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2020/05/21 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 文教科学委員会 第6号 令和2年5月21日
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2020/05/21 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 文教科学委員会 第6号 令和2年5月21日

#1
令和二年五月二十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月七日
    辞任         補欠選任
     高木かおり君     梅村みずほ君
     井上 哲士君     吉良よし子君
 四月八日
    辞任         補欠選任
     松川 るい君     世耕 弘成君
     三宅 伸吾君     佐藤  啓君
     元榮太一郎君     衛藤 晟一君
     塩村あやか君     蓮   舫君
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     石川 大我君     福山 哲郎君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     福山 哲郎君     石川 大我君
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     森屋  宏君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉川ゆうみ君
    理 事
                赤池 誠章君
                石井 浩郎君
                こやり隆史君
                水岡 俊一君
    委 員
                上野 通子君
                佐藤  啓君
               三原じゅん子君
                森屋  宏君
                伊藤 孝恵君
                石川 大我君
                横沢 高徳君
                蓮   舫君
                高瀬 弘美君
                梅村みずほ君
                松沢 成文君
                吉良よし子君
                舩後 靖彦君
   国務大臣
       文部科学大臣   萩生田光一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       文部科学省総合
       教育政策局長   浅田 和伸君
       文部科学省初等
       中等教育局長   丸山 洋司君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  白間竜一郎君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       菱山  豊君
       文部科学省国際
       統括官      大山 真未君
       スポーツ庁次長  瀧本  寛君
       文化庁次長    今里  讓君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    本多 則惠君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (新型コロナウイルスを想定した「新しい生活
 様式」の学校等における実践に関する件)
 (子どもの権利条約に照らした全国一斉学校休
 業措置等の在り方に関する件)
 (学びの保障の観点からの九月入学の有効性及
 び検討の在り方に関する件)
 (放課後児童クラブ等におけるICT環境の整
 備に関する件)
 (学校における性教育の在り方に関する件)
 (学生支援緊急給付金の支給対象者の要件に関
 する件)
 (遠隔授業における障害のある学生に対する合
 理的配慮に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(吉川ゆうみ君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告申し上げます。
 昨日までに、高木かおりさん、井上哲士さん、塩村あやかさん、元榮太一郎さん、三宅伸吾さん及び松川るいさんが委員を辞任され、その補欠として梅村みずほさん、吉良よし子さん、蓮舫さん、衛藤晟一さん、佐藤啓さん及び森屋宏さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(吉川ゆうみ君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省総合教育政策局長浅田和伸さん外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(吉川ゆうみ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(吉川ゆうみ君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章でございます。
 チャイナ武漢発の新型コロナウイルス感染症が国内外で蔓延をしているわけであります。お亡くなりになりました方々に対し御霊の平安を祈念し、そして御遺族にはお悔やみを申し上げます。また、感染なさった方々や御家族の皆様方にはお見舞いを申し上げますとともに、医療関係者始めそれぞれの立場で闘う全ての人々に対して敬意と感謝、そして連帯の思いを伝えたいと思います。
 文教科学政策は国家の基本であります。長い伝統を持つ我が国をつなぎ、そして守り、発展させる根幹だと思っております。まさに、国づくり、地域づくりは人づくりからであります。先人たちの努力と英知の結集の上に今日があるわけであります。受け継ぐものはしっかり受け継ぎ、その一方で、時代の変化に合わせて変えていくものも変えていかなければなりません。
 冒頭触れたように、今回の新型コロナウイルス感染症が世界で大流行しているわけであります。我が国にとっても国難であります。危機であるからこそ、改めて国家の基本である文教科学の力が試されているのではないかと思っております。
 感染症対策として、政府では二月末に、全国的な大規模な文化、スポーツ大会の自粛要請、そして学校には全国一斉休業の要請を行いました。四月に入りまして緊急事態宣言が全国に発令されて、約三か月近く学校が休校となっているわけであります。先週の五月十四日には三十九県が解除され、そして本日二十一日には更に解除がなされると聞いているところでございます。とはいえ、特定警戒地域も残るというわけであるわけでありますから、そういう面では全国各地域が感染状況に応じてそれぞれの状況を抱えているということだと思います。
 文部科学省におかれましては、数度の通知を関係機関に発出をして感染症対策を実施してきたわけであります。宣言の解除又は引き続き特定警戒地域という、そういった実情の中で、政府では新しい生活様式、日常というものを国民全体に求めているわけであります。それに合わせた初等中等教育の取組をどうするのか。長期休校で子供たちの学びは今後どう保障されるのか。高校入試もございます。学校、保護者への支援等々、改めて当局の見解を伺いたいと存じます。

#7
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 今後の学校再開に当たっては、社会全体が長期間にわたりこの感染症と付き合っていかなければならないという、そういった認識に立ち、その上で、御指摘の新しい生活様式の考え方も踏まえつつ、可能な限り感染リスクを軽減をさせながら、地域の感染状況に応じて段階的に実現可能な学校教育活動を実施していくことが重要であるというふうに考えております。そのため、現在、学校において新しい生活様式を踏まえた取組が円滑に進むよう、学校における新型コロナウイルス感染対策に関する衛生管理マニュアルの作成準備を進めているところでございます。
 また、児童生徒の学習機会の確保につきましては、まずは最終学年などを優先した登校日の設定や分散登校の実施といった工夫をしていただきつつ、学校再開後は、時間割編成の工夫や長期休業期間の短縮、土曜日の活用などにより、学校における指導を充実していただくことが重要であるというふうに考えております。また、年度内に指導を終えるように努めても、なお臨時休業や分散登校の長期化などにより指導を終えることが難しい場合には、特例といたしまして、最終学年以外の児童生徒について次年度以降を見通した教育課程を編成すること、また、学習指導要領に定める内容が効果的に指導が行えるよう、授業における学習活動を重点化することも考えられることなどにつきまして、五月十五日付けで通知でお示しをしたところであります。
 また、高校入試の関係でございますけれども、高校の入学者選抜におきましては、特定の受験者が不利益を被らないよう配慮することが重要であると考えられます。令和三年度高等学校入学者選抜における出題範囲や内容、方法については、地域における学習状況を踏まえ、例えば、中学校三年生からの出題が適切な範囲となるように設定をする、また、問題を選択できる出題方式とする、また、さらに面接や作文等の学力検査以外の方法も用いるなど、実施者の判断において工夫を講じていただくことを五月十三日付けの通知で依頼をしたところであります。
 また、感染症対策や児童生徒の学びの保障をしっかりと行えるよう、学校や保護者への支援策といたしまして、学校全体における指導体制充実のための教員の加配、学習指導員、スクールサポートスタッフの追加配置、さらに、学校現場が教材、消毒液の購入などに弾力的に活用できる経費の支援などについて、引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 今後、長期間この新たな感染症とともに社会で生きていかなければならない状況の中、各学校において感染症対策や児童生徒の学びの保障をしっかりと行えるよう、文部科学省としても引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。

#8
○赤池誠章君 衛生管理マニュアルというのはいつ発出なされるわけでしょうか。もう今日も解除がなされるし、そういう面ではもう日程あると思いますので、局長、改めてお伺いいたします。

#9
○政府参考人(丸山洋司君) マニュアルの関係につきましては、去る五月の十四日の専門家会議の提言で、地域区分を踏まえた考え方を参考としながら、それぞれの地域区分を学校の生活圏に当てはめた場合の行動基準などそういったものを、近々ということで、できれば明日には発出をできればというふうに今考えているところでございます。準備を今進めております。

#10
○赤池誠章君 今局長がおっしゃったように、感染状況が全国様々でありますけれども、心配しているのは、分散登校というのは、当面これはそのとおりだと思うんですね。ただ、学級を二つ三つ分ける、また、時差通学や二部授業みたいな形になったら、これどう考えても学習時間は確保できない。じゃ、学校の情報化が、一人一台端末が、全て家庭環境にもWiFi環境があるとか、そういうことがあればいいんですが、御承知のとおりこれはなかなか難しいと。
 そうすると、それでなくても、三月の質問でも聞きましたが、SES、親の社会的経済的地位、つまり親の学歴や経済力によって子供の教育格差があるというのは、これは国際的にもそうですし我が国も例外ではないという、そういった現実があるわけでありますから、どう考えても今回の学校の長期休暇によってSESによる学力の格差が広がっている可能性があるというのが専門家の指摘でございます。
 そういったことを考えると、このまま分散登校を続けるというのはやっぱり無理があると。そうすると、身体的距離を取って、学級を分けないでどうするかということは大変喫緊な課題であります。衛生管理マニュアルを明日には発出したいということでありますから、当然、身体的距離を取るけれども、やっぱり学級を分断するとか分けるということでは、これはなかなか無理があるということでありますから、これは現実的なマニュアルを発出をしていただきたいというふうに思っております。
 そういう面では、そのSESを踏まえた学力格差を越えるということは、先ほど局長お話ししていただいたように、やっぱり教職員の加配や学習指導員、今回は大臣の肝煎りで人材バンクもつくって、退職教員や学習塾の講師の方々にも、特別免許を含めて様々な形で人材の協力をお願いしていると聞いておりますから、そういった加配や増員、スクールサポートスタッフ、さらに、これ学校の情報化は待ったなしでありますけれども、そういったことを契機に、やっぱりSESを乗り越える新たな学習活動、実効的な政策をこれを契機に更に強力に進めていただきたいと思いますし、我々もしっかり二次補正含めて協力いたします。
 その中で、局長触れられなかったんですが、今回、感染症への不安とか長期休校による生活の乱れ、ゲームの依存等、心身の健康の支援、これまた不可欠でありまして、保健の先生や栄養教諭、学校医、また精神面の支援を行うスクールカウンセラー、福祉との連携を図るスクールソーシャルワーカーなどの活用が重要だと言われているんですね。しかし、残念ながら、先日、総務省から文部科学省に行政勧告がございました。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の学校の専門スタッフの活用が不十分だという指摘を受けています。
 せっかく予算措置をして、我々協力しながら配置をしてきたわけですが、活用している地域もある反面、十分活用できていない地域もあるということでありますから、今回、しっかりそのことも踏まえて、やっている地域、好事例があるわけですから、それを全国に広げていただく。また、スクールカウンセラー、ソーシャルワーカーの配置も引き続きお願いをしたいというふうに思います。
 続きまして、感染症対策というと、WHO、世界保健機構が当然対応しているわけでありますが、それ以外にも国際機関として様々な活動をしていると聞いています。文部科学省は、ユネスコ、国際連合教育科学文化機関と連携しているわけでありますが、今回、感染症が蔓延する中で教育分野での国際協力の取組があると聞いております。どのような取組か、そして文科省の対応をお聞かせください。

#11
○政府参考人(大山真未君) お答えいたします。
 ユネスコにおいては、三月上旬から世界各国の学校休業に関するデータを公表、更新しているほか、教育分野における各国の取組を共有するための特別会合を継続的に開催しております。こうした調査や会合は、ユネスコとユニセフ、世界銀行等との共同による学校の再開ガイドラインの策定などの成果に結び付いております。文部科学省としても、こうした取組に積極的に参加し、発信を続けております。
 会合においては、文部科学大臣から、子供たちの安全の確保と学習の機会の双方が確保されるよう他機関との連携も強化してほしいと呼びかけを行ったところ、ユネスコ以外の国際機関や民間とも連携して、子供たちの学びの保障を目指すグローバル教育連合の設立につながったところです。また、臨時休業中の子供たちの学習に著しい遅れが生じることがないよう、ICT等も活用した家庭学習と登校日の設定等による教師の対面での学習指導や学習状況の把握の組合せの重要性を伝え、諸外国からも賛同を得ているところです。
 世界が危機に直面する中、日本には国際的な発信も強く期待されています。今後とも、我が国の知見を共有するとともに、ユネスコのイニシアチブを支援してまいります。

#12
○赤池誠章君 三月二十三日、第一回、萩生田大臣が遠隔会議でジャンニーニ・ユネスコ教育担当事務局長補と意見交換をしたというふうに聞いております。教育担当者は、学問的、技術的、情緒的に生徒と教師がつながっているということが大変重要であること、デジタルラーニングは休業、補習時の補完的役割を果たすことにつながること、この経験を遠隔教育にとってスタート地点だというふうに述べたということであります。
 ユネスコ、国際機関にとっても、遠隔教育、デジタル化は当然とはいえ、やっぱりそこには生徒と教師の連携、結び付きが大事だということを国際的にも言われているということでありますし、そういう面では文部科学省の取組は大変重要だと思っております。一部、遠隔教育をすれば先生はなくてもいいというような議論もありますけれども、そういったことではないということだと思っているところであります。
 続きまして、初等中等教育だけではなくて、大学や専門学校の高等教育機関における文部科学省の感染対策の取組、新しい生活様式、日常にどう対応していくのか。これは、大学入試という人生にとっても大きな課題がございます。さらに、経済的に厳しい学生の支援策について、我々も要望をしているわけでありますが、改めて当局の見解を、大学そして専門学校、それぞれ担当局長から御答弁をお願いいたします。

#13
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 各大学等に対しましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の取組、あるいは新しい生活様式の周知というのを図りつつ、必要な学習機会を確保するよう累次の通知で求めているところです。
 具体的には、特に遠隔授業の取組を推進するため、その条件等の明確化を図るとともに、遠隔授業の実施に必要な環境整備に係る経費を先般の補正予算に計上したところでございます。全国の大学等のうち約七割が遠隔授業を実施しておりまして、残りにおいてもほとんどが遠隔授業の実施について検討、準備を行っているところでございます。
 また、困窮学生支援につきましては、貸与型奨学金、あるいは本年四月から開始した高等教育修学支援新制度におきまして、今般の感染症の影響を受けて家計が急変した場合、それを加味した所得見込みで支援の判定を行うというようなことを取り組んでいるほか、今般、予備費を活用いたしまして、アルバイト収入の激減等により困難に直面している学生の学びの継続のための緊急給付金を創設することとしたところでございます。
 大学入試につきましては、まずAO入試とか推薦入試においてオンライン面接を実施すること、あるいは様々な大会等が中止になっている中で、その成果の獲得に向けたプロセス、努力を評価するなど、現時点における各大学への配慮事項を五月十四日付けで通知したところであります。
 一般入試を含めた大学入試の日程全体の対応というのが非常に重要な課題と考えております。これにつきましては、高校生への学習機会の確保に全力を注ぐということを前提といたしまして、感染拡大、終息の状況を見極めながら、高校、大学関係者と十分に相談しつつ、受験生の立場に立って、大学入学選抜実施要項等で周知してまいりたいと考えております。
 引き続き、しっかりとした大学、学生への支援ということを対応してまいりたいと考えております。

#14
○政府参考人(浅田和伸君) 文科省として、専門学校に対しても、新型コロナウイルス感染症への対策、対応に関してこれまでも累次の周知、要請を行うとともに、新しい生活様式についてもこれを踏まえて感染症対策を講じていただくようにお願いをしております。
 全国の専門学校では、生徒と対面した形での授業が困難な状況下での学習機会を確保するために、既に六割強で遠隔授業を実施しています。現在、実施検討中というところを含めると八割を超えております。文科省としても、先般成立した補正予算において、各専門学校等の通信機器の整備等に必要な経費を計上して財政的な支援を行っているところです。
 加えて、今回の感染症の影響で経済的に困窮した生徒を支援するために新たに創設した学生支援緊急給付金による支援を専門学校の生徒に対しても行うとともに、専門学校が独自に行う授業料減免等の生徒への支援策については、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が積極的に活用されるように都道府県等に対して周知を図っているところです。
 専門学校の入学者選抜の取扱いにつきましては、大学入学者選抜におけるAO入試、推薦入試の実施に当たっての留意事項を参考にしながら、一人一人が安心して受験に臨めるように、十分に配慮の上、準備を進めていただくことを周知しました。
 引き続き、しっかりと生徒、専門学校を支えていきたいと思います。

#15
○赤池誠章君 遠隔教育は、初中教育と同様に、大学、専門学校だから十分という、なかなかやっぱり、比率は高いと思いますが難しいと思います。学校支援のみならず、学生の家庭環境を含めた遠隔教育の支援をお願いをしたいと思います。
 困窮学生については、五月十九日に閣議決定していただきまして、速やかに一人十万円、住民非課税世帯二十万給付をしていただきます。改めて御礼を申し上げたいと同時に、是非今後、授業料減免も二次補正でしっかり入れ込んでいただいて、大学はもちろん、専修学校も対応をお願いをしたいと思います。
 その中で、課題としては各省庁の指定養成機関というものがございます。そういう面では、厚労省であったり国交省であったり、そういった指定養成機関に対して、文科省は所管ではないのではなく、大学、短大、専門学校も指定養成機関になっていますから、是非、省庁間連携をしっかりやっていただいて、今回調整をお願いしたいと存じます。
 その中で一つ気になるのは、九月入学の件でございます。急遽、この九月入学が今回のコロナ対策の解決の選択肢の一つということなんですけれども、これに対して、今なぜここでという大変な疑問を持っている一人でございます。移行に当たっては膨大な労力が掛かるわけでありまして、政府自体の検討でも、法令改正、最低でも三十三本以上、費用は少なくとも五兆円を超え、その影響は全ての個人、企業に及ぶわけであります。
 入口として、移行する百万人の子供たちの受皿問題、保育園だったら待機児童問題、学校だったら、保育園も含めて、人員、場所、施設の予算が掛かるわけであります。都市部だったら確保はどうするのかと。五年掛けて移行すれば、学年を分断することにもなるわけであります。出口の問題としては、高校、大学の先ほど言った入試、二百近い国家資格、就職どうするんだと。これ大々問題でありまして、それでなくても、初等中等教育は地方自治体が主体となっていて、今コロナ対策で手いっぱいの自治体に、更なる負担を同時期に求めることにもつながるわけであります。
 九月入学、本当に学びの保障につながるのか。先ほどSESの話もさせていただきましたが、単に時間をずらすだけだったら、そのSESを乗り越えるような学力の保障というのは難しいわけであります。そういう面では、これは単に時間という機会を保障するだけであって、学力という結果の保障にはつながらないということであります。そういう面では、時間を延ばすというだけでなく、先ほど言ったような補習であったり学校の情報化をしっかり進めていくということであります。
 国際化といえば、これ半年遅れでありますから、元々、九月入学というのは半年前倒しをしようという話です。国際的に一年遅れになるわけでありますから、これもいかがなものかと言わざるを得ないわけでございます。
 改めて、そういう面では、今回の九月入学に関しましては、改革という名の下で更なる課題を関係者に押し付けることになりかねないということに非常に危惧をしているわけであります。ある方は、大学入試改革の結論も出ていないのに九月入学かというような厳しい指摘もありますし、五か月の強制留年制度を導入するのかということであります。まずは、目の前の子供たちの学びの保障をしっかりやること、その上で、落ち着いた段階で半年前倒しをするための議論をすればいいのではないかということを改めて申し上げたいと存じます。
 そして、我が国は教育と同時に科学技術立国でありますから、改めて科学技術の研究環境も大変な状況だというふうに思っています。それから、社会貢献の問題もあります。二問続けて、科政局長に、その辺の状況と今後の社会貢献活動についてお伺いをさせていただきたいと思います。

#16
○政府参考人(菱山豊君) まず、研究環境でございます。
 新型コロナウイルス感染症専門家会議の御提言で、新しい生活様式では、基本的な感染対策といたしまして、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗い等、そういったことが示されておりまして、これは当然研究機関においても取り入れられていくべきものと考えております。それに加えまして、実験施設、設備の利用に当たりまして、短時間の効率的に利用するための運転計画の構築、また利用時間の共有や記録、そして設備の遠隔利用の積極的推進等が考えられております。
 文部科学省におきましては、先週十四日、こういったことを含めまして、感染拡大の予防に努めつつ研究活動を実施するに当たっての留意点、工夫例等をまとめました感染拡大の予防と研究活動の両立に向けたガイドラインを作成いたしまして、大学や研究機関等に周知したところでございます。
 今回の事態は、研究におきますまさにサイバー空間とフィジカル空間を融合させるソサエティー五・〇の実現の加速にもつながるということが考えられまして、今後とも、感染拡大の予防に最大限留意しつつ、現場の状況もお伺いしながら、我が国の研究活動が着実に進んでいくように取り組んでまいる所存でございます。
 それから、もう一つの御質問である社会への発信についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症に係る社会貢献といたしましては、大学や研究機関におきまして、研究者、研究機関向けの情報発信のほか、感染症に関する情報の発信や子供向けのコンテンツの提供を行っているところでございます。
 まず、情報発信といたしましては、私どもの科学技術・学術政策研究所における新型コロナウイルスに関する国民意識の調査、また、それからもう一つ、研究動向の調査結果、調査のこれらの結果の公表をしておりますし、また、科学技術振興機構におきましては、視聴者の疑問に専門家が答える番組の配信をオンラインでしております。
 また、理化学研究所におきましては、ウイルス研究、検出方法や治療薬開発のためのデータの公開、またスパコン「富岳」等の大型研究施設の利用活用に関する情報の発信をしております。
 また、政策研究大学院大学におきましては、感染症の専門家のインタビューや過去の研究動向の公開などを行っております。
 また、JST、科学技術振興機構におきましても、新型コロナウイルス感染症に関する論文分析など、世界の研究動向を調査しているところでありまして、今後こうした科学的知見を分かりやすく公表していきたいというふうに考えております。
 また、子供向けのコンテンツというものも公開しておりまして、例えば科学技術振興機構におきましては、休校中の子供たちを対象にした特設サイトを設置しておりまして、科学に身近に触れる動画や記事を発信しております。
 また、物質・材料研究機構……(発言する者あり)あっ、済みません。
 あと、JAXAなどでも科学に親しむ動画や教材を公表しているところでございまして、こうしたことを今後とも積極的に行っていきたいと思っております。

#17
○赤池誠章君 やっていることはそれぞれ分かるんですが、例えばジョンズ・ホプキンス大学とかロンドン・スクール・オブ・エコノミクスとか、それぞれやっていることが全然伝わってこないので、是非連携してまとめて国内外に発信をしていただきたいと思います。
 時間が迫ってまいりまして、文化、スポーツのこともお伺いをしたいと思います。
 それぞれガイドラインを発出してやっているということなんですが、スポーツでいえば、例えばマスクどうするのかとか、部活動のときに格闘技や接触するスポーツ、文化でいえば、会場を定員を空けたら半分以下しかならないと。こういった問題が具体的に目の前に出ているわけでありまして、その取組について、ガイドラインを発出しているのは分かっているんですが、やっぱり競技特性であったり、文化だったら会場をどうするか。それぞれ次長に一言ずつ、それに対する取組をお聞かせください。

#18
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 スポーツに関しましては、ガイドラインに基づいた再開支援に取り組んでまいりますけれども、各競技種目による特性がございますので、各競技団体によってこれからその競技特性に応じたガイドラインが作られていくと承知しております。
 また、部活動につきましては、学校再開ガイドラインの考え方に基づいて実施をしていただくことになりますけれども、先般、五月十三日に再開に向けたQアンドAを最新のものをお送りしましたが、その中で、部活動を実施する際に大きく五つの観点に立った留意点を示させていただいたところであり、感染防止に十分留意しながら取り組んでいただきたいと思っております。
 以上でございます。

#19
○政府参考人(今里讓君) 今先生の方から、芸術、音楽堂等の活動再開に向けて作成されるガイドラインの御指摘がございましたけれども、これは作成する過程でも、例えば席の配置については前後左右を空けるということだけなのか、あるいはそのほかのやり方が感染の拡大防止にあるのかといった議論もなされて、その議論は依然として継続をしているところでございます。いろいろな鑑賞形態もございますし、それに応じて我々も一緒になってその取組に協力をしてまいりたいと思います。
 また、感染症防止対策事業ですとか、あるいは最先端の技術を生かした鑑賞モデル、オンラインですとかバーチャルであるような、そうした構築事業についても第一次補正予算に入れているところでございまして、活動再開に向けた支援、こちらの面からもやっていきたいということでございます。

#20
○赤池誠章君 聞きましたところ、ラグビーはIF、国際ラグビー連盟がしっかりとしたガイドラインを出してきて、それに沿ってできると。そういう面では、やっぱり格闘技、例えばオリンピック種目の柔道、空手はやっぱりしっかりとした形で統括団体がやっていただくということをしっかり支援をしていただければなと思いますし、会場に関しては、やっぱり会場まで行くのに家族とかカップルとかというような元々接触している方々をわざわざ分けるという発想は変な話でありますから、そういうことも含めてしっかり御検討いただきたいと思います。
 大臣、いろいろ今まで聞いていただきました。このコロナ感染症ということは、まさに世界的な大流行、パンデミックでありますし、我が国の教育、科学技術、文化、スポーツ含めて危機ではありますが、その危機を乗り越えるところに我が国の発展があるのではないかと思っております。改めて、それに取り組む大臣の御決意をお聞かせください。

#21
○国務大臣(萩生田光一君) これまで政府全体の方針の下、教育機関や研究機関等の関係機関と連携し、学生等における感染拡大防止、児童生徒等に対する学びの保障、調査研究の推進やスポーツ、文化イベントに係る対応等に取り組んでまいりました。
 多くの地域における緊急事態宣言の解除によって、新しい生活様式によりコロナの時代の新たな日常を取り戻していく必要があります。このため、社会全体が中長期的観点からこの新型コロナウイルス感染症とともに生きていかなければならないという認識に立ち、学校再開を見据えた児童生徒等の学びの保障を始め、本日様々な御質疑がございました、御指摘のあった各分野において、義務教育段階の一人一台端末の整備の前倒し、学生等が進学、修学を断念しないための支援、大学病院を始めとした大学の経営支援、新型コロナウイルス感染症に係る研究基盤の強化や研究の加速、スポーツ、文化に関するイベント、施設の安全な再開等の全てについて、関係者の皆様の御意見を伺いながら、社会経済活動と感染拡大防止の両立に向けて、文科省として引き続き全力を尽くしてまいりたいと思います。

#22
○赤池誠章君 終わります。

#23
○伊藤孝恵君 おはようございます。
 冒頭、大臣に御礼を申し上げたいというふうに思います。
 去る三月十八日の委嘱審査において、二〇二二年の四月、成人年齢の引下げによって、在学中に成年年齢に達する学生が今年四月に入学してくるにもかかわらず、文科省から学校現場へ、生徒指導、進路指導、退学、休学等に係る手続や校納金についての入学前に必要な事務手続があるのかないのか、あるならそれは具体的に何だというような指針が出ていないので、現場が大変困惑していますという旨を述べさせていただきましたところ、大臣から、極めて重要な指摘であり、もっと自分たちも想像力を働かせて、どういう事態が起こり得るのかというのをもう少しきめ細かくしっかりシミュレーションしなきゃというふうに私も思います、新年度を迎える前にもう一度分かりやすくしたいと思いますと御答弁いただきました。
 その言葉のとおり、僅か十二日後の三月三十日、文科省の考え方を詳細に記した事務連絡を全国に発出いただきました。これ、手元に私あるんですけれども、かなり踏み込んだ内容で、いつまでに何をやればいいのかがよく分かるQアンドAでございました。この短い期間でおまとめいただきました御担当者様、御担当部局、それから、これ大臣からの指示があったと伺っております、大臣、本当にありがとうございました。
 さて、本日は、子どもの権利条約三条、子供は権利の主体であり、大人は子供に関わる全ての活動において、子供の最善の利益を第一に考慮しなければならない、この観点から質問をさせていただきます。
 と申しますのも、今回の新型コロナウイルス感染拡大という非常事態の中における政府の対応を見ていると、それは子供の最善の利益を考えてのことなのか、それは子供にどういうふうに説明をしたらいいのか、そう言わずにはいられない施策が横行しております。そして、それは日本のみならず世界的にも見られる傾向であるため、去る四月八日には、国連子どもの権利委員会が声明で、子供の権利を保護するように求めました。
 大臣に伺います。
 子供には、子どもの権利条約十二条にあるように、自分たちに影響を及ぼす全ての事柄について自由に自己の見解を表明する意見表明権があります。この意思表明権の保障は、子供が必要な情報を適切に与えられた上で、自分がどう思うか、自己の見解を形成し、それを表明し、受け止めてもらう、この一連の過程の保障であります。
 しかし、今回、全国一斉休校という大きな出来事について、責任ある大人から十分に説明があったか、その意見を表明する機会を与えられていたか。科学的根拠のない政治判断というものにより、学校で友人たちと学ぶ権利を制限されるに至りました。また、ここに来て、学びの空白期間の遅れを数年掛けて解消だとか、九月入学の検討などの情報が飛び交っております。まだ子供だから分からないだろうというのではないと思うんですね。五歳であったり、七歳であっても、また、もちろん十五歳であっても、子供は学びの主体でありますから、子の教育を受ける権利、条約の二十八条、二十九条にも明記されております。
 そこで、大臣に御提案をしたいというふうに思います。
 三月十四日にデンマークの首相が初めて、コロナ関連で大人の参加を禁じた子供向け記者会見を開いて以降、十六日にはノルウェー、十八日にはニュージーランド、二十日にはスウェーデン、四月五日にはカナダの各国首相が子供たちに向けて記者会見を行っております。韓国でも四月二十九日に担当大臣が子供向け記者会見を行いました。
 内容は、恐怖を感じることは悪いことではないんだと時間を掛けて説明をしたり、医療従事者やエッセンシャルワーカー、そういった方たちの協力の下、みんなの協力の下、社会が形成されている、そういったことを伝えたり、それからさらに、コロナに感染した友人がいるんだけど、もう僕は友人に会えないんだろうかと質問した子供に対して、治療して回復すればまた必ず会えるから、どうか友を仲間外れにしたり避けたりしないで元気付けてあげてと話しかけたり、とても大切な時間だというふうに感じました。これ、日本語の字幕が付いている動画もたくさんございますので、是非大臣、一度御覧いただきたいというふうに思います。
 この子供向け記者会見というのを、この実施を安倍総理に御進言いただく、又は萩生田大臣自ら行っていただく。いかがでしょうか。

#24
○国務大臣(萩生田光一君) 学校の一斉臨時休業を含め、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた取組については、通知や事務連絡、QアンドAなどにより関係機関へ周知するとともに、ホームページへの掲載も進めており、学校関係者や保護者へ向けた迅速かつ丁寧な情報提供に努めています。
 一斉休業中も各学校において学校の実態等に応じて登校日を設定したり家庭訪問を行ったりするなど、子供たちの状況把握のためのきめ細かな対応についてガイドラインに示してまいりました。また、各学校設置者からの意見についても随時伺いながらこれからのガイドラインの改訂を含めた取組も進めており、今後とも、学校からの御意見について教育委員会等を通じてしっかり伺い、必要な検討を進めてまいりたいと思います。
 先生の御提案は非常に興味深いことでありますけれども、あらかじめやるつもりはないとか、あらかじめすぐにやってみますと、こういう答えは用意していないんですけれども、一つのテーマとして検証してみたいと思います。

#25
○伊藤孝恵君 大臣はちゃんとこの事務方が書いた答弁書をしっかり読まれるんですけれども、最後それをちゃんと置いて自分の言葉で語られる大臣だというふうに思いますので、子供向け記者会見、費用は掛かりませんので、大臣の言葉で、今、日本の文科大臣として、子供たちの学びの空白に対して自分たちがどういうふうに知恵を絞っているのか、そのときに誰がどんな会議体で話して、それをどんなスケジュールで子供たちに伝えていくのか、そういったことを分かりやすい言葉で伝えていただければいいと思うんです。
 さて、権利条約六条には生きる権利があります。一斉休校により問題が表出したものの一つが経済的困窮状態にある児童生徒の栄養状態の問題であります。学校給食がどれだけ子供たちの小さな体に大きな役割を果たしていたのか、つくづく分かりました。
 先日、認定NPO法人しんぐるまざぁず・ふぉーらむに寄せられた声を聞かせていただきましたが、例えば、子供と食パンの耳詰め合わせ五十円を買って飢えをしのいでいる、子供と水を飲んで過ごしている、おなかがすいたと泣かれても食べさせるものがない。私たち、普通に、じゃ、支援を申請しに行けばいいじゃないかというふうに思うかもしれませんけれども、その方々はその支援を申請しに行く体力も気力も交通費もない、そんなようなことをおっしゃっていました。本当にたまらないというふうに思いますし、こんなことがあってはならないと思いますが、文科省も思いは同じなんだと思います。
 今日お配りしております資料一、御覧ください。これ、要保護児童生徒援助費補助金、学校給食の取扱いについてという三月三十一日付けの事務連絡です。休校中に執行されなかった学校給食費を地方自治体が要保護者に対して支給した場合、当該経費を補助対象経費として計上して差し支えないと書いてあります。また、直接的な支給ではなくても、その財源を活用して昼食費支援をしているところもある旨を、もちろん自治体の裁量に配慮しながら、周知したいという思いの感じる文書です。
 結局、これ自治体ごとの判断になりますので、私も、党、会派や地元の自治体議員、それから首長の皆さんにもお願いをして、この支援を実施してくださる自治体を一つ一つ増やしているところであります。
 これ、大臣、就学援助対象者への昼食費支援というのを漏れなく全国で行うには、やはり国の支援が欠かせないというふうに思います。これから二次補正出てきますから、地方創生臨時交付金の使い道はもちろん、自治体の判断ではあるんですけれども、そこで是非実施してくださいという御案内するだけではもう足りません。
 今、全国で百三十九万人、小中学生の約一五%、六・五人に一人が就学援助を受けていますし、また、家計急変世帯を合わせれば、もっと多くの子供たちがおなかがすいて眠れないという夜を過ごしております。もう一歩踏み込んでいただきたいんですが、大臣、いかがでしょうか。

#26
○政府参考人(丸山洋司君) お答えをいたします。
 委員の方から、今日、配付資料で三月の三十一日付けの要保護児童関係の補助金の取扱いについて御紹介いただきまして、ありがとうございます。この後、四月以降の部分についても併せて同様の通知を発出をさせていただいております。
 それから、昼食費についての補助制度ということでございますけれども、できるだけ昼食費についても、既存の要保護者に対する給食費の相当に対する支給等、当該補助金もございますので、そういったものを柔軟に執行面で工夫をしていきたいというふうに思いますし、また、さらに、準要保護、これはもう自治体の方に実施をお願いをしている部分でございますけれども、そういった部分についても、この事務連絡と同様に趣旨がありますように、地域の実情に応じた適切な対応をお願いをしていきたいと。
 しっかりとしたそういった支援を現行の制度の中でしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。

#27
○伊藤孝恵君 現行の制度の中で、執行面の工夫で全国の子供たちがおなかいっぱいになる、そういった状態になるんでしょうか。局長、もう一度御答弁お願いします。

#28
○政府参考人(丸山洋司君) ちょっと言葉足らずでしたが、執行面というか、生活保護、それから要保護、準要保護、それぞれの低所得者世帯についての支援の在り方について、制度面において、今、厚生労働省を始めとする関係省庁とも協議も並行して行っております。

#29
○伊藤孝恵君 大臣、昨日の予算委員会で慶応大学経済学部の竹森教授が、危機のときにいろいろなところで引用されるとして、十八世紀のスコットランドの哲学者、トーマス・リードの言葉を紹介されておりました。鎖の強度はその一番もろい箇所の強度に等しい、なぜなら、その箇所が崩れたら、鎖全体がばらばらになって崩れ落ちるからだとおっしゃっていました。竹森教授は、だから今すべきは、日本社会の弱いところを接合し、守り、何とかすべきだというふうにおっしゃっておりました。
 一番弱いところ、一番何とかしなきゃいけないところ、このおなかがすいて眠れない子供たちではありませんか。大臣、御答弁をお願いします。

#30
○国務大臣(萩生田光一君) 思いは、先生の御指摘のとおり、私も同じです。
 これ、現場は地方自治体が抱えておりますので、国としてどういうサポートができるのか、先ほど局長答弁しましたけれども、既存のメニューの中で、様々な組合せの工夫の中で充実をさせていくことも可能だと思います。
 いずれにしても、子供たちが空腹で、そして家庭での学びもできない、こういう状況は避けていかなきゃならないと思いますので、関係省庁とも連携しながら対応を考えていきたいと思います。

#31
○伊藤孝恵君 大臣の指示があれば支援が届く子供たちがおります。是非御検討いただければというふうに思います。
 また、国がオンラインの学習環境を幾ら整えても、パソコン等のデバイスを用意しても、どの家庭にもルーターがあるわけではありませんし、どの家庭でも通信費が払えるわけではありません。就学援助費の通信費、費目拡充はマストだと思いますけれども、いかがでしょうか。

#32
○国務大臣(萩生田光一君) 学びの保障に関しては、令和二年度補正予算において、経済的理由等でオンライン学習に必要な通信環境を整えられない家庭の子供たちに対して、モバイルルーター等の貸与による支援を行うこととさせていただいております。
 家庭での学習に必要な通信費については、通信事業者に対して様々な協力をお願いしておりまして、御案内のとおり、現段階では、大手三キャリアメーカーは二十五歳以下の契約者に対しては五十ギガの開放をしていただいておりますけれども、また、生活保護制度においてオンライン学習等に必要な通信費の支給が可能とされたところでございまして、これらとの関係も含め、低所得者世帯への支援について検討しているところです。
 引き続き、全ての子供たちの学びが保障されるよう、必要な取組を進めてまいりたいと思います。

#33
○伊藤孝恵君 大臣、もうちょっと。この費目拡充についてはどのような検討が今なされていますか。通信費についてです。

#34
○政府参考人(丸山洋司君) まさに今、生活保護、先ほど申し上げましたが、要保護、準要保護についてそれぞれ財源措置のやり方が異なってまいりますので、まさに今、関係省庁とその点について協議を進めているということであります。

#35
○伊藤孝恵君 大臣、それは前向きに検討していただいているという理解でよろしいですか。

#36
○国務大臣(萩生田光一君) GIGAスクール構想をスタートするときに、先生方と様々な議論をしました。例えば、学校で一人一台の端末を整えたときに、じゃ、それは自宅へ持って帰っちゃいけないのかと。あのときにはまだこのコロナの事態じゃなかったんで、それは可能ですという程度だったんですけど、こうなると、自宅へ持って帰らなきゃ休校中の授業あるいは分散登校で自分が学校に行けない日の授業の対応できません。そうなったときに、家庭でのいわゆるICT環境が整ってなければ、ただ物だけ持って帰っても実際には使えないという状況が見えてまいりました。
 したがって、これはこのGIGAスクール構想を進める中で当然越えていかなきゃならない課題だと思っておりますので、我が省だけで解決する問題でもないと思っておりますので、総務省や経産省ともよく相談をしながら、いずれにしても将来描くべきスタイル、理想像としては、どういう家庭にあっても同じような環境で遠隔の授業が受けられたり、あるいは動画を配信を受けて家庭でも同じ環境で勉強ができるようにしていかなければ、これはせっかく学校でそろえても意味がないと思っていますので、その方向に向かって努力をするということでございます。

#37
○伊藤孝恵君 早急な環境整備、お願いいたします。
 さて、資料二を御覧ください。休校措置解除後の中国で、体育の授業でマスクをしたまま走っていたところ死亡する事例が相次いでいるとの記事です。あわせて、資料三も御覧ください。スポーツ庁作成のチラシには、安全に運動、スポーツをするポイントとしてマスクの着用を挙げています。屋外のジョギング、ランニングの場合であっても、運動、スポーツを行う上で支障がある場合を除き、できるだけマスクの着用をお願いしますと書いてあります。
 昨日の予算委員会参考人質疑で、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の脇田座長は、動き回る無症状感染者の存在がアウトブレークのコントロールの難しさを生んでいることや、この感染者十人中八人は誰にもうつしていないんだけれども、残りの二人が三密の中でたくさんの人にうつしていることが分かったこと、スポーツジムなどで呼気が、息がですね、荒くなったときには感染しやすくなる旨を述べられておりました。
 大臣、これ、体育館はさておき、屋外の体育はどうしましょうか。これから暑くなります。私、今これマスクして話していますけれども、これだけでもかなり苦しいです。もう二十分しゃべっていますから、かなり苦しくなってきています。以前より文科省にこれ見解を伺っているんですけれども、なかなか専門家に相談すると言ったままお返事をいただけていないんです。もう学校始まる地域もありますし、既に始まっている地域もありますので、このスポーツ庁の見解のまま、体育の授業もその方針でいいのか、教えてください。

#38
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 まず、学校におきますマスクの着用、特に体育の授業におきます事柄ですが、そもそも学校におきましては、基本的な感染症対策として、学校教育活動全般を通じてマスクを着用して、特に近距離での会話あるいは発声等が必要な場合は飛沫を飛ばさないようにマスクの着用を徹底することが適切と、これは原則として考えております。一方で、運動を行う際にマスクを着用する場合、十分な呼吸ができなくなるリスク、あるいは熱中症になるリスクが指摘をされているところでございます。
 先ほど委員御指摘のとおり、今回の中国、四月中旬から下旬に三件続けて起きました事故につきましては、私ども報道等により知りましたが、大変残念であり、我が国においても取り組まなければならない課題と承知しております。なお、中国の場合は、N95の極めて高密度のマスクを付けたまま体育の授業をしたり、千メートルや千五百メートル走の計測をするような、かなり運動負荷が高い運動をする際にマスクをしていてお亡くなりになった例がそのトータル三件だと承知しておりますが、文科省として、これまで有識者の意見を聞きながら、体育の、学校体育の授業におけるマスクの必要性を検討してまいりました。
 結果としては、児童生徒の間隔を十分に確保すればマスクを着用しなくても感染リスクを下げることができるとともに、運動時のマスク着用による熱中症や呼吸が苦しくなるリスクも避けることができるため、体育の授業におけるマスクの着用は必要ないと判断したところであり、本日既に教育委員会等に、これまでの検討を踏まえて、教育委員会等に事務連絡を発出させていただいたところでございます。
 なお、先ほど委員提出の資料の三につきましては、外出自粛が求められている中で、公園等におきます運動、ジョギングやランニング等の運動をより安全にしていただくために、感染予防対策をしっかりと取っていただきながらということで、これ自身も、下の欄のところにありますが、関係する医療の団体でございましたり感染症の専門家、複数の専門家にもチェックをしていただいた上で、先ほど委員御紹介あったとおり、支障がある場合を除きでありましたり、あるいは、運動強度が上がることにもなるので速度の調整をしてください、あるいは、もう少しマスクよりも呼吸が楽なバンダナやネックウオーマー等の布で覆うようなエチケットも含めて示させていただいたものでございます。
 私の方からは以上でございます。

#39
○伊藤孝恵君 今日発出していただいたということで、ありがとうございます。
 終わります。

#40
○水岡俊一君 おはようございます。立憲・国民.新緑風会・社民の水岡俊一であります。
 早速質問に入ってまいります。
 まず、学びの継続のための学生支援緊急給付金についてお尋ねをしたいと思います。
 今回のこの給付金、額として十分かと言われたら、私たちは、全くまだまだ足りないと、学生もっと困っているというふうに思いますが、緊急的にこういった制度を構築をし、そして今回は日本語教育機関、日本語学校に通う留学生に対してもその対象としようということで、非常に頑張っていただいたんではないかな、敬意を表したいと、こういうふうに申し上げたいと思っておりました、ゆうべまでね。
 ゆうべ、とんでもないニュースを知って愕然としました。それはなぜかというと、もう皆さん御存じのとおりに、その日本語学校に通う留学生は成績上位三割というような限定がされるという話が入ってまいりました。いやあ、参りましたね。これがこの世界を俯瞰する外交をやっていく日本のやることですかね。
 いや、これ本当に、日本語学校の学生を対象にするということで御苦労いただいたんだとは思いますが、本当にそういうニュースが事実であるんであれば問題だし、その辺りのことについて、大臣、お答えをいただけませんか。

#41
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 留学生の学びの継続というのも当然重要でございます。この学びの継続のための学生支援緊急給付金は、今御指摘いただきました、我が国で学ぶ意欲のある留学生を対象とするということとしております。その際、今御指摘いただきました、留学生向けの奨学金制度である日本学生支援機構が学習奨励費制度というのを、留学生向けの奨学金制度を持っておりまして、それの要件に合わせまして、前年度の成績評価係数が二・三以上であるとか、あるいは一定の出席状況をその要件にしておりまして、その日本人学生について日本人学生向けの奨学金制度との連携を図る仕組みとしておりますので、そういう仕組みにしたところでございます。
 ただ、ただですね、この支援対象者というのは、一応要件は示しておりますものの、最終的には、その要件も考慮した上で、経済的理由により大学等での修学の継続が困難であるというふうに大学が最終判断した者を対象とする仕組みでございますので、いずれにしても、最終的には、一番身近で学生等を見ている大学においてその実情に沿って総合的に判断していただきたいと、これは留学生も同様でございます。

#42
○水岡俊一君 今の説明では理解がなかなかできません。
 これは、ちょっとこの場で、何というか理解を深めるというところまでも行かないと思いますので、これは改めて詳しく説明を聞きたいと思いますし、意見も申し上げたいというふうに思っております。
 大臣、今お答えをいただけなかったんですが、私、通告をしている中に、今政府が学生に対して、例えば授業料の一部免除であるとか、あるいは奨学金のことであるとか、様々な支援の制度をつくっていただいているということは承知ですが、その制度のはざまの中で対象とならない学生がたくさんいるということを大臣はもうお気付きのことだと思うんですね。そういった学生をやっぱり救っていくということを大臣はお考えいただいているんじゃないかと思いますが、その点いかがですか。

#43
○国務大臣(萩生田光一君) 今回創設した学びの継続のための学生支援緊急給付金は、高等教育機関で学ぶ学生等を対象に、新型コロナウイルス感染症の影響で進学や修学を諦めることがないよう給付を行うもので、より多くの学生等を支援すべく、幅広い高等教育機関やその学生当人を対象としました。
 具体的には、高等教育の修学支援制度の対象となるために必要な一定の要件を満たすことの確認を受けていない大学等も対象としたほか、修学支援新制度では対象としていない大学院生や留学生も含むものとしています。さらに、日本語教育機関を対象としておりますが、このように多くの困難な状況に置かれた高等教育機関で学ぶ学生等に支援が行き渡るよう、従来の制度の考え方を超えて、できる限り柔軟に支援の対象範囲を決めさせていただきました。
 先生御指摘のとおり、じゃ、これで本当に困った人たちきちんと救えるのかというと、どうしてもそのはざまに出てくる学生さんがいらっしゃると思います。私、今回、大学や学校でその支援が必要な人たちを選んでくださいということをお願いしたのは、必ずしも、国は基準を示しましたけれども、これ全て、アンド、アンド、アンドで要件を満たしていなきゃいけないというんじゃなくて、一番大事なのは最後の一文でありまして、最も学生に近い学校側がその様々なヒアリングをしていただいて困難な状況にあるという判断をしていただければ、そこは総合的な判断を学生支援機構に出していただければ給付対象にするという極めて幅の広い最終的な決定案を作りましたので、ここは学校と学生さんにしっかり寄り添っていただいて、できる限り幅広く救済をしていただきたいなと思っております。

#44
○水岡俊一君 大臣の今のお言葉の中でいえば、総合的な判断を学校がするんだと、こういうことで幅広く学生を救っていきたいと、こういうような話を信じたいです。
 ですから、先ほど高等局長、苦しい答弁をいただきましたけれども、日本語学校に通う学生に対しても幅広く拾っていくんだということを文科省はお考えいただいているんだということで、また説明を改めて聞きたいと、こういうふうに思っております。
 大臣、そこでもう一つ付け加えて申し上げたいのは、制度のはざまのお話を今いたしましたが、はざまというよりはのっけから排除しているという学生もいるわけですね。多くを語りませんが、国籍差別をしているというのが今の日本の政府の状況ではないのかなと、こんなふうに思っております。
 災害だとか非常時であるとか、苦しんでいる人たち、学生を救うという制度の上においても、この日本は国籍差別をするんでしょうか。このことについては、是非、大臣の下でしっかりと検討いただいて進んでいただきたいなと、正しい方向へ進んでいただきたいなと。それでなかったら、世界で輝く日本にはなれませんよ。私はそういうふうに思っております。是非お願いをいたします。
 次に、学校再開に向けて、文科省から様々な通知、連絡が行っております。
 四月の十七日に、文科省からある通知が出ました。学校再開に向けて様々な準備が進められる中で、ある一文を読むとこんなふうに書いてあります。何々を踏まえつつ十分に検討し、慎重に判断してくださいと書いてある。まあ抽象的で、そしていかにも責任逃れだと、こういうふうに思える内容だと私は感じました。
 私、予算委員会でも申し上げましたけれども、学校再開とか、あるいは学校の休業、学級閉鎖、やっぱりこういった全国的な非常事態なので、文科省が具体的な指針とかガイドラインをなぜ示さないんですか。それは、一つの大きな、まあ何というか、決まりになるんではなくて、目安として示すことによって各地方の教育委員会が判断しやすくなるんではないのかな、こんなふうに思うんですよ。
 慎重に判断してください、十分に検討してください、そんなの言い逃れですよ。文科省はちゃんと言ったはずだ、そういうふうに私たちは聞こえます。押さえなければならないポイントは次のとおりだ、下々の者に伝えておくぞ、聞いてないとは言わせないと、こんなふうな通知だったらくそ食らえだと私は思いますが、大臣、いかがですかね。

#45
○国務大臣(萩生田光一君) 現場を御承知の先生の御発言ですから重く受け止めたいと思いますが、一方、私がもう一本道しか示さなかったときには、これ自治体も非常に困ると思います。決して地域に責任転嫁をしているんじゃなくて、感染状況が地域で様々でありますので、やや幅を持たせたガイドラインを示さざるを得なかったというのが実情でございます。
 ですから、自分の自治体が文科省が言っているどの位置にするのかということで度々問合せが来ることがあるんですけれど、それは私、ある意味ではコロナの混乱の中ではやむを得ない、各教育委員会の判断ができないことが時にあったとしてもやむを得ないと思います。
 本当は、一つしか方針をびしっと示さないで、文部科学大臣通達でこうしてくれ、ああしてくれとやったら、それに当てはまるように皆さん努力してくれるかもしれないんですけど、例えば、先生、距離を二メーター離れるのが理想だというのが専門家会議の皆さんから出ました。学校の教室で二メーター離すというのは限られた教室の面積の中でとてもできないということになると、じゃ、うちはもう学校は開かないという判断をしてしまう自治体もありましたので、最近では二メーターとして、括弧一メーターから二メーターという、こういうようなことをやっているんですけど、じゃ、それが分かりづらいという御批判も時にはあると思うんですけど、是非そこは、私たちは言いっ放しじゃなくて、きちんとしたレスポンス、対応もしておりますので、是非御理解をいただきたいと思います。
 決して、地方自治体が惑うような、困るような、そういう通達やガイドラインを出しているつもりはなくて、率直に申し上げて、ここまで、箸の上げ下げみたいなことまで言う必要あるかなと私思うこともあるんですけれど、初めての事態で各教育委員会や自治体も混乱して非常に戸惑っておりますので、できるだけ細かい様々なラインは出していますけれども、しかし、繰り返しになりますけど、地域の感染状況によってやっぱり対応が変わってくるので、そこは柔軟な対応をお互いにしっかりしていきたいな、そう思っております。

#46
○水岡俊一君 決まりを一本だけ示せと、もうこれ以上、上でもなく下でもなくというようなものを示してほしいと私は言った覚えはないんです。あくまでも目安です。
 ですから、今大臣おっしゃっていただいたように、二メートルと決めてしまったら身動きできない、だから一から二にしたんだと。これは目安ですよね、やっぱり。ですから、そういったものが私は必要だと思うんですよ。インフルエンザ等の感染症で学級閉鎖をするときに、じゃ、学級のどれぐらいの人数が感染したら学級閉鎖にしようかと、どの地方教育委員会もこれまでの経験の中から考えていますよね。
 私は、誤解を恐れずに言うと、インフルエンザの致死率と今回の新型コロナの致死率と考えていく中でいえば、私は、大体これぐらいの感染者で学級閉鎖、あるいは学校を閉鎖する、そういったことを文科省が示しても私はいいんじゃないのかなと。
 既にもう致死率も感染率も様々なデータが出てきている中で、私は、諸外国でやっているように一つの目安、例えば、学級に一人感染者が出たら学級は非常に慎重だけれども閉鎖しましょうとか、やっぱり学校の中で複数出てきたり地域の中で一定の数が出たら学校を閉鎖しましょうとか、それが一つの目安になりますねと、あとは地域の事情やら学校規模やら様々なことを検討して判断をしてくださいというのは、私は言っていいと思うんですよ。
 海のものとも山のものとも分からない段階では何も示せなかったということかもしれない。しかし、ある程度いろんな情報が入ってきた中で、私は文科省として判断をしてもらえるときではないのかなと、こんなふうに私は思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、臨時休業中の学習指導方法が非常に問題となっているというか、どういうふうに子供たちは学習できているんだろうかということが気になっているところですね。
 それで、文科省も、去る四月の十六日に、そういったことについての調査をしっかりと行われたと聞いております。その結果を踏まえた上で、文科省としての見解を聞かせていただきたいと思います。

#47
○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。
 今委員の方からお話しいただきました公立学校における学習指導等の取組状況ということ、調査結果を十六日付けで公表しております。
 その中で、臨時休業中の家庭学習の部分につきまして、教科書や紙の教材を活用した家庭学習、これは当然ですが一〇〇%、それから、テレビ放送を活用した家庭学習が二四%、教育委員会が作成をした授業動画を活用した家庭学習が一〇%、デジタル教科書、デジタル教材を活用した家庭学習が二九%、同時双方向型のオンライン指導を通じた家庭学習が五%といったような実態となっているわけでございます。いずれにしても、どのような地域、感染状況の違いにかかわらず、子供たちの学習の機会が保障されるということが大変重要であるというふうに考えております。
 そのため、もう委員も御案内のとおりでございますが、臨時休業ガイドラインや四月十日の学習指導に関する通知などにおきまして、児童生徒や家庭の事情を踏まえつつ、紙の教材、テレビ放送、オンライン教材などを活用し、学校が指導計画などを踏まえた適切な家庭学習を課すとともに、電話や電子メールなどの様々な手段を通じて教師が学習状況を把握し、きめ細かく学習支援を行う、そういったことを依頼をいたしておるところでございます。
 さらに、四月十六日の結果を踏まえまして二十一日に通知を発出いたしておりまして、改めて全ての自治体において責任を持って児童生徒の学習の保障に取り組んでいただけるようにということで、臨時休業中であっても最低限取り組むべき具体的な事項についてまとめまして、各自治体においてチェックをいただく、そういうフォーマットも作りまして進めております。具体には、学習計画表の参考様式等を示して、計画性を持った家庭学習を課すように依頼を行っているということでございます。
 文科省としても、臨時休業期間中の……

#48
○委員長(吉川ゆうみ君) おまとめいただけますか。

#49
○政府参考人(丸山洋司君) 学習機会の確保のため、ICT環境整備の加速や、自宅等で活用できる教材や動画などを紹介する子供の学び応援サイトの開設、充実を行うなど、各自治体の取組を支援をしているところであります。
 学校の臨時休業に伴う自治体と緊密に連携をして、児童生徒の学習に対する支援に一層努めてまいりたいというふうに考えております。

#50
○水岡俊一君 今局長に説明をいただきましたけど、答弁されている局長もなかなか言いにくい数字ではなかったのかなと、こんなふうに思います。
 残念ながら、大臣、非常に残念ながら、今GIGAネットスクールを目指しているこの日本、この文教政策を頑張っていただいている文科省は非常にショックな数字がそこで出てきたと思うんですよね。
 双方向でオンライン指導を通じた家庭学習、これをやりたいと文科省はおっしゃってきたわけでしょう。一人一台、二〇二〇年あるいは二〇二一年までに一人一台やるんだというふうに頑張ってきたし、GIGAネットスクール前倒しでやるんだと、こういうふうにおっしゃったけど、現実は、現実は五%ですよ、五%。これをしっかりと受け止めた上で、私たちは何ができるのか、文科省に何をしていただきたいのか、これを改めて考えていくべきだと思うんですね。
 これが五%だったというのは、別に文科省だけの責任ではありません。文科省は計画を立てて、いついつまでに充実を一〇〇%に持っていってほしいと、こういうふうにやってきたけど、地方公共団体が予算がないということを理由にそれを怠ってきたという責任は私はあると思いますが、現実として、双方向で、子供たちと双方向で授業ができるような、そんな体制は五%しかないということを改めて私たちは受け止めなきゃいけないんですよね。
 その上で、私は何が言いたいかというと、じゃ、どうしたらいいか。私は、一つ答えがあるなと思ったのは、今局長の答えの中に、テレビを利用した家庭学習、これは二四%とお答えいただいたですよね、たしか。まあ四件に一件ですね。四件に一件という言い方はおかしいか、学校としては二四%。しかし、家庭にテレビがあるかないかという問題は、内閣府の調査でいっても九七%はあるというお話なので、全てのおうちにテレビがあるわけだから、そういったテレビを使った学習はやっぱり有効ですよね。私はそういうふうに思うんですよ。
 私が子供だった頃、あるいは私が教員だった頃に、やはりNHKが作られた教育ビデオ、番組ね、そういったものをビデオで教室に備えていたり、そういったものを聞いて学習をしたという、そういう御経験が委員の皆さんもあるんじゃないですか。そういったものをどうして使わないんだというような意見が大分出てきているんですね。
 実は、もう神奈川であったり、あるいは京都であったり、いろんなことをやられています。そこでやられていることはいいんだけど、私は、これまた自治体間の教育格差がどんどんと開くなというふうに思えてならないわけですよ。
 京都は、KBSと一生懸命協力をいただいて、四月の二十日から三十日の平日九時から十六時まで、小四から中三の課題をびっしり放映している。そういうところもあるわけです。これ京都モデルと言われているそうです。神奈川も横浜が今一生懸命頑張っていますね。熊本県も頑張っているというふうに聞いています。
 いろんなところで頑張っているけれども、私は、それを称賛するだけじゃなくて、全国で、全国の子供に対して、文科省がNHKと協力をしながら、非常にコアな部分の、教育課程のコアな部分を、どうしてもこれだけは押さえておきましょうみたいな番組を何で作れないんですかね。そういう感覚、そういう意見は文科省内では出なかったんでしょうか。大臣、いかがですか。

#51
○国務大臣(萩生田光一君) 言い訳じゃないんですけど、この事態が生じたときにNHKに対しても協力要請をしました。結果として、先生今御披露いただいた二五%というのは、学校単位でNHKのこの番組を教材に使いましょうと決めている学校が二五%で、学びの応援サイトの中で、NHKも、NHK・フォー・スクールという番組で、サブチャンネルでかなりもう時間割をきめ細かくやって、個人的にそれを見ている子供さんは大勢いるので、その辺は御理解いただきたいと思うんです。
 私、放送法の第三条というのがここにも及ぶのかというふうに実はちょっとびっくりしまして、要するに、番組編成権に対して行政側が物を言えないという状況で、ちょっと壁にぶつかりました。結果として、NHKは理解をしてくれて、様々な努力をしてくれたんですけれど、今御披露あったように、地方では様々な取組をローカル局とやっていただいています。我々は、このNHKのEテレの充実と、それから放送大学を持っていますので、放送大学の中で初等中等教育の番組枠が放映できるという環境まで今進めさせていただきました。
 そして、この上で、これいつ第二波が来るかも分かりません。学校は再開はしますけれども、まだまだ用心をしなきゃならないので、どういう形でNHKと接触をしていったらいいのかというのはやや総務省とも相談しなきゃならないんですけれど、NHKも問題意識持っていますので、できれば、先生今御指摘のように、教科書が様々違いますから進捗状況だとか自治体によって違うんですけど、少なくとも重要項目で、共通項目で繰り返し見れるような、ビデオ・オン・デマンドも使えるような、そういうものについては、是非中身を充実したものを、今までもお願いしてきたんですけど、これからもしっかり対応していきたいと思います。
 ところが、それを私がNHKにしっかり対応しますと言うとまた問題になるようなので、多分見てくれていると思いますので、しっかりやっていきたいと思います。

#52
○水岡俊一君 私が言うまでもなく、御理解はされているし、またお取組をいただいていたんだと、こういうふうに思っております。
 いみじくも今お話の中にあったように、第二波という問題、あるいは第三波、あるいはもっとほかの自然災害、そういった中で学校が窮地に追いやられることはこれからやっぱり考えていかなきゃいけない。そういう中で、モデルをつくっていく、あるいはそういうノウハウを築いていくということが私は大事だと思うので、是非お取組をいただきたいと、こんなふうに思っております。
 次に、九月新学期制度のお話が様々なところで出ております。私個人としては、学びの場とか学びの時間を剥奪された児童生徒、学生たちに何とかその回復のチャンスを与えることができないかという気持ちが強くて、四月の七日の委員会で研究の必要性を申し上げたところです。
 ところが、実際にその話がちまたで飛び交い出すと、もう学校そっちのけの、現場そっちのけの、あるいは教育行政をつかさどる文科省の事情そっちのけの議論がどんどんと出てきていて、大変混乱しているんじゃないかなと。これらは私たちの望むところじゃないですよね。
 私は、やはりこれだけの教育制度の大転換を、もし、もしですよ、やるとするならば、それに対するしっかりとした研究、議論が必要だというふうに思っています。私は、政府の中でいえば省庁横断的な研究会議が必要だと思うし、また学校現場の声を中心とした外部での研究や議論が必要だと、そういう会議での議論を経ないと実際にこの問題について着手ができるかどうかということを判断できないんじゃないかと思いますが、大臣、いかがですかね。

#53
○国務大臣(萩生田光一君) 早い時期に先生とこのやり取りをして、考えていないのかと聞かれて、虚偽答弁はできませんから、考えていないと言えばうそになりますというお答えをしました。あのときには全く話題にならなかったんですけど、その後、場外戦で様々な賛成、反対の皆さんが先行した議論をしているんですけど、私も思いは全く同じでありまして、なぜ今ここに至ってそういうことを考えていかなきゃいけないと思ったかといえば、この状況の中で何か月間も学びの機会を奪われた子供たちが、残された時間の中で本当にしっかりとした保障ができるのかという検証を文科省としては責任持ってやらなきゃならないと思います。
 確かに、夏休みを削ったり土曜日に授業を行うことによって、もしかしたら授業時間の積み上げというのはできるのかもしれません。しかし、例えば土曜日には、自分が志を持って学んでいる学び事ですとかサッカースクールですとか野球ですとか、そういうことで自分が一生懸命取り組んでいることも奪われることになるわけですから、今後学校を再開したときに、そういった組合せ、知恵を巡らせながら、子供たちの三月までの卒業時期までに、本当に学びの保障が小学校六年生も中学三年生も高校三年生もできるのかどうか、それが受験に対応できるようなしっかりとした教育内容を提供できるのかどうか。修学旅行や体育祭などのような行事は精選されてどんどんなくなっていくことによって本当にいいんだろうか。子供たちは、インターハイもない、総合文化祭もない中で、もう本当に今悶々としていると思います。昨日は甲子園も中止になりました。
 私の思いは、あくまでこの今いる子供たちの学びの保障をどうできるかであって、確かに九月入学に移行するとなればこれは社会全体に大きな影響を与えますから、それはそれでしっかり制度設計をしなきゃいけないという、その相反する二つのことが今同時に進んでいますので、やや現場に混乱を与えていると思いますが、いずれにしても慎重にしっかり対応していかなきゃならないと思っておりますので、そこは軽々な対応ではなくて、深く考えを巡らせて頑張ってまいりたいと思います。

#54
○水岡俊一君 大臣はもう十分、十二分に御理解をなさっておられるというふうに思いますが、私が恐れているのは三月の再来が来ないかということです。つまり、文科省も学校現場も全く用意も何もないのに、総理の御発言があって大きな転換が起こっていくということが起きやしないかという、そういう危惧があります。
 だからこそ、文科省内、あるいは省庁横断的な会議、そして外部の、例えば中教審なるものだとかそれに代わるものなどの、そういう機関の議論がやっぱりそこに必要だというふうに思いますが、最後に、大臣、そのことだけでもお答えいただけませんか。

#55
○国務大臣(萩生田光一君) 仮にこの議論や必要性が深まって進んでいくとすれば、御指摘のあった中教審ですとか各現場の声、こういったものもしっかり聞いた上で制度をつくっていかなきゃならないと思います。見切り発車で取りあえずやってみようという制度であってはならないと思います。
 他方、今の子供たちの学びを守れるかという、これも同時に考えていかなきゃなりませんので、いずれにしても、何らかの政治判断で決定したとかそういうことではなくて、これは日本の教育、大きく仕組みを変えるんだとすれば、各方面の皆さんのしっかりとした意見を聞きながら、ちゃんとした揺るがぬ制度にしていくことが必要だと思っていますので、そこはしっかり対応してまいりたいと思います。

#56
○水岡俊一君 その点、是非お願いをして、質問を終わります。ありがとうございます。

#57
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。よろしくお願いいたします。
 今、九月入学の議論が政府及び各党で行われております。我が党も九月入学含めた学びの確保支援検討プロジェクトチームというものを立ち上げまして、精力的に今議論をしているところでございます。
 九月入学につきましては、その影響は教育界だけにとどまらず、社会全体に大きな影響がありますために様々御意見があるわけでありますが、ここで一番大事なのは、私たちのプロジェクトチームの名前にもありますとおり、学びの確保、学びの保障を止めてはならないということだと思っております。
 四月、五月がほとんど学校に行けなかった小中高生、特に受験生や最終学年の学びの保障をどうするのか。文科省でも様々御検討いただき、通知等で方向性を打ち出していただいておりますが、現場で、じゃ、その通知がどういうふうに運用されていくのか。また、教育において住んでいる地域で格差が出ることはあってはなりませんので、そういうことも踏まえますと、今、九月入学の議論の方が大きく注目をされている中でありますが、先ほど来大臣もおっしゃってくださっていますように、学びの保障の取組を止めてはならないというメッセージを通知だけではなくて政策という形で明確に打ち出すべきと考えますが、大臣の御見解を伺います。

#58
○国務大臣(萩生田光一君) 秋季入学、新学期制については、学校の臨時休業が更に長期化する事態を想定した際の対応案の選択肢の一つとして声が上がっていると承知しています。
 文科省としては、まずは早期の終息に向けて感染拡大防止の取組を徹底した上で、これまでも行ってきている子供の学習の保障のための取組を一層しっかりと進めていくことが重要であると考えております。
 このため、臨時休業中の学校による家庭での学習支援を可能な限り行うよう依頼するとともに、感染症対策を徹底した上で、分散登校を実施し、段階的に教育活動を再開することや、学校再開後には、時間割編成の工夫や長期休業期間の短縮、土曜日の活用等により学校における教育活動を充実すること等を依頼をしているところです。
 文科省としても、ICT環境整備の加速や自宅等で活用できる教材や動画等を紹介する子供の学び応援サイトの開設、充実を行うとともに、教員の加配や学習指導員、スクールカウンセラー等を退職教員等の協力も得つつ追加配置をし、各自治体、学校の取組をしっかりと支援をしてまいりたいと思います。
 引き続き、この秋季入学、新学期制については、あらゆる事態を想定していく中で選択肢の一つとして検討を行っていくことも必要と考えていますが、まずは文科省として、関係自治体と緊密に連携し、現在学校に在籍している児童生徒の学習の機会を最大限確保するため全力で支援に努めてまいりたいと思います。

#59
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今大臣おっしゃってくださったような様々な施策、これやっていくためにはもう予算がやっぱり自治体にとっては大事でございますので、今第二次補正の話もありますけれども、是非とも自治体がこれを行えるような予算を確保できるように大臣のお力添えをよろしくお願いしたいと思います。
 四月に成立しました補正予算の中で、GIGAスクール構想の加速による学びの保障として、特に今回、緊急事態宣言の対象となっておりました地域につきまして、一人一台のパソコン配置の前倒しですとか、またWiFiルーター、モバイルルーター購入の費用を大臣の強いリーダーシップの下で確保いただきました。
 しかしながら、実際に予算が配分された自治体からは、在宅でのオンライン学習をしてもらうためにモバイルルーターを購入しようと思ったけれども、コロナの影響で、今在宅ワーク、オンライン学習、この需要が急増しておりますので、購入したくてもこのモバイルルーター在庫がない、せっかく予算が付いているのに物がないので何もできないという声が届いております。具体的には、私の地元福岡県の北九州市が今そのような状況に直面をしておりまして、買いたいけれども、どこを探してもモバイルルーターがないという状況でございます。
 この点につきまして、文部科学省としてはどのように対応する方針でしょうか。

#60
○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。
 学校の臨時休業期間におきまして、ICTの活用により子供たちの学びを保障することは極めて重要であり、そのためにも全ての子供たちに対するICT環境整備が急務と考えております。
 GIGAスクール構想によるモバイルルーター等の整備についてでございますが、既に供給事業者への働きかけなどを進めており、今後事業者が早急に供給体制を整えられるよう、自治体の全国的な需要見込み調査を行い、その状況を随時文部科学省から供給業者の方に情報共有するということを今進めております。また、ルーター以外にもドングルと呼ばれるUSB型のLTEデータ通信機器なども補助の対象としており、そちらの調達も併せて進めてまいります。
 事業者が供給体制を整えるためにも、まずは自治体に早急な調達を行ってもらう必要があるため、文部科学省としても、今月より開始をしましたICT活用教育アドバイザー事業などを通じ、各自治体における調達をより迅速、円滑に進めるための助言、支援を行ってまいります。
 文部科学省としては、家庭でのICTを活用した学習環境の一日でも早い実現に向け、引き続き様々な取組を進めてまいりたいと考えております。

#61
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 是非とも、これ急ぎの話でもございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 同じくGIGAスクール構想に関しまして、モバイルルーターを自治体によっては購入をできているところありますけれども、これを購入して家にネット環境のない子供さんたちにこれを配ったとしましても、通信費が掛かるという問題が残っております。特に、経済的に厳しい家庭のお子さんたちは、このインターネットの通信費が払えないという状況が現実に発生をしております。
 この件につきましては、何とかしていただきたいということで、公明党からも部会ですとか、また厚生労働委員会等も通じて何度かお願いをさせていただいておりますけれども、その後の検討状況、いかがでしょうか。

#62
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 家庭での学習に必要な通信費についてでございますが、文部科学省から通信事業者に対しまして様々な協力をお願いをしております。そのほか、生活保護世帯については、先般、厚生労働省からオンライン学習等に必要な通信費の支給が生活保護制度において可能である旨の事務連絡が発出をされたと承知をいたしております。
 文部科学省としては、これらの関係も含めまして、低所得世帯の家庭学習を支えるための通信費の支援について現在検討を行っているところでございまして、引き続き、子供たちの学びの保障ができるように、家庭での通信環境の確保を含めて、関係省庁ともしっかりと連携、調整を図りながら取組を進めてまいりたいと考えております。

#63
○高瀬弘美君 よろしくお願いいたします。
 文部科学省がICTの相談窓口を設置をしたという報道がございました。学校現場でのICT化はまだまだ遠い道のりであることが今回の学校休業等を通じて分かってきたところでございます。学校の臨時休業時の公立学校における学習指導の取組状況については、先ほども議論がありましたけれども、双方向のオンラインシステム指導を通じた家庭学習が行われている公立の小中学校というのは僅か五%しかないという数字が出てきておりました。実際に、このオンラインシステムがあって端末もちゃんとあるんだけれども、どうやってオンラインの授業をすればいいか分からないという現場の先生たちの困惑の声もいただいております。
 先生たちに対して、オンライン授業の適切なやり方、丁寧に指導していく必要があると思いますが、文科省、今後どうやって取組を進めていかれますでしょうか。

#64
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 文科省では、教員がICTを活用して指導する力を身に付けられるよう、独立行政法人教職員支援機構と連携をしまして、各地域でのICT活用に関する指導者の養成研修を進めております。
 また、先ほど委員の方からも御指摘いただきましたように、ICT活用に関する助言や研修、支援等を行うICT活用教育アドバイザー事業を今月より開始をいたしたところでございます。
 また、教師や児童生徒がICTを活用した学習に取り組むに当たって参考となるように、自宅等で活用できる教材や動画を紹介する子供の学び応援サイトの開設、充実、さらに各地域におけるICTを活用した取組事例等に関する情報のホームページへの掲載、周知などに取り組んでいるところであります。
 これらの取組などを通じまして、現場の負担軽減を図りつつ、まずは教師が児童生徒とともにICTを使ってみることから始めることで、全ての児童生徒がオンラインによる学習を受けられるよう最大限努めてまいりたいと考えております。

#65
○高瀬弘美君 よろしくお願いいたします。
 次の質問に参ります。
 GIGAスクール構想を前倒ししていることによりまして、今後、学校施設内でのオンライン環境というのは見違えるように変わっていくものと考えております。よって、放課後児童クラブなどの学童を学校施設内で運営している場合には、今回のような一斉休校でも朝から児童を受け入れていただく場合にオンライン学習で学ぶことが可能になっていくと思います。
 でありますが、放課後児童クラブを学校施設内で運営している割合というのは全体の六割程度でございます。残りの四割は学校ではない施設、学校外の場所で放課後児童クラブ等を実施をしております。今回のコロナが再び広がりを見せた場合ですとか、又は将来的に別の事情で今回のような学校休校となったような場合に、この放課後児童クラブでの通信環境というものも大事になってくるのではないかと思います。
 学校外にある放課後児童クラブでの通信環境、現在どのようになっておりますでしょうか。厚生労働省、お答えください。

#66
○政府参考人(本多則惠君) お答え申し上げます。
 放課後児童クラブにつきましては、小学校に就学している児童であって、その保護者が労働等により昼間家庭にいないものに適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図ることを目的とした事業としております。このため、御指摘の学校の外にある放課後クラブでのオンライン学習環境の整備の状況につきましては、厚生労働省としては把握をしておりません。
 厚生労働省といたしましては、オンライン学習環境を整備することは困難でございますけれども、文部科学省から協力の要請がありましたら、必要な対応について検討していきたいというふうに考えております。

#67
○高瀬弘美君 今御答弁にありましたとおり、放課後児童クラブ、法律上では遊びの場、生活の場となっているので、なかなか学習に使うためのオンライン環境というものを厚生労働省として整えるのは難しいということだというふうに今の御答弁で受け止めました。
 大臣にお伺いしたいと思います。
 今の厚生労働省の答弁にありましたとおり、まだまだこの放課後児童クラブでのWiFi環境、その環境の整備どれくらいになっているかさえも把握がされていないような状況でございます。実際に、今回の休校中に地元の福岡でもかなり学童で朝から生徒の皆さん過ごすということ多かったんですけれども、やっぱりWiFi環境がなくてオンラインの学びができなかったという保護者からの声もたくさんいただいております。
 これから一人一台の時代となっていったときには、学校で出される宿題もタブレットでやっていくということも想定をされます。そうしますと、こうした学童に行かれた子供さんたちが自習をしたい、宿題やりたいと思っても、ネット環境がないので宿題もできないという事態に今後なりかねないと思います。
 是非とも、厚生労働省と協力をして、一日も早く協議をしていただいてこの状況を変えていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

#68
○国務大臣(萩生田光一君) まず、今回のコロナを経験して、日本のいろんな弱点というのが見えてきたと思うんです。本当は先進国だと思っていたのに、先ほど赤池先生がユネスコの大臣会合のことに触れてもらったんですけれども、十一か国でオンライン授業ができていないの、うちだけだったんですね。残りの十か国は全て、もう全て家庭と学校がオンラインでつながってやっているというショックな経験をしました。もう世界から大きく遅れております。
 したがって、今文科省としては、GIGAスクール構想で一人一台端末頑張っています。これも、当初の想定とは違って、持ち帰りもできるようにしたいし、持ち帰ったときに家庭でWiFi環境がなければルーターの貸出しもしようということを考えています。
 子供の居場所としていわゆる放課後学童があるわけですけれど、これは所管は厚労省ということになりますけど、学校からシームレスで子供たちがそこへ移動して、そして当然宿題なども取り組むわけですから、今後のことを考えたら、当たり前にそこでもそういったインフラが使えるようにしておかなきゃいけないというのは当然の世の中だと思いますので、どこまでが文科省とか、どこからが厚労省とか、いやいや総務省は何をやるんだとかというんじゃなくて、このコロナが一回落ち着いた段階で、社会全体でこのICT環境というのはもう思いっ切り底上げをしていかないと世界に追い付いていけないということを危機感を持っております。
 これはもう政府全体で共有してまいりたいと思いますので、いずれにしても、学校外の施設も含めた様々な場面でICTを活用した学習ができる環境づくりに向けて、厚労省とも連携しながらしっかり取り組んでまいりたいと思います。

#69
○高瀬弘美君 是非ともよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、二次補正の話を少しさせていただきたいと思います。
 今、段階的な学校再開に向けて、三密を避ける観点から、教室内で距離を取るためにクラスを分割して授業を行うことになっていきますけれども、これに伴いまして必要となる教職員、学習支援員等、具体的な人材の確保が必要になってまいります。それとともに、こうした方々を雇う人件費というのが必要になります。この新しい学校の形というのがどれくらい長い期間続いていくのかも今の時点では誰にも分からないところだと思います。
 公明党としましては、今検討中の第二次補正予算の中で、こうした追加的に必要となる教育現場の人材の人件費、教員の加配ですとか、先ほど来、様々文科省の方からもお話ありましたけれども、この人件費はやっぱり地方の負担が少なくて済むようにしていただきたいと思っております。そうでなければ、やっぱり地方自治体はちゃんと先生を配置したくてもできないという現状がありますので、やっぱりこういう新しい形を国が求めるのであれば、そこに予算をしっかりと取っていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

#70
○国務大臣(萩生田光一君) 子供たちの学びを保障するためには、感染防止のための取組を最大限に実施し、可能な限り感染リスクを低減させながら、地域の感染状況を踏まえて段階的に実現可能な学校教育活動を実施していくことが重要であると考えております。
 こうした中で、地域の感染状況を踏まえつつ、子供たち一人一人のきめ細かな学習指導を実施するためには、学級を複数のグループに分けること、分散登校により時間帯を分けること等により、学習集団を小規模化し授業を行うことが考えられます。また、家庭学習の支援や学びの遅れに対応するための補習などを行うことも考えています。
 このような取組を実施するためには学校全体の指導体制の充実を図る必要があり、加配の教員、学習指導員、スクールサポートスタッフの追加配置について国として責任をしっかり果たせるように全力で取り組んでまいりたいと思います。
 先生御提案のように、補助率を上げないとなかなか地方自治体は手が挙がらないんじゃないかという問題意識は私も持っておりまして、裏負担の在り方ですとか、今回の地方創生のお金の使い道ですとか、こういったこととも組み合わせながら、本当はうちが最初から補助率をぼんと上げて、この期間はコロナ対応で人の派遣をしたいということも、財務省とも交渉はしてみているんですけれど、まだちょっと結果が出ておりませんので、いずれにしても、手が挙がりやすくて、そしてこれマンパワーを入れていかないと足りないと思います。
 今まで一クラスが二クラスになれば、当然誰かがそれを見なきゃならないわけです。ですから、授業の精選をしたことによって、例えば音楽の授業とか美術の授業が少し減ったから、じゃ、そっちの先生に回ってくれと言われても、それだけでは解決しないこともあると思うので、ここは本当に社会総ぐるみで学校を助けていかなきゃいけないと思っていますので、その心意気で対応してまいりたいと思います。

#71
○高瀬弘美君 大臣、前向きな御答弁、大変にありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 今申し上げましたこうした追加的な人材配置のほかに、これまでもいろんなお金が学校では掛かっております。例えば、学校再開に当たって、感染防止の対策でいろんなインフラの面で設備投資しているような学校もありますし、また、オンライン学習を急激に準備をいたしましたので、そこで費用が発生している場合もあります。また、地方の学校につきましては、この休校の期間中、家庭訪問とかを先生がされたんですけれども、車で移動されるのでガソリン代が先生たちの負担となってかなり重荷になっているというようなお話も聞いております。
 こういうことを考えますと、これから学校再開が更に進んでいくに当たって、ある程度やっぱり学校が自由に使えるお金というものも予算措置すべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。

#72
○政府参考人(丸山洋司君) 学校の再開に当たりまして、これまで令和二年度の補正予算等におきましても、感染症対策を支援するため、学校設置者がマスク、消毒液、それから非接触型の体温計等々の保健衛生用品を購入するための経費等について措置も行ってきております。感染症対策の緊急性に鑑みて、交付決定前に着手した事業も遡ってこれ対象にするような、そういった特例的な措置も執行面の運用の部分で対応しているところであります。
 今、委員の方からも御指摘いただきました感染症対策、それから、児童生徒の学びの保障をしっかり行えるようにということで、学校や保護者への支援策として、先ほど大臣からも触れられました、学校全体における指導体制充実のための教員加配や、学習指導員、スクールサポートスタッフ等の追加の配置、加えて、学校現場が教材や消毒液の購入など、感染症対策とそれから学びの保障と、そういったことについて弾力的に活用できるような経費の支援などについて、引き続き全力で取り組んでいきたいと考えております。

#73
○高瀬弘美君 よろしくお願いいたします。
 引き続き補正予算の話になりますけれども、私立学校、私立の高校に通う生徒さん及びその保護者からも、大学生も大変なんだけれども、高校生もコロナの影響で家計が急変して学費が払えないと、そういう声が上がってきております。
 今年度より私立の高校の授業料に対する就学支援制度が施行されておりまして、対象となる生徒さんへの助成というのは始まっており、手続が順調に進んでいるものと認識をしております。
   〔委員長退席、理事赤池誠章君着席〕
 ところが、このコロナの影響で、本年に入って収入が大幅に減少してしまった私立の高校に通うお子さんのいる御家庭の場合は、この私立高校の無償化というのは昨年の年収を基に判断がされておりますので、この新しい制度の対象とはなっておりません。国としても支援策を早く打ち出す必要があると考えますけれども、こうした家計が急変した高校生、私立の高校の高校生への授業料の軽減のための措置、大至急とっていただけませんでしょうか。

#74
○国務大臣(萩生田光一君) 高等学校等就学支援金制度では、受給資格や支給額の判定について前年の所得に基づく個人住民税を基準に行っており、先生が今御披露されたとおりでございまして、一定程度の年収以下の方はもう既にそういった措置がされているんですけど、この三月、四月からお父さん仕事が急になくなってしまったとか、自営業で収入が減ってしまったという家計急変のあった生徒については授業料減免制度により支援をしてまいりたいと思っておりまして、既に始まっております。
 例えば、私立学校、私立の高等学校に通う御家庭で家計急変となった生徒への支援については、所轄をしております都道府県が学校法人に対して授業料の減免措置を行って、国はその要した経費の二分の一を都道府県に対して補助をするという、こういう制度で救済をさせていただいております。
 今般のコロナウイルス感染症の影響により家計急変となった生徒を含め、いずれにしても、子供たちがこのコロナの影響で、自分が希望する私立学校に入ったんだけれど、しかし、これ、このままではということがないように、学校現場にも生徒たちにしっかり寄り添っていただいて、様々な事情を聞いてさしあげるようにお願いをしているところでございまして、引き続きその学びの支援を応援してまいりたいと思います。

#75
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今、大臣から、都道府県が私立の高校等にそういう授業料の軽減措置をした場合に国が二分の一補助するというお話がございました。
 この二分の一なんですけれども、補助率の話ばかりして申し訳ないんですけれども、これ、災害時であればこの補助率、私立の高校で家計急変のお子さんに対するこの支援をした都道府県に対する補助率というのは三分の二出すことになっております。
 私は、今回のコロナというのは災害と同じだと思っておりますし、もっと言いますと、この私立の高校に通う御家庭の家計急変の件数というのが、今、私も数字は持っていませんけれども、かなりの数あるんじゃないかという肌感覚で思っておりまして、そういうことを考えますと、今、私どもの党内の議論としましては、この補助率、四分の三ぐらいにしてほしいという議論を今しております。是非とも、今までどおりの二分の一ではなくて、最低でも、今、この災害時の三分の二、できれば四分の三お願いしたいと思っておりますので、この点も含めて御検討をいただきたいと思います。
 最後の質問に参ります。
 新型コロナウイルス感染症の影響がいろんなところに波及をしております。オリンピック・パラリンピックの延期に伴いまして、現場で今どういう影響が出ているのかというのが気になりましたので、パラリンピックのある種目の事務局の方と先日お話をいたしました。
 まず、あらゆる国際大会、七月末まではもう全て中止が決定していると。八月に開催予定のものも、もう今の時点で延期が決まっていると。あらゆる試合やイベントが年の後半にずれ込むことになりそうです。秋以降、延期になっているものが開催できればいいんですけれども、会場にも限りがありますし、秋以降の試合の数というのは、どんなにいろいろやっても激減することはこれもう間違いありません。スポンサー契約でお金をもらっている競技団体などは、どうしても試合数が減りますので、収入が減ることも予想がされております。
 こういう中で気になるのは、国からの助成金です。スポーツ庁の管轄であります日本スポーツ振興センターから助成金が出ているオリンピック・パラリンピック競技団体、様々あると思いますけれども、今回のコロナの影響で予算が執行できなかった場合、どのような取扱いになるのか。また、予算執行できなくても、こうした競技団体というのは、事務局の運営費ですとか、今回コロナ対策で急遽在宅ワークをしなければならなくなったような団体もたくさんあります。想定外の出費もかなり出ているというふうに伺っております。こういう点も考慮しまして、今年度の予算の執行が仮に予定どおりできなかったとしても来年度の予算に影響しないんだということを早く競技団体に周知していただいて、安心してコロナ終息後のオリパラに向けての準備を進めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

#76
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けまして合宿や遠征等が中止になるなど、当初計画していた強化活動が実施できない場合には、計画を変更し、感染状況が改善した後に競技力向上のための活動に活用いただきたいと考えますが、御指摘のように、やむを得ず助成金に残余が出る可能性があるということは承知しております。
 現行の基準によりますれば、助成金に残余が出た場合、評価に一部反映されることとなっておりますが、昨年度、令和元年度につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が主に第四・四半期に集中したため、予定していた事業が未実施となり残余が出たとしても評価へは反映させないことが本年二月に競技団体に対して周知をされております。今年度の取扱いにつきましても昨年度と同様の扱いとする方向でございますが、まだ周知できておりませんので、できるだけ速やかに競技団体に対して周知を図ってまいりたいと考えております。
 競技団体が行う強化活動が停滞することのないよう引き続き支援を行いますとともに、競技団体の財政面の現状、懸念に耳を傾けまして、統括団体とも連携を取りながら、東京大会へ向けて安心して競技力強化に取り組めるよう努めてまいります。
 以上でございます。

#77
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 是非とも競技団体の皆様に迅速に周知をしていただいて、安心していただくということが大事だと思いますし、ある意味、今回のコロナで、申し上げましたとおり、いろんな予想していなかった経費というのが発生していますので、それもある程度ちゃんと見れるんだということも御検討いただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
   〔理事赤池誠章君退席、委員長着席〕

#78
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほです。どうぞよろしくお願いいたします。
 先ほど高瀬委員からもオリパラ関連の質問がございましたので、ちょっと質問要旨一番と二番チェンジして始めさせていただきたいと思います。
 皆さん御存じのように、オリパラが一年延期となりまして、実は私の元にイベント会社さんからどうにかしてほしいというようなお声が届きました。それはどういうことかというと、このオリパラの延期によって全国各地のイベント会社さんが大変困っているということなんですね。
 契約自体はこの九月までだったけれども、一年延期ということになって、契約金も支払われないままに、どうなるのか分からない状態で何となく契約が続いているということでした。そして、全国の会社の中には、オリパラに合わせて何千万円という機材を購入している事業者もあるということでございます。もちろん購入した機材のお金は払わなくてはならないが、報酬はいただいていないので大赤字であると。
 また、イベント会社さんというのは、皆さんも御存じのように、イベントが、このコロナ禍の始まり、大分初めの方から自粛要請が掛かっておりますので、収入が全く見通しが立たない、夏までは収入がゼロだというイベント会社さんもたくさんある。例えば、年末に皆さんも楽しみにされているようなイルミネーションの事業なんというものも、本来であれば夏までに計画を整えて物品を発注してという段取りがあるんだけれども、行政関連も民間のイベントも、今はコロナの二波、三波が収まってからでないとイベントは打てないという状況の下、全く仕事の受注が入っていないというふうな声でございます。
 そこで、自分の地元の自治体が設けている協力金の対象にイベント会社が入っていないんだよという訴えを受けました。調べてみますと、仙台でも同じような動きがあるということで、イベント会社さんの補償が、自治体の協力金ですとか事業継続の支援事業ですけれども、協力金が支払われていないので対象に入れてほしいという訴えがあるということで、東日本放送さんの記事が記憶にありました。
 そこで調べてみたところ、私は関西を中心に調べたところ、複数の地方自治体の事業継続支援協力金の類いのものが対象外にイベント会社さんなっているということでございます。本来でしたらこういったマターは各自治体の問題ですので国はノータッチなのかなと思っていましたけれども、これだけたくさんの自治体で同じような問題が起こっているのはどういうことだろうと考えたときに、箱物がないイベント会社さんが多いのかなというふうに思い当たりました。
 ライブハウスであるとかシアターであるとか、そういった箱物を持っている事業者さんというのは想定がしやすいのですが、例えば、皆さんの御記憶にも新しい東京マラソンが、中止になったあの東京マラソンですね、箱物がないです。なので、自治体の中でも想定ができなかったということがあるのではないかと思っています。
 そこでお伺いしたいのですが、まず一番、二番続けさせていただきます。
 オリパラに関係しているイベント会社さんの数ってどれぐらいあるか把握されているでしょうか。そして、地方自治体が設けていらっしゃる協力金や支援金、対象外にイベント会社なっているんだというところ複数あると思いますが、そちらの状況も把握されていますでしょうか。

#79
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、オリンピック・パラリンピック関連のイベントについても大きな影響が出ており、その関連するイベント会社にも大きな、多大なる影響が出ているものと承知しています。
 特にオリンピック・パラリンピックについての御質問でしたので、関連する延期になったイベントとして、例えば大会本番と同じ会場で大会時を想定して競技を行うテストイベントであったり、聖火リレー関連では一日ごとの最終ランナー到着時に聖火到着を祝うセレブレーションなどのイベント、さらには大会期間中には競技の模様が大型モニターで中継されるライブサイトなど、多くのイベントが延期になったと承知しております。
 また、大会そのものではありませんが、例えば世界水泳選手権など開催年を二〇二二年に変更した、延期をしたスポーツイベント等もありますので、相当数のイベント会社が大きな影響を受けたものと、受けているものと考えておりますが、具体的に影響を受けたイベント会社の具体的な数そのものについては把握はできておりません。
 また、自治体によります休業補償についての御質問がございました。
 自治体が営業自粛を要請した業種あるいは御指摘のような施設について、きちんと営業自粛をした際に協力金が支払われる制度と認識をしておりますが、これは個々の自治体の御判断で行われているものでございまして、経営上の影響を受けている事業者向けには、国としては事業全般に広く使える持続化給付金などの支援策が設けられているところでございます。
 また、スポーツ庁においては、その会社に対する損失補償ということではございませんが、スポーツイベントそのものの再開を支援する支援事業を用意しておりまして、今後様々なスポーツイベントが再開できるようになりますれば、補正予算で措置したこの再開支援事業を活用をして、イベント会社の協力も得ながらスポーツあるいは文化イベントの再開に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#80
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 次長がお答えいただいたとおり、相当数のイベント会社さんが関係していらっしゃいます。やはり、元請は限られていても、その下請、孫請といった企業が、事業者がいます。イベントでしたら、会場設営、企画運営、MC、照明、音響、いろんな会社があります。
 そこで、是非お願いしたいのはゴー・ツー・キャンペーンです。政府はコロナ回復後の、V字回復ということで、ゴー・ツー・キャンペーン、一・七兆円規模のお金を用意していらっしゃるかと思います。ゴー・ツー・イートですとか、ゴー・ツー・トラベル、そしてゴー・ツー・イベントも中には入っていると承知しております。
 そして、そのゴー・ツー・イベント・キャンペーンの中身を見てみますと、チケットの記載などもあります。チケットの代金を負担するというような内容かと理解しているんですけれども、先ほども申し上げましたマラソンのような事業というのは箱物がございません。そして、多くのイベント会社さん、オフィスといいますか、シアターがなかったり、店舗があるといった事業ではありませんので、こういう箱物に収まらないようなイベントをどんどんと打ち立てていただけるような方向で進めていただきたいというふうに、その辺りも考慮に入れていただきたいということで、経産省さんに文科大臣からもお願いをいただけないでしょうか。

#81
○国務大臣(萩生田光一君) スポーツ庁では、スポーツイベントの再開は地域経済の再活性化に非常に重要であると認識しており、令和二年度補正予算において、スポーツイベント主催者による新型コロナウイルス感染症の拡大防止、継続的な集客等のための広報、地域活性化、交流イベントの開催に対して支援を行っているところです。
 文化庁においても、文化イベント主催者への支援として、文化施設の感染症予防対策や最先端技術鑑賞モデルの構築への支援等により、一刻も早く活動が再開できるよう支援を行っております。
 また、税制においても、個人がイベントのチケットの払戻しを受けないことを選択した場合、その金額分を寄附とみなし寄附金控除の対象とする新たな制度を創設しました。
 経産省が実施するゴー・ツー・キャンペーン事業において、今回の感染症により甚大な影響を受けている観光、運輸業や飲食業のみならず、イベント、エンターテインメント業についても対象として、官民一体型の需要喚起キャンペーンを講じることとしておりますので、本事業により地域の関係企業等がその支援を受けられると思っております。
 いみじくも先生御説明いただいたように、イベント会社と一口に言っても、人も物も持って自分のところで完結できる会社もあれば、そこにある意味ではイベントごとにぶら下がって、一パーツずつを受け持つ会社もイベント会社の一種だと思います。あるいは、もっと言えば、人の手配だけをする、そういう人たちもいらっしゃるので、個々の会社に支援ができるかと言われると難しいんですけれども、元々のそういうチームが、この際、ゴー・ツー・キャンペーンの中で多くのイベントを組んでいただいて、その中で仕事を増やしていただくということで応援をすることはできると考えておりますので、引き続き、経産省とも連携しながら、対応策を更に上乗せができるように頑張っていきたいと思います。

#82
○梅村みずほ君 大臣がしっかりと理解してくださっていて、本当に有り難いなと思います。
 お話をいたしました関西のイベント会社さんたちとお話をしていますと、僕たちはお金を十万円、二十万円欲しいから言っているんではないんだと、最初に自粛に協力をして最後まで影響が残ってしまう、でも踏ん張ろうと頑張っていますと、なので、お金じゃなくて、必ず民間の自分たちの力で立ち上がる、そのつもりはあるので、そのためにイベントがしやすい状況をつくってほしいというふうにおっしゃっていました。
 では、今日はこれから最後まで、質疑の時間を性教育の必要性を訴えるために使わせていただきたいと思います。このコロナ禍にあるからこその性教育の必要性を私は感じております。
 この文教科学委員会で、三月十日、私はこんなお話を皆さんに紹介しました。私のママ友から聞いた話です。先日、マクドナルドで子供と食事をしていたら、隣にカップルとおぼしき中高生が、中学生か高校生男女がいたと、そのときに、ああ、コロナのせいで暇だね、どうする、うちに来る、お父さんもお母さんも仕事だからいないよということで、どきっとした、そんなエピソードを御紹介したかと思います。
 そして、配付資料を御覧いただきたく思います。
 五月十九日付け、時事ドットコムニュースの記事ではございますけれども、「中高生の妊娠相談増加 休校原因?バイト減も影響」ということでございます。こちらは熊本市にございます慈恵病院、赤ちゃんポストで有名になっております病院でございますけれども、こちらからの記事でございまして、全国で一斉休業が始まった三月から中高生の相談が増加、休校中に親のいない自宅で性交渉があった後、妊娠検査薬で陽性が出たなどという女子からの連絡が大半という。ちなみに、同様の記事は毎日新聞さんからも五月十一日に出ていまして、女子生徒からだけでなく男子生徒からも、交際している相手からつわりの症状があるがどうしたらいいかというような相談も寄せられているということでございました。こうなることが予想できていたからこそ、三月十日に、危険ではないかなと思い発言をさせていただいた次第です。
 そして、配付資料の二枚目でございます。
 神戸市の助産院にある窓口、小さないのちのドアにも相談が殺到した、コロナの影響でアルバイトができず、援助交際をした、近畿地方の女子高校生からの連絡だ、相談した後、検査薬で妊娠が発覚したという、施設によると、新規の相談は毎月二十から三十件だが、三月に倍増、四月は三倍の八十九人から寄せられた、通常二割程度という十代が七割を占めているということなんですね。
 これはやはり、コロナによって、お金もないです、高校生、中学生、ステイホームと言われています。当然の結果だなと私は思っています。
 そこで、疑問を投げかけなくてはいけないのは、日本で十三歳と設定されている性的同意年齢についてです。
 日本の刑法百七十六条及び百七十七条の規定においては、性的同意年齢は男女とも十三歳以上に設定されています。この性的同意年齢というのは、性交を持ったときにその性交に自分に責任が持てる年齢というふうに解釈されているかと思います。十三歳、大変低い年齢だと思いますけれども、十三歳で性交していいのかどうか自分で判断付くと、大臣、思われますか。

#83
○国務大臣(萩生田光一君) 法務省の所管である刑法において、十三歳未満の者に対して暴行、強迫を用いなくとも強制わいせつ罪、強制性交等罪が成立するものとされていることは承知をしております。
 この規定の趣旨に関する個人的な見解は控えさせていただきたいと思います。

#84
○梅村みずほ君 この十三歳の規定、明治時代から変わっておりません。
 そして、世界の先進国を中心として、各国ではこの性的同意年齢を引き上げようという動きが広がっておりまして、フランスでは二〇一七年に十一歳と性行為を行った三十代の男性が無罪になったという一件から動きが広まり、性的同意年齢を十五歳に設定しております。
 先進国でいえば韓国と日本のみが十三歳という低い水準だったのですが、今月に入りましてこんな報道がありました。韓国が性的同意年齢を十六歳に引き上げたということでございます。これで、先進国の中では十三歳という低い年齢で設定されているのは日本のみ、明治時代から変わっていない。
 じゃ、ちゃんと性に関する知識を与えてあげての十三歳なのかというところが問題になってくると思います。若くして妊娠しますと、その先に道が幾つか分かれています。中絶という道もあると思います。けれども、産むという選択をする方も多くいらっしゃいます。そうすると、産んだものの育てられないから養子縁組、里親、そういった道もあります。パートナーと結婚して、離婚して、シングルマザーという家庭もあります。
 シングルマザーでは虐待も大変問題になっているかと思います。なぜシングルマザーたちが、よくニュースでは内縁の夫というフレーズも出てきますけれども、虐待やその内縁の夫からの暴行によって子供が命を落とす、そういった事態に巻き込まれるかというと、貧困も大きく関係していると思います。
 独立行政法人の労働政策研究・研修機構の調査によりますと、シングルマザーの貧困率は五一・四%です。お金がない中、必死で子育てして、しかもそれが望まぬ妊娠で生まれた子供であったとしたら、やはり暴力が起こる可能性も高まるのではないかと思います。そして、虐待されている子供たちは、命を落とさないまでも、やはり殴る蹴るを繰り返されて、自分に自信持てないと思います。そうすると、やはり家出をする子供が出てくる。寂しいからパパ活で、何でも悩みを聞いてあげるよ、かわいいねと言われたら、本当の愛と勘違いする子がいても不思議はありません。
 ぬくもりを感じたい、自分の存在意義を感じたい、愛情を感じたいという子供たちが性犯罪に巻き込まれることも多くあります。そして、性犯罪に巻き込まれて、また父親が誰なのか分からない子供が生まれたり、望まぬ妊娠というのがつながっていくと思います。
 この性犯罪減らしていくために文科省ができることってありませんでしょうか。大臣、お願いいたします。

#85
○政府参考人(浅田和伸君) お話ございましたように、本人が望まない妊娠、あるいはそれによって生ずる子供への虐待と、こうしたものをできる限りなくさなきゃというのは、もう誰もが共通する思いだと思います。
 特に、親の養育能力が不足していたり、育児について周りの協力が得られないといった場合には虐待のリスクが高まる可能性があるということで、よりきめ細かい適切な支援が必要となります。
 ある分析では、虐待で死亡した子供の母親が十代の若年妊娠の場合、養育能力が不足していることがもちろん多くあると。それ以外に、例えば未婚であったり子供の父親の状況が不明であるとか、あるいは祖父母と同居でなくて地域との接触もほとんどない、そういった周りの協力が得られにくい場合もあると、そうした分析もございます。
 したがって、文科省としては、やるべきことは様々あると思いますが、一つには、正しい知識ということで、学習指導要領に基づいて発達段階に応じた性に関する指導も行っていますし、特に高校生向けに妊娠、出産等の内容を含む教材の作成も行っております。
 また、もう一つの親に対する支援というのもこれ非常に大事だと思います。地域の身近な、例えば子育て経験のある方などの多様な人材がその保護者、親に対して、親としての学びといいますか、学習の機会とか、いろんな情報の提供とか、そして困ったとき、悩んだときの相談への対応とか、そうしたものを行う機会を充実することが必要ですし、そのための家庭教育支援の取組への補助事業なども文科省としても行っているところでございます。
 何といっても、学校もそうですし、家庭、地域の連携と、みんなで支えていくということが大事だと思いますので、社会全体で子供たちの健やかな育ちを支えるということを進めていきたいと思っております。

#86
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 正しい知識、そうです、正しい性の知識を子供たちに授けていただきたいんです。そして、今おっしゃいました、学校だけでは駄目です、学校と親と地域と一体となって子供たちにそういう正しい知識を授けて見守ってあげなくてはいけないと思っています。
 そして、じゃ、学校現場ではどういうふうに知識を授けているかなんですけれども、保健体育や体育の授業であることが多いと思うんです。けれども私は、これ道徳でこそ扱うべき問題ではないかと思います。というのは、体のメカニズムだけの問題ではないからです。命と自分の存在意義なども含めて、モラルに大変関係してくる問題だからです。
 例えば、委員の皆様の中で、自分はどういうふうに性の知識を付けてきたかと振り返っていただくと、どうでしょう、学校で教えていただきましたでしょうか。(発言する者あり)そうですね、現場たたき上げです。日本の性の知識、現場なんです。
 性教育でいいますと、寝た子を起こすなという理論があるんです。下手に事前に知識を入れたら早熟になって性犯罪が増えるんじゃないかとか、初体験の年齢が下がるんじゃないか。でも、今、子供たちはインターネットにすぐに触れられるわけなんですね。寝ているのに耳元でわあっと大声叫ばれるような状況なんです。起きざるを得ないんです。なのに、先ほど、高校で特に重点的にお伝えいただいていますが、低年齢化しているんですね、やはり、犯罪の対象も、加害者も被害者もです。それが明治時代から変わらない十三歳の性的同意年齢でいいんですかという話なんですね。
 是非、私は道徳にこの性教育を入れていただきたいんです。親だって自信ないです。家庭で教えてよと言われても、いや、私の知識合っているかどうか分からない。性教育ばっちりできますという保護者、どれぐらいいると思いますでしょう。是非もう統計を取っていただきたいと思いますけれども、難しいと思います。
 文科省では、学習指導要領が変わりまして、道徳に力を入れています。上っ面だけの道徳ではなくて、腹落ちする道徳を目指して一生懸命取り組まれているのを、私もお話聞いております。
 だからこそ、道徳で性教育入れてほしいです。腹落ちする性教育で相手と自分を大切にする心を養ってください。出産の喜び、親としての成長、生まれてきます。自信を持って羽ばたく心、何度でもチャレンジする精神というのが生まれてきます。相手を思いやった愛情の示し方というのが性行為に表れるということをちゃんと示していただきたいんですね。安易に体を許してはいけない、危機管理がとても大切です。
 自分で学びましたと言ってくださった委員の方もいらっしゃいますけれども、そうすると、やはり、知識は今インターネット上に広がっているファンタジーに影響されやすいんです。最近のニュースを見ても、間違った性知識から間違った性犯罪を起こしてしまうニュース、たくさん目に、耳にしています。なので、是非ちゃんと、この性行為というものが愛情表現なのだ、待ち望まれて生まれてくる、それが子供の本来の誕生の姿なんだということを伝えていただきたいんですね。
 なので、この性教育うまくいったら、望まぬ妊娠減ります。未受診妊婦も減ります。DV、虐待、加害者、被害者、減ります。LGBTへの偏見も少なくなると思います。ワンイシューではあります、性教育。でも、マルチパフォーマンスと言えるんじゃないかと。社会全体、日本の質自体を変えていくような、そんなものだと思っています。なので、アンタッチャブルだと、学校でそんなことを言うのははしたないとか恥ずかしいとか、そういった偏見を持たない社会にしてほしいです。
 ちなみに、性教育元年と言われたのは一九九二年です、日本では。そこから三十年間、ほとんど日本の性教育変わっていないんじゃないでしょうか。三十年間で情報、物すごい量に増えています。子供たちを間違った情報から守るためにも、是非性教育をお願いしたいと思っています。
 私は、やはり家庭と教育、両方からのアプローチが大事だと思っていますので、こんなふうにどうかなと考えています。二分の一成人式って御存じでしょうか。子供が十歳になったときにおめでとうとお祝いをしてあげる行事になっていまして、このときに、子供にプロポーズするような気持ちで、子供の誕生の経過、そしてあなたがどれだけ愛されて生まれてきたかということを御家庭でお伝えいただいてはどうかと思います。
 けれども、そうすると、児童相談所に入っている子供もいます、両親がいない子供もいます。なので、そういったところにもケアをして、じゃ、誰からそれを伝えてあげるか。あなたは、お父さんとお母さんには今は会えないかもしれないけれども、愛情を伝え合うという尊い行為で生まれている、あなたは必ず愛されるし、愛される価値があるんだということを、親からじゃなくても伝えてあげる方法というのはあると思います。
 そして、二分の一成人式、まあ成人年齢が十八歳に引き下げられてしまいますので九歳になるかもしれないんですけれども、御家庭でやってくださいというふうにお願いをしてから授業でしっかり取り組んでいく。その授業がまた難しいです。先生方お一人お一人、担任の先生が性教育を教えてくださいと言われると、ICTよりもひょっとしたら難しいんじゃないかというふうに私は思っています。
 そこで、やっぱり共通のコンテンツが大事です。産婦人科の先生であるとか、助産師さんであるとか、いろんな専門家を呼んで共通のコンテンツ作りましょうよ。そして、ICTです。全国一律にハイクオリティーな教育を一斉に与えられるチャンスがあるわけですから、文科省さんがコンテンツを作ってほしいんです。
 先ほど水岡委員から、コロナなので、コンテンツ作ってNHKでというようなお話ありました。全く実はうれしいことに同じことを考えていまして、NHKの方と連絡を取ってお伺いしてみましたところ、クオリティーがやはり問題になる部分もあるということなんですね。クオリティー、大変大事です。
 教育委員会さん、動画検索するとばっと出てきます。大阪もそうですけれども、京都ですとか、神奈川ですとか、先ほど委員もおっしゃいましたけれども、そのほかにも、群馬ですとか、千葉ですとか、埼玉ですとか、もういろんなところで、先生たちが慣れない中、今から、一年生の、算数の、大変スローリーなんですね、そういう動画もあるんです。そして、やっぱり間違ったことを言っちゃいけないから、ちょっと、責められたらいけないから、面白くない授業になっているところも残念ながらあるんです。でも、先生たち一生懸命、教育委員会一生懸命作っています。
 本当は、小学校六年間、中学三年間、高校三年間ありますので、十二年間分の全ての授業を一つの教育委員会で作るってもう本当無理なんですけれども、それをばらばらにして、じゃ、中学校二年生の英語は群馬県ねとか、高校三年生の英語は鹿児島県ねというふうに分けられたらよかったなと思うんですけれども、今もう始まってしまっているので止められません。
 文科省がコンテンツ作っていただきたいんです。どうでしょう。そうしたら、災害時にタブレットがもし何かで全滅してもテレビで流せる、ICTで必要なときに提供できる。いかがでしょうか。

#87
○政府参考人(丸山洋司君) 性に関する指導について御質問いただきましたが、まず、学校における性に関する指導については、学習指導要領に基づきまして、児童生徒が性に関して正しく理解をし、適切に行動が取れるようにすることを目的に実施をされております。
 体育科、保健体育科や特別活動を始め、学校教育活動全体を通じて指導を行うということでございます。また、指導に当たっては、発達の段階を踏まえること、学校全体で共通理解を図ること、保護者の理解を得ることなどに配慮を行うとともに、事前に集団で一律に指導する内容と個々の児童生徒の状況などに応じ個別に指導する内容を区別しておくなど、計画性を持って実施することが大切であるというふうに考えております。
 梅村委員の方から、文部科学省の方でコンテンツを作成すべきではないかということですが、先ほど申し上げましたような形で学校教育活動全体を通じての指導を行うこととしておりますけれども、児童生徒の妊娠や出産に関する内容を含めて、健康問題、総合的に解説をしました教材を、「健康な生活を送るために」というものでございますが、そういったものを作成をし配付を行うとともに、全国の教育委員会の指導主事が集まる会議での研修などをこれまでも実施をしてきたところでありまして、今後とも、性に関する指導について、その充実が図られるようにしっかりと努めてまいりたいと考えております。

#88
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 時間がほとんどありませんが、昨日のニュースです。十九歳の父親が七か月の息子に暴行を加えたとして死亡させたというニュースがありました。十九歳の父親、当時です。逆算したら十七歳の夏から十八歳の夏に行為を行って生まれた子供です。この事件の背景にあるものが何なのかというのをいま一度考えなくちゃいけないと思っています。火元を止めなければぼやを消しているだけにすぎませんので。
 国家百年の計です。二一二〇年を見ながら、性教育、是非、学習指導要領にちゃんと入れて、厚労省さんと連携して取り組んでいただきたいことをお伝えしまして、質問を終了します。
 ありがとうございました。

#89
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 先ほどに続き、私も、この間、このコロナ禍において中高生の妊娠相談が増加しているという報道についても伺いたいと思っております。
 先ほどは熊本市の事例等が紹介されたわけですけど、東京を中心に若年層の性教育などの啓発活動に取り組んでいるNPO法人ピルコンでは、十代からの妊娠不安の相談、ふだんは月平均五十件程度だったところが、この三、四月には約二百件と急増していると。また、LINE相談では七千件を超える相談が寄せられたと。同様の状況というのは先ほどの熊本市若しくは神戸市の助産院などでも報告されており、まさに全国的な、そして今緊急的な課題だと感じております。
 この相談増加の背景には個別様々な事情はあるとは思うんですけど、私、注目しておきたいのが、例えば、神戸市の助産院に対する相談の中身を見たら、SNSなどのつながりで売春被害などの性犯罪に巻き込まれている例が目立つという件なんです。虐待などで家に居場所がない少女の支援に当たっている一般社団法人Colaboにも、連日、この間、家にいられないとSNSでつぶやくと、泊めてあげる代わりにということで性行為を要求されたなどの相談が相次いでいるという話も寄せられていると。このコロナ禍で行き場もお金もなくなって困り果てている子供たちの弱みに性的搾取を目的とした大人が付け込んでいる。これ、本当に深刻な事態だと思うわけです。
 大臣、やはり、こういう非常時に行く当てのない子供たちの弱みに付け込んだ大人たちによる性的な搾取、断じて許してはならないと、子供たち守らなければならないと思いますが、いかがでしょうか。

#90
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルスの対策として学校の休業が長期化する中、中高生からの妊娠相談等が増加しているとの報道については承知しております。
 学校の休業がなされることにより、行く当てのない児童生徒の弱みに付け込んだ性的搾取は誠に遺憾であり、あってはならないことであると考えております。また、今ちょうど続けてお二人の先生方がこのテーマを取り上げて、文部科学省としては、性教育をかぎ括弧性教育で学習指導要領の項目に立てているわけではないんですけれども、子供たちの発達段階に応じての様々なアプローチはいろんな教科で入っているんですけど、今先生たちのお話聞いていて、やっぱり確かに情報はどんどんあふれているわけですから、間違った情報から誘導されてこういう被害に遭う子供たちがあってはならないと思いますので、いわゆる性教育の在り方といいますか、もう時代に合った対応というのをしていかないと子供たち守れないということを改めて感じたところでございます。

#91
○吉良よし子君 断じて許されないということと時代に合った性教育の必要性、大臣からも御答弁あった、これ本当に重要なことだと思っております。もう是非進めていただきたいと思いますし、やはり今回のこの中高生の妊娠相談増加の背景には、こうした長引く休校、自粛などの中で、家庭の中で弱い立場に立たされているのが子供たちであり、そこに被害が集中してしまっている、そういうものが見えてくる話でもあると思うんです。
 学校が開いていれば、そうした例えば家庭の中で虐待に遭ったり若しくは性暴力被害に遭った場合であったとしても、学校の担任とか養護教諭とかスクールカウンセラーとか、そうした公的なところにつながって相談もできる可能性があるわけですけれども、今、一部再開はあるけれども、ほとんど休校している状態の中で、相談する相手もいないというところがやはり深刻な今事態が引き起こされているんだと思うんです。
 やはり、そういう意味でも、これから再開する学校も含めて、こうした子供たち、休校中の子供たちの状況把握、より丁寧に行っていただきたいし、何らかのトラブルに巻き込まれた場合の相談支援体制充実させていただきたいと。とりわけ、性暴力被害があった場合というのは性暴力ワンストップ支援センターとか民間NGOなどとの連携も必要ですし、そうした体制整備を進めながら、虐待若しくは性的トラブルから子供たちを守り抜くと、あなたたちの体と安全はちゃんと守り抜くよということを文科省として示していただきたいと思うのですが、大臣、いかがでしょう。

#92
○国務大臣(萩生田光一君) 自宅で過ごす時間が長くなる中、児童生徒の心身の健康状態の把握や児童虐待の未然防止のため、教育委員会や学校等においても必要な対策を講じていくことは極めて重要だと考えております。
 都道府県教育委員会等に対して、学校の休業中において、児童生徒の心身の健康状態について、おおむね二週間に一回程度、電話等を通じ定期的に把握するよう依頼し、臨時休業中においても児童生徒の相談の機会の確保に努めております。また、要保護児童対策地域協議会に登録されている支援対象の幼児児童生徒に関しては、児童虐待のリスクも踏まえ、おおむね一週間に一回以上、電話等で定期的に幼児児童生徒の状況を把握するよう通知をしたところです。
 その上で、性的虐待を含め性被害を把握した場合は、児童相談所や性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター等の関係機関と緊密に連携し、必要な支援を行うことについて周知徹底を図ってきたところです。
 引き続き、厚労省を始め関係府省庁とも緊密な連携を図りながら、児童生徒の性的被害の防止及び相談対応体制の充実に努めてまいりたいと思います。

#93
○吉良よし子君 是非丁寧に対応していただきたいと思うわけです。
 この中高生に対する性暴力若しくは望まない妊娠防ぐためには、先ほど来議論ありますとおり、中高生自身に自分を守りなさいと言うだけではなくて、自分を守りたくても守れない、守り方を知らないというこの状況を変える必要があるわけです。
 緊急時には、現状だと性行為から七十二時間以内の服用で八割の避妊効果のある緊急避妊ピルもあるわけで、この間、日本でもオンライン処方の解禁もあるわけです。緊急の場合には、こうした情報、特に妊娠不安におびえる中高生にも届けられるようにしていただきたいですし、そうしたことも含めて、できる限り事前にこうした問題を防ぐためにも、日頃から正しい避妊法などの情報を男女共に正確に知らせる、そして、それだけじゃなくて、やはり相手の体を大切にする、若しくは嫌なことは嫌だと言える対等な人間関係を結ぶためのコミュニケーションの大切さなど、全般的に学ぶような性教育を、先ほど大臣からも答弁ありましたけれども、是非この機に進めていただきたいということ、強く私からも申し上げたいと思います。
 続きまして、このコロナ禍の中でまた大きな影響を受けている学生の問題についても伺いたいと思います。
 感染拡大防止のために大学が閉鎖されていて、バイトもなくなって収入が減って困窮している学生たち、この間、各地で窮状を訴えて、学費減額、国の予算増額を求めているわけです。全国百七十を超える大学で署名活動が進められていて、一律学費半額を求めるアクションと題した署名では賛同一万八千人を超えていると。
 この間、大臣は、一次補正予算での学費減免の予算七億円では全く少ないということを申し上げましたと、次の補正で積み増ししますと御答弁されているわけですが、お聞きしたいのですが、じゃ、第二次補正では、これからこの実際の学費減免のためにどの程度の予算、どの程度の対象人数の規模を考えていらっしゃるのか、お答えいただけますでしょうか。

#94
○国務大臣(萩生田光一君) 授業料の減免予算ですが、第一次補正予算でも計上したところですが、私としては、大学のニーズも見極めつつ、各大学が目の前の学生に対して学びの継続の観点から授業料の軽減措置にしっかりと取り組もうとしている場合、こうした大学の取組を何らかの形で支援していくことは大切だと考えております。
 二次補正予算につきましては、現在詰めをして交渉をしているところでございますが、文部科学省としては、困窮する学生に対して大学独自の授業料減免による支援など大学としても努力をしていただく中で、共に伴走しながら、引き続き対応していきたいと考えておるところでございます。

#95
○吉良よし子君 今詰めをしている最中というお話でありました。私、是非、この際抜本的に予算を拡充していただきたいと思うんです。
 資料をお配りをいたしました。報道では、この二次補正の学費減免の予算規模というのは百億円程度になるんじゃないかというものがあったわけです。これでは現行制度のちょっとした拡充にとどまるんじゃないかという懸念があるんですね。
 例えば、前回の補正七億円だと、公立、私立合わせて学費免除となる対象人数は二千三百人程度だったということです。だから、これ百億円になったとしても、これ掛け算しますと大体対象人数数万人程度、三万人とか、半額だとしても六万人程度にとどまるんじゃないかと見込まれるんですけど、国公私立、専門学校生の数、全体で約三百七十万人ぐらいになるということを考えると、対象数万人ではやはりちょっと少な過ぎるんじゃないかなと思うわけです。
 FREEの調査では、二〇・三%の学生が退学を検討していると。さらには、大学の閉鎖に伴い講義が思うように受けられない。図書館も閉まっていてレポートも書けない。もちろん、サークルなどもなくて友人もできない、新入生たちは。そういう意味では、通常の学生生活は全く送れていないという意味では、コロナの影響を全ての学生が受けているわけです。そういう意味では、やはり全ての学生にそういう補償をしていく、学生生活ができないことへの補償を国が率先してやっていくことが必要だと思うわけです。
 実際、一律学費半額を求めるアクションの皆さんも、国公私立の違い、課程や学年の違いを超えて、国籍の違いを超えて一律半減ということを求めているわけですけど、やはりコロナの影響下で全ての学生が影響を受けていると。だから、全ての学生を対象にした学費一律半額、半額が無理でも減額というところに国が大きく予算を付けていくべきときだと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

#96
○国務大臣(萩生田光一君) コロナの影響で遠隔授業を実施する大学が増加をしたり、経済状況が悪化する学生が増えている中で、授業料などの学生納付金について減額を求める声があることは承知しています。
 授業料、施設整備、設備費等の学納金は、一般に在学期間全体を通じた教育に対するものとして各大学が設定しており、一時的に学生が通学できない期間が生じる中においても、例えば約七割の大学において遠隔授業が実施されるなど、大学においては学習機会の確保をしっかりと取り組まれている学校もあると承知をしております。
 また、今般の新型コロナウイルス感染症の影響により家計に急変を生じた学生等に対しては、授業料等の納付猶予や減免を行うよう文科省から各大学に要請しており、九六%の大学でそれら納付猶予等の取組がなされております。
 これらの状況も踏まえ、文科省としては、単に授業料等を一律に減ずるのではなく、各大学において様々な手だてを通じて学習機会の確保等に取り組んでいただくことが重要と考えており、遠隔授業の質の向上を図るため、各大学の支援も行っております。
 同時に、経済的に困窮している学生に必要な支援が確実に行き渡るよう、各大学における支援制度等について学生等に適切に周知、説明いただくことを求めるとともに財政的支援を行っているところであり、引き続き各大学の学生支援の取組を促してまいりたいと考えております。

#97
○吉良よし子君 文科省が今この間、学生の声を受けて様々な予算を付けるなどして努力しているということはすごく大事なことですし、一歩前進しているとは思うんです。
 ただ、やはり、このままだとどうしても支援が受けられる学生と受けられない学生というのが出てきてしまうと。やはりそういう線引きというのが問題じゃないかと。先ほど、はざまというお話ありましたけれども、そういうぎりぎりのところで頑張っている学生みんなに対象になるようにしていただきたいし、そのためにも国として一律な学費減額ということをやっていただきたい。野党も共同で法案提出しましたけれども、一兆円規模とか、そういう大きな額で予算を付けていただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 もう一点、この間、文科省がアルバイト減収した学生に向けて緊急給付金を創設されました。これも本当に大事な一歩だと思っているんです。これについて資料もお配りしましたが、これ、文科省が作成している支給対象者の要件、学生生徒向けの手引の中に載っているものですけれども、これ一覧すると、やはりかなり要件が多いようにも思うわけです。
 この中身についてもちょっと幾つか確認をしたいと思うんですが、まず、五番のアルバイト収入が五〇%以上減少というものですが、これ、新入生など、今年からバイトをしよう若しくはバイトを増やそうとしていた場合は比較が困難なわけですが、これ、新入生若しくは昨年はバイトはしていないが今年からバイトをする予定だったみたいな、そうした学生にも柔軟に対応するべきと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#98
○国務大臣(萩生田光一君) そのとおりでありまして、本給付は、アルバイトをまだ始めていない新入生で、あらかじめこういうバイトに就く予定だったんです、時給は幾らなんです、週何回ぐらいのシフトで予定していたんですということを学校に言っていただいて、そのアルバイトが結果として一度もなかったりする学生もいらっしゃると思いますので、得られるはずであった収入が得られなかったということを客観的に確認をしていただければ、それで結構でございます。

#99
○吉良よし子君 これ大事なことなので、是非周知もしていただきたいんですけど。
 ただ、このバイトに就く予定だったまで決まっていたかどうかというのも懸念があるわけで、バイト収入で生活費を何らか足しにしようと思っていたと、そういう申告があれば全て受け入れるぐらいの柔軟な対応も是非求めたいと思うわけです。
 もう一つ気になるのが、六番の既存制度についての条件です。
 これ、よく見ると、修学支援新制度を受給している、若しくは無利子貸与奨学金を限度額まで目いっぱい借りているということが要件にされているわけですけど、これも学生の実態から見るとちょっと疑問があって、そもそも修学支援制度は対象者がすごく少ないと。貸与型奨学金というのはやはり借金になるわけで、借りたくないということでアルバイトで何とか頑張っていたという学生もあって、本当に奨学金を借りたくないから、奨学金借りるのをやめて、アルバイト増やして生活費、学費払っていたという学生の声も私自身も聞いているわけですけれども、こういう貸与奨学金、限度額目いっぱい借りていないと受給できないみたいな条件というのは厳し過ぎるんじゃないかと思うんですけど、大臣、いかがでしょう。

#100
○国務大臣(萩生田光一君) 既存の制度との連携を要件としているのは、給付金の支給という緊急的な支援にとどまらず、その後の継続的な支援につなげていくことが重要と考えているためでございます。
 最終的には、当該要件を踏まえた上で、大学等において学生等の実情に沿って総合的に判断を行うこととしており、アルバイト収入の激変等により特に支援が必要な困窮学生を大学等の判断で柔軟に支援の対象とすることができる仕組みとなっておりますので、確かに、これちゃんと読むとそう読めちゃいますから、QアンドAなどで大学に柔軟な対応ができるように改めてちゃんと通知をしていきたいと思います。
 それで、先生よく借金背負わせるのかと言うんですけど、私からすれば、学生に働かせるのかと言う方も中にはいらっしゃいまして、あくまで大きな借金を借りてくれということを言っているんじゃなくて、ワンショットではなかなか生計の計画が立たないと思うので、無利子の奨学金なんかがあることをこの機会に紹介をきちんとしていこうという、そういうマインドであります。

#101
○吉良よし子君 借金かアルバイトかでじゃないと大学に通えないというのがそもそも問題だということだと思うんですよね、高い学費だということがね。
 ただ、今、緊急事態ですので、特に困窮していて退学まで考えるような人たちに本当に手が届くようにするには、やはりこういう厳しい条件を余りに課していくというのは、本当に申請するのもためらうような事態が起きかねないと思うんです。
 先ほど来、柔軟な対応ということを大臣はおっしゃっているんですけど、確認しますけど、この条件全て満たさないと対象にならないということではないということですよね。一言でお願いします。

#102
○国務大臣(萩生田光一君) もう本当に、学校に窓口になっていただいて、その学校の担当者の方が、こういう状況で、この子は今手を差し伸べてあげないと修学が続かないという、こういう判断をしていただいて申請してもらえば結構でございますので、大学と責任を共有しながら、学生を、声を聞いてあげていただきたいと思います。

#103
○吉良よし子君 これ本当に大事なことなんで、学校、大学でということですけど、本当に柔軟に対応していただきたいんです。ただ、このままだと大学によって対応に差が出る懸念もありますし、そうはいっても、そもそも、これ予算規模は五百億円で四十三万人という、その数の上限もあるわけで、本当に必要な人に行き届くのかという不安もどうしても出てくるわけです。先ほどは、外国人留学生、成績上位三割みたいな差別的な条件まであるわけですけれども、やはり、そういう留学生も、もちろん日本学生も含めて、学生にはためらわず申請してくださいということを是非言っていただきたいし、もし申請数が四十三万人超えた場合には追加で予算を拡充するなど、必要な学生に支援が行き渡るまで是非進めていただきたい、これ最後お聞きしますが、いかがでしょうか、大臣。

#104
○国務大臣(萩生田光一君) このコロナの機会に学びを諦めるようなことがないようなしっかりとした支援をしていきたいと思います。したがって、学生のことが一番よく分かっている学校の方に窓口をやっていただいて、予算ですから、あらかじめオーバーしたらその後追加しますよということを今この場で軽々にはお約束できませんけれど、しかし、学びを、学ぶ意欲があって修学困難な学生がいれば、そこはしっかり手を差し伸べていく、引き続き差し伸べていくことを改めてお約束したいと思います。

#105
○吉良よし子君 あらかじめ増やすとは言えないということでしたけど、やはり、手が届かない学生がいて、その子が大学諦めてしまってからでは遅いわけですから、もう是非、支援の手、せっかくこういう制度をつくったわけですから、支援の手が行き届くように目配りしていただきたいということを強く申し上げまして、質問を終わります。

#106
○舩後靖彦君 れいわ新選組の舩後靖彦でございます。
 全国を対象とした新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が十四日に見直されました。この間、国民は、感染症対策のため、憲法で保障されている多くの権利を制限されてきました。損なわれた権利の一つは学ぶ権利です。
 そこで、休校期間中の学びの保障のため、そして学校再開後のICTを活用したオンライン授業の可能性と課題についてお尋ねします。
 代読いたします。
 遠隔授業の自治体間格差について質問いたします。
 私は、四月七日の文教科学委員会で、遠隔授業の推進と家庭環境などによる格差から取りこぼされる児童生徒さんがないよう御配慮と予算措置をお願いし、大臣から前向きな回答をいただきました。実際、文科省は、全国の小中学生が一人一台の端末を使えるようにするGIGAスクール構想の目標を前倒しし、令和二年度補正予算でも二千二百九十二億円を盛り込みました。その中に障害のある児童生徒のための支援装置整備の十一億円が含まれていることは高く評価したいと存じます。
 しかし、残念ながら、私立学校に比べ公立学校でのICT活用は遅れています。文科省の四月十六日段階の調査では、休校中の千二百十三自治体のうち双方向のオンライン指導をするのは五%にすぎない状況です。
 熊本県嘉島町にお住まいの保護者の方からこのような御相談を受けました。三月から学校に行くことができず、オンライン授業に期待をしたが、教育委員会からはいつから行えるのか全く決まっていないという返事でした、町議会へ要望書を提出したが、五月一日に返ってきた回答は、来年度、各生徒にタブレットを配付するという対応でした、同じ熊本県内でも、新学期から実施していたり一気に進めたりしている自治体もあります、住んでいる自治体や家庭によって受ける教育に差があることはあってはならないと思っていますというものでした。
 経済的な余裕のある家庭では、独自に有料、無料のオンライン講座で学びの場を確保していることもあります。住んでいる地域や親の収入によって教育の格差が広がることは、将来の子供の自立に大きく影響することが危惧されます。
 文科省も、四月二十一日に、平常時のルールにとらわれずにICT活用をするよう全国の教育委員会に通知を出されています。ICT先進国でオンライン授業が進んでいる北欧デンマークでも、困難を抱えた地域などへの対応が課題になっているとの報道があります。
 大臣にお尋ねいたします。
 学校休業による遅れを埋め、義務教育における学びを保障するためのオンライン授業推進において、自治体間格差をなくすため何が課題となっているとお考えでしょうか。

#107
○国務大臣(萩生田光一君) 学校の臨時休業期間において、ICTの活用により子供たちの学びを保障することは極めて重要です。一方、臨時休業を実施する設置者のうち、同時双方向型のオンライン指導を通じた家庭学習を課す方針であると回答した割合が約五%にとどまるなど、その活用が進んでいないことも承知をしております。
 そのため、自治体には、まずは家庭にあるパソコン、WiFi等の活用や学校の端末の持ち帰りなど、既存のあらゆるICT環境を最大限利用するとともに、令和元年度と令和二年度の補正予算でGIGAスクール構想による環境整備を進めるよう働きかけているところであります。
 決して他省庁やほかの人の責任にするつもりは全くありませんし、今、私が責任者としてこのGIGA進めているんですけれど、図らずも水岡先生がさっきちょっと触れていただいたように、これ突然、GIGAスクール構想は去年から始まったばっかりなんですが、学校のICT環境整備というのは、地方財政措置も含めて二十七年間こつこつと予算を積んでやってまいりました。
 ですから、さっきお話があった熊本の隣の高森町などは一〇〇%の整備で、今回十分な対応をしておりまして、確かに、地方財政措置というのはその算定根拠ですから、そのものを買うための、整備するためのお金がダイレクトに行くんじゃないんですけれど、お金に名前が書いてあるわけじゃないんですけれど、私は、やっぱり子供たちの教育現場の予算というのは教育委員会を含めて正しく使っていただきたいなという思いが、今回この事態になって改めて感じたところでございます。したがって、今年度中に全ての小中学生にしっかり配付ができるだけの予算は確保しました。
 ところが、このコロナの中で、二つ目の課題としては、物が、海外でほとんどの物がパソコンやタブレット作られておりまして、いわゆるサプライチェーンが行き詰まってしまっております。少しずつ再開しておりますけれども、これも残り全ての子供たちというと七百万台を用意しなくちゃなりません。今、メーカーの皆さんとも相談して、本当は各自治体が、どのメーカーのどういうものを買いたいか、OSは何にしたいかと考えていただければいいんですけど、なかなかそういうノウハウがないので、共同である程度買うから安くしてくれということとちゃんと作ってくれということを文科省の責任で今お願いさせていただいて、できるだけ早くこの端末を現場にお配りができるように、今年度中、努力をしてまいりたいなと思っています。
 また、同時に、先ほどからお話がありましたように、端末だけ届いても、いわゆる通信環境が整っていなければしっかりとした授業ができないわけでありまして、これは光ファイバーなどの活用によって、何とかその学校現場でも、あるいは自宅に持ち帰っても活用ができるような環境をつくっていきたいなと思っています。
 5Gの時代になりまして、新規参入の企業は学校の屋上にアンテナを置くことを条件に学校での5G電波を無料開放するという提案もいただきましたので、政令市などではこの活用をさせていただいている自治体も出てきました。いろんなツールを使いながらICTの環境整備をして、是非、家庭と学校がしっかりつながっていく、一人一人個別最適な授業ができる、そういう環境をしっかりやっていきたいと思います。
 最後にもう一点、課題は何かと問われれば、そういったものをコーディネートする専門家が日本の場合は少ないです。これもメーカーのOBさんなんかにも紹介していただいて、それぞれ、何といいますか、ITの一番最初の学年といいますか、ちょうど定年を迎えた皆さんがまさにこのパソコン世代の第一期生になるんだそうでございますので、そういう人たちにも是非現場に入っていただいて、様々な応援をしていただくICT活用教育アドバイザーなどになっていただいて自治体のサポートをしていただきたい。
 そして、これもはっきり業者の皆さんにもお話ししましたけど、今まで地方自治体、もっと言えば、なかんずく教育現場って、割とこの手のものをすごく高く買ってきたと思います。もう言われたままに買ってきたと思います。ここは、世の中が変わったんで、今までの分ちょっと返してもらえないかと、金額や何かを含めて、しっかり現場に一日も早くそろうように戻してくれないかというお願いも企業の皆さんにはっきりお願いをさせてもらいました。皆さんも、笑っていましたけれど、薄々感じるところはあったようでございまして、いい金額のものを提案をしてきていただきましたので、ここは社会全体で、まずは学校の子供たちが学ぶ環境ができるようにしっかりサポートしていきたいなと思っています。

#108
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 続きまして、大学、専門学校における遠隔授業の合理的配慮についてお尋ねいたします。
 現在、大学や専門学校ではオンラインによる遠隔授業が急速に広がっております。この中、障害のある学生への合理的配慮について、協議もなく準備が進められ、合理的配慮の調整がきちんとなされず、障害のある学生が遠隔授業から取りこぼされてしまうのではないかという懸念が大学教員から寄せられています。
 例えば、音声言語を聞き取ることが難しい聴覚障害者への合理的配慮としてはノートテークやパソコンでの文字通訳が付いておりますが、少なくとも、オンラインによる講義、ゼミにおいてもテレビ会議システムのチャットを使ってメモ取りをする専任の人が必要となります。同様に、文字資料を読むことができない視覚障害者や、暗黙の了解や、あれ、それなどの指示詞を理解することが難しい発達障害者、情報アクセスに困難を伴う障害のある学生に対して、遠隔授業の内容に合わせた合理的配慮の提供について当事者の要望を聞き、調整、提供する必要があります。
 通常は大学の障害学生支援センターがこの役割を果たしておりますが、短期間に準備するにはセンターだけではマンパワーが足りません。この点について、既に四月二十二日付けの要望書で要望しているところではございますが、改めて大臣にお尋ねいたします。
 オンラインによる遠隔授業においても必要な合理的配慮の提供を各教育委員会や大学に指導するとともに、必要な人的資源の確保について文部科学省として必要な財政措置をお願いしたいと存じますが、いかがでしょうか。

#109
○国務大臣(萩生田光一君) 今般のコロナウイルス感染症拡大の対応として、大学や専門学校等において遠隔授業を行う環境を構築し、障害のある学生等も含めた全ての学生の学習機会を確保することが重要だと、このことは先生と同じです。
 このため、遠隔授業の実施に当たっては、障害のある学生等への合理的配慮が重要であり、教員の方々が様々な工夫を行うことにより障害のある学生等に必要な学習機会が確保されるよう努めているところと承知をしております。
 このような大学等の取組を後押しするため、文部科学省においては、今回の一次補正予算に遠隔授業の実施に当たり合理的配慮を行うためのサポートスタッフの配置やシステム整備に活用可能な遠隔授業の実施に必要な経費を計上しました。
 また、国立情報学研究所を中心に遠隔授業の実施に係るオンラインシンポジウムが毎週開催され、各大学等における遠隔授業の課題や経験、良好事例を共有する取組が進んでいます。遠隔授業における合理的配慮に係る取組も事例紹介され、共有が図られているところでございまして、文科省としては、こうした取組とも連携しつつ、障害のある学生等に配慮した取組について各大学等に対して周知をし、各大学等における取組を促してまいりたいと思います。

#110
○委員長(吉川ゆうみ君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#111
○委員長(吉川ゆうみ君) 速記を起こしてください。

#112
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 加えて申せば、健常な教員が気が付かない点があります。それは、私のような耳が聞こえづらい学生は聞き間違いをすることです。健常な学生に合わせた速度で話されますと、聞き間違いをしてしまいます。こういった点についても配慮を伝えていただきたいと存じます。
 大臣、お願いします。

#113
○国務大臣(萩生田光一君) 貴重な御意見だと思います。しっかり対応します。

#114
○舩後靖彦君 代読いたします。
 引き続き、新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響の関連でお尋ねいたします。
 海外にある日本人学校、補習授業校への対応についてです。
 本日は、特に日本人の派遣教師の方々への待遇について質問したいと存じます。
 文科省によりますと、本来であれば、今年度は計百三十七校の日本人学校、補習授業校に千三百二十二人が勤務する予定だったとのことです。しかし、新型コロナの影響による入国制限などのため、今年度予定していた新規派遣のほとんどが見合せになっているとのことです。このことにより、現地で働く予定だった教員の方、今まさに現地で働いている教員の方に大きな影響が出ています。
 まず、派遣見合せで国内待機になっている方への対応です。
 五月十九日現在、派遣できずに日本にとどまっている方は四百六十五人いるとお聞きしています。この方々に対して十分な支援がなされていないのではないかという問題です。十分な支援がなされていないのであれば問題だと感じます。
 そこで、国内待機の仮住まい費用と待機期間中の在勤手当を手当てするべきではないかという問いかけです。
 国内待機をしている教員の方々の中には三月いっぱいで賃貸住宅を引き払っていた方もいるかと思います。こうした方々は仮住まいを用意せねばなりません。持家などがあれば対応できるかもしれませんが、そうでない方もおられるはずです。一時的な仮住まいを用意している方もおられるのではないかと推察します。後ほど述べる赴任先の家賃も払っているとなると、家賃の二重払いになってしまいかねません。
 深刻なのは給与の問題です。教育委員会から派遣される現職教師派遣の方は教育委員会から給与が支払われますが、退職した方によるシニア教師派遣、正規教師を目指す若手によるプレ教師派遣の方は現職派遣の方のように給与がなく、着任に当たって支払われる在勤手当が前提となっております。このため、在勤手当がなければ収入がゼロになってしまう可能性があります。シニア教師派遣、プレ教師派遣で日本にとどまっている先生方の中には、現地でオンライン授業などを国内から取り組んでいる方がおられるともお聞きしています。つまり、現地には赴任していなくても、国内で現地の仕事に従事しているとも言えます。
 それを踏まえますと、赴任を前提に支払われる在勤手当が支払われるべきではないでしょうか。在勤手当はもちろんのこと、当然、仮住まいの家賃も国が手当てするべきではないでしょうか。こうした負担を個人に課すのは余りに理不尽ではないでしょうか。現在は前例のない事態です。前例のない対応をお願いいたします。
 大臣、御答弁お願いいたします。

#115
○政府参考人(浅田和伸君) お答えいたします。
 今お話ございましたように、令和二年四月に派遣教師としての委嘱を行い、日本人学校、補習授業校といった在外教育施設に派遣を予定していた教師が四百八十四名です。ところが、新型コロナウイルス感染症の影響による、赴任国、行き先の国の入国制限などによって現在派遣を見合わせざるを得ない、見合わせている教師がそのうち四百六十五名という、これまでにない極めて異例の状況となっています。
 これらの先生方には、派遣が可能になればできるだけ早く行っていただきたいと思っていますが、それまでの間は国内で、赴任予定であるところの在外教育施設に関する業務を行っていただいているところです。
 派遣教師に対しては、赴任後に、勤務に必要な衣食等の経費である在勤手当が支給されます。現行の規定上、この在勤手当は赴任前に国内にとどまる場合には支給できないという規定になっております。
 現在国内待機中の先生方には、さっき申し上げたように、相手国が派遣可能な環境になれば速やかに赴任していただくことをもちろん予定しておりますけれども、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大という今回の異例の状況に鑑みて、その影響などやむを得ない理由により国内にとどまりながら在外教育施設の業務を行っていただいておりますので、そのことに対する適切な手当の支給を検討させていただいているところでございます。

#116
○国務大臣(萩生田光一君) 時間がないと思うので私からもう一度お答えしますけど、先生の御指摘のとおりでありまして、この特に家賃などは、もうこれ六月以降自分で払えという話になってしまうんですね。せっかく志持って海外の日本人学校で働こうという先生方が、もうこれで気持ちが萎えてしまうようなことがあってはならないと思います。
 現地での家賃については、その土地カンがない中で、学校運営協議会に相談して前の先生が借りていた同じ宿舎を借りたりしているものですから、中には、大家さんと相談の上、こういう事態だから、じゃ一回解約しましょうねという国もあれば、あるいは減額しますねという国もあったりするので、様々なので、一律の支援というのではなくて、この辺ちょっと調整しながら考えたいと思います。
 今局長も答弁しましたように、赴任していませんけれども、赴任する予定で全ての予定をキャンセルして教員としてスタンバイしているわけですから、これも一定の手当といいますか支給をして、在宅でも何でも、現地と連絡を取りながら頑張っていただきたいと思いますので、一個一個に対して同じ支援にはなかなかならないかもしれませんけど、これから海外で働いていただける教員の皆さんが納得していただけるような応援の仕方をしっかり考えていきたい、そのことをお約束したいと思います。

#117
○舩後靖彦君 ありがとうございました。

#118
○委員長(吉川ゆうみ君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後一時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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