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2020/04/06 第201回国会 衆議院 第201回国会 衆議院 決算行政監視委員会第一分科会 第1号 令和2年4月6日
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2020/04/06 第201回国会 衆議院

第201回国会 衆議院 決算行政監視委員会第一分科会 第1号 令和2年4月6日

#1
本分科会は令和二年三月二十七日(金曜日)委員会において、設置することに決した。
四月三日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      あかま二郎君    木村 哲也君
      小林 史明君    佐藤  勉君
      菅原 一秀君    青柳陽一郎君
      生方 幸夫君    矢上 雅義君
      石田 祝稔君    下地 幹郎君
四月三日
 あかま二郎君が委員長の指名で、主査に選任された。
令和二年四月六日(月曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 あかま二郎君
      木村 哲也君    小林 史明君
      佐藤  勉君    菅原 一秀君
      三谷 英弘君    青柳陽一郎君
      生方 幸夫君    階   猛君
      寺田  学君    矢上 雅義君
      石田 祝稔君    濱村  進君
      下地 幹郎君
   兼務 阿部 知子君 兼務 泉  健太君
   兼務 玄葉光一郎君 兼務 塩川 鉄也君
   兼務 藤野 保史君
    …………………………………
   外務大臣         茂木 敏充君
   環境大臣         小泉進次郎君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (復興大臣)       田中 和徳君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)       武田 良太君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)            衛藤 晟一君
   国務大臣
   (情報通信技術(IT)政策担当)         竹本 直一君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)   西村 康稔君
   国務大臣
   (地方創生担当)     北村 誠吾君
   内閣府副大臣       宮下 一郎君
   厚生労働副大臣      橋本  岳君
   財務大臣政務官      井上 貴博君
   厚生労働大臣政務官    自見はなこ君
   衆議院事務総長      岡田 憲治君
   衆議院法制局長      橘  幸信君
   裁判官弾劾裁判所事務局長 松本 智和君
   裁判官訴追委員会事務局長 中村  実君
   国立国会図書館長     吉永 元信君
   会計検査院長       森田 祐司君
   会計検査院事務総局次長  宮内 和洋君
   会計検査院事務総局事務総長官房審議官       中村 和紀君
   会計検査院事務総局事務総長官房審議官       山岸 和永君
   会計検査院事務総局第一局長            三田  啓君
   会計検査院事務総局第五局長            原田 祐平君
   最高裁判所事務総長    中村  愼君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  安居  徹君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  二宮 清治君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  渡辺その子君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  池田 達雄君
   政府参考人
   (特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長)  秡川 直也君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   青柳 一郎君
   政府参考人
   (宮内庁次長)      池田 憲治君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 太刀川浩一君
   政府参考人
   (警察庁警備局警備運用部長)           河野  真君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局審議官)            伊藤  豊君
   政府参考人
   (金融庁企画市場局長)  中島 淳一君
   政府参考人
   (復興庁統括官)     石田  優君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           増子  宏君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           大坪 寛子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           吉永 和生君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           本多 則惠君
   政府参考人
   (中小企業庁次長)    鎌田  篤君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            奈須野 太君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術参事官)         堀田  治君
   政府参考人
   (環境省環境再生・資源循環局次長)        森山 誠二君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          金子 修一君
   政府参考人
   (沖縄振興開発金融公庫理事長)          川上 好久君
   参考人
   (独立行政法人国際協力機構理事長)        北岡 伸一君
   内閣委員会専門員     笠井 真一君
   外務委員会専門員     小林 扶次君
   財務金融委員会専門員   齋藤 育子君
   環境委員会専門員     小池 章子君
   決算行政監視委員会専門員 橋本 和吉君
   衆議院調査局第三特別調査室長           武藤 裕良君
    ―――――――――――――
分科員の異動
四月六日
 辞任         補欠選任
  菅原 一秀君     三谷 英弘君
  青柳陽一郎君     寺田  学君
  石田 祝稔君     佐藤 英道君
同日
 辞任         補欠選任
  三谷 英弘君     菅原 一秀君
  寺田  学君     階   猛君
  佐藤 英道君     岡本 三成君
同日
 辞任         補欠選任
  階   猛君     青柳陽一郎君
  岡本 三成君     浜地 雅一君
同日
 辞任         補欠選任
  浜地 雅一君     濱村  進君
同日
 辞任         補欠選任
  濱村  進君     石田 祝稔君
同日
 第二分科員阿部知子君、玄葉光一郎君、藤野保史君、第三分科員塩川鉄也君及び第四分科員泉健太君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成二十八年度一般会計歳入歳出決算
 平成二十八年度特別会計歳入歳出決算
 平成二十八年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成二十八年度政府関係機関決算書
 平成二十八年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成二十八年度国有財産無償貸付状況総計算書
 平成二十九年度一般会計歳入歳出決算
 平成二十九年度特別会計歳入歳出決算
 平成二十九年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成二十九年度政府関係機関決算書
 平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書
 〔皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府(本府)所管、沖縄振興開発金融公庫、内閣府(警察庁、金融庁、消費者庁)、復興庁、外務省所管、独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門及び環境省所管〕
     ――――◇―――――

#2
○あかま主査 これより決算行政監視委員会第一分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりましたあかま二郎でございます。よろしくお願いいたします。
 本分科会は、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府(本府、警察庁、金融庁、消費者庁)、復興庁、外務省、環境省所管、沖縄振興開発金融公庫及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門並びに他の分科会所管以外の国の会計についての審査を行うことになっております。
 なお、各省庁の審査に当たっては、その冒頭に決算概要説明、会計検査院の検査概要説明及び会計検査院の指摘に基づき講じた措置についての説明を聴取することといたします。
 平成二十八年度決算外二件及び平成二十九年度決算外二件中、国会所管、内閣府所管中内閣本府、沖縄振興開発金融公庫、内閣所管、会計検査院所管、内閣府所管中金融庁、復興庁所管、外務省所管、独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門、内閣府所管中警察庁、内閣府所管中消費者庁、環境省所管、皇室費及び裁判所所管について審査を行います。
 これより国会所管について審査を行います。
 まず、国会主管歳入決算及び衆議院関係決算の概要説明を聴取いたします。岡田衆議院事務総長。

#3
○岡田事務総長 平成二十八年度国会主管一般会計歳入決算及び衆議院関係歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 国会主管の歳入につきましては、予算額十六億四千三十万円余に対しまして、収納済み歳入額は十九億九千百万円余であり、差引き三億五千七十万円余の増加となっております。
 次に、衆議院関係の歳出につきましては、当初の歳出予算額は七百三十九億三百四十八万円でありまして、これに前年度からの繰越額一億四千三百七十三万円余を加え、既定経費の不用による予算補正修正減少額一億七千五百九十七万円余を差し引きますと、歳出予算現額は七百三十八億七千百二十四万円余となります。
 この歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は七百十四億八千九百八十六万円余でありまして、その内訳は、国会の権能行使に要した経費四百二十八億八千五百二十三万円余、衆議院の運営に要した経費百九十四億八千五百三十二万円余、衆議院の施設整備に要した経費十一億一千八百四十九万円余、民間資金等を活用した衆議院の施設整備に要した経費八十億八十万円余であります。
 歳出予算現額と支出済み歳出額との差額は二十三億八千百三十八万円余となっておりますが、その内訳は、翌年度に繰り越した額八千二百八十二万円余、不用額二十二億九千八百五十五万円余であります。
 以上が、平成二十八年度国会主管一般会計歳入決算及び衆議院関係の歳出決算の概要でございます。
 引き続きまして、平成二十九年度国会主管一般会計歳入決算及び衆議院関係歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 国会主管の歳入につきましては、予算額十七億六千百八十万円余に対しまして、収納済み歳入額は十八億三千六百八十四万円余であり、差引き七千五百四万円余の増加となっております。
 次に、衆議院関係の歳出につきましては、当初の歳出予算額は七百三十七億八千五百六十五万円余でありまして、これに前年度からの繰越額八千二百八十二万円余を加えますと、歳出予算現額は七百三十八億六千八百四十八万円となります。
 この歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は七百十四億二千二百七十万円余でありまして、その内訳は、国会の権能行使に要した経費四百二十五億三千六百九十九万円余、衆議院の運営に要した経費百九十六億九千五百七十六万円余、衆議院の施設整備に要した経費十一億三百二十七万円余、民間資金等を活用した衆議院の施設整備に要した経費八十億八千六百六十六万円余であります。
 歳出予算現額と支出済み歳出額との差額は二十四億四千五百七十七万円余となっておりますが、その内訳は、翌年度に繰り越した額四千百四十一万円余、不用額二十四億四百三十五万円余であります。
 以上が、平成二十九年度国会主管一般会計歳入決算及び衆議院関係の歳出決算の概要でございます。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。

#4
○あかま主査 次に、国立国会図書館関係決算の概要説明を聴取いたします。吉永国立国会図書館長。

#5
○吉永国立国会図書館長 平成二十八年度国立国会図書館関係歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 当初の歳出予算額は百九十五億五千六百三十二万円でありまして、これに前年度からの繰越額三億七百四十七万円余を加え、既定経費の不用による予算補正修正減少額九千六百九十一万円余を差し引きますと、歳出予算現額は百九十七億六千六百八十七万円余となります。
 この歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は百八十九億七千二百七十一万円余でありまして、その内訳は、国立国会図書館の運営に要した経費九十二億千八百四十五万円余、国立国会図書館の業務に要した経費七十一億八千八百九十八万円余、科学技術関係資料の収集整備に要した経費十億八千六百九十七万円余、国立国会図書館の施設整備に要した経費十四億七千八百二十九万円余であります。
 歳出予算現額と支出済み歳出額との差額は七億九千四百十五万円余となっておりますが、その内訳は、翌年度に繰り越した額二億四千二百十七万円余、不用額五億五千百九十八万円余であります。
 以上が、平成二十八年度国立国会図書館関係の歳出決算の概要でございます。
 引き続きまして、平成二十九年度国立国会図書館関係歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 当初の歳出予算額は二百二十二億一千三百十九万円余でありまして、これに前年度からの繰越額二億四千二百十七万円余を加え、既定経費の不用による予算補正修正減少額一億五千百三十八万円余を差し引きますと、歳出予算現額は二百二十三億三百九十八万円余となります。
 この歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は二百三億三千八百四十万円余でありまして、その内訳は、国立国会図書館の運営に要した経費九十二億四千九百九十九万円余、国立国会図書館の業務に要した経費七十一億八千七百二十万円余、科学技術関係資料の収集整備に要した経費十億七千六百五十二万円余、国立国会図書館の施設整備に要した経費二十八億二千四百六十七万円余であります。
 歳出予算現額と支出済み歳出額との差額は十九億六千五百五十八万円余となっておりますが、その内訳は、翌年度に繰り越した額十五億一千六十五万円、不用額四億五千四百九十三万円余であります。
 以上が、平成二十九年度国立国会図書館関係の歳出決算の概要でございます。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。

#6
○あかま主査 次に、裁判官弾劾裁判所関係決算の概要説明を聴取いたします。松本裁判官弾劾裁判所事務局長。

#7
○松本裁判官弾劾裁判所参事 平成二十八年度裁判官弾劾裁判所関係歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 当初の歳出予算額は一億一千二百六万円余でございまして、これから既定経費の不用による予算補正修正減少額四百七十三万円余を差し引きますと、歳出予算現額は一億七百三十三万円余となります。
 この歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は一億三百三十一万円余でございまして、このうち主なものは職員の人件費でございます。
 歳出予算現額と支出済み歳出額との差額四百一万円余が不用額となっております。
 以上が、平成二十八年度裁判官弾劾裁判所関係の歳出決算の概要でございます。
 引き続きまして、平成二十九年度裁判官弾劾裁判所関係歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 当初の歳出予算額は一億一千二百三十九万円余でございまして、これから既定経費の不用による予算補正修正減少額五百十五万円余を差し引きますと、歳出予算現額は一億七百二十四万円余となります。
 この歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は一億三百三十一万円余でございまして、このうち主なものは職員の人件費でございます。
 歳出予算現額と支出済み歳出額との差額三百九十三万円余が不用額となっております。
 以上が、平成二十九年度裁判官弾劾裁判所関係の歳出決算の概要でございます。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

#8
○あかま主査 次に、裁判官訴追委員会関係決算の概要説明を聴取いたします。中村裁判官訴追委員会事務局長。

#9
○中村裁判官訴追委員会参事 平成二十八年度裁判官訴追委員会関係歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 当初の歳出予算額は一億二千八百二十一万円余でありまして、これから既定経費の不用による予算補正修正減少額三百六十五万円余を差し引きますと、歳出予算現額は一億二千四百五十六万円余となります。
 この歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は一億一千九百二十四万円余でありまして、このうち主なものは職員の人件費であります。
 歳出予算現額と支出済み歳出額との差額は不用額でありまして、五百三十二万円余となっております。
 以上が、平成二十八年度裁判官訴追委員会関係の歳出決算の概要でございます。
 引き続きまして、平成二十九年度裁判官訴追委員会関係歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 当初の歳出予算額は一億二千九百七十六万円余でありまして、これから既定経費の不用による予算補正修正減少額四百八十四万円余を差し引きますと、歳出予算現額は一億二千四百九十二万円となります。
 この歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は一億一千七百八十九万円余でありまして、このうち主なものは職員の人件費であります。
 歳出予算現額と支出済み歳出額との差額は不用額でありまして、七百二万円余となっております。
 以上が、平成二十九年度裁判官訴追委員会関係の歳出決算の概要でございます。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

#10
○あかま主査 この際、お諮りいたします。
 参議院関係決算の概要説明につきましては、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#11
○あかま主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#12
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#13
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度国会の決算につきまして検査をいたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十九年度国会の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございませんでした。
 以上でございます。

#14
○あかま主査 以上をもちまして国会所管についての説明は終わりました。
 これより質疑に入るのでありますが、その申出がありませんので、国会所管については終了いたしました。
 それでは、御退席くださって結構です。
    ―――――――――――――

#15
○あかま主査 これより内閣府所管中内閣本府及び沖縄振興開発金融公庫について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。菅内閣官房長官。

#16
○菅国務大臣 平成二十八年度における内閣府所管の一般会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 内閣府主管の歳入につきましては、歳入予算額九百九十三億六百九十八万円余に対しまして、収納済み歳入額は九百四十億二千四百四十五万円余であり、五十二億八千二百五十二万円余の減少となっております。
 次に、内閣府所管の歳出につきましては、歳出予算現額三兆一千五百三十三億九百二十八万円余に対しまして、支出済み歳出額は二兆八千四百八十四億八千二百六十二万円余であり、三千四十八億二千六百六十五万円余の差額を生じます。
 この差額のうち翌年度繰越額は二千三百二十一億九千九百五十二万円余であり、不用額は七百二十六億二千七百十二万円余であります。
 内閣府所管の歳出決算のうち、警察庁、金融庁及び消費者庁については、各担当大臣から御説明申し上げることになっておりますので、これを除く部局、すなわち、内閣府本府、宮内庁、公正取引委員会及び個人情報保護委員会関係について申し上げますと、歳出予算現額二兆七千四百九十億二千六百五万円余に対しまして、支出済み歳出額は二兆四千九百二十八億千二百六十万円余であり、二千五百六十二億一千三百四十五万円余の差額を生じます。
 この差額のうち翌年度繰越額は二千六十二億三千八百一万円余であり、不用額は四百九十九億七千五百四十三万円余であります。
 次に、平成二十九年度における内閣府所管の一般会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 内閣府主管の歳入につきましては、歳入予算額九百四十七億八千四百四十一万円余に対しまして、収納済み歳入額は九百八十四億七千八百八十六万円余であり、三十六億九千四百四十五万円余の増加となっております。
 次に、内閣府所管の歳出につきましては、歳出予算現額三兆二千百四十二億三千三百六十三万円余に対しまして、支出済み歳出額は二兆八千四百九十一億二千九百三十一万円余であり、三千六百五十一億四百三十一万円余の差額を生じます。
 この差額のうち翌年度繰越額は二千五百五十七億四千六百七万円余であり、不用額は千九十三億五千八百二十四万円余であります。
 内閣府所管の歳出決算のうち、警察庁、金融庁及び消費者庁については、各担当大臣から御説明申し上げることになっておりますので、これを除く部局、すなわち、内閣府本府、宮内庁、公正取引委員会及び個人情報保護委員会関係について申し上げますと、歳出予算現額二兆七千八百九十四億一千百九十四万円余に対しまして、支出済み歳出額は二兆五千四十六億三千九百七十四万円余であり、二千八百四十七億七千二百二十万円余の差額を生じます。
 この差額のうち翌年度繰越額は千九百七十五億六千七百六万円余であり、不用額は八百七十二億五百十四万円余であります。
 以上をもちまして決算の概要説明を終わります。
 何とぞよろしく御審議のほどお願いを申し上げます。

#17
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#18
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度内閣府の決算のうち、内閣府本府、宮内庁、公正取引委員会及び個人情報保護委員会関係の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしたものは、不当事項十六件、意見を表示し又は処置を要求した事項一件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項二件であります。
 まず、不当事項について御説明いたします。
 検査報告番号一号から一六号までの十六件は、補助事業の実施及び経理が不当と認められるものであります。
 このうち、補助の対象とならないものが八件、補助金の交付額の算定が適切でなかったものが四件、補助対象事業費を過大に精算するなどしていたものが三件、交付金により造成した基金の使用が適切でなかったものが一件であります。
 次に、意見を表示し又は処置を要求した事項について御説明いたします。
 これは、子ども・子育て支援全国総合システムの構築の目的が達成されるようにするために、同システムに登録する情報の範囲や活用方法等について具体的に検討するとともに、市町村等における業務の実態等を的確に把握するなどして、同システムの運用等について見直しなどを行うよう意見を表示したものであります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。
 その一は、地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生先行型)による間接交付金事業の実施状況を踏まえて、交付の対象となる事業にソフト事業が含まれている必要があるとした趣旨を明確にして周知することなどにより、同種の交付金の交付による事業を実施する際に、間接交付金事業が適切に実施されるよう改善させたものであります。
 その二は、東日本大震災からの復旧復興事業に関連して発生した返納金等について、復旧復興事業に充てられる費用等の財源とする額を判断するために必要な所要の措置をとっていなかった額を財務省に報告するとともに、今後発生する返納金等について、所要の措置を適切にとらせるためのマニュアルを定めることなどにより、復旧復興事業に充てられる費用等の財源が適時適切に確保されることとなるよう改善させたものであります。
 なお、以上のほか、平成二十七年度決算検査報告に掲記いたしました地域子育て支援拠点事業に係る国庫補助金の算定並びに内閣官房及び内閣府本府における物品の管理等について、それぞれ処置を要求した事項につきまして、それぞれ結果を掲記いたしました。
 続きまして、平成二十九年度内閣府の決算のうち、内閣府本府、宮内庁、公正取引委員会及び個人情報保護委員会関係の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項二十七件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。
 まず、不当事項について御説明いたします。
 検査報告番号一号から二七号までの二十七件は、補助事業の実施及び経理が不当と認められるものであります。
 このうち、補助の対象とならないものが二十件、補助対象事業費を過大に精算していたものが四件、工事の設計が適切でなかったものが一件、交付金により造成した基金の使用が適切でなかったものが一件、補助金の交付額の算定が適切でなかったものが一件であります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。
 これは、消費税の転嫁拒否行為等の相談件数等に応じて、相談業務を実施するための電話設備等の設置台数を見直すことなどにより、消費税価格転嫁等総合相談センターの運営に係る機器費用の節減を図るよう改善させたものであります。
 なお、以上のほか、平成二十八年度決算検査報告に掲記いたしました子ども・子育て支援全国総合システムの運用状況について意見を表示した事項につきまして、その結果を掲記いたしました。
 以上をもって概要の説明を終わります。

#19
○あかま主査 次に、会計検査院原田第五局長。

#20
○原田会計検査院当局者 平成二十八年度沖縄振興開発金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十九年度沖縄振興開発金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。
 これは、賃貸住宅融資を行うに当たり、保証機関による保証を徴求することなどにより、信用リスクへの対応を適切にとるよう改善させたものであります。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わります。

#21
○あかま主査 ただいまの会計検査院の指摘に基づき講じた措置について説明を聴取いたします。衛藤国務大臣。

#22
○衛藤国務大臣 ただいま会計検査院から御指摘のありました事項につきましては、会計検査院の検査の結果を踏まえ、内閣府におきまして、実施及び経理が不当と認められる事業については、既に補助金を返還させるなど、所要の措置を講じたところであります。
 子ども・子育て支援全国総合システムにつきましては、システムの一部を外部移管し、保護者の選択に資する保育所等の施設情報をインターネット上で公表することとしており、所要の措置を講じたところであります。
 また、沖縄における定住促進施設の設計が適切でなかったものについては、平成三十年十一月に手直し工事を完了させ、所要の安全度を確保したところであります。
 今後とも、一層適正な会計処理に努めてまいる所存でございます。

#23
○あかま主査 次に、西村国務大臣。

#24
○西村国務大臣 平成二十八年度及び二十九年度決算内閣府についての検査の概要に関する検査院の指摘につきまして、会計検査院の検査の結果を踏まえ、内閣府におきまして、経理が不当と認められる事業については、既に補助金を返還させるなど、所要の措置を講じたところであります。
 今後は、一層適正な会計処理に努めてまいる所存でございます。

#25
○あかま主査 次に、北村国務大臣。

#26
○北村国務大臣 ただいま会計検査院から御指摘のありました事項につきましては、交付金を返還させるとともに、地方公共団体に対しまして交付金事業の適切な執行に係る留意事項について都道府県知事宛てに通知するなど、所要の措置を講じたところであります。
 今後とも、地方創生関係交付金の適正な執行に努めてまいります。
 以上です。

#27
○あかま主査 次に、川上沖縄振興開発金融公庫理事長。

#28
○川上政府参考人 ただいま会計検査院から御指摘のありました事項につきましては、会計検査院の検査の結果を踏まえ、沖縄振興開発金融公庫におきまして、賃貸住宅融資を行うに当たり、保証機関による保証を徴求することなどにより、信用リスクへの対応を適切にとるよう、既に所要の措置を講じたところであります。
 今後とも、一層適正な業務の遂行に努めてまいる所存であります。

#29
○あかま主査 この際、お諮りいたします。
 お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、ただいま説明を聴取した部分を除き、詳細な説明は、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#30
○あかま主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#31
○あかま主査 以上をもちまして内閣府所管中内閣本府及び沖縄振興開発金融公庫についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――

#32
○あかま主査 これより内閣所管について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。菅内閣官房長官。

#33
○菅国務大臣 平成二十八年度における内閣所管の一般会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 内閣主管の歳入につきましては、歳入予算額三十一億三十万円に対しまして、収納済み歳入額は一億四千百三十三万円余であり、二十九億五千八百九十六万円余の減少となっております。
 次に、内閣所管の歳出につきましては、歳出予算現額千五百十七億四千四百三十五万円余に対しまして、支出済み歳出額は千三百八十九億一千万円余であり、百二十八億三千四百三十四万円余の差額を生じます。
 この差額のうち翌年度繰越額は六十二億七百三十七万円余であり、不用額は六十六億二千六百九十七万円余であります。
 次に、平成二十九年度における内閣所管の一般会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 内閣主管の歳入につきましては、歳入予算額二十四億四百八十万円余に対しまして、収納済み歳入額は十五億二千六百四十五万円余であり、八億七千八百三十五万円余の減少となっております。
 次に、内閣所管の歳出につきましては、歳出予算現額千三百二十三億十七万円余に対しまして、支出済み歳出額は千二百四億四千五百九十三万円余であり、百十八億五千四百二十三万円余の差額を生じます。
 この差額のうち翌年度繰越額は六十四億二千六百九十六万円余であり、不用額は五十四億二千七百二十六万円余であります。
 以上をもちまして決算の概要説明を終わります。
 何とぞ御審議のほどよろしくお願いを申し上げます。

#34
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#35
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度内閣の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十九年度内閣の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。

#36
○あかま主査 以上をもちまして内閣所管についての説明は終わりました。
 菅内閣官房長官は御退席くださって結構でございます。
    ―――――――――――――

#37
○あかま主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。玄葉光一郎君。

#38
○玄葉分科員 玄葉光一郎です。立国社会派に所属をしております。
 きょうは、緊急事態宣言、さらには緊急経済対策等々について、西村大臣に質問をいたします。
 まず、報道ベースではありますけれども、安倍総理が緊急事態宣言を発出する意向を固めた、そして宣言の準備に着手した、こういう報道がございますけれども、それでよろしいでしょうか。

#39
○西村国務大臣 連日私も記者会見等で答えております。国会でも答弁させていただいております。感染拡大、爆発的な感染拡大につながるのか、抑えられるのか、そのぎりぎりの状態、瀬戸際の状態が続いておりまして、特に東京での感染者数がふえ、また経路がわからない数がふえる中で、非常に緊迫した状況であるということを申し上げております。
 昨日も、そうした状況を安倍総理とも、状況を報告させていただきました。日々、私も専門家と連日、その状況を時間をかけて分析し、専門家の御意見を聞きながら行っているところでございます。
 さまざまな報道はあるようでありますけれども、私自身はそのような報道は承知しておりますけれども、そういう決定をしたという事実等はございません。
 ただ、緊迫した状態が続いておりまして、きょうも昼ごろにはまた専門家の皆さんと、毎日行っていますので、きのうの状況を分析したその報告をいただきながら、御意見を聞きながら、適切に判断をしていくという状況でございます。

#40
○玄葉分科員 よくアメリカのカリフォルニア州とニューヨーク州の例が出されて、五日違って、結果として感染者数が十倍にニューヨーク州がなってしまっている、五日、カリフォルニア州が強い対策をとるのが早かった、こういう報道が出されていますけれども、後に、宣言を出すのが四、五日早ければ違ったのにねということにならないような的確な判断をしてもらいたいというふうに思います。
 その上で、あすにも、あるいはあさってにも宣言が出されるのだろうと推定をいたしますけれども、ぜひその際は、まずは、いわゆる定義が不明確なロックダウン、この言葉がひとり歩きしていて、私は心配をしてきました。ただ、この二、三日、さまざまなテレビ、SNS等でかなり正確な情報が発出をされているように思いますけれども、やはりまず宣言をする際は、いわゆる都市封鎖、ロックダウンとは違うと、その違いも含めて明確にしてほしいというふうに思います。
 その点、何がロックダウンとこの緊急事態宣言は違うのかということについて、御説明いただけますか。

#41
○西村国務大臣 玄葉委員から、まさに大事な御指摘をいただいたと思っております。
 この特措法の考え方、これは民主党政権時代につくられた法律でございます。まさに、一人一人の基本的な人権を大事にしながら、措置をとるにしても必要最小限という考え方のもとで、国民全体で負担を分かち合いながら、そして一人一人が努力していく、その全体の努力の中で蔓延を防ぐという考え方がございます。
 御指摘のように、欧米のロックダウンは、もう強制的に交通も遮断をし、外出も禁止をする、場合によっては罰則もある。そういうことを欧米ではやられていますけれども、この法律でできることは、もう御案内のとおりでありますけれども、外出の自粛要請であり、それから施設の使用制限の要請、指示、公表、こういったことが、緊急事態宣言がなされた後、都道府県知事ができることになっておりますけれども、その都道府県知事からの要請や指示についても、罰則があるわけではなくて、指示をしたことを公表する規定で、いわば緩やかなやり方で国民の皆さんに周知をして、自粛を促していくというような仕組みになっております。
 ですので、何か強制的に、外出すれば罰則があるというようなものでもございませんし、店を閉めなかったからといって、それも罰則があるということではございません。
 想定しておりますのは、当然、日常生活に必要なスーパーとか、こういう事態ですから薬局、あるいは金融機関はきちんと動いておりますし、そのための必要な物流も動きます。それから、交通機関も動いております。外へ出て散歩したりジョギングしたりすることも、当然これは許されておりますし、むしろ健康管理のためにそうされる方がいいのかもしれません。
 ただ、感染拡大が、蔓延のおそれがあるというふうになってきた場合には、人と人との距離を開く、最近ではソーシャルディスタンスという言い方をされていますけれども、そういった努力、あるいは不要不急の外出を避ける、こういった努力が必要になってくるものというふうに思っております。
 それから、ぜひこの機会に、機会をいただきましたので言わせていただければ、したがって、慌てて買いだめをする必要もありません。むしろ今、食料品は余っていますので、冷静に対応していただければと思いますし、それから、それじゃ田舎に一週間でも帰ろうかとか一カ月でも帰ろうかということになると、都会の若者が一斉に地方に行くと、それはまた、ひょっとしたら持っているかもしれない方々が地方に行って、地方の高齢者にうつしてしまうということで、これは札幌から、北海道で見られた例でありまして、札幌の雪祭りで感染した人が北海道の地元の田舎に戻って高齢者が感染した、広がったという例もございます。
 ですので、ぜひ日常どおりにして、ただ、さまざまな不要不急の活動を自粛し、そして、人と人との距離をとるということに心がける、いわゆる三密を避けるということでやっていただく。これは今まで以上に必要になってくるかと思いますけれども、欧米のように、全てのことが禁止をされるような、そういう状態ではないということをぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。

#42
○玄葉分科員 御説明ありがとうございました。
 大分わかりやすいと思いますけれども、ぜひ、宣言を出す際、ロックダウンとの違いをまずきちっと明確にしてほしいということと、あわせて、営業してほしい業種、あるいは営業を可能なら縮小してほしい、あるいは縮小すべきだというような業種、あるいは禁止してほしい、これはもう今回はやめてほしい、そういうことをかなり区分けをして、はっきりと具体的に、つまびらかにやはりした方がいいと思うんですね。
 例えば、政令なんかを見ると、何か理容院はよくないようなことが書いてあって、じゃ、美容院はどうなんだとか、いろいろあります。ですから、そのあたり、例えばテークアウトはむしろやってもらいたいんだろう、食料品でも。そういうこともあります。
 つまり、いわゆる線引きというものを、できる限りはっきり、ぜひ宣言の際は出してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

#43
○西村国務大臣 まず、インフルエンザ特措法の中で、今回はワクチンがありませんのでこの条項は使えないんですけれども、特定接種というのがございまして、これは、優先的に予防接種を受ける、ワクチンの接種を受ける業種が列挙されております。その中には、先ほど申し上げた食料品であるとか金融機関であるとか、こういったいわゆるライフラインを支える事業者のことが書かれていますので、こういった業種は基本的に事業を継続してもらわないと国民生活、経済が成り立ちませんので、そういった業種がございます。
 それから、他方、今回、クラスターとなった、感染拡大のいわば拠点となっている、そういう場所がございます。これが、いわゆる夜の繁華街であったり、それから呼気を荒げて行うスポーツの場、スポーツジムであったり、それから大きな声を出すライブハウスとか、あるいは合唱の場所であったり、そういうさまざまなことが今回わかってきておりますので、そういったところについては、そこに行くことの自粛をしていただくということになってくると思います。
 他方、レストラン、食堂は、これはもちろん密接に、例えば居酒屋の個室で、若者がそこで飲んで騒いだりすると感染の実際起こっているケースがございますけれども、基本的には、カフェとかレストランとかで感染拡大は見られておりませんので、これはむしろ継続していただいた方が、国民生活を維持していく上では必要になってくると思いますので、専門家の皆さん、日々、どういうところで感染が起こっているのか起こっていないのか、こういったことを分析をしておられますので、そういったことをしっかり御意見を聞きながら、緊急事態宣言を出す際には、基本的対処方針の中で、こういうことに注意してほしい、こういうことは避けるべきだ、あるいはこういう業種は継続をしてほしい、こういったことをできるだけわかりやすく示していきたいというふうに考えております。

#44
○玄葉分科員 率直に言って、私、カフェとかレストランはどちらかというと閉めていくのかなと思っていたんですけれども、今おっしゃったように、具体的に線引きして、やはりわかりやすく説明する必要があると思うんですね。
 理容店、美容店とさっき話をしました。あるいは教育だって、学童はどうするんだ、保育所はどうするんだ、そういうことも含めて出していただくという理解でよろしいですか。

#45
○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 カフェとかレストランも基本的にはもちろん営業していただくことになると、専門家の御意見は、今までのことを総合するとそういう判断を私はしておりますけれども、もちろん、換気をよくしていただくとか、少しお客さんとお客さんの距離をとっていただくとか、あるいはビュッフェ形式でみんなでとるようなものは避けるとか、さまざまな注意点はございますので、できる限りしっかりとお示しをしていきたいと思います。
 その上で、政令に指定されている業種がございます。御指摘のあった理容、美容とか、あるいは興行、そこではダンスホールとか、そういう例示がございます。こういったものについて、それぞれの都道府県知事が、そういった施設の利用制限あるいは停止、この要請なり指示を行えることになっておりますけれども、実際にどの段階でそれを行うのかといったことも含めて、専門家の御意見をしっかりと聞いて、できる限りわかりやすく基本的対処方針の中でお示しをしていきたいというふうに思います。

#46
○玄葉分科員 これは、期間はどうなるんですか。
 この法律の中は、マックス二年というような立て方になっているんですね。西村大臣の答弁を読ませていただいたら、まあ、一年くらいみたい。でも、一年というのは長いんじゃないですか。
 やはり、出すなら、一カ月とか二カ月とかにして更に延長するとか、そういうイメージかなと私は思っているんですけれども、いかがお考えですか。

#47
○西村国務大臣 御指摘のように、多くの国民が免疫を持つということの観点から、二年というものを、二年を超えないという範囲で法律でなっているところでありますけれども、御指摘のように、私権の制限も伴いますし、さまざまな影響も、大きな影響も出てきますので、私もこれまで答弁で、二年というのは長いということで申し上げてきました。
 必要以上に長くする必要はないと私も思っておりますので、専門家の御意見も聞きながら、適切にこれも判断していきたいというふうに考えております。

#48
○玄葉分科員 一年も長いんじゃないですか。

#49
○西村国務大臣 現在の感染の拡大の状況も見ながら、また、諸外国のケース、さまざまな、うまく感染を防いだところもありますし、そうでないところもあります。そういったことも専門家の皆さんは分析をしておられますので、基本的には、専門家の皆さんの御意見をしっかり聞いて判断をしていきたいというふうに思います。

#50
○玄葉分科員 私は、一カ月とか三カ月で終息するということを申し上げているわけではなくて、一定の期間を経たら、もう一回必要に応じて延長するという意味で、もちろんマラソンだとは思っているんですけれども、そういう方が望ましいのではないかというふうに申し上げているということです。
 それと、よく話が出ておりますけれども、こういった宣言に基づく休業の要請と補償というものはセットである、カップルである、こういうふうに例えば専門家会議の尾身副座長も言っているわけでありますけれども、そういった考え方についてはいかがでしょうか。

#51
○西村国務大臣 先ほどもお答え申し上げたことと重なるんですが、この法律の体系が非常に緩やかな法体系になっておりまして、施設の利用制限について、あるいは停止についても、罰則やそういった強制力があるわけではございません。
 非常に緩やかな体系の中で、国民みんなが、ある意味努力をしながら、一人一人が感染をしない、そしてうつさない、広げない、そういう努力をしながら、また、その負担を分かち合いながら、社会全体として感染症を封じ込めていこう、そういう法体系になっておりまして、実は法律上も、そうした利用制限の指示が出たときも、補償の規定はございません。
 一部、医療機関を設置するときに土地を同意なく使ったり、あるいは建物を医療機関として使う場合の補償規定などはございますけれども、そういった法体系になっておりますし、一律に何か補償するというのはなかなか難しいのかなというふうに考えております。
 ただ、実際上、相当厳しい影響が中小零細企業は出ておりますので、このマグニチュードに見合うだけの経済対策を、今、最後の詰めを行っているところでございますし、その中で、中小零細企業の皆さんに対して、もちろん無利子融資を広げていくというのもやりますけれども、あわせて、新しい支給金、助成金の形で支援を行っていくことを考えているところでございます。

#52
○玄葉分科員 飲食業とか観光、宿泊、イベント、運輸、こういった業種はもう壊滅的な打撃を受けています。
 確かに、法律に強制力はありませんけれども、自粛の要請があって、その要請がなかりせば得られたであろう利益というものがあるわけです。あるいは、要請に従ったばかりに受けた損失というものもあるわけです。そういったことに対して政府がしっかりした手だてを打たなければ、実効性がなくなるばかりか、経済に与える影響ははかり知れないというふうに思いますので、的確な施策を打つべきだと思います。
 今、報道だと、そういった業種、いわゆる中小企業に対して、個人事業主が百万で、中小企業二百万の一種の給付金の制度を、初めてだけれども用意をしたいというような趣旨の報道がありますけれども、私、これは、はっきり申し上げて、企業によってはスズメの涙だと思います。二百万もらったってどうにもならないという会社は多いと思います。
 これは、結論から申し上げると、全額をとまでは言わずとも、やはり損失額、額に応じた形で給付をしていかないといけないのではないかというふうに私は考えていますけれども、いかがでしょう。

#53
○西村国務大臣 さまざまな御議論、御提案もいただいております。また、集中ヒアリングを行った中で、飲食、イベント関係あるいは観光、旅行関係の方々から切実な声も伺っております。そうした中で、その損失を計算し、得べかりし利益等、そういったものを計算をし、何らかの形で一定額補償するという仕組みは、なかなか難しいのかなというふうに思っております。
 ただし、一方で、本当に厳しい思いをしておられますので、一定の金額を支援をしながら、さらには無利子融資を広げることで、こうしたことで何とか踏ん張っていただいて、そして、終息した後にはそうした業種に特にさまざまな支援を行う。これは、旅行であったり、観光、飲食、そしてさまざまなイベント、こういったところに思い切った支援策を行って、大キャンペーンを行って、V字回復をする。その過程で、これまで得られていなかったものもぜひ挽回をしていただいて、日本全体、V字回復できるように、そんな政策をこの経済対策の中で盛り込んでいきたいというふうに考えております。

#54
○玄葉分科員 休業するなら雇用調整助成金が出る、中小企業は九割出る。だから、休業手当の九割ということになりますから、一つのやり方なんですけれども、休業はできないという企業もあると思うんですね。そういった会社がどんどんどんどん損失額を膨らませていく。
 これは、西村大臣、即効性はなくてもいいと思うんですよ。つまり、後で、得られるべき利益の一定割合が返ってくるということなら頑張れるんじゃないかなというふうに思います。
 あの三・一一の東日本大震災の原発事故は、私、ちょうど与党の政調会長と閣僚を兼務していたんですけれども、御承知のとおり、東電からの賠償という形で賠償してもらったんですね。だから、福島県内の企業は何とかやってこれたというところがあります。
 やはり、損失額に見合う形で何らかの補償的な措置というものを考えていってもらいたいと思いますけれども、繰り返しですが、いかがでしょう。

#55
○西村国務大臣 中小企業、特に零細企業の皆さんは、本当に厳しい思いをしておられると思います。
 今般、税制においてもさまざまな措置を今考えております。もちろん、納税の猶予もございますし、さらには固定資産税の減免であるとか、あるいはことしの欠損を去年の分で還付するとか、さまざまな措置を講じる中で、御指摘のあった雇用調整助成金で雇用を守っていただいたり、そうしたことで踏ん張っていただきながら、何とかV字回復する過程でそれを挽回していくような、それをしっかり応援していきたいというふうに考えております。
 補償の考え方等につきましては、これは終息した後に、この法律全体の体系、強制力の弱いことに呼応して補償規定もないわけでありますし、また、感染症法との関係もございます。全体として、今後こういったことが起こった場合に、どういうふうな法体系あるいは制度で支援をしていくのかということを改めて検討はしていきたいというふうに考えております。

#56
○玄葉分科員 最後に、市町村に対する感染者の情報提供の問題であります。
 特措法の八条は、市町村にも、行動計画を作成し、蔓延防止について努めるということが定められています。
 具体的な一つの例でありますけれども、越前市の市長さんから具体的に要請があって、西村大臣も一定の対応をされておられると聞いておりますけれども、要は、保健所が未設置の市には、その市から、あるいは市町村から感染者が出たときに、報道以上のことが伝わらないということのようであります。
 もしこれが本当だとすると、例えば、小学校、いわゆる市町村立の学校を休校させるかとかというのは市町村が決めることに今なっているわけでありますけれども、そういった対応なども大変やりにくいということになりますので、この情報の共有、確かに個人情報保護の問題と公衆衛生のバランスの問題だと思いますけれども、やはり、こういったときはやや公衆衛生に比重を置いた方がよいのではないかというふうに考えておりますが、いかがお考えでしょうか。これは厚労省も含めて、厚労省に聞いた上で、西村大臣から御答弁いただけますか。

#57
○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、感染症法におきましては、新型コロナウイルス感染症にかかっていると疑われる方を診断した医師は、保健所を通じて都道府県及び保健所設置市の長へ届出が義務づけられてございます。したがいまして、新型コロナウイルス感染症に関する情報は都道府県と保健所設置市が保有しているという状況でございます。
 委員御指摘のような状況というものを私ども承知しているところでございますけれども、感染者に係る情報共有のあり方については、都道府県等で条例で規定している部分もございます。そういう中で、情報の性質や共有の必要性を総合的に勘案していただければというふうに考えてございます。
 インフルエンザ特措法におきましては、都道府県の対策本部などが立ち上がっておりますと、その中で市町村から意見を言えるというような規定もございますけれども、こういう法律の規定を使うかどうかは別にして、都道府県と市町村で十分協議の上に適切に判断していただきたいというふうに考えてございますし、私どもとしては、委員御指摘のとおり、公衆衛生的な観点というものを十分踏まえて対応いただきたいというふうに考えているところでございます。

#58
○西村国務大臣 まさに、御指摘のように、越前市長の切実な声を御党からお聞きをいたしまして、私も対応してきたところでありますけれども、今もございましたけれども、保健所のない市においては都道府県において感染者に関する情報の収集、調査を行っているということで、市に直接情報が来ないという点が指摘をされました。
 御指摘のように、他方、市町村の果たす役割、このインフル特措法でも重視をされておりまして、位置づけられておりまして、その実施に当たっては感染者情報が必要になるというのも想定されるわけであります。
 全国市長会からも要望をいただいておりまして、先日、四月二日の段階で、私ども内閣官房とそれから総務省の連名で通知を出させていただきました。事務連絡を出させていただきました。都道府県と市町村とで十分協議の上、個人情報保護との関係に留意しつつ、市町村における事務の実施に必要な範囲内で適切に情報共有が行われるようにされたいという趣旨を、連絡を行ったところでございます。
 その後の状況も聞いております。福井県と越前市の間で、いろいろなやり方がございますので、双方で協議をしながら、適切に情報共有が行われるということを期待しているところでございます。

#59
○玄葉分科員 私、出身は福島県なのでありますが、福島県でもそうなんですけれども、狭い地区で出ますと、疑心暗鬼とかデマとかが飛び交っちゃうんですね、残念なことなんですけれども。
 だから、やはり一定程度しっかりとした情報共有があった方がいいんじゃないかなと思いますので、今、西村大臣にはこれまでも御努力いただいているのは承知しているんですけれども、越前の市長さんからも感謝の意を表明してほしいという話もありましたけれども、ぜひしっかりフォローしていただけますか。一言だけ。

#60
○西村国務大臣 まさに、市町村の最前線の現場でこれから感染症の拡大防止に努力していく、さらに、発生したところはより緊張感を持って対応されていると思いますので、そういった中で、適切にその任務が果たしていただけるように、情報共有、しっかりとフォローし、また適切に行われるように私も見ていきたいと思います。

#61
○玄葉分科員 最後に、ちょっと確認なんですけれども、一世帯三十万円、一定の、話がちょっと戻っちゃって恐縮なんですけれども、所得が減少した世帯に給付しますという話があって、仮に一世帯幾らという給付があったときに、これは雇用調整助成金で休業手当をもらっているという方もいわゆる併用でもらえるのかということの確認と、もう一つは、特に、全ての、四分野の業種、仕事に携わっている人は皆困難に陥っているんですが、各国と比べると大変貧困だなと思うのは、文化とか芸術にかかわる方々に対する支援というものがどうも薄いんじゃないかというふうに思えるんですね。ぜひ、こういったところにも、さまざまな団体あるいは個人が何とか生活できるように支援をしてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

#62
○西村国務大臣 世帯当たり今三十万円を考えておりますけれども、この支給金、給付金について、所得が大幅に減少した、生活が苦しくなっている方ということで、具体的な要件を詰めているところでございますけれども、今申し上げたように、収入がすごく減ったということをしっかり何かでお示しをいただければ、それは、ほかのもの、雇用調整助成金なり何かで休業補償が出ているとか、いろいろなことも含めて、しかし、それでも生活が厳しいというところをしっかり見ながら、本当に厳しい世帯にしっかりとお金が届くようにしていきたいというふうに思っております。
 あわせて、文化、芸術、さまざまなスポーツも含めてイベント、これはまさに国の基礎をつくっていただいていると思っております。大事な大事な事業を展開しておられる方々、それを、個人の立場であったりフリーランスの立場であったり、さまざまな立場でそうした活動を支えておられる方々、今回の事象で大変な厳しい思いをしておられる。
 この方々にも、しっかり個人の立場で、生活が厳しくなっている方にはこの給付金、もちろん、今既に実施しております緊急の小口資金というものも、これは個人であれば、おひとり暮らしであれば、最大、三カ月分も含めて六十五万円まで支給ができます。これは返済免除もついている、厳しい状況が続けば返済免除もついている資金でございますけれども、こういったものを活用していただきながら、何とか生活をお支えをしていきたいというふうに思いますし、個人事業主の立場の方でも、中小企業、零細企業が厳しい思いをしている、こちら側の事業に対する助成金も活用できるということでありますので、しっかりと、こうした我が国の文化を支えておられる方々の生活の基礎をお支えできるように頑張っていきたいと思います。

#63
○玄葉分科員 終わりますけれども、これはもう与党、野党の枠を超えて、さまざまな提言、提案もしていきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 ありがとうございました。

#64
○あかま主査 これにて玄葉光一郎君の質疑は終了いたしました。
 次に、木村哲也君。

#65
○木村(哲)分科員 自民党の木村哲也でございます。
 二年ぶりの決算委員会の質問となりますけれども、決算委員会もなかなか開かれていなかったということでもございまして、このような機会を与えていただきまして、まことにありがとうございました。
 そしてまた、金曜日にいろいろ各省庁とも打合せをさせていただいたんですけれども、この土日で大きくフェーズが変わってまいりましたので、答弁の方も柔軟性を持ってお答えをいただけたらと思います。大きく変わってきた点もあると思いますので、ぜひともよろしくお願い申し上げます。
 一番初めに、驚きましたのは、まさに二週間前の緩みが来たというところでございまして、東京都での感染が百四十三人、そのうち九十人が、これが経路がわからないということでございます。前々から言われていたのが、一日八十人を超えたらこれは厳しい現状です、そしてまた、経路がわからない、こちらが過半数を超えたら厳しい状況に陥りますというところを超えてきたというところでございます。
 小池知事は、千床の準備をしました、確保しました、そしてまた軽症者対策といたしましても、千ベッド、アパホテルそのほか等々とも協力をし合いながら準備を進めました、確保しましたというような発言がなされました。
 では、ほかの県はどうなんだというところなんですけれども、これはホテル業界からも連絡がありまして、今、他県でも、都道府県がしっかり動いておりまして、そのような準備をしっかりと進めているんだというところがあります。東京都ばかりが出ているんですけれども、こういうこともしっかりとメッセージを送っていただいて、安心感を与えるということも必要不可欠ではないかと思います。
 そしてまた、今、やはり医療機関、帰国者・接触者外来の医療機関でも、マスク、アルコールが足りないんだ、ゴーグル、グローブ、防護服が足りないんだ、そしてまた、本日も電話がありましたけれども、福祉施設、全く、手袋、またマスク、これが足りないんだというようなことも、布製のマスクが送られてきたというところではありますけれども、封筒に数枚入っていたというようなこともございましたので、こういう準備をしっかりとして安心感を与えなければいけないというところも考えております。
 そしてまた、まだエビデンスはわかりませんけれども、そういうアルコール消毒液等々が回らない、今、船橋の元医師会長なんですけれども、玉元医師が、オゾンというものも改めて研究をしておりまして、このオゾンというものが非常にコロナウイルスに有効ではないかということで、オゾン学会、こちらの方でも今、ホームページを見ると、推し進めているというようなところでもありますし、何かそういう施策はないかというところで、足りなければ何か違う方法を見出していくというようなことも必要ではないかと思います。ぜひとも、これはエビデンスをとりながら、国民が安心できるように進めてまいりたいと思います。
 そしてまた、西村大臣、ちょっとお時間がないということでございますので先に御質問させていただきたいと思いますけれども、きょう、あすの生活がままならない状況のもと、総理は、生活に困られている世帯に対して一世帯三十万円、これを表明いたしました。
 やはり即効性があるのは現金給付です。これがなければ本日の生活がままならないというところでございます。まずもってこれは重要であると思いますけれども、どのように給付を行っていくのかというところをお伺いしたいのと、そしてまた、今後の経済をV字回復させていく過程で、即効性があるのはもう現金は当たり前なんですけれども、この第二弾、第三弾を期待する中で、やはり全国民に商品券、これが有効なのかどうかというところ。例えばお肉券とかお魚券がありましたけれども、これは私はナンセンスだと思っております。しっかりと、これは家賃にも払えるんだ、これは支払いにも使えるんだというような、そういうような振興券であれば、現金同様使えるわけでございます、それも期限付というようなこともお考えはないのかというところをお伺いさせていただきます。

#66
○西村国務大臣 大変大事な御指摘でありまして、まさに今、さまざまな案が提案をなされました。一律に現金を配ったらどうか、あるいは商品券を使ったらどうか、さまざまな案がございましたけれども、我々政治家もそうでありますし、公務員もそうでありますけれども、今回のこの感染症によって何か所得が減るということではございませんので、やはりまずは、今必要な人に、お金を必要としておられる方に直接早く給付をすることが大事だということの考え方に基づいてこの経済対策をつくっております。その中で、三十万円という給付金を各世帯にできるだけ早く届けようということであります。
 所得の確認などを厳密に行おうとすれば、前年の所得は六月に確定しますので、そこから始まるということになると大変遅くなりますから、そうしたこともやらずに、むしろ自己申告でやったらどうかということで御提案もいただいておりますので、そういった方向で、今、何か示せるものを持ってきていただければ早く渡せますので、できるだけ早く支給をしていくというやり方で、困った方のところに、困った世帯に支給をするということをまず考えております。
 さらに、家賃等も困っておられる方もおられます。家賃については、今、離職した人で求職活動している人には家賃の、住宅確保の給付金があるんですけれども、これを要件を緩和して、厳しい方に家賃の支援もできるようにしたいと思っておりますし、あわせて、公共料金の猶予、こういったものも行っております。さらには、国民健康保険とか、それから国民年金の掛金、こういったものも免除をしていく方向で考えております。
 ですので、どうしても払わなきゃいけないもの、公共料金も猶予しておりますので税金も猶予するということで、どうしても払わなきゃいけないものもできるだけ猶予したり免除したりする形で、その上で三十万円をお渡しをして、生活をしっかりお支え、守っていきたいというふうに考えております。
 その上で、終息した後には、これはみんなで消費をしてもらい、旅行を行って地方の名産品を買ってもらったり観光に行くということで、地域経済も相当落ち込んできておりますので、この段階ではさまざまな手法を使って大いに盛り上げていくということをやっていきたいと思っております。
 そのときにも、商品券というパターンがいいのかクーポンがいいのか、さまざまございますし、また地域に交付金という形で、地域独自に、感染症対策に使ってもいいし、あるいは落ちついた後に消費喚起に使ってもいいしという、地域の独自性を発揮する、その中で、場合によっては地域の名産品を売り出す、販売促進をやるのもあると思います。
 こういったことを考えているわけでありまして、あわせて、お肉券ですかとかさまざまなアイデアはございましたけれども、農林水産を支える、これは、いわゆる和牛に限らず、水産物もありますし、さまざまなものを支援する、こういったことも農水省において一定の予算を計上して考えていると思いますので、全体として、終息した後には大いに消費を喚起し、地方経済も盛り上がっていくように、V字回復できるように頑張っていきたいというふうに思っております。

#67
○木村(哲)分科員 西村大臣、お時間ということでございますので、ありがとうございました。
 続きまして、コロナ対策について引き続きお伺いさせていただきますけれども、三月二十六日、特措法に基づく政府の新コロナ対策本部が設置をされました。それによって、地方にもコロナ対策本部が設置をされたわけでございます。
 ぜひ二週間前を思い出していただきたいんですけれども、これはやはり地域によって自粛規制がばらばらなんです。それで、首都圏においてもばらばらでありました。
 例えば、これは先週のお話でございますけれども、二週間前はまだ設置されていませんので、先週、東京都におきましては外出自粛規制がありましたけれども、近県を見てみますと、自粛規制するところと東京への移動自粛というのがあって、同じ首都圏でありながら、発令の仕方といいますか、これはばらばらなんです。
 やはりそれは、県民がどのように行動をとっていいかがわからないというように、例えば千葉県、東京では本当に町を歩いたらもう白い目で見られるぐらい徹底をしていた、しかしながら、川を渡ったらファミリーレストランが混雑をしているというような状況で、これもまちまち。
 これが学校の開校にも影響してきているんです。例えば、きのう千葉県知事が、ゴールデンウイークまで休校を延長しましたけれども、おとといまではそういうものがなかったんです。ですから、親は、もう学校に通学させるつもりでいたわけです。
 というように、関東近県でも、例えば大阪中心に近県でも、これは首都圏なんだから、しっかりと同じ方向を向いて、オーバーシュートを防ぐんだというようなことで連携を深めていくことが必要ではないかと思うんですけれども、その辺、いかがでしょうか。

#68
○池田(達)政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、国内では都市部を中心に、特に東京都が厳しい状況でございますけれども、感染者、加えて感染源が不明な感染者も増加しております。また、海外からの移入が疑われる事例も多数報告されているような状況でございます。こうした中で、多数の人口を抱え経済の中心である首都圏で急速な感染拡大を回避するということは極めて重要だと私どもも認識しております。
 首都圏では、去る四月一日に九つの、都それから三県、五政令市、いわゆる九都県市と呼んでおりますが、九都県市が共同で、感染リスクが高い三つの密を避けることなどを住民に訴える緊急メッセージを共同で発するなど、自主的な連携が進んでおり、政府としても、東京都を始めとする各県の対策本部と緊密に連絡をとり合っているところでございます。
 政府対策本部は総合調整権を有してございますので、各都県との連携を密にしながら、関連機関が一体となって、また各都県の連携が円滑に進むよう、感染防止の拡大に取り組んでまいりたいと考えてございます。

#69
○木村(哲)分科員 これは先週の金曜日ですけれども、浦安の内田悦嗣市長とも話をしたんですけれども、例えば学校の休校をどうするかというのは、浦安はほとんどが千葉都民ですから、もういち早くゴールデンウイークまでと決めているんです。これは、千葉県は普通に登校させるようだったんですけれども、市川でもクラスターが出ましたので、そういう意味でゴールデンウイークだったんです。
 では、その隣の船橋市はというと、六十四万都市なんですけれども、学校に通校させるように、でも、これも二十五人も感染者が出ましたので、神奈川二十七人、千葉県二十五人、埼玉二十五人、これが一日で出ましたので、これは急遽、ゴールデンウイークまでに休校を延ばしました。というように、また親が振り回されちゃうんですね。
 というように、これは、子供にも影響してくることですから、首都圏一丸となって、会議もしっかりと決めた中で発言をしていただかないと、これから一気に一致団結をしておさめていくものですから、この辺の連携をお願いしたいと思います。
 そしてまた、SNSとか、これは、ホームページはやはり受け身になってしまいますから、もうCMでも結構でございますから、政府、省庁、こういうところでもしっかりと発信をして危機意識を高めていくことが必要なんだと思います。
 東京都におきましても、やはり、若者は大丈夫だよというところで、本人たちがもしかしたらサイレントキャリアだったかもしれない、そして家族にうつしてしまうかもしれませんし、友人にうつしてしまうかもしれないというような中で、しっかりとその危機意識を醸成、もう今どんどん危機意識は醸成されておりますけれども、そういうメッセージをしっかりと送ることが必要なんだと思います。
 その点、情報発信について、しっかりとそういうような、なかなか政治発信というのは難しいんですけれども、やはり政府とか各省庁が、そのようなCMやSNSを使って、有名人の方にも投げかけて、国民一人一人に投げかけていくということが必要だと思うんですが、いかがでしょうか。

#70
○池田(達)政府参考人 御指摘のとおり、国民の皆さんに日本の感染状況を正確に御理解いただく、そしてまた風評被害を起こさないためにも、正確な情報発信、これは非常に重要なことだと認識してございます。
 このため、これまでも、最新の感染状況や、政府の行っている対策、三つの密を避けるための行動など国民の皆さんにとっていただきたいこと、こういったことにつきまして、ホームページ、ソーシャルメディア等のさまざまな媒体を通じて、政府を挙げて情報提供を行っているところでございます。
 また、できるだけ多くの方にホームページをごらんいただけるよう、さらに、必要な人に必要な情報が届くよう、ホームページの改定等に取り組んでいるところでございます。
 加えまして、また新たな広報手段といたしまして、人が入力するテキスト等に対して自動的に回答を行ういわゆるチャットボットというものがございます。これを四月中旬をめどに立ち上げまして、各府省が保有する情報等をデータベース化しまして、AI等を活用してさまざまな疑問や質問に対して即時に回答するような仕組みを構築することも考えてまいります。
 三月二十八日に決定いたしました基本的対処方針の該当記述を少し読ませていただきますが、政府は、SNS等の媒体も積極的に活用することで、迅速かつ積極的に国民等への情報提供を行うということが盛り込まれているところでございますので、私ども、これを踏まえて、引き続き国民の皆さんへのより効果的な情報提供の充実に努めてまいりたいと考えてございます。

#71
○木村(哲)分科員 先ほどのその情報発信も、今の二問含めてなんですけれども、例えば、緊急事態宣言がなされました。例えば、きょうちょっと出ていたのが、東京、埼玉。じゃ、千葉はどうなんだとか、じゃ、このコロナの緊急事態で、このような形で地域分けができるのかとか、やはり、これは大阪も中心で、含めてそうなんだと思います。そういうような情報をしっかりと政府が正しく強くメッセージを送ることが必要でありますので、ぜひともそれを期待させていただきますし、首都圏という形で考えていただきたいと思います。
 ちょっと質問の順番を変えさせていただいて、時間がないものですから。
 やはり、税や社会保障の猶予というものがあっても、今、収入がないんですという状況なんです。
 中小企業、小規模事業主に対しては、私たち、自民党の中でございますけれども、粗利の補償とか逸失利益の補償、返済の無期限に近い形で、何とか補償できないかというふうに考えています。
 というのは、例えば、アメリカは二百三十七兆、大人が一人十三万円、子供が五・四万円、返済不要の雇用貸付け。あの厳しいドイツでさえも九十兆円で、賃金の六割から七割を補償、中小企業には百万円程度。そして、フランスが四十兆円で、自営業の七割程度、文化芸術関係には収入保障というように、それがやはり、安倍総理がおっしゃられた、前例にとらわれることなくということではないかと思います。
 政府としても、実質無利子無担保の融資等の思い切った金融支援を発動しておりますけれども、先の見通しが立たない中で事業者が安心できるよう、融資よりも一歩踏み込んだ形でしっかりと支援するというようなメッセージを出してほしいんですけれども、いかがでしょうか。

#72
○鎌田政府参考人 お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては、これまで幅広い事業者から資金繰りに関する相談が寄せられているところでございます。
 こうした状況を踏まえまして、委員御指摘のように、売上げが減少した中小・小規模事業者に対しては、既に、日本政策金融公庫などによる実質無利子無担保の融資を実施し、最長五年間、元本返済を猶予する据置期間を設定するなど、強力な資金繰り支援を講じてきたところでございます。
 また、これに加えまして、一層深刻さを増している現状を踏まえて、支援を手厚くする観点から、実質無利子融資を民間金融機関でも受けられるようにすることや、事業継続のための新たな給付金の仕組みを今検討しているところでございます。
 総理のもとでも、三月十九日以降累次行われましたヒアリングにおきまして、地域や現場の声をしっかりとお伺いしたところでございます。ここでお伺いしました事業者の皆様の声もよく踏まえまして、更に検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#73
○木村(哲)分科員 明日かに発表があると思うんですけれども、それにはしっかりと期待したい。その予算が二兆円ということでありますけれども、二兆円で本当に足りるのか。やはり世界におくれてはならないと思います。しっかりとこれは、国民が安心できるような予算組みを、とっていただいて補償していただくことが必要であります。今、徐々にではありますけれども、二月からもう企業も疲れ果ててしまっている、待ったなしの状態に来ているというところでありますから、ここぞとばかりに思い切った政策をお願いしたいと思います。
 今回懸念されているのは、やはり、観光業を含めてもう全て、飲食業を含めてさまざまな業界の方々が厳しい状況に陥っております。そしてまた、緊急事態宣言が出たらどうなるのか、その先がわからない、見えないというような状況にあると思います。
 もしこれは、ドミノ倒産になった場合に、立て直すのにはもう百兆円でも足りないと言われている。だからこそ、しっかりと、解雇しないで運営、経営を続けてくださいというところを、政府も一生懸命、今、各省庁も一生懸命、不眠不休で行っていらっしゃるというような状況であります。
 だからこそ、国民の皆様にお願いをするに当たっても、やはり補償と休業、これは、同時だというんですけれども、私は逆に先に補償なんだと思います。先に大きく皆様に報告をした中で、安心して、命の問題なんだから休んでくださいと言えるように、これはしっかりと、先に補償の話が来て、そしてまた理解、納得した中で休んでいただく、休業していただくというところの流れが必要なんだと思います。
 そしてまた、所得税減税、固定資産税減免、法人税増税、ポイント還元アップ等々の意見が出ております。逆進性と言われておりましたけれども、逆に低所得者に対するメリットがあるのではないかというところで、私は消費税の減税にも踏み込むべきではないかと考えております。
 例えば、年収二百万円の方々が、ほとんどこれは生活費という形で消費をされます。そういたしますと、一〇%換算だと二十万円分給付されたということにもつながるわけであります。これは、例えば一千万円の方、こちらは全部使うとは、消費されるとは限りませんけれども、比率的にも言ったら、消費税減税というのは低所得者の方にしっかりとメリットがあるということではないかと思います。
 この消費税減税に踏み込むことは国民の公平性からも私は必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。御見解を伺います。

#74
○井上大臣政務官 お答えいたします。
 与野党ともに、消費税減税について御議論があることは承知しております。
 一方、我々には、少子化対策に真っ正面から取り組んで、国民の真の安心を実現するために、社会保障制度、今の国民皆保険を始め、維持していくこと、そして将来に引き継いでいくことというのが、今回のコロナのことで改めて感じさせられた一面もあったのではないかというふうに思っています。
 今回の消費税の引上げは、全ての世代が安心して全世代型社会保障へ大きく転換していくことが必要であるというふうに考えております。現段階では、新型コロナウイルス感染症における経済における影響に対しては、三月の二十八日の対策本部において総理から、二十六兆円の総合経済対策に加えて、新たに補正予算を編成し、財政、金融、税制を総動員して思い切った措置を講じるように指示があったところであります。
 今後、総理の指示を踏まえて、あらゆる手段を総動員して経済対策をしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。

#75
○木村(哲)分科員 これはなかなか、消費税、難しいというところもあると思うんですけれども、やはり今国民は、即効的な現金。非常に困っている、生活に困っている方々がいらっしゃる。そして、コロナの終息が一番だと本当に思っております。なかなか厳しい現状で、終息が見えない。
 アビガンも二百万人分用意したということでもございますし、どんどんそういうメッセージを国民の皆様に送っていただくという中で、医療体制も整い、そしてまた医療機器も整ったというようないいメッセージを送っていただいて、安心感を与えていただく。その中で、命が一番大切なんですからゆっくり休業してください、自宅で待機してくださいとお願いできるようにしていく。
 その中で、また終息をした後に景気対策というものを考えていかなければならないというところでございますので、その後の施策として、まだまだ時間はありますから、商品券の問題にしても、消費税の問題にしても、これは期限付で私たちはやるべきではないかと考えておるところでございますので、また御検討をよろしくお願い申し上げます。
 ちょっと時間がなくなりまして、最後の一問、今回、決算ということでもございますので、今回のテーマは備えということで質問させていただきましたけれども、地元の問題で一点だけ触れさせていただきたいと思います。
 千葉県は、コロナの前に、消費税の前に、九月九日から台風十五号、十九号、二十一号に襲われまして、甚大なる被害をこうむりました。このようなこともありまして、ダブルパンチ、トリプルパンチというところでありまして、これからの震災対策、いつ起こるかわからない首都直下や東海、東南海、南海トラフの地震があります。
 実は、我が船橋市でございますけれども、先ほど申し上げたとおり六十四万人、今でも人口が伸び続けております。港がありまして、市役所のすぐそばに水門があります。そこに人口が集中しておりまして、この水門があります。
 千葉港海岸、防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策で、こちらの交付金一億四千五百万円、船橋地区の耐震補強推進などで、今回、耐震化の予算が含まれている、これは調査費でございますけれども、含まれているということでございます。
 これは、東日本大震災のときに、この水門は津波から命を守ってもらいました。しっかりとこれは機能することがあった。しかしながら、もう築五十年たっている。次の地震では、これは崩れるか、回転して崩壊をしてしまうかと言われている状況で、台風十五号、十九号、二十一号、これは津波よりも高潮が心配だったんですけれども、満潮と時間がずれたおかげで助かりました。
 もしこの水門が崩壊をしたら数十万人に被害が及ぶと言われておりまして、そして大手のインフラもここに集中しておりますから経済的にも大ダメージが起きるという中で、予算をつけていただきましてまことにありがとうございました。
 この工事のスキーム的な、スケジュール的な問題、今後、調査費が実行予算に移り変わる中で、しっかりとこれは地元と連携をとりながらどのように進めていったらよいのかというアドバイスを一言いただければと思います。

#76
○堀田政府参考人 お答え申し上げます。
 千葉港海岸船橋地区の背後圏には、先生御指摘のとおり、船橋市を始め商工会議所等の経済界、自治会、それから漁業協同組合様、多くの関係者の方がいらっしゃると存じ上げております。
 地元の方では、そういった皆様が船橋地区の海岸の保全施設耐震化促進協議会を設立されまして、昨年六月及び本年二月には同協議会の主催のシンポジウムが開催されて、多くの方々が参加されております。そして、こういった海岸保全施設の老朽化対策や耐震化等の必要性、緊急性に対する理解が深化しているというふうに認識しております。
 今後の事業化に向けては、御地元の方では、ただいま申し上げたような地元の取組を通じまして、引き続き、関係者の皆様の合意形成や地元への御理解の浸透、こういったものを進めていただくことが重要であると考えております。
 先ほど先生がおっしゃった事業化検証調査でございますけれども、そういった地元関係の皆様方の御意見を拝聴しながら、事業化に向けてしっかりと検討を進めてまいりたいと思っております。

#77
○木村(哲)分科員 どうも済みません、最後になりますけれども、本当に不眠不休で取り組んでおられる政府、省庁の皆様、本当に感謝を申し上げる次第でございますし、一致結束をしてコロナの終息そしてまた日本経済の発展に努めさせていただければと思いますので、どうぞコロナの終息に向けて、日本経済の発展に向けて頑張りましょうということで、質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。

#78
○あかま主査 これにて木村哲也君の質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――

#79
○あかま主査 これより皇室費について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。池田宮内庁次長。

#80
○池田(憲)政府参考人 平成二十八年度における皇室費歳出決算について、その概要を御説明申し上げます。
 皇室費の歳出予算現額は七十二億九千百六十五万円余でありまして、これを支出済み歳出額五十三億五千三百六万円余と比較いたしますと、十九億三千八百五十八万円余の差額が生じますが、この差額のうち翌年度繰越額は十五億六千三百三十八万円余でありまして、不用額は三億七千五百二十万円余であります。
 翌年度繰越額は、施設整備に必要な経費等でありまして、計画に関する諸条件の関係等により、年度内に支出を完了しなかったものであります。
 また、不用額は、施設整備の契約価格が予定を下回ったこと等のため生じたものであります。
 次に、平成二十九年度における皇室費歳出決算について、その概要を御説明申し上げます。
 皇室費の歳出予算現額は七十九億二千三百七十六万円余でありまして、これを支出済み歳出額六十七億七千七百十万円余と比較いたしますと、十一億四千六百六十五万円余の差額が生じますが、この差額のうち翌年度繰越額は八億四千七百七万円余でありまして、不用額は二億九千九百五十八万円余であります。
 翌年度繰越額は、施設整備に必要な経費でありまして、計画に関する諸条件の関係等により、年度内に支出を完了しなかったものであります。
 また、不用額は、施設整備の契約価格が予定を下回ったこと等のため生じたものであります。
 以上で決算の概要説明を終わります。
 よろしく御審議くださいますようお願いいたします。

#81
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#82
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度皇室費の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十九年度皇室費の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。

#83
○あかま主査 以上をもちまして皇室費についての説明は終わりました。
 これより質疑に入るのでありますが、その申出がありませんので、皇室費については終了いたしました。
 それでは、御退席くださって結構です。
    ―――――――――――――

#84
○あかま主査 これより裁判所所管について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。中村最高裁判所事務総長。

#85
○中村最高裁判所長官代理者 平成二十八年度裁判所所管一般会計歳入歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 裁判所主管の歳入につきましては、歳入予算額は四百十五億九千七百六十七万円余であります。これに対しまして、収納済み歳入額は四百六十五億百九十三万円余であり、歳入予算額に対し四十九億四百二十六万円余の増加となっております。
 この増加は、相続人不存在のため国庫帰属となった相続財産の収入金が予定より多かったこと等によるものであります。
 裁判所所管の歳出につきましては、当初予算額は三千百五十三億十一万円余でありますが、これに平成二十七年度からの繰越額八十億八千二百三十一万円余、予算補正追加額四十四億九千八百六十二万円余、予算補正修正減少額二十三億千六百十一万円余、差引き百二億六千四百八十二万円余が増加になり、歳出予算現額は三千二百五十五億六千四百九十三万円余となっております。
 これに対しまして、支出済み歳出額は三千百十一億六千二百九十二万円余であり、歳出予算現額との差額は百四十四億二百万円余であります。この差額のうち翌年度に繰り越した額は八十億七千百二十七万円余、不用額は六十三億三千七十三万円余であります。不用額となった経費は、人件費二十二億七千六百八十五万円余とその他の経費四十億五千三百八十七万円余であります。
 以上、平成二十八年度裁判所所管一般会計歳入歳出決算について御説明申し上げました。
 次に、平成二十九年度裁判所所管一般会計歳入歳出決算の概要の御説明を申し上げます。
 裁判所主管の歳入につきましては、歳入予算額は四百二十九億九千四百九十五万円余であります。これに対しまして、収納済み歳入額は五百五十四億七千四百六十九万円余であり、歳入予算額に対し百二十四億七千九百七十三万円余の増加になっております。
 この増加は、相続人不存在のため国庫帰属となった相続財産の収入金が予定より多かったこと等によるものであります。
 裁判所所管の歳出につきましては、当初予算額は三千百七十七億二百八十一万円でありますが、これに平成二十八年度からの繰越額八十億七千百二十七万円余、予算補正追加額十九億九千九百七十万円余、予算補正修正減少額十一億六千七百五十六万円余、差引き八十九億三百四十一万円余が増加になり、歳出予算現額は三千二百六十六億六百二十二万円余となっております。
 これに対しまして、支出済み歳出額は三千百四十億五千八百八十一万円余であり、歳出予算現額との差額は百二十五億四千七百四十万円余であります。この差額のうち翌年度に繰り越した額は六十億百十三万円余、不用額は六十五億四千六百二十六万円余であります。不用額となった経費は、人件費二十三億四千七百七十九万円余とその他の経費四十一億九千八百四十七万円余であります。
 以上、平成二十九年度裁判所所管一般会計歳入歳出予算について御説明申し上げました。

#86
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#87
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度裁判所の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十九年度裁判所の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。

#88
○あかま主査 以上をもちまして裁判所所管についての説明は終わりました。
 これより質疑に入るのでありますが、その申出がありませんので、裁判所所管については終了いたしました。
 それでは、御退席くださって結構です。
    ―――――――――――――

#89
○あかま主査 これより内閣府所管中消費者庁について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。衛藤消費者及び食品安全担当大臣。

#90
○衛藤国務大臣 平成二十八年度から二十九年度における消費者庁歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 平成二十八年度の歳出予算現額は百五十九億八千八十三万円余でありまして、これを支出済み歳出額百三十億一千八百三万円余に比較しますと、二十九億六千二百七十九万円余の差額を生じます。
 この差額のうち翌年度へ繰り越した額は二十億円であり、不用額は九億六千二百七十九万円余であります。
 続きまして、平成二十九年度の歳出予算現額は百五十二億八千百四十九万円余でありまして、これを支出済み歳出額百二十九億七千五百二十二万円余に比較いたしますと、二十三億六百二十七万円余の差額を生じます。
 この差額のうち翌年度へ繰り越した額は十二億円であり、不用額は十一億六百二十七万円余であります。
 以上をもちまして、平成二十八年度から二十九年度における消費者庁歳出決算の概要説明を終わります。
 よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。

#91
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#92
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度消費者庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十九年度消費者庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。

#93
○あかま主査 以上をもちまして内閣府所管中消費者庁についての説明は終わりました。
 これより質疑に入るのでありますが、その申出がありませんので、内閣府所管中消費者庁については終了いたしました。
 それでは、御退席くださって結構です。
    ―――――――――――――

#94
○あかま主査 これより復興庁所管について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。田中復興大臣。

#95
○田中国務大臣 平成二十八年度における東日本大震災復興特別会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 東日本大震災復興特別会計の収納済み歳入額は四兆一千五十三億一千二百四十万円余、支出済み歳出額は二兆九千六百九億八千七百二十五万円余でありまして、歳入歳出差引き一兆一千四百四十三億二千五百十四万円余の剰余を生じております。
 この剰余金は、特別会計に関する法律の定めるところにより、翌年度の歳入に繰り入れました。
 引き続き、平成二十九年度における東日本大震災復興特別会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 東日本大震災復興特別会計の収納済み歳入額は二兆九千二百三十五億八百四十七万円余、支出済み歳出額は二兆一千八百七十五億四千九百三万円余でありまして、歳入歳出差引き七千三百五十九億五千九百四十三万円余の剰余を生じております。
 この剰余金は、特別会計に関する法律の定めるところにより、翌年度の歳入に繰り入れました。
 以上をもちまして決算の概要説明を終わります。
 何とぞよろしく御審議のほどお願いをいたします。
 以上でございます。

#96
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#97
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度復興庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十九年度復興庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。

#98
○あかま主査 以上をもちまして復興庁所管についての説明は終わりました。
 これより質疑に入るのでありますが、その申出がありませんので、復興庁所管については終了いたしました。
 それでは、御退席くださって結構です。
    ―――――――――――――

#99
○あかま主査 これより環境省所管について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。小泉環境大臣。

#100
○小泉国務大臣 おはようございます。
 平成二十八年度環境省主管一般会計歳入決算並びに環境省所管の一般会計歳出決算及び特別会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計の歳入決算について申し上げます。
 歳入予算額は四十億二千七百五十八万円余、これに対しまして、収納済み歳入額は六十一億六千七百六十五万円余、歳入予算額と収納済み歳入額との差は二十一億四千七万円余の増加となっております。
 次に、一般会計歳出決算について申し上げます。
 歳出予算現額は五千四百四億七千三百八十八万円余、これに対しまして、支出済み歳出額は四千百四十二億四千二百四十八万円余、翌年度への繰越額は千百四十三億六千四百九十七万円余、不用額は百十八億六千六百四十三万円余となっております。
 次に、環境省所管の特別会計の平成二十八年度の決算につきまして御説明申し上げます。
 第一に、エネルギー対策特別会計について申し上げます。
 まず、エネルギー需給勘定の歳入歳出決算につきましては、収納済み歳入額千八百七十億八千七百六十四万円余、支出済み歳出額千三十六億八千七百七十万円余であります。
 収納済み歳入額と支出済み歳入額との差額は八百三十三億九千九百九十四万円余でありまして、翌年度への繰越額は百五十七億五千六百二十四万円余、平成二十九年度予算に歳入計上した剰余金は百八十億五千二百十万円余、これらを除いた純剰余金は四百九十五億九千百五十九万円余となっております。
 次に、電源開発促進勘定の歳入歳出決算につきましては、収納済み歳入額六百十億八千六百六十七万円余、支出済み歳出額四百九億二千九百五十一万円余であります。
 収納済み歳入額と支出済み歳出額との差額は二百一億五千七百十六万円余でありまして、翌年度への繰越額は二十二億三千九百三十六万円余、平成二十九年度予算に歳入計上した剰余金は百三億九千九十六万円余、これを除いた純剰余金は七十五億二千六百八十三万円余となっております。
 第二に、東日本大震災復興特別会計について申し上げます。
 まず、歳入決算につきましては、収納済み歳入額六千二百八億二千六十七万円余となっております。
 次に、歳出決算につきましては、歳出予算現額一兆三千七百五十三億七千六百二十五万円余、これに対しまして、支出済み歳出額は一兆四百五十八億五百五十九万円余、翌年度への繰越額は二千四百六十億二千三百五十二万円余、不用額は八百三十五億四千七百十三万円余となっております。
 以上が、平成二十八年度における環境省の決算の概要であります。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
 続きまして、平成二十九年度環境省主管一般会計歳入決算並びに環境省所管の一般会計歳出決算及び特別会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計の歳入決算について申し上げます。
 歳入予算額は二十三億二千二百六十二万円余、これに対しまして、収納済み歳入額は二十七億五千二百二十五万円余、歳入予算額と収納済み歳入額との差は四億二千九百六十三万円余の増加となっております。
 次に、一般会計歳出決算について申し上げます。
 歳出予算現額は四千八百十億六百八十五万円余、これに対しまして、支出済み歳出額は三千八百二十五億八千九百七十一万円余、翌年度への繰越額は八百四十一億八千五百八十一万円余、不用額は百四十二億三千百三十二万円余となっております。
 次に、環境省所管の特別会計の平成二十九年度の決算につきまして御説明申し上げます。
 第一に、エネルギー対策特別会計について申し上げます。
 まず、エネルギー需給勘定の歳入歳出決算につきましては、収納済み歳入額千九百三十六億九千三百七十三万円余、支出済み歳出額千二百二億六千三百十七万円余であります。
 収納済み歳入額と支出済み歳出額との差額は七百三十四億三千五十五万円余でありまして、翌年度への繰越額は百四十五億七千二百六万円余、平成三十年度予算に歳入計上した剰余金は二百十五億五千六百六十二万円余、これらを除いた純剰余金は三百七十三億百八十七万円余となっております。
 次に、電源開発促進勘定の歳入歳出決算につきましては、収納済み歳入額五百六十四億九千四百七十八万円余、支出済み歳出額三百九十三億二千二百九十一万円余であります。
 収納済み歳入額と支出済み歳出額との差額は百七十一億七千百八十七万円余でありまして、翌年度への繰越額は三十七億四千六百七十二万円余、平成三十年度予算に歳入計上した剰余金は七十五億二千六百八十三万円余、これを除いた純剰余金は五十八億九千八百三十一万円余となっております。
 第二に、東日本大震災復興特別会計について申し上げます。
 まず、歳入決算につきましては、収納済み歳入額五千七百四十一億九千三百三十三万円余となっております。
 次に、歳出決算につきましては、歳出予算現額八千二百五十六億九千二百七十六万円余、これに対しまして、支出済み歳出額は六千百三十八億千五百六十三万円余、翌年度への繰越額は千四十九億九千七百三十九万円余、不用額は千六十八億七千九百七十三万円余となっております。
 以上が、平成二十九年度における環境省の決算の概要であります。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

#101
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院山岸審議官。

#102
○山岸会計検査院当局者 平成二十八年度環境省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項十七件及び意見を表示し又は処置を要求した事項三件であります。
 まず、不当事項について御説明いたします。
 検査報告番号二七九号は、防止柵設置工事の実施に当たり、設計が適切でなかったため、防止柵が転倒するおそれがある状態になっていて、工事の目的を達していなかったものであります。
 同二八〇号から二九五号までの十六件は、補助事業の実施及び経理が不当と認められるものであります。
 このうち、補助金が過大に交付されていたなどのものが六件、補助金により造成した基金の使用が適切でなかったものが六件、補助の対象とならないものが四件であります。
 次に、意見を表示し又は処置を要求した事項について御説明いたします。
 その一は、防災拠点施設に整備する太陽光発電設備等について、蓄電池設備等を整備するなどして、災害等による停電時に発電した電力を供給することができるようにするための必要な措置を講じさせるよう適宜の処置を要求し、設計に必要な留意点等を示して周知徹底するよう是正改善の処置を求めたものであります。
 その二は、会議開催等業務に係る契約について、業務内容の変更に応じて適時適切に仕様書等を変更するなどの体制を整備することなどにより、契約額が実施された業務に即したものとなるよう是正改善の処置を求めたものであります。
 その三は、除染事業等の実施に当たり、除染工事等に係る工事費の積算が工事規模の実態に即したものとなるよう、実態調査を行うなどして適切な共通仮設費率及び現場管理費率を設定するとともに、事業の実施主体に対してこれを周知するよう是正改善の処置を求めたものであります。
 なお、以上のほか、平成二十七年度決算検査報告に掲記いたしました除染事業等における仮置場の整備について処置を要求した事項につきまして、その結果を掲記いたしました。
 続きまして、平成二十九年度環境省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項十六件、意見を表示し又は処置を要求した事項二件であります。
 まず、不当事項について御説明いたします。
 検査報告番号二五五号は、入園料の一部が収納されておらず、会計経理が著しく適正を欠いていたものであります。
 同二五六号から二七〇号までの十五件は、補助事業の実施及び経理が不当と認められるものであります。
 このうち、補助金が過大に交付されていたなどのものが六件、補助金により造成した基金の使用が適切でなかったものが四件、補助の対象とならないものが三件、工事の設計が適切でなかったものが一件、補助対象事業費を過大に精算していたものが一件であります。
 次に、意見を表示し又は処置を要求した事項について御説明いたします。
 その一は、受託者に継続使用させる委託事業物品等について、物品管理簿等を適切なものとしたり、使用見込みがないまま長期間保管されているものの活用方法の検討を行ったりするよう適宜の処置を要求し、無償貸付けされた委託事業物品等の管理が適切に行われるよう周知徹底を図るなどするとともに、必要なものについては有償貸付けとするなどするよう是正改善の処置を求めたものであります。
 その二は、循環型社会形成推進交付金事業により整備する汚泥再生処理センターの資源化設備について、汚泥量の実態に見合った処理能力の機器が整備されるようにするために、し尿等の汚泥性状値の実態調査を適切に行うなどして処理する汚泥量を適切に推計することなどを事業主体に対して周知するよう是正改善の処置を求めたものであります。
 なお、以上のほか、平成二十八年度決算検査報告に掲記いたしました防災拠点施設に整備する太陽光発電設備等の設計等、会議開催等業務に係る契約における仕様書等の変更手続等並びに除染工事等に適用される共通仮設費率及び現場管理費率について、それぞれ処置を要求した事項につきまして、それらの結果を掲記いたしました。
 以上をもって概要の説明を終わります。

#103
○あかま主査 ただいまの会計検査院の指摘に基づき講じた措置について説明を聴取いたします。小泉環境大臣。

#104
○小泉国務大臣 平成二十八年度及び平成二十九年度の決算検査報告において掲記されております事項につきましては、会計検査院の御指摘のとおりでありまして、まことに遺憾に存じております。
 指摘を受けました事項につきましては、直ちに是正措置を講じましたが、今後なお一層厳正な態度をもって事務の執行の適正を期する所存であります。
 なお、先ほど私の発言の中で、平成二十八年度のエネルギー需給勘定につきまして、収納済み歳入額と支出済み歳入額との差額と申し上げたところは、支出済み歳出額との差額でありましたので、訂正をさせていただきます。

#105
○あかま主査 この際、お諮りいたします。
 お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、ただいま説明を聴取した部分を除き、詳細な説明は、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#106
○あかま主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#107
○あかま主査 以上をもちまして環境省所管についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――

#108
○あかま主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、これを許します。阿部知子君。

#109
○阿部分科員 立国社の阿部知子です。
 本日は、環境大臣の小泉進次郎衆議院議員にお尋ねをいたします。
 ただいま、国の内外においてコロナの感染症が非常な猛威を振るっておりまして、政府としても、また各自治体としても、これに全力を挙げておられるところと思います。
 感染症の原則も、当然ながら、拡大をさせない、きちんとした管理のもとに置くということですが、私が本日お尋ねいたしますのは、原発事故後の、拡散をしてしまったさまざまな放射性物質が土壌に与える影響、あるいは廃棄物となってその処理等々が問われているときに、ただいま原則とすべき拡散させないという方向性が軽んじられているのではないかと思いますので、その点についてお尋ねをいたします。
 既に二月二十五日の日、環境大臣には私が予算の分科会で、流出してしまった土のう、汚染土壌を入れてフレコンバッグにおさめておりますが、これが台風十九号によって約九十余り流出をして、大変に環境汚染の懸念もあるということで、管理がどうなっておるのかとお尋ねをいたしました。
 大臣も覚えておいでかもしれませんが、その後も環境省が調査をされて報告もいただきましたが、仮置場と称される現在七百六十五カ所のうち三百二十二カ所を調査されて、そのうち十二カ所についてはさまざまな流出防止対策が必要であったと。逆に言えば、これはこうした事案がなければ、流出防止が、次も起きたかもしれないというところで、流出は、浸水や河岸侵食、斜面の崩壊、土石流、さまざまなケースが懸念されるということで、今後五月に向けて対策をなさるということであります。
 もちろん、これはやっていただかなければなりませんが、事ほどさように、環境省としても初めてのことだと思います。拡散した放射能をどのように管理していくか、非常に重要な任務であり、先ほどの会計検査院の御指摘でも除染の問題が挙げられておりましたが、これは初めての経験、そして大変に困難なものと思いますので、小泉環境大臣にはぜひお力を入れて取り組んでいただきたい。
 きょう、私がテーマといたしますのは、放射性物質の汚染対処特措法、これは事故の翌年の二〇一二年の一月から施行されております法律ですが、この法律にのっとっても現状さまざまな問題が起きておるということで、質疑をさせていただきます。
 まず、福島の事故の前は、いわゆる原子力施設の中で生じたさまざまな汚染の瓦れき等々はどのように管理されていたか、これは原子炉等規制法という法律にのっとるものでございますので、原子力規制庁の方でお答えをいただきたいと思います。
    〔主査退席、矢上主査代理着席〕

#110
○金子政府参考人 御説明申し上げます。
 原子力施設等におきまして使用されておりました物質につきましては、放射性廃棄物として取り扱うものについては、当然のことながら、廃棄物の保管、あるいは廃棄物の処分場で厳格に管理をすることになってございます。
 一方で、クリアランス制度というものがございまして、原子炉等規制法に基づきまして、原子力施設等で用いた資材などについて、放射線による障害の防止のための措置を必要としないことを確認するために、その物資に含まれる放射性物質の量が一定基準以下であるものについては、外に出してもよい、再利用等をしてもよいということになってございます。
 例えば、この場合のセシウム137の基準濃度は、一キログラム当たり百ベクレルと設定してございます。
 この基準濃度は、対象の資材がどのような状況に置かれても、放射線による障害の防止のための措置を必要とせず、普通の物資として取り扱える水準として定められたものでございます。
 具体的な手続は、クリアランスの確認を受けようとする原子力事業者などが、あらかじめ放射能濃度の測定及び評価の方法を申請していただき、原子力規制委員会の認可を受けた上で、その方法に従って対象物の放射能濃度の測定、評価を行い、その結果を原子力規制委員会へ提出して確認を受けることとなっております。

#111
○阿部分科員 事業者が申請をされて、それを原子力規制委員会が確認をする、第三者確認と言わせていただきたいと思います。
 ところで、今回、先ほど申しました二〇一二年の一月から施行されております放射性物質汚染対処特措法では、この放射性物質によって汚染されたものの扱いはどのようになっておるか。これは環境省でも大臣でも結構です、お願いします。

#112
○森山政府参考人 お答え申し上げます。
 放射性物質濃度一キログラム当たり八千ベクレルの基準は、放射性物質汚染対処特措法における指定廃棄物の指定基準であります。この基準を超えると、通常の処分方法に加えて追加的な措置が必要となり、特定廃棄物埋立処分場等において処分を行う必要が生じます。
 これは、処分場等の周辺住民や作業者の被曝線量が、当時の原子力安全委員会の示した目安である年間一ミリシーベルトを超えないようにするとの考え方をもとに算出したものでございます。

#113
○阿部分科員 大臣のお手元に資料を出させていただきましたが、この事故の後、発生した焼却灰や農業系の副産物、これは稲わらとか堆肥、そして上下水道から出てまいります汚泥などは、八千ベクレルというところで三つの区分をして、八千ベクレル以下は管理型処分場、そして、八千から十万は管理型処分場で更に特別な方法を備えたところ、さらに、十万ベクレル以上は遮断型の特別な処分場で処分をするという三段階に分けました。
 先ほど、これまで事故の前は、放射性物質、瓦れき等々の管理は、百ベクレル以下であれば再利用ということもある。この特措法では、八千ベクレルのところで、しかし、これはみんな処分場に行く、それぞれの処分場の差はございますけれども、いずれも処分場の中で処理をされるということであります。
 ここで大臣に伺いたいですが、今回、いわゆるここにはない土壌の処理をどうするかというのはここには細かに決められておりませんで、土壌について八千ベクレル以下のものを再利用しようということがいろいろな環境省内の検討でなされております。この百ベクレルと八千ベクレルの差、今までの特措法でも、八千ベクレル以下でも、おのおの処分、おさめておくという考え方でしたが、再利用というとちょっと違うと思いますが、この差をどうお考えでしょう。大臣にお願いします。

#114
○小泉国務大臣 原子炉等規制法のクリアランス制度における基準については、同法で、原子力事業者等が工場等において用いた資材等が再生利用される場合も含め、これらのものに含まれる放射性物質についての放射能濃度が基準以下の場合は、放射線による障害の防止のための措置を必要としないものとするものとして定められており、放射性セシウムについては、一キログラム当たり百ベクレルと定められているのは、先ほど御説明をさせていただいたとおりです。
 一方で、今、阿部先生から御指摘のありました除去土壌の再生利用につきましては、専門家による議論を踏まえて作成した基本的な考え方、これは二〇一六年に、再生資材化した除去土壌の安全な利用に係る基本的考え方として取りまとめたものでありますが、この基本的考え方において、適切な管理のもとで安全に利用することを前提とし、一キログラム当たり八千ベクレル以下のものを利用することとしております。
 このように、原子炉等規制法上のクリアランス基準と除去土壌の再生利用の考え方は、前提となる考え方が異なっていると考えております。

#115
○阿部分科員 今、大臣が御答弁のように、ポイントは適切な管理ということであろうかと思います。百ベクレル以下であれば今までも使われていた。これを八千ベクレルにして、処分されていたものを、逆に土壌であれば使ってよい、しかし、適切な管理のもとでということで、いろいろこの間、施行令の改正等々もお考えだったように思います。
 しかし、果たして、適切に、安全に管理できるかどうかということで、私はフレコンバッグの流出の事案も質問をいたしましたし、予算委員会分科会で、そして、きょうお示しする幾つかの事案も、管理ができていない現状が多々ございます。
 一つは、八千ベクレル以上は指定廃棄物という形で指定を事業者さんが申請をされて、環境省が管理をするということですが、これは、もしも事業者さんが申請されなければどうなるだろう。そういう可能性も、大臣、ありますよね。申請ですから、申請されないということもあると思いますが、これはいかがでしょう。

#116
○森山政府参考人 お答え申し上げます。
 法制度上、指定廃棄物の指定の方法につきましては、一つ目としまして、キログラム当たり八千ベクレルを超える蓋然性が高く、また、公的な施設から発生する廃棄物、例えば焼却施設から生じた焼却灰等につきましては、汚染状況の調査及びその結果の報告が義務づけられております。
 二つ目としまして、それ以外の廃棄物につきましては、全ての廃棄物を対象として調査報告を義務づけることは負担が過重となることから、廃棄物の占有者が任意で申請する制度となっております。キログラム当たり八千ベクレルを超える場合には、指定廃棄物に指定されます。
 このため、法制度上は、キログラム当たり八千ベクレルを超える廃棄物があっても、指定廃棄物に指定されないケースもあり得ます。

#117
○阿部分科員 そうですね。申請しなければ指定廃棄物にもならず、高濃度なものもそのまま置かれてしまう。これは、現在のこの特措法の大きな問題なんだと思います。
 加えて、もしも申請されたとしましても、そこからもまた問題が発生してございます。大臣は、同じように指定廃棄物として台帳に載っていたはずの大きなコンクリート升のようなため升が、砕かれて一部建築資材として使われる寸前に発覚したという事案がございました。
 この濃度は一万九千三百ベクレル、かなり高い。そして、コンクリートのため升ですから、非常に大きなものをわざわざ砕いて建築資材にというところには、実は、そんなことが起こり得るんだろうかというような疑念が起きます。それでは管理とは何だったのか、指定して置いておいた、だけれどもなくなっちゃったと。何でこんなことが起きたんでしょうか。これは担当部局の方で構いません。

#118
○森山政府参考人 お答え申し上げます。
 本事案が起きました原因は、福島地方環境事務所が受託者にコンクリートがら等の処理を指示する際の書面手続におきまして、処理対象物に指定廃棄物が含まれているか否かを確認する仕組みが十分ではなかったことから、指定廃棄物が含まれていることを確認できず、また、実際に搬出する際の現場確認も不十分であったことによるわけでございます。
 再発防止策としましては、まずは、書面手続の明確化。例えば、書面手続の中で、処理対象物の回収場所の住所を記載することで、指定廃棄物を管理する台帳記載の住所と照らし合わせた上で指定廃棄物の有無を確認する等により確認体制を強化し、さらに、現場立会いを必ず行うこととするとともに、その際の留意事項を周知徹底するなど、適切に現場確認が行われるよう対策を講じ、再発防止に努めることとしてございます。

#119
○阿部分科員 大臣もお聞きいただいたかと思います。これは、写真も載せてございますが、非常に大きな、一と書いてある、下の写真です。大きなため升が砕かれて、土木業者に行っていたという事案です。
 今の御答弁のように、地方環境省が、処理台帳との突合も曖昧であったし、現場確認もしていなかったと。当然ながら、管理、管理と言うけれども、現場確認もされず、気がつかなければ建築資材に流れていく。私は非常に深刻な違法事案だと思います。だって、一万九千何がしだったら特定の処分場で管理しなければなりません。
 大臣の認識を伺います。

#120
○小泉国務大臣 本件指定廃棄物は、環境省が責任を持って、最終的に特定廃棄物埋立処分施設において適切に最終処分をする予定であったものであり、本件指定廃棄物が資材に混入して使用されてしまったことは、あってはならないことであります。
 本事案は、ことしの二月下旬、二月二十日に判明をして、まずは本件指定廃棄物を含む資材の回収を最優先に行い、四月の二日時点で仮置場に搬出をしたところです。
 加えて、福島地方環境事務所に対して直ちに厳重に指導を行うとともに、環境省職員が指定廃棄物を扱う際の書面手続の改善や、職員に対する指定廃棄物に関する教育の実施を充実させるなどの再発防止に努めております。

#121
○阿部分科員 こうやって、ものが発覚すれば、それからいろいろな教育をするとか再発防止に努めるといいますが、もう一つまた、もっと深刻なというか、どっちもどっちという事案があります。
 実は、この事案、コンクリートため升が粉砕されて建築資材に使われていた事案がわかったのは、それをさかのぼること、浪江町で指定廃棄物二袋がなくなってしまった。指定して、看板を立てて、置いたというはずのものが、置いてから一カ月とたたずしてなくなってしまった。これは、何と一つは九万ベクレルであります。非常にこれは深刻な事案で、これはどこへ行っていたかというと、さっきのコンクリートため升は土木資材に、この九万ベクレルの方は産廃業者に行くところであったわけです。
 私は、環境大臣にもう一度伺いますが、やはり、ペーパー間の突合とか、それから、最初に本当に指定廃棄物にしたときに、そういう指標を立てて、現場確認したんだろうか。一カ月でなくなってしまっては、とても、何百年とかかるかもしれない管理が、おぼつかないどころか、信じられません。この事案について大臣はどうお思いですか。

#122
○小泉国務大臣 今、阿部先生からは、今度は浪江の件について御指摘をいただきました。
 保管者である民間事業者が誤って指定廃棄物を産業廃棄物処理業者に引き渡した時点において、放射性物質汚染対処特措法の指定廃棄物保管基準の遵守が不十分であったと保管者から報告を受けており、報告を受けた範囲において、指定廃棄物保管基準違反と考えられます。
 環境省としては、今般の浪江町における指定廃棄物の不適正な保管事案を踏まえ、事業者、自治体等に対して指定廃棄物の保管基準遵守を周知徹底するとともに、先ほどもお答えさせていただきましたが、飯舘村における環境省内の手続誤りへの対策を講じることで、指定廃棄物の適正な管理に万全を期してまいりたいと考えております。

#123
○阿部分科員 繰り返し申し上げさせていただきますが、台帳とかペーパー上だけで見ていると、繰り返しこういうことになると思います。やはり、目視確認ということが規制官庁である環境省には非常に重要であります。これも、たまたまわかったということで、調べなければわからなかったかもしれない。どれも、いずれもそういう事案であります。私は、安全管理ができるとかいうことは、こういう事態を見ると、到底かなわないと強く思います。
 そしてもう一つ。実は、これは管理上の問題ですが、環境省がいわゆる十万ベクレル以上の汚染廃棄物を福島県内では中間貯蔵施設に持っていきますが、それ以外の周辺の自治体では、各自治体が、一都道府県に一カ所を決めて、ここに置いてくれというふうにお願いをしてきた経過があります。そこにおいても、実は、栃木県塩谷町で、二〇一五年に関東・東北豪雨の折に環境省が依頼した場所が浸水をしてしまいまして、地元では、町の議会を含めて、大きな問題になりました。
 環境省がここに十万ベクレル以上の処分場をつくるんだと言っているけれども、ここは自然環境上、到底そうしたことにたえられないのではないかということで、議会でも反対の決議が上がるということであります。
 私は、これについても、環境省は、その土地を実際に見たんであろうか、指定したときに、ここに最終処分場をつくらせてくれと、県内のものについて。ちゃんと見て、自治体と対話して、冠水したときは見に行って、そういう信頼がなければ、放射性廃棄物を、勝手に環境省が指定して、そこに受けてくれというのは無理があると思いますが、大臣、いかがですか。

#124
○小泉国務大臣 二〇一五年九月の豪雨でこの候補地が冠水をしたとの塩谷町の公表を受けまして、当時も環境省として現地確認をしていますが、豪雨の影響も含め、現地固有の情報を確認するため、詳細調査を実施させていただきたいと考えています。引き続き、詳細調査の実施に向け、地元の方々の御理解を得られるように取り組んでまいりたいと思います。
 なお、栃木県における指定廃棄物の長期管理施設に係る詳細調査候補地については、環境省として二〇一四年七月に塩谷町寺島入を選定し、公表をしました。候補地の選定に当たっては、既存の地図情報等を用いて、自然災害を考慮して避けるべき地域などを除外し、洪水に関しては河川管理者が定めた洪水浸水区域を除外した上で、候補地の絞り込みを行いました。
 選定手法については、二〇一三年三月から、有識者会議や県知事、県内市町長が参加をする会議において議論を重ねた結果でありますので、環境省としてはこの経緯を十分に尊重すべきだと考えております。

#125
○阿部分科員 幾ら経緯を尊重しても、実際に冠水したり浸水したりしてしまったんですね。そこから出発しないと、今の、環境大臣であれば御存じと思います、地球温暖化の及ぼす問題は、これまでの想定とか予測を上回ることが多々ございます。そして、そういう指摘があったときにどういう誠実な対応をしていくかが、全て、放射能について、これは起きた事故はもう取り戻すことができないが、その後の信頼ある政治を行っていくための原則であります。地図情報やさまざまな調査上の情報といっても、現実に現場の確認がないということは大変に大きな不信のもとになっておりますので、お伝えをしておきます。
 引き続いて、これは、さっきの八千ベクレルの土壌の話に戻りますが、八千ベクレル以下を利用することについて、パブコメをなさいました。パブリックコメント上は大変懸念が多かったわけですが、パブリックコメントでは、政省令の改正について、具体的にどんな使い方をするのかということまでは示されず、手引書を見なさいということになっておりました。
 最後のページに手引書をつけてございますが、この手引には、盛土をしたり、埋立材とか、廃棄処分場に使うときのおのおのの濃度や、どのくらいの遮蔽をするかを書いてございます。私は、そもそもパブコメをとるときにこういう手引書もきちんと添えること、これも環境省としての当然の姿勢なんだと思います。政省令改正について示されたものにはないのです。そして、にもかかわらずというか、そこの中からも多くの懸念が上がってきた。
 大臣には、下を見ていただきたいですが、これは大臣が御自身のお部屋に置かれている五千ベクレルの土の鉢植えであります。じゃ、この上の、例えば手引書にこれがあるだろうか、鉢植えに使うというのはあるだろうか。遮蔽は五センチくらいの盛土であるというと、これはどれにも当たらないわけです。
 それで、大臣、くれぐれも、私は小泉大臣にいい環境省の仕事をしていただきたいのでこの件を取り上げさせていただきましたが、手引書にもないものを環境省がみずから使途拡大をしてしまっては、何でもありなんだなという国民にメッセージが届いてしまいます。
 この点について、環境大臣いかがですか。

#126
○小泉国務大臣 阿部先生からは、私の今大臣室などに置いてあります福島の鉢植えについて御質問をいただきました。
 この除去土壌を鉢植えに用いる取組は、二〇一六年に策定した技術開発戦略に位置づけられています全国民的な理解の醸成を目的として行ったものです。
 この鉢植えの設置は、除去土壌を取り扱うことから、放射性物質汚染対処特措法の基準に従って、環境省でモニタリングなどを実施することによって、適切に管理を行うことができていると考えております。
 この取組は、今まさに福島が向き合う風評、風化という課題に対する新たな第一歩だと考えています。今後とも、福島と同じ方向を向きながら、地元の方々とともに一歩一歩確実な歩みを進めてまいりたいと考えております。
    〔矢上主査代理退席、主査着席〕

#127
○阿部分科員 国民の理解醸成といっても、ほとんど知りません。そして、何度も言いますが、手引書にないものを勝手にやって、それで国民への理解醸成なんてできないんです。まず、手引書をちゃんと示すこと、そこでパブコメをとること。
 プラス、パブコメをとればそれでいいというものではないです、大臣。汚染水の問題でも、経産省は少なくともヒアリングを行いました。この汚染土壌も、公共事業で使って、日本全国に散らばるかもしれない、大変に不安が多いと思います。二千八百何がしのパブコメ、寄せられた中にも、二千八百五十四件ですね、大変に懸念が強かったということであります。
 これから、大臣はこれで国民の理解醸成といいますが、とてもそれにはならない。環境省が、五千百ベクレルのものを百ベクレル以下に落とすには、百五十年以上管理していただかなくてはなりません。到底本当の理解にはならないと私は思います。
 まず大臣がなさるべきは、ヒアリングをして、どんな不安をお持ちであるのか、そして何をしていけばいいのか、そして、それに基づいて特措法の法改正をきちんと正面からなさるべきです。政省令の改正という、私はある意味でこそくなやり方だと思います。大臣らしくない。ぜひこの点について御答弁をいただきたい。

#128
○小泉国務大臣 今、阿部先生からパブコメについても触れていただきましたが、この除去土壌の再生利用については、放射性物質汚染対処特措法の施行規則を改正する省令案などのパブコメをことしの一月八日から二月七日にかけて実施をしまして、先生が述べていただいたとおり、二千八百五十四件、御意見をいただきました。
 このパブリックコメントでは、再生利用の安全性に関する御意見、実証事業で得られたデータの情報公開に関する御意見、再生利用についての説明を広く行うべきとの御意見などを多くいただき、これらに対する環境省の考え方を三月二十七日に公表したところであります。
 公表した考え方の中でも示しましたが、再生利用の推進に当たって、国民の方々、地元の方々の御理解が重要という点は、これまでも繰り返し述べてきたとおりであります。引き続き、御理解が得られるように、飯舘村や南相馬市で実施している実証事業の結果なども含め、丁寧な説明に努めてまいりたいと思います。
 一方、ことしの二月九日に、私自身、飯舘村長泥地区を訪問しましたが、菅野村長始め多くの住民の方々から実証事業についてさまざまな御意見を直接伺いました。その中で、これまでの技術的な検討において対象としていなかった食用作物についても、試験栽培を実施してほしいとの御地元の御意見がありました。
 このような御地元の御意見を受けまして、改正省令案の内容と今後の進め方について検討した結果、まずはさまざまな作物に対しての実証事業などを引き続き行い、その結果も踏まえて制度化の検討を行うことが最もいいのではないかと判断をさせていただきました。

#129
○阿部分科員 確認ですが、八千ベクレル以下を広く公共事業に使うことは国民的合意を得ておりません。それから、今大臣がおっしゃったのは、ある管理下で行うということですので、その管理のありようが問われますでしょう。
 最後に申し添えますが、実は、中間貯蔵施設に土地を提供した、ある女性の言葉です。コロナはすぐ症状があらわれたり、感染ということで恐怖のありようが伝わりやすい、しかし、放射能というのは見えない、そして影響も長きにわたる。そういうことを、現地も、国民も不安視しております。
 ここをしっかりと、私は、コロナの対策と同様、環境省が今担っている役割は非常に難しく、しかし、第一に国民の安全そして安心、その軸を立ててお取組をいただきたいと思います。
 終わらせていただきます。

#130
○あかま主査 これにて阿部知子君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして環境省所管についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――

#131
○あかま主査 次に、内閣所管について審査を行います。
 質疑の申出がありますので、これを許します。青柳陽一郎君。

#132
○青柳分科員 立憲民主党の青柳陽一郎でございます。
 本日は、決算行政監視委員会で質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
 ちょっと、通告した順番を少し変えて質問させていただきたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症の拡大の問題です。
 政府は近く非常事態宣言を出すのではないかという報道がけさから一斉に出ておりますけれども、日を追うごとにこの新型コロナウイルス感染症の問題は緊迫した状況になっております。
 竹本大臣、きょうは、お越しいただきまして、ありがとうございます。
 竹本大臣は、健康・医療戦略、そしてIT戦略の担当大臣であって、そして新型コロナウイルス感染症対策本部員でもあります。私は、今こそまさに竹本大臣の役割、リーダーシップが大きく必要なのではないかというふうに思います。
 感染症検査機器の開発、治療薬、ワクチンの開発、オンライン診療の整備、マスクや日用品物流情報のIT化の対応、教育のIT化、そして国会や霞が関のテレワークシステムの整備など、大臣がリーダーシップをとってやるべきことが今まさにたくさんあるんじゃないかというふうに思いますが、これを即効性と実効性ある形で政策を進めていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#133
○竹本国務大臣 御質問ありがとうございます。
 今先生がおっしゃったとおりでございまして、ITを担当している私としては、この機を捉えて、コロナという、ある意味では、災いではありますが、災いを転じて福となすその過程の中において、社会の組立てそのものを、できるところからきちっと変えていきたいなと思っております。
 特に、コロナの現状を見ますと、いろいろなうわさというか、いろいろな情報が飛び交いまして、正確な情報もあれば、そうでないのもある。そのことによって人々が非常に騒ぎを起こしてしまうというようなこともありますし、コロナ自身が、今までの感染症との違いは確たる治療薬がないということでございまして、現在、何とかその治療薬をつくるために関係機関で相当の努力をしていただいておりますが、この治療薬が、確たる治療薬がないということを我々は今まで余り経験したことがない災害であります。したがいまして、治療薬の開発を進めると同時に、先生おっしゃるように、ITを活用して、効率的に正確な情報を早く、必要とする人に届ける、そういう社会構造に変えていかなきゃならないと思っております。
 いろいろな政府の会議を通して、私も発言をするなりいろいろやっておりますが、なかなか、例えば台湾なんかと比較されまして日本がおくれていると言われるんですけれども、台湾は例えばマスクについては配給制をとっておりますし、我が国はとっていない、こんなことで、前提条件の整理も必要だということでございます。

#134
○青柳分科員 ありがとうございます。これは与野党なく頑張っていただきたいと思います。
 今、ちょうど台湾のお話が出ましたけれども、台湾のデジタル大臣、オードリー・タンさんは世界的に今注目されています。存在感を発揮していますね。東京都の新型コロナウイルスの情報サイトに対しても改善を提案するなど、本当に世界から注目されるデジタル大臣になっているわけです。
 これは、竹本大臣、どう評価されていますか。オードリー・タン大臣の活躍について、日本でも、俺もやってやろうという気になっていないですか。評価をお伺いしたいと思います。

#135
○竹本国務大臣 私も台湾はよく訪問する国ではありますが、タン大臣がやっておられることはすばらしいことだと本当に思っております。
 ただ、先ほど言いましたように、配給制をとっているなど、いろいろ体制の違うところがございますので、そこは御理解をいただきたいと思います。
 我が国においてはこういう配給制度がありませんので、現状では、マスク生産企業各社から生産量を聞き取りで集めるしかデータを提供する手段がないことから、直ちに同様の仕組みを実装することは困難だと言わざるを得ない現状であります。
 ただ、委員御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中で、国民が必要とする情報を提供し、不安解消や利便性向上を図ることが重要と考えています。
 このため、IT政策担当大臣として、新型コロナウイルス感染症に対応した地方公共団体の取組や企業による支援情報のデータを一元的に発信するウエブサイトの構築等の取組を実施してきたところでございます。
 今後、必需品の生産に係る所管官庁における検討状況も踏まえながら、必要な情報を官と民が共有し、国民の不安解消や利便性向上を図っていく仕組みを構築できるよう取り組んでまいりたい、このように考えております。

#136
○青柳分科員 その前の答弁にあった治療薬の開発について、医療分野の研究開発調整費、いわゆるトップダウン型予算から、今回、新型コロナウイルス感染症対策に二十五億円の予算がつきました。これは政治決断として私はとても評価しておりますけれども、これはまさに、今、社会的機能を崩壊させる可能性のある、国民最大の課題であると言ってもいいと思います。
 検査機器や検査薬、ワクチンの開発について、今、現状どうなっていて、そしていつまでにどのようなことをやるという目標を持ってやっているのか、国民に対してわかりやすく説明していただきたいと思います。

#137
○竹本国務大臣 ありがとうございます。
 先生おっしゃるとおり、第一弾で、日本医療研究開発機構、いわゆるAMEDの執行残の予算、約四・六億円あったと思いますが、それに予備費を加えまして、約二十億円で研究の開発予算を組んだわけです。
 それ以上はもう予算はなかったんですが、ただ、非常に事態が深刻化してくる中で、予算がないというようなことを言っておられないという判断の中で、予備費ではなくて、既に執行しましたAMEDの調整費も、あるところに割り振っておったんですが、それを振りかえましてコロナ対策につぎ込むということで、トータルで四十五億円ぐらいになったと思いますが、そういう予算を組んだわけであります。
 そこで、中身でございますが、特に今回の問題は、先ほど申し上げましたように、確たる治療薬がないという状況の中で、まず、病気かどうかということを発見するキットの開発、そして治療薬、そして発生しないようにワクチンを開発する、この三段階のことが今課されているわけであります。
 そこで、各段階において、政府のみならず、関係自治体、また民間企業、あるいは大学等にも協力を呼びかけて、いろいろなことをやっていただいておりますが、キットは、もともと六時間ぐらいかかると言われたやつが、一時間ぐらいでできるものが幾つか開発されてまいりました。
 治療薬の方は、五種類か六種類ぐらい、いろいろ、日米の共同研究も含めまして、あるんですけれども、例えばアビガンなんかは、日本でもともと新型インフルエンザに充てるためにつくられた薬でありますが、それが新型コロナ感染症に使えないかということで研究を今いたしているわけです。
 ただ、副作用があるというおそれがありますので、副作用があったら困りますから、今現在、患者さんの同意を得た方にアビガンを投与して、そして、その結果、効果があるかどうか、与える時期にもよるようでございまして、その辺の詳細な研究をしっかりと全力を挙げてやっていただいているところでございます。
 一日も早くこの結果が出ることを、我々、真に願っているところでございます。

#138
○青柳分科員 ありがとうございます。ぜひ、ここはリーダーシップをとって、しっかり結果を出していただきたいというふうに思います。
 次の問題に移りたいと思います。
 行政監視の視点から、カジノの問題についてきょうは質問をさせていただきたいと思います。
 カジノの問題は本当にさまざまな論点があるんですけれども、きょうはカジノ設置申請予定自治体の責務について、整備法をもとに確認していきたいと思います。
 まず、設置予定地の住民の意向や、設置予定地の所有者や使用者の意向や同意というのは、法文上、どのように規定され、どのように担保されているのか、御説明ください。

#139
○秡川政府参考人 IRを整備しようとする都道府県や政令指定都市なんですけれども、やるべきことは、実施方針の策定、あと民間事業者の選定、それから、区域整備計画の作成に当たりまして、立地市町村、あと都道府県の公安委員会と協議を行う、あるいは協議会を設置した場合には協議会との協議を行うということであります。
 それから、区域整備計画を作成するに当たって、公聴会の開催その他住民の意見を反映するために必要な措置を講ずる。あとは、区域整備計画の認定申請に当たりまして、都道府県等の議会の議決を経るということがIR整備法で義務づけられております。

#140
○青柳分科員 私の地元の横浜市のプランは、現状、地元の土地使用者が明確に反対しています。この場合、土地使用者の同意を得るまで進められないという理解でよろしいでしょうか。土地使用者の同意がなく区域整備計画の申請があれば国は認定すべきではないというふうに考えておりますが、それでよろしいでしょうか。

#141
○秡川政府参考人 IR整備法におきましては、IRの整備に当たりまして、施設を設置する用地が一体的かつ確実に確保されていることが必要であって、区域整備計画の認定の審査に当たりましても、その審査基準の一つとして、IR区域の土地の使用の権限をIR事業者が既に有しているか、あるいはその権限をIR事業者が取得する見込みであることが明らかにされているということを確認する予定でございます。

#142
○青柳分科員 今の答弁は非常に重要なので、後でもう一度確認したいと思いますが。
 横浜市は、市長が選挙でこのカジノ問題を問うことなくカジノ誘致を表明し、設置に向けた準備を今進めています。しかし、各種の世論調査では、反対が七割以上、賛成が三割以下でずっと推移してきています。つまり、市民の意向は反対多数ですね。
 そして、横浜市長は十八行政区で説明会を開催すると約束しましたけれども、今般の新型コロナウイルスの影響で中断しています。そして、いまだ三分の一の行政区の説明会が終わっていない、こういう状況ですね。
 そして、パブコメは募集していますけれども、募集しているのにパブコメの意見にはよらずに設置を進めるということを、何のためにパブコメをやっているのか、わからなくなっちゃうような発言もされています。
 こうした対応は、今説明いただきました整備法九条の七の、住民の意見を反映するための必要な措置を全くとっていないのではないかというふうに考えておりますが、国の見解を聞きたいと思います。

#143
○秡川政府参考人 IR整備法におきましては、区域整備計画の認定を申請しようとする自治体が地域における合意を形成するために、公聴会の開催、議会の議決などさまざまな手続が義務づけられているところであります。
 このような地域の合意形成をするための手続を進める中で、今御指摘いただきましたような住民説明会を開催するかどうかは、今般の新型コロナウイルスの感染症などのさまざまな状況を踏まえて、自治体で適切に判断してやっていただくべきもの、こういうふうに思います。

#144
○青柳分科員 いや、自治体で適切に判断するんですけれども、認定するのは国でしょう。ですから、そういうことがなく区域整備計画が申請されれば、国はこれを単純に認めるべきでないというふうに思います。
 もう一つ伺います。
 住民投票条例という制度がありますね。選挙でこの問題を問うていないわけですから、今の市長は。仮に、この住民投票条例の条件をクリアして住民投票条例請求ができるようになった場合に、この住民投票を行わずに区域整備計画の認定申請が出た場合、国はこの申請を認めるべきでは当然ないというふうに考えますが、この理解でよろしいですね。

#145
○秡川政府参考人 今御指摘いただきました住民投票につきましては、IR整備に関する住民投票を条例によって定めることができることになっております。
 仮に投票が行われた場合には、その結果について、当該条例に定めるところに従って、自治体の判断に適切に反映されるものと考えております。
 一方、国が区域整備計画の認定の審査を行うに当たりましては、IR整備法に基づき義務づけられています公聴会の開催、議会の議決などの手続がとられていることをしっかり確認したいというふうに考えております。

#146
○青柳分科員 整備法九条二の七、有害な影響の排除について伺いますが、この有害な影響の排除にカジノ依存症というのは含まれますね。念のため確認します。
 そして、このカジノ依存症対策を講じなければいけないというのは自治体の責務として当然あるべきだと考えますが、そういう理解でよろしいですか。

#147
○秡川政府参考人 委員の御指摘のとおりだと思います。

#148
○青柳分科員 それでは、このカジノ依存症対策の専門家として精神科医の知見というのは当然必要だと考えますが、そういう理解でよろしいですね。

#149
○秡川政府参考人 カジノ依存症対策というのはIR整備を進める上で重要な要素の一つと考えておりまして、そのために専門家の意見を聞くというのは必要な動作だろうというふうに考えます。

#150
○青柳分科員 いやいや、だから、その専門家には精神科医が当然含まれる、精神科医の知見が必要だというのは当然だと思いますが、そこをもう一度答弁してください。

#151
○秡川政府参考人 ギャンブル依存症の専門の先生方というのは、いろいろな分野でいらっしゃるというふうに聞いていますけれども、精神科の先生というのもそこに含まれるというふうに思います。

#152
○青柳分科員 今のも重要な答弁だと思います。
 そうすると、先ほども説明がありましたが、住民の意向を反映するために、整備法では第十二条に、都道府県は実施方針の策定には協議会を組織するとされていますが、この協議会に参加する者として、精神科医の皆さんや土地の使用者が当然含まれてくると思いますけれども、これもそういう理解でよろしいですね。

#153
○秡川政府参考人 IR整備法におきましては、その協議会を組織することができるんですけれども、そのメンバーとしては、都道府県の首長等以外に、都道府県の住民、学識経験者、関係行政機関など必要な者ということがメンバーとして想定されております。
 協議会の具体的な構成員につきましては、自治体において適切に判断していただきたいというふうに考えております。

#154
○青柳分科員 私は、有害な影響の排除という点で精神科医が専門家だというのは先ほど答弁でありましたので、この協議会においても、最初からしっかりそういう精神科医の皆さんをメンバーに加えるべきだというふうに考えておりますので、それは指摘させていただきます。
 そして、横浜市においては、現在、専門家の皆さん、精神科医会、精神科病院協会、精神保健福祉士協会、精神科看護協会、作業療法士会、精神神経科診療所協会、これらの皆さんが共同してカジノ設置について横浜市長との面談を求めているわけです。しかし、市長は全く会おうとしないんです。この姿勢、これは国は指導すべきだと思いますよ。
 専門家の皆さんが、皆さんまとまって市長に面会したいと言っているんです。しかし、市長は会おうとしないんですよ。この姿勢を国は指導すべきだと思いますよ。たとえ意見が違ったとしても、いずれ、専門家の皆さんですから、カジノを設置する場合には依存症対策施設をつくらなきゃいけない、そのときに、精神科の皆さんの知見が必要なんですよ。それを、全く会おうとしない姿勢は私は大変問題だと思いますので、国から、しっかり会って話を聞けと指導すべきです。ぜひ指導してください。

#155
○秡川政府参考人 依存症対策の専門家というのは、先ほどの例えば協議会の学識経験者というのに当たると思うんですけれども、そういう先生方から、立地の、IRをやろうとしている自治体が意見や情報をとるというのは非常に重要だというふうに思っています。
 それは、具体的に、いろいろな専門家の方、先生、いらっしゃいますので、どういう専門家からとるかというのは自治体できちんと判断して適切にやっていただきたいというふうに思います。

#156
○青柳分科員 いや、今、だから、精神科医会とか精神科病院協会とか、今るる説明したとおり、皆さんが会いたいと言っているんですよ。それに全く会おうとしない市長の姿勢は大変問題だと思いますので。
 きょうは政府参考人ですから、これは政治判断として、私は引き続きこの委員会でも取り上げてまいりたいと思いますので、次回は大臣にこうした点を質問させていただきたいと思います。
 それでは、残った時間で、科学技術、医療、健康政策について伺ってまいりたいと思います。
 再生医療実現拠点ネットワークプログラム予算について伺います。
 この予算のうち、iPS細胞研究拠点予算二十七億円については、どのような議論を経てこの予算方針が決定されたのか、令和二年度予算の決定方針のプロセスについて大臣から伺います。

#157
○竹本国務大臣 政府におきましては、専門家から意見をいただいた上で、予算要求に当たっての留意点及び重点化すべき研究領域等について示した資源配分方針を、健康・医療戦略室が事務局を務める健康・医療戦略推進本部で決定しております。
 この方針に沿って、iPS分野を含む医療分野の研究開発関連予算の要求がなされたものと承知しております。

#158
○青柳分科員 その推進本部に上げる前段階、これは幹細胞・再生医学戦略作業部会の議論の積み上げで決定したというふうに聞いておりますが、大臣、それでよろしいですか。
 通告、これは明確にしているので、大臣がこれに答えられないのはまずいですよ。明確に通告していますから。
 この作業部会の議論の積み上げで予算を決定したんじゃないんですか。

#159
○竹本国務大臣 そのとおりです。

#160
○青柳分科員 じゃ、この部会の議論、作業部会の議論は、いつ始まって、いつ終わったんですか。

#161
○増子政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘の作業部会につきましては、一昨年の十二月に議論を開始いたしまして、昨年の九月の三日に報告書を取りまとめたということでございます。

#162
○青柳分科員 この部会で、iPS細胞研究について、CiRAとストック事業法人のあり方、国の支援について、方向性までまとめたという理解でよろしいでしょうか。

#163
○増子政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の作業部会につきましては、iPS細胞を始めとする幹細胞、再生医学の研究につきまして、これまでの我が国の研究開発の成果、それから国際的な動向等を調査いたしまして、今後の研究の推進に向けた提言を取りまとめたというものでございまして、具体的な内容といたしましては、iPS細胞は我が国に強みがある分野だが、海外の開発も進んでいることから、引き続き研究支援を強力に推進すべきということと、iPS細胞のストック事業につきましては、公益性を担保しつつ、産業化に適した製造体制へ見直しする、そのような提言がなされております。

#164
○青柳分科員 だから、つまり、この作業部会で議論を積み上げて、iPSの研究拠点とストック事業のあり方について、既にこの作業部会で決定しているんですよ。そして、AMEDの前理事長の末松さんは、このiPS研究の作業部会のピアレビューは、つまり事前評価については、非常に高かったと評価しているんです。ですから、この作業部会の積み上げで報告書がまとまっていく。これは非常に事前の評価が高かったわけです。
 しかし、なぜか、この作業部会、これは去年の九月にまとまったということですから、大まかな、しかも、一昨年の十二月から始まっているので、相当な議論の積み重ねがある中で、この報告書がまとまる直前に、なぜか、健康・医療戦略室の和泉室長と大坪次長が二人でわざわざ京都まで出張して、後から問題になるペーパーを用いて、CiRAとストック事業法人の進め方について、作業部会の議論と全く違う内容を、わざわざ二人で出かけていって通告をしているんです。山中先生に通告しているんです。ストック事業法人については支援しないという通告をしているんですね。
 それで、議論の積み上げで、これまで高い評価を得ていたつもりだった山中先生は大変びっくりして、お怒りになるんです。そのお怒りの気持ちは今もおさまっておりませんが。
 これは、そもそも、大坪さん、きょう大臣官房審議官として来てもらっていますけれども、何しに行ったんでしょうか。そして、今、山中先生との関係が悪化しているというのは、これはもう事実ですが、これについてどう検証されているんでしょうか。お答えください。

#165
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。
 大変恐縮でございますが、私、本年四月に内閣官房審議官の職を辞しておりまして、本日、厚生労働省の大臣官房審議官として出席をさせていただいております。
 したがいまして、現在所管外のことにつきましての御答弁は差し控えさせていただきたいと存じます。恐れ入ります。(発言する者あり)

#166
○あかま主査 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#167
○あかま主査 速記を起こしてください。
 青柳陽一郎君。

#168
○青柳分科員 所管外という答弁でしたけれども、まさに大坪当時の次長本人がきょういらっしゃるんですから、所管外も何もないと思います。答弁をお願いしたいと思います。

#169
○大坪政府参考人 大変恐縮でございます。個人として出席しているのではなく、厚生労働省の審議官として本日出席をさせていただいておりますので、現在の立場で所管外のことについての答弁は差し控えさせていただきたいと思います。恐れ入ります。

#170
○青柳分科員 委員長、答弁させてくださいよ。これは別に、与党、野党の問題じゃないですよ、与党も共通認識では問題意識を持っている案件ですから。委員長、答弁させてください。

#171
○あかま主査 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#172
○あかま主査 速記を起こしてください。
 竹本国務大臣。

#173
○竹本国務大臣 八月に大坪、和泉両氏が京都を訪れて、今先生お話があったようなことがあったことは私も承知しております。
 ただ、健康・医療戦略室の本来の仕事というのは、健康・医療戦略推進法によりまして決められております。研究開発に係る予算についての総合調整を行うことがそこの仕事でございます。したがって、両氏は、山中先生との面会において、戦略室として、研究の一環における最近の取組や課題について把握する一環として、意見交換の場として行ったというのが事柄の本質であろうかと思っております。そのときに、意見交換に用いるための文書として、御指摘のようなものを相手方、山中先生に提示したということだと思います。
 いずれにいたしましても、予定した支援期間終了後の令和五年度以降のiPSストック製造事業を含む京都大学iPS細胞研究所への支援のあり方については、協議会も含め、協議会というのはこのとき話題になった協議会という意味でございますが、今後、適切な検討を行っていくこととしております。その際、山中所長も認めております、関係者の理解を十分得られるようなオープンな場での透明性の高い議論を行ってまいりたい、このように考えます。
 いずれにいたしましても、山中先生がノーベル賞を獲得されて、そのときに政府は一千百億円の研究費を総理が約束しているわけでございます。それを変更するというようなことは、サイエンスをリスペクトする我が国としてはあり得ないことでありまして、本来、その目的が当初の目的どおり果たされていくということについては、私はよかったなとそこは思っております。

#174
○青柳分科員 きょうはもう時間が来ましたので、これ以降は次回に持ち越しますけれども、今大臣が答弁された、調整するために行ったと言っているんですけれども、全く調整になっていないわけですよ。むしろ混乱を来しているわけですね。それは、調整する気はなく、受けとめた側、山中先生は、支援しないと通告されたというふうに受けとめているわけですよ。リスペクトも何もなかったと思いますよ。今大臣は、科学者、サイエンティストをリスペクトしていかなきゃいけない。そういう姿勢が多分全くないから、こういう問題が起きているんです。
 これは、戦略室と山中先生だけの問題じゃないんです。きょうはちょっと時間がなくてできませんでしたけれども、AMEDと戦略室、AMEDと戦略室の関係も今大変な問題が起こっているわけです。AMEDの理事長は、人事がかわりましたけれども、私は、戦略室の根本問題がまだ解決されていないと思います。
 時間が来たのできょうは終わりますけれども、ぜひ大臣、根本的な、抜本的なこの執行体制の見直しを求めるべきだということを申し上げて、きょうの質問は終えたいと思います。
 ありがとうございました。

#175
○あかま主査 これにて青柳陽一郎君の質疑は終了いたしました。
 午後一時から本分科会を再開することとし、この際、休憩といたします。
    午後零時十四分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議

#176
○あかま主査 休憩前に引き続き会議を開きます。
 内閣所管について審査を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。寺田学君。

#177
○寺田(学)分科員 質疑の時間をいただきましてありがとうございます。寺田学と申します。
 コロナの昨今の本当に甚大な影響、恐らく、世界大戦後最も大きな影響を世界じゅうに与えている現状ですけれども、このことに関して、本当に多くの国民が、及び事業者の皆さんが、不安に、そして困っている、そういう現状にあります。
 困っているのを助けるのが政治の役割だと、根本的にあると思いますし、今の政府、役所の方々では見えないところの声を届けるのが議員の役割だと思いますので、きょうは、細かいことのように見られるかもしれませんけれども、本当に大事なことを議論したいというふうに思っています。
 そういう中で、長官を含め、多くの方々に議論に参加していただくことを本当に感謝申し上げます。
 今回のコロナによって、まず一面的に、経済的には非常に大きな影響が出ていて、これ自体は、業種を問わず、ほぼ全ての生活者にとって、事業をやっている者にとって影響が出ています。
 今まで役所として、政治としてつき合ってきたところには、ある種クイックレスポンスで支援の手は差し伸べることができるんですけれども、結局のところ、今まで政治とつき合いがない、言い方を変えると、制度の枠にはまらない形で働いてきた、働かざるを得なかった方々の支援というものが十分にされていないですし、これから全世帯に三十万円というお話がありますけれども、そういうような支援策からも漏れていく可能性が非常に高いという問題意識を持って議論をしたいと思います。
 二つです。一斉休校に伴う休業補償の除外要件に、暴力団の方と風俗で働かれる方々、事業者の方々というところの除外要件がありました。そのことについてと、あとは、後段では、イベント及び飲食、クラブ、ライブハウス、自粛要請を受けた業界の補償のあり方というのは議論したいと思います。
 まず前段は、休業補償及び、冒頭申し上げたとおり、既存の制度にははまりにくい方々の支援のあり方というところです。
 まず、基本的には、事実確認は、きょうお座りいただいている事務方、御登録されましたけれども、事務方の方に御答弁いただいて、政治判断は、長官を含め政治家の方々にやっていただきたいと思います。
 まず、この新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金支給要領の中で、不支給要件ということで具体列挙されています。この中で、なぜ、風俗労働者の方々を排除する要領をつくられたんでしょうか。事務方で結構です。

#178
○本多政府参考人 答弁いたします。
 小学校休業等対応助成金及び小学校休業等対応支援金におきましては、雇用関係助成金における共通の取扱いに準じて、一、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定する接待飲食等営業等を行っている事業所において接待業務等の業務に従事する者、二、支援金の支給に係る発注者が風営法に規定する性風俗関連特殊営業等を行っている者に対して支給しないこととしております。
 先ほども申し上げましたように、今般の小学校休業等対応助成金、支援金については、雇用関係助成金に準じた取扱いとしているところでございます。

#179
○寺田(学)分科員 そのもととなるところで、なぜ除外しているんですか。

#180
○本多政府参考人 お答え申し上げます。
 雇用関係助成金につきましては、失業の予防、雇用状態の是正、雇用機会の増大そのほか雇用の安定、職業能力の開発や向上を図るため、一定の要件を満たした事業主等に対して必要な助成を行うものでございます。
 こうした趣旨に照らしまして、雇用の安定等の実現を図ることを目的とした支援を行うことが適切か否か、そういった観点から、風営法で規制を受けている事業所のうち、性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業、又はこれら営業の一部を受託する営業を行う事業主を助成対象外としているところでございます。

#181
○寺田(学)分科員 これも事務方にお伺いしますけれども、除外しているのは二つです。暴力団の方々と、この性風俗で働かれる方々です。
 役所の方に聞きますけれども、性風俗のところで働かれている主に女性の方は暴力団員ですか。

#182
○本多政府参考人 御答弁申し上げます。
 委員がおっしゃられた暴力団に関する規定とこの風営法に係る規定というのは、支給要件上別々に設定をしているものでございます。

#183
○寺田(学)分科員 では、何で性風俗で働かれる労働者の方は除外されるんですかね。抽象的な御答弁はありますけれども、働いている方々は、本当にいろいろな事情があって働いていますよ。
 正直言うと、いろいろ実態を調べようと思ったんですけれども、なかなか見えてきません。当然ながら、そういうところで働いていることに対して、みずから声を上げる方々はとても少ないですよ、周りの目を気にすることもありますし。かつ、今回、こういう除外が置かれている。本当に今コロナのことで苦しい中で、除外規定の中に入っていることで、私は一番心に、本当に申しわけないなと思ったのは、こういう除外規定に入れられている性風俗で働かれている女性の方々が、助けてという声を上げることが、しちゃいけないんじゃないかなというふうに自分を責めているというんです。私はとんでもないことだと思いますよ。
 もちろん、さまざまな形で、公金を使う際には細心の注意が必要だと思いますけれども、働いている方々、さまざまな事情があって、その中においては、本当に苦しい中で、こういう働き方しかできないといって働いている方もいらっしゃると思います。そして、今回のことで、本当に多くの負担と、精神的なことも抱えられている方は多いと思うんです。
 ここは、もともとの制度があって、それを援用しているので、一気にということはなかなか難しいかもしれませんけれども、長官、お願いがあるんですけれども、まず、今私が申し上げた新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金の要領、具体的に、暴力団と性風俗で働かれている方々、労働者の方々が明記されているんですが、この性風俗で働かれている方々だけ、まず、このコロナにかかわる部分の、この要領だけでいいです、削除いただけないでしょうか。

#184
○自見大臣政務官 お答えをいたします。
 一部繰り返しになりますが、今般の助成金、支援金の支給要件につきましては、前例のない事態に迅速に対応させていただくということを最大限に優先させていただくという中で、雇用関係助成金に共通の支給要件に準ずる形で設定をさせていただいたところでございます。
 なお、四月以降に休業に対応した制度の詳細は現在検討中であり、新型コロナウイルス感染症の状況等を踏まえて支給要件を検討することが必要だというふうに考えてございます。

#185
○寺田(学)分科員 何言っているかわかんないんです、ごめんなさい。
 こういう方々を救うおつもりはないですかと聞いているんです。そのためにこの要領から外すことはないですかと聞いているんです。外さないんですか。じゃ、長官、どうぞ。

#186
○菅国務大臣 今御指摘をいただいた点につきましては、ただいま厚生労働大臣政務官から答弁があったとおりであり、助成金の運用については厚生労働省において検討していくものでありますけれども、今委員御指摘がありました、そうしたことを踏まえて検討していきたい、こう思います。

#187
○寺田(学)分科員 踏まえて検討するという言い方でした。
 まず、この休業補償自体は、もう要領が決まっていて、枠組みが決まっているんです。この枠組みを変えることはなく、これからほかの給付とかでやるということですか。それとも、もう一回この要領を、この今指摘を受けた上で、御指摘のもとでというお話がありましたけれども、この要領自体をもう一回考えるということですか。どっちでもいいです。

#188
○菅国務大臣 政府として、この要領自体についても見直しをしたい、検討したいと思います。

#189
○寺田(学)分科員 御答弁ありがとうございます。
 お話ありましたけれども、本当に緊急事態で、政治判断が数々問われるところだと思います。しゃくし定規に考えるといろいろな理屈はあると思いますけれども、どうぞここは本当に、さっき申し上げたとおり、困っている人を助けるという政治本来の役割に立って、御判断を政治家の方々にやっていただきたい。長官、ありがとうございます。見直し、よろしくお願いします。
 シングルマザーの方々とかも性風俗なんかで働かれておるということは、私、今回質疑する前にいろいろなところに聞いて、友達の友達とか、知り合いの知り合いとかで、風俗店を経営されている方々も含めて聞きました。実情で、働かれている方々、どういう方かというと、いろいろなところに聞くと、大体三分の一ぐらいは母親で、当然ながらその中にはシングルマザーの方々も多くいらっしゃるということでした。
 今、特にそういうところに誘われやすい人はどういう人かというと、児童養護施設で育って、そのまま社会に出たときに引っ張られて、もちろんそこで働くことが悪いことじゃないんですよ。そういう形で、さまざまなことで、そういう社会で働いている部分の方々は多い、困っている方々は多いという話をよく聞きました。
 今回、この要領及びこれから世帯につき三十万円の給付という話がありますけれども、手続が必ず必要になってきます。その手続に関して、当事者たちとして困っていること、さまざまお伺いしました。
 まず一つは、役所に届け出る、そのときに、結局のところ、自分がどういう働き方をしているかということを役所に知らせて、それが、例えば、小さな自治体であればあるほど、そのうわさが広がっていくんじゃないか。そしてまた、どういう形で働いているのかと。例えば、場所であったり報酬の具体的な算出のあり方だったり、さまざまなことを記述を求められる場合がある。一点、もちろんすぐに判断してくれとは言いませんけれども、そういうところで働いている方々のプライバシーを守っていくようなやり方、それを柔軟に考えてほしいなとまず思います。
 その点に関して、もちろんすぐ決断はできないと思いますけれども、そういう問題点があるということの認識をぜひともしていただきたいんですが、御答弁いただければ。簡単にでいいです。

#190
○菅国務大臣 まず、具体的な給付の要件ですけれども、これについては、今回の経済対策に盛り込まれている基準をベースに、更に担当省庁において具体的な検討、これを行うことになっていますが、まさに収入が減少して生活に困っている、そうした世帯に支援が行き届くように、そこは政府としてしっかり対応していきたい、このように思いますし、プライバシーの問題にも十分配慮して、そうした方向で検討していきたい、こういうふうに思っています。

#191
○寺田(学)分科員 プライバシーに関しても十分配慮したいということでした。
 これは所管のところでいろいろ考えていくという御答弁もありましたが、この所管自体は、今、きょう厚労省が来てくださっているので厚労省だと思いますけれども、その補填、非常に注意して、総務省とも連絡し合ってやっていただきたいというふうに思います。
 あとは、今度、三十万円の件ですけれども、減収をしたということの要件が入ってきていますし、住民税の非課税世帯であるということも条件に入るというふうに報道では聞いています。
 ただ、減収を証明するということが非常に難しいですし、もともと、私が長官の方に直接お願いした部分では、DJの皆さんであったりアーティストの方々だったり、フリーランスで働いている方々も同じように共通的に言えるんですが、業務委託契約をちゃんと結んでいる、書面で証明できるほど結んでいるかどうかというのは、非常に、ああいう業界ですので、普通の社会経済の中とはちょっと違ったやり方でも今まで運営をされてきました。報酬のあり方も、非常に、サラリーマンとは違った形で報酬があるというのが現状です。そういう現状の方々をどう救うかということを、制度を考える上ではしっかりと考えなきゃいけないと思うんですよね。
 減収要件なんですけれども、例えばDJの方々はそうですけれども、大体、稼ぎどきというのは夏だったり、自分自身にとって人気があるときと人気がないときだったり、さまざまな形で報酬の波があるんです。もちろん性風俗で働いている方々もそういう波というのは受けると思います。だから、一律、減収要件自体を厳格な期間で区切ってやること自体は、先ほど申し上げたとおり、困っている人全員を救っていきたいというところで、そういう設計面で、はじかれる可能性があると思うんですよね。
 減収の要件に関しても、柔軟に、こういうフリーランスの方々及び性風俗で働いている方々にも適用されるような条件にしていくということの御検討をいただきたいんですが、よろしくお願いします。どなたか、御答弁いただければ。

#192
○菅国務大臣 先ほど私申し上げましたけれども、具体的な給付の要件については、今回の経済対策に盛り込まれる基準をベースに、更に担当省庁において具体的な検討、これを行うことになっています。その中で、収入が減少し生活に困っている世帯に支援が行き届くようにするために、今回はこうした対応策をとりたいということを申し上げておるのでありますので、今議員の御指摘を踏まえて、その実態をよく見て、自治体においてこれは実務を検討することになりますけれども、そうしたことを十分踏まえて対応させていただきたい、このように思います。

#193
○寺田(学)分科員 長官にもう一個だけ。
 明細がない、及びそういう意味で所得の証明がしにくい、あとは業務委託契約自体が証明しにくい、そういうことが実態としてあります。そういうことも含んで御検討いただけるということでよろしいですか、長官。

#194
○菅国務大臣 これは同じ答弁になってしまうんですけれども、今回の趣旨というのは、収入が減少して真に生活に困っていらっしゃる世帯に支援が行き届くようにする、その趣旨で行います。
 ですから、今議員から御要請ありましたけれども、そうしたことについて、やはりそこをしっかり対応しないと行き渡らなくなるわけでありますから、行き渡ることができるように対応したい、このように思っています。

#195
○寺田(学)分科員 ありがとうございます。
 ぜひ実態に即した形で、特にフリーランスの方々であったり、そういう方々の実態を踏まえた形でやっていただきたいと思います。
 あともう一個だけ。
 厚労省の役所の方々、いらっしゃると思うのであれですけれども、今回、世帯単位、三十万円のは世帯単位です。DVに遭って、世帯は世帯で離れていないけれども、逃げている方々もたくさんいらっしゃいます。そういう方々のために、私もちょっといろいろ聞いているんですが、配偶者からの暴力被害に関する証明書というものを、ほかの件でもそういう証明書を使いながらさまざまな給付に対してやっていくという話を聞きました。本件に関しても、こういう形、DV被害に遭われている方々の権利をちゃんと守れるような仕組みで検討していただきたいと思います。
 検討する旨、御答弁いただければそれでいいです、厚労省の方。担当じゃなかったら、では、政務官、頼みますよ。

#196
○自見大臣政務官 お答え申し上げます。
 真に必要な方々にしっかりとした支援が届くよう努めてまいりたいと思います。

#197
○寺田(学)分科員 真に必要な方々にDV被害者の方々は入りますよね。イエス・オア・ノーです。どうぞ。

#198
○自見大臣政務官 真に必要な方々の中にはあらゆる方々が含まれるというふうに考えておりまして、そこには、当然ながら、さまざまなDVで苦しむ方々も入っているというふうには認識しておりますが、省内よく連携をしまして、真に必要な方々に必要な支援が届くように努めてまいりたいと思います。

#199
○寺田(学)分科員 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 残り十分ちょっとなので、もう一個の方。
 きょう、お手元の方にお配りをしていますかね。一つの請求書というか、支出内訳というのが皆さんのお手元にあります。これは、私が長らくつき合っている方で、十一年イベントを続けていて、ようやく黒字になってきたときに、四月だったんですけれども、これからもう二週間後ぐらいですかね、自粛要請があって早々にイベントをキャンセルして、四十一歳の一生懸命頑張っている、イベントをつくっている方が、今回、一発でしょった負債です。二千四百万ですよ。何もやっていないのに、準備段階だけでです。相当な話ですよ。
 こういうような形で、自粛によって、要請されたことによって、コロナ、感染拡大を防ぐ、そういう公的な役割を担ってやめていった方々が、どんどん個人的に負債を負っていっているのが今の現状です。イベントだけじゃなくて、レストランであったり飲食店であったり居酒屋であったり、先ほどの性風俗もそうですし、クラブであったりイベントハウスだったり、さまざまなところが名指しで、バーもそうですね、自粛要請を受けて、今、瀕死の状態です。
 これは事務方でいいですけれども、通告していますけれども、自粛要請が向けられている業界、業態というのはどこだというふうに把握していますか。

#200
○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 三月二十八日に、政府対策本部におきまして基本的対処方針を決定しておりますが、その中におきまして、「都道府県は、密閉空間、密集場所、密接場面という三つの条件が同時に重なるような集まりについて自粛の協力を強く求めるとともに、全国的かつ大規模な催物等の開催については、リスクへの対応が整わない場合は中止又は延期することを含め、主催者による慎重な対応を求める。」という形で政府としては申し上げているところでございます。
 また、例えば東京都におきましては、いわゆる三つの密が濃厚に重なる場……(寺田(学)分科員「業界を聞いているんです」と呼ぶ)
 ですので、例えば東京都におきましては、三つの密が濃厚に重なる場への出入りを控えること、特にカラオケやライブハウス、バー、ナイトクラブなど接待を伴う飲食店に行くことを当面控えていただくことや、夜間の外出の自粛を都民にお願いしていると承知しているところでございます。

#201
○寺田(学)分科員 名指しでやっている業界をどこだと把握しているのかと聞いているんです。
 その名指しされている業界全てを把握していませんか。しているんだったら教えてください。していないんだったら、していないでいいです。

#202
○吉永政府参考人 先ほど御答弁いたしましたとおり、政府として中止又は延期を含めて慎重な対応を求めているというものは、全国的かつ大規模な催物の開催についてでございます。
 また、東京都は、先ほど申しましたカラオケやライブハウス、バー、ナイトクラブなどにつきまして、そういうところに行くことを当面控えていただくという形での外出自粛を都民にお願いしているという状況でございます。

#203
○寺田(学)分科員 答えていないじゃないですか。
 委員長、申しわけないです。省として把握している、政府として把握している、その名指しで自粛を要請された業界について、委員会に出しておいてください。委員長、よろしいですか。

#204
○あかま主査 後刻、理事会で協議いたします。

#205
○寺田(学)分科員 役所としても出してください、個別に。
 じゃ、いいですか、どうぞ。

#206
○吉永政府参考人 繰り返しになりますけれども、政府としては、全国かつ大規模な催物の開催について、主催者による慎重な対応を求めるということでございます。
 かつ、東京都などが行っているものについても、幾つかの業界、カラオケ等につきまして、そこに外出をすることについて自粛を求めているということになってございますので、業界について何らかの制限をするという形の事態にはなっていないということでございます。

#207
○寺田(学)分科員 国は、大きなイベントを自粛するようには要請した、業界に関しては、都だ何だ、都道府県だという話でしたね。
 国で自粛を要請して、今手元に渡しましたよね、四十一歳で二千五百万しょうんですよ。ようやく、十年やって黒字化し始めて、お客がついて、何とかチケット売上げで、グッズの売上げで回るようになってきたんです。国の要請でやめたんですよ。
 何らかのイベントに対する補償というのは考えるべきだと思います。長官、政治判断です。長官、御答弁よろしくお願いします。

#208
○菅国務大臣 まず、この新型コロナウイルスの感染拡大を受けた事業者の対応は、一時休業だとか営業時間の短縮などさまざまあり、事業規模の大小また業種によっても損失の考え方や経営への影響が多様であるために、一律に損失を補填するということは極めて慎重な議論が必要であるというふうに思っています。
 ただ、その上で、売上げが減少した中小・小規模事業者に対しては、既に、日本政策金融公庫から実質無利子無担保融資三千万、さらに、影響が深刻さを増している現状を踏まえる中で、民間金融機関にも無利子融資、さらには、事業継続のための給付金の支給、こうしたことを検討しているところであります。
 いずれにしろ、今私が申し上げたものは、リーマン・ショックの際に講じられていない措置であります。それだけこのコロナウイルスというのは深刻である。そういう観点から、今こうしたことを考えているということを申し上げさせていただきます。

#209
○寺田(学)分科員 飲食店を含めた事業者とイベントというのは、まず分けて考えたいと思うんです。
 さっき政府参考人が言われたとおり、イベントということに関しては国も言及したということは認められているんですよね。そのイベント、僕は、そんな言い方はよくないですけれども、長官は本当に苦労されて、まあ、同じ同郷の秋田ですけれども、秋田から出られて苦労されて、借金を抱えられたかどうかは私はわかりませんけれども、本当に苦労されて、たたき上げでここまで来られた方です。本当にこういう苦労というものを一番御存じだと思うんですよね。
 いや、全部苦しいですよ。全部苦しいので全部にという気持ちはありますけれども、まずは国で要請してやめたイベントに対しては、具体的に今言えなくていいですよ、何かしらちゃんとした補償をすると。ちゃんとしたというものの定義はありますけれども、国で要請しているんです。その国で要請してそれに従った方々に対する補償というものを一定程度考えるという御答弁をまずいただけないですか、長官。

#210
○菅国務大臣 今も申し上げましたけれども、なかなか、公平性の観点から、慎重な、まず議論が必要だというふうに思っています。
 そういう中で、政府が要請をした分もありますので、例えば、今申し上げましたように、政策金融公庫から三千万まで実質無利子無担保の融資、あるいは民間にも無利子融資、こうしたことを通じてその事業の継続性をできるように、こうしたことを考えていると同時に、給付金の仕組みも考えているところであります。
 いずれにしろ、国民の多くの皆様方に御迷惑をおかけしておりますので、政府としては、そうした皆さんの思いに応えることができるように、できるだけの経済対策をあすにも発表させていただきたい、こういうふうに思っています。

#211
○寺田(学)分科員 僕、事業者を分けて言うつもりはないんですけれども、自粛要請を受けていない、例えば工場であったり事業であったりは、苦しい環境ながらも事業を続けていけるんです。ただ、自粛要請されたところは、自粛要請されていますし、東京都からそういうところには行かないでくれと言われているので、お客さんまで奪われて、実質的に事業を続けられないんです。この二つは明確に違うんです。
 どの産業も被害はこうむっています。非常に損失はこうむっていますけれども、自粛要請をされているところは、これから事業を続けていくのが難しいんですよ。自粛要請をされて、お客さんも奪われて、社会的に、その店を開くな、そういう業態で商売をするなというふうに言われている中で、ほかのところも苦しいですけれども、より一層苦しいんですよ。そこに対してちゃんと分けて考えて手当てをしないと、時間がないので全部読めないですけれども、飲食店も瀕死ですよ。お客さん来ないですもん。デリバリーに転換したって無理ですよ、そんなの。
 稲本さんという、飲食業界をやっていると大体知っている方々がいて、東京都知事の会見の後に、たまりかねてフェイスブックで自分の思いを書いたら、もう一万いいねぐらいついて、七千シェアぐらいついて、言っていることは、頼むから、さっき言った、さまざまなメニューはありますよ、雇用保険のことに関してはあっても、ただ、物すごい遅い、その間に従業員たちを抱えられない、家賃もずうっとかかっているけれども、国交省の方の動きもなかなか遅いと。いや、二カ月後、三カ月後にはと言われても、それまでに終わっちゃうんですよ。東京が大好きで、オリンピックも成功させたいけれども、オリンピックのときにはおいしいレストランがほとんどなくなっちゃうという危惧なんです。
 どうか、時間になっちゃったのでやめますけれども、自粛要請を受けている、そして、やめたイベント、業界、そこには何とか、どれぐらいかは別として、支援の手、補償の手を差し伸べるということを御検討ください。長官、一言だけお願いします。それで終わります。

#212
○菅国務大臣 寺田議員の思いというのは、しっかり受けとめさせていただきます。

#213
○寺田(学)分科員 終わります。

#214
○あかま主査 これにて寺田学君の質疑は終了いたしました。
 次に、塩川鉄也君。

#215
○塩川分科員 日本共産党の塩川鉄也です。
 最初に、新型コロナウイルス感染症対策と特措法に基づく緊急事態宣言について、西村大臣に伺います。
 感染拡大防止、蔓延防止対策については、国民の皆さんに手洗いやマスク、三つの密の回避など自主的な行動が呼びかけられており、いわば国民の皆さんの理解と協力が欠かせません。既に、学校の休校や外出自粛要請、施設利用、イベントの自粛要請など、一連の対策がとられています。
 そこで、緊急事態宣言についてなんですけれども、今、緊急事態宣言の発動についてのいろいろな検討をしているという話になっています。その場合に、この緊急事態宣言が発動されることによって、感染防止対策について、今まで行ってきたことに加えてどのような取組が行えるようになるのか、その点についてまず教えていただけますか。

#216
○西村国務大臣 お答えを申し上げます。
 緊急事態宣言を出すかどうかは、専門家の皆様が日々、今の国内の感染状況などを分析を行っており、私も連日その状況を確認し、御意見をいただいているところであります。専門家の意見、皆さんの御意見をしっかりお聞きをしながら適切に判断をしていきたいというふうに考えているところであります。
 その上で、仮に緊急事態宣言が発出されますと、都道府県知事にさまざまな権限が付与されます。例えば、四十五条第一項にありますけれども、外出の自粛要請であります。これは今も、私どもも一般的な要請として行っているところでありますけれども、各県の都道府県知事がそれぞれの状況に応じて外出の自粛あるいは不要不急の活動の自粛などを行っているところでありまして、これを改めて法律に基づいて自粛の要請を行うということで、ある意味でこれまで以上に強いメッセージとして発出されることになると思いますので、国民の皆さんにも一層のこうしたさまざまな、不要不急の活動の自粛など、求められることになるのではないかというふうに思います。
 あわせて、都道府県知事には、施設の使用制限についての要請もできます。これで要請に従われない場合は、指示そして公表という規定もございます。しかしながら、こういった指示についても罰則規定があるわけではございませんので、強制力が強いというものではございません。指示をしながらそれを公表することによって、国民の皆様の意識に訴えて活動を抑えていこう、感染の拡大を防止していこうという発想でございます。
 したがいまして、ちまたで言われるようなロックダウンのような、欧米で行われているロックダウンのようないわゆる都市封鎖、交通機関もとまり、外出も禁止され、外出すると罰則がかかるというふうなことができるわけではございません。仮に緊急事態宣言が発出された後でも、散歩をしたりジョギングしたりすることは当然ですし、スーパーや金融機関や、いわゆる町のライフラインに必要なインフラは動きますので、そういう意味で一段の、御指摘のあった三密を注意するとか、そういった活動を更に推し進めながら、国民全体でこれまで以上に努力をしてこの感染症を封じ込めていこう、そういうことになっていくものだというふうに思います。

#217
○塩川分科員 外出自粛要請とかはこれまでも行ってきたという話もありましたし、一連の自粛要請等々もあるわけですよね。それに加えて何か新しいことをやるのか、そういう仕組みになるのかどうか、そこはどうなんですか。

#218
○西村国務大臣 繰り返しになりますけれども、例えば施設について、使用の制限であったり、あるいは、催物と法律上は書かれておりますけれども、いわゆるイベントの制限、停止であったり、こういったことについて知事は指示をできるということになります。もちろん、罰則があって強制力があるわけではありませんが、指示を行い、そして公表もできますので、そういったことで国民全体に働きかけることによって、こういった活動自粛を担保しながら感染の拡大を防止していく、国民全体で負担を分かち合いながら、そしてみんなが努力することによって感染拡大を防いでいこう、そういう法体系のもとでそういった措置がとられるようになるということであります。

#219
○塩川分科員 イベントについての自粛の要請も既に一般的なということで行われてきているわけですから、もちろん法律に基づいての指示や公表とかいう手続はありますけれども、基本はやはり要請という形で、事業者側はそれは前向きに受けとめて対応されておられる現状だと思います。
 ですから、そうすると法律に基づいて行うという話になるわけですけれども、でも、そういう点では、緊急事態宣言に基づく権限の前に、二十四条に基づく都道府県対策本部長の権限というのもあるわけですよね。それを法律に基づくという形で行うことというのも、それはそれとして可能だと思うわけです。そういう意味でも、私はやはり、これまで以上に強いメッセージを伝えるというところがポイントであろうと思っています。
 そうした場合に、緊急事態宣言がこれまで以上に強いメッセージを伝えることになるといった場合に、先日、全国知事会の飯泉会長が西村大臣のところにお越しになったとお聞きしました。緊急事態の発動に当たっては、緊急事態措置の実施区域、実施期間、緊急事態の概要を公示することになるわけです。つまり、特定区域に対して一定期間の緊急事態措置が行われることになる。
 全国知事会の飯泉会長は、西村大臣との会談の際に、政府が緊急事態宣言を行う場合には、対象地域の住民がほかの地域に一斉に移動し感染を広げてしまうおそれがあるとして、適切な措置をとるよう要請したということですけれども、この件については大臣はどのように受けとめられたんでしょうか。

#220
○西村国務大臣 今の点をお答えする前に、もう一点だけ、緊急事態宣言を発出した後のことなんですが、医療のことについて、都道府県知事は臨時の医療施設を設置することができるようになります。このときに、設置する際に、さまざまな手続を簡素化して医療施設をつくる。さらに、土地や建物も、同意を得るのが通常ですが、同意がなくともそういったものも使って医療機関にすることができますので、そしてそれには補償の措置が法律上ついておりますので、そういう意味で、医療体制をしっかり確保するということも、緊急事態宣言発出後は知事の権限として、自身の都道府県内で、医療の逼迫している状況を見ながらそういうことができるようになるということであります。
 そして、今御質問ありました、飯泉会長からの御指摘でありますけれども、まさに、大変そういった点、先ほど申し上げたようにロックダウンと誤解されている向きもありますので、仮に緊急事態宣言が発出されれば、その一定期間、都市封鎖のようになるんだったら、もう先にどこか地方に戻ろう、自分のふるさとに戻ろうとか、こういった動きが出てきかねない、これは大変私も危惧をしております。武漢でも、都市封鎖の前に多くの、百万人と言われていますけれども出たというふうに報道がされておりますし、イタリアでも同様のことが起こったというふうに聞いております。
 ですので、まずはロックダウンとは違うというところを丁寧に説明をしながら、通常の人と人との接触、これをできるだけ避けて活動を減らしていくということですけれども、仕事はできます。テレワークもできますし、時差出勤もできます。会社に行っても、距離をとりながら、会議をやるときも、人と人との距離をあける、あるいはテレビ会議でやる。さまざまな手法を通じて人と人との接触を避けながら活動はできますので、専門家の皆さんからも、いわゆるレストランとかカフェはそういうクラスターにはなっていないので、換気をやったり、ビュッフェはやめたり、距離をとるなどの工夫をしながら、通常どおり営業したらいいんじゃないかという御意見もいただいておるところであります。
 そういったことをしっかり説明をしながら、例えば、今大都市部でどんどんふえておりますので、大都市圏で緊急事態宣言が発出されるようなことになったとしても、慌てて別の地域に移る必要はございませんし、それがかえって、仮に若者がわあっと、じゃ、学校も休みだから田舎に戻ろうということで地方に移られますと、地方で、高齢者が多い中で、そこで感染が広がり、地方の方はまだ医療機関も十分な体制ができていない中でそういったことも起こりかねませんので、私ども、もうずっと説明してきているんですけれども、デマも飛んだりしながら、ロックダウンされるとかというふうなこともありました。
 そういったこととは違うということを丁寧に説明しながら、まさに飯泉知事とも共有したところでありますけれども、不要不急の活動を自粛するということと、仮に緊急事態宣言が出されたときのその意味とか、何が変わるのか何が変わらないのか、こういったことをしっかりと説明することの重要性、これを共有いたしておりますので、しっかりと発信しながら丁寧に説明をしていきたいというふうに考えております。

#221
○塩川分科員 やはり緊急事態宣言の発動の場合に、今言ったような、さまざまな誤解とおっしゃるような、そういう状況というのは当然想定され、強いメッセージであればあるほどそういった誤解を与えるようなことがないような対応が求められているわけで、私は、一連の懸念についてしっかり受けとめるべきだと思いますし、慎重に対応すべきだと思っています。
 その上で、やはり国民の皆さんが本当に理解と協力をしてもらうということが一番のポイントであるわけで、そういったときに、この三つの密といったハイリスクの場所を避けることが必要であり、そういった場となるような店舗やイベントをやはり休業、休止をするということがそれを保障することになるわけです。
 そうなると、例えば、先日のテレビ番組で、ノーベル賞を受賞した山中伸弥京都大学教授が、緊急事態宣言が出た場合に飲食店の休業補償が重要だと指摘をし、これを受けて専門家会議の尾身茂副座長も、夜の町などハイリスクな場所に行かないことを要請し、そこの施設の使用を制限するときに、国の責任で同時に経済的支援をする決断が重要になる、そうしないと、一方的に要請しても実効が伴わないと述べておられました。
 ですから、コロナ感染拡大を防止するための外出自粛要請や休校の要請、イベント自粛要請によって経済的損失をこうむる事業者等に対する補償を行ってこそ、感染拡大防止対策が実効性あるものになるんじゃないのか、ここを明確にすべきではないのか、このように考えますが、いかがでしょうか。

#222
○西村国務大臣 まず大前提として、この法律の法体系が、先ほども申し上げたように、罰則などの強制力を伴うそういう強い措置が入っておりません。施設の利用制限、利用停止にしても指示でありまして、それに対しての強制力はない、公表するということでとどめているわけであります。それとのバランスも含めて、それに対する補償の措置が書かれていないわけであります。
 先ほど申し上げたように、医療機関の設置で、同意なくして、同意があってもなくてもなんですが、施設、建物や土地を使うときには補償の措置が書かれております。あるいは、検疫のために宿泊施設を使う、今いろいろ進められていますけれども、そういったことのときには補償措置がついております。ですけれども、この緩やかな措置である施設の利用制限、これについては法律上書かれておりません。
 これをどう考えたらいいのか私もずっと頭を悩ませてきたところでありますけれども、法体系全体が、自粛もあくまで要請しか法律上はできませんので、外出自粛も、国民一人一人が自覚をしてそれで努力をしていく、その積み重ね、全体として、国民、国全体が一丸となってそうした努力を積み重ねることによって、そしてまた負担も分かち合いながら、この感染症を防いでいこう、拡大を防止していこう、そういう法体系であるように認識を私自身は今しております。
 そうした中で、なかなかさまざまな事業がある中で補償措置というのは難しいんですけれども、しかし大変厳しい状況に置かれているのはもう間違いありませんし、ヒアリングも行ってまいりました。切実な声をお聞きをしてまいりました。
 ですので、私どもとしては、個人に対する給付金、三十万円の給付金、これはもう職種を問わず、本当に生活が苦しくなった人、一定の基準はつくることになりますけれども、しかし厳しい状況に置かれている方は、職種を問わず全ての業種で、働いている方について対象にこれはやっていくつもりでございます。
 それから、中小企業、零細企業についても、個人事業主も含めて、いろいろなイベントの自粛、あるいは飲食店も、個人事業主がやっておられる方もおられると思います、こうした方々に対しても一定の助成金、給付金を創設しようということで、今最後の詰めを行っているところでございます。
 あわせて、さまざまな、公共料金の延納を認めるとか、あるいは無利子融資を今度広げていくことも考えておりますし、それから税金も延滞税なしで猶予するとか、あるいは固定資産税なども軽減することも考えております。さまざまなこうした税制の猶予、軽減措置も考えておりますし、働き方については、雇用調整助成金を要件を拡大して、中小企業の場合は十分の九まで、解雇しない場合はお出しをするということにしております。
 こういったことを、全体を見て、全体の支援を通じて、何とか踏ん張っていただけるように支援をしていきたいと思いますし、終息した後には大々的なキャンペーンで、イベントや飲食や観光や地方経済、本当に苦しんでおられる方々にしっかりと、今までの分も挽回できるぐらいの、そうしたV字回復できるような経済対策を考えているところでございます。

#223
○塩川分科員 いや、所得が落ち込む、経営が落ち込む、そういった場合についての支援策、これはこれで考える必要があると思うんですけれども、感染症対策として行うといった問題なんですよ。
 つまり、三つの密を避けます、そういった事業者があるわけですよね。大臣の方でも、ライブハウスですとかスポーツジムとか例示もされておられるわけです。そういった事業者に、そこに行くような人たちが、その場が開いていなければそもそも行くこともないわけですから、自粛をしてもらうといったときに、感染症対策の実効性を上げるために、こういう自粛を求める事業者に対して、当面お休みください、ついては一定額、一定割合の補償をしますと、ここをはっきりさせることが感染症対策としては有効なんじゃないのかということなんですけれども、そこについてはいかがですか。

#224
○西村国務大臣 御指摘のように、感染症対策としては、さまざまな活動を減らしていくこと、特に、三密につながるような空間を避けること、場所を避けること、そして特に最近では、大きな声を上げたり呼気を荒げるようなスポーツ、卓球とか剣道なども感染者が出ております、こういったことに注意していただくということが何より大事であります。
 繰り返しになりますけれども、この法律の体系全体で、そういったことも頭に置きながらこの法律は当然できているわけでありますけれども、要請と指示まででありまして、そこから公表があって、その先は、罰則を伴う強制力はない、その全体のバランスの中で補償措置も書かれていないということであります。
 もちろん、この法体系全体について、感染症法との関係も含めて、私は、これは全てが終息して落ちついたときに、今回のこの経験を生かして、教訓として、何をしていけばいいのか、もう一度全体として、法体系そして施策を含めて、これはしっかりと検証して見直していければというふうに考えております。

#225
○塩川分科員 別に私は、特措法のスキームの枠の中でどうしろという話をそもそもしていないわけで、特措法に限界がありますよと。
 その上で、感染症対策の実効性を上げるために、自粛を求める事業者に対して補償を行って、店を閉じてください、お休みくださいと言うのが有効でしょうと。大臣、午前中でもおっしゃっておられたようなスポーツジムだとかライブハウスについて、お休みください、補償しますよと言うことが、そういった三密の場をつくらないことにつながるわけですから、そういうことをやる方が非常にわかりやすく、実効性があるんじゃないのか。改めていかがですか。

#226
○西村国務大臣 正確に申し上げますと、スポーツジム、ライブハウスを、もう営業を停止してください、もちろんいろいろ、クラスターになっているということを含めて、さまざまな通知なり、気をつけてくださいというようなこともやっていますけれども、基本的には、国民の一人一人の努力、自粛によって、活動の自粛によって、全体で感染症を封じ込めようというのが基本的な発想であります。この法律もそうですし、今我々が取り組んでいるのは、全体に外出自粛要請、不要不急の活動を減らすこと、これをお願いしているわけでありまして、基本的にはこうした国民の努力の中で進めていくというのが基本的な考え方であります。
 もちろん、今後、都道府県知事が、緊急事態宣言が発出、もしされれば、その後はそうした施設に対して、施設の利用の停止、これも要請、指示ができるようになりますけれども、その段階でもちろん協力に応じていただくのが、もしそうなれば望ましいわけでありますけれども、全体としてこれは、営業をしていくのに、踏ん張っていただくのに必要な対策をしっかり講じて、補償という、何か一つ一つ算定をしてそれについて補償するということではありませんけれども、実態として、事業が継続していけるように、無利子融資、それから助成金、それからさまざまな、税とか社会保険料の延納を認める、それから免除をする、あるいは雇用調整助成金もあります、こういったこと全体でしっかりと事業が継続していけるように支援をしていきたいというふうに考えております。

#227
○塩川分科員 自粛要請の話は、やはり強いメッセージとなる以上は、停止に近いような形で事業者にとってみれば受けとめざるを得ないわけですよね。
 ですから、自粛という場合に、一般的に国民の理解と協力に基づく取組ということと、やはり、三密を避けるという中で、そういった環境をつくらないという点での事業者側の営業の問題があるわけで、こっちの方はしっかりとした補償がない。補償をすることで、店を閉じてもらって、国民の皆さんがそういう場に行く機会そのものをつくらないような整理を行っていく、ここが一番のポイントだと思うので、私は、やはりそこに踏み出すというか、そこを明確にすることが感染拡大防止対策として今極めて重要だ、感染拡大防止対策の実効性を上げるためには、こういった自粛要請と補償を一体で行うことが必要だということを重ねて申し上げておきます。
 西村大臣はここまでで、御退席いただいて結構です。
 続けて、立法府の公文書管理、情報公開について何点かお尋ねをいたします。
 昨年の九月に衆議院事務局文書取扱規程が改正され、文書ファイル管理簿を作成することとなりました。昨年九月のこの取扱規程の改正の理由、趣旨は何か、簡単に御説明ください。

#228
○岡田事務総長 お答えいたします。
 衆議院事務局におきましても、文書ファイルの管理は行政府と同一の文書管理システムで行っておりますが、行政府の行政文書ファイル管理簿に相当する、その意味での文書ファイル管理簿については、これまで一覧性のある文書の形では作成をしておりませんでした。
 しかしながら、最近の文書管理をめぐる諸情勢を踏まえまして、文書ファイル管理簿を作成することによって、総括文書管理者が組織全体の文書管理の状況を把握しやすくなり、より適切な指導監督等を行うことができるものと考えて、今般の改正に至ったものでございます。

#229
○塩川分科員 そういうのを踏まえて、今、行政府の方では公文書管理法のガイドラインをつくっております。このガイドラインに準じて、立法府の公文書管理のガイドラインの策定というのは行うんでしょうか。

#230
○岡田事務総長 お答えいたします。
 昨今の公文書管理のさらなる適正化の流れを受けまして、衆議院事務局においても、文書管理のルールの細目となるガイドラインの作成に向けて、現在、鋭意準備を進めているところでございます。

#231
○塩川分科員 衆議院における議院行政文書開示規程、情報公開ですね、に基づき、議院行政文書ファイル管理簿については情報公開窓口で公開をしてきました。
 私、一月の議院運営委員会の庶務小委員会で、議院行政文書ファイル管理簿のインターネット公開を求めましたが、この点についてはどのように対応されたでしょうか。

#232
○岡田事務総長 お答えいたします。
 今御質問のございました庶務小委員会での御指摘を踏まえまして、本年二月から、衆議院ホームページの情報公開のコーナーに掲載をしてございます。

#233
○塩川分科員 この議院行政文書開示規程には、「議院行政文書には、衆議院の立法及び調査に係る文書は含まれない。」とあります。ここで言う衆議院の立法及び調査に係る文書とはどのような文書なのかについて御説明ください。

#234
○岡田事務総長 お答えいたします。
 衆議院事務局の情報公開制度は、衆議院における人事、予算、設備等についての庶務的、管理的な事務に関する文書について、内規に基づき、事務局限りの判断で開示を行っております。
 立法や国政調査を始めとする衆議院の有するさまざまな権能や衆議院の行う諸活動に関する文書は、事務局が議員や会派を補佐する立場で保有するものでございまして、事務局限りの判断で内規に基づいて開示することにはなじまないことから、あらかじめこの制度の対象からは除いているのが現状でございます。

#235
○塩川分科員 この立法調査文書というのは、議員にかかわる活動等に係る文書、本会議や委員会等の運営に関する文書や議員の立法活動に関する文書、議員の調査活動に関する文書が、文書管理システムの中で、今、文書ファイル管理簿としても取り扱われることには入っているということです。
 こういった立法調査文書も情報公開の対象とすべきではないかと考えますが、この点はいかがですか。

#236
○岡田事務総長 お答えいたします。
 文書管理に関しまして、衆議院事務局といたしましては、庶務的、管理的な文書のみならず、立法及び調査に関する文書につきましても、原則として、文書取扱規程の例により取り扱うこととしており、同規程に沿って適切に管理をしているところでございます。
 御指摘の情報公開に関しましては、議員の活動に係る立法及び調査に関する文書の取扱いは、議院運営委員会の先生方の協議も踏まえまして対応すべきものと考えております。

#237
○塩川分科員 衆議院の法制局にお尋ねします。
 衆議院法制局の立法関係資料、調査関係資料は、これは公文書としての管理はされているんでしょうか。

#238
○橘法制局長 塩川先生にお答え申し上げます。
 私どもの保有する立法及び調査関係資料につきましては、議員立法の政策決定過程に関する公文書といたしまして、法制局長決定の内規である資料整理要領に基づいて管理、保存しているところでございます。
 この立法調査関係資料には、実は二つの性格がございまして、一つは、立法意思の形成過程に関する永久保存の文書として大切に保存しなければならないという側面、他方では、立案事例に関する先例的資料として日々の職務遂行の中で日常的にいつでも参照できるようにしなければならないといった側面の二つでございます。
 このような観点から、それぞれ担当部局ごとに整理、保管させるとともに、各部局を超えた全局的な参照の便宜にも資するよう、統一ルールとして資料整理要領を定めているところでございます。
 現在の資料整理要領は、平成二十七年に、資料の電子ファイル化の流れに鑑みて全面的に改訂したものでございますけれども、引き続き、日々の職務遂行の中で不断の改善を図りつつ、先生方を法制的に補佐する組織として適切な管理、保存に努めてまいりたいと存じております。

#239
○塩川分科員 衆議院法制局の立法調査関係資料は、永久保存の文書、また現用文書として使われているということですけれども、しかし、そもそも議員にかかわる活動というのは、まさに国民的には情報公開の対象として求められているところでありますし、公文書管理としてもきちんと管理、作成、そして、重要公文書についてはしかるべき移管、公表を行っていくということが必要であります。
 最後に、事務総長それから衆議院法制局長にお尋ねしますが、こういった議員立法の立案過程や議員調査に係る立法調査文書についても、文書の管理、公開を図る必要があるんじゃないのか、この点について最後にお尋ねをいたします。

#240
○岡田事務総長 お答えいたします。
 重ねての答弁になりますが、立法調査文書につきましては、まさに、先生方、議員や会派がどのように用いてきたか、そのようなことも十分に勘案をいたしまして、先生方の御意見もいただきながら、情報公開のあり方については考えてまいりたいと思います。

#241
○橘法制局長 お答え申し上げます。
 事務総長、御答弁のとおりと存じます。

#242
○塩川分科員 議員、会派間の御議論でということです。
 議院運営委員会の公文書館、憲政記念館の小委員会において、立法府の公文書の取扱いについても検討することになっております。ぜひ国会において、立法府の公文書管理、情報公開の議論を前に進めていきたいと申し上げて、終わります。
 ありがとうございました。

#243
○あかま主査 これにて塩川鉄也君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして内閣所管についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――

#244
○あかま主査 これより内閣府所管中警察庁について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。武田国家公安委員会委員長。

#245
○武田国務大臣 平成二十八年度から平成二十九年度の警察庁関係の歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 平成二十八年度歳出予算現額は三千六百九億五千六百六十六万円余でありまして、これを支出済み歳出額三千百七十四億九千五百八十九万円余に比較いたしますと、四百三十四億六千七十七万円余の差額を生じます。この差額のうち翌年度へ繰り越した額は二百三十三億四千五百八十万円余であります。
 不用となった額は二百一億一千四百九十七万円余であります。
 続きまして、平成二十九年度歳出予算現額は三千八百四十九億八千八百九十五万円余でありまして、これを支出済み歳出額三千八十四億二千七百二十八万円余に比較いたしますと、七百六十五億六千百六十七万円余の差額を生じます。この差額のうち翌年度へ繰り越した額は五百六十九億一千四百二十一万円余であります。
 不用となった額は百九十六億四千七百四十六万円余であります。
 以上で、平成二十八年度から平成二十九年度における警察庁関係歳出決算の概要説明を終わります。
 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。

#246
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#247
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度警察庁の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。
 これは、都道府県警察に配分したDNA型鑑定に用いる分注機及び一括定量装置について、鑑定に全く使用されていなかった両装置の有効な活用を図るとともに、両装置の使用状況等を定期的に報告させるなどして、使用が低調な場合にその原因を把握して改善の方策を検討する体制を整えるよう改善させたものであります。
 続きまして、平成二十九年度警察庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認められた事項はございません。

#248
○あかま主査 ただいまの会計検査院の指摘に基づき講じた措置について説明を聴取いたします。武田国家公安委員会委員長。

#249
○武田国務大臣 平成二十八年度の決算検査報告において掲記されております事項につきましては、会計検査院の御指摘のとおりであり、まことに遺憾に存じております。
 御指摘を受けた事項につきましては、直ちに是正の措置を講じたところであり、再発防止に万全を期してまいる所存であります。
 今後、適正な事務処理について、更に指導の徹底を図ってまいる所存であります。
 以上でございます。

#250
○あかま主査 以上をもちまして内閣府所管中警察庁についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――

#251
○あかま主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、これを許します。藤野保史君。

#252
○藤野分科員 日本共産党の藤野保史です。
 私は、北海道警による選挙中のやじ排除問題について質問いたします。
 まず、前提として国家公安委員長に確認したいんですが、国家公安委員会というのは、戦後、国民主権を定めた新憲法のもとで新たに導入されたものであって、同委員会のホームページによりますと、「国民の良識を代表する者が警察を管理することにより、警察行政の民主的管理と政治的中立性の確保を図ろうとするものです。」というふうに説明されております。同ホームページによりますと、国家公安委員会の役割として、警察の政治的中立性の確保と警察運営の独善化の防止というのが掲げられております。
 公安委員長にお聞きしたいんですが、この二つが国家公安委員会の役割であるということでよろしいでしょうか。
    〔主査退席、矢上主査代理着席〕

#253
○武田国務大臣 御指摘のとおり、国家公安委員会制度は、国民の良識を代表する者が警察を管理することにより、警察行政の政治的中立性の確保を図り、警察運営の独善化を防ぐことを目的としております。

#254
○藤野分科員 きょうは、その国家公安委員会の存在意義が問われる問題として、北海道警によるやじ排除問題をお聞きしたいと思います。
 これは、昨年の七月十五日、参議院選挙の真っ最中に、JR札幌駅などにおける街頭宣伝で、安倍総理の演説中に、やじやプラカードで意見表明をしようとした市民が、多数の警察官によって演説の場から排除され、その後長時間にわたってつきまとわれた、こういう事件であります。
 私は、昨年十一月八日の法務委員会でこの問題を質問したんですが、そのときはまだ、警察庁からは事実確認中だという答弁が繰り返されまして全くお答えがなかったわけですが、この排除から七カ月たちまして、先日、ようやく北海道警が法的根拠を発表いたしました。
 配付資料の一を見ていただきますと、これは「警護現場における警察措置について」という二月二十六日の北海道警本部の文書であります。一から九までの行為が、例えば警職法の四条、五条などで適法な職務行為であると説明されているわけです。
 私は、適法だという根拠を示してほしいと警察庁に求めたんですが、そうしたら、警察庁が提出してきたのが配付資料の二になります、一部なんですけれども。これは本体もほとんど真っ黒けなんです。真っ黒、真っ黒というのが続いておりまして、ですから、本当にノリ弁という状況であります。
 ただ、配付資料の二を見ていただきますと、辛うじて黒くなっていないところには、例えば、警察官の職務執行状況とか、法的根拠の考察とか、補足資料とか、重要な内容だと推察されるものがあるんですが、これは真っ黒になっているということです。
 しかし、本件の特徴というのは、周囲の方とかあるいは当事者とかがスマホで撮影した動画、あるいは北海道テレビ、HBC北海道放送などが撮影した映像が多数存在していることであります。これらの動画の中には、投稿後二、三日のうちに二百万回も再生されて、その後もふえて、現時点では三百四十四万回も再生されているものもあります。
 つまり、多数の動画という動かぬ証拠があるために、道警はどうやってこれを正当化しようかと悩みに悩んだ結果、七カ月もかかってしまったということだと思います。そして、動画とのそごが、そういう映像とのそごが大き過ぎるために、全て黒塗りにせざるを得なかったんだろうと思っております。
 私は、三月十四日に北海道へ行きまして、このやじ排除が起きた現場にも行ってまいりました。当事者や弁護団からもお話を聞いてきたわけですけれども、現場を歩くと、改めて今回の警察の排除行為というのがいかに異常だったかというか、そういうものも肌で感じてまいりました。
 前提として警察庁にお聞きしたいんですが、警職法四条が挙がっているんですけれども、一般的な解釈として、警職法四条は現実に危険な事態がある場合に適用される条文である、こういう理解でよろしいでしょうか。

#255
○太刀川政府参考人 お答えいたします。
 警察官職務執行法第四条第一項に基づき、警察官は、危険な事態があり、特に急を要する場合においては、危害を受けるおそれのある者を避難させることができますが、こうした措置は、現実に危険な事態がある場合に、これに応急的に対処するために認められるものと解しております。

#256
○藤野分科員 今お話あったように、答弁があったように、現実に危険な事態がある場合に応急的に適用されるということなんです。
 北海道警は、今、国賠訴訟に提起されておりまして、それに向けて三月二十七日に準備書面というものも発表しております。この中で、いやいや、犯罪が発生する危険性が切迫していたんだということをいろいろ主張されているわけです。
 しかし、先ほど言ったように、動画などがありますが、これは事実と全く異なるんですね。
 配付資料の三を見ていただきますと、動画そのものが難しいということで、ちょっとキャプチャーをさせていただいたんですが、赤い車のところが演説車両ということで、安倍総理が街宣をされていたところです。
 済みません、前提として、これは二〇二〇年の二月二十四日に放送されたHBCのドキュメンタリー「ヤジと民主主義 警察が排除するもの」というものからお借りをしたといいますか、持ってきたものであります。
 演説車両が赤いところで、そこから六車線の道路を隔てて、大体二十メートルぐらい離れているんですが、丸の地点から男性が、仮にA氏としますと、このA氏が声を上げた。黄色い矢印で示している方であります。まさに肉声で上げているわけですね。その直後、制服警官あるいは私服警官六、七名に肩や腕をつかまれて、約二十六メートル、赤い矢印の方にわあっと連れていかれたわけであります。写真には安倍総理の演説している様子も後ろに捉えられておりますが、まさに数名が、本当につかんで連行していくという、力ずくでやっていったということなんですね。
 その間、ずっと六、七名の警察官に取り囲まれておりますから、ほかの聴衆が入り込むスペースすらない。ましてや、トラブルなどが発生する可能性もなかったわけです。これはもう本当に、動画を見れば物すごい速さで連れていくわけで、ほかの聴衆との関係などは起こりようもない、ほんの数秒の出来事でありました。
 警察庁にお聞きしますけれども、犯罪が発生する危険性が切迫していたというのは、これは虚構じゃないですか。

#257
○河野政府参考人 お答え申し上げます。
 札幌駅前の男性に係る事案につきましては、札幌駅前の聴衆の中で突如男性が大声を上げ、周囲からは反発の声が上がり、聴衆の一人がその男性を手で押すなどの行為も発生したことから、トラブル防止の観点から当該男性を移動させたものであるとの報告を北海道警察から受けております。
 その法的根拠につきましては、この男性は、周囲の聴衆とのトラブルによって危害を加えられるおそれがあるとともに、興奮して暴行等に及ぶおそれもあったことから、警察官職務執行法第四条第一項及び第五条に基づき、避難及び制止の措置をとったとの報告を受けております。

#258
○藤野分科員 全く、例えば周囲から声が上がったとか、そういうものは動画から見てとれないんですね。むしろ、周囲との接触以前に、声を上げたらすぐに数人の警察官が囲んで連れていくというものが確認できるわけです。ですから、もしそういう証拠があるのなら出していただきたいんですが、我々が求めたら、こういう黒塗りの資料しか出てこないわけであります。
 別の女性も声を上げて連れていかれているんですが、これは、今紹介した男性よりも更に安倍総理から遠い場所で声を上げられたんですが、増税反対という声なんですね。
 そういう声を上げたら、配付資料の四になりますけれども、まさに両脇を女性警官二人が抱え込んで、その周りを男性の警官四、五名が取り囲むと。この女性を仮にBさんとしますと、このBさんはこう言っているんですが、おじさんの壁ができて後ろに押し下げられたというふうにおっしゃっておりますが、一番下の写真を見ていただくとわかるように、まさに顔に息がかかるぐらいの、極めて怖い状況で押さえつけられた、排除された。
 しかも、このBさんという女性は、その後、九十分にわたって、一時間半にわたってずっとつきまとわれるんです。警官が前に一人、両脇にぴったり一人ずつ、そして周囲に二人ぐらい。まさに異常なつきまといであります。
 私も実際、現地に行ってそこを歩いてみました。本当に長い距離なんですね。実際、歩いてみますと、本当にこれがいかに異常かということがよくわかる状況です。
 しかも、Bさんは、駅から相当離れた場所にあるレンタルショップの、DVDレンタルなどのTSUTAYAというところに入って目当てのDVDを探していたんですが、そのときにまで、TSUTAYAの中にまで入ってきてレジまでついてくるとか、あんまりじゃないかと抗議したら、一旦は離れたんですけれども、BさんがTSUTAYAを出て、町に出ようとしたら、出口にまたその警官が二人いたということで、ぞっとするようなつきまといが実際に行われた。
 ところが、実は、先ほど九つの行為ということを配付資料一で言いましたが、道警の評価にはBさんへの九十分にわたるつきまといというのは入っていないんです。これは、何で入っていないんでしょうか、警察庁。

#259
○河野政府参考人 北海道警察では、報道、意見書等で指摘を受けた九事案につき、事実関係の確認を行ったものと承知しております。

#260
○藤野分科員 いや、これは最もひどい行為のうちの一つですよ。これ以外にもありますけれども。しかし、これが評価されていないというのは納得いかないんです。
 Bさんは、警官から、お姉さん酔っているのとか、何か差別的な発言を投げつけられて、その後、つきまといの最中も、これはもう動画ですから音声も拾っておりまして、警官はこう言うんですね。ウイン・ウインの関係になりたいとか、そっちへ行ってほしくないなとか、札駅行こう、札駅というのは札幌駅です、札駅行こう、どっか座ろう、何か飲もう、ジュース買ってあげるよ、ジンジャーエールですか、ウーロン茶ですかとか。明らかに妨害するために、Bさんが望まない声をかけたり、いろいろするんですね。
 声だけじゃありません。配付資料の五を見ていただきますと、これはBさん自身がスマホで撮られた動画なんですけれども、まさに両腕を警官がつかんでいるわけです、行かせないように。しかも、ひきょうなのは、Bさんがスマホで、とられている様子を撮ろうとすると、ぱっと離すんですね、手を。だから、悪いことだとわかっているわけです。しかし、そういうことを繰り返した、によって妨害したわけであります。極めて悪質な事案だと思うんですね。
 私も、Bさんのルート、先ほど言ったように歩いてみたんですが、すたすた歩けば二十分ぐらいで例えば三越なら三越に着いちゃうところなんですが、こういう嫌がらせとか身体拘束を繰り返されたため、九十分もかかってしまったんですね。これもBさんの表現があるんですけれども、Bさんによると、緩くかつ強固に人間の壁をつくられて全く前に進めなくなった、こうおっしゃっております。
 しかも、Bさんが行こうとしていた三越前での安倍総理の街宣が終わってから到着しちゃったので、しようがない、九十分もかかっちゃったので、もう終わっていたんです、街宣。
 ところが、終わっていたにもかかわらず、警察官はずっとまたつきまとうんですね。初めのTSUTAYAでDVDが見つからなかったので、Bさんは三越前のTSUTAYAにも入ってそれを探すんですけれども、そこでも見つからないと出てきたら、また警官が出口にいたと。その警官がBさんに、まだいたのと声をかけたそうなんですが、こっちのせりふだという話なんですね。
 街宣が終わってもまだつきまとっているという、まさにこれは、移動や行動の自由、プライバシー権、そして名誉権、制服警官がついていくわけですから、あの人何かやったんじゃないかと、そういう名誉権も侵害する、表現の自由を侵害する重大な違法行為だと思います。
 余りにも異常過ぎるから、道警は七カ月かけてもこのBさんに対するつきまとい行為を正当化できなかった。ほかのも正当化できていると私は思いませんが、このBさんのは評価すらできないということだと思います。
 国家公安委員長にお聞きしたいんですが、この悪質な行為が評価さえされていない、九つの行為に入っていないんですね。これは本当に、余りにも不自然じゃないかと思うんですが。

#261
○河野政府参考人 お尋ねの件につきましては、北海道警察において、今回の調査の中で評価をしているところでございます。

#262
○藤野分科員 いや、何も答えになっていないんですよ。
 国家公安委員長に。余りにも不自然だと思うんです。これだけの行為が、ほかのもひどいですけれども、これが評価されていないのは不自然だと思うんですが。

#263
○武田国務大臣 これらの事案については、いずれも現場の警察官がそれぞれの状況を踏まえ、法律に基づき必要と判断した措置を講じたものであるとの報告を私も受けております。
 今後とも、法令に基づいて適切に職務を遂行していくよう指導してまいりたいと思います。

#264
○藤野分科員 個々の警察官が現場でというんですが、これはBさん自身も見たそうですけれども、女性警官がずっとついてくるんですが、一時間以上続いたときに、家まで来られるのは無理とBさんが言ったらば、その女性警官の一人が確認してみると答えて、上司らしき人と電話で連絡をとり始めたというんですね。ですから、ああ、これは個々の現場でというより、組織的に、指揮命令のもとでやられているんだなということを思ったそうですけれども、そのとおりだと思います。
 これはやはり、個々のというよりも、まさに警察というのは、当然のことですけれども、こういう警備行動というのは集団的、組織的にやるものだ、それ自体は否定しませんが、余りにも過剰なものが行われている。
 国家公安委員長に知っていただきたいのは、警察官がつきまとったのは安倍総理に批判的な人たちだけなんです。
 というのも、実は、この一から九までの適用事例のうち、例えば四とか、これも警職法五条が適用されているんですが、この四というのは、女性の所持していた携帯電話を払いのけた男性を移動させたことなんです。
 これはどういう男性かというと、安倍総理が乗っている街宣車の方からやってきて、やじを飛ばした人の近くでスマホで撮っている女性に対して、何撮っているんだ、撮っているんじゃねえぞと言って、その女性が撮影しているスマホをとろうと、その女性の手ごととろうと乱暴につかみ、引っ張った事案であります。
 これに対して、警察は、警職法五条に当たるといってここに挙げているわけですね、四に。同じ警職法五条が適用されたにもかかわらず、この方は、全然、その後つきまといなんかされておりません。全くフリーなんですね。わずか数十秒注意されただけで、後はもう放免されている。
 片や、同じ警職法五条、この三の男性は一と同じ男性ですけれども、この男性の方は、先ほどのBさんと同じように、長時間つきまとわれるわけですね。
 ですから、まさに、同じ警職法五条を適用しておきながら、安倍総理の側なのか、あるいは批判的な側なのかで、その後のつきまといなどの警察の対応が全く違う。
 国家公安委員長にお聞きしますが、これは警察法二条二項が定めている不偏不党というのに全く当たらないんじゃないですか。

#265
○武田国務大臣 トラブルを未然に防ぐためにとった手段でありまして、演説等々に対する意見の内容に着目した措置ではないということを御理解いただきたいと思います。
 また、安倍総理の意見に賛成したタイプか反対したタイプかという言い方を今おっしゃいましたけれども、やはりこれは、選挙の演説会で、自民党のこれを見たら演説会だろうというふうに推測される映像が残っておるんですけれども、そうした場合というのは、圧倒的に、御党の場合もそうでしょうけれども、それに対する支持政党、支持する方々がほとんどを占めると思っておるんです。
 警察はやはり、要人の警護も重要ですけれども、聴衆の警護、これは、守る、安全を確保することが重要であって、それが反対か賛成かの意見は問わずして、全ての聴衆の安全を確保するという手段に出るというのは適切な判断だったと私は考えております。

#266
○藤野分科員 国家公安委員長はそうおっしゃるんですが、じゃ、次の事例を見ていただきたいんですけれども、別の女性、例えばCさんとしますけれども、三人ぐらいの方が、三人が札幌の三越前でプラカードを掲げようとした。配付資料の七になるんですけれども、このCさんたちが掲げようとしたのは、老後の生活費二千万円貯金できません、こういう中身なんですね。それに対して、警察官が前に立ち塞がって、この上にありますように、上げさせないわけです。まさに表現そのものを抑圧するわけですね。
 Cさんたちのすぐ横には、安倍総理を支持しますというプラカード、これを掲げた人はいるわけですね。たくさんいるんです。配っているぐらいですから、それこそ自民党の皆さんが。だから、ほとんど同じような大きさで、一方、何か批判めいたというか、疑問ですけれども、そういうものを掲げた者は上げることすら禁止され、片や、安倍総理を支持しますというのは何にも抑止もされずにそのまま掲げていた。
 これはやはり表現内容そのものに関する介入であって、冒頭言った政治的中立性、どっちもだめだというならまあわかりますけれども、わかりますというか、だめですけれども、片一方だけ抑止したわけですから、これは、国家公安委員長、まさに内容に着目した行動じゃないですか。

#267
○河野政府参考人 北海道警察からは、プラカードの掲示を妨害したという事案は承知しておりませんが、車道にはみ出していた聴衆に対し注意を喚起したことはあったとの報告を受けております。

#268
○武田国務大臣 今答弁のあったとおりだと考えております。

#269
○藤野分科員 これはもう明確なんです。同じ場所で、すぐ隣に安倍総理を支持しますというプラカードは掲げられていて、そして、こういう年金の問題とか老後の生活費の問題のやつだけが、まさにこうやって、これも本当に近いですよね、阻止される。これは、本当に警察の政治的中立性に全く反する、表現内容そのものに対する介入であります。
 これは警察庁にお聞きしたいんですが、九つの行為について検討する七カ月の間に、今申し上げたAさん、Bさん、Cさん、あるいは関係者、あるいは周りにいた人、そういう方々から実態を聴取されたんでしょうか。

#270
○河野政府参考人 お答えいたします。
 北海道警察からは、現場にいた警察官からの聴取、現地の確認、報道内容やインターネット上の動画の確認などにより事実確認を行ったとの報告を受けております。

#271
○藤野分科員 結局、全く聞いていないわけです。警察内部だけで、この準備書面とかいろいろなことを固めているわけですね。しかし、これは本当に、非常に無理がある。
 例えば、準備書面というのが三月二十七日に出されているんですけれども、これに引用されているもののうち、警察がやったこともよかったということを立証するために、声というのも七つほど挙げられているんです。この準備書面の中で、三十六ページで。しかし、これは調べてみますと、実は、ヤフーの掲示板にコメントとして載っていた声だということが追跡してわかりました。
 ヤフーのコメントですよ。だから、誰がつぶやいたのかもわからないし、下手をすると構造上は警察自身が書き込むことだって可能なわけですね、ヤフーのコメント欄というのは。まさかそういうものを自分たちの訴訟の準備書面で正当化するために出してくるなんということは、本当に信じがたいんですね。
 片や、当事者には全く話を聞いていないんです。一体これが警察のやることかというふうに思うんですね。
 国家公安委員長にお聞きしたいんですが、やはり、今回の警察の行為というのは、国民全体の政治的な意見表明の自由、憲法で保障された表現の自由を萎縮させる、そういうおそれがあるというふうに思われますか。

#272
○武田国務大臣 冒頭、国家公安委員会の役割について御説明申し上げましたけれども、まさに、政治的中立性というものを確保するということを旨としておりますので、その役割というものを徹底して担ってまいりたい、このように思っています。
    〔矢上主査代理退席、主査着席〕

#273
○藤野分科員 いや、私が伺ったのは、萎縮効果なんです。
 つまり、同じ場所で、安倍総理を応援する、安倍総理を支持しますというプラカードは何の抑止も排除も受けなかった。片や、安倍総理というか安倍政権に対して批判的なというか、老後の生活費二千万円足りませんとか、年金百年安心は本当ですかみたいな、そういう問いかけレベルのプラカードでさえ排除されているわけです。帰れとか、やめろとか、そういうことではなくて、これで大丈夫ですか、あるいは、暮らせません、そういう中身まで排除されたということが正当化されますと、今後の表現行為の萎縮につながるんじゃないかというのが私の質問なんです。
 お願いします。

#274
○河野政府参考人 北海道警察からは、法律に基づき、必要と判断した措置を講じたものと報告を受けております。
 警察におきましては、不偏不党かつ公正中正を旨として職務を遂行しているところであり、特定の意見の表明を規制することはないと考えております。

#275
○藤野分科員 全く答弁できないわけですね。
 今回、警職法の四条と五条を同時適用、一人に対してしております。
 警察庁にお聞きしますけれども、こういう例は今まであるんでしょうか。

#276
○河野政府参考人 警察庁におきましては、各都道府県警察が警察官職務執行法第四条第一項に基づき講じた措置及び同法第五条に基づき講じた措置について統計をとっておらず、警察官職務執行法第四条第一項及び第五条を同時に適用した事例についてお答えすることは困難であります。

#277
○藤野分科員 これは、四条というのは、ある人が何か危険な状況にあるから避難させるという条文なんです。片や、五条というのは、ある人が危険なことをしそうだから予防するという条文なんですね。片や避難させる、片や予防するということで、全くベクトルが違うわけです。それを同一人に適用するという極めて矛盾に満ちたことが行われております。
 これはかつて、判例でいえば、例えば百五十人ぐらいの学生たちがばあっと抗議行動をやって検察に押しかけてとか、そういう事案で適用されたことはあるというふうに、大分前ですけれどもね。これは、私、学生たちの行動もけしからぬと思います。ただ、事例としては、百五十人ぐらいがわあっとなっているところですから、片や避難させよう、片や予防しようというのは、あり得なくはないかもしれない。
 けれども、同じ人物に対して、今回、四条と五条を同時適用している。こんなことは今までないわけであります。それほど矛盾に満ちた法解釈をせざるを得ない、そういう異常なことが起きている。
 ですから、最後に国家公安委員長にお聞きしますけれども、やはり、国家公安委員会というのは、警察の政治的中立性、そして独善的運営を規制するためにあるわけでありますから、こうしたことはもう許すべきではない。これを違法と言えないなら、私は国家公安委員会の看板をおろした方がいいと思うんですけれども、いかがですか。

#278
○武田国務大臣 冒頭に申しましたように、国家公安委員会の重要な任務は、政治的中立性を保つことと警察の民主的なあり方を確保することでありますので、それを徹底してまいりたい、このように思っております。

#279
○藤野分科員 終わりますが、この問題では国賠訴訟も行われております。国会でも引き続き厳しく追及していくことを述べて、質問を終わります。

#280
○あかま主査 これにて藤野保史君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして内閣府所管中警察庁についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――

#281
○あかま主査 次に、内閣府所管中内閣本府及び沖縄振興開発金融公庫について審査を行います。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。泉健太君。

#282
○泉分科員 国民民主党、そして、立憲、国民、社保、社会民主党の共同会派、衆議院議員泉健太でございます。
 きょうは本当に、コロナの対策、対応のところ、大臣、そして橋本副大臣、ありがとうございます。
 特に橋本副大臣、ダイヤモンド・プリンセスでは本当に現場でお疲れさまでした。まだ引き続き対応も、厚労省として大変な状況だと思います。大変貴重な経験というか、まだこれだけ事態が続いていますので、あの場で経験されたことというのは本当に今にも生きているんじゃないかというふうに思います。ぜひこれからもさまざまなことに生かしていただきたいんですが、きょうは、質問の通告にはないんですけれども、もし可能であれば後でお答えをいただきたいと思いまして、あらかじめちょっと今からお話をしておきたいんです。
 今、軽症者ですとか無症状者の方に、医療機関以外で過ごしていただくお話があります。そういうときに、あのダイヤモンド・プリンセスでは、当初、WHOのガイドラインに従って、事務官の方々についてはマスクと手袋というふうに進めていた。しかし、やはり、感染者が出たということで、二月の十四日に、厚労省としては対策を強化して、防護服等々という通知が出されました。私も先ほどその通知は確認をさせていただきました。
 そういう中で、今後、軽症者の方々と接する施設、生活をしていただく施設も出てくるわけですが、そこで作業に従事される方々の防護体制、これを改めて確認をできたらと思っております。
 マスク、手袋はもちろんのこと、ゴーグルですとか靴カバーやヘアキャップや防護服、こういったものをどれぐらい想定をしているか。後ほどまたお伺いをしたいと思いますので、この一連、予定していた質問の後にでも、またちょっとお答えをいただければというふうに思います。
 さて、私、ずっと災害の問題を扱ってきております。そういったことでいいますと、災害において、もし今、恐ろしいことなんですが、この新型コロナウイルス感染症と同時期に自然災害が起こったら、相当世の中は混乱するであろうということが想像がつくわけです。それで、きょうは、防災担当大臣、武田大臣にもお越しをいただいたということであります。
 まず、確認をしたいと思うんですが、ここは厚労副大臣に確認したいと思います。
 自然災害で感染症指定医療機関に避難指示が出た場合、この場合、感染症患者はどのような原則に基づいて移送されるのか、聞きたいと思います。お答えください。

#283
○橋本副大臣 お答えをいたします。
 原則ということでおっしゃいましたので一般論として申し上げますが、新型コロナウイルス感染症の患者、そのほかいろいろな感染症の方もおられます、その方が指定医療機関に入院をされている、その指定医療機関に避難指示が出た場合ということで、そうした方については、適切な医療を提供する観点では、その関係者の方々の御協力を得て、感染を管理しながら転院をしていただく。すなわち、必要な防護等を行う、搬送の際などでですね、していただきながら、医療機関、あるいは場合によっては、軽症の方、無症状の方などは、例えばそれ以外の宿泊施設等も考えられるかと思いますが、そうしたことも含めて対応していただくということになると思います。

#284
○泉分科員 その場合、今、医療圏ごとにということがこの感染症対策でも行われているわけですけれども、県境をまたいだような広域移送ということも想定されるという理解でよろしいですか。

#285
○橋本副大臣 それは災害の規模にもよろうと思いますが、当然ながら、必要に応じて、広域の移送ということも検討されるべきと考えます。

#286
○泉分科員 引き続き、災害時のまさに感染症患者の移送ということについては、これは誰が責任を持つという理解になるんでしょうか。都道府県であったり、実際に移送する方が誰なのかということも含めて、この調整、非常に重要だと思うんですが、どちらがされるという理解でしょうか。

#287
○橋本副大臣 お答えをいたします。
 災害時における感染症患者の移送については、各都道府県と医療機関において相談の上、適切に対応がなされるものと認識しております。
 恐らくは、都道府県で災害の対策本部等が設置をされ、その中で、例えばDMATの本部などがその搬送の調整などを担当するような形になることが一般的だろうと思われます。

#288
○泉分科員 やはり災害時において、こういった感染症の患者の方々を、災害の規模にもよると先ほどお話がありましたけれども、まさにそういうとおりでありますけれども、規模ですとか患者数に応じて、患者さんの滞在場所というものを想定はしておかなければいけない。ただ、現時点で、ほかの作業も非常に忙しい中で、余りそういうことについて議論がなされたことがないというふうに認識をしております。
 副大臣、何か、今までこういう、もしこの状況で災害が起きた場合の移送ですとかについて聞かれたことというのはございますか。

#289
○橋本副大臣 今委員がお話をいただきましたように、まずは、今、それこそ新型コロナウイルス感染症の発生が起こっている、また地域によってはそれがかなり拡大をしている状況がございます。その中で、適切な医療機関を確保する、あるいは、都道府県によっては、宿泊施設等にも無症状の方などをお送りをするような検討も進んでいるという状況でございます。
 当然ながら、そういう中においても自然災害というのは起こり得るのであって、その折のことというのも検討されるべきであるというのは御指摘のとおりではございますけれども、そうした場合に関しては、国で定める防災基本計画等に基づきながら、関係機関連携の上、地域の実情に応じて都道府県において適切に判断をいただく、こういうような整理になっているのが現時点でございます。

#290
○泉分科員 この後質問していくんですが、避難所における感染症対策というのは別途またあるわけですけれども、こういう感染者の方々は、地域の避難所で一体的にお過ごしいただくというのはまず考えられないということになろうかと思いますので、ぜひ、頭のどこかにと言うとあれですけれども、それはそれで、自然災害時にどうするかということはやはり想定はしておく必要はあると思いますので、ぜひ、内閣府防災となのか、あるいはどこと調整をされるのかということはありますけれども、都道府県に対して、出たとこ勝負みたいなことにならないように、もしそういった場合には患者さんをどうするのかということも考えていただきたいというふうに思います。
 続いて、きょう、主たる質問の予定をしていた、避難所における感染症対策というものであります。
 避難所における感染症対策は、避難所運営ガイドライン、これは平成二十八年の四月で、つくられているものが内閣府防災担当であるわけですけれども、大臣、この内容が、現在、直近のものということでよろしいでしょうか。そのほかに何かマニュアルというものは存在するのか、確認したいと思います。

#291
○青柳政府参考人 お答えいたします。
 避難所における感染症対策に関しましては、委員御指摘のとおり、内閣府が作成している避難所運営ガイドラインに基づいて、医師、看護師の巡回、派遣体制の確保、換気の実施等について自治体の取組を促しているところでございます。
 このほかでございますけれども、内閣府では、避難所における良好な生活環境の確保に関する取組指針というのを設けております。また、避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインに基づいて、避難所における感染症対策について自治体の取組を促しているところでございます。
 また、厚生労働省においても、避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドラインというものにおきまして、感染症の流行予防のために、手洗い、うがいの励行、マスクの着用等の留意点を自治体に対して示しているところでございます。

#292
○泉分科員 ちょっと意外だったんですが、大臣がお答えされるのかなと思ったんですが。私が伺っているところでは、基本的に全て大臣となっていたと思ったんですが、ちょっと、私が説明を受けていないのかもしれませんね。まあ、わかりました、可能な限り大臣にお願いしたいと思いますけれども。
 新型コロナウイルス感染症の不安が高まって、この状況で自然災害が発生すれば多くの国民は不安を感じるということで、やはりこれまでの避難所運営ガイドラインというのは、コロナのようなことを全く想定していないわけではないけれども、しかし、現在のようなことを想定していたのか、いるのかということがやはり問われるわけですし、私も地元で自主防災組織の役員なんかに携わったこともありますけれども、私がもし避難所の設置を現地で担当する住民組織の一員であれば、相当混乱しますね、相当混乱します。
 そういう中でということで、四月一日、内閣府と消防庁と厚労省で、「避難所における新型コロナウイルス感染症への対応について」という通知が出ております。
 これは都道府県ですとかの防災担当部局や衛生担当部局の長に出ているもので、これが現場の避難所を設置する住民組織にまで行き渡っているかどうか、ちょっとわからないわけですけれども、ここにも幾つかのことが書いてありまして、こうした状況において災害が発生し避難所を開設する場合には、感染症対策に万全を期す、指定避難所以外の避難所を開設するなど、可能な限り多くの避難所の開設を図る、ホテルや旅館の活用等も検討していただくようにお願いいたしますと書いてあります。
 これは、そういう各都道府県や特別市の担当部局だけではなく、全てのそういった住民組織にも伝わるという前提なんでしょうか。御答弁をお願いいたします。

#293
○武田国務大臣 先ほどは済みません。
 拡大防止のために今政府は全力を挙げて取り組んでいるんですけれども、先生の御指摘の今のような現状で災害が発生した場合、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を踏まえ、避難所における感染症対策を徹底する必要があると考えております。
 従来から、取組として、政府としては、避難所にかかわる各種ガイドライン等を定め、避難所において必要な感染症対策を講じるよう市町村に対して周知しているところでありますが、さらに、先ほどお話がありましたように、四月一日付で、災害発生時に可能な限り多くの避難所の開設を図り、ホテルや旅館の活用等も検討していただくとともに、避難者に対する手洗い、せきエチケット等の基本的な感染対策の徹底や避難所内の換気や十分なスペースの確保について留意するよう、関係省庁連名で都道府県等宛てに通知したところであります。
 今後、自治体の負担にも配慮しながら対応状況を確認してまいりたいと思いますし、また、加えて、災害発生後には、避難所における感染症対策を支援するために必要となるマスクや消毒液などの物資についてのプッシュ型支援など、必要な支援にも努めることとしております。

#294
○泉分科員 青柳統括官、もしわかればなんですけれども、これは、ホテルや旅館等の活用も検討するということを求めているとなると、避難所というのは、通常、公共機関、公共施設を使う、学校ですとかを使う。そうじゃなく、民間の施設を避難所として使うことを求めるということは、この場合は補償は出るという認識でいいんでしょうか。

#295
○青柳政府参考人 お答えいたします。
 その場合には、いわゆる災害救助法の適用ということを想定して対応していただくということになろうかと思います。(泉分科員「補償は出るか」と呼ぶ)補償は出ます。費用は負担されるということです。

#296
○泉分科員 ありがとうございます。
 今、補償は出るということでありましたが、それが、通常に経営していた場合の収入ということでは必ずしもないんでしょうけれども、補償をしっかりと出していただくことを前提にホテルや旅館の活用もするということだと思います。
 しかしながら、この通知はそんなに具体的なことが書いてあるわけではなく、十分な換気に努めるだとか、あるいは避難者が十分なスペースを確保できるように留意しなさいということがあるわけです。
 一方で、実は東日本大震災のときに、厚生労働省の科研費を使って、科学研究費補助金を使って、当時、「新型インフルエンザ等の院内感染制御に関する研究」研究班が作成したもので、避難所における感染対策マニュアルというものがつくられています。
 今のところ、大臣からは、この避難所における感染対策マニュアル、厚生労働省の科研費でつくった二〇一一年のものを活用してという言葉はありませんでしたし、副大臣の言葉の中にもなかったかなと理解をしておりますけれども、大臣、この二〇一一年の感染対策マニュアルというのは今も使えるものなんでしょうか。

#297
○青柳政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の避難所における感染対策マニュアルにつきましては、新型コロナウイルスの感染症対策として参考となるものもあると考えております。
 具体的には、避難所への到着時の症候群のサーベイランス、兆候や症状のモニタリングを行うこと、あるいは病人専用トイレを確保することについては、いずれも行うことが望ましいものと考えております。

#298
○泉分科員 今のは非常に大切なお答えではないのかなと思います。
 といいますのも、この避難所における感染対策マニュアルというものは、今のところ、表には余り言葉として出てこないものであります。しかし、非常に参考になるものがあると内閣府防災の青柳統括官はおっしゃった。
 そこで書かれていることが何かということで、今統括官がおっしゃられたのは、避難所に到着をしたとき、住民が、災害が起こり、そしてみんなぞろぞろと避難所に到着をいたします、そのときに、症候群サーベイランス、兆候、症状のモニタリング、これが有効であるということをおっしゃられたわけであります。
 これが何かということでいいますと、実際には、避難所に到着をすると、このマニュアルの中ではどう書いてあるか。例えば、熱(三十八度以上)ある、又は熱っぽいとか、インフルエンザ様症状があるとかないとか、体にぶつぶつができているとかいないとか、さまざまな体の症状の変化を、紙を使って書いていただく、あるいは聞き取りをする、こういうことになっているわけです。
 さらには、掲示するべきポスターということで、次の症状がある場合はすぐにスタッフにお知らせくださいという形で、同じように、症状の変化がある者はスタッフに申し出てください、こういう紙をなるべく避難所に張りなさいということが示されているわけです。
 ということは、先ほどから話をしていますように、私がもし避難所の管理者であれば、管理者というか事実上の運営者ですね、住民組織の。必ずしも避難所というのは行政の職員の方がそこに所在しているわけじゃないですから、自治会ごとに避難所を運営しているパターンも数多くあります。そういった意味では、この症候群サーベイランスをするとかしないということは、極めて大きな変更点ではないかというふうに思うんですね。
 今災害が起これば、これが、もちろん三人、五人の避難所もあって、全部それができるかというのはありますが、可能な限りこのサーベイランスはやってもらいたいということで、改めて、よろしいでしょうか。

#299
○青柳政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、このサーベイランスやモニタリング、大変有効であろうと思います。一方で、災害の規模、状況に応じて、一度に大変多くの方がいらっしゃったときにどこまでできるのかというところはあろうかと思いますけれども、改めて、自治体、あるいは先ほどおっしゃられたような末端の自主防災組織までどのように周知を図っていくのかということは、厚生労働省さんとも連携して検討していきたいと考えております。

#300
○泉分科員 そしてもう一つ、病人専用トイレを確保する、確かにふん便のことも言われていますけれども、とにかく、今、この新型コロナウイルス対策では、動線を別々にするというのは各医療機関でできるだけ頑張ってくださいという話をしているわけですね。それが避難所で、やはり、まだ新型コロナウイルスかどうかわからないけれども、そういった症状が、何らか体の変化があるという方々について、一般の避難者と動線をできる限り早く分けなければいけない、このことも恐らく間違いないんだというふうに思います。
 そういった意味で、病人専用トイレを確保するというふうに書いてあるわけでして、これは、今までの避難所の運営を現場で考えていても、やはりトイレの使用についても、学校が、あったとしても、今までは全部のトイレを使えるわけじゃなかったわけですね。体育館に一番近い一つか二つぐらいのトイレまでを使う範囲として、それ以外は余り学校の中をぐるぐる歩けないような形にしている避難所が多く見られるわけです。
 最近でこそ、そのうち幾つかを、教室を使わせていただくとかいうところも出ていますが、ぜひ、やはり、こういった災害時に、病人専用トイレも、できるだけ動線も分けて確保することが必要だということも周知をしていただきたいというふうに思います。
 更に言いますと、このマニュアルの中には飛沫予防策という欄がありまして、飛沫を予防する策ですね、そこには、兆候のある人を他の被災者から離すということで、個室あるいは隔離室に収容する、他の被災者からは空間的に分離する等々が書いてあります。そして、マスクを着用する、症状のある人と接する場合にはマスクを、ここでは外科用、処置用と言っていますから、こういうサージカルマスクですね、これを着用すると書いてある。そして、同じ兆候、症状のある人々を同室にする、コホーティングということも進めるように書いてあるわけであります。
 これも、同じように行われるもの、進められるものというふうに認識をしてよろしいでしょうか。これは内閣府が、まあ、どちらでも結構です。

#301
○青柳政府参考人 お答えいたします。
 同じ兆候、症状のある人々を同室にするコホーティングにつきましては、新型コロナウイルス感染症であるかどうかわからない避難者を同室にするということは、初期症状が風邪ということでいうと、感染者と非感染者が一緒になっちゃって更に感染するということもあり得るということでいうと、必ずしも適当とは考えられないというふうに厚生労働省さんから聞いておりまして、可能な限り個室にすることが望ましいと。やむを得ず同じ部屋にする場合には、パーティションを区切るとか距離をあけるとかというような工夫が望ましいというふうに伺っております。

#302
○泉分科員 この厚生労働の科研費での研究、避難所における感染対策マニュアルでは、このコホーティングが望ましいというふうに書いているんですが、現下のコロナ対策という意味では、恐らく住民の皆さんもなかなかそれを許容しない環境があるんじゃないか、そういうようなことをおっしゃられたんだと思います。
 それぐらい、やはり既存の感染症とも、やはり、今ワクチンがないということ、治療薬がないということを含めて、非常に避難所では対処しにくいのが現状なんだということをぜひ御理解いただいて、だからこそ、災害の程度にもよるんですが、最初のサーベイランスを行う、体調の変化をどこかで判断、まあ、避難所の入り口で体調の変化を判断した時点で、どこにどう送るのか、現地は相当混乱していますから、移動の自由もなかなかままならないとは思いますけれども、そういう中で誰をどういうふうに分けるのかというのが極めて重要、難しい問題なんだということを、ぜひ、防災担当大臣、また厚労副大臣、御認識をいただいて。
 これは本当にどうするんだということは、かなり、実際にもし災害が起こると、トラブルになる可能性も含めて、あり得るんじゃないかというふうに思いますので、円滑な医療への移行を、場合によっては、状況によっては避難所に出向く形で何らか検査をしなければいけないようなこともあり得るということも想定をされるということであります。ぜひ、そういったこともさまざま想定をしていただければと思います。
 そういった意味で、私は、この二〇一一年の感染対策マニュアルですが、かなり専門的にここで細かく具体的に、誰がどんな、例えば避難所のスタッフの場合は、さまざまな避難者と接するので、二十四時間ごとに自己モニタリングをしてください、自分自身で体調の変化があるかないかのモニタリングをしてください、そういうことも書かれております。
 ですから、避難所を運営する地域の方々もそういうことをしっかり認識しておかなければいけないんですが、そういうことまでは多分まだ伝わっていないですよね、伝わっていない状況にあるということであります。
 そういうことを考えても、ぜひ、この通知は、第一回、出されたわけですが、特に、やはりコロナウイルス感染症ということに鑑みて、ただ単に指定避難所以外の避難所を開設するとか、換気やスペースを確保するということだけではなく、もう少しこういった、サーベイランスや病人用トイレを確保する等々も必要だということも具体的にお伝えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#303
○青柳政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のような点も含めて、より丁寧な形で、また、きちんと現場が対処できるような対応について、厚生労働省さんともよく調整をした上で、改めて自治体向けの通知、周知を図ってまいりたいと考えております。

#304
○泉分科員 こういうときですから、通知が各自治体に行って、各自治体からその実際の避難所運営に携わる住民組織に伝わるまで、相当時間がかかったりするかもしれません。そういう意味では、最近、内閣府防災でも、まずはホームページで公開をするなりして、広く活用していただけるようにする、そうすれば、一気に地元の各住民組織も見られるというところもありますので、ぜひ、そういったことも含めて、具体的な避難所運営についてさまざま指導をしていただきたい、支援をしていただきたいということもお願いをしたいと思います。
 さらには、この感染対策マニュアルには、例えば、避難所が混み合っている場合なんかは、人間、同じ方向で寝ないでくださいということも書いてあるんですね、顔と足を互い違いにして寝てくださいと。多少抵抗感はあると思うんですが、実は、感染の専門家たちからすれば、やはり呼吸と呼吸が触れ合う間近で一晩過ごすというのはかなり危ないという認識なんですね。
 こういうことも、まだまだ恐らく、多くの住民の皆さんには余り意識としてはないということもありますので、全部をどうこうしろということではなく、よくその辺を精査して伝えていただきたいということがきょうの趣旨でありますので、よろしくお願いいたします。
 そして、先ほど冒頭にお話をした、厚生労働副大臣、質問に戻らせていただきますけれども、これから軽症者の施設、無症状者の施設ができるかもしれないというところでいいますと、ぜひここで、そこでさまざまな作業に従事をする方々が出てまいります。中には、健康管理ということで、紙に何かを書いてもらうとか事務的なことをやりとりする方、あるいは通知を渡す方とかいろいろな方が出てくる。そういう方々の防護体制、お答えをいただければと思います。

#305
○橋本副大臣 お答えをいたします。
 四月二日に新型コロナウイルス感染症の軽症者の宿泊療養マニュアルというものを策定して発出をしております。
 その中でるる書いてはございますけれども、先ほどの職員の方の、対応される方の防護ということに関するところで申し上げれば、来られた方にやはり対面して説明しなきゃいけない場合などがあります。そうした場合については、手袋、サージカルマスク、目の防護具、これはフェースシールドというこういうものとか、あるいはゴーグルを着用する、あるいは、軽症者の方もサージカルマスクを着用していただいて、換気のよいところでできるだけ行っていただくように、こういうことが書いてございます。
 また、そうではない、対面で接触する場合以外の場合は、サージカルマスクと手指衛生で対応ということですので、マスクをしていただいて、あとはアルコール等々で消毒、手をよく洗っていただく、こういうことになります。
 冒頭、ダイヤモンド・プリンセスの中において、二月十四日のお知らせの話もございましたけれども、実はダイヤモンド・プリンセスの中でも同じようなことで、十四日もたしかそのようになっていたと思いますが、結局、陽性の方あるいは乗客、乗員の方の検体採取をする場合は、やはりそれでせきをされたりして飛沫を浴びる可能性がありますので、そういう方についてはきちんとした防護具をしっかりつけていただくということ。それと、それ以外の事務等に当たる者については、サージカルマスクと手指衛生、いわゆるスタンダードプリコーションという言い方をしますが、これで当たるというふうに整理をされておったわけでございます。
 ただ、いずれにしても、医療者の方にもあるいは事務官にも感染者を出してしまったということは、私たちも反省をしなければいけないことであります。防護具をつけていても、きちんとした取り外し方、つけ方、あるいは手指衛生のタイミング等々も実は大事なので、そうしたこともしっかりお伝えをしていくことが大事だなというふうに思っているところであります。

#306
○泉分科員 防護服を着て作業から戻った人と事務的な作業をする人が接する中でということも場合によってはあり得るかもしれないなと思っていまして、ぜひ、とにかく全ての方々にできるだけの感染防止対策をとっていただきたいということをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#307
○あかま主査 これにて泉健太君の質疑は終了いたしました。
 次に、階猛君。

#308
○階分科員 立国社共同会派の階猛です。
 きょうは、武田大臣に被災者生活再建支援の関係などについてお尋ねをしたいと思います。
 私、二年近く前になりますけれども、復興特別委員会の方で、平成二十六年八月に内閣府の方で取りまとめた被災者に対する国の支援の在り方に関する検討会の中間取りまとめというものを取り上げさせていただきました。
 この中で被災者生活再建支援のあり方についてるる述べられておりますが、こうしたことを踏まえて、検討状況はどうなっているかということをお尋ねしたところ、資料の一ページ目の三段目の最後の方ですけれども、「検討会の中間取りまとめに基づきます各論点につきましては、」ということで、「例えば保険の加入の促進ですとか住まいの確保全体という大きな視点での検討は引き続き進めながら、同一災害同一支援の観点での見直しにつきましては、引き続き、予算編成過程の中で検討をしているところでございます。」というくだりがあります。
 そこで、ちょっと分けて聞きますけれども、この中で、保険加入の促進というくだりがあります。この保険加入の促進、具体的にどんなことをやっているのかということを担当者にお尋ねしたところ、二ページ目のようなパンフレットをつくって、これはパンフレットの抜粋ですけれども、こうしたものを含むパンフレットを配って保険加入の促進をしているということでした。
 このパンフレットなんですが、作成と配布に要したコスト、それから、この施策を実行することによって、今、この資料に書いてありますような加入率、これはどのように変化したのかということを教えていただければと思います。

#309
○武田国務大臣 生活再建に当たっては、保険、共済への加入など自助による取組も重要であることから、内閣府としても、平成二十九年三月に、加入促進のパンフレットを作成、配布する等の対応を行ってまいりました。
 平成二十九年以降の保険、共済を合わせた加入状況というものはなかなか把握できていない状況にありますが、例えば地震保険に限れば、加入率は増加傾向にあると承知をいたしております。

#310
○階分科員 これは通告しておったんですけれども、事務方の方ではまだそこまで具体的な数字は把握できていないということでよろしいですか。

#311
○武田国務大臣 全く正確な数字というものは把握できていない状況であります。

#312
○階分科員 このパンフレットの作成や配布に要したコストというのもお尋ねしたんですが、それもはっきりしないということですか。

#313
○武田国務大臣 平成二十八年度、被災者の住まいのあり方に関する検討調査経費約一千三百万円の内数ということになっております。

#314
○階分科員 意外に少ない費用だなという実感がありまして、逆に言うと、それで本当に実効性があったのだろうかという気がしています。
 まさに、自助、共助、公助という三本柱で被災者の生活再建支援は進めていくべきだと思っています。そういう中で、この共助の保険、これをいかに加入を促進していくかということは、非常に私も重要だと思っていますので、この取組はぜひ進めていただきたいのと、あと、成果をちゃんと定量的に把握できるような体制も整えていただきたいと思います。
 大臣、お約束いただけませんでしょうか。

#315
○武田国務大臣 不断の見直しを行って、一人でも多くの方々がしっかりと加入していただけるように努めてまいりたいと思います。

#316
○階分科員 ぜひお願いします。
 あと、先ほど私が引用した中で、同一災害同一支援の観点での見直しということなんですが、この資料の三ページ目に今の国の制度について書かれております。要するに、局所的な災害で被災者生活再建支援金の支給条件を満たさない場合でも、都道府県が自主的に局所的な災害について被災者生活再建支援金と同じような仕組みをつくった場合に、国が半分交付金で手当てをしますというものなんですね。
 これも事務方に事前に教えていただきましたところ、今現在で大体二十一の府県が加入しているということなんですが、加入というか制度を入れているということなんですが、これをぜひ更に普及させていただきたいと思いますが、この点についての大臣のお考えをお聞かせください。

#317
○武田国務大臣 ただいま全国知事会と開催しております被災者生活再建支援制度の在り方に関する実務者会議におきましても、災害に備えて保険の加入を促進することも重要であるとの認識を共有したところであり、都道府県とも連携して加入の促進を図ってまいりたいと思います。
 また、御指摘の支援法の適用となる災害で適用基準を満たさない市町村については、支援法による支援金は支給されませんが、都道府県が条例等で全壊等の世帯に対し支援法と同様の支援を行えば、支給額の二分の一を特別交付税で措置することとしており、既に二十二府県で制度が導入されているところであります。
 これらの府県では、御指摘のような場合でも独自支援制度により支援金が支給されているところであり、当該制度を導入していない都道府県に対して引き続き制度の導入を促すなど、被災者に寄り添った災害対応に努めてまいりたいと考えております。

#318
○階分科員 ぜひ、この点もよろしくお願いします。
 さて、東日本大震災から九年がたちまして、今、政府の復興期間、最終年度に入ってきているわけです。
 改めて住宅被害の大きさというのを述べさせていただきますと、東日本大震災では、全壊が十二万二千件ぐらい、半壊が二十八万三千件ぐらい、一部損壊が七十四万八千件にも上る、これが復興庁から出ている数字です。それ以降も熊本の地震とかさまざまな災害がありましたけれども、そうした災害を全部足しても今の数字にははるかに満たない、こういう状況なんですね。
 そうした中で、今もなお仮住まいを強いられている方がたくさんいらっしゃいます。被災者生活再建支援補助金という国の予算が令和二年度と三年度でトータルで約百八十億円計上される見込みだというふうに聞いておりますけれども、こうした数字を前提にすれば、この令和二年度、三年度で、被災三県でも結構ですし、あるいは被災した方全体でも結構なんですが、今後見込まれる令和二年度、三年度の被災者生活再建支援金の申請件数はどれぐらいになると予測されていますでしょうか。

#319
○石田政府参考人 お答えをさせていただきます。
 御指摘の中で、東日本大震災の被災三県におきます令和二年度以降の被災者生活再建支援金の申請見込み件数につきましては、内閣府の方で罹災証明書の交付件数や県からの聞き取りに基づきまして試算をいただいておりまして、基礎支援金が約五千五百世帯、加算支援金が約六千九百世帯と見込んでいるところでございます。

#320
○階分科員 本当に、まだこれだけの方が申請をせずに、これから申請するという状況にあるわけです。
 これも、石田さん、もしおわかりになればで結構なんですが、今おっしゃった基礎支援金五千五百件とか加算支援金六千九百件、これの申請が終われば、大体仮住まいの方は解消されるというものなのかどうか、大体で結構ですので、教えてもらえますか。

#321
○石田政府参考人 お答えを申し上げます。
 まず、岩手県、宮城県等につきましては、宅地造成等のおくれているところ等でまだ仮住まいは残っておりますけれども、ある程度、そういったものの造成が令和二年度でほぼ完了いたします。そういった意味では、仮住まいの関係、かなり終了する部分が多いと思っております。
 一方、福島県の方につきましては、まだ十二市町村等におきまして、帰還困難区域もございますので、まだ仮住まい等に、最終的な住まいの確保がまだ未定の方、それなりにまだ残っている状況があるかと思っております。

#322
○階分科員 もうすぐ完了するという地域では早く完了させるためにも、また、まだまだこれからだという地域についてはその後押しをする意味でも、被災者生活再建支援金の拡充というのは重要ではないかということで、私は野党の側の一人ですけれども、被災者生活再建支援金を充実させるための法案をかねがね国会に野党の各党と一緒に出してきたというのが五ページ目に挙げていることです。
 大きく二つありまして、加算支援金の額をふやすということ、それによって最大が三百万から五百万に上がるわけです。それから、検討条項、五ページ目の一番下の方に書いていますけれども、半壊した世帯の全ての被災者も対象にするといったようなことも挙げさせていただいております。
 これを、一ページ目に戻りますけれども、過去にも何度か復興特別委員会などで議論させていただいておりますが、ずっとそうなんですけれども、政府側の答弁というのは、東日本大震災を始め過去の災害の被災者との公平性や他の制度とのバランス、こうしたものを考えなくちゃいけないということで、消極的な答弁が繰り返されてきたわけであります。
 ところで、この資料の六ページ目なんですけれども、震災以降の平米当たりの木造、戸建て、持家の工事費が幾ら上昇してきたのかというのをグラフで示したものであります。震災以降で、全国的にも一二・一%上昇しておりますが、被災三県では二〇・五%上昇しているということで、大変これは住宅を再建する人にとっては厳しい環境ということが言えるわけです。
 他方、政府が行っている他の施策として、これは復興庁の予算だと思いますが、四ページ目には住まいの復興給付金というのがありまして、これは、消費税が上がったときに、かかり増しの分は給付してあげますということなわけです。
 こうした給付金の算定に当たって、復興庁は、再建する住宅の平均面積を大体百三十平米ぐらいというふうに考えているんですね。他方で、さっき二〇%以上上昇していると言いましたが、被災三県では平米当たり、額に直すと三・二万円、これぐらい上昇しています。単純計算で、三・二万円掛ける百三十平米ということになりますと、大体四百万円強、かかり増しが生じているということを事実として指摘させていただきたいと思います。
 かかり増しの部分だけで四百万円ということなのですが、現在の被災者生活再建支援金の上限三百万円ではこの四百万円という建築費の上昇分にも満たなくて、実質的に見れば、支援金を引き上げる方が公平性を満たすというふうに言えます。
 最初に言いましたとおり、政府側は、被災者生活再建支援金の引上げについては消極的であり、消極的な理由として、過去の災害の被災者との公平性というのを挙げておるんですが、私の考えは、むしろ、公平性を図るというのであれば、建築費の上昇によるかかり増し分はちゃんと国として面倒を見てあげる。この復興給付金というものも同じような趣旨だと思うんですね。住まいの復興給付金も消費税上昇分によるかかり増しは政府が面倒を見るということなので、同じ趣旨で、この被災者生活再建支援金も、建築費の上昇に見合う、あるいは、それにも満たないぐらいの我々の提案なんですけれども、その分は国として面倒を見るということが重要ではないかと思っております。
 被災者生活再建支援金の加算、支援金の上限の引上げについて、大臣の見解をお願いします。

#323
○武田国務大臣 東日本大震災の被災者を対象とした住まいの復興給付金や、他の地域も対象としたすまい給付金というものは、住宅の取得等における消費税率引上げに係る負担の軽減を図るための制度であると承知をいたしております。
 一方で、被災者生活再建支援金は、自然災害により生活基盤に著しい被害を受けた者に対し生活再建を支援する目的で支給する、いわば見舞金的な性格のものである、このように考えております。
 消費税率の引上げ等への対応は、住宅ローン減税や住まいの復興給付金等で対応しているところであり、御指摘のような観点からの支援金の増額や支給対象の拡大は考えておりません。
 なお、支援金の支給金額の引上げについてですが、全国知事会による平成三十年七月の被災者生活再建支援制度に関する検討結果報告において、現行の支給額は、被災者が住宅再建を行うために必要な支給額であると考えられていることから、支給限度額は現行どおりとされているところであります。
 また、支給対象の拡大についてですが、全国知事会からの半壊世帯までの対象拡大の提言も踏まえ、事務方において、全国知事会と協力して詳細な実態把握を行うとともに、実務者会議を開催するなど継続的に意見交換を行っているところであり、被災世帯の実態等も踏まえながら、今後も全国知事会としっかり議論してまいりたいと考えております。

#324
○階分科員 知事会の意見は私も知っておりますけれども、この一ページ目の資料にもありますとおり、過去には町村会の方からは被災者生活再建支援金の増額という要望も出ているということはぜひお含みおきいただきたい。
 それから、他の制度とのバランスということも生活再建支援金の充実のなかなか妨げになっているというような過去の答弁なんですが、他の制度とのバランスという意味でも、こちらの住まいの復興給付金は、半壊世帯にも給付され、また、さっき言いました消費税による負担ということをカバーするということですから、そういう自己の責任に帰さない部分で負担がふえた部分というのは、住まいの復興給付金と同じように、被災者生活再建支援金でもカバーしていくべきではないかということを重ねてお願いを申し上げます。
 もう一つ、被災者の住宅再建ないし生活再建について、最近の総務省から出ている勧告、これは資料の一番最後ですけれども、今まで、応急修理制度を利用した場合、応急仮設住宅への入居はできないという扱いがあったようですが、これを改めて、応急修理制度の申込み後、修理完了までに長期間を要している被災者など損壊した住宅に居住し続ける者に対し、応急仮設住宅の供与を可能とすることという勧告がつい最近出されました。
 この点について、私も行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。

#325
○武田国務大臣 御指摘のように、先月末に総務省において、災害時の住まい確保等に関する行政評価・監視の結果報告書がまとめられ、これに基づき、災害時の住宅の応急修理に関する制度上の見直しなどを内容とする勧告が行われました。
 具体的には、応急修理制度の申込み後、修理完了までに長期間を要している被災者など損壊した自宅に居住し続ける者に対し、応急仮設住宅の供与を可能とすることについて、必要な措置を講ずるよう求められたところであります。
 住宅の応急修理と応急仮設住宅の供与については、その救助の対象が異なることから、併用しないこととしていたところではありますが、一方で、修理業者不足等の課題もあり、修理期間が長期化することも実態としてあるところであります。
 今回の勧告の内容を踏まえて、各制度の併用の可能性については、被災自治体や被災者の声も聞きながら、災害救助法の目的や趣旨、救助としての必要性等を考慮しつつ、今後検討してまいりたいと考えております。

#326
○階分科員 前向きな見解と受けとめました。
 ぜひ、同じように、被災者生活再建支援金についても、これは本当に、建築費の値上がりがなければ私もここまでこだわるものでもないんですが、全く御本人たちの責任のないところで負担がふえて、それで住宅再建もおくれがちであるということもぜひ直視していただいて、大臣は非常に防災に対する意識はお持ちだと思っていますので、ぜひそこはお願いしたいと思います。
 政府内での検討、もう一度、改めてお願いしたいんですが、いかがですか。

#327
○武田国務大臣 さまざまな声を聞きながら、しっかりと検討してまいりたいと思います。

#328
○階分科員 話題をかえます。
 カジノ、IRについては、私も予算委員会などで取り上げてきました。ただ、そのときは、コロナウイルスの問題については、やはりまだ危機感がなかったと思います。今、パンデミックとも呼ばれるような状況になり、三密をなるべく避けるということが言われる中で、カジノというものは、まさに三密であり、かつ、夜に人が集まったり、あるいは長時間そこにとどまったりということで、こういうコロナウイルスの蔓延という局面では非常に危うい施設なのかなと思っています。
 こうしたパンデミックは今だけではなくて将来的にも起こり得る、こういうことを想定した上で、こうした緊急事態、非常事態においても顧客の安全を守れるだろうか、あるいは、休業ないし顧客の激減といった事態にも耐え得る経営体力があるのかといった観点から、これからもしIRを推進していくとなれば、事業者の免許付与ということもやっていかなくてはいけないんですが、今言ったような視点を考慮した上で免許の基準というものも考えていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#329
○武田国務大臣 IR整備法では、カジノ管理委員会は、反社会勢力の排除など廉潔性の確保、また、依存防止対策を含めた有害な影響の排除といった、カジノ事業の健全な運営を確保する観点から、カジノ規制を厳格に執行することをその責務といたしております。
 この観点から、カジノ免許の申請時においても、健全な財政的基礎を有すること、収支の見込みが良好であることといった財務状況も含めて、厳格に審査することとされております。

#330
○階分科員 カジノの収益でもってIRの運営も行われていくわけでありまして、カジノの収益が激減するということになれば、IR全体にも影響が及ぶということになるわけです。
 こうした非常事態を想定した経営体力、あるいは、いざというときに顧客の安全をきちんと守れるかどうかということは、多分、今までは余り想定せずに、カジノ管理委員会でもどういう事業者を選ぶべきかということを議論されてきたんだと思うんですね。
 今、実際にこういうパンデミックと言われるような事態が起こっている中で、もう一回、この免許付与のあり方について、カジノ管理委員会として検討し直すべきではないでしょうか。

#331
○武田国務大臣 先生御指摘の、IR整備法では、カジノ事業を含めたIR事業については、観光や地域経済振興など公益性実現の観点から、安定的で継続的な事業運営が確保されるよう、国土交通大臣が、区域整備計画を適切に認定し、IR事業の監督を行うとされていると承知をいたしております。

#332
○階分科員 それでは、IR推進の担当の方にもお伺いします。まだ質問しますからね。
 IR整備を進める上で、経済波及効果がどれぐらいあるかということが国会でも議論になりました。
 ただ、その議論の中でも、やはりこうしたパンデミックが生じた場合に、今もう既にインバウンド観光客が激減しておりまして、国内の観光も激減している、こういう状況なんです。IR整備をする場合に、プラス面の効果だけではなくて、マイナス面の効果ということで、こういうパンデミックが起きた場合に、恐らく、固定費が大きい業種ですから、大変な損失が生じますし、また、従業員などへの休業手当なども莫大な金額に上ると思います。
 今回、こうした事態になっているわけで、今後、IR整備の経済波及効果を考える上で、こうしたマイナスの面も改めて考えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#333
○秡川政府参考人 現在、国土交通省は、IR整備の基本方針の案というのを作成途上なんですけれども、カジノ管理委員会から、IR区域、IR施設の安全性の確保を盛り込むべきだという御指摘をいただいておりまして、今、IR施設における感染症対策を含めて、安全性の確保についても認定の審査基準に盛り込むことを検討しております。
 また、今、財政面での御指摘をいただきましたけれども、認定審査に当たりましては、IR事業の業績が仮にいろいろな事象で下振れした場合においても長期的に事業を継続できる財務面の安定性について厳正に審査をするということにしております。
 将来、さまざまな事態が起こり得る可能性がありますけれども、安定して継続的なIRの運営が確保されるような認定を行ってまいりたいというふうに考えております。

#334
○階分科員 今現在、IR整備の基本方針を今回の感染症の問題なども考慮して検討中だということなんですが、これは、当初予定では一月末にも出されるみたいなことが報道されておりましたけれども、今現在はいつぐらいを目途に整備方針をまとめようとされているんでしょうか。

#335
○秡川政府参考人 今、基本方針案の作成プロセスの中で、関係省庁の協議というのをやらさせていただきまして、カジノ管理委員会を含めた関係省庁の御意見を今いただいている、その中でカジノ管理委員会から御指摘をいただいたということであります。今、それをどのように盛り込むのかというのを検討しているという状況であります。
 あと、国会においてもさまざまな御意見を頂戴しているところなので、そういう意見を踏まえて、今丁寧に作業を進めているところでございます。

#336
○階分科員 丁寧にやってほしいですし、特に経済波及効果の算定というところはまだ納得できる説明を得られておりませんので、そこもぜひお願いしたいです。
 それで、これから整備方針を固めていくということになりますと、私は、当初、来年一月から七月ということで予定されていた、自治体からのIR誘致申請の受け付け期間というものも延期すべきではないかというふうに考えております。
 この点について、見解をお願いします。

#337
○秡川政府参考人 今御指摘いただきました一月から七月の申請期間というのは、昨年の秋に、パブリックコメントのプロセスの中で、その時点でIRに取り組みたいという自治体の御意見を聞いて、一月から七月というふうに設定をさせていただいたものです。
 現時点、幾つか、今回は見送ると言った自治体も出ていますけれども、引き続き取り組んでおられる自治体に確認をしましたところ、一月から七月という、今、案でお示ししている期間で引き続き取り組みたいというのが現状でございます。

#338
○階分科員 自治体の固有名詞は、どちらになるのかということはお答えいただけますか。その一月から七月は予定どおりやりたい、やってほしいと言っているところはどちらになりますか。

#339
○秡川政府参考人 昨年の秋に手を挙げたのが、七つ自治体がございました。その後、北海道と千葉市がちょっと見送るということを発表されているんですけれども、それ以外の自治体全てに御確認したところ、そのような返答をいただいているというところでございます。

#340
○階分科員 やはり、オリンピックも延期したわけですし、こういう事態になっているわけですから、IRだけ予定どおり進めるというのは私はちょっと違和感があるということを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#341
○あかま主査 これにて階猛君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして内閣府所管中内閣本府及び沖縄振興開発金融公庫についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――

#342
○あかま主査 これより外務省所管及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。茂木外務大臣。

#343
○茂木国務大臣 平成二十八年度外務省主管一般会計歳入決算及び外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 外務省主管の歳入につきましては、予算額百二十六億四千百十二万円余に対しまして、収納済み歳入額は三百三十五億八千七百五十六万円余であり、差引き二百九億四千六百四十四万円余の増加となっております。
 外務省所管の歳出につきましては、歳出予算現額一兆百五十一億四千六百四十八万円余に対しまして、支出済み歳出額は八千九百二十四億一千五百九十万円余、翌年度繰越額は一千六十七億九千二百九十三万円余、不用額は百五十九億三千七百六十五万円余となっております。
 以上をもちまして、平成二十八年度決算の概要説明を終わります。
 続きまして、平成二十九年度外務省主管一般会計歳入決算及び外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 外務省主管の歳入につきましては、予算額二百二十三億三千四百四十五万円に対しまして、収納済み歳入額は三百九十五億九千二百六十一万円余であり、差引き百七十二億五千八百十六万円余の増加となっております。
 外務省所管の歳出につきましては、歳出予算現額九千五百四十三億八千六百七十八万円余に対しまして、支出済み歳出額は八千五百七十二億五千六十七万円余、翌年度繰越額は八百九十億九千五十四万円余、不用額は八十億四千五百五十六万円余となっております。
 以上をもちまして、平成二十九年度決算の概要説明を終わります。
 何とぞ御審議のほどよろしくお願い申し上げます。

#344
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#345
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度外務省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、意見を表示し又は処置を要求した事項二件であります。
 その一は、政府開発援助の実施に当たり、建物の設計を伴う建築工事を行う事業を実施する場合、事業の申請を受けるなどの段階で、設計を行う者の専門的能力の有無等について確認することにより、適切な設計等が実施されるよう事業実施機関に要請するなどして、援助の効果が十分に発現するよう意見を表示したものであります。
 その二は、国際熱帯木材機関において投資に伴う財務損失が発生したことを踏まえ、国際機関等から提出される決算書の確認方法について具体的な手続等を整備したり、国際機関等における拠出金の適切な管理について、理事会等において必要な働きかけを行うこととするよう各担当者に周知したりすることなどにより、同種の事態が生じないなどするよう意見を表示したものであります。
 なお、以上のほか、平成二十七年度決算検査報告に掲記いたしました政府開発援助の効果の発現について意見を表示した事項につきまして、その結果を掲記いたしました。
 続きまして、平成二十九年度外務省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、意見を表示し又は処置を要求した事項二件であります。
 その一は、日本NGO連携無償資金協力により供与した贈与資金の残余金について、精算に時間を要して国庫への返還がおくれている事業を組織的に把握して優先的に精算に取り組むなどの体制を整備することにより、早期に国庫に返還させるよう適宜の処置を要求及び是正改善の処置を求めたものであります。
 その二は、政府開発援助の実施に当たり、有償資金協力による下水道整備事業を実施した実績がない地方政府機関であるなど、事業実施能力に配慮を要する事業実施機関が大規模な事業を行う場合、施工管理を行っているコンサルタントに対するモニタリング等を通じるなどして整備する施設にふぐあいが生じていないかについて確認を行うなど、援助の効果が十分に発現するよう意見を表示したものであります。
 なお、以上のほか、平成二十八年度決算検査報告に掲記いたしました政府開発援助の効果の発現及び国際熱帯木材機関における財務損失の発生を踏まえた国際機関等から提出される決算書の確認体制の整備等について、それぞれ意見を表示した事項につきまして、それぞれ結果を掲記いたしました。
 引き続きまして、平成二十八年度独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、意見を表示し又は処置を要求した事項一件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。
 まず、意見を表示し又は処置を要求した事項について御説明いたします。
 これは、政府開発援助の実施に当たり、建物の設計を伴う建築工事を行う事業を実施する場合、事業の申請を受けるなどの段階で、設計を行う者の専門的能力の有無等について確認することにより、適切な設計等が実施されるよう事業実施機関に要請するなどして、援助の効果が十分に発現するよう意見を表示したものであります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。
 これは、円借款の実施に当たり、協力準備調査及び貸付審査時において事業の採算性及び効率性を確認するための指標である内部収益率が、事業分野ごとの費用及び便益の範囲や算出方法等を整理して算出マニュアルを改定することなどにより、適切に算出されるよう改善させたものであります。
 なお、以上のほか、平成二十七年度決算検査報告に掲記いたしました政府開発援助の効果の発現について意見を表示した事項につきまして、その結果を掲記いたしました。
 続きまして、平成二十九年度独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、意見を表示し又は処置を要求した事項一件であります。
 これは、政府開発援助の実施に当たり、有償資金協力による下水道整備事業を実施した実績がない地方政府機関であるなど、事業実施能力に配慮を要する事業実施機関が大規模な事業を行う場合、施工管理を行っているコンサルタントに対するモニタリング等を通じるなどして整備する施設にふぐあい等が生じていないかについて確認を行うなど、援助の効果が十分に発現するよう意見を表示したものであります。
 なお、以上のほか、平成二十八年度決算検査報告に掲記いたしました政府開発援助の効果の発現について意見を表示した事項につきまして、その結果を掲記いたしました。
 以上をもって概要の説明を終わります。

#346
○あかま主査 ただいまの会計検査院の指摘に基づき講じた措置について説明を聴取いたします。茂木外務大臣。

#347
○茂木国務大臣 平成二十八年度決算に関する会計検査院の指摘につきまして、外務省が講じた措置を御説明申し上げます。
 政府開発援助の実施に関する指摘について、援助の効果が十分に発現するよう、相手国政府等に対し適切な働きかけを行うなど、所要の措置を講じたところであります。
 その他の指摘事項につきましても、所要の措置を講じたところであります。
 続きまして、平成二十九年度決算に関する会計検査院の指摘につきまして、外務省が講じた措置を御説明申し上げます。
 日本NGO連携無償資金協力により供与した贈与資金の残余金に関する指摘について、残余金を国庫に返還させ、また、返還がおくれている事業を組織的に把握し、精算に取り組む体制を整備するなどの所要の措置を講じたところであります。
 その他の指摘事項につきましても、所要の措置を講じました。今後とも、より効果的な政府開発援助の実施に努めてまいる所存です。
 以上です。

#348
○あかま主査 次に、北岡独立行政法人国際協力機構理事長。

#349
○北岡参考人 平成二十八年度国際協力機構有償資金協力部門の決算に関する会計検査院の御指摘につきまして、JICAが講じた措置を御説明申し上げます。
 グアナバラ湾流域下水処理施設整備事業につきましては、機構内において事業の教訓を共有し、事業実施後、幹線管渠等の整備のおくれにより下水処理場を含む事業全体の効果の発現が不十分となっている場合、事業の着実な進捗及び完了を促進するため事業実施機関と十分に協議、検討が行われるよう、措置を講じてまいる所存です。
 続きまして、平成二十九年度国際協力機構有償資金協力部門の決算に関する会計検査院の御指摘につきまして、JICAが講じた措置を御説明申し上げます。
 イキトス下水道整備事業につきましては、機構内において事業の教訓を共有し、貸付契約等に基づいて、事業実施機関から提出される事業進捗報告書や、施工管理を行っているコンサルタントに対するモニタリング等を通じるなどして、整備する施設にふぐあい等が生じていないかについて確認を行うよう、措置を講じてまいる所存です。

#350
○あかま主査 この際、お諮りいたします。
 お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、ただいま説明を聴取した部分を除き、詳細な説明は、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#351
○あかま主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#352
○あかま主査 以上をもちまして外務省所管及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門についての説明は終わりました。
 これより質疑に入るのでありますが、その申出がありませんので、外務省所管及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門については終了いたしました。
    ―――――――――――――

#353
○あかま主査 これより内閣府所管中金融庁について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。宮下内閣府副大臣。

#354
○宮下副大臣 平成二十八年度における金融庁歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 歳出予算現額二百七十三億円余に対し、支出済み歳出額は二百五十一億円余、翌年度繰越額は六億円余であり、不用額は十五億円余であります。
 以上をもちまして、平成二十八年度金融庁歳出決算の概要説明を終わります。
 次に、平成二十九年度における金融庁歳出決算の概要を御説明申し上げます。
 歳出予算現額二百四十五億円余に対し、支出済み歳出額は二百三十億円余、翌年度繰越額は六千万円余であり、不用額は十三億円余であります。
 以上をもちまして、平成二十九年度金融庁歳出決算の概要説明を終わります。
 よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。

#355
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#356
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度金融庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十九年度金融庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。

#357
○あかま主査 この際、お諮りいたします。
 お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、ただいま説明を聴取した部分を除き、詳細な説明は、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#358
○あかま主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#359
○あかま主査 以上をもちまして内閣府所管中金融庁についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――

#360
○あかま主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、これを許します。濱村進君。

#361
○濱村分科員 公明党の濱村進でございます。
 本日は、暗号資産についてお伺いをしたいと思います。
 改正資金決済法及び改正金融商品取引法でございますけれども、日本は、海外と比較しても比較的、暗号資産の取扱いについては法的な環境を速やかに整備してきたと思っております。
 二〇一六年には資金決済法と犯罪収益移転防止法等の改正におきまして本人確認義務や利用者の保護を行ってきまして、制度的な枠組みを整備して、二〇一七年四月からこれは施行されております。今現在の状況では、事業者はこの法的枠組みにおいてビジネスをされているという状況でございます。その上で、一九年五月に法改正をして以降、施行は今後もう間もなくというふうに聞いておりますけれども、まだ新しい法的枠組みにはいないという状況にございます。
 こうした環境の中では、日本において、銘柄数がふえていない、あるいは暗号資産の交換業もふえていないということで、どうなっているかというと、スタートアップをするためには環境がちょっと悪いということでアメリカに逃げていったりとかしているということで、スタートアップしやすい国に流出しているというのも現実としてあるようでございます。海外では銘柄数が八百あるのが二千七百ぐらいまでふえて、日本のプレゼンスというのは相対的には下がってきているという状況であろうと思っております。
 これまで金融庁は、事業者に張りついて、彼らの仕事ぶりというのをよく観察してこられたというふうに認識をしております。
 日本仮想通貨交換業協会、JVCEAという業界団体があります。この業界団体を立ち上げて、自主規制ルールを課しながら、新しいビジネスに法的当てはめをしながら、遵法意識を強く持ちながら事業運営をしてこられております。
 この事業者の皆様を、私は、ちゃんと産業として育てていかなければいけないというふうに考えております。
 一方で、金融庁は、系統金融機関向けの総合的な監督指針には、「暗号資産は、その価値の裏付けとなる資産等がないため本源的な価値を観念し難く、」とか、「グループによる暗号資産の取得は必要最小限度の範囲とする必要があり、」というふうに述べておられるところもございます。こうした記載を見ると、産業育成する立場にあるはずの金融庁さんが、暗号資産をネガティブにしか見ていないんじゃないかというふうにも見受けられるというわけでございますけれども、これは私は誤解であろうと思っております。
 金融庁は、今後、暗号資産の事業者についてどのように産業育成するのか、産業育成する意思はあるのか、伺いたいと思います。
    〔主査退席、矢上主査代理着席〕

#362
○宮下副大臣 お答えいたします。
 まず、暗号資産に用いられているブロックチェーン技術につきましては、肯定的な評価が多いということは間違いないところでありますけれども、暗号資産自体の評価については、さまざまな意見があり、その評価がいまだ定まっていない状態にあるというのが今の状況なのではないかなと思います。
 委員御指摘のように、暗号資産につきましては、平成二十八年に、マネロン、テロ資金供与対策及び利用者保護の観点から、暗号資産の交換業者に登録制を導入する等の制度整備を行いました。
 さらに、利用者保護の枠組みを強化する観点から、昨年、顧客の暗号資産を信頼性の高い方法で管理することを義務づける等の追加的な制度整備を行いまして、本年五月一日に施行されるところでございます。
 こうした制度整備を通じて、自主規制機関とも十分に連携をしつつ、暗号資産交換業者の業務の適正化を図るとともに、その後の利用実態等から、暗号資産が社会的な信頼を有するものとして定着し得るものであるかどうかを十分見きわめていく必要があると考えております。
 金融庁としましては、今後とも、利用者保護及びイノベーションの観点から、その動向を注視してまいりたいと考えております。

#363
○濱村分科員 利用者保護、そしてまた犯罪収益のために供するものではないというために法整備をしてきた、これは非常に重要なことだと思っております。
 そしてまた、ブロックチェーンという技術については肯定的であったとしても、一方で、暗号資産についてはなかなかその評価が定まっていないというのも、私もよく理解するところでございます。
 その上で、最も重要なポイントは、暗号資産が社会にとってどのように有益性をもたらすかということであると思いますし、彼らも、ユースケースをどのように示すのかということが今後自分たちの課題であるということを十分に認識をしているということでございました。
 幾つかの芽が出てきているとはいえ、まだまだこれから、どちらかというと法改正をしてきた背景にあったのは、不正を行う事業者がいたりとか、あるいは投機的な側面を抑制するといったような側面が強かったと思っておりますけれども、しっかりと社会に有用なビジネスモデルの中で活用されるという状況が必要なんじゃないか、こう思っております。そのためには金融庁さんとしても、ぜひ経産省とも連携をしながらビジネスをして育てていっていただきたい、このようにお願いを申し上げたいと思います。
 その上で、今回の府令ではさまざまな規制をかけているわけですけれども、その中の一つとして、ホットウオレットでの保管の上限についても規制がございます。どういうことかというと、今、JVCEAの自主規制では、取引所は、暗号資産のホットウオレットで保管できる上限は二〇%に規定している、そうした中で運用しているということでございますけれども、今般の府令では暗号資産の保管を五%の上限といたしました。その背景について伺いたいと思います。

#364
○中島政府参考人 お答えいたします。
 今般の資金決済法の改正におきましては、複数の暗号資産交換業者において、オンライン環境、いわゆるホットウオレットで管理していた暗号資産が流出したということを踏まえまして、原則、利用者の暗号資産を利用者の保護に欠けるおそれが少ない方法、いわゆるコールドウオレットで管理しなければならないとしたところでございます。
 一方、今般の内閣府令におきましては、利用者利便の観点から、必要最小限度の範囲に限り、例外的に利用者の暗号資産をオンライン環境、いわゆるホットウオレットで管理できると規定いたしまして、暗号資産交換業者における管理の実態を踏まえまして、その上限数量を利用者の暗号資産の五%と定めたところであります。

#365
○濱村分科員 暗号資産が流出してはいけない、これはもう本当にそのとおりでございますけれども、一方で、厳重管理が必要なコールドウオレットの方に頻繁にアクセスをして操作をする必要性が出てきてしまうのではないかというような懸念もあるわけでございます。
 そうしてしまいますと、操作自体がオペミス、オペレーションミスを誘発してしまったりとか、そもそも、本来はホットウオレットに保管していたものが攻撃されないためにコールドウオレットに、奥に引っ込んだというような状況にもかかわらず、頻繁にアクセスしてしまうと、攻撃によって流出した事案があった背景にもかかわらず、かえって攻撃と変わらないような状況をつくってしまうということで、新たな攻撃対象になりかねないというふうに考えております。
 今後のサービス形態によっては技術的な設計による工夫が想定されるわけでございますけれども、現行の取引所の技術設計を踏襲した形での一律の規制をされるのかどうか、お答えください。

#366
○中島政府参考人 お答えいたします。
 法律上は、利用者の暗号資産は、原則、利用者の保護に欠けるおそれが少ない方法として内閣府令で定める方法で管理しなければならないとされております。これはいわゆるコールドウオレットを念頭に置いたものでございますが、議員御指摘のとおり、今後のイノベーションの進展により、同等の安全性を有する方法が考案される可能性もあるというふうに考えております。
 こうしたことを踏まえまして、今般公布した内閣府令では、利用者の保護に欠けるおそれが少ない方法として、いわゆるコールドウオレットに加え、「これと同等の技術的安全管理措置を講じて管理する方法」を規定しております。今後の技術革新に対応できる制度というふうに考えております。

#367
○濱村分科員 ぜひ、これがコールドウオレットと同等であるということを、技術的な背景も含めてよく把握した上で認めていくということをお願いしたいと思います。
 その上で、今回、内閣府令で、個人向けの取引については、レバレッジが、上限、今までは自主規制、JVCEAでは四倍としていたところを、府令では二倍としているわけでございます。
 これは個人向け取引の証拠金のレバレッジの問題でございますけれども、一部では、影響としては、三割、四割取引量が減るんじゃないかといったところもございますし、現物とデリバティブ取引の市場規模が、一対七とか一対八とかというようなレベルのところから一対五ぐらいまで落ちるんじゃないかというような懸念もございますけれども、今般なぜ上限二倍にされて、これは適切なのかどうか、この点についてお答えください。

#368
○中島政府参考人 お答えいたします。
 個人向けの暗号資産のデリバティブ取引における証拠金倍率の上限につきましては、二〇一八年十二月に取りまとめられました、有識者会議、仮想通貨交換業等に関する研究会の報告書におきまして、「仮想通貨の価格変動は法定通貨よりも大きいことを踏まえ、実態を踏まえた適切な上限を設定することが適当と考えられる。」とされたほか、EUにおける規制で二倍とされていること等も踏まえて、二倍とすることを基本に検討すべきとの意見もございました。
 これを踏まえまして、その具体的な上限については、外国為替証拠金取引、いわゆるFX取引に係る証拠金取引と同様の考え方のもと、過去のデータから、取引量の多い主要な暗号資産の一日の価格変動をカバーする水準を算出、勘案して、内閣府令において二倍と設定したものでございます。
 金融庁といたしましては、証拠金規制等の適切な運用を通じて、投資者保護等を図ってまいりたいと考えております。

#369
○濱村分科員 FXを参考に、過去の取引記録を見て算定しましたよということでございまして、実は、EUでも二倍であったりとか、シンガポールとかでも個人については二倍、あるいは英国においては禁止されているというような背景もございますので、海外と比較してもこれは適切なんじゃないかというふうに思ったりもするわけでございます。
 また、その上で、どちらかというとデリバティブ取引よりも現物取引を今後進めていきたいんだというような事業者さんもございますので、これは動向をしっかり見守っていく必要があるんだろうと思っております。
 その上で、今般の改正等に伴って、非常に解釈が揺れているところがございまして、わかりにくいなと思っておったんですが、私自身もわかりにくくて理解するのに非常に苦労したんですけれども、セキュリティートークンの整理をしたいと思います。
 二〇一九年の改正やそれに至る仮想通貨交換業等に関する研究会では、決済手段としての仮想通貨のあり方や投機対象化していることへの制御とともに、資金調達の手段としての有価証券もどきのようなもの、これをどう取り扱うかが検討されてきたと思っておりますが、こうしたことを議論する中で整理していかなければいけないのがセキュリティートークンなんだろうと思っております。
 資金調達の手段として整理しておきますと、セキュリティートークンを活用するのがセキュリティー・トークン・オファリング、STOでございます。イニシャル・コイン・オファリングがICO、イニシャル・エクスチェンジ・オファリング、IEOと同様に、トークンを用いた資金調達手法であるというふうに認識しております。
 ICOは、トークン発行者と投資家を直接結びつける資金調達手法である。IEOは、トークン発行者と投資家の間に取引所が介在して、トークンや発行者を審査するという引受証券会社のような役割を果たされるということでございます。一方で、STOは、有価証券をデジタル化したトークンを用いて、トークンの販売は、世界じゅうの投資家を相手に販売することはできるんだけれども、有価証券との並びで各国の証券規制の対象となり、厳格な規制を受けることとなります。
 よって、日本においては金融商品取引法の適用を受けるというふうに認識しておりますけれども、金商法においてセキュリティートークンがどのように定義され、整理されるのか、伺います。

#370
○中島政府参考人 お答えいたします。
 セキュリティートークンについて明確な定義はございませんが、一般に、企業等が公衆から法定通貨や暗号資産を調達するために、ブロックチェーン技術等を用いて電子的に発行する投資性のあるトークンを指すというふうにされております。
 今般の法改正によって、いわゆるセキュリティートークンに対する金融商品取引法上の規制の適用関係は、大きく三つに分類をされております。
 まず、金商法第二条第一項に規定する株式や社債等の流通性が高いと考えられる有価証券、いわゆる一項有価証券をトークン化したものは、引き続き一項有価証券としての規制が適用されます。
 次に、金商法第二条第二項各号に規定する集団投資スキーム持分等の流通性が相対的に低いと考えられる有価証券、いわゆる二項有価証券をトークン化したものは、トークン化により流通性が高まる可能性があるため、これを電子記録移転権利と定義した上で、流通性が高いと考えられる一項有価証券としての規制を適用することとしております。
 さらに、三つ目の類型として、先ほどの二項有価証券をトークン化したものであっても、保有者が限定されることで流通性が相対的に低いと評価できるものについては、投資者保護とイノベーションのバランスも勘案した上で、電子記録移転権利の定義から除外し、引き続き二項有価証券としての規制を適用することといたしております。

#371
○濱村分科員 大きく三つあるということでございます。一項有価証券に分類されるもの、そして二項から流通性が高いということで一項扱いになるもの、そして二項有価証券ということであろうと思います。
 電子記録移転権利は、金商法において、電子情報処理組織を用いて移転することができる財産的価値、これも電子機器その他の物に電子的方法により記録されたものに限るということでございますけれども、この財産的価値に表示される金商法第二条二項各号に掲げる権利ということで定義されておられます。
 具体的に言いますとどういうことかというのをお伺いしたいと思います。

#372
○中島政府参考人 お答えいたします。
 電子記録移転権利とは、基本的に流通性が相対的に低いと考えられる、いわゆる二項有価証券に分類される集団投資スキーム持分等の権利が、ブロックチェーン等を利用してトークン化されたものをいうということになっております。
 先ほど申し上げましたが、電子記録移転権利は、トークン化されることで流通性が高まると考えられることから、株式等と同様に流通性が高いと考えられる、いわゆる一項有価証券としての規制を課すこととしているところでございます。

#373
○濱村分科員 ちょっと私も想定していたんですが、電子記録移転権利については、そもそも、もともと投資家から調達した資金でビジネス、事業を行って、得られた収益を分配されるという権利だというふうに思っているわけでございますけれども、その上でちょっとお伺いしたいと思いますが、この権利については除外規定がございます。
 この除外規定、トークン化するとブロックチェーン上で容易に移転が可能になるのが二項有価証券ですという話でございましたけれども、そうなりますと、流通性が事実上高くなった場合には流通性の高い一項有価証券と同等の規制をかけるということに先ほども整理をしていただいたところでございますけれども、しかしながら、この「流通性その他の事情を勘案して内閣府令で定める場合」はという、除外規定の場合はというところについてお伺いしたいんですけれども、一項有価証券としての扱いから除外するという認識をしておるんですが、内閣府令ではどのように定められたのか、伺いたいと思います。

#374
○中島政府参考人 お答えいたします。
 一項有価証券の扱いから除外をするものにつきましては、流通性や投資者保護とイノベーションのバランスを勘案し、今般公布した内閣府令において、投資者が、例えば一億円以上の投資性金融資産を保有する個人など、一定の要件を満たす者に限定されていること、かつ、トークンの移転に発行者の承諾が必要であることと規定をいたしております。

#375
○濱村分科員 わかりました。
 その上で、金商法ガイドラインの方の話もしておきたいと思うんですけれども、「電子帳簿が発行者等の内部で事務的に作成されているものにすぎず、取引の当事者又は媒介者が当該電子帳簿を参照することができないなど売主の権利保有状況を知り得る状態にない場合には、基本的に、電子記録移転権利に該当しない」という記載がございます。これの意味するところは具体的に何なのでしょうか。
 例えば、有価証券をトークン化する際のブロックチェーンがプライベート型とかコンソーシアム型の場合であって、顧客が直接そのデータを読み取れないような場合については、これは電子記録移転権利に該当しないという理解で正しいのかどうか、伺いたいと思います。

#376
○中島政府参考人 お答えいたします。
 一般に、集団投資スキーム等の権利について、発行者等が管理する権利者や権利数を記録した電子帳簿の書きかえと権利の移転が一連として行われ、かつ、取引の当事者又は取引の媒介者がその電子帳簿の内容を参照できるなど売り主の権利の保有状況を知り得る状態にある場合には、取引の信頼性が増すことで流通性が高まる可能性があると考えられることから、これを電子記録移転権利と定義した上で、流通性が高いと考えられる一項有価証券としての規制を適用することといたしております。
 一方で、電子帳簿が発行者等の内部管理用として作成されているにすぎず、取引の当事者や媒介者が売り主の権利保有状況を知り得る状態にない場合には、必ずしも流通性が高まるとは言えないことから、基本的に電子記録移転権利には該当しないと考えられる旨をガイドラインで記載したところでございます。
 したがいまして、御指摘のように、顧客が他の参加者の権利保有状況を直接把握できない、そういった仕組みでありましても、取引の媒介者が売り手の権利保有状況を知り得る場合には、取引の信頼性が増すことで流通性が高まる可能性があると考えられることから、基本的に電子記録移転権利に該当すると考えております。

#377
○濱村分科員 四月三日に実はパブコメに対する回答が発表されたわけでございますけれども、そこにもしっかり整理をされているとおりでございますし、今の答弁で基本的にそごがないなということで認識をいたしました。
 次に、トークンの移転と権利移転の連動について伺いたいと思います。
 投資家と運営者の間で匿名組合契約を締結して、出資に応じて、運営者が運用した暁に利益を出して、その利益を配分するというファンドがあったといたします。この権利者としての地位をトークン化した場合には、そのトークンを移転したからといって、すなわち、そのファンドの持分権者の地位が連動して移転するのかどうかという点については、なかなかちょっと、どう解釈すればいいんだろうと思っております。
 民法では、契約上の地位を移転する場合は運営者の合意が必要となっておりますけれども、一方で、電子記録移転権利では、トークンを移転させただけでは運営者の合意を得ていないという解釈を行うと、トークンが移転しても権利は移転しないというふうに解されるんじゃないかと考えております。
 民法をベースに考えますと、ファンド運営者の同意がない限り移転しない可能性もあるというふうに考えておりますが、どのように解釈すればよろしいのか、お伺いいたします。

#378
○中島政府参考人 お答えいたします。
 今般の改正は、匿名組合契約に基づく権利を含む金商法上の有価証券がブロックチェーン等を利用してトークン化された場合について、必要な開示規制や業規制を措置するものでございまして、有価証券の移転に係る私法上の取扱いに立ち入るものではありません。したがいまして、御指摘の匿名組合契約持分に関する契約上の地位の移転については、民法等の規定に基づき解釈されるものと承知をしております。
 このため、例えば、仮に、匿名組合契約に基づく権利をトークン化したとしても、トークンの移転と権利の移転が一連として行われない場合には、電子記録移転権利には該当しないというふうに認識をしております。

#379
○濱村分科員 わかりました。ありがとうございます。
 次に、事業者の皆さんの共通する課題認識としては、セカンダリーをどのようにつくっていくかというようなことがございます。つまり、プライマリーとして発行市場はもう既にありますよ、セカンダリーとして流通市場がどうなりますかということなんですけれども、健全な事業環境を提供、育成していくためには、非常に重要なことだろうと思っております。デジタル証券を発行できたとしても、流通させられる環境があるかどうか、これがなければ、十分ではないというふうに考えております。
 一項有価証券でありますれば、当然、皆さん御存じのとおり、もう既に流通市場として整備されていて、東証のような金融商品取引所や、投資家の方が証券取引所を経由せずに株式を売買できる私設の取引システムでございますけれども、PTS、あるいは、地域に根差したような非上場の企業等の株式について売買して、その株式の発行によって資金を集める仕組みとして、株主コミュニティーというものがございます。
 一項有価証券であればこういう流通市場というのがあるわけでございますけれども、セキュリティートークンについてはどのような流通市場で取り扱われるのか。これを今申し上げたような流通市場で取扱い対象となるのか、あるいは、そうでなければどのようなセカンダリーを想定されておられるのか、この点、お答えください。

#380
○中島政府参考人 お答えいたします。
 セキュリティートークンを金融商品取引所やPTS、私設取引システムにおいて取り扱うことは、他の有価証券の場合と同様に、法令上排除されているわけではありません。
 したがいまして、例えば、金商業者からPTSに関する相談や認可申請があった場合には、法令等に基づいて、適切に審査等の対応を行うことになるというふうに考えております。

#381
○濱村分科員 私、これは私見でございますけれども、まあPTSのようなものが現実的なのかなということも考えておりますけれども、これは、当事者の皆様にお任せしようと思っております。
 もう時間も迫ってまいりましたので、最後に一問だけ聞きたいと思いますけれども、カストディーの話をしようと思っておりましたが、少し、なかなか時間もないので、兼営業務の点についてだけ、最後、整理したいと思っております。
 今般、信託銀行等の金融機関が兼営業務として暗号資産現物を信託できないとされました。さらには、銀行の子会社も暗号資産の信託ができないことと規定されております。銀行グループか銀行グループ外かで扱いが違うが、なぜなのか、お答えください。

#382
○中島政府参考人 御指摘のとおり、内閣府令におきましては、銀行グループによる暗号資産を受託資産、受託財産とする信託の取扱いを認めない一方で、銀行グループ以外の信託会社による取扱いは認めることとなっております。
 このように措置いたしました趣旨といたしましては、暗号資産信託に関連したマネロンリスクや暗号資産流出リスク、これらが顕在化した場合のレピュテーショナルリスクなどが銀行業務に及ぼし得る影響を考慮し、信託銀行等が暗号資産信託を取り扱うことは適当ではないとしたものでございます。
 金融庁としては、今後も、暗号資産をめぐる環境変化等を注視し、必要な検討を行ってまいりたいと考えております。

#383
○濱村分科員 時間が参りましたので終わりますけれども、今おっしゃっていただいたとおり、暗号資産についての安全資産としての評価がまだまだ確立されていないということは、十分認識されたんじゃないかというふうに思っております。
 一方で、それが確保されたならば、さらなる市場が開けていくということも想定されますので、ぜひとも金融庁におかれましては必要な支援を行っていっていただきたいということをお願い申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#384
○矢上主査代理 これにて濱村進君の質疑は終了いたしました。
    〔矢上主査代理退席、主査着席〕

#385
○あかま主査 以上をもちまして内閣府所管中金融庁についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――

#386
○あかま主査 これより会計検査院所管について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。森田会計検査院長。

#387
○森田会計検査院長 平成二十八年度会計検査院主管一般会計歳入決算及び会計検査院所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 会計検査院主管の歳入につきましては、予算額五百七十九万円余に対しまして、収納済み歳入額は五百三十九万円余であり、差引き四十万円余の減少となっております。
 収納済み歳入額の主なものは、物品売払い収入百九十万円余であります。
 次に、会計検査院所管の歳出につきましては、当初予算額は百六十八億二千六百七十万円余でありますが、これに予算補正追加額六千九百三万円余、予算補正修正減少額三億七千十五万円余、前年度繰越額一億四千九百三十六万円余を増減いたしますと、歳出予算現額は百六十六億七千四百九十五万円余となります。
 この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は百六十億八千二百八万円余、翌年度繰越額は七千二百四十一万円余でありますので、その差額五億二千四十五万円余を不用額といたしました。
 支出済み歳出額の主なものは、会計検査院の運営に要した経費として百四十五億六千百七十六万円余、会計検査業務に要した経費として十四億一千四百八十一万円余となっております。
 以上、平成二十八年度における会計検査院関係の決算の説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願いをいたします。
 平成二十九年度会計検査院主管一般会計歳入決算及び会計検査院所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 会計検査院主管の歳入につきましては、予算額六百二十万円余に対しまして、収納済み歳入額は八百二十万円余であり、差引き二百万円余の増加となっております。
 収納済み歳入額の主なものは、物品売払い収入三百六万円余であります。
 次に、会計検査院所管の歳出につきましては、当初予算額は百七十二億七千百四十一万円余でありますが、これに予算補正修正減少額三億五千五百七十二万円余、前年度繰越額七千二百四十一万円余を増減いたしますと、歳出予算現額は百六十九億八千八百十万円余となります。
 この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は百六十二億八千七百八十六万円余でありますので、その差額七億二十三万円余を不用額といたしました。
 支出済み歳出額の主なものは、会計検査院の運営に要した経費として百四十三億三千八百六十万円余、会計検査業務に要した経費として十七億九千八百八十七万円余となっております。
 以上、平成二十九年度における会計検査院関係の決算の説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願いをいたします。

#388
○あかま主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院三田第一局長。

#389
○三田会計検査院当局者 平成二十八年度会計検査院の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十九年度会計検査院の決算につきまして検査をいたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。

#390
○あかま主査 以上をもちまして会計検査院所管についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――

#391
○あかま主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、これを許します。下地幹郎君。

#392
○下地分科員 きょうは、会計検査院にちょっと質問をさせていただきたいというふうに思います。
 私が国会に出てきたのが平成八年でした。平成八年のときの予算というのが大体七十八兆円、この規模の予算でしたね。そして、今はもう百二兆円規模の予算ということになりますから、もう二十五、六兆円は予算が大きくなっているというような状況であります。
 また、平成八年のときの一般税収というのが五十二兆円ぐらいでした。今は六十二兆円。十兆円ぐらい税収がふえているというような状況なんです。しかし、平成八年のときの消費税というのは三%なんですね。今はもう一〇%になっていますから、それを考えると、消費税による税収の増はあるけれども、その他のもので、大きく経済がよくなったからといって税収が伸びているわけではない、そういう認識に私は立っているんです。
 だから、二兆五千億ぐらいが一%の税収だと考えても、七%伸びても、今言っているような、税収が十兆円伸びたというようなことも、全てがこの消費税の税率の見直しによって伸びているわけであって、その他の経済がダイナミックに伸びて税収がふえた、こういうふうな位置づけを持っていないんですね。
 そうなってくると、こうやって税収がそう簡単に伸びないというふうになってくると、やはり二つの点で大事なことがある。
 一つは、やはり無駄を徹底的に省いていくという作業をしていかなければいけないということですね。そのことをやっていかないと、税収がなかなか伸びない中において、その執行は、これが正しい成果を出しているかどうかというのをやはり会計検査院がしっかり見ていくというのが一番必要だというふうに思っていて、皆さんのお仕事は非常に大事だというふうに思うんです。
 二つ目には、効果ですよね。きょうこれからも申し上げますけれども、この予算を使ったらこういう効果が出るんだということをもとに、概算要求を組んで本予算を組んでいる、税率を見直して税の体系をつくってきているわけですけれども、これが効果がないというようなことがあるわけですよ。
 だから、予算の使い方においては無駄はないかもしれない、法律上の間違いはないかもしれないけれども、この効果があります、これをやるといろんな企業が生まれて税収がふえますよということを、概算要求のときに役所の方々もいっぱい言ってきますが、それがなかなか最終的には見えないというようなことになるケースが私は多いのではないかと思うんですね。
 この二つの観点からしても、会計検査院がそういう指摘を厳しくやっていくというのは、これからも非常に大事な、私は、この国の財政を考える上でも、限りある予算を効率よく使うという意味でも、皆さんのお仕事が非常にこれからも大事だろう、こういう観点できょうは質問をさせていただきたいというふうに思っておりますから、よろしくお願いします。
 一点目ですけれども、三十年の決算報告、指摘件数が三百三十五件ありますね。一千二億円ぐらいの指摘金額がありますが、税収や保険料の徴収の指摘という、租税の税収過不足、健康保険や厚生年金保険の保険料の徴収不足とか、正直言って、同じ件数が毎年多いんですよね、件数的には。
 同じような項目が何度も何度も、毎年出てくるというような、皆さんが指摘をしても、また次の年も同じようなことが出てくる、また次の年も同じようなことが出てくる、こういうふうなことが何度も繰り返されているんですけれども、こういう指摘を皆さんがしたことが、各省庁において効率よく、同じようなことを二度とやらないというようなことをやるために、指摘をした項目をどういうふうに各省庁に徹底しているのかというようなことを、まず院長にちょっとお聞きをしたいというふうに思います。

#393
○森田会計検査院長 御質問ありがとうございます。
 会計検査院が指摘しました会計経理は、検査報告という形で国会に報告されます。会計検査院では、毎年、指摘事項に係る是正措置の状況というもの等について検査を行いまして、その結果を同じく検査報告に掲記すること、そういうようなことを通じまして、指摘した会計経理に係る是正改善等の状況についてフォローアップを行っているところであります。
 また、内閣が国会に提出しております検査報告に関する説明書におきまして、指摘を受けた省庁等が講じた、又は講じる予定の是正措置が記載されることなどによりまして、その実効性の確保が図られているというふうに考えております。
 会計検査院といたしましては、引き続き、指摘した事項のフォローアップというものを適切に行い、御指摘の実効性の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

#394
○下地分科員 森田院長、あなたが会計検査院長をしていて、一番悪質、どの省庁で、同じことを何回も何回もやっているという事例はどういうものがありますか。

#395
○森田会計検査院長 ちょっと具体的に、どれが一番悪質かとか、そういうようなものというのは、比較して述べることは、なかなかちょっと具体的には難しいかなというふうに感じております。

#396
○下地分科員 じゃ、一番じゃなくて三番ぐらいまででいいから。
 やはり、会計検査院をしていて、これはちょっとおかしいよね、何回も同じことをやっていても直らないねというような事例が、お答えにくいのはわかりますので、あろうかと思うんですけれども、それぐらいはちょっと話してくださいよ。ちゃんと項目に出しているんだから。

#397
○森田会計検査院長 御質問ありがとうございます。
 具体的な事例というのはなかなか申し上げるのは難しいんですけれども、同じような、同種の事態というふうに申しましても、例えば補助金の過大交付なんというような指摘でも、我々、毎年、重点的に検査するポイントというのを、社会状況なども踏まえていろいろ変えながら検査をしているところがあります。
 ですから、同種事態と言っても指摘の内容が相当程度異なっているという場合もあるのかなというふうに思いますし、そのように検査の着眼点や方法を毎年工夫をしながら変えていっているということによって毎年指摘に結びついているのかなというふうにも考えているところでございまして、会計検査院といたしましては、引き続き、そのような工夫を重ねながら、適切な検査の実施に努めてまいりたいというふうに考えております。

#398
○下地分科員 今申し上げたように、皆さんが、会計検査院で国会に報告したことの徹底という、このやり方というものをもう一回私は考えて、本当に末端の、行政を執行するところまで、またそれを受ける人たちも、会計検査院の目はこういうふうな指摘があったよ、だから同じようなことをやっちゃいけませんよというようなことを絶えず意識するような、毎年意識するような、そういう仕組みをつくっていかないと、僕は無駄というのはなかなかなくならないんじゃないかなというふうに思います。
 財務省の主計局の方々と話をすると、私たちは本当に無駄を省いて無駄を省いて予算をつくるんですよと言うんですよね。しかし、私はそうでもないと思うところがあるわけ。だから、彼らではとめられない。主計局の、各省庁から上がったものを精査するというこの仕組みだけでは、私はなかなかとまらないと。だから、全く立場の違う会計検査院が指摘をしていかなければいけないというようなことを、ぜひ改めて、下の下までどうやったらちゃんと徹底していくのかということを考えてもらいたいというふうに思います。
 それと、指摘した流れですけれども、この是正の改善効果ということをちょっと申し上げますと、二十八年が二千八百十四億円、これを会計検査院が指摘していますね。二十九年が千二百八十六億円の指摘があります。三十年は七百十二億円というような数字になっていまして、もう四分の一になっているんですね。
 予算はどんどんふえていっていますね。二十八年から二十九年、ふえているし、三十年もふえているというようなことになっていますが、この指摘の金額、是正効果というのは四分の一に下がっているというような数字があるんですけれども、この数字は、会計検査院の指摘が、ある意味、さっき私が言ったのと違って、徹底して効果が出ているからこういう形になっているのかなというふうに森田院長はお考えですか。

#399
○森田会計検査院長 先ほどもお答えしましたように、社会経済の動向や国民の関心の所在を踏まえて、検査のテーマ、着眼点、検査勢力の配分等を毎年見直して検査を実施し、検査報告に掲記し、それに基づいて財務上の是正改善効果というものが図られているんだろう。その部分について一定のルールで集計し、御報告して、今御紹介いただいたとおりであります。
 ただ、この合計金額は非常に多種多様なものが含まれておりますので、合計金額だけでなかなか比較するというのは難しいかなとは思うんですけれども、大きな傾向といたしましては、やはり大きな金額が出てくるものというのはストックですね。長年たまったようなものについて、有効活用が図られていないのではないかといったものを指摘をさせていただいて、その部分が有効活用されるようになるというふうになりますと、金額的に大きな是正改善効果ということになろうかというふうに思うんですね。
 このストックの検査につきましては、数年以上前から検査院も重点的に取り組んでおりまして、その成果が相当出てきたという状況かなというふうに思っております。
 引き続き、やはり、大きなそういったストックというのは、有効性という観点からしますと重要な視点でございますので、取り組んでいるところでございますけれども、過去、御紹介いただいたような非常に大きな金額の部分というのは相当程度改善されてきているのかな、そのようなふうに感じております。

#400
○下地分科員 二千八百億あったものが七百十二億円ですから、もう四分の一になっているんですね。
 今、何度もストックというお話をされましたけれども、具体的に、どういうストックの部分があって、それが会計検査院の指摘の中でこうやって四分の一になるぐらいまで下がってきたのかというようなことをちょっとお話しいただけませんか。

#401
○森田会計検査院長 申しわけございません。その詳細なリストを今ちょっと手元に用意はできていないんですけれども、今思いますと、やはり、都道府県に国からお金を出しまして、都道府県で基金を造成をする、都道府県等ですね。それについて、使い勝手がいいというようなことで、施策に都道府県の方で使っていただくわけなんですけれども、当初、基金を造成した後、社会経済状況の変化等に応じて、そのニーズがそれほど進まない。そうすると、そこの基金が都道府県にたまった状態になっている。
 そこの部分について、現在なお、それは必要なものなのかという観点で検査をいたしまして、もう当初の目的は達しているんじゃないかというようなことで検査報告をさせていただいて、そこの部分が国庫に返還される。そのあたりが、非常に大きな金額として、数年前から、財務上の是正改善効果という形で計上させていただいているのかなというふうに思います。

#402
○下地分科員 私が思うには、この百二兆円の予算とか前の百兆円の予算、もう二年ぐらい続いていますけれども、そういう中で、今おっしゃったような都道府県の基金のストックというだけじゃなくて、各省庁の予算の執行においても疑問を持つものがあるんですね。それは後で、私の方でちょっと三点ぐらい説明させていただいて、会計検査をやっているわけじゃありませんから、皆さんの、私が指摘をしたことに対しての見方、考え方を聞かせていただこうというふうに思っているんです。
 もう一つは、会計検査院が指摘を繰り返して、どうしても聞かない、悪質だという場合、懲罰行為がありますよね。この懲罰を科すような仕組みが、会計検査院法の第三十一条、「懲戒の処分を要求することができる。」とか、こういうふうなことが書かれていますが、昭和二十年代には五件、平成二十一年には一件と、余りこの懲戒処分が使われていないというか、なかなか皆さんの方から指摘をしない。
 また、指摘をしても、各省庁が最終的にその担当者を懲戒処分にするかどうかというのは、これは省庁が決めることなんですよね。そうですよね。皆さんが言ったからといって、各省庁がそのまま、この人が間違ったことをやったから、これを会計検査院に指摘されたからといって、懲戒処分を皆さんが言っても、各省庁がやらない、ある意味、守るというようなことがあるわけですよ。
 こういう仕組みだと、会計検査院が指摘をしても、あなたの省庁はこれではだめですよ、この担当者はちょっと、このやり方をしていたことは許されませんねと言っても、全く効果がない指摘というのがあるんじゃないかと僕は思うんです。
 だから、ここはもっと何か、会計検査院が懲罰をするというようなことになってくると、会計検査院の検査院法の改正だとか、予算執行職員等の責任に関する法律とか、昭和二十五年につくられていますが、こういうふうなものをもっと強化をして、私たちが指摘をすることは重いんですよ、人事にまで介入しますよというようなことになるような法律を今後つくっていって、厳しい会計検査院の指摘というようなことをやった方がいいのではないかと思うんですけれども、森田院長、どうですか、これは。

#403
○森田会計検査院長 今御指摘いただきましたような、例えば違法、不当な会計経理に対する関係者の厳正な処分というものは、御指摘のとおり、財務規律を確立し、同種事態の再発防止に効果を上げるものというふうに私どもも認識しておりますので、検査報告に掲記いたしました不当事項につきましては、関係者に対する当局の処分状況について報告をきちっと求めて、把握しているところです。
 必要な場合には、当局において処分が行われているというふうに認識しておりますが、会計検査院といたしましては、今後とも、指摘の実効性の確保を図るため、現在の検査院法等の権限の範囲で、引き続き当局の対応状況を把握し、対応していきたいというふうに考えております。
 あわせて、検査院法の改正について御意見をいただきましたけれども、法律の改正は国会でやはり御議論をいただくということかというふうに思いますので、その件についての答弁はちょっと差し控えさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

#404
○下地分科員 森田院長、議員立法で出るなら国会だけれども、閣法で出るなら皆さんの方から出すんじゃないの、法律は。

#405
○森田会計検査院長 先生、今まさに閣法とおっしゃっていただいたんですけれども、内閣が出しますので、内閣から独立の地位を有しております会計検査院は、法案提出権を一応持っておらないという状況になっておりますので、御理解いただければと思います。

#406
○下地分科員 この予算執行職員等の責任に関する法律とか会計検査院法とかというのは、もう何年ぐらい変わっていないんですか。

#407
○森田会計検査院長 会計検査院法は昭和二十二年に制定をされました。細かい見直し等々はあるんですけれども、大きな考え方というかルールについては、それ以来変わっていないというふうに理解をしております。

#408
○下地分科員 私も、これを調べてみたら、本当に長く、大きな法律の改正はやられていないということがわかりましたよ。
 世の中の流れがこうやって速い中、そして、予算規模がこれだけ大きくなっている中、そして、国債を発行するような、残高がもう一千二百兆円を超えるとか言われるような、次の世代に借金を残さないというようなことを私たちは国会の中でもやっていかなければいけないというような中において、やはりここは本当に、会計検査院の院長として、この法律がそのままで、国民が望むそういうような健全な財政というものを考えたときに、大きな役割を担う皆さんがこの法律だけでずっとやっていくのかと。
 法律の改正もしたいというような意思表示をすることが、各省庁に対しても、ある意味、刺激というか抑止力となって、無駄はできないぞ、そういうふうなものに私はなってくるのではないかなというふうに思っていますから、今院長からお話があったように、私の立場ではそれを申し上げることはできないとおっしゃるかもしれませんが、よくそれをお考えになって、昭和二十二年から大きな改正のない会計検査院法を変えて、やはり今の時代に合ったものにしていくというのも森田院長の役割ではないかなと思いますので、その分だけちょっと指摘をしておきたいというふうに思います。
 それと、先ほど言った私の指摘、三点ありますけれども、時間の関係もあってできないかもしれませんが、沖縄内閣府で、沖縄・地域安全パトロールにかかわる予算というのがあるんですよ。
 この予算は平成二十八年の六月に予算化されたんですけれども、その前に、沖縄県のうるま市で、従軍の方が沖縄の女性の方を、暴行殺人事件、強姦殺人事件というのがあって、本当に残念な犯罪がありました。それを受けて、パトロールを強化しようというようなことでこの予算が、この地域の安全パトロール予算がつけられたわけなんです。
 これは、三年間で大体十九億円ぐらいついているんですよね。レンタカーを借りて、そして、二人で乗って、今、青パトといって沖縄じゅうを回るというようなことをやっているんです。夜の七時から夜の十時ぐらいまで、四時間ぐらいやっているんですかね。
 これをずっと、令和二年の二月までこのパトロールをやっているんですけれども、この前調べてみたら、十九億円の予算をかけてこれだけのことをやっておきながら、警察への通報件数は八件なんですよね。しかも、酔っぱらっているアメリカの兵隊について、車の中から見て通報しているというようなこと、また、それが逮捕に至っていないわけですよ。
 というようなことをやっていると、内閣府の沖縄担当の予算の中で、子供の貧困の予算というのはもう五億円ぐらいしかないわけですね。しかし、このパトロールの予算というのは、二十一億円ある中で十九億円が執行されているんですけれども、これがもう三年間で八件しか通報がなくて、効果がないというようなことを言っているんです。
 これは私の質問主意書の中でもそういうふうなことが出ているんですけれども、十九億円もお金を使って八件というようなことがずっと今行われているんですね。こういうふうなものは、会計検査院から見て、どういうふうな見方、考え方になるんでしょうか。
 今、検査が行われていない段階で、皆さんが、これは検査の対象だとかなんとかということを言ってもらいたいと言っているわけじゃなくて、森田院長から見て、こういうふうな効果というのはどういうふうな解釈をしているのか、皆さんの調査の仕組みというのはどうなのかというのを、ちょっとお聞きをしたいというふうに思います。

#409
○森田会計検査院長 今御指摘いただきました委員の事案についてですけれども、一般論といえども、今この場で確定的に申し上げることは困難であるということはぜひ御理解をいただきたいというふうに思いますけれども、今委員御指摘の点も念頭に置いて、しっかり、引き続き適切に検査を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

#410
○下地分科員 もう一つだけ指摘しておきますけれども、沖縄に、沖縄科学技術大学院大学、OISTというものがあるんですけれども、これも今年度の予算でもう一千四百億ぐらい投下しているんですね、この予算に。
 これは世界に冠たるものをつくろうというようなことでスタートしたわけなんですけれども、この大学院大学をつくるという当初の目的が、文部科学省の予算、私も予算にかかわっていたからわかりますが、予定でしたが、文部科学省、国立大学の反対を受けて、これは沖縄の振興費でやれということになって、沖縄の振興費から今出しているんですよ。世界一の大学をつくるというその名のもとに、沖縄の振興費から毎年三百億ぐらい出して、もう一千四百億を超えました。
 私は、これは沖縄の振興に何のかかわりがあるのかと思いたくなるぐらいの予算なんですよね。世界一をつくるんだったら、東大とか京大とか、潤沢な予算を持っているところでやればいい。今でも所得がこれだけ、三百万もいかないようなところで、振興法といってサポートしなければいけないような状況になっている沖縄で、世界一をつくるといって沖縄の予算が一千四百億出ていく。
 先ほど申し上げたように、子供の貧困率でもナンバーワンですよ、だけれども、五億円しかない。そういうふうな予算で、今回、調べてみると、ベンチャー企業が何社できましたかというと、一千四百億で二社ですね、これまでで。また、東京大学とか京都大学なんかの場合には二百七十一社とか百六十四社とか、それなりの効果を及ぼしていますよ。
 ここは全く沖縄の振興にかかわる役割を担わない、しかし、とっていく予算は沖縄の予算の大きなところをとっていくんです。そういうふうな指摘も私たちはしてもらいたいんですよね。
 先ほど言ったように、どんどんどんどん、二十八年から指摘の数字は減っています。しかし、これを見ただけでも、当初の会計検査院の指摘が七百十二億円ぐらいありますけれども、私からすると、沖縄内閣府の予算を見ただけでも百億ぐらいは生まれてくると思うんです。一番小さい予算規模を持っている内閣府の中で、私が見て無駄というのが、効果がないと。これは私の見方ですから、森田院長の見方じゃないから一緒になるわけはないと思いますが。しかし、私は、もっと会計検査院がしつこくしつこく本当に効果があるのかと見ていけば、この七百十二億円にならないんじゃないかなと思うんだよね。もっと出てくるんじゃないかと思うんですよ。
 そういうふうなことを、この二つの事例だけ挙げましたけれども、この検査の仕方、見方、考え方、やり方、それを今までの流れを踏襲するんじゃなくて、やはりもう一回、会計検査院が変わったな、厳しいぞと思われるようなやり方をしなければ、こういうようなものがあちらこちらの省庁で私は生まれてくるんじゃないかと思うんです。百二兆円ですよ、それで七百十二億、それはないだろうと僕は正直言って思っているんです。
 そういうふうなことをいま一度しっかり考えてもらいたいというのがきょうの私の質問の趣旨でありますので、ぜひ、森田院長にはしっかりと頑張ってもらいたいというふうに思っていますから、よろしくお願いして、最後の答弁をお願いします。

#411
○森田会計検査院長 ありがとうございます。
 私ども会計検査院も、多角的な観点、委員先ほどからおっしゃっていただいた、いわゆる有効性といったものも積極的に取り組んでいっているところでございます。
 そのような中で、多種多様な事業が国によって行われている中で、今、国会での御議論、委員の御指摘も踏まえまして、ぜひ今後ともしっかりと検査をしてまいりたいというふうに思っております。

#412
○下地分科員 ありがとうございました。

#413
○あかま主査 これにて下地幹郎君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして会計検査院所管についての質疑は終了いたしました。
 これにて本分科会の審査は全て終了いたしました。
 この際、一言御挨拶申し上げます。
 分科員各位の御協力を得まして、本分科会の議事を終了することができました。ここに厚く御礼申し上げます。
 これにて散会いたします。
    午後五時散会
ソース: 国立国会図書館
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