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2020/05/18 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 決算委員会 第5号 令和2年5月18日
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2020/05/18 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 決算委員会 第5号 令和2年5月18日

#1
令和二年五月十八日(月曜日)
   午後一時五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     秋野 公造君     熊野 正士君
     石井 苗子君     柳ヶ瀬裕文君
 五月十四日
    辞任         補欠選任
     山添  拓君     岩渕  友君
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     山本 博司君     安江 伸夫君
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     柴田  巧君     梅村みずほ君
     岩渕  友君     紙  智子君
     武田 良介君     山添  拓君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中川 雅治君
    理 事
                長峯  誠君
                西田 昌司君
                森屋  宏君
                野田 国義君
                浜口  誠君
                三浦 信祐君
    委 員
                足立 敏之君
                磯崎 仁彦君
                岩井 茂樹君
                豊田 俊郎君
                藤井 基之君
                舞立 昇治君
                三木  亨君
                宮崎 雅夫君
                山下 雄平君
                山田 俊男君
                小沼  巧君
                勝部 賢志君
                古賀 之士君
                那谷屋正義君
                芳賀 道也君
                吉田 忠智君
                熊野 正士君
                宮崎  勝君
                安江 伸夫君
                梅村みずほ君
                柳ヶ瀬裕文君
                紙  智子君
                山添  拓君
   国務大臣
       文部科学大臣   萩生田光一君
       農林水産大臣   江藤  拓君
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       内閣府副大臣   御法川信英君
       財務副大臣    藤川 政人君
       経済産業副大臣  牧原 秀樹君
       国土交通副大臣  青木 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹嶋  正君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       河村 直樹君
       内閣官房特定複
       合観光施設区域
       整備推進本部事
       務局次長兼観光
       庁審議官     秡川 直也君
       消費者庁政策立
       案総括審議官   橋本 次郎君
       文部科学省大臣
       官房総括審議官  串田 俊巳君
       文部科学省大臣
       官房文教施設企
       画・防災部長   山崎 雅男君
       文部科学省総合
       教育政策局長   浅田 和伸君
       文部科学省初等
       中等教育局長   丸山 洋司君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       菱山  豊君
       文部科学省研究
       振興局長     村田 善則君
       スポーツ庁次長  瀧本  寛君
       文化庁次長    今里  讓君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        達谷窟庸野君
       農林水産省食料
       産業局長     塩川 白良君
       農林水産省生産
       局長       水田 正和君
       農林水産省経営
       局長       横山  紳君
       農林水産省農村
       振興局長     牧元 幸司君
       農林水産省政策
       統括官      天羽  隆君
       農林水産省農林
       水産技術会議事
       務局長      菱沼 義久君
       水産庁長官    山口 英彰君
       経済産業省大臣
       官房長      糟谷 敏秀君
       中小企業庁経営
       支援部長     渡邉 政嘉君
       国土交通省大臣
       官房長      野村 正史君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  東川 直正君
       国土交通省総合
       政策局長     蒲生 篤実君
       国土交通省国土
       政策局長     坂根 工博君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  青木 由行君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        五道 仁実君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
       国土交通省鉄道
       局長       水嶋  智君
       国土交通省航空
       局長       和田 浩一君
       観光庁長官    田端  浩君
       海上保安庁長官  奥島 高弘君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第三局長   宮川 尚博君
       会計検査院事務
       総局第四局長   内野 正博君
       会計検査院事務
       総局第五局長   原田 祐平君
   参考人
       独立行政法人鉄
       道建設・運輸施
       設整備支援機構
       理事長      北村 隆志君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成三十年度一般会計歳入歳出決算、平成三十
 年度特別会計歳入歳出決算、平成三十年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成三十年度政府
 関係機関決算書(第二百回国会内閣提出)(継
 続案件)
○平成三十年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第二百回国会内閣提出)(継続案件)
○平成三十年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 第二百回国会内閣提出)(継続案件)
 (文部科学省、農林水産省及び国土交通省の部
 )
    ─────────────

#2
○委員長(中川雅治君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十五日までに、石井苗子君、秋野公造君、山添拓君及び山本博司君が委員を辞任され、その補欠として柳ヶ瀬裕文君、熊野正士君、岩渕友君及び安江伸夫君が選任されました。
 また、本日、柴田巧君、岩渕友君及び武田良介君が委員を辞任され、その補欠として梅村みずほ君、紙智子君及び山添拓君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(中川雅治君) 平成三十年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の決算について審査を行います。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#4
○岩井茂樹君 自由民主党の岩井茂樹でございます。
 本日は、国土交通省に対して質問をさせていただきます。
 新型コロナウイルス感染症が世界に蔓延をいたしまして、我が国においては、一部緊急事態宣言解除という動きがある中で、引き続きそれでも油断ができない状況は続いておりまして、この逆境に打ちかって再び国家の安泰を取り戻すためには、国内を分断することなく国民が一つになって、それぞれの立場の者が何ができるか、それをしっかりと考えていくことが重要だと思います。
 これまで、多くの国民が自粛を要請され、大変つらい思いをされております。一方で、このような状況の中でも事業の継続が求められ、本当に厳しい状況の中で必死に頑張っていらっしゃる方もいらっしゃいます。その最たる仕事が私たちの命に関わる医療関係者です。ほかにも、高齢者、障害者のようなサポートが必要な皆さんを支える福祉施設、ごみ収集、物流、配達、掃除、河川や道路などの社会基盤の整備、災害対策などの建設産業に従事する皆さんや、警察、消防、そして行政サービス、本当に多くの皆様が事業を続けておられます。
 今重要な考え方は、このような厳しい現場で仕事を続けていらっしゃる方々の仕事の重要性を国民の間でまず共有をすること。国家国民のためにコロナ危機の最前線で頑張っている多くの皆さんの努力を政府はしっかり国民に説明をし、理解を得なくてはなりません。そして、我々国民一人一人としては、相手を批判するのではなく相手と共感をし、そして、誰が何をしてくれるのか、ただそこだけを主張するのではなくて、自分自身が何ができるのか、そんなことも考えることが重要ではないでしょうか。
 先日、地元の建設会社の方から、解体工事のときに着用する防護服が少し余っているので医療の現場で使えないか、こんな話をいただきました。これがその防護服なんですけれども、(資料提示)これが実際に現場で使われている防護服であります。数にして百二十七着の防護服を医療現場に提供していただけるということでありました。この防護服を預かりまして、早速、実際にこれ医療現場で使えるかどうか、静岡県の医師会に確認をしていただいて、一応現場で使えるんじゃないかというお話であります。
 実は、これをヒントに、これだけではなくて、静岡県下、全建設産業の方に実は呼びかけをして、静岡県全体で更に追加で二百六十着の防護服を集めることができました。ちなみに、この二百六十着については、今日のたしか二時だと思いますけれども、これを集めていただいた静岡県の解体工事業協会の皆様方から、窓口となっている静岡県に寄附をしていただけるということになっております。
 今回、建設産業界の皆様方から合計四百着近くの防護服、この数は少ないかもしれません、ただ、実際問題、今この瞬間に医療現場で厳しい状況にある方がいるんであれば、建設産業界としてもしっかりとそれを応援をしていく、こんな姿勢が私は大事だと思います。
 それらを踏まえ、質問をいたします。
 まずは、現在の建設産業で必要とされるマスク、防護服など十分供給されているのか、その状況と、今後、マスク、防護服などの必要な量は建設産業としても確保しつつ、使っていないものについては医療現場に提供することが可能なのかどうか、国交省の見解をお願いします。

#5
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 建設産業におきます防護服、防じんマスクの供給状況につきましては、国土交通省が四月一日から八日にかけまして実施をいたしましたアンケート調査によりますと、防護服、防じんマスクを現場で使用している建設関係業者二百三十五社のうち、防護服で二社、防じんマスクで二十六社が入手困難又は納期が遅れているなど影響があると回答しております。一方、そのうちほとんどの社が現在の在庫若しくは代替品で対応できているというふうに伺っているところでございます。
 防じんマスクの医療機関への提供につきましては、厚生労働省の合同マスクチームからの依頼に基づきまして、建設業界団体を通しまして建設業者各社に防じんマスクの提供を求めましたところ、多くの御協力をいただきまして、都道府県を通じまして医療機関などに提供いただいているところでございます。
 一方、防護服につきましては、テレビ会議で西村内閣特命担当大臣から、経団連、経済同友会、日本商工会議所へ防護服提供の協力依頼がされたと承知をしておりまして、その会員で建設業者を含めまして提供が始まっているというふうに伺っているところであります。
 このように、政府全体として医療向けのマスク、防護服の確保に取り組んでいるところでございますけれども、国土交通省といたしましても、引き続き関係省庁に協力をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#6
○岩井茂樹君 これ、これから時間がたてばマスクにしても防護服についてもだんだん生産が追い付いてきて供給されるようになると思いますが、現時点で医療現場で本当に足りないものがあるのであれば、建設産業全体として、やれる範囲の中で結構ですから、しっかりとした対応を是非よろしくお願いをいたします。
 さて、政府は、令和二年度の当初予算におきまして、公共事業関係費に昨年度にほぼ並ぶ額の六兆八千五百七十一億円を計上いたしました。
 一方、建設産業における現場は人手不足が続き、公共事業費を使い切れないケースがあるのではないかとの指摘も受けています。確かに、平成三十年度における公共事業費の翌年度への繰越額は約三・二兆円。
 そこで、質問であります。三兆円を超える額が翌年へ繰り越されているのにはどのような理由があるのか、その辺りについて国交省の認識をお聞かせください。

#7
○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。
 公共事業は、その性質上、気象状況やあるいは用地、資材の入手困難、自然災害の発生などにより、年度内に支出が終わらないことが制度上も予定されており、毎年度これを、この繰越額として一定程度発生しているところですけれども、それを繰越額として計上しているということでございます。
 これと違う概念として、契約価格が予定価格より下回ったことなどによって結果的に使用されなかった予算については、毎年度決算において、こちらは不用額として計上しているところでございます。
 繰越額の発生要因については、このとおりでございます。

#8
○岩井茂樹君 ただいまの説明で、繰越額が多いことが、予算執行上使い切れていないというわけではないということは理解が少しできました。
 ただ、懸念されるのは、中長期的な建設業の担い手の確保という点でありまして、お配りの資料一を見ていただければと思うんですけれども、我が国の建設業の就業者数は平成九年、一九九七年の六百八十五万人をピークに、二〇〇〇年代にかけて減少が続き、二〇一〇年以降は約五百万人で推移をしている状況です。
 一方、建設投資は平成四年、一九九二年度の八十四兆円をピークに、二〇一〇年度まで減少傾向が続き、その後は、東日本大震災の復興需要とか民間投資の回復により幾分増加の傾向にあります。
 これから先の仕事が見通せれば、建設業の担い手を確保していくことはなかなか難しいわけでありまして、現場の声を伺うと、地方公共団体からは、限られた予算の中では簡単に職員、特に技術系の職員ですけれども、そういう者を増やせない。業界側からは、公共事業が減らされるか分からない中では計画的に社員を雇用したり建設機械等の購入をしたりすることができない、先々の見通しすら立てられない、そのような意見が聞かれます。
 このような状況が生まれた理由は、社会資本整備重点計画を眺めると何となく私は分かるような気がしていまして、そもそも社会資本整備重点計画というのは、事業を重点的、効果的かつ効率的に推進するために策定をされたものであります。今まで第一次から第四次まで策定をされておりますけれども、中身がだんだん変わってきているのではないかなと、こういうふうに感じています。
 第一次の計画の目的には明記されていなかった言葉が、なぜか第二次、第三次、新しい枕言葉として入ってきています。その言葉は、「限られた財源の中で」という言葉です。第四次に至ると、この言葉はなくなっているんですけれども、その代わりに、「「経済・財政再生計画」を踏まえ、社会資本整備についても経済再生と財政健全化に貢献していくことが求められる。」と明記されています。
 いや、ちょっと待ってください。社会資本整備が経済再生と財政健全化に貢献しなくてはならない、確かにそういう面もあるんですけど、私はこの言葉に非常に違和感を覚えています。
 国土交通省の仕事は、水害、地震、火山災害等の災害などから国民の生命、財産、生活を守ることであります。財源が足りないからといって、この責務を捨てるわけにはいかない。ましてや、なぜ社会資本整備が経済再生と財政健全化に貢献しなくてはならないのか。
 確かに、インフラの整備に関して重点的、効果的かつ効率的に進めることは重要な視点です。しかし、国土交通省の皆さんの最優先にしなくてはならないことは、財政健全化ではなく、国民の生命と財産、そして生活を守ることではないでしょうか。公共事業をめぐる環境が厳しくなっている理由、それは、財政健全化というところを考え過ぎて社会資本整備を抑制し過ぎ、建設業の就業者数を激減させ、地域の安心、安全を守る防人でもある地方の建設産業の足腰を決定的に弱めてしまったのではないでしょうか。
 一方、近年、気候変動による災害が激甚化、頻発化することに対応ができなくなってきている、これが実際問題、真実ではないでしょうか。もし経済や財政健全化を意識し過ぎて必要な社会資本整備が行えないようになっているのであれば、それは考え方を変えていただかなければなりません。忘れてならないのは、人が減ったとしても災害は減りません。むしろ、激甚化、頻発化しているということであります。
 人口減少社会の中で、地域の人口が激減をしていく、でも我が国の国土面積は変わりません。国土をどうやって維持管理していくのか。老朽化問題だってあります。加えて、近年、想定を超えた豪雨災害が頻発し、その被害も甚大になっているし、インフラの整備をしようにも、人手不足で思うように必要なインフラの整備が進まない。そのような状況の中で、必要なインフラの整備とは一体どのようなものなのか、しっかりビジョンを固めることが私は必要だと思います。
 そこで、質問です。現在、人口減少とそれに伴う人手不足、そして財源も足りなく、災害も激甚化、頻発化するという三重苦。昔は国土の均衡ある発展ということでやってまいりました。この考え方をこれからも引き継いでいくのか、国土交通省に国土政策の観点も交えてお答え願います。

#9
○副大臣(青木一彦君) 岩井委員にお答えいたします。
 現在、第二次国土形成計画、これ平成二十七年八月に閣議決定いたしましたが、これにおきまして、各地域の独自の個性を生かした、これからの時代にふさわしい国土の均衡ある発展を目指してと明記をいたしております。その上で、地域の個性と連携を重視する対流促進型国土と、そのために重層的かつ強靱なコンパクト・プラス・ネットワークの国土構造、地域構造を形成することを国土政策の基本といたしております。
 こうした考え方は現在も妥当なものと考えておりますが、委員が御指摘のとおり、本計画策定後においても、人口減少、少子高齢化の一層の進展、災害の頻発化、激甚化、さらには新型コロナウイルスの感染拡大に伴う社会経済の変革等の状況変化が生じていると考えております。
 こうした状況変化も踏まえながら、現在、国土審議会において、二〇五〇年までの国土の姿を描く国土の長期展望の議論を進めているところです。その中で、ハード、ソフト一体となった防災・減災の主流化を明確に位置付けるなど、新たな国土のあるべき姿を描いていきたいと考えております。

#10
○岩井茂樹君 我が国の国土の在り方はこれ非常に重要ですから、是非しっかりとした検討をよろしくお願いいたします。
 先ほど述べました三重苦を踏まえ、いま一度、目標とすべき必要な社会資本整備が一体どのようなものなのか、しっかり議論し、整備すべき目標としての姿を決めることが大変重要だと思います。
 先ほどの現場の声も含めて、多くの皆さんが、短期的な話ではなくて、国のあるべき姿について中長期的なビジョンを求めているのではないでしょうか。それを把握し、最大限に資源の先の見込みを示すことが重要だと私は思います。中長期のビジョンが予見性を与え、地方行政や建設産業に安心感を与える、まさにこれが本当の意味での事業を重点的、効果的、効率的に推進することになるのではないでしょうか。
 ここで注目したいのが、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策です。この国土強靱化のための三か年緊急対策、まあ三年という限られた期間ではありますが、まずは国の在り方に予見性を与え、官民問わず計画的な事業推進に大きく役立つものだと感じています。
 また、建設産業界は、役所も、建設業に従事する方々の数も不足する厳しい状況の中で、発注数量をこなすために、公共工事の円滑な施工確保、これを図ることは当然やっていかなければなりません。その中で、一方で、最近は不調とか不落、そんなようなことが聞かれまして、公共工事の施工確保ができるか不安視する、そんな意見も聞かれます。
 私は、不調、不落が発生すること自体が問題なのではなくて、発生後の再手続等により最終的に契約ができているのか、つまり、予算が問題なく執行できているかということが問われるべきだと思いますけれども、この点に関して、まず、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を含め、国土交通省関係の予算の執行状況について御説明願います。

#11
○政府参考人(東川直正君) お答え申し上げます。
 議員御指摘のとおり、一度不調、不落が発生した場合でも、再公告などを行うことによりまして必要な事業を執行することが重要でございます。
 国土交通省関係の公共事業予算につきましては、令和元年度は例年に比べて多くの予算をいただいておりますけれども、前年度からの繰越分と令和元年度当初予算を合わせました予算の契約率、これにつきましては、本年二月末時点で八四%と、例年同様で順調に執行ができており、公共事業が進捗しているものと考えております。
 国土交通省直轄工事では、これまでも円滑な施工確保が図られるよう、例えば遠隔地から労働者を確保するための交通費などを計上する、あるいは一件当たりの工事の発注金額を拡大する、また、現場に配置する技術者の要件につきましては、安全を損なわない範囲で緩和するなどの施策を講じてまいりました。
 また、五月七日には、新型コロナウイルス感染症対策といたしまして、接触機会を低減しながらも、受発注者双方の入札契約に係る事務負担を軽減するための施策を講じるよう、全国の地方整備局等へ通知を行ったところでございます。これらの直轄工事への取組につきましては、地方公共団体に対しても周知しているところでございます。
 引き続き、入札の状況や地域の実情を注視し、必要な対策を適切に実施し、円滑な執行に万全を期してまいりたいと考えております。

#12
○岩井茂樹君 ありがとうございます。
 数字の上では、予算というのは例年どおり問題なく執行できているということだと思います。ただ、国民に対しての理解をもう少し得るような努力も是非お願いいたします。
 それでは次に、新型コロナウイルス感染症が拡大する中での建設産業の今後の動向について伺います。
 政府が出した新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を受けて、国土交通省におきましても、建設団体に対して、緊急事態宣言下でも公共事業や電気、ガス、上下水道など、国民が必要最低限の生活を送るため不可欠なサービスを提供する事業に関しては事業の継続が求められる事業とすること、事業継続に当たっては、感染拡大の防止、従業者の健康管理の徹底を図ること、そして、新型コロナウイルスの影響による一時中止や工期の変更は不可抗力に当たることなどが通知をされております。
 また、建設投資には民間投資と公共投資がありまして、その性格は異なります。この度の国土交通省の通知には、基本的には河川や道路などの公共事業などが事業継続が要請されている。また、逆説的かもしれませんが、民間投資の分野では、この度のコロナリスクの中で幾つかの建設会社が建設工事を原則止めるなどの措置に動いたとの報道もありました。建設工事といっても、先ほど述べた民間工事、建築と、公共工事、土木では少々状況が異なるのではないかと思いますが、これを踏まえて質問をいたします。
 民間建築と公共土木の特徴や違いを踏まえつつ、新型コロナ感染症が広がるこの環境下で建設工事を進めるに当たり、どのような点を配慮しながら進めていくのか、国土交通省にその見解をお聞かせください。

#13
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 御指摘ございましたように、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針におきましては、公共工事は緊急事態宣言時に継続を求める事業者に位置付けられております。また、国民の安定的な生活確保の観点から、電力、ガス、上下水道などのインフラ運営関係につきましても、継続が求められる事業者に位置付けられているところでございます。
 建設工事の現場におきましては、朝礼あるいは現場事務所での打合せの場などのほか、特に民間建築工事の現場では、内装工事などの屋内での作業現場においていわゆる三つの密が生じやすい場面がございます。このため、国土交通省では、建設現場三つの密の回避等に向けた取組事例を作成をいたしまして業界団体に周知をしてきたところでございますけれども、先週十四日には、特に三つの密が発生しやすい内装工事等の対策を拡充したガイドラインを作成いたしまして、業界団体に周知をしたところでございます。
 国土交通省といたしましては、公共、民間を問わず、建設現場の三つの密の回避など、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策が図られるよう、業界団体等と連携しながら、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと思います。

#14
○岩井茂樹君 ありがとうございます。
 工事の継続が求められている建設産業の現場で、私もいろいろ話を聞いていますけど、実際何が起こっているのかというと、私の地元は静岡県ですけれども、そこに県外から仕事がなくなった方、職人さんが流入しているケースが多く見られていまして、現場では、このような状況でいつコロナに感染してしまうのか分からない、不安である、できれば現場で働く前に、職人さんがコロナが陰性かどうかというのをPCR検査とか抗体検査などを活用して現場で働く者の安心を確保してほしいという、そんな悲痛にも似た声が漏れております。是非その辺りはしっかりと柔軟に対応していただきたいと思います。
 さて、公共投資の目的は、社会資本の整備から景気対策、そして社会保障的機能など多岐にわたっております。災害が激甚化、頻発化する中で、社会資本整備は当然やらなければならないし、景気対策については、後ほど触れられれば触れますが、雇用拡大の効果や、民間工事が減少した際にその受皿となることができます。特に、コロナの感染症に襲われているような緊急事態や不景気の下での政策を考える上では、この公共投資の効果というものをしっかり認識しなくては私はいけないと思います。
 今年の四月に見直されたIMFによる世界経済の見通しには、世界の経済成長率は二〇二〇年でマイナス三%と大幅に縮小しております。ちなみに、二〇二〇年におけるアメリカ及び日本の経済の成長率は、アメリカでマイナス五・九%、日本でマイナス五・二%となっております。
 IMFは、今回のコロナショックが与える経済の影響は、十年前の世界金融危機を超え、一九三〇年代の大恐慌以来の景気後退に直面するとの見方を示しています。これを証明するかのように、今月五月八日に出されましたアメリカの雇用統計では、四月の失業率は一四・七%と、一九三〇年代の世界恐慌以降で最悪の水準にもう実際になっています。アメリカだけでなく、我が国日本も今の状況からすると不況は避けられない、恐慌若しくは大恐慌になるのではないかという、そんな予測もあります。
 一九三〇年代の世界恐慌の際に、この地獄のような状況から脱却するためにアメリカ政府が実行した経済政策がルーズベルト大統領が行ったニューディール政策です。これは、公共事業による雇用の増大を目指した経済政策です。テネシー川流域のダムの建設、治水事業、植林など総合的な開発を行い、地域の産業を興し、雇用を増大させることを意図したもので、これによって二十のダムが造られ、電力供給は安定し、流域の農業生産性は向上し、成功を収めました。
 コロナショックの今、政府は生活と雇用を守る支援策ということで、給付金、雇用調整助成金、無利子無担保の融資など、本当に幅広の政策で対応していただいていると思いますが、ただ、このコロナショックがもし長期化した場合、このようなスキームがずっと続けることができるのか。このようなことはできれば避けたいんですけれども、もし、地域の経済を支える中小企業、特にサービス業に関係する皆さんの雇用の場が失われてしまうようなことがもしあれば、新しい雇用を創出をしなくちゃいけない、そういうふうにも思います。
 そこで、質問です。この雇用を創出するために、我が国において公共事業の役割が非常に大きいと思いますが、公共投資による効果についてお聞かせください。

#15
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、公共投資にはフローの効果として、雇用を創出し、所得の増大により消費を拡大させるなど、短期的に需要を下支えし、その支出以上にGDPを押し上げる効果がございます。
 加えまして、このような公共投資により整備される社会資本の本来の効果として、例えば、地震、洪水等の災害安全性を向上させ、安全、安心を確保する効果、また、移動時間の短縮や輸送費の低下等によりまして経済活動の生産性を向上させ、経済成長をもたらす効果などのいわゆるストック効果がございます。
 以上でございます。

#16
○岩井茂樹君 ストック効果もあれば、雇用を創出するという公共投資のフロー効果、まさにこれが今これから求められるんではないかなと感じております。
 資料二を御覧ください。これは、これまで諸外国が行ってきた公共事業費と雇用調整補助金です、補助金、雇用調整補助金の対GDP比率の各国の比較です。各国が景気対策、まあこれ雇用対策ですけれども、それとして何を使っているか比較したものです。これを見ると、日本が雇用対策として公共事業の比率が多いのに対し、欧米諸国は雇用調整補助金として支出されていることが分かります。
 なぜ日本は、これまで雇用対策として直接雇用調整補助金の支出ではなくて公共事業を行っているのか。それは、日本を取り巻く自然条件が欧米諸国と比べて大変厳しい状況であるからです。我が国は、険しい山々が列島の中央を走り、地域を分断し、そこから流れ出る河川は急峻な地形を通り、急流となり平野に流れ込む。河川が流れ込んだ地盤は軟弱で、河川の水位より低い位置にある都市も多く、洪水時には大きな被害となる。また、四つのプレートが集まる場所のために地震が多発する。その上、多雨や台風、豪雪という厳しい自然条件が加わって、様々な自然災害が毎年のように全国どこかで発生をしております。
 今、本当に国民が一つになり最優先で闘わなければならないのは間違いなく新型コロナウイルスですが、同時に、多くの人命を奪う自然災害に対しても継続的に準備をしていかなければなりません。国土を強く、しなやかにしなくてはなりません。
 公共工事は自然相手とする仕事が比較的多く、三密を避けることもできます。もし、その環境下で雇用を失った方々が一時的でも働くことができれば、建設産業は雇用の受皿となり得るんじゃないでしょうか。コロナウイルスを抑え込むために雇用を奪われた方々が、国土を強くするために、自分たちの暮らしの安心、安全を守るために働くことができれば、やりがいや誇りといった部分でも本当に良いのではないかと思います。
 これまで様々述べてまいりました。公共事業には様々な目的や効果がございます。我が国は、一方、人口減少社会に突入し、担い手が不足をし、そして自然災害が激甚化し、加えて、今この瞬間に新型コロナウイルスと闘わなければならない厳しい状況にあります。日本の置かれている状況、そして公共事業の役割を十分認識していただき、これから次の世代に渡すべき国土を国土交通省がしっかりと守っていただきたい。
 以上です。

#17
○宮崎雅夫君 自由民主党の宮崎雅夫でございます。決算委員会で初めての質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 私は、農林水産省に質問をさせていただきます。
 まず、新型コロナウイルスの関係でございますけれども、週末の土曜日に、「給食に宮崎牛 舌鼓」という新聞記事がございました。需要が低迷する食材を、地産地消でございますとか食育、こういう観点も含めて給食に活用するという、大臣の御地元宮崎での補正予算を使った取組が十五日にスタートしたという内容でございました。
 私の生まれ故郷、兵庫県でございますけれども、神戸牛とか、ほかの県でも来月以降こういう取組がスタートする見込みということでございまして、早速補正予算での対応が形として出てきたということで、期待を大いにしたいというふうに思っております。
 一方で、緊急事態宣言が一部解除をされましたけれども、せっかく作った農産物が行き先がなく廃棄されるという場合もあって、厳しい状況が引き続き続いているという状況でございます。
 例えば、奈良県の五條吉野、日本一の柿の産地ということでございます。土地改良でもこの産地形成に大きく貢献をしたところでもございます。私も、もう三十年以上前でございますけれども、学生実習で五條に行った先でもあるわけでございますけれども、七月、八月というのはハウスの柿、これは高級品になるわけでございますけれども、売れるのかというようなことで大変心配をされているということでございますし、これはもう全国どこでも同じことが言えるわけでございます。
 二次補正については現在検討が始まっておるわけでございますけれども、農林漁業者の皆さん、それから関連の業者、関係者の皆さんの声をしっかり受け止めていただきまして、新たな販路の拡大ということも含めてしっかりと検討をお願いをしたいと、冒頭お願いをしておきたいと思います。
 忘れてはならない農林水産省の大きな役割として、食料の安定供給の確保ということがございます。四月の緊急事態宣言発出後、大臣からメッセージを出されましたし、これまで農林水産省のホームページで情報もしっかり出していただいておるわけでございます。
 また、先月開催をされましたG20の農業大臣の臨時テレビ会合では、江藤大臣から、新型コロナ対策を理由に不必要な輸出入規制は厳に行わないことについて発言をされております。それを含めて、G20の農業大臣声明の採択にも大変大きな役割を果たしていただいたわけでございます。
 今般、幸いにして、これまでは食料供給について大きな問題はなかったわけでございますけれども、我が国だけではなくて世界的にも新型コロナウイルスの闘いも長期戦になると、この覚悟が必要になっております。
 そこで、新型コロナウイルスによる農産物の輸出規制の状況、そしてそれらを踏まえた食料供給の見通しについて江藤大臣の御認識をお伺いをいたします。

#18
○国務大臣(江藤拓君) まず、この厳しい状況の中におきましても、農業の生産現場でも、それから食品加工の現場でも、非常に御苦労されながら国民に対する食料の安定供給に御努力いただいた皆様方には、本当に心からお礼を申し上げたいと思います。
 今御指摘の点は、特に粉物、小麦なんかが焦点になっておりましたが、輸出規制をやっている国は十六か国ありますけれども、ロシア、ウクライナとか、そういう国ですが、元々この国に輸入をまず小麦は頼っていない、日本は米国、カナダ、それから豪州に頼っていることは先生もよく御存じのとおりであります。しかし、この期間の間に、もしもこれらの国から輸入が止まるようなことが、減るようなことがあった場合には何ができるかということは、輸入商社の方々も含めて、ほかの商流も検討もさせていただいておりました。それを生かすような場面がなかったことは大変良かったというふうに思っております。しかし、これから長期化することもあります。ですから、そういうことも、今後も予断を持たずにしっかり検討していきたいと思っております。
 そしてまた、アメリカの方でも先日数字が出されましたけれども、農務省の方からですね、需給報告によれば、大豆なんか、それからトウモロコシ、小麦もですけれども、いずれも生産額は史上最大になるだろうということでありますから、そういうことであれば、やはりアメリカも安定的に日本には出していただけるんじゃないかと思っております。
 これからも国際会合等、まあサウジアラビアのやつは延期になりましたけれども、あらゆる場面で、やはり我々はG20のメンバーとして、このアンフェアで理屈の通らないようなものが、特に基幹的な食料品が戦略物資として外交的な要素で左右されるようなことがないように、世界の平和の安定のために、そしてまた、後進国から、自分の国が飢えているのに外貨を稼ぐためにそれを出すようなことがあっては、またこれも世界的な不幸ですから、そういったことにも目を配ってこれからもやっていきたい。
 いずれにしましても、あらゆる手を使って国民の皆様方への安定供給に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

#19
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。
 もう大臣おっしゃったように、国民の皆さんへの食料の安定供給というのは大変大きな仕事でございますので、引き続き万全を期していただきたいというふうに思います。
 また、農林水産分野の影響として労働力不足がございます。農業の関係だけでも、外国人の実習生の方約二千四百人が来日をしていないという状況にありまして、生産を縮小せざるを得ないという農家、産地もあるというふうに聞いております。これにつきましても、早い段階から、大臣からJAへの協力要請でございますとか人材のマッチングなどにも取り組んでいただいておりますし、補正予算でも人材確保対策として約四十六億円が計上をされております。各地域では外国人実習生がやはり大きな戦力となっている現実がございまして、ポストコロナということを見通して、外国人実習生に過度に依存しない生産体制の構築でございますとか国内の人材の確保ということを進めないといけないというふうに思います。
 現在、全国各地で様々な取組が行われつつあるというふうに承知しておりますけれども、新型コロナウイルスによる農産物、この生産活動における労働力の不足の認識、そして今後の人材確保対策についてお伺いをいたします。

#20
○政府参考人(横山紳君) お答え申し上げます。
 委員から御指摘のありましたとおり、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、現在外国人の方々に対して入国制限が行われてございます。これに伴いまして、今の時点でなかなか入国いただく見込みが立たない外国人技能実習生の方、農業だけでも二千四百名という状況になってございます。
 そうした中、まずは緊急に労働力を確保していただこうということで、今般の補正予算の中で農業労働力確保緊急支援事業、これを措置いたしまして、農作業の経験のある即戦力人材、これに加えまして、他産業からの人材、今実際になかなか他産業の方でも雇用が思わしくないという分野がございますので、そういったところからの人材も受け入れまして、農作業に従事していただけますよう、交通費ですとか宿泊費、研修費、労賃等の掛かり増し分、こうしたものを支援するとともに、農業現場でのマッチング、これも支援しているところでございます。
 実際にも、これまでのところ、マッチングということでは、例えば長野県のJA佐久浅間が地元の旅館組合と協力して旅館従業員の方々を雇うといった取組ですとか、あるいは群馬県の嬬恋村で地元の事業協同組合の方が休業中の宿泊施設とのマッチングを行うですとか、あるいは茨城県のJA岩井や農業法人がシルバー人材センターや地域の方々、県内の外食業で休業の方々とマッチングを行われるなど、そういった人材確保の取組を行われております。
 また、委員から御指摘がありましたように、もう少し長期的な視点といいましょうか、やっぱり農業の方に人材、新しい新規の人材に入ってもらうという観点からは、新たに就農しようとする者を雇用する法人に対しまして、これ一般の通常予算といいましょうか、当初予算でございますけれども、その中での研修支援等を行う農の雇用事業なども行っているところでございます。
 こうした施策も活用しながら、他産業で働いていた方々にも農業に関心を持っていただいて就農につなげますなど、農業の人材確保に努めまして、農業生産基盤の維持強化を図ってまいりたいと考えてございます。

#21
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。
 最後に局長からもお話をいただきましたけれども、地域でいろんなマッチングを、他産業等の方に入ってきていただくということもやってきていただいているわけですけれども、ここで新しいつながりができるというわけでございますので、農業と観光とか旅行というようなことで、そのつながりを使って地域の活性化に、ポストコロナということになるわけですけれども、つなげていくと、そのせっかくのできた新しいつながりを継続、発展をさせていく、そういうことも是非応援をしてあげていただきたいなというふうに思います。
 また、土地改良の関係でございましたら、土地改良区の賦課金の徴収に影響が出てくる懸念ということもございますし、私も実際そういうような声を多く聞いております。組合員である専業農家の方が直接影響を受けるという場合もございますし、組合員には兼業農家の方であるとか土地持ち非農家の方もおられまして、農業だけではなくてそれ以外の収入が減ることによって賦課金をなかなか納められない方も出てくるということも懸念されるわけでございます。土地改良区が必要な賦課金を集められなかった場合に、その不足分に対しては公的な支援の枠組みはないということでございます。賦課金も、事業の賦課金、特別賦課金と、それから維持管理の関係ということで経常賦課金とは性格が異なりますのでアプローチも当然違ってくるというふうに思いますけれども、今後の検討を是非お願いをしたいというふうに思います。
 次の質問に移らせていただきますけれども、冒頭触れましたように、今回の新型コロナの件でございますとか、先ほど岩井委員からもお話がございました、最近は非常に自然災害も頻発をしております。食料の安定供給について不安定な要素も多々出てきている中で、国内の農業生産を拡大をして、自給力、これを向上させていかなければならないというふうに思います。農業生産に必要な資源としては、農地、そして水、人と、これを持続的に確保していくことが重要ということでございますけれども、今日は農地についてちょっとお伺いをしたいと思います。
 農地でございますけれども、日本型直接支払の活用などによって荒廃農地、この発生を防止をして必要な農地面積を確保するということは大変重要なことでございます。その上で、農業が成長産業化、成長産業として発展をしていくためにも、担い手の減少が更にこれは見込まれるわけでございまして、担い手への農地の集積、集約化を進めていくことが必要だというふうに思います。
 平成二十六年に農地中間管理機構が各都道府県で設置をされまして、中間管理機構を活用した取組の結果、お手元の資料でございますけれども、農地集積率、これは年々上昇しておりまして、平成三十年度末では五六・二%というふうになっておりまして、成果が出ているわけでございます。
 資料の二ページ目になるわけでございますけれども、都道府県別にこれ見てみますと、平均以上はこれ赤く囲っておりますけれども、十件です。面積が大きい北海道は九一%になっていまして、これが全体を上げているというような状況なんですけれども、もうそれぞれやはり事情がばらばらと、状況が違うということでございます。
 令和五年度に、担い手への集積率、これ八割という目標達成に向けて、人・農地プランの実質化の推進でございますとか中間管理事業の手続の簡素化、こういった対策が進められておりますけれども、目標達成には更なる取組、これは現場で加速していく必要があるというふうに思います。
 そこで、担い手への農地の集積の目標達成に向けた課題と今後の取組についてお伺いをいたしたいと思います。

#22
○政府参考人(横山紳君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、今、農地の八割を担い手に集積するということで取り組んでいるところでございますが、農地バンク発足以降、集積率は上昇してきているものの、最近若干伸び悩みという点がございます。その要因としては、もう既に基盤整備が進んでいる平場の水田地帯での取組、これがほぼ一巡しまして、ほかの地域では新たにしっかりと地域で話合いを進めてもらわなきゃいけないと、こういう状況になっているところかと思います。
 そうした中、我々が取り組んでおりますことは、人・農地プランの実質化ということでございまして、まず農業者の年齢と後継者の有無を地図に落とします。その上で、今後の農地利用を行う経営体への農地の集約に関する将来方針を決めていただくということでございまして、農業委員会、それからJA、土地改良区、農地バンク等の地域関係者が一体的となって集中的に推進をしていただいているところでございます。
 また、あわせまして、委員からも御紹介がございました農地バンクの改正を行いました。その中では手続の簡素化が図られておりますし、また中山間地域に対するインセンティブも強化されてございます。そうした農地バンクをフルに御活用いただきますとともに、農地の基盤整備を組み合わせることによりまして、担い手への農地の集積、集約化を加速化してまいりたいと考えているところでございます。

#23
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。
 局長から最後御答弁をいただく中で、農地の整備の関係についてもお話をいただきましたけれども、農地の集積、これ集約化と、土地改良事業によって農地整備を行うことが大変有効なわけでございます。平成二十九年の土地改良法の改正によって、農地中間管理機構と連携した新しい事業が創設をされました。この事業などが農地の集積に相当貢献をしているわけでございます。
 資料の三ページでございますけれども、全国の農地の整備率と集積率、都道府県別に比較をいたしますと、やはり先ほど御答弁をいただきましたように整備率が高い県は集積率が高いという傾向になっておりますし、整備済みの農地、右側になりますけれども、担い手への集積率がほぼ目標の七七%に達しているという数字も現実出ております。
 これからは、土地改良を契機とした農地の集積、これはもちろんのこと、特に水田の整備において、高収益作物の導入、定着を図るために、事業を契機に関連施策をこれ横串にして、栽培技術、機械、施設の導入、販路の確保と、これは一体的に進めていく必要があるというふうに思いますけれども、農林水産省の取組についてお伺いをいたします。

#24
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 御指摘いただきましたように、この水田農業の高収益化ということで、この野菜とか果樹といった高収益作物への転換が大変重要でございまして、これに必要な圃場の区画整理あるいは排水改良を行う土地改良事業の推進が大変重要であるということを認識をしているところでございます。
 土地改良事業につきましては、地域の営農戦略を見据えた営農計画等の合意形成に基づきまして実施をされるということで、これまでも水田の汎用化、畑地化によりまして野菜等の高収益作物に転換いたしまして農業所得が向上したという事例が全国各地で出てきているところでございます。
 このような中、令和二年度の予算の中では、この水田農業高収益化推進計画に基づきまして、国、地方公共団体が連携をして、基盤整備、栽培技術、機械、施設の導入、販路確保等の取組を計画的かつ一体的に推進する仕組みを創設いたしますとともに、土地改良事業を契機といたしまして一定割合以上の高収益作物の作付けを行う場合に農業者の費用負担分を支援する事業メニュー、これも創設をいたしまして、高収益作物の導入を積極的に取り組みます地区への優先採択、また優先配分を行うこととしたところでございます。
 これらの支援を活用いたしまして、関係機関一体となりまして水田農業の高収益化を推進してまいりたいと考えております。

#25
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。是非積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 例えば、局長もよく御存じかと思いますけれども、秋田県では、その土地改良事業、農地中間管理の関連事業と園芸メガ団地の整備を併せてあきた型圃場整備というようなことで、米だけではなくて複合経営に取り組んでいこうということで非常に意欲的な地域も全国には多々ございます。是非しっかりと横串を刺していただいて、必要な予算、関係機関とも連携をしていただきながら、積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 農地集積について取り上げさせていただいたんですけれども、もちろん、これ、集約もこれは忘れてはならないわけでございます。さらに、集積、集約する農地が何でもいいかというと、もちろん違うわけでございまして、水田での高収益作物、この転換、畑地化、汎用化の推進には、これは排水改良がもちろん必要でございますし、生産性の向上ということでいうと、大区画化ということはもうこれは必須になるわけでございまして、そのような観点からも土地改良についてしっかり進めていかないといけないというふうに思うわけでございます。岩井委員からも公共事業の必要性ということも質問がございましたように、しっかりとそういう意味でも取り組んでいく必要があるというふうに思うわけでございます。
 次に、所有者不明農地の対応についてお伺いをしたいというふうに思います。
 相続未登記農地やそのおそれのある農地、約九十三万ヘクタールと、全農地の約二割となっております。担い手への農地の集積、集約を進める場合でも、所有者不在、不明の農地があれば大きなもちろんネックになるわけでございますし、最近では、親世代から子世代に農地が引き継がれる際に、子世代はもう農地は要らないというような方も相当増えてきていると私もよく耳にすることでございます。これから更に増加をしていく懸念もあるわけでございます。
 そこで、政府全体として所有者不明土地について取り組んでいるわけでございますけれども、所有者不明農地、相続放棄農地について今後どのように対応しようとしているのか、お伺いをいたします。

#26
○政府参考人(横山紳君) お答え申し上げます。
 所有者不明の農地の取扱いについての御質問でございます。平成三十年に農業経営基盤強化促進法等を改正をいたしまして、その中で、共有者が一人でも判明していれば、一定の手続の下で、農地バンク、これを通じまして最大二十年間担い手に利用権等を設定できる制度、これを創設したところでございます。
 この法律、三十年の十一月に施行してございますけれども、この新制度を活用した事例は着実に増えておりまして、令和二年二月末現在では百六十一件となってございます。実は、その前の旧制度の下では全体でも十九件ということでございましたので、かなり飛躍的に増加しているということでございます。
 新制度の現場での活用、まだまだ緒に就いたばかりということでございますので、引き続きしっかり活用を促してまいりたいと、このように考えているところでございます。

#27
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。
 この問題というのはなかなか農林水産省だけでは解決できないことでもあるわけでございますけれども、やっぱりもう農地だけではなくて林地も更に深刻な問題が懸念をされるというふうに思いますので、しっかりと引き続き取り組んでいただきたいと思いますし、今局長から御答弁いただきましたけれども、そういう手段があるということ自身を特に農業をやっておられない方とかその地域にいらっしゃらない方というのは知っておられないケースというのは多々あるんじゃないかなと思うんです。
 農地中間管理機構を活用したら貸せる、二十年貸せるということもありますので、その手段とか方法について分かりやすく周知をいただくということも是非しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
 時間になりましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
    ─────────────

#28
○委員長(中川雅治君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#29
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 質疑通告のない方は退席していただいて結構です。
    ─────────────

#30
○那谷屋正義君 立憲・国民.新緑風会・社民の那谷屋正義でございます。
 限られた時間ですので早速質問させていただきたいと思いますが、まず冒頭、これは、今日はお二人の大臣においでいただいておりますが、通告なしで大変恐縮ではありますけれども、ちょっとお尋ねをしたいというふうに思います。
 御案内のように、衆議院の方で国家公務員の一部改正ということの問題で、今、国会の方が混乱をしている状況になっております。冒頭、与党の委員の方からも、こういう新コロナ対策に対しては国民を分断することなく取組を進めることが大事だと、こういうようなお話がございまして、私もそのとおりだというふうに思っているところであります。
 にもかかわらず、今日の新聞等によっても反対が約七割いるこの法案を強行に採決をしようとしていた与党・政府。まあ、今日のマスコミ報道によると、それについて先送りするようなお話が出てはおりますが、まだ正式には我々野党の方にもその話が来ていないわけでありまして、そういった状況で本当にいいのかということについて、萩生田大臣、赤羽大臣、お二人に一言ずつお願いしたいと思います。

#31
○国務大臣(萩生田光一君) 直接の所管外ではありますけれども、国会の運営の仕方というのは国会の方でお決めいただくというのが原則でございます。
 私は、閣議決定した内容ですから、本来でしたら、課題があったとしたらしっかり議論をしていただいて、そういったものを国民の皆さんにも分かりやすく説明していく必要があるんだろうと思います。
 今後どういう展開になるか分かりませんけれども、国会の現場の御判断に従いたいと思います。

#32
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私も全く同じ立場でございまして、所管外でもございますし、国会のことですので国会で取扱いはお任せをしたいと思います。
 私は、今、コロナ対策本部の一員として、国交省の責任者として、早期終息と被害に遭われた皆さんに対する支援、全力を尽くしているところでございます。また同時に、国土交通省から八本、法案提出させていただいておりまして、これは、中には野党からも反対、賛成をいただけない法案も出しておりますが、これはこれとして必要な法案でございますので、それは粛々と審議をお願いしているというような状況でございます。
 以上です。

#33
○那谷屋正義君 所管が直接は違うということでありましたけれども、こういうコロナ対策をするときに、やはり国民の理解と、そして政府に対する信頼が最も大事であります。それが、直接コロナとは関係ないにしても、こうした多くの国民が反対をしているこの制度に対して強引に推し進めようとするということに対しては、断固あってはならないというふうに思いますし、直接の所管ではないと今お話がある中で、文科省においても国交省においても国家公務員の皆さんを抱えていらっしゃる、あるいは、特に文科省においては地方公務員の皆さんも抱えていらっしゃるということで、この法案について今後どういうふうな推移をたどっていくのかということについては大変注目をしているところであります。
 我々は、何としてもこの検察庁の法案の部分については先送りをして、そして、それ以外のところについては何としても成立を早くする。そうしないと、総務委員会の方にも委託されるいわゆる地方公務員法の改正の部分もございますので、何とかその辺について善処していただくようにお願いを申し上げて、通告の質問に入らせていただきたいと思います。
 順番を大きく変えさせていただいて、最初にIRについて私の方から質問をさせていただきたいと思います。
 先週、マスコミによりますと、横浜市計画のIR、米カジノ参入断念と、こういった話がございました。こういったことは、今後もこのコロナ関連の中にあって幾つか出てくるということが想定されるわけでありまして、このままのスケジュールでいいというふうにはとても思えないわけであります。そういう意味では、ここに来て一度足を止めていただいて、もう一度その辺について、今までのスケジュールの変更、あるいは私なんかが申し上げたいのは、ここに来てやっぱりこれはちょっと一遍やめるべきだというふうなことを申し上げたいと思うんですけれども、それについて内閣府の見解をお尋ねします。

#34
○副大臣(御法川信英君) IRの整備につきましては、政府として、IR整備法が国会で成立したことを受けまして、丁寧に手続を進めていく立場にございます。
 具体的なスケジュールに関してでございますけれども、認定申請を予定している自治体からの御意見を踏まえて、区域認定申請の期間を来年の一月から七月までにする案をパブリックコメント等を通じてお示しを今しているところでございます。その後も、新型コロナウイルス感染症が広がりを見せる中で、観光庁からIR整備を予定している自治体に対しまして準備作業の状況を随時確認をしてございます。四月七日の緊急事態宣言の直後、そしてその延長の後にも確認をしてございますけれども、現時点におきましては、来年一月から七月までの間の認定申請に向けた準備を進めている状況に変わりはないということでございます。ということでございます。

#35
○那谷屋正義君 手を挙げている自治体からの意見をしっかり踏まえてというふうなことでありましたけれども、これが、政府に問合せをすると、いや、政府からは何の問合せも何もないと、だから我々は自分たちの計画のまま行くしかないと、こういうふうに答えてくる自治体があるんですよ。ところが、政府にお尋ねをすると、いや、そうじゃないと。きちっと、大丈夫なのかと、これでいけるのかというようなことを随時聞かれているということでありますけれども、その辺については是非ここではっきりと、ここの国会という場でお答えをいただく中で、今後も地方からのそういった声、これは、今までどおり進める、進めない、少し遅らせてくれ、そういったことも含めて声があるというふうなことがあったときにはそれを尊重していただけるかどうか、お尋ねしたいと思います。

#36
○副大臣(御法川信英君) 仮定の話になってしまいますけれども、今後、このコロナウイルスをめぐる状況が変化して、IR整備に向けた準備を進めている自治体についての中で検討の前提が大きく変化するような状況になった場合には、自治体の意向というものを十分に丁寧に伺いながら適切に対処してまいりたいというふうに考えております。

#37
○那谷屋正義君 自治体の意向を尊重するというお答えをいただきました。
 こういったやり取りを踏まえて、赤羽大臣、国交省として、いわゆる観光業務をつかさどるわけでありますけれども、こうしたカジノも踏まえて今後の取組について御所見を伺えたらというふうに思います。

#38
○国務大臣(赤羽一嘉君) 観光関連産業は、観光業とか宿泊業のみならず、貸切りバスですとかハイヤー、タクシー、また地元の飲食業とかお土産物売場とか様々、裾野の大変広い産業でございまして、地域によっても地方経済そのものでございます。
 ですから、大変な今深刻な状況でありますので、一刻も早い復活をということで、最大の支援をしなければいけないということで、これまで、簡単に言いますと、三つの柱でやってまいりました。
 一つは、早期の終息が最大の支援だということ、これは政府を挙げてやっているところでございます。
 二つ目の支援は、この間に事業が継続をして雇用が確保できるようにということで、資金繰りと雇用確保の支援も、これは関係省庁と連携しながらさせていただいております。
 そして三つ目は、状況が落ち着き次第、強力な需要喚起策を展開しようということで、今回の補正予算にゴー・ツー・トラベルという大きな事業を計上させていただきました。
 これは時期が違うのではないかという御批判もいただきましたが、元々観光業界から大変強い要望がある事業であるということと、ちょっと説明が我々は足りないと思いますが、これから事務局を立ち上げて、全国規模でありますので、多くの事業者の皆さんに参加をしていただく、できるだけ裨益、地域に裨益をしたいということで、その説明とか段取り、そしてまたそれができた後の、国民の皆さんに今度知っていただくということで、余りはっきり時間を言ったことはないんですけど、恐らく、私見ですけど、まだこれからなのであれですけど、二か月近く掛かるんではないかと。ですから、今から着手をしても、七月の夏休みぐらいにスタートできればいいなと。ですから、先にしろ先にしろという御批判もありましたけれども、そのときから事業を始めるに当たっても、今から粛々と準備をしなければいけないということでございます。
 IRにつきましては、これ随分先の話でございますし、元々は、地方自治体の皆さんの申請を待ってなので、国で無理やりやらせようという仕組みではございません。ただ、日本の観光業を見ますと、去年のラグビーのワールドカップのときに大変大きな成果があったというのは、欧米の皆様が長期間滞在をしていただいて、日本各地を回って、物すごく観光消費の結果が出ました。
 ですから、長期滞在をしていただいて、できるだけ多くの日本各地に足を運んでいただく、家族連れで長期滞在していただくというようなことで言いますと、このIRというのはこれまで日本にない事業でありまして、もちろん様々なナイーブな面もありますので慎重に話を進めなきゃいけませんが、MICEビジネスの、大型のMICEビジネスの確立ですとか家族で滞在できる観光モデルの確立、また日本各地の魅力を知っていただくというような、これも三つの柱で組んでおりますが、今こうしたコロナの状況で、それ地方の自治体の皆さんが主役ですので、どうなるか分かりませんし、このことは初めて始める事業でもありますので、慎重に丁寧にしていこうと、こう考えております。
 いずれにしても、観光事業そのものは地域経済の最大の応援だと思って、しっかりと地元の皆さんの声を聞きながら、寄り添いながらしっかりとした支援策を打っていこうと、こう決意をしておるところでございます。

#39
○那谷屋正義君 ゴー・ツー・キャンペーンについては前回お話をさせていただきましたので今日は触れませんけれども、義を見てせざるは勇なきなり、あるいはノー・ワン・イズ・パーフェクトということで、一度言ったものが、変えるということに対しては相当勇気が要る。しかし、これから御質問をしようとしている萩生田大臣は昨年大決断をされたということを考えると、是非そういった国民の声をしっかりと受け止めた形で施策を進めていっていただくことを改めてお願いを申し上げておきたいというふうに思います。
 済みません、これで国土交通大臣、結構です。

#40
○委員長(中川雅治君) では、国土交通大臣、退席、結構です。

#41
○那谷屋正義君 続いて文科省にお伺いをしたいと思います。
 もう既に感染の少ない地域では学校が再開をされている。三重県辺りも今日から再開ということで子供たちの大変うれしそうな顔がテレビに映っておりましたけれども、ただ、いざ学校が始まったときには、やはりその日から子供たちや教職員が休業前の生活に戻れるかというと、そうなっていない。ましてや、長期の休業によって学習について格差が生じていることが想定されるということによって、土曜授業、夏休み等の短縮を示して、そこに授業を入れるというような自治体も増えてきております。遅れを取り戻すことのみに力点が置かれてかなり無理をしたカリキュラムが実施されて、子供たちも教職員も疲労が増幅するのではないかと危惧をしているところであります。
 文科省通知で様々な対応をしていただいているということでございますけれども、やはりこの学年で今年度どういう学習内容については一応身に付けてもらいたいというような大きな柱立てを文科省にしていただく。細かい教育課程等々については、これはもう各自治体、学校に任せられるべきものだというふうに思いますけれども、おおむねこういったものについては子供たちに内容を理解してもらいたいというようなものをいち早く示すことが今求められているんだろうというふうに思いますけれども、文科大臣の見解をお伺いします。

#42
○国務大臣(萩生田光一君) お答えします。
 新型コロナウイルス感染症への対応に当たっては、感染症対策を徹底しつつ、最大限子供たちの健やかな学びを保障することが重要だと考えております。
 このため、五月一日に、進路の指導の配慮が必要な最終学年等を優先し、分散登校日等を設定して段階的に学校再開を行うことや、時間割編成の工夫、長期休業期間の短縮、土曜日の活用等の様々な手段を活用し、最大限今年度の学校における教育活動を充実させていただきたいこと等を通知をしたところです。
 同時に、学校教育は協働的な学びの中で行われる特質を持つものであり、学校行事等も含めた学校教育ならではの学びを大切にしながら教育活動を進めていくことが大切です。
 このため、五月十五日には、今後の取組の方向性について新たに通知を発出しました。この中では、年度内に指導を終えるように努めてもなお臨時休業や分散登校の長期化などにより指導を終えることが難しい場合には、最終学年以外の児童生徒について次年度以降を見通した教育課程を編成することも考えられること、学習指導要領に定める内容を効果的に指導できるよう、授業における学習活動を重点化することも考えられることなどを示し、今後、各設置者等の参考となる詳細な情報を順次提供する旨もお知らせしているところでございます。
 先生の問題意識は、この学習活動の重点化をもうちょっと分かりやすくしたらどうだということだと思うんですけれど、今いみじくも先生もおっしゃっていただいたように、再開の状況がまだまばらでございますので、もうちょっとその状況を見極めた上で、どういう形で授業の進め方をしていただくかということは再度発出をしたいと思っておりますけれども、いずれにしても、御指摘がありましたように、ただ単に授業数を積み上げて何とかその年度内に終わったといって喜ぶだけではなくて、やっぱり、学校独特の行事などもやっぱり子供たちには体験させてあげなくてはならないと思っております。
 また、教職員の皆さんも限られた人数でやるわけですから、今まで長期、学校、児童が来ていなかったからといって、その分、今度、来たからといって、長い時間どんどん働けと、こういうわけにもいかないと思っておりますので、しっかりと、そんな点も配慮しながら、児童生徒の学校生活の充実が図られるように取り組んでまいりたいと思います。

#43
○那谷屋正義君 今大変そういった様々な工夫をしていただいていることは私も承知をしているところでありますが、この間余り議論されていないんですが、例えば、現場に様々な弾力性を持たせるということは有り難いことなんですけれども、例えば一単位時間を、今は中学校五十分、小学校四十五分と、こうなっていますけれども、それをある意味若干短縮するなんていうことも自治体によってできるような、そんな配慮をいただけたらと思うんですけれども、いかがでしょう。

#44
○国務大臣(萩生田光一君) まさしく先生御指摘のような提案は五月十五日の通知の中で出させていただいて、五十分授業を四十五分、あるいは四十五分授業を四十分にしながら、こま数を短くした上で一日当たりの授業こま数をしっかり確保していく、こういったことの試みもしていただきたいという、そんな工夫も例示として各自治体に示させていただいたところでございます。

#45
○那谷屋正義君 今後も様々な対応を文科省にはお願いをしなきゃいけないと思うんですけれども、今教育内容について、一年生、六年生、それから特に中学校三年生、そういった最終学年のお話がございましたが、特に中学校三年生はその次の年には高校受験があるわけであります。
 この高校受験、特に公立高校の受験等々については、その試験の範囲とかそういったものについても様々出題者の方で配慮していただく必要があるんだろうというふうに思いますし、大学入試の方も、同じように、高校で学べた学べないというふうな部分も出てくるわけですから、そういったところに不公平が生じないような配慮をしていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#46
○国務大臣(萩生田光一君) 中学校の臨時休業が実施される中、高等学校入学者選抜においては、特定の受験生が不利益を被らないよう配慮することが重要です。
 このため、令和三年度高等学校入学者選抜における出題範囲や内容、方法については、地域における学習状況を踏まえ、例えば、中学三年生からの出題が適切な範囲となるよう設定する、あるいは問題を選択できる出題方法とする、面接や作文等の学力検査以外の方法を用いるなど、実施者の判断において工夫を講じていただくことを五月十三日付けの通知で依頼をしております。実施者におかれましては、こうした配慮をしっかりとしていただき、受験生の不安を払拭し、安心して受験に臨んでいただけるように努めていただきたいと思います。
 また、大学入試につきましては、既にAO入試の時期などを少し遅らせてほしいという要請をさせていただきました、AOと推薦入試。加えて、今お話がありましたように、試験範囲を絞るですとか出題の内容について、今大学関係者と文科省の方で様々話合いを続けているところでございますので、いずれにしても、あの学年の高校三年生気の毒だったよね、損をしたよね、そんなことがないような受験にしっかりしていくことが必要だと思っていますので、公平性が保たれる制度をしっかり探求してまいりたいと思います。

#47
○那谷屋正義君 公平さを保たれるということで、昨年は大学入試において英語の民間試験導入あるいは記述式について先送り、断念をしていただいたということについては私の方からも感謝を申し上げたいというふうに思いますけれども、是非、受験生にとっては一体どうなっちゃうのかという不安な要素がたくさんあるわけですから、いち早くその指針も含めて示していただくことをお願いしておきたいというふうに思います。
 教育内容についてでなくて、今度は教育現場の取組の支援についてお願いをしたいと思いますけれども、まず学習支援員の加配措置あるいは確保について今どのように文科省はお考えなのか、よろしくお願いします。

#48
○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。
 学校の再開に当たりまして、地域の感染状況を踏まえつつ、子供たち一人一人のきめ細かな学習指導を実施するためには、学級を複数のグループに分けること、分散登校により時間帯を分けることなどにより学習集団を小規模化して授業を行うことなどが考えられます。また、家庭学習の支援や学びの遅れに対応するための補習等を行うことも考えられます。
 このような取組を実施をするためには学校全体の指導体制の充実を図る必要があり、総理の指示も踏まえまして、教員加配や学習指導員、スクールサポートスタッフの追加配置が行うことができるよう全力で取り組んでまいります。
 また、人材確保に当たりましては一定の期間を要するため、教育委員会等の人材確保を後押しできるよう、学校・子供応援サポーター人材バンクを開設するとともに、学生の活用に向けて、教員養成課程における教育実習の一部の単位について学習指導員の活動を行うことで代替可能となる特例を実施をいたしており、今後、更なる人材の確保に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 休業明けの学校現場は、これまでに経験のない状況下で、学習支援を始め子供たち一人一人へのきめ細かな配慮がいつも以上に必要になると考えております。是非とも、退職教員や学生の方々からの御協力をお願いをしたいと考えております。

#49
○那谷屋正義君 今、学生の方あるいは退職された教員の方の御協力をという呼びかけがあったということで、これ、実は私、神奈川出身ですが、神奈川の退職をされた先生方にも文科大臣名でそういった御協力のお願いがされているということに対しては本当に、事の重大性もありますけれども、今までそういうことありませんでしたので、そういった決断にも敬意を表しておきたいというふうに思います。
 先ほど、スクールサポートスタッフの話がございました。特に今、自習をするとかそういうふうなときのプリント作り、これ物すごく印刷機がもう大繁盛しているわけですよ。そういうところのみならず、今度は、例えば学校が再開されたときに、子供たちのいわゆる消毒するものだとか、そういったこと。あるいは、大体、今一番気にしているのは保健室なんですけれども、けがをして保健室に行って、養護教諭にそこで手当てなり、あるいはそこで指導いただく子と、ちょっと体調が悪い、もしかしたらコロナかもしれないという、その子供たちが同じ部屋で今それをやらなければならないというような状況も生まれています。ですから、そういった保健室の、何というんですかね、隔離というか分断というか、あるいはもう一つ設けるとか、あるいはそこにスタッフを更に設けるとか、そういったことが今求められているんだろうと思いますけれども、是非そのこともお願いをしておきたいというふうに思います。
 そうしたことによってやっぱり教育予算が様々必要になってくるということで、やっぱりいろんなことに使える、そういった学校現場の再開に向けて、それが流暢に進んでいくようなことにするためにも教育予算を増額していくことが求められていると思いますけれども、大臣の見解をお願いします。

#50
○国務大臣(萩生田光一君) これだけの長い間、義務教育学校あるいは高等学校などが休校をするというのは、もう歴史上、もう戦後初めてのことであります。それを考えたら、将来にこの子たちの学びの機会を失うことが絶対ないように、何としても、様々な工夫をしながら、マンパワーも動員しながら、この間の失われた時間というものをしっかり取り戻していく努力を文科省は各自治体とともに行っていきたいと思います。
 そのためには、前例にとらわれないしっかりとした予算も確保させていただいて、児童生徒の感染予防、安全もしっかり守りながら、また、教職員の皆さんの御努力にも依存はしますけれど、しかし、そこにもやっぱり足らざる人がいれば様々なマンパワーを導入しながら、ここはしっかり予算の要求もさせていただいて、何よりも子供たちが、この時代、不利益を被ることのないように学校運営ができるそのサポートをしてまいりたいと思います。

#51
○那谷屋正義君 ありがとうございます。
 先ほど、教育内容を完全に実施するために夏休み等も返上なんというような自治体も出てきているような話がありますけれども、実はこの夏休みには、教員免許更新制の様々な講習等々が実はここ中心に行われるわけですよ。教員免許更新制そのものが、もうこの間の文科省の教員免許の扱いからして、本当にこの更新制が必要なのかどうかということについては別途議論をさせていただきたいと思いますけれども、取りあえず今年度、今年度については、こういった状況の中で、まあ一年先送り、あるいはそういった多少の猶予なども必要になってくる。
 文科省にお尋ねすると、ネットだとか様々なところでやれるんだという話がございましたけれども、やはり、じゃその時間はどうやって確保するんだというこの問題出てくるわけですから、一応今年は、今年度はやはりその部分について弾力的に扱いをしていただけるようお願いをしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#52
○政府参考人(浅田和伸君) 新型コロナウイルス感染症の拡大により、免許状更新講習が例年と同じようには受講しにくい状況があることは私どもも理解しております。文科省としては、今年三月三十一日、それから四月二十八日に通知を出して、免許状更新講習の実施に当たって感染症対策の徹底を求めるとともに、今お話ございましたように、対面式の免許状更新講習について通信式の講習として実施をすること、あるいは通信式の免許状更新講習の履修認定試験について郵送により実施をする、そういった特例を認めるという措置をとったところでございます。
 文科省としては、必要な方が免許状更新講習を受講しやすいように、各大学における通信式の講習の拡充を後押しするとともに、今後とも、学校の再開状況あるいは先生方の置かれた状況等をよく踏まえつつ、適切な対応を検討していきたいと考えております。

#53
○那谷屋正義君 是非適切な対応をお願いしたいと思います。
 こうした学校再開、そしてコロナ対策に対して、学校現場で本当に今苦労されているわけでありますけれども、そんなさなかに突然の九月入学に関する議論等々が高まってきているわけでありますけれども、これ全国のPTA協議会の会長さんが言われています。
 突然の九月入学に関する議論の高まりは子供たちに更なる不安を与え、我々保護者にとっても多くの戸惑いを生むものです、また、現下の状況においても最善の学びを提供しようと尽力してくださっている学校の先生方の御努力と熱意がこれにより失われてしまうことも懸念されます。こういうふうなコメントが出ているわけでありまして、今選択肢の一つだとかいろんなことを言われておりますけれども、平時にこれについてどうしたらいいのかということについては、文科省管内のものだけでなくて様々な制度も含めて議論をするというのはありだと思うんですけれども、今この時期にそのようなことを先にぽおんとやられて、学校の一斉休業なんというものが突然出てきた、それと同じように九月入学の議論がぽおんと花火として打ち上げられることのないように、これはお願いをしておきたいというふうに思います。
 最後に、学生支援についてであります。
 この間、このコロナウイルスの関係で大変大学生が、学生が非常にこの困窮に、困っておりまして、そういう意味で我々は先週法案を出させていただきました。この法案について、大臣の今現段階での見解をお聞かせいただきたいと思います。

#54
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症の影響で大学生等が進学、修学を諦めることがないようしっかりと支えていくことが何よりも重要でありまして、この趣旨では野党の皆さんの法案の提出内容というものも我々と同じ思いだというふうに思います。
 経済的に困難な学生等に対しては、本年四月に開始した、真に支援が必要な低所得世帯を対象とする高等教育の修学支援新制度及び従来のより幅広い世帯を支援対象としている貸与型奨学金の両制度において家計が急変した学生等への支援を行っており、約九六%の大学でこうした学生に対する納付の猶予等が予定、取組をされているところです。
 一方、授業料、施設整備費などの学納金は、一般に在学期間全体を通じた教育に対するものであり、遠隔教育が実施されるなど学習機会の確保にしっかりと取り組まれている中においては、単に授業料等を一律に減ずるとのことではなくて、各大学等において様々な手だてを通じて学習機会の確保等に取り組んでいただくとともに、経済的に困窮している学生等に必要な支援が確実に行き渡る方策を講じることが重要と考えており、そのための支援を行っております。
 アルバイト収入が減少し困窮している学生等が安心して学業を継続できるように、与党からいただいた提案、また野党から提出された法案、これまでの国会審議においていただいた御意見等を踏まえ、学びの継続のための緊急給付金の創設を検討しているところでございまして、現在最終的な詰めを行っております。
 日本学生支援機構の貸与型奨学金の返還免除については、奨学金事業の健全性確保の観点等から慎重な検討が必要ですが、これまでも返還期限を猶予する制度等の充実を図るとともに、今般、返還猶予の手続に関して、当分の間、申請書のみの提出をもって迅速に口座振替を停止する臨時対応を行うこととしました。
 文科省としては、学生等の学びの継続のために学生等を取り巻く経済環境の激変に対応するとともに、今般の感染症の長期化も見据え、着実に支援を行ってまいりたいと思います。

#55
○那谷屋正義君 時間ですので、終わります。

#56
○吉田忠智君 立憲・国民.新緑風会・社民の吉田忠智でございます。
 江藤拓農林水産大臣は選挙区が大分の隣でございまして、私の地元の隣でございますし、また農林水産行政に精通されておられるということで、今日は質問できることを大変に光栄に思っております。
 通告しておりませんが、通告した質問の前に一点お伺いしたいと思います。
 国家公務員等改正案、十本の法律を束ねたものでありますが、国家公務員の皆さんの定年を段階的に六十五歳に延長する、検察官あるいは防衛省の職員の定年も延長する、それは大いに結構なんですけど、その中に、私たちが問題視をしております検察官の特例延長というのが、内閣の判断で六十八歳まで任期を延長できると、定年を延長できるということが盛り込まれておりまして、このことについて問題視をしております。武田大臣の不信任決議案も提出しております。
 そうした中で、所管外とは思いますけれども、是非、江藤大臣のその法案についての見解をまず伺いたいと思います。

#57
○国務大臣(江藤拓君) 今先生がおっしゃっていただいたように、所管外でございますので、なかなか精緻なことはお答えできませんが、国会においては様々な御意見が、我々は国民から票をいただいて国会に上がってきて、そして議論の場を与えられているわけでありますから、そういう様々な意見を取り入れて、法案は物によっては修正される場合もあるでしょうし、もう一度議論される場合もあるでしょうし、そういうような手続が自民党内でも今行われている最中だというふうに理解しております。

#58
○吉田忠智君 その法案の中には、絶えず大臣を支えていられている農林水産省職員、国家公務員の皆さんの定年の延長も含まれておりますので、全く無関係ではございませんので、是非またそうした立場で、閣内におられましてなかなか制約もあると思いますが、言うべきことはしっかりまた閣内でも言っていただきたいと思います。
 さて、通告した質問に入らせていただきます。まず、農林水産省の新型コロナウイルス対策についてでございます。
 改めて、新型コロナウイルスで亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた方々、罹患された方々の一刻も早い御快癒を祈念を申し上げます。また、第一線で頑張っておられる医療関係者の皆さん、また国民生活を支えておられる方々にも心から感謝を申し上げたいと思いますが、国民の皆さんに安定的に食料を供給していただいている農林水産関係者の皆様方にも大変厳しい状況の中で御奮闘をいただいております。心から感謝を申し上げたいと思います。
 四月三十日に補正予算、第一次補正予算が成立をいたしまして、そのうち農林水産関係が五千四百四十八億円ということでございます。各般の施策が今取り組まれているところでございます。
 そのことについて、五月十三日付けの日本農業新聞、農政モニターの結果が農業新聞において発表されておりまして、その中でこのように報じられております。新型コロナウイルス感染拡大による農業経営などへの経済的打撃に対する政府の対策について、どちらかといえば評価しない、全く評価しない、六七%という結果でございました。このような評価になった理由は何なのか。
 あわせて、もう一つ、新型コロナウイルスの感染拡大により、食料、農産物の消費への影響が心配され、あなたの農業経営には影響があるかとの設問には、深刻な影響がある、影響がある、五〇・八%という結果でした。このことについて、どのような影響があると江藤大臣は見ておられるか、伺います。

#59
○国務大臣(江藤拓君) 我々の経験したことのないことでございまして、昨年は台風が日本を襲いましたけれども、今回のことは緊急事態宣言が全国に及ぶということでありますから、我が宮崎県でも十七名の罹患者でありますけれども、大変な影響が出ております。
 経験のないことを経験すると、我々としては五千四百億以上の予算を組ませていただきました。TAGのときの国内対策が三千二百五十億ですから、かなり頑張って予算は要求し、それを実現したつもりでありますけれども、農家の方々にとっては、例えば高付加価値の花の農家なんかに使っていただく五万円と二万円の事業、これについては今までと比べれば画期的な事業だと私は思っています。しかし、十アール当たり五万円で、じゃやれるのかと言われれば、いや、それはちょっと無理だねというお話があるのも分かりますし、畜産農家でも、このままずっと続けば、もういわゆる屠場で受け入れてもらえないような状況が生まれる可能性もある。酪農でも、このままじゃ頭数を減らさないと酪農経営が続けられないような状況があれば、私たちが、これで十分だとは全く私も思っておりません。
 ですから、農業新聞でそのような厳しい御評価いただいたことも真摯に受け止めさせていただいて、私は地方の声そのものだと思っていますから、今回の第二次補正に当たっては、まずは一次補正の内容をしっかりと御理解いただいて、持続化給付金も含めて御理解をいただいて、それをしっかり利用していただいた上で、そして足らざるところは今度の二次補正でしっかりまた要求させていただいて、今も、今日も朝からずっとその仕事をしておりましたけれども、厳しい御意見を、その厳しいことは重々承知をしておりますので、それに一〇〇%寄り添うということはなかなか財政上難しいかもしれません。しかし、次の作付けなり営農継続に意欲を失わないように、また次の補正も併せて御評価いただけるように努力してまいりたいと考えております。

#60
○吉田忠智君 私も、農林水産省がやられている各般の施策、非常に多様なメニュー、きめ細やかに江藤大臣も陣頭指揮を執られてされていると思っています。
 それらに多くのことを今日は言う時間がありませんので、一点だけ、現場の皆さんが不満を持っていることについて質問して要望させていただきたいと思いますが、先ほど大臣の答弁にも言及がございました高収益作物次期作支援についてであります。
 お手元の資料の一ページ目に、高収益作物次期作支援交付金実施要綱の抜粋が付いております。特に現場の皆さんから言われたのが一番の(2)、収入保険、農業共済等のセーフティーネットに加入している又は今後確実に加入する意向が確認されていること、こういうことが要件になっている。これ悪乗りじゃないかと、そういう御指摘もございました。
 それから次の二番目、次期作に向けた取組内容及び交付額のところで、以下の取組類型を基にした取組項目、この二つ以上を実施することと、アからオまで。ア、生産・流通コストの削減に資する取組から、オ、事業継続計画の策定の取組。これやっぱり要件が厳し過ぎるじゃないかと、提出しなければならない書類も多過ぎる。金額が反当五万円というのは確かに少ないという御指摘もありますけれども、やっぱりこれは、江藤大臣、現場からそういう声も、自民党の部会の方からも何かそういう要望も上がってきたと思いますが、これは見直しをしていただけませんか。

#61
○国務大臣(江藤拓君) この制度を組むときに、当初は収入保険なり共済なりへ、それから野菜価格安定制度なりに加入することを要件とするというものが付いておりました、確かに。
 しかし、それは、例えば収入保険であれば初年度に積立金も含めると三十万円以上のお金を用意していただく必要がありますので、標準的な農家でも。この苦しいときに、将来に備えて積立金を積むのは無理だというふうに私の方も言いまして、大分財務の方ともやった結果、私は、将来的に、自助、共助の組合せですから、やはり自分で将来の収入減に備えるということは必要なことだと思います。その上で、共済なり収入保険に入ることは是非検討していただく必要があると思います。それは台風でも教訓として残ったことだと思っていますが。
 ですから、今回は、入りなさいということではなくて、この収入保険等に加入することを検討すると、将来。今すぐという話ではなくて、かなりぼやっとした話で、大変、国会答弁としてはどうかと思いますけれども、今すぐ入らなきゃ駄目だよということではなくて、将来的にもこういう収入保険等の経営安定対策に自らお金を出して加入することを考えますという意思を示していただければ結構だということで今やらせていただいておりますが。
 それから、この要件二つ以上ということについては、農水、農林水産、それから衆参の一般質疑の中でも、与党、野党問わず要件が厳し過ぎるじゃないかという御指摘はいただきました。
 これについては、要件を決めるときに、地方農政局を通じてこのような要件だったら取り組めますかという聞き取りは実はいたしました。それ、これなら大丈夫だということでスタートしたんですけれども、しかし現実として、多くの先生方のところに、要件が厳し過ぎる、二つというのは多過ぎるんじゃないかというような御意見もいただいておりますので、今回の二次補正の編成に向かって、この要件をどうするのか、メニューをどうするのか、この二つ以上という要件をどうするのか、今省内で鋭意検討しております。

#62
○吉田忠智君 是非そういう現場の皆さんの声に応える検討をしていただきたいと思います。
 次に、持続化給付金について質問いたします。
 経産省の所管でありますけれども、大臣も度々衆参の農林水産委員会の議論の中でも言及されておられて、大臣自身も大変期待をされている政策ではないかと、制度ではないかと思っておりますが、まず経産省に伺います。
 最新の申請件数と支給決定件数、そのうち農林水産関係の申請件数と支給決定件数についてお答えください。

#63
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えいたします。
 持続化給付金は、幅広い業種を対象に約百万者以上の支援をするものでございますことから、業種別の実績につきましては、大変申し訳ございませんけれども、集計はしてございません。
 全体の申請件数につきましては、五月一日より申請受付を開始いたしまして、初日に約五万六千件、翌日は約二十万件の申請を受け付けました。
 最新の集計ですが、十四日の数字が最新になりまして、十四日までの合計で約九十万件以上の申請を受け付けているところでございます。このうち約八万一千件、約一千六十億円につきまして事業者の皆様方のお手元にお届けしたところでございます。

#64
○吉田忠智君 これは非常にいい制度だと思います。ただ、減収要件が五〇%以上ということと、百万、二百万というのは、野党としてはその点はやっぱり見直しが必要ではないのか、減収要件、そして金額についてもこれ増額すべきじゃないかということを第二次補正に向けて要求しているところでございます。
 経産省にもう一点伺いますが、これ、各関係省庁ですね、農林水産省でいえば農林水産業者でありますけれども、それぞれ省庁、関係事業者が省庁にまたがるわけですが、そういうところとの連携というのは全くやらないんですかね。私は、もっと結果が、もう周知ももちろんしっかりして、これがやっぱり制度としてしっかり生きるためにはそういう連携が必要だと思いますが、経産省としてはどのように考えていますか。

#65
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えいたします。
 経済産業省の方でコロナ対策に関連した様々な施策パッケージをつくっておりますけれども、そういったものを、当省のみならずほかの省庁の分の施策パッケージも含めて、分かりやすいパッケージのパンフレットを作らせていただいてございます。こういったものを、まずは商工会議所ですとか商工会ですとか、そういった経済産業省の傘下の関連の組織にお配りするとともに、あわせて、委員から御指摘ございましたように、ほかの省庁若しくは都道府県、市町村、そういった窓口の方にも、皆さんに使っていただけるようなパンフレットを配布して周知を努め、連携をしているところでございます。

#66
○吉田忠智君 大臣に伺いますが、この持続化給付金、農林水産関係事業者に幅広くこれを使っていただく、給付していただくために、これからどういうところを中心に、どういう点、取組を強めていかれるか、伺います。

#67
○国務大臣(江藤拓君) 農林水産業者の方々の中には、自分はその事業者という意識を持ってられない方が小規模であればあるほどおられます。そして、年齢層も高い方々がおられると、申請の手続を見ただけでもう諦めてしまう方々もおられますので、当省としましては、こちらの方から、御用聞きではありませんけれども、あなたは対象ですと、青申もされています、白申もされています、青白もやっていないけれども住民税を納付されています、ですから、農林水産関係の所得を税務申告されているので、昨年の収入を十二で割っていただいて、これから一月十五日までの期間の間で比較していただければ、ほぼほぼ農家の方々は対象にすることができますから、そういう方々にまずあなたは対象ですよということをお知らせしてですね。ただ、今、コロナ対策で地方農政局も今半分のマンパワーで今、回しておりますので、なかなか行き届かない点はあるかと思いますけれども、こちらの方から、待っているんではなくて、こちらの方から御案内するようなことを徹底してやらせたいと思っております。
 五月の十一日には、分かりやすい、各、例えば農業、畜産業、林業、水産業、法人、個人、個別の案内のチラシもネット上に上げさせていただきました。これ見ていただくと、かなり工夫しましたので分かりやすいとは思いますけれども、これをもちろん印刷して、各JAであったり各種団体であったり、そういった方々のお力を借りて、もちろん行政もですけれども、農家の方々にそのような御案内の紙が渡って、給付される資格をお持ちの方が漏れることがないようにしっかり頑張っていきたいというふうに考えております。

#68
○吉田忠智君 きめ細やかに事業者の皆さんに声を掛けていくということで、是非これは、まあJAの関係の皆さんは組合員の皆さんが対象になりますけれども、都道府県や市区町村、しっかり自治体とも連携を図って、この持続化給付金が支給をされるように、厳しい状況におられる方々に支給をされるように是非農水省としても取組を強化をしていただきたいと思います。
 次に、人材確保と休・失業者の就職支援について質問いたします。
 先ほど宮崎委員も質問をされておられましたので重複はできるだけ避けますけれども、農水省としても農業労働力確保緊急支援事業ということで、人件費の補助あるいは旅費、宿泊費などの支援ということもですね、交通費、宿泊費などの補助もするというふうにされておられます。労働力支援協議会というものもつくられていますけれども、こうした組織をしっかりつくっていただいて、使っていただいて、これは技能実習生が来日できないということの影響もございまして、農業労働力の確保と、現に様々な新型コロナウイルス対策によって失業したり、あるいは休業せざるを得ない、そうした方々の雇用対策という面もありますから、両輪からしっかりこれは取組を強化をしていく必要があると思います。
 改めて農水省としての今後の取組について伺います。

#69
○政府参考人(横山紳君) お答え申し上げます。
 委員の御指摘のとおりでございまして、新型コロナウイルスの感染症が拡大し、なかなか外国人技能実習生の方が来られない状態、これが継続をしてございます。こうした中で、農業労働力確保緊急支援事業ということで、農作業の経験のある即戦力人材、これに加えまして、まさに今職を失われているような他産業の方々、こうした方にも是非農業に従事していただきましょうということで、交通費、宿泊費、研修費、労賃等の掛かり増し経費、あるいはマッチング費用、こういったものの支援をすることといたしてございます。
 また、委員の御指摘のございました農業労働力支援協議会、これ、JA、全国農業協同組合中央会を中心といたしますJA関係の組織ですとか、あるいは日本農業法人協会、全国農業会議所、こういったところが入ってございます。こうしたそれぞれの団体ですとか、あるいは農業人材マッチングを推進しております都道府県、こうしたところも連携を取りながらしっかりと人材確保を推進してまいりたいと、このように考えているところでございます。

#70
○吉田忠智君 しっかり実効が上がるように取組を強化をしていただきたいと思います。
 新型コロナ対策の最後に大臣に伺いますが、先ほど大臣の答弁の中でも第二次補正について言及がございました。総理は二十七日を目途に第二次補正予算を編成をするということでございます。
 現下の状況を踏まえて、江藤大臣として、今後の第二次補正予算に臨む基本的な考え方について伺います。

#71
○国務大臣(江藤拓君) 正直申しまして、一次補正を省内で検討させていただいたときと情勢が大きく変化したと思っております。事態は深刻の度を増しておりますので、その深刻の度に沿ったものでなければならない、内容的にも規模的にもそういったものに応えるものでなければならないと思っておりますので、一次補正のときもかなり思い切ってやらせていただいたつもりでありますが、更にお金の金額を積めばそれでいいということではなくて、ちゃんと必要なところに必要な手当てができるような内容を詰めた上でしっかりとした要求をさせていただこうというふうに考えております。

#72
○吉田忠智君 是非現場の声に応える補正予算にしていただきたいと思います。
 次に、農業用ため池の防災・減災対策について質問をいたします。
 農業用ため池の防災減災事業について、会計検査院が二十三府県、一万三百四十六か所のため池について行った検査報告によれば、一、豪雨調査においてため池三千八百九十九か所が改修の必要性を適切に判定されていない事態、二、耐震調査においてため池百四十二か所が改修の必要性を適切に判定されていない事態、三、要改修ため池千五百五十四か所において改修実施までの間にソフト対策が講じられておらず、このうち一千三百四十二か所においてソフト対策の実施に係る調整等も行われていない事態が明らかになりました。
 農林水産省が行った調査によると、自然災害によるため池の被災件数は、平成二十年から二十九年までの十年間で八千八百八件に上り、その約七割が豪雨によるもの、約三割が地震によるものと検査院報告に記されています。
 このことについての認識をまずお聞かせください。

#73
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 この農業用ため池についてでございますけれども、東日本大震災あるいは平成三十年七月豪雨によりまして大変大きな被害が生じるなど、この豪雨、地震による被災というものが大変多くなっているところでございます。
 その背景といたしましては、農業用ため池、これ全国に十六万余りあるところでございまして、しかもその大部分が江戸時代以前に築造されておりまして、現在の技術基準に満たないため池、劣化が進行しているため池がこれ多数存在をするという状況でございます。
 このため、この農業用ため池の改修、統廃合と併せまして、緊急連絡体制の整備、またハザードマップの作成等のソフト対策についても併せて推進していくことが重要であると考えております。

#74
○吉田忠智君 確かに、全国十六万に及ぶため池がございます。大変老朽化しているものもございまして、これだけの被害が出たということでございますが、いずれにしても、早期に調査を完了させ整備事業を講じるべきところを、改修の必要性の判定状況やソフト対策の実施は、検査院の報告によると遅れているところでございます。改めて、その遅れている原因は何であるのか。
 そして、あわせて、昨年四月に、第百九十八回国会で農業用ため池の管理及び保全に関する法律が成立をいたしました。国土強靱化の三か年計画においても、ため池の改修は重点課題ということになっております。今後、ため池の改修整備をどのように進めていくのか、農林振興局長の見解を伺います。

#75
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 まず、このソフト対策等が遅れているのではないかという御指摘でございます。
 その要因といたしましては、平成三十年のこの西日本豪雨で大変大きな被害が出たということを受けまして、この人的被害を与えるおそれのある防災重点農業用ため池、この選定基準を見直しましたところ、そして昨年六月に再選定をいたしました結果、それまでの約一万一千か所から約六万四千か所ということで、これ大幅に増加をしたということがございます。
 一方、この防災重点ため池の改修の必要性の判定には、地質、地形調査、それに基づきます安全性評価等に所要の時間が必要でございまして、この全ての防災重点ため池におきまして、これらを短期間で実施をするということがなかなか困難であるというような状況もあるところでございます。
 そのような中、昨年七月にため池管理保全法が施行されたところでございまして、この法律におきまして、所有者の届出の義務付けでございますとか、あるいは農業用ため池のデータベースの整備、あるいは市町村によりますハザードマップの作成等の措置が規定をされているところでございます。現在は、この本法に基づきます届出を基にいたしまして、都道府県におきましてデータベースを作成をいたしまして、準備が整ったところから公表しているような状況でございます。
 ため池の決壊によります水害を防止をいたしまして、国民の生命、財産を保護するためには、ため池の点検、監視等の適切な保全管理と、やはり、この地震、豪雨等に対応するための改修、統廃合が不可欠ということでございます。このため、本法に定められました措置を適切に執行いたしますとともに、ため池が決壊した場合の影響度などを踏まえまして、ため池の補強工事、監視・管理体制の強化等の対策を積極的に推進してまいりたいと考えているところでございます。

#76
○吉田忠智君 必要な予算をしっかり確保して、ため池の改修、整備、進めていただきたいと思いますし、その整備に至るまでのソフト対策も、今回の会計検査院の指摘を踏まえてしっかりやっていただきたいと思います。
 次に、このため池を含む農業水利施設、ため池、農業用ダム、あるいは取水堰、用排水路、揚水機場など、先人が造ってきた農業水利施設が老朽化しております。しかし、地域の基本、貴重なインフラ、農村を守っていく、農業を守っていくものでもございます。
 時間の関係で一括してお伺いしますが、今後の農業水利施設の維持管理、更新をどのように進めていくのか、そして地元負担金の状況はどうなっているのか、併せて伺います。

#77
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 この我が国の農業水利施設についてでございますが、戦後から高度成長期にかけて整備をされまして、この基幹的な農業水利施設については、標準耐用年数を超えた施設が全体の二五%に及んでいるなど、老朽化が進んでいるような状況というふうに承知をしております。このため、この施設の点検、機能診断を行った上で、この耐用年数が延びるような長寿命化、あるいは緊急性の高いものから更新といったようなものが必要かというふうに考えているところでございます。
 そして、このような工事を進めていくための地元負担についてでございますけれども、こういった土地改良施設の地元負担につきましては、国営で造成した施設につきましては、都道府県等が管理をしている施設を対象にいたしました基幹水利施設管理事業、あるいは土地改良区が管理しております施設を対象にいたしました国営造成施設管理体制整備促進事業といったようなものによりまして支援を行っておりますし、また、更新事業に関する農家の負担金につきましては、既存施設の有効活用、また長寿命化を通じました事業コストの低減を図りますとともに、新たに更新整備型ガイドラインというものを設定をいたしまして、地方公共団体の負担割合を増大するということによりまして農家負担の軽減を図っているところでございます。
 このような施策を通じまして、農業水利施設の維持管理、更新に係る地元負担の軽減というものを引き続き図ってまいりたいと考えております。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕

#78
○吉田忠智君 ちょっと予定された質問まで全部行きませんでしたけれども、最後に大臣にお伺いします。
 やはり、農業者の高齢化、また農村は大変混住化が進んでいるところでございます。やっぱり地元農家負担の農業水利施設の維持費ですね、維持に関わる農家負担を是非軽減してほしいという要望がありますけれども、その点について大臣の見解を最後に伺います。

#79
○国務大臣(江藤拓君) 農家は、生産活動を行うと同時に、どれだけ経費を減らしていくかということも経営に直接影響することだと認識をいたしておりますが、ですから、先生おっしゃるように、あらゆるものの負担を減らしていくということは国として進めたいというふうに思っておりますが、しかし、なかなか、農家の数も減って、それを頭で割りますとなかなか下げづらいという事実もありますけれども、方向性としてはやっぱり負担を減らすということだろうと思います。
 しかし、その経常の賦課金については横ばいでありますけれども、施設の更新に伴う賦課金につきましてはこの十年で半額になっておりますので、こういったトレンドを両方の賦課金についてこれから是非検討してみたいと考えております。

#80
○吉田忠智君 終わります。ありがとうございました。

#81
○芳賀道也君 立憲・国民.新緑風会・社民の芳賀道也です。
 まず、農林水産省に伺います。
 様々な作物がコロナの自粛などによって出荷先を失い、また大きく価格が下落しています。卒業式、入学式、送別会や歓迎会、祝賀会などが全く行われず、花や特に高級食材が大きな影響を受けています。
 我が山形県のサクランボは、来月、露地物の最盛期を迎えますが、このサクランボをハウスで加温し、四月から五月初めに出荷する促成サクランボは、この影響をもろに受けまして価格が大暴落。本来であればいい価格で取引されるすばらしい品物なんですが、今回は価格が大暴落。六月の露地物と中には同じような価格しか引取り手がないという悲惨な状況もありました。農家は重油代も出ない大赤字という状況です。さらに、それだけでなくとも、外食産業の自粛や給食の休止も相まって、あらゆる食材が影響を受けています。
 こうした中でも、農林水産省は、いち早くネットなども活用し、花や牛乳、牛肉などの消費拡大を訴えてくれたことは危機の中にあってすばらしい対応だったと思います。さらに、花農家や高級食材農家の、このままでは次の苗が買えない、次の作物を作れないという悲鳴が上がっていますが、これに応えて農水省は、高収益作物次期作支援交付金では十アール当たり五万円、追加一メニューごとに二万円、最高十一万円の交付金を農家が受給してくれるようにしていただきました。これは地元の農家の方からも非常に有り難いという声が上がっています。
 ただ、地元の農家も本当に有り難いとは言っているんですが、先ほど紹介したような、ハウスで栽培し、単位面積当たりで高収益を与えている花の農家、高級果物農家、そして皆さんからは、露地の田んぼも畑も同じ面積当たりの支援ではやっていけない、そういった声も出ております。
 ハウス農家など単位当たりの高付加価値を上げる農家には更に配慮、加算をいただけるよう、検討をお願いできませんでしょうか。また、更なる農家全体の減収への追加支援策なども検討をお願いできませんでしょうか。いかがでしょうか。

#82
○国務大臣(江藤拓君) 御希望に応えるように頑張りたいと思っています。
 やはり、五万円のメニューを組みましたけれども、そのときと随分、先ほども申し上げましたように、随分時間がたって状況も変わって、私の地元でいうと、例えばコチョウランなんかを作っている人たちはもう駄目になってしまっています。一鉢当たり二万も三万もするものが千鉢とかいう単位で駄目になるということは、じゃ、それに対して、ハウスで花をやっていて十アール当たり五万なのか二万なのか十一万なのかというのはいろんな御意見が今たくさん届いておりますが、それを露地と区別することについても、省内では議論をしておりますが、なかなか難しい部分もありますが。
 しかし、このままでは、これからクリスマスシーズンになると、今度はシクラメンとかいろんなものがそういう時期になります。そして、先生のところも紅秀峰だと思いますけれども、そういったものについても余りにもダメージが大きいということでありますから、今度の二次補正については、この単価についてどうするのか、それから露地と施設についてどうするのか、それは一つの論点になり得るものだというふうに私は考えております。まだ折衝しているわけでもありませんし、まだ指示をいただいたばっかりですから確定的なことは申し上げられませんけれども、やはり一次補正で足りなかったところ、一次補正を受け取っても、御評価いただきながらも、しかしそれでは足りないという声、どこがどう足りないのかについてできるだけ応えるような要求にさせていただきたいというふうに考えております。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕

#83
○芳賀道也君 大臣、ありがとうございます。非常に前向きな、農家の気持ちを酌んだ御発言、有り難いし、そして大いに期待しますし、与党も野党もなく、こうした農家のために、まあ様々な産業で今回外国にだけ頼ると非常に怖いということも分かりましたので、次の作物を継続的に農家も作っていける、そのための支援を引き続きお願いをいたします。
 続いて、日本海大和堆で操業する山形県酒田のイカ釣り漁船の方から悲鳴を聞いております。
 酒田では、十三隻だったイカ釣り船団、去年、このうち三隻が廃業しました。山形県でも酒田を拠点にして大和堆周辺の漁場にイカ釣りに行かれる漁師さん、非常に危機にあります。今年の夏は、この船団のうち三隻が日本海の大和堆を諦めて、代わりに太平洋のアカイカ漁に試験的にチャレンジするという非常に深刻な事態、同じ日本海側の石川県でも同様に危機だというふうに伺っています。
 北朝鮮がミサイルをこの周辺に撃ち込む海域、EEZに、北朝鮮の船が違法にイカ釣りに来ている、軍隊の船ではないかとも言われている、中国船も操業している。毎年のように海上保安庁の船が違法操業には警告、放水をしてくれていますが、状況は一向に改善されていない。
 もう一段実効性のある対策や行動はできないのか、またロシアのように北朝鮮の違法操業船を拿捕などはできないのか、海上保安庁に伺います。

#84
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、大和堆周辺の我が国のEEZ内における多数の外国漁船による違法操業、これは我が国の漁船の安全確保という観点からも大変大きな問題であると認識をしております。
 このような状況を踏まえまして、海上保安庁におきましては、まず昨年度七月に大型巡視船を配属替えをする、また複数の巡視船を配備すると、そして水産庁の取締り船と連携をして外国漁船による違法操業に対応してまいりました。
 こうしたことで、実は近年、年々減少傾向にございまして、昨年の退去警告件数は一昨年に比べますと約二割減少しているところでございますが、昨年八月に、恐らく北朝鮮海軍のものと見られる旗を掲げた高速艇が小銃のようなものを巡視船に向ける事案が発生しましたし、私どもが大臣就任した直後、十月には水産庁の取締り船と北朝鮮船籍と見られる漁船が接触、沈没する事案も発生いたしました。
 こうした事案を受けまして、江藤農水大臣とちょっと何とかしなきゃいけないということを検討させていただいて、私から海上保安庁に対しまして、水産庁との連携、そして事案への対応を強化するようにというふうに指示をさせていただきました。
 海上保安庁においては、現場の巡視船の配備の見直し、これ水産庁とどう配備するかということの見直しを行っておりますほか、水産庁の取締り船との共同訓練の、これ初めての実施、水産庁との間での現場海域の情報共有の強化を図るとともに、整備についても、今年度、大型巡視船二隻を、また令和三年度中に中型のヘリコプター一機を増強することを今計画をしておるところでございます。
 いずれにしても、この六月の漁期に備えて、我が国の漁船の安全確保にしっかりと水産庁と連携しながら万全を期するよう、万全を期す、できるように取り組んでいきたいと、こう考えておるところでございますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。

#85
○芳賀道也君 是非、安全操業にも積極的に協力している漁民が悩んでいますので、そのためにも協力して、引き続きよろしくお願いをいたします。
 一方、大和堆という好漁場で北朝鮮や中国の漁船が違法操業を繰り返しており、我が国の漁船による水揚げ、イカの水揚げが減っています。山形県は昨年度、中型船による冷凍イカの水揚げが過去十年で最も少ない七百七十四トン、全国でもスルメイカの漁獲量は、二〇〇九年には二十二万トンあったのが、二〇一八年には五万トンを切って過去最低になっています。このスルメイカ水揚げの大幅減の対策を水産庁などはどう考えていらっしゃるのでしょうか。
 また、いか釣り協会を通じて、水産庁は日本の漁船が大和堆西側の通称②海域に入らないよう要請なども行っていますが、これではますます北朝鮮や中国の違法操業を増やすだけではないでしょうか。
 不漁の原因は外国船の影響だけでなく、気候変動もあるのか、不漁に対するサポート、支援策、そして様々な対策を考えていて、例えば既にお話をした太平洋のアカイカ漁、これは有望なのかも含めて、是非大臣の御所見をお願いいたします。

#86
○国務大臣(江藤拓君) これは、日本海区の水産研究所というところがございますが、そこの研究結果によれば、やはり魚は非常に水温に敏感な、まあイカも魚類ですから、ものでありますので、水温が産卵に適していなかったのではないかというのが、科学的知見ではありますけれども、これについては学者さんのおっしゃることでありますので、これは受け止めるしかないと思いますが。
 もう一つは、先ほどからお話ありますように、五千隻に及ぶ船がやってくると。赤羽大臣も本当に私たちと協力していただいて、今までにない連携も取っていただいて大変感謝をいたしておりますが、それでも、一隻を拿捕すると、そこに拿捕して連れていくまでに複数の船が実は必要になります、一隻が一隻を連れていくわけじゃなくて。そうなると、その隙をついて一気に、連れていった隙にその漁場でやってやれというずるい人たちもいて、ですからなかなか拿捕イコール漁場を守るということに直結しない、そしてマンパワーも限られているということがやはり問題でありますので、私どもとしても予算を確保して、海保と同じように大型船、今度は二千トンの船も令和三年度の予算では要求いたしており、令和三年だったですかね、三年度に完成の予定でもありますので、そういった大型船も使ってしっかりやらせていただこうと思っています。
 そして、既存の船についても、私も取締り船の視察をさせていただきましたが、乗組員の方々からは、例えば放水銃の水圧をもっと上げて、向かい風でもちゃんと飛ぶような装備に更新してほしいとか、防弾装備をもうちょっと強化してほしいとか、既存の船についても装備改変によってその能力を上げることも可能だと思いますのでやらせていただこうと思います。
 そして、経営に対する支援については、アカイカについてこれは有効かどうかはちょっと分かりませんが、ただアカイカは非常に単価が高くて、沖縄の方々がよく捕っていらっしゃるというふうに私は認識をいたしておりますが、でっかい、こんなイカですので、一匹捕れば、しかし、かなり水深も深いので、大和堆での漁法と多分かなり違う、何かでっかいこんな餌木で釣るんだろうと思いますけれども、そこら辺のことも技術開発についてもし協力ができることがあればしたいと思います。
 そして、今回、補正予算の審議の中で、もちろん積立ぷらすが間違いなく発動できるように積立金の増額はさせていただきましたが、それに加えて、積立ぷらすの漁業者の方々が積み立てている分、本来であれば、三月三十一日の期末をもってしかこれ発動しませんが、期中にお金が必要だということであれば、この部分について仮払いという形で機動的にお金が出るように、そういうふうに今運用の改善をいたしておりますので、そういったことも、あとはセーフティーネットの貸付けもありますが、そういったものをいろいろ併せて、十分ではありませんけれども、御支援させていただきたいと考えております。

#87
○芳賀道也君 気候変動に、そして外国船に痛め付けられている漁民のために是非引き続き協力して支援を行っていただきたいと思いますし、非常にいい仕組みだなと思うのは、日本を守る漁船に目になってもらおうという、外国船情報を国に上げてくれた皆さんにはまた若干ですが支援があるということです。こうした額も是非増額することによって結果として漁民を支援する、そういったことも御検討いただきたいと思います。
 次に、文部科学省に伺います。
 学校の休業でオンライン授業の必要性も言われています。また、今年度から小学校でプログラミング教育授業も始まっています。確かに、プログラミングは、コンピューターなどのプログラム作りに限らず、多くのことを考えるときの思考方法も子供たちに教えてくれると思うのですが、その一方で、インターネットリテラシーという、子供たちがコンピューターや情報を通じたネット社会にいかに対応するかということが比較的十分に教えてもらっていないのではないかという懸念があります。
 カナダでは早くからメディアリテラシー教育がなされてきましたし、ネットリテラシーの授業もしっかりと教科の中で導入されています。我が国でも、小学校の段階から、国語や社会科などの時間を使って授業の中でもこうしたものを教えるようにすべきではないでしょうか。文科大臣、いかがでしょうか。

#88
○国務大臣(萩生田光一君) 社会生活の中でICTを日常的に活用することが当たり前の世の中となる中で、文部科学省としましても、情報や情報技術を主体的に選択し適切に活用していく力が求められていると認識しております。
 このため、文科省では、学習指導要領において、情報モラルを含む情報活用能力を、言語能力と同様に学習の基盤となる資質、能力と位置付け、小学校段階から国語や社会などを含めて各教科など横断的に育成することとしております。
 情報モラル教育の充実に向けて、文科省においては、動画教材を含む教員向けの指導資料の作成や配付、スマートフォンやSNS等をめぐるトラブルの防止のための児童生徒向け啓発資料の作成、配付などの取組を行っております。また、現在、大学で教職課程を学ぶ学生さんに対しても、こういったことの必要性というものを改めて教科に加えさせていただきました。
 今後とも、これらの施策を通じて子供たちの情報モラル教育を充実させるとともに、ICTの活用を積極的に推進してまいりたいと思います。

#89
○芳賀道也君 是非、カナダなどでは、既に心理的な側面も子供たちに教えたり、あるいは、子供がネット上で暴力的な映像などに出会ったとき、親に相談したとき親が動揺してはいけないのだと、親が動揺すると二度と子供は親に相談しなくなると、そういったことも含めて指導していますので、そういったことも含めて、こうした面もより研究、導入を進めていただきたいと思います。
 さて、次に、私も昨年、お金がないからといって子供が教育の夢を諦めない社会をつくりたいということは申し上げたんですけれども、東京や京都、大阪など、大都市にはやはり大学や専門学校が現状でもやはり集中しています。大都市に住む学生は、大学、専門学校、比較的たくさんある中から選んで進学ができる。ただ、私の田舎、山形などでは、やはりすぐ近くには高等教育機関がない。どうしても下宿、そしてさらには通学費も掛かる、そういった中でやっぱり進学のハードルがどうしても高くなってしまいます。こうした地方に住む生徒、学生と都会に住む者との格差を認めた上で、この格差を埋めるための方策を研究し、さらには返さなくてもいい奨学金なども更に拡充すべきだと思います。
 松岡亮二准教授の「教育格差」によれば、どうしても親の学歴あるいは収入が固定し、それが子供にも伝わっていく、そういった傾向もあるというような研究もあるようですので、是非、地域間格差や家庭間格差を縮小するための具体的なプログラムも研究し、積極的にそれを文科省も実施すべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

#90
○国務大臣(萩生田光一君) 家庭の経済状況によって進学等を断念することがないよう、大学等で安心して学ぶことができる環境を整備することや、経済的な状況や居住している地域にかかわらずひとしく安心して教育を受けられるような配慮等を行うことは極めて重要です。
 経済的に困難な学生の支援については、従来からの奨学金制度に加え、令和二年度からは真に経済的支援が必要な者への授業料等の減免措置と給付型奨学金の支給を行う高等教育の修学支援新制度により支援をしております。
 高等教育の修学支援新制度では、入学金や授業料のみならず、自宅外生については家賃支出も加味した学生生活の費用をカバーするために十分な給付型奨学金の支給を行っているところでございます。例えば、国公立でしたら、自宅から通っている場合は約三十五万円、地方の人たちが都市部へ出てきて独り暮らしを行っている場合には約八十万円ということで、ここで差を付けて支援をさせていただいているところでございます。
 いずれにしても、支援の充実に努めてまいって、どこに生まれ育ってもその夢をしっかり追いかけることができる、そういう国をつくっていきたいと思っています。

#91
○芳賀道也君 是非、今コロナで苦学生は本当にこれ以上に大変になっていますので、こうした支援も含めてよろしくお願いをいたします。
 次に、農林水産省に伺います。
 新型コロナウイルス感染症が広がる中で、不要不急の種苗法の改正案が衆議院農林水産委員会に上程される動きがあるというふうに伝わっておりますが、これまで農家が当然のように行っていた自己増殖を制限する法律で、日本の農家の多くが小規模農家、種子会社との間で許諾料を支払を行うなんということがないのがほとんどのケースです。農家が当然のように行っていた自家増殖が禁じられることで現場では混乱を起こすおそれが高く、また、小規模な農家にとってはコスト増になることから、この部分でも農業を諦めることにもなりかねない、農林水産省は小規模農家を撤退させようとしているのではないかという声まであります。
 自己増殖を制限する部分を削除の上、法案を提出すべきではないでしょうか。自家増殖ですね、失礼しました。自家増殖を制限する部分を削除の上、法案を提出すべきではないか。
 また、平成三十年四月、旧種子法が廃止されて以降、各都道府県が独自の条例等を定めることによって優秀な種子の生産及び安定供給に努めています。一方、政府も旧種子法廃止後も地方交付税措置により都道府県の種子供給業務を後押ししていますが、この種子供給業務は法律で規定されたものではなく、予算措置を裏付ける法的根拠がない状態となっています。
 ですから、この種苗法に以下の項目を追加し、主要農作物等の種子供給に係る業務を行う都道府県に対する国の支援を明文化することにより、同法に基づき都道府県が実施する種子供給業務に対する予算措置を恒久的に担保すべきではないでしょうか。下記のというのは、一つは、都道府県による主要作物等の優良品種の研究に対する支援。もう一つは、主要作物等の優秀な種子、この生産及び安定供給に対する支援。
 農林水産大臣の御見解を伺います。

#92
○国務大臣(江藤拓君) まず申し上げたいことは、私、不要不急だとは全く思っておりません。そもそもこの話が始まったのは、おととしですね、平昌オリンピックがあって、そのときにカーリングのとても麗しい女性の皆さんがイチゴをこう食べていて、ああ、日本から持っていったのかなと、おいしそうなイチゴだなと思って見ていたら、どうも韓国産だと。韓国産、まあしようがないなと思ったけれども、どうもその元々の種苗は日本から行ったものだったらしいと。どうしてそれを防げなかったんだということで、農林水産委員会でも大分このことは議論になりました。
 その過程で、イチゴだけじゃなくて、ほかの、例えばシャインマスカットとか、先生の御地元の紅秀峰も、先ほど、加温してせっかく作って季節を合わせたのに暴落しているということでありますけど、これも自家増殖によってオーストラリアに持ち出されて、今、全く品質的に同じものが日本に今逆輸入されておりますが、これは、農家の方々がそもそも得られるはずの利益をこれ奪うものであって、非常に問題だと思います。
 今回どうして不要不急じゃないと申し上げるかと申しますと、今回、和牛の精子それから受精卵の海外への持ち出し、それから流出を防ぐために全ての党の皆様方に大変な御協力をいただきました。これ、不正競争防止法という理念も持ち込んで、これは立法するに当たって十分な根拠があるのかということで大変な議論を呼んだ法律でありますけれども、いろんな党の皆様方の御意見をいただいてこれを通すことができました。
 これ、動物の場合は安定性とか均一性とかをなかなか、種子と違って担保できません。できないにもかかわらず、国の意思として和牛遺伝子を守るんだという強い意思を示していただいたことに、私、感動いたしました。これと、畜産の部門はこちらの方で、この三法でやらせていただく。
 そして今度、果物とか種子について、種苗法の改正によって、例えばUPOVに加盟している七十六か国、今の法律の下では登録品種であってもUPOV加盟国には持ち出しを阻止することができません。これでは、農家の方々の地域間競争、開発した人の努力、農研機構もそれから農業試験場の努力も報われないということでありますから、農家の競争力を増し、地域間競争を刺激し、そして農家の所得を増していくためにもこの法律は是非とも御議論いただいて、しっかり議論すれば皆様方の御賛同もいただける内容ではないかというふうに考えております。

#93
○芳賀道也君 そうした知的財産はほかの法律でも十分担保できるのではないか。
 で、質問したその種子を守るということも加えていただきたいということにお答えがなかったんですが、その点はどうでしょうか。加えるおつもりはおありでしょうか、必要性というのは。

#94
○国務大臣(江藤拓君) 種子については、一般品種と登録品種がございます。そして、一般品種については、今パーセントを手元に持っておりませんけれども、かなり高いものであって、普通、農家の方々がこの法改正があったからといって大きな負担を負うことは、ちょっと席に戻ってよろしいですか。ちょっと、ちょっと取りたい資料があるので。いいですか。(発言する者あり)

#95
○芳賀道也君 市町村が守れる部分にこういうのも加えるべきではないかということに対していかがでしょうかということで。そこの部分だけ。

#96
○国務大臣(江藤拓君) 今回の法律の内容をしっかり見ていただくと、その部分については、国の予算措置だという御指摘もいただきましたけれども、国も例えばそういったものについては今、現行上予算措置でしっかり担保しておりますし、種苗法ともう一つ、競争力強化法、この二法によって、地方交付税の算定措置、算定基準の中にもしっかり総務省の答弁の中で担保されておりますので、そこまでしなくても御心配はないのではないかと思っております。

#97
○芳賀道也君 是非それは私どもとしては加えるべきだということを申し上げて、この後またそういったことも大いに与党も野党も含めて議論していきたいと思います。
 さらに、ちょっと予定していた質問が時間の関係でできなくなりそうですが、是非、学校給食にも有機農産物を積極的に取り入れる、そのことを広げるために、農水省と文科省でも協力して有機農産物を学校給食に導入するよう補助金などの検討もお願いしたいと思います。
 次に、オーケストラの演奏に国が助成金を出している例、山形にも山形交響楽団という歴史のあるすばらしいオーケストラがあるんですが、このコロナの影響で演奏会が開催できない場合、演奏者のキャンセル費用の支払はその助成金で認められているんですが、現状ではオーケストラで雇用している団員の人件費の支払などは認められていません。
 音楽文化を守る観点から、団員の賃金などの人件費、この助成金から支払ってもいいように運用を柔軟に変更してほしいというのと、また、インターネット中継や無観客演奏を行った場合でも開催したものと特例でみなして助成金の返還を免除してほしい。さらには、オーケストラなど文化団体、社団法人や財団法人、これはセーフティーネットなどの対象外ですけれども、更なる支援もお願いできませんでしょうか。いかがでしょうか。

#98
○政府参考人(今里讓君) お答え申し上げます。
 先生もお話ございましたように、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために文化イベントが中止、延期、規模縮小等の対応をいただいておりまして、オーケストラの演奏家の方々など、文化芸術を担う方々は大変苦しい状況に置かれていると認識しているところでございます。
 お尋ねのございました演奏会への助成でございますけれども、優れた公演活動等につきまして、舞台芸術創造活動活性化事業により、作曲料、稽古料などの公演本番前までの芸術創造活動に必要な対象経費、これに対して助成を行っているところでございます。でございますので、委員御指摘のとおり、賃金等の、例えばオーケストラの団員の人件費は助成対象とはしておりません。
 ただ、感染拡大防止の観点から公演が中止になった際に稽古料などの本来の対象経費についても支払われないことがある、こういった懸念があるということも同時に承知しているところでございます。この部分につきましては、御懸念にお応えすべく、公演中止が決定した後でも演奏技術の維持向上を目的に安全に配慮して稽古が行われる場合には、本年度に限り稽古料を助成対象とするなどによりまして、助成事業に採択されている文化芸術活動を継続して支援できるように検討を行って改善に努めてまいるところでございます。
 また、二点目の無観客上演でございます。これにつきましては、既に、インターネット配信等で広く国民に対して公開を行う場合には活動を実施したものとする旨、助成対象団体に通知して、このように取り扱っているところでございます。
 さらに、一層の支援ということでございますけれども、本年度の一次補正予算におきまして、文化芸術活動を回復させるべく、オーケストラを含めた活動再開に向けた支援を行うこととしておりますが、加えて、文化芸術活動における新しい生活様式の下での業界固有の課題がないか、文化芸術に関わる皆様の御意見を聞きながら、支援に万全を期しつつ全力で文化芸術の振興に取り組んでまいりたいと考えております。

#99
○芳賀道也君 ありがとうございます。
 萩生田文科大臣もいらっしゃいますが、是非日本の文化を守るために各省庁も協力していただいて進めていただきたいと思います。
 私の質問を終わります。ありがとうございました。

#100
○浜口誠君 立憲・国民.新緑風会・社民の浜口誠でございます。
 私も、冒頭、先ほど那谷屋委員、吉田委員の方から御指摘ありました検察庁法の改正に関して一言申し上げたいと思います。
 衆議院の方では武田大臣への不信任決議案が提出されて、この法案をめぐって混乱をしております。今朝の朝日新聞の世論調査によりますと、国民の皆さんの声として、検察庁法の改正に対して反対というのが六四%、賛成が一五%しかないんですね。やはり、多くの国民の皆さんも、この法案については疑問の声、そういうお気持ちが多くあるということの証左だと思います。また一方で、検事総長OBの方、あるいは特捜部OBの方が反対の意見書を提出するといった異例の事態も起こっております。
 今、まさに我が国は新型コロナ感染症に国民の皆さんと一体となって乗り越えようと、こういう時期に当たって、今このタイミングで検察庁法の改正を今やるんですかというのが国民の多くの皆さんの声だと思います。
 是非、政府・与党におかれましては、強行採決、これは是非見送っていただきたいなというふうに思いますし、野党から要求をしております規定の削除、これについてもしっかり御検討いただいて、今は新型コロナに日本全体が国民の皆さんと政治も一体となって取り組む、このタイミングだということを重く受け止めて御対応していただくことを強く冒頭求めておきたいというふうに思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 まず最初、先ほど岩井委員の方からもございました公共事業費の関係費に関連してお伺いしたいと思います。
 まず、防災・減災、国土強靱化に関連した公共事業関係費、これが平成三十年からどの程度累計で計上されているのか、その額をお伺いしたいなというふうに思います。
 そして、令和元年度に平成三十年度から公共事業関係費三・二兆円、かなり大きな額が繰り越されております。先ほど少し御答弁あって、天候の不順とかがある関係で翌年度に繰り越すこともあるんだという御説明ありましたけれども、それにしても額が大きいというふうに思っています。さらに、それだけの公共関係事業費が翌年度に繰り越されているというのは、本来やるべき公共事業費というのがやれていないんじゃないかと、こういう懸念もありますので、ちょっとその辺のキャリーオーバーしている背景、そして公共事業費に影響が出ていないのかどうか。
 さらには、令和元年から令和二年度において、公共事業の関係費、これがどの程度直近では翌年度に繰り越されたのか、その実績についてまずはお伺いしたいと思います。

#101
○政府参考人(野村正史君) 私からは、大変恐縮でございますけれども、国土交通省関係の公共事業関係費全体についてお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、平成三十年度以降令和二年度当初予算までの国土交通省関係の公共事業関係費は、補正予算や臨時特別の措置を含めたベースで累計十九兆四千億円であります。そして、平成三十年度から令和元年度への繰越額は、これはちょっと分母といいましょうか、分母が、前年度からの繰越額と平成三十年度当初予算及び補正予算などを合わせたのを予算現額といっていますけれども、その平成三十年度予算現額が八・五兆円でございまして、このうち二・六兆円が繰越額となっております。これは、今ほど御指摘もありましたけれども、気象の状況、そして用地、資材の入手困難性、あるいは災害の発生というようなことを要件として認められているものでございます。
 ただ、こうした繰越しがある中でも、国土交通省関係の公共事業関係費の執行につきましては、前年度、平成三十年度からの繰越分と令和元年度当初予算を合わせた予算の契約率、契約した率が本年二月末時点で八四%という水準でございまして、これは例年同様の水準でございます。したがいまして、私どもとしては、令和元年度の公共事業も順調に執行ができているものと考えております。
 今後とも公共事業が円滑に執行できるよう、引き続き、入札、応札状況であるとか、あるいは人手確保状況など地域の実情、これらを注視しまして、公共事業の施工確保に万全を期してまいりたいと考えております。
 なお、今お尋ねありました令和元年度から令和二年度への繰越額につきましては、恐縮でございますが、現在、令和元年度決算の作業途上のため、現段階では取りまとめられておりません。恐縮でございます。

#102
○浜口誠君 今御説明ありましたけれども、過去の実績からすると、平成二十五、六年当時は、同じように公共事業関係費の翌年度に繰越しもあるんですけれども、二兆円を切っていたというふうに思います。だから、その当時と比べても、やはり今は、足下、繰り越されている比率、額共に多くなってきていますから、これ、前年がどうだからということではなくて、本当にちゃんと予算として当年度に予算を設定したわけですから、全部使い切ることは難しいと思いますけれども、やはりその繰り越す規模については、しっかり本来の、当年度で使えるべきものはしっかり使っていくと。八四%で満足しないでくださいよ、これ。八四だからいいじゃないかという問題じゃないと思います。さらに、そこの底上げを図っていくというのが大事だというふうに思っておりますので、そこは改めて指摘をしておきたいなというふうに思っております。
 続きまして、令和二年度についてもこの防災・減災、国土強靱化の関連予算五・二兆円、非常に大きな額ですね、今年度も計上されています。この防災・減災、国土強靱化は非常に重要な取組です。三か年で、今年度が最終年度という位置付けにもなります。
 赤羽大臣にこれお伺いしますけれども、今年度の五・二兆円のうち国交省さんの分は三・七兆円だというふうに認識をしておりますけれども、実際の執行状況、あるいは決算、そしてその政策効果がどのような形であるのか、これは分かりやすく国民の皆さんにもお示ししていく必要があると思います。膨大な予算を国土交通省が今年度計上しているわけですから。その辺、どのように対応していくのか、御説明をお願いしたいと思います。

#103
○国務大臣(赤羽一嘉君) 防災・減災、国土強靱化の推進につきましては、大変重要な政策だと思っておりますし、今、政府全体で国土強靱化基本計画に基づきまして、これ国交省だけではありませんので、省庁横断的に各分野間の有機的な連携の下に取り組んでいるものでございます。
 浜口議員御指摘のように、その大事な政策でありますから、政策効果を評価する上でも進捗状況を把握、公表することは大変重要だと認識をしております。
 ちょっと事前に決算ということで御質問があったので、ちょっとその部分に触れてもよろしいですか。
 一方、国交省だけではありませんが、今役所の予算は各部局ごとに要求をして計上し、そして執行を行うということでございまして、国土強靱化予算として計上されているというわけではございません。これよく御承知だと思います。その上で、国土強靱化という政策を着実に推進する観点から、各省庁におきまして国土強靱化という政策目的のために執行予定の予算をそれぞれ取りまとめて整理をし、そして各省庁から内閣官房の国土強靱化推進室に報告をして、そこで取りまとめているところでございます。
 他方、予算の執行段階におきましては、ちょっとこれ分かりにくいんですけど、一つの政策目的のために複数の事業が行われる場合ですとか、また逆の、一つの事業が複数の政策目的を実現するものもあるということでございます。また、地方公共団体への個別補助ですとか、交付金が含まれている事業、多様なケースがあるものですから、政策目的として国土強靱化のみを切り分けて予算の執行状況はどうだ、決算はどうなっているかということを示すことは、実際上、実は今大変難しいものと考えております。
 これは政策テーマですから、国土強靱化だけではなくて、例えばバリアフリーの政策とか、あと地球温暖化とか、全てそうした政策目的の予算の執行状況はどうかということは共通の問題があると思いますので、これ将来の検討課題かと思っておりますが、今こうした状況の中で、国土強靱化の施策の政策効果につきましては、これは省庁横断的に成果指標によって進捗状況を管理するという手法を用いておるわけでございます。
 毎年度、内閣官房の国土強靱化年次計画においてKPIとして設けたアウトカム指標を基に、例えば南海トラフ巨大地震等の大規模地震が想定されている地域等における海岸堤防の整備率につきましては、二〇二〇年に六九%とする目標に対して二〇一七年には四七%、これは予算でいうと国交省と農水省両方、それぞれがあるということでございます。
 また、水門、樋門等の自動化率、これは洪水についてどうだという、そういう自動化率ですとか遠隔操作化率につきまして、これも国交省と農水省の両省の予算に関わることでありますが、二〇二〇年に八二%という目標に対しまして二〇一七年には五六%となっているという、そうした進捗状況を把握、公表していることで、そうした今先生御質問のことに対してはお答えをしているというのが現状でございます。

#104
○浜口誠君 今大臣から御説明いただきましたが、各省庁にまたがってやっておられるということなんで、これ非常に見えづらいというか、分かりづらい面もあると思いますので、で、一方ですごく大事な事業をやっていただいているという観点から、これはやっぱり参議院は決算重視ですので、この場において、国会法第百五条に基づきまして、この防災・減災、国土強靱化の関連予算についての執行状況とその成果について会計検査院の方に検査要請をさせていただきたいというふうに思っておりますので、委員長のお取り計らいをお願いします。

#105
○委員長(中川雅治君) 後刻理事会で協議をいたします。

#106
○浜口誠君 では、続きまして、下水道の老朽化、耐震化について質問させていただきたいと思います。
 下水道も全国各地で広がっている公共のインフラの一つなんですけれども、老朽化、耐震化がやっぱり進んでいません。重要幹線においては耐震化されていないのが四九%、下水道の処理場においては六三%、半分以上が耐震化になっていないという今実態にあります。更に言うと、老朽化が進んでいるがために、下水道の陥没によって道路が、下水道の影響で道路が陥没するというのがもう年間で大体三千百件も起こっていると。非常に老朽化も激しくなっているということだと思います。
 もっと言うと、下水道は、都市部に降った雨を川に流す、そういう排水機能も担っているんですね。この都市部に降った雨というのは内水という言い方をするんですけれども、その内水がやっぱり追い付いていないと。平成二十年から二十九年でいわゆる浸水被害が起こったところの四一%は内水の氾濫なんですね。下水道がうまく機能していなかったと、こういう状況にあります。
 こういう実態を踏まえた上で国土交通省に聞きますけれども、要は耐震化あるいは下水道の老朽化更新、どのような考え方でこれからやっていくのかどうか。そして、今後、これ地方が持っているいわゆるインフラですから、財政面でも相当国がバックアップしていく必要があるというふうに思っておりますけれども、そういった地方への支援をどのような形でやっていくのか。考え方と今後の取組についてお伺いしたいと思います。

#107
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 下水道は、管路延長約四十八万キロメートル、処理場が約二千二百か所と膨大なストックを抱えておりまして、施設の耐震化、下水道による内水対策、又は老朽化した施設の計画的な維持管理、更新を進めていくことは重要だというふうに認識しております。
 下水道施設の耐水、耐震化につきましては、社会資本整備重点計画において、例えば下水処理場の耐震化率を令和二年までに約四〇%とすることを目標に進めておりまして、平成二十九年では三六%、約三六%、平成三十年で約三七%となっているところでございます。
 下水処理場の耐震化や、その防災拠点等に接続された管路、管渠の耐震化は、下水道総合地震対策事業により重点的に進めるとともに、被災した場合でも下水道が果たすべき機能を維持していくためにBCPの策定も推進しているところでございます。
 また、内水対策ということでございますけれども、市街地の浸水対策達成率というものを令和二年までに約六二%をすることを目標に進めておりまして、平成二十九年度には約五八%、平成三十年度では約五九%となっているところでございます。
 近年の頻発化、激甚化する水災害に対応するために、河川事業と一体となって整備する下水道整備であるとか大規模な施設整備、更新に対しまして新たに個別補助制度を創設することなど、浸水対策への支援を強化しているところでございます。
 さらに、老朽化対策ということでございますけれども、平成二十七年に下水道法の改正で点検等の維持修繕基準を設けて予防保全の考え方による施設管理を進めているところでございます。
 国土交通省では、計画的な施設の更新、長寿命化の実施内容を定めた下水道ストックマネジメント計画を令和二年度までに自治体が、地方自治体が策定することを促進しており、令和三年度以降はこの計画に基づく場合を対象として更新、長寿命化への支援を行うこととしております。
 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、最終年度となる緊急三か年対策を着実に進めるとともに、今後も引き続き必要な予算の確保に努めまして、下水道の整備、更新を強力に推進してまいりたいと考えております。

#108
○浜口誠君 今御説明いただきましたけれども、やっぱり三か年だけでは十分じゃないんですね。引き続きこれしっかりやっていただかないと、この下水道対策、本当、喫緊の課題になってきますから、引き続き、三か年終わった後も継続して、予算も取って、地方自治体と連携しながら強力に進めていただかなきゃいけない項目だというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いしたいというように思います。
 じゃ、国交省さん、もうここで。
 では、続きまして、文科省にお伺いします。
 国交省、赤羽大臣、退席していただいて結構です。

#109
○委員長(中川雅治君) 国土交通省の方はどうぞ御退席ください。

#110
○浜口誠君 文科省にお伺いしますけれども、大学の研究力の低下についての懸念をちょっと申し上げたいと思います。
 国際的な学術誌なんかに掲載される日本の論文の数というのが、やっぱり伸び率、停滞をしております。結果として、国際的なシェアだとか順位を下げております。こうした大学の研究力の低下に対しては懸念の声が強まっているというふうに認識しています。
 日本は資源のない国です。まさに技術立国ですから、研究開発力ですとか若手の研究者を育成していくことは極めて重要で、国家の基盤であると言っても過言ではないというふうに思っています。
 こうした中で、文科省も、研究力向上改革二〇一九というのを取りまとめて、しっかりと研究資金だとか研究人材とか、あるいは研究環境、こういった改革については、人事給与マネジメントで若手研究者を支援していこうと、こういう大学改革と一体となってやっていこうと、こういう方針は示されておりますけれども、現状の大学の研究力低下に対してどのような認識を持っておられるのか。そして、今後、この大学の研究力強化に向けてどのような取組をやろうとしておられるのか、これは萩生田大臣からお答えいただきたいと思います。

#111
○国務大臣(萩生田光一君) 先生御指摘のとおり、近年、論文数の国際的なシェアが低下するなど、我が国の研究力が相対的に低下していることは認めなくてはならないと思います。
 他方、最近、トップ一%の補正論文数の中では、日本も数はかなり伸ばしているんですけれど、各国がもっとすごい勢いで科学技術の論文を出しています。それから、これ、もう一点、なかなか抜け落ちてしまう視点なんですけれど、日本の高等教育機関は圧倒的に人文学部が多くて、そちらでも論文はいっぱい出ているんですけれども、いわゆる英語に直す国際論文じゃなくて、国内で流通する論文が多いものですから、なかなかそういう意味では国際評価にさらされないという、そういう実態があるんだと思います。
 研究力低下の要因としては、若手研究者の雇用の不安定化、キャリアパスの不透明さにより、若手研究者を取り巻く環境の悪化、また、新たな研究分野への挑戦の不足、国際的なネットワークの構築の遅れなどが挙げられると認識をしております。
 このような状況を打破するために、文科省は、昨年取りまとめた研究力向上改革二〇一九を推進し、必要な経費を計上するとともに、今年一月に総合科学技術・イノベーション会議で策定された研究力強化・若手研究者支援総合パッケージを基に、研究力強化の鍵である若手研究者への支援を強化することが重要と考えております。
 具体的には、外部資金等も含めた多様な財源による優秀な博士後期課程学生への支援の充実、また、優秀な若手研究者が安定かつ自立したポストに就いて研究できる卓越研究員事業や、国立大学における人事給与のマネジメント改革の推進等による若手研究者へのポストの重点化、また、これ私就任してからつくらせていただきましたけど、若手研究者を中心に挑戦的な研究を十年のスパンを保証してさしあげて、毎年毎年どうなっているんだといって焦った評価を示すんじゃなくて、十年間腰を据えてしっかりと基礎研究に取り組んでいただけるような創発的研究支援事業の推進に取り組ませていただいております。
 引き続き、内閣府を始めとした関係省庁と連携し、研究人材、また資金、環境に関する施策を総動員して、我が国の研究力回復に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

#112
○浜口誠君 本当に日本の場合は資源がありませんから、やはり物づくりですとかあるいは研究開発でいろんな最先端の技術をしっかりつくって、それが将来の飯の種になっていくわけです。そういう若手の、科学技術のみならず人文分野も含めてですけれども、しっかりとした研究を支える仕組み、あるいはそういう環境を整えていくというのが文科省としての大きな役割だというふうに思っておりますので、このテーマは単発に終わらずに継続して現状というのを把握していただいて、必要な対策はちゅうちょなく打っていただくことを重ねてお願いをしておきたいというふうに思っております。
 文科省はここで結構でございます。萩生田大臣、ありがとうございました。

#113
○委員長(中川雅治君) 文部科学省の方は御退室いただいて結構です。

#114
○浜口誠君 次、農水大臣、江藤大臣にお伺いしたいと思います。
 TPP関連の対策費に関してお伺いしたいと思います。
 TPP関連も平成二十七年の補正予算からずっと対策費が計上されてきておりまして、現状、累計で一兆五千億円を超える規模になっております。このTPP関連の対策費は、まさに農林水産品だとか食品の輸出の戦略的推進ですとか、あるいは農林水産業の体質強化、さらに重要五品目の経営安定化、こういったものに使っていこうということでこれまで取り組んでこられたというふうに思っています。
 じゃ、具体的に、それだけの予算を対策費として充ててきた中で、実際に農林水産業の質的な強化、こういったものがどのような形で行われているのか、さらには重要五品目の経営安定化、どのような成果がこれらの対策費を使って現れてきているのか、そして三点目にお伺いしますけれども、いろんな市場開放によって影響を受けた分野の影響の劇的な緩和に実際につながっているのかどうか、これらの予算の政策効果について具体的にお答えいただきたいと思います。

#115
○国務大臣(江藤拓君) 重要五品目は、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源ということでございますが、これについて、国民に対する安定供給についてはしっかり担保ができているというふうに考えております。
 具体的に幾つか申し上げますと、例えば畜産クラスター事業なんかございますけれども、これを導入された酪農家においては、例えば平成三十年度の補正予算につきましては百十六の農家がこれを採用されていますけれども、乳量について六・五%乳量がアップしていますが、これだけ乳量が上がると農家の手取りはかなり増えますので、経営安定化にかなり貢献しているというふうに言えると思います。
 それから、和牛の繁殖農家その他につきましても、一戸当たりの飼養頭数が三七%増えておりますので、やはり施設を更新することによって、しんどいその作業が楽になり、生産量も増えている。
 それから、産地パワーアップ事業なんかにつきましても、当然施設が良くなれば生産コストは下がりますし生産量も増えますし、それによって、品質の向上によって売価も上がるというような効果は確実に上がっております。
 しかし、その産地パワーアップ事業につきましては、これを採用するのか、それとも強い農業づくり交付金を採用するのか、地域によって判断が分かれますので、その産地づくり交付金を、あっ、強い農業づくり交付金を使う場合とこの産地パワーアップ事業を使う場合とありますけれども、これによって措置された予算については体質強化に十分に貢献しているというふうに理解をしております。

#116
○浜口誠君 TPP等の関連の対策予算は、もうその都度、TPPのとき、TPP11のとき、日EUのとき、で、日米貿易協定と、その都度対策予算が計上されています。
 本当に、実際、それがどう使われてどんな効果があったかというのは、やっぱりこれ、ちゃんと我々国会としても確認していく必要があるというふうに思っておりますので、改めて、国会法第百五条に基づきまして、TPP等の関連予算の執行状況並びにその政策効果について会計検査院に検査要請を行っていただきたいと、委員長のお取り計らいをお願いします。

#117
○委員長(中川雅治君) 後刻理事会において協議いたします。

#118
○浜口誠君 これで、江藤大臣、ありがとうございました。農水省さん、ここまでにしたいと思います。
 では、最後に、資源エネルギー庁の公文書改ざんについてお伺いしたいと思います。
 電力会社の幹部によります金品受領問題で業務改善命令を出しましたけれども、その業務改善命令を出すときには電力・ガス取引監視等委員会の事前の意見聴取をしないといけないということになっておりますけれども、その事前に、命令よりも前に意見聴取をしていなかったと。このことを隠すために、実際の意見聴取をした日を命令よりも前の日の三月十五日と、こういう日付を書いて公文書を改ざんしたということでございます。
 これだけ森友等で公文書に対する厳しい目がある中で、今回なぜこのような改ざんをすることに至ったのか、その背景と理由、処分、この点について、最後、お伺いしたいと思います。

#119
○副大臣(牧原秀樹君) 今回の事案につきましては今委員が御指摘いただいたとおりの事案でございまして、実際の文書につきまして、起案日、決裁日、施行日が実際の日付と異なる日付となっているということ、そしてまた、この結果でき上がった文書の日付が実際の日付と異なっているということでございまして、本当に厳しい御批判をいただいてもやむを得ない事案だと、こう思っております。
 この発生したことにつきましては、資源エネルギー庁の担当者が、命令の発出した後にこの手続漏れに気付いて意見聴取は実施することになりましたけれども、手続の不備があったとなると対外的な批判を免れないと懸念し、事実と異なる日に意見聴取の決裁手続をしたように取り繕っていたということでございます。
 そして、改ざんという御指摘をいただきまして、まあそういう指摘をいただいてもやむを得ないところがありますが、人事院の懲戒に関する指針では、決裁終了後に再度の決裁を経ることなく文書の修正を行ったり、文書作成の権限なく公文書を改変することとされておりますので、この定義上は、こうしたことが行われておらず、いわゆるその人事院の懲戒に関する指針での改ざんはなかったと考えておりますが、いずれにしても、行政の意思決定プロセスに対する国民の視線が厳しい中、非常に問題ある手続でありまして、不適切であったと考えておりますので、関係者について必要な処分を行ったということでございます。

#120
○浜口誠君 最後、一言だけ言わさせてください。
 虚偽の公文書を作成した場合は、これは免職、停職に値すると、人事院の処分方針には、指針には書いてありますから。虚偽の公文書を作ったんですよ。なのに、こんな処分、甘い処分でいいんですか。そのことを申し上げて、私からは終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#121
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。
 本日、決算委員会で初めての質問の機会を賜りました。関係者の皆様に、まず冒頭、感謝を申し上げる次第でございます。
 さて、公明党の青年議員が所属する青年委員会におきましては、今般、コロナの影響を受けた学生さんあるいは若者の皆様に対して、オンラインを通じての意見聴取、ユーストークミーティングというものを実践をしているところでございます。今日は、そこで学生さんから特にあった御要望を基に、文科省の方に御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず初めに、困窮学生等に対する現金給付についてお伺いをいたします。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、学生等の多くが困窮のため修学を断念せざるを得ない状況に追い込まれている声が上がっております。現在、高等教育修学支援新制度、貸与型奨学金あるいは各大学独自の奨学金制度等を最大限活用してもらっているものと承知をしておりますが、やはり、現場の学生さんの声を伺うと、それでもなお厳しい、足りないという声も実際聞いているところでございます。
 かかる状況におきまして、今般、追加の措置として、困窮する学生等に対し現金給付をするというものも承知をしているところでございますし、先週の十五日、衆議院の文教科学委員会におきましても、公明党の浮島智子議員の方からも、この点、迅速な給付をとの質問があったものとも承知をしておりますが、私からも改めて、学生たちが絶対に修学を諦めることがないよう、予備費を活用するなどして速やかにこれを実行していただきたいと強く求めるものです。
 今般の学生等に対する現金給付についての対象者の範囲や金額、また迅速に支給するための手続等について、現時点でのものをお答えいただければと思います。

#122
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症拡大による影響で、世帯収入の激変やアルバイト収入の大幅な減少により、学生生活にも経済的な影響が顕著となってきていることは承知をしております。
 こうした学生等が安心して学業を継続できるよう、アルバイト収入が減少し困窮している学生等への支援については、これまでの国会審議や公明党の皆さんを含む与党からいただいた提言も踏まえ、学びの継続のための緊急給付金の創設を検討しておりますが、対象者の範囲や給付額等の具体の内容については、政府として正式に決定した後、しっかり説明をしたいと思います。
 また、一日も早く支援が届くようにすることが大切であるため、スピード重視の観点から、対象となる学生等については、大学や専門学校等において学生等の実情に沿って総合的に判断していただいた上で、日本学生支援機構を活用した個人給付の仕組みを検討しているところですが、詳細な手続も含め、現在最終的な詰めを行っておるところでございます。
 いずれにしても、大きな時間を掛けて行うのでは何の意味もないと思っておりますので、手法も含めて迅速な対応を改めてお約束したいと思います。

#123
○安江伸夫君 どうか迅速な手続をお願いしたいと思います。
 また、現場の学生さんからは、学部生等ももちろん大事なんですが、大学院生や、あるいは通信教育の学生や日本語教育機関等の皆さんも漏れなく支援してほしいという声がありますので、その点も要望させていただきます。
 続いて、学生等の就職の支援についてお伺いをいたします。
 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、就職説明会、面接が中止になった、あるいはOB、OG訪問ができなくなった等々により、学生等の多くが就職活動について大きな不安を抱くとともに、現実の不利益も被っている状況であります。
 この点、本年五月一日時点の内定率が四五・七%で、昨年同月比でも五・七ポイント減少しているとのリクルートキャリアの調査も新聞報道等で出ておりました。また、そもそも、就職問題懇話会の申合せにおきましては、学生の修学環境確保のために採用選考開始時期も六月以降とされているのが実際でありますが、かかる申合せが遵守されていない事態も、これも検討すべき問題であると改めて浮き彫りになったというふうに思います。
 以上の観点から、文科省としましても、関係省庁や経済団体とも連携し、緊急事態に応じた採用スケジュールの在り方を示すとともに、大学等に対しオンライン面接等のための設備拡充を支援するなど重層的に学生等の就職を支援すべきと考えますが、いかがでございましょうか。あわせまして、新型コロナの影響を受けて、就職活動と学生の修学環境、これを確保するためにどのような対策を講じておられるのか、御所見をお伺いいたします。

#124
○政府参考人(伯井美徳君) お答えさせていただきます。
 多くの全国規模のイベントが中止、延期あるいは規模縮小となり、新卒の皆さんが企業を十分に理解する機会が失われ、企業に対する理解が進まず雇用のミスマッチが生じる可能性があることなど、就職・採用活動への影響が懸念されております。
 このため、企業等に対して、多様な通信手段を活用した説明会、面接試験等柔軟な日程の設定などによる一層の募集機会の提供を行うなど、二〇二〇年度卒業予定の、外国人留学生を含めまして、大学生や専門学校生などの採用活動を最大限柔軟に行うことを政府から要請をしております。また、経団連会長と大臣との定例カンファレンスを行った際にも、新型コロナウイルスの影響を踏まえた学生の採用活動に対する特段の配慮につきまして、その方向性について認識を共有しているところでございます。
 一方、学生の修学環境確保についてのお尋ねがございました。
 この点に関しては、各大学等に対して、学生等の進学、就職等に不利益が生じないよう、単位認定に関し、補講、追試の実施やレポートの活用による学修評価等を通じて弾力的に対処することを求めるとともに、今回の補正予算におきましても遠隔授業に係る機器整備に必要な経費を計上し、各大学等の遠隔授業の取組を後押ししているところでございます。また、通信事業者におきましても、携帯電話の通信容量超過分の無償化等の措置が実施されているというところでございます。
 文科省としては、引き続き、いろんな様々な取組をし、学生が安心して就職活動に取り組める環境を確保してまいりたいと考えております。

#125
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 本当に多くの学生と私もオンラインで懇談を重ねてまいりましたが、やはり経済の面と、また就職活動の面と、またオンライン学習、この三点は異口同音に学生の皆さんおっしゃっている点でありますので、どうか引き続き御尽力のほど、よろしくお願いいたします。
 続きまして、大学図書館の閉館を維持したままでの対応可能な資料の閲覧等の支援強化についてお伺いをいたします。
 現在、大学等の休校に伴い、多くの大学図書館も休館されています。そのため、大学図書館等を利用している学生等や研究者の方が研究、論文作成、教育活動を十分に行えず、修了時期の遅延の懸念や学業の断絶、あるいは研究者の方におかれましては生活維持が困難になる等の重大な支障が生じている状況にあります。
 このような現状下におきまして、学生等からは、例えば来館を伴わない貸出しサービスの実施、資料のオンライン公開の拡大、あるいは館内限定の電子サービスを館外からも利用可能にしてほしいなど、切実な要望が寄せられております。また、学位論文等の期限内提出にも支障が生じつつあるという声もあります。これらの現状に鑑みまして、こうした提出時期につきましても柔軟に対応してほしいということであります。
 そこで、文科省といたしましても、今述べたような様々な要望に応じるべく、大学図書館を閉館したままでも対応可能な資料の閲覧等を促進するための支援を後押しをしたり、あるいは学位論文の提出期限についても柔軟に設定したりするなど、各大学の取組を後押しすることを始め、大学図書館等が利用できない不都合を解消するための措置を迅速に講じるべきと考えますが、この点についての御所見をお伺いいたします。

#126
○国務大臣(萩生田光一君) 現在、大学等の閉鎖に伴い附属図書館も多くが臨時休館となっており、文部科学省としても大学等に対し、教育研究活動を支える大学図書館について、感染拡大防止のための措置を最大限講じた上で必要な利活用を可能とするよう検討をお願いしているところです。
 今日、たまたま国公立と私立の代表の方、一緒に陳情に見えまして、学生の支援のお願いがあったんですけど、もちろん文科省として学生の応援しますけど、それより大学の図書館何とかしてほしいというお話ししました。スイッチをオンとオフだけじゃなくて、密集を避けて時間を分けて閲覧ができるようにしたり、あるいはインターネットで申込みがあった本については、例えば宅急便やゆうパックなどで郵送で貸出しをするようなことも是非考えてほしいということをお願いしましたところ、大変気付かなかった点があったということで、了解をいただいたところでございます。
 今先生がお話しになったように、来館を伴わない貸出し、複写サービス、事前申込みによる日時、場所を限定した館内サービスなど、大学図書館ならではのいい事例を各大学にもしっかり共有していただきたいと思います。特に、大学の図書館は専門書が非常に多いので、その分野の研究者はそこに行かないとどうしても本が手に入らないという方も大勢いますので、ここは大学当局にも是非配慮いただきたいと思います。
 その上で、学位の授与等に関しては、弾力的に対処することで学生の進学や修学に不利益が生じないよう配慮することを求めているところです。この趣旨を踏まえ、各大学等が必要に応じて学位論文の提出期限の柔軟化等の対応を行うものと考えております。
 文科省としては、引き続き、このような取組を通じて研究者や学生の活動をしっかり支えていきたいと思います。

#127
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 続きまして、いわゆる九月入学の論議について質問させていただきます。
 現在、学校の九月入学についての論点整理等が文科省や関係省庁においてなされているものと承知しております。既に様々御指摘されておりますとおり、事は教育現場にとどまらず、社会全体に大きな影響を及ぼすものであることに鑑みると、諸般の事情を総合的に考慮した慎重な議論が必要なことは言うまでもないかと思います。
 その上で、この議論におきましては、教師等の教える側の当事者の方の御意見、また、生徒、学生等の教育を受ける側の当事者の御意見を始めとしたいわゆる現場の声を丁寧にすくい上げるスキームが必要不可欠ではないかと考えます。本論点の結論の影響の大きさに鑑みるに、当事者不在の議論を進めてしまえば、いかなる結論になろうとも将来において大きな禍根を残すのではないでしょうか。
 そこで、いわゆる九月入学の議論につきまして、今申し上げたような現場の声、これを吸い上げるスキームを設けるということについての現状と、また文科省の御所見をお伺いします。

#128
○国務大臣(萩生田光一君) 秋季入学・新学期制につきましては、学校の臨時休業が更に長期化する事態を想定した際の対応案の選択肢の一つとして声が上がっていると承知しています。
 文部科学省としては、まずは早期の終息に向けて感染拡大防止の取組を徹底した上で、これまでも行ってきている子供の学習の保障のための取組を一層しっかりと進めていくことが重要であると考えております。
 秋季入学は、児童生徒、学生や教師等の学校関係者、さらには社会全体に影響を及ぼすものであり、各方面との調整が必要な案件です。検討に当たっては、教育現場の声も含めて様々な方々の意見を聞くことが大切であると私も考えています。
 いずれにしても、子供たちのための最高の選択肢は何かということを第一に考えていくことが重要と考えており、慎重に対応してまいりたいと思います。

#129
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 教師の若い先生の方や学生さんからも、僕たちの、私たちの声も是非聞いてほしい、こういう声たくさん聞きましたので、是非現場の声をしっかりと吸い上げていただきたいというふうに思います。
 続いて、平成三十年度の決算に関連して質問させていただきます。
 会計検査院の平成三十年度決算検査報告によると、平成二十七年度から三十年度までに完了した建物の新増改築又は改修工事について交付された国立大学法人施設整備費補助金の交付額につきまして、同補助金の交付決定後において、本来なされるべきである工事内容の変更に伴っての変更申請が適切に行われず、結果として、実際の交付金額の合計三百七十五億七千四百七十四万円が、再算定したとき、この合計額が三百四十億三千四百十四万円となっておりまして、何と三十五億四千六十万円の誤差が生じていた旨が指摘されておりました。
 この点、会計検査院の報告の中では改善措置が講じられたとなっておりますが、文科省におきまして、この会計検査院の指摘を受けて、原因をどのように分析をし、どのような改善の措置を講じたのか、また、当該補助金のほか、同種問題の再発防止のために当局において講じた措置があるのか、お答えください。

#130
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、昨年、国立大学法人施設整備費補助金の交付額の算定について検査院より指摘を受けております。
 具体的には、会計検査院において、平成二十七年度から平成三十年度の十二校、三十三事業の補助金算定において、特殊要因に応じて事業ごとに個別に加算する特殊工事項目というものがあるんですけれども、それらが再算定が行われた結果、交付決定の内容が実質的に変更されているにもかかわらず変更申請が行われていないため、補助金の交付額を再算定した額と実際の補助金交付額との間に、先生御指摘のとおり三十五億、約三十五億円の差額が生じているものでございます。
 この原因は、文科省の計画承認申請の手続の取扱いにおいて、変更申請を要する特殊工事の範囲を明確に示していなかったことにより、補助金交付額と再算定した額との差額が生じたものというふうに考えております。
 このため、文科省としましては、検査院からの指摘の内容を真摯に受け止め、令和元年八月に補助金の対象である全ての国立大学法人、大学共同利用機関法人、国立高等専門学校機構に事務連絡を発出し、特殊工事に係る軽微な変更の範囲を超えて変更申請を要する場合の基準を具体的に示し、令和二年度からこの基準に基づきまして変更申請手続を適切に実施するよう措置を講じたところでございます。

#131
○安江伸夫君 時間が来ましたので、これで私の質問を終わります。ありがとうございました。

#132
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝でございます。本日は、質問の機会をいただきまして大変にありがとうございました。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 最初に、スクールソーシャルワーカーについて質問をさせていただきます。
 会計検査院は、本委員会の検査要請を受けまして子ども・子育て支援施策に関する検査を行い、昨年十二月に検査の報告をいたしました。この中で、検査院は、スクールソーシャルワーカー重点加配の実績について、平成二十七年度は目標人数六百人に対し七十五人、二十八年度から三十年度においては目標人数千人に対し、それぞれ七十五人、百二十人、百四十八人と目標を大きく下回っていたことを指摘し、その原因も分析をしているところであります。また、検査院は、実際に重点加配を実施した地方公共団体におきましては、支援が必要な子供に一層関与できるようになったというような加配の効果も指摘しているところでございます。
 そこで、伺います。
 文科省は、今回の会計検査院の報告を踏まえ、スクールソーシャルワーカーの重点加配が進まない原因をどのように認識しているのでしょうか、また今後どのように加配を進めていくのでしょうか、お伺いいたします。

#133
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 貧困等の課題を抱える児童生徒の早期発見、早期対応のため、必要性が高い地域、学校などに対しスクールソーシャルワーカーを重点的に配置をしていくことは重要だというふうに考えております。一方で、委員御指摘の重点加配については、会計検査院の令和元年度検査報告により、主として重点加配の趣旨や内容などが十分に周知されていなかったことにより、これまで重点加配の実績が目標を大きく下回っていたものと認識をいたしております。
 このため、文部科学省においては、会計検査院の検査報告を踏まえて、スクールソーシャルワーカーの重点加配に関する趣旨や内容などについて当該事業の実施要領に明示をするとともに、改めて全国の担当者を集めた会議などで周知に努めております。その結果、今年度は昨年度を大きく上回る重点加配の申請がなされているところであります。
 文部科学省としては、引き続き、重点加配について教育委員会への周知徹底を図り、必要な地域、学校などへのスクールソーシャルワーカーの重点的な配置の推進に努めてまいりたいと考えております。

#134
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 今般の新型コロナウイルスの感染症の影響によりまして、家計が急変をする家庭が増加をしているところであります。また、先般は、厚生労働省の調査によりまして、今年一月から三月に全国の児童相談所に寄せられた虐待の相談件数が前年比で一割から二割増えているということも伺っております。子供たちを取り巻く環境が大きく変化する中で、貧困や虐待から子供たちを守るためのスクールソーシャルワーカーの役割がますます重要になっていると思っております。
 政府は、このスクールソーシャルワーカーにつきまして全中学校区に配置することを目標としておりますけれども、実際の配置状況は都道府県によって大きく異なっていると伺っております。また、内閣府の子供の貧困対策に関する有識者会議は、スクールソーシャルワーカーは非常勤雇用が多くて人材育成や確保に支障があるほか、活動時間や活動場所に制限があるなど、課題を指摘しているところであります。
 そこで、大臣にお伺いいたしますけれども、スクールソーシャルワーカーがその機能を発揮していくためには、職場環境の改善であるとか待遇の改善などに積極的に取り組む必要があると思っておりますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。

#135
○国務大臣(萩生田光一君) 学校において、虐待や貧困など様々な課題を抱える児童生徒に対し、福祉の専門家として支援を担うスクールソーシャルワーカーを取り巻く環境の改善を図ることは重要であると考えております。
 こうした認識の下、平成三十年六月に閣議決定された第三期教育振興基本計画において、配置時間の充実等学校における専門スタッフとしてふさわしい配置条件の実現を目指すとされていることも踏まえ、文科省としては引き続きスクールソーシャルワーカーの配置時間の充実等に努めてまいります。
 加えて、スクールソーシャルワーカーが学校において専門性を十分発揮するためには、その職務内容等において教職員の理解促進を図ることが重要だと考えております。
 今先生も御質問の中でおっしゃったように、最も恵まれた地域でも一中学校区に一人ですから、大体中学校一校と小学校二校を週のうち回っているという状況なんですね。子供の心の問題ですから日々変化があって日々対応しなきゃならないのに、今週はもうソーシャルワーカーの先生は来ないんですという、そういう環境が今続いているわけですから、学校の中でなかなかチームの一員として仕事をしづらい環境というのもあるかもしれない。あるいは、先生方も、自分こそが自分の学級の生徒のことは一番よく知っているというプライドがありますから、なかなか外の人にお願いしづらいという、こういう問題もあるかもしれないんですけれど、こういう複雑な世の中になってきたときには、そういう心理の専門性を持ったスクールソーシャルワーカーの存在というのは極めて重要だということを教員の皆さんの研修会の中でもしっかり周知をしながら、何とかそれぞれのエリアでチームに入っていただいて、全く同じ思いで地域の子供たちを守っていただけるソーシャルスクールワーカーとしての役割を果たしていただきたい。そのために、いい事例が展開されている自治体のものを、ガイドラインなどを作成して周知をこれからも続けていきたいと思います。
 スクールソーシャルワーカーの専門性を十分に発揮できる環境の整備に今後も努力してまいりたいと思います。

#136
○宮崎勝君 大臣、ありがとうございます。更に積極的な取組をよろしくお願いいたします。
 質問のちょっと順序を変えさせていただきまして、先にインクルーシブ教育についてお伺いしたいと思っております。
 文科省は、障害のある子供が障害のない子供とともに教育を受けるという障害者権利条約のインクルーシブ教育の理念を踏まえ、特別支援教育の推進などに取り組まれていると承知しております。また、東京オリンピック・パラリンピック大会を控えて、大会のレガシーとして心のバリアフリーを推進し、共生社会を実現することが求められているところでございます。その意味でも、教育現場でのインクルーシブ教育の推進が期待されていると思っております。
 そこで、まず大臣に伺いますが、インクルーシブ教育の推進に向けた大臣の御決意をお伺いしたいと思います。

#137
○国務大臣(萩生田光一君) 障害者の権利に関する条約に基づくインクルーシブ教育システムの理念の実現に向けて取り組むことは、極めて重要であると認識しております。
 そのため、文部科学省においては、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に教育を受けられるように条件整備を行うとともに、障害のある子供の自立と社会参加を見据え、一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できるよう、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校といった連続性のある多様な学びの場の整備を推進しております。
 具体的には、平成二十五年に学校教育法施行令を改正し、障害のある子供の就学先について、本人や保護者の意見を可能な限り尊重しながら、市町村教育委員会において総合的な観点から決定する仕組みに変更し、また、子供の学習活動上のサポート等を行う特別支援教育支援員や看護師や外部専門家等の配置に係る財政的支援など、特別支援教育に関する教職員の資質向上などに取り組んできているところです。
 文科省としては、引き続き、インクルーシブ教育システム構築に向けた特別支援教育の充実にしっかり取り組んでまいりたいと思います。

#138
○宮崎勝君 そこで、インクルーシブ教育を推進する観点から、私が受けました様々な相談事の中から具体的な課題を何点かお伺いしたいと思っております。
 まず、障害のある児童生徒を対象にした個別の教育支援計画について伺いたいと思います。
 以前、ディスレクシアという識字障害のある方から相談を受けたことがあります。その方は、小学生のときに障害と診断されましたが、小中学校は特別支援学級に在籍せず、通級による指導も受けずに学んで、先生方の手厚い支援もありまして公立高校に進学することができました。しかし、その高校では十分な支援が受けられずに、本人の頑張りにもかかわらず、進級に必要な単位を取得することができずに、なったということです。その後、他の高校に編入試験を受けましたけれども不合格となり、最終的には高校を退学せざるを得なかったということでございます。
 平成三十年の八月に改正施行された学校教育法施行規則では、障害のある子供が地域で切れ目なく支援を受けられるよう、各学校が個別の教育支援計画を作成をして、保護者や医療、福祉、労働などの関係機関との間で情報共有を図ることになっております。
 この個別の教育支援計画は、特別支援学校に在学する児童生徒については作成が義務付けられておりますけれども、例えば、特別支援学校や特別支援学級のいずれにも属さず通級指導も受けていない、先ほどの識字障害のあるような児童生徒については作成されているのでしょうか、伺いたいと思います。また、切れ目のない支援が受けられるように、小学校から中学校、中学校から高校への情報共有はなされているのでしょうか、そこを伺いたいと思います。

#139
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 障害のある児童生徒に対して、幼児期から大学、就労まで一貫した支援を行うためには、教育的支援の目標や内容などを盛り込んだ個別の教育支援計画について、学校間や関係機関との連携の下で確実に作成をされ、切れ目なく引継ぎがなされる必要があるというふうに考えております。
 委員の御指摘のとおり、個別の教育支援計画については、特別支援学校及び特別支援学級に在籍をする児童生徒や通級による指導を受けている児童生徒について作成義務を課しているほか、委員御指摘のような通常の学級に在籍をする特別支援が必要な児童生徒についても作成の努力義務を課しているところであります。
 文部科学省の平成三十年度の調査においては、通常の学級に在籍する通級による指導を受けていない児童生徒で学校等が個別の教育支援計画を作成する必要があると判断した者のうち、実際に計画が作成されている割合は、小学校では七四・一%、中学校で七一・七%、高等学校で六九・二%にとどまっており、一層の作成が進むよう引き続き各教育委員会に働きかけてまいりたいと考えております。
 また、個別の教育支援計画の作成、引継ぎや活用において学校間や関係機関との一層の連携を図るためには、現在、体制整備に対する自治体への支援を行っているところであり、今後、その成果を普及することにより、障害のある児童生徒への一貫した支援の充実に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#140
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 その上で、この個別の教育支援計画ですけれども、その更新とか情報共有がスムーズに行われることが大事なわけですけれども、それは支援する教員だとか関係機関にとっても非常に重要だと思いますけれども、この支援計画の多くは紙ベースで作成されているというふうに伺っております。
 この障害のある児童生徒が小学校から高校、大学まで、また就労まで切れ目ない支援を受けられるようにするため、また、計画の更新であるとか教員や関係機関の情報共有をスムーズにするという観点から、ICTの活用であるとか、あるいは国で統一したフォーマットを作って支援計画を作成するなどの対応が必要だと考えますけれども、文科省の見解を伺いたいと思います。

#141
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 個別の教育支援計画の電子化、それから国で統一したフォーマットの作成という御質問でございますが、障害のある児童生徒への切れ目ない支援を行うために、個別の教育支援計画を教職員間で共有をしたり進学先の学校に引き継いだりすることは重要でありまして、そのためには統合型の校務支援システムの活用などを通じた文書の電子化が有効であるというふうに考えております。
 文部科学省では、現在、統合型校務支援システムの一〇〇%導入を目指し、地方財政措置を活用した環境整備に加え、校務の効率化を含めてICTを十分活用することができるよう、GIGAスクール構想を通じた環境整備などを図っているところです。
 なお、これらの整備については、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用も考えられると思います。
 この統合型校務支援システムの導入の際には、個別の教育支援計画等の特別支援教育に関する機能についてもしっかりと盛り込まれるよう、都道府県教育委員会に促してまいりたいと考えております。

#142
○宮崎勝君 ありがとうございました。
 次に、二つ目の課題として、副次的な籍による交流ということについて伺いたいと思っています。
 現在、幾つかの地方公共団体では、特別支援学校の小中学部に在学する児童生徒が居住地の小中学校に副次的な籍を持って、学校行事や学習活動への参加などの交流を通して地域とのつながりの維持、継続を図る取組が行われているところでございます。こうした取組を東京都では副籍、私の地元埼玉県では支援籍などと呼んでいるところでございます。
 こうした取組は、障害のある児童生徒の社会性の育成に資するだけでなく、障害のない児童生徒にとっても、障害への理解を深め、社会を構成する様々な人々と共に生きることを学ぶ機会にもなります。実際にこの制度を利用している保護者の方は、一か月に一度、保護者付添いで地元の学校に行って給食を一緒に食べ、昼休みを共にしたり掃除をしたりするだけでも大変意義があるというふうに話されておりました。
 文科省は、各自治体におけるこの副籍制度の実施状況や交流の具体的な内容などについて把握していますでしょうか、ちょっと御答弁をお願いいたします。

#143
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 特別支援学校に在籍しつつ副次的な籍を居住する地域の学校に置く取組については、児童生徒の居住する地域との結び付きを強めたり、居住地の学校との交流及び共同学習を継続的に推進する上でも有意義であるというふうに認識をいたしております。
 このような取組について、全国的な実施状況は現在も把握はしておりませんが、幾つかの自治体で行われていることは承知をいたしておりまして、例えば、埼玉県では特別支援学校に在籍をする児童生徒が居住地の小中学校に、先ほど委員の方からもございましたように、支援籍というものを置き、同じ学校のクラスメートとして共に学んでおり、その中で、知的障害のある児童が居住地の小学校の学級活動で誕生日会に参加をしたり、あるいは聴覚障害のある生徒が居住地の中学校の体育で水泳指導を受けるなどの様々な取組が行われていると承知をいたしております。

#144
○宮崎勝君 まだ、これはまだ一部の自治体によって行われているということでございます。
 ただ、もう一方で、本当に、話を伺いますと、この副次的な籍による交流というのは保護者の頑張りによって成り立っているというふうなことでございます。実際に制度はありましても、協力的でない教員もいるそうでございます。それでも我が子のことを地域に知ってもらいたいと、また、地域の子供たちに障害のある子供の存在を少しでも知ってもらいたいという強い保護者の方の思いで臨んでいるということでございます。
 そこで、大臣にお伺いいたしますけれども、今ほど答弁ございましたとおり、文科省としてはこの副次的な籍による交流というのは大変意義があるというふうに御答弁をいただきました。実際のところは、ただ、自治体任せになっているのが実態なところもございます。その意味で、こうした既に行っているところの好事例を横展開して積極的に周知するとともに、学校間の連携であるとか情報共有のサポート、また、学校と保護者が関わる際の支援策などを文科省として示すべきだと思いますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。

#145
○国務大臣(萩生田光一君) 先ほど先生からインクルーシブ教育の重要性についてお尋ねがありました。私、形式的な、外形的な条件については御説明したんですけれど、ならば、じゃ、必ず御本人や保護者の思いというものがきっちり成就するのかと言われますと、これは各自治体によってやっぱり環境が様々違って、最終的には地元の教育委員会の判断に委ねるということになるんだと思います。
 しかし、今御指摘のあったように、籍を置きながら、特別支援学校に行ったお子さんと地元の小中学校との交流を進めていくというのは私大きな意義があると思います。
 小中学校間の、学習指導要領において特別支援学校との交流や、障害のある児童生徒との交流及び共同学習の機会を設けることを規定するとともに、交流及び共同学習について年間を通じて計画的に取り組むことや、学校全体で組織的に取り組むことについて通知するなどの充実は今日までも図ってまいりました。
 さらに、平成三十一年三月に交流及び共同学習ガイドを改訂し、保護者を含めた関係者の共通理解の形成、体制の構築、指導計画の作成や取組のポイントをまとめるとともに、具体的な取組事例を紹介をしております。この中では、例えば、在籍する支援学校と障害のある児童生徒が居住する地域の小学校との間で、事前にビデオレターを用いて交流を行った後に、取り組みやすい音楽の授業や給食、昼休みの時間を共に活動を行うなど、継続しやすい取組事例を紹介しています。
 こうした取組は、単発の機会で終わらせるのではなく継続的に行っていくことが重要と考えますので、今後もガイドの更なる周知や好事例の横展開を含めて努力をしてまいりたいと思います。

#146
○宮崎勝君 大臣、大変ありがとうございます。
 次に、色覚異常の児童生徒への支援ということについてお伺いをしたいと思います。
 本日皆様にお配りをした資料でございますけれども、これはスマホアプリの色のシミュレーターというもので撮影をしたものでございますが、一番上が多くの人の見え方で、真ん中は赤色を感じる細胞がうまく働かないP型と言われる人の見え方、そして一番下は緑色を感じる細胞がうまく働かないD型と言われる人の見え方でございます。
 公益社団法人の日本眼科医会によりますと、日本人では男性の二十人に一人、女性は五百人に一人の割合で色覚異常の人がいるということでございます。また、この色覚異常の保因者、いわゆる因を持っている方だと、女性でも十人に一人の割合になるということでございます。例えば、男女半々の四十人のクラスだと、色覚異常の男の子が一人、そして色覚異常の保因者の女子が二人いるということになります。そういった意味では、色覚異常はそれほどまれなことではないというふうに思っております。
 この色覚検査は、長年、私もそうですけれども、学校の定期健康診断の必須項目として実施されてきましたけれども、平成十五年度におきまして必須項目から削除をされて、希望者に任意で実施される形となりました。その後、文科省は、平成二十六年四月の通知で、学校医が個別に検査、指導を行うなど体制の整備や、児童生徒が自身の色覚の特性を知らないまま不利益を受けることがないよう積極的に保護者等に周知を図ることなどを促しましたけれども、基本は任意検査のままということでございます。
 私が受けた十九歳の男性の相談では、色覚異常に対する周りの人の無理解で悩んで、精神的にも相当追い詰められたということでございます。本人や家族も長年色覚異常であることに気付かなかったということも伺っております。彼のように、自身の色覚異常を知らずに学校生活や進学、就職などで苦労する人がほかにもいるのではないかというふうに思っているところでございます。
 そこで、文科省に伺いますけれども、各学校における検査の実施状況について、まず把握していますでしょうか。また、色覚異常の早期発見、また学校や家庭、社会における色覚異常への理解を促す観点から、現在任意になっているこの色覚検査を再び定期健康診断の必須項目に戻すことも検討すべきではないかと考えますが、御見解を伺いたいと思います。

#147
○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。
 大変大事な御指摘であるというふうに考えております。
 まず、色覚検査の実態でございますけれども、現状としては、平成十五年度に必須の項目からも外して、現状というのは今文科省で把握をしておりません。
 色覚検査については、先ほど委員の方からもございましたように、異常と判別される者であっても、大半は支障なく学校生活を送ることが可能であること、また、文科省としても協力者会議において手引を作成しまして、色覚異常を有する児童生徒等への配慮を指導を進めてきたということから、平成十五年より学校における定期健康診断の必須項目からは削除され、現在、希望者に対して個別に実施をする項目となっております。
 児童生徒が、自身が色覚の特性を知らないままに卒業して、社会で不利益を受けることがないよう、希望者に対しては色覚検査が適切に行われるように、教育委員会などを通じまして、積極的に保護者や児童生徒へのその辺りの適切な検査が行われるように周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

#148
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 是非、以上、個別の具体的な課題を指摘させてもらいましたけれども、障害児の抱える様々な不安や問題に積極的に取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 最後に、生い立ちを扱う授業についてお伺いしたいと思います。私、一昨年の本委員会の質疑におきまして、小学校で行われている二分の一成人式というものについて取り上げさせていただきましたけれども、本日は生い立ちの授業ということについて質問させていただきたいと思います。
 この生い立ちの授業は、小学校の学習指導要領の生活の教科におきまして、自分自身の成長を振り返る旨の記載があることから、主に小学校一、二年生を対象に行われております。
 そこで、文科省、この生い立ちの授業の実施状況や授業内容について把握されているかどうか、お伺いしたいと思います。

#149
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。
 御指摘の生い立ちを扱う授業についてでございますけれども、小学校の学習指導要領の生活科の内容におきまして、自分自身の生活や成長を振り返る活動を通して、自分のことや支えてくれた人々について考えることができ、これまでの生活や成長を支えてくれた人々に感謝の気持ちを持ち、これからの成長への願いを持って意欲的に生活しようとするとしているところでございます。
 このため、各学校におきまして、例えば、児童が自分の成長を振り返る手掛かりとして、父母や祖父母、親戚の方々、幼稚園や認定こども園、保育所の保育者などの話や、幼い頃に使ったもの、入学当初に書いた自分の名前や絵、行事等の写真を活用するなど、児童の実態に応じた授業が行われているものと承知しております。

#150
○宮崎勝君 それで、この生い立ちの授業自体は様々な形態で行われておりますけれども、私の地元の埼玉の里親会の方から懸念する声が寄せられております。例えば、里子の場合は名前の由来が分からない、母子手帳や乳幼児期の写真がない、生まれたときの身体や体重が分からない、こうした、この生い立ちの授業で非常に幼児期のエピソードを求められると大変困るという声を聞いております。また、里親家庭に限らず、離婚をしたとか、一人親家庭であるとか、虐待を受けたであるとか、そういう授業において配慮が必要な子供が増加傾向にあると思っております。
 文科省におきましては、家庭の事情に十分配慮するということを求めてはいる、承知しておりますけれども、更にもう一段の配慮が必要ではないかと思っております。例えば、事前に担任の先生から保護者に連絡をして、授業の内容や進め方などの対応を相談するなど、そうした配慮が必要ではないかと思いますけれども、答弁をお願いいたします。

#151
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。
 各学校におきまして、生い立ちに関わる授業を行う際には、児童の生活や成長に関わる事柄を扱ったり、家族へのインタビューを行ったりするような場面も考えられるということから、プライバシーの保護に留意する、また、それぞれの家庭の事情、特に生育歴や家族構成などについて十分配慮するということが必要であると考えております。このような事項につきましては、文科省で作成しております学習指導要領の解説にも明記しているところでございます。
 具体的にどのような配慮を行うかは、各学校が地域や児童の実情に応じまして適切に御判断いただくものと考えておりますけれども、文科省といたしましては、様々な機会を通じて、このような配慮するべき事項について周知に努めてまいりたいと考えております。

#152
○宮崎勝君 じゃ、是非よろしくお願いします。
 以上で終わります。ありがとうございました。

#153
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。
 決算委員会にて質疑の時間を頂戴いたしまして感謝申し上げます。
 本日は文科省に対して質問をさせていただきます。
 先週木曜日、三十九県に緊急事態宣言が解除されましたことを受けて、教育現場では、分散登校や時差登校を中心としまして再開の動きが広がっております。一方で、保護者からは、今この状態で子供を登校させて大丈夫だろうかという声も聞かれております。
 萩生田大臣、保護者が安心して子供を送り出せるように、お言葉をいただけませんでしょうか。

#154
○国務大臣(萩生田光一君) 保護者の皆様においては、学校が再開された場合の子供たちの感染リスクや長く続く学校休業での学習面、健康面での課題など、大変不安な状況が続いていると考えています。
 先般、緊急事態措置を実施すべき区域から三十九県が解除され、今後、地域の状況を踏まえて教育活動を再開する学校も増えてくると思われます。
 文部科学省としては、学校再開ガイドライン、QアンドA等の周知や学校で使用される保健衛生用品等の支援などを進め、学校が新しい生活様式を取り入れながら、感染症防止対策を徹底した上で、段階的に教育活動を再開できるよう取組を進めています。
 各学校の設置者が感染防止のための取組を最大限に実施し、感染リスクを可能な限り低減させつつ、子供たちの学習の機会を保障できるよう支援し、子供たちが安心して登校できるように引き続き取り組んでまいります。

#155
○梅村みずほ君 ありがとうございます。先生方も子供たちも、緊張しながらの再開だと思いますので、現場にヒアリングをしながら進めていただければ幸いです。
 また、保護者の方々は、最初の臨時休業三月二日から最長二か月半、リモートワークをしたり、パートを辞めたり、断られたり、様々な事情を抱えながら、我が子の学習や生活リズム、また体力やストレス発散など、自分のメンタルと付き合いながら頑張っていらっしゃいます。近頃ではコロナ疲れに加えてコロナうつという言葉も聞かれますが、そのフラストレーションが虐待に向かう懸念もあります。
 折しも、先月一日から、我が国では親などによる体罰禁止を明記した改正児童虐待防止法が施行されましたが、皮肉なことに、先日の厚生労働省の調査では、児童相談所の虐待対応件数が一月で前年比二二%増、二月が一一%、三月が一二%増となったと明らかになっています。
 では、文科省にお伺いしたいのですが、児童生徒、とりわけ状況が把握しにくい小中高の新一年生に対してどのように虐待リスクに備えているのか、お聞かせくださいませ。

#156
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 文部科学省といたしましては、学校、教育委員会等向けの虐待対応の手引、ございますが、要保護児童対策地域協議会に登録されている要保護児童に対しまして、進学先の学校でも安全に安心して学ぶことができるように、虐待に係る記録の文書の写しを確実に引き継ぐなど、新しい学校に必要な情報を適切に伝えることが重要である旨を周知をしているところであります。
 また、都道府県教育委員会等に対しまして、学校の休業中においても、児童生徒の心身の健康状態について、おおむね二週間に一回程度、電話などを通じまして定期的に把握をするように依頼をいたしております。
 さらに、いわゆる要対協に登録をされている支援対象の児童生徒に関しましては、児童虐待のリスク等も踏まえ、おおむね一週間に一回以上電話等で定期的に幼児児童生徒の状況を把握するとともに、スクールソーシャルワーカーなどを活用するなどして児童相談所等の関係機関と緊密に連携をし、必要な支援を行うように依頼をしているところであります。
 引き続き、児童生徒の心身の状況の適切な把握が図られるように努めてまいりたいと考えております。

#157
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 小まめに電話をするように指示をしてくださったり、できることはしていただいているかと思いますが、やはり平時よりも一層に文科省さんとの綿密な予防対策というのが必要になってくるのではないかと思います。なぜなら、やはり学校の先生方は顔を見ることができないからです。
 文科省、厚労省の間ではどのようなやり取りをどれくらいの頻度で虐待防止に関して行われているのか、お聞かせください。

#158
○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。
 先ほども申し上げましたように、例えば要対協に登録されている支援対象の幼児児童生徒に対しては、おおむね週一回以上電話等で定期的に状況を把握するというお話をさせていただきましたが、それに加えて、厚生労働省からの協力依頼を受けまして、様々な地域ネットワークを総動員をして支援ニーズの高い子供などを早期に発見する体制を強化をしていく、定期的に見守る体制を確保するため、要対協及び関係機関と十分連携をして適切に対応するよう都道府県教育委員会等に対して依頼をしているところであります。
 引き続き、自治体との丁寧な情報交換を行うとともに、厚生労働省を始めとした関係府省庁と緊密な連携を図りながら児童虐待の防止等に努めてまいりたいと考えております。

#159
○梅村みずほ君 虐待の防止は厚労省と文科省共通の課題ではありますが、是非両省にまたがるチームなどがあればいいなと思っております。
 文科省の平成三十年度予算を見ますと、いじめ、不登校、貧困、虐待対策として、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー活用事業、またSNS相談体制の整備等で六十四億円を計上されています。令和二年度予算では七十二億円に増加しておりますので、文科省としても重点を置いてくださっているものと感謝申し上げます。
 しかし、今回のコロナ補正予算を見ますと、虐待防止のための予算が見当たりません。同じくコロナ禍で増加が懸念されているDVに関しては、被害者支援のために内閣府で一・五億円計上されています。是非、二次補正では虐待防止のためにも予算を組んでいただいて、例えば虐待予防先進国のスウェーデンの過去の事例のように牛乳パックに文字を載せるですとか、例えば親の体罰は法律で禁止になりました、しつけでも駄目ですというふうに載せるですとか、CMを打つですとかしていただければうれしいのですが、厚労省と連携して予算を確保いただけるようお願いできませんでしょうか。

#160
○政府参考人(浅田和伸君) 今般の新型コロナウイルスの感染拡大に伴って学校等の休業や外出自粛が継続する中で、生活不安やストレスによる児童虐待のリスクが高まっています。児童虐待によって子供たちが傷つくようなことは、何としても我々大人が協力してなくさないといけないと思います。
 児童虐待への対応については、従来から政府全体で取組を進めているところですが、文科省としては、特に、学校、家庭、地域の関係機関の協力、特に現場での協力がとても大事だと思います。その現場での関係機関の協力によって、未然防止、早期発見や早期対応、あるいは虐待を受けた児童生徒等への支援に取り組んでいるところでございます。
 御指摘のように、令和二年度の予算、当初予算で、スクールソーシャルワーカーなどの専門家を活用した学校の教育相談体制の充実、SNS等を活用した相談体制の整備、教育委員会における法務相談体制の整備、それから支援がなかなか届きにくい家庭への訪問によるアウトリーチの支援の充実といった関係予算の拡充などを進めているところでございます。
 こういった予算の拡充にも努めておりますし、それらを是非できるだけ有効に活用して、かつ、先ほどからお話が出ているように、現場でちゃんと関係機関が縦割りにならないで横に協力するように、そういう体制を組んでやっていけるように、文科省としても厚生労働省を始めとする関係府省庁と緊密に連携して取り組んでいきたいと思います。

#161
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 既に確保されている予算の中でも、そして子供のために何としてでもという気持ちで補正予算にも入れていただきたいなというふうに思っております。
 四月二十九日には岐阜県羽島市で三十二歳の父親と九歳の女の子が車の中で練炭を使って、五月八日には東京都多摩市で三十代の母親と七歳の女の子が十階から飛び降りて心中を図っております。コロナや休業との因果関係は分かりませんが、皆、苦しい状況です。様々な理由から追い詰められて虐待や心中をしてしまう親がいても不思議ありません。どうか、文科省と大臣の皆さんでアイデアを出し合って、弱い立場にある子供を守っていただければと思います。
 では、学校ICTについてお尋ねいたします。
 平成三十年度予算の学校ICT環境整備加速化支援事業は新規事業として始まっておりますが、令和二年度には見当たりません。この事業の中の主に統合型校務支援システムの導入促進について、どのような成果を残し、現在どのように生かされているか、教えていただけますでしょうか。

#162
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 統合型校務支援システムの導入については、教職員の業務の効率化や負担軽減の観点から非常に効果的であるというふうに考えております。
 このため、文部科学省では、平成三十年度から二年間にわたり、学校ICT環境整備促進実証研究事業における統合型校務支援システム導入実証研究事業におきまして、小規模自治体も含めてシステムの効率的な導入が進むよう、都道府県単位での統合型校務支援システムの導入などに関する実証を行ってまいりました。
 具体的な成果といたしましては、都道府県単位での統合型校務支援システムの共同調達や運用について実証地域のノウハウを整理した手引やモデル事例を作成をし、自治体において統合型校務支援システムの普及が進むよう、全国的な今周知を図っているところであります。
 文部科学省としましては、GIGAスクール構想による学校のICT環境整備の加速と併せて、統合型校務支援システムの導入を促進するために引き続き様々な取組を進めてまいりたいと考えております。

#163
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 当該事業は終了したということですけれども、引き続き力を入れていただけるとのこと、よろしくお願いいたします。
 と申しますのも、平成三十一年三月一日現在の文科省調査では、統合型校務支援システムの整備率は最高の鳥取県が一〇〇%、最低値の福島県が九・六%と、地域により大変な開きがございます。先生方の働き方格差につながらぬよう、引き続きよろしくお願いいたします。
 なお、コロナ禍におけるICT教育については、文教科学委員会でも後日また詳しくお伺いできればと思います。
 済みません、本日はちょっと質問をたくさん用意してしまったのですが、要旨八番に参りたいと思います。
 昨年行われました国際芸術祭、あいちトリエンナーレ二〇一九に対する補助金につきまして、先月、四月一日の決算委員会で納得できなかった部分がございますので、再度質問をさせていただきたく存じます。
 こちらの芸術祭は、昨年、文化庁の文化資源活用事業にて一たび採択が決定したものの、開幕直後から「表現の不自由展・その後」に関する電凸が起こり、僅か三日で中止、たった一か月で一万件以上のクレームが寄せられ、逮捕者まで出しております。また、共に出資者である愛知県知事と名古屋市長が激しく衝突し、新聞を始めとするメディア間の対立も記憶に新しいところでございます。
 そして、そんな中、文化庁は異例中の異例でもある七千八百万円の補助金の全額不交付を決定し、愛知県が不服を申し立てました。この際、全額不交付の理由を文化庁は手続上の問題としていますが、再度確認いたします。
 大臣や文化庁、文科省の皆様の中で現場や作品を御覧になった方はいらっしゃらないのですね。

#164
○政府参考人(今里讓君) お答え申し上げます。
 大臣を含め文部科学省や文化庁の職員で現地視察に赴いた者がいるとは承知しておりません。

#165
○梅村みずほ君 では、萩生田大臣にお伺いいたします。
 問題となった一部展示物について、公の施設で展示し国税を投入することについては一〇〇%問題ないと思われますでしょうか。

#166
○国務大臣(萩生田光一君) 今回のあいちトリエンナーレに対する文化庁の補助金については、展示物の表現内容自体の適否を評価するものではありません。したがって、御質問の点についてはコメントを差し控えたいと思います。

#167
○梅村みずほ君 お答えありがとうございます。
 では、萩生田大臣、なぜ今回は現場を御覧にならなかったのか、お聞かせください。

#168
○国務大臣(萩生田光一君) 別段、毛嫌って見に行かなかったわけでも何でもなくて、就任直後だったんでなかなか外へ出る機会もございませんでした。また、国が補助事業をしている様々な文化事業というのは数多くございますので、年間を通じて計画的に様々な地域などを考えながら今後もできる視察はしていきたいと思いますけれども、特別理由があって行かなかったわけではございません。

#169
○梅村みずほ君 お答えありがとうございます。
 私は、萩生田大臣は現場主義の方だと認識しております。ICT教育推進するためにこのコロナ禍でたくさんの学校に視察行かれています。首里城を見るために沖縄行かれています。復興支援のために福島の学校行かれています。逮捕者まで出したこのイベントで、なぜ視察に行かれないのでしょうというのが大変疑問に思っているところです。
 私は、個人的にですが、大臣、そして文科省、文化庁の皆様こそ、おっしゃりたいこと、本音は本当にたくさんあるんじゃないかと思っております。けれども、制度上、立場上、おっしゃれないのではないですか。こちらに関しては答えていただく必要はございません。
 そして、先日、文化庁は、愛知県が遺憾の意を示した上で今後の改善表明をしたことなどを理由に、全額不交付の方針を改め、一部減額をした六千六百万円の交付を再決定しています。一方で、名古屋の河村市長は提訴を覚悟であいちトリエンナーレへの負担金を支出しないと決定し、対する大村知事は、名古屋市を提訴すると今月明らかにしております。
 裁判になれば、名古屋市にとっては厳しい闘いになるかもしれません。けれど、その痛みは、今後、文化や芸術で逮捕者を出さないための制度づくりにつなげればいいとして、国にも同様の姿勢を示してほしかったという意見もございます。
 あいちトリエンナーレ閉会後に複数回開かれました検証委員会の提言を受け、愛知県は、二〇二二年の組織委員長を知事が兼務するのをやめ、民間の方に依頼しました。また、政治と芸術が適切な距離を保つアームズ・レングスの原理に基づいたアーツカウンシルの設置も検討されているということです。表現の自由は尊い権利です。民間のギャラリーで私費で展示をしていただくには何ら問題はございません。ですが、公金を使う意味を反すうすべきと考えます。
 文化庁にもアーツカウンシル機能となる独立行政法人日本芸術文化振興会がありますが、文化庁から直接補助金が交付される今回のような事業に関してはカバーし切れていません。大臣、もっと範囲を広げたアーツカウンシル機能が国にも必要だとは思われませんか。

#170
○国務大臣(萩生田光一君) 欧州では、政府より一定程度独立した機関において芸術、文化の振興のための助成を実施しており、この仕組みはアーツカウンシル制度と呼ばれ、我が国の文化振興において参考となるものです。
 我が国では、平成二十八年度より、独立行政法人である日本芸術文化振興会に設置された芸術文化振興基金の配分や文化芸術振興費補助金による事業の一部に日本版アーツカウンシルを導入しています。現在、基金や補助金を配分するための審査や調査において専門家であるプログラムディレクターやプログラムオフィサーが適切に関与する体制を整備し、文化、芸術の振興に当たって公平かつ有効な支援を実現しております。
 今後とも、日本版アーツカウンシルの充実に取り組み、文化、芸術を振興するための適切な助成の仕組みの構築を進めてまいりたいと思います。

#171
○梅村みずほ君 是非、拡大していただきたく思います。
 アーツカウンシルに関しては今後も継続して文教委員会にて質問をさせていただきますが、不自然なプロセスで物事を決めようとすること、向き合うべき課題に向き合わず、包み隠して灰色で押し通そうとすること、そういったことに傷つき、憤りを感じる人は少なくありません。だからこそ、今回、今国会で提出されていた検察庁法改正案、たくさんの方の注目を集めた、そんな一面もあるのではないかなと私は個人的に考えております。
 国会議員になりまして十か月、私もいろんな経験をさせていただいておりまして、つくづく政治の世界って難しいんだなというふうに思っております。でも、できるだけ子供たちにクリアに説明できるような仕事をしたい、そういうふうに思っています。言葉を交わさなくても世界中の人と心を通わせられるのが文化や芸術の力だと思っています。その文化や芸術を介して人々の間に憎しみが生まれるようなことがあってはいけないというふうに思っております。
 これから萩生田大臣は、コロナの先にある教育の大改革、鍵を握る方だと思っております。九月入学をどうするか、ICTどうするんだ、問題は山積していると思いますが、今ここで、これからの教育を考える大臣としてのお言葉をいただけますでしょうか。

#172
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症の影響により、いまだに多くの学校において臨時休業が続くとともに、再開した学校においても徹底した感染症対策を講じながら休業中の学習の遅れを取り戻すための取組が行われるなど、我が国の教育はこれまで経験したことがない大変厳しい状況に置かれております。
 こうした事態においても子供たちの学習機会を確実に保障していくことが重要で、そのため前例にとらわれず、文部科学省において初めて、児童生徒、保護者が自宅等で活用できる教材や動画等を紹介する子供の学び応援サイトの開設、充実を図るとともに、学校における教育活動とICT等も活用した家庭での学習の組合せによる学習、段階的な学校の再開に向けた分散登校の実施、学校の再開後におけるあらゆる手段を活用した学びの保障等を示してきたところであります。
 また、こうした経験をただつらいもので終わらせることなく、我が国の教育の改革の前進につなげることが重要です。子供たちの学びを保障するとともに、多様な子供たちを誰一人取り残すことのない個別最適化された学びを実現するため、令和時代のスタンダードとして一人一台の端末環境等を全国一斉に実現するGIGAスクール構想により、学校のICT環境の抜本的充実を図ってまいりたいと考えています。
 なお、秋季入学につきましては、文部科学省だけで完結する問題ではなくて社会全体に影響を及ぼすものであり、各方面との調整が必要な案件です。仮に我が国の社会全体の問題として広く国民の間で認識が共有できるのであれば私としては選択肢の一つであるとは思いますが、いずれにしても、子供たちのために最高の選択肢は何かということを第一に考えていくことが重要だと思っております。
 高校三年生、中学三年生、小学校六年生だけで三百万人の国民がいらっしゃいます。彼らには残された時間というものが限りがあるわけです。既に高校生はインターハイも中止になりました、総合文化祭も中止になりました。様々な目標を持って頑張ってきたことが何一つ試すこともできないまま卒業を迎えていいのかどうか。また、学校教育というのは、ただ単に授業日数を、授業時間数を積み上げるのではなくて、やっぱり集団で様々なことに取り組む場所だと思います。好きなことも嫌いなことも苦手なことも全部含めて、友達とも時には口論をしたり、もめたり、そういうこともこれから先、人生を生きていく上では様々な経験であり、糧になると思います。
 夏休みも全くない、土曜日も授業を行う、学校行事は全て精選して修学旅行も運動会も文化祭もない、だけど三月までに全ての授業は終わらせましたということが本当に可能なのかどうなのか、そこは深く考えを持って子供たちのために何が一番かということをしっかり考え、そして各方面とも調整をしながら最善の努力をしていくことを改めてお誓いしたいと思います。

#173
○梅村みずほ君 御期待申し上げます。
 以上です。ありがとうございました。

#174
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 時間がございませんので早速質疑に入りたいと思いますけれども、まず羽田の新ルートについて、懸念の点について伺いさせていただきたいと思います。
 この羽田の機能強化が必要であるということ、これは本当に大きな課題だなというふうに考えてきました。私は大田区の出身でございまして、区議会、都議会と経験してまいりましたけれども、この首都圏の国際競争力の向上といった中で、アジアの中でどれだけこの東京が地位を占めるか、その上で重要なことは、ハブ空港、チャンギや仁川といった空港とどう伍する空港に羽田をしていくのかということ、これは長年の課題だったというふうに考えております。その中で、二〇一〇年にはD滑走路が完成して国際線も就航したわけです。それでも便数が足りないという中でこの新ルートができたというふうに存知をしているものであります。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 その中で、私もこの新ルートについてはこれを推進する立場から活動してきたわけでありますけれども、その中で懸念の点がありますので、これはお伺いしたいというふうに思います。
 この新ルートが発表された二〇一四年から、これは進入角、飛行機の進入していく角度でありますけれども、これが三度ということが、これはずっと説明されてきたわけですね。それが急遽、昨年の七月末にこれ三・四五度とするんだということがされました。これ、全世界の空港のもう九九%以上はこれ三度であります。つまり、世界標準が三度となっているわけですよね。その中でこの三・四五度とした、これイレギュラーなことなんです。
 国交省は、これ騒音対策として導入したものだというふうに説明されているわけですけれども、この説明でよろしいのかどうか、ほかの理由はあるのか、また、その騒音対策の効果、これはどうなのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#175
○政府参考人(和田浩一君) お答えを申し上げます。
 約六年前の平成二十六年に羽田空港の新飛行経路を提案させていただいて以降、その経路下となる各地で六巡にわたって住民説明会等を開催してまいりました。その中で、住民の皆様からは、騒音影響を軽減してほしいとの御意見や御要望をいただいたところです。このような声を受けまして、これまで安全上支障のない範囲で着陸地点を海側に設置することにより高度を引き上げたり、また、羽田空港の着陸料体系の見直しによりまして低騒音機の導入促進など、騒音対策をお示ししてまいりました。
 しかしながら、その後の説明会等におきましても騒音影響の軽減について引き続き強い御要望をいただいていたところであり、これを受けまして、昨年七月に、追加対策の一つといたしまして降下角の引上げにより飛行高度を引き上げることといたしました。
 効果でございますけれども、本年二月に南風運用での実機飛行確認を行っております。その結果を本年三月二十四日に公表しておりますけれども、それによりますと、着陸経路下の八か所の測定地点におきまして継続的に三・四五度で降下した場合の平均値と三度で降下した場合の平均値を比較すると、継続的に三・四五度で降下した場合の方が二・七デシベルから〇・五デシベルの騒音軽減効果があったと考えております。

#176
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 一デシベルから〇・一デシベルという話もありました。これはちょっと、以前の報告書にはそうなっていたということでありますけれども、騒音対策って極めて重要です。地元としては、この騒音をどうやって低減していただくのかというのが一番大きな課題。ですから、できるだけ騒音の出ない機材を使っていただく、その施策は多々されているということも存知しているわけでありますけれども、この騒音対策が重要だということは分かるんですけれども、今のレベルで本当にこれ騒音対策になっているのかということなんですね。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 なぜこのことを申し上げるのかというならば、これ三・四五度で進入することに対して各所から様々な懸念が表明されているという事実がございます。これ、決算行政監視ですか、でも取り上げられていることでありますけれども、これIFALPAという団体がございまして、IFALPAというのは国際定期航空操縦士協会連合会ということで、パイロットの全世界的な協会の皆さんが出している書面の中には、このRNP進入、これ三・四五度の角度での進入は、進入着陸に必要な装備を整えることによって大きな騒音を発生させる可能性が高いということで、これ逆に騒音が高くなる可能性というのを指摘しているわけであります。
 かつ、懸念される点ということで、これ通常よりも角度が大きい進入、この三・四五度というのは通常よりも角度が大きい進入、急角度進入なんだということであります。特に、夏季の数か月間は、外気温が四十度近くまで上昇することから、三・八度近くにまで達するんだと、ちょっとここ細かい説明は省きますけれども、そのことによって、ほとんどのパイロットが今まで経験したものとは大きく異なる進入角を経験することになるという懸念が表明されているわけです。
 ほかにも、通常とは異なる滑走路の見え方、非常に違和感のある見え方となるんだと、通常とは異なるフレアといった、こういう懸念点が表明されているわけであります。
 さらに、ALPAJapanということで、これは日本のパイロットの皆さんの組合でありますけれども、ここも声明を出していまして、その中で、最後の結びの部分だけしか読みませんけれども、新進入方式に対する安全を一定程度確保することは可能であると私たちは考えています、しかし、これはあくまでも新進入方式を実施するに当たっての対応策である、東京国際空港において今後も継続的に三・四五度の進入方式を実施することに対して、安全上のリスクが存在し続けることになることから、将来的にそれらリスクの緩和を図る必要があると私たちは考えますということをこれ声明出しているわけですよね。
 パイロットの皆さんが安全上のリスクは存在し続けることになるということをこれ表明されているわけであります。
 そこで、そもそもこの羽田空港というのは交通がもう渋滞している状況でありまして、五分に一機がランディングしていくというような極めて、何というか、混雑している状況ですよね。ですから、私もパイロットの方にヒアリングをしてまいりましたけれども、羽田というのはそもそも難しい空港なんだという話がありました。その上で、更にこの三・四五度の角度で進入していくというのは、もう難易度はかなり上がってくるという話であります。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですけれども、この進入角を変更した目的である騒音対策効果ということなんですけれども、これは効果は限定的であるというふうに考えます。これ日経新聞の五月四日にも、羽田ルート、新ルートの騒音低減効果は不十分という分析が出ています。これでは、七五%で十分な改善効果がなかった、四割弱は騒音が悪化していたというこの分析もございます。そういう中で、安全上の懸念が表明されているこの三・四五度での進入、これについては再検討すべきなんではないかというふうに考えております。少なくとも、気温が高くなる夏場、夏季の期間だけでもこの三・四五度の運用を取りやめるべきなんではないかというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

#177
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、柳ヶ瀬委員におかれましては、御地元の大田区選出の議員さんとして、長年にわたりまして首都圏空港、なかんずく羽田空港の機能強化について、様々な問題もあったと思いますが、御理解をいただき、御支援も御指導もいただいておりますことを、この場をお借りいたしまして心から感謝を申し上げたいと思います。
 今お話もございましたように、この羽田空港の機能強化、大変長い歴史の中で専門家の皆様の検討をいただき、また東京都や千葉県と、様々な関係の皆様との協議を重ねた結果、今後、容量の拡大をしていくためにはこの新飛行ルートの飛行をお願いせざるを得ないということで、実は私が就任する前の昨年八月に国交省として新飛行ルートの導入を決定したわけでございます。よく御承知だと思います。
 ただ、もちろん、その大前提として安全の確保というのは言うまでもないことでございます。この降下角の三・四五度への引上げということは、先ほど局長からも答弁しましたが、地元住民の皆さん、騒音のことについても大変御心配もいただいておりますので、騒音対策ということで引き上げたということでございますが、やみくもにやったわけではございませんで、航空会社の協力を得まして、まず引き上げる前に航空機の性能、気象など様々な条件を設定して、まずシミュレーターによる安全性の確認を当然のことながら行わさせていただきました。
 私も引き継いで、このことについては、専門外ではありますけれども、しっかりと責任者としてこのことを確認しなければいけないということで、三月の四日に、この本年一月から実機飛行訓練として新飛行ルートを実際に運航された全日空と日本航空のそれぞれのパイロット、またその責任者の方、そして飛行機の運航の専門家も来ていただいて、実はもう率直に様々なヒアリングというか、お話を聞かせていただきました。
 その中で、パイロットの皆様からは、この降下角の引上げ自体は技術的には困難ではない、そして、今回のこの引上げというのは事前に周知がなされていたのでその準備も十分にできたので、これは実は安全に着陸ができたと。ただ、夏場については、これ、これからなんですが、今先生言われたように、計器の数値より実際の高度は高めになるということなので、三・四五度で入って、でも実際上はそれより角度が付くので、最終的には三度で着陸に入る方式、二段階方式でやった方がより安定した進入になるというお話もいただきました。
 一方で、航空機材、今の航空機材の安全性能、相当向上もしているという点や、以前と比べて操縦室内のパイロット間の相互確認の徹底と。これ、多分、昔は先輩後輩のしきたりが厳しくて、なかなかそういうことが相互、物を言い合えなかったのが今はそういうことじゃなくなるとか、また必要に応じて着陸をやり直すゴーアラウンドの運航手順も確立しているし、例えば仮にトラブルが発生をしても、幾重にも安全装置が用意されていることからシビアアクシデントになる可能性は限りなく低いといったようなお話も伺いました。
 また、羽田空港については、実は新飛行ルートに比べて今の方が急カーブで入ってくるので実は技術的には実は難しいし、伊丹空港とか福岡空港なんかも相当難度が高いということで、新飛行ルートの安全性というのは全く問題ないというお話をいただいたわけでございますが、当然、これ安全神話に陥るということが一番私は危ないと思っておりますので、引き続き、パイロットの皆さんだけではなくて管制官等の意見もしっかり聞きながら、管制とパイロットの皆さんの相互の理解というのも非常に大事だと思いますので、そうしたこともやりながら、当然のことながら万全の安全の確保に努力してまいりたいと、こう考えております。

#178
○柳ヶ瀬裕文君 丁寧な御答弁ありがとうございます。もうこの問題に深く取り組んでいらっしゃるということはよく知っているわけでありますけれども、ただ、この航空士、航空操縦士の皆さんがこういった懸念を表明されているということはやっぱりしっかりと重く受け止めなければいけないというふうに思います。
 じゃ、それだけのリスクを取ってですね、まあリスクという言い方あえてしますけれども、リスクを取って、じゃ、騒音低減効果が、じゃ、十デシベル下がりますというのであればそれはまだ検討の余地が、余地がですね、あるかもしれないんですけれども、今のお話だと二・七デシベルというような話がありました。最大値であります。でも、ある一方では、やっぱり効果は全くないんだというような話もあるわけですよ。その効果が不十分で、しっかりと確立されていない中で、このようなリスクを負う必要があるのかなということなんです。
 それで、そもそも論なんですけど、これ羽田の現状の減便の状況というのはどうなっているんでしょうか。教えてください。

#179
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 羽田空港では、コロナウイルス感染症の影響を受けまして、今週、これ五月十七日からの週でございますけれども、運航便数につきましては、国際旅客便は感染症拡大前、これは一月の十九日からの週と比べておりますけれども、九五%以上減の週約三十五便、国内旅客便は同様に、八〇%減の週七百便となっております。

#180
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。もう羽田全然飛んでいないんですよ。
 航空需要減少しているという中で、これはIATA、国際航空運送協会が十三日に発表したのは、国際線が昨年の水準まで回復するのは四年後になるだろうという、こういう見通しも出しているわけであります。
 私たちがどうやってこの新ルートの話をしてきたかというと、これは国際競争力の向上の上で必要なんだということであります。羽田の機能強化が必要だということです。それは需要があるからだということなんですね。需要がある、飛ばさなければいけない、だからこの都心上空を飛ばしていただきたいというお話をしてきたわけであります。しかし、今、需要がないわけですよね。その中で、この都心上空を飛ばす理由というのはないと思うんですよ。
 今、コロナ禍の中で、皆さん大きな不安を抱えていらっしゃいます。そこでこの都心上空をもうばんばん飛ばしていくというのは、これはやっぱり控えるべきことなんではないかと。需要がないのにこれを飛ばす理由というのは一体何なのかということで、私はこの運用を、いずれこれは新飛行ルートをしっかりと需要が伸びてきたら使うということを前提にして、これ一時停止するべきなんではないかというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

#181
○国務大臣(赤羽一嘉君) 国際線の需要が四年後に戻るという予想というのは何を根拠にされて言われているか分かりませんが、私たち国土交通省はそうした前提で考えておりません。
 実際、東京オリンピック・パラリンピックも一年後には開催されるということで延期が決まりましたので、また、観光政策、航空政策の責任者としては、今のままでいいわけがなくて、航空業界並びに観光関連業界、大変厳しい状況ですから、もちろんこのコロナウイルス感染症の状況が落ち着き次第、強力な需要喚起政策も補正予算で計上していただいておりますので、こうしたことを踏まえて、一日も早く元の元気な日本にして、来年は東京オリンピック・パラリンピックをしっかり開催したいと。
 そのときには、私も別に、いつこうだという具体的なことではありませんが、私たちの目標としては、できるだけ早い機会に航空需要も復活をさせるということで、この羽田空港の新ルートというのはそうした前提の下での、これはまあ同じ共通の意見だと思いますが、その前提を我々は崩していないので、それはその方向でやっていかなければいけないというふうに考えておるところでございます。

#182
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 これ、何で三・四五度で飛ばさなければいけないのかという問題なんですね。航空需要が早く回復していただきたいというのは当然そうです。IATAは四年後と言っていますけど、もっと早く回復していただきたいですし、元の需要に戻って、しっかりとこの新ルートも使って、多数の方、ハブ空港としての地位を羽田空港は占めていただきたいと、こういうふうには考えていますけれども、この三・四五度を飛ばす理由が、じゃ騒音対策ということであれば、騒音対策としての効果が極めて不確実な効果しか今現れていないわけですよね。ですから、その中でこれ三・四五度でこの安全上の懸念されている中飛ばす必要はないだろうということ、これを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#183
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 新型コロナ感染症の拡大に伴う航空便による中小旅行会社及び旅行代理店の影響についてお聞きします。
 北海道では、航空券の発券を中小の旅行会社が結構行っているんです。政府から緊急事態宣言が出され、全日空で八割、日本航空で七割の減便になっています。減便によって航空券の払戻しが必要になりますので、中小の旅行会社はお客さんに払戻しをしています。しかし、航空会社から旅行会社への払戻しはされていませんので、旅行会社は資金が足りません。一方で、固定費である発券のためのシステム使用料、これは航空会社に支払い続けなければなりません。非常に大変です。
 航空会社がシステム使用料を減免、免除するとか、あるいは政府が固定費を直接支援するとか、充実した支援策をこれ打ち出すように求めたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

#184
○国務大臣(赤羽一嘉君) 済みません、通告の中でちょっと具体的なことを承知しておりませんでしたが、今、国では第二次補正予算もこれから検討するわけでございまして、様々な方が大変この今回のコロナウイルス症のことで大変傷んでいる、深刻な被害を受けているということでありますので、今お聞きしたこともちょっと確認しながら適時適切に対応したいと、こう考えております。

#185
○紙智子君 適時適切に対応したいというお話であります。そういう話が寄せられているということもお聞きしていますし、是非、業界としても要望があれば是非対応していただきたいというように思います。
 それで、いろんなこの間の打ってきた対策があるのは知っているんですけれども、やっぱり中小の旅行会社は非常に経営的にも大変な状況です。政府が緊急事態宣言を出したことに伴うこれ減便の影響だということなので、やっぱり支援策が必要だということで、もう一言ちょっとお願いいたします。

#186
○国務大臣(赤羽一嘉君) 何回か御答弁もさせていただいたと思いますが、観光関連、これは本当に地方経済そのものの大変重要な産業だと思っておりますし、それが傷んでいるということは業界のみならず地方も大変だということの認識の上で、三本柱の支援策ということで、まず早期の終息、二つ目はその間の事業の継続と雇用の確保、そして三つ目は環境が落ち着き次第強力な需要喚起策という三本柱で進めているところでございます。
 中小の方たちも、特に団体旅行とかをやっていただいていまして、老人会や婦人会ですとか職場旅行の団体旅行、もう軒並みキャンセルになっていますので、元々、中小・小規模事業者とか零細のところが多いから大変これは大変だと思いますが、今回のゴー・ツー・トラベルにつきましては、そうした旅行キャンペーンの対象となるのはいわゆるパッケージ旅行だけではなくて宿泊単体も含まれておりますし、そうした意味で宿泊の手配を行う中小の旅行会社のメリットもあると思いますし、加えて、当然のことながら、日帰り旅行や団体旅行についても支援の対象としておりますので、我々は中小の旅行会社に対する需要喚起という意識の中で組んでいるわけでございます。
 また、それに加えて、中小の旅行会社は大手旅行会社造成の旅行商品の代理販売も多く手掛けられているというふうに承知をしておりますので、これらの旅行商品の販売が増加することで代理販売手数料の増収が着実に図られるものと承知をしておるところでございます。
 本事業はすごく規模が大きいので、今から粛々と準備に入って、環境が落ち着き次第しっかりとスムーズに発動できるように、しっかり用意を整えていきたいと、こう考えております。

#187
○紙智子君 是非今のこの窮状をしのぐことができるように対策を求めたいと思います。
 次に、JR北海道も利用客の大幅減少で減収になっています。二〇一九年度の決算で、JR北海道本体への減収額が四十二億円、ホテルや商業施設などを含めたグループでも六十二億円の減少だというふうに聞いています。今年度に入って、ゴールデンウイークは、新幹線でいうと前年比で九七%減、特急で九一%減というふうに聞いています。
 一方で、国としては、このJR北海道に対して監督命令を出して経営改善を求めているわけなんですけれども、これ予定どおり進めるんでしょうか。新型コロナによる被害で状況は大きく変わっていると思います。こういうときに平常どおりの改善を求めて評価するのでしょうか。

#188
○国務大臣(赤羽一嘉君) JR北海道はとりわけ厳しいということは当然よく承知をしておりますし、また、今回の新型コロナウイルスでも、今北海道まだ大変な状況ですから、当然そこで足を支えているJR北海道の御苦労も大変多いというのは、三月に行われた官邸でのヒアリングも、島田社長からも直接私もお話を伺ったところでございます。
 これまでJR北海道に対する支援は、これもうよく御承知のように、平成三十年七月に、経営改善に向けた取組を進めるという監督命令を発出しました。そして、その努力を前提に、令和元年度から二年間で四百十六億円の支援を行っているところであり、また、法律上も、今の現行法、令和二年度末までとなっておりますので、今後どういうふうにしていかなければいけないか。
 ただ、もちろん、その際にはこの新型コロナウイルスという極めて未曽有の特殊な状況であるということは勘案をしながら、JR北海道、当然なくてはならない大基盤でございますので、しっかりとそうしたことをしんしゃくしながら、支援をどうあるべきかというのを検討してまいりたいと、こう考えております。

#189
○紙智子君 コロナの影響を加味した形での評価ということだと思います。
 今おっしゃいましたけど、緊急事態宣言はまだ解除されないということですから、まだまだ厳しい状況が続いております。是非、緊急事態宣言にふさわしい支援をやっていただきたいと。
 そこで、JR北海道の抱える課題についてお聞きをしたいんですけれども、在来線の廃止の問題、廃線問題というのもあります。それから、災害で被害を受けた日高線の廃止を、これ住民は困るということなんだけれども、これをやろうとしている問題など、利用者である道民とJR北海道の信頼関係が損なわれかねない問題があります。
 それで、今日は北海道新幹線の札幌延伸に伴い発生する残土問題についてお聞きします。
 新幹線の札幌延伸は、二百十一キロメートルのうち百六十九キロメートル、およそ八〇%がトンネルで占められます。お配りした資料の一を見ていただきたいと思います。青と赤の線路に黒い線で囲んでいるのがトンネルになる部分なんですね。改めて、トンネルがこんなにあるのかと、道民も後で知って驚いているわけです。景色の良い北海道の大地を走るのではなくて、ほとんどがトンネルになると。
 その際、工事で発生する掘削残土、これおよそ二千万立方メートル、札幌ドームありますけど、十二個分というふうに言っています。このうち、ヒ素などの有害物質を含む要対策土、対策が必要な土ですね、この残土が何割あって、量はどれだけあるのか。また、受入れをするというところ、決まっていないけれども、候補地として名前が挙がっている自治体、地区を教えていただきたいと思います。これ機構にお聞きします。あっ、局長ですね、ごめんなさい。

#190
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 北海道新幹線の新函館北斗―札幌間でございますけれども、委員御指摘のとおり、工事延長約二百十二キロのうち約八割の約百六十九キロがトンネル区間でございまして、トンネル掘削に伴いまして約二千万立方メートルの発生土が見込まれております。鉄道・運輸機構によりますと、これらの発生土のうち対策土は約六百五十万立方メートルというふうに見込まれておりまして、発生土全体の約三分の一とのことでございます。
 これらの対策土の受入先でございますけれども、これ鉄道・運輸機構が地元の自治体と協議を行っておりまして、これまでに約三割の約二百万立方メートルについて八市町村での受入先が確保されておりまして、残りにつきましては、現在、地元自治体と鋭意協議が進められているというふうに承知をしております。
 なお、この発生土の受入れについての考え方でございますけれども、基本的には発生した自治体の中で探すということとなりますけれども、場合によってはその周辺等の自治体が受け入れる場合もあるというふうな形になっておるということでございます。

#191
○紙智子君 要対策土の受入れ候補地とされている、まあこれはまだ決まっていないけれども、候補地に挙がっているこの札幌市ですね、ここは候補地である手稲区の金山地区と厚別区の山本地区で住民説明会を行っておりますけれども、参加した住民から事前の調査に強い反発が起こっています。
 機構にお聞きしますけれども、住民の皆さんの中にどのような意見が出されているんでしょうか。

#192
○参考人(北村隆志君) お答え申し上げます。
 まず、対策土の受入れ地でございますけれども、今先生御紹介されましたように、まず我々、地方公共団体から御紹介を得まして、それでこの土砂どこに入れるかという候補地を我々の方でまず選定いたします。その選定しました候補地については、状況に応じて、今先生おっしゃったような自然由来の重金属が含まれているわけですから、それの環境への影響などについて概括的に取りまとめて、それを地方公共団体の御協力を得て地元に御説明をまずさせていただくと、それが先ほど先生おっしゃった点でございます。
 そして、様々な、今、金山、山本からも御意見をいただいております。例えば金山では、候補地の周辺に浄水場があるんじゃないかとか、それから、両方の地区ともですけれども、周辺に教育施設や例えば福祉施設などがあるけど、その立地を見たら大丈夫なのかとかですね。それで、例えば金山地区ですと、土砂災害の警戒区域の近傍にありますので、自然災害の発生の可能性が大丈夫かとか、様々な御不安とか御懸念を示されておられます。
 我々、実は説明をさせていただいていますが、そういうふうな御不安、御懸念もいただいておりますので、それに応えるためにも、まず、地元に対して、地元の御理解を得て詳細な事前調査を行いたいと、そして詳細な事前調査を行って、その結果を踏まえていろいろ対策工事といいますか、対策を具体的に取りまとめをさせていただいて、そしてその調査結果だとか対策工事の中身について再度地元に御説明をして、そしてその御理解を得て初めて受入れ地として決定するというふうな手順を考えています。
 今申し上げましたような様々な御懸念がございますので、我々としては、そういう御懸念の解消をすべく、まず地元の御理解を得られれば、事前調査に入らせていただければ有り難いと思っておるところでございます。
 以上でございます。

#193
○紙智子君 事前の調査を受けたくないというか、拒否しているわけですよ。なぜそうなのかということなんですね。
 それで、私が話を聞いた手稲区の金山地域では、鉱山が近くにあるんですけれども、過去に有害物質が流れ出して地域全体が危険な被害を受けた経験があるんです。掘削有害土の受入れは、何と言われてもこれは受け入れたくないという声が大きいと。
 要対策土というのは、鉛、ヒ素、カドミウム、六価クロム、水銀、フッ素などを大量に含んでいるわけですね。ヒ素については、掘り出すと酸化して猛毒の亜ヒ酸に変化すると。〇・〇一ミリグラムの微量でも小魚の致死量に達すると指摘されているんです。実際にたくさん魚が死んだという経験が過去にあると。
 機構は、これ札樽トンネルの掘削土からは、地下水、環境基準よりもヒ素で九倍、鉛で三十五倍高い量が溶出するというふうに言っているわけです。地中にしみ出して河川を汚染しながら酸化し、更に毒性が高まるというふうに専門家の方が指摘をしています。しかも、処分場から二百八十メートル下流にこれ浄水場があると、これが金山ですね。
 もう一つの候補地である厚別区の山本地域ですけれども、これ二枚目の地図を見ていただきたいんです。これは、白で囲んである場所がこの残土を捨てるための候補地になっているんですけれども、すぐ近くには養護学校がある、幼稚園もある、もうちょっと範囲広げると小学校、中学校、高校、老健施設もあります。公園があって子供たちの遊び場にもなると。
 町内会では、札幌市に対して対策土の処分地にしないように訴えを出しています。この二つの地域だけでも、署名が今二万筆を超えて集まっているんですよ。なぜこういう意見が出ると思いますか。

#194
○参考人(北村隆志君) 今先生もおっしゃられましたような様々な異常、確かに、昭和六十一年ですか、異常出水があったとかいう話も我々もよく知っておりますし、それから、ここの金山地区、山本地区の受入れ地、仮に受け入れるとしたらそれは実は札樽トンネルですが、ここから出ますのは主にヒ素と鉛とセレンでございます。
 そういうものについて、御懸念されている中身は我々も何度もよくお聞きしていますので、そこで、我々としては、でき得れば、それに御疑問を、御懸念を少しでも解消し御理解いただくように、もう少し現地に入った事前調査を御理解いただければ、それをさせていただければもっと御理解が深まるのではないかとは思っておるんですけれども、いずれにしましても、我々としては、そのような状況にありますから、まず事前調査に入るための御理解を得るように努力を重ねるというのが今の私どもの状況でございます。

#195
○紙智子君 手稲区の金山地区は、実際に、さっきも言いましたけど、鉱山の鉱毒水が流出した事故の経験があるし、厚別の山本町内会は、昭和四十年当時は水害に見舞われていると。早くからごみの処分場を受け入れているんですね。それから、地下鉄の残土も受け入れている。さらに、厚別、白石区の雪の堆積場として協力をしてきた地域なんですよ。で、今度は毒かと、で、怒っているわけですね。それで、有害残土を受け入れて環境に負荷を与えることになったら孫子の代まで取り返しが付かないと議論になっているんです。
 それで、機構は、これ要対策土を受け入れる土地で法に基づく環境アセスというのはやっているんでしょうか。

#196
○参考人(北村隆志君) お答え申し上げます。
 それを行うためにも、まず事前調査を御理解を得てやっていきませんと事態は進みませんので、まずそのための事前調査をできたらさせていただけないかと我々は今申し上げているんですけど、そこで、今、常に擦れ違い、残念ながら擦れ違いでございます。(発言する者あり)それはこれからの話でございまして。もちろん、事前の法に基づくアセスという意味では、もちろんこれをやるときにアセスメントをやっておりますので、それはやっております。アセスメント調査はやっておりますので、その中で、こういう残土についても我々としては認識をしたアセスメントをやり、そしてそれを御認可いただいて今の状況に至っているというところでございます。

#197
○紙智子君 最初の段階ではアセスはやっているんだけど、受け入れる側の、残土を受け入れる側のやつはやっていないですよね、法的なものやっていないんですよ。
 自主調査というふうな形でやっているって聞いたんだけれども、これ、自主調査というのは一体何なのかということなんですよ。それで、法律に基づかない調査で、幾ら大丈夫なんです、こういう対策があるんですと言っても、これ住民納得できないんですね。
 小樽市の朝里というところは、コンサル会社が処分予定地の場所は大丈夫だと、調査した結果大丈夫だということを発表したんですけれども、地元では、あそこは地すべり地域、地帯なんじゃないかと、それで何で大丈夫なんて言えるんだという怒りの声が起こっているわけですね。
 私、そもそも新幹線を延伸する最初の段階でこれ問題あったんじゃないかと。新幹線の認可の際にルートとかトンネルを示して、まあ北海道庁との確認はもちろんしたんだと思うんですけれども、八割もがトンネルになると、しかもトンネル工事で残土が出る、それをどういうふうに処理するかということは、これ示してなかったんじゃないかと思うんですよね。
 トンネル残土をどう処理するのか、この取決めというのはあったんでしょうか。

#198
○政府参考人(水嶋智君) 法律の解釈その他の問題でございますので、私の方からお答えさせていただきます。
 まず、トンネル発生土の処理でございますけれども、これは環境影響評価の手続の中で発生量や処理、処分の手順などを記載した環境影響評価書というものを地元自治体に示すことになっておりまして、まず一回目、平成十四年に、今の鉄道・運輸機構の前身の鉄道建設公団が環境影響評価をやっておるんですが、その後、工事実施計画の変更を行っておりまして、トンネル区間を多くするという工事実施計画の変更をやっております。このときに、平成二十八年に鉄道・運輸機構が、言わば法律上のアセスに上乗せをするような形で、自主アセスとして環境影響評価を実施しております。
 また、その具体的な発生土の受入先との関係でございますけれども、これ環境影響評価の段階では具体的な発生土の受入先が決まっておりませんので、評価書の中では、発生土の土捨場については設置箇所、処分量が明らかでないため、工事の着手前までに関係機関と協議を行い、必要に応じ、当該土捨場の設置が周辺環境に及ぼす影響について調査、予測及び評価を行い、適切な措置を講ずることとするというふうにされております。
 なので、これを受けて、先ほど来お話が出ておりますけれども、建設主体である鉄道・運輸機構が地元自治体からのあっせんを受けて受入れ候補地をあっせんしていただいて、地元説明などを行っている段階だというふうに承知をしております。

#199
○紙智子君 だから、やっぱり取り決めてなかったということだと思うんですよ。
 それで、なぜそう言うかというと、その要対策土の一部を受け入れた北斗市は、機構から住民への説明は一切ないと。だから、北斗市の農業者は、そんなの聞いていないと。それで、川の上流地域で斜面になっているところに受入れ地ができたと言っているけれども、そんなの知らないと怒っているわけですよ。住民に説明もしていないということがこれやっぱり問題だというふうに思うんですね。
 是非、既に受け入れたとされる地区も含めて、受入れに至る経緯を文書で提出をしていただきたいと思いますけれども、いかがですか。

#200
○参考人(北村隆志君) お答え申し上げます。
 我々としては、これまで丁寧に御説明へ上がり、やってきたつもりではありましたけど、今先生御指摘のようなことがございますので、我々として、必要な資料を取りまとめて提出させていただきたいと思います。

#201
○紙智子君 それで、やっぱり北斗市のようなことがあるので、手稲区の金山や厚別山本でも問題になっていて、ですから、受入れを前提にした、受入れを前提にした調査はやめるべきだと。
 大臣、これどう思われますか。

#202
○国務大臣(赤羽一嘉君) 先ほど理事長から御答弁もあったとおり、事前調査に入るかどうかについて、当然、地元の住民の皆様の御理解が得られない中での調査の実施は困難であるというふうに承知をしております。
 ですから、事前調査を進めるに当たっては、今機構も苦労されていると思いますけど、御地元の皆さんの理解がしっかり得られるように努力していくように指導してまいりたいと、こう思っております。

#203
○紙智子君 やっぱり住民の同意がされていない中ではやめるべきだと思いますし、処分地の候補地は、やっぱりこれだけ住民の声が反対が多いので、一度やっぱり白紙に戻して再度考え直させるというのも国の責任だと思いますので、そのことを最後に申し上げまして、質問を終わります。

#204
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 初めに、文科省に伺います。
 PCR検査の少なさが指摘される中で、厚労省が十五日、一日二万二千件の検査能力に達したと発表しました。現にどのぐらい検査が行われることになるのかというのが重要であろうと思います。
 一方で、文科省はこの間、全国の大学にどのぐらいの検査能力があるかという調査を行っています。PCR検査というのは植物や微生物などの研究でも一般的に使われるもので、もちろん病原体を扱う場合に特別の対応が必要となる場合もあるかと思いますが、京大のiPS細胞研究所の山中伸弥教授も指摘をしておりました。
 どのぐらいの検査能力が確認されているでしょうか。

#205
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 PCR検査体制につきましては、大学病院につきましては一日最大千二百八十九件の検査を実施できる体制を構築し、検査に協力をしてきております。また、所轄の研究開発法人等につきましては、PCR検査機器の保有状況等を二月の時点で調査し、百五十機器程度保有しているということを厚労省に情報提供しております。さらに、理化学研究所では、自治体への協力に向けたPCR機器の活用の準備を進めております。
 そして、加えて、御指摘の大学等の個々の研究室でもPCR機器を保有しているため、新型コロナウイルス検査に活用できる機器数や感染防止に必要な施設等の数の把握に向けて、今月十一日に全大学等に対して調査を行い、現在取りまとめ中でございます。その際、大学の個々の研究室や文科省関係の研究所などが保有しているPCR機器を活用して新型コロナウイルスの検査を行う場合には、感染防止対策等の対応、検査を行う人員や試薬等の確保、これも必要となるとともに、本来の用途である教育研究活動への影響も考慮することが必要となっております。
 今後、こういう、そうしたことを考慮した上で、各大学等の意向を確認しつつ、活用可能なものをリストアップした上で必要な対応ができるよう、厚生労働省と情報交換を行い、検査体制の充実に文科省としても最大限協力してまいりたいと考えております。

#206
○山添拓君 五月十一日に調査をし始めたということ、まあ山中教授から指摘をされてということでもあるんですが、私の事務所からは四月二十三日に問合せをしておりまして、これ、ある意味、検査の体制というのは長く必要になってくるものでもあるかと思いますので、作業に従事できる人の確保も含めて是非検討いただきたいと思います。
 次に、学生への支援策について伺います。
 全ての学生がコロナの影響を受けております。一律学費半額をというのが全国で広がる学生の声であり、野党が十一日に提出した法案の第一の柱でもあります。
 ところが、萩生田大臣は、十日のテレビ番組で、皆さん、目を覚ましていただいてと、国がお金をくれるんだったら授業料減免しますよというのは順番が違うと、こういうふうに述べて、大学に責任転嫁をするような発言だと、運動に取り組んでいる学生からも抗議の声が上がっております。大臣、今もこの認識でしょうか。

#207
○国務大臣(萩生田光一君) 御党の機関紙などにも掲載されましたけど、私が申し上げたのは、大学が今こういう状況で、もちろん国の要請を受けて休業しているわけですから、当然国が責任があることは一定認めなくてはなりません。その上で、学生のことを一番よく分かっているのは大学の皆さんなんだから、まずは学校独自の対応というのをしっかりやってもらいたい。この期間に及んでも、相談窓口に電話しても電話が出ないとか、もう全くその相談ができない環境にある大学があったのも事実なんですね。
 それで、既に我々文科省としても何度もその大学関係者に連絡を取って、とにかく、この四月末の授業料や入学金の残りを納付しないことによって除籍になるようなことはやめてもらいたいと、コロナで学生たちが学びの機会を失うことがないようにしっかり寄り添ってもらいたいという連絡を取っているんですけれど、まあ残念なんですけど、やや、そういう連絡が一方通行で返事が来ない大学があって、そういう意味で、私個人的にも少しどうなのかなという思いがあったんです。
 一方で、OBの皆さんに現役の皆さんを助けようといって寄附を募っている学校がある一方で、学校の創立記念事業の寄附金の納付書を送ってきている学校があって、そういうことも含めて大学側に是非目を覚ましていただいて、学生のサポートしてくださいと。そして、もちろん我々も今もやっていますけれども、これからも充実したいと思いますけれども、学校の応援をしていかなきゃならない立場にあるのは当然です。
 ですから、学校とともに責任を分かち合いながら、しっかり学生が修学、勉学の機会を失うことがないように守っていこうと思っておりまして、そういう意味で、国が補助金を出すんだったら授業料の減免や様々な学生支援策をやると思っている学校があるんだったら、それは順序が違いますよと、目を覚ましてくださいということを学校側に申し上げたので、学生に対して申し上げたわけでもございませんし、今の段階では、だんだん学校側も同じ思いで取組をしてくれているんじゃないかなというふうに思っているところです。

#208
○山添拓君 それは、大学に対して、とりわけOECDの中でも最低水準だとされている高等教育予算の貧弱さですね、その国の責任をこれまで果たしてきていないという背景を全く踏まえないものだと思うんですよ。
 ただ、こうしたいろんな声に押される形で政府は、授業料を減免した大学に助成をする方針を固めたと報道もされております。国として学費減免の支援に踏み出すと、こういうことですね、大臣。

#209
○国務大臣(萩生田光一君) 今、制度の中身については詰めを急いでおりますけれども、いずれにしても、このコロナ禍で、例えばアルバイトがなくなってしまって、学費そのものは実家に頼って、それは納めたんだけれども、しかし日々の生活がまかりならないという学生さんもいらっしゃいますので、そういう困窮学生の皆さんを具体的に支援ができるように、しかも時間を掛けずにスムーズに支援ができるように、その制度設計に向けて今最後の詰めを行っているところでございます。
 加えて、先ほど申し上げたように、学校独自の様々な支援を既に始めていただいている学校が多数ございます。そこはやっぱり後から追いかけてでも、しっかりサポートしてさしあげなきゃいけないと思っています。学校それぞれの仕組みが違いますから一律の支援というわけにいきませんけれども、分かりやすく言えば、頑張っていただいている学校をしっかりサポートする、そういう補正予算を要求してまいりたいと思っています。

#210
○山添拓君 事実上、国としても支援をするという方向に転ずるということだと思うんです。ただ、対象者に基準を設けて、一定の基準を設けようと、こういう報道もされています。大学に独自の取組をやるべきだと、こういうふうに求めながら、国が対象を絞り込んでその範囲なら支援すると、こういうやり方はやっぱりおかしいと思うんですね。
 今百億という予算が規模としては報じられていますが、これはやっぱり二桁違うと、大幅に増額するべきだということは指摘しておきたいと思います。野党が求めております一律半額免除、これは一兆円必要です。これを機に、抜本的に高等教育への支援を強めるべきだということも指摘をさせていただきたい。
 今大臣が少し述べられたのは、緊急の給付金のことが含まれているかと思います。資料をお配りしておりますが、これは野党も、アルバイト収入が減った学生への支援、提案をしてきたものでもあります。
 ただ、今政府から、文科省から示されている案としては対象が四十万人とされています。これ聞きましたら、学生生活調査でアルバイトに依存している学生が約二割、七十万人いるんだと。しかし、その七十万人全部ではなくて、なぜか自宅外生を中心に四十万だというふうに言うわけですね。この基になっている学生生活調査というのは自宅生か自宅外生かというのを特に区別しているわけではありませんし、今行われている給付型奨学金も、額は異なりますけれども自宅生を排除するわけではないと思うんです。
 これ、自宅生でもアルバイトがなくなることで大変家計に影響が出ると、こういう学生多いと思うんです。そこも対象に見据えていくことが必要じゃないかと思いますが、いかがですか。

#211
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 今大臣も答弁いたしましたように、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響で、世帯収入の減少あるいはアルバイト収入の大幅な減少によりまして学生生活にも経済的な影響が顕著となってきております。そして、アルバイト収入が減少し困窮している学生等への支援につきましては、これまでの国会審議、与野党からいただいた提言等を踏まえ、学びの継続のための緊急給付金の創設を検討しておりまして、現在、最終的な詰めの作業でございます。範囲、額等についての最終的な詰めの作業でございますが、いずれにせよ、困窮学生ということを念頭に置きながら検討をしているところでございます。

#212
○山添拓君 最終的な詰めの段階で示されたのがこれなんですよ。ところが、例えば要件の一ですね、家庭から自立してアルバイト収入で学費を賄っていることと。その内容は、原則として自宅外、多額の仕送りを受けていない、生活費、学費に占めるアルバイト収入の割合が高い、あるいは家庭の収入減少により家庭からの追加給付が期待されない、これ全て満たさないといけないと、こういう要件として検討されているのだと伺いました。こういう細かい要件を付けるべきではないと思うんですよ。
 さっき大臣は、答弁の中では、やっぱり一日も早く給付をと、スピード重視だと、こういうこともおっしゃりました。今、一律学費半額を目指すアクションに多くの声が寄せられているといいます。変に制限を付けて限られた人に給付すると、こういうものになってしまうと手続も増えて結局困窮している学生に一番届きにくくなるのではないかと、こういう声が寄せられています。
 やっぱり、簡易なシステムで多くの学生に、困窮している多くの学生に届くようなそういう仕組みにするべきだと考えますが、大臣、いかがですか。

#213
○国務大臣(萩生田光一君) 最終的、ここに書いてありますように、最終的には大学側が学生の自主的な自己申告状況に基づき総合的に判断を行うこととしておるとなっております。一番学生の状況を知っているのは学校の皆さんだと思います。いろいろありますけど、これ全ての要件を満たさなきゃ申告しちゃいけないという、こういうルールじゃございませんので、それぞれ自分に当てはまるものの中で学校に相談をしていただきたいと思います。
 そして、速やかに支給する上で学校側で簡易な書類にしていただいて、これ、何とかの証明書を取り寄せてください、実家の世帯の税金の証明書取り寄せてくださいなんて言っているとこれまた何週間も何か月も掛かっちゃいますので、あくまでここにある申告書で大学側と相談していただいて、それを支援機構にいただくような仕組みを現在検討しています。

#214
○山添拓君 やっぱり、各大学にということであれば、もっとシンプルな要件にして、これ大体仕送りを受けていないことなんて証明のしようがないという問題もありますので、よりシンプルな仕組みにするべきだということを訴えたいと思います。
 アルバイトをしている学生の実態はどうなっているのかと。先週、学生が一人から入れる労働組合の学生ユニオンが学生アルバイトの労働相談で寄せられた声を集計し、発表をしました。資料の二ページ、三ページに付しておりますが、例えばこの中には、実家で暮らしているけれども、学費、食費、携帯代、バイトで出していると、飲食店のバイト、多いときは月十三万円収入を得ていたけれども、休業手当が全く出されないと言われて収入がゼロになったと。二日間に寄せられた九十六件の相談のうち、学生の相談は七十五件、そのうち四十八件が飲食店で、シフトが全てカットされても補償なしという人が六割、休業手当が支給されていたのは八%にすぎないという結果です。
 学生のアルバイトのようにシフト勤務で働いている場合には、これ、シフトが入っていなければ休業にもならず、そのため休業手当が支給されないわけです。厚労省は学生バイトも雇用調整助成金の対象としてきましたけれども、現実にはほとんど機能していないというのがここからも明らかだと思います。
 学生アルバイトのように、構造的に休業手当の支給が望みにくいという例が現にあります。労働者が直接請求をし、前年同月比あるいは前月比など、簡易な仕組みで学生バイトについても給付を受けられるような、こういう仕組みが必要ではないでしょうか。

#215
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 先生から今、学生自身が給付を求める個人給付のようなものを考えるべきではないかという御質問をいただきました。
 まず、厳しい状況の中にあって、事業主の皆様に雇用を維持していただくために雇用調整助成金の拡充や支給の簡素化、迅速化を実施しているところでございまして、企業において雇用の維持が図られるよう徹底的に支えていきたいということがまずございます。
 その上で、労働者の方が直接申請することができる新たな制度については、先般、総理から表明された方針がございまして、それを踏まえて、労働者、働く方々の立場に立って早急に具体化してまいりたいというふうに考えてございます。

#216
○山添拓君 その際、学生のアルバイトのようにシフトが入るか入らないかによって全然違うと、こういうケースも対象になるような仕組みにしていただけますか。

#217
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 御指摘の点も踏まえながら検討してまいりたいというふうに考えてございます。

#218
○山添拓君 六割の休業手当というのは、これ受け取ることができても少な過ぎると。少なくとも収入の八割を補償するように急いで制度設計をし、なるべく広くカバーできる制度にするべきだという点も指摘したいと思います。
 残りの時間で、羽田空港の新ルートについて私からも伺います。
 航空需要が激減をし、羽田を発着する航空機、国際線で九五%減、国内線八〇%減などとなっています。こうした中で、増便のための都心上空ルートが運用されています。資料にその実績を示しておりますが、ゴールデンウイーク後の一週間、平均の発着回数は一時間当たり十七便です。計画は一時間当たり九十便ですので二割弱にとどまっています。
 大臣は、三月二十五日の予算委員会で私の質問に対して、減便で余裕が生じている期間を助走期間と捉えて、騒音測定結果データの蓄積、分析などを行うと、こういう答えをされています。
 いつまで行う予定ですか。大臣に聞いているんです。

#219
○政府参考人(和田浩一君) お答えをいたします。
 助走期間についてのお尋ねでございますけれども、新型コロナウイルスの影響により減少している需要が回復するまでの期間を助走期間として、必要なデータの蓄積等を行ってまいりたいと考えております。

#220
○山添拓君 それは極めて不誠実だと思うんですよ。それ、ずっとじゃないですか。私たちは新ルートそのものに反対ですが、増便のためならやむを得ない、こう考えてきた人たちにとっても、それでは何のために我慢するのか分からないということになります。
 大体、データ集積のためと言いながら、この間のデータというのは公開されてもいないですよ。直ちに公開していただけますか。

#221
○政府参考人(和田浩一君) お答えを申し上げます。
 三月二十九日以降の運用データにつきましては現在集積をしておりますので、まだ取りまとめ中でございます。どのような形で公表するかは、関係自治体等とも相談しながら対応してまいりたいと思います。

#222
○山添拓君 今、新型コロナで外出自粛が要請されていますので、多くの方が自宅にいるわけですね。その中を、減便している中で飛行機が飛んでいくと。これ耐え難いという声が起こっています。
 先ほど、大臣、需要喚起がこれから必要なのだと、こうおっしゃいましたけれども、今緊急事態宣言が一部解除された中でも、やっぱり東京との移動というのは控えるように政府としても呼びかけていますよね。政府が求めている新しい生活様式では、帰省や出張は控えるべきだと、こういうことも言っています。
 IATA、国際航空運送協会、先ほども話ありましたが、国際線の二〇一九年レベルへの回復は二〇二四年だと予想しています。これ、大臣、何を根拠にしているか分からない、さっき答弁されていましたが、これ旅行者に調査を行っているんですね。五八%は最初の旅行は国内にしようと考えている、八六%は旅先での隔離を心配している、国際線に乗るという、それの需要はなかなか回復しないだろうと。
 今、航空会社の経営すら危ぶまれています。コロナでいろいろ影響を受けているわけです。この新ルートだけはコロナと関係なしに進めていくのかと。新ルートが必要なほどの需要回復というのは残念ながら当分望めない、その間少なくとも中止する、これぐらいは決断されてもいいんじゃないでしょうか。

#223
○国務大臣(赤羽一嘉君) 大事な視点が欠けていましてね、今の主張には。
 この新ルートの導入に際して、実はこれまで、この首都圏の特に羽田空港の離着陸時の騒音は千葉県に負担してもらっているんですよ。このことは、当然、千葉県もずっと議論に入っていて、新飛行ルートの運用により首都圏全体での騒音共有が図られるということになって、実は千葉県及びその県下の二十五市町との確認書が交わされていて、その確認書では、十五時から十九時までの三時間程度において、従来より使用されている飛行ルートを運用しない旨というのが確認を取れているんですね。
 ですから、新飛行ルートをやめろということは千葉県の皆さんに負担を掛けるということなので、そう簡単にいくような話ではないということは申し添えておきたいと思います。

#224
○山添拓君 千葉は三百メートル上空なんて飛ぶところないですよ。
 大体、その確認書は昨年の十二月二十五日付けですね。コロナの前ですよ。だったら今から、(発言する者あり)関係ないなんておっしゃるけれども、関係ないんですか。コロナの影響を受けて、何にも関係なしで進めていくとおっしゃるんですか。やっぱりそれはおかしいと思います。
 千葉県と国との従来の確認というのは、なるべく富津沖海上ルートを取るべきだというもので、都心上空ルートを行う理由にはならない。改めて中止を求めて、質問を終わりたいと思います。

#225
○委員長(中川雅治君) 他に御発言もないようですから、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の決算についての審査はこの程度といたします。
 次回は来る二十五日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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