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1947/06/10 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 農林委員会 第16号
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1947/06/10 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 農林委員会 第16号

#1
第002回国会 農林委員会 第16号
昭和二十三年六月十日(木曜日)
    午前十一時三十六分開議
 出席委員
   委員長 井上 良次君
   理事 岩本 信行君 理事 森 幸太郎君
   理事 佐竹 新市君 理事 永井勝次郎君
   理事 鈴木 強平君 理事 北  二郎君
      小川原政信君   小野瀬忠兵衞君
      佐々木秀世君    重富  卓君
      田口助太郎君    綱島 正興君
      野原 正勝君    八木 一郎君
      山村新治郎君    渡邊 良夫君
      河合 義一君    清澤 俊英君
      黒田 寿男君    稻村 順三君
      成瀬喜五郎君    野上 健次君
      溝淵松太郎君   青木清左ヱ門君
      菊池  豐君    小林 運美君
      関根 久藏君    寺本  齋君
      中垣 國男君   的場金右衞門君
      平工 喜市君    森山 武彦君
      山口 武秀君
 出席政府委員
        農林政務次官  大島 議晴君
 委員外の出席者
        議員      石野 久男君
        議員      小平 久雄君
        事務総長    大池  眞君
        專門調査員   片山 徳次君
        專門調査員   岩隈  博君
六月九日委員田中織之進君辞任につき、その補欠として稻村順三君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 米價に関する件
    ―――――――――――――
#2
○井上委員長 これより会議を開きます。
 去る七日本委員会において米價改訂に伴う決議をいたしました。委員長はただちに事務当局に命じましてこの決議案文を議長の手もとに提出し、各派交渉会にこれを移して、各派共同提案による院議の決定方を手続をとつたのであります。その間におきまして、社会党の方から米價改訂に関する決議案が提出され、この案が各派共同提案として本会議に上程されるような運びがとられておりましたので、その案の内容を檢討してみますと、本委員会において数回にわたる審議も、この案の内容に盛られておることが中心に論議をされておりましたので、そこで委員長といたしましては、これが各派の了解によつて本会議に上程され、審議を進められるということになりましたならば、農林委員会の全体の希望も達せられることであろう、こう考えておつたのであります。ところが昨日各派交渉会を開きました結果、特に農林委員長の出席を要求されましたので、私は出席いたしまして、農村委員会の審議の経過、並びに決定に至りますまでの事情、及びその案文についていろいろ説明をいたしました。そうしましたところ、農林委員会の決定いたしました案文と、社会党の稻村氏が立案いたしました案文との上において、字句の上に多少相違を來す点がございましたので、そこで各派交渉会は、農林委員会はこの案文を主文として決議することに異議なきや否やを、もう一度各常任委員の方に相談を願いたい、かような申出がありましたので、委員長はその申出を了といたしまして、本日ただいままでこの問題についていろいろ懇談を重ねた次第であります。つきましては、懇談のうちに各委員から御発議がありました通り、米價問題は、わが國の農村経済、農業再生産の上にきわめて重大な問題でございますので、それぞれの立場から、これをぜひ実現をするように努力をいたしたいと考えて論議が重ねられたのでありますが、この際お諮りをいたしますことは、社会党を中心にする米價改訂に関する淑議案を、各派共同提案の原案として本委員会も賛成をするや否や、これが一つ、それから、本委員会は、さいぜん私が報告いたしました通り、あくまで各派共同提案として、各派の協議によつて案文を練り、正式に院議をもつて決定する手続を至急取計らうようにいたすや、この二つについてお諮りをいたします。
#3
○岩本委員 先ほど懇談のうちに申し上げたことでありますが、この問題は全國農民の重大関心事であります。從いまして農村問題を扱うところの農林委員会が、最も重点を置いてこの問題に当つたことは当然のことであります。しかしてわれわれは、これがただ單なる形議上の決議を見たということを希望するのではなくして、要するところ、これが全会一致をもつて決議をせられて、これが國策に取上げられる、こういうことを目的とするのであります。從いましてわれわれが、常置せられたるこの常任委員会において議決いたしましたものは、全國民代表の声であります。一党一派のなすべき仕事ではありません。從いまして先般議決いたしましたあのものを、院議をもつて通すことによつて、しかしてまた通す段取りとしては、あれをもつていつて関係筋の了解を得てもらう、こういう順序を経て、あれを有効ならしめ、しかしてそれを政府も納得し、実行するようにこれを進めたいと考えまするから、二案をお諮りになりましたけれども、私は第二に申されました、その第二案の貫徹方についてぜひ実現してもらいたいということを要望するものであります。
#4
○井上委員長 この際私が特にさいぜん申しました通り、委員長といたしましては、本委員会の決定通り手続をとつております。從つてその手続が現在院議においてどういうぐあいに審議を進められておりますか、この経過について大池事務総長から御報告を願います。
#5
○大池事務総長 ただいま委員長のお話によりまして、委員会からまいりました議長あての要求に基きまして、議長が今日まで各派交渉会等を経ましてとりました経過を御報告申し上げます。
 ただいま委員長からもお話のように、六月の七日に本員会において、農林行政一般に関し、國政調査の過程にあるが、特に米價に関し別紙の通り決議を行つたという御報告がありまして、その決議の内容は、御承知の通り政府は今回物價体系の補正に伴い、二十二年度産米の價格の調整を企図しているが、農林委員会は調整金処分につき、左記理由により、その全額を供出農家に交付するよう、各派共同提案によつて、院議をもつて決議せられんことを決議した。その処置を講ぜよ、こういうお話であります。從いまして交渉会にかけましたところ、この決議は、こういう共同提案をする理由を述べられまして、その決議案文ができておらぬので、決議案文は各派共同提案でやれ、こういうことでありますので、各派共同提案でいかなる決議案文をつくるのがよろしいかということを相談しました際に、たまたま前に出ておりました米價改定に関する決議として、稻村さんから出ておりました案が、関係方面の了解ができまして、その承認があつたのでありますから、あらためてこの案文と内容とが齟齬いたしておらなければ、これでいいではないかということの御協議が成り立ちまして、各派共同提案としての案文は、この案文でいいではないかということに昨日きまりまして、農林委員会の方では案文自体をきめてないのであるから、この案文が農林委員会の要求する案文に合うのかどうか、農林委員会に諮問をした方がよかろうということで、委員長にその案文をお渡しいたしまして、農林委員会にお諮り願うようにいたしたわけでございます。それが今日までの経過であります。
#6
○渡邊委員 ちよつとその審議の経過につきまして私不審に思う点がありますから、大池さんにお伺いいたしますが、本委員会の決議は七日にやられたのですね。そうして書類が七日に提出されておりますね。
#7
○大池事務総長 さようでございます。
#8
○渡邊委員 その内容はあなたは全部七日に熟知しておられるはずです。ところが稻村さんから八日に出して八日にとつたとあなたはさつきおつしやいましたが、なぜその時に、八日の各派交渉会にそれが出た時に、こちらからの決議を――一日前にあなたが熟知しておられるのですから、その問題の取扱いについては、本委員会にあなたはなぜ報告してくれなかつたのですか。
#9
○大池事務総長 御報告申し上げます。稻村さんの案は個人案としてすでに八日に出ておりまして……。
#10
○渡邊委員 一日あとでしよう。
#11
○大池事務総長 一日あとでございます。
#12
○渡邊委員 前の日にこつちのが行つておるから知つておるはずです。
#13
○大池事務総長 これは七日に提出されたのでありますから、八日に交渉会に諮つたのであります。これは案文……。
#14
○渡邊委員 しかし稻村さんのは八日に出ておる。一日遅れておる。
#15
○稻村委員 今の八日というのは、それは実はこういうことになんです。提出したというのは、それは私の案を撤回して、あらためて交渉委員会に提案したのであつて、議会に提出されたのはそれよりもずつと前だと思います。
#16
○渡邊委員 そんなことはありません。書類を私は見てきた。
#17
○井上委員長 そこで委員長はさいぜか大池事務総長から申されました通り、今回覽されております案文と、先に本委員会が決定いたしました要綱とに多少字句の相違がございまして、從つて農林委員会はこの案文でいいか惡いか、もしいいならばそれでやれ、こういうことでありますから、一應その案文について皆さんにお諮りいたします。
#18
○稻村委員 その点ははつきりしておきたい。大池さんにお尋ねするのですが、私は実はこの五日に新潟縣を出発したのでありますが、その時に私の方の事務局からして、すでに関係方面の承認が來たという話を聞いて帰つてきた。ここに清沢君もおるのですけれども、清沢君に承認が來たからいよいよ上程されるのだという話をしたことがあるのですが、八日にオーケーをもらつたということはどういうわけですか。
#19
○大池事務総長 御報告申し上げます。稻村さんの米價改定に関する決議案は、これは議案課の方に提出されるわけです、議案課の方の受付だけは六月五日に受けつけております。從いまして議案課が受けつけたものは、一應仮提出という形で受けつけておるわけであります。それが正式に認められた時に本物の提出になるわけであります。從いまして六月五日に提出されたのはかりにお受けをして、そうして完全な承認を來た時に正式なものとして取扱う。その承認が來て正式に取扱つたのがおそらく八日だと思つております。それは正式にそうなつておりまして、たまたまこの委員会から参りました要求書は七日に出てまいつたのでありますから、八日の交渉会にかけた時に稻村さんのにすでに承認が來ておつたということで、当日稻村さんにおいでを願つて説明を受けたことと了承しております。
#20
○稻村委員 その点ははつきりしておる。仮提出があつて承認が來ておいて、それから正式手続をとつておるということなので、実はその点は八日に來て、後に決議が行われてから提出したものでないということはそれではつきりわかる。それだけはつきりしておれば私の方はいいのです。
#21
○井上委員長 そこで手続の上に多少前後いたしておりますが、各派交渉会としては、一應米價調整に関する決議案を本会議に出すということになつておりますので、その案文が是か非かということを諮問されておりますので、そこで私といたしましては、一應その案文を皆さんと檢討いたしたいと思います。それでその問題を処理したいと思いますが、暫時休憩をいたしまして、この際数名の小委員を挙げまして、この案文でいいかどうかということを檢討を加えてみたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
#22
○北委員 その稻村さんのやつは八日に出して八日ということに聞いたのでありますが、農林委員会のやつはもつと早くから審議しておるはずです。委員長に連絡が一つもなかつたのですか。この点ちよつと伺います。
#23
○井上委員長 それは稻村さんの方から、実は社会党の政調会及び役員会を通して、正式に向うに米價問題に対する承認を手続中だという話がありました。そこで農林委員会としてもこの問題についてはきわめて眞劍な討議を重ね、農林委員会自体でいろいろと決議をするというよりも、院議をもつてこの問題は決定を願う方向に論議を進めております。こういうことを私からはつきり申し上げておきます。
#24
○重富委員 ただいま委員長の方からお話のありました案文というのは、要するに農林委員会の決議に基いて議会運営委員会がこういう案文を提出したのかどうか、こういう意味での御計らいでございますか、どうですか。要するに農林委員会の決議に基いた決議案の原案である。こういう意味でお諮りになるのでありますか。それとも別のものとしてお諮りになるのですか。
#25
○井上委員長 それはさいぜん事務総長から御報告がありました通り、たまたま農林委員会からそういう決議が報告され、それに対して社会党の稻村君から、米價問題改訂に関する決議案が出ており、これに許可が來ておるから、もしこれで農林委員会が御異議がなければ、これによつてやるかどうか。こういうことでございます。
 それでは暫時休憩いたします。
    午前十一時五十三分休憩
     ――――◇―――――
    午後零時二十一分開議
#26
○井上委員長 再開をいたします。休憩中に各派の小委員によりまして協議をいたしました結果、さきに各派交渉会より本委員会に審議を要求されました米價改訂に関する決議案は、種々な事情によりまして次のごとき決議案を原案として、各派交涯会に御審議を願うことにいたしましたから、さよう御了承いただきます。案文を読んでみます。
米價調整に関する決議案
 政府は物價体系の補正に伴い二十二年度産米價格の調整を行うとともにこれが調整金の処置については左記のごとくすべきである。
 一、米價調整の方法については一般物價体系と均衡せしむるごとく調整すること、
 二、調整の結果生ずる調整金は農家経済の維持と農業再生産確保の見地よりこれを供出農家に交付するの措置を講ずること。
 以上の案文を各派交渉会の方に農林委員会はかくのごとくきめましたということを御報告申し上げまして、さらに議会運営委員会なり、各派交渉会で成案を得て本会議に上程して、院議をもつて決定願うような手続きをとります。御異議ありませんか。
#27
○平工委員 ただいま各派交渉委員会に出ている人から私を呼出して注意をしてくれた人があります。各派交渉会で決定されて二回とか三回とかラジオで放送されたことだから、昨日の各派交渉会の人たちがきめたことについて、顏のつぶれるようなことになつてはいけないし、十分審議されて字句の修正はラジオをもつて発表された通りきめぬというとゆゆしき問題になると思います。それはあくまで主張せよという注意を受けたから……。
#28
○清澤委員 私も第二項は修正しない方がいいと思います。原案通りの方がいいと思います。
#29
○平工委員 補足しますが、第二項は絶対に修正しないで、ラジオで発表された通りにする。こういうことを言われました。
#30
○北委員 私も第二項においては変えない方がいいと思います。これを農林委員会の決議として決定した方がいいと思います。
#31
○的場委員 今の委員長の原案に賛成いたします。私どもはきのうのラジオは聽いておりませんけれども、まだここで取扱つてない問題を、ラジオに支配されなくてもいいと思いますから、今小委員会で決めた原案の通りお取扱いを願いたいと思います。
#32
○岩本委員 私昨夜ラジオを聽きましたが、そういう字句のことなど一つも放送されませんでした。ただこの方向だけを放送されたのでありまして、小委員会においてきまりました今委員長から提案された原案に賛成いたします。
#33
○野上委員 ただいま小委員会においてきまりました案はもちろん結構だと思うのですが、すでに各派交渉会において取上げられた米價改訂に関する決議、ただいま当委員会に諮られた案は、その筋の了解も得ておることでありますし、新たに各派共同提案の形においてただいまのような案をもつて決議するということになれば、その間にあるいは予測せざる問題が起るかもしれない。そういうことも考えられますので、できれば私はすでに各派交渉会においても大体了解を得て、これを農林委員会において了承をされるならば、これを共同提案の形において、院議をもつて決議しようということになつておりますがゆえに、大体その筋の了解を得た米價改訂に関する決議、これをそのまま当委員会は了承して、院議をもつて速やかに決議することがいいと思うのであります。今後小委員会で得た成案に基いて事務的に処理をしていつて万一院議をもつて決議するというところまでいかない場合は、委員会として責任が生ずる問題でありまするがゆえにその点十分私は考えていただきたい。この点だけを意見として留保しておきます。
#34
○井上委員長 ただいまより暫時休憩して懇談いたします。
    午後零時三十三分休憩
     ――――◇―――――
    午後零時四十五分開議
#35
○井上委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。色々と協議懇談を重ねました結果、米價に関する決議の案文に付ては、各派交渉会よりの原案を各派共同提案とすることを農林委員会としても諒承するに決定いたしました。午後一時三十分まで休憩いたします。
    午後零時四十七分休憩
     ――――◇―――――
   休憩後は開会に至らなかつた
ソース: 国立国会図書館
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