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2020/05/27 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 国民生活・経済に関する調査会 第3号 令和2年5月27日
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2020/05/27 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 国民生活・経済に関する調査会 第3号 令和2年5月27日

#1
令和二年五月二十七日(水曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         白  眞勲君
    理 事
                島村  大君
                豊田 俊郎君
                羽生田 俊君
                水岡 俊一君
                里見 隆治君
                高木かおり君
                岩渕  友君
    委 員
                足立 敏之君
                小川 克巳君
                加田 裕之君
                清水 真人君
                自見はなこ君
                高橋 克法君
                堂故  茂君
                本田 顕子君
                山田 俊男君
                伊藤 孝恵君
                石垣のりこ君
                礒崎 哲史君
                須藤 元気君
                下野 六太君
                竹内 真二君
                梅村みずほ君
                浜田  聡君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        塚本 禎宏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国民生活・経済に関する調査
 (「誰もが安心できる社会の実現」のうち、困
 難を抱える人々の現状について)
    ─────────────

#2
○会長(白眞勲君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。
 国民生活・経済に関する調査を議題といたします。
 本日は、中間報告書を取りまとめるに当たり、これまでの調査を踏まえ、「誰もが安心できる社会の実現」のうち、「困難を抱える人々の現状」について委員間の意見交換を行います。
 本日の議事の進め方でございますが、まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
 発言を希望される方は、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言いただくようにお願いいたします。
 また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、委員の発言はお一人五分以内となるように御協力をお願いいたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、発言のある方は挙手をお願いいたします。
 高橋克法君。

#3
○高橋克法君 発言の機会をありがとうございます。自由民主党・国民の声の高橋克法です。
 この調査会では、二月十二日と十九日に、参考人から、子どもをめぐる諸問題と外国人をめぐる諸問題に関して説明をいただきました。私からは、子供の貧困に関して意見を申し述べます。
 自分の出身である栃木県に、子供、若者支援を二十年以上続けている友人がおります。彼は、子供の貧困は二種類あるんだと言います。それは、経済的貧困と心理的貧困である。経済的貧困は比較的目に見える貧困であります。心理的貧困は、家族がいない又はいても無視されている、話す相手がいない、誰にも頼れない、つまり孤立無援状態で、我々からは余り見えない貧困であります。
 彼と行動を共にしてきまして、経済的貧困と心理的貧困、両方を解決して初めて子供の貧困が解決すると思っております。特に、目に見えない心理的貧困の解決は重要なことだと考えています。参考人の話にもありましたが、心理的貧困を解決する上で大切なのは、子供たちに学校や家以外で安心していられる場を提供することであると思います。そこが勉強をする場でも、御飯を食べられる場でも、自分の悩みや不安を話せる場でも何でもいいんだと思います。その子が、ここがいい、安心できると思える場こそ居場所になると考えています。
 自分は、小さな町の町長を十五年間やってまいりました。町長時代の平成十五年にひよこの家という施設をつくりました。この施設は、不登校と呼ばれている子供たちに対して文部科学省が行っていた学校復帰を前提とする適応指導教室という全く機能していない文科省の施策に対するアンチテーゼとして私はつくりました。どこで学ぶかではなくて何を学ぶかが一番大切なんだという考え方の下に、学校復帰を前提としない、まずは子供たちが安心して心を休ませる、自分らしい自分を発見する、社会的に自立していくことを第一の目的とする。
 そして、この施設は、公設の形を取っておりましたが、実質的には運営をNPO法人に担っていただきました。このひよこの家ですが、平成二十八年末に施行された教育機会確保法の一つのモデルだったと思っています。
 全国的に見ると、このような居場所提供はNPO法人がほとんど担っています。しかし、NPO法人はほとんどの団体で資金難という現状があります。それぞれの地域で志ある方々が懸命に汗を流していらっしゃいますが、本来の活動の前に資金調達という問題に労力を取られてしまっている。一方で、行政の側には、彼らのような情熱や問題意識、どこまでも子供たちに寄り添う意欲を持った職員は残念ながら少ない。ひよこの家のように実質的な公設民営、官民協働で行うことこそ彼らの能力を存分に発揮していただけることであると考えたからであり、官と民とのそれぞれの良い部分を発揮し合えると考えたからでありました。
 そのような考え方を前提にすれば、児童相談所の在り方を考え直す時期に来ていると思います。児童相談所の設置数を大幅に増やし、その地域で活動しているNPO法人などの民との協働の仕組みをつくる。そこに居場所支援、学習支援、DV支援などの様々な機能を持たせる。その場所は、別に子供たちのものだけというわけではなく、虐待児童の保護、DV被害者の保護、老後の居場所支援などを行う。様々な人にとっての居場所を地域に一つ官民協働でつくる必要があると私は思っています。
 こうなりますと児童相談所という名前を変えた方がいいのかもしれませんが、つまり、現在の児童相談所をその地域の居場所にできないかという思いがあります。このような居場所があればSOSを出しやすいかもしれませんし、気が付きやすいかもしれないし、救える命が必ずあるんだと思っています。
 官で場所を確保すれば、金銭的な負担が減り、さらには活動費の支援もすることができる。民は関わりやすくなります。彼らの志や能力を存分に発揮してもらう仕組みにもつながると思います。
 かつてNPO法ができたときに第三の公共という概念が提唱されましたが、もっともっと行政と多くのNPO法人等の協働の仕組みがこれからの社会には必要になってくる、そのように確信しております。
 以上です。

#4
○会長(白眞勲君) 続きまして、伊藤孝恵君。

#5
○伊藤孝恵君 ただいま高橋委員の方から、子供の経済的貧困、また心理的貧困について非常に御示唆に富むお話、聞かせていただきました。
 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、低所得の一人親、そういった方々の収入が減って、想像を絶するような相談が私の下にも寄せられております。例えば、食べるものがないので公園に行って親子で水を飲んで空腹をしのいでいる、そんなようなお話を聞くたびに本当にたまらない気持ちになります。
 野党五党は既に児童扶養手当の拡充を求める法案を提出しておりまして、二次補正での確実な手当てやそもそも児童扶養手当の増額を求めておりますけれども、この子供の貧困、とりわけ母子家庭の貧困については従来からその深刻さが指摘されており、この社会問題というのは当調査会の主題でもあるというふうに思います。
 一人親家庭のおよそ九割が母子家庭であります。そして、その貧困率は五〇・八%、二人に一人が貧困の状態です。そして、平均年間収入というのは二百四十三万円、全世帯平均の半分以下です。それもそのはずで、その多くが、非正規で働く方々が半数以上でして、彼女たちは余暇や睡眠時間を削って働いているにもかかわらず、およそ四割の世帯の貯蓄が一円もありません。さらに、理不尽なことに、働く方が無職でいるよりも貧困率が高いという逆転現象が起こっておりまして、これは世界的に見ても、インドと日本と、そのぐらいなものだというふうに言われております。
 もちろん、最低賃金の引上げ、それから勤労世帯の税額控除、児童手当の増額、保育、教育の完全無償化等、制度変更や税財源の投資によって事態を改善する、そういったことが必要なことは言うまでもありませんが、私は、二月十二日の周参考人から御示唆のあった養育費確保、その法整備について、その必要性について述べたいと思います。
 子供が心身共に健やかに育つために養育費は必要であるにもかかわらず、その法的担保がない現状の課題、そういったものは認識を共有しているものと思いますけれども、法的担保がないと申しましたが、正確には、民法七百六十六条では養育費を決めることになっており、同七百七十一条では、それは子の利益を最も優先して考慮するものとされております。
 しかし、実際は、家庭裁判所の調停による調停離婚、裁判による判決の裁判離婚を除く全体の八七・二%を占める協議離婚においては養育費の取決めはなされていないことが多く、厚労省の調査によれば、日本全体で養育費の取決めがある世帯は四二・九%あるにもかかわらず、実際に受け取っているのは二四・三%にまで落ち込みます。この四二・九%の取決め率を上げること、僅か二四・三%の受取率を上げること、その両施策が必要であります。
 我が国には養育費不払に対する罰則規定はありませんので、父親が転居したり転職をしたりすれば、また、裁判所からの履行勧告を無視してしまえばそれまでです。また、シングルマザー又はファーザーが、たとえ生活に困窮していても、離婚した相手と連絡を取りたくない、又は居場所を知られたくないなどで養育費の請求を諦めるケースも多いと聞きます。
 一部報道では、森法務大臣の勉強会では、ドイツのような養育費を行政が立て替える立替え型や、アメリカやイギリスのような取立て型、兵庫県明石市のような保証会社を介在したハイブリッド型などの事例を研究していると聞いておりますが、それら全ての前提条件が、離婚時に養育費の取決めをしたことを証明する、この口約束ではない強制執行可能な形の強制執行受諾文言付公正証書である以上、ここを義務化するところから始めないといけません。もちろん、その作成支援や費用についても財政措置を行うことや、DV被害者等、何も要らないから一刻も早く離婚したい、避難が必要な方については例外規定を設ける等の必要があります。
 私は、離婚したって自分の子供なんだからお金は払うのは当たり前だというふうな意味合いで言っているのではなくて、たとえ本当に千円でも一万円でも、自分のために父親が又は母親が働いたお金を送ってくれた、自分はそれでここまで大きくなれた、そういうような、そうやって思えるということが、いざ飛び立つときの子供たちの何よりの翼になるというふうに思うからです。
 既存の民事執行法を活用して養育費を確保するには、この取決めの義務化がまずは第一歩であり、それはまた、とにもかくにも子供の権利擁護のためであることを社会が、またこの国会が共有しなければならないというふうに思います。
 以上です。

#6
○会長(白眞勲君) 続きまして、里見隆治君。

#7
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。
 発言の機会いただきましてありがとうございます。
 今回の新型コロナウイルス感染症拡大による生活面、経済面での影響を見て考えさせられますのは、まさに本調査会で議論している困難を抱える人々、言い換えれば、社会の最も脆弱な部分にその悪影響が直撃をしているという現実であります。目下、国として累次の感染症対策、経済・雇用対策による支援策を打ち出していますが、こうした今必要な短期的な対策とともに、中長期的スパンで構造的に困難を抱える人々を支え、底上げしていける国、社会をいかにつくり上げていくのか、それが私たちに課せられた課題だと認識しております。
 さて、本調査会で、今期、残念ながらコロナの影響で実施できなかった三回目の参考人質疑で、社会的孤立をめぐる諸問題、その論点の一つの案として掲げられていた項目に高齢者の生活の安全確保あるいはフレイルといったものも案として挙げられておりました。そこで、私はこの高齢者の論点についてあえて触れさせていただきたいと思います。
 人は誰しも高齢者となり、そして一定の確率で認知症となり様々な困難を抱え得るという現実がございます。人ごとではないということです。一定の確率という点では、昨年六月に政府が決定した認知症施策推進大綱においては、平成三十年に六十五歳以上の高齢者の七人に一人が認知症と見込まれているとありますし、また、調査研究によっては五人に一人と推計するものもございます。
 高齢者に関しては、過去の本院、参議院の調査会において、平成七年に、当時の国民生活に関する調査会が高齢社会対策基本法案を提出し、成立をさせたという経過、歴史がございます。議論の成果物の形式はさておきまして、高齢者の生活の安全という観点で、今後更に増加する認知症については議論を更に深めていく必要があると考えます。
 現行の高齢社会の基本法である健康、福祉、社会参加、生活環境といった分野の枠を超えて、認知症の特性から他人とコミュニケーションの困難な中で、認知症の人が家や施設にこもらず、孤立せず、そして認知症でない人と社会で共生していくために、地域で支え合いの体制づくり、また認知症になっても困らない町づくりといった観点で、分野横断的な対策を進めることが重要と考えます。
 町づくりについて具体例を挙げますと、これは海外、英国の事例でありますが、英国では国を挙げて認知症フレンドリーコミュニティーを目指す取組を進めておりまして、例えば、町の図書館が認知症の人でも参加可能な読書会を開催したり、バス会社が御高齢のお客さんの乗り降りする停留所をあらかじめヘルプカードに記録して運転手が自動的に把握できるようにするなど、社会的な取組として広がっております。こうした取組を支える、法律案や決議という方法は別にしても、是非こうした認知症と共生できる社会づくりについても議論が深められればと思います。
 最後にもう一点申し上げておきたいのは、こうした高齢者も含めて困難を抱える人々を支援するためのサービス、その内容やサービスを担う人、それが重要なのはもちろんでありますが、こうしたサービスや人といった支援メニューをその必要な人にどのようにつなげていくのか、実行手段が大変重要だという点であります。
 これから参議院において共生社会実現のための社会福祉法等改正法案が審議される予定だと聞いておりますけれども、この法案で強調されているのは、介護、障害福祉、生活困窮者などの分野を横断する包括的な相談体制を構築しようというものです。
 地域の共同体機能の脆弱化や人口減で支え手が少なくなり、また地方自治体の人、財源の面でもますます限界に近づく中で、困っている人をどのようにサービスにつなげていくか、つなげ、そして相談できる体制づくりという支援策のメニューと併せて、こうした手法、手段についても考えていく必要があると考えます。
 二年目以降の議論で更に深めていくことができればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上です。ありがとうございました。

#8
○会長(白眞勲君) 続きまして、高木かおり君。

#9
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。
 新型コロナウイルスによります緊急事態宣言が解除されましたけれども、すぐに今までと同じ生活が戻ってくるということではなく、私たちのライフスタイルが大きく変化することになるかと思います。
 この国民生活・経済に関する調査会では、「困難を抱える人々の現状」というテーマの中で、子供たちと外国人をめぐる諸問題について今まで意見交換がなされてまいりました。新型コロナを受けて、やはり弱いところにこそ打撃が大きい。
 今回私が思うことは、従来から社会問題になっておりました子供の貧困がより深刻化してしまっているということです。本日もこの子供の貧困に関して御意見がございました。もちろん、ほかにも様々な諸問題は山積しておりますが、本日、私の方からは、この子供たちの貧困に関する意見を改めて述べさせていただきたいと思います。
 皆様御承知のとおり、日本の子供の貧困は、絶対的貧困ではなく、よく相対的貧困であると言われており、子供の七人に一人が貧困と言われております。日本経済、バブル崩壊、リーマン・ショックにより、雇用保障や社会保障の変化の中で格差が広がって、そして貧困化は固定してしまっているのが現状だと思います。
 子供の貧困率はこの平成の間の三十年の間にどんどん上がってしまい、平成二十四年は一六・三%となり、その後減ってはいるものの、約二百七十万人の子供たちが貧困状態です。それがまだまだ改善もされていないのに、この新型コロナウイルスの大打撃によって経済的にも精神的にもかなり厳しい状況に追い込まれていることと思います。
 今、日本の子供の貧困率は約一四%と言われていますが、特に厳しい状況なのがシングルマザー、母子家庭世帯です。非正規雇用が増える中で、二人親世帯でも貧困はもちろんございますが、厳しい状態ですが、やはり一人親家庭の貧困率は五〇%を超えているのが現状です。この数字は、OECD加盟国の中でも、要するに、先進国の中でも悪い意味でひときわ目立っています。
 四月下旬の段階では、コロナで仕事を休業したり仕事がなくなったり、収入が減り又はなくなったりした方、また、ある企業では正社員には休業補償があるのに非正規社員には補償がない、こういった報道もございました。
 今、国民一人当たりに十万円の給付金、こういったことも支援をしていただいている現状。ほかにも、児童扶養手当を受給している一人親家庭には臨時給付金、こういったことも考えていただいている。児童手当の一万円の増額。様々支援をしている中、けれども、厳しい生活に変わりはありません。支援の手をもっと早く回すべきだと思っております。
 また、これに伴って、子供たち、また女性に対しての虐待やDV、これが、DVに関しては三割増、虐待に関しては一から二割増ということでございます。
 児童相談所の人員不足も大変懸念もされています。また、児童相談所の方々の負担も大きい。こういったところをしっかりと支援をしていかなければなりません。
 貧困の社会的な連鎖を食い止めることがまずは重要かと思います。子供たちにしっかりとした教育を受けさせ、そして働いて賃金を稼ぐということをきちんと国が支援をするべきではないでしょうか。
 そしてまた、貧困を食い止めるためには親への支援が必要でございます。親への教育という視点、私は以前から女性へのリカレント教育を推進していくべきだと主張してまいりました。しっかりと学びと職業をマッチングさせていく、そして就業支援をしていくこと、それがひいてはこの子供たちの貧困の連鎖を打開する策ではないかと思っております。
 経済的にも自立をできる、そういった未来への投資、是非とも私たちがしっかりと後世へと約束をしていかなければならないというふうに思っております。
 私からは以上でございます。

#10
○会長(白眞勲君) 岩渕友君。

#11
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
 本調査会は、「誰もが安心できる社会の実現」を大きなテーマとして、この一年目は「困難を抱える人々の現状」について参考人質疑を行ってきました。新型コロナウイルスの影響が国民生活に大きな打撃となる中で、その影響を最も受け、困難や矛盾が集中しているのが困難を抱える方々です。憲法の精神を生かして、誰もが安心できる社会の実現が今こそ大事になっていると考えます。
 初めに、子どもをめぐる諸問題についての参考人質疑について述べます。
 この質疑では、学校給食費を始め教育の分野で国の経済的支援を強めることが必要ではないかと、このようにお聞きをしたところ、参考人から、学校での費用徴収はなくすという方向でいいのではないかと、こういった意見がありました。教育に関する支援の強化が今こそ必要だと思います。
 先日、子供の貧困対策に取り組む三つの団体が、経済困窮の深刻化を受けて、一人親世帯などに現金給付の上乗せを求めて会見を行いました。一歳のお子さんを持つシングルマザーの方が、働けずに自分は一日に一食と訴えるなど、実態は深刻で、更に切迫をしています。給付の上乗せはもちろん、仕事の確保や休業への十分な補償も重要です。
 学生団体の調査で、保護者の収入の減少やアルバイト先の休業などによって学生の五人に一人が退学を考える事態が広がっているということが明らかになりました。学びの権利を守ろうということで、二百を超える大学の学生が学費の減免や支援を求めるインターネット署名を展開しています。この運動は大学の垣根を越えて学費の一律半額免除を求める署名へと発展をしています。困窮する学生への給付が閣議決定されましたが、アルバイトによる収入の減少や学費や奨学金への支援など、更なる拡充が必要だと考えます。
 コロナの危機の下でとりわけ女性や子供に矛盾と困難が集中しているということから考えれば、コロナ対策にジェンダーの視点が必要だということも指摘をしておきたいと思います。
 次に、外国人をめぐる諸問題の参考人質疑では、多文化共生社会について参考人から話をお聞きをして、人権の観点が重要だと感じました。
 コロナ禍で外国人にも矛盾と困難が集中をしています。帰国をできずに、実習期間終了後も僅かな現金だけを頼りに帰国を待っている外国人技能実習生がいます。帰国できなかった外国人実習生にも特別給付金が支払われるということになりましたけれども、三か月を超える在留資格が必要となります。また、政府が決定した学生への給付対策について、外国人留学生については学業成績が優秀な者といった要件が設けられています。
 コロナで受ける影響は同じです。人権の観点から考えても、日本に居住していればどんな外国人でも給付の対象とするなど対応が必要だと考えます。
 参考人質疑ができなかったテーマも重要です。とりわけ、消費税率の引上げに伴う影響の上にコロナの影響が重なったということが、暮らしやなりわい、地域経済には深刻な打撃となっています。消費税率を引き下げるべきではないのかという声が党派を超えて上がっています。私は福島県に住んでいますけれども、県内の商工三団体からも消費税率の引下げを求める要望を受けております。消費税率の引下げについても今こそ検討をされるべきだと考えています。
 不要不急の予算を徹底的に洗い直してコロナ対策に回すことが命と健康、暮らしとなりわいを守ることにつながります。誰もが安心できる社会の実現を目指して、二年目以降の議論も深めていければというふうに考えています。
 以上です。

#12
○会長(白眞勲君) 浜田聡君。

#13
○浜田聡君 浜田聡です。所属政党はNHKから国民を守る党、参議院会派はみんなの党です。よろしくお願いいたします。
 少数会派に意見表明の場を設けていただけることに感謝いたします。
 この調査会のテーマを再確認してみますと、三年間を通じた調査テーマが「誰もが安心できる社会の実現」、その中で一年目の調査テーマが「困難を抱える人々の現状」となっております。今国会での調査会では二回参考人質疑が行われており、それぞれ、子どもをめぐる諸問題、外国人をめぐる諸問題についてお話を聞かせていただきました。
 そこで、今回はこの二点、子供、外国人に関して、自分の所属する政党の主張を踏まえてお話をさせていただきます。
 NHKから国民を守る党は、御支援をいただいている方々の声に応えるため、様々なNHKに関する問題の解決に向けて日々活動しております。数あるNHKに関する問題の中で、多くの国民に影響を与えるのが悪質なNHK訪問員の問題でございます。
 NHKの訪問員は受信契約をしていない世帯を回って契約や受信料の支払を要求するわけですが、その際に、時に強引なやり方をする者がおり、住民との間でトラブルが生じることがございます。最近の参議院の各種委員会において明らかになったこととしまして、消費生活センターへの相談においてNHKに関する不満が非常に多いことが度々取り上げられております。
 そういったNHK訪問員から国民を守るために、我が党では、各地方議員がお困りの方から電話相談を受け付けておりますし、また、昨年よりコールセンターも開設して相談に乗っております。
 NHK訪問員により困った方々から多くの相談を受けるに当たり、悪質な訪問員に共通する特徴があります。それは社会的弱者を狙っているということです。訪問先が屈強な男性の場合などすぐに諦めるのに対し、相手が一人暮らしの女性や高齢者の場合、インターホン越しで対応するとドアをたたいたり大声を出したりなど嫌がらせをして契約を迫る行為が多数確認されております。最近はNHK訪問員による行為が動画撮影され多数拡散されており、本調査会の先生方にも是非一度ユーチューブなど動画サイトでNHK訪問員で検索いただければと思います。
 そこで、まず、子供についての事例をお話しします。
 NHK訪問員が、親が不在時で子供が対応した際に、子供に詰め寄るという報告が確認されております。親がいつ帰ってくるのかを何度も聞いてドアを閉めさせないなどの行為が確認されております。子供は非常に怖い思いをしており、後で帰宅して子供から報告を聞いた親が相談電話をして教えてくれました。シングルマザー世帯であったり共働きで両親不在が多い世帯が多くて、受信料を払う余裕のない世帯の子供が被害に遭うことが多いように思います。
 次に、外国人についての事例をお話しします。私が把握している例の報告です。
 外国人技能実習生のアパートにNHK北海道中央営業センターの受託業者が来て、意思の疎通がないまま、名前と住所を書いてと言われて契約をさせられました。しかも、引き落とし口座はその実習生の大事な口座です。お金を払わなくていいからと言われたとのことですが、しかし、契約書の控えには支払は二か月払いと書かれていたとのことです。実習生は怖かったようで、テレビ契約したとしか分かっていません。
 支払はその契約行為に至るまでが正当であれば何も言いませんが、経過が大問題で、その実習生を雇っている会社の社長さんが感情が高ぶって報告してこられました。社長さんは外国人技能実習生にはこのNHKの行為を母国にも拡散しなさいと指示しているとのことで、NHKの行為が国益を毀損していると言えます。
 また、昨年は、愛知県でベトナム人の方がNHK訪問員とトラブルになって消火器噴射してニュースになりましたので御存じの方がいるかもしれません。
 以上、今回は、困難を抱える人々の現状として、NHK訪問員による子供や外国人が受ける被害、NHK訪問員が社会的弱者を狙っている現状についてお話しさせていただきました。委員の皆様に御共有いただきたく思います。
 以上で私の意見表明を終わります。ありがとうございました。

#14
○会長(白眞勲君) 以上で各会派の一巡目の発言は終了いたしました。
 他に発言の希望のある方は挙手を願います。
 石垣のりこ君。

#15
○石垣のりこ君 立憲・国民.新緑風会・社民の石垣のりこでございます。
 今国会における国民生活・経済に関する調査会では、誰もが安心できる社会の実現に向けて、困難を抱える人々の調査としまして子供と外国人が取り上げられました。
 参考人である研究者の調査結果ですとか、NPOの活動を通じた現場のリアルな経験からの問題提起はいずれも示唆に富んだものであり、ともすれば観念的になりがちな国会という場での議論に、当事者である人々、まさに政治の力が必要な声なき声を発している人々の置かれた複雑な状況や心の機微を伝えてくれる貴重な機会となりました。
 子どもをめぐる諸問題の参考人質疑では、貧困問題が中心となりました。
 先進国であるはずの日本における子供の貧困率は二〇一五年で一三・四%、実に子供の七人に一人が貧困です。世界三位を誇る日本のGDPの内実は、一部の持てる者と多数の持たざる者との貧富の差から成り立つ格差社会と言えます。社会構造上生み出された個人の努力では抗し難い貧困の連鎖を自己責任論にすり替えて放置し、富の再配分という国の、また租税の基本的役割を十分に機能させないまま社会を崩壊させていくことを是とするのが現政権が進める新自由主義の政策とも言えます。
 くしくも、今般のコロナ危機において、自らも感染し生還したイギリスのボリス・ジョンソン首相は、自己隔離中に、ゼア・イズ・サッチ・シング・アズ・ソサエティー、社会というものはまさに存在すると語りました。ボリス・ジョンソン首相は、新自由主義の象徴的存在であるサッチャー首相の再来とも言われる人物です。そのボリス・ジョンソン首相がそう語ったのです。この発言は、言うまでもなく、一九八七年、エイズ危機におけるサッチャー首相の発言、ゼア・イズ・ノー・サッチ・シング・アズ・ソサエティー、社会などというものは存在しないという発言を受けてのものであることは皆さんも御存じのことと思います。
 あのボリス・ジョンソン首相ですら新自由主義からの決別を宣言している今日、日本が、誰もが安心できる社会の実現のためにも、安易な自己責任論を推し進め、消費税を上げて所得税や法人税を下げる格差拡大の新自由主義から卒業する時期に来ているのではないかと考えます。
 子供の貧困を考える上でも同様です。その際の視点として参考人から示されました、一つ、子供の貧困対策は福祉ではなく将来への投資であり、社会全体で取り組むべき課題であること、二つ、時間的資源を確保することという提言は留意すべき点であると考えます。
 一つ目については、貧困の連鎖を自己責任論に収れんさせず、経済的負担などの家族への依存度を下げていく必要性について、例えば授業料や給食費の無償化などを実現することであり、二つ目の時間的資源を確保するについては、子供の貧困の改善イコール保護者の所得を増やすために際限なく労働に時間を割くのではなく、子供とのコミュニケーションの時間や本人のゆとり時間も考慮する、そうした時間的資源という観点から様々な政策を考えていかないと本質的な改善につながらないという指摘です。この時間的資源の確保という生活の質に関わる観点は、誰もが安心できる社会の実現という大きな課題に取り組む上で欠かすことのできない視点であると考えます。
 外国人をめぐる諸問題では、この国で生活実態のある全ての人々を取り巻く多文化共生のもろもろの課題や、外国人の子供の教育、健康問題などが取り上げられました。
 根本的には、日本が国際社会の中で先進国の一員として今後どのように外国人を受け入れて共に生きていくのか、人権の尊重を軸に社会の在り方を見直していく必要があります。
 しかし、殊に人権意識に関しては、残念ながら、日本は国際社会から多くの勧告を受けているものの、なかなか目に見える形での改善が進んでいないのが現状です。今般のコロナ禍における外国人への支援の在り方においても、より一層日本における人権意識の低さが明るみになったのではないかと思います。
 調査会では、参考人により示された子供や外国人をめぐる諸問題、多岐にわたります。今後は、その課題を更に掘り下げて検証するために、有用なデータを丁寧かつ大規模、そして継続的に行っていくことが必要と考えます。
 子供の貧困でいえば、例えば国民生活基礎調査における日本の相対的貧困率のデータはあるものの、地域別の貧困の現状についてはどうか。参考人によって示された北海道の実態調査のような一地域の個別のデータはあっても、全国の実態をより詳細に把握し問題点を可視化し得るようなデータが不足しているのではないでしょうか。
 子供の貧困に関しては、政府が、今年度、統一指標を用いた全国調査を実施する予定ということですから、そうしたデータも踏まえて、さらに、誰もが安心できる社会の実現のために更に調査を深めていくことが肝要であると考えます。
 以上です。ありがとうございました。

#16
○会長(白眞勲君) 下野六太君。

#17
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。
 発言の機会をいただきまして、心より感謝申し上げます。
 私は、前職が中学校の保健体育の教師を三十年間務めてきましたので、その中にあって、困難を抱える子供たち、そして家庭の経済の格差が学力の格差につながっているというその現実、それらについてお話をさせていただければと思っております。
 中学校において、まあどの教科もそうなんですが、できる子からできない子供までいますが、やはり光が当たっているのが、できる子供たちのここに光が当たっておりまして、やはりできない子供たち、ここに光が当たらず、できない子供たちはできないまま置き去りになっているという現状がありました。
 そこで、私は、このできない子供たち、苦しんでいる子供たちの多くが、大体家庭の経済的に恵まれていない子供たちはそこに多くいる、公立学校の中にあってはそうだというふうに感じましたので、その家庭の経済格差を学力の格差につなげてはいけないと考えて、そこで、どうせやるならば、子供たちが一番苦手にしている運動でこの子供たちができるようにしていかなければならないと考えて、子供たちの様子をじっと見ておりましたら、子供たちが一番苦しんでいる、このできない子供たちが一番苦しみ悩んでいるその運動が夏に行われる水泳であるということに気が付きました。苦手な子供が、五メートルぐらいしか泳げない子供が、あした水泳の授業があるというときは学校を仮病を使って休んだり、あるいは見学をしたりしてプールに入らないということも間々ありました。
 そんな子供たちを全員できるようにしたいと考えて、平成十七年から約五年掛けて平成二十二年には、自分が教える学年の子供たちに、一人の例外もつくらず、全員をクロールで千メートル泳がせることができるようになりましたが、そのときに子供たちの中に大きな希望の光がともったように思います。
 ある子は、父子家庭の中で、母子家庭の子もいました、母子家庭の中で、ある子は、私の中学校に入学する予定ではなく転校する予定だった子が、私の学校に行けば泳げるようになるということを聞いて、転校を取りやめて、そして私のところに入学をしてきました。
 その子は当初五メートルから七メートルぐらいしか泳げませんでしたが、夏休みまでの間に泳げるようになっていくその現実。母一人子一人の中で、お母さんが大変喜んで、夏休みに子供の様子を見たいということを言って、その場を設けたところ、そのお母さんが仕事の合間を縫って夏休みのプールにその息子の泳ぐ姿を見に来ました。息子にとってはコンプレックスの塊であったその水泳で千メートルを目の前で泳ぐ姿を見たときに、お母さんはもう涙に暮れていきました。
 その後、その子はいろんな教科に力を発揮し大きく伸びていくことになり、お母さんも息子の頑張りに刺激を受けて自分も頑張ろうというような気持ちを持って様々な形で取り組んでいったというような経験がありますが。
 困難を抱える子供たちは一定程度どこにでもいるというふうに思っておりますが、私は、やはり国は人がつくる、人は教育がつくるということで、公教育にしっかりと力を付けていくということが何よりも大事ではないかというふうに考えて、これからしっかり、それをどういった形で仕組みとしていくのかということを考えて取り組んでいきたいと思っております。
 以上で終わります。ありがとうございました。

#18
○会長(白眞勲君) 礒崎哲史君。

#19
○礒崎哲史君 立憲・国民.新緑風会・社民の礒崎哲史です。
 私からも意見を述べさせていただきますが、この困難を抱える人々を支えるということで、法律の整備であったりあるいは体制の強化であったりということが必要で、これまでも様々な議論がなされて、それは少しずつではありますが進んできているというふうに認識をしています。ただ、もっとこれを進めていくためにどうするかということで、今日は、私からは、組織的にといいますか、体制の強化という観点で、一つ、ある団体を事例として意見を述べさせていただければと思います。
 ある団体というのはフードバンクです。昨年になりますけれども、食品ロスの削減推進法が成立をいたしました。それまでもフードロスという言葉はかなりもう一般的になってきていると思いますので、もったいないよねということで協力をしていただける方も多いですし、やっぱりやった方がいいよねというふうに思っている方も多いんだと思います。
 また、では、この集めた食品、食料というものをどうしているかというと、これはやはり、そうしたものを入手するのに困っているですとか、子供食堂のようなところ、そうしたところに配布をしていくということになりますので、その意味では困っている方々への活動になっているという、ここも想像は付くところだというふうに思います。
 ですが、実はこのフードバンクの取組は、ここでは実は終わっていません。生活困窮者自立支援制度などができまして、行政としても様々具体的な活動を取り組んでいるということも、これも皆さん御案内のとおりでありますが、実際この支援制度を使って、あるいは生活に困った人たちがどれだけ自治体の窓口に行って相談をしているのかという観点に立ったときには、実はまだまだ行けていない人たちが多くいるということも、これ皆さん御案内のとおりかというふうに思います。
 やはり、体制として、自治体が待っているだけでは、そもそもそういう窓口があるということに気付いていない方も多くいらっしゃいますし、あとは精神的な、心理的なハードルです。自分の生活はそこまで困っているんだということをやはり認めたくないということであったり、あるいは他人に自分の困り事を本当に心の底から相談するということにやはり抵抗感を感じている、こういう方もいらっしゃって、実は完全にこれが機能していないということも、これも多くの方が御案内のとおりなのではないかなというふうに思います。
 そこで、この実はフードバンクの取組なんですが、こうした困った人たちに対して、いや、困っているからあなたたちに何かするんですよではなくて、フードロスに協力をしてくださいという観点で、だったら、それだったら協力できますねという、その心理的なハードルを下げるという側面が実はあります。
 実際にこの方たち、食料が手に渡る人たちは困った人たちです。そうすると、そういう人たちに食料を実際にお渡しする際に、生活どうですか、就職どうなりました、子供の様子どうですか、こんな会話が食料の受渡しをするときにできるようになります。このときに、その方たちの本当の困り事を聞き出すことができるということで、実は、ただ単に食材を集めて渡すだけではなくて、その先のコミュニケーションを図るということが、実はこのフードバンクにとって非常に重要な意味を占めているということを、実際に私お会いをしてお話をさせていただいたときに伺いました。
 こうした取組をしているのは、今、事例としてこのフードバンクというものを皆さんに御紹介をさせていただきましたが、ほかにもいろいろなNPO法人があるというふうに思っています。
 それでは、じゃ、こうしたNPO法人の方たちがどれだけ行政のその組織体の中で連携が図れるようになっているのかというと、そこもまだまだなのではないかなというふうに思っています。是非、今回、この法律、生活困窮者自立支援法、支援制度の中で、自治体が様々な活動を進めていく中で、こうしたやはりNPO法人を含めた、本当はそこの部分に対して非常に知見を持っている方々、大きなネットワークを持っている方たちを私は巻き込んでいくべきではないかなと、そのように思っています。
 行政は残念ながら万能ではありません。逆にNPO法人のような皆さんと連携をすることによって、そこがお互い支え合うことによって、もっと広い皆さんを支えることにつながっていくというふうに私は思いますので、法整備含めて、あと体制強化含めて、もっともっと多くの方たちの意見をこの調査会の中でもまた御意見もいただきながら、より強い体制強化をつくっていくべく、この活動を続けていただけますことも併せてお願い申し上げまして、意見とさせていただければと思います。

#20
○会長(白眞勲君) 梅村みずほ君。

#21
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。
 発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 今国会のこの調査会におきまして、皆様と御一緒に、誰もが安心できる社会の実現に向けまして、困難を抱える人々の現状について学びを深めることができましたことは大変な喜びでございます。
 本日は、私から、実は専門の文教科学委員会で先週大臣にもお尋ねいたしました性教育の必要性について一言申し上げることができればと考えております。と申しますのも、この日本ではなかなか性教育というものが進んでおりませんが、この性教育が進むことによって一人親の貧困、子供の貧困等も解決の糸口が見出せる、そのように考えているからでございます。
 現在の日本では性的同意年齢という年齢が十三歳に設定されておりますが、この性的同意年齢というのは、性行為をしたときにその行為に自分で責任が持てる年齢とされております。けれども、たった十三歳でその判断ができるかどうか問われたときに、イエスと言える大人ってどれぐらいいるかなというふうに疑問に持つわけでございます。ちなみに、この性的同意年齢、制定されたのは明治時代のことでございます。
 そして、近年、各国におきましてもこの性的同意年齢を上げなくてはいけないということで、先進国では軒並み十五歳や十六歳に引上げが進んでいるところでございます。今年の、今月ですね、五月に入りまして、お隣韓国が十三歳からたしか十五歳だったと記憶しておりますけれども、引上げされました。これで、先進国の中で十三歳という低年齢にとどまっているのは日本だけということになります。
 そして、実は委員会の中でも、私、数週間前に指摘をさせていただいたんですが、実際に私のママ友がマクドナルドで聞いた中学生か高校生のカップルの会話です。コロナで、お父さんもお母さんもいないから、暇だしうちに来るというような会話を学生のカップルがしていたということなんですね。そして、そのことから危険があると思いますというふうに委員会では訴えていたと思うんですが、数週間後に私が報道で目にいたしましたのは、熊本の慈恵病院、赤ちゃんポストで有名な病院ですけれども、こちらに中高生からの相談が相次いでいるといった記事でございました。妊娠検査薬で陽性が出たがどうしよう、中には男子学生から交際相手からつわりの症状が出ているという旨の相談もあったというふうにその記事には書いてございました。
 子供ができたときに十代の若者が取る選択肢としては、堕胎、中絶もあるかと思います。産んで養子縁組や里親にお願いをするというケースもあると思います。あるいは、覚悟を決めて若いパパと若いママで子供を育てていく、そういう選択肢を取る若者もいることと思います。けれども、心の準備ができないまま産んだ子供を育てていくというのは、本当に若い子たちには難しいことだなと思います。
 そんな中で、また先週入ってきたニュースが衝撃的でした。十九歳の若い父親が七か月の男の子を虐待で殺してしまったというニュースでした。その記事によりますと、ママは夜勤があったので朝帰ってきたと。なので、ママが帰ってくる前に息子さんを殺してしまったということなんですね。どういう事情かは分かりませんし、やはり息子をあやめてしまった父親は非難されるべきではありますけれども、私は、この若い父親が一生懸命子育てをした可能性を否定できないというふうに考えております。逆算をしますと、十七歳の夏から十八歳の夏までの行為でできた赤ちゃんでございます。
 今の日本では、ゼロ歳児の虐待死が最も高くなっております。まずは、学校と教育現場と双方向による性教育を施してあげること、そして自分は愛情の示し方として最高のスタイルである行為によって生まれた命だということ、誰もが愛されるべきであり、自分も人を愛する権利があるということ、それらをしっかりと、避妊方法も含めて伝えていくということが、後々、望まぬ妊娠や性犯罪や未受診妊婦や虐待やLGBTへの偏見を減らすことにつながると思っております。
 本日は、性教育の重要性について、今回のテーマにそぐうと思いまして意見をさせていただきました。発言の機会をありがとうございます。

#22
○会長(白眞勲君) 続いて、高橋克法君。

#23
○高橋克法君 二回目です。ありがとうございます。
 先ほどは地域の居場所提供に関する官民協働ということで述べさせていただきましたが、今度は、先ほど伊藤孝恵委員からもお話がありましたけれども、養育費の問題を少しお話しさせていただきたいと思います。
 伊藤委員のお話を聞いていて、ポイントは二つだと思いました。養育費の取決め率を増やすこと、それから養育費の受取率を増やすこと、この二点が非常に重要なんだと思います。
 養育費の取決めをしている家庭でも、公正証書まで作成している御家庭は六割に満たないと思います。公正証書を作るのには数万円のお金が掛かりますし、相手と関わりたくない、相手から身体的、精神的暴力を受けたから、そういったいろんな理由で取決めをしていない方は、加えて弁護士などの代理人費用を掛けざるを得ません。ですから、まず公正証書をきちっと作るというのが前提なんですけれども、その作成に掛かるこれらの費用は一律で国又は地方が負担すべきだと思います。そして、そのことで作成を推奨するべきだと考えています。義務化をするということでもいいと思います。いずれにしても、当の本人たちでしっかりと取決めをしてもらうということが重要なわけですから。
 公正証書というのは法的効力が当然ありますから、ナッジ理論というんですが、肘で後ろから押すという理論らしいんですが、養育費の支払率の改善が期待できますし、そしてもう一点、公正証書作成の際に相手方に支払能力がないという判断をされた場合には、その家庭については公的資金を充てるという仕組みも必要なのかもしれません。まずは養育費に向き合いやすい環境、これをつくることが重要だと思います。
 これも伊藤委員がおっしゃられましたけれども、その上で追加的に申し上げますと、養育費の支払を継続させるために、諸外国の例にありますように、立替え型、取立て型、これを日本でも本格的に検討すべきだと私は思います。養育費の支払率を上げるというためには、思い切った施策を打っていくということだと感じています。
 子どもの権利条約という条約には、締約国は、父母又は児童について金銭上の責任を有する他の者から、児童の扶養料を自国内及び外国から回収することを確保するための全ての適当な措置をとるというふうに定めがされています。子供たちの最善の利益を第一に考えるということがこの子どもの権利条約の柱でありますので、いま一度、意識的な部分ではありますけれども、子どもの権利条約というものが存在し、その子どもの権利条約の中身が、いろいろ書いてありますけれども、これを私たちはしっかりと守っていくんだという意識付けも必要だと思うんです。
 子供の健やかな成長に必要な生活条件の確保というのは一義的には親の責任ではありますけれども、親の力だけでは子供を守れないときには国も協力をするということが定められていますし、家庭とともに社会全体で子供を支える仕組みづくりというものの根底に、やっぱり私たちはいま一度この子どもの権利条約ということをしっかりと認識する必要がある、そのように考えています。
 以上です。ありがとうございました。

#24
○会長(白眞勲君) 須藤元気君。

#25
○須藤元気君 須藤元気です。
 新型コロナウイルスは国民生活と日本経済を大きく揺るがしています。一月から三月期の実質GDP速報値は前期比マイナス〇・九%と、消費税率引上げの影響が現れた前年十月から十二月期に引き続きマイナスとなり、この先、更に大幅な低下が予測されています。緊急事態宣言解除されましたが、新型コロナウイルスは終息したわけではなく警戒を続ける必要があるため、経済情勢がすぐに好転するとは言えず、事態の長期化が見込まれます。
 本調査会では、困難を抱える人々の現状について調査を行ってまいりました。一人親、外国人といった弱い立場にある人々は大変厳しい状況に置かれていることが二月の参考人質疑により改めて明らかとなったところです。コロナ危機は、このような人々を更に追い詰めております。一人親の支援団体には、子供に食べさせるものがないなど深刻な相談が多数寄せられているとのことです。一人十万円の特別定額給付金の支給も始まっていますが、実際に手元に届くまでに時間が掛かっており、明日の暮らしに不安を持っている人々が多くおられます。感染症により命が奪われることを免れたとしても、今後、経済的に命の危険にさらされる人が増えることが強く懸念されます。
 リーマン・ショックの際は、失業率が増加し、自殺者が増えました。厚生労働省によると、今回のコロナ関連の解雇や雇い止めは既に一万人を超えています。さらに、六月末で契約の更新期限を迎える大量の派遣社員の雇い止めを懸念する声もあります。
 安倍総理は、消費税率の一〇%への引上げに際し、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限りという条件を示しておられました。消費税には逆進性があり、所得の低い人ほど税負担が大きくなると言われています。昨年十月の消費税率引上げは、社会的に弱い立場にいる人たちの生活を追い込んでいます。まさにリーマン・ショックを超える事態が起こっている今、是非消費税減税を行うべきだと考えます。
 以上です。

#26
○会長(白眞勲君) 伊藤孝恵君。

#27
○伊藤孝恵君 今、高橋委員の方から、本当にまさに我が意を得たりというような御指摘をいただきました。そういった養育費の確保というのについて、あらゆる委員が興味を持ち、そして一歩踏み出すためのその法整備というのを進めていきたいというふうに思います。
 今、困難を抱えている、そして子供というキーワードでふと浮かんだのが、やはり今、学校が再開された子供たち、彼女たち、彼らというのが今どんな気持ちで学校に通っているのかなというところを鑑みますと、今、彼女たちは、およそ三か月、春休みも含めて三か月というのの学びの時間、それは、学びというのは、学習の学びという意味、それから体験という学び、そういった両方の学びの空白を抱え、それをどうやって埋めていくかというところを我々大人が宿題をもらっているという状態だというふうに思います。
 まさに、この学びの空白をどういうふうに埋めていくかについては、与野党共に、例えば九月入学だとか、例えば数年を掛けて解消するというような議論がいろいろあるがために、より子供たちが、今、どういうふうになるのだろう、特に受験生、特に声を出せない未就学児、その両親たちというのの不安をあおっているというような状況があります。
 実際に学校を再開した先生にお話を聞いたんですが、今、学校に行くと、みんなやはりマスクだそうです。そして、フェースシールドをして、クーラーはなかなかつけてはいけないというふうに学校設置者に言われているので、おとといは室温が二十五度だったそうです。二十五度の中でマスクをし、フェースシールドをし、本当に気分が悪くなる、熱中症で倒れる子供がいるんじゃないかというような子供がいる中で、冷房をつけてもいいかというふうに担任が聞いたところ、それはちょっと待ってくれと。ガイドラインもないし、あと光熱費がというところで、なかなかその学ぶ環境というのにもなっていない。
 それからやはり、着席をするんですけれども、距離を取って、しゃべってはいけないというふうに言われるそうです。そして、遊具も触っていけない、ボールも触っていけない。そして、集団で何か実験をしたり、それももちろん駄目だと。にもかかわらず部活動は再開するといったような、文科省の出しているガイドラインとは随分違ったような運用が学校の中ではあるそうです。
 今、九〇から九五%冷房は設置されているというふうに聞いていましたが、実際には七割強、七七%でしたか、だというふうに、冷房設置率、ハードの面でもまだ整っておりません。普通教室でそれ。特別教室、音楽室とか理科室とかですね、特別教室ですとそれは半分にまで落ち込みます。そして、体育館はほとんど設置はされていませんし、給食を作る方々、夏休みも授業もすると言っているのに、給食室にもその冷房の設置というのはほとんどされておりません。昨日お伺いしたところ、給食室は随分古い施設が多いので、そこに新しい冷房を設置するというのが費用対効果の部分で甚だ疑問だというので、何というんですか、体に着ける冷却ベストみたいなものの措置を考えていると。冷却ベストを着けて子供たちの安全、安心な給食を作ってくださる方々の安全が心配だ、安心が心配だと、そういったような状況があります。
 本当にひとえに現場を見ていただいて、そして適切な財政措置、適切な政策を打っていかなければいけないですし、学校は分散登校ですけれども、学童はもう早速フルタイムで開けることになっています。これは、休校と言われたときにもあった同じジレンマを抱えています。学校には行かないのに学童は密である、このジレンマ。この三か月の間どういう議論をし、どういうエビデンスを得て、なぜ休校なのか、なぜ学童はいいのか、そういったところについて議論をし、答えを出してこなかった、そのジレンマにまた学校再開の後に遭っているというような状況があります。
 学童の参酌基準の問題もあります。学童の指導員の方々の待遇改善の問題もあります。
 そして、子供たち、オンライン教育というのの推進と言われていますけれども、このオンライン教育、向き不向き、そういった子供たちの特性もあります。そして、何よりこのオンライン教育の教材。教科書にはもちろん検定というのがありますけれども、このオンライン教育の教材の検定というのはどうなっているのか。子供たちが本当に学ぶべき素材になっているのか。
 そういったところ、本当に困難な状況ではありますけれども、子供たちのために、ひとえに子供たちの学びのために、そういったので知恵を絞っていかないといけない、そういったところを感じているところであります。

#28
○会長(白眞勲君) 他に御発言ございませんか。よろしいですか。──他に御発言もなければ、以上で委員間の意見交換を終了いたします。
 各委員におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、本当に本当にありがとうございました。
 本日伺いました御意見も踏まえ、各理事とも協議の上、中間報告書を作成してまいりたいと思います。
 本日はこれにて散会します。
   午後二時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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