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2020/03/26 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 予算委員会 第15号 令和2年3月26日
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2020/03/26 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 予算委員会 第15号 令和2年3月26日

#1
令和二年三月二十六日(木曜日)
   午前九時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     石橋 通宏君     小西 洋之君
     田島麻衣子君     石川 大我君
     三浦 信祐君     高瀬 弘美君
     紙  智子君     武田 良介君
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     横沢 高徳君     徳永 エリ君
     岩渕  友君     井上 哲士君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金子原二郎君
    理 事
                石井 準一君
                福岡 資麿君
                三宅 伸吾君
                山田 修路君
                森 ゆうこ君
                蓮   舫君
                浜田 昌良君
                浅田  均君
                山添  拓君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                石井 正弘君
                小川 克巳君
                小野田紀美君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                佐藤 正久君
                高野光二郎君
                高橋はるみ君
                滝沢  求君
                中西  哲君
                松川 るい君
                元榮太一郎君
                山田  宏君
                有田 芳生君
                伊藤 孝恵君
                石川 大我君
                小西 洋之君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                田村 まみ君
                徳永 エリ君
                福島みずほ君
                矢田わか子君
                伊藤 孝江君
                里見 隆治君
                高瀬 弘美君
                竹谷とし子君
                石井 苗子君
                片山 大介君
                井上 哲士君
                武田 良介君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  高市 早苗君
       法務大臣     森 まさこ君
       文部科学大臣
       国務大臣     萩生田光一君
       厚生労働大臣
       国務大臣     加藤 勝信君
       国土交通大臣
       国務大臣     赤羽 一嘉君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        武田 良太君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、少子化対策
       、海洋政策))  衛藤 晟一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(クール
       ジャパン戦略、
       知的財産戦略、
       科学技術政策、
       宇宙政策))   竹本 直一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    西村 康稔君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        北村 誠吾君
   副大臣
       財務副大臣    藤川 政人君
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官      佐々木さやか君
       厚生労働大臣政
       務官       自見はなこ君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
       内閣法制局長官  近藤 正春君
   事務局側
       事務総長     岡村 隆司君
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   政府参考人
       内閣法制局第二
       部長       木村 陽一君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   合田 秀樹君
       人事院事務総局
       給与局長     松尾恵美子君
       内閣府大臣官房
       総括審議官    渡邉  清君
       内閣府政策統括
       官        青柳 一郎君
       内閣府宇宙開発
       戦略推進事務局
       長        松尾 剛彦君
       警察庁長官官房
       長        露木 康浩君
       警察庁交通局長  北村 博文君
       総務省自治行政
       局選挙部長    赤松 俊彦君
       総務省自治財政
       局長       内藤 尚志君
       法務省大臣官房
       長        伊藤 栄二君
       法務省刑事局長  川原 隆司君
       財務省大臣官房
       長        茶谷 栄治君
       財務省主計局長  太田  充君
       財務省理財局長  可部 哲生君
       文部科学省大臣
       官房文教施設企
       画・防災部長   山崎 雅男君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    岸本 武史君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省健康
       局長       宮嵜 雅則君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  鎌田 光明君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    橋本 泰宏君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
       経済産業省大臣
       官房技術総括・
       保安審議官    小澤 典明君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        五道 仁実君
       国土交通省自動
       車局長      一見 勝之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○令和二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 令和二年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、一般質疑を六十分間行うこととし、各会派への割当て時間は、立憲・国民.新緑風会・社民三十六分、公明党八分、日本維新の会八分、日本共産党八分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────

#3
○委員長(金子原二郎君) 令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。小西洋之君。

#4
○小西洋之君 立憲・国民.新緑風会・社民の小西洋之でございます。
 冒頭、昨晩の小池都知事の緊急記者会見について官房長官に伺います。
 二十六、二十七の自宅勤務や、夜間あるいは週末の外出の自粛を呼びかける記者会見でございましたけれども、これについての政府の見解をお願いいたします。

#5
○国務大臣(菅義偉君) 現在の我が国の状況については、十九日の専門家の見解では、爆発的な感染拡大には進んでおらず、引き続き持ちこたえているものの、同時に、今後、地域において感染源が分からない患者数が継続して増加をし、こうした地域が全国的に拡大すれば爆発的な感染拡大を伴う大規模流行につながりかねないというものであり、依然として警戒が必要な状況にある、これが十九日の専門家の皆さんの御意見でありました。
 東京都におきましては、昨日、これまで最高となる四十例を超える陽性が確認をされ、小池知事が緊急記者会見を行い、夜間、週末の外出自粛を含め、都民への要請を行ったものだというふうに承知しています。
 知事が外出自粛を要請した北海道においては、専門家会議の見解でも、道民の皆さんが日常生活の行動を変容させ、事業者の方が迅速に対策を講じられたことについては急速な感染拡大の防止という観点から見て一定の効果があった、このように判断をされております。
 今がまさに国内の急速な感染拡大を回避するために極めて重要な時期であるとの認識の下に、知事は昨日会見をされたというふうに思っています。国と自治体で協力をし、連携をし、感染拡大の防止に全力で取り組んでいきたい、このように思います。

#6
○小西洋之君 今の答弁は、小池都知事のその方針について、要請について政府としても賛同すると、そういう趣旨でしょうか。

#7
○国務大臣(菅義偉君) そのとおりであります。

#8
○小西洋之君 さきに成立しました新型コロナウイルスの対策の特措法、インフルの特措法ですけれども、政府対策本部の規定がございます。
 こうした事態を踏まえて、政府対策本部の設置について何か政府として考えて、検討されていますでしょうか。

#9
○国務大臣(菅義偉君) 政府対策本部につきましては、特措法において、コロナウイルス感染症の蔓延のおそれが高いと認めるときとして厚生労働大臣が内閣総理大臣に報告した場合に設置をされることにされております。厚生労働大臣において専門家の意見も聞きながら適切に判断をされる、このように思っています。

#10
○小西洋之君 昨晩の都知事の記者会見ですが、緊急のものであったと思いますが、事前に政府との相談、調整はありましたでしょうか。

#11
○国務大臣(菅義偉君) 知事自身も、昨日四十人を超える陽性がありましたので、そうしたことを行うというのは、当然政府も承知をしておりました。

#12
○小西洋之君 いつぐらいに都から相談、調整がありましたでしょうか。

#13
○国務大臣(菅義偉君) いつ頃という具体的なことは今承知をしていませんけれども、夕方の段階で四十人を超えたという中で、そうしたことは承知しております。

#14
○小西洋之君 官房長官が聞いたのはいつですか、初めて聞いたのは。

#15
○国務大臣(菅義偉君) たしか夕刻だったと思います。

#16
○小西洋之君 この度のことですけど、経済的にも大きな影響が予想されるところでございます。本予算、また、本予算では全然足りないと思いますが、補正も含めてしっかりとした対策をしなければいけないというふうに思います。
 森友の事件の方に質問移ります。
 配付資料の、三ページ、白い紙ですね、御覧をいただきたいと思います。
 今日発売の週刊誌での中身でございますけれども、自殺なさった近畿財務局の職員の赤木さんが、改ざんの経緯と改ざんの内容について克明に記したファイルを作っていたと、それを検察に渡したという赤木さんの上司の方の証言がございます。何がどういう本省の指示であったか、修正前と修正後、何回やり取りをしたようなやつがファイリングされていて、ぱっと見ただけで分かるように整理されている。
 法務省、検察に聞きますけれども、このファイルをお持ちでしょうか。

#17
○政府参考人(川原隆司君) お答え申し上げます。
 お尋ねは個別事件における捜査の具体的内容に関わる事柄でございますので、お答えを差し控えさせていただきます。

#18
○小西洋之君 財務省はこのファイルの存在を認識したことはありますか。

#19
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 今委員から御指摘がございましたファイルにつきましては、原告の代理人が訴訟の中で提起をするというふうにおっしゃっておられるというふうに承知をしております。
 現時点におきまして訴状が接到していないと承知しておりまして、中身を確認しておりませんことから、コメントは差し控えさせていただきたいと存じます。

#20
○小西洋之君 私は、訴状の中身じゃなくて、報道に基づいて聞いております。もう一度答えてください。財務省としてファイルの存在を認識していたことはございますか。

#21
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 原告側が提訴なさったという報道がある中で、本件につきましては、訴訟の対応に関わる可能性が高く、現時点において訴状が接到していないと承知しておりますので、内容を確認しておりませんことから、コメントは差し控えさせていただきたいと存じます。

#22
○小西洋之君 改ざんの真実について、国会の国政調査の一環でございますけれども、こうした質問もですね、国政調査が訴訟よりも劣後する理由を答えてください。

#23
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 現在、民事訴訟が提起されたという報道がされておりまして、その中で、その訴訟の対応に関わる内容についてのお尋ねでございますので、それにつきまして国側の対応をこの場で明らかにすることは適切ではないというふうに考えております。

#24
○小西洋之君 かつて、佐川局長らが起訴されたときも、こうした事項については政府は答弁をしていました。
 起訴で答弁して、なぜ訴訟で答弁しないのか、論理的に答えてください。

#25
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 民事訴訟におきまして、報道されているとおりであるとすれば、国側が被告という立場で原告から本件について訴訟の中でお尋ねを受けるということになる、ということになると思います。そうしたときに、国側がどういう対応をするのかということをこの場で明らかにすることは適切ではないということを申し上げております。(発言する者あり)

#26
○委員長(金子原二郎君) 速記止めて。
   〔速記中止〕

#27
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

#28
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 原告の代理人がおっしゃっているファイルやメモが何を指すのかは不明でございますけれども、いずれにしても、訴訟の中でそれについて問題提起をするというふうにおっしゃっていると承知していますので、訴訟対応に関わることでございますので、コメントを差し控えさせていただきたいと存じます。

#29
○小西洋之君 今このファイルのことを不明と言いましたけれども、財務省としてこうしたファイルを探したことはあるんですか、野党合同ヒアリングでも何度も聞かれていますけれども。

#30
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 現時点において訴状が接到しておりませんので、ファイルやメモが何を指すのかは不明でございます。
 他方で、三十年六月に公表させていただいた調査報告書では、文書改ざんなどの一連の問題について、財務省としても説明責任を果たす観点から、本省大臣官房の人事担当部局を中心に、職員からの聞き取りや関連文書や職員のコンピューターなどの確認をできる限り行った結果を取りまとめさせていただいております。

#31
○小西洋之君 今の答弁は、このファイルを確認したということですか。

#32
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 先ほど申し述べましたのは、訴状が接到しておらず、ファイルやメモが何を指すのかは不明であるということを申し上げました。

#33
○小西洋之君 私は、訴状のことは言っていません。昨晩、財務省に渡しているこの報道記事について質問しています。こうしたファイルを財務省は認識していますか。

#34
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 その記事に書かれているものは原告代理人がおっしゃっているもののことではないかと推測されますので、ただいまのように御答弁を申し上げました。

#35
○小西洋之君 答えていない。それ、原告の代理人のことじゃない。この報道にあるこのファイルを財務省として認識したことがあるかと聞いているんです。ちゃんと答えてください。

#36
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 報道をされておりますそのファイル、メモ、こういったものにつきましては、原告代理人がおっしゃっておられるファイル、メモと別のものではないと、同じもののことをおっしゃっているのではないかと思いますので、それは訴訟対応に関わることであるということを申し上げているところでございます。

#37
○小西洋之君 有罪になれば刑罰に処せられる起訴についても、こうしたことについて、佐川長官のあの起訴についても、こうした事項については幾らでも財務省は答弁していました。
 起訴について幾らでも答弁して、この民事のこの提訴について答弁しないその論理的な理由を答えてください。

#38
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 民事訴訟の中で、原告代理人はこの点を争点として提起されるというふうにおっしゃっておられると承知しておりますので、これが原告代理人のお考えとしては争点であるというふうに承知しております。
 ただ、ただいま、まだ、先ほど申しましたように訴状が接到しておりませんので、その点についてコメントすることは差し控えさせていただいているということでございます。

#39
○小西洋之君 起訴と提訴の違いを、四回目、五回目の質問です、聞いております。

#40
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 佐川局長は起訴はされていないというふうに承知をしております。

#41
○小西洋之君 刑事告発という刑事手続と提訴の、その違いについて答えてください。なぜこちらを答弁しないんですか、提訴については。

#42
○政府参考人(可部哲生君) 私の所管外ではございますけれども、刑事告発を受けて起訴を司法当局がなさるかどうかは起訴便宜主義によるものというふうに承知をしております。その起訴を行われたところから司法手続が始まると。
 今回は、民事訴訟について起訴を、失礼しました、原告が提訴をされたという報道があるというふうに承知をしております。

#43
○小西洋之君 先ほど、平成三十年六月の報告書の作成過程、調査過程を答弁されましたけど、そのときに、この赤木さんですね、亡くなった方のそのパソコン、あるいはその方が管理して、事実上管理していた書類などを探しましたか。その中にこうしたファイルはありましたか。

#44
○政府参考人(可部哲生君) お答えをいたします。
 ただいま御指摘になりましたファイルとかメモが何を指すのかは現時点では不明でございます。したがいまして、先ほどのような答弁をさせていただいたところでございます。(発言する者あり)

#45
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#46
○委員長(金子原二郎君) では、速記を起こしてください。

#47
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 調査報告の過程ではどのような調査が行われたかということでございますけれども、大臣官房の人事担当部局を中心に、職員からの聞き取りや関連文書や職員のコンピューターなどの確認をできる限り行った結果を取りまとめさせていただいております。

#48
○小西洋之君 今おっしゃった職員からの聞き取り、コンピューターなどのその確認は、赤木さんのコンピューター、あるいは赤木さんが言っているこのファイルのことを認識している、この池田さんという上司ですけど、そういう方への聞き取り、そういうのが含まれていますか。赤木さんのファイル、コンピューターやファイルを調べましたか。

#49
○政府参考人(可部哲生君) ただいま御指摘がございましたファイル等については、どういったものを指しておられるかが必ずしも明確ではございませんので、お答えをすることは難しいと思います。

#50
○小西洋之君 どういったものか明確でないということは、探したんだけれども、こうしたものは見当たらなかったということですか。

#51
○政府参考人(可部哲生君) お答えをいたします。
 今委員からお尋ねがございました赤木さんが作成されたファイル等につきましては、どういったものを指しておられるかということがこの時点で分かりませんので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

#52
○小西洋之君 官房長、先ほど私が読み上げたこの報道の箇所、読み上げていただけますか。

#53
○政府参考人(茶谷栄治君) 読み上げさせていただきます。
 赤木さんはきっちり、赤木さんはきっちりしているから、文書の修正、改ざんについて、ファイルして、ファイルにして、きちっと整理したんです。検察がガサ入れに来たとき、注、強制捜査ではないので、任意提出と思われる、赤木さんは、これも出していいですかと問われてきた。ぱらっと見たら、めっちゃきれいに整理してある。全部書いてある。どこがどうで、何がどういう本省の指示だったかって。修正前と修正後、何回やり取りしたようなやつがファイリングされていて、ぱっと見ただけで分かるように整理されている。これを見たら我々がどういう過程で改ざんをやったのか全部分かる。赤木さんもそこは相手が検察なんで気になって、出しますかって。僕は、出しましょう、全部出してくださいと言って持っていってもらったんです。全部見てもらって全部判断してもらったらいいという思いですから。僕らは、的には改ざんなんかする必要は全くなかったですし。
 以上でございます。

#54
○小西洋之君 理財局長、今官房長が読み上げたこういう資料なんですけれども、財務省として探しましたか。又は認識を持った、存在の認識を持ったことはありますか。

#55
○政府参考人(可部哲生君) お答えをいたします。
 今官房長から読み上げさせていただいた中で、捜査当局に全部提出をしたというくだりがございました。
 お尋ねはこの個別の案件において捜査当局がいかなる証拠を収集していたのかということを問うものになりますことから、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。

#56
○小西洋之君 財務省が報告書を作成する過程で検察から資料を返してもらっているんですが、捜査当局からこの資料は戻って、ファイル戻ってきましたか。

#57
○政府参考人(可部哲生君) お答えをいたします。
 捜査当局に押収されたものの還付手続は捜査当局による証拠の取扱いに関する事柄でございまして、私ども財務省の方からそれを明らかにすることは適当ではないと考えられますことから、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。

#58
○小西洋之君 法務省、今言ったその還付、書類の還付手続について説明してください。

#59
○政府参考人(川原隆司君) お答えを申し上げます。
 まず、個別事件における個々の証拠の還付ということにつきましては、個別事件における捜査の具体的内容に関わる事柄でありますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
 その上で、あくまで一般論として申し上げますれば、証拠品の還付につきましては、刑事訴訟法において、留置の必要がないものはこれを還付しなければならないと規定されているところでございます。

#60
○小西洋之君 この改ざん事件に関わる刑事告発等なんですけれども、もう手続、不起訴になりましたから留置の必要はないと思うんですけど、そういう理解でよろしいですか、刑事局長。

#61
○政府参考人(川原隆司君) お答えを申し上げます。
 お尋ねは個別の事件におきます検察当局の活動内容、証拠品に関する処分という活動内容に関わる事柄でございますので、大変申し訳ございませんが、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。

#62
○小西洋之君 一般論で、留置の必要がないものを法務省、検察が持っていたら違法という認識でよろしいですか。

#63
○政府参考人(川原隆司君) お答えを申し上げます。
 先ほども御答弁申し上げたところでございますが、一般論として申し上げれば、証拠品の還付につきましては、刑事訴訟法におきまして、留置の必要がないものはこれを還付しなければならないと規定されているところでございます。

#64
○小西洋之君 返さなかったら違法かと聞いています。

#65
○政府参考人(川原隆司君) お答えを申し上げます。
 先ほど来御答弁申し上げておりますように、刑事訴訟法におきまして、留置の必要がないものは、証拠品につきまして、これを還付しなければならないと規定されているところでございます。

#66
○小西洋之君 違法かと聞いています。

#67
○政府参考人(川原隆司君) お答えを申し上げます。
 先ほど来答弁しております留置の必要性ということにつきましては、個々の事件におきます検察官の判断に関わる事柄でございますので、お答えを差し控えさせていただきます。(発言する者あり)

#68
○委員長(金子原二郎君) 速記止めて。
   〔速記中止〕

#69
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

#70
○小西洋之君 法務大臣、留置する必要がないものを還付しなければ、それは違法になりますか。

#71
○国務大臣(森まさこ君) ただいま刑事局長が述べたとおりではございますが、一般的に、手続に必要な時間を要することはあるものの、還付ができるにもかかわらず、局長が述べた条文に反して還付しないことはないと理解しております。

#72
○小西洋之君 ないんではなくて、還付しなければ違法ということでよろしいですか。

#73
○政府参考人(川原隆司君) お答えを申し上げます。
 個々の事件における留置の必要性の判断というのは、先ほど申し上げましたように、検察官の、個々の事件における検察官の判断事項でございますが、留置の必要性がないにもかかわらず証拠品を還付をしないというのは、先ほどから申し上げております刑事訴訟法の規定に反することとなります。
 ただ、具体的な還付の手続で申し上げますと、還付というのは相手方のあることでございますので、還付に一定の時間を要するというのは御理解をいただきたいと思います。

#74
○小西洋之君 財務省、もし検察がファイルを持っていて還付する場合、財務省にですよ、受け取りますか。

#75
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 先ほど申し述べましたように、捜査当局に押収されたものの還付手続は捜査当局による証拠の取扱いに関する事柄でございますので、財務省としてコメントすることは差し控えたいと存じます。

#76
○小西洋之君 参議院の事務総長、平成二十九年三月二日の本予算委員会における、改ざん、決裁文書の提出要求、また検査院の検査要請の法制的な位置付け等について答弁してください。

#77
○事務総長(岡村隆司君) お答え申し上げます。
 平成二十九年三月二日の参議院予算委員会におきまして、委員から、森友学園に対する国有地売却に関し、近畿財務局を含む財務省において作成された決裁文書及びその関連文書の提出要求がなされたことを踏まえまして、予算委員会理事会協議を経て、予算委員長より政府に提出要求がなされたものと承知しております。また、この予算委員長による提出要求は、参議院委員会先例二八一、報告又は記録の提出要求に関する例に基づき、憲法六十二条に定める国政調査権の行使である国会法第百四条による成規の手続を省略して行われたものと承知しております。
 次に、三月六日に行われました会計検査院に対する検査要請の件について御説明申し上げます。
 平成二十九年三月六日に、森友学園への国有地売却等につきまして、参議院から、憲法第六十二条に基づく国政調査権の行使として国会法第百五条の規定に基づき会計検査院に対して検査及びその報告要請がなされ、会計検査院は、会計検査院法第三十条の三に基づき検査を行い、同年十一月二十二日に参議院議長に報告書を提出したものでございます。
 以上でございます。

#78
○小西洋之君 今、事務総長の答弁にありましたように、この財務省、政府に対して、資料の提出要求、そして決裁文書、また、それについての検査院への検査要請というのは、実は憲法及び国会法に基づく国政調査権の発動そのものなんです。それを政府は欺いたわけです、改ざん文書、そしてその提出によって。菅官房長官や麻生大臣が何事もなかったように今日、今座っていること自体が、日本の民主主義、議会政治の否定そのものなわけでございます。
 委員長、委員会に資料提出要求をお願いしたいんですけれども、先ほどから質疑させていただいている、この配付資料にあるファイルでございますけれども、ファイルでございますけれども、この改ざんの事実関係、真実について、新たな事実、財務省の報告書では載っていない新たな事実がある可能性がございます。そして、このファイル、今答弁、質問させていただきましたけれども、財務省が認識していたのであれば、そのことを報告書に書かない、今答弁しないというのは、これはまた新たなる隠蔽でございます。ですので、今、事務総長が答弁をしていただいた我々の国政調査権を重ねて欺く行為になりますので、委員会の存立に懸けて、今から申し上げる資料を、提出要求をお願いをいたします。
 このファイルの存在、このファイルそのもののまず資料の提出要求を求めます。また、このファイルについて財務省が認識を持っていたか。どのように調査し、それを確認していたか。また、そうした事実があったかどうか。そして、仮にこれを法務省、検察が持っているのであれば、我が委員会に国政調査権の行使のために直ちに提出することを、委員会の提出資料要求としてお願いをいたします。

#79
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

#80
○小西洋之君 横畠法制局長官の同意人事について質問させていただきます。
 警察庁、政府参考人で結構ですけれども、国家公安委員会の業務、権能について答弁してください。

#81
○政府参考人(露木康浩君) お答えをいたします。
 国家公安委員会は、警察庁長官や警視総監その他都道府県警察の幹部警察官の任免権のほか、警察の実務を担う警察庁を管理する権限を有してございます。
 国家公安委員会による警察庁の管理については、警察運営の大綱方針を定めるものであり、捜査や警備等のプロからは距離を置いた立場から警察を監督するというのがその制度趣旨でございます。

#82
○小西洋之君 警察庁、都道府県警察の人事権について答えてください。

#83
○政府参考人(露木康浩君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、警視総監その他都道府県警察の幹部警察官の任免権を国家公安委員会は有してございます。

#84
○小西洋之君 今、簡潔な答弁でございますけど、国家公安委員会に警察庁を置くという規定でございまして、国家公安委員会というのは、およそ警察に関すること、オールマイティーでございます。都道府県警察の県警本部長、警察庁長官、警視総監、全て任命権を持っている。また、警察の実際の事務についても、様々強力な権限を、オールマイティーな権限を持っているというところでございますけれども、横畠氏を国家公安委員会の委員に同意人事として内示をしている、また閣議決定をしている、その目的、理由について答弁してください。大臣。

#85
○国務大臣(武田良太君) 警察行政の政治的中立性と民主的管理の確保をするための機関が国家公安委員会であり、国民の良識が広く反映されるように委員が任命されております。
 横畠氏は、長年にわたり検察庁、法務省及び内閣法制局において勤務され、内閣法制局長官を務めた方であり、国家公安委員会委員としてその幅広い識見と豊富な経験を生かしていただきたいものと考えております。

#86
○小西洋之君 参議院の事務総長に、ちょっと早口でお願いしたいんですけれども、資料八ページですね。実は、ああ、そうか、先に大臣に。
 大臣、この横畠元長官ですけれども、本予算委員会で厳重注意を受けたことがある、そういうことを御存じですか。

#87
○国務大臣(武田良太君) そこに居合わせたわけではありませんので、詳細については知りませんけれども、そのような事実があったことは承知をいたしております。

#88
○小西洋之君 今、担当大臣、詳細について知らないと思いますので、官房長、横畠長官が本委員会で委員長から厳重注意、金子委員長ですけれども、その、どういう事実関係で厳重注意を受けていたか、御存じですか。(発言する者あり)

#89
○委員長(金子原二郎君) では、小西君。

#90
○小西洋之君 菅長官、秘書官から資料を出されてもまだ分からない状態ですので、金子委員長のこの厳重注意について事実関係、御存じないということだと思います。御存じないんですよね。でしたら結構です。
 参議院の事務総長、資料八ページの関係の箇所、下線引いているところを読み上げてください。

#91
○事務総長(岡村隆司君) 先生の資料の下線部を読み上げます。
 委員長金子原二郎君、去る六日の本委員会における横畠内閣法制局長官の、このような場で声を荒げて発言するようなことまで含むとは考えておりませんとの発言は、法制局長官の職責及び立場を逸脱するものであり、そのような発言が本委員会で行われたことは誠に遺憾であります。委員長としては、横畠長官に対し、今後かかる行為のないように厳重に注意を申し入れます。
 政府特別補佐人横畠裕介君、一昨日の本委員会における私の発言は、このような国会での審議の場における国会議員の発言に関して、声を荒げて発言するようなことと評価的なことを申し上げたものであり、行政府にある者の発言として誠に、発言としてその立場を逸脱した誠に不適切なものでありましたので、おわびをして撤回させていただきました。ここに改めておわびを申し上げます。
 以上です。

#92
○小西洋之君 担当大臣は、国会に同意人事を求めながら、この金子委員長の厳重注意を知らなかったわけでございます。
 菅長官に伺いますけれども、横畠長官のこの同意人事ですね、これは官邸が、安倍総理と菅長官が行ったことという認識でよろしいですか。

#93
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど国家公安委員長が答弁されておりましたように、人事は適材適所で行われていると、このように思っています。

#94
○小西洋之君 聞いておりません。
 警察庁が起案した人事ではなくて、安倍総理が行った、あるいは官房長官が行った、そういう人事という理解でよろしいですか。

#95
○国務大臣(菅義偉君) 国家公安委員会は、警察行政の政治的中立性と民主的管理を確保するための機関であることから、広く国民の良識が反映されるよう、学識経験者、行政経験者、法曹界、経済界、言論界等を代表する方々の中から委員が任命されてきているところであり、今回のこうした選定も、人格識見、現在の委員の経歴等も勘案しつつ行われたものと承知しております。
 その人選過程については、人事に関わることでありますので、お答えは差し控えさせていただきます。

#96
○小西洋之君 まあ、人事に関わることに答えていただかなければいけないんですけれども。
 先ほど事務総長が読み上げましたように、金子委員長から厳重注意を受けております。その理由、法制局長官としての職責及び立場を逸脱、立場を逸脱というのは、まあ私なんですけれども、国会議員の質疑の内容について評価をしたんですね。国会の内閣監督には当たらないと、こういう声を荒げるようなものはと。国会の中の発言を律することができるのは、国会法に基づいて、委員長そして議長のみでございます。三権分立をこれ、じゅうりんする発言なんです。
 三権分立を侵すような、そうした職責、立場を逸脱した横畠長官が国民の良識を代表する者である、そのように考える理由を答弁してください、官房長官。

#97
○国務大臣(菅義偉君) 厳重注意を受けて、先ほどありましたように、法制局長官として適切に職務を遂行し職責を果たされたものというふうに思います。本人も取下げをして、おわびをされたということであります。

#98
○小西洋之君 いや、謝って何かすればいいという話ではないんですね。
 三権分立を否定してしまうような、もう本人も認めているわけでございます、そういう発言を国会の第一委員会で行って委員長から厳重注意を受けた、このような人が、もう一度聞きます、国民の良識を代表する者、高い識見を持った者だと考える理由を答弁してください。

#99
○国務大臣(菅義偉君) 国家公安委員会は、警察行政の政治的中立性と民主的管理を確保するための機関であることから、広く国民の良識が反映されるよう委員が任命されているところであり、横畠氏は、長年にわたり警察庁、法務省及び内閣法制局において勤務し、内閣法制局長官を務めた方であり、国家公安委員会委員としてその幅広い識見と豊富な経験を生かしていただけるものというふうに考えております。

#100
○小西洋之君 我が委員会で、こうした立場を逸脱するような、三権分立に反するような発言を行い、厳重注意を受けた者を、内閣として、まだ、これから閣議決定ですけれども、国会同意人事を求めることは、我が予算委員会を愚弄する行為だと思いませんか。

#101
○国務大臣(菅義偉君) 御指摘を受けておわびをし、撤回をされているんじゃないでしょうか。

#102
○小西洋之君 撤回すべきは閣議決定だと思いますけど、いかがですか。閣議決定をしない、同意人事の閣議決定をすべきではないと思いますが、いかがですか。閣議決定いたしますか、横畠氏の。

#103
○国務大臣(菅義偉君) まだ閣議決定をしておりませんけれども、適切に対応するということになると思います。

#104
○小西洋之君 適切に対応ということは、閣議決定をするという方針ですか。

#105
○国務大臣(菅義偉君) 現在、両議院の同意を得るための手続が進んでいるものと承知しています。

#106
○小西洋之君 内閣として閣議決定をする意思を聞いています。内閣の意思を聞いています。官房長官、内閣法の下で答弁してください。

#107
○国務大臣(菅義偉君) 先ほども申し上げましたけれども、横畠氏は、長年にわたり検察庁、法務省及び内閣法制局において勤務し、内閣法制局長官を務めた方であり、国家公安委員会委員としてもその幅広い識見と豊富な経験を生かしていただける、このように考えます。

#108
○小西洋之君 委員長、理事会で協議いただきたいんですけれども、予算、金子委員長の厳重注意を受けた、しかも、理由はもう繰り返しませんけれども、こうした人物を、内閣として国会に対して同意人事を求める、閣議決定を行う、それは我が予算委員会として許してはならないと思います。
 理事会で協議を求めます。

#109
○委員長(金子原二郎君) では、後刻理事会で協議をさせていただきます。

#110
○小西洋之君 参議院の事務総長、配付資料九ページの、安保国会での濱田邦夫元最高裁判事の陳述、下線部分を早口で読み上げていただけますか。

#111
○事務総長(岡村隆司君) 資料の公述人濱田邦夫君の発言の下線部を読み上げます。
 この四十七年の政府見解なるものの作成経過及びその後の、その当時の国会での答弁等を考えますと、政府としては、明らかに外国による武力攻撃というものの対象は我が国であると。これは日本語の読み方として、普通の知的レベルの人ならば問題なく、それは最後の方を読めば、したがってというその第三段でそこははっきりしているわけで、それを強引に外国の武力攻撃というのが日本に対するものに限られないんだというふうに読替えをするというのは、非常にこれは、何といいますか、法匪という言葉がございますが、つまり、法律、字義を操って法律そのもの、法文そのものの意図するところとは懸け離れたことを主張する、これはあしき例であると、こういうことでございまして、とても法律専門家の検証に堪えられないと。
 以上です。

#112
○小西洋之君 官房長官、この元最高裁判事から、これ、集団的自衛権の解釈変更ですけれども、横畠氏が行って国会で答弁していることですね、法解釈ですらなく、法匪と言われているんですけれども、法匪と元最高裁判事から国会で指弾されたような人物が、国民の良識を代表する者であり、国民各層の目線で警察を管理する高い見識を有する者であることの理由を答弁してください。

#113
○国務大臣(菅義偉君) 先ほども申し上げましたけれども、横畠氏は、長年にわたり検察庁、法務省及び内閣法制局に勤務し、内閣法制局長官を務めた方であり、国家公安委員会委員としてその幅広い識見と豊富な経験を生かしていただける方だというふうに思っています。

#114
○小西洋之君 今おっしゃった内閣法制局での横畠氏の、その今おっしゃった内閣法制局での横畠氏の業務、勤務というのは、この集団的自衛権の解釈変更に関わるものも含みますか。

#115
○国務大臣(菅義偉君) 法制局長官として適切に職務を遂行し職責を果たした方であると、こういうふうに認識しています。

#116
○小西洋之君 ちょっと私の方で御紹介しますが、資料九ページ、十ページは安保国会の宮崎、元、礼壹法制局長官でございます。十ページの左側、この集団的自衛権の解釈変更について、黒を白と言いくるめる類いであるというふうに答弁をされているところでございます。そして、十ページから十一ページには大森元法制局長官。
 警察庁に聞きますけど、大森長官、元長官ですけれども、国家公安委員会の委員であったことは事実ですか。

#117
○政府参考人(露木康浩君) 大森政輔さんが国家公安委員会の委員でおられたことは事実でございます。

#118
○小西洋之君 では、大森長官の安保国会での陳述ですけど、また私からちょっと御紹介しますけど、十一ページ、左側、下線を引いているところは、横畠長官が行った集団的自衛権の解釈変更、これ違憲であるという陳述でございます。そして、左側ですね、上段は、砂川判決、集団的自衛権を許容しているというこの政府の主張をもう暴論であると、バイオレンスであるというふうに言っております。
 参議院の事務総長、その後の、なぜ以下を読み上げていただけますか、早口で。

#119
○事務総長(岡村隆司君) 今御指摘のありました下線部を読みます。
 なぜこのように私が少ない時間を費やしたかと申しますと、最高裁は集団的自衛権行使を合憲と判断しているんだという、事実じゃない言葉を信じて本件閣議決定を支持している者が相当数に上ると推測されます。しかし、このように国民を誤って導くに至ったことは非常に遺憾でございまして、本来は内閣法制局がそれを是正しなかったというところに発端があるわけでございまして、私は内閣法制局に随分長い間いたわけでございますけれども、これは内閣法制局の任務の懈怠であると言わなければなりません。是非、後輩、現役の人たちはこれを耳に入れ、頭にたたき込んで、もう一度考えてもらいたいものであると思います。
 以上です。

#120
○小西洋之君 菅長官に伺いますけど、大森元長官は平成十九年まで国家公安委員会の委員を務めておりました。その国家公安委員会の委員を務めていた元法制局長官が国会で、この今読み上げていただいた部分ですね、横畠長官がやっていることは法制局の任務の懈怠であると、現役の人たち、横畠長官のことですね、これを耳に入れ、頭にたたき込んで、もう一度考えてもらいたいものであると考えます。つまり、叱責しています。批判しています。
 元国家公安委員会の委員から、法制局長官から国会で業務を否定されているような人がなぜ国民の良識を反映することができるのかについて、理由を答弁してください。

#121
○国務大臣(菅義偉君) 様々な御意見があるという、その一つ一つにコメントは差し控えたいと思います。
 法制局長官として適切に職務を遂行し職責を果たした方である、こういうふうに認識しています。

#122
○小西洋之君 官房長官、先ほど担当大臣から、この国家公安委員会、政治的中立性を確保するため、そして、この配付資料にも書いてありますけれども、警察の政治的中立性を保障するためのものであるというふうにされております。
 元最高裁判事から法匪と指弾され、元法制局長官から黒を白と言いくるめると言われ、元国家公安委員会の委員から業務を否定されている人が政治的に中立だと考える理由を答弁してください。

#123
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど国家委員会委員長がお答えしたとおり、人事は適材適所であるというふうに思っています。
 そしてまた、いろんな御意見がありますけれども、また違う意見もあることも事実じゃないでしょうか。一つ一つにコメントすることは差し控えさせていただきたいと思っております。
 いずれにしろ、法制局長官として適切に職務を遂行し職責を果たされた方だと認識をしております。

#124
○小西洋之君 官房長官、大森元長官ですね、元国家公安委員会の委員の見解と横畠長官の見解はどちらが正しいと思いますか。

#125
○国務大臣(菅義偉君) 横畠長官については、法制局長官として適切に職務を遂行し職責を果たした方だというふうに認識をいたしております。

#126
○小西洋之君 国会で憲法違反の法律を解釈変更、それを主導した人物を国家公安委員会の委員に内閣として同意人事として内示して閣議決定するということは、これは警察の私物化を狙っている、そういう行為ではないですか。長官、答えてください。

#127
○国務大臣(菅義偉君) まず、そのような御指摘は当たらないということを申し上げたいと思います。
 集団的自衛権等の憲法解釈については、従来の憲法解釈との整合性については国会で累次説明をされてきたのではなかったかと思っています。

#128
○小西洋之君 検事総長の、検事長も人事延長をしました。検察を私物化し、そして今、警察を私物化しようとしている、安倍内閣は検察と警察の私物化をしようとしているということではありませんか。

#129
○国務大臣(菅義偉君) 全く当たらないと思っています。

#130
○小西洋之君 時間ですので、終わります。安倍政権の打倒を目指す決意を申し上げます。

#131
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。石川大我君。

#132
○石川大我君 立憲・国民.新緑風会・社民の石川大我でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 昨夜、東京都の小池百合子知事が緊急記者会見を行いまして、感染爆発重大局面との会見を行いました。小西委員への答弁でも、協力、連携し、防止に努めたいというお話が官房長官からありました。
 一部のスーパーでは、食料品の買占めなどがもう始まっているというふうな報道もあります。既に百合子ショックという言葉も生まれているようですが、こうした事態、鎮静化をさせるために政府として冷静な対応を求めるメッセージを出すべきだと思いますが、担当大臣、いかがでしょうか。

#133
○国務大臣(西村康稔君) 先般の専門家会議の提言でも、日本は何とか持ちこたえているけれども、警戒の手を緩めれば、いわゆるオーバーシュート、感染が爆発的に増えるということになりかねないと、しっかりと大きなイベントは自粛をして、対応は慎重を求め、そして、せきエチケットなども努め、また、三つの密、密接したところで大勢の人が集まらないようにしてほしいということを提言を受けているところであります。
 東京都におきまして患者の数が増え、また、海外から戻ってきた方が、特に海外で感染が本当に拡大しておりますので、その影響を受けていると、さらには感染経路分からない人も増えていると、そんな中で小池知事がああいう形で危機感を表明されたものというふうに思っております。同様の危機感を私どもも共有しているところでございます。
 是非、国民の皆様にはこうした呼びかけに応えていただいて、何とか感染防止に向けて、感染拡大の防止に向けて共に努力していければというふうに思います。(発言する者あり)

#134
○委員長(金子原二郎君) 西村担当大臣。

#135
○国務大臣(西村康稔君) 物資の供給につきましては、私ども責任持って行っていきたいと思いますし、状況を見ながら必要な対応を取ってまいりたいと思いますので、都民の皆さん、国民の皆様には冷静な対応をお願いしたいというふうに思いますし、私どもとしても、いろいろな状況を見ながら適時適切にメッセージも発信していきたいというふうに考えております。

#136
○石川大我君 今回の知事の発言ですけれども、重大なメッセージでありますけれども、それによって混乱が生じているのも事実です。今後、政府が緊急事態を宣言した場合、それ以上の混乱が予想もされることだというふうに思っております。うがった見方をすれば、これを政治的に利用するということも可能だと思いますけれども、まさに透明性を担保しながら慎重な対応が必要だと考えますが、いかがでしょうか。

#137
○国務大臣(西村康稔君) インフル特措法の審議の際にも、国会の審議の際にも、与野党多くの議員の皆様から、国民の私権を制約する措置がとられるときには専門家の意見も聞き、適切に判断をしてほしいということ、これは附帯決議にも書かれておりますし、緊急事態宣言を発する際には適切に国会にも説明をし、報告をするということが附帯決議にも盛り込まれておりますので、それに従って私ども対応していきたいと思いますし、とにかく感染防止を、感染拡大を防ぐために、専門家の意見をよく聞きながら適切に判断していきたいというふうに考えております。

#138
○石川大我君 突然発せられますとパニックになるということもあると思います。事前の準備が必要だというふうに思います。情報公開、これしっかりと事前も含めてしていただきまして、起こり得る事態の対策、こういうのもしっかり手当てをして、そして何より科学的根拠をしっかり示していただきたいというふうに思いますが、そのことに関してお聞かせください。

#139
○国務大臣(西村康稔君) 緊急事態宣言発する際には、専門家の意見をよく聞きまして、国内の感染状況、これは患者数の増加であるとか、あるいは、まさに感染経路が分からない患者の数、患者数であるとか、海外の状況であるとか、こういったことを総合的に判断していくことになりますけれども、しっかりとそうしたデータも見ながら、またお示しをしながら、専門家の意見を聞いて適切に判断をしていきたいというふうに思います。

#140
○石川大我君 知事の発言の背景には、先ほどお話もありましたけれども、感染経路を追えない感染者が急速に増えていることがあると思います。
 まさにパニックや風評被害を防ぐためにもPCR検査や追跡調査、これを増やして、皆さんに正確な情報を提供する必要があると思いますけれども、どのようにお考えでしょうか。

#141
○国務大臣(加藤勝信君) まさに今、専門家会議からも御議論いただいておりますように、地域での患者集団、クラスターと言っておりますけれど、それをしっかり把握をして、そして、そのためにも積極的疫学調査をして、濃厚接触者等、そしてその方々の健康観察をすることによって言わば見える化をしてコントロールしていく、この重要性というのは指摘をされておりますので、そういった対応をしっかりやっていくと。そのためにも、それを支える保健所を始めとした体制、さらには検査も含めたそうした体制、これをしっかり充実していくことが必要だと思います。

#142
○石川大我君 特に感染経路の追跡調査ができていないというふうに聞いております。これは、先ほどもお話ありましたけれども、クラスターが追えなくなる、つまり感染者の集団をフォローできなくなり、感染の爆発を起こすというふうに言われています。
 保健所の人員、具体的に増やしていくということは考えていらっしゃいますでしょうか。

#143
○国務大臣(加藤勝信君) やはり専門家会議から、かなり負担が過度になっている、対応をもっとしっかりやるべきだという御提言もいただいております。
 したがって、その保健所における、まずは、保健所はいろんなことをやっていますので、相談等についてはできれば地域の医師会等にお願いをして、替わっていただくべきものは替わっていただく。それから、これまでも保健所に勤めていた、やっぱり一定のノウハウが要りますので、OBの方とか、そういったことを再雇用するための予算措置、これは既にさせていただいております。
 さらに、昨日実は知事会の方ともお話をして、もう保健所部局だけじゃなくて、全庁、全庁的というんでしょうかね、という形の対応をお願いするということもさせていただきました。あと、私どもの方のクラスター班から必要に応じてそうした専門家も派遣をすると。そういった体制を組む中で、しっかりクラスターを追っていける、こういう体制をつくっていきたいと思います。

#144
○石川大我君 是非よろしくお願いをいたしたいと思います。
 マスクの問題についてお伺いをします。
 市中にはとにかくマスクがありません。私の地元の豊島区の巣鴨地蔵通り商店街で、昨日の朝、うちのスタッフが調査をしましたところ、もう開店前に既に行列ができておりまして、七店舗調べましたところ、数枚入りが少しあるとか、二十セット、六十セットと、少しずつは出てきたようなんですけれども、開店と同時に並ばないと売り切れてしまうと、並んだ方も買えないというような状態です。
 厚労省、経産省、総務省でマスク班というのができているというふうにお伺いしておりますが、どんな仕事をこのマスク班されているんでしょうか。

#145
○国務大臣(加藤勝信君) これ、やはりマスクという場合においては、やはり国内における増産もお願いをしていかなきゃいけない、この助成金はこれは経産省においてお願いをしているところであります。
 それから、輸入をしっかり、当時、このコロナウイルスの感染する前は七割、八割が中国からの輸入でありました。それが途絶えているということでありますけれども、全世界的なこのパンデミック、状況でありますけれども、世界的なまだ供給できるところから輸入をしっかり図っていく、そして、その上で、やはり足りないところの中においても、やっぱり優先度、緊急度がありますから、より優先度の高いところに配っていく、そういった全体的なことを一貫してやるというためにおいては、厚労省だけではできないということで、経産省を始め各省のそうした担当の方にも集まっていただいて、そうした対策班をつくる中で一元的に対策を講じていくと、そういうことであります。

#146
○石川大我君 都道府県で取りまとめをしていただいて、国があっせんしていると聞いていますが、そのシステムはうまくいっていますでしょうか。

#147
○国務大臣(加藤勝信君) むしろ医療用マスクを中心に都道府県からいただいたものに対して、既に国が持っている二百五十万枚、これは既に配布をいたしました。
 それから、国が今、国内外から集めようとしている一千五百万枚についても、逐次これは配布をしていく。それ以外にも、私ども聞かせていただいた特に不足があるところに対して、民間のメーカー、卸にも促して優先的な供給もお願いをしていくと。様々なチャンネルを使って、特に必要なところにしっかり流していきたいと思います。
 加えて、これは一般ではありません、医療用ではありませんけれども、一般の方、特に高齢者等については、今、布マスクを二千万枚、これを取り入れることによって、既に一部についてはそれぞれのところに配布をさせていただいて、今月終わりから来月頭にはそれを全部配布できるように作業を進めているところであります。

#148
○石川大我君 緊急放出などで医療機関には渡っているようですが、小さな医院ですとか鍼灸や整体といったような患者さんに触れる職業ですとか、学校、学童、高齢者施設などではまだまだ不足しているようですが、この取りまとめでこうした施設、漏れのないように配慮するよう都道府県に要請いただけませんでしょうか。

#149
○国務大臣(加藤勝信君) 残念ながら、今需要と供給を比べるとやっぱり需要がオーバーしているという状況、これを解消すべく今生産能力の拡大等しておりますけれども、あるいは先ほど申し上げた輸入の拡大も図っておりますが、ただ、残念ながら、今そういう状況の中で、いかに特に必要な、一番必要なのはやっぱり感染症の現場に当たっている方々を始め、それぞれ優先度をつくらせていただいて、それにのっとってお願いをしておりますけれども、ただ、具体的には、都道府県がそれも参考にしながら地域の実情を踏まえてお配りをいただけるようにというふうにお願いをしているところであります。

#150
○石川大我君 このマスクなんですけれども、無料で配布をしていらっしゃるんでしょうか。

#151
○国務大臣(加藤勝信君) 国が買い上げたものについては無料でございます。先ほどの布マスクとか、一部、北海道で感染率が高いところに対して今お配りをいたしました。そういったものは無料で対応させていただいております。

#152
○石川大我君 昨日のことなんですが、私の知人の保育園の経営者から聞いた話ですけれども、首都圏のある市ですけれども、行政の方から優先的に買えるのでと言われて買おうと思ったんだけれども、一枚百円というお話を自治体の方からされたと。
 使い捨てのマスクで一枚百円ですのでちょっと高いんじゃないかなと思うんですが、その辺り、御認識いかがでしょうか。

#153
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、ちょっとそのお話は今初めてお聞きをしました。
 しかも、どういうスキームのどういう仕組みの中でおやりになっているかは分かりませんけれども、それが高いか安いかというのはなかなか、その質にも物にもよるんだろうと思いますけれども、いずれにしても、そうした、特に高齢者施設、保育所等にも今、布マスクを支給すべく努力をしておりますので、そういった努力を更に続けさせていただきたいと思います。

#154
○石川大我君 中国にいる知人の、スタッフの知人の話なんですけれども、中国でもマスクが少しずつ買えるようにはなってきたと。ただ、一枚七十円ぐらいやはりするそうで、ちょっと高いような状況が続いているというようなお話がありますので、たくさんのマスク、やはりこういった場所では必要だと思いますので、できるだけ安価なものが供給できるようにしていただきたいというふうにお願いをしたいというふうに思います。
 文科大臣にお伺いしますが、学校の通知の問題、マスクを装着を指導とありましたけれども、こういった状況の中でなかなかマスク着けられない児童生徒いらっしゃると思いますが、いかがでしょうか。

#155
○国務大臣(萩生田光一君) マスクにつきましては、国内外において急激な需要が増加をしており、依然としてその不足が解消していないところです。現在、関係省庁が連携して確保のための取組を進めておりますが、児童生徒に行き渡るにはもう少し時間を要する見込みです。
 先ほど厚労大臣も御答弁されましたけれども、布のマスクにつきまして、第一陣で医療機関や福祉機関への配布が終わった後は何とか学校関係で確保させてもらえないかということも省庁間では今連携を取っております。
 このため、文部科学省では、新年度の学校再開に向けて、当面の間、各設置者、学校等に対し、家庭などにおける手作りマスクの作成、使用をお願いしたいと考えております。手作りマスクはハンカチやゴムひもといった各家庭にある一般的な材料で作成できるものであり、まずは御家庭において準備をしていただきたいと考えているところでございます。

#156
○石川大我君 緊急避難的に手に入らない状況で自作というのもありかと思いますけれども、材料の確保ですとか個々の御家庭の事情などもあると思います。本来であれば、通常のマスクを国としてしっかりと確保して、供給体制の整備というのが国の責務だというふうに思いますが、その辺り、きめの細かい対応が必要だと思いますが、いかがですか。

#157
○国務大臣(萩生田光一君) 今冒頭申し上げたとおり、布マスク第一陣の後の配給を求めて今準備をしております。できる限り御家庭などにも負担がないようにしっかりサポートしてまいりたいと思います。

#158
○石川大我君 是非よろしくお願いをしたいと思います。
 次に、入管の問題についてお伺いをいたしたいというふうに思います。入管問題について、前回に引き続きましてお伺いします。
 日本人の妻がいらっしゃる四十代のクルド人で難民申請中の方、デニズさんが二月の二十一日に牛久市の入管の施設内で自殺未遂をしたお話をお話をしました。前回の委員会です。救急車で運ばれた後、施設に戻ったんですけれども、懲罰房と呼ばれる独房に入れられました。睡眠薬を通常の量の四倍与えられ、意識がもうろうとする中、計六回、自殺未遂をその後しました。彼は薬の影響で自殺未遂をしたこと自体すら覚えていないというふうにおっしゃっています。
 大臣は前回、被収容者の人権に配慮して適切に行うよう指示してまいりますと答弁いたしましたが、具体的にどのようなことをその後指示されましたでしょうか。

#159
○国務大臣(森まさこ君) 前回の御答弁でも申し上げましたとおり、被収容者の人権に配慮して適正に行う必要があること、そして、かねてから出入国在留管理庁に対してもそのような指示を出しており、現場視察をしたときも重ねて指示をしておりましたが、前回、委員から御質問を受けた後も、すぐ同日中に改めて指示をしたところであります。
 御指摘のあった個別事案の内容に関わる事柄はお答えすることは差し控えざるを得ないんでございますが、前回の御質問を踏まえた確認を現場で行った上で、対応を要する事項については具体的な対応を進めているとの報告を受けております。

#160
○石川大我君 大臣、この答弁された中で、指示を同日に出したというお話ありましたけれども、この答弁された日以降も、この方、実は四回も更に自殺未遂を起こしております。合計十回の自殺未遂です。
 長期収容によって多くの被収容者の皆さん、健康上、人権上、危険な状態です。こうした長期収容をやめるべきだと思いますが、いかがですか。

#161
○国務大臣(森まさこ君) 送還を忌避する者が多数に上り、それに伴い入管収容施設の収容が長期化し、処遇に様々な課題が生じていることについては深刻に受け止めております。
 長期収容の状態はできる限り解消すべきでございますが、そのためには、まず送還を促進することにより収容状態を解消していくことが重要だと考えております。また、被収容者に対しては、健康状態その他の諸般の事情を考慮して、相当な場合には仮放免を活用していくものだと思っておりまして、その適切な活用も重要であると考えております。

#162
○石川大我君 全く認識が違うと思います。
 多くの収容者の皆さん、長期収容者の皆さん、帰らないのではなくて、帰れない人たちです。大臣、こうした帰れない人たち、様々な迫害を受けるなどの理由で帰れない人、これ、いつまで収容するおつもりなんでしょうか。例えば、ウイグルなど明らかに難民と分かる人、認定されるのにも二年、三年というふうに掛かります。
 森大臣、こうした人たちに速やかに難民認定など在留許可を出していくべきではないでしょうか。担当職員、これ足りないのであれば増やすべきだとも思います。

#163
○国務大臣(森まさこ君) 送還忌避者の方々の中には、日本人や正規在留者の妻子との同居等、本邦への定着性を主張する方々、そして難民性を主張する方々が含まれていることを承知しております。しかし、送還忌避者は、入国審査官、特別審理官及び法務大臣による慎重な審査を経て退去強制が相当と判断をされたものでございます。
 また、様々な課題については、現在、収容・送還に関する専門部会において有識者の方々に様々な観点からの御議論をいただいているところでありますので、今後、専門部会の御議論に基づく御提言をいただき、これを踏まえた上で、様々な御指摘にも耳を傾けながら、制度や運用の改善に向けて必要な検討を行ってまいりたいと思います。

#164
○石川大我君 今、専門部会のお話ありましたけれども、この専門部会の中では、仮放免をされた方、この方がもし何らかの事情で出頭してこなかった場合、これには刑事罰を科そうという、そういう議論まで行われているというふうに思いますが、この刑事罰を科すということ、全く方向性が違うと思いますが、大臣、いかがお考えでしょうか。

#165
○国務大臣(森まさこ君) 現在、専門部会におきましては様々な課題について議論を幅広くしていただいているところでございますが、これらについて今取りまとめに向けた議論が行われていることから、私からは取りまとめの内容について具体的な見通しを述べることは差し控えさせていただきますが、今後できる限り早期に専門部会の御議論に基づく御提言をいただき、委員からの御指摘等も、様々な御指摘に耳を傾けながら、収容及び送還に関する制度や運用の改善に努めてまいりたいと思います。

#166
○石川大我君 今日は、実は大臣に聞いていただきたいんですけれども、この予算委員会の傍聴席、あちらに、先ほど私が、自殺未遂を十回繰り返してしまったというような、日本人の妻がいらっしゃるクルド人の難民であることを申請しているデニズさんが今傍聴席にいらっしゃっています。白いVネックのシャツを着まして黒いジャケットを着られている左側の方ですけれども、このデニズさん、おとといお会いしました。仮放免がおととい出ました。これは一定評価をしたいと思いますけれども、愛する奥さんとともに普通の生活を送りたいだけというふうに涙を流しておられました。彼は、私は犯罪者でもテロリストでもない、私に必要なのはたくさんの睡眠薬ではなく奥さんだと、奥さんと一緒にいることが一番の薬だというふうにも言っておりました。
 森大臣から何かデニズさんに声を掛けていただけないでしょうか。

#167
○国務大臣(森まさこ君) 個別の事案についてはなかなかお答えすることができないんですが……(発言する者あり)はい。傍聴に来ていただいた方に対して、本当にお体に気を付けてお暮らしになっていただきたいというふうに思います。
 委員から前回御指摘をいただきました。その個別の事案については私も申し上げることがなかなかできません、立場上できませんけれども、その御指摘を踏まえてすぐに事務の方に指示を出し、そして、その指示の結果、一般的に、現場において様々な状況を確認し、それを累次報告も受けておりました。
 今後も、専門部会もございます、またこの国会での御議論、国会での様々な委員の皆様からの御指示に耳を傾けて、しっかりと適正な処遇がなされていくように努めてまいります。

#168
○石川大我君 おととい仮放免が行われたわけですけれども、奥さんの、日本人ですよ、日本人の奥さんの携帯には多くの着信がありました。お仕事中で着信には出られなかったわけですけれども、余りにいろんな多くの方からの着信があったために、奥様は、てっきり旦那が、デニズさんが死んだんだというふうに、死んだ連絡だというふうに思ったということで、膝ががくがく震えて、もう涙が出てきた、しかし、もうこれは覚悟を決めて聞こうということで折り返しの電話をしたところ、実は仮放免になったということで、そういう知らせだったということで、本当に旦那がもう死んだんだというふうに思っていた。
 同じ日本人がこういう目に遭っている。これはまさに人権の問題ではないでしょうか。

#169
○国務大臣(森まさこ君) 委員の、いつも現場に足を運び、そして皆さんにお会いになったことに基づく御意見については真摯に受け止めております。一般的に、被収容者の処遇はその人権に配慮して行う、適正に行う必要があることは言うまでもございません。
 委員の御指摘も踏まえ、引き続き適正な処遇の徹底に努めてまいります。

#170
○石川大我君 大臣は先ほど、いろいろな声に耳を傾けるというふうにおっしゃっております。そういった意味では、被収容者のデニズさん、是非会ってお話をしていただきたいと思いますが、そういう機会設けていただけますか。

#171
○国務大臣(森まさこ君) 突然のお尋ねでございますが、事務方と相談して検討してまいりたいと思います。

#172
○石川大我君 いや、大臣のお気持ちで会おうと思えば会えるわけですから、事務方と相談する必要はないと思います。是非、お会いしていただきたいと思いますが、いかがですか。

#173
○国務大臣(森まさこ君) 多くの皆様がいらっしゃいますので大臣として個別の事案にどこまで向き合うかということでございますが、現場からもしっかり御意見、調査をしていただきますし、委員等の御意見も承ってまいりたいと思います。
 今後のことについては検討をさせていただきたいと思います。

#174
○石川大我君 もちろん、入管の職員の皆さんからお話を聞くことも大切だと思いますけれども、一方、中に入られて、どういった処遇を受けているのか、それ両方しっかり聞くことが大切だと思いますが、検討をするというふうに言っていただきましたけれども、これは前向きに検討するということでよろしいですか。

#175
○国務大臣(森まさこ君) 多くの方がいらっしゃる中で法務大臣が個別の方にお会いをすることが適当かどうかという困難な、難しい問題があると思いますので、その点について検討をします。

#176
○石川大我君 別に個別に一人で会ってくれと言っているわけではないですから、もうたくさんの収容者の皆さん、仮放免されておりますので、きちんとヒアリングをするということが大切だというふうに思いますが、そういった、複数の方たちとお会いをする、そういったことであれば問題ないんじゃないですか。

#177
○国務大臣(森まさこ君) 現場がどうなっているか現状の把握をすることは重要であると思いますので、その手法を含めてどのような方法が適当かを検討させていただきたいと思います。

#178
○石川大我君 是非、大臣の御決断をしていただきたいと思います。
 あと、牛久をしっかりと視察もしていただきたいと思います。品川は行かれたということですけれども、牛久の視察、特に懲罰房と呼ばれる隔離室、本当にひどい状況です。長期収容、今すぐやめていただきたいと思います。
 排除ではなくて共に生きる社会をつくっていただきたいと思いますが、その御決意を聞かせてください。牛久への視察、是非お願いしたいと思うんですが。

#179
○国務大臣(森まさこ君) 各地の法務省の施設については政務三役で手分けをして視察をしており、牛久の方も報告を受けておりますが、私も時間の許す限り、可能な限り法務省関連施設の視察をしてまいりたいと考えております。

#180
○石川大我君 是非よろしくお願いいたします。
 次に、仮放免中の方は就労できますでしょうか。

#181
○国務大臣(森まさこ君) 仮放免中の方の就労についてお尋ねがございました。
 仮放免は、退去強制令書の発付を受けて収容されている者について、諸般の事情を総合的に考慮し、一時的に収容を解く制度でございますので、したがって、仮放免中の者は退去強制処分を受けて送還されるべき立場の者であることに変わりはなく、在留資格を有さず送還されるべき立場であることから、就労を許可することは適当ではなく、これを許可することは在留資格制度の機能を害する、著しく阻害することになるため、就労を禁止することにしております。
 このような現行制度について、その在り方を見直すことについては慎重な検討を要するものであると考えておりますが、収容・送還に関する専門部会において有識者の方々に様々な観点からの御議論をいただいておりますので、その議論を見守っていきたいと思います。

#182
○石川大我君 生活保護は受けられますか。

#183
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと急な質問なんですけれども、基本的には対象にはなり得ないんではないかと思いますが、改めてちょっと調べて答えさせていただきます。

#184
○石川大我君 生活保護、対象にはなりません。
 国民健康保険、これも入れないと思いますが、どうでしょうか。

#185
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、これも今突然の御質問なんですが、多分、今の法務大臣のお話を聞くと多分対象にはなり得ないんではないかと思いますが、正確な答弁は後で事務方から御説明をさせていただきたいと思います。

#186
○石川大我君 住民票が作れないので、国民健康保険入れないというふうに思います。
 つまり、就労もできない、生活保護も受けられない、病気になっても国民健康保険で病院に行くこともなかなかままならない。
 こういった状況、仮放免中、森大臣、これどうやって生活をするんでしょう。

#187
○国務大臣(森まさこ君) 仮放免中の方の問題につきましては、現在、有識者の専門部会について検討されておりますので、今の委員の御指摘も踏まえて、今後の適切な在り方について検討してまいりたいと思います。

#188
○石川大我君 今生活ができないんですよ。今デニズさんいらっしゃいますけれども、奥さんがいらっしゃいますので、世話になっています。しかし、自分の稼いだお金で誕生日プレゼントも奥さんに買ってあげることができないと言って泣いておりました。どのようにお考えですか。

#189
○国務大臣(森まさこ君) なかなか個別の事案についてお答えすることが困難ではございますけれども、今の、突然の御質問でもございますが、委員の御指摘を踏まえて、この仮放免中の方の状況等も今専門部会で検討中でございますので、しっかりと検討をしていただきたいと、その結果を踏まえて適切な判断をしてまいりたいと思います。

#190
○石川大我君 大臣、現状についての問題意識、これは人権の問題だということ、問題意識は共有しているということでよろしいですか。

#191
○国務大臣(森まさこ君) 先ほども申し上げたとおりでございまして、人権保障、しっかりとしていかなければならないということは重要であると認識しております。

#192
○石川大我君 是非、その認識の下、これから検討をしっかりしていただきたいと思います。仮放免中も就労ができる制度にしっかり改める、若しくはきちんと難民として認めていく、そういったことが非常に大切だというふうに思っております。
 厚労大臣、来ていただいたので、ちょっと時間がなくなってまいりましたけれども、名古屋大学病院で今、保険証のない外国人の方に対して四〇〇%、これは料金を請求するというような事案が起きておりますが、このことについてどう思われますでしょうか。

#193
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと個別について私ども承知しておりませんから一つ一つ申し上げられませんが、まさに自由診療の仕組みであります。したがって、まあ余りにも著しければ別でありますけれども、自由診療の価格というのは、まさに自由診療でありますので、個々の医療機関が診療に係る適切なコストを踏まえて設定されているものだというふうに思います。

#194
○石川大我君 これ、地域の大切な病院なわけですけれども、これ、仮放免中の方でトランスジェンダーの方、ここでないと診療が受けられない。しかし、四〇〇%今請求をされているというような状況の中で、十割負担だったら四千円です。我々三割負担ですから千二百円、四〇〇%だと一万六千円になる。これはちょっとおかしいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

#195
○国務大臣(加藤勝信君) まさに自由診療は自由診療でありますので、我々の通常受けている医療の場合にはそれぞれ診療報酬が決まっていますから、それに準拠していただくということでありますけれども、まさに、先ほど申し上げたそれぞれの医療機関が適切に係るコストを踏まえて設定されるということ、特に海外の方の場合には、やはりそれを通訳するとかいろんな時間が別途掛かるというようなこともあるということも聞いているところであります。

#196
○石川大我君 森大臣にお話をしますけれども、先ほど退去強制礼状というお話がありました。これは入管の……

#197
○委員長(金子原二郎君) 石川君、時間が来ております。

#198
○石川大我君 職権で取り消すことができます。そういった意味では在留許可しっかり与えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#199
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣、答弁して終わりです。

#200
○国務大臣(森まさこ君) 委員の御指摘を踏まえて、しっかり検討してまいります。

#201
○石川大我君 ありがとうございます。

#202
○委員長(金子原二郎君) 以上で小西洋之君及び石川大我君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#203
○委員長(金子原二郎君) 次に、矢田わか子さんの質疑を行います。矢田わか子さん。

#204
○矢田わか子君 国民民主党共同会派、矢田わか子です。
 今日は、新型コロナウイルス感染症対策について、ほとんどこれ取り上げられていないと思いますが、当事者と家族にとっては大問題、深刻な問題となっています妊婦の方々への対応についてお伺いをしていきたいと思います。
 政府として、今回の感染症が妊産婦に与える影響、胎児に与える影響、どのような認識を持っておられますか。

#205
○大臣政務官(自見はなこ君) お答えをいたします。
 妊娠している方が感染した場合の症状や胎児への影響については、まだ不明な点が多うございますが、現時点では妊産婦における重症化や死亡率が特に高いという報告はなく、二月十二日付けのランセット、これは世界的にも有名な医学雑誌でございますが、の報告でも、武漢市内で妊娠後期にCOVID―19に罹患した妊婦九例の解析で、経過や重症度は非妊婦と変わらず、子宮内感染は見られなかったとされているところであります。
 また、日本産婦人科学会など三学会が策定をいたしました新型コロナウイルス感染症へ対応というものが通知をされておりますけれども、この中でも、胎児への影響については、妊娠初期、中期に高率に流早産や胎児奇形を来す可能性は少ないというふうに報告をされていると承知をしております。
 厚生労働省といたしましては、一般の方々向けのQアンドAにおきましても、胎児や妊娠の影響等について記載をしてございます。風邪の症状や三十七・五度以上の発熱が二日以上続く場合等には、まず、産婦人科外来には行かずに、最寄りの帰国者・接触者相談センターにお問合せをしてくださいというお願いをさせていただいております。
 引き続き、国民の皆様への分かりやすく丁寧な説明、情報発信に努めてまいりたく存じます。

#206
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 中国で感染した事例、今、少し政府の認識と違うんですけれども、ニュース番組の報道によると、中国、感染した妊婦十人中九人が問題なく出産したので安心してくださいというような報道がなされていたんですが、実際に調べてみると、十人中一人は死産、九人中三人は低酸素症、一人は前期破水による帝王切開、やはり半分は出産トラブルになっているというようなものでありました。そして、あとの五人も全員帝王切開です。
 まだ感染した妊婦さんの出産事例が少ないので分析はできないかもしれませんが、前回の二〇〇九年の新型インフルエンザ対策のときには、政府としても、今日資料にも付けておりますが、しっかりとしたこういうパンフレット等も出して啓発を行っています。でも、今回、全くそういったことがなされていないことに対して、なぜなのかなという気持ちがあります。
 それと加えて、資料一を御覧ください。
 日本産婦人科感染症学会ではこうした指摘をされておりまして、一般的に妊婦が肺炎を起こした場合、横隔膜が持ち上がるために換気が抑制され、また鬱血しやすいことから重症化する可能性があることから、感染予防、感染した場合の的確な対応を呼びかけられているわけであります。
 もう私のところには、今多くの全国の妊婦さんから本当に助けてくださいという切実な声が上がってきています。そこにも、資料一にもお書きしておりますよね。もう働きながら感染予防は本当、実質困難なんですと、毎日もう決死の覚悟で、マスクもない中でおなかの赤ちゃんを気遣いながら満員電車に乗っているんです、何とかしてくださいと、全然国会でもマスコミでも取り上げられてもらえない、命守りたいんですと、そういう声がもう毎日、日々送られてくるような状況であります。
   〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕
 それで、資料二を御覧いただきますとお分かりになるとおり、各国では結構対応されているんですね、既に。資料二にあるとおり、イギリスでは、妊婦には、ジョンソン首相が声明を出しています、不必要な社会的接触を全て回避することを要求するという声明を出したり、アメリカにおいても、トランプ大統領、署名したんですけれども、コロナウイルスによって失職した低所得者の妊婦に対して、食料支援の観点から五億ドルの予算を計上を既にするという署名をされています。フィリピンでは、大統領の発表で、妊婦は自宅から出ることを禁止するという発表までなされている。
 なぜ日本政府はそうした取組をしないのかという疑問があります。いかがでしょうか。

#207
○大臣政務官(自見はなこ君) お答え申し上げます。
 まず、委員から、中国等に関する報告も御言及があったところでございます。日本産婦人科学会、日本産婦人科医会、日本産婦人科感染症学会が三月二十日付けの合同ガイドラインということで、以下三点を事実として御報告をされております。
 武漢で出生後三十時間の新生児に感染が見られたという報道はあるが、子宮内での感染かどうかは確認されていないということ。二点目でございますが、胎盤病理解析を行った三例で母子感染は認められていないということであります。また、三点目でございますが、妊娠中に罹患した妊婦十三例のうち、一例で妊娠三十四週の子宮内胎児死亡が報告をされておりますが、その原因は胎児へのウイルス感染ではなく、母体の重症肺炎と多臓器不全によるものというふうに考えられております。
 いずれにしろ、現段階では周産期及び新生児に関する情報は非常に限られておりまして、引き続きの知見が必要だ、積み重ねが必要だというふうに考えているところであります。また、各国の取組も十分に参考しながら、私たちも取組を進めてまいりたいというふうに思います。

#208
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 おっしゃったとおり、感染症もまだ今した方の事例が少ないということなので、ただ、やっぱりリスク管理としてしっかりと政府としてはまず発信をすべきだというふうに思います。パンフレットはもとより、やっぱり企業で働く方々は不安なわけですよ。このまま働き続けていいんだろうか。東京でも、これ、もう既に小池知事から、昨日、感染爆発、重大宣言というのがなされていて、できるだけ自宅で働いてくださいという要請までなされています。でも、自宅で働けない妊婦さんもいっぱいいるわけですよ。例えば医療現場にいる人なんて、目の前にいる患者にちゃんと向き合わなくちゃいけない、真剣に仕事をすればするほど不安が募るんだと、そういう声も寄せられております。
 是非、こうした広告宣伝というのか啓発とともに、それは妊婦さん御自身は十分分かっています。どちらかというとその周囲の人たちに対して、高齢者と同等にリスクが高い人たちなんだという呼びかけを是非していただきたいと思いますし、資料一に記載しているとおり、いろんな要望がありまして、休校措置をとったときに、子供がいる人で休校をすることによって休業しなければいけない人に対する賃金補償はあるのに、なぜ妊婦にはないのかと、子供はここにいるんだというような声もあるわけです。
 日本は、問題なのは、結局、非正規労働者が多いわけですよ。特に二十代後半から三十代、産む年代の方々、多くの方々が非正規労働、五〇%です。この方々は、御承知のとおり、産前産後の休暇、賃金補償がないんですよ。全く賃金なくなる。だから、苦しいから行くんですよ、不安でも。そこのところも含めて是非御検討いただきたいと思いますが、加藤大臣、いかがでしょうか。

#209
○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、今、新型コロナウイルス感染症についての相談、受診の目安においては、妊婦の方について、先ほどのように科学的知見はありませんけれども、念のため、重症化しやすい方と同様、言わば高齢者等と同様に、症状が二日程度続く場合には早めに帰国者・接触者相談センターに御相談いただきたいということになっておりますが、そういった点もしっかり周知をさせていただきたいと思いますし、妊婦の方々におかれても、まさに三つの密閉、密集、密接、こういった環境は是非避けていただきたいというふうに思います。
 それと、後半の話は、この新型コロナウイルスだけに限った話ではなくて、どういった形で妊婦の方を守っていくのか、ひいては少子化対策にもつながっていくんだろうと思いますけれども、どうやっていくのか。そういったことについては、我々も、もちろん財源とかいろんな問題ありますけれども、しっかりこれからも考えていかなきゃいけないというふうに思います。

#210
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 やはり今最後に言葉出たとおり、少子化ということにもこれつながっていくというふうに思います。今回のこのコロナがいつ終息するか見えない中で、産み控えではないです、つくり控えというか、しばらく子供諦めようかというふうな声も事実上がってきております。
 実は、中には、私のところに届いた声として、三年間不妊治療をしてきたと、やっと授かった命でしたが、今回のコロナ対策で毎日不安におびえてストレスがたまって、通勤している間に流産してしまった人がいます。こんな人をもう二度とつくりたくない、だから是非政府に声を届けてくださいとおっしゃっています。
 それはやっぱり私は政治が果たす役割だと思います。是非、大臣、もう一歩踏み込んだ対応をお願いしたいと思います。
 そして、衛藤大臣。衛藤大臣、少子化対策ですよ。これ、大きくやっぱり影響してくると思います。衛藤大臣はどう思われていますか。

#211
○国務大臣(衛藤晟一君) 少子化担当ということから言わせていただきますと、科学的な知見がまだ整っていないかもしれませんけれども、いずれにしてもリスクが高くなるわけでありますし、そして、少子化担当という立場からいきますと、そのような妊婦に対する配慮が必ず必要だというように思っております。ですから、これは私どもの方から改めて厚生省にもお願いをしなければいけない問題だという具合に思っています。
 以上です。

#212
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 日本においては、産前産後休暇そのものを見ても、ILOの基準で産前産後合わせて十四週、これが基本なんですね。ところが、今はノルウェーでは十八週、そしてイギリスでは何と九か月まで今延長していっているわけです。要するに、特に母体を守るということから、産前休暇って延びていく方向で世界は動いています。でも、日本はいまだにずっと産前六週、産後八週、まあ十四週のままということもありますので、これが妥当なのかどうかの検討も含めて、私もぎりぎり二週間前まで働きましたけど、やっぱり責任との裏腹の中で大きなおなか抱えて満員の電車通勤する、そんなことも含めて是非御検討を、衛藤大臣からもまた求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#213
○国務大臣(衛藤晟一君) 六週、八週、十四週という数字が決まっておりますが、これについて科学的に全部是非検討していただければいいと思うのでありますけれども、そういう中で、日本の場合はこの育児休業制度を、既に半年間六七%、それからその後五〇%という具合に、これを検討、平成六年か七年ぐらいから我々はずっと積み重ねてきたところでございます。
 この意味で、そういうところの更なる充実をちゃんと図る必要があるのではないかということだけは今思っておりますので、そういう意味で、少子化大綱の中にもそういう思いを反映させていただくことができればというように思っております。

#214
○矢田わか子君 今、少子化大綱のお話出ました。四月に向けて新しい大綱を練り直していただきたいというふうに思いますので、こうした感染症というかリスク対策含めた大綱の整備をお願いしたいと思います。
 続いて、文科省に確認をしていきたいことがありますが、今回、一斉休校が急に打ち出されたということで、実は不安、不満の声が上がっているのが来年の受験を控える高校二年生の親御さんたちなんです。今、文科省の指針にもありますとおり、いわゆる推薦入試、AO入試というのはどんどん拡大しておりまして、私学ではほぼもう半分、四五%から五〇パーです。文科省のガイドラインにも、今年国公立は五〇%を目指しなさいという、そういう指針まで出ています。
 何が起こるかというと、AO入試や推薦入試が、この学年末、二年生のときの学年末の査定がそのままどの大学が受けれるかという基準に直結するわけですよ。ですから、言い過ぎかもしれませんが、共通一次にも値するような学年末試験を一気にこの一斉休校を掛けたことによって受ける権利が奪われた子供たちがたくさんいます。ここで頑張って査定上げようというふうに思っていた子らがおるわけですよ。それをやっぱり何らか担保してあげないといけないのではないかということを思いますが、いかがでしょうか。

#215
○大臣政務官(佐々木さやか君) 新型コロナウイルス感染症対策のため、三月二日から春季、春休み休業の開始日までの間、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における一斉臨時休業を要請したところでございます。関係者の皆様の御協力に感謝を申し上げたいと思います。
 今先生から御指摘がございました生徒の学習評価につきましては、日々の授業の中で把握した学習状況を踏まえて総合的に判断して評価が行われるため、例えば今般の臨時休業に伴い学年末考査を行うことができなかった場合でも評定を適切に行うということは可能というふうに考えております。
 入学者選抜における調査書の活用については、入学者選抜の実施者である各大学や都道府県教育委員会等において判断するものではありますが、文部科学省といたしましては、この間の高等学校や中学校における教育状況によって受験生が不利益を被ることがないよう、今後、各大学に対してその旨周知徹底を図るとともに、都道府県教育委員会等に対しても留意をいただきたいと、この点をお示ししていきたいというふうに考えております。

#216
○矢田わか子君 多くの高校生にとっては死活問題で、どんな大学を受けるか、どんな人生が開けるかということの選択肢が狭められることにもなるわけです。どうやって公平な内申を付けるのか、大変難しいと思いますけど、具体的にどのような指針を出していただけますか。

#217
○大臣政務官(佐々木さやか君) お尋ねの具体的な内容につきましては検討させていただく時点でございますけれども、先ほども申し上げましたとおり、この臨時休業によって受験生の皆さんが不利益を被ることがないように、その旨しっかり周知徹底をしてまいりたいと思っております。

#218
○矢田わか子君 今回、一斉休校、多分そこまで詳細なところを考えて出したのかというところも私は疑問だと思います。そういうAOとか推薦入試、五割ですよ、いるということを配慮した休校要請を掛けたのか。大体、おおむね、調べましたところ、高校は学年末試験取りやめています。
 それをやっぱり考慮して、大学側とか高校側に対しても文科省、何らかの具体的な指示を私はすべきだと思いますので、是非お願いいたします。いつまでに出していただけますか。

#219
○大臣政務官(佐々木さやか君) 具体的なお尋ねの時期でございますが、現時点、検討中でございますので、今この場ではっきりと申し上げることはできませんけれども、重要なのは、この臨時休業によって受験生の皆さんが不利益を入試において被らないということが重要でありますので、そのために必要な時期までにしっかりと通知をしてまいりたいと思っております。

#220
○矢田わか子君 佐々木政務官も今妊婦ということでしっかり頑張っていらっしゃると思いますので、いろんなプレッシャーもあると思いますけど、是非文科省の中でしっかりと期日については御相談いただき、決めていただければと思いますので、よろしくお願いします。
 続いて、ギャンブル依存症対策についてお伺いをしていきます。
 今回、これだけ新型コロナウイルス、パンデミックが世界の観光業に大打撃を与えて、IR、カジノ産業も今後どのような経営環境になるのか分からなくなってきています。しかし、このような状況の中にあっても、政府はカジノの施設を伴うIR建設、予定どおり進められるという方向であります。一方で、懸念されているのがこのギャンブル依存症への対策であります。この点についてお尋ねをします。
 四月から、ギャンブル依存症の治療、保険適用となりますが、どのような治療が対象となりますか。

#221
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 ギャンブル依存症の集団治療プログラムにつきまして、今回の診療報酬改定において保険適用を決定したところでございます。
 このプログラムでございますけれども、研究開発事業におきまして作成されましたギャンブル障害の標準的治療プログラムに基づきまして、認知行動療法の手法を用いた集団治療によりましてギャンブルの実施を患者自らコントロールする手法の習得を図るものでございます。このプログラムを用いた治療によりまして、ギャンブル依存症患者がギャンブルを行わない状態を継続できるようになることにつきまして有効性が確認されているところでございます。

#222
○矢田わか子君 その治療にはどのような効果が見込まれるのかまで説明いただいたと思うんですけど、NPOとか患者グループの方々も家族支援というのをやり、かなり治療の効果を上げています。今年のギャンブル依存症の対策予算は幾らですか。

#223
○政府参考人(橋本泰宏君) お答えいたします。
 ギャンブル等依存症の民間団体への支援ということがございます。厚生労働省におきましては二つの柱で行っておりまして、一つは、全国規模で依存症問題に取り組む民間団体に対して研修や啓発費用等への補助を行うというものでございます。こちらの方が今年度に比べまして来年度の予算案におきましては一千万円増の約四千万円を計上いたしております。
 それから、二つ目の柱といたしまして、各地域の自助グループを始めとする民間団体を支援する都道府県等に対して補助を行うというものでございます。こちらにつきましては、障害者関係の様々な補助事業をまとめた地域生活支援事業というのがございますが、こちらの方が今年度の四百九十五億円に対しまして十億円増の約五百五億円を計上させていただいているところでございます。
 こういった予算を確保しながら、自助グループを始めとする民間団体への支援というのは大変重要でございますので、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#224
○矢田わか子君 地域の活動に関するこの五百五億、物すごい大きな金額に見えますけど、その中にいろんな要素が入っているとおっしゃいました。依存症対策については幾らですか。

#225
○政府参考人(橋本泰宏君) 今申し上げました地域生活支援事業というのは、まさに様々な額が入っておるものでございます。それで、この中で依存症問題に取り組む民間団体への支援ということで確保しております部分は、明示的にその部分として予算の計上をしておりますものは約千六百万円程度ということでございます。

#226
○矢田わか子君 五百五億の中の千六百万しかないということですよね。たった千六百万しかない。ここについて、やっぱり平成三十年七月にこのギャンブル依存症対策法、新法として作ったわけです。ただ、この依存症というのは、予算というのは全部グロスで、それぞれアルコールとか薬物とか、そんなものも全部含めたグロスの予算計上しかなされていないということについて私は課題意識を持っております。
 それと、加えて、この支援団体に対する予算なんですが、先ほど四千六百万というふうなお答えありましたけれども、あっ、四千万円というお答えありましたけれども、この中にはどんなものを具体的に対象としていますか。

#227
○政府参考人(橋本泰宏君) お答えいたします。
 平成三十年度の実績ということで申し上げますと、ギャンブル関係の依存症対策ということで支援をしておりますのは、アスクという団体、NPOがございますが、こういったところにつきまして依存症予防教育のアドバイザー養成事業、こういったものを対象にしております。それから、全国ギャンブル依存症家族の会というところにつきまして家族会の立ち上げ事業。それから、ギャンブル依存症問題を考える会、こういったところにつきましてタフラブプロジェクトというものに対する補助でございます。それから、いちごの会というNPO法人がございますが、こちらにつきまして依存症の理解と関わり方を学ぶ地域ネットワークづくり関係者研修会。それから、公益社団法人の日本精神保健福祉士協会に対しましては様々な依存症につきましての地域ネットワーク構築に向けたソーシャルワーク人材養成と普及啓発の事業。こういったものが対象になってございます。

#228
○矢田わか子君 今回、四月から保険適用されますので、そうした家族への支援、社会復帰の支援等しているところについてはやはり予算配分を高めていくべきではないかというふうに思います。
 ある団体からは、事業活動費として講演開いたときの講師料や交通費は出るけれども、いわゆるランニングコストですね、本当にギャンブル依存で、陥っている方々に対して助けに行くその交通費とか、そこに行くとやっぱり生活困窮者が多いので、本当は自分たちが、もうなけなしで自分らでお金出してその方々に対して生活を立て直しするようなものもカバーしてやっているんだというふうな声も聞かれます。是非、実態に即した配分をお願い申し上げておきたいというふうに思います。
 では、続いて、宇宙予算の在り方について、竹本大臣、お伺いしていきたいと思います。
   〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕
 宇宙開発については、今日、安保の問題も絡んで各国間の競争激しくなっていますが、我が国の取組の遅れも指摘されています。我が国としては、限られた宇宙予算の中で集中と選択、必要だというふうな声もあります。
 実用準天頂衛星システム「みちびき」、四号機まで上がりました。これの開発整備、運用として、来年度幾らの予算を計上されていますか。

#229
○国務大臣(竹本直一君) お答えします。
 準天頂衛星システム「みちびき」の令和二年度政府予算案としては二百六十七億円です。
 また、四機体制を目指しておりますが、この確立に向けましたこれまでの予算措置につきましては、JAXAが打ち上げました技術実証衛星である「みちびき」初号機を含めまして、衛星の開発、打ち上げ、地上システムの整備、十五年間の運用、合わせて二千八百億円となっております。

#230
○矢田わか子君 順次打ち上げていっているわけですけれども、何機体制を目指されていましたか。

#231
○国務大臣(竹本直一君) 七機体制を目指しております。現在四機ございますが、その一つが約十年で満期に来ておりますので、新しく打ち上げまして、更にプラス三機を打ち上げて七機で運営していきたいと思っています。

#232
○矢田わか子君 システムを維持していくためには、この満期が来たところに対して補足することを含め、順次打ち上げていかなければ維持していけないということでよろしいですか。

#233
○国務大臣(竹本直一君) 先生のおっしゃるとおりでございます。

#234
○矢田わか子君 三年前、私、三月の内閣委員会でこの準天頂衛星の予算について質問しまして、当時、衛星四機を飛ばす計画について、センチメートル単位での位置情報の取得によって、建設や農業分野、船舶、航空機の安全飛行など、様々な分野に活用が広がるんだという当時の鶴保大臣の答弁をいただきました。一日も早く、ではシステム化を運用してほしいという御要望をしたんです。
 あれから三年、どのようにシステム活用広まりましたでしょうか。

#235
○国務大臣(竹本直一君) 「みちびき」は、現在販売されております大半のスマホやカーナビで実際に使用されるなど、GPS等の衛星測位サービスの精度の向上に十分役立っていると思いますが、また、「みちびき」が提供する高精度測位信号を活用した新たなサービス商品も生み出されつつあります。具体的には、自動車の自動走行や農作業の効率化、さらにドローンによるピンポイント配送などが見込まれております。今後、更に我が国のイノベーションに貢献していくことに大いに期待をいたしております。
 「みちびき」のこの利活用もまた大事でございまして、私の方で、私が中心となってタスクフォースをつくりまして、実際に現実の我々の生活により多く役立つような分野を探せということで努力をしているところでございます。
 思い起こしますと、かつては、フレデリック・フォーサイスの「悪魔の選択」だったかな、何か小説がございました。あの当時は三十センチほどで地球上が見れるという話がございましたけれども、その時代から比べれば、もう数センチで見れるという、非常に進歩してきたことは事実でございます。

#236
○矢田わか子君 資料五、資料六を御覧ください。
 これ、宇宙基本計画、今回改定されるわけですけど、政策項目、五十三個項目挙げられています。大臣、どこに重点を置いてやるつもりですか。

#237
○国務大臣(竹本直一君) 宇宙政策は、二十七年一月に宇宙開発戦略本部におきまして決定いたしました宇宙基本計画に基づいてやっております。三つございまして、一つは宇宙安全保障の確保、二番目に民生分野における宇宙利用の推進、三番目に宇宙産業及び科学技術の基盤の維持強化の三点を重点として計画をしておるわけでございます。
 一方、この計画を策定して以来、既に五年が経過しております。新しい需要も発生しております。そういう意味で、今後は安全保障や経済社会の宇宙システムへの依存度の高まり、人類の活動領域の月等への拡大、民間の宇宙活動の活発化、宇宙開発関連技術の急速な発展など、大きな状況変化が生じてきていると認識をしております。
 したがいまして、今後、宇宙政策については、安全保障を考えなきゃいけない、災害対策も考えなきゃいけない、それから宇宙科学の新たな知の創造も考えていかなきゃいけない、それから宇宙を推進力とする経済成長とイノベーションの実現も必要であります。
 いずれにいたしましても、これらを支えます産業・科学技術基盤の強化が非常に必要だと考えております。既に中国は月の裏側へ到達しておりますので、それを横目に見ながら、我が国もしっかりとこういったことをやっていかなきゃいけないと思っております。

#238
○矢田わか子君 課題は、どれほどのサービスにこうした政策がきちっと生かされていくのかということであります。自動運転の話出ましたけれども、例えば今回、新型コロナウイルス対策、感染症の対策で何か生かせないのかと。外出できない人に対するそのドローンによる配送システムの早期構築とかですね。また、宇宙飛行士でお医者さんでもある向井さんからも、宇宙技術は新型コロナに活用できるはずだというふうな発言もなされています。
 大臣はどのようにお考えですか。

#239
○国務大臣(竹本直一君) コロナの特殊性って、コロナの怖さは、確たる治療法がまだ見付からない、しかも伝播力が非常に早いということでございます。したがいまして、医療を含むあらゆる科学技術でこれを分析し、その対応を考えなきゃなりません。したがいまして、宇宙から得られる知見が必ずやどこかの点で役立つことは間違いないと思っております。現在、そういった意味で、治療研究に全力を挙げているところでございます。

#240
○矢田わか子君 是非考えていただきたいと思いますが、資料の六にもありますとおり、この宇宙関係の予算、三千億、令和二年度取られています。多いか少ないか。ただ、二十年間ほとんど変わっていないというデータもある中で、やっぱりこの予算をしっかりと生かすように活用していくということが一つと、もう一つは、これ赤いところ線引いたのは、私の私見ですけれども、次への投資のところなんですね。人材育成だとか、次にどんな宇宙技術を開発していくのかという将来を見据えた研究開発の部分、宇宙科学・探索の部分でありますが、この部分はどんどん削られていっているというふうな指摘もあります。いわゆるJAXAへの予算の配分という部分も含めてであります。ここを全部足しても、赤い線のところ、百四十五億にしかならなくて、全体の五%相当です。
 どうでしょう、ここの部分、もっと投資をしていくべきだと思われませんか。

#241
○国務大臣(竹本直一君) この予算の少なさというのは一番気にしているところでございまして、アメリカの宇宙関係予算は我が国の十五倍、中国もロケットの打ち上げ回数ではアメリカを抜いております。したがって、世界一位になっておるんですけれども。
 先ほど言いましたように、月の裏側に届く技術を既に他国が開発していることを考えますと、宇宙開発予算をもっともっと欲しいというのが本当でございます。過去十年で、本予算と補正を合わせまして三千六百億円ほど今回は計上しているんですけれども、いずれにしろ、予算の規模でいいますと、アメリカが、全体でいいますと、宇宙関係予算ですが、アメリカは五・三兆円、二十八年、二〇一八年の統計ですけれども、欧州は一・二兆円、我が国は〇・三四兆円、三千四百億円と、こういう状況でございます。
 したがって、いろいろ御努力はいただいておりますが、抜本的に予算を増やしていただく中で、こういった、こういった国とのきっちりした協力関係を維持しつつ、加えて、アメリカとはアルテミス計画の共同の協力関係を築いていかなきゃなりません。そういう意味では、予算の拡大を強く要請しているところでございます。

#242
○矢田わか子君 大臣、まず準天頂の衛星のことも七機体制を目指すとおっしゃられまして、どんどん打ち上げをするのはいいんです。打ち上げたけれども、それが発するそのデータをしっかり受け取って、地上のデータと連携してやっぱり実用化進めていかなければ意味がないと私は思っています。打ち上げだけじゃなくて、やはり安全保障や産業の分野、だから、大臣の立場であれば、農水とか国土交通とか含めてこれどう活用するんやということも発していただいて、しっかりと使われるようにお願いを申し上げたいと思います。

#243
○国務大臣(竹本直一君) 全く先生のおっしゃるとおりだと思います。しっかりと頑張りたいと思います。

#244
○矢田わか子君 ちょっと時間がなくなりましたが、森友、一問だけ行きます。資料七、御覧ください。
 森友学園ですね、遺族の方の、ああいう手記が出てきました。もう一度、私は、きちっと財務省における再調査、そして検察庁における、もう一度検察が調べること、そして会計検査院ももう一度調べ直しをしなければいけないんじゃないかと思っています。
 資料七は、当時の方々が今どうなっているのかというところで、処分内容と現職を書いたものです。

#245
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ています。

#246
○矢田わか子君 はい。
 処分は二〇一八年六月になされましたが、この現職に就いているのは、実はこの一八年の処分の前にもう着任しているような人もいる。これで本当にいいのか、もう一度照らし合わせをして、再調査を、委員長、お願いしておきたいと思います。

#247
○委員長(金子原二郎君) 理事会で後刻協議をさせていただきます。

#248
○矢田わか子君 はい、終わります。

#249
○委員長(金子原二郎君) 以上で矢田わか子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#250
○委員長(金子原二郎君) 次に、里見隆治君の質疑を行います。里見隆治君。

#251
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 まず初めに、新型コロナウイルス感染対策についてお伺いをいたします。
 昨日、東京都では四十一人の感染者が判明をされ、そして都知事が重大局面と宣言をされました。私、あらゆる場面を想定した準備が必要であると考えております。今、私、心配しておりますのは、仮に爆発的に患者が増えた場合の対処、特に病院の病床の確保、また関連する器材、人材の確保、また病院以外の体制整備についてもこれはきちんと考えておかなければならないと思います。
 今後、地域で感染症の患者が急増した場合を想定しますと、医療体制について、軽症者を自宅の療養あるいは自宅以外での施設の療養ということも検討しなければなりません。例えば、入院の必要のない軽症者を自宅療養とする場合、同居の家族が高齢者である場合など、重症化のおそれのある御家族に感染リスクが懸念をされます。そうしたことから、自宅以外の宿泊施設等の利用も検討していく必要があると考えます。しかし、まだこうしたルール、明確には示されておりません。
 軽症者の自宅療養、宿泊施設での療養の考え方について、今後きちんと具体的に当たっていただく自治体が体制整備をしていただく、それに当たってのルールを早急に決めていただかなければなりません。
 この点、厚生労働省における検討状況をお伺いいたします。

#252
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 委員がお触れになりましたように、新型コロナウイルス感染症、今まさに東京都は重大な局面を迎えておられるという宣言があったというようなことでございまして、医療提供体制の整備に当たっては、一昨日、医療関係団体の方々と、また昨日、知事会の代表の方々と厚生労働省におきまして懇談会をそれぞれ持ちまして、そうした場合に備えて様々なことを御検討お願いをしたいという、御協力をお願いしたいということを申し上げますとともに、また、御意見もたくさんいただきまして、私どもの方でもこうしたことを取り組んでほしいと、こうした意見交換を重ねながら、その万一のときに備えるということを今取り組んでいるところでございます。
 その上で、御指摘の軽症者の方々の自宅療養の考え方、あるいは宿泊施設等を利用する場合のマニュアル、そうしたものにつきまして、三月十九日の事務連絡におきまして追って示す予定とお伝えをしておりますし、また、同日の専門家会議からも、軽症者の自宅療養及び家族内感染を防止するための宿泊施設等での療養等について、重症者を優先する医療体制へ迅速に移行するための検討が必要と、こういう提言をいただいております。
 入院治療が必要ない軽症者の療養等を宿泊施設等で行う場合には、感染管理に関する専門的な知識等も必要でございます。厚生労働省としては、今週中にマニュアル案をお示しをし、都道府県等の関係者との調整を早急に進めてまいりたい、そのように考えているところでございます。

#253
○里見隆治君 今、橋本副大臣から、今週中にというお言葉をいただきました。これ、地元、それぞれの都道府県、自治体が待っておりますので、御検討よろしくお願いいたします。
 次に、衛藤大臣にお伺いをしたいと思います。
 三月に入りまして、学校休業などで特に子育て世代には大変な御心労、御負担をいただいております。先日、私たち公明党としましても、政府でも今やっていただいておりますけれども、子育て支援のNPOの代表など、皆様から様々な切実な状況、御要望を伺ってきたところでございます。今後、生活面、経済面の影響への対応ということで、御苦労されている子育て世代を対象とした児童手当の増額、これも御検討いただくべき事項であると思います。
 今後の経済対策の検討に当たっては、特にこうした子育て世代、特に多子世帯、一人親世代などへの配慮、こうした子育て世帯への支援の観点が重要と考えますけれども、衛藤大臣の御見解、お伺いいたします。

#254
○国務大臣(衛藤晟一君) 第二弾の経済緊急対策におきまして、今お話ございましたように、御党からの大変な強い要望もいただきながら、この学校の臨時休業に伴う保護者の休暇取得のための新たな助成金とか、あるいは放課後児童クラブ等の活用に対する補助金だとか、個人向けの緊急小口資金等の特例の創設とかいったことを進めてまいりました。
 やはり、今の状況の中で、何らかの形で、このような児童手当の増額等を含めた問題としてのこれらの支援が更に必要だという具合に思っております。これは今後の中で、どういう形が望ましいのか、入れて考えていくべき問題だという具合に認識をしておる次第でございます。
 とにかくやっぱり必要な方に必要な支援が届くように、政府・与党一体となって必要な対策を講じてまいりたいというように思っております。どうぞよろしくお願いします。

#255
○里見隆治君 衛藤大臣、よろしくお願いいたします。
 次に、災害時の避難所等における非常電源対策についてお伺いをいたします。
 昨年の台風十五号による長期停電に関して、特に電気の復旧プロセスの課題、その対応策についてどのように評価、検証されているか。これは経産省にお伺いいたします。

#256
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。
 昨年九月の台風十五号におきましては、千葉県を中心に最大で約九十三万戸の停電が発生し、それが長期化いたしました。
 経済産業省としては、災害対応の事後検証を行う審議会におきまして、復旧プロセス、電気の復旧プロセス、その中でも特に電源車派遣の実態、こういったものについて検証いたしました。その結果明らかになった課題と対応といたしましては、まず、発災当初は、電源車の接続に必要な現場指揮者や作業員、高所作業車等の工事体制、これが整わなかったことから、電源車の稼働までに時間を要しました。その後、現場に必要な作業員をチームで派遣すること等により、電源車の接続に必要な現場体制が整うよう努めたところでございます。
 また、電源車の派遣先の優先順位付け、これが地方自治体との事前の調整ができていなかったため、調整コストが増大したことも事実でございます。このため、地方自治体に対し、電源車派遣の必要性の高い施設をあらかじめリストアップするよう、内閣府と連携して対応することとしているという状況でございます。

#257
○里見隆治君 ありがとうございます。
 やはり、昨年の台風十五号、風が強かった、あるいは電柱も倒れた、また高所作業にも様々な支障を来したということだというふうに認識をしております。
 本日、資料で、電源車の接続イメージという資料を配付しております。これは、昨年の千葉県の事例の反省から、現地で作業に当たった技術者の方から伺って、それをイメージ図にしたものでございます。当時、電柱まで倒れ、また、電柱が残っていても人や高所作業車の手配がすぐにはできずに高所作業ができなかったと。そのような中で、これは例えばの御提案ですけれども、高所作業なしに、かつ、駆け付けた高圧電源車から直接電源を取れる接続盤のような設備も有効であると、そういった提案でございます。
 具体的な事例として、避難所となる学校施設についての非常電源確保、これも重要でございまして、この点、文科省に確認をしておきたいと思います。
 本来、自家用電源、自家用発電装置の設置が理想ではありますけれども、コスト面で課題があるために、停電時に電源車や非常用発電設備からも電力を迅速、確実に受けられるよう電源接続盤を設置している例もあると伺っています。そうした取組事例、これ全国的にも広く紹介してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

#258
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。
 学校施設は、災害時には地域住民の避難場所ともなることから、停電時に非常用の照明や携帯電話の充電等が行えるよう、自家発電設備等の非常用電源を確保しておくことは重要だというふうに思っております。
 委員御指摘の電源接続盤につきましては、災害に伴う停電時などに電源車や非常用発電設備から電力を供給する場合、迅速に円滑に接続ができ、有効であるというふうに考えております。このため、現在作成中、これは来月発出予定でございますけれども、学校施設の防災機能に関する事例集の中でその電源接続盤を設置した事例を取り上げることとしており、今後、その取組事例を広げてまいりたいというふうに考えております。

#259
○里見隆治君 是非こうした取組事例、広く紹介いただいて、これ、様々な人の手配、また器具の手配、そして自治体とそうした工事、設備関係業者との連携とそれぞれ個別の事情、自治体の状況あろうかと思いますけれども、一つの具体的な好事例として御紹介いただければと思います。
 それでは次に、武田大臣にお伺いをいたします。
 今後、体育館、校舎を含めてまた冷暖房の使用などを考えますと、大容量の電源確保が必要であり、高圧受電用の設備が必要な場面も考えられます。御紹介をしたハード面での電源接続盤確保や、安全面を確保しつつ簡便に迅速に電源を接続できるようなソフト面の対策を更に進める必要があると考えます。
 防災担当大臣としての御認識、また、今後の御対応についてお伺いいたします。

#260
○国務大臣(武田良太君) 避難所への電源供給の在り方についての御質問だと思います。
 高圧電源車だけではなく、低圧電源車の派遣という方法もございまして、昨年の台風十五号や十九号の検証を踏まえ、先ほどの経産省の答弁にありましたように、連携しながら、優先的に電源車を派遣すべき重要施設をあらかじめリスト化することに対し、次期出水期までに都道府県に働きかけを行う予定であります。加えて、主要な避難所への非常用電源の設置、電力容量の拡大等についても関係省庁と連携し、地方自治体へ働きかけを行ってまいりたいと思います。
 また、これまで指定避難所における防災機能の整備状況について把握していなかった面がございました。令和二年から全ての指定避難所について調査を実施することとしております。
 こうした問題点というものを把握するとともに、引き続き関係省庁、地方公共団体と連携して、指定避難所における環境改善を図ってまいりたいと思います。

#261
○里見隆治君 武田大臣の責務として、各省庁の連携、また自治体にどういうリソースを与えられるか。今触れておられませんけれども、例えば電源車を送るという場合は、電力会社についても連携を取っていただく必要があると思います。是非司令塔としてのお立場、よろしくお願いいたします。
 それでは次に、外国人運転者の交通安全対策について伺います。
 目下は、目下の状況は別にしまして、中長期的には訪日外国人、大変増えてまいります。そうした中で、外国人が日本の運転免許を取得する場合、これもしっかりと考えておかなければなりません。
 まず、警察庁に伺いますけれども、外国人が運転免許を取得する場合の方法、これについて御説明ください。

#262
○政府参考人(北村博文君) お答えを申し上げます。
 外国の方が日本の運転免許を取得するための方法といたしましては、学科試験、また技能試験などを内容といたします通常の運転免許試験を受けていただきます方法のほか、既に外国の運転免許を保有されている方につきましては、運転に必要な知識や実技の確認を行うことによりまして、通常の運転免許試験の一部が免除される、いわゆる外免切替え制度がございます。

#263
○里見隆治君 今日、資料の二枚目にその資料を御用意いたしましたけれども、この日本の免許を取得している外国人の数、これはいかがでしょうか。

#264
○政府参考人(北村博文君) お答えを申し上げます。
 昨年中、外免切替えをした外国籍の方の数は四万三千三百四人でございます。これは五年前と比較して約七割の増加となってございます。

#265
○里見隆治君 今御説明のあった外国免許からの切替え、これ増加傾向にあるということですけれども、この中に、ちょうど中ほどに記載しておりますけれども、必要な知識の確認、これはなかなか、今御説明ありませんでしたけれども、十問だけの確認で、七問以上正解があれば合格という簡易なものでございます。一方、通常の免許の試験は、九十五問あって百点中九十点以上が合格ラインと。これ、なかなか比較対照するのは難しいと思いますけれども、より確実にという意味で、この通常の免許制度、これもっと広げていく必要があると思います。
 今日、三枚目に、各外国語での各県における学科試験の実施状況をお配りしておりますけれども、公安委員長、武田委員長、これ是非外国語による試験免許制度、こうしたものを進めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

#266
○国務大臣(武田良太君) 外国人の方が安全に運転していただくためには、ルールでありますとか事情というものを、交通の、正しく正確に理解をしていただくことが重要だと思っております。
 そうした中、今日まで、外国人の居住実態や要望等を踏まえて、御指摘の多言語化による学科試験等の実施を推進してまいりました。令和二年度予算におきましても更なる多言語化を進めるための予算を計上しておりますし、外国人に対する啓発も含めて更なる推進を図ってまいりたいと、このように思っております。

#267
○里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 最後に、もう一回、衛藤大臣にお伺いしたいと思います。
 先々週、この公聴会で、大日向雅美先生から少子化対策についてお伺いをいたしました。少子化対策については、男女共同参画、また価値観の多様性という視点に立って進めるべきという点で考えさせられましたが、この点、大臣、少子化対策大綱に向けての御決意、お願いいたします。

#268
○国務大臣(衛藤晟一君) 男女共同参画ということも非常に大事で、その視点からやらなきゃいけないと思います。
 しかし、現状はむしろ核家族化によって本当にお世話する人が夫婦しか残っていないという、昔であれば家族全員が手伝ってくれる、あるいは近所のおじさん、おばさんもいる、あるいは近所の方も手伝ってくれるとか……

#269
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので簡潔に。

#270
○国務大臣(衛藤晟一君) 家族が大変いわゆる孤立しながらやってくるということで、そういう意味では、本当に二人でちゃんと子育てをするということが確認されていくという社会に、社会システムに切り替えなければいけないと思っていますので、そういうことも入れて少子化大綱の中に我々は反映していくことができればというように頑張っておりますので、どうぞバックアップ、よろしくお願いします。

#271
○里見隆治君 ありがとうございました。

#272
○委員長(金子原二郎君) 以上で里見隆治君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#273
○委員長(金子原二郎君) 次に、石井苗子さんの質疑を行います。石井苗子さん。

#274
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 昨日、都知事から重大な局面を迎えたという発言がありましたが、日本は今後、PCR検査の適切なマネジメントを行うことで、医療崩壊と、イタリアのようなそれに続くオーバーシュートを何としてでも防がなければならないと思っております。と同時に、私は、一刻も早く保険適用の治療薬が国民の皆様の手元に届くよう国を挙げて治験を急いでいただきたいと思います。
 そこで、最初の質問です。
 日本の国立国際医療センターは、三月二十三日、三日前です、エボラ出血熱の治療薬、レムデシビルが新型コロナに効くかどうかの国際共同治験に医師主導型治験で参加すると報道で発表しています。
 これはどういう治験でしょうか。今日は御説明いただけるということなので、よろしくお願いいたします。

#275
○政府参考人(鎌田光明君) お答えいたします。
 御指摘のレムデシビルの国際共同治験でございますが、国際的に日米におきまして、多施設共同で行うレムデシビル群とプラセボ群を比較する二重盲検比較試験でございます。(発言する者あり)

#276
○石井苗子君 そうなんですよ。全然分からないんです。
 これは、アメリカが主導しておりまして、既に研究計画書が公表されておりまして、アメリカは二月二十六日から始めております。ダイヤモンド・プリンセス号に乗っていた乗客の方が感染して第一号ということでですね。
 これは、プラセボ対照ランダム化試験ということで、全くなじみがないものでございます。つまり、レムデシビルと偽薬、これはうその薬という意味ですけれども、いや、別に毒を盛るわけじゃないですよ、うその薬ですが、レムデシビルと偽薬を、ダブル盲検というのは、患者さんもお医者さん、医師も知らないで注射するんです、患者さんに。だから、レムデシビルを患者も医師も分からない形で注射するという、科学的に極めて厳密な試験なんですけれども。
 ここで、次の質問に行きます。
 症状のある患者さんにプラセボ、偽薬を投与する、しかもそのことの同意を取るという試験、これが治験でございますが、レムデシビルはまだ承認されていない薬です。ほかに薬がない状態なので科学的にこれが最良の方法である、これ専門家なら理解できますけれども、これに皆さんが参加していくわけです、一般の方で患者さんの方が。そうすると、国民の皆様は、あっ、これは日本も参加しているんだなと、報道で発表されているわけですから、緊急時に偽薬を投与する、これ何なんだろうかと疑問を感じるのではないかと思いますし、あるいは、これを使ったら治るのかもしれないと思って、この試験を知った方から参加したいという希望が殺到するかもしれない、分からないんです。
 だから、十分な情報提供と対応の受皿、つまりこういうのをリスクコミュニケーションというんですが、これをシステム化して持っていないと混乱になる可能性があります。一般的に、臨床試験あるいは治験の情報というのは国民の皆様に十分流れておりません。ここの中の方もよく分からないんですから、お分かりになる方は少ないと思います。
 このレムデシビルの治験について、何らかの情報提供の対策というのは立てているのでしょうか。厚労大臣、お答えいただけますか。

#277
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありましたレムデシビル、これ実は国内では既に観察研究としても既に実施をされているわけでありますけれども、今回、薬事承認を見据えて、医師主導治験で三月二十三日に開始をさせていただきました。
 これに限らず、治験の実施状況、これは臨床研究もそうでありますが、透明性を確保することを目的として、国内にあるデータベースに登録し、公開するよう求めております。レムデシビルの治験についてもこれは既に公開がなされているということでありますし、また、一般の方においても、幾つかデータベースがあるんですが、それを統合した臨床研究情報ポータルサイトというのがございまして、そこにおいて各データベースに登録された治験内容や治験の実施医療機関等の情報を検索する、あるいはそれを通じて情報提供がなされる、こういう仕組みになっています。

#278
○石井苗子君 現在の臨床試験の登録制度に基づく情報公開というのがあるんですが、これは一般の方々はなかなか理解できませんし、通らないんですね。なので、ホームページだけではなく、何らかの窓口が必要なんです。
 これ、国際貢献ができるわけなんですけれども、皆さん、どうやって参加すればいいのかも分からない、ダブル盲検というのは何なのかも分からない。この意味において、患者様の問合せがコールセンターに集中するかもしれません。コールセンターをつくったりしていくこと、これは、問合せ窓口を治験の場合には設置することは、大切なことだと思います。
 次に、インフルエンザの治療薬アビガンでございますが、この研究について観察研究という言葉を総理が盛んにお使いになるので、アビガン、観察研究と、なので、国民の皆様は、これがきっと治療薬として保険適用で、近々適用になるんじゃないかと期待していらっしゃる方もいると思いますが、実は、アビガンの、その患者さんの観察研究をするというのは、データを集めて効果を見る、治療をしながらデータを集めるということで、先ほどのレムデシビルのような治験とは正確には同じとは言えないんです。
 この点について、多少国際的に問題があると言われております、観察研究では通用しないのではないかという見方があります。大臣、ここはどうでしょうか。

#279
○国務大臣(加藤勝信君) 広く、ちょっとざくっとした言い方ですが、観察研究というのと、臨床研究というのと、治験というのがあります。
 観察研究というのは、まさに患者さんを抱えた医師が一つの治療の選択肢として、通常の標準治療ではなくて、これは効能があるんではないかと思われたものを、通常は病院の中における手続があります。それをきちっと取った上で、患者の同意を受けてやっている。要するに、個々にやっているというのがそれに当たります。ですから、これは比較のしようがないので、蓄積としては有用でありますけれども。それから、臨床研究というのは、治験ほどではありませんけれども、一定の制限の中で研究をしていくということでありまして、これは最終的には臨床のガイドライン、診療のガイドラインというのがありますのでそこに反映をしていくことが可能となります。治験ということになると今度は薬事承認につながっていく。したがって、対応できるレベルがいろいろあるので、それに従って、そのやり方とかいろんな制限が変わってきていると。
 今お話あった観察研究というのは、あくまでもそういうものとして実施をされております。レムデシビルも実は既に実施をされております。それはそれとしながら、また、そこで一定の効果が出てきたというのはいろんな論文に出ますから、それを集約しながら、治験が行われたり、観察研究が行われ、場合によっては並行的に行われていくというのが今の状況でありますので。
 いずれにしても、今委員御指摘がありましたけれども、国民の皆さんから見ると、こうした治療薬というのは大変期待されておるわけでありますし、中には御家族で既に重症の状況の御家族を抱えている方もいらっしゃると思いますので、そういった方にはこうした状況も丁寧に提供できるように考えていきたいと思います。

#280
○石井苗子君 国民の皆様が期待していることは、早く治療薬が欲しい、どうやったら、この観察研究でも何研究でもいいですから、薬が手に入るだろうかと思っているわけです。
 これ、専門的なことになりますけれども、治験だの臨床研究だの、時間掛かるんです、お金が掛かるんです。だけれども、今は緊急事態なので、アビガンだけではなくて、気管支ぜんそく治療薬の、これシクレソニドといいます。膵炎の治療薬のナファモスタットといいます。こういうのは効くんではないかということがニュースで流れていると、皆さん期待を持つわけなんですが、これは、日本発の薬剤は安全性については相当なデータがあります。有効性についても必ずしも完璧ではないですけれども、検証できれば早く承認することが肝腎なのです。
 早く広く保険で薬が使えるようにするために、提案なんですが、再生医療等で使われている条件付早期承認制度というのがありますが、これを積極的に政府主導型で活用することができないでしょうか、御検討をお願いできないでしょうか、お答えください。

#281
○国務大臣(加藤勝信君) 条件付早期承認制度については、医療上の必要性が高いが、多数の患者に対して効果等を確認する治験を実施することが困難な医薬品に対して、平成二十九年度から試行的に実施をし、先般、この薬機法改正によってこの九月から法制化をされているわけであります。
 今回の新型コロナに対する治療薬についても、一日でも早く国民の皆さんに届けていただけるように、これは申請された際には、御指摘の制度も含めて可及的速やかに審査を行っていきたいと思いますし、また、いろいろとその前に通常御相談がありますので、そういった相談にも積極的に対応させていただきたいと思います。

#282
○石井苗子君 ありがとうございます。
 今ある制度を早く使って、これは御自宅で感染、かかった方の、まあ何といいますか、お世話を、ケアをしなければいけない家族という方もいるわけです。予防薬にも、軽症の方にもアビガンは使えるということを聞いております。なので、とにかく早く皆様のところに保険適用で届くようにしてもらいたいんですが、最後になりますのでちょっと確認をさせてください。
 つまり、観察研究でいいのかどうかということなんです。後になってやっぱり駄目でしたということになりますと大変なので、資料を用意しましたので大臣に確認をさせていただきたいと思います。観察研究と臨床研究、少し細かい話になりますが、大事なポイントなので資料を見てください。
 ここに赤い字で書いてありますね。この薬です、医療品、安全性と有効性、有効性又は安全性と書いてあります。明らかにすることを目的としていないのであれば、その研究は特定臨床研究に該当しない。しかし、今は、やっていることは、有効性と安全性を明らかにすることを目的としてやっているんです。ということは、特定臨床研究をやらなければ、大臣、いけないのではないでしょうか。観察研究で大丈夫でしょうか。もう一回確認させていただきます。

#283
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、目的が違います。別に観察研究を禁じるという必要性はないんだろうと。これはそれぞれその制度にのっとってやっていただくということだと思いますし、臨床研究は、先ほど申し上げたような、最終的には診療のガイドライン等の変更にもつながっていくものでありますから、それはそれとして対応していただく。
 これは、ただ、実施する主体の発意からスタートするわけでありますから、我々がやりましょうというんじゃなくて、やりましょうとする方をどう応援をしていくのかということで、実際、AMEDのお金等、予算等は対応させていただいていると、こういうことであります。

#284
○石井苗子君 ありがとうございます。PMDAが認めれば、割と融通が利くと聞いております。
 最後になりますが、日本には異なる臨床研究の制度が三種類あります。

#285
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ましたので、簡潔に。

#286
○石井苗子君 治験、特定臨床研究、臨床試験、これらが入り交ざって非常に制度がややこしくなっております。日本維新の会はこの制度の緩和も求めて提案しておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 終わります。

#287
○委員長(金子原二郎君) 以上で石井苗子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#288
○委員長(金子原二郎君) 次に、武田良介君の質疑を行います。武田良介君。

#289
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 私の地元長野県では、昨年の台風十九号災害、さらには雪不足、そして消費税の一〇%の増税、さらに今回の新型コロナと、まさに四重苦が襲いかかっております。これで経営が成り立たない、生活が成り立たない、悲痛な声が上がっております。これにどう立ち向かっていくのか。
 まず、新型コロナについて伺います。厚労省に雇調金についてお伺いいたします。
 長野県阿智村にあります昼神温泉で旅館業を営んでおられる方は、新型コロナの特例として雇調金の申請に必要な休業計画の事後提出を認めると言われても、一般の企業と違い休日が決まっていないため、休業計画そのものが立てられないとおっしゃっております。
 そこで、例えば、昨年同月の就業実績を使って、同等の分を休業とする取扱いで休業計画を作成するという柔軟な対応も必要だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

#290
○国務大臣(加藤勝信君) まず、雇用調整助成金について、手続、今、手続の話がありますから、手続が非常に大変で簡素化してほしいと、それからもう一つは支給するまでに時間が掛かり過ぎると、こういう御指摘をいただいております。
 私も昨日、実はどういう書類が必要なのか、少し説明を受けました。もうこれ要らないんじゃないかとか、ちょっと今、取捨選択をさせていただいております。ちょっと個々の話は今すぐお答えできませんけれども、特に今回、観光、宿泊、それから交通関係、何というんですか、旅行会社関係、ここが非常に多いんで、実はこれまで雇調金、どっちかというと製造業が中心だったんですね。そうすると、製造業だと持っているというのがいろいろあるんですが、やっぱりそうした業種だとなかなか、製造業で持っていても、持っていない資料というのも実はあるんですね。
 ですから、そんな実態も踏まえながら、今回どういったところが中心になるのか、その皆さんが、提供するとすれば、通常だったらここまで求めているけれども、今回はこういったものも考えられるんじゃないか、そういった柔軟な対応ができるように、今、中で検討させていただいているところでありますので、速急に固めてそれをお示しするようにしたいと思います。

#291
○武田良介君 是非検討いただきたいと思うんですが、柔軟な運営というのはこれまでもやられてきたと。今おっしゃられたように、このハローワーク管内では、これまでサービス業で雇調金を利用されたことがないと、実績一つもないというんです。じゃ、社会保険労務士の方だってハローワークの職員の方だって、書類どうやって作成したらいいのか分からないと、こういう状況があるということなんですね。
 大臣、雇調金は十分の十国の責任で助成すると、やっぱりこれぐらいのこと必要だというふうに思います。中小企業の休業補償に政治の責任を果たすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

#292
○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げた手続や支給時期に加えて、この雇用調整助成金を更に充実すべきではないか。特に北海道については、今の全国に比べて助成率を上げた、言わばリーマン・ショックと同じような制度を使わせていただいているところであります。リーマン・ショックのときに加えて、さらに雇用保険の適用でない二十時間に満たない方も対応にする、そうしたこともさせていただきました。
 そうした今後の雇用調整助成金の対応については、今回の新型コロナウイルス感染症の影響によって、特に雇用情勢、これがどうなっていくか、今厳しくなっているという認識は私も持っておりますので、そうした認識を踏まえて必要な対応を講じていきたいというふうに思います。

#293
○武田良介君 目の前一週間が本当に困っているという本当に差し迫った状況でありますから、是非ともお願いしたいと思います。
 次に、国交省にバス、タクシーの関係で伺いたいと思います。
 三月十日の国土交通委員会で、バス、タクシー業界の実態把握について質問いたしましたら、まだ集計できていないということでありましたけれども、その後、実態つかめたでしょうか。

#294
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 バス、タクシーについて実態を把握するため、乗り合いバス二百四十社、それから貸切りバス七十九社、タクシー二百三十九社を抽出したアンケート調査も行っています。また、貸切りバスについては、委員御指摘のように、大臣からの指示を受けまして全四千三百二十四事業者に対して調査を行っているところでございます。現段階におきまして千七百四十五社から回答があるというものでございます。

#295
○武田良介君 中身はどういうことになっているんでしょうか。

#296
○政府参考人(一見勝之君) 事業者の方々からの意見といたしましては、乗り合いバス、貸切りバス、タクシー、雇用調整助成金の拡充、手続の迅速化、公租公課の負担軽減などを求める声がございました。さらに、貸切りバス、全数調査をしております中での意見としましては、事業規模の縮小を検討しているとの声が約三割、それから資金繰りについて三か月以内に不安があるという声が約七割という結果、現段階ではそういう結果でございます。

#297
○武田良介君 もう少しその具体的な状況というのも答弁いただけなければ、国交省がどれだけ本気でやっているのかというのがよく見えないというふうに思っております。
 タクシー労働者の方たちは歩合制で働いておられます。その収入減というのは大変大きなものがある。会社も窮地に立たされております。赤羽大臣、労働者への直接支援も必要だと思いますし、抜本的な支援強化、必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

#298
○国務大臣(赤羽一嘉君) 局長の答弁、ちょっと漏れておりますけれども、数字、いや、数字は全部出ております。やる気がないというのはちょっとあれでして、四千三百二十四社全社にこちらから働きかけをしておりますので、その点でやる気があるかないかは判断していただきたいと思います。そのやる気があるというより、本当に腹を決めてやらないと駄目だという危機感を持ってやっております。
 タクシーの運転手さんの話の中で、なかなか雇用調整助成金が、事業者がちゃんとやられて一人一人に裨益するということは大事なんですけど、そこが遅れている中で、歩合制度が現実なので、大変、最低賃金を割っているような例があってもう日々の暮らしが大変だという話もよく聞いておりますので、そうしたことがないようにタクシー業界にもしっかり徹底をしていきたいと思いますし、特に地方部はやっぱり中小企業が多いので、これから決定すると思いますが、公租公課の減免ですとか、できること、効果があることをしっかりと打たなければいけないと、こう思っているところでございます。

#299
○武田良介君 抜本的な支援強化を求めたいというふうに思います。
 今日、文科大臣にも来ていただきましたが、一斉休業、イベント自粛で、学生のアルバイトもなくなってしまっております。先日も愛知の学生から、イベントスタッフのバイトが全部中止になった、シフトが全く入らない、バイト先が潰れそうと、いろんな声が出ております。親の収入も激減をしております。
 大臣、今後、大規模な財政措置を伴う支援策行うということであれば、これ思い切って、授業料だとか入学金、その減免を盛り込んで、学生、青年、これ支援していくという姿勢を示すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

#300
○国務大臣(萩生田光一君) 今般の新型コロナウイルス感染症の影響で子供たちが進学、修学を断念することがないよう支援していくことが重要と考えています。
 新型コロナウイルスの影響を受けた学生や児童生徒等への修学支援については、既に通知におきまして、それぞれ支援制度の周知や、大学や地方自治体への対応の要請を行ったところです。この中で、大学生等については、高等教育の修学支援新制度及び日本学生支援機構による貸与型奨学金において家計が急変した学生等への支援を行うこととしています。
 具体的には、家計急変後の所得見込みで所得判定を行い、要件を満たす学生等が支援対象となります。あわせて、入学料等、初年度納付金や授業料等の納付が困難な学生に対しては、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、各大学に授業料等の納付の猶予等の弾力的な取扱いや減免等のきめ細かい配慮を累次にわたり要請をしております。
 また、義務教育段階においては、市町村がそれぞれの実情に応じて就学援助を実施していますが、新型コロナウイルス感染症の影響により家計が急変した場合も、可能な限り対象者の認定や援助について柔軟な対応を行うようにしているところです。
 引き続き、子供たちが経済的理由により進学や修学を断念することのないようにしっかり応援をしてまいりたいと思います。

#301
○武田良介君 御答弁いただきましたが、その通知はやっぱりその各大学において配慮していただきたいという話なんですよね。国がもっと責任を持って、財政的な措置も含めて支援するとおっしゃっていただきたい。

#302
○国務大臣(萩生田光一君) 個々の学生さんに対してダイレクトに支援するメニューというのは確かに国が直ちに用意はしていないんですけれど、大学の皆さんも大変理解が高まってきていると思います。
 改めて、制度が後になって知らなかったなんということのないように、その点は徹底をしてまいりたいと思いますし、まずは、この年度替わりの段階で学年が替わったり属性が替わったりしますので、そこまでを目配りをしっかりしてきて、その後のことはまた改めてしっかり考えていきたいなと思っています。

#303
○武田良介君 理解が広がってきていると言っても、大学の授業料を値上げするようなそんな状況が生まれているときに、本当にそれで支援になるのかということを指摘させていただきたいというふうに思います。
 次に、台風十九号災害についてお聞きをいたします。
 まず、昨年の台風十九号で、全国でどれだけの堤防決壊があったのか、御説明ください。

#304
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 令和元年東日本台風では、各河川管理者からの報告によると、全国の国管理区間が十二か所、県管理区間が百二十八か所の合計百四十か所で堤防が決壊したところでございます。
 また、一部の河川では、越水と報告をされた箇所が現地の被災状況に照らすと決壊に該当するのではないかという御指摘もございまして、現在再調査を行っているところでございます。

#305
○武田良介君 決壊が起こった現場では、被災住民の本当に悲痛な声が上がっております。堤防決壊で、家、生活、思い出、全部奪われたと、悔しい、悲しい、寂しいと、堤防際の家のため今後の再建計画が立てられないと、怖くて戻れないと、これ長沼大町地区というところの住民集会で集められた声の一部でありますけれども、大臣、この声、どのようにお考えになりますか。

#306
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私自身も阪神・淡路大震災で住む家を失った被災者の体験もしておりますし、そうした人に、一人一人にやっぱり寄り添って、同じ立場でなるべく心の通った復旧復興をしなければいけないということは心掛けておるつもりでございます。
 今回は、大変な、観測史上初めての降雨量で、千曲川でも、長野県全体で亡くなられた方が五名、全壊も九百棟発生したということで、その被害の状況が大変だということは、私も何回か足を運びまして直接皆さんからもお話を聞いておりますし、首長の皆さんからも様々な御支援の御要望をいただきまして、鉄道も上田電鉄、しなの鉄道が途絶しましたので、代行バスの国からの補助というのも新設させていただいたり、できるだけの精いっぱいのことをやっております。
 加えて、やっぱり気候変動によって甚大化、頻発化しておりますので抜本的な対策を取るべく今体制を整えておりまして、特にこの信濃川水系、大変大きな川でございますので、緊急治水対策プロジェクトの一つに指定をして、今、抜本的な治水対策を講じているところでございます。

#307
○武田良介君 堤防の決壊の原因についてもう少し聞いていきたいと思うんですが、国交省は堤防が決壊した河川で堤防調査委員会というのを開いておりますが、これどういうものでしょうか。

#308
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 例えば千曲川でございますと、千曲川堤防調査委員会というものにつきましては、北陸地方整備局に置かれておりまして、千曲川におきまして堤防決壊等の甚大な被害が発生した場合、原因究明と再度被害を回避するための復旧対策等について指導、助言を行うことを目的として設置しております。

#309
○武田良介君 技術検討会というのも開いていると思いますけれども、これはどういうものでしょうか。

#310
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 今の技術検討会でございますけれども、令和元年台風十九号の被災を踏まえた河川堤防に関する技術検討会というふうに言っておりますけれども、本省に設置しているところでございます。
 これにつきましては、各地方整備局、また県の堤防調査委員会、また専門家による現地調査などの結果を受けまして、堤防の決壊の要因等を踏まえつつ、越水に対して決壊しにくい堤防強化を実施するために必要な技術的検討を行うことを目的に設置しているところでございます。

#311
○武田良介君 つまり、これらの会議で堤防の決壊の原因だとか今後の強化方向というのを検討しているということだというふうに思いますけれども、千曲川の堤防調査委員会で堤防の決壊原因はどのように示されているでしょうか。御説明いただけますか。

#312
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 千曲川の堤防の決壊原因につきましては、その今お話をさせていただきました千曲川堤防調査委員会によって被災のメカニズムを分析をいただいているところでございます。
 委員会におきましては、監視カメラから越流が生じているのが確認されており、堤防決壊地点の上下流区間も川裏のり尻に越流水による洗掘等が確認されているというふうに報告がされているところでございます。このため、委員会においては、越流によって堤防等の欠損が発生し、決壊の主要因になったと推定されるとされているところでございます。

#313
○武田良介君 今、若干メカニズムについても説明いただきましたけれども、越流による堤防決壊ということでありました。これが本当に越流だけが原因なのかということが被災住民の方の大きな疑問になっております。
 そのことを考える前に、もう一つ確認しておきたいと思うんですけれども、長野市長沼穂保地区、決壊部のところの越水区間はどれだけあって、実際に切れたのはどのぐらいあったのか。

#314
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘の長沼地区のうち、赤沼地先から大町地先というのが長沼地区ということでございますけれども、約一・五キロメートルで越水が発生して、このうち約七十メートルの堤防、河川堤防が決壊したところでございます。

#315
○武田良介君 一・五キロ越水していて、そのうち七十メートルの区間が切れた。だから、被災住民の皆さんはなぜここが切れたのかと、当然そういうふうに思っておられるわけであります。
 赤羽大臣、この原因、どのようにお考えになりますか。

#316
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私、専門家ではありませんが、その報告を受けたことを申し上げたいと思いますが、今回、そもそも観測史上最高水位を記録した箇所がたくさんあって、どこでも決壊が至ってもおかしくない状態であったと、その中で一つ一つ分析をしなければいけないということで、今、全国で越水した箇所のうち、水が堤防を乗り越える際の堤防上の水流の深さや時間の長さなど、一定のデータが得られた約三十か所を対象に、その決壊に至った理由、また至らなかった理由、こういったものを分析をしているところでございます。
 ただ、残念ながら、現時点では、それぞれ今分析、専門家の方にしていただいておりますが、堤防の高さですとか斜面の傾き、堤防表面の強度などについて更にやっぱり継続的な調査、分析を行う必要があるというふうに言われておりまして、現時点では、どうしてこの箇所で切れたのか、ここは大丈夫だったのかということを結論を得るには至っておりません。

#317
○武田良介君 高さ、傾き、何でしたっけ、強度でしたか、お話がありましたけれども、被災住民の方たちは、これ、決壊したところは石を積んで造った堤防だったはずだと、それ覚えておられる方がいるわけですね。切れるとすればあそこだというふうに言われてきたところ、そこが切れたんだから、これ人災なんだ、怒りしかないという話をされているわけです。
 国交省にちょっと確認しますけど、この礫でできた堤防というのは、これは弱いということでよろしいですか。

#318
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 河川の堤防につきましては、過去の被災に応じてかさ上げを行ったり拡幅を行ったり、その強化を重ねてきた歴史の長い構造物であるということでございます。
 今委員御指摘の、礫といいますか、堤防決壊箇所の調査断面につきましては、砂質土であるとか粘性土、礫性土、礫、砂礫ということで構成をされているところでございます。現地の事務所において、この土質構成を前提として、決壊箇所の堤防の浸透に対する安全性について照査を行ったところ、今回の出水、今回の出水の降雨、水位を再現した安定計算から、照査基準値を満足しているという結論を得ているところでございます。(発言する者あり)

#319
○委員長(金子原二郎君) 五道国土保全局長。

#320
○政府参考人(五道仁実君) 堤防の土質といいますか、土質についてでございますけれども、一般論といたしまして、砂礫、それから粘土ということがありますけれども、その粒径の大きさによってやはりその間隙が多くなるわけでございますので、一般論としてその粒径の大きいものについて水が通しやすいと、通しやすいということが結論でございます。

#321
○武田良介君 水が通しやすい、だから浸透しやすい。浸透が原因で堤防が決壊するということもあるということでいいですよね。

#322
○政府参考人(五道仁実君) 堤防の決壊の要因でございますけれども、先ほど御説明をさせていただいた越流というようなもの、それから堤防の中に水がしみ込む浸透というようなもの、そういうようなものがあるということでございます。あと、流速によって堤防が削られていくというようなものがあるということでございます。

#323
○武田良介君 そこの堤体に砂礫がたくさんあって浸透していたんじゃないかと、やっぱりそういう思いなんですね。そこの分析が、私、十分これやられていないと思うんですね。
 資料の二を見ていただきますと、私がその堤防決壊現場に行った際のものでありまして、決壊部の少しだけ上流の部分の写真です。そこに、写真にありますけれども、その堤体そのものとその住宅地側に土を盛って桜の木を植えた桜堤、その間から砂が噴き出した跡があったんです。
 これ、堤体に砂礫が入っていたということも否定できないんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

#324
○政府参考人(五道仁実君) 先ほど御答弁させていただいたとおり、決壊箇所の断面を見たところ、砂礫であるとかそうしたものが入っていたということは事実でございますけれども、先ほど申し上げたとおり、その条件で安定計算というものを行ったところ、照査基準は満足しているということでございます。

#325
○武田良介君 資料の三も、じゃ、紹介します。
 今答弁されたのはこのことだと思うんですが、千曲川の河川事務所から断面送っていただきました。Bgというのがあって、これ確かに礫質土というふうになっています。これがあるということだと思います。
 しかし、やっぱり被災住民の皆さんは、これがあったから、ただただ越流したというだけではなくて、本当に切れたんじゃないかって、やっぱりその思いがあるわけですよ。このことがしっかりその調査委員会の中にも記されていないというふうに思いますけど、いかがですか。

#326
○政府参考人(五道仁実君) 調査委員会の報告書、その当該箇所でございますけれども、先ほど申し上げたとおり、主要因として越流ということでございます。それに対して、浸透についての検討も行っているところでございますけれども、主要因としては越流だということで結論付けているところでございます。

#327
○武田良介君 私、絶対納得いきません。第一回の調査委員会の資料、私、見ましたけど、断面のところにわざわざ文字を書いて、礫は見られないって書いているんですよ。全然違うんです。おかしくないですか。

#328
○政府参考人(五道仁実君) 先ほど申し上げたとおり、その後、何回か、その後ですね、掘削という、断面が出てきた中で、先ほどお話をさせていただいた砂質土、それから礫質土というものが入っているということでございますけれども、繰り返しになりますけれども、その条件において安定計算をさせていただいて満足をしているということでございます。

#329
○武田良介君 安定計算して満足しているという、そういう話を繰り返すがために、被災住民の皆さんは本当に怒りを持っておられるというふうに思います。
 被災住民の皆さんは、やっぱりそこに礫が、石が粒径の多いものが積まれて堤防が造られたということを見ているから、だからこれは人災だというふうにおっしゃっているわけです。
 大臣、これ、人災だというふうに思いませんか。

#330
○国務大臣(赤羽一嘉君) そもそものことにつきましては、先ほど局長から御答弁ありましたように、この専門家の皆さんが令和元年十月に現地調査をしていただいて、それを基に、十一月、十二月、それぞれ委員会で下していただいた結論ですから、我々はそれをやっぱり尊重するという立場にあります。
 人災かどうかということは、これはいろいろ難しい話であって、整備をしていても、整備には時間も掛かりますから、その間で発災をしたときに、何も責任がなかったとか言う人もいるかもしれませんが、我々は政治家ですから、被災された方が、家を失った方がいらっしゃる、亡くなられた方もいるというこの重みはしっかりと受け止めていかなければいけない。無責任だと私は思いませんが、人災であるかどうかということは余り、申し訳ないんですけど、意味がある話ではないんではないかと思っております。
 再度災害が出ないようにしっかりと抜本的な対策を取らなければいけないと肝に銘じております。

#331
○武田良介君 その責任というのをしっかり自覚する必要があると私は思います。
 実は、先ほどの技術検討会というのは昨日も第二回が行われて、私も傍聴させていただきましたが、そのときにも砂礫と粘土によって壊れ方が違う箇所があったのではないかということの指摘もありましたので、これは、原因の究明、それから住民への説明、是非続けていただきたいと思いますけれども、大臣、もう一言、いかがでしょうか。

#332
○政府参考人(五道仁実君) 昨日も、先生御指摘のように、委員会をさせていただいているところでございます。その中で、同じようなところで切れているところ、切れていないところということがありまして、そこをしっかり分析するようにということでございますので、そういうことについてはしっかり分析をさせていただきまして、報告をさせていただきたいというふうに思います。

#333
○武田良介君 最後に、技術検討会では、今後の堤防の強化方向として、危機管理型ハード対策の改良版として被覆型を中心とした河川堤防の強化工法を検討するというふうになっておりますけれども、危機管理型ハード対策と被覆型ってどういうものでしょうか。

#334
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 まず、堤防の強化ということでございますけれども、これ、平成二十年に土木学会がまとめた報告書におきまして、土でできた堤防を表面を覆う被覆型というものと、堤体内にコンクリートの壁や鋼材等を使用する自立型に分類されているところでございます。
 このうち、被覆型というのは、アスファルトであるとか、コンクリートブロックであるとか、シートであるとかというものを、堤防の上部やのり面を覆って越水による浸食等を抑えるというような、によって強化を図ろうというものでございます。
 危機管理ハードは、その中の、堤防の天端の上面のアスファルト舗装というものと、堤防の住宅地側ののり尻といいますか、一番下の部分を強化をするということをやっているものでございまして、被覆型の一つの体型だというふうに考えているところでございます。

#335
○武田良介君 フロンティア堤防、アーマーレビーというのも被覆型に含まれるということでよろしいでしょうか。

#336
○政府参考人(五道仁実君) これにつきましては、堤体を被覆するということでございますので、被覆型の一部だということでございます。

#337
○武田良介君 これ、やっぱり全国の被災住民の皆さんが求めてきたことであります。しかし、その試験施工が一時された、しかし、その後、もう十分やられなくなってしまった、実質闇に葬られてしまったものが……

#338
○委員長(金子原二郎君) 時間が参りました。

#339
○武田良介君 今度は復活してきた。まさに転換点に当たってきたということだというふうに思います。是非これを前に進めていく必要があるということを求めたいというふうに思います。
 今日は総務大臣にも来ていただきましたけれども、時間がなくなってしまいまして質問できませんでした。
 これで質問を終わらせていただきたいと思います。

#340
○委員長(金子原二郎君) 以上で武田良介君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 次回は明二十七日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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