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2020/05/28 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 法務委員会 第9号 令和2年5月28日
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2020/05/28 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 法務委員会 第9号 令和2年5月28日

#1
令和二年五月二十八日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     宮崎 雅夫君     山崎 正昭君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     山崎 正昭君     三浦  靖君
     鈴木 宗男君     柴田  巧君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     柴田  巧君     鈴木 宗男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         竹谷とし子君
    理 事
                高橋 克法君
                元榮太一郎君
                有田 芳生君
                矢倉 克夫君
                柴田  巧君
    委 員
                磯崎 仁彦君
                小野田紀美君
                中川 雅治君
                福岡 資麿君
                三浦  靖君
                山下 雄平君
                渡辺 猛之君
                川合 孝典君
                真山 勇一君
                安江 伸夫君
                鈴木 宗男君
                山添  拓君
                高良 鉄美君
                嘉田由紀子君
   国務大臣
       法務大臣     森 まさこ君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局人事局長   堀田 眞哉君
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   安東  章君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        青木勢津子君
   政府参考人
       国家公務員倫理
       審査会事務局長  佐々木雅之君
       総務省総合通信
       基盤局電気通信
       事業部長     竹村 晃一君
       法務省大臣官房
       長        伊藤 栄二君
       法務省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       西山 卓爾君
       法務省民事局長  小出 邦夫君
       法務省刑事局長  川原 隆司君
       法務省人権擁護
       局長       菊池  浩君
       出入国在留管理
       庁次長      高嶋 智光君
       農林水産省大臣
       官房審議官    倉重 泰彦君
       水産庁資源管理
       部長       藤田 仁司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
 (新型コロナウイルス感染症への法務省及び裁
 判所の対応に関する件)
 (入管収容施設からの仮放免に関する件)
 (インターネット上の人権侵害への対応に関す
 る件)
 (東京高等検察庁前検事長の処分に関する件)
 (検察庁法改正に関する件)
 (調停委員の任命に関する件)
 (離婚における裁判外紛争解決手続の活用に関
 する件)
    ─────────────

#2
○委員長(竹谷とし子君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、宮崎雅夫君及び鈴木宗男君が委員を辞任され、その補欠として柴田巧君及び三浦靖君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(竹谷とし子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に柴田巧君を指名いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(竹谷とし子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国家公務員倫理審査会事務局長佐々木雅之君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(竹谷とし子君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#8
○小野田紀美君 自民党の小野田紀美です。
 早速ですけれども、まず新型コロナ対応に係る出入国・在留管理についてお伺いをいたします。
 新型コロナに関して、飛行機がもう止まってしまったりだとか、あと入国制限になったりですとかで、日本に来ていて、観光でとか、また留学をしていて三月で本当は卒業で帰る予定だったんだけど帰れなくなってしまったというような人たちに対して在留の許可の延長対応をしているというふうに聞いておりますけれども、その人数、一体どういう方たちがどれぐらい延長されているのか、どういう対応をしてどのような基準で帰国困難者と認めていらっしゃるのか、お答えください。

#9
○政府参考人(高嶋智光君) 御指摘のとおり、帰国が困難になりました在留外国人については、在留期間の更新あるいは在留資格の変更を認める措置を講じているところであります。
 その数についてのお尋ねでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響を伴う許可に限った統計を取っておりませんので、他のほかの理由による許可が一部含まれる、若干含まれる速報値ではありますが、本措置を開始した今年三月から四月までにかけて短期滞在、普通、短期滞在の場合はその期間内で帰ることが多いんですが、この短期滞在の更新を許可した人数は約二万五千人、中長期の在留資格から短期滞在へ変更を許可した人数、これは三千五百人、それから三つ目は、これはほぼ帰国困難だという理由によるものでございますが、技能実習から特定活動、帰国が困難な外国人へ付与する、技能実習生に付与する特定活動への変更を許可した人数は約三千二百人というふうになっております。
 基準についてでございますけれども、委員御指摘の帰国困難者についての在留期間更新許可申請等の審査に当たりましては、例えば帰国便の確保や本国国内の居住地への帰宅、本国国内への移動が制限されている等によりまして居住地への帰宅が困難であることの資料の提出を求めておりますけれども、当庁において把握している、既に把握している事実については改めて資料の提出を求めないなどの措置をとっているところでございます。
 この取扱いは帰国が困難な方に対する特例的な措置でございまして、現下の情勢が変わり、改善し、地域によっては帰国が可能となれば、順次この特例措置の対象から外れていくということになると承知をしております。

#10
○小野田紀美君 御説明ありがとうございます。
 もちろん、帰れないものはしようがないので、しっかりそこをサポートしていくことは大切なんですけれども、ちょっと引っかかっていることがありまして、さっきの説明の中で、帰国便の確保ができないとかというのもあるんですけど、居住地への帰宅が困難、移動が国内で制限されていて困難な場合というのが入っているのが私はちょっと引っかかるんです。
 実は一月の二十九日に、湖北省から日本に観光で来ていた人たちが、ちょっと湖北省との往来禁止になったから便がないから延長してというので、大阪入管が中国人観光客らの滞在許可の延長をしているんですけど、認めているんですけど、それ冷静に考えたときに、私がじゃアメリカに行っていましたと、何かの影響でアメリカ―東京便がなくなりましたといったときに、帰れないんですよと言ったら、いや、大阪に帰ってください、そこから移動してくださいとなると思うんですよ。
 例えば大阪と東京を結ぶ新幹線がなかったとしても、それってその国に帰るか帰らないかの問題なので、国内で、そうか移動が大変ですねということまで加味してくれるのかなとなったら、やっぱりこれは、入国管理としてはやるべきことは、そうか国内の移動が大変そうですねじゃなくて、国に帰れるか帰れないかというところを明確な基準にしないと切りがなくなると思うので、私、自民党の部会の中でもこれおかしいんじゃないですかというふうに指摘したんですけれども、その帰れる帰れないというところの判断はもうちょっと、ざっくりせずに、国に帰れるか帰れないかというところに集中していただきたいんですね。
 今、技能実習生、今日、資料一枚目なんですけれども、これ先日ほかの党の議員の方もお話しされていた、この在留資格に関しても引っかかることはいっぱいあるんですけど、今日は余り突っ込みませんが。
 そもそも技能実習って、実習しに来ていて労働者じゃないよと言い張っていたはずなのに、何か、技能実習で帰れないとか技能実習できないんだったら、じゃ就労の支援しましょうかって、何じゃそりゃという、引っかかっているところもあるんですが、それは今日おいておいたとしても、ここも昨日の答弁で、実習期間が終わったとして帰れなくなった人に帰国環境が整うまでは同一機関で就労が可能と、三か月の特定活動を六か月に延ばした、そして、なおそれでも帰国できない場合は更に延長していくことも考えていますというふうに考えているんですけど、これまた、その帰国できるできないは何なのかというところを明確にしていただかないと、本来の意味とは違う在留資格に変わって、それがずるずる延長されるようなことがあってはならないので、厳格な運用を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

#11
○政府参考人(高嶋智光君) 御指摘はごもっともでありまして、本当に帰れないのか、どういう理由で帰れないのかということについては資料を提出させるようにしておりますし、こちらも審査の際、それを検討しているところでございます。
 ただ、いかんせんこの問題は、相手国、航空便があるかないかというのは結構分かりやすい基準で我々も把握しやすいところでございますが、相手国の中でどういうふうに移動できるか、どこまで帰れるのかということについてはなかなか、資料を求めても本人も持っていなかったりする場合がございまして、なかなか、慎重に審査するといっても、その資料が集まりにくいということがございますし、我々も把握しにくいという事情がございます。
 そういう中において、ある程度、帰れないという申立てを、本人のその言を信じざるを得ないというところも一定程度あること、また、厳格にやるとすごく時間が掛かってしまいますので、また、入管の窓口がそのために密になってしまうという問題もありますので、そこら辺はバランスを取りながら、しかし、御指摘はしっかりと踏まえたような対応をしていきたいというふうに考えております。

#12
○小野田紀美君 おっしゃるとおり、飛行機があるかないかという分かりやすいものと違って、国内での移動がどうなのかというのは本当にそれは調べづらいと思います。それによって詰まってしまって、本来救うべき人が救えなくなるというのもとても困るというのもよく分かるんですが、だからといって、国内でどうこう移動できるかということまでこちらが全部見るというのが国際的なスタンダードなんですかね。済みません、勉強不足なので。
 私だと、ほかの国に行ったときには、いや、日本に帰れるなら帰ってくださいと、居住の家まで帰れるかどうかまでを外国が担保しなきゃいけないのかなというところがちょっと引っかかっているので、この辺はちょっと今後私も勉強させていただきますけれども、引き続き厳格な運用をお願いしたいなというふうに要望はしておきます。
 続きまして、長期収容の問題に関してお伺いをします。
 この長期収容の問題に関して、もちろん最初、冒頭申し上げておきますけど、例えば人権侵害であるとか、あってはならないというようなことが本当に真実であるとすれば、それは絶対に許してはいけないし、再発なんということがあることがないようにやっていかなきゃいけないというのは当たり前のこととした上で、この長期収容の問題に関して誤解されている方もすごく多くて、何か世間のイメージだと、その辺の外国人の人を無理やり引っ張ってきて収容施設に入れて、日本がそこから出さないんだというふうに拘束しているんだみたいなイメージを持って、入管は何やっているんだとか収容施設はひどいんじゃないかということを言う人が結構周りにいるんですよ。この誤解を解きたいんですね。どういう人たちがそこにいて、なぜその長期収容が起きているのかというのを是非国民の皆様に知っていただきたいんです。
 そもそも、長期収容になるときに退去強制令が出されていると思うんですけど、要は強制送還というやつですね、この強制送還になる人の強制送還の理由の内訳というのはどのようになっていますでしょうか。

#13
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。
 平成三十年における退去強制令書の発付件数は全部で八千八百六十五件でございますが、これを退去強制事由別に見ますと、不法残留が六千六百五十八人、不法入国が三百六十五人、不法上陸が九十三人、資格外活動が四百八十人、刑罰法令違反が四百二十六人、その他が八百四十三人となっております。

#14
○小野田紀美君 では、収容されている人、収容になっている、この強制送還を、強制送還ですよ、あなたは帰りなさいよと言われている方たちの内訳というのはどのようになっていますでしょうか。

#15
○政府参考人(高嶋智光君) 令和元年、昨年の十二月末の時点を基準にした集計、速報値で申し上げますと、収容中の送還忌避者の数は総数は六百四十九人でありましたが、そのうち約四二%に当たる二百七十二人が、入管法違反を除く、入管法違反以外の罪によって、すなわち刑法犯や薬物犯罪等によって有罪判決を受けている者でございます。

#16
○小野田紀美君 入管法の不法残留以外の罪、前科がある方たちが四割収容されているという状況でございます。
 この中で、今挙げられなかったんですけど、難民申請をしていて、それでその中にずっといなきゃいけないという人たちも入っていると思うんですけれども、なぜこの収容所に長期収容になっているのかというところをひもとく前に、ちょっと資料三見ていただきたいんです。
 収容ってどういう方がされているのというところなんですが、この中で、退去強制に基づく収容に行くまでに、あなた強制送還ですよというのも、適当に捕まえて強制送還だと言っているわけじゃなくて、まず容疑があって、それに収容令に基づく収容をした後に入国審査官が違反審査をして、それでもやっぱりこの人駄目だよねとなったら特別審理官の口頭審理があって、それでもやっぱり駄目だよねとなったら法務大臣の裁決があって、あなた、いろいろあったけど、やっぱり駄目だから退去強制ですよと、退去しなきゃいけないですよとなっている人たちの中で、それでも、嫌だね、帰らないねと言っている人たちがこの中に結構入っているという現実があるということを皆さんに理解していただきたいんですね。
 決して不当に捕まえてというんじゃなくて、ちゃんといろんな公的な審査を経た上で、帰ってください、いや、帰りませんという人たちがいるという人のことは是非頭に置いていただいた上で、なぜ長期収容になっているのかをお答えください。

#17
○政府参考人(高嶋智光君) 御指摘のとおり、収容施設におけます収容というのは、退去強制令書に従って出国すればすぐさまその収容が解かれるという、そういう性質のものであります。
 しかし、帰らない、帰りたくないという被収容者がいるということで、その原因が何かという御質問でございますけれども、その場合、引き続き我が国に在留したい、我が国で就労したいというふうに主張している者がほとんどなんでありますが、なぜそれを帰すことができないのかということにつきましては、まず一つは、これは法律的な問題でございますけれども、難民認定申請がなされますと送還停止効というのが法律上当然に働くことになっております。これが繰り返されるために送還が法律上できないという、こういう障害がございます。それから二つ目の理由としましては、送還を忌避、送還を忌避している者については引取りに応じない国があると、一部にあるということでございます。
 こういった理由が、ほかにもあるんですけれども、こういった大きな理由がございまして、これが送還に困難を来している大きな要因となっているところでございます。

#18
○小野田紀美君 冒頭御説明いただいたように、決してそこにずっといろと言っているわけじゃなくて、帰りますと言って帰ってくれたらすぐにでもその施設は出られるというような状況にある中でこの長期化が起きているのは、さっき言ったように、帰りたくても、あっ、帰りたくないと言っている人、または、イランとかで、うち受け取りませんと言っている国がいるとか、そういうところも原因だと思うんですけど、この難民申請を何度も何度も出してくる。
 この難民申請に関してはまた後日しっかりやろうと思っているんですけど、難民認定申請を出した人の中で、いや、あなた駄目ですよと言われた申立ての内容のほとんど半分が、近隣住民や知人とのトラブルだとか、借金して返せないから追われているので助けてくださいとか、何じゃそりゃというようなものでも複数申請を出してきている人がいっぱいいると。そういう人たちは収容のところにいざるを得ないということもあるので、決して意図的に捕まえているんじゃなくて、こういう実態があって長期化しているというのを是非分かっていただきたいと思うわけです。
 この帰国に関しては日本もすごいサポートをしていて、例えばその帰国、あなた帰国してください、強制退去の対象ですよと言われたときにお金ないですという人たちには、皆さんが納めてくれている税金を使って国費で送還もしておりますし、またチャーター機までチャーターしてきちんと送還をしたりですとか、かなり手厚く帰国のサポートは日本としてはしております。
 しかも、この収容者に関しても、しっかりその健康面もサポートしていかなくてはいけないということで、収容者は増えているというのも含め、平成二十九年に至っては約二億五千万円が被収容者の医療費に使われております。もちろん健康のサポートはとても大切なんですけれども、本来帰らなくてはいけない人が帰らないとごねているせいで国民の税金がそこにかなり使われているということも是非分かっていただきたいなというふうに思うんです。
 この強制送還忌避者、帰らないよと言っている人たちの中には、仮放免してくれと、出してくれと言っている人たちもたくさんいるんですけれども、この仮放免を許可する理由はどのようなものがあるのかと。
 この仮放免を許し続けるということは、不法滞在を認めることじゃないかと私は思っているんですよ。法治国家として法の遵守を守ることが必要なのに、法律にのっとってきちんと段階を経てあなたは強制退去ですよと言われているのに、嫌だ嫌だとごね続けたら仮放免できますよと、日本に滞在できますよとなったら、法の意味とはと。真面目に頑張って、ちゃんと正規で入ってきて頑張っている外国人は何なんだというふうになって不公平だと思うんですけれども。
 これ、資料四見てください。仮放免も長期化していまして、令和元年に至って見ると、仮放免で、十年以上仮放免になっている人がたくさんいるんですよ。仮って何ですかとなりませんか。もう三年未満、三年以上五年未満、五年以上七年未満とか、そういう人たちがたくさんいるんですよ。この仮放免ってどういう基準でやっているのか。これ、ひどくないですか。

#19
○政府参考人(高嶋智光君) お答えします。
 そもそも仮放免の制度のところから御説明しますと、仮放免といいますのは、入管収容施設に収容されている者について、諸般の事情を総合的に考慮して相当と認められる場合に一時的に収容を解く制度で、法律上に根拠があるものではございます。
 仮放免を許可する理由としては、例えば、病気治療の必要がある場合、自費出国の準備のため必要がある場合などでございまして、その際、逃亡のおそれ、被収容者の健康状態、家族状況その他の事情を総合的に判断して相当であると認められる場合に仮放免を許可する、これが原則的な仮放免の姿であります。
 退去強制令書の発付を受けた後に仮放免された者は、本来速やかに送還されるべき立場の者でありますけれども、その中には、御指摘のとおり、送還に至らないまま仮放免が長期にわたる者がおりまして、出入国在留管理庁としましても、こうした事態は決して望ましいものではないというふうに憂慮しており、可能な限り送還の促進に努めたいと、努めているところでございますし、努めたいと考えております。
 その上で、御指摘の仮放免の在り方につきましては、昨年設置された収容・送還に関する専門部会におきまして現在取りまとめに向けた議論をいただいているところでございます。今後、専門部会から提言もいただきまして、これを踏まえた上で、制度や運用の更なる改善に向けまして必要な検討をしっかりと行ってまいりたいと考えております。

#20
○小野田紀美君 御説明いただいたように、仮放免には例えば身元保証人がいたりするんですけれども、その身元保証人がもし逃げちゃっても責任がないですとか、例えばこの資料四に、見ていただいているように、仮放免中の逃亡をしている人が今三百三十二人いるんですよ。所在不明です。
 仮放免されている中の一部の人は、仮放免中に殺人、強盗、薬物関連事案の罪を犯し、刑事罰を受けている人もいるということで、これ本当に、もちろん健康の理由でいられないという人をしっかり保護していくこと大切です。いや、仮放免制度はとてもいい制度だと思うんですけれども、その本来の意味を考えてもらったときに、資料五見ていただいたら分かるように、仮放免中に逃亡したら、それ罰則特にないんですよね。こういう、ごねていけば何とかなるんだというような事例をつくってしまうことによって、本来本当にそれを求めている人も怪しまれてしまったりとか、難民申請に関してもう本当に早く審査をして難民として認定してあげなきゃいけない人たちが、違うでしょうという人たちの濫用によって審査が遅れてしまうとか環境が悪くなっていくということはとてもとてもよくないことだと思っております。
 なので、是非この問題に関しては、これからも引き続き、もうちょっと今日時間がないので余り深くは言いませんでしたけれども、身元を保証した人にもしっかりとその責任を取ってもらうですとか、あとは、逃亡したらそのままもう何を言っても強制送還ですよとか、いろんな施策を講じていただいて、この制度、せっかくしっかり難民を守っていこうというような制度が悪用されて全体の信頼を失うようなことがないように、そして、この収容施設も本当は、帰るって決まった人たちを一時保護して、その後しっかり帰るサポートをしていく施設だったはずなのに、それがあたかも日本が勝手に捕まえてずっと人権を淘汰しているんだみたいなネガティブキャンペーンがされることに憤りしかないんですよ。
 やるべきことはきちんと帰ってもらうことのサポートであって、法をねじ曲げる、取りあえず仮放免で十年とか、そういうことを推奨していくことではないということを私は強く申し上げて、今回の質問はここまでにさせていただきます。
 以上です。
    ─────────────

#21
○委員長(竹谷とし子君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、柴田巧君が委員を辞任され、その補欠として鈴木宗男君が選任されました。
    ─────────────

#22
○真山勇一君 立憲・国民.新緑風会・社民の真山勇一です。どうぞよろしくお願いします。
 今日、大きく分けて二点お伺いしたいんですけれども、二十五分、大変時間がタイト、短いので、是非御答弁の方は簡潔にお願いしたいと、勝手なちょっとお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 早速質問に入りたいと思います。まず最初の質問は、今問題になっておりますインターネット上の誹謗中傷、人権侵害について取り上げたいと思います。
 先日、SNSなどを使っての誹謗中傷を受けていたプロレスラーの二十二歳の女性が亡くなられたということがありました。木村花さんとおっしゃる方のようです。フジテレビの番組「テラスハウス」、これリアリティー番組という分類になるらしいんですが、要するに、若者たちが共同生活しながら、自分たちのほとんどプライバシーをさらけ出すようなそういう番組で、実はアメリカなんかにも同じような番組が既にありまして、いろいろ問題を起こしていたんだというようなことを私は伺っております。そういう番組に出ていた方なんですが、要するに、いろいろと悪口を言われたり非難をされたりということで自殺したというふうに言われております。
 私は、本当に非常に残念なのは、ここに至るまでいろんなことあったと思うんですね。ですから、まあ私はテレビ局にいた関係でいうと、やっぱりテレビ局の担当者とか、それから、プロレスラーですから当然どこかプロダクションとか所属団体あるわけですね、こういう方が、この二十二歳の女性なんですから、どうしてケアをしてあげてくれなかったのかなというような、そんな思いも持っております。それがあれば、こんな痛ましいことは起きなかったのかなというような感じも受けています。
 ただ、それ以上に、やっぱりSNS、ネット上でのその誹謗中傷というのは最近本当にとみにひどくなってきています。やっぱり、法務省としてはこういうこと、人権問題として黙っていられないと思うんですけれども、誹謗中傷増えているというこの事実、今回の出来事、これ、大臣、どう思われるか、そして、その人権をめぐる取組どんなふうにやられているか、お聞かせください。

#23
○国務大臣(森まさこ君) 木村花さんが二十二歳の若さでお亡くなりになったこと、本当に胸が痛い思いです。御冥福をお祈りします。
 法務省では、SNS上での誹謗中傷の書き込みは、同様の書き込みを次々と誘発し、取り返しのつかない重大な人権侵害にもつながるものであって、決してあってはならないという観点の下、取り組んでおります。例えば、昨年一年間のインターネット上の人権侵害情報に関する新規救済手続開始件数は千九百八十五件でございます。
 法務省の人権擁護機関では、個人のプライバシーや名誉に対する正しい理解を深めるために、インターネットによる人権侵害をなくそうという啓発活動の強調事項の一つとして掲げまして、啓発冊子や啓発ビデオの配布、配信を実施しています。
 また、インターネット上の人権侵害について相談を受けた場合には、相談者の意向に応じて当該誹謗中傷の書き込みの削除依頼の方法等を助言したり、あるいは法務省の人権擁護機関において違法性を判断した上でプロバイダー等に書き込みの削除を求めるなど、事案に応じた適切な措置を講ずることとしております。
 様々な手段を通じた社会全体への各種人権啓発活動、相談窓口の周知、向上に努め、二度と重大な事態が起こらないようにしっかりと取り組んでまいります。

#24
○真山勇一君 法務省のその人権の立場からというと、非常に大きな強制力もないし、そういう中でやっていく地道な活動だと思うのでなかなか大変だと思いますが、やはりSNSというのはもう今私たちの社会の中の一部、一部じゃないですね、かなり大きな部分を占めている。コロナで何か自宅に待機していた女子高校生の話ですと、友達と会えないからSNSで友達になったよというくらいやっぱりSNSが使われているということなんですね。難しいんですけれども、是非人権の立場から、ヘイトスピーチなんかもなかなか規制は難しいということも言われております。是非積極的にどんどんやっていただきたいというふうに思うんです。
 現場の方の話をしたいんです。総務省にお伺いしたいんですけれども、この誹謗中傷が起きるということで、プロバイダーですとかそれからSNSの運営会社、プラットフォーマーというふうに呼ぶんですね、ツイッターとかフェイスブックですけれども、こうしたプロバイダーですとかプラットフォーマー、こうした方たちがやはりなかなか、例えばそういう誹謗中傷するのは誰だということを追及しようとしてもできない、そんな状況になっていると言っているんですけれども、今回、この事件を受けて、この出来事を受けて総務省として考えられていること、今、法規制なのか、あるいはそうじゃない何か別な、何か更に強化策をされているのか、その辺をまず具体的に伺いたいと思います。

#25
○政府参考人(竹村晃一君) お答え申し上げます。
 まず、現状でございますけれども、インターネット上で他人を誹謗中傷する書き込みについては、プロバイダー等が表現の自由にも配慮しつつ、利用規約などに基づき削除等の適切な対応を自主的に行われているものというふうに認識をしております。具体的には、プロバイダー責任制限法において書き込みを削除した場合や削除しなかった場合における損害賠償責任の範囲が制限されておりまして、これによりプロバイダーによる削除などの対応を促しているところでございます。
 また、通信関係団体において作成しております違法・有害情報への対応などに関する契約約款モデル条項では、他者を不当に誹謗中傷、侮辱する行為が禁止事項として定められておりまして、総務省では各事業者に対し、同モデル条項を踏まえて利用規約などを定め、適切な対応を取るように促しているところでございます。
 総務省の取組でございますけれども、発信者の特定がなかなか難しいということも指摘されております。本年四月に設置した発信者情報の在り方に関する有識者会議においては、発信者の特定を容易にするために発信者情報の開示対象に電話番号を加えることですとか、権利侵害が明白な場合に裁判によらずにプロバイダーが任意で情報開示することを促すための方策などについて検討をしていただいております。
 有識者会議の検討を踏まえて、より迅速で効果的な被害者救済の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

#26
○真山勇一君 もう一つの私の問いの法規制ということは今考えているかどうかについてちょっと答えてください。

#27
○政府参考人(竹村晃一君) 総務省において今検討しておりますのは情報開示の在り方でございまして、必要に応じて情報開示、これは省令に定めておりますけれども、その対象に電話番号を加えることですとか、あるいは任意開示を促すために法律を検討、内容を検討するということを考えてございます。

#28
○真山勇一君 ありがとうございました。
 やっぱりこういうインターネットの誹謗中傷ということが起きますと、やはり起きてくるのは、法で厳しく規制すべきであるという意見と、いやいや、そうじゃない、業界の自主規制というものでやるべきだという、そんな意見が出てきます。これ、大変難しい私問題だと思っています。それはなぜかというと、私もやっぱりメディアというところで長年仕事してきているので、こういう表現の問題というのはとても大事で、やっぱり今回のこのSNSの発信というのは表現の自由とプライバシーをどう守るかというようなことも絡んできます。
 ですので、ちょっとびっくりしたのは、アメリカでツイッター社がトランプ大統領の投稿に警告をしたというのが今朝新聞で出ていましたけれども、やっぱり、そのくらいやはりSNSの、何というんですかね、誹謗中傷あるいはそれに準ずるような、あるいはフェイクと言われているものとか、いろんなことが起こっているわけですね。
 だから、やはり何らかの、そして今回の木村花さんのような痛ましいことも起きてしまうということなので、やっぱり何らか、今のままじゃ駄目だろうと、匿名でやるから原因があるんだとか、様々なことを言われていますけれども、是非、法規制か自主規制かということもあると思うんですけれども、私はやはり、自分のメディアという仕事で働いてきて表現の自由というのは大事なことだと思いますので、法規制というよりは、やはりまず業界がどういうふうに自分たちでやっていくかということが大事じゃないかというふうに思っています。
 私が今感じているのは、どっちがいいかよく判断難しいんですけれども、やっぱり表現の自由というのは大事だと思いますが、これ過ぎちゃうと、過ぎることになるとやっぱり逆に自分たちの首を絞めるということもあると思いますので、そういうことを常にやはり念頭に置いておかなくてはいけない。自由というものの裏には責任があるということをやっぱりしっかりと認識をしながら、この問題、こういう悲劇を繰り返さないような対応を是非検討していっていただきたい。安直にすぐ、けしからぬ、法規制という話ではないというような気が私はしております。それを、今回はちょっとその話だけ申し上げたいというふうに思います。
 続いて、黒川さんの処分の問題、これについてお伺いしたいんですけど、まず黒川さんの処分ですが、林眞琴新検事長も就任して、退職金も決まったと伺っております。黒川氏への処分というのはこれで確定したんですか。これで終わりですか。

#29
○国務大臣(森まさこ君) 黒川氏への人事上の処分としては、訓告、訓告の主体である稲田事務総長から実施済みでございます。訓告について既に終えております。また、黒川氏は既に退職をしていることから、退職後はその処分が変更されることはないので、そのような意味で人事上の処分は確定したと言えるものでございます。

#30
○真山勇一君 確定した、人事上の処分確定した、変えられない。これはつまり、変わらない、変えられないんですね。大臣、よろしいですね、変えられないということでよろしいんですね。

#31
○国務大臣(森まさこ君) 失礼いたしました。稲田検事総長と言うところ、稲田事務総長と言ってしまいました。訂正いたしますが、稲田検事総長の方で実施済みでございますので、変えることはないと、変わらないということでございます。

#32
○真山勇一君 一つだけちょっと是非森大臣にお伺いしたいんですが、十九日から調査始めたとおっしゃいましたよね、委員会でね。十九日に事務次官が黒川さんに聞き取りを始めたというふうにおっしゃっていました。そして、処分を、聞き取りの結果、処分を決めたと思うんですが、処分を決めたということを最終的にこれ事務総長に持っていったということなんですが、事務総長に持っていったときはどういう処分、あっ、ごめんなさい、私も間違えました、事務総長じゃない、検事総長ね、済みません。検事総長に持っていって、どういう処分、これでよろしいかということで、誰が持っていったのでしょうか。

#33
○国務大臣(森まさこ君) 五月二十一日に法務省の調査結果とともに法務省の意見として訓告が相当であるという旨を稲田検事総長に伝えました。誰が持っていったかということでございますが、これは法務省の担当者が持っていったものでございます。

#34
○真山勇一君 それで、稲田検事総長はそれで了承したと、それでいいよということになったから官邸へ報告して決まったんですね。そういう理解でよろしいんですか。

#35
○国務大臣(森まさこ君) はい、そうです。

#36
○真山勇一君 大臣の委員会などの答弁では、その間のいきさつ、いろいろ話合いはしたということをおっしゃっていたので、事実関係としてはそういうふうに大臣はされたと今おっしゃいました。この件は改めてまたもう少し聞きたいなと思うんですけど、今日はちょっとほかにも伺いたいことがあるので先へ行きたいというふうに思います。
 この処分決めるときにいろんな例を調べたかという質問に対して、森法務大臣は調べていないと、調べられなかった、他省庁のことは調べなかったと言っているんですけど、普通こういうものを決めるときはやっぱり、どうなんでしょう、ほかのそういう例を調べるのが普通じゃないですか。大臣、いかがですか。

#37
○国務大臣(森まさこ君) 今、調べられなかったと答弁しているということでございますが、私が御答弁申し上げたのは、様々な先例を調べましたと言った上で、他省庁の例はどうですかと言われたときに、他省庁の例については事務方に指示して可能な限り調査をさせましたが限界がございましたということを申し上げたところでございます。

#38
○真山勇一君 限界があったということ、それが理由になっていますけれども、実は、私もやっぱり他省庁ってどういうことになっているのかなと気になったので、この質問の直前に調べました。
 ぱっと調べただけでこんなに挙がってきているので幾つか御紹介したいんですが、先日の委員会でも挙げられていた、陸上自衛隊九人がマージャンをやって停職などの処分、それから一部は書類送検されたという懲戒処分になっているわけですね。これ、まさに千点百円、点ピン、五千円から一万円の金銭授受、非常に黒川さんのマージャンと似ているんですが、そういう例があります。
 それから、二〇一八年十二月、新潟市職員が出入りの業者と賭けマージャン、減給の懲戒処分、賭けマージャンで書類送検。そして、二〇一五年一月、法務省福岡刑務所でサッカーワールドカップについて賭けをした刑務官五人を懲戒処分、起訴されています。
 それから、まだあるんですが飛ばしまして、二〇〇五年十一月、東京の下水道事業団職員十八人、高校野球で一人千円で、千円ですよ、千円で勝敗の賭けをした。これは八人が書類送検。この八人ですけれども、下水道事業団の職員ですが、当時出向しておりまして、国土交通省の国家公務員だそうです。
 こういう例はすぐこれ調べられるんですよ。森大臣、これもしよろしければ、私調べた分でよろしければ差し上げますので、これ一回見ていただきたい。みんな懲戒処分なんですよ。みんな懲戒処分で、しかもその後、刑事上で書類送検なんかされているんですよ。これ見たら、やっぱり黒川さんの処分っておかしいんじゃないか。だって、この人たちは一般の職員ですよ、大体。黒川さんはどういう人ですか。検察庁ですよ、検察、検事長ですよ。全然違いますよ、社会的な立場が。その人が、ただただ処分が訓告ということであと何もない、退職金も少し減らされているらしいですけれども。
 そういうことで、やっぱり私はこれとても納得できないんですけど、これ本当差し上げますので、是非これに基づいて法務省にもう一回調べさせていただきたいというふうに思います。いかがですか。

#39
○政府参考人(川原隆司君) 今、真山委員から他省庁の例等御指摘をいただきました。
 確かにそういった事案があることは事実でございますが、若干、今回の事案と把握できるか、比較できるかという点で申し上げますと、例えば出入り業者とのマージャンであるということになりますと、相手方が利害関係者に当たり得る可能性もございます。また、野球賭博ということになりますと、賭博の種類が違うということになります。また、自衛隊ということでございますと、自衛官の場合はその職務の性質上、職務執行体制その他服務関係の人事管理に特殊性があるということも考えられますので、私ども、その事案として把握できるものの、本件の事案にどこまで参考になるかといいますと、相当事案の詳細を分析しなきゃいけませんので、その点で限界があるということを先ほど大臣が申し上げたところでございます。

#40
○真山勇一君 今、私は非常にこれ記事を、この調べた資料を簡略化して言ったら、今、川原局長は非常に何か詳しく一つ一つ反論された。調べているんでしょう、これ多分。全部調べているんですよ。だって、川原さんって御出身どこでしたっけ。検事ですよね、検察ですよね。うなずいてください、もしそうなら。はい、ね、検察の出身です。多分そのぐらいのことは調べてあると思います、大臣に報告したかどうかそれは知りませんけれども。
 でもね、今一つだけ気になったのは、出入り業者だから違う。えっ、黒川さんは担当の記者とマージャンしていたんじゃないですか。同じじゃないですか。仕事関係で付き合いのあるところとやっていたんじゃないですか。雀荘行ってマージャンやっていたんじゃないんですよ。それがまず、やっぱり納得できません、そういう意味で。(発言する者あり)無理があります、そのとおりです。
 もう一つ、もう一つ申し上げましょう。
 今朝、僕、ニュース見ていて、テレビ見ていて、へえと思ったんです。NEWSの手越、私よく存じ上げないので、もし間違いがあったら指摘してください。NEWSの、ニューズって言うんですかね、ニュース、ニュースでいいんですね、手越祐也さん、三十二歳、タレントさんです。この人が四月八日の緊急事態宣言の間に一緒に女性たちと六本木で飲み会をやったということなんです。飲み会をやった。その処分がジャニーズ事務所から発表されたそうです。手越さんの全ての芸能活動を無期限で自粛すること、全ての芸能活動を無期限で自粛すると。タレントさんが仕事をこれ全部奪われるわけです、タレントさんが。職員のことで例えれば無期限停職ですよ。八日の緊急事態宣言の間に飲み会をやった。黒川さんは緊急事態宣言の間にマージャンをやった。こっちは二回ぐらいやったって言っています。これも似ていますよね。
 だから、やっぱり、結果的にそれは黒川さんは失職しているかもしれないけど、でもね、でも、その過程でやっぱり訓告で済んでいるというのはやっぱりおかしくないですか。やっぱり、民間でさえこうやって、タレントさんはこれ命奪われるわけですよ、無期限に活動されない。
 これについて、どちらにお伺いしようかな。じゃ、検事さんの、元検事さんの川原局長に。

#41
○政府参考人(川原隆司君) お答えを申し上げます。
 今の事例は民間事業者とその所属タレントとの関係でございますので、ちょっとその本件との比較とおっしゃられても、ちょっと、大変申し訳ございません、比較をどうするかということで、私どもからすると本件の事案に参考になるとはちょっと考え難いところでございます。

#42
○真山勇一君 私も参考にしてくれとは申し上げておりません。こういうことがあって、これは多分国民の感覚からいうと、まあそれはいろんな考え方あるでしょう。でも、やっぱり処分が甘いよなということは感じるんじゃないかなというふうに思っています。
 今日、時間がなくなってしまったので、ちょっとその先に、実は川原局長は検事さんの御出身なので、これで一応行政的な処分終わったけれども、川原局長がよくおっしゃっているように、行政的な処分と刑事上の処分違うからごっちゃにしないでくれと言っていたから、ごっちゃにならないようにちょっと、刑事の方の告発も出ているのでその話ししたかったんですが、それは次回にちょっと譲ることにいたしまして。
 私、年齢的にいって、実を言うと、記者になって一番最初の新人のときに最初に担当させられた事件がロッキード事件だったんです。今日のこの委員会の中見ても、きっとロッキード世代という方はそんなにいらっしゃらない。多分、鈴木宗男議員は御存じかもしれないなというような気もするんですけど、あっ、中川先生も。
 で、本当に駆け出しの記者で毎日毎日張り込みをやっていただけなんですが、国会議員の。そのときに検察担当、司法クラブを担当している記者は燃えていました。何で燃えていたかというと、検察官がやっぱりすごかったらしいんですね、意気込みが。それが記者にも伝わってきて、先輩記者が、今日はこうだった、あしたはどうなるんだ、そんな感じで毎日毎日、私も新人記者ですから興奮して、その先輩記者に付いてそういう雰囲気を味わっていました。まさに検察は、その後にはやった言葉で巨悪は許さないという言葉もありましたけど、まさにそんな勢いでやっていた。
 是非、やっぱり検察も政治との距離ということをしっかり考えてやっていく。私はロッキード事件のあのときに、検察庁法改正案でOBの人たちが、検察のOBの人たちが意見書を出しました。やっぱりああいう精神、是非検察、心に留めていただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#43
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。本日も質問の機会を賜り、本当にありがとうございます。
 早速でございますが、今般の新型コロナウイルスに関連した質問をさせていただきたいというふうに思います。
 コロナ禍における人権侵害についてお尋ねいたします。
 新型コロナに関連した不当な差別、偏見、誹謗中傷についての事件や報道が後を絶ちません。私も、三月十八日の当委員会においても、この差別、偏見の根絶について、人権教育という観点でも取り上げさせていただきましたが、状況はいまだ深刻です。先ほども別の委員の方がSNS上の誹謗中傷取り上げられておられましたけれども、プロレスラーの木村花さんが自死に至った報道、本当に私自身も胸をかきむしられる思いでございました。我が公明党も、来週にもネット上の誹謗中傷についてのプロジェクトチームを設置し、検討を始めてまいる予定です。
 そこで、法務大臣にお尋ねをいたします。
 コロナ禍における人権侵害の問題、特にSNS上での誹謗中傷被害等について、人権擁護の旗手たる法務省の御所見をお答えください。

#44
○国務大臣(森まさこ君) SNS上での誹謗中傷の書き込みについて各党で様々な動きがあることを承知しております。
 法務省としても、SNS上での誹謗中傷の書き込みは、同様の書き込みを次々に誘発し、取り返しの付かない重大な侵害にもつながるものであって、決してあってはならないと考えております。失われた命は戻りません。
 法務省の人権擁護機関では、インターネットによる人権侵害をなくそうを啓発活動の強調事項の一つとして掲げ、啓発冊子や啓発ビデオの配布、配信等を実施しております。今、ツイッター上で法務省人権擁護局のツイッターがございまして、そちらの方で黄色いバナーを配信しておりまして、その投稿、大丈夫ですかと、書き込む前によく考えようということで、人権イメージキャラクターの人KENまもる君がしておりますので、私もそれをリツイートしておりますが、皆様もそれを広めていただけたらというふうに思います。
 また、この人権侵害の、インターネット上の人権侵害の相談についても、電話でも郵便でも面談でも、それからインターネットでも相談できるようにしております。また、人権擁護機関において、違法性を判断した上でプロバイダーに書き込みの削除を求めるなどの対処もしておるところでございます。
 今後も、総務省始め関係省庁と連携して適切に対応してまいります。

#45
○安江伸夫君 本当に様々な取組を進めていただいているところかと思いますが、言葉の暴力は人の命を奪い得るんだ、絶対に根絶していかなければいけないんだ、こういう強い決意で進んでいきたいと思いますし、私自身も取り組んでまいりたいというふうに思います。
 続きまして、司法試験等に関連をして質問をさせていただきます。
 先日、司法試験の延期が決定をされました。例年五月頃に実施のところ、今年は八月に実施される運びとなりました。また、司法書士試験についても延期が発表されたものと承知をしております。いずれにしましても、各試験の対応については受験生の目線に立ち、迅速かつ丁寧な対応を強く望むところです。
 そこで、法務省にお尋ねをいたしますが、試験の実施に当たっての感染症対策の検討状況はどうなっているのでしょうか。また、合格発表の時期についての検討状況もお答えをいただきたいと思います。
 加えまして、これは最高裁にお尋ねをいたしますが、司法試験の延期によりまして司法修習の日程にも影響が及ぶことは必至です。これは、合格者等の生活状況や就職活動にも大きな影響が及びます。司法修習の日程の検討状況についてもお答えください。

#46
○政府参考人(西山卓爾君) まず、私から司法試験について御答弁を申し上げます。
 延期後の令和二年司法試験の実施日程につきましては、司法試験委員会において令和二年八月十二日、十三日、十五日及び十六日の四日間と決定し、五月十五日にこのことを公表したところでございます。
 司法試験実施に当たっては、今後の新型コロナウイルス感染症の状況等も踏まえ、司法試験実施機関であります司法試験委員会において試験会場の適時の換気やマスクの着用などの必要な対策を講じることとなるものと承知いたしております。
 なお、司法試験の合格発表の時期につきましては、今後、司法試験委員会において決定し次第、速やかに公表するものと承知をいたしております。

#47
○政府参考人(小出邦夫君) 司法書士試験についてお尋ねがございましたので、お答えいたします。
 七月五日に司法書士試験の筆記試験を予定しておりましたけれども、今般の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえまして延期することといたしまして、五月十八日に公表したところでございます。
 司法書士試験の実施に当たりましても、今後の新型コロナウイルス感染症の状況等も踏まえまして、試験会場についての適時の換気の実施あるいは受験生や試験実施側におけるマスクの着用などの必要な対策を講じることを検討しております。
 延期後の司法書士試験の試験日程及び合格発表の時期につきましては、筆記試験及び口述試験のいずれにつきましても現在検討中でございますが、受験を予定している方が不安を抱くことのないように、できるだけ速やかに決定して公表することができるよう努めてまいりたいと考えております。

#48
○最高裁判所長官代理者(堀田眞哉君) 司法修習の関係についてお答え申し上げます。
 今年の司法試験の延期に伴いまして、本年十一月下旬からの開始を予定しておりました第七十四期の司法修習の開始も遅れることが見込まれるところでございますが、その日程につきましては司法試験の合格発表の時期等を踏まえて検討を進めてまいりたいと考えております。

#49
○安江伸夫君 いずれにしましても、早期に結論を出していただいて対応していただくことというふうに思いますので、どうか何とぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、入国管理施設等における新型コロナ対策について御質問させていただきます。
 先ほど小野田委員も仮放免のことを取り上げておられましたが、国外退去処分を受けた外国人が収容される入国管理施設等におきまして、新型コロナの対策の一環として仮放免の促進ということがなされていたと承知をしております。
 この仮放免の実施状況どうなっているのか、また、この仮放免の問題点の有無、内容及び緊急事態宣言が解除された今後の方針について、簡単で結構でございますので御答弁願います。

#50
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。
 仮放免の実施状況でございますけれども、本年四月の新規仮放免の件数を速報値として集計しましたところ、五百六十三件でございます。なお、昨年一年間の仮放免の件数、一年間分は千七百七十七件、一か月平均で百四十八件でございました。
 なお、この仮放免につきましては、現下の状況を踏まえた感染防止等の観点から特別の対応としてやっているものでございますが、社会に不安を与えるような反社会的で重大な犯罪、重大な罪により罰せられた者などはこの積極的運用の対象とはしておりません。
 それから、仮放免の有無、仮放免の問題の有無についてとその内容についての御質問でございますけれども、現下の課題としましては、この新型コロナウイルスに関する状況を踏まえつつ、新たに仮放免をした被仮放免者の生活状況の確認の把握でございます。これが課題でございます。
 通常、被仮放免者につきましては、仮放免許可の際に身元保証人を求めておるほか、あらかじめ定めた出頭日に入管に出頭してもらう、そして生活状況を把握しております。また、必要に応じ職員が居住先等を訪問するなどしてその動静を観察しているところでございますが、今般、外出自粛あるいは地方出入国在留管理局の混雑回避等の必要性もございますので、被仮放免者の把握につきましては、出頭日における現実の出頭に代わるものとして電話連絡によるものなども行っているところでございます。引き続き、現下の状況に対応しつつ、この把握をしっかりやっていきたいと思っております。
 なお、緊急事態宣言が解除されたことを踏まえた今後の仮放免の運用についても若干付言いたしますと、国内の感染状況に加え、国際線の、国際便の運航状況など各国への送還状況の見通しなども考慮しながら、国内だけではなくて外国の方のことも考えながら随時検討を加えていきたいというふうに、適切に対処してまいりたいと考えております。

#51
○安江伸夫君 済みません、時間の都合で一問飛ばさせていただきます。
 裁判員裁判の候補者の、裁判員の候補者の辞退率の増加への対応についてお伺いをいたします。
 裁判員の辞退率がコロナの影響を受けて上昇するのではないかと危惧されております。平時よりこの辞退率の上昇が問題となってきたところでございますが、この辞退率の上昇は、裁判員裁判の制度趣旨のみならず、運用実務の観点からもゆゆしき状況であると思料いたします。かかる懸念を受けまして最高裁としてどのような対策を講じているのか、御答弁願います。

#52
○最高裁判所長官代理者(安東章君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、新型コロナウイルスの影響による辞退率の上昇が懸念されていることは承知しておりまして、裁判所といたしましては、裁判員候補者や裁判員の方々に安心して手続に参加していただけるよう、三つの密を避けるなどの感染防止策の徹底が重要であると考えているところでございます。
 具体的には、緊急事態宣言の解除を受けて裁判員裁判を再開するに当たりまして、各地の裁判所では来庁時における体調確認、出入口等へのアルコール消毒液の設置、関係者へのマスク着用依頼などを行うほか、選任手続や評議につきましては通常より広い部屋で実施して席の間隔を空け、法廷では裁判員の各席の間にアクリル板を設置するとともに、それぞれの室内の換気を励行するなどしているものと承知してございます。
 最高裁としましても、こうした各庁での取組をほかの裁判所に情報提供するなどして、国民の皆様に安心して裁判員裁判に参加いただけるよう努めてまいる所存でございます。

#53
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 新型コロナの対応はもとよりでございますが、しっかりとこの裁判員裁判の辞退率の上昇に対して大きな観点でもしっかり取り組んでいっていただきたいというふうに思います。
 済みません、時間の都合上、最後の質問とさせていただきます。
 遺言書の保管制度について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 今年の七月より遺言書の保管制度がスタートするものと承知をしております。遺言書を法務局に保管してもらうこと等を内容とするこの制度の利用により、遺言書の紛失、滅失、あるいは偽造、変造のおそれを予防するほか、様式不備による遺言書の無効といった事態を避けることができます。この制度の創設により改めて遺言書の意義や重要性を広く国民等に周知するという点においても大きな意義があるものと私は考えております。
 そこでお尋ねをいたしますが、遺言書の作成を促進することは、遺言者本人の意思の尊重のみならず、相続紛争の防止、権利関係の早期確定にも資するものであります。作成に掛かるコスト等にも配慮しながら遺言書の作成そのものを積極的に推進すべきと考えますが、いかがでございましょうか。
 また、あわせまして、遺言書保管制度についても同様の観点から積極的に周知、広報を行うべきと考えますが、この点についての御所見も併せてお答えください。

#54
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 遺言は遺産の分配方法等に関する被相続人の最終意思を明らかにするものでありまして、その活用により、委員御指摘のように、遺産に関する相続人等の権利義務関係が早期に確定し、紛争が予防され、また、相続人等において相続登記を行うインセンティブが高まって、所有者不明土地の発生防止にもつながることが期待されるなど、幅広い効果が見込まれるところでございます。
 近年、公正証書遺言の利用件数が伸び続けておりますが、更なる遺言の利用促進が必要と考えております。今回創設されました遺言書保管制度につきましては、法務局で遺言書を保管することによって遺言書の紛失、破棄等を防止できるということ、また、相続開始後、相続人等に遺言書を保管している旨が通知されること、また、家庭裁判所の検認が不要になること、また、作成、保管のコストが安価であることなどのメリットがございまして、その広い活用が望まれるところだと考えております。
 この遺言書保管制度が国民一般に広く利用されるためには十分な周知、広報をする必要がございまして、これまで法務省ホームページ、ポスター、チラシにおける広報をしてきたところでございますが、引き続き、弁護士会、司法書士会等の関係団体と連携するなどして効果的な周知、広報に努めてまいりたいと考えております。

#55
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 今の所有者不明土地のこれをなくしていくという観点からも非常に重要かと思います。どうか引き続きお願いいたします。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

#56
○鈴木宗男君 森大臣、連日御苦労さまです。
 先般も私確認しましたけれども、黒川前東京高検長のこの訓告処分、法務省と検事総長で決定して、そして任命権者である内閣に報告し、内閣もその法務省としての決定に異論がない旨回答を得たという答弁でしたね。
 昨日も同じようなことを菅官房長官は記者会見で述べておられます。処分の決定はこういう決定であって、よく官邸関与だとか総理関与だとかという言葉がこの委員会でも報道でも出るんですけど、なぜそういうことが出るか、私は疑問でなりません。
 この点、官房長からしっかりと記者クラブに事実関係を説明すべきでないでしょうか。法務省の記者クラブにおいてですよ、事の次第というものを、手続、民主主義は手続が一番なんです、次に中身なんですから、それをやった方がいいんじゃないんでしょうか。そうしたら、生産性のないこの不毛な議論はする必要ないんです。

#57
○国務大臣(森まさこ君) 今委員がお示しになった事実のとおりでございますので、引き続き国民の皆様に、そして報道機関の皆様にも丁寧に説明してまいりたいと思います。

#58
○鈴木宗男君 官房長にお尋ねしますけど、法務省で決めました。事務総長に、事務総長、あっ、検事総長に持っていきましたね。その検事総長に法務省で決まったことを事務説明に行った方は誰なんですか。

#59
○政府参考人(伊藤栄二君) お答えいたします。
 法務省の方で検討した結果を事務的に検察の方に送付をして、検察の方で検討していただいたということでございます。

#60
○鈴木宗男君 官房長、そういう答弁するから逆に不審がられるんですよ。書類の決裁ですから、何のたれべえが持っていって、こういう決裁いただきましたというのが手続じゃないですか。送付しただとか、これも、森大臣もですね、この点が逆に不要な議論しているんですよ。
 あんた、コピーで持っていくわけでもなければファクスするわけでもないでしょう。それなりの立場の者が検事総長のところに報告に行くんじゃないんですか。誰が行ったか。事務次官が行ったのか。委員長、そうじゃないでしょうか。違いますか。そこをしっかりしてください。いやいや、そうじゃないですか、皆さん、委員の皆さん方。これがはっきりすれば何でもない話なんですよ。すぐ答えてください。

#61
○政府参考人(伊藤栄二君) お答えいたします。
 事務当局において検察の方にもお伝えしておりますけれども、個別具体的に誰が説明をしたかということについては、行政内部における個別具体的なプロセスでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。

#62
○鈴木宗男君 委員長、今の答弁を聞いて正しいと思いますか。手続するときに誰がどうするかというのは当たり前のことじゃないですか。いや、これ与党の先生方もそう思いませんか。みんなうなずいていますよ。
 だから、私は、議院内閣制なんですから、当然、最高任命権者は内閣ですから内閣が判断するんだけれども、手続はちゃんと取っているから正しいんですよと法務大臣が言っているならば、官房長官も記者会見している、それをきちっと事務方が説明する義務があるんじゃないんですか、作業をしているわけですから。
 官房長、正直に答えてください。そういう人をばかにしたような話をしちゃいけませんよ。

#63
○委員長(竹谷とし子君) 伊藤官房長、的確にお答えください。

#64
○政府参考人(伊藤栄二君) はい。
 重ねてのお答えで恐縮でございますけれども、事務当局において検察の方にお伝えしているところでございますが、個別具体的に誰がどう説明したのかということについては差し控えさせていただきたいと存じます。

#65
○鈴木宗男君 検事総長に決裁仰いだわけですよ。検事総長も法務省の決裁でよしとしたわけでしょう。だから、じゃ、その検事総長がよしとした決裁は誰が受け取ったんです。

#66
○委員長(竹谷とし子君) ただいまの件につきましては、委員長としてお答えする立場にないと判断いたしますので、答弁を差し控えます。
 質疑を……(発言する者あり)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#67
○委員長(竹谷とし子君) 速記を起こしてください。

#68
○政府参考人(伊藤栄二君) 失礼いたしました。お答え申し上げます。
 まず、法務省において調査をいたしました。それで、これは既に公表させていただいておりますけれども、法務省名における調査報告書を作成しております。加えて、法務省として、黒川氏について、訓告が相当であるというふうな意見を付した検討報告、それを作っております。その書類を法務省の名前において、法務省から組織としてですけれども、検察庁の方に送付をさせていただいている。その上で、検察の方で検討して、これも検察の方から、組織としてでございますけれども、黒川氏について訓告が、訓告が相当と考えているという書類をいただいていると、そういうやり取りをさせていただいたということでございます。

#69
○鈴木宗男君 これ官房長ね、事務次官経験者の検事総長ですよ。しかるべき人が持っていくのが、皆さん、当たり前と思いませんか。それを送付したと言うけど、送付というのは送ることですよ。手で持っていったんじゃないんですか。この点はっきりしてくださいよ。誰が持っていったかということを私は聞いているんですよ。検事総長の決裁もらっているんですから。

#70
○政府参考人(伊藤栄二君) お答え申し上げます。
 もちろん、そういったものをしかるべき担当の人間が持っていっているということになりますけれども、先ほども申し上げましたとおり、これはあくまで組織としてやっているものでありますので、それが個人として誰なのかということについて明らかにすることについては差し控えさせていただきたいと存じます。

#71
○鈴木宗男君 ちょっと委員長、ちょっと止めてくださいよ。委員長、答えてないでしょう。持っていったら、ちょっと与党の理事さん、聞いてくださいよ。どこの世界に、送付をしただとかね、そんなばかなことありますか。

#72
○委員長(竹谷とし子君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#73
○委員長(竹谷とし子君) 速記を起こしてください。

#74
○国務大臣(森まさこ君) 委員の御質問の趣旨は、検事総長において訓告と処分されたときのプロセスについてであると思います。これについて御説明いたします。
 まず、法務省が調査報告書を作りました、皆様のお手元にもある。そして、検討、それに基づく検討結果という文書を、文書を作りました。そして、その文書について、これを検事総長宛て送付したいという文書がございます。ですので、送付というふうに事務方が答弁したと思います。
 この送付、検討結果及び調査結果を検事総長宛て送付したいという文書を検事総長に持っていったものでございます。それが誰が持っていったかというお尋ねでございますが、これは組織として人事上の担当者が持っていったものであり、個人名については差し控えさせていただきますが、法務省の担当者が間違いなくこの文書を持っていって検事総長にお届けしております。
 そして、それを踏まえて検事総長から内議という文書をいただいております。この内議というのは、法務省に対して、検事総長として監督上の措置として訓告をすることが相当とする文書を……

#75
○鈴木宗男君 ちょっと委員長、これ時間の無駄ですからね。
 法務大臣、私が聞いているのは誰が持っていったかという、その官職と氏名だけを明らかにしてくれればいいんですよ。中身聞いているんじゃないんですよ。分かりますね。これ、法務大臣、法務大臣、今みたいなことを言うから、逆に官邸が関与しただとかですね、総理はどうしたという誤解を招くんですよ。事務的に、事務総長に持っていくのに、大臣、送付をしたなんというね、この場で言う話じゃないでしょう。手で持っていくんじゃないですか、しかるべき人が。しかも、法務省での協議はこうでしたということを口頭で説明するでしょう、当然。送付といったら、一般的なイメージとして、それを送ったことのイメージじゃないですか。しかるべき者がちゃんと検事総長に説明する、そこで理解を得て決裁いただく、これが本来じゃないですか。私も権力側にいたことありますからね、手続はよく知っているんですよ。それを踏まえて言っているんですよ。そういうばかにした話はしないでください。
 だから、私も時間なくなってしまいますから、次の委員会でまたやりますけれども、法務大臣、これ、与党の理事さんも野党の理事さんも、是非とも国民に真実を明らかにすることが大事なんです。それで、私は、官房長官の答弁も総理の答弁も法務大臣の答弁も一致していますから、何も問題ないんですよ。ただ、手続の中で不透明な今みたいに言いぶりするから、誤解を生むということなんです。
 そこで、私、これ時間ないから、刑事局長に聞きます。
 刑事局長、おとついの委員会で賭けマージャンは賭博だと言われましたが、それに間違いございませんか。

#76
○政府参考人(川原隆司君) お答え申し上げます。
 今の御質問は、賭博罪かということですと、政府の決定した質問主意書には賭博罪に当たり得るということで、質問主意書に対する答弁と同じでございます。
 あと、人事上の処分の関係で申し上げますと、少なくとも本件の問題となっている黒川氏の賭けマージャンは賭博に当たると認識しております。人事上の処分における賭博に当たると認識しております。

#77
○鈴木宗男君 時間ないから、局長、その場にいてください。
 局長に聞くけど、局長、局長は賭けマージャンしたことありますか。私のところに、委員長、マスコミのOB関係者や、司法担当の人だとか、現役の人も含めて、検察官はマージャンが好きだ、マージャンやっている人もこれは常態化している、こういう話がたくさん来ています。名前も聞いています。私はマージャンが悪いとは言いません。ここは、刑事局長、正直に答えてください。刑事局長は賭けマージャンしたことありますか。

#78
○政府参考人(川原隆司君) 私、もう実はマージャンずっとやってないものですから、余り個人的なことについて申し上げるのはあれですけれども、少なくとも私がマージャンをやったことがある検察官かと問われれば、それはございません。

#79
○鈴木宗男君 そこで、刑事局長、刑事局長、この報告の中にもありますけれども、今、一万から二万の賭け金だったと、一回につきですね。私の受け止めでは、これは賭博罪にならないし、ペナルティー、罰則を受けない、今回やった人たちが、ということは、一般的に、これ委員の皆様方も聞いてください、世間では二万円までは賭けマージャンやってもセーフだなというのが今の国民の受け止めです。そういうことで、二万円までは賭博罪に当たらぬという受け止めでよろしいですね、刑事局長。

#80
○政府参考人(川原隆司君) お答え申し上げます。
 私が五月二十二日の衆議院法務委員会で今回の……(発言する者あり)私はそのレートの……

#81
○鈴木宗男君 ちょっと委員長、時間ないですからね、賭博罪に当たるかどうかだけ、二万円まではセーフなのかどうかということを聞いているんですから、的確にそれだけ答えてください。

#82
○委員長(竹谷とし子君) 答弁簡潔にお願いします。

#83
○政府参考人(川原隆司君) はい。
 犯罪の成否は捜査機関が収集した証拠によって判断する事柄でありますので、私からは御答弁差し控えさせていただきます。

#84
○鈴木宗男君 これもおかしな話で、高額でないという報告書を出しておきながら、そして賭けマージャンは賭博だとこの委員会で認めながら、それならば二万円ならばセーフですよという一般の人も受け止め、今、それこそネットでみんな、よかったよかった、これ二万円までは俺たちはやってもいいぞというのが今話題になっていますよ。だから、そういう認識、私は、多くの人がそういう受け止めしている、それでいいんだなということを局長に確認しているんですが、もう一回、局長、答えてください。

#85
○委員長(竹谷とし子君) 川原局長、答弁簡潔に、的確にお願いいたします。

#86
○政府参考人(川原隆司君) お答え申し上げます。
 私は、委員が御指摘になったような意味で衆議院の法務委員会で五月二十二日に答弁したものではございません。

#87
○委員長(竹谷とし子君) 鈴木宗男君、お時間が過ぎております。

#88
○鈴木宗男君 いやいや、委員長、今の答弁、私の質問に対しての答えになっていますか。

#89
○委員長(竹谷とし子君) 委員長としての判断は差し控えさせていただきます。

#90
○鈴木宗男君 いやいや、ですから、私は質問者として、正直に答えてくれればいいんですよ。
 これ、委員の皆様方どう思います、二万円まではセーフだという受け止めになりませんか、一般の人は。そうでしょう。

#91
○委員長(竹谷とし子君) 鈴木宗男君、お時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

#92
○鈴木宗男君 はい。
 ですから、刑事局長、またこの次やりましょう。
 この点、あと、竹谷委員長、竹谷委員長もよく知っていると思いますけれども、佐藤優さんという人がこう言っています。検察は聖人君子の集団ではない、恫喝まがいの取調べが行われている……

#93
○委員長(竹谷とし子君) 申合せの時間を過ぎております。

#94
○鈴木宗男君 はい。
 検察は守秘義務がある捜査情報をマスメディアにリークして世論を誘導する、筆者自身がそれを経験したと、こう言っております。

#95
○委員長(竹谷とし子君) 鈴木宗男君、質疑をおまとめください。

#96
○鈴木宗男君 いずれこの話はまた問題になると思いますけれども、次の委員会でもしっかり指摘をしていきたいと、こう思います。(発言する者あり)

#97
○委員長(竹谷とし子君) 鈴木宗男君、質疑おまとめください。

#98
○鈴木宗男君 延長時間、こっちも測って言っていて、事務局から言ってきている時間、二分足りないんですよ、俺に言わせれば。だから、こっちも考えて言っているんだよ。

#99
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 賭けマージャンで辞職した東京高検黒川前検事長について、週刊誌で新たな疑惑が報じられています。同じ記者三名と十年以上前から、多いときには週三回も通っていたなどとするものです。
 先週、法務省は週刊誌報道の真偽を確認するために調査を行いました。新たに事実が判明すれば処分は変わり得るだろうと思います。追加の処分を、あっ、追加の調査をされますか、大臣。

#100
○国務大臣(森まさこ君) 黒川氏については、約三年前から月一、二回程度、金銭を賭けたマージャンをしていたことを踏まえて処分したものであり、記事にあるような事実を証言したとされる者を特定することもできず、また古い時期のものでもあり、再調査の必要性はないものと考えております。

#101
○山添拓君 処分の対象とされていない事実なんですよ。訓告措置の後は、がんとして動こうとしないということですか。
 財務省は、佐川元理財局長について退官後にも追加で懲戒の処分、懲戒相当という扱いですが、いたしました。人事院の指針や東京高検の指針ではこれは懲戒相当だと、ずうっと指摘がされております。基準があっても、安倍内閣の人事は十分恣意的にされているということがここで証明されているわけです。法と証拠に基づき事案の解明に当たるべき検察が、内閣が関与する下で証拠収集に手心を加えるといかに正義がゆがめられるか、自らさらすようなものですよ。
 法務省が示した書面には、先例も踏まえると訓告処分が相当だと記されております。大臣、伺いますが、過去に検察官や検事長が賭博や利益供与を理由に処分された先例がありますか。

#102
○政府参考人(川原隆司君) お答えを申し上げます。
 御指摘のような事例は見当たりません。

#103
○山添拓君 過去に例がありません。
 刑事局長はおとといの質疑で野球賭博や賭けマージャンの事案を紹介しておりましたが、それらは法務省職員の例であって検察官ではありませんでした。
 これは、事は内閣が任命する検事長の問題です。十分な調査を踏まえて慎重に判断するべきです。急いで処分し辞職をさせるのは火消しであり、幕引きを狙う政治的な動きにほかならないと指摘しなければなりません。
 内閣の責任者である安倍首相に予算委員会で説明いただくしかないと私は考えます。同時に、内閣も法務省も事実調査をしないというのであれば、異例な人事の経緯も含めて実態を解明するのは国会の責任だと考えます。
 黒川氏のこの委員会への参考人招致を求めます。

#104
○委員長(竹谷とし子君) 後刻理事会で協議します。

#105
○山添拓君 検察庁法改定案について伺います。
 資料をお配りしておりますが、この法案の最大の問題点は、六十三歳以降も検事長などが役職にとどまれる特例、六十五歳の定年後も勤務を続けられる特例、それらを認めるかどうか内閣が判断するという点であります。
 大臣は、二十五日の決算委員会で、そもそも検察官の人事権者は内閣だと、それは法改正で変わらないと言い、こうした特例規定が入っても何の問題もないとの認識を示しています。確かに、検事長などは行政官であって、その任命権者は内閣です。しかし同時に、検察官は準司法官でもあり、独立性が求められます。
 大臣に伺いますが、従来、内閣は検察の独立性を保つためにどのような任命をしてきたのですか。

#106
○国務大臣(森まさこ君) 適材適所における任命をしてきたものと承知しております。

#107
○山添拓君 内閣がこの人がいい、この人が駄目だということを判断してきたということですか、これまでも。

#108
○国務大臣(森まさこ君) 閣議請議をして内閣において決定されていると承知しています。

#109
○山添拓君 閣議請議の前の段階です。
 では、閣議請議する際には、どういう人をどのように閣議請議してきたのですか。

#110
○国務大臣(森まさこ君) 人事上のプロセスでありますので詳細は差し控えますが、適任者を閣議請議してきたものと承知しております。

#111
○山添拓君 法務省や検察庁が適任だとする提案する人事を閣議請議してきたということではないのですか。

#112
○国務大臣(森まさこ君) 従来においては、適材適所の人事をしていたものと承知をしております。
 なお、私になってからは常に法務省が推薦する人事で閣議請議をしております。

#113
○山添拓君 そういうことだと思うんですよ。法務・検察の人事案を追認する、形式的には内閣が任命しますが、実質的には検察の独立性を担保してきたと。これ、ぎりぎりの在り方だと思います。法案はそれを壊そうというものです。法務・検察の提案を承認するのではなく、内閣の定めでふるいに掛ける、官邸のおめがねにかなう者だけを続投させる、そういう仕組みです。
 大臣は、同じく二十五日、こうした例は諸外国にもあると答弁しました。そこで私は、法務省にその規定ぶりや任命権者の関与の在り方など資料提供を依頼しました。すると、昨日、そうした資料はございませんとメールで回答がありました。資料二ページ、これは三月の当委員会で私が求めた解釈変更を検討した際に法務省が参照した資料の一覧ですが、ここにも諸外国の例はありません。
 大臣、法案の作成に当たって諸外国の例を参考にしたわけではありませんね。

#114
○政府参考人(川原隆司君) お答え申し上げます。
 諸外国の例は情報としては把握はしておりますが、そもそもその制度が、人事制度ですので相当違いますので、立案に当たって参考にしたという意味ではここに記載してあるものでございます。

#115
○山添拓君 相当違うものを、諸外国もあるからとおっしゃったんですよ、大臣。
 大臣が挙げたフランスは、検察官しか起訴ができない日本とは異なって、被害者も予審開始請求で訴追ができます。大臣が挙げたドイツは、起訴するかどうか裁量のある日本とは異なって、十分な証拠がある場合には検察官は起訴しなければならない。検察官の位置付けが違うわけです。諸外国にもあるから日本でも、これほど単純な話ではないということですよ、大臣。そうですね。大臣。大臣です。

#116
○国務大臣(森まさこ君) 今の御質問の趣旨が必ずしも正確に分かりかねますが、刑事局長が答弁したとおりでございます。

#117
○山添拓君 私は大臣の認識に根本的な疑問を抱かざるを得ません。日本国憲法が定める、求める三権分立、司法権の独立とそれに密接に関わる検察官の独立性について一体どう御認識なのか。準司法官だと口では言っても、要は国家公務員だ、だから国公法と同じ規定で問題ないのだ、諸外国にも似たようなものがあるから日本でも取り込むのだ。これでは、私は法務大臣としての資質が問われると思います。
 大臣はまた、国民主権の見地から、民主的統制を及ぼすために、行政権が検察官の人事を行うのだと述べています。だから、特例によって内閣が、特例において内閣が判断するのも許されるとおっしゃるのでしょう。しかし、民主的統制が働くべきなのは、検察官が暴走するとか非違行為があるような場合です。そして、その仕組みは既に現行法にあります。懲戒や、あるいは国会議員も入った検察官適格審査会がそのための仕組みではないのですか。

#118
○国務大臣(森まさこ君) まず、検察官の独立性のことについて御言及がございましたが、そもそも検察官については、法律上その人事権者は内閣又は法務大臣でございます。これは改正前後で変わるところはございません。これは、検察官の準司法官的性格、検察官の独立性を保持しつつも、国民主権の見地から、公務員である検察官に民主的な統制を及ぼすためであり、行政権に属する者が検察官の任命を行うものでございます。
 ところで、改正検察庁法の勤務延長及び役降り特例の制度は、そもそも任命権者である内閣等の判断により、改正法及び内閣で定める事由等の準則に基づき、公務の運営に著しい支障が生じると認められる場合に、引き続きその職務を遂行することを認めるものであって、身分上の不利益処分を行うものではございません。したがって、勤務延長も役降り特例の制度も、いずれも本来的に検察権行使に圧力を加えるものではなく、検察官の独立性を害さないというふうに考えます。

#119
○山添拓君 大臣、質問も聞いていただきたい。今の答弁ペーパーは、私の質問に全然即したものじゃないですよ。
 民主的統制というのであれば、検察官が暴走する、あるいは非違行為がある、こうしたときに対処することが必要だろうと。独立性だといって独善的になってはいけない。そのときに機能するべきは懲戒や検察官適格審査会ではないのかと。この質問にお答えいただきたい。

#120
○国務大臣(森まさこ君) 民主的統制のことについて御質問があったので、先ほどの民主的統制について御答弁を申し上げたものでございます。

#121
○山添拓君 つまり、お答えはいただけないということなんですよ。懲戒という仕組みは、安倍内閣の下で機能していないわけですよ。
 今度の特例は、非違行為のあった、問題行為のあった検察官を辞めさせるというものではありません。それは大臣のおっしゃるとおりです。むしろ、内閣が気に入った検察官を続投させるものです。これは民主的統制とは真逆の制度をつくるものだと言わなければなりません。
 そもそも昨年十月時点の法案にはこんな特例規定はありませんでした。非常にさっぱりしたものでした。資料の一ページ目です。変わったのはなぜなのか。時間ができたから、こうして膨大な条文に変わったのだと言っています。
 大臣、こういうふうに条文を変えたのは大臣が指示されたからですか。

#122
○政府参考人(川原隆司君) その点はこれまでも御答弁申し上げていますが、刑事局の担当者において検討をということで始めたもので、大臣の御指示があったものでございません。
 あと、済みません、先ほど私ちょっと不十分な答弁をしましたのでお答えさせていただきます。
 先ほどの二ページの資料ですが、これ解釈変更を検討したときの資料でございます。あと、私が先ほど外国の関係で申し上げましたのは、そういう制度があることを前提とした上で具体的な条文を考える上ではそれは制度が違うので参考にならないということでありまして、その外国の制度それ自体を立案の参考にしなかったという趣旨で申し上げたものではございません。

#123
○山添拓君 外国の制度は参考にすべきものじゃなかったわけですよね。
 大臣、伺いますけれども、現場の検察官からこういう特例がないと困るという声を聞かれたのですか。

#124
○国務大臣(森まさこ君) 私は常に現場の検察官には接しておりません。

#125
○山添拓君 刑事局長、いかがですか。

#126
○政府参考人(川原隆司君) お答え申し上げます。
 私ども刑事局におきましては、検察に関する所管をしておりまして、常に検察の情勢は把握しておりますので、こういう問題があるから一つ一つヒアリング的に聞くというものでなく、私どもが把握している検察に関する情勢に鑑みて、担当者において先ほど委員御指摘のような検討作業をしたものでございます。

#127
○山添拓君 では、その検察における情勢はこの私に開示いただいた資料二ページ、法解釈変更するに当たって検討した資料の中のどれですか。検察の実情。

#128
○政府参考人(川原隆司君) 検察の実情というのは私ども刑事局の業務において常に把握しているものでありまして、二ページにある資料は、解釈変更をするに当たりまして、国家公務員法の解釈等、法解釈の関係で参考にしております。
 したがいまして、刑事局において把握している検察に関する情勢はこの資料に載っているものではございません。

#129
○山添拓君 資料はないんですよね。資料二ページにあるように、法律をにらんでいたら思い付いたという説明なんですよ。これは、要するに政府側が必要とした特例だということであります。現場からはないだろうと。
 検察官は誕生日の前日に例外なく退官します。あらかじめ退官が分かっているから、支障が生じそうであれば手当てをする、それが検察の定年制度です。必要とする声もないのに、時間ができたので考え付いたと、検察の独立性という基本的な問題に関わるのに、専門家の意見を求めることもないと、こんなにおかしな話はありません。この法案は、黒川人事が浮上したために慌てて作り替えたものにほかならないものです。
 大臣、最後に伺いますが、検察への信頼回復のために、法務・検察行政刷新会議を立ち上げるよう指示されました。何をテーマにされるんですか。メンバーはどなたですか。

#130
○国務大臣(森まさこ君) 今回の黒川氏の件をきっかけに法務行政、検察行政に対する国民の皆様から様々な御指摘、御批判をいただいておりますので、法務・検察が適正にその役割を果たしていくために国民の皆様の信頼が不可欠でございますことから、そういった国民の声に寄り添う形で様々な御意見をいただき、検察の綱紀粛正、法務行政の在り方等について検討をしていく会議にしたいと思います。
 この内容の詳細については現在調整中でございます。

#131
○山添拓君 何も決まっていない。
 法務・検察の信頼を失墜させたのは何ですか。もちろん黒川さんは問題でしょう。しかし同時に、違法な人事と不透明な処分いずれについても説明責任を果たさない森大臣を含む政府の姿勢こそが信用を失わせています。これ、現場の検察官や役人の皆さん、いい迷惑だと思うんです。刷新すべきは安倍内閣だということを申し上げて、質問を終わります。

#132
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。
 一昨日、少年事件を担当したことがある元裁判官の弁護士が少年法適用年齢引下げに反対する意見書を法制審議会少年法・刑事法部会長に提出しました。長官経験者五人を含む百七十七人が署名をしているということです。今日は資料としてお配りしていますので、意見書は是非お読みいただければと思います。
 今月十五日に元検事総長や検察OBが検察庁法改正案の撤回を求める意見書を提出したことに続き、今回、元裁判官の方々が異例の意見書の提出に至ったというのは、法の理念やその趣旨が軽んじられているということへの危機感からであり、政府も立法府も重く受け止める必要があるということを申し上げ、質問に入りたいと思います。
 離婚後の養育費と面会交流について伺います。
 厚生労働省の二〇一六年度全国ひとり親世帯等調査の結果によれば、一人親世帯のうち現在も養育費の支払を受けていると答えた者の割合は、母子世帯で二四・三%、父子世帯では三・二%という極めて低い状況にあります。養育費は、子供が生きていき成長していくために重要なものですから、養育費の支払の問題は子供の人権の問題に関係するということです。
 また、面会交流について、現在も面会交流を行っていると回答したのは、母子世帯で二九・八%、父子世帯で四五・五%であり、両親の離婚を経験した子供の多くは片方の親と会えなくなっています。親子が互いに会いたいと思う気持ちは人間としての根源的な感情として尊重されるべきものであり、親子の交流が阻害されているということは、やはり人権の問題として捉えるべきだと思います。
 私は、父母が協議離婚するときは、養育費や面会交流に関する取決めをすることを義務付ける必要があるのではないかと考えていますが、この点については、五月二十六日の法務委員会で嘉田議員の方から質問があり、法務大臣からは、その点も含めて家族法研究会で検討しているという答弁がありました。私としても、早期の実現を目指し、家族法研究会での検討が進められることを期待しています。
 もっとも、協議離婚をするときには養育費や面会交流の取決めをしなければならないと、そういう場合には、その法的知識について、離婚を検討している方に適切に情報提供する制度が必要だと思っています。
 海外では、離婚を検討している未成年者の父母等対象に、裁判所などの機関が養育費や面会交流の重要性、父母の離婚後の子育ての在り方等に関するレクチャー、講義を行っている例があると聞いていますが、このような制度は我が国でも導入を検討すべきではないでしょうかということで、政府参考人に伺いたいと思います。

#133
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 法務省が外務省に依頼して二十四か国を対象に実施した海外法制調査の結果によりますと、アメリカのワシントンDCでは子の監護に関する裁判手続の初期段階において、また韓国では協議離婚の意思確認手続において、未成年の子を持つ父母については、面会交流等、離婚後の子育てに関するガイダンスの受講が義務付けられているものと承知しております。
 委員御指摘のとおり、未成年者の父母が離婚をする場合に、父母に対し養育費や面会交流など離婚後の子の養育についての適切な情報を提供することは、離婚後の適切な養育を実現するために重要なことだと考えております。これらの海外の制度は、我が国の離婚後の子の養育に関する法制度の在り方を検討する上で参考になるものと考えているところでございます。
 御指摘のありました法務省の担当者も参加して議論に加わっております家族法研究会におきましても、この一定年齢以下の子の父母が離婚をする場合には、公的機関等による離婚後の子育てに関するガイダンスの受講を義務付けることの当否が論点として掲げられ、検討の対象になっていると承知しております。法務省といたしましても、引き続きこの研究会における議論に積極的に参加してまいりたいと考えております。

#134
○高良鉄美君 ありがとうございました。前向きに今取りかかるというようなところだと思います。
 次に、父母が離婚した場合に、子供が離れて暮らす親に会いたいと思うことは当然ですし、親が子供に会いたいと思うことも当然だと思います。DVがあった場合など、面会交流を実施することが不適切な事案はありますが、そのような事情がなければ、面会交流を着実に実施することが子供の利益にかなうと言えます。
 離婚した父母の間には感情的な対立があることも少なくありません。様々な感情を有する父母間では、面会交流に際して、子供の受渡しをするために相手と会うことが耐えられないと思う人もいます。そもそも、具体的な日時の調整をすることさえつらいという人もいるかもしれません。
 このような状況に置かれている父母であっても面会交流を実施することができるようにするためには面会交流を適切に支援していく必要がありますが、我が国では限られた数の民間団体が支援を行っているだけというのが現状です。面会交流を促進するためには、民法を所管する法務省としても、面会交流の実施を確保、促進していく方策を検討、拡充していくべきだと思いますが、法務省の今後の取組についてお伺いします。

#135
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 円滑な面会交流の実施のためには、面会交流の取決め段階あるいは実施段階において適切な支援が必要であると考えられますけれども、委員御指摘のとおり、我が国ではそういった支援が限られた数の民間団体の努力に委ねられているという状況にある現状でございます。
 先ほど申し上げました海外法制調査の結果によりますと、調査の対象となった国のほとんどで、父母の教育、カウンセリング、また面会交流が適切に実施されるよう指導する機関の設置など、面会交流を支援する制度を有していることが判明したところであります。これらの制度、我が国において面会交流を促進する方策を検討する上で参考になるものと考えております。
 先ほども申し上げました家族法研究会におきましては、この面会交流を促進する方策として、面会交流を支援する団体と国との連携の在り方なども検討の対象となっておりますので、この論点につきましても引き続き積極的に議論に参加してまいりたいと考えております。

#136
○高良鉄美君 ありがとうございました。
 支援団体との連携ということもありましたけれども、大変前向きな御答弁をいただきまして、引き続きしっかり取り組まれることを期待しております。
 次に、調停委員任命に際し、外国籍の者を排除している問題について最高裁に伺います。
 この問題は四月七日と十六日に質問をいたしました。前回の質問で、調停委員は、公権力を行使するものでも、あるいは国家意思の形成に参画するものでもないという実態面と、法律や最高裁規則、最高裁事務総長依命通達に基づかないで行われているという手続的な問題もあるということを指摘しましたが、到底納得できる答弁ではありませんでした。
 そこで伺いますが、公権力を行使するとして調停委員には外国籍者を認めていないということですけれども、最高裁は、調停委員が国民の権利義務を直接形成し、その範囲を確定するなどの公権力の行使を職務とすると考えているか、伺います。

#137
○最高裁判所長官代理者(堀田眞哉君) お答え申し上げます。
 先日もお答え申し上げましたとおり、公権力の行使又は国家意思の形成への参画に携わる公務員となりますためには日本国籍を必要とするとされておりますところ、民事調停委員及び家事調停委員の法令上の権限や職務内容等に鑑みますと、調停委員は公権力の行使又は国家意思の形成への参画に携わる非常勤の公務員に該当すると考えているところでございます。

#138
○高良鉄美君 公権力の行使ということを言いますけれども、調停委員は、説得調整活動ということで、間を取り持つというような職務にするわけで、公権的な判断をするとか、あるいは公権力を使うと、こういうようなものには当たらないというふうに考えるわけですけれども、これは本当に、調停委員というその法の趣旨、役割を考えますと、そんなに公権力の行使を職務としているのかということですね。一部、何かいろんなことをおっしゃいましたけれども、やはりそれも公権力の行使に当たるかどうかというのに関して、当たらないんじゃないかと、私はそう思うわけです。
 そこで、その関連で、公権力の行使に当たる公務員は、じゃ、外国籍はないのかという問題です。
 破産管財人について考えたいと思うんですけれども、破産管財人は、職務の執行に際し抵抗を受けるときは、その抵抗を排除するため、裁判所の許可を受け、警察上の援助を求めることができます。破産管財人の職務を妨害した者に対しては罰則もあります。破産管財人は、破産者等に説明を求め、又は破産財団に関する帳簿、書類その他の物件を検査することができます。説明及びその検査の拒否については罰則もあります。破産債権の調査において、破産管財人が認めて届出債権者が異議を述べなかった結果を裁判所書記官が破産債権者表へ記載したときは、確定判決と同じ効力を有します。
 これらの破産管財人には多くの外国籍の弁護士が就任しています。調停委員とは比較できないほどの公権力を行使する破産管財人に外国籍者が認められている理由をお示しください。

#139
○最高裁判所長官代理者(堀田眞哉君) お答え申し上げます。
 破産管財人についてでございますが、破産管財人は公務員ではございませんので、したがいまして、非常勤の公務員であります調停委員とはその身分が異なるということになります。
 そのため、その就任に日本国籍を必要とするかどうかという点につきましては、同列に論じることはできないというふうに考えているところでございます。

#140
○高良鉄美君 公権力を行使する公務員でない人が公権力を行使するわけですね。
 そういった面で考えると、この点、ほかの例をちょっと挙げたいんですけれども、今日は農水省にも来ていただいていますので、農業委員会の委員と海区漁業調整委員会委員の国籍要件について伺います。
 農地法では、農地について所有権を移転し、又は権利を設定し、若しくは移転する場合には農業委員会の許可を得なければならないと定めています。このように農業委員会委員は公権力を行使します。権利の設定ですね。
 そこで、農水省に伺いますが、農業委員会委員に国籍を要件としているのか、お尋ねします。

#141
○政府参考人(倉重泰彦君) お答えいたします。
 農業委員会等に関する法律における農業委員の任命につきましては、国籍を要件としておりません。

#142
○高良鉄美君 今、国籍を要件としていないということですけれども、これも権利を設定するという意味では公権力の行使に当たるということですね。
 それでは、海区漁業調整委員会の委員について伺います。
 海区漁業調整委員会の権限として、入漁権をめぐる紛争で当事者同士の協議がまとまらない場合などの裁定をする、漁業者に対する水産動植物の採捕の制限、禁止などの指示をする、漁業権の適格性の事項に関して認定がすることができるということが法定されています。
 農水省にお尋ねしますが、海区漁業調整委員会の委員の欠格事由に国籍はあるでしょうか。ない場合には、外国籍者を委員とする場合にはどういう要件があるかを伺います。

#143
○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。
 海区漁業調整委員会の委員につきましては、国籍による制限は設けられてございません。
 なお、漁業者及び漁業従事者の中から選挙で選ばれる委員の場合につきましては、外国人の方は、外国人漁業の規制に関する法律というのがございまして、こちらの方で水産動植物の採捕が制限されております関係上、基本的に漁業者委員として選出されることはないというふうに考えております。

#144
○高良鉄美君 選挙との関連ということがあるかと思いますけれども、いずれにしても、この法の趣旨というのは、地域の実情に、漁業なら漁業、あるいは農業なら農業、そういったものに通じた者を委員にするというのが趣旨ですね。
 公権力を持つ農業委員会委員とか海区漁業調整委員会の委員は国籍が要件とされていないということですけれども、調停委員が国籍のみで排除されていることに、これは、先ほど言いましたように、通達やそういうものにもないわけですよね。合理性はないということを強調しておきます。
 本日の質問の冒頭で、元裁判官百七十七人の意見書を提出したことに言及しました。

#145
○委員長(竹谷とし子君) 高良鉄美君、お時間が過ぎております。

#146
○高良鉄美君 はい。
 最高裁は、調停委員会の調停委員の制度の趣旨を軽んじ、国籍だけで差別していることに強く抗議をして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#147
○嘉田由紀子君 碧水会の嘉田由紀子でございます。
 まず、黒川元検事長問題ですけれども、法務省及び検察総長で、懲戒処分ではなく、それより甘い言わば訓告処分相当という意見が強く、それで官邸に提案されて、了承されたということです。多くの国民は納得していません。主権者である国民が納得しておりません。それだけではなく、与党の中からも今回の訓告処分、甘過ぎるという意見が出ております。
 私はもうこれ以上質問しませんけれども、私自身、県職員として二十年、また知事として二期八年、特に知事の時代は大変重たい判断を迫られました。いろいろな違法に当たる行為などを職員がしたときにどういう、処分という言葉も余り好きじゃないんですけれども、どういう取扱いにするかというのは、その人の人生、家族、全てに関わってきます。ですから、できるだけ配慮したいと。
 しかし一方で、公務員、県職員、県の公務員です、それを任命する知事としては説明責任が必要です。どうやったらこの行為に対して県民の皆さんが納得してくれるかという説明責任。そのときには、大事なのは法令とそれから前例ですね。ですから、必ずこの関係のどういう前例があるのということを人事課長が調べてきて、そして最終は私自身が県民の皆さんに説明が付くような、そういう判断をしてまいりました。
 人事というのは、一〇〇%納得はありません。どこかでいろいろな問題がある。今回のこの黒川元検事長の人事については、国民のかなりの多くが、例えばヤフーの調査では九〇%が納得しないと言っております。そういうところを含めて、この訓告という甘い処分を決めたのはもう内閣、官邸、政治判断だと国民の多くが理解をしておりますので、何としても安倍総理自身が出席をして、予算委員会の集中審議を進めていただきたいと要望をまずさせていただきます。法務大臣からも、そういうことを言う機会がありましたら安倍総理にお伝えいただけたらと思います。(発言する者あり)はい、国会の議運が決めるということですけれども、議運から求められたときに拒否をなさらないようにということでお願いしたいと思います。
 前回、ずっと連綿と離婚制度の話を質問しておりますが、前回の五月二十六日、日本では離婚の九割近くが協議離婚で、そして子供の養育条件など義務化せずに離婚を認めているのは、今回調査をした世界二十四か国の中で日本だけだということが分かってまいりました。
 この離婚が容易であるのは、ある意味で日本の歴史的背景がございます。元々、明治民法の下では、結婚は家の跡取りを確保するための手段であり、跡取りが生まれない場合には素早く離婚をして女性を解放し、また女性も再婚しやすいという背景があったと。ですから、女の腹は借り物という言い方もされますけれども、子供は家に帰属する、夫側に帰属するということで、家族法の研究者たちもこの日本の離婚制度の背景を説明をしてくれるわけでございます。
 キリスト教国では、特にカトリック系の国では、夫と妻の夫婦関係、永遠のものとして離婚への社会的歯止めが強かった歴史がございます。これがここ二、三十年、ヨーロッパでも大きく変わっているわけですけれども、そのときにヨーロッパ諸国でも子供のことは大変重視しているというのが今回の二十四か国調査でございます。
 そして、戦後は男女同権になって大きく民法を変えられたんですが、この単独親権は残りました。その上、近年は女性団体の一部が、DVから逃れるためにということで単独親権制度を共同養育や共同親権に変えることに強く反対をしておられます。確かに、DV被害、壮絶です。いろいろ私も、具体的に知り合いもおりますし、それからいろいろなケースを読ませていただいております。
 内閣府の調査、平成二十六年の調査がございますけれども、夫婦の中のDVで男性側から女性側が二四%、逆に女性側から男性側が一七%。これ意外と社会的に知られていないんですが、男女双方が加害者になり得るということで、そのためにDV防止法があるわけです。これをできるだけ実効化することがまず法務行政として必要だろうと思います。
 一方で、DV防止法が有効に機能していないからといって、子供にとって最善の利益を実現するための共同養育や共同親権に反対するということは社会的に説明が付かないと思っております。特に今や、子供はかつて家の所有物と思われていた、今は母親の所有物になっているんじゃないのかという懸念さえあります。子供の最善の利益を、どこに行ったんでしょうか。
 言うまでもなく、先ほど高良議員も言ってくださいましたけれども、日本の子供たちが置かれている状況、面会交流も含めて大変大事な局面に達していると思っております。協議離婚であっても、離婚要件として未成年の子供がいる場合には共同養育計画を義務化する提案させていただきました。前回答弁いただいております。
 また、日本では、これ今まで余り議論されていないんですけど、民法八百七十七条には、直系血族には扶養の義務があると。これ、離婚をした後も父子、母子の関係は変わらないわけですから、直系血族には扶養の義務がある、それは生きているわけでございます。
 そういう中で、先回、明石市の事例詳しく御紹介させていただきましたけれども、森法務大臣が紹介をしてくださったホームページ、法務省のホームページ、じっくり見せていただきました。大変分かりやすい呼びかけで、離婚を考えている方へ、離婚をするときに考えておくべきこと、あなたは今、不安、怒り、恐怖、悲しみ等のいろいろな感情のために将来のことを考えることが難しいかもしれません、また、まだ自立していない子供がいる場合には、その子の将来のために考えていきましょうということで、一人で悩まないで専門家に相談してくださいと呼びかけていただいて、大変丁寧なホームページを作っていただいております。
 そして、五月二十六日、私は、そのときに大事なのは裁判外紛争解決手続、ADRですね、これがこれからの時代大事ではないかと申し上げました。というのは、弁護士の場合には、ある意味でクライアントの利益を重んじて、勝つか負けるか、あるいは結論出さなければいけないんですけれども、このADRですと、養育費の額、支払方法などを含めて共同養育計画合意書作ることができます。この合意書を作るのに当たって、公証役場に出して公正証書として法的な効力を持たせることもできます。
 今日皆さんにお配りしたのは、この「かいけつサポート」というものですけれども、こちらもこの三月に法務省が作っていただきました。見ていただきますと、裁判によらずに話合いによって円満な解決を目指すパンフレット、大変分かりやすいと思います。
 そして、法務大臣にお聞きしたいんですが、長々と済みません、前振りが長くて、共同養育計画の作成に向けたADRの活用について法務省の取組状況をお尋ねいたします。また、今後の課題について法務大臣の御認識をお聞かせください。

#148
○国務大臣(森まさこ君) 子供の利益の観点から、未成年の子がいる父母が離婚する場合に、子供の養育に関する事項について必要な取決めを行うことは重要であります。その取決めを行うには、父母間の協議や裁判手続のほか、委員が今お触れになりましたADR手続を活用することが考えられます。
 法務省では、これまでも法務大臣の認証を取得した民間ADR機関を紹介するパンフレットを配布するなど、ADRの活用に向けた周知、広報に取り組んできたところです。
 法務省の担当者も参加する家族法研究会においても、未成年の子がいる父母が協議離婚する場合に、養育費や面会交流の取決めを含む養育計画の作成を促進することや、その際にADRを活用することが検討されていると承知しています。
 今後とも、離婚問題を取り扱う民間ADR機関の更なる周知等について検討するとともに、父母の離婚後の子供の養育の在り方についての様々な課題についてしっかりと検討を進めてまいります。

#149
○嘉田由紀子君 御丁寧にありがとうございます。
 このADRの中は余り直接家族や離婚というところがないんですけれども、全国で民間事業者の一覧がございます、法務省の認証を受けた。この中で、東京都の小泉道子さん、個人名でやっていただいていますけれども、家族のためのADRセンター、直接お話をお伺いしました。
 小泉さんの基本的な考えは、離婚を考えている、あるいは離婚に直面している夫婦というのは、どっちにしろ大変葛藤が高くてなかなか両方一緒に話合いもしにくいけれども、その両方の意見を聞きながらできるだけまとめる方向でいく、共同養育ができるようにということを、子供のためにということで大変緻密に丁寧に仲裁をしていただいております。
 どこの国でも、もちろん夫婦、離婚するということは高葛藤です。日本だけが高葛藤なのではない。それも今回二十四か国の調査で分かったと思いますけれども、夫と妻が対立しているのに、子供のために対立を超えて、戦いを超えてフレンドリーに子供のための養育計画を作り、実践しようという試みが世界的にも見えますけれども、それを各国で法制化しているわけです。
 共同養育を取っている今回の二十二か国の中で、父母が対立する場合の対応にはどのようなタイプがあるでしょうか。そのタイプ別の国名などお教えいただけますでしょうか。

#150
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 今回の海外法制調査の結果によりますと、離婚後の子供の養育について父母の意見が対立する場合の対応といたしまして、例えば、イギリス、イタリア、オーストラリア、韓国、スウェーデン等、多くの国では裁判所が判断するという回答でございました。また、これらの国につきましては、イギリス、イタリア、オーストラリア、スウェーデン等では、裁判所が判断するに当たりまして、外部の専門家や関係機関の関与が認められていると。また、韓国では、当事者があらかじめ裁判以外の紛争解決方法を決めておくことができるといった付加的な情報も得られているところでございます。

#151
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。
 今回の二十四か国の調査の中に、離婚後に子を監護する親が転居する場合の制限の有無とその内容についてという質問項目があります。実は、離婚をした後、子がどこに住むかというのはかなり海外では重要な問題になっているんですが、日本ではまだ余りここのところの重要性が知られていないと思うんですけれども、この制限がある場合、その内容について二十四か国調査からお教えいただけますか。

#152
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 今回の海外法制調査の結果によりますと、離婚後に子供を監護する親が転居する場合の制限の有無につきまして、例えば、アメリカ、イタリア、オランダ、韓国、スペイン、ドイツなど、転居に裁判所の許可又は他方の親の同意などを要すると回答した国が多かったところでございます。
 そのほか、例えばイギリスでは、原則として他方の親権者の同意は必要ありませんが、一か月以内の旅行を除いて子供を外国に連れていく場合には他方の親権者の同意を得る必要があるとか、アルゼンチンでは、子供と同居している親は、同居していない親が子供と円滑にコミュニケーションを取る権利を害さないように配慮することが求められております。また、ブラジルでは、転居先が子供の利益の観点から制限され得ると、そういった回答がございました。

#153
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。
 お答えのように、子供の居住地、移動することは共同養育の中で大変大事な事柄なので、相手の了解を得ずに監護親が勝手に居住地を移動することは禁止あるいは制限されている国が多いことが分かります。特に海外への移動などは大変大きな制限されている。これが実はハーグ条約の問題につながってくるわけでございます。
 今日はもう時間切れですのでここで終わらせていただきますけれども、この片親親権制度、ハーグ条約、そして何よりも子供の最善の利益を目指すような民法改正について、また今後も続けていきたいと思います。
 ありがとうございました。

#154
○委員長(竹谷とし子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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