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2020/06/02 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 経済産業委員会 第11号 令和2年6月2日
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2020/06/02 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 経済産業委員会 第11号 令和2年6月2日

#1
令和二年六月二日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         礒崎 哲史君
    理 事
                阿達 雅志君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                浜野 喜史君
                石井  章君
    委 員
                青山 繁晴君
                加田 裕之君
                河井あんり君
                高橋はるみ君
                牧野たかお君
                宮本 周司君
                小沼  巧君
                斎藤 嘉隆君
                須藤 元気君
                竹内 真二君
                新妻 秀規君
                三浦 信祐君
                岩渕  友君
                ながえ孝子君
                安達  澄君
   国務大臣
       経済産業大臣   梶山 弘志君
   副大臣
       経済産業副大臣  牧原 秀樹君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       宮本 周司君
       経済産業大臣政
       務官       中野 洋昌君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山口 秀樹君
   政府参考人
       文部科学省大臣
       官房審議官    千原 由幸君
       経済産業省大臣
       官房技術総括・
       保安審議官    小澤 典明君
       経済産業省大臣
       官房審議官    春日原大樹君
       経済産業省大臣
       官房審議官    河本 健一君
       経済産業省電力
       ・ガス取引監視
       等委員会事務局
       長        佐藤 悦緒君
       資源エネルギー
       庁長官      高橋 泰三君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    覺道 崇文君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       松山 泰浩君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        南   亮君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       中小企業庁次長  鎌田  篤君
       中小企業庁事業
       環境部長     奈須野 太君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  江口 秀二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図る
 ための電気事業法等の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────

#2
○委員長(礒崎哲史君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省大臣官房審議官千原由幸君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(礒崎哲史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#4
○委員長(礒崎哲史君) 強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#5
○青山繁晴君 皆様、おはようございます。自由民主党の青山繁晴です。党利党略のためでなく、ただ国益のためにこそ質問いたします。
 今、傍聴の条件が非常に限られているわけですけれども、その限定された条件の中、傍聴に来てくださった主権者の方々、ありがとうございます。
 では、早速一問目に入りたいと思います。
 今回、電気事業法をなぜ改正するかといえば、国際紛争や自然災害が多発していますから、要は電気を起こすための燃料、つまり資源を輸入できなくなる事態に備える意味が込められていると思います。だから、法案の名前にも、強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立という言葉がわざわざ入っているわけです。
 あえて言いますと、普通の国でありましたら、では、自前資源の開発をしっかりやりましょうとなるはずですが、あの分厚い法案、隅々まで拝読、本当にいたしましたけれども、一字もありません。いまだに日本は資源のない国であるという思い込みが、残念ながら官民共にあるのではないかと懸念いたします。
 実際は、大臣もよく御存じのとおり、牧原副大臣もよく御存じのとおり、日本は母なる海に、マンガン団塊、コバルトリッチクラスト、レアアース泥、海底熱水鉱床、そしてメタンハイドレートを豊かに多様に包容しております。
 こうした我が国の自前資源開発の促進を法改正に盛り込んでいないのはなぜなんでしょうか。牧原副大臣にお尋ねしたいと思います。

#6
○副大臣(牧原秀樹君) 委員には、大変大切な問題を御指摘賜りまして、ありがとうございます。
 国内資源が乏しい日本と言われている中において、この日本海の、日本の周辺海域に豊富に存在するこのメタンハイドレートを始めとする国産資源開発というのは極めて重要だと思っております。実は、私個人も、このメタンハイドレートの早期の商業化を目指す議員連盟を、これエネルギー・化学産業振興議員連盟というんですけれども、事務局長として立ち上げまして、このことを支援してきた議員の一人でございます。
 そうした中、今回のこの国際資源開発におきましては、JOGMEC法において、JOGMECが技術開発や地質構造調査等の業務を行うこととなっており、政府はこれまでJOGMECを通じ積極的に国際資源開発を推進してきましたけれども、この法律の今回の法改正においては制度的に変更がありませんので法律事項にはなっていませんが、この国際資源開発の重要性には全く変わりがなく、引き続きしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

#7
○青山繁晴君 牧原副大臣が議連で活躍されていることも承知しておりまして、今後ともよろしくお願いいたしたいと思います。
 今おっしゃったその制度変更がないからということは、済みません、それも承知しているんですけれども、実は私が申し上げたいのは、その制度変更も必要であるということでありますし、これは意見ですけれども、人間の資源開発というのは、当然取りやすい陸から始まって、そしてだんだん未知の海にこれから進んでいくところです。ここにいらっしゃる方、皆さん御存じのとおり、日本は、国土はやや狭くても、海は面積でいうと世界で六位ですから、それを考えればこの流れを、もう一度言います、これは意見ですけれども、政府、なかんずく経産省によく理解していただきたいと思うんですね。
 梶山大臣におかれてもよく理解されていると思いますので、次は大臣にお聞きしたいんですけれども、この自前資源のうち、牧原副大臣も触れていただいたメタンハイドレート、大分人々に知られるようになってきましたけれども、メタンというのは天然ガスの主な成分で、ハイドレートというのは、済みません、ちょっと議事録に残りにくいでしょうけど、これがメタンの分子とすると、周りに水が取り囲んでかご状になっているCH4、それがメタンハイドレートですから、簡単に言うと、海の中で冷たくて圧力を受けて凍っている天然ガスということであります。したがって、天然ガスとしてそのまま資源で使えるわけです。
 二種類ありまして、太平洋側に多い砂層型、スナソウ型と言わずになるべく正しく日本語でサソウ型と読んでいただきたいんですが、要は、海底の砂の中にうずまっていますから取り出すのが大変で、漁業補償も非常に大きな問題となります。
 ところが、過疎に苦しんでいる日本海側に多く賦存するところの表層型メタンハイドレート、この表層型というのは本当は最近に付いた名前ですけれども、要するに海底の、海面じゃなくて海の底の表面に現れてしまっているものが多い。したがって、取りやすいだけではなくて、さっき言いましたとおり、ガスが凍っているものですから当然軽いので、比重が軽いですから上に上がっていきます。
 したがって、私自身も含めて海洋調査を行ってきた研究者は、この日本海に、スカイツリー、大体平均の高さ、僕らが見付けたやつは平均六百五十メートルですから、ちょうどスカイツリーのような高い柱が日本海の海底からわさわさと立ち上がっているところもたくさんあるということなんですね。
 前者の砂層型は、当然手間は掛かりますけれども、今僕はまだ東京大学で教鞭も執っていますが、はっきり言うと、東京大学を中心にした学者の取組が太平洋側に集中したこともあって、政府の取組は表層型について遅れていました。ところが、表層型こそ過疎に苦しんでいる日本海沿岸を救うことにもなりますから、一瞬、私のことを申して恐縮なんですが、民間専門家の端くれとして、二十二年間、自費も投じまして海洋調査船をリースして、さっきのメタンプルームも研究者と一緒にやってきたわけです。
 それが実はこの数年間、画期的な進展を見せていまして、特に今、梶山大臣の下で、今年度から、これは本当は万歳したくなるような話なんですけれども、やっと、やっとと申して申し訳ないですが、政府が、きちんと国民からいただいている、お預かりしている予算を使って、実用化のための、つまり、今まではどれぐらいあるかという調査、これ絶対必要ですけれども、ずっとそれをやっている印象があったんですけれども、そこから一歩踏み出して、実用化のための技術開発が始まっています。これは世界のトップランナーとして物すごく有意義なんですが、ほとんど誰にも知られていないです。メディアは、僕はあえてオールドメディアと呼んでいますけど、ほとんど報じないこともあって、知られていないんです。
 したがって、まず大臣御自ら、この今、今年度から取り組んでいる中身と、それからその志についてお答えいただけますでしょうか。

#8
○国務大臣(梶山弘志君) まず、資源の少ない我が国にとりまして、国産資源開発というのは大変重要な課題であるということで、これは一貫した考え方であります。
 委員御指摘の表層型メタンハイドレート、これ日本海側に存在をするわけでありますが、我が国へのエネルギー安定供給の観点から極めて重要な国産資源としてのポテンシャルを有する一方で、既存の天然ガスの生産技術が活用できないということで、新しい生産技術が必要という課題があります。それは分離してしっかり取り出すということですね。
 そのため、エネルギー基本計画に基づいて、二〇一六年から四年間にわたって回収技術に関する調査研究を行ってまいりました。昨年度、生産に必要な有望技術を特定をいたしました。そして、委員御指摘のとおり、本年度から本格的な生産技術の開発を開始するという新たなステージを迎えております。
 エネルギー基本計画等で掲げました、二〇二三年から二〇二七年度の間に民間企業が主導する商業化に向けたプロジェクトが開始されることを目指して技術開発を行うと。目標の実現に向けて、引き続き計画に国としてもしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#9
○青山繁晴君 ありがとうございます。
 実際の進捗始まっていることに併せて、梶山大臣、僕は社交辞令は申しませんので、実際に意欲をお持ちの大臣の下で始まったことを本当に喜んでおります。
 その上で、もう一度申しますが、国民に、主権者に、この進展がほとんど知られていないということは実は重大な課題だと思っています。これは牧原副大臣にお尋ねしたいんですけれども、これについては表層型だけではなくて砂層型も含めて、そもそもメタンハイドレートを実用化していく上で、こういう取組やっているんですということを、あるいは将来展望、近未来についての展望を、それぞれ専門のホームページを立ち上げていただき、それから大臣におかれても、大臣はもちろん閣議後の定例会見がありますし、牧原副大臣におかれても会見なさることがあると思うんですけれども、記者に聞かれることは期待できないので、僕は共同通信出身ですが、こういう話はほとんど聞きませんから。
 したがって、大臣や副大臣あるいは政務官も含めて政治の側から積極的に紹介していただいてという、その発信の努力をお願いしたいと思います。これは牧原副大臣、もう一度お願いできますか。

#10
○副大臣(牧原秀樹君) 本当に委員御指摘のとおり、活動についての発信をして国民の理解を得ていくというのは大変重要だと思います。
 思い起こしますと、三河沖で初めてフレアが成功したときなんというのは、一番分かりやすい映像なので結構ニュースになったんですけれども、その後、余りそうしたニュースが少ないという実感は私もございますので、是非力を入れていきたいと思います。
 昨年の二月に改定をしました海洋エネルギー・鉱物資源開発計画においても、研究活動を分かりやすく伝え、効率的に理解増進することを目的として、成果の普及、情報公開を推進するということを明示しておりますので、一応スタンスとしてはこれを重要であるという、位置付けております。例えば、既に開設されております砂層型メタンハイドレートに加えて、表層型のメタンハイドレートについても、今年度委託事業者の産総研がホームページを開設して分かりやすく発信をする予定でございますので、また御指導も賜りたいと思います。
 また、実証実験等で大きな進展があった場合には、大臣の会見やニュースリリース等で国民にタイムリーに発信するなど、よりこの重要性について御理解いただけるように積極的に広報をしてまいりたいと思います。

#11
○青山繁晴君 今、牧原副大臣からおっしゃっていただいたその産業技術総合研究所、略称産総研がホームページを作りつつあるということは仄聞しているんですけど、遅いと思います。もう始まっているんですから。何か格好が付いてからお知らせするという考え方自体はやめていただきたいと思うんですね。主権者とともに、言わば共に歩むというホームページの在り方にしていただきたいと切に願います。これはもう意見でありますが。
 じゃ、更にお聞きしたいのは、私は三年十か月前に国会に来てしまって、研究の現場から残念ながら来てしまって、本音ですが、残念ながら、研究の現場、利害関係生まれてはいけませんから、もう距離を置いております。しかし、その大学の研究には関わっていますから、非常に痛感しているのが、若手研究者の育成が本当にうまくいっていないといいますか、今日冒頭にお聞きしましたとおり、自前資源というものが日本に、海に大量にあるんだという概念が余りないので、せっかくメタンハイドレートならハイドレートを志を持って男女の学生がやっても、実はその受入先がなかったり、あるいは企業に行ってもまだその部門が育っていなかったりということがあります。
 今大臣、副大臣ともおっしゃっているのが新しい取組であるということですから、当然、初期にはこういう問題が生じます。特に若手の研究者の育成が非常に大事だと思いますので、その予算をですね、予算がないと育成できませんので、大学に下りていく予算も含めて計画的に積んでいただきたいんですけれども、この答弁をお願いします。これは政府参考人ですね。

#12
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。
 委員まさに御指摘のとおりですが、国際資源開発を推進する上で、専門的な知見や経験を有する若手研究者の育成が不可欠であると認識をしております。そのため、JOGMECにおきましても、若手も含めました国内技術者を対象とした石油、天然ガスの探鉱開発等の技術者研修を毎年実施しておりまして、昨年も二百名以上が参加しております。
 とりわけ、メタンハイドレートにつきましては、二〇二三年度から二〇二七年度の間に民間が主導する商業化に向けたプロジェクトが開始されることを目指して技術開発を行うということを目標として掲げておりまして、将来の商業化を支える若手研究者を今からしっかり育成していくことが重要だというふうに考えております。そのため、例えば表層型メタンハイドレートの研究開発においては現在六つの大学に参画していただきまして、若手研究者も参加をしていただいております。
 今後とも、若手研究者の育成という先生御指摘のポイントも意識しまして、日本の石油開発会社や大学、JOGMECとも産学官で連携しまして、国際資源開発の取組をしっかりと進めてまいりたいと思っております。

#13
○青山繁晴君 今、南部長がおっしゃったとおり、大学の数も増えまして、自前資源の専門の学部を置く大学もできるようになりました、国立大学で。そういうところとうまくかみ合って育てていっていただきたいと願います。
 次に、非常に高度な政治判断に関わる問題ですので、再び梶山経産大臣に御答弁願いたいんですけれども、実は、かねてから、民間の専門家の端くれのときから主張しているのが、資源エネルギー庁は、本来、役所をつくった目的あるいはその任務が、海外の権益の確保が中心です。安定的に輸入できるようにということが中心で、エネルギー資源をめぐる言わば公的な商社としては世界屈指の実力だと、これも社交辞令抜きで思うんですが、そこに集中しているだけではもう自前資源の開発はなかなか進まない。エネ庁にとっては御不満でしょうが、資源開発の実績はやっぱり乏しいです。
 それを考えますと、やっぱり組織で人は動きますから、まず本当は経済産業省、これ、かつて橋本内閣のときに通商産業省から変わったわけですけど、経済という大きな言葉が付いて、言わばいい格好はできるようになったけれども、ちょっと焦点ぼやけたと、これは個人的意見ですけれども。ここに答弁求めたりしませんが、そのように考えていまして、これをあえて産業エネルギー省に改組する方がいいと思っているんですが。
 今の件はかつて予算委員会でも聞きましたから、今日はそれを踏まえた上で、まずは資源エネルギー庁を、提案しますと、総合資源エネルギー開発庁に改組して、自前資源の開発部門を強化していただけないか。その際に、今までエネ庁、エネ庁と私も含めて言ってきたんですけれども、そうではなくて資源庁というふうに、国民の間でもメディアの中でも、オールドメディアの報道であっても伝わるようにしていただきたいと思います。
 これ、産業エネルギー省に改組といったら大変なエネルギー必要ですけれども、まず足下のエネ庁の改組、梶山経産大臣がいらっしゃる間に取りかかっていただきたいと願いますが、いかがでしょうか。

#14
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほども冒頭申し上げましたように、国産資源開発の重要性というのは十分認識しております。そして、時代とともにその重要性というのは増してきていると私自身も思っております。
 エネ庁ができたのは昭和四十八年だと思いますけれども、石油ショック等あり、しっかりとエネルギーを確保していこう、そして電力を確保していこうという中でできたものだと思っております。そうした中で、今度はやはり自前のエネルギーを持たないと安全保障上大変だという中で、いろんな取組をしているわけであります。国際情勢に左右されない国産資源の開発を推進していく、国内外から資源を確保できる環境の整備が必要と考えております。
 具体的には、これまで国主導で国産資源の生産技術の研究開発や探査などを実施してきておりますけれども、近年は、委員御指摘のとおり、メタンハイドレート研究開発の予算措置の拡充ということで、昨年度より今年度、かなりの額を増額をしております。また、国内石油、天然ガスの探査能力向上に関する三次元物理探査船の「たんさ」の導入という、私もこれ乗りましたけれども、大変すばらしい装置があって、非常に間隔を刻んでいろんな探査ができるということでもあり、それらと連動してどう開発していくかということを国の大きな仕事であると思っております。
 この国産資源開発への取組を強化をしていることは現実にあるわけであります。資源エネルギー政策の責任者である私としても思いは同じでありまして、委員からの御意見を激励として拝聴させていただき、海外はもとより国産資源開発にも重点を置きながら、総合的な視点を持って、資源エネルギーの安定供給の確保、特に現実の話として目の前にあるメタンハイドレートの実用化ということも含めて、予算もしっかり確保し、体制も整えてまいりたいと思っています。

#15
○青山繁晴君 ありがとうございます。
 今までより踏み込んだ答弁いただいたと思っていますので、もちろん私が仮提案した名称とか組織の在り方に必ずしもこだわるわけではなくて、今大臣がおっしゃったとおり、実質的な予算をきちんと付けていただいて、焦点を絞って取り組んでいただきたいと切に願います。
 さて、次も非常に高度な政治的な話になるんですけれども、海の資源を開発しようとするとたくさん障害が当然あります。水そのものが障害です、人間は呼吸できませんから。それから、水圧という恐ろしい敵もあります。同時に、特に日本においては漁家の方々が非常に優れた仕事をなさっていて、日本の広い海の隅々に至るまで漁家の方々がきちんと漁場を築いていらっしゃいます。メタンハイドレートの開発は、例えば砂層型ですと掘りますので、当然、漁業補償の問題が出てきます。
 日本海側も技術、手法によっては同じことが起きますけれども、例えば一例ですけど、さっき申しました、また手を出して申し訳ないんですけれども、海底からプルームが立ち上がっている、柱ですね、プルームというのは。これ、そのプルーム自体が実は資源の塊です。したがって、そのプルームに言わば膜をかぶせて、そこにたまるものを上に上げれば、船の上か陸上に上げれば、これは下で冷たかったものが陸上温度になり、それから気圧も一気圧、圧力も一気圧になりますと、これはほっといても天然ガスになりますから、要は下を掘らなくてもそのまま資源化できるということが、大臣がおっしゃった今年度の計画の目標にも、一つにも、一つですけれども、入っているわけですね。
 それを考えますと、逆に言うと、漁家の方々と話していますと、やっぱり漁業補償という考え方は必要だとおっしゃる方も多くて、それは激しく同意するものなんですね。漁業の、漁労の在り方が変わることはあり得ますから。メタンプルームであっても、船がたくさん出たりすれば漁家の方々の動きを制限しますから。
 ところが、このプルームを見付ける機械、私自身も国会に出てしまう前は触っていたものは計量魚探といいまして、要は魚群探知機で、計量と付いているのは感度が鋭くて、値段もやや高くて、研究用という意味です。しかし、普通の漁船でも、日本の漁家のレベル高いですから、大体魚探、魚群探知機、しかも精度のかなり高いものを積んでいらっしゃいます。
 で、何と、僕らが最初に実際に海で研究を始めたときに驚いたのは、日本の漁家の方々ってデータを持っていらっしゃるんですよね。つまり、これはメタンハイドレートの柱だとはもちろん分からずに、何か白い柱のようなものがもやもやと立ち上がっていて、そこにカニがいっぱいいると。これは、メタンハイドレートに要するに食い付くバクテリアとか微生物をこのカニが食べるために、カニの漁場になっているわけですよね。
 したがって、データが山のようにあって、そして、梶山大臣の指導力の下、予算をいただいて、予算を付けられていっても、研究調査船は、新しい能力のある調査船もできましたけれども、やっぱり限られますよね。これ、隅々までいらっしゃる漁家の方々に協力を得て、そしてデータをいただき連携を進めれば、かつてない漁家と政府あるいは研究者の連携ができます。
 したがって、当然データに十分な対価を払っていただくことも含めて、まさしく政治の出番だと思うんですけれども、漁家の方々との連携について牧原副大臣にお尋ねします。

#16
○副大臣(牧原秀樹君) 私もメタンハイドレートの開発に関わってきたつもりでございましたが、委員のような大変詳しい情報を伺ったのは初めてでございまして、本当に貴重な御経験そしてまた御知見をこうしてお知らせいただくことに大変感謝申し上げます。
 もちろん、経済産業省としても、このような海洋調査や実証実験をやるに当たっては漁業組合の皆様との調整というのは必要不可欠で極めて大事だと、こう思っておりまして、漁業組合が主催する定例会や打合せ等の参加をさせていただいて、こちらの海洋調査や実証実験に関する概要説明を行うとともに、その実行に当たっては詳細な実施場所や実施時期を調整させていただいております。そして、同時に、おっしゃっていただいたように、漁業組合の皆様、大変な御知見がございますので、実施場所に関する水生生物や環境などについて必要な情報をいただいてきたところでもございます。
 こうしたことは、具体的には事業実施者であるJOGMECや産総研等がやっておりますけれども、これからもこうした地元の漁業従事者の方との意見交換も伺いながらしっかり連携を図っていきたい、こう思っております。

#17
○青山繁晴君 では、このメタンハイドレート関連は時間もなくなってきましたのであと一問だけにしたいんですけれども、特に表層型のメタンハイドレートを考えるときに課題になり得るのが、その賦存量ですね。つまり、表に出てしまっているということは、砂の中にたくさんあったり、あるいは旧来型の天然ガスよりも少ないかもしれないですね。そのときに考えの切替えが非常に大事になると思うのは、地産地消です。地産地消については自由民主党でも議員連盟もありますけれども、これ、メタンハイドレートについて地産地消というのは、僕も議連に参加していますけど、全然議論が今まで出ていませんでした。
 ところが、例えば日本海の実情を考えると、やがて太平洋側にエネルギーを送れることも大切ですけれども、目の前の資源を目の前の海で賄うことができるようになると産業の誘致にも非常に大きく関わってくると思います。
 したがって、この地産地消で考えるために、例えば一つの例としては、新潟の歴代知事にずっと提案してきたんですけれども、既に天然ガスで走るバスはあるので、それを、そのうちの一台でいいですから、メタンハイドレートは実は天然ガスなので、メタハイガスを例えば新潟市内で走らせると、地元の方々にとっては、ああ、自前資源で走る公共バスがあるんだということがよく分かると思うんですよね。
 ちょっと質問を分けますけど、まず、その地元で天然ガスバスは、天然ガスバスじゃない、メタハイバスはいかがでしょうというのを牧原副大臣にお答え願えますか。

#18
○副大臣(牧原秀樹君) 本当に、委員が御指摘の地産地消の前提となる小規模開発というのも含めて大変大切なので、検討していきたいと思いますが、今の天然ガスバスについても自治体や、あるいは天然ガスバス等について既に国交省がこうした仕組みを持っておりますので、こうした国交省などともしっかりと意見交換を行っていきたいというふうに考えております。

#19
○青山繁晴君 今の件でもう一点、実は兵庫県と京都府の取組、そこに私も民間専門家の端くれとして参画してきたんですけれども、若狭湾から京阪神の工業地帯まで実はとても短いです。そこに高速道路も走っていますから、そこにパイプラインを乗っけて、まあ下に埋設するんですけど、入れて、そして大阪ガスの兵庫県のところまでつなぐと、そこからあっという間に、優れた導管のネットによってやがてメタンハイドレートが使えるということもあり得るわけですね。
 兵庫県や京都府で一生懸命努力しているんですけど、国の取組が非常に弱いので、この点も牧原副大臣、いかがでしょう。

#20
○副大臣(牧原秀樹君) 今のパイプラインという話ですけれども、供給安定性向上等の観点から意義があるというふうに考えておりまして、民間事業者の皆様やあるいは自治体等の関係者が経済性など様々な要素を考慮しながら検討されておりますので、国としてもこうした検討に積極的に参加をして、ニーズに応じて検討、対応してまいりたいと思います。

#21
○青山繁晴君 ありがとうございます。
 何とかあと二問やりたいと思うんです、あと二分ですが。
 全く話は変わるんですけれども、自前資源の一環として高温ガス炉ですね、あるいは超高温ガス炉、原子力の第四世代と言われていますけれども、これ実は日本が、梶山大臣の地元を含めて五十年間取り組んできて、非常に進んでいるんですけれども、安い高温ガス炉を中国が開発して取って代わろうとする動きもあるやに聞いております。これについて現況を教えてください。政府参考人、いかがでしょうか。

#22
○政府参考人(千原由幸君) お答え申し上げます。
 高温ガス炉でございますけれども、冷却材に水を使わないことで水素爆発が起きないなど優れた安全性を有し、また出口温度九百五十度という高温の熱を取り出せることから、発電のみならず多様な熱利用が期待される次世代炉でございまして、エネルギー基本計画で、国際協力の下で研究開発を推進するとされてございます。
 我が国では、御指摘のとおり、日本原子力研究開発機構において研究開発を進めてきておりまして、一九九八年に運転を開始した実験炉であります高温工学試験研究炉、HTTRを活用した研究開発を通じて、高温ガス炉の安全性や水素製造などの多様な熱利用に関する知見を獲得してまいりました。また、近年ではポーランド等との国際協力を積極的に推進しております。
 委員御指摘のとおり、海外に後れを取らないように、しっかり文科省としても他国に後れを取ることなく高温ガス炉の技術の研究開発を進める必要があると考えておりまして、新型炉開発の産業支援を進める経済産業省とも連携しながらしっかり取り組んでまいります。

#23
○青山繁晴君 最後、物すごく短く言います。
 この法改正には自然エネルギーの活用の促進盛り込まれているんですけれども、光だけじゃなくて影も見詰めていただきたいと思います。例えば風力発電について、僕はデンマークや国内の調査に歩きましたけれども、低周波の騒音による妊婦などへの影響、環境破壊、あるいは立地のための環境影響など課題もあると思います。
 最後に、牧原副大臣、済みません、恐縮です、お願いします。

#24
○委員長(礒崎哲史君) お時間ですので、お答え簡潔に願います。

#25
○副大臣(牧原秀樹君) はい。
 おっしゃるとおり、環境への配慮や地元住民の皆様の理解が大切でございますので、ここは環境省とも連携をしつつ、そうした影の部分というか、ちゃんと見なきゃいけない部分のところも見ながら、再エネの開発が地域と共生しているように、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと思います。

#26
○青山繁晴君 ありがとうございました。
 終わります。

#27
○浜野喜史君 国民民主党共同会派の浜野喜史でございます。
 御質問をさせていただきます。
 二〇一五年からの今回の電力システム改革の成果について、まずお伺いしたいと思います。安全性、それから安定供給、経済性、環境保全、いわゆるSプラス3E、これにどのように効果をもたらしているのか、また国民の豊かさの向上につながっているのか、御認識をお伺いしたいと思います。

#28
○国務大臣(梶山弘志君) 御指摘の3EプラスSや国民の豊かさの向上に資するために、二〇一三年の閣議決定に基づいて、安定供給の確保、料金の最大限抑制、需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大を柱に電力システム改革を着実に進めてきたところであります。
 具体的には、二〇一五年に電力広域機関を設立し、需給逼迫時に地域を越えた電力融通指示を行うほか、地域連系線の増強など、電気の安定供給確保に貢献をしてきているところであります。また、二〇一六年の小売全面自由化により、事業者は再エネ一〇〇%メニューなど様々なメニュー等を提供をし、需要家はニーズに応じてそれを選択できるようになってきております。さらに、本年四月の法的分離による事業者間競争の一層の促進を通じて、国民の豊かさの向上につなげてまいりたいと思っております。
 その上で、今回の法改正の内容は、これまでの改革の方向性にのっとり、自然災害の頻発や再エネの導入拡大といった情勢を踏まえて、安定供給の確保を強化するとともに、託送料金制度改革を通じた料金の抑制や、配電事業の制度化等を通じた再エネを始めとする分散型の電力ビジネスを促進することにより、需要家の選択肢や事業機会の拡大を図るものであります。
 このように、一連の改革は3EプラスSの達成や国民の豊かさの向上につながっていると認識しておりますが、今回の法改正を通じて、これをより一層確かなものにしてまいりたいと思っておりますし、今課題となっているネットワークであるとか蓄電池であるとか、そういった新しい技術や設備の更新等を含めて所期の目的を達成していきたいと思っております。

#29
○浜野喜史君 御説明ありがとうございます。
 いろいろ御説明いただいたんですけれども、この部分は今日は問いませんけれども、定量的に、Sプラス3E、そして国民の豊かさの向上は本当にこのシステム改革で生み出されているのか、私は、先々冷静に見極めていく必要があるんではなかろうかと、こんなふうに思っております。今日はそのことを申し上げておきたいと思います。
 その上で、このシステム改革等の中で、電力自由化等の中で、新電力がどれだけ参入し、どれだけのシェアがあるのか、また、新電力は電力をどのように調達をしているのか、御説明をいただきたいと思います。

#30
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 二〇一六年の小売全面自由化以降、約六百五十者について参入が行われているわけでございます。
 小売電気事業者につきましては、電力供給は順調に伸びておりまして、全体の販売量に占める新電力のシェアは、二〇二一年一月時点で約一六%に到達をしてございます。その内容的には、家庭等の新たに開かれた低圧部門では約一六%、中規模工場等の高圧分野では約二〇%、エリア別に見ますと、東京エリアでは約二二%、関西エリアでは約一八%となってございます。一貫して、自由化以降、増加傾向が続いてきた状況にございます。
 また、新規参入を行った新電力が小売電気事業を行うに当たりまして、その調達でございますけれども、その多く、約九割になりますけれども、卸電力取引所からの供給力を調達しているという状況にございます。また、自ら保有する電源による発電、それから大手電力会社との相対契約、これが大体約一割弱となってございますけれども、そういった形で必要な供給力を確保しているものと承知してございます。

#31
○浜野喜史君 御説明ありがとうございます。
 システム改革の中で新電力のシェアも拡大しているということであります。
 ただ、その中で私が申し上げておきたいのは、その新電力の方々がどのように電力を調達をしているのかということについてであります。これ、事の是非は別として、現実はこうなんだということをやはり知っておく必要があるのではないかと思います。
 御説明いただきましたように、約九割程度、卸電力取引所から供給力を調達している、加えて自社電源もあるし、電力大手との相対契約により調達しているものもあると。私、正式な数字は把握しておりませんけれども、九割以上、元に戻りますけれども、卸電力取引所に電力を売り出しているのは大手電力がほぼ一〇〇%だということから考えますと、新電力の方々は、九割以上、正式には私、数字つかんでおりませんけれども、ほぼ一〇〇%近く大手電力からの電力の供出を受けてビジネスを展開されている、こういうことであろうかというふうに思います。
 表の世界では、電力は選べるんだと、電力の自由化がなされたんだということは国民的に認識されておりますけれども、その基盤を現実問題支えているのは引き続き大手電力の発電所で生み出された電気である、この現実を押さえていく必要があるというふうに思います。
 こういう現実の中で、果たして、先ほど申し上げましたSプラス3E、本当に実現されているのか、国民の豊かさの向上につながっているのか、引き続き冷静に見極めていく必要があるということを更に申し上げておきたいと思います。
 その上で、今回の法改正の基本的な考え方について伺います。
 電力の安定供給は、日本の電力の歴史を振り返ってみましても、電源開発とともに強靱な送配電網の形成によって成し遂げられてきたものと理解をいたします。今回の法改正は、強靱な送配電網をしっかり維持し、継承しながら、再エネなど分散電源を有効に活用しようとするものであると理解をいたします。大規模集中型から地産地消方式への転換などと表現されたりもいたしますが、二項対立的に捉えるものではなく、地産地消を生かすのもバックに強固な電力ネットワークがあるからだと捉えるべきだと考えますけれども、見解をお伺いいたします。

#32
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 地域に存在いたします再生可能エネルギーを始めとしました分散型エネルギー源の活用というものは、地域活性化に加えまして、災害時のレジリエンスの向上に寄与するものとして重要だと考えてございます。他方で、こうしたエネルギーの地産地消というものを実現していく上で、また電力の安定供給を実現していくためには、御指摘のとおり、全国大で電力を有効活用しつつ、しっかりとしたバックアップのできる強靱な電力ネットワークが重要であるということはよく認識しているところでございます。このため、我が国送配電網のレジリエンスを強化し、再エネの大量導入に対応した次世代型のネットワークに転換していく必要があるものと認識してございます。
 このため、御審議いただいております本法案におきましては、電力広域機関が再エネ等の今後の電源導入ポテンシャルを踏まえて全国大での系統整備計画、いわゆるマスタープランを策定し、これに基づき各事業者が実際の整備を行う仕組みや託送料金制度改革と相まって、各事業者が送配電設備の老朽化の程度を把握しつつ、必要な投資をタイムリーに行えるような仕組みなどを盛り込んでいるところでございます。
 こうした仕組みを通じまして、災害に強く再エネの主力電源化を支える強靱な電力ネットワークの構築に努めてまいりたいと考えてございます。

#33
○浜野喜史君 是非その基本を堅持して、様々な制度検討を進めるよう求めておきます。
 昨年の停電の教訓を踏まえた対応について伺います。
 今回提出が義務化される災害時連携計画におきましては、電気工作物の仕様に関する統一という事項も含まれております。相互連携する上で仕様の統一化というのは一定程度必要なことであると理解をいたします。しかし、送配電事業者もそれぞれ長い歴史があり、その中で設備の仕様が構築され、従事者の技能や仕事のルールが形成されてきたものと考えます。
 拙速に統一化を求めるようなことがあれば、現場の混乱、作業安定の低下等につながることも懸念されます。そのため、それぞれの地域の特性や現場の実情を踏まえながら慎重に進めていくべきと考えますけれども、見解をお伺いいたします。

#34
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 その前に、先ほど私の答弁で、新電力のシェアでございますけれども、二〇二一年と言ってしまったかもしれませんけれども、正確には二〇二〇年一月時点の数字になります。
 その上で、ただいまの質問、お答えをさせていただきます。
 台風などの災害による大規模停電発生時にその早期復旧を実現するためには、一般送配電事業者が他エリアの一般送配電事業者と連携して電源車の融通や共同での復旧作業などを行うことが極めて重要だと認識してございます。一方で、昨年の台風十五号への対応に当たりましては、設備仕様などの違いにより連携が円滑に行われない場合があったという課題も見られたため、今回の法案におきましては、一般送配電事業者に対して災害時連携計画を策定することを義務付けた上で、この計画には、迅速な復旧に資する電気工作物の仕様の共通化や復旧方法等の共通化に関する事項などを記載することを求める予定としてございます。
 この計画に基づいて進められる具体的取組といたしましては、既存設備について、例えば復旧時に標準的な一般的な工具を活用できるコネクターを準備するなどの対応をするほか、標準的な作業手順のマニュアルを整備し、他エリアから応援に入った作業員も円滑に復旧作業に従事できるようにして今後の災害に備えるといったようなことを想定してございます。
 また、今後更新する設備につきましても鋭意統一化を進めるという取組を進めていくわけでございますけれども、その際には、委員御指摘のとおり、地域の特性や現場の実情を踏まえて、現場の混乱や作業安全の低下等につながらないように十分に配慮しつつ、丁寧な検討を進めていくこととしたいと考えてございます。

#35
○浜野喜史君 労働安全にも関わるものでありますので、慎重に対応されるよう求めておきます。
 停電への対応につきましては、電気保安従事者も大きな役割を果たしました。自家用電気工作物が増加傾向にある中、今後とも、安定供給の縁の下を支えるこの分野の人材確保が重要であります。しかし、電気保安業界の認知度不足、認定校の減少、育成途中での退職者も増加するなど、困難な状況にもあります。
 審議会で検討されておりますけれども、検討状況を説明いただきたいと思います。

#36
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、電気設備の設置や点検、さらに、厳しい状況下での停電の復旧などに従事し、電力の安定供給に大きな役割を果たしてございます電気保安従事者の人材確保、これは極めて重要な課題でございます。一方で、電気保安業界に対する認知度の不足あるいは人材の高齢化などによりまして、将来的な人材の不足が見込まれており、非常に厳しい状況にございます。
 これを踏まえまして、まず認知度の向上のための取組として、昨年七月に、経済産業省の働きかけで電力会社、電気保安業界等が連携した民間協議会が発足したところでございます。この協議会の活動を通じて、人材確保のためのPR、プロモーション活動をしっかり進めていただき、当省もその活動を支援してまいります。
 また、例えば第一種電気工事士の資格取得あるいは電気工作物の保安業務を受託するために必要とする実務経験年数、これが長いという指摘がございます。これを踏まえまして、現在、産業構造審議会におきまして、研修の実施により実務経験を代替可能とすることも含めて、現場の実情に応じた実務経験年数の短縮化に向けて検討を進めているところでございます。これにつきましては、できる限り早く結論を出したいと考えてございます。
 さらに、将来の人手不足に対応するためには、ドローン等の新技術、これを電気設備の保守点検に活用し、現場の作業員の安全を十分に確保しながら作業の効率化を図ることも重要でございます。こうしたいわゆるスマート保安の取組につきまして、経済産業省として着実に推進してまいります。
 これらの対策を総合的に組み合わせることで、電気保安従事者の確保、さらには電気保安の現場の皆様に気概を持って取り組んでいただけるよう、また電気保安が魅力ある業界として発展できるよう、経済産業省としてしっかり取り組んでまいります。

#37
○浜野喜史君 電気保安の重要性を踏まえて精力的な検討をいただきますよう求めておきたいと思います。
 災害で甚大な被害を受けましたのは電力だけではありません。JR始め鉄道分野も大きな被害を受け、従事された方々は懸命に復旧作業に当たりました。しかしながら、電気事業法や電気通信事業法では認められている所管大臣の認定に基づく隣接地の一時使用が、両事業と同様の公共インフラである鉄道事業には認められておらず、復旧作業において人手と時間を要した事案も確認されております。
 こうした事態を踏まえて、鉄道用地外からの災害対応検討会が設置され、事業者や有識者からも法改正の必要性について意見が出されたと承知しておりますけれども、国土交通省に検討経過と法改正の必要性、その実現に向けた前向きな説明をお願いしたいと思います。

#38
○政府参考人(江口秀二君) お答えいたします。
 平成三十年七月豪雨や昨年の令和元年東日本台風により、豪雨災害などでは鉄道事業者が管理していない斜面から土砂が流入するなどの災害が発生しております。このような状況を受けまして、昨年十月より鉄道局におきまして、外部の有識者などから成ります鉄道用地外からの災害対応検討会を立ち上げまして、議論を進めているところでございます。
 その中では、鉄道事業者が行っている事前防災の取組や鉄道事業者が管理していない土地からの災害についての実態把握を行っておりまして、委員御指摘のように、被災後に一時的に鉄道用地外を使用して復旧工事を行おうとしたところ、当該土地の所有者の承諾が得ることができずに復旧作業に時間を要した事例なども紹介されました。
 このような現状を踏まえまして、検討会では、公物である道路事業や民間事業である電気・通信事業など他の事業制度などを参考にしながら、鉄道においてはどのような方策が考えられるのかについて検討を進めておりまして、実際の対策と制度上の問題と双方について議論をしているところでございます。
 一方で、鉄道は、基本的に民間事業者が保有する施設でございますが、道路とは異なり公物ではなく、また同じく民間事業者が行っている電気・通信のようなサービスの供給義務も課されていないことから、法的な位置付けが異なっておりまして、検討に当たってはそのような観点からも議論を行っているところでございます。
 国土交通省としましては、このような道路事業や電気・通信事業における制度も参考にしながら、鉄道においてどのような方策が可能なのかにつきまして引き続き検討を進め、早期に結論を得たいと考えております。
 以上です。

#39
○浜野喜史君 電力、通信と同様に認められてしかるべきと考えますので、前向きな検討を求めておきたいと思います。
 託送料金制度の見直し、レベニューキャップ制の導入について伺います。
 今回の法改正内容全般を踏まえますと、送配電事業者が担う役割はより重要度が増すものと考えられます。一方、工事会社、メーカーを会員とする社団法人送電線建設技術研究会が昨年行ったアンケートによりますと、ラインマンと呼ばれる高所作業員について、新卒三年以内の離職率が五〇%を超えるなど、人材確保は困難を極めております。国民負担を抑制しつつも、送配電事業者が設備形成、維持運用、人材確保等の費用をしっかりと確保できる仕組みが必要であると考えます。
 今回の託送料金制度の変更はそのような費用確保につながるものとなるのか、また、制度の運用、適用においても適切な費用確保につながるものとなるよう留意すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

#40
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘のような考え方に沿って制度を運用していきたいと考えてございまして、我が国の送配電設備の高経年化が進む中で、電力ネットワークの強靱化に資する投資や再エネ電源の系統への接続を円滑化するための投資など、今後大きく増加することが見込まれておりますが、これらの投資については、それを確実に実施、確保していくことが重要だと考えてございます。
 このため、今御指摘いただきましたように、改正電気事業法の中で、必要な投資を確保しつつ、その費用を最大限抑制する観点から、レベニューキャップ制度の導入を盛り込んでいるところでございますが、その中で、再エネ電源接続のための送配電設備の新設や需要の変動など事前に予見し難い外生的な費用の増減を機動的に収入上限に反映できるようにすることなど、必要な投資を確保しやすくするような仕組みを盛り込んでいるところでございます。
 こうした仕組みを適切に運用することにより、送配電設備の増強、維持、工事などの必要な投資を確保いたしまして、ひいては、必要となる技術、人材の維持強化にもつながるように取り組んでいきたいと考えてございます。
 今後、詳細設計、検討を行いますし、それを踏まえて運用していくわけでございますけれども、ただいま委員が御指摘いただきましたとおり、適切な設備形成や維持運用、さらには必要な人材の確保などにもしっかりと留意しながら、適切に制度を運用してまいりたいと考えてございます。

#41
○浜野喜史君 是非そのように、引き続き御検討いただきたいと思います。
 送配電網の強靱化について伺います。
 今回、電源からの個別の接続要請に対応するプル型の系統形成から、電源ごとのポテンシャルを考慮し計画的に対応するプッシュ型の系統形成に転換していくとしております。イメージは分かりますが、電源の事業化の裏付けがあっての系統の必要性と考えれば、プルからプッシュといっても容易ではないものとも想定をいたします。プッシュ型の広域系統整備の基本的な考え方について説明をいただきたいと思います。
 加えて、託送料金審査の際に、送配電事業者は既存設備の更新計画を策定し、政府の審査が入ることとなります。従来に比してどう変化するのか、どういう効果を期待しているのか、説明をいただきたいと思います。

#42
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 我が国の電力系統につきましては、今後、レジリエンスを強化しつつ、再エネの大量導入に対応した次世代型のネットワークに転換していく必要があると考えてございます。その際には、地域ごとの部分最適ではなく、全国大での全体最適を追求する、再エネのポテンシャルを踏まえた再エネの最大限導入を進めるような形での広域運用を進めることが重要だと考えてございます。
 このため、本法案におきましては、国も関与する形で、再エネ等の電源ポテンシャルを踏まえた全国大でのプッシュ型の系統整備計画、いわゆるマスタープランを策定し、これに基づき事業者が実際の系統整備を行う仕組みとしているところでございます。これまでのように、電源をつくったところに送電を持っていくということに加えまして、電源ポテンシャルのあるところに送電線を引いて電源のポテンシャルを最大化するという考え方が重要だという考えに基づいているものでございます。
 また、今御指摘いただきましたとおり、コストを抑制していくという観点も同時に大事でございまして、従来の仕組みの下では、事業者が更新投資を含め料金値上げを伴う新たな投資に抑制的となる等の課題が見られたところ、今回の法案におきましては、一般送配電事業者に、長期的観点から需要動向等を踏まえ計画的な設備更新を求めると同時に、レベニューキャップ制度の下、自主的なコスト効率化を促すと同時に、定期的な申請に際して、設備更新計画の必要性、実効性も含めて適切に審査を行う仕組みとしているところでございまして、これにより、コストを抑制しつつ、同時に必要な投資をしっかり確保できる仕組みとなっていると考えてございまして、この考え方に基づき適切に制度を運用してまいりたいと考えてございます。

#43
○浜野喜史君 効率的かつ強靱な送電網の維持強化につながる計画、そして審査を求めたいと思います。
 配電事業ライセンスについて伺います。
 まずお伺いしたいのは、様々な事業者からこのようなライセンス制度の導入についてニーズがあったのかどうか、お伺いをしたいと思います。
 その上で、ライセンスを確保してビジネス展開となれば、一定の電源と相応の需要も隣接で存在する、また形成できるエリアなんだろうと想定をいたします。こういうエリアが数多く出現し、電力ネットワークに依存することが少なくなっていきますと、ネットワーク費用の負担者が減っていくことにもなります。
 一方、先ほども御説明いただきましたけれども、送電網を維持強化し、費用の一部を全国大で負担する仕組みも導入するということになっております。
 配電事業ライセンスは電力ネットワークの強化に逆行することになるのではないかと懸念をいたしますけれども、御見解をお伺いいたします。

#44
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 まず、ニーズでございますけれども、昨今の災害の激甚化の中で、地域の分散型電源を活用しながら配電網をうまく運用して電力供給を行うということに対する関心は高まっているところでございまして、経済産業省でも昨年度、全国十一地域におきまして、自治体や地域の電力会社と連携をして地域のマイクログリッド構築支援事業を実施しているところでございますが、こういった中でも、参加する事業者や自治体なども関心を高めてきているところでございまして、災害が激甚化する中、又は地域において分散型電源が大量に導入する中で、やはり顕在的、潜在的なニーズは高まってきているというような認識に立ってございます。
 そうした中、今御指摘いただきました配電網と広域的な送電運用の関係でございますけれども、やはり地域に偏在する再エネ等の電源ポテンシャルを最大限活用していくためには、発電ポテンシャルを踏まえたエリアを越えた広域的な運用、これが大事になっているわけでございます。また同時に、地域に存在する分散型電源を地域の需要にうまくマッチさせて有効に利用していくという仕組みが同時に重要になっているわけでございます。
 その両者でございますけれども、例えば配電レベルでスマートに需要と供給をマッチさせます場合には、これが、送電系統側で調整することが必要となる需要の変動を抑制すること、こういったこともできるわけでございまして、適切な配電網での運用が適切な送電網における系統形成にプラスとなるという側面もあろうかと考えてございます。そういった形で、送電網の広域的運用と配電網におけるスマートな運用をうまく連携をさせていくということが非常に重要になっていると考えてございます。
 今回の法改正では、平時においては再エネ等の分散型電源が連携した配電網を主要系統と接続した形で運営し、災害時においては当該地域の配電網を主要系統から切り離して独立して運用し、災害に対応するといったことも可能とできる配電事業を法律上位置付けているところでございます。
 今御指摘いただきましたとおり、送電網と配電網の有機的なうまい連携が大事だという御指摘はそのとおりだというように考えますので、適切な送電、配電の連携が進むように、広域的な送電運用、有効な配電運用が両立するように運用してまいりたいと考えてございます。

#45
○浜野喜史君 効率的なその配電網が効率的な送電網の形成にも寄与するんだという御説明でありました。私、ちょっと専門的な知識がありませんので、また少し議事録も読ませていただいて、また考えていきたいと思います。
 配電事業ライセンス、もう一問お伺いをいたします。
 配電事業を営む事業者は、一般送配電事業者と同等の系統信頼度維持のための責任と能力を有しているべきであると考えます。一般送配電事業者との役割分担の明確化等により、安定供給上の問題が生じないよう適切なルール整備が必要と考えますけれども、御見解をお伺いいたします。

#46
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、配電事業者の供給エリアの安定供給上問題が生じることのないように、ルールを明確化していくことが重要だと考えてございます。
 今回の法案において新設する配電事業は許可制としてございます。その許可基準といたしましては、配電事業を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力があること、配電事業の計画が確実であること、その配電事業の開始が電気事業の総合的かつ合理的な発達その他の公共の利益の増進のため必要かつ適切であることなどを本法案にも明記をしているところでございます。
 また、配電事業に係る供給区域内の需要家の利益や安定供給が損なわれることのないよう、配電事業者に対しては、一般送配電事業者と共同して託送供給義務の引継ぎに関する計画を作成する義務ですとか、電力量調整供給義務、また電圧、周波数維持義務、また託送料金などについて約款を定める義務などを課す仕組みとしているところでございます。
 委員御指摘のとおり、配電事業者はその地域の電力の安定供給について大きな役割、責任を負うため、これらの仕組みを適切に運用することにより地域の安定供給に万全を期してまいりたいと考えてございます。

#47
○浜野喜史君 そろそろ時間も参りましたので本日のところはこれで質問を終わらせていただきたいと思いますけれども、今回の法改正全般は本当に重要で、非常に広範なものだというふうに思っております。しっかり審議をして、そして結論を出すべきだということを申し上げて、質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

#48
○小沼巧君 立憲・国民.新緑風会・社民の小沼でございます。
 十回目ぐらいになりますでしょうかね、同じ茨城の大臣の胸を借りて議論すること、よろしくお願いいたします。
 先週の話なんですけれども、石岡のダチョウ王国というところにたくさん家族連れが訪れてとてもにぎわっていたと。昨日は花火が境町というところでも上がってみんな楽しんだと。今日は、鉾田における大洋村、これ別荘地だったんですけれども、そこが今コロナの後の暮らし方ということで注目を集めているとか、こういう明るい話題をなかなか耳にして非常に快く思っているところでありますが、一方で暗いニュースもありまして、桜川市、スイカの出荷の時期だったんですけれども、何か先週三百個くらい盗まれちゃったとか、そういうような暗い話もありますし、また、大変好評だった持続化給付金、あれに対して様々な議論が巻き起こっているということ、先週末の記者会見でもおっしゃっておりましたとおり、大臣も御承知のとおりだと思います。
 本日、電事法等の審議でございますが、この持続化給付金の事務事業の話について少しお時間いただいて議論をさせていただきたいと思います。
 一応お断りしておきますが、私自身、この事業に対して、経産省の担当者の方々、これらに対して反感を抱くものではありません。また、委託先、再委託先、外注先等々の民間企業を指弾しようというものでもありません。様々、今、V字回復のために苦心、努力しておられることは重々承知しているのであります。ただ、いささか、この国家の将来及び弱い立場にある中小・零細企業や個人事業主の方々の今の現状、これに対していささか憂うの余りあえて質問するのでありますから、その点は誤解なさらぬようよろしくお願いいたします。
 一つお伺いしていきたいと思うのは、元々大臣には更問いという形でお願いしていたのですが、これをまず冒頭にお伺いしたいと思うのですが、この持続化給付金事務事業、私、これトリレンマに陥っているのではないかと思うのです。
 三つあると思うんです。一つはコスト。国の税金というのを無駄なくしっかりと使っていこうというようなこと。もう一つがスピード。二週間ということで決めておりますけれども、その標準処理期間を、これをちゃんと守っていくということ。三つ目はサポート体制とかクオリティーだと思っています。申請者の不安であるとか、申請に際しての不便であるとか、あるいはもろもろ納得いかない不満であるとか、こういったことに対してしっかりとサポート体制ができているということ。これら三つのうち二つを取ると一個がどうしてもできなくなっちゃうというような、そういうトリレンマに陥っていると思っております。
 これに対してどういう価値判断をするのかということをまず議論したい。ただ、私自身の立場を申し上げないとフェアではないと思いますのであえて申し上げますが、私は、今回の場合だったらコスト、これはある程度やむを得ない。スピードを重視しようと、サポート体制とクオリティーをしっかり重視しようと、それが達成できるのであれば、ある程度コストが掛かってしまってもやむを得ないというのが私個人の立場でございます。
 大臣に対してお伺いいたしますが、大臣、このようなトリレンマの問題に対して、どのように御意見をお持ちでしょうか。

#49
○国務大臣(梶山弘志君) 今回の持続化給付金、初めての試みであります。補正予算でこれを賄うということでありまして、補正予算成立後にすぐに手続に掛かれるようにということがまず第一点でありました。
 さらに、申請はどのくらい来るかというと、多分大量に来るという前提で、大量に来る申請をいかにさばいていくかということでシステムの開発等も、ダウンしないようにということも考えなければならない。さらにまた、そこを通ったものを審査体制ということで再確認するものがありますので、その審査体制も十分につくらなくちゃいけない。そして、そこから今度は振り込みの体制ということで銀行のやり取り、そして二週間以内にという、おおむね二週間以内にということを私申し上げましたけれども、そういったことができるようにということでやり取りをしました。
 そしてまた、申請をするとき、また申請後にも皆さんからの問合せ等がございますので、サポート体制、これはコールセンターの体制もしなくちゃならないということと、今回初めての試みとしてウエブだけで申請を受け付ける形にしました。そういったときに、慣れていない方たちのサポート体制ということも必要になると思いますし、いずれこれがウエブだけの申請で全部ができるような時代になると思いますけれども、これもその途中経過、その経過の中で掛かるコストではないかなという思いでやらせていただきました。
 そういったことも含めて、透明性を持って、契約上の問題もないとは思っておりますけれども、そういったことも含めてしっかり対応していかなければならない。まだ途中でありますけれども、しっかりこれを一人まで、最後の一人までしっかり支給できるようにしなければならないという思いで全員で取り組んでおりますし、また、委員会等で御指摘いただいた件は、一々、一つ一つのミクロのことについてお答えするという意味ではなくて、もしかするとそれがボトルネックの原因になっているかもしれないという中で、委員会等で取り上げられた話は必ず私も確認をするようにしております。
 そういった中で、今百万件を超える給付ができているということだと思いますし、まだまだ入っていないという方の不満の声、またお叱りの声も私にも直接届いておりますので、そういった声に気を付けながら対応してまいりたいと思っています。

#50
○小沼巧君 ありがとうございます。
 基本的には問題意識一緒かなと思いました。やっぱりスピードとサポート体制、これを最優先にしなきゃいけないということで一緒だと思いました。これであれば安心してこの次の質疑に行けるんです。もし違ったらどうしようかなと思って少し心配にしておりましたから。
 そういう意味で、ここからは若干細かい話にもなりますので経産省の方々にもお答えをいただければと思うんですが、じゃ、スピードという観点でちょっと行ってみましょう。
 いわゆる二週間を目安、めどとおっしゃっておりますけれども、これ、実際にこの二週間というスピードを守れている割合ないしは守れていない割合というのは今どのくらいでしょうか。

#51
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 持続化給付金を申請して給付を待っておられる方の振り込み時期に対する期待、不安の声は承知しております。
 日々申請の状況も変動しておりますので、具体的に二週間で入金できていない割合が何%であるかということを申し上げることは困難なんですけれども、基本的に審査は受付順に行っておりまして、申請の内容に不備や疑義がなければおおむね二週間程度で振り込みを行っています。
 その証拠はあるのかということで、ちょっと私なりに試算をしてみました。五月一日に申請を開始して昨日までに三十二日間ございました。この間に百五十万件の申請を受け付けております。平均いたしますと、一日四・七万件あるということでございます。ちょっと最初の方は多いんですけれども、平均すればそうなるということでございます。振り込みでございますけれども、五月の八日から行っております。(発言する者あり)あっ、いいですか。一日五・六万件というふうになっております。
 ちょっとそこから単純計算いたしますと、大体十日少々で振り込みがあるという計算になるわけでございます。
 このことから、ちょっと土日を挟むと二日延びるんですけれども、先ほど大臣からお話あったとおり、おおむね二週間程度で振り込みを行っているというのは事実だろうと思っております。

#52
○小沼巧君 割合だけでいいと申し上げたのでそれをお答えいただければと思うんですが、もう一回ちょっと、出せないんだったら出せないでいいと思うんですよ。ただ、一応ありますよね。二十九日付けの閣議後会見で、五月一日に申請された十八万件のうち八七%は二十九日までに支払っているということでありました。そういう時点で割合って出ますよね。
 別にリアルタイムで何とかということを申し上げるようなつもりはありません。概数を知りたいのであります。二週間というもの、十日めどでもいいんですが、二週間ということで縛ったときの割合という数字はお持ち合わせですか。もしなければ答弁結構なんですが。(発言する者あり)ないと。ないということでありますので、答弁結構です。
 確かに微々たる数字かもしれません、一三%というのは、支払われなかった一三%というのは。ただ、二週間だと期待していたのに受け取れなかった人、それは役所にとっては微々たる数字かもしれないですけれども、受け取れなかった人にとってはそれが全てなのであります。倒産をしてしまうような可能性もあったでしょうし、また、実際にしてしまったかもしれない。そういうことを思いを致せば、このスピードというものは本当に真剣に考えなければならない、反省して生かさなければならないことだと思ってございます。
 さて、では、そのスピードを実際にやっていくという観点で、サポート体制とクオリティー、そういったところにも若干関わってくることなのですが、委託先のサービス推進デザイン協議会というところございます。これらの中で、昨日及び今日もヒアリング等私も拝聴しておりましたが、コーディネーション業務という言葉が乱立しておって、何が何だか分からないのであります。
 再委託先たる電通から更に再々委託だったり外注をしていると。その中で、申請サポートとしてはパソナがやっている、コールセンターとしてはトラコスがやっている、電通の業務としてはコーディネーション業務だと、こういう話が昨日のヒアリングでございました。じゃ、サービスデザイン推進協議会は何をやっているか。電通と実際の銀行振り込みの間のコーディネーションだと、銀行との調整だということをおっしゃっておりました。ただ、振り込み業務サポートは電通ワークスへ外注しているという、こういう話もありまして、このサービスデザイン推進協議会、何をコーディネートしているのか、ほかの電通等々とのコーディネーション業務とどうデマケが起きているのか、これが全く分からぬのです。ゆえに、この点について御解説をお願いしたいと思うのでありますが、いかがでしょうか。

#53
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 サービスデザイン推進協議会でございますけれども、今回の事業の振り込みの関連業務と事業全体の工程管理というのを行っております。具体的には、振り込みの手数料の管理、振り込みであるとか、あるいはそれに関するサービスデザイン推進協議会の人件費、それから、そういった振り込み業務を専門人材を確保して充てることとか、そういったことをやっているということでございます。
 これに対して電通は、申請の受付から審査までの統合的な管理運営、それからサポート業務、申請サポート業務の管理、広報ということをやっているということでございます。
 今回、百万を超える幅広い事業者に迅速を給付に行うというためには、全体工程の管理をする方と、個々の申請から審査に至る実務の統合的な管理運営を行うというものはそれぞれちょっと分けて、いずれも欠かせないものであるというふうに考えております。

#54
○小沼巧君 まだちょっとよく分かりません。何でかというと、コーディネーション業務が必要であるということは重々承知です。なんですけれども、実際に今おっしゃっていたのは、人件費とか、あとは振り込みの管理ということをおっしゃっていましたよね。でも、振り込みって電通ワークスへ外注していますよね。だとすると、何を管理しているのか正直よく分からぬのであります。
 確かに中抜きの批判はありますけれども、入札をしたときに二社しかそもそも手が挙げてこなかった、だから中抜きに批判というのはなかなか難しいんだという議論は分かります。それはそのとおりだと思います。
 ただ、この実態の説明を、今の話も受けてみると、どうもこの委託先は何をやっているのかよく分からぬ。振り込みの管理ということでありますけれども、実際、再委託先がやっても事足りるのではないかと思うのであります。何でかというと、審査を実際にやっているわけですからね。結局、よく分からぬ。
 もう一回、改めてこの振り込みサポート業務ということの実態、そしてその必要性、御解説していただけますか。

#55
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 振り込みの関連業務は、いわゆる金銭のその管理ということで、事業者側にわたる金銭を管理する業務ということでございます。そのことと、個々の申請の受付審査であるとかそれはまた別のものでございますので、そういうことで担当を分けているということでございます。

#56
○小沼巧君 同じ業務が要るのかだと思うんですよね。何かやっぱりそこもちょっと歯切れの悪い御答弁かなと思ってしまいました。
 さて、じゃ、これのことを三個ぐらい問うていてもしようがないので、別の角度からこの団体のことについて、委託先についてお伺いしたいと思います。説明責任とか最近この国会でもたくさんはやっておりまして、若干インフレぎみでございますので、アカウンタビリティーということでちゃんと聞いていきたいと思うんですね。
 今までの話ですと、これ報道があったところですが、給付が遅れているんじゃないのかという、こういう問題ありましたけど、例えば回答を差し控える、又は連絡してもつながらない、そうすると全体統括の責任放棄なのではないか、国民の不満の温床になるのではないか、こういう疑義もあります。また、コールセンターに申請以外の苦情が行っちゃうんじゃないかとかも思うんですね。中企庁にも恐らく電話が殺到しておりますでしょう。そして、野党でもヒアリングをやって、そこに来ていただいて説明をするということに時間を取られると、やっぱりスピードに悪影響も出てしまうんじゃないか、こういうことも思うのであります。
 昨日のヒアリングなんかで見てみますと、何でもこの団体さん、身の危険を感じるから対面での説明は拒否するとか、電話すらお断りだとか、何かそういった話もありますと、どうしてもこの辺のスピードとサポート体制の管理が悪循環に陥ってしまうのではないかと思うんです。
 そして、やはりピンはねとか中抜きしているんじゃないのかと、こういう話もありますね。混乱に乗じて血税をせしめんとするあしき政商まがいの行為があったのであれば、これはゆゆしき事態であります。
 株価を見てみますと、三か月間の、見事にV字回復しているのであります。三か月前の株価よりも上がっている、三社とも見事に上がっているのであります。他方で、日立とか東芝、あるいは自動車会社、この自動車の中でも、何でも国内新車販売の売上げ四割減とかという話もありますが、これはV字回復には至っていない。下がったままか、なかなか、回復はしているんだけれども、維持、前回の三か月前の水準にはなかなか追い付いていない、こういうような現状なのであります。そういう意味で、この実際の委託先のアカウンタビリティーが私には分からぬ。
 経産省の委託事業でありますから、主語は経産省であり国であると私は理解します。その意味で、この業務を行っている委託先の団体のアカウンタビリティー、なかなか問題ではないかと思うのですが、どう御認識なさっているのか、そして改善の余地があるんだとすればそれをどう考えているのか、お聞かせください。

#57
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 持続化給付金事業は、中小企業庁、国が実施している事業でございます。この事務について、今回、サービスデザイン推進協議会や、これを通じて電通を始めとする様々な事業者に委託などをしているということでございまして、この事業の実施の在り方などについては、国がまず前面に立ってしっかりと説明していくことで、関係事業者の方の申請サポート、それから審査、振り込み、こういった仕事に専念できるような環境を提供していくということが国としての責任ではないかというふうに考えております。
 これまで持続化給付金、先ほど大臣から御紹介あったとおり、百五十万件以上の申請を受けて今日までに百万件、一兆三千四百億円をお届けしているということで、こうしたことを踏まえれば、確かに百点満点ではないとは思いますが、事業者としての責任は十分果たしているというふうに我々は評価しております。
 いろいろその申請に関するお問合せ、確かにいっぱいございます。こういったものをコールセンターで対応しておりますが、非常に多くのお問合せを受けておりまして、つながりにくいという状況にある、これ事実でございます。こうしたことは、ちょっと電話口だと、正直申し上げて、お一人当たり一時間ぐらいお話をされる方もいらっしゃって、そうすると、その間待っている方もおられるわけでございますので、非常に難しい状況になるわけでございます。こういった方については、今、五百を超える申請サポート窓口をつくっておりますので、こういった中で、直接対面の中で問題を解消していくということが必要なのではないのかなというふうに思っています。
 また、お待たせしているという声も多数ございます。これまで、お待たせしている中で連絡も行っていなかった面もありますので、おおむね二週間程度で振り込みを行うとともに、それでも間に合わないという場合にはその旨をマイページに表示していただくなど、可能な限りの対応を取ろうと思っております。
 いずれにせよ、一刻も早い給付の実現と事業者の皆様へ一層寄り添った対応が可能になるように事務局に促してまいりたいと思っております。

#58
○小沼巧君 ありがとうございます。
 やっぱりスピードの鈍化で遅れが出ている、そして混乱を招いているという意味ではやっぱり共通していると思います。私の見るところによりますと、この問題の本質というのは、コストやスピード、これも大事なんですが、それよりもサポート体制とかクオリティーにあるのではないかと思います。
 それを議論するために前提として確認したいと思いますが、二十一人の方が入ってくるというような御説明るるありましたけれども、これミスリーディングですね。何でかというと、専任でやっているわけじゃないから。五〇%別の業務にやるんだったら、二十一人、人がいたとしても、実際のこの業務体制というのは十・五人。つまり、FTEとか実際の稼働率、キャパシティーで見なきゃいけないと思うんです。
 さて、そういったときに、キャパシティーの話を見てみますと、実は、中企庁でコロナ対策と打ち出した事業再開支援パッケージ、これ、二十八日の十八時時点のパンフレットを見ますと、委託先とか物すごい大変じゃないのかと思うのであります。
 例えば、IT導入補助金、補助率のかさ上げですとか、そういったことをやっていただいているということですけれども、これの受託先どこですか。サービスデザイン推進協議会ですよね。あとは、これの並びである、よく言われるものづくり補助金、これも同じようにやってもらっていると。
 これ見てみますと、一応中央会が事務局なんですが、この申請要望とか公募要領に対するお問合せ先を見てみると、アットマークの次に何てあるかといったら、パソナって書いてある。ミラサポの専門家の事業というのもありますよね。これもやっていましたけれども、記憶に新しいかもしれません、去年の二月に情報漏えい事件が起こったというものでありますね。これ、委託先どこかといったら、パソナに対してやって、電通に再委託ということだったという案件だったと思います。今年時点で、昨日ホームページ見てみたら、やっぱり問合せ先というのがパソナというアドレスになっていた。
 今、委託先と再委託先とか外注先とかあるじゃないですか。それらについて、今申し上げたような、過去、補助金とか事業に対しての委託先、これ、今私が申し上げたような説明で合っているかどうか、事実確認を前提としてお願いしたいんですが、いかがでしょうか。

#59
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 直接パソナに行っているかどうかはともかくとして、このコンソーシアムの中にパソナなどが入っている、これは事実でございます。

#60
○小沼巧君 つまり、この業務、別の事業に対してもやっている、稼働していると。大変ですよね、コロナの状況でいろいろの審査のかさ上げとかしたり、殺到しているというような、そういう状況で大変ですよね。実際にこの持続化給付金を円滑に支給するキャパシティーが、FTEがあったのかどうかということがこれ疑問なのであります。
 そういう意味で、再委託、入札においては総合評価方式で技術点の項目で審査しておられます。さて、その中でちゃんと事業実施体制も、価格点ではなくて技術点の審査項目に入ってございますが、今申し上げたようなほかの事業もやっている、掛かり切りになっている、そういう状況下で、この持続化給付金の事務事業を担うに十分な体制が組んでいると、そういうような審査を実際になさったのかどうか。ここの点、いかがでしょうか。

#61
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 サービスデザイン推進協議会でございますけれども、御指摘のIT導入補助金など他の複数の事業も実施していた、実施しているということは十分承知しております。ただ、これは外部の事業者の方と連携しながら、そういった事業者を活用して事業を適切に統括し、各種の事業を実施しているというものと認識しております。
 今回の持続化給付金の事務局事業の公募を行ったときには、サービスデザイン推進協議会がこうした外部の事業者も活用しながらコンソーシアムを組んで適切に事業を実施する体制を構築予定であると、こういう提案をいただいておりまして、こうした前提で我々は評価をして審査を行ったということでございます。

#62
○小沼巧君 一般論としてはそれそのとおりだと思うんですよ。これだけの規模だったら、本当に大企業たる、いろんな今申し上げたような、今言葉が出たような企業さんが連携をしてやるということ、一般論だったら大丈夫だと思うんです。仕方ない、仮にコストが高くなってしまってもやむを得ないと思います。
 ただ、実態論として、このコロナの状況でほかの業務に時間が取られている、そういった状況で、サポートも十分でない、スピードというのもなかなか十分とは言えない、そういう受付能力がないところに出してしまったら、それは本末転倒ではないかと思うのであります。その点、ちゃんと認識して審査を行ったんでしょうか。

#63
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、きちんとした実施体制が取れているかということも、今回一般競争入札を行ったわけですけれども、その技術点の中で高い配点を与えて審査した上でそのサービスデザイン推進協議会を採択したと、こういうことでございます。

#64
○小沼巧君 その高い配点を与えてというところは、私は違うんじゃないかと思うんです。
 何でかというと、技術点のこの評価項目、よくよく配点拝見しますと、二百点満点ですね。二百点満点なんですけれども、事業実施体制って何点配分されているか。二百分の十七点じゃないですか。
 こういうような、軽視しているような評価項目でやってしっかり見たと言っても、全然全体に対しては重視していることになっていないのではないかと。これを見る限り私はそう思いますが、本当に重視しているとおっしゃっていること正しいのかどうなのか今疑問であります。ちょっと説明をいただけますか。

#65
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 実施体制というのは、具体的に何をやっているかということも当然重要なわけですけれども、それにつながるような基本的な考え方、こうしたものも含めて評価の対象としております。
 例えば、事業実施の基本方針、業務内容、こういったものに四十七点、それから業務の実施方法、これも四十七点という高い配点を与えております。この中で、具体的な事業実施体制の結果につながるような具体的な提案についても受け付けて、これを評価しているということでございます。

#66
○小沼巧君 そういうことは読み取れないですよね。だって、事業実施体制じゃなくて基本方針って、仕様書に示した内容以外の独自の提案とか、業務内容に創意工夫があるかとか、成果を高めるための創意工夫とか、効率的、効果的な提案がなされているかということですよね。
 何でここで体制をちゃんと整備していること読み取れるんでしょうか。少なくとも、私、これ見た感じだと読み取れない。むしろ、ほかの入札を考えている人たちは、体制が重要だと、仮に体制をしっかりと整えた、そういう提案をしたとしても、この評価の点数配分見ると、明確に書いてあるではないですか、十七点の配分のところに。人員補助体制が組まれているか、経産省からの要望等に迅速、柔軟に対応できる体制が整っているか、これに対しては十七点しか配分がされていないと。
 どう思おうが、もう御自由であります。しかし、これを見て実際に応募しようという人たち、これに対して伝わっていなかったら意味がない。
 5G法案の中でもサプライヤーとデマンドサイドで分けて議論しましたが、どうしてもサプライヤーロジックに寄り過ぎている。こういうことやっているからあとは勝手にやってねと。需要側、ユーザー側の目線が圧倒的に足りないような状況となっているかと私には感じざるを得ないのであります。
 もし私だったら、もし私だったらですよ、仮に事業方針とか基本方針とかもろもろの話、この内容についての点数配分、今百点ですよね。それと事業実施体制、今これ十七点になっている。私だったらこれ逆にしますね。逆にして、本当にスピード速く振り込める、本当に何か困った、不安に思っちゃう、不便に思っちゃう、そういう人たちを助けるサポート体制、これを重視して事業を、契約をやると思います。
 そういう意味で、逆じゃないですか。そして、説明で言ったことがつながっていないのではないか、伝わっていないのではないか。その伝わっていないこと自体が、二社しか応札してこなかった、そして、今回に至るような一連の様々な、スキャンダルと言ってもいいのかもしれません、そういった状況につながったのではないかと、こう思いますが、御見解をお願いします。

#67
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 確かに、この評価項目、技術点の一覧、配点を見ると、その実施体制の部分が、この部分十七点しかないんじゃないかと、そういうような誤解を受けるかもしれません。(発言する者あり)はい。
 ただ、今回、事業を実施するに当たって、何社かこの事業に関心があるという方がおられました。そういう方に対しては、今回の事業の性質、スピード感が非常に重要であるということ、それから、基本的には電子申請でやりたいと思っているわけですが、中には電子申請に不慣れな方もおられるので、申請サポート体制がこれは肝であるということは、直接お目にかかってお話しして、そういった我々の設計思想を踏まえた上で、彼らの基本的な実施体制あるいは基本的な実施方針、こういうものを御提案いただいたというふうに考えております。

#68
○小沼巧君 いや、今の答弁は不誠実ですね。会った人に対してはそういう意図を伝えたということをおっしゃっていますけれども、会っていない人たちはこれを見てどう評価する、どう判断すると思います。その視点が圧倒的に欠けているよと思いますよ、私は、今の話だと。
 どこで見るんですか、本当にサポート体制を充実しているのか、それが高い評価になるのか。どこで見るんですか。見れないですよ、この状況だと。説明したと言っているけれども、一部ですよね。それが伝わっているようには思えない。こういうようなことがまさに現状であったと思いますし、それこそ変えるべきだったんじゃないのかなと私は思うんですね。
 大臣もおっしゃっていただきました、コストの話さておき、やっぱりサポート体制とかスピード、これやっぱり重視することが必要だということをおっしゃっていただきました。
 二次補正、もう時間もなくなってしまったので最後の質問にしたいと思うんですが、二次補正が出されて持続化給付金の積み増しということをされていると思います。そういったところで、今申し上げたような議論聞いていただいてどのようにお感じになったのか、私にはまだ分かりません。今の議論を聞いていただいて、今後の二次補正においてどういう運用の改善をしていくのか。
 また、場合によっては、もしかしたら一般競争入札によるしかできなかった、会計担当者の責任というものが何だかんだ問われてしまって、本当にサポート能力とか、本当にスピードが速くできるような人たちとか、そういったこと等、例えば随意契約だったり別の契約方式だったりあると思うんですけれども、そういう人たちを選ぶことができなかった、会計担当者はちょっと規制とか様々な批判とかを気にしてしまって。もしそういうところに問題があるんだとすれば、そういったところの改善というのも必要ではないのかと私個人は思います。
 大臣の今までの議論を聞いての感想と御意見をお聞かせください。

#69
○国務大臣(梶山弘志君) サポート体制、また審査体制という点では、初日に非常に多くの案件が集中をいたしました。これらを含めて、審査体制を増やせということ、私がじかに命令を出しました。そのときに、千人単位、千人以上の単位で審査体制を増やしました。倍ぐらいに増やしたということでありまして、これ迅速にできております。
 そして、あとサポート体制ということですが、四月三十日に補正が通ってから、そこからトレーニング、教育というものが始まるわけであります。でも、さすがプロフェッショナルというか、それぞれがそれぞれのスキルを持った方たちがいるということで、しっかりと体制はできているということ、今になって体制は追い付いてきたということでありますけれども、そういった今回の持続化給付金の反省、また教訓を生かしながら、二次補正の対応に生かしてまいりたいと思っております。

#70
○小沼巧君 ありがとうございます。時間になりましたので、終わります。
 電事法等の話は、また次回させてください。ありがとうございました。

#71
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 法案審議の前に、ものづくり補助金、IT導入補助金の現状と今後について質問をさせていただきます。あくまでも中小企業の、この利用される方の目線での質問であります。
 三月十日、本委員会にて梶山大臣に、ものづくり補助金の申請手続の簡便化、更なる使いやすさの向上へ改善をしていただきたい、また、支援メニューの利用規定を大胆に見直し、整理統合する中でシンプル化を図り、より中小企業経営者が活用し経営に生かしやすいようにと要望させていただきました。
 大臣からは、ものづくり補助金では、今回の公募から支援機関による確認を不要とし、申請書に添付する書類の数を半減する、採択後の手続も、補助金共通システム、Jグランツを利用し、全て電子上で対応可能とする、また、補助金申請手続の電子化を幅広く進め、例えば事業者の属性に応じて最適な補助金メニューを推薦するサービスも可能とし、四月に提供を開始すると御答弁をいただきました。御対応いただき、本年度からものづくり補助金充当申請書の簡易化、そしてJグランツもホームページの分かりやすい位置に変えてもいただきました。
 コロナ禍において企業経営は大変厳しい状況であり、支援し続けることが欠かせない現状であります。経営状況が悪化している中、投資、特に設備投資はできないと考えておられる経営者も少なくないと考えられます。一方で、特別枠も設置をして、サプライチェーン毀損への対応、非対面型ビジネスモデルへの転換、テレワーク環境整備について投資支援もされており、このような環境下でも投資しようとする事業者の支援を強力に進めていただいております。これをチャンスに変えるという、そういうところをがっちりと支援するということは何よりも重要なことだと思います。
 その上で、ウイズコロナあるいはアフターコロナにおいても、日本の少子高齢化、労働生産人口の減少は現実的に進んでいく中で、生産性革命を標榜して、投資への支えとなる補助金制度は欠かすことができません。存分に活用していただきたいと思いますし、特に生産性革命を支援するものづくり補助金の活用は極めて重要だと私は考えております。
 そこで、中野政務官に伺います。
 本年度、このような環境下ではありますけれども、ものづくり補助金の申請数はどのようになっておりますでしょうか。
 また、IT導入補助金の活用が新しい生活様式に対応した企業活動の一助となることは間違いありません。先ほど来、手続の問題等々ありますけれども、事業者は生き抜いていくことに必死であります。このような環境の中で、IT導入をすることによって新しい地平を開いていくと考えている事業者もたくさんおられます。現状の申込数を伺うとともに、今後の活用へ向けて宣伝を加速をしていただきたいと考えます。どのように取り組んでいただけますでしょうか。

#72
○大臣政務官(中野洋昌君) 三浦委員の御質問にお答え申し上げます。
 御指摘のものづくり補助金、IT導入補助金につきましては、使い勝手の向上のため、申請書の簡素化等、様々御指摘もいただきながら、こういった取組してまいりまして、また中小企業の皆様が都合の良いタイミングで申請ができるようにということで、今年から通年で公募ということになっておりまして、複数の締切りを設けて審査、採択を行わせていただいております。
 ものづくり補助金につきましては、三月十日に公募を開始し、三月の三十一日、また五月の二十日の二度の締切りまでに合計八千七件の申請がございました。
 IT導入補助金については、三月十三日に公募を開始し、三月三十一日、五月二十九日の二度の締切りまでに六千二百三十八件の申請がございました。
 今後の取組ということでございます。また、緊急事態宣言が解除をされまして、事業活動が再開をしていく中、中小企業の皆様による業種別の感染予防ガイドラインに沿った前向きな投資を後押ししてまいりたいと考えております。これらの補助金におきまして、補助率を引き上げるなど支援を強化させていただいております。第二次補正予算案におきましても必要な予算を計上したところでありまして、事業者の皆様の事業の継続、再開を更に強力に支援してまいります。

#73
○三浦信祐君 新しい生活様式、当然企業の在り方についても変わっていく段にあります。
 その上で、BCPを考えていったときに、このような投資をしておくということは、比較的、今議論なかなかできていないかもしれませんけれども、むしろこういうとき、現状だからこそやっていこうと考えている企業も決して少なくないと思います。IT化を図るということは、従業員を守り、企業の技術も守り、そして能力も担保することに近づいていくと思います。是非、このコロナ禍であるからこそ、これをチャンスに変えたということをしっかりと支えていただけるように、これからも強力に推進をしていただきたいというふうに思います。
 電気事業法改正案について質問をさせていただきます。
 本法改正では、送配電事業者に災害時連携計画の策定を義務付けております。その上で、経産大臣に計画の届出を求められております。昨年頻発した、また一昨年も台風災害がありまして、私の地元の神奈川でも多くの地域で停電が生じました。復旧までの時間が掛かること、備えの重要性とともに、電気自体の不可欠さを痛感することにもなりました。
 国民の皆様に御迷惑を掛けること、不安を取り除くために細かい体制づくりが必須であります。昨年の台風災害で顕著な現象は、受電者までのラストワンマイルで復旧対応が困難となり、通電再開までに時間を要したことであります。教訓は、ラストワンマイルへの対応等が練られていなかったことであり、早急な対応が必要であります。
 それらを踏まえた本法改正でありますけれども、計画を立てるだけでは復旧スピードが向上するとは言い切れません。倒木への対応、地権者、所有者などの権利との関係、電気設備資材のストック、対処必要先への道路啓開の対応など、多数乗り越えるべきハード側の課題があります。
 これらの準備について、具体的にどのような体制を取ることを想定されているのでしょうか。また、本法改正によって何が変わるのか、どう備えが改善されるのか、良い事例を示していただきたいと思います。いずれにしましても、経済産業省として、届出についてどのように利活用するのか、アドバイスが必要でありますので、どのように行っていくのか、梶山大臣に伺います。

#74
○大臣政務官(中野洋昌君) お答え申し上げます。
 台風などの災害による停電発生時には、一般送配電事業者が関係機関と連携をしまして停電の早期解消に当たることが重要であります。まさに委員御指摘のような、昨年も大変な災害ございました。迅速な対応を図るためということで、本法案では、一般送配電事業者に対しまして、災害時連携計画の策定と経済産業大臣への届出を義務付けることとしております。
 この災害時連携計画には、一つには復旧手法の統一化、電源車の相互派遣など、一般送配電事業者間の共同災害対応に関する事項、また倒木処理などに関する地方公共団体や自衛隊など他の関係機関との連携に関する事項、そしてまたこれらの共同訓練に関する事項、これを記載いただく予定でございまして、この計画を充実したものとすることを通じて、関係者の事前の備えの充実と災害時の円滑な連携を図ってまいります。
 委員御指摘の国の関与ということでありますけれども、届出がなされた計画の内容が適切でない場合あるいは記載された内容に基づいて事業者がしっかり対応していない、こういう場合につきましては、経済産業大臣が勧告を行うことができる制度としているところでございます。
 このように、国がしっかりと関与をいたしまして、また共同訓練などを通じて一般送配電事業者と関係機関との連携が円滑に行われていくようにしていく、こういうことを実現をしていくことで迅速な復旧の実効性を確保する、こうした取組につなげてまいりたいと考えております。

#75
○三浦信祐君 訓練、極めて重要だと思います。例えば、今回のコロナの状況の中でクルーズ船を受け入れるということに対する訓練がどこまで出てきていたのかということは、国民の皆さんも果たして今後の検証が必要だというふうに思っておられます。
 台風というのは必ず毎年やってまいります。そして、出水期のときの、台風のようなことではない別な被害も想定をされます。となれば、いろんな訓練をやった中で、その得られた知見というのを共有できるスキームもつくり上げていくということは決して悪いことではないと思います。
 経産省が司令塔でありますので、良い事例をフィードバックを掛ける。逆に、いい事例をフィードバックさせるというのはこれまでの役所の伝統であろうと思いますけど、悪い事例をフィードバックした方がこの場合はいいと思います。いろんな想定ができるということを行うことが、結果として、スイッチをつけたときにすぐ電気が滞らずやってくるというこの日本を維持することになります。是非、協議をするぐらいの勢いでいろんな事例を積み上げていただいて、電気が通る、それが命につながるということをしっかりと全ての関係者に徹底共有していただいて、今まで培ってきた日本のこの電気が当たり前に来るということを、是非このまま継続できるように頑張っていただきたいというふうに思います。
 発災後の通電復旧プロセスで地域差が顕在化をいたしました。これらを解消する手だてが必要だとの教訓も得られております。あのうちはついているのにここはついていない、これが一番ストレスになります。
 その一助となるのが、復旧方法を統一させる、電気設備、施設等の統一化であります。事業者ごとの考え方、機材、設備調達方法の違い、従前設備の継続性等に起因した人材育成プラン等を背景として、これまで最も難しい課題の一つとして挙げられていた課題であります。災害連携計画に盛り込むべき事項として議論されてまいりましたけれども、具体的にどのような設備仕様の統一化を図るべきと考えているのでしょうか。
 また、災害時における電力供給の系統運用についての課題は何で、どう解消するのか。戸別通電状況について平時においてどのように掌握をされ、災害時においてどう管理され、状況の情報提供を図るのでしょうか。いわゆる今回の法律改正により変わることはどのようなことなのか、伺いたいと思います。

#76
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘いただきましたとおり、今回の法案におきましては、一般送配電事業者に対して災害時連携計画を策定することを義務付けた上で、この計画には、迅速な復旧に資する電気工作物の仕様の共通化や復旧方法等の共通化に関する事項などを記載することを求めることとしているところでございます。
 この計画に基づいて進められる具体的な取組といたしましては、例えば現場での配電線の復旧において、仮復旧方式、この仮復旧方式を取りますと、通常の本復旧に比べますと早急な復旧ができるわけでございますけれども、この仮復旧方式を全国統一で導入するといったようなことが盛り込まれるという想定でございますし、また、他エリアから応援に入った作業員が設備仕様などの違いから円滑な復旧作業に支障を来すことのないように、例えば既存施設、設備におきましては、復旧作業時に標準工具を使用できるコネクターを準備するなどといったような対応、また標準の作業手順マニュアルを整備するといったような対応が想定をされているところでございます。
 また、今後の更新していく設備などにつきましても、現場の実態を踏まえながらどのような仕様統一が合理的かを確認の上、例えば電源車の仕様、スペックですとか、そういった点について検討を進めまして統一化を進めるといった取組が進んでいくものと考えてございます。
 また、併せて御指摘いただきました情報の取扱いでございますけれども、これもさきの台風十五号の際には、この情報が東京電力から地方公共団体や自衛隊に提供されたことで被害状況の確認や停電の復旧作業等において活用されたというふうに承知してございまして、他方、発災当初の段階では、東京電力は、本人の同意を得ないで個人情報を第三者に提供することを原則禁じております個人情報保護法の規定に抵触する懸念ということからちゅうちょする部分も確認されたところでございます。
 こういった経験を踏まえまして、今回の法案では、国民の生命、身体又は財産に重要な被害が生ずる緊急事態への対処等のため必要があると認める場合には、一般送配電事業者に対して、関係行政機関や地方公共団体の長に対して必要な情報を提供することを求めることができるという規定を盛り込んだわけでございます。
 個人情報保護法におきましては、法令に基づく場合には本人の同意がない場合でも個人情報を第三者に提供することが許容されてございますので、今回の同法の規定によりまして、同法の規定に抵触することを懸念することなく一般送配電事業者が地方公共団体等に対して必要な情報を迅速に提供し、活用することができるようになるというように考えてございます。

#77
○三浦信祐君 まさにこの間の台風の教訓をしっかりと立体化をしていただいたと思います。だから訓練が重要だということが逆に明確になったと思います。工具一つ取っても、ツール一つ取っても、どうなっているかということをいきなり現場で見せられるよりは、事前に、地域のだけではなく、いろんな電力会社のことの関係する方が共有しているということは極めてレジリエンス性が高まると思います。ですので、絶対にあるという想定の下で訓練をしっかりやっていただいて、それをきっかけとして設備の統一化、また工具等も含めて共有できるような体制を取っていただきたいと思います。
 持続可能な電力供給には設備の安定性が欠かせません。高度経済成長期に整備された送電鉄塔や地中線、各種給電設備が老朽化と、更新期が近づいております。本法改正では計画的更新を義務化しております。
 取り組むべきことは二つあると考えます。一つは計画的更新における具体的指針、二つ目は電力供給をサービスとして受け取る消費者に掛かるコスト負担への影響と対策、これらの課題解消について国としてどのように取組を行うのでしょうか。

#78
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 御指摘のような具体的指針を定めて公表していくことは大変重要なことと考えてございます。今回の法案におきましては、一般送配電事業者に対しまして、電気工作物の設置の時期、耐用年数などを記載いたしました台帳の作成を義務付けるとともに、この台帳の内容を踏まえて長期的な観点から、そのエリアにおける需要動向に鑑み、送配電等の設備を計画的に更新する義務を課すこととしているところでございます。
 当該規定を踏まえまして、省令におきまして、管理の状況や鉄塔等の設備場所や設置仕様等に加えまして、これらから導き出される更新投資の必要度を台帳に記載すべき旨規定することを想定してございます。
 これらを通じまして一般送配電事業者が優先順位を付けて計画的に適切な設備更新を行うことを促していく予定でございまして、この際、託送料金制度に係る指針を策定いたしまして、料金等の申請に際して設備更新計画の提出を求め、その適切性を含めて審査の対象とすること等によりまして適切な更新投資を促していきたいと考えてございます。
 また、御指摘をいただきましたコストへの影響、これが極めて重要な論点と考えてございます。委員御指摘のコストへの影響につきましても、その対策として、今回の法案では、必要な投資を確保しつつ、その費用を最大限抑制するといった観点から、欧州で先行して導入されておりましたレベニューキャップ制度の導入を盛り込んでいるところでございます。
 この制度の下では、ドローンを活用した送電線の点検などのメンテナンス技術の開発やデジタル技術を活用した整備の長寿命化など、人材育成を含めました一般送配電事業者による自主的な効率化の努力を促すインセンティブを付与しているところでございます。
 一方で、国が一定期間ごとに、事業者による合理化、効率化の成果も踏まえまして、複数の事業者間の比較や評価も行った上で、投資の必要性を確認しながら厳格に審査、査定を行い、そのコストの効率化の果実を消費者に還元していくと、こういった仕組みとしているところでございまして、こういった制度を適切に運用して、消費者の負担を最大限抑制していくことで取り組んでまいりたいと考えてございます。

#79
○三浦信祐君 是非、レベニューキャップ制度重要ですので、うまい運用をしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 分散型電力システムを導入してアグリゲーターを法律上位置付けることは、レジリエンス向上に効果があり、私は賛成であります。
 アグリゲーターを含め電力事業者全般に関わる内容ではありますが、サイバーセキュリティー対策は欠かすことができません。性善説では成り立たないのがサイバー空間であり、電力インフラ保持のためには事業環境の確認は必須であります。本法改正には、これらも盛り込まれております。
 一方で、外部からの攻撃に対する防御を担保するだけではなく、多面的なセキュリティー対策が求められる重要な役割を担うのが電気供給事業者であります。安全保障上、アグリゲーター自体の持続可能サービス提供とセキュリティー確保はどう判定し、国として担保していくのでしょうか。

#80
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 今般の法案におきましては、アグリゲーターを特定卸供給事業者として法律上位置付ける上で、災害等の需給逼迫時における供給命令の対象とするなど、安定供給の確保の一翼を担うことを求めているところでございます。したがいまして、規制の適用関係が明確化されるため、アグリゲーターの信頼性を高め、ビジネス環境の向上にもつながるわけでございますけれども、併せて、しっかりと事業者としての役割、責務を果たしていただかないといけないと考えてございます。
 かかる観点から、アグリゲーターの事業者としての適切性を担保する観点から、今回の法案においては、特定卸供給事業を開始することにより電気の使用者の利益の保護又は電気の供給に支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、経済産業大臣が事業者からの届出内容の変更又は中止を命ずることができる仕組みとしてございますところでございまして、他の発電事業者などに対する規制と同様に、この規制、規定を運用する中で、その事業の適切性やサイバーセキュリティー対策が十分であるかどうか等についても確認をしていくということにさせていただきたいと考えてございます。

#81
○三浦信祐君 適切な運用をお願いしたいと思います。
 恐縮です、二つ飛ばさせていただきまして、再エネ特措法改正について質問させていただきます。
 FIT制度が創設されて以降、水力を除く再生可能エネルギーの全体の発電量に占める割合は、二〇一一年の二・六%から二〇一七年の八・一%まで増加し、再生可能エネルギー増加の効果をもたらしました。しかし、FIT制度は国民負担の増大と電気料金への影響という副作用が連動しております。
 そこで、単純に伺います。FITで得られた教訓は何でしょうか。また、今後、教訓を生かし、取り組むべき方向性はどう捉えられているのでしょうか。

#82
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 我が国では、二〇一二年にFIT制度導入いたしまして、その結果、水力を含めますと一〇%であった当時の割合が一七%まで拡大しております。発電量自体で見ますと、再エネ全体で世界第六位、特に太陽光発電の導入が非常に急速でございまして世界第三位の水準まで来ているなど、固定価格での買取りということによる収益の予測可能性が高まることによる投資の促進がなされまして、FIT制度は、再エネの導入量の拡大という意味では非常に大きな効果を持ってきたと認識してございます。
 しかし一方で、このFIT制度というものは、電力の需給の状況ですとかこれに応じた市場価格と無関係に、発電された再エネ電気を固定価格で買い取るという制度でございます。このため、この制度の下では、再エネ事業者は市場価格を踏まえ電力需給に応じた売電行動を行うということにならないわけでございまして、いわゆる電力市場から切り離された形での再エネ事業の導入が進むという形になったと認識してございます。
 今後、政府といたしましても、再エネ自体を主力電源化していくという方針を持っているところでございまして、日本の電力システムの一翼を担う責任ある電源にしていくという観点からは、電力需給に応じた売電を通じた電力市場への統合を促す支援の制度の見直しが必要だと考えてございます。
 本法案に盛り込んでおりますフィード・イン・プレミアムという制度は、まず再エネ発電事業者には自ら市場取引をしていただきまして、その上で、市場での売電実績に応じて一定のプレミアムを上乗せして受け取っていただくという制度でございます。
 事業者の方々は、電力の需給状況や市場価格を意識して、蓄電池等を活用して効率的な発電、売電が行うことが可能となり、これによって、バックアップ火力を含めた電力システム全体のコストの低減、また再エネ事業自体の事業の競争力の強化というものが図られますので、コストダウンにもつながると考えております。また、再エネの発電予測の精度向上や、アグリゲーションビジネスといった新しいビジネスの活性化、創出ということも生まれるということを期待しておりまして、FIP制度の活用を通じて、エネルギーの市場への統合、さらには再エネの主力電源化の加速につなげていきたいと考えてございます。

#83
○三浦信祐君 まさに、FITで設備は導入されたけれども、運用の在り方を変えていくという大事な局面であると思います。もちろん、FITでの様々な課題というのは、これからFIPに変えていったときにも様々出てくると思いますので、不断の見直し、また課題提起をしっかりしていただきたいというふうに思います。
 日本は、これまでバッテリー技術について世界をリードしてまいりました。今は翼を休めておりますけれども、世界の主力航空機でありますボーイング787型機のバッテリーも、また最先端のハイブリッド車のバッテリーも日本製であります。
 今後、SDGsの観点から、化石燃料を用いたエネルギー供給から更なる再生可能エネルギーとの共存、再エネの主力電源化に向けて技術が進んでまいります。鍵はバッテリー技術であり、我が国の競争力を高めていく必要があります。FIP制度をしっかりと補完をするのは、まさにバッテリー技術だと言っても過言ではありません。そのためには、バッテリー自体のイノベーションと技術を守るための知的財産保護、再エネの有効活用に向けた蓄電池の利用普及の支援、EVなどの車の電池を定置用の蓄電池としてリユースする取組など、総合的に取り組んでいく必要があると考えます。
 ハイブリッド車の電池のリサイクルシステムの構築というのは、世界を先んじて整備することができれば、実際のもう実物が我が国にあるわけでありますから、これはもうチャンスになると思います。早急に体制構築とシステム化を図るということが、私は、極めて日本にとっても重要なことであり、そのスタイルを世界に輸出すらできるものだと考えております。
 是非、今後、総合的にこういうことについて取り組んでいただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

#84
○国務大臣(梶山弘志君) 委員御指摘のとおり、蓄電池、再生可能エネルギーの導入、そして安定化、そしてコスト低減ということにも非常に大きな役割を果たすと思いますし、今度はユーザー側も、安定的なエネルギーの利用、そしてコスト低減という点では非常に大きな役割を担うものだと思っております。技術開発とその知的財産保護、普及支援などの政策に総合的に取り組んでいくことは、これ重要な課題であると思っております。
 このため、経済産業省では、蓄電池の更なる性能向上やコストダウンに向けて、全固体リチウムイオン電池など先端的な蓄電池の研究開発を実施をしております。また、この際、成果の権利化、秘匿化の際の手続や技術移転に関するルール等を定めて、知的財産保護にも細心の注意を払っているところであります。
 また、再生可能エネルギーの導入のための蓄電池の活用の拡大に向けて、省エネに加えて、再エネ、蓄電池の組合せによる住宅のネット・ゼロ・エネルギー化や、IoT技術を駆使して蓄電池の制御を通じた効率的な需給調整、大型蓄電池による出力変動緩和等系統安定化といった実証事業にも取り組んでいるところであります。
 さらに、委員から御指摘のありました、今後普及が見込まれるEVなどの車載用蓄電池等、再生可能エネルギーの導入拡大に向けての二次利用することも可能となるように、車載蓄電池の性能評価のガイドラインを策定するとともに、車載用蓄電池を定置型蓄電池に転用することを見据えて、転用の際の電池の安全性評価法の標準化など、取組を進めております。
 こうした総合的な取組を通じて、日本の蓄電池技術を強化し、再生可能エネルギーの普及や産業競争力強化につなげてまいりたいと思っております。まずはコストダウン、いかに図っていくかということで、しっかりとした実証やってまいりたいと思っております。

#85
○三浦信祐君 まさに蓄電池は、生活者にとってみれば必ず毎日持っているものだと思います。バッテリーという表現すればいいのか蓄電池かということはありますけど、携帯電話、まさにスマートフォンの時代でありますけれども、この電池の発展なくしてスマートフォンがポケットの中に入るという時代はやってまいりませんでした。それをリードしてきたのも日本であります。
 加えて、普通は携帯電話の電池はそのまま使い捨てになっていきますけれども、まさにEV車、またハイブリッドカーに使っている電池というのは再利用が十分可能であります。車のポテンシャルを保つという意味ではかなりレベルの高いところでの運用をされておりますけど、家というところに置き換えてみれば、太陽光を使い、また、ありとあらゆるスキームを使えば、蓄電池を再利用しただけでも十分賄えていく時代でもあります。ここに新しいイノベーションも生まれるということも期待できますし、蓄電池の発展ということがイノベーションをリードするだけではなく、ゲームチェンジャーになるというふうに思います。
 そのリードをするというのは、若干通信で負けている日本にとってみれば、電池はうちが握っていると、そういうことを世界に明確に表現できることだと思います。是非、今埋もれているように見せかけている電池技術を開発しているところ、これをがっちりと支援するということを大臣に重ねてお願いさせていただいて、質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。

#86
○委員長(礒崎哲史君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会

#87
○委員長(礒崎哲史君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#88
○石井章君 日本維新の会、石井章でございます。
 電事法の改正案について質疑を行いたいと思います。
 まず冒頭に、コロナ関連で若干二点ほどお伺いしたいんですけれども、午前中から質疑の中で出ておりましたけれども、持続化給付金にかなりの遅れがこれは相次いでいるということで、給付作業については、政府が委託した一般社団法人サービスデザイン推進協議会の電通への丸投げが、またその再委託が判明して問題になっているというふうに伺っておりますけれども、さらに、第二次補正予算でも給付金は一兆九千億円もの追加増額となっておりまして、この法人への業務委託費も更に膨らむことが想定されます。
 この法人は、電通やパソナのほか、ITサービス業トランスコスモスが二〇一六年に設立したとされておりますけれども、今回の給付金業務についての処理能力などは公にされておりません。そのため、国民からはいろんな見方があります。トンネル会社あるいは幽霊会社じゃないかとやゆされておりますけれども、しかし、このコロナ禍の中で大事なのは、中小企業にとってこのお金がしっかり届くということだと思います。
 そういったことも含めて、これはもう経産省にとっても生命線とも言える持続化給付金の処理を委託したわけでありますから、政府は一般社団法人サービスデザイン推進協議会の処理体制の子細についてもっとしっかり把握してしかるべきだと思いますが、一般社団法人サービスデザイン推進協議会への持続化給付金委託までの経緯やその選定の理由、そしてその把握している推進協議会の実態について、答えられる範囲で結構ですから、お答えできればと思います。

#89
○委員長(礒崎哲史君) どなたに。どなたがお答えになりますか。大臣でよろしいですか。

#90
○国務大臣(梶山弘志君) 事前に今の御質問がなかったものですから、今、中小企業庁も来ておりませんし、私自身もちょっと資料を今持ち合わせておりません。質問があればしっかりお答えするということで説明責任を果たしてまいりたいと思っております。

#91
○石井章君 ありがとうございます。
 特にこの問題は経産省所管の中の問題ですので、事前に細かい質問の通告はしておりませんでしたけれども。
 特に、今回家賃の三分の二の補助とかいろんなものが入っていますけれども、今度こそ、第二次補正予算が通って、六月末から募集を始めてしっかり家賃の補助をしていくということなんですが、その決意について大臣からお伺いします。

#92
○国務大臣(梶山弘志君) まず、持続化給付金がこれまでにない規模で、しかも給付金という形でこれを実行、執行をしているということであります。想定以上の申請数が集中したということもありますけれども、遅れもあるのも事実であります。
 ただ、普通にやれば大体二週間程度でということなんですが、最初に集中したものが大体落ち着いてまいりましたので、例えば五月一日時点のものが、十八万件のうち九一%支払済みということで、あと二%に関しても大体確認作業に入っているということ、残りについては、資料の再提出とかまた再審査という形にやっておりますので、そういったものもマイページでお知らせをしたりしていますけれども、今回のこの教訓も生かしながら、しっかりと家賃の支払というのも迅速にできるようにしたいと思いますけれども、いずれにしましても、これもウエブ申請という形になります。
 そして、例えば十数万件がどんと来てもシステムがダウンしないような作り方もしなければならないということで、そのソフトの組み方も非常に重要だと思っておりますし、こういった件も含めてしっかりと対応してまいりたいと思っております。

#93
○石井章君 大臣の強い決意に今後の速やかな給付金が実行できるよう期待したいと思います。
 それでは、法案について御質問に入りたいと思います。
 平成三十年の九月、北海道の胆振東部地震が苫東厚真発電所を緊急停止させたことを引き金として、北海道全域がブラックアウトする事態を引き起こしました。同年の台風二十一号は近畿地方に大規模な停電をもたらしました。さらには、令和元年の台風十五号では鉄塔が倒壊し、御案内のとおり千葉県の房総半島の方はほとんどがもう大停電に陥りまして、なかなか復旧に手間取ったわけであります。そういったことで、大規模な停電が立て続けに起きたことで国民の皆さんは不安を感じております。
 本法律案は、国民の皆さんの不安を取り除き、電力の安定供給をもたらすものでなくてはなりません。災害等による事故発生時における電力の安定供給を確保するため、送電網を所有する一般送配電業者が関係機関との連携に関する計画を作成することとしております。この計画にはどのような内容が盛り込まれることを想定しているのでしょうか、これをお伺いします。

#94
○大臣政務官(宮本周司君) 石井委員の御質問にお答えをいたします。
 今ほど御指摘もいただきましたように、台風などの災害によりまして特に大規模な停電が発生した際におきましては、この一般送配電事業者が、例えば地方公共団体だったり自衛隊、またほかのエリアの一般送配電事業者と連携をして、電源車の融通であったり倒木の処理であったり、また倒壊した電柱や電線の復旧作業等を行う、このことが停電の早期解消に極めて重要でございます。
 昨年、台風十五号、これは千葉県を中心に、御地元の茨城県でも十一万戸に及ぶ停電が起きましたが、その際に、もう復旧作業は終了していた、でも各住宅への引込線が復旧していないから停電が長期化した、そういった不具合もございました。
 これを受けまして、今回の法案の方で、一般送配電事業者に対して、災害時の連携計画の策定また経済産業大臣への届出を義務付けることといたしまして、事前の備え、また災害時の円滑な連携、これをしっかりと図っていくこととしております。
 細かい点に関しましては、先ほども触れたものであったり、また復旧手法の統一化、これは午前中の答弁の中にもありましたが、電源車の相互派遣であったり、いわゆる一般送配電事業者間の共同災害対応、そして地方公共団体であったり自衛隊などの関係機関との連携に関する内容、そして共同の訓練、こういったものを計画の中に盛り込んでいただく予定でございます。
 当然、各地域地域の電気工事組合等と自治体であったり、また一般送配電事業者が災害協定を結ぶなどのこういった活動も取組が行われておりますので、この法案の方で更に制度を設けることによりまして一般送配電事業者と関係機関との連携が円滑に行われる、そして迅速な復旧の実効性の確保につながる、このように考えているところでございます。

#95
○石井章君 宮本政務官、ありがとうございます。
 発送電分離が進んでおりまして、配送電部門の分社化もされました。配送電部門が所有する鉄塔のうち、建設からもう既に四十年から五十年経過したものが六万五千基と全体の三割を占めております。年間千基を更新する現在のペースでは、その分の置き換えだけでも六十五年掛かる計算になります。更新のペースを上げる必要性は明らかだと思います。
 そこで、分社化した配送電部門に優遇措置を与えないと、なかなか鉄塔の更新は進まないと思います。どのようなアドバンテージをお考えでしょうか、お伺いします。

#96
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 委員から今御指摘いただきましたとおり、送配電設備の高経年化が進む中で、近年の頻発する災害も踏まえまして、今後、我が国では送配電設備の強靱化に資する投資が増加することが見込まれているわけでございます。
 このような中で、今回の法案におきましては、一般送配電事業者に対して、長期的な観点から電気工作物を計画的に更新する義務を課すとともに、託送料金の審査におきまして当該設備更新計画の提出を求めることといたしまして、この中で、更新投資等に必要な費用については、これを適切な収入の下で確保できるよう審査基準を設定し、その中で確実に回収できるような措置を講ずるということを考えているわけでございます。一方で、コスト抑制のインセンティブもこの制度の中に盛り込んでいるところでございます。
 こういった措置を通じまして、必要な更新投資が長期的な視点から計画的に行われるように確保してまいりたいと考えてございますし、今委員から御指摘ありました鉄塔六・五万基、これを更新してまいらなければいけないので、そういったものがしっかりこの審査の中で認められていくように運用してまいりたいと考えてございます。

#97
○石井章君 また、そのアドバンテージによって鉄塔更新をどの程度早められるか、どういうお考えなのでしょうか、まずお答えいただきたいと思います。
 その形、いろんな形があると思います。その鉄塔の更新費用は、いずれにせよ、その利用料金に上乗せされることになります。これは国民生活に大きな影響を与えると考えますけれども、国民の皆さんにどのような説明をするのか、お答えいただきたいと思います。

#98
○大臣政務官(宮本周司君) お答えをいたします。
 この更新をしっかりと進めることにつきましては、やはり一般送配電事業者がその設置の時期であったり、また劣化の状況などを踏まえて総合的に判断するものでございますので、現時点で予断を持ってお答えすることは困難ではございます。
 ただ、今委員が御懸念の費用の上昇要因になるんじゃないか、この部分に関しましては、当然、鉄塔の更新であったり、また新設に係る費用というものは発生をいたします。ただ一方で、この送配電設備が整備、更新されることによりまして安定供給の確保、これが実現をいたしますし、安価な電源がやはり地域を越えて有効に活用されるという効果が期待できますので火力発電に係る燃料費削減につながる、結果とすれば、これは電気料金を引き下げる効果もあると思います。
 レベニューキャップ制度を導入することによりまして、事業者自らが効率化を行うインセンティブを付与することになりますので、国が定期的に適正性や効率性について審査を厳格に行う、その一方で、一般の送配電事業者は一層の効率化を促していく、このことがかなうと思っておりますし、当然そういった託送料金の審査は公開の場で、また消費者団体等の委員の参加も含めましてオープンの状態で審議をされ、その内容もホームページ等で発信をしていく予定でございます。
 最大限の抑制をもってこの電気料金の社会全体への便益の向上を図るとともに、当然、国民の皆様方に対する透明性、これをしっかりと確保しつつ審査を進めていきたいと思っております。

#99
○石井章君 昨年の台風十五号の停電の復旧作業においては、他の地区の電力会社から人員やあるいは機材が動員されました。私も現場で見ていたんですけれども、なかなか電力会社間での工具や工法あるいは作業手順に相違がありまして、復旧に時間が掛かったのは疑いのないところであります。今後、電力会社間の多様化が進められれば相違点がまたこれ増えるわけですけれども、共同した災害復旧の障害になると今のままでは予想されます。
 そこで御質問しますけれども、電力会社間の規格の統一はどのように進めるのでしょうか。また、配電線の現況を表す基線図などの図表は、一般の地図とは記載形式が異なるために、自衛隊などの電力以外の組織にとっては判読がなかなか難しいという問題があります。どのようなふうにこれを解決するのか、お答え願いたいと思います。

#100
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 設備仕様、災害復旧の迅速化のための設備仕様の統一化といった取組については、災害時連携計画を策定することを法律で義務付けておりまして、この中で取組を促していきたいというふうに考えてございます。
 具体的な取組といたしましては、現場での配電線の復旧において仮復旧方式を全国統一で導入するといったようなこと、それから、他エリアからの応援に入った作業員が設備仕様などの違いにより円滑な復旧作業に支障を来すことのないように、既存設備について災害復旧時に標準工具を使用できるコネクターを準備するなどといった取組、さらには作業手順の標準マニュアルを整備するといったような取組をその制度の中で促してまいりたいと考えてございます。
 あと、御指摘いただきました基線図につきましては、御指摘のとおり、通常の方にはなかなか読み解きにくい側面がございますので、こういった情報を電力会社が自治体に提供する場合には、自治体に対して電力会社から説明をして、解説をして、基線図の意味、それから読み解き方を理解できるように、取組を我々としても促してまいりたいと考えてございますし、個人情報を含む基線図の情報を自治体……

#101
○委員長(礒崎哲史君) 時間ですので、お答えは簡潔に願います。

#102
○政府参考人(村瀬佳史君) はい、済みません。
 ということで、自治体との接点となる電力会社の担当者がその内容をきちんと説明できるように、こういった仕組みの中で促してまいりたいと考えてございます。

#103
○石井章君 ありがとうございました。
 質問を終わりにします。

#104
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
 持続化給付金をめぐる業務委託が不透明とされている問題について、事業者の方々の実態がもう切迫をして、給付が遅れてもう悲鳴が上がっている中で、一体どうなっているのかと怒りの声が上がっています。真相を一刻も早く明らかにして、そして一刻も早い給付を求めて、法案の質疑に入りたいと思います。
 本法案は、自然災害の頻発と激甚化、再エネの主力電源化を進めるために強靱かつ持続可能な電気の供給体制を図ることが必要だとして、送配電の増強、運営についてこれまで以上に国の関与を強くするというものです。
 東京電力福島第一原発事故、北海道胆振東部地震でのブラックアウト、台風などによる長期停電を受けて、原発、石炭火力の大規模集中型電源から再エネ中心の分散型電源へと転換することの重要性は明らかです。
 資料を御覧ください。これ、北海道電力系統図と主なバイオガスプラントを示したものです。二〇一八年十二月のこの経産委員会で、地産地消の再生可能エネルギーの重要性について、北海道十勝の鹿追町でお聞きした話を取り上げました。そのときに示した資料に新しい情報を加えたものです。
 鹿追町は、酪農などが盛んで、家畜の排せつ物をバイオガス発電に活用して、余剰熱でチョウザメの飼育などを行って、できた有機肥料は畑に使うということで、ここは畑作も盛んなんですけれども、一石何鳥にもなっているという話です。自分たちの町で使えるだけの発電をしているのに、その電気はブラックアウトのときに使えなかったと、こういったお話もお聞きをしました。
 本法案では、災害に強い分散型電力システム構築に向けた措置を進めるとしています。この間、ドイツのシュタットベルケのような地産地消の再エネ導入に取り組んでいる福島県喜多方市と会津電力、大規模太陽光発電施設の設置を望まないことを宣言した福島県大玉村で話も伺ってきました。
 今日は、十勝管内の上士幌町での取組についてお聞きします。
 ここでは、既に行っているバイオガス発電を活用して、停電時に町内の電力を自前で供給するマイクログリッドを構築しようと計画をしていたんですけれども、非常時のためだけに町単独で膨大な投資を行うのは困難だと判断をしたと地元の議員から聞きました。この事業は、二〇一八年度の補正予算のマスタープラン作成事業で採択をされた事業なんです。これ、実現に向けた課題についてどのように認識をしているでしょうか。

#105
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 経済産業省では、近年増加をします災害時等に電力のレジリエンスを強化するという観点から、地域の再エネ発電設備等を活用して、災害時にも自立して電力供給できる地域マイクログリッドの実現を目指した事業を行ってございます。これが今委員御指摘の平成三十年の補正予算の事業から始まっているわけでございますが、この中では、地域の自治体、あと再エネの発電事業者、それとその地域の送配電事業者による連携した取組が必要になるわけでございまして、この方々が一体となって地域にマイクログリッドを構築するのを支援申し上げる、そういった事業でございます。
 御指摘の北海道の上士幌町につきましても、当該地域における、この地域はバイオガスのプラントがございますものですから、この発電プラントを活用いたしまして、地域のより強靱なマイクログリッドをつくるためのマスタープラン作りということに対して経産省も支援を行ってきたところでございまして、現在はこの作られたマスタープランを基にいたしましたシステム構築に向けた具体的な検討が進められているというふうに承知しております。
 このマイクログリッドの構築というときに必要となってまいりますのは、このグリッド、この地域のグリッドの中での電力の需要と供給を一致させるための調整力として活用する蓄電池が不可欠になるわけでございますが、この導入コストが高い水準にあるというのは課題の一つだと認識してございます。
 また、こうしたエリアの中でこの需給調整をするわけでございますが、現在の仕組みの中では、一般送配電事業者の配電網による電力需給調整というのは、一般送配電事業者がそのエリア全体で調整をしていく、そのルールの下でやっていくという仕組みになっているものですから、地域の特徴ですとか実情に応じたルールの形成、調整というのには様々な調整が必要になってくると、そこに課題があるものというふうに認識してございます。
 経産省としましては、こういった事業の構築、実現に向けまして、現在の予算支援等を通じて取組を応援してまいりたいと考えてございます。

#106
○岩渕友君 災害に強い分散型の電力システムの構築ということであれば、こういう事業を進めなくてはならないと思います。
 先ほど、蓄電池の導入コストの話もあったんですけれども、大臣も、この間、蓄電池の導入を進めることは再エネの主力電源化に向けて重要だと前向きな答弁を行っています。この蓄電池に係る費用や障害になっている問題などの解決が必要なのではないでしょうか。

#107
○国務大臣(梶山弘志君) 再エネを入れていくために、蓄電池と、あとネットワークをどうするかという課題があると思っております。
 一つに、その蓄電池、今委員の御指摘があるわけですけれども、分散型エネルギーシステムの鍵となる蓄電池の導入コストが高い水準にあるという課題、今、現時点ですね、一般送配電事業者の配電網による需給調整は、制度上柔軟な運用が難しいという課題がございます。
 このため、市場の拡大による蓄電池の導入コスト低減を図るために、地域マイクログリッドの構築を支援する予算措置や、蓄電池等の遠隔統合制御の技術実証事業など先進的な取組を進めるとともに、蓄電池の更なる性能の向上やコストダウンに向けた改革的電池の技術開発事業のほかに、実証事業を通じた蓄電池の導入促進にも取り組んでいるということでありまして、まだまだちょっと技術開発が必要な部分があるということなんですね。
 例えば、私もちょっと調べてきたんですけれども、今、蓄電池の値段、大体キロワットアワー当たり十三万円ぐらいと言われております。これを半分ぐらいにしないとなかなか競争力が出てこないということを言われておりまして、中間の目標もございますけれども、そのためにどういう実証実験をしていくか、メーカーと組んでどうしていくかということ、これ大きな課題ですので、再生可能エネルギー入れていくためにも、強靱化をするためにも、やはりこういった課題を解決していかなければならないと思っております。
 委員おっしゃるように、マイクログリッドを分散型電源にするためには、それぞれ役割分担があるということで、地域で誰か一人がやろうと言えばできるということではなくて、役割分担で調整、出力の調整したり、また、いざというときに分散型ということで大きな系統の電源を切ったりとかということにもなりますし、また、系統に電池をつなぐ際の認証というものもありますので、そういった認証も簡素化できるようにとは思っていますけれども、ある程度、品物が、品質が均一してこないとなかなか難しいということもありますので、そういったことに向けて、技術開発も含めてしっかり取り組んでまいりたいと思っております。

#108
○岩渕友君 地域分散型電源を推進するためには、とにかく障害取り除かなくてはなりません。
 北海道は、再エネのポテンシャルが非常に高いんですね。全国の四分の一を占めていますけれども、送電線の空き容量がないということを理由にして、今も生かせないままというふうになっています。それが先ほどの資料のとおりなんです。
 北海道地方環境事務所の調査では、鶴居村で計画をしていたバイオガス発電が送電網空き容量不足のため見送ることになったということなんです。先に送電線を押さえた電源が優先をされて、原子力発電は稼働していなくても送電線は押さえられたままです。
 大臣は、既存の送電網をできる限り活用するんだと答弁しています。泊原発は現在稼働をしておりません。泊原発が押さえている分を開放するべきではないでしょうか。

#109
○国務大臣(梶山弘志君) 再エネの更なる導入拡大のためには、原子力を含む既存の電源が保持している送電網をできる限り合理的に活用していくことが重要であります。そのため、系統が混雑しているときには出力制御を受けるといった一定の条件の下で、新たな電源の送電網への接続を早期に認める仕組みとして、ノンファーム型接続の導入を今進めているところであります。
 昨年九月に千葉エリアにおいてノンファーム型接続の仕組みが初めて導入をされ、仮に再エネを五百万キロワット追加した場合でも、出力制御時間は相当程度低い想定であることが確認をされたと聞いております。同様の取組は、今年の一月に茨城県の鹿島エリア、また北東北エリアにおいても実施をされて、北東北エリアでは約四百万キロワットの再エネの接続が可能となったところであります。
 ノンファーム型接続の仕組みは再エネの導入加速化に資するものであることから、特定の地域での対応に限定せずに、北海道エリアを含む全国に広げていくことが重要であると考えており、来年中の、二〇二一年中の全国展開に向けて経済産業省としても取組を進めてまいりたいと思っています。
 空いているところは使えるということなんですね。そして、そこがもし優先権があるものが通ったときにも、今まで以上にその空きをどうするかという精緻な計算をしていって、できる限り使っていただくという方針でやらせていただきたいと思っております。

#110
○岩渕友君 東京理科大の橘川教授は、三月三十一日付けの北海道新聞で、いつ動くか分からない原発のために送電網の容量を空けっ放しにしておくのは経営的に見て無駄だと、発送電分離を機に北電が泊の呪縛から抜け出せるかどうか注目したいというふうにコメントしているんですね。再エネの主力電源化図るというのであれば、送電線の原発による空押さえやめて、再エネ、とりわけ小規模電源の最優先接続、最優先給電に転換をするべきです。
 法案では、第五次のエネ基計画に基づいて、送配電網の増強を二〇五〇年まで見据えて計画的に進めるためだということで、将来を見据えた広域系統整備計画の策定を電力広域的運営推進機関、OCCTOですね、の業務に追加をして、法文上明記しています。
 OCCTOは、本来、新電力や再エネ電源などを含めて公正公平な系統接続や送配電事業を推進する公共的、中立的な機関であるべきです。ところが、その実態どうなっているかというと、OCCTOの事務局職員は約百七十人、その約六割が電力会社からの出向者となっています。その公正性と中立性に強い疑問があるわけですね。これでどうやって新電力への公平性を担保するのか。
 OCCTOの体制整備と公平性、中立性確保のために、欧州のように、厳格な人的規制、不公正な取引防止に関する規制まで定めた権限の強い独立規制機関にするべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#111
○国務大臣(梶山弘志君) OCCTOは二〇一五年に設立をされているわけでありますが、そこの人員というのに求められる要件というのは、かなり専門性の高い者が、技術的な要素が高い者が求められるということで、当面、電力会社からの出向者に頼っているところもありますけれども、プロパー職員での新卒や中途での採用を進めて出向職員を減らしていくための取組を今強化をしているところであり、私もそれは確認をしているところであります。
 中立性、公平性というものを高めるための取組をしていくという中でしっかりと対応してまいりたいと思いますし、ある程度の年限が来たときに、そういう組織がどうあるべきか、総括、検討をした上で、どう変えていくべきかということもしっかりと見据えてやってまいりたいと思っております。

#112
○岩渕友君 そもそも、四月一日から発送電分離が始まりましたけれども、その持ち株会社方式などの法的分離ではなくて、ヨーロッパのように発電会社と送電会社、完全に分離して、資本関係まで断ち切る所有権分離こそ必要だというふうに思うんですね。
 本法案で、OCCTOへの業務が追加をされると。膨大な業務に加えて、追加される業務の中には交付金の交付なんかも含まれていて、大きなお金を扱うことになるわけなんですよ。そういうことから考えても、やっぱり公平性、中立性を確保するということが非常に重要になっていますし、自主的な取組の難しさと限界が関電の原発マネーの還流問題でも明らかになっているということで、完全に独立した機関が求められているということを述べておきたいと思います。
 最後に、二〇二一年度以降のインフラシステム輸出について、今後の方向性を検討する有識者会議の中間取りまとめが経産省から公表をされました。世界から批判が集まっている日本の石炭火力発電の輸出を今後も推進する姿勢は変わらないと。会議のメンバーには、海外での石炭火力発電事業なども行うJERAの社長なども入っています。
 コロナ禍の下で、世界の三百五十の医療団体がG20の首脳に宛てて、健全な復興の実現を求める公開書簡を発表しました。化石燃料から再エネへと訴えていて、石炭火力推進の日本政府の政策転換を迫っています。
 石炭火発の輸出をやめるように見直すべきではないでしょうか。

#113
○国務大臣(梶山弘志君) 石炭火力は、CO2排出量が多いという環境面の課題がある一方で、世界には、経済発展に伴うエネルギーの需要増大に対応するために、経済性や、自国内に資源が賦存することなどから、石炭エネルギー、石炭をエネルギー源として選択せざるを得ない途上国が存在するという現実があります。まだ電力にアクセスをしていない人というのは、世界中で八億人ぐらいいるんですね。こういった人たちをいかに電力にアクセスをさせるか、そしてそういった生活をさせるかということも非常に大きな課題であると思っております。
 先日、中間取りまとめを行いました経済産業省のインフラ海外展開懇談会でも、エネルギー転換、脱炭素化に向けた政策形成に建設的な関与をしながら、石炭をエネルギー源として選択せざるを得ないような国に限り支援を行うことが我が国の目指すべき方向性ではないかとの御意見をいただいたところであります。
 大事なことは、我が国が世界の二酸化炭素の実効的な排出削減に貢献をするという視点であります。石炭火力輸出支援については、次期インフラシステム輸出戦略骨子策定に向けて関係省庁で議論をし、結論を得ることになっておりますけれども、石炭火発だから手を引くということになって……

#114
○委員長(礒崎哲史君) 時間が来ておりますので、簡潔に願います。

#115
○国務大臣(梶山弘志君) ごめんなさい。
 ほかのところが石炭火発をまたそこに設備をする可能性もあるという中でどうするのか。八億人という電力にアクセスしていない人たちをいかに電力にアクセスさせるかという視点で、石炭は駄目だというだけではなくて、より効率的なものをつくるということも一つの視点だと思っております。

#116
○委員長(礒崎哲史君) おまとめください。

#117
○岩渕友君 はい。
 原子力、石炭火力をベースロード電源とするエネ基計画の見直し、そして石炭火発を海外に押し付けるインフラシステム輸出の見直しを求めて、質問を終わります。

#118
○ながえ孝子君 碧水会のながえ孝子です。
 まず、梶山大臣、里山資本主義という言葉はよく御存じと思います、地方創生大臣もお務めでいらっしゃいましたので。田舎にあふれている水とか、日差しとか、風とか、山の木とか、そういったものも見詰め直せば資源で、資本主義の中でも、そういったものを生かしていけば本当に豊かに暮らせるじゃないか、売れるものつくれるじゃないかという思想ですが、大臣はどのように捉えていらっしゃいますか。

#119
○国務大臣(梶山弘志君) 日本総研の藻谷さんが提唱した言葉だと承知をしております。地方には地方のいいところがあり、ただ都会も都会のいいところがあるということなんですが、地方で全て自立できる、また自給できるということを考えると、様々な資源がありますねということだと思います。それを有効利用していきましょうということだと思っております。
 そういったことができるように、今度の法案において分散型の電源の系統というものも考えますし、その地域に存在する電力をいかに活用するかということで配電事業者という制度を認めますし、アグリゲーターという役割も認めていくという中で、しっかりと地域の資源を生かして、停電のない地域づくりというのも一つの大きな課題だと思っております。

#120
○ながえ孝子君 大変前向きなお考えを聞かせていただきまして、うれしく思っています。
 これは、やっぱり全国ではこの里山資本主義の思想とか言葉に勇気をもらった人は大勢いらっしゃるだろうと思います。それをきっかけに、やっぱり小水力、太陽光、風力、バイオマス、こういった自然エネルギーの地域での発電事業というのはたくさん立ち上がって増えてまいりました。
 私もそれに大変期待している者の一人として、今回のこの改革、法案がいかにこの再生可能エネルギーを拡大させることに資するか、そして地方を豊かにしてくれる支援になるかという観点から質問させていただこうと思っています。
 まず、この再生可能エネルギー電源の大量導入を促せるように、そして電力ネットワーク全体の効率的な運用とレジリエンスの強化のためにということで、今までの発想を逆転させてプッシュ型で、推進機関がまず方針立てて、それに基づいて計画作って系統整備もやっていくんだということは大変な前進だと受け止めております。
 この方針と、やっぱりそれに基づいてやる計画というのがすごい重要だと思うんですが、これの大本というのは何かというと、エネルギー基本計画ですよね。
 それで、ちょっと資料としてお配りをさせていただいたんですが、資料、これ二〇三〇年、こういうふうなことを目指してやっていきましょうということなんですが、二〇三〇年の電源構成目標値、火力が五六%、原子力、二〇から二六%、再生可能エネルギー、二二から二四%ということで、ちょっとこの再エネの目標値が低いんじゃないかという声は大きいですよね。
 既に世界は自然エネルギー、この再生可能エネルギーにシフトしておりまして、二〇一八年の実績ですね、世界の電源構成で自然エネルギー、二五・一%を占めるということになっています。
 資料の裏もちょっと御覧いただきたいと思うんですが、ついでに。これ中国なんですね。中国の状況です。大変積極的でして、風力それから太陽光発電の導入量というのは今世界一なんですよね。
 今度、表側にもう一回ちょっと資料を返っていただきたいんですが、ちょっと不思議なのが、再エネの二〇三〇年の目標値、種類別になっている、色分けしているところを御覧いただきたいんですが、風力が一・七%、これが大変不思議だなと思っています。
 といいますのが、今、世界の自然エネルギーの主力は風力です、大臣もよく御存じだと思いますけれども。ヨーロッパでは二〇二七年には発電設備容量の一位になると予測をされています。
 日本にも世界の国々に負けないだけの自然エネルギー資源があって大変高いポテンシャルというのを持っているのに、この基本計画というのを見ると本当に低い目標になっているんですね。これがなぜかなというのを不思議に思っています。こういう低い目標ですと、例えば風力一・七%だと、ここで投資をしようとか、技術開発をここ頑張っていく、風力発電でというのはやっぱりなかなか誘発されないと思うんですよね。
 この基本計画の数字が決められた根拠といいましょうか、設定された議論の経緯など、教えてください。

#121
○政府参考人(覺道崇文君) お答えを申し上げます。
 今御指摘のあったエネルギーミックスですけれども、エネルギーミックスは、単一の完璧なエネルギー源がない中で、3EプラスS、すなわち安全性の確保を大前提に、経済性、気候変動の問題への配慮、エネルギー供給の安定性という政策目標をバランスよく同時に達成するぎりぎりの姿としてお示しをしたものでございます。
 このエネルギーミックスは、二〇一五年に、経済産業省の審議会である総合資源エネルギー調査会の長期エネルギー需給見通し小委員会におきまして、有識者による十一回に及ぶ専門的な議論を踏まえて策定されたものでございます。
 この議論におきましては、二〇三〇年度時点におきまして、徹底した省エネルギーの推進を行った上で、東日本大震災以前を更に上回る水準のエネルギー自給率、電力コストの引下げ、欧米に遜色のない温室効果ガス削減目標、これらの同時達成を目指すこととしたものでございます。そうした中で、再生可能エネルギーにつきましては、我が国の自然条件等を踏まえつつ、各電源の個性に応じた最大限の導入を図ることとしたものでございます。
 昨年の六月に閣議決定をいたしましたパリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略にも記されておりますとおり、その進捗は着実に進展しているものの、道半ばの状況にございます。また、目標は掲げるだけでは意味がなく、実現に向けた取組が重要でございます。そのためにも、今国会におきまして再生可能エネルギーの主力電源化に向けた法案を御審議をいただいているところでございます。
 こうした取組を通じまして、まずはエネルギーミックスの確実な実現に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。

#122
○ながえ孝子君 私は、議論の経緯といいましょうか数字の根拠をお聞きしたかったんですけれども、そのお答えが明確になくて、ちょっと私の質問時間も限られていますので。
 これ、国民負担をいかに減らせるかという視点で、四兆円をいかに分け合っていくかというパイの切り合いをやったというふうに伺っております。でも、そういう何か割当てで目標値が決められていくこと自体が問題ではないかなと思っています。やっぱり推進したいことは高い志を持った目標値を掲げて、それを実現するように政策を打っていくということじゃないと民間活力は出てこないというふうにも思っておりますので、その点、見直しをお願いしたいなと思います。
 じゃ、再エネ特措法について移らせていただきます。
 今回新たにFIP制を導入するということなんですが、いずれ再エネも市場できちんと選ばれていく力を付けていくということは大変重要だと思っていますが、時期尚早という声もあります。
 そもそも、どういった再エネ発電がFIPに行って、どういったものがFITで残るのかといったところが、私は衆議院の審議も拝見していまして、お聞きしていましてよく分からないんですね、明確なお答えがないと思うんです。
 例えば、小口で自家消費するようなものはFITで、競争電源として大きなものはFIPへというような説明はなされていますが、各地の御当地エネルギーと言われる地域での発電事業はどうなっていくんでしょうか。あるいは、ソーラーシェアリングはどうなっていくんでしょうか。これ売電していますよね。その線引き、それから移行時期、教えてください。

#123
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 今般のFIT制度の抜本見直しの中では、再生可能エネルギーを主力電源化していかなければならないという中で、電源ごとの特性を踏まえた支援体制に変えていくことが必要だと認識してございます。
 具体的には、今委員御指摘のように、例えば大規模な太陽光とか風力でありますように、競争力の付いてくるそういった電源については、大規模に開発して安いコストでエネルギー供給をしていくということになってまいりますし、それについてはより電力市場と統合した形で支援をしていくということで、今回FIP制度ということを導入してございます。
 一方で、地域、御当地という言い方を委員されましたけれども、地域密着型で開発されて、割と小規模な案件ですね、これ全てを御支援申し上げるというわけではなかなかいかないかもしれませんけれども、例えば、地域の災害時の電力供給のレジリエンスに通じているようなもの、地域に密着していく、地域に貢献していくようなもの、こういったものにつきましては、当面FIT制度の支援の下で応援を続けていくというふうに考えているところでございます。
 先ほど御質問を頂戴しましたいわゆるソーラーシェアリング、営農型太陽光発電と呼びますけれども、営農と発電を両立させるものでございまして、荒廃農地の再生利用の促進が期待できるもの等については、この重点化するFIT支援の対象の一つだと考えているところでございます。
 なお、そのFIT制度の適用対象について、例えば新規案件について対象として考えているところでございますので、既存の案件、既存のFIT制度を適用されている案件を強制的にFIPに移行するというのは考えているわけではございません。
 また、これを、じゃ、どの電源種に対してどのタイミングでということについては、これは今後、技術革新等を通じて発電コストが低廉な電源として活用していくものになっているかどうか、これには各電源の案件の形成状況とか市場の環境ということを踏まえる必要があるわけでございまして、FIT制度の運用と同様に、国会同意人事で選定された委員で構成されました調達価格等算定委員会の中で御議論いただき、その審議に基づいて意見を尊重して決定していくこととしたいというふうに考えてございます。

#124
○ながえ孝子君 今、FITで事業をなさっている皆さんというのは、それに基づいて長期の事業計画を立ててやっていらっしゃるので、そこのところは御配慮をお願いしたいなと思っていますし、いろんな認定要件も付いておりますけれども、そのハードルが高いという声もありますので、是非現場のお声も聞いて、検討していっていただきたいなと思っています。
 それと、競争電源の方についても心配がありまして、やっぱり市場の中で選ばれる商品と再生可能エネルギーがなるためには、経営が成り立つように環境整備をやらなきゃいけないんじゃないかなと思っています。
 心配その一が接続の保障ですよね。先ほど岩渕委員からもお話、質問がありましたけれども、現状では、なかなか地域の発電事業者が接続を申請しても、多額の費用と待ち時間の長さで諦めざるを得ないという状況が多いんだという報告を聞いています。
 ですから、送配電網が広くみんなに使われるように改革がこれからも必要ではないかなと思っておりまして、例えばヨーロッパの国々は再生エネルギーにシフトするために再エネの優先接続というのをルール化していますよね。今回、広域系統整備計画を作って送配電網を整備していくというのも、優先接続へ向けての一つの流れと理解してよろしいでしょうか。

#125
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 再生可能エネルギーを主力電源化していくという上では、電力系統との兼ね合いといいますか、制約をいかに克服していくかというのは非常に重要な課題だと認識してございます。
 今、再エネを大量導入していくために次世代型のネットワークに転換していく必要があるわけでございまして、今般この法案の中で盛り込んでございますような、日本全国大で最適、全体最適な、未来の再エネの導入のポテンシャルというのを念頭に置いた上で計画を作り、マスタープランに従った形で系統の整備がされていくという仕組みというのは、再生可能エネルギーが今後より多く円滑に導入されていくための環境づくりになるものだというふうに考えてございます。
 委員御質問ございましたその優先接続との関係で申し上げますと、接続ができるかできないかということについていいますと、恐らく負担の関係、順番の関係。ですので、ちょっとその性格は違うわけでございますが、ヨーロッパが進めてきているような例に倣いながら、日本の中で再エネをより拡大していけるための系統の整備、運用に努めていくために今回の法案を提出しているところでございます。

#126
○ながえ孝子君 是非前向きにお願いしたいと思うんですが。
 そういったいろんな諸事情の中で、空き容量、さっきも岩渕委員の質問でも出てまいりました空き容量の問題というのが必ず出てくるんですけれども、この空き容量がないということが大きなそのできないことの答えになっているので、それの解決が重要だと思って、先ほど大臣から御答弁もありましたけれども、やっぱり、一つがこの系統整備をこれから進めていくということと、あるものを有効活用するということで、もっと弾力的に、先ほどもありました緊急時用のところの空き枠を活用するとか、あるいはみんなが最大出力するという前提を見直していくとか、コネクト・アンド・マネージの取組ということですよね。これ、もう既に始まっているとは聞いているんですが、実績を教えていただいてもよろしいでしょうか。

#127
○委員長(礒崎哲史君) 時間が来ておりますので、答え簡潔に願います。

#128
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおりでございまして、系統の増強は重要でございますけれども、時間が掛かりますし、コストも掛かります。ですので、再エネの導入をどんどん進めていくためには、まず、ある既存系統の運用、活用というのが最優先、まず喫緊の課題だと思ってございます。
 私ども、日本版のコネクト・アンド・マネージと総称してこういった取組を呼んでいるわけでございますが、二〇一八年の四月から、系統の利用可能量の算定におきまして、想定潮流と呼ぶんですけれども、将来の電気の流れをより精緻に算定する仕組み、計算方法というのを確定しまして、大体六百万キロワットの導入可能の量を増やすということに成功していると認識しております。
 また、二〇一八年の十月からは、緊急時用に確保されている送電容量を開放して再エネの導入に使っていけるようにするために、事故時に瞬時に送電を止めるような仕組みというのを導入いたしまして、これによる導入拡大を図っているところでございます。
 また、これ梶山大臣から御指示をいただきまして、ノンファームと呼んでおりますけれども、系統が混雑しているときに出力制御を受けるといった一定の条件の下でどんどん使っていこう、つないでいこうという取組を現在進めているところでございまして、昨年九月に千葉エリアでの導入、また今年一月には茨城県の鹿島エリア、東北の北部エリアにおいても実施が進めているところでございまして、これを、ノンファーム型の設備の仕組みを全国に広げていくことが重要だと認識しておりまして、本年中に全国展開に向けて経産省としても取組を続けていきたいというふうに考えて、取組を進めてまいります。

#129
○委員長(礒崎哲史君) おまとめください。

#130
○ながえ孝子君 いい実績を積み重ねていただくようにお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。

#131
○安達澄君 無所属の安達澄です。どうぞよろしくお願いいたします。
 私も、電事関連法の審議に入る前に、先に持続化給付金の委託金問題について最初に質問をさせていただきたいと思います。
 午前中、小沼議員がそのスピード、あとクオリティー、サポート体制の観点からお話をされていましたけれども、私はその三つ目の、今度はコストの観点でのちょっと質問をさせていただきたいと思います。
 普通の国民の感覚、民間の感覚からすると、今回のその委託金の七百六十九億円、これはもう非常にやっぱり高いなと、莫大な金額だなというふうに思います。事業規模全体は二兆三千億なので、その中の三%ということではあるんですけれども、絶対額として七百六十九億円というのは非常に大きいと思っております。
 ちょっとイメージ持っていただくために、例えばこの通常国会で我々がいろいろ議論を重ねてきた一般予算、例えば自動走行、MaaSの研究開発・実証事業、これは五十億だったり、ジェトロの運営交付金、これ二百五十四億とか、水素ステーション整備補助金、百二十億円、天然ガス、メタンハイドレートの調査、研究開発、これは二百五十八億円、これが令和二年度の予算なんですけれども、今回の委託金は七百六十九億円というものであります。
 私も正直まだいろいろ仕組みが分からないところもあるので、まず教えていただきたいんですけれども、今回、この委託先がまず決まった経緯とか、あと、そのときにやはり見積りとかそういったものがちゃんと出てきて、そういったものでいろいろ決めていったのか、その辺の経緯を教えていただければと思います。

#132
○政府参考人(鎌田篤君) お答えいたします。
 持続化給付金の事務局につきましては、一般競争入札で、総合評価落札方式により落札者を決定したものでございます。
 また、持続化給付金の事務局の委託事業費につきましては、委託先及び再委託先が事業開始時に想定した見積りとして、順に、全体の総括業務ですとか給付金の振り込み業務などとして約十八億円、審査サポート業務などの管理経費として約二十億円、審査業務経費として約百五十億円、サポート窓口経費として約四百五億円、コールセンター費として約三十億円、ホームページやシステムの構築運営費として約二十五億円、広報費として約五十億円などを計上していたところでございます。
 ただし、本事業につきましてはまさに執行途中でございまして、最終的に要した費用につきましては、ルールにのっとって、事業の完了の後、しっかりと精査した上で精算することになるということでございます。
 以上でございます。

#133
○安達澄君 今の金額というか項目ごとの金額、例えば、ちょっと聞き漏らしたんですけど、窓口業務で四百五億円とおっしゃいましたかね。例えばそういった業務一つにしても、非常にちょっと高いなというふうに思っています。
 私は、これ聞くところによると、一応人員としては九千人規模でやられているというふうに認識しています。分かりやすく言うと、ちょっとじゃ丸めて一万人としましょうか。今回、元々百五十万件の応募を想定されていたと思います。実績も今それに近いのかなというふうに思っていますけれども、百五十万件の作業を一万人でやるということになると思います。
 そうすると、一人当たり百五十人の体制が、百五十人を相手にすることになるわけですけれども、大体、私の今事務所で入力作業とかいろんな窓口の対応、地元の事務所で今手伝っています。よく分かるんですけど、どうやっても一人一時間も掛からないかとは思うんですね。ただ、仮に一時間掛かったとしても、百五十人に対して一時間なので、一人当たり百五十時間の作業ということになると思います。それにいろいろ単価とか足していくと、四百億というのはちょっとやっぱりあり得ない金額で、桁が一つ違うんじゃないかなというふうに思っています。
 私は思うんですけど、こういう作業の話をいろいろ受けるときに、直感で高いなというふうには思われませんでしたか。そこが非常に、分かっている方がやっていれば高いというふうに思われるかと思うんですけれども、そういうふうには思われませんでしたか。

#134
○政府参考人(鎌田篤君) お答えいたします。
 まず初めに、本件の積算でございますけれども、百五十万件でぎりぎりということではなくて、二百二万件ということで想定して積算をさせていただいているところでございます。
 それから、業務内容につきましては、先ほど御説明させていただきましたけれども、例えば全体総括の給付金の振り込み業務といたしまして約十八億円というふうにさせていただいておりますけれども、ここにつきましては、事業者の皆様への振り込みのための手数料、こういったものも含まれているところでございます。
 また、御指摘のサポート窓口経費の関係でございますけれども、これにつきましては、現地対応、最大で五千六百人体制で最大五百か所で、かつその感染予防の対応などもした上でサポート会場を用意させていただくということでございますので、一つ一つこうして積み上げていった結果として、現状において事業開始時に想定した見積りとして先ほど御説明したような金額になっているということでございます。
 ただ、繰り返しになりますけれども、本事業につきましては、最終的に実際に要した費用につきましては、事業が完了した後、しっかり精査して精算させていただくということでございます。

#135
○安達澄君 一つ一ついろんな数字とか事実を積み上げていくと、やっぱり見えてくるものがあるんですけど、例えば先ほどのサポート箇所、五百四十一か所ですかね、仮にですけど、一月の家賃が、こんなに掛かりませんけど百万円としましょう、全国。いろんなレンタルもあったりするでしょうから。それを例えばこの五月、六月、七月の三か月借りたとして、それを掛け合わせていくと、そのサポート箇所として掛かる金額は十六億円ぐらいなんですね。いろんなものをやっぱり積み重ねていっても、七百六十九億というのはどう考えてもなかなかたどり着かない金額なので、私としては、是非その実際の出てきた資料というか、そういうのを見させていただきたいというふうに思っています。
 先ほど、午前中、奈須野さんが非常にいいことをおっしゃっていたんですけど、今現場でやられている方々は非常に今作業一生懸命なので、とても何かいろんな説明するとかそういうことはできないと。国が責任持って委託しているので、国の方でしっかりと説明責任を果たしますというふうにおっしゃっていました。なので、是非その詳しい数字を教えて、資料として拝見したいと思っております。
 こういったものというのは、あれですか、見させていただくことというのはできるんですかね。私が例えば中小企業庁さん行って見たりとか、若しくはこの委員会に提出していただくとか、その辺のお取り計らいというのは可能なんでしょうか。

#136
○委員長(礒崎哲史君) 委員会の方に正式に要請されるのであれば、今この場でしていただければ、後刻理事会で。

#137
○安達澄君 じゃ、是非そのちょっと資料を拝見させていただきたいと思いますので、お取り計らいをお願いできればと思います。

#138
○国務大臣(梶山弘志君) 今、野党のPTを組んでいただいておりまして、そこに書類の提出等はしておりますので、幾つか分散するよりはそこで見ていただいて、また統一した形でのやり取りができれば、そういった答えもできるかと思っております。
 ただ、今、この作業の真っ最中でありまして、私も連日、この問題が出る前も連日の処理件数の確認とか、そして、どういう体制でやっているかということで追加の人員をしたりとか、そういうこともやっておりますので、その両方の作業をしているということで、しっかりとした数値が出せると思いますけれども、どちらかで、一方で、今の時点ではやっていただいた方が有り難いかなという思いであります。

#139
○委員長(礒崎哲史君) では、資料請求につきましては後刻理事会で協議させていただきたいと思います。

#140
○安達澄君 本件に関しては、先週、五月二十七日の衆議院経産委員会で柿沢議員とのやり取りを梶山大臣がされている中で、事業終了後、検証、総括をしっかりすると、説明責任を果たしてまいりますというふうにおっしゃっていましたので、是非それを実行していただきたいというふうに思っております。
 私も、今の金額がもう絶対ではなく、マスクみたいに、二枚のマスクみたいに、四百六十六億が二百六十億になったみたいにぐっと下げられるはずでもあるというふうに思っておりますので、しっかりとその辺を見させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 じゃ、済みません、ちょっと時間が短くなってきたんですけれども、電事法の改正法案に移らせていただきます。
 まず最初に、すごくちょっと根本的な部分ではあるんですけれども、五月二十二日の衆議院経産委員会の中で、斉木議員との梶山大臣のやり取りです。電取委の組織や人事の在り方について議論をされているときに、その流れの中で斉木委員がこのように大臣に質問されました。大臣は、国民を向いているのか、それとも経済産業省や関電を向いて仕事をしているのですか、どちらですかというふうに聞かれていました。大臣は、そのときに二者択一ということではないというふうに回答されていたわけですけれども、その意図といいますか、私はもう国民の方を向いてというふうに答えるかと思っていたんですけど、その意図をちょっとまず教えていただければ。

#141
○国務大臣(梶山弘志君) この質問には前段がありまして、電力・ガス取引監視等委員会という組織がありまして、そこの人事を外出しにするべきじゃ、経産省が関与しないでやるべきじゃないかと。もし関与せずにできるんであれば国民の方を向いている、関与してやっていくんであれば関電の方を向いているというような、そういう問いかけでありました。
 ですから、そういう二者択一ではありませんよと。私は当然国民の方も向いておりますし、この件だけでそういう決め打ちをされるのはちょっと違うんじゃないですかという意味で申し上げたわけであります。

#142
○安達澄君 承知しました。
 当然のことですけど、我々国会議員であったり、もちろん国家公務員の皆さんも向くべき相手は国民であるわけですから、そっちを向いてしっかりと仕事をお互いにしていきたいと思っております。
 何でこういう話を最初にするかというと、やはり今このエネルギーの問題、非常に重要だと当然思います。もう経済産業省の中でも、この委員会の中でも一丁目一番地だと思うんですけれども、そのエネルギーに関して、電気に関してやはり非常に分かりにくい、国民に十分に伝わっていない部分がやはりあるなというふうに感じるから、最初にちょっとこの質問をさせていただきました。
 その流れで、今回、託送料金と、あと再エネの賦課金の問題、いろいろ出てきておりますけれども、非常に私が分かりにくいなと思っているのが、今回、この四月から福島第一原発の賠償費用が託送料金に上乗せされるようになっています。本来であれば、託送料金というのは電気を送る費用なわけですから、託送料金に入れるのは違うんじゃないかなというふうに思うんですけれども、なぜその費用が託送料金に乗ってしまうのか、それをまず最初に伺えればと思います。

#143
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 ある政策目的を達成するために需要家から公平に費用を御負担いただくという仕組みの方法として、税とか賦課金といったように全国の需要家から同一の単価で回収するという方式と、託送料金のように電気の利用という点に着目して、受益と負担の関係を踏まえて地域ごとに異なる単価で回収する方式がございます。
 この中で、当時、賠償への備えの不足分ということで議論を審議会でもオープンにいたしまして、これは原子力の電気の利用実績、それから発電による受益の実態が地域ごとに異なる、特に沖縄のように原子力を過去全く利用していない地域があるといったようなことも踏まえまして、二〇一六年に閣議決定をした福島復興指針等におきまして、託送料金によって地域ごとに異なるその利用実態を反映した形で、異なる単価で回収を図るということが適当であるという結論になったわけでございます。
 他方、委員御指摘のとおり、ここはやはり透明性の確保、それから国民に対する説明、これが重要だということで、当時の審議会の議論においても、小売電気事業者に対して需要家の負担の内容を料金明細票に明記することなどを求めていくということで、ここはしっかり透明性を確保しながら措置をしていくということになっているわけでございます。

#144
○委員長(礒崎哲史君) 申合せの時間ですので、おまとめください。

#145
○安達澄君 ちょっと分かりやすさの観点で、ちょっと次の、また次回に回したいと思います。
 ありがとうございました。

#146
○委員長(礒崎哲史君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#147
○委員長(礒崎哲史君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#148
○委員長(礒崎哲史君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#149
○委員長(礒崎哲史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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