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2020/05/22 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第6号 令和2年5月22日
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2020/05/22 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第6号 令和2年5月22日

#1
令和二年五月二十二日(金曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     横沢 高徳君     森本 真治君
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     宮崎 雅夫君     片山さつき君
     羽田雄一郎君     森 ゆうこ君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     片山さつき君     宮崎 雅夫君
    三原じゅん子君     小野田紀美君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 信秋君
    理 事
                徳茂 雅之君
                三木  亨君
                山田 俊男君
                伊藤 孝恵君
                山本 香苗君
    委 員
                小野田紀美君
                尾辻 秀久君
                太田 房江君
                片山さつき君
                藤末 健三君
                堀井  巌君
               三原じゅん子君
                宮崎 雅夫君
                山田 修路君
                田村 まみ君
                野田 国義君
                福島みずほ君
                宮沢 由佳君
                森 ゆうこ君
                森本 真治君
                熊野 正士君
                安江 伸夫君
                松沢 成文君
                柳ヶ瀬裕文君
                大門実紀史君
                浜田  聡君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      北村 誠吾君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚  拓君
       法務副大臣    義家 弘介君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        藤原  崇君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣官房日本経
       済再生総合事務
       局次長      風木  淳君
       内閣府地方創生
       推進室次長    長谷川周夫君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        村上 敬亮君
       個人情報保護委
       員会事務局次長  福浦 裕介君
       総務省大臣官房
       サイバーセキュ
       リティ・情報化
       審議官      岡崎  毅君
       総務省大臣官房
       審議官      二宮 清治君
       厚生労働省大臣
       官房サイバーセ
       キュリティ・情
       報化審議官    椿  泰文君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    吉永 和生君
       国土交通省航空
       局次長      飯嶋 康弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、横沢高徳君、羽田雄一郎君及び宮崎雅夫君が委員を辞任され、その補欠として森本真治君、森ゆうこ君及び片山さつき君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(佐藤信秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房日本経済再生総合事務局次長風木淳君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(佐藤信秋君) 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○片山さつき君 本日は、極めて重要なこの委員会で質疑の機会をいただけて大変光栄でございます。
 実は、去年の秋になりますか、もうおととしの秋になりますね、二〇一八年でございますから、私が地方創生、規制改革等の大臣を拝命して直ちに安倍総理より、この岩盤規制の打破が安倍政権の、アベノミクスの中心なんだけれども、その規制改革の方も国家戦略の特区の方もややここに来て踊り場に来ているので、誰から見ても分かりやすいような、目に見えるような、ステージの違うものをつくってほしいという御指示がありまして、それで、今スーパーシティと言われているこの特区改正法構想をやっていこうということになったわけでございます。
 その次の年の一月のダボス会議に総理が五年ぶりに出て、日本としてもう一度日本経済を世界のど真ん中で輝く国へというテーマでやろうという方向性もあったものですから、そういった流れになりまして、実際、一月のダボス会議には外務、経産、国交、規制改革の四大臣も伺って、当時のIT、AI、ビッグデータ関係のトップ企業が皆ダボスに来ておりましたから、そういった方々といろんなお話を伺って、これはまずいわと、ほっといたらどんだけ遅れるかというすごい危機感に皆包まれたという事実はあります。
 何がすごいかというと、例えば、従来、日本の規制改革では、こういう項目、こういう項目を早く進めるならいいでしょう的な作り方の法律が多かったんですが、もうそれをやっていたら、三か月とたたないうちに新しいソフトウエア、新しいディープラーニングが出てきてしまって技術自体が進んでしまうので、その規制の構え方も違ってしまうと。
 分かりやすく言うと、初めは自動運転、日本中でレベル1、2から非常に実験の要望が多くて、今でもありますが、この検討を始めて数か月もしないうちに、ある超大手日本のメーカーがレベル3の車をもう市販で売ると言い始めちゃったんですね。実際、今年売るんですよ。そうすると、規制改革を特区でやるんじゃなくて、誰でも日本にいればディーラーとして、売っているところでその車を買ったらレベル3の世界にその場で入っちゃうということですから、もう全然その規制の掛け方も違っちゃうと。そういう話を説明しますと、項目列挙って無理なんじゃないというようなことを、そういうことなら、言う人が多かったですね。
 そんな非常にカルチャーショックもあった中で、いろいろと考えていきますと、やはり、じゃ、日本の課題は何かと考えると、超少子高齢化、人口減少でございます。千七百四十一、基礎自治体である市区町村の中で、ほとんどやはり人口減少に直面し、超少子高齢化で、しかも中山間地というところの数も多いわけですね。そういうところがビッグデータやITやAIや自動運転等、ロボティクスの技術を使わずして、少なくなっていく若者で今の暮らしが維持できるかというと、それは理論的に無理なんですよ。それを全部まとめてやって、まあまさに桃源郷ですね、お年寄りは多いけどすごいわと、全く安心で大変快適でクリーンで合理的だわという町づくりができるとしたらワンパッケージでやるしかないねということになってきまして、むしろそちらの方が発想なので、超都会をどんどん便利にするという、そういう発想で手を挙げられるところもあると思いますが、そちらばかりでは決してなかったということを、当時あずかっていた者としてはやはり申し上げなければいけないのかなと思ってここにおるわけでございます。
 そして、いろんな都市を手分けして視察いたしまして、バルセロナとかシンガポールとかトロントとかアムステルダムとか韓国の松島とかいろいろ、杭州とかあるんですが、この度撤退が話題になっておりますトロントにつきましては、そもそもその当初から、アーキテクトが辞任したとか、カナダの州の単位の民主主義の、連邦と州の関係のカナダ型の民主主義国家の政治、行政の意思決定のシステムとこの中の議論ってうまく乗っていないなと、やっぱり法令がないからこういうことになるのかなと、そういう議論もありました。
 ですから、この法案の中で、制度設計上、ある意味反面教師の方々のものも見て、住民の同意というのを計画段階からすり合わせ的に入れるようにしようということにもなったわけです。
 そして、中国の杭州も見てまいりましたが、そのすさまじい、全土にカメラをたくさん張り付けてやっていくシステムよりも我々が脅威に感じたのは、一秒に膨大な数のオンライン決済を正確にこなしてしまうアリペイのシステムはすごいという、怖いということで、実際しょっちゅうハッカーに入られ、サイバー攻撃も来るのを四六時中のメンテ努力で防いでいると、つまり回っているということですよね。
 日本にはここまでのデジタル決済システムは既にあるわけじゃありません。実際、アジア地域では、こういったものの導入、デジタル人民元的なことは中国はもうやろうとしているわけですが、各ASEAN諸国もやろうとして、この第三国で日本と中国勢がぶつかるみたいなこともこれから頻繁に出てくるんですが、そういうときに、自分の国で実績のあるシステムのあるチームと全くないチームで、第三国でガチで入札でバトルになったときに勝てますかね。普通ないですよね。
 日本は国際戦略としてまさに世界中でインフラでかなり貢献をしている国ですが、こういう第四次産業革命のインフラでは、それが中心になってくると予想されるときに、これでは勝てないですよね。その逸失利益、チャンスをどうするのという部分もまた出てきたわけでございます。
 そこで、最初にお聞きしたいんですが、日本には要素的な技術は全部あると。日本のITスーパーゼネコンというようなところでも、NTTなんかはアメリカ勢や韓国勢を押しのけてラスベガスのスーパーシティ、スマートシティーを受注しておりますし、逆に、マレーシアのクアラルンプールの都市渋滞緩和については、いろいろ議論はあったけれども、アリババのシティーブレインシステムが受注されたんですね。両方ともその決め手となった条件はデータとサーバーを全部現地に置いてくること、つまりサーバーローカライゼーション、データローカライゼーションだったと言われております。実際そういう内情的な話も聞きました。
 今回のこの改正法にはそこまでは明記はしていないんですが、今後、区域会議、それから政省令も出てきますが、やはり住民の皆様も安心感を持たれるし、国際的にもそうなわけですから、このデータローカライゼーション、サーバーローカライゼーションは今だから必要だと思うんです。
 つい最近まで、我々も、自民党の中でマスクとかPPEの調達のような研究会をやっていました。多くのものが中国で作っておりました。物によっては、防護服なんかは九九%ですが、二月の終わりにばあんと押さえられちゃって、一方的に国家管理に置かれたり、それからヨーロッパの国でも国内のマスクを輸出禁止にした国はいっぱいあります。WTOに入っていても同じだったんですね。両国間の、二国間投資協定があっても、こういうときには同じです、非常事態になってしまえば。
 それと同じようなことがデータで起きないとは限らないので、是非、データ、サーバーのローカライゼーションを、ここははっきりさせるべきではないかということですが、質問です。

#7
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、サーバーをどこに置くかは極めて重要な問題と。G20などでも、データ・サーバーローカライゼーション、重要なトピックになってございますが、現段階では、追加的コストなどの問題から、義務付けるという議論にまではなっていないと承知をしています。また、我が国内政府自身では、バックドアを勝手に設置したようなシステムが入り込まないか等々の観点から、サプライチェーンリスク対策の強化のための調達方法などは既に決めておりまして、これはもうスーパーシティでも準用させていただこうかと思ってございます。
 るる御説明していますとおり、スーパーシティは暮らしの課題解決のためのものであり、住民の声を聞きながら計画を練っていくということになりますので、当然こうしたサーバーの取扱場所等につきましても、住民の声をよく伺いながら議論し、必要に応じしっかりと、ローカライズする可能性も含めて検討してまいりたいと、このように考えてございます。

#8
○片山さつき君 衆参の委員会での皆様の大変すばらしい質疑の議事録を見させていただいて、ここのところをストレートに聞かれたところがなかったので、今のお答えも含めて議事録にとどめられることは極めて重要ではないかと思っております。
 次に行きますが、これも我々が検討している過程で、自治体のITシステムはねという話はあったんですよ。それは常に、今もありまして、今給付金を払っておりますが、マイナンバーでもちろんマイキーから入っていけるんですけれども、多くの自治体が二〇〇〇年前後当時にIT化を試みまして、住基台帳のシステムがまだハードと一体化したレガシー的なところもありますし、ほかのところも、今のマイナンバーのシステムと電子的に乗り入れているという状態になっていないところが多いです。
 ですから、今何が起きているかというと、マイキーから入ってオンラインで申請にたどり着いても、その方がどういう属性なのかということも含めて電子的につながっていないから、一回打ち出してプリントアウトして、それを職員さんが例えば本当にこの方は世帯主で同姓同名の何とかさんではありませんねをやっている自治体が多いんですよ。それが大変な手間で、自治体の職員さんからは、何でこれをつなげてからこれやってくれなかったのと正直言われましたが、急にこういう展開になると誰も読んでいないので、コロナのことも含めて。
 もちろん、銀行口座とのひも付けも大事な問題で、グリーンカードからずっとある話ですよ。オプトインでこれができたらいいとは思いますが、日本の商売カルチャーを考えると、私も税務署長経験者ですから、全員がオプトインするかなというのは、そこは若干疑問もあるので、まずここがつながれば、銀行口座へのひも付けの有無はさりとて電子的につながるので。つまり、そういうことで、OSとか基盤ソフトとかインターフェースが非常に重要だという認識がみんなに二〇〇〇年当時からあればここまでなっていないんですが、今回初めてこの標準APIを法律に書けたと。いろいろそれは危惧する業界もあったんですよ。でも、書けたというのは、これは初めてなんですね。そのことが非常に意味があるんで、大変これも地味な話なんでほぼ余り話題にはなっていませんが、ここはポイントでございます。
 そこで、今年度、三億円の予算がやっと付いたんですね。内閣府が主導して具体的にこの標準API共通のルール作りと、それからデータモデルの標準化をつくり込んでいくわけですが、ここがうまくできて、みんながある程度創意工夫を生かしながらもつながれるようになったら非常に大きいわけですが、具体的に何をどうしていらっしゃるのかという進捗状況を聞かせていただきたいと思います。

#9
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 データ連携基盤の整備につきましては、御指摘いただきました相互運用性それから安全性についての基準を守っていただく必要があること、初期段階では事業性が不明確であることから、御指摘いただいたとおり内閣府の委託費でその開発を支援することといたしております。
 その開発費を支援する中でどのような作業をしていくかと。テクニカルで恐縮でございますが、システム設計に反映させるべき海外の先進的なシステムの調査、評価、行ってまいります。それから、公開したAPIをきちっと誰でも参照できるようにAPIのカタログサイトというものを政府側で構築をしたいと思ってございます。それから、そのAPIを介して複数分野で横断的に活用すべき標準データモデルの開発、各エリアが計画しているサービス分野を踏まえた推奨すべきサービスやアプリケーションがあれば、その選定や評価、テクニカルで大変恐縮でございますが、コンテキストブローカーを始めとしたデータ連携基盤を構成するための基本的な技術や共通的なパーツということで、それぞれのエリアが円滑に開発できるような基本的な環境整備、要素技術開発といったようなものを、それぞれの円滑な作業のために、この予算の中でまずは初年度準備をしたいと考えているところでございます。

#10
○片山さつき君 本当にこういった規制改革分野、それからデジタル化、さらに、やはり新技術の導入、ロボティクス関係、ディープラーニング、立法が必要なことって増えてくると思います。ですから、各省庁だけではなくて、立法府にある我々がそのテクノロジーの共通理解を持って、しかもそれがしょっちゅう変わっていくわけですから、その議論を正確にしていくということがいかに重要かということが、この法律はそのほんのほんのほんの一端でしかありませんが、ますます顕在化してくるのかなと日々思うことで、理系の勉強もしておけばよかったと真剣に思うこの頃でございます。
 北村大臣、大先輩にお聞きをしたいと思います。
 このスーパーシティの制度設計のユニークさなんですけど、いろいろ苦労して、もちろん内閣法制局とも本当に膝詰めの議論をしてでき上がったもので、スーパーシティ法案については誰の責任でもなく、結果的にできるものをぎりぎりまで頑張って作ったらこの形になったというのが多分一番正しいのではないかと私は思うわけでございますが、いずれにしても、こういう規制緩和を含む町づくり全体の事業計画を法律に民主主義の下で載っけるということ自体が初めてであります。
 その規制緩和を含むスマートシティー町づくりの事業計画を作っていく、ここで定義している区域会議におきまして、その過程で住民の利便性の向上という概念が中心になっていて、みんなの問題点を解決するということが中心になっていて、そして、その段階でどういうデータを集めるなら集めて、それを何のために使うのか、何のために使われているのかをちゃんと透明度を持ってチェックもしなけりゃいけないよねといったような、これからデジタル社会が進んでいく中で、基本的なことを話し合いながら、我々日本の社会が非常に得意としておりますすり合わせ、すり合わせができるような形で、住民合意もまさにキャッチボールで取り付けていくことができるようになっている制度でございます。
 北村大臣は長崎県政の重鎮でいらっしゃいまして、私も昔衆議院議員だったんですけれども、長崎に父方のルーツがございまして、本当に長いこと、都度都度の様々な県の課題にまさに県連会長としておまとめになって引っ張っていらっしゃる、そういう御様子をこの十数年間ずっとかいま見て御尊敬を申し上げている次第でございますが、まさに大臣のようなベテラン政治家の目から御覧になると、こういう日本的な、その地域における意見集約の場が設定されたらその道筋ってある程度見えてこられると思うんですよ。まさに、みんなが、あっ、これはこうやってまとめていくんだろうなというのが見えるような話なんです。
 そして、今までスマートシティー化を成し遂げていることで世界的に有名な、先ほどもお名前も挙げましたバルセロナとかアムステルダムは歴史的にも古い町でございます。そういったところも含めて、いかなる先進民主主義国家のそれらの都市においても、法律や、あちらでいえば条例に当たるもので明確に定められたことがない部分であります。しかも、あくまで地方創生的というか地方自治的なその町の選択で、その町が手を挙げなければ、起きることは何も起きないと。かつ、手ごわい中央省庁と規制緩和で闘うわけですから、内閣府がその過程に入るということになっておりまして、まさに助っ人なんですね。これがある程度ハイブリッドだなと思われている点であります。
 昨年六月のG20の公式サイドイベントとして、政府で公式サイドイベントとしてスーパーシティ・スマートシティフォーラムというのを大阪で開催をさせていただきましたが、そのときに国連の国連広報センターが後援をしてくださいました。後援は、レクチャーじゃなくて後ろから応援するのバックアップの後援で、正式に新聞とかにも公示をされております。
 スーパーシティのマークにもSDGsを付けさせていただいておりますが、当然、その内容の御理解を得るに当たっては、このスーパーシティの日本版、スマートシティーの日本版というのは、住民の皆様が直面する超少子高齢化、人手が足りない、担い手が、社会インフラ、エッセンシャルワーカーが減っていく町、そして都市と教育とのレベルの差も感じて、環境やごみ処理にも課題がある、エネルギーの自立にも課題があると。そういったところに光が当たっていて、今であれば当然、コロナ感染症対策や公衆衛生という課題も中心の一つに当然来るわけですが、そういう課題解決であって、まさにこの法律に書いてあるとおり、住民その他の共同の福祉及び利便の推進を図るものに限られる定義なわけですよ。そして、住民その他の利害関係者の意向を踏まえなければならないとも明記されておりまして、こういった制度づくりはほかのどこの都市でもないんですね。ないから、そこから外れるとやっぱりもめるわけです。
 そういった意味で、この法律が仮に通させていただくことができるのであれば世界初となるわけですが、大臣が御所管をされていて、このユニークさというか、この法律の意義についてお聞かせいただきたいと思います。

#11
○国務大臣(北村誠吾君) スーパーシティ構想は、技術による地域社会の課題を解決することを大きな目的としており、委員おっしゃられるとおり、私の出身地であります離島地域にとりましてもとても大切な取組であると考えています。また、この度のコロナウイルスの感染拡大への対応としても、技術による新たな生活様式の獲得に向けてその重要性はますます高まりつつあると認識をしております。
 委員が御指摘のとおり、スーパーシティ構想は、住民の個人情報について厳しい国家管理をしている国とは異なり、民主主義の下、住民の意向を踏まえながら、新たな技術の社会実装を目指す取組であると認識します。各地域固有の課題に根差した取組ではありながら国が問題解決の司令塔を担う区域会議の一員として地域と一緒になって取り組む仕組みであること。そして、その区域会議という枠組みや規制改革の特例的な手続の設定などスーパーシティの実現に向けたプロセスを法制度化するものであること。この三つの点において、世界にもまさにまれに見る先進的な挑戦と考えておるところであります。
 また、住民の方々との合意形成に当たりましては、日頃、区域会議におきまして基本構想や区域計画を策定あるいは実行する中で、自治体の皆さんとともに住民の方々の意向を丁寧に酌み取っていくこととしておりますから、皆さんの御期待に応えられるよう、内閣府自身も各エリアの区域会議の一員としてその実現にしっかりと取り組んでまいることができるし、そうしなければいけないと考えておるところであります。
 以上です。

#12
○片山さつき君 ありがとうございます。
 実際に、初めにいろいろな説明をしてまいったときにも、技術の内容も含めて分からないという方もいらっしゃったんですが、この半年ぐらいでラボラトリー的なものをおつくりいただいて、今五十四自治体ですか、が手を挙げておりますが、実際には、私は党の方でもそういう仕事をしておりますので、地方創生の、お考えになっている自治体はもっとずっと多いですね。日本中ほぼ満遍なく広がっている感はございます。
 ですから、確かに、実際選定ということになると、残念な人が増えてしまうとかわいそうだなという気もしないではないですけれども、いろいろ制約もありますが、かなりの方々がお考えになっていることというのは、やはり超少子高齢化の中で、人生百年、みんなが住みたい場所に健康に安全に住みたいと。つまり、日本ではほとんどそういうことが行われたことはありませんけど、ここは不便だ、ここは安全ではないということで集団的に移して、一か所に、お年寄りが多いから、危ないからと、そういう町づくりをする感性というのは、二十一世紀にはもう違うんじゃないのと。やはり人間の自然な営みとして、生まれた町でも暮らすことを選んだ町でもいいですけれども、そこで町づくりをしていく上で、超少子高齢化で社会的なインフラやエッセンシャルワーカーの不足という意味で基盤が支えられないといったときに、それを解決すべきは人類の英知やテクノロジーではないかと、そういったことの理解がより広がればいいなというふうに思っております。
 新型コロナウイルスとの関連でございまして、私どもも新型コロナウイルス対策の二次補正の提案を昨日政調会長の方から安倍総理に提出したんですが、その中に、まさに今や新しい生活様式を乗り越えて新しい日常に戻らなければいけないと、そのためには遠隔医療、遠隔服薬、遠隔教育、MaaS、ドローン配送その他、その他先端技術を活用して、まさにこのスーパーシティ構想を前倒しにしなくてはいけないということを党として盛り込んで総理に提出をしているわけでございます。
 まさにニューノーマルからニューディールへということなんですけれども、具体的に予算でいえば、全国知事会が、あるいは地方六団体が百以上の項目を出したような地方創生臨時交付金の飛躍的増額とか、第二次補正予算におけるデータ連携基盤の前倒し設計、開発のための予算ということがありますが、この大事な予算の現在の検討状況はいかがでしょうか。

#13
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 御指摘いただいたとおり、遠隔診療、服薬、遠隔教育等々、個別ばらばらではなく仕組みとして一体的に、生活者の視点で早期に仕組みとして実現するという意味ではスーパーシティの早期実現も重要な課題になってきていると。既に、本年度予算を活用して、本法案成立後に共通的な、先ほど御説明した調査、開発をするための三億円、それから、スーパーシティに選定されるされないにかかわらず先進的なサービスにチャレンジする方への地方創生推進交付金や、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等々の各省の支援スキームの活用を進めておりますけれども、さらに、第二次補正予算につきましては、先日の総理の指示に従って検討が進められていくものと承知をしてございますが、スーパーシティ構想の早期実現を図るために何ができるかということにつきましても内閣府として関係府省と検討してまいりたい、このように考えているところでございます。

#14
○片山さつき君 それでは、最後の質問に入りますが、お手元にお配りいたしましたのは、NHKの十七日の番組コーナーで、コロナとビッグデータで闘うという部分で、個人データを使った個人の行動の管理、制約に自分は協力できるかという問いに対して、六一%ができる、そして、できると思わないが二四%、分からないが一五%という、ああ、思ったよりこうなんだなというような結果が出ておりました。
 このスーパーシティの関係の中には、恐らく今後この公衆衛生やコロナ対策の長期的な強化ということも入ってくると思いますが、このデータを御自分で出すといういわゆる行動変容のことと、それからインターネット・オブ・ヘルスですね、IoTではなくてIoH的な考えがあって、そのバイタルデータを個人の患者、特に自宅待機、患者の症状が出ていない方が二十四時間オンタイムでできるようにして、急激な悪化が起きる前にしっかり捉えるということが非常に安全なんじゃないかというお話を、実は日本医師会の横倉会長や在宅医療のドクターの先生方とさせていただいております。
 つまり、パルスオキシメーターがあるわけですから、血中酸素濃度が九四%より下がったら重点病院の方のパソコンで、コンピューターで管理をしておいてアラームが鳴る仕組みにすれば、直ちに駆け付けるなり、その次の手段が取れるわけですね。つまり、見逃しがなくなって、今でも他国よりは低いこのコロナによる日本の死亡率は更に飛躍的に下げることができるのではないかと。是非これはいいアイデアだから早く実現させてくれというふうに言われておりますし、これは厚労省のコロナ給付金でも地方創生臨時交付金でも両方御支援ができる部分ですが、厚労省、いかがでしょうか。

#15
○政府参考人(吉永和生君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症軽症患者につきましては、急速に重症化する可能性があるということで、症状急変時の適時適切な対応が必要であるというふうに考えてございます。
 このため、現在、宿泊施設が十分に確保されている地域におきましては宿泊療養を基本としていただくようにお願いしてございますが、小さなお子さんがいらっしゃるなどで個々の御家庭の事情により御自宅で療養される方もいらっしゃるわけでございます。
 御指摘のパルスオキシメーターにつきましては、特に宿泊療養を行う施設におきましては配備を現在進めているところでございまして、四月七日に軽症者等の療養に関するQアンドAというものをお示ししてございますが、その中におきまして、宿泊施設において看護師等が健康観察を行う際に、必要に応じて宿泊施設に適切な数のパルスオキシメーターを備え付け、酸素飽和度や呼吸数の確認により健康状態を把握することが重要であることをお示しした上で、さらに、四月二十三日の事務連絡におきましても、宿泊軽症者等の状況に応じましてパルスオキシメーター等も使用して適宜健康状態を確認することを明確にさせていただいているところでございます。
 一方、自宅療養中の患者につきましては、保健所が、現在ですけれども、体温、せき、鼻汁、倦怠感のほか息苦しさ等の症状につきましても定期的にフォローアップを行うこととしてございますが、症状が変化した場合に備え、患者からの連絡、相談を受ける体制を確保するようにお願いしていますけれども、パルスオキシメーターを御活用いただければ、保健所のフォローアップの一つの手段として、医療従事者の指導の下ということになりますが、非常に有効に活用することができるというふうに考えてございます。
 委員御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を今補助をしてございますけれども、保健所が計測データを集約するために自宅療養において必要な場合に、パルスオキシメーターを含めます健康管理を行う仕組みにつきましても補助対象としているところでございます。
 厚生労働省といたしましても、引き続き、こうした財政支援を通じまして、自宅療養を含めまして医療提供体制の整備を図っていきたいと考えております。

#16
○片山さつき君 済みません、お答えが長かったので最後の質問が聞けなくなりましたが、配付させていただいたのは、現在検討中の接触確認アプリと、それから新型コロナウイルス感染症等情報把握管理システムの概要でございますが、こういった、まさにインターネット・オブ・シングス、インターネット・オブ・ヘルス、さらにアプリ等も皆様の同意を得て活用しながら、漏れのない対応を行っていただきたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。

#17
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 まず、今第二次補正をやっておるということを聞いておりますので、この地方創生臨時交付金について何点か申し上げたいことがありますので、まず、これ喫緊の課題ということで、これについて質疑をさせていただきたいと思います。
 この臨時交付金の配分についてなんですけれども、これ、臨時交付金の限度額が提示された五月一日現在で、感染者数は、東京都で四千三百三十一名、大阪府で千六百四十一名となっておりまして、もうこれ全国の中での占める割合は、東京が約三〇%、大阪府が一一・四%ということになっているわけであります。
 感染者数は東京と大阪で約四割を占めるという一方で、この臨時交付金の限度額、交付限度額は、都道府県分三千五百五十四億円のうち、東京都が僅か二・九%の百三億円、大阪府が五・二%の百八十三億円ということで、これは都市部の団体への配分が極めて少なくなっているということが言えると思います。
 これ、一問目飛ばしますけれども、これなぜかというと、財政力指数で財政が豊かだからそこの部分はどんどん削っていくんだという考え方に基づいておるということでありますけれども、これ、財政力指数が高い都市部の団体ではこの対策経費かなり今掛かっているということを聞いております。
 特に東京なんかでは、これ財政調整基金を一兆円ぐらい積んできたわけですけれども、その一兆円があったということ自体が非常に豊かだということではありますけれども、この一兆円ももうほとんど底をつきかけておるということでありますし、約九千億円ぐらいを今回の新型コロナウイルス対策で使っているということなんですね。かつ、この都市部は法人二税に依存しておるということであります。法人事業税と法人住民税ですね。これは景気の動向に大きく左右されますので、これから、来年度ですね、もうどんどん落ち込んでくるということが言えるわけであります。都の税収は五・四兆円、四割がこの法人二税で二兆円ということになっているということなんです。
 この新型コロナウイルス感染症の影響が出る前の直近三年分の財政状況を示す財政力指数によってこの配分額を大きく変えているということなんですけれども、これ交付金の目的を考えると、この財政力指数に偏重しているということはいかがなものかというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

#18
○政府参考人(長谷川周夫君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、今回、一兆円のうち地方単独事業分として約七千億円を配分させていただいたところでございますけれども、委員御指摘の財政力補正についてでございますが、今回のコロナウイルスの影響、全国各地に及んでいる中で、各自治体が地域の実情に応じて課題解決に取り組む際に、財政力の差異によって対応能力に大きな違いが生じないようにその差異を緩和するために必要なものであり、過去の交付金と同様の考え方を採用していただいているところでございます。
 また、財政力補正に用いている財政力指数につきましては、地方交付税の算定における基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値、直近三か年の平均値でございますけれども、令和二年度の地方交付税の算定はこれからということでございますので、現在用いることができる最新の数値を用いて計算しているものでございます。

#19
○柳ヶ瀬裕文君 ですから、これは平時の地方交付税の算定の基準というものをそのまま準用しているんだということなんですけれども、今、平時ではないわけですよね。これは極めて質の違う対策のための交付金であると、こういうふうに認識をしているわけですので、この財政力の偏重ということをやめるべきということをまず言っておきたいと思います。
 そして、さらには、これ地方交付税の算定における段階補正、これを用いているということであります。この段階補正は、その規模の大小にかかわらず、地方団体は一定の組織を持つ必要があること、行政事務は一般的に規模の経済ということで、いわゆるスケールメリットが働くんだ、規模が大きくなるほど測定単位当たりの経費が割安になる傾向があることを反映させて、人口が多い団体の算定額をそり落とすと、割り落とすというこの段階補正が採用されているということなんですけれども、今回のこの感染症対応の臨時交付金にこの段階補正を適用するということは、これいかがなものかというふうに思います。今回の感染症の問題は、人口がまさに密集している団体で深刻な問題となっておるということですので、行政経費が割安で済むとかスケールメリットが働くという考え方、これを持ち込むのはもう不合理であるというふうに思います。
 ですから、この臨時交付金の算定に当たっては、段階補正の適用、これをやめるべきと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

#20
○政府参考人(長谷川周夫君) お答え申し上げます。
 本臨時交付金の交付限度額につきましては、地方交付税の算定方法を参考にいたしまして、人口規模に応じた段階補正を掛けているところでございます。段階補正は、人口の多い少ないに応じて人口一人当たりの行政費用が割安又は割高になる点を補正するために基本的には必要なものであると考えてございます。
 それで、今般の交付限度額の算定に当たっての具体的な考え方でございますけれども、算定に当たっては、感染の拡大防止、医療提供体制の整備に相当する部分と地域経済、住民生活の支援に相当する部分がございますが、前段の感染拡大の防止、医療提供体制の整備等に要する費用については、人口比例的に費用が生じるものとして段階補正は掛けておりません。段階補正は、その後段の方の地域経済、住民生活の支援に要する費用の部分、これについてのみ段階補正を掛けていると、こういった考えで算定させていただいております。

#21
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 その今の財政力指数に偏重しているということ、段階補正を掛けているということなんですけれども、この交付要綱によると、特定警戒都道府県は二割増し、感染者数の割合が全国人口に占める感染者数の割合を超えた都道府県を一割増しにしているというふうに聞いております。新型コロナウイルス感染症患者が大幅に増えた場合に推計されるピーク時の医療需要も加味しているということ、このことは承知しているわけですけれども、全国平均を超えれば東京や大阪であってもその他の平均的な団体であっても一律にこれ一割増しにするといった交付基準は、余りにもこれ実態と乖離しているのではないかというふうに思います。
 私たち日本維新の会は、五月十三日に第五弾の新型コロナウイルス対策に関する提言というものを行いました。臨時交付金に関しては、大都市への傾斜配分といったことを提案しているわけであります。
 今、第二次補正を組んでいるところだということの中で、この臨時交付金の増額、これ是非やっていただきたいというふうに思いますけれども、この配分の方法については、全国平均超えていれば一割増しとか、特定警戒都道府県であれば二割増しといった算定方法ではなくて、感染者数の実態に合わせて、大都市部にも大胆にこれは配分をするべきだというふうに考えますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

#22
○国務大臣(北村誠吾君) 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、地域の皆さんが力を合わせてこのコロナウイルスと闘うため、地域の実情に応じた取組を行うための財源として用意させていただいたものでございます。
 自治体ごとの交付限度額については、人口あるいは財政力、感染状況といった基準に基づいて設定をしたところであります。また、感染拡大の防止に迫られる大都市部では感染者数を考慮すべきであると考えますし、感染者数は少ない地方部でも経済へのダメージは大きくあるし、またこれには配慮が必要であると考えるものであります。都市の規模にかかわらず、コロナと共生を想定した新しい生活様式に適応するためには一定の投資が必要であることなど様々な御意見がございまして、また、多くの自治体から金額を更に増やしてほしいという強い大きな声をいただいていることも認識しております。
 第二次補正予算におけるこの交付金の取扱いについては、今後、こうした地方の声や実情を更にしっかりと見極めながら、その取扱いを検討してまいりたいというふうに考えております。

#23
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 そもそも、この交付金の総額そのものが極めて少ないといった問題があるというふうに思いますので、これはしっかりと予算の獲得をいただきたいというふうに思いますし、この感染症にどう対峙していくのかといった意味で、やっぱり都市部での対策は一番必要だと思いますよ、これは。都市部で抑え込めなければ、それが全国に伝播していくということになると思います。
 東京も、かつて財政再建団体転落寸前といったところに石原都知事が出てきて、大胆な改革をしてV字回復をしたといった歴史がありますけれども、決して盤石な財政力ということではなくて、法人二税に頼っているということで、これからかなり厳しい財政状況になると思うんですね。
 その中で、今は、七月に選挙があるんですよ。小池さん、選挙ありますよね。だから今は、とにかく金ばらまけということでやっていますけれども、選挙が終わって、もうお金もなくなってくるということになると、じゃ、配るお金どうするんだということになって、じゃ、配るお金締めましょうとなると、あのときはあれだけお金をもらえたのにもうもらえないということになってくるというふうに思うんです。
 第二波、第三波がいつ訪れるのかって分からないですけれども、来年には東京都はかなり苦しい状況になるというふうに思います。そのときに東京都が、まあ東京、大阪もですね、手を緩めてしまったならば、そのことが全国に波及していくんだということですね。これをしっかりと御認識をいただいて、この交付金の目的は感染症対応ということだと思いますので、是非御検討いただきたいというふうに思います。
 そして、次に国家戦略特区の問題についてお伺いしていきたいというふうに思います。
 私は、今スーパーシティの話をしていますけれども、まず、そもそもこの国家戦略特区の活用がなされてこなかったと、なされてこなかったというか停滞してきたということに大きな問題があるというふうに思います。このスーパーシティは国家戦略特区よりも更に規模が大きくて、まるっと規制改革を実現するというものですから、極めてハードルが高いというふうに思うわけですね。
 その中で、私はこの国家戦略特区の今の位置付け、これからの推進、これをしっかりとやった上でこのスーパーシティの問題もしっかり取り組んでいくという姿勢が必要だというふうに考えているわけですね。だから、国家戦略特区の展開ができずしてこのスーパーシティはできないだろうとも思っているわけです。
 ですから、今の国家戦略特区の何が問題があって、何でこれが進んでいかないのかということを考えることが極めて重要だというふうに思いますので、その観点から何点かお伺いしたいと思いますけれども、これ、ある特定の地域で規制改革をして、それを全国展開をしていってこの岩盤規制を改革するんだということなんですけれども、この全国展開について実態を見てみますと、これまでに国家戦略特区で実現した特例措置は百六項目というふうに聞いております。このうち全国展開されたものは三十九項目。その三十九項目のうち、最初から全国展開されたものが三十一項目で、特区を経て全国展開されたものはこれは僅か八項目というふうになっているわけですね。つまり、国家戦略特区を経て全国展開されたものはごく少数に限られているということであります。
 そこで、まず、なぜこの国家戦略特区から全国展開が進んでいかないのか、その理由をどう考えているのか、そしてそれをどのように対策を講じてこれを進めていこうとしているのかということ、この点について聞きたいと思います。

#24
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 御指導いただいたとおり、百六のうち全国展開されているものは三十九、御指摘いただいた八項目の中でいいますと、都市公園内における保育所の設置、これは特区をやってから都市公園法の改正、古民家等の歴史的建築物、いわゆる古民家マーケットでございますけど、これも特区から始まって旅館業法の改正ということではございますが、まだまだ数が不十分ではないかという御指摘かと思います。
 改革への反対がまさに根強いものを取り扱ってございますので、全国展開に当たってもなかなか評価が厳しい項目が多いという事情については御理解を賜れればと思う一方で、やはり実需があるということを特区の枠組みの中でもしっかりと見せていかないと全国展開への議論につながってまいりません。
 まずは、特区の中でもこうしたものの活用が広がり、規制所管庁に対して、これは実需があるからやらねばならぬのだというふうに認めていただけるように、しっかりとPDCAサイクルに基づく評価も行いながら、使っていただくというところにもっと力を入れていかなければならないというふうに思ってございまして、その辺りの事業の評価や活用の促進ということにつきまして更に力を入れてまいりたいと、このように考えているところでございます。

#25
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 これ、岩盤規制を改革するためにつくったのがこの国家戦略特区ですよね。ですが、全国展開されているものを見ても極めて小粒なものというふうにこれは言わざるを得ないのかなというふうに思っておりまして、その本来の役割をなかなか果たすことができていないというふうに思います。
 この問題をどう解決していくのかということなんですけれども、これ、全国展開をするかどうかはその規制を担当する省庁の判断に委ねられているということです。規制官庁が全国展開をしないと判断すればそれがそのまま継続されてしまうということで、当然、規制官庁としては、規制が必要だと思っている側ですから、なかなかそれを進めようなんということになっていかないというのはもう当然のことであります。大臣や諮問会議の有識者議員が省庁に意見を言うことはできますけれども、これにも強制力はないということで、これによって進んでいかないということであると思います。
 ですので、例えば、これは、積極的に今後全国展開ということを考えていく上では、規制官庁に一年ごとに、何でこの全国展開に至らないのかという理由、これを説明をしてもらう、この説明責任を課すということですね、これによって問題点をしっかりと把握をして、進むきっかけづくりをしていくといったようなこと、こういったことが必要なんではないかというふうに考えます。
 これは、国家戦略特別区域基本方針にこのヒアリングを規定していくと。ちょっと極めて細かいことなんですけれども、テクニカルな話で申し訳ないんですけれども、に規定すればこれできることだというふうに思いますけれども、この国家戦略特別区域基本方針は、スーパーシティ法案の成立、施行後、速やかに改正の閣議決定を行い、その中でスーパーシティの選定基準等を定めることとされております。
 ですので、このスーパーシティ部分の改正と併せて、この件についても同時に改正してはいかがかというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

#26
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 最近の例でいきますと、農家レストランなどのように、やはり特区内で着実に実績が出たものについては、農水省さんの方からむしろ自ら農地法の省令を改正しましょうでありますとか、薬機法の改正のプロセスでは、まず養父市で中山間地域の遠隔服薬をやり、千葉市で都市部の遠隔服薬指導の実績ができ、それらの状況を見極めながら薬機法本体の改正というようなことで、動いているケースもございます。
 現状は、基本方針の中では、それぞれの毎年度の事業評価を行い、なぜ特区の中で既に既存のある活用、特例事項が使えないのかということは有識者も入れた場で厳しくいろいろ意見を求めていくというような形になっておりますが、今のところ、御指摘のような、省庁に対してなぜというところを制度化することにはなってございません。
 ですが、こういった全国展開に向けた事業の評価でございますとか、当然特区エリア外からの提案も随時受け付けてございますので、なぜそれができないのかということは、提案があればワーキンググループ等の場で各省庁にお尋ねをするという運用になってございますけれども、さらに、そうした工夫などがどうかということにつきましては、御意見としても踏まえつつ、また今後、内部的に検討してまいりたいというふうに思います。

#27
○柳ヶ瀬裕文君 まあ一つのアイデアということなんですけれども、全国展開がなぜ進まないのかということ、これは大きな課題ですよ、今の制度の。ですので、それをしっかりと突破するように、これは考え、知恵を巡らせていただきたいということであります。その一つの知恵ということであります。
 一応これ、スーパーシティについても聞いておきますけれども、スーパーシティで実現した規制改革措置はほかのスーパーシティでも適用になるということでよいと思うんですけれども、その点について説明いただきたいということと、これを積極的に全国展開を図っていくんだということで、その全国展開をどのように図っていくのかという、この点についてもお伺いしたいと思います。

#28
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 スーパーシティの場合は、特に複数のサービス、先進的サービスの同時実装ということで、同時、一体、包括的に規制改革を複数進めるということに特に特化した手続をひいてございます。これを実現するためには、それなりに集中したところでさらに、まずはやって、実現をしたものを、その結果得られた規制緩和については、御指摘をいただいたとおり、特区エリア内であればそれぞれ使える、若しくはその中にいきなり全国展開という形になったものがあれば更にすぐ全国展開をするというような形で、そこにつきましては従来の特区の特例措置と同じような扱い方をしていくということを想定してございますが、いずれにせよ、せっかく集中的にやるスーパーシティエリアでの規制改革でございますので、是非、いろんな地域の方々がこれは使いたいと思うような特例事項をつくるのが本道だと思ってございますので、そこをしっかりと提案いただいた方々と取り組んでまいりたいと思ってございます。

#29
○柳ヶ瀬裕文君 是非お願いしたいと思いますけれども、この国家戦略特区の区域指定についても聞いておきたいと思います。
 この区域指定が三次までなされてきたわけですけれども、最後にされたのが平成二十八年ということであります。先般、大塚副大臣から、次の区域指定も視野に入れるんだという答弁もありましたけど、これはいつ指定を考えているのかということなんですね。三次指定からもう四年たっているわけであります。そもそも、この国家戦略特区の区域を増やしていこうというふうにお考えなのか。
 それと今回のスーパーシティとの関係性、これについてお伺いをしたいというふうに思いますけれども、これ、国家戦略特区ということではなくて、もうこれからスーパーシティということで、ある意味衣替えしてやっていくということなのか、それとも同時に両方ともやっていくんだよということなのか、じゃ、区域指定はこれから増やしていこうとするのかということ、この点についてお伺いできればと思います。

#30
○国務大臣(北村誠吾君) 区域の追加指定、いわゆる第四次指定に向けましては、昨年の十月の集中募集や、これまでに応募のございました提案に関して、現在、提案内容や地方公共団体の考えについて、スーパーシティとは別の枠組みで、現在、確認、検討を行っているところでございます。
 今後、必要に応じ国家戦略特区ワーキンググループによるヒアリングを実施するなど、各提案について精査を進めてまいります。その結果、新たな角度から良い提案がなされておれば、積極的に追加指定をしていきたいと考えておるところでございます。どうぞよろしくお願いします。

#31
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。是非これは積極的に進めていただきたいというふうに思います。
 最後に、個人情報保護の問題について何点かお伺いしたいと思うんですけれども、やっぱりしっかりとこれ説明していかなければいけないというふうに思うんですが、一つにはこのデータ連携基盤なんですけれども、これ必要なときに必要なデータを連携、活用するものであって、データを一元管理するものではないんだというようなことですね、こういったことをしっかりと説明していくことが必要だというふうに思いますけれども、これ具体的にどういうことなのか、それを説明いただけますでしょうか。

#32
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 ほかのお尋ねも含めて言えば、データの提供の求めも併せてでございますけれども、大きく計画段階でいろいろな匿名化されたデータを念頭にしておりますが、それを使うというケースと、それから、日々のオペレーションの中で誰を乗せる、誰を運ぶ、どこに連れていくといったようなものと、大きくツーステップあるのかなというふうに考えてございます。
 前段のところは、特に事業の計画を作るのに際しまして匿名化された大量のデータを分析に使うということは間々あると思いますが、そこにつきましては、基本計画、基本構想を練る段階でしっかりと、どのようなデータに基づいて何をやっているのかということをしっかりと外にも開示をしながらやっていくと。
 他方で、日がなデータの連携、共有をする部分につきましては、基本的にはそれぞれのサービス事業者がお持ちになられているデータを、その必要に応じてオプトインベースでいただいた個人情報で連携、共有すると。そのためには、技術的にいつでもすぐつながるような状況にしておきませんと、そのたびにシステムをゼロからつくり直さないとシステム間が連携できないというようなことにはなってはならないようにということで、先回りをしてデータ連携基盤でデータの相互運用性を確保すると、こういう趣旨の取組でございます。
 したがいまして、データ連携基盤自体が山のような個人情報をあらかじめ持っているという形ではなくて、いつでもつなげますと、必要な量をつなげますと、そういう技術的な基盤を用意するというのがデータ連携基盤ということでございますが、更にこういった趣旨を分かりやすく御説明できるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。

#33
○柳ヶ瀬裕文君 重要なことだというふうに思うんですね。だから、皆さんのイメージの中で、やっぱり一元管理なんだということでデータ連携基盤と、基盤ですからどこかのサーバーに、やっぱり一つのところに様々な個人情報がとにかく集められて、それが取捨選択されて使われるということではなくて、それぞれのところにデータはあって、それを連携させて、必要に応じて活用していくんだということだというふうに思います。是非その点はしっかりと御説明をいただきたいというふうに思います。
 また、これ、同意なしに収集できる匿名加工された情報と同意を要する個人情報について、これはどのようなデータ利用の形が想定されているのかということで、やっぱりここのイメージがなかなか皆さんに分かりやすく御説明できていないのかなというふうに思います。これが監視社会につながるんではないかという意見があるわけですけれども、この点についてお伺いをしたいというふうに思います。

#34
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 説明不足のところは更に努めてまいりたいと思いますが、まず、事業計画立案段階では、特に最近、実需、ニーズが高いということでありますと、人の流れのデータというのが、観光サービスでありましても公共移動サービスを設計するに当たりましても、その事業計画の立案や事業性の測定その他等々で欲しいと、そういう意味ではパブリックの機関が持っているデータを匿名の形でもいいので是非開示をしてほしいと、こういったようなお声は既にいただいているアイデア公募の中にもたくさんございます。まずはこういったようなものに適正に対応していくということでございます。
 それから、実際に、るる御紹介をしました例えば通院予約と配車予約を連動させるようなケースでは、これは通院予約と配車予約のそれぞれのシステムが持っているデータを必要なときにお互い見せ合えばよいというようなことでも、それぞれの御利用者本人の同意を得た上で、その都度データの連携、共有で迅速に通院と配車とが同時に実現するような運用を図っていくと、こういうようなことを個々に積み上げていくということでございます。
 場合によっては、この両者の間で持たれているデータが相互利用するということが全く可能性がないというわけではございませんけれども、もしこれが個人情報であってその利用に該当するケースにつきましては、それがサービスの提供者であれデータ連携基盤整備事業者であれ、個人情報保護法に基づく手続に従って取り扱っていただくということでございますが、ここの混同、混乱の可能性についてまだ説明が足りないところもあろうかとございますので、その辺りも含めてしっかりと御説明をし、個々の区域会議でもきちっと御理解いただくように運用に努めてまいりたいと考えてございます。

#35
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 この個人情報保護法は、個人情報に関するこれマイナス面ばかりを挙げられているんですけれども、そもそもこの法の目的に、「個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業の創出並びに活力ある経済社会及び豊かな国民生活の実現に資するものであることその他の個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。」ということであるように、ビッグデータの活用が進む現代においては、イノベーションを促進するという観点から、この個人情報をしっかりと保護しつつも適正に活用していくということが重要だというふうに考えるわけであります。
 ですから、このスーパーシティは、こうした個人情報の保護と活用のバランスを取りつつこの国の地域課題を解決していく、その抜本的な解決に取り組むものなんだという、こういう説明が必要だというふうに思うんですけれども、大臣の方からいかがでしょうか。いただけますか。

#36
○国務大臣(北村誠吾君) 先ほど政府参考人も御答弁申し上げましたとおりでありますが、スーパーシティでは、個人情報の有効な活用に向けて異なるサービスの間で必要なときに必要な情報を迅速に連携、共有することを目指しておるところであります。この際に、不用意に個人情報を結合させ、あるいは一元管理することを極力避けるとしており、データ連携基盤の設計に当たっても、内閣府がその開発費用を支援していく中で、こうした考え方に即した仕様となるよう取り組んでまいります。
 また、こうしたデータの連携、共有に当たっていかに積極的にデータを活用できるかは、各地域の基本構想がそのデータを活用してどれだけ社会的課題の解決に役立てるかということに懸かっておると思われます。私の地元の離島地域も、スーパーシティによって解決を求められる社会的課題の宝庫ともいうべき課題ざくざくのところでありますが、個人情報の保護と利用のバランスにも十分留意をいたしながら、最先端の技術によるより良い未来社会、生活の早期の実現に向けて取り組んでまいらなければならないと考えておるところです。

#37
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。質問を終わります。
    ─────────────

#38
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、片山さつき君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君が選任されました。
    ─────────────

#39
○福島みずほ君 立憲・国民.新緑風会・社民共同会派、社民党の福島みずほです。
 スーパーシティ法案には二つ、情報のことと民主主義の二つの点で極めて問題があるというふうに思います。
 先日、木曜日の質問の中で理事会協議となっていた案件があります。国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案におけるデータ連携基盤事業者が個人情報を取り扱う際の住民の同意及び不同意を理由とする場合の基準、未成年者の同意取得方法並びに同意の変更及び撤回手続についての説明資料の理事会への提出ということで、理事会に書面が提出されたというふうに理解しております。その書面を今日、配付資料としてお配りをしていると、内閣府からいただいて配付をしております。
 衆議院の議論では、このスーパーシティ法案の中では、個人情報、同意が原則として必要だということだったんですが、実際、このペーパーを見ますと、今の個人情報保護法とそれから地方公共団体の条例によって、随分その同意が要らない場合が非常に拡大をしているということが分かると思います。条例だと、例えば、行政機関、地方公共団体に対し提供する場合であって、相当な理由のあるときとありますので、相当な理由があるとなれば情報の提供が可能です。この書面においても、その点は極めて現状でも同意が緩くなっていると。
 それともう一つは、このスーパーシティ法案においては、国、公共団体に対して民間企業が情報の提供を求めることができるという点において、またこれが相当な理由があるとかいろんなことで大分拡大していってしまうんじゃないか。
 同意なくして情報が出ていく、この点についていかがでしょうか。

#40
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 個人情報保護法上、若しくは自治体の場合はその自治体が条例で定めるところにより例外的に提供が認められる場合があることは、説明資料で御報告をさせていただいたとおりでございます。これにつきまして、スーパーシティの導入の前後で特段ルールが変わるでありますとか、スーパーシティであるから何かここの運用を変えるということは想定をしてございません。
 実態上、その特別な理由がある場合について提供できるケースの運用が緩むのではないかということでの御懸念をいただいているものというふうに考えてございますけれども、これにつきましても、現状、相当の公益的な事情がある場合ということで、最終的には、所管省庁の方からは、個別の事情によって判断をするということではあるということでありますけれども、その公益性についてはかなり厳しく見られているというふうに私どもは見ておりまして、それをスーパーシティだから緩めるでありますとかスーパーシティだから変えるということは想定をしてございませんけれども、いずれにせよ、どういった形でのデータ連携、共有を進めるかは区域会議で、住民の代表の皆さんにも入っていただいた上で、基本構想の中でその連携、共有の基本的な在り方を決めてまいります。
 データの提供の求めもそういった区域会議の主導の下でデータ連携基盤整備事業者に行っていただくということを考えてございますので、その中で、それぞれの住民の皆さんの意向に反するようなデータの提供の求めでありますとか、特別な事情を無理に緩めるような運用を求めるようなことというのは、内閣府自身も自ら区域会議の一員として入りまして、ないように、しっかりと現行法制の運用の中でスーパーシティについてもやってまいりたいと、このように考えてございます。

#41
○福島みずほ君 区域会議で、今住民の皆さんとおっしゃったけれども、念頭に置いているのは首長じゃないですか。ここに事業者がいて、事業者の主導の下にやることにおいて、これが緩めていくんじゃないか。そして、現行法と決定的にというか、スーパーシティ法の仕組みの中では、国、自治体に対して民間企業がデータの提供を求めることができる、これで大きく民間企業が情報を取得していくということになると思います。
 個人情報は収集、蓄積されないが、同意した内容を第三者に提供することになります。同意した内容は目的外使用として企業も使えるようになるんじゃないですか。

#42
○政府参考人(村上敬亮君) 個人情報保護法若しくはその関連法規及び条例に基づく第三者提供のルールにつきましては、それがデータ連携基盤整備事業者であってもサービス事業者であってもスーパーシティと関係ない事業者であっても、同じ基準の下で判断され運用されるというふうに考えてございます。
 仮に民間事業者がデータ連携基盤整備事業者となった場合でありましても、その人が保有するデータの、個人データの第三者提供がある場合は、通常、その他の場合と同じような規律の下でしっかりと本人同意等の手続を経た上で行っていただくことを想定しておりますので、スーパーシティにおきまして、特段、であるがゆえに個人情報が緩く提供されるとか用いられるということはないというふうに考えてございますけど、そうした運用になりますように、内閣府もしっかりと区域会議の一員としてその運用を見守ってまいりたいと、このように考えてございます。

#43
○福島みずほ君 先週、フェイスブックの例をお話をいたしました。もらったデータと自分のところが持っているデータを組み合わせるということでも様々なことが起こり得るというふうにも思っております。
 マイナンバー制度の関係について、行政手続のサービス領域があれば関連付けられる可能性があります。マイナンバーは特に重要な個人情報ですが、データの共有対象になるんですか、ならないんですか。

#44
○政府参考人(村上敬亮君) マイナンバー制度につきましては、例えば本年九月開始予定のマイナポイントによる消費活性化策や、本格運用が予定される健康保険証としての利用等々、普及、利用のための方策を関係省庁間で積極に連携を進めていることは事実でございます。
 ただ、もう御存じのとおり、これそれぞれにつきましては個人番号の利用事務ということでしっかりと議論した上で取り扱っているものでございまして、スーパーシティの内部でありましても、マイナンバー法の中でその利用が認められているものであればその手続に従って使いますし、認められていないものであれば使えないということになろうかと思います。
 そういう意味では、マイナンバー法が認めないような形でのデータ共有対象になることはないという理解でございますけれども、さらに、スーパーシティを希望する地域の方から、マイナンバー法の制度改正を行った上ででも使いたいという要望があれば、それ自身は一つの規制改革事項として取り上げ、関係省庁等としっかりと議論した上でその是非について検討してまいりたいというふうに考えてございます。

#45
○福島みずほ君 だから、危険ですよね。これ、マイナンバーについて、初めのレクのときは、いや、これは関係ありませんということだったんですが、今の答弁で、将来というか、現在でもマイナンバーと関係できれば使えるし、将来も使えるんですよ。
 国家戦略特区データ連携基盤整備事業の中にマイナンバーが組み込まれる、そうすると、福島みずほではなくても、番号でもうみんな特定できるわけですから、それで全部ひも付けが可能となり、巨大なるビッグデータになること明らかじゃないですか。だから問題であるというふうに思います。
 今の答弁、本当にこれからまたマイナンバー法も変えてということもあるかもしれませんし、これ、マイナンバーとひも付けて使われるんですよ。こんなおいしいデータないですよ、民間企業にとって。巨大なるビッグデータが本当に出ていく、しかもここから民間企業に、様々な民間企業が要請すれば取ることができるんですよ。それは本当に問題であるというふうに思います。
 マイナンバーはマイナポータルで利用できるようになっております。仮にスーパーシティにおいて取り扱う事業が特別定額給付金のようなものであれば、自治体はマイナポータルから情報を引き出して利用することになります。その際に同意を取るとしても、個人識別情報の収集、蓄積はどのようになるのでしょうか。

#46
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 例えば、特別定額給付金ということであれば、ぴったりサービスといったようなものはデータ連携基盤の側でも行われるのではないかといったことを主として想定をされているものと理解いたしましたが、現時点では、スーパーシティのデータ連携基盤では、こうしたぴったりサービスのような各種手続における個人認証をまとめてやってさしあげるといったようなサービスを連携基盤側で持つことは現状では想定してございません。
 必要な個人の認証は、それを必要とするサービスがそれぞれ利用、取得する個人識別情報に基づいて必要な認証を行ってやっていただくということを予想してございますけれども、もし仮にデータ連携基盤側でもそうしたサービスをやりたいというようなケースが出てきたときには、それはデータ連携基盤整備事業者であってもそうでなくても、個人情報保護法の求めるところに従って、それぞれの個人の同意等の手続を経たもので運用していただくということを想定してございます。

#47
○福島みずほ君 今の答弁、現状ではとおっしゃったじゃないですか。現状ではそうかもしれないけれども、将来、これ不便だとか、これを使いたいということでマイナンバー法が改正されるとか、マイナポータルとの接続、国の、国、自治体、まさに自治体の情報を国も自由に取れるし、国の情報も取れるし、民間企業もそれを取れるし、マイナンバーとひも付けができるというようなことが本当に進行していくというふうに思います。個人の名前はなくても、マイナンバーとひも付けされれば、それは誰だか分かるわけですよ。巨大なるビッグデータになるというふうに思います。
 地方公共交通活性化再生法等改定法案では、過疎地で市町村やNPO法人が自家用車で行う自家用有償旅客運送を拡大することになります。先日、本会議で赤羽国交大臣は、改定案はライドシェアを解禁しないと、ライドシェアはまさに責任が持てないから、これは運転に関して解禁しないと答弁しました。このスーパーシティ構想の中の、先週御紹介いたしました、まさに、後期高齢者の通院対策を図るA市の構想、これまさに、地域共通ボランティアポイントというものが出ておりますが、これまさにライドシェアに該当しないんでしょうか。白タクに該当するんじゃないでしょうか。国交大臣の答弁との整合性はどうなんでしょうか。

#48
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 スーパーシティにおいて自家用有償旅客運送サービス事業に類似する事業を行う場合は、まずは、その区域計画、区域会議で計画する時点においても、当該サービスの内容でございますとか、必要となる利害関係者の合意手続等々の在り方も含めて、その適法性をまずよく判断するということになろうかと思います。
 A市の事例として御紹介したものにつきましては、まだ料金がどうなるかでございますとか関係者の同意の取付け方法どのようになるのかというところまでの具体的な提案はいただいておりませんので、確かに御紹介をさせていただいた事例のままでは、現行改正法を踏まえたものであっても適法であるかどうかはその材料だけでは判断できないということだと思いますので、実際に基本構想をつくり上げていく時点で具体化していく中で適法であるのかどうか。
 仮に適法でないとしても、どうしてもやりたいということがあれば、それ自身はまた一つの規制改革要望として取り上げた上で個々に議論することとなると思いますが、最終的には所管省庁に御判断をいただいて、いいと言っていただけないものはできないというのが私どもの手続でございますので、それぞれの具体的な声と内容をよく詰めた上で丁寧に議論してまいりたい、このように考えてございます。

#49
○福島みずほ君 問題ですよ。幾ら国交大臣が、参議院の本会議でもそうでした、ライドシェアはこれは駄目ですと言ったんですよ。にもかかわらず、今の答弁は、要望があればこの国家戦略特区、スーパーシティで踏みにじっていきますよ、違法でもこれから正当になりますよ、その可能性ありますよということじゃないですか。
 つまり、今やれないことをこのスーパーシティという名目で踏みにじっていくんですよ。それって問題じゃないですか。変えるべきは国会でちゃんと議論してやるべきなんですよ。それを、まさに一部の、一部の企業とそれから首長と内閣府で各個撃破で各地で踏みにじっていく、そんな邪道じゃないですか。問題があれば国会の法律を変えるべきなんですよ。大臣の答弁変えるべきなんですよ。にもかかわらずやるのは極めて問題だと思います。
 そして、先週、どういう情報を自治体、国から取るんですかという質問に、こう答弁をされました。地図情報、地理データ、空間データ、空間座標軸データ、それから、匿名化したもので構わないと思うんですが、人の流れや移動に関するデータ、交通機関の需要に要するようなデータ、自然観測系とか、その地域に関する気候データ。
 だから、個人、情報という面に着目したときに、個人情報大事です。でも、企業が欲しいのは、別に福島みずほの個人情報というよりも、その地域において、どこにどんな建物があって、どこがハザードマップに掛かっていて、どこが耐震がまずくて、どこに高層ビルを建てることができて、どこにどういう気候があって、ここを六本木ヒルズのような町にする、再開発をする、この町で再開発やインフラ整備をするときのデータだということではないんですか。

#50
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 データ提供の求めの主体はデータ連携基盤整備事業者でございますが、そのデータ連携整備事業者が提供するのはデータの連携、共有のサービスでございます。そのデータ連携、共有のサービスの基本的内容につきましては、それぞれのサービス間でどういう組合せをしていくのかということも含めて、区域会議の方で基本構想や区域計画の中でしっかりと決めていくということでございます。
 ある意味、その区域計画や基本構想自体はそのエリアにおける町づくりの方向性を指し示すものになろうかというふうには思いますが、これは決して特定の事業者やデータ連携整備基盤事業者の意向で決まるものだけではなくて、自治体の首長さん、内閣府も入りますが、公募により選ばれた事業者も、住民の、まあちょっと代表制の議論はあろうかと思いますけれども、方々も入っていただいた場で議論をし、最終的には関係者の意向の確認を踏まえた上で決めていくというものでございまして、必ずしも特定の事業者の意向の事業計画のためにこれが使われるということは運用上は起きないというふうに考えてございます。

#51
○福島みずほ君 これ、区域データ、地理データや空間データ、座標軸データ、これ何のために使うんですか。

#52
○政府参考人(村上敬亮君) 座標軸データは特にリクエストが多いところでございますけれども、例えば、移動サービスを提供するでございますとか、そこに例えば複数の移動手段の掛け合わせをするということでございますと、それぞれの事業者がそれぞれの場所を特定するときに指し示す座標軸のようなものというのはできれば共通化したいといったような要望がございます。そのときにパブリックの方で得られた座標軸データがあれば、それぞれのサービスを組み立てるときの基本的な物差しとして共有することを区域計画の中で推奨できると、データ連携基盤の側も、その座標軸を共通化された中でそれぞれのサービス連携を実現できると。
 こういったような、テクニカルな説明で恐縮でございますが、まさにデータ連携、共有のために共通に必要になる部分について匿名化する必要のない形で活用すると。御指摘をいただいたような例、例えばで申し上げれば、そういったような活用が考えられるところでございます。

#53
○福島みずほ君 これ、やっぱりインフラとかそういうもののためですよね、町づくりのインフラのため。
 これ、区域会議の中に、区域会議、どこを対象の町にする、区域会議が開かれる、特区担当大臣と首長と事業者が入る。これ、事業者が初めから入っているんですよ。そこで、このところが、ある町で、もしかしたら可能性が高いわけですが、事業連携データの事業者になっていく。
 つまり、誰が主人公なのかということなんですよ。住民が主人公で、そこから選ばれた議会がその町をどういうふうにするのか住民と一緒に決めていくというまさに民主主義のところから、このスーパーシティ構想は、内閣府で決め、その区域会議の中で事業者と首長と特区大臣、内閣府がその町をどうするかグランドデザインつくっていくんですよ。
 いろんなデータを取ってインフラを造っていく、どうしたらいいのか。企業はビジネスのために生きているから、どうやってみんなから情報を集め、どうやってそこでインフラ整備し、どうするかということにエネルギー使うの当たり前じゃないですか。慈善事業でビジネスなんてやっていません。
 つまり、何か。住民が主人公の町、住民自治、民主主義の当たり前の憲法上の町から、憲法が保障する民主主義の町から、まさに城下町、企業城下町、企業がデザインしていく、首長は入っているかもしれないけれども、まさにその事業者がビジネスをやっていく、企業が主権者になっていく、そんな町になっていくんですよ。それでいいんですかという話ですよ。
 東京二十三区内でも、これだけお金があるのに、町づくりやいろんなインフラにお金を使って、福祉、医療、介護、そういうことにお金がなかなか回らない。自治体でもそうですよ。何にお金を使うのか。そういうところに、医療、福祉、介護にお金を使わずに、町づくり、インフラにお金を使っていく。だから、お金がないんですよ。このシステム自身がみんなのためにならないと思います。
 一言、同意の点で一つ。顔認証システムは個人の同意がありません。私は嫌だとあっても、例えば特区の中の加古川の条例を見ますと、もうこれ、顔認証システムがある監視カメラがあるんですよ、同意がないのに。いいんですか。

#54
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 個人情報保護法においては、特定の個人が識別できるカメラ画像は個人情報に該当するため、取得時に特定した利用目的を本人に通知又は公表して、その範囲内で取り扱わなければならないと定められていると承知してございます。したがいまして、個人情報取扱事業者に該当する者が、スーパーシティの場合であっても、カメラ画像を取得する場合には、個人情報保護法上の利用目的が通知、公表されていることが必要であり、かつ、その限りにおいては必ずしも本人の同意を得ることは求められていないというふうに承知をしてございますが、こうした個人情報保護法の規定にしっかりと、遵守をしながらスーパーシティにつきましても運用をするようしっかりと見守ってまいりたいと考えてございます。

#55
○福島みずほ君 問題の答弁ですよ。
 顔認証仕組みは、まず撮る段階で個人のプライバシーを侵しているんじゃないか、そのデータをどう使うか、二段階問題があります。しかし、撮る段階でもプライバシーの問題あるじゃないですか。嫌だという人の権利を保障できないというのは、根本的な欠陥だと思います。この問題は、情報という面と、それから民主主義という面と二つの点、お金の問題もあります。誰が主人公になっていくのかという点から極めて問題であると申し上げ、質問を終わります。

#56
○森ゆうこ君 立国社共同会派、国民民主党の森ゆうこでございます。
 今の福島先生の質問と関連しているというふうに思いますけれども、ミニ独立国家を目指すということなんですね、スーパーシティ。今、何でもありですよね。どの法律も、新たな規制改革事項として、その区域会議で申請すれば、それはもう検討の俎上にすぐさま上るというような答弁で、ちょっと、ええっ、何でもありだなと、元国土交通省の高官でいらっしゃった委員長も、何だそりゃという顔をしているように私には見えたんですけれども。
 それで、大臣に伺いますが、ミニ独立国家を目指すというスーパーシティにおける主権者は誰ですか。

#57
○国務大臣(北村誠吾君) 「スーパーシティ」構想の実現に向けた有識者懇談会の最終報告にミニ独立政府という記載があることは事実でございますけれども、本法案はミニ独立政府を目指すものではございません。懇談会の提案を受けた後の法制化の検討プロセスの中で、各スーパーシティエリアごとに国、自治体、公募によって選ばれた事業者、あるいは住民の代表等から成る区域会議を設置することとなったわけであります。この区域会議が基本構想の策定や住民等の意向の確認、その後の区域計画の作成及び実行等、各エリアのスーパーシティ構想を推進する司令塔の役割を担うこととなっておるわけでございます。

#58
○森ゆうこ君 いや、質問に答えてもらっていいですか。主権者は誰ですか。

#59
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 スーパーシティが、通常の憲法の下における国民主権の状況を特段ここだけ特例を設けて変えるものではございませんので、スーパーシティにおいてもスーパーシティエリア以外においても誰が国における主権者であるべきかということについては変わりがないというふうに承知をしてございます。

#60
○森ゆうこ君 いや、もっとストレートに答えてください。
 大臣、このミニ独立政府、じゃ、何のための最終報告書ですか、これ。スーパーシティ、書いてありますよ、ミニ独立政府、書いてありますよ。そして、その未来都市を実現できる推進機関として、従来の国家戦略特区の区域会議を更に充実強化した言わばミニ独立政府、国、自治体、民間で構成する強力な推進機関。
 端的におっしゃってください。このミニ独立政府における主権者は誰ですか、大臣。

#61
○国務大臣(北村誠吾君) ただいま参考人がお答えしたとおりであります。(発言する者あり)

#62
○委員長(佐藤信秋君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#63
○委員長(佐藤信秋君) 速記を起こしてください。

#64
○国務大臣(北村誠吾君) 主権者は国民であります。

#65
○森ゆうこ君 いや、もう、それで、全然関係ないとおっしゃるこの最終報告書ですけれども、この前にいろいろ、竹中会長から度々出てくる言葉、アーキテクト、この最終報告書の今のくだりでも載っていますよ、アーキテクトが重要なんだと、このスーパーシティの会議のところで度々竹中さんがおっしゃるんですよ。
 アーキテクトって何ですか。

#66
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 法制度上正確な定義はございませんが、ここで事実上想定をしてございますのは、スーパーシティがかなり複雑な複数の分野にわたるサービスを想定している、それぞれが必要とするシステムの相互の連携を想定をしていると。これらをやるためには、それぞれの事業会社、サービスの中にもシステムの責任者はいると思いますが、それを全体として連携、共有させる全体像を設計し企画する者、さらには、その設計、企画した人が最後まで責任を持って、どうすれば連携、共有がしっかりとできるかということを、まさに企業経営でいえばシステムばかりでなく経営と両面にわたってきちっと理解している者が経営者を補佐するような立場として、CIOということをよく言われると思いますけれども、そういったような全体像をリードする専門家が要るというふうに考えてございまして、そのことを想定して、まさにスーパーシティ内で様々なシステム、サービスがばらばらにならないように、その全体の連携をリードする専門家が要るという趣旨でアーキテクトというふうにおっしゃられているのではないかというふうに私ども理解してございます。

#67
○森ゆうこ君 いや、この最終報告書、それは国が認めたこの報告書の中にそう書いてあるんですね。
 私、アーキテクトといったら「マトリックス」、映画を思い出しました。あそこに出てくるアーキテクトって何だか知っています。まあ大臣は余り知らなさそうだから、村上さんは分かります、「マトリックス」の中に出てくるアーキテクト。

#68
○政府参考人(村上敬亮君) 申し訳ございません。「マトリックス」は拝見しておりますが、正確に思い出せないので、国会の場でございますので、御質問ということであれば改めてきちっと確認をしてお答えしたいと思います。

#69
○森ゆうこ君 私、この間の大門先生の非常に格調高い質問、大門先生のような教養ないんですけれども、やっぱり未来社会を描いた映画ってかなり、今回の「アウトブレイク」、このコロナウイルスの感染症の拡大もそっくりですし、映画に。
 「マトリックス」に出てくるアーキテクトというのはAIですよ。AIに支配されているんです。気が付いたらそのAIの培養体として人間がなっていて、そしてその主役は、そのAIの培養するための物体というか生命体として生きるのか、それともそういうバーチャルな世界で生きるのか、それともリアルな、人間らしい、今までの人間としての世界を生きるのか、選択を迫られる。もしリアルな世界を生きたいとすれば、支配しているAIと戦わなきゃいけない、そんな映画だったというふうに私は勝手に理解しているんですけど。
 このアーキテクト、今の説明ですと、どうやって決めるんですか。今のお話ですと、民間人がアーキテクトになると。さっき主権の問題言いましたけれども、このスーパーシティの中では、まあミニ独裁国家ですよね、このアーキテクトが王様になるんじゃないんですか。どうやって選ぶんですか。誰から選ぶんですか。

#70
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 一部、福島先生から御質問があった問題意識ともかぶろうかと思いますが、そもそもこのスーパーシティ構想は、今自治体からアイデア公募をいただいております。もちろん、このアイデア公募は正式な選定プロセスとは関係ございませんが、エリア選定の際も自治体から御提案をいただくという仕組みを想定してございまして、全体のコミュニケーションのキックオフは自治体若しくは自治体の首長さんに大きく期待をしているところでございます。逆に言えば、エリアが選定されるまでは私ども内閣府もそこに入れませんので、そこをキックオフをしていただき、内閣府もエリア選定後加わり、その後、公募プロセス等により選定された民間事業者が入り、そこで事業計画の大きな枠組みが固まってまいります。
 そういたしますと、その結果、どういう資質を持ったアーキテクトの方が必要となるのかということが見えてまいりますので、今回の法律の中でその選任方法までは規定してございませんけれども、実際には、国、自治体、民間の入った区域会議が機能し出した後の段階で、その内容に応じ適切な者の人選を区域会議が議論をして選んでいくというようなことを想定して制度を設計してございます。

#71
○森ゆうこ君 じゃ、民間から選ばれると。民間の事業者、民間の技術者の中から区域会議で、みんなでこの人がいいと推薦して、その中で多数決か何かで決めるんですか。
 物すごい強大な、書いてあるじゃないですか、強力な権限を与える、その推進機関には実質的な責任者を置き、その下で創造力、機動性のある人材を起用して体制を構築することが重要である、これがスーパーシティの構想でしょう。
 だから、どうやって決めるんですか。民間人なんですね。

#72
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 民間人の方のケースも多いとは思いますが、逆に言えば、地方公務員が自らの、例えば自治体の中の情報システム責任者の地位を保持したまま自治体主導でつくられるデータ連携基盤も含めたアーキテクトに就任をするといったケースも否定はしてございません。そういう意味では、アーキテクトが誰がなるのかということについては、官民、特段制約を設けていないと。
 それも含めて、実際に実現しようとしているスーパーシティ構想の内容に応じて、例えば、それこそ公的個人認証のような仕組みに通暁している方でないと全体の連携を保証できないというようなことであれば公的な分野のバックグラウンドが多い方が候補となるというふうに思いますし、そうではなくて、公共交通等に強いような仕組みが必要な計画になればその分野に通じた方を選ぶといったように、それぞれの事業内容に応じて適切な者を区域会議の中で検討していただいて選んでいっていただくということを想定してございます。

#73
○森ゆうこ君 いや、アーキテクトの存在ここまで強調しておいて、全く分からないじゃないですか。それだけの強大な権限を与えられる人がどのような人で、どうやって選ぶのか、はっきり分からないじゃないですか。こんな答弁認められませんよ。
 まあ、続けますけどね、そういう曖昧な答弁やめてもらえますか。ミニ独立政府をつくるんでしょう。そして、その意向、必ずしもみんなの、住民の意向が必ずしも反映されるわけじゃない。先ほど、福島みずほ委員の質問に、区域会議の中には住民も参加しているから、そこで意向が分かるんだというふうにおっしゃいますけど、条文のどこにそのことが書いてありますか。何条の何項にそれが書いてありますか。

#74
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 住民合意の確認プロセスにつきましては二つ考えてございまして、一つは、大臣も御答弁申し上げたとおり、通常の区域会議の運用の中で住民の代表にもお加わりいただきながら基本構想や区域計画を練っていくと。ただ、ここにつきまして、法律上、住民の代表を必ず加えなければならないという規定が、法律上規定がないのは御指摘のとおりでございます。これは、それぞれの区域会議の判断の中で、内閣府自身もその一員に加わることにより、そのような運用になるようにしてまいりたいという趣旨でございます。
 それからもう一点、住民の代表制の問題もございますので、いずれにせよ、そこででき上がった基本構想につきましては、総理の認定を申請する前の段階で、それぞれの事業に即した適切な方法で関係者等の意向の確認を住民を含め行うことと規定されてございまして、これは法律上の規定に基づき必ず行わなければならない手続というふうになってございます。

#75
○森ゆうこ君 いや、それは後の話でしょう。だから、住民参加って全然法律に書いてないじゃないですか。ごまかさないでください。
 じゃ、先ほどの福島みずほさんへの答弁、区域会議には住民も参加していると、住民も参加しているんだと、それはどこにあるんですか。法律のどの条文にあるんですか。本当に区域会議に住民は参加するんですか。首長じゃないですよ。先ほどの村上さんの答弁ですよ。区域会議に住民も参加しますのでってさっき答弁したんですよ。どこに書いてあるんですか。きちんと答えてください。

#76
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 現行法上、法律上義務付ける規定とはなっていないのは委員の御指摘のとおりでございますが、内閣府も区域会議の一員として、必ずそうなるようにしっかりと運用してまいりたいというふうに思います。(発言する者あり)

#77
○委員長(佐藤信秋君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#78
○委員長(佐藤信秋君) 速記を起こしてください。

#79
○政府参考人(村上敬亮君) 関連する規定でございますけれども、第二十八条の四、二項にございますが、各区域会議は、それぞれ規制の特例措置の求めをするために総理に申請を出す際には、区域の住民その他の利害関係者の意向を踏まえなければならないということにつきまして明確に法定されてございまして、法律上はその時点で住民の参画を担保することを求めているものというふうに承知をしてございます。

#80
○森ゆうこ君 いや、だからさっきから言っているじゃないですか。それは後のことでしょう。後のことでしょう。区域会議として認定されるときには、先ほどから福島さんがおっしゃっているように、国と地方自治体と一緒にやるパートナーの事業者なんですよ。住民が参加するなんていうのはどこにも書いてないわけ。
 そして、今おっしゃった条文、第二十八条四の二ですけれども、これは意向を確認するというだけの話で、区域会議に住民が参加するなんていうことはどこにも担保されていませんよ。「当該求めに係る先端的区域データ活用事業活動を実施する区域の住民その他の利害関係者の意向を踏まえなければならない。」、この間のこの委員会の質疑で、これがずっと問題になっているじゃないですか。その具体的な方法は何なんだと。だけど、さっき福島さんに、いや、区域会議に住民も参加していますからと言うから聞いているんですよ。
 じゃ、それ撤回しますか。撤回してください。区域会議に住民は参加しませんよね。

#81
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 区域会議における住民の参加について、これを義務付ける規定が明確にないのは御指摘のとおりでございますが、その運用、私ども区域会議の一員として入った上で、住民の代表に加わった形でやっていただくと。それも、この二十八条の四の二項の住民の意向を踏まえなければならないという規定を担保するために行わなければならないということで、運用上住民の代表にも参画していただくということを想定してございます。(発言する者あり)

#82
○委員長(佐藤信秋君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#83
○委員長(佐藤信秋君) 速記を起こしてください。

#84
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 区域会議の構成員の規定に関するお尋ねということでございますけれども、区域会議につきましては、法の第七条の中で、まず第一項二号に、地方公共団体の長が入るということがまず明文上規定されてございます。次に、この地方公共団体の長が加えることができる者といたしまして、区域計画又は認定区域計画の実施に関し密接な関係を有する者ということが規定がございます。この密接な関係を有する者の規定に基づきまして、スーパーシティの場合は暮らしの課題を解決するための計画でございますので、住民の方に入っていただくことを想定をしているというふうにお答えを申し上げた次第でございます。

#85
○森ゆうこ君 じゃ、住民が何人か区域会議にきちっと入ると。選ばれた住民がですか、公募するんですか、密接な者って。でも、その密接な者って私は事業者だと思っていましたよ。それ、その条文の文言って、その自治体、地方自治体とパートナーを組む事業者のことをそれで指しているんじゃないんですか。違うんですか。

#86
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 当該条文は事業者に限定したものではございません。実施に関し密接な関係を有する者として事業者が多く該当するケースがあるのは実態上そのとおりと思いますが、住民の課題解決のために行う事業につきましては、当然住民も密接な関係を有する者ということになるというふうに解釈をしてございます。

#87
○森ゆうこ君 委員長、お願いします。これ、重要なところなんですよ。
 この間からの委員会、全部見ましたよ。曖昧なんですよ、全て。全く曖昧で。今の条文は事業者ですよ。住民だなんてずっと言っていないじゃないですか、度々似たような質問があるけれども。そこを政府見解としてペーパーできちっと、まあ今答弁でもいいんですけれども、ペーパーできちっと出していただきたい。

#88
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 御指摘をいただきました第二条の、第三項の二号に規定をしてございます区域計画又は認定区域計画及びその実施に関し密接な関係を有する者の中には、当然、住民の課題解決のための事業であれば住民も含まれるものというふうに解釈をしてございます。
 以上です。

#89
○森ゆうこ君 最初からきちっとそのように答弁していただければというふうに思いますが。
 事業者は何によって利益を得るんですか。結局、利益を得るためにこの事業に参画するわけですよね。何によって利益を得るんでしょうか。

#90
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 スーパーシティの取組につきましては、いわゆる技術の実証ではなく社会への実装実験というふうに申し上げさせていただいておりますけれども、それぞれのサービスも通常の利用料等をお支払をいただいた上で、最終的には、持続可能な通常の事業として、自動走行車両であれ各種サービスであれやっていただくことを想定しているところでございます。
 ただし、その事業性がまだ不明確な初期の段階でありますとかデータ連携基盤の最初の開発費用等の初期段階につきましては、政府の側も支援が必要だということで公的セクションからの支援も想定しているところですが、最終的にはしっかりとした事業として回っていけるような姿になるように、区域計画の中でもしっかりとした構想を立てていくということをしていきたいと考えてございます。

#91
○森ゆうこ君 いや、それは個別のサービスの話で、それで、データ連携基盤事業に関してはイニシャルコスト、OSをつくるための財政的支援をするということでこの間から答弁されているんですけれども、そのデータ連携基盤のシステムをつくる者、事業者だと思いますね、高度なそういうシステム設計のできるいろいろな、またアーキテクトのできるそういう者だと思うんですけれども、そういうところは個別の事業とはまた別の話ですから、そういうところは何で利益を得るんですか。

#92
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 実は、海外を調査をしておりましても、そのデータ連携基盤やプラットフォームのところの料金回収モデルをどのようにするかというのが各種スマートシティーの取組を実際に進める上でも大きな課題であるということを、調査の段階でもいろいろ声を聞いてございます。
 したがって、それ自身がスーパーシティの社会実装の実験の中でいろいろなモデルを試してみたいと考えているところではございますけれども、原則としては、海外ではよくプロフィットシェア型のビジネスモデルと、まさに、むしろ技術よりもこのビジネスモデルが描けないことが大きな枠組みをつくることの障害になっていることが多いという指摘も多数いただきましたけれども、簡単に申し上げれば、それぞれのサービス事業者から少しずつデータ連携基盤の運用費用を出し合い、必要があれば自治体等公的団体の方からも補助をしながら運用していくということを一つの基本にしながら、それぞれのビジネスモデルをそれぞれの区域の実態に即して検討してまいりたいというふうに考えてございます。

#93
○森ゆうこ君 いや、ちょっと違和感ありますね。この竹中平蔵会長が度々この会議でおっしゃってきたこととちょっと方向違うんじゃないですか。
 要するに、世界的な非常に最先端の、例えばGAFAを想定して、そういうところに参入してもらうと。そういうところがさっき言ったようなアーキテクトとなって、強力に新しい未来都市を、世界で一番の未来都市をつくっていくんだというふうな話だったんだと思うんですよ。
 で、ちょっと今の答弁、私は、この議事録みんな見てね、一応ここに公開されているのが全てだと思いますが、非常に違和感を感じますし、そもそも竹中平蔵さんの入っている会議というのは公開されていないもの多いですからね、後で未来投資会議について聞きますが。
 それで、法案が去年の、廃案になって、というか撤回したのか、それで、出し直すときにスーパーシティ/スマートシティの相互運用性の確保等に関する検討会を立ち上げました。情報公開されておりませんでしたけれども、お願いをいたしまして出していただきました。議事要旨ではございません、メモという形でいただきましたけれども、この中でいろんなことが書いてあるんですが、そもそも、このデータ連携基盤事業という、その基になるやつ、これは、政府、国が中心となって事業者と連携して基本となるものを、汎用性が高いわけですから、全国展開もできるわけですし、そういうものをつくるべきじゃないか、そういう人もいると思うから、その反論として、その対案として、それ以外の方法で都市間の相互運用性を持たせる主張をする必要があるということでこれが検討の主たる目的のように書いてあるんですけれども、これ、多分、村上さんが言ったことなんですかね。
 そもそも、都市間の相互運用性を確保をするためには政府がスーパーシティ、スマートシティーに関する標準システムを作成するというふうなお考えにはなぜ立たなかったんですかね。

#94
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 このワーキンググループ自身は、実は内閣府の総合科学技術担当イノベーション会議の事務局とも共同で開催をしてございまして、政府全体のスマートシティーの取組とも共通化すべきところがあれば検討する必要があるだろうということで、両者で専門家を集めて開催をしたものでございます。
 その立ち上げのきっかけは、先生からも今御紹介いただいたとおり、都市間で相互運用性を確保する、まあ、まさにつながらないばらばらなデータ連携基盤が山のように乱立しては困るのではないか、若しくはその上で展開するサービスも横展開しやすい仕組みになっていた方が事業性が確保しやすいのではないかといったような御指摘をその後いただいたものですから、そのために必要な仕様について、専門家等にお集まりをいただいて議論をしようという議論になったものでございます。
 そうした議論の中で、今御指摘いただいたような点も含めて様々な御議論が出たのは御指摘のとおりでございますけれども、最終的には、やはりある部分のAPIについてしっかりとした公開をしていただく、そのために内閣府がしっかりとした公開するAPIポータルという場所をつくるといったような形でやっていくのがよかろうという結論をいただきまして、そこでいただいた中間取りまとめの考え方を基に、法令上の相互運用性に関する省令上の基準を検討してまいりたい、このように考えているところでございます。

#95
○森ゆうこ君 ということは、ここに出ているオブザーバーというのは、その政府のIT担当の人なんですか。それを答えてください。
 そして、そうはおっしゃいますけど、ここに書いていることを読むとね、契約さえできれば合理的に拡張性を確保できるような仕組みを実現したいと。マーケットベースで進んでいく仕組みが望ましいということで、そこに、そう言いつつ、竹中会長もそのような話をしているわけですが、その中で国が補助金を出して、至れり尽くせりでやってあげると。物すごく違和感があるんですよね。
 それで、この何だっけ、オブザーバーって誰。

#96
○政府参考人(村上敬亮君) オブザーバーといたしまして、関係省庁、スマートシティーで類似の取組をしている方々にお入りをいただいていると。あとは、もう議事、その公開をしたメモにあるとおりの方々に専門家として、常任のメンバーであったりオブザーバーとしたりで参画をいただいていることはございますが、これは相互運用性を担保するために、相互運用性を担保する先にいる方の御意見を聞かなければいけないということで、必要性に応じ、随時、常任であったりオブザーバーであったりといったような形でお話を拝聴したということでございます。

#97
○森ゆうこ君 いや、村上さん答弁うまいんだよね、ごまかすの。今のお話だといかにも関係省庁がオブザーバーだというように聞こえるけれども、後で文字起こしにしてみると多分全然違うと思いますよ。
 これ、民間事業者も入っていたということでしょう。いや、関係省庁なら関係省庁と書くじゃないですか、メモとして私にくれるときに。違うでしょう。もう既にここで民間企業、もちろんその委員は名前が出ていますよ。しかし、このオブザーバーとして、関係、何というのかな、事業者、この人たち、入っていたんじゃないですか。違うんですか。それならそうとはっきり言ってください。

#98
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 関係省庁の中でも、重要な省庁につきましては委員として御参画をいただいてございます。委員の中にも、公表しております名簿の中でもはっきりと、例えば日本マイクロソフト株式会社業務執行委員でございますとか、コード・フォー・ジャパンの代表理事でありますとか、そういった民間籍の方も入っていただいてございますが、これは、このデータ連携基盤の設計を図っていく上で必要な最先端の海外の動向でありますとか国内の動向でありますとかの最先端の知見を有する専門家としてお招きをいただいているものでございまして、私的な懇談会として専門家の意見を拝聴するために必要な方の御意見をいただくために選任をしたものでございます。(発言する者あり)

#99
○委員長(佐藤信秋君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#100
○委員長(佐藤信秋君) 速記を起こしてください。

#101
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 御指摘の恐らくオブザーバーというのは、関係省庁の職員であって、委員として正式に登録はされておりませんが、説明、照会のために同席し、発言をしていただいた関係省庁の職員のことであると思われます。
 恐縮でございますが、この点につきましてはちょっと事前に通告をいただいてございませんので、それで遺漏がないかどうかにつきましては必要があれば確認をさせていただきたいと思いますけれども、オブザーバーとしてはそういうことではないかと思います。(発言する者あり)

#102
○委員長(佐藤信秋君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#103
○委員長(佐藤信秋君) 速記を起こしてください。

#104
○森ゆうこ君 名簿については、委員会が終わる前に御提出いただきたいと思いますが、委員長、よろしくお取り計らいお願いいたします。

#105
○委員長(佐藤信秋君) 後刻理事会で協議します。

#106
○森ゆうこ君 これね、私、別に最先端の技術を使ってどんどん住みやすい町をつくるというのは反対じゃないですよ。しかし、やはり監視社会になるんじゃないか。それは、今回のコロナウイルスでもう全ての行動を監視されて、もう一人一人に文春砲が向けられているような、私はそんな社会は嫌だ。
 法務副大臣、来ていただいております。
 データ連携基盤事業者が個人情報を取り扱う際の住民の同意及び不同意を必要とする場合の基準について、先ほど福島みずほ先生が提出されました内閣府からの回答では、下記の場合を除き、あらかじめ本人の同意を個々に得る必要がある、つまり、その下記の場合というのは例外で、同意を得る必要がないということなんですね。
 それで、その①法令に基づく場合、ここが、例えばという説明の中で捜査権の行使という御説明があったそうなんですけれども、法務省としての御見解をお願いいたします。

#107
○副大臣(義家弘介君) 個人情報保護法は法務省において所管するものではありませんが、当省の所管する刑事訴訟法との関係でのお尋ねなので、その観点からお答えすると、個人情報保護法の法令に基づく場合には、刑事訴訟法百九十七条二項に基づく捜査関係事項照会を受けて、個人情報取扱業者が個人データを捜査機関に提供する場合を含むと解されているものと承知をしております。

#108
○森ゆうこ君 しかし、このスーパーシティに住もうとする方たち、あるいは、スーパーシティ、自分の住んでいるところがスーパーシティに名のりを上げてスーパーシティになるという準備が進んでいる、その住民はまさか、いろんな、五事業以上ということでしょう。もうありとあらゆる、マイナポータルも場合によっては新しい規制改革事項だと。もう何でもありなんですよね。
 そうすると、例えば捜査のため、捜査権の行使といったときに、それは捜査権の行使で、情報を得るときには、被疑者とは限らないんですよね、副大臣。被疑者だけとは限らないでしょう。捜査権の行使のためには、検察が、警察が、検察が関係あるかもしれないと思う人たちの個人情報を取るわけでしょう。どうなんですか。

#109
○副大臣(義家弘介君) まず、具体的な特定の状況下においていかなる捜査手法が取られているかはお答えを差し控えさせていただきますが、その上で一般論として申し上げれば、刑事訴訟法百九十七条二項において、捜査関係事項照会として、「捜査については、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。」とされており、この捜査関係事項照会に対して相手方が任意に応じる場合にその回答を得ることは適法な捜査活動として許容するものと考えております。

#110
○森ゆうこ君 いや、だから、本人の知らないところでこのサービス事業者、スーパーシティにおける、その人たちが収集したあるいはデータ連携基盤事業者がどんどん集積した個人情報を一括して持っていかれる可能性あるわけですよ。今までの捜査権の行使と違うんですよ。それは私の考え過ぎですか。そうじゃないでしょう。
 いや、だから、ちょっと、すごく分かりやすいけど、一人一人の国民に、その一人一人の地域の住民に文春砲が向けられているようなものなんですってば。何時何分にハイヤーに乗りました、途中でコンビニに寄りました、そしておつまみを買いました、マンションに行きました、その後誰かが来ました。これ全部、ちょっと自分で言っていて噴き出しそうなんだけど、そういう状況になるんじゃないんですか。まさかそんなことにならないとは言えないでしょう。
 だから、この高度なスーパーシティにおいては、今までのように捜査権の行使だからといって本人の同意がないままに個人情報を収集した事業者が提供できるなんてことにしちゃったら、もう一切合財、被疑者じゃないんですよ、捜査に必要があると認められた場合にはそういうのも取るわけでしょう。それは勘弁してほしいなってみんな思うんじゃないですか。その辺はやっぱりはっきりしておかなきゃ、誠実に答えておかなきゃいけないと思いますが、副大臣、どうですか。

#111
○副大臣(義家弘介君) 繰り返しになりますが、「公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。」とされておりまして、捜査関係事項照会に対して相手方が任意に応じる場合にその回答を得ることは適法な捜査活動として許容されているものでありますが、捜査は、事件があってその事件を立証するために行われる、立証というか起訴するために行われる一連のものでありますので、そういった関係の中ではあらゆる情報をあらゆるところからというふうにはならないというふうに考えております。

#112
○森ゆうこ君 ちょっとなかなかかみ合いませんけれども、せっかく副大臣お越しいただいたので、やっぱり黒川さんのことについて聞きたい。
 義家副大臣は、私が「検察の罠」という本を書いて、そのときに義家さんから声掛けられました。本買ったよ、読んだよと。ありがとうございます。あれ、最後のところ、半分以上は黒川さんのことなんですよ。黒川さんのことなんですよ。
 検察というのは本当に強大な権力を持っている、公訴権を独占しています。そして、検察審査会まで支配できるんですよ。なぜか御存じですよね。
 陸山会事件、小沢一郎さんの陸山会事件、強制起訴された、その検察審査会、市民の委員十一人、そこに検察が捜査報告書というのを提出することになっている。その提出した捜査報告書が石川知裕元衆議院議員を聴取したその調書とは似ても似つかぬ作り物だった。それが一通だけじゃない。そして、有罪に持ち込むように、強制起訴が適当だった、これは有罪と、そういうふうになるように仕向けるような、そこまでできるんですよね。
 だから、いかに検察が強大な権力を持っているかなんですが、なぜ黒川さんは、訓戒でしたっけ、訓告ですか。なぜ訓告という処分にされたんですか。

#113
○副大臣(義家弘介君) 本人からの聞き取りも行った上で、事案の内容と諸般の事情を総合的に考慮して処分が行われた次第であります。

#114
○森ゆうこ君 これ、賭博罪に該当するおそれありますよね、百八十五条。そして、百八十六条、常習賭博じゃないかとも言われている。刑法犯ですよ。どこまで調べたんですか。朝日の記者の話では、三年間、毎月三、四回、二、三回、要するに複数回、毎週という感じじゃないですか、賭けマージャンをやっていた。どこまで調べて諸般の事情なんですか。
 訓告は、先ほど衆議院の方でもあったけど、退職金は全部払われるし、だってこれ、法律上の処分じゃないでしょう。何でこんなに簡単に処分決めちゃったんですか。どこまで調べたんですか。常習性はないのか、タクシー、便宜供与、ちゃんと全部調べたんですか。副大臣、大事な役目ですよ。何で訓告になったんですか。

#115
○副大臣(義家弘介君) 事情については、黒川氏本人から面接そして電話等によって具体的に聞き取りを行ったところであります。
 そして、その調査結果を踏まえて、法務省から最高検に対し訓告相当との意見を伝え、これを受けて検事総長が訓告したものでございますが、まず大前提として、これが、単純賭博罪の問題を今、森先生おっしゃいましたけれども、犯罪の成否には、捜査機関により収集された証拠に基づき個別に判断される事柄でありまして、どのような証拠で捜査が行われるかというところでございますが、今回の処分においては、これは行政上の話でありまして、過去例等々も参考にしながらこういう判断を行ったところであります。

#116
○森ゆうこ君 でも、便宜供与を受けていますよね。
 ハイヤーに同乗し、その費用は支払っていないと、それは報告、昨日の我が党の国対への報告で。ただし、記事に出ている記者には接触していない。つまり、調査されたのは黒川さんの話だけということなんでしょう。ハイヤーは黒川さんのために用意されたものじゃないんですか。それだとしたら、立派な便宜供与ですよ。どうなんですか、そこはきちっと確認したんですか。どうだったんですか。

#117
○副大臣(義家弘介君) 確認はいたしました。
 ハイヤーは黒川検事長個人のために手配されていたものではなく、一緒にマージャンをしていた報道関係者が帰宅するハイヤーに同乗したものであったというふうに認められ、また、黒川検事長が帰宅するために追加の費用が発生したという事実も確認できなかったわけであります。
 そのため、供応接待を繰り返し受ける等社会通念上相当と認められる程度を超えて供応接待又は財産上の利益の供与があったとまでは認められないという判断でございます。

#118
○森ゆうこ君 いや、それおかしいですね。
 タクシーを、ハイヤーに乗せた記者、あるいは毎回雀荘のように場所を提供した産経新聞の記者ですか、その人たちからも事情を聞かなければ分からないんじゃないんですか。なぜ、そういうところも確認しないうちに、訓告、訓告、余りにも軽過ぎるんじゃないんですか。
 検察のナンバーツーですよ。賭博罪という刑法違反ですよ。金額が少ないからって、本当なんですか。国民の皆さんが納得するような、きちんと調査を慎重にやった上で判断されるべきだったんじゃないんですか。

#119
○副大臣(義家弘介君) まず、新聞記者あるいは新聞社社員の聴取をするべきではないかというお話ですが、各社から公表された内容と本人に確認した結果を総合的に判断して事実を認めたものでありまして、取材内容に関わり得ることから、新聞記者から聴取するのは差し控えたところであります。

#120
○森ゆうこ君 いや、全くおかしいですよ。
 公訴権を独占しているんですよ。独任官庁ですよ、検察官。しかも、そのナンバーツーですよ。だから、人事権は内閣が握っている、言わばシビリアンコントロールのようなものと言ったらいいのかな、それは私は重要だと思うんですよ。だけど、検察庁法の改正はおかしいですよ。それと全く別の話ですよ、特定の人だけを優遇しようという話だから。
 だけど、検察の暴走、あるんですよ。小沢一郎衆議院議員、冤罪ですよ、あれは。捜査報告書、全くの捏造。これ、これじゃ国民の皆さんが納得しないと思いますので、そのことだけ言っておきたいと思います。
 義家副大臣、ありがとうございました。
 それで、先ほど、何というのかな、なぜ国家戦略特区進まないのか。不透明だからですよ。会議は秘密にする、言っても資料を出してこない。竹中平蔵さんの関係するところって大体みんなそうなんじゃないんですか。
 資料、最初の資料なんですが、二〇二〇年、今年の一月十五日に行われた未来投資会議、ここで、皆さんのお手元に資料を配付しました。なぜ竹中会長限り。私には出してくれないんですよ、黒塗り外してくれないんですよ。なぜこういう資料、何で竹中さんにはこういうのを出せるんですか。竹中さんの持っている行政権限というのはどこに法定されていますか。

#121
○委員長(佐藤信秋君) 風木次長、予定の時間となっておりますので、簡潔に答弁願います。

#122
○政府参考人(風木淳君) はい、簡潔に御答弁させていただきます。
 この資料にあります、資料でございますが、一月十五日の会合でございますが、これは未来投資会議の下部会合でございます構造改革徹底推進会合、これが十一月十八日、昨年行われていまして、その個別のフォローアップとして各分野のコンセッション、ヒアリングを行ったものでございまして、言わば中間準備的な会合でございます。
 この中で、ヒアリングの対象である空港コンセッションのEBITDA倍率というのがございまして、この二枚目にございます。これを公開の会議で示すことで、コンセッションの運営権の対価について自由な価格形成に支障を及ぼすというおそれがあることから、国土交通省の見解を踏まえまして、この個別のフォローアップ、ヒアリングにつきましては非公開となったものでございます。
 それで、竹中平蔵会長ですね、この構造改革推進徹底会合の会長ということで会合を主宰しているわけですけれども、元々未来投資会議の民間議員ということであります。権限について御質問がございましたが、この民間議員は、それぞれの所属する組織の立場を離れ、公共の利益のために未来投資会議に参画していると、こういう位置付けでございます。
 この会合におきましても、配られている国交省の資料につきましては、竹中会長に守秘義務がないという前提で、提供しても問題ない資料ということで提供したもの、政策論ですね、国際的な比較のために必要な資料ということで開示されているものでございます。
 ここには個別企業の内部情報その他は全く含まれておりません。それから、公開資料から作成されているものでございまして、あくまで予断を与えないということで提示、黒塗りになっているということでございまして、利益相反等の問題もないというふうに考えております。
 以上です。

#123
○森ゆうこ君 いや、今の答弁、到底納得できません。
 だったら、私にもこの黒塗りを外して出すべきじゃないですか。しかも、竹中平蔵さんはオリックスの社外取締役ですよ。オリックスは関西の空港三つ、コンセッションに参加している。つまり、予定価格になり得るということで、公開できない数字を竹中会長限りというふうに見せているんですよ。
 極めて問題であるということを申し上げて、質問を終わります。

#124
○委員長(佐藤信秋君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会

#125
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#126
○大門実紀史君 大門です。お疲れさまでございます。
 午前中、片山さつき前大臣が来ておられましたけど、自分だけしゃべってどこかに行ってしまいました。前大臣でこの最初の提案まとめた方ですから、皆さんの議論をしっかり聞いてほしかったんですけれども、ああいう方なのかなと思いますけど。
 前回の質疑で、最先端技術を利活用した新しい町づくりというのは誰も否定しないと。便利で快適、多くの方が望んでいるのではないかと思いますけれど、ただし、今回の丸ごと未来都市、この丸ごとの意味なんですね。個人データを丸ごと管理して、丸ごとサービスをやろうということなんですけど、それは前回指摘させていただいたように、今や監視社会と表裏一体になっているということで、便利になればなるほど監視が強まるというような、最先端技術の関係ではそういう社会になってきております。
 前回、歴史学者のハラリさんの見解も引用しながら、今回、資料の、前回申し上げたかったことを簡潔にまとめたのが見付かりましたので資料にも付けてあります、ハラリさんの見解ですね。また、ベストセラーになりました「監視社会」を書いたデビッド・ライアンさんの新しい近著の「監視文化の誕生」についても抜粋、抜き書きをして載っけてあります。これは、是非大臣や村上さんに読んでほしいと思ってわざわざ抜き書きしたので、是非教養を高めてほしいなと思うわけでございます。一番読んでほしいのが片山さんなんですけど。
 何が問題かといいますと、データが、今でもありますけど、サービスごとに、分野ごとに集積されるということ、今もあるわけですね。例えば医療ですよね。お医者さんに通う、患者さんが通う、その方の医療データは当然病院が持っていますよね。で、提供しますよね。サービス、医療サービスを受けるわけですね。今だってそれはあるわけですね、同意して。それに例えば顔認証が加わって、病院に入るときはもう診察券を入れたりしなくて顔認証で入れて、待ち時間分かるとか、スマホに来るとかね。個別のことでいえば、顔認証も含めて同意をしてということはあり得ると思うんですよね。
 ところが、今回は丸ごとと、丸ごとなんですよね。例えば、私でいえば、お医者さんに行くこともあればアマゾンで本を買うこともあれば市役所とか、それぞれのデータを提供していますよね。アマゾンなら本買うためにクレジットカードを登録して、住所も分かりますよね。それぞれやっているけど、それを丸ごと、丸ごとまとめられることが問題だということを指摘しているわけであります。
 その個人情報が一点に集約されてビッグデータになって、ビッグデータとして分析されてプロファイリング、この人はどういう人かというプロファイリングをされて、言わばそのつなげることによってその人の全情報、全人格が、今やもう人格までプロファイリングできますから、人格まで掌握されるということがこの問題の最大の問題なわけであります。それに顔認証とか生体認証まで加わると、町にセンサーですね、カメラというよりも、監視カメラというよりもセンサーが付いて、それぞれのスマホとかと一緒になって行動、行動軌跡まで追いかけられるとなるようなことがいいのかどうかということを問題提起をしているわけですね。
 データの収集、嫌ならば同意しなきゃいいじゃないかというふうに答えられておりますけれども、この丸ごとシティーという考え方でいきますと、同意しないと、一つのサービスだけじゃなくていろんなサービスが連携しておりますので、サービスが受けられないということになるわけで、おのずと、おのずと自発的にといいますか、同意をせざるを得ないというふうなところに誘導する仕組みになっているということであります。
 そこで、プライバシーの方が大丈夫かということが今日も議論があったわけでありますけれども、答弁は、個人情報保護法制を守る、個人の同意を得てやりますの繰り返しであります。同じことばっかり言っておられます。
 今、この個人情報で何が問題になっているかというと、勝手に分析される、特に今は個人情報保護法が議論になっている最中ですけど、一番はクッキーですよね。御存じだと思いますけど、クッキーというのは、インターネットとかで検索したり閲覧したりその履歴が一時的に残る、あるいはパスワードがまた使えるというのは、そのクッキーが保存する役割しているわけですね。これは匿名なんですよね、匿名なんです。名前分からないんです。
 ところが、そのクッキーの情報、クッキーがほかの情報と符合されると、その人が特定できるというところまで今技術が進展していて、それがこの間のEUの保護法制のGDPRとか、アメリカのカリフォルニアの規制とか、あるいは日本の今回の個人情報保護法の改正の目指すところは、そのクッキーによる、匿名なのにそれが、個人が分かるようなところまで進んでいることをどう規制するかというところが今大きなテーマになっているわけですね。
 ところが、GDPR、EUの方は、それに対して踏み込んだ改正をこの間やってきております。アメリカも、カリフォルニアも、そのクッキーの情報について踏み込もうとしております。ところが、今かかっております日本の個人情報保護法制の改正は、そのクッキーというのを個人情報というふうに捉えておりませんので、そこのところがもう不十分というか、前よりは規制の方向なんですけれど、とても追い付いていない状況なんですよね。
 申し上げたいことは、最先端技術はどんどんどんどん進化していて、それを世界中の保護法制が、個人情報の保護法制が追いかけているんですけれど、ずっと後追いになっているんですよ。日本は特に遅れているわけですね。そのときに、世界にどこにもないようなこんな丸ごと情報都市、スーパーシティをつくろう、言わば先進国で一番個人情報保護が遅れている日本で、先進国で一番緩いこういう丸ごと情報管理社会をつくろうとされているということの恐ろしさ、危険性、これをよくよくお考えになるべきだというふうに思うんですね。
 だから、要するに、その個人情報保護法制守りますと、個人の同意を得てと何度もおっしゃいますけど、それを、それがもう現実に追い付いていないんですよ。それを守っても、今ある遅れたものを守っても守れない世界が来ているんですよ。そういう認識をまずお持ちでしょうか。

#127
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 懇談会の構想時点でも、その当時の専門家の御意見の方々でいえば、リベラルなオーダーの中で住民の合意を取りながらどのように使っていくかというようなことで、住民のデータの取扱いも含めてそこをしっかりと議論していくということは極めて重要な課題であると認識をされております。
 また、プロファイリング等々データの一元化の議論ございましたが、構想段階ではそのような用途をそもそも考えていなかったので報告書の中では余り触れられておりませんけれども、私ども御説明申し上げているとおり、データ連携基盤でもできるだけデータの一元的管理を行わないと。必要なときに必要なデータの連携、共有を進めるような形にすることで、そういったような懸念をできるだけ、そもそも回避できるような方向性でシステムを考えたいと考えてございます。
 個人情報保護、在り方一般、全体については私の立場から十分不十分を申し述べることは避けたいと思いますけれども、いずれにせよ、我が国の個人情報保護法制にはしっかりと従った形で、データ連携基盤整備事業者もサービス事業者もこれらの対応の中できちっとやっていただきたいと、このように考えているところでございます。

#128
○大門実紀史君 このお配りいたしました内閣府の戦略特区のスーパーシティの資料ですけど、これ、こういう世界というのが私が申し上げた世界であって、今おっしゃったように一個一個守っていくということなら、これ実現できません、できません。
 具体的にちょっとお聞きいたしますけれども、資料の二枚目の下の方に、中国の杭州、これがしょっちゅう出てくるんですよね、今回の話で。片山さんもこの中国の杭州すごいすごいとおっしゃっていましたけれども、この杭州の一体どこがすごいんですか。説明してくれますか。

#129
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 片山先生も若干おっしゃられておりましたが、既に二千台以上のサーバーと四千台以上のカメラという膨大な端末をしっかりと渋滞管理や救急車両通行の円滑化などにきっちりと使えて運行実績があると。これだけの膨大なシステムを都市管理できちっと動かしているというところの技術的な先進性というんでしょうか、実績性というんでしょうか、その現場を見たいという思いで私自身も調査団の一員として杭州に行かせて、参りました。
 正直、そこで取得されたデータを中国政府がどのようにお使いになられているかは我々の関心の対象外でしたので特段調べてこられませんでしたが、やはりこのような使用実績のある技術、要素技術では決して日本のIT負けていないと思いますが、やはり実際に使い込まれているかどうかというところで海外に先んじられますと、日本がいざそれを必要とする段階になったときに、気が付くと全部海外の技術しか使うものがないということになりかねないのではないかという意味でも、技術がスマートシティーの中で使い込まれている現場でその実態と様子を見たいということで杭州に行ってまいりました。そうした技術的先進性に着目をして杭州については調べさせていただいているところでございます。

#130
○大門実紀史君 これだけじゃなくて、村上さん、あれですかね、この新書、出たばかりですけど、「幸福な監視国家・中国」という本、読まれましたですかね。事務方は読んでいたと言います、読まれたと思うんですけど、すごい社会なんですよね、今、中国は。ございましたように、もう何万台というカメラが町じゅうにあって、しかも、日本の隠しカメラみたいにひっそりと映すんじゃなくて、堂々と映してあんたを見ているぞというような世界ですよね。しかも、生体認証から何から、中国の国民は自ら、自分でアプリで自分の健康データから何かを全部自分から提供すると、で、その分サービスを受けるということで、まあすごい、ある意味ではすごい監視社会でもあるわけですけど、資料の、そういう面が、サービスだけじゃなくて、いざ何かあると、東京新聞にございますけれども、反体制の人をすぐ摘発できると。民主主義、言論を弾圧できるということにも使われる表裏一体な仕組みなわけでありまして、技術が遅れているとおっしゃいますけど、遅れてはいけない技術と遅れてもいい技術というのもあるんですよね。だから、何か中国だ中国だというの、ちょっとこんな社会を目指すのかということは考えなきゃいけないと思います。
 中国は、何といいますかね、国家資本主義みたいなものでございまして、独裁国家でありますから、そういうところが好き放題にやっていることを、すごいすごいってこうやって日本の国会の資料にこんな喜んで紹介するのかなと、私は非常に疑問です。
 もちろんこれ、アメリカでもペンタゴンがかつて学生のメールを勝手に、反体制の学生いないかとやったことありますから、中国だけに限らないのかも分かりませんが、こういうことについてよく考えないでこんなものモデルにする必要ないなというふうに思うわけでありますけど。
 去年の八月三十日に、片山さんおられたら直接聞きたいぐらいなんですけど、片山さつき前大臣が中国の国家発展改革委員会のトップと、地方創生に関する日中両国の協力を強化すると、地方創生で協力するという覚書を交わされました、片山さつき前大臣が去年の八月ですね。
 これは何のために交わした覚書ですか。

#131
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 御指摘の地方創生の協力の推進に関する覚書は、片山大臣、当時御自らも中国に赴き現地調査を行った際に、中国政府幹部と二国間で対話をしていた際に、先方の幹部との間で協定締結の話題があり、その後、協議を経て二〇一九年八月三十日に締結したものでございます。
 この協定につきまして書かれていることは、基本的には窓口を内閣府地方創生推進事務局と中国国家発展改革委員会の担当部局の間とすると、その間で定期的に協議をするということで、何を協力内容とするかはこれから議論しましょうということになっていたところ、今回のような状況でその協議自身が現状一部、一時中断をしてございますので、その協力内容の具体化については今後正常化を待った上で中国政府側とまた相談をすると、こういう状況でございます。

#132
○大門実紀史君 これ、ほかの国とこういう覚書交わしていないですよね。中国だけですよね。
 なぜ中国だけと、中身はこれからにしろ、地方創生とかこういうものについて中国と特に交わす必要があったのかと。
 それで、私、手元にそのときの覚書がありますけれど、何が書いてあるかというと、もちろんこれからだということはあるんですけど、双方は、日中両国のモデル地区、日本はスーパーシティ、中国は国家級新区、新しい区、国家級新区に関する相互理解の重要性を認識し、今後の在り方について協議していくことで一致したと。
 なぜ中国とこれを協議する必要があるのかと、日本のスーパーシティをですね、大変な疑問があるわけですけど、今のところ、やろうと思ったことをやれない段階なので、いろいろ答えられないと思いますが、そのときの記者会見で片山さんは何をおっしゃっているかというと、要するに先ほどの話ですね、日本はこういう点ではIT、デジタル技術は中国に遅れていると、我々としては日本中の地方の、むらの宝を中国に積極的に売りたいと、日本の特産物、農産物等々ですかね、輸出をしたいと、インバウンドでも来てほしいと、で、お互い、国家戦略特区とか云々とあるんですけれど、そういう関係を続けたいと。
 よく考えてみると、このスーパーシティ構想に関わりますビッグデータを扱うノウハウ、ITの最先端の技術というのは、今持っているのは、日本単独では無理ですね。もう認めておられるとおり遅れています。海外の大手IT企業の力を借りるしか、このスーパーシティも実際にはいろいろやれないということになると思います。
 それを考えますと、今それがやれるのは、連携してやれるのはアメリカのGAFAですね。特にグーグルではないかと、想定されるのは。もう一つは中国のBATHですね。BATHですね。アリババ、何だ、ファーウェイか、とか幾つかありますよね、それをまとめたのがBATHという言い方するんですが、特にアリババではないかと、ですよね。
 つまり、わざわざ中国とこういう覚書を結ぶというのは、当然中国からはそのIT技術を提供してもらって連携していくと。杭州はアリババがやっていますよね。トロントはグーグルですよね。だから、そういうIT大企業の力を借りて日本でもやる。その点でいくと、中国との連携を視野に入れた覚書ということではなかったんですか。

#133
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 御指摘をいただいた技術的知見における専門家間での知見の交流ということは少なくともあるだろうと。中国と、たまたま経緯で最初に中国ということになりましたが、地方創生でいきますと、韓国とも結んでおりますし、本来私ども、インド、イスラエル、欧米、全てやりたいということで動いておりましたんですけれども、残念ながらちょっとそこまで私どもの手が及ばなかったというのが経緯論としては実態でございます。
 連携をどこまで考えているかという点でございますけれども、これも当時の経緯でいいますと、特に中国側が第三国に対していろいろな協力をしていくときに一緒にやりませんかというアジェンダをいただいておりまして、内容次第とは思いつつも、彼らのテクノロジーをマレーシアが実際に購入するしないといったような話も当時あったものですから、そういったような形での連携をすることはあるかもしれないという議論にはなっておりましたけれども、結局のところ、どういう協力内容とするかは、議論が中断しているので、今後検討するというような状況でございます。

#134
○大門実紀史君 実は、竹中平蔵さんの、いろんなところ、大阪でのシンポジウムを含めて有識者会議の発言、ほとんど読みましたけど、そこに中国が何度も出てくるんですね。ですから、中国のIT技術と連携して日本のスーパーシティという一つの選択、少なくとも一つの選択肢ではあるんではないかというふうに思います。
 その点で申し上げたいのは、技術というものと、どういう社会を目指すのか、どういう社会であるべきかということは表裏一体でありまして、先ほど申し上げましたけれど、アメリカは、GAFAに見られるように民間主導で、分散型の競争でやってまいりましたよね。中国の場合は、先ほども言いました国家資本主義といいますか、官民で一体となってこの技術開発を、もちろん中国の中でも競争させるわけですけれども、全体としては一体となってきたわけでありまして、そういう、しかも、中国の場合は本当に民主主義を抑圧して、一党独裁の国でありますから、そういう国が一生懸命開発した技術と、後で申し上げますけれど、これからの技術の在り方なんですけれど、分散型の個人のプライバシーを守る技術の在り方というのはおのずと違うわけですよね。
 ですから、そういう技術の在り方も含めて、もうちょっと、何といいますかね、本当にもっと深く考えた分析をして、IT、これからのスーパーシティ考えないと、中国のそんな変な技術を学ぶ必要はないんですよね。もっとこれからの、プライバシーと両立するような、その技術ってまたあるんですよね。それを、そういう点では大変心配な方向に今行っているんではないかと思います。
 その点で、日本でもしも最先端技術を取り入れた町づくりを考える場合、参考になる国とか町がほかにないのかというと、私は、これはもちろん政府の資料にも載っておりましたが、バルセロナではないかと一つ思っております。
 時間の関係でこちらで簡単に言いますけど、トロントは、前回も指摘させてもらったように、住民の反対運動がたくさん起きて、結局頓挫してしまいました。財政の問題もありますけれどね。なぜ起きたかというと、やっぱり民間企業、グーグルが個人データをこれ握るというところに対する反発とか、住民ときちっと話をしてこなかったというのがあるわけですね。ところが、スペインのバルセロナの場合は、長い間掛けて住民との話合い、そのセンシティブなところはもう触れないと。そういうデータをやるんじゃなくて、本当の、交通の、みんなが喜ぶことだけに技術を生かしましょうということでやっているので反発がないんですよね。
 何が重要かというと、今日も御議論ございましたけど、森ゆうこさんとか福島さんからありましたけど、その住民合意の在り方が今回担保されていないと。だから、このままいくとバルセロナじゃなくてトロントになってしまいますよということなんです。
 先ほどありました区域会議に、今のところ、これ区域会議というのは特区担当大臣、首長、事業者ですよね。これだけで構成するんじゃなくて、この構成の中に、選び方はいろいろあるかと思いますが、住民代表を必ず入れると、区域会議の中に入ってもらうということをやるだけで、いろんなプライバシーの問題とか心配されている問題が、しかも話合い、時間掛かってもいいと思うんですよね。そういうことに資するようなことをやっぱり考える必要があるのではないかと思うんです。
 竹中平蔵さんが有識者会議でこんなことを言っているんですね、グリーンフィールドがいいと。つまり、何もないところに新しい町をつくった方が住民の抵抗が少ないと、そういう言い方をされているんですね。つまり、新しい町つくってサービス、監視社会だけどサービスしますと、それでよければ住んでくださいということだったら、それは住みたいというところで住民合意取りますから、それが一番いいやり方だと、抵抗のないやり方だと。今までにある町に導入すると抵抗が起きるというようなことをおっしゃっていて、個々に表れている住民の主権とか住民合意を無視するような発想でこのスーパーシティというのは構想が練られてきたんじゃないかと思うわけであります。
 逆に、グリーンフィールドで新しい町にそういうものをつくったとしても、最初は、分かりましたと、このサービスならプライバシー、自分の情報を提供しますと入居されて移ってこられたとしても、どんどん進化しますよね。その途中で、やっぱりこのサービスでは嫌ですと、そうしたらそこから出ていけるのかと、ほかの町に住みますって出ていけるのかと。できないですよね。
 そういうことも考えると、住民の合意とかそういうものはずうっと確保されなければいけないものだというようなことも含めて、もっともっと深く考えなきゃいけない点でいくと、森ゆうこさんや福島さんからあったとおり、もうこれ欠陥法案ですね。かえってこんなことを進めると大反対運動があちこちで起きて結局実現できないというような欠陥法案ですから、本当にもうこれ撤回した方がいいですよ。もう一遍考え直した方がいいと思いますよね。大臣、うなずいておられますけど、本当に考え直した方がいいということを申し上げておきたいと思います。
 一応参考までに配りましたので、資料の六枚目はこの前申し上げたハラリさんのやつです。七枚目はデビッド・ライアンさんの監視文化です。最後は、先ほど申し上げましたそういう監視社会じゃなくて、データとプライバシー両立するようなことを考えるのが日本企業のこれからの在り方だということを田中道昭さんが提案されておりますので、こういうものをきちっと読んで、もう一遍この法案は出し直すということを求めて、私の質問を終わります。
    ─────────────

#135
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、三原じゅん子君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。
    ─────────────

#136
○浜田聡君 浜田聡です。所属政党はNHKから国民を守る党、参議院会派はみんなの党です。よろしくお願いいたします。
 委員の皆様には、少数会派にも御配慮いただき、たくさんの質問時間いただきましたこと、大変感謝しております。
 今回は、国家戦略特区、そしてその他関連事項について質問させていただきます。
 先日の北村大臣による趣旨説明の中で、国家戦略特区がもたらす効果に関する説明がありました。岩盤のように固い規制や制度を打ち砕き、我が国経済社会の構造改革を進める突破口として、様々な分野において規制改革を実現しているとのことでした。
 私の所属するNHKから国民を守る党の目指す方向性について、この委員会では毎回同じことを申し上げておりまして恐縮ですが、簡単に述べさせていただきます。
 我が党は、様々なNHKに関する問題の解決に向けて日々活動しております。その中でも、我が党の悲願とも言える政策はNHKのスクランブル化でございます。WOWOWやスカパーのように受信料を払う人だけがNHKの放送を見ることができるようにする、受信料を払わない人には放送電波に暗号化処理を加えるなどしてNHKの放送を見ることができないようにするということです。地上デジタル放送への移行が完了した今となっては技術的に十分可能となっており、あとは政治的な問題だけと言えるわけであります。
 このスクランブル放送というのは、対価を払ってサービスを受ける、払わない場合にはサービスを受けることができないという至って当然の話とも言えるわけですが、事NHKの受信料制度というものは数十年もの長きにわたり継続してきたという事情もあり、この受信料制度は岩盤のような固い規制や制度と言えるわけであります。
 すぐに打ち砕くことは困難であることは重々承知しておりますが、我が党が国会で議席を得たということは、その実現は少しずつ近づいているということも意味していると思います。NHKの受信料制度という岩盤規制を打ち砕くことを目指して、社会の構造改革に貢献できるよう、この国家戦略特区制度に関しては大きな関心を寄せていこうと思っております。
 さて、今回この法案審議に関わらせていただく関係で、国家戦略特区とは一体何なのかなどの情報を得るために読ませていただいた書籍を紹介します。新潮新書から出版されている「岩盤規制」という書籍で、著者は原英史さんという方であります。御存じの方も多いとは思いますが、簡潔に紹介させていただきますと、元通産省の官僚の方で、安倍、福田内閣で渡辺喜美行政改革担当大臣の補佐官を務められ、規制改革に長年関わってこられた方であり、現在も政策コンサルタントとして非常に御高名な方であります。この著書の中で国家戦略特区について多くのことが記載されており、またスーパーシティ構想についての記載もありまして、読んでいて大変参考になりました。
 本日、まず、この書籍の内容で気になったところがありましたので、幾つかこの場で質問をさせていただく、質問あるいは確認をさせていただこうと思います。ここにおられます委員の先生方にとりましては既に御存じのことが多いかもしれませんが、御容赦願います。
 まずは、北村大臣に国家戦略特区についてお聞きします。
 国家戦略特区に関しては、事前にいただいた法案資料にもいろいろと説明があったわけですが、今回紹介した著書の中で次のような説明がされておりました。国家戦略特区は、いきなり全国で規制改革を実現するのが難しい場合に、まず地域限定で規制改革をやってみる仕組みという説明がなされておりましたが、この説明で特に問題ないでしょうか。何か追加事項あったらおっしゃっていただいても結構です。

#137
○国務大臣(北村誠吾君) 国家戦略特区は、地域からの様々な御提案やニーズに基づきまして、国、自治体、また民間事業者が一体となって地方創生に役立つ規制改革を実現する制度であるということであります。これまで全国的には実現が困難であった規制改革であっても、地域を限定しつつ、一定の要件を課すことなどにより規制改革を実現してまいりました。今後とも、地域のニーズに基づく御提案にしっかりと応えながら、岩盤規制改革を実現してまいろうと考えているところです。
 以上です。

#138
○浜田聡君 ありがとうございます。
 規制改革と一言で言っても、実際に全国一斉に導入することが非常に難しい場面は多々あるかと思います。地域限定であればハードルは幾分下がるでしょうから、規制改革を進めていくためこの国家戦略特区を利用するというのは非常に重要な考え方ではないかと思いまして、改めて確認させていただきました。後ほどですが、まず地域限定で規制改革をやってみる仕組みとして実行していただきたいことを幾つか御提案させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 もう一つ、書籍の内容から質問です。
 この国家戦略特区ワーキンググループ会議の特徴に関する記述が非常に興味深く思いました。この著者の原英史さんによりますと、この国家戦略特区ワーキンググループ会議は政府に設置された会議の中ではかなり特殊とのことで、内容を一部読み上げます。
 政府には審議会や研究会が数多くあるが、大半は役所の作る政策プランにお墨付きを与える会議だ。こうした会議の運営のポイントは予定調和だ。シナリオどおりに運営し、最後は役所の政策プランに皆賛成する。万一ちゃぶ台返しを、ちゃぶ台をひっくり返すような反対意見が出たりしたら、担当の官僚としては大失態だ。だから、会議の委員には役所と良好な関係にある学者、業界関係者などを選び、そんな事態を事前防止するのが鉄則だ。国家戦略特区ワーキンググループや規制改革推進会議は、こうした予定調和型の会議とは正反対だ。毎回がちゃぶ台返しの連続で、良く言えばエキサイティングな真剣勝負だ。なぜそうなるかというと、会議の中身が基本的に会議委員と役所の対決だからだ。岩盤規制と呼ばれるような難題では、多くの場合、会議委員と官僚との議論だけでは決着しない。議論の状況を総理大臣、大臣などの政治レベルに報告し、判断を求める。委員側の主張に分があれば、こんな規制はさすがに理が通らないと政治レベルでも関係者への説得がなされ、改革が進む。逆に、役所側の主張に分があると判断されたらそこでストップだ。だから、会議での議論はいつもガチンコ討議だ。予定調和とは正反対で、真剣勝負を繰り返しているわけだ。
 以上、引用を終わります。このように、国家戦略特区ワーキンググループは、規制改革を求める会議委員側と規制を担当する役所側が対決するガチンコ討議であると書かれております。
 そこで、国家戦略特区を担当されておられる内閣府の方にお聞きします。現在でも、この国家戦略特区ワーキンググループはガチンコ討議、真剣勝負がなされておりますでしょうか、見解を伺います。

#139
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 特区ワーキンググループは、国家戦略特区担当大臣の下で、規制の特例措置の実現に向け、その論点や対応を整理し、担当大臣に報告する役割を担ってございます。規制・制度改革が困難な場合、閣議決定によります特区基本方針の定めるところによりまして、民間有識者や規制所管省庁に対しその理由について適切な説明を求めるという場になりますので、時にそのできない理由について説明を求めるという場でございますので、時に激しい議論に及ぶことがあるということは現在でも変わってございません。

#140
○浜田聡君 ありがとうございます。
 時に激しい議論であること確認できました。非常に興味深いと思います。
 ここでさらに、質問というか提案です。この真剣勝負である会議の様子を録画、撮影した上で、公開してみてはいかがでしょうか。あるいは、既にそういった試みがなされているのであれば教えてください。

#141
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 ワーキンググループの議事要旨につきましては、ルールの定めるところに従いまして公開をするということでやらせていただいてございます。映像等で公開をしたことはございませんが、議事の内容についてはできるだけ透明性を確保できるよう、引き続き努めてまいりたいと思ってございます。

#142
○浜田聡君 ありがとうございます。
 既に議事公開されているということなんですが、是非とも録画の方も進めてもらえればと思います。改革が進んで、会議の公開、透明化が進むことを要望しております。
 今回の法案では附帯決議が予定されておりますが、そこには決定に至る過程の透明性の確保や議事内容の速やかな公表という内容も盛り込まれておりまして、会議撮影したものの公表というのは、この附帯決議を担保する意味で非常に意義があるのではないかと考えております。
 また、参議院議員会館の私の事務所には、様々な一般市民の方が意見を書いたファクスを送ってこられることがあります。特に、今回の法案に関しては反対する意見のファクスが多いように思いまして、ここにおられる委員の方、皆様も同様にファクスを受け取っておられるんじゃないかと思います。法案の重要性は認めるところですが、反対される方が少しでも納得されるよう、決定過程の透明化、進めていただくことを要望させていただきます。
 さて、書籍の著者の原英史さん、会議を担当することについての苦労についてこのようにおっしゃっております。再度引用させていただきます。こうした会議の委員をやっていると、役所の官僚から恨みを買うこともある、ともかくやっていて労力とストレスの掛かる会議だ、それでもこれは誰かがやらないといけないということで、規制改革担当されている会議委員の方々の苦労には本当に敬意を表したいと思います。岩盤規制を改革していくために、今後も規制改革の求める会議委員の方々にはガチンコで闘っていただくことを期待しておりますし、もちろん、壊していくべき規制については私も協力していきたい旨を付け加えさせていただきます。
 先ほど、国家戦略特区、いきなり全国で規制改革を実現するのが難しい場合に、まず地域限定で規制改革をやってみる仕組みであることを確認させていただきました。今から、その趣旨にのっとって、国家戦略特区制度を利用して導入してもらいたいこと、二つほど提案させてもらいます。
 一つは、NHKのスクランブル化を地域限定で導入、検討してみてはどうかということです。全国一斉にNHKのスクランブル化をすることは難しいとしても、地域限定であれば不可能ではないと思うわけであります。
 そこで、内閣府の方に質問です。国家戦略特区制度を利用してNHKのスクランブル化を地域限定で導入することに関して見解を聞かせてください。

#143
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 国家戦略特区は、地域からの様々な御提案やニーズに基づき、国、自治体、民間事業者が一体となって地方創生に資する規制改革を実現する制度でございますが、御指摘のNHKのスクランブル化の関連につきまして、現時点では、恐縮でございますが、具体的な提案がございませんので、ちょっと、ない提案についてコメントすることは、恐縮でございますが、差し控えさせていただきたいと思います。

#144
○浜田聡君 ありがとうございます。
 地域限定とはいえ、NHKスクランブル化なんてことをNHKが自ら進んでやりたがるわけはないでしょうし、難しい点は承知しております。
 ただ、公共放送や国営放送などのスクランブル化は、他国でも導入の可能性が話題となっております。今回の配付資料で、イギリスの国営放送、BBCの記事を用意させていただきました。先般、イギリス政府は、BBCにおいて受信料に相当するテレビライセンス料を廃止し、希望者のみが視聴料を払う課金制の導入を視野に入れた見直し作業を進める、作業を始める意向という報道がありました。今後、イギリスの状況に注目しつつ、国内でもNHKスクランブル化の方法を引き続き考えていきたいと思います。
 引き続き、国家戦略特区を利用して導入してもらいたいことの二つ目を申し上げます。それは、選挙でのインターネット投票でございます。
 現在、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、投票所でいわゆる三密を避けるための様々な工夫がなされておりますが、インターネット投票であれば、その心配はありません。また、外出自粛のため投票率が下がっている中、より多くの方が投票する、投票に行く起爆剤になる可能性があります。
 インターネット投票に関して海外事例を紹介させていただきますと、エストニアの事例が有名だと思います。この国では、国政選挙でインターネット投票が可能となっており、パソコンだけでなく、スマートフォンからも投票が可能なようです。投票所に行っての投票も可能でありまして、国民が投票所での投票であったりインターネットでの投票を、両者を選べるようになっています。また、国内では、昨年、つくば市で社会事業の最終審査でインターネット投票が行われております。エストニアの件、つくば市の件に関して、配付資料として用意させていただきました。
 ここで、内閣府の方に質問です。国家戦略特区制度を利用してインターネット投票を地域限定で導入するという提案に関して見解を聞かせてください。

#145
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 今ちらっと出ておりましたが、スーパーシティ構想についてアイデア公募をした中で、検討中のアイデアということで、インターネット投票について御検討されている方がいるという話は承知をしておりまして、それらの方々の御議論を伺っておりますと、コロナウイルス対策での外出自粛が要請される状況下で有効ではないか、若しくは周辺部の高齢者で投票所まで行く方の対応に重要ではないかといったようなお話はございました。
 ただ、恐縮でございますが、まだこれらも正式な提案としては頂戴をしていないという状況でございますので、具体的にコメントすることは差し控えをさせていただきたいと思います。

#146
○浜田聡君 ありがとうございます。地域によっては積極的な声が聞こえているということ、うれしく思います。
 エストニアの国政選挙でインターネット投票が導入された際には、選挙結果が大きく変わったという報告があります。こういうことから、導入には大きな抵抗があることは覚悟して進めていく必要があると考えております。
 先日、インターネット投票を法案として進めてみようと思いまして、参議院の法制局に骨子の作成を依頼してみました。その際に法制局から教えていただいたのですが、過去にこの参議院でもインターネット投票の法案が複数回提出されていたとのことでした。第百八十回と百八十二回の国会ではみんなの党が提出しており、百九十二回と百九十三回の国会では維新の会が提出されていたとのことであります。いろいろと抵抗勢力はあると思いますけど、法案提出されているということは賛同する方も多いということだと思いますし、少しずつ世論の後押しをいただきながら進めていきたいと思います。
 さて、次に、少し話変わりまして、情報セキュリティーと業務効率向上に関して、ネットワーク端末利用時のログイン方法に関して総務省と厚生労働省の方に質問させていただきます。
 お手元の資料に、総務省のウエブサイトにある国民のための情報セキュリティサイトの一部を用意させていただきました。ここにはパスワード管理の注意点が幾つか書かれておりまして、今回はパスワードの定期的な変更に関する記述に注目をしていきたいと思います。
 資料最後のところに次のような記載があります。読み上げます。
 これまでは、パスワードの定期的な変更が推奨されていましたが、二〇一七年に、米国国立標準技術研究所からガイドラインとして、サービスを提供する側がパスワードの定期的な変更を要求すべきではない旨が示されたところです。また、日本においても、内閣サイバーセキュリティセンターから、パスワードを定期変更する必要はなく、流出時に速やかに変更する旨が示されていますとありますように、パスワードの定期的な変更は、かつては推奨されていたんですが、その後、変更は要求すべきでないというように変遷したとの記載があります。
 そこで、総務省に確認というか、質問です。企業、組織でネットワークに接続した端末を使う際、現在もパスワードの定期変更は推奨されていないという認識でよろしいでしょうか。

#147
○政府参考人(二宮清治君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、総務省のウエブサイト上におきまして、パスワードの流出等がない限りはパスワードの定期的な変更は不要である旨を周知をしているところでございます。これは、定期的な変更を行うことで、パスワードの作り方がパターン化して簡単なものになることや使い回しをするようになることが問題となるためでございます。そのため、定期的な変更よりも機器やサービスの間で使い回すことのない固有のパスワード設定を求めているところでございます。

#148
○浜田聡君 ありがとうございます。
 引き続き、総務省にお聞きします。御参考までに、総務省内で職員の方がネットワークに接続した端末を使う際のシステムはどのようになっているか、教えてもらえますでしょうか。

#149
○政府参考人(岡崎毅君) お答え申し上げます。
 総務省におきましては、LAN端末のログイン認証には原則として指紋認証を用いております。指紋認証を利用できない場合に限りパスワードによるログインを併用しておりますけれども、この際に用いるパスワードは、十分な文字数等を確保した上でパスワードの定期変更を求めないということとしております。

#150
○浜田聡君 ありがとうございます。
 さすがはこのような国民のための情報セキュリティサイトを公表している総務省だけあって参考になる話だと思います。最近ですと、生体認証や顔認証もありますし、スマートフォン端末などを利用しての二段階認証などもあります。施設ごとに積極的に導入を進めていけばいいのではないかと思います。
 ここで、先ほどと同じ質問を厚生労働省の方にお聞きします。厚生労働省内で職員の方がネットワークに接続した端末を使う際のシステムはどのようになっていますか、教えてもらえますでしょうか。

#151
○政府参考人(椿泰文君) 厚生労働省LANシステムにおきましては、ログイン時のパスワードについて定期的に変更しなければシステムを継続して利用できない仕組みとしております。

#152
○浜田聡君 ありがとうございます。
 今回、厚生労働省の方にこの質問をしたのは理由があります。それは、全国の病院で使われている電子カルテサービスで、端末にログインする際にいまだにパスワードの定期変更を要求されるところがあるからです。
 幾つかの病院の状況を聞いてみますと、いまだに電子カルテ端末にログインする際のパスワードの定期変更が要求されております。先ほど御答弁いただきましたように、厚生労働省においてパスワードの定期変更が要求されているようだと致し方ないなと思うわけですが、業務効率改善のために、現在その効果が否定されているパスワードの定期変更というやり方は改善していくべきではないかと思います。
 そこで、厚生労働省の方に質問というか提案です。日本各地の病院で電子カルテサービスにログインする際にパスワードの定期変更が要求される現状なのですが、電子カルテサービスの企業などにパスワードの定期変更要求を廃止するような働きかけを厚生労働省からできませんでしょうか。

#153
○政府参考人(椿泰文君) 厚生労働省で定めております医療情報システムの安全管理に関するガイドラインにおきまして、患者情報を取り扱う医療情報システムの性格に鑑みまして、容易に類推できないパスワードを使用しつつ、定期的なパスワード変更を行うことを求めております。
 ただ、定期的な変更は、パスワードの作り方がパターン化して簡単なものになったりパスワードの使い回しをするといった課題があることも認識しております。一方で、定期的なパスワード変更を不要とすることは、医療情報システムの改修を伴うといった課題もあると認識しております。
 現在、厚生労働省ではガイドラインの改定を検討しておりまして、有識者の御意見をお伺いしながら、高いセキュリティーが求められる医療情報システムへのログイン認証の適切な在り方について検討することとしております。

#154
○浜田聡君 ありがとうございます。いろいろと検討をされていることを報告をいただきましてありがとうございます。
 内閣サイバーセキュリティセンターであったり総務省が定期変更の必要なしとの方針を打ち出してもなかなか進まないところには、縦割り行政の弊害のようなものを感じております。今回は医療の分野でお話しさせていただきましたが、これはこの分野に限らない話だと思います。
 例えば、私、ネット銀行のサービスを使っておりますが、それ自体すごく重宝しておるわけなんですが、残念ながら、このネット銀行、いまだにログイン時のパスワードの定期変更が求められておりまして、今後、金融庁に相談させてもらう必要があると考えております。縦割り行政の弊害については従来から言われていたことでありまして、なかなか改善するものではないと思いますが、少なくともこの委員会におきまして共有させていただきたいと思い、今回取り上げさせていただきました。
 最後に、規制改革が必要な理由に関して、今回書籍で紹介させていただいた原英史さんの見解を踏まえて御意見を申し上げさせていただきます。質問ではありません。
 規制改革が必要な理由は、単に現状の規制がばかばかしいからではありませんし、利便性が損なわれているという程度の問題でもありません。本質的な理由は、こうした規制が日本の経済成長を阻んできたこと、そしてこれから更に日本を貧しくしかねないことであります。
 日本で岩盤規制と呼ばれるものの多くは、世界では前世紀に解決した言わば過去の課題となってきております。典型的な一例を申し上げますと電波オークションでして、世界の先進国では大体九〇年代に導入されております。一方、日本では電波オークションに関してはいまだに検討中であります。それ以外にも、もう二十年ぐらい同じような議論をしている課題が幾つかあるのではないかと思います。
 規制改革に苦しんで出遅れつつある日本でございますが、遅れてきたからこその大逆転もあると思います。そうなることを願いつつ、私としても今後規制改革に協力していくことを宣言させていただきまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#155
○委員長(佐藤信秋君) 暫時休憩いたします。
   午後二時十九分休憩
     ─────・─────
   午後二時三十五分開会

#156
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#157
○伊藤孝恵君 私は、会派を代表し、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論を行います。
 反対の理由の第一は、現在の国家戦略特区制度は、その運用の公正性、透明性が十分に確保されていない点です。
 様々な規制改革メニューを通じて成長力のある日本をつくるという考え方自体は否定するものではありません。しかし、強力なトップダウンで進められるという枠組みは、よほど注意深く運用しなければ、規制緩和に関わる特定の者やその関連企業に不当な利益を与え、国民の疑念や不信を生じさせるものになります。現になっています。
 国家戦略特別区域における規制改革事項を決定する際には、指定及び決定に至る全ての過程の透明性、公正性の確保、議事内容の速やかな公表等を求めた平成二十九年度の国家戦略特別区域法改正案に対する附帯決議の趣旨を徹底すべきです。それができないのであれば、本法案のみならず、国家戦略特区の制度自体を抜本的に見直す必要があります。
 反対の第二の理由は、スーパーシティ構想の下では、国、地方公共団体が事業者からデータ提供を求められた場合、本人の同意や通知なしにそれらが行えるといったプライバシー侵害等への懸念が拭えない点です。先端的サービスを享受したければ個人情報を渡すのは当然だという思想の上に成り立っている制度設計には強い懸念を感じます。
 事業者が、収益が上がらないことを理由に突然事業撤退した場合の住民への影響の範囲はいかほどか、万が一個人情報が流出したときの対応や補償措置等に関する規定はあるのか、スーパーシティ内での公共交通機関の縮小や廃止、キャッシュレス化がもたらすデジタルデバイドへの住民不安にどう応えるのか、先端的サービスを希望しない住民は個別に情報提供を拒否できるのか、その場合、当該住民に対するサービスメニューはどうなるのか、マイナンバーカードとのひも付けによる弊害は検討しているのか、ライドシェア事業のような安全や雇用に問題が指摘されている事業の実証認定は本当にないのか、法案審議の過程では明らかになりませんでした。
 そもそも住民の合意形成過程が不透明であり、今日の森委員の質疑がなければ、国家戦略特別区域会議のメンバーは、担当大臣、関係地方公共団体の長、特定事業を実施すると見込まれる者で組織されるのみで、計画段階に住民代表は含まれる旨が明文化されることはありませんでした。この肝の部分は、解釈の明確化や政令化するなど、更なる対応が必要です。
 地方公共団体は、家族構成、収入、納税、健康保険料等、幅広い個人情報を保有しています。どの段階で住民合意を得るのか分からないままでは、また、合意後も住民が継続的に関与する仕組みでなければ、住民自治や民主主義に基づく決定や運用が担保されるとは思えません。
 反対の理由の第三は、本法案が国と地方との関係、地方自治の独立性を変えてしまうおそれがある点です。
 昨年の通常国会に提出されたスーパーシティ関連法案は廃案になりましたが、今国会に提出されている本法案には、前回の内容にスーパーシティ、スマートシティーの相互運用性の確保という内容が加わり、スーパーシティと名付けた国家戦略特区で進める規制緩和を全国のスマートシティーに横展開できる立て付けになっています。
 住民に寄り添ったリアルで優しい町づくりというより、スーパーシティというバーチャルな未来都市をつくるという本法案は、法案提出者自体も全く理解しておられないのだなと感じる答弁が多く、まだまだ論点が残っています。
 アメリカでは、自動運転車両の実証実験で死亡事故が発生し、和解が成立したものの、誰が法的責任を負うべきかというルールは未整備のままです。こういった教訓から、実証実験を始める前のルール整備が必須と考えます。
 スーパーシティと類似のカナダ・トロントの計画では、五月七日、事業者が撤退を発表しました。そこに至る過程では、計画の内容を懸念する住民と事業者の間に立つ市役所担当者が四人も辞める事態となりました。我が国でも自治体職員への相当な負担が予想されます。
 政府は新型コロナウイルス感染症対策に全力を注ぐべきであって、緊急事態宣言下にこのような不要不急、議論不足の法案を成立させるべきではないということを申し上げ、討論を終わります。

#158
○大門実紀史君 本法案に反対の討論を行います。
 まず申し上げたいのは、質疑でも指摘したように、住民の個人情報を丸ごと管理しサービスを提供する社会というのは、一方で監視社会という側面を持つことから、日本の未来社会、社会の在り方を問う大きな問題であります。そういう問題意識も分析も検討もなく、一部の企業などの意見を聞いただけで、かくなる法案、一部の企業家などの意見を聞いただけで、かくなる法案を提案されたことに厳しく反省を求めます。
 反対する最大の理由は、個人情報が危険にさらされるからです。顔認証などの生体認証、センサーによる行動追跡などの個人情報が大量に集められ、結び付けられ、AIによって分析、プロファイリングされ、活用される仕組みですが、これら最先端技術に対し、個人情報を保護する仕組みは世界的にまだ確立しておりません。にもかかわらず、住民の個人データを丸ごと管理する都市構想など危険過ぎます。また、本法案では住民の合意や権利の行使が余りに曖昧です。こんな法案は一旦撤回すべきです。
 今重要なことは、個人情報を保護しつつ、住民福祉の向上に先端技術をどう生かすのかという落ち着いた国民的議論と、プライバシー保護の世界の流れを視野に入れた中長期的な企業戦略です。
 以上のことを指摘して、反対討論といたします。

#159
○委員長(佐藤信秋君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#160
○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、伊藤君から発言を求められておりますので、これを許します。伊藤孝恵君。

#161
○伊藤孝恵君 私は、ただいま可決されました国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党、日本維新の会及びみんなの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
 一 国家戦略特別区域制度の運用に当たっては、いやしくも特定の者や、その関連企業に不当な利益を与え、国民の疑惑や不信を招くことのないよう、その公平性・透明性を十分確保すること。
 二 国家戦略特別区域における規制改革事項を決定する場合には、指定及び決定に至る全ての過程の透明性・公正性の確保、議事内容の速やかな公表等を求めた平成二十九年の国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案に対する附帯決議の趣旨を徹底すること。
 三 地方公共団体の長等を構成員とする国家戦略特別区域会議(以下「区域会議」という。)に特定の事業者を構成員として追加する際には、その過程や議論の内容等に関する情報公開の徹底により、公平性、公正性及び透明性を確保すること。
 四 スーパーシティ事業を実施する際の標準的な接続仕様(API)の設計に際しては、その過程や事業者の選定及び議論の内容等について、情報公開の徹底により透明性を確保すること。
 五 スーパーシティとする区域の指定基準を、国家戦略特別区域基本方針に定めるに当たっては、当該区域において住民満足度を高め、暮らしの課題を解決する観点から、推進する利点のみならず、プライバシー侵害への懸念等に対しても十分な説明と配慮がなされ、住民自治や民主主義に基づく決定や運用が担保される「住民目線の構想」が策定されるようにすること。
 六 住民合意を要件として行う規制の特例措置の求めについては、国家戦略特別区域諮問会議が内閣総理大臣を通じて関係行政機関の長に勧告できることも踏まえ、内閣総理大臣はスーパーシティに係る基本方針を定めるに当たっては地方自治の尊重を徹底すること。
 七 スーパーシティ事業における新たな規制の特例措置を求めるに当たって必要となる住民合意については、住民の意向を十分に反映させるとの観点から、内閣府は、区域会議において、具体的かつ明確な手続を定めるよう努めること。その際、内閣府令で定めるところにより添付することとされている「住民合意を証する書面」が何を指すものなのか、議会による否決は可能なのかも含め、地方公共団体に対し明確に示すこと。また合意後も、住民が継続的に関与する仕組みを検討すること。
 八 国家戦略特別区域データ連携基盤整備事業を行う実施主体に適用する安全管理基準は、個人情報の流出防止に万全を期したものを策定するとともに、その実施主体に対して、当該基準の遵守を徹底させること。またスーパーシティ事業を行う事業者に対し、本人の同意なしに顔認証システムによる個人情報の収集が行われることのないよう、個人情報保護関係法令の遵守を徹底し、サイバーセキュリティや、個人情報の流出防止を徹底するよう指導すること。
 九 国や地方公共団体が、住民個人への合意や通知なく、個人情報を事業者に提供することのないよう、区域会議はプライバシー権や人権、国民の知る権利について考慮すること。その際、区域会議の構成員に事業者が含まれることに鑑み、政府は必要な監視を行うこと。
 十 スーパーシティ事業に関し、万が一、個人情報が流出した場合に備えて、事後対応、補償措置等に関する運用を明確にすること。
 十一 スーパーシティ事業に係る個人情報は本人同意の下で取り扱うとしているが、未成年者等、意思表示の難しい者からの「同意」「不同意」取付けの方法については、十分な説明をすること。
 十二 スーパーシティ内での公共交通機関の縮小や廃止、現金のみの買物ができなくなるなど、新たな格差の発生や社会の寛容性が失われぬよう、デジタルデバイドについても特段の配慮を行うこと。
 十三 スーパーシティ内で収益が上がらないことを理由に企業が突然、事業撤退することによる住民への影響やリスクを十分に想定し、対応策を講ずること。
 十四 ライドシェア事業のような安全や雇用に問題が指摘されている事業の実証については、規制法令に違反するものが認定されることのないよう厳に対応すること。
 十五 国家戦略特別区域革新的技術実証事業(地域限定型の規制のサンドボックス制度)に係る技術実証評価委員会委員の選定に当たっては、評価及び監視の中立性を確保するため、実証事業者と利害関係を有する者を選定しないようにすること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#162
○委員長(佐藤信秋君) ただいま伊藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#163
○委員長(佐藤信秋君) 全会一致と認めます。よって、伊藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、北村内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。北村内閣府特命担当大臣。

#164
○国務大臣(北村誠吾君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
 以上であります。

#165
○委員長(佐藤信秋君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#166
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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