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2020/04/15 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 東日本大震災復興特別委員会 第4号 令和2年4月15日
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2020/04/15 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 東日本大震災復興特別委員会 第4号 令和2年4月15日

#1
令和二年四月十五日(水曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     高野光二郎君     石田 昌宏君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         青木  愛君
    理 事
                石井 浩郎君
                高階恵美子君
                滝沢  求君
                滝波 宏文君
                木戸口英司君
                杉尾 秀哉君
                浜田 昌良君
                石井 苗子君
    委 員
                石田 昌宏君
                宇都 隆史君
                片山さつき君
                上月 良祐君
                酒井 庸行君
                清水 真人君
                進藤金日子君
                堂故  茂君
                豊田 俊郎君
                羽生田 俊君
                福岡 資麿君
                古川 俊治君
                宮本 周司君
                和田 政宗君
                石垣のりこ君
                小沢 雅仁君
                川田 龍平君
                須藤 元気君
                真山 勇一君
                増子 輝彦君
                横沢 高徳君
                塩田 博昭君
                横山 信一君
                若松 謙維君
                梅村みずほ君
                音喜多 駿君
                岩渕  友君
                紙  智子君
                高良 鉄美君
                嘉田由紀子君
                浜田  聡君
   国務大臣
       環境大臣     小泉進次郎君
       国務大臣
       (復興大臣)   田中 和徳君
   副大臣
       復興副大臣    横山 信一君
       内閣府副大臣   平  将明君
       文部科学副大臣
       内閣府副大臣   亀岡 偉民君
       経済産業副大臣  松本 洋平君
       環境副大臣    石原 宏高君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        今井絵理子君
       厚生労働大臣政
       務官       小島 敏文君
       経済産業大臣政
       務官       中野 洋昌君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       山内 智生君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        田川 和幸君
       内閣府大臣官房
       審議官      高原  勇君
       内閣府大臣官房
       審議官      村手  聡君
       復興庁統括官   石田  優君
       復興庁統括官   石塚  孝君
       復興庁統括官   小山  智君
       復興庁審議官   奥  達雄君
       総務省大臣官房
       審議官      小森 敏也君
       外務省大臣官房
       審議官      小林 賢一君
       外務省大臣官房
       参事官      河津 邦彦君
       文部科学省初等
       中等教育局長   丸山 洋司君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    大坪 寛子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    迫井 正深君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    辺見  聡君
       農林水産省大臣
       官房政策立案総
       括審議官     岩濱 洋海君
       林野庁林政部長  前島 明成君
       水産庁資源管理
       部長       藤田 仁司君
       経済産業省大臣
       官房福島復興推
       進グループ長   須藤  治君
       経済産業省大臣
       官房商務・サー
       ビス審議官    藤木 俊光君
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  新川 達也君
       経済産業省経済
       産業政策局地域
       経済産業政策統
       括調整官     木村  聡君
       中小企業庁経営
       支援部長     渡邉 政嘉君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  徳永 幸久君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        五道 仁実君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        森山 誠二君
   参考人
       東京電力ホール
       ディングス株式
       会社代表執行役
       副社長      文挾 誠一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○東日本大震災復興の総合的対策に関する調査
 (東日本大震災復興の基本施策に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(青木愛君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 去る三月十九日、高野光二郎君が委員を辞任され、その補欠として石田昌宏君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(青木愛君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────

#5
○委員長(青木愛君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長文挾誠一君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(青木愛君) 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査を議題とし、東日本大震災復興の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#8
○高階恵美子君 ウイルスの猛攻との闘いを続けている真っ最中でありますけれども、本日は、委員長の御采配、そして会を構成する全会派の議員の先生方の御協力によりまして本日の質疑となっております。改めて御協力に感謝を申し上げたいと思います。
 そして、この委員会での審議が復興に向かうエネルギーというばかりじゃなくて、ウイルスと闘う、そういう意思を固めることができるようなそういう機会になれればと思いまして、貴重な時間を使わせていただきたいと思います。
 初めに、未曽有の大災害から今日まで私たちは険しい道のりを歩んでおりますけれども、十年目を迎えまして、被災地には新たに整備された道路あるいは美しい建物が建ち並ぶようになっております。当時の惨状を思い浮かべるにはちょっとなかなか難しいかなというぐらい美しく生まれ変わってきているわけですけれども、人々の記憶の中には苦渋と研さんの歴史が深く刻み込まれています。形が整ったとはいえ、心の復興、この整理を進めていくというのがこれからでありまして、復興創生の真髄にいよいよ入っていくというふうに感じております。
 人々のふるさと愛を中核に据えながら地域に根差した産業振興と町づくりを進めていくに当たり、大臣、いかがでしょうか、ここをポイントにしたいというところがあれば是非御披露願いたいと思います。

#9
○国務大臣(田中和徳君) 復興十年の成果ということでいろいろとお話をさせていただき、また、これからの取り組んでいく私どもの職務についてお話をさせていただければと思っております。
 あの東日本大震災の発災から十年を迎えました。この間の政府の総力を挙げた取組により、宮城県、委員のお膝元でもございますけれども、また、各被災地におきましても、災害公営住宅の整備などが完了し、住まいの再建がおおむね完了するなど、復興は大きく前進をいたしてまいりました。一方で、心のケアなどの被災者支援や原子力災害被災地域の本格的な復興再生など、今後も課題が残されていると認識をしておるところでございます。
 こうした課題を踏まえ、昨年十二月の復興・創生期間後の基本方針において、復興庁の設置期間を十年間延長することとし、復興庁設置法などの改正法案を今国会に提出するなど、期間後に向けた所要の準備に万全を期しているところでございます。
 今後も被災地域の方々をしっかりとお支えをさせていただき、引き続き、現場主義を徹底して、被災地に寄り添いながら全力で取り組んでまいりたい、この決意を持って臨んでまいりたいと思います。

#10
○高階恵美子君 東北は気候条件が大変厳しいという一方で、随分昔から内陸部と沿岸部が人や物、上手に交流をして、そして共に生きるという文化的な交流を図ってきたという歴史があります。
 今回、地域の中では、地震、大津波で破壊されたところを中心に復興に努めてきたわけですけれども、この先には、地域のつながり、縦、横、斜めと言ったらいいんでしょうか、こういうものを、地域性をしっかりと生かしたような地方創生ということを進めていく段階に移っていくんだと思うんです。
 そういう意味では、長期の展望に立ったこの青写真を示していかなければいけないというふうに思っているんですが、せんだって地方創生の担当の方に伺いましたら、地方創生は全国全て同じ取組をする、東北だけ手厚くすることは考えていないという、極めて、何といったらいいんでしょうね、冷ややかなお答えだったんですね。
 私は、ちょっとこの言葉を聞いて何か希望を失うような気持ちになっちゃったんですが、田中大臣、少しこの地方創生との連携を深めた形で、さらに、東北がちゃんと元気になっていくようなこともしっかり念頭に入れた政策推進をお願いしたいと思うんですが、いかがですか。

#11
○国務大臣(田中和徳君) 委員御指摘のとおり、地方創生ということはもちろん国全体のことでもありますけれども、やはりその地域その地域には、歴史、文化、そしてすばらしい誇るべきそれぞれの産業や人々が活躍をしておられるわけでありまして、地方創生というものと、我々、今、復興の事業というものは、その被災地にあってしっかりとフィットさせていかなければならない、また、地域の特徴にしっかりと沿った施策を進めていかなければならない、この思いでございます。
 我々も、市町村、そして地域のそれぞれに事業をされる皆さんの御意見なども承りながら、委員の御指摘を受けて取り組んでまいりたいと思っております。

#12
○高階恵美子君 福島イノベーション・コースト構想の進展、それに伴う研究開発人材の流入、そして国際的な教育研究開発拠点の実現にはとても期待を寄せています。特に、大規模な自然災害に備えた各種の研究開発や復旧復興に係る様々な技術の開発と産業化、これは各地域の安定した経済成長にとっても不可欠な夢のある事業分野だと思います。
 福島が国籍や年齢を問わず知識とか技術の結集する場になって、そこから分野融合型の科学技術イノベーションが広がっていく、こういう姿を思い浮かべますとわくわくする気がいたします。
 復興庁は、今後、こうした取組をどのように支援する方針をお持ちでしょうか。

#13
○政府参考人(石田優君) お答え申し上げます。
 福島イノベーション・コースト構想を加速し、産官学連携によります魅力ある浜通り地域を創出していくためには、多様な分野の研究者や技術者を育成し、その輩出された人材が長期にわたって浜通り地域の振興をリードしていく、そういう体制の整備が重要であると考えております。
 復興庁に設けました有識者会議の昨年十一月の中間取りまとめにおきましても、国内外の英知を結集し、原子力災害に対処するために必要な研究を始め分野横断的な研究、知の融合を図り、新技術、新産業を創出していくこと、海外のトップクラスの研究室などとアライアンスや誘致を目指すことなど、海外の興味を取り込んで国際的な研究拠点となることを目指すとされているところでございます。
 今後は、有識者会議においてこの夏をめどに最終取りまとめをいただき、政府としても、関係自治体などの意見を伺いながら年内をめどに成案を得ていくこととしておりますけれども、国際教育研究拠点の具体化に向けて引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

#14
○高階恵美子君 子供たちが防災に関連する科学技術に関心を持ってもらうことも大事でありまして、知的探求心を深める教育環境が整備されていくことや、あるいは地元での就職につながる高度専門人材の養成が充実していくこと、又は就業後も必要に応じて学術や研究、企業との連携による研さんの機会が提供される、こういった言わば生涯を通じた科学技術教育の充実についてはどんな構想をお持ちでしょうか。文科省にお伺いいたします。

#15
○副大臣(亀岡偉民君) まさに委員の御指摘のとおり、人口が減少し、天然資源に乏しい我が国が科学技術創造立国を実現する上で、その担い手となる子供たちに災害現象や防災を始めとする科学技術への理解と関心を深めるための機会や素材を提供することは極めて重要だと考えております。
 このため、文科省としては、スーパーサイエンスハイスクール支援事業において、例えば宮城県の多賀城高等学校における取組のように、東日本大震災の経験を生かし独自に開発したカリキュラムや、地域の特色を取り入れた防災や自然災害を扱った課題研究を実施するとともに、災害対策の取組を学び、それを生活に生かす術を専門家とともに語り合う取組を推進しているところであります。
 また、高等専門学校は、地域産業を支える実践的な技術者を育成する五年一貫の機関として我が国の高度専門人材育成に寄与しています。中でも福島工業高等専門学校では、廃炉に関する基盤研究を通じた創造性、実践性を備えた次世代技術者人材の育成、福島浜通りの課題の解決に貢献できるグローバルな人材育成などの取組を推進しているところであります。
 さらに、社会人が災害現象や防災等に関し専門的に学ぶ機会としては、大学等において防災や町づくり、危機管理などをテーマとするプログラムが開設されており、特に大学等における企業等のニーズに応じた実践的、専門的なプログラムについては文部科学大臣が職業実践力育成プログラムとして認定するなど、社会人の学習機会の充実や学習環境整備に努めているところであります。
 文部科学省としても、これから更にしっかりとこれらを推進していくように邁進してまいります。

#16
○高階恵美子君 東京五輪大会の開催を前にしまして、聖火は予定どおりやってきたわけなんですが、引継ぎ式の行われた松島基地、あのときは春の嵐が吹き荒れておりまして、ブルーインパルスが見事な滑空で五輪マークを描いてみんなが感動しました。私もその様子を見ながら思ったんです。東京大会は、もはや復興五輪ということから、人類がウイルスに打ちかつ、世界の復活を意味するような希望の五輪にパワーアップするんじゃないかという、何かそういう印象を持ったんですね。
 被災地の人々は、それぞれがつらい気持ちを持ちながら、希望を失わずにこれまで頑張ってきました。でも、待ちに待った聖火リレーが始まらなくて足止めを食っているという状態に今なっています。夏に控えている様々なお祭り、ねぶた祭りとか七夕まつり、こういったものも中止というニュースが相次いでおりまして、何か気持ちがしぼんでしまうような寂しさをみんなが感じています。
 亀岡副大臣、何か考えてはどうでしょうかね。聖火リレーが始まるまでおよそ十か月ありますので、ウイルスと闘って五輪の成功を目指そうというこの情熱の炎を、エア聖火リレーというか、つないでいくような、こういった、被災地から元気を伝えていく、こういったアクションを考えてはどうでしょうか。

#17
○副大臣(亀岡偉民君) まさに今、高階先生の御指摘のとおり、この聖火は無事にギリシャから来ましたが、実際にはこれは松島から宮城、岩手と、福島と来られましたが、そこでストップをしてしまいました。本来であれば、希望のまさに光として多くの地域をこの聖火リレーは照らしていくということが本来の姿だったんですが、この重要な復興オリンピック・パラリンピックは来年の夏に延期されることになりまして、実際、世界の注目が集まる大会においては、福島を始め東日本大震災における被災地の復興をアピールする重要な機会だったわけですが、これが延期されたことは大変、非常に残念なことでありますが、逆に十か月というところで新たな取組ができる可能性があるということもしっかり考えております。
 これは私も、宮城、岩手で多くの皆さんが関心を持ってこられたということと、福島の駅前で開催された復興の火の式典については私も出席をしましたが、本当に多くの方が集まってくださいました。
 来年の東京大会の実施に向けて、現在、組織委員会において聖火リレーも含めて検討を進めているということは聞いておりますが、委員御提案のように、いろんな形で我々もしっかりと支援ができる体制づくり、又は、私なんかは福島でありますが、県とか市町村等含めて、これから十年目を迎えるしっかりとした復興、これを見てもらえるようなための聖火リレーができるような環境は何としてもお手伝いをしていきたいというふうに考えておりますので、被災地を含め、IOCや組織委員会、関係省庁などと連携をしながら、新たな取組と多くの提案を受け入れながら、希望の光に、また大きな光に変えられるようにしっかりと考えてまいりたいと思います。

#18
○高階恵美子君 生きよう、つなごう、ありがとうの手拍子とかですね、何かいろいろな工夫ができると思うので、是非楽しみにお待ちしたいと思います。
 ヘルステック分野にも芽がありまして、盛岡市内のベンチャー企業が国産の抗体試薬を開発して迅速検査キットの量産を目指していると伺っています。この企業ですが、東北からライフサイエンス機器類を創出していこうということで、TOLICというアライアンスを構成して、そこには岩手医大も関与しているようです。
 海外の複数地域で既に一定期間ごとのランダムサンプリングで抗体保有率の調査が始まっておりますし、長期戦となってくるからには、我が国でもいずれ、集団免疫の獲得状況を把握して次なる戦略に生かしていく、この方策が必ず必要になってきます。
 東北は昔から人口当たりの医師、看護師の養成数が少なくて、結局少ない人材で、限られた人材で今回の感染症対策にも当たっていくということになってまいりますから、最前線に立つ可能性の高い医療福祉職あるいは学生等を中心にいち早く抗体試験を実施するなど、研究的な取組によって地域内で命の現場あるいはトリアージの業務が安全に遂行できるような環境を整えていく、備えていく、こういうことが必要ではないかと思います。続けて恐縮ですが、いかがでしょうか。

#19
○副大臣(亀岡偉民君) 今いろいろお話しいただきました。まさに地域においては、大学は地域のニーズ等を踏まえつつ、それぞれの教育研究の特色を発揮しながら、地域課題の解決や地域産業の活性化に貢献しているところと聞いております。
 この度、今先生のお話にも出てきました岩手医科大学など複数の大学や企業が参加するTOLICにおいては、参加企業が新型コロナウイルス感染者の血液中に含まれる抗体を測定するキットを開発したことは大変すばらしい成果と考えております。
 文部科学省としては、産官学が連携しつつ、地方創生を担う人材の育成や地域産業の活性化の観点から、地方大学の振興を図ることが重要と考えております。地域経済の発展に資する大学が持つ技術・研究シーズの事業化促進への支援、強みや特徴を生かし地域と連携した人材育成、研究推進等を行う国立大学や私立大学への重点支援、さらには産学官連携による教育プログラムの構築、実施や魅力ある就職先の創出への支援等にしっかり取り組んでおります。
 引き続き、地域の発展に多様な形で貢献する地方大学を支援するとともに、新型コロナウイルス感染症対策に係る研究強化にもしっかりと併せて取り組んでいきたいというふうに考えております。

#20
○高階恵美子君 営農の再開支援と福島の農業振興を加速する仕掛けも必要だと考えます。福島には、米以外にもモチ麦とかオタネニンジンとか福島ならではの作物がありまして、行くと私も大量に購入してしまうんですが、最近は福島県産バナナが人気とも聞いております。花や葉物も大分軌道に乗ってきたとのことであります。
 百聞は一見にしかずということがあります。幅広く、被災地での農業体験の機会を増やすとかPR方法を一層工夫するなどして、日本の高品質で希少性の高い農作物を世界標準で見て高付加価値の商品として売り出す、こういった意気込みを持った販売ルートの開拓を支援していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。農水省に伺います。

#21
○政府参考人(岩濱洋海君) お答えいたします。
 米、桃を中心といたしまして、福島県産の農産物につきましては、タイ、マレーシアなど東南アジア向けに輸出が増加しております。平成三十年度の輸出量は震災以前の水準を超えまして過去最高を更新するなど、福島県の農林水産業は着実に再生に向かっていると考えております。
 農林水産省といたしましては、付加価値の高い福島県産農産物を各方面にアピールする観点から、放射性物質の検査の推進に加えまして、第三者認証GAP、有機JAS認証の取得促進、また流通実態調査の実施、販売促進に向けた取組など、生産から流通、販売に至るまでの総合的な支援を行っております。
 今後とも、福島県産農産物の更なる付加価値の向上に向け、先生御指摘のような方策も含めながら、流通業者や消費者に対して福島県産の食品の安全性や魅力に関する情報を幅広く発信してまいりたいというふうに考えております。

#22
○高階恵美子君 ありがとうございます。
 いろんな可能性がある、そして、目の前にある現実というのは厳しいけれども、できることをやろう、そして前に向かおうというこの気持ちが復興創生への歩みを強め、そしてウイルスとの闘いに向かう勇気をまたみんなで共有できるということになっていくと思います。共に頑張りたいと思います。
 今日はありがとうございました。

#23
○石井浩郎君 自由民主党の石井浩郎でございます。
 限られた時間ですので、早速質問に入らせていただきます。
 まず、復興の事前準備の促進について伺います。
 今年度は復興・創生期間の最終年となり、昨年十二月には復興・創生期間後基本方針が閣議決定され、復興庁の存続を二一年度から十年間延長することなどを内容とする復興庁設置法等改正案が今国会に提出されました。また、令和二年度において、必要な復興施策を確実に実施するための予算として、東日本大震災復興特別会計に総額一兆四千二十四億円を計上し、引き続き国が前面に立って対応する姿勢を示されたことに対して感謝を申し上げたいと思います。
 大臣は、所信の中で、住まいの確保について、災害公営住宅や宅地の整備がおおむね完了しており、岩手県や宮城県においては復興・創生期間中に仮設生活を解消できるよう取り組まれることを表明されました。
 去る二月二十日から二十一日にかけて、この委員会で、岩手県、宮城県、福島県を視察してまいりました。宮城県や岩手県では、道路、土地区画整理等のインフラ整備はほぼ今年度で完了し、今後は沿岸部と福島県に復興事業の軸を移すとのことでありました。視察を通して、確かに、道路や鉄道、土地のかさ上げや造成工事等インフラの整備は着実に進んでいることを実感したところでございます。
 ただ、視察中の陸前高田市の戸羽市長のお話の中で、高台への土地区画整理が十年近く掛かることになった結果、既に被災者の多くは民間を通じて住居を購入したり県内外に引っ越しをするなどしているため、戻ってくれる人が少なく、土地が余っている、整備がもう五年早ければこんなことにならなかったのではないかと残念そうにお話しされていたことが印象的でございました。
 東日本大震災のように、災害が起きてから復興計画を立て復興整備を行うのでは、インフラの復旧や被災者救済の上で時間が掛かってしまいます。過去の大規模災害を教訓とし、被災してから動くのではなく、平時から備えておくべき復興の事前準備の取組を促すことが本当に必要だと思っております。
 国交省では、復興まちづくりのための事前準備に関する計画策定をガイドラインの策定等を通じて自治体に促しております。例えば徳島県におきましては、南海トラフ地震の発生を想定し、徳島県復興指針なるものを策定し、地域防災計画も修正しております。
 このような復興事前準備の取組を実施している自治体の数はどれぐらいになるのでしょうか、お伺いいたします。

#24
○政府参考人(徳永幸久君) お答えします。
 被災後に迅速な復興まちづくりを行うには、平時から災害が発生した際のことを想定し、事前に体制と手順の検討、建物や土地利用状況などの必要なデータの整理、復興まちづくりの目標の検討などを行う復興事前準備が必要です。このため、復興まちづくりのための事前準備ガイドラインを国土交通省において平成三十年七月に公表し、自治体の取組を促しております。
 本ガイドラインに基づく取組状況を令和元年六月末時点で全国の自治体を対象に調査したところ、七百九十七自治体が検討を開始しております。また、地域防災計画に復興事前準備を位置付けているのは五百九自治体となっております。
 以上でございます。

#25
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 政府としてこうした取組を積極的に後押ししていただきたいと思いますが、大臣のお考えをお伺いいたします。

#26
○国務大臣(田中和徳君) 委員から御指摘ありますように、我が国はまさしく自然災害が極めて多い国土であると同時に、常に備えよ、この思いを持って対応していかなければならないと思っております。
 昨年末に閣議決定されました復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針では、今後の大規模災害に向けた教訓として、地方公共団体は、早期かつ的確な復興事業の計画策定のため、関係機関と連携し、地域の被害想定等を確認をし、想定される課題の共有や復興の体制や手順の検討等を行うことが必要であるとされております。
 復興庁としても、このような認識の下、東日本大震災を踏まえて、今後の大規模災害に向けた教訓を継承し、効果的な復興の手法、取組等のノウハウの普及啓発を図ることとしておりまして、関係省庁としっかりと連携し、今後の防災・減災対策の推進に取り組んでまいりたいと思っております。

#27
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 是非、東日本大震災を貴い教訓といたしまして、各自治体において復興の事前準備の取組がなされ、日頃から災害に備える体制を整えるよう、国としてもしっかりと推進していただきたいと思っております。
 次に、福島県の復興再生について伺います。
 今回の被災県の視察を通じて、岩手県、宮城県は復興の仕上げの段階だと感じましたが、福島県におきましてはまだまだ課題が山積しております。福島の復興再生として、帰還困難区域におきましては、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組む、この大臣のお言葉、大変心強く思っております。ただ、被災地が本当の意味で復興したというためには、震災前と変わらぬ活気、要するに人が町に戻ってこそだと思っております。いまだ被災地の大半の地域では人口が流出しており、特に子供の減少が顕著であります。また、高齢化も進んでおり、復興の担い手をどう育てていくかが大きな課題となっております。
 帰還困難区域については先月一部解除があったばかりでありますが、これよりも以前に避難指示が解除された圏内に関しましては、被災者が戻ってくるよう、インフラ整備や土地区画整理等の取組はもちろんのこと、雇用を生むための産業の集積、また観光や仕事で被災地を訪れる日本人や、また首都圏などからの移住者を呼び込んで活気を取り戻すこと、このことを加速させることが必要であります。
 産業の集積につきましては、福島イノベーション・コースト構想によって、廃炉、エネルギー、ロボット、農林水産業の拠点が整備されてきておりますので、拠点の利活用を是非積極的に推進していただきたいと思いますが、このほか、定住者、移住者を増やすための取組についてお伺いいたします。

#28
○政府参考人(小山智君) お答えいたします。
 福島の原子力災害被災地域における住民の方々の帰還状況や今後の帰還意向、地元の御要望等を踏まえますと、復興を支える新たな活力を呼び込む政策にも力を入れる必要があると考えております。
 このため、この三月に国会に提出いたしました福島特措法の改正案におきまして、交付金の対象として、新たな住民の移住、定住の促進や交流人口、関係人口の拡大に資する施策を追加しております。さらに、同法案には営農再開の加速化や福島イノベーション・コースト構想の推進が盛り込まれており、こうした施策を通じて魅力ある働く場づくりを進めてまいりたいと考えております。
 また、医療、介護、福祉や、教育、買物環境など、安心して生活していただける環境の整備も重要と考えております。
 こうした施策を総動員して、帰還促進のみならず、新たな住民の呼び込みや定着にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

#29
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 さらに、このような課題は福島のみならず被災地全体の課題でもあります。このような課題の解消に向け、被災地域における言わば地方創生の取組を加速化させなければならないと考えておりますが、その具体的方策も含めて御所見をお伺いいたします。

#30
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。
 被災地が抱えます人口減少などの課題に対応するためには、まずは、復興まちづくりや産業、なりわいの再生など、復興に全力を尽くすことが第一にまず必要だと思っております。
 その上に加えまして、人口減少といった中長期的な課題に対しましては、先生御指摘のとおり、地方創生などの政府全体の施策も活用しながら総合的な対応をすることが非常に重要であるというふうに考えております。
 昨年十二月閣議決定されました第二期のまち・ひと・しごと総合戦略におきましても、地方創生のモデルとなるような復興を実現することを目指しまして、東日本大震災の被災地域における地方創生の加速化が明記をされてございます。
 具体的には、復興局の職員の一部を内閣府の地方創生部局に併任することで地方創生施策の相談窓口の機能強化を図るとともに、復旧復興事業と地方創生推進交付金事業とを連携すること、また、地方創生人材支援制度の活用や、プロフェッショナル人材事業の沿岸部への展開などの取組の支援などを進めることとしているところでございます。

#31
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 大臣の強いリーダーシップの下、福島復興再生特別措置法の改正も含めて、土地や建物の補助や税制優遇のほか、ただいま答弁のあった地方創生の取組などの施策を総動員して、福島そして被災地域全体として、積極的に移住者、定住者を増やす取組を進めていただきたいと思っております。
 また、現在は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため外国人の入国制限を行っておりますが、感染症が終息したところで外国人旅行者に多数来訪していただくことも被災地の活気を取り戻すためには重要でございます。二〇一九年、東北六県で外国人が延べ百五十六万人宿泊したということでありまして、震災前の約三倍に増加したということでありますが、各県の内訳と、また震災前からの伸び率を教えていただきたいと思います。

#32
○政府参考人(奥達雄君) お答え申し上げます。
 二〇一九年の東北六県の外国人延べ宿泊者数及び震災前、すなわち対二〇一〇年比の数値を順に申し上げます。青森県、約三十一・六万人泊、二〇一〇年比で約五・三倍。岩手県、約二十八・七万人泊、同約三・四倍。宮城県、約五十一・二万人泊、約三・二倍。秋田県、約十・九万人泊、約一・七倍。山形県、約十六・六万人泊、約三・二倍。福島県、約十六・七万人泊、約一・九倍となっているところでございます。

#33
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 東北六県の間でも差がありますし、また、県全体でそれだけ伸びていても、被災市町村別ではその多くで観光客が減少にとどまっていると、そういう報道もございます。観光政策におきましては、東北六県が点ではなく、六県が一体となったインバウンド政策を推進することによりまして相乗効果が高まると思いますが、大臣のお考えをお聞かせください。

#34
○国務大臣(田中和徳君) 委員御指摘のとおり、訪日外国人旅行者の東北への誘客を一層進めるためには、東北六県が個々にインバウンド施策を実施するよりも、広域的に連携して実施することが非常に有効であると認識をしております。
 このため、政府としても、東北観光復興対策交付金の配分に当たっても、例えば、秋田県が青森県や岩手県等と連携するAKITAスノーリゾート推進事業など、複数の地方公共団体が連携して広域的に観光資源の磨き上げや外国人旅行者の受入れ環境整備などに取り組むものを特に重点的に支援することとしておるところでございます。また、日本政府観光局を通じて、全世界をターゲットに東北六県全体を対象としたプロモーションを行っております。
 復興庁としては、今後とも、観光庁等の関係省庁と密接に連携をし、広域的な取組に対する重点的支援を始めとして、東北地方の観光復興支援にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

#35
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 東北人の良さは、我慢強さと粘り強さでございます。これからも、復興庁におかれましては被災地の復興再生に向けて粘り強く取り組んでいただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#36
○増子輝彦君 国民民主党の増子輝彦でございます。
 今日は、共同会派、立憲・国民.新緑風会・社民の時間のうち四十分を頂戴いたしましたので、質問させていただきたいと思います。
 本当に、新しい未知のコロナで大変国難であり、世界中が大変な状況であります。改めて、お亡くなりになった方々の御冥福をお祈り申し上げながら、今このコロナと闘っている全ての皆さんに激励しながら、我々一丸となってこれを克服していきたいと思っています。
 そういう状況の中で、未曽有の大災害でありました東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から九年が過ぎたわけであります。ともすれば、今、いつも言われていることですが、二つの風に苦しんでいる、風化と風評被害、これを何としてでも克服しなければいけない。そういう意味では、新しく大臣になられて、田中復興大臣もしばしば福島や東北地方に足を運んでいただいていること、御礼を申し上げたいと思いますし、現場主義の復興大臣として、これからもしっかりと、この地を忘れずに、大臣を離れてもしっかりと心をそこに置いて、一丸となってこの復興のために御尽力をいただきたい。
 また、小泉環境大臣も、ずっと福島に寄り添っていただいたことをこの場をお借りして感謝と御礼を申し上げます。今度は環境大臣ですから、極めて重要な課題が環境大臣の周りにもありますので、今まで以上にしっかりと尽力と、また力を貸していただきたい、そのことを冒頭申し上げておきたいと思っています。
 御案内のとおり、この大震災、本当に多くの方々が亡くなりました。二万二千百二十九人、行方不明者の方も入れてでありますが、この方々に改めて心から御冥福を申し上げると同時に、いまだ四万五千人を超える方々が県内外それぞれ避難生活をしているという現状の中で幾つかの課題があるわけであります。
 今日は、特に福島のことに私は集中しながら御質問させていただきたいと思っていますが、しかし、まず冒頭に、先ほど申し上げたコロナ、これがやはり被災地にも大きな影響が出ているんだろうと、これによって様々な事業が大きな影響も受けているだろうと、そんな心配をしているわけでありますが、このコロナと復興、コロナウイルスの東日本大震災復興への影響、そして、それについての対応策を田中大臣にお伺いいたしたいと思います。

#37
○国務大臣(田中和徳君) 復興庁では、私を本部長とするコロナ対策本部を設置し、被災自治体及び関係省庁と連携して、被災地における新型コロナウイルス感染症の影響把握に努めておるところであります。
 現時点では、中小企業の資金繰りへの懸念、宿泊施設のキャンセル、水産加工業の売上げ減少などの報告を受けております。経済活動への影響を踏まえ、先般決定された経済対策においては、資金繰り対策や感染拡大終息後の経済の回復に向けた観光や農林水産業の支援策など、被災地にも活用いただける施策が含まれているものと承知をしておるところでございます。
 復興庁としては、復興事業に支障が生ずることのないよう、引き続き被災地の状況を把握しつつ、関係機関と連携して復興に万全を期してまいりたいと思います。
 増子委員には、平素より地元の議員として大変な御指摘、御指導をいただいておりますことに御礼を申し上げる次第でございます。

#38
○増子輝彦君 ありがとうございます。
 それでなくとも、なりわい含めて様々な生活環境の中で厳しい状況である被災地、このコロナによっても多くの事業者始め県民、それぞれの地域住民の皆さんが大変御苦労されておりますので、しっかりと対応していただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。
 今日は、汚染水を処理した処理水の問題、そして中間貯蔵施設から最終処分場に至る課題、そしてこれからの復興についての若干全県的な、東日本全体の話、あわせて、第一、第二原発の廃炉等と、少し多めの課題についての質問を用意しておりますので、簡潔にお答えをいただければ有り難いと思います。
 まず、処理水問題であります。
 御案内のとおり、大変国民的な関心もあり、大変な風評被害も心配をされているという現状の中で、今、国の方向性は大気放出あるいは海への放出ということの二点に絞っているという状況が今出てきているわけであります。今、後で質問しますが、御意見を伺う会という会も二度ほど開催されております。
 こういう状況の中で、世論調査を見ますと、地元のテレビ局と朝日新聞が共同でしましたことについて、二月十六日、海への放出反対五七%、賛成三一%、風評被害が、感じる八九%、感じない九%。一方、日本世論調査会という全国的な調査をいたしますと、これは二月二十九日、三十日両日にわたるものでありますが、このことについて、しっかりと風評被害対策が実施されるまで放出してはいけない四二・七%、タンク増設、保管というのは一七・九%、合わせて、慎重にという反対を含めて六〇・六%あります。一方で、賛成というのは僅か六・七%であります。あわせて、風評被害が起きる九〇・九%であります。これが率直な国民や地元住民の皆さんの私は思いだと思っています。
 このことについて、これから細かく質問させていきますが、冒頭に田中大臣と小泉環境大臣にそれぞれ御発言もいただいていますが、改めて、この場所で、この処理水の問題について、福島ありきという前提の方向性が何となくにじみ出ているわけでありますが、このことについてどのような所見を持っているか、御見解を伺いたいと思います。

#39
○国務大臣(田中和徳君) 処理水の取組については、先日、二月十日に取りまとめられましたALPS小委員会の報告書を踏まえ、地元を始めとした御関係者の御意見をお伺いした上で政府として結論を出していくものと承知をしておるところでございます。
 去る四月六日より、政府として関係者の御意見を伺う場を開催し始めたところでございまして、引き続き、政府一体となって、関係者の御意見を伺った上で、処理水の処分方法について結論を出していくものと承知をしておるところでございます。

#40
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、田中復興大臣からもお話があったところでありますが、処理水の処分方法については現時点では方針決定はされておりませんが、いかなる処分方法を取った場合であっても環境への影響が生じることのないように政府として対応することが必要不可欠であると考えています。
 環境省としては、今、私がモニタリング調整会議の議長を務めております。福島県の沿岸地域のセシウム134、そしてセシウム137のモニタリングなどを担当しています。今後も、環境省として政府の中で必要な役割をしっかりと果たしてまいります。
 福島の復興再生を進めるためには、福島第一原発における処理水の取扱いの問題を解決することが不可欠であります。地元の御意見などもしっかりと聞きながら、政府としての方針決定を検討していくと承知しています。
 なお、増子議員からは、今、意見を伺う場の話がありましたが、今まで二回開催されておりまして、環境省からは石原副大臣を参加させております。環境省としても、地元の皆さんの、関係者の方々の御意見をしっかりと聴取をして、政府としてのその後の検討に生かしてまいります。

#41
○増子輝彦君 ありがとうございます。
 伺う会を主催しているような形の担当で、松本副大臣にもしばし福島に行っていただいていることを感謝申し上げます。今日は、技術的なこともありますので、副大臣には後ほどいろんな形で御答弁いただくこともあろうかと思いますが、少し細かく質問していきますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 この放出時期と放出場所、そして放出方法、いつまで決めるのか、その判断基準は何か、決定する際のメンバーと、最終決定と責任は誰にあるのか、このことについて御答弁いただきたいと思います。

#42
○副大臣(松本洋平君) ALPS処理水の取扱いについてでありますけれども、風評など社会的な影響も含めた総合的な検討を国の小委員会で行ってきたところであります。約三年間、十七回にわたる議論の末に、本年二月十日、報告書が公表をなされました。
 ALPS処理水を処分する場合は、安全性に関する規制基準を遵守することは大前提であります。海洋放出も含め、いずれの処分方法においても生活圏への科学的な影響を生じさせてはならないというふうに認識をしているところであります。
 政府といたしましては、今後幅広い関係者の御意見をお伺いした上で、ALPS処理水の取扱いについて結論を出してまいります。どのような形で最終決定を行うかを含めて、最善の方法を選んでいくように努めてまいりたいと存じます。

#43
○増子輝彦君 松本副大臣、最終決定と責任は誰にあるのか、どういう構成メンバーであるのか、決定をする際の、そこをお答えください。

#44
○副大臣(松本洋平君) どのような形で最終決定を行うのかということにつきましては、今後、最善の方法を選んでいくように努めてまいりたいと考えておりますが、政府においてこの決断をしていくということであります。

#45
○増子輝彦君 それではなかなか県民も、あるいは大変不安を持っている方々も納得しないと思います。このことについては、それほど時期がないということ、時間もないと松本副大臣は二回目の伺う会でも発言をされているわけですから、速やかにこの体制を取ることが私は肝要かと思っていますから、逃げずにしっかりと私は取り組んでそのことも決定していただきたいと思っています。
 次に、汚染水は今でも毎日百七十トン発生しているわけであります。いつ完全に止められるんでしょうか。

#46
○政府参考人(須藤治君) お答えをいたします。
 先生御指摘のとおり、現在でも汚染水は日々発生をしております。この汚染水が建屋の外に流出することを防ぐために、建屋内の水位よりも建屋周辺の地下水位を高く設定をしております。このため、外から地下水が建屋内に流れ込むということは避けられないという状況でございます。したがって、燃料デブリを水で冷やし続ける限りは汚染水の発生を直ちに止めることはできない状況でございます。
 その上で、汚染水の発生量を最小限にとどめるということが非常に重要と考えておりまして、昨年十二月の中長期ロードマップの目標で、二〇二五年内に汚染水発生量、日量百トンまで、百トン以下に抑制するという目標を掲げております。
 今後も、雨水の流入防止のための敷地舗装、あるいは建屋屋根の破損部の補修等の対策を進めて、目標達成に向けて汚染水発生量の低減に努めてまいります。

#47
○増子輝彦君 須藤さん、質問に答えてない。いつこのことを完全に止められるのかと聞いているんです。そんなプロセス聞いているんじゃないんです。これは、廃炉が完了すると同時になくなるということで止められるんだとか、それまでは止められないとか、そのことを明確にしてください。

#48
○政府参考人(須藤治君) お答えいたします。
 大変失礼いたしました。
 デブリを冷やし続けている限りは汚染水というのは発生してまいりますので、したがって、デブリの処理が終わるまでは汚染水というのは発生をしていく、この汚染水の発生を極力減らすように努めていくという流れでございます。

#49
○増子輝彦君 ということは、デブリを冷やしているから発生する。ということは、デブリが完全に除去できるまではこれは発生するということですから、いつになるか分からないという答えですね。
 それでは次に、確認します。
 海に放出する場合の安全性の確認が私は極めて重要だと思っています。それでなくとも、今日までの政府や東電の様々な安全性、信頼性、そして透明性にいろいろな問題があったことはもう御案内のとおりでありますが、私は、このためにも安全性を確認することが極めて重要だと、そのために第三者機関をつくって、その第三者機関が監視してモニタリング結果を発信する必要があると思います。見解を。

#50
○政府参考人(須藤治君) お答えいたします。
 今御指摘がございましたように、風評の影響を抑えるということでは、第三者機関による測定行うということは非常に重要かというように思っております。第三者機関の、第三者さんによる測定結果の妥当性、透明性、これをきっちり高めていくということは小委員会の報告でも求められております。
 また、第三者機関の関与については、国際機関、IAEA等に協力を求めていくというようなことも重要であろうというように考えてございます。

#51
○増子輝彦君 是非、この第三者機関を設置して、監視をして発信をするということが大事です。松本副大臣、今日は残念ながら大臣来れませんから、大臣によくそのことを伝えておいてください。
 次に、トリチウム以外の六十二種類の放射性物質の再処理が必要だということが明らかになっています。これはいつから始めるのか、そしてその量はどのぐらいあるのか、これお答えください。

#52
○政府参考人(須藤治君) 東京電力は、三月二十四日に小委員会の報告書を受けた検討素案というのを発表してございます。この中で、二〇二〇年度内に、保管中の処理水の二次処理を試験的に実施するということにしております。
 まずは、高濃度のものにつきまして二千立方メートル程度の処理を行って、二次処理の性能を確認するということでございます。更なる二次処理につきましては、空きタンクの確保、あるいは作業員被曝、漏えいリスク等を含めて慎重に検討を行ってまいります。
 以上でございます。

#53
○増子輝彦君 量、その量。

#54
○政府参考人(須藤治君) まず、今年度に二千立方メートルを行うという……(発言する者あり)全体の量でございますけれども、現在、百二十万立米ほどございます、おおよそでございますけれども。このうち、約七割について二次処理が必要ということでございますので、単純計算をいたしますと、百二十の七割でございますので百万トン弱という形になります。

#55
○増子輝彦君 試験的に始めていく、いつ正式にするかは分からない。これはやっぱり大変な量ですよね。このことの二次処理にはかなりの時間が掛かると思います。このことが解決しないと本当に大きな問題が残っていくと思いますから、このことはしっかりと対応していかなければいけないと思っています。
 それではお伺いします。事故前の福島第一原発の放出管理目標値は二十二兆ベクレルですが、その根拠は。

#56
○政府参考人(須藤治君) お答えいたします。
 いわゆる放出管理目標値につきましては、各発電用の軽水炉施設のこれまでの設計、運転と経験から見ての評価に基づいて各放射性物質ごとに定められたものでございます。この目標値につきましては、原子力委員会が発電用軽水炉型原子炉施設周辺の線量目標値に関する指針において、通常運転時における環境への放射性物質の放出に伴う周辺公衆の受ける線量を低く保つために定めた〇・〇五ミリシーベルト・パー・年でございます、一年当たりでございます、を満たす範囲内で設定されております。
 なお、放出管理目標値を達成できないことをもって安全性の支障があるわけではございませんで、仮に福島第一原発から二十二兆ベクレルのトリチウムが海洋放出された際の放射線による影響は、保守的に見積もりましても〇・〇〇〇〇一ミリシーベルト、小数点以下ゼロ四つでございます、パー・年と、一年当たり〇・〇五ミリシーベルトと比較しても十分低い値となっております。

#57
○増子輝彦君 このいわゆる放出管理目標値ということは、極めて安全性をある意味では担保するということにつながっていくと思うんですね。
 そうすると、今1Fの中にあるトリチウム量は八百六十兆ベクレルちょっと超えているかなと、そんな数値が出ているわけですが、これを仮に、今、廃炉工程の中では三十年から四十年間の間に放出をすると、まさにこれがロードマップの数字ですが、三十年、四十年が、この中で放出した場合、これはこの管理目標値を超えるんじゃないですか。三十年とした場合には二十九兆ベクレルを超える、仮に四十年掛かったとしても二十二兆ですが、少しずつ増えていることは間違いないわけですが、このことについて、この安全性、そしてこれを超えることについての見解をもう一度述べてください。

#58
○政府参考人(須藤治君) 小委員会におきまして、東京電力は仮に年間二十二兆ベクレルの量で放出した場合ということでの試算を行っております。二〇二〇年に処分を開始するとした場合には二〇五二年に、また、二〇二五年に処分を開始するとした場合は二〇五三年にそれぞれ処分が完了するということを示しております。このため、廃止措置を終了することを目指している三十から四十年の期間に放出する場合、年間の放出量は二十二兆ベクレルを超えることとなります。この点につきまして、いわゆる放出管理目標値が達成できないことをもって安全性の支障があるものではないというように認識をしております。
 他方で、環境中に放出する場合は、規制基準を遵守することはもちろんでございますけれども、小委員会の報告書に示されましたように、これまでの実績との比較の中で、関係者を始め消費者にも安心して受け止められるような処分方法を模索してまいりたいと考えております。

#59
○増子輝彦君 ここが問題なんですね。二十二兆という安全管理目標値を作っているのにもかかわらず、これを超えても問題ないというような答弁であるならば、ここが、国民の安心基準と専門家の安全基準、まさに安心と安全基準のずれが生じているところなんです。ここのところをしっかりと認識をして、国民が、先ほどの世論調査のとおり、これによって大きな風評被害が起きてくるというおそれがあるが九〇%あるんですから、ここのところを調整しなければ、ちゃんと国民の皆さんに納得させないと、これは私うまくいかないと思う。
 小泉環境大臣、答弁は結構ですが、モニタリングもされているということですから、ここのところはちょっと頭の中に入れておいていただいて、今後、多分、放出を決定する際の閣僚会議のメンバーに入るんだと思いますから、しっかりと福島に寄り添ってこのことは対応していただきたいとお願いをしておきたいと思っています。
 そして、この海への放出、あるいは大気、まあほぼ海へという方向で決まっているようですが、なぜ廃炉スケジュールに合わせる必要があるのか。仮に海へ放出を行った場合、どんな被害が予測され、その責任は誰が取るのか。このことについて御見解をいただきたい。

#60
○政府参考人(須藤治君) まず、海洋へ放出を行った場合、仮にでございますけれども、どのように被害が予測されるのかということでございますけれども、ALPS処理水の取扱いについては安全性に関する規制基準を遵守することを大前提に技術的な検討を行っておりまして、海洋放出も含めたいずれの処分方法においても生活圏への科学的な影響が生ずるものではないと認識しております。
 また、風評への影響については、ALPS小委員会の報告書においては、まずはできる限り風評被害を生じないような処分方法を検討することが重要とされております。その上で、風評被害が生ずることを前提としつつ、被害を最小限に抑えるべく、消費者の懸念や不安の解消のため情報を正確に伝えるリスクコミュニケーションの取組を行うべきであること、次に、販路の回復を促進するために新規販路開拓に資する地元産品の展示スペースを常設化するなど風評被害対策を拡充強化していくこと、そして次に、将来、現時点では想定し得ないことにより風評への影響が生じることも見据えまして継続的な対応を行っていくべきと指摘されております。
 こうした指摘をしっかり受け止めまして、政府として風評被害の対策に責任を持って対応してまいります。

#61
○増子輝彦君 今、後の質問の風評被害対策の具体策まで答えていただいてありがとう。
 私は、大事なことは、万が一これ放出したときに実害が起きた場合、魚にですね、そういうことも想定しなきゃいけないと思う。このことにそういうことが起きたとき、風評被害を前提としていろいろ述べましたが、万が一この魚にそういうものが出た場合、この責任は誰が取るのか。松本副大臣、どうですか。端的に答えてください。

#62
○副大臣(松本洋平君) 仮定の御質問に対してお答えをするのは大変困難でありますけれども、処分方法については政府が責任を持って決定をしてまいりたいと存じます。

#63
○増子輝彦君 まあ、それしか答えられないですよね。
 次に、このことについては東電と十分協議を行っているのか。東電は、更田委員長からも、廃棄物の処理とこの汚染水処理についてはもっと積極的に取り組むべきだということが指摘されているんですね。そういう意味では、東電廃炉カンパニーの小野という元第一原発所長がインタビューにこう答えています。敷地を効率的に使えばタンクを増す余地があると。
 タンクを増設して、もう少し長期的保管をして、安全性、安心を確認できた上で放出すべきではないかという意見も多くあるわけですが、東電との協議を行っているのか、そして、タンクを増やしてこれを少し延ばしていくという考えはないのか、お答えください。

#64
○政府参考人(須藤治君) お答えいたします。
 処分方法につきましては国が責任を持って決めるということになっておりますので、東京電力との協議は行っておりませんけれども、当然ながら、ALPS小委員会の場での説明や東京電力としての検討素案の公表など、検討に必要な技術的内容を提供することは必要に応じて求めております。
 タンク増設の余地に関してでございますけれども、小委員会の報告書におきまして、貯水タンクエリアの効率化や廃棄物処理作業の進捗等により空き地ができる可能性があるとされています。一方で、今後、廃炉を進めていくためには、処理水を貯蔵するタンクのほか、使用済燃料や燃料デブリの一時保管施設等の廃炉作業に必要と考えられる施設が必要となってまいります。その上で、こうした状況に鑑みれば、タンク保管の継続については、現行計画以上のタンク増設の余地は限定的であると指摘されております。
 こうした課題があることを踏まえながら、幅広い関係者の御意見を伺った上で、ALPS処理水の取扱いについて政府として責任を持って結論を出してまいります。

#65
○増子輝彦君 それでは、私も、まあ原子力はかつては推進論者でしたから、原発の在り方についてもよく知っているつもりです。それほど専門家ではありませんが、トリチウム水を含んだものを現在も全世界の原発が放出しているということはよく知っています。しかし、大事なことは、この事故の起きた原発をどうしていくのかという、この汚染水を処理したものをどうするかという方法論なんですよね。皆さんに納得のいくような形をできるだけ合意形成を取らなければいけない、このことが重要だと思っています。
 東電と協議をしていないということが私は問題だと思う。東電も、ここは非常に私は問題があると思います。東電の副社長、今日来ていますが、後で質問時間どうもないような気がするんですが、東電としっかりこのことは私は協議をしていくべきだし、むしろ東電はもっと積極的に関わっていかなければ、この問題の事故の本当に責任者は東電ですよ。このことをしっかりと認識をしていただきたい。
 その上で、大阪の松井市長が大変有り難いことに、維新の関係の皆さんも、それぞれ安全だから放出してもいいと、大阪で受けてもいいと大変有り難いことを言っていただいているんです。本当に有り難いことであります。しからば、福島第一原発敷地外への搬出を選択肢の一つとして考えてもいいのではないか。しかし、それがなぜやろうとしないのか。やれないゆえん、やるとすれば何が必要か、そのことにお答えください。

#66
○政府参考人(須藤治君) 今、大阪の事例も含めてお尋ねがございましたけれども、まず、敷地外に処理水を搬出するということにつきましては、小委員会の報告書でも記載がございます。
 まず、保管施設を設置するということになりますので、これにつきまして原子力規制委員会による設置許可が必要になります。それから、それに伴い、自治体や関係者の御理解というのも必要になってまいります。また、運搬時の漏えい対策を含みまして、運搬方法の検討や運搬ルートの自治体の理解を得るということが必要になるなど、相当な調整と時間が要するということで示されております。
 政府としては、敷地外保管あるいは敷地外の放出ということは、こうした課題があることも踏まえながら、風評被害も含めてしっかり幅広い関係者の御意見を聞きながら取扱いについて結論を出してまいります。

#67
○増子輝彦君 今の御答弁だと、皆さんお聞きのとおり、できないわけじゃないんです。
 時間が掛かる、調整が必要だ。これは幾らでもクリアできるんです。三十年、四十年掛かると言われている、そんなんじゃできないんですよね、百年ぐらい掛かるはずなんですが。そういう長期間の中で、せっかくうちで受けてあげるよと言ってくれている方々もいらっしゃるならば、できないというものが何もない。時間が掛かる、調整が必要だということであれば、調整をして、時間を掛けて、五年放出が遅れてもいいじゃないですか、三十年掛かるのならば。その方が、一か所で流すと今のところは三十年掛かると言われているんです、福島の第一原発から放出したら。それが三か所、五か所増えたら、仮に原発所在地の原発から、それぞれの全国の原発から全部流せるように調整したら、あっという間にこれ五年か十年以内でできますよ。そのことをしっかりと認識をしていただかなければならない。
 このことは、完全にできないという答弁ではありません。松本副大臣、少ししっかりと検討していただけませんか。

#68
○副大臣(松本洋平君) 今、須藤の方から答弁をさせていただいたことの繰り返しになってしまいますけれども、政府といたしましては、様々な課題というものが小委員会の議論においても指摘をされているところでありますが、こうした課題があることも踏まえながら、幅広い関係者の御意見をお伺いした上でALPS処理水の取扱いについて結論を出していきたいと考えております。

#69
○増子輝彦君 これ本当に時間がなくて、全部質問できなくて申し訳ありませんが、ここだけ最後にちょっとお伺いしたい。
 松本副大臣が本当に先頭に立って、伺う会を二回やっていただいた。この後に、ぶら下がりで、副大臣は余り時間がないと答弁している。丁寧に幅広く全国民の声も聞いていくと言っていた割には、何か突然物すごいスピードアップをして結論を出すかのようなことがある。
 これは、地元の一昨日の公聴会でも、コロナに実はかこつけて、どさくさのうちにやってしまうんではないかという意見も出たというふうに聞いていますし、あるいは、ある大手スーパーの社長も、しっかりと足並みがそろわないうちにこれをやってしまったら、むしろ長時間いろんな問題が生ずるのではないか、中途半端の海への放出はすべきではないと、あるいは五連会長は、二者択一に反対、四十七都道府県で説明をしっかりして意見を聞いたらどうだ、もちろん漁業関係者、林業関係者は明確な反対であります。
 副大臣、今後、どういう形でしっかりとこの意見を聞く会をやっていくかということが大事なんですね。拙速、いかにも時間がない、そろそろ決めなきゃいけない、そんなことは私はやめるべきであって、急がば回れ、少し遅れても、国民的な合意を経てこの放出問題については結論を出すべきだと思いますが、今後のお伺い会議の方法、そしてどういう方々に聞くのか、しっかりと取り組んでいただきたい。御意見を、お考えを。

#70
○副大臣(松本洋平君) 意見を伺う場におきましては、先般提出をされました小委員会での提言というものを基にいたしまして、各関係団体そして自治体の皆様方から随時様々な御意見というものを忌憚なくお伺いをさせていただいているところであります。
 また、できる限り多くの皆様方からの御意見を頂戴をする、そういう意味からも、インターネット上で全ての皆様方から御意見をお寄せをいただくことができるような仕組みというものも整えながら、現在こうした取組というものをさせていただいているところであります。
 一方で、敷地の限界でありますとか、また今後の廃炉作業の進捗に伴って必要となるそうした施設等々を整備をしていかなければいけないというような観点からも、いかなる結論を得るにいたしましても、どこかのタイミングでこの結論というものを得ていかなければいけないということで、私自身、そうした発言というものをさせていただいたところであります。
 是非、できる限り多くの皆様方にこの問題に関心を持っていただき、意見を是非お述べをいただきたいと思いますし、我々といたしましても、数をできる限り多くしながら、そうした皆様方から直接御意見をいただくような意見を聞く場というものを今後設定をしてまいりたいと思います。
 次回に関しましては、福島県外の皆様方から御意見を伺うということで設定をする方向は既に我々として打ち出させていただいているところでありますけれども、その後の開催の仕方につきましては今後検討をして、また随時発表をしてまいりたいと思います。

#71
○増子輝彦君 しっかりお願いしますね。
 二年しか時間がないなんていうのは、それはうそなんですよ。なぜ二年後なんですか。タンクがいっぱいになるのが二年後だと言っているだけであって、しかし、まだまだ、先ほど、カンパニーの代表、小野カンパニーが言うとおり、余地はあるんですよ。それで、これは長期間に掛かって廃炉作業に入っていくわけですから、急がば回れなんです。しっかりとそのことを、二年しかないという前提をもう崩して私はしっかりやっていただきたい。
 そして、全国の方々の話をしっかり聞く。専門家、知見のある方だけの話ではなくて、一般の国民の皆さんも無作為に抽出していろんな意見を聞くという方法も、いろんな方法があると思いますから、しっかりとこの会を進めていっていただきたいというふうに思います。
 実は、時間が本当にあと僅かになりました。小泉大臣、申し訳ありません、たくさん聞きたかったんですが、少し時間がありますのでお聞きさせていただきたいと思います。
 やはり、次に、中間貯蔵施設が、今順調に一日三千台ぐらいのダンプが走っておりますが、私も本当にいい方向で進んでいるなと。しょっちゅう高速道路でダンプと擦れ違いながら、ありがとう、ありがとうと言って実は擦れ違っているわけですが、大臣、この中間貯蔵施設から三十年以内に県外に最終処分場を造らなければいけないということが決まっているわけです。これ、法律で決まっているわけです。
 このことについてまだ十分な対策取っていないと思いますが、どういう形で、いつからこの最終処分場の選定に入っていくというお考えを現時点でお持ちなのか。そして、残念ながら、宮城や栃木でも、もっともっと放射線の量が少ないものについての、最終処分場という言い方が果たしてどうかは別として、予定の場もできない。これらの、福島県の、最終処分場の設置の予定と、今残念ながら頓挫している丸森町や栃木県のそういったところについての今後の方向性についてお伺いしたいと思います。

#72
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、増子先生からは、二点、大きく分けてお尋ねがあったと捉えています。
 まず一点目になりますが、三十年以内の福島県外最終処分という方針は国としての約束でありますし、法律にも規定をされた国の責務であります。今後ともしっかりと約束を果たすために取り組んでまいります。
 環境省としては、現在、除去土壌などの減容に関する技術開発や実証事業などの再生利用の推進、処分場の構造の技術的検討などを進めています。その成果を前提として、最終処分地に関する具体的な調整に順次着手をしていく考えです。今後とも、二〇一六年に策定した技術開発戦略及び工程表に沿って具体的な取組を着実に前進をさせてまいります。
 また、二点目になりますが、福島県外の除去土壌の最終処分、これについてもお尋ねがありました。
 福島県外で発生した除去土壌につきましては、除染実施者である市町村などが処分を行う場合には国の定める処分方法に従って行うこととなっております。この処分方法を定めるため、有識者による除去土壌の処分に関する検討チーム、このチームにおいて検討を進めるとともに、埋立処分に伴う周辺環境や作業員への影響などを確認するための実証事業に取り組んでいます。これは、茨城県の東海村、これは継続中であります。そして栃木県の那須町、これは今年の三月に実証事業は終了ということになっておりますが、今後、実証事業の結果や検討チームでの議論などを踏まえつつ、市町村などの御意見も聞きながら適切な処分方法を策定していきたいと考えております。

#73
○増子輝彦君 大変時間がなくて申し訳ありませんでした。今度、環境委員会に行ってちょっと質問させていただきます。
 それから、廃炉の問題も、東電の副社長さん、申し訳ありませんでした、時間がなくて。これも経産委員会に行って質問させていただきたいと思っています。
 最後に、田中大臣、基本方針閣議決定されました。創生期間後のことですが、私も大変よくできているなと、文章的にはですね。だけど、やはり、先ほどもいろいろ御説明がありましたが、やっぱり光と影の部分がある。そういう中で、東北地方のみならず全国の自治体が一番苦労しているのは人口減少、少子高齢化であります。ここの部分が私はちょっと欠けているのではないか。
 特に、東日本大震災地のこのところについて、人口減少、少子高齢化対策がもう少し具体的にあってもよかったのではないかというふうに思っています。先ほど答弁もありました移住の促進や交流人口、関係人口の拡大云々云々、そしていろんなイノベーション・コースト構想や様々な話もありましたけれども、そういうものではなくて、これからのこの被災地そして過疎地における新しい町づくりというのはどんな姿があるのか、ここが極めて大事だと思っています。
 少子高齢化、人口減少に苦しむ被災地に今後復興庁としてどのような形でしっかりと取り組んでいくのか、その具体的なことを含めて最後に御答弁いただければ有り難いと思います。

#74
○国務大臣(田中和徳君) 増子委員からも度々にわたって御指導をいただいておるわけでございますけれど、やはり、どのような事業を進めようとも、復興事業というのは、そこにしっかりとなりわいが、そして生活が成り立つということが前提でなければならないと思っております。私たちは、地元の皆さんの御帰還がいただけるようなやはり生活、そしてもろもろの住宅関係の整備と併せて、やはり事業関係についても支援をしっかりとしていく、育んでいくということが重要であろうと思いますし、また、あの復興の地域に更に他の企業の皆さんも来ていただけるようないろんな制度を更に進めていくことが重要だと思っております。
 政府全体の施策を活用して、総合的にしっかりと取り組んでいくことをお約束を申し上げたいと思います。

#75
○増子輝彦君 時間が来ました。終わりますが、どうぞそれぞれ関係の皆さんには、東日本大震災、決して忘れることなく、そして原発はまた長期間にわたって続くはずでありますから、東電も含めて関係各位には一層の御尽力を賜りますよう心からお願いを申し上げ、質問できなかった方々に重ねておわびを申し上げ、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#76
○石垣のりこ君 立憲・国民.新緑風会・社民会派の石垣のりこでございます。
 新型コロナウイルス感染症がどんどん拡大しております。七都府県に緊急事態宣言が出されて九日目です。七都府県を中心に感染拡大が顕在化、また、感染の拡大が懸念されている全国各地で外出自粛が要請されております。
 そんな中、安倍総理大臣が某有名アーティストのフリー素材を引用した動画をツイッターにアップされていらっしゃいました。その動画、私も拝見したんですが、注目すべきポイントは、安倍総理の膝に乗っていたあの犬の尻尾が微動だにしなかったことだと思います。犬は喜ぶと尻尾を振ります。トランプ大統領との関係で安倍総理もそのことはよく御存じだと思いますけれども、あの犬は尻尾を振っていませんでした。私もあの犬を見習って、為政者に尻尾を振ることなく質問に入らせていただきます。
 まずは、就任からおよそ七か月おたちになりましたけれども、これまで、田中復興大臣、被災地にどのくらい足を運ばれたでしょうか。また、その伺われた先でどのようなことをお感じになったでしょうか。

#77
○国務大臣(田中和徳君) 今、石垣委員からもお話がございましたように、私の方も、就任当初から、現場主義、そして被災者の皆様に寄り添ってしっかりと対応していく、このことを申し上げておるように、青森の八戸から始まって、そして岩手、宮城、福島と、各自治体の方に足を運ばせていただき、首長さん、あるいは議員の関係者、あるいは団体、企業関係者の皆さんからもいろんなお話をお伺いをさせていただきました。聞けば聞くほど地域ごとにいろいろと事情が違いますし、また、被災者の皆さんも歳月九年たちながらもまだいろんな課題があると、このことも認識をしたところでございます。
 今後とも引き続きしっかりとした対応をして復興に努めていかなければならない、この思いを持っております。

#78
○石垣のりこ君 今年は十年目ということで、復興庁は十年延長になりましたけれども、まだまだ道半ばでございます。さらにこの新型コロナウイルスの災禍の下、被災地は二重、三重の苦しみにございます。是非現地の声に耳を傾けていただいて、創生期最後の一年、そして、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 続いて、災害援護資金制度について伺います。まず、内容を御説明いただいてよろしいでしょうか。

#79
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。
 災害援護資金は、災害救助法の適用災害により、負傷又は住居、家財に被害を受けた方で所得金額が一定未満の方が市町村から最大三百五十万円の貸付けを受けることができる制度でございます。利率は年三%以内で条例で定める率、償還期間は十年、据置期間は三年とされてございます。
 東日本大震災におきましては、東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律により、所得制限が緩和されているほか、利率について保証人がいる場合は無利子、保証人がいない場合は一・五%、償還期間は十三年、据置期間は六年として特例が設けられているところでございます。
 以上でございます。

#80
○石垣のりこ君 早い方ですと二〇一七年から返済が始まっているわけですけれども、現時点での貸付件数及び貸付額を教えてください。

#81
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。
 東日本大震災に係る災害援護資金の貸付状況でございますが、令和二年一月時点で、貸付件数二万九千六百七十二件、貸付金額約五百二十四億円であったところでございます。
 平成二十九年度から償還が開始されたことを踏まえまして、内閣府が関係自治体に対し調査して、昨年その集計結果を公表いたしました。平成三十年九月三十日現在の償還状況では、支払期日が到来いたしました合計件数一万六千九百四十三件のうち、滞納件数が五千五百三十五件ございまして、その割合は三二・七%でございました。また、一番高い滞納件数の割合は仙台市でございまして、四三・五%ということでございました。
 以上でございます。

#82
○石垣のりこ君 支払に遅延が生じている数及び割合もお答えいただきまして、ありがとうございます。
 支払期限はまだあるんですけれども、さきの阪神・淡路大震災の例を見ましても、支払えない方というのが非常に多く今後出るであろうことは、この東日本大震災においても容易に想像できるのではないかと思います。東日本大震災ならではの猶予期間を設けていただいたりということはございますが、自治体は国に対し、返済期限の更なる延長ですとか最終的な免除の基準を示すように求めています。
 阪神・淡路大震災での実情、例えば四半世紀を経て既に五十億円以上が返済されていない状況など、そのような実情、さらには自治体の要請なども踏まえて、災害援護資金の返済について復興大臣のお考えを教えてください。

#83
○国務大臣(田中和徳君) 発災から九年が経過した今日、被災した方々の状況が様々であることから、災害援護資金の償還についてもそれぞれの被災者の状況に応じてきめ細かく対応していくことが重要だと認識をしておるところでございます。一方で、御指摘の猶予だとか免除を含め、債権を回収される市町村では様々な御苦労があることも承知をしておるところでございます。
 まずは、制度を所管する内閣府とのコミュニケーションが円滑に行えるようにすることが重要でございますし、復興庁としても、被災自治体等の御意見あるいは御要望を関係省庁へしっかりと情報を共有させていただけるように努力をさせていただくことと、引き続き連携を取っていくことに努めてまいりたいと思います。
 いずれにしても、いろんな事情をしっかりと受け止めて対応してまいりたいと思っております。

#84
○石垣のりこ君 先ほど延滞状況をお知らせいただいたときに、全国平均、全体の平均が三二%台で仙台市が四三%という、これは被災者の数が多いということも影響しているかとは思いますけれども、既に現段階でも、例えば借受人が亡くなっている場合、免除できる旨の規定はあるんですが、現在の自治体の運用では、一般の債権と同様、相続人に対して請求されております。例えば相続人が同居者で相続を放棄した場合、自宅から出ていかざるを得なくなりますし、相続放棄をしなければ免除を受けられないということになり、本来の意味が成さない、生活再建が遠のくということも生じております。
 償還を要求する側の自治体としましても、借受人の戸籍を取り寄せて相続人を特定して相続放棄の有無を確認するなど、非常に手間が掛かります。先ほど田中復興大臣も、回収する自治体の御苦労ということでお話がございましたけれども、債権が細分化していくと、回収が難しい上に、むしろ管理コストが高くなることも出てきます。例えば阪神・淡路大震災の債権回収、これはちょっと前のデータになりますが、二〇一六年度、大阪市では五百七十万円を回収するために人件費などはその四・五倍のコストが掛かったというような、そのような試算も出ております。こうしたことが実際に起きております。
 災害援護資金の償還の問題について、特に借受人が亡くなった案件については免除することができるという規定を活用して基本的には免除することにしていくというような対応が、被災者の生活再建という制度の本来の趣旨からしても、また手続上の労力を最小限にするためにも必要なのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

#85
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。
 償還につきましては、償還の状況を貸付け市町村がしっかり把握しながら、よくその事情に応じてその償還が適切になされるようにしっかり考えていく、相談していく、それが大事だというように思ってございます。
 国としても、そうした債権管理がしっかりなされるように、市町村、また県と連携を取ってしっかり支援してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。

#86
○石垣のりこ君 なかなか市町村が主導を握って返還に関して決めていくというのは難しいところもあると思います。是非、個々の事情を鑑みてという大臣のお言葉もございましたので、前向きに早く実現していただきたいと思います。
 続いては、被災者生活再建支援制度についてお尋ねします。
 東日本大震災でのまずは家屋の全壊、大規模半壊、半壊、一部損壊の割合を教えていただけますか。

#87
○政府参考人(村手聡君) 東日本大震災の被災都県からの聞き取りによれば、東日本大震災で被災者生活再建支援法が適用になった市区町村における罹災証明書の交付件数は、平成三十一年四月時点で、全壊が約十二万五千件で全体の約一一%、大規模半壊が約七万九千件で約七%、半壊が約二十一万四千件で約一八%、一部損壊が約七十七万一千件で約六五%となってございます。
 以上でございます。

#88
○石垣のりこ君 ありがとうございます。
 被災者生活再建支援制度の対象になるのは基本的には大規模半壊以上であると思いますが、東日本大震災のときには、罹災証明書から、全体の一八%半壊判定であったというお話が今ございました。
 これはおとといの仙台市の調査なんですが、東日本大震災で半壊以上の被害を受けた仙台市内の住宅がおよそ一万棟ありまして、その修繕が未完了であると。そのうち八〇%が生活再建支援制度の対象外となる半壊判定であったという調査結果がございます。
 さらには、東日本大震災後、昨年ですが、十月、台風十九号の豪雨が襲いました住宅の被害判定が確定しました岩手、宮城、福島三県のおよそ四万三千棟のうち、半壊の判定が四六%です、およそ四六%です。特にこういう豪雨災害の場合ですと、床上浸水しても一メートル未満は家屋を解体した場合を除きこの対象外になってしまうということで、よく一メートルの壁と問題視されております。
 残念ながら、毎年のように激甚災害に指定されるような大規模災害が各地で発生しています。所得格差も広がる中で、生活に余裕のない人が突然災害に見舞われて、公的支援が得られなければ壊れた住宅もそのままにせざるを得ないという状況が多数生まれております。
 仙台市弁護士会などでは、修繕が不十分な住宅での生活を余儀なくされている被災者の調査をするように県に提言するなどしておりますけれども、半壊の基準をもっと現実の再建ですとか修繕負担に即したものにできるように検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

#89
○政府参考人(村手聡君) 半壊、全壊の基準につきましては、技術的な専門家の意見も聞きつつ、経済的損失割合に応じまして決めているところでございます。
 支援金との絡みにつきましては、また知事会からの御要望もございまして、半壊の世帯に対する拡大要望もあるところでございまして、全壊、半壊の基準そのものというよりは、いわゆる支給対象範囲の見直しといったようなことで知事会からも御要望は承っていると承知してございます。

#90
○石垣のりこ君 半壊の判定に関しては、専門家、建築士などの基準があるということで、もちろんだと思います。
 支給基準をもう少し広く設定していただくように、是非とも、本当にいつ起きるか分からない大規模災害に備えても前向きに御検討いただきたいと思います。
 続きまして、新型コロナウイルス感染症に関することを質問してまいります。
 まだまだ不十分ではございますが、支援策も決まっていく中で、雇用調整助成金の申請などの受付窓口になっている労働局ですとかハローワーク、また緊急小口資金の申請窓口になっている社会福祉協議会などございますが、窓口がもう大変混み合っていると、電話も鳴りやまない状態だというニュースも耳にいたします。そうした不特定多数の方が訪れる窓口業務における感染防止対策、どのようになさっているでしょうか。

#91
○大臣政務官(小島敏文君) お答え申し上げます。
 石垣委員御指摘のとおり、ハローワークや社会福祉協議会の窓口は、今仕事を探されている方とかあるいは緊急小口資金の貸付けの相談とか、非常に多く来られていまして、混雑しているのが事実でございます。厚生労働省といたしましても、特に感染防止を図ることが重要と認識をしておりまして、必要な対策を指示しているところでございます。
 具体的に申し上げますと、施設内にアルコール消毒液や除菌ウエットティッシュを設置するとともに、職員に対しましても、アルコール消毒液による手洗いやせきエチケット、マスクの着用、また、テーブルの除菌と同時に換気等を行うように徹底するように指示をいたしております。また、厚生労働省のホームページだとかあるいはプレスリリースによりまして、一々ハローワークやこの協議会の方へ来なくても、いわゆる電話等でできるように今周知をしております。と同時に、マスクやアルコール消毒液につきましては、ハローワークにおきましては、今、現時点では備蓄で確保いたしております。
 また、特に窓口業務における感染予防対策の例を一、二申し上げますと、混雑した窓口にアクリル板やビニールシート等を設置する、待ち時間を短縮するために完全予約制にする。あるいは、地方においては自動車等で来庁されますから、利用者に対して車の中で待っていただく。また、相談やそういう待合室につきましても大きな部屋を利用するということで対応しております。一方において、社会福祉協議会におきましても、同じように電話等、メール等対応いたしております。
 今後とも、こうした取組によりまして、こうした感染症の感染防止に努めてまいります。

#92
○石垣のりこ君 いろいろな取組ということで通達も出されているということで、お配りしました資料の三枚目、厚生労働省大臣官房地方課長名で都道府県労働局長宛てに出された通知、入れております。今お話しいただいたような内容も書かれているんですけれども、例えば窓口業務等における留意点、三番と四番のマスクに関する記述があるんですが、簡単に読みますと、(3)には「くしゃみや咳が出るときは、飛沫にウイルスを含んでいるかもしれないため、咳エチケットに心がけること。咳やくしゃみの際は、マスクを着用するか、ティッシュなどで鼻と口を覆い、とっさの時は袖や上着の内側で覆い、周囲の人から顔をそむけ、できる限り離れること。」と一方書いてあるんですが、「(4) 通勤時・業務中は、できる限りマスクを着用すること。窓口業務に従事する職員をはじめ部外者と接触する場合には特に徹底すること。」と。
 できる限りと書いてあったり徹底すると書いてあったり、まあこれ、袖で覆ってもいいというようなことが書いてあったり、非常にこの指示が曖昧なのではないかと思います。
 実際に、四月に入りまして、富山でハローワークの職員、五十代の女性が感染、また四月九日、大阪のハローワークの三十代の男性の感染の確認もされております。これ、ハローワークの受付業務をされている方から、窓口の環境、コロナ対策が大変心もとなく、相談員が不安を抱えて勤務をせざるを得ない状況だという話を聞いております。相談者との間に仕切りもなく、防御するのはマスクのみ、そのマスクも個人調達だと。入手困難なため、手や指、デスク等を消毒する消毒薬もありませんと。相談にお見えになる方たちは、マスクの入手もままならない状況で、恐る恐る来所されている状況です。近々四十五センチ幅のビニールが張られるということですが、余りにも脆弱、貧弱な対応。現場では、殉職しろということかという声すら出ていますと。そのような現場から悲痛な声が届いております。
 医療、福祉の現場だけではなく、こうした引き続き業務を継続しなければならない窓口業務、特に非常勤の方も非常に多い職場です。今後の対応を更に徹底していただきたいと思いますが、御対応いかがでしょうか。

#93
○大臣政務官(小島敏文君) 各それぞれのハローワークとか社会福祉協議会の方を再度点検いたしまして、しっかりと支援をしてまいります。

#94
○石垣のりこ君 しっかりと支援してまいりますということで、具体的に、今消毒薬等も入らない状況と、さっき備蓄があるというようなお話がありましたけれども、本当にその備蓄が行き届いているのかも含めてしっかりと御点検をお願いしたいと思います。
 そして、続いて避難所に関する質問をしていきたいと思います。
 新型コロナウイルスに関連してになりますが、およそ一月ほど前、三月の十三日には石川県で震度五弱の地震がありました。そして、つい先日、四月十二日は震度四の地震もありました、茨城県でしたね。大きな被害が出るような揺れにはなりませんでしたけれども、このようなコロナウイルス感染症拡大、緊急事態宣言が発令されている中で、やはり、おととい大雨も降りましたし、いつ何どき起きるか分からない自然災害、地震、本当に毎年のように、さらには台風被害なども起きております。
 新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、もし大きな災害が起きて避難所を開設し運営する場合、どのような防疫対策を打つのでしょうか。

#95
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。
 避難所の感染症対策につきましては、従来から避難所に係る各種ガイドラインなどを定めまして対策を講じるよう、自治体に対して周知をしてまいりました。
 新型コロナウイルス感染症対策について、政府を挙げて取り組んでいる現状で災害が発生した場合には、さらに新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を踏まえて、避難所における感染症対策を一層徹底する必要があると考えてございます。
 そのため、四月一日付けで、災害発生時に可能な限り多くの避難所の開設を図り、ホテルや旅館の活用等も検討していただくとともに、避難者に対する手洗い、せきエチケットなどの基本的な感染対策の徹底や、避難所内の換気や十分なスペースの確保について留意するよう、関係省庁連名で都道府県等に通知したところでございます。
 さらに、四月七日に緊急事態宣言が行われました。基本的対処方針も改定されたことを踏まえまして、同日付けで、避難者の健康状態の確認や発熱者、感染者の対応についての留意事項などを関係省庁連名で都道府県等宛て通知したところでございます。
 また、災害発生後には、避難所における感染症対策を支援するために必要となりますマスクや消毒液などの物資についてのプッシュ型支援など、必要な支援にも努めることとしてございます。
 今後とも、引き続き新型コロナウイルス感染症の感染状況等も踏まえつつ、関係省庁と連携して自治体への適切な助言や支援に努め、必要な対策を行ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。

#96
○石垣のりこ君 通達は出ているということですけれども、今、プッシュ型の支援とありましたが、現状、まだまだやはり市中にマスクも出ていない、医療機関でも足りないという状況のある中、本当にマスクですとか消毒薬ですとか消毒液ですとか、プッシュ型支援で対応が可能なほどの備蓄はあるんでしょうか。

#97
○政府参考人(村手聡君) 災害が起こった場合には、関係省庁と連携いたしまして、その必要な、被災地における必要な物資の確保、また輸送、そして配布といったものにしっかり努めていきたいと考えてございます。

#98
○石垣のりこ君 いや、現状、例えば今日明日、ないことを願いますけれども、いつ起きるのが分からないのが災害ということを考えると、現状ですぐ調達できる状況にあるんですかという今御質問を申し上げたんですが、その辺はいかがでしょうか。

#99
○政府参考人(村手聡君) 今ある資源の中で、被災地においてのニーズと今ある物資とのバランスも考えながら、関係省庁で力を合わせながら、そこの物資の確保を図って、しっかり被災地のニーズに応えてまいりたいと考えてございます。

#100
○石垣のりこ君 現状を把握されていらっしゃらないということだと思いますし、各自治体の対応状況というのはそれぞれなんだとは思いますけれども、今確かにコロナウイルス感染症の対応で各自治体も追われているところだとは思いますが、そこに更にやっぱり大きな災害が起きたら本当に大変なことになりますので、少しでも余裕があるうちに、基本的な緊急時の動作確認ですとか、協力機関、企業への連携の確認ですとか、どれだけどこに支援物資となるもの、備蓄があるのかの確認ですとか、もしかしたら今回のコロナウイルスでそこから放出しているものがあるかもしれませんし、改めて、しっかりと各自治体に確認、準備をしておくように所管省庁としての御通達、お願いを申し上げたいと思います。それは特に御答弁はいただかなくて結構です。
 避難所が開設された際、そのコロナ感染症対策はもちろんなんですけれども、より環境を改善していくという点で、例えば段ボールベッドなどの活用があるかと思います。
 東日本大震災の際に避難所に導入されたのは震災からかなりたってからだったと記憶しておりますけれども、あれから八年以上経過したさきの台風十九号、昨年の十月の被害においても、私の地元宮城県の避難所、すぐに設置できる状況にはなかったようです。これも各自治体によっての準備状況様々だとは思いますけれども、避難環境改善の点で、こうした段ボールベッドの導入など、どのように指針を出されたり対応されていらっしゃいますか。

#101
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。
 避難生活における避難所の生活環境の改善につきましては、被災者を支援する上で極めて重要であると認識してございます。段ボールベッドやパーテーションなど、避難所の生活環境の整備の費用についても国庫負担の対象として、災害救助法の対象としているところでございます。
 昨年の台風第十九号におきましては、被災自治体に職員を派遣し、自治体や避難所の個々のニーズや課題を把握するとともに、段ボールベッドやパーテーションを含めて、生活に必要な物資について自治体の要請を待たないプッシュ型の支援を進めたところでございます。さらに、内閣府としては、大規模災害時により速やかなプッシュ型支援を可能とするために、令和元年度補正予算におきまして間仕切り用パーテーションや段ボールベッドの備蓄を始めさせていただいたところでございます。
 内閣府としては、避難所における新型コロナウイルス感染症対策も含め、引き続き、関係省庁と連携しながら被災地のニーズを把握して、被災者へのきめ細やかな支援に努めてまいります。

#102
○石垣のりこ君 ありがとうございます。
 その自治体の規模によって、あと対応できる人数によっても本当にまちまちかとは思うんですけれども、どこで本当に起きるか分からない災害ですので、その備えというところはしっかりと各自治体、余り遜色ないようにできるように是非お願いを申し上げたいと思います。
 ここまで東日本大震災に関係する災害援護資金ですとか被災者生活再建支援制度、また避難所感染症対策について伺ったんですが、もちろん質問の内容にもよるんですけど、お答えいただいているのは復興庁の方というよりかは内閣防災の方であったり厚生労働省の方であったりするわけで、復興庁が入口にはあるんですが、結局のところ、それぞれの所管省庁とか、予算実務を担っているのがどうしても所管省庁になるわけで、そこにアクセスしないといけないということになっていると思います。
 それぞれの省庁が担当分野で本領発揮していただくのはもちろんいいことなんですが、被災者支援に関してワンストップの切れ目ない対応を目指すということであれば、本来ワンストップのまとめ役である復興庁が機能するような組織の在り方というものを災害に関する複数の法律の見直しを図りながら新たに構築する必要があるのではないかと考えております。それに関しては、今後取り組んでいく課題としてここで申し上げておきたいと思います。
 そして、東日本大震災に限らず、大きな災害に直面したときというのは様々な潜在的な課題があらわになってまいりますが、その一つに医療機器の供給がございます。新型コロナウイルス感染症の拡大が待ったなしで進行していく中、人工呼吸器の確保、喫緊の課題です。
 今日、厚生労働省のクラスター対策班の試算で、行動制限がなかった場合という条件は付いておりますけれども、四十二万人の方が亡くなる、感染者のうちおよそ八十五万人が重篤化する、人工呼吸器が非常に不足する、人工呼吸器が必要という、そのような試算が出ておりました。
 その中、今、七都府県、新型コロナウイルス感染症における緊急事態宣言が出ているんですけれども、こういう事態において、まずは人工呼吸器、現在日本国内にどのくらいあって、使える数はどのくらいなのか、お答えください。

#103
○大臣政務官(小島敏文君) 通告をいただいておりませんが、御答弁申し上げます。(発言する者あり)いや、いただいていません。
 人工呼吸器台数ですけれども、二万百六十四台で、今ありますのが、使えるのが一万六百七十六台でございます。

#104
○委員長(青木愛君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#105
○委員長(青木愛君) 速記を起こしてください。

#106
○大臣政務官(小島敏文君) 失礼しました。
 約一万五千台保有をいたしておりまして、約八千台が使用可能でございます。

#107
○石垣のりこ君 やはりまだまだ足りない数だと思います。ちなみに私、質問通告、昨晩しておりますので、その辺御勘案いただきたいと思いますが。
 一口に人工呼吸器と言ってもいろんな種類があると思います。主に使われている機種、ちょっとざっくりとで結構ですので、どんなものなのかということと、今入手しようとしている人工呼吸器、どういうものであるのかということを分かる範囲で教えていただければと思います。

#108
○委員長(青木愛君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#109
○委員長(青木愛君) 速記を起こしてください。

#110
○大臣政務官(小島敏文君) 質問通告を受けていませんが、お答えします。
 人工呼吸器につきましては、約一万五千台保有しており、今約八千台が使用可能でございます。ECMOにつきましては、約九百台を保有しておりまして、約八百台が使用可能でございます。

#111
○石垣のりこ君 済みません。一万五千台所有で八千台が使えるということでよかったでしょうかということと、あと、ECMOは人工心肺装置で、人工呼吸器とはまた別なものになりますけれども、人工呼吸器ではなくECMOが一万五千台ということですか、違いますよね。

#112
○大臣政務官(小島敏文君) 再度答弁申し上げます。
 ECMOは約九百台保有していまして、約八百台が使用可能でございます。人工呼吸器につきましては、一万五千台保有しておりまして、約八千台が使用可能でございます。

#113
○石垣のりこ君 その上で、人工呼吸器、今、増産なり他国に製造を依頼するなりということをしていると思うんですけれども、そこで調達しようとしている人工呼吸器が一体どういうものなのかというのを分かる範囲で教えてくださいということを申し上げたんですが、その辺の御回答は難しいでしょうか。

#114
○委員長(青木愛君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#115
○委員長(青木愛君) 速記を起こしてください。

#116
○大臣政務官(小島敏文君) 人工呼吸器につきましては、私も詳しいことは把握していませんのですけれども、一応やはり、かなり熱が出まして呼吸が厳しいというときに人工呼吸器を使うということで、ECMOはもうかなり肺が真っ白くなって、どうにもこうにも、これはもう、いわゆる外部で、体の外へ要するに機械を出して血を流していくということですから、その違いです。

#117
○石垣のりこ君 ECMOの御説明はありがとうございます。
 なので、一番まずは必要なのは人工呼吸器の方なのではないかということで、厚生労働省としてはどのような人工呼吸器を今増産、増やそうとしているのかということを伺いたかったんですが、お答えいただけないようなので、改めてで結構でございます。ここでは結構です。ありがとうございます。
 時間もございませんので、本当は非常時における情報収集、情報の整理というのは基本中の基本で最も大事な危機対応の要件の一つであると思うんですけれども、今現在、例えばPCR検査の数え方一つ取っても、検査件数が検査人数と同じであるという態度を取るところもあれば、検体の数というふうにカウントしているところ、若しくはPCRを回した回数であると、そのように答える機関もございます。つまり、正確なルールに基づいて統計がなされていない、集計がなされていないというのが現状であるというふうに捉えております。これは非常にゆゆしき問題です。
 東日本大震災から十年もたたないうちに、日本は複数の大地震、そして豪雨、台風、そして今回は新型コロナウイルス感染症という大災害に見舞われております。地震と津波という自然災害に原子力災害という人災が重なってしまった東日本大震災の教訓を今回のこのコロナ災禍で生かさずして、本当にどうするんでしょうか。
 当時の与党だった民主党政権が悪夢だというのであれば、それを反面教師としてしっかりと対応していくべきであるのにもかかわらず、当時の民主党政権ができていた定例記者会見すら行わない。このような稚拙な幼稚な後手後手に回っている対応では、本当に日本の危機を救うことができるとは全く思えません。悪い夢どころか、もう悪夢が現実になったのが安倍政権であるというふうに申し上げて、私の質問を終わります。

#118
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。
 現在、東日本大震災、原発事故から十年目に入りまして、私は党の県代表をしております。現在でも県外に避難者三万一千人、これ福島県の県民の方ですが、そして、県内には八千人の方が避難されているということで、改めて東日本大震災で亡くなられた方々に対する御冥福をお祈り申し上げ、いまだに避難生活を余儀なくされている方々にも心からお見舞いを申し上げます。
 あわせまして、新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方々、本当に御冥福を申し上げます。そして今、治療中の方々に対してもお見舞いを申し上げますとともに、医療従事者の方々に本当に懸命な闘いをしていることに心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
 特に、今日は、福島復興と併せまして、災害関連の質問もさせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 ちょうど、資料の一に、三月二十三日の予算委員会の集中質疑で使ったスライドを皆様に提示させていただいております。
 これは特定復興再生拠点区域外の帰還困難区域に残った住居ということで、これは去年まで公明党の大熊町の町議の自宅でございます。当然、今ここは帰還困難区域でありますので、その方は郡山で住宅を確保しておりますけれども、実は、この家の中に九年前の大震災の地震でもう家財が散在しております、ぐちゃぐちゃで。何度も何度も、町議会でもありますし、大熊復興を思い、そして、この家に帰るたびに何とかきれいにして、そして大熊の復興に貢献したいということでありますけど、実はこれ五年前の写真でありまして、今、木がもう伸びておりまして外から見えないぐらいになっております。それで中を開けますと、もう家の中ぐちゃぐちゃということで片付けようという心が折れてしまうと。この悶々としている方々が実は、特に大熊、双葉又は浪江に数千戸あるわけであります。
 こういう状況に対して、私は、是非、総理にみなし家屋解体制度というものを提案いたしました。といいますのも、ちょうど二〇一七年から一八年にかけまして、双葉、大熊、浪江、富岡、飯舘、葛尾、六町村ですね、この帰還困難区域での特定復興再生拠点区域、いわゆる拠点区域と言わせていただきますが、二〇二三年、まだ三年後でありますけど、その春の居住を目指して宅地や社会インフラなどの整備が進められておりまして、先月には双葉、大熊、富岡三町で避難指示の一部解除となり、大変明るい話題がありました。
 一方、この拠点区域外の帰還困難区域に居住を残します先ほどの数千世帯の避難者にとっては、いつ我が家を解体してくれるのかと、こういう関心が急速に高まっておりまして、早期解体を望む声が大変大きくなっていると認識しております。
 先日の予算委員会で総理は、特定復興再生拠点区域外については、目下、家屋解体等を含め、政府全体としてその在り方の検討を進めていると答弁されております。昨年末策定された基本方針にあります今後の課題として、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全ての避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意は評価するんですけれども、今言いましたみなし家屋解体、今年の三月前後から急速に関心が強まっておりまして、まだ、この避難指示ですね、帰還困難区域に帰るべきかどうか非常に悩んでいると。そして、今発災から九年、いよいよ十年目。さらには、この特定拠点ですか、復興拠点がまだ三年後、その先に政府はその帰還困難区域の対応を示すということでありますから、もう今、実は彼は現在七十後半であります。そういう状況を是非寄り添っていただいて、是非とも、是非とも、来年が大震災十年になりますので、その来年の三月までにこの特定復興再生拠点区域外の在り方というものを是非示していただきたい。
 もう五千人のこの住宅をお持ちの方々を代表して質問いたしますので、是非復興大臣、よろしくお願いいたします。

#119
○国務大臣(田中和徳君) お答えをいたしたいと思います。
 被災者生活再建支援法において、自然災害によって住宅の半壊以上の被害を受けられた世帯が実際にやむを得ない事由により当該住宅を解体し、又は解体されるに至った場合に、全壊と同様の支援金の支給を行うこととされているものと承知をしておるところでございます。このため、御指摘のように、帰還困難区域内に立地している場合であっても、住宅が現存している場合には、解体したとみなして支援金を支給することはなかなか困難であるということも認識をしておるところでございます。
 帰還困難区域については、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意を強くしておるところでございます。特定復興再生拠点区域外への対応については、各町村それぞれの実情や要望等を踏まえ、関係省庁と連携して今後の政策の方向性について検討してまいりたいと思っております。
 若松委員には、党の福島県本部の代表として常に御指導いただいておりますことに感謝を申し上げる次第でございます。

#120
○若松謙維君 大臣に是非、福島のこの先ほどの数千世帯の思いに寄せていただいているという気持ちを共有しながら、再度確認させていただきたいんですが。
 先ほど、たとえ長い年月と。いつまで待たせるんですか。補償とかいう問題じゃなくて、彼らは好きで住んでいるところを離れて、そして、東電補償とかあるでしょう、だけど、長期の住まいを確保しなくちゃいけない、この帰還困難区域外に。だけど、困難区域にも家がある。
 私は四年前にチェルノブイリの、いわゆるベラルーシ側でありますが、小さな村に行きました。そこは、近隣が線量高くても、まず家は壊しました。その村長さんが言いました。是非、福島もまず解体を先にしてくださいと、そうしないと、その方々のいわゆる復興に対する気持ちが移らないんですと。
 十年も近くして戻るか戻らないか。大臣、人間としての、再度、早めに、来年が十年ですよ、是非そこに対してのお答えを再度確認したいんですが、いかがでしょうか。

#121
○国務大臣(田中和徳君) 今、若松委員から御指摘のあったことは、私もごもっともだと、このように認識をしておるところでございます。
 特定復興再生拠点区域外への対応については、各町村それぞれの実情、そして要望を、しっかりとやはり実情を踏まえて、要望を踏まえて関係省庁とも連携して、今後の政策の方向について検討し、対応していく、このことで頑張ってまいりたいと思っておるところでございます。よく、重く受け止めてまいりたいと思っております。

#122
○若松謙維君 六町村それぞれと言いますが、少なくとも、先ほどの大熊、浪江、そして双葉、非常にこのみなし解体については共通の強い要望でありますので、是非、それぞれの町長さん、また住民の皆さんとも懇談をしていただいて、本当の声というものを是非聞いて、そして大臣としての政治判断を、また力を尽くしていただきたいと要望して、次の質問に移ります。
 次に、いわゆる多核種除去設備で処理した水、いわゆるALPS処理水の取扱いについて、ちょうどその小委員会が二〇二〇年二月の十日ですか、報告書として取りまとめられました。そして、この同報告書でありますけれども、いわゆる復興と廃炉の両立が大原則ということで、先ほども増子委員が触れたと思うんですけど、この廃炉を進めるためにALPS処理水を急ぐことで、当然風評被害の拡大ということで復興が停滞するという、非常に今悪循環になっているのも事実でございます。
 そして、この報告書では、技術的には実績のある水蒸気放出及び海洋放出が現実的な選択であると、こう提言をしているわけでありますけど、あわせて、徹底的に風評被害への対策を講じるべきであると、こういうふうにもなっております。
 そして、今まで様々なこの風評被害対策してきたんですけど、殊にこのALPS処理水の処分によりまして、上乗せされる形で更なる経済的影響をもたらされる可能性が極めて高いということで、今でも風評被害があるのに、更に上乗せされる形でこの汚染水処理をすることによっての風評被害がもう大きくなると、こういうことでその風評被害全般への対策講じるべきだと、こういう話になっているんですけれども、でも、今まで、今回のこの処理水の処分方法に関する議論なんですけど、結局、処理水の処分方法の議論ばかりでありまして、実際に処理水を処分することによって、二種類の方法がひとつありますけれども、どういう風評被害が起きて、それに対してどう対策するかという全く青写真が見られません。
 今後、政府による処分方法の方針の決定に向けた検討ですか、これが本格化することを期待しているわけでありますが、もう従来の取組の単なる延長というか微修正ではなくて、ALPS処理水を処分する際に伴う風評被害が起きるわけですから、その起きるであろう風評被害の内容、規模、そして範囲、こういったものを具体的に想起をする、是非それをやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。経済産業省ですね、これは中野政務官ですね。

#123
○大臣政務官(中野洋昌君) 若松委員の質問にお答え申し上げます。
 先ほど御指摘いただきましたALPS小委員会の報告書であります。風評被害対策につきましては、処分方法の工夫により風評への影響を抑えるべき、風評被害を最小限に抑えるべく、消費者の懸念や不安の解消のため情報を正確に伝えるリスクコミュニケーションの取組を行うべき、農林水産品の販路の回復を促進するため新規販路開拓に資する地元産品の展示スペースを常設化するなど風評被害対策を拡充強化していくべき、将来、現時点では想定し得ないことにより風評の影響が生じ得ることも見据え、継続的な対応を行っていくべきということがこの報告書で示されております。
 ALPS処理水の取扱いにつきましては、今後、小委員会の報告書を踏まえ、風評被害対策も含めて結論を出していきますが、まずは地元を始めとした関係者の御意見をしっかりとお伺いすることが重要だというふうに考えております。
 本年四月から福島県内の関係者の方々の御意見を伺う場を開催しております。風評被害対策につきましては、例えば、風評対策と正確な情報発信に国が責任を持って取り組んでほしい、あるいは、これまで風評被害対策に打ち出してきた知見に基づき実効性のある具体策を打ち出してほしい、こういった御意見をいただいております。
 引き続き、福島県外も含めまして幅広い関係者の御意見を伺ってまいります。どのような形で風評被害対策を示していくのかにつきまして、しっかりとこうした御意見を伺いながら検討してまいります。

#124
○若松謙維君 今、経済産業省の立場から、結局、今回のこのALPS処理について科学的知見とか説明する側ですけど、いや、本当にそれが、じゃ、関係者に納得を得られているのか、私はかなり厳しいと思います。風評被害に対しても、福島のいわゆる産品等に対して、少しずつでありますけれども、食べて大丈夫だとか、増えています。ほとんど今横ばいです。
 ですから、現在のやり方、科学的に安全ですよ、そういうことを説明しても全然納得は得られていないんですよ。そのまず事実を経済産業省しっかり、特にこのトリチウムの委員会においては工夫してもらいたいと思うんです。
 そこで、横山復興副大臣、済みません、水博士ですので大きく期待しております。この処理水でありますけど、結局、この二月の報告書でありますが、関係者、特にやはり漁業者の代表であります野崎漁連会長ですか、が、ちょうど今、やっと今年になって福島の魚は全部規制が解除されたと、ところが、捕っても売れないと、この悪循環。結局、さっきのいわゆるリスクコミュニケーションが行き渡っていないと。当然、これからこの対話というものは県内じゃなくて県外もやられてくるんでしょうけれども、もう結局、相手の納得得られるってどういうことかということなんです。
 まず、関係者からすれば、まず漁業者ですから魚を思いっ切り捕りたいと、売れるかどうかは別として。そして、それをどうするかなんですけど、一生懸命科学的な説明をやっても消費者は行動変わっておりません、いわゆる納得を得られていない。本当のリスクコミュニケーション、いわゆるワシントン州のハンフォードで行われたのは、いわゆる風評被害起きるんだと、起きることを、最大の起きるその風評被害を想定して、そこから逆算してどうすべきかと、これが本来のリスクコミュニケーションなんですが、そのリスクコミュニケーションが全くこれらの議論ではなされていない、これ明確です。
 だから、私は、是非復興庁、汗をかいていただいて、今そのほかにも海外等も含めて、風評被害のためにもう頑張っていただいておりますけど、恐らくもう一番漁業者の理解に深い横山副大臣ですから、まずは、はっきり言って、リスクコミュニケーションのどういう形をやるべきって、まずは漁業者の方に捕ってもらうと、捕りたいだけ捕ってもらうと、全部買取り保証しますよと。あと、処分はもう政府が考ればいいわけです。そのぐらいのものを提示して、じゃ、具体的にどうするかという、これが本来の私はリスクコミュニケーションじゃないでしょうか。
 是非、そういう意味で、単なる放射線リスクを科学的に説明するだけじゃなくて、本当に最悪のこの風評被害が起きた場合のその対策、それも漁業者等に寄り添って、当然消費者の理解も得ながらも、だけどやっぱり漁業者に寄り添った、是非そういったリスクコミュニケーション等を前面に出した今後の展開というものを進めていただきたいんですけど、横山副大臣、いかがでしょうか。

#125
○副大臣(横山信一君) お答えいたします。
 処理水の取扱いにつきましては、私も松本経済産業副大臣を座長とする御意見を伺う場に同席をさせていただいておりまして、政府の一員として関係者の皆様方の御意見を伺っているところでもございます。
 今後も、復興庁としても、政府の一員としてしっかりとこうした御意見を受け止めてまいりたいというふうに思っております。
 今御指摘いただきました野崎県漁連の会長も、第一回の会議で御意見を拝聴させていただいたところでもございます。
 また、ALPS小委員会の報告書におきましては、風評払拭について、全ての人々の不安が払拭されていない状況下では、ALPS処理水の処分により、現在続いている既存の風評への影響が上乗せされると考えられるというふうに報告をされております。このため、同報告書におきましては、これまでの風評被害対策の事例を踏まえながら、情報を正確に伝えるためのリスクコミュニケーションの取組、風評被害防止、抑制、補填のための経済対策の双方を拡充強化すべきというふうに提言をされております。
 復興庁といたしましては、平成二十九年度に風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略を策定をいたしました。これに基づきまして、国内外に対し、正確で効果的な情報発信や被災地産品の販路拡大等、政府一体となった取組を推進してきているところでもございます。
 今後、小委員会の報告書やいただいた御意見を踏まえ、風評被害対策の検討が進められる際はこうした既存の取組も参考にしつつ、委員御指摘のリスクコミュニケーション、いわゆる行ったり来たりという、その往復の中で十分に周知、また御理解をいただけるように政府としても取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

#126
○若松謙維君 是非、リスクコミュニケーション、行ったり来たりは当然なんですけど、納得ですから、納得得られるかどうかということをしっかりと見える形で議論を進めていただきたいと思います。
 ですから、先ほどの、結局おっしゃっていることはプッシュ型の説明なんですよ。納得は得られていません。いや、ゼロとは言いませんけど、ほとんど変わっていません。是非、その現実を受け止めて、発想を変えてください。どうやったら納得できるスタートができるか。これはもう大胆に変えるしかないと思いますよ。プッシュ型は駄目です。中野政務官もよろしくお願いしますよ。これ、もう本当に福島県民として心からお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。
 それでは、次の質問なんですけど、福島浜通り地域の国際教育研究拠点、大変関係者の御努力もあってすばらしい取組だと思います。私も、先ほどのワシントン州ハンフォードサイトで、まさにこの除染活動に大きな貢献をしたPNNLといういわゆる研究機関、これは恐らく職員で四千人、予算でも年間三千億か四千億円ですか、大変巨大なプロジェクトが実はハンフォードサイトの除染、そして町の経済成長にもつながっているということでありますけど、これをいよいよ福島でもやっていただけるということでありますので、横山復興副大臣、是非進めていただきたいんですけど、具体的にどんなふうに進められているのか、ちょっと簡潔にお願いいたします。

#127
○副大臣(横山信一君) 福島イノベーション・コースト構想を加速し、産学官連携による魅力ある浜通りを創出するには、多様な分野の研究者、技術者を育成していくことが重要でございます。そのためには、この国際教育研究拠点が非常に強い希望を持って皆様方から望まれている状況にございます。昨日も、双葉地方町村会の皆様方から大臣に対し、テレビ会議を通じて熱い御要請をいただいているところでもございました。
 有識者会議では昨年七月から大変熱心に御議論いただいておりまして、昨年の十一月の中間取りまとめでは、例えばこの拠点に関して、特に定住人口の拡大、若い世代の定着、移住等に資する拠点とすること、あるいはハンフォードサイトにおける事例等も参考にし、地元企業や自治体と密接に連携する組織や枠組みを検討することなど、原子力災害に見舞われた福島浜通り地域の復興創生に資する教育研究拠点であることが重要とされております。
 今後は、有識者会議においてこの夏を目途に最終取りまとめを行う予定でございますが、政府としても、関係自治体の意見を伺いつつ、年内を目途に成案を得ていくことになります。ハンフォードサイトの例も十分参考にしながら、この国際教育研究拠点の具体化に向けて引き続き取り組んでまいります。

#128
○若松謙維君 副大臣はハンフォード行かれていないですよね。行ってください。別に私、予算持っていませんけれども、是非まずは現場見ていただければ。どれほど復興に、そして、私も実はそこで仕事していましたので、人口ももう倍以上になって経済も成長していると、すばらしいまさにパラダイスになったわけでありますから、福島もそれを是非したいという思いでありますので、是非最優先で行っていただきたいと思います。
 それでは、最後の質問なんですけれども、ちょっと防災アプリということで、ちょうど皆様、資料の二にスーパーシティ構想ということで、データ連携基盤という、ちょっと余り、見た方は見られるでしょうけど、都市OSというのがあります。
 これはいわゆる、今デジタルがどんどん進んで、各自治体のいわゆるOSはばらばらですので、そうじゃないものもありますけど、ほとんどばらばらです。いざ災害のときにそれぞれの自治体の情報交流ができない。かつ、住民票はそれぞれの自治体にありますが、人は移動していますので、いざ災害のときに、ほかの自治体に行ったときにその情報が得られないと、こういうことがありまして、現在、特に内閣府ですか、SIPというんですかね、そういったところで今度都市OSをつくりまして、この都市OSができますと、各自治体に共通的に使っていただければ、例えば行政手続とかいったことに、ここに防災とありますけど、この防災、中身はこれからなんですけれども、こういった一つのプログラムが、またアプリケーションができて、全国共通で防災のときの様々ないわゆる緊急対策の情報等が得られると、こういう今作業が進められております。
 さらに、次の資料三を見ますと、防災チャットボットという、これが開発中ということでありまして、これがもしできますとという説明を実はするのが私の質問でありまして、まず、この都市OSを進める内閣府ですか、特に内閣府科学技術・イノベーション担当から、今後、この都市OSを含む防災対策、いわゆる個々人に被害情報、例えば私が、福島郡山住まいですけど、この千代田区にいると。で、災害が起きましたと。そして、この地元の情報、私の携帯に行って、どこに避難してくださいという、まさにマイハザードですね、こういった情報というのは今のIT技術を入れればそんなに難しくないと思います。
 そういうことで、この防災、まず内閣府からは、そういった、今このチャットボットも含めて、このような防災技術というものを今後どのように進めるのかということをお聞きしたいのと、あわせて、当然、ハザード情報はこれ国土交通省でありますので、国土交通省がやはり内閣府と連携をしてこのハザード情報をしっかりと活用すると、そういうことでありますので、国土交通省の協力も必要ありますので、その二省、この災害について、いわゆる個人のマイハザードをどのように進めるかについてお尋ねをいたします。

#129
○政府参考人(高原勇君) お答え申し上げます。
 防災を始め様々な分野のデータ連携と都市間での相互運用性を確保するスマートシティー、スーパーシティ等では、都市OSと呼ばれる基盤システムとともに外部とのデータのやり取りの方法を定め、共通化することが必須です。このため、内閣府では、この三月に関係省庁と、データ連携の方法とこれを定める共通リファレンスアーキテクチャーとして今年度の事業から適用を始めているところであります。府省で一体的に推進しております。
 内閣府SIPでは、御質問の防災チャットでありますが、人工知能とITを活用して、災害時に国民一人一人に対しスマートフォンなどを通して避難に必要な情報を迅速かつ的確に提供するとともに、被災者等からの被災状況を直接収集、分析するシステムを開発進めているところであります。今年度は、そのプロトタイプの開発を進めながら、自治体の協力をいただき、実証実験を実施し、これらの機能検証を行う予定です。
 最後になりますが、こうした防災技術は現在の災害対応を格段に進化させるものであり、同時に、感染症対応への応用を含め、その実現へ研究開発を引き続き取り組んでまいります。
 以上です。

#130
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、災害情報をいち早く人々に知らせて最寄りの避難場所へ案内するなど、国民一人一人的確な避難行動を促す機能を有するアプリケーションの開発というのは重要だと認識しております。
 そこで、国土交通省では、市町村がハザードマップを作成する際に基礎となる地図情報、浸水想定区域や土砂災害警戒区域などの災害リスク情報、様々な情報を整備し、これらをオープンデータとして提供しているところでございます。また、これらの情報は内閣府の情報共有システムに提供しているほか、昨年九月に、三重県や伊勢市、民間企業などと現場の河川事務所が連携して、先ほどの防災チャットボットを活用した高齢者の避難や水防団の活動を支援する現場実証訓練を実施したところでございます。
 国土交通省といたしましては、今後も、中小河川の浸水想定区域の整備といった災害リスク情報の更なる拡充や、これらの災害リスク情報を視覚的に分かりやすい形で提供するなど、ハザードマップの高度化、着実に進め、引き続き、内閣府とも連携しながら国民一人一人の的確な避難行動に資する防災アプリの開発などに積極的に協力してまいります。

#131
○若松謙維君 石原副大臣、済みません、時間なくて質問できませんでした。
 以上で終わります。ありがとうございました。

#132
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、本日、私は、ALPS処理水に関しての質疑を本日は用意していないわけなんですけれども、先ほどこの委員会で、国民民主党の増子委員から我が党が処理水の問題に取り組んでいることに触れていただき、松井一郎大阪市長が処理水を大阪へ運ぶことも検討したいといった考えに触れてくださって、御理解を示してくださり、問題を前へ進めるための質疑をしてくださったこと、そして、公明党の若松委員からも処理水に対しての問題提起をいただき、私ども日本維新の会としても、継続して処理水を前に進めていく、その共通認識を持っていることをお伝えしたいと思います。
 先ほど増子委員の質疑に対して政府側はどこかのタイミングでという答弁ございましたけれども、決めなければそのタイミングはやってこないということで、今、日本に求められているリーダーシップをこの処理水の問題に関しても発揮していただきたく存じます。
 さて、去る二月、青木委員長やほかの委員の皆様とともに、岩手、宮城、福島の被災三県へ私も視察に行かせていただきました。たくましく復興の道を歩み続ける被災地の現状を把握するとともに、今後の課題もこの目で確認することができた大変有意義な視察に同行させていただき、改めて感謝を申し上げます。
 さて、私は、この視察で、千八百名以上の死者、行方不明者を出しました陸前高田市に訪れた際、東日本津波伝承館の展示を見ていた若い女性お二人組に声を掛けさせていただきました。今日はなぜこちらにいらしたのですか、このようにお伺いをいたしますと、お一人がこう答えてくださいました。私は陸前高田に住んでいるのですが、今日は東京から友人が来てくれたので、ここへ連れてきたのですと。地元の若い方がこうして震災の記憶を御友人と共有しようとなさっているのがとても心強く思えたのですが、驚いたことに、この女性は、陸前高田に住んでいるとおっしゃっていましたが、生まれは東京の町田の方でございました。被災地を復興させたくて陸前高田に移住してきたと聞き、大変驚きました。そして、こういうときに名刺って出すんだよと伝承館の方に促されて彼女は私に名刺を差し出してくれたのですが、その名刺にはNPO法人の名前が書かれてございました。
 震災発災から九年がたちまして、これまでの間、多くのNPOが被災地を立て直そうと尽力されております。震災十年を前に、今国会で提出されている法案を見る限りでは、地震・津波被災地域の復興事業は、心のケアなどを除いて延長後五年で終了することになりそうです。
 NPO法人の方々は、今後、自身の団体の存続ができるかどうかの不安を抱えていると思われますが、まずは、被災地復興のための活動を行っているNPOについて、復興庁が把握されている具体的な数をお教えくださいますでしょうか。

#133
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。
 内閣府のデータを基に、被災前の二〇一一年の二月二十八日と、直近は本年の二月二十九日、またピーク時はそれぞれの時点について御説明申し上げます。
 岩手県は、発災直前が三百四十八の団体、ピーク時は二〇一八年三月三十一日現在で四百九十六団体、直近では四百九十二団体となってございます。宮城県につきましては、発災直前が五百八十四、ピーク時、二〇一九年の三月三十一日でございまして八百二十五、直近では八百二十一となってございます。また、福島県につきましては、発災直前が五百六十四、ピーク時が二〇一八年の三月三十一日で九百二十三、直近はそれと全く同じ九百二十三でございます。

#134
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 岩手、宮城に関しては、ピーク時よりも現在少し数が下回っているということ、福島に関してはピーク時と同数ということなのですが、様々な補助金事業が終了となりますと、更に不安を増大させていくことも考えられます。そして、存続ができなくなってくるNPOもあるのではないかというふうに危惧をしております。そして、この皆さんが不安を抱えていらっしゃる中で、それを更に大きく膨らませているのがコロナウイルスの蔓延でございます。
 先ほどお話ししました陸前高田のNPOメンバーと私は、後日、オンラインミーティングをさせていただいたのですが、彼女たちもダイレクトにコロナウイルスの影響を受けていました。このNPOは主に四つの事業を展開していまして、一つに、民泊体験を利用した観光事業、二つに、地元の中高生が地域外の大学生と交流し、ふるさとと自分たちの未来を考える地域活性・キャリア教育プログラムの実施です。三つ目には、全国の大学生が被災地で取り組む一週間の地域おこし実践プログラム、そして、四週間の移住留学を通して実際に移住してもらうという取組でございます。
 コロナウイルス感染拡大に伴う移動やイベント開催自粛によって、彼らの活動の多くが中止となっています。九年掛けて根付かせてきた活動と団体の存続が揺らいでいると言えるかもしれません。これは何も被災地に限ったことではなくて、全国のNPOについてもコロナによって同様の危機に直面していると思われます。
 そこで、お伺いしたいのですが、経産省から一昨日発表されました持続化給付金を始め、NPO法人がこのコロナ危機を乗り越えるための具体策についてお聞かせくださいませ。

#135
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えいたします。
 NPO法人につきましては、地域の中で、コミュニティーのよりどころとなる子育て支援など、事業性を有する活動を行っているケースが存在していることは承知してございます。昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、大きな影響を受けていることも想定されます。
 感染症の感染拡大によりまして売上高が前年同月比で五〇%以上減少した事業者に対して、事業全般に広く使える資金として、中堅・中小・小規模法人に二百万円、フリーランスを含む個人事業者に百万円を上限として持続化給付金を給付する予定でございますけれども、NPO法人につきましてもその対象としていく予定でございます。
 また、新型コロナウイルス感染拡大の影響により売上げが急減した中小・小規模法人に対して、既に政府系金融機関による実質無利子無担保、かつ最大五年間元本返済据置きの融資を行っており、今後、民間金融機関にも拡大を予定しているところでございます。これらにつきましても、NPO法人も対象としているところでございます。
 これらを通じまして、NPO法人を始めとする中堅・中小・小規模法人及びフリーランスを含む個人事業者に対して多様な支援を講じてまいります。

#136
○梅村みずほ君 お答えありがとうございます。
 五〇%減収した団体に二百万円、そしてフリーランスへは百万円ということで、この持続化給付金、また政府系金融機関からの融資、今後、民間金融機関からの融資、様々な対策を打ち出していただくことになるかとは思いますけれども、是非、復興庁や内閣府、NPOのホームページでも分かりやすく掲載するなど周知に努めていただきたく存じます。
 行政のホームページというものは文字が大変多くて、そして文字の大きさも小さく、言葉が難解で分かりにくいという声をよく聞いてございます。是非、画像も用いたバナーを使って、目に留まるような工夫なども併せてお願いしたく存じます。
 そして、バナーといえば、現在、復興庁のホームページには風評の払拭に向けてというバナーがございますが、今はコロナによって逆風評ともいうべき現象が起きているようでございます。
 先ほどお話しいたしましたNPOの取組によって、この春、被災地に東京からやってきた若者も多数いるというふうにお伺いしたのですが、中には、それまで勤めていた都会の会社を退職して被災地に移住するという大きな決断をした方もいらっしゃるということです。
 ですが、外出自粛が呼びかけられる以前に被災地に入り、しっかりと二週間以上の待機をしてもなお、東京からウイルスを持ってこないでほしいと眉をひそめる被災地の方が結構いらっしゃるということで、いまだそのような敬遠ムードは続いているということです。被災地を盛り上げたいという思いでNPOの方が時間を掛けて働きかけ、若い移住者も一生に関わる大きな決断をしてやってきたけれど、実際に被災地に行くと歓迎されなかったという事態は大変残念なことです。
 新年度のスタートに合わせて、都会から人事異動で地方へ来た方が煙たがられるという問題は一部の企業でもあったと伺っております。
 大臣は、所信でも風評払拭について御発言なさっていますが、被災地における逆風評ともいうべき現象についてどのようにお考えになられますでしょうか。

#137
○国務大臣(田中和徳君) ただいまの梅村委員からの御指摘は、非常に重要なことだと思っております。政府委員からも答弁をさせましたように、NPO等の皆様方が多大なる今回の東日本大震災からの復興に御貢献をいただいておりますことは本当に大きなものでございまして、心から感謝を申し上げ、これからもお願いをしなければならないということでございます。
 被災地を支援している都会からの出身者が新型コロナウイルスに関連していわれなき差別だとか偏見に遭うことは、決してあってはならないことでございます。政府としても、新型コロナウイルスに関する分かりやすい情報発信に努めておりますけれど、今後この取組を更に充実をさせていただいて、正しい知識の啓発と理解を一層進めてまいりたい、このように思っております。
 被災地の皆様にも正しい知識と理解を持っていただいて、引き続き被災者と支援者の方々が密に連携をして復興を進めていけるように、私からもこの場をお借りしてお願いをするとともに、復興庁としても、今後の政府だとか自治体の取組に十分留意をして、被災地への支援に支障が生じることがないように取り組んでまいりたいと思います。
 以上でございます。

#138
○梅村みずほ君 力強いお言葉をありがとうございます。やはり、不安がっていらっしゃったNPO法人の皆さんですが、そのようにしっかりとバックアップをしていただきましたら、また前向きに活動に取り組んでいただけることと思います。
 実は、オンラインミーティングをさせていただいたNPOのメンバーの方の中には、東京板橋区出身の男性で、やはり被災地のために何かしたいと移住をし、地元の陸前高田市議会議員になられた方もいらっしゃいます。そういった方も、きっと地元を盛り上げるために頑張っていかれることと思います。
 ですが、NPO法人は、非営利団体ゆえに、活動するスタッフの収入や生活が安定しにくいという一面があります。津波伝承館で私が話しかけました女性も、NPOからの手当と地元教育委員会の地域学校協働活動推進事業からお金をいただいているが、何とか六年間自分を奮い立たせて頑張ってきたけれども、仲間の中には被災地を離れて金銭的な理由で地元に帰った移住者も多くいることをお話しくださいました。
 今後、被災地でNPO、しっかり自立していくための、自立させるための仕組みづくりも必要になってくると考えますが、いかがでしょうか。

#139
○政府参考人(石田優君) 復興支援を行っていただいておりますNPOを含めまして、一般的にNPOにおきましては、その運営に苦慮されている団体はかなり多く存するというふうに承知しております。
 復興庁におきましては、被災者の生きがいづくりに資する活動や県外避難者に対します支援などの取組につきまして、被災者支援総合交付金を活用して支援をさせていただいているところでございます。また、加えまして、いわゆる中間支援団体を通じて、各NPOの組織的運営の改善強化の支援や、行政、NPO等の活動主体間の協働体制の構築、連携などについてもその推進を図らさせていただいております。
 こうした事業等を通じまして、被災者に寄り添い復興を支えていただいておりますNPOなどの被災者支援団体の取組が自立的なものとなっていきますよう支援をしてまいりたいと考えております。

#140
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 産官学一体となって地域を盛り上げていく、そして経済という面でも安定して活動していただけるように是非御支援をお願いしたいと思います。好例といたしましては、同じ東北、山形県の鶴岡市では、慶應義塾大学の先端生命科学研究所とタッグを組んでイノベーションと企業を生み出して地域活性化に貢献している例などもございますので、どんどんとこの被災地でも盛り上がっていったらいいなと期待するところでございます。
 被災地の復興においては、私も、地域に根を張って経済を支える企業と事業の創出、そして地域に誇りと愛着を持って育つ子供と若者が不可欠だと考えております。
 先日のオンラインミーティングでは、高田生まれ高田育ちの十九歳の大学生も参加してくれていたのですが、その大学生の言葉には復興の課題も含まれておりました。
 小学生のときに被災して、たくさんの人たちが全国から自分の町を助けに来てくれた。だから、私も地元に興味を持った、地元で何かしたいと思ってこの活動をしている。けれど、地元では働く大人の姿が想像できなかった。町の大人の仕事といえば、一次産業従事者か公務員、大企業やショッピングモールの地方支店、選択肢が限られている。また、子供たちは小学校から高校までずっと顔ぶれが変わらない濃縮したコミュニティーであることも多い。貧困世帯や環境も整わない家庭の話もよく聞く。子供たちがICT教育から取り残されないように願っている。そのようにおっしゃっていました。
 ここで、子供たちのICT教育の現状についてお伺いをいたします。
 被災地の教育用コンピューター整備率について、平成三十一年三月の調査では平均値は一八・六%と低水準にとどまっています。宮城県、岩手県、福島県の現在の数字はいかがでしょうか。また、無線LAN整備率及び教育用コンピューターの一台当たりの児童生徒数について、被災三県と全国平均の数字をお伺いしたく存じます。

#141
○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。
 平成三十一年三月時点におきまして、公立学校における教育用コンピューターの整備率は、委員御指摘のとおり、全国平均で一八・六%となっております。また、被災三県でございますが、宮城県が一八・七%、岩手県は二一・〇%、福島県は二一・五%となっております。
 また、平成三十一年三月時点において、公立学校における普通教室の無線LAN整備率は、全国平均で四一・〇%に対しまして、宮城県が五三・三%、岩手県は二六・八%、福島県は一六・九%となっております。
 さらに、平成三十一年三月時点における公立学校における教育用コンピューターの整備率から導き出されます教育用コンピューター一台当たりの児童生徒数は、全国平均で五・四人に一台に対しまして、宮城県が五・四人に一台、岩手県が四・八人に一台、福島県は四・七人に一台となっております。
 以上でございます。

#142
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 被災地のICT教育環境については、平均を上回っている点もあれば下回っている点もあり、ばらばらだという印象を持っておりますが、いずれにしても、ワールドワイドな目で見ますと、まだまだ追い付いていないという現状が浮き上がっていると思います。引き続き、ICT教育の環境整備に御尽力賜りたく存じます。
 では、済みません、質問要旨、六番目飛ばさせていただきますけれども、七番目でございます。
 ICTでは、宮城県では「MIYAGI Style」や、福島県でしたら新地町の福田小学校などでICT教育先進実践校として行っている好例などもございますけれども、さらに被災地域におけるICTに教育を入れていただきながら、ICT以外でも御支援をお願いしたいところがございます。
 福島再生加速化交付金、通称子ども元気復活交付金など、子育て世帯に配慮した取組も福島ではございますが、福島以外の被災地に向けても、このような子供たちのためになるような制度、あるいは子育て世帯や若者の定住を促すような制度はありますでしょうか。

#143
○政府参考人(奥達雄君) お答え申し上げます。
 お尋ねの、被災地の復興に向けまして、それぞれの地域の活性化を図っていく上で、将来の子育て世帯ともなります若年者の方々の帰還ないし移住、定住を促進するということにつきましては、非常にこれは大切な施策であると認識をしているところでございます。
 このことは全国を通じた共通の課題の一つでもございまして、このため、政府全体といたしまして、全国の地方創生の一環として、地方に魅力ある学びの場、働く場をつくり、地方への人の流れをつくるために、UIJターンにより地方で起業、就業する方に最大三百万円を支給する制度、あるいは、地方大学・地域産業創生交付金による地域の中核的産業の振興など、多岐にわたる施策を展開しているところでございますが、これに加えまして、被災三県におきましては、復興事業の一環といたしまして、全国の学生の方々に被災地企業での就職につなげていただくためのインターンシップ事業等の施策を展開しているところでございます。
 このように、各般の施策を活用しながら被災地域への若年層の定住を後押しいたしまして被災地の活性化につなげてまいりたいと、このように考えております。

#144
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 やはり、震災がきっかけで他の地域に行かれた方は、九年たち、地元に戻るという意識がだんだんと薄らいできていると思います。そんな手当てがあるのであれば、そんなサポートがあるのであればやはり地元に帰ろうと子育て世帯を中心に思っていただけるような施策を期待いたします。
 また、子供たちのことを考えますと、例えば教育旅行を積極的に被災地に呼び込むという事業も考えていただきたく思います。福島などには観光関連復興支援事業として教育旅行の誘致のアシスト事業もあるかと思いますが、それ以外にも広げていただきたいと思っております。
 日本人は、災害から多くの学びを与えられております。東北への修学旅行で災害について学ぶのは日本の教育のスタンダードだというようなことがあってもいいように思います。修学旅行生と被災地の児童生徒が交流を持って、修学旅行から帰ってきて、またICTでつながって画面を通して話をする。同じ日本という島国の中で、ちょっと離れた東北で仲間がいる。東北に興味を持ってもらうことで、大人になってからまた被災地のことを思い出せる、そんな種をまくような取組があってもいいのではないかと思っております。
 何か、復興庁、文科省、総務省、国交省など省庁横串で子供たちのこと、被災地のことを長い目で考えていただければ幸いでございます。
 さて、九年前の東日本大震災発災時から程なく、この国会では、復興財源に充てるために国会議員歳費をおおむね二割カットする措置がとられてまいりました。そして、六年前のちょうど今頃、その措置が期限切れとなりました。
 私の手元には、今、二〇一四年四月二十五日付けの日本経済新聞の記事があるのですが、こうございます。国会議員の歳費を二割削減していた措置が四月末に期限切れとなり、五月分は通常の歳費が支給される見通しになった。五月以降の措置に関し、日本維新の会、みんなの党、結いの党の三党が三割削減の法案を衆議院に共同提出し、公明党は七%削減を主張。新人議員を多く抱える自民党や、民主党が難色を示していた。
 私ども日本維新の会は、今も自ら歳費の二割を削減をしております。過去には七回にわたりまして削減法案を参議院に提出しておりますが、国会に取り上げていただいたことは一度もございません。
 議員定数の削減についても我が党は法案を出してお示ししておりましたが、逆に昨年、参議院においては定数が六議席も増えることになりました。増えた議席の歳費分はと考慮して一〇%、月七万七千円を国庫へ自主的に返納できる法改正もなされましたが、自主的にというシステムゆえに今も返納なさっていない議員各位が多くいらっしゃることは大変残念なことでございます。
 我が党はもちろんですが、自民党、公明党もほぼ全員一〇%を返納されています。特に日本維新の会は、そもそも公僕たる私たちの歳費そのものが高過ぎるといたしまして、更に一〇%を毎月党内で集め、全国の被災地へ寄附を行っております。
 本日皆様のお手元にお配りさせていただきました資料でございますが、これは日本維新の会がこれまでどの被災地にどれだけ寄附してきたのかを実績を示すものでございますが、東日本大震災の被災地へも、二番、三番、四番、五番、六番、十番、十二番、十九番の項目にございますように寄附を行いまして、各地の知事、市町村長の皆さんや団体の方に喜んでいただいております。
 しかし、今回のコロナのような事態にあっては寄附先の選定も難しく、やはり国庫への返納が望ましいと思います。国民が事業や生活の維持すら危ぶまれている中で歯を食いしばって頑張ってくださっています。たった一年、歳費を二割カットしたところで、到底範を示すことなどできないと考えます。
 まずベースとしては、月の歳費百二十九万円を無期限で三割カットが妥当、そして個人的には、このコロナ不況の中ですので、二〇二〇年度は少なくとも半年、できれば年度末まで月の歳費百二十九万円から五割を返納、夏と冬の期末手当は全額返納でいかがかと考えております。
 もちろん、そこまでしても確保できます財源はたかだか百億ぐらいにしかなりません。それを全国民にお配りいたしましても、お一人百円にも満たない額でございます。が、私たちが国民の皆様に強いている負担というのはそれ以上のものであると考えられますし、それぐらいのカットをしたとしても、範を示すなどという言葉は使えないほど民間のダメージは大きいものでございます。
 そこで、大臣にお伺いしたいのですが、特別職の職員の給与に関する法律によって国庫への歳費返納が認められている安倍総理大臣を始め大臣、副大臣、政務官の皆さんは、それぞれ三〇%、二〇%、一〇%とずうっと歳費を国庫へ返納されていると思います。復興大臣が日本復興のために閣僚の皆様に対して期末手当の返納を御提案なさるという新米議員のぶしつけなアイデアについて、どのように思われますでしょうか。

#145
○国務大臣(田中和徳君) 御指摘のございましたように、今も総理大臣は三〇%、各大臣は二〇%行っておるところでございます。閣僚等の給与だとか期末手当の一部返納については、近年は行財政改革を着実に推進する観点から閣僚懇談会等で申合せを行って、それによって行ってきたと、こういう経過がございます。
 新型コロナウイルス対策の財源については、現在、財政当局においてあらゆる角度から検討が行われていると承知をしておりますけれど、予断を与えることのないよう、本件について、私、復興大臣の立場からお答えすることはちょっと差し控えさせていただければと思っております。お気持ちは分かります。

#146
○梅村みずほ君 気持ちを理解してくださり、ありがとうございます。是非大胆に閣僚内でお話をしていただければと思います。
 東日本大震災を始め災害犠牲者の皆様に黙祷をささげるたびに、私たちは当たり前の生活がどれだけ有り難いことなのかを胸に刻みます。そして、コロナウイルスで命を落とされた方々や、医療関係者を始めとしまして危険を冒しながら今の日本を何とか機能させてくださっている皆様、そしてえたいの知れない不安の中で不自由な生活を余儀なくされている国民お一人お一人が、政治家の目を覚まさせて、国民に向き合い、本当の意味で人々が美しく心を寄せ合う令和のきっかけをつくってくださったと振り返れるように、そして、震災とウイルス、二つの危機を乗り越えた復興五輪によって日本中が笑顔になることを願いまして、私の本日の質問を終了いたします。
 ありがとうございました。

#147
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 まず初めに、新型コロナウイルスの感染症についてお聞きします。
 震災から九年が経過いたしました。今年の三月十一日は、私、宮城県の岩沼市の追悼式に伺う予定だったんですけれども、新型コロナの影響で追悼式は中止になりました。多くの被災地がそうだったと思います。被災地は、昨年の台風十九号による被災に続いて今回の新型コロナと、連続した被害を受けております。
 この新型コロナウイルスが被災地に与えている影響について、まず大臣の御認識を伺いたいと思います。

#148
○国務大臣(田中和徳君) お答えをいたしたいと思います。
 被災地においては、昨年の台風十九号等による被害に加えて、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大の中で、事業者の方々から資金繰り等に関する相談等が多数寄せられておるところでございます。
 こうした状況を踏まえて、政府としても、先週、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策を取りまとめ、各種の支援策を順次講じることとしておるところでございます。
 具体的なことについても、例えば、既に、被災地の事業者を含め、売上げが急減した中小企業事業者に対しては、実質無利子無担保保証、融資等の強力な資金繰り支援を実施をしておるところでございますし、また、今般取りまとめた緊急経済対策においても、かつてない支援として、中小・小規模事業者の方々へ給付金の創設を行うこととしておりますし、これに必要な予算を令和二年度の補正予算に盛り込み、今後、国会で御審議をいただくこととしておるところでございます。

#149
○紙智子君 新型コロナウイルスの影響ということでは、被災地の暮らしやなりわいにも本当に甚大な影響を及ぼしていると思います。
 それで、報道によりますと、まだ感染者が唯一出ていない岩手県でもやっぱり影響が出てきていて、盛岡市の接客業の経営者の方が街頭で休業補償の充実を求める署名を集めていると。花巻市の東和温泉、このホテルでは三月は宴会のキャンセルが相次いで、売上げは昨年と比較しても六割減少したと。料理の持ち帰りや配達サービスを始めたとか、経営者の皆さんは従業員の雇用と生活を維持するためにも必死に努力を今されている、そして休業補償も求めているわけです。
 事業者の皆さんの声に応えるべきだというふうに思うんですけれども、この自粛要請とそして補償とを一体に行うということが感染拡大を防止すると、そして事業者にも安心して休業してもらえる。この休業要請に対する補償について、世論調査でも八二%の方が補償すべきだというふうに回答するなど、大きな今要求になっているんですね。
 そこで、田中大臣、閣僚の一人として、是非ともそのことを総理に進言すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

#150
○国務大臣(田中和徳君) 総理大臣からも御答弁をさせていただいておりますけれど、今回の自粛要請の直接の対象となっていない分野においても売上げだとか発注の減によって甚大な影響が出ておることも勘案すると、政府としては、様々な事業活動の中で発生する民間事業者の個人の方々の個別の損失を直接補償することは現実的ではないと、このように考えておるところでございます。
 しかしながら、多くの中小事業者の方々において事業継続が困難になっていることは事実でございまして、このような中で、資金繰り支援だとか現金給付あるいは休業手当支給時の雇用調整助成金の特例の拡充、そして税だとか社会保障保険料の猶予など、あらゆる手段を駆使して困難に直面している事業者の皆様を支えていかなければならない、このように思っておるところでございます。

#151
○紙智子君 感染を防止するためにはできるだけ会わないようにしなきゃいけないと。そのためには、やっぱり仕事の上でもそこを止めなきゃいけないということになっているわけで、そこを止めるとやっぱり大変だと、潰れてしまうということの中で多くの人が苦しんでいるわけで、やっぱりこの自粛要請と補償と一体にというところはますます今求められてきているというふうに思います。
 是非、やっぱり復興大臣が言わなければ、この被災地の状況をしっかり受け止めている大臣が言わなければ一体誰が進言するのかなということでもありまして、是非、先ほども寄り添っていくんだというふうに言われましたので、進言をしていただきたいなということを改めて強く要請したいと思います。
 次に、在宅被災者についてお聞きします。
 昨年の復興特別委員会において、私、在宅被災者について質問いたしました。震災で自宅が被災を受けながら、災害救助法に基づく応急修理制度を活用すると仮設住宅に入れず、壊れた自宅で避難生活を余儀なくされている被災者がいるわけですね。
 それで、総務省が在宅被災者の調査を行っていますけれども、在宅被災者をどのように定義したのでしょうか。また、調査の手法、対象について説明を願いたいと思います。

#152
○政府参考人(小森敏也君) 本年三月に公表いたしました「災害時の「住まい確保」等に関する行政評価・監視」に関しまして、在宅被災者の定義、それから調査の手法、調査対象についてのお尋ねがございました。
 まず、調査の対象でございますけれども、東日本大震災から平成三十年七月豪雨までの災害のうち、半壊以上の住家被害が一千戸以上発生した災害の被災地域、それから首都直下地震などの大災害が今後起こり得るとされている地域、これら二つの地域の地方公共団体等としております。また、調査の手法といたしましては、地方公共団体等からの資料の提供を受け、あわせて直接ヒアリングを行ったものでございます。
 それから、在宅被災者の定義につきましては、本調査においては、避難所閉鎖以降において災害により被害が生じた自宅に居住しながら住まいや生活の再建を目指す者といたしておりまして、これとともに、避難所開設期において、自宅が損壊したもののやむを得ない理由により避難所に滞在することができない者、これを避難所外避難者として整理いたしまして、これらを対象として指定避難所の外にいる被災者の住まいの確保の実態に焦点を当てて調査を行ったものでございます。

#153
○紙智子君 宮城県の石巻市や仙台弁護士会の調査では、在宅被災者は、自宅の屋根が崩壊していて、近隣住民に瓦が落ちると危険だと指摘をされて応急修理制度を利用したところ、応急仮設住宅には入れなくなったと。その後、加算支援金も使ったけれども、お風呂も直せず、加算支援金をもらうと、この支援金を受給した場合には災害公営住宅には入居できないというふうに言われたと、こういう実態が明らかになっているわけです。現行制度を使った結果、カビ臭い壊れた自宅で生活を余儀なくされているわけです。
 今回の調査で明らかになった結果、課題また解決策について説明をお願いします。

#154
○政府参考人(小森敏也君) 今回の調査の結果明らかになった制度上の課題につきまして、二点、総務大臣から内閣府防災担当大臣へ勧告を行っております。
 一点目は、住宅の応急修理は発災から一か月以内に修理完了とされているところ、被災地では修理に想定以上の長期間を要しているのが実態であるため、この救助期間を見直すこと。二点目は、現状では住宅の応急修理と応急仮設住宅の供与の併給が認められていないところ、修理が十分にできなかったなどの事情により、引き続き壊れた自宅に住み続けている世帯が存在することから、このような被災者に対して応急仮設住宅の供与を可能とすること。以上二点を勧告したものでございます。

#155
○紙智子君 そのことを内閣府に勧告をしたということであります。
 それで、調査結果から言えることは、今の制度では対応できない、限界があるということではないんでしょうか。これ、いかがですか。

#156
○政府参考人(小森敏也君) 今回の当方の指摘したことに対応するのは、法律レベルということではなくて現行の告示に関する事項であると我々の方では考えておりますが、いずれにしましても、こういう告示を含めて災害救助法の制度の体系をどのように見直していくかにつきましては、この制度を所管する内閣府の方において御検討いただくべきものと考えております。
 以上でございます。

#157
○紙智子君 つまり、災害救助法では告示という形で対応は可能だと、ただ、それは内閣府が対応することであるということだと思うんですね。
 そこで、内閣府にお聞きします。
 今回の調査を受けて、災害救助制度を見直すべきではないんでしょうか。

#158
○副大臣(平将明君) 住宅の応急修理と応急仮設住宅の供与については、救助の対象が異なることから併用しないこととしていたところでありますけれども、一方で、今御指摘のありました修理業者の不足等の課題もあり、修理期間が長期化することも実態としてあるところと認識をしております。
 今ありました、総務省さんから三月三十一日に行政評価の勧告をいただきました。その内容を踏まえて、各制度の併用の可能性について、被災自治体や被災者の声も聞きながら、災害救助法の目的や趣旨、救助としての必要性を考慮しつつ、まさに今検討を進めているところであります。

#159
○紙智子君 今現在検討を進めているということですけれども、在宅被災者を把握する仕組みが今のところないんですよね。
 それで、この総務省の報告書で、これ出されている報告書で示されているわけですけれども、在宅被災者の支援は、国において統一的な考え方が示されていないこともあり、実態や支援ニーズが把握されていないというふうに三十九ページにまとめて書いてあるんですけれども、今後、この在宅被災者の実態と人数を把握すべきではないんでしょうか。

#160
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。
 自宅で避難生活を続けている被災者へ行政からの情報提供等を適切に行っていくため、在宅被災者の状況を把握することは重要であると認識してございます。
 内閣府では、避難所運営に関する取組指針やガイドラインにおきまして、在宅にて避難生活を送る被災者への支援を実施することなどについて自治体に周知し、適切な対応を求めているところでございます。
 また、令和元年台風第十九号の際には、在宅で避難生活を送っておられる被災者についても、避難所で配布している食料、水など必要な物資の配布や健康相談等のサービスの提供、行政からの情報提供が受けられるよう自治体に対して通知し、支援を促したところでございます。
 内閣府といたしましては、自治体において支援が必要な在宅被災者をしっかり把握して必要な支援が行われるよう引き続き促すとともに、その状況の把握についても検討してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。

#161
○紙智子君 やはり恒常的に在宅被災者を把握する仕組みがないと、これ迅速な対応にならないというふうに思いますので、そういうふうに是非やっていただきたいというふうに思います。
 それから、復興大臣にお聞きするんですけれども、総務省の勧告を受けて在宅被災者の課題を解決することは必要なんですけれども、同時に、東日本大震災の担当大臣として、いかに恒久住宅につなげる支援していくかということが問われていると思います。
 NHKが毎年三月に被災者のアンケートを行っています。今年は九年目の調査になります。復興は思ったより遅れている、全く進んでいないというふうに、合わせて五五・七%の方が回答しています。その中で、何に対してそれを感じるのかというと、自分の住まいと答えた人が四三・八%。
 九年目のアンケートですよ。九年たってのアンケートでこういうことで、被災地の実態を誰よりもやっぱり把握して知っている、そういう大臣ですので、住まいの問題を解決するために、被災者生活再建支援、この制度を抜本的に見直すべきではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

#162
○国務大臣(田中和徳君) 被災者の方々のために安心できる住まいを一日も早く確保することが最重要課題というふうに私も認識をしておるところでございます。
 このため、復興庁としても、住まいの復興工程表を策定をさせていただいて、被災者の方に対し住宅再建の見通しを提示をさせていただき、住宅再建の加速化に全力で取り組んでまいりました。恒久的な住まいの再建に向けては、被災者の自主再建を支援するため、被災者生活再建支援金の支給だとか、取崩し型復興基金等を活用した助成、また様々な形で被災者の負担軽減を図ってきたところでもございます。また、自主再建が困難な被災者向けの災害公営住宅の整備だとか、面的な町づくりとしての宅地造成も進めてきたところでございまして、地震・津波被災地域においては復興・創生期間内での完成を見込んでおります。このように、被災者の方々の状況に応じて住宅の再建を支援してまいりました。
 今後とも、住宅再建の取組が確実に進捗するよう、引き続き政府を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。

#163
○紙智子君 被災者生活再建支援制度の支給額で今三百万なんですけど、これも何度も私たち言っているんだけれども、これじゃ足りないと、やっぱり引上げをするように求めておきたいと思います。
 次に、福島第一原発事故によって発生している汚染水の処理についてお聞きをいたします。
 二月十日に公表されたALPS小委員会の報告書では、トリチウム水の処理については大気への水蒸気放出及び海洋放出の選択肢が示されました。その中で、特に海洋放出を現実的な案だとして有力視しているわけです。
 政府は、四月六日、十三日と二回、福島県内の自治体や団体の代表者から意見を聴取する場を設けています。福島県の漁連の野崎会長は、我々福島県の漁業者は、地元の海洋を利用して、海洋に育まれた魚介類を漁獲することをなりわいとしている、震災後、地元に土着しながら生活を再生するということを第一に考えている、その立場からしても海洋放出には反対せざるを得ないと、震災後に世代交代が進み、若い後継者の参入が進んだ、後継者の未来を約束するためにも反対するというふうに意見が述べられているんですけれども、大臣、これどう思われますか。

#164
○国務大臣(田中和徳君) 処理水の取扱いに係る関係者の御意見を伺う場において、処分方法だとか風評対策、情報発信の在り方等について様々な御意見をいただいているところでございます。
 ALPS小委員会の報告書には、処理水を処分した場合に、全ての人々の不安が払拭されていない状況下では風評被害を生じ得ることは想定すべきであると記載されておりますので、そうした御懸念が様々な御意見となっているのではないかと、このように思っておるところでございます。
 引き続き、幅広い関係者の方々から御意見を伺った上で政府としての方針を決定することにならなければならない、このように思っておりますし、御意見をしっかりと受け止めてもまいりたいと思っております。
 いずれにせよ、復興庁としては、引き続き、関係省庁及び福島県と連携を密にしながら、風評の払拭、福島の復興に向け全力を尽くしてまいりたいと思っております。

#165
○紙智子君 今、農業者の声なんですけれども、それだけじゃ、あっ、漁業者です、だけではないわけですね。それで、森林組合の連合会の会長さんは、福島県の森林・林業は、原発事故による放射性物質の汚染によって、森林整備、これが約五割程度に停滞していると、森林の公益的機能の低下も危惧している。シイタケの原木って全国に搬出していたわけですよね。これも今はもう無だと、全くなしだと。さらに、野生キノコとか山菜などの出荷制限も多くの市町村で継続、出せないという状況になっているわけです。そういう中で、処理水を、新たな放出物質を大気中や海洋に出すことには、これは反対であるというふうに言っているわけです。
 それで、吉野正芳元復興大臣が二〇一七年のときに記者会見でトリチウム水の放出について反対を表明しています。田中大臣、御存じだったでしょうか。それで、吉野大臣は、これ以上トリチウム水を放出して福島県の漁業者に新たな不安をつくらせないでくださいというのが私の意見でございますと。基準以下の濃度で放出すべきだという意見も承知した上で、これ以上福島県の漁業に携わる人たちを、特に風評被害は必ず発生するので、追い詰めないでくださいというのが私のずっといる立場ですというふうに語っているんですね。これ、濃度の基準に関係なく放出はやめてもらいたいという立場を言っておられるわけです。
 私、田中大臣も是非、復興大臣として、この立場で反対だとおっしゃったらどうかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#166
○国務大臣(田中和徳君) 吉野大臣は地元の代議士でもいらっしゃいますし、お地元の方々の御心情を踏まえておっしゃったんだろうなと、このように今お話を承ったところでございます。
 処理水の取扱いについては、本年二月にまとめられましたALPS小委員会の報告書を踏まえて、今政府一体となって福島県や地元自治体を含む幅広い関係者の御意見を伺っておるところでございます。今後も幅広い関係者から御意見をお伺いした上で当然結論を出していくものと承知しておるわけでございますが、まずは、いただいた御意見をしっかりと受け止めていくことが重要と考えております。
 いずれにしても、復興庁としては、引き続き、関係省庁及び福島県と連携を密にしながら、風評の払拭、福島の復興に全力で取り組んでまいりたいと思っております。

#167
○紙智子君 トリチウム水の大気放出や海洋放出をスケジュールありきで押し付けるんじゃなくて、あらゆる可能性を検討すべきだと思うんですよ。
 福島のJA中央会の会長は、二つに選択肢を絞ってどちらかにするかと迫るんじゃなくて、トリチウム分離処理技術の開発を要望しているんですね。具体的な提起をいろいろしています。こういう提案に応えるのが政治じゃないかと思うんですね。どれだけ検討したのか分かりませんけれども、こういう声にですね。十分な検討もなく、海洋放出は反対ですと、こういうことを復興大臣としてははっきり言ってほしいと、何で言えないのかと思うんですけれども、最後、一言。

#168
○委員長(青木愛君) 申合せの時間が来ておりますので、簡潔にお願いをいたします。

#169
○国務大臣(田中和徳君) はい。
 今お答えを申し上げたとおりでございますけれど、やはり広く御意見を伺って適切な対応をしてまいりたいと思っております。ありがとうございます。

#170
○委員長(青木愛君) 紙智子君、時間となります。

#171
○紙智子君 少なくともそれぐらいは言っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
   〔委員長退席、理事木戸口英司君着席〕

#172
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美でございます。
 先週、先月といいますか、十日の話ですけれども、米軍普天間飛行場から発がん性の指摘される有機フッ素化合物の一種PFOSを含む泡消火剤が基地の外へ流出するという、あってはならない問題が発生しました。二〇〇七年からもう七件目です。しかしながら、米軍がきちんと対処しないため、沖縄県民は、新型コロナウイルス感染の恐怖の中、発がん物質による健康被害の恐怖をも覚えているということです。
 沖縄の問題は、この問題というのは、今朝の東京新聞にも載っておりましたが、一般的に在京メディアは余り報じられていないため、現場のこの問題が共有されることはとても難しい状況です。それは、現場ということが、先ほどからずっと現場主義出ておりますけれども、原発事故の被災地福島も同じではないかと思います。国のエネルギー政策の犠牲となっている福島と安全保障政策の犠牲となっている沖縄の県民の生命と財産が軽んじられることのないように求めて、質問に入りたいと思います。
 今日は、災害発生時からの被災者支援についてお伺いします。
 田中大臣は所信表明で、復興担当大臣として、現場主義を徹底し、被災者に寄り添うと述べられました。まさに現場で被災者に寄り添って支援活動を行っているソーシャルワーカーの方々から提言をいただき、私のところで幾つかまとめてありますが、その一部、紹介したいと思います。
 災害救助法には福祉の文言はなく、今もって、保健医療調整本部は存在しても、そこに福祉の文言はありません。災害時の福祉支援体制の整備に向けたガイドラインは二〇一八年五月三十一日付けで出されていますが、保健医療と福祉の分断は解消されずに現在に至っています。このガイドラインに示される災害派遣福祉チームには、昨年十一月時点でさえ三千名程度しか登録されておらず、法的根拠もない中で福祉人材の善意に頼ったまま改善されていない状況と言わざるを得ません。
 公益社団法人の日本医療社会福祉協会は、被災した石巻の急性期から復興期までを通して活動されていますが、行政との連携の中で、相談業務は専門職がその任に当たらなければ問題が先送りされ、より深刻化するというふうに指摘されています。
 石巻市では、震災直後の二〇一一年四月から、福祉的避難所にソーシャルワーカーが半年間で延べ七百人派遣され、災害弱者と呼ばれる方々の支援に当たってこられました。その後の常総水害、熊本大地震、岡山、広島水害時の支援をつなぐ中で、保健医療・福祉連携の課題が大きいことを痛感されています。
 二〇一一年から二〇一三年まで、東京の本部機能と現地責任者の役割を決め、現地責任者は協会職員として現場の判断を尊重する体制で支援されてきたということです。石巻市は専門職の支援の重要性を認識されており、二〇一四年度からは委託事業として行っているということです。
 そこで、まず生活支援関係機関との連携についてお伺いします。
 災害時には、生活を支えていた医療・福祉サービス、家族、コミュニティー、学校等のつながりが切れてしまう、喪失されてしまう状況が即座に生じる事態となるので、新たにつなぐ若しくはつなぎ直す支援に携わる支援者が必要となります。災害時に不安なく生活をするためにはこうした支援が不可欠であり、日頃から生活支援や関係機関との連携を当たり前の支援として行っていくべきだと思いますが、政府参考人にこれに関して御意見、御見解をお伺いしたいと思います。

#173
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。
 厚生労働省では、平成二十九年の七月に、大規模発生災害時の保健医療活動に係る体制整備に関する通知を発出をしておりまして、災害発生時には各都道府県におきまして保健医療活動の総合調整機能を講ずるように本部の構築などの通知を出しております。
 具体的に申し上げますと、防災部局ですとか保健医療部局、様々都道府県の中で切れてしまいませんように、こういった調整本部を立ち上げまして、被災状況の情報ですとかニーズ、こういったものを一元的に収集、整理するような仕組み、こういったものを構築をお願いをしているところでございます。
 また、先ほど先生がお話ありました平成三十年五月のガイドライン、この中では各都道府県が取り組むべき基本的な内容に関するものを示しておりまして、これは平時の段階から医療と保健福祉の専門家、こういったチーム間での情報共有の方法ですとか連携の内容をお示しをしております。これを、ガイドラインを参考にして、地域の実情に合った災害時の福祉支援体制の構築に努めていただくように働きかけをしているところでございます。
 これにとどまらず、さらに、厚生労働省におきましては、こういった様々な部局間の情報連携の在り方、こういった仕組みがどういうものが好ましいかということにつきましては、現在も引き続き有識者とともに検討を進めておりますところでして、更にこういった取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

#174
○高良鉄美君 平時からの連携ということで、今お答えいただきましたけれども、是非検討を進めていただきたいと思います。
 このチームですね、チームで対応するということ、非常に重要だと思いますので、都道府県を含めまして情報の連携もお願いしたいと思います。
 被災をした対象者の自己決定を促し尊重する、こういう支援活動についてちょっとお伺いしますが、災害時には特に生活再建等について決めなければならない非常に大きな決断を迫られることがありますけれども、場合によってはこの選択肢が限られていると、そういう中で判断をしなきゃならない状況下というのが往々にして現れますが、本人が自分で決められるように最善を尽くすことが重要だと思いますけれども、その支援をしながら本人が最終的に自己決定をするということについての御認識をお伺いします。

#175
○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。
 被災者の支援に際しましては、その置かれました状況に応じまして、被災者のお気持ちを尊重し、寄り添った支援を行っていくことが重要であると認識しているところでございます。
 厚生労働省におきましては、被災された方々のお気持ちを尊重し、寄り添った支援を行うため、被災地の仮設住宅に入居する方々への孤立防止のための見守りですとか、日常生活上の相談支援などを行う被災者見守り・相談支援事業を実施しているところでございます。
 今後とも、被災自治体と密接に連携し、被災者に対して必要な支援を実施するよう努めてまいる所存でございます。

#176
○高良鉄美君 被災者支援のこの気持ちを寄り添うということ、非常に大事なことですけれども、このためにやはり、より気持ちに寄り添うという、専門職の方々の援助という手助けを、支援をいただくということ、非常に重要ではないかなと思います。
 そこで、避難所の話がありますけれども、福祉避難所というような形で、この早急な整備についてお伺いしたいと思います。
 現在、新型コロナウイルスの感染という深刻な状況もあって、それについて対処されていると思いますけれども、今後の災害支援についても大きな示唆を得ているものと先ほどから指摘があるとおりでございますが、まず、災害弱者やそういった方々への支援がより重点的に求められますけれども、必要な医療材料、生活備品、あるいは生活環境、これはもう感染対策も含めてそういったものが整えられるような福祉避難所の整備が必要と思われます。規模、場所、人材も含め全国的に整える必要があると思います。福祉避難所は、医療との連携が取れる仕組み、こういうことがあるということで、専門職スタッフはいろいろ福祉関係も含めた交代要員もあって、そういった体制、あるいは障害や疾患別に配慮した環境が必要であると思います。
 災害時に、避難所での生活をちゅうちょして環境の悪い中で在宅生活を続け、本人や家族を含めた体調悪化したケースも多発しております。障害や疾患があっても安心して避難できる福祉避難所を早急に運営する必要があると思いますが、現在もし検討されているようでしたら、それについてお伺いしたいと思います。

#177
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。
 福祉避難所は、一般の避難所では生活することが困難な高齢者や障害者などの要配慮者の方々がその状況に応じて特別な配慮が受けられ、安心して生活できる体制を整備した避難所でございまして、必要とする方に利用していただくことが肝要と存じます。
   〔理事木戸口英司君退席、委員長着席〕
 防災基本計画において、市町村は、必要に応じて福祉避難所を指定するよう努めるものとされてございます。平成三十年十月一日現在、全国に八千六十四か所の福祉避難所が確保されているところでございます。
 内閣府といたしましては、福祉避難所の確保・運営に関するガイドラインを自治体に周知いたしまして、発災前の準備や、発災後においては迅速的確な対応が取られるよう促しているところでございます。
 また、災害救助法が適用された自治体に対しましては、福祉避難所の運営に要する費用について特別協議の対象といたしまして、自治体と協議の上、必要額を国庫負担とすることとしてございます。加えて、被災自治体に職員を派遣し、被災地のニーズや課題を把握するとともに、紙おむつなど生活に必要な物資のプッシュ型支援を進めているところでございます。
 関係府省と連携し、きめ細やかな支援を引き続き図ってまいります。

#178
○高良鉄美君 福祉避難所のガイドラインを含めたお話がありましたけれども、是非また取り組んでいただきたいと思います。これ、現場の実際に福祉職の方々がこれが今は一番必要じゃないかというふうに、そういうふうな声がありまして今日質問したわけでございます。
 この避難所、これ、発災した直後から生活再建支援についてどういうふうに当たるかということですけれども、東日本大震災後に災害ケースマネジメントの考えが提唱されて、早期からのライフプランナーあるいは弁護士あるいは建築士等を含めた専門職が多職種チームで相談支援体制が必要と言われていますけれども、中には、支援を求められない人、声を出せない人あるいは問題を理解できない人への支援は見過ごされたり、あるいは遅れがちになったりというふうにしています。
 こうした方々への支援は、日頃から実践しているのが福祉職ということですので、この多職種専門家チームに欠かせない要員であると思います。
 そういった意味で、いろんな生活再建の支援あるいは経済的な支援だけじゃなくて、ケアも含めて、こういった方々が相談に乗りながらサポートしていくと、こういったことが必要だと思いますけれども、お金をもちろん支援するということも大事ですけれども、この生活を再建する上で非常に、お金の管理というのが場合によっては危険な状況を生むこともあります。そういったことで、個々に合わせて寄り添った支援ということで、それが経済的な支援と一緒に整合性を持って対応するということが重要だと思いますけれども、政府の御認識をお伺いしたいと思います。

#179
○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。
 被災者の生活の再建に当たりましては、被災者一人一人に寄り添い、被災者の方が困難と感じている事情、状況等を把握し、その状況等に応じた支援を行っていくことが必要でございます。このため、福祉の専門職も含めました様々な職種が連携して支援するということが必要であるところでございます。
 厚生労働省におきましては、避難所において、被災された方が抱える課題を解決するための相談支援等に取り組む社会福祉士や介護福祉士などの福祉の専門職で構成された災害派遣福祉チーム、いわゆるDWATの組織編成などを行う都道府県の取組を支援しているところでございます。
 厚生労働省としては、被災者生活再建支援法を所管する内閣府とも連携し、被災者一人一人が抱える課題に応じた支援が提供されるよう取り組んでまいりたいと考えております。

#180
○高良鉄美君 ありがとうございます。
 この医療的なものとそれから福祉的なものを一緒にしたようなということで……

#181
○委員長(青木愛君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

#182
○高良鉄美君 医療ソーシャルワーカーというものがあるようですけれども、大臣にお伺いをしたかったんですが、もう時間がありませんので、是非そういった意味では、被災者に寄り添うという現場主義の所信を表明されましたので、しっかりまた対応していただければと思います。
 これで質問を終わります。

#183
○嘉田由紀子君 碧水会の嘉田由紀子でございます。
 前回、少し時間をオーバーしてしまいまして、申し訳ございませんでした。
 私は、福島の放射性物質が拡散をし、そしてそれが大気から水、そして生き物にと広がり蓄積をする、その中で生活環境にどのような影響があるかということを科学的データを踏まえた上でリスクコミュニケーションの一端として質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど来、汚染水の海洋放出のことで若松議員、また紙議員も言及しておられましたけれども、この放射性物質、実は、こんなに広く、そして深く入り込んだものは、チェルノブイリ以来、地球上で二か所目、それが福島でございます。ですから、私たちはこの放射性物質の影響ということを人類として基礎知識がございません。
 そういう中で、人々への影響というのはもっともっと疫学的にもデータがない。その中でのリスクコミュニケーションということでございますので、前回も、滋賀県での放射性物質の拡散、暴露経路の図をお示ししながら、大気でどういうふうに流れ、それが水、表流水、地下水、どういうふうに流れ、それが行く行く生き物にどう影響してくるかということをまずは科学的に正しく測ることが大事だと申し上げました。
 そしてもう一本は、その測ったデータをどうやって当事者にお伝えするか。そのときには、大変大事なことは、納得をいただけるデータ、それも個人だけではなくて集団として納得をいただけるデータ、それをどうお示しするかということで、まさに今、海洋水の放出というのはこの部分に懸かっているんだろうと思います。
 そして、前回余り強調しなかったんですけど、実は人々は、私たちも含めて、誰がそのデータをどういう目的で出すのかというところで、根本には信頼関係がないとデータ納得できません。その信頼というところは、まさに政府の、復興庁なら復興庁が出す、環境省なら環境省が出されるデータの基にある隠れた部分でございます。果たしてその信頼関係が今政府と国民の間にできているのかということも踏まえた形で、これから三点について質問をさせていただきます。
 まず一点目は、私はずっと琵琶湖、あるいは内水面の生活環境の研究してまいりましたので、大変気になっているのが福島の内陸部での淡水魚を活用する内水面漁業についてでございます。事故後、内水面漁業にどのような影響があるのかということを水産庁の関係の参考人の方にお伺いしたいと思います。

#184
○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。
 内水面におきます漁獲対象種でございますけれども、放射性物質基準値、百ベクレル・パー・キログラムを超える割合は、震災直後ですね、全検体の三割を超えていたものが、直近では〇・三%と大幅に減少している状況にございます。
 安定的に基準値を下回る魚種につきましては出荷制限が順次解除されておりまして、現在、利根川水系のウナギを始めとする八水系、八魚種の出荷制限が行われているという状況になっております。
 農林水産省といたしましては、引き続き、地方自治体が行います放射性物質検査への支援を行いますとともに、検査結果や出荷制限の解除の情報等をホームページ等で発信しているところでございます。今後とも、関係省庁と連携をいたしまして、内水面漁業の復興に努めてまいる所存でございます。

#185
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。
 食物の基準が百ベクレルですから、今お答えいただきましたように、事故直後は三割ほどが百ベクレルを超えていたのが今は〇・三%に下がっていると。
 そういう中で、特に魚種が問題ですね。前回、水質のこともお伝えいただいたんですけれども、表流水は比較的もう検出されずというのが多いんですけれども、底質にたまっているというデータが今でもあります。
 例えばため池辺りですと、浜通りのため池は一万ベクレル以上の底質データというのが十か所ほどありますので、今お伝えいただいた利根川水系、特にウナギというのは底質、底にすんでいるというところで、どちらかというと濃度がいまだに下がり切っていないという、そのような理解でよろしいでしょうか。
 ウナギ以外にどのような魚種が今出荷停止になっているでしょうか。

#186
○政府参考人(藤田仁司君) 確かにウナギにつきましては、生態上かなり、何といいますか、底にいるというか、そういう部分あるんでございますけれども、元々、内水面の魚種につきましては、体の浸透圧の調整の関係上、非常に放射性物質を海水魚に比べますと放出しにくいという、そういう性質がございます。その上に、どうしても、魚食性の魚というんでしょうか、ほかの生物を食べるような魚になりますと、どうしても、何といいますか、ほかの魚が取っている放射性物質をその体内に取り込む可能性があるということで、明確にこの魚種についてはこうだというのが明らかになっているわけではございませんけれども、傾向といたしましては、確かに、ほかの魚、高次の魚食者といいますけれども、ほかの魚を食べるような魚種についてどちらかというと傾向が高いということが明らかになっております。
 それと、委員御指摘のほかの魚種でございますけれども、例えばイワナですとかヤマメ、あるいはコイ、ウグイといったものがいまだに出荷制限の指示を受けているという状況でございます。

#187
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。
 まさに食物連鎖ですね。高次のというのは、植物プランクトンから動物プランクトン、そして雑食性から魚食性というところで、食物連鎖の高次にあるところは蓄積をされる、生物濃縮ということになるんだろうと思います。
 そういう意味で、実は先回も、三月十九日にお示ししたんですけど、万一、琵琶湖が例えば若狭湾岸の事故の影響を受けると、一番濃度が高くなってしまうのがビワマスやビワコオオナマズだということもお伝えさせていただきました。
 そういう中で、今後とも是非しっかりモニタリングをして、そして、なぜ濃度が高くなってしまうのかという食物連鎖の仕組みも含めて、国民の皆さんに広げていっていただきたいと思います。特に地域で、遊びでつかんだり、ウナギがつかめたりしたら本当に大喜びですから、今もウナギはなかなか高価で食べられないので、そういうものを口にするとやはり影響がありますので、是非そのデータは地域の住民の方に食べ方まで含めた形で広げていただけたらと思います。
 次にお伺いしたいのが林産物でございます。
 先ほど紙さんが林業のことをお伝えくださいましたけれども、住民の方たちとお話をしていると、やはり福島で、飯舘村でもそうです、あるいは浪江でもそうです、春になったらワラビ、ゼンマイ、そして秋にはシイタケ、あるいはナメコと、うまくしたらマツタケというような形で、林産物に大変楽しみを持って、そしてそれが大事な食材でございました。
 林産物への影響というのはどうでしょうか。農林水産省の政府参考人の方にお願いいたします。

#188
○政府参考人(前島明成君) キノコ、山菜についての御質問でございます。お答え申し上げます。
 キノコ、山菜につきましては、放射性物質濃度が基準値であります百ベクレル・パー・キログラムを超える割合は、震災直後が全検体の二割であったものが、直近では一・八%と、大幅に減少しております。
 一方、出荷制限を解除するためには、森林、原野などに広く分布しております野生のキノコ、山菜などの検査結果が全て安定して低水準になる必要がございます。これには相当の期間が必要となるという状況にございます。このため、一部の品目、区域につきましては出荷制限解除が行われておりますものの、現時点で二十二品目、十三県百九十三市町村におきまして出荷制限が指示されておるという状況にございます。
 このため、農林水産省といたしましては、地方自治体が行う放射性物質検査への支援を行うとともに、検査結果や出荷制限解除の情報などをホームページなどで迅速に発信しているところでございます。
 引き続き、安心してキノコ、山菜が採取できる環境づくりに努めてまいる所存でございます。

#189
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。
 その出荷制限の品目なり、あるいは市町村の地図化はなされて公表されていますか、分かりやすく。地図ではどうでしょうか。

#190
○政府参考人(前島明成君) 出荷制限の状況などにつきましては、もちろん品目、あと市町村というようなことを地図化も含めて公表させていただいているところでございます。

#191
○嘉田由紀子君 というのは、私も二〇一一年以降、年何回か福島の支援に滋賀県知事として行かせていただいたんですけど、そのときに本当につらい話を、やはり季節季節に山に入って、楽しみで、しかも山の中で孫に、これはこういうふうに食べるんだよという、キノコなどは毒キノコも怖いですから、それを教えるのが何よりも楽しみだったお年寄りの方が、事故後、山に入っても食べれないと。
 それは本当に、ある意味で文化を、山菜を食べる文化を破壊をし、そして次の世代につながらないということになりますので、その辺り、何としてもこういう文化的なところにも配慮していただき、そして内水面と、それから林産物と、余りふだん関心がないんですけれども、ここは是非、福島の皆さんの生活環境が改善されるように今後ともお願いいたします。
 三点目に、復興大臣にお伺いしたいんですが、先ほど申し上げましたリスクコミュニケーションの強化、これは、科学的データとともに言わば納得をしていただく、そういう了解の部分と併せて大変大事なのが信頼関係です。自分が信頼している政府が言ってくれるのかどうか、そこのところが若松議員なり紙議員がこだわっておられたところだろうと思いますので、その辺りのところ、復興大臣として、あるいは、今の政府は福島の漁業者の皆さんからきちんと信頼されているのかどうか、リスクコミュニケーションの観点からお願いをいたします。

#192
○国務大臣(田中和徳君) 嘉田委員にお答えを申し上げたいと思います。
 風評払拭に向けては、風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略に基づいて、正確で効果的な情報発信だとか被災地産品の販路拡大など、我々、政府一体となって取り組んできているところでございます。復興庁でも、テレビ、インターネット、SNSやラジオなどあらゆる媒体を活用させていただいて、放射線に関する正しい知識だとか福島県産農林水産物の安全性等についての効果的な情報発信を実施してまいりました。また、福島県産農林水産物が市場で適正に評価されるには、流通業者などに御理解をいただくことが非常に重要であると認識も改めていたしておるところでございます。
 このため、私自らも、安全でおいしい福島県産農林水産物が一人でも多くの消費者の方々にお届けができるように、直接、流通業者だとか消費者の方々に対して発信をいたしてまいりました。最近も経済団体のトップと面会をさせていただき、福島県産品の利用だとか販売等に関する支援をお願いをいたしたところでございます。
 引き続き、関係省庁等と連携をして、福島県産農林水産物の安全性の発信及び福島県産の品々の利用、販売促進に力を入れてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

#193
○嘉田由紀子君 御丁寧にありがとうございます。でも、それは信頼につながらない。今、このコロナの中で安倍政権から営業自粛を言われても、結局暮らしが成り立たなかったら、ですから、自粛とともに補償だと、営業補償だと。先ほど来、若松議員も言ってらっしゃいました。汚染水を流して万一漁業に大きな影響が出たら、それは生活保障してくれるのかどうかという問題ですね。ですから、皆さんが暮らしの中で、本当に福島で、あるいは日本に生まれてよかった、この国で生きていけるんだという、そういう安心を担保していただけるかどうかと、それが政府の、政治の大きな役割だろうと思います。
 そういう意味で、単なる口先の手続的なリスクコミュニケーションではなく、本当に安心をきちんと国民の皆さんの前に示せるようなそういう復興対策にしていただけたらと思います。希望でございます。
 ありがとうございました。以上です。

#194
○浜田聡君 浜田聡です。所属政党はNHKから国民を守る党、参議院会派はみんなの党です。よろしくお願いいたします。
 委員の皆様には、少数会派にも御配慮いただき、会派人数配分以上の質問時間をいただきましたこと、大変感謝しております。
 新型コロナウイルス感染症について大変な状況の中、各方面で対策に当たっておられます方々に心より敬意を表します。
 この東日本大震災復興特別委員会におきまして、まずは、この新型コロナウイルス感染症が東日本大震災の復興計画に与える影響についてお聞きしたいと思います。
 復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針というものが昨年十二月に閣議決定されました。配付資料としてこの一部を用意させていただいております。
 内容を一部取り上げますと、「これまでに実施された復興施策の総括を行い、施策の進捗・成果及び今後の課題等を明らかにした上で、復興・創生期間後の各分野における取組、復興を支える仕組み及び組織について、東日本大震災復興基本法第三条の規定に基づき、「復興・創生期間」後における東日本大震災からの復興の基本方針を定める。」とあります。
 ここで、復興庁の方にお尋ねします。
 この新型コロナウイルス感染症が大きな被害をもたらす中、このような復興の基本方針に何らかの影響はありますでしょうか。復興庁としての見解や今後の展望があれば教えてください。

#195
○政府参考人(石田優君) 復興庁におきましては、大臣を本部長といたします対策本部を設置いたしまして、被災地におきます状況の把握等に今努めているところでございます。
 現時点では、中小企業については資金繰りに対する相談が多数寄せられていたり、観光業においては全国と同様に宿泊施設のキャンセルが多数発生している、また、水産加工業におきましては外食、宿泊施設向けの商品の売上げが減少するといったような影響を受けているというふうに承知をしております。
 今月の七日に閣議決定されました経済対策におきましても、資金繰りの対策や終息後の経済活動の回復に向けました観光、農林水産業の支援策などが盛り込まれたところでございます。
 復興庁といたしましては、引き続き、被災地の状況を把握しながら、関係機関と連携いたしまして、経済対策に盛り込まれた施策も活用しつつ復興に万全を期することにより、復興・創生期間後の基本方針に定められました復興事業に支障が生ずることがないように努めてまいりたいと考えております。

#196
○浜田聡君 ありがとうございます。
 引き続いて、この復興基本計画では幅広い分野における計画が考えられている中で、特に観光の振興についてお聞きします。
 この復興の基本方針内の観光の振興の部分に次のような記述があります。「福島県については、平成二十三年の震災以降の期間全体を通してみると、延べ宿泊者数の伸び率が全国と比して特に低い水準にとどまる等、根強く残る風評被害への対策を進める必要がある。」とのことです。この基本方針というのは新型コロナウイルス感染症流行前に作られたものでありまして、ただでさえ福島県のように厳しい地域がある中で、この新型コロナウイルス感染症が悪影響を及ぼすことは免れないと思います。
 そこで、復興庁にお聞きします。
 この基本方針の観光の振興における新型コロナウイルス感染症の影響と今後の方針を教えてください。

#197
○政府参考人(奥達雄君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症による観光業への影響につきましては、外国人旅行客の大幅な減少など、東北六県を含めまして全国的に大変厳しい状況にあると承知をいたしております。現在、外国からの入国制限なども実施されておりまして、当面、インバウンド誘客のためのプロモーションも実施することがなかなか難しいという状況でありますけれども、観光業は地域の産業全体に影響する裾野が広い分野でございまして、今後とも東北復興の中で重要な位置付けを占めるものと認識をいたしております。
 このため、まずは足下の新型コロナウイルス感染症による影響につきまして、先般閣議決定されました緊急経済対策や復興事業を通じまして、観光資源の磨き上げや受入れ環境整備などの助走期間としての準備を進めましてV字回復の機会に備えますとともに、状況が落ち着き次第、宿泊割引等の支援による需要喚起策を講じることといたしております。
 その上で、ただいま委員御指摘の復興の基本方針に沿いまして、観光庁などと密接に連携しつつ、東北六県における観光振興の更なる展開や、福島県における教育旅行を始めといたしました観光復興の取組に対する支援の推進にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#198
○浜田聡君 ありがとうございます。
 今後の状況が確定しない中で計画を進めていくことは難しいと思いますが、私もこの委員会の一員として、常に被災地の復興が進むよう心から願いつつ、協力させていただきたいと思います。
 次に、被災地のみならず、国内でマスクなどが不足していることに関してお聞きしたいと思います。
 この新型コロナウイルス感染症の影響の一つに、どこに行ってもマスクが買えないということが挙げられると思います。一時期トイレットペーパーの買占めが問題となりましたが、現在は落ち着いているように思います。トイレットペーパーについては、日本で消費されるものはほとんどが国内で作られており、供給は安定しているからだと思われます。
 しかし、マスクはそうではありません。不織布のマスクの場合、その八割を輸入に頼っており、しかも、その九割近くが中国からの輸入であります。今回の感染症によってその輸入に影響が出ており、供給量が減っているものと思います。少量の売りに出されるマスクもすぐに売り切れとなる状況は相変わらず続いておるところでございます。
 このような状況への対策として日本政府は、国内への生産拠点等を整備支援したり、海外での製造においても製造拠点の多元化支援をしたりされていると理解しています。
 そこで、まず経済産業省の方にお聞きします。
 現在のマスクの国内での生産状況はどのようになっていますでしょうか。

#199
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。
 元々、マスクに関しましては、国内での製造がおおむね月一億枚程度ということでございましたが、その後、増産努力、それから、私ども、施設、製造設備の増設に対する補助制度といったようなものを行いまして、現在、足下では国内生産三・五億枚から約四億枚程度を確保しているところでございます。
 これらに輸入のものも合わせまして、四月中には七億枚程度の供給能力ということを目指しているところでございます。

#200
○浜田聡君 ありがとうございます。
 現在、朝早く起きて歩いておりますと、どうやらマスクを買うために並んでいるような光景を目にすることがあります。一日も早くこのような状況は解消してほしいわけですが、今後、国内の生産が増強し、また輸入量も増えるようなど、一般の方が並ばずに買えるようにできるようになる見込みはありますでしょうか。

#201
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。
 先ほど御答弁申し上げましたように、今月には七億枚程度の供給ということを目指しているわけでございますが、一方で、まさに現下の新型コロナ感染症の拡大を受けて需要が急拡大しているという状況がございます。それから、何よりも医療機関や介護施設等に優先的に供給を行うということが必要な状況にもあるということでございまして、現在、供給の拡大に最大限取り組んでいるところでございますが、品薄状況、町における品薄状況が解消されるには、なお一定程度時間が掛かるというふうに考えております。
 経産省といたしましても、必要な対策をスピード感を持って講じて、少しでも早く品薄状態が解消されるよう取り組んでまいりたいと考えております。

#202
○浜田聡君 ありがとうございます。
 先ほども言いましたが、マスクは八割が輸入で、その多くを中国に頼ってきた関係で、中国からの輸入がうまくいかなくなると、国内で現在のように供給不足になるわけであります。
 ここで、中国からの輸入に関して気になる報道がありましたので、配付資料で紹介させてもらいました。
 その報道内容についてなんですけど、中国に工場を置いている日本メーカーが、その工場で作った製品を日本に輸入しようとしても、中国によって輸入が止められているという内容の報道です。
 ここで外務省にお聞きします。
 この報道内容というのは事実でしょうか。

#203
○政府参考人(小林賢一君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症に関する現在の状況の中で、中国からのマスクの調達につきましては、例年の供給に比べ少なくなっているものと承知しております。
 そうした状況を踏まえ、外務省といたしましては、関係省庁などと緊密に連携しつつ、マスクの輸入の円滑化などについて様々なレベルで中国側に対する働きかけを行ってきており、中国側からも基本的に前向きな対応が示されてきているところでございます。
 例えば、先般行われました新型コロナウイルス感染症に関する日本、中国、韓国外務大臣テレビ会議におきまして、茂木外務大臣から医療物資や医薬品の円滑な輸出入の確保、緊急融通に向けての協力を含む具体的な協力について働きかけを行ったところでございます。こうした中で、現在、中国からのマスクの輸入については、一時滞っていたもので再開されたものもあると承知しております。
 外務省といたしましては、今後とも国内における需給や輸入の状況などを踏まえつつ、引き続き、関係省庁などと緊密に連携し、国内における十分な供給量の確保に向けて中国側への働きかけを含めまして全力を尽くしていく考えでございます。

#204
○浜田聡君 ありがとうございます。
 四つ目の質問は、先ほどお答えいただいたので、飛ばさせていただきます。
 次に、中国という国をどう評価するかについてはいろいろな意見があると思いますし、中には親中の考えの方もおられると思いますが、私はここでは懐疑的な立場を取ることを御容赦いただきたいと思います。
 現在の中国の場合、自国で生産しているマスクを輸出せずに蓄えておいて、他国でマスクが不足するようにして駆け引きに使おうとする意図があるように思えます。陰謀論という批判はあるとは思いますが、これまでの中国共産党の歴史を鑑みると、こういう駆け引きは十分考えられることではないかと思います。
 今回、その一例として、ある海外報道を配付資料に用意させてもらいました。フランスが中国からマスクなどの医療用品を輸入することを引換えにして、フランスで5Gを導入する際に中国企業であるファーウェイの製品を購入、採用させるというものでございます。
 そこで、外務省にお聞きします。
 このフランスと中国の交渉の報道に関する見解を教えてください。

#205
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。
 今、委員御指摘の報道については承知をしているところでございますけれども、フランス及び中国両政府はこの報道の内容について否定をしていると、このように承知をしております。この中国とフランスのやり取りにつきましては、第三国間のやり取りでございまして、我が国政府としてコメントすることは差し控えたいと、このように考えます。

#206
○浜田聡君 政府として明言する立場は難しい、難しいという立場は理解します。
 この中国、ファーウェイについて、この製品の安全性について、内閣府のサイバーセキュリティセンターにお聞きします。
 ファーウェイの製品については、一時期、バックドアがあるのではないかと話題になったことがあります。バックドアとは、直訳すると裏口でして、システムの中の機密情報や個人情報に秘密裏にアクセスできる仕組みのことであります。
 政府として他国の企業についてあれこれ言うのは難しいと思いますので、言える範囲で結構でございます。このようなファーウェイの製品の安全性に関する見解、また政府でこの製品を採用する予定あるいは使用禁止など、方針について教えてもらえますでしょうか。

#207
○政府参考人(山内智生君) お答え申し上げます。
 御指摘のファーウェイの製品に限りませんが、IT製品一般につきましては、国際標準でございますISO・IEC15408という標準がございます。これに基づきます第三者認証の取得の確認など、情報セキュリティー機能の客観的な評価が行われているということを確認することが必要でございます。各機関において定められた機器の選定基準に基づきまして適合性の確認をいたしました上で採用しております。
 さらに、平成三十年、一昨年の十二月でございますが、関係省庁で申合せを行っております。特に防御すべき情報システムの調達に関しましては、情報の窃取、システムの破壊、停止など、悪意のある機能が組み込まれるような、このようなものをいわゆるサプライチェーンリスクというふうに呼んでおります、このような懸念を考慮した調達を開始をしているところでございます。
 なお、御指摘のこの特定の製造事業者に関しまして、その製品の安全性、それから採用予定についてのコメントは差し控えさせていただきます。

#208
○浜田聡君 ありがとうございます。
 最後に、マスク関連の話に戻ります。
 新型コロナウイルス感染拡大で、マスクを始めとして日本におけるサプライチェーンに大きな影響が出ましたし、その脆弱性が浮き彫りになりました。
 そういうサプライチェーンを強靱化するため、企業による生産拠点の国内回帰を後押しする費用などとして、およそ二千四百億円が緊急経済対策に盛り込まれていると聞きました。これに関する意気込みを最後に経済産業省の方にお聞きしたいと思います。

#209
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 これまで、経済活動のグローバル化が進みます中で、各企業は経営判断によりまして生産拠点を海外に移転したりあるいは部品等を海外からの輸入によって調達するようになりました結果、我が国製造業の海外生産比率は年々上昇してきているところでございます。
 新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大いたします中で、先ほど御指摘ありましたように、マスクなど医療衛生部品の生産国での需要急増に伴いまして日本国内の供給量が制限される、あるいは各国における生産活動が低迷いたしました結果、自動車などの部品が不足したりといった形でサプライチェーンの脆弱性が認識されまして、強靱な経済構造の構築に向けたその改革は喫緊の課題であるというふうに認識いたしております。
 このため、我が国における生産活動が特定の国で製造される製品等の輸入に依存しております場合に、その製品等の生産拠点の国内回帰でありますとかあるいはASEAN諸国への複線化等を支援することといたしまして、補正予算案に二千四百三十五億円を計上させていただいたところでございます。これによりまして、建物の新増設や設備の導入に要する経費の一部を補助することで強靱なサプライチェーンの構築に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。

#210
○委員長(青木愛君) 浜田聡君、時間となりました。

#211
○浜田聡君 済みません、時間過ぎておりますが、最後に一言だけ。
 今、国内でマスクが不足しております。

#212
○委員長(青木愛君) 時間となっておりますので、おまとめをお願いいたします。

#213
○浜田聡君 はい、失礼します。今日のような事態になれば、どこの国でも自国を優先するのが当たり前だと思います。もしこれがマスク……(発言する者あり)はい、分かりました。
 今後の国内産業の方向性を更に考えるべきときに来ているということを訴えさせていただきまして、私の質問を終わります。
 失礼しました。ありがとうございます。

#214
○委員長(青木愛君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。
   午後五時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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