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2020/04/24 第201回国会 衆議院 第201回国会 衆議院 厚生労働委員会 第10号 令和2年4月24日
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2020/04/24 第201回国会 衆議院

第201回国会 衆議院 厚生労働委員会 第10号 令和2年4月24日

#1
令和二年四月二十四日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 盛山 正仁君
   理事 後藤 茂之君 理事 新谷 正義君
   理事 冨岡  勉君 理事 長尾  敬君
   理事 平口  洋君 理事 小川 淳也君
   理事 岡本 充功君 理事 高木美智代君
      あべ 俊子君    安藤 高夫君
      上野 宏史君    大岡 敏孝君
      大串 正樹君    大隈 和英君
      木村 哲也君    工藤 彰三君
      国光あやの君    小島 敏文君
      小林 鷹之君    佐藤 明男君
      塩崎 恭久君    繁本  護君
      白須賀貴樹君    田村 憲久君
      高木  啓君    高橋ひなこ君
      谷川 とむ君    堀内 詔子君
      三ッ林裕巳君    山田 美樹君
      稲富 修二君    尾辻かな子君
      岡本あき子君    下条 みつ君
      白石 洋一君    中島 克仁君
      西村智奈美君    山井 和則君
      柚木 道義君    伊佐 進一君
      桝屋 敬悟君    宮本  徹君
      藤田 文武君
    …………………………………
   議員           岡本 充功君
   議員           西村智奈美君
   議員           中島 克仁君
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   財務副大臣        遠山 清彦君
   厚生労働副大臣      稲津  久君
   厚生労働大臣政務官    小島 敏文君
   厚生労働大臣政務官    自見はなこ君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  安居  徹君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 太刀川浩一君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官) 達谷窟庸野君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房年金管理審議官)       日原 知己君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  吉田  学君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  宮嵜 雅則君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         藤澤 勝博君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局長)           渡辺由美子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           谷内  繁君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    橋本 泰宏君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  大島 一博君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  高橋 俊之君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 伊原 和人君
   参考人
   (独立行政法人地域医療機能推進機構理事長)    尾身  茂君
   厚生労働委員会専門員   吉川美由紀君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十四日
 辞任         補欠選任
  大岡 敏孝君     高木  啓君
  船橋 利実君     工藤 彰三君
同日
 辞任         補欠選任
  工藤 彰三君     船橋 利実君
  高木  啓君     大岡 敏孝君
    ―――――――――――――
四月二十一日
 全ての子供に格差なく、等しく質の高い保育を保障するための保育・学童保育関係予算の大幅増額と施策の拡充に関する請願(小川淳也君紹介)(第四七九号)
 同(斉木武志君紹介)(第四八〇号)
 同(小宮山泰子君紹介)(第四九九号)
 同(日吉雄太君紹介)(第五二〇号)
 同(早稲田夕季君紹介)(第五二一号)
 同(岡島一正君紹介)(第五八三号)
 同(田村貴昭君紹介)(第五八九号)
 官公庁における障害者の法定雇用率を守ることに関する請願(大河原雅子君紹介)(第四九八号)
 安全・安心の医療・介護の実現のため夜勤改善と大幅増員を求めることに関する請願(岡本あき子君紹介)(第五〇〇号)
 同(山崎誠君紹介)(第五〇一号)
 同(山崎誠君紹介)(第五一一号)
 同(中川正春君紹介)(第五四九号)
 同(田村貴昭君紹介)(第五九〇号)
 同(本村伸子君紹介)(第六〇四号)
 パーキンソン病患者への難病対策の推進に関する請願(江田康幸君紹介)(第五一二号)
 同(斉藤鉄夫君紹介)(第五一三号)
 同(平口洋君紹介)(第五一四号)
 同(中川正春君紹介)(第五五〇号)
 同(馳浩君紹介)(第五五二号)
 同(宗清皇一君紹介)(第六二五号)
 社会保険料の負担軽減に関する請願(小宮山泰子君紹介)(第五三四号)
 お金の心配なく、国の責任で安心して暮らせる社会とするための社会保障制度の拡充に関する請願(小宮山泰子君紹介)(第五三五号)
 同(小宮山泰子君紹介)(第五五三号)
 花粉症の薬、湿布等を医療保険の対象から外さないことに関する請願(清水忠史君紹介)(第五八一号)
 子どもの歯科矯正への保険適用の拡充に関する請願(清水忠史君紹介)(第五八二号)
 保険でよりよい歯科医療を求めることに関する請願(清水忠史君紹介)(第五八四号)
 じん肺とアスベスト被害根絶を求めることに関する請願(田村貴昭君紹介)(第五八八号)
 障害福祉についての法制度拡充に関する請願(松田功君紹介)(第六一八号)
 ケアプラン有料化などの制度見直しの中止、介護従事者の大幅な処遇改善、介護保険の抜本改善に関する請願(近藤昭一君紹介)(第六一九号)
 同(牧義夫君紹介)(第六二〇号)
 全国一律最低賃金制度の実現を求めることに関する請願(伊藤忠彦君紹介)(第六二一号)
 同(近藤昭一君紹介)(第六二二号)
 同(長坂康正君紹介)(第六二三号)
 同(牧義夫君紹介)(第六二四号)
 若い人も高齢者も安心できる年金制度に関する請願(近藤昭一君紹介)(第六二六号)
 同(牧義夫君紹介)(第六二七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三四号)
 年金積立金管理運用独立行政法人法等の一部を改正する法律案(岡本充功君外五名提出、衆法第七号)
     ――――◇―――――

#2
○盛山委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案及びこれに対する岡本充功君外二名提出の修正案並びに岡本充功君外五名提出、年金積立金管理運用独立行政法人法等の一部を改正する法律案の両案及び修正案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案及び修正案審査のため、本日、参考人として独立行政法人地域医療機能推進機構理事長尾身茂君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官安居徹君、警察庁長官官房審議官太刀川浩一君、厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官達谷窟庸野君、大臣官房年金管理審議官日原知己君、医政局長吉田学君、健康局長宮嵜雅則君、雇用環境・均等局長藤澤勝博君、子ども家庭局長渡辺由美子君、社会・援護局長谷内繁君、社会・援護局障害保健福祉部長橋本泰宏君、老健局長大島一博君、保険局長浜谷浩樹君、年金局長高橋俊之君、政策統括官伊原和人君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○盛山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○盛山委員長 これより両案及び修正案を一括して質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。上野宏史君。

#5
○上野委員 自由民主党の上野宏史でございます。
 新型コロナウイルスの感染の拡大防止、またその影響への対応ということで、加藤大臣始め政務三役の皆様方、また厚労省の職員の方々、関係する全ての方々にこの間大変な御尽力をいただいていることに、心から感謝を申し上げたいというふうに思います。
 本日は、年金制度の改正法案の審議であるということであります。まさに、新型コロナウイルスの影響もありまして、我が国の経済は大変な影響をこうむっている、また、働く人一人一人についても、その働く環境についてさまざまな影響があるということでもあるというふうに思います。そうした中で、今回のこの法案は、年金制度の充実を図っていく、働く方々が安心して働けるような環境をつくっていく、信頼できる年金制度をつくっていく、そうした法案でもあります。大変大事な、大切な法案であるというふうに思います。そうした思いでぜひ質疑をさせていただきたいというふうに思います。
 まず最初に、今回の法律改正におきまして、短時間労働者に対する被用者保険の適用の拡大を行うということであります。そうした議論にも関係をいたしますので、まず冒頭、新型コロナウイルスの経済への影響についてお伺いをしたいというふうに思います。
 私の地元は群馬県であります。群馬県は観光県でありまして、ホテル、旅館がたくさんございます。また、インバウンドの方々を含む観光客、また地元の方々も対象にした飲食店もたくさんございます。こうした業界は、そもそも、先般の冬のシーズンは雪不足でスキー場が大変な状況になったりということもありますけれども、今回、あわせて新型コロナウイルスの関係で観光客も激減している、大変大きな影響を受けているという状況でもございます。
 旅館、ホテル、それから飲食店、こうした産業はまさに厚生労働省の所管の業界であります。さらには、今回法律改正をして被用者保険を拡大するといったときに大きな影響があり得る事業者でもあるというふうに思います。そうした意味で、今回の新型コロナウイルスを踏まえて、どういう経済状況にあるのか、各事業者の方々がどういう環境に置かれているのかというのをしっかり厚生労働省としても政府としても把握をするということが、まさに、どういう法律改正をしていけるのか、どういうタイミングで制度を変えていけるのか、そうした議論の前提にもなるのではないかなというふうに思います。
 厚生労働省として、先ほど申し上げました旅館であったりホテル、飲食店、そうした業界への今回の新型コロナウイルスの影響についてどのように理解をされているのか、お伺いをいたします。

#6
○高橋政府参考人 御指摘のとおり、被用者保険の適用拡大を進めるに当たりましては、影響を受ける中小企業の経営への配慮が欠かせないと考えてございまして、今回は、そうした点を含めまして、関係者の意見を丁寧に聞きながら議論を重ねてまいりまして、二〇二四年十月に五十人超の規模まで適用するというふうな結論に至ったところでございます。
 新型コロナウイルスの感染症の影響によりまして、御指摘の旅館業あるいは飲食業を含む幅広い分野で売上げや発注の減少による甚大な影響が生じているということでございます。新型コロナウイルスの感染症の経営への影響は個々の事業者ごとによってさまざまでございますけれども、先生御指摘いただきましたように、厚生労働省には生活衛生関係営業を所管する課もございまして、関係団体との情報交換を通じまして随時状況を把握してございます。団体からもいろいろな状況の調査等々が担当課にも来ておりまして、年金局としてもシェアしておりまして、引き続き状況の把握に努めてまいりたいと考えてございます。

#7
○上野委員 ありがとうございます。
 今回のこの法律の前段で、役所の中であったり、又は各種審議会、検討会において御議論が行われたものというふうに思います。ただ、そのときの状況に比べると、各業界を取り巻く状況というのは大きくさま変わりをしているという現時点での状況かと思います。ぜひしっかりと、厚生労働省は、厚労省の所管業種だけではないですけれども、政府として今回の新型コロナウイルスの影響を把握をされて、万全の対策を引き続きとっていただけるようにお願いをいたします。
 もう一点、新型コロナウイルスの関係でお伺いをしたいというふうに思います。
 これも私のところに来た声なんですけれども、たまたま食品販売業者であります。これは観光地にあるということもあって、前年比で九割ぐらい売上げが減少しているということでもあります。雇用を維持するのもなかなか難しいという話があったり、又は社会保険料の支払いが企業経営に当たって大きな負担になっているという声も聞きます。事業を継続していくのも、そうした支出があるとなかなか難しいという話であります。
 これまでしっかり事業を継続、発展をさせて、そしてまた地域で雇用をしっかり生み出していく、そして、もちろん社会保険料もしっかりと支払いをしていく、そうした事業者ほど今回のコロナウイルスの影響で大変な苦境に陥っているということではないかなというふうに思います。
 ぜひ、雇用の継続については、雇用調整助成金、これは、そもそも、なかなか制度について御理解をいただいていなかったケースというのもたくさんあったのではないかというふうに思います。今回、さまざま報道もされている、また政府も情報発信をされて随分御理解をいただいたということでもあると思うんですけれども、しっかり制度の周知と拡充をしていただく必要があるというふうに思いますし、あわせて、社会保険料の事業主負担分については、従来からそうした声もあったかもしれません、猶予であったり、又は、場合によっては免除してほしいという声も随分出ているというふうに聞いております。
 その点について、今の各事業者、各業界を取り巻く状況も踏まえながら、どういった対応があり得るのか、お伺いをいたします。

#8
○高橋政府参考人 まず、雇用調整助成金でございますけれども、他省庁や関係団体、地域の経営者団体や金融機関とも連携いたしまして、効果的、積極的な周知に取り組んでいるところでございます。また、申請書類等の簡素化、社会保険労務士など専門家の方による出張相談、あるいは書類作成に関する解説動画の作成などを行いまして、雇用を維持する事業主の皆様に御活用いただけるように、わかりやすい周知に努めているところでございます。
 また、社会保険料でございますけれども、今般の新型コロナウイルスの感染症に伴いまして多くの事業者の収入が急減しているという状況を踏まえまして、税制における対応と同様の措置といたしまして、新たに、無担保で、かつ延滞金なしで一年間、社会保険料の納付を猶予できる特例を設けることとしてございます。
 免除という点でございますけれども、社会保険料の免除につきましては、社会保険料によりまして給付費を賄っている、こういう制度でございまして、保険料負担が給付との見合いで設定されておりますので、年金や医療等の社会保険給付が経済状況にかかわらず継続していかなければならない、こういうことを考えますと、売上げが急減された事業者への対応としましては、今回行います延滞金を課さないという特例的な手当てを講じた上で、保険料の納付猶予の特例により対応していきたいと考えてございます。

#9
○上野委員 ありがとうございます。
 さまざま御対応いただいているということでもございました。しっかり制度の周知をしていただくとともに、先ほども申し上げました、事業者の置かれている状況、日々状況は変化をしているということでもあるというふうに思います。ぜひ的確に把握をしていただいて、必要に応じて追加的な措置をぜひ検討いただきたいというふうに思います。
 それでは、法律の具体的な内容についてお伺いをしていきたいというふうに思います。
 先ほども触れましたとおり、今般の年金制度改正法案の内容として、短時間労働者への被用者保険の適用拡大があるということであります。
 働く側の立場に立つと、将来の年金水準を充実をさせる等々、さまざまな意味がある一方で、事業主にとっては、短時間被保険者が一人ふえると年間約二十四・五万円の負担が新たに生じるということでもございます。こうした負担でありますけれども、これは業種によって影響はさまざまであります。短時間労働者の比率が高い、先ほど申し上げました宿泊業又は飲食サービス業、これは短時間労働者の比率が四三・六%ということでもあります。生活関連サービス業は三〇・九%、また医療、福祉も二〇・六%と、こうした業種で非常に影響が大きいということであります。先ほども触れましたとおり、こうした業種は厚生労働省の所管の業種でありますし、また新型コロナウイルスの影響を大きく受けている業界でもあるというふうに思います。
 この制度改正、短時間労働者に対する被保険者範囲の拡大ということについて、さまざま審議会、検討会でも議論がなされてきたというふうに承知をしています。そうした議論の中でも、こうした事業主負担に着目をしてしっかり中小企業、小規模事業者に対する支援をしていくべきだという話が意見として出ていたのではないかというふうに思います。例えば生産性を向上させていくような支援であったり、従来から中小企業に対しては、さまざま中小企業施策の中で支援をされている。例えば販路拡大であったり、又はITの導入支援といったこともされておりますけれども、今回の法改正に合わせて、さらなる手当て、中小・小規模事業者に対する支援策というのが必要なのではないか、まさにそうした指摘がさまざまな検討会の場でも行われていたということではないかなというふうに思います。
 今回、法律改正の中に出てくることではないのかもしれませんけれども、そうした点をどのように配慮していくのか、手当てをしていくのか、お伺いをしたいと思います。

#10
○高橋政府参考人 本来、被用者である方には被用者保険を適用するということが原則でございますけれども、御指摘いただきましたように、適用拡大は負担面での企業への影響が大変大きいものでございますので、中小企業の経営への配慮は欠かせないことと考えてございます。
 パート比率が高い企業におきましても、今回影響があるのは二十時間から三十時間の部分の適用拡大でございまして、二十時間未満のところの従業員がどのくらいいるのかとか、あるいは、全体の四分の三以上、三十時間以上で既に一般被保険者として適用済みの方がどのくらいいるのかとか、今回、二十から三十で適用拡大になるパートの方がそれぞれの個々の企業さんでどのくらいいるのかということをあらかじめ把握して、今回の適用拡大はどういう仕組みなのかということの丁寧な説明を、二年後、四年後でございますので、早目早目に行って把握していただくということが大事かなと思っております。
 その上で、企業等への支援でございますが、まず、現下のコロナウイルスの感染症の影響がありますので、現下のコロナウイルスの感染症の困難な状況をまず乗り越えていただくためにも、実質無利子無担保、最大五年元本返済据置きの融資による資金繰り支援でございますとか、雇用調整助成金による雇用維持でございますとか、中堅・中小企業等には最大二百万円、個人事業者には最大百万円の持続化給付金、そしてまた、税、社会保険料の無担保、延滞金なしでの猶予といった、事業継続に向けた施策を講じるところでございます。
 また、その上で、昨年末の経済対策で講じました生産性向上等の施策、昨年度の年度末に講じました補正予算でございますとかことしの当初予算での施策でございますけれども、中小企業庁の三千億円を上回るものづくり補助金、IT導入補助金、持続化補助金によります生産性の向上の支援、それから、短時間労働者の被用者保険加入等、処遇改善を行う事業主に対するキャリアアップ助成金による支援、また、被用者保険の適用拡大に向けた周知や専門家活用支援、個々の事業者にどういう影響があるのかですとか、あるいは従業員への丁寧な説明をどうかわって行うかとか、そういったようなきめ細かな支援を行うなど、適用拡大の円滑な施行に向けた施策を進めていくこととしてございます。

#11
○上野委員 さまざま施策があるということでもありましたけれども、ぜひしっかりと充実をさせていっていただきたいというふうに思います。
 今も二十時間という労働時間要件について言及がありました。次に、兼業、副業の取扱いについてお伺いをしたいというふうに思います。
 労働者、働く側について見ると、例えば、やりたい仕事を求める、又は十分な収入を確保する、さらにはキャリアアップを図るといったさまざまな観点から兼業、副業をやっているケースというのがございます。また、社会全体として見ても、例えば創業の促進だったり、又はオープンイノベーションといった観点から有効であって、政府としても、そうした働き方も含めて、ぜひそうした環境を整えていこうということでもあるというふうに思います。
 そうした中で、先般審議が行われた雇用保険法等の一部改正法案であると思いますけれども、複数就業者に関する改正内容というのが含まれていたというふうに承知をしています。
 今回提出をされている年金制度改正法案においては、被用者保険の適用の拡大の部分についてでありますけれども、複数就業者についてさまざま議論があったというふうには聞いておりますけれども、具体的な法律上の措置はされていないということであります。例えば、A社において十九時間働く、またB社において十九時間働くという勤務形態だった場合には被用者保険の対象にはならないということでありますし、また、A社において二十時間、B社において十九時間という勤務形態だった場合にはA社においてのみ被用者保険の対象になるという理解であります。
 兼業、副業は、先ほども申し上げたように、さまざまな観点からそうした働き方も含めて進めていこう、環境を整えていこうということでもあるというふうに思います。そうした際に、こうした社会保障制度がそれに整合したたてつけになっていくということは必要なことでもあるというふうに思いますし、そうした観点から御議論もなされてきたものというふうに承知をしています。
 今回の改正に当たって、まさにどういう経緯でこうした改正内容になったのか、お伺いをいたします。

#12
○高橋政府参考人 今御指摘いただきました、複数の事業所で就労する方への保障のあり方でございます。
 現在、複数の事業所でお勤めの場合、それぞれのところで適用要件に該当する方は届け出てもらって、合算した上で案分して保険料を課す、こういう仕組みになっているわけでございますけれども、社会保障審議会の年金部会における専門的な議論の中で、それぞれでは適用を満たさないんだけれども合算したら適用になるんじゃないか、こういった議論があったところでございまして、ただ、さまざまな問題点の提起もございました。
 具体的な課題といたしましては、現行の被用者保険の基本的な枠組みは、事業所単位での適用関係に着目いたしまして、適用関係を始めとする事業主の責任を求めてきた、こういうこととの関係をどう考えるか、また、複数の事業所における労働時間や賃金を双方がそれぞれ把握するというのは非常に困難な課題でございまして、実際の実務の上で実行が可能かどうか、また、短時間労働者への適用拡大について、週二十時間以上の労働時間要件を設けた上で企業規模要件の段階的縮小をまさに進めている途上でございまして、そういう途上の中で、個々の事業所での労働時間が二十時間未満でも複数の事業所での労働時間を合算すると適用する、こういったことに事業主側の理解が得られるかなどの課題があると考えてございます。
 社会保険制度における複数就業者への対応につきましては、労働法制上の進展の状況でございますとか、社会保険について指摘がありますさまざまな課題を踏まえた上で、どのように整理すべきか、引き続き検討してまいりたいと考えてございます。

#13
○上野委員 多様な働き方を認めていくという中で、兼業、副業についてもそうした環境を整えていく、そうした働き方を選ぶ方々にとってもそれが障害にならないような形をつくっていくということは大切なことであるというふうに思います。もちろん、さまざま課題があるというふうに思います。事業主の方々に対する影響ということも踏まえながら、ぜひ継続的に御議論をいただきたいというふうに思います。
 最後に、年金の受給開始時期の選択肢の拡大についてお伺いをしたいというふうに思います。
 今回の改正案では、開始時期の選択肢を上限七十五歳まで拡大をするということとされています。これも、働き方また勤労状況が個人によってさまざまであるということを踏まえて、年金受給者の選択の幅を拡大をするというものであるというふうに思います。これまでどおり、例えば、六十五歳から受給開始をすることもできるし、七十歳から受給を開始をすることもできる、そこに加えて、そうした働き方を選択する方については七十五歳まで選択肢をふやすということであって、この点、選択肢の拡大であるということを、ぜひ誤解がないように周知をしっかりしていかなければいけないんじゃないかなというふうに思います。
 その上で、さらに、その前提となるのが、平均的な受給期間というのを想定したときに、年金受給者、働き方を選ぶ側、年金受給年齢を選ぶ側にとって年金制度が中立であるということも必要なのではないかなというふうに思います。例えば、加給年金、振替加算の取扱いについては、現在、繰下げ受給をしたときに若干不利な取扱いになるというふうにも聞いています。そうしたこともあって、なかなか繰下げの申請がされていない、比率が高まっていないということでもあります。また、繰上げ、繰下げのときの減額率、増額率についても、どういう値に設定をするのかといったことによって、まさに、年金受給年齢をどこに決めていくのか、又は何歳まで働くのかといったことに影響も与え得るものであるというふうに思います。
 そうした中で、まさに多様な働き方を認めていく、働く方の自由な思いで選択ができるためには、年金制度の側が、まさに、どの年齢から受給をする、どの年齢まで働くといったことに対して、しっかり選択ができる、中立であるということが必要なのではないかなというふうに思います。この点、どういう考え方によって今回の制度設計をしているのか、また今後どういう運用をしていくのか、お伺いをしたいと思います。

#14
○高橋政府参考人 基本的な考え方といたしまして、年金制度を働き方に中立的にしていくということは、被用者保険の適用拡大も同じでございますけれども、全般的に大事なことだと考えてございます。
 繰下げ受給の選択肢の拡大でございますけれども、個々の受給者が何歳まで生きるかわからないという、非常に長生きする社会の中で、御自身が何歳まで生きるかわからないという中で、増額した年金を終身で受給できるというような、安心感を得られるという保険としてのメリット、こういったことを踏まえた上で、それぞれの方の就労環境やライフプランに合わせて年金受給のタイミングを選択していただくといったことが重要だと思います。
 御指摘いただきましたように、加給年金ですとか振替加算ですとか、現行制度上の繰り下げる年金の種別によっては支給されないといったこともございまして、これが選択されにくい要因の一つにもなっているのではないかという指摘があることは承知してございます。
 ただ、一方で、現行制度でも老齢厚生年金と老齢基礎年金のどちらか一方だけの繰下げを選択することができるわけでございまして、例えば老齢基礎年金を繰り下げながら老齢厚生年金と加給を受給するとか、あるいは老齢厚生年金を繰り下げながら老齢基礎年金と振替加算をセットで受給するとか、こういった選択も可能でございまして、こういった現行制度上の可能な受給の組合せ、あり方でございますとか、あるいは、受給開始時期の選択肢をどう使うとどうなるか、こういったことの周知も含めまして、制度の周知に今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。

#15
○上野委員 ありがとうございました。
 現在の大変厳しい経済情勢の中で、働く方々が安心して働けるような年金制度、社会保障制度を構築していくということは大変大事なことであるというふうに思います。ぜひ、厚生労働省、政府には引き続き御尽力いただきたい、そのことをお願い申し上げて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#16
○盛山委員長 次に、高木美智代君。

#17
○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。
 きょうは、まず、新型コロナウイルス感染症対策につきましてお伺いしたいと思います。
 大変御多用のところ恐縮でございますが、大臣に何問かさせていただきたいと思っております。
 院内感染が非常に深刻でございます。この急務である院内感染を防ぐ手だてをどうするのか、それについてまずお伺いしたいと思います。
 私の住んでおります江東区では、がん研有明病院は手術件数を八割減らすことになりました。また、東京都東部のいわゆる下町地域の高度救急医療を支える都立墨東病院が救急外来を休止にするなど、次から次に院内感染が起きておりまして、地域に大きな影響が出始めております。このままいくと、たらい回し等が更に進むのではないかということも危惧されております。
 そこで、京都府立医大附属病院並びに京都大学医学部附属病院による共同声明を始め、日本脳神経外科学会など、多くの学会が声明を出し、また、二十日には全国医学部長病院長会議が政府に強く要請をしております。その要請の第一番は、院内感染を防ぐ水際対策として、無症候の患者に対するPCR検査を保険適用、ないしは公費による施行を可能としてほしいということでございます。
 この院内感染という観点では、現在の診療報酬におきましても、手術に先立って実施する肝炎検査等の検査は医療従事者への感染を防ぐという観点から保険適用がなされているものと承知をしております。
 大臣は、二十一日の会見で、こうした要請にどう応えるのかという記者の質問に対し、症状の有無にかかわらず、医師が判断したものについてはPCR検査をしていただくし、これは保険適用となることは当然だと思います、手術をする場合においてさまざまな検査をします、そうした意味で必要な検査の一環としてPCR検査が必要であれば、それは他の検査と同じように診療の中でありますから、保険の適用にも当然なるということになります、このように述べておられます。
 大臣がおっしゃる、症状の有無にかかわらず、医師が判断したものについてはPCR検査をしていただくし、これは保険適用となる、私はこれは重要な御発言だと受けとめております。このことについてどのようにお考えか。手術前に行われる肝炎検査等については現在も保険適用であることを踏まえて、大臣の御真意を伺っておきたいと思います。

#18
○加藤国務大臣 まさに、医療現場における感染をいかに防止をしていくかということは、そこで働いている方々を守るということがまず第一でありますが、同時に感染をされた方の受入先であり、また、病院は新型コロナウイルスだけに対応しているわけではありません。他の疾患の患者さんの受入れということにも、委員からも今お話がありましたけれども、支障が大きく出てきているわけでありますから、非常に大事なところであります。
 我々としても、まず、院内の感染防止ということをこれまでも医療機関にお願いをし、何といっても、不足しているPPE、要するに医療的な防護具等、医療用マスクを始め、しっかり提供していくということにも努めさせていただいております。
 その上で、今お話がありました術前等々におけるPCR検査、これは医学あるいは病院関係者からも御指摘あるいは要望をいただいているところであります。
 PCR検査の基本は、まさに、新型コロナウイルスの診療に向けて、医師が必要と判断するものについてはしっかり確保していく、これはまず第一の原則であることはもちろんであります。
 その上で、今委員御指摘の例えば肝炎検査においては、手術を行うに当たって必要と想定される定型的な検査、画像診断を評価した手術前医学管理料という一つのパッケージがありまして、その中でこういったものが対象になりますよというふうに示されているというふうに承知をしております。そうした制度もあることを踏まえて、先日、私の方からも、そうした観点に立った形での保険適用というのはあり得るということを申し上げたところであります。
 そうすると、どこまでが保険適用かどうかということが一つの課題になります。それについては更に具体的に医療関係者の方と詰めながらしていかなきゃいけないと思っておりますが、これまで全く適用ではないと感じておられる方もいらっしゃったわけでありますから、少なくとも保険適用になる場合があるということをまず申し上げさせていただいて、どこでそれが区切られていくのか、それから、保険適用にならない場合についてもどうしていくのか、そして同時に、医療機関においてPCRを実際にそれぞれの機関が実施をしていただく体制の今の状況はどうなっているのか、今その辺について医療関係者とも意見交換をさせていただいて、我々としてもしっかり整理をし、最初に申し上げたような医療現場における感染の拡大防止がしっかり図っていけるように、引き続き努力をしていきたいというふうに思っております。

#19
○高木(美)委員 恐らく、地域におきましては、大体、一つの県に一医大というのが多くございます。また、大病院である大学病院では帰国者・接触者外来を通常担っているというふうに考えております。したがいまして、その中で自己完結できるわけですが、今大臣がおっしゃったように、どこまでが保険適用で、どこが行政検査なのか、ここも含めてしっかりと整理していただく必要があると思います。
 いずれにしても、今、本当に火が燃え上がっている、本当に大火事が起きているという状況ですので、それに対して議論を進めていく、それは非常に必要なことかとは思いますけれども、ただ、これだけの医療関係者の方たちからのお声をどう受けとめて、どう速やかに結論を出していくのか、まさにこここそスピード感が大事であると思っております。ぜひとも大臣の御英断を一日も早くお願いをしたいと思います。
 当然、患者さんの手術後、そしてまた、中には、救急搬送される方たち、ここから感染が広がっているというケースが多くあります。この方たちも、いわゆる措置後に重篤化するというおそれが、感染があると当然予想されるわけでありまして、こうした院内感染の防止、特に水際におけるPCR検査、先ほどの大臣の、医師が必要と判断をするというのが一つの大きな原則になっておりますけれども、その必要な判断、この範囲がどこまでなのか、何を基準に考えていくのか。
 私は、それはこの際本当に幅広くとっていかないとやはりこれだけの医療は守れない、しかも基幹病院がやられますとほかも全部やられてしまうので、今ここが一番重要な課題だと思っております。恐らく大臣もその御認識で今昼夜を問わず進めてくださっていると思いますが、くれぐれもよろしくお願いしたいと思います。
 また、あわせて、その際、拡大するときに、どうしても、PCR検査の試薬の確保、これが懸念されるところです。これはほとんどが輸入であり、国産で今補っているという状況を聞いておりますが、それについても政府を挙げてしっかり取り組んでいただくように、全力をお願いしたいと思います。
 重ねて大臣の方から、もし何かお話がありましたら、御答弁をお願いいたします。

#20
○加藤国務大臣 委員御指摘のように、早急に結論を出さなければいけないという認識は全く同じものであります。
 加えて、試薬の話もありました。それから、拭うための綿棒も不足しているというお話もあります。これに対しては、我々は今一定確保しておりますので、不足しているところには優先的に配付をするなど、これは試薬も含めてでありますけれども、医療現場において、そうした検査を含めた医療提供、これは先ほども申した医療の防護具も一緒でありますけれども、必要なそうしたものについてはしっかり提供できるように、これからも努めていきたいというふうに思います。
 いずれにしても、そうした指摘をいただいているということは十分承知をしておりますし、今まさに医療現場を守っていかなきゃいけない、その思いは委員と同じであります。

#21
○高木(美)委員 続きまして、里帰り出産について伺いたいと思います。
 実は、私の大先輩のところに、坂口元大臣でございますが、その方のところに、ある方から、それは里帰り出産を依頼されると全て受け入れてくださっている高齢の病院の院長さんというふうに伺いましたが、この院長さんから、感染者が出ると出産できるところがなくなってしまう、何とか妊婦さんがPCR検査を受けられないだろうか、こうした切実な御相談が寄せられたわけです。
 現実に、里帰り出産をする御本人たちからも、里帰りして、症状がなくても家族にうつす不安、特に地方では、祖父母の方と同居していらっしゃるというところも多くあります。また、母子ともに感染してしまうという不安、ここと戦っています。せめて検査を受けたい、こうしたお声を聞いております。
 出産は手術を受けることと同じように体力の低下も著しいもので、時には死と隣り合わせになる、まさに命がけで出産する。これが出産であるわけですが、日本看護協会からも、妊婦は新型コロナウイルス感染患者のハイリスクであり、一般的には妊婦が肺炎を発症すると重症化する可能性がある、こうしたことも含めてお話をいただいております。
 先ほどの、大病院において手術前に医師の判断でPCR検査が可能になる、こういうことと同じように、この里帰り出産においてもPCR検査を実施できるようにすべきではないかと思います。帝王切開なのか、普通分娩なのかということはありますが、恐らく、それはぎりぎりの段階でなければそうした判断というのはなかなかつきにくい、であれば、やはりここも、医師が必要と判断をすればという、当然そのことを適用していただきながら進めていくべきだと思っております。
 検査体制のスキームをどうつくるか。先ほどの自己完結できる医大とか、そうした大学病院、大病院とは違って、当然地域でのスキームを活用しなければいけなくなるかとは思いますが、そこは自治体と医療機関で今後詰めていけばいい話だと思っております。このことについてのお考えを伺いたいと思います。

#22
○加藤国務大臣 まず、大きく二つに分かれるんだろうと思います。
 帝王切開等の手術を伴う出産、これは、結果論といえばおっしゃるとおりですが、基本的に手術そのものが保険適用されております。したがって、その中でPCR検査を行った場合に保険適用になるかというのは、先ほどの手術する場合と同じに考えるべきものなんだろうと思います。
 もう一つ、通常分娩の場合にどうするか。通常分娩の場合は、もともと保険適用外でありますから、そこに保険適用を入れるということは、委員御承知のように、制度的になかなか難しい面もある。では、そこをどうするのかということでありますので、それも、先ほど申し上げた、どこまでが保険適用で、どこから先をどういう形で対応していくのかという、この議論の中でやはり同じように考えるべきものだろうというふうに考えております。
 ただ、いずれにしても、里帰り出産の中には、帰る前にPCR検査を受けてくれというお話もあります。さすがに、そうすると、産科に行くまでの間に感染するリスクもありますから、一体どこでPCR検査を受けることが想定されるのか、その辺も含めて、これは早急に先ほどの話と含めて詰めさせていただいて、いずれにしても、産科の医師の方、また、まさにこれから子供さんをお産みになる方々が安心して出産ができる、こういう環境をつくっていきたいと思います。

#23
○高木(美)委員 通常分娩と保険適用の帝王切開は当然異なるわけですが、ただ、通常分娩といいましても、先ほど大臣からも御指摘がありましたように、それがいつ、輸血が必要な、手術的な、そういう分娩になるかというのが本当にわからないというのが分娩の世界だと思っております。そうしたことを含めますと、ここは本当に幅広くとっていただきながら進めていただくことが必要かと思います。
 その際の保険適用にならない通常分娩の方たちへのPCR検査については、やはり、ここは非常時ですから、何としてもここは自己負担なしで行っていただきたい、そのことを実現していただきたいと思いますが、お考えはいかがでしょうか。

#24
○加藤国務大臣 現在のPCR検査そのものが、保険適用であっても自己負担分は公的な助成をさせていただく、そういう意味では、広い意味での行政検査という位置づけにさせていただいているわけでありますので、それを踏まえながら当然考えていくべきものだというふうに思います。

#25
○高木(美)委員 最後がかなり曖昧な御答弁のような気がしましたけれども、ここは重要なところでございますので、ぜひともしっかりと進めて、実現をしていただくようにお願いしたいと思います。
 もう一つ、済みません、ちょっと時間が押してきておりますが、二十一日朝、埼玉県で、新型コロナウイルスに感染して軽症で自宅待機中の男性が亡くなりました。五日前に感染が確認されたが軽症だったこと、入院先の調整がつかず自宅待機となって、入院予定だった日に死亡が確認されたということが報道されております。
 現在、軽症者は自宅又はホテルなどの宿泊施設で療養とされていますが、感染者は心情的に自宅に戻りたいし、また、厚労省もこれまで自宅療養を基本としてきたという経緯があります。
 そもそも、東京や大阪などの大都市では、御家庭で別室に隔離できるスペースを確保するということがまず難しい。結局、家族への感染が広がっている事例が出てきているわけでございます。このままでは家族感染が更に広がるおそれがあります。
 そこで、ホテルなどの宿泊施設の確保を進めて、軽症者については、この際、自宅療養ではなくて、宿泊療養を原則とする、このことを明確にすべきではないかと思います。その際、宿泊施設で我が党も進めてきましたパルスオキシメーターなどを活用しながら健康管理をすれば、対応は可能ではないかと考えております。隔離されたところで、家族への感染を心配することなく療養できるようにしていきたいと思います。
 この際、軽症者は宿泊療養にすると明確にしていただきたいと思いますが、この点、いかがでしょうか。

#26
○加藤国務大臣 報道で、埼玉で自宅療養されていた方が二人、相次いで亡くなられたと。本当に心からお悔やみを申し上げたいというふうに思います。
 そうした事態を防ぐということも含めて、また、家庭内における感染ということもございます。そういったところから、きのうでありますけれども、今委員御指摘のように、宿泊療養を基本とするということを私も明確に申し上げ、通知も出させていただきました。
 これまでも、自宅療養というよりは、むしろ、自宅療養と宿泊療養をやや並列的に言わせていただきました。これは、それぞれの地域で必ずしも宿泊療養の体制ができていなかったということもあります。ただ、三十二都府県において既に実施をし、あるいは準備に入ってきた、こういう状況も踏まえて、やはり、今委員御指摘のような家庭内感染、あるいは、何かあったときの対応の即応性、それらを踏まえて、明らかに宿泊療養の方がすぐれているというふうに我々も判断しております。
 ただ、子供さんがいたり、いろいろな事情があってどうしても自宅にいなきゃいけない、その事情はしっかりと酌み取っていかなきゃいけないと思いますが、その上で基本として宿泊療養ということを明確にさせていただきましたし、その旨を徹底するとともに、それぞれの地域において宿泊療養の体制が整え得るように、我々も、必要な、例えばこういうホテルが提供する意思がありますよということの情報提供を含めて、しっかり対応させていただきたいと思います。

#27
○高木(美)委員 大ホテルから、やはりそこから提供しますという流れをしっかりつくるということが大事ではないかと思いますので、その点もさまざまな省庁と連携しながらお願いしたいと思います。
 恐縮です、年金法を聞かせていただきます。
 今回の感染症の感染拡大防止の影響を受けまして、多くのフリーランスの方たちが仕事を失い、所得が急減しております。さまざまな経済対策は実施しているものの、国民年金保険料を支払える状況にはありません。
 既に、厚生年金保険料につきましては、国税準拠で猶予の措置がとられております。国民年金保険料についても免除できる措置を講ずるべきではないかと考えますが、簡潔な御答弁を求めます。

#28
○日原政府参考人 現在、失業ですとか事業の休廃止をされた方につきましては国民年金保険料の免除を適用できる仕組みがございますけれども、さらに、緊急経済対策を踏まえまして、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして収入が減少され、当年中の見込み所得が国民年金保険料の免除基準に該当することとなる方につきまして、免除を可能とする措置を講ずることとしております。
 この措置につきましては五月から申請受け付けを開始することとしておりまして、市町村や日本年金機構と連携しながらしっかりと対応してまいりたいと考えてございます。

#29
○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。
 最後に、稲津副大臣に伺います。
 昨年十月から実施されている年金生活者支援給付金、これは今、実際に請求があった件数はどのくらいの割合なのか。支給要件に該当する人に対しての件数でございます。また、高い請求率を確保できていると聞いておりますが、これも、あらかじめ支給対象になると判定された方に対して簡易な請求書を送付する、こうした手続からこれが可能となっております。ただ、今後新たに年金受給を開始する方々に対して支給漏れがあってはならないと考え、公明党としても対応を求めてまいりました。
 今回の法案ではどのような措置が講じられているのか、お伺いしたいと思います。

#30
○稲津副大臣 お答えさせていただきます。
 簡易な請求書をお送りした件数は約七百六十八万件でございまして、本年二月末時点におきまして、九八%に当たる約七百五十万件の返送がございました。
 この簡易な請求書の送付は、世帯の情報の取得の対象者の範囲が既に給付金の支給を受けている方のみに限定されておりまして、このために、新たな支給対象となる者に対しては所得、世帯情報の取得ができないことから簡易な請求書を送付することができず、新たに請求漏れとなる可能性が指摘されています。
 今回の法案では、新たに支給対象となる者に対して簡易な請求書の送付が可能となるよう、日本年金機構の所得、世帯の情報の取得の対象者の範囲を拡大することといたしております。
 受給者の手続の簡易化を図るとともに、請求漏れがないようにしっかりと対応させていただきます。

#31
○高木(美)委員 ありがとうございました。
 終わります。

#32
○盛山委員長 次に、小川淳也君。

#33
○小川委員 立国社、小川淳也です。
 大臣、今の与党の先生方の御質疑、お聞きしておりまして、ほとんどがコロナに集中しています。この状況をいかに受けとめておられますか。

#34
○加藤国務大臣 やはり、今喫緊の課題は、新型コロナウイルスの感染症に対してどう対応していくべきなのか、医療現場における防止策、国民に対してその旨をどうしっかり周知するのか、国民はどうそれを守っていくのか、あるいは、そうした状況を背景とした経済社会情勢が大変悪化している、それに対してどう対応していくのか、そういった議論、これは当然必要、必要という私の言い方は失礼でありますけれども、そうした関心は、国民においてもこれは一番高い関心でもありますし、それを踏まえて質疑をなされているんだろうというふうに思います。

#35
○小川委員 まさにそのとおりなんですよ。ということは、きょうは年金法案審議の時間なんですね、年金法案提出者として、本来どのように対処すべきだというふうにお感じになりますか。

#36
○加藤国務大臣 ちょっと委員の質問の趣旨が一部酌み取れていないのかもしれないんですけれども、私どもは提出させていただきました、年金法案を。これは、やはり、これからの、経済社会が変化をし、多くの方が長い期間にわたって多様な形で働くようになったり、あるいは老後の暮らし方も多様化している、それに沿った年金制度にしていく必要があるということで改正案を出させていただきました。
 ただ、そこをどう審議をされていくかについては、まさに国会で、あるいはこの委員会でお決めになっておられるということなので、我々としてはこうした審議の場を、もちろん提案をしている立場でありますから、審議の場をつくっていただければ、それに対して、御質問にしっかりと対応していく、これが私たちの姿勢であります。

#37
○小川委員 きのう、著名人でいえば岡江久美子さんですか、亡くなられました。それから、今も話題に出ておりましたが、埼玉での自宅療養中の死亡、病院にすら行けなかった。そして、警察の発表によれば、後ほどお聞きしますが、不審死を遂げられた方のうち十五体の御遺体が陽性であった。町中では、救急車のたらい回しが一日数十件単位で起きている。
 こういう状況で一体、いや、年金法案は重要だと思いますよ、一体ここで何を聞けというのかという。きれいごとでいえば、大臣のおっしゃるとおりなんでしょうね、それは国会で決めることだと。ちょっと、もう少しこの点を議論しておきたいんですが、その前に野党提出者にもお聞きしておきます。
 野党も対案を提出されておりますが、この点に関して、年金法を今審議するという社会情勢とかタイミングとかについて野党案提出者はどのようにお考えか。その点、ちょっと確認しておきたいと思います。

#38
○西村(智)議員 私どもとしても、喫緊の課題は新型コロナウイルス感染症への対応だというふうに考えております。ですので、この時期に年金改正法案の審議を強硬に進めようとする政府・与党には、野党として強く抗議を申し上げたいと思っております。
 年金法は、大事な法案だからこそ、しっかりと時間をとって議論すべきであります。しかし、この審議が今進んでいるという状況で、野党として問題点を指摘せずにこのまま成立させることはよくないというふうに考えまして、今回、対案を提出させていただいているところでございます。

#39
○小川委員 委員長、時節柄、ちょっと委員長にも御確認させていただきたいんですが、ほとんどの問いがコロナに集中しています。これは年金法の審議時間の積み上げに計算されるんですか。

#40
○盛山委員長 当然、この委員会の中での質疑でございますので、そのように考えるべきだと思います。

#41
○小川委員 私どもも、幾らこう言ったとしても、やはりコロナに集中しますので、それはあえて前提にしてお聞きしたいんですが、委員の質問がどの程度この年金法案の審議期間中にコロナに集中するのか、ちょっと申しわけないんですが、カウントして、理事会に統計として示していただくように、ちょっとお願いします。

#42
○盛山委員長 理事会で御協議をお願いします。

#43
○小川委員 その前提で、これは客観的に分析する必要があると思いますよ、どのぐらいコロナに集中するのか、この年金審議の期間中に。
 それで、大臣、これに私はやはり相当こだわっているんですが、まず、今大臣は何をおいてもコロナ対策に集中すべき立場にあるということです、国民との関係において。それが一点。
 それから、お聞きのとおり、御存じのとおり、年金法案について審議の深まりようがないということ。これは、年金受給者、将来の受給者に対しても極めて失礼な状況をつくり出しているということ。これが第二点。
 そして、第三点。年金法案が終わった後も、厚生労働委員会は、きょうも動いているのは厚生労働委員会だけでしょう、この後も社会福祉法案を抱えていますよね。これも重要広範だと聞いている。しかし、どれもこれも施行日はほとんど来年の三月、四月でしょう。きょうも、厚生労働委員会、たくさんの方がお集まりですよ。隣の席同士に座って、会話しておられる方もいらっしゃる。答弁席も答弁補助席もそうだ。万一この厚生労働委員会で集団感染が起きた場合、一体誰がどのように責任を負うのか。私、ちょっと腹に据えて、法案提出者、それから委員会の特に管理職、相当心していただきたい。私、ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、後藤先生にはせんだって申し上げたんですが、日程協議をするに当たって、委員会の運び方を協議するに当たって、ある意味首をかけてこの協議に応じさせていただいています。
 もし、万一ですよ。ちょっと、皆さん、計算していただきたいんですが、都内の感染者数は三千人ですよね。もちろん、多くの方が隔離されているから、町に放たれているわけではない。だけれども、抗体検査だとかいろいろな様子を見ていると、ちょっとそれにとどまらない可能性が高いですよね。仮に三千人だとすると、確率的には四千人に一人が感染者なんですよ、都内でいえば。委員は四十人ですから、この中に感染者がいる可能性は百分の一なんです。国会職員、答弁者、答弁補助者、五十分の一ぐらいになるでしょう。半日審議をする、一メートル以内十五分の接触を満たすでしょう。一日やれば五十分の一、二日やれば二十五分の一、三日やれば十二分の一、四日やれば六分の一という形で。
 天下の厚生労働委員会内で、もし集団感染が仮に発生した場合、厚生労働大臣にはその責任の一端はあるんですか、ないんですか。ちょっと、そこの問題意識をお聞きしておきたい。

#44
○加藤国務大臣 まず、今、政府においても、外出自粛を始めとして、不要不急の例えば会合に対しては自粛をお願いしております。それから、不要不急かどうか、これは必須なのかどうか、これはそれぞれの方が御判断されるべきものだろうと思います。
 したがって、この国会、あるいは厚生労働委員会を開催するかどうかは委員長そして理事の皆さん方が御判断をされているということでありますので、我々は国会を通じて国民に対する説明をする義務がございますから、委員会が開かれ、そして質疑がなされる場合には、そこには当然、これは我々の義務として、出席をして説明をしていく必要があると思います。
 その上で、これは国会だけではありません。今、日本の医療現場も始め、それぞれのところで、感染のリスクを踏まえながらも、必要であることに皆さんが従事をしておられます。その現場において感染があったことに対して責任論、これは私はやめていただきたいと思います。そうではないんです。やはり、感染の中で皆さん頑張っておられるんですから、感染防止はしっかりしていかなきゃいけない、しかし、国民生活を含めて、不要不急でないものはやはりやっていかなきゃならない。やはり、そこはきちっと仕分をしていただく必要があるんだろうというふうに思います。

#45
○小川委員 そういう意識、直接責任を負われないのはそのとおりでしょう。
 委員長にもちょっとお聞きしておきます。
 委員長、万一、厚生労働委員会で集団感染が起きた場合、委員長、それから後藤先生、特に私、この三人の責任は大きいですよね。それだけちょっと確認させてください。

#46
○盛山委員長 理事会で御協議をしていただくべきことではないかと思いますが、理事会、あるいは、もっと言いますと議院運営委員会であり、国会全体でどのように国会、そして本会議だけではなく委員会を取り運んでいくか、そういう判断の中でのことではないかと思われます。

#47
○小川委員 そういう形で、責任の所在を曖昧にしながら物事が進んでいっていることは、今の世の中の感染状況、また治療の状況、死亡者の状況、いろいろなところに私はにじみ出ているんじゃないかというふうに感じますよ。
 ちょっと、きのうの岡江久美子さんの件なんですけれども、四月の三日に発症されたと報道でお聞きしました。六日まで自宅で様子見をする、そして容体が急変されて入院され、そのままだった。これは、例えば、早期に病院に収容して、治療薬として期待をされているアビガンなどの投与があれば救えた命である可能性があるのではないかと私は素人ながら思いますが、大臣も医療の専門家では必ずしもないと思いますが、そういった対処が早期にとれていれば救えた命であった可能性があると私は思いますが、大臣、いかがですか。

#48
○加藤国務大臣 今お話があった岡江久美子さん、ちょうど私とも同じ世代の方で、広い意味では芸能界と言っていいんでしょうか、で活躍をされていた。非常に同世代として、大変、亡くなられたこと、そのことももちろん残念でありますけれども、同世代としても衝撃を持って受けとめたところであります。
 ただ、委員御指摘の、個別にどういう判断でどういうふうにされていたかはちょっと承知をしておりませんし、こうであれば、こうであったら、これはなかなか言いがたいところがあるんだろうと思いますので、個別についてはコメントは控えさせていただきたいと思いますが、我々としてはそうした亡くなる方を最小限にしていく、重症化を予防していく、これは大きな目標として掲げさせていただいているところでありますから、引き続き、その目標の実現に向けて、医療提供体制の整備を含めて、しっかり取り組ませていただきたいと思います。

#49
○小川委員 先ほど申し上げたように、埼玉の男性は病院にすらたどり着けなかったわけですよね。それから、ちまたには、とにかく検査してほしいのに検査を受けられないという声があふれているように感じます。
 この点、私ども野党も指摘する立場ですから、それは政府御当局に比べると随分と荷は軽いし、言った者の言った責任というんですかね、その重みを感じながら、いかに政府にその姿勢を問うか、それは我々野党自身も問われなければなりませんよ。でも、検査をもっと拡大すべきだ、検査対象を絞るべきじゃないということは、それでも二月早々から言い続けてきたことなんですよ。この検査対象を絞ってきたことのあつれきやゆがみが今噴出しかかっているんじゃないですか。先ほどの高木先生の御指摘にもありましたが、検査対象を絞るという大きな政策判断そのものが大失態であり、大きな過ちだったんじゃないかという気が私はしてならない。
 警察庁にもお越しいただいています。変死をされた方が、全部で十五名だったかな、陽性反応が死後に判明したと。何名検査されて、陽性がこのように明るみに出ているんですか。

#50
○太刀川政府参考人 お答えいたします。
 警察が取り扱う死体につきましては、医師が検視等に立ち会い、検案を行っているところでありますが、新型コロナウイルスに係るPCR検査については、検案等を行う医師が、死体所見、死者の生前情報、CT画像などから感染の疑いがあると判断した場合に実施されているものと承知しています。
 警察が取り扱った死体のうち、PCR検査が実施され、感染が確認された、つまり陽性であったケースとして、本年三月中旬から昨日までの間に十六件報告を受けております。
 一方、PCR検査の実施件数につきましては、これは警視庁の例でございますが、本年四月一日から十五日までの半月の間に取り扱った死体について、三十件が実施され、このうち六件が陽性であったと承知しております。

#51
○小川委員 ありがとうございます。都内の六件の陽性の御遺体は三十件の検査に基づいているという御答弁でありました。
 大臣、ちょっと関連してお聞きしておきたいんですが、昨日現在で二百八十七名の死者をカウントされているようです。この死者の中に、変死と扱われ、後に医師がPCR検査を要すると判断し、検査の結果陽性と判明された十六件、これは含まれているんですか。

#52
○加藤国務大臣 死者数についても、当初は一件一件をひもづけといいますか、Aさん、Bさん、Cさんという確認をしておりました。ただ、なかなかその確認作業とマクロで押さえた数値とが一致しなかったということで、途中から我々はマクロの数値に切りかえさせていただきました。
 ということで、今申し上げた、二百七十とおっしゃいましたよね、の一件一件がAさん、Bさん、Cさんと必ずしもつながっているわけではありませんが、仕組みとして、陽性という判定をされて亡くなった方は全部死亡者として把握しているという、それを前提とした数値ではあります。

#53
○小川委員 じゃ、昨日現在の二百八十七名に、十六件の死体、亡くなられた後に陽性が判明された方は入っていると理解していいということですね。それならちょっと納得しました。
 これは当然あってはならないことですが、これからも警察におかれては、ひょっとしたらこれは政府にとって不都合なことかもしれない。病院にもたどり着けない、検査も受けられていない、しかし亡くなった、後に陽性が判明した、これは政府にとって不都合なことかもしれない。しかし、きちんと死因を特定して、ある種感染状況の拡大を確認する上でも重要な指標の一つでしょうし、警察においてもきちんと、まさにさっき医師の判断だとおっしゃいましたが、政治行政的な思惑を一切排除して、必要な者についてはきちんと検査をし、しかも統計上取り込むということはぜひ今後も継続していただくようにお願いを申し上げたいと思います。
 全ては結局、繰り返しになるんですが、検査対象を相当絞ってきたことのいろいろな矛盾、ゆがみが噴出しかかる、もう噴出しつつあるという状況だと思います。
 例えば、医師会が検査センターを設置するとか、あるいは自治体がどこかの見よう見まねでドライブスルーの検査所を置くとか、こんなことは、そもそも、何カ月も前に厚生労働省が旗を振って、きちんと医師会や自治体にお願いをし、そのための財源や資源の手当てに奔走するという判断を何カ月も前にしておかなければならなかったことなんじゃないですか。
 ホテルや療養所の確保も随分自治体が先行し、後追いの形になっていますし、これは、この検査体制を絞るという基本政策の過ちと、だからゆえの対応が後手後手に回って、被害と、そして実態のわからない被害とが水面下を含めて拡大している。全てがこのことにつながっているのではありませんか。
 今回の補正予算の中にも医師会の検査センターやそういうものに対する予算が含まれていない、支援する予算が含まれていないという批判も一部ありますよね。こういうことは、そもそも厚生労働省が先頭を切って、検査対象を拡大し、疑いのある人は早期に施設等で隔離療養いただく、早期に薬の投与を含めた試験的な、試行的な治療に当たるということを何カ月も前にすべきだったんじゃありませんか、大臣。

#54
○加藤国務大臣 まず、絞ってきたという意味が、医師が必要と判断したというところで絞っているとおっしゃればそうでありますけれども、我々は医師が必要とするものはしっかりやれるようにこれまでも努力をしてきたわけでありますので、それを意識的に絞っていたというような判断は、それは全く当たらないというふうに思います。
 ただ、残念ながら、現場がどうだったかということ、これは我々は謙虚に受けとめていかなきゃいけないと思います。現場においてこのPCRをやる体制がどうだったのか、あるいは、更に言えば、PCR陽性者の受入先というものが十分確保できていたのか。ただ、これについても従前から、そもそも、感染拡大期に向けていろいろな対応をしていただきたいということは我々としては申し上げてきた。
 そして、今入っていないとおっしゃいましたが、例えば医師会がやることに対して入っていないとおっしゃいましたが、これは入っております。今回の交付金の中で対象になっております。
 そして、これまでも、帰国者・接触者外来の設置、あるいは入院の設備を増強することに対する補助制度も、これもあります。
 そして、今おっしゃったドライブスルーについても、これはもう三月の段階で、委員会の質疑で、もちろんそういったことも含めて我々は一切制約をしているわけではありません。
 ただ、何がいいかは、それはそれぞれの地域の中で判断いただかなければ、それぞれの地域事情を無視して我々がこうだということはなかなか言いがたいということでありますので。
 大事なことは、地域の医療関係者の皆さん方、あるいは行政の皆さん方、都道府県、そして私ども、これはやはり一体となって取り組んでいくということでありまして、これまでもそうした積み重ねがあって、先日も、新宿モデルと言われた仕組み、あるいは、現在、東京都の中では、都の医師会も一緒になってPCRを行うためのそうしたセンターの設置等、いろいろな動きが出てきております。こうした動きを一緒になって進めていくことによって、PCR検査だけをおっしゃいますが、そうじゃなくて、全体として、この新型コロナウイルスの感染者に対する対応の医療提供体制、これをしっかり引き続き図っていきたいというふうに思います。

#55
○小川委員 大臣の御答弁はいつもきれいですよ。私は前からそう言ってきた、一体となって取り組む、それはきれいですよ。しかし、事ここに至っているわけですから、既に。
 アメリカ大使館が、先日、日本の検査体制は信用できないから米国人は帰れと言いましたよね。こんなことは屈辱ですよ。
 つまり、共通しているのは、結果責任に対する強烈な責任意識を感じないんですよ、大臣の御答弁から。そこが、いろいろな歯車を、今は非常時ですからね、非常時において非常の対応をとり、その責任を負っていくという感覚というんでしょうか、それをいま一つ感じないことに私は危機感を感じています。そういうことなんです。いろいろ異論もあるでしょうが、結果においてこうですからね。
 尾身先生、きょうはありがとうございます、大変お忙しい中。これは筋ですので、ちょっとお聞きします。社会保険診療病院。
 私も、高松市内の栗林病院という社会保険病院で生まれたそうなんです。記憶はないんですが、母がそう言っておりました。非常に地域の拠点病院、また親しみの強い病院でございまして、全国の五十七施設を統括されているというお立場に敬意を表したいと思います。
 筋ですので、ちょっと聞かせてください。地域の中核医療で、一部、感染症にも対応されているとお聞きしています。したがって、統括されている五十七施設でどのような感染症対策をとられているのか。それから、私、前回ちょっと質問したんですが、昨年九月に厚生労働省が、地域の拠点医療機関に対して統廃合を含めた議論を促しているんですね。これの影響を地域で受けているのか、いないのか。ちょっと、その二点、簡潔に御答弁いただきたいと思います。

#56
○尾身参考人 お答えいたします。
 独立行政法人の地域医療機能推進機構は、独法として地域医療を支える役割を有しておりますので、新型コロナウイルス感染症の対応についても、患者の受入れなど、中心的な役割を果たすべきだと考えております。
 実際に、感染症患者等の受入れについては、クルーズ船における感染者及び成田空港や羽田空港での検疫における感染者については、JCHOの東京蒲田医療センターが中心になって、さらに、その他地域での感染者については、国や関係自治体からの要請に基づいて、JCHOにおいて、感染症指定医療機関のみならず、一般病床においても対応をしているところであります。
 具体的には、四月二十一日までに、全国五十七病院のうち二十二病院、合計二百七名の新型コロナウイルス感染症患者を受け入れております。都内での例を具体的に申し上げますと、東京新宿メディカルセンター、これは昔の厚生年金病院であります、それから東京山手メディカルセンター、これはいわゆる社会保険中央病院ですね、が主に軽症及び中等症の患者さんを受け入れております。
 今後とも、病床確保に努めるほか、国、都道府県等関係自治体と連携しながら、新型コロナウイルス感染症患者の受入れなどに対応していく所存でございます。
 二番目の質問は、統廃合、ちょっと、先生の御質問の意味をもう一度教えていただけると。

#57
○小川委員 先生、去年の九月、四百四十六病院だったかな、これに社会保険病院は入っていますか、端的に言えばそういうことです。わからなければ、確認して、後ほど御答弁いただくということでも結構です。今はわからないですね。わからない。ああ、そうですか。
 相当拠点性の高い病院が多いので、公的性格もありますし、二、三、入っているんじゃないかなと私は心配しています。そういう意味で、ちょっとこの認識を改めるべきだということをこの間議論させていただいた、その関連のお尋ねでした。
 それで、先生、せっかくの機会です。与党側はこれ以上聞くなと言うんですがね。
 先生、私は本当に頼りにしています。頼りにしている国民は多いと思います。つまり、総理大臣と並びで記者会見に立たれるような方ですからね。さまざまなテレビ番組やいろいろな中継にもお出になられて、専門家としての、今この国家的な危機管理、国難にあって、専門家として最も責任ある立場で、政治の方向性、政権の方向性を左右する方ですから、どうしても一定の説明責任が発生していますし、その責任を負っていかれることに先生御自身は異存はないと私は確信しています、先生のこの御見識なりお人柄、遠巻きに拝見するにつけて。
 その前提でお聞きしたいんですが、この政権は極めて政治的な思惑でさまざまなことをやりますから、それをいかに専門家の立場でセーブするところはセーブしていただき、後押しするところは後押ししていただくかが尾身先生の極めて重要な役割だと、心底御期待してのお尋ねです。
 ちなみに、学校の休校要請については、これは二月の二十七日のことなんですが、尾身先生はお聞きになっていなかった、これはもう既に政府側がそう答弁していますので、専門家の意見を聞かずにやったということを答弁していますので、先生はお聞きになっていなかったですよね。首を縦に振っていただければ、もうそれで十分です。そういうことですね、はい。ありがとうございます。
 それから、ちょっとプロセスを確認させていただきたいんですが、四月六日に、七都府県に対する非常事態宣言、これは、先生が会長でいらっしゃる諮問会議にきちんと諮った上で発出されているというふうに承っています。この四月六日の諮問会議をやるぞというお話は、先生にはいつごろ打診があったんですか。

#58
○尾身参考人 お答えします。
 正確に、いつ呼ばれたかということは、文字どおり、ちょっと手帳を見ないとわかりませんが、四月六日の、最初ですね、七都府県について、これについては十分、政府の関係者と、何日前かというのは正確にはお答えできませんけれども、私自身も随分議論に参加して、私自身の意見も申し上げました。

#59
○小川委員 誠意ある御答弁をありがとうございます。
 最後のお尋ねです。四月十七日に全国に一斉拡大されました。これは私どもは非常に、仮に必要なこととはいえ、唐突に受けとめました。十六日に諮問会議が開かれたはずです。この諮問会議の招集なり相談については、どういったタイミングで、どのような手続でいらっしゃいましたか。

#60
○尾身参考人 お答えいたします。
 これは二つのことがあると思います。結局は十三の県が特別警戒地域ということで、その他の三十四県が特別ということであれして、当初から、十三県にするのか、あるいは全国にするかという議論は、諮問委員会が開かれるもう数日前から、私どもはその二つのオプションは政府の大臣等とともに議論をしておりました。
 それについて唐突感ということでありますけれども、私どもも、仮に、この二つのオプションについては十分、それぞれのメリット、デメリット、それから、どちらが国民にわかりやすいかということと同時に、感染拡大防止にとってはどちらがより有効かという、これは極めて難しい判断だったと思います。
 そういう中で、二つのオプションについては、もうこれは、はっきり何日前かは正直ベースで私は覚えておりませんけれども、少なくとも例の諮問委員会が開かれる数日前からも、私も随分両大臣と議論をさせていただきました。
 そうした中で、いつ諮問委員会が開かれたかというのは、比較的、これはそんなに前ではなくて、直前、何日前でしたかね、それはもう数日前という、はっきり申し上げまして、議論の方が先で、いつ招集というのは少しその後だったということは事実でございます。

#61
○小川委員 ありがとうございました。改めて誠意ある御答弁に感謝申し上げます。
 先生におかれては、ちょっとそばでお聞きいただいたとおり、私は検査対象が結果として絞られてきたことに相当な危機感を持っています。きのうも先生はテレビ番組でおっしゃっていましたが、東京都の陽性率が四〇%なんですよね。いかに絞っているかということです、これは。ということが、ひいては、いかに悪影響を水面下で及ぼしている可能性があるか。これに対しては、今、加藤大臣の御答弁も間近でお聞きになったと思いますが、より一層の、政治的、ある種の侠気といいますか、物すごいリーダーシップがないと、これを巻き返すことは不可能だと思うんですよね。
 そういう意味でも、ぜひ、先生のさらなる御尽力、専門家としての御尽力を心からお願いを申し上げ、どうぞ御退席いただいて結構でございます。ありがとうございます。
 それでは、大臣、年金についてお聞きします。パート労働の方々、さんざん議論になっていますが、パート労働の適用対象を広げるということと中小企業への配慮、これをどのように両立させるおつもりか。
 政府案、野党案、それぞれお聞きします。

#62
○加藤国務大臣 今回の年金法の中においては、本来、被用者である者には被用者保険を適用すること、これは本則でも書いてある原則でありますが、適用拡大は負担面での企業への影響が大きいことから、これを進めるに当たって中小企業の経営への配慮が欠かせない。
 そういった中で、事業者団体、労働者団体等関係者の意見、あるいは社会保障審議会年金部会等における専門家の意見を丁寧に聞き、また議論を重ねた結果、今回の改正では、二〇二四年十月に五十人超規模の企業まで適用という結論が得られたところであります。まずは五十人超規模までの適用拡大をしっかりと進めた上で、今後の適用範囲の検討については、本法案に検討規定がございますから、それに基づいて対応していきたいと思います。
 具体的に、どうそれに向けて対応していくのか。
 まずは、現下の新型コロナウイルス感染症による困難な状況を乗り越えていただくために、実質無利子無担保、最大五年元本返済据置きの融資による資金繰り支援、雇用調整助成金による雇用維持、中堅・中小企業には最大二十万、個人事業者には最大百万円の持続化給付金、税、社会保険料の無担保、延滞金なしでの猶予といった、事業継続に向けた施策を講じる。
 ただ、その上で、ものづくり補助金、IT導入補助金、持続化補助金による生産性向上支援、これに三千億を超える予算が計上されております。また、短時間労働者の被用者保険加入等、処遇改善を行う事業主に対するキャリアアップ助成金による支援、被用者保険の適用拡大に向けた周知、専門家の活用による支援、こういった適用拡大の円滑な施行に向けた施策も同時に講じていきたいというふうに考えております。

#63
○西村(智)委員 パート労働者への適用拡大ですけれども、被用者は、その働き方や企業規模にかかわらず、支え合いの仕組みである厚生年金や健康保険による保障が確保されるべきものと考えます。また、昨年公表された財政検証のオプション試算の結果からも、適用拡大を進めていくことは、特に基礎年金の給付水準を確保する上で効果が大きいということが確認されております。ということから考えますと、現在の政府案の適用拡大の範囲は不十分であると私どもは考えます。
 そこで、本修正案では、企業規模要件について緩和するということを盛り込み、同時に、賃金要件につきましては、月額八・八万円から、最低賃金で週二十時間働く適用事業所の被用者にも適用されるように、賃金要件を月額六・八万円まで引き下げることとしております。
 こうした拡大に当たっては、中小企業者の負担に配慮する必要があると考えております。現在の新型コロナウイルス感染症の状況に鑑みて、政府で用意している施策に加えて考えておりますのは、附則第二条の三において、経済的負担を軽減するための助成その他必要な措置を講ずるということなんですけれども、新たに増加した社会保険料に相当する金額の全部又は一部、これを助成する、その他の必要な措置を講ずるということを想定しております。

#64
○小川委員 政府がおっしゃったのはほとんどコロナ対策であり、その他は小ぶりだと受けとめました。一方、野党案は思い切った案ですが、財源に難あり、課題ありということですね、これから先のことを考えますと。
 最後に、基礎年金に対するマクロスライドによって低年金者の生活が脅かされることが今後最大の懸念だと思います。ちょっと時間の関係で簡潔な御答弁をお願いしなければなりませんが、これに対する対策、政府案、野党案、それぞれお聞きしたいと思います。

#65
○加藤国務大臣 その前に、先ほど持続化給付金で中堅・中小企業等に最大二十万と申し上げました。二百万の間違いで、訂正させていただきます。
 それから、今、低年金者への支援ということで、その一つは、今回、基礎年金の水準をどう確保していくのかということにもつながります。被用者保険のさらなる適用拡大が国民年金財政を改善させるという結果が、財政検証の結果からも明らかであり、今般の改正で五十人超規模の企業までの被用者保険の適用拡大を行ったところであります。
 また、被用者保険の適用範囲に加えて、公的年金制度の所得再分配機能の強化についても検討規定に盛り込んでおります。基礎年金の所得再分配機能の維持に向けてどのような方策が可能か、引き続き検討させていただきたいと思います。
 また、低所得の高齢者に対しては、社会保障全体で総合的に支援していくことが重要でありますが、既に、年金受給資格期間の二十五年から十年への短縮、医療、介護の保険料負担軽減の実施のほか、昨年十月、消費税の財源をもって、年金生活者支援給付金の実施、あるいは介護保険料のさらなる負担軽減、こうした措置も講じているところであります。

#66
○西村(智)議員 まずは、年金生活者支援給付金の充実、これが重要な課題であるというふうに考えております。しかし、現行の老齢年金生活者支援給付金は納付済み期間に応じて給付額が決まることになっておりますので、納付済み期間が少ない場合は、支給額は月額五千円から更に減額されるということになってしまっております。
 民主党政権のときに、平成二十四年に審議された社保・税一体改革の当初の政府原案では、年金の最低保障機能を図るという観点から、一律に月額六千円の加算措置を行うということにしておりました。これを踏まえまして、野党提出法案では、年金生活者支援給付金の給付基準額を六千円に引き上げるとともに、老齢年金生活者支援給付金は、保険料免除期間がない場合には、納付済み期間にかかわらず、一律に月額六千円を支給するということにしております。

#67
○小川委員 いずれもまだまだ課題の多いところかと思いますが、ただいまの御答弁を踏まえて、今後、野党内でも議論させていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

#68
○盛山委員長 次に、稲富修二君。

#69
○稲富委員 立国社の稲富でございます。
 きょうも質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、年金について伺います。
 まず、大臣に伺います。基本的な認識です。基礎年金の平均月額は幾らなのか、そして、この水準で十分だとお考えなのか、基本認識を伺います。

#70
○加藤国務大臣 国民年金の平均年金月額は、平成三十年度末において約五万六千円、正確には五万五千八百九円ということであります。
 基礎年金、十分かという御指摘でありますが、基礎年金は、そもそもの考え方が、これだけで老後の生活を全て賄うものではないということであります。例えば現役世代に構築した生活基盤、貯蓄等、これを組み合わせて老後の生活を送るという考え方に立っているところであります。その上で、定額負担、定額給付の設計が行われている。
 ただ、他方、所得の多寡にかかわらず一定の年金額を保障する所得再分配機能というのは大変大事であります。今回も、先ほど申し上げましたけれども、検討規定において公的年金制度の所得再分配機能の強化については盛り込んでおり、基礎年金の所得再分配機能の維持に向けてどのような方策が可能か、これは引き続き検討していく必要はあると認識をしております。

#71
○稲富委員 これから二〇四〇年に向けて、単身世帯が四割となる、あるいは、その中で女性の高齢者四人に一人がひとり暮らしということも予想されております。そういう中で、基礎年金をどう守っていくか、その水準をどう確保していくかということが極めて大事だということでございますが、提出者に伺います。
 この修正案で今の点をどのように改善し、あるいは解決していくのかということを伺います。

#72
○岡本(充)委員 御質問いただきました。
 低年金の問題でありますが、昨年公表された財政検証では、将来の所得代替率が五〇%を確保できるケースであっても、基礎年金の給付水準は約三割低下することが示された一方、被用者保険の適用拡大や保険料拠出期間の延長など、制度改正が基礎年金の給付水準の改善に効果的であるとのオプション試算が示されました。
 しかしながら、今回の政府案では、短時間労働者への被用者保険の適用拡大に関し、賃金要件については現行の月額八万八千円以上のまま据置きであり、企業規模要件についても五十人超への引下げにとどまるなど、基礎年金の給付水準の改善に向けた取組はなお不十分であると言わざるを得ません。
 その上、政府案では、公的年金制度を長期的に持続可能な制度とする取組を更に進める等の観点からマクロ経済スライドのあり方について検討を加えるとの検討条項が含まれており、この規定が将来的に基礎年金へのマクロ経済スライドの適用を一層強化することにつながるのではないかと危惧しています。
 そこで、本修正案では、短時間労働者への被用者保険の適用拡大を進めるため、賃金要件を月額六万八千円以上に引き下げるとともに、企業規模要件については、令和四年には五十人超に引き下げ、さらに令和六年には企業規模要件を撤廃することとしています。また、マクロ経済スライドの完全実施による基礎年金のさらなる給付水準の低下を防ぐため、政府案の公的年金制度及びこれに関する制度についての検討事項のうち、マクロ経済スライドに係る検討事項を削除することとしています。
 このほか、老齢基礎年金額の算定の基礎となる期間について、現在は四十年が限度となっていますが、この限度を最大四十五年に引き上げるための法制上の措置を講ずるものとする旨の規定を附則に追加しています。
 こうした修正により、基礎年金の給付水準の低下を防ぐための取組が大きく前進するものと考えています。
 なお、低年金者の生活を下支えする観点から、野党が独自に提出した法案では、年金生活者支援給付金の給付基準額を六千円に引き上げるとともに、老齢年金生活者支援給付金は、保険料免除期間がない場合には、保険料納付済み期間にかかわらず、一律月額六千円にすることとしております。

#73
○稲富委員 ありがとうございます。
 そこで、先ほども答弁がありましたけれども、新たに適用されることとなる事業者に対しては必要な措置を講じるということが書かれておりますが、具体的にはどのような内容を想定しているか、御説明をお願いします。

#74
○岡本(充)委員 御質問ありがとうございます。
 短時間労働者への被用者保険の適用範囲の拡大につきましては、被用者は、その働き方や企業規模にかかわらず、被用者による支え合いの仕組みである厚生年金や健康保険による保障が確保されるべきものだと考えています。
 他方、適用範囲の拡大に伴い、特に中小企業者の社会保険料の負担が増加することが懸念されます。したがって、短時間労働者への被用者保険の適用範囲の拡大に当たっては、これらの中小企業者の負担に配慮する必要があると考えています。
 具体的には、被用者保険の適用範囲の拡大が中小企業者に与える影響に鑑み、これらの中小企業者に対し、その経済的負担を軽減するため、新たに増加した社会保険料に相当する金額の全部又は一部の助成その他必要な措置を講ずることを想定しているところであります。

#75
○稲富委員 続きまして、政府に伺います。
 今回の在職老齢年金の見直しによって就労を促すという目的があると思いますが、その効果をどう分析され、給付増によって他の年金受給者の給付が減額されることはないのか、伺います。

#76
○高橋政府参考人 いわゆる低在老でございますが、過去のデータに基づく研究の結果によりますと、低在老によります就業抑制効果につきましては、その影響を認めるものが多いというふうに承知してございます。
 今回の六十代前半を対象とします在職老齢年金制度の見直しにつきましては、就労に与える影響が一定程度確認されているということ、また、六十代前半の就労、特に二〇三〇年度まで支給開始年齢の引上げが続きます女性の就労を促進する、支援するという観点、そしてまた、低在老を六十五歳以上を対象とする高在老と同じ基準とするということが制度をわかりやすくするといった観点、それらの観点から、現行の二十八万円の基準を高在老と同じ四十七万円の基準に合わせるというものでございます。
 今般の低在老の見直しで年金制度が就労に対してより中立的になるということでございまして、年金も賃金も高い一定の高所得者層を除けば、年金が調整されることを気にせず就労していただけるようになるものというふうに考えてございます。
 六十代前半の在職老齢年金の低在老は二〇三〇年度に終了する経過的な制度でございますので、財政的な影響ということでいえば極めて軽微でございます。今般の低在老の見直しによります給付増が年金受給者全体の給付水準に与える影響はほぼないと考えてございます。

#77
○稲富委員 次に、提出者に伺います。GPIF法の一部を改正する法律案についてでございます。
 管理、運用する株式の構成割合を法定化するということとしておりますが、何が問題で、それをどう解決しようとしているのか、伺います。

#78
○中島議員 御質問ありがとうございます。お答えいたします。
 安倍政権に入り、年金積立金の資産の額に占める国内外の株式の構成割合が五〇%に引き上げられて以来、リスクの高い株式の割合が高まった結果、損益の幅が非常に大きくなっております。これでは、今回の新型コロナウイルス感染拡大のような危機的な事態が一たび生じれば、株価の下落によって国民の財産が大きく目減りすることになります。このような年金積立金の運用を続けていくことは、国民の不安や不信を招くだけであり、国民の年金制度に対する信頼は損なわれてしまいます。
 年金積立金は、国民の貴重な財産であるとともに、将来の年金給付の財源として重要なものです。このため、年金積立金の資産の運用に当たっては、その価値を毀損することのないよう、安全かつ確実を基本とした運用が求められます。
 そこで、野党案では、年金積立金の資産の額に占める株式の構成割合について、年金積立金管理運用独立行政法人設立時の株式の構成割合を参考に、おおむね二〇%を超えない範囲で定めるものとし、これを法律上に明記することとしております。これにより、国民の年金制度に対する信頼を損なわず、年金積立金の安全かつ確実を基本とした運用を実施することができると考えております。
 なお、株式の構成割合の変更については、市場その他民間活動に与える影響等を勘案して、公布の日から十年の経過措置を設けております。
 以上です。

#79
○稲富委員 ありがとうございます。
 年金については、まだまだ深くこれから議論をしていく必要があるかと思います。
 次に、コロナ関係の質問に移ってまいります。
 まず、雇用調整助成金について伺います。
 まず、大臣に、簡単に、お願いといいますか、質問があります。
 今回の雇用調整助成金の要件緩和によって、随分と、例えば三分の二が十分の九になったとか、いろいろなところで広報があります。しかし、この上限額については、後でちょっと申し上げますが、例えば厚生労働省が出しているパンフレット、最近出した四月二十日付のパンフレットにも上限額の記載がありません。そして、経産省がまとめた事業者に対するパンフレットの中にも、上限額の記載が実はありません。
 私は、素人ながら、十分の九に上がったというのはすばらしいことじゃないか、これはいいことじゃないかと思って言ったところ、いや、実は上限額があるんだということで、それは、多くのこれまで雇用調整助成金に接したことのない方々にとってみれば、上限額が書いていないということは私は極めて問題だと思います。非常に喜んだ一方で、実は上限額があるんだということでございますので、今のままであるということであるならやはり上限額をきっちり書くべきだと思いますが、大臣、御答弁をお願いします。

#80
○加藤国務大臣 どのパンフレットをお指しになっているかあれなんですが、中には記載しているものもあります。
 ただ、ちょっと私も委員の質問を聞きながら思っていたのは、特例措置なので、どこが特例なのかということをやや強調し過ぎたのではないかと。
 制度を知っている方から見れば、今の制度と比べてどう違うかということは非常に大事でありますけれども、それはともかく、制度を使うという立場から見れば、特例の制度そのものがどうなのかということをきちんと説明する必要があるんだろうと思いますので、委員の御指摘も踏まえて、今申し上げた制度を使う側、しかも初めて使う側、特に、リーマンのときには製造業の方が多かったというふうに認識しておりますが、今回は飲食を含めサービス産業の方も非常に多いわけなので、いわば初めてこの制度を、しかも今回の特例を使われるということ、そのことを前提とした、そうした方にわかりやすいパンフレットをつくっていくということで、更にそうした努力をしていきたいと思います。

#81
○稲富委員 ぜひ、使う側の視点に立ってということでございますので、そうしていただきたいと思います。
 次に、上限額について、当委員会でも幾度にもわたって指摘があり、引き上げるべきではないかということでございますが、私もその立場から質問させていただきます。
 まず、ちょっと事務方の方に基本的なことをお伺いします。
 この上限額については、先日、大臣からも、基本手当日額の最高額を上限としているので、その金額をいじるのは難しいという御答弁がありました。基本手当日額の最高額は法定をされている、しかし、他方で、その最高額を雇用調整助成金の額の上限にするということは雇用保険法の施行規則の中で書かれてあって、それは法律改正なしに変えることができるという理解でいいか。済みません、基本的なことで恐縮ですが、質問いたします。

#82
○達谷窟政府参考人 お答え申し上げます。
 雇用調整助成金の最高日額の上限につきましては省令事項でございますので、法的には省令の改正で対応できるというふうに理解してございます。

#83
○稲富委員 ありがとうございます。省令の改正でいいということでございます。
 これからコロナの質問をさせていただくに当たって、やはり地元の多くの声がありますので、その声を届けるという気持ちで申し上げたいと思いますが、今回、十分の九に上がって、ぜひこれを使いたい、十割、要するに給与、手当を払ってあげたい。しかし、他方で上限額があって、なかなかそこまでの、満額十割は払えない。それが、もし上限額がなければ、そういう会社は非常に優良な会社です。非常に雇用者のことを思う会社があります。
 確かに、今の上限額がありますけれども、この八千三百三十円というのは、年収でいえば、換算すれば二百五十万から三百万という範囲でございまして、これは、例えば民間給与の実態調査からいえば約三割ぐらいの方々でございます。六割から七割方の労働者の給与水準からいえば、その対応というのが非常に、これは頭打ちになってしまうわけです。
 今回の、今の事態というのは、ごく一部の企業が休業しなければいけないという事態ではなくて、ほとんど、多くの、製造業にかかわらず、あらゆる企業が休業を強いられているわけでございまして、その中で、やはり十割払ってあげたいという企業に対して、私は、ぜひ政府としても取り組んでいただきたいと思います。
 ただ、基本日額、失業された方の日額を超えるのがどうかという御意見があるのかもしれません。
 しかし、大臣、もともと雇用保険というのは、失業保険から雇用の保険にということで、積極的に雇用を、何といいますか、失業を予防する、あるいは雇用を守るということから失業保険から雇用保険に変わったという経緯があって、やはり、会社が倒れて失業者が出ないようにするため、積極的に失業を予防するため、会社負担を減らすという意味で十分に雇用保険の趣旨から読み込めるというふうに思いますが、非常時ですので、今の失業の方の上限と今回の雇用調整助成金の上限というものは切り分けて考えてもいいというふうに私は思いますが、大臣の御見解を伺います。

#84
○加藤国務大臣 いろいろな考え方があることを私は別に否定するつもりもありません。ただ、やはり、一つの考え方としては、失業された立場、あるいは企業が努力をして雇用が継続されて休業手当をもらえている立場において、それぞれどういう助成が、助成という言い方をすれば、これは保険でありますけれども、国から行くのか、そこのバランスをどう考えるのか、この辺はなかなか容易ではないんじゃないかなというふうに思います。
 もう一つは、基本的に、今、保険料で賄っております。一部、失業保険には国のお金も入っているわけでありますけれども。したがって、現在の中でそれをやろうとしてできるような財政状況なのか、その辺も含めてよく議論していかなければならないんだろうというふうに思います。

#85
○稲富委員 ここはなかなか前向きに御答弁いただけないんですけれども、上限額、どこに上げるかというのは難しい判断だと思いますが、ぜひやっていただきたいということを申し上げて、次の質問に移ります。
 先日、四月十七日の西村委員の質問に対して、大臣が、雇調金に関して、一回目は御自身の資金調達で休業手当を払っていただかなければいけませんが、二回目の支給に当たっては雇調金の支給を含め対応していただける環境をつくっていきたいと御答弁をされていますが、その環境づくりをするという思いは変わらないか、確認をさせてください。

#86
○加藤国務大臣 まさに、その体制をつくっていきたいというふうに思っております。支給までの期間を基本的には一カ月以内、一カ月以内というのは、二回目の休業手当の支給、いわゆる給与の支給までには必要な雇用調整金が支給される、もちろん申請書類がどこまで整っているかということはありますけれども、そういう状況をつくっていきたい、体制をつくっていきたいと思っております。
 現在、第一弾として、八百名について、相談員を、追加でハローワーク、労働局に配置を進めております。さらに、今、千六百人について募集し、採用すべきことを既に指示しております。そうした体制等をしっかり整えることによって、先ほど申し上げた、申請から支給までの期間を基本的に一カ月以内とするということ、この体制を構築したいと思っています。

#87
○稲富委員 ぜひよろしくお願いします。
 次に、きょう、先ほど社会保険料のことを御質問された委員がいらっしゃいましたけれども、私もこの点を質問いたします。
 地元のタクシーの会社へお勤めの方から、こういう現状のことを伺いました。月に十二日間休業するようにと言われ、実際には、結果として十二日間の仕事、そして十二日間休業するようになった。そして、一日平均の運行による収入が半分以下になったということ。したがって、どうなったかというと、合計すると、平均の、基本的な休業補償と、運転をすることによって、営業をすることによって得る収入と合わせて約十五万弱の総支給額になる、ただし、その支給額から社会保険料の約五万円が差し引かれるということで手取りは十万円を割る、九万五千円余りになる、そういうことでございました。
 社会保険料については、猶予、免除、さまざまな議論はありますが、このように、休業した場合にも社会保険料は確実に払わなければいけないということでございます。そして、事務方に確認したところ、やはり、社会保険料を会社が猶予したとしても、労働者からの社会保険料は確実に給与から払わなければいけないということでございます。
 そういうふうになっているということなんですが、今申し上げたように、少なくとも、社会保険料を会社が猶予しているという場合に、労働者の社会保険料は一方で取りながら会社が社会保険料の猶予をするということは、私はやはりおかしいと思います。ですし、これは御存じのとおり、税金もそういうことがあるからそうだと言われればそうですけれども、税の場合は、収入に応じて税が決まってくる、でも、社会保険料は御存じのとおり決まった額を必ず年間を通じて支払わなければいけないということでございますので、少なくとも、社会保険料の猶予を会社としてするのであれば、個人の納付部分についても猶予があってしかるべきじゃないか。それが、今申し上げたような、十四、五万で、社会保険料は必ず払って、そして手取りが十万を割るというのが今の実態の生活の感覚です。
 したがって、社会保険料を免除とまでは言わない、しかし、猶予するような、そういう対応ができないかというふうに思うわけですが、大臣の見解を伺います。

#88
○高橋政府参考人 技術的なところもございますので、私の方から。
 社会保険の仕組みは、年に一回、算定基礎届というのがございますけれども、年度の途中でも、三カ月続いて給料が下がっているというようなことになりますと、中途で、月額変更で保険料額を下げるということができます。(稲富委員「もういいです、それは」と呼ぶ)
 それからまた、無担保かつ延滞金なしで事業主に猶予する、その場合の、被保険者本人から事業主が天引きすることをとめられないかという点でございますけれども、被保険者、事業主がそれぞれ折半で負担するという仕組みの中で、事業主が保険料全体の納付義務を持っております。その際に、従業員分の保険料の源泉徴収、給与からの天引きで控除を行うかどうかは、法律上、事業主の判断というふうになってございます。このため、仮に事業主が猶予を受けて、その事業主が従業員から天引きをしないとした場合でも、後日納付する保険料につきまして、従業員からの適切な徴収の方法などを含めて、事業主において適切な判断をしていただくということが必要となります。

#89
○稲富委員 大臣にぜひ答弁いただきたいんですけれども、できるということなんですが、猶予を会社がした場合に、やはり従業員も猶予するということ、これをしないと、一方で保険料を徴収しながら会社は猶予するということでは私はおかしいと思いますし、今の生活実感からすると、非常にこの社会保険料が重くのしかかっているというふうに思いますが、ちょっと大臣の見解を伺います。

#90
○加藤国務大臣 今局長から答弁したんだと思いますけれども、給与からの天引きができるのはたしか前月か当月の給与だけに限られているわけでありますから、これはできる規定ですから、それ以外はできないんですね。したがって、後日やろうとすれば、それは、それぞれの中で、どういう形で保険料をお互いに負担し合うのかということを決めなければなりません。そして、それは納付猶予したものを今度納付をしたときにどういう形で払うのかということにもつながっていくわけでありますから、それは個々まちまちであります。したがって、それを政府が一概に、こうなんだということはなかなか申し上げられない。
 他方で、保険料の話、途中で委員からもういいよとおっしゃられましたけれども、これは、前の三カ月をベースにして保険料を変更する仕組みがありますから、三カ月おくれにはなりますけれども、実際の給与が下がれば、それに沿った保険料になります。しかも、これは、また今度給与が上がったときに上がるのではなくて、定時の保険料の算定まではそれが続く、こういう仕組みになっているということであります。

#91
○稲富委員 今月、そして来月、そういう目の前の生活の話なので、三カ月ルールだとなかなか間に合わないというのが現状なので、今申し上げたわけでございます。労使で話し合っていくしか方法がないのかなと、現状では。しかし、ぜひこれは検討していただきたいと思います。
 次に、小学校休業等対応助成金についてお伺いします。
 これも何度も当委員会でも御指摘がありましたけれども、支給決定件数が非常に少ない、企業向けが三十八件、個人が六十七件ということでございますが、その理由、対策についてまずは伺います。

#92
○自見大臣政務官 お答えいたします。
 小学校休業等対応助成金・支援金の支給決定件数でございますけれども、四月の二十三日、昨日付の速報値としてお伝えをいたします。企業向けの助成金で百十件、個人向けの支援金で二百四十一件の計三百五十一件となってございます。
 三月の十八日に助成金・支援金の申請受け付けを開始して以降、個別の支給決定も進めながら、大量の申請を迅速に斉一的に処理できる体制を現在も構築してきているところではございますけれども、処理に当たっては、提出された申請書類には不備があるものが多いという状況もございますが、スムーズに処理ができるように、我々の方のマニュアルの改善等を行い、現在は本格的に支給決定に向けた処理を行っているところであります。
 さらに、スムーズな支給決定に向けては、申請書類の不備をあらかじめ減らしていく努力も必要であるため、厚生労働省のホームページに、申請書の書き方をわかりやすく、これは社労士の皆様に全面的に御協力をいただきましたけれども、解説をした動画を掲載しております。また、申請者が記入しやすいように、助成金の申請様式を見直したところでもございます。
 こうした取組を積極的に周知広報しながら、企業の方や個人の皆様に一日も早く支援が届くよう、迅速な支給に努めてまいりたいと存じます。

#93
○稲富委員 ありがとうございます。
 例えばこういうことはいいのかということでお尋ねします。企業にとってみれば、例えば、今の状況であれば、この休業の仕組みをとって助成金を得るよりも、とにかく有休をとれと。有休をとって、そうしてから、その後また考えようということ。これはこの趣旨に合うのか、それは許されるのか、まず伺います。

#94
○自見大臣政務官 お答えいたします。
 小学校休業等対応助成金の趣旨でございますが、小学校等の臨時休校等に伴い、子供の世話を行うために仕事を休まざるを得ない保護者を支援し、子供たちの安全そして健康を確保するためのものでございます。
 こうした趣旨を企業に御理解いただいた上で、企業には年次有給休暇とは別途有給の休暇制度を設けていただくよう周知に努めてございまして、年次有給休暇は、原則として労働者の請求する時季に与えなければならないということでございますので、使用者が一方的に取得させることはできないというふうに考えてございます。
 さらに、労働者から企業が助成金を利用してくれないといった相談があった場合には、我々の方で、全国の都道府県の労働局において速やかに現状を把握する、その上で、企業に対して助成金の支給要件となっている有給の休暇制度の導入等についても働きかけを行うこととしております。
 厚生労働省としては、子供の世話をする労働者が希望に応じて有給の特別休暇が取得できるよう、引き続き、あらゆる機会を捉えて、この助成金制度の周知や企業への働きかけに取り組んでまいりたいと存じます。

#95
○稲富委員 これはいい仕組みなんですが、なかなか件数がふえていかないというか、利用企業が少ないということで、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 次に、住宅確保給付金について伺います。
 お手元にちょっと資料を配らせていただきました。二枚目のところの支給対象については、せっかくこれは二十日から要件が緩和されて、拡大して使えるようになってきたということでございますが、対象者についてちょっとわかりにくい部分がありますので、その点を伺います。
 一のところ、住宅を失うおそれがあるということ、これはどういうことなのか。そして、二の離職、廃業と同程度の状況、すなわち離職、廃業しなくてもいいということでございますが、同程度の状況というのはどういうことを言っているのか。それは、恐らく五の収入基準額以下であるということとほぼ同義に近いのかなというふうに思いますが。あと、先日、当委員会でも大臣から、必ずしも廃業しなくてもいいという御答弁もあったかと思います。あわせて、今の対象者についての見解を伺います。

#96
○小島大臣政務官 御答弁いたします。
 住居確保給付金につきましては、四月二十日に公布施行したところでありまして、支給対象の見直しを行ったところであります。
 具体的には、離職や廃業をした方で住居を失うおそれがある方を支給対象としておりましたが、現下の状況を踏まえ、離職や廃業に至っていないが同程度の状況に至り、住居を失うおそれが生じている方につきましても対象といたしたところでございます。これに加えまして、今まではハローワークへ求職の申込みをしていただくようになっておりましたが、四月三十日からは当面は不要ということでございます。
 御指摘の、離職や廃業と同程度の状況や、住居を失うおそれのある方については、就労の機会が大幅になくなり、収入が減少し、家賃を滞納するおそれが生じているケースを想定しておりますけれども、一律の基準を設定するものではなく、個々人の状況に応じて判断することといたしております。
 初めに申し上げましたけれども、こうした制度の見直しを重ね、住まいに困窮されている方々に対しまして幅広く必要な支援が届くように取り組んでまいります。

#97
○稲富委員 ありがとうございます。
 これは補正予算で二十七億なんですけれども、今、家賃のことを与野党で議論していますが、この住居確保について、二十七億は非常に少ないなというのが私の実感です。今の世の中の感覚と、恐らくこれだと使えると思って利用する方のボリューム感からいうと、非常に、これで予算は大丈夫なのかと思います。
 それで、四分の一は地方自治体、そして四分の三が国ということになりますと、これが少な過ぎると支給抑制というものが働かないかということを危惧します。その点、少な過ぎることはない、仮にこの予算を上回ったとしてもこの制度は維持し、そして要件としてもしっかりと適用するということをぜひ御答弁をいただきたいんです。

#98
○谷内政府参考人 お答えいたします。
 議員から、住居確保給付金につきましての予算についてのお尋ねがございました。
 まず、令和二年の当初予算でございますけれども、生活困窮者自立相談支援事業費等負担金、総額で約二百二十七億円を計上しておりまして、その中から住宅確保給付金につきまして充当することができることとなっております。また、それに加えまして、今回の補正予算におきましては、住居確保給付金そのもの単独といたしまして、約二十七億円を盛り込んでいるところでございます。
 合わせまして、この約二百五十五億円の中から住居確保給付金につきまして充当することが可能でございまして、現時点では十分な予算が確保されているというふうに認識しておりますけれども、我々としましては、今後の執行状況を見ながら、必要な予算につきましては確保していきたいというふうに考えているところでございます。

#99
○稲富委員 ぜひよろしくお願いします。
 この住居確保給付金と緊急小口について、あわせて質問します。
 これから大型連休に入ってまいります。土日祝日の受け付けを休みというところがやはりあって、しかし、この大型連休中、全ての日で受け付けしてくださいとは申しませんが、一部でもやらないと、連休明けに殺到するということも想像されます。この連休中、土日祝日を休みと画一的に考えるのではなくて、政府からも、国からもぜひ働きかけていただいて、どこかで受け付けするという方針にしていただきたいんですが、いかがでしょうか。

#100
○谷内政府参考人 お答えいたします。
 まず、住居確保給付金の方でございますけれども、これは自立相談支援機関がやっておりますので自治体の方で対応しておりますけれども、議員御指摘のありました大型連休中におきましても住居確保給付金の相談を含む生活の困り事に関する相談を受けとめることが必要というふうに考えておりますので、厚生労働省といたしましては、自立相談支援機関を設置いたします自治体に対しまして、地域の実情に応じた対応が進められるようお願いしていきたいというふうに考えております。
 また、緊急小口資金の連休中の対応でございます。これは社会福祉協議会が今対応しておりますけれども、これまでも、土日祝日の対応につきまして、平日の相談件数の動向を踏まえまして必要な対応をお願いしてきておりますけれども、大型連休中の対応につきましては、郵送申請や窓口の対応状況を踏まえながら、迅速な貸付けが進みますよう、実施主体である社会福祉協議会と調整してまいりたいというふうに考えております。

#101
○稲富委員 連休明けは殺到して、あるいは、その間、本当に小口資金はあすの資金ということで急いでいるわけで、住宅についても状況は同じだと思いますので、ぜひ、連休中の対応をよろしくお願い申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#102
○盛山委員長 次に、白石洋一君。

#103
○白石委員 立国社の白石洋一です。
 新型コロナの影響で、倒産が出てきております。一つの私の身近な先行例を例にとって、これからたくさんの倒産が出てくる、それに備えてほしいという趣旨の質問から入らせていただきます。
 お手元の配付資料にありますけれども、私の地元は、四国中央市、紙の町で、紙だけじゃなくて、不織布を使った製品、衛生製品、医療にも使われる、そういう紙の町であります。そこで、加工機メーカー、つまり、例えば、今本当に必要とされているマスクをつくる機械をつくっている、マスクそのものじゃなくてマスクをつくる機械をつくっている会社が倒産したということが報じられました。これは四月の七日に再生法を申請ということです。
 しかし、今、マスクが欲しくて欲しくてしようがないですよね。厚生労働省のマスク班に聞いたところ、調達はしているけれども、生産をお願いするんじゃなくて、とにかくずっと当たって調達できるところを探して、それを優先的に納入しないといけないところに配っているんだという話です。それでいたら、結局、マスクの奪い合いになって、政府が調達したことによって一般のところが少なくなるということがあり得るわけです。ですから、やはり、政府のやり方としては、生産を助けるということをやっていかないといけないと思うんですね。
 ところが、これは民事再生ということで、でも、この民事再生というのはどうしてかというと、やはり、コロナの影響で、中国の感染が先行したことによって中国との取引が停滞して、そのことによって資金繰りがつかなくなって赤残発生ということですね。それで民事再生になってしまったということです。これは下のところのマーカーにありますけれども、新型コロナに伴う出入国制限によって海外の顧客が云々と、そして入金がおくれて、それで倒産しているわけです。
 これは一つの先行例です。これからたくさんこういった事例が出てくるんじゃないか、これに備えてほしいんです。
 じゃ、今の政府の体制はどうかというと、配付資料の次のページですね、日本公庫が、生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付というのがありますよと。まさにこの生活衛生にかかわることですから、これはぴったり合うはずです。しかし、ここに融資の申込みをしたら、民事再生企業は対象ではと、ですからお断りします、これだけだったそうです。がちゃんですね。こんなことでいいのか。
 融資対象のところを見たら、一度破綻した企業も可能ですとは書かれていない、こういうことになっています。しかし、これから、新型コロナの影響を受けて、こういった会社はたくさん出てくると思います。それを全部打ち切ってしまっていいんでしょうか。
 今、事業者がどういうふうに考えるかというと、行く行くは持続化給付金というのが給付されるけれども、かなり先の話だろうし、金額も持続化にはほど遠い。じゃ、まず融資だと。融資も時間がかかってしまっている、一カ月とかは覚悟しないといけない。ましてや、こういう民事再生になってしまったら、もうそれで窓口でシャットダウンということですね。
 この現状について、せっかくお忙しいところを来ていただいた財務副大臣、どのように見ていらっしゃいますでしょうか。

#104
○遠山副大臣 白石委員にお答えをしたいと思います。
 まず、ちょっと一般論で恐縮でございますが、財務省始め政府といたしましては、事業の再建を図る方を含めて、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小・小規模事業者への資金繰り支援、これは大変重要であるというふうに認識をしております。
 委員御承知のとおり、前年度、令和元年度の補正予算あるいは予備費を使った第一弾、第二弾の対応策でも既に資金繰り支援を始めているわけでございますが、来週国会に提出予定の今年度の補正予算でも、今委員が言及されました持続化給付金を含めまして、更に資金繰り支援を拡充をしていくというのが政府の大方針でございます。
 先生がお配りになった企業、個別企業ですので具体的なコメントは避けたいと思いますが、この企業については民事再生法の適用を申請しているということでございますので、その場合は民事再生法に基づいた再生計画の認可を受けるということがまず大事になってくるかと思います。そういう再生計画の認可を受けた企業等、企業の再建を図りたいという方々につきましては、日本政策金融公庫の企業再建資金でありますとかあるいは事業再生支援資金といったスキームによりまして支援をさせていただいているということでございます。
 よって、残念ながら、先生がお配りになった資料にあります生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付制度、これは、実は、民事再生を申請している企業向けということではなくて、まさに、このタイトルにありますとおり、新型コロナウイルスの感染症の影響を受けた方々に対する特別貸付制度なのですが、民事再生を申請している企業につきましては、今私が答弁で申し上げましたように、事業再生支援資金とか企業再建資金といった制度を使っての資金繰り支援というのを要望していただくのが適切かというふうに思っております。
 ちなみに、時間もありますのでそんなに詳しく申し上げませんが、企業再建資金、これは日本政策金融公庫国民事業部が扱っておりますけれども、融資限度額が七千二百万円、うち運転資金四千八百万円ということで、いろいろ要件はホームページ等に書いてありますけれども、それに当たればこれを受けられる。また、事業再生支援資金というスキームもございますけれども、これは再生計画の認可決定を受ける前の方もやや対象なんですが、一番いいのは、再生計画を出していただいて、それを認可決定いただいて、それに基づいて私的整理のガイドラインに沿って私的整理をしながら、どうやって企業を再建をしていくか。
 いろいろな企業再建の選択肢というのはあると思うんですけれども、この場合は公庫の中小企業事業部が担当しておりまして、こういったスキームを使っていただくのが適切なのではないかと思っているところでございます。
 なお、先生御言及のこの特別貸付制度は生活衛生関係の事業者が対象でございまして、私も勉強させていただいて対象事業者の業種を見ましたけれども、先生御指摘の企業は加工機メーカーということになっておりますので、そもそも生活衛生関連事業者に入っていないんですね。入っているのは飲食店とか、食肉とか、美理容とか、旅館、公衆浴場、クリーニング等々が対象になっておりまして、残念ながら加工機メーカー自体が対象業種に入っていないということもございますので、いずれにしても、繰り返しになりますが、民事再生を申請している企業が使えるスキームで公庫の方に御相談いただくのが適切かと考えているところでございます。

#105
○白石委員 ちょっと幾つか質問させていただきます。
 再生計画をつくるというのが非常に大変で、これをつくる際に政府機関はどういうふうな取組をしているのか。
 中小企業庁が出した、新型コロナで苦しんでいる事業者の方々へということで、専門家による経営アドバイスというのがあって、そのアドバイスというのは銀行からも受けられますと。政府系金融機関もメーン銀行のように中に入り込んで、事業者と一緒に債権者との交渉を手伝いながら再建計画をつくっていくということは可能というふうに聞いているんですけれども、この再建計画をつくるというところに入って、今は平時ではありませんから、非常に大事な企業と見る場合はそれをやっていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

#106
○遠山副大臣 一言で言うと、先生のおっしゃるとおりだと思っております。
 民事再生をして事業再生するケースというのも、個別の企業でさまざまなケースがあろうかというふうに思いますけれども、先生御指摘のように、その企業の主な取引銀行であるいわゆるメーンバンク、先生も銀行御出身でいらっしゃいますのでよく御存じだと思いますが、そのメーンバンクが主導して事業再生の計画を立てていくということがあろうかと思いますし、また、言及になられた中小企業庁のもとに中小機構という独立行政法人がございますけれども、そこには専門のアドバイザーがいるというふうに私は理解をしておりますが、もちろん、財務省所管の公庫におきましても適切な形でアドバイスするということはできるかと思います。
 先生御指摘のように、新型コロナウイルスの影響で資金繰りが悪化して倒産しかかっているという企業が、私の事務所に来る連絡だけを見ても、毎日急増しているというのが実態だというふうに思います。
 ですので、新型コロナウイルスの影響を受けて急速に業績が悪化している企業を助けるための、今政府が行っているさまざまな新たなスキームを使いながら、例えば、今先生が御指摘のところは民事再生を申請しているわけですので、その民事再生を申請した企業向けのスキームだとか、あるいは、財務省所管ではありませんけれども、中小企業庁所管のそういった助言機能なんかもフル活用して、政府全体として支援を強化していくことは私は極めて大事だというふうに思いますので、委員の御指摘を真摯に受けとめて、現場にもそういった姿勢で対処するように私も督促をしていきたい、このように思っております。

#107
○白石委員 前向きの御答弁をありがとうございます。
 でも、政府系金融機関もリソースが限られていますから、じゃ、どこから手をつけるかという問題もあると思います。その中で、やはり今は二つあると思います。
 一つは、エッセンシャルワーカーと言われる、つまり、感染のリスクを背負いながらも、医療とか介護、福祉、それから流通、物流、こういったところをやっている、でも、たまたま何かの拍子で倒産してしまった、こういった業種を助けるべきだ。それと、もう一つは、終息そのものに向けて頑張っている業種、それは、マスク製造とか、ガウン、消毒液、そして人工呼吸器や人工肺の機器をつくるといったところに関連するところ。
 こういったところは優先度が高いですから、政府系金融機関はリソースが限られている中でどこを優先するかというと、助言機能や、あるいは申請が来たらそれに対して列を早目にしてあげるとか、こういったことでやるのが、これは、国民全体のことを、非常時ですから、来た順というんじゃなくて、そこを先にやっていただきたいという思いなんですけれども、副大臣、いかがでしょうか。

#108
○遠山副大臣 お答え申し上げます。
 委員のおっしゃりたい御主張というのは私なりに理解をしております。
 今、これは厚労大臣がよく御答弁されていると思いますが、さまざまな医療物資が不足をしているという問題でございますとか、あるいはクラスターが起きやすいような場所で手厚い支援をしていくべきだとか、いろいろな主張がメディアでもされておりますし、専門家からもありますし、政府内でも議論しているところでございます。
 ただ、私ども財務省が所管している公庫の立場といたしましては、特定の業種だけを過度に優先的に特別に扱うということがいいのかどうかということについては、やはり公平性という観点に配慮しながら業務をやっていく必要があろうかというふうに思っております。
 先生のおっしゃる意味はわかります。医療とか介護とか福祉とか、それは大事な分野であり、そこにエッセンシャルワーカーがおられるというのは事実でございますが、他方で、飲食とか、あるいは宿泊関係とか、最近は、建設とか土木も中国からのサプライチェーンとかバリューチェーンが寸断をされた影響で全てとまってしまっている、それで急速に資金繰りが悪化しているというところも公庫に相談に来ているわけでございまして、先生の趣旨はそういったところをないがしろにしろと言っているわけではないと思いますけれども、やはり、受け付けの順番でありますとか、申請をそれぞれ業種にかかわらず公平公正に審査をして、必要な融資を迅速に実行していくという姿勢を保っていくことが大事だというふうに思っております。
 その上で、先生御指摘の、人の命にかかわる大切な分野についてどういう形で優先的に対応していくかということは、不断に政府内で検討していかなければならないと考えておりますので、先生の御指摘を受けとめて、私どもとしてできることをやっていきたい、このように思います。

#109
○白石委員 ありがとうございます。
 副大臣、最後になると思いますが、コロナの関係で破綻企業になったとしても融資が受けられる制度はある、再生資金とか再建資金とか、これもぜひリーフレットの中に入れて目につくようにしていただきたいというのと、それと、副大臣がおっしゃったとおり、今はいろいろな業種に広がってきております。この加工機メーカーだけじゃなくて、いろいろな業種、もう影響を受けないところはないと言っていいぐらいになってきている。でありますから、この特別貸付けの対象も、生活衛生に限らず、もっと広く、そして広い分野が対象ですよということを発信していただいて、相談に来たら、私どももそのリーフレットをコピーして渡せる。送れるようになるわけですから、そこをお願いしたいと思います。最後にお願いします。

#110
○遠山副大臣 委員にお答えをいたしたいと思います。
 目につくようにというのは、いわゆる周知徹底だと思うんですね。これは私も委員に大変共感を強く持つところでございます。
 というのは、実は、昨日なんですけれども、私の地元の一つである宮崎県延岡市のある事業者さんから相談の電話がありまして、私、直接相談に乗らせていただきました。一言で言うと、既往債務、今まで中小公庫とか民間銀行からの借金が、債務が自分はあるということを前提に、今回の新型コロナウイルスを受けた新しい貸付制度を使いたいという申入れをしたら、詳しい相談内容を聞く前に門前払いされたということで、話も聞いてくれなかったということがありました。
 もちろん、政府が用意しているスキームもいろいろございますので、スキームによっては、既往債務、過去の借金が多いと審査でなかなか厳しい結果が出るということは事実でございますが、門前払いして話も聞かないという姿勢はどうなのかということを私も個人的に感じた次第でございます。
 そういう意味で申し上げれば、公庫の最前線も今やや伸び切っておりまして、スタッフの皆さんも大変な心労を抱えながらの職務の遂行になっていることも理解をしながら、やはり、今困っている事業者さんに誠心誠意対応できるように周知徹底を図っていく、また、既往の債務、過去の借金があっても借りられる場合があるということも現場でしっかり周知徹底をしていくことが大事だというふうに思っております。
 なお、先生の質問の後段の部分の、対象をもっと広くということでございますが、やや繰り返しになりますけれども、先ほど先生が言及された仕組み、これは生活衛生関係の事業者だけを対象にした特別貸付制度ですので対象業種が限定されておりますが、今、民間金融機関に担っていただいている、都道府県も関与している例えばセーフティーネット保証四号、五号というのはそんなに業種を絞っていないわけでございますし、公庫において扱っている貸付事業のスキームの中にも、業種をほとんど絞らずに、限定せずに行っているものがございますので、そういった使えるものをしっかりと見定めていただいて使っていただくということが大事かというふうに思っておりますので、ぜひ、先生におかれましても地元で周知徹底をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

#111
○白石委員 ありがとうございました。
 銀行におった身でもあります。やはり、紙に書かれているルールだけじゃなくて、貸出態度というのはそういう副大臣のメッセージによって変わっていくものですから、その点、公庫あるいは政府系貸付機関への周知もよろしくお願いします。
 これで副大臣への質問は終わりますので、委員長、もう御退席して結構です。
 次に、年金についてお伺いします。
 今回の年金法の改正によって、政府の説明資料では、被用者保険適用拡大により、マクロ経済スライドが、調整年度は、基礎年金のところ、つまり一階部分のところでいえば、一年程度短縮されるというふうに書かれています。これは一つの前進ではあると思いますけれども、私から言わせれば、三十年の中でたった一年かという思いなんですね。これを、少なくとも、二階部分、報酬比例の十年弱程度にする、つまり、一年と言わず二十年短縮する、あるいは、もうこれ以上減らすなという意味合いから三十年にするという趣旨から、二つ目のテーマの質問をさせていただきます。
 一つ目は、基礎年金のマクロ経済スライドがかかる期間というのは財政検証によって計算するに三十年近くなのに、二階部分の報酬比例部分は十年以下なのはそもそもなぜですか。基本的な質問です。

#112
○高橋政府参考人 現在の公的年金制度の財政フレームを導入いたしました二〇〇四年、平成十六年の改正の際は、マクロ経済スライドの調整を継続的に行っていくことによりまして、保険料の収入と給付が一階部分、二階部分ともに二十年でバランスがとれる、当初の想定では同時の予定だったわけでございます。しかしながら、その後、デフレが続きまして、マクロ経済スライドが発動しなかったことによりまして、当初の想定よりもおくれることとなったわけでございます。
 さらに、二階部分の報酬比例年金は賃金に連動しておりますので、現時点での賃金の低下は将来の報酬比例年金の調整に結びつくということで財政のバランスが図られるわけでございますけれども、一階部分の基礎年金につきましては定額でございます。また、保険料は賃金の低下幅に合わせて低下するんですけれども、当時の年金額のスライドルールによりますと、物価よりも賃金が低下した場合に、年金額の調整額が賃金の低下幅よりも小さくなる、賃金が下がって収入減が起きても、これに対応した給付の調整が生じないということでありまして、国民年金財政の悪化が進んだ。
 そういうことで、賃金上昇率が物価上昇率を下回ったことによる財政影響を一階部分がより強く受けたために、基礎年金部分につきまして、調整期間がより長くなり、また水準が低下する、そうしますと、二階部分は、反対に、財源に余裕が生じまして、調整期間が短縮する、こういったことでずれが生じているものでございます。

#113
○白石委員 要約すると、名目の物価上昇率と名目の賃金上昇率があって、このところずっと名目の物価上昇率の方が名目賃金上昇率よりも高かった、このことによって、調整がよくきく二階部分に対して、調整がきかない一階部分はそのままになったから、そのツケを将来世代に負わせる形で調整期間が長くなったということだと思いますけれども、これでいいですよね。
 これは一時的なことかといったら、違うと思うんです。もう、ずっとこれから賃金上昇率というのは低いまま、物価に比べて相対的にも低いままの時代になってきていると思うんです。それはどうしてかというと、高齢者が働くところで給料をもらう、これは賃金は上がりませんよ。パートの方も雇用されてきている、賃金は上がりません。本当にこれでいいのか。私は、むしろ、今回の改正によって三十年が二十九年になっても、また次回の財政検証のときには長くなってしまうというふうに思うわけです。ですから、ここの部分を根本的に手を打つ必要があると思うんですね。
 一つの方法論としては、同期間になるように保険料の振り分け方を変えるべきじゃないか。
 それはお手元の資料の三ページ目で、フローのイメージ図をつくりました。参考にさせてもらった中嶋邦夫先生の絵をもうちょっと直近のものにしたんですけれども、これでいうと、国民年金財政と厚生・共済年金財政という二つがあって、これは別々会計にしている。宮本委員がおっしゃっているのは、これを同じ会計にすべきということも提言されています。これも選択肢の一つとして考えていただきたいんですけれども、資金移動するということもあるでしょうし、でも、やはり、資金移動するということになったら、厚生年金の加入者の方から抗議が来るかもしれません。
 今は、国庫負担というのが基礎年金の二分の一、年間十三兆円程度負担しております。これで見ると、十三兆九千億負担しております。これは毎年のものですけれども、ワンタイムで、調整期間を基礎年金についてもっと短くするように、国庫負担金を一時金として国民年金財政に入れたらいかがでしょうか。

#114
○高橋政府参考人 基礎年金調整のための拠出金の仕組みでございますけれども、基礎年金制度をつくりましたときに、ひとしく支える、国民年金、それから厚生年金、それぞれの被保険者の頭割りで、平等な拠出金単価で、基礎年金拠出金、毎年の必要な給付に対するものを拠出する、分かち合う、この仕組みをつくりました。その際に、今は国庫負担は二分の一ですけれども、国民年金財政、厚生年金財政、それぞれから出す拠出金に対して、同じようにひとしく二分の一の国庫負担というのが今かけられております。
 そういった意味で、ひとしく拠出する、ひとしく同じように国庫負担二分の一を拠出金につけるというのが今のルールでございまして、それを、先生御指摘いただいたように国庫負担を縦横に動かせるかという点につきましては、財政をそもそも統合したらどうかという議論と同じく、さまざまな議論が各方面にあると考えてございます。
 そういう意味で、まずは被用者保険の適用拡大などを進めながら、そのほかに、所得再分配機能を有する基礎年金を、将来にわたってこの機能を維持していくためにどういったことができるか、更にどういった方策が可能かにつきましては、今後の研究課題として研究してまいりたいと思っております。
 また、先ほど、これまでの、ずれてしまったようなメカニズムがまた続くのではないかという点につきましては、年金額改定のルールを先般見直しましたので、更に進むということはないということでございます。

#115
○白石委員 最後のところをもう一度、更に進むということはないというのは、ちょっともう少し詳しくおっしゃっていただけますか。

#116
○高橋政府参考人 先ほど、ずれてしまった理由のところが、二階の部分は賃金が減れば給付も減る、一階の部分は定額の年金制度なものですから、あとは年金額改定のルールと保険料の改定ルールに違いがあるといったところで生じているということがございますけれども、それにつきましては、直近の年金制度改正で賃金スライドを、賃金が下がったとき、物価よりも賃金が負けたときには、賃金の負担能力に合わせた、賃金に合わせた年金額改定を徹底するというような改正がされまして、そこのところで対応策がとられたところでございます。

#117
○白石委員 わかりました。
 いずれにせよ、基礎年金のところは、物価・賃金スライドによって下がるのか、それともマクロ調整スライドで下がるのか、どちらにしろ下がるわけであるということは確認できました。
 それで、先ほど局長がおっしゃった頭割りのところ、振り分け方は頭割りだと。頭割りでも私はいいかな。つまり、頭割りというのは国民年金の方に有利に働きますので、頭割りでいいかな。
 さらに、国民年金に有利な割り方をするというのはまた異論が出てくる。どうしても、年金財政の中だけで考えようとすると、厚生年金、共済年金で払ってきた保険者の方は、俺たちはどうなるんだという話になりますから、やはり、この問題を解決するのは、ワンタイムでいいから、外から国庫負担金を入れる。
 私があらあら計算して、大体四、五兆ぐらいじゃないかなと思うんですね。というのは、基礎年金の給付金というのは年間二十四兆円で、それの一%の二十年程度ですから、四、五兆円で基礎年金は調整期間が十年程度、二階部分と同じになる。
 これは、ぜひ計算していただいて、年金局の方でオプションとして計算していただいて、正確な数字を出していただきたいんです。財政検証をするまでは外に出しませんという態度ではなくて、適宜適切に計算して、それを公にするという態度に改めていただきたいということもここで指摘させていただきます。
 次の質問ですけれども、もう一つは、今、マクロ調整スライドを計算する際の前提は、百年後に一年分の給付金額を残すということでやっていますけれども、これを残さなくていいんじゃないかな。どうして残すんですか。残さないでやれば、大体、今でいったら給付金額というのは六十兆円に近い金額、五十五兆円ですから、これを給付の方に回せる。カウント、計算ができるということによって、マクロ経済スライドによる調整期間というのは短縮できるんじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#118
○高橋政府参考人 二〇〇四年、平成十六年改正時のフレームにおきまして、積立金の活用、おおむね百年間の財政均衡期間の終了時に一年分を残して活用する、こういった整理をしてございます。最終時の積立金の水準というのはいろいろな考え方があり得るわけでありますけれども、一年分というのは当時決めた整理でございます。
 仮に、この一年分よりもより小さなものにするというふうにした場合にどうなるかでございますけれども、その分、財政均衡期間におきまして給付に使える財源は確かに若干増加いたしますので、マクロ経済スライド調整期間の短縮には若干は寄与すると考えられますけれども、一年分の財源の一部を、マクロ経済スライドの調整終了後の数十年間、例えば、今、ケース三ですと、二〇四七年に調整終了、そこから、均衡期間終了は二一一五年ですので、大体六、七十年あるわけですね。一年分の財源を六、七十年で使うというようなイメージでございますので、結局、給付水準に与える影響というのは極めて限定的なものになろうかと考えてございます。

#119
○白石委員 局長、その感覚的な、極めて限定的じゃなくて、計算していただけませんかね。さきの国庫負担一時金で、基礎年金が報酬比例と同じ調整期間になるための金額と、最後の、百年後、一年分の給付を残さないでいた場合の短縮期間、これを計算していただけませんか。

#120
○高橋政府参考人 今回の法律の検討規定では、この所得再分配機能の強化のためにどういったことができるかを検討していくといった検討規定も入れてございます。さまざまなことを検討していく中で、先生に御指摘いただいたようなことを含めて、いろいろな検討あるいは試算をしてまいりたいと考えてございます。

#121
○白石委員 ぜひ検討してください。
 次の質問です。
 四月十四日の本会議の総理答弁で、質問の内容は、マクロ調整スライドで三割減るじゃないか、それは停止すべきだという質問に対して、総理の答弁として、基礎年金額は物価上昇分を割り戻した実質価格で見るとおおむね横ばいとなっており、年金受給者の購買力や実質的な生活水準が三割低下するわけではありませんというふうに答えました。これはちょっと煙に巻くような答弁の仕方だと思うんですね。
 やはり、私は、マクロ経済スライドなかりせばの金額と、きかせた金額では、三十年後、三割の違いがあるということは率直に認めた方がいいと思うんですね。これは事実だと思うので、これを認めないと、この総理の説明というのは非常に理解が難しくて、誤解を生じる可能性があるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#122
○高橋政府参考人 マクロ経済スライドの趣旨でございますけれども、将来世代の負担が過重なものとなることを避けつつ、将来世代の給付を確保する、そのために不可欠なものでございまして、財政の均衡を考慮せずに、単にマクロ経済スライドがなかりせばという、こういう数字との比較をするというのは困難ではないかなと考えてございます。
 年金受給者の購買力をあらわすものとしては、物価上昇分を割り戻した実質価格で見るのが適切だと思ってございまして、財政検証の試算では、基礎年金額はおおむね横ばいで推移するということになってございます。

#123
○白石委員 局長のおっしゃる前提は、名目の賃金上昇率の方が物価上昇率よりも高いということを前提としているわけですね。どれぐらい高いかというと、一%ぐらいは高い、マクロ経済スライドの一%程度は高いということを前提としているからそういうことが言えるわけです。年金の裁定金額というのは、つまり一番最初に支払われる金額というのは、賃金上昇率によって変動するのに対して物価で割り戻すわけですから、大体同じぐらいの金額になるということなんですけれども、私は、そもそもこの前提がもう崩れているんじゃないかと思うんです。
 と申しますのは、今まで賃金上昇率が物価上昇率よりも高いというのは、これは成長していた時代ですよ。労働力人口の中で若い人の割合が非常に多い、若い人というのは毎年毎年賃金が名目で上がっていく、そこを加重平均したら物価上昇率よりも名目の賃金上昇率の方が高かった。財政検証でもずっとそれを使っているんですけれども、今からどうかというと、高齢者にどんどん働いてもらいましょう、高齢者が働いても賃金というのは上昇しません、大体定額です。専業主婦だった女性にも働きに行ってもらって被用者保険に入ってもらいましょう、これも、理想は賃金がどんどん上がるということなんですけれども、なかなか上がらないというのが現実でしょう。
 そういうことを考えたら、物価上昇率と賃金上昇率というのはほぼ同じという前提で物事を考えるべきじゃないでしょうか。局長、いかがでしょう。

#124
○盛山委員長 時間となっております。簡潔な答弁をお願いします。

#125
○高橋政府参考人 今回の財政検証の経済前提は、専門家の会議できちっと議論して決めたものでございます。経済前提における実質賃金につきましては、我が国全体の実質経済成長率の見通しから得られる就業者一人当たりの実質経済成長率、これに基づきまして、長期的には、就業者一人当たりの実質経済成長率、すなわち労働生産性の向上が実質賃金上昇率に結びつく、そういった考え方でございます。
 専門委員会の報告書でも、近年は労働分配率の低下によりまして実質経済成長率が実質賃金の上昇に結びついていないということが起きているわけでございますけれども、こういったことが将来にわたりずっと継続するということは、そういう仮定を置くことは必ずしも適切でないというふうに書かれてございます。
 こうした議論を踏まえますと、長期的には生産性の向上に伴って実質賃金が上昇するという設定は妥当であると考えてございます。

#126
○白石委員 コロナ後のことも考えて前提を置いていただきたいと思います。
 まだまだ質問はありましたけれども、これで終わります。ありがとうございました。

#127
○盛山委員長 次に、宮本徹君。

#128
○宮本委員 日本共産党の宮本徹です。
 まず、新型コロナウイルス対策について質問いたします。
 埼玉県で、お二人の方が自宅療養中に亡くなるということが起きてしまいました。
 大臣は、昨日、軽症者の方は宿泊施設が基本だということを表明されました。
 その上で、都道府県が宿泊施設を用意する上での国の支援がどうなっているのかということなんですよね。聞こえてくるのは、やはり人的配置をするのが大変だ、医療関係者の確保が大変だということが自治体からは聞こえてくるわけですけれども、その辺の支援が不十分なんじゃないでしょうか。

#129
○吉田政府参考人 お答え申し上げます。
 宿泊療養をそれぞれの都道府県が選択をしてそれぞれ展開していただくに当たりましては、私どもとして、その運営に当たっての一つのマニュアルの形で、一定の方向性についてお示しをしてございます。その中には、委員御指摘いただきましたように、利用される方々の健康状態をフォローするための一定のスタッフについてもお示しをしてございますし、それに必要な経費につきましては、今回補正において盛り込むことにしております包括支援金などについての御活用もいただきながら、必要な経費についてはきちっと対応させていただく。
 その中で、それぞれの地域において、関係者の方々の御理解、例えば地域の医師会の関係者の方々あるいは看護協会の方々にも御協力をいただきながら必要な体制をとっていただいているというふうに理解しておりますので、そのあたりが、私どもとしてもしっかり支援をさせていただきたいと思っております。

#130
○宮本委員 しっかり支援できていたら、軽症者の施設はもっとたくさん確保できているわけですよ。実際はそうなっていないわけですよね。
 総理はたしか、記者会見でこの軽症者の問題を言われたときに、必要ならば自衛隊の医療スタッフも動員してやるんだということをおっしゃられたと思うんですよね。私、そういう記憶がありますよ。
 軽症者の施設を早く用意しないと、またこういう事態が続くかもわからないわけですよ。自治体が一生懸命、それは医師会とも協力して人を募る、募るのにまだ手が挙がらない段階では、政府の医療スタッフも含めて、軽症者施設を早く用意するために力を尽くすべきなんじゃないですか。大臣、御答弁をお願いします。

#131
○加藤国務大臣 ですから、私どもとして、どういうホテルのグループが受け入れてくれるのかということを、これは観光庁が中心になって情報を集め、それをそれぞれの地方自治体に提供させていただいています。
 それから、自衛隊に関しても、当初の立ち上げを中心にそうした対応もさせていただくということを申し上げております。
 主として、予算については、先ほど局長が申し上げたような、そうした宿泊療養施設をつくるに当たっての物的な整備の支援、また人的な配備をすることに対する支援、こういったことも今回の交付金の中に盛り込んだり、場合によっては診療報酬を活用していただいたり、そういったことで対応させていただくということも御説明をさせていただいております。
 したがって、環境としては我々はできる限りの対応をさせていただき、そしてその中で具体に、それぞれの地域が具体的に、ホテルの中で、動線等も考えながら、ではこのホテルを使いましょうと。そして、地元の医師会等とも御相談をされながら、どうした人的な支援、医療的な支援を受けていくのか、そういったことを今立ち上げていただいて、三十二の都道府県において既に実施をし、あるいは準備に入っている、こういうふうに承知をしているところでありますが、更に県が拡大していくこと、またそれぞれ都道府県において更に宿泊療養の体制がより強化していけるように、更に我々も支援をしていきたいと思っています。

#132
○宮本委員 ちょっと確認したいんですけれども、今、政府の医療スタッフは、軽症者の施設に対して何人が協力されているんでしょうか。

#133
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 政府のというところをいま一つ私どもは受けとめかねているのかもしれませんが、先ほど大臣から答弁がありましたように、これまでの経緯の中におきまして、例えば東京都のように、立ち上げ期における必要に応じて、都道府県からの御要請に応じた自衛隊の応援というのもいただいております。
 現時点、今々について、地域においてどのような体制を日々組んでおられるかをすべからく把握している、今の時点、この手持ちではございませんが、それぞれのニーズに応じて、私どもとして、必要があれば、またそれについての御相談に応じてまいりたいと考えております。

#134
○宮本委員 実際にどれぐらい医療スタッフが足りなくて、まだ確保できていないんだったらこれだけ出しますよ、そういう相談を詰めて、急いでやっていかなきゃいけないんじゃないですか。埼玉では、確認されたうちの半分ぐらいの方が自宅療養ということになっているわけですよね。物すごく不安だと思いますよ、今、自宅療養をされている皆さんは。
 このコロナの特徴は、とにかく症状が悪化し始めたら急速に悪くなるということなんですから、だからこそ大臣も、基本はこれからは宿泊施設で、医療スタッフがいるところでということで方針を発展させたわけですから、それを実効あるものにしていただきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょう。

#135
○加藤国務大臣 いや、先ほど局長が申し上げたように、政府のというのは、我々自身、国立のそういったものを持っているわけでもありません。今は、JCHOとか、それぞれ独立行政法人であります。あるいはナショナルセンター。きのう東京の施設に行きましたけれども、国立国際研究センターからスタッフが実際に出ているわけでありますから、それを幅広く政府のといえば、そういった支援もさせていただいております。
 ただ、限定的に言えば、政府のというと厚生労働省にまさに医務技監、医務の関係の方がおられますが、これは行政職としておられるわけでありますので、直接に我々はそれだけの手持ちを持っておりませんが、ただ、国の持っているそうした公的医療機関も含めて、また、先ほど申し上げたように自衛隊においてもそうした対応を図るということ、これを地方に対しても申し上げているところであります。

#136
○宮本委員 実際にどれだけ足りないのかというのを把握して、進めていっていただきたいと思います。
 それから、二つ目ですけれども、病院の減収に対する支援策についてお伺いしたいと思います。
 一つは歯医者さんなんですけれども、歯医者さんは、まさに、治療するときに唾液がかかるという職業ですから、感染者がいた場合は感染リスクが一番高いところになるわけですよね。そういう中で、政府自身の事務連絡で「歯科医師の判断により、応急処置に留めることや、緊急性がないと考えられる治療については延期することなども考慮すること。」こういうふうになっています。
 ですから、私なんかが聞いても、歯医者さんも、緊急じゃないものについては、歯のメンテナンスなんかについては来ないでくれというのをとりわけ高齢の方々にはずっとお話ししているというお話も伺っております。それから、テレワークの影響もあって、都心なんかの歯医者さんは三月の半ばぐらいから患者さんが激減しているという話を聞いているわけであります。
 政府の側から治療を延期してくれということを言われて、診療報酬が歯医者さんのところはがんと減るわけですよね。歯医者さんの場合は、オンライン診療だとか電話で診療といっても、やれることは限られるわけですよ。入ってくる収入は、ほとんどがやはり実際に会わなきゃできない仕事ですから。これについてはちゃんとした支援策をとらないと閉院するところが相次ぐんじゃないかと思いますが、この点の支援、どうされるんでしょうか。

#137
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘いただきましたように、歯科医療機関におきましては、治療時に唾液等を含む飛沫が生じる歯科診療所の特性を踏まえた留意点、特に院内感染対策として四月六日に事務連絡を発出させていただいて、今引用いただきましたように、歯科診療を行う上で、歯科医師の判断によって、応急処置にとどめることや、緊急性がないと考えられる場合に治療の延期を考慮するということもお示ししてございます。さらに、外出自粛というものの要請を行っておりますので、そのような影響などもあって、歯科医療機関においては収入の減少等の影響があるものというふうに私どもは関係者の方々からお話を伺っております。
 そのための支援策といたしましては、福祉医療機構が行う融資におきまして、新型コロナウイルス感染症の影響によりやむを得ず機能停止等となった歯科医療機関に対する無利子無担保という形での優遇や、日本政策金融公庫等による実質の無利子無担保の融資、さらには、資金供給の円滑化を図るために、信用保証協会のセーフティーネット保証五号の対象業務に四月の十日から追加をさせていただいております。
 さらに、経済上の理由により事業縮小が生じた場合には、その事業主が雇用調整のために労働者を休業させ休業手当を支払った場合として、雇用調整助成金による支援、これに加えまして、特に厳しい状況にある歯科医療機関につきましては、今後、中小企業等を対象とする持続化給付金の御活用もいただけるものと承知をしております。

#138
○宮本委員 持続化給付金、先週ここで総理とも議論させていただきましたけれども、その額では家賃の一部にしかならないような場合も少なくないわけですよね、とりわけ都市部では。ですから、もっと踏み込んだ支援が必要だというふうに思います。
 きょう資料を配付させていただいておりますけれども、こっちは歯医者じゃなくて普通の診療所や病院ですね、東京保険医協会の方が四月の半ばに行われたアンケートの結果です。これは二十日に集計されたものですけれども。
 四月上旬はどうだったのかということで、外来患者が大きく減ったと。保険診療収入で見れば、半減以上したというところを足せば三割を超えるんですよね。電話再診だとかがどんどんふえているわけですけれども、電話再診では全部の診療報酬は補えるわけはないわけであります。とりわけ、病院の中でも精神科なんかは、通院精神療法の点数は、これは電話再診ではとれないから、収入が減って本当に大変だというのがこのアンケート結果には書かれておりました。ですから、このままでは閉院に追い込まれそうだという声が、幾つもこのアンケートの自由記述欄には書かれておりました。
 こういうところもしっかり支援していく必要があると思いますし、私、この間、何度も申し上げてきましたけれども、介護あるいは障害者福祉も利用の抑制によって収入が大きく減っているところが少なくありません。こういうところへの踏み込んだ支援策がどうしても欠かせないんじゃないかと思いますが、この点、いかがでしょうか。

#139
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の影響、医療機関あるいは介護福祉、障害福祉事業者、それぞれに事業の継続に支障が生じているというお声をいただいておりますので、私どもとしては、それをしっかり、お話を伺いながら支援を行っていきたいというふうに考えてございます。
 具体には、医療機関として、先ほど御答弁申し上げましたような、福祉医療機構あるいは政策医療金融機構、さらには信用保証協会などによる取組を行っておりますのに加えて、診療報酬において、重症の新型コロナウイルス感染症患者の診療にさらなる評価が必要であることなどを踏まえまして、当該患者に対する一定の評価、治療への評価を二倍に引き上げさせていただきました。
 また、介護サービス、障害福祉サービスにおきましては、通所サービス事業者が居宅を訪問してサービスを提供した場合や、電話による安否確認等を行った場合に特例として報酬の算定を可能とする取扱いを示しているところでございます。
 引き続き、私どもとしては、関係者の方々のお話を伺いながら、いろいろな形から支援をさせていただきたいというふうに考えております。

#140
○宮本委員 介護についても電話でもいいですよ、障害者福祉も電話でもいいですよというのを特例としてやられたわけですけれども、利用料が発生するわけですよね、使う側には。なかなか、例えばデイサービスに来られなくなった方々に電話で、事業者の側はそれで救われるかもわからないですけれども、利用者の側からすれば、電話だけなのに利用料なんですかという話が出てくるわけです。そうすると、事業者の側も、デイサービスに来ていなくて電話だけで、では利用料をお願いできるかといったら、なかなかできないという話になっちゃうわけですよ。
 ですから、もうちょっと実態に見合った支援策が必要だと思うんですね。やはり、報酬を引き上げていくだとか、あるいは支援金を、自治体でも出しているところがあるじゃないですか。福岡市なんかは、医療機関に対しても、介護施設に対しても、障害者施設に対しても出しているわけですよね。そういうものをぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 その上で、年金法について、前回の続きで質問したいと思います。
 七十五歳からも受けられるという、七十五歳まで年金の受給開始の選択肢がふえるわけですが、もう一度、前回と違うやり方で計算をお願いしました。
 単身者で、六十五歳から八十七歳まで月十五万円の年金をもらう場合と、七十五歳から八十七歳まで、その一八四%の月二十七万六千円の年金をもらう場合で、年金所得のみの場合、それぞれ、年金にかかる所得税、住民税の負担及び後期高齢者保険料、これは東京のケースでいいですから、それはどれぐらいで、負担の総額はどれぐらいふえるのか。そして、年金額から所得税、住民税、後期高齢者保険料を引いた額で比べると、七十五歳まで繰り下げて年金を受給する場合、何歳まで受給すれば六十五歳から年金を受給する場合と同じ程度の額となるのか。この計算をお願いします。

#141
○高橋政府参考人 前回と同様に、新宿区を例として計算してということでございましたので、その計算をしてまいりました。
 御指摘の要件で、年金額にかかる所得税、住民税、保険料の額を機械的に計算をしましたところ、六十五歳から月額十五万円の年金額を受給する場合は、所得税、住民税の月額が約千八百円程度、国民年金保険料若しくは後期高齢者医療の保険料の月額が約四千円程度でございます。一方、年金を七十五歳に繰り下げて八四%増額した月額二十七万六千円の年金額を受給する場合、所得税、住民税の月額が一万九千円、後期高齢者医療の保険料の月額が一万七千円でございます。
 個々人によりまして、何歳まで生きて何歳から受給を開始して引退生活に入るのかとか、何歳まで長生きして年金を受給するかにつきましては大きく異なりますので、個々人の損得をお示しするものではありませんけれども、その上で、御指摘の要件で機械的な計算を、年金額も税、保険料も変化しない前提で機械的に計算しますと、六十五歳から八十七歳までの二十二年間、月額十五万円の年金額を受給する場合は、年金収入の総額が約三千九百六十万円であるのに対しまして、所得税、住民税、保険料の負担総額は約百五十三万円、一方、七十五歳から八十七歳までの十二年間、月額二十七万六千円の年金額を受給する場合の総額は、年金収入の総額が約三千九百七十四万円であるのに対し、所得税、住民税、保険料の負担総額は約五百十万円となります。
 また、単純な比較をすることは適切ではないと考えておりますけれども、その上でお求めの計算をいたしますと、七十五歳まで繰り下げた方の税、社会保険料控除後の年金受給額が六十五歳から年金を受給している方のそれを上回るのが九十歳ゼロカ月というふうになります。
 今後、平均寿命はどんどん延びてまいります。六十五歳を迎えた方が九十歳まで生存する確率を見ますと、現在でも男性の三割以上、女性の約六割でございますし、また、一九九〇年生まれの方で見ますと、男性の四割以上、女性の七割が九十歳まで長生きする社会になるというふうに見込まれてございます。個々人が自分の余命を予測することは困難でありますけれども、公的年金は、何歳まで生きるかわからない中で、繰下げ受給により増額した額を終身受給できるという、安心感がある、保険としてのメリットを持つ制度だということをしっかりと周知して、個々人に御選択いただくということをしてまいりたいと考えてございます。

#142
○宮本委員 ありがとうございます。九十歳ゼロカ月を超えれば、七十五歳に繰り下げた場合でもというお話でした。
 ただ、さっき、六十五歳から七十五歳までは国保の金額も足しているわけですよね、国保の保険料も。ただ、七十五歳の場合は国保は足していないわけですよね。勤労者だから国保じゃないかもわからないということで、六十五から七十五の側の、こちらは健康保険料は足していないという数字としてということだと思います。
 その上で、もう一点お伺いしますが、年金に月五千円を上乗せする年金生活者支援給付金ですが、これは、国民年金満額の月六・五万円の方が七十五歳に繰下げした場合は十一万九千六百円になると思いますが、これは受給できないと思うんですよね。
 年金と年金生活者支援給付金を六十五歳から八十七歳までに受け取る総額と、七十五歳から八十七歳まで受け取る総額、それぞれ幾らなのかというのをお伺いしたいと思います。そして、七十五歳に年金を繰り下げた場合、年金プラスこの年金生活者支援給付金の受取総額が六十五歳から年金を受給した場合の受取総額を超えるのは何歳のときなのか、これも教えていただけるでしょうか。

#143
○高橋政府参考人 先ほどの計算は、国民健康保険、そしてまた七十五歳からは後期高齢者医療、その保険料ということでございました。
 今の御質問でございますけれども、まず、年金生活者給付金は、年金を含めても所得が低く経済的な援助を必要としている方についての生活の支援、そういう趣旨だということがまず大前提でございまして、したがいまして、基礎年金を繰り下げて裁定請求をしていない間は年金生活者支援給付金を受給することはできないものでございます。そのことも含めまして、御自身にとって望ましい受給のあり方を自由に選択できる仕組みということでございます。
 満額の基礎年金の受給権を有する方が七十五歳までの繰下げを選択された場合は、年約八十八万円、基礎年金満額プラス十万円という基準を上回りますので、年金生活者支援給付金や補足的年金生活者支援給付金のいずれも受給対象にならないということでございます。
 七十五歳までの繰下げを選択した方は、七十五歳まで年金を受給しなくても生活を維持できる何らかの糧を有しているということが想定されるということと、七十五歳以降は増額された年金を終身受給することができる、こういった点にも留意することが、単純比較ではなくて、必要ではないかと考えてございます。
 単純な比較をすることは適切でないという前提の上でお求めの計算をいたしますと、七十五歳まで基礎年金を繰り下げた方の受給総額が六十五歳から基礎年金と年金生活者支援給付金を受給されている方の合計の受給総額を上回るのは八十九歳二カ月の時点でございまして、六十五歳時点での平均余命が八十七・一歳でございますので、若干超えた時点でございます。

#144
○宮本委員 つまり、この場合は、平均余命よりも二年一カ月長生きすれば超えるということであります。
 ちょっと一つ前の質問に戻りますけれども、さっき、後期高齢の側に、六十五から七十五までの国保も、百五十三万の中には国保の負担料も入っているという話だったんですけれども、国保の負担料を引いた場合は、後期高齢者と税金ということで計算したら、何歳で六十五歳から年金を受給する場合と同じ程度の額になるのか。これは出していますか。

#145
○高橋政府参考人 済みません、先ほどの試算で申し上げましたのは、六十五歳から年金を受給している場合は国民健康保険、七十五歳からは後期高齢ということで計算を申し上げました。また、七十五歳に繰り下げて七十五歳から受給開始といった場合には、七十五歳からの後期高齢の保険料のみ、そこを計算したものでございます。

#146
○宮本委員 ですから、お伺いしたいのは、六十五から七十五は、繰り下げた場合は皆さんの想定が働いているということを想定しているんだと思うんですけれども、その場合は、国保じゃなくて、国保は払わないけれども、かわりに、協会けんぽなり、あるいは企業の健保も入っているわけじゃないですか。それがどれぐらいかというのは比較のしようがないわけですよ、六十五から七十五は。だから、六十五から七十五の国保の負担を除いて比較した場合、後期高齢者の保険料と税金で比較した場合はという計算はやられていますかと。

#147
○高橋政府参考人 先ほどの数字、申し上げた数字が、今御指摘のような、七十五歳からの年金と七十五歳からの税や保険料だけを計算したものでございまして、七十五までの、その間の保険料については計算に入れていないものでございます。

#148
○宮本委員 六十五から七十五の国保は入っているわけでしょう、国保の負担は、さっきのお話で。入っていないんですか。入っていない数字ですね。

#149
○高橋政府参考人 もう一回申し上げます。
 六十五歳から年金を受給開始している方につきましての税金や保険料はということにつきましては、七十五歳までの国保と七十五歳からの後期高齢を合算しています。一方、七十五歳に繰り下げた場合については、七十五までの分は入れておりません。

#150
○宮本委員 ですから、私の理解では、六十五から七十五の方だけ国保を入れて、七十五に繰り下げた場合は協会けんぽなり企業健保の保険料を払っているわけですから、そこの比較はいろいろな想定があってやりようがないから、六十五からの場合は国保を引いて比べたのも出していただきたいと思っていたんですが、どうも計算してきていないみたいなので、それは後で出してください。
 いずれにしても、皆さんの説明というのは、高齢者が意欲を持って働ける環境整備だということを一生懸命説明されるわけですね。平均余命まで生きれば中立になる年金だという説明がされてきているわけですけれども、税金や社会保険料まで含めれば、なかなか中立だとは言えないのが今の答弁でも明らかだと思うんですね。
 その一方、きょう資料でお配りしていますけれども、年金機構のチラシを見ると「大切なお知らせ 受給開始を繰り下げると年金は増額できます。 七十歳で最大四二%UP」と書いています。年金機構の皆さんが何を配っているのかというのを一式もらいましたけれども、これが大変目立つんですね。黄色で「大切なお知らせ」としていますから、人間の目のピントは黄色で合わせますから、このチラシだけにこの黄色が使われているから、これを見てもらおうというのは明らかだと思うんですね。ふえますよというのが書いてあります。
 次のページにその裏面があるんですけれども、「ご注意いただきたいこと」ということで、税金や保険料がどうなるのか。あるいは、ここには医療保険や介護保険の自己負担という話も書いています。二割負担、三割負担がありますので、年金が高い場合は。あるいは年金生活者支援給付金の話がありますけれども、二行書かれているだけなんですね。「ご注意いただきたいこと」「低年金者に支給される年金生活者支援給付金、医療保険・介護保険等の自己負担や保険料、税金に影響がある場合があります。」その上には、先ほど自民党の委員からあった加給年金や振替加算の不利益のことが書いてあるわけであります。
 七十五歳まで繰り下げて一八四%の年金ということになると、税金や保険料というのは、七十歳まで繰り下げるときよりもどんとふえるわけですよね、試算していただきましたけれども。やはり、税金や社会保険料が実際これぐらいだったらこれぐらいふえますよという例示をあわせてやらないと、大変不親切な大切なお知らせになっちゃうんじゃないかなと私は思うんですよね。大臣、そう思われませんか、このお知らせを見て。

#151
○加藤国務大臣 もちろん、その方が、年金以外もあるわけでありますから、どういった所得状況かによってそれはそれぞれ変わってくるんだろうと思いますので、まさにこれは、年金そのものがどうふえるのかということをるる御説明をさせていただいておりまして、特に、年金という中においては、加給年金と振替加算は一つの制度になっておりますから、それを書き、それ以外に、保険料あるいは税金の問題はありますということを注意書きをさせていただいている。
 あとは、個々それぞれの、御自身の資産所得とか、あるいは雇用による所得とか、それぞれによって異なってくるわけでありますから、それはそれぞれ、その中で保険料、税金についてはこれまたお考えいただくということなんだろうというふうに思います。

#152
○宮本委員 それぞれはそれぞれなんですけれども、税金や保険料のふえ方は、物すごく大きくふえるケースが多いわけですよ。平均的な厚生年金、十五万円ですからね。それで大体試算してもらったわけですよ、今回は。その税と保険料の負担のふえ方が物すごく大きいわけですから、平均の場合はこれぐらいふえますというのを例示するぐらいやらないと、あるいは、大きくふえることがありますということをちゃんと書かないと、私は、ミスリードを国民にすることになりかねないというふうに思いますよ。

#153
○盛山委員長 時間となっておりますから、簡潔な答弁を。

#154
○加藤国務大臣 いや、ですから、比較するなら、六十五から七十五までどういう形で所得を獲得するのか、どういう生活をされるのか、これによって全部、比較が変わってくるんですね。ですから、さまざまな比較がありますので、それはなかなか一律にこうだという、先ほど委員は、委員の前提においての計算はされておりますけれども、では六十五から七十五までどういう働き方をするのか、あるいは貯金を取り崩して生活をしていくのか、これはいろいろなパターンがありますから、一概に、どっちが有利でどっちが何だ、あるいはその場合は幾らだ、これはなかなかお示しするのは難しいんじゃないかと思います。

#155
○宮本委員 それは私は大変不親切な話だと思いますよ。少なくとも、平均の場合はこれぐらいです、あるいは、かなり大きな、税金や社会保険の負担がふえるケースがありますよというぐらいは言うべきですよ。
 これだけを見たら、物すごくお得ですよとしか、このお知らせを見たら見えないわけですよね。平均まで生きた場合はお得じゃないケースがたくさんあるというのが実際なわけですから。長生きしたら得ですよ、平均よりも長生きしましょうねという、書くかどうかは別にあれですけれども。それは、人生それぞれありますから。ですけれども、ちゃんとそれぐらいは国民に対して知らせるべきだろうということを私は強く申し上げまして、時間になりましたので、質問を終わります。

#156
○盛山委員長 次に、藤田文武君。

#157
○藤田委員 日本維新の会の藤田文武でございます。
 きょう私がつけさせていただいているマスクは今話題になっているマスクでして、泉大津市という、大阪の繊維の町と言われているところがございまして、そこで手づくりしている二枚三千三百円のマスクなんですけれども。
 先日の総理大臣の会見で、とある記者がアベノマスクを嫌みのように批判したときに、総理が、御社も三千三百円でマスクを売っているように、マスクの需要はありますよね、こう返されたわけです。ネット上では、これが、ぼったくりを朝日がやっていたとか、こういうふうなことになったんですが。
 実は、私、南出市長は私が議員になる前からの古い友人でして、すごく行動力のある方ですけれども、地元の企業に声をかけて、二月、三月ごろから、マスク不足を解消するために繊維の町として何か取組ができないかということで、手づくりでつくっていらっしゃるということがあらわになったわけです。加藤大臣のところにも行かれたそうで、一つプレゼントされたのではないかなというふうに思います。
 私が言いたいのは、私自身も気をつけなければいけないなと思うのは、やはり、この緊急事態、国民一丸となって、そして政治家がみんな一丸となってこの国難を乗り越えていかなければならない中で、批判のし合い、揚げ足のとり合いというのは厳に慎みながら本質的議論を進めるべきだということを教訓として学んだ次第でございます。
 きょうはちょっと時間が限られていますので、たんたんたんと行かせていただきたいと思います。
 まず、新型コロナ関連を、ちょっと優先してやりたい議題が多かったものですから、やらせていただきます。
 まず、保護者の方が検査をして陽性になった場合、新型コロナの感染者となった場合で、子供が陰性だった場合、子供の行き場がなくなってしまうというケースが自治体等でも出始めていまして、これは非常に難しい問題です。
 これは、こういうパターンでやりなさいという基準がなかなかつくりにくいものですから、自治体の判断でいろいろ対応するんですけれども、特にシングルマザーの方であるとか、例えば子供さんが小さい、障害を持たれている、こういう場合に非常に対応が難しいというんですが、私もこれは一〇〇%の解決策を今提案できるわけではないんですが、この受皿をどのようにお考えになられているか、お答えいただけますか。

#158
○渡辺政府参考人 御指摘のような、子供さんが陰性のケースにつきましては、保護者のかわりに養育が可能な親族がいらっしゃればいいんですが、一人親の場合など、そういう援助が得られない場合は、子供の保護も含めまして適切な支援が必要となります。
 このため、四月十日に自治体に対して通知をしておりまして、こういったケースについて、児童福祉部門と衛生部門が連携して、都道府県、市町村のほか、関係施設等と相談の上、対応を検討するよう通知しております。
 既にそういった検討をしているところもありますが、昨日、改めて、各自治体に対して具体的な対応策の例示というものを行っております。その中では、児童養護施設等において実施される子育て短期支援事業を利用すること、児童相談所が一時保護所で一時保護を行う場合、あるいは、子供さんの症状にもよりますが、児童相談所が衛生部門と協議の上、保護者の入院先の医療機関に子供さんを一時保護委託することを相談することなどを例示として示しているところでございます。
 これらを踏まえまして、各自治体において対応を行う体制の確保を進めていただきたいと思いますが、国としても、しっかりこういった状況をフォローアップして、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

#159
○藤田委員 きのう事務方といろいろ意見交換させていただきまして、再度通知を出していただいたのは本当に喜ばしいことだと思いますが、児童養護施設等でしたら、費用が自己負担ですよね。なので、その辺とかもまたおいおい検討していただけたらと思いますので、お願いいたします。
 次に、雇用調整助成金についてやりたいと思います。
 何度も申し上げていますが、やはり、倒産を防止していく、それから失業を回避して収入の激減を防いでいくということを今足元でやらなければいけない中で、悲しいかな、それが広がりつつあるというところで、この雇用調整助成金は私は緊急時には不向きな設計になっていると正直思いますけれども、しかしながら、これは政府が雇用維持の政策の柱というふうにしてやっているものですから、私どもの立場としては、この執行上の課題解決をできるだけ進めて、より広い方を救うことができる制度に仕上げていかないといけないという課題意識があります。
 きょうは質問からは外しているんですが、レクをしていただいたときに、失業の手当の方が余りカバーされていないと。これは、長期化すると、失業保険をもらっている人の期間が足りなくなってきて、その人に対してのカバーみたいなものも今後考えていかないといけないかな。
 そのときに、事務方の方とも話していたんですが、やはりこの雇用調整助成金でできるだけまずは失業を防いでいくということが大事だということは認識は一致していると思うので、ここについてちょっとお話をしたいと思います。
 これは、四月の十七日の私が総理質疑をさせていただいた際に、大臣、ちょっと順番を変えさせてもらいますが、上限の話、日額八千三百三十円の上限を、やはりこれでは低過ぎて企業の負担が大きくなって、休業手当が八割、九割出せずに六割とかぐらいになってしまうから労働者さんが非常に厳しい、だから上限を上げてほしいという。私は二万円ぐらいまで上げるべきだというふうにそのとき主張したんですが、昨日の報道では、自民党さんもきょう要望されるというふうにお聞きしていますけれども、厚労省も前向きに検討するという報道がありましたが、これの検討状況、そしてその意向をお聞かせいただけたらと思いますが、よろしいでしょうか。

#160
○加藤国務大臣 基本的に、上限額の引上げについては、前の委員とのやりとりもありましたけれども、休業した場合の一日当たりの助成額は、失業した場合に支払われる雇用保険の基本手当日額の最高額、これを上限としているところでありますので、やはり、雇用を継続しているということに対する支援と、残念ながら失業してしまった方に対する支援、このバランスをどうとっていくのかということから、なかなかその見直しは難しい点があるのではないかというところがまずあります。
 その上で、これは全て雇用保険特会の中でやりくりをしているわけでありますから、当然、その中での、保険料をいただきながら、失業保険については一部国庫負担がありますけれども、その中でやりくりをしていく、これを前提とすれば、現下、特に保険料の猶予も今回組み入れているところでもありますので、雇用保険の財政事情という意味においてはなかなか厳しいというのも実態であります。

#161
○藤田委員 これはあれですかね、大臣、ネガティブな反応と捉えていいんですか。
 ちょっと制度論の話で、基本金額が無理であれば、例えば、ある一定の条件をつけて、加算でいわゆる総額が上がるような形も含めて、自民党さんもこれはやっていただけるということで動いているみたいですから、雇用維持の政策の柱に据えるのであれば、やはり守られる人が少な過ぎるというのが実態だと思いますので、ぜひ取り組んでいただきたいというふうに思います。
 それから、ちょっと細かいところに入っていきますが、休業手当の支給割合が、例えば、同一企業で、役職によって、この方は九〇%、この方は六〇%と差がある場合に、低い方に合わせて一日の日額を計算されるような計算式になっていると、とあるハローワークから聞いているんですが、これは事実でしょうか。

#162
○達谷窟政府参考人 お答え申し上げます。
 休業手当の支払い率が事業所内で異なる場合の取扱いについてでございますが、委員御指摘のとおり、そういうふうに差がある場合は、低い方の率を掛けて助成額の単価を算定しているところでございます。
 この取扱いにつきましては、そういう休業手当の支払い率について、労働者ごとに差を設けるということではなく、一律に高く設定いただくように促していきたいということで、そういう取扱いをさせていただいているところでございます。

#163
○藤田委員 やはりそうなんですね。
 ちょっと、きのうの時点で事務方もいまいち理解していなかったので、きょう明確になったと思うんですが、これは私は制度上の瑕疵があると思うんですよね。何でかというと、例えば、百人の企業、雇っていて、部長職とか管理職は給料が高い。その人らは、例えばこういう経営危機なんかが起こった場合に、上から大きな額を減らしていって、下のいわゆる一般社員はそこまで減らさないというのは当たり前のように行われますよね。その場合、一般社員の方が人数が多いわけです。百人いて、例えば、十人だけ六割減にして、九十人は一割減にしたと仮にしましょう。そうしたら、計算式が、六割減で計算されてしまう。
 これはちょっと、私は、企業への負担が大きくなる制度上の一つの穴だと思いますので、改善した方がいいと思うんですが、御見解はいかがですか。

#164
○達谷窟政府参考人 今申し上げましたとおり、先ほどその趣旨は申し上げさせていただいたところでございますが、今委員の御指摘もございましたので、どういうことができるか、検討課題とさせていただきたいと思います。

#165
○藤田委員 ぜひ検討してください。よろしくお願いします。
 それから、ちょっと時間が詰んできたので、あわせてやります。
 ハローワークの窓口がパンクしています。電話すると二週間待ち、相談に行って申請するまでに二週間待ち、こういう状況になって、資金繰りが大変な中で、電話しただけで心が折れるんですよ。書類も簡素化されていますけれども、皆さんは見たことがあるかわからないんですけれども、事務能力というか、事務方にかかわったことがない人がやると、簡素化されているバージョンでも心が折れますよ。
 だから、私は、もうこれは緊急事態でパンクしている状態ですから、ペーパー二枚ぐらいで審査して、事後にしっかりとした書類を出させてチェックする、間違いがあれば正す、不正があれば措置する、こういう形にすべきだというふうに思います。パンクしている状態に対しての対策はどうかというのがまず一点目。
 それから、特例措置は、六月三十日というのが緊急対応期間となっていますが、延長を見込んでいるかどうか。休業の計画を企業は組むわけです。これが一カ月や二カ月でおさまらないというのはみんなわかっていますから、半年とかぐらいの感覚で、自分たちの従業員をどのように働かせていくかということをもう計画し始めているわけです。その場合、やはり六月末以降どうなるのかというのを早く言ってもらわないと制度の運用もできないというのが一つあるので、それをどのような基準で、いつごろ決定されるのか。
 それからもう一つは、中小企業が今助成率とかも優遇されているわけですが、今後、大企業も夏のボーナスが出ないところは山ほどありますよ。それで、休業や、又は資本注入しないと生き残れない企業が大企業にも派生してきます。そういう意味で、通常時は中小企業と大企業に差をつけるのは一定の合理性があると思いますが、私は、ここからは、雇用を守るという政策の柱に据えるのであれば、大企業までこの助成率を上げてそろえてもいいんじゃないかというふうに思うわけであります。
 この三点、御見解をあわせていただけますか。

#166
○達谷窟政府参考人 お答え申し上げます。
 まず一点目の、雇用調整助成金につきまして多くの御相談をいただいているところでございまして、窓口にお越しになっている、これにつきましての対応でございますが、労働局、ハローワークの人員体制の大幅な拡充を図っているところでございまして、また、庁舎内の会議室等を利用した臨時の相談窓口も開設する、あるいは予約相談制を実施する、このような対策をとりまして、窓口の混雑が緩和されるよう努めているところでございます。
 それから二点目でございますが、緊急対応期間につきましての六月三十日までの延長の考え方についてでございますが、まず、今般講じました雇用調整助成金のさらなる特例措置については、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための事業活動の縮小に対応して、四月一日から六月三十日までを緊急対応期間と位置づけ、休業手当等の助成率を最大十分の九まで引き上げるという措置を行っているところでございますが、まずは六月までの期間中、事業主の皆さんの雇用維持に向けた取組をしっかり支援していきたいということでございますし、引き続き、新型コロナウイルス感染症の拡大の状況や、その影響により経済、雇用情勢がどのように推移するかをしっかり見きわめつつ、状況に応じた必要な対応を検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 それから、中小企業と大企業の支給割合の差があるということでございますが、委員御指摘のとおり、これにつきましては、大企業と中小企業の経営基盤に差があるというようなこともございますし、中小企業の賃金が低い中で、中小企業の助成率を高く設定することにより休業手当の引上げの効果を期待することができて、中小企業の労働者の休職中の生活の安定が図れるということでございます。これを今後どうするかということでございますが、これも、先ほど申し上げました助成率のあり方につきましても、今後の状況をよく見ながら考えていくことが必要かなというふうに考えてございます。

#167
○藤田委員 ちょっと明確な答弁がいただけませんでしたが、私が一つの希望やなと思ったのは、きのう説明に来てくださった、問取りに来てくださった課長補佐の方はよく現場を理解されていました。
 やはり、例えば特例措置なんかも、緊急事態宣言が終わったとか、例えば終息がある程度したという後がしんどいんですよ。ずたぼろになった後に、お客さんも離れた、もう一度集め直さないといけないというときに、このまま、いきなりみんなにフルマックスで働いてもらうというのはなかなかできない。やはり、間引きながら、教育訓練をしながら耐えないといけないという期間は終息後も続くわけです。
 だから、こういうことも含めて、早く発信するというのがいかほど大事かということを、やはり現場目線で考えていただきたい。ぎりぎりになって言われても、もうシフトを組んじゃっていますよみたいな話になるわけですよ。だから、現場目線の、やはり緊急時と平時は分けて考えていただきたいというのを強く申し入れたいと思います。
 続きまして、三番と四番、これは関連なので、ちょっと時間がないので、一気に行かせてもらいますね。
 まず、放課後等デイサービス、これは通所のサービスですが、家庭の孤立化や支援が必要となった際に適切な介入をしようという観点から、通所サービスを電話や訪問で切りかえてできるという緩和措置がとられているんですが、特に電話は、ほとんど進んでいないのが現状です。これは何でかというと、現場の声でいうと、電話しただけで同じ報酬をもらう、イコール自己負担金を利用者さんが払う、行ってもいないのに同じ金額を払うのは嫌やという声があるわけです。真っ当な声やと思います、これは。
 なので、私は、これは、自己負担をゼロにする、ないし、例えば、今は公的サービスは認められていませんが、事業者側が泣いて割引をしてあげる、自己負担はいいですよ、こういうようなことをやはりやるべきだというふうに思います。
 私はいい措置だと思うんですが、せっかく制度があるのに現場が全然進まないというのは問題かなというふうに思いますので、その点と、全く同じ問題が通所介護でも起こっています、利用控え。
 でも、放課後デイも通所介護もそうなんですけれども、一回やめてしまって一、二カ月置いてしまうと、介護であれば、やはり介護度が進んでしまうリスクが出るわけです。放課後デイであれば、療育の継続性が失われてしまうわけです。だから、これは何らかの形で継続しないといけないというのがまず一つあります。
 もう一つ、三点目は、市町村が指定権者になっている総合事業の中の通所型、いわゆる緩和型サービスの通所型サービスAというのがありまして、昔でいう要支援、要介護の軽度の方向けのリハビリデイが市町村に移管されてこの事業に転化したわけですけれども、この要件を自治体が決められるわけです、権限で。この権限で決めているのが、例えば二時間とか三時間必ずそこに滞在しないといけないという規定、時間の規定なんかを設けているところが多いんですけれども、これがそのままになっているというのがあるんです。
 感染拡大防止の観点からは、できるだけ会議も短くしよう、人が集まるのを短くしようと言っているものですから、通所介護なんかではもう既にその緩和がなされていますよね。でも、自治体の方ではいまだに三時間のままみたいなことが結構起こっているんです。必ずそれで、三時間以内だと報酬単価は請求できないよというところがあって、これは柔軟な対応を求めていくべきだと思うんです。
 実際に、私も幾つか大阪の自治体を知っていまして、そういう意見を申し上げて変えてくださったところも結構あるんですけれども、厚労省からもう一度、柔軟な対応を求めるような通知なんかをやるべきじゃないかというふうに思います。
 この三点、放課後デイ、通所介護、総合事業についてお聞かせいただけたらと思います。

#168
○橋本政府参考人 それでは、一点目の放課後等デイサービスについてお答えをさせていただきます。
 放課後等デイサービスを利用されているお子様の中には、新型コロナウイルス感染予防のために通所を控えるようなケースもございます。そういった場合におきまして、放課後等デイサービス事業所が、自宅の方で問題が生じていないかどうかの確認や、あるいは児童の健康管理、こういったことを電話で行うなどの代替的な方法によって、できる限りの支援の提供を行ったと市町村が認めるときは事業所に通所して支援をしたときと同額の報酬を算定できる取扱いとしておりますが、事業所には、保護者に丁寧に説明をして、同意をとった上で代替的な方法を行うように求めているところでございます。
 この放課後等デイサービス事業所による電話等による取組でございますが、特別支援学校等が休業しているような状況の中で、そういう状況の中にありましても、家庭の孤立化防止ですとか、あるいは支援が必要な状況になった際の適切な介入のきっかけとする、そういった観点から大変重要なものというふうに考えておりまして、とりわけ、特別支援学校等の臨時休業が長期にわたっている地域におきましては、ますますニーズが高まっているというふうに考えてございます。
 利用者負担の問題でございますが、一つは、放課後等デイサービスを利用する際の利用者負担については、もともと所得に応じた形で設定されておりまして、所得に応じた経済的な負担の軽減がされているところでございますが、さらに、先ほど申し上げましたような代替的な方法による放課後等デイサービスの重要性あるいはニーズの高まり、こういった状況に鑑みまして、児童と保護者への継続的な支援に一層取り組まれるようにということで、今般、特別支援学校等の臨時休業等に伴う放課後等デイサービスの電話等による代替的な支援を利用すること等に伴う利用者負担につきましては、市町村が利用者にかわって負担した場合に、その費用について補助する事業を令和二年度補正予算案の中に盛り込んだところでございます。
 これによりまして、今般の厳しい状況のもとで家庭にとどまらざるを得ないような、そういう障害児とその家族を支えてまいりたいと考えております。

#169
○盛山委員長 時間となっておりますので、簡潔に答弁をお願いします。

#170
○大島政府参考人 二つ目と三番目の点でございます。
 介護サービスの関係につきましてでございますが、サービスの切りかえ後におきましても利用者負担をしていただくこととしております。これは、保険制度がみんなで支え合う仕組みとなっておりまして、これを変更するには慎重な検討を要すると思います。
 しかし、こうしたサービスは利用者の生活の支援の観点のためということでもありますので、デイサービスが、電話や訪問するということについての意義や目的、例えばトータルな支援や安心の一環であるといったことにつきまして、しっかりケアマネジャーの方々や御利用者の方々に御理解をいただくことも重要かと思っておりまして、現在、現場でのいい事例を集めているところでございます。周知を図ってまいりたいと思います。
 それから、通所サービスAの点でございますが、厚労省としましては、ここも基準緩和をしているところでございますが、まだ市町村に明確に伝わっていない、ちょっと連絡の仕方が明確でないところもあったかと思いますので、再度周知してまいりたいと思っております。

#171
○藤田委員 ありがとうございます。
 一点目の放課後デイは、私もきのういろいろ聞きまして、補正予算に組み込まれて本当によかったなと思います。
 同じような話で、やはり通所介護のところ。特に通所介護は、ケアマネさんがそんなのあかんと言ったら終わりなんですよ。だから、これはやはり制度でちゃんと措置してあげないと、せっかくいい趣旨で進めようとされている厚労省の意図がなかなか現場に落ちていかないということが起こりますので、ぜひとも取り組んでいただきたい、何らかの自己負担を軽減させる措置をぜひ検討していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。ありがとうございました。

#172
○盛山委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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