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2020/03/23 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 予算委員会 第13号 令和2年3月23日
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2020/03/23 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 予算委員会 第13号 令和2年3月23日

#1
令和二年三月二十三日(月曜日)
   午前八時五十五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     竹内 真二君     里見 隆治君
     岩渕  友君     大門実紀史君
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     中西  哲君     磯崎 仁彦君
     有田 芳生君     福山 哲郎君
     里見 隆治君     安江 伸夫君
     竹谷とし子君     若松 謙維君
     石井 苗子君     東   徹君
     片山 大介君     片山虎之助君
     田村 智子君     小池  晃君
     大門実紀史君     岩渕  友君
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     磯崎 仁彦君     中西  哲君
     田村 まみ君     芳賀 道也君
     徳永 エリ君     足立 信也君
     福山 哲郎君     有田 芳生君
     片山虎之助君     片山 大介君
     岩渕  友君     大門実紀史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金子原二郎君
    理 事
                石井 準一君
                福岡 資麿君
                三宅 伸吾君
                山田 修路君
                森 ゆうこ君
                蓮   舫君
                浜田 昌良君
                浅田  均君
                山添  拓君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                石井 正弘君
                磯崎 仁彦君
                小川 克巳君
                小野田紀美君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                佐藤 正久君
                高野光二郎君
                高橋はるみ君
                滝沢  求君
                中西  哲君
                松川 るい君
                元榮太一郎君
                山田  宏君
                足立 信也君
                有田 芳生君
                伊藤 孝恵君
                石川 大我君
                石橋 通宏君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                田村 まみ君
                徳永 エリ君
                芳賀 道也君
                福島みずほ君
                福山 哲郎君
                矢田わか子君
                伊藤 孝江君
                高瀬 弘美君
                安江 伸夫君
                若松 謙維君
                東   徹君
                片山 大介君
                片山虎之助君
                岩渕  友君
                小池  晃君
                大門実紀史君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  高市 早苗君
       法務大臣     森 まさこ君
       外務大臣     茂木 敏充君
       文部科学大臣
       国務大臣     萩生田光一君
       厚生労働大臣
       国務大臣     加藤 勝信君
       農林水産大臣   江藤  拓君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  梶山 弘志君
       国土交通大臣
       国務大臣     赤羽 一嘉君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     小泉進次郎君
       防衛大臣     河野 太郎君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        武田 良太君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、少子化対策
       、海洋政策))  衛藤 晟一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    西村 康稔君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        北村 誠吾君
   副大臣
       復興副大臣    横山 信一君
       財務副大臣    藤川 政人君
       厚生労働副大臣  稲津  久君
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官      佐々木さやか君
        ─────
       会計検査院長   森田 祐司君
        ─────
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
       内閣法制局長官  近藤 正春君
       原子力規制委員
       会委員長     更田 豊志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       中嶋浩一郎君
       内閣官房内閣審
       議官       安居  徹君
       内閣官房内閣審
       議官       河村 直樹君
       内閣官房国土強
       靱化推進室審議
       官        宮崎 祥一君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   合田 秀樹君
       人事院事務総局
       給与局長     松尾恵美子君
       内閣府大臣官房
       総括審議官    渡邉  清君
       内閣府大臣官房
       審議官      黒田 岳士君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        嶋田 裕光君
       復興庁統括官   小山  智君
       復興庁審議官   奥  達雄君
       総務省自治財政
       局長       内藤 尚志君
       総務省情報流通
       行政局郵政行政
       部長       長塩 義樹君
       総務省総合通信
       基盤局電気通信
       事業部長     竹村 晃一君
       出入国在留管理
       庁次長      高嶋 智光君
       外務省大臣官房
       地球規模課題審
       議官       塚田 玉樹君
       財務省主計局長  太田  充君
       財務省主税局長  矢野 康治君
       文部科学省初等
       中等教育局長   丸山 洋司君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        達谷窟庸野君
       厚生労働省健康
       局長       宮嵜 雅則君
       厚生労働省労働
       基準局長     坂口  卓君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  藤澤 勝博君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    谷内  繁君
       厚生労働省老健
       局長       大島 一博君
       経済産業省大臣
       官房商務・サー
       ビス審議官    藤木 俊光君
       経済産業省大臣
       官房審議官    春日原大樹君
       資源エネルギー
       庁次長      平井 裕秀君
       中小企業庁事業
       環境部長     奈須野 太君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        五道 仁実君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
       国土交通省鉄道
       局長       水嶋  智君
       国土交通省海事
       局長       大坪新一郎君
       環境省大臣官房
       審議官      瀬川 恵子君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        森山 誠二君
       防衛省大臣官房
       衛生監      椎葉 茂樹君
       防衛省防衛政策
       局長       槌道 明宏君
   参考人
       年金積立金管理
       運用独立行政法
       人理事長     高橋 則広君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○令和二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○委嘱審査報告書に関する件
    ─────────────

#2
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 令和二年度総予算三案審査のため、本日の委員会に年金積立金管理運用独立行政法人理事長高橋則広君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#4
○委員長(金子原二郎君) 令和二年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告をいたします。
 本日は、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は四百十四分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党・国民の声八十四分、立憲・国民.新緑風会・社民百八十二分、公明党五十六分、日本維新の会四十六分、日本共産党四十六分とすること、質疑の順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#5
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
    ─────────────

#6
○委員長(金子原二郎君) 令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行います。
 これより質疑を行います。佐藤正久君。

#7
○佐藤正久君 おはようございます。自民党の佐藤正久です。
 本日、質問の機会をいただきました関係者の方々に深く感謝を申し上げます。
 冒頭、東京五輪について伺います。
 報道によれば、IOCは、延期を含めた検討に入り、今後四週間で結論を出す方針を臨時理事会で決めたとのことです。ただ、大会の中止については議題にならなかったともしております。このIOCの発表、総理の受け止めをお聞かせください。

#8
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新型コロナウイルスが日本を含め世界的な広がりを見せる中、東京オリンピック・パラリンピックについてどう考えるべきかとずっと考えてきたところでございますが、まず、東京オリンピック・パラリンピックは、アスリートの皆さんにとって、また観客の皆さんにとって安全であり安心できるものでなければならない、と同時に、まさにこの国際社会が今大変な悪影響を受けている中において、世界がこのコロナウイルスに打ちかったあかしとして、完全な形でこれは実施をしていきたいと考えてまいりました。中止ということはあり得ないと考えてきたところでございます。
 その考え方にのっとって、先日のG7首脳会議においては、人類が新型コロナウイルスに打ちかったあかしとして完全な形で実施したいと述べました。そして、G7の首脳たちから支持を得たところでございます。全ての国のアスリートが万全の準備の下に参加できる安全で安心な大会とする、規模は縮小せずに観客の皆様にも一緒に感動を味わっていただくとの方針の下、その準備を着実に進めていくとの考え方を述べたものであります。
 そして、この私の考え方につきましては、昨晩、オリンピックの組織委員会の森会長にもお話をさせていただき、森会長からバッハIOC会長にもお話をしたというふうに承知をしております。
 その後、理事会が行われたのでございますが、IOCは、先ほど行われた理事会において、東京大会について、全ての関係者の健康を守り、また新型コロナウイルスの封じ込めに協力するため、今後四週間を目途に大会開幕日の変更も含めたシナリオの検討に入ることを発表したものと承知をしております。
 こうしたIOCの判断は、私が申し上げました完全な形での実施という方針に沿うものであり、仮にそれが困難な場合には、アスリートの皆さんのことを第一に考え、延期の判断も行わざるを得ないと考えています。今後、IOCとも協議を行うこととなりますが、トランプ大統領を始めG7各国の首脳もこうした私の判断を支持していただけるものと考えています。もちろん、判断を行うのはIOCでありますが。
 なお、中止という、中止は選択肢にはないと、この点はIOCも同様だというふうに考えております。

#9
○佐藤正久君 中止は絶対あり得ないと。完全な形での実施の中での延期という選択肢も入れながら、今後しっかり調整をして、多くの国民が世界からアスリートを良い形で迎える、そういう環境をつくっていただきたい、そういうふうに思います。
 それでは、ウイルスについてお伺いいたします。
 今回の新型ウイルス、未知の部分も多く、正解がない中、総理のリーダーシップの下、政府と国民が一体となって当たられた結果、死亡者の数は他国に比べ少なく抑えられております。休校やイベントの自粛も、国民の命と健康を守るために、総理のリーダーシップ、政治責任で行われました。私は、国民の命と健康を守るためになされた総理の休校やイベントの自粛要請を支持いたします。
 ただ、一点、総理にお願いしたいことは、訴訟リスク対応です。失業や倒産した方がやむなく訴訟を起こす可能性はあります。今回は法律に基づいた要請ではないため、訴えられる相手は政府ではなく、休校を決めた学校の設置者やイベントの主催者になる可能性が高い。総理自身も、私の責任で要請したと明言されました。その意味からも、将来の訴訟リスク対応、政府支援も必要かと思いますが、総理のお考えをお聞かせください。

#10
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、先般、二月の二十四日の専門家会議において、これから一、二週間が急速な拡大に進むか終息できるかの瀬戸際となるとの見解が示されたことを踏まえまして、爆発的な感染拡大といった最悪の事態を防ぐため、これまで大規模イベント等の自粛や学校の臨時休校を要請をしてまいりました。
 その一方で、今回の臨時休校により職場を休まざるを得なくなった保護者の皆さんへの新たな助成制度の創設や雇用調整助成制度の大幅な拡充、中小・小規模事業者などに対する実質無利子無担保の強力な資金繰り支援など、今回の政府の要請に伴って生じる課題に対しても可能な限りの対応を行っているところでございます。
 この訴訟そのものへの直接的な支援を政府が行うことは困難ではございますが、政府としては、御指摘のような事態とならないように、こうした対応策について広く周知をし、しっかりと実施をしていく、それとともに、このような国家的な危機の中にあって関係者の御理解や御協力が必要であることを引き続き丁寧に御説明してまいりたいと考えております。

#11
○佐藤正久君 実は、クルーズ船対応では、アメリカの方がもう運航会社に対して一千万ドルの訴訟も起こしているということもありますので、やっぱり予断をせずにしっかり対応をお願いしたいと思います。
 あとは、今回のイベント自粛などは、緊急性から、法律に基づかず私権が制限された側面があります。法に基づく私権制限ではなく、法に基づかない私権の制限、訴訟対象も政府ではありません。これは、本来、法治国家としては望ましい姿ではありません。他国は法に基づいて非常事態宣言を出し、外出禁止や休校の措置を行っております。私は、新型感染症に日本の法体系が付いていっていない面があると考えます。
 西村大臣、埼玉のK―1イベントの自粛要請も実現いたしませんでした。今後、新型インフルエンザ特措法などを見直す必要があると考えますが、大臣の見解を伺います。

#12
○国務大臣(西村康稔君) 大変大事な御指摘をいただいたというふうに思っております。
 まさに、万が一の事態に備えて様々な措置がとれるようにということで、今般、新型インフルエンザ特措法の対象に今回の新型コロナウイルス感染症を対象にするということで、これ、野党の皆さんにも御協力をいただきまして、短時間で審議、成立ということで、このことはまず感謝を申し上げたいと思います。
 その上で、現在のところは法に基づかずに、これ要請ベースの話でありますので、昨日のさいたまアリーナのイベントにつきましても、私から埼玉県知事に電話で自粛の要請を、要請してもらえないかというお話、それまでも再三再四、もう埼玉県知事から自粛の要請があったわけですけれども、さらに、どうしても主催者の判断で、これは強制力を持つもの、要請じゃありませんので、ものではございませんので、する場合には、感染予防であったり、それから万が一のときに備えてしっかりと連絡を取れるようにしてほしいということも要請をしてほしいということを申し上げて、埼玉県知事から主催者にそのことを伝えて、名簿を、お名前とか連絡先を、まあほとんどの方が書いていただけたというふうに聞いておりますので、万が一のときには、それに沿って感染の拡大を防ぐ対策が取れるというふうに考えておりますけれども、いずれにしても、自粛がなされなかったことは大変残念なことというふうに思っております。
 その上で、この法律が施行されましたので、厚労大臣から蔓延のおそれが高いという報告があった場合に政府対策本部が立ち上がって、そしてその後、更に感染の状況がひどくなれば緊急事態宣言も取り得るようになるわけですけれども、緊急事態宣言の前であっても、法律に基づいて、法律二十九条というのがありまして、それに基づいて、都道府県知事は様々な団体に対してイベントなどの規模の縮小とかそういったことを要請することができるようになっておりますので、法律に基づいて措置ができますし、さらに、緊急事態宣言になればより強い指示という措置ができますし、事態のそういったことも公表できるようになるわけであります。
 そしてまた、審議の過程でも、今般のような新しい感染症が出てきたときに、新感染症という未知のものであれば直ちに新型インフルエンザ特措法が使えたわけですけれども、そうでなかったがゆえに、一月九日の段階で、コロナウイルスということでWHOが発表したがゆえに、もう分かったものということでそのルートが使えないということで指定感染症でやったわけでありますけれども、いずれにしても、例えば指定感染症であってもこの新型インフルエンザ特措法が使えるような道を開くかどうかなど、今般の国会でも様々審議をいただきましたので、事態が終息した後にしっかりと検討を加えていくということを考えております。

#13
○佐藤正久君 是非お願いします。やっぱり法理に基づかない形の私権の制限というのはどう考えても法治国家としておかしいので、よろしくお願いします。
 続いて、危機管理の観点から伺います。資料一をお願いします。(資料提示)
 危機管理は、遅功は拙速にしかず、空振りは許されるが見逃しは許されないなどいろいろ言われますが、新型の感染症は、防疫レベルではなく、国家安全保障案件として捉えて法律や組織、制度を整備していく必要があると考えます。なぜなら、新型感染症は、検査薬、治療薬、ワクチンがなく、多くの国民の命を奪う脅威であります。パンデミックになると世界経済にも大きな影響を与える。フランスの大統領は、我々は戦争状態にあるとして国民に私権の制限の理解を求めました。
 テレビを御覧の国民の皆さん、感染症の担当は厚労省、バイオテロは警察、生物兵器は自衛隊マターとなります。でも、実際は分かりません。首謀者がバイオテロとか生物兵器だとか宣言するはずはありません。実際はその違いが分からない中で現れるのが普通であります。よって、縦割りは対応できません。
 新型感染症は大きな脅威であり、発生当初から国家安全保障レベルで考え、対応していく必要があると思いますが、総理の考えをお伺いします。

#14
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の新型コロナウイルスへの対応に当たっては、政府対策本部の下に専門家会議を設置をし、医学的な知見を踏まえた対策の検討を進めるとともに、同本部は全閣僚をメンバーとして、全省庁、まさに政府一丸となって対応に当たっております。また、水際対策等を行う上においては、まさにナショナルセキュリティーという観点からNSCを開催をしているところでございます。
 これまでも国民の命と健康を守ることを最優先に必要な対策はちゅうちょなく実行してきたところでありますが、御指摘のように、危機管理体制を強化していくことは重要な視点であると認識をしております。今般の対応を検証し、これはもちろん事態が終息した後でございますが、今般の対応を検証し、危機管理体制の不断の見直しを進めて危機管理への対応力を一層高めていきたいと思います。

#15
○佐藤正久君 ありがとうございます。
 資料二をお願いします。
 米国のCDCは感染症対応を第一義的に行う組織です。災害が発生したらFEMAが、感染症の場合はCDCが前面に出て省庁をリードし、CIAや軍もこれをサポートします。一方、日本は、今総理が言われたような対策本部組織、これが二月五日に自民党の会議で配られた組織図です。残念ながら、防衛省も明示されておりません。この意識では、国家安全保障とはなかなか言い難いと思います。
 私がCDCで着目している一つは、情報収集機能です。情報がなければ判断もできないし、早く情報を取れれば準備の余裕も出てきます。十二月の上旬から中国の医師がSNSで武漢の新感染症を訴えておりましたが、この情報を早期に取れていれば大きく対応は変わったはずです。
 WHOに依存するだけではなく、自前の感染症に対する国際サーベイランス能力、情報収集能力を強化する必要があると思いますが、外務大臣の考えをお伺いします。

#16
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、こういった新型コロナウイルス感染症、今、世界百五十か国以上に広がるという中で、我が国だけではなくて各国でどういうことが起こっているかと、こういったことをしっかりとつかむということは極めて重要だと考えておりまして、特に専門家の意見、これも取り入れていかなければいけないということで、現在、外務省におきましても、在外公館、二十四の公館で三十九名の厚生省のアタッシェ、そして百四の在外公館においては百七名の医務官、それがそれぞれの知見を生かしながら情報収集に当たっております。
 同時に、情報の共有ということが必要でありまして、先週来、私もイタリア、ドイツ、EU、さらには米国、外務大臣と電話会談、また中韓の三か国でも外務大臣会談を行いましたが、明日もG7の外相の電話会談、テレビ会談を予定しておりまして、こういった機会でも各国間の情報連携と、こういったことについてもしっかりと確認をしていきたいと思っております。

#17
○佐藤正久君 まさに情報をいかに早く取るか、これがやっぱり危機管理の基本ですので、引き続きよろしくお願いします。
 資料三をお願いします。
 これがCBRNです。化学、生物、放射線、核対応の基本的な考え方です。私も元陸自の化学科隊員ですが、感染症対応でもこれが基本だと思います。感染源がホットゾーンとすると、その周辺がウオーム、外側の安全圏がコールドゾーン。自分がいる場所をいかにコールドゾーンに置き、ホットにしないようにするかです。米国が一月下旬にいち早く中国から入国禁止にしたのは、米国をコールドゾーンにするためであります。
 資料四、これを御覧ください。
 この上の写真は、ホットゾーンの中国武漢から米国人を米国本土に戻す際の輸送機内の写真です。乗員は完全防護で、マスクは軍事用のもの。輸送機は通常、軍人を運ぶチャーター機です。窓もありません。食事や飲物も、乗員によるサーブではなく、乗客自らがクーラーボックスから取る。トイレも簡易トイレ。乗客はそのまま米本土の米軍基地に検査、隔離であります。これも、米本土をホットゾーンではなくコールドにするための措置です。豪州の武漢からの隔離先はクリスマス島のアフガン難民受入れ施設。ロシアはシベリアの軍事基地です。逃げたら凍死をします。これらも、本国をコールドゾーンにするためであります。
 資料五、これを御覧ください。
 米国、豪州、台湾、シンガポール、香港など、中国の周辺国が中国からの入国制限を掛けている中、日本は経済的メリットなどから中国人を受け入れ、そのリスクとして抜け穴になった可能性があります。
 そんな中、三月上旬に、総理のリーダーシップで、事実上、中国からの入国禁止措置をとりました。
 総理、現在、ホットゾーンの欧州からの入国制限は発表されましたが、もう一つのホットゾーンのアメリカからの入国制限はまだです。日本を少しでもコールドにするために、早急に米国からの入国制限を掛けるべきだと思いますが、総理の御見解をお願いします。

#18
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府においては、これまで新型コロナウイルス感染症が蔓延している地域から来訪する外国人について、入管法に基づき入国拒否の措置をとるなど、機動的な水際対策を講じてきたところでありますが、既に、中国や韓国、欧州、イランの一部地域等を対象地域として指定してきたほか、中国、韓国、欧州諸国、またイラン及びエジプトについては、入国者総数を抑制するため、検疫強化、査証の効力停止、査証の効力停止ということになれば事実上これゼロになっていくわけでありますが、思い切った措置を講じてまいりました。
 その上で、米国に関しても、感染者数の拡大等を受けて、昨日、米国に関する感染症危険情報をレベル2に引き上げ、不要不急の渡航を止める、やめるよう求めているところでございますが、当該措置に併せまして、世界的な更なる感染拡大を防止するため、米国を含む各国の努力と足並みをそろえるとの観点から、日本人を含む米国全域からの入国者に対しては検疫所長の指定する場所での十四日間の待機要請及び国内における公共交通機関の使用自粛要請を行うことをこの後の政府対策本部で決定をする方針であります。
 引き続き、諸外国における感染状況を注視をして、分析の上、機動的な水際対策をちゅうちょなく講じていく考えでございます。

#19
○佐藤正久君 やっぱり水際対策は政治がリードしなければ絶対できない、そういうものだと思います。
 今回の邦人を含めた欧米からの帰国に際しまして、帰国後の隔離もやっぱり国が助けないと、例えば留学生とか、自費で二週間ホテルに住む、滞在というのは無理ですし、成田周辺のホテルから断られるケースもあるようです。さらに、検疫、監視体制を強化しないと、当局の指示に従わずに沖縄の方に無断で移動するケースもありました。これでは意味がありません。是非至急対応をお願いしたいと思います。
 資料六をお願いします。
 クルーズ船対応も同じです。クルーズ船はホットゾーン、そのため、現地対策本部はホットゾーンのクルーズ船の中ではなく外の桟橋などのテント内に設置をし、船内に入る要員は限定して、退出の場合は検査、隔離するのが一般的だと思います。
 左上の写真を見てください。クルーズ船内での政府職員などはみんな一生懸命やりましたが、省庁で基準が違いました。自衛隊の薬剤官は手袋にマスク。その後ろの厚労省の役人の手を見てください。素手です。
 左下の写真は、検査が終わった後、検査が終わった乗客を自衛隊のバスで愛知県の藤田病院まで輸送する際のドライバーと補助者です。乗客と違い完全防護、横浜から愛知県まで長時間、運転中は防護服を脱げないため、防護服の下はおむつ着用です。
 自衛隊は、クルーズ船の近くにチャーター船「はくおう」を置き、乗客から検体を取る医官や看護官は「はくおう」の五階に宿泊、乗客と触れ合わない事務隊員は「はくおう」の四階に宿泊するなど動線も区分。全てホット、ウオーム、コールドを使い分け、船内任務が終われば、PCR検査をして自衛隊の施設で隔離。一方、厚労省の職員は、当初は船内とホテルとの往復や、検査をせずに職場復帰する等、自衛隊とは違いました。また、一部の職員はウイルス感染をしてしまいました。
 防衛大臣に伺います。
 なぜ防衛省はクルーズ船の中などで厚労省とは違う防護基準を定め、対応したのでしょうか。

#20
○国務大臣(河野太郎君) 今回、自衛隊は、災害派遣命令を受けてクルーズ船の業務に当たりました。助けに行く者が感染して助けられる側になったのでは業務を果たすことができません。そういうことで、一人も感染者を出すなという指示の下、様々な努力をしてまいりました。また、厚労省から行った方は言わば感染症のプロの方もいらっしゃいますが、自衛隊は一般の、衛生隊も行きましたが、一般の隊員も行きました。
 そういう意味で、一般の隊員にはきちんとルールを説明し、タイベックスーツの脱ぎ方、着方、こうした説明をして、それを厳格に守らせる、いろいろ考えずにルールに従って行動をする、それを徹底したことが、今回、感染者が出なかった、そういうことにつながったのではないかと思います。

#21
○佐藤正久君 ありがとうございます。
 いろいろ工夫をされたということでございますけれども、この資料六の右側の写真、これは私がエボラ熱対応の視察でギニアに行った際のものです。実は、防護衣というのは脱ぐのが一番大変で、慣れていないとできません。外側にウイルスが付着している可能性がありますので、二人一組で脱ぎます。脱ぐ順番を間違えると感染する可能性があります。自衛隊でも防護服を着慣れている隊員はごく僅かです。今後の教訓の一つとして、日頃から防護衣の着脱訓練は多くの隊員に行っておく必要があると思います。よろしくお願いします。
 ただ、本来、同じ船内で防護基準が違うのは、ガバナンス上やはり問題だと思います。みんな一生懸命やっても、結果的に同じ政府職員の中からも感染者が出てしまう。今回は指揮系統が違いました。自衛隊は災害派遣ですので防衛大臣の指揮下、内閣官房は官房長官。現場で責任区分はあっても厚労省の指揮命令下にはない。ガバナンス上、私は課題があると言わざるを得ないと思います。ここもやはり今後の課題、国家安全保障の意識で全省庁で対応すべきだと思います。
 資料七、これを御覧ください。
 さらに、国家レベルで考えないといけないものに、マスクや人工呼吸器など医療器材があります。一般のマスク、例年ピーク時に約五・八億枚必要なのに、国内生産は僅か〇・九億枚。輸入がなければ、二十四時間体制で製造しても足りるはずがありません。材料も不足しています。
 医療用のマスク、その不足は更に深刻で、医師や看護師が感染すると医療崩壊につながります。これが診療時に使うサージカルマスクです。また、これが検体を採取する際に使うN95のマスクです。そして、これがゴーグルとなります。資料のように、医療用のほとんどが中国を含め海外製です。特に、このN95マスク不足は深刻なようです。
 総理、日本の人工呼吸器はほとんどが実はドイツ製です。イタリアでは、人工呼吸器の数が重症者の数に満たないため、医師の苦渋の決断として、回復する見込みのある患者を優先し、回復の見込みの薄い高齢者などを見捨てるなどのトリアージが行われている病院もあります。新型感染症を国家安全保障案件として考えるなら、マスクや人工呼吸器は戦略物資として考え、備蓄や国内生産基盤などを更に強化しないといけないと思いますが、厚労副大臣の見解をお伺いします。

#22
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 マスクや人工呼吸器、いわゆる衛生材料は国民の命と健康を守る上で大変重要なものでございます。
 マスクにつきましては、中国からの輸入の停滞などによる需給の逼迫を踏まえて、一月二十八日付けでメーカー団体に対し増産等の要請を行うとともに、設備投資補助金の活用等による更なる増産の働きかけを行い、国内市場へのマスク供給量の一層の積み増しを図っていくこととしております。
 また、在庫の不足する医療用、医療機関等にマスクを優先的に配分すべく、現在、各省庁の保有するマスク二百五十万枚を放出し、都道府県を通じて医療機関等に配布をしています。そのほか、メーカーへの増産のお願いと輸入の拡大によりまして、千五百万枚のマスクを保有し、今週以降、順次医療機関等に配布することとしております。
 人工呼吸器につきましてですけれども、二月十四日付けでメーカー団体に対し安定供給のために必要となる措置を講ずるよう要請を行っており、一部企業においては輸入量を増す等の対応を検討していただいていると承知しております。
 それから、二月二十八日に、各都道府県を通じて感染症指定医療機関で行った調査結果を、人工呼吸器を必要とする患者が多数発生した場合の人工呼吸器等の必要の、必要量の基礎資料として、ある特定の地域での集中的に患者が発生した場合に近隣の他の地域との間で補完が行われるシステムをつくっているところでございます。
 いずれにいたしましても、感染症対策は国民の命と健康を守る上で重要ということを踏まえ、その対策において、マスクや人工呼吸器など必要な物資については、政府として十分に問題意識を持ち、国内での増産努力など安定した供給の確保を進めるとともに、議員御指摘のとおり、中長期的観点からも国内生産力の強化や備蓄の増強などに取り組んでまいります。

#23
○佐藤正久君 これは国家的な意思の決定が大事だと思いますので、総理、よろしくお願いします。
 資料八をお願いします。
 これは、総理に一点要望をお願いします。国際連携です。
 総理のリーダーシップでG7テレビ会議が行われました。疫学的な情報を集めて診療ガイドラインを示すことや、あるいは検査薬、治療薬、ワクチンの開発、あるいは世界規模での経済連携も大事です。
 ここにありますけれども、五輪の輪は五大陸を表し、五大陸の連帯が五輪の精神でもあります。日本だけが新型コロナウイルスの終息を見ても、ほかの大陸が終息しなければ、参加できない国もあります。
 下の図は、WHOの各国の感染状況です。現在、南米やアフリカは少ない現状ですが、南半球はこれから寒くなります。五輪の頃は感染が拡大しやすい冬になり、かつ医療レベルも高くない国もあります。いろんな意味で国際連携が大事ですので、G7だけではなく、バイあるいはG20含めてしっかり連携をお願いしたいと思います。
 資料九をお願いします。
 これまでの議論を通じまして、新型ウイルスは、多くの省庁が関与するまさに国家安全保障レベルでやらないといけないことが分かると思います。これからも新たな感染症は発生します。ここに新型インフルエンザ対応後に民主党政権がおまとめになった良い提言書があります。情報発信の重要性やサーベイランス機能を持った日本版CDCなど、組織構築の重要性も実は書いてあります。日本医師会も日本版CDCを求めております。
 この組織図は、日本版CDCの試案、たたき台です。CDCを厚労省に置く案と内閣府に置く案、これまでも二つの案が議論され、これは内閣府に置く試案です。内閣官房に新たに感染症危機管理官を置き、既存の危機管理監との二枚看板で新しい感染症に当たる。感染症危機管理官の下に常設の感染症専門チームを置いて、日頃から国際的なサーベイランスを担わせてもよいし、既存の新型インフルエンザ対策室は、感染症危機管理官、これは医務技監と兼務でもいいと思いますけれども、その下に置くか、内閣府のCDCの事務局的に配置してもよいかと思います。
 総理、今回のウイルスが終息した後、次なる危機に備え、日本人の命と暮らしを守るために、日本版CDCのような組織を是非設置すべきと考えますが、お考えをお聞かせください。

#24
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、佐藤委員から御指摘をいただいたとおり、ウイルス対策について組織強化を図っていくということは重要な視点だと思います。
 今般の事案対応や特措法改正時の附帯決議も踏まえつつ、今後、感染症の危機管理体制の不断の見直しを進め、国民の健康、命を守り抜いていくという観点から、危機管理への対応力を一層高めていきたいと考えております。

#25
○佐藤正久君 是非お願いします。
 実は、民主党政権がまとめたこの報告書、非常にいいものがあるんですけれども、政権交代があり、あるいはどうしても役所の組織防衛というものがあって、結果的になかなか生かされなかった側面がありますので、是非、是非政治のリーダーシップでこのいいものをよろしくお願いしたいと思います。
 資料十をお願いします。シーレーンの安定確保について伺います。
 この赤のラインは日本と中東を結ぶオイルシーレーン、ここに日本の原油の八割以上が依存し、この線上に日本用だけで約九十隻のタンカーが航行しております。このタンカーには日本人船員がほとんど乗っておりません。ゆえに、このオイルシーレーンの安定確保は日本にとり死活的に重要で、現在も海上自衛隊が情報収集のために派遣をされておりますが、実は中国の影響力が年々拡大する南シナ海やバシー海峡も重要地域です。特に南シナ海では、中国が米国まで届くSLBM搭載の戦略原子力潜水艦の聖域化に向けた動きを年々強めており、南シナ海が事実上中国の海となれば、日本のオイルシーレーンにも影響が出ます。
 南シナ海の航行の自由のために、外交上と防衛上の取組は極めて重要です。また、万が一に備え、代替ルートの準備も重要です。それが点線のロンボク、マカッサルルートであります。ただ、五日間、南シナ海ルートと比べて余分に掛かるために、三十万トンクラスのタンカーだと余分に八千万円必要で、日本は日に六十万トンの油が必要でありますから、二隻分で約一億六千万円余分に掛かります。
 この代替ルートの安定確保のための取組を国交大臣にお伺いいたします。

#26
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今の御指摘のとおり、原油の八割以上を中東から輸入しておりまして、海上輸送路を確保することは大変重要だというふうに考えております。また、今おっしゃっていただきましたように、その大半が南シナ海、バシー海峡を通るルート、これは短い距離で効率的に輸入できる、安い費用だということで、そのほとんどが通っております。ただ、このルートは途中浅瀬が点在をしておりますし、狭隘なマラッカ・シンガポール海峡も通航する必要があります。
 そうした意味で、これまでも我が国として、沿岸国でありますシンガポールですとかマレーシア、インドネシアに対しまして、海図の作成、また灯台等の整備、維持管理などの航行安全に関する協力を五十年以上にわたって実は行っております。そして、一般論として、今委員御指摘のように、代替性のある複数のルートの安全性を確保しておくということは重要であるというふうに認識をしておりまして、今委員御指摘のロンボク海峡を抜けて日本に至るルートは有力な代替ルートであると、こう考えております。
 このルートに関しまして、ロンボク海峡の沿岸国でございますインドネシアに対しまして、航行援助施設の維持管理能力向上のための人材育成の協力、また海上保安庁の能力向上支援専従チームの派遣など、沿岸国、このインドネシアの海上法執行分野に関する能力向上の支援を今取り組んでいるところでございます。
 いずれにしましても、国交省として、物資の安定輸送の確保という立場から、引き続き沿岸国と協力しながら航行安全の確保に努めてまいりたいと、こう考えております。

#27
○佐藤正久君 国交大臣、これは実は、やっぱり外務省、防衛省とも連携して、政府一丸としてやらないといけないというふうに思います。
 やはり、ODA等での巡視船の供与もそうですけれども、実は今、この代替ルートも中国の影響力がどんどん増えています。私も、この載っている町、全部行ってきました。今度、マカッサルには中国は総領事館を近々に造るそうです。このバリクパパンというこのところは、インドネシアが次の首都移転を考えていると言われるところがこのバリクパパン。マナド、ダバオ、サンダカンも中国の商人の数が圧倒的に多いという中で、この代替ルートもこのままいくと中国の方の影響下に置かれるという状況があります。是非、政府一丸としてやっていただきたいと思います。
 でも、やはり基本は、この南シナ海ルート、この安定確保が一番になります。安定確保のために防衛省としてどのような取組をされているのか、防衛大臣にお伺いします。

#28
○国務大臣(河野太郎君) 南シナ海における中国の一方的な現状変更を目指す姿勢に変わりはございません。
 防衛省・自衛隊としては、この南シナ海の周辺国、ASEANのメンバー国を中心に様々な能力構築の支援ということをやってまいりました。また、米軍の航行の自由作戦を防衛省として支持しております。
 自衛隊として、具体的に南シナ海で警戒監視を行う計画は持ち合わせておりませんが、将来的に十分検討に値すると考えております。

#29
○佐藤正久君 まさに将来の警戒監視の検討に値するという発言をいただきました。やはりこれは、民主党政権のときに打ち出した動的防衛力、まさにいろんな訓練あるいはアデン湾からの寄港の際での立ち寄り等、やっぱり動きを見せるということがこれ抑止につながるという側面もありますから、関係国と連携しながら是非よろしくお願いしたいと思います。
 資料十一、これをお願いします。
 太平洋島嶼国は、豪州と日本や米国の縦のシーレーンに位置しておりますが、最近、中国の影響力拡大が著しいことは総理も御案内のことと思います。第三列島線、これは太平洋を米中で二分する線と言われ、グアムやハワイの米軍もこの第三列島線を意識をして作戦を行っております。私も、グアムのアンダーセン空軍基地にいた際に、待合室にこの第三列島線というものがしっかり明示をされ、第二列島線にいるグアムは極めてこの二と三の間の作戦というものを重視するという話もございました。
 日本だと第三列島線は余り言及されませんが、中国はこの図のように、第二の列島線を越えて、一帯一路を武器に、万里の長城のように壁を構築しつつあります。昨年末もキリバスやソロモン諸島は台湾との断交を行い、残り四か国の中にも断交の可能性があります。米国は台湾支援法を可決をし、この断交の動きを牽制しております。
 日本にとって、米国や豪州、ニュージーランドとの連携も大事です。太平洋島嶼国との連携強化のための日本外交の取組を外務大臣にお伺いいたします。

#30
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、委員御指摘のように、昨年の九月に、ソロモン諸島、キリバスが台湾から中国に国交を切り替える等、この太平洋島嶼国におきまして中国の影響力が増大していると、こういうことが起こっているわけであります。
 日本としては、自由で開かれたインド太平洋、これを築いていく上で、先ほど御指摘のあった、インド洋から東南アジアにかけて、同時にこのシーレーンのポイントとして、太平洋島嶼国との関係、重視しているところであります。
 日本と太平洋島嶼国との関係について、具体的には、まず第一に海洋を中心とした地域の安定、安全の確保、第二にインフラ整備を中心とした強靱かつ持続的な発展の支援、そして三番目に人的交流、往来の活性化に今取り組んできておりまして、これを一層強化していく必要があると考えております。
 ODA、この拡充も含めて、経済協力、投資、観光の促進、さらには、昨年はラグビーのワールドカップもあったわけでありますが、ラグビーを始めとしますスポーツ、文化交流等、様々な政策ツールを活用して、太平洋島嶼国との関係、強化をしてまいりたいと考えております。

#31
○佐藤正久君 実は、これは知らないうちにどんどん実は進行しているというやっぱり話がございまして、外務大臣はジプチの方に行かれたことございますか。ジプチの方に行くと、まさに一帯一路と軍の進出というのはまさに一体とよく分かります。新しいドラレ港、これはまさにコンテナクレーンが十何個あり、喫水も十数メーターあります。その後ろに莫大なコンテナヤードがあり、そこに新しい駅があり、隣のエチオピアのアジスアベバまで標高差二千七百メーターの鉄道が建設され、まさに新しいドラレ港の隣に、海上保障基地と言われて、中国の海兵隊の基地が存在しております。というふうに、まさに、あれを見ると、まさに一帯一路というのはこういうことかというのがよく分かります。
 実はこの南太平洋も同じで、パプアニューギニア、あるいはいろんな、バヌアツ等を含めて、いろんな港が、中国から長い期間の租借というものの動きがあり、非常にオーストラリア、ニュージーランド等も警戒しております。オーストラリアのダーウィンは結果的に中国から九十五年の使用権が取られてしまったように、まさにこの地域というのはなかなか我々の目が届きにくいですけれども、来年度予算ではODAの、太平洋島嶼国に対するODAの予算も増えるようです。いろんな形でやっぱりここの部分、どうしても我々は第一列島線あるいは第一と第二の間の海空域の優越というのに目が行きがちですけれども、それを超えていろんな動きがあると。
 実は、防衛大臣、是非、この南太平洋の中で軍を持っているのはたった三か国なんです。フィジーと、それとパプアニューギニアとトンガしかありません。その三か国を招いた防衛大臣会合、残念ながら今回、コロナウイルスの関係で延期になりましたけれども、是非、あのラグビーワールドカップ、防衛ラグビーと、あの余韻を駆ってですね、是非そういう形での防衛大臣会合、太平洋島嶼国、是非開催をお願いするということを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#32
○委員長(金子原二郎君) 以上で佐藤正久君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#33
○委員長(金子原二郎君) 次に、磯崎仁彦君の質疑を行います。磯崎仁彦君。

#34
○磯崎仁彦君 自由民主党の磯崎仁彦でございます。
 まずは、本予算委員会で質問の機会をいただきましたことに、関係者の皆様方に感謝を申し上げたいと思います。
 振り返ってみますと、私がこの予算委員会で初めて質問をさせていただきましたのは、国会議員になりまして当選後八か月余りたちました平成二十三年の三月の二十八日でございました。当初は三月の十四日に質問する予定でございましたけれども、あの未曽有の東日本大震災、三月の十一日に発生し、国会の審議が止まり、再開をされた二十八日に質問した、その記憶が今でも鮮明によみがえってくるところでございます。
 私は、前職の民間企業におきまして危機管理を担当していたということで、その東日本大震災の質問の際にも危機管理の観点から質問をさせていただきました。そして、まさに今我が国は、新型コロナウイルス、この感染症の危機管理の真っただ中にあるわけでございます。このタイミングで質問に立たせていただきますことに、まあ何か宿命的なものを感じるところでございます。
 それでは、質問に移らせていただきたいと思います。
 最初に、新型コロナウイルス対策、感染症について質問をさせていただきます。
 初めに、新型コロナウイルスによりまして亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、今感染されております方々の早期の回復を心からお祈りを申し上げたいと思います。また、対策に日々御尽力をされております関係者の皆様方に心から敬意を申し上げますとともに、感謝を申し上げます。
 まず最初に、十九日木曜日に専門家会議の意見が出され、また緊急対策のヒアリングが実施をされ、さらには政府と与野党の連絡協議会の初会合が開催をされる、そしてそれを受けて、二十日には政府の対策本部が開催をされると。様々な動きがあったというふうに承知をしております。その点を含んで質問通告をさせていただきましたけれども、なかなか想定が及んでいなかった点もございますので、それに関する質問につきましては答えられる範囲で御答弁をいただければというふうに思っております。
 政府におかれましては、新型コロナウイルスが、感染症が問題となって以降、日一日と状況が変化する中で、私は適切に対応策を取っていただいた、そのように思っております。大規模イベント等の自粛要請、そして全国の小中高、特別支援学校の一斉臨時休校等の要請等につきまして様々な意見が出されておりますけれども、専門家会議が三月九日に、日本の状況は爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているのではないかと考えるという指摘がございました。そして、先日、三月十九日にも、三月九日の専門家会議の見解でも示したように、引き続き持ちこたえているという指摘がされ、対策は功を奏しているというふうに思っております。
 危機管理におきましては、きちんと対応できて当たり前、やり過ぎるとなぜそこまでやるのかという批判がある、そして対策が不十分で後手後手に回るとその不十分さを批判される、これが常でございます。三月十日のこの予算委員会の公聴会で、独立行政法人地域医療機能推進機構の理事長で専門家会議の副座長の尾身茂氏も、ピークに行くと何をやっても遅い、ピーク前はやややり過ぎがいい、いずれにしても批判される、多めにやった方がいい、これが危機管理の要諦である、このように発言をされておりました。まさにそのとおりであるというふうに思います。
 政府の危機管理は、この要諦に沿った対応であると思います。韓国、イラン、イタリア等、海外に見られるような爆発的な感染拡大には至らず、感染の拡大のスピードを抑制し、可能な限り重症者の発生と死亡者を減らすという対策の最大の目的は達成をされているのではないでしょうか。
 まず、新型コロナウイルス対策の目的について確認をさせていただきたいと思います。資料一を御覧いただきたいと思います。(資料提示)
 初期の段階においては、国内の侵入を遅らせることを目的として、国内侵入防止策としての水際対策が中心。また、国内感染が始まると、医療対応の限界を念頭に置きながら、集団発生を防ぎ感染拡大を抑制することにより感染者の増加のスピードを抑えるとともに、流行のピークを下げることを目的とした感染拡大防止策として、先ほど申し上げましたように、大規模イベント等の自粛、全国の小中高、特別支援学校等の一斉休校の要請、あるいはクラスター対策を取って、その間に医療対応の体制強化を図る。そして、高齢者、基礎疾患のあるこれらの方々が重症化しやすいことから、これらの方の感染を極力防止をする重症化防止策を取る。これらが基本的な考え方であり、これに沿ってこれまで対策が行われているというふうに認識をしておりますけれども、これでよろしいでしょうか。お答えいただきたいと思います。

#35
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 もう委員御指摘のとおりでございまして、新型コロナウイルス対策は、国内の感染者の急激な流入を防止する観点から行う国内侵入対策、そして、集団発生を防ぎ、感染の拡大を抑制し、流行の規模を抑える感染拡大の防止の対策、そして重症者の発生を最小限に食い止めるための重症化防止対策と、それぞれの時期に合わせた対策を行うことが重要である、このように考えておりますし、そのように取り組んでまいったところでございます。
 現時点では、厚生労働省としては、三月十九日の専門家会議で示された分析、そして政府への御提言も踏まえ、現在、クラスター対策の強化あるいは感染拡大を抑えるために国民の皆様に取っていただきたい行動の周知徹底、すなわち、密閉空間、あるいは人が密集する場所、あるいは会話が弾む密接な場面、こうした重なる場面を避けていただくとか、せきエチケットでありますとか、あとは手指衛生をしっかりしようと、そういうようなことの周知徹底に取り組みながら、今後、国内で仮に患者数が大幅に増えたとき、こういうことに備えて、例えば無症状の方などには適宜適切にモニタリングをしながら重症の方に対してきちんとした医療が提供できるような医療提供体制の整備、こうしたことにも万全を期していきたいと、このように考えているところでございます。

#36
○磯崎仁彦君 非常に悩ましいのは、この感染症の拡大防止と社会経済活動の維持、このバランスをどう取っていくかということではないかと思います。既に、大規模イベントの自粛、学校の中小高、全国の中小高、特別支援学校の一斉臨時休業等によって人の移動は激減をし、あるいは物流が停滞をし、様々な分野で萎縮が発生をして経済社会活動に甚大なる影響が出てきております。私は、極論すれば、選択肢は大きく二つあるのではないかなというふうに思っております。
 一つは、感染拡大を徹底的に抑え、有効なワクチンあるいは治療薬が開発されるまで耐え忍ぶ選択肢。ただ、この場合には、社会経済活動に今後とも計り知れない影響が発生することを覚悟しなければならない、このように思います。
 もう一つは、新型コロナウイルスについて未知の部分の解明が進んで、重症化し、あるいは重篤化は高齢者あるいは基礎疾患を持つ人に対して懸念していればいいとの前提に立って、医療崩壊を起こさない程度あるいは重症化に対応できる程度に感染拡大を抑え、集団免疫の獲得によりしのいでいく、こういう選択もあるのではないかと思います。この場合は、感染の拡大をある程度容認するということになるんだろうと思います。
 大きな方向性として、今後どちらを目指していくのか、また、その他の選択肢があるのか、お答えいただければというふうに思います。

#37
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 委員のお言葉を借りるとするならば、その今二つの方向性というお話がございましたけれども、徹底的に抑えて耐え忍ぶ方向性を目指しているものと承知をしており、理解をしております。
 すなわち、その新型コロナウイルス感染症対策については、感染拡大のスピードを抑制し、流行のピークを下げることで医療体制の能力の中に患者数を抑え込み、重症者が医療を受けられないような状態となることを防ぐこと、また、流行のピークを遅らせることで医療提供体制等の整備のための準備期間や治療薬が開発されるまでの期間を確保すること、こうしたことを基本的な戦略としているものでございます。
 新型コロナウイルス感染症については、今がまさに国内の急速な感染拡大を回避するために極めて重要な時期であるとの認識の下、感染拡大の防止のため、あらゆる手だてを講じているところでございます。
 ただ、委員が冒頭、先ほど御指摘をいただきましたように、バランスということも大事でありまして、新型コロナウイルス感染症が経済全般にわたって甚大な影響をもたらしており、とりわけ中小・小規模事業者において事業存続にも関わる重大な事態であるということも認識をしております。
 このため、感染拡大防止の徹底に加えて、経済の面においては雇用の維持と事業の継続を当面最優先に全力で挙げて取り組むこととしており、十日に四千三百億円の財政措置を伴う第二弾の緊急対応策を決定をいたしました。中小・小規模事業者に対する実質無利子無担保融資を始めとする一・六兆円の強力な資金繰り支援や、国民生活にとって最も重要な雇用を守るための雇用調整助成金の特例措置の大幅拡大、拡充など、必要な対策が実行されているところでございます。
 現在は、あくまでも感染拡大の防止が最優先でございまして、その下支えとしての対策を取っている、このように承知をしておりますけれども、それを行えば、その後に日本経済を再び確かな成長軌道へと戻すと。そのために、地域経済の実情を十分に踏まえながら政府全体で取り組んでまいりたいと考えております。

#38
○磯崎仁彦君 ありがとうございました。
 徹底的に封じ込めていくという、それが対策の方向性だということかと思います。ただ、バランスは必要だということですので、これからそのバランスをどう取っていくのか、非常に重要な観点だろうというふうに思っております。
 ここで、質問通告はしておりませんが、できればお答えをいただきたいと思います。
 十九日の専門家会議におきましては、爆発的患者の増加、いわゆるオーバーシュート、この可能性は否定されておりません。オーバーシュートが発生した場合には、欧州で見られるような、都市の封鎖であるとか、あるいは強制的な外出禁止措置であるとか、あるいは生活必需品以外の店舗封鎖、閉鎖などを行う、いわゆるロックダウンと呼ばれる強硬な措置をとらざるを得なくなるということも専門家会議の中で述べられております。
 先ほど佐藤委員の質問の中で、西村大臣、法二十九条で、現行、要請というふうな対応はできるけれどもという話がございましたけれども、私は、このロックダウンの措置をとる場合には政府はこの改正新型インフルエンザ措置法に基づいて緊急事態宣言を発動する必要があるのではないかというふうに思っておりますけれども、それで間違いないかどうか、可能であればお答えいただきたいというふうに思います。

#39
○国務大臣(西村康稔君) まず、先ほど二十九条と申し上げたのは、二十四条の第九項の間違い、私、言い間違いだったかもしれませんので、訂正をさせていただきたいと思います。
 その上で、まず、この法律の体系でいいますと、厚労大臣が専門家の意見を聞いて、蔓延のおそれが高いというふうに判断をして、内閣総理大臣にその報告がなされたときに、まず政府の対策本部が立ち上がります。そして、その段階で総理大臣には、本部長たる総理大臣には総合調整機能がありますので、各都道府県なり指定公共機関等々といろいろ総合調整を行いながら感染防止に努めていくということになります。さらに、その段階で都道府県知事には、そのまさに条項の二十四条第九項に基づいて、公私様々な団体に対して自粛なりの要請をすることができるという方法の規定がございます。これ、あくまで要請までのところであります。
 その後に、まさに全国的かつ急速な蔓延の状態になって、そして国民生活、国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがあるというふうに判断をする場合、これは専門家の意見を聞いて判断をするわけでありますけれども、そのときに緊急事態宣言が出されると。その後には、まさに都道府県知事に権限が与えられて、要請に加えて指示、これは施設を使用制限する指示、あるいはイベントを制限する指示、こういったものが、こういった権限が与えられますし、それを公表することになりますので、かなりの影響力を持って封じ込めに向けてのそういう措置がとれるというふうになるわけであります。

#40
○磯崎仁彦君 ありがとうございました。
 十九日の日にはいろんな会議が開催をされておりますけれども、政府と与野党による連絡協議会、これが立ち上がって初会合が開かれたというふうに聞いております。本連絡協議会、どのような目的で立ち上がり、またどのような話合いが行われたのか、差し支えない範囲でお答えいただければというふうに思います。

#41
○国務大臣(西村康稔君) まさにこの新型コロナウイルス感染症の感染を防止するということはもう国家的な課題でありまして、まさに与野党が協力して取り組むべき重要な課題であるというふうに認識をしております。こうした観点に立って協議会が設置をされたものというふうに承知をしております。
 十九日の政府・与野党連絡協議会に出席された与野党の各党から、まさにこの新型コロナウイルス感染症に対する感染拡大防止対策あるいは経済対策を始め、様々な御意見が出されたというふうに聞いております。政府としては、各党の皆様に御議論いただいたことも受け止めつつ、この難局を越えるために全力で対応してまいりたいというふうに考えております。

#42
○磯崎仁彦君 まさにこれは国が一丸となって取り組まなければいけないということで、この連絡協議会、有効に活用していただきたいなというふうに思います。
 続きまして、仮定の話になるわけでございますけれども、今後、いずれかのタイミングにおいて、国内の感染拡大、これが一段落、終息するときが来るんだろうというふうに思っております。ただ、専門家の長期的な見通しにおきましては、今回、国内での流行を一旦抑制することができたとしても、しばらくはいつ再流行してもおかしくない状況が続くと見込まれます、また、世界的な流行が進展していることから国外から感染が持ち込まれる事例も今後繰り返されるものと想定されますと、こういう言及があるわけでございます。
 そうなりますと、国内の流行が終息した時点で海外の状況がどうかということにもよると思いますけれども、国内において終息しても、終息していない海外からの上陸、これを引き続き拒否する水際対策というのは継続をしていく、こういうことも考えられると思いますが、その点について御答弁をいただきたいというふうに思います。

#43
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。
 政府におきましては、これまで水際対策として、本邦外の特定の国、地域において新型コロナウイルス感染症の感染者が多数に上っている状況等があり、当該地域に滞在する外国人の上陸を拒否すべき緊急性が高い場合には、当該地域を新型コロナウイルス対策本部において報告して公表してきたというものでございます。
 御質問の水際対策は、これは海外からの人の流入による感染拡大を防止するという趣旨でございますので、あくまでも海外のその地域に滞在する外国人の上陸を拒否すべきか否かという観点で判断されることになると思います。

#44
○磯崎仁彦君 ありがとうございました。当然かと思います。
 もう一つ、このような時期にこういう話をして大変恐縮でございますけれども、最近は非常に大きな自然災害が多発をしております。今この時点で大きな自然災害が発生しないとも限らないわけでございます。そのときは避難所に避難せざるを得ない、こういう状況が出てくるというふうに思います。まさに避難所は三つの条件が同時に重なる場になるわけでございます。
 また、どう対応の優先順位、まあ自然災害への対応をどうしていくのか、あるいは新型コロナウイルス対策をどうしていくのか、その中でどう優先順位を付けるかということも考えなければいけないわけでございます。
 まさに、新型コロナウイルス感染症と大規模自然災害、この複合リスクということかと思います。想定をしていく必要があるのではないかと思いますけれども、いかがでございましょうか。

#45
○国務大臣(武田良太君) 複合リスクに対する御指摘でありました。
 このリスクに対しては、臨機応変な対応というのが求められることは御理解いただけると思います。一般の災害発災時につきましては、関係部局、省庁が一体となってその応急対応に当たってまいりましたけれども、加わった部分については、その道に精通した部局との連携も必要不可欠となってまいるわけであります。
 今日までプッシュ型でいろんな支援を行ってまいりましたけれども、この感染拡大を抑止するために必要な措置、資材について、マスクでありますとか消毒液に対して今までどおりプッシュ型で全力的な支援を行ってまいる、こうした方向性であります。

#46
○磯崎仁彦君 次は経済への影響でございますけれども、新型コロナウイルス感染症の生活、経済への影響、これには計り知れないものがございます。党におきましても各産業界のヒアリングを行っているわけでございますけれども、対前年三割、四割といった産業も枚挙にいとまがないところでございます。これは、減少が三割、四割ではなくて、対前年比が三割、四割という数字でございます。
 影響は全産業に及んでいるわけでございますけれども、特に飲食サービス、旅行、観光、展示、コンサート、スポーツといったイベント産業、こういった影響が特に大きいものがあるんだろうというふうに思っております。飲食は二十七兆円産業というふうに言われておりますし、観光では、国内旅行による消費が年間約二十兆円、訪日旅客によるものが約五兆円、イベント産業の国内市場規模は十七兆円というふうに言われております。そこそこやはり大きな産業だというふうに思っております。
 政府におきましては、追加経済対策の策定に向けて、これも十九日の木曜日から企業や個人からの集中ヒアリングを開始したというふうに伺っております。どのようなスケジュールでどのような人から話を伺っていくのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

#47
○国務大臣(西村康稔君) 今回の感染症が日本経済にも大変厳しい影響を与えているということ、我々も強い危機感を持っているところでございますけれども、その実態を、どういう影響があるのかと、しっかり現場の声を聞こうということで、御指摘の集中ヒアリングを十九日に第一回開催いたしまして、連休中に二度、これまで三回開催してきております。さらに、今日も含めて今週中に七回、合計、計七回開催する予定としております。
 特にこの影響を大きく受けている産業、企業、それから個人の方々などから現場レベルの御意見を伺うこととしておりまして、これまでフリーランス、個人の方、飲食、中小企業、小売の方などから御意見を伺ったところであります。本日夕方は運輸、宿泊、観光の方々から御意見を伺う予定であります。
 今後につきましては、まだ一部調整中のところがございますけれども、音楽、展示会などのイベント関係、それからサプライチェーンの関係で製造業、あるいは遠隔、リモート化で様々な取組をされておられる方、そして全体総括としてエコノミストの方々から意見を聞きたいということで調整をしているところでございます。
 こうしたヒアリングの結果も踏まえ、政府・与党一体となってこの難局を乗り越えるためにその方策をしっかりと練り上げていきたいというふうに考えているところでございます。

#48
○磯崎仁彦君 是非、これらの方々の話を十分に聞いていただいて、安心して生活できる、あるいはその事業を継続できる、雇用が守れる、こういうことに必要十分な緊急対策をお願いをしたいというふうに思っております。
 その際に、例えば観光や人の移動を回復させるための対策にしては、様々な交通モード間でのイコールフッティング、これを確保するということによって地域交通ネットワークの維持に配慮をお願いしたいというふうに思いますし、また、ホテルとか旅館等の宿泊、あるいは鉄道、航空、船舶、バス、タクシー等の交通インフラ、これはまさに在庫が利かないということでございますので、その点に是非配慮をしていただきたいと思いますし、また、飲み会の中止であるとか旅行を手控える、こういったことについては、その分を終息した後で二倍やるということはなかなか難しい、これは消費の同時性というふうに言われるそうでございますけれども、こういうことがございますので、是非、それぞれの性格というものを十分に把握をした上でしかるべき対応を打っていただきたいというふうに思っております。
 安倍総理は、これまでいろんなところで、強大な経済対策、あるいは前例にとらわれず、更に言えば経済をV字回復させるといった表現をされて、この経済対策には並々ならぬ決意をお持ちというふうに推察をいたします。是非、緊急経済対策に臨む決意、意気込みを聞かせていただきたいというふうに思います。
   〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕

#49
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 経済における政治の最大の使命は、雇用を守り抜いていくということだろうと思っております。
 まずは、コロナウイルスの感染の拡大の防止、そして重症化の防止、終息に向けて全力を尽くしているところでございます。その中で、様々な経済活動、イベントの中止等々もお願いをしているところでございますし、また、一気にこのインバウンドが大きな打撃を受ける中において、日本全体、経済、相当甚大な悪影響が今懸念をされているところでございます。
 その中で、まずは雇用を守り抜いていく。そのためには、中小企業・小規模事業者の皆さんがそういう雇用を守れるような支援をしていく必要があります。年度末を控える中において、四千三百億円の財政措置、そして一・六兆円の金融措置、第一弾、第二弾と取りまとめさせていただいたところでございます。しっかりと実施をしていくと同時に、この終息に向かう中において、そこで経済をしっかりとV字回復をさせなければいけないと思います。それにおいては、このマグニチュードに見合うだけの必要かつ十分な言わば強大な経済財政政策を講じていかなければならないと考えています。
 今申し上げたように、今まさに、まずはこの感染症の克服、この防止の徹底と、そして雇用の維持と事業の継続を最優先に全力で取り組んでいるところでありますが、その後はまさに一気呵成に、前例にとらわれることなく強大な経済財政政策を講じて、日本経済を再び確かな成長軌道へと乗せていく、V字回復を目指していきたいと、こう思っているところでございます。
 そのために、現場の声に耳を傾けるために今までヒアリングを実施をしている、これからも実施をしていくところでございますが、効果的な対策でなければいけないと思いますし、ニーズに合ったもの、そしてマクロ経済面におけるこのマグニチュードに合ったものでもなければいけないと思いますが、効果的なものをしっかりと、与党の皆様にも御意見を伺いながら、地方の声にも耳を傾けながら策を練り上げていきたいと、このように考えております。

#50
○磯崎仁彦君 ありがとうございました。
 国民は本当に切実だというふうに思っております。しっかりとした、まさにマグニチュードの見合ったという、そういう話もございました、しっかりとした経済対策取っていただきたいというふうに思っております。
 それでは、新型コロナウイルス感染症につきましての質問はここまでとしまして、続きまして、地方創生に関連をした質問をさせていただきたいと思います。
 地方創生は来年度から第二期に入るわけでございます。第一期の成果と課題を踏まえて、第二期のまち・ひと・しごと創生総合戦略が策定をされました。将来にわたって活力ある地域社会を実現をする、東京圏への一極集中を是正をするとの目指すべき将来に向かってしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 地方創生に関連をしまして、地域を守るという観点で三点質問をさせていただきたいと思います。
 一点目はユニバーサルサービスについて、二点目は地域公共交通のネットワークについて、三点目は道路行政について、この三点でございます。
 まずは、ユニバーサルサービスについてでございますが、これは郵政と電話を取り上げたいというふうに思います。地域公共交通機関のネットワークについてはJRを取り上げたいと思います。まさに、郵便、電話、JRとくれば三公社五現業、この民営化にも関連をする話でございます。民営化の成果と課題といった観点も含めて質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、ユニバーサルサービスについてでございます。
 ユニバーサルサービスについては、一般的には、社会全体で均一に維持され、誰もがひとしく受益できる公共的なサービスの全般を指し、電気、ガス、水道から放送、郵便、通信や公的な福祉と介護などでの地域による分け隔てのない便益の供給義務というふうにされているところでございます。中山間地においても離島においても同一の公共サービスを受けることができるユニバーサルサービス、これは地方を守るために重要であるというふうに考えます。
 まず、電話のユニバーサルサービスについて伺いたいと思います。
 NTT東日本、西日本について、提供されているユニバーサルサービスはどのような内容、範囲なのかをまずお伺いをしたいというふうに思います。

#51
○政府参考人(竹村晃一君) お答え申し上げます。
 電気通信事業法においてユニバーサルサービスに関する制度を設けており、NTT東日本、西日本が提供する加入電話、公衆電話、緊急通報がその対象とされているところでございます。

#52
○磯崎仁彦君 携帯とかスマホ、この普及によりまして加入電話とか公衆電話は減少傾向にあるのではないかというふうに思いますけれども、一一〇番、一一八番、一一九番等の緊急通報の電話サービス、これはまさに安全、安心に直結するものであって極めて重要であるというふうに考えます。
 このようなユニバーサルサービスを実施するに当たっては相当のコストが掛かるのではないかというふうに思いますが、NTT東日本、西日本のユニバーサルサービスに係る収支はどうなっているのかを御説明いただきたいと思います。

#53
○政府参考人(竹村晃一君) 平成三十年度におけるユニバーサルサービスに関する営業費用は合計三千九百九十八億円であり、赤字額は約三百九十五億円となってございます。

#54
○磯崎仁彦君 三千九百九十八億円という費用が掛かって、赤字が三百九十五億円、大変な金額だなというふうに思います。
 それでは、この赤字三百九十五億円については、NTT東日本、西日本の二社が負担をしているのか、それとも、その他の誰かが負担をしているのか、その点について御説明いただきたいと思います。

#55
○政府参考人(竹村晃一君) 今年度の認可に係りますNTT東日本、西日本のユニバーサルサービスに関する補填額は約六十六億円となってございます。補填に必要な負担金は、NTT東日本、西日本及び両社の固定電話とネットワークを相互接続をしております電気通信事業者が利用する電話番号の数に応じて拠出をしてございます。

#56
○磯崎仁彦君 これは、電話会社が最終的に負担をするのか、更に負担をする方がいらっしゃるのか、その点についてはどうでしょうか。

#57
○政府参考人(竹村晃一君) 電気通信事業者が自ら負担をするか、利用者に転嫁をするかということについては、各事業者の判断に委ねられてございますけれども、大部分の事業者がユニバーサルサービス料という形で利用者に転嫁をいたしております。

#58
○磯崎仁彦君 私もスマホを、家族も持っておりますけれども、毎月の利用料の明細の中にユニバーサルサービス使用料として、今はたしか二円だったと思いますけれども、一回線ごとに二円、利用者の皆様方が負担をしているというのが現状でございます。
 資料二を御覧いただきたいと思いますが、これが今説明をいただいた全体のスキームということでございます。このユニバーサルサービスのコスト、実際赤字をどう補填をしているかということについては、先ほど御説明をいただきましたように、それぞれの電話会社が、最終的には自らの判断でということでございますけれども、ほとんど利用者に、一回線二円ということで負担をして、その赤字を補填をしているということかと思います。
 もう一つ、このことを是非、利用者の皆様方にはなかなか御理解をいただいていないところもあろうかと思いますので、是非こういったユニバーサルサービスが利用者の皆様方の、小さい金額ではありますけれども、負担によって維持されているということを是非御理解をいただきたいと思います。
 そして、もう一つ、よく知られているのが郵便事業のユニバーサルサービスでございます。郵便事業のユニバーサルサービスについて、その内容について御説明をいただきたいというふうに思います。

#59
○政府参考人(長塩義樹君) お答えいたします。
 郵便事業を含む郵政事業のユニバーサルサービスについては、郵政民営化法等により、郵便の役務、それから簡易な貯蓄、送金、債権債務の決済の役務、簡易に利用できる生命保険の役務が利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的に、かつあまねく全国において公平に利用できるようにすることとされてございます。

#60
○磯崎仁彦君 恐らく、大きく郵便のサービスと金融の窓口業務、こういうことに分けられるのではないかというふうに思いますけれども、金融の窓口業務、つまり銀行の窓口業務と保険の窓口業務、このユニバーサルサービスの提供の責務は日本郵便株式会社が負うというふうに思っておりますが、そのコストはどうなっているのか、御説明をいただきたいと思います。

#61
○政府参考人(長塩義樹君) お答えいたします。
 いわゆるユニバーサルサービスについては、先ほど申し上げましたとおり、郵便、貯金、保険の三つの役務が郵便局で一体的に提供、一体的に利用できるようにすることとされてございまして、このために必要な経費の算定方法でございますが、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法などにおきまして定められてございます。
 具体的には、郵便局ネットワークを最小限度の規模の郵便局により構成するものとした場合の郵便局の維持に要する費用、また簡易郵便局に対する最小限度の委託に要する費用の合計額として定められてございます。
   〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕

#62
○磯崎仁彦君 金額はどれくらいなのか、教えてください。

#63
○政府参考人(長塩義樹君) お答えいたします。
 この算定方法により、令和二年度における額につきましては約四千二百五十八億円と算定してございます。

#64
○磯崎仁彦君 ありがとうございます。
 先ほど、電話のユニバーサルサービスのコスト、これが三千九百九十八億円。この郵政については、モデルでということかと思いますけれども、四千二百五十八億円、こちらもかなりの金額なんだなというふうに思っております。
 昨今、郵便局以外の預金取扱金融機関の店舗、これは減少して、郵便局以外に民間金融機関のない市町村も増えているというふうに認識をしております。現実、郵便局以外に民間金融機関のない市町村、今幾つぐらいあるんでしょうか。数が分かれば教えてください。

#65
○政府参考人(長塩義樹君) 現在、ゆうちょ銀行以外の金融機関のない町村は二十七存在すると承知してございます。

#66
○磯崎仁彦君 二十七ですから、これを多いと見るか少ないと見るかですが、これからますます人口減少が進んでいく、そうなると、郵便局以外に民間金融機関のない市町村はますます増えていくのではないかなというふうに思っております。まさに郵便局は、地域社会を守る、地域住民の生活を守るインフラ、最後のとりで、これはよく言われる言葉でございますけれども、まさにそのとおりだというふうに思っております。
 さらに、将来的には、国民、利用者がこの郵便、金融のサービスにとどまらず更なるサービスをこの郵便局に期待する、こういうことも考えられるところでございます。少子高齢化、人口減少が進展する中で、現在は日本郵便、日本郵政の責務として同社の経営努力により提供されているこのユニバーサルサービスを将来的にどう確保していくのか、そのためのコストをどう負担をしていくのか、まさに今議論すべきときに来ているのではないかなというふうに思います。
 先ほどの電話のユニバーサルサービスのように利用者に負担を求める、こういう選択肢もあるかもしれません。また、海外に例があるように、国から何らかの財政あるいは税制措置を行う等の検討、これもあるかもしれません。どのように検討これからされていくのか、大臣の所見を伺いたいというふうに思います。

#67
○国務大臣(高市早苗君) 他の金融機関が撤退した地域、それから少子高齢化が進む地域などで安心して利用できる対面サービスのニーズというのは確実にあると考えております。郵便局は、引き続きこのユニバーサルサービスとして維持することが必要でございます。
 総務省では、郵便局ネットワーク維持支援のための交付金、拠出金制度を運用しているほか、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社の事業計画の審査などを通じてユニバーサルサービスの安定確保に努めるということで、現行法令に基づいて必要な対応を講じてきております。
 加えて、日本郵便株式会社におかれましても、村役場が支所を閉鎖する場合にその窓口業務を受託したり、それから地方銀行が支店を閉鎖する場合に通帳名義の書換えなどの窓口業務を受託するといった自主的な取組によりまして収入源の多角化を図っておられます。
 総務省としましても、今年度からこうした取組を支援するために郵便局活性化推進事業を実施しておりまして、買物支援ですとか農作物の輸送支援などの事業が始まっております。
 様々な政策を通じてユニバーサルサービスの確保ができるように、しっかりと支援をしてまいります。

#68
○磯崎仁彦君 しっかりとお願いをしたいというふうに思います。
 時間がもう限られておりますので、かなりこの後、はしょって質問させていただきたいと思います。
 次、公共交通機関でございます。
 資料の四を御覧いただきたいと思いますが、これ、直近、二〇一九年三月期のJR七社の決算の状況でございます。
 まず、この決算を見ての率直な感想をお伺いをしたいというふうに思います。

#69
○国務大臣(赤羽一嘉君) JR民営化自体は、私、民営化の成功事例の一つだと思いますが、今委員御指摘のように、振り返りますと、JR、いわゆる三島会社とその他、結果的には大変、置かれた環境条件も違うということでございますし、資料の五に書いていただいておりますが、これまでも経営安定基金の創設ですとか鉄道・運輸機構による支援とかを重ねてまいりましたが、現状こうした差が厳然と残っていると。これは、これからしっかりと、どう考えていかなければいけないのか、そうした検討を進めていかなければいけないと率直に思っております。

#70
○磯崎仁彦君 ありがとうございます。
 大臣、今、成功事例だというふうにおっしゃいました。私、民営化は正しかったんだろうというふうに思います。ただ、地域の分割・民営化がよかったのかどうなのか、ここはいろいろ議論があるところだろうというふうに思っております。
 いろんな方が言われますけれども、やはりこれほど地域によってJR各社に収支の差がある現実、更に言えば、地方においてはますます人口減少が進んで、鉄道事業については厳しさを増すことが予想される。それからすれば、JRグループとして持ち株会社制を採用して、ホールディングカンパニーがJR七社を傘下に置くこと、これは、今民営化をされて株主がいる中ではなかなか多難だというふうに思いますけれども、やはりそういったものが本来あるべき姿ではなかったのかなというふうに思います。
 さらに、このJR七社の決算の中で、例えば、JR東日本は売上げが初めて三兆円を超えて、流通、ホテルなどの非運送事業も好調で、全てのセグメントで増収増益だと。JR東海は東海道新幹線の利用が伸び、単体の営業利益率は何と四五・六%。JR西日本は山陽、北陸の両新幹線が好調ということで、やはり、まあ全ての新幹線がということではないと思いますけれども、新幹線がやはり収益に貢献をしている、こういう現実はあるんだろうというふうに思っております。
 そういう意味では、今、私、四国の議員でございますので、四国にはまだ新幹線がないというのが現実でございます。是非、早期に整備計画の格上げに必要な手続を始め、進めて、四国を始め残された新幹線の早期実現を図るべきと考えますが、前向きな答弁をお願いをしたいというふうに思います。

#71
○国務大臣(赤羽一嘉君) 四国の皆さんから強い御要望があるのは大変よく理解をしておりますし、新幹線ネットワークの整備につきましては、観光振興ですとか企業立地、地方創生、大変貢献が大きいというのは、これはもう北陸新幹線の金沢開業ですとか九州新幹線の全線開業の例を見ても明らかでございますが、今現状、私がこの場で、整備新幹線はもちろん、整備新幹線とその後の基本計画路線とこう分かれて、それぞれ大変大きな財源の手当てが必要でございますので、いきなり、非常に尊敬している磯崎委員の御指摘だからといって、えいやというわけにはいきませんが、今後、新幹線の整備ネットワークをどう進めていくのかというのは丁寧に進めていきたいと、こう考えております。

#72
○磯崎仁彦君 残り質問がありますけれども、これで終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#73
○委員長(金子原二郎君) 以上で磯崎仁彦君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#74
○委員長(金子原二郎君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。

#75
○福山哲郎君 おはようございます。立憲民主党の福山でございます。
 安倍総理が、朝の予算委員会の自民党さんとの質疑で、オリンピックについて延期の判断も行わざるを得ないと、大変重たい発言をされました。総理も、準備に当たられた方も含めて、大変苦渋の中で今いらっしゃると思います。昨日も、仙台では、聖火を見に五万人の方が集まられたということを聞いております。やはり特に震災の場所は期待も高いということです。
 その中で、こういう発言と昨日のIOCの緊急の理事会ということで、総理の発言がありましたので、一気に、まあ残念ですが、流れはできると思っています。私は責めているのではありません、この世界状況ですから、ある意味仕方ないと思います。恐らく各国との調整、各国の競技と、競技会との調整、それから放映権の問題、時期の問題、会場の確保、恐らくそういう調整を今懸命にやられているというふうに思いますが、さはさりながら、四週間というよりかは、もし延期の判断をされるならば、なるべく早い方がいい。アスリートの皆さんも気が気でないし、次の延期の準備に当たられる皆さんの準備もある。
 そういったことも含めて、総理の先ほどの発言を重く受け止めますが、延期という場合にとにかく早く結論を出していただくように、これは最終決定はIOCにあることは存じ上げていますが、総理として御努力いただきたいと、まずお願いをしたいと思います。

#76
○内閣総理大臣(安倍晋三君) アスリートの皆さんも、この二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてトレーニングを積み、調整をしてこられたんだろうと思います。その中で、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大をする中で練習がままならない地域の方々もたくさんおられる中において、様々な方が今発言をしておられます。そこで、完全な形での実施という方針において、それが困難な場合には、アスリートの皆さんのことを第一に考え、延期の判断を行わざるを得ないと考えております。
 今委員が御指摘になったように、IOCが判断をされるわけでございまして、その中でこの四週間検討してその中で判断をされるんだろうと、こう思います。その中で、今、福山委員が言われたようにいろんな準備もあるわけでございますので、そういうことも勘案しながら、我々もIOCとの対話も行っていきたいと思いますし、各国との対話も行いながら、今、様々言われたような複雑なこの条件等々もございますので、しっかりと検討をしていきたいと、こう思って……(発言する者あり)そうですね、ただ、私もなるべく早く判断をした方がいいと私自身は思っておりますが、ただ、これはIOCが判断することでもあり、また東京都のお考えもあるんだろうと、このように思いますが、よく連携をしていきたいと思います。

#77
○福山哲郎君 厳しい状況の中で、今のような御答弁をいただいたことを感謝申し上げたいと思います。本当に厳しい決断が迫られると思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 オリンピックも本当に今大変な状況ですが、実は新型コロナ対策についても、今現状について確認をさせていただきたいと思います。(資料提示)
 先月の二月の二十九日の総理会見では、ここ一、二週間が急速な拡大に進むか終息できるかの瀬戸際との表現を総理は何度も強調されていました。先週の十九日の専門家会議、二十日の政府対策本部を経て、総理、会見をされませんでしたので、あえてここでお伺いするんですが、現状の日本は、その一、二週間瀬戸際だと言われた時点に比べて今どういう状況なのか、総理から御説明をいただけますでしょうか。

#78
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 十九日の専門家会議では、国内の感染状況については、爆発的な感染拡大には進んでおらず、引き続き持ちこたえているものの、都市部を中心に感染者が少しずつ増えているなど、一部の地域で感染拡大が見られるとの分析が示されました。また、今後の見通しとして、これまでの努力を続けなければ、クラスターの大規模化や感染の連鎖、さらには全国のどこかの地域で感染の急激な増加、いわゆるオーバーシュートが生じる可能性が指摘をされています。
 こうした専門家の見解を踏まえまして、政府としては、感染の連鎖を断ち切るためのクラスター対策の抜本的な強化、そして、感染者の急増に備え、重症者への医療に重点を置く医療提供体制の整備に全力を挙げていく考えでございますが、前回記者会見をしたときにおいては、まだ分からない、未知の部分の多いこのウイルスの対策において大きな判断をさせていただきましたが、そして二週間以上がたった中において分かったこともあるわけでございます。
 そういう中において、言わば全国的な大人数の集まるイベント等に対する姿勢は同じでございますが、ただ、例えば三つの要件が重なるということ等に気を付けていただいて判断をしていただきたいということは申し上げ、また、学校については、文科省に対して、文科大臣に対して、言わば四月からの開校ということについて準備を進めてもらいたいということを申し上げたところでございます。

#79
○福山哲郎君 そこに実は最近のずっと専門家会議と総理の会見のコメントがあるんですけど、三月十四日の総理の会見でも、爆発的な感染拡大に進んでおらず、一定程度持ちこたえているという、これが三月十四日でした。三月十九日も、持ちこたえているけれど一部の地域で感染拡大が見られると、一つ間違えばオーバーシュートという新しい言葉が出てまいりました。
 総理、結局、感染が広がるか終息するかの瀬戸際は今も続いているということでいいんですね。済みません、言葉を引っかけたり今日はしないので安心してください、大丈夫ですから。つまり、前は、拡大をするか終息するかの瀬戸際だと、そこを持ちこたえているということは、瀬戸際は続いているという認識でいいんですね。

#80
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 瀬戸際は続いているというふうに認識をしております。

#81
○福山哲郎君 グラフ見ていただけますか。私、日本の政策についてはある意味選択をしたんだと思っております。実は青い線が日本です。ほかが、各国がまさにオーバーシュートしています。でも、日本は減っていません。
 つまり、先ほど、総理が常に言われていた瀬戸際は、終息するか拡大するかの瀬戸際なんですが、今、減っていなくて徐々に拡大をしていて、実はこの青い線が急激に上がるかどうかについて、まだ正直言って持ちこたえてにらみ合っている状況だという認識なので、私は、実は余り、総理が二月の二十九に会見をしたときよりも良くなっているとは思えないし、若干リスクは増えながら、しかし持ちこたえているという認識しているんですが、私の認識は間違っておりませんか。

#82
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳細については厚労大臣から答弁させたいと思いますが、言わば感染のルートが掌握できない方もおられるわけでございまして、そういう意味で、専門家の方々がおっしゃるように、このオーバーシュートについて、こういう心配がないということではなくて、むしろこのオーバーシュートとなるという危機感を持たなければならないということでございますので、その前回のときより改善をしているということではないと。ただ、変化は、分かったことがあるということでございます。

#83
○福山哲郎君 総理のおっしゃるとおり、改善をしていなくて、分かったことはある。例えば、北海道の一斉休業とかは一定の効果はあったということを専門家は言われている。まさに総理のおっしゃるとおりだと思います。
 今回、先ほど言われましたが、学校の一斉休業について、瀬戸際のときには休業を要請しました。今回、文科大臣にいろんなガイドラインを作ってくれというふうに指示が出たということなんですけど、これは学校の一斉休業は解除したという認識なのか、解除はしていないけれども地域の判断に任せるということなのか。二月の二十九日は総理は明確に休業を要請した。そこの位置付けが少し今曖昧なんですね。そこについて、総理、お答えいただけませんか。

#84
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 危機管理に当たっては、仮に状況が不透明な中にあっても、必要とあらば機を逸することなく最初に十分な、十分に大きな構えの判断を示し、事態の進展に応じてよりきめ細やかな、きめ細かい対応に移行していくことが肝要というふうに考えておりまして、今回、先ほど申し上げましたように、ここ一、二週間が瀬戸際という中において大きな判断をさせていただいたところでございますが……(発言する者あり)それは二十九日。
 で、その後の感染の状況や感染が発生した事例、国内での対策の効果などについて、専門家の分析によって先ほど申し上げましたように分かってきたこともあり、そして、十九日に示された専門家会議からの分析、提言を踏まえて、新学期を迎える学校の再開に向けて具体的な対策を取りまとめるように、二十日の対策本部で私から文部科学大臣に指示を行ったところでございます。
 言わば、分かってきたことのある中において、集団感染が発生するようなこの要件を避ける対策も含めて、そういう指示をしたところでございます。

#85
○福山哲郎君 お答えいただいていないんですが、私、専門家会議の、何回も読みました。学校の一斉休業解除について、決して積極的な感じではありません。先ほど総理が言われたような三つの条件を避けてくれと。しかし、学校というのはまさに三つの条件の場所なんですね。専門家会議も積極的にその一斉休業を解除してくれと言っているわけではないというふうに、私はこれを読んでそう判断しました。
 一方で、総理は、文科大臣にガイドラインを作れと言われていると。二十九日は大きな判断をした。今回、状況変わっていないけれども、大きな判断ではなくてガイドラインを作れと言った。これは、学校の一斉休業を地域で、多分、学校関係者、すごい不安だと思います。本当に開業していいのか、このままにしておかなければいけないのか。
 それから、専門家会議は、大都市圏はそれだけオーバーシュートのリスクが高いと言われています。じゃ、大都市圏の学校どうなるか。前回は一人も感染者が出ていないところまで一斉に休業されました。今回は圧倒的に都道府県で、多くの都道府県でもう感染者が出ています。
 この状況で、もう一回聞きます。これは、学校の一斉休業は解除する前提で文科大臣に指示をされたのか、解除ではないという位置付けなのか、そこのステータスを総理、お聞かせください。

#86
○国務大臣(萩生田光一君) 同じ思いなので私からお伝えしたいと思うんですけど、全国一斉の一律の休業については延長しないということを決めましたけれども、問題意識は福山先生がおっしゃっているとおりで、峠を越えたわけでもトンネルを抜けたわけでもありません。したがって、この緊張感は維持しながら開校の準備をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。

#87
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 専門家の皆さんは、もう既に読まれておられると思いますが、新規感染者の若干の減少が見られ、効果があったと、まあ国内の対策についてですね、と分析した上で、日々の学校現場における留意事項や大規模イベント等の取扱いについても考え方が示されたところでございまして、政府としては、こうした見解を受けまして、新学期を迎える学校の再開に向けて、専門家会議の分析、提言を踏まえた具体的な方針を文部科学省において早急にお示しすることとしたところでございます。

#88
○福山哲郎君 総理、こういう場面ですから、大事なのは分かるんですけど、余り読むだけにしないでください。それは専門家会議の文書を読めば全部分かるんですから。
 総理、今の話は、二月二十五日の、総理が御自身の御判断で学校休業を決めたときの前の基本方針に書いてあることと変わらないんです。学校における感染対策の方針の提示及び学校等の臨時休業等の適切な実施に関して都道府県等から設置者等に要請すると。実は、言っていること、実は二十九日と変わらないんですね。つまり、元へ戻ってきたんです。元へ戻ってきて、全体の流れとしては実は終息していないんです。さっきのとおり、瀬戸際が続いているんです。それだから、解除なのかどうなのか。文科大臣は言われました、一旦は全国一斉はやめると。じゃ、その後、どういう条件が解除条件になるのか、どういう条件で学校は一斉休業をやめて開校できるのか。
 大臣、どういうことがあるんですか。具体的にお答えください。

#89
○国務大臣(萩生田光一君) 三月十九日の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、今後、日本のどこかで爆発的に患者が急増する状況であるオーバーシュートが発生した場合には、感染状況が拡大傾向にある地域において、一定期間、学校を休校にすることも一つの選択肢と考えられることが示されました。
 国内の感染状況については爆発的な感染拡大には進んでいないため、原則として全ての学校が再開されることとなります。ただし、今後も学校において感染者が判明した場合には、学校の設置者において、臨時休業の必要性について、感染者の症状の有無、学校内における活動の態様、接触者の多寡、地域における感染拡大の状況、感染経路の明否等について総合的に考慮し、都道府県等の衛生部局と十分に相談の上、検討していただくことが必要だと思っています。
 したがって、今までの緊張感は維持をしながら、先生からも御指摘がありましたように、都市部などでは感染が拡大をしております。我々としては、都道府県、市町村等、きめ細かい対応をしながら、若干全国での対応は変わってくる可能性は否定しません。そういったことを配慮しながら、あした、様々なチェックポイントも含めて全国に発信をしたいと思っています。

#90
○福山哲郎君 今、大臣、すごく重要なこと言われました。原則として全ての学校がスタートする。つまり、条件解除した、学校再開は決めたということだと思いますので、一斉休業は解除したという判断です。
 これで、総理、よろしいんですね。

#91
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府として判断、言わば決めることはできないのでございますが、要請をしていたものについて、この要請に対して今文部科学大臣からお話をしたような我々姿勢で臨んでいくということをお示しをしているところでございます。
 ただ、これ日々変化をしておりますので、先般、専門家会議をやった後、おおむね二週間たったぐらいで、もう一度専門家会議の皆さんにそのときの状況も分析をしていただきながら最終的な判断ということをしていただきたい。我々もしていきたいと思いますし、各都道府県においてもそういう判断をしていただきたいと、こう思っているところでございます。

#92
○福山哲郎君 実は、日々変化しているんですが、冒頭やり取りやったように変化していないんですよ、感染の状況は。逆に言うと、拡大を徐々にしていてオーバーシュートのリスクが高まっているというのが専門家会議なんですよ。
 もちろん、総理が二月二十九日に学校一斉休業言われたことは政治判断です。もうやられてしまって、実際に休業になっている。しかし、その間に、卒業式、三学期、それからそれに関わる業者の皆さん、どんな思いをしたのか。そして、今回は状況変わっていないのに学校は再開していいですよと。それで、そこに何かが出てきたら、もちろんクラスターが出てきたらたたく。
 それは、原則論はそのとおりですよ。だけど、それは当時だってみんなそう言ってたんじゃないんですか。私は、こういう事態だから、それがおかしいとか責任あるじゃないかとは言えないけど、そうやってころころころころ状況に応じて方向が変わるから不信感が募るんじゃないですか。
 じゃ、スポーツ、文化イベントも総理が中止要請をしました。これは解除ですか、総理。

#93
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このスポーツ、文化イベントについては、多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等については、大規模な感染リスクがあることを勘案し、中止、延期又は大規模縮小等の選択肢を示し、主催者に対応を要請してきたところであります。
 先日、三月十九日に示された専門家会議の分析、提言では、引き続き、全国的なイベント、大規模イベント等については、主催者リスクを判断して慎重な対応が求められるというものでありました。これを踏まえて、政府としては、引き続き、中止、延期、規模縮小等の慎重な対応をお願いするとともに、開催する場合の具体的な対応例として、専門家会議の参考例も活用いただくこととしたところであります。
 先ほど申し上げましたように、まずは大きな判断をしました。そして、その後二週間経過をし、その中において分かってきたことがあるわけでございまして、それはいわゆる三要件が重なるというところでございます。そういうものを避けながら行うことができるかということの判断をそれぞれしていただきたいということでございますが、このイベントについては基本的に姿勢は変わっていないということでございますが、その際にもこの三要件について重ならないような工夫が必要だということでございます。

#94
○福山哲郎君 それも、僕、大体そんな答えだろうと思いましたが、二月の二十五日の基本方針のイベントに対する考え方ですね、全国一律の自粛要請を行うものではなく、会場の状況、感染の広がりを見て主催者が判断しなさいと要請しています。今回も、実は二十日の一番下ですが、同じなんですね。
 これも変化しているの分かります。三要件、実は学校もイベントも両方あります。だから、逆に言うと、総理の大きな判断は一定世論の評価が高まっていたんじゃないですか。もっと言えば、先ほどのグラフ見たような状況は、やり方が違うから、これから日本もオーバーシュートするかもしれないですけど、現状については日本のやり方についても一定の持ちこたえるということができてきた。しかし、ここでもう一回解除しちゃうことによって、本当にこのリスクが回避できるのかどうかについてはいささか今心配しています。ましてや、それを主催者のある種の判断に委ねるということについても心配しています。
 総理、もし大きな判断が二月の二十九からここまでだということならば、この間にあった損失については、まさに政府の責任だから政府が責任を持って、まあ全額とかは言いませんが、いろんな場面、いろんな業種、業態について、一定のスキーム、ルールを作って、政府の大きな判断でやった部分について言えば、ある程度面倒を見、対応する必要があると考えますが、いかがですか。

#95
○内閣総理大臣(安倍晋三君) イベントに対する姿勢は、これは変わっていない、別にその要請を、これを変化させたわけではないということは念のために申し上げておきたいと、こう思います。
 学校につきましては、この三要件の中において、文科省においてこのガイドライン等をお示しをした上で判断をしていただきたいと、こういうことでございます。
 さらに、この二週間後にもう一度見るというのは、これは悪化している場合も当然あるわけでございますから、そうした判断も含めてということでございますが、それと同時に、このイベント等について、我々要請した結果、イベント等において様々なこれは経済的なダメージが発生していることはよくこれは我々もよく知っているところでございますが、そうしたこの損失を被ったものにつきましては、その損害額を政府が補償するということはできないのでございますが、しかし、その中でやはり雇用を守るための対策としては、第一弾、第二弾の対策として既にお示しをさせていただいているところでございます。

#96
○福山哲郎君 これ、記者会見です。二月二十九日、全国的なスポーツ、文化イベントについては、中止、延期又は規模縮小などの対応を要請します、明確に言っています。今もこれについての損失額についてはできないというようなお話がありましたが、実はイベントの売上げを補填するだけが問題じゃないんです。イベントにしたって何にしたって、そこに対しては機材を提供する方々、舞台を設置する方々、そこにはアルバイトの方、関連の飲食、そういう方々が状況によっては本当にそのイベントごとに収入を得てやっている。それが全部総体として売上げにあって、そして、イベントがこの総理の要請によってなくなった。
 実は、学校の問題も、給食で、給食センターを救っていただくことは重要です。しかし、学校が休業になって、スクールバスを運行しているバス会社、例えば卒業式のときに子供たちに貸衣装を提供しているところ、私の知り合いのところは、実は三月だけでそのキャンセルの返金だけで十億円ですよ。もう会社が続かないと言っている。こういった方々がいっぱいいる。
 こういう現実を、総理は大きい判断だと言われたけれども、しっかり見ていただいた上で、私は全額とかは言わないとさっきから言っているじゃないですか。我々、東日本大震災のときに損失補償のスキームつくりましたよ。やっぱり一定のルールを作ってやる、そこについては配慮する、総理、それこそ大きい政治決断ですよ。経済ぼろぼろですよ、今。
 さっき自民党の方が言われていましたけど、地方行ったら、ホテル、旅館九割減ですよ、キャンセル。宴会八割、九割減ですよ。タクシーも半分、東京でも八割減、これ売上げがないんですよ。借金しろって総理は言うんだけど、売上げがゼロになって、八割減って、その分借金で回せ、こんな厳しいことないですよ、総理。もう少し現実の経済の状況を見て、まあヒアリングされているようですが、御勇断いただけませんか。

#97
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に、この年度末を控える中において、我々四千三百億円の財政措置と一・六兆円の金融措置を行っておりますが、確かにこの今回の措置の、措置によって、これ経済の動きを止める方向の要請をしているわけでございますから、これ大変なダメージが出ているということは我々もよく承知をしております。
 そこで、この中小企業あるいは小規模事業者の皆様の経営を何とか維持をしていく、いただくためにおいても、これ、無利子無担保、そして元本の返済が五年間猶予いたしますから、当面はこうしたものでしっかりと経営を維持していただきたいと、こう思っておりますし、税においても公共料金においても様々な対応していくことを既に決めているところでございます。
 また、正規、非正規、これは問わず、しっかりと雇用調整助成金によって支援をしていくということと同時に、まさに今おっしゃったようにですね、今おっしゃったように、これ、当面の生活自体が成り立たないではないかという方々もおられるのはよく承知をしております、このフリーランスの方々も含めてですね。そういう方々については、最大八十万円までの小口融資、これは……(発言する者あり)いや、小口の資金ですね、小口の資金、で、これについては、厳しい状況が続いていけば返済、償還が免除されるわけでございます。(発言する者あり)
 そういうものを使いながら、今、そんなものを聞いていないというやじがございましたが、まさにそういうところが大切なのではないかと私は思うわけでございまして、そういうところもしっかりと対応していきたい。その上において、こういう今大変厳しい状況にある皆さんがしっかりとまた再び立ち上がれるような、V字回復が可能な思い切った経済財政政策を講じていきたいと、このように考えております。

#98
○福山哲郎君 私は、融資はきついと申し上げたのに、融資のメニューばっかり言われてもしようがないんですよ。それも、融資の窓口もよく分からないし、もう本当に書類も含めて難しいんです。現場の話、分からな過ぎ。困ったものですね。
 じゃ、何で、総理、給食センターは何で救うんですか。何で学校休業で例えば休みを取ったお母様の日当は面倒見るんですか。これ総理、駄目だと言っているんじゃないです、やってください。だけど、ほかは何で駄目なんですか。その違いは何ですか。お答えください。

#99
○国務大臣(西村康稔君) 給食事業に関しては、保護者の皆さんに返さなきゃいけないという、お金を返さなきゃいけないという部分がありますので、ここについては配慮をしたということであります。

#100
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、我々そうした様々な状況を今伺っております。そして、全国の中小企業・小規模事業者の皆さんからの声、これも随分届いております。千の相談センターをつくって、そういう様々な声が殺到しておりますので、しっかりと我々も対応していきたいと、こういう声を踏まえて地に足の付いた対策をしていきたい。
 実際、今申し上げた無利子無担保の融資というのも、これ相当、これちゃんと相談が、その上で相談が来ているわけでございまして、全くこれ使えないというわけではこれ全然ないわけでございまして、是非これは使っていただきたいと、こう考えているところでございますし、先ほど申し上げました最大八十万円というのは、これは厳しい状況が付けば、続けば、これは償還が免除されるわけでございまして、そういうことについてももっと広報していきたいと、こう考えているところでございます。

#101
○福山哲郎君 例えば、母親は、逆に言うと、休むというよりかは、もう仕事来なくていいと言われている場合が多いです。だって商売成り立っていないんだから。雇い止めも多い。飲食なんかは本当に雇用切られています。新卒の実は採用がなくなっている状況もあちこち出てきています。経営者側の立場でいえば、売上げがないのに今人を抱えられないからです。
 その状況だからこそ、ちゃんと一定の補填をするよというメッセージがあれば、雇用も維持できるし安心感も与えられる。そういう状況の中で、総理が言われた学校一斉休業で、例えば小中学校、児童手当のスキームを使えば六月にはキャッシュが入ります。一人二万円とか三万円入れるだけで子育て家庭については一定のフォローができる。こういったようなことを具体的に早く言っていただきたい。予備費とかなんとかいったって、数千、四千九百億か何かでしょう。(発言する者あり)二千四百。
 総理、本当に現実の国民の生活を見て、早く意思決定をしていただきたい。実は先週、蓮舫議員の質問に、先週中に決定を出すと言われていたんですが、それで言わない。まあいいんですよ、ヒアリングをされているから、現場の声聞かれていることは私はいいと思う。でも、なるべく早く決めていただきたいですけど。
 総理、経済規模どのぐらいのおつもりですか。アメリカはGDPの一〇%、二百兆ですよ。ドイツも十六兆ですよ。日本はどのぐらいの規模で今考えられているんですか、お答えください。

#102
○内閣総理大臣(安倍晋三君) どれぐらいの規模かということでございますが、まさに今相当の非常に大きなマグニチュードで経済に悪影響が出てくるということが懸念されておりますので、それに見合う必要かつ十分な経済財政政策を行っていきたいと、こう思います。
 今、福山委員からどれぐらいかと、こう言われました。今、私がどれぐらいであるということをお答えする、まだ、額についてですね、この具体的な額が積み上がっているわけではございません。まさに、それに向けて、今与党において、与党においてですね、強大な経済財政政策を練り上げていきたい、その上において国民の皆様が安心していただける額を明示させていただきたいと、こう思っているところでございます。

#103
○福山哲郎君 なぜドイツの首相は額が言えて、トランプ大統領は額が言えて、オーストラリアの首相は額が言えて、日本の首相は積み上げているとか、誰が積み上げているんですか、役人でしょう。方向性を出してください、現場を見て。もう非常に残念です。
 ちょっと時間がないので、もう一個だけコロナで聞きます。
 残念ながら、総理、検査は増えていません。せいぜい一日一千五百。ドイツは一日三万、韓国一万二千。アプローチが違うので、私は希望者全員に検査しろとは言いません。しかしながら、少しグラフを見てもらえますか。
 これ見て、厚労大臣、これ京都府の医師会が作っているグラフ、表で、よく分かるんですね。患者が医療機関や相談センターに質問に行って、帰国者外来に行って試験を受ける。相談件数が二十二万七千七百四十二件、帰国者・接触者センターに行った、帰国者・接触者相談センターから外来に行った数が一万件、これで約二十人に一人。で、一万件帰国者相談センターから外来に行ったうちの七千件、ここでも三千人はじかれて、検査が行われています。
 残念ながら、厚労大臣、民間の医療機関は保険適用になるから、民間の医療機関から直接検査機関に行くという話がありましたが、これ、まだ実際行っていませんよね。このことがいつまでたっても変わらない。この状況が変わらないから検査が増えない。
 次のグラフ見てください。ちょっと時間がないので連続で言います。
 これ、国内の発生、感染者の状況なんですけど、これ見ると、日本は毎日毎日まちまちだと、一足飛びに上がっているようには見えないんですね、一見すると。しかしながら、残念ながら、これ一日一日の検査の数を確認すると、実は検査の数が少ないところはやっぱり感染者の数少ないんです。だから、千件以下の検査だと、実はあの棒グラフでいうと低いところなんです。千五百件とか二千件、二千件はほとんどないな、千六百件とかの検査になると、実は六十件とか五十件に増えるんです。つまり、検査の数が増えると感染者は増えるんですね、構造的に。
 それは当たり前なんですけど、今一番怖いのは、実は自分が感染しているのに、軽症で検査も受けられずに町じゅうを歩き回って、実は未検出例、いわゆる発生しない人たちです。感染に気付いていない軽症例によってオーバーシュートの可能性があるんじゃないかということを世界中で今議論されています。でも、検査の状況、こういう状況です。実態を見なきゃいけない。
 厚労大臣、御苦労されていると思いますけれども、これ、一体いつになったら改善するんですか。

#104
○国務大臣(加藤勝信君) 先般、民間、今保険適用も、手元の資料では六百件ぐらい、まだまだこれからなんですけれども、出てきているということは事実であります。ただ、保険適用するためには、医療機関が行政といろんな手続があります。これは、事後でいいとか今いろんなことをさせていただいておりますので、これから更に増えていけるように努力をしていきたいと思います。
 それから、今お示しいただいた帰国者・接触者相談支援センター、それから外来におけるPCR検査の率、これ各都道府県ごとに見るとかなりばらつきがあるということも見て取れるわけであります。中には、数%、一%程度のところから、例えば支援センターから外来のところですね、それから他方で二〇%を超える、中には、これちょっと数字の問題かもしれませんが、一〇〇%を超えると、それぞれまちまちであります。
 それから、PCR検査についても、例えば和歌山はかなり件数していますけれども、陽性率は一・五%、他方で北海道は九・八%と、それぞれ地域地域ありますので一概には言えないんだろうと思いますが、ただ、大事なことは、きちんと相談された方がしっかりと外来につながり、そして、外来において外来の医師がPCR検査が必要だと判断したものが行われていく、こういう流れをしっかりつくっていくということは大事だと思っておりますので、引き続き、ここにボトルネックがあるという指摘をいただいておりますので、一つ一つその解消に努めさせていただきたいと思います。

#105
○福山哲郎君 一月たっても解消していないということは何なのか、根本的に考えていただかなければいけない。
 医師会が発表したところによると、お医者さんが実は帰国者・接触者外来に何とか検査してくれと言っても、二百九十件はねられているんですよ。二百九十件ということは、今の日本の感染者は千人ちょっと、三割の人がはねられている。これ実態本当に見ているのかという議論になりますよ、これ。それもお医者さんが照会しているんだから。
 現実問題として、医療機関がこれまずいと思っても、実は検査に直接今行けていないんです。総理が言った、検査断られることがないようにという話は、まだ全然一月前から変わっていないんです。総理、いかがですか。

#106
○国務大臣(加藤勝信君) 医師会に関しては、国会でもいろんな御指摘をいただいておりますので、我々がお願いして、今二百幾つという例をいただいておりますので、それは一つ一つ、こういった事例があるということをそれぞれの地域の方に申し上げて、その解消に努めさせていただいているところであります。
 それから、さっき無症状のお話がありました。ただ、これは、WHOも、症状のある人にきちんとPCR検査をしろというのがWHOから言われているので、無症状の人を検査するって、これはなかなか正直言ってできないということは是非御理解いただきたいと思います。

#107
○福山哲郎君 いや、だから、私は全員とは言っていません。無症状というか、症状出ていないけど、何らかの形で相談来て医師が確実に必要だと思った方々とか、今までのように、四日連続三十七・五みたいなものではない形でやっていただきたいと申し上げているんです。
 実は、この問題、もっとあります。今、海外からの入国者について制限をしていますが、この二週間の制限が非常に甘い。宿舎、寄宿舎とかにいてくださいといってホテルに滞在していても、外出回っているような方がたくさんいる。公共交通機関使っている人たちもいる。これ、本当にこの二週間の経過観察の期間が甘い。それが、逆に言うと、感染も、医療機関の感染も広がっている。
 私は非常に今まだリスクを感じていますが、今日はほかのこともやらなければいけないので、とにかく、コロナ対策は、油断をすることなく、そしてしっかりと経済に対して対応いただくようにお願いをして、また、野党からも要請を申し入れていますので、しっかり受け止めていただくことをお願いして、次に行きたいと思います。
 続いて、森友学園問題で、財務省理財局から改ざんの指示を受け、自死をされた赤木俊夫氏の手記と、御夫人が提訴された事件についてお伺いをしたいと思います。
 お手元にある紙を御覧ください。これ、手記です。読みます。
 森友問題、佐川理財局長、パワハラ官僚の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、それに指示ノーを誰もが言わない理財局の体質はコンプライアンスなど全くない、これが財務官僚王国、最後は下部、下ですね、尻尾を切られる、何て世の中だ、手が震える、怖い、命、大切な命、終止符。家族に対して、本当にありがとう、ごめんなさい、怖いよ、心身ともめいりました、お義母さん、ごめんなさい、大好きなお母さんへ。大好きな何々君へ、ありがとう、苦労ばかり掛けてごめんね。亡くなられた日の手記です。
 私も、森友、加計問題、両方関わりましたが、この森友問題は、佐川理財局長の証人喚問もやりました。現場にも行きました。改ざんの状況で、この予算委員会で何度も驚くような場面がありました。
 私は、この三連休の間に、原告の赤木夫人の弁護士、代理人とお目にかかりました。どうしても国会の場で伝えてほしいことがあると言われました。
 赤木夫人は、訴訟は真相究明のためだということです。夫はなぜ改ざんさせられたのか。訴訟目的にも、第一に、なぜ亡き俊夫が本件自殺に追い込まれなければならなかったのか、その原因と経過を明らかにする点であると明記されています。
 自殺をされて今年が三回忌に当たります。総理はこの手記を読まれたということです。この真相究明をする点が夫人の目的だということも聞いていただいた上で、そして手記を今聞いていただき、総理のまず御感想をお伺いします。

#108
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 真面目に職務に精励した、精励していた方が自らの命を絶たれるという大変痛ましい出来事であり、本当にこれ、胸が痛む思いでありまして、改めて御冥福をお祈りしたいと思います。
 財務省においては、麻生大臣の下で事実を徹底的に調査をし、明らかにしたところであり、また、捜査当局による捜査も行われたものと承知をしております。もとより改ざんはあってはならず、今後二度とこうしたことのないよう、再発防止を徹底していくものと考えております。
 また、国民の皆様の信頼を揺るがす事態となってしまったことに対し、行政府の長として大きな責任を痛感をしております。改めて、国民の皆様におわびを申し上げたいと思います。

#109
○福山哲郎君 何でこんな場面で官僚が書いた紙を読むんですか、総理。自分が自死をする直前に書かれた手記ですよ。
 麻生大臣、麻生大臣は、手記及び週刊文春の記事を読まれましたか。先週は読んでいないとおっしゃっておられましたが。

#110
○国務大臣(麻生太郎君) この手記の手で書かれた部分と文春の部分と二つあると思いますが、先週のお話は文春の話でしたんで、私ども、ゲラみたいなものしか読んでおりませんので、全体読んで申し上げ、読んではないと申し上げたと記憶しています。(発言する者あり)

#111
○委員長(金子原二郎君) 感想をと。

#112
○国務大臣(麻生太郎君) 失礼しました。
 はい、読んだ、読んだ上での、読んだ上の、これは御存じのように、この亡くなられてかれこれ三年、三年で、丸三回忌というか丸二年たったことになるんですけれども、これは間違いなく文書を、公文書というものを偽造というような形に、改ざんというような形になっているということは、これはゆゆしきことなんであって、しかもこれは本省からの話が下りてきて、現場ではかなりの職員が抵抗していたにもかかわらずこれが形としては押し切られるというような事態というのは、これはそういう風土があるというのがよろしくないというようなことから、いろんなことで、私どもとしてはこの対応をきちんとせにゃいかぬということで、我々としては、それ以後、処分、関係者の処分プラスいろいろな風土の改善をやらにゃいかぬと、外部の人、外部の方にも入っていただいていろいろやらせていただいておるということで、二度とこのようなことはならぬという対応でやらせていただいております。

#113
○福山哲郎君 風土が悪いんですか。風土に指示を命じられ、赤木さんは自殺をするところまで追い込まれたと大臣はおっしゃるんですか。
 もう一度確認します。大臣は、赤木さんのこの手記並びに文春の記事を読まれたか読まれないか、明確にお答えください。

#114
○国務大臣(麻生太郎君) 私の持っておりますのは、この手書きの文書と、財務省、ああ、財務省じゃない、文春の記事の話、読ませていただきました。読ませていただきました。

#115
○福山哲郎君 先週、読まずに、新たな事実が判明したことはない、再調査を行うことはないというふうに麻生大臣言われました。読まずに言われたんです。
 今、読まれました。読まれた上で、新たな事実が判明したことはない、再調査を行うという考えはないというお考えに変わりはありませんか。

#116
○国務大臣(麻生太郎君) この文書を改めて読まさせていただきました。
 前回読んでいないということを申し上げましたのは、私どもとしては、訴状をまだ受け取っておりませんでしたので、私どもとして、この文春の記事だけで判断するのはいかがなものかということを申し上げた、それが趣旨です。本省もまだ、まだ受け取っておりませんので、私どものところは、そういった意味では、この文書に関しての話はその段階では申し上げられないと申し上げたということだと御理解いただければと存じます。(発言する者あり)はい、二番、あっ、今、今、私ども、今、その上で、問題の行為というのは、これは、私どもの方としては、前回の国会に対する答弁、答弁というか、司法、調査の結果をお示しさせていただきましたので、少なくともこの手記に基づいて、私どもが見た段階では新しい事実が判明したというふうには理解をしておりませんので、私は、そういった意味では、手記と調査報告書の内容に大きなそごはないと、そういう具合に、今のこの見た段階ではそう思っておりますので、したがいまして、実質的な違いがあるとは思っておりませんので、再調査ということに関しては今行うことを考えてはおりません。

#117
○福山哲郎君 読んだ上で、そごはない、実質的な再調査を行う気はないとおっしゃいました。
 総理は先週、読まれたとは言っておられましたが、再調査の考えはないと述べられていますが、総理、総理も再調査の必要はないとお考えですか。

#118
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま財務大臣がお答えをさせていただいたことが政府としての考え方でございます。

#119
○福山哲郎君 いや、本当に冷たい。
 この先週、お二人の冷たい態度、御遺族の思いを拒絶する発言を受けて、赤木夫人はこう発言をされました。総理、聞いておいてくださいね。
 安倍首相は、二〇一七年二月十七日の国会の発言で改ざんが始まる原因をつくりました。麻生大臣は、墓参りに来てほしい、墓参に来てほしいと伝えたのに、国会で私の言葉をねじ曲げました。この二人は調査される側であり、再調査しないと発言する立場にないと思いますと。これ、赤木夫人が発信をされた文章です。
 総理、改ざんの原因となった総理は調査される側だと言われています。総理、いかが思われますか。どうですか。真相究明に改めて乗り出すと御決意をいただけませんか。

#120
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 総理答弁が決裁文書改ざんのターニングポイントとなったというのは、これはこの赤木さんの、職員の手記、手記に書いてあるのではないということを改めて申し上げておきたいと思います。これは、週刊誌の記事において記載されているものと承知をしております。
 奥様がそういう発言をされたということは今初めて承知をしたところでございますが、改めて申し上げますが、これは赤木さんが手記に書かれたことではないわけでございますし、また、その上で、決裁文書の改ざんなどについては、平成三十年六月に公表された財務省の調査報告書において、平成二十九年二月以降の国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、更なる質問につながる材料を極力少なくすることが主たる目的であったとする報告がなされたと承知をしております。
 政府として調査するかしないかということについては、先ほど財務大臣が答弁をさせていただいたとおりでございます。

#121
○福山哲郎君 いやに自分に関わることだけは詳しく読んでいるんですね。
 総理、僕、これ言うかどうか迷ったんですけど、やっぱり言いますわ。
 これほど文書、改ざん前の文書とか法律相談メモ、結果として出てきているんですね。全部出てきているかどうか分かりませんけど、財務省はこれが全部ですと言っています。ただ、赤木さんの手記見ると、あるときに全部廃棄をされて、それで逆に検察の取調べを受けることになって、自分が本当に検察の取調べを受けて、すごいそのことについて自分を責めておられる様子がよく分かります。
 まあ、結果として出てくるんですけど、いろいろ、いまだに出てこないものが一つだけあるんですよ。安倍昭恵夫人が森友学園を視察した直後の二〇一四年四月二十八日の近畿財務局と森友学園の打合せに関して、いわゆる、昭恵夫人がいい土地ですねと言って写真を撮ったときです。あの後の直後の打合せの交渉記録、それから本省との相談メモが、これだけ出てこないんですよ。もうこれだけして、これだけ、正直申し上げて、近畿財務局の皆さんに指示を出し、やりたくないと抵抗しているにもかかわらず、秘書官出てこなくていい、秘書官出てこなくていいと言っているんだ、抵抗している近畿財務局の人たちを指示をし、本省からわざわざ電話を掛け、そして改ざんをし、そして廃棄をする。そして、これだけ結果としてそういったことが明るみに出て、出さざるを得なくなっているにもかかわらず、この安倍昭恵夫人のこの重要な交渉メモと本省との相談だけ出てこないんですよ。それ、おかしいと思いませんか。
 総理が、探せと、再調査しろと、自分の潔白を示したいんだと言われれば、それで終わりですよ。どうですか。

#122
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、いい土地ですねと妻が言ったということを言っていると言っているわけですよね。それは、これは別に、それが事実として確定しているわけではないということを改めて申し上げておきたいと思います。言わばこれは、籠池さんがそう言っている……(発言する者あり)

#123
○委員長(金子原二郎君) お静かにお願いします。

#124
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、手を振っておられますが、それは事実、言わば事実として確定はしていないですよね。今、福山さんは確定している事実としておっしゃっていたけど、そうではなくて、それはまさに籠池さんがそう言っているということをただ紹介をしておられるということにすぎないですよね、それはね。それはそうなんじゃないですか。(発言する者あり)いや、いや……

#125
○委員長(金子原二郎君) お静かに。お静かに。

#126
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、いや、一方的に事実で、事実が確定していないことを事実であるかのごとく福山さんがおっしゃっているから、そうではないということは、これは大切なことですから、もう何回も何回もこの委員会でやっていることでございますが、まさにその中において、財務省においてこの調査をし、その結果が出ていると、このように認識をしております。

#127
○福山哲郎君 安倍昭恵さんが森友学園のその土地に行ったのは事実です。それから、籠池さんが近畿財務局と交渉をその直後にしたのも事実です。そして、そこでの交渉記録と本省との相談があると一般的には思われています。なぜならば、それまでほかのものは全部あるからです。それは全部事実です。なぜ、それ以外の言った言わないの事実が明るみになっていないかといったら、その文書が出てきていないからです。それだけの話です。だから、総理が出せと言えば、その事実は明るみに出ます。
 どうですか、総理。

#128
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 行ったということは事実でありますが、いい田んぼになりますねというふうに言ったというふうにも、これも言われているわけでありまして、これは学校の用地と大分趣が違うのではないかなと、こう思うわけでございまして、余り強引にそちらの方向に持っていかない方がいいのではないかと、こう思います。
 その上において、それを出す出さないということについては、これは財務省において適切に判断するものと思います。
 今突然の質問で、まず、突然の質問で……(発言する者あり)

#129
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。

#130
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません、ちょっとうるさいとなかなか答えられないんですが。
 まず、質問、今、具体的にそのどういう資料かということを事前に説明、通告していただいておりませんが、通告いただいておりません。ですから、どういう文書かということについては私も分かりませんので、それを、いきなり分からないことについて指示をせよと言われてもお答えのしようがないということでございます。

#131
○福山哲郎君 もう議事録見たら、何回質問されているか分からないぐらい数多く質問されている交渉記録と相談メモだと思います。
 麻生大臣、先週、茶谷官房長は、我が会派の今井議員の質問に、赤木夫人のところに、いわゆる赤木さんの弔問について、御遺族の御意向を踏まえ対応したいと思いますと官房長は答弁されました。先週です。
 茶谷さん、御遺族の意向は確認されましたか。いないの。じゃ、大臣、どうぞ。

#132
○国務大臣(麻生太郎君) この弔問の件につきましては、当初から、弔問というものを、話を伺いたいと思っていることは向こうに申し伝えたと、私どもはそう思っています。事実、そう言いましたから。
 今の話では、そういった話はないかのごとく今書かれたりしていますけれども、私どもしては、だから、その間に入った人がどうされたとか、いろんな話になるんですけれども、私どもはそう思っておりました。おりましたし、事実、その後、御了解を得たところから、次官や官房長等々が、官房長、次官だったかが、今の岡本ですか、当時の官房長だと思いますが、等々が、また、外務省、それから近畿財務局等の職員含めまして、過去数回この弔問に伺わせていただいたと記憶をいたしておりますので、今御案内がありましたように、私どもとしては、そういった御意向を今聞いたかどうかということに関しては、今この場で、ちょっと本人がおりませんのでお答えができません。

#133
○福山哲郎君 赤木夫人によれば、赤木さんが亡くなってから三か月たった六月に財務省の職員から、麻生大臣が墓参に行きたいと言っているがどうかと聞いてこられたと。それは、大臣に全く罪はありません。墓参に行きたい、意向を聞かれたんだと思います、大臣が。そうしたら、赤木夫人が来てほしいと答えたと。しかし、赤木夫人に直接ではなくて、夫人の兄に電話があって、妹さんは大臣に来てほしいと言っていますが、マスコミ対応が大変だから断りますよと一方的に告げて、結局、大臣の弔問はありませんでした。その後来られた財務省の職員の方が、大臣の弔問を断ってくれてありがとうと言われたと。自分は断っていないのに何でそんなことを言われたんだろうというのが赤木夫人の今の思いです。いまだに大臣に弔問に来ていただきたいと言われています。
 私、財務省が先週、御遺族の御意向を聞いて対応したいと言われたので、代理人通じて確認をしました。残念ながら、この三連休、何も財務省から連絡はなかったそうです。本当にいいかげん、国会の答弁も、そしてその場その場のごまかしも含めて。
 大臣、今も夫人は弔問に来ていただきたいと言われています。これも代理人に確認をしました。麻生大臣の今の御存念をお聞かせいただけませんでしょうか。

#134
○国務大臣(麻生太郎君) 弔問に伺いたいというのは最初から一貫して申し上げております。そのとおりです。
 ただ、福山さん、今、訴状されている、上がっているという状況になりますと、これは原告と被告になりますから、これは、原告と被告が裁判所以外で会うというのはなかなか難しいことになります。これは気持ちの話とはなかなかまた別の話としてありますので、その点につきましては、私どもとしては対応は検討させていただかにゃいかぬことだろうと思います。

#135
○福山哲郎君 大臣、確認しますね。じゃ、大臣が夫人に弔問に行きたいと声を掛けたときが検察の捜査が終わっていたかどうか、確認しますね。
 それともう一点。今は民事ですから、私は関係ないと思いますよ。全く関係ないと思いますよ。何でも訴訟が起こったら訴訟で逃げるのはやめた方がいい。これも安倍政権の本当にひどい特徴だと思います。
 先ほどから総理も大臣も、新事実がないから再調査の必要はない、そごはないと答弁されました。本当にそうでしょうか。
 ちょっと御覧ください。赤木さんの手記、財務省の報告書、そして喚問の内容です。御覧ください。
 佐川さんについて、赤木さんの手記は、もとは全て佐川理財局長の指示ですと、学園に厚遇したと取られる疑いのある箇所は全て修正するよう指示、まさにここが、厚遇の部分が、安倍昭恵夫人がどの程度関わったかの問題のところです。それから、資料はできるだけ開示しないこと、開示するタイミングもできるだけ後送りとするよう指示、これは国会への提出です。まあ国会もばかにされたものです。これが手記です。
 そして、佐川さんからの指示の内容です。財務省の報告書。中身をよく精査すべきと指示。精査すべきって、何だかよく分からないですね。その後、決裁文書の書換えを行っていることを認識したにもかかわらず、その後ですよ、その後、つまり最初じゃないと言っているわけです。誰かが決裁文書の書換えを行っていることを認識したにもかかわらず、進行中の作業を止めるのでなく、むしろ継続させた、これが責任だと言っています。大分違いますよね。それから次です。最後、評価のところです。改ざんの方向性を決定付けたものと認められると、方向性なんです。しかし、次です。一連の問題行為の全貌までを承知していたわけではないと。
 問題行為全貌を承知していたわけではないどころか、赤木さんの手記は問題行為のスタート地点に立っているじゃないですか。全部チェックしているじゃないですか。全く財務省の報告書と赤木さんの手記は違う。新しい事実はないとか、そごはないとか、大臣、総理、よくこれで言えますね。
 そして、問題の佐川さんの証人喚問、刑事訴追のおそれがあり、答弁を差し控えると、ずうっと拒否をしました。私も現場にいました。
 ところが、一か所だけ、衆議院で赤木さんの自死について質問がありました。秘書官、ちょろちょろ出てこないでいい。赤木氏の自死について聞かれました、そのときに佐川さんは、このときだけこういう言い方をしました。本省理財局と近畿財務局との間で、私は本当の事実関係は承知していないのですがと、これ唯一、これを言ったんです、この証人喚問のときに。でも、これ事実関係を承知していないのですがというのは、間違いなく偽証です。
 これですね、佐川さんはもう訴追のおそれはありません。改めて再喚問しようじゃありませんか。国政調査権に基づいて証人喚問したいと思います。
 委員長、この参議院の予算委員会、この予算委員会も、実は財務省にある意味ばかにされまくってきました。虚偽答弁をされ、そして改ざんの文書を提出され、この佐川さんの、与党もきっとこの遺族の思いも含めて賛同していただけると思います。佐川さんの再喚問を求めますので、理事会で協議いただけませんか。

#136
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

#137
○福山哲郎君 さらには、この予算委員会、ずうっと森友問題で時間を取りました、二年にわたって、改ざん文書で審議をさせられました。この森友学園問題の真相を御遺族の意思も含めて究明するために、集中審議を求めたいと思います。
 加えて、赤木さんが言われている刑事罰に処すべき本省の五人、まあ佐川さんはそのうちの一人ですけど、まさにこの改ざんに直接に関わったと赤木さんの手記に書かれている四人については、まずはこの予算委員会の場に参考人としてお呼びをして、本当にどうだったのか語ってもらおうじゃないですか。実は、佐川さんも、赤木さんも、この改ざんに関わった財務省の職員も、みんな被害者です。
 どうか、委員長、理事会で協議いただけますでしょうか。

#138
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

#139
○福山哲郎君 今、自民党の理事から固有名詞と言われたので、テレビの前で固有名詞言うのはよくないかなと思ってちょっと遠慮したんですが、いいんですか。テレビの前なのでね。
 佐川理財局長、当時の理財局次長、中村総務課長、企画課長、田村国有財産審理室長、担当窓口の杉田補佐等々ですので、御検討いただきますようにお願いします。
 さらに、今日は呼んでいないんですけど、麻生大臣、結果として、佐川局長から直接依頼を受け、指示を受け、そして近畿財務局が抵抗しているにもかかわらず電話等を何回もして説得をしてやらせた中村総務課長は、今、財務大臣、どこに着任をされているか御存じですよね。

#140
○国務大臣(麻生太郎君) 本省にはおりませんので、海外、イギリスかどこか、イギリスかどこかでですね、たしか、ちょっと正確に記憶がありませんけれども、イギリス、イギリスかロンドンかには赴任してあると思います。

#141
○福山哲郎君 きっととぼけておられると思いますが、イギリスの今公使にいらっしゃいます。これは日本国の恥になります、これだけ改ざんした財務省の職員がイギリスの公使でいると。
 これは、個人的な感情を抜きにして、英国の公使からすぐに帰国させるべきだと思いますが、総理、いかがですか。

#142
○国務大臣(麻生太郎君) 改ざんの一連の文書に関しましては、これはもう調査報告書で申し上げましたとおり、これ停職一か月ということで、いわゆる中核的な役割を果たしておったんですからということで停職一か月ということで、その上で、人事院のルールによりまして、停職処分を受けたいわゆる、何というんですかね、課長級クラスの職員という者は二年間は昇格させないということになっておりますので、お尋ねの人事もこのルールに従ってさせていただいたということであります。

#143
○福山哲郎君 全く理解できません。そんな役人の書いた紙、読まないでください。
 日本国として、イギリスの公使にこういった人物を置いておくことが問題だと申し上げているんです。それは政治判断の問題です。
 ちょっとさっき聞くの忘れました。さっきの報告書と喚問と、それから赤木さんの手記のこれ、僕、これ一部しか紹介をしておりませんが、総理、これを御覧になられても、新事実がないから再調査の必要はないし、そごもないとおっしゃられるかどうか、総理、お答えください。

#144
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に財務大臣からお答えをしているとおりでございますし、財務省において徹底的な調査をしたというふうに承知をしておりますし、また、検察、これ捜査が入っておりますから、検察当局においても捜査した結果であろうと、このように考えております。

#145
○福山哲郎君 総理、これを見てそう思っておられるんですか。別に、財務大臣が言われたとおりと言う必要はないんですよ。総理の判断を、これを見て本当に新しい事実はないと、赤木さんの手記を御覧になって新しい事実はないし、財務省の報告書はこんなに丸めた、何言っているのか分からないような報告書ですよ、内部だから。これでも総理は新事実はないとおっしゃるんですか。

#146
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに責任を持って調査をした財務省として既に判断が出ているところでございまして、それはまさに政府としての判断でございます。

#147
○福山哲郎君 いや、本当に赤木さんも夫人もお気の毒だと思いますよ、どんな思いだったのか考えたら。そして、手記が出た後すらこういう表現をするというのは、いや、本当に僕は非常に残念です。これはちょっと、そんな冷たい回答が幾つか来るとは思わなかったので、非常に本当に悲しい思いです。
 ちなみに、ちょっと確認をします。
 この手記には、信頼される上司として近畿財務局の池田統括が存在します。池田さんは、赤木さんがメモとファイル、改ざんの経過のメモとファイルを残していたと発言をされています。財務省の赤木さんのコンピューターの中にこのメモとファイルが入っていた、残っていた可能性があります。
 財務省、このことを、このファイルとメモは確保したのか、そして今持っているのか、見たのか、これお答えください。

#148
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
 担当部局がございますので、担当部局にこういう御指摘、御下問があったということをきちんと申し伝えさせていただきます。

#149
○福山哲郎君 太田さん、是非担当部署に伝えて、こちらに答えるように言ってください。
 実は、この報告書、責任者は、今座っている矢野さんと太田さんです。一緒に会見もしています。あの報告書と赤木さんの手記を比べて、まずは、当時の官房長だった矢野さん、どういう感想か、お答えいただけますか。こういう質問は残酷だと思います。残酷だと思うけれども、それ以上に苦しい思いをして亡くなった方がいる。それもあなたたちの部下だ。どうか矢野さん、申し訳ないけど、お答えいただけますか。

#150
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。
 近畿財務局におきまして平成三十年三月に職員の方が亡くなりましたこと、誠に残念であると同時に、深く哀悼の意を表したいと存じます。
 また、大臣も答弁されましたけれども、改ざんはあるまじきことでございまして、改めて深くおわびを申し上げます。

#151
○福山哲郎君 気持ちを入れなきゃ駄目だよ、それじゃ届かないよ。
 実は、矢野さんは、このときに言っているんです。内部の調査だから限界がありますよねって、会見で。これで遺族の方に胸が張れますかと言ったら、矢野さん正直な方だから、胸が張れるかどうかは自信ありませんけど、内部の調査だから限界があるとおっしゃっているんです。
 総理、第三者機関を入れて新たな調査委員会を国会内若しくは政府内に立ち上げるのはいかがですか。

#152
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、その意味においては、最強の第三者機関と言われるこの検察がしっかりと捜査をした結果がもう既に出ているところでございます。その結果も出ていることも踏まえ、先ほど財務大臣から答弁したということが政府としての考え方でございます。

#153
○福山哲郎君 このときの次官が黒川さんです。実は、今回の改ざんは、検事長を無理やり口頭解釈で変えるような、口頭決裁で変えるようなやり方と同じやり方だと私は思っています。安倍政権のこのやり方は非常に私はよくないと思いますし、安倍総理と麻生大臣におかれましては、コロナが終息したら、このことの真相を明らかにし、即刻やはり責任を取って辞任をしていただきたいと申し上げて、私の質問を終わります。

#154
○委員長(金子原二郎君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#155
○委員長(金子原二郎君) 次に、福島みずほさんの質疑を行います。福島みずほさん。

#156
○福島みずほ君 立憲、国民、社民共同会派の福島みずほです。
 安倍総理、森友問題について質問をいたします。
 今、福山さんから話がありました、この遺言、涙なしには読めないものです。家族、最も大切な家内を泣かせ、彼女の人生を破壊させたのは、本省理財局です。私の大好きなお義母さん、謝っても、気が狂うほどの怖さと、つらさ、こんな人生って何と書いて亡くなったわけです。何で彼が亡くならなくちゃいけなかったのか、本当にそのことを思います。
 今、福山さんからもありました。財務省の報告書に対して新事実が明確に出てきました。赤木さんははっきり書いています。全て佐川理財局長の指示です。それから、会計検査院への説明は、文書として保存していないと説明するよう事前に本省から指示があった。二〇一八年二月の国会で、麻生財務大臣や太田理財局長の説明は明らかに虚偽答弁です。たくさんのものがここに書かれています。
 新事実、あるじゃないですか。再調査すべきじゃないですか。いかがですか。

#157
○国務大臣(麻生太郎君) 今ほどの御質問ですけれども、財務省におきます調査報告書を御覧になったと思いますけれども、一連の問題行為は本省理財局の指示により行われたもの、そのとおりそう書かれておりますと認定をいたしておりまして、理財局長が方向性を決定付けた、その下で、理財局の総務課長が関係者に方針を伝達等々と、これは既に認定をいたしております。
 今度、御報告がというか、今お話ありました手記におけます佐川氏による指示の意味するところが必ずしも定かではありませんけれども、少なくとも私どもの調べた範囲では、調査報告書におきましても、また、佐川さんというか、理財局長が方向性を決定付けた上で本省理財局の指示で改ざんが行われたと認定をされておりますんで、これらは実質的に同じことだと思っておりますんで、矛盾しているとは考えておりませんということであります。

#158
○福島みずほ君 矛盾しているというのではなく、虚偽答弁、太田理財局長の虚偽答弁含め新たな事実が出てきているじゃないですか。これ、新事実ですよ。
 それから、この報告書、財務省の報告書はぼんやりしています。だけれども、赤木さんは、誰が誰にどう指揮し、指揮命令系統はどうで、誰がどう動いたかまで入っています。これ、新事実じゃないですか。新たに分かったことですよ。

#159
○国務大臣(麻生太郎君) これは、財務省の報告において、例えば文書五、特例承認、文書四、特例申請の決裁文書のことだと思いますが、この政治家関係者からの照会状況による記載がある旨の問題提起を受けた理財局長は、そうした記載のある文書を外に出すべきではないと、最低限の記録、記載すべきであると反応。総務課長及び国有財産審理室長が、理財局長の指示、反応を受けて、将来的に当該決裁文書の公表を求められる場合に備えて記載を直す必要があると認識。国有財産審理室長及び配下の職員が文書五、特例承認について具体的な作業を行ったほか、国有財産審理室の職員が近畿財務局の管財部職員に対して、文書四、特例申請について、文書五、特例承認と同様の書換えを行うよう具体的に指示したと認定するなど、指示系統の命令は極めて明確にされていると思っております。

#160
○福島みずほ君 赤木さんははっきりと、先ほど福山さんの質問でもありました、刑事罰を受けるべき者、佐川理財局長、当時の理財局長、中尾さんですね、中村総務課長、企画課長、田村国有財産審理室長、杉田補佐、全部書いてありますし、近畿財務局の中で誰がどう動いてどう指示したか、美並さんが全て自分が責任を負うと言って責任を負っていないということも含めて、全部書いてあります。
 新事実ですよ。再調査すべきですよ。これを再調査しないのは、今まで虚偽答弁やって虚偽文書出してきた財務省、この赤木さんの命懸けの手記に応えてくださいよ。私たちの声にも応えてくださいよ。
 先ほど福山さんが言いました。この参議院、国会で虚偽答弁、虚偽文書の提出、本当にさんざんひどい目に遭っています。虚偽文書出したんですよ。そして、原本はどこにあると聞いたら、当時、中村課長を始め当時の次長は、いや、原本は近畿財務局にありますと言ったので、私たち、超党派で行きました。夕方、中村さんから電話が掛かってきます。もう検察庁に提出しております。うそばっかりついてきたんですよ。私たち国会議員にも、うそばっかりついてきたんですよ。だから、これを明らかにしない限り、日本の民主主義はないですよ。
 先ほど福山さんからもありました。赤木さんのお連れ合いはこう言っています、安倍総理も麻生大臣も調査の対象です。調査、再調査をする、しないと言ったことに本当に怒っておられて、再調査をされる立場です。
 先ほど福山さんも言いました、第三者委員会を立ち上げて調査をすべきではないですか。関電はやりました。関電以下ではないですか、どうですか。

#161
○国務大臣(麻生太郎君) これ、先ほど総理から御答弁を申し上げましたとおり、これは少なくとも地裁、また国会、国会の中においていろいろ既にやられておりまして、地裁においては既にこの段階については不起訴……(発言する者あり)地検、済みません、地検においては不起訴ということが正式に決まっておるんで、これに第三者というのであれば、地検というものは非常に大きな第三者の位置を占めるものだと思っております。

#162
○福島みずほ君 国会も重要な場所です。国会、そして皆さん、第三者委員会を立ち上げるよう要求します。
 そして、先ほど福山さんが、先ほど名前を挙げた六人に関して、杉田補佐も含めて参考人と呼ぶことを言いました。私も申し上げます。安倍昭恵さん、そして佐川さん、そして太田主計局長、当時の理財局長、この三人、証人喚問するよう要求いたします。

#163
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

#164
○福島みずほ君 もとは全て佐川理財局長の指示と、赤木さんの、赤木さんの手記に書いてあります。学園に厚遇したと取られる箇所は全て修正の指示があったと聞いたというふうにも書かれています。
 なぜこのような改ざんが行われたのかということについて、二〇一七年二月十七日、安倍総理は衆議院で、私や妻が関与していたら総理大臣も国会議員も辞めると言います。二月二十二日、まさに菅官房長官、太田さん、中村さん、佐川さん、集まって話合いをやります。そして、二月二十四日、佐川さんは、書類は廃棄したと答えます。そして、この改ざん、具体的に赤木さんが近畿財務局でこれをやるように言われるのが、実際作業が始まるのが二月二十六日、第一回目、池田統括官に言われて改ざんが始まります。
 安倍総理の発言がきっかけじゃないですか。赤木さんが書いているように、まさに学園に厚遇したと取られる箇所は全て修正の指示があったと聞いた。安倍総理の発言がきっかけじゃないですか。どうですか。

#165
○内閣総理大臣(安倍晋三君) きっかけということは、赤木さんの手記、手記には書かれていないわけでございまして、それについて福島さんは何か混同しておられるのではないかと、こう思うわけでございますが、繰り返しになりますが、(発言する者あり)済みません、あの、ちょっと、委員長、ちょっと何らか……

#166
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。御静粛にしてください。

#167
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、きっかけではないということは明確、そのきっかけと書いていないということは明確にしておきたいと、このように思います。

#168
○福島みずほ君 時系列でいったら、まさに安倍総理の発言がきっかけじゃないですか。そして、そのときのメモだけ出てきていないんですよ。
 安倍総理、総理を守るために佐川局長が改ざんの指示をし、その結果、赤木俊夫さんは死に追いやられました。そのことの政治的責任はどう考えますか。

#169
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が指示、今何とおっしゃったのか、ちょっともう一度。早くしゃべられたのでよく分からなかったんですが。

#170
○福島みずほ君 総理を守るために佐川局長が改ざんの指示をしました。その結果、赤木俊夫さんは死に追いやられました。そのことの政治的責任をどう考えますか。

#171
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 総理を守るために佐川さんが指示をしたと、そういう事実としては全く認められていないわけでございますから、その事実に基づく質問ではないわけでございますので、お答えのしようがないということでございます。これは福島さんの思っていることを今述べられたんだろうと、このように思います。

#172
○福島みずほ君 二月十七日の総理の発言の以降、まさに佐川さんは二月二十四日、交渉記録はないと言い、そして二月二十六日からまさに修正作業、改ざんが近畿財務局で始まります。まさにそうじゃないですか。
 佐川さん、これだけ虚偽答弁し、そして証人喚問であれだけ証言拒絶をし、何で国税庁長官に出世したんですか。

#173
○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも、停職三か月という段階で、きちんとした形で、このルールにのっとって停職三か月という形になっていると思いますので、出世とかいうのではなくて、少なくとも停職三か月という形にさせていただいたと記憶しています。その上での話です。

#174
○福島みずほ君 死んだ人がいるんですよ。これって背任、証拠隠滅、公文書変造罪、全て掛かるかもしれない。停職じゃ軽いですよ。
 その後、出世したじゃないですか。みんな出世したじゃないですか。赤木さん以外は出世したじゃないですか。何で国税庁長官なんですか。何で出世するんですか。虚偽答弁繰り返したことが分かっている彼が何で出世するんですか。太田さんが何で出世するんですか。中村さんが何でイギリス公使なんですか。何でこの中尾さんが東京の国税担当になるんですか。みんな出世するじゃないですか。黒川さんもそうです。安倍総理を守った人は何で優遇されるんですか。(発言する者あり)

#175
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#176
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

#177
○福島みずほ君 一人の人が亡くなって、そして指示した人やそうした人たちが出世をしていく。おかしいですよ。何を守っているのか。だからこそ、私たちは、第三者委員会、証人喚問が必要だと思います。恥ずかしいですよ、でなければ。
 会計検査院に質問します。
 赤木さんの手記で、決議書等の関係書類は会計検査院には示さず、本省が持参した一部資料の範囲内のみで説明する、応接記録を始め法律相談の記録等の内部検討資料は一切示さない、会計検査院への説明は文書として保存していないと説明するよう事前に本省から指示があったと書かれています。
 会計検査院、だまされていたんですよ。十分な検査が行われていません。財務省の妨害により十分な会計監査が行われていなかったことが明らかになりました。会計検査院、再度会計検査を行うべきではないですか。

#178
○会計検査院長(森田祐司君) お答えいたします。
 本件について、会計検査院といたしましては、平成二十九年に報告を行いました後、改ざんされた決議文書が提出されたことなどが明らかになりましたことを踏まえ、引き続き検査を行ったところであります。その結果、財務省において会計検査に対する不適切な対応があったということなどについて、三十年十一月に当委員会に対して報告をしているところでございます。
 会計検査院といたしましては、これらの報告を行う過程で、関係者に質問するなど様々な方法で検査を行ったところでございまして、必要な検査を行ったと考えておりますので、再検査は予定しておりません。

#179
○福島みずほ君 赤木さんの手記、遺言を踏まえて、会計検査院、それを基に更に調査をする必要があるんじゃないですか。

#180
○会計検査院長(森田祐司君) お答えいたします。
 会計検査院といたしましては、これらの報告を行う過程におきまして、本件自体に直接関与した職員だけでなく、その他、関係する職員にも質問するなど様々な方法で検査を行ったところでございまして、必要な検査を行ったと考えているところでございます。

#181
○福島みずほ君 手記が出て、具体的ないろんなことがもっとより分かりました。是非、会計検査院、再検査をすべきだということを申し上げます。
 赤木さんの手記には刑事罰を受ける者として名前が挙げられています。大阪地検は起訴をすることに意欲的だったという報道もあります。
 全ての書類を任意提出してもらい、全部持って、先ほど議論になりました、池田さんが言ったまさにファイルまで見ていて、そこまで見ていて何で検察は起訴ができなかったのか。当時、法務省事務次官は黒川弘務さんです。何でこれが起訴にならなかったのか、私は分かりません。
 総理、これ、官邸が動いたということはあるんですか。黒川さんが動いたということがあるんですか。誰かが止めたんですか。そんなことはあったんでしょうか。

#182
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変、福島委員は妄想をたくましくしておられますが、そんな事実は全くありません。

#183
○福島みずほ君 今回、赤木俊夫さんの手記、遺言によっていろんなことが明らかになりました。佐川さんの指示でまさにみんなが動き、そして、要するに、彼が言っていることでとても大事なことは、学園に厚遇したと取られる箇所は全て修正の指示があったと聞いた。で、改ざんを迫られ、そして、彼は本当に、その良心の呵責と何でこんなことをさせられるんだという苦しみの中で、まさに死を選ばざるを得ませんでした。憤死だと私は思います。
 この手記、遺言、彼の死を無にしないためにも、国会の中で、そして第三者委員会立ち上げ、証人喚問もし、本当に今回こそ真相究明するよう強く求めます。
 以上で終わります。

#184
○委員長(金子原二郎君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#185
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 令和二年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行います。福島みずほさん。

#186
○福島みずほ君 立憲民主、国民、社民共同会派の福島みずほです。
 午前中に引き続いて質問をいたします。
 黒川さんの定年延長と、個々の検察官の定年延長を認める検察庁法改悪法案について質問をいたします。
 戦後、一度も、一人の検察官の定年延長も認めることはありませんでした。存在をしませんでした。初めて、口頭決裁、閣議決定で黒川さんの六か月間の定年延長を認めます。そして、今国会に検察庁法改悪法案が出ています。一律に定年を引き上げると同時に、個々の検察官に関して、この人は定年延長する、この人は定年延長しない、それを認めるもので、黒川さん定年延長全面化法案、黒川法案とも呼んでいい法案だと思います。
 検察官に定年延長は今までありませんでした。昭和二十二年の芦田内閣の閣議書類があります。
 検察官の職責は、公訴官、起訴するという意味で、法律に従い、正邪曲直を判断し、準裁判的な起訴、不起訴の処分を行うものであり、この職責から見れば、検察官は形式的には行政官であるにもかかわらず実質的には一般の行政機関と異なる性格を持ち、準司法官と言わなければならないのである。個々の検察官は、いずれも独立した国家機関であり、一般の行政官僚が次官の下に数人の局長を置き、各局長の下に更に数人の課長があるようにピラミッド型の組織されていることは全く趣を異にしているのである。検察官が準司法官として以上のような地位と職責を持ち、特殊な検察体制を構成している点から見れば、検察官は、公務員では一応一般職に含まれているけれども、その任免、転退、退職も入っているわけですね、等については一般の行政官吏とは異なる特別の措置を定める必要があると同時に、検察官の待遇についても、特別職である裁判官に準ずるものとして法律をもって特別の待遇を定める必要があると言わなければならぬ。これが公務員法の附則に検察官の特例を設けた理由である。これは、芦田内閣、昭和二十二年の閣議書類です。
 今回の黒川東京高検検事長の定年延長も、全ての検察官を対象に個別に定年延長を認めるものは、検察官を一般の国家公務員と同じに扱うものであり、それは間違っているのではないですか。

#187
○国務大臣(森まさこ君) 検察官は準司法官的性格を持っておりますが、他方で行政官であり、一般職の国家公務員であります。
 勤務延長制度の趣旨は検察官にもひとしく及ぶというべきことなどからすれば、検察官の勤務延長については一般法である国家公務員法の規定が適用されると解釈でき、問題はないと考えております。

#188
○福島みずほ君 戦後、誰も定年延長されていないんですよ。重大な変更じゃないですか。森大臣、私が、芦田内閣のときの、準司法官である、だから例外なんだということを全く理解していらっしゃらないと思います。
 裁判官も、この裁判官は定年延長する、この裁判官は定年延長しないとなると、裁判がめちゃくちゃになるじゃないですか。同じように、検察官も起訴、不起訴、この独占権を持っているわけですから、この検察官は定年延長する、この人はしないとなれば、検察官を内閣が牛耳ってしまうことになる。これをやっちゃいけないと思いますが、どうですか。

#189
○国務大臣(森まさこ君) 裁判官は司法機関でありますが、検察官は準司法官的性格を持っておりますが、他方で行政官であり、一般職の国家公務員であります。そして、社会経済情勢の多様化、複雑化に伴い、犯罪の性質も複雑困難化する状況下において、国家公務員一般の定年の引上げに関する検討の一環として検察官についても改めて検討したところ、勤務延長制度の趣旨が当てはまるというふうに解釈したものでございます。(発言する者あり)

#190
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。

#191
○福島みずほ君 七十年ぶりに改悪するわけで、それにしても、もう本当に短い期間ですよね。
 それで、お聞きしますが、社会情勢の変化って何ですか。(発言する者あり)

#192
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕

#193
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

#194
○国務大臣(森まさこ君) 勤務延長制度が導入された昭和五十六年当時と比べ、例えば国際間を含めた交通事情は飛躍的に進歩し、人や物の移動は容易になっている上、インターネットの普及に伴い、実際に人が移動しなくても各種情報の交換や種々の手続などが簡単に行えるようになっているなど、社会経済情勢は大きく変化し、多様化、複雑化しております。これに伴い、犯罪の性質も、例えば高度な技術を駆使したサイバー犯罪などが横行しているほか、海外に拠点を置いた国際的な組織犯罪なども多く発生している状況にあり、複雑困難化しております。
 このように、犯罪の捜査等に当たる検察官を取り巻く情勢は……(発言する者あり)

#195
○委員長(金子原二郎君) お静かにお願いします。

#196
○国務大臣(森まさこ君) 昭和五十六年当時と比べ大きく変化している中、検察官についても、特定の職員に定年後も引き続きその職務を担当させることが公務遂行上必要がある、必要な場合があると考えられたためであります。

#197
○福島みずほ君 全く納得いきません。戦後一人も定年延長のない理由ではないですよ。しかも、今のだったら若手を登用すればいいじゃないですか。
 東京高検検事長は捜査をしません。そして、この制度は、六十三歳に検事長がなったら、それで役職定年といい、役落ちといいますが、普通の検事になります。しかし、内閣が認めれば一年定年延長できる、一年定年延長、もう一年定年延長できるわけです。内閣の胸三寸で検事長の定年延長が決まる。そして、一般の検事も、この定年延長、六十五歳まで引き上げると、六十五歳から一年置きの三年間、六十八歳まで定年延長できるということでよろしいですね。(発言する者あり)

#198
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#199
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
 内閣法制局長官近藤正春君。(発言する者あり)
 速記を止めて。
   〔速記中止〕

#200
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

#201
○国務大臣(森まさこ君) お答えいたします。
 一般の検事と検事総長は六十八歳まで可能でございます。

#202
○福島みずほ君 先ほどの私の説明でよいということですね。

#203
○国務大臣(森まさこ君) 一般の検事と検事総長は理論的には六十八歳まで可能でございます。

#204
○福島みずほ君 とんでもないと思いますよ。だって、私が聞いたのは法案の中身ですよ。それを何で後ろからメモもらわないと答えられないんですか。重要なことじゃないですか。
 六十三歳になった検事長は、役落ち、つまり、そこで検事になるか、それとも、内閣が言えば一年置きに定年延長できるんですよ。天国か地獄じゃないですか。自分の職業生活の最後がどういうことになるのか、内閣に委ねられるんですよ。これは、検事、まさに検察官をゆがめる、若いうちから内閣の御覚えめでたくというふうになっちゃうじゃないですか。
 そして、普通、検事は六十八歳まで、六十五が定年で、一年置きに定年があります。もちろん高齢で年配で優秀な方はいますが、さっきのインターネットがどうのってなったら、若手活用したらどうですか。

#205
○国務大臣(森まさこ君) 今ほど福島委員が、六十三歳になった検事総長が……(発言する者あり)検事長でございましたか、検事長については役降りがございます。そのとおりでございます。
 若手の採用についてお尋ねがございましたが、一般の、最後の御質問が若手の御採用ということでございましたけれども、この勤務延長の制度は、一般の国家公務員法の定年引上げの検討の中で、社会情勢の変化に応じてこの勤務延長が一般の国家公務員にも適用されている趣旨に適応するということから採用されたものでございます。

#206
○福島みずほ君 法案の中身聞いているのに、どうして答弁にそんなに時間が掛かって、秘書官に一々聞かなくちゃならないんですか、おかしいですよ。
 今、六十三歳の検事の定年が六十八までになる、私が問題にしているのは、黒川さんも個別に定年延長する、そして、個々の検察官も個別に定年延長する。私はさっき、芦田内閣の閣議で言ったように、準司法官たる検察は違うと、一般の国家公務員とは違うと。ずっと歴代やってきたじゃないですか。
 自民党の方にも公明党の方にも申し上げたい。誰もそんなことをやる政権はなかったんですよ。田中角栄さんが逮捕されたときですら、自民党はそんなことは思い付きもしなかったし、やらなかったんですよ。それは三権分立、検察の独立性を考慮したからじゃないですか。なぜ今、それやるんですか。

#207
○国務大臣(森まさこ君) 三権分立の中で、検察官は行政機関の中に属しております。その司法権と密接不可分な関係であるということから準司法官的性格を持つことは御指摘のとおりでございますが、行政官として法務省の下に所属しておりますので、そのような中で一般の国家公務員法の定年の引上げの中で検討したものでございますので、御理解いただきますようにお願いいたします。

#208
○福島みずほ君 安倍政権、森法務大臣の下でこんな戦後を汚すようなことをやっちゃ駄目ですよ。
 裁判所構成法は、近衛内閣のとき、一九三七年に改悪され、司法大臣が個々の検察官の定年延長をすることができると初めてこのとき決めます。そのときの議事録も読みました。このときはちょうど盧溝橋事件、日中戦争が始まるときで、まさに軍機保護法改悪法が議論になるすさまじい中での同時に議論、法案が出ております。そして、まさにこの裁判所構成法は、一九四七年五月三日、日本国憲法の施行と同時に裁判所法が施行され、裁判所構成法が廃止をされ、この定年延長も削除をされます。
 なぜこのとき削除されたんですか。なぜ削除されなければならなかったんですか、日本国憲法の施行と同時に。

#209
○国務大臣(森まさこ君) 裁判所構成法は昭和二十二年に廃止され、同年に施行された検察庁法においては勤務延長についての規定は設けられなかったものでございますが、その設けられなかった理由については、昭和二十二年当時の帝国議会議事録等についても特段触れられておらず、理由はつまびらかではございません。

#210
○福島みずほ君 理由は明らかですよ。日本国憲法の裁判官の独立や裁判所法に全く抵触するからじゃないですか。にもかかわらず、なぜ今こんなことをやるんですか。
 内閣法制局にお聞きをいたします。
 閣議決定されて国会に提出される法案は、内閣法制局の了解を取る必要があります。内閣法制局が、検察庁法の改正法、つまり検察官の一律定年延長、これについて去年の十月に部長の決裁が終わったということでよろしいですね。

#211
○政府特別補佐人(近藤正春君) 昨年の夏過ぎからずっと検察官を含む一般職の公務員に関する定年引上げについての法案の審査をしてまいりましたが、一応、十月終わり、十一月の頭頃に、担当部長、検察庁法につきましては担当部長の一回目の審査を終えて、その後、全体での取りまとめに入ったということでございます。

#212
○福島みずほ君 突然、今年の一月十七日になって、法務省より、検察官も定年延長、これは個々のということですが、定年延長ができるよう解釈を変えたいという、そういう申入れが来たということでよろしいですね。

#213
○政府特別補佐人(近藤正春君) お答えいたします。
 先ほど申しました法案の検討の中で、今年一月の中旬になりまして、現行法において検察官についても勤務延長制度を適用するという解釈に変えて、その上で法案の審査をというお申出がございました。

#214
○福島みずほ君 それまで音信不通だったんですね。

#215
○政府特別補佐人(近藤正春君) 音信不通というのはちょっとあれですけれども、一応、十一月ぐらいに各担当部でやり、取りまとめ部で十二月ぐらいに法案全体をまとめて、私ども次長とか長官のところに参りましたのが十二月のもう末だったと思いますので、その間は中身の精査をしていたというふうに思います。

#216
○福島みずほ君 つまり、検察官の一律定年延長のは、もう去年の十月に了として終わっているんですよ。それが、突然、今年の一月十七日に、解釈変更で定年延長したいというのが来る。それに対して了という返事、了解というのを内閣法制局が出すのが一月二十一日です。それで、解釈で変更して定年延長できるとなったために、もう出すことになっていた検察庁法をひっくり返して、ひっくり返して、黒を白、白を黒、ひっくり返してですね、まさに定年延長、個々にするように変えたんです。
 これは、ひっくり返すような話だったんじゃないですか。法制局。

#217
○政府特別補佐人(近藤正春君) お答えいたします。
 ただいま御指摘ございましたように、現行法の解釈が変わりました。それから、併せて、検察官に適用しない予定でございましたいわゆる管理監督職の上限年齢という制度も入れましたので、ちょっと条文が変わるという形になってございます。

#218
○福島みずほ君 黒を白、白を黒、ひっくり返すような話になったんですよ。つまり、黒川さんの定年延長、一月三十日にする、そのために、定年延長を何とか現行法の中で認められないか、誰がこんな悪知恵を発揮したのか分かりませんが、それを考え、そして、一月十七日内閣法制局に行って、一月二十一日、了とする。だから、内閣法制局は、あらかじめ提出する予定だった検察庁法改正法案を定年延長もできるように書き換えなくちゃいけなかったんです。
 こんなのおかしいじゃないですか。黒川さん一人でもひどい話なのに、全ての検察官を個々に定年延長するかどうかを決める。こんなの本当におかしいと思いますが、どうですか。

#219
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既に法務大臣が答弁しているとおりなんですが、この言わば定年延長の問題によって、なぜそれで官邸が恣意的に私は人事を行えるようになるのかという論理が、全く私は分からないんですよ。それは全く分からない。それはまず、全く分からないということを申し上げておきたい。その中で福島委員が独自のそのまさに妄想をたくましくしておられて、独自のこの議論をしておられるんだろうと、こう思いますよ。(発言する者あり)

#220
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。

#221
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、これは私の考え、印象でございますけどもね。

#222
○福島みずほ君 はい。

#223
○委員長(金子原二郎君) 答弁中です。

#224
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その上でお答えをさせていただきますと、検察官も一般職の国家公務員であり、国家公務員法の勤務延長に関する規定が検察官に適用されるとの今回の解釈については、検察庁法を所管する法務省において適切に行ったものと承知をしています。
 その上で、その上で、それとはまた別の話でございますが、黒川検事長については、検察庁の業務遂行上の必要性に基づき、検察庁を所管する法務大臣から閣議請議により閣議決定され、引き続き勤務させることとしたものであり、これを撤回する必要はないと、このように考えております。

#225
○福島みずほ君 妄想とは失礼ですよ。今まで検察官の人事に内閣は手を突っ込まなかったんですよ。それを個々の検察官ごとに、この検事長は定年延長する、この検事長は定年延長しない、この検事は三年定年延長する、そんなことやっていたら、内閣が検事長とかこれを決めるんですよ。だったら、検事長……

#226
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。

#227
○福島みずほ君 言いなりになる可能性があるじゃないですか。私の妄想ではありません。
 内閣がこんなことをやったらいけないんです。内閣人事局の下に官邸が官僚を操るように検察官を牛耳るようになったら、三権分立が壊れます。この日本が民主主義社会なのか腐敗国家になるのか、それが問われます。

#228
○委員長(金子原二郎君) 時間来ております。

#229
○福島みずほ君 だから、黒川さんの定年延長撤回、この法案、改悪してはならないことを申し上げ、私の質問を終わります。

#230
○委員長(金子原二郎君) 以上で福島みずほさんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#231
○委員長(金子原二郎君) 次に、芳賀道也君の質疑を行います。芳賀道也君。

#232
○芳賀道也君 立憲・国民.新緑風会・社民の芳賀道也です。
 まず、総理に伺います。
 こちらを、ちょっとボードを御覧いただきたいんですが、(資料提示)これは森友での痛ましい犠牲になった方、その方が公表された遺書です。真面目な公務員が違法な文書改ざんを強要されて、なぜ命を失わなければならなかったのか、この一部を改めて紹介をさせていただきます。
 理財局の体質はコンプライアンスなど全くない、これが財務官僚王国、最後は下部が尻尾を切られる、何て世の中だ、手が震える、怖い、命、大切な命、終止符。まさに胸が締め付けられる思いですが、これを読まれた多くの方が同じ思いだったと思います。
 これを受けて、私は、まさに総理の国会での発言、私や妻、事務所が関わっていれば首相も国会議員も辞める、こう断言した発言がこのきっかけだと思っておりました。けれども、先ほど、午前の質疑の中でも総理はこれすらも否定された。びっくりいたしました。
 この総理の発言が違法なこれだけの数の公文書の改ざんを招かなかったとしたら、何が一体この公文書の改ざんを招いたんでしょうか。総理、お答えください。

#233
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これ、もう先ほど来、何回もお答えをさせていただいていることでございまして、同じ……(発言する者あり)

#234
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。

#235
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 同じ質問でありますから同じような答えになるのは、これはお許しをいただきたいと、こう思う。済みません、余りにもですね……(発言する者あり)

#236
○委員長(金子原二郎君) 御静粛にお願いします。御静聴を。

#237
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 余りにも場外からのやじが多過ぎますよ。そういうやじがないと駄目なんですか。
 じゃ、よろしいですか。まあ同じ質問でございますから同じ答弁にならざるを得ないのでございますが、総理答弁が決裁文書改ざんのターニングポイントとなったというのは、これは職員の手記にはないわけでございます。今、首を振っておられたけど、これ読まれたんですか。手記にはございませんよ。手記にはなくて、週刊誌の記事において記載されたものと承知をしているところでございます。
 そして、その上において、何がということについてはもう既に財務省において報告書がなされていると、このように考えているところでございまして、そういう認識、それは同じ認識でございます。

#238
○芳賀道也君 全くちょっとびっくりです。
 私、選挙のときに地元を回っていて、国会中継は子供に見せられないと言う人が多くいました。総理は聞いたことに答えないんだと、挙げ句の果てに、都合の悪いことになると、あの悪夢の民主党時代はと言って一切答えない。あんなものは教育に悪くて見せられない。そんな国会でいいんでしょうか。
 今も総理が、この総理の発言はきっかけでないと、先ほどこの場所で、委員会でおっしゃった。そのことが原因でないとすれば、何が原因だと思われますかと私は聞いている。お答えください。

#239
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 悪夢のような民主党と言って答えなかったことは私はないわけでありまして、それは党大会等々において悪夢のような民主党政権だったということは申し上げている、経済政策等々においてもそれは申し上げているわけでございまして、それを国会答弁で悪夢のような民主党と言って私が答えたことはないわけでございますから、子供たちが見ている前であれば、正確な、正確な質疑に、これは正確な質疑を行った方がいいのではないかと、こういう印象を持ったところでございますので、こう申し上げているところでございます。(発言する者あり)
 答えていただいていないということでございますから答えさせていただきますと、これはまさに手記にあったものではもちろんないわけでございまして、これは今委員が、委員が想像の上で言っていることに私はすぎないんだろうと、このように思うわけでございます。そして、まさにこれは既に財務省からこれは報告書がまとめられているとおり、これは佐川局長の国会答弁との整合性を合わせる上においていわゆる改ざんがなされたと、このような認識について示されているものと、このように承知をしております。

#240
○芳賀道也君 全く情けないと申し上げます。
 質問の仕方を変えます。何人も有罪判決を受けるまでは無罪として扱われる。これは刑事事件の被告人の、そうですね、当然、推定無罪です。しかし、政治家とか日本のトップが推定無罪、被告人と同じ倫理観でいいんですか。お答えください。

#241
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御質問の意味がよく、申し訳ないんですけれども、はっきりしないんですがね、推定、推定無罪という、これは一般の法理でございますから、これ地位がどのような地位にあれ、これは関わりがないんだろうと。これ、人の地位によってこの法理を変えるんですか。それはそんなことはないわけでありまして、しかし、それとは別に、それぞれの役職にある者、当然責任が高い者はより多くの責任を背負っている、これは当然そのとおりであろうと思いますし、総理大臣たる私としては権限に伴う責任がありますから、当然責任は重たいんだろうと、こう思うわけでございます。
 ただ、同時に、なかったことを証明するのは大変これは難しいわけでございます。あったというのであれば、あったという証明をしていただかなければならないわけでございます。

#242
○芳賀道也君 この内閣には、李下に冠を正さず、そして瓜田に靴を履かずという言葉はないようですけれども、証拠さえつかまなければ何でもあり、モリカケの問題、それから、こうした命が失われても、さらに、桜を見る会のシュレッダーもそうです。これもまさに証拠隠滅だったのではないか、そう思う方が多いと思います。真実を知りたいというこの亡くなられた方の奥様も、それから女性の人権をじゅうりんされた詩織さんも、この国では事実を明らかにするためには民事裁判しかなかった。だから、今回提訴されたのだと思います。
 この今の日本の状況は非常に怖いし、悲しいというふうに申し上げ、また、与党も野党もなく、この国の法と正義を守るために心ある皆さんと協力して、先ほど福島さんの質問にもありました、公正な法と正義を守るために、法がねじ曲げられて定年が延長される、そして刑事被告人すら、そういう立場にしかならないように動いているのではないかと一つの意図がつながるような、そういう、疑惑を持たれることのない、そういう私は政権を持ちたい。仲間とともに、法と正義が守られる、そういった政権を目指していきたいと思います。
 時間がありませんので、今一番もう真剣に取り組まなきゃいけない新型コロナ対策について質問をさせていただきます。
 このボードを、失礼、その前に重要なことを申し上げなければいけませんでした。
 この森友の問題ですが……(発言する者あり)失礼、この問題、近畿財務局で真面目に働いてきた方が命を結果として失うことになった。その方が命を懸けて自分のような公務員がもう今後二度と出ないようメモを残した。どの役所でもそうですが、本庁の指示に出先機関は従うしかない、理財局の指示ならそれが違法な改ざんであっても従わざるを得なかった。このようなことは二度と繰り返してはなりません。そのためには、徹底した原因究明、再発防止です。
 答弁を聞かれた国民の皆さんもお分かりのように、安倍内閣には、赤木さんが残したメモの新事実が明らかになっても再調査の意思は全くありません。
 財務省が改ざんした森友関係の文書は、国会が提出要求を行った文書でした。平成二十九年三月、参議院、この予算委員会で提出が求められ、予算委員会の理事会、自民党、公明党の与党の皆さんも合意の上、与野党一致して内閣に要求した文書です。それが改ざんされていた。憲法の国政調査権、これに基づく調査がないがしろにされた。お亡くなりになった赤木さんのメモには、提出資料の改ざんの指示があったこと、会計検査院にも資料を出さずに協力しなかったことが明確に書かれています。
 議員の皆さん、そして国民の皆さん、これは与党か野党かという問題ではありません。国の最高機関の国会を財務省が欺き、国会審議を妨害したものです。全国民を代表する国会の権威を著しく否定しました。与党も野党も共同して行った記録の請求、会計検査院の要求を冒涜したんです。これは平成三十年三月二十八日の参議院予算委員会の郷原事務総長の発言でも明らかです。
 繰り返して言いますけれども、私たち国会議員と国会、そして国民が財務省からおとしめられた、そうなるわけです。与党支持、野党支持に関係なく、財務省から国会と国民全体が愚弄された、ばかにされた。
 そして、今の内閣には自浄作用がないようですから、赤木さんのような真面目な公務員の犠牲を二度と繰り返さないためにも、政府ではなく国会に原発事故の調査委員会と同様の調査委員会を設けて、追及し、原因究明と再発防止のための報告書をまとめるようにする必要があると思いますが、同僚委員の皆さん、いかがでしょうか。
 そして、今日の午前でも、関係者の証人喚問、そして参考人招致がありました。これも併せて要求をさせていただきます。
 参議院予算委員会で与野党一致して議決し、政府に求めたものがないがしろにされた。まず、参議院予算委員会の委員長に、この特別の調査委員会設置の同意を求めます。いかがでしょうか。

#243
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

#244
○芳賀道也君 よろしくお願いいたします。
 それでは、大切なコロナの問題に移ります。
 まず、こちらを御覧ください。
 総理は、コロナの対策、先手先手とおっしゃいますが、これを見てください。諸外国が直ちに決めた予算の額なんですね。アメリカは一兆ドル、百七兆円。しかも、これは新しいニュースでは更に倍、二兆ドルというふうに伝わっています。フランスが五兆、イタリア、ブラジルが三兆、そして、ここにはありませんがドイツも数十兆円と、十数兆円、十六兆円というふうに言われております。
 大変なときこそ、実は政府がこれだけ国民を守るんだと強い安心のメッセージをしかも早く出すことが大事なんですが、日本の額を見てください。四千三百億円。余りにも少ない。どうなんですか、総理。

#245
○内閣総理大臣(安倍晋三君) お答えする前に、先ほど改ざんの理由についてお答えをさせていただいたんですが、正確に申し上げますと、平成三十年六月に公表された財務省の調査報告書において、平成二十九年二月以降の国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、更なる質問につながる材料を極力少なくすることが主たる目的だったとの、とする報告がなされたと承知をしておりますので、この答弁とさせていただきたいと思います。
 そこで、この他国と比較をしておられますが、例えばこの百七兆円の中に二千五百億ドルと、こう書いてありますが、これは中小企業の金融、これ金融政策ですから、言わばこれは財政措置でございますから、例えば、正確に言うのであれば、四千三百億円の財政措置と一・六兆円の金融措置、これは年度末を控える中で行っているところでございまして……(発言する者あり)いや、知っていますとおっしゃったけど、これ、ほかは合わせていて、こっちは合わせていないというのは、知っていてやっているんであれば、ちょっとそれ、かえっておかしいんじゃないかと思うんですが。いや、かえっておかしいんじゃないかと思いますよ、それ知っていてやっているんであればですね。知っているんだったら、ちゃんとここにも一・六兆円の金融措置と書いていただかなければほかと平仄が合わなくなるんですが。
 かつ、これは年度末を控えていく中においての対策の一つでございまして、この後、まずは来年度のこの予算をなるべく早くこれは成立をさせていただきたいと、こう思うところでございますが、この中にも、二十六兆円のですね、二十六兆円の経済対策が補正予算と本予算のが合わせて入れ込んであるわけでございます。
 これに加えまして、さらにですね、さらに必要な財政措置を打っていきたいと、こう考えているわけでございます。そのために今ヒアリングを行っているところでございますが、こうしたヒアリングを基に現在のこのマグニチュードに対応できる、見合う形の、見合う額、必要かつ十分な経済財政政策を、これ強大な経済財政政策をしっかりと講じていきたいと、こう考えております。

#246
○芳賀道也君 遅いんですよ。しかも、何を答えているかよく分からない。
 アメリカは、当初の額でも一人当たり十万七千円、しかもスピードが大事だといって二週間で届けたいと言っています。これは我が会派の福岡の古賀議員も財政金融委員会でしっかりと指摘し、日本もこうやってスピーディーに届けなきゃ駄目なんだということも言っています。さらに、アメリカは、二兆ドルに増やして、伝えられるところによると、家族四人に三十三万円を二回にわたって計六十六万円を届けるというニュースも入ってきております。余りにも遅くて、そして額も少ない。
 さらに、二月から様々、地元の皆さんから声を聞いています。今、日本の対策はどういうものがあるの、つなぎ融資だ、無利子の融資だと言うと、その皆さんはみんな怒り出す。この借金の中でまた金借りろと言うのか、一月、二月、三月、収入はゼロ、二月の段階でも今月を乗り切ることができるか分からない、この中で一体何をやっているんだと。そういう声が届かないんでしょうか。しかも、今頃ヒアリングをやっている。全く遅い。
 そして、我々はきちんと提案をします。こちらを御覧ください。これは、もう既に先週の水曜日、我々の会派が具体的に提案したものです、我々の党がですね。まずは、その一つの柱、国民一人当たり速やかに十万円を給付する。それから、中小企業、もう収入が全くないというホテルや観光業の方がいらっしゃいます。その方にも速やかに補償をしていく。そして、十兆円。合わせて三十兆円の、これはGDPでいえば五%押し上げるという、そうした目的がきちんとあるものです。
 さらに、ここで大事なのは、今月やっていけないんだと、もう三月乗り切れるかどうか分からない、そういう人のために、税金、社会保険料、公共料金、それだけではなく、我々は、銀行債務も半年間支払をまず猶予して、その中で、本当に今回自粛で収入がなくなった人、そういう人もしっかり判定して、そこにサポートをしていく、そのためにも半年間こうした支払を猶予すべきだというふうに提案をしております。
 こうした提案を是非、できれば今月中にというぐらい、皆さん、本当に現場は困っているんです。仕事がなくなった方、そして、仕事がなくなり収入がなくなった一人親家庭の皆さん、その人に、安心できる、これだけやるんだという、是非総理からそういう言葉を言っていただきたいし、こうしたいい政策をどんどん取り入れて、与党も野党もなくやっていきましょうよ。どうなんですか。

#247
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これ、どういう根拠で言っておられるのかよく分からないところもあるんですが、最大三千万円までの無利子無担保、この規模で全国でやるというのは、これは事実上初めてのことであります。首を振っておられましたので、事実上これ初めてのことであります、全国でですね。かつ、五年間これ元本の返済を猶予するわけでありますから、これ五年間、事実上資金を全く用意する必要がないわけであります。
 全く何か効果がない、意味がないようなことをおっしゃっていますが、今全国で相当申込みが殺到しているのも事実であります。まさに対応を強化しなければならないと、こう思っております。相当の数が来ております。むしろ、これにしっかりと対応していくことも私はとっても大切なんだろうと、こう思いますよ。
 同時に、同時にまた、言わば生活に不安を持っておられる方については、先ほどお答えをさせていただいたらちょっと途中でやじで妨害されたんですが、二十万円、この緊急小口資金を、これはしっかりとこのコロナの感染症によって生活に根本から不安を覚えておられる方々に対して行っていく。
 また、さらには、これとは別に支援をしていく仕組みがございますから、これ最大で八十万円、かつ連続してこれ状況が厳しいという方に対しましては償還の免除が付いているわけであります。こういうこともしっかりとやっていく考えでございます。
 また、今お話があった税金や社会保障の、社会保険料や公共料金等々のこれは納入を延期するということについても、今しっかりと対応していこうということで検討をしているわけでございます。
 これ、一般の銀行の債務ということについては、今、先ほど申し上げました、まさに三千万円の融資、融資ですね、これは無利子無担保ですから、こちらは。こちらを活用して、例えば、既にある条件、条件の下で借りている融資についてはこういうものを活用して条件変更、条件変更ができないかどうか、これ大切な点なんですが、条件変更ができないかどうかということについてもよくこれは検討していきたいと、こう考えているところでございます。まさに、現場の声をよく聞きながら対応していきたい。
 これ、額、額についてですね、今ここですぐ言えば、例えば多々ますます弁ずのようなこの雰囲気もありますが、しっかりと我々も責任を持って、これはこういう対応を取っていけるということを言えるものを今練り上げているところでございます。

#248
○芳賀道也君 全く現場の声が届いていないのではないかと私は思いますし、しかも、規模の大きさをまず安心のためにも示さなきゃいけない、それが日本だけが余りにも遅い。
 次に、海外の邦人保護について伺います。
 昨日、日本でもアメリカ全土への渡航自粛も呼びかけられました。さらに、入国の方の規制も強まっているようです。三月十七日からペルーなども突然、国境封鎖、国内移動の禁止。海外にいる邦人の安全、非常に心配です。現状はどうなんでしょうか、お答えください。

#249
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘のありましたペルーの事案については、現地時間三月十五日に、ペルー政府が新型コロナウイルスに関する国家緊急事態宣言、これを発出いたしまして、十七日以降、国境閉鎖及びこれに伴います国内線、国際線の全フライトと長距離バスの停止を発表したため、邦人旅行者がペルー国内各地にとどめ置かれていることになったわけであります。
 これを受けまして、現在、在ペルー日本国大使館がペルー政府に対しまして、首都リマであったりとかクスコ等にとどまっております約二百三十人の邦人旅行者の保護や帰国が実現できるように働きかけを行っているところであります。
 また、クスコは、もう御案内のとおり、標高が三千四百メートルというところでありまして、高地でありまして、また、高齢者が含まれていることも考慮して、現時点で体調不良を訴えている方はいらっしゃらないんですが、クスコの医療機関に対しても緊急時の支援を要請しているところであります。
 ペルーのほかにも、世界各地で、国境の封鎖であったりとか外出禁止措置によりまして、邦人旅行者等が影響を受ける事例が発生をしております。また、現在、海外で邦人が直面している状況、航空便の突然の減便、そして運航停止、こういったこともありまして、多種多様でありまして、一概に申し上げることは困難なんですが、二十一日現在で五十か国以上の国で国境封鎖、国際便の離発着の停止、こういった措置がとられておりまして、在外公館を通じまして邦人保護の観点から必要な支援等も行っているところであります。
 昨日も、米国に対する危険情報、このレベルを引上げもさせていただきました。順次見直しているところでありまして、恐らくまた状況を見ながら考えていきたいと思いますが、いずれにしても、邦人の保護また支援に万全を期していきたいと思います。

#250
○芳賀道也君 変わって、地元山形でも、鶴岡市の庄内産直センター、これは東京、神奈川などの小中学校百二十校に給食用の米なども出しているんですが、大きな影響も受けています。こちらを御覧ください。
 こうした対策、どうなっているんでしょうか。大臣、お答えください。

#251
○国務大臣(江藤拓君) 学校給食が休止になったことによって影響が出た皆様に対して漏れがないということが一番大切なことだと思って、農林水産省としては対処をいたしております。
 設置者に対しましては、事業者に既に発注していた食材に関する違約金、こういったものを払うのはもう当たり前のことであります。しかし、学校給食の食材の調達は非常に多彩でございまして、例えば、契約書はないけれども、毎年毎年この時期には決まったロットを納入している例えば近所の農家とか、それから近所の八百屋さんとか、そういった方と慣例としてそういった蓋然性のある事実があるという場合もあります。そういったものもちゃんとつかんでいこうというふうに思っています。
 それから、原材料は持っているけれども、それをパンとか麺とかそういったものに調理の委託をしている場合もありますので、その委託の部分についてもしっかり漏れがないようにしたいと思っております。
 酪農家のお話について、加工原料乳の差額を埋めるという話をいたしましたけれども、それに加えて、出荷先が変更される場合がありますので、その場合の広域輸送に対する補助もさせていただく予定で、もうこれはお金を確保してございます。
 そして、業者の方々、乳業者に対しましても、既に生産されていた学校用の食用の牛乳を廃棄せざるを得ないのを、若干、少しですけど出ましたので、この部分もしっかり見させていただくということにしております。
 これから先、文科省、それから……

#252
○委員長(金子原二郎君) 時間来ておりますので、答弁簡潔にお願いします。

#253
○国務大臣(江藤拓君) はい。
 様々な団体、それから文科省と緊密に連携を取って、漏れのないように対応してまいります。

#254
○委員長(金子原二郎君) 時間来ております。

#255
○芳賀道也君 こうしたときですから、本当に国民の声を聞いて、より強いメッセージ、安心メッセージもいち早く出して国民に安心を与えてほしいと思います。
 時間がなくなりました。用意していただいた答弁の大臣の皆さん、申し訳ありません。
 ありがとうございます。質問を終わります。

#256
○委員長(金子原二郎君) 以上で芳賀道也君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#257
○委員長(金子原二郎君) 次に、足立信也君の質疑を行います。足立信也君。

#258
○足立信也君 共同会派、国民民主党の足立信也でございます。
 赤木俊夫さんの三回忌を過ぎてからの手記の話がございました。一人の命も、私は三万人の命もやっぱり同じ、大事だと、そう思います。一九九八年に、それまでより一遍に八千五百人自殺者が増えて三万二千人台になりました。それから様々な政策を講じましたけど、二〇一〇年から減少に転じて、昨年は二万百六十四人になりました。
 その一九九八年の分析で、まあ北拓、山一、長銀、ありましたけれども、私は、そのときの分析はやはり消費が落ち込んで雇用が失われたことが最大の原因だと、そのように自分自身は捉えておりますし、そういうまた報告もあります。
 消費と雇用を守らなきゃいけないと、今まさにそういうところだと私は思います。コロナショックの原因は、活動自粛や感染恐怖に対する経済活動の停止、これが発端です。人、物の移動制限と消費の停滞、サプライチェーンの破綻による株価の暴落、雇用の喪失、何とかこれに対処しなければ、我々、官民挙げて努力してきた自殺者一万人減ということが、ひょっとするとまた繰り返されてしまうかもしれない。
 今日は、新型コロナウイルス感染症について、これからの医療政策と経済対策とこれまでの検証という形で臨みたいと思います。
 まず、パネルの二を用意してください。(資料提示)
 私も、医学者として、三週間前、このテレビ入りの質問でかなり勇気を奮って予測をしました。一つは、いずれパンデミックになるだろうと。もう一つは、新型インフルエンザに比べて感染力はやや弱い、病原性、毒性はやや強い、ですから、この中間的な動きをするのではなかろうかと。WHOも、その後、この二点につきましては認められました。
 そこで、これ、参議院の調査室の方とかなり苦労して、時間軸を合わせて、数のスケールは違います。新型インフルエンザは日本だけで二千七十六万人も感染しましたから、スケールは違います。そして、インフルエンザは国内だけです。
 これを見ていただくと、初めて感染が確認されてから約二・五か月で、あるピークを迎える。SARSの場合は中国です。そして、その後、一旦終息に向かうけれども、世界的流行が約三か月後に起きる。これと合わせると、新型コロナウイルスは今まさに世界的ピークに差しかかっている。恐らく、あと一か月、一か月半後、世界的ピークを迎えるでしょう。そして、終息は新型インフルエンザが約十一か月、SARSは八か月です。それを考えると、先ほどの病原性、感染力の点から見ると、私はその中間的な振る舞いをするのではなかろうかと、そういうふうに考えています。
 ですから、今日は今後の医療政策と経済対策について質問したいと思います。
 それに先立って、三月十日の参議院の財政金融委員会で麻生副総理は、何となく新型とか付いていますが、武漢ウイルスというのが正確な名前なんだと思いますと、こう発言されています。WHOのこの命名は二月の十一日です。
 麻生副総理にお聞きしたいんです。正確な名前というのはどういう意味ですか。

#259
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のお話ですけれども、これは武漢で発生したということになっておりますので武漢ウイルスと呼んでいる方もおられる、どんな人が呼んでいるかといえば、アメリカの副大統領もそう言っていますし、スティーブン財務大臣もたしかそう言っておられたので、私もそのときに、いわゆる罹患した方、武漢で最初に発生したから武漢ウイルスと呼んでいる人もいるということを申し上げたんだと記憶しますけれども……(発言する者あり)何か言われました。
 これ、少なくとも世界的にはあれなんじゃないんですかね、今、COVID―19という、医学的にはそう言っておられるんじゃないんですか。日本では新型コロナバイラス感染症と呼んでいるものということについて、これを否定しているというつもりは全くございません。

#260
○足立信也君 正確な名前だというのはどういう意味ですかと。

#261
○国務大臣(麻生太郎君) 発生した場所が武漢だから、武漢から発生したという意味でそう申し上げました。

#262
○足立信也君 これまで、新型インフルエンザ特措法の適用について、新感染症について我々はいろいろ議論してきました。で、今の麻生副総理の発言も、失礼ながら安倍総理も加藤大臣も、病原体と感染症の区別が付いていないんですよ。これは、新型コロナウイルス感染症の話をしているときに、正確な名前は、トランプさんはチャイニーズバイラスと言うし、麻生さんは武漢ウイルスと言うし。感染症の話をしているんですよ。病原体と感染症の区別が付いていないということが初動の遅れに私は極めてつながっていると思っているからですよ。
 今や、これ、最後一つ追加したんですが、今や一日で、ジョンズ・ホプキンスの分析では、二十日が二十五万人、今、二十一日で三十万人と、一日五万人というふうに出ています。イタリアでは五万九千人ぐらいが感染して、五千四百七十六名が亡くなっている、これで九%です。SARSよりも毒性は若干低いと私が申し上げるのは、SARSは一〇%だったからです。やっぱりこの中間的な動きを取るんだと、そう思います。
 そこで、経済対策、先ほど出ていますが、これ大和総研が三月九日に推計したところは、先ほどの根拠になっていくわけですけれども、今パンデミックの中心であるヨーロッパ、EUとアメリカ、これを除いて、中国だけの影響でGDPがマイナス〇・八%、四・五兆円と、こういうふうに推測しているし、我々は、これデータを基にしたのは、ああ、ごめんなさい、中国は一年続くとGDPがマイナス一・四%になって、日本はマイナス三・一%、十六・三兆円、先ほどのは三か月続いた場合です。これをベースに考えて、そして、これはリーマン・ショックのとき、麻生総理はリーマンの方がもっと大変だったみたいな発言ありますけれども、これ二〇〇八年にGDPがマイナス三・四、そして二〇〇九年にマイナス二・二、これ二年間でマイナス五・六、それをベースに先ほどのマイナス五・五と仮定して三十兆円という話が導き出されているわけです。
 そこで、今回、消費の減退、株価の暴落、雇用の喪失、これを止めなきゃいけないという話をしました。安倍政権の生命線である円安株高は一気に崩れたと私は思っています。
 そこで、一喜一憂すべきではない、株価については一喜一憂すべきではないと私も思いますが、日銀の黒田総裁は、ETFですね、含み損は二、三兆円だと発言されています。この状況で、年金積立金の運用、GPIF、現在の運用、これ国内外の株式の割合と今の含み損について説明してください。

#263
○参考人(高橋則広君) お答えいたします。
 御指摘の第四・四半期、本年の一―三月を含めました二〇一九年度全体の運用状況につきましては、例年と同様、七月上旬に公表する予定であります。

#264
○足立信也君 今、ぐっと身を乗り出してテレビの前で見ていた方々が、がくっときたんじゃないかと思います。
 やっぱり、含み損が三十兆、四十兆というような話もいろいろありますけれども、まあGPIF理事長、三月いっぱいかもしれませんけれども、今の状況でどうなっているかというのは、やはり参考として、一喜一憂するわけではないですよ、でも、参考としてどうなんだと。そして、今の株式の運用は、これ最大六七%までになりますけれども、今はどうなのだと、国内外。それを聞いたのに何も答えていないじゃないですか。

#265
○参考人(高橋則広君) 御指摘のとおり、もとより、足下の市場環境が日々大きく変動する中で、当法人としても細心の注意を払って日々のマーケットの状況は注視しております。
 一方で、私どもとしても、長期の投資家でありますので、このような局面であるからこそ、長期の投資家としてこの姿勢にぶれを生じることなく、リスク管理をきちんとしながら運用を心掛けていきたいと考えております。

#266
○足立信也君 皆さん、残念でしょうが、私は想定内の答弁です。答えられないんですよ、言えない、また国民感情に刺激が大き過ぎるんだろうと思いますが、私が言いたいのは、我々のときは国内の株式が一一%で、海外が九%、合わせて二〇%でした。安倍政権になって二回、二回これを拡大して五〇%、最大では、幅がありますから六七%まで株式で運用できるように変えたんです、私たちの大事な年金積立金をですよ。この議論をずっとしていて、やっぱりこういう事態も起きるじゃないかと、そういうことは注意喚起する必要はあると私は思います。
 この運用損、含み損については、これ以上言ってもしようがないので、またいろいろ途中でおっしゃいますと週刊誌ネタになってしまうかもしれませんから、黙っておいた方がいいと思いますよ。
 そこで、一つだけ私、十年前からずっと指摘しているのは、多くの国民の関心がある所得代替率なんですよ。日本は、分母が現役男性の平均の公租公課、社会保険料、税を引いた後の報酬額の分母で、分子が本人及び配偶者の年金の控除前の額なんです。こんなことを比較しているというか、年金の所得代替率で計算しているところありませんよ。OECDのところ出していますが、みんな総所得代替率、つまり、引く前の比較か、引いた後、純の比較なんですよ。で、本人なんです。こんな計算式だと、これは所得代替率五〇%、五〇%というのは書いてあるけど、これは二〇〇四年の法律改正で決められたことです。でも、これでは分からないから変えるべきだ、少なくとも年金検証のときは、財政検証のときはこれを参考値として出すべきだということを私はずっと言い続けている。
 去年も、二〇一九年度、所得代替率が六一・七%と出ているんですが、公租公課を差し引いたら、差し引いたら五〇・二%ですよ。こんなに違うんですよ。これ、OECDと比べて分かると思います。最も低い、じゃない、イギリスの次に低い。これだけ差がある。
 ということは、これ、二〇〇四年の法律で決まったことだから、これを数値を出さないわけにはいかない。でも、少なくとも総所得代替率か純所得代替率は併記すべきですよ。国民の皆さんはそれを見たい、こんな計算式でやっているのかということなんですね。
 この点について、これは厚生労働大臣になりますが、いかがでしょうか。

#267
○国務大臣(加藤勝信君) 足立委員からは、予算委員会と多分厚労委員会でも十年にわたって議論を重ねてきていると。もう、ですから、もう全て私が言う答えも分かっておられる上での質問ではないかと思いますが。
 ただ、日本の場合に、年金をまず改定するときにどうするのかというときには、基本的には、賃金、物価に加えて、こうした保険料がどう変化しているのか、これも反映して年金額は確定をしているわけでありますから、当然、それの反射的に、この所得代替率見るときも、当然被用者の分については保険料を差し引いて見ていくというのが、まさに改定の考え方と検証の考え方をパラレルにしているということでありまして、また、それぞれ、改定の考え方、また財政検証の考え方どうするかも、法律にその旨踏まえて決められているということであります。
 今委員もお話があった、今、名目、名目の話だと思います。これは、これまで委員から御指摘があったときには、委員会等で役所の方から答えていたことがあるのではないかというように記憶をしております。

#268
○足立信也君 これも想定内の答弁なんですが、やっぱり、あのときもう一つ言ったのは、私、質問したら、先ほどの名目の話、答えてくれます、それはそうなんです。これ、やっぱり参考値でもいいからこれを示すべきなんじゃないかということを、財政検証のたびにね、この点は変わらずまた主張していきたいと、そのように思います。
 じゃ、次、次は財務大臣に主に聞きたいんですが、今、特に衆議院の予算委員会のときからこの新型コロナウイルス感染症が多くの話題を占めるようになって、これは、今、国会で予算委員会やっているんだと、国民はかなり私は期待していたと思いますよ。予算委員会だから、コロナ対策の予算を早く聞きたいと、予算の成立を早く見たい、この思いが随分募っていると私は思いますよ。それが、何の上積み、予備費を使うという形だけであって、この新型コロナ対策に対して、先ほど中国だけでも十六・三兆円の影響があるだろうと言われている中で、これ、国民の皆さんはある意味失望に変わっているんです、今。
 そこで申し上げたいんですけれども、今、予算審議しています。これ、参議院が結論出さなくても自然成立になります。でも、本当にその決まった予算が執行できるんですか。
 東日本大震災のときには、三月の終わりに予算が決まりましたけど、一か月以内に補正予算を組んで、三兆七千億円も既定経費を減額したんですよ。今、そういう予算が成立しました、します、これを財務省の方から示達できますか、伝えられますか。これが、次の補正予算、恐らく四月でしょうが、その財源の大部分になるんじゃないですか。だとしたら、あのときは、東日本大震災のときは、十日、十二日かな、休会をしましたよ。今まさに、新型コロナ対策の予算を組むことを最優先させるべきではないか。
 先ほど芳賀さんが示した中で、四月の、四月の百万円の予定です、融資の予定。無利子無担保というよりも、今の十万円ですよ、必要なのは、生活のために。それを待っているんですよ、国民は。そのことが今問われていると私は思います。
 そこで、これ、来年度予算、六十三兆円の最大の税収見込んでいると、消費税収は二十一兆円だと、三分の一以上を占めている。しかし、麻生副総理、これ、今の状況で税収も消費税収も大幅に落ち込むんじゃないですか。どのように今予測されています。

#269
○国務大臣(麻生太郎君) 今言われましたように、確かにコロナの影響によります部分というのは、これはいろいろな影響が出てくると私どものところでも当然の予想をいたしております。
 ただ、傍ら、消費税率の引上げによる増収分とか、今のところ今回の春闘におきましても賃上げ等々はそこそこ順当に動いておりますのは御存じのとおりだと思いますので、雇用とか所得環境の改善というのは続いておりますので、そういった意味では、私どもとして直ちに今これくらいのものが大幅減収するであろうということを申し上げている、申し上げるつもりはありません。
 したがいまして、私どもにとりましては、いわゆるいろんなもの、いろんな形のものが複合的に動きますので、一概にこれだからこうとかいうことが言えるわけではございませんけれども、私ども、そういった状況になった場合、補正を組むとかいうような話になった場合はそれなりの対応をさせていただくのは当然のことだと思っております。

#270
○足立信也君 皆さんはそんな史上最高額の税収なんて思っていないし、消費税収が予定どおりいくなんて思っていない。
 そんな中で、一般歳出のうち、これはやっぱり法律に基づいた義務的経費と、それから裁量的経費がありますね、厚生労働省なんかはほとんどが義務的経費になるわけですが。これ、一般歳出の予算のうちに、今、義務的経費と裁量的経費は大体どれぐらいの額なんでしょうか。

#271
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二年度で言わせていただくと、義務的経費十二兆八千億、裁量的経費は十六・六兆となっております。(発言する者あり)

#272
○足立信也君 令和だということで、私の方で訂正しておきます。
 そこで、今、裁量的経費十六兆という話がございましたね。我々が、あるいは大和総研のデータを先ほど出しました、十六・三兆だと、別に合わせたわけではないとは思いますけれどもね。裁量的経費はほとんど使えなくなるんじゃないかと思う。義務的経費だって、使えない部分、我々もあの大震災のときに減額しましたよ。だから、予算執行できないだろうし、期待している方々には大変申し訳ない、示達だってできないんじゃないかなと、そのように思うんです。
 そこで、もう先ほど、東日本大震災のとき二週間弱休会してという話をしました。いろんな情報、今何が一番困っているか、我々も情報をどんどん集めたい、政府もそうだと思います。そこで、そういう時間を設けてはどうかなと私は思うんですよ。そして、何よりも今年度中にある一定額が国民の皆さんに行き渡るようにすることが、消費そして雇用、これを何とかつなぎ止める手段じゃないかと思うんです。
 そのスケジュール感については、安倍総理、どうですか。

#273
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今年度中というのはもうあと少ししか、一週間余りでございますから、この今年度中という、言わば新しい思い切った経済財政政策の中で今年度中ということはこれはできないのでございますが、言わば今年度中ということであれば、先ほど申し上げましたように緊急小口資金がございまして、これは経済的に厳しい方々については償還が免除されるわけでございますので、これも活用していただきたい。
 これを合わせていけば最大八十万円が可能となるわけでございまして、八十万円償還が免除されるものもあるわけでございますし、また、企業を何とかこれを継続して、雇用を継続して、小規模事業者の皆さん、頑張っておられる皆さんにとっても、先ほど申し上げました最大三千万円まで無利子無担保、五年間ですね、元本が返済が猶予されるもの等を活用していただきたい、そう思うところでございます。
 また、様々な助成制度もあるわけでございますから、そういうメニューについても分かりやすくお示しをしていきたいと、こう思う次第でございます。
 来年度以降については、今まさに思い切った経済財政政策について練り上げていきたいと、こう考えているところでございますし、V字回復を目指していきたいと。先ほど来、規模についていろんなお話があるわけでございますが、相当非常に大きなマグニチュードの悪影響が懸念されるわけでございまして、このマグニチュードに見合う必要かつ十分な対策を打っていきたいと、こう考えているところであります。

#274
○足立信也君 説明は私もスケジュール感として理解できます。東日本大震災の後も、約十一か月に四回補正予算組みました。それは分かります。分かりますが、今まさに予算委員会やっている中で、私は予算の、このコロナ対策の分の上乗せであるとか、あるいは元年度の補正であるとか、今それを示すことが国民の皆さんにとっては物すごく大事なことだろうと私は思いますよ。
 そうは思いますので、ここは我々も実はいろんな現場の意見を聞きたい、今そうやっています。私も地元に帰ってやっていますが、意見すら聞きづらいような状況の移動制限があるわけです。聞けないところもあるんですね。やっぱりここはじっくり取り組んだ方が私は国が進むべき道を誤らないと、そういう気がしてなりません。
 そこで、検証に、先ほど冒頭申しました検証に移りたいと思います。医療政策もその中で述べます。
 なぜかというと、今そんなこと言っている場合かと、これから先のことの議論の方が大事だという方もいらっしゃるけれども、これは、世の中に百七十万種類もあるウイルス、そのうち半分は病原性があると言われています。しかも、変異が起きる。いつまた、明日とは言いませんが、また新たな感染症が起きる可能性がある。だから検証しておかなきゃいけないんです。検証しつつ前に進まなきゃいけない。このことが極めて大事だと思います。
 やっぱり多くの方が初動の遅れということをおっしゃっていますが、やっぱり、WHOが一月三十日に緊急事態宣言をした翌日に、我々は新感染症と認定して新型インフルエンザ対策特別措置法の適用をすべきだと言ったわけです。総理が記者会見で国民の皆さんに気持ち、あるいは述べられたのが二月二十九日、一か月後ですよ。やっぱりそれは、国民の皆さんとしては、その間どんどんどんどん不安に襲われた、それは間違いないと思う。そして、改正法は施行されたけれども、私は前の法律でも十分できたと思いますが、改正されたが政府の対策本部はまだ立ち上がっていない。これ、要件としては、厚生労働大臣が蔓延のおそれが高いと認めるときという言葉を今回法律改正で付けてしまったから、対策本部すらできない。
 そこで、お聞きしたいんです。これは西村大臣か、あるいは、どちらなのか、元々の法律で加藤大臣なのか分かりませんが、この蔓延のおそれが高いと認められるとき、これは国内ですか世界ですか。

#275
○国務大臣(西村康稔君) 委員へお答え申し上げます。
 蔓延のおそれが高いと厚生労働大臣が専門家の意見を聞いてそういう報告を総理大臣にしたときに、政府対策本部が立ち上がります。その蔓延のおそれが高いというのは、国内の感染状況、それから海外の感染状況、全体を総合的に判断して、今後国内で蔓延のおそれが高いかどうかという判断をしていくことになるというふうに考えております。

#276
○足立信也君 明文化されてはいないと思うけど、国内それから海外の状況を総合的にと、今、私初めてその答弁聞いたんですが、世界は蔓延していますよ。世界はパンデミックですよ。しかも、このグローバルな社会の中で、じゃ、入国制限しているのは何でなんですか。世界に蔓延しているからじゃないですか。
 これ、決定するのは厚生労働大臣かもしれない。今、国内と世界と、そう西村大臣が答弁されましたが、これ世界的に見て、まだ蔓延する、あるいは蔓延するおそれがあると言えないんですか、加藤さん。

#277
○国務大臣(加藤勝信君) 世界については、WHOが既に三月の、ちょっと忘れましたけれども、早々にパンデミック宣言を、たしか十日前後だったと思いますが、されているということでありますから、まさに世界的にはそういう状況になってきているというふうに思います。

#278
○足立信也君 閣内不一致じゃないですか。世界は蔓延している。国内と世界の状況を総合的に判断して、蔓延していないということでしょう、今、対策本部すらつくらないということは。言っていることが違うんじゃないですか。

#279
○国務大臣(西村康稔君) まさに、我々、日々、国内の感染状況、つまり、患者の数が増えている、あるいはクラスターの状況、あるいは感染経路が見えないケースがどうか、こういったことを国内見ております。海外についても日々情報をしっかり取って見ております。さらに、この数日、海外から戻ってくる日本人が感染しているケースが多々見られてきております。
 こういったことを今、日々見ている中で、専門家の意見を聞きながら判断を、厚生労働大臣において判断をされていくというふうに考えているところであります。

#280
○足立信也君 やっぱり加藤大臣、今の答弁、先ほどの答弁、西村大臣のを聞かれて、国内、世界、総合的に判断して、蔓延しているあるいは蔓延するおそれがあると今は言えないですか。

#281
○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、今、西村大臣からお話がありました、国内の状況は、これ十九日に専門家会合から、どうにかこらえているけれども、今後に対する危惧が示されているわけであります。海外は先ほど申し上げたパンデミックになっていると。また、国内においても、海外から戻ってこられた方において陽性が出てきているというのが見てきている。そういったことを含めて、まさに専門家の御意見を聞きながら、これは最終的に判断していくということだと思います。

#282
○足立信也君 総理が完全な形でオリンピック、パラリンピックを行いたいと、それは正しいと思います。完全な形というのは、スポーツですから一生懸命やられますけれども、実際に競技をする方も、それを見ている方も十分楽しめる状況じゃなきゃいけないと私は思います。延期の含みもあったんだと思います、発言の中にはね。
 ということを考えると、今そこをおもんばかって、これ対策本部すらつくらないという状況ではないと思いますよ。やるべきですよ。なぜ、あんなに急いで法案成立に、参議院の議論も始まる前から出口までの話をつくってやる必要があったんですか。そこは、私は、もうこれはリスクの面から、新型インフルのように日本だけで二千七十万人ということはないかもしれないけれども、しかし半分はあるかもしれない。そういう事態をやっぱり想定しなきゃいけないと思います。
 そこで、PCR検査のことがいろいろ今日も、以前もやられておりましたけれども、WHOのテドロス事務局長が三月十六日に、検査、検査、検査と、疑わしい例は全て検査すると言いましたが、その直後にWHOは直ちに打ち消していますね。感染者と接触した人が症状を示した場合にのみ検査を行うことをWHOは勧めています。私は正しいと思いますよ。
 事務局長の表情を見ていると、事務局長も相当揺れ動いているというような印象がありますが、やっぱりそのことと、先ほど来申し上げている、これは誰もが未知の感染症だという前提でどんな対策がいいのかって考えているときに、やはり初動の問題に懸かってくると。
 これ、改めて、もう一回だけ言いますが、これ、感染症法で新感染症に認定するに当たって、病原体が分かっている分かっていないというのは条文上も一つも書いていないんですよ。それよりも大事な点は、既に知られている感染症の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なるということと、もう一つ大事な点、人から人に伝染すると認められる疾病であるということなんですよ。
 私の予想ですが、これ、日本の、あるいは厚生労働省の中で、人から人へうつるものだという認識が世界的に見ても遅れたんじゃないかと思っているんですよ。新感染症にしない理由としてですね。
 これ、総理も加藤大臣も、これ通告しているから正確に言えると思いますが、人から人へうつる病気なんだと、感染症というのは伝染性と非伝染性がありますからね、その中で新感染症というのは人から人へうつる伝染性のものなんですね。人から人へうつるというふうに認識したのはいつですか。

#283
○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナウイルスについては、WHOが一月二十四日未明にリスクの評価を公表し、その時点で、人から人への感染は認められるが、人から人への感染の程度は不明とし、国際的に懸念された公衆衛生上の緊急事態には当たらないとされたというふうに承知をしております。
 その後、一月二十八日に、我が国で初めて、国内で人から人に感染した可能性が高い患者が確認されたということであります。

#284
○足立信也君 いつ頃認識したんですかということです。過去のものとかずっと調べれば、ああ、その頃なんだなというのは分かりますが、私は、例えば中国はもう一月二十日、今、WHOは一月二十三日に人から人へうつるとやっているんですが、私の認識、地元大分の担当の認識も、一月二十日に人から人へうつるんだ、これは大変だという認識をした。私もそうです。しかし、いろいろ資料を見ると、厚生労働省、あるいは大臣はもっと遅かったような気がするんですよ。
 今お聞きしたのは、もうそれ以上答えが変わらなかったらそれで結構ですが、もうその時点で認識していたということをおっしゃるわけですか、WHOが出した時点で。

#285
○国務大臣(加藤勝信君) 認識というのはなかなか難しいんですけれども、まさにWHOがどう評価をしていくのか、また、それを踏まえどう我々は考えていくのかということが一つポイントだということで、先ほど御答弁をさせていただいたわけであります。
 実際、一月二十四日の段階の厚生科学審議会の感染症部会も、これを開いて、新型コロナウイルス感染症に係る現状や取組について、これは事務局から報告をさせていただいているわけでありますから、既にそうした問題認識を持ちながら対応していたということは、そういった事実からもお分かりいただけるんじゃないかと思います。

#286
○足立信也君 それでは簡単に。総理は、これは人から人へうつる感染症なんだ、伝染性、これを認識したのはいつ頃なんですか。

#287
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはまさに、厚労省においてそういう認識をしなければ私がそういう認識はできないのでございますが、まさに厚労省において厚生大臣が認識をした段階で我々はそういう報告を受けているということでございます。

#288
○足立信也君 それで、二月三日に無症状病原体保有者の経過観察期間を十日間と決めたんですよね。しかし、今、人から人へうつるんだ、あるいは潜伏期間が二・五から十二・五日の間に九五%収まるんだというようなこと、これは同じ論文、あるいはWHOの発表にあるんですよ。なぜ最初十日間でいいと決めたんですか。

#289
○国務大臣(加藤勝信君) これ、最初に経過観察期間十日にすると、これは二月三日でありますけれども、その段階で、WHOで潜伏期間が、二月十日という、シチュエーションレポートの中でそうした指摘があったということを踏まえて経過観察期間を十日というふうに設定したところで、二月三日ですね、段階で設定したところであります。

#290
○足立信也君 そして、それを変更した、その理由というか、その資料はどこにあるんですか。

#291
○国務大臣(加藤勝信君) その後、WHOから、二月、潜伏期間、二日から十一日、それから一日から十二・五日ということに、これはWHOの執行理事会の資料として出されたわけであります。それらを踏まえて、経過観察期間を十二・五日に設定をしたというところであります。

#292
○足立信也君 私は、先ほど申し上げました、人から人へうつるということと潜伏期間のことはほぼ同時に、同じ資料あるいは論文、そこで理解しました。そこにずれがあるということは、その段階ではなかなか認識がされていなかったんではなかろうかということを言っているわけです。
 そこで、これ、医療費の負担の問題なんです、PCRの保険適用も含めて聞きます。
 二月十三日の緊急対応策に対して、総理のですね、帰国者等に対して実施したPCR検査や健康診断等の経費については国において負担する、それから感染した入院患者の医療費は公費により負担すると、こういうふうに発表されたんです。これは公費によって負担する、これは全額公費という趣旨で発表されたんでしょうか。

#293
○国務大臣(加藤勝信君) 感染した入院患者の医療費については、従来より公費で負担するとなっておりますけれども、まずは公的医療保険が適用され、その上でなお残る費用は公費で負担するという、日本人の場合ですね、要するに公的保険に加入されている場合。ただ、海外の方、外国人については全額公費による負担ということになります。

#294
○足立信也君 それでは、緊急対応策に書いてある、感染した入院患者の医療費は公費により負担するというのは間違いですか。正しいですか、その表現で。

#295
○国務大臣(加藤勝信君) これ、感染症と指定したことによって、まさに公費負担ということになっているわけであります。ただ、それ以前についても、これは補助、たしか補助、予算的な対応として公費負担で対応していたというふうに記憶をしておりますけれども、基本的に、指定感染症になり、まさに入院措置という段階になれば、当然、先ほど申し上げた公的医療保険優先の原則ではありますけれども、最終的には公費で負担されるという、こういうことであります。

#296
○足立信也君 その答弁が本当に正しいでしょうか。
 まず、PCR検査からいきますけれども、PCR検査というのは、試薬もそうですが、薬事法上承認されておりません。薬事法上、今は薬機法ですか、承認されていないものが保険適用になる、これ三月六日からなったわけですが、こういう例は今まであるんですか。

#297
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、そこについては、突然のお問合せなので、PCR検査が保険適用になっているというのは御指摘のとおりでありますが、ほかにあるかないかということについては、済みません、今手元に資料がないので答えられません。

#298
○足立信也君 質問の仕方を変えます。
 薬機法上承認されていない検査、検査薬、これが保険適用されるという、これはなぜ保険適用できるんですか、承認されていないものが。

#299
○国務大臣(加藤勝信君) これ、既に、ほかのケースについて申し上げると、難病等の、難病等においても同じような、まさに保険、薬機法の承認がなくても、それに対して保険適用している事例があるというふうに承知をしております。

#300
○足立信也君 それはオーファンドラッグで、ほとんどが公費負担医療でしょう。だから、薬機法上に承認されていないものを保険適用した、私が知る限りはないんですね、今まで。しかも、それはルールを逸脱しているとなぜ申し上げるのか。
 先週、自民党の古川議員が厚生労働委員会で質問してくれましたけれども、やっぱりPCR検査がなぜ承認されていないかということは、これはやっぱり精度の面なんですね。偽陽性、偽陰性、いろいろある。今は、申し訳ないけど、PCRでプラスに出たら、全部それが正確な答えだというふうに勘違いされている。そうじゃないんですよ。ということは、インフルエンザのように簡易検査キット、これの正確性ということと私はそれほど変わらないような気がして、何よりも、その簡便なものの方が開発をされて保険適用されることが極めて大事だと私は思っているんですね。
 じゃ、保険適用になったことによって受診する側にどんなメリットがあるんだろう。先ほど来ずっと件数が増えていないじゃないかという議論はありますが、どんなメリットがあるのか。
 これ、例えば、かかりつけ医に行って医師の判断でPCR検査をすると、これ、保健所に連絡して地衛研で検査すれば全て公費ですよ。ところが、これ保険適用しますという場合は、その病院でPCR検査をやるか外注するわけですね。これは、自己負担部分は公費で賄うとしているけど、大部分の原資である保険料はほとんどが現役世代の負担ですよ。となると、どんなメリットがあるのか。数は増えないということになってきているわけですけれども。
 聞きたいのは、これは保険適用でやるのか、これはむしろ保健所に連絡して地衛研で検査をして公費負担でやるのか、誰が判断するんですか。

#301
○国務大臣(加藤勝信君) 保険適用については、国会の場においても、保険適用をすることによってよりPCR検査が実施されやすい環境をつくるべきではないかということをそれぞれの皆さんから御指摘をいただきました。それらも踏まえて中で検討させていただいて、このPCR検査の保険適用を行うことにし、そして、ただ、今委員御指摘のように、患者さんというか、疑わしき人ですね、どちらかというと、PCR検査する前ですから。その方の掛かる負担は、保険適用であろうと行政検査であろうと、今回、保険適用でも自己負担分は公費で負担することにしておりますから、どちらであっても負担はないということであります。

#302
○足立信也君 私が聞いたのは、これは、患者さんが来てPCR検査が必要だと判断する、それを地衛研に送ってこれは全額公費で検査をするのか、それとも、保険適用にして、自前の病院でできる人はまたいいですよ、そのまま、表現は悪いけど、もうけることになるわけで。しかし、外注する、保険適用して外注するその判断は誰がするんですかと聞いたんです。

#303
○国務大臣(加藤勝信君) 基本的には、診療で必要あれば保険適用ということで、帰国者・接触者外来の先生が通常でいえば民間検査会社等々に発注をされて保険で処理をされていく、また、これが行政検査ということであれば、今度は、このPCR検査をするに当たって、これがこれまでのネックと言われていたわけでありますけれども、保健所の一応了解を得て、それから対応するということでありますから、当然、両者、行政、いわゆる、かつて、今までの行政検査と保険適用では段取りが違っているということであります。

#304
○足立信也君 今、ポイントは、保険適用して、その検査を優先してほしいというのが一つポイントにありました。しかし、外注して大手の検査所に発注したら、結果はその日のうちってなかなか難しいですよ。そして、自前で、自分の病院でPCR、プライマーを感染症研究所からいただいてつくり上げていけば何検体もできますよ。しかし、そこにはそれほど費用掛からないです。丸もうけですよ、保険適用したら。丸もうけの表現はよくないですけど、原価は五千円ぐらいですよ。そこの判断を誰がやるんだということをお聞きしたんだけど、明確に答えられないということは、今、物すごく現場は矛盾をしていると思いますよ、一体どっちでやるんだと。
 ここは、先ほど、緊急対応策で、総理は、入院患者の医療費は公費によって負担しますと言っておきながら、保険のやり方で、自己負担分だけはと今変えちゃったわけですよ。これ、我々は新感染症に指定すべきだと言っていたのは、これ、新感染症は全額公費負担なんですよ。一番下の新型インフルエンザ等感染症に今回法改正をして、ここに並べちゃったわけですよ。全部医療保険適用だと、自己負担分を公費で負担するんだと、国が四分の三、地方が四分の一、地方の負担分額の八〇%は特別交付税措置をしていますよと。基本は保険なんですよ。これ、例えば二千万人とかなって、仮に一千万人検査するとしたら、一千八百億円事業ですよ。
 だから、何も分からないときにはきちっと国が見ますよと、そういう緊急対応策を私は発表したんだと思っていたら、今日の答弁では違うと。何なんですかと。という意味からも、よくよく考えると、この保険適用というのを何としてでもしたいんだということが最初からあったのかな。新型インフルエンザのときはキットがありましたから、キットは保険適用ですけど、PCRは全部公費ですよ。それだけ違う対応をしているということなんですね。
 もう一つの検証は臨船検疫のことなんですが、今日、自民党の佐藤議員が非常にいい指摘をしていただいたので、あのインフルエンザのときの総括の報告書、この臨船で検疫するなんてときは、しっかりチームを組んで研修しておかなきゃできっこないんですよ。それをやらないで、附帯決議を守っていないで、いきなりあんな無謀なことをやってしまった。それで世界から批判されたわけじゃないですか。こういうことはやってはいけないと思う。
 ただ、今聞きたいのは、これは臨船で、とどめ置いてあそこでやるんだということを決定したのは誰なんですか。

#305
○国務大臣(加藤勝信君) まず、検疫、船舶の検疫については、検疫法に基づき検疫所長の権限において実施され、検疫所長の指示の下、必要な検査等が実施されるということであります。ただ、本件事案は大変大きな事案でもありますから、当然厚生労働省にも相談にあずかりながらそれを実施させていただいたところであります。
 それから、委員、確かに今回の事案、準備ができていない、まさにそのとおりであります。しかし、選択できる中の現実的な選択を一つ一つ私どもは取ってきたというふうに思います。もちろん反省すべき点もありますから、これはしっかり検証して今後にまたつなげていかなければならないとは思っております。

#306
○足立信也君 時間がなくなりましたのでちょっとまとめに入りますけれども、今のいろんな外国の対応を見ていますと、自己中心的で排外的な対応が非常に多い。今こそ協調しなきゃいけない、まあ努力されていると思いますけどね。総理の好きな言葉で言わせていただくと、自然というのはこれは森羅万象ですよ。それの真実に近づきたいがために科学は、自然科学は発達してきたんですね。その自然科学が持っている今のデータ、現実、これはしっかり受け止めて対応しなきゃ駄目ですよ。
 私は、議員になって十六年になりますけど、今まで大きなリスクが三つあったと思っているんです。リーマン・ショック、新型インフルエンザ、東日本大震災。これで自公政権でクリアできたものって、リーマン・ショックのときは対応できなくて政権替わったんじゃないですか。そして、新型インフルエンザ、東日本大震災は民主党政権でやったんじゃないですか。危機に対応できたのかな。
 で、更に挙げてもらうと……

#307
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。

#308
○足立信也君 国家的な危機は、これは公的年金の消えた年金記録問題と公文書の問題ですよ。安保法制、森友、加計、桜を見る会……

#309
○委員長(金子原二郎君) 質問をまとめてください。

#310
○足立信也君 検察官の定年延長、民主的な国家システムを次々に壊していると思います。
 私は、緊急事態に対応できる政権ではないと、そう断言して、質問を終わります。

#311
○委員長(金子原二郎君) 以上で足立信也君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#312
○委員長(金子原二郎君) 次に、若松謙維君の質疑を行います。若松謙維君。

#313
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。
 初めに、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、感染され治療に当たられている方々に衷心よりお見舞いを申し上げます。
 午前中の質問の中で、東京オリンピック・パラリンピックにつきまして、総理から、完全実施が困難な場合には延期の判断もとの御答弁がありました。
 練習を積み重ねてきた選手、ホストタウンなどの準備に当たってこられた関係者、開催を楽しみにしてきた国民の皆様、そして、大会の理念は復興五輪でありまして、ちょうど二十六日にJヴィレッジで聖火リレーのスタートが予定されております。こういった皆様、被災地の皆様に向けた総理のメッセージを伺いたいと思っております。
 あわせて、延期が、まだ決まっておりませんけれども、そうした場合の、全ての関係者の努力が報われる、報わられるよう開催の準備をと思いますけど、総理の決意をお伺いいたします。

#314
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東京オリンピック・パラリンピックは、アスリートの皆さんにとって、あるいは世界からやってこられる方々も含めて、観客の皆さんにとっても安全で安心な大会としなければならないと、こう考えております。その上で、言わば規模は縮小することなく、観客の皆さんにも感動を味わっていただける形で、そして多くの、全ての国々が参加できる形で、言わば完全な形で開催したいと、実施をしたいと思っておりますが、この完全な形での実施が困難な場合には、アスリートの皆さんのことを第一に考え、延期の判断を行わざるを得ないというふうに考えております。
 この東京大会を目指してアスリートの皆さんは日々厳しいトレーニングを積み重ねてこられたと思いますが、現在、新型コロナウイルス感染症が世界的に広がりを見せる中、今後について不安を感じておられる方々がたくさんいらっしゃると思います。また、復興五輪を兼ねる大会の開催に向けて準備に取り組んでいただいた、また取り組んできていただいているホストタウンや被災地の皆様、そして大会を楽しみにしておられる国民の皆さんも現状に不安を抱いている方々も多いんだろうと思います。
 政府としては、このような不安を払拭するためにも、東京大会については、我が国のみならず全ての参加国が万全な状態で参加できることが重要と考えており、そうした完全な形でオリンピック・パラリンピック大会の実施を目指すため、引き続き、IOCを始め、組織委員会、東京都と連携しながらその準備を着実に進めてまいりたいと、こう思っているところでございますが、まさに世界が今大きな不安に包まれているこの新型コロナウイルス感染症について、これをまさに克服したあかしとしてオリンピックを開催したい。中止はあり得ないと考えておりますし、そしてまた、被災地の皆さんにとって、まさに日本が世界の国々の皆さんの支援をいただきながら復興した、その復興を世界に発信できる復興五輪にしていきたいと、こう考えてきたところでございますから、そういう趣旨にものっとるように大会を実施したいと、こう考えているところでございます。

#315
○若松謙維君 是非、完全な形の実施、最善の努力を要望いたしながら、次の質問に移らせていただきます。
 引き続き総理にお伺いいたしますが、この新型コロナウイルスの影響で、観光、旅行業以外にも幅広い産業部門で売上げの激減が起き、三月六日通知されました事業者の資金繰り支援策、さらには今月十日の緊急対策第二弾で様々な金融支援策が提示されました。
 その中で、既存の債務に対する返済猶予等の条件変更に際して、財務・金融担当、経済産業大臣から、融資先の赤字や債務超過、貸出条件の変更といった形式的な事象のみで判断せず、最大限の配慮を行う等の要請が民間及び政府系金融機関に行われました。しかし、これらの通知が金融機関の現場に周知徹底されず、条件変更、いわゆるリスケの融資先に対して、金融機関からこれらの金融支援策は適用されないと言われた相談が多くありました。
   〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕
 新型コロナウイルス影響による売上げ減少に対して、今回の一連の緊急支援、資金繰り対策を金融機関に対して周知徹底を行うとともに、相談に応じない事案の相談窓口、これを政府内に設置していただき、政府から金融機関へ指導を積極的に行い、この難局を乗り越えたいと思いますけれども、経営者のメンタルに元気を送る総理のメッセージをお願いいたします。

#316
○内閣総理大臣(安倍晋三君) また必要であれば詳しくは財務大臣から、金融担当大臣から答弁させていただきたいと思いますが、新型コロナウイルスの影響については、現在、全国で一千か所を超える経営相談窓口を設けていますが、中小・小規模事業者の皆さんから寄せられる声で最も多いのは、厳しい資金繰りに関する相談であります。年度末の金融繁忙期を控え、地域経済の核である中小・小規模事業者の皆さんには、あらゆる手を尽くして事業を継続していただかなければならないと考えています。
 このための一環として、各担当大臣から官民の金融機関に対し、返済猶予等の条件変更に迅速かつ柔軟に対応すること等について要請を行い、さらに銀行法に基づく報告徴求命令などの法令上の措置も講じたところであります。こうした取組が現場の営業担当者を含めた金融機関全体に共有されることが重要であり、今なかなか実際に現場はそうなっていないという意見もあるよということでございますが、御指摘のような事案が生じないように改めて周知を徹底させたいと思います。
 なお、御指摘のこの相談窓口については、政府内において金融庁に相談ダイヤルを設置をし、事業者から寄せられた相談等を金融機関に還元の上、その適切な対応を求めるとともに、政策金融機関に対しては、休日も含めた相談体制の状況によりきめ細かく実態把握を行うことを要請しています。
 今後とも、事業者からの声を十分に踏まえまして、政府と官民の金融機関が総力を挙げて事業者の資金繰り支援に取り組んでいく考えであります。

#317
○若松謙維君 是非、この相談窓口徹底、あわせて、NHK、是非国民の皆様にそのような機会をいただけることをお願いをして、次の質問に移ります。
 特に、旅行、飲食業、イベント等の消費、深刻、深刻であります。すぐにでも、以前にも実施しました各種情報サイトと連携した旅行、飲食へのクーポン補助事業の実施、業界、地域のイベントキャンペーンへの直接支援、さらには六月で終了するキャッシュレス決済のポイント還元事業の延長、拡充を早急に検討すべきと考えますが、経済産業大臣、いかがでしょうか。

#318
○国務大臣(梶山弘志君) 新型コロナウイルスの感染拡大の影響につきましては、企業や業界団体に随時ヒアリングを行っております。全国に千五十か所の相談窓口ありますが、先週末までに十二万二千件の相談が来ております。そういった中身を今精査をしているところでありますが、インバウンド需要が減少した観光関連事業者や外出抑制により客数や売上げの減少が懸念される商店街に立地する飲食業の事業者など、幅広い事業者の皆様から特に資金繰りを懸念する声をいただいているところであります。
 新型コロナウイルス感染症は、観光や地域の中小企業にとって存続にも関わる重大な事態であると認識をしております。政府として、事業継続に向けて、そして雇用継続に向けて全力で取り組み、地域の働く場所をしっかりと守る決意であります。
 ポイント還元事業につきまして言及がありましたけれども、六月末まで実施することとしておりますが、いずれにしましても、事態の終息後には、観光需要の喚起や地域の商店街のにぎわい回復など思い切ったキャンペーン、振興策が必要であると考えております。
 総理の下で、私自身も参加をして、連日、観光、飲食など中小・小規模事業者の皆さんの生の声を集中的にヒアリングをしておりまして、議員の御指摘も踏まえながら、これまでにはない発想で思い切った経済対策の具体策の検討を進めてまいりたいと考えているところであります。

#319
○若松謙維君 次に、雇用調整助成金の特例措置について厚生労働副大臣に伺いますが、北海道知事による緊急事態宣言によりまして、活動の自粛要請がある地域の事業主に対する休業補償の助成率として、大企業は通常の二分一から三分の二へ、中小企業は三分の二から五分の四に引き上げられました。
 今回の新型コロナウイルスの影響が余りにも大きく緊急を要する業種に対しては、北海道と同程度の雇用調整助成金の拡充を全国的に運用すべきと考えますが、いかがでしょうか。

#320
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 雇用調整助成金の特例措置の運用についてでございますけれども、御指摘の北海道における特例措置につきましては、これは北海道知事による住民、企業の活動自粛を求める旨の宣言の発出によりまして、北海道において他の地域にも増して事業活動、経済活動の抑制が見込まれたため、全ての業種に対して助成率の上乗せ等の雇用調整助成金の特例を実施しているものでございます。
 その上で、お尋ねの件でございますけれども、これ、今後の雇用調整助成金の対応について、新型コロナウイルス感染症の各業種への影響も含め、経済・雇用情勢がどのように推移するかを見極めながら必要な対策を講じてまいりたいと考えております。

#321
○若松謙維君 是非、これは喫緊性、即効性がある制度ですから、前向きに検討していただきたいと思っております。
 次に、先週、公明党新型コロナウイルス感染対策本部、公明党で開催をいたしまして、子育て支援、一人親支援をしていただいているNPOの関係者から、臨時休校に苦しまれる子育て世帯の困窮状況を伺いました。
 その団体が一人親二百三十二人に聞いたところ、収入がなくなる又は減ると答えた方は四八%に上りまして、これ、厚生省の資料でありますけれども、資料一ですね、そこでは貯蓄がない母子家庭が三七・六%と。現金残高数千円以下で暮らす御家庭、そして子供にも食事も満足に与えられない方々が大勢いると、こういう実態がございます。
 そういった御家庭に対して、先ほどもお話がありましたが、緊急小口資金十万円の貸付制度、また新型コロナウイルスの影響で二十万円まで増額、そして無利子、償還免除と、こういう融資制度がまだ本当知られておりません。ですから、是非、厚生労働省に、自治体、社会福祉協議会、また民生委員の方ですか、への周知を徹底をお願いすることをさせていただいて、質問、ちょっと時間の関係上、次の質問に移らせていただきます。
 済みません、これも少子化担当大臣、佐々木大臣政務官にもお願いしたいんですけど、少子化担当大臣にお尋ねいたします。
 緊急小口資金貸付け、先ほども、返済できない御家庭又は住民税非課税世帯等には喫緊の生活資金支援のため児童手当の臨時給付金を支給して、一日も早い生活緊急資金をそのような家庭に届けるべきと考えますが、いかがでしょうか。

#322
○国務大臣(衛藤晟一君) 御指摘のとおり、子育て世帯に対しましては、この第二弾の緊急対応策において、臨時、学校の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援あるいはそのための助成金の創設とか放課後児童クラブ等の活用に対する補助、個人向け緊急小口資金等の特例の創設等について実施をしてきたところであります。
 今お話がございました制度につきまして、特に、やはり子育て世帯の中におきましても、母子家庭等については大変低い貯蓄率でございまして、それについて一緒に協議をしてまいらなきゃいけないという具合に思っているところでございます。

#323
○若松謙維君 次に、佐々木文部科学大臣政務官にちょっと質問通告させていただいたんですが、後ほど安江委員が類似の質問させていただきますので、彼にちょっと譲らせていただくわけで、ちょっと申し訳ないんですけど、次の質問に移らせていただきます。
 これ、稲津厚生労働副大臣にお伺いいたします。
 先ほどの紹介しましたNPOの方々から、高校生の三分の一は何らかの経済的事情でアルバイトをして自らの生活費に充てていると伺いましたし、私自身もそうでありました。彼らは、今回の経済への影響拡大で真っ先にシフトを削られるということで、仕事がなくなります。そうすると自分の生活費がない。
 そういうことで、是非とも、高校生、まあ大学生も含めまして、このバイトをできなくなられた方々に休業補償がこれ確実に支給されるように対策を講じていただきたいのですが、いかがでしょうか。

#324
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 高校生を含め、新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合については、労働基準法上の要件に該当すれば、正規、非正規を問わず休業手当をお支払いいただく、またその際には労使で十分に話し合っていただくと、こうした体制を今整備して進めております。この際に、使用者におかれては、たとえ労働基準法上の義務はなくとも有給の休暇の付与ですとか休業手当の支払をしていただけるよう御理解をいただいているところでございます。
 それからまた、今般、生活福祉資金貸付制度に特例を設けまして、従来の低所得世帯の要件を緩和し、償還時に所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができることとしておりまして、御指摘の高校生がいる世帯も、収入の減少等により当面の生活費が必要となる場合はこの特例の対象になります。
 いずれにいたしましても、先ほども申し上げましたが、今後、この経済・雇用情勢がどのように推移するか、これを見極めながら、議員御指摘のことも踏まえて必要な対策を講じてまいりたいと考えております。

#325
○若松謙維君 引き続き稲津副大臣にお伺いしますけれども、現在、各国で新型コロナウイルスの検査、治療薬の研究が行われておりますが、検査、治療薬法が確立していない病気に対して、診断あるいは治療法の核につながるプロテインチップという技術があり、我が国では福島県立医大で唯一活用できます。このプロテインチップにつきましては、我が党の秋野参議院議員本部長のがん対策推進本部、私が座長の放射線による健康への影響に関するプロジェクトチームで何度も福島県立医大を視察しまして、大学関係者と意見交換し、その取組を進めて、推進してまいりました。
 新型コロナウイルスに感染した患者又は既に治った方の血液を用いて、検査につながる抗体又は治療につながる中和抗体が得られる可能性があります。是非、感染症研究所にあるこれらの血液を福島県立医大に持ち込んで、診断、治療法の確立に急ぐべきと考えますが、厚生労働省の見解はいかがでしょうか。

#326
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 現在、この新型コロナウイルス感染症に対応する中で、例えばPCRの検査につきまして、今月末には八千件を超える検査能力が確保されると、こういう見込みで進んでおります。それから、この抗ウイルス薬の有効性を確認するために、今、国立国際医療センターを中心に多数の医療機関において様々臨床研究を進めて、新規の治療薬の候補を選定すると、こういう作業に掛かっています。
 今御指摘の福島県立医科大学において開発されているプロテインチップという技術について、どのように考えているかという方向性についてのお問合せでございますけれども、御指摘のプロテインチップにつきましては、福島医薬品関連産業支援拠点化事業において研究開発されており、ウイルスの性状の解析にも応用可能なたんぱく質の解析を行う技術と承知をしております。新型コロナウイルスの診断法、治療法の開発について大変重要であるというふうに認識しており、国内外の研究開発動向を見ながら、引き続き全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

#327
○若松謙維君 是非よろしくお願いいたします。
 次に、赤羽国土交通大臣にお尋ねいたします。
 資料、順番変えて申し訳ないんですけど、資料六を御覧ください。(資料提示)
 新型コロナウイルスによりまして深刻な影響を受けている北海道の観光を復活させるためにも、北海道の玄関口である新千歳空港への鉄道アクセスの改善が重要と考えます。そのアクセス改善策として、三月のダイヤ改正で快速エアポートが増発されるなどがありますが、更なる改善策としての短期的施策、そして資料にもあります、いわゆるスルー化も含めた長期的な取組に対しても国としてどのように取り組むのか、お尋ねをいたします。

#328
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今般のコロナウイルスの感染拡大で、今、北海道の観光業、大変厳しい状況にあることはよく認識をしております。一日も早い終息が最大の支援だというふうに思いまして、政府を挙げて全力で取り組んでいるところでございます。
 若松さん御質問のその鉄道アクセスのことも大変重要ですけれども、それ以前に、やっぱり北海道というのは観光資源大変魅力にあふれておりまして、昨年十月、実は北海道の倶知安町でG20の観光大臣会合開催されました。私も議長として出席をいたしましたが、その席で、かねてより北海道が誘致を表明しておりましたアドベンチャー・トラベル・ワールド・サミット、この主催者もちょうど出席をされておりましたので、バイ会談でこの二〇二一年大会の北海道での開催というものを相当お願いをしまして、その場で内定、開催の内定をいただいたところでございますので、北海道の最大の魅力、大自然を生かした体験型の観光メニューの充実をしっかりと図っていきたいと、こう思っております。
 また、四月二十四日にはアイヌ文化を伝えるウポポイが予定をされておりまして、これ、国においても整備をしてまいりましたが、年間来場者数百万人という大きな目標を掲げておりますので、しっかりこのことも頑張って応援していきたいと思っておりますし、国際観光旅客税の財源も活用しましてスノーリゾートの本格的な開発にも取り組んでいく予定でございますので、大変な状況でありますけれども、可能性を秘めた北海道、観光政策でしっかりと応援していきたいと。
 そして、その中で、新千歳空港と鉄道アクセス、更に需要を増してくるというのは御指摘のとおりだと思っております。現在、国土交通省として、快速エアポートの輸送力増強のための具体的な支援策はもうこれを行ってきているところでございますし、今後につきましては、JR北海道におきまして、快速エアポートの新型車両への更新についてしっかり国としても応援すると。これ、定員の拡大が図られます。また、貨物列車とのダイヤ調整による千歳線の輸送力の拡大等の検討も進めていきたいと思います。
 若松委員言われたいわゆるスルー化につきましては、これ若干、中長期的な計画だと思いますが、JR北海道とよく検討を重ねながら良い解決案を探っていきたいと、こう考えております。
 以上です。

#329
○若松謙維君 引き続きよろしくお願いいたします。
 今月で東日本大震災、原発事故から九年がたち、十年目に入りました。改めて東日本大震災で亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げ、いまだに避難生活を余儀なくされている方々に心からお見舞いを申し上げます。復興に向けた課題が今でも数多くありますけれども、今日は次の三点に絞って質問させていただきます。
 環境大臣に伺います。
 中間貯蔵施設の整備におきましては、現在まで七割以上の用地取得が進んでおりまして、この帰還困難区域を除いた輸送対象物量は約一千四百万立方メートルということで、二〇二一年度にはおおむね搬入完了と伺っております。中間貯蔵の後にやってきます県外最終処分に向けた対策として、環境省でいわゆる有識者による検討会、こういったものを設置しているとも伺っております。特に、減容、再生利用の取組が重要でありまして、例えば南相馬市とか飯舘村では再生利用実証事業が行われております。
 ただし、中間貯蔵開始後三十年以内に県外最終処分という約束の期間はすぐに来ます。二〇一五年二月の中間貯蔵施設の地元の協定書締結から六年たち、震災からは来年で十年があっという間に経過します。県外最終処分場の検討を本腰を入れて加速化していただきたい。
 三十年以内、県外最終処分の実現に向けた環境大臣の決意を伺います。

#330
○国務大臣(小泉進次郎君) 三十年以内に福島の県外にこの最終処分をすると、これは国の約束でもありますし、法律でも決められていることであります。そのために、一つ一つ具体的に事業を前に進めていきたいと考えています。
 今、若松先生から触れていただいた飯舘村などでは、今、本当に地元の皆さんが様々な思いを乗り越えて、再生利用の実証をやられております。そういったことの積み重ねも非常に重要でありますし、中長期の計画を見据えながら、環境省として、一つ一つ小さなことであっても前に進めることが大事だという思いで、この再生利用で、飯舘村で育てられていたお花が、今までは処分をされていたところを、今では環境省だけに限らずにほかの省庁でも使っていただく形にしました。そして、今、私の部屋では除去土壌を活用した福島県の鉢植えを置くことにもしましたが、小さなことではありますが、全国民的な理解の醸成が不可欠でありますので、この一つ一つの積み重ねをしっかりやっていきたいと思います。
 いずれにしても、飯舘村、そしてまた中間貯蔵を持っている大熊町、そして双葉町、この現場の皆さんの苦渋の決断の上にあるということを決して忘れずに取り組んでいきたいと考えております。

#331
○若松謙維君 国の約束、そして法律ということでありますので、是非、三十年以内、お願いしたいと思っておりますし、是非、環境省にある土壌、私の会館の事務所に分けてください。是非とも置きたいと思っておりますので、検討よろしくお願いいたします。
 次に、横山復興副大臣にお伺いいたします。
 福島復興特措法一部改正案では、帰還促進整備に、移住、定住促進を含め、農地の利用促進にも県の関与を明記しましたが、その内容は、移住、定住につながる空き家対策、公営住宅等を活用する等の住宅政策が見えません。全国で展開している空き家対策、雇用一体の大都市圏からの移住、定住政策でも、なかなか住まないと。今まで帰還困難区域だった地域へ移住、定住を促進するのはかなり困難だと思います。それだけに、移住、定住者の受皿をしっかり確保した住宅政策が必要であり、それを国主導でしっかりと進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

#332
○副大臣(横山信一君) お答えいたします。
 福島の原子力災害被災地域における住民の帰還状況や、今後の帰還意向、地元の要望を踏まえますと、復興を支える新たな活力を呼び込む施策にも力を入れる必要がございます。
 このため、今月三日に国会に提出をいたしました福島特措法の改正案においては、交付金の対象として、新たな住民の移住、定住の促進や、交流人口、関係人口の拡大に資する施策を追加しているところでございます。地元からは、移住者、特に若い方々に、住んでみたい、あるいは住んでよかったと思ってもらえるような地域の魅力づくりを支援してほしいといった声がございます。
 具体的な事業の内容については、委員からいただきました御指摘や地元からの御要望などを踏まえつつ、本年夏の予算要求に向けて検討を進めてまいります。

#333
○若松謙維君 もう是非、すぐにでも住みたくなるような住居環境をつくってください。よろしくお願い申し上げまして、次の質問に移ります。
 それでは、これ、総理に伺います。
 現在、大熊、双葉、資料ですね、まず二なんですけれども、大熊、双葉、浪江、富岡町等の帰還困難区域内の特定再生復興拠点では環境再生事業も進んでいますが、特定再生復興拠点以外の再生計画は現時点ではありません。
 三月七日、私は、浪江、大熊、両町を訪ねましたが、この地域では、長期化する避難生活のため、多くの方が避難先で新しい住宅を確保しましたが、帰還困難区域内で以前住んでいた住宅が今でも数多く残っております。
 資料二を御覧ください。
 この写真は、昨年勇退した公明党大熊町議会議員が震災前まで住んでいた家の数年前の写真です。そして、現在は郡山に家を確保して住んでいますが、大熊町のこの家は、現在では屋根まで木が生い茂り、また、特定再生復興拠点ではないため、除染は行われておりません。室内は九年前の状態そのままであり、何度も家に入り清掃しようとしましたが、余りの散乱状態に心が折れて断念したそうです。
 避難先に住居を確保した後支給される生活再建支援金は、住んでいた家が解体されない場合には支給されません。このように手付かず状態の家屋が浪江町で二千戸、大熊町では千戸あり、住民からの解体要望に応えてほしいとの要請がありました。来年三月で十年目となる節目に当たり、みなし解体制度を設けて、帰還困難区域内にあり、解体を希望する家屋に対して生活再建支援金を支給し、原発事故のつらい思い出から一区切りしたいと思っている避難者に一つの節目を提供する制度、いわゆるみなし解体制度を早急に創設していただきたいとの強い要望です。
 双葉町、富岡町を含めると数千世帯がみなし家屋解体を要望していると考えられますので、是非早急に検討していただきたいんですが、いかがでしょうか。

#334
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 被災者生活再建支援法においては、自然災害により住宅の半壊以上の被害を受けた世帯が、実際にやむを得ない事由により当該住宅を解体し又は解体されるに至った場合に、全壊と同様の支援金の支給を行うこととされているものと承知をしておりますが、このため、御指摘のように、帰還困難区域内に立地している場合であっても住宅が現存している場合には、解体したとみなして支援金を支給することは困難であると認識をしております。
 政府としては、現在、帰還困難区域において、特定復興再生拠点区域内において実施している事業に全力で取り組むとともに、特定復興再生拠点区域外も含め、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意の下、復興を進めているところでございます。
 なお、特定復興再生拠点区域外については、目下、家屋解体等を含め、政府全体としてその在り方の検討を進めているところでございます。

#335
○若松謙維君 是非、検討しているということでありますので、家が残っていると、せっかく、私、新しいところで住もうとしても、どうしようか。もう十年たつんです。さっきの再生拠点も、もう三、四年掛かります。早くその人たちに希望の光を安倍総理に送っていただくことを期待をして、次の質問に移ります。
 次は、赤羽国土交通大臣に伺います。
 資料三を見てください。
 これは、郡山中央工業団地の上空からの写真です。台風十九号被害で、阿武隈川流域で数万世帯の浸水災害が発生しました。国交省はその対策として、一月三十一日、ハード事業一千三百五十四億円及び関連ソフト事業を取りまとめた阿武隈川緊急治水対策プロジェクトを公表していただきました。
 阿武隈川流域では、過去に、昭和六十一年八月や平成十年八月の豪雨などで洪水災害に、洪水被害にですね、見舞われてきましたけど、昨年十月の台風十九号の豪雨は過去の大雨には比較にならない降雨量でした。このため、谷田川堤防が決壊し、従業員一万人を抱える郡山中央工業団地二百五十社の企業が昭和六十一年豪雨を超える浸水被害を受け、一部の大手企業の移転計画が進んでおります。
 今回の国のプロジェクトにより、今後、堤防を越えるような氾濫被害がないよう、地域の住民や企業が安心できる早期の復旧復興が必要であり、公表したプロジェクトを一日も早く、台風十九号と同規模の大雨でも阿武隈川流域での堤防を越える氾濫被害がなくなるよう最大の尽力をお願いしたいのでありますが、いかがでしょうか。

#336
○国務大臣(赤羽一嘉君) 昨年の令和元年東日本台風では、福島県も大変大きな被害が出たわけでございます。阿武隈川流域のみならず、夏井川も大変な被害でございました。私も足を運んで視察をさせていただきましたが、やはりあのとき思ったのは、阿武隈川、大変長い川でありますし、洪水が、歴史的に氾濫していたので、一部のところで堤防を強化するとその周辺の弱いところで洪水が起こってしまうと。今回も、本宮市とか須賀川市でそうした状況があったと思います。
 そうした反省に立ちまして、今、若松委員も言っていただいた阿武隈川緊急治水対策プロジェクトの特色は、国と県と市が連携をしながら流域全体を見て計画的に対策を取るということでございまして、これは千三百五十四億円で令和十年度までの完了を目指して、上流部には遊水地を整備して、また河道掘削や樹木の栽培、下流部からは堤防の強化と、こう計画的にやっていくわけですが、中でもこの工業団地、郡山中央工業団地、私も行きましたが、大変立派な、企業もたくさんあって、恐らくこの地域の経済の拠点であると思いますが、ここを何とか早く生かさなければいけないということで、先行的に今回の治水対策実施することにいたしまして、結論的には、おおむね三年で、この東日本台風と同規模がもう一度来ても大丈夫なような復旧作業、復旧工事を進めていくということにしております。
 国交省としましては、福島県独自でも福島県緊急水災害対策プロジェクトということも進めておりますので、技術的、財政的、両面からしっかり支援しながら、国、県、市一体となってしっかりとした治水対策を講じていきたいと思っております。

#337
○若松謙維君 よろしくお願いいたします。
 それで、ちょっと時間の関係上、本当はCO2対策も質問させていただきたかったんですけれども、あと、ITTO、いわゆるこれは横浜にある国際熱帯木材機関、日本で、国連大学と併せて二つの国連機関の一つであります。
 これは、今、地球では約三百三十万ヘクタール、九州の面積の九割、これが消滅しておりまして、こういった消滅で、排出量の、世界の排出量の約一割占めるということでありまして、是非、このITTO、これは我が国がホストとして呼びましたので、ところが、実は拠出金は本当僅かな、一億以下であります。是非とも強力な支援をしていただいて、CO2、まさに地球環境に貢献するこのITTO支援を強化していただきたいんですが、外務大臣、いかがでしょうか。

#338
○政府参考人(塚田玉樹君) お答えいたします。
 横浜に本部を置きます国際熱帯木材機関、ITTOは、熱帯林の森林経営の促進や合法木材の貿易の発展を通じて、温暖化防止、生物多様性保全等の地球環境課題や、森林に依存する地域住民の生活向上において重要な役割を果たしております。
 世界有数の熱帯木材輸入国であります我が国は、一九八〇年代以降、ITTOを積極的に誘致しまして、設立以来約三十年にわたりITTOをホストをしてきました。近年は、熱帯林、プラスチック代替材の資源供給源としても注目されているほか、温暖化防止、生物多様性保全にも貢献するなど、ITTOの役割はますます重要性増しております。
 ITTOへの拠出につきましては、ITTOのホスト国としての責任、ただいま申し上げましたような戦略的重要性を踏まえまして、関係省庁とも連携しながら努力していきたいというふうに思います。

#339
○若松謙維君 あとは、福島水素エネルギー研究フィールド、三月七日、一緒に出席させていただきました。これ、総理のまさにリーダーシップでやっていただきまして、感謝申し上げます。
 これ、いよいよ実装を先に進めるためには、もうちょっと触媒の低コスト化、また量産技術、これに投資を、研究してですね、資金を投じていただけると広がりますので、それを要望いたしまして、もしまた答弁ありますか。
 時間がありますので、要望して、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#340
○理事(三宅伸吾君) 以上で若松謙維君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#341
○理事(三宅伸吾君) 次に、安江伸夫君の質疑を行います。安江君。

#342
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。
 今回、予算委員会で初質問の機会をいただきました。全ての関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。
 早速ですが、今般の新型コロナウイルス関連を中心に質問をさせていただきたいと思います。
 まず冒頭、今般の新型コロナウイルスによってお亡くなりになられた方に心からの哀悼の意を表するとともに、今もなおその対応に尽力を昼夜を分かたずいただいている皆様に感謝を申し上げる次第であります。
 まず、厚生労働副大臣にお伺いをいたします。
 薬剤の提供の在り方について伺います。
 私の地元愛知県も、感染者が全国的にも多い地域となっております。こうした状況を受けまして、地元でも、特に基礎疾患のある高齢者の方から、感染者を受け入れている病院に持病の薬をもらいに行くことが怖いという声が多数上がっております。
 この点、既に、二月二十八日付け、厚労省の通達によって、慢性疾患を有する定期受診患者等が継続的な医療、投薬を必要とする場合につきましては、電話等の通信機器を用いた診療により、ファクスによる処方箋情報の提供、そして薬剤の書留郵便等による送付が可能となっております。これは感染リスクを低減できる有効な措置と考えます。しかしながら、現場への浸透はまだまだであります。この通達の実施状況について、厚生労働省や地元愛知県にも伺いましたところ、いずれも実施の状況までは把握をしていないということでございました。
 そこで、定期受診者が希望をすればこの措置が必ず受けられるよう、この取扱いを行っている医療機関を速やかに把握、公表をし、相談窓口の設置等も行い、この通達内容の徹底をお願いできないでしょうか。また、大病院だけではなくて、かかりつけの個別診療所における対応が重要と考えますが、個別診療所でも対応可能であるか、確認させてください。

#343
○副大臣(稲津久君) お答えいたします。
 いわゆるオンライン診療を含む遠隔医療、薬剤提供の在り方ということでございます。
   〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕
 厚生労働省として、この二月の二十八日に、自治体や関係団体宛てに、高齢者、基礎疾患を有する方について、かかりつけ医の判断で電話等による診療、処方箋の発行ができることをお示しをいたしました。それから、オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会というのがございまして、ここで感染症対策としてのオンライン診療の更なる活用について議論した結果を踏まえまして、基礎疾患を抱える方の症状の変化に対する処方ですとか、無症状者又は軽症の新型コロナウイルス陽性者に対する在宅での療養期間中の経過観察について、新たに電話やオンラインでの診療等をできるよう、三月十九日付けで自治体や関係団体にお示しをしたところでございます。
 議員から今御指摘のありました件でございますけれども、必要な患者さんが感染のリスクを軽減しつつ、適切に医療にアクセスできるよう、これは大きな病院だけではなくて、小さな診療所等も含めて、国民や患者さんの方に対しても、発出した事務連絡の内容をよく分かりやすく伝えるために、QアンドAの作成、周知などを検討してまいりたいと思います。
 引き続き、必要な患者の方々に対して、感染のリスクを軽減しつつ、適切に医療にアクセスできるよう、現場の声を踏まえながら必要な対応を行ってまいります。

#344
○安江伸夫君 続いてまた厚生労働副大臣にお伺いをいたします。福祉施設等に対する支援について伺います。
 新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、名古屋市は、市内百二十六か所のデイサービス事業者に対し、三月七日から二十日までの二週間、休業要請を行いました。また、三月十八日には、名古屋市より、厚生労働省の二月十八日付け事務連絡に基づいて休業要請を行ったということを理由に、休業要請をした際の損失補償を国に対して出しております。今後、名古屋市のような状況が他の地域において生じないとも限らず、福祉施設に対する支援の拡充、体制強化は急務です。
 現在、新型コロナの影響で営業停止や事業縮小をしなければならない状況に陥ってしまった福祉施設に対する支援策として、優遇融資制度が用意されました。当初五年間は三千万円まで実質無利子、据置期間五年等となっております。実際、先ほども総理からお話がありましたが、メリットのある制度だというふうに思いますが、やはり現場では借金には抵抗があるという声も伺っております。
 そこで、今回のような、国あるいは自治体の要請に基づき休業を余儀なくされた事業者に対し、福祉体制を何としても守るべく、返済負担の更なる弾力化など、支援の拡充を検討すべきではないでしょうか。
 また、公明党は、三月十八日、看介護の関連団体からもヒアリングを実施いたしました。介護従事者や利用者の濃厚接触者が判明した場合であっても、事業者の皆様は感染対策に万全を尽くし、懸命に福祉サービスの継続をしていただいております。
 そこで、改めて、このような福祉施設へのマスク、消毒液の優先配布、また濃厚接触者の定義、運用の統一、感染症対策への特別な加算等も介護の崩壊を防ぐため必要と考えますが、いかがでしょうか。

#345
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 何点か今御質問ございました。
 まず、融資についてでございますけれども、これは福祉医療機構による融資ということで、緊急対策第二弾に基づきまして、福祉医療機構による無利子無担保の経営資金融資を導入したところでございます。
 それから、マスク、消毒薬等につきましてでございますけれども、このマスクや消毒用のエタノールについては、全国の自治体の備蓄を高齢者施設に優先的に放出するようお願いしました。これは二月の二十一日に行っておりますけれども、消毒用エタノールの医療機関、高齢者施設等の優先供給の仕組みを構築し、三月十三日から開始をさせていただいているところでございます。
 また、何度でも再利用可能ないわゆる布製マスク、これが、国が一括して購入し、介護施設等に対して少なくとも一人一枚は行き渡るように順次配布をしているところでございます。
 それから、介護報酬について、人員配置基準の柔軟化ですとか、それから、デイサービスの事業所がデイサービスが事業展開できないということになり、いわゆる訪問サービスの方に振り替えていくという特例も設けているところでございます。
 更なる支援策等につきましては、その必要性も含め、現場の御意見を踏まえながら、引き続き検討してまいる所存でございます。

#346
○安江伸夫君 どうか引き続き全力でよろしくお願いを申し上げます。
 続いて、総理にお伺いをいたします。
 この新型コロナの影響で介護事業所が休業となり、仕事を休んで家族の介護をしなければならない就労者側への支援も必要です。現在、介護休暇制度や介護休業に際しての介護休業給付金等の助成制度がありますが、いずれも支給日数や支給額、支給条件に限定があり、不十分であると考えます。
 そこで、総理にお尋ねをいたします。
 一斉臨時休校を受けて、子育てのために仕事を休まざるを得なくなった保護者の方の支援と同様に、総理のリーダーシップで、新年度の予備費等も活用し、両立支援助成金等の拡充など、既存制度の枠組みを超えた更なる支援措置が必要ではないでしょうか。

#347
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既に安江さんから御紹介もいただいたんですが、家族の介護のため仕事を休まざるを得ない場合には、育児・介護休業法に基づく介護休業を権利として保障するとともに、休業中の生活の支えとして介護休業給付金制度を設けております。
 また、両立支援等助成金等により仕事と介護の両立支援に取り組む中小企業の支援も行っているところでありますが、政府としては、こうした枠組みを活用していただいた上で、そうした方々の実態もよく踏まえて、安江委員からは更にその上に何とかできないかというお話でございましたが、更にどのような対応が可能か、考えてみたいと思います。

#348
○安江伸夫君 是非よろしくお願い申し上げます。
 続いて、奨学金に関連して文科大臣に質問させていただきます。
 先ほど若松委員の方からも、特に一人親世帯等の支援のお話がございました。私からは奨学金支援の拡充をお願いをしたいと思います。
 この四月より、公明党も推進をしてきた大学などの高等教育の無償化、私立高校の実質授業料無償化が始まりますし、また、学生局、公明党学生局としても提言をしてきた奨学金の延滞賦課金の率が下がる、こういったこともこの四月からスタートいたします。
 しかし一方で、新型コロナの影響によって家計が急変をし、大学、高校への進学あるいは修学の継続が困難な状況に陥りつつある若者が多数います。そこで、今回の新型コロナウイルスによって家計の急変があった学生に対しましても、奨学金支援を速やかに行い、救済をしていただけないでしょうか。また、特に私立高校の奨学金等についても、国として、自治体とも連携をしつつ、学校独自の授業料延納制度の拡充を支援するなど、家計の急変に応じた柔軟な支援を行っていただけないでしょうか。

#349
○国務大臣(萩生田光一君) お答えします。
 大学生等の修学支援につきましては、真に支援が必要な低所得者世帯を対象とした高等教育の修学支援新制度及びより幅広い世帯を支援対象とした貸与型の奨学金の両制度により、進学、修学の後押しを行っております。
 家計が急変した世帯の学生等への支援については、貸与型の奨学金のみならず、本年四月から開始する高等教育の修学支援新制度においても実施することとしており、今般の新型コロナウイルス感染症による家計の急変にも対応できるように準備を行っているところです。四月から両制度いずれも在学生を対象とした募集を行う予定ですので、積極的に活用いただきたいと思います。
 また、入学料等の初年度の納入金や授業料等の納付が困難な学生に対しては、納付時期の猶予等の弾力的な取扱いを図るなど、きめ細かな配慮について各大学等に対して要請をしてきたところでございます。
 私立の高等学校の生徒については、学校が行った授業料減免措置に対して所管庁である都道府県が助成をした場合、国は都道府県に対して所要額の二分の一を補助する仕組みがあり、今般の新型コロナウイルス感染症の影響による家計急変についてもこの仕組みを通じてしっかりと支援をしてまいりたいと思います。
 いずれにしても、先生、新学期が始まります。それで、我々、きめ細かくと申し上げたのは、もちろん、学生さんを通じて家庭に通知をすることもするんですけれど、私の反省も含めてですが、自分が学生のときって、自分の家の収入がどのぐらいなのか、納税額が幾らなのかとはっきり私も多分覚えていなかったと思います。先生はもしかしたら分かっていらっしゃったかもしれないけれど。
 ですから、特に、地方から出てきた皆さんにしてみると、親御さんは多分子供に心配掛けたくないということで、大丈夫だと、こういう会話がどこの家庭でもあるかもしれない。そんなときに、御家庭にもきちんとこういうメニューがありますよということを届けていただけるように、各大学にも累次にわたって今お願いをしているところでございますので、こういう緊急事態ですから、本当に、これが原因で子供たちが進学ができない、修学を断念しなきゃならないということが絶対にないように、政府を挙げてしっかりサポートしていくことを改めてお約束したいと思います。

#350
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 本当に苦しんでいる学びの機会が奪われそうな若者たちを救っていただきますよう、心からお願いを申し上げます。
 済みません、続いて、内定取消しの質問をしようと思ったんですが、ちょっと時間の関係で一問飛ばさせていただきたいというふうに思います。申し訳ありません。
 続いて、同一労働同一賃金について質問をさせていただきます。
 今、新型コロナウイルスの対応が求められる中、今年の四月から大企業においていわゆる同一労働同一賃金がスタートをいたします。不合理な待遇差を禁じ、非正規雇用の待遇改善を目的としたこの制度ですが、むしろ、この新型コロナウイルスの影響も相まって、正社員の労働条件の引下げも懸念をされるところです。
 雇用契約の内容については、前提として経営状況に関しての労使のコミュニケーションが当然重要であると考えますが、不合理な待遇差を改善、解消するに当たり、基本的に労使の合意なく正社員の待遇を引き下げることは法の趣旨に反する、この点を総理の口からも確認お願いします。

#351
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この四月から順次施行される同一労働同一賃金は、不合理に低くなっている非正規雇用労働者の待遇改善を図ることを目的としております。
 その際、正社員の労働条件を不利益に変更することは、労働契約法において原則として労使双方の合意が必要となっているほか、ガイドラインにおいても、各社の労使で合意することなく正社員の待遇を引き下げることは望ましい対応とは言えない旨、これは明示しています。
 いずれにせよ、来月の施行に向けて、非正規雇用労働者の待遇改善が実現されるよう、企業への周知、そして支援を行ってまいりたいと、このように思っております。

#352
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 続きまして、これは新型コロナウイルスには直接的には関連がないかもしれませんが、新しくスタートいたします後付けの安全運転支援装置の購入補助について質問をさせていただきます。
 この後付けのペダルの踏み間違い装置、防止の、補助金の受付が三月の九日よりスタートをいたしております。私の地元愛知県でも大きな反響があり、愛知県及び県内の全市町村において国の措置に上乗せする補助金を準備していると承知をしております。こうした状況下で国の助成のみ途切れてしまっては、自治体の取組の効果が阻害をされてしまいます。
 国としては、今後更に需要があると判断をすれば、今後の経済対策に積み増すなどして速やかに支援を継続すべきと考えますが、いかがでしょうか。また、その際、六十五歳以上という制約が現在ありますが、この点も今般の新型コロナの影響も受けて弾力化すべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。

#353
○国務大臣(梶山弘志君) 国で実施しますサポカー補助金につきましては、高齢運転者の交通安全対策として、サポカーの市場への導入を加速化することを目的に、時限的かつ特例的な措置として令和元年度補正予算においてお認めいただいたものであります。補正予算では百万台の導入という高い目標を掲げているところでありまして、消費者やディーラー等への周知を徹底的に行いながら、まずはこれを執行することに注力をしてまいりたいと考えております。
 その上で、支援の継続や対象年齢の引下げについては現時点では想定をしておりませんけれども、サポカー補助金の執行状況、サポカーの普及率、高齢運転者による交通事故の状況、安全運転支援装置による制度的措置や技術動向等を踏まえつつ、今後のサポカー普及に向けた政策の在り方を検討し、必要な施策を講じてまいりたいと考えております。

#354
○安江伸夫君 是非よろしくお願い申し上げます。
 最後になります。総理に伺いたいというふうに思います。
 今後も、感染者の拡大を全力で抑制することはもとより、重症者を出さない、また、重症者の命を救うための適切な医療体制の整備に引き続き総力を挙げて取り組んでいただきたいと思いますし、また、補正予算の編成も含めた第三弾の支援策、取りまとめていただいているところと思います。現在、致命的な損失を被りつつある事業者の実効的な救済はもとより、先行きの不安に対する払拭のために、現場のニーズを的確に把握をし、必要な経済支援措置をちゅうちょなく大胆に実行していただきたいと思います。総理の決意をお願いいたします。

#355
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、現状については、感染の拡大防止、そして感染者の重症化防止、さらには感染拡大を防止をし、そして終息をしていくために全力を尽くしていきたいと思いますが、当面は、まず大変厳しい状況の中小企業・小規模事業者、あるいは生活に不安を感じている方々への支援をしっかりとやっていく。
 そして、その上において、現状のこの厳しい経済状況を安定的な成長軌道に戻し、そしてV字形の回復を目指し、公明党、与党の皆様ともよく相談をしながら、現場の声に耳を傾け、しっかりとニーズを受け止め、強大な経済財政政策を練り上げていきたいと、このように考えております。

#356
○安江伸夫君 引き続き、私自身も全力で取り組んでまいることを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#357
○委員長(金子原二郎君) 以上で安江伸夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#358
○委員長(金子原二郎君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山虎之助君。

#359
○片山虎之助君 日本維新の会の片山虎之助でございます。
 順次質問してまいりますが、分かりやすい質問をしようと思いますので、分かりやすい答弁で、そういう問答にさせていただくと大変有り難いと思います。
 今日も予算委員会で質問させていただいているんですが、先週、総務委員会で総理に質問する機会がありまして、そこで私はオリンピックのことを聞いたんですよ。そうしたら、いや、オリンピックは是非完全な形で日本でやりたいと。完全な形というのは、規模も縮小しないし、観客も一緒に行って共に感激すると、こういうことだったんですね。
 時期については、まあはっきり私も聞かなかったのか、総理も答えなかったのかと思うんですが、議事録を見ていましたら、人類がコロナウイルスに勝った、何だったですか、(発言する者あり)あかし、あかし。総理自分で言われたんだから。そのあかしと言われた。だから、それは、勝ったあかしというと、すぐ勝ちませんわね、時間が掛かるので。
 だから、これは私は延期のことをお考えになっているなと、こういうふうに思ったんですが、何か、今日か昨日かの新聞で、IOCが延期を含んだ、理事会か何かで決めると、こういうことでございまして、もう総理は御存じだったかもしれませんが、御感想いかがですか。

#360
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 片山委員にお答えをしたときも、まずは東京でオリンピック、パラリンピックは開始をする、中止ということは選択肢として考えないという思いも込めてああいう答弁をさせていただいたところであります。完全な形で、アスリートの皆さん、観客の皆さんにとって安心できる安全な大会にしていくということでございます。
 その中で、IOCは先般行われた理事会において、東京大会について、全ての関係者の健康を守り、また新型コロナウイルスの封じ込めに協力するため、今後四週間を目途に、大会開幕日の変更も含めたシナリオの検討に入ることを表明、発表したものと承知をしております。これは、片山委員にお答えをした、私の答弁した大体考え方と軌を一にするものだと、こう思っております。
 アスリートの皆様のことを第一に考えて延期の判断を行わざるを得ないと、まあ困難な場合ですね、先ほど申し上げましたようなことが困難な場合は延期をせざるを得ないと、こう考えているところでございます。
 いずれにせよ、まさに今申し上げましたように、新型コロナウイルスに人類が言わば打ちかったあかしとして、世界の参加国が全て参加する形で開催をしていきたいと、このように考えております。

#361
○片山虎之助君 その総務委員会のときに、私はもう一つ質問したんですよ。
 それは、この学校の一斉休校、あるいはイベントの自粛ですね、いろんなイベントの自粛。それはいいけれども、かなりあれから時間がたって、少しみんなくたびれていると、疲れもあると、自粛疲れというんでしょうか。そういう意味で、もうそろそろ、地域によって大分事情が違うんだから、地域ごとに任せるということをやったらどうですかと。自主的に地方に任せると、一律にやらないと、そういうことでどうでしょうかということを総理に申し上げたら、それは私も基本的には同じ考えだと、こう言われましたが、専門家委員会があるから、そこの意見を聞いてみると、こういう御答弁なんですよ。
 ところが、専門委員会は皆さん御承知のとおりのことで、さすが専門家ですわね、いろいろ細かいことをずっと見るんで、今は緩められないと、緩めるところはあってもいいけれども緩められないと、こういうことですよね。なるべくリスクを取らないようにしてくれと。こういうことになって、全体ではオーバーシュートなんという言葉が出てきて、全体では大変私はそういう意味で消極的というのかね、そういう感じになったと思うんですよ。
 総理、あのとき私と同じ大体意見だと答弁されましたが、この専門委員会の結論についてはいかがですか。

#362
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 十九日の専門家会議では、まず国内の感染状況について、爆発的な感染拡大には進んでおらず、引き続き持ちこたえているものの、都市部を中心に感染者が少しずつ増えているなど、一部の地域で感染拡大が見られるとの分析が示されました。
 また、これまでの国内での対策については、新規感染者数の若干の減少が見られ、効果があったと分析した上で、日々の学校現場における留意事項や大規模イベント等の取扱いについても考え方が示されたところであります。
 こうした見解を踏まえまして、政府としては、新学期を迎える学校の再開に向けて、専門家会議の分析、提言を踏まえた具体的な方針を文部科学省において早急にお示しすることとしまして、また、全国的な大規模イベント等については、主催者がリスクを判断して慎重な対応が求められるとの見解を踏まえまして、引き続き、中止、延期、規模縮小等の慎重な対応をお願いをするとともに、開催する場合の具体的な対応例として、専門家会議で示された参考例も活用していただくこととしました。
 つまり、まずは大きな判断をいたしまして、全国の小中高、特別支援学校の一斉の休業の要請をし、そして、大規模な全国規模のイベントの中止、延期、規模縮小等についてお願いをしたところでございますが、この二週間以上たって分かってきたことを基に専門家の皆様に分析をしていただいて、例えば、三つの要件が重なった場合、三つの条件が同時に重なる場合を避けていくことによって言わば感染のリスクを低下させることができるということも分かってまいりました。
 その中で、その専門家の提言の中で、例えば、こういうことを気を付けてくださいということを踏まえた上において御判断をいただきたいと、このように考えております。

#363
○片山虎之助君 そこで、イベントなんですが、やっぱりイベント疲れがあるので、昨日ですか、埼玉であったK―1ですか、K―1かK―2か知りませんが、ああいうイベントがやまらないんですよね。やまらないというのは、今までは休んできたのかもしれないけれども、いや、それをここで、国内で、オリンピックを延ばす、しかし国内でやってもらうわけですから、そういうことになったときに、国にあるいろんなイベントと、このオリンピックをやる、延期したオリンピックをやることの関係はどうなるんでしょうかね。
 イベントについて、ある程度終期を示すとかなんとかということが必要じゃないでしょうか。それ、国が関与するとなるとまたいろんな問題出てくるんですよ、補償を含めて。いかがですか。

#364
○国務大臣(西村康稔君) イベント、全国的な大規模イベントにつきましては、専門家会議から引き続き慎重な対応が求められるということで、そのことを総理からも先般の政府の会議でもお示しをさせていただいたところであります。
 まさに状況が、油断をすると大規模感染につながりかねない、油断の、手を緩めちゃいけないということでありますので、全国的な大規模なイベントについては是非慎重な判断をお願いをしたいと思っております。
 ただ、どうしても必要があると主催者が判断した場合には、これも専門家会議の提言に書いてあるんですけれども、先ほど総理から申し上げました三つの要件を避けることであるとか、あるいは、そのイベントはそういう要件を避けて密室ではやらずに、間を、距離を置いたりしたとしても、その前後で打ち上げの会をやったり、あるいは地下鉄に大勢の人がわっと押し寄せたり、そういうのも注意をしてくださいと。それから、いざというときに、感染者が出たときに対応が取れるように、名簿を、しっかりと連絡先を取ってくださいと、こういったことも専門家会議から示されているところであります。
 いずれにしましても、慎重な判断を是非引き続きお願いをしたいというふうに思っております。

#365
○片山虎之助君 オリンピックは粛々とやっていくと、しかし国内の大きいイベントは大体抑えると。これではずが合うかどうかですね。そこのところの調整は要りますよ。国民感情としても何となく割り切れない。総理、いかがですか。

#366
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現時点では、専門家会議の皆様の提言を受けたイベントに対する対応については、今、西村大臣から答弁をさせていただいたんですが、他方、オリンピックについて言えば、今現在、じゃ、オリンピック開けるかといったら、もう世界はそんな状態ではないと、こう思います。
 でありますから、今後四週間程度、IOCの皆様方に議論をいただく中において一定の選択肢あるいは方向性が示されるものと、こう期待をしているところでございますが、場合によっては私自身の考え方についてもバッハ会長にもお話もさせていく機会があればと、こういうふうにも思っておりますが、森組織委員長とは随時連絡を取っているところでございますが、いずれにせよ、オリンピックの場合は、世界中のアスリートがしっかりと練習ができて、そして世界からしっかりと参加をしていただいて、アスリートの皆さん、観客の皆さんが安心できる、そういう形で開催をしたいと、こう考えております。

#367
○片山虎之助君 分かりました。頑張ってください、それは。
 そこで、学校の休校をやめるということは私は大賛成なんです。世論調査を見ましても、学校の休校そのものも六十何%の支持で、その休校を今回やめるというのがまた七十何%なんですよ。大変結構なことなんですが、今度休校をやめますね、やめたところにまた感染者が出てくるようなことならまた休めと、こういうことになるんでしょうが、それをやるのは全部ガイドラインですか。権限ですか、ガイドラインですか。

#368
○国務大臣(萩生田光一君) 先生御案内のとおり、我々政府に地方の学校の開ける閉めるの権限というものはございません。あくまで要請ベースで今までもやってまいりました。
 その上で、今お話がありましたように、二月の二十九日、七日の日に全国一斉休業したときと今とでは、まず子供たちを取り巻く大人たちの感覚を含めて、国民の皆さんの意識は大きく変わってきたと思います。どういった点に注意をすれば学校の運営ができるかということを先生方も自治体の皆さんも非常に高い意識を持って取り組んでいただいております。
 ですから、あした出しますガイドラインの中に、こういったことは学校を再開したとしても気を付けてくださいということをしっかり示した上で、万が一感染者が確認できた場合はこうしましょうというようなことも含めて、大体のスパンで目安になるものを示していきたいと思っています。
 大事なことは、まだ終息したわけじゃなくて、状況は変わっておりません。緊張感を持って学校現場の皆さんにも同じ思いで取組をしていただかなくてはならないと思っておりますので、そのことは間違いのないようにしっかりメッセージを発していきたいと思っています。

#369
○片山虎之助君 いや、それが、文科省のあれは大したものですよね。あの休校が九八、九%ですよ。ほとんどやらなかった学校はないんですよね。今回もぴしっと、私、大変いいことだと思いますね。やっぱりこの休校疲れですよ。休校で大変親御さんを含めていろんな問題があったんで、是非それは今後しっかりやっていただきたい、こういうふうに、また状況変わってくると思います。
 そこで、本題のあれに返りますけれども、一つ私が大変今回問題に思っているのは名前の問題なんですよね、名前の問題。とにかく武漢というのが上に付いて武漢コロナウイルスですか、こういうことがアメリカの高官始めですね、あるいはメディアその他でも使われていると。元々発祥が武漢だからいいではないかと、その武漢がやっぱり初動動作に不手際があったんだから、それをある意味で思い出してもらうことだっていいではないかというアメリカ的な考え方はあるんですが。
 何かWHOの方では、これは別の名前を、何か難しい名前なんですけれども、何というんでしょうかね、COVID、COVID―19と、そういう名前を使って、とにかく人の名前や動物の名前や地名を使わない方がいいんだと、それは差別や偏見をもたらすと、こういうことなんですが、理屈としては私はどっちもどっちだと思うんです。しかし、そっちがもう正式な名前になっているんですから、今更武漢ウイルスや中国ウイルスと付けても、コロナウイルスと付けても、それは通称というのか、そういうことになるんじゃなかろうかと、こう思うんですね。そうなると、納得性のあるものは広がるし、そうでないものは広がらない。
 ここは、一応名前のことはいろいろ議論がありますけれども、おいておいて、結局一番の問題は、武漢で起こった、武漢で起こったこの発生源なりあるいはその経過ですよね、初動の不手際。そういうことを含めて、きっちりと検証して記録に残していくことではないか。それはWHOの仕事だと思いますよ。しかし、それで十分かどうかというWHOに対する疑念もあるので、それを我々ははっきり問題にすべきじゃないかと思いますが、いかがですか。

#370
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の新型コロナウイルス感染症のように全世界に甚大な影響を与えるような感染症については、今後同様の事態が生じた場合への備えを強化するためにも、これ御指摘のように、事後的な検証を行うことが重要だと思っています。
 過去の例では、約一万人の死者を出した二〇一四年、西アフリカでのエボラ出血熱の流行の際に、事後検証のためWHOに外部評価委員会を設置をしました。そこで取りまとめられた勧告に沿って、健康危機に対するWHOの組織及び資金面での対応を強化するため、健康危機プログラム及び緊急対応基金が設置をされました。これらは現在の新型コロナウイルスの対応においても中心的な役割を担っていると、このように思います。
 このように大規模な感染症が発生した場合は、その経緯、経験から学び、次に生かすことが重要と考えており、我が国としても今回の新型コロナウイルス対応について事後検証がしっかり行われるよう働きかけていきたいと、こう考えておりますし、WHOにも、アジア、西太平洋の責任者である葛西さんという方が日本からWHOに行っておられます。そういう方々を通じても働きかけもしていきたいと、こう考えております。

#371
○片山虎之助君 それから、この点に関しては、我が党は水際作戦ということで入国禁止を中国も韓国もすべきだと主張してきたんですよ。それ、途中から中国だけにしたんですけれどもね。ところが、なかなかできなかったですよね、日本政府は。私はよく分かるんです。これだけのインバウンドが中国や韓国から来て潤っているわけですから、その関係の業界は。
 それから、習近平さんを国賓で呼ぶということになると、これに対するやっぱりいろいろ遠慮もあると思いますよ。しかし、結果としては、非常に遅い時期に、二月四日だったんですかね、十四日間の隔離で検査ですか、検疫、そういうことになったようで、それで結果としては、しようがないと言えばしようがないんですが、水際作戦がやっぱり失敗だと言われる。
 そこで、私は、この三国は、非常に少なくともこのウイルス問題については、コロナウイルス問題については大変先進的ではあるんですよ。患者が多いわけですから、妙なことを言いますけれども。そういう意味で、資料もあるし、ある程度体制もあるので、三国はこの問題では私は結束してほかの国のお役に立つように、どこまで立つかという議論はありますけれども、する必要があるんじゃないかと思いますけど、総理、いかがですか。

#372
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 中国に対して、武漢及び湖北省に対してとった措置は、国際的に見て日本、遅い方ではなかったと、このように承知をしておりますが、そこで、韓国や中国、特に中国においては、言わば武漢で発生したと見られ、大変患者の数も多いわけでございます。
 そして、その中で、また、例えば日本のアビガンという薬のジェネリック薬を既に中国で処方して成果が出ているという論文も発表されたと承知をしておりますが、この中国側の知見も我々も是非活用していきたいと思いますが、この中国、韓国だけではなくて、まさにWHOも含めて世界の知見を生かしていきたい。
 この前のG7においても、まさに例えばG7においての知見を結集していく、また世界の知見を結集していく上においてリードしていくべきではないかと、新薬、特に新薬の開発について、そうお話をさせていただいたところでございます。
 日本については、既に基礎研究では成果のあった四つのお薬について、今月の初めから研究、観察研究という形で、患者さんの了解を得ながら患者への投与が始まっているところでございます。また、トランプ大統領とも日米で協力をしていこうと、研究開発に協力をしていこうということで合意をしたところでございますが、日米であるお薬についても共同の治験ということについて話が進んでいるところでございます。
 そういう意味におきまして、世界中の不安を払拭する上において、特にお薬、もちろんワクチンもそうでありますが、薬の開発が待たれているところでございまして、英知を結集して打ちかっていきたいと、こう思っております。

#373
○片山虎之助君 そうね、人類がこのウイルスに勝ったあかしに、是非よろしくお願いいたします。
 それから、次はクルーズ船の話なんですが、クルーズ船の処理が大変スマートだったとは言えないようなところもありまして、いろんな議論があるんですけれども、今、我々高齢者にとってはクルーズ船で旅行するというのは夢なんですよね。定年退職まで一生懸命働いて、そのお金で夫婦で世界半周か、一周か、四分の一周か、とにかくクルーズ船に乗ると。大変イメージが良かったんですけれども、今回でやっぱりいろいろ問題になりましたよね。
 聞いてみますと、よく分かりませんけれども、法的に責任を持つところはっきりしないんですよね。旗国、旗の国も例えばこの感染症問題では別だ、あるいはそれは主権の国が必ずやらなきゃいかぬかと、やらなくてもいいと。やってもいいんですよ。
 しかし、今までは恐らく、患者が一人か二人か出て、お医者さんがちょこちょことやって、船のお医者さんが、それで済んだと思うんですけどね。今回のようなことはレアケースなんでしょうが、しかし、この際、これだけ進んでいろんなことがあるときに、こういうことの国際的な取決めがないという方が私はちょっとおかしいと思うんです。これは、もうしょっちゅうG7だとかG20だとかやっているんですから、そこで話し合って、ちょこちょこじゃできませんよ、しかし、きっちりと話合いをしていくということは必要じゃないでしょうか。

#374
○国務大臣(茂木敏充君) クルーズ船は恐らく、外洋での運航については旗国が責任を持つと。そしてまた、船上で様々な保健衛生上の措置が出た場合には、クルーズ船を運航している、何というか、企業の、会社の所在する国が責任を持つということはありますけれど、国際法上、一義的に旗国、ダイヤモンド・プリンセスの場合は英国でありますし、それからクルーズ船の運航国アメリカ、そして沿岸国、入ってきた日本、どこが一次的にこの責任を負うというのが決まっていないという部分がありまして、それは今回の事案を見ても私は今後の課題なんだろうなと思っております。今回の事案も含めて、今後どういった形でこういったクルーズ船についても国際的な協調体制を取っていくか、またルールを作っていくかと、極めて重要な課題だと思っております。
 ちなみに、先ほど先生のお話で、水際措置の話でありますけど、確かに太平洋島嶼国、いつも早いんですよ、こういった問題が起きるといつも早くやるんですけど、それ以外でいいますと、武漢、湖北省、そして温州市、また浙江省、そしてまた大邱、ここに対しては、日本はかなり早いタイミングで水際措置は出しております。

#375
○片山虎之助君 よろしく頼みます。クルーズ船の国際的な取決めを、これだけ国際会議が多くて人の行き来がある中で、また問題が起きますよ、同じように。何らかの対応が必要だと、こういうふうに思います。
 そこで、検査の問題なんですが、一番皆さん不満があるのは検査ですよ、なかなか受けれないと。前はセンターでされたと、今はお医者さんだというんですが、お医者さんもなかなか難しいんですね。だから、いつも数字で、例えば七千件の処理能力があるのに千二百件しか処理できないと。韓国は一万件じゃないかとしょっちゅう言われますよね。やっぱり検査が受けれない、検査をすぐやってくれないというのが大変不安なんで、これを改善する必要があると思うんですよ。
 だから、PCR検査をもっと増やすことはもちろんですけど、例えばもっと簡易なキットというんですか、そういうこともあるし、いろんなことが検討されているはずなんで、そういうことを広く国民に知らせて安心させるべきじゃないでしょうか。いかがですか。

#376
○国務大臣(加藤勝信君) なかなか、PCR検査についてはいろいろ御指摘をいただいております。医師が判断されてPCR検査が必要だといった方に関しては、しっかりPCR検査が受けれるようにしていくということが基本だと思います。
 ただ、今委員御指摘の、それぞれの皆さんが不安であることは間違いないんですが、不安の解消のための検査にこのPCR検査等々がなじむかどうかというのは、これまた別の議論だと思いますので、そのPCR検査というのはどういうものなのか、これだけじゃなくて、簡易迅速なものであったとしても、それがどういうものなのかということも含めてしっかり御説明をしながら、ただ、最初に申し上げた、必要な方にしっかりと検査が行われていく、この環境をつくっていくよう、さらに、いろいろ国会でも御指摘いただいておりますから、そういった御指摘も踏まえながら、その是正に向けて努力をしていきたいというふうに思います。

#377
○片山虎之助君 だから、今のPCR検査を精密にやる、時間を掛けてやるというのも必要だと思いますよ。だから、安心させるような検査だってあっていいんですよ。だから、診断キットか何かでいろんな工夫をするとか、今ドライブスルー検査なんという、やり方の話のようですが、こういういろんなものを入れたらどうでしょうか。

#378
○国務大臣(加藤勝信君) 今、例えばインフルエンザは割と簡易ではありますが、あれも安心でやっているわけではなくて、あくまでも診療上の必要性でやらせていただいております。
 今委員御指摘のような様々な簡易なキット、これは今、PCRの中でもかなり時間短縮のやつも、これは既に今我々が使っているのと同等程度の能力だと言われていますから、もうこれは積極的に、短く終わる方がいいわけであります。さらに、もっと簡易な検査がいろいろ今開発をされておりますので、これについても、感度というか精度というのは大事でありますけれども、一定程度あれば、こういったものも積極的に取り入れることによって、なかなか検査が進まないといった事情、この解消につなげていきたいというふうに思います。

#379
○片山虎之助君 それと、その感染者情報ですね、この個人情報というのがまたなかなか難しいんで、どこまでどうするかというのはあるんですけど。私は、いろんな、感染者が本県から幾ら出ました、うちの市からどうなりましたというのを、もういろんな発表の仕方があるんですね。あれ、別にばらばらでもいいんですよ。最初は小さな市長さんが張り切って出ていましたけどね、最近はそれも少し変わってきたんですが。
 そのいろんなことの基準をどこまで教えるかということの統一が要るんじゃないでしょうか。どうも聞いてみますと、特別なあれはないというんですね、コロナビールスについて。コロナビールスこそ私は要るんじゃないかと。ここまでは出す、ここまでは出さない、それをある程度地方自治体に教えないと、それはばらばらになるんじゃないでしょうか。

#380
○国務大臣(加藤勝信君) これまでも都道府県に対して、こういう形でいう指針を出させていただいているところでありますし、なかなかこれが分かりにくかったということもあって、更に分かりやすい形で出させていただいております。
 加えて、情報公表の一番大事なことは、これは公衆衛生上の観点から、例えば、大阪でありましたけれども、ああいうライブハウスで、特に不特定多数の方がおられるという場合には、やはり場所とか時間とかを特定することによって、ああ、自分がそこにいたかもしれないと名のり上げていただくということが、非常にこのクラスターを抑えていく上にも非常に大事だと思います。
 もう固定のメンバーが分かっていれば、もうそこの四人の方、例えば四人おられたら四人のチェックをすればいいだけでありますから、そこまで公表する必要があるのか。その状況状況に応じて公表の考え方は変わってくるんだと思いますが、ただ、今申し上げた、できる限りそうした情報を取ることによって、公衆衛生上きちんと感染の拡大を防止できるということと同時に、やはり国民の皆さん方の安心にもつながりますから、引き続き、我々基準も示させていただいておりますけれども、よく都道府県とも連携しながら、こうした公表の仕方については更に努力をしていきたいと思います。

#381
○片山虎之助君 そこで、一番大きい問題、経済対策なんですが、やっぱり緊急対策と景気みたいな大きい対策は私は分けるべきじゃないかという。今、ごっちゃにした議論と、その額が多ければいいんだと。いや、もちろんいいんですよ。必要ならその額を大きくすればいいんだけれども、何兆円、何兆円の競争のような気がするんで。やっぱり緊急対策と息の長い経済対策を分ける。そして、緊急対策は現金を出す、場合によっては。それで、経済対策の方は、私どもは前から消費税を下げてくれと、こういうことを申し上げているので、そこはしっかりと仕分をしてやっていただきたいと、こういうふうに思います。
 当面どうしても現金が要るような、そういう人には現金で対応していく。それで、その都度出せばいいんで、まとめて出さなくても、緊急対策の方は。それは、経済対策の方は時間を掛けてやればいいんで、大きい、こういうことですという最初の姿を国民の皆さんに見せながら、これはもう少し時間を掛けてやっていくという仕分が必要なんじゃないでしょうか。今、急いでそれを大きくしろという議論が先行しているような気がしますが、いかがですか。

#382
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、まさに片山委員のおっしゃるとおりだろうと思っております。
 我々といたしましては、まずはもちろんこの感染症の拡大防止、そして重症化の防止、あるいは終息に向けて全力を尽くしてまいりますが、でも、この間、相当経済が今傷んでおります。そういう方々にとって、雇用を維持していく上において中小企業・小規模事業者の皆さんの経営の継続が可能とならなければいけない。あるいは、もう手持ちのお金自体に不安を感じている、生活に不安を感じている方々への支援、これは、今、片山委員が分けられた緊急の対策として必要なんだろうと思います。そういう意味も込めまして、我々は、第二弾の経済対策と金融対策、四千三百億円の経済対策と一・六兆円の金融対策をお示しをさせていただいたところでございます。
 その上において、経済をV字回復させていく、マクロ政策的にも十分な額をこれは講じていかなければならないと思っておりますが、でも、例えば観光業とか飲食業とかあるいはイベント関係の皆様、これは大変今傷んでおられますが、今、じゃ、すぐやっても、これはV字回復ということにはならないわけでございまして、ある程度のめどが付いてきたところで、これはまさにこういうところにも集中的に打ち込んでいくということも大切なんだろうと思います。
 そうした対策について、まさにこれは強大な経済財政政策を練り上げていかなければいけないということで、今、まずは現場の声に耳を傾けながらヒアリングをしているところでございます。ただ、その中には、今もう目の前が大変なんだという声もあります。ですから、それは当然一体的に進めていく側面もあるんですが、大切なのは、頭の整理をしっかりとしながら的確な政策を進めていきたいと、こう思っております。

#383
○片山虎之助君 消費税はやっぱりシンボルなんですよ。消費税をいじるということで国民はある意味では安心するんですよね。それは、いじれば、今度上げるとき大変だとか手続や手間が大変だとか。あれ、イギリスも、リーマン・ショックか何かのときに、下げてまた上げて、三段階ぐらいいろいろ動かしたんです。フランスは、その前に、何か緊急の雇用対策のときに消費税を下げているんですね、短期間で上げたり下げたり。あんなことをやるんだなと思って私は理解したんですが、是非そういうことを、消費税をいじるということが国民の景気感に大変な影響を与えますので、よろしくお願いします。
 あと、関連を譲ります。

#384
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。東徹君。

#385
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今、片山会長の方から質問がありまして、関連の方でちょっと質問をさせていただきます。
 まず最初に、公文書の管理について質問させていただきます。
 今日も、午前中から森友学園の話が出ておりました。森友学園の問題が起きたときに公文書が改ざんされた、そしてまた、その前は桜を見る会の名簿が破棄されていた、こういったこれまで公文書の改ざんが多々ありました。
 こういったことの問題をやっぱり解消していくということが大変大事だというふうに思っておりまして、日本維新の会としましては、こういった問題を解消していくために、公文書の改ざんや廃棄を防ぐための法案を是非あした提出をさせていただきたいというふうに思っております。
 具体的には、公文書院という独立した機関を設置して、全省庁統一のルールに基づいて政策決定に関わる文書を電子化で永久保存していくというような内容でございます。
 安倍総理も、この公文書については是非これ見直していくべきだというふうに私は考えておられると思いますので、是非この点について是非協力していただきたいというふうに思っておりますので、是非その点について御意見をお聞きしたいと思います。

#386
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、一連の公文書に関する問題を踏まえて、平成三十年七月に公文書管理の適正化に係る総合的な施策を決定をし、そして、決定した全ての施策についてこれまで着実に実行に移すことで再発防止を徹底しているところであります。
 また、昨年の桜を見る会の招待者名簿については、あらかじめ定められたルールに基づいて廃棄したものではありますが、過去の招待者名簿について保存や廃棄における不適切な取扱いがあったことも踏まえ、独立公文書管理監を中心とした各府省におけるチェックの更なる強化など、政府を挙げて公文書管理の更なる徹底方策について検討してまいる所存でございますが、なお、御党提出の法案の取扱いについては、今後、国会の各会派において御議論をいただくべきものと、このように考えております。

#387
○東徹君 安倍総理も同じ認識だというふうに思っておりますので、我が党としても是非その法案を出させていただきますので、是非御協力をいただきたいというふうに思います。
 続きまして、新型コロナウイルスのことについて質問をさせていただきます。
 先日の専門家会議、国の専門家会議でも懸念されているのは、感染経路が分からないケースが増えてきていると、そしてまた、都市部で増えてきているというような話がありました。
 私は、やっぱりこの中の問題として、一つ満員電車があると思うんですね。この三つの条件が重なっているとよく言われておりますが、換気が悪い密閉空間、そして人が密集している、そしてまた、近距離での会話や発声、こういったことを考えると、非常に満員電車というのは大変問題だというふうに思っておりますが、政府として、これ、時差通勤、テレワーク呼びかけていますけれども、なかなかまだまだ進んでいないというところがあると思います。
 もっと踏み込んだ対策を行うべきというふうに考えますが、いかがですか。

#388
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、三月十九日の専門家会議でも、要するに密閉空間、それから人の密集、それから私ども密接と言っているんですが、いろいろ声を大きくして会話が、発声がなされる。満員電車の場合、余り中で大きな声を出している人は、まあ時々おられますけれども、余りいないように思います。それから、換気も、これ駅と駅とのスパンによりますけれども、割と開いたり開いたりしているという、そういう側面はあるんだろうと思います。ただ、やはりすいている電車に比べれば、満員電車の方がはるかにリスクがこれは高いということはそのとおりだと思います。
 政府としても、不特定多数の方が利用する公共交通機関の利用者に対しては、まずはテレワーク、時差出勤、これを相当お願いし、厚労省でもそれを率先して、あるいは政府挙げて取組をさせていただきました。
 ちょっと私は通勤電車に乗っていないので分かりませんが、いろいろ聞く限りは、一定程度今通勤電車もすいているよという話を聞くことはあります。それからまた、乗る際にはマスク等を着用してせきエチケットを協力をして、やっぱりそういったリスクを下げていただくということで、是非引き続き、公共交通機関の利用に限ることなく、様々な機会において感染の拡大防止に国民の皆さんの御協力もいただけるよう努力をしていきたいと思います。

#389
○東徹君 今学生さんが休みということもあって、少し電車の中もいつもよりかはすいているんじゃないのかなというふうに思いますけれども、またこれ、学生も登校が始まるとまたこれ増えてくると思います。これ、安倍総理も、是非この満員電車対策、是非検討していただきたいというふうに思います。
 続きまして、三月の二十日から二十二日までのこの三連休なんですけれども、大阪府と兵庫県の不要不急の往来を自粛するような要請をいたしました。
 これ、自粛要請について、まず加藤大臣、どのように思われますでしょうか。

#390
○国務大臣(加藤勝信君) 私どもにクラスター対策班というのを設置をさせていただいて、特に感染者数が急増しているようなところに、それぞれの都道府県の御要請に応じて派遣をさせていただいているところでございます。
 今の大阪の件に関しても、私どもの厚労省のスタッフ、また、このクラスター班に来ていただいている専門家の方も現地に行って、知事始め皆さん方といろんなディスカッションをさせていただいたり、感染の状況分析の結果等もお示しをさせていただいたということであります。
 そういった中で、最終的にそれぞれの知事の方々が、そうした不要不急の往来の自粛、これは大阪と兵庫の間ということでありましたけれども、御判断をされたということで、まさにいろんな情報を踏まえながら、それぞれの地域のトップの方が適切な判断をいただいているというふうに思います。

#391
○東徹君 これ、非常に問題だったのは、その文書を出さないでほしいとかですね、これ、きちっと大阪府へ行って説明していただけるのはいいんですよ。説明していただけるのはいいんですけれども、きちっとそういった文書も公開してもいいですよとか、そして、これオープンな形でやれるというようなことをやっぱり厚生労働省として後押ししていかないと、それは不要不急の往来を禁止する、要請するという方はもう大変な思いをするわけですから、是非これはオープンな形でやっていただきたいと思いますが。

#392
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、専門家の分析、あるいはその場に行かれていない方の分析結果も提供させていただいておりますから、公表に当たってはその方の許可を取っていく必要があるということで少し手続があったというふうに思いますが、基本的に、私ども、提供している資料について、公表するということを前提、前提というか、公表することに対して何らそれをとどめるというつもりは全くありません。それぞれの知事の御判断、特にそうした施策を、方策を判断した根拠についてはしっかりと御説明いただくことが府民であり県民の皆さん方の理解につながるというふうに思いますので、我々としても、できる限り積極的に対応していきたいと思います。

#393
○東徹君 是非、厚生労働省の方から文書も公表するぐらいのことを是非これやるべきだというふうに思いますので、是非そうしていただきたいと思います。
 こういった、今回、大阪府以外にも、同様の資料を提供した都道府県というのはあるんでしょうか。

#394
○国務大臣(加藤勝信君) たしか今回、大阪と兵庫にそれぞれお出しをさせていただき、直近では東京都ともこうした議論をさせていただいているというふうに承知をしております。

#395
○東徹君 じゃ、東京都もそういったペーパーがあるということは、東京都にもそういった情報がきちんと流れておって、それはやっぱり是非公開すべきだと思うんですけれども、いかがですか。

#396
○国務大臣(加藤勝信君) これは、いろんな資料を出させていただきますから、その中からどういうものをお使いになってどう判断されるかというのはそれぞれの地方自治体の御判断だというふうに思いますので、我々としてはそれぞれの、特にこの場合では知事の御判断に委ねていきたいというふうに思います。

#397
○東徹君 是非、もうちょっとオープンな形で、都民に対しても、また大阪府民にも兵庫県民に対しても、そういった資料をオープンな形で示していっていただかないと、やっぱりそういった要請というのはやりにくいということを申し上げさせていただきたいと思います。
 次に、WHOの対応についてなんですけれども、私、これ、WHOも、今回の新型コロナウイルスに対して余り内容は分かっていなかった、だからWHOの言っていることもどんどんどんどんと後から後から変わっていくといった状況だったと思います。
 私は、これ、WHOに今度五十億円、日本として支払うそうでありますけれども、その一部でもいいから、私は、この国内の薬の開発とかワクチンとか、こういったことにお金をもっと出すべきだというふうに思います。これ、検査キットとかワクチンとか、そういったものに十億円なんですね。今回、五十億円をWHOに出すということで、私は、やっぱりこれ、日本の国内にこそもうちょっとこのワクチンの開発に出してあげて、そしてやっぱり開発を早くさせてあげて、そして、それで世界貢献していくということが大事だと思います。
 いかがですか、安倍総理。

#398
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今度の新型コロナウイルス感染症を終息させるためには、もちろん国内の感染拡大をこれ防止をして、さらに終息をさせていくということも必要なんですが、世界全体において終息していくことをもってして、このコロナウイルスに人類が打ちかったと言えるんだろうと思います。
 こうした観点から、感染の広がる途上国、あるいは感染の広がる可能性の強い途上国において、保健に関する国際専門機関であるWHOを通じて支援を行うことが効果的であるというふうに考えておりまして、先ほど挙げていただいた支援を行っているところでございますが、なお、今言及されました治療薬やワクチンの開発などに関しては、国内では日本医療研究開発機構、AMEDに対する補助金や厚生労働省の研究費等を五十億円を上回る規模で投入をし、例えば治療薬の開発について言えば、観察研究などの形で患者への投与を既にスタートをしているところでございまして、我々としては、こうした中から希望の星が出てくることを期待をしているところでございます。

#399
○東徹君 検査キット、抗ウイルス薬、ワクチン等の研究開発で十億円なんですよ、十億円。今回WHOは五十億円です。それ以外にも百億円、トータルで出すそうなんですが、今、物が一番欲しいのは、やっぱり薬であったりワクチンなんですよね。やっぱりこれをいち早く日本で開発していくべきだというふうに思いますので、安倍総理、やっぱりそこはもう一度考え直していただきたいと思いますので、もう少し答弁をいただきたいと思います。

#400
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 例えばワクチンの開発については、別途我々、国際機構にワクチンの開発についても資金を出しているところでございますが、国内においては、この四つのお薬について、既に観察研究の形で患者さんたちへの投与を了解を得ながら行っているところでございますが、その中の一つは、もう既にインフルエンザに対して承認を得ているものでございますが、言わばもう既に存在をしているお薬でございまして、ですから、それを今観察研究という形で投与をさせていただいているものを、さらにこれを企業治験に移していくということも必要なんだろうと思います。
 また、既にこの存在をしているお薬の中において、これに効くものについて今投薬をしているところでございまして、そういうものについてもしっかりと国としても支援をしてきたいと、こう考えているわけでございますし、また、ある程度有力な候補に対しては、これは日本のお薬であっても世界中からこれは引き合いが来るわけでございますから、しっかりとそうしたものも確保していくべく努力をしていきたいと、こう思っております。そのための予算もしっかりと確保しているところでございます。

#401
○東徹君 是非、ワクチンの開発にお金を是非使っていただきたいと思います。
 今、国会議員は皆、これは誰もこのコロナウイルスで非常に収入が減るとかそういった人いないわけですよ。そんな中で、たった月七万円の自主返納もやっていない国会議員もいるということで、是非、我々としては二割削減を是非やるべきだというふうに思いますけれども、安倍総理、いかがでしょうか。

#402
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 七万円の自主返納については、我が党においては既に返納されているというふうに承知をしているところでございます。また、安倍内閣においては、私は三割返納しておりまして、大臣においては二割返納しているところでございます。

#403
○委員長(金子原二郎君) 東徹君、時間が来ております。

#404
○東徹君 是非、この法案も出させていただきたいと思いますので、また御協力いただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。

#405
○委員長(金子原二郎君) 以上で片山虎之助君及び東徹君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#406
○委員長(金子原二郎君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。

#407
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 冒頭、前回の三日の当委員会で、私はKuToo運動を求めていることについての紹介をしまして、女性にだけパンプス着用を強制することをやめさせようと提起をいたしました。総理からは前向きな答弁がございました。
 これは質問ではありませんが、十九日に、日本航空は客室乗務員の靴の着用規定を変更いたしまして、健康及び作業性に配慮し、黒の表革、プレーンなタイプとする、現行のパンプスタイプ以外にも、ローファーやドライビングシューズ等も可としました。JALの素早い対応に敬意を表したいというふうに思います。
 声を上げれば政治も社会も動くと、引き続き職場でのジェンダー平等のために力を尽くしたいと思います。
 さて、昨年の消費税増税に加えて今回のコロナ感染で、日本は大不況に陥りつつあります。このコロナウイルスの打撃というのは、リーマンのときとも違って、お金の動きだけではなくて人と物の動きが止まる。本当に深刻な危機をもたらしております。そうした下で、感染拡大から国民の命、健康を守ることに最大の力を注ぎながら、経済危機からどうやって国民生活を防衛するか、これ政治の責任が厳しく問われていると思います。
 私ども日本共産党は、三月十二日に緊急経済提言を発表して、総理にもお届けをいたしました。基本的な考え方は二つです。一つは、中小企業を始めとする企業倒産とリストラ、失業の連鎖を起こさない。いま一つは、外需頼みではなく内需、とりわけ家計と中小企業への支援に思い切って力を集中する。この考え方に立って具体的な政策も提案しております。
 今日はその中の幾つかを取り上げたいんですが、梶山大臣にまず聞きます。
 中小零細企業の支援、待ったなしだと思うんですが、三日の予算委員会で私は、中小企業への緊急融資を無利子、無担保、無保証人でと求めました。その際、梶山大臣は無利子は難しいと答弁されたんですが、その後、実質無利子となりました。しかし、規模が五千億円です。
 リーマンのときは二十兆円の緊急保証、九八年金融危機の際には三十兆円の金融安定化特別保証、五千億円では二桁違います。これ、大幅に拡充すべきではないかと思いますが、いかがですか。

#408
○国務大臣(梶山弘志君) 積算根拠を持って年度内の二か月ということで、資金需要ということで計算をさせていただきました。そして、この五千億円、また、セーフティーネット保証の二千億円、その後の第二弾の特別貸付けの五千億円、そして危機関連保証の一千億円。ベースになる資料を申し上げてよろしいですか、いいですか。ということでさせていただいたということですが、一方で、その大きさ、その額の大きさというのは安心感というものも与えるものだとは思っておりますけれども、当面、とにかくこれを借りていただきたい、これをしっかりと実行していきたいという思いで今取り組んでいるところであります。

#409
○小池晃君 大幅に拡充する、そういう方向性はあるんですか。

#410
○国務大臣(梶山弘志君) 今、この融資と保証を最大限活用していただきたいということで努力をしているところであります。(発言する者あり)次の段階については、今の時点で申し上げることはできません。

#411
○小池晃君 こういうのが僕はやっぱり不安を広げると思いますよ。
 総理、どうですか。総理、拡大すべきじゃないですか。そのぐらい言うべきじゃないですか。

#412
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、言わば当然これは需要が、今でも需要がたくさんあります。必要とあれば、もちろん思い切って拡充をしていきたいと、こう考えております。

#413
○小池晃君 必要はあるんですよ。資金繰り支援は待ったなしですから、これは広げなきゃいけない。
 しかし、これだけでは危機は打開できないと思います。幾ら当面の資金繰りのめどが付いても、固定費は流出し続けるわけですね。家賃もリース料も未払金の督促も待ってはくれません。収入の道が断たれる一方で出血は続くわけです。これを止めることがどうしても必要だ。公共料金、税金、社会保険料の支払猶予、これを取るようですが、私はリース料やあるいは借金のモラトリアムも必要だと思います。
 さらに、リーマン・ショックのときに何やったか。地域の実情に応じて使える臨時交付金というのをやったわけですね。麻生大臣、うなずいていらっしゃいますが、麻生政権のときですね。
 これ、十八日の財金で、我が党の大門議員がこの問題を紹介したらば、麻生さんも、うまくいったんだと、これは地方からの要望があればというふうにおっしゃいました。
 私は、売上げが激減している観光、宿泊、飲食、バスなどを始めとする運輸、これは融資だけでは危機からは救えないというふうに思います。
 総理、私は資金繰り対策だけではなく、かつてやったんですから、やはり交付金などによる直接助成、必要だと思いますが、いかがですか。

#414
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、まさに委員が御指摘になっているように、これは大変今甚大な影響を経済に及ぼしている。特に、御指摘になった観光や宿泊、飲食、運輸といった業種に甚大な影響が出ていると認識をしております。
 現在、まずはこの感染の拡大防止に、そして終息に全力を尽くしていくのでございます。それと、雇用の維持と事業の継続を最優先に全力を挙げて取り組んでいるところでありますが、終息が視野に入った段階では、再び観光需要の喚起、振興などに、これ前例にとらわれることなく、これは相当思い切った対応をしていきたいと、こう考えております。
 もちろん、リーマンのときの様々な対応等もしっかりと念頭に置きながら、場合によってはそれを上回る対応をしていきたいと、このように考えております。そのために、今ヒアリングをですね、今言っていただいた業界の方々も含めて、今ヒアリングを行っているところでございます。

#415
○小池晃君 もうやれることは全てやるという対応をするべきだというふうに思います。
 雇用調整助成金ですが、企業が休業手当を賃金の六割以上払った場合に中小企業ではその三分の二を助成すると。ですから、結局、賃金の四割程度の助成にとどまるわけですね。北海道だけは五分の四助成になったんですけれども、緊急事態宣言が終了したので四月三日には元に戻すというんですね。
 しかし、新型コロナで事業活動を縮小しているのは北海道だけではありません。それから、北海道でも解決したわけではありません。しかも、今回は、リーマンのときには全国どこでも五分の四にしたわけですよ。ところが、今回はさらに国の政策による経済危機なんですね。何、何か違いますか。国がやっぱり要請したことでしょう。イギリス政府は、レストランやパブ、劇場などを閉鎖する措置をとって、仕事ができなくなった人には賃金の八割を政府が肩代わりするというわけですよ。
 総理、日本の雇調金は、国が十分の十助成しても賃金の六割そこそこにしかならないわけですよ。私は、雇用保険二事業の積立金というのは一兆四千億円もあるわけですから、これを今こそ活用するときではないか。やはり中小企業の休業補償に政治の責任を果たすべきではないかと思いますが、いかがですか。

#416
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々も、言わば全国で五分の四にすべきではないかというこれ声は与党からも非常に強く出ておりますし、我々もこれは考えなければいけないと、こう思っているところでございます。

#417
○小池晃君 与党も共産党も言っているんだから、怖いものないじゃないですか。こういうことこそやるべきなんですよ、危機のときにはね。そのことを強く申し上げたいと思います。
 支援の網から抜け落ちているのはフリーランスです。私は、三日の予算委員会でこの問題を取り上げて、雇用者には給与助成、フリーランス、自営業者は貸付け、おかしくないかと問題提起しました。その後、休校の小学生がいるフリーランスには支援金が出ることになった。しかし、四千百円。雇用者への支援金の上限八千三百三十円の半分にすぎません。対象も休校になった小学生がいる家庭だけですから、二百二十八万と言われているフリーランスのうち十二万規模だと政府、答弁しています。残り九五%には一円も出ません。
 私の事務所に、スポーツジムのインストラクターの方からこんな声寄せられました。一レッスン六十分で四千円から五千円、月収は二十万円強。政府の要請でジムは三月三日から休館になり、社員には給与が出るが、フリーランスのインストラクターは除外された。小学生の子供がいないので、四千百円の支援金も出ない。フリーランスといってもこういう形態なんですよ。まさに、発注者から業務の時間も場所も指定されている、仕事の中身は雇用労働者と何ら変わりがない。
 総理、フリーランス支援を何で学校休校だけに限定するんですか。厚生労働省は迅速に払うためだと言うけれども、小学校の休校対応は迅速にやっているじゃないですか。じゃ、何でほかはできないのか。それ以外のフリーランスにも支援を広げることはできるはずです。政府の要請で収入が断たれた方に、その全体に政府が休業補償する、当然ではありませんか。総理、いかがですか。

#418
○国務大臣(加藤勝信君) 小学校に関しては、国から一律の休業をお願いしたということと、それから、やっぱり子供さんを行かしているということで一つ状況を確認できるということがありますけれども、それを広げていくということについて、正直言って、この小学校のところも相当我々は悩みました。どういう仕組みで、本当にやっていけるかどうかと。そういう中でぎりぎりこういう対応をさせていただいたところでありまして、更にそれを広げるということはフリーランスの方の損失補償をするということになると思いますので、それはなかなか難しいということもあります。
 そういった意味で、小口の資金の貸付けとか、そういった制度も含めて総合的に対応させていただきたいと思います。

#419
○小池晃君 ジムも屋形船も休業要請しているんですよ、政府は。同じじゃないですか。休校要請と同じじゃないですか。何で休校だけなんですか。矛盾していませんか、総理。私は、こうした政府の要請によって休業を余儀なくされた人にはやっぱり全体を補償するって当然だと思いますよ。どうですか、総理。

#420
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 四千百円については今厚労大臣から答弁をさせていただいたとおりなんですが、また、例えば、このフリーランスの方も含めて生活に困難を生じている方については、これは休校する学校に通う子供の保護者であるかどうかにかかわらず、返済、これ返済免除特約付きの緊急小口資金等の特例を創設することで、これは最大八十万円までの支援を可能とし、所得の減少が続く住民税非課税世帯の場合にはその返済を免除をし、生活の立て直しを強力に支援することとしているところでございまして、そういう皆様にはこれは積極的に活用していただきたいと、このように考えております。

#421
○小池晃君 返済免除、住民税非課税世帯ですよ。本当に大変な状況にならなきゃ免除されないんですよ、これ。これで胸張るような話じゃありません。
 私は、休校要請だけではなくて、この枠を広げる、このくらいできないんですか。当然じゃないですか。だって、多様な働き方だといってフリーランス推奨してきたのは安倍政権ですよ。今後もイベント中止の要請続く可能性はあるわけですよ。こうなったらば、フリーランスの方たちは生活の維持もできない。このスポーツインストラクターの方は六割でもいいから休業補償をと言っています。
 私は、総理、その文章読まないでくださいよ。政治家の、政治の責任として、やっぱりこういうフリーランスの皆さん、安倍政権が推奨してきたような働き方でやっているような皆さんが一番窮地に追い込まれているんだから、そこを救済するための政治の責任を果たすべきだと思いますが、いかがですか。

#422
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは我々が推奨してきたということではなくて、多様な働き方を、多様な働き方を可能とする、そういう社会にしていくということで政策を進めてきたわけであります。言わばこの働き方を特別に推奨したということではもちろんないわけでありまして、多様な働き方は、その多様な働き方があってしかるべきだということについてはワーク・ライフ・バランスの観点からも我々はそれは進めているわけでありますが、特定のこの言わば例えばフリーランスの方々をこれは推奨したということではもちろんないんですが、しかし、様々な働き方を選んだ方々についてもしっかりと我々は支援をしていきたいということにおいて、先ほど厚労大臣が御説明をさせていただいたような理由で、フリーランスの方々については四千百円という形で、ああいう形で支援をさせていただくということにしたのでございますが、それと併せて、先ほど申し上げました緊急小口資金、これは返済免除特約付きでございまして、これとこの併給も可能であるということでもございます。

#423
○小池晃君 様々な働き方の方を応援するんだったらば、何で休校要請だけなんですかと言っているんです、私。休校要請だけじゃないでしょう、収入の道断たれたのは。だったらば、休校要請の人以外にも広げるべきではないですかということに一切答えていないですよ。答えてください。総理、あなたの答弁だ。

#424
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、先ほど総理からまさにおっしゃっているように、それぞれの対象に応じて、小学校の場合にはフリーランスの一部の方、委託契約の方にはそういうやり方は取れますけれども、それ以外についてはなかなか事業補償が厳しいという中で、小口の資金を用意する、あるいは総合貸付けを用意することによってそうした方々の生活を支えていく、こういう仕組みをつくらせていただいているわけであります。

#425
○小池晃君 本当に無責任だと思いますね、私。できると思いますよ。だって、休校要請の人だって、ちゃんと事業者にかなりいろんな書類を出させているんですよ。そういった形で、ほかの事情のこともちゃんと酌み取って、私は休業補償を広げていくことは可能だと思いますよ。そのくらいのことをやれないのかということは本当に情けないと思います。
 さらに、フリーランスの俳優、音楽家の皆さん、もう本当に窮地に追い込まれています。(資料提示)出演キャンセル料が支払われず、主催者に請求もできない。なぜなら、主催者自体が莫大な被害を被っているからです。首相の中止要請から三月末までに中止、延期した公演は、日本音楽制作者連盟によれば千五百五十公演、四百五十億円だと。だから、このパネルにあるように、広範な団体から切実な声が上がっています。私たち調べた限りでもこれだけあります。
 事情をお聞きすると、イベントの中止でチケットやグッズの売上げがなくなる一方で、チラシの印刷代など、この準備費用、会場キャンセル料は支払わねばならない。しかも、四月以降の公演の見通しも立たない。こうした現状を放置すれば、私は我が国の芸術分野、文化事業、衰退の一途をたどってしまうと思います。
 ドイツやイギリス政府は、アーティストへの経済的支援を宣言して実行しています。デンマーク政府もやっています。ノルウェーは文化、スポーツ活動などに対して九百億クローネ、約八十六億円の緊急支援。日本の人口に当てはめれば、これ二千億円です。これだけの重みのある営みが私は文化だと思います。
 このままこの文化の灯を消していいのか。文部科学大臣、やっぱり、ありとあらゆる手段で日本の文化の灯を守る、そういう取組が求められていると思う。
 イベント中止によって公演がキャンセルされた俳優や音楽家の皆さんには正当なキャンセル料が支払われるべきです。そのためには、出演者の支払補償、公演の準備費用、会場キャンセル料、これを補填する、イベント事業者への支援がどうしても必要です。さらに、公演を再開することに向けて、感染防止体制、通常よりも客席を減らした場合の補填、全面的な支援を求めます。いかがですか。

#426
○国務大臣(萩生田光一君) 政府の要請により文化芸術イベントの開催を自粛している文化関係団体から現状や今後の必要な対策等をお聞かせいただいて、状況把握に努めているところです。
 政府全体としては、事業者に向けた各関係機関における経営相談窓口の設置及び金融公庫等による緊急貸付け、保証枠の拡充などの対応や、雇用調整助成金の特例措置の大幅な拡充が取られております。加えて、文科省としても、新型コロナウイルスの感染防止等のために今年度中に実施できない事業の来年度への予算の円滑な繰越し等について、関係事業が停滞することがないように、財政当局とも連携し、柔軟に対応しています。
 自粛等によって冷え込んだ文化芸術への関心と熱意を再び盛り上げるため、文部科学省としても、文化芸術団体の方々のお力をお借りしながら、文化芸術創造活動への支援や鑑賞等の場の確保を始め、引き続き文化芸術の振興に取り組んでまいりたいと思います。

#427
○小池晃君 そんなことしか言えないんですか。全力で支援するということを何で言えないんですか。
 イベント事業者に対して、総理、こんなことでいいんですか。これだけ広範な人たちが声上げているんですよ。こういったことにやっぱり応えるべきじゃないですか。総理、いかがですか。

#428
○内閣総理大臣(安倍晋三君) イベントが今回の要請によって中止となり、言わば損失を受けられた方々はたくさんおられるんだろうと思います。その損失自体を政府として税金で補償することはできないのでございますが、しかし、その中で、言わば、まさに小池委員が言われたように、文化芸術をこれは推奨し発展させていくために何ができるかということについて我々も真剣に考えていきたいと、このように思っております。

#429
○小池晃君 これだけ被害が広がっているのに、何ができるか考えるって、ちょっと余りにも遅過ぎるんじゃないですか。こんな対応でいいんですか。これから考えますと、これが答えですか。ちゃんと、では、全額、じゃ、補償、だって、外国では、ヨーロッパではやっているじゃないですか。直接支援やっているじゃないですか。何でできないんですか、日本では。おかしいじゃないですか。

#430
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはこれから考えるということではなくて……(発言する者あり)いや、今既にいろいろと考えているわけでございまして、今ここで既にお答えを用意しているわけではございませんが、やはりそういう文化芸術を称揚していく上において、どういうことをやるべきかということはよく今考えているところでございますが、また、その中で有効なものが何かということについてよく検討していきたいと、こう考えております。

#431
○小池晃君 私は、本当にこういう後手後手の対応では危機から日本を救うことはできないと思いますよ。
 昨年十月から十二月のGDPは、既に年率でマイナス、七・一%減となっています。さらに、一月の景気動向指数は六か月連続の悪化となりました。これはコロナの影響が出る前です。この原因は何か。消費税の増税が原因であります。
 家計消費、見てください。二〇一四年の消費税八%増税後、増税前の水準を一回だけ上回った。それは昨年十月の駆け込み需要のときです。そこまで一度も増税前の水準を上回ったことはありませんでした。そして、昨年十月に一〇%増税を強行した後、家計消費は更に落ち込んでいます。その結果、一〇%増税後の家計消費は、八%に増税する前よりも一世帯で年間三十万円少なくなっています。これも一月までの数字ですから、コロナの影響ではありません。
 総理にお聞きします。今の経済危機は消費税増税とコロナ感染の広がりという二つが要因であるということをお認めになりますか。

#432
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年十月―十二月期のGDPは、主に個人消費が、消費税率引上げに伴う一定程度の反動減に加え、台風や暖冬の影響を受けたことから、前期比マイナスとなっています。ただ、十月以降、家計調査などの様々な経済指標の動きを月次で見ますと、総じて見れば、個人消費のマイナス幅は縮小傾向にあり、雇用や所得環境が改善する中で、一月にかけて消費税率引上げそのものの影響は薄らいできていたものと考えています。
 しかしながら、現状においては、新型コロナウイルスの感染が世界的に広がる中、様々なイベントの中止、人の移動の制限等により世界全体で経済活動が縮小するとともに、我が国経済にも甚大な影響を及ぼし始めていると認識をしています。

#433
○小池晃君 今出したグラフ、見ましたか。一月、改善していますか。家計消費ですよ、これ。家計調査ですよ。落ち込んだままじゃないですか。上がっていないじゃないですか。どこが改善したんですか。
 そして、いろんな対策打ったというけど、対策、全然効果ないですよ。新車販売台数、前回八%増税時よりも落ちているじゃないですか。食料品の税率据え置いても、スーパーマーケットの売上げは前回増税時と同様に落ちているじゃないですか。増税対策の効果、全く出ていない。
 総理、どう考えたって、一月、家計消費落ちたままですよ。改善していませんよ。一〇%の消費税をそのままにしておいて、今の経済危機を乗り切ることができるとお考えですか。

#434
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税を一〇%に引き上げたのは、幼児教育の無償化、そして、あるいはまた四月からスタートする真に支援の必要な高等教育の無償化を行う、言わば全世代型社会保障へ改革をしていくためにどうしても必要なものであったということでございます。
 その上において、経済を元の安定的な成長軌道に戻し、V字回復をしていく上において必要な、大変大きな、非常に大きなマグニチュードの悪影響があるわけでありますから、それに見合うだけの経済財政政策を講じていきたいと、こう考えております。

#435
○小池晃君 だから、その経済財政政策を講じる上で一〇%の消費税をこのままにしておいて対応ができるんですかと私、言っているんです。これによって深刻な打撃的な影響出ている、それなのに大丈夫だとおっしゃるんですか。社会保障とおっしゃるけれども、国民の所得が激減したら、そもそも社会保障なんて成り立ちませんよ。このままでいけるとおっしゃるんですか。

#436
○内閣総理大臣(安倍晋三君) どのような対策を打つべきか、これは財政、金融あるいは税、あらゆる手段をまずは間口を大きく広げながら様々な対策を我々考えていかなければいけないと。その中においては、今までの前例にとらわれることなく巨大な経済財政政策を練り上げていきたいと、こう考えています。

#437
○小池晃君 そもそも今の経済対策が全く駄目なんですよ。だって、これ見てください。一九年七―九のGDPが、これが今の予算の根拠ですよね。この七―九のGDPの十二月の値は一・八%なんです、プラス一・八%なんです。これを基に予算が組まれているんですよ。今どうですか、〇・一ですよ。砂上の楼閣なんです、今の来年度予算案というのは。
 消費税増税後の景気悪化を反映しない予算で、総理、対応ができるわけないじゃないですか、今の経済危機に。コロナを除いてもですよ。そこにコロナが加わっているんですよ。それで何で対応できるとおっしゃるのか。

#438
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 経済政策の手段としては、経済財政政策の手段としては、まさに財政や、あるいは金融や、そしてまた同時に今議論していただいている税制もあるんだろうと、消費税も含めた様々な税制もあるんだろうと、こう思います。そして、この状況からV字回復していく上において何が最も効果的かということも勘案しながら考えていきたいと、こう考えております。

#439
○小池晃君 今の経済危機の原因に消費税があることもお認めになったわけです。
 私は、景気悪化の中で増税することは経済と国民の暮らしに深刻な打撃を与えると警告してまいりました、日本共産党は。そのとおりになりました。昨年の消費税増税が大失敗だったことは明らかですよ。
 今、全ての人に給付金という声もあります。これ、やみくもに否定するものではありません。しかし、以前の定額給付金は貯蓄に回って効果がなかったとも言われています。消費税の減税こそが、所得税や住民税払っていない人にも恩恵が行きます。全ての人、とりわけ低所得者の家計を一気に温めます。消費のたびに実感できるわけで、必ず消費活性化につながります。
 そもそも、昨年の増税自体間違っていたんですから、総理、そのことを認めて、過ちを改めるのにはばかることなかれです。野党のみならず、自民党の中からも減税の声が出ているじゃないですか。五%への消費税減税に踏み切っていただきたい。

#440
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、小池委員から、自民党から共産党までそういう意見が出ているというお話でございましたが、まさに何をやるべきかということについては、効果、様々な効果、あるいは、これプラスもマイナスもあるわけでございますから、そうしたことも十分に踏まえながら、しかし同時に、先ほど申し上げましたような非常に大きなマグニチュードの悪影響が懸念をされているわけでございますので、それに見合う必要かつ十分な対策についてしっかりと練り上げていきたいと、こう考えております。

#441
○小池晃君 マグニチュードの景気悪化に対応するマグニチュードの経済対策の一つが消費税の減税であるということを改めて申し上げておきたいと思います。
 近畿財務局職員だった赤木俊夫さんの遺書が明らかになりました。次々と新しい事実が出てきております。
 二〇一七年二月九日に森友学園への国有地売却疑惑が報道され、十五日に国会で我が党の宮本岳志議員が初めて取り上げ、十七日に総理は、私や妻が関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるとおっしゃった。
 二十二日には、菅官房長官の下に、佐川理財局長、中村総務課長、大臣官房総括審議官だった太田さんが、あそこにおられるけれども、会合をされた。
 二十四日に、佐川局長が国会で、交渉記録はない、売買契約締結をもって事案は終了、速やかに廃棄したと答弁した。
 遺書によれば、その二日後、二十六日の日曜日、赤木俊夫さんは呼び出されて、文書改ざんを指示されて第一回目の作業を行い、三月七日頃には文書の改ざんの指示が複数回あり、私はこれに相当抵抗しましたと書かれています。そうでしょう。文書の改ざん、財務官僚として許されない行為ですよ。犯罪者にさせられるような行為ですよ。
 その後、国有地売却に関する書類は全て処分されて、赤木さんだけが職場に残された。こうした中で精神的に追い込まれていくわけですね。赤木さんの夫人は、夫人には、赤木さんの夫人には、内閣が吹っ飛ぶようなことを命じられた、僕は検察に狙われているとおびえていたそうであります。
 そして、翌年三月七日に自ら命を絶ったわけです。文書の改ざんを命じられて加担した自分の責任と、犯罪行為に問われるのではないかという恐怖の中で、真面目な一人の官僚が自ら命を絶った。
 しかし、今日午前中、昼の議論で、総理は自らの責任全く認めようとしませんでした。驚きました、私は。先ほど総理は、決裁文書の改ざんは総理答弁がきっかけだったのではないか、総理の責任認めないのかと問われて、文書の改ざんは佐川前局長の答弁との整合性を取るためだったと答えた。
 では、総理、お聞きします。佐川氏が、交渉記録はない、文書は廃棄したという虚偽答弁を行ったのは一体なぜですか。何を隠蔽するために佐川氏は答弁を偽ったんですか。総理、お答えください。

#442
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど答弁の中で最初にそう申し上げたんですが、その後、このように訂正をさせていただいております。決算文書の改ざんなどについては、平成三十年六月に公表された財務省の調査報告書において、平成二十九年二月以降の国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、更なる質問につながる材料を極力少なくすることが主たる目的だったとする報告書が、報告がなされたと承知をしております。
 また、この点については、麻生財務大臣から、総理答弁が問題行為のきっかけになったとは考えていないという答弁がなされていると承知をしております。

#443
○小池晃君 更なる質問って、総理に関する質問でしょう。総理と総理夫人の国有地売却に関する、そういう質問でしょう。それに答えるために改ざんされたということをお認めになったわけです。ということは、総理のね、総理の、総理そして総理夫人のこの国有地売却に係る関わりを明らかにしないための改ざんだったということをお認めになるんですね。

#444
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、そういう特定のことではなくて、今申し上げたことが全てでございまして、平成二十九年二月以降の国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、更なる質問につながる材料を極力少なくすることが主たる目的だったとする報告がなされたと承知をしております。膨大な、これ大変、この言わば削除されたもの等は大変たくさんあるわけでございまして、そういうことも含めて今お答えをさせていただいているところでございます。

#445
○小池晃君 国会で問題になったのは、この国有地売却に関わる総理と昭恵夫人の関与なんですよ。それが繰り返し問われたわけですよ。そして、改ざんによって削除されたのは、いい土地ですから前に進めてくださいという昭恵夫人の発言など、昭恵夫人の関与を示す記述が五か所削除されているんですよ。
 佐川氏は何で虚偽答弁したのか、理財局は何のために決裁文書を改ざんしたのか。総理、あなたと昭恵夫人の国有地売買との関わりを隠蔽すること以外に理由はないじゃないですか。これ、誰が見たってそうですよ。だからこそ赤木さんは、内閣が吹っ飛ぶようなことを命じられたとおびえたんじゃないですか。死に至るまで追い詰められたんじゃないですか。そうではないというんであれば、納得できる理由を説明してください。

#446
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、内閣が吹っ飛ぶようなということは手記には書かれてはいないんだろうと思います。それは今クリエーティブに小池さんが付け加えられたんだろうと、こう……(発言する者あり)いや、ではないんですか。
 そこでですね、そこで、その上で申し上げますと、言わばこれは、この削除されたということは、相当膨大な量が削除されているわけでありまして、今、小池委員が御指摘になったのもそれは一部ではあろうと思いますが、その相当膨大な量が削除されている中において、ではほかのところはどうなんだということもあるんだろうと思います。
 言わば、小池委員は、なるべくこの私に寄せよう寄せようとしているわけでございますが、そうではなくて、それを冷静にしっかりと事実を見ていて、見ていっていただきたいと思うわけでございます。
 その中で、先ほど申し上げましたように、決裁文書の改ざんなどについては、平成三十年六月に公表された財務省の調査報告書において、平成二十九年二月以降の国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、更なる質問につながる材料を極力少なくすることが主たる目的だったとする報告がなされたと、こう承知をしております。

#447
○小池晃君 更なる質問につながる内容、野党は何を質問していましたか。昭恵夫人の関わりでしょう、総理の関わりでしょう。そういう事実を、更なる質問につながる記述を削除する、まさに総理夫妻のこの問題に対する関与を隠蔽するために改ざんが行われたという、そのものじゃありませんか。

#448
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはまさに今、小池委員の見解を示されたということでございまして、これは見解が違うということではないかと思います。

#449
○小池晃君 人の命が奪われたものを、一人の命が絶たれたものを見解の違いで片付けないでくださいよ。
 私が言った、例えばさっき言った内閣が吹っ飛ぶようなことを命じられたというのは、私が勝手に作り上げた話じゃありません。赤木夫人が言われていることですよ。そういう話がされたわけですよ。私は、こういう問題に本当に目を背ける態度というのは許せないと思いますね。
 大体、財務省は、赤木さんの遺書の内容は報道で初めて知ったというんですよ。報道で初めて知ったんでしょう。ならば、新たな事実がないわけはないじゃないですか。赤木さんは全て佐川理財局長の指示ですという、新たな事実ですよ。野党議員から要求された資料はできるだけ開示しない、タイミングもできるだけ遅らせるように佐川氏が指示した、国政調査権を踏みにじるものですよ、これも新たな事実ですよ。会計検査院にも内部検討資料は一切示すなという本省からの指示があった、これも新たな、新たな事実じゃないですか。全部新たな事実じゃないですか。大体、この遺書は今回初めて出てきたんだから新たな事実に決まっているじゃありませんか。それを全く無視をする。
 赤木夫人が自筆のメモを公開をされました。もう怒りに震えて、しかし、こうおっしゃっています。亡き俊夫の手記には様々な新事実が記載されています。また、亡き俊夫は職場のパワーハラスメントで自殺に追い込まれたと言えますが、少なくともかかる観点からの調査は一切行われていません。そういうふうに夫人は弁護士さんを通じて言われて、自筆のメモも今日公開されました。
 安倍首相は二〇一七年二月十七日の国会の発言で改ざんが始まる原因をつくりました、麻生大臣は墓参に来てほしいと伝えたのに国会で私の言葉をねじ曲げました、この二人は調査される側で、再調査しないと発言する立場ではないと思います、赤木。この声、どう受け止めますか。
 総理、赤木夫人が言うように、あなたには再調査しないなどと言う資格も権利もないんですよ。一人の財務官僚が命懸けで訴えた詳細な記録が公表されたんですよ。そして、御遺族は第三者による客観的で公正な再調査を求めているんですよ。直ちに再調査をする、それがあなたの最低限の責任ではありませんか。

#450
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、先ほども小池委員は、この赤木夫人の言わば手記と赤木氏御本人の手記と、これは言わばこれ別々のものでございます。
 私が申し上げたのは、赤木氏の手記の中には、これは私の発言がきっかけであったという、そういう記述もないわけでございますし、内閣が吹っ飛ぶという記述もないわけでありますから、それは別にしっかりと認識をしていただきたいと、こう思うところでございまして、そして、その上においてですね、その上において、これは既に官房長からお答えをさせていただいているところでありますが、報道された手記においては、決裁文書の改ざん等が本省主導で行われた旨の記述があったと見られます。これが新たな事実であると、こういうふうに指摘をしておられるわけでございますが、財務省が平成三十年六月に公表した調査報告においても、国有財産行政の責任者であった理財局長が方向性を決定付け、その下で、理財局の総務課長が関係者に方針を伝達するなど中核的役割を担い、理財局の担当課長、担当室長が深く関与した一連の問題行為は本省理財局の指示により行われたもの、近畿財務局の職員は改ざんを行うことへの強い抵抗感があったこともあり、本省理財局からの度重なる指示に強く反発したことを調査報告書において認定をしているということでございます。
 つまり、その意味におきましては、趣旨としては同じ内容であり、両者において大きなそごはないと、これは官房長が答えているとおりではないかと、こう思うところでございます。

#451
○小池晃君 全然違いますよ。片や、全て佐川理財局長の指示ですと、方向性決定付けたと。違うじゃないですか、全て指示だと言っているんですよ。
 それから、いろいろとおっしゃったけれども、やっぱり今回の事実で、私は、やっぱり夫人と本人がこれだけのことをおっしゃったわけですよね、新たに。
 私、ちょっと、太田さん、来ていただいていますけど、聞きたいんですが、太田さんは、この問題について二〇一八年四月にNHKの「クローズアップ現代」が報じた直後の財政金融委員会で大門議員の質問に、当時理財局長だった太田さんはこう答えています。遺書の中身は、そのものは承知していない、理財局が具体的にどう主導してやったかということを今調べている最中だと、委員がおっしゃるとおり核心部分だと。私は、今回のこの遺書というのは核心部分をまさに明らかにしたものだと思いますよ。そして、太田さんは、赤木さんのためにもちゃんと真相を解明せよと言われるのは、我々も全く同じ気持ちですとおっしゃった。
 この気持ちが本当だったらば、当然再調査すべきじゃありませんか。これだけの告発、遺書が出てきたんですから、再調査をする、それが財務省としての責任ではありませんか。

#452
○政府参考人(太田充君) 近畿財務局において、二年前に職員の方がお亡くなりになりました。当時、私は理財局長でございました。
 当時は、お名前を言ってはいけない、間違っても私がお名前を言ってはいけないということで、ずうっとそれは気を付けてお話を、答弁をさせていただいておりましたけれども、今こういう事態になったので、赤木さんというお名前を申し上げることができて、お話ができるわけですけれども、遺族の方のお気持ちを考えると、私はもう本当に言葉がありません。心から、もうこれまでもずっとそういうつもりですけど、御冥福をお祈りするという次第だというふうに思っております。
 その上で、今委員の御指摘がいただきました、それは二年前の六月に、今お話しいただいたのは四月ぐらいでしょうか、の質疑応答でございまして、その後、そういうことも踏まえて、六月に財務省の官房長が責任者となって報告書を取りまとめているということでございます。
 今委員の御質問は、それで十分か、更に再調査をすべきではないかということの御質問だと思いますが、基本的に我々事務方が御答弁をするとすれば、私は今、主計局長というその権限というかポストを持ってここで答弁をさせていただくので、その権限なりを有していない人間が答弁をさせていただくということは許されないものだというふうに承知をしておりますので、そういう権限を有している事務方をお呼びいただければ、その人間がしかるべきお答えを申し上げることだというふうに承知をしております。

#453
○小池晃君 主計局長としては答弁できないということであれば、やはり、一番この調査のときに当事者だったわけですから、証人喚問なりで国会に出ていただいて、やっぱりお話を聞くしかないというふうに思います。
 太田充さんの証人喚問を求めます。

#454
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

#455
○小池晃君 赤木夫人は、再調査拒否している安倍首相、麻生大臣の態度に対して、調べたら自分たちに都合の悪いことがいろいろ出てくると思っているからじゃないですかとおっしゃっています。私、そのとおりだと思うんですよ。そう思われても仕方がないじゃないですか。
 赤木さんが命を絶ってまで、そして御夫人がこうやってあえて提訴までして、真相を解明してほしいと言っているんですよ。少なくとも、これに応えるというのは人の道じゃないですか。再調査はしませんと切って捨てる、そんな姿勢でいいんですか。
 総理、私は、総理に人としての心が少しでもあるのであれば、この命懸けの訴えに応えて再調査するということを言うべきだと思いますよ。どうですか。

#456
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変それは、真面目に職務を遂行していた方が自らの命を絶った、大変痛ましい出来事であり、改めて御冥福をお祈りしたいと思いますし、奥様のお悲しみも察するに余りあるわけでございまして、お悔やみを申し上げたいと、改めてそう思うところでございますが。
 しかし、中身につきましては先ほど申し上げたとおりでございまして、茶谷官房長がお答えをさせていただいたように、本省主導で行われたと、改ざんがですね、旨の記述があったわけでございますが、先ほど答弁をさせていただいたように、まさにその中にも、理財局長が方向性を決定付け、その下で理財局の総務課長が関係者に方針を伝達するなど中核的役割を担う、担い、理財局の担当課長、担当室長が深く関与した一連の問題行為云々と、こうありまして、その後、本省から理財局、本省理財局からの度重なる指示に強く反発したことを調査報告書においても認定をしているところでございます。そういう意味におきましては、この中身については同様の報告がなされているということであります。
 そういう意味におきましては、財務省において徹底的な調査がなされた、あるいは検察当局においても捜査を行った結果、既に出ていると、この結果はもう明らかになっていると、このように承知をしております。

#457
○小池晃君 全く応えようとしない、本当に驚くべき態度だと思います。
 全て佐川理財局長の指示です、新しい事実です。本省理財局中村総務課長を始め、田村国有財産審理室長などから楠部長に直接電話があって、そして美並近畿財務局長に報告し、美並局長が全責任を負うと言った、全部新しい事実です。検査院への説明は文書として保存していない、そう説明するよう事前に本省から指示があった、全部新しい事実です。これだけのことが出ていながら、再調査もしない。
 結局、再調査をやらないというのであれば、私は、総理自らが答弁したとおり、総理大臣も国会議員も辞めると、これしかあなたに残された道はないということを申し上げておきたいというふうに思います。

#458
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ています。

#459
○小池晃君 委員長、財務省のお手盛りの調査で終わらせるわけにはいきません。真面目な職員が命を絶ち、国会でうそがまかり通るようなことを許すわけにはいきません。
 参議院予算委員会が決議して会計検査院に要請した検査に対して、財務省から指示を、資料を示すななどという、そういう指示があったんだから、院として、これは委員長、委員長が冒涜されているんですよ。黙って見過ごすわけにいかないんです。赤木さんの遺書に出てくる美並近畿財務局長は東京国税局長になり……

#460
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。

#461
○小池晃君 中村総務課長はイギリス公使になり、そして、赤木さんは自ら命を絶ちました。

#462
○委員長(金子原二郎君) おまとめください。

#463
○小池晃君 改めて、まとめます。
 元理財局長の佐川宣寿、太田充、美並義人、中村稔、この四氏、そして、一度もこの問題について語っていない安倍総理夫人、安倍昭恵さんの証人喚問を求めて、質問を終わります。

#464
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議は終了いたしました。
    ─────────────

#465
○委員長(金子原二郎君) この際、御報告いたします。
 本委員会は、令和二年度総予算三案につきまして、内閣委員会外十四委員会にその審査を委嘱いたしておりましたが、各委員長からそれぞれ審査概要について報告書が提出されましたので、お手元に配付しております。
 つきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#466
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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