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2020/04/30 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 財政金融委員会 第10号 令和2年4月30日
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2020/04/30 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 財政金融委員会 第10号 令和2年4月30日

#1
令和二年四月三十日(木曜日)
   午後四時十九分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月一日
    辞任         補欠選任
     こやり隆史君     森 まさこ君
     音喜多 駿君     室井 邦彦君
     井上 哲士君     小池  晃君
 四月二日
    辞任         補欠選任
     室井 邦彦君     音喜多 駿君
 四月二十九日
    辞任         補欠選任
     大家 敏志君     山田 太郎君
 四月三十日
    辞任         補欠選任
     森 まさこ君     本田 顕子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中西 祐介君
    理 事
                有村 治子君
                中西 健治君
                藤末 健三君
                那谷屋正義君
                熊野 正士君
    委 員
                長峯  誠君
                西田 昌司君
                林  芳正君
                藤川 政人君
                本田 顕子君
                宮沢 洋一君
                宮島 喜文君
                山田 太郎君
                大塚 耕平君
                勝部 賢志君
                川合 孝典君
                熊谷 裕人君
                古賀 之士君
                杉  久武君
                音喜多 駿君
                小池  晃君
                大門実紀史君
                浜田  聡君
                渡辺 喜美君
   国務大臣
       財務大臣     麻生 太郎君
   副大臣
       財務副大臣    藤川 政人君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        前山 秀夫君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       大西 証史君
       内閣官房内閣審
       議官       能登  靖君
       警察庁長官官房
       審議官      小柳 誠二君
       財務省主計局次
       長        阪田  渉君
       財務省主税局長  矢野 康治君
       国税庁次長    田島 淳志君
       文部科学省大臣
       官房審議官    矢野 和彦君
       文部科学省総合
       教育政策局社会
       教育振興総括官  寺門 成真君
       中小企業庁経営
       支援部長     渡邉 政嘉君
   参考人
       日本銀行総裁   黒田 東彦君
       日本銀行理事   吉岡 伸泰君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○新型コロナウイルス感染症等の影響に対応する
 ための国税関係法律の臨時特例に関する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(中西祐介君) ただいまから財政金融委員会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日までに、こやり隆史君、井上哲士君及び大家敏志君が委員を辞任され、その補欠として森まさこ君、小池晃君及び山田太郎君が選任をされました。
    ─────────────

#3
○委員長(中西祐介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主税局長矢野康治君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(中西祐介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田東彦君及び同理事吉岡伸泰君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(中西祐介君) 新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。麻生太郎財務大臣。

#8
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 政府は、新型コロナウイルス感染症及びその蔓延防止のための措置による影響を緩和する観点から、所要の措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 まず、新型コロナウイルス感染症等の影響により多数の事業者において収入が急減しているという状況を踏まえ、納税の猶予制度の特例を設けることといたしております。
 このほか、欠損金の繰戻しによる還付の特例、文化芸術・スポーツイベントの中止等に係る寄附金控除の特例、住宅ローン控除の適用要件の弾力化等の措置を講ずることといたしております。
 これらは、さきに決定された新型コロナウイルス感染症緊急経済対策に盛り込まれた事項のうち、税制上の措置を実施するためのものであります。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。

#9
○委員長(中西祐介君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#10
○大塚耕平君 共同会派の大塚耕平でございます。
 まず、大臣にお伺いいたしますが、今回、納税猶予の措置を講じると、これはもちろん我々も賛成でございますが、最大で一年ということなんですが、この後どのぐらいの期間で経済が正常化するか、その後総理が言うように本当にV字回復があるかどうか、そういうことによって左右はされると思いますけれども、仮に大半の事業者が一年後までこの猶予を求めて、その一年後が到来したときに、それらの事業者はつまり二年分の税金を払うことが可能かどうかということについて、まず大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

#11
○国務大臣(麻生太郎君) これは、コロナウイルスのこの感染問題がいつのときに鎮静化していくかによって随分状況は違ってくるとは思いますけれども、今、私どもの方で特例期間の猶予期間は最長一年間といたしておりますけれども、当然のこととして二年分の納税がその時期に来れば必要になるということだと思っておりますが、例えば二年分の納税が難しい場合はどうするかという話なんでしょうけど、これは現行でも猶予制度というのがありますのは御存じのとおりなので、分割納付をしていただくということは可能なんだと思いますけれども。
 いずれにいたしましても、私どもとしては、事業が継続することイコール、基本的には、アメリカの場合ちょっと違いますけど、日本の場合ですと事業が継続するイコール雇用もほぼ継続するということを考えておりますので、納税者の立場というか、会社に勤めていらっしゃるおかげでいろいろ納税していただいている方も多いわけなので、納税者の置かれた立場というのをいろいろ配慮し、適切に対応していくということを考えないかぬということだと思いますので、かかって、景気回復、それに伴います企業の業績の回復等々が大きく影響してくるものだと思っております。

#12
○大塚耕平君 できるだけ早期に回復することを祈りますけれども、常に最悪のケースを想定して対処をしていただきたいと思いますので、仮に二月以降に売上げが急減した事業者が大半が丸々一年先送りした場合に、やはり来年、おっしゃるように既存の制度で再猶予や分割納付を選択される方がかなり出ると思うんですね。
 しかし、そういう皆さんは、じゃ、二年後、三年後、正常化できるかというと、結局、今起きている状況はもう想定外で本人には何の責任もない事態でしわ寄せがぐっと来ていますので、そうすると、来年、再来年、その先と、要はずっと問題が先送りされるだけで、何らかのこの納税負担の減免をしなければ結局はそのしわを伸ばすことはできないんじゃないかなというふうに思っておりまして、そこでお伺いをしたいんですが、例えば今回納税猶予をして来年丸々二年間払わなくてはいけなくなったような事業者の皆さん、ある程度その条件設定はする必要はあると思うんですけれども、そういう苦境に立たされた皆さんについては今回の猶予の納税分の一部を損金算入できるとか、あるいは税額控除できるとか、何らかの工夫をしないと結局立ち直れないのではないかと思いますが、この辺りについての大臣のお考えをお伺いします。

#13
○国務大臣(麻生太郎君) 減免すべきという御意見というのも含めましていろいろ考えないかぬところだと思いますけれども、今の段階で既に確定納付をしておられる方、七割、八割ぐらいおられますかね、今。すごい、大したものですよ、この国は。僕は、つくづく、八割納付と聞いたときは、ちょっと正直、もうちょっと少ないものだと思っていましたから正直びっくりしましたけれども。いずれにいたしましても、既に納税を行っていらっしゃる方もいらっしゃいますので、公平性の観点もいろいろ考えないかぬところだと思いますけれども。
 納付時の損金算入というのを認めるという話というのは、私どもは、法人税法というのができてこの方、課税所得というものを平準化するというのを目的として、法人税額を損金には算入しないという取扱いをずっとこれまで続けてきているんですが、納税猶予の特例を利用せずに、先ほど申し上げましたように期限内に法人税を納付したいわゆる法人との公平性とか、また、黒字となっている法人のみが効果が及ぶことなどを踏まえて、ちょっとこれは慎重に対応せないかぬのじゃないかなという感じがいたします。
 なお、政府として、このコロナウイルス感染症の蔓延が防止するための措置の影響によって厳しい状況に置かれている事業者は大勢おられますけれども、先ほど御説明をさせていただきました納税猶予の特例とか、また、欠損金のいわゆる繰戻しによる還付の特例というのを、従来は中小企業ですから一億円以下のところだったものを十億円までという形などなど、税制措置を始めいろいろな措置を講ずることといたしておりますので、基本は事業の継続というものをもって、いろいろV字回復するときの、その事業が継続していないと底が抜けますので、そこのところをきちんとしておかねばならぬと思って、いろんなところを考えながら対応していかねばならぬところだと思っております。

#14
○大塚耕平君 この後の状況を見て、言わば苦境に陥った皆さんの救済の仕方、これは必ずしも今私が申し上げたような形ばかりではないと思いますので、いろいろ工夫は必要だと思いますけれども、それにしても、まあ急場をしのぐという意味では今回の法案、これで本当に結構かと私も思いますが、この納税者に対する公平性の問題と、前代未聞の事態に陥っているこの経済環境から多くの企業や事業者を救済するということはこれ全く別の次元の話なので、財務省の皆さんは極めて生真面目な方多いと思うんですけれども、ただ、平時の議論をどうしても持ち込みがちだと思いますので、ここは政治家しか判断できませんので。
 例えば、どなたとは申し上げませんけれども、財務省の幹部の方と、いろいろ私どもも陳情も聞いていただいていますので、それはそれで感謝しているんですが、こういうやり取りが先日もありまして、つまり、財政的に特定の業界に何か便益を及ぼすような今回施策を過大にすると、結局それを後で返すのは国民の皆さん全体なので、決して財務省のお金をばらまいているわけではないので、ここは、我々は国民の皆さんの資産たるこの国の国庫も守らなきゃいけないんですと、こういう御主張をされて、これはこれで平時の主張としては分かるんです。
 ところが、今は、その先々それを納税して返さなければならない国民の皆さん自身が前代未聞の事態で困っているわけですから、そういうときにまでそういう平時の感覚で国庫を守ってくれなどと納税者の皆さんはお願いしていないはずでありまして、財務省の皆さんのその使命感には大いに敬意を表しますが、ここは政治家の感覚でないと乗り切れない場面だと思いますので、今申し上げました今回納税猶予の適用をこれから受けるであろう皆さんへの対処も含めて、是非大臣には、ここは財務省的論理に乗ることなく、政治家の感覚で御判断をいただきたいということをお願いを申し上げておきますが、一言だけ御感想を聞かせてください。

#15
○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも、納税猶予とか社会保障費の納付を延期するのを総額二十六兆なんというのはいまだかつてやったことありませんから。
 また、少なくとも税収が、民主党から自民党に移ったときに三十五兆ぐらいだったかな、三十五、六兆ぐらいだったと記憶するんですけれども、やっとそれが六十兆ぐらいのところまで景気を良くして伸ばしてきて、赤字公債の比率がリーマンのとき五十何%に超えたんで、税収より借金の方が多いという状況だけは一日も早くと思って、それが、税収が、今三〇、四〇ぐらいまで、ところまで税収見積もって、だんだんだんだんだんだん公債の比率の方が少なくなってきて、今五〇どころか大分下がってきたところまで来たところが、今回一挙に五〇ですから。これで、今から税収が更に、今思っているより更に下がっていくことを覚悟せにゃいけませんから、その意味でいきますと極めて厳しい状況が今予想しておかにゃならぬところだと思っておりますので、そういったことも踏まえても、ここはきちんと補正を組んできちんと立て直しをしておかないかぬという勢いでやらせていただくのは、そんなすんなりここまで原案ができたわけではありませんので、いろいろな意味でいろいろな方々にお力を貸していただいてここまで来たんだと思って、有り難く思っております。

#16
○大塚耕平君 同様の問題意識で日銀の金融政策も見ていかなくてはいけないと思っておりますが、二十七日の金融政策決定会合で大胆な決定をされたのは結構なことかと思います。
 その上で、日銀の今回の発表文書を見ますと、「金融緩和の強化について」ということで、今回決定した措置に加えて、これに加えて、日本銀行として、中小企業等の資金繰りを更に支援するために、新たな資金供給手段の検討を早急に行い、その結果を改めて金融政策決定会合に報告するよう、議長より執行部に対して指示がなされたと、こういうくだりがあります。
 そこで、総裁にお伺いしますが、「中小企業等の資金繰りをさらに支援するため、」のこの「等」には何が入るんでしょうか。

#17
○参考人(黒田東彦君) 今回の新たな資金供給手段におきましては、日本銀行が有利な条件で行うバックファイナンスの対象とする貸出しとしては、政府の緊急経済対策における信用保証付融資の保証料あるいは利子減免制度を利用して行う貸出し等を想定しております。この点、現在の信用保証制度では個人事業主への貸出しも対象となっておりますので、新しい制度が対象とする貸出しに金融機関が個人事業主に対して行う貸出しも含めていく可能性はあるというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、新たな資金供給手段の具体的な内容につきましては、政府の資金繰り支援制度の詳細なども踏まえまして、今後早急に検討し実施していきたいというふうに考えております。

#18
○大塚耕平君 個人事業主への融資も対象にする可能性があるというふうに今おっしゃったわけでありまして、これはまさしく過去に例のないことだと思いますので、そういう方向で是非決定をしていただきたいと思いますが、そうなる蓋然性が高いという理解でよろしいですか。

#19
○参考人(黒田東彦君) そうなる蓋然性が高いと思いますが、先ほど申し上げたように、政府のその仕組みが具体的に示されたところで、十分政府と協議しながら御指摘のような方向で検討していきたいと思っております。

#20
○大塚耕平君 私は、もう一歩踏み込んでいただきたいと思うんですね。
 今回は、個人事業主や中小企業も苦しいですが、個々の家計も、本当にゴールデンウイークを乗り切るのも大変だという御家計も出ているんです。それは、この委員会でこの数年ずっと議論されてきたように、総裁や大臣がお若かった頃あるいは私自身も若かった頃と国民の皆さんの家計の貯蓄の状況が全然違うんですよ、持っていない人もいますので。ゴールデンウイーク乗り切れないという声もあったから、だから早く十万円まずは手元にということで我々も主張していましたが、今日成立ということになります。
 ゴールデンウイークどうやって乗り切っていただくかは本当に個々に工夫をしていただかざるを得ない状況なんですが、ここから先も今回の状況の長引き方次第では個々の家計で大変苦しい状況が続く方もいらっしゃいますので、私は、民間金融機関が個人向けのローンを窓口で融資するその財源のファイナンスとして日銀の家計支援オペのようなものも組み立てて、それがもし返済ができないという状況に陥った場合には日銀の取引先金融機関からも日銀からの財源分の融資を求償を求めないという形にすると、予算書を作るのに三週間掛かるとか第二次補正予算をこれから作って通すのに一か月掛かるとかということをせずとも、ゴールデンウイーク明け、あるいは今回の次の決定をしたその直後から、銀行の窓口に行って生活資金を貸してくださいと言ったら借りられるようになるんですよ。
 日銀の来年の国庫納付金が減るとか、そういう議論も出てくると思いますが、それは改めて日銀と財政当局の間で後で議論をしてもらえばいいと思いますので、是非この「等」の中に個人向けのローンも入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#21
○参考人(黒田東彦君) これは先ほど申し上げましたように、政府の緊急経済対策における信用保証付融資の保証料・利子減免制度を利用して行う貸出し等につきましてバックファイナンスを行うというものであります。
 他方、既に決定してもう数兆円単位で動いていますけれども、企業金融を支援するというものを更に拡大しまして、企業に対する貸出しを担保でなくて、住宅ローン債権とかその他家計に対する債権も担保に認めるということにいたしましたので、新型コロナウイルス対応金融支援特別オペは、今やそういう家計に対する金融機関の貸出しについても、その分について〇・一%の付利をするということになっておりますので、こちらの方は、あくまでも緊急経済対策における信用保証付融資の保証料・利子減免制度を利用して行うものについて有利な条件でバックファイナンスするというものであります。

#22
○大塚耕平君 いずれにしても、家計や個人事業主、そして中小企業がぼろぼろになっては日本銀行も財務省も存在意義がなくなるわけですから、今回は、引き続きいろいろ具体的な御提案は申し上げていきますが、是非個人をどう救済するかというところまで中央銀行も踏み込むべきだと思います。
 最後に一つだけお答えください。
 さっき申し上げた文面では次の政策決定会合に報告するようにというふうになっていますが、次の政策決定会合は六月十五日、十六日ですが、それまで待つということですか。それとも、それより早くに政策決定会合を開くということでよろしいですか。

#23
○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げましたとおり、制度の詳細を早急に検討して、成案が得られ次第、金融政策決定会合で報告し、決定していただくというつもりでありますので、御指摘の次回六月の決定会合を待たずに制度を決定、実施していくことを視野に入れて、鋭意検討を進めてまいりたいと思っております。

#24
○大塚耕平君 終わります。
    ─────────────

#25
○委員長(中西祐介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、森まさこ君が委員を辞任され、その補欠として本田顕子君が選任をされました。
    ─────────────

#26
○勝部賢志君 立憲・国民.新緑風会・社民の勝部賢志でございます。時間が限られておりますので、早速質問に入らせていただきます。
 今日まで予算委員会やっておりまして、新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策、先ほど予算委員会でも私どもの会派も賛成をするということで早期の予算成立を目指すということでありますが、ただ、内容的には量的、質的にも極めて不十分だと思いますし、まだまだやらなければならないことはたくさんあるというふうに思っています。時間が限られていますので、その中でも、ごく一部でありますけれども、抜け落ちている支援策なども含めて二、三質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず初めに、中小・小規模事業者の家賃の支払の支援について伺いたいと思いますけれども、その前に、既にコロナ関連倒産も相当数に上っているというふうに聞いております。昨日の、二十八日のデータですけれども、百四件という帝国バンクの報告もございました。
 小規模事業者などが置かれている現状は非常に厳しいということは誰もが承知しているところでありますけれども、こういった状況について、改めて麻生大臣の見解を伺いたいと思います。

#27
○国務大臣(麻生太郎君) これは、勝部先生御指摘のとおり、この新型コロナウイルスの影響というのを受けまして資金繰りが極めて厳しいという形になっているのは、これは事実だろうと思っております。
 そのような中で、政策金融公庫などにおきまして特別貸付制度というのを新しくつくらせていただきました。既に、売上げが急減したということを前提として、中小・小規模事業者に対する実質無利子無担保の融資等々の強力な資金繰りの支援というのを行っているところですが、今重要なことは資金繰りの話でありまして、いわゆるマネーフローの話、キャッシュフローの話を、一番問題なので、これに対する政策が行き渡るようにすることだと思って、先月の六日、十六日、今月の二十七日と三度にわたって、官民の金融機関に対して、事業者の実情に合わせた対応に万全を期してもらいたいということを要請を行い、今月の八日にも総理の方から官民の金融機関に対して直接、いわゆる迅速な融資の実行と貸付条件、まあ記載条件という、そういったものの変更に関わるものについても、これは柔軟な対応かつ迅速にというお願いをさせていただき、加えて二百万円の持続化給付金やら、先ほど述べましたように税とか社会保険料の納付猶予などの支援メニューも手当てをさせていただいたところなんですけれども、いずれにしても、この資金繰りの支障を生じないようにするようにすることが目先一番大事だと思って、当面これに集中をさせていただいているところであります。

#28
○勝部賢志君 税制措置として固定資産税の減免、まあ地方税ですけれど、この委員会でもそれが非常に重くのしかかっていて大変だという声があって、是非それの措置をお願いしたいというようなことも私述べさせていただいた経過がありますので、その措置が盛り込まれたことにつきましては評価をしたいというふうに思っています。
 加えて申し上げれば、この予算委員会でも議論になっておりますけれども、事務所や店舗を借りている中小・小規模事業者の方々にとってはこの家賃がもう本当に重くのしかかっているということで、先ほど申し上げた倒産なども出始めているということなので、早急にこれに対する対応をということで議論がありました。
 総理やその他の閣僚の方々の御答弁はあったんですけど、麻生大臣がなかなか答弁をされる機会がなかったかなと思いまして、是非、財政を担当する、あるいは副総理という立場で、是非この家賃の支援について、我々会派も野党共同でこの法案提出をしておりますので、そういったことの必要性について、麻生大臣の見解を伺いたいと思います。

#29
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう御存じのように、議員立法として御党からも、野党からというか、自民党からもこのテナントの賃料の支払支援に関する法律案というのは提出されたと、提出されたでしょう、と承知しておりますので、ちょっとそれに関してコメントというのはなかなか政府としては難しいので、その点に対するコメントは差し控えさせていただきますが。
 いずれにしても、テナントというか中小・零細企業、業者含めまして、これ大企業もテナントとして入っているのが多いんですが、実質無利子無担保の融資制度というものを用意するなどして、これ資金繰りの対象ということになっているんですが、売上げが大幅に減少しております中小・零細企業等々においては、持続化給付金というものの中にはこれは当然固定費への対応も全部できるようにしてあるわけですから、そういったことを給付するとか、また、飲食店等々が特に多いんですけれども、事業者を徹底的に支援することというのを基本として、ビルを貸しておられる賃貸事業者に対しましても、家賃の猶予等々で収入が大幅に減少する、家主の方の話ですよ、家主が弁償した場合には固定資産税を減免等々のような家賃の猶予などを促すということはさせていただいておりますので、家主の方も考えないかぬですからね、借り方だけの話じゃなくて、貸している方も取らなきゃそれでいいじゃないかというような、そんな簡単な話じゃありませんから、世の中。
 だから、そういった意味で、両方考えないかぬところなんで、困難に直面する事業というのは、これ事業を継続することが大事なので、大家の方も事業を継続できなきゃどうにもなりませんから、そういったようなことを両方下支えして考えていかないかぬところだと思っております。

#30
○勝部賢志君 次に、学校休校が長期に及んでいます。本来であれば文教科学委員会などで議論をすべきところかというふうに思うんですけれども、予算や財政措置、裏付けも必要なことから、麻生大臣も同席の下で若干質疑をさせていただきたいというふうに思います。
 今、とにかく、三月からいえばもう約二か月以上たちまして、あっ、三月といいましょうか、二月からのところもありますので、相当長期になっています。
 学校開校に向けて、どういう方針でこの子供たちの学びの失われた時間、あるいは体験すべきことができていないようなことについてどうやって補っていくかということが非常に今大事だというふうに思っています。逆に言えば、子供たちや親御さんたちからそういうことに対してどうやって対応されるんだろうかという不安の声も上がっていますので、私はできるだけ早く文科省からそういった指針を示す必要があろうというふうに考えています。
 どのように考えておられるのか、見解を伺います。

#31
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。
 今般の学校の臨時休業に伴い、児童生徒の学習に著しい遅れが生じることのないようにすることが非常に重要だと考えております。
 臨時休業期間中の児童生徒に対しては、まずは学校が指導計画等を踏まえて適切な家庭学習を課し、電話や電子メール等も活用しながら教師が行う学習指導、状況把握と組み合わせて、可能な限り学習を支援するということが非常に重要だと考えております。このため、四月十日にはその内容や方法の例等を具体的に示すとともに、四月二十一日には改めて全ての自治体が最低限取り組んでいただくべき事項についてまとめ、各自治体においてチェックしていただくようにお願いしたところでございます。
 文部科学省といたしましても、ICTを活用して家庭で可能な限り学びを継続できるよう、ICT環境整備の加速を含めたあらゆる施策を講じるとともに、児童生徒や保護者が自宅等で活用できる教材、動画等を紹介する子供の学び応援サイトを開設し、その充実に努めるなど、各自治体の取組を支援しているというところでございます。
 また、学校再開後におきましては、例えば時間割編成の工夫、学校行事の精選、長期休業の短縮、土曜日の授業実施等の様々な手段を活用し、可能な限り補充のための授業や補習を実施したり家庭学習を適切に課したりして、学習の遅れを補っていただきたいと考えております。
 このため、文部科学省といたしましても、教員の加配や学習指導員、スクールカウンセラー等について追加配置をすること、こういったことで支援を行っていくということとしており、各自治体、学校においてはあらゆる手段を講じて必要な学習指導を行っていただきたいと考えております。
 同時に、新型コロナウイルス感染症の収束の時期が見通せない中、臨時休業の長期化が続けば教育課程の実施に更なる影響が及ぶということも考えられます。このような事態に備え、文部科学省といたしましては、引き続き関係自治体との連携を図りながら、委員の御指摘も踏まえ、児童生徒の学びの保障のための諸施策についてしっかりと検討を行い、事態の推移に応じて適時適切にお示ししていきたいというふうに考えております。

#32
○勝部賢志君 もう既に五月いっぱい休校ということを決めている地域もあります。
 学校では、例えば六月から開校したときに、要するに施行規則にある標準授業時数をどの程度やればいいのかということなど、ちょっと細かい話ですけれども、そういったことを実は示すことが非常に大事なんですね。それが見えてくると、どの程度やっていけばいいのかということが分かるわけで、それを是非早く示してほしいと思います。
 そして同時に、学校が再開すると、今日は大変広い部屋でこのように委員会を行われていますが、学校の教室というのはもう決められたスペースしかありません。フランスでは開校に向けて今準備指令が出されていて、一クラス十五名以下にするようにというような指針も出ているようであります。今、少子化ですから、少しクラスの人数も減っている学校結構ありますけれども、そういうところはいいかもしれませんが、依然として四十人近くいる教室もあります。高校生なんか特にそういうこと多いです。そういった場合に、三密を避けるためにまずはそういう基準をしっかり示すことが必要ですし、あわせて、やはり教室を分けて授業をするということになれば、当然それに必要な教員の加配が必要になってくると。
 今日は麻生大臣の前で質疑させていただいているのは、是非その辺について、分けて授業をする場合の教員の必要性と、これ、例えばですけど、分散登校とかといって、今日はA組、今日はB組とかといって、それを分けるんだとやると、ますます授業の時間が減っていくことになりますので、やはり学校が始められるという状況になったらしっかりとそういうところを確保するというのが大事だと思いますので、是非その考え方について、まずは文科省と、併せて大臣の見解も伺いたいと思います。

#33
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のとおり、臨時休業や感染症対策に伴う影響は、学年末の未指導分の補習を始め、感染拡大防止に配慮した行事の延長等に伴う時間割の変更、行事の見直し、そういったところで分散登校も含めまして人員が必要となるということ、それも踏まえまして、今回の補正予算におきまして、学習指導員等の追加配置ということで八億円の予算を措置させていただいたところでございます。こういった予算あるいは既定の加配等を活用しながら学校を支援していきたいというふうに考えております。

#34
○国務大臣(麻生太郎君) 休業、休校等々しております学校に関してですけれども、これ三月の二十四日でしたかね、ガイドラインが出たのは、たしか三月二十四日だと思いますが、いわゆる何とか、三密でしたっけ、三密を避けるとかいうのの注意を促したのは承知をしておりますが、これに伴って、これはまだ、休校になっているところというのは、まだ一人も感染者が出ていない岩手県でも休校しているんですよ、これ。一人も出ていないというのに何で休校しているんだかよく分からないけど、しているんだって話ですから。子供はえらい喜んでいるそうで、岩手県出身の代議士が、俺のところの子供はえらい喜んでおると言って歓迎していましたけど、そういう子もいる。いろいろいるんだと思いますけど。
 とにかく学校が予定した授業計画というのは全然実施ができないわけですから、先生しておられたんでお分かりだと思いますけれども、これは学習指導要綱等で遅れが出ることになりますのでね、そういうために、既定の予算による、これは教員の加配とかいうのがありますので、それを活用するのに加えて、今回の補正予算におきましても、補習等々の学習指導というものに係る、指導員に係る経費として何億、八億だったかな、八億計上させていただいているところなんでありますけれども、いずれにしても、この三密対策としての教職員の増員等々は、加配の話とか、また補習等の学習指導員を効果的に活用するということもこれは十分に可能なんだと思いますけれども、いずれにしても、しっかり学習指導要領取り戻していかないかぬとかと思いますけど、これ、いつまでやれるかですよ。五月いっぱいで終わればいいですよ。
 だけど、更に悪くなったときはどうするんですっていう話は、ちょっと最悪の場合を考えろというんだったら、間違いなくやれますかねって、文部省、じゃ、九月に開校するとしますかって、四月から九月に変えますかって、文部省、今それ検討していますかって言ったら、多分そんなことまで検討していないですよ、そこまで行かないと思っているだろうから。ね、楽観的観測なんですよ。
 しかし、四月から九月に変えたら、何というか、予算も全部、これ全部九月編成になりますよ。そうしたら、国会開会は六月で、七月、八月は国会、予算ですか。大変でしょうよ、それ。九月なんて簡単に言っている人いるけど、えらい大変な話ですよ、これは。予算の編成から何から全部やらなくちゃいけないんだから。それを、そっちに全部ずらしますかって。そんな簡単に、面白い話、みんな、わあわあわあわあ新聞記者のレベルになっていますもの、今、国会議員が。簡単なことを言うなって、そんな、そんな話じゃないだろうがって言って自民党の議員にもやたらやかましく言いましたけれども、つくづく、私は、そんな簡単な話じゃないんで、これは学校でいかに追い付けるようにするか、その前に安全にしておくかという話はずっと重なっているところだと思って、慎重な対応が必要なんだと思っております。

#35
○勝部賢志君 時間が来てしまいまして、九月入学の話もちょっとしようかと思いましたが、これはまた別な機会にと思いますが、最後に一言だけ。
 今大臣からお答えをいただいて、八億円の補正予算を組んでいるということなんですけれども、いつ開校になるか分からないというこの不安にやっぱりしっかり応えて、開校できるようになることを望みつつ、その場合には、文科省もいろいろ今試算をしていると思いますので、やっぱり必要な予算は是非早急に手当てをしてほしいと。
 最後にもう一言だけ。
 大学生が、本当に今、せっかく入学した大学をやめざるを得ない。専門学生もいらっしゃる。だから、そのことについても、これはやっぱりしっかり国として支えると、皆さんの未来は私たちがしっかり支えるぞというメッセージが何より必要だというふうに思いますので、そのことも併せて、是非大臣の英断をその時々にいただきたいということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。

#36
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。
 初めに、法案に関連しまして、今後の財政政策について伺いたいと思います。
 納税猶予などが含まれる本法案を含めて、政府は、今回の補正予算において大規模な財政出動を行うとしております。一方で、大臣は、政府が定めた二〇二五年までのプライマリーバランス黒字化の目標について撤回はされないと述べられております。
 大規模な財政出動をしながらプライマリーバランス黒字化を目指すというのは、これは例えるならアクセルとブレーキを同時に踏むことであり、これは市場へのメッセージとして大きなマイナスではないかと危惧をしております。というのも、二〇二五年までにプライマリーバランス黒字化を達成するという目標が不変であれば、近いうちに大規模な増税があるのではないかと考えて、マーケットが反応してしまうからです。
 私は、平時については財政規律を重んじる立場でありますから、財政健全化の目標を完全に放棄してよいとは思いません。しかしながら、世界の経済、そして日本の経済状況が大きく変化した今、プライマリーバランス黒字化の目標やその期限については、見直し、延長などを柔軟に検討するというメッセージをきちんと打ち出すべきであると考えますが、麻生大臣の見解をお伺いいたします。

#37
○国務大臣(麻生太郎君) 我々、この内閣が始まりましてずっと、経済の再生なくして財政再建なしということをずっと言い続けてきましたので、私どもとしては、財政規律というのは極めて大事な問題でもありますので、これはきちんとそういったものを考えていった上で、なおかつ景気対策というもので、当時、税収三十五兆ぐらいだったかな、三十五兆ぐらいまでおっこっていましたので、それが今六十兆近くまで戻せるところまで来たのは、間違いなく財政としてもいろんな形で金融政策、財政政策、そこそこのものができたからだと思っておりますので。
 今回の補正予算による公債金の追加発行によりまして、このPBの、プライマリーバランスの悪化というものは、これはもう間違いなく関わってくる、悪化するということになるんですけれども、これは経済成長というのが更に必要だということになるんだと思っておりますが、いずれにしても、今回の緊急経済対策というのが速やかに実行されるということによって、雇用とか事業とかいうものがきちんとした形で回復する、再び確かな成長軌道というものに乗せていかないかぬということだと思っておりますので。
 二〇二五年までのプライマリーバランスが難しいんじゃないかと、今でも難しいんですから、更に難しくなるということははっきりしていますわな。別に言われなくてもみんなそう思っていますよ。しかし、今、私どもとしては、私どもとして、これは内閣府が、七月かな、出すんだろう、これ、たしか。内閣府が新しく出すのは七月ということになっていますので、私どもとしては、それを、内閣府が決めた話を、いや、これ駄目ですよなんということをうかつに言える立場にはありませんから、私どもとしては、厳しいということは確かですけれども、七月の段階でどういったものが出てくるかというのを見極めた上でないと、基本としては財政健全化というのをきちんと取り組む姿勢を我々が示しているからこそ、これだけ今回も大量な赤字公債を出したにもかかわらず、日本の十年の国債の金利はびたとも動きませんし、円・ドル交換レートも百七円前後で全く動かないしということになって、マーケットの信用が得ているというのは、ひとえにこういったようなのに対する姿勢はそれなりの評価をいただいているものだと思っています。

#38
○音喜多駿君 厳しいことは分かっているというコメントをいただきました。
 状況が大きく変わっているにもかかわらず目標を変えないというのは、もはやこれは一貫性ではなくて、単に頑迷とも言えるものです。デフレ不況から脱却するためにも、目標の柔軟な検証、そして非常時の財政出動については、猶予だけではなく、社会保険料の減免、消費税の減税、そしてベーシックインカムの導入など御検討いただきたいと、改めて要望をいたします。
 次に、中小企業庁に資金繰り対策の対象事業者拡大の件についてお伺いをいたします。
 今月二十四日にセーフティーネット保証第五号の対象業種の拡大が発表されましたが、そこにはパチンコ屋、場外馬券売場等の業種は挙げられているものの、クラスター発生が危惧される業種の一つであるいわゆるキャバクラやナイトクラブ、ラウンジなどについては言及がない状況です。
 夜の町とほぼ名指しをされ、平時は遵法して営業していたにもかかわらず、支援対象とならない事業者からは悲鳴が上がっており、自粛要請に応じやすくするためにも、また感染症対策の観点からも、いわゆるキャバクラなどもその支援の対象業種として含めるべき、拡大するべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

#39
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えいたします。
 御指摘のセーフティーネット保証など信用保証協会による保証や日本政策金融公庫の中小企業事業による融資において、風適法第二条第一項一号のキャバレー業等につきましては、食事の提供を主目的としない限りにおいて保証や融資の対象外としてきたところでございます。一方、日本政策金融公庫の国民事業では、公序良俗の観点に問題がなければ対象となってございました。
 今般、改めて必要な検討を行いまして、風適法第二条第一項一号のキャバレー業等につきましても対象とするという予定でございます。
 なお、審査マニュアルの作成等の調整が必要でございまして、運用開始につきましては早ければ五月上旬を予定してございます。

#40
○音喜多駿君 対象となる予定ということで、極めて前向きな回答をいただけたことに感謝をいたします。これを機に改善が進むことを期待したいと思います。
 一方で、性風俗業については今回も対象にならないというふうに伺っております。休業補償制度、雇用調整助成金などは性風俗業も対象に変更されたことに足並みを合わせて、法にのっとって営業している事業者に対してはセーフティーネット保証などにおいても職業的差別をなくしていただきたいという要望を付言をいたします。
 次に、関連して、感染症対策と風営法について伺います。
 先ほど御案内がありましたように、パチンコ業等についてはセーフティーネット保証が拡充される予定です。また、様々な報道があるものの、九割以上のパチンコ店が自粛要請に応じているという状況であり、業界の皆様の努力にも敬意を表したいと思います。
 一方で、営業自粛に応じないパチンコ店舗もクローズアップされており、他の風営法事業者、いわゆるキャバクラや性風俗店などでも営業を継続している店舗が散見されるようです。残念ながら、特措法には明確な罰則、法的拘束力とそれに伴う補償が付けられなかったことがこうした事態を招いています。
 そうであれば、とりわけ接客を含む風営法対象業種にはクラスター感染の危険性が指摘されていることに鑑み、風営法第二十二条の禁止事項を改正して、ここに感染症拡大時等の営業禁止を時限でも付け加えるなど、営業制限を実行できる手段を風営法の下で整えるべきと考えますが、政府の見解をお伺いいたします。

#41
○政府参考人(小柳誠二君) お答えを申し上げます。
 風営適正化法の目的は、善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止することにあり、その目的を達成するために所要の規制を設けているところでございます。
 御指摘は、都道府県知事の休業要請に応じないパチンコ店が存在することを踏まえてのものと承知をいたしておりますが、この点に関しましては、現在、インフルエンザ特措法に基づいた措置がとられているところであり、さらに強力な法的措置を講ずることができるよう法令の改正を行うかどうかにつきましては、その効果を見ながら政府全体で検討すべきものと承知をいたしております。
 いずれにいたしましても、引き続き、政府の基本的対処方針等を踏まえ、関係機関と連携をしながら、感染拡大防止のため、パチンコ業界において適切な対応が取られるよう取り組んでまいりたいと考えております。

#42
○音喜多駿君 筋論としては確かに特措法に強制力を持たせるべきでありますが、風営法対象業種は警察、公安の力がなければ実質的な取締りは難しいという状況でありますので、感染症流行の第二波、第三波に備えるために、風営法での対応も御検討いただきたいと提案をいたします。
 さて、今回、九割以上のパチンコ店が自粛に応じているにもかかわらず、パチンコ業が殊更注目を集めている理由の一つに、パチンコについて世論はグレーだと認識している点が挙げられます。この問題の根幹はどこにあるのかというと、有名な三店方式ではなく、その入口部分、つまり、そもそもパチンコが遊技であるにもかかわらず、高額景品を客に提供できるという点にあります。
 これを規定しているのが風営法による風俗第四号営業で、第四号営業に該当する業種については一定の条件下で商品の提供が可能となっています。ここにパチンコなどが入るわけですが、それ以外の遊技は風俗第五号営業となり、第五号営業は遊技の結果に応じて商品を提供することは認められません。遊技の結果に商品を出せる営業として、事実上、パチンコ、射的、投げ輪、スマートボール、こういったものが既得権、権利を持っていると認識をしております。
 こうしたパチンコなどが賭博ではなく単なる遊技であるというのであれば、なぜわざわざ遊技に二種類の区分を設けて、第四号営業の方では換金に値するほど高額な商品の提供を可能としているのでしょうか。その立法趣旨についての政府の見解と、また、この点が既得権となっているのではないかという指摘に対する所感を併せて警察庁にお伺いいたします。

#43
○政府参考人(小柳誠二君) お答え申し上げます。
 風営適正化法におきましては、営業の営まれ方いかんによっては風俗上の問題が生じる営業につきまして、その営業実態に即し、類型化をした上で、それぞれに必要な規制が設けられているところでございます。
 パチンコ等につきましては、遊技の結果に応じて商品を提供するものであるがゆえに射幸心をそそるおそれのある遊技として規定をされており、その営業に当たっては、善良の風俗を保持するという観点から著しく客の射幸心をそそるおそれがある遊技機の基準を設け、また、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為の防止という観点から十八歳未満の者の客としての立ち入らせを禁止するなど、所要の規制が行われているところでございます。
 一方、いわゆるゲームセンター等営業につきましては、商品を提供するものでなく、本来的に射幸心をそそるおそれがないゆえに十八歳未満の者の立ち入らせが一定程度許容され、また、パチンコ営業のような遊技機の射幸性に着目した基準も設けられておりません。
 このように、それぞれの遊技や営業実態の違いに応じて必要な規制が行われているものと認識をいたしております。

#44
○音喜多駿君 済みません、時間が間もなく参ります。
 最後の質問にいたします。
 真っ正面からなぜ違いが生まれているのかということを答えていただけていないと思うんですが、これは、私は時代に合わせて変えていくべきものと考えています。第四号営業の存在意義はもはや薄れており、パチンコは遊技ではなく賭博と位置付け、新たな法律を作って運用するか、あるいは風俗営業第四号を撤廃し、パチンコも高額商品が提供できない完全な遊技とするか、どちらかにするべきと考えますが、最後に政府の見解をお伺いいたします。

#45
○政府参考人(小柳誠二君) お答えを申し上げます。
 パチンコ営業等の射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、著しく客の射幸心をそそるおそれがある遊技機の基準を設け、また、十八歳未満の者の客としての立ち入らせを禁止するなどの規制が行われておる一方、商品提供が認められていないいわゆるゲームセンター等営業につきましては、十八歳未満の者の立ち入らせが一定程度許容され、遊技機の射幸性に着目した基準も設けられていないところでございます。
 このように、それぞれの遊技や営業実態の違いに応じ必要な規制が設けられているものでありまして、規定の見直しは必要ないものと認識をしております。
 また、パチンコ営業につきましては、風営適正化法に基づき必要な規制が行われておりますところ、当該規制の範囲内で行われる営業につきましては賭博罪に該当しないものであり、新たに特別法を制定して違法性を阻却することが必要とされるものではないというふうに認識をしてございます。

#46
○音喜多駿君 終わります。

#47
○大門実紀史君 大門です。
 日本銀行に質問をいたします。
 この七年間、黒田総裁には厳しいことばかり申し上げてまいりまして、一度たりとも評価したことはないんじゃないかと思いますが、今回初めてちょっとだけ見直したといいますか、先ほど大塚さんからあった、資料を配っておりますけれども、日銀の中小企業支援策でございます。
 日銀による中小企業、地域金融機関の支援スキームでございまして、なかなか今までにない踏み込んだ、大変現場には喜ばれる支援を打ち出されたというふうに思います。
 この資料でいいますと真ん中の段ですね。これ、まだ十分御存じない方いらっしゃると思うので、簡潔に説明をお願いできますか。

#48
○参考人(黒田東彦君) 今回の金融政策決定会合では、三月に導入しました企業金融支援の特別オペについて三つの拡充措置を講じることといたしました。これは、金融機関が企業を中心に幅広く民間部門に対する金融仲介機能を一層発揮することをしっかりと支援することが目的であります。
 具体的には、第一に、対象担保範囲を家計債務に係るものを含め民間債務全般に拡大いたしました。第二に、対象先を中小企業向け貸出しの割合が高いいわゆる系統会員金融機関などに拡大をいたしました。そして第三に、特別オペの利用を促進する観点から、金融機関に有利な条件で資金供給を行うことといたしました。すなわち、貸付金利をゼロ%としているほか、本オペの利用残高に相当する当座預金にプラス〇・一%付利することといたしました。
 また、先ほどもちょっと申し上げましたが、今後更に中小企業等の資金繰りを支援するために、政府の緊急経済対策における資金繰り支援制度も踏まえた新たな資金供給手段を早急に検討するということも決めました。

#49
○大門実紀史君 本当、私は、すごいなと思いますね。
 やっぱり、信用組合、農協、そういうところにも日本銀行が手を差し伸べるということと、この表でいうと②の、このオペで当座残高増えたと、それに対して〇・一、こちらから利息を付けるというわけですから、これは大変、地域金融機関が中小企業を支援するときに大変な応援策になるのではないかというふうに思います。
 ちょっと具体的にお聞きしたいのは、このスキームの中で、四月二十七日、「金融緩和の強化について」という日銀の文書が出されましたが、その中に別紙というのがございまして、別紙があって、その中に新たな資金供給手段の骨子という、で、(1)となっていて、資金供給を受けられる金額というのがございます、資金供給を受けられる金額と。これは、対象先の金融機関が政府の緊急経済対策、この間の無利子融資とかいろんなものがありますね、それを利用して貸出しを行うと、その状況を踏まえて算出した金額ということですね。日銀が資金供給する金額についてはそういうことだということと、対象とする貸出しの範囲などについては今後検討するというふうになっております。
 先ほどもちょっと大塚さんのときに少しやり取りあったと思うんですが、具体的に言いますと、今、政府が今回打ち出されている資金繰りのいろんな対策ありますよね。それに見合う金額とか、それを見て対象の範囲を決めるということかなというふうに思うんですが、これはどういうことを指しているんでしょうか。

#50
○参考人(黒田東彦君) これは、先ほど来申し上げましたとおり、今回の政府の緊急経済対策における保証料・利子減免制度などを利用して中小企業などへ、このなどには個人事業主も入ると思われますけれども、それはあくまでもその保証制度、あるいはその保証料、利子を減免するという制度を新たに政府がつくられるわけですから、それに合わせてやっていくということになると思います。
 ただ、具体的にどういう形になっていくのか、そこがはっきりしないとこちらも制度を実施できませんので、早急に関係省庁と詰めて、先ほども申し上げたように、六月中旬の金融政策決定会合を待つことなく、臨時の会合でもやって早急に始めたいというふうに思っております。

#51
○大門実紀史君 例えば、今、無利子融資の場合は利子補給を国がやるということになっていますよね。それ以外で日本銀行が支援をしていくということでいえば、例えば、今、地域金融機関なんかにお話を聞きますと、公庫だけじゃなくて地域金融機関も無利子で貸して五年間返済を据置きをやってくれとなっていますよね。ただ、民間の場合、この五年据え置くということの負担とかあるわけですよね。発生するわけですよね、負担、五年間返さなくていいよということは。そういうことにも日銀がこのスキームで支援していってあげれば、大変そういうところは、手の届かないところが日銀によってフォローされるのかなというふうに思ったりするんですが。
 そういうことにも、これから検討かも分かりませんが、使っていける方向になるんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

#52
○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げておりますように、緊急経済対策における信用保証付融資の保証料・利子減免制度、これを利用して行う貸出しに対してバックファイナンスをすると、しかも、その際には、日銀からの貸出しの金利はゼロにするだけでなく、相当する金額について当座預金へプラス〇・一%付利をするということ、ここまでは政策委員会で議論したわけですけれども、その政府が行われる信用保証付融資の保証料・利子減免制度の中身を、それからその対象とかその他、仄聞するところによると保証協会とか地方とかいろんなところをインボルブするようですので、それを私どももきちっと把握して、現実的に素早くできるようにしていきたいというふうに思っております。

#53
○大門実紀史君 あと、先ほど大塚さんからもあったんですけど、このオペが対象となる担保の範囲を民間債務全般、具体的には住宅ローン等も含めてということに拡大した、そもそも、まずその拡大した意味なんですけど、なぜ拡大されたんでしょうか。

#54
○参考人(黒田東彦君) 従来の三月につくったこの新型コロナウイルス対応の資金繰りの特別オペというのは、銀行、金融機関の対企業債務で担保に入れられるものがたしか七、八兆円ぐらいだと思っていたんですけれども、今回、住宅ローン信託とかその他の債権も入れますとたしか二十数兆ぐらいになるので、既に三月につくったもので四、五兆円もう使われているんですけれども、その対象範囲を広げて、特に対家計債務も担保に入れて、こちらから〇・一%付利を付けるということにしたわけでございます。

#55
○大門実紀史君 私は、最初これ見させてもらったときに、要するに、民間の金融機関が持っている債権全体を担保にしてあげれば、それだけいろいろ自由にという、まあボリュームの問題かと思ったんですけど、先ほど大塚さんの質疑聞いていて、例えばですけれど、個人の住宅ローンを今後この推移によっては国が、例えばですよ、個人の住宅ローンの減免制度を国が打ち出すというときに、日銀がその国の制度に合わせてこのスキームで個人の住宅ローンの減免なんかも支援するということにも、使うかどうかはまだあれですが、そういうふうな流れのスキームではあるんですか。

#56
○参考人(黒田東彦君) にわかにお答えできないんですけれども、やはり日本銀行に差し入れる担保には一定のその担保の基準がありますので、なかなか個々の住宅ローンというのは難しいような気がしますけれども、いずれにいたしましても、使いやすい、特に中小企業その他幅広く、こちらは民間債権全体を相手にするということをしましたので、中小企業を中心に、しかし、もちろん家計にも恩恵が行くように担保の範囲を大幅に拡大しましたので、そういう効果はあると思いますけれども、個々の住宅ローン債権を日銀の担保に入れるというのは、なかなか、実は、住宅ローン信託を担保にするというのも実は最近始めたんですね。ですから、にわかにはそのようにやりますとは言えませんけれども、いずれにせよ、幅広く使われるように設計していきたいと思っております。

#57
○大門実紀史君 これからだと思うんですけれど、考え方としては、個人の債権も担保として見るということはそういうことにもつながるのかなと思いますし、そういう事態が起きないことを望みますけれど、そうなったときには、このスキームで日本銀行として、個人の、資金繰りじゃないですけど、支援にも是非全力を尽くしてほしいなと申し上げておきたいと思います。
 ただ、この表でいくと一番下なんですけれど、上げたり下げたりして申し訳ないんですけど、やっぱり、国債を無制限に購入というのが新聞記事に躍りましたよね。私、こう思うんですけど、前、西田さんとのMMTの議論のときもそうですけど、国民が目の前で生きるか死ぬかというときに政府は借金してでも助けるのは当たり前だと思うんですよね。それが政治の役割だと思うんです。仮に、そのときに借金、国債が増えて金利が上がるという状況があれば、日本銀行が、金利上がったらみんな大変になりますから、金利を上げないために国債を支えると、これも非常時ではそういうことはあり得ると思うんですよね。
 だから、今回の事態を批判しているわけじゃないんですけど、問題は、非常時でもないのに今まで国債を爆買いして、掲げた物価上昇目標も達成できないし、これまでの日銀の姿勢はやっぱり問われるべきだし、それがなかったらもっと大胆なことを今やれたかもしれないなという点は厳しく指摘をさせてもらいたいと思いますけれど。
 この国債買入れを無制限にやりますというのは、私、ずっと日銀のことを見てきて思うんですけど、大体、そもそも今現行八十兆というのがありますけど、そんな買っていないですよね、この間、減らしてね。そのときにわざわざ、今回も新規国債の発行、これからちょっと増えたとしても二、三十兆のオーダーですよね。それを、八十兆の枠はあるのに、撤廃してもっと買いますと言う必然性がどこにあるのかと。わざわざ無制限と言う必要が今どこにあるのかということを思ったんですけど、これは日銀の姿勢を示したかったんではないかなと一つは思うんですね、今までのパターンでいきますとね。
 ただ、最近、黒田さんが思い切ったつもりでおっしゃっても、もうかつてのようなサプライズインパクトがなくて、すぐ忘れられちゃうと。だから、言ったことだけ残って、これはFRBが国債を限度なく買うと言いましたから、そういうことの、向こうが言った、こっちも言わなきゃとかいろいろあったかも分かりませんけれど、余りこういうことを言う意味があるのかと。もっと地道に、この非常事態で日銀は中小企業支援にどんと力を尽くしますということで十分ではなかったんではないかというふうに思います。
 記者会見で、財政ファイナンスじゃないかとか質問されておられますけど、改めて財政ファイナンスの議論をするつもりはありません、また同じ答弁だと思いますけど。一つ言えば、この間議論されているMMT、何か西田さんに聞きたいぐらいですけど、短期的な非常時のMMTみたいな発想でやられているとしたら、それはちょっと危険じゃないかと私は思うんですけどね。だから、余り余計にこういうことを言わないで、中小企業支援全力ということだけを打ち出された方がよっぽど好感が持たれたんではないかということだけ指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 最後に、麻生大臣に、いずれにせよ、日本銀行、これだけ踏み出していただいたので、政府の施策と日銀のこのスキームをもう最大限生かして、中小企業支援ですね、今大変な状況になっていますので、急いで、全力を尽くすということと、新たなスキーム、いろいろ支援のために打ち出していただきたいと思いますけれど、いかがでしょうか。

#58
○国務大臣(麻生太郎君) 今、日銀の話のこの〇・一という話は、予算委員会で聞いた人一人もいらっしゃいませんしね、なかなか気が付かれないものですけど、すごく僕はでかい話だなと、私も全く同じ意見です。
 そういった意味で、いわゆる金融機関への資金の供給オペという話ですけれども、特別なオペレーションを創設されたということなんだと思いますけれども、いわゆる、四月でしたかね、政策決定会合においても、これ、あれを、何て言うのかな、本当の枠組みというのも拡大するということを言っておられますし、新たな、金融機関に対して、資金繰り支援というものを踏まえた金融機関への、特に中小ということになりますでしょうか、新たな資金提供手段というのを決定を行うということを決められたということなんで、私どもとしては、これは極めて景気等々に大きな影響が出てくるんで、これ意味が分かる人の方が少ないのかもしれませんけど、金融やっていたらこれは物すごく意味がでかい話だと思って、大変いいことだと思って、引き続き日銀と連絡を密にしてやってまいりたいと考えております。

#59
○大門実紀史君 終わります。

#60
○浜田聡君 浜田聡です。所属政党はNHKから国民を守る党、参議院会派はみんなの党です。よろしくお願いいたします。
 今回の委員会は、内閣提出法案である新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律案の審議ということで、財務省からは緊急に必要な税制上の措置を考えていただいたことに感謝いたします。
 聞くところによると、主税局や国税庁には各方面から税制上の措置のお願いがたくさんあるとのことで、その調整に大変なところだと思いますが、私の方からも、今回は消毒薬に係る税に関して質問させていただきます。
 令和二年四月二十二日、厚生労働省の事務連絡によると、手指消毒用エタノールの供給が不足していることから、医療機関等において、やむを得ない場合に限り、高濃度エタノール製品を手指消毒エタノールの代替品として用いることが可能となりました。厳密さを省いて分かりやすく説明すると、ふだんお酒を造っている業者がアルコール濃度の非常に高いお酒を造って、それを消毒薬として販売することが可能になったということだと思います。
 この件に関して、国税庁のサイトを拝見しました。そこの情報によりますと、高濃度エタノール製品製造について、製造事業者を応援する取組がいろいろと記載されており、製造業者への支援は進んでいるのだと思います。
 一方、これらの製品を大量に購入するであろう医療従事者が負担する税金について、財務省にお尋ねします。なお、これからの質問内容に関しては、昨日報道がありまして、既にいろいろと動いていることは承知しており、一部質問を取り下げさせていただきますが、確認のために必要な質問はさせていただきます。
 元々はお酒を造っている業者が作る高濃度エタノール製品はお酒という扱いなので、医療従事者がこれらを購入する際には酒税が掛かるという理解でよろしいでしょうか。

#61
○政府参考人(矢野康治君) 今委員御指摘のように、今般、厚労省の通知によりまして高濃度エタノール製品に該当する酒類、こういうものを手指消毒用エタノールの代用品として使用することが可能とされたところでありますけれども、現実問題、飲用可能な製品であり、一般の酒類と変わりはないことから、酒税法の下では酒税が課されているところでございます。
 ちなみに、医療用の消毒用エタノールなどアルコール事業法上の特定アルコールを原料に製造したアルコール製品につきましても、飲用可能なものにつきましては酒類と同等の負担となるアルコール納付金を納めることとされておりまして、バランスが取れたものになっていると承知しております。
 酒税法におきましては、酒類製造者が税務署長の承認を受けた上で製造場において酒類として飲用することができないように一定の処置、不可飲処置、飲むべからず処置ですね、を施せば酒税は課されないということになります。

#62
○浜田聡君 ありがとうございます。
 あと、御説明いただいたことにもかぶることなんですが、最前線で頑張っている医療関係者を支援するためにこの税金に関する免税措置はありますでしょうか。また、現状ないのであれば検討いただけますでしょうか。

#63
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。
 今主税局長から御答弁申し上げましたが、酒税法、酒類には酒税が課されておりまして、あわせて、同法において不可飲処置の制度がございます。
 国税庁としては、そういった制度を踏まえ、現在要望ございますので、そういった取扱いを鋭意検討しているところでございます。

#64
○浜田聡君 ありがとうございます。
 政府には数多くの支援が求められている中で、特にお金に関するものは本当に多いと思います。そういう中で、財務省として様々な調整をしていくことは大変だと思いますが、私にも有権者の声が届けられておりますので、国会において今後もこういった声を伝えていきますので、よろしくお願いいたします。
 次に、日本銀行の方に質問させていただきます。
 先日、四月二十七日、日本銀行におきまして金融政策決定会合が行われました。通常ですと二日にわたって行われるところ、新型コロナウイルス感染症が問題となっている状況を鑑み、前回と同様一日に短縮しての開催となり、その結果が公表されました。
 また、この会合に先立ち、その内容に関する新聞報道がありました。四月二十三日の日経新聞の記事を配付資料に掲載しております。
 ここで取り上げたいことは、この決定会合や記事の内容についてでなく、中央銀行のブラックアウトルールに関してでございます。
 日本銀行のウエブサイトに掲載されているブラックアウト期間の説明を見ますと、各金融政策決定会合の二営業日前から会合終了当日の総裁記者会見終了時刻までの期間は、国会において発言する場合等を除き、金融政策及び金融経済情勢に関し、外部に対して発言しないとあります。
 つまり、会合直前にはこの内容は秘密にされるべきだというルールだと認識しておりますが、今回の日経新聞の報道は、会合の二営業日前に報道されているように思います。これはブラックアウトルールの違反に抵触しないのでしょうか。日銀の見解を伺いたく思います。

#65
○参考人(吉岡伸泰君) お答え申し上げます。
 委員も御存じのとおり、日本銀行では政策委員会の決定によりまして、金融政策に関する対外発言についての申合せ、これが御指摘になりましたブラックアウトルールでございます。
 具体的には、ただいま委員の方から御説明いただきましたように、金融政策及び金融経済情勢に関する外部への日本銀行の発言について縛っているところでございます。
 こうしたルールについてでございますけれども、金融政策決定会合の直前に会合の関係者が外部に対して見解を述べると、決定会合における審議の内容ですとか政策決定の方向性に予断を与えることになりまして、市場に無用の思惑ですとか混乱を招くおそれがあると、こうしたことを避けるために作られたルールだと承知しております。
 その上でということになりますけれども、こうしたルールの対象期間以外におきましては、日本銀行の政策運営については一般の理解を深めていただくと、こういう視点も重要でございまして、適切な形での情報発信に努めているところでございます。例えば、役職員による講演ですとか会見、また市場関係者や報道関係者との意見交換、こうしたものも活動の一部でございます。
 御質問のありました記事につきまして、どのような情報に基づいて書かれたのか定かではございませんけれども、私どもといたしましては、日本銀行の情報発信は先ほど申し上げたブラックアウトルールにのっとりまして適切に行われているものと理解しているところでございます。

#66
○浜田聡君 記事詳細を日経新聞に提供した日銀関係者はどなたなのでしょうか。明かせないのであれば、その理由も教えていただきたく思います。

#67
○参考人(吉岡伸泰君) お答え申し上げます。
 やや繰り返しになってしまうかもしれませんけれども、先ほども申し上げましたように、日本銀行ではブラックアウトルールの下で、金融政策決定会合の二営業日前から会合終了当日の総裁記者会見終了時刻の間、国会において発言する場合等を除きまして、金融政策及び金融経済情勢に関しまして、外部に対して発言しないこととしております。
 他方で、こうしたルールの対象期間以外におきましては、日本銀行の政策運営等について一般の理解を深めていただくと、こういう観点から、適切な形での情報発信を行ってきております。
 御質問いただきました日本経済新聞の記事でございますけれども、これがどのような情報に基づいて書かれたものなのか定かではございませんけれども、私どもとしては、こうしたルールに基づき適切な情報発信が行われる中で、記者の方がお書きになったものだというふうに理解しております。

#68
○浜田聡君 まあ日銀の言い分に関してはある程度理解はしておりますが、ただ、日本銀行の職員の方がこういった形で、情報が漏れるということに関しては、今回ウエブサイト上でもリークと指摘されているわけなんですね。
 このように、日本銀行の職員の方がリークすることに関しては度々問題となっているようでして、今回、配付資料に二〇一〇年の日経新聞の記事を掲載させていただきました。
 金融政策の内容については、その発表と同時に為替や株価が大きく変動する可能性があります。こういうことから、内容をあらかじめ極秘に知った者は、その情報の取扱いについては慎重であるべきと考えます。悪用して不当な利益を得ることができるという倫理的な問題があると思います。また、今後予定されている金融政策を快く思わない者がそれを廃止に追い込むためにリークするということも考えられるかと思います。
 日銀からの言い分はある程度理解しましたが、今後、同様の疑われるようなことが再発しないように求めさせてもらいまして、次の質問に移ります。
 次に、緊急事態宣言での外出自粛に関する質問に移ります。
 緊急事態宣言時になされた提言では、人との接触を八割削減することが目標として掲げられ、国民の行動変容が促されております。その効果を確かめるために、全国主要観光地の人出がどうなっているのか調査されていることについて、先日、新聞記事がありました。四月二十六日の産経新聞の記事を配付資料に掲載させていただいております。
 この記事によりますと、内閣官房が公表した全国の主要観光地二十か所における二十五日時点のデータで、新型コロナウイルス感染拡大前に比べ、軽井沢駅などで八割近く人出が減少した一方、別府駅など二地域では増えたとされております。
 この記事内容について、別府市長である長野恭紘さんがSNS上で反論をされておられました。新聞記事内容が事実と食い違うのではないかという反論をされておりまして、今回、話題として取り上げさせてもらうことにしました。
 この別府市長の反論をまとめさせてもらいますと、次のようになります。
 まず、市長御自身で毎日のように駅周辺をチェックされておりまして、人出の少なさをこの目で確かめておられるということです。次に、別府駅で乗降客数が減っていることをJRに確認されていることです。昨年四月は一日乗降客数一万二千五百人だったのが、今年の四月は一日一千五百人まで減少したということです。また、改札データの乗降客データも確認すると、対前月比で七〇%以上減少というデータも確認されているようです。こういうわけで、増加というのはとても考えられないと別府市長はおっしゃっております。
 そこで、データを公表している内閣官房に質問です。
 内閣官房のデータと別府市長のコメントでは両者食い違っているようですが、これに関して御説明いただけますでしょうか。

#69
○政府参考人(能登靖君) お答えさせていただきます。
 委員御指摘いただきましたデータにつきましては、携帯電話会社から御提供いただきまして、内閣官房のホームページに掲載させていただいておるものでございます。携帯電話会社が、携帯電話のユーザーが持っております携帯電話の位置情報に基づきまして、別府駅周辺エリアの人口変動につきまして分析したものということでお聞きしております。
 携帯電話会社によりましたら、別府駅を含む比較的広範囲のエリアを対象として集計をされておりまして、携帯電話の位置情報を活用した特定エリアの人口変動につきましては、必ずしも駅の乗降客数とは一致していないというものだそうでございます。
 ただ、今後のデータの取り方につきましては、関係自治体とも丁寧に意思疎通を図ってまいりまして対応してまいりたいと考えております。

#70
○浜田聡君 ありがとうございます。適切に御対応いただきたいと思います。
 この件に関しては、データがゆがめられているなどとは言いませんけど、もしデータの取得の際のバグなどにより実態を反映しないデータであるなら、長野市長おっしゃるように風評被害物ですし、不当な政治的圧力にもなり得ると思います。データを取って公表するというのは結構なことだとは思いますが、今回の件を考えると、その扱いは慎重になるべきと思いました。
 また、市長が確認されているように、駅でのデータ、JRが出しているデータも使用するなど、複数の指標があってもいいのではないかということを提案させていただきます。
 別府市長の長野恭紘さんは、この新型コロナウイルス感染症の緊急対策として市役所臨時職員五百人の雇用を発表され、その支援規模が全国最大ということで話題になったので御存じの方も多いと思います。国からの支援が必ずしも十分でない中、必死に捻出されたそうで、大いに応援したい旨を表明させていただきまして、次の質問に移ります。
 最後の質問は、国民へ一人当たり一律十万円給付についてのお話です。
 この決定に至るまで、いろいろと政治的な紆余曲折がありましたが、何はともあれ、決まって本当に良かったと思いますし、私の知る限りでは、この決定についてはおおむね高評価がなされているように思います。
 この十万円を各人がどのように使うかに関して話題になったことがございます。それは、十万円給付について内閣閣僚や副大臣が辞退するように申合せがあるということでございます。この辞退についてはいろいろと意見があるのは承知しております。ただ、緊急経済対策の一つでありますので、経済のことを考えるのであれば、受け取って使うべきだと私は考えております。
 埼玉県和光市の松本武洋市長がこんなコメントをSNS上で発言されておられました。「十万円、私は申請して、全部地域で消費させていただきます。申請しないと国庫に溶けてしまうだけ。本来、和光市には来ないお金なので、全額きっちり市内で使います。」。このように、十万円給付を辞退すると国庫に溶けてしまいますが、辞退しないで使うことで景気を活発化させるという意見でございます。
 政治家、特に内閣閣僚こそ率先して受け取って使うべきだと私は思うのですが、政府としての見解を伺いたく思います。

#71
○政府参考人(大西証史君) お答えを申し上げます。
 現内閣におきましては、行財政改革を引き続き着実に推進する観点から、内閣総理大臣におきましては月額給与及び期末手当の三割、国務大臣及び副大臣におきましては二割、大臣政務官におきましては一割に相当する額を国庫にこれまで返納してきているところでございます。
 なお、今般、国会議員の歳費月額を五月より二割減額する法律が成立したことから、閣僚におきましても歳費減額に、それに相当する額を国庫に更に返納することとしたところでもございます。
 こうした趣旨に鑑みまして、御指摘の十万円給付につきましては申請を行わない旨、申合せがなされたところでございます。
 以上でございます。

#72
○浜田聡君 十万円給付に関して、新潟県の離島である粟島浦村に関する新聞報道がありました。それによると、その村では既に十万円給付の受付を開始されており、五月一日、明日には振り込まれる予定であるとのことでした。このように、この現金一律給付はスピードが求められていることが分かると思います。
 この一律給付、世界各国で行われておりまして、アメリカでは政府小切手で給付金を配っていると聞いております。
 ここで問題提起したいのは、果たしていつまでこの自粛が続くか分からない中で、果たして十万円で足りるのかということでございます。
 こういうことから、日本で今後更に給付金を検討する場合に備えて、私は給付金を小切手で配る方法を検討し、その準備をしているところでございます。具体的には、更なる十万円を小切手で給付することを実現するような法案作成を検討しつつ、既存の法律で妨げになるような条文があればその改正に向けて動きたいと考えております。
 そこで、財務省にお聞きします。
 給付金を小切手で配る方法について、現時点でそれを妨げる法律はありますでしょうか。

#73
○政府参考人(阪田渉君) お答え申し上げます。
 国の支出の手段として、政府が振り出した小切手を用いて支払うこと、それ自体を禁じる法律の規定はございません。しかしながら、どのように小切手を配付するかなどの具体的な設計によっては、支払手段の問題とは別に、例えば国による住民情報の把握などについて法律の手当てを要する可能性があるとは考えております。
 なお、一般論として、幅広く給付を行う場合の方法として、御指摘の政府小切手を活用することに関して申し上げますと、給付を受ける方において受領した小切手を換金するための手間が発生するですとか、国において大量の小切手振出事務が発生し一定の期間を要するといった様々な課題が考えられると考えており、慎重に検討すべきものと考えております。
 以上でございます。

#74
○浜田聡君 ありがとうございます。
 終わります。

#75
○委員長(中西祐介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#76
○委員長(中西祐介君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 この際、那谷屋君から発言を求められておりますので、これを許します。那谷屋正義君。

#77
○那谷屋正義君 私は、ただいま可決されました新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党、日本維新の会、日本共産党及びみんなの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 納税の猶予制度の特例措置については、その立法趣旨を踏まえ、事業者の事業の状況等を十分に配慮した公平かつ適正な運用を行うとともに、関係機関の協力を得つつ、納税等の事務負担の軽減に向けた環境整備に万全の対策を講ずること。
 二 新型コロナウイルス感染症の収束状況等を踏まえ、納税の猶予制度の特例措置については、その延長の要否に関して必要な検討を行うとともに、同特例措置の適用状況を把握した上で、国会への報告を行うこと。
 三 今後の新型コロナウイルス感染症の収束状況等を勘案し、更なる税制措置等の必要性を検討すること。
 四 納税の猶予制度の特例措置に対応する国税職員の体制強化及び新型コロナウイルス感染症への国税職員の感染防止措置について、万全の対策を講ずること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#78
○委員長(中西祐介君) ただいま那谷屋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決をいたします。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#79
○委員長(中西祐介君) 全会一致と認めます。よって、那谷屋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、麻生財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生財務大臣。

#80
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえて配意してまいりたく存じます。

#81
○委員長(中西祐介君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#82
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会します。
   午後五時五十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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