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2020/05/26 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 国土交通委員会 第15号 令和2年5月26日
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2020/05/26 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 国土交通委員会 第15号 令和2年5月26日

#1
令和二年五月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     末松 信介君     三浦  靖君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     三浦  靖君     山田 太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡代君
    理 事
                朝日健太郎君
                酒井 庸行君
                増子 輝彦君
                伊藤 孝江君
                武田 良介君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                岩本 剛人君
                金子原二郎君
                清水 真人君
                鶴保 庸介君
                豊田 俊郎君
                三浦  靖君
                山田 太郎君
                和田 政宗君
                小沢 雅仁君
                長浜 博行君
                野田 国義君
                浜口  誠君
                森屋  隆君
                里見 隆治君
                宮崎  勝君
                室井 邦彦君
                上田 清司君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣  青木 一彦君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       和田 政宗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       総務省大臣官房
       審議官      佐藤啓太郎君
       総務省大臣官房
       審議官      谷  史郎君
       国土交通省大臣
       官房公共交通・
       物流政策審議官  瓦林 康人君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
       国土交通省自動
       車局長      一見 勝之君
       観光庁長官    田端  浩君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○持続可能な運送サービスの提供の確保に資する
 取組を推進するための地域公共交通の活性化及
 び再生に関する法律等の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、末松信介さんが委員を辞任され、その補欠として三浦靖さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(田名部匡代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官瓦林康人さん外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(田名部匡代君) 持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○岩本剛人君 おはようございます。自由民主党の岩本剛人でございます。質問する機会を賜りまして、心から感謝申し上げたいと思います。
 まず冒頭、昨日、全国の緊急事態宣言が解除をされたということであります。私の地元の北海道も何とか無事に解除できることができたところでありますが、この間、お亡くなりになられた方、また治療に向かっていらっしゃる方々に心から御回復と、また御冥福をお祈りを申し上げたいと思います。
 また、国民皆さんの総意でこの緊急事態宣言を解除できたということは本当に心からうれしく思っておりますし、またこれから、もう既に通勤のJR等の課題等も出てきております。また、このことについて新しい生活様式に対して、当委員会でもしっかり議論をして、国民の生命、財産を守っていくことを最初に申し上げまして、質疑に入らさせていただきたいと思います。
 地域公共交通の在り方につきましては、御承知のとおり、平成十八年の交通政策審議会から地域交通部会で、当時、高齢化、規制緩和による経済情勢の変化等で様々な議論をされてきたと承知をしているところであります。それによって、平成十九年にいわゆる地域公共交通の活性化及び再生に関する法律、いわゆる活性化再生法案と言われておりますけれども、これが通りまして、更に二十六年の一月にいわゆる一部改正がされたわけであります。更に二十七年にも改正をされておりますけれども、また今国会におきましても改正案ということであります。
 まず、この本法案の提出に至る基本的な認識と改正についてどのように受け止めているのか、大臣にお伺いしたいと思います。

#7
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今、岩本委員の御指摘のように、これはもう十年以上前から地域公共交通の維持というのは問題で、課題としてあったわけでありますが、近年、特に多くの地域で人口減少、高齢化というのが大変本格化しておりまして、その結果、公共交通サービスの需要の縮小や、その結果、経営の悪化、また運転手さんの不足の深刻化と、大変厳しい状況がより深刻になっているというふうに思っております。加えまして、高齢者の皆様が運転免許の返納、これ年々増加をしている、いかにその受皿としての移動手段を確保するのかというのは本当大変大きなテーマだというふうに考えております。
 そうした状況の下で、国土交通省といたしましては、まずバス、タクシーの労働力を確保する、そしてサービスの維持や改善を図りながら、特に過疎地につきましては、なかなかバス、タクシーの事業というわけにいかないところもあるのは確かでございますので、そういうところには、今回スクールバスですとか福祉車両等の地域の輸送資源を総動員して、この移動ニーズに対応しようというのが一つでございます。
 また、その際、これからの課題でもありますがMaaS、またAIによる配車、自動運転などの最新技術も最大限活用することによって人的な不足をカバーしていこうと。こうしたことによれば、地域の高齢者はもとより外国人旅行者も含めた幅広い利用者に使いやすいサービスの提供がなされるのではないかというふうにも考えておるところでございます。
 今回、こうしたことを踏まえながら本法案提出をさせていただいて、きめ細やかな対応ができる市町村等が中心となってこうした取組を進めるように促すとともに、国としても財政面またノウハウ面での支援を行うとしたのが今回のこの法案提出の主な思いでございます。
 よろしく御審議をお願いいたします。

#8
○岩本剛人君 平成二十六年にこの活性化再生法というのが一部改正をされているわけでありますけれども、そのときの改正の内容におきましては、地域公共交通網形成計画というのを策定しなければならないということになっております。
 これは、二〇二〇年までに目標数値も決めていたようにお伺いをしておりますけれども、この策定状況についてはどのようになっているのか。また、特に策定主体が市町村単独又は複数市町村又は市町村と都道府県とというような、それぞれというふうにお伺いをしておりますけれども、どのようになっているのか。また、既に実施している自治体の運営実態、経営状況はどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。

#9
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 御指摘の地域公共交通網形成計画でございますが、令和二年三月末現在で、全国で五百八十五件策定されております。このうち、市町村単独で策定されているものが五百二十七件で全体の約九〇%、複数の市町村により共同で策定されているものが二十六件で全体の約四%、また複数の市町村と都道府県により共同で策定されているものが三十二件ございまして全体の約五%との内訳になってございます。
 地方部を中心に公共交通を取り巻く環境が厳しさを増している中で、地域公共交通に対する地方公共団体の負担につきましては、これは増加しているところが多いわけでございますが、この地域公共交通網形成計画を策定した地方公共団体の中には、地域の実情に応じまして、例えばコミュニティーバスをデマンド交通に見直すことなどによりまして運行の効率化を図って地方公共団体の負担の軽減につなげたと、こういう事例もございます。
 今後、地方の地域の移動手段の確保維持を進めていく上では、地方公共団体が中心となって取り組む制度の充実と並行しまして、国が財政面等でこれを支援することが極めて重要であると認識しております。

#10
○岩本剛人君 それで、今回の法案の改正につきましては、これとは違って、地域公共交通計画、いわゆるマスタープランを努力義務化ということであります。これは、協議会を開催して市町村で計画を作るということになっているわけでありますけれども、このいわゆるマスタープラン、地域公共交通計画と今御答弁をいただいた地域公共交通網形成計画との違いというのはどこにあるのか。
 また、市町村、都道府県でマスタープラン、地域公共交通計画を作るにおいては、当然、地方議会の議決も得なければならないわけでありますし、さらに協議会を設置して作るということになれば、かなり重たい、実際、計画になってくると思います。今回の法案の改正の中で、そのマスタープランを作ることによって、それぞれの、いろんな自家用有償事業だとか様々な事業がもう立て付けになっているわけでありますけれども、一応これも認可されるということでありますので、マスタープランを作って大臣認可をもらって事業を進めていくと。ただ、実際の事業を行っていった場合に、うまくいくかどうかも実際分からない状況が考えられるわけであります。
 そうした中で、実際、計画策定と同時並行とは言いませんけれども、様々な事業を試験的に試してみて、本当に事業化できるのかどうかというようなこと、そういった調査、事前にいろんな調査を重ねていかなければ、なかなか計画策定というのは難しいのではないかなというふうに考えるわけでありますけれども、そういったことは実際可能なのかどうか、お伺いしたいと思います。

#11
○政府参考人(瓦林康人君) 委員御指摘のとおり、今回の改正案におきましては、現行法の地域公共交通網形成計画につきまして、対象あるいは内容を拡充した上で、名称を地域公共交通計画としまして、その上で、市町村等による計画の作成を努力義務とすることとしております。
 平成二十六年の改正により創設されました地域公共交通網形成計画、これは前の計画、現行の計画でございますが、これにつきましては、市町村等の地方公共団体が中心となって、地域ごとに、まちづくりとも連携しながら、バスなどの路線によって構成される公共交通のネットワーク、このネットワークにつきまして充実や再編を促進するための計画でございます。先ほど御答弁申し上げましたとおり、全国五百八十五の地域で策定され、計画に基づきまして、それぞれ利用者にとって利便性の改善、充実、あるいは公共交通を軸としたまちづくりなどが進められてきたところでございます。
 これに対しまして、今回の改正案でございますが、人口減少の本格化に伴って地域公共交通を取り巻く環境が大変厳しさを増しているということに対応しまして、まず計画の対象及び内容といたしまして、路線などのネットワーク面にとどまらず、ダイヤや運賃などの面も含めてサービスを総合的に改善、充実させるための計画として拡充させるとともに、公共交通サービスのみによっては移動ニーズに十分に対応できない過疎地などがございます。こういった過疎地などでは、自家用有償旅客運送やスクールバスなど地域の輸送資源を総動員する具体策も盛り込める計画とすることによりまして、地域公共交通、地域交通に関するマスタープランとして明確に位置付けるというふうにしたものでございます。
 また、御指摘のとおり、努力義務化に伴いまして、国として市町村等における計画の作成を支援することが大変重要と考えてございまして、計画の作成に必要な経費に対して国費補助を行うことにしております。この場合、ただいま御指摘ございましたバスなどにつきまして短期間実証運行するという場合につきまして、この実証運行の費用につきましても計画の作成に必要な経費の一部として補助対象とすることができるというふうに考えてございます。

#12
○岩本剛人君 そうしたら、バスの試験運行の補助対象って、負担割合ってどれぐらいなんですか。

#13
○政府参考人(瓦林康人君) 基本として、基本的に二分の一でございます。

#14
○岩本剛人君 ありがとうございます。
 国としての支援ということでもあったんですけれども、僕は北海道出身ですので、いろんな市町村があって大変財政的にも厳しい市町村が実際あります。協議会をつくってマスタープランを作るって、なかなか、私の地元の役場でそういった計画を作るというのはなかなか本当に難しい状況がありますし、専門家ももちろんおりませんし、そうした中でしっかり国の支援をお願いしたいということもあります。さらに、是非、これに併せて、その人材育成、各市町村行政の人材育成ですとか、バス事業者だとか運送事業者の、民間との人事交流みたいなこともしっかり是非いろんな形で御指導いただいていく中でマスタープランを作って地域公共交通の在り方を検討していくような、また国からの支援を、助言といいますか、是非お願いしたいというふうに思います。
 また、この法案におきまして、輸送資源の総動員というふうに記載があるわけでありますけれども、輸送資源がほとんどない過疎地もたくさんあります。そうした中での対応というのはどういうふうに考えているのか、お伺いしたいと思います。

#15
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 近年の人口減少の本格化によりまして、需要減少に伴う採算の悪化が更に進みまして、運転手不足も深刻化している結果、過疎地などにおきましては、バスやタクシーのみで輸送サービスを確保していくことは極めて困難になっているというふうに認識しております。
 このため、そのような地域では、地域住民などのニーズにきめ細かく対応できる立場にある市町村等が中心となって、地域の移動ニーズの動向をきめ細かく把握しながら、必要な場合には自家用有償旅客運送やスクールバス、あるいは病院の車両や福祉の車両、こういった地域の輸送資源を総動員することで移動手段を確保していくことが重要になっているというふうに考えております。
 このような考え方に基づきまして、今回の法案におきましては、先ほど御答弁申し上げた地域公共交通計画によりまして、公共交通の改善に加えて移動手段の確保にも取り組める仕組みを導入したということ、また、路線バス等の運営が厳しくなる場合には、地域で協議していただきまして、公募により次の移動手段を選択して導入する地域旅客運送サービス継続事業の制度を創設すること、また過疎地などで市町村等が実施する自家用有償旅客運送の実施を円滑化するための制度の充実などの内容を盛り込んだところでございます。
 また、過疎地等で地域の移動手段の確保維持を進めていくためには、先ほど申し上げましたとおり、制度の充実と並行して国が財政面等で市町村等の取組を支援することが極めて重要であるというふうに認識しております。国土交通省におきましては、過疎地等のコミュニティーバスや自家用有償旅客運送等の運営で生じる欠損等に対しまして、地域公共交通確保維持改善事業といたしまして国費による補助を行っているところでございまして、今後とも必要な予算の確保に最大限努めてまいります。

#16
○岩本剛人君 いわゆる過疎地におきましては、今御答弁いろいろいただいたんですけれども、なかなか難しい状況も私どもの北海道では考えられるわけでありますけれども。
 これ、例えばなんですけれども、昨年の十二月に策定されまして本年の六月四日に施行される、議員立法で人口急減地域特定地域づくり推進法というのが制定をされております。これ、過疎地域等の人口急減地域の雇用を創出するための法律ということで、この法律に基づいて事業協同組合が設立されるわけでありますけれども、運営費の二分の一を国と地方公共団体で補助するということになっております。例えば、こういった組合を地域公共交通事業に活用するということが可能なのかどうか、お伺いをしたいと思います。

#17
○政府参考人(佐藤啓太郎君) お答え申し上げます。
 いわゆる人口急減地域特定地域づくり推進法は、人口が急減している地域において、地域内の事業者の労働需要を集約した上で、その需要に応じて人材を派遣する特定地域づくり事業協同組合、これを認定し、その取組を支援するための枠組みを定めた法律でございます。
 この制度を活用することで、特定地域づくり事業協同組合の組合員である小規模の事業者にとっては、人手不足の解消あるいは業務の繁閑への柔軟な対応が可能になるといったようなメリットがあるものでございます。過疎地域などの人口急減地域におきまして、今お示しありました民間の地域公共交通事業者が、認定を受けた特定地域づくり事業協同組合の組合員となった場合には、この組合から必要な人材の派遣を受けることが可能となるものでございまして、地域公共交通の維持確保に資することも期待されると考えております。
 いよいよ六月四日に法の施行を迎えますけれども、総務省といたしましては、この人口急減地域特定地域づくり推進法の円滑な施行に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。

#18
○岩本剛人君 是非、六月四日施行されるわけでありますので、いい形で活用されるように、また情報提供を全国の市町村等に是非お願いしたいというふうに思っております。
 今回の輸送資源の総動員による交通手段の確保ということで、自家用有償旅客運送でありますけれども、これ平成十八年から施行されているわけでありますけれども、これ、いわゆる白タク、さらにライドシェアとどう違うのか、改めてお伺いしたいと思います。また、今回新たに改正によって自家用有償旅客運送の実施の円滑化ということがうたわれているわけでありますけれども、これがさらに最終的にライドシェアにつながるおそれはないのか、そういう危険性はないのか、お伺いをしたいと思います。

#19
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 白タク行為は道路運送法違反であることはもちろんでございますし、また、いわゆるライドシェア、自家用車を用いますが、これについても要素は二つでありまして、アプリによる配車、これは問題はありませんが、もう一つが白タク行為、したがって、これも問題がございます。アメリカやイギリス、フランス、韓国などでも、ライドシェアについては違法であるとの判決や、あるいは雇用義務を課すという立法が行われておるようなところでございまして、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態をこれ前提としておりますので、安全の確保や利用者の保護の観点から問題があって、認めるわけにはいかないというふうに考えております。
 一方で、御指摘をいただきました自家用有償旅客運送でございますが、これは、地域に必要な輸送がバス・タクシー事業者によることが困難である場合、市町村やNPO法人が運送の責任を担う、道路運送法による登録を受けるというようなもので、全く違うものでございます。そういう意味では、その運行管理や車両整備の事故を未然に防ぐための措置も行っておりますし、万一事故の際には、市町村などが賠償を含めて責任ある対応を取る体制が整っているものでございます。
 今回、法改正で自家用有償旅客運送円滑化のために事業者協力型などの改正を盛り込んでおりますが、それを盛り込んだ後もこの性格は全く変わらないものでございます。

#20
○岩本剛人君 いろんな会議にいろんな考え方の方がいるので、そこはしっかり、しっかり対応していっていただきたいと思います。
 平成十八年から自家用有償旅客運送というのは行われているわけでありますけれども、民間の企業を圧迫しているということは実際起こっていないのか、まずお伺いをしたいと思います。また、地域公共交通計画、マスタープランの考え方において、実際、運送エリアというのをどのように考えているのか。
 ということは、今回の観光客を含む、またインバウンド観光、ニーズの多様ということが言われているわけでありますので、観光客の方はやはり行きたいところにあちこち行きたいというふうに考えるのが観光客でありますので、そういうことを考えると、しっかりとしたその運送エリアの考え方、区域に対してどういうふうに、きちんとルールを決めなきゃいけないのではないかと思うんですけれども、考え方をお伺いしたいと思います。

#21
○政府参考人(一見勝之君) 自家用有償旅客運送の実施の要件といたしましては、道路運送法の第七十九条の四に基づきまして、地域に必要な輸送がバス・タクシー事業者によることが困難な場合、バス・タクシー事業者を含む地域の関係者の間で協議が調うことが必要であるというふうにしております。運送エリアについてもその協議が調った範囲で行われるということになりますので、民営圧迫ということにはならないというふうに考えておるところでございます。
 また、今回の改正を盛り込んだ後でございますが、これも、協議は協議会などで行われるのが通常でございますが、協議会などにおいて協議を調えるということは必要でありまして、ここは全く変わっておりませんので、そういう意味では民営圧迫というようなこともありませんし、運送エリアも明確になるというふうに考えております。

#22
○岩本剛人君 是非、御承知のとおり、ハイヤー・タクシー業界も大変厳しい状況でありますので、考え方をしっかり整理していただいて対応をしていただきたいというふうに思います。
 また、今回の改正案で創設されます地域公共交通利便増進事業、いわゆるバス事業です。今回、独占禁止法の特例法が通ったわけでありますが、この関係性というのはどのように考えているのか、認識を伺いたいと思います。

#23
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 今般の地域公共交通活性化再生法等改正法案におきましては、先般内閣官房から提出されて成立しました独占禁止法特例法におきまして乗合バス事業に係る共同経営が一定の場合に適用除外とされるということと連動させる形で、地域公共交通利便増進事業の制度を創設いたしております、制度として盛り込んでおります。
 地方都市などで、これによりまして、複数のバス事業者が共同して等間隔のダイヤによる運行でありますとか定額制の乗り放題運賃等に取り組むことを促進する手続緩和等の規定を盛り込んでいるところでございます。
 国土交通省といたしましては、独占禁止法特例法に基づく共同経営の制度とこの本法案に基づく地域公共交通利便増進事業の制度、これ両者を一体的に運用いたしまして、地方都市などにおけるバス交通の利便性向上、そして運行効率化を促進しましてサービスの維持を図っていきたいというふうに考えてございます。

#24
○岩本剛人君 今回、衆議院の方で時限立法十年ということで、独禁法の特例についてはいろんな議論があったようにお伺いをしております。
 今回の活性化再生法につきましても十年以上、先ほど大臣からお話があったとおり、様々な議論の中で改正をされてきているわけでありますので、是非、本当に五年先、十年先というのはどういうような状況になっているのか見通しが立たないわけでありますので、是非、不断の検証をしっかり行っていただいて、柔軟に対応していただけるように願うところであります。
 次に、新モビリティーサービス事業ということでMaaSという言葉が出てくるんですけれども、先般の委員会でも御発言があったんですけれども、済みません、最初にこのMaaSの考え方、是非分かりやすく一度説明していただきたいと思います。

#25
○政府参考人(瓦林康人君) いわゆるMaaSにつきましては、複数の公共交通でありますとか公共交通以外の移動手段を組み合わせて移動の利便性を大幅に向上させることができる新しいモビリティーサービスと位置付けております。スマートフォンのアプリなどによりまして経路の選択から支払まで、決済まで一括してできるサービスということでございます。
 私どもにおきまして、国土交通省におきましては、先進的な実証実験への支援等を通じまして全国への早急な普及に取り組んでいるところでございます。

#26
○岩本剛人君 なかなか分かりづらい、分かりづらいって言葉悪いですね、失礼しました。非常にどう理解していいのか、まあそれでちょっと質問をさせていただいたんですけれども、このMaaSの普及、新モビリティーサービス事業を推進するに当たって、MaaSのこの普及の促進に当たって、今回国がデータ等を連携して進めるべきというふうに、何というんでしょうか、様々なデータ等を連携して進めていくべきなんだと思うんですよ、地域プラットフォームをつくるということでありますので。
 また、そのアプリが基本という御答弁があったんですけれども、実際私どもの地域はスマホを持っていない方々もたくさんいらっしゃるわけでありますし、恐らく高齢者の方々はなかなか非常に理解しづらい考え方、受け止めで、アプリって何だというところから始まるんだと思うんですけれども、このアプリに不慣れな利用者、地域のことも勘案していただいてこの新モビリティーサービス事業を進めていくべきではないかと思うんですけれども、考え方をお伺いしたいと思います。

#27
○政府参考人(瓦林康人君) まず、データ連携についてでございます。
 現在提供されておりますMaaSは、交通事業者を始めとする地域の事業者が中心となって提供されていることから地域ごとの提供になっておりますけれども、利用者の視点からしますと、MaaS間のデータ連携を促進して、例えば地域ごとのアプリが相互に結ばれて広域的に一体化して、各アプリからほかの地域のサービスが利用できるといった形で利便性を高めていくことが望ましいと考えております。
 このため、私ども国土交通省におきましては、MaaSに関する事業者の間でありますとか、あるいは地域ごとのMaaSの間で、路線、ダイヤ、運賃等に関するデータ提供でありますとか、利用者向けのサービスなどの面で連携しやすくなるようにしなくてはならないということで、そのためのガイドラインとしまして、MaaS関連データの連携に関するガイドライン、これを本年三月に取りまとめて公表したところでございます。
 ガイドラインにおきましては、連携すべきデータの項目でありますとか種類、データ形式の標準化、それから共有されたデータの取扱いに関する指針などを盛り込んでおりまして、今後このガイドラインを活用しながら各地のMaaSの間でデータ連携を推進しながら速やかな普及を図っていきたいというふうに考えてございます。
 一方、御指摘のありましたスマートフォンやアプリの操作に不慣れな高齢者の方々などが多数いらっしゃるということがございます。そういった方々にも便利に使っていただけるようにすることは大変大事な課題であるというふうに考えております。このため、私どもの実証事業の中でも、例えば電話予約に対応したコールセンターの設置でありますとか、あるいは地域で普及をしているケーブルテレビを利用した予約システムの導入など、こういった形で高齢者の方にも使いやすいサービスとしていただいておりまして、引き続き、このような取組について各地、違う地域へも横展開を図りながらMaaSの普及に取り組んでいきたいと考えてございます。

#28
○岩本剛人君 是非、コールセンターですとかケーブルテレビというのは初めてお伺いしましたので、特に過疎地域の対応のための新たな交通サービスですから是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。あと、是非、もう既にいろいろ全国で活動されていると聞いているんですけれども、できれば全国一律で、北海道のどこに行っても同じような考え方、さらには九州のどこへ行っても同じような考え方、島根に行っても同じような考え方で是非対応できるようなことも含めて検討を進めていっていただきたいと思います。
 様々質疑をさせていただいてきたんですけれども、今回の新型コロナウイルスで新しい社会をつくっていかなければならない状況であろうかと思います。そういった中身については、この法案の内容には感染症対策ですとかソーシャルディスタンスですとか、そういうことは全く中身には記載をされていないわけでありますけれども、この新型コロナウイルスによりまして、更に地域の公共交通も多大な影響を受けてくると思います。ただ、そうしたことを踏まえて、これからの新しい社会に向けた地域公共交通政策について、大臣にどのように取り組んでいくのかお伺いをしたいと思います。

#29
○国務大臣(赤羽一嘉君) 地域公共交通につきましては、そこに従事されている皆様方におかれましては、感染リスクがあり様々な大きな不安がある中で、特措法の中でも事業は継続してほしいというふうに言われた、指定をされた事業者として本当に尊い御貢献をいただいておりますことに、改めてこの場をお借りしまして心から感謝を申し上げたいと思います。
 こうした大きな使命と責任を果たしていただく一方で、どうしても外出自粛等による輸送需要の大幅な減少でその経営というのは大変厳しい状況に置かれているということがございます。
 そうした意味で、そうした中で政府の各種の様々な政策を最大限活用していただけるように積極的に働きかけをしながら、今省を挙げて取り組んでいるところでございますし、何よりも、これから緊急事態が解除されて徐々に普通の状態に戻っていくんだと思いますが、いきなり、例えば通勤ラッシュ、これ通学も、学校が始まると通学プラス通勤ということで、大変この回避というのは困難であるんじゃないかということを大変心配をしながら、どう対策を取ろうかということでありますが、一方で、いわゆるニューノーマルということで、この在宅勤務ですとか時差出勤というのが、一時的なものではなくて、恐らく今後新しい生活様式の中で、特に在宅勤務、テレワークなんというのは定着をしていくという方向になるのではないかと。これまでの我が国の通勤列車のラッシュというのはちょっと世界でも例を見ないような状況でもありますし、そうしたことが少しずつ改善をされていくようにしなければいけないというふうに思っておりますが。
 いずれにしても、公共交通については、今、種々御質問いただきましたが、大変その維持、経営の維持をするのも大変難しい状況でありますので、今国会、この法案に話は戻りますけれども、様々な支援を、一番身近な市町村がしっかりとしたマスタープランを立てて具体的な目標を掲げ、市町村に丸投げという意味ではなくて、しっかり国としても寄り添いながら、実情としては今お話ございましたが、北海道のみならず各地方も専門家の人材というのは大変欠如をしておりますし、いきなりマスタープランといってもなかなか難しいと思いますので、地方自治体また関係事業者と寄り添いながら、地元、一つ一つの地元でしっかりとした生活が維持できるような公共交通、万全のものを構築するべく努力していこうと。当然、その中には、ちょっと繰り返しになりますが、感染症対策も考慮しながらの計画になるかというふうに思っております。
 以上です。

#30
○岩本剛人君 ありがとうございます。是非、各過疎地域の市町村等に対して、国の支援を是非お願いしたいと思います。
 最後に一点だけ、済みません、大臣にお願いをさせていただきたいんです。
 今回の法案の中で、交通インフラに対する充実ということで、鉄道・運輸機構が新たな貸付制度で追加をされて、鉄道インフラと物流拠点の整備というのに対しても融資ができるという、特別な融資をするということで法案に載っているんですけれども、是非、今回のコロナでもそうでありますけれども、物流の大切さというのは全国の皆さんが改めて認識をしていただいたんだと思います。私も以前企業誘致の仕事をしておりまして、物流拠点に対する融資はあっても、補助金ですとかいろんな経費の減免ですとか、そういう類いは物流拠点に対してはありません。今の物流センターというのは、もう自動化されて、コンピューター化されて、ソフト開発でも数億円掛かるような、また共同配送でピッキングだとか、本当に工場よりも大きな設備投資に掛かるような今投資になりますので、今回融資ということであるんですけれども、是非、先々、物流拠点に対する新たな補助金といいますか、そういったことも是非御検証をいただければ有り難いと思いますので、そのことを最後に申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#31
○野田国義君 おはようございます。共同会派、立憲民主党の野田国義でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私からも、本当に、緊急事態宣言が解除されまして、医療関係者を始め多くの国民の協力でそうなったということでございまして、心から敬意と感謝を申し上げたいと思うところであります。
 しかしながら、これからがまだ第二波、第三波と来る可能性もあるわけでございますので、医療関係を始め、また国土交通省関係のいろいろなところで対策を講じていかなくてはならない、このことが一番これから重要なことだと思いますので、よろしくお願いをしたいと思うところでございます。
 それで、私は、前回の冒頭に申しました黒川弘務前東京高検検事長の関連の話でございますけれども、このことを当時、この検察庁の幹部の定年延長という問題、これは本当におかしいと、後付けで法律を出してきたような状況ではないかということを申したところでございますけれども、この後、御案内のとおり、報道されておりますように、いわゆるマージャンをやっていたというようなことでございます。そしてまた、もちろん、当然、この検察のナンバーツーと言われる黒川さんがマージャン、それも賭けマージャン、賭博をやるということはこれもう言語道断でございまして、許されない行為であると思うところでございます。
 その中で、今一番大きな話題になっておりますこのいわゆる処分の問題でございますけれども、ここに共同通信、昨日でしょうか、この賭けマージャンの問題で処分をめぐりいろいろなことが言われておりまして、首相官邸に報告した法務省は国家公務員法に基づく懲戒が相当と判断していたが、官邸が懲戒にしないと結論付け、法務省の内規に基づく訓告となったことが二十四日分かった、複数の法務・検察関係者が共同通信の取材に証言をしたということを書いております。
 これ、安倍総理は、検事総長が事案の内容など諸般の事情を考慮し、適切に処分を行ったと承知しているというような答弁を国会でなさっておるということでありますけれども、まさしくこれ虚偽答弁ではないかと私思いますし、恐らく多くの国民もこのことは、何だ、身内でこんなことやってというようなまた疑念が大きくなっているんではないのかなと、そのように思うところでございます。本来だったら、総理の言うこと、総理の発言、リスペクトしなくてはいけないんですけれども、逆に今、国民は総理の発言が一番信用できないんじゃないかと、そういう状況に陥っている。これは非常に悲しいことではなかろうかと思っているところでございます。
 そういう中にあって、この処分が閣議決定をなされたと。当然、この任命権者も内閣ということになっているわけでございますので、赤羽大臣の方も、この閣議決定、持ち回りで今回はコロナの影響で行われたと聞いておりますけれども、このことについてどうお思いになっているのか、まずお聞きしたいと思います。

#32
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今、野田委員が言われたちょっと報道の真偽について私は全く承知をしておりませんし、お尋ねの件につきまして、所管外でもございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

#33
○野田国義君 赤羽大臣は公明党ということでございまして、ある意味では、こういうときこそまた声を上げていただく、前回のときも支持者の方々からいろいろな声が出たということもお聞きしておりますし、恐らく今回のこの処分のことについても、非常にそういった、赤羽大臣の支持者辺りからも声が届けられているんではないかと考えるわけでございまして、是非ともそういう、いわゆる国土交通大臣という本当に要職に就いておられる、そういう意味でのそのバランスを内閣で取ってもらうと、これは駄目なものは駄目なんだというようなことも我々は期待しているところでございますので、よろしくお願いをしたいと思うところでございます。
 それでは、質問の方に入らさせていただきます。
 この地域の公共交通、私はちょうど思い出深いものがございまして、実を言いますと、十数年前だったでしょうか、合併という課題、私が市長をやっていた頃に本当に平成の大合併の嵐が吹き荒れたということでございまして、このことで、いろいろな組合せというか、どこと合併するかということが、本当に全国の自治体でいろいろな物語が起こったということでございますけれども。
 私、八女市の場合は八女郡と三町二村ですか、と合併をしたわけでありますけれども、すると決まったときに、あの小泉内閣の三位一体の改革で、もう本当に経営が成り立たないと、自治体の経営が成り立たないと、だから、八女市さん、合併をしてほしいということで、町長、村長又は議長さんたちが市長室に押しかけられて、するという決断をさせていただいたわけでありますけれども、そこで、私、言ったんですね、もう無駄なものはやりませんよと。
 ただ、ただ、公共交通、非常にこれ、面積が五百平方キロメートルぐらいの面積に合併した後なるわけでございますので、交通手段の確保というものが非常に重要であると私認識したものですから、この問題だけは少しお金掛けさせていただいてでもやりますということで言いました。それでもいいですかということで了解を得て、やらせていただいたのが八女市におきますデマンド交通でございます。
 その後、おかげで国土交通大臣賞をもらったということだそうでございますけれども、本当に地域にとっては、特に田舎にとってはこの交通手段の確保というのは重要であるわけでございまして、特にまた高齢者の方々、免許の返納をされているということでございまして、そういう状況の中で考えていかなくてはならないと思っております。
 それで、皆さんのお手元に、ちょっと大変恐縮でございましたけれども、私も久しぶりに、八女市の現状どうなっているのかということで、私は帰れなかったものですから秘書に行かせまして、いろいろな今の現状というものを調べさせていただきました。そして、ここに八女市が作っている計画の資料ということで出させていただいているんですが。
 先ほどもちょっと岩本委員から話もあっておりましたけれども、地域はなかなか本当に交通手段もなくて、計画もなかなか作れないということでございますけれども、こういう形で交通、高速バスの課題あるいは路線バスの課題、ふる里タクシーですね、これがデマンドタクシーでございますけれども、そしてその他の公共交通サービスの課題、公共交通全体に関わる課題、それから観光交流の課題というようなことで、いろいろなその交通手段を組み合わせて地域住民の足の確保というか、交通手段の確保をしておるというのが今の現状のようでございます。
 そういう中にあって、地元から出た声といたしましては、やっぱりどうしても利用者が頑張っても減っておるということでございまして、やはりその交付税ですか、特別交付税等の措置の充実、あるいは国庫補助のかさ上げ、こういうものを是非ともやってもらわないと、なかなか地域は状況が厳しくてもたないというような声がやはり一番最初に要望として上がってきておるようでございますけれども、国土交通省としての支援策をお願いをしたいと思います。また、総務省、よろしくお願いします。

#34
○政府参考人(谷史郎君) お答え申し上げます。
 地域公共交通の確保維持に要する経費につきましては、国土交通省におきまして、地域公共交通確保維持改善事業によりまして支援を行うとともに、その地方負担及び地方単独事業につきまして、地域の実情に応じて特別交付税措置等を講じております。
 また、令和二年度におきましては、改正法案を踏まえました国土交通省からの要望を受けまして、地域公共交通確保維持改善事業によりまして貨客混載のための車両改造等に対し補助が行われた場合の地方負担につきましても、新たに特別交付税措置の対象としたところでございます。
 今後の特別交付税措置につきましては、国土交通省からの要望等を受け、また国の財政措置の状況や地域のニーズ等を踏まえながら、適切に対応してまいりたいと考えております。

#35
○政府参考人(瓦林康人君) 国土交通省の立場から御答弁申し上げます。
 国土交通省におきましては、地域における必要不可欠な移動手段を確保維持するため、地域公共交通確保維持改善事業によりまして、過疎地域等における幹線バスやコミュニティーバス等の運行の欠損等に対しまして国費による補助を行っております。またあわせて、これに係る地方公共団体の負担に対しては特別交付税措置が講じられたところで、今御説明のあったところでございます。この特別交付税措置につきましては、今後とも地域からの御要望、御提案等を踏まえながら、総務省とも連携して必要な支援に努めてまいりたいと考えてございます。

#36
○野田国義君 ありがとうございます。何とぞよろしくお願いしたいと思いますが。
 ここで、あれいつだったでしょうか、このデマンドタクシーを運転されている方がちょうど事務所に寄られたので、何ですかということでいろいろ話を聞いたら、当時はいわゆる人だけしか輸送できなかったんですね、運べなかった、それが物も運べるようになったというようなことでございまして、何とか物が運べないでしょうかというようなことでございましたが、これはまた改善をしていただいたということで、そして、御承知のとおり、地方は買物難民ということ、高齢者の方々を中心に非常に多くなっているということでございますので、この辺りは非常に改善をされて助かっておられるということでございました。
 それから、これは当然、デマンドタクシー、路線バスもそうですけど、いわゆる保有車両の維持管理が非常に要るということでございまして、最初は当然、八女のこのデマンドだけで十二、三台保有しているんですね、車両を。すると、最初一度だけ補助金は出るけれども、非常に難しいということ。それから、路線バスとこのデマンドタクシーをどう接続させるか、連携させるかということで、移動していくと、高齢者は、特に地方の方々はですね。こういう問題があるわけでございますけれども、いかがでしょうか。よろしくお願いしたいと思います。

#37
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 この福岡県八女市におきましては、現行の地域公共交通の活性化再生法の枠組みを積極的に活用していただきまして、交通体系の再編を図っておられます。
 今お話がございましたとおり、路線バスとデマンド型乗り合いタクシーの連携によりまして交通空白地域を解消するとともに、また、効率性の面でも、導入前と同程度の経費で市民生活の質の向上を実現するということで市民の皆様からの高い評価をいただいているというふうに伺っておりまして、そういう意味で、地域公共交通の確保維持に積極的に取り組んでいただいているというふうに認識しております。
 国土交通省におきましては、こういった地域の移動手段の確保維持のために、先ほど申しました地域公共交通確保維持改善事業によりまして、過疎地域等における幹線バス、コミュニティーバス等の運行の欠損、車両の導入、更新の費用等に対しまして補助を行っております。そして、八女市内で運行されている路線バス及びデマンド型乗り合いタクシーに対しても、欠損への補助を行わせていただいております。
 御指摘のございました車両の維持費でございます。これは事業者が保有する車両の維持費でございますが、これにつきましては、燃料油脂費あるいは修繕費あるいは保険料等が該当すると考えられますが、これらは営業費用として計上されておりますので、国費による運行の欠損に対する補助の対象となってございます。

#38
○野田国義君 ありがとうございます。
 これは八女市だけの問題ではなくて、全国のそういった地方の、特に過疎地と言われるような交通網が厳しいところの共通の問題でもあろうと思いますので、何とぞよろしく御支援のほどお願いをしたいと思うところでございます。
 それから、私、話を変えますが、再三聞かせていただいておりますけれども、今回、こういう、ちょっと地元をテーマにこの公共交通を考えることがありましたので、それと、私、ここもう二、三度質問させていただいておりますけれども、八女―広川の三号線バイパス計画でございますけれども、どうなっていくのかなということを考えさせるわけでございまして、またこれも重要なことだと。特に、この費用が三百億から五百億と言われておりますので、この辺りのところがその後どうなったのか、状況をお聞きしたいと思います。

#39
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 国道三号の広川から八女の間の道路計画でございますけれども、昨年度より概略ルートや構造の検討を行う計画段階評価に着手をしておりまして、バイパス案二案と現国道三号の拡幅案の三つのルート帯を昨年提示をいたしました。
 その後、この三つの案から一つに絞り込んでいく際に、何に最も重点を置くべきかということについて、関係する自治体や住民の方、企業の方にアンケートやヒアリングで意見聴取を実施をしてまいりました。この結果、約八割から九割の方々から、渋滞緩和、交通事故削減、災害時の代替路利用として効果を発揮するルート帯、ルートにすべきという意見をいただいたところであります。
 先日の五月十三日の有識者委員会に以上の意見聴取結果を報告した上で、国交省から、山側ルートバイパス案、三つのうちの一つですけれども、それが最適なルート帯であるのではないかとの提案をしたところ、全ての委員より了承をいただきました。
 今後でございますけれども、国交省としてこの方針を最終確認をした上で、福岡県に対して都市計画に必要な図書を送付しまして、福岡県において都市計画決定を進めていただけないかという、そういう予定をしております。
 以上でございます。

#40
○野田国義君 前回質問のときには全く何も決まっていないということでございましたけれども、もうコースまで今回決まったという事のありようでございます。
 それで、私、実を言うと、この問題について私自身は、本当にこのバイパスが必要なのかということで、ちょっとチラシを作って全戸配布というか、させていただきました。それで、その資料をちょっと読みますと、これはこの間も言ったと思いますが、平成三十年の九月に市長と町長が国土交通省にお願いに行ったと、要望に行ったということなんですね。平成三十年というと、まだ二年も掛かっていないんですね。二年も掛かっておりません。それで、こういうのに、期成会もないのに何でこういうのができていくんだということですよ。非常に疑問を私は持っておりますし、私自身、こういうビラを配って、これに反対だと。何で造るのをやめさせるんだというようなことを言う人は一人もいませんでした。いや、野田さんが言っているとおり、これは本当にもったいないよということの声が大きかったということでございます。
 そこで、私、資料をもらいましたので、いろいろと読んでみました。アンケート調査、その現場にも行きましたけれども、これは完全な誘導質問じゃないかということを言いました。それで、この間もヒアリングを受けたときにも言ったわけです。そのことは参考にしておりませんと、じゃ、どこを参考にしたんだということを言いましたら、意見聴取ですから、みんなから、いわゆる市民、町民から聞く意見聴取。そこの自由欄というところがございまして、その資料を私自身ももらいました。
 それで、よく読んでみますと、何といいますか、早期整備への期待というところはバイパスを造ってくれと一言もないんですね、バイパスを造って。確かに、一日も早く整備してほしい、慢性的に渋滞が発生してくるので早急に対策をお願いしたいとか、そういう話はあります。しかし、反対意見は逆に、具体的にありますね。私自身も主張しておりましたように、現在の国道三号線で十分です、これ以上必要ない予算を使わないでください、国道、久留米立花線をしっかりと整備することで三号線の渋滞は改善する、既存の事業をしっかりと優先して完成すべきだ、車の台数が減少する中で新しい道路は必要ないのではないかと、そういう意見が出ておるという、具体的にこれは反対意見として自由意見のところで述べられているということでございます。
 ですから、私が一番言いたいのは、もう六十年ぐらい、私も十六年ぐらい市長をやりましたから、ずうっと私がやっているときも、この久留米立花線、これを格上げしてもらったんですよ、国交省辺りに。それで補助金がたくさん来るようにもなりました。もう六十年ぐらいこれをやっているんじゃないですか、六十年ぐらい。しかし、なかなか完成しない。まずそこをしっかりとやった中で、本当に必要だったらそれは造っていいですよ。しかしながら、まだ完成していない、特に八女市側が。今度、矢部側ですか、そのところに橋梁も架け直さなくてはいけないということで、私は、それがちゃんと完成すれば、トラックなんか広川インターで降りて熊本に向かう、そしてまた植木インターで乗るというようなことを繰り返しているからそこに渋滞が発生するということでございます。ですから、久留米立花線をちゃんと整備すればそれが抜け道にちゃんとなるんですよ。逆に、熊本から来る車もそういうことです。
 だから、これ必要なのは、逆に広川インターから久留米に向かっての部分なんです。この部分がもっと混むんですよ。しかしながら、これは久留米立花線でまた久留米には抜けれるようになったから、久留米は今の現道の三号線の改良でやっていくということを言っているわけでしょう、市長始め。だから、私はこの問題について、特にこのコロナ禍の、アフターコロナの部分を考えますときに、本当に、ここは恐らく路線バスなんか全然通らないバイパスになりますよ。本当に山ですから、ほとんどが山。まあ民家も幾つか掛かる。そしてまた、これが非常に路線バスなんか全然通らないという中で、本当にこの公共交通網として必要なのかと、デマンドなんかも含めた中でですね。私はほとんどこれ通る人いないと思いますよ。だから、トラックが抜けるだけの道。じゃ、そこに商店街が張り付くかというと、これも張り付かないんではないかと私は思っているんです。
 私、ちょうど二十七年前ぐらいだったでしょうか、市長になったとき、結局、あの頃はバブルがはじけて、平成五年でしたので、なったんですね。その頃も、ずうっと経済対策で、もうお金使え、お金使えということを言われました。しかしながら、うちはもう本当に財政が厳しかったので、我慢に我慢を重ねて行政改革をしっかりとやらせていただいた。恐らく、それに乗っかかってやったのが夕張なんですよ。夕張がもう箱物を始めずっとやっていったからああいう破綻をしてしまったということじゃないのかな。
 だから、このコロナ後ですね、アフターコロナの中でこの公共工事の在り方というものも、やれやれでやると、今もう借金一千兆から超えているわけですので、非常にこの問題もあろうかと思いますので、しっかり、私、考えながら、無駄な公共工事はやらないと。しかしながら、要るものはちゃんと要りますよ。だから、そういう観点でやらないとこれは大ごとになるということを経験上申し上げさせていただきたいと思っております。
 だから、今、自治体なんかが基金を取り崩して地域の支援に回しておりますけれども、まさしくこういうときには、緊急ですから、そういうのをしっかりと使って地域を守っていくということが必要なときだと思っているところでございます。
 それじゃ、テーマを変えたいと思います。
 今申し上げました、アフターコロナ後、このアフターコロナは地域交通の在り方を私、変えるんじゃないのかなと思っているところでございます。
 そこで、昨日総理の会見でも出ておりましたけれども、いわゆるゴー・ツー・キャンペーンですね、これがいよいよ始まるということ、七月の下旬から何か始めて八月からもうちゃんと軌道に乗せるというようなことが言われておりましたけれども、このことについて、地域の公共交通、これは対象となるのか。それから、何か公募すると今日部会でちょっと出たんですけれども、これ、公募するから二か月ぐらいその準備に掛かるんじゃないかとかいろいろな話があるようでございますけれども、このゴー・ツー・キャンペーンとの関わり、地域交通のですね、よろしくお願いしたいと思います。

#41
○政府参考人(田端浩君) 御質問いただきましたゴー・ツー・キャンペーンですが、まさに状況が落ち着き次第、この強力な需要喚起策でありますゴー・ツー・トラベル事業の実施を進めていくということでございますが、このゴー・ツー・トラベル事業は、宿泊や往復の交通手段を含む旅行商品の割引と、あと、旅行先での地域の土産物店あるいは飲食店、観光施設、また公共交通機関などで幅広く使用ができる地域共通クーポンの発行により、この観光需要を強力に喚起をして地域経済を支援するものでございます。
 御指摘のこの地域公共交通については、旅行商品に組み込まれる場合、これは当然入ってまいりますが、地域共通クーポンの使用対象とするということによって支援を行っていきたいと考えております。

#42
○野田国義君 これも貴重な財源でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、乗合バス、タクシー、そして自家用有償運送のこの感染症対策、これ、また新たな、いわゆるニューノーマルと申しますが、新しい生活様式みたいな形になっていこうかと思いますが、どうなっているのか。それから、人手不足の解消策とオーバーツーリズムが以前問題になっておりましたが、この辺りのところも大きくアフターコロナでは変わるんじゃなかろうかと思いますが、いかがでしょうか。

#43
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 バス、タクシーは、不特定多数の方々が利用される公共交通機関でございますので、今年の一月以降、業界団体に対しまして、ひいては業界の方々に対しまして、従業員の方のマスクの着用、手洗いを徹底していただきたいということ、また検温を一日二回実施をしていただきたいということ、また車内において外気の導入により換気を実施していただきたい、さらには運転席の周りに感染防止のスクリーンを設置していただくこと、また、バス車内において一部の座席の使用、運転手の近くの座席の使用を禁止すること、タクシーは可能な限り後部座席の乗車を乗客の皆さんに慫慂することなどを要請してまいったところでございます。
 また、五月十四日には、バス、ハイヤー、タクシー、トラックもそうですが、感染予防対策のガイドラインが作成をされております。
 大臣が二月十六日に都内のタクシー事業者を激励に訪問した際にマスクの要請をいただきましたので、このマスクについても、現在までに九十万枚、バス・タクシー事業者に配布をしているところでございます。
 アフターコロナ、あるいはウイズコロナかもしれませんが、オーバーツーリズムの対策につきまして御質問をいただきました。
 オーバーツーリズムにつきましては、人出が戻ってきます、しかしながら、委員御指摘のように、運転手は少なくなっておりますので、したがいまして、オーバーツーリズムは出てくる可能性がございます。そういう意味での、新しい生活様式に従いまして車内の三密はこれ避けなければいけません。したがって、通常の乗合バスを走らせた場合でも、例えば続行便として貸切りバスを走らせたりなんかして三密を避けるというようなことが必要でございます。
 先ほど御指摘いただきました自家用有償につきましても、これは自治体が対応しておりますので感染症対策をしっかりやっておりますが、必要に応じて私どもも同様の要請をしていきたいと思っております。

#44
○野田国義君 それから、時間的に最後になるかと思いますが、この事業者協力型の自家用有償旅客運送の本格導入になるわけですね。これ、本当に事業者の委託収入増加につながるのかと、何か二分の一程度でというような話なので、これも心配でございますけれども。
 それと、やっぱりライドシェアが、先ほど質問ございましたように、私は、この運行責任がライドシェアになるとない、そしてまた、誰が事故のときその処理をするのかとか、労働時間などもないと、その時間制限がですね、そして体調やアルコールチェック、それからまた保険加入なども不明というようなことでございますので、これはもう、やっぱりライドシェアをやると、日本でですね、これは非常に危険だと思いますし、また、現にこのコロナ禍の中でウーバー等非常に経営が厳しくなっておると、従業員も首切られて撤退するところもあるというようなことでございますので、大臣も、これはやらないということを力強く言っていただいておりますので、しっかりと国土交通省としては御認識をいただき、よろしくお願いをしたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。

#45
○浜口誠君 立憲・国民.新緑風会・社民の浜口誠でございます。
 私からも、今日の法案、非常に重要だと思っております。地域公共交通、それぞれ地域に住む方にとっては本当になくてはならない移動の手段だというふうに思っておりますので、今後もこの地域の移動手段をどう確保していくのかというのは、もう日本全国津々浦々、非常に重要なテーマだというふうに思っておりますので、そういう認識の下に質問させていただきます。
 まず一点目は、先ほど岩本委員の方からも少しお話ありましたけれども、地域の公共交通網形成計画、これ平成二十六年から作られるようになったということです。先ほどの答弁では五百八十五ですね、計画が作られてきておるというふうに伺いましたけれども。
 赤羽大臣にお伺いしたいんですが、この地域公共交通網の形成計画を平成二十六年から各地方公共団体で作って、いろんな成果も出てきた、一方で課題も残っているというふうに思っているんですけれども、大臣の御認識として、その課題と成果についての現状認識をまずはお伺いしたいと思います。

#46
○国務大臣(赤羽一嘉君) 浜口委員よく御承知だと思っておりますが、平成二十六年の改正でいわゆる地域公共交通網の、網の方の形成計画が制度として創設をされ、先ほど御答弁ありましたように、本年三月までに、地域公共交通網形成計画、全国五百八十五の地域で策定をされております。また、当時はやっぱりまちづくりとの連携をということで、都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画も併せて作成をということで、そういう意味では、二百九の地域でそうした趣旨にのっとったものができたということは一定の評価がなされるというふうに思っております。
 具体的に、これ言うのは簡単ですけど、大変、実際のものを変えていかなければいけないということで大変だと思いますが、前回の委員会だと思いますが回答もさせていただきましたが、富山市がこうした具体例のやっぱり成功した事例だったというふうに思っております。
 私は、この前、富山のLRTのちょっと開通式典があって、コロナの本当前だったんですけど、そのときに行かせてもらって、実際富山市の現状を見させていただいて、あそこも相当合併があって大きな地域でありますが、その拡散されている地域の中でできるだけLRTの部分で集約して、LRTの駅のところに相当意図を持ってまちづくりをしていったと。市長さん言われていましたが、途中では相当いろんな意見もあったんだけれども、十五年ぐらいたしか掛かったと思いますが、非常に効率的な、また高齢者にとっても住みやすいまちづくりができたというふうなお話もされておりましたし、私も本当、非常に感心もさせていただいたところでございます。
 また、加えて、埼玉県の東秩父村の、これも道の駅をハブとしてバス路線のネットワークを再編した、上田当時の知事も随分御尽力いただいたんではないかと思いますが、こうしたことの成果が出ているというのもこの平成二十六年の改正の大きな成果だと思いますが、他方で、人口減少の本格化、また、この公共交通機関の維持の難しさ、運転手さんの人手不足ですとか、また高齢者の皆さんがそもそも運転免許の返納をするということで、本当、日々の移動手段をどう確保するかというのは大変深刻だというふうに思っておりまして、そうした中でこの今回の法改正の法案を提出させてもらったところでございます。
 これまでの定めよりも、市町村が地域交通に関するマスタープランとなる計画を策定し、またその目標とか、相当具体的な目標を、観念ではなくて具体的な目標でしっかりとしたことをやっていただきたいという、そうした思いのことでございますし、これまで公共交通事業で様々な地域交通計画をという中で、なかなか過疎地域ですとそうしたツールがないところが少なくありませんので、そうしたところでは、先ほどから言っていますが、スクールバスですとか福祉車両等々、使わせていただけるものを総動員して、しっかりとした形で移動手段の確保を取り組むということでございまして、そうした計画ができたものに対して国としても、任せっきりではなくて財政的な支援とノウハウの支援、これは作る過程でも当然でありますが、そうしたことを国が地域に寄り添いながら一体的にこの大きな課題を解決していく大きな法改正にしていかなければいけないと、そう考えての提出でございます。

#47
○浜口誠君 ありがとうございます。
 二問目で、今回、今までできる規定だったものを一歩踏み込んで努力義務に、地域公共交通計画、マスタープランを作るのは努力義務化するというのも先ほどの大臣の答弁に含まれていたなというふうに思います。それだけより重要になってきているし、国としてもノウハウ面だとか財政面でも支援していこうと、その姿勢を明確にする意味でも、より多くの地方自治体においてこの地域公共交通計画、マスタープランを作ってほしいということで努力義務化されたというふうに受け止めました。
 そこで、今回新たに、マスタープランに対しては、ノウハウの支援ですとか、あるいはそのマスタープランを作成する経費についても支援していこうということになっています。各地方自治体を見ると、この交通計画を担当している専任者がいる地方自治体って二割しかいないんですね。あとの八割はもうそういう専任が置けないと。そういうノウハウを持った人材もいないというのも背景にはあると思いますけれども、そういう実態がある中で、具体的にノウハウ面でどのような支援を行っていくのか。また、作成経費についても支援していこうという今位置付けになっていますけれども、具体的な作成の補助に対する考え方、基準、これをどのようにしていくのか。実際、先ほども言ったように、二割しか交通政策の担当専任者が置けないという中にあっては、地方自治体はいろんな外部専門家の意見だとか助言をもらわないとなかなかマスタープラン作れないといったことが実態だというふうに思っていますので、そういった外部専門家からの助言等に係る経費についても補助の対象になるのかどうか、その辺りについて御答弁お願いします。

#48
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、地方公共団体が中心となって地域の移動手段を確保する取組を効果的に進めていくためには、この地域公共交通計画の計画作りの段階で国としてノウハウ面及び予算面の双方からしっかりバックアップする必要があるというふうに認識しております。委員御指摘のとおり、八割の自治体では専任部署がないというような事情、これもアンケート調査等で浮かび上がっておりますので、これに対応する必要があるということでございます。
 まず、ノウハウ面という意味では、国土交通省におきましては、市町村等に必要なノウハウを習得していただくということで、国土交通大学校において市町村等職員等に対する研修を行いますとか、あるいは計画策定のためのガイドライン、これを国土交通省で作っておりますが、これを充実させること、あるいは地方運輸局が開催するセミナーで各地の優良事例を横展開させていただくこと、あるいは、これもお話がございました、助言をいただくための学識経験者などの専門家を御紹介すること、こういった取組を強化していくことになります。また、日常、日頃から運輸局におきましていろいろな助言を行っていく体制が必要だというふうに考えています。
 また、予算面の支援につきましては、マスタープラン作成経費に対する国費補助につきまして、地域の移動ニーズの動向をデータなどで正確に把握し、これに基づいて具体的な対策を検討する、このために必要な経費を支援することとしておりまして、各種データの収集、分析でありますとか、御指摘のございました外部の専門家の招聘等に要する経費を対象として、その二分の一を補助するということにしてございます。

#49
○浜口誠君 その経費の補助の水準については、レクのときに伺ったのは、一協議会というか、一つのマスタープランに対して上限五百万ぐらいを想定していますと、実際どれぐらいのマスタープランの補助申請があるかによって上限額も変わりますけれども目安はそれぐらいだというお話ありましたが、それで結構ですか。

#50
○政府参考人(瓦林康人君) これは私どもなるべく手厚くとは思っておりますが、上限額はございます。その上で、なるべく多くの自治体に活用していただけるようにいろいろ工夫していこうというふうに考えてございます。

#51
○浜口誠君 是非しっかりと支援ですね、財政的にやっぱり苦しい地方自治体、公共団体は多いと思いますので、国としての財政面でのサポートもしっかりお願いしたいと思います。
 今回の法律の第五条七項に、実際、マスタープラン作成時には、住民の意見、さらには地域の公共交通を利用される方の意見、その他利害関係者の意見を反映するための必要な措置を講ずることということが明記されていますけれども、具体的に、じゃ、地域の皆さんの声の反映ということではどのような対応をされる予定なのか、その点を御答弁お願いします。

#52
○政府参考人(瓦林康人君) 地域公共交通に関する計画に対しまして住民等の意見を反映することは、公共交通の利用促進を図るという観点からも極めて重要な課題であるというふうに考えておりまして、現行の地域公共交通活性化再生法におきましても委員御指摘の規定が置かれておりまして、これは改正後も維持することとしております。
 そして、住民等の意見を反映させるための具体的な措置の在り方でございますが、これにつきましては計画の策定主体である各市町村等に委ねられてはおりますけれども、私どもの作成しておりますガイドラインにおきましては、まずは協議会への参加、そして市町村等が主催するグループヒアリングでありますとかワークショップへの参加、アンケート調査、パブリックコメント等の手法を地域の実情に応じて活用していただくことを推奨させていただいております。
 これまで、実際の地域公共交通網形成計画の策定に際しましては、大半の市町村等でアンケート調査でありますとかパブリックコメントが実施されていることに加えまして、例えば、岐阜市におきましては、地域住民によるワークショップ形式でのコミュニティーバスの運営の在り方について協議を行っていただいている、こういう事例がございます。
 今後、このような良い事例の横展開も行いながら、改正後の地域公共交通計画の策定におきましても、これらの方法で住民等の意見が適切に反映されるように対応してまいりたいと考えてございます。

#53
○浜口誠君 是非いろんな方の意見をちゃんと受け止めていただいて、それを地域公共交通網づくりに反映させていくのは大事ですので、高齢者の方もいらっしゃるでしょうし、障害を持たれた方、子育て中の方、いろんな当事者がいらっしゃると思いますので、是非幅広く意見を聞いていただいて、より多くの方が利用しやすい地域公共交通の在り方というのをそれぞれのマスタープランの中に反映していただくのを重ねてお願いしておきたいというふうに思います。
 先ほど大臣の御答弁の中に、今回のマスタープラン作るときには定量的な目標を入れていくんだというお話ありました。実際に、利用者の数ですとかあるいは収支、こういったものを定量的な目標として定めていくということ、さらに、毎年度しっかりとした地域公共交通の再生だとか活性化に向けた施策の状況について、調査したり分析したり評価したりすることをしっかりやるようにと、そういった努力規定も今回置かれております。
 こうした目標に対しての評価、これはどうなっているのかというは、プラン・ドゥー・チェック・アクション、PDCAサイクルを回していくなど計画の実効性を高めるというのは非常に重要になってくるというふうに思っていますので、この計画をより実効性を高めて目標に近づけていくための具体的なアクションとして、取組として何を行っていくのかというのをお伺いしたいと思います。

#54
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、浜口委員が御指摘いただきましたように、今回の改正につきましては、地域公共交通計画の実効性を高めるという観点から、市町村は、その計画の目標として定量的な内容を設定するように努めることと、加えて、計画の実施状況につきましては、毎年度、調査、分析及び評価を行うよう努めることと、こうした旨の規定を盛り込んでおるところでございます。
 そして、そうしたことが実際どうなっているのかということで、今お話がありましたPDCAの実効性を高めるために、国交省としては、今後作成する運用に関するガイドラインの中で、計画の目標につきましては、利用者数や満足度のみならず、公共交通の経営効率、収支の改善ですとか行政負担額などの事業の効率性に関する指標を設定することを求めたり、また、計画の評価の方につきましては具体的なデータを重視することといったことを求めていくこととしております。
 あわせて、国土交通大臣は、この施策の実施状況に関する評価結果の送付を受けた際に、当該地方公共団体に対し助言をするということができる旨の規定も置いておりますので、こうしたことをしっかりと運用しながら、地域公共交通計画に基づく取組の実効性が高まるようにしていきたいと、こう考えております。

#55
○浜口誠君 是非その取組は着実に行っていただきたいと思います。
 続きまして、自家用有償旅客運送に関してお伺いしたいと思います。
 平成十八年からこの制度導入されたというのは先ほど来お話があったとおりです。まさに過疎地域、あるいは地域において公共交通がないような住民の皆さんにおいては、移動手段としてこの自家用有償旅客運送というのは非常に有効な、なくてはならない移動手段の一つとしてこれまでも役割を果たしてきたというふうに思っております。
 そんな中で、今回は交通事業者による車両の整備ですとか運行計画を管理するだとか、そういった協力を受けられる制度をつくったり、さらには、観光客の方にこのサービスを提供するという、対象範囲の拡充を図るということになっておりますけれども、そもそもなぜ今回のような改正を行う必要性を国交省として判断しているのか、その課題認識について、これ大臣からお伺いしたいと思います。

#56
○国務大臣(赤羽一嘉君) 自家用有償旅客運送制度は、そもそも交通事業者による輸送手段の確保が困難な過疎地域で制度として実施をしておりますが、当該の市町村の方、地元からは、運行管理等がなかなか簡単ではないと、容易じゃないということとか、担当職員が他業務との兼務で業務負担が大きいと、こうした切実な声が寄せられております。
 そうしたことで、今般の法改正においては事業者協力型自家用有償旅客運送という新しい制度を創設するわけでありますが、これは市町村等が交通事業者に運行管理などを委託すると、交通事業者の、これプロですから、ノウハウを活用するというものであって、我々が期待していることは、こうしたことでより安全、安心な運行の実施、また市町村等の業務負担の軽減が図られ、事業者にとっても委託費が確保されるという意味ではウイン・ウインの制度となると考えております。
 また、多くの過疎地域は、地方創生という観点からいくと、やっぱり地元の魅力を使って観光にということを考えられている地域はたくさんあるんですけど、そうした地域で実際の公共交通が不十分だというところが大半でありまして、来られた来訪者を目的地、観光の資源があるところまで輸送するためのその手段としてこの自家用有償の運送を使えないだろうかと。そういう意味で、輸送対象を観光旅客その他の当該地域を来訪する者にも広げるということでございまして、これも地元の皆さんからのそうした強い要請を受けたこと、それを支援するために新たな対象を広げるということを措置したものでございます。

#57
○浜口誠君 自家用の有償旅客運送、本当に地元の皆さんから非常にニーズは高いというふうに思っています。ただ、今後、更に高齢化が進んで過疎地域が広がっていくと、自家用有償旅客運送のカバー範囲が広がり過ぎてなかなか手が届かないと。自動運転だとかの技術の進歩には期待したいですけれども、そこまでにも少し時間が掛かるという今状況だというふうに思っています。そうなると、この自家用有償旅客運送と併せて、もっと小さなコミュニティーでお互いが助け合う、町内会レベルだとか、まさに自治会レベル、隣近所で隣のお兄ちゃんに隣のおばあちゃんが、ちょっと何々君、病院まで乗せていってと、分かったよ、おばあちゃん乗せていってあげるよと、こういう公助の移動手段というのがこれから必要になってくるんじゃないかなと。これは道路運送法の登録とか許可はもう要らないと、本当にお互いが隣近所で助け合おうと、こういうのが更に広げていかないんじゃないかなというふうに感じていますけれども、国交省の見解があればお伺いしたいと思います。

#58
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 自動車交通にとりまして、やはり何よりも重要なものは安全でございます。これは利用者にとってもそうですし、また歩行者など、その車両が混交する周辺、車にも、人にとってもそうです。したがいまして、道路運送法では、道路運送事業に関しまして車両の整備やドライバーの資格、運行管理などの基準をきちんと設けているところでございます。
 バスやタクシーの運送が困難でありまして、自家用有償の準備がまだできるまでの間、近所の助け合いとして隣組などで車に便乗していく、それも無償でというようなところでありますと、これは妨げるものではないんだろうというふうに考えております。しかしながら、これが、輸送が反復継続して、お金をもらうということになりまして、事故が発生したときにどうするかということでございますが、その際の責任や補償の面で隣組同士が仲悪くなってしまうということもあるわけでございまして、そういう厚意による運送では限界というのもやがては出てくるんだろうというふうに思っております。
 今般の改正で運行や安全に自治体などが責任を有する自家用有償制度の使い勝手を良くすることとしておりまして、これを活用してもらえるように、例えばマスタープランに盛り込むなど、自治体に働きかけていくこととしております。その際に、自家用有償制度ができまして、例えば運行計画を策定するときに自治会とか町内会が参加をしてそれを決めていくということで、自家用有償を守り立てていっていただくというやり方もあろうかと思っております。
 そういう意味では、国交省として、地域で幅広くこういう制度が活用していただけるように、また自らの運転だけに頼らずに暮らせる社会の実現に努めてまいりたいと思っております。

#59
○浜口誠君 是非、いろんな可能性がありますし、日本人は助け合う精神しっかり持っていますので、そういう地域で本当にお互いが温かい気持ちで支え合うような移動手段を是非広げていく取組も国交省にはお願いをしたいなというふうに思います。
 では、続きまして、MaaSについてお伺いします。
 先ほども少し議論ありましたけれども、元々、このMaaSはフィンランドの首都のヘルシンキで行ったサービスが始まりだというふうに言われています。概念、非常に分かりづらいんですね。概念でいうと、出発地点から目的地までの移動ニーズに対して最適な移動を切れ目なくシームレスに提供していくなど、移動を単に手段としてではなくて利用者にとっての一元的なサービスとして捉えていくと、非常に分かりづらい、言葉で言うと。
 だから、もっと、このMaaSというのは、先ほど岩本委員の方からもありましたけれども、これからの交通社会あるいは交通分野において大きな変革をもたらすサービスになってくるというふうに思いますので、MaaSによってどういうサービスが提供されるのか、MaaSを導入すれば社会がどう変わっていくのか、これを分かりやすく国民の皆さんに示していくのは非常に重要だというふうに思っていますので、是非国交省としてもこうした役割を果たしていただきたいなというふうに思っておりますけれども、大臣のお考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。

#60
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私は、実は私事ですけど、東京生まれの東京育ちなんですが、ここ三十年ぐらい神戸に住んでいて、都内の最近の鉄道網を見るとよく分からなくなっているという、ちょっとぼけて分からなくなっているんじゃなくて、交通機関が複雑で分からなくなっていて、こうしたことを、しかし相当利便性が高まっているのにそれを使いこなせないという現状がある人ってたくさんいらっしゃると思います。
 また他方、観光なんかでいいますと、私たちが海外に行くときにその地域の交通網を駆使できるというのは、それは相当手慣れないとそれはなかなか利用できないという、そういう意味で、様々な利便性向上の実はその余地というのが多分あるんだろうと、その中でMaaSというのは、そうした期待というかニーズに応えられるものなんではないのかなと。
 よくアプリで、乗換えアプリみたいなので、最初はあれ、私、非常に感動しまして、時間がちゃんと分かるし、どこの、前から何両目の車両にいるといいかとか、こんな便利なものがといった、ああしたものに加えて決済も加わるということで、これは本当に、非常に使い勝手が良くなれば相当革命的なところなんじゃないかと思いますが、それをどう説明するのかというのは、先ほどの局長の答弁も若干分かりにくいなと思って、これは説明するのは非常に難しい。
 高齢者の皆さん、先ほど御質問、岩本委員からもありましたけど、地域によってはその利便性、MaaSを使うためのアプリを使う方が難しいみたいな話だと思いますけど、そうしたバリアというのはあると思いますけど、それを乗り越えていただくようなちょっと努力は我々がやらなければいけないんではないかと。それを使っていただければ、やっぱりどんな高齢者でも、どんな地方の方でも、やっぱり使ってそれは意味があるといったものを提供しなければいけないんではないかと、ちょっと感想みたいな答弁で恐縮ですけど、そう思っております。

#61
○浜口誠君 是非、サービスの中身、本当に国民の皆さんから、ああ、こういうことがMaaSでできるんだと思っていただける具体的な分かりやすい発信というのが、これ大事だと思うんですね。いろんな実証実験もされているというのは先ほどの答弁にありましたけれども、是非そういう視点で、国土交通省でもいろいろアイデアを議論していただいて、そういう取組、是非力を入れてやっていただきたいなというふうに思います。
 その一方で、このMaaSをより幅広いサービスに使っていく、そしてより正確性を高めていくという観点からいくと、やっぱり交通のビッグデータをどう蓄積していくのかというのは極めて重要です。それと、そのビッグデータをどう使うのかというその技術開発、技術力を高めていく、これが今後のMaaSを、日本のMaaSサービスを世界に広げていくという観点からも非常に重要な視点だというふうに思っていますので、こういった戦略について、国交省として、現時点で持ち合わせているものがありましたら、御説明お願いします。

#62
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 利便性の高いMaaSのサービスを提供していくためには、地方の中小事業者も含めて交通事業者の路線、ダイヤ、運賃等の膨大な情報を、これをデータ化するということ。これとともに、観光や医療等の目的地における交通以外のサービスともデータの面で円滑に連携することが必要でございます。
 またもう一つ、MaaSのサービスが開始された後におきましては、移動手段や目的地での活動等、人の移動に関する詳細なデータを蓄積できることから、集められたビッグデータを事業者におけるサービスの改善でありますとか、あるいは地方公共団体におけるまちづくりにいかに活用できるようにしていくかも重要な課題であるというふうに認識してございます。
 このため、私ども国土交通省におきましては、MaaSに参加する事業者が、利用者向けのサービスでありますとか路線、ダイヤ、運賃等に関するデータの提供の面でも連携しやすくなるよう、今年度予算におきまして交通情報のデータ化への国費補助を盛り込んでおりますほか、有識者の助言に基づきまして、MaaS関連データの連携に関するガイドライン、このガイドラインを本年三月に取りまとめて、関係者間のデータ連携の在り方でありますとか、あるいは蓄積されたビッグデータの取扱い、あるいは蓄積後における活用の在り方について指針を示したところでございます。今後、これらによりまして、MaaSにおけるデータの円滑な連携及びビッグデータの効果的な活用を進めて、MaaSの全国普及の早期実現に取り組んでまいりたいと考えてございます。

#63
○浜口誠君 是非戦略的にやってください。物すごく世の中を変える一つの大きな取組になると思いますので、是非お願いしたいと思います。
 続きまして、最後になるかもしれませんけれども、私的独占禁止法の共同経営に係る特例措置、違う法律の方で議論をされております。この特例措置が施行されることによって、例えば乗合バスにおける等間隔のダイヤ、これを複数の会社で編成をしたり、あるいは地域においていろんな会社を利用できる定額の乗り放題運賃みたいな、今までできなかった共同経営による新たなサービスを各地域においてこれ提供できるようになります。
 でも、問題があって、この私的独占禁止法の共同経営の特例措置は十年以内に廃止すると、こうなっているんですね、法律上の立て付けとして。じゃ、その特例措置が廃止されると、地域においてせっかく提供できるようになった共同経営による等間隔ダイヤとか乗り放題運賃も、その時点でサービスを止めなくてはならないのかどうか、その辺の法律との関係についてお伺いしたいと思います。

#64
○政府参考人(瓦林康人君) 先般、成立しました独占禁止法特例法におきましては、独占禁止法という公正な競争を担保する重要な法律に例外を設けるものであることから、他の立法例を踏まえて、附則に十年以内に本法を廃止するものとするという旨が規定されております。
 ただし、これは十年経過後に自動的に廃止となるというものではございませんで、別途、本特例法を廃止するための法律を制定する必要があるため、本特例法を廃止する際には国会において改めて廃止法案を御審議いただくことを想定しておりまして、先日行われた参議院の内閣委員会の同法の質疑におきましてもその旨の答弁がなされているというふうに承知しております。
 国土交通省といたしましては、廃止法案が提出された時点で、今後十年のバスなどの基盤的サービスの維持の状況でありますとか、地域経済や地域住民の生活への影響なども踏まえながら、国会において改めてその御審議をお願いしたいというふうに考えてございます。
 なお、仮に廃止法案により本特例法が廃止される場合にありましても、共同経営計画の実施期間中であれば、本特例法に基づく等間隔運行でありますとか定額制乗り放題運賃などの取組を継続して実施できるようにする経過措置を法案に盛り込むなど、地域における公共交通の維持に支障を来さないよう適切に対応する必要があるというふうに考えてございます。

#65
○浜口誠君 是非、地域のサービスに本当に支障を来さないというのがすごく大事な視点だというふうに思っておりますので、仮に廃止になったとしてもそのサービスが継続できるように、地域の皆さんの意見も十分聞いていただいた上で御対応いただきたいなというふうに思います。
 じゃ、最後一分あるそうなので、最後の最後、お伺いします。
 鉄道建設とか運輸施設整備支援機構の貸付けについて、新たに交通インフラの整備、これが追加されるということになりますけれども、どうこの透明性、公平性、中立性を図っていくのか、これすごく大事だと思うんですね、選定に当たって。この透明性、中立性あるいは公平性をちゃんと担保するための取組、どのように考えているのか、最後にお伺いします。

#66
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間来ていますので、答弁簡潔にお願いします。

#67
○政府参考人(瓦林康人君) はい。
 御指摘のとおり、今回の法案では、鉄道・運輸機構による資金の貸付けの対象として、鉄道施設、物流拠点施設を追加することとしてございます。
 実際の貸付先の選定に際しましては、機構において現行法の規定に基づきまして審査等に関する基準を策定しまして、国土交通大臣の認可を受けなければならないこととされております。国土交通省におきましては、この大臣認可について、貸付けの対象とする事業や事業者の財務的健全性の確認等のほか、貸付先の選定に係る透明性、公平性、中立性なども含めて認可の基準の方向とする方で検討してまいります。
 また、実際にこの基準に当てはめて個別の案件について審査を行う場合には、外部有識者から成る第三者委員会を機構の方で設置いたしまして、基準の具体的な適用について客観的にチェックする体制を取るということを機構において検討しているところでございます。

#68
○浜口誠君 ありがとうございます。終わります。

#69
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、法案の質問に入ります前に、現下のコロナウイルス感染症の影響を受けました地域公共交通を支える事業者の支援策についてお伺いをいたします。
 先週、コロナウイルス感染症の影響による乗客数の減少で、路線バス会社の経営破綻が発生をしてしまいました。元々、地方では、赤字路線を抱えながら、また業界としても構造的に運転手のなり手もいないという厳しい状況が続いている中で、今回の影響で地域公共交通を支えている乗合バス事業者についてもその事業継続が脅かされる事態となっておりまして、路線バスに対する補助について、直近のコロナの影響を踏まえて弾力的な運営をするなど、事業継続に対する支援が必要だというふうに考えます。政府としての対応状況についてお伺いをいたします。

#70
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 埼玉県の乗合バスの事業者が経営破綻をしてしまうということになってございます。この会社に限らず、コロナウイルスはバス事業に大きな影響を与えております。四月の運送収入、前年より五〇%以上減少している事業者は全体の六割ということでございまして、厳しい経営を強いられているところでございます。
 しかしながら、乗合バスは地域の生活を支える輸送機関として非常に重要でありまして、先般の緊急事態宣言の中の基本的対処方針でも事業の継続を求めるという形になってございます。
 私ども国土交通省におきましては、こうした生活交通のネットワークを確保維持するために、地域公共交通確保維持事業ということで補助金を拠出しておるところでございます。
 この補助金の拠出に当たりましては一日当たりの輸送人員十五人以上というような要件を設けておりますが、コロナウイルスの影響で旅客の減少はもう不可避なものでございます。したがいまして、委員御指摘いただいたように、この要件は弾力化して運用したいと考えておるところでございます。

#71
○里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 ただ、補助対象にならない路線バスも現にあるということでありまして、こうした対象になっていないところも心配な状況でございます。
 先般の補正予算で創設した地方創生臨時交付金による支援策も既にお示しをいただいておりますが、今後、更にその積み増し、そしてその活用の促進、こうしたことで路線バスへの支援を更に拡充するべきと考えますけれども、赤羽大臣の御所見、お伺いいたします。

#72
○国務大臣(赤羽一嘉君) このバス事業者につきましては、平素よりこれだけ人口減少、少子高齢化が進む中で、どの事業者もその経営の維持発展で大変厳しい環境に置かれているというのは、そういう認識で正しいと思います。
 加えて、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大と長期化というのはそれをより深刻化してしまったということでございまして、当初から、貸切りバス事業者も含めて大変国交省の所管の中でも厳しい状況の中でやられているということは承知をしておりましたので、自動車局長に指示をしまして、全社でいうと四千三百社以上あるんですけど、それを全て全国の地方運輸局から、こちらから連絡を取って、今の資金繰りの状況ですとか、様々なアプローチをしてフォローをさせていただいております。
 そういう意味では、今でもプッシュ型で雇用調整助成金ですとか資金繰りについても、それぞれ当初よりは随分その制度自体が拡大をし、簡便化もしておりますので、そうしたことを進めると同時に、今、里見委員に言っていただきましたように、臨時交付金を活用した公共交通応援事業というのが定められておりますので、これ知らない方がいて使えない地方自治体があってはと思って、これも地方運輸局からそれぞれの地方自治体のところにこちらから連絡をして、しっかりと活用していただきたいと。
 加えて、昨日、総理からも積み増しということも発表されましたので、そうした余地がよりたくさん出ると思いますので、そうしたことをしっかりと支えるというのがまず一つと、あと、加えて、今回の新型コロナウイルスのこれからの対応ということでは、従業員、ドライバーの皆さんも同時に、さることながら、さることながらというか、かつ、利用者の皆さんの感染拡大というのは防止しなければいけないということで、様々なバスに対する新しい設備の導入等々が、やらなければいけないということについては、この補正予算の中で含めて、しっかりと対象にして、そうした応援を通しながら、今後のアフターコロナにおけるバス事業者の皆さんの経営の健全化というか改善に寄与できるように貢献していきたいと。
 またそれから、もちろん赤字路線になると、そうした応援をする今制度はあるわけでありますが、赤字路線にならない中でも、これを、公共交通機関をどう維持していくのかというのは、やっぱり中長期的な課題だというふうに認識をしながら、しっかり、今の当面のこのコロナウイルスの状況というのは大変大きなリスクの要因になっておりますので、ここを何とか乗り切って、そして公共交通機関をどう維持発展させていくのかというのを、今回の法案の新しい制度をふんだんに使ってしっかりと対応していきたいと考えております。

#73
○里見隆治君 このバスの、路線バス、また先ほど貸切りバスについても言及ありました。この構造的な中長期を見定めての、見据えての対策も必要でしょうし、まずは今回のコロナ対策、今御紹介をいただいた地方創生臨時交付金の対象も、あの事業、今使っているところどこですかとお伺いしたら、沖縄の宮古島とかあるいは佐賀県の佐賀市というようなお話伺いました。
 非常にいい事業ですので、もっと使っていただきたいですし、そういう意味では、今後また二次補正に向けていろいろ政府でも動いていただいておりますけれども、そうした活用の促し、積み増し、是非ともお願いしておきます。
 それでは、法案についてお伺いをいたします。
 本法案で改正する地域公共交通計画について、従来からの鉄道、バス、タクシーなどの公共交通機関だけではなく、自家用有償運送や福祉輸送、病院、商業施設等の送迎バスなど、地域における輸送資源を総動員するということであります。これは、現在の地域公共交通網形成計画からどのように考え方が変わるのか、確認をしておきたいと思います。
 例えばですが、確認をしておきたいのは、地域公共交通計画により、各地域における公共交通機関等の地域内の輸送量、その全体の輸送量に占める割合、これは何か引き上げるというようなことも目指しているのかどうか、あるいは各地域、各自治体にそれは任されているのか、それについて確認をしておきたいと思います。
 また、今回の改正の考え方を、先ほど地方自治体における人材不足というようなこともありました。これ、分かりやすく丁寧に自治体にお示しをいただく必要があると考えますけれども、今後、自治体への支援を含め、どのように対応されていくのか、お伺いをいたします。

#74
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 今回の改正案では、現行法の地域公共交通網形成計画につきまして、対象や内容を拡充した上で名称を地域公共交通計画とし、その上で市町村等による計画の作成を努力義務とすることとしております。
 平成二十六年の改正により創設されました現行の地域公共交通網形成計画は、市町村等の地方公共団体が中心となって、地域ごとにまちづくりと連携しながら、バスなどの路線によって構成される公共交通のネットワークについて充実や再編を促進するための計画でございます。先ほど申しましたとおり、これまで全国五百八十五の地域で策定され、それぞれ利用者にとって利便性の改善充実でありますとか、公共交通を軸としたまちづくりが進められてきたところでございます。
 これに対しまして、今回の改正案では、人口減少の本格化に伴って地域公共交通を取り巻く環境が大変厳しさを増しているということに対応しまして、まず、計画の対象及び内容といたしまして、路線などのネットワーク面にとどまらず、ダイヤや運賃などの面も含めてサービスを総合的に改善充実させるための計画として拡充させること、そして、公共交通サービスのみによっては移動ニーズに十分に対応できない過疎地などにおきましては、自家用有償旅客運送のほかに福祉輸送でありますとか病院の送迎サービスの車両など、地域の輸送資源を総動員する具体策も盛り込める計画とすることによりまして、地域交通に関するマスタープランとして明確に位置付けることとしたものでございます。
 この場合、輸送量との関係での定量的な目標の有無ということにつきましてでございますが、この地域の輸送資源の総動員というものは、やはり公共交通サービスのみではニーズに対応できない過疎地等で初めて必要になるということからしますと、定量的な目標などにはなじむものではないというふうに考えてございます。
 また、委員御指摘のとおり、この考え方につきまして市町村等に分かりやすく示すことが重要でございますから、国が定める基本方針やガイドラインにおいて明示するとともに、市町村に対する研修でありますとか地方運輸局が開催するセミナーでの各地の優良事例の紹介等を行いまして、周知を図ってまいりたいと考えてございます。

#75
○里見隆治君 今ほど福祉輸送という話がございました。特に、現在の過疎地、中山間地、また今後都市部でも高齢化が更に進んでまいります。そうしたことを念頭に置きますと、地域交通と介護、福祉分野との連携ということが大変重要だというふうに考えております。
 そこで、お伺いしたいと思いますが、まず、地域公共交通計画の作成に当たっては利用者目線ということが大変重要でありまして、これ各先生方からも御指摘をいただいたとおりでございます。地域公共交通計画作成のための協議の場に、交通事業者はもちろん、利用者の代表あるいは福祉関係の担い手など、地域の様々なお立場からの御意見を表明いただき、また参画をいただくべきというふうに考えます。特に、高齢者福祉については、地方公共団体において、交通部局とまた地域部局、そして福祉部局が連携をして、例えばですけれども、地域包括ケア支援センターとか生活支援コーディネーターなど、高齢者のニーズを把握している方々にも計画策定に参画いただくということも重要だと考えますけれども、御見解をお伺いいたします。

#76
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、地域公共交通計画の策定に当たりましては、高齢者や障害者の方々も含めまして、地域の交通の利用者の視点を幅広く取り入れることが極めて重要であるというふうに考えてございます。
 このため、マスタープラン作成のための協議会には、交通事業者などに加えまして、地域公共交通の利用者、学識経験者、その他の当該地方公共団体が必要と認める者も参加することができることになっておりまして、高齢者や障害者の方々など、地域の様々な移動ニーズを代表する意見を反映させることができるようになっております。
 特に、高齢化が著しい地方部における高齢者の方々の移動手段の確保という観点からは、利用者の代表に加えまして、地域包括ケア支援センターの代表者の方でありますとか生活支援コーディネーターなど、様々な関係者による協議会への参加でありますとか、ヒアリング、アンケートへの対応など、地域の事情に合わせて対応していただくことが重要であるというふうに考えております。
 国土交通省におきましては、今後作成するガイドラインにこれらを盛り込みまして、市町村に対して適切に周知を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

#77
○里見隆治君 今御答弁があった高齢者の移動を支えるような様々な取組、先ほど公助と、また共助というお話もございました。
 私の地元愛知県の豊田市では、今日、資料の一ページ目にお示しをしておりますけれども、たすけあいプロジェクトといたしまして、住民の共助による移動支援が展開をされております。全国でも、住民の皆さんによる様々な工夫が展開されていると思います。こうした地域のボランティアなどの住民組織が、例えば福祉型の自家用有償旅客運送などで地域の実情に合わせた交通手段の確保を行おうというふうにした場合でも、必ずしも地域住民の皆さん、道路運送法など精通しているわけではございません。
 そうした場合に対応して、例えば地方運輸局に相談窓口を設置いただくとか、あるいは運輸局から現地に赴くといった、交通事業者でない地域住民からも相談できるような体制、これをしっかりと整備いただく必要があると考えますけれども、いかがでしょうか。

#78
○政府参考人(一見勝之君) 福祉有償運送も含みます自家用有償旅客運送の実施に関する相談につきましては、各運輸局あるいは運輸支局、ここに相談窓口を設置していまして、国交省のホームページで相談窓口一覧というのも掲示しているところなんですが、なかなかやっぱり福祉担当の方が分かりにくいというお話がございます。それで、厚労省さんのホームページにリンクを貼っていただくことにしまして、そこであれば福祉の方も厚労省のホームページで見られます。
 また、私が勤務しておりました名古屋の運輸局におきましては、管内各県の市町村の交通担当の方とだけではなくて福祉担当の方も一緒に来ていただいて、一日運輸局ということで、私どもやっております運輸局の交通支援制度の説明をしたりもしています。これはほかの運輸局でもやっておりまして、こういうことが広がっていけば福祉の方にも交通について御理解をいただけるというふうに思っています。
 福祉を含めます自家用有償旅客運送、この実施に向けましては、ガイドラインを私ども作っておりますし、また分かりやすく解説をしましたハンドブックも作っております。こういったものも是非活用いただきたいというふうに考えておるところでございます。

#79
○里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 先ほど私質問いたしました、この今回の法律案によって、地域資源総動員によって公共交通を確保していくんだと。先ほど、その地域公共交通等と、またマイカーとか自らの努力で輸送手段を確保していく、その割合については、これは特に定めるものではなく、それぞれの地域の実情に応じてということでございました。
 これから、中山間地あるいは高齢化ということを考えると、こうした十分輸送手段が確保、供給できないといった地域においても、そもそも過疎地の高齢者でも御本人が安全に運転をできれば高齢者御本人にとってもハッピーですし、また公共交通の需要が抑制され、社会的な負担も抑制することができる、財政的にも助かるということもあろうかと思います。
 先ほど大臣からは自動車運転免許返納の受皿という意義もおっしゃっていただきました。もちろんそういったことを否定するものではありませんけれども、私、高齢者が、単純にそろそろお年だから自動車免許を取り上げるということではなくて、これは前に本委員会で以前御紹介をした運転寿命延伸プロジェクトというような活動もありますけれども、高齢者御本人の運転能力を維持していくという取組も大変重要だと思いますし、そういう人的な、ソフト的な面で支えていく、あるいは自動車そのものの性能として、これも先ほど御紹介があった安全運転サポートカーの普及推進ですとか、あるいは自動運転技術の革新と、これは多角的に進めていくべきというふうに考えます。
 そうした取組の中の一例として、これ、資料の今日二枚目に付けておりますけれども、これも同様に愛知県豊田市の里モビサークル活動というものを御紹介しておりますけれども、こちら特に、システマチックにというよりは、御高齢の皆さんを中心に、地域住民の皆さんに電動小型モビリティー、コムスというモビリティーを提供して、中山間地に適した仕様に改造して、地域組織、これは一般社団でございますけれども、が住民にリースをして日常生活に活用いただいているという例でございます。小型で、中山間地、道が狭い、あるいは狭いところでも走りやすい、御高齢の方でも左右が非常に見通しがいいので運転の事故も起こりにくいと、また、充電も家庭用電源でありますから簡単に御家庭でできるということで、非常にアクセシビリティーに富むものだというふうに考えます。
 ここで、国土交通省にお伺いいたしますけれども、こうした電動小型モビリティーの可能性についてどのようにお考えかということをお聞きしておきたいと思います。
 実は、資料の三枚目に車両区分についての比較表をお配りしておりますけれども、実は今写真で二枚目に御覧いただいたのは一人乗り用なんですけれども、これ、今二人乗り用も開発中だということであります。もう既に海外等では二人乗りもあるようですが、これ二人乗りにいたしますと、実はこれ一人乗りだと原付の扱いであるところ、二人乗りにすると軽自動車の扱いとなってしまうと。そうしますと、例えば車体の価格面でよりコストが掛かるとか、あるいは車検、あるいは税金の面でも負担が大変だというような意見を聞いております。
 以前、私、この本委員会でグリーンスローモビリティーについて取り上げたことがございます。例えば、こうした電動ミニカーを時速三十キロ以下の低速度で高齢者が運転することを促すような形で、この原付とそれから真ん中にある軽自動車の間の新たなカテゴリーをつくって、もう少し高齢者がアクセスできるような、そうしたカテゴリーをつくっていくべきではないかと、そのような規制改革についての意見もあるところでございます。
 こうした考え方について、国土交通省の御見解をお伺いいたします。

#80
○政府参考人(一見勝之君) 御指摘いただきました電動小型モビリティーにつきましては、地方では道も狭いですし、またスピードもそんなに出なくてもいいということもございまして、高齢者の乗り物としては適切な乗り物ではないかというふうに考えておるところでございます。
 ただ、二人乗りの車両ということとなりますと、同乗者の安全を確保する必要がございまして、例えば衝突安全性能などの乗員保護性能、これの基準を満たす必要がございます。その最小のものが、一番小さなものが軽自動車でございますので、現状ではなかなか難しいところがございます。逆に申し上げれば、ミニカー、これも原付でございますが、同乗者を含めた乗員の安全確保について課題があるところでございます。
 他方、御指摘頂戴しましたように、軽自動車税に関しては七千円ぐらいの差もございます、年間でございます。それから、自動車重量税、これ二年間で五千円の差があるということで負担が掛かるというところもございまして、御提示いただいた資料の真ん中のところで超小型モビリティー、型式指定車というのがございます。これがこの冬には発売される予定でございますが、残念ながらこれも軽自動車でございます。ただ、非常に便利にはなるだろうと、これ二人乗りでございます、と思っております。
 警察庁とも話をする必要がございますが、委員御指摘のような二人乗りできるミニカーのようなものについて、実現可能かどうか、規制をどうすべきか、連携して検討を行っていきたいというふうに考えております。

#81
○里見隆治君 現状では難しいと、これから検討ということですけれども、今後の更なる高齢化、また中山間地での地域の足の確保という観点では、この分野、早急に更に議論、検討を深めていただく必要があろうかと思います。
 こうした電動ミニカーの活用などによる高齢者自身の運転寿命を進めていく、こうしたことは大変重要だと思いますけれども、大臣に御所見をお伺いいたします。

#82
○国務大臣(赤羽一嘉君) 我々は、国民の皆さん一人一人の生活の足をどう確保するのかということが非常に重要だと考えておりますので、今、里見さん御提案の電動ミニカー等々の活用、またそれに伴う規制緩和と、多分、安全が担保できるということが大前提になるんだと思うんですけど、そうしたことも当然この今回の法案の趣旨というか、総動員にするということの、思想的にはそういったものも入ってくるのではないかと思っております。
 私の地元のところでは、実は総務省の交付金を使って自動走行のコミュニティーバスというのを三か月ぐらいやりまして、これも二十キロぐらいで走るのでほとんど事故というのは実は全然起こらなくて、これが実用化できる方向で検討したらいいんじゃないかというような話もあったり、同じように総務省の地方交付金の何か、多分幾つかのところでゴルフ場のカートを公道で試行できないかというようなトライアルもされたというふうにも承知をしておりますので、これは自動じゃありませんから、高齢者の皆さんが運転するというような話もあるし、様々なことが検討をしていかないと、この今公共交通を維持するというのは並大抵の問題ではないというふうに思っておりますので、そうしたことで、警察等々関係省庁とも前向きに検討を進めるようにしっかりと指示をしていきたいと、こう考えております。

#83
○里見隆治君 前向きな検討、是非お願いをいたしまして、以上で質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。

#84
○委員長(田名部匡代君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時一分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会

#85
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、三浦靖さんが委員を辞任され、その補欠として山田太郎さんが選任されました。
    ─────────────

#86
○委員長(田名部匡代君) 休憩前に引き続き、持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#87
○室井邦彦君 維新の会の室井邦彦です。
 早速質問に入らせていただきますが、まず、私の、地域の公共交通計画の作成、それに関係してくる、当然、都道府県、複数の市町村のこの連携がどのように進んでいくのか。過去においてもこのような指導があったわけでありますけれども、この義務化、努力義務化ということで、法律化されたんだけれども、過去が過去だけに、実際は法律化されたから、じゃ、簡単にこのことが全て進んでいくのかというわけにはちょっといかないだろうなという。各、小さな小規模の自治体がなかなか対応がし切れるのかなと、各先生方の質問の中にも、そういう心配をされて質問されている先生方もおられまして、この辺は重複をして申し訳ないんですが、その点、国交省としてどのように考えて取り組もうとして考えておられるのか。
 それと、歴史的に、鉄道が日本で開業して、ちょっと調べますと、百四十八年前と聞いておりまして、バスが百十年前、タクシーが百八年前という、この日本の国に現れて、こういう国民の足のためにいろいろと発展してきたわけでありますけれども、もう既に百年近い流れの中で、新しい町ができたり、そして過疎化になってある村がなくなったり、いろんな変化の下でしっかりとその国民の足を確保していただかなくちゃいけないというような思いもございますし、この法案については私もしっかりといろいろと意見も出させていただいて、我々のこの、私は、ちょっと余談になりますけれども、同級生が全国に二百万人いるんですよね、私の同級生が。というのは、昭和二十二年生まれが二百万人と。だから、団塊の世代というと、それを入れると、厚生労働省か総務省か分からないけれども、八百万人ほど団塊の世代が。
 そうなると、私もあと二年で後期高齢者ということになるわけで、特にこういう、下半身、足が弱っていく中で、最後の人生を、すばらしい、美しい日本の国を、こういう機関を利用していろいろと新たに、日本の歴史とか自分の歩んできたそういう人生を見詰め直していきたいとか、日本の国ほどすばらしい四季折々の特徴のある国は珍しい、このように私も感じております。
 是非その点は、大臣も英知を絞って、すばらしい指導と実行力、またスピーディーに事を進めていただきたいということをお願い申し上げて、今後の都道府県と複数市町村との連携についてどのように考えて取り組もうとしておられるのか、お聞きをいたします。

#88
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 まず、今回、地方公共団体が中心となって公共交通の改善、充実や移動手段の確保に取り組むに際しましては、やはり地方公共団体における人材や組織体制の不足を補っていくことも大変重要な課題であるということで、今日はこれもう何度も御指摘いただいているところであります。
 このため、国土交通省におきましては、国費の補助で計画作り、そして事業実施のそれぞれについて財政面で支援するとともに、国土交通大学校における自治体職員等に対する研修、地方運輸局主催のセミナーにおける担当組織や人材管理の優良事例の紹介、あるいは学識経験者など専門家の紹介などの取組を強化していくこととしています。また、地方運輸局におきましても、様々な助言をしていく体制を取ってまいります。
 また、この公共交通の改善充実、移動手段の確保に取り組むに際しましては、観点といたしまして、住民の生活圏や鉄道、バスなどの交通圏の範囲や規模を踏まえて対応することも大変重要な課題であると考えています。
 このため、今回の改正案におきましては、住民の生活圏でありますとか、あるいは鉄道、バスなどの交通圏の実情に応じた広域的な取組を促進するため、都道府県についても市町村との共同による地域公共交通計画の作成を努力義務とするとともに、複数の市町村が共同して都道府県に対しまして地域公共交通計画を作成するよう要請することができるということとしております。
 これらを通じまして、複数市町村と都道府県の共同による広域的なマスタープランの作成についても後押ししていきたいというふうに考えてございます。

#89
○室井邦彦君 ちょっとくどくなって申し訳ないんですが、午後の質問で、里見先生の方からこのマスタープラン、広域的なマスタープランを作成する中で、特に、今申し上げた、冒頭申し上げた高齢者、そういう福祉、こういう関係にもそういう意見の聴取ができる、また、そういうところにも目を向けていただきたいということを要望しておきます。
 次の質問に入らせていただきますが。
 じゃ、地域のこの旅客運送サービス、この継続ですね、継続事業の実施の体制の強化という、これも非常に難しい問題も、またそういう形を実施してこられて、デメリットまたメリット、いいところ、そういうところが徐々に際立ってきているんじゃないのかなというふうに思っておりますが、やはりこの新たな今回の法改正によって、新たなそのサービスの提供の事業者ですね、新たな事業者を公募により選定をするという、そして地域旅客、この運送サービスの継続事業につなげるというか創設をするという、こういう制度というか考え方で進めていくということ決まりましたが、このなかなか合意形成を求めるのに大変こういうことで難しいこともあるわけでありますけれども、私はちょっとここで気になるところは、この路線バス、コミュニティーバスの廃止、そして道路運送法による、原則六か月前に届出をしなくてはいけないという、こういう道路運送法のルールがあるわけでありまして、この原則六か月前に届出をする必要がある、そして、一方で、廃止届がなされてから六か月間で代替する旅客運送サービスの継続に向けた議論を行うということが、十分なこの期間が確保されているのかなと、その点、ちょっと私は非常に危惧、心配をするところであります。その点をお聞かせをいただきたいなというふうに思っております。

#90
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、道路運送法の下では、廃止届出が出された場合は六か月で廃止されるということで、通常はこの六か月の間で次の輸送手段をどうするかということが地域で検討されることになっております。これが、地域にもよりますが、十分に検討がなされないまま新たなサービスが導入される場合もございますし、場合によっては廃止のままになってしまうということもございます。
 こういった状況に対応しまして、この法案におきましては、地域旅客運送サービス継続事業といたしまして、路線バス等につきまして、廃止届出が提出される前の段階から市町村等が地域の関係者とともに今後の輸送サービスの在り方を検討し、これを踏まえて公募により新たな輸送サービスを導入することができる制度として盛り込ませていただいております。
 この制度では、市町村等におきまして、バス事業者等から路線の維持が困難であるとの見通しが示された段階で地域の移動のニーズの動向などを把握して協議に入ると、こういう仕組みになってございます。

#91
○室井邦彦君 この点は雑にならないよう、十分に地域住民に対しても協議等を行っていただきたいというふうに思っております。
 常に継続的にこの情報を共有するということも大切なことでもあると思っておりますし、こういう地域住民に対しても、特に業者、新しい業者というか、そういう人とともに継続的に情報を共有するということが特に私は重要だというふうに感じておりますので、その点も十分踏まえて丁寧な議論を交わしていただき、しっかりとした合意形成を築き上げていただきたいなというふうに思います。

#92
○政府参考人(瓦林康人君) ただいま、この継続的な情報共有、そして情報の発信、情報提供の必要性についての御指摘ございました。
 これにつきましては、先ほど申しましたとおり、この制度では、市町村等におきまして、バス事業者等から路線の維持が困難であるとの見通しが示された段階で、地域の移動のニーズの動向から見て輸送サービスの継続が必要かどうか、これを判断することが求められることになりますため、ふだんから地域のバス利用、バス路線の利用動向につきまして事業者と市町村等の間で継続的に情報共有が行われることが望ましいと考えられます。
 また、情報の発信につきましても、路線バス等に代わる次の輸送サービスにつきまして、市町村等が中心となって具体的な選択肢を検討していく手続、これを進めていくに際しましては、主な利用者となる地域住民の方々の意見が適切に反映されることが不可欠でございますので、検討に参加する住民の代表が積極的な役割を果たすことができるよう、検討状況について地域住民に対して継続的に情報が提供されることが適切と考えられます。
 このため、国土交通省におきましては、改正後の運用に関するガイドラインにこれらの内容を盛り込む方向で検討しておりまして、これにより地域旅客運送サービス継続事業の円滑かつ確実な実施を図ってまいりたいと考えております。

#93
○室井邦彦君 非常にきめ細かな仕事になると思いますけれども、一番大事な根幹というかベースのところでありますので、ひとつよろしく御指導をお願いしていきたいと思います。
 それでは、多少これも重複するわけでありますけれども、MaaSのこの関連の、これも重複して、恐らく里見先生とまた重複するかも分からないけれども、御理解をいただきまして、お考えをお聞かせを願いたいと思います。
 もちろん、これはすばらしいですね。特に、こういうIoTまたAI、こういうものを活用するということは、日本版MaaSとして新たなモビリティーサービスの推進のために大きな期待も掛かっておりますし、指導をお願いしたいというふうに、いろんなもろもろの問題はありますが、お願いしたいと、このように思っておりますが。
 そこで、この都市部とか地方部、まあいろいろとギャップがあり、なかなか異なることが多いわけでありますけれども、都市部においてはもう御承知のとおり道路の混雑や環境問題が多く、たくさんございますし、地方においては、毛細血管じゃありませんけど、隅々までサービスの維持が課題になってくるという、こういう問題も踏まえているわけでありますけれども、国土交通省としてこのデータのプラットフォームをどのように整備をしていこうとされておられるのか、これから。その辺を少し私も気になるところでありまして、その辺を絞ってお聞かせをいただけませんか。

#94
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 ただいま、MaaSで利用されるデータプラットフォームの整備につきましての御質問をいただきました。
 これにつきましては、先ほど答弁申し上げました、三月に取りまとめましたMaaS関連データの連携に関するガイドラインの中におきまして、このMaaSで利用されるデータプラットフォームの整備についての方向性を定めております。これは有識者や民間事業者の方々の意見を踏まえて作成したものですが、既に民間事業者等によるデータプラットフォームの構築が進み始めている現状でありますとか、あるいは地域ごとの課題に対応した創意工夫のある取組を促進する必要性に鑑みまして、国が自ら統一的なデータプラットフォームを構築するのではなくて、民間事業者によるデータプラットフォームの連携を促進し、国はそのための環境整備を行うべきとの方向性を提示させていただいているところでございます。また、そのようなプラットフォーム間の連携に不可欠なデータの接続方式につきましても、このガイドラインの中では技術的な仕様に関する指針を示しております。
 今後、ガイドラインの方向性を踏まえまして、この周知を図りながら各地のMaaSにつきましてデータプラットフォーム間の連携を推進して、速やかな全国への普及を進めてまいりたいと考えております。

#95
○室井邦彦君 質問時間、四十五分ということでありますので、これで質問を終わります。

#96
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 自家用有償旅客運送に絞って質問させていただきたいというふうに思います。
 まず大臣に基本的な認識をお伺いしたいと思いますけれども、道路運送法の目的にも、輸送の安全を確保し、道路運送の利用者の利益の保護及びその利便の増進を図るということがうたわれていることも踏まえれば、地域公共交通は安全を第一にするバスやタクシーの事業者が担っていくというのがやはり本来だというふうに私考えておりますけれども、大臣は、その地域公共交通の担い手、バス事業者だとかタクシー事業者だとか、こういった事業者が担うのが望ましいというふうにお考えでしょうか。

#97
○国務大臣(赤羽一嘉君) 様々な地域事情はあるにしても、基本的には、今おっしゃられたように、バス、タクシーの公共交通機関として担っていただいている方にしっかりとその役割を果たしていただくということ、また、過疎地域によっては、そうした、なかなかバス、タクシー事業者がいないところについては、この自家用有償旅客運送制度というものを活用して今展開させていただいているということでございます。
 いずれにしても、国民の皆様の日々の生活の足を支えている重要な公共インフラだというふうに認識をしております。

#98
○武田良介君 バスやタクシーが重要だという御認識をいただいたというふうに思います。
 自家用有償にしても、この間、限定的にやられてきた、あくまでそういった公共交通が確保できないところでの対応ということでありましたので、確認をさせていただきたいというふうに思います。
 自家用有償旅客運送が広がることで、私最も懸念されるのは、やはり安全性だというふうに思っております。その点で、自家用有償旅客運送のドライバーさんですけれども、タクシー運転手さんに求められるような第二種免許が必要だというふうにはこれ必ずしも義務付けられておりません。
 これ、なぜかということで国土交通省の方にもお聞きをしまして、回答いただいたので資料に付けましたけれども、今の答弁のように、基本的に安全が大事だということは冒頭述べておられるわけですけれども、その後、ただしということで、自家用有償旅客運送は、バスやタクシー事業者による提供が困難な地域に限定されて行うものであることから、運送頻度が低く、収益を上げるための効率性も求められないから、同じレベルは求めないんだと、こういう趣旨の回答でありました。
 しかし、今回の法案では、その対象を観光客だとか、またその当該地域を来訪する者ということで拡大をされていきますので、先ほども、午前中でしたか、少し話ありましたけれども、地域が広がっていくのではないかという懸念、あるいは観光のニーズにも応えるわけですから、その頻度は上がっていくということが考えられるというふうに思うんですね。
 そうすると、現行は第一種の免許、それに講習を受けてもらうということがあるわけですけれども、もうこういう、その前提というのは今回の改定案によって変わっているのではないかというふうに思いますけれども、国交省、いかがでしょうか。

#99
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 自家用有償運送は、午前中も申し上げましたが、バス、タクシーによる運送が困難な地域に限定をされております。したがいまして、地域も限定をしておりますし、その運送頻度も、基本的には住民の輸送、今度は観光客の輸送というのもできることになりますけど、これいずれも都会、あるいは地方の中心地のタクシーというものとは違います。
 したがいまして、免許要件でございますけれども、委員指摘のように、一種免許プラス講習ということにしています。二種免許ということになりますと、最低でも、通学で免許を取りに行きますと二十日間の日にちが必要であります。また、費用も莫大に掛かるということでございますので、やはり一般の方にボランティア的な輸送をしてもらうということで、一種免許プラス講習ということは変えておりません。

#100
○武田良介君 今、二種免許の話もありましたけれども、代行業は、タクシーの、代行タクシーですね、代行業は利用が増える中で事故も増えてきたという経過があって、その経過の中でそれに対応する形で第二種免許を必要としたという経緯があるということもお聞きをしております。
 こういった経験にも学んでいくことが必要だというふうに思いますし、必ずしも二種免許というふうに言うかどうかというのはあるかもしれませんけれども、一般のタクシーでも代行業でも、不特定の方を有償で運ぶという点ではこれはやはり共通するところがあるわけですから、安全性というのは非常に重要になってくるだろうということであると思います。
 今、少し答弁にもありましたけれども、二種免許を要件とすべきという、こういうふうに仮にすると、例えば自家用有償をやっている方は地域の年配のボランティアの方だとか、そういった方もいる。どこまでやるのかという話があるんじゃないかということは恐らくおっしゃられるかなというふうに思ったんですけれども、そもそも地域公共交通は、そのバスやタクシーの事業者がまず担う、それができるようにするということが何より大事だと思うんですね。
 午前中にもありましたけれども、地域公共交通の確保維持改善事業というものがありますけれども、これはやはり私、支援の中身も不十分だなというふうに思いますし、予算規模が足りないというふうに思うんです。
 これ、バスやタクシーだけではなくて、この間、法案にもなりましたけれども、私も質問しましたけど、バリアフリーだとか、あるいはその船の関係だとか、いろんなものが含まれているわけであります。それ自身、それでいいのかということを言わなければならないわけですが、中身にしても、赤字の補填であったり、それを半額見るという話であったり、これやはり不十分だというふうに言わざるを得ないと思うんですね。
 例えば、その地域内のフィーダー系統の補助というのもありますけれども、これ見ても、実行額を見ても、申請額に対して約半分しか応えられないということでありました。ちょっと今日は資料には付けておりませんけれども、国交省からそういう資料も私いただいて見ましたけれども、そういう実態にあるわけですね。
 これを活用したいという自治体数は増えている、系統数も増えている、しかし半分も応えられていないという実態にあるんだということ、こういう問題にまず手を着けていくべきなんだろうというふうに思うんですね。
 やはり、今回の自家用有償も、過疎化が進んでいるとか高齢化が進んでいるから仕方ないということを言う前に、この予算しっかり付けるべきではないかというふうに思うわけですけれども、大臣、この点いかがでしょうか。

#101
○国務大臣(赤羽一嘉君) ちょっと、予算を付ければすぐ改善されるということのような話ではなく、取りあえず、全国各地域で少子高齢化、人口減少化が進んでいる、そして公共事業の担い手も少なくなっている、予算も少ないという中でどうするかということの中で、我々も様々な検討をし対策を取り組んできたというふうに思っております。
 これまで国土交通省では、市町村等が計画の策定に係る費用の支援ですとか、また過疎地域等における幹線バス交通や地域内のコミュニティーバス等の運送サービスで生ずる赤字の部分について、一般会計の地域公共交通確保維持改善事業として国費による補助を行ってきた、これよく御承知だと思います。
 今回の法案によって新たな制度を、市町村等が中心となるわけですから、様々な支援政策を積極的に活用していただいて、公共交通を地元、地域地域で維持をしていただくために国も一緒になってやっていくということでございますが、直接の御質問ですけど、そのための必要な予算については国交省としてもしっかりその確保に向けて最大限の努力をしてまいりたいと、こう考えています。

#102
○武田良介君 国全体の予算については、繰り返すことはしませんけれども、私たちは、いろいろ削るべきところを削る、集め方も使い方も改めていくということを提案をしております。
 予算付ければ全て解決するわけではないというようなことも冒頭御発言ありましたけれども、少なくとも応えられていないわけですから、自治体の要求に、これにしっかり応えていくことは当然だというふうに思いますし、本会議のときにも述べましたけれども、バス路線は次々廃止されております。鉄道路線も廃線になっていくところもある。やっぱりそういう現実に目を向けて、付けるべき予算しっかりと付けていく、増額していくということも必要だということを重ねて訴えさせていただきたいというふうに思います。
 それで、今回の法案で、事業者参加型自家用有償旅客運送ということが含まれておりますけれども、これについて伺いたいと思いますが、事前にお聞きしましたら、現行のその自家用有償でも既に八割以上の自治体は事業者に委託してやっているという話でありました。その実態はどうなっているのかということをもう少し聞くと、丸ごと委託しているんだというような御説明を国交省からいただきました。
 この丸ごと委託してやられている自家用有償旅客運送というのはどういうものなのか、御説明いただけますでしょうか。

#103
○政府参考人(一見勝之君) お答えいたします。
 丸ごとの委託というのは、別に法令上に規定があるわけではございませんけれども、運行するに当たっての例えば運行管理、それから車両整備管理、運転業務などについて市町村から委託をして交通事業者が受託をしていると。主として、バス路線はもう廃止しますと、事業者が廃止しますといったときに、それは廃止されては困るというときに、当該の事業者に対して自治体が、私が運行主体になりますからといって、お金を出して運行する、これが丸ごと委託ということでございまして、こういった形で利用されているというものでございます。

#104
○武田良介君 事前に聞いた話と若干違いましたけれども、いずれにしても、丸ごとやることで運行管理あるいは、あれですか、車両の整備、それから何でしたっけ、運転の技術、ドライバー、運転するということそのものということですね、そこまで丸ごと委託してやるのであればしっかりと、先ほどの話じゃないですが、予算付けて事業者が担っていけるようにするということが非常に重要なんじゃないかなというふうに思うんですね。
 その既に丸ごと委託されているという自家用有償なんですけれども、その導入の前提は、これ、観光のニーズに応えるためだということも説明を受けております。現にあるその公共交通では観光のニーズも含めて応えられないと。違うんですか。違うんですね。
 私がお聞きしたいのは、その自家用有償旅客運送もやむなしというのは、これ一体誰が判断するのかということなんですけれども、いかがでしょうか。

#105
○政府参考人(一見勝之君) 自家用有償旅客運送につきまして必要だという判断をする、これはいろんな方がおられますけれども、地元で協議会を開いて、そこに発議をしていただくというのが一応のやり方でございます。例えば、実施主体となる市町村だとかNPO法人が協議会に提案をすることもありますし、あるいは住民の方々が提案をする、その協議会の構成員である住民の方もおられますので、そういうこともございます。

#106
○武田良介君 そういった方たちが自家用有償旅客運送もやむなしと、その会議に参加して、地域公共交通会議あるいは運営協議会でしたかね、に参加をし、そういう方たちが議論をして自家用有償をやろうということを話されるということなんですよね。
 私、その問題意識に持っているのは、今回その対象に観光客の方も含めるという話なんですけど、その地域で自家用有償をやるというときに、観光客の方がどれだけ来るということをその自治体の方たちだけで判断できるんだろうかと、あるいはNPOの方たちだけで判断するんだろうかと。それは、実際には、全国的な、あるいは外国からの旅行者ということも考えれば、世界的な視野も含めて、そこをどう見るのかという発言がその場でなされなければならない。そういう意味では、学識者だとか有識者、必要と認める者も含めて先ほどの会議体には参加されて発言されるわけですよね。やっぱり、その点が私一つポイントになっているんじゃないだろうかということを思っております。
 ちょっと時間がないので行かせていただきますけれども、その地域公共交通会議あるいは運営協議会ですけれども、どういうふうに運営するのかということで、資料にも付けておきました。もう全て紹介しませんけれども、ポンチ絵二枚だとか付けてございます。
 ここでは、地域公共交通会議をやって、議決に係る方法について、必ずしも全会一致を意味するものではないというふうに書いてあるんですね。これ資料にも付けましたが、ガイドラインでわざわざこういうふうにこう、わざわざ全会一致でなくてもいいと、それを意味するものではないというふうに記載したのは、これはなぜなんでしょうか。

#107
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 法令におきましては、合意といいますと両者が完全に一致をすることを意味してございます。例えば、婚姻の場合、離婚の場合も同じでございますけれども、これで合意というのはその両者が完全に一致することでございます。
 自家用有償を始める場合の、まずはバス、タクシーの方々にやりますかというのを聞いて、やりませんと言うと話が進んでいくわけでございますけれども、最終的にこれ全会一致で協議の結果を、協議会の結果を全会一致で求めるというものではございません。これは、省令にも書かれておりますけれども、道路運送法施行規則でございますけれども、協議が調っていないということを合意していないときなんだというふうに書いてございます。ただ、一般には全会一致、合意というふうにいいますと全会一致という誤解がかなり生じております。この誤解が生じないように、私どもはハンドブックにおきまして、全会一致でも多数決でも三分の二以上の賛成でもいいんですが、それはそれで地域ごとに決めてくださいというふうに言っておるところでございます。
 したがって、全会一致を意味しているものではないというのは、趣旨からそういうふうに申し上げているところでございます。

#108
○武田良介君 今御答弁いただきましたけれども、現実には、この地域公共交通会議に、例えばタクシー事業者の方もいて参加するけれども、非常に苦しいというお話を聞いているわけです。全体としては地域公共交通守ろうという話をしている、しかし一方で、自家用有償の話が例えば出る。タクシー事業者としては、私たちの事業がこれから先細っていくんじゃないかという不安もあって合意しかねるということもある。しかし、全体としては地域公共交通守ろうという会議体ですから、そのときにどういうふうに発言するのか、やはり非常に苦しいんだと。
 そういうときに、先ほど、ハンドブックあるいはガイドラインの改定というのが平成三十年に行われているわけですよね。そのときに全会一致を必ずしも意味するものではないというふうに言われたことから、その自治体の方の、もちろんその場では自治体がどう考え、あるいはタクシー事業者がどう考えという、意見がぶつかるわけですけれども、じゃ、タクシー事業者の声はどうなるのかということが私のところにも寄せられている。これが自家用有償でいこうということになれば、どんどんどんどん進んでいく方向にこの間変えられたんじゃないだろうかということがこれ指摘をされている。
 もう時間ですので、私、終わりにしなければなりませんけれども、そういった問題があるんだということをしっかり指摘をさせていただいて、質問を終わりたいというふうに思います。

#109
○上田清司君 無所属の上田でございます。
 このバス路線の廃止あるいはまた存続をめぐる課題というのは日本の人口動態の変化に応じてきたもので、過疎過密をどう解消するかということは一貫した課題でありました。全国総合開発計画なども数次にわたって行われましたし、故田中角栄総理などの日本列島改造論もそうした問題意識にあったと思います。
 一次産業、農業でありますが、ここの雇用吸収力が一番高い米作りのときには、人口が四十七都道府県で一番多いのは新潟県でした。一番雇用吸収力がありました。その後、工業化されて、より都市に人が集まるようになり、さらに、サービス産業、第三次産業になるとこれまた更に都市に雇用の吸収力が高くなるということで、過疎過密の問題を含めて、この交通問題が大きくクローズアップされ、数次にわたって様々な御尽力を国土交通省並びに前身の運輸省などが努力をされてきたわけですけれども、必ずしも解決に至っておりません。
 二〇〇七年、平成十九年にこの法律ができて、総合連携計画、あるいは二十六年、二〇一四年には地域公共交通網形成計画、これを作られ、計画そのものは五百八十五件達成されたということで、何となく気分がいい感じでありますが、しかし、この間、バス路線の廃止キロ数だけを見ていけば、二〇〇七年には一千八百三十二、二〇〇八年には一千九百十一キロメートルです。二〇〇九年には一千八百五十六、二〇一〇年には一千七百二十、この次ぐらいから少し効果が出てきたんでしょうか、八百四十二、九百二、一千百四十三、一千五百九十六、一千三百十二、八百八十三ということで、二〇一六年までに、二〇〇七年から、一万三千九百九十一キロ、バス路線が廃止されたということであります。
 私が関心を持っているのは、国土を守るのは自衛隊だけではないと。広大な海岸線を守っているエリア、離島、あるいは人口が少ないのに広大な山間部を守っているエリア、こういう人たちを私たちは守らなきゃいけない。そして、その交通基礎インフラを最小限度確保していかなくちゃいけないという問題意識を私はずっと持っております。
 そういう観点から見ていくと、この十三年間で、一万三千九百九十一キロメートルのバス路線が廃止されている、これを様々な計画の中でどれだけカバーができたのかということをお聞きしたいと思います。

#110
○委員長(田名部匡代君) 答弁者、どなたでしょうか。瓦林審議官でよろしいですか。

#111
○政府参考人(瓦林康人君) 済みません。
 バス路線の廃止についての部分でございますが、これはいろいろな時期の取り方にもよりますが、直近の二〇一七年度までの五年間ですと約六千キロが廃止されています。
 ただし、実はこれは、この五年間では実は約一万八千キロが廃止となっております。これについて、これを対象としまして地域でいろいろな協議や調整が行われた結果、約一万二千キロは路線の見直しでありますとか、あるいはほかの事業者による代替、あるいは先ほどの自家用有償運送などによりまして何らかの形で輸送サービスが維持されてございます。これに対しまして、その六千キロ、残る六千キロ、これにつきましては完全廃止ということで、サービスが維持されなかったということで、私どもとしては、今回の法制度を通じてこういったところを少なくして、交通空白地域の削減につなげていこうという思いでおります。

#112
○上田清司君 それぞれの時点時点でいただいた資料が年度が違ったりしておりますので、国交省としては、一番直近のでは一万八千キロ台だと、その上で、六千キロ台に関してはカバーができていないと、このような認識でよろしいんですね。確認。

#113
○政府参考人(瓦林康人君) 正確に申しますと、二〇一七年度までの五年間で、全体では約一万八千キロが一旦は廃止されましたが、そのうち約一万二千キロは路線の見直し、他の事業者による代替等で輸送サービスが維持され、それに対して残る約六千キロ、ここが完全廃止に至ったということでございます。

#114
○上田清司君 時間がもったいないんだけど、五年間で一万八千キロ。
 しかし、ここは、例えば、違うね、全く数字が違うね、いただいている資料とね。もっとすごいのは、二十五、二十六、二十七、二十八、二十九で三万七千キロというのもあるよ、国交省からいただいた資料の中にもね。ちょっとそれはオーバーだなと思っていますけれども。いずれにしても、どうも正確でないような状況がありましてね。
 要は、私たちが気にしているのは、廃止されてどれだけ代替機能があるかと、そして、その代替機能を、市町村などの財政負担が増えない形で、何らかの形で残るかどうかということを気にしているわけで、今回も新しいスキームで、バス路線の廃止が、事業者がうまくできないという状況になったとき、市町村等がそれを受けて、そして事業を展開すると。そのときに、協力事業者としてまさにバス事業者などに運行計画、整備などをやっていただく。何か変な感じなんですよ。運営できないからバス事業者、タクシー事業者がやめる、ゆえに市町村が受ける。市町村は、受けたら受けたで、安全性だとか安心感があるので今度はバス事業者などに協力会社として運行や運行計画や整備計画などを、整備管理をそこにやっていただくと。そこにやっていただくようなパワーがあるんだったら、最初から何らかの形で支援すれば済むんじゃないですか。何か矛盾していると思いますね。

#115
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 自治体からバス事業者に自家用有償の形で委託をするようなことがございますけれども、これは、その路線は事業としてバス事業だけではやっぱり成り立たないと。したがって、自治体が、自治体の資金を出して委託費をプラスして、委託費に、そこの事業から上がる収入とそれから自治体が出すお金、これを足して運行するというものでございます。
 したがって、バス事業だけでは維持ができないというものでも、自治体が支援をすれば路線の維持はできる、それが結局地域の住民のメリットになるというものでございます。
 なお、委員御指摘いただいた、私どもから提出をさせていただいたバスの路線でございますけれども、五年間で廃止をしております路線キロは、委員御指摘のとおり、三万七千余のキロでありますけれども、そのうち高速と定期観光路線がございまして、これが一万九千余でございますので、一般の路線バスにつきましては、先ほど瓦林審議官から御説明申し上げたように、五年間で約一万八千キロの廃止キロでございます。

#116
○上田清司君 繰り返しますけど、まさに交通事業者のコアというのは運行管理であり、車両の整備なんですよ。それを自治体がお任せするということは、そこがドライバーも雇って運行すれば済むことじゃないですか。だから、別にこのスキームをつくらなくても、何らかの形で赤字を補填する仕組みさえあれば運行できるじゃないですか。どうぞ。

#117
○政府参考人(一見勝之君) 委員御指摘のように、赤字を埋めるスキームがあればそのやり方で運行できると思います。その赤字を埋める仕組みの一つとして、自治体がそこの路線を運行し、そして、例えば運行の計画だとかあるいは整備などについて事業者に委託をするという形を取っているものと承知しております。

#118
○上田清司君 何か、あべこべみたいな話になりますね。
 そもそもバス事業者が運営できないので、バス・タクシー事業者が運営できないので市町村が受けると、市町村は受けたものの、運行能力もないし車両整備能力もないので、その事業者にお願いをすると。だったら、最初からそこにやっていてもらっていて一定程度のカバーをしてあげれば済む話なのに、どうしてこういう逆さまのこういう議論、スキームになるのか、本当に訳分からない。しかも、ドライバーは、何というんでしょうか、住民だと。ドライバーが住民だって、バス運行するんだったら不安でしようがないでしょう、本当は。だから、先ほど武田議員も言われたように、ドライバーだってそのまま雇っていただいて運行すればいいわけで、たまたま、でもドライバーの確保ができないからやめたというんだったらまた話は別ですよ。
 また、バスもいろんなバスがありますので、これまでは大型バスだったけれども、市町村が組み立てていくのであれば、私は必ずしも大型バスではなくて、スクールバスあるいは福祉タクシーもろもろを合体したような形の中で新しい仕組みをつくればいいんですけれども、しかし、何かここのスキームの中で市町村が中心になって、運行は交通事業者にお任せするというスキームだったら、最初からそこにやってもらった方が話早いんじゃないですかというふうに思いますが、まあ繰り返しになりますから、やめましょう。意味がない。
 大臣、私は、やっぱり一番これのポイントはいかにして住民の足を保つことができるのかということのスキーム、つまり三三%は廃止されっ放し、代替機能を持っていないというこの現実ですね。こうしたものを何らかの形で路線ごとに全部整理して、どの程度カバーすれば事業として成り立つのか成り立たないのかとか、そういうことについてどうなんですかということを事務方に聞いたんですが、整理がされていないと言うんです。
 私は、やっぱり路線ごとに一回きれいに整理をしてやっていただきたいということを考えておりますが、大臣の意向はいかがでしょうか。

#119
○国務大臣(赤羽一嘉君) なかなか簡単にお答えができないんですけれども、結論的に言うと、なかなか今維持、運営しにくい環境にある公共交通、特にバスについて、御指摘のようにこれだけ廃止をしているわけでありますから、これまでの様々な試みがうまくいかなかった事例も多かったと思います。そうしたことについて、もう一度、今、上田委員言われたように、一つ一つの路線を総点検するというのも一つのやっぱり考え方かなと思いますので、ちょっと私もにわかにすぐ答え難いですけれども、自動車局としっかり打合せをさせていただきたいと思います。

#120
○上田清司君 大臣の見識を伺いまして、ありがとうございます。
 私は一回やった方がいいと思いますね。必ず、路線ごとに見ていけば解決策はあると思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 終わります。

#121
○委員長(田名部匡代君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本案の修正について武田さんから発言を求められておりますので、この際、これを許します。武田良介さん。

#122
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 私は、日本共産党を代表し、持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案について、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 地域鉄道や路線バスの廃止、縮小が相次ぎ、地域住民の生活と地域経済基盤を支える地域公共交通の衰退は深刻な状況にあります。
 モータリゼーションが進行する下、地域公共交通の衰退は、地域住民の足となるべき鉄道やバス、タクシー事業に、もうけ優先の市場競争原理である規制緩和路線を持ち込むことによって加速されました。地域住民の移動を支えてきた路線バスはこの十年間で約一万三千キロが廃止され、地域鉄道は二〇〇〇年以降、全国で約八百九十五キロ、四十一路線が廃止されました。バスも鉄道もないいわゆる公共交通空白地は日本全体の三割にも及びます。
 国、自治体が、住民の移動する権利を保障する観点から、全国で取り組まれているコミュニティーバス、デマンド型タクシーなどを抜本的に支援するなど、地域公共交通の活性化、再生のための本格的な取組を強化することは待ったなしの課題です。
 地域公共交通のマスタープランとしての地域公共交通計画作成を地方自治体の努力義務とすること、バス路線の廃止や乗合バスの新規参入に地方自治体の関与を強めることは必要なことです。
 しかしながら、道路運送法の改正のうち自家用有償旅客運送の運送対象の追加及び事業者協力型自家用有償旅客運送の新設については、旅客運送事業の根幹である利用者、運転従事者の安全性確保等に重大な懸念が拭い切れません。
 自家用有償旅客運送は、第二種運転免許のない者が運転して料金を取るいわゆる白タク行為に当たることから、運送対象や運送地域について厳しい制限が設けられています。今回の改正は、対象や地域の限定を事実上なくすことになり、元々の自家用有償旅客運送制度を変質させ、際限ない白タク行為の拡大に道を開くものであります。また、事業者協力型自家用有償旅客運送の新設は、地域における公共交通事業の衰退を更に後押ししかねません。
 交通空白地等の地域公共交通を維持、再生するために必要なことは、自治体等が主体となり、安全性確保を最優先に、通常の運送事業として旅客運送を実施することです。
 こうした理由により、自家用有償旅客運送の運送対象の追加等の改正部分を削除する修正案を提出します。
 以下、修正案の主な内容について説明をいたします。
 第一に、道路運送法改正のうち、自家用有償旅客運送の運送対象の追加に係る部分及び事業者協力型自家用有償旅客運送の新設に係る部分を削除することとします。
 第二に、その他所要の規定の整理を行うこととします。
 以上であります。
 委員各位の御賛同をお願い申し上げ、修正案の趣旨説明とさせていただきます。

#123
○委員長(田名部匡代君) これより原案及び修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#124
○武田良介君 私は、日本共産党を代表して、地域公共交通活性化再生法等一部改正案に反対、日本共産党提出の修正案に賛成の討論を行います。
 改正案は、バス路線の廃止や乗合バスの新規参入、マスタープラン作成の努力義務など、地方自治体の関与を強めています。これらは旅客運送事業における規制緩和路線の修正であり、評価できます。しかし、改正案は以下の点で問題があり、賛成できません。
 第一は、自家用有償旅客運送の拡大は、例外的、限定的に導入された本制度を変質させ、際限ない白タク行為の拡大に道を開くものだからです。改正案は、一の市町村の区域内の住民との規定を地域住民又は観光旅客その他の当該地域を来訪する者と変えることで区域の限定範囲を取り払い、旅客対象も観光旅客等の来訪者とし、言わば誰でもよいとしました。これは、厳しい制限を設けて導入された自家用有償旅客運送を変質させ、白タク行為の拡大に道を開くものであり、認められません。
 第二は、事業者協力型自家用有償旅客運送の新設は地域におけるタクシー事業等を一層衰退させかねないからです。事業者への委託は現行でも既に八割の市町村で行われています。今回、事業者への委託を法定することは、合意について必ずしも全会一致を意味するものではないとの地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方等の二〇一八年の改正と相まって、自家用有償旅客運送の導入に異論を持つ事業者等を封じ込めることになりかねません。
 第三は、地域公共交通利便性増進事業として、財政投融資から鉄道建設・運輸施設整備支援機構を通じて、都市鉄道に初めて一千百六十六億円もの融資を予定し、その融資先の大部分が大阪のなにわ筋線となっていることです。地元住民が切望し大阪市議会が全会一致で採択した地下鉄第八号線を頓挫させる一方で、三千三百億円もの巨費を投じるなにわ筋線への融資は認められません。
 我が党の修正案は、道路運送法改定のうち自家用有償旅客運送の運送対象の追加に係る部分及び事業者協力型自家用有償旅客運送の新設に係る部分を削除することとし、白タク行為の拡大への懸念を払拭しようというものであります。
 以上、討論を終わります。

#125
○委員長(田名部匡代君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、武田さん提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#126
○委員長(田名部匡代君) 少数と認めます。よって、武田さん提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#127
○委員長(田名部匡代君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、浜口さんから発言を求められておりますので、これを許します。浜口誠さん。

#128
○浜口誠君 私は、ただいま可決されました持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出をいたします。
 案文を朗読いたします。
    持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
 一 交通事業者、物流事業者等が必要な輸送機能を維持できるよう、新型コロナウイルス感染症による急激な経営悪化に対する財政、税制、金融等の各種支援策を一層充実するとともに、その従業員に対して実施される雇用維持対策及び感染症予防対策等への更なる支援強化に努めること。
 二 国及び地方公共団体は、持続可能な地域公共交通の確保及び維持のために安定的な財源の確保を図ること。また、バス、タクシーやデマンド交通の確保及び維持等、公共交通の利用環境の改善に関する取組に対しては、これまで以上に多様かつ柔軟な対応を図りつつ、財政的な支援を図ること。
 三 地域公共交通の確保及び維持のために、自動車運転者等輸送の担い手である公共交通に従事する者の確保、育成及び定着に配慮するとともに、自動車運転者等の賃金及び労働時間等の労働条件の改善について幅広く検討すること。
 四 地域公共交通計画を適切に作成し同計画に基づく事業計画等を円滑に推進するために、外部有識者からの助言なども含めた計画作成に要する費用を始めとする財政的支援を一層充実するとともに、ガイドラインの作成、知見やノウハウの提供、人材の確保や育成といった、ソフト面での支援や助言も十分に行うこと。また、地域公共交通計画の作成に当たり、地方公共団体における組織体制の充実のための支援を強化すること。
 五 福祉輸送、スクールバス等の地域の輸送資源の総動員に当たっては、これらの担い手である関係者とともに高齢者、障害者等の移動弱者の声を代表する者が協議会に参画できるよう、基本方針やガイドラインで、明らかにすること。また、既存の公共交通サービスを改善する取組を推進し、バリアフリーの視点に立った利便性及び快適性の向上に向けた必要な環境整備を図ること。
 六 MaaSを全国へ円滑に普及させる観点から、その導入によって実現される社会像を国民に分かりやすく示していくとともに、ICT等の最新技術の積極的な活用による交通ビッグデータの整備など、将来の交通社会の変革に資する環境整備を図ること。
 七 自家用有償旅客運送が事実上の営利事業として地域公共交通の担い手となっているタクシー事業者の経営を圧迫することにならないよう対策を講ずること。また、地域公共交通会議等における関係者の協議を経て、安全の確保、利用者の保護等に万全を期すこと。あわせて、いわゆる「ライドシェア」は引き続き導入を認めないこと。
 八 高齢化の進行や人口の減少に伴って交通空白が急速に拡大する過疎地域での移動手段の確保のため、より身近な地域コミュニティにおける道路運送法の許可や登録を要しない共助による運送の在り方について、ライドシェアを除外した上で検討を深めること。
 九 営業区域外旅客運送を行うタクシー事業については、住民の利便性の向上に資する観点から、地域公共交通会議等において十分な協議を経て、一定のルールの下で、事業者において混乱なく、また、運用の効率化ができるよう、ガイドラインの制定や通知の発出等必要な措置を講ずること。
 十 地域公共交通利便増進事業において、乗合バスの新規参入等に係る通知を受けて地方公共団体から地域の意見が提出された場合は、その意見を十分に尊重し判断を行うこと。あわせて、運行計画におけるいわゆるクリームスキミング規制について時間帯による運行本数のみならず面的なネットワークの維持に繋がるよう地域の判断を前提とした今回の制度改正の効果を検証し、必要に応じてその見直しを検討すること。また、同事業における事業者間の利害調整が円滑に進むよう環境整備に努めること。
 十一 地域公共交通計画において事業の効率化に関する指標を定めた上で、毎年度、実施状況の評価等を行い、それを翌年度以降の事業予算等に反映されるという適正なPDCAサイクルが地方公共団体において継続的に実施されるよう、支援や助言を十分に行うこと。
 十二 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構による民間事業者への資金の貸付制度の運用に当たっては、公的資金を原資とするものであることを踏まえ、真に地域公共交通の活性化を図る目的に合致した事業に限定するとともに、選定基準の明確化を図ること。また、貸付対象となる事業者について、客観的かつ中立的な立場から審査及び評価を行うとともに、第三者委員会を活用して選定過程の透明化と説明責任の向上を図るよう機構を指導すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

#129
○委員長(田名部匡代君) ただいま浜口さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#130
○委員長(田名部匡代君) 多数と認めます。よって、浜口さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、赤羽国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。赤羽国土交通大臣。

#131
○国務大臣(赤羽一嘉君) 持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。
 今後、本法の施行に当たりましては、審議における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。
 皆様、大変ありがとうございました。

#132
○委員長(田名部匡代君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#133
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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