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2020/04/16 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 外交防衛委員会 第9号 令和2年4月16日
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2020/04/16 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 外交防衛委員会 第9号 令和2年4月16日

#1
令和二年四月十六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     武見 敬三君     高橋はるみ君
     山口那津男君     塩田 博昭君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北村 経夫君
    理 事
                宇都 隆史君
                中西  哲君
                榛葉賀津也君
                秋野 公造君
                井上 哲士君
    委 員
                猪口 邦子君
                佐藤 正久君
                高橋はるみ君
                中曽根弘文君
                松川 るい君
                三宅 伸吾君
                山田  宏君
                小西 洋之君
                羽田雄一郎君
                白  眞勲君
                福山 哲郎君
                塩田 博昭君
                浅田  均君
                鈴木 宗男君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     茂木 敏充君
       防衛大臣     河野 太郎君
   副大臣
       外務副大臣    鈴木 馨祐君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  近藤 正春君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        神田  茂君
   政府参考人
       消防庁国民保護
       ・防災部長    小宮大一郎君
       外務省大臣官房
       参事官      遠藤 和也君
       外務省大臣官房
       参事官      有馬  裕君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   久島 直人君
       財務省理財局次
       長        富山 一成君
       環境省水・大気
       環境局長     小野  洋君
       防衛省大臣官房
       衛生監      椎葉 茂樹君
       防衛省大臣官房
       施設監      高木 健司君
       防衛省防衛政策
       局長       槌道 明宏君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
       防衛省人事教育
       局長       岡  真臣君
       防衛省地方協力
       局長       中村 吉利君
       防衛省統合幕僚
       監部総括官    菅原 隆拓君
       防衛装備庁長官  武田 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○防衛省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(北村経夫君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、山口那津男君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として塩田博昭君及び高橋はるみ君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(北村経夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 防衛省設置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消防庁国民保護・防災部長小宮大一郎君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(北村経夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(北村経夫君) 防衛省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○佐藤正久君 おはようございます。自民党の佐藤正久です。質問の機会をいただき、ありがとうございます。また、鈴木外務副大臣、御出席ありがとうございます。
 防衛省設置法の改正案には賛成の立場であります。ただ、自衛隊の宇宙に関わる人員、予算規模がかなり少ないことに懸念を持っております。日米防衛協力の指針にも宇宙における日米協力はうたわれており、今後の重点分野でもあります。ただ、その際、中国の宇宙の軍事利用を分析せずには、日米の役割分担、RMCは出てきません。
 防衛大臣、中国の宇宙の軍事利用の現状分析、評価を伺います。

#7
○国務大臣(河野太郎君) おはようございます。
 中国の宇宙プログラムは恐らく世界で一番急速に発展してきたという指摘がございます。軍事分野においても、今日、米国に次ぐ数の軍事衛星を運用するなど、非常に能力の強化、著しいものがございます。中国を含む主要国は、この自国の優位性を確保するために宇宙利用の能力を追求してきており、一部の国は、他国の宇宙利用を妨害する軍事能力を確保することにも注力していると見られております。
 中国は、対衛星攻撃能力について、ミサイルあるいはキラー衛星のほか、電波妨害装置やレーザー兵器などを開発していると指摘されており、こうした動向について、アメリカは、中国が米国及びその同盟国の宇宙利用を妨害する能力を強化しているという分析を示しているところでございます。
 防衛省といたしましては、この宇宙空間の安定的利用の確保が我が国を始め宇宙利用を推進する各国にとって安全保障上の重要な課題の一つとなっていると認識をしており、宇宙空間の安定的利用を妨げるリスクに対して効果的に対処していく必要があると認識しております。

#8
○佐藤正久君 資料一を御覧ください。
 この毛沢東時代の両弾一星から、習近平時代、まさに宇宙強国、二〇四五年を目指して様々な活動をしております。特に測位衛星、これは、GPSではなく北斗という自前の測位衛星を持っており、今やその数はアメリカのGPSを抜いております。これは、湾岸戦争時代の教訓から、やはりアメリカのGPSから脱却しなければ自前の防衛戦略、軍事戦略は対抗できないということで、ミサイルの終末誘導や米軍の日本への来援阻止、A2ADにも大きな影響を与えると。
 また、様々な宇宙開発計画も行われております。天宮一号と言われる中国版の宇宙ステーション、この宇宙飛行士も軍人です。また、月面探査、嫦娥四号が月の裏側の方に着陸をしたと。これは、通信衛星を別に打ち上げて、その通信衛星の誘導の下に着陸する、極めて高度なレベルにあります。さらに、月面のサンプル、ヘリウム3と言われるような核融合の燃料、こういうものも採取をしているというふうに言われており、特にまた、高いセキュリティーを具備する量子通信、このネットワークも二〇三〇年を目指していると。日本の更にはるか向こうを今走っている結果、一帯一路、宇宙情報コリドー計画というものも策定している。
 また、今大臣が言われたような軍事利用の分野でも、南シナ海の監視能力の強化含め、逐次やっていると。すごく、かなりのスピードで宇宙の方をやっていると。であれば、やはり日米協力分野考えても、日本の防衛分野における宇宙の関係の人、予算、この充実は極めて私は重要な分野だと考えております。
 そういう意味で、具体的な事例で議論をしてみたいと思います。米国の衛星コンステレーションです。中国やロシアは、極超音速の巡航ミサイルあるいは滑空弾を開発し、実戦配備を急いでおります。北朝鮮も低高度かつ高速の弾道ミサイルの実験を繰り返しております。
 実際、今、極超音速そして低高度のミサイルを自衛隊のレーダーでは水平線の向こう側で探知することは困難です。水平線から出てきたところで探知をしても、今度は迎撃の時間も短い。グローバルホークを二十四時間三百六十五日運用するのも困難です。それを防ぐためにも米国の衛星コンステレーション計画に日本も防衛分野からも参加すべきだと思いますが、防衛大臣の御見解を伺います。

#9
○国務大臣(河野太郎君) アメリカは昨年から、宇宙開発庁が中心となって、この数百機の小型衛星を低軌道に打ち上げてミサイルの探知、追尾あるいは通信、偵察、測位、宇宙状況監視といったことを行う、いわゆる衛星メガコンステレーションと呼ばれている計画を進展させてきております。
 こういう取組が実現をいたしましたら、有事の際に、一部の国が衛星ミサイル、衛星向けのミサイルあるいはキラー衛星などによって幾つかの人工衛星を無力化することに成功したとしても、残りまだまだたくさん人工衛星がありますので、機能を維持することができ、宇宙空間の安定的利用ということを続けていける、そういう効果を期待しているところでございます。
 また、地上レーダーでの探知が困難で、低空を高速かつ変則的な軌道で飛ばすような極超音速滑空兵器と呼ばれているものが最近開発をされておりますが、こういうものを宇宙空間から遅滞なく探知することもできる、こういう可能性がありますので、自衛隊としても、こうした衛星による情報を利用することができれば、ミサイル防衛、警戒監視、非常に大きな効果があると思っております。
 ただ、こういう計画には莫大なコストが掛かる中で、どのようにそのコストを負担していくか、これは当然いろいろ検討していかなければならないと思いますので、そういう効果に期待をしながら様々検討していきたいというふうに考えております。

#10
○佐藤正久君 防衛大臣、そして鈴木外務副大臣、この宇宙分野の協力というものは在日米軍駐留経費の議論においても側面支援の効果もあると思いますので、是非御検討の方をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、女性自衛官の処遇改善について伺います。
 設置法改正のもう一つの重点、サイバー分野や統幕でも、女性隊員の活躍、あるいはその数が逐次増えております。ただ現実は、女性用の営内宿舎がない駐屯地や、演習場の廠舎のお風呂やトイレ、庁舎内保育園等の施設問題だけではなく、制度面でもまだ途上であります。
 ここ数年、私自身、現場の女性自衛官からの陳情を防衛省に伝え、改善もしてもらった例も幾つかあります。例えば、出産、育児休業が二等海尉や一等海尉の昇任時期に掛かった場合、幾ら優秀な女性隊員であっても同期よりも一等海尉あるいは三等海佐への昇任が遅れてしまう。結果、昇任の時期には子供をつくらないということがあります。また、産休に入った自衛官の交代で採用された任期付自衛官が以前の階級よりも下の階級で採用されたり、また、子供を持った任期付自衛官が子供の病気で年次休暇を取ろうと思っても制約があるなどの問題点があり、それを要望し、改善をしていただきましたが、まだまだ実際現場では普及、周知が足らないという意見も聞きます。
 女性自衛官の処遇改善について、防衛大臣の決意、これを伺いたいと思います。

#11
○国務大臣(河野太郎君) 自衛隊の人的基盤を強化するためには、やはり女性をいかに活用していくかということがもうこれは最大と言ってもいいぐらい大きな課題だと思っておりますので、様々御指摘をいただいたことについては速やかに対応できるように、また必要なことについては先手先手でやってまいりたいと思います。しっかり対応いたします。

#12
○佐藤正久君 いや、大臣、まだまだ制度面、施設面もやっぱり自衛隊、男の職場的なところがあるのは現実としてございます。
 職域特性もあります。航空自衛隊の中央音楽隊の方で実際聞いた話ですけれども、音楽隊の新入隊員はほとんどが音大卒で、女性自衛官が多いそうです。ただ、結婚して産休になりますと、楽器に専門性がありますので交代が実際なかなか難しい。また、長期間の演奏出張がありますので、子供がいたらそれも難しいので、結婚あるいは子供ができたら仕方なく辞めていった女性隊員も多いというふうに聞きます。
 また、課程教育への入校も一つのハードルと聞いています。採用年齢を今般三十二歳に引き上げたため、仮に三十二歳で陸士で陸上自衛隊に入隊した場合、大体四十二歳頃に中級陸曹課程に入校することになります。四十二歳です。また、防大や一般大学から例えば海上自衛隊に幹部で入隊した場合、二十九歳で江田島に約一年間入校となりますが、子供を抱え、あるいは親の介護がある方もいます。ただ、御案内のように江田島は認可外の保育園の数も少なく、防衛省の保育園もありません。結果、入校を理由に辞めていった女性自衛官もいたと聞きました。
 昇任はもういいので課程教育を、入校しなくてもよい、そういうキャリアパス、昇任ではなく、今の仕事でいいから、そういう仕事をしたいというような希望もありますので、そういうキャリアパス。あるいは、ICTを活用して、わざわざ江田島の方に行かなくても自分自らの基地で受講し、特に座学については基地で受講したり、実技の分だけ江田島や各総監部で行うなど、入校期間を実際限定するなど採用年齢とか家庭の事情に勘案した課程教育の在り方の見直し、せっかくの有為な人材を確保する観点からもこういう柔軟性が必要だと思いますが、大臣のお考えをお伺いします。

#13
○国務大臣(河野太郎君) 出産、子育てというのを勤務と並行してきちっとできるような体制を整備するというのは、これはもう自衛隊にとって極めて必要だと思っておりますので、今後の予算の使い方の中でもそうしたことはしっかり重視をしていきたいと思っております。
 また、今委員おっしゃったような、座学についてリモートで教育をする、陸上自衛隊は一部スタートしておりますし、海上自衛隊もそういうスタートをする予定を組んでいるところで、様々な術科学校でそういう予定を組んでいるところでございますので、それを最大限活用して、子育てに影響が出ないように努めてまいりたいと思います。

#14
○佐藤正久君 是非よろしくお願いします。やはり、活躍する女性自衛官という掛け声は良くても、実態が伴わなければそういう意欲がどうしても半減するし、有為な人材がやっぱり辞めてしまうということはありますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 次に、新型コロナウイルス対応について伺います。
 外務省は、第一次補正予算で太平洋島嶼国支援を計上されました。資料二を御覧ください。
 さきの予算委員会でも質問しましたが、中国は、第二列島線と第三列島線の間で影響力を拡大し、今回の新型コロナウイルスで苦しむ太平洋島嶼国への支援もかなり積極的に行っており、またいろんな案も提示しております。更なる中国の影響力の拡大は、日本のシーレーン、自由で開かれたインド太平洋構想にも大きな影響を与えると考えます。
 鈴木外務副大臣、今般の補正予算計上の狙い、これをお聞かせください。

#15
○副大臣(鈴木馨祐君) 佐藤先生の御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
 今委員が御指摘のように、この地域を含めて大変国際的な安全保障環境、変化をしております。私もAPEC等々でこの地域に伺うこともありましたけれども、やっぱり大変非常に中国の影響力が増えている、そういったことを実感もしておりますし、いろいろな話を聞く中でもそうした認識がございます。
 それに加えて、この太平洋島嶼国、非常に保健医療においてそうした体制が大変脆弱であるということもございます。
 そうした中で、先ほど御指摘をいただきました第一次補正でありますけれども、四月七日の閣議決定におきまして、この補正の中でも、無償で四百六十億、そして技協で十五億という額の、これは対世界全体でありますけれども、そうした決定もさせていただきました。
 委員御指摘の視点も踏まえまして、しっかりとこうした日本の政策目的に適合するような、そういった執行をしっかりと進めてまいりたいと思っております。

#16
○佐藤正久君 外務副大臣、今回はやっぱりスピード感が大事なんです。中国が先に手を付けてしまったら、せっかくのその無償や技協も効果が半減になります。あるいは、今回キリバスが台湾との断交をやりました。それを今度は覆すぐらいの思い切った外交を行っていただきたいというふうに思います。
 次に、太平洋島嶼国での防衛駐在官、警備対策官について伺います。
 私、TPPの特別委員会で、地政学、地形学の観点からも太平洋島嶼国との防衛交流を通じて実効性を高めるべきというふうに質問し、その結果、フィジー、PNGへの豪州駐在武官の兼轄配置、PNGへの音楽支援、施設機材のキャパビル等、輪が広がりました。昨年は、防衛ラグビーに太平洋島嶼国のフィジー、PNG、トンガ王国からも参加をいただき、また今年は太平洋島嶼国防衛相会議も計画されております。
 そこで、軍隊を持ちながら唯一駐在武官がいないのがトンガ王国です。私は、地政学、地形学の観点からも、豪州の駐在武官の兼轄という形での配置が現実的で効果が高いというふうに考えます。
 防衛大臣、防衛省から外務省に要請するお考えはありませんか。

#17
○国務大臣(河野太郎君) 今年、委員御指摘いただきましたように、この太平洋島嶼国の防衛大臣、国防大臣会合を予定をしておりました。残念ながらコロナで延期になってしまいましたが、パプアニューギニア、フィジー、そしてトンガ、ここから国防大臣が御出席をいただけることになっておりました。
 今年は、初めて防衛省の副大臣が、トンガには政務三役として初めて訪問をいたしまして非常にいい会談ができたところでございます。太平洋島嶼国の中で軍を持っているのがパプアニューギニア、フィジーとトンガでございます。トンガへの防衛駐在官について外務省としっかり連携して検討してまいりたいと思います。

#18
○佐藤正久君 外務副大臣、受け止めをお願いします。

#19
○副大臣(鈴木馨祐君) 委員御指摘のトンガでございますけれども、長年皇室、王室の交流も含めて一貫して親日的な国でもありますし、委員御指摘の安全保障に加えまして、やはり気候変動、防災等を含めて様々な共通の課題を対応できるパートナーでございます。
 そうした中で、委員からの御指摘も踏まえて、国際的な様々な安全保障環境の変化も踏まえつつ、リソースも限られているところでありますから、しっかりとこれは効果を最大化できるような、そうした対応にできるよう努めてまいりたいと思います。

#20
○佐藤正久君 是非よろしくお願いします。
 次に、自衛隊のコロナウイルス対応について、要望四点、一点確認をしたいと思います。
 要望の一点目は、即応態勢です。
 総理は、人の移動、接触を七割、できれば八割削減したいとの意向を示されました。一方で、自衛隊の本来の任務は国防です。警戒監視に加え、スクランブル発進も継続、地震などの自然災害対応等の即応態勢の維持は必須であります。
 私が今一番心配しているのは地震です。熊本地震も、四年前の四月十四日、そして今日四月十六日に起きました。東日本大震災時も、東北への支援と同時に警戒監視を継続しながら、マグニチュード六レベル、もう一つの大きな地震が起きた場合のことも考え、二正面対応も考慮して態勢を取っておりました。実際にマグニチュード六・七、震度六強の長野北部地震も発生いたしました。
 避難所は新型コロナウイルスには極めて脆弱です。大きな地震が起きても初動に問題がない即応態勢の構築を強く要望いたします。
 二点目は、護衛艦や潜水艦、天幕での感染症対応です。
 米軍では、空母ルーズベルトの感染発生で、敵のミサイル攻撃ではなくウイルスで空母が機能停止になることが露呈いたしました。これは、中国や北朝鮮も大きな関心を抱いております。
 一方、自衛隊の護衛艦や潜水艦も他人事ではありません。感染の疑いの隊員が発生した場合、隔離やレッドゾーンやグリーンゾーン等のゾーニングも必要になってくると思いますし、また、陸上自衛隊が演習で使う天幕も三密の典型です。ただし、天幕露営がなければ訓練の実も上がりません。天幕は換気すればいいと言う方もいますが、北海道の道北とか道東では七月でも天幕の中でストーブが必要です。
 潜水艦やあるいは護衛艦、天幕露営中に感染者が発生しても対応できるよう、できればその予防についても対応のほどをよろしくお願いしたいと思います。
 三点目は、献血支援です。
 やはり外出が制限されると、血液が足らなくなります。私が京都福知山で駐屯地司令の際には、曹友会が中心となって福知山百リットル献血運動をやりました。今でもそれは続いております。
 やはり多くの隊員が一か所にいますので、非常に献血側からすると非常に効率が良い。しかも、時間差を設けてやれば隊員の負担も少ない。まさに今、非常にそういう意味では献血という面でも協力する分野、これは強制はできませんが、曹友会等での自主的な意向というものはありますけれども、そういう曹友会等を使いながらでもこれは対応するというのも一つの大事なポイントだと思います。
 四点目は、中東への艦隊派遣の関係であります、護衛艦派遣の関係であります。
 やはり中東地域もコロナウイルスの関係でいろいろな対応があり、あるいはオマーンのマスカットやあるいはドゥクムの方でもロックダウンが発生している。ただ一方で、護衛艦もどこかの寄港地に寄って生鮮食料品とか真水、あるいはごみ処理、あるいは燃料等の補給をしないといけない。
 ただ、中東地域は今月の二十三日からラマダンに入ります。恐らく、初めての外出制限が掛かったラマダンになると。夜の食事ができなくなりますから、相当なストレスが多分中東地域もあると思います。隊員のストレスも上陸に制限が掛かれば相当なものだと思いますので、そういう現地の中東のラマダンのときの情勢をしっかり把握すると同時に、隊員のストレス管理、これもよろしくお願いしたいと思います。
 次に、確認事項です。
 防衛施設整備事業における新型コロナウイルス支援について伺います。
 大臣御案内のように、大手建設会社においても今回のコロナウイルスで作業員の方が亡くなりました。防衛産業の方には、大臣の記者会見によりますと、医療や消毒等の支援というものをされると伺っておりますけれども、防衛施設整備事業においても、管理費等にそういう消毒対応の部分も入れる等の支援も必要かと思いますけれども、大臣のお考えを伺います。

#21
○国務大臣(河野太郎君) ありがとうございます。
 自衛隊、今様々な都道府県でこのコロナ対策に御協力しております。災害派遣で隊員が業務に当たってくれておりますが、委員おっしゃるように、自然災害、あるいは自衛隊の本来任務であります警戒監視、対領空侵犯措置、そういったことが影響が出ないように、常に余力を持ってこのコロナ対応を当たりたいと思っております。
 今、都道府県からの要請がありましたら、宿泊支援、輸送支援、最初の一週間、自衛隊しっかり出ていって、その間に防護教育をして、きちんと民間の業者の方などにその業務を手渡ししていく、そういうことで、常に余力を持って当たれるようにしているところでございます。
 また、艦船その他につきましては、航海に出る前にきちんと健康診断をやって、基礎疾患を持っている者あるいは感染の疑いがある者については乗艦しない、そういう措置をしっかりと続けてまいりたいというふうに思っております。
 また、献血につきましては、今幾つかの基地が率先して献血に協力をしてくれているところでございまして、非常にいい取組だと思いますので、なるべく横展開しっかりできるようにしてまいりたいと思っております。
 中東につきましては、ジブチで今四百人を感染者が超えている、人口比でいきますと極めて高いことになります。フランスの軍の病院に何かあったときには移送するということで協力の要請をしているところでございますが、蔓延しますと、どれだけの余力がそれぞれの病院にあるか、これをしっかり確認しながら対応して当たりたいと思っております。
 艦艇につきましては、今、入港しても上陸することなく感染を防止をしております。
 また、工事につきましては、必要な分については防衛省としてしっかりと財源の協力をしていきたいと思っておりますし、先方の意向を受けて、中止という意向があるところは中止をする、そういうことでしっかりこの感染防止やってまいりたいと思います。

#22
○佐藤正久君 献血について一点付言しますと、実は福知山の千人ぐらいの部隊でしたけれども、実は京都府下での記録をつくりました。やはり、赤十字からすると、一か所で一日で健康体からあれだけの血液をもらうと非常に有り難い、効率もいいと。例えば自衛隊の中には五千人がいる基地もありますので、それは非常に、ちゃんと時間、計画さえつくれば隊員の負担も少ないと思いますので、是非、今こういう状況で血液が非常に足らないと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、韓国の総選挙について伺います。
 昨日、韓国で総選挙が行われました。結果は与党が過半数を得、確保したということで、これによって次の大統領選挙に向けて与党にとり大きな弾みが付いたというふうに言われており、今後、文在寅大統領、青瓦台の意向に沿った政策が対北朝鮮あるいは対日本という観点でも推進しやすくなったとの見方もあります。
 そこで、私、一番気になるのは、旧朝鮮半島出身者労働者の問題です。現金化問題を含め、今までよりも、国際約束、それよりも与党の支援者、あるいは国内の被害者に寄り添った動きをしやすくなったという環境にあると思います。ただ、日本はその立場というのを今までと変えることは絶対できないと思います。
 外務省の今回の総選挙の結果の受け止め、旧朝鮮半島出身者労働者問題への影響についての認識を伺います。

#23
○副大臣(鈴木馨祐君) 今委員が言及されました韓国の総選挙、昨日行われましたが、与党が過半数という、そういった結果と承知をしております。
 評価ということにつきましては、他国の内政ということで差し控えさせていただきたいと思いますが、御指摘の旧朝鮮半島出身労働者問題、この点につきましては、既に日韓外相会談を始め、韓国政府に対しても繰り返し取り上げております。
 引き続き、日本政府といたしましては、韓国に対して国際法違反のこの状況というものをしっかりと是正をしていただくように求めていく、この方針については引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

#24
○佐藤正久君 これは決して甘くないと思いますよ。外交は内政の延長線という言葉があるように、内政が結構がっちりした、しかも文在寅大統領は再選ありませんから、一期だけですから、残りの二年間、相当な覚悟でいろんなことをやり、そして次の大統領選挙に向けて支持を拡大するという動きは当然考えられます。内政は外交の延長線上にありますので、そういう部分に含めてしっかり対応をお願いしたいというふうに思います。
 じゃ最後に、前回この委員会で質問に立った際に、中東に派遣する護衛艦の防弾ガラスのことについて問題提起をいたしました。その結果についての現在の検討状況、これをお伺いしたいと思います。

#25
○国務大臣(河野太郎君) 委員から御指摘をいただきましたので、この防弾ガラスの常設化について検討した結果、これは常設化することが望ましいということになりました。
 今後、中東派遣のように防弾ガラスを設置して行くような護衛艦から、常設のための作業をしっかりやっていきたいというふうに思っております。

#26
○佐藤正久君 実は、中東派遣だけではなく日本周辺でも、実は海上警備行動という任務、あるいは瀬取り対応というものがあります。そういうときに、やはり防弾ガラスがある護衛艦と防弾ガラスがない護衛艦ではやっぱり防弾ガラスがあった護衛艦の方が、そういう、警察行動ですから、海上警備行動とかそういう、あるいは瀬取り対応のときは隊員の安全確保からも任務上支障がなければその方がいいし、特に多用途の小さなものであればあるほどその方がいいと思います。その中東だけではなく全体での検討も是非よろしくお願いしたいと思います。
 以上、質問終わります。ありがとうございました。

#27
○小西洋之君 立憲・国民.新緑風会・社民の小西洋之でございます。
 本日、防衛省設置法の一部改正の審議でございます。我が国に今ある行政組織の中でその定員の数を法律で規律しているのは、先生方御案内のとおり、自衛官だけでございます。これは、最強の実力組織であるその自衛隊を我々が、国会がまさに統制する、まさにシビリアンコントロールそのものでございます。本日は、そうした制度の重みをかみしめながら質疑をさせていただきたいと思います。
 今回のこの設置法の改正でございますが、科学技術の進歩あるいは中国の動向など、そうした我が国をめぐる安全保障環境の変化の中で、宇宙領域、サイバー領域等々の体制強化をするというものでございまして、そうした個別的自衛権行使の、本当の専守防衛のためのそうした体制強化の必要性については私どもも認識をするところでございます。ただ、実際つくられた組織がどのような活動をし得るのかという観点について質問をさせていただきます。
 配付資料でございますが、防衛大綱でございまして、今回の設置法の改正部分でございますけれども、政府参考人に伺いますが、宇宙領域における能力で、二ページを御覧いただきまして、線を引いていますが、機能保証のための能力、相手方の指揮統制、情報通信を妨げる能力、この意味なんですけれども、機能保証というのは我が国の衛星、我が国の装備などの機能の保証のことなのか、また、相手方の指揮統制、情報通信を妨げる能力についてのその内容と、これ、概念としては集団的自衛権の行使もここに含むことができるのか、答弁をお願いいたします。

#28
○政府参考人(槌道明宏君) 宇宙領域における機能保証といいますのは、人工衛星、あるいは地上の管制施設等がスペースデブリとの衝突などによって機能を喪失する場合も備えまして、例えばその喪失を未然に防ぐためにシールドを施すとか、あるいは機能を喪失した場合であっても、あらかじめ確保している他のバックアップ衛星、そうしたものを用いるなど、防護や分散、分担、多重化、多様化等々、そういった手段によって通信、測位、情報収集などの各種機能を保持すると、こういうものでございます。維持するということでございます。
 したがいまして、この機能保証のための能力強化は、防衛省のみならず人工衛星を運用している関係機関においても、例えば打ち上げ基数を増加していただくと、そういう取組も通じて進められているということであります。
 その一環として、例えばGPS、それから「みちびき」、これを併用するなど、その利用するものそのものは、他国の人工衛星を利用して冗長性や抗堪性を高める方策など、そういうものも考えられますけれども、その機能保証の取組については、あくまでも自らが運用する人工衛星あるいは地上施設など、そうした宇宙システムに対して講じられるもの、そういうふうに理解していただいて結構でございます。

#29
○小西洋之君 もう一つ、後段の方ですね、相手方の通信統制、情報通信を妨げる能力、これについても答弁してください。

#30
○政府参考人(槌道明宏君) 相手方の指揮通信、情報通信を妨げる能力、大綱においてこう書いております。中期防におきましては、電磁波領域と連携して、相手方の指揮通信、情報通信を妨げる能力を構築すると……(発言する者あり)ちょっと聞こえにくいですか、済みません。電磁波領域と連携して、相手方の指揮通信、情報通信を妨げる能力を構築すると、そういうふうに書かれております。
 その具体的な内容についてお答えするというのは、まさに我が国の手のうちを明らかにするため、お答えを差し控えたいというふうに思いますけれども、例えば一部の国におきましては、妨害電波によって通信や測位衛星の円滑な送信、受信を妨げる、そして相手方部隊がその能力を最大限発揮することを妨げる、そういった能力などを保有しているというふうに理解をしております。

#31
○小西洋之君 ちゃんと通告しているんですから、聞いたことを今日時間がないので答えてください。
 この相手方の指揮統制、情報通信を妨げる能力には、概念として集団的自衛権の行使も含むんですか。我が国の集団的自衛権の行使も含むんですか。

#32
○政府参考人(槌道明宏君) もちろん、この我々が持っている能力を発揮する場面というのは武力行使の三要件を満たす場合ということになりますので、存立危機事態においてこうした能力を、今おっしゃった相手方の指揮統制、情報通信能力を妨げる能力を実力の行使の一環として行使することは排除されないというふうに理解をしております。

#33
○小西洋之君 じゃ、次、通告二番、三番まとめて政府参考人に答弁をいただきたいんですが、次のイのサイバー領域における能力なんですけれども、ここにある、有事において、我が国への攻撃に際して当該攻撃に用いられる相手方によるサイバー空間の利用を妨げる能力等なんですけれども、この利用を妨げる能力は、概念として、逆に、さっきの逆で、集団的自衛権の行使は含まれない、そういう記述であるというふうに解していいのかということ、また、サイバー領域における能力の記述全体、このイの記述全体で、集団的自衛権行使は概念として含まれていないと理解していいのか。
 次のウのところですけれども、電磁波領域における能力、相手からの電磁波領域における妨害等に際して、その効果を局限する能力等を向上させる、及び、また、我が国に対する侵攻を企図する相手方のレーダーや通信等を無力化するための能力には、概念として我が国による集団的自衛権行使は含まれないと解していいのか。また、このウの電磁波領域における能力のこの記述全体において、我が国による集団的自衛権行使は概念として含まれていないと、そういうふうに理解していいのか。それぞれ具体的に答えてください、簡潔に。

#34
○政府参考人(槌道明宏君) まず、ここで書かれているものは、それぞれ我が国が構築する能力について書かれているものでございます。その上で、サイバーについて申しますと、この相手方によるサイバー空間の利用を妨げる能力というのを保有するわけですけれども、それを発揮する場面というのは武力の行使の三要件を満たす場合であって、それは存立危機事態も排除されないものというふうに理解をしております。
 それは、電磁波領域についても同様でございます。ここで書かれております局限する能力等の向上、あるいは、あっ、失礼しました、その相手方の電磁波領域における妨害に際して、その効果を局限する能力、あるいは、我が国に対する侵攻を企図する相手方のレーダーや通信等を無力化するための能力、これについてもどういう能力かということをここでは記述してございますけれども、それを用いる場面ということについて言いますと、あくまでも武力行使の三要件を満たす場合というふうに理解をしております。

#35
○小西洋之君 そのサイバーであれ電磁波であれ、武力行使の新三要件を満たす、つまり存立危機事態に当たる場合は集団的自衛権できるということだと思うんですが、私の質問は、そのイとウで、日本語として具体的に集団的自衛権の行使が読める箇所があるんですかということを聞いているんです。あるんだったらそれを答えてください、イとウで。

#36
○政府参考人(槌道明宏君) 先ほども言いましたように、これどういう能力かということを表しているものでございます。例えば、サイバーの場合、なぜこういう書き方をしたかということでありますけれども、これはサイバーによる、を用いた攻撃というのは、我が国が有事である場合以外も含めて様々な攻撃があり得る……(発言する者あり)まず、これ、ちょっと説明を続けさせていただきます、済みません。
 ということでございますので、そうした我々が持つ能力としてはどういうものかといえば、その有事において発揮する能力というものを目指しているのであるということを説明しておりますし、また、電磁波であれば、その能力というのは無力化する能力でございますので、どういう場面かといえば、まさにそれは戦闘場面というのを想定して、そういった場面においてその無力化する能力というのを保有するのであると。
 ただ、それはあくまで能力でありますので、それを用いる場面というのはここに書いてある記述、それにかかわらず、まさに我々の実力の行使が認められている場面においてその持てる能力を使うというのは、それは当然のことであろうというふうに考えます。

#37
○小西洋之君 私の質問は、このイとウは、日本語を読むと、今、場面というふうに答弁されましたけど、個別的自衛権の局面、場面の記述を具体的に書いてあるんですね。ただ、答弁としては、もうこれは当たり前なんですけど、政府の立場としては、能力としては、このサイバーや電磁波も集団的自衛権の行使はできるということであります。
 ちょっと大臣に、これ次の質問に関連するんですが、大臣は先日のBS放送の番組で、アメリカやEUの衛星が攻撃された場合に、概念としては我が国のこの存立危機事態に当たる、すなわち我が国が新三要件の下で集団的自衛権を発動することもあり、概念としてはあり得るんだというようなことをおっしゃられていたという報道がありますけれども、そうしたお考えでしょうか。宇宙空間の他国の衛星が武力攻撃を受けた場合に、我が国の存立危機事態に当たり集団的自衛権を行使できる場合が概念としてはあり得るんだというお考えでいらっしゃいますでしょうか。

#38
○国務大臣(河野太郎君) 我が国の防衛力を行使することができるのは、この武力行使の三要件を満たしているときに限られるわけでございます。それが、具体的に、存立危機事態のときにそういう状況に陥るということは、これは概念としてあり得るんだろうというふうに思います。それは宇宙領域であろうが、サイバー、電磁波の領域であろうが、そういうことがある。それが具体的にどういうものかというのは、その個別具体的に判断をしていかなければならないんだろうと思います。

#39
○小西洋之君 分かりました。
 そのようにもかつてテレビでもおっしゃったというふうに報道されているというふうに承知をしております。
 質問の五番なんですけれども、先生方、資料の三ページを御覧いただけますでしょうか。
 この自衛隊の宇宙利用については、我が国会での国会決議、あるいはそれに関する政府の政府見解、今付けているのは昭和四十四年の国会決議に関する昭和六十年の政府統一見解でございます。また、その後に、平成二十年に宇宙基本法が提出されるなど、累次の国会における決議や立法行為、あるいは政府の見解というものが積み重ねられているところでございます。
 私の質問でございますが、先ほど政府参考人の答弁がありましたように、今回の宇宙空間やサイバーというのは集団的自衛権の行使も概念としては含むということなんですけれども、そうした集団的自衛権の行使を含む、この防衛大綱に書いてあり、今回の設置法で整備する部隊が担うそうした行動というのは、宇宙基本法の第二条がございます、宇宙基本法の第二条なんですが、日本国憲法の平和主義の理念にのっとり、宇宙開発利用が行われるものとするということが明示されておりますけれども、この宇宙基本法の第二条に違反しないのかどうかということが一つ。
 また、続いて、この三ページの政府見解の線を引っ張っているところでございますけれども、昭和六十年の政府見解、一、国会決議の平和目的に限りとは、自衛隊が衛星を直接、殺傷力、破壊力として利用することを認めないことは言うまでもないなどのことが書いてありますけれども、この統一見解というのは政府として今も維持されているのでしょうか。あるいは、変えているのであれば、今、現時点において政府として憲法前文の平和主義、また憲法九条の下の自衛隊の宇宙利用についてどのような政府の見解をお持ちなのか、大臣の答弁をお願いいたします。

#40
○国務大臣(河野太郎君) 宇宙基本法は、議員立法によって提案され、二〇〇八年に成立したわけですが、審議の際、この法案の提案者より、この法律は宇宙開発利用を我が国の安全保障に資するように行うものと位置付けており、憲法の平和主義の理念にのっとって、専守防衛の範囲内で防衛目的での宇宙開発利用は可能である旨、説明されていたというふうに承知をしております。
 現在の防衛大綱では、日本国憲法の下、専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にならないとの基本方針の下、平和国家としての歩みを変えることはない旨、明記されております。したがって、このような考え方に基づいて進められている宇宙領域における能力強化が宇宙基本法に違反するとの指摘は当たらないと思います。
 政府の統一見解、御指摘のものは、米軍の通信衛星の受信装置の一九八五年度予算への計上が我が国の宇宙開発利用を平和の目的に限るとの一九六九年五月の国会決議に反するのではないかとの質疑に対して、一九八五年二月、衆議院予算委員会において当時の加藤防衛庁長官が、決議の有権解釈は国会でなされるものと留保しつつ、政府として考えている決議の趣旨についての理解を明らかにしたものでございます。
 国会決議の効力解釈については、これは国会において御議論いただくべきものだと思いますが、政府として、この見解、この国会決議の効力については国会で御議論をいただくべきというふうに考えているところでございますが、今回のこの宇宙基本法の審議の際、専守防衛の範囲内で我が国の防衛のために宇宙開発利用を行うことは、一九六九年の国会決議の文言及び趣旨に反するものではない旨の説明が行われていると理解しております。

#41
○小西洋之君 最後に大臣が今説明していただいたのは、お手元のこの昭和六十年の国会決議で米国の通信衛星のことをおっしゃっていましたけれども、いわゆるそういう衛星を一般的に利用されているものを自衛隊が利用する場合はどうかということなんですが、ちょっと私がさっき頭出しをして伺った、下線を引いているところですね、自衛隊が衛星を直接、殺傷力、破壊力として利用すること、これは今の政府見解では宇宙基本法に矛盾しない、あるいはこの憲法や、憲法前文の平和主義や九条の下でもこれは可能であるというふうに考えているんでしょうか。政府の見解としていかがでしょうか。

#42
○政府参考人(槌道明宏君) ここの部分も、結局のところ、その国会決議の解釈として、平和利用というのをどう理解するかということで述べられた一環だと思っております。
 まさに例として挙げられたこのことを含めて、一般化しない段階における自衛隊における衛星の利用を制約する趣旨のものではないという当時の認識を示したものでございます。
 現時点において、その宇宙基本法ができた、今の宇宙基本法ができた後で、この国会決議との関係、平和目的というのをどういうふうに整理するのかということについては、これはちょっと政府としてその国会決議について申し述べることは困難でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいというふうに思います。

#43
○小西洋之君 じゃ、ちょっと政府参考人で結構なんですが、一般論として答えてもらえますか。
 一般論として、自衛隊が衛星を直接殺傷力、破壊力として利用することは、我が国の憲法前文の平和主義や九条の下、あるいは宇宙開発基本法との関係では可能であるというふうに考えていますか。概念として。

#44
○政府参考人(槌道明宏君) まず、あくまでも我が国が宇宙を利用するに際して殺傷力、破壊力として用いられるものというのは、宇宙に限らずでございますけれども、当然、武力行使の三要件を満たした場合に限って行われる、それが大前提でございます。それでなければ、当然、憲法との関係で問題が生じるということになろうかと思います。
 宇宙基本法との関係では、一方において安全保障の目的で利用するというふうに書かれてございますので、そことの関係でこれが許容されるかどうかというのは、武力行使三要件との関係で認められるかどうかに懸かっているんだろうというふうに思います。
 いずれにいたしましても、現時点で我々、こういう直接殺傷力、破壊力として利用するというような衛星を、そういう、考えているわけではございませんので、それ以上のお答えは差し控えさせていただきたいと思います。

#45
○小西洋之君 ちょっと、はっきり答えたのかどうか分からないような答弁でしたけれども、衛星をそういう使い方ができるかという質問でしたんですね、私のものは。武力行使の新三要件のときに該当する武力行使ができるというあれではないんですが。
 ちょっと進ませていただきます。
 先生方、四ページを御覧いただきたいんですが、この宇宙基本法の第二条ですね、日本国憲法の平和主義の理念にのっとり宇宙の開発や利用が行われるものとするというような条文があるんですが、それに対して当時のこの基本法の発議者の先生方は、専守防衛の範囲内で我が国の防衛のための宇宙開発利用はできるんだというような見解を出されていますが、これは大臣が先ほど御紹介されたとおりでございます。
 ただ、この肝腎の専守防衛なんですが、また機会を改めて大臣に厳しく質疑をさせていただき、毎回新しい防衛大臣、外務大臣が着任されたらこの憲法違反の追及を、集団的自衛権のですね、めちゃくちゃな憲法違反の追及を私、必ずさせていただいているんですが、それは、こんな真っ黒の、法解釈ですらない憲法破壊行為で自衛隊員を戦地に送って殺すようなことはもう絶対あってはいけない、そのことを大臣に認識いただくために質疑しているので、また別の機会にやらせていただきますけれども、実はこれ、解釈変更の際に、先生方、この委員会でも何回も取り上げたことがありますが、この専守防衛の定義の文言を勝手に曲解して、全く別の専守防衛を実はつくり出しているんですね。二か所曲解しています。
 一つ目は、一番上の、相手方、相手から武力攻撃を受けたときに初めて防衛力を行使し、これは小学校義務教育を習った日本国民であれば、この相手からというのは、日本に対する相手方としか読めないはずなんですが、そう読まないんですね。下に答弁がありますけれども、この相手というのは、イランからアメリカが武力攻撃を受けたときに初めて日本国は防衛力を行使する、つまり日本国の、日本の同盟国の相手もこの相手という日本語の意味を含むというふうに政府は言っているわけでございます。
 そして、もう一か所曲解しているんですが、下から二行目の、憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略として、この憲法の精神でございます。これは一番下の箱の、本来、この憲法の精神というのはこの真ん中の箱にあるように憲法前文の平和主義のことを言っているんですけれども、安倍政権は、この憲法の精神とは、先ほどから答弁がある武力行使の新三要件であると、集団的自衛権もできる武力行使の新三要件そのものが憲法の精神なんだというふうに専守防衛のこの内容を曲解して全く別のものを捏造している、これが今の政府の犯罪行為であるというわけでございます。これはもう日本語の崩壊です。もう法以外、以前ですよ、これ。日本語の崩壊をしてまで自分たちのやっていることを推し進めているのが政府であることを指摘をさせていただきたいと思います。
 では、この関連で、問いの六番なんですけれども、大臣に伺わせていただきたいんですが、ちょっと今日は私は本当はもっと厳しくやりたかったんですが、ちょっとこの六番を大臣にどうか政治家としての見解で考えていただきたいという思いで、今日、少し柔らかい言葉を使いながら質疑をさせていただいております。
 今回の防衛省設置法の改正によってこの宇宙の利用に関する組織がつくられるんですが、政府の資料には宇宙作戦隊(仮称)というふうに書かれています。この宇宙作戦隊という名称なんですが、五ページを御覧いただきたいんですが、今自衛隊の組織の中で、この作戦というものを真っ正面から付けている組織というのはほとんどないんですね。ここは私、やはり自衛隊の自衛隊たるゆえんだと思うんですね。護衛艦であって戦艦ではない、普通科連隊であって歩兵部隊ではない、専守防衛の実力組織である。その姿を表しているのが、この作戦という言葉は使わない。
 もう先生方御案内のとおり、戦前の日本軍には陸軍の参謀本部に作戦課という組織がある。そして、海軍の軍令部には第一部第一課が作戦部というふうに言われていたそうでございますけれども、実際、自衛隊は有事の際には軍事作戦を立案し、担う、それはもう事実でございます。ただ、その組織のありようを示す名称というのは非常に大事でございまして、私は、この宇宙作戦隊とは、今申し上げたような理由で別の名前にした方がいいんじゃないかと。官僚の皆さんと議論させていただいたら、まあ、あり得るとしたら宇宙監視隊ですかねと、ただ、これだけで今やろうとしていることが全部読めるかみたいなことは言っていたんですが。
 大臣、今後、これ告示か何かで決めるということなんですが、是非大臣の下で御議論いただいて、専守防衛の自衛隊にふさわしい名称を考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#46
○国務大臣(河野太郎君) 恐らく訓令で決めるということになろうかと思います。
 この宇宙作戦隊、仮称というのを出しましたら、名前がださいとかいろんな御批判、御感想をいただいているところでございます。
 作戦という言葉が悪いかどうかというと、例えばスペースデブリの状況なんかを見ながら、自衛隊が運用する、保有するXバンド衛星を回避させるような指示を出したりということがあるわけですから、これは、そういうのも一連のオペレーションの一環としてやるということを考えると、まあそれは監視だけではないのかなということもありますので。
 これは、いろんな方面からいろんな御意見をいただいておりますのでもう少し考えさせていただきたいとは思いますが、かつての作戦課があったから作戦という名称を使う使わないというところはどうなのかというのは、ちょっとそこは私はどうなのかなとは思っておりますが、名称についてはもう少しお時間をいただければというふうに思います。

#47
○小西洋之君 大臣が最後おっしゃった見解の相違というのはあえて申し上げませんので、どうか御検討いただきたいというふうにお願いをさせていただきます。
 では、コロナ、新型コロナの対処について質問をさせていただきます。
 三月二十八日、大臣の方から、自衛隊の行動命令によって、成田の空港の検疫ですとかあるいは患者さんの輸送などをされていると。現場で奮闘されている自衛官の皆さんには心から敬意を表させていただきたいと思います。
 一方で、この三月二十八日なんですが、自衛隊法八十三条二項のただし書で、相手方から要請を受けずに、その要請を待ついとまがないという判断をしたということなんですが、どういう状況でどういう判断であったのかということについて説明をお願いいたします。

#48
○国務大臣(河野太郎君) 市中のコロナ、新型コロナウイルスの感染者の拡大によって自衛隊が何か業務をというときには、これは都道府県知事からの派遣要請に基づいて行うということにしております。
 ただ、この今回の空港の場合は、帰国者に対してPCR検査を空港で行うということで、この検疫の強化ということ、それから、その方々を宿泊施設、これは例えば成田空港の方を県外の宿泊施設に輸送するということもございました。また、宿泊施設において滞在される方の宿泊支援、これグランドヒルなんかでもいたしましたが、そういうことを考えると、これなかなか、それぞれの都道府県知事さんが自治体のことといって認識をされる、あるいはこの空港から県外のところへの輸送、あるいは県外での宿泊施設ということに対して知事からの派遣要請がなかなか出るという環境になかった、そういう判断をいたしまして、ただし書で、自衛隊としてこうした検疫、輸送、宿泊支援に当たる、そういう判断をしたわけでございます。
 市中の感染については、これはもう都道府県知事からの御要請で、三原則当たるものについては行おう、そういうことで区別をしているところでございます。

#49
○小西洋之君 今答弁いただいた、その県とのやり取りで、そういう環境になかったのがちょっと具体的にどういう状況だったのか、後世のためにも、あるいは自衛隊法の下の正しい行動命令の確認のためにも答弁いただきたかったんですが、またちょっと別の機会に譲らせていただいて、時間があれですので。
 次の質問ですけれども、防衛大臣に伺いますが、この新型コロナの危機に際して、各都道府県ですね、自衛隊が今どういう連携の体制、各都道府県に本部ありますけれども、そういうところに自衛隊からも参画ができているのか、そういうことについて答弁お願いいたします。

#50
○国務大臣(河野太郎君) 各都道府県、四十七災害対策本部を、災害というか、失礼、コロナウイルスの対策本部を立ち上げて、これは速やかに四十七都道府県全てと連絡ができる体制を取り、当初、東京都と北海道庁には連絡員を当初から派遣をいたしました。その後、緊急事態宣言ですか、非常事態宣言ですか、出されましたので、そこには連絡員を派遣をいたしました。また、それ以外の六つの道県、北海道、愛知、岐阜、石川、福井、高知にも連絡員を派遣をし、必要な情報収集や連絡調整を行っているところでございます。
 今、合計しますと十三の都道府県に連絡員を出し、それ以外は電話連絡その他で対策本部と自衛隊で連携、連絡をする、そういう状況にしております。

#51
○小西洋之君 しっかりとした連携体制、私も、昨年の千葉の台風等の大被害のときに自衛隊が県に派遣をいただいて、また統幕から背広組の官僚の方二名も送り込んでいただいて、本当に有り難く思ったんですが、しっかりとした連携をお願いしたいと思います。
 次、三番、四番、政府参考人、まとめてちょっと答弁いただきたいんですが、大臣が三月六日の記者会見で、百万枚県に自衛隊が持っているマスクを寄附したので、今持っている百五十五万枚だと足りないと。この状況が今どういうふうになっているのかということと、あと、補正予算で衛生用の消耗品などの整備として予算計上をしているところでございますけれども、こういう防護服などの充足状況について今どうなっていて、そういう課題があるのであれば、その調達の見通しがあるのかどうか、ちょっと簡潔にお願いをいたします。

#52
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
 マスクを始め大規模災害派遣に必要な衛生資材につきましては、隊員の活動に支障が出ないよう所要の数量を確保することが必須でございます。
 現在、自衛隊におきましては、およそ百三十万枚のマスクを備蓄しているところでございます。今後の活動に伴う所要量の見込みやそれに伴う調達の計画につきましては、現在、厚労省など関係省庁と連携し、自衛隊の活動に必要な量を調達できるよう調整しているところでございます。
 また、補正予算におきまして、衛生用の消耗品の整備として、保護服等の整備経費を要求しているところでございます。保護服の充足状況につきましては、自衛隊の対応、対処能力を明らかにするため申し上げることができませんけれども、災害派遣活動を実施するために必要な数量を確保するための金額を計上しているところでございます。
 今後の活動でございますけれども、厚労省などの関係省庁と連携いたしまして、自衛隊の活動に必要な量を調達できるよう調整しているところでございます。いずれにしろ、衛生資材の確保につきましては、部隊の活動等に支障を来さないよう、確実に実施してまいりたいと考えているところでございます。

#53
○小西洋之君 マスク、防護服などなんですが、ちょっと数言えないということだったんですが、例えば補正予算が成立すれば五月中のどこかで調達ができるとか、そういう具体的な見通しが今あるということでしょうか。それ簡潔に答えてください。

#54
○政府参考人(椎葉茂樹君) 厚労省などとの関係省庁と連携して、活動に必要な量を調達できるよう調整してまいりたいと考えているところでございます。

#55
○小西洋之君 実は、厚労省のマスク調達班、私もいろんな実はサポート、支援をしているんですが、決して甘い見通しにはならないと思うんです。また是非大臣からも場合によってはお力をいただきたいんですが、日本の政府調達は品物が届いてからでないと支払ができないんです、会計法の定めによって。品物が、要は防護服とかマスクが何十万枚とか何百万、届いてからでないと支払ができない。
 ところが、このマスク、防護服、今世界で争奪戦になっていますから、中国などのメーカーの方は、先に幾らか、あるいは全額入金してもらえないとほかの国にやっちゃいますよというか、そういうことが起きているんですね。これ、非常に重大な問題だと思っているんですけど、場合によってはそうしたことについても大臣のお力をいただきたいというふうに思います。
 では、自衛隊の中東派遣の方に質問をさせていただきたいというふうに思います。
 法制局長官にもお越しいただいているので三番から質問をさせていただきたいんですけど、先生方、配付資料の六番ですね、この新型コロナの危機が起きて、またイランは今世界でも多くの感染者、死者が出ている、またアメリカは世界一でございますけれども、そうした両国が中東で緊迫した状況になり得るのか、国連の事務総長も戦争はやめろということを言っておりますけれども、もちろんコロナがなければ戦争がやめられない人類が駄目なんですけれども。
 それはそうとして、この度のこの自衛隊の派遣なんですけれども、過去、自衛隊を海外に出すときは、PKO法ですとかあるいはイラクの特措法など、派遣した自衛隊が武力紛争に巻き込まれず、かつ他国軍と武力の一体化が生じることがないような法律の仕組みを設けていました。
 なぜ、今回の自衛隊はそうした仕組みを設けずに派遣することが憲法九条の関係で問題がないんでしょうか。法制局長官、答弁いただけますか。

#56
○政府特別補佐人(近藤正春君) 今回の中東の派遣につきましては、これまでも防衛省始め関係省庁から御説明されていると思いますけれども、当局につきましても、我が国と中東地域の関係国との良好な二国間関係や我が国の活動に対する理解を促進するための外交努力等を踏まえれば、今般、自衛隊が活動を行っている海域において、特定の国家が、日本関係船舶であることを認識し、これらの船舶に対して侵害行為を行うことは基本的にはないと考えられるとのことであり、このことを前提にすれば、情報収集態勢の強化のための中東への自衛隊の派遣が憲法九条との関係で問題になることはないと考えられるものでございまして、また、情報収集、一般論として、従来から、自衛隊がその任務を遂行するために行う情報収集活動によって得られる情報を一般的な情報交換の一環、交換の一環として他国に提供することは武力の行使に当たらず、憲法九条との関係で問題を生ずるおそれはないと考えておりまして、こういうことを踏まえまして、今回、憲法九条との関係で問題になるような派遣ではないということで、特別の法的な措置は必要ないというふうに判断したところでございます。

#57
○小西洋之君 法制局長官に伺いますけれども、この私の会議録にも書いてありますが、PKO法においては、当事国のまず停戦合意が成立している、かつその当事国が自衛隊を派遣することについて同意をしているんですね。
 今回、アメリカとイランの間には別に停戦合意も何もないわけでございますし、かつ、長官も御存じのように、派遣する自衛隊は調査研究なる活動で得た情報をアメリカの中央軍に渡すことになっているんですね。そのことにイランが同意しているわけでもないし、かつ、自衛隊の活動が中立的な立場で行われる、これもPKO法の要件ですけれども、こうしたPKO法と比較して、停戦合意があるわけでもないし、イランから同意があるわけでもないし、かつ自衛隊は中立的な立場でもないのに、なぜ憲法九条との関係で問題が生じないのか、論理的に答えてください。

#58
○政府特別補佐人(近藤正春君) 私ども、当局としてその現地情勢を、その情報をしっかり把握する体制ではございませんので、関係省庁からの御説明を前提に議論しておりますので、今回、そういう意味では、武力紛争というようなものが自衛隊の活動との関係で関与してくるということはないということで、あくまでも自らの行動としての情報収集態勢の強化と、それから、その一環としての情報連携というようなことを行うということでございましたので、現地の情勢として、そういう枠組みをつくるような必要性はないというふうに理解をいたしました。

#59
○小西洋之君 今長官は、枠組みをつくる必要性がない、つまり、法律によって要件を設ける必要はないということなんですが、違うんです。今までの法制局の仕事というのは、九条との関係で、自衛隊が武力紛争に巻き込まれない、あるいは武力行使と一体化しないための論理的な要件というものをつくって、政府の説明がその要件を満たすんであれば派遣は合憲であると、満たさないのであれば違憲になるという判断をしていたんですが、法制局、なぜ今回、繰り返しですけど、そういう要件を、法的な要件を設けないのに、合法だというふうに、合憲だというふうに言えるんですか。

#60
○政府特別補佐人(近藤正春君) 自衛隊の行動について、およそその憲法の範囲内で行うということは当然でございまして、これまでの特措法でございますとかPKO法とかは、あくまでもその現地に派遣する自衛隊の現場の状況がまさしく武力紛争と非常に接触するような状態が多い状態の場所に送るということで、ある程度枠組みとして個々の活動自身で憲法に違反しないように、個々に現場で判断するというのではなくて一定の枠組みを持ってしっかり自衛隊が活動できるようにしておくという必要を政府として判断をしたということでございますが、今回の場合はそういう事情にないという御説明でございましたし、そういうことでございますれば、日常自衛隊が活動しているのと同じ情報収集の一環でございますので、私どもとしては必要ない、あくまでもそのときの派遣する状況に応じて法が要るか要らないかを判断していくということだと考えております。

#61
○小西洋之君 長官はそういう事情にないと説明を受けたと言うんですけど、年明けから、イランの軍司令官をアメリカが暗殺して、その後、イランの関係勢力と言われるようなところから、イラクにあるアメリカの基地に累次のミサイル攻撃などが行われておりますけれども、そうした状況があるにもかかわらず、そうした枠組みが必要がないというふうに考えた論理的な根拠を説明してください。

#62
○政府特別補佐人(近藤正春君) 当時、昨年の末でございましたか、こういう派遣をするということで御説明を受けて、私ども、その段階で判断をいたしましたけれども、その後の事情変化については関係省庁の方で把握をされ、その後、特段の御相談ございませんので、現地において何かその枠組みをつくるような必要性があるような状況は当然生じていないというふうに私ども理解をしております。

#63
○小西洋之君 省庁から特段の御相談がないと言うんですが、法制局は意見事務を持っているわけですから、法律上ですね、設置法上、内閣法制局設置法上、意見事務を行使してそうした説明を求めなかった理由を答えてください。また、それが設置法上許される根拠を説明してください。

#64
○政府特別補佐人(近藤正春君) 意見事務で法制論に対して意見を申し上げますけれども、今回、現場の実態の話ですので、一般の報道を見ておりましても、そういう状態、自衛隊がそういう活動においていうものを、そういう切迫した状態になっているという報道はございませんし、一般的に見て、当然そういう問題であれば御相談があると思いますので、まさしく私どもとしては必要はないというふうに考えております。

#65
○小西洋之君 ちょっと、終わりますが、答えないので、委員会に説明、政府資料を出していただきたいんですけれども、内閣法制局として、今回のその自衛隊の派遣が、さっき言った、自衛隊が憲法九条に抵触する二つのような状況にならないようにするための要件、枠組みを設けなくても憲法上合憲だと考えた理由、また、年明けの情勢については意見をしなくてもいいというふうに考えたと言うんですけど、それが正当であると考える理由について、委員会に説明資料を出してください。

#66
○委員長(北村経夫君) 後刻理事会で協議いたします。

#67
○小西洋之君 時間ですので終わります。ありがとうございました。

#68
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てるように質疑したいと思います。
 大臣より、防衛省設置法の一部を改正する法律案の提案理由説明の中で、サイバー領域における優位性の獲得に必要な部隊、サイバー領域に係る体制の強化とありました。
 まず最初に、前提として、このサイバー領域の脅威が高まっているということでありますけれども、防衛省・自衛隊に対してどのような攻撃が行われているかということについて、まずお伺いしたいと思います。

#69
○政府参考人(鈴木敦夫君) 近年の情報通信技術の発展によりまして、部隊の指揮統制、通信はサイバー空間の情報通信ネットワークに大きく依存してございます。
 そうしたことから、ネットワークに対する攻撃、いわゆるサイバー攻撃でございますが、これは相手の軍事活動を低コストで阻害可能な非対称な攻撃方法として認識されておりまして、多くの国において軍隊がサイバー空間における攻撃能力を開発していると見られます。また、平素からサイバー攻撃により軍事機密の窃取や重要インフラ等の脆弱性が高まる可能性も懸念されてございます。
 この点、中国やロシアは、軍のサイバー攻撃能力を強化しているほか、機密情報の窃取や社会混乱を引き起こすなどを目的といたしまして、平素からサイバー攻撃を実施しているとの指摘もございます。また、北朝鮮は、大規模なサイバー部隊を保持するとともに、機密情報の窃取や他国の重要インフラへの攻撃能力の開発を行っていると指摘されてございます。
 防衛省・自衛隊に対してでございますけれども、年間百万件以上の不審なメールや不正な通信を認知しておるという状況でございます。

#70
○秋野公造君 目の前のサイバー攻撃だけでも大変だということでありますけれども、ちょっと私が懸念をしておりますのは、先般の日米デジタル貿易協定でソフトウエアのソースコードやアルゴリズムの開示を要求することがなかなか難しくなったということでありまして、例えばでありますけれども、防衛省や自衛隊が調達した機器の中に後から作動する、時間を置いて作動するバックドアなどが埋め込まれるようなことも今後理屈としては起こり得るのではないかと。こういったことが検知するのが非常に難しい状況になっているのではないかということを懸念をしております。
 ここをきちっと対応していただけるのか、これは大臣にお伺いしたいと思います。

#71
○国務大臣(河野太郎君) 防衛省・自衛隊におきましては、この安全性のチェックをしっかり行うということで、バックドアへの対策を含めたサイバーセキュリティーの確保に努めているところでございますが、御指摘の日米デジタル貿易協定におきましては安全保障のための例外というのがございます。また、ソースコードやアルゴリズムの開示要求の禁止についても規制機関や司法当局による例外が認められておりますので、これらを踏まえて、自衛隊が使います装備品等のサイバーセキュリティーの確保のためには万全を期してまいりたいと思います。

#72
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。
 次に、宇宙作戦についてお伺いをしたいと思います。
 通信衛星など、我が国にとって非常に重要な衛星がたくさんあります。先ほど大臣もお触れになりましたけれども、例えば宇宙ごみ、スペースデブリとの衝突や不審な衛星からの攻撃によって被害を受けることがないように、宇宙空間の状況を適切に把握をすることができる仕組みづくりというのは非常に重要だろうと思います。
 まず、宇宙空間における安全保障上の脅威、前提としてお伺いしておきたいと思います。

#73
○政府参考人(槌道明宏君) 現代におきまして、宇宙空間は、各種の観測衛星、通信・放送衛星、測位衛星などが打ち上げられ、社会、経済、科学分野など、官民双方の重要インフラとして深く浸透しております。
 安全保障の分野におきましても、各国の軍は、指揮通信、情報収集、測位など、多くの分野で宇宙への依存度を飛躍的に高めておりますが、これは自衛隊も同様でございまして、人工衛星は我が国の防衛にとっても必要不可欠なインフラとなっております。
 他方、一部の国は、自国の軍事的優位を確保するため、衛星攻撃用のミサイルやキラー衛星、衛星通信の妨害装置などの開発、配備を進めていると指摘されております。また、運用を終えた人工衛星やロケットの上段部等、地球の周りを回っている宇宙ごみ、スペースデブリの数は、他国の衛星破壊実験や人工衛星の衝突による大量飛散も加わりまして、年々増加をしております。地球を高速周回するこうしたものが人工衛星に衝突すれば大きな被害をもたらす可能性があり、宇宙空間の安定的利用に対する大きな脅威となっているというふうに認識をしております。

#74
○秋野公造君 こういった脅威に対してこれから対応していくことになると思うんですけど、先ほど御答弁いただきましたとおり、このスペースデブリを除去する能力、これ非常に私は重要になるかと思っております。この技術は、衛星の機能を発揮を妨げる技術、こういったものと表裏一体であって、こういった意味で防衛省としてもこのスペースデブリを除去する技術というのはしっかりと整えていく必要があるのではないかと思いますが、御見解お伺いしたいと思います。

#75
○政府参考人(槌道明宏君) まさにスペースデブリとの衝突、あるいは不審な衛星からの攻撃によって被害を受けることのないように、適切な体制を整備するということは政府にとって重要な課題でございます。
 このため、まず、防衛省としては、宇宙空間の状況を把握する必要があるという考え方に基づきまして、二〇二二年度までにJAXAなどの関係機関と連携しながら山口県に宇宙空間を継続的に監視するSSAレーダーを設置するほか、SSA衛星を二〇二六年度までに打ち上げ、宇宙空間の状況を地上及び宇宙空間から常時継続的に監視する体制を構築することに取組を進めているところであって、まずそれに注力したいと考えております。
 その上で、いわゆるキラー衛星といいますか、デブリについて防衛省としてどのように対応していくかということでございますけれども、それは現在も検討中でございまして、相手方に我が国の手のうちをさらすということもありますので、現時点で詳細をお答えは差し控えますけれども、デブリ技術の、除去というのがいわゆる御指摘のようなキラー衛星にも使用され得るもの、そうした点も十分に認識した上で、特にデブリを除去することについては、関係政府機関とも連携しながら、宇宙空間の安定的利用を確保するような取組について進めてまいりたいというふうに考えております。

#76
○秋野公造君 今SSAシステムの話も出ましたけれども、まず、どこまでこれ把握をしたらいいのかという意味で、現在整備中のSSAシステムでこれ十分なんですかという懸念は拭えないところがあります。これは米軍と連携することになりましょうか。もしもそうであれば、日米のその役割分担についてお伺いをしたいと思います。

#77
○政府参考人(槌道明宏君) 先ほど御答弁したとおり、防衛省としては、SSAシステムの整備などによりまして常時継続的に宇宙空間を監視する体制を構築してまいります。その際、JAXAに加えまして、グローバルな宇宙状況監視ネットワークを保有、運用する米軍のシステムとも連接をいたしまして、宇宙空間の情報、状況に関する情報を米軍等との間でリアルタイムで共有できるように相互補完的な運用体制の構築を目指してまいります。
 具体的には、我が国が構築するSSAシステムは、我が国が利用する衛星が存在する我が国周辺地域上空の宇宙空間を主として監視することを念頭にしております。これによりまして、米軍は我が国のSSAシステムが達しているエリア以外に資源を集中できるようになるとともに、我が国といたしましては、米軍が収集するそのほかのエリアのSSAデータが得られるようになるというふうに考えているところでございます。

#78
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、防衛省・自衛隊、今多くの仕事をしているわけであります。先ほど、コロナの対応についても省庁連携をして様々な仕事をなさっているわけでありますが、大規模火災の対応についてお伺いをしたいと思います。
 過去には、島の大半が延焼してしまうような、そういうような火災もありました。東日本大震災のときには石油コンビナートに火災が発生をいたしまして、火力が非常に強かったことで近づくこともできず、十日間燃え続けたといったような事例もあります。半島全部が、半島の大部分が燃えてしまったような、そういったことも過去にはありました。そういったときに、多くの先進国では消防飛行艇が設置を、整備をされておりますけれども、残念ながら我が国にはそれがまだありません。
 大規模火災のときに大きな力を消防飛行艇が発揮をするのではないかということで、過去に私は平成二十四年の段階から質問主意書も提出をし、二十五年、二十九年と質疑を続けてまいりました。野田当時の総務大臣が御決断をいただきまして、諸外国での活用、それからその性能について検討を指示するということで御答弁もいただいたところでありますが、まず消防庁にお伺いをしたいと思います。
 消防飛行艇について、諸外国での活用あるいはその性能について調査を改めてしていただきましたけれども、その結果について御説明をお願いしたいと思います。

#79
○政府参考人(小宮大一郎君) 消防飛行艇につきましては、累次にわたる秋野議員との質疑を踏まえまして、海外の四か国における消防飛行艇の活用状況について調査を行いました。また、日本国内で飛行艇を実際に運用している自衛隊の基地への現地調査も行いました。
 これらの調査を踏まえ、消防飛行艇による空中消火活動につきまして検討いたしましたが、その消火能力の高さは認められるものというふうに考えております。

#80
○秋野公造君 という結果でありましたけれども、こういった大規模火災あるいは林野の火災等におきまして、消防防災ヘリで対応できない場合、自衛隊機が応援をして消火活動をする場合があるということを聞いておりますけれども、この消防防災ヘリと自衛隊機の運用、これは実際どういう形で行われていましょうか。御説明をお願いしたいと思います。

#81
○政府参考人(小宮大一郎君) 自衛隊のヘリに消火活動をお願いする場合には、安全に空中消火活動を実施するため、現地の合同調整所など設置いたしまして、活動エリアや任務の調整、あるいは管制ヘリの指揮下による実際の飛行要領などの活動調整を行った上で空中消火活動に当たっております。

#82
○秋野公造君 こういった日頃からしっかりと連携が行われているということであります。
 それであれば、防衛省はUS2を多く所持をしており、経験も非常に値も高いところであります。そういった意味では、消防庁としてもしっかりとこういったものを我が国として持っておくことは私は重要だろうと思うんですけれども、これがまあなかなか難しいその課題、ちょっとざっくばらんに御説明をいただきたいと思います。

#83
○政府参考人(小宮大一郎君) 日本国内で飛行艇を実際に運用している自衛隊や、飛行艇の製造会社から聞き取りを行いました結果、導入の経費及び維持管理費が多額であるということが、消防庁といたしまして導入が困難な課題と考えております。

#84
○秋野公造君 あとは、じゃ、予算ということだと理解をいたしました。
 これも仮の話になるかもしれませんけど、消防庁が調達をもしも検討できるならばという仮定付きでありますが、この消防飛行隊は海上自衛隊が救難飛行艇として用いておりますUS2の改造機を想定をしてございます。これを実際運用するに当たっては、やっぱり経験値の非常に高い防衛省及び自衛隊の応援なしには難しいと思います。もしもこれがかなうならば、様々な形での支援、これをどうか御検討をお願いしたいと思いますが、これ、大臣にお伺いをしたいと思います。

#85
○国務大臣(河野太郎君) 防衛省、US2を今持っておりますので、例えば消防庁が岩国基地でUS2を実際に視察をしていただくというようなところに御協力をしてきたわけでございます。
 今後とも、消防庁もし検討されるのであれば、防衛省といたしまして最大限の協力を惜しみません。

#86
○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いをしたいと思います。
 現在、岩国基地も委員派遣で行かせていただいたところでありますが、この救難飛行艇US2、現在七機体制で運用をしているということでありますけれども、私は、この七機体制、これで十分かどうかはともかくも、もう七機体制は絶対に維持をしてもらいたいと考えておりますが、まず、これについてお伺いしたいと思います。

#87
○政府参考人(鈴木敦夫君) 御指摘のUS2は、日本周辺の広大な海空域における自衛隊のその艦艇及び航空機の遭難等の事態に備え、速やかに隊員の捜索ですとか救出を行うために必要な装備品だというふうに認識してございます。また、いろいろと御説明ございましたように、離島部等におけますところの急患輸送、それから洋上遠距離で遭難した民間船舶などの乗員救出や被災状況の偵察等にも活用しているというところでございます。
 防衛省といたしましては、こうした任務に的確に対応するため、このUS2、救難飛行艇七機の体制を維持する必要があると考えており、今の中期防期間中においてもUS2を一機取得する計画でございます。

#88
○秋野公造君 一機取得していただくということでありますけど、この中には、もう退役の時期が近づいてきているというものも中にはあろうかと思います。そのうちの一機を置き換えるということになろうかと思いますけれども、これ仮に、仮に後継機を開発するような場合、これは先ほどの消防飛行艇のときもそうなんですけれども、あらかじめ民間転用も視野に入れて機体を開発すべきだと考えますが、この点について御見解をお伺いしたいと思います。

#89
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 防衛省といたしましては、今申し上げたように、US2、救難飛行艇の七機体制を維持するため、今中期防期間中にUS2を一機取得することとしておりますが、後継機開発を含む今後の具体的な計画については、現時点で確定しておりません。
 その上で、あくまで一般論として申し上げれば、US2に限らず、防衛省が開発する航空機を含む装備品の部外転用につきましては、防衛産業基盤、技術基盤の維持強化に資するという観点や、量産効果による価格の低減が期待できるという観点から、防衛省としても推進していくべきものと考えております。
 こうした点を十分踏まえた上で、私どもとしては装備の開発等に取り組んでまいりたいと考えております。

#90
○秋野公造君 もう既に様々な形で活用がなされておりますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 グローバルホークの導入についてお伺いをしたいと思います。
 既に、有人機あるいは衛星を用いた情報収集や警戒監視活動というのはもう既に行われているわけであります。ここにグローバルホークがどう役回りを果たしていくのかということがちょっとなかなか分からないでおります。まず、この点についてお伺いをしたいと思います。

#91
○政府参考人(鈴木敦夫君) 我が国を取り巻く安全保障環境が格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増す中、常時継続的な情報収集、警戒監視、偵察活動、いわゆるISR活動でございますが、これを行って、各種兆候を早期に察知する体制を強化することが重要でございます。
 御指摘のグローバルホーク、滞空型無人機でございますが、これは、搭乗員に対する危険や負担を局限しつつ、現有の装備品では十分に実施することが困難な我が国領海、領空から比較的離れた地域での情報収集や、事態が緊迫した際の空中での常時継続的な警戒監視等を行うことが可能でございまして、広域における常続監視体制の強化に資するものだというふうに認識してございます。

#92
○秋野公造君 もう令和二年度には、臨時滞空型無人機航空隊と、仮称でありますけど、これももう設置をされるということであります。急いでやるわけでありますけれども、この隊が担う役割について御説明をお願いしたいと思います。

#93
○政府参考人(鈴木敦夫君) 前の防衛計画の大綱、中期防におきまして滞空型無人機を新たに三機導入することを決定しておりまして、平成二十七年度から機体の構成品や地上装置等の取得を開始し、これまでに三機の取得に必要な経費を計上してございます。
 新たな防衛大綱、中期防におきまして、我が国から比較的離れた地域の情報収集や事態が緊迫した際での空中での常時継続的な監視を実施し得るよう、無人機部隊一個飛行隊を空自の部隊として新編することといたしてございます。
 御指摘のように、令和三年度以降に順次この滞空型無人機の機体三機及び地上装置が導入されることから、この導入に合わせまして、令和二年度に、臨時滞空型無人機航空隊(仮称)でございますが、これを三沢基地に新編する予定でございます。新編するこの部隊におきましては、滞空型無人機及び地上装置の運用試験や操縦士等の教育等を進め、このグローバルホークの円滑な導入のための各種準備を行うということを進めていく予定でございます。

#94
○秋野公造君 求められる役割がどんどん増えている中での取組であります。頑張っていただきたいと思います。
 終わります。

#95
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 質問に入る前に、先輩、同僚の議員の皆様方にお聞きいただきたいんですが、先ほど議員歳費の二割削減法案が出てくるという報告を受けました。今、日本国民最大の関心事は、この感染症をいかに終息させるかということであると思います。
 まさしく、現実に休業要請とかされているのは都道府県知事でありますけれども、私たちが作った法律を施行する、実施することによって、実際その懐が痛んでいる方が多く出ておられるということでございます。
 それで、昨年度、昨年同月比に比べて五〇%収入が減った方とか私たち言っているわけですけれども、それが実際自分の身に起きた場合はどういうものなのか、そういうことを実感していただく必要があると。まさしくそうでないと、国民に寄り添った政治なんかできないわけでございます。
 そういう思いから、私どもは、政府に対する提言の第一号、一番目のところにその二割削減というのを提言させていただいておりますし、実際、日本維新の会としてこの四年四か月、二割を削減をしてまいりました。それは、東北大震災に伴って復興増税が行われると。国民の皆様方に痛みをお引き受けいただくからには議員も自らそういう痛みを分かち合おうということで二割削減したわけでありますけれども、それはその二年後に元に戻ってしまうということが起きました。したがいまして、私どもは、四年四か月前から同じようなことを続けております。
 またこの機会にこういう歳費二割削減法案が出てきたということで、実際に都道府県知事あるいは国の要請を受けて休業されている、あるいは外出を自粛されて、そのおかげで収入がなくなってしまった、あるいは減ってしまった、そういう方々がどういう思いで今過ごしておられるのかという気持ちを共有するために、こういうことは是非必要であるということをまず冒頭に申し上げまして、質問に入らせていただきたいと思います。
 防衛省の設置法改正案に関しましては、維新の会は賛成という立場でございますが、今、秋野委員からも質問があったんですが、この中に出てきますグローバルホークについて、まず質問をさせていただきたいと思います。
 この臨時滞空型無人機飛行隊約七十名を三沢基地において新編するということでございますが、この滞空型無人機というのはどういう飛行機なのか、国民の皆様によく分かるようにちょっと簡単に御説明をお願いしたいと思います。

#96
○政府参考人(鈴木敦夫君) この滞空型無人機でございます、具体的にはグローバルホークでございますけれども、まさに無人機でございますが、滞空型ということで、比較的長い時間空中での継続的な活動が可能だということでございます。
 このグローバルホークにつきましては、搭乗員に対する危険や負担を局限しつつ、現有の装備品では十分に実施することが困難な我が国領海、領空から比較的離れた地域、こちらでの情報収集ですとか、事態が緊迫した際でも空中で常時継続的な警戒監視を行うことが可能でございます、無人機という特性もございますので。
 そうしたことから、広域における常続監視の体制の強化に資するというものでございまして、先ほど御説明させていただきましたように、令和三年度以降、順次三沢基地に配備する予定になっているものでございまして、この導入に合わせて、令和二年度にこの部隊、要するに臨時滞空型無人機航空隊(仮称)を新編して、円滑な導入のための各種準備を行っていくということとしてございます。

#97
○浅田均君 それで、普通の戦闘機とか飛行機だとパイロットが乗って操縦するというイメージはあるんですけれども、この無人機を操縦するということがなかなか想像しにくいという点がありますので、その点についてお伺いしたいんですが。
 これ、地上で操縦するわけですよね。地上で操縦される方はこれパイロットなんでしょうか。飛行機の操縦資格というのは、自家用とか事業用とか、操縦士の免許が必要であるというふうに承知しておりますけれども、この地上で操縦される方は、そういう操縦士資格、免許を持った方がされるんでしょうか。

#98
○政府参考人(鈴木敦夫君) グローバルホークの運用に際しましては、地上におきまして機体を操縦する要員とセンサーを操作する要員等が必要になりますが、このうち御指摘のその機体の操縦者につきましては、航空自衛隊のパイロット、いわゆる操縦士を充てることと予定してございます。これにつきましては、飛行中の安全につきましては、やはり管制機関からの航空交通に関する指示などに従う必要があるなど、パイロットの知見が必要であることが多いということから、航空自衛隊のパイロットによる操縦を予定してございます。
 なお、諸外国のグローバルホークも基本的にパイロットによって操縦されているというふうに承知してございます。

#99
○浅田均君 もう少し詳しく説明していただきたいんですけれども、フライトシミュレーターとかありますよね。何というか、飛行機の中にいるのと同じような仕組みが地上にあって、有視界というか、前面には飛行機から見えるような風景が見えてくると。そういうふうな装置を使って地上で操縦するという理解でいいんでしょうか。

#100
○政府参考人(鈴木敦夫君) グローバルホークの機体の操縦者、地上にございますけれども、これは、その地上の統制装置からGPSなどにより常にグローバルホークの機体がどこにいるかということを把握しつつ、衛星通信を含む無線通信によって機体を操縦し、必要な動作を、必要な措置、措置というか、情報収集等を行うということになるというふうに承知してございます。

#101
○浅田均君 お伺いしたいのは、実際に有人の飛行機で乗っていて有視界で前に見えてくるような風景が地上で操縦されている方の前には見えるんでしょうか。

#102
○政府参考人(鈴木敦夫君) ちょっと承知している限りでは、常時、常に、まさにコックピットに座っているがごとく、全ての周りが見えているという状況になっているとは承知してございません。

#103
○浅田均君 というと、僕らが趣味でラジコンの飛行機を飛ばしているというふうな状況に近いわけですよね。
 それで、その目的のところに、先ほども御答弁ありましたけれども、地上の静止目標についての画像情報を収集するため、ブロック30型という機種を採用したとありますけれども、この内容をちょっと御説明いただけませんでしょうか。

#104
○政府参考人(鈴木敦夫君) まさに、先ほど申し上げましたように、我が国の普通の今の現有の装備品では十分に実施することが困難な、我が国領海、領空から比較的離れた地域での情報収集ということ、それですとか、又は事態が緊迫した際に、空中での常時継続的な警戒監視、こうしたことを行うということになってございます。

#105
○浅田均君 それで、グローバルホークに関しての自衛隊のホームページを拝見しましたところ、これ、平成二十七年ですか、グアムのアンダーセン基地からのグローバルホークを三沢で一時的に展開するというくだりのところで、十分な高度に至った後は米国にある施設から米空軍のパイロットが操縦するというふうに、ホームページの一問一答の中にあって、おやっと思ったんですが、この自衛隊のグローバルホークを米空軍のパイロットが操縦すると。これ、今申し上げましたグアムのアンダーセン基地からのグローバルホークが三沢で一時展開するこの間だけのことというふうな理解でいいんでしょうか。

#106
○政府参考人(槌道明宏君) 今お尋ねになったのは、米軍が保有しているグローバルホーク、これは通常グアムにおりますが、夏の間は三沢に展開したり、昨年は横田でございましたけれども、日本に参ります。その操縦のことでございますので、自衛隊の保有するグローバルホークのことではないかというふうに考えます。

#107
○浅田均君 そうしたら、正確に言いますと、十分な高度に至った後は米国にある施設からとなっていますけれども、十分な高度に至るまでのその運用というのも、三沢にいるアメリカの軍人、パイロットが行うという理解でいいんですね。

#108
○政府参考人(槌道明宏君) 米軍のグローバルホークにつきましては、その都度その運用の要員が日本に参りまして、三沢から運用する場合は三沢に参りまして、そこで運用しております。

#109
○浅田均君 はい、よく分かりました。
 それでは、このグローバルホークの操縦に関してもう一点だけお伺いしたいんですが、これ、もちろん無線信号で操縦するわけですよね。それ以外に何かプログラムをしておいて勝手に自動的に飛行させるとか、そういうことは可能なんですか。

#110
○政府参考人(鈴木敦夫君) グローバルホークの機体操縦者につきましては、三沢基地の地上統制装置から、さっき申し上げましたように、GPSによりまして常に機体の位置を把握しつつ、かつ、衛星通信、こうしたものも通じまして、無線通信によって機体を操縦していくということになっているというものでございます。
 もちろん、ルーチンなものであれば、あらかじめ指定したような形でその飛行経路をたどっていくというような運用の仕方もあるというふうに考えてございます。

#111
○浅田均君 令和三年以降順次配備ということで、三機配備されるということでございますが、これ七十人体制で、何か多いような気もするんですが、七十人必要なんでしょうか。

#112
○政府参考人(鈴木敦夫君) まずは、様々な教育ですとか、それから、まさに導入に当たっての連携要領とか、そうした操作の関係、そうしたものを学んでいくのに必要な要員というのを今取りあえず七十ということになりまして、もちろん実際の運用が開始されますと、これに対してのプラスアルファの増員というのも予定されているというふうに考えてございます。まだ具体的なものの数字については決まってはございませんけれども。

#113
○浅田均君 宇都筆頭に頼んで、ちょっと見学したいなと思っているんですけど。
 それでは次、北朝鮮のミサイル発射についてお伺いいたします。
 このコロナ騒ぎで、北朝鮮が巡航ミサイルを発射したといっても余り報道もされないような状況なんですが、十四日朝に短距離巡航ミサイルと推定される飛翔体を発射したとされております。この巡航ミサイルに関し防衛省が得ておられる情報についてお知らせいただきたいと思います。

#114
○政府参考人(槌道明宏君) 北朝鮮が、十四日朝、北朝鮮の東岸から日本海に向けて東北方向、北東方向に短距離巡航ミサイルを数発発射したということを韓国軍から発表があったということでございます。
 北朝鮮の軍事動向につきまして、もちろん政府として平素から重大な関心を持って情報収集、分析に努めておりますけれども、事柄の性質上、個々の具体的な情報の内容や我が国の能力について、関わる部分についてはお答えを差し控えさせていただきたいことがあることは是非御理解いただきたいと思います。
 その上で、北朝鮮でございますけれども、通常、弾道ミサイルを発射しているわけでございますけれども、巡航ミサイルも既に保有しているというふうにされておりまして、直近でいいますと、二〇一七年、平成二十九年の六月でございますが、北朝鮮は、六月九日の彼らの発表によりまして、新型地上対海上巡航ロケットの試験発射を実施したというふうに発表しております。それに関しまして、韓国軍は、六月八日に北朝鮮は地対艦ミサイルを数発発射したというふうに発表しているところでございます。
 今回のものについては、分析しているところもございまして、先ほど言いました事情から、これ以上のお答えは差し控えさせていただきたいと思います。

#115
○浅田均君 それでは次、コロナウイルス関係の質問をさせていただきたいと思います。
 北朝鮮は、新型コロナウイルスの感染者なしとアピールしています。確かに、WHOが勧告した内容ですよね、検査と隔離というのを徹底的にやったと言われているのが北朝鮮、それから中国、韓国であると思いますけれども、そういうアピール並びに今質問しました巡航ミサイル発射を含めて、最近の北朝鮮の動きをどういうふうに受け止められているのか、外務省の方に質問いたします。

#116
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の状況、軍事動向を含めまして、北朝鮮の動向については政府として平素から重大な関心を持って鋭意情報収集、分析に努めておる次第でございます。
 新型コロナウイルス感染症につきましては、北朝鮮、先ほどおっしゃられたとおりで、メディアを通じて、現在までコロナウイルスの感染症は一人も発生していない旨、繰り返し発信をしているというところでございますけれども、一方で、医学的監視対象者がいるという報道もなされているというところでございますですし、四月十一日の朝鮮労働党中央委員会政治局会議や十二日の最高人民会議でも新型コロナウイルス対策が取り上げられたというふうに承知しておるという次第でございます。
 先ほど巡航ミサイルの発射の件につきましては防衛省から御答弁ありましたとおりでございますけれども、いずれにせよ、北朝鮮の動向につきましては、平素から重大な関心を持って鋭意情報収集、分析に努めていきたいと思っておりますですし、引き続き、米国、韓国などとも緊密に連携しながら、しっかりと行ってまいりたいと考えておる次第でございます。

#117
○浅田均君 それで、防衛省の方に質問したいんですが、アメリカの五千人を乗せたセオドア・ルーズベルトでは、これまで乗組員五百八十五人の感染、これはこの質問を作った時点の数字でございますが、感染が報道されております。
 例えば、自衛隊の艦船や、特に重要なのは潜水艦ですよね、この乗員に感染者が出た場合はどういうふうな対応を考えておられるんでしょうか。

#118
○国務大臣(河野太郎君) まず、艦船、潜水艦を含め、これは出航前に事前にしっかりとした健康管理を行って、感染の疑いのある者あるいは基礎疾患のある者を乗せないというのが大事だと思います。
 万が一、艦船で感染者と思われる者が発生した場合には、直ちに隔離をいたします。医務室の場合には空調関係も全く別系統になっておりますので、そうしたところでしっかり隔離をするということが大事だと思います。
 また、隊員の日頃からの健康管理、あるいは手洗い、せきエチケットの励行、こういう基本的なところはしっかりとやらせておりますので、まず発生をさせないというところをしっかり頑張りたいと思っております。
 中東に派遣をしております二隻につきましては、補給のために寄港をしても、今隊員は感染防止のため上陸をしないという措置をとっているところでございます。若干乗組員のフラストレーションがたまるというところはありますので、これは様々、DVDですとか追加で送りまして、何とか艦上でリラックスできるようにしてまいりたいと思っております。

#119
○浅田均君 学校が休業になってフラストレーションをためている子供たちが多いということを伺っておりますけれども、そういう艦船の乗組員に関しても同じような状況が生じていると思いますので、御配慮よろしくお願い申し上げます。
 それから、自衛隊の国内での応援体制と申しますか、知事からの要請で、緊急患者の搬送あるいはPCR検体の輸送は既に何件か行ったと大臣御答弁になっておりますけれども、これは自衛隊のどういう方が担当されたのか、お伺いいたします。

#120
○政府参考人(菅原隆拓君) お答え申し上げます。
 自衛隊が都道府県知事等からの災害派遣要請を受けて離島等からの新型コロナウイルス感染症の陽性患者の搬送やPCR検体の輸送を行う場合、通常は航空機やヘリコプターを保有する部隊が対応することとなります。
 今月三日に長崎県知事からの災害派遣要請を受けて新型コロナウイルス感染症の陽性患者を緊急搬送した際は、UH60J救難ヘリコプターにより海上自衛隊第二二航空群、大村基地に所在している部隊でございますけれども、これが対応いたしたところでございます。
 他方、これまでのところ、PCR検体の輸送に係る災害派遣の要請はいただいていないというところでございます。
 以上でございます。

#121
○浅田均君 そのPCR検査の応援要請ですけれども、知り合いの保健所長さんなんかに聞くと、もし自衛隊の方でそういう助けをしていただける方があれば非常に有り難いなというふうな声を聞いておりますので、やがてそういう要請が来るものと思いますけれども。
 それじゃ、検体の輸送というのは別に資格はなくてもできるということでいいんですか。

#122
○政府参考人(椎葉茂樹君) 本件につきましては厚生労働省が所管する事項でございますが、PCR検査用の検体を輸送する際に必要とされる特別の資格は必要ないと認識しているところでございます。
 防衛省・自衛隊におきましては、PCR検体を輸送する場合におきましては、厚労省国立感染症研究所から公表されております感染を疑う患者の検体採取・輸送マニュアルに基づいて適切に実施、対応しているところでございます。

#123
○浅田均君 それでは、自衛隊の中で、例えばPCR検査のための検体を採取できるのは医官の方だけですか。

#124
○政府参考人(椎葉茂樹君) 検体を採取する際でございますが、医師、看護師、臨床検査技師といった医療資格が必要であると認識しておりまして、防衛省・自衛隊におきましても、PCR検査のために検体を採取する場合には、医師等の医療資格を有した隊員が従事することとしておるところでございます。

#125
○浅田均君 これで最後の質問にしたいと思いますが、陸上自衛隊の化学科部隊とか各自衛隊衛生科部隊という隊があって、その中に新型コロナ対応に当たれるような職種はあるんでしょうか。

#126
○政府参考人(椎葉茂樹君) 陸上自衛隊の化学部隊におきましては、核や生物、化学、いわゆるNBC兵器が使用された場合におきまして、汚染された地域での情報収集活動を行うとともに、汚染地域の汚染を行う部隊でございます。また、各自衛隊の衛生科部隊におきましては、患者の治療や医療施設の後送、また隊員の健康管理、さらに防疫及び衛生資材の補給、整備を実施する部隊でございます。陸上自衛隊におきましては、生物剤感染患者の応急治療を任務といたします対特殊武器衛生隊も有しているところでございます。
 以上でございます。

#127
○浅田均君 ありがとうございました。時間になりましたので、終わらせていただきます。

#128
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 防衛省設置法案については、後ほど討論で述べます。
 まず、普天間基地でのPFOSの流出問題について聞きます。
 三月の所信質疑の際に、米軍の嘉手納や普天間基地における発がん性が疑われる有機フッ素化合物PFOSやPFOAによる環境汚染問題を取り上げました。二〇一六年に基地周辺の河川などから高濃度で検出をされ、以来、沖縄県は米軍の基地内で使用された泡消火剤が原因である可能性を指摘して立入調査を求めているにもかかわらず、米軍が合意せずに四年間行われておりません。そのことを問題にいたしました。
 その普天間基地で、十日、PFOSを含む泡消火剤の大量流出事件が起きました。地元紙をお配りしておりますが、基地を流れ、暗渠を通って市街地の川に入っております。川は泡だらけになって、隣接する保育園や住宅など軽自動車ぐらいの泡が降ってくると騒然として不安の声が上がったということであります。川を通って浦添市の牧港漁港にも流れ込んで、港にも泡が浮かんだと。田畑や海の生態系への影響も懸念をされております。
 沖縄知事も宜野湾市長も抗議の声明を出している極めて重大な事故でありますが、まず防衛大臣、この事故の事実関係や政府としての対応を明らかにしていただきたいと思います。

#129
○国務大臣(河野太郎君) この件につきましては、十日、米側から、米海兵隊普天間飛行場の格納庫内の消火システムが作動し、PFOSを含む泡消火剤が放出された、速やかに泡消火剤の回収に当たっていたところ、一部が飛行場外に流出した、そういう情報を受けたところでございます。防衛省として、関係自治体に直ちにお知らせするとともに、職員を現地に派遣するなど対応に当たりました。
 その上で、政府として、今般の流出事故は住民の方々に不安を与える重大な事案と認識しており、米側に対して厳重に抗議するとともに、流出した泡消火剤の迅速な回収、事実関係の速やかな提供、原因究明と安全管理、再発防止策の徹底を強く申し入れました。さらに、政府として、普天間飛行場の内外の環境対策が実効的なものとなるよう、米側に環境補足協定に基づく立入りを強く求めており、現在、現地確認などの立入調査を直ちに実施するべく最終的な調整を行っているところでございます。
 十一日までに米側による飛行場内の回収作業は終了しております。飛行場の外につきましては、宜野湾市を中心に回収作業が実施されました。関係の皆様に改めて御礼を申し上げたいと思います。また、十三日にも、防衛省も加わり、現場で清掃を実施するなど作業を継続しております。
 現在、米側に対して流出原因などの事実関係の速やかな提供を求めており、米側からは原因究明のための調査チームを設置したという説明を受けているところでございます。また、米側から、消火剤、原液ではなく、水で希釈された量ではありますが、消火設備からの流出量が約二十二万七千百リットル、飛行場内における米側回収量は約八万三千二百七十リットル、飛行場の外へ流出した量は十四万三千八百三十リットルとの情報を受け、防衛省として関係自治体に直ちにお知らせをしたところでございます。

#130
○井上哲士君 基地外に出た量が、今ありましたように十四万三千八百リットル、ドラム缶でいいますと七百十九本ぐらいになると報道されております。とてつもない量が出たわけであります。
 防衛省も今、抗議の上、流出した泡消火剤の迅速な回収を求めたと述べられましたけれども、この市の回収要請にもかかわらず米軍が現地に現れなかった、結局、防衛局から協力要請を受けた市の消防局が翌日の午前から作業を開始し、米軍は翌日正午にやっと現れたと。ところが、もう回収作業することなく、基地内の作業に集中するとして立ち去ったと、このことに怒りの声も上がっているわけであります。
 この重大な環境汚染の原因は米軍でありますから、国と米軍が責任を持って回収をし、そしてアメリカ側に費用の負担も求めるべきだと思いますけれども、外務大臣、いかがでしょうか。

#131
○国務大臣(茂木敏充君) 政府として、今般の流出事故は住民の方々に不安を与える重大な事案と認識をいたしております。
 本件事案への対応に当たりましては、環境補足協定に基づく立入調査を米側に強く求め、最終的な調整、行っているところであります。また、米側に対しては、流出原因など事実関係の速やかな提供を求めておりまして、米側からは、原因究明のための調査チームを設置したとの報告を受けております。外務省としては、関係省庁や米側とも連携して、まずは立入りを含めた調査を通じて原因究明にしっかりと取り組むとともに、事実関係を明確にする考えであります。
 その上で、お尋ねの日米間におけます費用負担の在り方については、確定した事実関係を踏まえて、防衛省と連携しつつ、日米間で調整していくことになります。その中で米国に請求すべき部分がある場合には、その分担をしっかりと求めていきたいと思います。

#132
○井上哲士君 原因者が処理をして費用を負担するのは、私は当たり前の話だと思うんですね。今本当に市の大変な負担になっているわけでありまして、強く求めたいと思います。
 大体、なぜこういう事故が起きたのかと。PFOSは、二〇一六年に日本環境管理基準、JEGSに有害物質として追加をされております。河野大臣は外相時代の昨年六月の衆議院安保委員会で、米軍に対してPFOSを含まない泡消火剤へ早期交換を要請し、米軍においても早期交換に向けた作業を進めております、普天間飛行場においては二〇一六年以降使われていないということを確認していると、こう答弁されたんですね。三月の私の質疑に対しても、米側で取組が進展していると、こう述べました。にもかかわらず、実際には普天間飛行場で使用されており、こういう重大な漏出事故が起きた、このことをどう認識されているでしょうか。

#133
○国務大臣(河野太郎君) アメリカ側からは、普天間飛行場で保有するものも含め在日米軍が保有しているこの泡消火剤については、二〇一六年以降は訓練を目的として使用しておらず、また、これらを厳格に管理するとともに、順次交換を進めている旨の説明を受けております。そうした答弁を私も行ってまいりました。
 その上で、自衛隊、消防などの我が国の施設や在日米軍施設・区域内において、PFOSを含む製品の製造禁止等の規制が始まる前に製造された泡消火剤は、現在もなお火災など緊急時に使用するため消火設備に充填されたものや、廃棄のために保管されたものが残っていると承知をしております。
 防衛省としては、自衛隊が保有するPFOS含有泡消火剤の交換を加速するとともに、米側に対しても早期の交換を求めてきたところでございます。
 防衛省としては、大規模な流出事故が再び起こることがないよう、在日米軍の泡消火薬剤の交換や今般の事案の再発防止策について、PFOS等をめぐる問題全体に関して日米間で集中的に行っている検討の中でしっかり議論をしていきたいと考えております。

#134
○井上哲士君 アメリカの取組が進展しているかのような答弁が続いてきたわけでありますけれども、実際には交換も行われていなかったと。そして、こういう重大な事故が起きたわけでありまして、私は日本政府の責任も免れないと思います。
 今回、初めて環境補足協定に基づく立入調査を求めたわけでありますけれども、必ずこういう調査を実現をすること、同時に、やはり結局アメリカ側の合意が必要になってくるわけでありまして、そういう裁量次第ではなくて、ヨーロッパの国々が米軍で結んでいる地位協定のように自治体の立入り権を明確にするということが、そういう抜本改定地位協定が必要だということを強調したいと思います。
 続いて、被爆七十五年であります。核兵器廃絶に関わって被爆建物の保存についてお聞きをいたします。
 まず外務省にお聞きしますが、日本政府は国連に核兵器廃絶の決議案を毎年提案をしてまいりました。被爆七十年に当たる二〇一五年の決議案には、世界の指導者や若者に被爆地の訪問を促す文言が初めて盛り込まれました。それ以降も続いておるわけでありますが、被爆地への訪問を促す文言を盛り込んだ理由をまず述べてください。

#135
○政府参考人(久島直人君) お答え申し上げます。
 我が国は唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向け国際社会の取組をリードしていく使命を有しております。国際社会が被爆の実相に関する正確な認識を持つことは、核軍縮に向けたあらゆる取組のスタートとして重要でございます。
 このような観点から、我が国は、要人の被爆地訪問を始め被爆の実相を伝える取組を積極的に推進し、また、委員御指摘の、我が国が昨年提出した、そして幅広い支持を得て採択された核兵器廃絶に向けた国連総会決議におきましても、世界の指導者や若者による長崎及び広島への訪問を歓迎する旨を盛り込んでおります。
 このような取組を通じまして、核兵器使用の惨禍を国境と世代を超えて伝えていく努力を重ねていきたいと考えております。

#136
○井上哲士君 核兵器の惨禍を伝える上で被爆地訪問が大事だ。私は、被爆者の証言を聞くとともに、被爆建物やそして資料を見るということが本当に大事だと思うんですね。
 その中で今大きな問題になっているのが、被爆の惨状を伝える代表的な建物の一つである広島市の旧陸軍被服支廠の保存、活用であります。
 お手元に資料を配っておりますけれども、一九一三年に建造され、鉄筋コンクリート造りで外壁にれんがが積まれた、文化的にも貴重な建物であります。十三棟のうち四棟が現存をし、三棟広島県、一棟を国が所有している。広島県が昨年末、そのうち、県所有の三棟のうち一棟のみ保存し、二棟を解体する方針を明らかにいたしました。県民から全棟保存を求める声が大きく広がって、解体着工は先送りになっております。
 この被服支廠は、軍服や軍靴の製造など、兵たん基地としての役割を果たす、かかる歴史を持っております。一方、倒壊と火災を免れたために、原爆投下直後に被爆者の臨時救護所となって、たくさんの被爆者をみとった場所なんですね。写真にありますように、爆風で曲がった鉄扉の窓枠などそのまま残されている非常に貴重な被爆建物だと思います。
 世界に被爆の実相を知るために被爆地の訪問を呼びかけている下で、逆にこういうものを解体するというのは私、許されないと思うんですね。唯一の戦争被爆国として、保存のために、積極的に保存に取り組む、積極的に取り組むことは、私は国際的責務であると思いますけれども、国としてのこの建物の評価及び被爆国の責務として保存に取り組むことについて、外務大臣、いかがでしょうか。

#137
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の被爆建物につきましては、被爆者の減少であったり高齢化により被爆体験の風化が危惧されている中で、世代や国境を超えて被爆の実相を伝えていくことのできる建物の一つであると考えております。今、政府参考人の方からも答弁させていただいたように、そういう実相を世界に伝えていく、こういう努力を日本もしているところであります。
 今ちょっとこういう状況で、私、時間がありまして、西洋美術史の本を読んでいるんですけれど、例えばピカソのゲルニカ、これを見ると、いかに戦争が非人道的なものであるか、まざまざと感じるわけでありまして、そういった文化財であったりとか史跡、これをどう残していくかというのは極めて重要だと考えております。
 その上で、同建物の取扱いにつきましては、県内外で様々な意見があることも踏まえて、建物の老朽化に対する安全確保の必要性、やっぱりれんがというのはどうしても壊れやすいというところもありますので、それをどう保存していくかということもあると思います。保存を行う場合の建物の活用方策であったりとか財源の確保等の観点から、現在、広島県を中心に検討が行われていると承知をいたしております。政府としては、広島県におけます議論を注視し、その状況を踏まえて対応すべきものと考えております。
 その上で、率直に申し上げれば、私は、やっぱり広島県として残したいということであったら、国としてもできることはすべきだと思っています。

#138
○井上哲士君 是非積極的にやってほしいと思うんですね。
 政府もこの被爆の実相を継承していく務めがあると認めて、大事な建物だと評価をされている。広島県も一棟は残すとは言っているんですね。だけど、私、四棟残すということが大事だと強調したいんですよ。
 誰もが訪れる原爆ドームというのは、原爆の破壊力のすさまじさを示しております。これに対して、倒壊と火災を免れた被爆者の臨時救護所となったこの旧陸軍被服支廠というのは、多くの被爆者が横たえられたその床があり、最後亡くなるときに見た天井がそのまま残っている、例のない被爆建物なんですね。地図ありますけれども、これ高さ十五メーター、全長四百メートルあるんです。私も改めて行きましたけれども、本当に巨大さに圧倒されるわけですよ。
 この大きな建物が被爆者で埋まったと、そこで苦しみながら亡くなったと。その様子は、「ちちをかえせ ははをかえせ」で有名な峠三吉の原爆詩集の中の「倉庫の記録」としてもうたわれているんですよ。ですから、あの大きな建物の前に立ってこそ、原爆がどれだけ多くの人々に地獄のような惨事をもたらしたかというのを実感できるんですよね。ですから、私は、一棟ではなくて、やっぱり四棟保存が絶対必要だと思っております。
 是非、外務大臣、一度現場を見てほしいと思うんですけど、いかがでしょうか。

#139
○国務大臣(茂木敏充君) 機会があれば、様々なそういった戦争の悲惨さを伝える、その何というか、建物であったりとかそういったものを私も直接拝見したいと思っておりますし、実際に日本政府として、要人の被爆地訪問、さらには非核特使、ユース非核特使の委嘱であったりとか、国連軍縮フェローシップの広島、長崎への訪問、こういったことも支援を行っているわけでありますから、外務省自身としてもそういったものを見る機会は持っていくべきだと思っています。

#140
○井上哲士君 四棟のうち国所有のものは財務省が管理しているんですね。是非これは保存するということを明確にして、県に対しても全棟保存へのやっぱり財政支援も含めてやるべきだと思いますけれども、財務省、いかがでしょうか。

#141
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 旧陸軍被服支廠につきましては、広島県が三棟所有し、国が一棟を所有しており、広島県においてその取扱いが検討されているものと承知をしております。
 国が所有する本件建物につきましても、まずは広島県におけます議論等を踏まえまして対応を検討してまいりたいと考えております。

#142
○井上哲士君 やっぱり私は、この被爆建物の保存というのは、被爆地とともに国の責任だと思うんですね。もっと積極的な態度を示してほしいと思います。
 厚労省の制度とか、それから文化財として指定をするということによる支援もありますけれども、厚労省の支援予算は年間五千万ですよ。文化財のいろんな支援予算は三十億です。これ、一棟三十三億ということを県庁は、県は試算していますから、やっぱり従来の枠を超えた支援を国がやるということを示さなければやっぱり進まないと思うので、それでこそ私は被爆国の責任ができると思います。
 是非、外務大臣、そして防衛大臣も、核兵器問題、様々な取組されてこられました。是非、政府として決断をして促してほしいということを強く求めまして、時間ですので質問を終わります。

#143
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
 法案に関連して、普天間基地のPFOS漏出事故について伺います。
   〔委員長退席、理事宇都隆史君着席〕
 四月十日、沖縄県宜野湾市の米軍普天間基地から、有機フッ素化合物PFOSを含む消火剤が、ドラム缶千百三十五本分、二十二万リットルもの消火剤が大量に漏出し、うち七百十九本分、十四万リットル以上が排水溝を通して河川に流れ込み、配付の、皆さんにお手元の資料を出しておりますけれども、地元新聞報道のように、広く市内の住宅地や児童公園にまで有機物質を含む泡が飛散する事故が発生しました。
 この二枚目以降の泡の写真などは翌日撮られているものでございます。それから三日後まで広く海岸の方にも残っていたということであります。
 日本政府として、今回の流出事故をどのように認識していますか。

#144
○政府参考人(中村吉利君) お答えを申し上げます。
 本件につきましては、十日、米側から、米海兵隊普天間飛行場の格納庫内の消火システムが作動し、PFOSを含む泡消火剤が放出をされた、速やかに泡消火剤の回収に当たっていたところ、一部が飛行場外に流出をしたという米側からの情報を受けまして、防衛省として関係自治体に対して直ちにお知らせをするとともに、職員を現地に派遣するなど対応に当たったところでございます。
 その上で、政府といたしましては、今般の流出事故は住民の方々に不安を与える重大な事案と認識をしており、米側に対して直ちに厳重に抗議をするとともに、流出した泡消火剤の迅速な回収、事実関係の速やかな提供、原因究明と安全管理、再発防止策の徹底、これらを強く申し入れたところでございます。
 さらに、政府といたしまして、普天間飛行場の内外の環境対策が実効的なものとなるよう、更に米側に環境補足協定に基づく立入りを強く求めており、現在、現地確認などの立入調査を直ちに実施すべく最終的な調整を行っているところでございます。
 政府といたしましては、米側に対して流出原因などの事実関係の速やかな提供を求めており、米側からは原因究明のための調査チームを設置したとの説明を受けているところでございます。流出原因などの情報を米側から得られ次第、関係自治体に提供するなど、しっかり対応してまいる所存でございます。

#145
○伊波洋一君 二枚目の資料、このように泡が、これは翌日なんですね、翌日までこのような泡が地域を漂っている、こういう状況であります。
   〔理事宇都隆史君退席、委員長着席〕
 PFOSについて、日本環境管理基準でも規制されています。配付資料の二〇一五年の環境補足協定でも第三条で、合衆国は、自国の政策に従い、施設及び区域内における合衆国軍隊の活動に関する環境適合基準を定める確定した環境管理基準、JEGSを発出し、及び維持する。JEGSは、漏出の対応及び漏出の予防に関する規定を含む。合衆国は、当該環境適合基準についての政策を定める責任を負う。JEGSは、適用可能な合衆国の基準、日本の基準又は国際約束基準のうち最も保護的なものを一般的に採用する、と規定しています。最も保護的というのは、最も環境を保全するように、というふうに理解をしております。
 環境省は、この事故に関する、流出した泡消火剤等への問合せにどのように回答しましたか。また、JEGSの中でPFOSはどのように規制されていますか。

#146
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。
 まず、防衛省から普天間飛行場周辺の保育園や住宅のある地域に飛散した泡消火剤の安全性について問合せがございまして、環境省におきましては、まず専門家、化学物質のリスク管理に関する専門家に現地の映像も見せた上でアドバイスを求めました。その専門家の方々からは、住民の方々は泡等に触れないようにしていただくとともに、拭き取り等で回収した場合は汚染物を密閉保管してほしいこと、及び清掃作業を行って目視で残留物が認められないよう洗浄されていれば健康影響の観点からは問題ないと考えられるといったアドバイスをいただきまして、その旨防衛省の方に回答をしたところでございます。
 また、JEGSについてでございますけれども、JEGSにはPFOSが有害物質リストに掲載されておりまして、その保管方法、廃棄手続、漏出等の対処要領等が定められており、在日米軍も当該基準に従い有害物質の管理を行っているものと承知しております。例えば、保管方法におきましては、有害物質の保管や取扱いは、ドラム缶や容器から漏出させてはならない、漏れ又は流出を回収するために、必要に応じて受皿、吸収材を容器の下に置く等々の規定がございます。

#147
○伊波洋一君 今JEGSでの説明もありましたが、JEGSでは「有害物質の取り扱い区域は、適切に管理される。」と、このようにされております。必要に応じて流出を回収するために、受皿、吸収材を置く。取扱区域は排水升、雨水の排水溝から離れた場所とする、と明確に規定されています。したがって、JEGSが守られていれば今回のような基地外へのドラム缶七百十九本分の泡消火剤の流出は起きないはずです。
 防衛省は、米軍による普天間基地のPFOSを含む泡消火剤の管理の現状について、どのように把握していますか。

#148
○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。
 米側からは、普天間飛行場で保有するものも含め、在日米軍が保有している泡消火剤につきまして、二〇一六年以降は訓練を目的として使用しておらず、また、これらを厳格に管理するとともに、順次交換を進めている旨の説明を受けているところでございます。その上で、自衛隊、消防などの我が国の施設や在日米軍施設・区域内において、PFOSを含む製品の製造禁止等の規制が始まる前に製造された泡消火剤は、現在もなお火災など緊急時に使用するため消火設備に充填されたものや廃棄のため保管されているものが残っていると承知をしているところでございます。このため、防衛省としては、自衛隊が保有するPFOS含有泡消火剤の交換を加速をするとともに、米側に対しても早期の交換を求めてきたところでございます。
 防衛省としては、このような大規模な流出事故が起こることがないよう、在日米軍の泡消火薬剤の交換ですとか今般の事案の再発防止策について、PFOSなどをめぐる問題全体に関して日米間で集中的に行っている検討の中でしっかりと議論をしてまいりたいと考えております。

#149
○伊波洋一君 配付資料の最後のページにあるとおり、米国防総省の格納庫に関する統一施設基準では、PFOSを含む泡消火剤は、AFFFといいますけど、の放出物が格納庫区画から自動的に地下拡散防止設備へ排出されるように導く、と規定されています。JEGSや米軍統一基準が普天間基地で守られていれば、今回のような外部への大量泡消火剤漏出事故が起きるわけはないわけです。これを見ても、今回の事故の重大性は明らかだと思います。
 流出は今回だけではありません。配付資料の新聞記事にもございますけれども、嘉手納基地では二〇一三年十二月に二千二百七十リットル、二〇一七年八月に三百七十五リットル、二〇一五年には、その容量は明らかになっておりませんけれども民間地に流出しています。さらに、普天間飛行場でも二〇〇七年八月に七百五十七リットル、二〇一九年十二月にも、去年の十二月にも起きており、その漏出量はドラム缶の百九十本、三万八千リットルであったことが今朝の地元紙が報じています。
 このような状況があるわけですけれども、防衛省はこれまでに、嘉手納や普天間基地のPFOS漏出事故について米軍から報告書を受け取っていますか。

#150
○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。
 防衛省といたしまして、これまで米側から嘉手納飛行場や普天間飛行場におけるPFOSを含む泡消火薬剤の流出事案に関する調査報告書を受け取ったことはございません。
 その上で、今般の流出事故については、米側から原因究明のための調査チームを設置したとの説明を受けており、防衛省として流出原因等の詳細な情報を得次第、速やかに関係自治体に情報を提供してまいりたいと考えております。

#151
○伊波洋一君 事故は何年も前からずっとずっと起きているわけです。そのたびに今のような答弁をただ繰り返して、ただ米軍の報告を待つというだけではやっぱりおかしいんですね。度重ねて起きているこの泡消火剤流出事故の報告書を防衛省が求めていたら、今回のような排出事故は防止できたことではないかと思います。
 今朝の地元紙の報道は、情報公開することによって得た調査報告書に基づくものです。事故のあった五〇七格納庫での漏出した泡消火剤についてですけれども、量は三万八千リットル、ドラム缶百九十本分ですが、洗浄水などを含めてその三倍から四倍の九万五千リットルから十一万四千リットルの汚染水が出ていますが、その汚染水は格納庫の地下タンクに保管されたと報告されています。しかし、それでも、当時雨で、幾つ分かが民間地に出たということが報告書の中にあるわけです。
 そういう意味で、これまで嘉手納でも何回も、普天間でも何回も起きているのに、現実にそれが基地外に出ているにもかかわらず、一部はですね、防衛省としてこのことに無関心であると言わざるを得ません。そういう意味では、今回立入りを求めるわけですけれども、同時にやっぱり報告書を求めていかなきゃいけないでしょう。
 宜野湾市も今沖縄県も、基地への立入調査を求めています。環境補足協定に基づいて、河野大臣が十四日の会見で基地内立入りを求めるということを表明いたしましたが、改めて河野大臣にこの立入りについての見解をお伺いしたいと思います。

#152
○国務大臣(河野太郎君) 今回の事故は、住民の方々に大変な不安を与える重大な事案というふうに認識をしております。補足協定に基づく立入りを米側に求めているところでございまして、立入りを実施するべく最終的な調整が行われているというふうに認識をしております。

#153
○伊波洋一君 二〇一五年の環境補足協定は、日米が合意した環境原則に関する共同発表と、在日米軍が守ることを義務付けられている日本環境管理基準、JEGSを実行するというものです。しかし、補足協定から五年たつのに、一度としてその補足協定が目指す環境の問題としての立入りは行われていません。さらに、JEGSは一九九六年から在日米軍に適用されています。もう二十四年目です。
 環境原則の共同発表も、二〇〇〇年にニューヨークで2プラス2合意で発表されました。この発表は、米国議会に対して在日米軍が、日本でも在日米軍は環境を守るという米国議会の要請、この立法によって行われたこのJEGS、環境管理基準、これを守っているんだということを公にするセレモニーみたいなものなんです。でも、実際は日本では何も守られていない。あれから二十年、ずっと守られないまま、そのまま放置されているのが今の現状です。
 ですから、今回の重大事故は、やはり防衛省や外務省に対して大きな猛省を求めていると思います。実際は、条約等で合意しているにもかかわらず、守らし切れない日本政府がいる。あるいは守らそうとしない日本政府がいる、そのことがやはり今このような事故を起こしているわけです。これは、これだけのことではないんです。もろもろに関してJEGSは規定していますが、その一つとして日本政府のアクションで守らせようとはしていない、このことがやはり一番問題です。
 私は、今回の河野大臣が立入りをするということ、これはやはり一つの一歩だと思います。しかし、この立入りも含めて、対米との交渉の窓口は外務省です。外務省こそ、私たちの国のありように、アメリカに対するありようを、やはり基本的なスタンスとしてつくっていかなきゃいけないだろうと思います。
 この立入りについて、外務大臣の見解をお伺いしたいと思います。

#154
○国務大臣(茂木敏充君) 政府として、今般の流出事故は住民の方々に不安を与える重大な事案と認識をいたしております。
 本件事案への対応に当たっては、環境補足協定に基づく立入調査を米側に強く求めており、最終的な調整を行っているところだと承知をいたしております。

#155
○伊波洋一君 米軍自身はJEGSを守る義務があるんです。でも、だから、米軍が、情報公開等で明らかになって、そのことが明らかになると守らなきゃならなくなる。でも、日本政府がそれをし切れていない、現場にも行こうとしていない。
 だから、是非、今回は何としても実現をして、これ、米軍と相談するからおかしいんですよ。米軍じゃないんです、米国と相談をしていただかなきゃいけない。米国と相談して日米両政府で合意したことなんですから、そのことをやはり通して日本の基地周辺の安全を守っていただきたいと思います。これは是非実現をしていただきたいと思います。
 次に、辺野古新基地問題でお話をしたいと思いますけれども、今辺野古ではずっとずっと工事が進んでいます。今、そのために防衛省から、あるいは沖縄防衛局から東京に出たりして、延べ先月で二十二回出入りがあり、十四名の方ですけれども。今、玉城デニー知事はコロナ対策として来県自粛要請をしています。防衛省職員がやはり辺野古工事のために沖縄に入るというのも、やはり県民の理解を得られるはずはありません。
 と同時に、これまでずっとずっとゲート前で抗議の要請をしてきたオール沖縄会議などの皆さんは、昨年の県民投票で示した沖縄県民七二%のこの辺野古新基地に反対する意思、これをずっと抗議の形で示しておりますが、この辺野古において、四月十五日から五月六日まで、やはり今の日本のコロナウイルス対策の徹底をやはり協力していきながら、自らも安全を守るために、辺野古ゲート前行動などを停止することを決定いたしました。沖縄防衛局は、しかしながら、今改めて工事を加速しています。
 政府が民間企業に七割の出勤停止を求める中で、辺野古工事を加速するということはやはりおかしいんです。私はやはり、在日米軍司令部まで、今、関東だけじゃなくて全日本にこの公衆衛生上の非常事態を対象として宣言をしました。この際、沖縄防衛局に対して、やはり防衛省としても、この辺野古新基地建設などの工事の実施を一旦止めて、そして、県民とともにやはりコロナウイルス対策に参加をしていくと、そういうことを決断していただきたいんですけれども、防衛大臣、辺野古新基地建設の工事を停止すべきではありませんか。

#156
○国務大臣(河野太郎君) 防衛省といたしましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向け、直轄工事や業務において、受注者の意向を踏まえ、一時中止や工期の延長等の措置を講じることとしております。普天間飛行場の辺野古移設に向けた工事についても、一時中止の要否を判断するための一助として、この工事の受注者の意向を確認いたしましたが、一時中止の意向は示されておりません。
 防衛省としては、新型コロナウイルスへの対応について今後とも米側としっかり連携し、工事関係者の感染拡大防止、健康管理に留意しながら、工事を着実に進めてまいりたいと考えております。

#157
○伊波洋一君 もう時間参りましたけれども、政府として意思を示すこと、これが大事だと思います。対米の調査もそうです。ですから、私が求めているのは、政府としての意思を示していただきたいということであります。
 以上で終わります。

#158
○委員長(北村経夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 外務大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#159
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、防衛省設置法一部改正案に反対の討論を行います。
 本法案による自衛官定数の変更は、防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画に基づいて、宇宙、サイバー、電磁波領域での体制強化と、無人偵察機グローバルホーク、空中給油機KC46Aの導入に伴う組織改編のために行われるものです。これらは日米ガイドラインの具体化であり、米国の軍事戦略に従って日米の軍事一体化を一層推し進めるものであり、容認できません。
 新編される宇宙作戦隊では、JAXAの情報も一元化を図った上で、自衛隊の宇宙状況監視システムを米軍と連接させてリアルタイムで共有するとされています。米国は、米軍のあらゆるレベルにおける能力を下支えするものとして、宇宙の能力を死活的に重要なものと位置付けて、商用ベースの能力と並んで同盟国の宇宙状況監視能力の統合を標榜しています。今回の新編は、このような米軍の地球規模の体制整備の一翼を担うものにほかなりません。
 また、サイバー防衛隊の新編は、兵器のネットワーク化が進む下で、指揮通信システムの統合、作戦情報の共有により、米軍との一体化を進める自衛隊のサイバー防衛能力の強化を図るものです。
 これらの新たな体制強化は、中国、ロシアに対する軍事的な優位性の維持強化を追求する米国の戦略に日本を一層組み込むものであり、地域の環境を高め、際限のない軍拡競争にもつながりかねないものであります。
 以上を述べて、討論を終わります。

#160
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
 防衛省設置法改正案に反対の討論を行います。
 本法案は、宇宙領域、サイバー領域、警戒監視の体制強化と中央機関の体制を強化するものです。共同交戦能力、CECなど、自衛隊と米軍の情報共有を進めるもので、米軍による武力行使と一体化し、憲法に違反する現状を追認するものです。
 四月一日、デービッドソン米インド太平洋司令官は、米軍の海洋プレッシャー戦略に基づく「優位性の奪回」と題された報告書を米議会に提出しました。
 エアシーバトル、オフショアコントロール戦略の後継として打ち出された海洋プレッシャー戦略は、中国の接近阻止、領域拒否、A2AD、アンチアクセス・エリア・ディナイアル戦略に対抗して、九州、沖縄から台湾、フィリピンを結ぶ第一列島線に配備する地対艦・地対空ミサイル部隊や電子戦のシステムなどのインサイド部隊と、第一列島線と本州からグアム、サイパン、パプアニューギニアに至る第二列島線との間に分散、展開する空母機動展開部隊を含む海空のアウトサイド部隊により中国軍を第一列島線内に封じ込め、西太平洋地域における米国の覇権維持を目的とするものです。
 既に沖縄でも、海兵隊がミサイルを装備する三つの沿岸連隊を創設すると発表されましたが、米軍基地が日本全国に分散、展開するインサイド部隊の拠点とされることになります。
 米国にとって覇権維持を目的とする米中の限定戦争は、日本にとっては国土を戦場にし、住民や自衛隊、国民の生命、財産を危機にさらす、文字どおりの存亡を懸けた戦争となります。このような国民の生命と財産を犠牲にする政策は、もはや日本の安全保障政策とは言えません。
 米中のはざまに位置する日本は、軍事力に頼らず、対米追随、追従一辺倒ではない、自主外交を基軸としたミドルパワーの安全保障政策に転換すべきです。特に、ポストコロナの世界では、中国やインドの浮上と米国の相対的な地位の低下が今より鮮明になると考えられます。思考停止的に対米追従を貫くのではなく、新たな安全保障環境を直視し、どのように国民の命を守るか、我が国の発展に取り組むべきか、立ち止まって再考すべきです。
 その意味で、対米追従をより一層強化する本法案への反対を訴えまして、討論といたします。

#161
○委員長(北村経夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 防衛省設置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#162
○委員長(北村経夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#163
○委員長(北村経夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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