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2020/06/16 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 農林水産委員会 第14号 令和2年6月16日
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2020/06/16 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 農林水産委員会 第14号 令和2年6月16日

#1
令和二年六月十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十一日
    辞任         補欠選任
     三浦  靖君     山田 修路君
     宮崎 雅夫君     三宅 伸吾君
     青木  愛君     森 ゆうこ君
     吉田 忠智君     打越さく良君
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     三宅 伸吾君     宮崎 雅夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         江島  潔君
    理 事
                高野光二郎君
                堂故  茂君
                舞立 昇治君
                徳永 エリ君
                宮沢 由佳君
    委 員
                岩井 茂樹君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                宮崎 雅夫君
                山田 修路君
                山田 俊男君
                石垣のりこ君
                打越さく良君
                郡司  彰君
                森 ゆうこ君
                河野 義博君
                塩田 博昭君
                谷合 正明君
                石井 苗子君
                紙  智子君
   国務大臣
       農林水産大臣   江藤  拓君
   副大臣
       農林水産副大臣  加藤 寛治君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       藤木 眞也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       農林水産省消費
       ・安全局長    新井ゆたか君
       農林水産省食料
       産業局長     塩川 白良君
       農林水産省生産
       局長       水田 正和君
       農林水産省経営
       局長       横山  紳君
       水産庁長官    山口 英彰君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第五局長   原田 祐平君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (家畜伝染病対策に関する件)
 (国家戦略特別区域における企業による農地取
 得の特例に関する件)
 (新型コロナウイルス感染症対策としての水産
 業への支援に関する件)
 (北太平洋公海におけるさんま漁業に関する件
 )
    ─────────────

#2
○委員長(江島潔君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、吉田忠智君、青木愛君及び三浦靖君が委員を辞任され、その補欠として打越さく良君、森ゆうこ君及び山田修路君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(江島潔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省消費・安全局長新井ゆたか君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(江島潔君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○宮沢由佳君 立憲・国民.新緑風会・社民の宮沢由佳でございます。今日は、質問時間をいただきまして、ありがとうございます。
 早速、新型コロナウイルス感染症に対する二次補正予算について伺いたいと思います。
 今、全国のフードバンクは需要の急増、また、自治体関係者が次々とフードバンクを訪れて食料を手にしていくという状況の中で、フードバンクへの未利用食品の提供への支援策について教えてください。

#7
○副大臣(加藤寛治君) お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症に伴う休校によって未利用になった学校給食用食品につきましては、令和元年度の予備費によりまして、食品関連事業者がフードバンクへ寄附する際の輸配送費を支援をしてまいりました。さらに、先月末の二次補正予算の閣議決定に合わせて本事業の運用改善を行いまして、飲食店の休業等による販売機会を失った未利用食品も対象としまして、実施期間も十二月末までに延長をいたしました。そして、新たにフードバンクにおいて必要となる運搬用車両、一時保管用倉庫等の賃借料も支援をしております。
 このように、本事業の活用によりましてフードバンクへの未利用食品の提供を推進をしてまいりたいと考えております。

#8
○宮沢由佳君 この食料の支援はスピード感が大切です。農林水産省の方も一生懸命支援をしてくださっているようですけれども、実は、フードバンクは人手不足、そして、食材が幾らあっても受け取れる状況にないフードバンクもたくさん今発生しております。
 管理の倉庫がなかったり、また、コロナの感染症予防として、たくさん密で今まで段ボール箱の食料詰めを行っていたんですけれども、そういったこともできないという中で、フードバンクと国、地域の自治体、農家、商店等の連携を図る必要性があると思うんですけれども、連携についてはいかがでしょうか。

#9
○国務大臣(江藤拓君) 農林水産省といたしましても、平成二十八年度以降、全国でそういった連携のための意見交換会、これをやってまいりましたけれども、本当にまだよちよち歩きだろうというふうに思っています。
 この学校給食における食品の停滞、それから、その後の外食での食品の行き場をなくした部分についても対象にいたしました。先ほど先生がおっしゃったように、倉庫とか物流とか、それから人手とか、そして人手があっても密になってはならないという制限の中で、大変な御苦労の中で御貢献いただいていることに感謝をしたいと思います。これについてはもっともっとしっかりやらなきゃいけないと思っています。
 このコロナが起こったときに、未利用食材を決して無駄にしてはならないというのはもう国民も我々も共通認識でしたけれども、例えば、それを確保して誰に渡してどういうふうに流して、最終的にどうやって必要としている人のところに手渡すのか、それは、先生がおっしゃる連携、その流れというものをちゃんとつくらないと、全くその気持ちはあってもワークしない、予算を幾ら積んでも、たとえ何百億円という予算を積んでもそれは実現不可能だということを痛感いたしました。
 いろいろ痛感した結果、アメリカの制度なんかも大分勉強させていただきました、海外の制度も。やはり、六七年からアリゾナで始まって、アメリカのフードバンクは、その後いろんな紆余曲折がありました。最初は未利用食材の利用についての制度でしたけれども、その後は、貧困とか、それから飢餓に苦しんでいる方々に対する食品の流れというものをつくるということになりますけれども、それに比べると、日本はまだ何百分の一の規模しかありませんので。
 ですから、これから、国、自治体それから民間のそういう善意を持っている方々、NPOも含めてしっかりと連携することが更に重要だと思っておりますので、取り組んでまいりたいと考えております。

#10
○宮沢由佳君 是非頑張っていただきたいと思います。
 目の前にたくさんの食料があって、そして後ろにはたくさん食料を求めている方がいて、でも、これをさばく人がいない、そして、さばくにはいろいろなものが足りない、そんな状況を、農水省、しっかりとリーダーシップを取って、環境省や厚労省とも連携しながらやっていただきたいというふうに思います。
 フードバンクについて最後の質問ですけれども、この活動自体への支援を是非力を入れていただきたい、いかがでしょうか。

#11
○国務大臣(江藤拓君) 先ほど申し上げましたけれども、アメリカでは、もう六七年、もう半世紀以上の歴史を持っています。
 そして、更に思うのは、例えば日本は寄附の文化がほぼほぼまだ、税制も含めてなかなか定着していない。アメリカだと年間に三十一兆円余りの民間、企業からの寄附があります。それがやっぱりフードバンクとか貧困、そういう方々の救済に回されているわけでありますけれども、日本は一兆円にもまだ届いていないということであります。ですから、国と、それから民間も含めて、何とかしなければならない、その先頭を、先鞭を切るのはやっぱり国だろうと思います。
 今回、いい教訓を得たと自分は思っています。やはり食材を無駄にしてはいけない、これは日本の文化ですから、お百姓さんや農業者、漁業者の方々が作ったものを無駄にしてはいけない、一粒たりとも無駄にしてはいけない、これは日本人の美しい文化ですから、そういったものをよく考えたときには、いざとなったらこういうシステムがあって、予算を付ければそこにしっかり物が乗ってちゃんと流れていくということには、やはり人々の善意だけに頼っているには限界がありますので、財政的な支援ということも今後十分検討しなきゃならない課題だというふうに受け止めております。

#12
○宮沢由佳君 よろしくお願いいたします。
 次に、飼養衛生管理基準の見直しについて伺います。
 基準の最終案について確認したいと思います。放牧制限と畜舎建設は任意となるのか、また、避難用の設備とはどういうものでしょうか。

#13
○政府参考人(新井ゆたか君) お答えいたします。
 飼養衛生管理基準につきましては、六月十二日に開催された家畜衛生部会の意見を聞いておりまして、本日十六日に家畜衛生部会において答申をいただくということになっております。
 お尋ねいただきました放牧の関係でございます。
 まず、現在委員会に示している案につきましては、放牧につきまして一律に禁止をするということではなくて、大臣指定地域、これは、具体的には野生イノシシからの伝播が非常に危険性が高い地域ということで、現在ワクチンを接種しております二十四県を対象にということで考えておりますが、ここの地域につきましては、他の地域では二重柵というものをイノシシがいる地域は全部やっていただくことになっておりますが、それに加えまして、放牧場についての給餌場所における防鳥ネットの設置、それから家畜を収容できる避難用の設備の確保を行うことということでお願いしたいというふうに考えております。
 今回の飼養衛生管理基準の改正、従来のCSFは野生イノシシから伝播をするということではございませんが、今回のCSFは野生伝播の可能性が非常に高かったということ、それから、侵入を警戒しておりますASFも、海外におきましては野生イノシシで発生して、それが農場に伝播をするということでございますので、野生の動物対策というのを充実をするということでございます。
 今お話をいたしました家畜を収容できる避難用の施設というものにつきましては、目的が野生動物、鳥も含めました野生動物から隔離をするということでございますので、その目的を達成するのに必要な範囲内というふうに考えております。したがいまして、畜舎を建てていただくということまでは必要とせず、野生動物を排除するような網のようなものを掛けたりとか、そういうものを考えております。
 具体的には、今回の措置によりまして新しくこのような施設が必要となる農家は十四戸でございます。多くの方々は既に畜舎を持っているということでございますので、現場の実情を踏まえまして、具体的な要件につきましては通知を出したいというふうに考えているところでございます。

#14
○宮沢由佳君 農林水産省は放牧に関してどのような見解を持っているのでしょうか、教えてください。

#15
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えをいたします。
 放牧養豚については、豚の行動や運動の制約が少ないなどの長所があることが、飼料をより多く与えなければならず生産性が低いなどの短所もあるというところです。一方で、従来から、家畜伝染病予防法第三十四条において、家畜伝染病の蔓延防止のために都道府県知事が放牧を制限ができると規定しております。
 また、昨年八月に取りまとめて公表したCSFの疫学調査に係る中間取りまとめの提言で、野生イノシシからの感染の可能性がある地域では、豚舎間で豚を移動させる場合には豚舎外を歩かせることを避け、洗浄、消毒済みのケージを利用する必要があるとまとめられていることなどから、放牧養豚は、野生動物との接触の機会が増加し、家畜伝染病の発生リスクの高い飼養形態でもあります。
 農林水産省としては、放牧を継続するために、給餌場所における防鳥ネットの設置、いざというときの避難用の簡易な設備の確保といった野生動物対策にしっかりと取り組んでいきたいと考えているところでございます。

#16
○宮沢由佳君 放牧を継続させるためにという言葉をいただきましたけれども、まさに両立させる工夫を考えていただきたいというふうに思います。
 今回の基準見直しについては、これまでも、また最終案をまとめる際にも、放牧経営農家やその地域の農家と直接話はされたのでしょうか。それは何回くらいで、いつどこで、また参加農家は何戸ぐらいが参加されたのか、教えてください。

#17
○政府参考人(新井ゆたか君) 飼養衛生管理基準の検討に当たりましては、昨年十月から家畜衛生部会、それから牛豚等疾病小委員会におきまして継続して議論をしてまいりました。このそれぞれの委員会につきましては、家畜疾病の専門家だけではなく養豚農家の方、それから現場の地方公共団体の職員の方々が参加をしておりまして、幅広い関係者で意見を聞いてきたところでございます。
 その中におきまして、最終案の取りまとめの中でパブリックコメントという過程に至りましたときに、それ以前にも主要な団体等には意見を聞いていたところでございますが、パブリックコメントにおきまして農家の方々、それから一般消費者の方々から多くの意見をいただきました。放牧に関しましても、その過程で放牧農家を含めた方々と個別に意見交換をさせていただいたところでございます。

#18
○宮沢由佳君 放牧を消費者にアピールしている場合など、放牧経営農家にとっては、基準見直しは経営方針を変えなければいけない重大な場面になります。農家が不安になるのも無理はありません。
 今回の基準見直しも、パブリックコメントだけではなく、事前に当該農家及びその地域の関連農家や農業団体への丁寧な説明と話合いが必要だったと考えます。大臣の見解はいかがでしょうか。また、今後の同様な事案の場合への丁寧な説明について、大臣の見解を伺います。

#19
○国務大臣(江藤拓君) 今担当局長から申し上げさせていただきましたように、しっかり幅広く意見は求めてきたつもりでありますけれども、しかし、なかなか、その内容がまだ検討中ということもあって、当該いわゆる放牧を行っている方々については十分に伝わっていなかった部分があると思います。
 その二重柵についてはほぼほぼもうできておりますし、それから、畜舎を造らなきゃいけないというのが、いかにも管理型のがちっとしたものを造らなきゃいけないというような多分メッセージで伝わっていたんですけれども、局長が言ったように、極めて簡易なものでいい、屋根もそんなにばっちり張らなくてもいい、いざとなったらここに避難して集めるんですよという場所を確保すればいい、それについては国も財政的な補助を二分の一いたしますし、その二分の一残った分について当該都道府県において措置していただければ特交の支援も行いますので、ほぼほぼ農家の負担もほんの少しで済むということであります。
 そして、大臣指定の地域、いわゆる二十四のワクチン接種推奨地域以外のところについて、例えば徳島辺りの記事も出ておりましたけれども、それ以外の地区は、全く、二重柵は必要ですけれども、その他の要件についてはほぼほぼ関係がありませんので。
 ですから、コロナのこともあってなかなか十二分に御意見が伝わらなかったことについては我々も反省の余地があると思いますけれども、これから、今日も十時から十二時の間で今会議が行われておりますので、内容について、それを越えてこうですと結論的なことを私の立場で言えませんけれども、しかし、やはりそれによって付加価値を生み出している農家の方々が不安になることのないように、取り組みやすいように、しっかりと説明を尽くしてまいりたいと考えております。

#20
○宮沢由佳君 当事者の声を聞く、この姿勢を守っていただきたいと思います。
 今の社会に欠けているのは、生活のそばで家畜を見る機会、また、人の目に触れることが畜産の理解を生み、未来の生産者やそれに関わる例えば獣医師の育成につながるのではないかというふうに思います。是非、子供たちにも畜産と触れるような、目に触れるような機会も検討していただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

#21
○徳永エリ君 おはようございます。共同会派、国民民主党の徳永エリです。
 今日は、第一次補正予算で一兆六千七百九十四億円が計上されたゴー・ツー・キャンペーン事業、これについてお伺いしたいと思います。
 突然事務局の公募を中止し、その理由について梶山経産大臣は、事務局の構造を簡素にする必要がある、今後それぞれの事業を所管する省庁においてより効率的かつ効果的な執行の在り方や公募方法を検討し、各事業分野に適した執行団体を選定することにより、委託先の適格性も含め、事業の適正な実施を図るとおっしゃいました。
 皆さんのお手元に資料をお配りいたしましたけれども、農林水産省では、今後、所管するゴー・ツー・イート・キャンペーン事業、どう対応していくのか、民間の事務局へ委託するこれまでの当初のスキームですけれども、これは変わるのか、委託費はどうなるのか、また、一兆六千七百九十億円の内数の事業ということですけれども、農林水産省が所管するこのゴー・ツー・イート、事業費はどのくらいの規模になるのか、お伺いいたします。

#22
○国務大臣(江藤拓君) 全体予算としましては、オンライン予約、それから飲食店で使えるプレミアム食事券、これらを含め、全体としては二千億、約二千億ですけれども、予算規模で行うこととなっております。その中でも大変御関心の高い事務費については、四百六十九億円ということで連絡をいただいております。
 こういう紙をいただきましたけれども、このスキームのとおりにまたこれをなぞるかどうかについては、こういうことであるとは必ずしもないということを申し上げたいと思います。
 自分としましては、やはり今回いろんな御指摘がありまして、反省しなければならない点も多々あったと思っておりますので、これからいろいろ決めるに当たっては、まずは、今私たちの下で関係事業者の方々から意見聴取を行っています。六月十日に一回やって、まだ複数回行います。そして、どのような形が一番事業者の方々にとっていい形なのかを聞いた上で、そして、決定するに当たっても、金額ベースもしっかり考慮に入れた上で業者も決めなきゃなりませんし、決定後も効率的な執行を行うということも当たり前でありますし、第三者委員会の設置も考えております。

#23
○徳永エリ君 ゴー・ツー・イート・キャンペーンは、飲食店の方々が需要喚起策として大変期待しております。この当初案のスキームのままでいきますと、委託、再委託、ここにやっぱり余計な経費が掛かっていくわけですね。必要なところに必要な予算がしっかり届いて、そして、需要喚起策、これが最大限に生かされるようにしっかりと農水省として対応していただきたい、このことをお願い申し上げたいと思います。
 さて、新たな飼養衛生管理基準、この最終案がまとまって、今日の午後にも答申が出るということでございます。
 畜舎外での病原体による汚染防止のところに、放牧場、パドック等における舎外飼養の禁止、これが追加されたことによって、また、日農新聞の記事によって、北海道のニュージーランド式の完全放牧をやっている酪農家の方々が大変だということでもう大騒ぎになって、パブリックコメントもどんどん寄せたという話を聞いております。
 この舎外飼養を中止というところを削除すると聞いておりますが、間違いないでしょうか。

#24
○国務大臣(江藤拓君) これについては、ちょっと御勘弁をいただきたいというところがあります。お答えをはっきりいたしたいんですが、今、しっかり十時から十二時の間で会議を行っていただいて、その結果の答申をいただかなければなりませんから、まだ会議が今最中の中においてこのような結論になりますということを申し上げるのはちょっと避けさせていただきますが。
 しかし、自分としては、中止という言い方ではなくて、放牧養豚を続けるためにはこうこうしかじかという要件を守ってくださいね、これを守っていただければ今までどおりやっていただくことは可能ですという言い方が適切だろうというふうに考えております。

#25
○徳永エリ君 放牧は続けられるという理解でよろしいですか。

#26
○国務大臣(江藤拓君) 全く例えば二重柵も作るのが嫌だと、それから、いざというときに退避する簡易な、極めて簡易な豚舎も造るのも嫌だということであれば、やはり公共の利益を守らなければなりません、養豚全体として。飼養衛生管理基準は、一農家の問題ではなくて地域養豚の問題ですから。ただ、北海道はイノシシがおりませんのでそもそも関係がないんですけれども、そこはまず誤解のないように言っておきたいんですが。
 しかし、私としては、財政的な支援措置も考えておりますし、地方自治体とも連携してまいりますので、決して越えられないような高いハードルではないと思っておりますので、今後も続けられるというふうに考えております。

#27
○徳永エリ君 答申が出た後に、心配していらっしゃる方がたくさんおられますので、しっかりと周知徹底、説明をしていただきたいとお願い申し上げたいと思います。
 それから、報道ですけれども、給餌場所における防鳥ネットの設置及び家畜を収容できる避難用の設備の確保、今大臣からも少しお話ございました。これをしなければならないことになりますけれども、国から補助があるということですが、しかし、当初はやっぱり農家が負担をしなければいけないわけです。融資も受けなければいけないということで、農家の方々は大変なんですね。また、都道府県によっては農家負担分を軽減するために補助するところもありますけれども、これまでの豚熱のときもそうですけれども、自治体によって対応がばらばらなんですよ。農水省から通知を出していただいても、あそこの県はやってくれるけれどもうちの県はやってくれていない、こういう話を相当聞きました。
 自治体負担分は地方交付税で、特別地方交付税で手当てするということでよろしいでしょうか。

#28
○国務大臣(江藤拓君) これは、自治事務に関わることでありますから、各自治体の御判断に委ねなきゃなりません。地方自治を侵害するようなことはできませんけれども。
 ただ、今回の場合は、大きいお金でないんですよ、そもそも。すごいお金が掛かるところに、二分の一についてまず特交をやってください、それで見ますからと、我々が見ますからというのはなかなかですけれども。
 しっかり話をすれば、今回の放牧養豚に関する設備投資等については、そんなに対象県も多くありませんし対象農家自体の数が極めて少ないということもありますので、私は御理解が得られるんではないかというふうに思っております。

#29
○徳永エリ君 国の補助金でまずはしっかり対応してもらうということだと思いますけれども、本当に厳しい農家もございますので、是非、自治体の方にも農水省の方からしっかりと対応するように言っていただけると有り難いなと思っております。
 また、これまでも飼養衛生管理基準の改正に伴いまして特にエコフィードの加熱基準が強化され、攪拌しながら九十度以上で六十分以上に対応する加熱施設に改修する必要がありまして、また新たな土地の確保、それから加熱するかまですか、この入替えなど、見積もったところ数千万掛かるという養豚農家もあります。コロナ禍で資材費も人件費も高くなっているということも聞いておりますし、製造コストが上がり配合飼料より価格が高くなればエコフィードは続けられないという声も聞こえています。離農を考えている農家もあるとも聞いています。
 私たちは、家伝法の改正のときに、農家における飼養衛生管理基準の遵守徹底のための財政支援の裏付けとして養豚農業振興法の一部を改正する法律、これを全会一致で成立させた経緯があります。農家が安定的に経営を維持することができるようにしっかりと支援をしていただきたいということを改めて確認させていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#30
○国務大臣(江藤拓君) 今回は、やはり給餌の段階で、特に沖縄ではそれが強く疑われたわけでありますけれども、発生の原因であったということでありますから、やはり七十度から九十度への基準の引上げというのを、これをやらないと全体の利益を守ることができないので必要だと思います。
 養豚振興法については、これは尊重すべき、法律ですからしっかりしなきゃならないと思っております。ですから、ALICの事業で様々ありますけど、全部は言いませんけれども、手元だけでも四つほど事業がありますので、しっかりとした裏付けの下にやらせていただきたい。
 ただ、私は正直ですから正直にお話をしますけど、加熱施設の場合は、このかまについてはしっかりとした支援がありますが、じゃ、移転した場合の土地代はどうするんだというような話になるとかなり金額がでかくなって、じゃ、これをどうするんだということは課題だと思います。しかし、このことについて今明確な答弁ができないことは申し訳ないんですけれども。
 しかし、やらなきゃいけないことが明確にあって、今のままでは駄目だということが明確にあって、その地域的な問題があって、持ち込めないとかですね、そのことについては引き続きやっぱり考える必要があるんだろうというふうに考えております。

#31
○徳永エリ君 そこはまた現場の声を受け止めながら御相談をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 さて、北海道の根室を拠点とする大型船が今期北太平洋公海でのサンマ棒受け網漁の操業を断念するという記事が、先週の土曜日ですが、北海道新聞の一面に掲載されました。これに関するこれまでの経緯について、水産庁長官にお伺いします。

#32
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 我が国のサンマ漁業は、我が国沖合に回遊する八月以降を主要な漁期として営まれてきましたが、近年、道東沖での暖水塊の発生や親潮が我が国沿岸まで到達せず南下するなど、海洋環境が変化しております。一方で、公海における外国漁船によるサンマの漁獲が増えていることもありまして、平成二十八年以降、ロシアへ洋上販売することを基本として公海域での操業を開始したところでございます。しかしながら、昨年の公海操業では、漁獲が低迷したことにより採算が取れなかったというふうに聞いております。
 今年のロシア船への洋上販売につきましては、我が国の漁業団体とロシアの加工業者との間で販売価格や参加漁船数について折り合いが付かず、洋上販売は実施されないということになったと承知しているところでございます。
 なお、公海操業そのものを断念しているわけではございませんで、今後採算に見合う場所で漁場が形成された場合は出漁することも検討していると聞いておるところでございます。

#33
○徳永エリ君 断念ではないということだと思いますけれども、ロシア船との洋上販売、この価格的な折り合いが付かなかったという話であります。あと、やっぱり資源がないのか、なかなか不漁が続いているということで、実際には出漁しづらいんじゃないかなという状況だと思います。
 そもそも、公海サンマ棒受け網漁は、二〇一六年、ロシアの排他的経済水域でのサケ・マス流し網漁が突然禁止となった二〇一六年に代替措置として国の補助金による試験操業を行い、事業採算性は明るいということで、サンマの通年操業を可能とする農林水産省の省令改正を受けて、昨年から、従来の八月から十二月の出漁を五月から七月に前倒ししての本格操業となったわけです。それが二年目にして先行きが見えなくなったその背景、今も少しお話ありましたけれども、資源なのか外国漁船との問題なのか、我が国として今後どう対応していくのか、改めてお伺いしたいと思います。

#34
○国務大臣(江藤拓君) 大変難しい問題だと思っております。
 二〇一六年からのお話については自分も理解をいたしております、本格的に五月―七月ということで前倒したにもかかわらず、いきなりこういう状況になったことは。しかし、予見し難いとはいえ、自然のことだということで片付けるのもいかがなものかと思います。
 資源についてはやはり国際的にもうこれからは管理しなければならないというのがもう世界の潮流でありますけれども、このサンマ漁につきましては、日本だけが捕れないわけではなくて、ほかの国もほぼほぼもう漁がないということでありますから、地球規模での潮流の変化なのか水温の変化なのか、私は知見が足りませんけれども、そういったものはやはり科学的な検討も必要なんだろうと思っております。そして、NPFCで漁獲枠の削減とか国別の話も今いたしておりますので、こういったものを積極的にやる必要があるんだろうと思っております。
 これまでWCPFCでクロマグロのことについても随分苦労してきましたけれども、やはりやった結果が今クロマグロについては出つつありますので、やはりこういった回遊魚についても国際的な連携をしっかりと取って資源管理をやることがいわゆる資源量の回復、漁獲量の回復につながるということで、ちょっと話がスケールが大きくて余りしっかりした答弁になりませんけれども、そういったことにも取り組んでまいりたいと考えております。

#35
○徳永エリ君 皆さん御案内のように、近年歴史的な不漁が続いておりますけれども、八月から十二月の出漁、秋サンマには期待したいと思います。
 しかし、これは、春、夏の出漁ができなくなったということで、船主、親方が本当に困っているんです。漁船員にお給料を払わなきゃいけない、不漁で、もうずっと苦しいんですよね。働いている人にはそれなりの支援がありますけれども、船主、親方への支援が全くないんです。大臣、昨日水産庁に聞きましたら、今のところどうしようもないということですけれども、何とかしっかり漁業を維持していただくためにも何か支援を考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#36
○委員長(江島潔君) 簡潔にお願いします。

#37
○政府参考人(山口英彰君) 今お話がございましたように、大型のサンマ漁船漁業者の出漁していない間の資金繰り対策といたしましては、低利の運転資金である日本政策金融公庫の農林漁業セーフティネット資金の融資等の支援策を措置しているところでございますし、特に、新型コロナウイルス感染症の影響により減少等が生じた場合には、実質無利子無担保、保証料助成等の措置を講じているところでございます。さらに、新リース事業や漁船リース事業、こういった事業についても、このリース料の一年間の支払を猶予する手続を措置したところでございます。
 今後とも、関係機関と十分に連携の上、漁業者の資金繰りに万全を期してまいりたいと考えております。

#38
○徳永エリ君 現場からは、もうかるようになるまで国の補助金で支えてもらいたい、そんな声も聞こえています。しっかりと漁業を続けていくためにも雇用を維持するためにも、更なる支援を御検討いただきたいということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#39
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 今日は、最初にコロナ関連で、持続化給付金の申請について会計検査院の方に質問をさせていただきます。
 新型コロナ対策の自粛要請の影響で経済的に深刻な収入減に苦しんでおられる中小企業、そして個人事業者の皆様に持続化給付金最大二百万円、これが支給されて急場をしのぐことができるところも出てきているということを評価する声も上がってきてはいます。
 持続化給付金は、困窮している事業者の皆様のお手元に早急に救いの手を差し伸べることを趣旨としておりますから、申請時に時間を掛けて詳細なチェックをするということより、まずは自己申告で短期間に支給する方を優先するというのは妥当な判断だと思っております。この持続化給付金については、例えば、秋期に収穫がある農業事業者の皆さんが三月の売上げを意識的に減らすと受給できることになりますけれども、このような売上げの操作自体は、正直に帳簿に計上している以上不正とはならないという意見もあります。
 そこで、会計検査院にお伺いするのですが、持続化給付金について、コロナ禍の緊急事態における給付金であるという趣旨を踏まえて正確に検査していただきたいと思うんですが、どのような見解をお示しなのかをお伺いいたします。

#40
○説明員(原田祐平君) お答え申し上げます。
 会計検査院は、各種事業に係る会計経理について、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から幅広く検査を実施しているところでございます。
 一般論としてのお答えになりますが、緊急性のある事業につきましても、事業の本来の趣旨に沿わないものや特にいわゆる便乗のようなものにつきましては執行官庁も含め事後的にしっかり検証する必要があると考えられますけれども、委員御指摘のような緊急時の対応といったそれぞれの事業の実施に当たっての状況も踏まえつつ、適切に検査を実施してまいりたいというふうに考えております。

#41
○石井苗子君 原理原則に基づくということでありますが、この持続化給付金を含めた政府の事業について会計検査院は常時会計検査を行い、会計経理を監督し、その適正を期し、かつ是正を図る権限と役割があるというように理解しておりますが、よろしいでしょうか。

#42
○説明員(原田祐平君) そのような理解でよろしいと思います。

#43
○石井苗子君 ありがとうございます。確認させていただきました。
 次に、国家戦略特区特例について質問をいたします。
 兵庫県養父市ですけれども、国家戦略特区で企業の農地の取得を特例として認めておりますが、二〇二一年八月末に期限を迎えるに当たり、政府は延長するかどうかの検討を始めたと伺っております。
 まず、この特例の活用状況についてお伺いします。農地を取得した企業数、取得面積、そしてどのような企業が農地を取得したのか、これを教えてください。

#44
○政府参考人(横山紳君) お答え申し上げます。
 養父市におきます企業の農地取得の特例の活用状況でございます。
 本年の四月末現在でございますけれども、六社が農地を取得しております。その取得面積は約一・七ヘクタールでございます。これは、リースを含めて六社全体の経営農地面積が二十三・八ヘクタールでございますので、割合にいたしますと六・九%ということになります。
 また、この六社における取組でございますけれども、ニンニクですとか酒米、あと花ですね、花卉、レタス、レンゲ、こういったものを栽培されているというふうに承知をしてございます。

#45
○石井苗子君 ちょっと私の記憶を確認させていただきたいんですけれども、いつから始まった事業だったでしょうか。

#46
○政府参考人(横山紳君) 特例として認められたのは二十八年の九月からでございます。平成の二十八年九月からでございます。(発言する者あり)そうなります。

#47
○石井苗子君 四年ですよね、五年ですか、四年ちょっとですよね。六社で一・七ヘクタール、この数字は非常に私の計算が正しければ少ないと思うんです。少ないです、これで四年だと。
 特例の活用が進んでいないと、今確認して、進んでいないと私は判断するんですが、大臣、これはどのような思いで見ていらっしゃいますか。

#48
○国務大臣(江藤拓君) これは特区でありますので、いわゆるいろんな要件について特例的に認めているわけでありますが、しかし、なかなか民間のことでありますから、要望があれば、ここで農地を、しっかりと特例を生かしてそこで農業をやることが自分たちにとって益があるということであればやられるということでありますけれども。
 やはりどうも、いろんな方とお話をしましたが、やはりバランスシート上、資産として農地を持つよりも、今は五十年というリースの形もありますので、農地は賃貸として貸借という形で耕作した方が会社の経営上は有利だというような御意見等もあって、なかなか、いろいろ兵庫県の養父市においては推進をされたんでしょうけれども、余り魅力を感じられる方が少なかったという結果ではないかというふうに思います。

#49
○石井苗子君 日本維新の会は、株式会社が農地取得、解禁することというのを政策として掲げているんですね。これは、担い手不足というのがまず一つ、この対策として、それから、遊んでいる土地、遊休農地の解消などでメリットが大きいと、このように言っているわけなんです。
 江藤大臣、十二日の記者会見で、企業の農地取得の要件緩和に対して農業の現場の懸念があるので、今ちょっとお話があったように、慎重に検討すべきだというようにはっきりおっしゃっているんですが、この懸念ですけど、農業の現場ではどのような懸念があるのか、大臣は企業の農地取得は今のお話だとデメリットの方が大きいとお考えなのか、もう一回お願いいたします。

#50
○国務大臣(江藤拓君) 必ずしもそういう考えではありません。
 例えば、私は、企業名は避けますけど、ある大手の企業さんが荒廃農地を、もう完全にやぶに戻ってしまったような荒廃農地ですよ、遊休農地じゃないですよ、荒廃農地をお金を掛けて農地に回復させて、そこで先進的な農業をやって、そこで施設も建ててやったらいわゆる雇用型の農業を確立した、土曜、日曜、週休二日はしっかり休める、長期休暇も取れる、ボーナスも出るということであって、大変な求人に対して若者が入ってきたという実績があります。ですから、株式会社がそういうことに参入すること自体に反対だということではありません。
 ただ、農地というものは農政の根幹です。やはりいい土地というのは、やっぱり日本って非常に限られた農地しかありませんので、いいところについては生産性が高いわけですから。そういうところを株式会社が取得をする、しかし、会社というのは、特に上場会社なんかの場合は配当責任とかそういったものも負っておりますから、資本主義ですからね。そうなると、不採算部門というのは、やはりいろんなリストラとか時代の状況によって整理統合されることは避けられません。
 我々は、農政の根幹として、農地を農地として次の世代にしっかり継承していく、農地は農地として。これが例えば、もう農業はもうからないから、じゃ、資材置場にしてしまえとか、もうほったらかしてしまえと。例えばいい農地の真ん中にそういうところができると、水田なんかは地下の水脈でみんなつながっています、そこで例えばいろんなものが地下水に流れるとか、いろんなことが懸念されています。
 ですから、地域の農業を守っていくためには、やはり農地所有適格法人という要件があります、二分の一という要件も先生もう御存じだと思いますけれども。そういった要件をしっかり守っていただいて、これについても一定の見直しをこれまでしてきたわけでありますから、決して資本を持った方々が農業に参入することをノーと言っているわけではなくて、農地法の原則に基づいて農地は管理すべきものだというふうに考えております。

#51
○石井苗子君 私もちょっと勉強させていただいて、市長さんにお伺いしたりなんかしますと、何とかして新しいこういう形の農業もあるんだというような魅力をつくっていかなきゃならないと意欲的にお話しになる市長さんもいらっしゃるわけなんですけれども、今の大臣の御答弁のように、何かを始めようと思うと大変な壁を乗り越えていかなければならないこともあると思うんですが。
 人手不足ということについて次に質問させていただきたいんですけれども。
 私は、この委員会で、五月の中旬に農業分野で技能実習生が来日できない実態について質問しました。そのときに五月七日の時点のお答えをいただきまして、二千四百人ということでしたね。現時点でこの二千四百人がどのくらいになっているのか、あるいはいつから入国できるようになるのかということを政府参考人の方お答えできますでしょうか。お願いします。

#52
○政府参考人(横山紳君) 新型コロナウイルス感染症に伴う入国制限に伴います技能実習生の状況についての御質問でございます。
 まず、まさに昨日、六月十五日の時点で改めて集計をいたしまして、この五月までに来られる予定だった方で実際に来られていない方が何名かというのを調べましたところ、二千名程度という数字になってございます。
 それに対しまして、様々な取組がございます。例えば、帰国困難の方の在留延長、帰国困難の方の技能実習生の在留延長をする、これが二百三十名程度。あるいは……(発言する者あり)まず、帰国困難の技能実習生の方がおられますので、こういった方々は今ここにおられますので、そういう方々の在留期間を延長するというのがこれ認められてございます。これが二百三十名程度おられますし、あと、他の分野からの技能実習生の方を農業で受け入れるという取組、これもできます。これが八十名程度。それから、宿泊とか観光業などでなかなか実際職を失っておられるような方がおられます。そうした方々とのマッチングということで千二百名程度というようなことで、全体では千五百名程度の人材の確保というのを進めているところでございます。

#53
○石井苗子君 それ、数字正しいですかね。正しいですか。帰国困難の在留期間、二百三十名ですか、本当に。

#54
○政府参考人(横山紳君) ちょっと舌足らずだったかもしれません。
 今申し上げたのは帰国困難、向こうから来られる方が来られない人数というのは先ほど申し上げましたように二千名程度おられるんですけど、逆に、今ここにおられる方が、なかなか帰るに帰れないという方もおられます。そういった方々については在留資格の延長というのがこれ認められてございます、出入国管理庁の方の制度でございますけれども。それに対応して延長された方が五月段階までで二百三十名程度おられるというふうに聞いています。(発言する者あり)よろしいですか、引き続き。
 いつから入国できるかという御質問でございます。
 その部分については、今現在、まさにどこの国との間で、じゃ、往来が再開できるのかということについて、各国での感染動向を見極めながら検討をされているところというふうに聞いています、これは外務省が中心ということになろうかと思いますが。したがって、現時点でいつからどこの国から実際に入ってこれますかということを我々として申し上げることは難しいということでございます。

#55
○石井苗子君 分かりました。継続的に質問をさせていただきますが、いつから入国できるようになるのかはまだ未定だということを御答弁いただいたということで確認いたしました。
 最後に、種苗法の改正案について。審議に入ることができず改正が遅れるということになりましたが、登録品種の海外流出に育成者権のコントロールが及ぶようにするという重要な改正であると思いますが、改正が遅れたことによる影響というのを大臣にお伺いいたします。

#56
○国務大臣(江藤拓君) 先生おっしゃるとおり、いろいろ問題があるということで、正直なところ、今までは緩過ぎたという認識を私は持っています。ですから、しっかり守るのであれば守るタイミングは早い方がいいというのは気持ちは変わりませんが、しかし、法案を審議するかどうかについては、まさに国会でお決めいただくことでありますので、私の方からコメントすることはいたしませんが。
 しかし、これから秋になって、いよいよこういう種苗系が動きやすい時期が来ますので、影響が出ないように、影響が出ないでほしいなというふうに思っておりますけど、どのような遅れたことによって影響があるかと問われると、なかなかこういう影響がありますというのは答えづらいというのが正直なところでございます。

#57
○石井苗子君 時間が限られました。
 ほとんどを占める一般品種の利用はこれまでと同様で、制度上一般品種が登録される可能性はないと思われますが、種苗法が改正されるとそれさえ登録されて農家は許諾料を払わないと生産できないということが言われてもおります。こういうのはデマだという話でありますけれども、なぜこのような誤解が生じると思いますか。大臣、最後にお伺いします。

#58
○委員長(江島潔君) 時間が過ぎていますので、簡潔にお願いします。

#59
○国務大臣(江藤拓君) 今回、大変コロナの影響があって、我々もいろんな御説明がいろんな場面で十分できなかったということもあると思います。
 そして、もし審議に入れていれば、幅広い方々、賛成の意見をお持ちの方も反対の意見をお持ちの方も是非委員会等に御出席いただき、我々、委員の先生方もまた御主張されたかもしれません。そうした幅広の議論ができればお互いにコミュニケーションが取れたのかもしれませんが、そういうのができないタイミングだったということも非常に残念であったなというふうに考えております。

#60
○石井苗子君 終わります。

#61
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 五月十二日の日に、私、新型コロナウイルスの感染症の影響を受けている沿岸漁業者に支援を創設、拡充するように求めました。そのときに江藤大臣は、補正の審議が正式に行われることになれば沿岸漁業に対して何ができるか検討したいというふうに述べられました。
 第二次補正予算に休漁中の漁業者対策というのが入りました。沿岸漁業者をどう支援するのか、また支援の時期はいつからになるのか、御説明をいただきたいと思います。

#62
○国務大臣(江藤拓君) 五月の十二日に先生から御質問いただいたのはよく覚えております。
 非常に、捕っても、昨日のネットニュースにも出ておりましたけれども、タイがキロ十円だとか、もうむちゃくちゃな話もニュースには出ておりました。
 漁に出ても燃油代も出ないという状況の下において、何が何でも漁に出るのではなくて、この機会にいろんな将来の漁場を良くするための作業をしていただくことに皆さん方汗を流していただいた方がいいだろうということで、今回、漁船による漁場の耕うん、清掃については一隻当たり一日六万円程度、それから、藻場におけるウニ駆除、そういったものについてはお一人当たり一日一万円程度、それから、海水温の観測等による資源調査については一隻一日六万円程度、漁船による養殖漁場、養殖生けすの下の、いわゆる餌がたまりますから、そういったものの清掃なんかについても一日六万円程度を措置させていただくことにしました。
 もちろん、毎日毎日出ていただくとこれ予算的にとんでもないことになりますから、ある程度の上限は設けさせていただきますけれども、これによって、出漁しなくても、いわゆる漁場を良くすることで沿岸漁業の方々の経営を支える一助にはなるのではないかというふうに考えております。

#63
○紙智子君 資源・漁場保全緊急支援事業の基金を積んでいただいて、そういう中で今のことをやられるということだったと思うんですね。早速支援策を打ち出していただいて、感謝したいと思うんです。同時に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている沿岸漁業者の要望をやはり受け止めて、今後もしっかり支援するようにお願いをしたいと思います。
 それから、経営継続補助金が創設をされましたけれども、これも沿岸漁業者が活用できるんでしょうか。これは水産庁長官に。

#64
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 経営継続補助金は、常時従業員数が二十人以下の農林漁業者を補助対象としておりまして、沿岸漁業者も対象になると考えているところでございます。
 具体的には、非接触型の生産、販売への転換等への経費が六分の一を占めることを前提に、経営継続に関する取組に要する経費につきましては、補助率四分の三で上限百万円まで支援をすることになっております。これらの取組と併せて、消毒液の購入など感染拡大防止の取組に要する経費に対しましては、上限五十万円を定額で補助することとしております。
 また、支援機関である漁協等に対しましては、漁業者が行う経営計画の策定や取組の実施等を支援していただき、それに伴う経費を支援することにしております。

#65
○紙智子君 漁協等がこの経営支援機関になって、全国農業会議所を通じてこれは支援することになっているわけですけど、やっぱり敏速に対応していくという点で、事務量が増える団体への支援も求めておきたいと思います。
 それから、卸売市場を支えている卸、仲卸業者への支援についても十二日の日に聞きました。江藤大臣は、補正があれば検討の対象になり得るというふうに述べられました。
 市場関係でも、お話を聞きますと、活魚の需要が八割減少しているとか、仲卸業者の中には取扱量が八割減少していると、日銭商売のところもあって運転資金が不足し倒産につながりかねない懸念もあるとか、市場内で営業している関連業者への影響も深刻になるという話を聞いております。
 それで、卸、仲卸や市場関係業者をどう支援されるんでしょうか。

#66
○政府参考人(塩川白良君) ただいま御指摘いただきました卸売業者、それから仲卸業者などが支払います卸市場の施設使用料に対する支援につきましては、本年度の第二次補正予算で新たに措置され現在中小企業庁で制度の詳細を検討中でございます家賃支援給付金について、卸売業者や仲卸業者が利用がしやすい制度になるように、今、中小企業庁と連携をしているところでございます。
 また、貸し手側の開設者が卸売市場の施設利用料を減免する場合は、同じく二次補正予算で拡充をされました地方創生臨時交付金、これも活用することが可能となっているところでございます。

#67
○紙智子君 中小企業庁と連携しながらというお話でありました。
 それで、卸売市場には、行政が開設者になっている市場と、それから民間が開設者になっている市場があります。民間の市場も国民の食生活を支える重要な機関であることには変わりないというふうに思うんですね。民間が開設者になっている市場への支援も求めておきたいと思います。
 それから次に、先ほど来質疑にもなっておりますけれども、防疫対策の放牧制限についてお聞きします。
 農林水産省は、放牧を制限する飼養衛生管理基準案を公表して、パブリックコメントを行ってきました。この発表を受けて、私の事務所にもすぐに問合せが来たんですね。もうびっくりして、釧路の方の酪農をやっている方からすぐ電話が掛かってくるということがありました。要望書も届きました。日本有機農業学会とか日本有機農業研究会、有機農業推進協議会からも意見書をいただきました。
 日本有機農業学会は、一たび感染が広がれば多大な被害が発生する家畜伝染病の恐ろしさを十分考慮したとしても、放牧中止措置にはその必要性、相当性、放牧生産者の権利への配慮について検討すべき課題が幾つも含まれているというふうに指摘しているんですよね。
 それから、基本的な視点として、放牧された豚は土を耕してくれる、放牧によって耕作放棄地を解消し、農地を極めて低コストで維持できる、放牧された家畜はストレスの少ない環境で健康で育つので免疫力も高く、その肉などは人間の健康にとっても望ましい食べ物となる、放牧の多面的価値を高く評価し、適正に管理された放牧畜産は地球環境問題の解決にも役立つ持続可能な農業であるという指摘もされています。加えて、放牧を推奨してきた農林水産省の諸政策、これを推奨してきたということもあって、それとも矛盾すると。
 なぜ柵設置やワクチン接種だけでは足りないんだろうかと、なぜ放牧を中止しなければならないのか等の疑問に答える科学的根拠が示されていないとして、今回の放牧中止措置は寝耳に水だとして、丁寧な説明と協議を求めているんですね。
 それで、日本有機農業研究会の方は、放牧を中止する必要性、有効性の根拠を示されておらず、放牧中止を基準とすることは、経営の存続を脅かし、著しく不当な過剰規制で、違憲とも言える規制と言わざるを得ないし、放牧中止の規定を削除するように、かなり厳しい意見ですけど、求めていると。
 なぜこういう要請ですとか反発が起こったのかと、どのように思いますか、大臣。

#68
○国務大臣(江藤拓君) 今先生がおっしゃったように、過剰であってはならないと自分も思います。しかし、先生おっしゃったように、適切な管理された状況の下で、これ飼養形態にかかわらず、管理型の養豚場であろうが放牧型であろうが、やはりASF、CSFの侵入を防ぐための一定の基準はやっぱり守っていかなければならないということは広く御理解いただきたいと思います。
 パブコメのペーパーも見ました。基準の案を見たら、こうこうこうだったら中止しろというふうに書いてあるわけですね。これは、やっぱり書き方として、自分としてもこれはちょっと違うんじゃないかと、私の意見ですよ。もちろん、いろんな外部の方々の御意見によってまとめていただく必要があるんですけれども。
 自分としては、かくかくしかじかの要件を満たしていただければ今までどおり続けていただいて結構ですと、今までどおり続けるにはこれらの条件をクリアしてくださいというのが適切なアナウンスの仕方ではないかという意見を申し上げさせていただいて、それは一部取り入れられているんではないかなと思っております。ですから、その中止という文言が消えたというような報道も一部なされているんだろうと思います。
 ですから、先ほど申し上げましたけれども、例えば酪農の方からお話があったといいますけど、牛全く関係ないので、全く関係ない、北海道ですから更に関係ないので。ですから、その内容について十二分な御説明が足りなかったことも反省の要素としてあるのではないかと思っております。

#69
○紙智子君 びっくりして電話してきた人に、いや、一律じゃないんじゃないのと、ちょっと聞いてみるけれどもということでは酪農の人には話をしたんですけれども。
 やっぱりなぜ猛反発が起こったのかということを聞いたわけで、やっぱり唐突な発表で、本当に丁寧な説明とか協議というのが十分やっぱりやられていなかったんじゃないのかということを指摘しておきたいというふうに思うんです。
 それで、六月十一日に食料・農業・農村審議会の家畜衛生部会がありました。部会では牛と豚の放牧中止の規定を削除することが確認されたのでしょうか。

#70
○政府参考人(新井ゆたか君) 飼養衛生管理基準につきましては、パブリックコメントの御意見を踏まえまして、十二日に家畜衛生部会を開催いたしまして、改正案をいただいたところでございます。
 この案の中におきましては、まず、牛とそれから豚共通でございますけれども、家畜伝染予防法、家伝法三十四条の規定に基づく放牧の停止又は制限があった場合に備えて、家畜を収容できる避難用の設備の確保、出荷若しくは移動のための準備措置を講ずることということがまず一つございます。
 それから、豚の大臣指定地域につきましては、また大臣指定地域においては、放牧場について給餌場所における防鳥ネットの設置及び家畜を収容できる避難用の設備の確保を行うことということで、二十九という項に、大臣指定地域における放牧場についての取組という形で新設をしたところでございます。
 従来、二十八のところに放牧場、パドック等における舎外飼養を中止しという文言がございましたが、これについては削除するという案で、まさに現在、今日、家畜衛生部会で御審議をいただきまして最終的な答申をいただくということにしているところでございます。

#71
○紙智子君 畜産部会の答申を受けて、今日受け取るということなんですけれども、放牧中止はやっぱり撤回すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

#72
○政府参考人(新井ゆたか君) 今お話をいたしましたとおり、しっかりした野生動物対策をしていただければ放牧を継続するという案でお諮りしているところでございます。

#73
○紙智子君 継続するという言い方なんだけれども、是非中止は撤回するように求めたいと思います。
 それから、愛玩動物の飼育は禁止ということが書かれていて、けれども、犬というのは、私は農家で育ったので、農家はもうどこでも犬飼っているんですよ、番犬として。愛玩動物じゃないんですよね、番犬として飼っていて。それで、やっぱりいろんなよく分からないものが来たりするとわんわんほえて、ほえて追っ払うということなんですね。だから、余分なものを近づけないということでも役割は持っているんじゃないかなというふうに思うんですけど。
 ですから、拙速にこれ決めるのではなくて、ちゃんと実態をつかんで家畜農家と協議をすることが大事じゃないかなというふうに、それはちょっと求めておきたいと思います。
 それから、飼養衛生基準案に書いてあるのは、豚については四十項目、それから牛などについては三十八項目も守るべき内容が示されています。例えば、平面図を作るとか、農場の、それからマニュアルを作るとか家畜の死体の埋却の土地を準備するとか、豚でいえば、処理済みの飼料を利用する場合は摂氏九十度以上で六十分以上加熱処理するとか、防護柵を作るとか防鳥ネットを設置するとかですね。畜産農家の作業が増えて、設備投資の費用も掛かるわけですよね。特に、小規模な農業経営を行っている家畜農家の経営意欲につながるのかということでは課題があると思うんです。
 もうこんなのやっていられないわといって離農にならないようにやらなきゃいけないと思うんですけど、この点でも、施設の投資をどう支援するのか、事務量をどう支援するのか、支援策を明らかにするべきだと思うんですけれども、最後の質問になりますけれども、大臣、お願いします。

#74
○国務大臣(江藤拓君) しっかり支援をしたいと思っております。
 このコロナ禍においても豚価については非常に安定をしておって、経営もしっかりやっていただいているということでありますから、そういう状況にあるからこそ、CSF、ASFの侵入は何が何でも防がなきゃならない、飼養衛生管理基準は何としても守っていただかなきゃならない、これは基本だと思っております。それには、やはり三十八、四十、多いという御指摘もあるかもしれませんが、それは必要不可欠なものだと御理解いただきたい。
 その裏側で、やはりALIC事業でも三つほど事業を立てさせていただいておりますし、もう時間が来ましたので詳細は申し上げませんけれども、それには、国の補助、それから当該市町村、当該都道府県の補填も含めて、特交措置も含めて、しっかりと経営を支えていく必要があるというふうに考えております。

#75
○紙智子君 終わりますけれども、大小多様な農家を支援していただきたいということを述べて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#76
○委員長(江島潔君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十一時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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