くにさくロゴ
2020/05/19 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 国土交通委員会 第13号 令和2年5月19日
姉妹サイト
 
2020/05/19 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 国土交通委員会 第13号 令和2年5月19日

#1
令和二年五月十九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     末松 信介君
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     末松 信介君     宮崎 雅夫君
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     宮崎 雅夫君     三浦  靖君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡代君
    理 事
                朝日健太郎君
                酒井 庸行君
                増子 輝彦君
                伊藤 孝江君
                武田 良介君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                岩本 剛人君
                金子原二郎君
                清水 真人君
                鶴保 庸介君
                豊田 俊郎君
                三浦  靖君
                宮崎 雅夫君
                和田 政宗君
                小沢 雅仁君
                長浜 博行君
                野田 国義君
                浜口  誠君
                森屋  隆君
                里見 隆治君
                宮崎  勝君
                室井 邦彦君
                木村 英子君
                上田 清司君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣  青木 一彦君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       和田 政宗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      田中 俊恵君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       国土交通省大臣
       官房公共交通・
       物流政策審議官  瓦林 康人君
       国土交通省大臣
       官房建設流通政
       策審議官     中原  淳君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  東川 直正君
       国土交通省総合
       政策局長     蒲生 篤実君
       国土交通省都市
       局長       北村 知久君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
       国土交通省鉄道
       局長       水嶋  智君
       国土交通省自動
       車局長      一見 勝之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○道路法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、小野田紀美さんが委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(田名部匡代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 道路法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省道路局長池田豊人さん外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(田名部匡代君) 道路法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○足立敏之君 自由民主党の足立敏之でございます。
 本日は、質問の機会を与えていただきまして、田名部委員長を始め理事の皆様方には心から感謝を申し上げたいと思います。
 まずは、これまでに新型コロナウイルスによって亡くなられた皆様に謹んで哀悼の意を表しますとともに、感染された皆様の一日も早い回復をお祈りを申し上げます。
 また、医療分野を始め国民の生活を支えるため様々な現場で新型コロナウイルスと闘っている全ての皆様、赤羽大臣のお言葉で言えばエッセンシャルワーカーということだと思いますけれども、交通ネットワークの確保、重要インフラの維持管理、公共工事など、継続が求められる業務を担っている方々を含めまして、心から感謝を申し上げたいというふうに思います。
 さて、新型コロナウイルスの影響によりまして、大手建設会社の中には感染者の発生を契機に現場の閉鎖を行った会社がありました。また、例年長期に休んでいるゴールデンウイークを利用して現場を閉所したところもあります。こうしたこともありまして、建設業界全体が工事をストップしていると誤解された方もたくさんおられたようであります。
 先週の国土交通委員会で公明党の里見先生から質問がありましたけれども、五月の七日時点だったと思いますが、中断していたのは僅か三%程度だったというふうに記憶しています。緊急事態宣言が一部解除をされた現在、ほとんどの現場で工事は再開されております。先生方には是非御承知おきいただければというふうに思っております。
 なお、現場を止めますと、その会社だけではなくて、建設分野の特性ですけれども、下請の会社、さらには専門工事業の皆さん、関連資機材のメーカー、生コン会社、重機などのレンタル会社、たくさんの職種の仕事をストップしてしまいます。さらには、それらを支える様々なサービス業にも大きな影響を与えます。したがいまして、現場を止めることにつきましてはできるだけ慎重であってほしいと、そういうふうに思いますし、極力現場を止めないで維持していただきたいというふうに思っております。
 建設の現場におきまして工事を継続することの重要性について改めて認識をお伺いするとともに、そのために国土交通省が発注者等として講じている措置につきまして青木国土交通副大臣にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

#7
○副大臣(青木一彦君) 足立委員にお答えいたします。
 公共工事は、新型コロナウイルス感染症対策の基本対処方針において緊急事態宣言時に継続が求められるものとして位置付けられており、地域経済を支え、安全、安心な暮らしを確保するため着実に進めていく必要がございます。
 国土交通省所管工事では、受注者から申出がある場合に一時中止等の措置を行うことといたしておりますが、先ほど五月七日のお話がありました、五月十五日時点での一時中止状況は、直轄工事全体およそ七千件のうち百三十件、全体の二%であり、大部分の工事は継続をいたしております。
 一方、感染拡大防止のため受発注者双方が出勤回避等で作業効率が落ちるなどにより、例年に比べて入札契約の事務作業が遅れる可能性がございます。これを防ぐために、このため、当分の間の特例的な措置といたしまして、入札契約手続の柔軟な対応、指名競争入札の活用、概算数量発注の活用などの取組を講じております。
 また、契約中の工事等においても、感染拡大防止対策に要する費用の発注者による負担など、三つの密の回避等に向け、発注者として取組を講じております。さらに、建設現場における対策を徹底するため、取組事例やガイドラインを作成し、業界団体に周知をいたしたところです。なお、これらの取組は地方公共団体等の発注者にも周知をいたしております。
 引き続き、感染拡大防止対策を徹底しつつも、円滑な工事継続に向けてしっかりと取り組んでまいります。

#8
○足立敏之君 ありがとうございます。
 ところで、建設産業の分野には、今お話のありました工事の上流側で調査だとか測量、地質調査、設計などを行う業務がございます。先週、これらの分野の幹部の皆さんとウエブ会議で意見交換をさせていただきましたけれども、発注者の出勤抑制により業務が遅れているとか、発注者と受注者ともテレワークを進めるためのIT環境が必ずしも十分でないとか、民間や海外からの発注が滞っているなどの様々な課題の指摘がございました。
 測量設計業、建設コンサルタント業等の業務への新型コロナウイルスの影響について伺いますとともに、国土交通省として今後どのように取り組んでいくのか、青木国土交通副大臣にお伺いしたいと思います。

#9
○副大臣(青木一彦君) お答えいたします。
 先ほどの建設業と同様に、測量設計業、建設コンサルタント業などは社会生活の基盤を整備する公共事業を支える重要な役割を担っていただいていると考えております。
 設計などの直轄業務の一時中止状況、これも五月十五日ですが、十五日時点で九%となっており、大部分の業務も継続をいたしております。今後も必要な業務の発注を進めていくことが重要であり、直轄業務では当分の間の特例的な措置といたしまして、工事と同様に入札契約手続の柔軟な対応を行うことといたしております。
 また、契約中の業務等においては、オフィスでの作業が多く、比較的テレワークがしやすい環境にあるため、テレビ会議を活用した打合せなどの実施により積極的に取り組むことといたしているところです。なお、直轄業務における取組については、地方公共団体に対しても周知徹底いたしております。
 引き続き、感染拡大防止策を徹底しつつ、しっかりと取組を進めてまいります。

#10
○足立敏之君 次に、経済対策について伺いたいと思います。
 新型コロナウイルスの影響対策として第一次補正予算が成立し、現在、第二次補正予算について議論が進められております。
 もう少し後のタイミングになるんだと思いますけれども、感染が一定程度終息した段階では幅広く経済対策を行うことが必要というふうに考えます。なぜなら、新型コロナウイルスによってダメージを受けた民間会社の今後の業績見通しは大変厳しくて、民間投資の大幅な減退が予想され、建設投資全体の縮小が見込まれます。現に、大手建設会社の今年度末決算についても、五四%減というふうに発表した会社もございました。とても大きく落ち込んでしまうことが見込まれておりまして、抜本的な経済対策が必要だというふうに考えております。
 一九三〇年代、世界大恐慌の後に、アメリカではフランクリン・ルーズベルト大統領が提唱しましたニューディール政策が実施され、有名なテネシー川のダムの建設だとかゴールデンゲートブリッジなどの道路整備、こういったものが進められまして経済の再生を図ることができました。また、ドイツでもヒトラーがアウトバーンの整備を精力的に行ったというふうにも聞きます。
 日本でも当時、高橋是清大蔵大臣により、同様の趣旨で公共事業を進める時局匡救事業というのが提唱されまして、治水事業、道路事業、港湾事業、鉄道建設、農業用水路の整備、こういったものが実施され、景気回復につながったというふうに聞いております。
 今回、世界大恐慌並みの大きなダメージを受ける可能性も考えられますことから、現在の日本でも、災害に強く、生産性の高い、活力ある国土につくり替えていく、いわゆる日本版のニューディール政策、こういったものを進める必要があるというふうに考えます。
 その参考となりますのがお手元に配付させていただきました資料一なんですけれども、未来を開くリーディングプロジェクト、ビヨンド二〇二〇ではないかというふうに思います。これは、産学官をつなぐ団体であります日本プロジェクト産業協議会、JAPICと申しますけれども、その国土・未来プロジェクト研究会が平成二十九年に発表したものでございます。
 赤羽大臣にも、こうした提言を参考に国土交通省として今後日本が実施すべきプロジェクトを取りまとめていただいて、日本版ニューディール政策として推進していただければ有り難いというふうに考えております。
 私といたしましては、直面している地球温暖化による気候変動に伴う水害、土砂災害への対応、首都直下地震、南海トラフ巨大地震、日本海溝・千島海溝地震などの大規模地震への対応、インフラの老朽化対策、国土強靱化のための事業の推進はもちろんのことですが、この提言集にあるような地方を元気付ける様々なプロジェクトに今こそ取り組むべきではないかというふうに考えております。
 経済対策として日本版ニューディール政策を進め、公共投資を確保して未来の日本をしっかり支えるインフラ整備を進めていくことにつきまして、赤羽大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

#11
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今回の新型コロナウイルスの感染の拡大、これは世界規模でありますので、世界規模で人の移動も物の移動も、また資金の移動も止まっていると。まさにこの経済の状況というのは極めて深刻で、私はまだこれからより深刻な状況が続くのではないかと大変懸念をしております。そうした意味で、状況が落ち着き次第、間髪を入れずに意味のある経済対策を取るということは委員のおっしゃられているとおりでありますし、今御提言も有り難く拝聴させていただきました。
 社会資本の整備というのは未来の投資でもあると同時に、私はある意味で未来世代への責任でもあるというふうに思っております。加えて、今回のコロナウイルス感染症というのは、一つは、ある意味で時代のパラダイムシフトというか、まさにこの後にどういうふうな、社会の在り方とか生活の在り方とか経済の在り方というのは随分変化を余儀なくされるのではないかと。そうした中で、どう今後あるべきなのか、インフラ整備もどうしていくのかということは議論されなければいけないと思いますが。
 いずれにしても、この近年の災害の頻発、激甚化、激甚化の頻発、またインフラ自体の老朽化と、こうしたことについては、やはりそうしたポストコロナということとは別においても、その必然性というのは大変大きなものでありまして、近年の災害、特に昨年の災害でも、私も大臣として被災地随分回りましたが、これまで公共工事で補強してきたところがあったがために被害が最小化できたというような評価もかなりあったと思いますし、加えて、首長の皆さんからは、緊急三か年対策を是非三か年で終わらずに続けてほしいといった切実な声、ほとんど全員の首長さんから異口同音にいただいたところでございます。
 こうした意味で、中長期的にも必要であり、また恐らく短期的にも、経済効果というのはやっぱり公共投資というのはすぐ現れるという意味で、そうしたことも踏まえながらしっかり取り組んでいく必要があるのではないかと。
 老朽化についても、釈迦に説法でありますけれども、橋梁については、修繕等の対策が必要なもの、これ総点検の結果、全体で約一〇%、七万を超える橋がそうした状況であるということもありまして、こうした意味では、感染症と自然災害に対する対策というのは国家が抱える大きな課題だというふうに考えてやっていかなければいけないのではないかと。
 御提言のこのプロジェクトも見させていただきました。若干いろいろ、玉石混交と言うと失礼ですけど、ユーラシア大陸アクセス道路って、ちょっと驚いたプロジェクトも若干ありますが、それはそれとして、いずれにしても、こうした地元のプロジェクトというのは夢があるし、国民の皆さんの命と暮らしを守るプロジェクトというのはやっぱり夢もあるし、夢だけでなくて意味もあるし、地元の地域にとっては誇りもあると。
 地方再生、地方創生というのは地方の地元の人たちが主体者となってやっていかなければいけないので、そうした意味で、こうしたプロジェクトというのは私は大きなモチベーションというか動機付けになるというふうにも思っておりますので、こうしたことを考えながら、今全部が直ちに手を着けられるかどうかは分かりませんし、この表に入っていない例えば洋上風力のプロジェクトとか、最近出ているのもたくさんございますので、こうしたことは、地方の経済発展とか社会の在り方に資するプロジェクトはしっかりとできる範囲で精いっぱい取り組んでいきたいと、こう考えております。

#12
○足立敏之君 赤羽大臣の熱い思いがよく分かりました。大臣のエネルギッシュなリーダーシップでしっかりと日本版ニューディール政策進めていただければ有り難いというふうに思います。
 それでは、本来の、本日のテーマの道路法の改正の方に参りたいと思います。池田局長の思いのこもったたくさんのメニューがありますが、ちょっと時間の関係で質問が限られます。おわび申し上げたいと思います。
 まず、自動運転について伺います。
 自動運転につきましては、私は二つの効果を期待をしております。
 まず一点目は、物流の更なる効率化で、我が国の高速道路は欧米諸国と比較して整備が遅れておりまして、まだまだつながっていないミッシングリンクがたくさんあるだけではなくて、つながっていても対面交通を余儀なくされている暫定二車線の区間が高速道路延長の約三八%もございます。資料四にお示ししているとおりです。欧米ではそうした道路はほとんど見られません。
 そのような影響もありまして、都市間の移動速度、これを比較しますと、欧米が九十キロ以上であるのに対して日本は六十キロと、大きな差がございます。資料五のとおりでございます。これを補うためには高速道路の整備や四車線化が必要ですけれども、それと併せて行うべきなのは、自動運転を採用した隊列走行等、こういったことを実現する必要があると思います。
 第二点は、地方における貴重な移動手段としての役割です。
 長野県の伊那市の長谷地区で、道の駅で実験中と聞いておりますけれども、高齢化が進んで運転者が不足している地方部において、地域内の貴重な移動手段として無人の自動運転が期待されます。
 今回のような新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえると、人を介さない自動運転の役割が再評価されるんじゃないかというふうに思いますけれども、自動運転の導入について具体的にどのようなメリットを考えていらっしゃるのか、道路局長に伺います。

#13
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 現在、自動運転導入の実現が見込まれるものとしては、二つのサービスが想定されております。
 一つは、今委員御指摘のありました高速道路におけるトラックの隊列走行でございます。
 トラックの隊列走行は、先頭車両のみにドライバーが乗車して、後続車両は無人で走行するシステムであります。このトラック隊列走行によりましてドライバー不足の解消が見込まれます。こういったものの実現には、今御指摘ありました高速道路の四車化は不可欠でございますけれども、それと併せて、合流部での安全確保など、道路側で取り組むものについても今後進めていく必要があると考えております。
 もう一つは、先ほどお話ありました、特に中山間地域で高齢者等の移動に非常に不自由な状況があるところにおきまして、小型の自動運転車両による移動サービス、こういうシステムでございます。
 現在のコミュニティーバス等の取組がありますけれども、運営コストが課題になっておりますけれども、この自動運転の移動サービスはドライバーに係る経費が軽減されますから、自動運転の実現によりこういった移動サービスの実現が可能になります。このシステムについても安全対策等、道路側で行っていくべきことがございますので、こういったものを進めて全国の展開を目指してまいりたいと考えております。

#14
○足立敏之君 ありがとうございます。
 お手元の資料には資料二、資料三と、災害時の復旧の関係の資料を添付させていただきました。こういう状況からすると、国による代行制度、これが非常に大事でありまして、地方道だとか補助国道の全てを対象に今回していただけるということで、大いに期待をしたいというふうに思っております。
 最後になりますが、特車手続の簡素化について伺いたいと思います。
 いわゆる特車手続でございますけれども、重量の特別に重い車両、サイズが巨大な大型車両などは、一般道路を通行するためには、その重さに耐えられない橋があったり曲がれない交差点があったり、そういった場合が結構あるため、あらかじめ道路法に基づく許可手続が必要とされています。
 この手続は、元々紙ベースで時間が掛かって、私が整備局長をやっている頃も大変評判の悪かった手続だったんですけれども、今回、その煩雑な手続についてデジタル化等を活用して審査期間の短縮化ができるということで、私自身も大いに期待しておりますけれども、特車手続について具体的にどういうことが可能になるのか、道路局長からお願いします。

#15
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間が来ておりますので、答弁簡潔にお願いします。

#16
○政府参考人(池田豊人君) 今御指摘のありましたように、特殊車両の通行は、これまで事前に通行経路の審査を経て通行してまいりましたけれども、新制度では、あらかじめ登録を受けた車両について、道路の情報が電子データ化された道路についてはウエブ上で通行可能な経路が検索して、その経路であれば即時に通行できるようになるものであります。また、ETC二・〇の車載器が搭載されている車両についてこの新制度が使えることとしておりますので、通行後に経路や重量等の違反について確認ができて、違反車両が抑止できることにもなると考えております。

#17
○足立敏之君 時間が参りました。
 大変重要なメニューのたくさん含まれた法改正ですので、しっかりと進めていただくようによろしくお願いします。
 以上です。

#18
○長浜博行君 今日は道路法の質疑ということで、昭和二十七年だから一九五二年という、大臣も私も生まれる前からの法案の質疑ができることを光栄に思っている次第でございます。
 時代の変遷とともに、道路法に、一条目的、二条定義でしたか、こういったところから書かれている法案ですが、余りふだん道路とは何ぞやというのを意識したことがないものですから、改めて質問の機会をいただきましたので、若干資料に目を通させていただきました。
 道路は、普通は人が通るもの、車もそうですね、人が運転したり、自転車もそうですけれども、そういったことから、今度は、人が関与していない、レベル4とかレベル5の自動運転を指すのかもしれませんけれども、人が関与しない状況の中で車なりが通っていくという状況においてどう考えるか。
 あるいは、一般使用、道路を普通使うということの別に、特別使用と言ったらいいんでしょうか、電線や水道や下水管が道路を通っているという、この一般使用と特別使用の折り合いを付けていくのがこの法案の中にも書かれている道路の占用という概念だというふうに思いますけれども、そういった中において、今回は、新しい道路の指定制度と言ったらいいんでしょうか、歩行者利便道路というような概念の道路も生まれてくるというような状況でもあります。
 時代とともに道路法も変わっていくというのが示されていることだというふうに思いますし、経産省が所管をする自動車の部分とすれば、メーカーが自動車にそういう機能を付ければいいんじゃないかということで、例えば人が急に飛び出してきたときに自動車が自動的に止まるとか、レベル1とかレベル2、今はレベル3ぐらいまで来ているのかもしれませんが、そういった経産省サイドの自動化ということと同時に、やっぱり国交省が対応しなければいけない道路インフラの整備が課題となっているというのも、今回の改正法の質疑の中においても、あるいは問題提起の中においても随分認識をされていることではないかなというふうに思います。
 そこで、政府の未来投資戦略にも重点施策として書かれておりますが、MaaS、モビリティー・アズ・ア・サービスを、政府は日本版MaaSというような言い方もしておりますけれども、これは大変深い概念ではないかなというふうに私は思っております。憲法二十二条とか国際人権規約Bの規約第十二条とか、あるいは前回議論をしましたバリアフリー法案の中における移動の自由が人に保障されているという言わば交通権的な考え方にもつながるところでありますし、私どもが交通基本政策、できた法律からいうと交通政策基本法ということにもなるんだと思いますが、こういったことにもつながっている大事な概念だと思いますが、大臣はどのように認識をされておられますか。

#19
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、長浜委員が冒頭おっしゃっていただきました今回の法改正は、私も、この従来の道路の概念を相当変える、新しい概念が随分入れられた大きな実は改正なのではないかと。道路というのは、今まで、車をいかにスムーズに通すのか、これは人も含めてですが、それから今回はそれを少し見直して、そこに滞留してにぎわいとか空間をつくるというようなことがあったり、様々な今御指摘のとおり随分大きな理念的な転換なんじゃないかなというふうに思っております。
 そして、今御質問でありますが、MaaSについてでありますが、この移動権の問題についてはバリアフリーの法改正のときにも様々いつも議論になりまして、障害者団体の皆様からは、特に移動権というものを法律に明記しろ、してくれという御指摘をいただいておりますが、なかなか移動権ということを法律に書き込むということはいろいろ賛否両論があってなかなか難しい状況の中で、実は平成三十年の前回の大きなバリアフリーの改正のときに、まず基本理念のところに、実は当初の政府原案じゃなくて、社会的障害の除去ですとか共生社会の実現といったものを法の基本理念に入れるように、私自身、部会長としてさせていただきました。
 ですから、なかなか難しいところはあるにしても、そうした思いは共有をしながら進めていくんだという中で、そうした意味で、バリアフリーの政策と今回のMaaSの導入というのは多分似た側面もあるんではないかというふうに思っております。
 障害を持たれている方や、また高齢者、特に地方部の高齢者、交通事故の問題から免許の返還とかが増えておりまして、そうした人たちの生活の足をサポートすることを考えなければいけないという意味でMaaSというのは大変重要だと思っておりますし、また、外国からの旅行者のみならず、私なんかも最近東京都内の乗換えの煩雑さとか、様々なところからそうしたことを補完する、支援するツールでもあり、加えて、このMaaSというのは決済ですとか予約とか非常にグレードアップしているということで、そうした意味では、これからこのMaaSというツールをどう使っていくのか、どう発展させていくのかということが、我々の暮らし向きというか、非常にグレードアップというか向上させていくことにつながるんではないかと期待もしているところでございます。
 全国で今十九か所でMaaSの実証実験をさせていただいて、様々な課題も出てきておりますので、こうしたことをしっかりと踏まえながら、今後のあるべき社会においてMaaSをしっかりといいものに使えていけるように努力をしていきたいと、こう考えているところでございます。

#20
○長浜博行君 障害のある方のことも配慮されているという御説明がありました。
 二〇一八年の十月に今度は都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会が設置をされて、去年の春頃に中間報告もなされていますが、この都市と地方のモビリティーサービスに関してはどのようにお考えですか。

#21
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 御指摘の都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会につきましては、地方部で移動サービスの維持が困難になっている状況でありますとか、全国的に高齢者の方の免許返納後の移動手段の確保が求められていること等に対応しまして、これをIoTやAIを活用した新たなモビリティーサービスを我が国で普及させるための方向性を議論していただくため、石田東生筑波大学特命教授を座長とする有識者の方々計九名に委員になっていただきまして、平成三十年十月に設置し、議論を行っていただきました。
 この懇談会におきまして平成三十一年三月に行われた中間とりまとめでは、地域の実情にきめ細かく対応しながらMaaSの普及を図っていくことが重要であるとした上で、これを実現するため、MaaSに参加する事業者間等におけるデータ連携の推進、交通事業者におけるキャッシュレス化の推進、まちづくりやインフラ整備との連携強化等につきまして、今後、検討や具体化を進めていくべきとの方向性をお示しいただいたところでございます。

#22
○長浜博行君 そして、七月に国交省ではモビリティサービス推進課というのを新しくつくりましたよね。これはどういう意味があるんでしょうか。

#23
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 御指摘のモビリティサービス推進課は、IoTやAIといった新しい技術を活用しまして、交通機関の利用者の利便性を増進するMaaSなどの新たなモビリティーサービスに関する施策を総合的に推進するため、令和元年七月に総合政策局に設置された部署でございます。MaaSの推進につきまして、この課は、国内の各地域ごとのニーズやあるいは海外の動向を把握した上で、これらを踏まえた課題に対応しながらMaaSを実用化させ全国へ普及させていく役割を担っております。
 具体的な業務といたしまして、MaaSの実証実験や交通事業者が取り組むキャッシュレス化や交通情報のデータ化等に対する財政面やノウハウ面での支援、また幅広い官民の関係者間における情報や知見の共有、さらにはMaaSの全国ネットワーク化に不可欠なデータ面での連携に向けたガイドラインの策定等、普及を実現していくための施策の企画立案と実施に取り組んでいるところでございます。

#24
○長浜博行君 様々な部署で様々なチャレンジと言ったらいいんでしょうか、トライアルが行われていて、時々この案件はどこだったかなというぐらい混乱をしてしまうんですが、経産省と共管をしているスマートモビリティチャレンジを始動させて二十八の支援対象地域の事業を選定されているということでありますが、これはどうなっているんでしょうか。

#25
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 MaaSの普及を進めていく上では、公共交通サービスと移動の目的となる各種のサービスを連携させることでMaaSとしての付加価値が一層高まるということがありますものですから、昨年から国土交通省と経済産業省が共同で、連携を具体化させることを目的として、御指摘のスマートモビリティチャレンジ協議会を設置しているところでございます。
 この協議会には、MaaSの実用化に取り組む幅広い業種の民間事業者、地方自治体、大学、研究機関の関係者が参加して、MaaSの普及に向けた課題に関する意見や情報の交換、シンポジウムによる各地域での認知度の向上を行っているほか、両省がそれぞれ支援対象として採択したMaaSに関する実証実験の選定に際しても、メンバーのうちの学識経験者の方から両省に対しまして助言等をいただいているところでございます。
 今後におきましても、経済産業省と連携しまして、このスマートモビリティチャレンジ協議会の枠組みを活用して、MaaSの早期普及に向けた機運の醸成でありますとか優良事例の横展開等に取り組んでまいりたいと考えてございます。

#26
○長浜博行君 六月になりますと、今度は官民ITS構想・ロードマップ二〇一九ということで、ITS、何というんでしょうかね、高度道路交通システムというような中においても自動運転のことが取り上げておられます。
 また、政府全体の目標として、二〇二〇年目途の高速道路での自家用車の自動運転、これはレベル3の市場化、あるいは二〇二〇年までの限定地域における無人自動運転移動サービス、これはレベル4ですが、の提供の実現。二〇二〇年というのは今年なんですけど、この現状、あるいは二〇二五年を目途とした高速道路における完全自動運転、レベル4の市場化、この三つを具体例として挙げますが、この目標達成は可能なんでしょうか。

#27
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 今委員御指摘ございました政府目標の進捗状況でございますけれども、まず、限定地域における無人自動運転移動サービスでございます。これにつきましては、昨年十一月から秋田県上小阿仁村におきまして、道の駅かみこあにを拠点とする自動運転サービスの本格導入を開始したところでございまして、これから、全国にもニーズが広がってきておりますので、全国展開を進めてまいりたいと考えております。
 また、高速道路でのレベル3の自動運転の実現、あるいは完全自動運転の実現の関係でございますけれども、現在、自動車メーカーにおきまして政府目標の達成に向けて車両の開発が進められておりまして、一部のメーカーからは、高速道路の自動運転技術のレベル3のものについては、本年中に実現すべき開発を進めている旨の発表がされております。完全の自動運転につきましては、引き続き検討が必要かと思いますが、順次開発が進んでいるところでございます。
 道路側についても、こういったものを実現するために車両の運行補助や分合流の支援等の必要がございますので、こういったものについて昨年十一月には自動運転に対応した道路空間に関する検討会で中間とりまとめをしておりまして、今後、この検討会のまとめを受けて、実際に必要となる道路側のものについて基準や仕様についてまとめていきたいと考えております。

#28
○長浜博行君 ちょっともやっとしていてよく分からなかったんですが、今最後におっしゃられたのは、去年の十一月二十六日に発表された自動運転に対応した道路空間に関する検討会の中間とりまとめのことでしょうか。これは副題として、政府目標達成のために道路インフラが早急に取り組むべき事項を提言をされているというふうに思います。つまり、冒頭申し上げた経産省あるいは自動車メーカー側の対応と別に、当然、レベル4、レベル5を実現するときにおける道路インフラの必要性が強調されていると思いますが、その件ですか。

#29
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 今御指摘のとおり、昨年十一月の中間とりまとめについては、自動運転の実現のための道路側の、道路インフラの今後取り組むべき内容がまとまったものでございます。この道路側の取組としては、自動車側の技術だけでは安定した安全な自動走行が難しい場合の道路側からの自動運行の補助となるような施設や、分合流部での分合流の安全な実現をするための道路側からの補助的な施設、こういったものが必要ではないかという指摘がこの検討会でされているところでございます。

#30
○長浜博行君 先ほど足立さんもトラックの隊列走行の話をしましたが、去年でしたっけ、道路交通法とか道路運送車両法の改正も行いましたけれども、今おっしゃられた合流部分の交通量制御のために、例えばランプメータリングとか専用の走行空間の確保等々を含めて今回の法改正の中には入ってきておりませんが、こういった法改正も準備されるという理解でよろしいんですか。

#31
○政府参考人(池田豊人君) 今回の改正によって、道路法に道路側で自動運転の運行補助をする施設を道路附属物に位置付けて、自動運転の実現を加速することを考えてございます。
 今おっしゃられました高速道路での分合流部の補助施設については、まだ具体な仕様等が確立はされておりませんけれども、その内容によってはこの今回の改正によって位置付けた道路運行補助施設に該当するものと考えております。

#32
○長浜博行君 先ほど来申し上げました二〇二〇年までのターゲットも決まっているわけですから、どう言ったらいいんでしょう、自動車メーカー側の努力とそれから社会資本を整備する国交省側のその努力が合わさって、自動運転社会の実現ということに努力をしていただければというふうに思っております。
 次に、歩行者利便道路の創設に関して伺います。
 にぎわいのある道路空間を構築するための道路の指定制度を創設をする制度だというふうに理解をしておりますが、現行の道路法上、歩行者の利便増進に資する観点からの道路整備に係る統一的な構造基準がないという理解でよろしいんでしょうか。

#33
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 現在の道路法は安全かつ円滑な交通の確保に力点が置かれていたために、それに基づいて定めております構造基準におきましても、道路をにぎわい空間として活用する観点が十分に反映されたものにはなっていないということでございます。このため、今回の法改正でにぎわいの創出や歩行者の利便を増進するための歩行者利便増進道路の制度が新設されましたら、これに併せまして、交通の観点に加えて、歩行者の利便増進、にぎわいの観点から新たに構造基準を策定することを予定してございます。

#34
○長浜博行君 新しい概念が出てきたということで、にぎわいのある道路空間、このにぎわいというのはどのように理解をすればいいんでしょうか。明確な何か定義はございますでしょうか。

#35
○政府参考人(池田豊人君) このにぎわいにつきましては、先ほど交通に力点が現在の道路法はあるというふうに説明させていただきましたけれども、歩道につきましても、歩行者の通行、一つの交通であると思いますけれども、その交通、いわゆる通行ですね、こういったもの以外の、立ち止まってそこでお茶を飲んだりイベントをしたり、こういったものをにぎわいの空間というふうに考えております。

#36
○長浜博行君 これも非常に分かりづらい概念ですね。ある人にとってはにぎわいと感じるかもしれないけれども、ある人にとってはなぜそれが必要なのかと。このにぎわいのある空間道路をもう少し詰めていきたいところでありますが、時間的制約もありますので、道路占用に係る現行の特例制度ですね、例えば都市再生特別措置法、あるいは国家戦略特別区域法、中心市街地活性化法など、現在もこの道路法上のある種の限界を感じつつ特例措置で、まあ、しのいでいくというような言葉がいいかどうか分かりませんが、特例措置をつくっていったこともありますが、こういった現行法上存在する特例制度との兼ね合いはどういうふうになっていくんでしょうか。

#37
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 今御指摘ありました現行の特例制度でございます。道路上のこういうにぎわいの創出の関係について含まれておりますのが平成二十三年の都市再生特別措置法の改正のもの、それと平成二十五年の国家戦略特別区域法の改正、こういったものなどによります特例制度がございまして、これは、この両法に基づきまして地方公共団体が指定した面的な区域があるわけですけれども、その区域の中に限りまして無余地性の要件を適用しないこととしてございます。
 今回の道路法の改正によりまして新たに指定する歩行者利便増進道路におきましては、先ほど申しましたこの両法などに基づきます地方公共団体の区域の指定がなくとも無余地性の要件を適用しないことが可能になるということを規定しております。

#38
○長浜博行君 今お答えになったのは次の質問で、要はその法律三十三条との兼ね合いにおいて、この占用許可に当たって、今回は無余地性の基準とは矛盾をしないということがおっしゃりたかったわけですか。

#39
○政府参考人(池田豊人君) 先ほどの都市再生特別措置法などにおいて区域指定がされれば、そこでの道路の占用につきましては無余地性の適用除外という規定がございます。これを特例制度ということと考えておりますけれども、これについてのお答えしたことでございます。

#40
○長浜博行君 次は、三十九条との兼ね合いです。
 占用の許可を受けた場合には占用料が発生をするということであります。道路管理者は、もちろん国とか地方自治体とか違うわけでありますけれども、地方においては多分条例でこれを決めていくんだというふうに思います。そして、さらに公募で事業者を選定するということになっておりますけれども、この占用料が、算定基準が決まっているというふうに仮定をすると、この公募というのは、ある区間においてこれだけの金額の中でどういったものが考えられるというような形の、例えば国道、道路管理者は国という状況の中で、公募の形態はどのように行われるんでしょうか。

#41
○政府参考人(池田豊人君) 今回の歩行者利便増進道路の利便増進誘導区域において、占用者について公平な選定を図っていくために公募により占用者の決定をするということを規定しております。
 具体的には、道路管理者が関係市町の意見を踏まえまして占用施設などの種類を記載した公募占用指針を作成しまして、この公募占用指針に沿って応募者が歩行者利便増進計画を策定して道路管理者に提出いたします。それで、この道路管理者がその提出されました歩行者利便増進道路を評価、審査をしまして、適切な占用者を選定をいたします。
 この選定におきましてはNPOやボランティア団体も想定をしておりまして、占用料の多寡にかかわらず、地域の方に喜んで利用していただける施設の占用者を選定することを現在考えております。

#42
○長浜博行君 その公募の選定の基準も、注意をしませんと、この種の案件の中においては基準が明確でないがゆえに結果が不透明ということも過去何度もあるわけでありますので、あえてそのにぎわいのある道路空間とは何ぞやという質問をさっきしたわけでございます。
 占用可能期限を最長二十年間としている理由は何ですか。一般の現行法では公的以外の物件では五年だというふうに理解していますが。

#43
○政府参考人(池田豊人君) 今回、占用の年数を二十年としましたのは、今回新たに制度創設します利便増進誘導区域におきまして、占用者が施設、にぎわいの創出する施設を置くわけですけれども、この想定される施設としましては、飲食や物販販売に必要なカウンターやテーブルなどが考えられます。
 このようなものにつきまして、ある程度長い期間の占用を認めないと、なかなかそういう占用者がそういう設置をして運営していくということにちゅうちょすることもあろうかと考えておりまして、今回占用期間を二十年としたところでございます。

#44
○長浜博行君 これもしっくりいかないところでございますが。
 大臣、昔、道路行政をやったときに、BバイCをすごくやった時期がありましたよね、何の件だとは言いませんが。この道路を造るときの事業化の前提となる費用対効果というのは、大変道路を造る上での道路の議論における重要な論点だというふうに思いますが、歩行者利便増進道路におけるBバイCはどのようにお考えになっているんでしょうか。まあ、局長でもいいです。

#45
○政府参考人(池田豊人君) これまでのBバイCを含む事業評価は渋滞解消など自動車交通に着目した評価になっておりましたので、今回創設する歩行者利便増進道路、これは歩行者の観点から行う事業でありますために、これまでの事業評価の対象にするのは難しいと考えております。
 一方、今回の事業につきましても、効果については、歩行者の満足度でありますとか地域のにぎわいの創出などの経済効果がありますので、今後、事業の実施に当たりましては、そのような多様な効果をどのように評価するかについて、有識者の意見も伺いながら具体的に検討してまいりたいと考えております。

#46
○長浜博行君 新しい道路の概念ができてくるということでありますので、大臣、どうですか、今の質問。

#47
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私、現在のBバイCにつきましても、当時は無駄な公共事業みたいな話の中で出ていましたが、道路というのはそのBバイCだけではなくて、ある意味では災害非常時、災害が起こったときのライフラインみたいなところはなかなかこのBバイCは評価の中に入っていなかったことについては個人的にはいかがなものかと思っていた部分もございましたので、こうした新しい概念、歩行者の満足度等々ということをどう含めて、あるべき評価というのはこれから検討しなければいけないと、一つの大変大きな課題だと考えております。

#48
○長浜博行君 この歩行者利便増進道路において、電柱の問題、つまり、無電柱化推進法でしたか、無電柱化推進計画も作られているわけでありますが、この新しい概念で造られる道路と、電柱を造るというか、無電柱化の政策との整合性はどういうふうに考えておられます。

#49
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 今回創設する歩行者利便増進道路は、歩行空間と併せてオープンカフェなどのにぎわい空間を確保するということですので、空間をより確保するということが必要で、そういう意味で無電柱化の必要性は高いと考えておりますし、このような道路を整備するときは車線を削減して歩道にするなどの道路改良を伴いますから、無電柱化を行う良いチャンスであると考えております。
 こういうことから、今回、歩行者利便増進道路の指定を行う際には道路管理者である国や公共団体が行うことになりますけれども、その指定に併せて無電柱化が実施されるように地方公共団体に対して働きかけてまいりたいと考えております。

#50
○長浜博行君 終わります。

#51
○浜口誠君 立憲・国民.新緑風会・社民の浜口誠でございます。今日はよろしくお願いします。
 大臣におかれましては、昨日は決算委員会で大変お疲れさまです。連日の御対応、よろしくお願いします。
 まず最初に、ちょっと障害者の方から是非聞いてくださいということで依頼をされました質問を冒頭させていただきたいと思います。
 JRの新幹線のネット申込み、今まで三社がまだできていなかったんですけれども、五月の十一日に、ネットで新幹線の申込みができるようになりました。ただ、できるようにはなったんですけれども、三日前までに申し込まないといけないという条件が付いているんですけれども、この条件は、従来の電話ですとか窓口に申し込むときと全く変わっていないんですね。したがって、ネットで申し込めるようになったら、もう少し、この三日前というのを二日前、一日前という形でもっと利便性を高めるために短縮をしていただきたいと、こういう強い要望が障害者の皆さんから出されております。
 もう一点が、ネットで申し込むとき、例えば盛岡から新大阪まで新幹線で移動したいといった場合に、まず盛岡から東京まで申し込んで、そこからまた切り離されて東京から新大阪という二段階で、スルーで申込みができないという今仕組みになっているので、やはり利便性考えると、もう盛岡から新大阪までスルーで一度に申込みができて対応ができるような、やっぱりそういう、ネット社会ですから、それぐらいのことができるように是非改善をしてほしいと、こういう強い要望が寄せられておりますので、是非、国土交通省としても、JRさんとしっかり連携取っていただいて、そういう障害者の皆さんのより移動の利便性を高めるという観点から更なる改善を強力にこれは推し進めていただきたいというふうに思いますけれども、御見解をお聞かせいただきたいと思います。

#52
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 新幹線のバリアフリー化につきましては、昨年の十二月にJR各社の社長や障害者団体の代表をメンバーとする検討会を立ち上げまして、この検討会における議論を踏まえて、本年三月三日に中間とりまとめを発表させていただきました。
 この中間とりまとめに基づきまして、車椅子対応座席の予約につきましては、まず、三月十四日から、当日においても車椅子使用者用に車椅子対応座席を確保する。これは一般席としては販売しないという運用を開始をいたしまして、あと、委員御指摘のとおり、今月の十一日より、全新幹線において車椅子対応座席のウエブ申込みを導入したということでございます。
 このウエブ申込みについてでございますが、現在、暫定的に申込期限を三日前というふうにしておるところでございます。
 その理由でございますけれども、席の確保と介助の手配を一括して申し込む仕組みでありますことから、JRにおいてウエブ申込みを受け付けた後、介助手配について乗降駅との間で調整を完了した上で利用者に確実に電話連絡できるまでの時間を見込む必要があること、また、JR及び利用者の双方がまだ新しい申込方法に慣れていないことなどを勘案して、慎重サイドで三日前ということにしたわけでございますけれども、この点については、更なる改善の余地がないか、検討会の下に設置したワーキンググループにおいて、障害者団体、JR各社、国土交通省との間で検討を行うこととしているところでございます。
 また、もう一点御指摘をいただきました、複数のJRをまたいで、直通運転をしていない新幹線を利用する場合については、今回の車椅子対応座席用ウエブ申込みでは一つのウエブサイト上で一括して申し込むことはできない状況となっております。
 ちなみに、一般座席をウエブで申し込む場合も一部のケースでは一括して申し込むことができない状況となっておるわけでございますけれども、このまたいで予約する場合の問題でございますけれども、まずは車椅子利用者に関しまして、複数のJRをまたいで新幹線を利用する場合の一括でのウエブ申込みについて改善策を検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

#53
○浜口誠君 是非、障害者の方、車椅子利用の方からは今申し上げたような強い要望が出されておりますし、やはり、ネット申込みになったということだけにとどまらず、より利便性を高める対応は引き続き推し進めていただきたいということを改めてお願い申し上げたいと思います。
 それでは、法案の関連に移りたいと思います。
 新たな通行許可制度については、昨年の臨時国会の中でもこの場で議論させていただいて、つまり、より早期にネット等で申請を受け付けて即時に通行許可が出る仕組みをつくっていただきたいと。国交省としても迅速に御対応いただいて今回の法改正につながっているというふうに思っておりますが、これ、事業者の方からも新たな通行許可制度については期待値も高いです。いつからこの新たな許可制度が実施できるのか、スケジュール感についてまずお伺いしたいと思います。

#54
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 今回の新制度の運用時期でございますけれども、ウエブでの通行可能経路が事業者の方に見れるようにということで、そのシステムの整備や試験運用に掛かる期間を、要する期間を見込んでおりまして、法案の成立後二年以内には施行するというような予定でおります。

#55
○浜口誠君 いろいろシステムの関係はあるかもしれませんけど、二年よりもっと、以内ということですからね、二年は掛からないうちに実施をしたいという意向だと思いますけれども、できる限り早期にこれ対応できるように頑張っていただきたいなというふうに思います。やはり、より迅速な通行許可というのは物流業界からすると物すごく重要なファクターになりますので、是非しっかりと時間短縮していただいて、より早期に実施できるような対応をお願いしたいと思います。
 今回対象になる特殊車両、具体的にどういった車両が新たな許可システムの対象になるのか。例えばキャリアカーですね、オーバーハングも含めて十八メーター以内に収まっているようなキャリアカーというのは対象になっているのかどうか、お伺いしたいと思います。

#56
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 新たな制度の適用の対象とする特殊車両の詳細については今後省令で定めることにしておりますけれども、現時点では基本的に全ての車種、構造の特殊車両を対象にする方向で検討しております。
 御指摘のキャリアカー、自動車運搬用の車両ですけれども、こちらについても対象とする方向で検討を進めていきたいと思います。

#57
○浜口誠君 ありがとうございます。
 続きまして、今の制度、現行制度でも通行の申請時に手数料が掛かります。これ、一車両一ルート二百円という手数料が掛かっていますけれども、新たな通行許可制度においては二種類の手数料が掛かるということになっています。まずは車両を登録したときに手数料が掛かって、次には通行可能経路を申請するときにも手数料が掛かると、二段階の、二種類になるということですので、この事業者の方に新たな制度においての手数料も過度な負担にならないように考えていく必要があるというふうに思っておりますので、今後、新たなシステムにおいての手数料の考え方、国交省としてどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

#58
○政府参考人(池田豊人君) 新たな制度を利用する際の手数料につきましては、今御指摘ありましたように、車両を登録する際と通行可能経路の検索をする際の二段階でいただくということを予定しております。これらの手数料の額でございますけれども、今お話ありましたように、事業者に過大な負担を課すことにならないように、実費を勘案して国が政令で定めることとしております。
 額を定めるに当たっては、さらに現行の許可制度の申請者がどのぐらいの費用負担をしているかということを踏まえて、事業者が利用しやすい額となるように検討してまいりたいと考えております。

#59
○浜口誠君 今、現段階で幾らぐらいかというのは、まだ見通しは出ていないんですかね。今、先ほど現行の制度だと一車両一ルート二百円が今の手数料だというふうに認識しておりますけれども、具体的な数字に関して現時点で何かこれぐらいというイメージがあるのであれば教えてください。

#60
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 新たな制度の手数料の額を考えていくには、通行可能な経路の検索を行うことができるシステムの保守などに要する費用や、その管理に従事する者の人件費などの、その運営に要する実費を見通す必要があるのですけれども、現在、現段階ではシステムの構築にまだ具体に着手していないので、ちょっと現時点ではお答えすることが困難な状況でございます。

#61
○浜口誠君 分かりました。また議論が進んだら状況についてはお伺いをさせていただきたいというふうに思っておりますけれども、過度な負担にならないという先ほどの考え方しっかり踏まえて御検討をお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、新しい制度、新制度においては、どういったルートを走ったのか、実際に特殊車両が運んだ荷物の重量はどうだったのかという、こういったことを報告する必要が出てきます。
 要件としてはETC二・〇を搭載しないといけないと。これ、ETC二・〇を搭載すれば走行経路が把握できるということでそうなっていますけれども、今全体のトラックのうちの、高速道路を使うトラックの六割ぐらいがETC二・〇を搭載していますけれども、残り四割は搭載していないということなので、これ更に搭載を後押しする制度も必要だと思っています。
 一方で、重量の方については、現時点では荷主との間で取り交わした積載重量を申告してくれればいいということなんですけれども、将来的には車載型の重量計というのもこれ普及をさせていかないといけないというふうに思っています。
 お手元に資料配ったんですけれども、これ高いんですね、車載型の重量計というのは。これ、レンタルのやつなんですけれども、レンタルにおいても初期費用は三十万掛かって、月に一万九千八百円と、非常にこの車載型の重量計というのは高いものに今なっていますので、将来的にこういったものをちゃんと付けてくださいねといったときにはやっぱり国交省として助成をしていただいて、より普及させていくというような後押しも必要だと思います。
 過積載をなくしていくというのは、安全面でもあるいは道路を傷めないという面でも非常に重要な観点ですので、是非今後、ETC二・〇あるいはこういった車載型の重量計普及に向けてしっかりとした補助金等の助成を国交省としても考えていただきたいなというふうに思いますけれども、その点に関してのお考えをお伺いしたいと思います。

#62
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 新たな制度をできるだけ多くの車両の通行について適用できるようにするためには、ETC二・〇の普及を促進することが重要であります。
 今後とも、ETC二・〇が利用者にとって魅力的な機能になるよう、その機能の充実を図ることが大前提ですけれども、高速道路会社と連携した車載器の購入助成、それと料金割引との連携などを今後更に行いまして、早期普及や負担軽減のための措置を講じていきたいと思います。
 また、今御紹介ありました車載器、重量計でございますけれども、新制度の利用については搭載されなくても利用することはできるんですけれども、今お話ありましたように、運転手自らが通行前の積載する貨物の重量を確認できるという装置でもありますし、過積載の抑止に効果がありますので、普及を促進したいと考えております。
 今、値段、高価だというお話ありましたけれども、今後普及するための方策について、事業者の意見も聞きながら検討してまいりたいと考えております。

#63
○浜口誠君 是非事業者の、最後局長もおっしゃっていただきましたけれども、事業者の方の意見も聞いていただいて、しっかりとしたサポート体制を整えていただきたいなというふうに思います。
 今回の新しい通行制度をより普及していくためには、道路データをいかにデジタル化していくか、要は、デジタルに置き換えていって、すぐに経路が、この車両は通れるのかどうかというのを把握できる、そのデータベースをしっかりつくり込んでいくというのが非常に重要だというふうに思っています。
 今、高速道路だとか国道の道路データのデジタル化というのはもうほぼ一〇〇%終わっているんですけれども、地方道ができていないんですね。やっぱり地方の県道だとか市町であるとか、そういったところの道路データのデジタル化が、一生懸命やっていただいているのは承知はしていますけれども、直近でも七三%ぐらいしか進んでいなくて、一〇〇%に至っていないと。
 是非これを、早期に地方道においてのデジタル化を進めていただくことが必要だというふうに思っていますけれども、今後いつぐらいまでに一〇〇%道路情報のデジタル化を図る計画に国交省としてしているのか、その点をお伺いしたいと思います。

#64
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 今お話ありました、まだ道路構造の電子デジタル化が完了していない都道府県道、市町村道、こういったものにつきまして、国の方で電子データ化の代行をするですとか車載型センシング技術などの導入を図るなどによりまして、今年の五月までに、都道府県道、市町村道について、過去に許可の申請があった道路のうち八割が完了する予定になっております。
 この状況で、過去五件以上申請があった道路はこれで完了ということになるんですけれども、そのほかの道路についても進めていく必要がありますので、優先順位を考えながらできるだけ早く進めたいと思っていまして、事業者からの意見もお聞きして、優先度の高い道路から電子データ化を進めていきたいと考えております。

#65
○浜口誠君 優先順位を付けてやっていただくというのはそれでいいと思いますけれども、将来的には、やはりセンシングを付けたいろんな車が走りながら道路データをちゃんと収集して、それをデジタルに落とし込んでいけば全ての地方道においてもデジタル化、これできるはずですので、時間的なリードタイム、やっぱりスピード感を持ってこの取組についても是非やっていただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 今回、新しい制度はできるんですけれども、現行制度もパラレルで走るということになります。現行制度もやっぱり課題が元々あって、申請してから通行許可が出るまでのリードタイムが長いと。今平均で二十八日と言われていますので、この現行制度の方も、いわゆるデジタル化できない道路を走るときは現行制度の通行許可を得ないといけないということになりますから、こちらの現行の方もより許可が出るまでのリードタイムを短くしていくというのが非常に重要になってきます。
 十日間切るぐらいのスピード感を持って現行制度の方もやっていただきたいなというふうに思いますけれども、具体的に、どのように現行制度においても許可を出すまでのリードタイムを短くしていくのか、お伺いしたいと思います。

#66
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 新たな制度の導入によりまして、現在、現行の制度で事前許可の申請を行っておりますけれども、この中の四割は新しい制度に移行するということになると思いますので、事前の審査の件数は六割になるということで、審査に当たっている体制をそちらに集中することで日数が短くできると思います。
 また、現在の制度で日数を要している理由は、申請された経路が国道と県道と市町村道にまたがる場合に、国から地方公共団体に協議をして返ってくるのを待っているという、こういうことが理由になっております。こういったことを解決するために、道路構造の情報が電子データ化されたものを国に一旦全部集約をして、もう協議をなくして許可を出せるように、こういったことを進めていきたいと考えております。

#67
○浜口誠君 是非、四割ぐらいが新制度に移行するということですので、でも、ただ六割はまだ現行制度で対応しないといけないということですから、今地方自治体との連携もしっかりやってというお話ありましたけれども、やはり現行の方がまだ比率としては高いというのであれば、より一層、現行制度の方のリードタイム短縮、国交省としても御対応いただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、特定車両の停留施設の方に移りたいと思います。
 これも、特定車両の停留施設、新たな制度として今回発足するんですけれども、具体的にその施設の構造ですとか技術的な基準、これについては省令で定めるということになっておりますけれども、省令で定める具体的な基準の中身、どのようなものを考えておられるのか、お伺いしたいと思います。

#68
○政府参考人(池田豊人君) 現在考えております省令で定める基準でございますけれども、施設の安全性や利便性の確保の観点から、出入口の位置や誘導車両や停留場所の構造基準などを定める予定にしております。
 例えば停留場所につきましては、長さとか幅とか、そういったものの最小値を考えておりまして、それを踏まえてのより具体的な形状などの詳細は、現地の状況や利用者ニーズを踏まえて実際に設置する者が柔軟に決定できる仕組みとする予定でございます。

#69
○浜口誠君 今回の特定車両の停留施設というのは、あの新宿のバスタみたいなイメージは非常に分かりやすいんですよね。あそこも一つの同じような施設の位置付けだと思うんですけれども、一方で、今回の法制度においては、そういうバスだけじゃなくて、トラックとかにもこの新たな特定車両の停留施設というのを展開していこうということになっています。
 トラックの方だと、やっぱり渋滞の緩和だとか物流の生産性を上げたいとか、いろんな事業者側のニーズが多様になってくると思います。そういったときにも柔軟に対応できるものにしていく必要があるというふうに思っておりますので、これは国交省の見解を伺いたいんですけれども、今回の特定車両の停留施設については事業者ニーズを幅広く受け止められるような柔軟な対応にしていくお考えあるのかどうか、その点について国交省のお考えをお伺いしたいと思います。

#70
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 今御指摘ございました今回の特定車両停留施設でございますけれども、当面、バスターミナルについての整備を進めていくということで、先ほどお答えさせていただきました技術的な基準も作っていきたいと思いますが、今お話ありましたように、トラックの停留施設、ターミナル、こういったものについても引き続き考えていきたいと思っております。
 いずれにしても、今おっしゃられましたような事業者のニーズに沿ったものにする必要がありますので、引き続き事業者の方からもしっかり意見を聞いて構造の基準等を策定してまいりたいと考えております。

#71
○浜口誠君 じゃ、トラックの場合についても幅広いニーズに応えられるように何らかの、何か制約があるようなことはないですか。省令で定めるときに、何か幅広い解釈ができるような省令にしておかないといけないとか、何かそういう制約がもしあるような中身をこれから検討するのであれば、そこの対応というのは慎重に御対応いただきたいんですけれども、その点いかがですか。

#72
○政府参考人(池田豊人君) 現時点で、事業者さんからのニーズで今考えている基準の関係で制約になるようなものが特定できる、考えられるようなものはございません。

#73
○浜口誠君 是非、そういった幅広いニーズに応えられるように間口は広げておいていただきたいなというふうに思います。
 続きまして、ちょっと具体例で、資料の二を見ていただきたいんですけれども、これ、トラック事業者の方が通行量の比較的多い道路で店舗に物を搬入するときに、どうしても店舗の前に車を止めざるを得ない。現状が左側の方ですね。こういったケースのときにやっぱり非常に危険だと。さらに、渋滞の要因にもなってしまうということで、極力こういうケースをなくしたいという思いがあるんですけれども、実際、右側のような、歩道が広いので、その歩道の一部を切り込みを入れて、そこのスペースにトラックの駐車スペースをつくることができれば、非常に作業も安全にできるし、通行の妨げにもならずに渋滞を緩和することができると。
 こういう対応を是非やりたいなというような御意見もあるんですけれども、こういった対応について国交省として御見解があれば今日はお伺いしたいなというふうに思います。

#74
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 これまでも、今お話ありましたように、荷物の積卸し作業による交通の混雑を緩和するために、歩行者の通行の支障のない範囲で歩道切り込みを入れるなどの方法で共同の荷さばきスペースの確保に取り組んできているところでございます。
 この荷さばきスペースですけれども、現在の道路構造令では停車帯という規定の中で進めておりまして、道路の左端に設置をするということになっております。現在、これで全国の整備が進められる制度になってございます。例えば、新宿駅の南口側の国道二十号の下り線側、少し西側へ行ったところですけれども、五台ほどの車両が停車できる停車帯もございますので、引き続きニーズを見ながら検討していきたいと考えております。

#75
○浜口誠君 では、道路管理者あるいは警察、要はそういう当事者間で合意ができれば、今申し上げたような歩道を使った荷さばきスペース、停車スペースというのはつくることは可能だと、そういう理解でよろしいでしょうか。

#76
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 歩行者の通行の支障のないということがまず大事ではございますけれども、今おっしゃられました道路管理者あるいは警察、あるいは周辺の地域の方の合意が得られれば、こういう形で整備を進めていくことは可能でございます。

#77
○浜口誠君 分かりました。ありがとうございます。
 では、続きまして、先ほど長浜委員からありました歩行者利便増進道路についてお伺いしたいと思います。
 先ほども占有期間の御質問がありましたけれども、公募の場合は最長二十年間占有できるということになります。にぎわいのある道路で二十年、そのお店が繁盛するというのはすごいなというふうに思うんですけれども、これ、仮にその二十年が終わって、老舗になってくるお店が更にやりたいといった、二十年以上も占有するということは制度上可能なのかどうか。実際、その二十年を超える占有をする場合の手続としてどういう手続が必要になってくるのか。三点目として、仮にもう二十年でやめます、あるいは、二十年いかないまでも五年、十年でもうやめたいといった場合については、原状復帰がこれ義務になっているのかどうか。以上三点についてお伺いしたいと思います。

#78
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 まず、有効期間が満了した後でございますけれども、関係する自治体や有識者の意見も聞いた上で、従前の占用者に占用を継続させることが適切と判断される場合には、公募ということではなくて最長五年で延長することを考えております。
 また、更に二十年の占用期間を設けようとする場合には公募によりまして改めて占用者を決めるということにしたいと思いますけれども、その場合も、道路管理者が判断した場合には、この公募をする場合の評価の項目としまして、これまでの実績を見まして、公平性を損なわない範囲でその実績を反映させるということを考えております。
 また、占用終了後の原状復帰については、今回の公募制度による占用物件であるか否かは問わず、原則として、占用物件が終了する場合にはその除去と道路の原状回復をしていただくことになりますけれども、占用を継続している限りは占用物件の除去とか道路の原状回復、こういったものを求めることはございません。

#79
○浜口誠君 ありがとうございます。
 最後に、長浜委員の方からありましたように、自動運転に関して道路側の高度化、これは車も高度化していきますけれども、一方で道路も高度化していくことが非常に重要なんですね。お互いが自動運転の社会をつくっていくためのそれぞれ役割を果たしていくというのが非常に重要だというふうに思っています。
 ついては、国土交通省として、道路側の高度化、ITS社会の推進という観点からも、どのような戦略を持って今後取り組もうと考えておられるのか。これから十年、十五年、道路の老朽化が進んでいきます。更新だとかメンテナンスするときに道路の高度化も併せてやっていくぐらいのビジョンを持たないと国土交通省はいけないというふうに思っておりますけれども、その辺りも踏まえて今後の戦略についてお伺いしたいと思います。

#80
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間来ておりますので、簡潔にお願いします。

#81
○政府参考人(池田豊人君) 自動運転の実現には、まず安全の確保が重要だと思っております。
 こういったことの中で、中山間地域での低速の移動サービスも開始したことや、隊列走行の実現に向けての準備が進んでいることがございます。また、将来的には高速道路においての一般車の自動運転の実現も期待されているところでございます。
 こういったことの場合に、車両でのセンサーによる安全確保に加えまして、道路側に安全走行のために必要な補助的施設を整備することが重要であると考えておりまして、順次そのことについて進めております。具体的には、こういった必要なものについて道路側の施設の必要な仕様や基準を定めて全国的な展開を図っていくという、こういう戦略で進めたいと思います。

#82
○浜口誠君 以上で終わります。ありがとうございました。

#83
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。
 まず、道路法の改正について、特殊車両の新たな通行制度の創設について一点お伺いをいたします。
 今回、誘導車の配置条件の見直しについてお聞きをしたいんですけれども、特殊車両の通行許可において誘導車を配置させる条件が付される場合、特殊車両一台につき前後一台ずつの計二台の誘導車が必要とされます。この誘導車の配置が道中の特定場所のみでよいというふうにされていても、結局は、それぞれの場所に誘導車を待機させておくのは不合理であることから、出発地から目的地まで誘導車が配置されているのが現状というふうに事業者の方からはお伺いをしております。これがかなりの負担になると。
 例えば、この車両が、特殊車両が空車時は不要、またあるいは地域や交通状況などに応じた配置条件にしてもいいのではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。この実現に当たり、当然安全性等を確認する必要もありますので、まずは社会実験という形でデータを集めるような取組をしていただければと考えますけれども、いかがでしょうか。

#84
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 一定の重量、寸法を超える特殊車両の通行に当たっては、例えば、同時に他の車両が橋梁を通行することによる橋梁の損傷を避けることや、交差点部で対向車と接触の危険を回避するということで、特殊車両のみで通行していただく条件とする区間がございます。このような区間では、通行中に他の車両を前もって一時停止をお願いするなどして特殊車両を通行させる必要がありますので、前後に誘導車を配置していただくことにしております。
 事業者から、今御指摘ありましたように、人手不足で誘導車の運転者の確保が難しいといった声を聞いておりますけれども、道路の構造を保全し、交通の危険を防止する観点からは、誘導車につきましては、引き続き、この役割はしっかり果たしていくことが重要と考えております。
 一方で、この要望も踏まえまして、本年二月より、前後二台としている誘導車の台数を一台にできる場合があるのではないかなど、配置の合理化について検討する特殊車両の通行条件の在り方に関する勉強会を開催しております。現在、事業者や地方公共団体の御意見をお聞きしておりますけれども、今後、合理化の具体的な方策について取りまとめていきたいと考えております。

#85
○伊藤孝江君 しっかり検討していただきますよう、よろしくお願いいたします。
 次に、歩行者利便増進道路に関連しまして、無電柱化の関係をお伺いしたいと思っております。
 今回、歩行者利便増進道路における無電柱化を進めるために無利子貸付けの拡大がなされるということになっております。この無電柱化については、様々な施策の下にこれまでも進められておりますところ、それらに加えて、今回の貸付けの拡大が整備される意義と、どの程度需要が見込まれるというふうに想定をされておられるのか、お伺いをいたします。

#86
○政府参考人(池田豊人君) お答えします。
 今回創設する歩行者利便増進道路は、歩行空間と併せてにぎわい空間を確保するということで、空間確保の必要性が高いので無電柱化の必要性が高いと思っております。また、整備する際に車線を削減して歩道にするなどの道路改良を伴いますので、無電柱化を行う良いチャンスであると思っております。
 今回、導入に当たりまして全国の地方公共団体にアンケートを行いましたところ、現在のところ三十一か所でこの道路空間の再構築、にぎわい空間の創出を検討しているという回答をいただいておりまして、この再構築に併せまして無電柱化を計画する自治体が多く出てくる、こういったことをむしろ働きかけていきたいと考えております。
 今回、無電柱化に当たっての電線管理者の費用の一部を無利子で貸し付ける制度を併せて導入しますけれども、これに対するニーズも高まってくるというふうに想定をしております。

#87
○伊藤孝江君 まず、この無電柱化の整備状況について確認をさせていただきたいと思います。
 今日、資料の方を配付をさせていただいております。この整備状況ですけれども、よく見るこの表ですが、下の注釈のところを見ていただけるとお分かりのように、海外の地域における現状についてはケーブル延長ベースなんですけれども、一番下の米印の六、日本に関しては道路延長ベースというふうにされております。
 この比較をするということであれば当然同じ基準を用いるべきと考えますけれども、異なる基準で比較をしているというその理由について教えていただきたいことと、このケーブル延長ベースに仮にした場合、日本が何%になるのかということについても併せて教えてください。

#88
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 道路上での無電柱化の推進でございますけれども、このことについて考えますと、災害時の緊急輸送路の確保をするため及び交通安全を確保すると、こういう面から進める必要があると思いますので、そういうことから考えますと、道路延長ベースの無電柱化率を引き続き注視をしていくことが必要であると考えております。
 海外のデータにつきましては、道路延長ベースのデータの入手ができないことから、このケーブル延長ベースのデータで準用をしているところでございます。
 なお、御指摘ありましたケーブル延長ベースではどういう状況かということでございますけれども、電力会社様の配電線全体の中の地中化につきましては、全国では約六%、東京二十三区では四八%、これは道路延長で見ますと、全国で約一・二%、東京二十三区では八%、このような状況でございます。

#89
○伊藤孝江君 ケーブル延長ベースだと、東京二十三区についても今お話しいただいた四八%だったり、道路も、一〇〇%というようなことで、これ本当にどういう表を出すのかということで、すごく違いが出ると思うんですね。当然、今低い方がこれから更に進めるべきということは言いやすいというのはよく理解はできるところではありますけれども、現状をしっかりと適切に情報提供していただきたいというところについてはひとつお願いをさせていただきます。
 次に、緊急輸送道路については特に無電柱化が必要であるということで、電柱で道路を占有することが禁止されており、新設の電柱は設置することができないというふうになっております。ただ、現在設置されている電柱については猶予期間が設けられておりますけれども、この期間が終了する際には電柱を撤去しなければならないと。この撤去方法について確認をさせていただきます。
 緊急輸送道路はおおむね幹線道路になっておりまして、複数事業者の電線が敷設をされております。それぞれの事業者が個別に管路を設置するというのは不合理であり、合理的かつコスト面を考慮すると電線共同溝方式という整備が原則になるかと考えますけれども、この点、国交省の見解をお教えください。

#90
○政府参考人(池田豊人君) お答えします。
 無電柱化の事業方式でございますが、道路の防災面や交通安全など道路としての無電柱化の必要性が高い区間、ここについては電線共同溝方式を採用して進めることとしておりまして、現在、ペースを上げて、この二〇二〇年度までの三か年では二千四百キロの無電柱化の着手計画を進めております。この二千四百キロのペースは、これまでの無電柱化の整備スピードの二倍以上のスピードになっております。
 一方で、停電を防ぐ目的などで無電柱化が急がれる場合や安易な構造で安価に埋設できる場合などについては、電力会社様など電線管理者が主体的に進めることも重要であると考えておりまして、その際には単独地中化方式を採用することがあると思います。
 今後とも、関係省庁、電線管理者と連携して、両方の事業方式を併せて無電柱化を推進していくことが重要と考えております。

#91
○伊藤孝江君 この無電柱化がなかなか進みにくいように見える状況、進まないという状況の一つの中に、この工期が、工程がなかなか長いというのが一つ挙げられると思います。
 一般的に、無電柱化を実施するためには、道路延長が約四百メートル当たりで約七年の期間が掛かるというふうにお聞きをしております。この工程が長期間にわたる原因、幾つかお伺いをしましたけれども、まずは、計画段階などにおいては、変圧器を地上に据え置くに当たって、なかなか自分の家の前には置かないでほしいというようなことも多く、結局その置き場所が決まらない。あるいは、工事を進めにくい狭い道であったり、また、長期間工事で使いにくくなるということで近隣住民の理解、協力を得ることが難しいという点、お聞きしました。また、地中に設置されている管、これはいろいろありますけれども、この位置関係が明確でない場合も多く、設計をやり直すということも多々あると。
 また、実際の施工になって、工事についても現状は夜間しか行うことができないというのが原則で、今は夜に工事をして、朝までにまたコンクリートを敷いて道路を造って、また夜になると開けて工事をすると。これを毎日繰り返すということで、なかなか工期が掛かると。この工期自体も短縮、作業員の安全確保、低コストのためにも、常設作業帯を造って昼間に工事できるのが望ましいのではないかというふうにも思います。
 これらのたくさんの課題を踏まえて、そもそも工程全体の短縮のための取組が必要と思われますけれども、この点いかがでしょうか。

#92
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 電線共同溝事業が時間が掛かっておりまして、先ほどお話ありました、着手から完成まで七年現在掛かっているということは事実でありまして、短縮が課題となっております。
 幾つか御指摘ありましたが、その中でも、計画段階では、今おっしゃられました地上機器の設置場所などの調整に時間を要してしまって長くなるということですので、もう早い段階に地域の方々との間で協議会を設置して合意形成が図られるように今進めておりますが、全国的にこれを推進したいと思います。
 また、施工段階では、先ほどの夜間施工のこともございます。現道の交通を規制しながらということで、どうしても夜間施工になるんですけれども、できるだけ状況を見ながら昼間の施工の拡大も図りたいと思っております。
 それともう一つは、本体工事と引込み管の工事があるんですけれども、これをこれまで道路管理者と電線管理者がそれぞれ発注して進めておりまして、その移行期間にどうしても空白が出てくるようなことがありました。それが長くなっている原因でもありましたので、これからその両者の工事をまとめて一括発注する、こういった方式についても導入をして短縮を図ってまいりたいと考えております。

#93
○伊藤孝江君 よろしくお願いします。
 その現状の中で、現在も一年間で約七万本の電柱が増加していると、そのうち約半数が面開発事業者によるものというふうに言われてもおります。この面開発事業者側にも、無電柱化を進めると資産価値向上というメリットもあることから、更にこの協力を加速化していただくということが大切ではないかと思っております。
 この面開発事業者に対する規制や財政的支援の必要性について、また、この面開発事業者に対する働きかけを更に進めることについて、大臣の御所見をお願いいたします。

#94
○国務大臣(赤羽一嘉君) 無電柱化につきましては、何回も答弁させていただいておりますが、かつて景観に関する法律のときから、景観の観点からなかなか進まなかった。そして、近年は災害に対してということでいろいろ声は出ておりまして、国交省の道路局でも相当計画を立ててやっているものの、これはやっぱり電気事業者とか経済産業省、また総務省とか様々なところが関わっているし、今御指摘のように、面開発の事業者という意味では、そうした不動産業者とか地方自治体もそうなんですけど、そうしたところも、何というか、無電柱化という大きな目標をどう据えるかということがやっぱり大事なんじゃないかと思うんです。
 大事だと言って一生懸命やっている反面、バケツに穴が空くような状況で、どんどん無電柱化を進めながら電柱を立てることを平気でやっているみたいなことをどうしていくのかということを、国としてコンセンサスとして捉えていかなければいけないんじゃないかと。
 ですから、ちょっとやっぱりこのことは、道路局も一生懸命予算も使ってやらせてもらっていますけど、そうしたことがちゃんと効果が発現できるように、資料として提出いただいていますけど、ロンドンとかパリとか香港、シンガポール、台北なんかに比べるともう圧倒的に何でこんなに違うのかなということがあるので、こうした計画をどう据えるのか。
 また、そこに掛かる費用の分担をどうするのか。恐らく、電気代なんかにもと言うと、私が言うのはまずいんですけど、経済産業大臣とも話しておりますけど、そうしたことも費用分担もして公益性を認めて進めていくということがそもそも大事なのではないかなというふうには思っております。

#95
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 ただ、将来的にはもちろん全ての電柱が地中化ということではないでしょうし、また現在、緊急で着手しているものも先ほどあったように七年掛かるということで、今ある電柱はあるものとして、当面、防災・減災の対策を講じる必要性自体は変わらないというふうに思っております。
 おととい、関西でも台風被害による長期間の停電がありまして、その際にも課題を地元の電力会社さんに教えていただきました。電柱が倒れた理由は倒木や飛来物などの障害物で、電柱そのものが倒れたのはないと。ただ、障害物を除去し復旧作業を行うに当たり、当時は自治体に電力会社の対応をする窓口すら決めていないところがほとんどだったということで、結局、その電力会社さんと自治体との間でうまくこの連携が機能しなかったことが原因の一つというふうにお聞きをしております。
 この台風の際に危害を加えるおそれのある、停電という意味でですね、危害を加えるおそれのある樹木や工作物の事前チェックや対応、また仮に被害が生じた場合にどう対応するのかという協議など、事前準備として電力会社と自治体との連携をいかに確保をし、連携し進めていくかが大切だというふうに考えますが、この点、国としても連携づくりをサポートするべきではないかと思います。この点いかがでしょうか。

#96
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、台風などの災害による停電発生時には、一般送配電事業者が他のエリアの一般送配電事業者や地方公共団体、自治体、自衛隊といった関係機関と連携をいたしまして、電源車の融通ですとか倒木処理、そして損壊した電柱や電線の復旧作業などを行うことが早期復旧に向けて極めて重要だと考えてございます。
 一方で、これも御指摘のとおり、昨年の台風の対応に当たりましてはその連携に課題が見られたところでございまして、このため、今国会で御審議を今いただいておりますエネルギー供給強靱化法案におきまして、一般送配電事業者に対して、倒木処理などに関する地方公共団体や自衛隊など関係機関との連携に関する事項などを記載いたしました災害時連携計画の策定とその計画の経済産業大臣への届出を義務付けることといたしておるところでございまして、関係者の事前の備えの充実と災害時の円滑な連携を、法案を通していただければしっかりと図ってまいりたいと考えてございます。
 さらに、政府といたしまして、自治体に対して、災害時における倒木処理や電源車の派遣等に関する協力事項を盛り込んだ電力会社との連携協定の締結に向けた働きかけを実施することを行ってまいりたいと考えてございます。例えば、和歌山県と関西電力の間の協定、それから岐阜県と中部電力間の協定といったような事例もございますので、こうした取組をしっかり後押ししてまいりたいと考えてございます。
 また、重要インフラの施設の周辺におきまして、地方自治体と電力会社等が協定を締結いたしまして森林整備を行うことで災害の未然防止につながる取組がございますれば、それを支援するための措置を、これ林野庁さんが予算を手当てして支援制度を措置されてございますけれども、こういった支援措置も通じまして、電力会社と自治体との連携を国としてもしっかりサポートしてまいりたいと考えてございます。

#97
○伊藤孝江君 電力会社さんも民間会社で、電力の自由化の流れの中で大いに効率化を進める必要があります。一方で、電力会社は災害時には電気を一刻も早く復旧しなければならないという公共の責務も負っておられます。
 ここ数年、大規模な台風により各地で長時間の停電事故が発生しましたが、その復旧状況を見ていると、電力会社の方で電力復旧に必要不可欠な第一線の職場の業務や人員についてまで効率化の名の下に過度な削減をしているのではないかという点も心配になります。
 今般の電事法の改正により、電力会社間の連携や電力設備の強靱化のための投資環境などが整備されると認識はしておりますけれども、災害時には、何といっても災害現場で復旧に当たる作業員、人員の数が必要です。電力自由化によって、災害時の停電復旧に必要不可欠なこの第一線の職場の業務や人員についてまで削減を余儀なくされていることがないのかということを、経産省としても電力の自由化、分社化の弊害が地域住民に及ぶことがないよう取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。簡潔にお願いします。

#98
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、災害復旧に当たりまして必要な人員、それから技術が確保されていること、これは極めて重要だということで考えてございます。
 このため、送配電分離をいたしましたけれども、小売事業者、それから発電事業者と送配電事業者が資本関係の下で部門を超えたグループが一体となって安定供給を確保することが可能な仕組み、方式を選択してございます。また、送配電部門につきましては、この部門は自由化をしないで地域独占を残し、総括原価を残した上で必要な送配電投資が規制料金によって回収できる仕組みを残しているところでございます。
 こういった中で、災害時の緊急時には部門を超えたグループ会社で安定供給を確保するための連携した活動ができますよう、省令におきまして行為規制等の適用を除外するといった規定も措置しているところでございます。

#99
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。

#100
○政府参考人(村瀬佳史君) はい。
 こういった制度に基づきまして、災害対策基本法に基づく防災計画に基づいた防災訓練ですとか、先ほど申し上げた連携計画の下での共同訓練等を実施いたしまして、しっかりと災害対応が有効に機能するよう取り組んでまいりたいと考えてございます。

#101
○伊藤孝江君 終わります。

#102
○室井邦彦君 日本維新の会の室井でございます。
 初めの質問で、私はいわゆる違反車両の過積載のことについてお伺いをしたいわけでありますけれども。
 この日本の国は、もう人の体でいえば毛細血管のようにこの日本中の島々に、国に道路があるわけでありますけれども、もちろん国道、県道、市道、町道、村道というのがあるわけでありますけれども、時代の流れとともにいろいろと、我々の阪神間を例に取ってみると、四十三号線は河野一郎さんが建設大臣のときに大改革をして、そこに四十三号線というか、百メートル以上の道路が神戸までできたというような、そういう記憶が残っております。そして、阪神・淡路大震災がありまして、その間、流れを見ておりますと、少子高齢化のために小学校や中学校があったところが統廃合されて、そこには中学校も小学校もなくなっていると。そこに巨大な陸橋が、人がほとんど利用しない陸橋がまだあるとか、いろんな、この点は改めて、この点は地域発展のためにかえってそういうものをきちっと整理してほしいなというようなところがあるわけでありますけれども、これは日本全国あらゆる状況で時代の流れとともに変貌していっているわけでありますけれども。
 その中で、ここの特に気になるのは、特殊車両という中で、いろいろと私も知っておるわけでありますけれども、ちょっとお尋ねしたいのは、ダンプカーなんかは特殊車両に入っていたのかな。ちょっと通告していないけど、ごめんなさいね。

#103
○政府参考人(池田豊人君) いわゆる特殊車両は寸法と重量でございまして、いわゆるダンプカーというものは、正規に積載してもらえば特殊車両の範疇ではないというふうに考えております。

#104
○室井邦彦君 ごめんなさいね。
 私も運送業に関連しておりましたもので、積載オーバーということで常に相談に来るのがダンプカーのおっちゃんといいますか、あそこは一回運んで幾ら、何回運んで幾らという、少々積載オーバーしても強引にやるという、阪神高速道路とか四十三号線を利用するという、そういう問題が非常に一時多うございましたので、ちょっとこの件、気になったもので、お互いのためにしっかりとした制度にしてほしいなと。
 まさに以前はこの審査に一か月以上掛かっていたと、許可手続ですね、通行するのに。それに対して、今回はこの改正によってそういうものが解消されるというようなメリットがあるわけでありますけれども、こういうことで積載オーバーの車が逆に誘引されないかなと、逆にデメリットとしてそういう面が出てくるのじゃないかなというような心配もあるわけでありますけれども。
 もう一点は、ちょっと気になるのは、小松製作所とは言いません、固有名詞、そういう機械を製作している日本の技術力というのは優秀なものでありまして、その契約するときに、採算がベースに最終的には合わなくなるルールの一つとして、道路使用許可とか、橋梁を渡るのにお金が幾ら要るとか、そこまで行くのに、その機械を港まで運ぶのに、最終的にはコンサルの料金、間へ入られ、そういうものを合計すると、せっかく東南アジアからすばらしい機械の受注をしてきたのに、それを皆合わせると結局赤字になってしまうというような例もたくさんありました。
 多少こういうところは解決されていくのかなという思いもあるわけでありますけれども、大臣には回答いただけるようでありますけれども、まず一番心配するのは、この特殊車両による、先ほど申し上げました過積等の違反車両の対策、これをどのようにしていかれるのか、その点を確認をしておきたいなと思います。

#105
○国務大臣(赤羽一嘉君) 特殊車両の過積載ですとか経路違反、こうしたことは、まず過積載自体は道路の老朽化を大変加速もさせますし、経路違反は交通事故を誘引する要因にもなりますので、これは何とかちゃんと看過せずに対策を取らなければいけないと思っております。
 今回、この制度改革で事務を効率することができることになりまして、これまで以上に現場での取締りですとか、自動重量計測装置を用いた取締り、こうしたことはこれまでよりも実施回数にしても設置の数も増やすこと、強化することをしっかり進めていきたいと、こう思っております。
 また、今回新たな制度では、ETC二・〇の車載器が搭載されていることが車両の登録の要件としておりますので、こうしたことというのは積載した貨物の重量を証明できる記録の保存の義務付けにもつながりますので、違反した場合はそれを確認できるといったメリットもありますので、いずれにしましても、ルールどおり機械化を進めたこと、制度化を、簡便化したことによってそうした過積載ですとか経路違反が発生するというのは本末転倒でありますので、そこはしっかりとやっていきたいと思っております。

#106
○室井邦彦君 次の質問は、にぎわいのある道路空間の活用に向けた、なかなか合意形成の難しさ、合意形成の仕組みについて、どのように対応されようとして、どのように考えておられるのか、この辺をしっかりと確認しておきたいと思いますし、我々、尼崎というところ、東西南北四・七キロの面積四十九キロ平方メートルのところに五十万、四十七万近く住んでおるわけでありますけれども、最近、その幅広の道路に、それほど車も通らない、通りますけどね、そんな三車線も二車線も要るようなところじゃないんですけれども、そういうような蛇がカエルをのみ込んだ道路が幾つもありまして、そういうところに自転車道路、歩行者道路といって青いペンキを塗って仕分けをされておられると。
 一瞬、市の行政、市の方でやっておるのかなと。もちろん国土交通省がそういう指導の下で進められておるというのは聞いたわけでありますけれども、特に地元の関係機関との協議、そういうものを進めていくためには非常に調整が難しいんじゃないのかなと、このように感じておりますけれども、この点、答えは短くて結構ですので、時間がありませんので、この合意構成を、どのようににぎわいのある道路空間を進めていくのか、その辺をお聞かせいただけませんか。

#107
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 今御指摘ありましたように、にぎわいの空間づくりのための道路の再整備では、車線を減らしてそういったものをつくるというようなこともありますので、渋滞の発生の懸念からその合意形成に時間が掛かるといった事例も多くございます。
 今回の法改正におきましては、利便増進道路を指定する、道路管理者が指定する際に関係市町と、また、利便増進誘導区域を指定する場合には警察と協議することにより、にぎわい空間と交通の円滑化や安全との両立を図るということにしております。また、占用者を公募する際にも、関係市町村と学識経験者から意見を聴取することで、沿道の商店との共存などについてもそういった協議、調整を経て進めていくという規定を設けているところでございます。
 またさらに、住民の意見も直接反映できるように、地域の住民や関係者からの御意見を聴取するなどの追加的なことにつきましてもガイドラインを作って指導していきたいと考えております。

#108
○室井邦彦君 よろしく御指導をお願い申し上げます。
 最後の質問になりますが、災害対応を担う地方公共団体との連携というのは、道路の問題も、土砂災害も、川の氾濫もあるわけでありますけれども、国による地方管理道路の権限代行制度、これはやはり迅速に進める、結論を出す。こういう対応を素早く進めていかないと、なかなかこの辺でブレーキ掛かり、前に進んでいないというようなことも過去再三あったように、また、そういう要望はお聞きをしておるわけでありますけれども、この辺について、その地方公共団体とのネットワークですか、情報交換、そういうことが必要というふうに思っておるわけでありますけれども、それの取組についてはどう考えておられるんでしょうか。

#109
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 近年の自然災害の広域化や激甚化に伴いまして、地方公共団体が管理している道路について、そういった発災時に道路啓開や災害復旧の対応、こういったものが困難になるような大規模な被災箇所が多数発生をしております。昨年の令和元年台風十九号におきましても、このような大規模な斜面崩落などの発災があった六か所につきまして、地方公共団体からの要請を受けまして国が代行して復旧を行っているところでございます。
 今御指摘ありましたように、こういった代行事業を必要な箇所に迅速に対応していくということに向けて、地方公共団体とのネットワークは重要であると考えております。災害の発生時には、現在は、地方公共団体に対して地方整備局からリエゾンという職員を関係自治体全てに派遣をしておりますけれども、その派遣された、テックフォースの一員ですけれども、そのリエゾンの方から地方整備局に設置されました災害対策本部に、関係する市町村の断続的な被災状況を集約するような体制を取っております。
 こういった体制をより強化することで、今回の改正で取り上げております代行事業についても、早い段階から必要性を見極めていきまして、迅速に対応できるように取り組んでいきたいと考えております。

#110
○室井邦彦君 終わります。

#111
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 まず、特定車両停留施設について質問をさせていただきたいと思います。
 五月八日の衆議院の国土交通委員会で我が党の高橋千鶴子議員が、これまでのバスターミナル、トラックターミナルなど、自動車ターミナル法で規定されていたと思いますが、民間事業者がやっていたものをどうして国などが整備する公共施設にするのかということを質問いたしました。池田局長からは直接そのお答えがなかったように私は思っているんですけれども、改めてその点お聞きしたいと思います。国などの道路管理者が公共施設としてなぜ整備するのか。

#112
○政府参考人(池田豊人君) 全国の鉄道駅周辺におきまして高速バスの路上バス停などが分散して設置されてきておりまして、利用者にとって利便性が低く、また、路上バスでの乗降などにより周辺道路の交通の混雑や事故などの課題が発生している、そういった場所が出てきております。
 今回改正で導入する特定車両施設につきましては、このような課題がある際に、民間事業者によるバス停集約などの施設整備がなされる見込みが認められない場合に、道路管理者が主体となって整備を行うことができるように制度を新設するものでございます。

#113
○武田良介君 今答弁あったのは、なかなかバス停などが分散をしている、利便性がないから利便性を向上させると、それから、混雑だとか事故だとかということの社会的な課題というふうにも言われますけれども、それを解決するためにということなんですが、それを民間でやられないときには、道路管理者である、国道の場合が多いでしょうから国がやっていくということを御答弁になった。
 民間がやられないから国がやると、その公共性というところがやはり問題なんだというふうに思うんですけれども、自動車ターミナル法、この自動車ターミナル法に基づいても民間事業者がそれをやることはできる、そのバス停などが分散していて利便性がない、そういったものをバスターミナルつくることはできるということなわけですけど、何で自動車ターミナル法でもできることを国がやるのか、ちょっとよく分からないんですね。もう一度お願いします。

#114
○政府参考人(池田豊人君) 自動車ターミナル法に基づく自動車ターミナルの設置でございますけれども、これは採算性などを踏まえた民間事業者の経営判断でされると思います。
 先ほど申しましたように、現在全国で、その鉄道駅周辺の分散したバス停の問題で、先ほどおっしゃっていただきましたような利便性向上ですとか、渋滞、事故のことが起こっております。こういう場合があるのが実態でありまして、民間の事業が行われずにそういう状況があるわけであります。新宿駅の周辺についてもそのような状況があったということで、現在の新宿バスタについても整備を進めてきているということでございます。

#115
○武田良介君 ちょっと整理もしなきゃいけないんですけど、自動車ターミナル法でも可能というのは、私も、自動車ターミナル法、改めてレクも受けましたし、読ませてもいただきました。
 これは、バス事業者からバス使用料、使用料金ですね、それをターミナルの運営する者、経営者が徴収をして経営するわけですよね。これ、一般バスターミナルとして法律に位置付けられていて、その経営者の方は国土交通大臣の許可を得てその使用料金をいただく、事前に届出もする、建築基準法に加えて上乗せの基準もあるんだというようなことで、これはしっかり位置付けられているものなんですね。
 今新宿の話にも触れられておるわけですけれども、まず、ちょっと整理も必要なんですが、自動車ターミナル法に基づいて民間事業者が分散している高速バスのバス停を一つに集約するためにバスターミナルを整備したという実績があるのかどうか、お願いします。

#116
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 自動車バスターミナル法に基づいたバスターミナルは全国二十五か所に整備をしております。先生御質問いただきました点でございますけれども、最近では福岡のHEARTSというバスターミナルがございますが、HEARTSバスステーション博多、平成三十年十二月に供用を開始しておりますけど、これは周辺にありました観光バスの停留所あるいは路上にありました高速乗合バスの停留所、これを集約したというものがございます。

#117
○武田良介君 自動車ターミナル法でも集約した実績もある、法律上もできるということになると、今回の法案は何でこれ変える必要があるのか、この特定車両停留施設、これ何で必要になるのかということが疑問になるんですね。これは何で必要なんですか。

#118
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 現在、全国の鉄道駅周辺で起こっておりますバス停分散による混雑や事故、こういった課題があった場合も、採算性が期待されない場合にそういう民間での設置施設がされずに、その課題の解決がされていないという現状がございます。こういった場合に、その公共的な課題の解決のために、公共施設として整備ができるように今回の道路法によりまして特定車両停留施設を位置付けたものでございます。

#119
○武田良介君 民間事業者が取り組むときに、採算が取れないということがあれば進まないんだということを繰り返し御答弁いただいております。やはりその採算が取れるかどうかと、ある意味素直に御答弁いただいているなというふうに思いますけれども、そこのところを国がしっかり支えていくという格好になっているということだというふうに思います。
 もう一点確認しておきますけど、先ほども新宿の話少し出ましたけれども、バスタ新宿、これ自動車ターミナル法によって設置されているというよりは、これは道路法の自動車駐車場で、駐車場ですね、駐車場に規定をして設置されているものだというふうに思うんです。この点からしても、やっぱり今回の法改正の必要性というのが疑問なわけですけれども、この点から見てもやはり採算性だということをおっしゃるわけでしょうか。

#120
○政府参考人(池田豊人君) バスタ新宿についても、やはり長年高速バスを中心にバス停が分散されていた状態があったわけですけれども、なかなか民間の事業者でそれを解決するためのそういう集約施設ができなかったという中でそれを何とか解決しようということで、当時、駐車場法を活用することで公共施設として整備をしたと、こういったことでございます。

#121
○武田良介君 だから、できるわけですよね。公共施設として整備することができる。だから、今回の法改正がそのバスタ新宿の例を見てもなぜ必要なのかということがよく分からない。
 もう一度いかがですか。

#122
○政府参考人(池田豊人君) 駐車場でできるということでバスタ新宿はやったわけですけれども、駐車場でやる場合は一般車両の排除ができなくて、そういう車両も入ってくる施設になります。
 今バスタ新宿は、それを要請として一般車両の導入を来ないようにお願いしているわけですけれども、今回新たにつくる特定車両停留施設はそういう一般車両は入れないと、入らないということの前提でつくったということで、より利便性の高い、バスターミナルとしての利便性の高いものを位置付けるための今回の法改正でございます。

#123
○武田良介君 何かよく分からないところがあるんですけれども、やっぱり今回の法案で、今も答弁にもあったように、バス停が分散していて利便性が低い、あるいは乗り降り、荷物の積卸しなどで混雑する、事故が発生する、そういう社会的課題に対応するんだというふうなこともおっしゃるわけですけれど、一方で、やっぱりその採算性云々かんぬんという話があり、国がそこに力を貸していくといいますか、そういう格好になっているということなのかなというふうに思うんですね。
 結局、今回の特定車両停留施設と自動車バスターミナル法のバスターミナルで決定的に違うのは、その整備に必要な費用を誰が負担するのかという点だと思うんですね。バスタ新宿は、先ほども話も少しありましたけれども、国費を投じて整備されましたけれども、要した費用は七百億円だと。バスタプロジェクトとして事業化された品川駅の西口広場、これは八百億円、計画中の神戸三宮の駅前空間、これは百八十億円、大変な事業費が掛かるわけであります。
 特定車両停留施設は、これまで民間事業者が自己負担で整備してきたバスターミナルを国などが国民の税金を使って肩代わりをして、特定の民間事業者を優遇するものだということを指摘をして、次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。
 歩行者利便増進道路でありますけれども、資料を付けました。この資料は、社会資本整備審議会道路分科会の第六十七回基本政策部会の議事録の抜粋であります。赤線引いてありますけれども、国土交通省の交通安全政策分析官が歩行者利便増進道路について説明した部分であります。文中に出てくる七ページという資料も二に付けております。
 ここで、交通安全政策分析官が、もう一点の課題が、非常に従来と使い方を変えるものですから、地元住民であったり、ちょっと「で」が抜けているように思いますけれども、地元住民であったり関係行政機関との調整協議が難航していると、左側のフローがありますけれども、実際整備をしようとすると、住民の方とかがいろいろ生活への影響とか、それから安全の話とか、そういうような御意見等もあって、失敗といいますか、整備が中断するという事例もあるように聞いておりますというふうに述べております。
 この失敗あるいは中断した事例というのはどういうものなのか、具体的に教えていただきたいと思います。

#124
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 この歩行者中心の道路空間の再構築は、車道を減少させて歩道を広げるような、こういったものが、その計画の中心になるものがございまして、渋滞の発生などの観点から協議調整が難航するケースがやはりあります。
 具体的には、そのような、車道を狭め歩道を拡幅して対面通行を一方通行に変えようとする計画におきまして、やはり渋滞解消から、地元の住民や周辺の関係者の合意形成が難航して、当初考えていた区間を縮小したような事例もあると考えております。
 このように、非常に合意形成には時間が掛かるものではあると考えております。

#125
○武田良介君 どういう事例だったのかということを事前にお聞きしまして、そのときにいただいた回答が資料の三なんですけれども、どの地域のどういう道路でどういう計画でということがなかなか分からなかった。この資料に付けたものよりは詳しい御説明いただきましたけれども、住民の皆さんのどういう意見があったのか、どういう心配、懸念があったのか、その点についてはもう少し御説明いただかなければならないのかなというふうに思いますけれども。
 資料の一の続きでありますけれども、分析官は、次の赤線引いた部分ですけれども、一方で、右下にあります兵庫県の姫路の例ですけれども、やっぱり早い段階から住民の方とか関係機関を入れた協議会なんかでインボルブしていくとうまくいったという例も聞いております、ただ、一番右側の課題ですけれども、住民の方々との協議調整を円滑に進めていく、こういう事例はありますよという紹介はやっているのですけれども、仕組みといいますか制度といいますか、そういうものが必要なのかもしれないと考えているところでございますということを述べておりまして、うまくいった事例ということは紹介をしつつ、その紹介だけではなくて、住民との協議調整を円滑に進めるための仕組み、制度が必要ではないかということを述べておられます。
 しかし、今回の法改正には、こういう、まあ市町村長との協議ということについては規定されておりますけれども、住民との協議ということは何の規定もないわけなんですね。これについても事前に国交省にお聞きしましたら、市町村長との協議をもって住民との協議も兼ねているんだというような説明だったわけですけれども、市町村長は選挙で選ばれているから住民は市町村長に全てお任せということではなくて、やはり個々の政策については市町村長とも異なる意見を持っている場合もあるというふうに思います。
 そこで、大臣に最後お伺いしたいと思いますけれども、こういう住民と協議する仕組みや制度、設けられていないわけですけれども、これでいいのかどうか、お伺いしたいと思います。

#126
○国務大臣(赤羽一嘉君) 住民の皆様の御要望が反映しないようなものはつくるべきではないと思いますし、そうは長続きしないわけでありますから、今回、この法改正の中でも、市町村長に協議しなければならないと規定する。市町村長は、それを受けるに当たっては当然地域住民の皆さんの声は聞いていると承知をしますし、また、道路の占用者を公募する際にも、関係市町村及び学識経験者などから意見を聴取しなければならないと規定をしておりますので、そうした御心配は当たらないと思います。

#127
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間ですので、おまとめください。

#128
○武田良介君 はい。
 仕組み、制度をしっかりつくることを求めて、終わりたいと思います。
    ─────────────

#129
○委員長(田名部匡代君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、宮崎雅夫さんが委員を辞任され、その補欠として三浦靖さんが選任されました。
    ─────────────

#130
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。会派を代表いたしまして質問いたします。
 本日は、体調のため、肺活量が少ないために、秘書に代読をしていただきます。
 本日は、特定車両停留施設の設置に当たってPFIのコンセッション方式を導入している点について、障害当事者の観点から質問したいと思います。
 コンセッション方式は、PFIの一つとして公共施設の運営権を民間事業者に設定するものですが、内閣府のホームページによれば、民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、国や地方公共団体等が直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提供できる事業についてPFI手法で実施しますとあります。また、PFIの導入により、国や地方公共団体の事業コストの削減、より質の高い公共サービスの提供を目指しますと記載があり、効率性やコストの削減の面が強調されています。
 しかし、海外の事例では、PFIの導入によりむしろコストが増加したりサービスの低下を招いているものがあり、イギリスでは一部再公営化していると聞いています。
 障害者の人たちにとって、PFIの導入により民間事業者への運営管理を委託することによる影響は、社会の中でまだまだ障害者への理解が広まっていない現状において差別が助長してしまうのではないかという懸念があります。また、旅客特定車両停留施設はバスという公共交通の基点となるものですから、国が民間に管理運営を任せることで、障害者が交通機関を利用する際に必要な合理的配慮やサービスが低下し、障害者が安心して利用することができなくなってしまいます。
 また、今国会で改正されたバリアフリー法には心のバリアフリーが設けられ、新たなスタートを切ったばかりであり、障害者への理解や差別的取扱いは道半ばであり、いまだ改善に至っていませんし、障害者が外へ出たときに差別を受けて、交通機関や公共施設などで利用を断られることが日常的に起こっています。
 差別的取扱いの事例を幾つかお話しします。
 二〇一三年に、ある公民館のホールを利用する際に、車椅子を使用する障害者に対して健常者には付さない条件を付けて公民館のホールの使用を制限させられました。
 この公民館の貸しホールは、舞台の床や座席の転換ができる方式になっており、その作業に一時間半掛かるそうですが、車椅子を使用する障害者の人たちが公民館のホールを利用する際に、舞台の転換作業に時間が掛かるので時間外の転換をお願いしたところ、予約している時間の中でしか作業ができないということで、利用開始からの一時間半と片付けの一時間半、合わせて三時間作業が掛かると言われました。
 午後一時から五時までの利用に際して三時間も転換作業に取られたら一時間しか舞台を利用することができず、公民館に抗議しました。そのときに、公民館の職員にホールの運営管理は民間の事業者がやっているので公民館としては口が出せないと言われ、ほかの市民が使っていない曜日や、利用料が掛かるけど転換に時間が掛かるので午前と午後の二こま取ってくれと言われ、利用者の利便性ではなく、事業者の都合を押し付ける始末でした。このことは、何度も市役所や公民館と話し合い、現在は改善しています。
 次に、資料一を御覧ください。コンセッションの事例ではありませんが、指定管理者制度によって公益財団法人が管理していた熱海市の青少年教育施設において、聴覚障害者の宿泊が拒否されたという事件が二〇一八年にありました。
 聴覚障害者は火災報知機が聞こえないから災害時に安全を確保できないという理由で宿泊を拒否したとありますが、火災報知機が聞こえなくても代替できる手段は考えられ、合理的配慮が十分に可能だった事案と思いますが、管理者は安易に宿泊を拒否しており、これは明らかに差別だと言えます。
 この聴覚障害者の宿泊拒否の事件では、熱海市の指導が入り、受入れ体制を整えたとのことですが、このような差別的取扱いを受けたという障害者の相談が多い中、多くの障害者が泣き寝入りしている状況だと思います。
 今お話ししたように、公共施設を民間に委託した場合、障害者に対する理解が不足しているために、差別的取扱いや合理的配慮に欠ける事業者がいて困っているというのが障害者の現状です。そんな障害者の現状において公共施設の運営を民間に任せた場合に、効率性や利益性ばかりを追求することによって障害者に対する合理的配慮の促進が遅れ、ますます障害者が社会から切り離されてしまうおそれがあります。
 PFIのコンセッション方式を導入するに当たっては、差別解消法にのっとり、障害を理由に差別的取扱いをされないように心のバリアフリーを促進するための具体的な政策が確実に保障されなければ基本的には反対の立場です。
 今回の道路法改正により、旅客特定車両停留施設の運営権を民間事業者に設定した場合であっても、心のバリアフリーの推進を図るためにも職員研修としてバリアフリー教室の実施を義務付け、当事者しか分からない合理的配慮の提起などの当事者参画を重視した上での相談窓口の設置や、見守りを含めた介助等の人員配置などの体制整備を行政が指導監督するよう当然責任を持っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 また、運営権を持った民間事業者に対しても、行政の責任と同じ、管理運営に際しての義務と責任を負っていただきたいのですが、そのための具体的な方法を示していただけますでしょうか。

#131
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 今回、道路法改正で規定する特定車両停留施設の運営におきましては、障害者差別解消法の規定によりまして義務が位置付けられております障害を理由とする差別的取扱いの禁止や合理的配慮の提供の義務、こういったものについても適用されることになります。
 こういった義務につきましては、特定車両停留施設の運営にコンセッション制度を導入する場合にも、引き続き道路管理者に課せられることになります。このことから、道路管理者は、コンセッション制度を導入する際に、運営権者の選定に当たって、相談体制の整備や研修、啓発あるいは障害者に対する誘導などの支援など、運営権者において取り組むべき事項について、これを着実に履行する者と実施契約を締結することとしております。
 また、運営権者においては障害者差別解消法に基づいた取組をすることになりますけれども、道路管理者はその実施状況を監視しまして、対応が不十分な場合には指示を行いまして、確実に履行されるよう監督をしてまいりたいと考えております。

#132
○木村英子君 障害者にとっては、社会参加するたびに日常的に差別は続いていて、国交省に上がってくる差別的な事例は氷山の一角にしかすぎません。
 そのような厳しい現状の中で旅客特定車両停留施設にコンセッションを用いた場合には、行政が民間事業者に丸投げせずに、差別が生じないよう、又は差別があった場合は解決するまでの責任を国や地方行政が持っていただけるよう約束していただけないでしょうか。大臣、お答えください。

#133
○国務大臣(赤羽一嘉君) コンセッション制度を導入したとしても、道路管理者に課せられた障害者差別解消法ですとかバリアフリー法による義務は当然消えるわけではございません。当然、また、今局長から御答弁させていただきましたが、道路管理者として責任を確実に果たすために、運営権者の選定に当たっては、今言いました二つの法、基本的なバリアフリーの考え方についてしっかりとその取組をできるかどうかということを確認した上で選定をしていくということ、契約を締結していくということでお約束をしたいと思います。
 加えて、私が思うには、この旅客特定車両停留施設というのは、このことが実現することによって、障害を持たれている方にとっては非常に、バスへのアクセスというのは非常に不便なことがあるのが現状だと思いますが、そうした利便性の低さというものを、私は、このバスタということができることによって、そうした意味で障害を持たれている方にとってもメリットというのは大変大きなものがあると思います。
 ですから、政策的な意味合いではそうしたものがあるし、実際運営をする運営権者に対してはそういう規定もありますし、実際障害を持たれる方が現場で差別を受けているというような事例が出ないように最大の努力をしていくことをお約束させていただきます。

#134
○木村英子君 赤羽大臣、ありがとうございます。国が障害者の人たちに何かあったときに保障していただける、責任を取っていただけるということをお伺いしましたので、安心しております。今後とも、取組の方を推進していただきたいということで、よろしくお願いいたします。
 以上で質問は終わります。

#135
○上田清司君 無所属の上田でございます。
 委員長を始め理事の皆様には質問の機会をいつもいただきまして、ありがとうございます。改めて御礼申し上げます。
 今日は、道路法の一部改正に係る課題について質疑をさせていただきます。
 先ほどからバスタ新宿の話が出ておりますが、なじみがなくてついパスタと言ってしまう可能性もありますが、議事録ではバスタと書いておいていただければと思っております。
 このバスタ新宿の利用状況、まさに関係の出資会社が事業体をつくって、大きな枠組みをつくってそれなりに利益を出しておられるというこの形、しかも、利用者の利便性が高いということも統計上様々な形で分かっておりますので、これは大きな成果の一つではないかと思っております。
 一方、こうした方式を品川、神戸三宮など可能性の高いところでコンセッション方式も含めて検討していくという、こういう枠組みを法制度の改正につなげておられるものだと理解しているところですが、ここでやはり注意をしていただきたいのは、どうしても運営会社は利益の極大化ということを考えなくちゃいけない。そうでなくても、よく俗に言う駅中という言葉がございます。駅の高架や近代化の中で、駅の中に言わば商圏をつくって、地元のまちづくりを壊してしまう、あるいは商圏をなくしてしまうという、言わば駅の中に閉じ込めてしまうという、そういう枠組みがまちづくりを広げなくなってしまう、そういう嫌いがありますが、このコンセッション方式の中でもやっぱり利益の極大化を考えざるを得ない、これはもう資本の論理であります。
 そういったときに、どうしても商業ターミナル的なものをある程度引っ張り込んでこざるを得ない、そうしたときに地元のまちづくりと考えがきちっと合わない可能性がありますので、こうした部分については常に配慮をしていくという姿勢が必要だというふうに私は考えておりますが、こうした考え方が法改正の一部の中のいろんな説明の中に全く出てこない、こうした感じでおります。
 その部分をどのように考えておられるか、まずお伺いしたいと思います。

#136
○政府参考人(池田豊人君) 今回、法改正で位置付けます特定車両停留施設、この運営をコンセッション方式でもできるということに今回改正で予定するわけですけれども、道路管理者がその運営会社にコンセッション契約を結ぶ場合に、公共性の確保ということをきちっとその運営会社との間で確認をした上で結ぶことに規定上もしております。
 その公共性というのは、今委員おっしゃられた地域の周辺のまちづくりや、商業のことも含めたまちづくりとの共生ということもあると思います。また、災害時に優先的に災害車両をそのバスターミナルは開放するんだというような、そういうようなこともあろうかと思います。
 様々な観点があろうかと思いますが、いずれにしても、その公共性を担保することを前提に運営権者を選ぶことで、町の中で喜ばれるいい施設にすることにしたいと思います。

#137
○上田清司君 明快な答弁ありがとうございます。
 議事録にきちっと残っているということが非常に大事だと思っております。間違っても、パスタ中なんという言葉が定着しないようにお願いしたいというふうに思って、あっ、今パスタと言ったような気がしますが、バスタ中ということが定着しないようにお願いしたいと思います。
 ところで、国交省として、例えば鉄道だと四時間超えると皆さんつらくて飛行機に変えると。かつて私も調査したことがございますが、東海道新幹線から山陽新幹線、福岡までの選出の国会議員の皆さんたちが新幹線なのか飛行機なのかということを比べていったら、岡山までは新幹線なんですが、そこから先は飛行機と。ただし、岡山空港に近い選挙区を持っておられた村田先生が飛行機だったんですけど、岡山でもですね。それ以外はみんな新幹線、つまり四時間をもって基本的には境目になっていると。
 したがって、「こまち」の秋田ミニ新幹線ができたときも、やはり四時間を切っているというイメージを出すため三時間五十七分とか、そういう数値を出していかれると。やはり、航空機は四時間、鉄道と比べてこの四時間の境目で勝負と、こんなふうに聞きますし、JRの最高幹部の方に聞くと、北陸新幹線も小松空港との闘いですので、金沢まで四時間を切った形で着かないと勝負にならないと、こういう競争意識を持っておられますが、事業者はすみ分けをきちっとやっているみたいです。
 あと、路線バスに関してどういう位置付けをなされているのか。航空機、鉄道、路線バス、この三つの大きな公共的な乗り物に関してどんなふうに国交省として整理をされているのか、これを伺いたいと思っております。

#138
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 我が国の国内旅客輸送量につきまして、日常生活圏を越えるエリアで輸送距離帯別に二〇一五年時点の各交通機関のシェアを見ますと、三百キロ未満では自家用車、バス、タクシー等の自動車交通が約九割、三百キロから五百キロでは自動車交通が約五割、鉄道が約四割を、五百キロから千キロでは鉄道が約六割、航空が約二割を、そして千キロ以上では航空が約九割をそれぞれ占めていると承知しております。
 交通機関の間の役割分担につきましては、交通政策基本法第五条におきまして、交通手段の選択に係る競争及び国民等の自由な選好を踏まえつつ、それぞれの特性に応じて適切に役割を分担することを旨とすると規定されているところでございまして、それぞれの距離帯におきまして、個々の利用者の方々の様々なニーズに対応しながら、所要時間や価格のほか、快適性や運行時間帯などのサービスの特色等を総合的に勘案して選択されることが適切と考えてございます。

#139
○上田清司君 余り速くてよく分からなかったんですけどね。
 私、一つ気になっているのが長距離の夜間バスであります。この新宿バスタでも、方面ランキングで一位が河口湖、二位が大阪、三位が箱根。東京駅の例も見ても、多分、確認してはおりませんが、大阪は夜間バスだというふうに理解しております。
 かつて九州方面は熊本までの特急寝台と鹿児島までの特急寝台と二つありましたが、新幹線が博多まで来ることでこの寝台車はなくなってしまいました。つまり、なかなか寝られない、次の日、疲れて活動がしにくい、そうしたこともあって寝台車に乗る人が少なくなって、結果的に新幹線との競合の中でこの特急寝台というのはなくなってしまったというふうに私は理解しております。
 ところが、この新幹線が東京―大阪間が一万円を少し超えるぐらい、そして五千円でこの夜行バスが走るという、ニーズを開拓したのか、ニーズがあったのか、とにかく二分の一だということでこの夜行バスに乗っておられると。
 しかし、これは本質的にいいのかと。十五万年前に現生人類、クロマニヨン人種が誕生して、それこそ夜寝て日がある間に活動して、その遺伝子の方がもう圧倒的に多いわけでありまして、夜、運転手の方が運転することの危険性。どんな理由を付けても構いません、三時間置きに替わっていますよとかいったって、じゃ、その三時間前にぱかっと起きて運転するわけじゃありませんし、ほとんどやっぱり夜の時間寝られないはずです、その準備のためにですね。
 そういうことも含めて、なぜ五千円なのかという、ニーズを開発したといったらこれまでですけれども、営利性の問題もあります。しかし、夜間バスの必要性というのは、ある意味では安いものに流れざるを得ないような、先般も竹中教授のお話もさせていただきました、所得が減っている、したがって安いものに流れるという傾向があると。こういうことも含めて、私は、夜間バスというのが本当にいいものかどうかということを考えなければならないというふうに思っております。
 この長距離夜間バスの路線数、そして便数、国交省としての掌握はどのようになっているか。

#140
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 高速バス全体では、コロナの前ですけれども、全国で約五千系統、一日に約一万四千便が運行をされておりました。
 長距離夜間高速バスということでございますが、夜間、何時から何時までとするかなど明確に定義をしているものはございませんで、現時点において全国の路線数、便数を網羅的に調査、計上したものはございません。ございませんが、バスタ新宿を二十一時以降に出発し、翌朝目的地に到着をするというものにつきましては、これは二月のダイヤで百四十系統四百二十便が運行をされておりました。なお、そのときの一日の総便数は約千六百便ということでございます。

#141
○上田清司君 大臣、お聞きになったように、これはたまたまバスタ新宿。東京駅からは十分置きぐらいに大体八時以降どんどん出ております、二十四時半ぐらいまで。それが大阪や鳥取やいろんなところへ出ております。
 私はやっぱり、こうした問題、急になくせという話はできないと思いますが、何らかの形で、もっと違う形を考えていくべきじゃないかと、公共政策として、私はそんなふうに思っておりますが、大臣の所感だけ伺って終わらせていただきたいと思います。

#142
○国務大臣(赤羽一嘉君) 尊敬する上田先生の御提言になるべく沿いたいと思っているんですが、個人的な考えでいうと、やっぱり夜間仕事をするということ自体がどんな職業でも無理を生じているので、それはなければない方がいいというふうなことは私は思いますが、他方で、やはり私の子供たちなんかも神戸に帰ってくるときに、新幹線で帰ってこいと言うのにやっぱりバスで帰ってくる。危ないしと、危ないというのは女の子なのでというようなこともあって言うんですけど、そういうニーズがあるということ、それに対するビジネスチャンスを国が規制できるのかどうかということは、一に安全性ということにかかってくると思います。従来、あの軽井沢のバス等々の事故で相当厳しくしてやっておりますし、この五年間では今のところ、夜間高速バス、死亡事故は一件も起きていませんが、しかし、これは高齢化も進むわけでありますので、そうしたことは不断に見直しながら、あるべき姿というのは検討しなければいけないと思っています。

#143
○上田清司君 済みません、終わる予定だったんですが、一点だけ。
 やはり新幹線との競合になっていますので、もう少し新幹線なんかが競合できるようなサービスの仕組み、とにかくがらがらであえてそのまま走ることないもので、直前で半額で入れるとか、学割があるとかですね。かつて航空機、学生五〇%引きで空席があれば乗れるというそういう制度、今もあるかどうか分かりませんがありましたので、暇でしたので延々と待ったりしておりました。そういうことも含めて、違うニーズを掘り起こす、そういう形での私は政策誘導というのも考えていいんではないかというふうに思っておりますので、そこも含めてお考えいただければと思っております。
 ありがとうございました。終わります。

#144
○委員長(田名部匡代君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#145
○武田良介君 私は、日本共産党を代表して、道路法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 災害によって被害を受けた地方管理道路の道路啓開、災害復旧の国による代行の拡充については、迅速な災害復旧と地方自治体の負担軽減に資するものであり、評価できます。しかし、本法案は以下の点で問題があり、賛成できません。
 第一は、これまで実施主体も費用負担も民間事業者であったバスターミナルを公共施設として整備できるようにすることで、民間事業者が負担すべき整備費を国などが肩代わりするとともに、特定企業を優先的に優遇する都市再生事業など、バスタを中心とした大規模再開発事業を後押しするものになりかねないからです。
 特定車両停留施設は、七百億円もの公費をつぎ込んで二〇一六年に開業したバスタ新宿を始め、リニア開業時の二〇二七年の概成を目標としている国道十五号・品川駅西口駅前広場工事事業や、総事業費が一千億円を超える国道二号等神戸三宮駅前空間事業、さらに札幌駅、仙台駅、大宮駅、新潟駅、呉駅、長崎駅など、既に事業化、あるいは現在検討されている全国の大規模再開発事業の中心施設として位置付けられており、認めることはできません。
 第二は、歩行者利便増進道路の指定制度は、住民と協議する仕組みがなく、大手不動産会社など大規模開発事業を進める特定事業者に公共空間である道路の占用を最長二十年もの期間認めるもので、住民の意向を無視した再開発事業に利用されかねないからです。
 社会資本整備審議会道路分科会第六十七回基本政策部会では、国土交通省自身が、住民との協議調整をする仕組み、制度が必要ではないかと述べていたにもかかわらず、本法案には何の規定も盛り込まれていません。
 歩行者利便増進道路の人中心の道路空間との理念に反対するものではありませんが、住民合意のない当該道路が特定事業者を優先的に優遇する大規模再開発事業とセットで進められかねず、賛成できません。
 以上、反対討論とします。

#146
○委員長(田名部匡代君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 道路法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#147
○委員長(田名部匡代君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、浜口さんから発言を求められておりますので、これを許します。浜口誠さん。

#148
○浜口誠君 私は、ただいま可決されました道路法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党、日本維新の会及びれいわ新選組の各派共同提案による附帯決議案を提出をいたします。
 案文を朗読いたします。
    道路法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
 一 人手不足で厳しい対応が求められている物流業界の生産性向上のため、新たな特殊車両の通行制度を創設するに当たっては、事業者が利用しやすく障害にも強いシステムを構築するとともに、可能な限り速やかな施行に努めること。また、新たな制度が施行されるまでの間、現行の通行許可制度における審査の迅速化を引き続き進めること。
 二 新たな特殊車両の通行制度の利用はETC2.0の搭載を要件とすることから、ETC2.0の普及に向けた支援など必要な措置を講ずること。また、ETC2.0を通じて把握した通行情報や重量計の計測記録等を活用し、過積載等の違反防止のための措置を適確に講ずるとともに、効果的な道路の維持管理や渋滞対策を推進すること。さらに、車載型重量計の国内での実用化及び普及促進に向けて、事業者に対する助成措置など必要な支援について検討を進めること。
 三 物流の効率化、生産性向上、安全性確保等に資するため、特定車両停留施設として、ダブル連結トラックの荷台付け替え等のための中継地点や隊列走行トラックの隊列形成・分離スペースのほか、事業者の幅広いニーズに柔軟に対応した物流拠点の整備を推進すること。また、整備に当たっては、周辺の交通への影響を十分に考慮するとともに、施設利用者の利便性が確保されるよう必要な措置を講ずること。
 四 交通結節拠点となる特定車両停留施設について、道の駅と同様に災害時には防災拠点として機能するよう必要な措置を講ずるとともに、バスロケーションシステムによる情報提供、バリアフリー化、MaaSなど新たなモビリティ・サービスへの対応等、利用者に対し利便性の高いサービスを提供するものとして整備を進めること。
 五 障害者に対する理解が不足している状況の中、心のバリアフリーの重要性が高まっていることに鑑み、特定車両停留施設において自動車駐車場等運営権を設定する場合であっても、民間事業者である自動車駐車場等運営権者が障害者への理解を深め、合理的配慮を推進する体制が整備されるよう必要な措置を講ずること。
 六 歩行者中心の道路空間となる歩行者利便増進道路では、民間の創意工夫を引き出せるよう柔軟な運用を行うとともに、まちづくりを担う地方公共団体、地域の民間事業者等との連携を図りつつ、地方創生にも資する賑わいのある道路空間の構築に向けた必要な措置を講ずること。
 七 自動運行補助施設について、自動運転技術に係る国際基準との調和が図られたものとなるよう基準の整備等必要な措置を講ずるとともに、今後の自動運転技術の急速な進化に対応できるよう、自動運転車両専用の走行空間の確保を始めとした自動運転社会における道路空間の在り方について引き続き検討を進めること。
 八 人口減少・少子高齢化の進展に伴い、地方で公共交通事業の縮小やサービス水準の低下が懸念されていることに鑑み、道の駅を活用した中山間地域における移動支援サービスについては、高齢者など利用者の確実な地域の移動手段となるよう必要な措置を講ずること。
 九 災害に強い道路を構築するため、地方公共団体における道路の維持・修繕を担う技術者の確保及び育成への支援に努めること。また、災害に対する即応力を高めるため、地方公共団体や復旧作業を行う建設業者との連携を一層推進するとともに、国の体制の充実を図ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

#149
○委員長(田名部匡代君) ただいま浜口さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#150
○委員長(田名部匡代君) 多数と認めます。よって、浜口さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、赤羽国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。赤羽国土交通大臣。

#151
○国務大臣(赤羽一嘉君) 道路法等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。
 今後、本法の施行に当たりましては、審議における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に深く感謝を申し上げたいと思います。
 皆様、誠にありがとうございました。

#152
○委員長(田名部匡代君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#153
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト