くにさくロゴ
2020/05/25 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 行政監視委員会国と地方の行政の役割分担に関する小委員会 第2号 令和2年5月25日
姉妹サイト
 
2020/05/25 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 行政監視委員会国と地方の行政の役割分担に関する小委員会 第2号 令和2年5月25日

#1
令和二年五月二十五日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   小委員の異動
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     山添  拓君     吉良よし子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    小委員長        西田 実仁君
    小委員
                阿達 雅志君
                島村  大君
                滝波 宏文君
                堂故  茂君
                徳茂 雅之君
                野村 哲郎君
                牧野たかお君
                小沢 雅仁君
                小林 正夫君
                田名部匡代君
                吉川 沙織君
                竹内 真二君
                梅村  聡君
                吉良よし子君
                伊波 洋一君
                浜田  聡君
    行政監視委員長     川田 龍平君
   副大臣
       総務副大臣    長谷川 岳君
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        神田 憲次君
       総務大臣政務官  木村 弥生君
       経済産業大臣政
       務官       宮本 周司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        清水  賢君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       向井 治紀君
       内閣官房内閣審
       議官       安居  徹君
       内閣府大臣官房
       審議官      黒田 岳士君
       内閣府大臣官房
       審議官      野村  裕君
       内閣府大臣官房
       審議官      小平  卓君
       内閣府地方分権
       改革推進室次長  宮地 俊明君
       金融庁総合政策
       局審議官     伊藤  豊君
       総務省大臣官房
       総括審議官    前田 一浩君
       総務省行政評価
       局長       白岩  俊君
       総務省自治行政
       局長       高原  剛君
       総務省自治行政
       局選挙部長    赤松 俊彦君
       法務省大臣官房
       審議官      竹内  努君
       文部科学省大臣
       官房審議官    矢野 和彦君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        達谷窟庸野君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    迫井 正深君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    吉永 和生君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    本多 則惠君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    諏訪園健司君
       経済産業省電力
       ・ガス取引監視
       等委員会事務局
       長        佐藤 悦緒君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    覺道 崇文君
       中小企業庁経営
       支援部長     渡邉 政嘉君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国と地方の行政の役割分担に関する件
    ─────────────

#2
○小委員長(西田実仁君) ただいまから国と地方の行政の役割分担に関する小委員会を開会いたします。
 小委員の異動について御報告いたします。
 去る二十二日までに、山添拓君が小委員を辞任され、その補欠として吉良よし子君が選任されました。
    ─────────────

#3
○小委員長(西田実仁君) 国と地方の行政の役割分担に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#4
○堂故茂君 自民党の堂故茂です。
 今日、全域で緊急事態の解除宣言がなされるようであります。まず、コロナウイルス感染症によって亡くなられた方々にお悔やみを申し上げたいと思います。そして、今も病気と闘っておられる方々へお見舞いを、また、医療関係を始め、多くの皆様のこれまでの御尽力に感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 コロナウイルス感染症に対しての国と地方の連携の在り方について伺いたいと思います。
 これまでの対応として、自粛要請や学校休業など様々な対策を行ってきましたが、地方自治体との連携、役割分担で幾つかの課題もあったのではないかと思います。例えば、特措法に基づき外出自粛や休業を要請する権限は主に知事にあるが、政府が策定した基本的対処方針においては、自粛要請は国に協議の上行うこととされ、協議や調整に時間が掛かったり、財源など、地方自治体の首長の戸惑いも時々報道されました。
 新型コロナウイルス感染症への長期的な対応が予測される中で、これまでの対応について課題を整理し、今後の取組について考えていかなければならないと考えますが、特に、国と地方の情報共有や連携の在り方等についてまず伺いたいと思います。

#5
○政府参考人(安居徹君) お答え申し上げます。
 特措法におきましては、国が基本的対処方針で大きな方向を示し、各知事はそれを踏まえて地域の感染状況等に応じて講ずべき措置を判断するという役割分担となっております。例えば、施設の使用制限の要請、解除につきましては、住民の健康に責任を持つ各知事が地域の実情に、地域の状況に応じて総合的に判断の上実施することとなっており、実際に各都道府県で差があるのが実情でございます。
 今回の新型コロナウイルスへの対応につきまして、国と都道府県がそれぞれの責任を果たしながら対策を講じており、国民の皆様に御協力いただいた結果、海外のようにオーバーシュートの軌道に乗ることなく今日に至っております。日々、制度の運用につきましては、ウエブ会議なども活用しながら、都道府県とも密にコミュニケーションを図ってきているところでございます。
 いずれにいたしましても、国と地方がそれぞれの立場で役割と説明責任を果たしていくことが重要でございまして、今後とも、各都道府県知事とは連携を密にし、サポートを調整してまいりたいと考えています。

#6
○堂故茂君 危機のときは一体感がなければやっぱり仕事はできないと思いますので、是非よろしくお願いします。
 二番目の経済対策については、黒田審議官、せっかくおいでいただいたんですが、ちょっと飛ばさせていただきますが、趣旨としては、観光事業や文化芸術イベントというこの経済対策は今じゃないだろうという話もあるんですが、やっぱり準備期間も要るわけであります。それから、今、光が見えなければ、やめなきゃいけない、その仕事やめなきゃいけないという切実な状況でもあると思うんですね。今を乗り切る希望としても、ちょっと先の経済対策も必要なのではないかということを申し上げたかったわけであります。
 次に、マイナンバーであります。
 特別定額給付金の迅速な給付という点、それから感染症という点からもマイナンバーの活用が大変期待されていたわけでありますが、しかし、その前提となるマイナンバーカードの普及が今もって、五月一日現在で一六・四%であります。
 何でここまで頑張ってきて普及しないのかお聞きしたいのと、それから、それぐらいの数なのに、この定額給付金における市町村の現場での大混乱も報道されました。そのことについても併せて伺いたいと思います。

#7
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 マイナンバーカードは、五月二十日の時点で二千百十一万枚、人口の約一六・六%の方に交付されております。マイナンバーカードの取得については、内閣府が平成三十年に実施した調査において、取得されていない方の理由として、必要性が感じられない、身分証明書になるものはほかにあるなどが挙げられております。このため、カードの普及に向けては、国民の皆様が自然と持ちたいと思っていただけるよう、その利便性を高めていくことが必要と考えております。
 なお、特別定額給付金のオンライン申請に関係いたしましては、市区町村窓口の混雑やシステム処理の遅延について、地方公共団体情報システム機構、J―LISにおいて、サーバーの処理能力の増強や市区町村に対するシステムの負荷軽減に資する優先処理の要請などを行っております。これにより、当初、連休明け、市町村窓口が大混雑したわけでございますが、五月十三日以降、システム上の遅延は解消し、窓口混雑も緩和傾向にあると認識しております。
 それから、市区町村のオンライン申請に係る事務負担につきましては、これまでも、申請受付システムを管理する内閣府と協力いたしまして、申請受付データの一括ダウンロードなどができるツールの開発、提供などを行ってきたところでありますが、今回、早急な対応を求められる中で、市区町村によっては、給付システムの導入が間に合わず手作業が多くなってしまって大変な混乱を招いたものというふうに推察をしております。
 引き続き、入力画面の改修なり効率的な事務処理方法についての丁寧な説明を継続的に進めまして、市区町村の事務負担の軽減と給付金の円滑、迅速な交付に尽力してまいります。
 以上でございます。

#8
○堂故茂君 このことを反省しながらマイナンバーカードの普及に努めていただきたい。まさに国と地方の行政サービスの要であるし、デジタル社会の全く要の事業だと思います。是非しっかり取り組んでいただきたいということを申し上げて、次に質問を移らせていただきます。
 GIGAスクール構想であります。
 学校休業等の対応などありまして、オンライン教育の大切さが今回クローズアップされました。文科省は昨年末、小中学生に一人一台のパソコン、デジタル端末を整備するGIGAスクール構想を打ち出しました。今回の一斉休校を受けて、目標達成の時期を当初の二〇二三年から今年中に前倒しすると決定し、また、家庭においてもネット環境を整えるべく予算を計上いたしました。残念ながら日本の教育のICT化は世界の中で、例えばOECD加盟国の中でほぼ最下位と遅れてきました。また、地域においても取組に格差がありまして、それがそのまま教育格差につながってしまうという状況だったわけであります。
 国と都道府県と市町村、そして各教育委員会、教育に関わる皆さんの温度差、連携が足りなかったのではないかと反省すべき点もあります。コロナウイルスという厳しい試練に遭遇していますが、国として、今度のGIGAスクール構想で教育のICT化を一気に進めていくこと、このピンチをチャンスにしていくことが問われているのではないかと思います。地方自治体へのハード、ソフトのサポートを含め、その意気込みを伺いたいと思います。

#9
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。
 今御指摘がございましたとおり、我が国の教育におけるICTの活用につきまして、OECDの中で大きく後れを取っているということは事実でございます。また、基盤となる学校ICT環境についても自治体間でかなりの格差が生じているということでございます。
 まさにこのような課題を解決すべく、まずは令和元年度補正予算において、GIGAスクール構想の実現といたしまして学校における高速大容量の通信ネットワークと児童生徒一人一台端末の一体的な整備を全国一斉で行うということとし、さらに、コロナ対策、今委員が御指摘のございましたような経緯で、令和二年度補正予算におきましてもその取組を更に加速するということとしたところでございます。
 既に、これらの補正予算による整備については、事前着手したものについても遡って補助を可能とするとしたところでございまして、多くの自治体においても調達が開始されたところと承知いたしておりますが、文部科学省としては、これまで整備が進まなかった自治体も含め、各自治体が安価かつ円滑に学校ICT環境を整備し、維持管理できるよう、民間事業者等への直接の働きかけも含めて様々な施策を講じているところでございます。
 また、教師や児童生徒のICTの活用促進ということが課題になりますが、独立行政法人教職員支援機構と連携した各地域でのICT活用に関する指導者の養成研修、各地域におけるICTを活用した取組事例等に関する情報のホームページへの掲載、周知などにも取り組んでおり、さらに、これらICT環境整備やICT活用に関する助言や支援などを自治体に対して行うICT活用教育アドバイザーという事業を今月より開始したところでございます。
 これらの取組を通じまして、ICT環境整備を着実に進めるとともに、まずは教師が児童生徒とともにICTを使ってみるということから始めることで、全国でICT活用が進むよう、文部科学省として全力で支援に努めてまいりたいと考えております。

#10
○堂故茂君 やはり、国と都道府県、そして市町村、教育委員会の温度差を埋めてもらいたい。しっかり整備進めると同時に、これは教育をいかに質として高めていくかの道具として活用する、そのことも忘れないでいただきたいと思います。
 次の行政改革のプロセスの在り方についてはちょっと飛ばさせていただきたいと思いますが、何を言いたかったかというと、三位一体改革、住民のための改革が問われたこの改革がいつの間にか国の行革に変わっていった、それから、新医師臨床研修制度というものが突然出てきて地方が面食らった、多少反省があったはずなのに、昨年からの公立・公的病院機関の再検証リストが突然出てきたという過去の教訓が生かされていないんじゃないかと。やっぱり、様々な仕事で国と自治体の目標を一つに、厳しい目標をたとえ掲げたとしても、連携、話合いというのは非常に大事だということを申し上げたかったわけであります。
 次に、市町村に対する国の支援について伺いたいと思います。
 明治以来、国と県の形は変わりませんが、明治維新当時七万余の市町村の数が、今現在千七百十八ですね。やっぱり、市町村が時代の最先端に立ってこの形を変えてきた、そして、今現在、大変過疎に苦しむ、人口減、さらには様々な福祉の課題に向き合っている市町村をいかにサポートしていくことが大事かということが明らかに言われるわけであります。
 自治体戦略二〇四〇構想研究会などでどのようにこの話合いが行われているのか、整理されているのか、改めてお聞きしたいと思いますし、あわせて、県の役割ですね、国とそして基礎自治体との間に立つ県の役割、よくサッカーのチームに例えられますね。国はゴールキーパーで、県はディフェンダー、ミッドフィールダー、そして市町村はフォワードだと。最近、このコロナウイルス対策のことで各知事さんがスタープレーヤーとしていつも脚光を浴びます。全部一人で何から何までやっているような印象も受けるわけであります。広域的な視点に立ち、そのリーダーシップを取っていく県や知事さんの役割というのは非常に大事だと思いますが、しかし一方では、市町村の仕事を、地味にパス回しをうまくしていく、これが本来の県の仕事ではないかなと私は思うわけであります。
 県と市町村の役割分担が曖昧にも思えるわけでありますが、先日の小委員会で、都道府県による補完、支援の役割について地方制度調査会において議論もされていると伺っていますが、説明がありましたが、市町村の大切さ、都道府県の役割について改めてお伺いしたいと思います。

#11
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 市町村は、住民に最も身近な基礎自治体として住民に対し行政サービスを適切に提供する責任を有しており、今後の全国的な人口減少、少子高齢化の中でも持続可能な行政サービスの提供体制を確保していくことは重要な課題と考えております。
 総務省としては、これまで、核となる都市と近隣市町村が連携し、活力ある地域社会を形成するための定住自立圏、連携中枢都市圏などの市町村間の連携や、中山間地域など市町村間の連携が困難な場合の都道府県による補完などを行うために必要な施策を講じてまいりました。
 総務省において二〇四〇研究会をつくりまして、二〇四〇年という人口が大幅に減っていく時代からバックキャスティングして地方行政の在り方をどうあるべきかということを研究会で議論していただきましたが、それを受けまして、現在、地方制度調査会において、将来の人口減少、少子高齢社会を見据え、必要となる市町村の行政サービスの提供の在り方等について調査審議を進めていただいております。
 地方制度調査会の議論の中では、市町村による行政サービスの提供体制の確保については、市町村間の広域連携、都道府県による補完、支援などの多様な手法の中から、地域の実情に応じて、市町村が自ら地域の将来見通しといったものを立てていただきながら、最も適したものを自主的に選択していく必要があるという方向で議論が進んでおります。
 それから、あわせて、都道府県による補完、支援の役割についてでございますが、これにつきましては、平成の合併の進展後も小規模市町村が相当数存在し、今後の人口減少によって更に増加が見込まれるのではないか。また、小規模市町村に限らず、技術職員、ICT人材等の専門人材の確保、育成など、市町村間の広域連携によっても対応が困難な事案が増えているのではないかと。こうした状況を踏まえると、個々の市町村の規模、能力や市町村間の広域連携の取組状況に応じて、都道府県はこれまで以上にきめ細やかに補完、支援の役割を果たす必要があるのではないかという方向で議論が進んでおります。
 地方制度調査会の任期も七月の頭までということでございますので、地方制度調査会の議論、あるいは今後出てくるであろう答申を踏まえまして、総務省として適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#12
○堂故茂君 次に、議会のこともお聞きしたかったんですが、少し時間の都合があって飛ばさせていただきますが、首長が注目されますけれど、やっぱりチェック機能とそれから議決機能のことを考えると、議会というのは非常に、どんなちっちゃな自治体においても大事だと。その仕組みを守っていくのは非常に大事だということをちょっと申し上げて、これからもこの議論に加わっていきたいと思っています。
 次に、ちょっと抽象的な、あるいは主観的な表現なんですが、幸福度ランキングということについて伺いたいと思います。
 国連の機関が、関連機関が発表している世界幸福度ランキングというのが毎年発表されます。それによりますと、昨年世界の中で五十八位だった日本が今度は最新の結果で六十二位に下がって非常に残念な結果なんでありますが、この指標の中に社会の寛容さであるとか自由度という項目が含まれていることが一つの大きな原因ではないかなと思いますが、あわせまして、各県の幸福度ランキング、あるいは市町村の住みよさランキングというのがそれぞれ発表されております。
 少しずつ指標が違うわけで、これは何か統一しろというわけにもいかないのかもしれません、それぞれの目的によって。ランキングに一喜一憂すべきことではないと思いますが、少なくとも、多少こういう主観的なものも入れながら、できるだけ客観的に、科学的な根拠に基づいて、人口やGDPの総量だけに注目するのではなく、そういった考え方から少し脱皮していかなきゃいけないんじゃないか。
 昨年、これ、自民党の中でもいろいろ議論しまして、政府の骨太の方針に取り入れてもらったんでありますが、これから目標とすべき指標として、幸福、幸福度というとちょっと幅が狭くなるので、心地よいとかあるいは満足度とかという意味を含めまして、ウエルビーイングという考え方を国の指標として取り入れてもらうことになりました。
 まだまだ始まったばかりでありますが、例えば、学び直し、働き方を選択できる人生の自由度の高さ、あるいは一人一人のオーナーシップから来る生産性の高さ、健康寿命の延伸、医療と福祉の充実、互助、共助の中で感謝の心が育まれる社会の仕組みなどなど、幸福度、満足度、ウエルビーイングという尺度を設定し、国と地方のこれからの在り方に取り入れていくべきではないかと考えますが、所感を伺いたいと思います。

#13
○政府参考人(野村裕君) お答え申し上げます。
 幸福度、満足度の重要性につきましては、議員御指摘のとおりと認識をしてございます。最近時の骨太方針におきましては、幸福度、満足度の指標の開発につきまして繰り返し掲げられておりまして、これを受けまして、内閣府におきましてその研究開発に取り組んでいるところでございます。
 昨年七月には、生活の主な分野十一分野の三十三の指標を満足度・生活の質に関する指標群、いわゆるダッシュボードの暫定試案という形で公表させていただいたところでございます。更にその精緻化に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 また、地方行政におきまして、幸福度、満足度、こういった視点を取り入れていく重要性につきましても御指摘のとおりかと考えてございます。そのため、現在、研究開発中ではございますが、ダッシュボード等に関しまして、地方向けの説明会、シンポジウムの開催、あるいはダッシュボードに含まれます各種指標の都道府県別での整理、分析、公表などに取り組んできておるところでございます。
 引き続き、人々の満足度、ウエルビーイング、こういうものに関する指標の精緻化と普及に取り組んでまいりたいと考えてございます。

#14
○堂故茂君 首長によってはかなり熱心にポリシーを持ってこのことを進めている自治体が幾つか見受けられるようになってきました。かなりそれは、市民に、県民に対してもかなり説得力があって、いい方向に動こうとしている自治体も出始めているのではないかなと思います。国としても、そのことを正面から取り入れて研究していってもらいたいなと思います。
 最後の質問ですが、今度のコロナウイルスの脅威や、近年各地での、主に水害ですけれども、温暖化による水害、あるいは今後想定される首都直下の地震、東南海の地震、そんなことなどを考えると、日本の社会の在り方これでいいのかと、そういう多くの皆さんが危機感を感じているのではないかなと思います。
 国連では持続可能な開発目標、SDGsの達成に向けて取組が始まっています。世界的な動きになって、それぞれの各国、社会を変えようとしています。また、日本としても、このSDGsに呼応しながら、ロボットやAIといった先端技術と今年から始まる5Gなどの通信技術を融合させて、経済発展とそれから人口減少などの社会的課題を両立させていくソサエティー五・〇、目標にしておられます。この実現は、日本の地域社会を大きく変えていく可能性がある大変なチャンスを秘めているのではないかと思います。
 私も首長をしておりましたが、私はちっちゃな町でしたが、十万から二十万ぐらいの町の市町村というのは、非常に、経済的な基盤もあるし、また人のコミュニティーのつながりも強い。その中で大変いい仕事しているなと、ちょっと羨ましい気持ちになりました。そういう、都市が元気があって県を元気にし引っ張っていく、そして日本を引っ張っていく、そういう社会をちょっとイメージすると、やっぱり、地域の産業、地域の文化、コミュニティーの力、あるいは心の通った医療、福祉が展開される活力ある地方都市が集まってこそ日本の力が出てくるのではないかと。
 今申し上げましたように、中央集権、中央集中という社会というのは非常に危険だ、また幸福度も低いのではないかと、そんなことを思うと、分権分散型の社会へ、かねてから言われてきたのかもしれませんが、本気を出して、そういう地方都市、地方の元気を引き出すそういう施策を思い切って進めていくべきではないかなと思います。
 所感を伺いたいと思います。

#15
○政府参考人(宮地俊明君) お答え申し上げます。
 昨年十二月に閣議決定しました第二期まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、委員から御指摘のありましたSDGsやソサエティー五・〇などの新しい時代の流れを力にすることを重要な目標の一つとし、将来にわたって活力ある地域社会の実現と東京一極集中の是正を目指すべき将来として取組を進めているところでございます。
 また、中央集権型行政システムから地方分権型行政システムへの転換を目指し、国から地方に対する事務、権限の移譲や義務付け、枠付けの見直しなど、地方の自主性、自立性を高めるための地方分権改革を推進してきたところでございます。この地方分権改革につきましては、現在、地方の発意に基づき、地域の課題を具体的に解決する仕組みであります提案募集方式により推進しているところでございます。
 今後とも、活力ある地域社会の実現、分権型社会の確立に向け、しっかり取組を進めてまいりたいと考えております。

#16
○堂故茂君 こうして答弁に直すと何か事務的になってしまうんですけれども、やっぱり諦めないで、いい日本の社会を皆様とつくっていきたいものだと思います。
 終わります。

#17
○小林正夫君 立憲・国民.新緑風会・社民の小林正夫です。
 行政監視の立場から、新型コロナウイルスに係る国と地方の課題、そして電力システム改革、さらには災害対策について、政府の取組をただしたいと思います。
 まず、新型コロナウイルスの関係ですけれども、財形住宅貯蓄の取扱いについて質問をいたします。
 財形住宅貯蓄の適正払出しについて、目的内の場合は利子などが非課税になります。しかし、退職日までに登記事項証明書を金融機関に提出できなければ、利子などに、五年遡り課税対象になります。
 退職日に合わせて建築工事を進めている中で、今回のコロナの関係で、資材不足あるいは従業員の健康の確保、さらには三密防止、許認可に係る行政の多忙な業務の理由により、退職日までに工事が完了しない事態が発生をしております。今回のコロナウイルスに関連して退職日までに終わる予定であった建築工事が延びる場合は、登記事項証明書提出日を退職日以降も可能とするようにすべきと考えるが、どうでしょうか。また、このような異常事態における生活環境下では目的外払出しの非課税特例の拡大も必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

#18
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。
 勤労者財産形成住宅貯蓄は、持家の取得等のため、事業主の協力を得て継続的に賃金の一部を積み立て、利子等について税制上の優遇をすることなどによりまして勤労者の財産形成を支援するものでございます。
 勤労者財産形成住宅貯蓄につきましては、住宅購入等の目的で払い出されることなどの一定の要件を満たす場合に元利合計五百五十万円まで利子等について非課税としており、払出しの際には当該住宅の登記事項証明書等を金融機関等に提出することになっております。住宅購入等以外の目的で払出しを行う場合には五年間遡及して課税されることとなりますが、住宅購入等の目的であれば、退職後でありましても、五年間遡及して課税されることなく払い出すことが制度上可能となっております。
 また、住宅購入等の目的以外での払出しでありましても、一定の事由による払出しの場合には非課税で払い出すことができる特例を設けておりまして、具体的には、勤めている会社が倒産したり解雇されたりして雇用保険の特定受給資格者等に該当することとなった場合、また医療費の年間合計額が二百万円を超えた場合等には利子等について五年間遡及しての課税をしないこととしております。
 なお、この特例の範囲を拡大することにつきましては、勤労者財形住宅貯蓄が持家の取得等のための制度であることなども踏まえつつ、慎重な検討が必要と考えております。

#19
○小林正夫君 いろいろ答弁いただきましたけれども、この登記事項証明書提出日を、建築が終わらなかった場合、退職日以降も可能ではあると、このように受け止めてよろしいんでしょうか。

#20
○政府参考人(本多則惠君) 御指摘のとおり、可能でございます。

#21
○小林正夫君 次に、持続化給付金と雇用調整助成金の申請のサポートについてお伺いいたします。
 まず、現在の持続化給付金の申請状況を見ると、支援体制が遅れているということ、それと申請時の手続の理解がまだまだ進んでいないんじゃないか、私、このように思います。そういうことを受けて政府もサポートなくしては難しい状況と判断をして、月内にも約四百か所のサポート会場を設置するとして、短期間で一定のサポート会場が設置されたことは評価をしたいと思います。
 ただ、設置については、広域自治体で数か所というレベルではなくて、区市町村ごとに数か所を設置していくようにしなければこれサポートが間に合わないのではないか、このように私心配いたしますけど、いかがでしょうか。

#22
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えいたします。
 持続化給付金は、百万を超える幅広い事業者に迅速な給付を行うことが重要な制度であることから、ウエブ上の簡易な方法で申請することができる仕組みとしておりますが、電子申請に不慣れな方など、申請の支援を希望する声が寄せられていることは承知してございます。
 このため、全国各地に申請サポート会場を設けておりますけれども、五月の十二日より順次開設をしており、五月末までに全国で四百六十五会場を設置し、また、これに限らず、六月以降につきましても会場を追加してまいる予定でございます。パソコンやスマホの電子機器がない場合等には、そこの場に用意をしておりますので、それを御活用いただければと考えてございます。

#23
○小林正夫君 この制度が利用しやすくする、このことが大変大事だと思いますので、是非、サポート会場の設置などを適宜進めていただくことをお願いをいたします。
 次に、雇用調整助成金の関係です。
 現状の申請件数と支給決定件数はどうなっているでしょうか。

#24
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 五月二十四日現在の数字で、速報値でございますが、雇用調整助成金の支給申請件数は三万九千七百五十四件でございまして、支給決定件数は二万一千四百三十三件となってございます。

#25
○小林正夫君 私、補正予算の審議で、この雇用調整助成金申請対象事業者数、これは補正予算の中で数字が出てきておりますので、今言った数字と比較してみると、この雇用調整助成金を申請している件数が私、ごく僅か、このように受け止めています。だから、そういう意味で、この制度が利用しやすくするために、この雇用調整助成金制度の必要性だとか制度の仕組み、そして申請の仕方など、政府がしっかりこれ周知をすべきだと思います。
 改めてその補正予算で挙げた数字と比較してどのぐらいのパーセンテージかということは問いませんけれども、私はごくごく少ない申請にとどまっていると、このように思いますので、いかがでしょうか。

#26
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する中で、事業主の皆様に雇用調整助成金を活用いただき、働く方々の雇用維持を図るということは大変重要な課題であるというふうに考えており、喫緊の課題でございます。このため、助成率の上乗せをしたほか、数次にわたり新型コロナウイルス感染症に係る特例措置を講じてきております。
 また、事業主の皆様により簡便に申請いただけるよう申請手続の簡素化等を進めるなど、事業主の皆様の負担の軽減を進めているところでございます。
 また、このような簡素化の取組に加えまして、雇用調整助成金の申請書類の作成を分かりやすく解説した動画の作成、あるいは小規模の事業主の皆様を対象とした分かりやすいパンフレットの作成などにより、事業主の皆さんが円滑に申請書類を作成できるよう努めているところでございます。
 雇用調整助成金の周知につきましては、制度の必要性や仕組み、また、その簡素化された申請方法等につきまして、厚生労働省のホームページやインターネットのバナー広告による広報、都道府県労働局、ハローワークにおける周知、それから業界団体と一体となった周知などに積極的に努めているところでございます。
 こうした周知を始めとする各種の取組によりまして、事業主の皆さんが雇用調整助成金全般について御理解深まり、その活用が一層進むように引き続き取り組んでまいりたいと考えてございます。

#27
○小林正夫君 この制度が積極的に利用できるように政府としてしっかりサポートをしてもらいたいと思います。
 次に、行政のワンストップサービスについてお聞きをいたします。
 今回、東京の場合で例に挙げると、区からいろいろ融資などを受ける場合については区の言われているところに行かなきゃいけない、東京都の協力金については東京都の関係するところに行かなきゃいけない、国は国として行かなきゃいけないということを考えると、やはり都道府県、市町村への申請サポートを一か所でできるワンストップサービスの行政サービスが求められていると、このように私も強いそういうような要望をいただいております。このことに取り組む必要があると思いますけど、いかがでしょうか。

#28
○政府参考人(黒田岳士君) お答え申し上げます。
 持続化給付金や雇用調整助成金を始め、様々な支援策を必要とされる事業者の方々に一日も早くお届けするため、手続のオンライン化、添付書類の削減、ワンストップ化などに取り組んでいるところでございます。
 引き続き、関係者が緊密に連携し、一丸となってできる限りの手続の簡素化、迅速化に取り組んでまいります。

#29
○小林正夫君 せめて持続化給付金と雇用調整助成金等の国の申請サポート、これについては区市町村ごとにまとめて受付ができると、こういうようなことをやってもらいたいことを強く要望しておきます。
 さらには、マイナンバーカード、先ほどの質問でも触れられておりましたけれども、やっぱりこれ、発行システムの改善が必要だと思います。このことについて、また別の機会があれば具体的に聞きますけれども、今日の段階ではこの発行システムの改善をしっかりやってほしいと、そのことを要望しておきたいと思います。
 次に、電力システム改革についてお伺いいたします。
 今日は、宮本政務官、出席いただきましてありがとうございます。
 電力システム改革は、二〇一三年から二〇一五年にかけて内閣からの法案が提出をされて審議をされました。二〇一五年に審議した電力システム改革第三弾において、二〇二〇年四月一日に送配電部門の法的分離、それと料金規制の撤廃が送配電分離の実施と同時に又は実施の後に行うとされていましたが、先月、四月一日に送配電は分離をされましたけれども、料金規制は撤廃されませんでした。
 そこで、お尋ねします。
 二〇一六年に小売全面自由化が行われて、既に四年が経過をいたします。私は、一定の競争が行われている状態になっているのではないかと、私はこのように思っております。
 そこで、料金規制が四月一日の法的分離と同時に撤廃されなかったのはなぜか。今後どこかの時点で規制料金を撤廃することになりますが、撤廃する判断基準は何なのか。また、小売が自由化されているのであるから料金も自由化にすべきであり、撤廃時期をいつ頃と見込んでいるのか。また、撤廃するときには全国一律で撤廃するのかどうか。この辺の政府の考え方をただしたいと思います。

#30
○政府参考人(佐藤悦緒君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、低圧の電気料金につきましては、二〇一六年四月に小売全面自由化を実施した後も、既存事業者による規制なき独占から需要家を保護する観点から、経過措置として全国全ての地域において従来と同様の規制料金を存続させることといたしました。
 法律上、二〇二〇年四月以降は、供給区域ごとに競争状態を評価し、電気の使用者の利益を保護する必要性が特に高いと認められる地域として経済産業大臣が指定した地域については料金規制を存続させることとなっております。そして、料金規制については、経済産業大臣からの意見聴取の申出を受けまして、電力・ガス取引監視等委員会の専門会合において、まず、消費者等の状況、十分な競争圧力の存在、そして競争の持続的確保といった要素を総合的に判断をいたしまして存続の必要性を判断することといたしました。
 これらの要素について供給区域ごとの競争状態等を評価した結果、先ほど委員からも御指摘がありましたように、競争は相当程度進展していることが確認されました。しかしながら、まず、有力で独立した新電力、具体的には低圧におけるシェアが五%程度以上で大手電力と資本関係を有していない事業者が、東京電力エリア及び関西電力エリアでは一社のみ、他のエリアでは一社も存在しなかったこと、それと、新電力と大手電力との間で電源調達のイコールフッティングへの懸念があることの二つを踏まえますと、需要家保護の観点から、経過措置料金を解除できる水準にまでは達しておらず、二〇二〇年四月時点では全ての供給区域について料金規制を存続させることが適当との結論が得られたところでございます。
 こうした電力・ガス取引監視等委員会の意見を踏まえて経済産業大臣が料金規制を存続させる判断を行ったものでございます。
 あと、御質問にありました今後の料金規制の扱いにつきましては、今申し上げました二つの観点を中心に、競争区域ごとの競争状態を評価する上で判断することとなりますが、現時点では各供給区域について、まず最初の有力で独立した新電力が複数存在しておらず、また新電力と大手電力との間で電源調達のイコールフッティングへの懸念がまだありますといった状態を考えることを踏まえますと、具体的な撤廃時期でございますが、現時点ではお答えすることがまだできないという状況であります。
 以上であります。

#31
○小林正夫君 小売が自由化になり、電力も全面的な自由化になっています。自由化ですから、本来、料金も、自由化にすれば料金が下がることも当然考えられるんです。それが、四年たった、自由化になって以降四年たっておりますけれども、それが実現していない。今言ったいろんな条件があるというふうにお聞きをいたしましたけれども、今後の政府の取組については注視をしていきたいと思います。
 もう一点、電力システム改革でお聞きいたします。
 この送配電会社、これは託送料金を主な財源として運営をしていくという会社になります。今後、日本は人口減少になっていくと私は思っています。人口減少になれば電気を使う量が低くなっていくと、このように思います。ですから、送配電会社は、託送する、そういうような依頼を受けて託送することによって託送料金をもらうという会社ですから、この託送するものの量そのものが少なくなったときに送配電事業がきちんとやっていけるのかどうか。そして、鉄塔だとかあるいはマンホール、それとケーブル、電線、こういうものは経年劣化をしていきますから、当然そういうものにもお金が掛かっていくということ。
 そういう意味で考えていくと、この送配電事業者がやはり今後も会社として成り立っていかないと、電気は電線がつながっていないと送れませんから、この会社がなくなってしまっては電気の供給ができないということになるので、この送配電会社に対する諸施策、今後の日本の社会を見据えたいろんな施策、これ必要だと思うんですが、現段階で考えていることがあれば教えていただきたいと思います。

#32
○大臣政務官(宮本周司君) 小林委員には、本当に平素から電力行政に御理解をいただき、またその高い御見識から適宜適切な御指導、御意見いただいております。
 今ほども大変貴重な御指摘をいただいたと思っております。おっしゃるとおり、この送配電設備の高経年化に進む中で、近年やはり自然災害が頻発をすることによる送配電設備の強靱化に資する投資、また再生可能エネルギー系統に接続するための投資、今後こういったものが引き続き増加すると見込まれております。これらの投資は、その電力の需給の、また需要の増減に関わることなく必要なものでありますし、着実に実施していくということも求められると思っております。
 これらも踏まえまして、今般の改正電気事業法案におきまして、既に欧州では先行して導入された制度を参考にして、この我が国でも、国が事前に収入上限を承認をする、そして投資の確保と最大限の効率化インセンティブを付与するレベニューキャップ制度を導入することを盛り込んでおります。
 具体的には、この収入上限が設定された期間、例えば五年とか六年といった期間内におきまして電力会社が効率化した費用、これを自らの利益とすることを制度上認めるということにしておりますので、事業者による不断の効率化の努力、また創意工夫を誘導することができると考えております。
 また、再エネ電源接続のための送配電設備の新設、またいろいろな災害であったりといったことで、需要の変動など、事前に予見し難い、そういった外生的な費用が発生し増減が及ぶ場合におきましては、収入上限に機動的にその内容を反映することができるような、そういった投資を確保する仕組みというものも導入しております。
 これらによりまして、必要な投資の確保、またコストの効率化をしっかりと実現をしていく、送配電会社の持続可能性を高めていくということにも十分に貢献できるものと考えております。

#33
○小林正夫君 災害関係の質問もしたかったんですが、自分の持ち時間が終わりましたので、これで質問を終わります。
 ありがとうございました。

#34
○小沢雅仁君 立憲・国民.新緑風会・社民の小沢雅仁でございます。
 本日は、小委員会において質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げたいというふうに思います。また、政府参考人の皆さん、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 今日で緊急事態宣言が解除されるということで、本当にこの間、お亡くなりになられました皆様に改めてお悔やみを申し上げたいと思いますし、今なお闘病中の皆様には一日も早い御回復をお祈りを申し上げたいというふうに思っております。
 さて、本日は、総務省令和二年度行政評価等プログラムにおいて行政評価局調査テーマになっております遺留金について質問を行いたいというふうに思います。
 まず初めに、総務省にお伺いをしたいと思います。
 遺留金の調査については、今年三月に公表された遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査の過程において、市町村が引取り手のない遺留金等に苦慮している実態を把握されたことがきっかけになったと承知をしております。
 そこで、把握された具体的な実態や遺留金における課題について説明をお願いをしたいと思います。また、遺留金の調査において想定している調査項目の着眼点及び調査等対象機関についても説明をお願いいたします。

#35
○政府参考人(白岩俊君) お答え申し上げます。
 御指摘の調査でございますが、昨今広がりを見せる遺品整理サービスについて、いわゆる業法がなく情報が限られております関係上、行政との関わりを考え、また、消費者とのトラブルや遺品整理に伴い発生する廃棄物の扱いについての事業者の考え方を含む実情を把握するという目的のため、遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査を実施したところであります。
 この調査の過程におきまして、市町村の現場では、遺留金については、民法の相続財産管理人の手続の費用を賄えない、火葬等の費用に故人の預金を充当できない、事実上法令に根拠のない管理を余儀なくされお金が累積しているといった状況を把握いたしました。このため、関係省庁に対し調査結果を参考送付したところでございます。
 そこで、今年のプログラムに載せました今度は遺留金についての調査でございますが、御指摘のこの調査、これは、自治体において苦慮しているというこの今分かりました調査結果を踏まえつつ、法務省や市町村等を対象に実態をより広範に調査することを考えておりますが、新型コロナウイルスの感染の危険に配慮しなければならない現状等に鑑みまして、詳細は調査の仕方等も含め現在検討中でございます。

#36
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 亡くなった方が生活保護受給者だった場合の遺留金の扱いは生活保護法に基づきますので、今調査対象機関お聞きしましたが、是非厚生労働省も調査対象機関に加えていただきたいというお願いをさせていただきたいと思います。
 この遺留金については、今説明がありましたとおり、身寄りのない方などが亡くなった場合、火葬や埋葬の経費等を差し引いた受取手のない遺留金の扱いに自治体が非常に苦慮しているということでございます。これは、やはり明確な法的根拠がないというため、自治体は歳入歳出外現金として保管しているのが実態でございます。
 少し前の調査でありますけれど、結局、各自治体にどれだけの今遺留金の残額があるかというのは把握し切れていないとお聞きをしております。もうマスコミ情報でしかないんですね。これ、三年前の数字でありますけれど、一番多く遺留金を抱えているのは大阪市でありまして、七億二千万円もの、これは、大阪市は生活保護受給者が突出して多いということで、結局、生活保護を受けている方が亡くなって、もう受取手がない遺留金がどんどんどんどん現金として積み上がっていると。この大きなお金を現金で維持、持っているということで、法的根拠がないので何とかこの遺留金の扱いをどうにかしてほしいと地方自治体が厚生労働省や法務省や金融庁にも要望を出していますが、これがなかなか前進をしていないというのが実態だというふうに承知をしております。
 そして、この遺留金問題については、公明党の國重衆議院議員が一昨年と本年二月の衆議院予算委員会で取り上げられております。その中で、様々な改善に向けた前進となる答弁を引き出されております。相続人が見付からない少額の遺留金の供託の扱いや生活保護受給者の遺留金の供託の扱い、また地方自治体が既に保管している遺留金の供託などについて、法務省や厚生労働省から省令改正に向けた検討や地方自治体への周知など、前向きな答弁を引き出されているというふうに承知をしております。
 次に、今配付をさせていただいた資料でございますけれど、指定都市市長会要請として、法務省に対して、お手元の資料のとおり、身寄りのない独居死亡人の遺留金の取り扱いに関する指定都市市長会要請というものが平成二十九年に法務省に要請を出されております。
 下に三点要望を出されているわけでありますけれど、指定都市を始めとする地方自治体の意見を十分聞きながら、独居死亡人の遺留金の取扱いに関する根拠法を国の責任において早急に整備すること。二つとして、その際、独居死亡人に関する対応は、全て地方自治体の事務として行っていることに鑑み、遺留金は国ではなく地方自治体に帰属させること。三つとして、その実現までの間、独居死亡人の葬祭や遺留金の処理に要する費用のうち、地方自治体の負担部分については全額を国庫負担とすることという要請がされておりますけれど、この要請に対する法務省の対応と考え方をお答えください。

#37
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。
 委員御指摘の指定都市市長会の要請でございますが、身寄りのない人が死亡した場合に生ずるいわゆる遺留金については、その処理のための明確な規定がないことから、地方自治体が歳計外現金、すなわち歳入歳出外現金として保管せざるを得ず、地方自治法上望ましくない事務処理が行われる場合があることから、国に対しまして遺留金の取扱いに関する根拠法の整備等を求める内容であると承知をしております。
 法務省といたしましては、遺留金を処理するに当たりまして、相続人の調査あるいは金銭の保管などにおいて地方自治体に重い負担が生じているものと承知をしております。指定都市市長会の要請の趣旨を踏まえまして、地方自治体の事務負担を軽減するという観点から、委員も御指摘なさいました供託制度の活用等の方策につきまして、関係省庁と連携しながら検討を進めているところでございます。
 地方自治体における遺留金の取扱いにつきましては、各種の行政法規で規定、規律をされておりますが、法務省といたしましては、民事基本法制を所管する立場から、関係省庁と連携して、引き続き必要な検討をしてまいりたいと考えております。

#38
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 今答弁いただいたように、法的根拠を何とか整備をしていかなければならないということでありますけれど、法的根拠がやはりないということで、例えば神戸市、兵庫県の神戸市では神戸市遺留金取扱条例を制定をし、平成三十年四月一日に施行させております。このときの神戸市長さんのコメントは、自治体は条例を制定せざるを得ないくらい追い込まれている、国の法的整備を促したいと発言をされております。
 このように、自治体が条例を制定をしてこの遺留金の扱いをちゃんと明確にしなければならないということでありますけれど、既にこの遺留金、言うなれば現金等で保管をしていて、非常にその管理も大変だということで犯罪も起きております。去年は二件の犯罪が起きておりまして、高山市ではこういう遺留金や災害見舞金などのお金を着服したということで、業務上横領でそういう事件が発生をしていたり、宇治市でも金庫から身寄りのない死亡者の遺留金九十四万円を盗んだという事件まで発生をしております。やはり、明確な根拠を早くつくってあげて、しっかりとした適正な管理にさせていくということが極めて重要だというふうに思います。
 そこで、このように、神戸市のように条例を制定をしていると、こういった地方の声を、条例の制定や地方の声を法務省としてどのように受け止めておりますでしょうか。

#39
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。
 遺留金の処理に当たりましては、相続人の調査や金銭の保管などにおいて重い負担があるため、地方自治体から対応を求める声があることは承知をしておりまして、重大な課題であると認識をしております。そのような中で、神戸市は遺留金問題に積極的に取り組まれ、この問題に対応するための遺留金取扱条例を制定されたものと承知をしております。
 地方自治体における遺留金の取扱いにつきましては、法務省として、民事基本法制を所管する立場から、関係省庁と連携して引き続き必要な検討をしてまいりたいと考えております。

#40
○小沢雅仁君 いつまではまた後ほど問いたいと思いますけれど、先ほど申し上げたとおり、大阪市は七億円を超える遺留金があるということですけれど、遺留金がゼロという自治体もあるということで、遺留金を全部使っちゃっているということなんですね。この使う根拠もないということで、本当にこれでいいのかということです。
 例えば、その遺留金を、住んでいた家の家財処分費用や亡くなった方の永代供養料、そして、そういった寄附などに有効活用して使い切っているという自治体もございます。
 又は、これ、東京、今も多分そうだと思うんですけど、東京都二十三区では、葬祭を行う民生委員などに遺留金を引き渡すと言っている、その中で残された家財の処分費用として使うことも認めていると。生活保護法では定められていない扱い方で、都の担当者は、法律上は困難なことは承知をしているが、厚労省から問題があると指摘を受けたことがないと、こういうふうに取材に答えている記事が載っておりました。
 やはり、根拠がなく、遺留金を使い切ってゼロにしてしまうと、これもやっぱり問題があるということでありまして、しっかりと改正をしていかなければならないというふうに思います。
 その中で、先ほど申し上げたとおり、二月の衆議院の予算委員会で公明党の國重先生がかなり前進回答を引き出しております。
 例えば、相続人が見付からない少額の遺留金の供託について、相続人調査をしても相続人がいることが明らかにならなかった場合は原則として供託が可能であるという答弁を引き出しております。
 また、生活保護受給者の遺留金の供託については、生活保護法施行規則第二十二条において相続財産管理人への遺留金引渡しが規定をされているため、法務局等に遺留金を供託することができません。これについては、省令改正に向けて検討中、今年中、年内中に改正するという答弁を引き出しております。
 そして、既に地方自治体が保管している遺留金の扱い、これについても、供託の要件を満たす場合であれば法務局に供託可能であるという答弁も引き出してあります。
 言葉を言い換えれば、塩漬けになっているこれらの現金ですね、供託金、現金が塩漬けがなくなる、そういう事態は生じないと民事局長さんがお答えになられておりますけれど、受領不能を理由とする遺留金の供託が可能であるというふうに解釈いたしますので、このような場合について言えば、自治体が遺留金の保管を継続せざるを得ないという状況、すなわち塩漬けのような状態は生じないものというふうに考えていると。
 それと、供託制度は遺留金の発生時期にかかわらず利用することができるものでございまして、お尋ねのように、既に自治体が保管している遺留金につきましても、供託の要件を満たす場合であれば供託可能というふうに整理していると。要は、既に保管している遺留金も法務局に供託できる、可能ですという、非常に画期的な、地方自治体からしてみれば間違いなく画期的な答弁が引き出されました。
 それで、このように法務省の方からも前向きな答弁が出されているわけでありまして、こういったこと、そして生活保護法の省令改正も今年中に行うということで、これは厚生労働省の政務官が答弁をされておりますので、一気に進んでいくだろうというふうに思います。
 そこで、先ほど答弁にもございましたけれど、大体、こういったことを含めて、厚生労働省などともしっかりと連携をして、こういった課題の改善に向けて、法務省としてはいつぐらいまでにそういったことをきちんと自治体に周知できるような体制を整えるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
 これは通告していません。今のやり取りの中でちょっと、お答えできる範囲で結構です。

#41
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。
 遺留金の処理につきましては、今委員御紹介いただいたとおり、民法に定める供託制度を活用してこれを解消することで法務省としては考えておりまして、現在、厚労省と生活保護法施行規則の改正等につきましても協議中のところでございまして、その改正の作業が整い次第、厚労省と共同しまして周知を図っていく所存でございます。

#42
○小沢雅仁君 ちょっとよく聞き取れませんでしたけれど、まあいずれにしても、早急にお願いをしたいと思います。
 最後に、行旅死亡人等の名義の預金口座から葬祭等の費用充当の考え方についてお伺いをしたいと思います。
 既に会計検査院が平成二十六年三月に、生活保護の実施状況についての報告書において、死亡した単身世帯の被保護者の遺留金について、葬祭執行者により葬祭を行う場合については、口座に預けられている遺留金の活用を図ることができるよう、関係機関と連携を図り検討することを検査の所見で会計検査院が述べています。
 金融機関の口座の名義人が死亡した場合は、原則、名義人の口座は凍結されます。相続人が明らかでないときは、家庭裁判所の選任する相続財産管理人以外の者は、その預金に対して権利を行使することはできません。私は日本郵政グループの出身ですが、株式会社ゆうちょ銀行は、この行旅死亡人等の取扱いに要した費用について、市町村からの請求に応じて死亡人名義の貯金から払戻しを行っております。その他の銀行においては、応じる銀行もあれば応じない銀行もあると聞いております。市町村からは、葬祭費に係る費用については、他の金融機関もゆうちょ銀行並みの取扱いをしてもらいたいとの要望の声が金融庁にも多く寄せられております。
 そこで、最後の質問ですが、ゆうちょ銀行と同様に、市町村からの請求に対して応じている金融機関を教えてください。また、ゆうちょ銀行並みの取扱いにしてほしいという要望の声に対して、金融庁の考え方をお聞かせください。

#43
○政府参考人(伊藤豊君) お答えをいたします。
 ゆうちょ銀行と同様の取扱いをしている金融機関、私、前、御質問いただいたりした中で聞いておりますけれども、全ての銀行でどういう扱いをしているかということについて、今お答えする材料を持ち合わせておりませんけれども、委員御指摘のとおり、同じ扱いをしている金融機関、異なる扱いをしている金融機関、区々でございます。
 金融庁といたしましては、それから、同じ取扱いをしていない金融機関が何でそういう対応なのかということでございますけれども、預金の払出しに応じた後で故人の相続人が現れて、その相続人との間でトラブルになることを懸念していると、そうしたリスクを考えてゆうちょ銀行と同じ扱いをしていないという金融機関もございますところから、今そのゆうちょ銀行と同じ取扱いをしている金融機関がどういう手続、どういう考え方でやっているのかというようなことをほかの金融機関にもよく知ってもらって、対応を促すようなことをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

#44
○小沢雅仁君 終わります。ありがとうございました。

#45
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。
 前回の国と地方の行政の役割に関する小委員会に続いて、本日も質問をさせていただきます。機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 前回の小委員会で、行政計画の策定における地方自治体の業務負担に対する支援についてお聞きをいたしました。総務省からは、その際、計画策定そのものの義務付けの緩和や、計画を策定する必要がある場合でも、地方自治体の事務負担の軽減に配慮をして必要な意見を行う、そういう旨の答弁がございました。
 こうした総務省の意見などによって、行政計画の記載内容などの自由度の確保を始め、複数の関連する計画策定の一本化であるとか市町村連携による計画の共同策定など、負担軽減の取組というものが自治体レベルで進んでいくことを今後強く期待したいと思っております。
 そこで、総務省に改めて確認しておきたいと思いますが、総務省の現状認識と行政計画策定における地方自治体の業務負担への支援のための具体的な取組の状況について伺いたいと思います。

#46
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 地方公共団体に関する制度の策定及び施策の実施に当たっては、各府省において地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されますようにすることが重要と認識しており、政府としては、こうした基本的な考えの下、これまで計画策定などの義務付け、枠付けの見直しなど地方分権改革を推進してまいりました。
 総務省としては、法令協議などを通じて、計画策定そのものの義務付けの緩和に加え、計画を策定する必要がある場合でも、例えば計画の記載内容などの自由度の確保、関連する複数の計画策定の一本化、市町村連携による計画の共同策定など、地方公共団体の事務負担の軽減に配慮して必要な意見を述べることなどを行っております。
 また、現在、地方制度調査会においても、定住自立圏や連携中枢都市圏といった広域連携に関する議論の中で、例えば公共交通や国土強靱化に関する計画を構成市町村で共同作成している取組を紹介し、このような取組は計画作成の負担軽減に資するとの議論をいただいているところでございます。
 今後とも、内閣府と連携して、地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されるよう取り組んでまいります。
 以上でございます。

#47
○竹内真二君 今、広域での共同作成みたいな話、御答弁でありましたけれども、こういう具体的なケースをこれから一つ一つ広げていっていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それから、こうした行政計画の策定支援の強化と併せまして、前回の質問では、国として、行政計画に係る判断基準を検討した上で、やはり整理をしていく必要があることも指摘をさせていただきました。
 この点は、本年二月に開かれました全国知事会の研究会で、この行政計画の策定の現状について、地方の自主的な政策判断が妨げられるとされるケースがあるとか、人的なリソース、人的資源の関係から対応がなかなか難しいと、そういった指摘も見られております。総務省の取組、いろいろやられていることは分かっているんですけれども、依然として自治体の現場ではなかなか負担が大きいと、そういうことも実際にまだうかがわれるわけですね。
 地方自治体を掌握する立場の総務省として、全国知事会が行っている計画策定に係るこうした検討結果なども踏まえつつ、新規の行政計画の策定、既存の計画の見直しに係る現場の負担の実態把握に是非取り組んでいっていただきたいと思います。
 その上で、政府におきましては、地方の参画も得ながら計画を策定を進める判断基準を検討する場のようなものをしっかりと設けるなど、議論を促進させていってはどうかと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

#48
○政府参考人(宮地俊明君) お答え申し上げます。
 計画策定の義務付けにつきましては、国と地方の協議の場などにおきまして、地方六団体から見直しを求める声をいただいているところであります。また、委員御指摘のように、現在、全国知事会が設置している研究会におきまして、計画策定などの義務付けの見直しも含めた地方分権改革の在り方について御議論が行われているものと承知しております。
 計画策定の義務付けによって必要以上に地方公共団体に負担を強いることは、地方公共団体の自主性を強化し自由度を高めるという地方分権の観点から適当でないと考えております。
 平成二十六年から、地方の発意に基づきまして、住民に身近な課題を現場の知恵と工夫で一つ一つ具体的に解決するため、提案募集方式を導入し、地方からの提案に対してきめ細かく対応する形で、計画策定の義務付けも含め、義務付け、枠付けの見直しを進めているところであります。
 また、令和二年の提案募集におきましては、地方三団体の御意見や有識者会議の議論を踏まえまして、新たな取組として、類似する制度改正などを一括して検討するため、重点募集テーマの設定などの工夫も行っているところであります。
 今年度につきましては、補助金の事務手続の簡素化等を重点テーマとして設定しているところでございますが、今後とも、全国知事会の研究会における検討結果など地方の声を十分伺いながら、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立ち、提案募集方式の充実などを通じまして、地方公共団体の負担の軽減に資する見直しを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#49
○竹内真二君 是非よろしくお願いいたします。
 次に、認知症対策について、国と地方の行政の役割分担という観点も踏まえまして質問をさせていただきます。
 今後の高齢化の進展に伴いまして、二〇二五年には、よく言われますように、六十五歳以上のうち認知症の人の割合というものが、現在は七人に一人ですけれども、五人に一人となると、こういうことがよく言われております。
 認知症関連の取組というのはまさに喫緊の待ったなしの課題であり、施策の確実な推進が今求められておりますが、今月十二日に総務省から発表されました認知症高齢者等への地域支援に関する実態調査、早期対応を中心としてというタイトルのこの調査を行った背景、調査結果の概要についてお聞かせ願えますでしょうか。

#50
○政府参考人(白岩俊君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の調査は、認知症高齢者の増加が見込まれていることなどを踏まえ、平成二十六年の介護保険法改正の機会に認知症初期対応の強化のため全市町村に置かれることとなった認知症初期集中支援チームや、認知症医療の中核となる認知症疾患医療センターの実態などを調査したものでございます。
 調査の結果を踏まえ、認知症初期集中支援チームに関しては、各地の実例を把握、分析した上で、地域の実情に応じ、柔軟に選択可能な支援のスキームや評価の指標を市町村に示すこと、認知症疾患医療センターに関しては、その事業評価の適正化を図ることについて必要な措置を講ずるよう勧告を行ったものでございます。

#51
○竹内真二君 今回の調査テーマである認知症高齢者等への地域支援など、住民に身近な支援、施策というものは自治体が主要な役割を担っていくことになります。政府が政策を進める上で、実際に取組の主体となる地方の実態把握やその実情に配慮することは大変重要であると考えるものであります。
 一方で、昨年十一月二十五日の行政監視委員会における我が党の西田委員の質疑においても、総務省の行政評価局調査の実施に際しては国と地方という観点について目配りをしてほしいと、そういう趣旨の意見があったと承知しております。
 そこで、お聞きしますが、今回の認知症に関する実態調査において判明した地域の実情というものがあると思うんですけれども、それをどのように勧告に反映されているんでしょうか。

#52
○政府参考人(白岩俊君) 御指摘のとおり、行政評価局では、現在、現場の実情を重視するということにしております。その実態を調査していく中から行政上の課題を洗い出していこうと取り組んでおります。
 今回の認知症高齢者等への地域支援に関する調査におきましては、調査した市町村の約六割で、従来からある地域包括支援センターで対応困難とされた事案を認知症初期集中支援チームが担当するという、制度立案時の想定とは必ずしも一致しない役割分担の工夫により実績を上げている実態が把握できました。
 そこで、厚生労働省には、各地の実例を把握、分析することを求めた上で、現場での工夫が生かされるように、適切なスキームあるいは評価の指標を市町村に示すよう厚生労働省に勧告したところでございます。

#53
○竹内真二君 今回調査対象となっておりますこの認知症初期集中支援チームに関しては、認知症の施策の推進大綱では、今後先進的な活動事例を収集し全国に横展開するとともに、それらを基にチームの質の評価や向上のための方策について検討すると、このようにしております。また、今回の調査では、市町村の人口規模や高齢者数ごとに配置数を調べるなどの工夫も行われております。勧告においても、市町村の規模や高齢者数などを踏まえた実例の把握、分析などに関して勧告がなされております。
 このような調査や分析がより地方自治体の参考になるように、現在のこうした数値だけではなくて、今後見込まれる人口減少や高齢化などを踏まえた調査分析を行うことも必要ではないかと考えますけれども、これは、総務省の行政評価局と厚生労働省のそれぞれの認識をお伺いしたいと思います。

#54
○政府参考人(白岩俊君) 御指摘のように、自治体の規模やあるいは人口とか、そういった行政対象のサイズに応じた分析が重要だと思っております。
 他方、今おっしゃいました、現状の数値だけではなく、例えば一定のモデルを置いて得られる今後の見込みの値までを考慮に入れた分析をすること、これはより高度で将来に向けた展望につながる分析となると考えますが、データの制約等があり、現時点で私どもが十分にできているとは申し上げられません。
 しかしながら、今後、状況が整う場合にはそうした分析にも挑んでいきたいと考えております。

#55
○政府参考人(諏訪園健司君) お答え申し上げます。
 議員から、各地域での今後の人口減少や高齢化の進展の状況についての調査分析の必要について御指摘をいただきました。
 介護保険制度を例に取って申し上げれば、二〇四〇年までの介護サービス利用者数は、ピークを過ぎて減少に転ずる保険者がある一方で、都市部を中心に二〇四〇年まで増え続ける保険者も多いなど、今後の人口構造の変化につきましては地域差が大きく、各地域がサービス基盤やサービスの在り方を考える上で重要なものと考えているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、今回の認知症高齢者等への地域支援に関する実態調査の結果に基づく勧告を真摯に受け止め、今後の高齢化の進展に伴う認知症の方の増加も踏まえながら、認知症施策が更に実効あるものになるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 また、今国会で審議いただいている介護保険法の改正法案では、市町村が介護保険事業計画を作成する際に、これまでの要介護者の人数や介護サービスの利用意向などに加えて、新たに人口構造の変化の見通しについても勘案するよう法律上規定することとしております。
 今後、自治体におきまして二〇四〇年に向けた中長期的視点を踏まえて必要なサービスの整備を進めていくために、今後の人口構造の変化も踏まえた各地域の実態把握や分析が進むよう、国としても支援してまいりたいと考えているところでございます。

#56
○竹内真二君 次に、前回の質問において生活支援臨時給付金、つまり現在の特別定額給付金についてお聞きしました。給付業務を担う市町村の負担軽減がもう絶対不可欠だと、このように指摘をさせていただいたところです。総務省からも、負担軽減の観点も十分に踏まえて給付業務を実施していきたいと、このような答弁もいただきました。
 この給付金に関しては、現在、自治体の窓口の混雑であるとかシステム処理の遅延、それからオンライン申請に係る自治体の確認作業が膨大だというようなことも報道等がされております。なかなか自治体の業務負担というものはやはり増えている、顕著になっていると、こういう状況だと思うんですけれども、高松市では、オンライン申請の約六割に不備があったということで、職員の確認作業に時間が掛かっていることを理由として、給付金のオンライン申請、五月二十四日で打ち切ると、郵送申請に一本化すると、こういう決定をされているとも聞いております。そのほかにも、自治体によって、このオンライン申請というのはある期日をもってもう取りやめるというような決定を表明している自治体も少なからず出てきているところです。
 そこで、内閣府にお聞きしますけれども、この今回のオンライン申請の混乱というのは、ある意味では行政におけるICT化の問題でもあります。マイナポータルの仕組み上、二重申請ができてしまう、あるいはマイナポータルと自治体のシステムが直接連動していないために住民基本台帳と突き合わせをする手間が掛かっている、こうした問題の原因を国としてもしっかりと分析をしていただいて対策を講じるべきだと考えますけれども、対応状況はまずどうなっていますでしょうか。

#57
○政府参考人(向井治紀君) お答え申し上げます。
 特別定額給付金の申請でございますけれども、オンライン申請を行えるようにしましたが、時間の制約の中で、内閣府、総務省では、マイナポータルにおいて受付画面を整備するとともに、マイナポータルと市町村との接続サービスの調達を行いまして、全市区町村が受付データの取得端末とネットワークの設定のみでオンライン申請が実現できるようにしたところでございます。現時点、二十二日までに千六百九十九団体の市区町村がオンライン申請受付を開始し、そのうち千二百四十団体が給付を開始しているところでございます。
 マイナポータルと自治体のシステムの連動については、御指摘のとおり連動がされていないということでございますけれども、別に連動をしていないからつながらないというわけではなくて、例えば、ビデオの画面、御家庭でもビデオの画面を例えばパソコンで編集したり、例えばブルーレイで編集したりする、しかも違うメーカーでもできるというそういうふうなことは、通常そういうツールがあればできるものです。
 今回、私どもは、やはりおっしゃるとおり、紙にせずにデジタルデータのまま処理されることが負担の軽減と迅速な給付を実現する鍵であると考えております。
 この観点から、当初より、申請受付データの一括ダウンロード、それから、一括ダウンロードをして一覧表ができるツール、これは給付システムの方にできるということですけれども、そういうツールの提供、開発提供、一覧表における申請者の電子証明書番号の記載、これは一覧表に電子証明書、シリアル番号を記載しまして、それを、給付システムの方に住基のシリアル番号を入れまして、それを突合するというスタイルで電子的にやれば一番簡単にできます。それから、世帯員の突合についての簡単な確認法の提示などを行ってきたところでございます。
 両システムは直接連動しなくても、本来こうした一覧表などのシステムを活用しますと負担が少なく迅速で処理できると思っておりまして、自治体の中でも、万単位でもう既に八割、九割処理しているところもございます。結構ございます。この間、かなり市区町村間の差が激しいなというのは実感として考えております。
 給付システムの導入が間に合わなかった市区町村において、手作業が多くなり、負担が大きくなったんではないかと推察しておりますが、ここに来てシステムの導入が本格化しておりますので、市区町村の負担が大きく軽減することとしております。
 それから、また、システム化の予定がない小規模な市区町村に対しましても、地方公共団体情報システム機構において開発したパソコンで突合を行えるソフトを十八日から無償で提供しております。これにより、作業効率化に資することを期待しております。
 それから、二重申請につきましても、同一人からの申請はできないことにすることは、マイナポータルで一度に入力可能な世帯員数が十人まででございますので、これを申請を可能とする必要があることから現状では難しいと考えておりますが、今後ともやはり重要なことは、国と地方が協力をしてそういうシステムというのをちゃんとつくっていくことだと思っておりまして、例えばそういうITの専門的な支援をする要員であるとか、あるいはそういうシステムのベンダーにもう少し働きかけをする必要があるのかなというふうに今回反省した次第でございます。

#58
○竹内真二君 時間のない中でいろいろしていただいたということもありますけれども、とにかく漏れがなく全員にしっかり給付がされるということがまず最終的に大事なことですので、是非ともよろしくお願い申し上げます。
 ちょっと時間がなくなりましたので、最後、この給付金というのの申請期間、これ三か月なんですね。ですから、この三か月にしっかりと、いつもよりもちょっと、多少短くなっているんです。これ質問しよう思ったんですけれどももう時間がないので要望にとどめますけれども、しっかりとこの三か月しか申請期間ないということも踏まえまして、給付金の受給方法、今この制度があることはもうほとんどの国民知っていますけれども、受給方法の具体的なことというのはまだまだ知らない方も少なからずいらっしゃいますので、是非とも国民の皆様への周知徹底を進めていただきたいと思います。そのことを要望いたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#59
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。
 本日は、国と地方の行政の役割分担ということで、特に問題意識として今日は地方議会のなり手不足ということを一つ取り上げたいと思っております。
 これは、特に地方においてはなかなか議員の立候補の方が少ないと。場合によっては無投票で選挙が行われずに次の期の議員さんが決まってしまう、そういったことも非常に多いことがあると報道なんかでは聞いておりますけれども、まず確認なんですが、昨年、二〇一九年の春の統一地方選挙において、都道府県議員選挙そして市町村議員選挙の中で無投票で当選が確定した選挙数、正確に言えば選挙区数ですね、これを教えていただきたいと思います。

#60
○政府参考人(赤松俊彦君) お答えを申し上げます。
 平成三十一年の統一地方選挙における結果でございますけれども、まず都道府県議会議員選挙でございます。四十一の道府県で選挙が行われております九百四十五選挙のうち三百七十一の選挙区。これ、全ての四十一の都道府県にまたがってございます。次に、指定都市の市議会議員選挙でございますけれども、十七の指定都市で市議会議員選挙が行われておりまして、百六十選挙区のうち六市で七選挙区。続きまして、指定都市を除く市区議会議員選挙でございますけれども、これは、十一市が行われてございます。三百七十五の町村議会議員選挙については、九十七町村が無投票となってございます。あっ、三百十四の市議会議員選挙が行われ、十一市、失礼いたしました、市区議会議員選挙については、三百十四の市区議会議員選挙が行われ、そのうち十一市で無投票でございます。
 以上でございます。

#61
○梅村聡君 これ今お聞きしましたら、都道府県議員選挙では約四割の選挙区でもう無投票だと。それから、町村においても約三分の一は、まあ三割から四割ですね、は無投票で議員さんが決まっていると。政令市と一般の市町村に関しては、比較的その小選挙区がないので、大選挙区が多いので、一人でも定数よりも多ければ選挙が行われるから結果としては少ないんじゃないかなというふうに思いますけど、いずれにしても都道府県と町村議会は四割ぐらいがもう選挙が行われていない、これはもう非常にいろんな意味で問題があるんじゃないかなと考えております。
 もちろん、全国の取組をいろいろ見ていましたら、例えば夜間に議会をするのかとか休日にするのかとか、そういうのでできるだけ昼間働いている方も議会に参加してもらえる、こういう工夫もあるでしょうし、あるいは、維新の会は身を切る改革というのをやっているんですけど、ちょっと言いにくいんですけど、議会によっては非常に報酬がやっぱり低いので、だけど一方で、じゃ本当にそれだけの財源があるのかというと、これはもうなかなか厳しいのがありますので、やっぱり限界があると思うんですね。今の法律上、この仕組みの中で立候補者を増やしていくというのは、もうある程度限界もあるんだと思っています。
 今日は、その中でも特に取り上げたいことは、最近、当選無効にもちょっとつながっていることがあるんですけれども、この被選挙権における居住実態、いわゆる住所要件ですね、このことをちょっと取り上げたいと思うんですけれども。
 まず、法律の確認になりますが、選挙権を規定しているのは公職選挙法九条二項、九条三項で、「三箇月以上市町村の区域内に住所を有する者は、その属する地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する。」と、三か月の住所というのがまず選挙権で規定をされています。
 今度、被選挙権は、公職選挙法の十条三項、これは市町村ですね、ああ、ごめんなさい、都道府県の議員ですね、それから十条の五項、これは市町村の議員の被選挙権ですけれども、その選挙権を有する者で満二十五歳以上のものということですから、選挙権と被選挙権というのは、年齢以外は裏表の関係だと、裏表というか、かぶる権利であるということが確認されます。
 住所というのがこれまた何を指しているのかということですけど、これ、民法の二十二条では、「各人の生活の本拠をその者の住所とする。」と書いているんですけど、まず確認なんですが、この公職選挙法上に並んでいる住所という言葉と民法上の住所というのはこれ完全に一致するということでよろしいでしょうか。

#62
○政府参考人(赤松俊彦君) 御指摘いただきましたように、民法二十二条におきましては、「各人の生活の本拠をその者の住所とする。」というふうに規定をされておるところでございます。
 住所の解釈につきましては、最高裁の判例においても見解が確定をしておりまして、法令において人の住所につき法律上の効果を規定している場合、反対の解釈をなすべき特段の事由のない限り、その住所とは各人の生活の本拠を指すものと解するを相当するというふうに判示をされているところでございます。
 公職選挙法上の住所と民法における住所は同一の概念というふうにされているところでございます。

#63
○梅村聡君 そしたら、ちょっと一個確認になるんですけれども、住民票というのがありますですよね。住民票というのは、できるだけ生活の実態に合ったところに置く努力をしなければいけないと、こういう考え方が住民票だと思うんですけれども、そうしますと、よく言われるのは、三か月の住所と公職選挙法上には書いてあることが、今、世の中のちまたでは、三か月住民票があることだというふうに解釈されることが多いんですけれども、これ、厳密に言えばここは一致しないという考え方でよろしいんですか。

#64
○政府参考人(赤松俊彦君) 通常の場合におきましては、御指摘のようにこれが一致するということになるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、住所というのはあくまで生活の本拠という実態によって判断をするということでございますので、何らかの理由で住民票とそごを生じるという可能性もあるわけでございまして、可能性としては住民票の住所とは一致しないということも起こり得るというふうに考えてございます。

#65
○梅村聡君 だから、普通に考えたら住民票が三か月あることが住所なんだろうけれども、じゃ、実際の手続論上、この住民票と住所が一致するかというところで恐らくいろんな、当選無効とかいろんな訴訟が起きているんだと思うんですけれども。
 これ、もう一個確認をしたいんですが、そもそも地方議会の議員には住所要件があります。一方で、首長と言われる方には住所要件はありません。ここは何でそういう立て付けになっているんでしょうか。

#66
○政府参考人(赤松俊彦君) 被選挙権に関してでございますけれども、御指摘のように、地方議会議員の選挙につきましては、法律上、住所要件というのが法定をされているところでございまして、都道府県知事、市町村長の選挙については住所要件というのは課されていないということになっておるところでございます。
 地方議会議員についてでございますけれども、地方公共団体が地縁的社会であるという面から、その代表者の選出に当たっては一定の居住関係の存在が必要であるというふうな観点が考慮され、明治二十一年の市制町村制、あるいは明治二十三年の府県制の制定当時より住所要件が設けられてきたというふうな歴史的経緯がございます。
 一方、都道府県知事及び市町村長につきましては、戦前、都道府県知事については官選知事であったわけでございますし、市長につきましては市会による選任というふうな手続が踏まれておりまして、住所要件というものは存在をしておらなかったところでございます。御承知のように、戦後、長の直接公選制というのが導入されたわけでございますけれども、この導入の際に、広く人材を得るという観点から住所要件は設けないこととされたというようでございます。
 以上でございます。

#67
○梅村聡君 要するに、かなり古いその要件が今も続いてきているということだと思うんですね。
 まず、首長さんと議員さんとで分ける必要があるのかという問題もありますし、今日何でこのなり手不足のところでこの問題を取り上げたかというと、もう必ずしも生活の本拠と、実際に、じゃ、その地域のために頑張ろうということが、だんだんずれる社会になってきているんですよ。
 例えば別の町に住んでいて、まあA市に住んでいてB市に働きに行っていたと。その仕事の関係で地域とのつながりができて、これは何とかその市を良くしたいなと思って立候補しようと思っても、いや、あなたが住んでいるのはA市でしょうと。でも、B市が明らかに自分が活動したい場であっても、これなかなか立候補が難しいわけですね。こういうパターンがあります。
 それからもう一つは、現職の地方議員の方も最近若い方が非常に立候補されて当選される場合があると。じゃ、そのときに、子供の例えば学業の関係だとか、あるいは議員の最中に結婚をしたとか、あるいは家族の関係だということで別の市で生活をして、以前はそこの市に住んでいたとしても、その立候補した市に住んでいたとしても、そうじゃない市で生活の根拠ができる、本拠ができる可能性もあります。
 あるいは、極端に言えば、A市で食事をして洗濯をして平日は生活をして、B市には週末だけ、まあ寝に帰ると言ったら変ですけどね、それだけ帰るという方もおられます。この方、立候補しようと思ったらA市には何と言われるかというと、いや、あなたの住民票はB市でしょうと、だから立候補できませんと。で、B市で立候補しようとしたら、あなた、食事も生活のことも全部A市でやっているから生活実態がないじゃないですかと言われると。これどっちの市でも立候補ができなくなるわけですね。
 だんだんだんだん生活が多様化してくる、ライフスタイルが変わってくる中で、必ずしもこの生活実態と住民票というのが合わなくなってきていると思うんですけど、私はだから何が申し上げたいかというと、きちんと、立候補する、できる基準をもう一度きちっと定めた上で、立候補して当選した後にああだこうだと、洗濯は、水は使っていないじゃないか、ガスは使っていないじゃないかということは、私は公職選挙法上の趣旨からいうとおかしいんじゃないかなと思うんですけれども、この辺に関してはいかがですか。

#68
○政府参考人(赤松俊彦君) まず前段の部分でございますけれども、地方議会の住所要件に関することでございますけれども、地方議会議員について住所要件が必要か、あるいは必要じゃないかという点に関しては、私どもとしても様々な議論があるというふうに承知をしておるところでございます。
 住所要件をどう考えていくかということに関しましては、住民の代表機関と住民のつながりをどう考えていくかというような問題でございます。選挙制度の基本に関わるものでございますので、各党各会派で御議論をいただくべき事項かなというふうに考えてございます。
 二点目の住所をどういうふうに認定をしていくかということでございますが、現在の制度におきましては、住所は各人の生活の本拠をいい、住所の認定に当たりましては、客観的居住の事実を基礎とし、これに居住者の主観的居住意思を総合的に判断して解されるものというふうにされておりまして、住民票の有無のみでなしに居住実態に基づいて判断されるべきものというふうになっておりまして、判例におきましても同様に考えられているというふうに承知をしてございます。

#69
○梅村聡君 要は、ライフスタイルの変化に合わせてこういうルールももう一回きちっと作らないといけないということを今日申し上げたかったんです。
 何で住民票がそこまで金科玉条のように住所やと言われているかというと、選挙権を決めるときの選挙人登録名簿ありますね、選挙人名簿を作るときに、住民票から起こして多分作ってはるわけですよ。だから三か月で切って、それが選挙権だと。これは決まりやすいわけですね。それと本来は被選挙権はこの公職選挙法上は一体だから、世の中には住民票がイコール住所であり被選挙権だということが広がってきていて、これが誤解につながってきているんだと思うんですね。
 だから、私は、やっぱりここのところをきちっと決めないと、特に若い世代、次の世代の方がしっかり地方議会であるとか地方の行政をしっかり見るということにつながりにくくなると思いますので、今日はこのことを問題提起をさせていただいて、私からの質問を終わります。

#70
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 今日にも緊急事態宣言解除と言われているわけですけれども、解除をたとえされたとしても、引き続き感染拡大防止の対策というのは必要なわけです。この間、例えば医療機関向けのマスクや個人防護具の配布については国と自治体が協力して行っているということですが、じゃ、本当に必要な機関に十分に配布されていると言えるのかという懸念があるわけです。今日は、その中でも、助産院を始めとした分娩施設や自治体が行っている母子健康施策の現場の状況について伺いたいと思います。
 五月の七日、ユニセフは、新型コロナウイルス感染症拡大の下で世界数百万人の妊婦とその赤ちゃんが大きなリスクにさらされる可能性があるとして、各国政府などに対して、医療従事者へ個人防護具を保持させることや、妊婦健診、出産前後のケアに加え、コロナ感染症に係るケアを妊婦にも受けられるようにするなどの緊急の呼びかけを行ったものです。
 とりわけ、このマスクやガウンなどの個人用防護具というのは助産院含む全ての分娩施設に必要と思うわけですが、行き届いているのかどうか、厚労副大臣、厚労省、把握をされているでしょうか。

#71
○副大臣(橋本岳君) 今お尋ねの個人防護具、サージカルマスクですとかガウンですとか、そうしたものにつきまして、医療従事者の感染防護に必要な各種物資につきましては、助産院や産婦人科なども含めまして必要な医療機関等に対して行き渡るよう、都道府県を通じてある程度まとまった量を一、二週間に一度定期的に配布することにしておりまして、その状況につきましてはホームページ等でも都度公表しているところでございます。
 具体的なその配布先につきましては、やはり新型コロナウイルス感染患者への対応を行っている医療機関や救急医療機関を優先をするということはございますけれども、それに加えまして、それ以外の医療機関等であっても、在庫の不足の程度などの個別のニーズを考慮して配布するよう都道府県に依頼をしておりまして、都道府県の判断により助産所や産婦人科等にも配布をされている、このように承知をしております。周産期医療を行う施設への配布実績につきましては、周産期医療を提供する医療機関等にも配布するとともに、例えば助産所や産婦人科等についてはサージカルマスクを約三十八万枚配布をしている、そのような実績もございます。
 このように、新型コロナウイルス感染症に対応する医療機関や救急機関への配布を優先しつつ、都道府県の判断で備蓄状況等も勘案して配布をするということにしておりまして、委員御指摘の周産期医療を行う分娩施設等も含めて医療機関等のニーズにきめ細やかに対応してまいりたいと、このように考えております。

#72
○吉良よし子君 きめ細やかに対応で、都道府県の判断によって届いているはずだという御答弁だったんですけれども、私、実際に助産院の皆さんにお話伺いました。例えば、京都の分娩取扱助産院、全く届いていない、東京都内の助産院も全く届いていない、そういう声を聞いているわけですね。
 本当に十分に行き渡っていると言えるのでしょうか。もう一度把握状況をお願いしたいと思います。

#73
○副大臣(橋本岳君) 私どもの方で、まずは、そうですね、都道府県を通じて、都道府県にお送りをして、それを配布をしていただいているというのは先ほど答弁のとおりでございます。
 また、これはGMISというシステムを使いまして、そこで入力をしていただいて、緊急にその備蓄がない、足りないというものについてお送りをするという仕組みはございます。ただ、こちらの仕組みの方は今のところ病院が対象でございまして、助産院等がそのシステムを入力することになっていないという課題は残っております。
 また、都道府県等で、必ずしもそうした、もしニーズが把握できていない、あるいはそれが現場に届いていないということも、それは、今委員御指摘があったのはきっとそうしたお声があったということでありましょうから、改めましてしっかりと都道府県の方でそうしたニーズなどを把握をしていただいて、またしっかりお届けをするように、私どもとしても改めて注意をしてまいりたいと考えます。

#74
○吉良よし子君 結局、都道府県通じてということなので、本当に必要なところに届いていないんじゃないかと、やはりここは国が責任を持って必要なところに届けるべきじゃないかと思うわけです。
 お産というのは本当に密な状況で行われるものなんです。とりわけ、妊婦というのは陣痛が始まってお産が始まると呼気も荒くなります。そうした苦しい状態なので、助産師そして医師も本当に密接に関わりながらお産をすると。場合によっては数時間から十時間以上とか長時間にわたっての分娩になるわけです。
 そういう中では、もうこの医療用防護具、個人防護具というのは必要不可欠なんですけれども、一方で、この助産院というところは、通常はできる限り自然な状態でリラックスして妊娠、出産していただきたいと、出産していただきたいということで、通常の状態では、医療防護具みたいなフェースシールドとかそうしたものは常備していない、先ほど備蓄というお話ありましたけれども、そもそも持っていないという状態なわけですね。
 だから、やっぱりそういう、本来は常時備蓄はしていないけれども、こういう状態だからこそ必要だというところがこの助産院だと思うわけです。そういうところに抜け漏れないように、本当に国の責任で、自治体に丸投げということではなくて、国の責任として届け切るべきだと思いますが、もう一度、いかがでしょうか。

#75
○副大臣(橋本岳君) 私どもも決して丸投げというつもりで申し上げているつもりはございません。
 ただ、やはり地域地域の医療提供体制の状況、もちろんお話しいただきました周産期医療の状況も含めて、それはやはり各地域の方がよく知っていらっしゃるというところもありますので、やはり都道府県と協力をしながらしっかりとお届けできるように私たちも努力をしてまいりたいと考えております。

#76
○吉良よし子君 地域地域の状況というのはありますけど、やはり国の方で、先ほどニーズ調査では助産院入っていないという話でしたけど、やっぱり助産院も入れるようにということは是非周知をしていただきたいと思います。
 それで、もう一点言いたいのが、やはりお産の現場というのは分娩施設が中心になるわけですけれども、それだけじゃなくて、市区町村に対する支援というのも大事なわけです。この市区町村も、例えば新生児訪問であったり、両親、母親、父親学級等々、産前産後の母子、親子を支えるための様々な事業を行っているわけですけれども、それが現在コロナ禍において一時中止してしまっていたりとか、辛うじて希望者に対する訪問活動をやっているけれども、それこそ防護具が足りないから自ら割烹着を何枚も用意して、それを取り替えながら対応しているというお話も聞いているわけです。
 そういう自治体があって、産前産後、母子を支える支援に支障が出ている自治体もある一方で、出産間近の妊婦に対して公費でPCR検査全て行うよという自治体も出てきているとか、自治体の財政力等によって対応がすごく差が出てきてしまっている事態も見受けられるわけです。そうじゃなくても、妊産婦というのも、妊娠、出産、育児に対する不安も大きい、その上、コロナ感染症への不安も出てきて、なのに相談する場も機会も今奪われている状態で、もう孤立化しやすい状況なんですね。
 そうさせないきめ細かな支援の手を妊産婦に、又は新生児に届ける、手を届けていくのが各自治体の役割だと思うわけですけれども、そうした自治体が役割を果たせるように、財政力等の差によって地域格差が生じないように総務省としても是非目配りしていただきたいと思うんですが、総務副大臣、いかがでしょうか。

#77
○副大臣(長谷川岳君) 吉良委員の御指摘のとおりです。マスクや防護服等の物資が直接住民と接する自治体職員にも行き届くこと、これは地方団体の業務執行、職員の安全確保の観点からも重要だというふうに思っています。
 総務省では、もう既に、都道府県、政令指定都市の幹部と総務省職員との間の連絡体制を創設するなど、日頃から情報連携を密に図っております。
 その中で、例えば、今の五月十八日現在でございますが、例えば医療体制確保の観点からも、千葉市から、医療機関用のマスク、ガウン、それから検体採取用の綿棒の確保について早急に対応をお願いしたいというような要望が来ましたところ、すぐに厚生労働省対策本部マスク班において対応済みをしていただいたり、あるいは、まだ、今度は、窓口業務で備蓄しているマスクや消毒用エタノールが不足している市町村において、至急確保、配布してほしいという兵庫県もございまして、ここはもう既に伝達をしております。
 いかに早く、総務省としては、市町村の要望を伝達済みから対応済みに変えれることができるかというのが勝負だと思っておりまして、早急な対応をしていきたいというふうに思います。
 医療機関、介護施設におけるマスク不足への対応としては、厚生労働省と連携をして、市町村が災害対応のために備蓄しているマスクの活用についても、地方団体に対して協力依頼を周知するよう事務連絡を発出したところでございますので、今後とも、意思疎通をしっかりと図って、省庁とも協力を行って地方団体の解決につながるようにしっかりと働いてまいりたいと思います。

#78
○吉良よし子君 お産というのは決して止められないし、延期もできないものなんです。だからこそ、そうした出産を安心、安全で行えるようにというのは、もう省庁連携して国の責任で、どの地域であっても安心に、コロナ禍であっても安心、安全に出産ができるように是非とも力を尽くしていただきたいと、このことを申し上げて、質問を終わります。

#79
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
 本日は、国と地方の行政の役割分担に関連し、新型コロナウイルス対策について、医療法が国と地方公共団体に適切な医療を効率的に確保することを義務付けていることに鑑み、質問します。
 新型コロナウイルス対策については、新規の感染者数が減っており、五月十四日に緊急事態対象地域から三十九県が解除され、さらに五月二十一日に関西三府県が解除され、本日、二十五日には残った五都道県も解除されることが決まります。
 新型インフル特措法が、緊急事態宣言中の外出自粛や学校等施設の使用制限の要請について、対象地域の知事に判断を委ねるという立て付けであったため、新型コロナ対策における医療提供体制についても、地方が整備して、それを国がサポートするという役割が行われるはずでした。
 冒頭述べましたように、医療法は、国と地方に適切な医療の確保を義務付け、都道府県に具体的な医療提供体制の確保を義務付けています。しかし、この間の安倍政権の対応では、基本的な部分は都道府県に丸投げしながら、国はきちんとサポートできていません。逆に、休業要請に関する安倍政権と東京都の相違など、むしろ国が単独で決定することで都道府県知事の足を引っ張るような事態も見られました。
 安倍政権が主導した布マスク配布、アベノマスクは対策として残念なものです。五月中に配布を完了する予定でしたが、不良品の混入で検品のため回収され、五月二十日現在、全体の一割程度しか配布されていません。そもそもガーゼマスクは新型ウイルス感染防止効果は認められず、国民の税金と、ただでさえ多忙な厚労省のリソースの無駄遣いであり、妊婦や介護施設を含めて、もう中止すべきです。
 PCR検査が政策的に抑制されたため、エビデンスで裏付けられた感染状況の全体像は把握されていませんが、国内では現在、感染者の発生はある程度抑えられています。国内の感染者数は、五月二十一日現在、一万六千四百二十四名、重症者は二千九百十七名、死亡者は七百七十七名です。
 我が国の人口百万人当たりの死亡者数は六・三人で、これは東南アジア諸国及び韓国の五・二、中国の三・二より高いものの、ドイツの九十八・二、英国の五百四十七・三、米国の二百八十七・八と比較しても極めて低い数値です。
 マスク不足や医療防護具の不足が起こる中、ぎりぎりのところで医療崩壊を免れ、第一波を乗り切れたのは良かったという以外にありません。しかし、第二波への備えでは不足のないようにしなければなりません。
 五月十七日に沖縄県保険医協会が公表した緊急調査によれば、七四・二%で医療マスクが不足していると回答しており、中でも、防護服やフェースシールドなどの不足は深刻であることが明らかになりました。
 国は県を通じてマスクなどの支給をしてきましたが、まだまだ医療現場のニーズを満たしていません。国は都道府県ときちんとコミュニケーションが取れているのでしょうか。
 国は、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針で、感染防止や医療提供体制の確保のため、マスク、個人防護具、人工呼吸器等の必要な物資を国の責任で確保し、必要な医療機関や介護施設に優先配布するとしており、都道府県で不足するマスクなど医療用防護具や医療従事者、病床などの確保についてサポート体制を強化する必要があるのではありませんか。

#80
○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
 マスク、医療用ガウンなどの医療用物資につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、当面は医療機関における需給の逼迫状況が続くものと見込んでございます。
 こうした中で、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針におきましても、国の責任で確保をし、必要な医療機関や介護施設等に優先配布することとしておりまして、四月に閣議決定をいたしました緊急経済対策において、医療機関等において不足が見込まれる分を国で確保し、都道府県を通じて必要な医療機関等に優先配布することを盛り込んでおります。
 さらに、医療物資に関しましては、四月末から新たに内閣官房IT総合戦略室と連携をいたしまして実施しておりますGMIS、これはウエブの調査でございますけれども、これを活用いたしまして、新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れる病院でございますとかPCR検査の検体採取を実施する診療所が要請した場合には、国が直接必要量の医療物資を緊急配布する仕組みを導入いたしておりまして、サージカルマスクであれば三十三・五万枚、N95、KN95マスクを約四・七万枚、アイソレーションガウンを約二十五万枚、フェースシールドを約二十六万枚といった配布を行っておりまして、五月二十二日からは配布枚数を二週間分から四週間分に拡充をいたしております。
 さらに、感染拡大防止、医療提供体制の整備等を優先的に取り組む観点から、病床及び軽症者等の療養場所の確保でございますとか、重症者に対応できる医師、看護師等の派遣など、人、物両面からの抜本的強化を図ることといたしておりまして、個々の医療機関や保健所等からGMISを通じて提出をされました医療人材の募集情報を厚生労働省が集約をいたしまして、関連団体、ハローワーク、都道府県に設置をされましたナースセンター等に加えまして、民間職業紹介事業者を通じて求職者に情報提供することによりましてマッチングを行う取組を近日中に開始できるよう検討を進めておるところでございます。
 緊急事態宣言の解除の有無にかかわらず、足下の需要を踏まえまして、医療機関等の各種防護具の優先配布を行うとともに、物資の備蓄、病床や医療従事者の確保など、今後の再燃にも備えた対策に万全を期してまいりたいと考えております。

#81
○伊波洋一君 今後、予想される感染拡大の第二波に向けて備えなければならないと思います。
 GMISのお話ししておりますけれども、現在六千ほどつながっているようですが、八千あるいは一万ぐらいの医療施設。毎日、じゃ三十三万枚ぐらい送っているんでしょうか。それでも一か所だって三十枚ぐらいしか行かないわけですよね。そこら辺を考えると、数字はやはりしっかりと把握していただきたいと思います。
 第一波では、感染症対応の医療機関、文字どおり医療崩壊の瀬戸際まで追い詰められました。コロナウイルス対応をした医療機関は、通常病院経営が圧迫され、経営的にも厳しい状況とされています。
 沖縄県保険医協会の調査でも、開業医の九割が四月の外来患者が昨年比で減ったと回答しています。全国的にも、感染を警戒して、必要な受診や入院を控えたり、乳幼児の予防接種を控えたりしたため、四月以降、外来、入院とも大幅に患者数が減少しており、医療機関の経営に深刻な影響が生じています。
 日本医師会も医療機関への経済支援を要請しています。第二波への備えを含め、国民の生命と健康を守るため、医療機関や医療従事者の生活を支える必要があると考えますが、医療体制支援の第二次補正予算案や診療報酬制度の運用など、どうしようとしていますか。

#82
○副大臣(橋本岳君) 今委員からお話がございましたように、新型コロナウイルス患者への対応を行っているかどうかによらず、医療機関では、外来患者、入院患者の減少により経営が圧迫を、悪化をしているということは私どもも承知をしているところでございます。
 まず、考え方として、地域の医療機関は、複数の医療機関が連携して面で対応するものである、ですから、どこか一部が欠ければもう成り立たなくなる、そういうものであろうと思っておりまして、医療機関全般の運営基盤を確保することによって初めて医療提供体制が維持できるというものだと思っております。
 そういう意味で、新型コロナウイルス患者を受け入れている医療機関に対してしっかり支援をしつつ、あわせて、地域の医療を担う医療機関全般に対する支援を行うことも重要だと考えております。
 このため、新型コロナウイルス感染症により経営に影響が出ている医療機関に対しては、これまで、その診療報酬の特例的な引上げ、あるいは新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金による支援、また福祉医療機構による無利子無担保の優遇等により対応してきましたし、また、これは持続化給付金の方も御利用をいただけるところもある。
 ただ、私どもとして、それだけで十分であるとは今のところ思っておりません。今、二次補正予算の編成が大詰めということでありますけれども、その中で、さらにしっかりとした、面でその地域の医療提供体制が守れるようにということ、あるいは医療従事者の方々にしっかりとこれからも支えていただけるようにという思いを込めてその編成作業に当たっているところでございますので、またそのところはしっかりと頑張っていきたい、努力をしてまいりたいと、このように思っているところでございます。

#83
○伊波洋一君 ゴールとしてはワクチンでしょうけれども、当分の間は、それができない以上、ウイズコロナの時代が続くというふうになると思います。
 しかし、我が国の状況というのは、どうしてこんなに少なくて済んだのかということも含めて明らかにされておりません。検査による感染の全体像把握の必要性はとても強いと思います。この間の政府の対策の検証の必要性について、政府の見解をお伺いしたいと思います。

#84
○小委員長(西田実仁君) ちょっと、時間が来ていますので、簡潔にお願いします。

#85
○大臣政務官(神田憲次君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、感染状況の全体像を把握することは重要だと考えております。
 これまでも、政府対策本部の専門家会議によって感染状況や検査実施件数、医療提供体制等の評価、分析が行われ、公表されているところでございます。また、厚労省のホームページにおいてもPCR検査実施数や陽性者数等の情報を日々お伝えしておるところでございまして、各県のホームページにおいても感染者数等が公表されているなど、国内外の方々が感染状況の全体像を正確に把握できるように努めておるところでございます。
 政府から独立した有識者による検証の必要性について、政府としては、医学、公衆衛生、感染症対策等の分野でとりわけ御知見が深い先生方に専門家会議等の構成員に御就任いただきまして、疫学的対応や医療提供体制の問題などについて議論をいただいておるところでございまして、さらに、基本的対処方針等諮問委員会においては医療の専門家に加え経済学者等にも御参画いただいており、多様な専門性を背景とした議論を重ねており、新たな合議体による検証というのは必要がないというふうに考えておるところでございます。

#86
○伊波洋一君 いや、外国の方からの報道では、日本の、科学がなく行われているのではないかという指摘もありますので、やはりその解明はどうしても必要だと思います。あっという間に二波が来て……

#87
○小委員長(西田実仁君) 時間になっていますので、お願いします。

#88
○伊波洋一君 同じようにならないように、是非よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。

#89
○浜田聡君 浜田聡です。所属政党はNHKから国民を守る党、参議院会派はみんなの党です。よろしくお願いいたします。
 委員の皆様には、少数会派にも御配慮いただき、質問時間いただきましたことを大変感謝しております。
 我々NHKから国民を守る党は、有権者の方々の声に応えるため、様々なNHKに関する問題の解決に向けて日々活動しております。我が党の最終目標と言える政策は、NHKのスクランブル化でございます。WOWOWやスカパーのように、受信料を払う人だけがNHKの放送を見ることができるようにする、受信料を払わない人には放送電波に暗号処理を加えるなどしてNHKの放送を見ることができないようにするということでございます。地上デジタル放送への移行が完了した今となっては技術的に十分可能となっておりまして、あとは政治的な問題だけと言えるわけです。
 このスクランブル放送というのは、対価を払ってサービスを受ける、払わない場合にはサービスを受けることができないという至って当然の話とも言えるわけですが、しかし、このNHKの受信料制度というものは、数十年もの長きにわたって継続しておりまして、また様々な利権も絡んでいることから、すぐに改革、スクランブル化の実現をすることが難しいというのが実情です。
 そういった事情は重々承知しておりますが、我が党が国会で議席を得たということは、NHKのスクランブル化を望む声が相応にあるということのあかしでありまして、その実現は少しずつ近づいているということも意味していると思います。スクランブル化を実現するため今後も国会で繰り返し提言させていただきますが、どうぞ御容赦ください。
 前置きが少し長くなりましたが、質問に入ります。
 今回の委員会では、まず政府・与党の国会議員の方にNHKのスクランブル化の是非についてお聞きしたいと思います。現状の受信料制度では、見たくもないのに受信料を払っている者がばかを、失礼、見たくもないのに受信料を払わされている人がいる一方、見ているのに受信料を払っていない人もいます。正直に受信料を払っている者がばかを見る状況と言えます。スクランブル化をすればそういった問題はすっきり解決することにつながると思うわけです。
 そこで、木村弥生総務大臣政務官に質問です。
 NHKのスクランブル化を将来的に導入すべきか否かについて意見を聞かせてもらえますでしょうか。

#90
○大臣政務官(木村弥生君) NHKは、放送法上、あまねく全国で受信できるように措置すること、そして豊かで良い番組を放送し、地方向け番組も提供することなどが求められております。料金を支払う方のみが受信できることとなるスクランブル化は、広く国民・視聴者を対象とする公共放送の役割になじまないものと考えております。
 なお、主要国の公共放送機関につきましてもスクランブル放送を行うものは承知しておりません。
 以上でございます。

#91
○浜田聡君 木村政務官の見解をお話しいただき、ありがとうございました。
 NHKのスクランブル化をすべきであるというのは我が党の意見だけではございません。一例を申し上げますと、昨年の参議院議員選挙では、維新の会さんもNHK改革を公約の一つとしております。防災情報などの公共性の高い分野は無料化、そして、有料部分は放送のスクランブル化を掲げておられまして、我が党の主張と何ら矛盾することでもございませんので、もろ手を挙げて応援したいところでございます。今後、より多くの国会議員の先生方の同意を得られますよう、今後も引き続き努力していきたいと思います。
 さて、今回の委員会では、国と地方の行政の役割分担に関する小委員会でありまして、そこで、地方行政とNHKの関係について見過ごせないことがありまして、総務省に質問させていただきます。
 NHKが第三者請求に基づいて住民票の写しを取得していることに関して、地方自治体の対応に関する質問でございます。
 NHKと契約をしている者が引っ越し、転居した場合に、NHKは、その転居した者が引き続き契約に至るよう、その住民票を取得、住民票の写しを取得することが可能です。もちろん、放送法によって、テレビなどを所持している世帯はNHKと契約の義務がありますので、その義務を遂行させるためにNHKが住民票の写しを取得すること自体は問題がございません。ただし、その際に要する手続が余りに簡素過ぎるのではないかと思って問題提起させていただきます。
 通常、第三者の住民票を取得する際には、裁判所の判決文のような債務名義を示すもの、督促状、債権債務の分かるもの、契約書の写しなどの疎明資料が必要です。一方、NHKが転出者の住民票を取得する際には、比較的簡単にそれらを取得することができるようになっておりまして、これが問題ではないかと思うわけです。
 現に、目黒区議会や船橋市議会での議事録によりますと、契約書の写しや債権債務の分かるような疎明資料がなくてもNHKは住民票の写しを取得できることが確認されております。現時点では、自治体ごとの多少の違いはあると思いますが、恐らく多くの自治体でNHKの特権が認められておりまして、NHKの職員証を見せれば住民票を通常より簡潔な手続で取得できるようになっていることが予想されます。
 そこで、総務省に提案、質問でございます。
 全ての自治体に、NHKが住民票を取得する際には、最低限契約書の写しなどを提出させるように、国が主体となって制度変更すべきではないかと思うんですが、政府の見解をお聞かせください。

#92
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 市町村長は、住民基本台帳法第十二条の三第一項の規定により、住民票の記載事項を利用する正当な理由がある者から住民票の写しが必要である旨の申出があり、かつ当該申出を相当と認めるときは、当該申出をする者に当該住民票の写しを交付することができることとされております。
 また、住民票の写しの交付等に関する省令第十条第一項後段の規定により、市町村長は、必要と認めるときは、当該申出をする者に対し、住民票の写しの利用の目的を証する書類の提示又は提出を求めるものとされております。
 総務省としては、住民基本台帳法第十二条の三第一項の規定により、市町村長が住民票の写しを交付することができる場合として、従来、都道府県を通じて、市町村に対し、日本放送協会の役員又は職員がその法人の法令による事務を円滑に遂行するために関係者の住民票の写しを取得する場合を例示しております。
 一方で、当該申出を受けた市町村長が、省令第十条第一項後段の規定に基づき、どのような書類の提示又は提出を求めるかについては、市区町村長において個別具体の事案に即して判断いただくべきものというふうに考えております。
 以上でございます。

#93
○浜田聡君 個別具体的、まあ個別に判断せよという答弁であったと思います。
 これまで長い慣習となっていたこの制度なんですが、恐らく変更することはなかなか難しいと感じております。ただ、この件に関して自分なりに分かりやすく整理して意見申し上げますと、NHKを性善説で見るか性悪説で見るかという考え方の違いだと思います。
 NHKというのは公共放送でありますから、住民票で個人情報を渡しても問題がない、そういう考え方が長年まかり通ってきたからこその現状であると思っております。しかし、現実はそう甘くはありません。NHKの不祥事が多いというのは、皆様御周知のとおりです。一部ではありますが、NHK委託業者が悪質な行為を働くということは多くの人々が周知するところでございます。
 今回提案させていただいたことは、NHKが転居者と再契約をするために住民票の写しを取るのであれば、以前の契約書ぐらいは準備させてくださいということなんですから、至って当たり前のことではないかと考えております。
 NHK委託業者による詐欺が巧妙化しているケースも見受けられまして、そういう事情を鑑みますと、ここで地方行政にお任せするのではなく、日本政府が適切に御対処いただくかどうかによって被害に遭う人が一人でも減ることにつながりますし、そうすべきであろうと思います。
 最後に付け加えさせていただきますと、冒頭申し上げたNHKのスクランブル化をすれば、そもそもこういった議論は不要でございます。今後も引き続き国会内外で提言させていただくことを誓いまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#94
○小委員長(西田実仁君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト