くにさくロゴ
2020/04/13 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 行政監視委員会国と地方の行政の役割分担に関する小委員会 第1号 令和2年4月13日
姉妹サイト
 
2020/04/13 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 行政監視委員会国と地方の行政の役割分担に関する小委員会 第1号 令和2年4月13日

#1
令和二年四月十三日(月曜日)
   午後二時五分開会
    ─────────────
令和二年四月十三日行政監視委員長において本小
委員を左のとおり指名した。
                阿達 雅志君
                島村  大君
                滝波 宏文君
                堂故  茂君
                徳茂 雅之君
                野村 哲郎君
                牧野たかお君
                小沢 雅仁君
                小林 正夫君
                田名部匡代君
                吉川 沙織君
                竹内 真二君
                西田 実仁君
                梅村  聡君
                山添  拓君
                伊波 洋一君
                浜田  聡君
同日行政監視委員長は左の者を小委員長に指名し
た。
                西田 実仁君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    小委員長        西田 実仁君
    小委員
                阿達 雅志君
                島村  大君
                滝波 宏文君
                堂故  茂君
                徳茂 雅之君
                野村 哲郎君
                牧野たかお君
                小沢 雅仁君
                小林 正夫君
                田名部匡代君
                吉川 沙織君
                竹内 真二君
                梅村  聡君
                山添  拓君
                伊波 洋一君
                浜田  聡君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        神田 憲次君
       内閣府大臣政務
       官        藤原  崇君
       総務大臣政務官  斎藤 洋明君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        清水  賢君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼内閣府地方分
       権改革推進室次
       長        宮地 俊明君
       内閣府地方創生
       推進室次長    長谷川周夫君
       総務省大臣官房
       総括審議官    前田 一浩君
       総務省行政評価
       局長       白岩  俊君
       総務省自治行政
       局長       高原  剛君
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       総務省自治財政
       局長       内藤 尚志君
       総務省情報流通
       行政局長     吉田 眞人君
       消防庁次長    米澤  健君
       法務省大臣官房
       司法法制部長   金子  修君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    迫井 正深君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    吉永 和生君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    渡辺由美子君
       中小企業庁事業
       環境部長     奈須野 太君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国と地方の行政の役割分担に関する件
    ─────────────

#2
○小委員長(西田実仁君) ただいまから国と地方の行政の役割分担に関する小委員会を開会をいたします。
 議事に先立ちまして、一言御挨拶を申し上げます。
 この度、本小委員会の小委員長に選任されました西田実仁でございます。
 本小委員会は、平成三十年六月一日に取りまとめられました参議院改革協議会の報告書にもあるように、参議院の行政監視機能の強化を図るために設置されるものであり、国と地方の行政の役割分担に関して地道に真摯に議論を積み重ねてまいりたいと存じます。
 院として久方ぶりの小委員会の設置でもあり、小委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りまして、公正かつ円満な運営に努め、参議院らしい一定の成果を出してまいりたいと存じますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#3
○小委員長(西田実仁君) 国と地方の行政の役割分担に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#4
○徳茂雅之君 自由民主党の徳茂雅之でございます。
 本日は、国と地方の行政の役割分担に関する小委員会で質疑をさせていただく機会を頂戴いたしました。西田小委員長始め与野党理事の皆様に厚く感謝申し上げます。
 まずは、新型コロナウイルスの感染症で犠牲になられた多くの皆様の御冥福をお祈りしますとともに、今々なお罹患され闘病されている皆様にお見舞いを申し上げます。とりわけ、医療関係者の皆様を始め、この新型コロナウイルス感染症に立ち向かう全ての関係者の皆様の御尽力、御努力に敬意を表します。
 さて、先日、二月十七日に、委員会の方で参考人質疑がございました。奄美大島の大和村長さん、大学教授の木村先生、それから礒崎先生の御三方の本当に貴重なお話、御意見を頂戴することができました。
 一人目の伊集院村長さんは、実は自民党で奄美振興特別委員会というのがございまして、何回かお見えになったことがございます。その際に、奄美振興ということで、例えばサトウキビ栽培の雇用の確保でありますとか、産業の育成に本当に地方の首長さんとして御苦労されている、そういうお話を、頂戴がございました。また、三人目の礒崎先生からは、本当に法律がたくさんあるという中で、地方の、ある意味、立法の分権をすべきじゃないかという貴重なお話も頂戴しました。そして、二人目にお話をいただいた木村先生でいらっしゃいますけれども、実は、時代が昭和から平成に移るときに、私、当時の国土庁に出向いたしておりまして、実は木村先生と机を並べてといいますか、机を向かいにして仕事を一緒にさせていただいた記憶がございます。
 当時、日本経済がバブルに向かっていく、どんどん発展していくというような時期でございまして、ちょうど昭和六十二年には第四次の全国総合開発計画、いわゆる四全総が策定され、国土の均衡ある発展、そして多極分散型国土の形成ということをうたって、盛り上がるというのか、進んでいこうというふうな時期でございました。その後、我が国経済は御存じのとおりバブルが崩壊したということでございます。
 いわゆる全国の総合開発という手法から、国から地方に、集中した権限とかこういったものを地方にどんどん移譲していき、地方の独自性あるいは創意工夫を生かした取組をこれから進めていこうという流れに変わって地方分権というのが生まれてきたんだろうと、このように思っております。
 その嚆矢になったのが、平成五年の衆参国会における議決でございます。お手元にちょっと資料をお配りいたしました。ちょっと順番が前後するんですが、資料の三、三枚目を御覧いただきたいと思います。
 これが参議院におけます地方分権の推進に関する決議でございまして、アンダーラインのところでありますけれども、読み上げますが、「国と地方の役割を見直し、国から地方への権限移譲、地方税財源の充実強化等地方公共団体の自主性、自律性の強化を図り、二十一世紀にふさわしい地方自治を確立する」という、高らかにうたわれたわけであります。
 この中には、実はまだ、四全総が目指した国土の均衡ある発展と、ある意味ばらまきというんでしょうか、そういった文言もあるわけでありますけれども、ここでキーワードとなるのが、やはり地方、地域の自主性あるいは自立性ということでございます。
 そこで、本日は、国と地方の行政の役割分担を考えるに当たりまして、まず地方分権の流れについて、これは主に内閣府に質問させていただいた後、後半は総務省に対して国と地方公共団体との関係についてお伺いしたい、このように思います。
 次の資料の資料四を御覧いただきたいというふうに思います。これ、内閣府のホームページから取ったものでございまして、これまでの地方分権改革の流れ、経緯を分かりやすく作っていただいた資料ということでございます。
 地方分権の流れにつきましては、先ほど、平成五年の国会決議の後、いろんな取組が政府でも行われてきましたが、大きく三つに分かれて、三つのステージに分かれて取り組んできたというふうに理解しております。この概要についてまず内閣府にお尋ねしたい、このように思います。

#5
○政府参考人(宮地俊明君) お答え申し上げます。
 地方分権改革の起点となった平成五年の衆参両院における地方分権の推進に関する決議以降、第一次地方分権改革では、機関委任事務制度の廃止等により国と地方の関係を上下主従から対等協力の関係に変え、国は外交、安全保障など国家の本来的任務を重点的に担い、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体が担うということを基本的な役割とされました。その後の三位一体改革におきましては、国庫補助負担金改革と国から地方への税源移譲、地方交付税改革が行われたところであります。
 さらに、平成十八年からの第二次分権改革におきましては、地方分権改革推進委員会の勧告を踏まえた第一次から第四次までの地方分権一括法により、国から地方及び都道府県から市町村への権限移譲、義務付け、枠付けの見直しを行ってきたところであります。
 また、平成二十六年からは、それまでの成果を踏まえ、地方の発意に基づき住民に身近な課題を現場の知恵と工夫で一つ一つ具体的に解決するため、提案募集方式を導入し、様々な分野にわたる地方からの提案に対してきめ細かく実現、対応してきているところでございます。
 以上でございます。

#6
○徳茂雅之君 分かりやすい説明ありがとうございました。
 今御説明ありましたとおり、第一次の地方分権改革では、いわゆる機関委任事務の廃止といったような大きな改正を行われました。三位一体改革では、税あるいは財源の見直しというまた大きな見直しが行われたわけであります。そして、現在は第二次の地方分権改革、これが継続して進んできているということで、義務付け、枠付けの見直し、あるいは国から地方への権限移譲が逐次進んできているということでございます。
 平成二十三年以降、この十年近く、ほぼ毎年、地方分権一括法による見直しが進んできております。今お手元の資料でいきますと、この右のページ、第一次一括法の成立から第九次一括法の成立ということで、今年が第十次目の一括法による見直しが行われる予定でございます。これは参議院におきましては地方創生・消費者問題特別委員会で審議される予定ということでございまして、私もそちらの方の理事をやっておりますので、また審議の機会にはいろいろよろしくお願いしたいというふうに思います。
 ところで、この一括法の正式名称なんですけれども、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律という、ちょっと長い名称でありますけれども、ここでも自主性及び自立性というワーディングが使われております。まさにこれが地方分権改革のキーワードだろうというふうに思っております。
 そこで、内閣府にお尋ねしますけれども、最近におけます地方分権一括法による地方分権の推進状況について御説明お願いします。

#7
○政府参考人(宮地俊明君) お答え申し上げます。
 先ほど御答弁申し上げました提案募集方式におきましては、提案に関する対応方針を年末までに閣議決定した上で、法律改正により措置すべき事項につきましては地方分権一括法案として国会に提出し、可決いただいてきたところであります。これにより、例えば、農地転用許可権限の移譲による手続の迅速化や地方版ハローワークの創設による自治体の就労支援の充実、公立博物館等の所管を条例により教育委員会から首長部局への移管を可能とすることによる一体的な町づくりの推進、放課後児童クラブの従事者の資格や人数についての従うべき基準の参酌などを実現し、地方の現場で困っている様々な支障に対するきめ細かな対応を行ってきたところであります。
 今国会にも、町づくりや福祉など、地域に密着した課題の解決に資する第十次地方分権一括法案を提出させていただいているところでありまして、引き続き、地域の自主性、自立性を高め、地方分権改革を着実に推進するよう取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#8
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 この分権一括法による地方分権のスタート当初におきましては、地方分権改革委員会というのがありまして、そちらの勧告による見直しを行っていたということでございますが、先ほどもありましたけれども、平成二十六年からは、地方の要望あるいは意見に基づいて見直し案を地方から提案募集という形で改正を進めてきたということで、まさに中央によるお仕着せの改正ではなくて、地方の発意に基づいて、地方が望む、より現場目線で具体的な見直しが行われていった、それがしっかり定着してきたんだというふうに理解しております。
 この提案募集方式の実施に当たりまして、国は地方公共団体に対してどのような支援活動を行っているのか、お尋ねします。

#9
○政府参考人(宮地俊明君) お答え申し上げます。
 地方分権改革の取組を前進させていくためには地方公共団体に提案募集方式をより一層活用いただくことが重要と考えており、内閣府としては、都道府県、市町村のニーズを踏まえ、職員向け研修を始めとした様々な取組を実施しております。
 具体的には、地域の課題発見や解決能力の向上に結び付くよう都道府県などと連携した市町村職員向け研修会を開催することや、提案募集方式について実例を含め分かりやすく解説したハンドブックや、具体的な支障事例や提案の実現による成果をイメージしやすくするための動画の作成など、提案検討支援ツールを充実するとともに、提案募集方式を活用した地域の課題解決に向け、大学などの多様な主体との連携によるワークショップを開催するなど、様々な取組を実施してきたところであります。
 今後とも、これらの取組の充実に努め、提案の裾野拡大につなげてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#10
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 私も内閣府のホームページを拝見したんですが、ビデオクリップ、動画として熊本地震の際の罹災証明書の取得の関係のビデオが載っていまして、非常に分かりやすい提案があったなと、このように思っております。
 さて、先日の参考人質疑におきまして、大和村長さんから配付された資料の中に全国町村会の要望というのが上がっておりました。町村自治の確立ということで、大きく二つの御意見がございました。一つは権限移譲の推進、義務付け、枠付けの廃止、縮小。二点目が提案募集方式についてということでございました。これ、いずれも現在、第二次地方分権改革で政府が力強く進めている内容ということで、その流れをしっかりと強化、加速していただきたいというような要望であったというふうに思っております。
 また、平成二十三年からは年に数度、四回、五回ぐらいですが、国と地方の協議の場というのも設けられています。これは、地方団体の意見、要望というものが協議され、最終的に国会報告も受けているということでございます。
 こういった形で地方分権の推進についていろんな要望が地方から上がってきているわけでありますけれども、とりわけ最近における各地方団体からの要望の概要についてお伺いしたいと、このように思います。

#11
○政府参考人(宮地俊明君) 地方分権改革の推進につきましては、直近では昨年十二月の国と地方の協議の場におきまして、地方六団体から御意見をいただいたところであります。
 その内容につきましては、例えば、六年にわたる提案募集方式での議論の蓄積を踏まえつつ、地方への事務、権限の更なる移譲、従うべき基準を含めた義務付け、枠付けの見直し、地方税財源の充実などの制度的な課題の検討を行い、地方分権改革の一層の推進を図ることや、国から地方公共団体に対し、新たな計画の策定や専任職員の配置などを一律に求めるのではなく、地方の裁量の確保に十分配慮することなどの御意見をいただいているところであります。
 以上でございます。

#12
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 是非しっかりと地方団体、地方の意見を聞いて、更に地方分権の流れを進めていただきたいというふうに思います。
 地方分権の推進に関して一つ、地方創生との関係についてお尋ねしたいというふうに思います。
 先ほどからありますとおり、地方分権につきましては、本当に今地方が困っていると。地方が望んでいるような切実な要望をある意味きめ細かく聞いて対応しているわけでありますけれども、例えば第一次改革のような機関委任事務の廃止でありますとか三位一体改革における税財源の見直しといったような大きな改正、派手さはない取組を行っておられるというふうに思っています。むしろ、現在は地方創生という観点で、例えば地方創生交付金、一千億円の交付金でありますとか、まち・ひと・しごと創生事業費といったような形で予算を付けていくと。
 地方の側からもそういった予算の執行、こういったものをしっかりやっていくという要望が増えてきて、どちらかといったら、地方分権という観点ではなく、地方創生に軸足が移ってきているのではないかなと、このように思っております。しかしながら、真の意味での地方分権が行われ、地方自治というものがしっかり確立していなければ、地方創生そのものもやはり絵に描いた餅になるだろうというふうに考えております。
 そこで、地方分権と地方創生との関係について、これは内閣府に是非お尋ねしたい、このように思います。

#13
○政府参考人(宮地俊明君) お答え申し上げます。
 地方創生は、将来にわたって活力ある地域社会の実現と東京圏への一極集中の是正を共に目指し、将来に向かって構造的な問題に、継続は力なりという姿勢の下、取組が進められているものと承知をしております。
 地方分権改革は、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を目指し、地方に対する権限移譲や義務付け、枠付けの見直し等の取組により地方の自主性、自立性を高め、地域が自らの発想と創意工夫により地域の諸課題に取り組めるようにするための改革であります。
 地方分権改革と地方創生は活力ある地域社会の実現という目的を共通にするものであり、地方分権改革は地方創生を推進する上での基盤となるものと考えております。
 以上でございます。

#14
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 私も地方創生特別委員会の委員でございますので、是非、地方分権それから地方創生をある意味車の両輪としてしっかりと進めていただく、こういった取組を政府にお願いしたい、このように思います。
 続けて、二点目の国と地方公共団体との関係につきまして、これから総務省にお尋ねしたいというふうに思います。
 我が国は明治以来、列強諸国にキャッチアップしていくということのために、人、物、金、あるいは権限を国、中央に集中させて、国が地方に対して指導的な役割あるいは後見的な役割を果たしていく、そのことによって近代国家をつくり上げてきた、それに成功してきたという歴史があると、このように思っております。
 戦後民主化が進む中、本来であれば、国と地方の関係というのは上下の関係ではなくて、ある意味対等、水平な関係に変わるべきであったのだろうというふうに思っていますが、戦後間もなくは実態はそうではなかったというふうに思っております。先ほどから御答弁いただいたとおり、地方分権改革、これがしっかりと進めてこられる中で、逐次、地方の自主性あるいは自立性というものが確保されてきたのだろう、このように私は理解しております。
 先ほどお配りした資料、済みません、順番逆になりますが、一と二を御参照いただければと思います。
 資料一は憲法の地方自治の部分でございます。第九十二条、これ基本的な部分でありますが、地方公共団体の組織、運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定めると。その法律が次のページ、資料二にございますけれども、地方自治法ということでございます。ここで、地方自治法の第一条では、先ほどの憲法第九十二条を受けて、この法律は、地方自治の本旨に基づいて、地方公共団体の区分並びに地方公共団体の組織及び運営に関する事項の大綱を定め、併せて国と地方公共団体との基本的関係を確立すると、ここで高らかにといいましょうか、国と地方との関係をうたっているということでございます。
 そこでちょっとお尋ねしたいと思いますが、国と地方との間の事務の役割分担の基本的な考え方につきまして、とりわけ地方公共団体が実施すべき事務というのはどのような内容であるのか、総務省にお尋ねしたいと思います。

#15
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 地方自治法第一条の二第一項において、地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとされております。国は、この趣旨を達成するため、同条第二項において、国が本来果たすべき役割を重点的に担い、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体に委ねることを基本として、地方公共団体との間で適切に役割分担しなければならないこととされております。
 このような考え方は、国と地方公共団体との基本的関係を律する基本となる重要な原則であると考えております。具体的に、地方公共団体は、福祉、医療、産業、防災、教育などの住民に身近な事務を幅広く実施しており、必要な行政サービスを提供する礎となっているところでございます。
 以上でございます。

#16
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 制度上といいましょうか、制度の立て付けとしては国と地方公共団体との事務の役割分担というのは示されているわけでありますけれども、現実には、前回の、先日の参考人質疑でもありましたけれども、木村参考人からは、我が国の制度としては、国と地方公共団体の事務が整然と区別されていない融合型の地方行財政制度になっているというようなお話もございました。現実には、国と地方との役割分担、事務の役割分担の内容というのは明確になっていないということだろうと思っています。
 そういった意味で、国は地方公共団体の事務の、例えば制度立案でありますとか、その事務の執行に当たってどのような配慮を行っていかなければいけないのか、総務省にお尋ねしたいと思います。

#17
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 同じく地方自治法第一条の二の第二項では、国は、地方公共団体に関する制度の策定及び施策の実施に当たって、地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されるようにしなければならないと規定されております。ここに言う自主性及び自立性とは、地方公共団体が地方自治に関する事項について自主的に解決し、自ら決定していくべきことを規定したものとされているところでございます。
 以上でございます。

#18
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 国の配慮として、やはり地方の自主性、自立性ということで、これがやはり今回の役割分担あるいは地方自治を考える上でのキーワードなんだろうというふうに思っております。
 この自主性あるいは自立性を十分に発揮するというこの地方自治法の趣旨、これがしっかり実現されていれば恐らく地方公共団体の事務の運営に当たって大きな支障はないんだろうというふうに思いますが、現実には、先日の参考人質疑でも、大和村長さんからもいろんな問題点、これが指摘されたわけであります。
 とりわけ、事実上、地方公共団体が実施を義務付けられているような事務の中でも、例えば地方においても計画を策定しなければいけないというような事実上の義務付け、こういったものがやはりあるわけで、残っているわけでありますけれども、こういった点につきまして総務省としてはどのように取り組んでおられるのか、お伺いしたいと思います。

#19
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 地方公共団体に関する制度の策定及び施策の実施に当たっては、各府省において地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されるようにすることが重要と認識しており、政府としては、こうした基本的な考えの下、これまで計画策定などの義務付け、枠付けの見直しなど、地方分権改革を推進してまいりました。
 総務省としては、法令協議などを通じて、計画策定そのものの義務付けの緩和に加え、計画を策定する必要がある場合でも、例えば計画の記載内容などの自由度の確保、関連する複数の計画策定の一本化、市町村連携による計画の共同策定など、地方公共団体の事務負担の軽減に配慮して必要な意見を述べることなどを行っております。
 また、内閣府においては、先ほど御紹介ございましたが、平成二十六年度から提案募集方式を導入し、地方の現場の課題に基づく提案に対しきめ細やかに対応されているところでございまして、今後とも、内閣府と連携して、地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されるように取り組んでまいります。

#20
○徳茂雅之君 どうもありがとうございます。
 先ほどから何度も申し上げています地方の自主性、自立性、これを尊重する上で、やはり総務省の果たすべき役割、まさに地方、地域の代弁者といいましょうか、ちょっと言い方悪いかもしれませんけれども、その立場として内閣府の皆さんと連携してお取組をいただきたい、このように思います。
 ちょっと話題というか話変えますけれども、明治以降、都道府県の組織、これは廃藩置県でまずは三百府県余り設置したわけでありますけれども、一八九〇年にこれが三府四十三県と、今の四十七都道府県の仕組みがもう既に百年以上前にでき上がり、今変わっていないというわけであります。
 一方、市町村、これにつきましては、元々、明治以降、七万の団体といいましょうか、組織がありましたけれども、明治の大合併でこれが一万五千に変わり、昭和の大合併で三千五百弱に変わり、そして平成の大合併でまた半減の千七百ということで、都道府県の組織というのはほとんど変わっていない、数は変わっていない中で、基礎自治体であります、地方団体であります市町村につきましては合併合併が進んできたというわけであります。
 先日も、合併特例法の審議がありました。総務委員会でありました。この特例について十年間延長するということが可決したわけであります。二〇四〇年には高齢者人口、我が国はピークを迎えるということで、これ本当に地方だけではなくて、都市も巻き込んだ形での人口減少が進展していくということになります。こういった中で、これまでの国と地方の役割分担という考えだけではなくて、地方間での役割分担を図る、連携を図っていくことも逆に国と地方との関係を考えるに当たっては重要な論点になってくるんだろうと、私はこのように思っております。
 そこで、国と地方の行政の役割分担を考えるに当たって、基礎自治体である市町村、それと都道府県との役割分担について、人口減少も進む、あるいは自然災害も多発する中で、特に都道府県に対してどのような役割を求めるのか、総務省にお尋ねしたいと思います。

#21
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 現在、地方制度調査会で最終的な答申の取りまとめに向けまして、地域や組織の枠を超えた連携など、将来の人口減少、少子高齢社会を見据えた必要となる地方行政体制の在り方について調査審議が進められております。
 その中で、今後の資源制約の下でも、市町村の行政サービス提供の持続可能性を確保していくためには、他の地方公共団体と連携し、施設、インフラなどの資源や専門人材を共同活用する取組が重要になるのではないか、そうした資源、専門人材の共同活用について核となる都市との連携が重要ではないか、他方、市町村間の広域連携が困難な場合には都道府県の役割を検討する必要があるのではないかという意見が出ております。
 都道府県による補完、支援の役割については、具体的には、技術職員、ICT人材等の専門人材の確保など、今後、市町村間の広域連携では対応が困難な事案の増加が見込まれる中で、個々の市町村の規模、能力等に応じて都道府県と市町村が一体となって行政サービスを提供する協働的な手法を含め、都道府県がきめ細やかに補完の役割を担うために必要な方策等について御議論をいただいております。
 総務省としても、地方制度調査会における議論を踏まえまして、適切に対応してまいります。

#22
○徳茂雅之君 ありがとうございました。
 最後に、国と地方の役割分担を考えるに当たって、地方議会の果たす役割、これも大きいというふうに思っております。地域における民意を集約する、そして地方の執行機関であります長の監視を行うと、こういった役割を果たす意味でも地方議会の存在は大きい、役割は大きいと思いますが、現状は、なり手不足などいろんな課題を抱えております。先ほど高原局長からありましたけれども、地方制度調査会におきましてもこの問題について議論が行われていると承知をしておりまして、先日の総括的論点整理においても議論されていたというふうに承知しております。
 国と地方の行政の役割分担を考えるに当たって、地方議会について、現状の課題、それから見直しの方向性についてお伺いしたいと思います。

#23
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 人口減少社会において新たに発生する合意形成が困難な課題について、民主的に地域の合意形成を進めていく上で地方議会の役割は重要であります。議会が多様な民意を集約して団体意思を決定していく上で、住民の皆様の多種多様な層から議員が選出されて議会を構成することが多くの住民の皆様のニーズをつかむことにつながり、大切であると考えております。
 総務省では、昨年六月に、地方議会・議員のあり方に関する研究会を立ち上げ、今後の地方議会、議員のあるべき姿や、多様な人材が地方議会に参画しやすくなる方策などについて幅広く議論してまいりました。
 現在、研究会の議論を基に、地方制度調査会において、地方議員のなり手不足の要因として、請負禁止の緩和や立候補環境の整備などの項目について検討を深めていただいており、総務省としても有意義な議論が行われるよう、しっかりと取り組んでまいります。
 以上でございます。

#24
○徳茂雅之君 どうもありがとうございます。
 今日、地方公務員制度でありますとか地方の財源の関係もお尋ねしようと思って内藤局長、大村部長にもお越しいただいたのですが、ちょっと時間の関係でできませんでした。これはまた総務委員会等でお伺いしたいというふうに思います。
 以上で質問の方を終わります。

#25
○吉川沙織君 立憲・国民.新緑風会・社民の吉川沙織でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 国会は国権の最高機関であり、唯一の立法機関です。今のような緊急事態発生時だからこそ、緊急事態対応という名の下で不適正な行政運営がなされていないかという観点から、行政を監視する役割が全国民の代表たる国会議員で構成される国会で果たしていくことが求められると思います。
 新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針、三月二十八日に策定をされて、四月七日と先日の土曜日にも変更点があったようでございますが、例えば、これに関して言えば、休業要請等をめぐり国と自治体の足並みがそろっているとは言い難く、国民生活にも影響が出ています。国との協議を一方的に求めるのではなく、国と自治体がしっかりと対話した上で対策を進めるべきであると考え、このような観点から、まず総務大臣に伺います。
 二月十七日の行政監視委員会において、参考人の礒崎中央大学教授はこうおっしゃいました。社会の課題に対して法令が余りに多く、細か過ぎるという法令の過剰過密の問題を指摘なさいました。人口減少社会で自治体職員は少なくなる一方で、執行すべき法令は減らず、細部まで規定していること、このような中で地域の課題解決に取り組む余裕がなくなってしまうことや、執行に携わる自治体職員が法令が余りに多く過剰過密であるがために十分に習熟できないことによる現場の混乱及び執行コストの増大等の問題を生じさせるといった問題点を指摘されました。
 法令の制定によって生じる自治体業務への負担、影響について、大きいか小さいか、総務大臣の御所見を伺いたいと思います。

#26
○国務大臣(高市早苗君) 法令は、各府省庁にまたがるものがたくさんあると思います。その中で、他省庁に関するものについて、これは過剰な法令だとか不要な法令だということを申し上げることは私はできませんが、各地方自治体において、たくさんの法令を解釈された上で法令に沿って対応していかれるということに一定の負担はあると存じます。

#27
○吉川沙織君 先日の二月十七日の行政監視委員会の参考人質疑の際も、礒崎参考人は、このぐらい分厚い法令のコンメンタールみたいなのをお持ちになって、これぐらい読み込まないと自治体は対応ができないような、そういう状況に陥っているというようなお話もございましたので、今大臣から御答弁ございましたとおり、一定の負担は生じているものと思います。
 自治体がこれら法令を執行するに当たっては、法律、政令、省令、告示、これらのほかに、法的拘束力はないものの、国が自治体向けに発出する通知、要領、事務連絡等を踏まえて対応することが必要となります。
 法的拘束力を持たない国からの自治体向けの通知や事務連絡等が年間どのくらい発出されているか、地方自治を所管する総務省として、その総数、年間どれぐらい発出されているか、御存じでしたら教えてください。

#28
○国務大臣(高市早苗君) 地方自治法におきまして、各大臣は、その担当する事務に関して、普通地方公共団体に対して、普通地方公共団体の事務の運営その他の事項について適切と認める技術的な助言をすることができるとされております。
 総務省において各大臣が行った助言について網羅的に把握する立場にはございません。したがって、総務省として国の各府省から地方公共団体向けに発出した通知や事務連絡の総数は把握しておりません。

#29
○吉川沙織君 では、今もうまさに緊急事態として対応いただいている新型コロナウイルス感染症につき伺います。
 政府は感染拡大の防止に向けた取組を全力で行っていただいていると承知しておりますが、政府の方針を踏まえ、自治体も地域の実情に応じた対策を講じることが求められています。例えば、厚生労働省のウエブページ「自治体・医療機関向けの情報一覧(新型コロナウイルス感染症)」を見ると、多数の通知や事務連絡が掲載されています。これまでに経験のない感染症対策に追われる自治体の現場職員が、これらを全て熟読し理解をした上で業務を進めることができているかどうかは懸念がないとは言えません。
 新型コロナウイルス感染症対策の実施に当たり、国から自治体向けに発出された通知や事務連絡等の総数を把握しているかどうか、総務大臣に伺います。

#30
○国務大臣(高市早苗君) 総務省として、新型コロナウイルス感染症に関して、国の各府省から地方公共団体向けに発出した通知や事務連絡の総数は把握いたしておりません。

#31
○吉川沙織君 先ほどと同じ理由かと思うんですが、では、もし御存じでしたら、大臣、教えてください。総務省が自治体に発出した総数というのは把握されていますか。

#32
○国務大臣(高市早苗君) 各局の全て合計しますと二百一件でございます。

#33
○吉川沙織君 今回の新型コロナウイルス感染症対策で、国から自治体に総務省で発出した事務連絡等が既に二百一件。厚生労働省のページ、サイトを見たら物すごいあって、恐らくこれはほかの他府省庁においても物すごい数の事務連絡等が発出されているものと思います。
 ここで、厚生労働省の大臣官房審議官に伺います。厚生労働省は三月一日付けで「地域で新型コロナウイルス感染症の患者が増加した場合の各対策(サーベイランス、感染拡大防止策、医療提供体制)の移行について」という事務連絡を発出しています。この事務連絡において、軽症者等の療養につき、どのような方針を示していたのか伺います。

#34
○政府参考人(吉永和生君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の三月一日の通知でございますけれども、二月二十五日の新型コロナウイルス感染症対策の基本方針が策定されたことに基づきまして、その具体的な内容についてお示ししたものでございます。
 この通知におきましては、地域での感染拡大により、入院を要する患者が増大し、重症者や重症化するおそれが高い方に対する入院医療の提供に支障を来すと判断される場合には、一般の医療機関においても必要な病床を確保するとともに、高齢者や基礎疾患を有する方、免疫抑制剤や抗がん剤を用いている方、妊産婦以外の方で症状がない又は医学的に症状が軽い方には、検査の結果が陽性であっても、自宅での安静、療養を原則とするように示したものでございます。
 また、それぞれの地域におきまして現行の対策を移行させる必要があるか否かにつきましては、地域の実情に応じて現行の対策を移行させる必要がある場合には、都道府県知事が協議会等での関係者の意見を聴取しつつ、厚生労働省とも相談の上判断していただくという形の通知になっているものでございます。

#35
○吉川沙織君 当初の厚生労働省の方針は、原則、無症状であっても入院。ただ、この三月一日付けでは、重症者の受入れが難しくなる場合は軽症なら自宅療養を原則とする通知であったと承知していますが、その際には厚生労働省とも相談する、今答弁あったとおりでございますけれども、そう書かれていました。
 三月一日から一か月たった四月二日には「新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養及び自宅療養の対象並びに自治体における対応に向けた準備について」と題する事務連絡が発出され、この中に宿泊療養、自宅療養の対象の考え方が示されています。三月一日付けで示された方針につき、四月二日付け事務連絡ではどのような変更点があったのか、厚生労働省大臣官房審議官に伺います。

#36
○政府参考人(吉永和生君) 四月二日の事務連絡につきましては、三月一日の通知の内容につきまして、具体的に移行を希望する自治体が出てきた中で詳細について定めたものでございます。
 具体的な相違点でございますけれども、基本的な原則、高齢者、基礎疾患がある方、免疫抑制状態である方、妊娠している方については移行しないという部分は変わってございませんけれども、さらにPCR検査陽性で感染防止に係る留意点が遵守できる方という要件、また帰国者・接触者外来又は現在入院中の医療機関の医師が、症状や病床の状況等から必ずしも入院が必要な状態ではないと判断した方ということを示しているものでございます。
 また、療養の場所につきまして、入院病床の状況及び宿泊施設の受入れ可能人数の状況を踏まえつつ、高齢者との同居の有無等と家族状況、あるいは帰国者・接触者外来等から把握した情報等を基に、宿泊療養、自宅療養のために都道府県等が必要な調整を行い療養場所を確定させることとしているものでございます。
 また、自宅療養、宿泊療養の解除の基準につきましても新たに記載してございますけれども、原則として、退院基準と同様に、軽快後、PCR検査を実施し、二回連続して陰性が確認された場合について解除するということを通知しているものでございます。

#37
○吉川沙織君 三月一日付けの事務連絡と四月二日では内容異なるわけですけれども、この三月一日付けの事務連絡においては、感染症指定医療機関等への入院措置を実施するとしつつも、地域で感染拡大した場合、重症化するおそれが高い者に対する入院医療の提供に支障を来すと判断される場合は自宅での安静、療養を原則とするとし、このような体制に移行する場合は、さっき一つ前の答弁でありましたけれども、厚生労働省とも相談するように求めていました。
 このように厚生労働省との相談を求めた理由というのは、これ感染症法の規定だったのか、それとも二月二十五日の新型コロナウイルス感染症対策の基本方針にそういう記述があったからか、どちらかだと思うんですが、どちらでしょうか。

#38
○政府参考人(吉永和生君) 委員御指摘のとおり、外来診療体制や入院医療提供体制等の各対策の移行につきましては、基本的には都道府県の御判断により行われるものでございますが、厚生労働省といたしましても、移行に当たっての準備状況の確認、また共有する趣旨で、外来診療体制や入院医療提供体制につきまして現行の対策を移行させる場合には厚生労働省に御相談いただくこととしているものでございます。
 新型インフルエンザ等対策政府行動計画が元々ございますけれども、その中におきましても、地域での発生状況は様々であり、その状況に応じ、特に地域での医療提供や感染対策等につきまして柔軟に対応する必要があることから、地域における発生段階を定め、その移行につきまして、必要に応じて国と協議の上、都道府県が判断することとしているということが記載されているところでございます。
 また、委員御指摘のありました三月二十八日の基本的対処方針におきましても、国や地方自治体等の関係者が一丸となって対策を進める必要があることから、患者が増加し、重症者等に対する入院医療の提供に支障を来すおそれがあると判断する都道府県や、増設した帰国者・接触者外来での医療提供の限度を超えるおそれがあると判断する都道府県における医療提供体制の整備につきまして厚生労働省に相談することとしているものでございます。

#39
○吉川沙織君 原則入院措置、これ元々の方針だと思います。これから軽症者等について自宅、宿泊施設での療養への移行に関し、厚生労働省は、さっき答弁いただきましたけど、三月一日の事務連絡等においてその具体的基準を示さなかったこと、また、その移行に当たっては厚生労働省とも相談する、この相談を求めたことが自治体の取組の制約となったことが、四月四日付けの日本経済新聞にも掲載されておりますけれども指摘されています。この結果、都市部など感染が急拡大している地域では、対応病床が逼迫し、感染者数が病床とほぼ同数に達しました。中核市市長会からは四月一日付けで、無症状あるいは軽症者の入退院基準を再度整理するよう国に対し緊急要請もなされています。
 三月一日付けの事務連絡が自治体の自主的な判断の支障となり、実情に応じた取組の制約となる事態を招いた側面があることについて、もし厚生労働省として所見があればお伺いしたいと思います。

#40
○政府参考人(吉永和生君) 三月一日の通知につきましては、先ほど申しましたとおり、二月二十五日の基本方針に基づいてその具体的な中身を記載したものでございますが、どういうものが今後必要になるかということを具体的に記載して発出したものでございます。
 四月二日につきましては、まさに委員御指摘のとおり、各地方自治体の方から移行について考えたいというような御相談も受けている状況の中で、どういう形で進めるのがいいのかということを、幾つかの自治体とも相談をしながら、具体的な中身、詳細につきまして指し示したところでございます。
 新型コロナウイルスの感染症につきましては、まだ未知の部分が非常に多い中で、効果的な公衆衛生対策を講じていく観点から、様々に最新の状況を踏まえて、その知見を地方自治体にも送付をしながら有効な対策を投じていくということが必要でございまして、その観点で、通知が幾つかに分かれていくのではないかというようなこともございますし、相当量の通知が出ているのではないかという点はごもっともで、御指摘のとおりでございますが、私どもとしても、最善の努力をしながら、自治体のその感染症に対する対策が講じられるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。

#41
○吉川沙織君 今までに例のないような感染症ですので、そういった意味では今の御答弁も分かります。ただ、感染症の蔓延防止は広域的、緊急に対応すべき課題、問題であって、国としてある程度方針を示すことは必要だと思います。ただ、今回のこの対策においては、厚労省が発出した事務連絡が三月一日時点では具体性を欠いて、実質的に自治体の実態に即した判断を行う際の支障になってしまった側面は否定できません。
 今、四月二日付けの事務連絡、手元にありますけれども、この四月二日においては自治体の取組を追認するような方針が示されてはいます。宿泊や自宅での療養を行う患者への対応については、実はこの四月二日付けの事務連絡の中に「本事務連絡とあわせて、「新型コロナウイルス感染症の軽症者等の宿泊療養マニュアルの送付について」(令和二年四月二日付け事務連絡)及び「新型コロナウイルス感染症患者が自宅療養を行う場合の患者へのフォローアップ及び自宅療養時の感染管理対策について」(同日付け事務連絡)を事前準備及び対応の参考にされたい。」。これ以外にも、改めて追って連絡する予定のものがあったりします。
 緊急事態において、累次において多数の通知を国が発出することは、現場の自治体にとって大きな負担になるということは言うまでもありません。国が発出する法的拘束力を持たない通知、事務連絡の類いが自治体の業務遂行に与える影響について、総務大臣の御見解を伺います。

#42
○国務大臣(高市早苗君) 例えば、総務省から発出させていただいている通知の内訳を見ますと、一番多いのは自治行政局百十九件、次に多いのが消防庁六十二件となっております。自治財政局などは予備費、令和元年度の予備費の使用に関する案件であったり、自治税務局はそれぞれ今般の税制についての通知でございます。自治財政局五件、自治税務局十二件というふうになっているんですけれども。
 特に自治行政局が発していますたくさんの通知は、総務委員会などで各委員の先生方から御指摘があったことが多うございます。特に、このようなことになってお子さんが学校に行けなくなってしまって、公務員の方がおうちでお子さんのお世話をされなきゃいけない、そのときにどのように対応するかですとか、また、臨時の職員の方がそこで職を失うようなことにならないように配置換えなどいろんなことをしてほしいといったようなこと、多くは委員会の御指摘をしっかりと受け止めて発出しているものでありまして、それほど長い通知ではございませんので、是非とも一読をいただきたいものばかりでございます。

#43
○吉川沙織君 厚生労働省が出している例えば今議論しておりました三月一日付けと四月二日付けの事務連絡というのは本当に、今大臣が御答弁いただきましたのは、多分総務省の自治行政局と消防庁の件数とその内容が委員会で議論されたものだという御答弁でございましたけれども、例えば厚生労働省が出しておられる事務連絡なんかを拝読いたしますと、これ、どこにひっくり返ってどう読めばいいのか、本当に自治体の現場で少ない人数で対応している中で、本当にこの自治体の裁量でやっていいのか、でも、厚生労働省と相談しなきゃいけないんじゃないかとか、でも、この事務連絡自体は法的拘束力がないんだけれどもといって、自治体によっては自治体独自の判断で取組を先行させているようなところもありました。
 今回の新型コロナウイルス対策に関する事案においては、例えばその厚労省の事務連絡が今申し上げたように制約となりつつも、自治体が自主的な取組先行させました。感染症の、何というんですかね、蔓延防止のような広域的、緊急的に対応すべき事案の対応に際しても、地域の実情に応じて自治体の自主的な取組が阻害されることがないような国と自治体の関係が望ましいと思います。
 法令の制定だけでなく、法的拘束力のない通知や事務連絡の在り方についても、各府省は、いいか悪いかは別として、最大限留意をする必要があるのではないかと考えますが、地方自治を所管する総務大臣の御所見を伺います。

#44
○国務大臣(高市早苗君) 少なくとも、総務省から発出しております通知に関しましては、発出前に私のところに文書が来まして、これは必要な通知だと判断して発出をお願いしております。
 各省それぞれに必要な情報の提供というものを行っていることと承知をしておりますし、また、この情報提供が少な過ぎるという意見も反対に自治体の方からいただいておりますので、できるだけ簡潔に必要な情報を提供していくということが必要だと思います。

#45
○吉川沙織君 今日は、実質約二十年ぶりに設置をされました国と地方の行政役割の分担に関する小委員会で質疑をさせていただきました。この感染症対策一つ取ってみても、国と自治体の在り方、問われていると思いますし、この立法府でしっかり行政監視の役割果たしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

#46
○田名部匡代君 国民民主党の田名部匡代でございます。今日はよろしくお願いをいたします。
 今も吉川議員の方からありました新型コロナウイルス対策については、国とまた地方の連携であるとか役割分担、非常に重要だと思っています。今日は、新型コロナウイルスに関連した質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 改めて私からも、この度の新型コロナウイルス、感染されてお亡くなりになられた方々に心から御冥福お祈り申し上げたいと思いますし、今感染して治療に当たっている患者の皆様の一日も早い御回復をお祈りを申し上げたいと思います。
 同時に、医療現場で御奮闘いただいている皆様に敬意を表し、また、私のところによく聞こえてくる声として、もちろんありとあらゆる現場の皆さん、頑張っていただいているわけですけれども、私の地元でも高齢者施設での感染が確認されましたけれども、御高齢者をお預かりになられている介護施設の方々にとっては、特に重篤化してしまうのではないか、自分が感染するということよりも感染させてしまうのではないか、様々な思いの中で地域社会のこの高齢社会を支えていただいていることに、心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 お亡くなりになったといえば、特にまた志村けんさんが亡くなられて、私、その後の報道で、改めて、感染された方が入院中も面会を許されず、そしてそのままだびに付されたということにとても胸を締め付けられるような思いでした。同じように、感染されてお亡くなりになられた御家族の方々は本当におつらい思いをされただろうと、そんなふうに思うわけです。
 そのときに、一方で、亡くなられた方々をどうやって安らかにお見送りをするのか、できるだけ御家族の意向に沿ってお見送りをしたい、火葬からまた葬儀までに関わられる葬儀屋の方々もいろんな思いを持たれている。一方で、本当に感染はされていないんだろうかという、感染拡大するのではないかという不安も同時に抱えていらっしゃる。そういうことを考えながらおりましたところ、ちょうど総理が、三月二十八日の記者会見、マスコミからの質問に対して答弁されていることを聞きまして、これは本当かなというふうに疑問持ちましたので、まずそのことからお伺いさせていただきたいと思います。
 三月二十八日、記者会見、総理は、会見の最後の記者からの質問に対して、最後は必ずCTを撮る。これ、総理は検査件数が少ないということに関連しておっしゃっているんですけれども、では、死者の数、肺炎で亡くなっている方は実はコロナではないのかということをおっしゃる方はいるのですが、コロナウイルスの場合は専門家の先生たちが、これはみんな、私も確認したのです。私も、これはそういう批判があるんだけれども、どうなのだろうかと。このPCR検査、これが少なくてという話で伺ったのですが、これは、肺炎で亡くなった方については、基本的に肺炎になって、最後はCTを必ず撮ります。それで、CTにおいてこれは間質性肺炎の症状が出た方は必ずコロナを疑います、必ず。そういう方については、これは必ず大体PCRをやっておられます。ですから、そこで間質性肺炎でない肺炎で、例えば細菌性等々の肺炎で亡くなられた方等について言えば、これはコロナではない。ですから、コロナではなくて肺炎で亡くなったという方はコロナではないのだという説明を受けているという御発言をされました。
 まず初めに確認させていただきますが、基本的に肺炎になって最後はCTを必ず撮りますというのは、これは事実でしょうか。

#47
○政府参考人(吉永和生君) 御指摘のような肺炎が疑われる場合でございますけれども、血液検査や細菌学的検査により原因の鑑別を行うというのがまず第一に行われると思います。その上で、これらの検査で原因が特定されていない場合については、CT検査等の実施によりその原因を精査するというのが一般的であると考えてございます。
 その際、間質性肺炎に見られる陰影等の異常所見が確認されて、新型コロナウイルスの感染症の感染が疑われる場合につきましては、医師の判断によりましてPCR検査が行われるということだろうと考えてございます。

#48
○田名部匡代君 ごめんなさい、もう一回伺います。
 必ずCT検査を行っているということですか。

#49
○政府参考人(吉永和生君) 医療機関の状況もありますので、必ずというところまで言えるかどうかというのはございますが、日本の場合はCTの配備率は非常に高い状況でございますので、例えばインフルエンザの検査を行うとか血液検査を行うとか様々な検査を行って、それ以外のものがないというときにはCTを撮るケースというのは非常に多いだろうというふうに思っております。一般的にはそういう形で診療は進んでいるというふうに考えてございます。

#50
○田名部匡代君 肺炎で亡くなられた方に対するCT検査のことを伺っています。そのとおりでよろしいですか。

#51
○政府参考人(吉永和生君) 原因不明の肺炎で亡くなられた方においてどのような対応を取るかということは医者の判断になるというふうに思っておりますが、通常のケースでありますと、生きて病院に行かれた方がどういう検査を受けられてというところで、通常、その病院の設備にもよりますけれども、CTの検査を行うということが一般的であるということでございます。

#52
○田名部匡代君 ごめんなさい、しつこくて。
 端的にお答えください。肺炎で亡くなった方については最後はCTを必ず撮ります、この事実関係について、そうかそうではないのかお答えください。

#53
○政府参考人(吉永和生君) CTスキャンにつきましては、診療の過程で行われるのが通常でございます。死後の話については余り具体的には承知しておりませんけれども、診療の過程でCTを撮って、その中で他の要素がない、で、間質性肺炎であるという場合についてはコロナを疑うと、その上でPCR検査を行うというような作業が行われているものと考えてございます。

#54
○田名部匡代君 いろいろ長く御答弁をいただいたんですけどね、肺炎で亡くなった方については、基本的に肺炎になって最後はCTを必ず撮りますというのは、私これ、今の説明を聞く限り、そうじゃないと思うんですよ。別に揚げ足を取るつもりじゃなくて、やっぱり正確な情報発信をしていただきたいんですよ。違うならきちんとそれは訂正をしていただかないと。
 実は、日本放射線科専門医会の方からも、新型コロナウイルスの感染を心配されている皆様へということで情報発信していただいているんですけれども、CT検査でウイルスによる肺炎を疑ったとしても、それが新型コロナウイルス肺炎なのかというのは区別できないとして、CT検査で感染してどのぐらいで異常が出るのか分かっていないということで、あわせて、新型コロナウイルス感染が疑われ、さらにCT検査が必要と診断されたときにも、きちんとその体制を整えておく。つまり、感染しないよう準備してからじゃないとその検査を行うことができず、そのためには時間と人手が掛かります。
 私はここで、はなから総理がおっしゃったことがうそだと思ってこうしたわけじゃなくて、私はこういうふうにおっしゃったからそうだと思ったわけですよ。じゃ、体制どうなっているんだろうか。亡くなられた人が感染していたのかしていないのかを検査されているんだったら、お見送りをするときも、また、御葬儀をされるその関係者の方も、もうそのことについては、そういう情報の中でというか、感染していないんですよ、だからこうやってお見送りして大丈夫ですよ、感染されています、だからこういうことをしなきゃなりませんよということの区別が付いているのかなと思って、総理の発言を見ていたわけですよ。
 でも、今のお話からしたら、亡くなった方、最後はCTを必ず撮ります。だから、総理のその言葉の使い方、じゃ、もう一つ、この後、そのCTにおいて、ここをやっていないんだからこの後が事実じゃないということになると思うんですけれども、CTにおいてこれは間質性肺炎の症状が出た方は必ずコロナを疑います、必ず。そういう方については、これは必ず大体、必ずなのか大体なのか、まず基本的に必ずと大体、一緒に使わないですよね、必ずなのか大体なのか。必ず大体、PCRをやっておられます。で、最後に言い切っているんです。間質性肺炎でない肺炎で、例えば細菌性等々の肺炎で亡くなられた方等について言えば、これはコロナではない。こう総理はおっしゃっているんです。この事実関係、どうですか。

#55
○政府参考人(吉永和生君) 総理が正確にどうおっしゃったのかというのは、手元にございませんので今つぶさに御説明はできませんけれども、通常、その診療の過程でCTを撮るということは一般的に行われているものでございます。
 その上で、間質性肺炎の場合について、コロナの方は間質性肺炎の症状を示すことが多いということは一般的に言われておりますので、ほかの要素、その前の血液検査でありますとか様々な検査を行って、その他の要素が取り除かれた後でその原因が不明ということになり、で、間質性肺炎ということになりますとコロナを疑うというのが通常で、その上でPCRを行っているケースというものが多いんだろうというふうに思ってございます。

#56
○田名部匡代君 入院をされた方、患者さんに対してはそういう様々な検査が行われると思いますが、例えば御自宅で亡くなられる方もいる、お独り暮らしの方もおられる、必ずしも熱が出て気付いてもらえるとは思わない、認知症になられた方は、味覚障害だと言ったって、もしかしたらそのことは思うように外には伝わっていないかもしれない。何で亡くなったか分からない、そして日本では肺炎で亡くなられる方が九万人もいらっしゃるというような状況の中で、私は、総理の発する、まあ私ここで申し上げても、それは総理に申し上げることだと思うんだけれども、正確な言葉の使い方をしてほしい。何もこんな専門家の方から説明されているという、本当に専門家の方がこんなことを説明されたのか、どういう方が総理に説明されているのか分かりません。
 ただ、こういうことを一つ取っても、違うんだったら違うということをきちんと正しい情報として発信し直さないといけないと思うし、そして今、御遺体等を取り扱う方へと厚生労働省で通知を出されていますけれども、私は、今、神戸で透明な御遺体の納体袋を使われているというニュースも見たんですね。私が申し上げたいのは、この透明な納体袋を使うことによって故人の顔を見てお別れをすることができる。私は冒頭、本当に胸が締め付けられる思いをしたというのは、本当に面会もできないままだびに付されるようなことしか対応ができないのかと思ったら、厚生労働省の通知では、遺体が非透過性納体袋に収容、密封されている限りにおいては、特別の感染防止策は不要であり、遺体の搬送を遺族等が行うことも差し支えありませんというふうに書いてあるんです。納体袋の表面を消毒をすれば、また御遺族の皆様も立ち会うことができるというようなことが書いてあるので、どのようにその亡くなられた悲しみの中にいらっしゃる御家族が故人をお見送りできるのか、そういう正しい情報をきちんと伝えていただきたいし、逆に御葬儀に当たられる関係者の方々がそこで感染が拡大するようなことはあってはいけないので、全てを検査するかどうかというのは、これはいろいろ問題あると思うけれども、大変なことだと思いますけれども、どういうことに注意して、どうすればいいのかということは、いろいろと厚生労働省の方でも心配りをしていただきたい、再度検討していただきたい。そして、総理のおっしゃっていることが違うんであれば、それはきちんと訂正をしていただく必要があるのではないかと、そんなふうに思っていますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 限られた時間なので、次へ行きたいと思います。
 次に、子供のストレス、DVや子供の虐待が増えていくのではないかということが大変心配されています。東日本大震災の後にもそういうことが言われました。当然、これだけの自粛、制限があれば大人でも大きなストレスを抱えていますし、そのことが子供に向かって、そのストレスが子供にぶつけられることがあってはならないというふうに思っています。
 その虐待やDVについての相談体制も非常に重要だと思っていますが、その前段の子供のストレスということに対して、子供からのサインを見落としてはいけないというふうに思うんですね。なかなか子供を一人置いて仕事を休めないお母さんもいれば、またずっと御家族で一緒にいる中で、そこで様々な問題やストレスが発生することもあると思うんです。子供に対する心のケア含めて、ストレスときっちり向き合っていかなければならない、子供を支えていかなければならないという意識なのですが、どのようにお考えでしょうか。

#57
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘ございましたように、こういう学校休業ですとか外出の自粛という中で、子供さん自身のストレスあるいは養育者のストレスの増加も懸念されているところでございますので、丁寧な相談、指導を行っていくことが重要だと考えております。
 厚生労働省としましても、ホームページにおきまして、特に親がつい手を上げてしまうというようなことがないように、子供との関わりについての具体的な工夫のポイントですとか、あるいは様々な相談窓口の情報、これをまとめて情報提供もしておりますし、また、地方自治体におきましては、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行う子育て世代包括支援センター、ここにおきまして、通常ですと対面で様々な悩みをお聞きするんですが、こういう状況でございますので、電話とかメールとか、そういったことも活用してきめ細かい支援をお願いするようにしているところでございます。
 また、学校休業の中では、学校の教員の先生方のお力を借りるということも一つのポイントだと思います。例えば、登校日などに子供の少しそういうサインを読み取るとか、そういうことも大事ですので、その辺りは文科省ともよく協力してやっていきたいと思っております。

#58
○田名部匡代君 是非、心のケア、連携して取り組んでいただきたいというふうに思いますし、どうやってストレスを発散したらいいのか、いい情報があったらそれも丁寧にお伝えをしていただきたいと思うし、ある専門家の方は、子供の年齢に応じた正確な情報を子供自身にもちゃんと理解をしてもらうような取組も重要ではないかという御指摘がありました。そういうことを踏まえて、子供の心身、心もそして体も健康でこの困難を乗り切って、子供自身も乗り切ってもらえるように是非取組を進めていただきたいと思います。
 あわせて、国民民主党の矢田わか子議員が妊婦への支援について非常に強く国会でも取り上げておられました。実は、これ、行政監視局の方からの資料いただいて非常に私も驚いたのですが、産前産後の方の自殺率が非常に高いというものでありました。死因が自殺だというのが三割ということであります。そういうことを考えると、妊婦さんに対する心のケアというものも非常に重要な課題ではないかと思っておりますので、そのことにもしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、一言お願いします。

#59
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の心のケアも含めまして、今月の四月一日でございますけれども、厚労省として、この新型コロナウイルス感染症対策についての、特に妊婦の方々の不安解消ということについての支援パッケージをまとめたところでございます。ホームページにも掲載しておりますが、引き続き地方自治体とよく連携をしながらしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

#60
○田名部匡代君 次に、もう最後の質問になると思います。
 入国規制地域からの入国者全ての方をPCR検査することになって、防衛省でも関連団体のホテルを提供していただき二百人の受入れが可能ということでありますけれども、そもそも水際対策は非常に遅かったと私は思っています。
 一月二十七日、中国では団体旅行が禁止され、アメリカでは二月二日、中国滞在者の入国禁止、二月の三日、四日、水際対策が強化されましたけれども、日本の対応、非常に遅かった。ごめんなさい、すぐ終わります。帰国してから地元に帰れない、遠くにいる人たちがいるわけですよ。それを二週間どこかにいてください、空港か近隣のホテルって、これ、ちゃんと受け入れられているのか、そして、戻られたときに二週間きちんと自粛をしていただいているのか、健康状態はどうか、こういったことが地方と連携、地域と連携してできるような体制、しっかりつくっていただきたいというふうに思いますので、一言答弁いただいて終わりたいと思います。

#61
○政府参考人(吉永和生君) 帰国者の方につきましては、二週間の自宅やホテルにおける待機を要請しているところでございます。非常に御負担を掛けているところでございますけれども、いずれにいたしましても、国内の新型コロナウイルス対策、感染症対策が円滑に進みますように、また、御帰国された方々の御負担が最小限になりますように努めてまいりたいと考えてございます。

#62
○田名部匡代君 終わります。

#63
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。
 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。
 初めに、参議院における行政監視機能の強化について質問いたします。
 機能強化については、各会派の代表者により構成される参議院改革協議会で議論が行われ、平成三十年六月に報告書がまとまりました。この報告書を受けて、行政監視委員会は、昨年の臨時国会で一般質疑を、この通常国会でも国と地方の行政の役割分担をテーマに参考人質疑を行いました。また、行政監視機能の強化に関して継続的に検討がなされ、本日、理事会で行政監視機能の強化に関する申合せも行われたと伺っております。
 この申合せには、委員会の在り方についてこうあります。横断的、多面的な観点からの調査を着実に行うことによって本院の行政監視機能の強化の主要部分を担い、行政監視機能に厚みを持たせていくと、こういう認識を与野党で共有するとしております。さらに、委員会における調査をどのような視点で行うかということについてもこうあります。府省横断的な課題や複数府省に共通する行政手法、立法技術などに焦点を当てると、このように言いまして、例えば、国と地方の役割分担にゆがみが生じていないか等の視点から調査を行う、こう明記をされています。このほかにも、本委員会、行政監視委員会での副大臣の積極活用や新たな行政監視と年間サイクルについても改めて確認をしております。
 この申合せの認識に基づいて、この行政監視委員会が幅広い観点から府省横断的な課題について調査を行い、行政監視機能に一層の厚みを持たせていかなくてはならないと私も思っておりますが、公明党が参議院改革協議会で訴え、報告書に盛り込まれたこの小委員会の設置も本日このように実現をいたしました。
 そこで、参議院で具体化が進められておりますこの新たな行政監視の取組についての所感を総務省にお伺いしたいと思います。

#64
○政府参考人(白岩俊君) お答え申し上げます。
 参議院におかれては、行政の適正な執行を監視、監督することを活動の柱の一つとし、かねて行政監視機能の強化に議院全体として取り組まれておられると承知しております。その一環として、この度、小委員会の設置に関する件を申し合わせ、行政監視委員会の活動を一層充実されるという大変貴重な取組をされたと伺っております。
 総務省行政評価局としては、本委員会の設置当初から政策評価及び行政評価・監視についての結果を活用していただいております。ありがとうございます。今後とも、総務省設置法や政策評価法などにより定められた機能を適切に発揮し、行政運営の改善に役立つ評価、監視、調査活動に努めてまいりたいと思います。

#65
○竹内真二君 次に、国と地方の役割分担に関して自治体の方から見直すべきとの声が上がっているのが、行政計画の策定を求める法律が増えている問題です。策定を求める法律というのは令和元年までの二十年間に実に九十二本と、昨年十一月の本委員会でも西田委員が指摘されておりました。
 法律の中での行政計画の規定、書きぶりには三つありまして、一つは、計画を定めるものとするという義務付け。二つ目には、計画を定めるように努めなければならないという努力義務。そして三つ目には、計画を定めることができる、こういう任意、できる規定と呼ばれていますが、これがあります。このうち、努力義務と任意の規定というのが大変増えていると。
 ただ、この努力義務と任意とは言いつつも、義務付けではない規定であっても、計画の策定が補助金の交付などの前提になっていたり、全国の自治体の策定状況が公表される、このために事実上、自治体側は作成をせざるを得なくなっている。自治体の職員、減少する中で事実上策定を求められる行政計画が増え、やはり自治体からは、本来の業務に支障を来しかねず、策定に伴う財政負担も少なくない、こういう声が寄せられております。
 そこで、国としても、この行政計画の策定支援の強化と併せて、行政計画に関する判断基準を検討した上で整理をしていくことが必要であると考えますが、総務省、いかがでしょうか。

#66
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 地方公共団体に関する制度の策定及び施策の実施に当たっては、各府省において地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されますようにすることが重要と認識しており、政府としては、こうした基本的な考えの下、これまで計画策定などの義務付け、枠付けの見直しなど地方分権改革を推進してまいりました。
 総務省としては、法令協議などを通じて、計画策定そのものの義務付けの緩和に加え、計画を策定する必要がある場合でも、例えば計画の記載内容などの自由度の確保、関連する複数の計画策定の一本化、市町村連携による計画の共同策定など、地方公共団体の事務負担の軽減に配慮して必要な意見を述べることなどを行っております。
 また、内閣府におかれましては、平成二十六年度から提案募集方式を導入し、地方の現場の課題に基づく提案に対しきめ細やかに対応しているところであり、今後とも、総務省といたしましても、内閣府と連携して、地方公共団体の自主性、自立性が十分に発揮されますよう取り組んでまいります。
 以上でございます。

#67
○竹内真二君 次に、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策について、国と地方の行政の役割分担という観点から質問をさせていただきます。
 まず、感染拡大の影響で生活に困っている世帯が三十万円を受け取ることができる、この新たな生活支援臨時給付金についてです。
 申請、審査手続を簡便化するために、世帯主の月収に関して、単身世帯なら例えば十万円以下、扶養家族二人なら二十万円以下といった統一基準を設けるということですが、まずは困っている方々、給付対象なのかどうか、自分がですね、それから、これ知りたいと。スピーディーかつ平易、これが分かることが何よりも今大事ですので、この点に関してはしっかりと対応していただけるようにお願いしたいと思います。
 その上でお聞きしたいのは、窓口になる市町村の申請受付はいつ頃から始まるのか。また、申請時に必要な収入状況を証する書類等とありますけれども、これは何を用意すればいいのか。さらに、申請してからは、給付までの具体的な流れ、これはどのようになり、どれぐらいの時間を要するのか、お聞きしたいと思います。

#68
○政府参考人(前田一浩君) お答え申し上げます。
 御指摘の生活支援臨時給付金につきましては、感染症拡大を防ぐことに配慮しつつ、休業等により収入が減少し生活に困っておられる世帯に迅速にお届けいたしますため、できるだけ申請のための手続を簡便なものといたしますとともに、給付対象世帯の範囲ですとか申請に必要な書類等を分かりやすく周知することが重要だと考えております。
 本給付金事業につきましては、市区町村に対します十分の十の国庫補助事業でありまして、国の補正予算案が成立し、これを受けた各市区町村の補正予算にも計上していただいた後、各市区町村における給付金の申請の受付が開始されるものでございます。
 市区町村への申請時に必要となる収入状況を証する書類等に関しましては、今後詳細に検討していくこととしておりますが、前年分の収入、これにつきましては、それが確認できる書類といたしまして、確定申告書や給与所得の源泉徴収票など、また、本年二月から六月の任意の月の収入が確認できる書類として、給与明細書や雇用主からの証明書、離職票などといった書類の提出を求めることを検討しております。
 その支給方法につきましては、申請者自らが申請書を入手していただきまして、収入状況を証する書類等を付して市町村に申請を行う方式を検討することとしております。
 また、申請書の受付に当たりましては、感染症拡大防止にも留意し、御自宅から郵送やオンライン申請など窓口申請以外の方法が基本となるよう検討を進めてまいりたいと考えております。また、具体的な給付の方法につきましては、口座振り込みが基本となるよう検討してまいりたいと思っております。
 各団体におけます給付金の申請受付時期や振り込みまでの期間につきましては、市区町村の人口規模等により異なるものと想定されますが、いずれにいたしましても、本給付金の趣旨に基づきまして、各市町村の補正予算の成立後できるだけ早く本事業を実施できるよう、引き続き市町村とも相談しながら、具体の実施方法等につきまして早急に検討してまいりたいと考えております。

#69
○竹内真二君 政府は、この給付金の申請窓口となる市町村に対して事務負担を考慮するとしておりますけれども、市町村は給付金以外にも、例えばセーフティーネット保証の融資であるとか固定資産税の猶予といった、今回、様々窓口対応や業務行うことが想定されますし、実際そうなりつつあります。しかも、市町村は感染症対応でテレワークも今推進しております。さらに、四月からは会計年度任用職員制度、これも始まっている。
 窓口が混雑して感染症拡大のリスクが高まるようなことがないようにするためにも、またスピーディーな給付を実現するためにも、この市町村の負担軽減が不可欠だと思いますけれども、国による支援策を講じるべきではないでしょうか。

#70
○政府参考人(前田一浩君) 御指摘のとおり、この給付金につきましては、感染症拡大を防ぐことに配慮しつつ迅速にお届けするため、国としてできるだけ申請のための手続を簡便なものとすることが重要であると考えております。
 申請書の入手につきましては、市町村から各世帯に対して申請書類を郵送いたしました定額給付金とは異なり、申請者が自ら申請様式を窓口ですとかあるいはウエブ上で入手していただく方法を検討しております。また、この配付の窓口につきましても、分散の観点からその他の官公署の御協力をいただくことも検討しているところでございます。
 申請書の受付に当たりましては、感染症拡大防止に留意し、御自宅からの郵送やオンライン申請など窓口申請以外の方法が基本となるよう検討を進めてまいりますとともに、窓口で申請を受け付ける場合にありましても、臨時職員の雇用や民間委託の活用なども全額国費で措置したいと考えております。
 そのほか、相談窓口であります自治体コールセンターも含めまして、これらの給付事業の実施に必要な事務に要する経費につきましては全額国費で措置することとしております。
 いずれにいたしましても、市区町村の負担軽減の観点も十分に踏まえ、市区町村の意見も聞きながら、具体の実施方法につきまして早急に検討してまいりたいと考えております。

#71
○竹内真二君 今答弁にもありましたように、先週十日金曜日からこの給付金の問合せに対応するコールセンターが設置されています。既に市町村には生活に困っている方々からの問合せ、増えております。
 今後、このコールセンター、混雑によって電話がつながらないようなことがないように万全の体制整備をお願いしたいと思います。この点についてまずいかがでしょうかと。そしてもう一つ、さらに、平日の応対のみで通話料金を今有料でスタートしておりますが、土日祝日の問合せも可能にして、通話もできれば無料にすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#72
○大臣政務官(斎藤洋明君) お答えいたします。
 ただいま竹内委員から御紹介いただきましたとおり、総務省におきましては、生活支援臨時給付金に関するお問合せに対応するために、四月十日にはコールセンターを設置するとともに、総務省のホームページ上に本給付金に関する概要やQアンドAについても掲載を行ったところです。
 ただいま、体制の充実と、それから対応時間、それから料金のことについて御指摘を賜りましたが、今後、お問合せ件数の状況等を見極めながら、御提案の観点も踏まえまして、国のコールセンターの体制の充実につきましてしっかり検討を行ってまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、様々な広報手段を活用いたしまして、給付対象世帯の範囲や申請に必要な書類等の分かりやすい周知に努めてまいりたいと考えております。

#73
○竹内真二君 次に、新型コロナ対応の地方創生臨時交付金について内閣府にお聞きします。
 令和二年度補正予算案に一兆円を計上するこの交付金、政府はこう言っていますね。感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活を支援し地方創生を図るため、緊急経済対策の全ての事項についての対応として、地方公共団体が地域の実情に応じてきめ細やかに必要な事業を実施できるよう、臨時交付金を創設すると。
 既に報道では、リーマン・ショックのときの臨時交付金のように、自治体がコロナ対策で自由に使える臨時交付金みたいなことも、言い方をされておりますが、具体的にこれどのような事業を対象として想定されているのか、お聞きしたいと思います。
 あわせて、この交付金の制度設計、なかなか難しいと思うんですね。感染状況などを踏まえて交付決定等がなされると思うんですが、緊急事態宣言が出された七都府県は大変だからもちろんですけれども、現状、宣言は出されていなくても、愛知県や京都府などのように大変な状況にある地域もあります。今後の感染拡大の状況をにらみながら、地域の問題であるとかまた交付の仕方など、いろいろ検討する課題があると思うんですけれども、よくよく考えて制度設計をお願いしたいと思います。
 そして、東京都は、休業や営業時間の短縮に全面的に応じた都内の中小企業や個人事業主に感染拡大防止協力金を支給するとしております。店舗などが一つの事業者には五十万円、二つ以上ある事業者には百万円。この協力金は、都の要請に対して企業などが応じやすい環境を整備するためのもので、損失額の特定が難しい休業などに伴う補償とは異なるものだと都は言っております。
 そこで、東京都の感染拡大防止協力金のような事業にもこの地方創生臨時交付金が使えるようにすべきではないでしょうか。ただし、その際には、自治体の財政力の差によって不公平が生じるようなことがあってはならないと考えます。
 全国的な基準も勘案をしながら制度設計をしてほしいと思いますが、内閣府、いかがでしょうか。

#74
○政府参考人(長谷川周夫君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金は、新型コロナウイルス感染拡大を防止するとともに、感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活を支援し地方創生を図るため、先ほど委員お話しのように、緊急経済対策の全ての事項についての対応として、地方公共団体が地域の実情に応じてきめ細やかに必要な事業が実施できるように財政支援を行うものでございます。
 対象となる事業は、緊急経済対策に掲げられました感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発、雇用の維持と事業の継続、次の段階としての官民を挙げた経済活動の回復、そして強靱な経済構造の構築に該当する事業となるわけでございますけれども、具体的な事業の範囲でありますとか交付額、交付の額の考え方等々については、それら制度の詳細については現在政府全体で検討しているところでございます。

#75
○竹内真二君 今の段階ではしっかり検討していただきたいと思うんですけれども、これ本当、今自治体においてはいろいろ考えて手を打っていくと思うんですけれども、やはりそこに、政府としてもしっかりこの事業者の困っているところを支えていくんだという、そういうのが分かるようなやはり対応をしていただきたいと思います。
 それでは、最後の質問になりますけれども、今のこの臨時交付金に関連してですけど、現在は地方創生推進交付金というのが今あります。これは、地方自治体が交付金を今活用したいと思っていても、例えば必要な企画立案、計画の作成を行うこの人員が不足していたりしていることによって、例えば交付金が活用できないといった課題も今指摘をされております。
 そこで、今回のこの臨時交付金では、そういうようなことがないように、しっかりと支援体制を含めた対応策も検討していただけないかと思うんですけれども、内閣府、いかがでしょうか。

#76
○政府参考人(長谷川周夫君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘の地方創生推進交付金につきましては、使いやすいような様々な取組をさせていただいているところでございますが、今般の臨時交付金でございますけれども、緊急的な対策を特に迅速に進める必要がある切迫した状況も勘案いたしまして、補正予算成立後、十分に内容の周知に努めますとともに、申請書類の簡素化等々、地方公共団体の事務負担の軽減に配慮して、迅速な手続が可能となるような運用としてまいりたいと、このように考えております。

#77
○竹内真二君 是非、本当、よろしくお願いいたします。
 終わります。

#78
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 新型コロナの緊急経済対策について伺います。
 政府が、緊急事態宣言の下で外出自粛の協力を要請しながら補償はしないという姿勢を続けていることに憤りが広がっております。自粛と補償はセットでという声を受けて、資料をお配りしておりますが、辛うじて盛り込まれた新たな給付金の制度、その一つが持続化給付金であります。しかし、その内容は名前に反して、持続化するには心もとないものになっていると言わざるを得ません。
 まず、経産省に伺いますが、中堅・中小企業、個人事業主、これはどれぐらいの数をいうのかと、そのうち何事業者に給付する想定をされているのか、御説明ください。

#79
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 実際に給付対象となる事業者の数については、今後の感染などの影響の状況によっても変わってくるとは思いますけれども、中堅・中小企業の法人と個人事業者それぞれが同数ずつ例えば受給した場合、最大百五十万者程度まで給付可能な予算額というふうになっております。
 また、その母集団ということですけれども、我が国における事業者の数を示している統計というのは幾つかあるんですが、今回は売上げの減少を要件としているということもありまして、税務上の申告をなさっている方が数字としては最も近いものではないかと考えております。こういうことからすると、国税庁の税務統計というのがございまして、確定申告を行っていて事業収入の確認可能な会社などの普通法人が約二百七十五万者、それから個人での事業所得者は約三百七十三万者ということでございます。

#80
○山添拓君 ありがとうございます。
 内閣府の昨年の調査によると、フリーランスが推計最大三百四十一万人とされております。これは、本業がフリーランスという方が二百二十八万人、副業が百十二万人ということでもありました。
 念のために伺いますけれども、この持続化給付金の対象というのは、副業としてフリーランスに従事している場合も、これも含まれるということですね。

#81
○政府参考人(奈須野太君) そのとおりでございます。

#82
○山添拓君 この間、全国の自治体が独自の支援策に乗り出しております。
 資料の二ページを御覧ください。例えば、御殿場市は、バー、スナック、キャバレー、ナイトクラブなどに四月十六日から三十日まで休業を求め、一店舗百万円を上限に売上げを補償する仕組みを創設をしております。
 この御殿場市がバーやキャバレーを対象とするのは理由があります。政府の特措法対策本部が示した基本的対処方針では、クラスター、感染者集団が多数発生している繁華街の接客を伴う飲食店等について強く外出を自粛するよう促すとしております。これ、十一日には対象を全国に広げております。政府が唯一名指しで利用の自粛を要請しているのがこの夜の繁華街であります。接客を伴う飲食店などというのは、専門家会議によりますと、バーやナイトクラブ、カラオケ、ライブハウスなどとされております。
 この自粛の呼びかけは、あくまで客に対するものです。しかし、客に行くなと求めれば、店には来客を期待するなということです。ですから、事実上、店に営業自粛を求めるものになっております。政府が自粛を求める業種については、少なくともこれは政府が補償するべきではないかと思いますが、いかがですか。

#83
○大臣政務官(神田憲次君) お答え申し上げます。
 先生お尋ねの点ですが、新型インフルエンザ等対策特別措置法における損失補償、この点におきましては、緊急措置の内容や強制力、それから対象者が被る不利益等を総合的に勘案して位置付けられているものでありますから、その全てに補償措置が位置付けられているわけではございません。
 政府といたしましては、様々な事業活動の中で発生する民間事業者の個別の損失を直接補償することは困難と考えておるところでございますが、経済的に大きな打撃を受ける事業者が多く存在するということは事実でありますから、雇用や事業の継続を最優先に、あらゆる手だてを講じておるところでございます。
 具体的には、売上高が前年同月比で半減している事業者、これは一部除かれる事業体もありますが、これらを対象とした持続化給付金の創設をいたしておりますし、政府系金融機関や民間金融機関による実質無利子無担保の融資を行っておるところでございます。
 また、従業員を解雇せずに休業手当を支払う事業者を対象とした雇用調整助成金の拡充も行っておりますし、公共料金、社会保険料、国税、地方税の延納措置を講じておるところでありまして、事業継続に必要な資金の確保、それから、可能な限り支払の最小化に徹底的に取り組んでおるところでございます。

#84
○山添拓君 私が申し上げたのは、名指しで法に基づいて自粛を求めている業種があるわけです。夜の繁華街クラスターを潰すためだと、こういうふうに言っているわけですね。そこについては、少なくともこれ自己責任はおかしいと思うんですよ。名指しでやっているわけですから、その部分については政府による補償を行うべきだと思います。
 御殿場市の売上げ補填、あるいは東京都の協力金、これ全額ではないかもしれませんけれども、自粛要請に見合った補償、補填を行おうとしています。これは当然のことです。補償とどうしても言いたくないのであればこれ呼び方は何でもいいんですけれども、少なくとも国の要請には国が責任を持つべきだ、このことを重ねて申し上げておきたいと思います。
 雇用者、労働者に対する独自の支援も広がっております。例えば茨城県は、雇用調整助成金の上乗せ、十分の九まで雇調金が出る、その残りの十分の一を県が独自に上乗せをする、こういう事業を始めようとする。あるいは、京丹後市、基準賃金額と雇用調整助成金の差額を助成する仕組みを始めております。自治体は、それぞれ地域の実情あるいは要望に応じて制度を考えておられるわけですね。観光、宿泊、飲食など、このままでは危機を脱したとしてもその後立ち直っていくことができない、そういう現実に日々直面しているわけです。
 もちろん、私は、こういうこと、その前提として、もちろん政府が自ら自粛と補償はセットだと、こういう立場で当たっていくべきだと思いますし、自粛要請に対する直接、間接の損失を補償するべきだと。我が党は賃金収入八割補償するべきだと、これはイギリスやフランスもやっていることです、そう考えますけれども、同時に、自治体が独自に補償を進めていく、その補償策を国が妨げることがあってはならないということも言えると思うんです。
 緊急経済対策には、先ほどもお話ありましたが、一兆円の臨時交付金が盛り込まれております。資料三枚目です。この交付金は、事業者への損失補償、あるいは今御紹介しました労働者に対する休業手当の上乗せ助成など、地域が独自に行う補償策にも充てることができるものですね。御答弁ください。

#85
○大臣政務官(藤原崇君) 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、新型コロナウイルス感染拡大を防止するとともに、感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活を支援し地方創生を図るため、地方公共団体が地域の実情に応じ、きめ細やかに事業を実施できるよう、財政支援をするものであります。
 雇用の維持と事業の継続も含め、これは緊急経済対策の全ての事項についての対応として創設をするものでありますが、具体的に対象となる事業など制度の詳細については、現時点においては政府全体で検討をしているという状況であります。

#86
○山添拓君 休業要請を行う千葉県、神奈川県、福岡県など、どこでも首長は交付金を財源にしたいと表明しています。これ、休業を求めるなら補償がセットで必要だからですよ。なぜ今の段階でできるというふうに明言されないんですか。

#87
○大臣政務官(藤原崇君) 様々な声がある中で、現在詳細を詰めている段階であります。

#88
○山添拓君 早急に詰めるとともに、これ、自治体が安心していろんな施策を進めていくことができるように、直ちに取り組んでいただきたいと思います。これ、国が足を引っ張るなどはもってのほかだということを指摘させていただきたいと思います。
 自粛と補償がセットだと繰り返すのは、これ、憲法の要請でもあるからです。憲法二十九条の三項は、「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」と、こう規定しております。これ、公共事業のための土地収用などで持ち出される条文ですが、しかし、その解釈としては、今回のように、飲食店などの営業が公共目的のために制限をされて売上げが減少する、こういう経済的損失の場合も含まれ得るだろうと思います。
 時間がないので質問ができませんが、感染拡大の防止という、命と健康を守るための、公共目的のための権利の制限で経済的損失が生じる、こういう場合には正当な補償が必要だというのが憲法の要請だということを指摘をいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#89
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
 さきの委員会に引き続き、新型コロナウイルス対策における国と地方の役割分担について伺います。
 沖縄県での新型コロナウイルス感染拡大を受けて、那覇市医師会は四月九日に那覇市医療の緊急事態宣言を発表しました。お手元配付の資料にございます。特に、マスクや防護服がなくなれば治療ができなくなる、マスクはあと十日分しかないと窮状を訴えています。
 現在、厚労省を中心とするマスクチームが、本省備蓄分の放出、第一弾から第三弾までの一括購入の配布など、計四回にわたって都道府県に医療機関向けのサージカルマスクを届けていますが、どのような実績でしょうか。また、補正予算では、医療機関向けのマスクの優先配布はどのように行われるのでしょうか。

#90
○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
 医療機関向けのマスクにつきましては、これまでメーカーへの増産をお願いをいたしました。それから、輸入の拡大などによりまして、国として三千万枚のマスクを確保いたしまして医療機関等に配布を行っているところでございますけれども、このような中、今週中、追加で一千五百万枚の配布を予定をいたしてございます。
 これらのマスクの購入及び配布に係る費用につきましては、令和元年度のこれ予備費といたしまして計上をいたしております。納品後の検査の完了日が年度をまたいで四月になる予算につきましては、繰越手続による会計処理を行っているところでございます。

#91
○伊波洋一君 医療機関向けマスクの費用は、これまでのところ、前年度の予備費で約百四十四億円。一方で、全世帯への布製マスクの配布は補正予算で二百三十三億円、加えて今年度予備費で二百三十三億円、トータルで四百六十六億円の支出が予定され、既に予備費で発注されているようです。布製マスクの配布には四百六十六億円も掛かるということですが、間違いありませんね。

#92
○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
 全世帯への布製マスクの配布事業について、先月より、これは三月の下旬から四月の上旬ということでございますけれども、全国の介護施設等に優先的に配布を行うとともに、今月以降も全国の小中校、高等学校や妊婦の方々に優先配布を行うということといたしております。
 そのような中で、来月にかけて、これは四月から五月にかけてということでございますけれども、更に一億枚程度の布製マスクの確保の見通しが立ったことから、国内感染防止、拡大防止のため、極力多くの方にマスクを着用いただくこと、それから二点目としては、店頭におけるマスクの品薄状態が続いておりますので、このような中、国民の皆様の不安を解消することといった政策的な目標、目的で、全世帯向けに、一住所当たり二枚ずつの配布を行うこととしたものでございます。
 なお、予算の額についてお尋ねございましたけれども、マスクの単価につきましては、介護施設等への配布の際の実績、これは加重平均の実績でございますけれども、ここから算出をいたしましたこれ一枚二百六十円、そして配布先につきましては、日本郵便による配布先の箇所数の見込みでございます六千五百万か所を勘案をいたしまして積算をいたしまして、総額四百六十六億円というふうにしたところでございます。

#93
○伊波洋一君 家庭でも簡単に作ることができる布製マスク配布を四百六十六億円も掛けて行うことに多くの疑問が寄せられています。
 先ほど、那覇市医療の緊急事態宣言にもあるとおり、一番大事な医療現場にはマスクが十分に届いていない状況です。全国で重大な院内感染が発生しています。緊急に必要とされる医療用マスクなどより一億三千万枚の布製マスクを優先して四百六十六億円を支払うのは、理解が得られるはずありません。
 新型インフル特措法に基づいて策定された新型インフルエンザ対応中央省庁業務継続ガイドラインでは、「新型インフルエンザ発生時に職場で使用するマスクとしては、不織布製マスクの使用が推奨される。」と規定しています。また、「来訪者には、必要に応じ、マスク着用を促す。」ことや、執務室内で家庭用不織布製マスクの着用が求められています。不織布製マスクは家庭用と医療用に分類されるが、新型インフルエンザ流行時の日常生活における使用においては家庭用と医療用はほぼ同様の効果があると考えられると中央省庁業務継続ガイドラインにも記載されています。
 一方、布製マスクにはウイルスを防御する機能はないとされています。日本医師会の横倉会長も、四月三日に、ウイルス防止の役割は余りないと指摘しています。さらに、三月五日に、某企業が国からの要請で三月に千五百万枚、四月から五千万枚規模でガーゼマスクの国内への供給をプレスリリースしており、私は、今回の布製マスクは目の粗いガーゼマスクと思っています。
 新型コロナ対策本部の見解として、この布製マスクは中央省庁でも使えるんですか。

#94
○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
 布製マスクに関するその意義とかあるいは活用の方法についてのお尋ねと理解いたしておりますけれども、これ、WHOのガイドラインにおきまして、医療現場等での使用の際の留意点を示す中で、布、これは綿とか、先ほど議員おっしゃいましたが、ガーゼのマスクの使用は必ずしも推奨はしないというふうな見解が示されていますけれども、その一方で、布のマスクに関しまして、四月三日のWHOプレスブリーフィング等におきまして、感染している人がマスクを付けることにより他者へうつす確率を低減できるかもしれないと。それから、自家製マスク、それから布のマスクをコミュニティー、これは一般の家庭とか地域という意味だと思いますけれども、使用することにつきましては、新型コロナウイルス感染症へのこれは包括的な対応を助けることになるかもしれないという事務局のコメントがあったというふうに承知をいたしております。
 したがいまして、様々な観点でマスクの使用についてはその意義とか効果については議論すべきだとは考えますけれども、こういった布製のあるいはガーゼを活用したマスクについても一定の意義があるものというふうに承知をいたしております。

#95
○伊波洋一君 今国が配布しようとしているのは、ウイルス、感染している人ではないんです。特に弱い人たちにやっている。
 特に指摘したいのは、先ほど説明もありましたが、四月七日の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策についての閣議決定です。その中で、Ⅰ、感染拡大防止策として、また、Ⅰ、一、マスク、消毒液等の確保で、「布製マスクについては、政府による買上げにより、介護施設利用者等及び妊婦に対して、順次、必要な枚数を配布するとともに、全国の小学校・中学校・高等学校・特別支援学校・高等専修学校等の児童・生徒及び教職員に対して、四月以降、一人二枚配布する。加えて、全国で五千万余りの世帯全てを対象に一住所当たり二枚配布する。」としていることです。
 この閣議決定の目的は、介護施設利用の高齢者や妊婦及び児童生徒を新型コロナウイルスから守るためだと思いますが、布製マスクにはウイルスから身を守る機能はなく、妊婦や介護施設利用者や児童生徒が不織布製マスクではなく政府配布のガーゼマスクを使用することは、ウイルスが存在する場合にはウイルス感染の可能性を高めることになります。
 中央省庁で使わないような布製マスクの配布を全世帯や妊婦、介護施設利用者、児童に行うことを撤回して、不織布製マスクの配布にすべきではありませんか。

#96
○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。先ほども御答弁申し上げましたが、繰り返しの答弁も一部にあるかもしれません。
 布製のマスク、これはガーゼも含みますけれども、コミュニティーの使用において一定の包括的な対応を助けることになるかもしれないというWHOのコメントございます。この意味は、マスクは、実際問題、必ずしも十分に供給あるいは使用できていない環境の中で、布製のマスクでありましても、そういったものを活用することで、例えば感染者についてはそういった感染の飛沫とか、あるいは接触に係るリスクを低減する効果も一定程度は認められるということでございます。
 おっしゃるとおり、医療の現場あるいはその罹患をするという意味での意義は必ずしも十分ではないかもしれませんけれども、コミュニティーという意味、すなわち一般社会とか生活において布製マスクを使うことは包括的な対応を助けることになるかもしれないという意義については、基本的には私たちとしても十分認識をすべきではないかというふうに考えております。

#97
○伊波洋一君 まとめます。
 今、ここらのマスクもみんな不織布製マスクですね。これが基準なんです。そういう中で、かもしれないというようなことで四百六十六億円も掛けてやるよりも、どうしてそういうマスクを入手しないんですか。医療現場にしっかり入手していくことこそが厚生労働省の役割じゃないかということを指摘して、終わりたいと思います。

#98
○浜田聡君 浜田聡です。所属政党、NHKから国民を守る党、参議院会派はみんなの党です。よろしくお願いいたします。
 この小委員会では、まず新型コロナウイルス感染症と関連して、地方で活動しているNHK訪問員の問題を取り上げたいと思います。本来であれば、NHKの方に来ていただいて御答弁いただきたいと思い、参考人要求をさせていただきましたが、いろんな事情があるということでNHKの方には来ていただけないということでした。この件に関して御尽力いただいた理事の方々には感謝申し上げます。
 今回は、NHKの方の代わりに、NHKを管理、統括する立場である総務省の方、そして法律上の問題については法務省の方にも質問をさせていただきます。
 まず、NHK訪問員と新型コロナウイルス感染症の問題を取り上げます。
 NHK訪問員は、NHKと契約していない世帯を戸別訪問をして契約や受信料の支払を要求します。その際、訪問員は各世帯の方々とは対面での交渉をすることが一般的であります。この対面での交渉というのは、もし訪問員の方が新型コロナウイルスに感染していた場合、交渉に応じた世帯の方にとって感染リスクがあることは容易に想像されます。新型コロナウイルス感染症の対策として、先日緊急事態宣言が出されたのは皆様御承知のことだと思います。そして、不要不急の外出を控えるような政府要請もあります。
 NHKは、この政府要請についてどのように対処しているのでしょうか。地域ごとの違いを踏まえて御答弁いただければと思います。総務省の方、お願いします。

#99
○政府参考人(吉田眞人君) お答え申し上げます。
 NHKでは、緊急事態宣言が出されたことなどを踏まえまして、営業現場における新型コロナウイルス感染症対策として、四月の十一日以降、当面の間、全国の地域において訪問活動を自粛することとしているものと承知をしております。
 NHKにおきましては、引き続き新型コロナウイルス感染症の動向を注視していただき、必要な対策を適切に実施していただきたいと考えております。

#100
○浜田聡君 ありがとうございます。
 ここで、私の所属政党、NHKから国民を守る党が一般市民の方向けに行っている活動を簡単に紹介させていただきます。
 NHK訪問員による強引な契約や集金手法にお困りの方々を守るため、我が党では独自のコールセンターを開設しております。毎日朝の九時から夜の十一時まで、五人のスタッフが常駐して電話対応し、NHKに関してお困りの方の相談に乗っております。御参考までにこのコールセンターに寄せられた相談件数を申し上げますと、令和二年の三月だけで三千九百三十件に上ります。
 政府が不要不急の外出は避けるような要請を出し、そして緊急事態宣言が出てからもNHK訪問員による相談がコールセンターに寄せられております。新型コロナウイルス感染症を封じ込めるためにNHKの方でも協力すべきだと思いますので、総務省の方からもしっかりと御指導いただければと思います。
 次に、地域、各地で活動するNHK訪問員と法律上の問題に関しての話へと移らせてもらいます。
 NHKには様々な問題があり、国会でも様々な議論がなされてきていることは皆様御承知のとおりです。その問題の中でも特に我が党が重大と考えているのは、契約や受信料を迫って各世帯を回る訪問員、集金人の問題が挙げられます。
 最近ですと、訪問員は、NHK職員の訪問員よりもNHKが委託している業者の訪問員が主体となっているように思います。これら委託業者の多くでは恐らく接遇の研修などなされていないことが予想されまして、そういう業者の訪問員が強引な手法で契約や集金を迫ることが全国各地で問題となっております。
 先ほどの行政監視委員会でも話題とさせていただきましたが、二〇一七年十二月六日、最高裁大法廷でNHKの受信料制度を合憲とする初判断が示されました。その判決では、受信料をいつから払うべきかという問題に対して、テレビ設置時に遡って受信料の支払義務が生じるとの判断を示しています。にもかかわらず、NHK訪問員は、各戸別訪問時に、受信機設置日に遡らず今月からの受信料支払で結構ですと言って契約を迫る声が我々に寄せられております。
 先ほどの委員会の方ではこの問題について放送法六十四条第二項の観点から質問させてもらいましたが、今回は弁護士法の観点から法務省に質問させていただきます。
 金銭債権の回収を当事者でない委託業者が行うことに制限がないとすると、いわゆる反社会的勢力がそれを委託することは容易に想像され、そういったことに制限を掛ける法律として弁護士法があると考えております。
 弁護士法七十二条では次のように書かれております。弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立て事件その他一般事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他法律事務を取り扱い、又はそれらの周旋をすることをなりわいとすることができない、ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合はこの限りでないと書かれております。
 このように条文にある中で、NHK正社員でなくNHK委託業者がこういった交渉をすることは弁護士法七十二条に違反するように思いますが、法務省としての見解を教えてください。

#101
○政府参考人(金子修君) 一般論としてまず申し上げますと、弁護士又は弁護士法人以外の者が、法律に別段の定めがある場合を除き、報酬を得る目的で業として法律事務を取り扱うことは弁護士法第七十二条によって禁止されているところでございます。この点は委員御指摘のとおりでございます。
 しかしながら、法務省としてお尋ねの個別の事案について弁護士法七十二条等に違反するかどうかをお答えすることは困難でございまして、この点について御理解いただきたいと思います。

#102
○浜田聡君 分かりました。立場の方、いろいろあると思いますので、立場の方、了解します。
 ただ、こういった問題の根本にあるものとして、NHK訪問員が戸別するという制度が変わらずにずっと続いているということが挙げられると思います。
 我々NHKから国民を守る党は、スクランブル化を始めとして、受信料制度を変えることが求められるということを、そういうことを今後も国会の方で訴えさせていただければと思います。
 最後に、最近、我々NHKから国民を守る党が地域で活動していて、NHK職員が受信契約に対する考え方について問題があるんじゃないかと気が付いたことをここで指摘させていただきます。質問ではありません。
 それは、NHK新浦安営業センターで受理されている、使われている受信契約書になります。NHKとの契約では、受信機設置日から受信料の支払になるわけで、契約書には当然そういう設置日を確認すべきと考えますが、この新浦安営業センターではそれが確認されなくても受理されているという報告を受けております。そこの職員が述べております。
 NHK職員がそのような意識なのですから、委託業者の訪問員がそういう意識が、それに及ばないのは当然だと思います。受信機設置日からの支払ではなく今月からの支払で結構ですなどという法律違反や判例違反が横行することは、ある意味当然のことではないかと思います。
 今回は通告しておりませんし、NHKさんが参考人として来ているわけではありませんので質問はしませんが、NHK新浦安営業センターにおかれましては意識を改めますようにお願いしたいと思います。また、日本各地のNHK支社におきましても、同様の考え方があるようでしたら、それを改めていただきたいという訴えをさせていただいて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#103
○小委員長(西田実仁君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト