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2020/05/14 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 総務委員会 第15号 令和2年5月14日
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2020/05/14 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 総務委員会 第15号 令和2年5月14日

#1
令和二年五月十四日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     森屋  宏君     磯崎 仁彦君
 五月十四日
    辞任         補欠選任
     磯崎 仁彦君     森屋  宏君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         若松 謙維君
    理 事
                徳茂 雅之君
                堀井  巌君
                江崎  孝君
                森本 真治君
                山本 博司君
    委 員
                石井 正弘君
                磯崎 仁彦君
                進藤金日子君
                滝波 宏文君
                二之湯 智君
                野上浩太郎君
                長谷川 岳君
                松下 新平君
                三浦  靖君
                森屋  宏君
                山本 順三君
                小林 正夫君
                難波 奨二君
                舟山 康江君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                西田 実仁君
                片山虎之助君
                柳ヶ瀬裕文君
                伊藤  岳君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚  拓君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進室次長    長谷川周夫君
       総務省大臣官房
       総括審議官    前田 一浩君
       総務省自治行政
       局選挙部長    赤松 俊彦君
       総務省国際戦略
       局長       巻口 英司君
       総務省総合通信
       基盤局長事務取
       扱        谷脇 康彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に
 関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(若松謙維君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、森屋宏君が委員を辞任され、その補欠として磯崎仁彦君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進室次長長谷川周夫君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(若松謙維君) 電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○徳茂雅之君 自由民主党の徳茂雅之でございます。
 今般の新型コロナウイルス感染症に対応して、例えばNTTグループでは、電話料金の支払の期限の延長などの利用者負担の軽減のほか、例えばテレワーク、遠隔教育の導入など幅広い御支援を行われています。また、NTT東日本のエリアでは、平日の昼間帯のトラフィックが平常時と比較して六五%も増大しているにもかかわらず、ネットワークのふくそうにしっかりと対応して、まさに社会インフラとしての使命を果たしていただいています。
 総務省におかれましても、各通信事業者のこういった取組に引き続き、日常生活に不可欠な情報通信インフラの維持のために、しっかりとしたこういった自主的な取組の御支援、後押しをお願いしたいと思います。
 それでは、まずNTT法改正についてお尋ねします。
 電話サービスは、言うまでもなく、国民生活あるいは社会経済活動を支える必要不可欠な社会インフラであります。NTT東西は、あまねく全国にサービスを提供する責務がある一方で、適格電気通信事業者として、平成十八年度からユニバーサルサービスを提供するために負担金の徴収と併せて交付金の交付が行われてきています。
 NTT東西については、本来、自前の設備を利用して全国あまねくサービスを提供するというところでありますけれども、今回の改正は、一定の要件の下で他者の設備を利用してサービス提供が行われることを認める内容となっています。
 このように、ユニバーサルサービス維持のための交付金が交付されているにもかかわらず他者設備の利用が認められるというのは、具体的にはどのようなケースを想定しておられるのか、お尋ねします。

#7
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 今回の改正におきましては、NTT東西の自己の設備による電話の提供を引き続き原則とした上で、例外的に、電話の役務をあまねく目的業務区域において適切、公平かつ安定的に提供することを確保するために必要があると認められる場合に限って、総務大臣の認可を得た上で、他者の設備の利用を認めることとしております。
 具体的な要件は省令などで定めることとなりますが、電話の提供が極めて不経済となる場合といたしまして、地理的条件が悪く、かつ利用者が特にまばらな地域を指定をし、他者設備の利用を認めることを想定しております。
 また、これらの指定地域に加えまして、災害などにより利用できなくなった加入電話を復旧させることを目的といたしまして、一時的に他の電気通信事業者の設備を利用することも認めることを想定しているところでございます。

#8
○徳茂雅之君 ありがとうございました。
 今回の改正で他者設備の利用が認められるのは、地理的条件が不利な場合あるいは災害の復旧などのケースということで、基本はNTT東西が引き続き責任を持って自前でユニバーサルサービスを提供していくというふうに理解いたしました。
 NTTグループにはNTTドコモという携帯通信事業者がございます。他の携帯キャリアを含めて、どの事業者の無線設備を利用してある意味NTT東西のユニバーサルサービス責務を果たしていくのか、これは重要なポイントだというふうに思っています。例えば、仮にNTTドコモの設備をNTT東西が通常の相場よりも高く利用することになれば、これは他の移動通信事業者間との公平の問題も生じるだろうと、このように思っております。
 その意味では、今回、NTT東西はどのような基準で他者設備を利用することを選択するのか、あるいは公正競争上の問題はないのか、お尋ねします。

#9
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 今回の法改正におきましては、NTT東西は、他者設備の利用に当たりまして、総務省令で定めるところによりまして総務大臣の認可を受けることとされております。この他者設備の調達につきましては、公募により行うことなどを認可を通じて確認することを想定しておりまして、これによりまして、調達手続の透明性、公平性を確保してまいりたいと考えております。
 具体的な調達の手続につきましてはNTT東西において行われることとなりますが、委員御指摘の公正競争上の問題が生じないよう、総務省としてもしっかり対処してまいりたいと考えております。

#10
○徳茂雅之君 ありがとうございました。
 是非とも公正な競争がこの世界で確保できるように総務省としても目を光らせていただきたい、このように思います。
 他者設備を利用する場合、例えばNTT東西側のネットワークに問題はない場合でも、例えば利用する他者側に問題が発生すれば、全体としての通信の品質、これが確保できなくなる、維持できなくなるおそれがあります。また、万一NTT東西が利用している他者が、例えばそのエリアでサービスから撤退した場合には、ユニバーサルサービスそのもの、これの維持が困難になるおそれもございます。さらに、今は、固定電話に付随したサービスとして、例えば独り暮らしの高齢者の見守りサービス、こういったものもセキュリティーサービスとして提供されているケースもございます。
 このように、今回の他者設備の利用については、トータルとしての通信の品質の確保、これをどのように担保するのか、あるいは固定加入電話固有のサービス、この維持をどのようにしていくのかというのも大きなポイントだと思いますが、どのように対応されるのか、お尋ねします。

#11
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 今回の改正におきましては、NTT法の改正に加えまして、固定電話の通信品質について規律をしております電気通信事業法におきまして、適格電気通信事業者であるNTT東西が携帯電話網を用いて電話を提供する場合に守るべき技術基準を定めまして、その適合維持を義務付けることにより通信の品質を確保することとしております。
 また、委員から御指摘がございました電話線を利用したセキュリティーサービス等の付随サービスにつきましては、他者の携帯電話網を用いた電話の提供に伴いまして利用できなくなる可能性が考えられます。このため、NTT東西に対しましては、事前に利用者に対して十分な説明を行うとともに、利用者目線に立って付随サービスの代替手段の提案などに努めるよう求めてまいりたいと考えております。

#12
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 今回の他者設備の利用がユニバーサルサービスの提供に影響しないように、あるいはそういった弱者に対するサービスが損なわれないように対応いただきたい、このように思います。
 今回の改正は、国民生活に必要不可欠な電話サービスに関して、これまで一貫して自前設備による提供に限っていた固定電話について一定の要件の下で弾力化することで、全体としてより持続可能性の高い電話サービス、これを確保しようというものと理解しております。
 既に電話サービスについては、世帯加入率あるいは売上げ等のシェアを見ても、固定電話から移動電話、携帯電話の方に大きくシフトしてきています。さらに、その移動通信の世界においても、今年度からは5Gという新しいサービスも始まってきたわけであります。こういった情報通信技術の進展に伴って、さらにはネットワークの仮想化など、固定加入電話を取り囲む環境、これ本当に変わってきたなというふうに思っております。
 そこで、高市大臣にお尋ねしますが、現在のように5Gサービスが本格化して、あるいはネットワークの仮想技術が進展化する中で、今後、固定電話のユニバーサルサービスについての役割をどのようにお考えなのか、お考え、御所見をお尋ねします。

#13
○国務大臣(高市早苗君) 加入電話は、国民の皆様の日常生活や社会経済活動における基幹的な通信手段でございますので、引き続きユニバーサルサービスとして位置付ける必要があると考えております。
 そして、徳茂委員もお触れになりましたけれども、今や生活スタイルの変化ですとか、また情報通信技術の高度化などに伴いまして加入電話以外のサービスが普及しております。特に、新型感染症の拡大によりまして、遠隔教育、またテレワークの需要も増大していますので、このブロードバンドサービスの重要性というのが改めて認識されつつあるところだと思います。
 総務省では、先月から有識者会議で将来のユニバーサルサービスの在り方についてということで専門的な議論を開始しております。地方を含めた全国において今後必要となる通信基盤の維持に向けて、関係者の皆様の御意見も踏まえながらしっかりと検討してまいります。

#14
○徳茂雅之君 ありがとうございました。
 是非、大臣の音頭取り、旗振りで通信のユニバーサルサービスの安定的な確保に向けてお取り組みいただきたい、このように思います。
 続いて、電気通信事業法改正についてお尋ねします。
 これまでは、日本国内に電気通信設備を設置することなく電子メールなどの通信サービスを提供した外国法人については、通信の秘密などの電気通信事業法上の利用者保護の規定が適用されなかったということがございます。さらには、電気通信事業法の規制を受ける他の国内事業者との公正競争、公平性も確保されていなかったという問題がございました。今回の改正に伴い、国内法の規律が及ばない外国法人に対して事業法の法執行性の実効性の確保の観点から改正されたんだろうと、このように理解しております。
 このように、外国法人に対して日本国内に代表者等の設置を求めて、その代表者等を通じて法執行の実効性の確保をする法制、これ、他には金商法とかあるいは信託法等の金融の世界、金融分野の法制で見られるわけでありますけれども、今回、国内に代表者等を指定することで本国の本社に対して実効的に法の規律を及ぼすことが本当に可能になるのかどうかということは若干疑問なしとはしないというふうに考えております。
 そこで、お尋ねしますが、今回の改正に伴って、国内の代表者、代理人を通じ、外国の事業者に対する例えば業務改善命令などの法執行の実効性、これはどの程度期待、担保できるのか、御所見をお伺いします。

#15
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 電気通信事業法におきましては、電気通信事業者に対する監督のための措置として業務改善命令等を規定をしているところでございます。
 しかしながら、外国事業者に対するこれらの措置の執行につきましては、外国に所在する者に対して公権力の行使となる命令を行うということは外国の主権を侵害するおそれがあるといった課題がございまして、現行の法の下では困難でございます。今回の改正におきまして、外国事業者に対して国内代表者等の指定を義務付けることによりまして、業務改善命令等の文書を国内代表者等に送達することでその執行が可能となるものでございます。
 また、法執行の実効性を担保するための罰則につきましても、外国事業者が法令や処分への違反行為を国内において行ったと評価される場合には、国内事業者と同等に適用されるところでございます。
 ただし、外国での捜査が必要となる場合など、外国事業者に対する罰則の執行が困難な場合がございます。このような中で、総務大臣が法令等違反行為を行った者の氏名等を公表することができる制度を今回設けることとしておりまして、これによりまして、外国事業者に対する法執行の実効性を強化することが可能になるというふうに考えております。

#16
○徳茂雅之君 ありがとうございました。
 先ほど局長が答弁されたとおり、今回、事業法違反に関するサンクションとして、事業者の名称等の公表措置、これが導入されています。外国法人等に対する法執行の実効性が担保されることになりますけれども、この規定自身は、このサンクションとしてはですね、国内事業者も含めて幅広い規定になっているというふうに理解しております。
 最後、お尋ねしますが、今回の改正で追加された公表の対象となるのはどのような法令等違反行為を想定しているのか、お尋ねします。

#17
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 電気通信事業者による電気通信事業法や同法に基づく行政処分への違反となる行為につきましては、罰則により、その是正、抑止を図っておりますけれども、その手続には一定の時間を要し、国内の利用者への被害拡大の可能性がございます。これを踏まえまして、利用者が適切な情報に基づいて適切な事業者を選択できる環境を整えるとともに、電気通信事業者による違反行為の是正、抑止を図ることが可能な措置として、法令等違反行為の公表の制度を設けることとしております。このような利用者保護の役割を踏まえまして、公表の制度は、外国事業者のみならず国内事業者に対しても適用されるとしております。
 また、電気通信事業法や同法に基づく行政処分への違反全般が対象となり得ますが、電気通信役務の利用者の利益を保護し、又はその円滑な提供を確保するため必要かつ適当であると認めるときに限り公表することができることとしております。
 この公表の対象となる場合といたしましては、例えば総務大臣への届出を行わずに電気通信事業を営んでいる場合、電気通信事業者が通信の秘密を侵害した場合、電気通信事業者が重大な事故が生じたにもかかわらず報告をしなかった場合、電気通信事業者が業務改善命令に従わなかった場合などが想定されるところでございます。

#18
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 こういう公表というサンクションも、実は事業者側にとっては極めて、知名度といいますか、影響の大きいサンクションであります。先ほど局長がおっしゃったように、消費者といいましょうか、利用者の保護につながるような、あるいは致命的なものに限って運用の方をお願いしたい、このように思います。
 以上で質問の方は終わります。

#19
○小林正夫君 立憲・国民.新緑風会・社民の小林正夫です。
 法案の質問に先立って、新型コロナウイルス感染に関わる十万円の一律給付について、大臣に一点確認をさせていただきたいと思います。
 申請において、給付対象者の氏名、また振り込み先の金融機関の口座の番号と通帳の写し、さらには世帯主の身分証の写しなどを必須としております。これ、個人情報です。この個人情報が書かれている申請書及びオンライン申請データは、内容を確認した後、どのように処理をされるんでしょうか。個人保護法があるから大丈夫だという答えじゃなくて、具体的にどのようにこれは処理されるんでしょうか。悪用される心配はないんでしょうか。また、各自治体は同じような扱いにするんでしょうか。お聞きをいたします。

#20
○国務大臣(高市早苗君) 特別定額給付金における個人情報の取扱いにつきましては、銀行口座情報を含めまして、各市区町村が定めている個人情報保護条例に基づいて、当該給付事業の関係上必要な範囲で利用するなど適切に取り扱うべきものでございます。
 このことにつきましては、四月三十日に総務省からお示しをしました給付事業の実施要領におきまして各市区町村にお伝えをいたしております。この実施要領では、市区町村において外部の事業者などに業務を委託する場合には、当該委託先でも同様の対応を徹底するようにお伝えをしております。
 給付金支給後の申請情報の処理につきましても、各市区町村の個人情報保護条例や文書管理規程に基づいて適切に御対応いただくことになります。具体的には、市区町村において、給付事務に必要のなくなった時点において確実かつ速やかに廃棄又は消去をするなど処理を行うこととなります。

#21
○小林正夫君 最近もある県で個人情報が漏れて社会問題化しております。今回、先ほど言ったように、本当に通帳の写しまで出すわけですから、大変な個人情報です。
 先ほど大臣が、最後に、最終的には破棄される見通しであると、このようにおっしゃいました。
 委員長に求めたいんですけれども、具体的に各自治体で最終的にどのように処理をされるのか、委員会としてこの提出を求めたいと思うんですが、委員長、取り計らいのほど、よろしくお願いいたします。

#22
○委員長(若松謙維君) 後刻理事会で協議いたします。

#23
○小林正夫君 それでは、法案の質問に入ります。
 通信関係の皆様が、新型コロナウイルス対策、この中で日々通信という重要なライフラインを守っていること、また、コロナの関係でテレビ会議だとかオンライン会議、またテレワークなどによって通信量が急激に増えている、さらには、5Gとかソサエティー五・〇の新しい社会を切り開くために取り組んでいること、このことに対して通信事業者の関係の皆さんに改めて感謝を申し上げたいと思います。
 今回の改正案では、NTT法第二条第三項の「他の電気通信事業者の設備を介することなく」との文言を削除して、これは、現在、NTT東西が提供する加入電話はNTT会社が所有している設備をもって提供することが義務付けられているものを、他者の設備を使うことができるに変更するものと私は受け止めております。
 そこで、何点か質問をいたします。
 まず、参考人にお聞きをいたしますけれども、資料一を用意をいたしました。これは総務省が作成した他者設備を利用した電話の提供イメージの図です。
 加入電話とは、銅線を使ったメタル回線による固定電話として捉えていいんでしょうか。

#24
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 委員の御指摘のとおり、加入電話とは、メタル回線により提供される固定電話でございます。

#25
○小林正夫君 そこで、質問しますけれども、現状において固定電話の利用が大きく減少していて、携帯電話を含めたブロードバンドサービスなどが拡大している中で、なぜメタル回線の固定電話サービスだけ他者の設備を利用できるとしたんでしょうか。

#26
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 現行のNTT法におきましては、加入電話などの通信サービスにつきまして自己設備の設置義務を課しまして、NTT東西に対してサービスの提供に係る設備を自ら設置、運用させることとしております。これによりまして、一定の品質水準のサービス、言わばナショナルミニマムを他者の経営判断にかかわらず継続提供できることとしたものでございます。
 今回の法改正は、加入電話につきまして引き続き自己設備の設置義務を課した場合、将来的に低廉な料金による全国提供が困難となるおそれが高まると想定されることから、加入電話に限って例外的に他者設備の利用を認めるものでございます。

#27
○小林正夫君 大臣に御所見をお伺いしたいと思います。
 ほかの通信事業者の一部においては既にワイヤレス電話を提供しているにもかかわらず、今日までNTTだけが法規制でワイヤレス電話サービスの提供ができていない。今回の法改正をしたとしても、限定的にしかワイヤレス電話サービスを提供できないとするのはこれは適切ではないと、私、このように思いますけど、大臣の御所見をお聞きいたします。

#28
○国務大臣(高市早苗君) 今、小林委員がおっしゃったとおり、携帯電話回線を利用した固定電話サービスが他者において提供されている、一方で、NTT東西において提供されてこなかったということは事実でございます。
 現行のNTT法は、今、谷脇局長からも説明がありましたけれども、加入電話などの通信サービスについて、その適切かつ安定的な提供を確保するために、NTT東西に対して自ら設備を設置、運用させることとしております。
 このため、今回の法改正では、NTT東西の自己の設備による電話の提供を引き続き原則とした上で、社会環境の変化を踏まえて、例外的に携帯電話事業者の無線設備などの他者設備の利用を認めることといたしました。具体的には、NTT法の趣旨を踏まえまして、加入電話の適切かつ安定的な提供を引き続き確保する必要があることから、NTT東西に対しては、一定の要件を満たす場合に限って、総務大臣の認可を受けて他者設備を利用させるということにしております。

#29
○小林正夫君 少し理解し難い内容ですが、次の質問に移ります。
 この資料一ですけれども、これは携帯電話事業者の基地局から電波を発信をしている、これは総務省が作っていただいた資料であります。
 一つ確認したいのは、携帯電話以外の事業者の設備を使用することがあるのか。もう一つは、他者の設備を使用するのはどのような地域であるのか。三つ目として、NTTのメタル回線設備のうち使用しなくなる回線の割合はどのぐらいだと見込んでいるんでしょうか。この三点についてお聞きいたします。

#30
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 三点御指摘をいただいたわけでございますけれども、今回の法改正におきましては、NTT東西が利用できる他者設備といたしまして、携帯電話事業者以外の設備は条文上排除はされておりません。しかしながら、現時点において、NTT東西からは携帯電話事業者以外の設備の利用について具体的な要望はいただいていないところでございます。
 次に、他者設備の利用を認める具体的な要件でございますけれども、これは今後省令で定めることとなりますけれども、電話の提供が極めて不経済となる場合といたしまして、地理的条件が悪く、かつ利用者が特にまばらな地域を指定をいたしまして他者設備の利用を認めるということを想定をしております。
 次に、委員よりお尋ねがございましたNTTのメタル回線設備のうちで使用しなくなる回線の割合というものでございますけれども、これは、先ほど申し上げました具体的な要件の検討を踏まえて今後精査をしてまいりたいと考えております。

#31
○小林正夫君 法律的には、今の回答を聞いていまして、電気通信事業者以外の事業者の設備を使うこともできるような内容になっているけれども、今はこの電気通信事業者の方から申請がないのでという回答だったと思います。
 今後、この電気通信事業者以外の人から提供するということになった場合、また使う場合もあり得るということですか。

#32
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 NTT東西が提供する電気通信役務でございますので、基本的には電気通信事業用設備を、他者の電気通信事業用設備をつなぎ込むということが考えられます。
 今回の場合は携帯電話網ということが想定されておりますけれども、例えば他者の専用線だとか、こうした固定系のものも含めて他者設備の利用を認めるのかどうかという点については、NTT東西の具体的要望あるいは社会的な必要性、こういったことを踏まえて総合的に判断をしていく必要があるだろうというふうに考えております。

#33
○小林正夫君 そうしますと、先日、五月十二日、大臣がこの法案を提案をされたんですが、そのときに、他の電気通信事業者の電気設備を用いた電話の役務の提供を可能とするための措置と、このように大臣は提案をされました。だから、ここでいうのは、他の電気通信事業者に限ってという意味合いの私は提案と受け止めていましたけれども、今の参考人の答弁では、電気通信事業者以外の設備を使うこともあり得るんだということなんでしょうか。そこに矛盾はないんでしょうか。

#34
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 今回の法改正におきまして、委員御指摘のとおり、他者設備の中身といたしまして、携帯電話網ということ、携帯電話事業者の設備というふうに限定をしているわけではございません。しかしながら、これを、この改正法を受けまして省令等で規定の詳細化を図っていく過程におきまして、携帯電話事業者以外のものを私どもとしては想定をしていないという、現時点において想定をしていないという意味で申し上げたわけでございます。

#35
○小林正夫君 大臣にお聞きいたします。
 今後、他者設備の使用割合の制限を国が示す考え方はあるのか、あるとすれば、制限する理由は何と考えるか、お聞きいたします。

#36
○国務大臣(高市早苗君) NTT東西による他者設備の使用割合について、認可に当たって何らかの数量的な制限を設けるということは現時点では想定しておりません。

#37
○小林正夫君 次の質問に移ります。
 大臣にお聞きをいたします。
 現行制度では、NTTに課すユニバーサルサービスとして、固定電話、公衆電話、緊急通報と規定をしております。そこで、固定電話の利用が大きく減少して携帯電話を含めたブロードバンドサービス等が拡大していることを考えると、何をユニバーサルサービスとしていくべきかの検討が必要な時代になってきた、このように私思うけれどもどうかということと、あわせて、仮に法規制の目的がユニバーサルサービスの安定的提供にあるにしても、それ以外のサービスにおいて、より効率的なサービス提供と利用者の利便性の向上に向けて、NTTに自己設備の設置義務を課す必要はないのではないかと私考えます。
 現に政府は、自社設備による提供が義務付けられ、赤字が発生して、二〇一八年度、三百六十一億円の赤字となっていると、もうこのように総務省からお聞きをいたしました。今後、自己設備の設置義務を見直し、検討するべきではないか、このように思いますけど、大臣、いかがでしょうか。

#38
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど徳茂委員にも答弁申し上げましたけれども、小林委員おっしゃるとおり、生活スタイルの変化もございますし、また情報通信技術の高度化もございますので、この加入電話以外のサービスの利用は明らかに拡大しております。新型感染症の拡大に伴うテレワークや遠隔教育の利用者増加によりまして、ブロードバンドサービスの重要性というのは改めて認識されつつございます。
 一方で、加入電話に関しましても、家庭における低廉で便利な連絡手段として引き続き重要な役割を担っています。ちなみに、加入電話を含めた固定電話の世帯普及率は六四・五%、緊急通報の発信数は、警察で約三割、消防で約六割ということになっておりますので、加入電話も重要でございます。
 先月から有識者会議で今後のユニバーサルサービスの在り方については専門的な議論を開始いたしましたので、これはまた結論、そしてまたその後の私どもの検討、お待ちいただけたらうれしゅうございます。
 それから、二点目でございますけれども、先ほども申し上げましたとおり、現在のNTT法では加入電話以外の通信サービスについてもその適切かつ安定的な提供を確保するために自己設備の設置義務というものを課しております。
 今回の法改正でございますが、基幹的な通信手段である加入電話について、低廉な料金による全国提供というものを確保するために例外的に他者設備の利用を求めるものでございます。それ以外の通信サービスに関する自己設備の設置義務の緩和については、これはやはり社会的な必要性というものを踏まえながら慎重に考えていくべきものだと思っております。

#39
○小林正夫君 参考人にお聞きをいたします。
 この図でも分かるように、通信ケーブルから無線に切り替える、こういうケースが多いと思います。この電波が受信できないことだとか、電波が混線してしまう、あるいは不正無線傍受などの心配はないのか。これは、災害対策委員会に私も入っているんですが、災害時に中山間部の一部でNHKラジオの受信ができなかったと、こういう指摘があって、災害対策委員会でやり取りもした経験がございます。
 したがって、同様なことが起きる心配がないのかということが一つと、ワイヤレス固定電話を災害時に活用できることで故障の早期復旧が期待できると私は受け止めております。しかし、その場合には一時的に利用を限定する方向、これは落ち着いた段階でメタル回線を敷設してサービスを継続していくと、このようなことを私は聞いておりますけれども、メタル回線を再度敷設するということになれば、利用者への説明が必要であり、併せて利用者宅の工事が必要で、利用者の負担が発生をする。そのようなことを考えると、利用者の希望に合わせてそのままワイヤレス固定電話を継続して利用できるようにすべきじゃないか。
 特に、災害時だけじゃなくて、今回の新型コロナ感染拡大の局面を見てみると、人との接触を避けることが求められており、政府が打ち出した新しい生活様式でも人との間隔は二メーター以上と、このように政府としても指導をしております。
 したがって、利用者への説明のときだとか工事施工時の接触を避ける点からも、利用者の希望に合わせてワイヤレス固定電話を継続して利用できるようにすべきじゃないか、このように私考えますけど、いかがでしょうか。

#40
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 大きく二つの点に分けて御指摘をいただいたかと存じます。
 今回の法改正におきましては、NTT法の改正に加えまして、加入電話の通信品質を規律しております電気通信事業法におきまして、適格電気通信事業者であるNTT東西が携帯電話網を用いて電話を提供する場合に守るべき技術基準を定めまして、その適合維持を義務付けることとしております。
 あわせて、他者設備の利用に係る認可を通じまして、NTT東西に対しまして、例えば加入者宅における電波環境の確認ですとか、電波環境が悪化した場合の対策などを講じさせることによりまして、NTT東西による電話の安定的な提供を確保してまいりたいというふうに考えております。
 また、もう一点、災害時のワイヤレス固定電話の件でございますけれども、今回の改正におきましては、自己設備による提供が極めて不経済となる地域に限って例外的に自己設備の設置義務を緩和することとしておりますが、災害時におきましては、通信の迅速な復旧を図る観点から、こうした地域に限らず他者設備の利用を認めることが適当であると考えております。
 その上で、災害からの復旧後に、こうした地域以外の地域において、利用者が同意すれば、電話回線を復旧させる必要がないとした場合、制度の原則である、先ほどから申し上げております自己設備による電話の提供が形骸化するおそれがあることから、災害時における他者設備の利用は一時的なものに限ることが適当であると考えております。
 一方で、災害時においては、他者設備の利用が必要とされる期間あるいは場面というものは被災状況や復興の進展などによりまちまちであるというふうに考えられるところでございます。また、いろいろな他の要因というものもあろうかと思います。したがって、こういった期間でありますとか場面というものはこれは柔軟に考えていく必要があるだろうというふうに考えております。

#41
○小林正夫君 次に、参考人にお聞きをいたします。
 他者の設備を使用した場合に、使用料金の支払が生じるんでしょうか。

#42
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 NTT東西が他者、すなわち携帯電話事業者の設備を使用する場合、委員御指摘のとおり、その事業者に対してNTT東西から使用料金を支払うということが必要でございます。

#43
○小林正夫君 そこで、大臣にお伺いいたします。
 他者設備を使用した場合には使用料金を支払うと、こういう今答弁がありました。この他者の設備を使用した場合に支払われる使用料金の金額、この妥当性のチェックを誰がどの時点で行うんでしょうか。また、あわせて、NTTが使用料等を払うことで加入電話料金が上がる心配はないのか、お聞きをいたします。

#44
○国務大臣(高市早苗君) 今回の法改正では、NTT東西は、他者設備の利用に当たり、総務省令で定めるところにより、総務大臣の認可を受けることとされております。
 NTT東西が設備を外部調達するに当たっては、公正競争上の観点などから公募により行うことを認可を通じて確認させていただく予定でございます。これによって、他者設備の使用料金の妥当性を含めて、調達の競争性、透明性を確保してまいります。使用料金の具体的な額につきましても、認可条件においてNTT東西に対して報告をお願いするなど、しっかりと確認をさせていただきます。
 また、他者設備の使用料金が加入電話の利用者料金に転嫁され、値上がり、値上げにつながるのではないかという御懸念につきましては、そもそも今回の法改正はNTT東西による電話の提供手段の効率化を可能とするものでございますので、加入電話料金の値上がりにつながるということは制度の趣旨に合致いたしません。そのようなことがないようにフォローしてまいりますし、また、現行の電気通信事業法上、加入電話の利用者料金については料金水準の上限がありまして、これを超える場合には、総務大臣の認可というものがございますので、きっちりと見ていきます。

#45
○小林正夫君 大臣に引き続きお伺いいたします。
 冒頭、私述べたように、NTT始め通信事業者で働く皆さん、本当にこの取組があればこそ、人口減少等の社会構造の変化だとか通信市場のグローバル化の対応をしながら、私たちの社会生活に欠かせない通信網という重要インフラが守られていると思います。
 今回の改正によって、NTTの要員への影響をどう考えているかという大臣の所見と、この資料一で示しているように、辺地だとか山間エリアあるいは離島エリア、地域で通信ケーブル工事や保守等の役割を担ってきた協力会社の事業維持について大臣はどのような御所見をお持ちでしょうか、お聞きをいたします。

#46
○国務大臣(高市早苗君) 通信サービスは国民生活に不可欠なものでございますので、重要性はもうますます高まっております。これを支えるインフラにつきましても、人口減少社会を見据えて、全国において確実また効率的に維持管理していくことが重要でございます。とりわけ、加入電話につきましては、山間地域や離島地域における電話線の維持管理にもう大変な労力を費やしていただいております。一方で、この維持管理の担い手不足の深刻化というお声も寄せられております。
 今回の法改正は、加入電話の提供に当たりまして、携帯電話事業者などの設備を用いることによって、電話線の維持管理業務の効率化を可能とするものでございます。人口減少社会を見据えて、全国における通信インフラの維持にも資するものだと考えております。
 NTT東西や協力会社の皆様のその要員の問題ということでございますけれども、これは法改正をお認めいただいた後の事業環境などもよく踏まえながら、NTTからもよくお話をお伺いしてまいります。
 いずれにしても、維持管理の要員というのはとても大切であり、また大変な御苦労に深く感謝を申し上げます。

#47
○小林正夫君 通信事業もあまねく地域に対して提供しておりまして、いろんな方の支えがあって通信事業が成り立っているんだと思います。そういう意味で、是非、協力会社の皆さんの事業がどう変化していくのか、そういう場面において雇用の問題とかいろんな課題が発生する可能性も私あると思いますので、是非、通信事業で働く人がみんなで元気で働けるような、そういう環境をつくっていただきたい、このことを要望して、私の質問は終わります。

#48
○吉川沙織君 立憲・国民.新緑風会・社民の吉川沙織でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今日の議題は電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案の審議でございます。及びといって、及び法案として立法府に二本がまとめて一括して提出されています。
 今次改正内容は大別して二点ございます。一点目がNTT東西によるユニバーサルサービスの提供における他者設備利用の導入関連、二点目が外国法人等に対する法執行の実効性の強化関連であると考えます。
 まず、外国法人等に対する規律の実効性を強化する内容について、電気通信事業法の目的規定と今回事項の関係について、大臣にお伺いいたします。

#49
○国務大臣(高市早苗君) 電気通信事業法の目的規定でございますが、第一条は、この法律の目的として、電気通信事業の公正な競争の促進や利用者の利益の保護により、電気通信の健全な発達と国民の利便の確保を図り、公共の福祉を増進することと定めております。
 今回の改正は、外国事業者がサービス提供を拡大している一方で、電気通信事業法の規定に違反した場合の対応が不明確であるということを踏まえ、外国事業者に対する法執行の実効性を強化することによって、国内事業者と外国事業者の公平性の確保、国内利用者の利益の保護を実現しようとするものでございます。

#50
○吉川沙織君 今大臣から、電気通信事業法第一条の規定と今回の外国法人等に対する法執行の実効性の強化という観点、これ実は共通する言葉が二つございました。公正な競争促進と利用者保護の観点でございます。
 近年、外国法人の提供するサービスにおいて、利用者情報の大量の情報漏えいや大規模な通信障害等が発生する等、電気通信事業法の目的に照らして、言うならば外国法人等に対しても、適切な競争環境の確保と利用者保護の観点より外国法人等に対する規律の実効性を強化することは、これもう喫緊の課題だと思います。
 ただ、総務省は、二〇一四年、平成二十六年五月十三日の参議院総務委員会においてこう答弁しています。設備が海外に設置された電気通信役務の提供について電気通信事業法は適用できないという見解でした。ただ、今次改正により、国内事業者と同様に電気通信事業法の規律を適用することとしております。
 これまでの見解を変更した理由について局長に伺います。

#51
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 設備を外国に設置をしてサービスを提供する外国事業者への電気通信事業法の適用に関し、過去の答弁におきましては、国内に拠点を置かない外国法人等を電気通信事業法の規律対象とすることが可能なのかという問題、それから、仮に規律対象とできた場合であっても規律の実効性を担保することは可能なのかという二つの問題があることから、直ちにこれらの外国法人等に現行法を適用することは難しく、規律が及ばない状態にあるという旨の見解をお示しをしてきたところでございます。
 ただ、こうした中、近年、外国事業者の提供するサービスの影響が急激に増大して、国内利用者の利益を保護することが急務となっているということ、これに加えて、EUにおきましても、域外の事業者も対象とする新たな法制度が整備されたといったような動向が出てきているところでございます。
 こうした動向を踏まえまして、外国から国内に対してサービスを提供する外国事業者への電気通信事業法の適用をめぐる論点につきまして、改めて国内法の原則である属地主義の考え方に基づいて規律対象とすることがまず可能であるとした上で、規律の実効性を担保するための措置を新たに設けることが必要であるとし、法執行の実効性強化のための制度整備を今般行うこととしたものでございます。

#52
○吉川沙織君 二〇一四年の五月十三日の当時の総合通信基盤局長の答弁でも、直ちには難しいけれども、今局長の答弁踏まえて変えたということだと思います。
 今回、これまでも委員会の質疑の中でありましたけれども、国内の電気通信事業者が事業法に違反した場合、罰則等により必要な対応ができますが、外国事業者の場合、どのように法を遵守させ、消費者保護の実効性を担保するのかが課題だと思います。
 これについて、四月十四日の衆議院総務委員会での局長答弁、そして今日の答弁においても、法令等違反行為を行った者の氏名等、つまり法令違反を行った企業名の公表によって法執行の実効性を強化すると答弁はされているんですけれども、果たして、外国法人がその法人名を公表されたところで、本当にそれが社会的制裁、サンクションになるのかどうかというのは、これは法施行後注視していく必要があると思っています。
 また、本法案の附則第五条は、法施行後三年の見直し規定を置いています。見直しに際しては、総務省行政評価局が取りまとめている規制の事前評価を踏まえ、改正の効果を測る必要があります。
 規制の事前評価書におきましては、外国法人等が我が国の利用者向けに営む電気通信事業の業務が適切に運営されているかを評価するため、総務省等に寄せられている苦情、相談等の状況を確認するものとされています。
 先ほども答弁ありました、これまでの見解を総務省が変更した理由の一つに、外国事業者の提供するサービスが我が国利用者に与える影響がこの近年において急激に増大した旨あったことに鑑みますと、外国法人等が営む電気通信事業に関する苦情、相談等の状況を適切に把握し、要すれば法施行後三年の見直しを待たずに規制の在り方を検討する必要があると思うんですけれども、局長、いかがでしょうか。

#53
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 外国事業者が営む電気通信事業が利用者の視点から適切に運営されているかという点につきましては、やはり国民、利用者の声が一番重要でございますので、総務省、あるいはPIO―NET、全国消費生活情報ネットワークシステムに寄せられる苦情、相談などの状況を確認をし、分析することなどを通じて評価をしてまいりたい、これ今もやっておりますけれども、引き続きやってまいりたいと思っております。
 その結果、外国事業者に対する規律の在り方につきまして迅速に対応すべき課題が確認された場合には、法施行後三年という見直しを待つことなく検討を迅速に行うなど、適時適切に検討してまいりたいと考えております。

#54
○吉川沙織君 適時適切に検討していく旨、今局長から答弁ございましたので、そこもしっかり見ていきたいと思います。
 ここからは、今回、大別して、大きく法改正の論点二つあると申し上げましたが、もう一点目のNTT東西によるユニバーサルサービスの提供において他者設備を利用するという、このことについて伺っていきたいと思います。
 電気通信事業法は、公正競争の促進について定めるとともに、競争の補完としての基礎的電気通信役務について定めています。そこで、電気通信事業法第七条及び日本電信電話株式会社等に関する法律第三条の関係性について局長に伺います。

#55
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の電気通信事業法第七条、それからNTT法第三条、このいずれも、国民にとって不可欠な通信サービスにつきまして、ユニバーサルサービスとしての提供の確保を意図したものでございます。
 もう少し具体的に申し上げますと、電気通信事業法第七条は、基礎的電気通信役務、いわゆるユニバーサルサービスを提供する電気通信事業者に対しまして、当該役務のあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供に努めるよう求めるものでございますけれども、他方、NTT法第三条は、特に電話に着目をして、国民にとって基幹的な通信手段であることを踏まえ、NTT東西に対し提供の責務を課すことによりまして、そのあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供を確保しているというものでございます。

#56
○吉川沙織君 今の答弁を踏まえますと、事業法では、固定電話が国民生活に不可欠であるため、あまねく日本全国における提供が確保されるべきものとして明記されておりますが、こちらではどの事業者に対してとは明記されていません。他方、日本電信電話株式会社等の法律では、NTT東西にそれを課していることを明記しています。つまり、これらの事業法第七条とNTT法第三条は強い相関関係にあり、ユニバーサルサービスとしての電話の提供が確保されているということになろうかと思います。
 よって、NTT東西は、電話の役務のあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供の確保に寄与する責務を負っていることになりますけれども、先ほどから答弁ございましたように、人口は減少して社会環境は変わりましたし、通信手段も多様化しています。
 現状どうかといいますと、昨年十二月十七日の情報通信審議会の答申によれば、利用者が極端に少ない等の理由により需要が極めて限定的な山間辺地等、NTT東西が全ての設備を自ら設置することが極めて不経済となり、全国あまねく提供に支障が生じるおそれがあると指摘されていますが、支障が生じるおそれに対する切迫性に対して、大臣の御見解を伺います。

#57
○国務大臣(高市早苗君) NTT東西の加入電話の契約数が近年一貫して減少傾向にございます。今後も、人口減、それからサービスの多様化によりまして一層低下していくと想定されます。
 一方で、NTT東西の加入電話は、NTT法の規定に基づき、自己の設備による全国提供が義務付けられておりますので、これまで大変な御努力で経営の効率化をしてきていただいたんですけれども、電話線の補修や近年多発している災害によって損傷を受けた電話線の再敷設が大変な負担となるということで大幅な赤字となっております。平成三十年度の加入電話に係る収支は三百六十一億円の赤字になっております。
 こうした状況を踏まえますと、低廉な料金による全国提供の維持が困難になるおそれが高まってきていると認識をしております。

#58
○吉川沙織君 社会環境の変化、サービスの多様化、それから近年多発する災害復旧においては、全て同じものを引き直しますので、やはりその辺の負担があって、このままだと難しくなっているという、そういう御答弁だったかと思います。
 よって、現在は全国あまねく提供が確保されていても、今後、人口減少に伴う加入電話の需要の一層の低下も今御答弁ございましたとおり予想され、将来的に全国あまねく提供が困難となるおそれが残念ながら現実のものとなっています。
 では、実際の加入電話、固定加入電話の状況はどうなのかという観点から、加入電話の契約件数の推移について局長に伺いたいと思います。伺うのは、一九九六年、二〇〇六年、二〇一六年、そして直近の契約件数について教えてください。

#59
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 加入電話の契約数でございますけれども、一九九六年、これ平成八年でございますけれども、十一月の約六千百六十三万契約、ここをピークといたしまして一貫して減少傾向にございます。以後十年単位で見てみますと、二〇〇六年度は約四千三百三十四万契約、二〇一六年度は約一千八百八十万契約となっております。直近の二〇一九年、昨年の十二月におきましては、ピーク時の約三割であります約一千五百四十五万契約となっております。

#60
○吉川沙織君 今御答弁いただきました、一九九六年十一月は六千百六十三万契約が、去年十二月時点ではそのピーク時の三割の約一千五百四十五万件であるということが分かりました。減少の一途、加入電話の契約件数は減少の一途をたどっており、今後も人口減少に伴う加入電話需要の一層の低下も避けられず、他方、山間辺地等においても全国あまねく提供義務が課されているため赤字は免れない構造となっています。
 先ほど大臣の答弁の中でもお触れになっていたかと思うんですが、改めてNTT東西の固定電話事業の直近の赤字額について局長にお伺いいたします。

#61
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 NTT東西の加入電話に係る収支は、二〇一八年度で約三百六十一億円の赤字となっております。

#62
○吉川沙織君 今、三百六十一億円ということでございましたが、NTT東西が提供する加入電話は、先ほどから何度も答弁ございましたように、自己設備、自社設備による提供が義務付けられ、既に赤字は多額発生しております。
 現行制度のままでは今後更に赤字が膨らむことは容易に想定できるかと思うんですが、それで認識は、局長、合いますでしょうか。

#63
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 加入電話に係る収支については、既に今申し上げたように大幅な赤字となっておりますけれども、委員も御指摘のとおり、人口減少等に伴い需要が更に減少することを踏まえれば、今後赤字幅は拡大していくというふうに総務省としても考えております。
 したがいまして、NTT東西の経済的負担が今後更に増していくことが想定されるため、現行制度を維持した場合には低廉な料金による加入電話の全国提供の維持が困難となるおそれがあると認識をしております。

#64
○吉川沙織君 加入件数も減少の一途で、サービスは多様化して、といえば、もう三百六十一億円より更に膨らんでいくことは免れないと思います。
 NTT東西につきましては、これまで質問させていただいてきて、その答弁にあったような状況でして、一九九九年、平成十一年七月一日のNTT再編成直後から大胆な経営効率化が避けては通れない状況に置かれ続けてきました。
 そこで、これまでたくさんの経営効率化を行ってきているかと思うんですけれども、例えばNTT東西における人員面の状況を局長に伺います。

#65
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 NTT東西におきましては、平成十八年度、二〇〇六年度より平成三十年度、二〇一八年度にかけまして人員を約十一万人から約五万人に削減するなど、経営の効率化を行ってきているところでございます。

#66
○吉川沙織君 約十一万人から約五万人ということでございました。これ、NTT東日本とNTT西日本、それぞれに分けた二〇〇六年と直近の数字ってそれぞれございますか。

#67
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げたのは東西トータルの数字でございましたけれども、平成十八年度末と平成三十年度末ということで比較をして東西に分けて申し上げますと、NTT東日本が四・九万人から二・七万人、それから西日本が五・八万人から二・五万人になっているということでございます。

#68
○吉川沙織君 人員面、それからほかにも多分業務の集約ですとか拠点の集約もやってきたかと思うんですけれども、つまり現行制度のままでは全国あまねく電話の提供は困難になることから、全てを自社設備でなく他者設備も利用する改正に至ったものではないかと考えます。
 現行法の範囲内でより一層の努力を行ったとしても、自社設備では電話の全国あまねく提供が維持できないからこその今次改正である理由を局長に伺います。

#69
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 NTT東西の加入電話は国民の日常生活や社会経済活動における基幹的な通信手段であることから、NTT法によりNTT東西に対しまして自己の設備による全国提供を義務付けるとともに、電気通信事業法によりユニバーサルサービスとして位置付け、提供費用の一部を交付金で賄っているところでございます。
 先ほど来御答弁申し上げておりますように、NTT東西による経営効率化の取組、これは行われておりますけれども、加入電話については大幅な赤字となっており、今後、人口減少に伴う需要の一層の低下によりましてNTT東西の経済的負担は更に増していくことが想定されるところでございます。このため、現行法に基づく交付金やNTT東西の自助努力だけでは将来的に低廉な料金による加入電話の維持が困難となるおそれが高まっているものと認識をしております。

#70
○吉川沙織君 現行制度のままでは加入電話の維持可能性が極めて難しくなるおそれがあるとされておりますが、では、今回の改正によって固定加入電話の維持可能性は高まることになるのかどうか、大臣の御見解をお伺いいたします。

#71
○国務大臣(高市早苗君) 加入電話の重要性については答弁をしてまいりました。どうしても維持をしなければならないと考えております。
 今回、自己の設備による提供を義務付けている法律を改正して、他者の、他の電気通信事業者の設備、特に携帯電話網の利用を認めることによって効率的な提供が可能となりますので、地方も含めた全国におけるユニバーサルサービスの維持が図られると考えております。

#72
○吉川沙織君 維持可能性は高まるということでございましたが、今次改正で、全てNTT東西の自社設備、自己設備ではなく一部他者設備を活用することとなりますが、この範囲、範囲については、条文を見ますと、総務省令に委ねられることになります。
 これまでも、この総務委員会でもそれ以外の委員会でもそうでしたけれども、立法府の立場にある者の一人として、そして質疑に臨むスタンスとして、政令や省令に委任する事項、その内容については、この国会の場が、審議の場である程度明らかにすべきではないかとの立場でこれまでも質疑を行ってきました。
 今回の及び法、電気通信事業法とNTT法、二本の改正でございますけれども、この及び法案における政省令委任事項の数を局長に伺います。

#73
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 今回の改正法案におきまして政省令に委任する事項につきましては、施行期日を定める政令一件のほか、ワイヤレス固定電話に係る省令が二件、また、外国事業者に係る省令三件、計六件となっております。

#74
○吉川沙織君 計六件ということでございましたが、このワイヤレス固定電話に係る省令委任事項が電気通信事業法で第四十一条と、恐らく第三項、そして改正後のNTT法の当該規定でいえば第二条第五項ただし書のところにあるんですが、これ、技術基準と他者設備の範囲を求めるものですので、物すごくここに委ねる範囲が大きいということになります。
 では、実際に総務省令で定めようとする他者設備の認可基準というのは何を想定しているんでしょうか。今の段階である程度明らかにしておくべき内容であるかと思いますので、お伺いいたします。

#75
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 他者設備の利用に係る認可の具体的な要件につきましては、今委員御指摘のとおり、今後省令で定めることになりますが、電話の提供が極めて不経済となる場合といたしまして、地理的条件が悪く、かつ利用者が特にまばらな地域を指定し、他者設備の利用を認めることを想定しております。
 もう少し具体的に申し上げますと、山村振興法、離島振興法、半島振興法等の指定地域の中から一定面積当たりの利用者数が特に少ない地域を指定することを想定しております。

#76
○吉川沙織君 今、その答弁の中で、地理的条件が悪く、利用者がまばらな地域で、具体的には、今、法律として山村振興法、離島振興法、半島振興法を挙げられました。これ、実は全て時限立法です。
 今衆議院で問題となっております束ね法案につきましては、私、四年以上前から、議運の理事会、質問主意書、本会議、予算委員会で事あるごとに指摘をしてまいりました。
 時限立法の在り方についても近々質問主意書を提出する予定でございますけれども、今回の指定地域や対象事業は、その期限を延長するたびに変更されているような法律でございます、地域の指定がこれらの法律に依拠するのであれば、今後、人口減少の急速な進展や都市部への人口集中、国民の日常生活や社会経済活動における基幹的な通信手段として電話を維持するために、基準の在り方についても今後の議論も必要かと思うんですが、見解はありますでしょうか。

#77
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、国のありようというものが今後とも大きく変わっていくわけでございますから、国会での御審議あるいは新たな法制度の整備、こういったものをよく注視させていただきながら、より実態に沿った形で柔軟に対応をしていく必要があるだろうというふうに考えております。

#78
○吉川沙織君 今回は、電気通信事業法と日本電信電話株式会社等の法律の一部を改正する法律案で、法律案は及びでくくってありますので、二本の法律が改正されることになります。本則で三本以上になると、表に出ている法律の後に○○○○法律等の一部を改正する法律案と付きますので、そうなると束ねなんですけれども、今回、電気通信事業法、外国法人のものと今回他者設備の利用を認める及び法にした理由というのは明確になければこれはならないと思うんですけれども、もしその理由がすぐにお分かりになるようであれば簡単に教えていただければ有り難く思います。

#79
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 今回は、NTT法におきまして他者設備の利用を認めるということにするわけでございますが、先ほども御議論がございましたように、他の携帯電話事業者のネットワークを使うということになってまいります。その場合、エンドエンド、トータルでの品質基準というものを定める必要がございます。このトータルでの品質基準は、電気通信事業法の技術基準、こちらの方で新たに規定をすることになるわけでございます。
 したがいまして、NTT法の改正に併せまして、技術基準というものをブリッジして電気通信事業法を併せて改正をしないといけないということでございますので、二つの法律を及び法として今回改正をするに至った次第でございます。

#80
○吉川沙織君 及び法にした理由としては、他者設備の利用に係って、技術基準の方が電気通信事業法に係っていて、他者設備の利用を認めるものがNTT法に係っているから、それが合致するので及び法にしたということでございますが、今回の法改正のポイント、もう一点ございます。
 外国法人等の法執行の実効性の強化を担保するための規律の強化でございますけれども、これは、実はその電気通信事業法の中だけで完結するものかと思いますので、法律の見え方、国会の場でどの法案が審議をされて、どういう内容が変わっていくのかといったときに、そういった点も明らかにしながら議論していくことが私は大切ではないかと思います。ですので、政省令で何が定められていくのか、その過程も含めて見ていきたいと思います。
 現行制度のままでは更なる赤字の増大と固定電話のユニバーサルサービスの維持が極めて困難になっていくという御答弁、これまでも何度もいただきましたけれども、では、今次改正において、NTT東西の固定電話事業の収支改善の見通しというのはある程度立っているのでしょうか、局長にお伺いいたします。

#81
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 今次改正によって提供可能となりますワイヤレス固定電話の普及状況にもよりますけれども、NTTの試算によりますと、メタル回線の補修や再敷設などの費用につきまして、ワイヤレス固定電話の提供開始から十年目の段階で、時点で年間三十億から四十億円程度の負担軽減効果が見込まれておりまして、総務省としても相応の効果があるものと見込んでいるところでございます。

#82
○吉川沙織君 では、大臣に伺います。
 今回の改正によって、国民の皆様、利用者の皆様にとってはどのような効果が見込まれるか、教えてください。

#83
○国務大臣(高市早苗君) 一つは、御高齢の皆様の利用、加入電話、非常に多うございますし、また緊急通報での利用頻度も高うございます。この加入電話について、地方も含めた日本全国において低廉で安定的なサービスが提供できる、この維持できるということに寄与できるということが一つでございます。
 もう一つは、これまでも災害が起きたときの加入電話の復旧に掛かった期間というのが非常に長かったんですけれども、携帯電話回線の利用が可能になることから、復旧日数が減少するといったことがメリットであると思います。

#84
○吉川沙織君 今大臣から、維持可能性が高まり、国民、利用者の皆様にとってもいいことだという趣旨の答弁並びに災害時の復旧についても言及がございました。
 そこで、災害の復旧の要した日数について局長にお伺いしたいと思います。
 昨年、台風十五号、大きな被害出ました。この台風で、通信もそうですし、電力もそうです、大きな損傷を受けました。皆さん、現場で物すごく努力していただいて、それぞれの公共的なインフラ復旧していただいたわけですけれども、例えばそのときの復旧、固定電話と携帯電話に復旧に要した期間、それぞれを教えてください。

#85
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 昨年の台風十五号におきまして、固定電話は復旧に約一か月を要したのに対しまして、携帯電話につきましては約十日でエリア復旧をしたということでございます。

#86
○吉川沙織君 今回の改正によって、災害時の、まあ一時利用ですけれども、それとあと、サービスが多様化する中でこのままでは維持ができなくなるといった観点で、国民、利用者の皆様にとって良いのであればちゃんと見ていきたいと思いますが、一方で、公正な競争環境というのは担保していかなければいけないと思います。
 さっきから、大臣の答弁で二回ほど、ユニバーサルサービスの在り方について先月から総務省の中で検討をされている旨、御発言あったような気がしました。
 そこで、局長に伺います。
 総務省が考える国民生活に不可欠なユニバーサルサービスは電気通信分野以外で何があるか、教えてください。

#87
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 いわゆるあまねくサービスというものは、地理的格差なく均質なサービスが提供されるというものでございますけれども、通信以外にも、例えば電力ですとかそれから郵便、こういった分野が例として挙げられようかと思います。

#88
○吉川沙織君 大臣がさっき答弁で引用されたやつは多分先月の四月三日のユニバーサルサービスの今後の在り方を考える何かの研究会だと思うんですけど、総務省が初めて「電気通信以外の分野の「ユニバーサルサービス」について」という資料をお示しになっておられるのは、去年の一月三十日、情報通信審議会電気通信事業政策部会・電気通信事業分野における競争ルール等の包括的検証に関する特別委員会第四回、配布資料四の一、八ページに書いてあって、今局長は電力と郵便だけ、たまたまですけどおっしゃいましたが、ここに、電力、郵便、放送、水道、ガス、鉄道、そして電気通信と書いてあるんですけど、それでよろしいですか。

#89
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 大変失礼をいたしました。今委員御指摘のとおり、放送、郵便、水道、電力、ガス、鉄道というふうに今委員御指摘の資料には記載がされているところでございます。

#90
○吉川沙織君 電力や郵便など電気通信以外の公共的なサービスについても、国民生活への不可欠性等を踏まえ、サービス提供上の適正性、公平性の確保や地域間格差の是正に関する規律設けられていますけれども、今後、これまでも議論ございましたように、人口減少、労働力減少、過疎化等により社会構造はこれからもまだまだ変化することが見込まれます。それに伴って公共インフラの在り方も変化していくことが予想されることになります。
 今後の社会経済構造の変化に応じた電気通信を始めとする公共的なサービスの在り方については、しっかりと多角的に議論した上で検討していく必要があるであろうということを指摘申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
    ─────────────

#91
○委員長(若松謙維君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、磯崎仁彦君が委員を辞任され、その補欠として森屋宏君が選任されました。
    ─────────────

#92
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 早速質問に入らせていただきたいと思います。
 近年、グーグルあるいはフェイスブックなどにおいて、メール機能やメッセージアプリなどのサービス障害のほか、個人情報が外部に流出した事案などが生じておりますが、総務省として、サービス障害の原因や障害の影響を受けた利用者数などを把握することが困難であったというふうに承知をしてございます。
 そして、今回、この電気通信事業法改正案には、外国法人等に対する法執行の実効性の強化として、今もいろいろ議論ございましたけれども、外国法人等の国内における代表者又は代理人の設置義務とともに、総務大臣は、電気通信事業法又は同法に基づく命令若しくは処分に違反する行為を行った者の氏名等を公表することができるという、いわゆる社名の公表制度が設けられることになりました。
 通信の秘密の保護というのは、憲法二十一条第二項に規定されております非常に強い法規範でございます。電気事業通信法におきましても、この憲法規定を受けて、同三条において検閲の禁止、同第四条第一項においては通信の秘密の保護を規定しております。
 また、同法では、この通信の秘密を侵害した場合には、同法第百七十九条第一項において、罰則二年以下の懲役又は百万円以下の罰金を規定しております。さらに、第百八十六条第三号において、通信の秘密の確保への支障があると認められた電気通信事業者に対する業務改善命令、第二十九条第一項に違反した者については二百万以下の罰金、両罰規定の適用ありを規定しているわけであります。
 しかし、外国法人等の場合、プラットフォームサービスに関する研究会最終報告にありますように、刑事罰を実効的に適用することは執行管轄権の観点等から困難であると、その刑事罰に代替する担保措置として、利用者利益の保護の観点も踏まえた法令違反行為に関する公表など一定の措置を講ずることが適当であると最終報告にはなされておりまして、今回は社名の公表制度が設けられたと理解しております。なお、この規定の対象は、外国法人等のみではなく国内事業者等も含まれます。
 そこで、総務省にまずお聞きしたいと思いますが、この電気通信事業法等に違反した場合の社名の公表制度の対象には、今申し上げたとおり、外国法人等のみではなく国内事業者等も含まれます。となりますと、国内事業者の場合には、刑事罰が科せられる前に社名公表という社会的制裁が科せられるという理解でよろしいのでしょうか。

#93
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 法令等違反行為の公表の制度は、利用者が適切な情報に基づき適切な事業者を選択できる環境を整えるという利用者保護の役割等を果たすものでございます。また、法律の規定上、電気通信役務の利用者の利益を保護し、又はその円滑な提供を確保するため、必要かつ適当であると認めるときに公表することができることとされております。
 公表の必要性やそのタイミングにつきましては、このような公表の制度の趣旨や法律の規定を踏まえまして、個別の事案ごとに利用者保護の観点等から判断することとなります。したがいまして、刑事罰が科せられる前に公表を行うことがありやなしやというふうな点で申し上げますと、それはあり得るということだと考えております。

#94
○西田実仁君 憲法にも規定される大変強い法規範である通信の秘密を侵した場合、国外の事業者には刑事罰の適用はなく社名の公表、それで本当に実効性があるのかということについてお聞きしたいと思いますが、先ほど、総務省のプラットフォームサービスに関する研究会最終報告では、この社名の公表ということについて、申し述べたとおり、これが刑事罰を代替する担保措置と最終報告には位置付けられていますけれども、果たしてそのように位置付けられるのかということをお聞きしたいと思います。
 電気通信事業法第十二条には登録の拒否要件が記されておりますけれども、その第一項には罰金刑の執行から二年を経過していない者とあるわけでありますが、社名を公表されました者というのは、この電気通信事業法第十二条によりますと、必ずしも登録は拒否されないというふうに導かれると思います。したがって、この今回の社名の公表制度というものが、プラットフォームサービスに関する研究会最終報告が言うように、刑事罰を代替する担保措置とは言えないのではないかと思いますけれども、総務大臣の御見解をお聞きします。

#95
○国務大臣(高市早苗君) 外国事業者が法令や処分への違反行為を国内において行ったと評価される場合には、国内事業者と同等に罰則が適用されます。ただし、外国での捜査が必要となる場合など、外国事業者に対する罰則の執行が困難な場合がございます。
 今般の改正によりまして、総務大臣が法令等違反行為を行った者の氏名などを公表できるという制度を設けることによりまして、電気通信事業者による法令等違反行為の是正、抑止を図り、利用者が適切な情報に基づいて適切な事業者を選択できるようになります。違反者を公表するということは、事業者の社会的評判に直接関わるものでございます。多数の利用者にサービスを提供している民間事業者に対する措置としては大きな影響を及ぼすものだと考えております。
 この外国事業者に対する担保措置として、国家主権の観点から罰則の執行には制約がある中で、この氏名の、違反者の名称を公表するということによって、通信の秘密の侵害への是正、抑止の効果は十分に大きいと考えております。

#96
○西田実仁君 執行管轄権の観点等ということも述べられているのだと思いますけれども、今回、情報通信審議会の最終答申案に対するパブリックコメントを拝見いたしますと、在日米国商工会議所から、通信の秘密要件というのはガラパゴスのようなもの、あるいは、総務省は、実質的な域外適用の必要性やその範囲を検証することなく、また、現行の規制下でどのように執行するかを明確にすることなく、当該規制を外国事業者に適用しようとしているとの反対意見が寄せられていると承知しております。
 総務省におきましては、衆議院総務委員会におきまして、外国法人等への電気通信事業法の具体的な適用関係、運用ガイドラインという形で明確化を図っていきたいと答弁をされております。外国法人等に電気通信事業法の適用関係を具体的かつ明確に示すことが必要なことは言うまでもありません。
 そこで、総務省にお聞きしたいと思いますが、運用ガイドラインにどのような内容を盛り込むことを想定しておるのか。また、本来、電気通信事業法上の登録、届出の対象となっているにもかかわらず、現在、登録、届出、行っていない外国法人等に今後どのように法の実効性を確保していくのか。

#97
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 一般に、行政におきまして予見可能性を確保していくということは極めて重要なことであろうというふうに考えております。
 電気通信事業法の規律は外国事業者が国内の利用者に対して提供する電気通信サービスに適用されますが、具体的にどのような場合が適用対象になるかについてガイドラインにおいてその基準を明確化することを想定をしております。また、外国事業者に対する電気通信事業法の具体的な規律の適用関係につきましてもガイドラインにおいてお示しをするということを想定しております。
 このようなガイドライン等による明確化と積極的な周知を通じまして、外国事業者に対して登録、届出の参入手続を含めた電気通信事業法の遵守を求めてまいりたいと思います、考えております。それでもなお外国事業者が参入手続を行わない場合には、法令違反行為を行ったとして、その名称等を公表し、違反行為の是正を図ることとなるところでございます。

#98
○西田実仁君 今後、電気通信市場におけますグローバル化というものがより進んでいくことは間違いありません。域外適用を認める法領域がどこまでなのか、国際的な議論を活発化させていく必要があるのではないかと私は思っております。
 税制におきましても、いわゆるBEPSプロジェクトというのがございますけれども、国際課税において日本がその国際的な規律の調和という議論をリードして、今、今年中にはある程度の線が出るというところまで来ているわけであります。
 そこで、大臣にお聞きしたいと思いますが、こうしたこのグローバル化の一層の進展がある中で、国外事業者に係る規制について各国が設ける規律が錯綜しかねないという問題があると思います。通信の秘密の保護という我が国の憲法価値を世界標準としていくためにも、日本が主導してそうした規律の国際的な調和の在り方について議論を活発化させていく必要があるのではないでしょうか。

#99
○国務大臣(高市早苗君) 今、EUや米国においてもこのプライバシー保護法制の見直しというのが進みつつある状況でございます。今後、更に多様なプレーヤーが国境を越えて多様なサービスを提供すると見込まれていることを踏まえますと、この基本的人権である通信の秘密やプライバシーの保護に係る規律については国際的な調和を図っていくということは一層重要になってきていると感じております。
 総務省では、これまでも欧米諸国を始めとするこの諸外国の二国間の対話や多国間の対話の機会を設けてまいりました。こうした場を更に活用してこういう国際的な調和が図られるように積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

#100
○西田実仁君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 NTT法について一つお聞きしたいと思います。
 最終答申には、NTT東西に無線の利用を例外的に認めるに当たり、現在のサービス、電話サービスにおいて求められる技術的要件について、緊急通報受理機関への接続を維持するとともに、音声品質等を可能な限り確保することが求められるとしております。無線設備を用いるワイヤレス固定電話の場合、従来のアナログ回線を用いた固定電話と全く同様の通信品質を実現することは技術的には困難であるというふうに承知しております。
 そこで、最後、総務省にお聞きしたいと思いますが、自治体にはこの見守りサービスというのが非常に多くなってきておりまして、緊急通報システムの利用に際しては、例えば単独アナログ回線が基本とする自治体も結構多いわけです。そうじゃないところもありますけれども。今回の法改正後も引き続き同様の自治体の見守りサービスというものが受けられるようになるのかどうか、ワイヤレス固定電話は従来のアナログ回線を用いた固定電話よりどの程度通信品質が下がるのかも含めて、御説明を最後お願いしたいと思います。

#101
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のいわゆる見守りサービスのうちアナログ電話回線を利用したものにつきましては、いわゆるワイヤレス固定電話の導入によりまして利用できなくなる可能性がございます。このため、NTT東西に対しましては、ワイヤレス固定電話の導入に当たりまして、自治体や利用者に対して十分な説明を行うとともに、自治体と協議をし、必要に応じて自治体による見守りサービスの継続提供を確保するための代替手段を提案するよう求めてまいりたいと考えております。
 また、委員御指摘のワイヤレス固定電話の通信品質でございますけれども、ワイヤレス固定電話は、電波を用いるという特性上、遅延などが若干増加すると想定されます。品質に関する具体的な基準は今後省令において定めることとしておりますが、策定に当たりましては、例えば、緊急通報機関に対して発信者の住所情報を通知するといった固定電話と同等の緊急通報機能を確保するなど、固定電話に可能な限り近い品質を確保するべく検討を進めてまいりたいと考えております。

#102
○西田実仁君 終わります。

#103
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 法案について質問していきたいというふうに思うんですけれども、その前に、一点、大臣にお願いがあるんですが、聞いていただいてよろしいでしょうか。この質問の通告とか、あと勉強のレクとかを是非オンラインでしっかりとできるように整備をお願いしたいと思います。
 この質問の通告も、今回は、控室の方、大変頑張っていただいて、総務省のスカイプに僕が行って一緒にやらせていただくという形を取ったんですけど、何かイレギュラーで、何かちょっと悪いことしているんじゃないかというような雰囲気が漂っていまして、これ、各省、結構対応はまちまちで、例えば厚生労働省は、もうこのシステムで議員とのやり取りもやるというようなこと決まっています。この前、財務省の方にお願いしたら、いや、そんな、やるつもりないと、こういうお話もありました。
 各省結構まちまちなんですけど、これ、テレワークという視点も含めて、総務省からこの国会まで来られる時間がやっぱり結構掛かって、待機時間も掛かるというようなこともあると思います。働き方改革といったことも含めて、是非オンラインでやり取りがしっかりできるように方針を示していただきたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

#104
○国務大臣(高市早苗君) ちょっと私自身が職員の状況をしっかり把握していなかったのかもしれません。その点はおわびを申し上げます。
 基本的にこの今の感染症拡大を阻止しなきゃいけないという状況の中で、国会議員の先生方の事務所まで出かけていって質問取りをしているとは夢にも思っておりませんでした。基本的にファクス、電話、またメールなどの対応でやっていると思っておりましたので、また省に帰りまして、先生方に御迷惑をお掛けしないように改善をさせていただきます。

#105
○柳ヶ瀬裕文君 僕が申し上げたのは、多分、皆さん、電話とか等々でやり取りされていると思うんですけど、複数のセクションをまたいでやるためには、やっぱりスカイプとかそういった形でやる必要があるということなんですね。ですから、どういったシステムでやっていくのかということを、統一した方針を決めていただければ、多分、それで職員の皆さん、じゃ、このスカイプだとこのスカイプでやろうとか、そういうことを決めていただけるというふうに思いますので、その辺をちょっと整備をお願いできないかなということを申し上げたということでございます。是非よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
 この法案の質疑に入りたいというふうに思いますけれども、論点かなりかぶっておりましたので、ちょっと短縮していきたいというふうに思います。
 まず、ブロードバンドのユニバーサルサービス化についてでありますけれども、これ三問用意してまいりましたが、一問に絞りたいというふうに思います。
 まず、ブロードバンドサービスをユニバーサルサービス化する方針なのかということについては、今後検討会でしっかりと議論をしていくんだということだと思います。
 また、これ、ブロードバンド網の維持のために、現行のユニバーサルサービスと同様に電気通信事業者から負担金を徴収することになるのかということに関しても、これも今後検討していくんだというお答えになるだろうということを今日聞いていて分かりました。
 ですので、この最後の質問なんですけれども、ブロードバンドサービスはソサエティー五・〇社会を目指す我が国にとっては必要不可欠な社会インフラだというふうに考えます。ですので、全国への展開が必要だというふうに私は考えておりますけれども、一方で、このブロードバンドサービスについて、不採算地域を含めサービスを維持するために新たな負担金を利用者に求めることが想定されます。
 そこで、この負担金なんですけれども、これ、ブロードバンドを通じて売上げを伸ばす企業、例えば動画配信事業者であったりとかプラットフォーム事業者といったところ、そういったところから何らかの形で徴収する等々お考えいただいて、一般の利用者の負担増を回避する方法、これを御検討いただきたいというふうに思いますけれども、見解を伺いたいと思います。

#106
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど申し上げまして、委員にもよく御理解をいただいているとおり、先月から検討を開始いたしましたので、現時点で一定の方針を決めたと、その負担に関して一定の方針を決めたということはございません。これからの話でございます。

#107
○柳ヶ瀬裕文君 是非お願いしたいというふうに思います。
 それと、もう一点は、先ほど来もう各委員の皆様からお話があったとおり、外国法人等に対する法執行の実効性の強化についてでございます。
 もう公表ということ、手段でやるんだというお話があったわけでありますけれども、私は是非、この公表は社会的評判を落とすんだという話がありましたけれども、この公表のやり方、これはしっかりとお考えいただきたいというふうに思います。ホームページに掲載をするということ、これが確かにそうなんですけれども、ただ、じゃ、そのことによってどれだけのインパクトを与えることができるのかというのは、タイミングであったりとかやり方、言い方、また大臣がどういう発言をされるのかといったこと、これに極めて影響を受けるというふうに思いますので、この公表のやり方について大臣の見解を伺いたいと思います。

#108
○国務大臣(高市早苗君) 今般の公表の制度は、利用者の方々が適時適切な情報に基づいて適切な事業者を選択できるようにすることを目的とするものでございますので、この公表情報ができるだけ広く伝わるということが重要だと思います。ですから、実効性のある公表の方法について具体的に検討してまいります。

#109
○柳ヶ瀬裕文君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。
 今の実効性の強化については、あと三問用意しておったんですけれども、もう答弁が出そろっていますので、これは割愛させていただきたいというふうに思います。ですので、残りの時間、新型コロナウイルス対策についてお伺いをしたいというふうに思うんですけれども。
 先般の補正予算でちょっと取り上げられなかったものがあるんですが、高強度深紫外LEDの活用による新型コロナウイルス等の殺菌用光照射機材の実用化という実証実験、実証試験ですね、これを五億円で取り組むという事業がございますけれども、これについての概要をまず教えていただければと思います。

#110
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 本事業は、国立研究開発法人である情報通信研究機構、NICTにおきます将来の情報通信技術のための基礎研究の成果を新型コロナウイルスの殺菌、感染拡大防止策に応用するものでございます。紫外線の一種であります深紫外線につきましてはウイルスへの殺菌作用が知られておりまして、それを強力かつ効率的に殺菌できる深紫外線LEDの実用化をNICTに実施させるというものでございます。

#111
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 私、この事業を是非、国民の皆さんに、多くの皆さんに是非知っていただきたいという、思える事業だなというふうに思いました。
 元々、新型コロナウイルスが太陽光に弱いといった論文も数出ていますし、これまでもその紫外線を活用して殺菌室なるものを研究機関ではつくってきたといったこともあるわけですけれども、今回、NICTが保持している基礎研究で培ってきた技術がこの新型コロナウイルスにこれだけ重要な技術として使えることになるというのは、これ総務省のまさに活躍のしどころというふうに思いますので、是非これを進めていっていただきたいというふうに思うんですけれども、その上で、三点併せてお伺いをしたいというふうに思います。
 まず、この高強度深紫外のLEDが新型コロナウイルスを死滅させるということについての現状でのエビデンス、これについてどのようなものを保持していらっしゃるのかということ、また、これを商品化、実用化をしていく上でのどういったスケジュールをお考えなのかということ、それから、これも紫外線ということですので人体への影響ということもあると思うんですけれども、これについてのお考え、この三点についてお伺いしたいと思います。

#112
○政府参考人(巻口英司君) お答え申し上げます。
 まず、殺菌のエビデンスについてのお問合せでございますけれども、実際に新型コロナウイルスの検体に対しまして、試作品を用いまして深紫外線のLEDを近距離で照射する実験を行いました。その結果、ごく短時間で検出の限界以下まで殺菌されたことが確認されているところでございます。
 また、スケジュール感でございますけれども、現在、NICTにおきまして深紫外線LEDの一括大量製作に必要な装置の調達手続を進めているところでございます。年内にはLEDの一括大量製作の試験を開始することができるという予定になっております。
 また、人体への影響につきましてですが、深紫外線の人体への影響につきましては、これは紫外線の一種ですので強い直射日光と同様の影響がございます。具体的には、皮膚に直接照射などしますと強い日焼けなどを受けるおそれが高いというふうに考えております。ただ、ガラスや一般的なプラスチックというものは透過しませんので、プラスチックゴーグルや手袋を活用していただければ人体への影響は最小にできるものと考えております。

#113
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 これはすごい技術だなというふうに、私、いろんな研究者の方とお話をさせていただいているんですけれども、これだけの高出力でこの深紫外を照射できるというのはこのNICTにしかない技術というふうに聞いております。これは、ほかのところがまねしようとしてもこれはできない技術、これを長年掛けて培ってこられたということですので、まずこれはすばらしいものをお持ちだったんだなというふうに思います。是非生かしていただきたいというふうに思います。
 ですから、例えば病院で接触感染ということが言われていますけれども、病院のトイレから、前に入った方で、次の方に感染してしまったというような事例も結構聞かれました。だから、そういった、例えばトイレにこの光照射のLEDを設置するであるとか、そういったことによってこの接触感染等々を大きく防ぐことのできる可能性の高い非常に有用な技術なんではないかということで期待を申し上げたいというふうに思います。
 ただ、是非、年内ということなんですが、この後、今下火だということなんですが、第二波、第三波の話もございます。いつ爆発するかも分かりません。是非早急にこの技術開発を進めていただきたい、この実証試験を進めていただきたいということを申し上げたいというふうに思いますし、あと、人体への影響ということなんですけれども、これが、例えば満員電車の中でも、このLEDを照射すれば一々拭き取って掃除する必要もないみたいなこともあると思います。ですので、人体への影響もよく研究をいただいて、これぐらいのレベルであれば大丈夫なんだというエビデンスがあればそういったところでも有効に使えるようになるという技術だというふうに思います。是非研究を進めていただければというふうに思います。
 高市大臣の方から、この技術を使って今後どういうことを目指していくのかということをお伺いしたいと思います。

#114
○国務大臣(高市早苗君) 予算の項目の中で私も最も食い付いたのがこのプロジェクトでございまして、柳ヶ瀬委員が興味をお示しいただいて、とてもうれしく考えております。
 この深紫外線LEDの一括大量製作を見据えて、現在、機器の調達や試験の準備を進めております。安全性や効果の検証も踏まえて準備を加速化するということを通じて、日本発の技術イノベーションによって、日本だけではなくて世界における衛生環境の向上に貢献してまいりたいと考えております。

#115
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 アビガンも国内の製薬メーカーが作っている医薬品ということでもありますし、この高強度深紫外LEDも国産発の、新型コロナウイルス、世界にこれを発信することのできる大きな技術だというふうに思いますので、是非実用化を急いで研究を進めていただけたらというふうに思います。
 引き続きまして、この新型コロナウイルス対策ということでいうと、私はずっと気になっているのが選挙の問題なんですね。
 この緊急事態宣言の下でも各種の選挙が行われてきました。静岡では補選が行われましたし、この東京都下でも、先般も目黒区長選挙というのが行われました。この様々な運動に携わってきたわけですけれども、やっぱりこれはなかなか難しいなというのが実感です。
 不要不急に当たらないんだという見解をお持ちだということはよく分かります。選挙は極めて重要なイベントであるということ、これもよく分かるわけでありますけれども、緊急事態宣言の中、外出をしないでくださいということを防災無線で言って、その後に、今日は選挙ですと、選挙に行きましょうということを同時にこれ呼びかけているというのは、もうこれかなり矛盾があるなというふうに思います。
 ですので、私は、この状況の中で、やっぱり、だから声としては、怖いから行けないという声もたくさん聞きました。本当は選挙に行きたいけれども、その選挙の投票所で、当然投票所の風景を思い浮かべるわけですけれども、そうすると、たくさんの方が並んで、次から次へと同じペン使って書いていくという状況があるわけです。決してそんなに密というふうには思いませんけれども、やっぱり中には怖くて行けないんだというような方もたくさんいらっしゃいました。
 そういう状況の中で、この外出自粛、緊急事態宣言ということとこの選挙の実施ということに関する基本的な認識について、まず大臣にお伺いをしたいと思います。

#116
○国務大臣(高市早苗君) 住民の代表に関して、任期が来た場合や欠員が生じた場合には決められたルールの下で次の代表を選ぶというのが民主主義の大原則でございます。ですから、不要不急の外出には当たらないとお話をしてまいりましたし、記者会見などで投票率が下がっているじゃないかというようなことを問われた場合にも、不要不急の外出ではないと言われる例えば生活必需品のお買物などに出られたときに期日前投票も御活用いただきたいというお願いを申し上げてまいりました。
 現在、全国の選挙管理委員会ではかなり対策を進めていただいていて、使い捨てペン、使い捨て鉛筆ですね、筆記具も使い捨てでやっていただいたり、それから、会場を広いところにして記載台がひっつかないように工夫をしていただいたり、そして当然消毒液も設置をしていただいたり、開票業務に当たっても、業務に従事される方々の間を空けていただいたり、様々なことをしておりますし、また、投票所が混み合っている時間なども住民の方に広く周知をしていただき、また、自ら身を守りながら投票をお願いしますということも投票券などに記載をしていただいている、様々な工夫をしていただいておりますので、どうか御理解を賜りたいと存じます。

#117
○柳ヶ瀬裕文君 丁寧な御答弁ありがとうございます。
 各選管の皆さんが本当に御苦労されているなというのがよく分かるわけですけれども、これ、候補者としても、やっぱりなかなかアピールができないということもあります。つまり、政策が伝わらない、選ぶ基準が示すことができないということもあると思います。討論会なんかも各地で全部中止ですよね。いつも開いている、首長選挙なんかでも討論会するわけですけれども、これも全部中止になりました。ネット上でやればいいじゃないかということなんですけれども、そうすると、なかなかネットにアクセスできない高齢者の皆さんにはそういったものが届かないといったこともあるというふうに思います。
 ですので、是非これは選挙の在り方について考えていただきたいと思うんですけれども、そういった中では、東日本大震災が発災したときには、六か月間この選挙を延長すると、延長することができるという特例法を作った経験があるというふうに思います。このときには物理的に投票所が使えなくなったといった様々な事例があったということであると思いますけれども、今は、この状況の中で、大分下火になっているということの中でいうと、いやいや、それは大丈夫だろうということもあるかもしれないんですけれども、これから、じゃ、より強毒性の第二波が来ました、第三波が来ました、ロックダウンが必要だということで、私はロックダウン法をしっかりと準備しておくべきだというふうに考えている一人でありますけれども、そういうより厳しい状況になったときに、じゃ、これ選挙をどうするのかといったことは、やっぱり今からこれ準備しておくべきなんではないかというふうに思います。
 そういった観点から、この特例法の立法ということについてのお考えを聞かせていただきたいと思います。

#118
○国務大臣(高市早苗君) これまで、選挙期日や任期を延長する特例法が制定されたのは、阪神・淡路大震災と東日本大震災のときの二例のみでございます。これは、有権者の方々がそれぞれ避難されていますので、その把握が難しいとか、施設が倒壊してしまって選挙の管理執行が物理的に困難であるという事情によるもので、そのときは被災地の選挙管理委員会からの要請を受けて特例法が制定されました。現時点で、各地の選挙管理委員会からはこのような状況にあるとは聞いておりませんし、要請もいただいておりません。
 今後のことでございますけれども、やはり先ほど説明申し上げましたように、民主主義の根幹でございますので、それぞれの選挙管理委員会で感染防止対策の徹底もしていただいておりますし、期日前投票の積極的な活用もしていただいておりますので、有権者の皆様には自分の身も守っていただく工夫をしていただきながら参加をしていただきたいと存じます。
 また、選挙公報なども通じて政策というものもしっかりと見極めていただけたらと存じます。

#119
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 この特例法のいいところは、一斉に網を掛けて、各選挙管理委員会から相談があったところと政令を指定して、そこの場所は半年間なのか、半年間以内に実施するということでこの期間を決めることができるということでありました。ですので、非常に幅のあるところだなというふうに思います。
 今のこの感染状況というのも全国まだらなわけですから、これ、網を一斉に掛けてその中で相談をしながら、いやいや、そういう状況はないよねと、いやいや、そういう状況だよねという中で決めていくというのもこれ一つの手法なんではないかというふうに私は考えています。是非これは御検討いただきたいというふうに思いますけれども、それと同時に、やっぱりインターネット投票、これを是非この機会にということでもありますけれども、推進をしていただきたいというふうに思います。
 このインターネット投票に関しては、先般、在外投票ということで、在外選挙のインターネット投票の実証事業、これを令和元年度に行ったということを聞いておりますけれども、この実証事業の成果と今後の導入についての見解を伺いたいと思います。

#120
○政府参考人(赤松俊彦君) お答えを申し上げます。
 御指摘のように、現在、私ども総務省の方では、在外投票においてのインターネットの導入ということで、いろいろな課題を整理をしているところでございます。在外インターネット投票の導入に当たりましては、確実な本人確認でございますとか二重投票の防止、あるいは投票の秘密の確保などをシステム上で確実に行うことに加えまして、システムのセキュリティー対策、あるいは新たに必要となる事務フローの検討など多くの課題をクリアする必要があるわけでございます。
 御指摘のように、私ども、平成元年度、昨年度に、市町村の選挙管理委員会の御協力もいただきながら、投開票システムのプロトタイプを構築をいたしまして実証実験を行ったところでございます。
 実証実験を通じまして、本人確認でありますとか投票データの暗号化などのいわゆる投開票システムの基本的な機能につきましては誤りなく稼働をしたわけでございますけれども、参加をしていただきました実務を担当していただく市町村の選挙管理委員会の方々からは、インターネット投票をする者のシステムへの事前登録、これをどういうふうに円滑に行っていけばいいのか、あるいは、インターネット投票を導入した場合におきましても投票用紙による投票というのが残るわけでございまして、この場合、二重投票というのをどうやって防止をしていくのか、また、ない方が望ましいわけでございますが、仮にトラブルが発生した場合におきましてのサポート体制をどういうふうに考えたらいいのかなどなどについて、運用フロー面での課題について御指摘をいただいておるところでございます。
 在外選挙インターネットの導入に向けましては、こうした課題に対応するほか、選挙争訟が提起された場合どういうふうに対応していくのか、あるいはサイバー攻撃を始めといたしましたシステムのセキュリティー対策など、今回の実証実験の対象とはしていない重要な課題も含めまして引き続き検討を進めていることが必要であるというふうに考えてございます。
 また、新たな投票方法を導入するということでございますので、選挙制度の根幹に関わることでございますので、各党各会派における御議論も頂戴しないといけないと考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、在外選挙人の投票環境向上を図ることは大変重要なことでございますので、総務省といたしましては、引き続き着実に検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。

#121
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 この実証事業は有効に進んでおるということで聞いておりますし、これから、こういう現下でありますので、この事業は極めて重要なことになってくるというふうに思います。
 是非これを進めていただきたいというふうに思いますけれども、最後に大臣の見解を聞いて終わりたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

#122
○国務大臣(高市早苗君) 海外の投票ということに限ってでよろしゅうございますか。
 今部長の方から報告をいたしました様々な課題をしっかりとクリアをしてまいりたいと思っております。特に、セキュリティー対策を完璧なものにしていかなければ投票結果が変わるといった事態を招きかねませんので、ここは大きな課題だと考えております。
 また、国内の場合はなかなかまだ難しいと。これは、有権者の数の規模が違いますので、一斉にアクセスをした場合の安定稼働ができるかどうかと、技術的な面のクリアも必要だと思います。引き続き検討を続けてまいります。

#123
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
 法案についてお聞きします。
 現行法で、ユニバーサルサービスの提供に当たっては、自社設備による提供が義務付けられているところを、今回の改正案では、総務大臣の認可を受けた場合には他の電気通信事業者の電気通信設備を用いて電話の役務を提供できることとするとしています。NTT法においては、電話のサービスのあまねく日本全国における適切、公平、安定的な提供を義務付けています。電気通信事業法においては、基礎的電気通信役務、ユニバーサルサービスとして、固定電話、公衆電話、緊急通報を規定しています。大臣は、衆議院の委員会質疑でも、ユニバーサルサービスの規定、位置付けは変わらないと答弁されました。
 大臣、今後、人口減少が進む中での住民の暮らしの維持や頻発する災害への対応などを考えたら、このユニバーサルサービスの位置付けはなお一層大事になってくるのではないでしょうか。御認識はいかがですか。

#124
○国務大臣(高市早苗君) 加入電話は、国民の皆様の日常生活や社会経済活動における基幹的な通信手段でございます。警察や消防への緊急通報手段としても重要な役割を果たしています。
 人口減少や災害の頻発といった、今、伊藤委員から御指摘があった現在の社会状況というものを踏まえましても、ユニバーサルサービスとしての位置付けは引き続き重要だと認識をしております。

#125
○伊藤岳君 今、大事な、位置付けは大事になっていると大臣の答弁がありましたが、例外的に他者設備の利用を認めるということですが、今回の改正によって、この大事なユニバーサルサービス、固定電話などのサービスがですね、国民は自分のところが他者の携帯電話事業者によってつながれることになるのかどうかは分かりません。当然、これまで同様のサービスが提供されると考えていると思います。
 総務省、他者設備利用の対象区域の範囲や基準について、つまり、どれぐらいの地域、何地域ぐらいで、何世帯ぐらいで現時点で想定しているのか、限定的、抑制的なものになるのかどうか、お聞きしたいと思います。

#126
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 今回の改正では、電話の役務をあまねく目的業務区域において適切、公平かつ安定的に提供することを確保するために必要があると認められる場合に限って、総務大臣の認可を得た上で他者設備を利用した電話の提供を認めることとしております。具体的には、現行のメタル回線による電話の提供が極めて不経済となる場合として、今後、省令において、地理的条件が悪く、かつ利用者が特にまばらな地域を指定し、他者設備の利用を認めるということを想定しております。
 委員御指摘の指定の詳細につきましては、現在検討中でございます。例えば、山村振興法、離島振興法、半島振興法などの指定地域の中から一定面積当たりの利用者数が特に少ない地域を指定することが考えられるところでございますけれども、具体的な数値等については現行ではまだこれから検討していく段階ということでございます。

#127
○伊藤岳君 他者設備利用の場合でも、現在の電話と同等のユニバーサルサービスの水準が確保されることが必要です。
 例えば、先ほど来お話がありました現行の固定電話を利用して提供されている付随サービスがあります。自治体が提供する見守りサービスなどがありますが、こうしたサービスの利用可能性についても、利用者の立場に立った改善の取組を講じていくことが必要ではないでしょうか。仮に他者設備の利用によってこれらのサービスが利用できない可能性が生じる場合には、利用者に対する十分な説明、代替手段の確保等を行うことが必要ではないでしょうか。
 総務省、先ほどNTTにこうした点を要請するという話がありましたが、この代替手段とは一体どんなものを想定しているのか、水準、ユニバーサルサービスの水準が維持されるのかどうか、どんな方針持っているのか、お聞きしたいと思います。

#128
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のいわゆる見守りサービスのうちで、アナログ電話回線を利用したものについては、ワイヤレス固定電話の導入により利用できなくなる可能性があります。
 このため、NTT東西に対しましては、ワイヤレス固定電話の導入に当たり、自治体や利用者に対して十分な説明を行うとともに、自治体と協議し、必要に応じて自治体による見守りサービスの継続提供を確保するための代替手段を提案するよう求めてまいりたいと考えております。
 その代替手段でございますけれども、例えば見守りサービスの場合でございますと、アナログ電話回線以外にも、携帯電話回線、あるいはインターネットを活用したものなどもございます。こういったものが代替する手段となってくるものと理解しております。

#129
○伊藤岳君 他者設備利用の対象区域が限定的、抑制的なものになるのかどうか、ユニバーサルサービスの水準が維持されるのか、まだまだ不明な点が残ります。また、NTTがユニバーサルサービス維持のための設備投資を縮小させていくことへの歯止めとなるのか、これも総務省の判断に任されることに、つまり省令に委ねられることになります。
 NTTの加入電話の収支は三百六十一億円の赤字という話が先ほど言われましたけれども、光サービス事業などの利益もありまして、全体の収支はNTT東で二千億円の黒字、NTT西で一千億円の黒字と聞いています。また、条件不利地域においてNTT東西が電話網を維持するためのコストを補填するために他の事業者に負担を求めるユニバーサルサービス交付金制度も設けられており、今年は六十億円がNTTに入ります。
 こうした中で、NTT東西への収益優先で電話メタル回線の撤退を前提とするのではなくて、利用者へのユニバーサルサービスの水準の確保こそ徹底されるべきだと私は思います。もちろん企業の経済活動は守られなきゃいけませんが、最も守るべきは利用者、ユニバーサルのサービスだということを指摘をしておきたいと思います。
 次に、新型コロナ対応で地方創生臨時交付金についてお聞きをします。
 まず、交付対象についてです。
 地方単独事業については、幾つかの交付対象外の項目を挙げています。その中で、職員の人件費が対象外の項目に挙がっていますが、正規職員の給与には充てられないと聞きました。では、新型コロナウイルス感染症対応のために地方公共団体が臨時、非常勤として配属した職員の人件費や正規職員の手当、また、公衆衛生や医療提供体制の整備の一環で臨時、非常勤として配置した職員の人件費に地方創生臨時交付金、適用できますか。

#130
○政府参考人(長谷川周夫君) お答え申し上げます。
 本交付金は、地域の実情に応じた自治体独自の取組の財源に柔軟に充てていただくために、高い自由度で活用することができる仕組みとしております。
 御指摘のようなケースなど、感染症対策のための体制拡充に必要となる臨時的な職員の人件費についても本交付金を御活用いただけることとしているところでございます。

#131
○伊藤岳君 適用できると確認をしました。
 関連して、通告はしなかったんですが、大臣に一つ確認したいことがあります。
 今、内閣府から適用できると答弁がありましたが、そうはいっても、地方からは、地方創生臨時交付金の地方単独分の、地方単独事業分については交付限度額がありますから、その中から人件費にとはなかなか難しいという声が上がっています。
 新型コロナウイルス感染症対策で必要となった人件費分は今年度の特別交付税で措置することに当然なると思うのですが、この点、どうでしょうか。

#132
○国務大臣(高市早苗君) まず、私の方で、総務省の方で所管をしております特別定額給付金などに係る人件費、特に、臨時職員の方を採用していただいたり、この間から、期せずしてマイナンバーカードの暗証番号を忘れてしまったというような方々が再設定のために窓口に行かれまして、やむを得ず夜間の開庁ですとか土日の勤務などをお願いいたしております。その分の人件費の追加分ですね、こういったことも含めて全額国費といたしております。
 また、地方創生臨時交付金に係るものにつきましては、制度設計が内閣府でございますが、できるだけ地方自治体が自由に使えるものにしてくださるということでございますので、地方行政を所管する立場といたしましては、本当に今の感染状況に応じてそれぞれの自治体が一番使いたいものに使えると、あわせて、人件費などについてもお困りになることのないような使い方ができる、そういう対応をしていただきたいと切に希望いたしております。

#133
○伊藤岳君 大臣に今後検討していただきたいのは、限度額がありますから、その限度額だと協力金などで終わっちゃっているという声も聞きます。是非今年度の特別交付税で措置するということも検討していただきたいと思います。
 地方創生臨時交付金の地方単独事業分、地方公共団体が実施する家賃補償などの事業分ですが、第一次提出として五月二十九日十二時厳守となっています。五月二十九日の提出期限以降も地方単独事業分の増額変更はできますか。

#134
○政府参考人(長谷川周夫君) お答え申し上げます。
 本交付金につきましては、今お話ありましたように、五月一日に第一次の交付金限度額をお示ししたところでございまして、今月二十九日までにその第一次交付限度額に対応した実施計画を自治体の方に作成、提出していただき、手続を進めることとしております。
 第二次提出につきまして、現時点でそのスケジュール等についてまだはっきりしたことは申し上げられないわけでありますが、第一次から追加された交付限度額をお示しして、当該限度額に対応した実施計画を提出していただく手続を予定しておりまして、この中で、当初の実施計画で記載された事業内容の変更あるいは事業費の増額を行うことにつきましても柔軟に対応してまいりたいと考えているところでございます。

#135
○伊藤岳君 増額変更できると確認いたしました。
 問題は、交付金を急いで地方公共団体の元に届けることだと思います。地方創生臨時交付金の第一次提出分の交付方法について、地方公共団体が策定する実施計画に掲載された事業に対し、交付限度額を上限として交付金を交付としています。
 内閣府、これでは実施計画の策定、審査、交付と時間が費やされ、交付がかなり遅れるのではないか、交付はいつ頃を見込んでいるのか、また、その後、第二次提出分の交付はいつ頃を見込んでいますか。

#136
○政府参考人(長谷川周夫君) 本交付金につきましては、第一次につきましては、先ほど五月二十九日に実施計画の提出の締切りとさせていただいておりますことを申し上げましたが、六月中には各自治体から提出のあった実施計画の確認結果をお知らせした上で、速やかに交付決定ができればというふうに考えております。
 なお、令和二年度の自治体のそれぞれの予算に計上がある事業でありましたら、四月一日に遡って適用できるという仕組みにしておりますので、実質的に、自治体が今申し上げた交付決定より前に開始した事業でも使えるということにさせていただいております。
 また、第二次の提出のスケジュールについてのお尋ねございました。先ほど申し上げましたように、今まだちょっとはっきりしたこと申し上げられないんですが、これ、関係府省庁の執行状況、これは国庫補助事業の地方負担分が中心となっておりますので、関係府省庁の執行状況を踏まえた上で、できる限り円滑な事業執行ができるよう交付手続を進めることにしてまいりたいというふうに考えております。

#137
○伊藤岳君 第一次分については六月中の決定という話でしたが、つまり、地方に届くのは七月、八月になってしまうということ。これから二か月も先ですよね。第二次提出分に至ってはまだ見通しが立たない。それまで地方公共団体には歯を食いしばって頑張ってくださいというのは、これ余りにも遅いと思います。
 そこで、提案をしたい。急いで届けるというのならば、概算払や外形標準でまずは地方公共団体に交付をするとか、事後審査を取り入れるべきだと思います。検討をいただきたいと思います。
 全国知事会は、当初の総額では不足することが明らかになってきている上、今般の緊急事態宣言の延長により更に必要額が増額することから、交付金の飛躍的増額を行うことを提言をしています。
 埼玉県の川口市は、市の単独事業として、小規模事業者に対して一律十万円の給付を決めました。予算総額が十五億円だそうです。市長さんは、もらえる人ともらえない人が出るなど、差が生まれるのはよくない、弱者、頑張っている人を激励したいと言っておられました。川口市はさらに、中堅事業者に一律二十万円の給付を検討しているそうで、総額五十億円を超える規模のコロナ対応での財政措置となる見込みです。
 ところが、川口市への地方創生臨時交付金の交付限度額は十億二千七百万円。つまり、既に実施している一律十万円の給付の十五億円にすら満たない額なんですね。
 お隣の蕨市、総額二億七千万円を超える財政措置を先日補正予算で決められましたが、ここの交付限度額は一億八千万円、つまり一億円足らないんです。市長さんは、今回、相当思い切った補正を組んだけれども、それでも、第二波、第三波の補正を組まなければならなくなると思う、国にはそれに見合う交付金をお願いしたいと言われていました。困っている人をすぐ目の前にした自治体首長さんの思いが伝わってくる話だとお聞きしました。
 今日は、内閣府大塚副大臣に来ていただいていますが、副大臣、一兆円の地方創生臨時交付金では地方公共団体が申請したい規模には程遠いという認識はありますか。

#138
○副大臣(大塚拓君) これ、伊藤先生も私も埼玉なわけですけれども、元々この臨時交付金の話が出てきたときには、恐らくここまでコロナの影響が経済に大きく広がっていくということがまだ見え切っていない段階で地方から御要望があり、我々としても、リーマン・ショックのときにやった臨時交付金の仕組みというのは非常に有効だったということで、そのときの予算規模一兆円ということを一つ参考に決めさせていただいたということがございます。
 ただ、その後、経済への影響も大きく広がっていき、そしてまた、当初は協力金、給付金、支援金といったような定額のお金を交付をしていくと、給付をしていくという仕組みは想定をされていなかったわけでありますけれども、東京都さんがそれを始められるということもあって、周辺、我々も、周辺の自治体のところでもそういうことをやはり対応していかなきゃいけないんでないかということで、そういった、当初想定していなかった資金需要というのが自治体で出てきたというのもこれまた事実だろうというふうに思っております。
 基本的には、この臨時交付金は、その地域の実情に最も通じている首長さんが自分の地域の実情に合わせた最も効果的な使い方、自由度、柔軟性のある使い方ができるようにということで確保しているお金でありますので、その中で、そういった給付金のようなもの、協力金のようなものが必要な地域の自治体の首長さんはそういったところに優先的に充てられるでしょうし、そうでないところに充てていくところもあるわけでございます。
 こういったこと、今、第一次、一次補正の分について、今までお話がありましたように、五月二十九までに実施計画をいただいて配分をしていくと、その中で、地方自治体側からも大きく増やしてほしいと、こういう御要望もいただいております。また、与党の方でもそうした議論が進んでいるというふうに承知をしているところでございますので、申し上げておきたいのは、今、第二次補正予算を組むかどうかということを、我々としては指示を受けているわけではありませんので、はっきりしたことを申し上げることはできないんですが、そういう時代の中で進んでいるということはよく承知した上でいろいろ検討していきたいと、このように思っております。

#139
○伊藤岳君 昨日の埼玉新聞でも、大塚副大臣の地元の飯能市で倒産が起きたという報道もありました。やっぱり本当に、今、地方の自治体の首長さんがやろうとしている事業に、これ一兆円では足りないと思います。私どもは、二倍の規模に、更に五倍程度に規模を引き上げる必要があると思っています。
 副大臣、もう一度聞きますが、追加の地方創生臨時交付金の実施、これもう直ちに内部で検討を開始していただきたいと思うんですが、どうでしょうか。

#140
○副大臣(大塚拓君) これ、どういう形で予算を使っていくか、二次補正を組むか組まないかということを私明言する権限をここで持っておりませんので、そこははっきり申し上げることはできませんが、そうした様々なニーズがあるということもよく承知しておりますし、与党でもそうした議論がしっかり進んでいるということもよく承知をした上で、政府としてもしっかり対応していきたいと、このように思っております。

#141
○伊藤岳君 是非直ちに内部で検討を始めていただきたいし、総務大臣も含めて、内閣の中で検討を急ぐようにお願いをしておきたいと思います。
 是非、地方自治体の思いを、困っている人の窮状を受け止めていただきたい、このことを強く訴えて、時間ですので質問終わります。

#142
○委員長(若松謙維君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#143
○伊藤岳君 日本共産党を代表して、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改定する法律案に対して、反対の討論を行います。
 NTT法は、NTT東西に対して電話のサービスのあまねく日本全国における適切、公平、安定的な提供を義務付けており、電気通信事業法では、固定電話、公衆電話、緊急通報をユニバーサルサービスの対象役務としています。
 国民生活に欠かせない通信の確保を揺るがすことがあってはなりません。とりわけ、人口減少が進行する中で、地域住民の生活を支えるという点からも、また全国各地を襲う大規模自然災害から住民の命を守るという点からも、通信のユニバーサルサービスの維持は一層重要です。
 本法案は、固定電話のユニバーサルサービスについて、他の電気通信事業者の電気通信設備を利用した役務提供を例外的に可能とするものですが、その場合でも固定電話と同水準の安定なサービスの提供が確保されることが当然求められます。
 他者設備を用いて電話サービスの役務を適切、公平、安定的に提供することを確保するため、情報通信審議会でも多くの条件が示されました。しかし、それらは総務省令と今後の対応に委ねられています。利用者にとってユニバーサルサービス提供水準が維持されていくことが明確にはなっていない下で本法案に賛成することはできません。
 また、対象区域が限定的、抑制的なものとなる中、NTTがユニバーサルサービス維持のための設備投資を縮小させていくことへの歯止めとなるのかも総務省の判断に任されることになります。NTT東西の収益優先でメタル回線撤退を前提とするのでなく、利用者に対するユニバーサルサービスの提供水準の確保こそ徹底されるべきであります。
 なお、外国法人等に対する法執行の実効性の強化については、利用者保護につながるものであり、賛成であることを加えて述べて、討論とします。

#144
○委員長(若松謙維君) 他に御意見もないようですので、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#145
○委員長(若松謙維君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、森本君から発言を求められておりますので、これを許します。森本真治君。

#146
○森本真治君 私は、ただいま可決されました電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、電話サービスが国民生活に必要不可欠なものであることに鑑み、NTT東西が他の電気通信事業者の設備を用いて電話サービスを提供する場合にも、利用者にとって安定的なサービスの利用が確保されるよう、指導監督を行うこと。また、災害等への対応を含め、安心・安全な利用が確保されるよう消費者保護の観点から必要な措置を講じること。
 二、改正後の日本電信電話株式会社等に関する法律第二条第五項に定める総務大臣の認可条件を総務省令で定めるに当たっては、固定・移動通信市場の公正競争環境を阻害しないよう、指定電気通信設備制度の趣旨等を踏まえ、具体的に規定すること。
 三、ブロードバンドサービスや携帯電話サービスが国民生活に必要不可欠なものとなっていることに鑑み、ユニバーサルサービスの在り方について、その対象の見直しも視野に入れて検討すること。
 四、外国法人等が提供するプラットフォームサービス等の国内における利用が急速に拡大していることを踏まえ、当該サービス等の利用者の保護が十分に図られるよう万全を期すとともに、国内事業者に競争上の不利益が生じないように十分配慮すること。
 五、プラットフォーム事業者に対する規制については、国際的な動向を勘案した上で、個人情報の保護を含め、利用者の権利の保護が十分に図られるよう、必要に応じて見直しを行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#147
○委員長(若松謙維君) ただいま森本君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#148
○委員長(若松謙維君) 全会一致と認めます。よって、森本君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、高市総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。高市総務大臣。

#149
○国務大臣(高市早苗君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいります。

#150
○委員長(若松謙維君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#151
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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