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2020/04/01 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 決算委員会 第1号 令和2年4月1日
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2020/04/01 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 決算委員会 第1号 令和2年4月1日

#1
令和二年四月一日(水曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         中川 雅治君
    理 事         長峯  誠君
    理 事         西田 昌司君
    理 事         森屋  宏君
    理 事         野田 国義君
    理 事         浜口  誠君
    理 事         三浦 信祐君
                足立 敏之君
                磯崎 仁彦君
                岩井 茂樹君
                高橋 克法君
                豊田 俊郎君
                二之湯 智君
                藤井 基之君
                舞立 昇治君
                三木  亨君
                山田 俊男君
                小沼  巧君
                勝部 賢志君
                古賀 之士君
                那谷屋正義君
                芳賀 道也君
                吉田 忠智君
                熊野 正士君
                宮崎  勝君
                山本 博司君
                柴田  巧君
                柳ヶ瀬裕文君
                岩渕  友君
                武田 良介君
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十一日
    辞任         補欠選任
     二之湯 智君     山下 雄平君
 一月二十三日
    辞任         補欠選任
     芳賀 道也君     森本 真治君
 一月二十八日
    辞任         補欠選任
     武田 良介君     伊藤  岳君
 一月二十九日
    辞任         補欠選任
     藤井 基之君     小野田紀美君
     森本 真治君     芳賀 道也君
     伊藤  岳君     武田 良介君
 一月三十日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     藤井 基之君
     三木  亨君     森 まさこ君
 一月三十一日
    辞任         補欠選任
     森 まさこ君     三木  亨君
     柳ヶ瀬裕文君     石井 苗子君
 二月三日
    辞任         補欠選任
     石井 苗子君     柳ヶ瀬裕文君
 二月十四日
    辞任         補欠選任
     三木  亨君     猪口 邦子君
 二月十七日
    辞任         補欠選任
     猪口 邦子君     三木  亨君
 二月二十八日
    辞任         補欠選任
     岩渕  友君     田村 智子君
 三月二日
    辞任         補欠選任
     浜口  誠君     矢田わか子君
     田村 智子君     岩渕  友君
 三月三日
    辞任         補欠選任
     矢田わか子君     浜口  誠君
 三月四日
    辞任         補欠選任
     芳賀 道也君     徳永 エリ君
 三月五日
    辞任         補欠選任
     徳永 エリ君     芳賀 道也君
     浜口  誠君     伊藤 孝恵君
 三月六日
    辞任         補欠選任
     伊藤 孝恵君     浜口  誠君
     柴田  巧君     石井 苗子君
 三月九日
    辞任         補欠選任
     長峯  誠君     太田 房江君
     芳賀 道也君     矢田わか子君
     石井 苗子君     柴田  巧君
     武田 良介君     大門実紀史君
 三月十日
    辞任         補欠選任
     太田 房江君     長峯  誠君
     山下 雄平君     佐藤 正久君
     矢田わか子君     芳賀 道也君
     大門実紀史君     武田 良介君
 三月十一日
    辞任         補欠選任
     佐藤 正久君     山下 雄平君
     高橋 克法君     高階恵美子君
     岩渕  友君     紙  智子君
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     高階恵美子君     高橋 克法君
     紙  智子君     岩渕  友君
     武田 良介君     大門実紀史君
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     岩渕  友君     武田 良介君
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     大門実紀史君     岩渕  友君
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     磯崎 仁彦君     中西  哲君
     岩渕  友君     大門実紀史君
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     中西  哲君     磯崎 仁彦君
     芳賀 道也君     田村 まみ君
     大門実紀史君     岩渕  友君
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     田村 まみ君     芳賀 道也君
     三浦 信祐君     高瀬 弘美君
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     高瀬 弘美君     三浦 信祐君
     岩渕  友君     井上 哲士君
     武田 良介君     紙  智子君
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     井上 哲士君     岩渕  友君
     紙  智子君     武田 良介君
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     高橋 克法君     宮崎 雅夫君
     熊野 正士君     塩田 博昭君
     山本 博司君     竹内 真二君
     武田 良介君     大門実紀史君
 四月一日
    辞任         補欠選任
     芳賀 道也君     横沢 高徳君
     柴田  巧君     石井 苗子君
     柳ヶ瀬裕文君     梅村みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中川 雅治君
    理 事
                長峯  誠君
                西田 昌司君
                森屋  宏君
                野田 国義君
                浜口  誠君
                三浦 信祐君
    委 員
                足立 敏之君
                磯崎 仁彦君
                岩井 茂樹君
                豊田 俊郎君
                藤井 基之君
                舞立 昇治君
                三木  亨君
                宮崎 雅夫君
                山下 雄平君
                山田 俊男君
                小沼  巧君
                勝部 賢志君
                古賀 之士君
                那谷屋正義君
                芳賀 道也君
                横沢 高徳君
                吉田 忠智君
                塩田 博昭君
                竹内 真二君
                宮崎  勝君
                石井 苗子君
                梅村みずほ君
                岩渕  友君
                大門実紀史君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  高市 早苗君
       法務大臣     森 まさこ君
       外務大臣     茂木 敏充君
       文部科学大臣
       国務大臣     萩生田光一君
       厚生労働大臣
       国務大臣     加藤 勝信君
       農林水産大臣   江藤  拓君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  梶山 弘志君
       国土交通大臣
       国務大臣     赤羽 一嘉君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     小泉進次郎君
       防衛大臣     河野 太郎君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (復興大臣)   田中 和徳君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        武田 良太君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、少子化対策
       、海洋政策))  衛藤 晟一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(クール
       ジャパン戦略、
       知的財産戦略、
       科学技術政策、
       宇宙政策))   竹本 直一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    西村 康稔君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        北村 誠吾君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    橋本 聖子君
   副大臣
       内閣府副大臣   宮下 一郎君
       財務副大臣    藤川 政人君
       厚生労働副大臣  稲津  久君
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
        ─────
       会計検査院長   森田 祐司君
        ─────
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  近藤 正春君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹嶋  正君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       大西 証史君
       内閣官房内閣審
       議官       安居  徹君
       内閣官房内閣審
       議官       田中愛智朗君
       内閣官房内閣審
       議官       山内 智生君
       内閣官房国土強
       靱化推進室審議
       官        宮崎 祥一君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        田中 由紀君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        菅家 秀人君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       堀江 宏之君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   合田 秀樹君
       内閣府大臣官房
       総括審議官    渡邉  清君
       内閣府大臣官房
       審議官      黒田 岳士君
       内閣府大臣官房
       審議官      茨木 秀行君
       内閣府政策統括
       官        井上 裕之君
       宮内庁次長    池田 憲治君
       消費者庁審議官  坂田  進君
       総務省大臣官房
       総括審議官    秋本 芳徳君
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       法務省人権擁護
       局長       菊池  浩君
       財務省大臣官房
       長        茶谷 栄治君
       財務省理財局長  可部 哲生君
       文化庁次長    今里  讓君
       厚生労働省大臣
       官房総括審議官  田中 誠二君
       厚生労働省大臣
       官房生活衛生・
       食品安全審議官  浅沼 一成君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        達谷窟庸野君
       厚生労働省大臣
       官房年金管理審
       議官       日原 知己君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省健康
       局長       宮嵜 雅則君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  鎌田 光明君
       厚生労働省職業
       安定局長     小林 洋司君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  藤澤 勝博君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    谷内  繁君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
       厚生労働省年金
       局長       高橋 俊之君
       厚生労働省人材
       開発統括官    定塚由美子君
       経済産業省大臣
       官房商務・サー
       ビス審議官    藤木 俊光君
       経済産業省大臣
       官房審議官    上田 洋二君
       経済産業省大臣
       官房審議官    島田 勘資君
       経済産業省商務
       情報政策局長   西山 圭太君
       中小企業庁事業
       環境部長     奈須野 太君
       中小企業庁経営
       支援部長     渡邉 政嘉君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  東川 直正君
       国土交通省総合
       政策局長     蒲生 篤実君
       国土交通省都市
       局長       北村 知久君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        五道 仁実君
       国土交通省鉄道
       局長       水嶋  智君
       観光庁長官    田端  浩君
       気象庁長官    関田 康雄君
       防衛省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       辰己 昌良君
       防衛省大臣官房
       審議官      村岡  猛君
       防衛省防衛政策
       局長       槌道 明宏君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
       防衛省地方協力
       局長       中村 吉利君
   参考人
       日本銀行総裁   黒田 東彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成三十年度一般会計歳入歳出決算、平成三十
 年度特別会計歳入歳出決算、平成三十年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成三十年度政府
 関係機関決算書(第二百回国会内閣提出)(継
 続案件)
○平成三十年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第二百回国会内閣提出)(継続案件)
○平成三十年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 第二百回国会内閣提出)(継続案件)
    ─────────────

#2
○委員長(中川雅治君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、二之湯智君、山本博司君、熊野正士君及び武田良介君が委員を辞任され、その補欠として山下雄平君、竹内真二君、塩田博昭君及び大門実紀史君が選任されました。
 また、本日、柴田巧君及び柳ヶ瀬裕文君が委員を辞任され、その補欠として石井苗子君及び梅村みずほ君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(中川雅治君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に長峯誠君、浜口誠君及び三浦信祐君を指名いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(中川雅治君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(中川雅治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成三十年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#8
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#9
○委員長(中川雅治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成三十年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#10
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#11
○委員長(中川雅治君) 平成三十年度決算外二件を議題とし、本日は全般質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#12
○西田昌司君 おはようございます。自民党の西田昌司でございます。
 今日から新しい平成二年度が始まったわけでございますが、いやいや、令和二年度が始まったわけでございますが、コロナショックで日本中が大変な心配の、不安の中、新しい年度を迎えたわけであります。
 そこで、今日はそのことを中心に総理に質問させていただくんですが、まずはこのコロナショック問題、一日も早く終息に向かわせるということが大事だと思います。そのためには、総理が、学校の閉鎖ということも含め、移動制限ということも呼びかけておられますけれども、これはやむを得ないことだと思っております。しかし、その後、それが終わればV字回復をしていくというために、この二段階に分けて考えていかなければならないと思うわけなんです。
 そのためには、終息のための移動制限などは実体経済に壊滅的な打撃を与えるおそれがあります。そこで、この移動制限で一社たりとも倒産させないようにしていくことがまず大事だと。その後、V字回復するためにも、会社が倒産したり、失業者があふれますと、次の消費や投資が終息した後できなくなるわけでありますから、そこをしっかり考えていかなければならないと思います。
 そこで、まず基本的考え方として、実質政府の指示でこれは経済活動を停止させるということになるわけでありますから、政府があらゆる手段を講じてこの損失を食い止める、また、その責任も、政府がしっかりこの補償も含めてやっていこうという姿勢を示すことがこれ筋だと思うわけでございますが、総理のお考えをお聞きしたいと思います。

#13
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この感染症の拡大を阻止をし、そして終息させるためには、国民の皆様に様々なお願いをしなければいけませんし、既にお願いをさせていただいているところでございます。
 その中で、多くの方々がまさに事業の継続の面においても大変な困難に直面をしておられる。先般、関係者の皆様からヒアリングを行ったところでございますが、まさに売上げが何%減ではなくて、まさにゼロになるという状況に直面しておられるということを私たちも改めて実感をしたところでございますが、その中で、様々な事業活動の中で発生する民間事業者の個別の損失を直接補償することは困難であると考えておりますが、当面は雇用や事業の継続を最優先にあらゆる手だてを講じているところであります。
 大切なことは、雇用を守り抜いていく、そのためにも中小・小規模事業者の皆様にも事業を継続していただけるような支援をしていく必要があると、こう思っています。
 この中で、例えば、雇用の維持と事業の継続の観点からは、中小・小規模事業者や個人事業主の方々が継続して事業に取り組めるように、民間金融機関でも無利子の制度融資を受けることができる制度を整えるとともに、特に厳しい状況にある中小・小規模事業者の方々に対しましては、新たな給付制度を創設する考えであります。
 そうした形で、しっかりと雇用を維持しながら、また、経営を継続していただけるよう支援をしながら、その先のV字回復に向けてしっかりとそのための今対策を練っているところでございますが、しっかりとあらゆる手だてを講じていきたいと、このように考えております。

#14
○西田昌司君 中小企業等にはいろいろ補償も含めての話をおっしゃいましたが、全てを政府で負担するのはなかなか難しいという趣旨の発言だったわけなんですね。
 しかし、これ、まずは、まずは倒産させないということで、金融的な支援ですね、今もこれ、後でまた大臣にもお聞きしますが、してもらいますが、その後、実は、まずは倒産させないことで、金融支援が大事で、補償よりもそちらの方を優先させるべきだと私も思います。
 ところが、実際、V字回復等をやっていくときに、そのときに大きな負債を抱えてしまうと、事実上、なかなかこの負債が大き過ぎて事業が継続できないということになるわけですね。これは、いわゆる東日本大震災、あのときもそういうことになりました。あれは既存の債務でしたけどね、二重ローン問題というのがあって、そこを何とか劣後債に切り替えていったり、ある種切り捨てていったりという形でやったこともあるわけですから、そういう知恵の出し方があると思うんですよ。
 だから、今、補償というよりも、まずはお金を渡して倒産を防止していくと、しかし、その後は、そういうことも含めた知恵を出すべきだと思いますが、いかがでしょう。

#15
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは今までの経験も踏まえて様々な知恵を出していく必要があると、こう思っております。
 まずは雇用を維持していただく、そのためにも雇調金を活用していただくということと同時に、先ほど申し上げました無利子無担保、そして元本返済五年間これは据置きということでございますので、資金を言わば確保する必要が、新たにですね、五年間、借りてしまったらもうそれは五年間全く返さなくてもいいというこの支援をしていく。
 で、先ほど、今、相当申込みが殺到しておりますので、民間の金融機関も活用していただけるようにしていきたいと、こう考えていますが、同時に、個人でも様々な不安を抱えておられる方々がおられるでしょうから、緊急の小口資金等、これは二十万円でございますが、これ合わせれば八十万円。で、収入が継続的に減収していくという厳しい状況の方については返済が免除されるというものでございますので、こういうものも活用していただきたいと思いますし、また、先ほど申し上げました中小企業・小規模事業者等々の方々に対して給付金というものを今考えているところでございまして、その先には、先ほど申し上げましたように、大きくこの需要を喚起していく、この対策をつくり上げていきたい、講じていきたいと、このように考えております。

#16
○西田昌司君 そういう知恵を出していただきたいと思います。
 そこで、今取りあえず総理がおっしゃっているのは、生活を破綻させない、倒産させない、事業と生活を維持するということなんですよね。これは物すごく大事なんですが、しかし、これで別に経済の損失を抑えているだけで経済の成長を促しているわけじゃないわけですね。
 現実には、経済活動を止めることによって莫大な実質GDPはこれ落ち込んでいきます。まだ出ていませんけれども、少なくとも、先日の十―十二ですね、これがコロナの始まる前で年率換算で七・一%のマイナスと言っていますから、間違いなく一〇%以上の年率で落ち込むことは残念ながら覚悟しておかなきゃならないと思うんですよ。そうすると、一〇%といえば、GDPが五百兆から六百兆ですから、要するに五十兆から六十兆円分の損失が出ているわけですね。だから、これを支えるためにはそれに匹敵する五十兆円から六十兆円という真水ですよ。要するに、財政出動額の金額はそれぐらいの金額を出さないと、これは下支えできないわけですね。
 ところが、各党、我が党でも言っていますけれども、事業費ベースで五、六十兆円とか真水二十兆円と言っていますが、これ余りにも少ないわけです。もちろん、その後まだ第二、第三でやっていけばいいわけでありますけれども、まずは、総理からお話しいただきたいのは、そういう出てきた損失に見合う分だけの財政出動はしっかりして経済を破綻させないと、そういう覚悟と出せる金額の、まあ今のところのいわゆる相場感といいましょうか、トランプさんが直ちに二百兆円、あそこは二千兆円のGDPですから、一〇%だとすれば二百兆円規模の財政出動をすると言って国民に安心感を与えているんですが、総理もやっぱり、そういう大きな相場感といいましょうか、覚悟も含めた発言が必要だと思うんですが、いかがでしょう。

#17
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨日、党からも、言わば、いわゆる財政において二十兆円、そして事業規模で六十兆円という提言をいただきました。これは、言わば現在のマグニチュードから見て、それに見合うだけの強大な経済政策を実行していくという我々の考え方に対応して、党として、どれぐらいのマグニチュードであったかということも勘案した上での御提言もいただいたのではないかと、こう思うところでございますが、まさに世界の協調をリードする我が国としては、リーマン・ショック時の経済対策を上回るかつてない規模の対策を行っていきたいと、こう考えております。そして、まさに前例にとらわれることなく、これ、財政、金融、税制を総動員して思い切った措置を講じていきたいと、こう思っているところでございます。

#18
○西田昌司君 それでは、次に財務大臣にお聞きいたします。
 先ほど総理からもありましたけれども、今もう政府系の金融機関で無担保無利子、それから五年ほど据置きとかいろんなことやっていただいて、非常に効果を発揮していると思いますが、非常にたくさんの申込みがあるわけですね。これは予備費でやっていますから、この先しっかりと、もう一度補正も含めて、そういう万全の体制でやらなきゃならないと思います。そのことが一点。
 それともう一点は、実際やるときにはこれ民間の金融機関にもやってもらわなければならないと思います。そのためには、いわゆる信用保証協会が後ろのバックの保証を付けているなど、そういうことも必要だと思います。さらに、一番大事なのは早くやることなんですね。ところが、窓口が混乱しちゃうとなかなかできない。しかも、銀行、金融機関はマンパワーをどんどんそいできましたから人手不足なんですよね。
 だから、そういうことも含めると、かつて税理士なんかを経営革新支援機関という形で認定をして、そういう公的な仕事に堪え得るだけの認定をしているわけですね。ですから、例えばそういう税理士さん、そういう認定を受けている税理士さんなんかが、自分の顧問先なんか一番よく内容を分かっているわけですから、書類を出してきたら、実質無審査ですぐお金出してあげるというほどのやっぱりタイムリーな、スピーディーな対応が必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#19
○国務大臣(麻生太郎君) 今事業者から資金繰りに関する不安の声というのはいろいろ上がっておりますのはもう我々もよく知っておるところでして、これを踏まえまして、三月の六日及び十六日に私の方から、民間の、いわゆる官民の金融機関に対していわゆる事業者の資金繰りの支援のための要請を行っております。そういった中で、事業者の資金繰り支援の再審に当面、当面入ったときの検査とか、そういったようなときには、何といっても、この資金繰り支援の促進というのが優先順位の一番でヒアリングをするということで、こういった取組に対応させていただいておるところだと思って、現実入られた方の話をいろいろ逆の方から聞きましても、同様な支援入ったりしておりまして、それなりに話が下に伝わっておるということは間違いないところではないかと思っております。
 また、今言われましたように、何というのかな、人手が足らぬというのはこれ事実です。そういった意味では、政策金融公庫等への融資の申込件数が急増しておりますし、それなりの、に比べて、今まで二日で下りたとか、いろいろ話もよく聞くところではありますけれども、本店から支店への応援の人を出せとか、それから、三月って御存じのようにどこでも定期異動なんですけど、定期異動は延期、これで千六百人ぐらいの人間が定期異動を取りやめておりますので、電話の回線を増やしたりなんかしておったり、いろいろしておりますし、いろいろさせていただいております。
 それから、今最後に言われた、税理士の話をされておられましたけれども、これ実質無審査で即日融資ということですけれども、これは事業者ごとに、融資というのは、御存じのように、過去とかいろいろな経緯、あれが様々異なっておりますので、一様に一律の取扱いって、これはなかなか難しいんだと思っておりますので、事業主の資金繰りの支援に対しましては、これは、いわゆる資金のニーズに対してスピードを持って対応するというところは最も重要なんだと思っておりますので、その点は間違いなく御指摘のとおりだと思っておりますから、その点に関しましては引き続きしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

#20
○西田昌司君 是非、税理士の活用も含め、スピーディーにお金が出せるようにこれはお願いしたいと思います。
 それと、都道府県等が制度融資をしておりますが、それを、利息を減免する等いろんなことをまたやるわけであります。その場合に、大体、都道府県自体も、この税収減が当然予想されますから財政的に厳しいと。ということで、その現場の支援をするためにも、国の方から各都道府県、地方公共団体に補助金を出して、そして使い道はそういう利息の減免もあれば雇用の支援等いろいろあるわけですから、そういう仕組みをつくるべきだと思うんですけれども、大臣、いかがですか。

#21
○国務大臣(麻生太郎君) これは一種の制度融資の話をされておられるんだと思いますが、制度融資の件につきましては、これは今回の話で総理の方から小規模事業者、中小等々、そういった個人事業主の方々が継続して事業に取り組めるよう、民間金融機関で無利子の制度をそれぞれ、制度を整えるという御指示のあったところでありますので、制度の詳細についてちょっと今から詰めさせていただかにゃいかぬところだとは思っておりますけれども、今まで制度融資というのは地方公共団体が窓口になっていてやる制度は今あるわけですから、そういった意味では、普通こういったときには信用保証協会というのが間に入りましていろいろやらせて、もう御存じのとおりなんで、そういった詳細についてこれから詰めていくんだと思いますけれども、とにかく影響が非常に大きな出てきておりますので、これ一気呵成にやらにゃいかぬというのは間違いないところなんで、財政、金融、税制、それを総動員してこれを講じるという指示もあっておりますので、私どもとしては、これ、いろいろな御意見がありますので、集中的なヒアリングもやらせていただきましたので、地域経済というものの実態というのを十分に把握しておかないと、これ地域によってかなり格差がありますので、そういった意味では、その対応を踏まえてしっかりと対応するということを考えております。

#22
○西田昌司君 地方の実態を見て、財政的な支援をこれ是非お願いしたいと思います。
 さて、この新型コロナで打撃を受けているのは、本当にもう全国いろんな業界でですが、特にですね、特に大きいのはやっぱり観光、宿泊、飲食、そしてまた航空ですよね。もうこれは、特に航空産業というのは壊滅的な打撃ですよ。国際線全部飛ばなくなっちゃっていますし、各地方間も便数削減されております。毎日、日銭が入ってこないわけですよね。
 ですから、これは政府の方でしっかり支えなきゃならないんですが、トランプ政権などは既に六・三兆円緊急対策をして航空業界一〇〇%支援すると、こういう発言をしているわけですよ。トランプさんというのは、いろんな評価ありますけれども、こういうことは本当になかなかスピーディーに、すばらしい、発言も含め、されているわけですね。日本とアメリカとの航空業界の市場の規模を考えますと三分の一程度ですから、少なくとも日本の場合、二兆円程度航空業界にお金を入れなきゃならないということだと思うんですよ。
 ところが、日本の方では、まだ党の中でも議論がありますけれども、税金の減免するとかいろいろ言っていますけれども、それは余りにも小さ過ぎる、小さ過ぎるわけです。要するに、このまま放っておけば、日銭が入ってこないことによって、これ雇用も支えられないし、交通インフラ、航空インフラそのものがなくなっちゃうわけですよ。
 だから、そうならないようにするためには、安定的に経営ができるように、アメリカのように、日本でいえば二兆円程度を航空業界に投入すると、長期安定したこのお金を投入することによって経営をしっかり守れるということをまず示しておかないと、これはとんでもないことになると思いますが、これ、いかがでしょうか。

#23
○国務大臣(麻生太郎君) これは、直接は運輸省って、国交省の話なんだと思うんですけれども、金付けるのはおまえだろうからおまえやろという話で振り込んでこられたんだと思いますが。
 今回の、御存じのように、コロナの関係で、移動というものに関していろいろ制限が掛かっておりますので、それが結果として内外経済の減速につながっているというのは間違いありませんし、中でも航空業界というのは非常に大きな影響を受けておるんだということは私どもとしてはよく理解しております。飛行機の中というのは三分に一遍空気が入れ替わりますので、この部屋の中の空気よりよっぽど飛行機の方が空気の循環はよろしいんだというように、この間、技術屋さんの話は伺ったんですけど。
 いずれにいたしましても、先般決定をさせていただきました緊急対策の第二弾の中において、政策投資銀行によるいわゆる危機対応業務をどうするかという中で、いわゆる中小零細に限らず、中堅・大企業も含めた事業者の資金繰りを支援ということにいたしておりますので、先般、三月の二十八日か、総理の方からも、経済対策の策定指示を踏まえまして、今言われました中堅・大企業に関しましても、実態、飛行機会社はほぼ客が一割ぐらいに、一割って九割減って一割残っているってことですけれども、一割ということになってきますと、これはとてもじゃありませんので、そういった意味では、あれ固定経費もでかいですし、あれじゃないでしょうか、小さな飛行機会社はあれほとんどみんな借りていると思いますから、いわゆる持っているのと違って借りているとなると固定費が全然違いますので、そういった意味では、私どもとして、危機対応業務というのを、ちょっとそれを使わせていただいて、いろいろ考えにゃいかぬところだと思っております。

#24
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 航空路は、我が国経済の基盤インフラであろうと思います。V字回復していく上においても、この基盤インフラ自体が毀損されてはならないわけでございますから、そういう観点からしっかりと支援をしていきたいと思います。

#25
○西田昌司君 力強い、総理まで御答弁いただき、ありがとうございます。
 航空業界に限らず、観光、宿泊、飲食含めですね、全ての業界で大変な打撃を受けていますから、冒頭言いましたように、まずはお金を貸す支援をしていって、その後の返し方についてはいろんな知恵があるわけですから、総動員して雇用、これを守っていただきたいと思っています。
 さて、今日はここからが本番でございます。
 それは何かというと、要するに、終息した後、V字回復させる、そのためには、先ほど言いましたように、毀損したGDPを政府が下支えしなきゃならない。仮に一〇%、GDPとするとですよ、五、六十兆円の需要が必要なわけですよ。ところが、もちろん、ですから、トランプ大統領なんかは、今日も言っていましたのは、金利が低い今こそインフラ整備をやるべきだということを言っていますね。まさに日本でもそうすべきでありますから、いわゆる、私がいつも言っている新幹線、全国にこのネットワークをつないでいく、高速道路のミッシングリンクをなくしていく、それを十年、十五年で一挙に長期計画をもってやっていく。それで大体二、三十兆円ぐらい、いろんなことをやっていけば必要になってくるんですが、毀損している金額は六十兆円ですからね、なかなか公共事業だけでは無理なんですよね。
 公共事業、例えば六十兆円出せといっても、これは仕事をする人が、幾ら長期計画であっても、五、六十兆円の仕事を毎年やっていけというのはしんどい話です。長期計画で二、三十兆円はできるでしょうけれども、五、六十兆円というのはなかなかしんどい。要するに、こなせないわけですよね。じゃ、穴が空いている、穴が空いている六十兆円どうするのかと、三十兆円分しか補填できないじゃないかということになるわけですよ。
 だから、私がずっと申し上げてきたのは、消費税を当面ゼロにしろということなんですよ。というのは、消費税というのは、今回一〇%にしてしまいました。去年の今頃の決算委員会で私はやめるべきだということを言ってきましたけれども、現実になってしまいました。一〇%で地方税合わせると二十八兆円です。二十八兆円、政府の方に入ってきているわけですね。つまり、国民からお金を取り上げているわけですよ。
 だから、この消費税を当面一〇%やめることによって、その分、三十兆円近いお金が国民に還付されるのと同じことでありますから、公共事業したのと同じ意味になるわけですね。つまり、そのことによって、公共事業、それが三十兆円、プラス消費税減税が三十兆円やって、ようやく六十兆円という、一〇%もしGDPを毀損していたら、その穴埋めができる規模になると思うわけであります。
 ですから、まず一〇%、当面ゼロにするということが必要だと思いますが、この話は私、麻生大臣とは財政金融委員会で何度も言っておりますが、昔は麻生大臣は私と同じ考え方でおられたわけであります。麻生総理の時代、あのリーマン・ショックの時代は、恐らく総理としてそういう決断されたと思いますが、今、残念ながらといいましょうか、財務大臣であると財務省の代表者ですから、なかなかこれ答弁できないわけですね。
 ですから、これ大事なのは総理なんです。総理がこの今の危機を対応するためにそういう判断をして、政治決断をすればできるわけでありますが、総理の御判断、お聞かせいただきたい。

#26
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般の危機に対しては、効果があるものについてありとあらゆる手段を講じていかなければならないと、こう考えております。ただ、西田委員の御質問、また期待されている答えには十分応えられないかもしれませんが、昨年の消費税の引上げにつきましては、急速に進む高齢化の中にあって、全世代型社会保障制度への改革のためにどうしても引上げが必要だったものでございまして、御承知のように、既に幼児教育の無償化、そしてこの四月からまさに真に支援の必要な子供たちへの高等教育の無償化もスタートしているわけでございます。
 その中で今般どういう政策を取っていくかということでございますが、当面のですね、当面のこの厳しい状況の中で生活を支援する、あるいは雇用を維持をしていただく、また経営を継続していただくための支援を行っていくということ、政策を講じると同時にですね、感染拡大が抑制された段階を見据えて、甚大な影響を受けている旅行や運輸や外食やイベントなどにフォーカスした短期集中で大胆な需要喚起策などを講じることで、大胆な状況にある、大変厳しい状況にある方々に対して、大胆な対策で厳しい状況にある方々に対して直接手が届く効果的な支援策を実施をしていきたいと、こう考えているところでございます。

#27
○西田昌司君 ちょっと残念な答えでありますが、それを改心していただかなければならないと思っています。
 それで、今日、実はこういう緊急提言、MMTならゼロにできるというのを、これ実は全国会議員、与野党、衆参問わず全国会議員に渡しております。(資料提示)総理にも、会館にお届けしましたが、今日改めてお渡ししました。是非これを読んでいただきたいんです。
 要するに、MMT、現代貨幣論の話をすると、批判の声が嵐のように降ってくる。しかし、その批判している人は、MMTって何なのか全く分かっていない、読んだこともない、考えたこともない、ただみんなおかしいと言っているからおかしいんだというような話で終わっているんですよ。だから、まず、私は読んでいただきたいんですが、読んでいただけました。(発言する者あり)読んだ。読んだ。読んだ人はオーケーでしょう。どうですか。これ大体、読んだ人で反対した人は聞いたことがない。反対した人は読んでいない人なんですよ。
 だから、麻生総理も是非読んでいただきたいんですが、そこで、私言いたいのは、まず、総理が今おっしゃった全世代型の社会保障、そういうことの財源として消費税やっているからとおっしゃっているんですけれども、そもそも税は財源なのかという話なんですよ、我々が訴えているのは。つまり、えっという話になるかもしれませんが、要するに税というのは何かといえば、財源は国債だと言ってもいいんですよ、むしろ。国債が全て財源であると。じゃ、税は何かといえば、税は全て国債を返還するための、償還するための財源だと思えばいいんですよ。いいですか。財源の方は国債でいいんです、一〇〇%。税は何かといえば、その国債を償還するためのものです。
 そう考えると、何が起こるかというと、例えば税が六十入ってきて国債が百兆出していますということにすると、要するに、税は、国債出すことによって税との差額の四十兆円分は国民側にお金を、要するにこのお金を給付しているという意味なんですよ、これね。そして、国債がなしで税ばっかり取っているという場合は、国民から税ばっかり吸い上げてお金を給付していないという意味です。よく均衡財政という話を言うんですが、均衡財政というのは、要するに、入ってきた税金と使っている税金が同じですから、国民には一円もお金を出していないわけですよ。これは、はっきり言いまして分配しているだけ。だから、経済成長に何の貢献もしていないわけですよ。貢献しているのは、民間側がお金を借りて投資しているのが経済成長に投資、投資しているだけで、要するに均衡財政なんてことを言っていたらそもそも経済成長できないんですよ。それがこの二十年間、三十年間の日本の実態なんですよ、これは。ここを是非気が付いていただきたい、そのことをこれ言っているわけです。
 そこで、私が申し上げるのは、消費税を仮にゼロにすると、先ほど総理がおっしゃったように、一番被害を受けた方に現金給付とかそういうことをやっていきましょうということですが、もちろんそれも大事でしょう。しかし、そういう方々問わず、ありとあらゆる方にもう被害が行っているわけですよ。
 消費税一〇%なくすという意味は、つまり一〇%所得を増やしたことと同じになります。つまり、収入があって消費性向が一〇〇%、これは、所得の低い方はもうほぼ一〇〇%近くお金を使い切っているわけですけれども、それが一〇%使えるようになるわけですからね。つまり、低所得者ほど、一番困っている人ほど給料が上がることになるわけですよ。そして、プラス、プラスですね、いわゆる高額の品物、例えばマンションとか住宅とか、こういうようなやるときにも一〇%分値引きになるわけですから、非常に大きな経済効果、V字回復にはもってこいなわけですよ。
 このことは事実なんですが、そのことを踏まえるともう少し考える余地があるんじゃないですか、総理。

#28
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は決して西田委員の言っておられることを真っ向から否定しているわけではないわけでございます。
 そこで、今般の危機に対して何が即効性があるのか、より例えば将来のV字回復に向けて効果があるのか、必要としているところにしっかりと必要なものが行くのかという観点から考えていかなければならないと、こう思っている次第でございます。

#29
○西田昌司君 真っ向から否定していないということはちょっと考えてもいいなということであるというふうに受け止めますが、いや、そういうふうにしてもらわなくちゃ、答えはそうしてもらわなくちゃ困るんですよ。
 それで、総理が懸念されているもう一つの問題というのは、要するに財源問題で一番問題は、そもそも政府の出す国債がどんどん増えていっても果たしていいのかと、そういう漠然とした不安感があるわけですね。ところが、全く問題ないわけですよ。そのことはなぜかというと、これも財金委員会で言っていますが、そもそも今アベノミクスの下で黒田バズーカと言われたこの異次元の金融緩和をされましたよ。で、四百兆円を超えるだけの国債買われましたね。昔でしたら、総理、これ金本位制でしたらできませんよ。金貨、正貨を持っていないと通貨発行できませんからね。ところが、今は金本位制じゃなくなっているんですよ。これ百年前からなくなっているんですよ、実際もう。だから、要するに日銀は通貨供給は幾らでもできる、幾らでも国債始め、株始め、資産買い入れることできるんですよ。これが事実なんです。
 そうじゃないですか、黒田総裁。

#30
○参考人(黒田東彦君) 委員御指摘のとおり、金本位制と異なりまして、現在の管理通貨制度の下では通貨供給量が中央銀行の保有する金などの実物資産の量に制限されることはありません。それはそのとおりです。
 ただ、この管理通貨制度というのは、通貨の信認を適切な金融政策運営によって物価の安定を図るということを通じて確保するという仕組みでございますので、中央銀行が供給する通貨の量あるいは保有する国債などの資産の量は物価の安定を図るという観点から決まってくるということは、全ての理論家がおっしゃっているとおりであります。その意味で、日本銀行の国債買入れも二%の物価安定の目標を実現するために実施しておりますので、物価安定の目標の実現が近づく際には、その下で物価が安定するように適切に調整していく必要があると。
 ただ、御指摘のように、現時点で直ちに物価の安定が損なわれるおそれがあるとは思えませんので。金本位制の下とは違うということはそのとおりです。ただ、だから無制限に、幾らでも、いつまでもできるということではないということは御理解いただきたいと思います。

#31
○西田昌司君 まあ大事なことは明言されました。金本位制の下でないから通貨発行には金額的制限がないと。当たり前なんですね。当たり前、みんなが知っていることなんですよ、これは。そして、みんなが知っていることなのに、その意味が分かっていないんですよ。
 日銀が金額無制限に買えるということはどういうことかと。日銀が買うのは何ですか。株も買いますよ。しかし、メーンは国債ですよ。何で国債なのか。それは、株はこれは上がったり下がったりしますよ。国債もちろん相場がありますよ。しかし、国債は償還期限が来たら必ずその金額のお金を償還するんです。一〇〇%元金保証だから絶対に、上がったり下がったりというのは多少あっても、最後は入ってくるんですよ。だから、一番安定して買入れをする資産として使うわけですね。
 日銀がやっているのは、要するに金融の拡大のためにやっているわけですけれども、政府は、今こういう環境下なんですから、そして、先ほど言ったように、様々な補償をしなければならない、貸付融資もしなければならない。財源物すごく要るんですよ。プラス、消費税を一〇%減らしたら二十八兆円要りますよ、毎年。それ要るんだけれども、全部それは国債でオーケーなんですよ。何でオーケーかと。今言ったとおりの理由ですよ。ここが皆さん分かっていない人が非常に多いわけです。
 現実問題、総理、税と社会保障で、税と社会保障というか全世代型社会保障というので消費税上げてやっていると言っていますが、そもそも社会保障の給付、一〇〇あるうち六〇は皆さん方からいただいた保険料やそういう負担してもらっているものですよ。しかし、四〇は何かと。これは税金じゃないですよ。四〇は赤字国債ですよ、はっきり言いまして。今、現実そうしているんです。そうしている。それで何か問題が起こっているかと。通貨の信認が失われたと。社会保障に取りもしてへんお金を四〇%国費でやっていると、財源が赤字国債じゃないかと、こんな日本の国とんでもないといって、円がたたき売られるわけでもなし、むしろどんどん買われているんですよ。そして、今世界で起こっているのは、株とか資産を売って通貨であるドルを買う、そして円を買う、こういう形になっているわけですよ。つまり、通貨の信認が非常に高いというのが現実なんですよ、これ。
 このときに、このときに、今、V字回復することも含め、様々な経済政策することも含め、国債発行して財政拡大。つまり、このMMTというのは財政拡大の可能性はまだまだ非常に大きいということを言っているわけです。これは是非、私のホームページからダウンロードできますので、国民の皆さん方も是非読んでいただきたいんですが。
 要するに、金本位制のレジームからの脱却なんですよ。今まで金本位制の下で考えていたから、いや、通貨、資産というのは限度があると。国がどんどん使っちゃうと民間使えなくなるじゃないかと。国が今現在使っちゃうと、孫子の代に使えるお金が減るんじゃないかと。こういう誤った信仰、まさにこれ信仰ですよ。宗教と言ってもいい。そういう思い込みが蔓延しているんですよ。これ駄目です、これは。
 そうじゃなくて、今やらなきゃいけないのは、そういうのじゃなくて、現実は逆さまなんですよ。現実は、通貨は日銀が日銀の意思で幾らでも発行することができる。そして、そういう状態であるからこそ、今国債の発行も、まさに金額的には無制限にできるわけです。そして、問題は、それだけやっていくと一つだけ問題が出ます。
 それは何かというと、当然、それだけお金をやって、そして皆さん方に安心を与えたら、今度は消費が増えますね、投資が増えますね。そうすると、インフレになりますよ。しかし今、総理、インフレで困っているんじゃなくてデフレで困っているときです。インフレになってくれなきゃ困るんですよ。しかし、それがどんどんどんどんなったらどうなるのかというのを心配する人がいる。だから消費税があるんですよ。
 消費税を今ゼロにしておいたら、インフレが間違いなく、今デフレ状態からインフレに、V字回復ということになりますよ。それが、想定しているよりも、まあ五パー、六パーぐらいの話だったらいいんだけど、それが一〇パーとかそんなインフレになっちゃうとこれは不要でありますから、消費税をちょびっと上げてあげると、これは必ず落ちます。それは、今までの三十年間で証明されていますよ。だから、そういうふうに、発想の転換、レジームチェンジを是非安倍総理にしていただきたいんですが、いかがですか。

#32
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この消費税に絡めたレジームチェンジということについては、これはまだ議論があるところだと思いますが、西田委員の前半の議論の部分については、まさにアベノミクスというのはそういうものだったわけでありまして、まさに金融政策を使っていくということであります。デフレから脱却をしていく上において、物価安定目標に向けて、これは異次元の金融緩和を行った。それは、それまで取っていなかった政策を行ったという、まさに論理としては、言わば金融政策を使う余地は十分にあるという考え方から、先ほど黒田総裁も答弁をしておられます。
 ただ、もちろんこれは財政ファイナンスということが目的ではなくて、しっかりと物価安定目標を維持していく、また到達をしていく上においては、思い切った異次元の金融緩和、まさに国債買入れ等も含めて行っていくということであります。それに対していろんな、当時も、ハイパーインフレになるのではないか、円が暴落するのではないか、それはそうではなかったことはもう既に証明されているのではないかと、こう思うわけでございます。
 今後も、日本銀行の金融、物価安定目標に向けた手段については日本銀行に任せているところでございますが、ただ、財政ファイナンスではないという中において、今後、今回も大胆な思い切った対策を練り上げ、講じてまいりますから、その際には当然国債ということになっていくわけでございますが、それについては我々も、今は言わばデフレから脱却をしておりませんが、デフレではないという状況はつくったのでございますが、デフレにまた再び戻らないように、しっかりとこのマクロ政策的にも必要かつ十分なものを講じていきたいと思っております。

#33
○西田昌司君 もうこれで終わりますが、一つだけ申し上げたいのは、アベノミクスは金融政策は確かにあったけれども、財政は思ったほど出していないんですよ。もっと出せるんですよ、もっと出せるんです。そのことだけ提言しまして、終わります。

#34
○委員長(中川雅治君) 関連質疑を許します。舞立昇治君。

#35
○舞立昇治君 自由民主党の舞立昇治です。
 まずは、本日、質問の機会を与えていただいた参議院自民党の関口会長、そして世耕幹事長始め執行部の皆様、そしてこの国政の壇上に立たせていただいております地元鳥取県、島根県の皆様に感謝申し上げ、早速質問に入らせていただきます。
 まず、コロナ問題でございます。
 新型コロナに対する対応につきましては、私の方にも地元から、役場を始め、教育、医療現場や観光業、宿泊業、農林水産や建設、運輸等の各業界、飲食等の個人事業者、そして子持ちの保護者や党員の皆様など、本当に多くの方から、何とかしてくれ、もっと迅速に要望に応えてくれとの声を多く聞いております。
 国民の不安はピークに達しているものと考えております。イベントや外出の抑制などによる経済環境の悪化で現金が底をつき、今日生き延びるだけでもやっとの方がたくさんいます。IMFも、世界経済の景気後退は明白で、リーマン・ショックと同じかそれよりも上と表明し、いよいよ内需に加え、外需もいつまで停滞が続くか不透明で長期戦が予想されるところ、コロナにはかからなかったけれども会社の倒産や解雇で一家心中では元も子もございません。
 先ほど西田先生から最大限高いボールが投げられましたが、総理始め各大臣におかれましては、昨日総理に届けました党の提言を丸ごと実現しても足りないぐらいの気持ちで、万全の雇用の確保と資金繰り支援、命をつなぐ十分な現金給付や感染症拡大防止対策、医療提供体制の強化など、終息までの緊急対策、そして終息の状況を踏まえた反転攻勢対策、さらには、中長期の視点で、全国津々浦々、地方全体がもう一度元気に成長、発展していけるように、デフレからの完全脱却や、人口減少、少子高齢化、大規模災害リスクなど、依然として残る国難にも同時に対処できるよう、でき得る限りの対策を長期戦で実行していただきたいと考えますが、総理の御見解を伺います。
 また、そのためには、六月の骨太方針の策定の際に、PB黒字化よりもコロナ克服、デフレ脱却を最優先するとの考えを具体的に打ち出していただきたいと思います。例えば、西田先生のMMTを参考に、二%物価安定目標が達成されるまでの間とか、又は政府の目標である名目GDP成長率三%、実質GDP成長率二%が達成されるまでとか、改めて大きな目標を定め直し、その目標達成までの間は財政健全化に係るPB黒字化の足かせ、ブレーキは外し、無制限ではなく必要なものには大胆に予算を付けて進めるという強いメッセージを打ち出していただきたいと思います。
 さらには、今後つくる新たな経済対策では、地方団体には財源の裏付けがございません。リーマン・ショックの際は、公共投資臨時交付金を始め、地域活性化に係る前例にない様々な使い勝手の良い交付金や交付金を財源とした基金などが措置され、地方は国と協調しながら独自の対策も積極的に対応できたところでございます。
 観光地の有無、産業の有無、そうでないところなど、地域により実情は様々でございます。前回のリーマン時を上回る規模と内容の対策を地方に対しても講じる必要があると考えますが、これらを併せて、総理の決意を伺います。

#36
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま様々な観点から御質問をいただきましたが、経済における政治の最大の使命は雇用を守ることだと、雇用をしっかりとつくっていくことだと思っております。
 我々はこの七年間で四百万人以上の雇用をつくってきたところでございますが、今、その状況が大変な危機に直面をしている。この際、何が何でも我々は雇用を守る。そのためにも、中小・小規模事業者の皆さんが事業を継続できるようにしていかなければいけない。その観点からも、思い切った対策を取っていく。
 また、まさに今のこの状況、生活に不安を感じておられる方々がおられます。そういう皆さんへの給付金、中小・小規模事業者、頑張って経営をしている皆さんへの給付金等、今までにない対策を打っていきたい、こう思っているところでございまして、それにおいては、まさに今までも異次元の対策を取ってまいりましたが、異次元の対策を取っていきたいと、こう思います。
 そして、その中で、やはり地方、インバウンドで地方は相当今まで潤ってきたわけでございます。それがもうぱったりと厳しい状況になっている中において、地方をしっかりと支援していくことも大切だろうと、こう思います。
 この難局を乗り越えていくためには、国と地方自治体が一致結束して対応していくことが重要であると考えております。必要な対策を国と地方の連携の下に円滑に実施できるよう、財政面も含めてしっかりと適切に取り組んでいきたいと、こう思っております。その際も、地方の声にもしっかりと耳を傾けていく考えであります。

#37
○舞立昇治君 ありがとうございます。
 財政残って国民生活や経済が焼け野原では元も子もございませんので、万全の措置をお願いいたします。
 続きまして、国土強靱化についてでございます。
 東京オリパラの約一年の延期が決まりましたが、新年、私は、鳥取の一の宮でございます宇倍神社におきまして、どうか、海外で流行している致死率一〇〇%のアフリカ豚熱が日本に入ってこないようにとか、そして東京オリパラのときに首都直下地震が起きないようにと祈りました。
 首都直下地震といえば、専門家の分析によりますと、二〇〇〇年に入ってからの地震は平安時代に起きたことと似ていると言われております。つまり、その昔、宮城県沖で貞観地震が起き、その九年後に関東南部の相模・武蔵地震、その九年後に南海地方の仁和地震と。これを参考にすると、二〇一一年の東日本大震災、その九年後のちょうど今年が首都直下地震でございます。また、その九年後には南海地震が起こる可能性が高いということでございます。さらには、昨日、NHKで取り上げられましたが、富士山の大規模噴火が起こると三時間で首都機能が麻痺するとも言われております。
 首都直下地震や南海トラフ等の発生に備え、日本海側に大きな国土軸を早急につくる必要もあるところ、現在の国土強靱化緊急三か年対策は本年度で終了予定でございますが、いまだ、やるべきこと、やらなければならないこと、三年という短い期間では終わらないものも数多くございます。
 ついては、国土強靱化を加速するため、これも六月の骨太の方針策定に向けて、緊急三か年対策の対象事業を大幅に拡大し、完成時期や事業費等の見通しを明示の上、十年ごとに更新するぐらいの骨太な本格対策に移行し、国民の安全、安心確保や経済成長のスピードを高めていくことを明記する必要があると考えますが、大臣の御見解を伺います。

#38
○国務大臣(武田良太君) 三か年の緊急対策についてですけれども、これはあくまでも百六十項目について徹底的な緊急対策を行うということであります。
 これで様々なことを教訓としているんでしょうけれども、おっしゃるとおり、我が国を見詰めてまいりますと、この相次ぐ自然災害から学んだ教訓ですけれども、やっぱり全国、脆弱な箇所ってたくさんあるわけであります。今日まで利便性ばかり追求してきた国土形成を、やはり安心そして安全性を重視した国土形成に今から変えていかなくてはならないと我々は考えているわけです。
 そのためには、今後とも全国に、現在各自治体に地域計画というものを提出していただくように求めております。そうした地方の意見も聞きながら、必要な予算を徹底的に確保しながら、しっかりとした強い国土形成、図っていくことが重要だと考えております。
 更なる強靱化政策の推進に邁進していきたいと思います。

#39
○舞立昇治君 ありがとうございます。この国土強靱化本格対策、是非PBの対象外にしていただきたいと思います。
 続きまして、新幹線に移ります。
 昭和四十五年に全国新幹線鉄道整備法ができ、四十八年の閣議決定により中国横断伯備新幹線と山陰新幹線は基本計画路線となりましたが、整備計画に格上げされないまま四十五年以上の時が経過しております。日本は法治国家なのに、こんなにも長い期間放置された例は余りないと思います。
 当時、日本列島改造論が全国に夢を与えましたが、いまだ新幹線のない地域は、国土の不均衡な発展の影響で十分に力を発揮できず、人口減少が深刻化するなど厳しい状況が続いております。山陰地方は我慢強い県民性ですが、我慢にも限度がございます。四国新幹線も同様で、四国の方も同じ思いだと思います。
 新幹線の有無は航空運賃にも影響すると言われております。鳥取、島根は普通運賃で東京片道約三万に対し、広島、岡山は約二万。県民所得が高い地域の方が安く飛行機に乗れるというのはおかしいとの指摘はもっともだと思いますし、ツアー会社の方と話しても、新幹線があればもっといろんな企画ができるし、外国人観光客ももっと多く呼べると言われております。
 尊敬する京都大学の藤井聡教授の試算によれば、分かりやすく伯備新幹線の例を出しますと、米子―岡山間が約百三十分掛かっているのが約三十分に、百分も短縮されます。事業費約一兆に対し、累積四十年のGDPの増加効果は約十六兆。十年で、県民所得は鳥取約三兆、島根約六兆、人口は鳥取約九万、島根は約十八万増える見込みでございます。
 東京―名古屋間のリニア新幹線ができるまで、あと七年足らずでございます。リニアの完成により、東京一極集中を始め、過疎と過密の地域間格差はますます広がります。手遅れでございます。
 現在のBバイCの算定方法の考え方や高過ぎる割引率の設定など、突っ込みたい点は多くございますけれども、今日は時間の関係上省略しますが、現在の約三億円の調査費につきまして、この調査は整備計画につながる、そして新幹線整備法に基づく調査と考えてよろしいか。また、調査を終えるのにいつまで掛かるのか伺いますとともに、少なくとも数年以内に調査結果を取りまとめ、早急に整備計画に格上げした上で、遅くとも東京―名古屋間のリニアが開通する七年以内に建設着工にめどを付けていく必要があると考えております。
 私もラガーマンでございましたが、この問題は、桝屋敬悟先生、山本博司先生など、中国・四国地方の友党公明党の先生方ともスクラムを組んで取り組んでおります。赤羽大臣、本日は、私のことを公明党の斉藤鉄夫幹事長と谷合正明参議院幹事長と思っていただいて、元ラグビーの全日本高校選抜であられた赤羽大臣から力強い答弁をお願いいたします。

#40
○国務大臣(赤羽一嘉君) 御質問ありがとうございます。
 少子高齢化が進み、人口減少が進む地方の創生のために、新幹線のネットワークの整備に対する強い御期待があることはよく理解をするところでございますが、この新幹線ネットワークの整備、これよく御承知だと思いますが、昭和四十八年の整備計画によってまず全国で五つの路線ですね、北海道、東北、北陸、九州の鹿児島、西九州と、この五つをまず優先をして整備をするということでございます。
 四十五年以上たった今なお、残念ながらこの五つの路線もまだ決着が付いていない状況でございまして、まずは北海道新幹線、新函館北斗から札幌間が開業する令和十二年度、これ二〇三〇年度の予定でありますが、それまでに現在建設中の三線区の完成、開業に必要な財源を確保するという、これも一つ大変なテーマがございますし、さらには未着工区間の二つですね、北陸新幹線の敦賀―新大阪間と西九州の武雄―新鳥栖間ですね、このことについても財源の確保、大変大きな課題であります。
 ですから、それをまず決着を付けるということが物の順序でございまして、その中で、大変申し上げにくいんですけど、基本計画路線に位置付けられている山陰新幹線、また四国新幹線も、現時点ですぐにこの整備計画路線に格上げをして、それを実現の方向に向けていくというのはなかなか簡単な話ではないということはよく御理解もいただけているというふうに思っております。
 現在の付いている調査費につきまして、これ令和二年度の予算にも盛り込んでおりますが、幹線鉄道のネットワーク等の在り方に関する調査でございまして、これも大変申し上げにくいんですけど、全国新幹線鉄道整備法の第五条第一項の調査ではなくて、あくまで幹線鉄道の整備が社会経済に与える効果の検証ですとか、幹線鉄道の建設コストを縮減するための効果的、効率的な整備手法の研究、これ単線の新幹線だったらどうだろうとか、そうしたものの研究を行っているところでございます。
 しかし、新幹線のネットワークが、北陸新幹線ですとか、大変地方創生に大きく寄与しているというのも事実でございますので、地元の皆さん方の御要望というのはしっかりと受け止めながら、整備計画を着実に推進をする後に、この基本計画の路線をどうするかというのはしっかり真面目に考えていきたいと、こう考えております。

#41
○舞立昇治君 大臣、比較的優しめの答弁をありがとうございました。
 今後二十年に向けまして、全国の半分以上の市町村で、二十代から三十代の女性が半分以上少なくなって、消滅の可能性があると予想される中、人がいなくなってから、減り過ぎてからやるのでは遅過ぎます。これからは、人口減少が深刻な地域ほど、人口が少ない地域ほど、遅れている事業なり国のグランドデザインとしてやるべき事業は前倒しして実施する考えにシフトする必要がございます。今の着工五条件の厳しさはもちろんのこと、リニアや東海道、山陽、上越新幹線は地元負担なしで、遅れた地域の新幹線は財政力が弱いのに地元負担大というのは余りにも不平等だと思います。
 安倍総理・総裁の御英断で、もう一度本当の意味で、全国津々浦々、人口少数地域に住む国民にも夢と希望を与えていただき、コロナ克服とV字回復、その先の真の国土の均衡ある総合的な発展に向けて、産業政策を含む国土強靱化の緊急三か年後の本格対策にも追加していただいた上で、現行計画の更なる前倒しや、熱心に要望する地域の基本計画は全て早急に整備計画に格上げし、地元負担等に配慮しながら強力に進めていただきたいと思いますが、長年の遅れを取り戻すべく、再度総理から力強い答弁をお願いいたします。

#42
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新幹線ネットワークの整備は、地域相互の交流を促進をし、そして我が国の産業の発展や観光立国の推進など、地方創生に重要な役割を果たすものであるとともに、災害時における代替輸送ルートの確保など、国土強靱化の観点からも重要な意義を有していると、こう思っています。
 これらを踏まえて、整備新幹線のうち現在整備中の三区間については完成・開業目標時期に合わせ確実に開業されるよう財源を確保し、着実に工事を進めていきます。また、整備新幹線の未着工区間については、北陸新幹線の敦賀―新大阪間については、環境影響評価を着実に実施をし、財源の確保について、財源の確保を行います。また、九州新幹線の新鳥栖―武雄温泉間については、国土交通省において、佐賀県と整備の在り方について精力的に協議を進めます。これにより、進めることにより、整備計画路線の確実な整備にめどを立てていきます。
 また、さらに、基本計画路線を含む新幹線のネットワーク等の在り方の検討に資するように、国土交通省において調査を行っていきます。
 まさに、この新幹線の全国ネットワークを構築をして地方創生回廊をつくり上げ、地方に成長のチャンスを生み出していくとともに、災害に強い国づくり、国土強靱化を進めてまいりたいと。
 この伯備新幹線あるいは山陰新幹線、四国新幹線は、この伯備新幹線は山陰新幹線、四国新幹線と同様にこの基本計画路線に含まれているところでございますが、これは、舞立議員も下関市に若い頃部長として出向しておられて御承知のとおりでありまして、山陽側は早く新幹線ができて、まさに工業地帯として発展していく、しかし山陰はなかなか厳しい状況に置かれていると。つまり、後回しにされているという気持ちを皆さんが持っておられることは、私も御承知のように山陰、山口県の中でも山陰側でございますのでよく承知をしています。将来、再びインバウンドが戻ってきたときに山陰側がしっかりとその受皿になっていく上においても、こうした新幹線、大変重要であろうと、こう思う次第でございます。
 瞬時に移動できますから、大人数が移動できますから、これは地球環境の面においてもむしろ進めていくべきものなんだろうなと、こう思うところでございますが、基本的な考え方としては赤羽大臣が答弁をさせていただいたとおりでございますが、そうした皆さんの熱意もしっかりと受け止めなければならないと、こう思っております。

#43
○舞立昇治君 ありがとうございます。
 財源は、西田先生に言わせれば国債があるということで、できると思います。これからも、地元の期成同盟会の皆様とも一緒になってトライを上げるべく頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、東京一極集中の問題でございます。
 少子高齢化により人口減少が急速に進行する中、東京圏への一極集中は一向に改善せず、地方における人口、特に生産年齢人口の減少化が深刻化しています。このため、地方では、地域社会の担い手が減少しているだけでなく、消費市場が縮小し経済が縮小するなど、様々な経済的、社会的問題が噴出しております。この状況が今後も続けば、コロナを克服できたとしても、人口減少が地域経済の縮小を呼び、地域経済の縮小が更に人口減少を加速させるという負のスパイラルは止められません。
 コロナも首都直下もそうでございますけれども、戦後から人口が一千万人以上増えて過密過ぎる東京が機能不全に陥れば国全体が倒れるとみんな理解できると思いますが、出生率が高く食料もエネルギーもつくれる地方が倒れれば、出生率が全国最低で食料もエネルギーもつくれない東京もやがて倒れることをいま一度真剣に考える必要がございます。
 第二期の総合戦略では、関係人口の創出、拡大や移住支援金、きらりと光る地方大学づくりなど、様々な取組で頑張っていただいていることには感謝いたしますけれども、東京一極集中の主な要因でございます大学と大企業の集中という構造的な問題に切り込まない限り、第二期も十分な成果は上げられないと思います。
 大学の集中でいいますと、これを加速したのが二〇〇〇年代初頭に行われた規制緩和と言われております。その際に、大学等の抑制方針が撤廃され、設置基準を満たす大学の設置や定員増が大都市の大学等も含め原則認可されることになったのが原因と言われます。実際、平成十年のときは、東京の高校生の大学進学者数は約四万四千人に対し、東京にある大学の入学者総数は約十二万三千人と、約八万人が他県から吸い込まれております。そして、平成三十年では、入学者総数約十五万人と、約三万人も増えております。他県からの流入も七千人増えております。若者の人口が減っているにもかかわらずでございます。いかに東京の若者が相対的に比率が高いことかも分かります。近年、二十三区の定員は増やさないことにしましたが、それだけでは全く状況は改善できません。
 また、大企業の集中でいえば、一都三県に上場企業の本社が六割強集中し、資本金五十億円以上の企業も約六割、百億円以上も約七割集中している状況です。そのおかげで東京は豊かな税収に恵まれ、これまで地方法人課税の偏在是正をいろいろとやってきましたが、それでもなお、地方交付税の世界でいえば、基準財政収入額から基準財政需要額を差し引いた財源超過額は一兆円を超えております。標準的な行政サービスを大幅に上回るサービスが可能な状況です。
 大学問題と同様、この問題も、地方税の更なる偏在是正とセットで、大企業が地方移転を積極的に検討する、そして東京から地方への移住者を更に増やす新たな仕掛けが必要でございます。この点、まち・ひと・しごと創生法には、国は、地方創生の推進のために必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講ずると規定されております。
 ついては、北村大臣、地方創生始め規制改革、地方分権、国家戦略特区など多くの関連する有識者会議を持たれております。特に規制改革や地方分権等の会議を柱としつつ、関係会議の選抜チームをつくって諮問するなど、大学や大企業、政府機関も含めて東京一極集中是正に関するもう一度骨太な対策を取りまとめて、三年を目途に、必要な法制上、予算上の措置がとれるよう強力に取り組むべきと考えますが、大臣の決意を伺います。

#44
○国務大臣(北村誠吾君) 東京圏への一極集中の是正は大きな課題と認識しております。このため、第二期まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、地方と東京圏との転入転出を均衡するという目標をしっかり持ちまして、この達成に向けて東京圏への一極集中の是正に向けた取組を更に強化することとしております。
 具体的には、地方大学また地方産業創生交付金によりまして、きらりと光る地方大学づくりにしっかりと取り組み、地方拠点強化税制によりまして東京から地方への企業の本社機能の移転を後押しするなど、地方における魅力ある学びの場づくり、また働く場づくりに取り組むことで、地方への移住、定着を促進することを考えて実行します。
 さらに、地方とのつながりを強化いたし地方移住の裾野を拡大する観点から、地域とつながる人や企業や事業を増やす取組として、関係人口の創出、拡大、さらに、企業版ふるさと納税の活用促進などを強く推し進めていくこととし、地方創生の取組を一層効率的、効果的なものにするためには、様々な施策を連携させながら総合的に取り組むことが重要である。
 私が所管する規制改革、地方分権改革等の他の政策分野との連携を含め、あらゆる施策を総動員することで、東京圏への一極集中の是正に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 どうぞよろしく今後とも御指導のほどお願い申し上げます。

#45
○舞立昇治君 ありがとうございます。私の本題にはちょっと真正面から答えられておりませんけれども。
 やはり、東京の例えば国立大学はもう世界最先端にするためにスリム化すると、そのためにも運営費交付金で配慮すると、そしてそのスリム化した部分を地方大学に定員を増やしていくとか、いろんなことが考えられると思います。そのための構造問題に是非とも取り組んでいただきたいということで、今後も是非、鋭意強力に取り組んでいただきたいと思っております。
 それでは、ちょっと時間の関係で、非常に少なくなってきましたのでちょっと取捨選択をさせていただきまして、少子化対策の問題に移らせていただきます。
 今回のコロナの克服に併せて抜本的に強化していただきたいのが、最大の国難でございます人口減少、少子高齢化に対応するための少子化対策予算です。団塊世代のときは出生率が四以上、団塊ジュニアのときも二を超えていたのが、いつの間にか平成に入ったときは一・五まで落ち、平成十七年のときに一・二を底にしました。今は少し回復しましたが、いまだ東京の出生率一・二台が大きく影響し、全国平均で一・四と。戦後初期は約二百七十万人生まれていたのが、昨年は出生数が百万人どころかついに九十万人を下回ったこと、いまだに中絶で失われる赤ちゃんの命が十万件以上あることを国家の非常事態と受け止める必要がございます。
 この点、出生率の低い東京から出生率の高い地方へ人の流れを変えていけば出生率はおのずと高まるなどの理由で地方創生と少子化対策が混同されがちでございますが、そもそも東京を含め全国的に出生率を底上げしなければ地方でのパイの奪い合いに終わって意味がございません。分けて考える必要がございます。
 既に国全体で約三十年後には高齢化率が三八%まで上昇し、人口も二千万人以上減少する見込みの中、このままの状況が続けば本当に八十年後の二一〇〇年には人口が半分になってしまいます。つきましては、ピンチをチャンスに変えるべく、生まれてから働くまで約二十年掛かりますように、今後二十年の特例措置を設け、とにかく国として、希望出生率一・八をできる限り早く達成し、人口が安定する二前後に少しでも早く上げていけるように、海外のフランスや北欧諸国の例を参考に、現在の幼児教育、保育、高等教育の無償化を一層拡充するのはもちろんのこと、大学卒業までの子育ては実質無償化する、むしろメリットがあるぐらいの思い切った対策を講じる必要があるとございますが、大臣の決意を伺います。

#46
○国務大臣(衛藤晟一君) 舞立委員にお答えさせていただきます。
 まさに少子化の問題は大変な危機でございます。二〇一五年のときの百年後の予測をしました、そのときの日本の人口は、中位統計では四千七百万と出ていましたが、低位統計は三千六百万です。そういう中で、去年の出生数は、当時の中位統計の九十万四千を大きく下回って八十六万四千という具合に四万人を大きく下回りました。この調子でいくと、恐らくもう百年後の、当時ですから、二一一五年は三千万台に突入するのではないかと、それぐらいのものです。ということになりますと、これは江戸時代に戻るわけでございまして、大変な状況になってくると、その危機感を是非共有しなければいけないというように思っております。
 そのために、今私どもも少子化大綱の取りまとめを懸命にやっているところでございます。とにかくやっぱり思い切った対策を講じなければ、到底この流れを変えることはできないという具合に思っています。この一つ一つ問題点をえぐり出して、是非、皆様方の御理解、御協力をいただいてこの少子化対策をやり遂げなければいけないと思っておりますので、どうぞ皆様方の温かい力強い御支援をお願い申し上げる次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

#47
○舞立昇治君 衛藤大臣、力強い答弁ありがとうございます。是非大臣の強力なリーダーシップと実行力で少しでも前に進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 いろいろと言ってきましたけれども、やはりこのデフレ脱却が最優先、そのためにこの二十年、失われた、本当に各省庁の予算、本当にすごく落ちてしまいました。今では、GDP対比で社会保障以外の国の予算はもう先進国で最低水準まで落ちております。国土強靱化ですとか新幹線、そしてこの少子化問題、様々、各省庁とも、もっと予算があればこんなことできるのになと思われるのがいっぱいあると思います。そうしたものをしっかりとこの西田先生の理論で、PBの対象外にして、この国難を克服していくことが今求められていると思っております。
 私としても最大限努力していきたいと思っておりますので、総理始め各大臣の皆様方におかれましては、今後コロナ対策を含めまして目いっぱいの対策を講じていく上で、この中長期の視点を見据えながら、しっかりと取り組んでいただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#48
○委員長(中川雅治君) 関連質疑を許します。足立敏之君。

#49
○足立敏之君 自由民主党の足立敏之でございます。
 決算委員会での質問は二度目ですけれども、安倍総理に質問をさせていただくのは初めてです。よろしくお願いいたします。質問の機会を与えていただきました中川委員長を始め関係の先生方には感謝を申し上げたいと思います。
 私は長年、建設省、国土交通省で勤務をした土木の技術屋でございます。本日は、そうした経験を踏まえまして、西田先生、舞立先生に続いて質問をさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
 まず、新型コロナウイルスについてでございますけれども、これまでに亡くなられた皆様に謹んで哀悼の意を表しますとともに、感染されました皆様の一日も早い回復をお祈りを申し上げます。また、医療分野を始め様々な現場で新型コロナウイルスと闘っている全ての皆様に心から敬意を表し、一日も早い終息を願うものでございます。
 新型コロナウイルスにつきましては、西田先生、舞立先生からも御指摘がありましたが、自民党では、昨日、財政規模二十兆円、事業規模六十兆円の経済対策を取りまとめ、岸田政調会長が安倍総理に手渡されたと聞いております。ただ、そのボリューム感につきましては、先ほどから西田先生、舞立先生からもお話がございましたけれども、まだまだ十分ではなくて、そういったところを強化する必要があるというふうに私も考えてございます。
 経済対策につきましては、私は西田先生と同様、二段階で講じるべきだというふうに考えています。まずは、所得が大幅に減少して困っている個人への現金給付、そして中小・小規模事業者への給付金などの緊急経済対策を直ちに実施し、その上で、経済のV字回復のための観光振興あるいは移動の活発化、そういったためのあらゆる施策を講ずることとし、インフラ整備を含めた、これまでにない大型の経済対策を行うべきだというふうに考えています。
 私が長らく関わっております建設産業の分野でございますけれども、国土交通省に確認したところ、建設現場は、密閉とか密集とか密接とか、そういう三密というふうな環境にはございません。直轄の二、三の現場で罹患者が出たという情報はございましたけれども、執行面で大きな問題はないというふうに承っております。
 一方、そんな中で、建設業は人手不足で、公共事業を追加しても不調、不落が発生して工事ができないのではないか、そういう声を聞きました。しかし、建設産業界の皆さんにお聞きしても、住宅などの建築分野の一部において、中国に多くを依存しているトイレのウォシュレットだとか食洗機だとか、そういう製品の納入が滞っていて、その影響で工期の遅れが見受けられるものがあると聞いていますが、土木分野では資材不足はほとんど見られず、三月末に予定どおり工期を終えた工事もたくさんありまして、施工能力は十分あるというふうに聞いています。
 今パネルをお示ししてございますけれども、(資料提示)建設産業界の皆さんのデータでございますが、大手建設業の官公庁工事実施額の推移でございます。
 平成二十六年度、二〇一四年ですけれども、五・一兆規模でございましたけれども、平成三十年度実施済みは二〇一八年三・八兆円程度でございまして、これは大手の九十六の企業のデータではございますけれども、一・三兆円程度の余力が見受けられます。建設産業は全部で五十万社とも言われておりますけれども、それを考えますと、まだまだ工事の実施余力はあるというふうに聞いております。
 また、建設分野全体では、ピークの平成十年度頃に比較しまして、工事量は約四割減になっていますけれども、人員につきましては二割しか減っていないということでありますし、不調、不落につきましても平年並みで、再度入札することで工事は着実に実施できているというふうに聞いています。
 国土交通大臣にお伺いをいたします。建設産業分野におきまして、経済対策として公共事業が実施される場合に対応ができないのではないかという懸念が示されてございますけれども、その点、実際どうなのか、その辺をお伺いしたいと思います。

#50
○国務大臣(赤羽一嘉君) 最近の人手不足を背景に、同様の質問は国会の中でも何回か受けておりますが、現在の公共事業の予算の執行につきまして客観的に申し上げた方が答弁になっていると思います。
 令和元年の一月末時点の執行率は金額ベースで八一%でございます。この令和元年というのは例年に比べて多くの予算をいただいておりますが、こうしたように執行率は例年と同様の水準でありまして順調に執行できるものと、できているというふうに認識をしております。
 加えまして、国交省としまして、公共事業が、これはいずれの地域でも円滑に施工確保が図られるように、例えば遠隔地から労働者を確保しなければいけないと、そうしたときには、その人件費や交通費などを計上することを認めるですとか、また、一件当たりの工事の発注金額をこれまでよりも拡大して余裕のあるものにするですとか、また、現場に配置する技術者の要件につきましても、これも当然安全を損なわない範囲でございますけど緩和するなど、現場の実態に合わせて講じているところでございます。
 こうした取組を地方公共団体に対しても周知を徹底しているところでございますし、加えて、日本建設業連合会ですとか全国建設業協会の団体の皆様ともいろいろ話をさせていただきますと、施工能力にはまだまだ余力があるので、しっかり機動的に公共投資を行ってほしいという御要望もいただいているところでございますので、そうした懸念はないというふうに認識をしております。

#51
○足立敏之君 どうもありがとうございました。
 何としてもこの点の誤解は解いておきたいというふうに思っておりましたので、有り難い限りでございます。
 なお、その建設産業でございますけれども、インフラの整備や維持管理の担い手として重要な役割を果たしていますが、その一方で、大規模な災害が発生すると、警察、消防、自衛隊の活躍にどうしても目が行きがちなんですけれども、実際には、建設産業の皆さんが真っ先に現場に駆け付けまして、崩れた土砂の除去、アクセス道路の確保、決壊した堤防の復旧など様々な緊急対応を行い、貴重な地域の守り手として、さらにはその後の復旧復興の担い手として大変重要な役割を果たしています。総理や閣僚の皆様にも、是非ともそういう大切な役割を御承知おきいただければというふうに思います。
 なお、西田先生からお話がございましたけれども、昨年の十月から十二月期のGDPが年換算率でマイナス七・一%でありましたが、公共投資は〇・七%プラスに押し上げる効果を発揮いたしております。
 総理にお伺いをいたします。
 総理は、新型コロナウイルスの影響に対して、日本経済をV字回復させるために強大な経済財政対策を講じるとおっしゃっておられます。新たなアベノミクス、大変勇気付けられるところでございます。
 国土交通大臣からも、今、経済対策として公共事業を実施することは可能というお話がございました。インフラ整備に対して思い切った大型の補正予算を実現していただくようにお願いしたいと思いますが、総理のお考えをお願いします。

#52
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、足立委員がおっしゃったように、今回の感染症によって我が国経済に対して甚大な影響が懸念されるわけでございますが、来週に緊急経済対策を取りまとめて、前例にとらわれることなく、経済、金融、税制を総動員して思い切った措置を講じていきます。
 そして、その中で、公共投資についてでありますが、経済の活性化や防災・減災、インフラ老朽化対策などの国土強靱化等に直結するものであり、必要かつ十分な公共投資を機動的に推進することが重要と考えています。このため、今回の緊急経済対策に際しては、令和元年度補正予算や令和二年度当初予算等における公共投資の早期執行により、景気の下支えに万全を期してまいりたいと考えております。

#53
○足立敏之君 ありがとうございます。
 是非とも今回の経済対策として大規模なインフラ整備、是非お願いをしたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 次に、地球温暖化に伴います気候変動の影響について伺いたいと思います。
 我が国では、平成二十三年の紀伊半島大水害以降、毎年大規模な水害、土砂災害が発生しています。特にこの三年、平成二十九年の九州北部豪雨、平成三十年の西日本豪雨、そして昨年、令和元年の台風十九号による水害、土砂災害と、歴史に残るような大規模な水害、土砂災害が連続して発生しております。
 気象庁長官に伺います。
 地球温暖化に伴いまして、気候がどのように変化していくのか、特に地球温暖化に伴いまして豪雨災害が更に拡大していくのではないか、そういう懸念に対しましてどのように考えておられるのか、伺います。

#54
○政府参考人(関田康雄君) お答えいたします。
 まず最初に、これまでの雨がどのように変化してきたかという点でございますが、気象台などによります過去百年以上の観測データによりますと、大雨の発生回数には増加傾向が見られており、これには地球温暖化が影響している可能性があると考えております。
 例えば、一日当たり二百ミリ以上の大雨の発生回数は、一九〇一年から一九三〇年の三十年間と一九九〇年から二〇一九年の三十年間を比較いたしますと、約一・七倍に増加しているところでございます。
 次に、将来の予測についてでございますが、気象庁が平成二十九年に発表いたしました地球温暖化予測情報第九巻では、今後も温室効果ガスの排出が高いレベルで続く場合には、一時間当たり五十ミリ以上の短時間強雨や一日当たり二百ミリ以上の大雨の発生回数が、共に今世紀末には二十世紀末の二倍以上に増加するという予測をしておるところでございます。
 大雨や短時間強雨の発生回数は年々の変動が大きいということがありますので、気象庁では長期変化傾向を確実に捉えるため今後もデータの蓄積に取り組んでまいりますとともに、地球温暖化の対策に資する気候変動の監視、予測情報の充実強化を行い、その情報発信にも努めてまいりたいと考えております。

#55
○足立敏之君 ありがとうございました。
 気象庁においては、今後とも引き続きしっかりモニタリングをしていただき、地球温暖化の影響による気候変化の動向を把握していただきたいというふうに思います。
 ところで、地球温暖化対策の柱は、皆さん御承知のとおり、緩和策、ミティゲーションと、適応策、アダプテーションの二本柱であります。緩和策については、既に地球温暖化対策推進法により先行的に対策が講じられてきました。一方、適応策につきましては、一昨年の気候変動適応法の制定により初めて法的に取り扱われることとなりました。
 しかし、気候変動により激甚化する水害や土砂災害などの自然災害にどのように対処していくのか、そういった適応策の根幹の部分についてはこれまで必ずしも十分な議論が行われておらず、長らくこの件について国土交通省で携わってきました私にとりましては、とても不安に感じているところでございます。
 そこで、環境大臣に伺います。
 地球温暖化に伴いまして、自然災害の観点で今後どのような影響が生じてくるのか、気象庁長官からは今激甚化への懸念が示されましたけれども、その影響に対しまして、気候変動適応法の制定によりまして特に事前防災の観点でどういった対応を行うことができるようになるのか、伺います。よろしくお願いします。

#56
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、足立先生からは事前防災の観点でも御指摘をいただきました。
 この事前防災の観点も含め気候変動に対応するためには、その影響をまずはできるだけ広範、精緻に評価をして、その結果を施策に反映することが重要だと考えています。
 今年二〇二〇年は、今先生御指摘いただいた一昨年に成立をした気候変動適応法に基づくものとしては初めてとなる気候変動影響の評価に関する報告書を作成する予定としています。この中で、昨今の気象災害も含めた最新の科学的知見を取りまとめた上で、政府の気候変動適応計画の見直しに反映をさせていきます。
 そして、今、私が環境大臣として気候変動適応推進会議の議長を務めていますが、今まで防衛省は入っていませんでした。そこを河野大臣にお願いをしまして、新たに構成員として防衛省に入っていただいて、今その中でも一緒に議論を進め、そしてまた、昨年の台風災害では防衛大臣と一緒に長野に現場へ行きまして、災害廃棄物の処理、こういったことについても自衛隊と環境省で連携を深めること、そしてまた、平時からの連携も含めてマニュアルを作っていくことを確認をして、今作業を進めているところです。
 そしてまた、武田防災大臣とは今意見交換の勉強会を重ねていまして、六月ぐらいには内閣府防災と環境省と共同で一つのメッセージを発信をして、新たに気候変動と防災、これが非常にこれからは重要であると、そういったことをしっかり政府一丸となって進めてまいりたいと考えています。

#57
○足立敏之君 ありがとうございます。
 私、適応策の中では事前防災が一番大事なことだというふうに考えております。環境大臣には、適応策の、特に事前防災のリーダー役としてしっかり取り組んでいただくようにお願いしたいというふうに思います。
 次に、適応策の具体的な内容について伺いたいと思います。
 私が以前伺いましたイギリスのロンドン、テムズ川には、高潮被害を防ぐため、テムズバリアという防潮堤が河口部に設けられています。その設計に当たりましては、将来の海水面の上昇分を見込むなど、地球温暖化を考慮した設計になっているというふうに承っております。
 国土交通省水管理・国土保全局長に伺います。
 海外では、地球温暖化に伴う気候変動に対して具体的にどのような対策が講じられているのか、伺いたいと思います。

#58
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 諸外国において気候変動を踏まえた水災害対策が進められており、例えばオランダやドイツなどにおいて、気候変動による将来の降雨量の増加分を考慮した流量に基づき、堤防のかさ上げなど、治水施設の整備が進められております。
 我が国でも、気候変動による水災害の激甚化については、昨年十一月より、社会資本整備審議会気候変動を踏まえた水災害対策検討小委員会において議論を進めているところでございます。こうした小委員会の議論を踏まえつつ、まずは河川整備基本方針などの治水計画を、過去の降雨実績に基づくものから気候変動による降雨量の増加などを考慮したものに見直してまいります。

#59
○足立敏之君 ありがとうございました。
 海外では、既に地球温暖化に伴う気候変動に対して様々な対応が始まっているということだと思います。それに対して日本ではどうでしょうか。
 今お話がありましたが、ちょっと専門的になりまして恐縮ですけれども、国土交通省では、治水計画の前提となります外力、すなわち計画高水量あるいは計画流量について見直しの検討を始めていると聞いています。
 それによれば、このパネルにお示しをいたしておりますけれども、地球温暖化に伴いまして、気温が二度上昇しますと約一・一倍、四度上昇しますと約一・三倍降水量が増えるというふうに予測されています。これに伴いまして、川の計画流量が増え、洪水の発生確率が高まることになります。そうなると、これまでの河川整備で確保してきた河川の流下能力では不足することになります。
 そんなときに大きな効果を発揮するのがダムです。昨年の台風十九号による出水の際には、利根川上流のダム群で約一億四千五百万立方メートルの洪水を貯留し、下流の基準点で約一メートルの水位低下効果を上げています。その際、利根川の中流部では計画高水位まであと三十センチのところまで水位が上昇して、一時は越水のおそれがある旨を地元の利根川上流河川事務所が公表するなど、大変切迫した状況だというふうに伺いました。上流ダム群の効果は絶大だったというふうに言えます。
 パネルにお示しをさせていただきましたけれども、皆さんよく御承知の八ツ場ダムでございますが、試験湛水中ではありましたけれども、上流ダム群の一つとして約七千五百万立方メートルの洪水を貯留しました。ここに写真を示しましたけれども、出水の直前、かなり空っぽの状態のところから出水後には一気にダムの貯水位が上がり、大きな洪水調節効果を発揮しています。
 今後、適応策を進めるに当たりましては、ダムの効果を生かして、改めてダムの新設やダムの再生プロジェクトを推進する必要があると考えますけれども、国土交通大臣の見解をお聞きしたいと思います。

#60
○国務大臣(赤羽一嘉君) 昨年の令和元年の東日本台風でのダムの大変な寄与というのは、もう委員御指摘のとおりでございます。
 近年の気候変動によって激甚、頻発化する大雨洪水災害に対しまして、言うまでもありませんが、上流のダムですとか遊水地で水を貯留して、下流では計画的に河道掘削、堤防整備をしっかりと行う、流域全体の治水対策を行っていくことが大事だというふうに思っております。
 ダムの現状、全国でいいますと約千五百ございますが、治水に使える国交省の所管は約五百七十でございまして、全体的に見ると約三割にすぎないと。これ、何とか六割に引き上げようということで、今、関係省庁と連絡を取りながら、電力や農業用水に使われていた利水を目的とした九百のダムで、事前に利水者と調整をしながら、事前に放流ができるような、こうしたことを進めておるところでございます。
 加えて、国交省には現在三十一のダムが新設中でございますし、加えて、既存のダムを改良して比較的短期間で治水機能向上を図るこうしたダムの再生事業についても、今年度より新たに五事業を含めた三十事業を実施中でございまして、こうした意味で、ダムの効用をしっかりと活用しながら国民の皆さんの命と暮らしを守れる防災・減災対策をしっかり取っていきたいと、こう決意をしております。

#61
○足立敏之君 ありがとうございました。
 昨年の台風十九号では、全国で百四十か所の破堤箇所が発生しています。私は長らく河川分野で仕事をしましたけれども、これまでに経験のない現象であります。交通ネットワークも同様で、全国各地で高速道路や幹線道路、鉄道などが寸断され、至る所で孤立集落が発生しました。こうした現象はこれからも更に増加するというふうに考えられます。
 このような状況下ではありますけれども、パネルにお示しをしましたけれども、残念ながら公共事業予算はこの二十年間削減が続いてきました。その結果、今申しましたような、日本は信じられないほど脆弱な国土になってしまった、そのように考えています。
 国土強靱化担当大臣でもある防災担当大臣にお伺いしたいと思います。地球温暖化に伴い激甚化する災害に対して、国土強靱化の観点から今後どのように対応していくのか、お伺いします。

#62
○国務大臣(武田良太君) 国土強靱化というのは、あらゆる自然災害から国民を守るための政策であります。
 先ほど小泉大臣からも話ありましたように、この自然災害にとって気候変動というのは密接に関わる本質的な問題であるというふうに我々は捉えておりまして、今それを正面から受け止めて、環境省の皆さんとも様々な角度から勉強し、これが防災・減災に資するように、つながるように今対策を講じているところであります。
 発災直後、防災チームというものはその応急対応に追われるわけでありますけれども、それを全力を挙げることは当然でありますけれども、それを未然に、事前に防ぐためにも、今後更にこの気候変動とは密接に関わっていき、事前対応に万全を期してまいりたいと、このように考えております。

#63
○足立敏之君 ありがとうございました。
 次に、日本のインフラの整備水準について伺いたいと思います。
 今年の一月、私事ですがタイのバンコクに伺いました。その際、スワンナプーム国際空港が余りにも広大で、そのスケールに驚きました。それだけではなくて、その後、国際空港からバンコクの中心市街地に移動する高速道路が片側四車線あるいは五車線ありました。日本に戻って帰宅するときに乗った首都高は幾ら数えても二車線しか片側ありませんでした。それ以前にも、十年前にシンガポールの港を訪れたときにも、そのスケールの大きさに本当に愕然としたこともあります。
 国土交通大臣も最近訪れられたというふうにお伺いしますが、日本のインフラの整備水準が世界水準から見て二流、三流の水準に落ち込んでしまっているのではないか、そういうふうに強く感じたところであります。
 お手元の資料、パネルでございますけれども、高速道路の車線数、このデータでございます。主要国では片側二車線以上必ず確保していますけれども、日本は三八%が片側一車線の対面交通というふうになっています。韓国は、この二十年間で四割ありました片側一車線を既に解消しているというふうにも聞いています。
 こういうような状況でございますけれども、安倍総理に伺いたいと思います。
 安倍総理は、地球儀を俯瞰する外交ということで積極的に海外に足を運ばれ、他国のインフラの整備水準についてもよく御存じだというふうに思います。日本のインフラの整備水準、今申しましたような状況で、私は懸念してございますけれども、総理はどのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。

#64
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国民の生命と財産を守り、さらには生産性向上による経済成長を実現するため社会資本の整備に努めてきたところでありますが、その整備水準について、例えば、委員御指摘のとおり、諸外国に比べて車線数の少ない高速道路が多いという意見があることは承知をしております。
 何とか、私の地元なんかもそうだったんですが、もう早く高速道路を造りたいという中で、本当は片側二車線がいいんだけど、まあここはしようがないということで一車線。そもそもその段階で交通量が少ないではないかという指摘もあり、そういうことで進めてきたんですが、実際、様々な形で事故も多いではないかという指摘もあるということは私も十分に承知をしております。
 近年のこの災害激甚化や国際競争の激化等も踏まえて、引き続き、中長期的な見通しの下、効率化を図りながら計画的に社会資本の整備を推進してまいりたいと思います。その際にしっかりと世界の状況を見よというのはそのとおりなのかなと、このように思います。

#65
○足立敏之君 ありがとうございました。大変勇気付けられる御答弁でございました。
 経済を一流にするならインフラも一流の水準にしなくちゃいけない、そのように考えておりますので、是非ともよろしくお願いします。
 ところで、三十年ほど前にアメリカでは、老朽化した橋梁が落ちたり通行できなくなるような事態が発生し、荒廃するアメリカというふうに大騒ぎになりました。一九三〇年代のニューディール政策で整備されたインフラが、およそ五十年たって一斉に老朽化したのが原因でした。
 アメリカでは、その後、そうした状況を反省し、公共投資を増加させて対応しています。このパネルに示したとおり、荒廃するアメリカというふうに言われたときから、いわゆる反転攻勢のような形で公共投資を増やして対応をしておられます。
 国土交通大臣に伺いたいと思います。
 日本のインフラについて、笹子トンネルの例もございますけれども、荒廃するアメリカというような状況と同じような状況にならないためにしっかり手を打っていただく必要があると考えますけれども、よろしく御答弁をお願いします。

#66
○国務大臣(赤羽一嘉君) 我が国の社会インフラの大半が高度成長のときに整備されたものでありまして、大変老朽化が進んでいるというのはもう現実でございます。例えば、橋梁については、全国で約七十二万橋があるわけでありますが、現在、約一〇%、七万橋が大変不具合が生じる可能性があって、すぐにでも手を打たなければいけないという状況でございます。
 当然、こうした段階で、予防保全と事後保全ということを考えると、当然、予防保全で手を打った方がその費用も少なく終わりますし、時間も掛からないということでございますので、予防保全に重点を置きながらしっかりと、個別補助金制度も導入しますので、しっかりと進めていきたいと、こう考えております。

#67
○足立敏之君 ありがとうございました。
 日本のインフラを国際的にも恥ずかしくない水準にしていく、これが大事だというふうに思います。そのためには長期計画に基づいて公共投資をしっかり行う必要がある、西田先生も舞立先生もおっしゃいましたが、そういうふうに思います。
 最後に安倍総理の御決意をお聞きして、質問を終えたいと思います。

#68
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本のインフラ、まさに先ほど申し上げましたように、国民の生命、財産を守り、さらにはしっかりと、経済の基本でございますから経済のインフラにもなると、こう考えております。老朽化にもしっかりと対策を講じながら、安心できるものにしていきたいと思っております。

#69
○足立敏之君 ありがとうございました。

#70
○野田国義君 どうもおはようございます。立憲・国民.新緑風会・社民の野田国義でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 いよいよ今日から新年度ということでございますけれども、国会におきましては、決算委員会、参議院は決算重視ということでございまして、決算委員会のスタートということであります。私も野党の理事を務めさせていただきます。一生懸命取り組みたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思っております。
 私からも、この新型コロナウイルス対策について質問をさせていただきます。
 私自身も、地元あるいは業界団体等、いろいろ話を聞いてまいりました。特に、先ほどから話があっておりますように、観光分野、そして宿泊、タクシー、バス、航空機、国内旅行業ですね、そしてまたイベント、インバウンドに係るところが非常に打撃が大きいということをおっしゃるわけでございまして、宿泊なんかももうキャンセルが相次ぐということでございます。また、クルーズ船なんか、地元の博多にもたくさん入っておりましたけれども、そういうものがもう全く来なくなりましたので、バスもずっとキャンセルが相次ぐということ、そしてまた飛行機についても非常に厳しい状況になっておるということでございます。
 そこで、アメリカにおきましては、二百三十七兆円ですか、国内生産GDPの約一〇%を使うということでトランプ大統領が宣言をいたしました。そして、私、もう一つ驚いたのは、いわゆる失業保険申請が何と三百二十八万件ですか、アメリカ、もう一挙に三百二十八万件もの失業保険の申請があったということでございます。
 それで、私は、まず、この本当に悲鳴を上げている生活者、また労働者ですね、そしてまた中小企業の経営者、もう本当に明日の生活ができないというような状況、また、いつ企業が倒産してもおかしくないというような状況の中で、日本、安倍総理としてはどういう対策を講じていかれるのかということをまずお聞きしたいと思います。

#71
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回のこの新型コロナウイルス感染症は経済にも相当甚大な悪影響を及ぼしていると考えております。
 特に、人の移動が縮小する中、地域経済にも大きな影響が出ています。集中ヒアリングを行いまして、そうした影響が出ている分野の方々を中心にお話を伺いました。これは、数%売上げが減るということではなくて、ほとんどゼロに近くなっているという切実なお話も伺ったところでございます。観光関連産業の現場の皆様から、売上げや予約件数が八割九割も減少しているという切実な声も伺ったところでございます。
 その中で、日本経済を再び確かな成長軌道へと回復させていくために、甚大な影響のマグニチュードに見合うだけの強大な経済政策を打っていかなければならないと考えておりまして、来週、緊急経済対策を取りまとめて、前例にとらわれることなく、財政、金融、税制を総動員した思い切った措置を講じていきます。
 その中で、アメリカにおいて、言わば雇用保険が、大量の失業者に対して失業保険ということで対応しておられるというお話でございますが、日本においては、なるべくこの雇調金を活用していただきながら、苦しい中でも中小企業・小規模事業者の皆さんに雇用を継続していただくという政策で支援をさせていただいているところでございます。
 また、資金繰りにつきましても、大胆な資金繰り支援を実施するとともに、新しい給付金制度を用意し、これまでにない規模で前例のない中小・小規模事業者の支援を実施をし、何としても働く場所、雇用を確保していきたいと、こう思っているところでございます。
 そして、その上において、感染症を克服する、その先が見えてきた段階においては、甚大な影響を受けている観光産業等を対象として、短期集中で大胆な需要喚起策を講じることで力強い再生を支援し、日本経済を一気にV字回復させていきたいと、こう思っております。
 それまでの支援もしっかりと行っていきたいと思っております。

#72
○野田国義君 しっかりとした支援をお願いしたいと思いますけれども、現金給付もしっかりやっていただきたいと思いますし、また、先ほどから消費税の話もありますが、消費税なども、もう凍結するぐらいやっていただかなくてはいけないんじゃないかと思っております。
 それから、この後ですね、今論議もされているようでございますけれども、緊急事態宣言の問題になっていくわけでありますが、自粛自粛という形になっていくということになりますと、これは、やはり補償、いわゆる、そういうものとセットでないと、とてもじゃないけど生活もできない、そして企業も経営できないということ。数日前から盛んに、いわゆるバーとかナイトクラブですか、そういうところがターゲットになっているところでありますけれども、もうその途端にお客さんがまた激減したというようなことで報道もされているようでございますけれども、この辺りのところをどうお考えになっているかということをお聞きしたいと思います。

#73
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、この人の動きを止める、言わば様々な要請もさせていただいているわけでございます。
 昨日は、東京都知事からも、言わば風営法上の三業種について注意喚起がなされたところでございます。それは直ちに経営を直撃するのでございますが、もちろん、そういう要請をする中において、そういう方々の補償を、損失を補償せよという声が上がっている、そういう希望があることは十分に承知をしているところでございますが、国としてそうした個別の損失に対して補償するということは、これは困難ではございます。
 ただ、その中で、そういう方々がしっかりと生活が立ち行くように、あるいはまた、何とか雇用を持続しながら事業を継続できるような支援をしっかりと行ってまいりたいと、このように考えております。

#74
○野田国義君 やはり、金利がない、担保がなしで貸しますと言われても、いつか返さなくちゃいけないお金、今そういうもう状況ではないということを中小企業の経営者の方々はおっしゃるわけですね。
 そして、さらに、政府からそういった自粛の話が出てきますと、やっぱりこれは補償とセットでないとなかなか皆さん安心できない、生活ができないというのが状況だと思いますので、是非ともお願いをさせていただきたいと思います。
 それから次に、国内の景気動向、消費税の見直し等、先ほど私も申しましたけれども、我々は、十月ですか、消費税が上がるときに、今景気は良くないと、ですから、こういうときに上げたら大変な日本の経済になるということを再三申し上げておったつもりです。
 そのあかしとして、先ほどから数字が出ておりますように、マイナス七・一ですか、十月―十二月期が、そういう大変厳しい落ち込んだ数字が出ておるということでございますが、このことについてはどうお考えになっておるか、お聞きしたいと思います。

#75
○国務大臣(西村康稔君) お答えを申し上げます。
 昨年の十―十二月期につきましては、当然、消費税率引上げの影響もございました。それは、我々、私どももそれは覚悟をして、ある程度の駆け込み需要、それからその後の落ち込みもこれ見込んでおったわけでありますけれども、それに加えて台風があり、そして暖冬もあり、それ以上に大きく落ち込んだものというふうに理解をしています。
 それが、一月に入って、一月の上旬などは新幹線や人の動きは非常に活発化しておりまして、徐々に徐々に消費税率引上げのその影響が薄らいできていたのかなというところを、我々、日次の数字あるいは週次の数字でも見ていたところであります。それが、一月の後半、二月に入ってから、この新型コロナウイルスの影響によって大きく影響を受けてきたと、こういう認識をいたしているところでございます。

#76
○野田国義君 いかに消費税を上げることが日本経済にとって厳しい状況になるか、このことはもう歴史がこの三十年間証明をしているんじゃないかと私は思っているところでございまして、消費税に今度の新型コロナウイルスでダブルパンチ、そしてさらにオリンピックが延期されるということになりますとトリプルパンチということで、日本経済が非常に厳しくなる、本当に令和の恐慌と言ってもいいぐらい厳しくなるのではないかと思いますんで、しっかりこの辺りのところ、対策をお願いをしたいと思うところであります。
 それから、歴史的緊急事態指定の緊急事態宣言についてでございますが、これ本当にもう森友、加計問題からきまして、桜を見る会ですか、本当にこの公文書の在り方というものが、非常に安倍内閣、でたらめというか信用できないと恐らく多くの国民が思っているのではないかと思っているところでございまして、この隠蔽、破棄をするこの体質の中で、私はちょっと思い出す言葉があるんです。若い頃から、僣越でございますけれども、中曽根元総理のお言葉、恐らく皆さんもお気付きになっておるかと思いますけれども、政治家の人生は歴史という法廷で裁かれる、まさしく私はそのように思うんです。ですから、しっかりとそういった公文書を残しておくということが、次の世代の歴史の評価を受けなくてはいけないと、そういうことだと思いますが、いかがでしょうか。

#77
○国務大臣(北村誠吾君) 行政文書の管理に関するガイドラインは、歴史的緊急事態に政府全体として対応する会議を対象に、政策の決定あるいは了解を行うものについては、開催日時、開催場所、あるいは出席者、さらに議題、発言者及び発言内容を記載した議事の記録、決定又は了解を記録した文書、そして配付した資料を作成することが決められております。政策決定又は了解を行わないものについても、活動期間、活動場所、チームの構成員、その時々の活動の進捗状況や確認事項、さらに共有された確認事項や確認事項に対して構成員らが具体的に取った対応等を記録した文書、そして配付資料を作成することとされております。
 ガイドラインが改正なされた平成二十四年、当時の担当であられた岡田克也大臣は、詳細な議事録そのものを作るということは法律上求められていないと国会で答弁なされており、こうした考え方を踏まえて、ガイドラインは、一言一句の形式の議事録までは求められておらず、議事録又は議事の要点をまとめた形式の議事要旨等の記録を作成することを運用してきておると承知しておるところであります。
 以上です。

#78
○野田国義君 この歴史的緊急事態指定にかかわらず、しっかりとこの公文書を残しておく、そして歴史に裁かれると、中曽根元総理がおっしゃるように。全く私はこのことが非常に政治家にとって大切なことだと思いますんで、安倍総理もどうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 それから、PCR検査体制、マスク、消毒液の供給、いわゆる病床、ベッドですね、それから人工呼吸器、それから防護服も、全く足らないということを医療現場を始め国民の方々もおっしゃっております。マスクも、やるやると言いながら本当に国民には行き渡っていないということでありますし、このPCR検査は、この問題について本当に総理はもうすぐにでもやりますと、今八千件ぐらいはできるようになったんですか、しかし現実は千件ぐらいでしょう、日本でやっているのは。
 ですから、これ非常にギャップがあり過ぎると思うんです。このPCR検査を増やさないことには、誰が陽性かということを分からないわけですよね。ですから、若者がまき散らすとよく言われますけれども、そこで検査をちゃんとすれば分かる、そして隔離をする。
 そしてまた、今、医療崩壊と言われておりますので、ここは分けなくちゃいけないと思うんですね。小池知事が選手村のお話もされておりましたけれども、まさしくそういった選手村あるいはいろいろな施設があると思うんです、研修施設などもですね。だから、そういうところを早く私は押さえてこの緊急事態に備えていかなくてはいけないと思っているところでございますが、いかがでしょうか。

#79
○国務大臣(加藤勝信君) かなり広範なお話がありましたが、PCRと医療提供体制についてお話をさせていただきたいと思います。
 PCRについては、能力があるからそれを使うというのではなくて、むしろPCRの検査が必要な人にしっかりと検査が行われる、これが基本だと思います。それぞれ個々においては十分につながれていないと御指摘もいただいておりますので、それについては一つ一つ解消を図り、また先般、保険適用する、あるいは民間の検査機関の能力を高める、これは国、地方もそうですが、そういった対応を取らせていただいておりまして、現在では九千件を超える検査能力、これを更に増強して、まさに必要な検査がこれから更に増えても対応できる体制をしっかり組み上げていきたいと思います。
 それから、今御指摘のあったように、特に今は陽性の方は全て入院をしていただいているということでありますが、これから増加する、陽性判定者が増加することを考えれば、軽症者あるいは無症の方、これについては、あえて入院まで行かなくても別途の対応、特に宿舎等を別途用意する、これは専門家会議等からも指摘を受けております。
 そういったことも含めて、今それぞれの都道府県において、これから感染者数が一定増えるという算式をお渡しして、その場合の外来がどのぐらいになるか、そして入院患者がどのぐらいになるか、重症者がどのぐらいになるか、それを前提とした医療提供体制を組んでいただくようお願いをし、我々も、今お話があったような軽症者あるいは無症者は別途の対応、あるいは重症者も特化する病院、そういったことに含めて、よく都道府県とも連携を取りながらやっていきたいと思います。
 また、それをするためにも財政的な支援が当然必要になってまいりますので、それについても今、総理から指示をいただきまして、それを踏まえて検討し、補正予算の中にしっかり組み込んでいきたいというふうに思っています。

#80
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今御指摘をいただきました例えばマスクにつきましても、ほとんど中国製にこれは依存していたということもございます。その後、言わば国内における増産あるいは海外からの確保等に全力を挙げているところでございますが、今月は六億枚を既に確保しているところでございますし、また、布製、私がやっているのがそうなんですが、この布製のマスクについて既に二千万枚確保いたしまして、まずは高齢者施設等への配布を行い、そしてその後、小学校、中学校、高等学校への配布を行い、さらには国民の皆様に届くように、これは何回も、洗えば、洗剤で洗えば使えるというふうに、二十回は洗えるということも言われておりますので、更に拡大をしていきたい。あるいは、シャープのような今までマスクを作っていなかったようなメーカーにもお願いをして、もう既に増産を、生産をしていただいているところでございます。
 また、人工呼吸器につきましても、既に八千台を確保している、更に八千台確保しているところでございますが、更にこれを増産できるかどうかということで今お願いをさせていただいているところでございます。
 また、病床数でございますが、基本的には既に加藤厚労大臣からお答えをさせていただいておりますが、東京都において感染者が増大したときにどうするのかということにつきましても、これは今、最悪を想定をいたしまして、既に様々な可能性等について準備を進めているところでございまして、例えば東京オリンピック・パラリンピックが一年間延期になりまして、その警備のために日本中から警察官が日本に、あっ、東京にやってきて宿泊する施設、場所も施設も確保しているところを、数千名の警察官がそこで宿泊できる施設でございますが、ここを果たしてそういうときに使うことができるかどうか、あるいは改良が必要かどうかということの既に検討にも入っているところでございます。

#81
○野田国義君 この問題、PCR検査の問題、国、厚生省としては必要な方を検査すると、私はこれ間違っていると思います。これ、今は抑え込みができております。しかしながら、それこそこの後どうなっていくのかということが非常に重要でございますけれども、私は、やっぱり積極的にPCR検査をやる。御承知のとおり、いわゆる無症状でも感染力は非常に強いというデータが最近出てきておるんですね。無症状の方でも感染力は非常に強い。だったら、どうするんですか、そういう方々は。ですから、私は、ある程度このPCR検査を増やした中で、そして陽性の方はどういう形でか隔離をしていくということが大切なことじゃないでしょうか。
 そしてまた、ベッドにつきましても、ドイツ辺りはベッド一台を確保する病院に対して七万二千円ですか、それから、集中治療用のベッド一台につき六百万円を国が出すというような施策をして、ベッドをずうっと増やしてきているんですね。本当これ医療崩壊が、ですから、医師会の会長を始め心配されて非常事態宣言を出せというような提言になっているんじゃないかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 それから、この株価が大変落ちてきているということで、下がっておるということでございまして、いわゆるGPIF、今日の記事もございますけれども、これを見直しをされたということでございます。行く行くは、私、また起こってほしくないけれども、金融危機というものが訪れてくるんじゃないのかなと。ですから、GPIF、大切な国民の年金でございますので、これをしっかりと守ってもいかなくてはいけないと。
 説によりますと、この株の下落によって二十兆ぐらい今回損失したのではないかというようなことも言われるわけでありますけれども、このことについて御答弁をお願いしたいと思います。

#82
○国務大臣(加藤勝信君) 一つは、ちょうど中期計画が昨日で終わって、新たな中期計画がスタートしたという、そのことを多分御指摘をされているというふうに思います。
 基本的に、その中で基本ポートフォリオ、国内と外国の株主はそれぞれ二五%でありますが、外国債券を一五%から二五%、国内債券は逆に三五から二五%ということに変更し、また、株式全体としての乖離許容幅を設定することによって、トータルとしての株式の、まあ上限値と言ってもいいんでしょうけど、それは従前のものよりはむしろ縮小されていると、小さくなっている、こういうような見直しを行わせていただきました。
 年金積立金管理運用独立行政法人、いわゆるGPIFにおいては、運用環境の変化も踏まえて、資産の管理運用に関して専門的な知見に基づき、そして慎重に検討を行って、先ほど申し上げたポートフォリオの見直し、特に国内の金利低下によって国内債券の利回りが低下している状況に伴って、また、相対的に金利が外国債券は高い、それを踏まえて債券の中における内外の割合を変更したわけであります。さらに、GPIFでは、こうした基本ポートフォリオで二十五年あるいは五十年、これは長期運用していくための運用でありますから、その場合に、下振れするリスクについていろいろとケースを入れてシミュレーションして、それについても検証させていただいているということであります。
 いずれにしても、委員御指摘のように国民の大事な年金につながる資金でありますから、これについては長期において安定的な運用をしっかり図っていく、安全かつ効率的に行っていくことが必要であります。引き続き、そういった方向に取って対応してもらっていかなきゃならないというふうに思っております。

#83
○野田国義君 この外国債についても本当に安全かというと、非常にこれ先行き不安なところも大きいということでありますし、また、株を大量に買うというときにも我々は反対をしたわけでございますので、本当に国民の大事な年金でございますので、しっかりこれは守っていただくということでお願いをしたいと思っております。
 それで、テーマを変えまして、森友学園の公文書改ざん問題でございますけれども。
 ここで、今日ちょっと記事が出ておりました。これも安倍総理にとっては師匠ともいうべき小泉純一郎元総理のインタビュー記事でございますけれども、元総理は、公文書を直したのは、安倍総理、安倍首相が、私や妻が関与していたということになればそれはもう間違いなく総理大臣も国会議員も辞めると国会で言った頃から始まったとして、国会で自分が関与したから辞めると言ったので、最終的に責任を取って辞めなければならないということを小泉元総理は明言をされたということでございますが、このことについてはどうお考えになりますでしょうか。

#84
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今まさにこのコロナウイルス感染症対策、全力でやっております。ここで私はこれを放り投げるということは毛頭考えていないということははっきりと申し上げたいと思います。

#85
○野田国義君 恐らく、この小泉元総理がおっしゃった言葉は、多くの国民が思っていることだと思うんです。そしてまた、多くの議員もそのように思っておられることだと思います。
 そこで、赤木さんの手記が出てきました。本当にこれはセンセーショナルと申しますか、多くの皆さんが関心を集めているところでございますけれども、この手記を読んで、麻生大臣、確認をされましたでしょうか。そして、この手記及び訴状は、事実がたくさん、例えば全て佐川局長の指示でやったんだというようなこともちゃんと書かれているわけでありますけれども、どのようにお考えになったでしょうか。

#86
○国務大臣(麻生太郎君) この近畿財務局の職員という赤木さんですけれども、亡くなられてかれこれ二年少々がたったんで、御遺族のお気持ち等々を思うと大変言葉もありませんので、謹んでお悔やみを申し上げるということであります。
 で、この文書の改ざんというのはこれ誠にゆゆしい話なんであって、この点に関しましては我々も深くおわびを申し上げなければならぬと再三申し上げているところであります。
 今、一連の話が出てきておりますけれども、私どもとしては、少なくとも、三月以降はこの調査をずっと進めさせていただいて、これ二〇一七年の話ですけど、二月以降の一連の問題行為が行われて、平成三十年になりますが、三月に職員亡くなっておりますので、この赤木さんの出来事の後、財務省は三月以降、調査を進めさせていただいて、応接録の記録等々を調査、発表させていただいて、調査報告を発表、公表いたしておりまして、私どもとしては関与した職員に厳正な処分を行い、私自身も給与を自主返納したりさせていただきましたけれども、少なくとも本省理財局からの指示に私どもとしてはよるものだということだけは明確にさせていただいた上で、今後ともこういったことが起きないようにいろいろな対策をさせていただいたということであります。

#87
○野田国義君 本当に赤木俊夫さんは正義を通して、真実を記しておく必要があるということをおっしゃっているということでございます。まさしく生き地獄であり、人間失格とも書かれていたということでありまして、本当に何か答弁を聞いておりますと冷たいなあと、まあそういうような気がするところでございます。
 そして、このパネルを見ていただければ分かるわけでありますけれども、(資料提示)このことも再三出てきておりますが、皆さん、これに関わった、いわゆる改ざんに関わった方、確かに処分はされたのかも分かりませんけれども、ほとんどの方々がまあ栄転と申しますか、昇級をしているということ、国民の方々も見ていただければもう分かるとおりで、そして、この赤木俊夫さんが犠牲になっていったということでございまして、本当にこれは悲しい出来事でございます。
 それで、私は是非とも財務省の職員の皆さんに言いたいと思います。そういった皆さんの仲間がこんなに苦しみながら自ら命を絶ったということです。ですから、是非とも立ち上がってもらいたい。行ったことを是非とも話をしていただきたい。赤木さんだけを私は犠牲にしてはならないと、そのように思います。是非とも勇気を持って真実を話していただきたいと、そのようにお訴えをさせていただきたいと思います。
 それから、総理、勉強をちょっとしておりましたら、安保闘争のとき、樺美智子さんですか、この方が、東大の学生、お亡くなりになったということでございました。その後に、総理のおじい様でございます岸信介総理が辞職をされた、いわゆる総辞職をされたということなんです。ですから、恐らく、岸総理、当時の総理は、この一人の命の大切さ、重みというものをお感じになったんじゃないのかなと思います。
 あれ、福田総理でしたでしょうか、人の命は地球よりも重いと、まさしく私はそのとおりだと思うんです。ですから、私は是非とも、真実を是非とも調査をしてもらいたいと、そのように思っているところであります。
 総理、一言お願いいたします。

#88
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 真面目に勤務をしておられた方が自らの命を絶たれる、本当に胸の痛む思いでございまして、改めて御冥福をお祈りしたいと思います。
 ただ、ちょっと事実の誤認をしておられるので訂正をさせていただきたいと思いますが、岸信介当時の総理大臣が辞職を決意したのはですね、もちろん樺美智子さんが亡くなられたというのは本当に残念なことであったと思いますが、これは、言わばアイゼンハワー大統領が日本に訪日をされる、そして、そこで言わばアメリカの大統領を日本に受け入れるという判断をしていたわけでありまして、その中で、沖縄までアイゼンハワー大統領は来ていたのでございますが、残念ながら国内で大統領をお迎えできる状況を確保できなかったということの中の責任を取らなければならないという中で判断をしたということが実態、まさに真実でございます。

#89
○野田国義君 我が党の福山、それから小西さんからも話が出ておりましたけれども、この赤木俊夫さんのパソコンですか、ファイルが残されておったというようなことですが、財務省、確認をされましたでしょうか。

#90
○政府参考人(可部哲生君) お答えをいたします。
 ただいま委員から御指摘のございましたファイル等につきましては、手記に書かれているものではなく記事に書かれているものかと思います。そのファイルにつきましては、原告代理人が訴訟の中でそれについて争点としていくということをおっしゃっておられます。
 まだ訴状、到達したというふうには承知しておりませんので、まだその中身について確認をできる状況にはございませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと存じます。

#91
○野田国義君 是非ともこれ、していただきたいと私思うところであります。
 それから、このいわゆる赤木さんの労災認定、公務災害でございますけれども、ここに労災認定のときの書類をコピーを持っておるんですけれども、こういう状況なんですね。これは、赤木さんの奥様が、いわゆる情報公開ですか、請求をされて財務省から来た書類だそうでございますけれども、まさしく真っ黒なんです、真っ黒。ですから、こういうことでしか、いわゆる奥様にも全く何で死んだのかというのが見えてこないということでございまして、これは本当に冷酷だなということを改めて感じるところでございますけれども、ここですね、そこで、いわゆる機密文書二というようなことが書かれているわけでありますけれども、これは機密文書二というのは大臣なんか見れるんですよね。だから、大臣なんかが見て、どう書かれておったかということを国会で報告してもらえばいいと思うんですけれども、これ、ちょっと説明いただきたいと思います。

#92
○政府参考人(合田秀樹君) お答えいたします。
 委員御提示のものは、私どものところの開示請求に関する文書かと思いますが、個々の開示請求に関するものについてはこの場では私どもからは回答を差し控えたいと存じますが、機密二というものが何かということについてお答えいたしますと、これは人事院の行政文書、これは各省とも共通のものでございますが、機密性というものを指定するということが定めとしてございます。その中では、業務で扱う情報のうち、行政機関の保有する情報の公開に関する法律第五条各号における不開示情報に該当すると判断される蓋然性の高い情報を含む情報であって機密文書には該当しないもの、これが該当すると、そういう取扱いとしているところでございます。

#93
○野田国義君 恐らく総理とか大臣が見ようと思えば、これはいつでも見れると思うんですね。ですから、見て、是非とも国会で報告をお願いをしたいと思っております。
 それから、この再調査についても、是非とも、これは恐らく多くの国民が、今日もテレビ見ておられますけれども、何でしないんだという、不思議に思っておられます。一人の貴重な、本当にかけがえのない命が奪われたということでございますので、是非とも内部調査だけじゃなくて、第三者を入れた財務省内の再調査を強くもう一度要望をさせていただきたいと思います。
 パネルをちょっと替えていただきたいと思います。
 このパネルは、今国会に出てくるであろうという公益者保護法改正についてというパネルでございます。これはもう閣議決定を三月六日ですか、されて、もう国会の方で、国会で審議がいよいよ始まるということです。
 私も、もうあれ十五年前ぐらいでしょうか、市長をやっていたときに、こういったいわゆる告発をするということ、そしてその告発者をしっかり守らなくてはいけないという法律ができたということで、私自身、良かったなと。ですから、逆に、意見具申をどんどんどんどん職員の皆さんしてくださいと、そういうようなことを言ったことを覚えているところでございますけれども。
 それを、更にいわゆる通報者を保護する、赤く書かれているところを見ていただければ分かりますように、情報の守秘、しっかりと誰が言ったとかそういうものは守秘をしていくということ、それから刑事罰とか、そしてまた退職者、そして役員まで含めるというようなこと、そして刑事罰にまた行政罰も加える、そして損害賠償責任の免除というようなことで、これは私、まさしく強化された法律になると思っております。
 こういうことで、本当にトップとかが悪いことをしていたら勇気を持って通報するということ、その代わりしっかりと守ってあげるということが、私は公平な、透明な行政ができるのではなかろうかと思いますけれども、いかがでしょうか。

#94
○国務大臣(衛藤晟一君) 御指摘のとおり、消費者の安全、安心を損なう不祥事が多数見られる中で、行政機関を含めた事業者の自浄作用を促進すること等によりまして法令遵守を確保する観点から、公益通報者保護法の一部を改正する法律案を今国会に提出したところでございます。
 改正法案においては、通報者に対する不利益な取扱いを未然に防止し、内部通報に適切に対応する観点から、行政機関を含めた事業者に対して必要な体制の整備等を義務付けるということにいたしております。
 公文書につきましては、国の行政機関の通報対応に関するガイドラインにおいて、公益通報者保護法が対象とする消費者の利益の擁護等に関する法律に限らず、法令違反の通報を広く受け付けることにいたしております。各府省においては、公文書管理に関するものを含め、法令違反行為についての通報を受け付けているところでございます。
 消費者庁といたしましては、改正法の成立後、必要な体制の整備等に関し、国の行政機関、民間企業を問わず、対象となる指針を法律に基づき定めるほか、ガイドラインも見直すことといたしております。これらの対応により、公文書の管理についての通報を含め、適切に通報対応がなされるよう、より実効性の高い仕組みづくりを進めてまいりたいと思っております。

#95
○野田国義君 時間も来たようでございますけれども、しっかりこのコロナ対策については、与野党抜きに、本当にこれは国、いや世界のこれは危機だと思いますので、しっかり協力をしてやっていきたいと思います。
 しかしながら、反面、安倍政権になって本当に行政が何か壊されているような状況だと思いますので、こういうところは忘れることなく、しっかりただしていかなくてはならないということを発言をさせていただきまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#96
○委員長(中川雅治君) 関連質疑を許します。吉田忠智君。

#97
○吉田忠智君 立憲・国民.新緑風会・社民の吉田忠智でございます。
 改めて、新型コロナウイルスで亡くなられた方々に御冥福をお祈り申し上げます。また、罹患された方々の一刻も早い御快癒をお祈り申し上げます。そして、昼夜を分かたず感染者対策に取り組んでおられる方々に敬意と感謝を申し上げます。
 まず、新型コロナウイルス対策から質問させていただきます。
 野田委員から先ほどPCR検査についての質問もございました。数で言うわけじゃありませんけれども、増えません。そして、私どものところに個別に寄せられる苦情あるいは質問は、なかなか検査受けたくても受けさせてもらえない、そういうことがございます。
 何かやはり問題があるのではないか。その検査、最終的に検査を受ける過程において問題があるのではないか。例えば、いただいた資料で、二月一日から三月二十六日までの間で、帰国者・接触者相談センターで相談件数は二十八万二千六百七十一件、最終的に検査実施件数は一万六百二十三件ということでございます。
 改めて、加藤大臣、現状、検査についての問題点ないのかどうか、その点についてお伺いします。

#98
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員から帰国者・接触者相談支援センターへの相談、それから帰国者・接触者外来の受診、そしてさらにはPCR検査の実施、この流れを踏まえた御質問だというふうに思います。
 ただ、相談の中には、従前から申し上げていますけれども、広くこのコロナウイルス、新型コロナに関する一般的な質問もあります。都道府県ごとで見ても、その相談件数と受診の率が一%程度のところからかなり割合の高いところまで、中には相談件数の中からもう実質、一般的なものを抜いて私どもに報告いただいているもの、ちょっとその辺が混ざっているので、そこはちょっと精査しなきゃいけないと思っておりますが。
 ただ、中には、なかなか相談に電話をしても電話がまず掛かりにくいという話、それからなかなか外来を紹介していただけない、そういう話もいただいております。
 それから、医師の皆さん方からは、必要と判断したんだけど、まあ今は保険適用になりましたので一々保健所の承諾を必要としておりませんけれども、なかなかそこがうまくつながらない、こういう御指摘をいただいておりますので、これまでも累次にわたって通知を出させていただいて、相談があれば弾力的に、要するに受診の目安を一律にするのではなくて、その方のお話を聞かれて外来の方につなげていただきたい。外来の先生からPCR検査の必要があるという判断があれば、もうそれを尊重していただきたい。
 そして、さらには、今保険適用ということでありますから、民間における検査能力を上げていく、あるいはできるだけ近いところの民間、やっぱり近いところで検査をした方が円滑に進むわけでありますから、そういった能力を高める、こういう努力を今逐次させていただいているところであります。

#99
○吉田忠智君 保険適用ができるようになりまして、従来、地区衛生センターでありますとか保健所で検査をしていたものが、民間でも検査ができるようになったと。そうなったことによって、やや連携がうまくいっていないんじゃないか、その点も指摘されているんですけど、その点いかがですか。

#100
○国務大臣(加藤勝信君) 民間の検査で、さはさりながら、だんだん民間の検査の数も上がってきておりますので、その流れ、我々もいろいろとお話を聞きながら、円滑に進むように。
 一つの課題は、やっぱり検体を取っていただいたところから検査会社までの搬送の問題があります。通常、保健所の皆さんは専門家でありますから、それなりの対応ができるわけでありますが、この搬送は一般の運送会社等にお願いをしなきゃいけない。そうなると、三重のこん包をするというのは、これはWHOで決められている基準がありますので、なかなかそこが大変だ。あるいは、その器材がすぐに手に入らないということがありましたので、これは民間検査会社とも連携をしながら、事前にそういったもののこん包セットを、そうしたそれぞれ検査、要するに拭っていただく外来の方にお渡しをするとか、そういった対応一つ一つをやらせていただくことによって、民間の検査能力、これはかなり上がってきていますから、それに応じた対応ができるように努力をしているところであります。

#101
○吉田忠智君 まあ加藤厚生労働大臣もいろんな問題点は把握しておられるようですから、現場の声を聞いて、実質必要な方が検査できるように、しっかりまた充実していただきたいと思います。
 心配しているのは東京都の状況なんです。
 東京都はオリンピック・パラリンピックの問題がございまして、問題というか、まあ延期が正式に来年の七月二十三日からということで決まったようでありますが、そういうこともございまして、小池知事もいろいろ御苦労されて、延期が決まってからマスコミへの発信も積極的にされるようになったというふうに思っております。
 いただいた資料で、実施可能件数、PCR検査の、これ二百二十件と書いていまして、これは地方衛生研究所、保健所の実施可能件数だと。だから、民間の実施件数はこの中には入っていないんですけど、東京都における検査がどのようになっているのか、伺います。

#102
○国務大臣(加藤勝信君) 東京都が発表しているPCR検査の実施状況であります。
 この中には、実は医療機関が保険適用で行った検査が含まれていない数字でありますけれども、ここ三日間申し上げると、二十八日が二百四十四件、二十九日が三百三十件、三十日はこれは四十一件と、こういうことになっております。
 今委員お話があった東京都のいわゆる地方衛生研究所と保健所については検査能力は二百二十件と報告を受けておりますけれども、これについても逐次我々も助成をして、検査能力が、新たな機器を買っていただく等々で検査能力を高めるような対応をさせていただいております。
 加えて、東京の場合には民間の検査会社が結構集中をしております。全国では二十一施設ですけれども、東京には四施設なんですが、千二百件の検査能力を有する民間の検査会社もございます。まあ、もっともこれは東京都だけを対象としているわけではありませんけれども、そうした場合。
 さらには、オーバーフローする場合には国立感染研究所等もバックアップして、全体としての必要な能力を、必要な件数が検査能力を超えるような場合にはその分を他の代替によってしっかりと対応できるように、我々も東京都とよく連携を取って対応していきたいと思っています。

#103
○吉田忠智君 東京都は昨日七十八人ですか、陽性患者だんだん増えております。是非東京都とも連携を図って、もちろん東京都のみならず全国の都道府県の皆さんにも支援をしていただかなきゃなりませんけれども、首都東京、是非連携を図ってしっかりした支援をしていただきたいと思います。
 治療薬について、マスコミ報道も今日もございましたけれども、今、治療薬の開発と普及の現状についてお伺いします。

#104
○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナウイルス感染症に対して国民の皆さんがやはり不安に思うのは、治療薬がない、あるいはワクチンがないということだと思います。一日も早く有効な治療薬をあるいはワクチンを開発していくということが必要だと思っておりまして、先般、総理からも、二十八日に、感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発、これも一つの柱として今回の対策を考えるようにという指示をいただいておりますので、我々もそれに対応していきたいと思っております。
 加えて、現状を申し上げますと、これまで効果があるのではないかと言われている薬としては、レムデシビルという、それからこれは日本で作られた薬でありますが、アビガン、それからオルベスコ、カレトラ、これについては既に観察研究、それぞれの医師がそれぞれの医療機関における手続を経て、患者の同意を得て、既に具体的な投与をされているということで、幾つかについてはこんな効果があったという報道も出されているところであります。
 加えて、アビガンとオルベスコについては三月上旬から臨床研究を行う、これによって診療ガイドラインを変えていくということにもつながるわけであります。さらに、アビガンについては三月三十一日からの企業治験、レムデシビルについては四月中の企業治験を実施することによって、これは薬事承認につながっていく、また、レムデシビルは国際的な共同の治験もスタートしているところであります。
 そうした治験等々にも積極的に参加をするし、共に、これ以外にも、それぞれ現場でこれが効くのではないかと言われるものもありますから、そういったものは積極的にそれを支援をすることによって一日も早く有効な治療法を、あるいは治療薬を究明していく、そういったことに更に努力を傾注していきたいというふうに思っています。

#105
○吉田忠智君 一般に服用できるようになるのはいつ頃か、めどはありますか。

#106
○国務大臣(加藤勝信君) 今まさに治験をしたり、臨床研究が行われているところでありますから、現時点で、まさに有効性があるかないかの判断がまず、これ、もちろん安全性と有効性ということが大事になります。まだそれを申し上げる状況にはないと思いますけれども、少なくとも、要するに費用的な面、人的な面、こういったことをしっかり支援をすることによって、一日も早くそうした結果を得て、そして、それが具体的な治療薬として認めていけるよう努力をしていきたいと思っています。

#107
○吉田忠智君 総理の記者会見においても言及がございました。もう皆さん待っておりますので、一刻も早くそれが服用できるように、総理の、また、この件についての総理のお考えをお伺いします。

#108
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に厚労大臣から答弁させていただきましたが、今、吉田委員は、じゃ、一般に今入院しておられる方が服用できるかどうかということだと思いますが、観察研究、私も再々言っているんですが、例えばアビガンにしろオルベスコにしろ、それぞれ新型インフルエンザあるいはぜんそくのお薬として既にこれは承認がなされているものでございまして、ただ、新型コロナウイルス感染症については適用外ということにはなるのでございますが、副作用等もこれは明らかになっているというふうに考えられると私は承知をしているわけでございまして、その中で、観察研究という形で広くなるべく使っていった方がいいのではないかという考えは私も持っているところでございますが、そういう形で、今相当、それぞれ病院によっては、症状のある方々について投与を既に観察研究という形で行っているということで、もちろん御本人の、例えばアビガンは催奇形性という副作用がございますから、御本人の承諾等々も、また観察研究という形でやることについての御承諾もいただく必要がありますが、御承諾いただいた方々については、病院によっては積極的な投与も行っているというふうに承知をしております。

#109
○吉田忠智君 新型コロナウイルスのためということで、服用がしっかりできるように、またお願いしたいと思います。
 気になる点で、在日米軍、それから各国大使館の新型コロナウイルスの現状は今どのような状況か、あるいはどのような対策を講じておられるのか、お伺いをいたします。

#110
○国務大臣(茂木敏充君) まず、在日米軍でありますが、新型コロナウイルス感染症についても在日米軍と緊密に連携をしておりまして、これまでも日米合同委員会合意に基づいて米側から適切に連絡を受けております。
 その仕組み、簡単に申し上げますと、平成二十五年の日米合同委員会合意に基づきまして、在日米軍の各病院の責任者とその地域を所管する日本の保健所長との間で特定の感染症につき相互に通報すること、また、広範な防疫措置が必要になった場合には相互に緊密に協力し、必要な措置をとることとされており、感染症が発見された場合には直ちに日本の保健所に対して通報が行われ、日米の衛生当局間で対応を協議してきております。
 その上で、昨日三月三十一日時点で、在日米軍人軍属及びそれらの家族の中で八名の感染者が確認をされているところであります。引き続き、在日米軍と連携をして適切に対応してまいりたいと思っております。
 また、在京の大使館でありますが、外務省は、在京の各国大使館関係者に対しまして、外交団向けの説明会であったりメール等の送信を通じて、感染の疑いのある者が発生した場合の対処法について周知をしております。また、感染者の有無に関する情報の収集に努めておりますが、今朝の時点、九時の時点でありますが、までに、各国の大使館関係者に感染が確認された事例があったとの報告は受けておりません。
 多くの大使館では既にレセプション、文化イベント等の各種行事の実施の自粛であったり、開館時間の短縮、テレワークの導入、そして窓口業務の一部停止等の対策を講じております。
 もちろん、新型コロナウイルスの感染状況、刻々と変化をするものでありまして、今後も緊張感を持って、状況の把握とともに適切な対応が取られるよう、各国の大使館とも緊密に連携をしていきたいと考えております。

#111
○吉田忠智君 在日米軍の感染者の八名の内訳は分かっていますか、それぞれ、基地の。

#112
○国務大臣(茂木敏充君) 存じ上げておりますが、これは米軍との関係もございます。確認取らない段階では公にすることはできません。

#113
○吉田忠智君 在日米軍もそうですし、各国大使館も水際対策という点においてはなかなか難しい点もありますので、これからも緊密に連携を取っていただいて、連絡を取っていただいて対応していただきたいと思います。
 次に、緊急事態宣言についてであります。
 おとといぐらいから何かネットで妙な情報が飛び交って、私のところにも問合せがございましたけれども、総理、この緊急事態宣言、野党の中にも議員個人でも大分見解に開きがございます。
 社会民主党は、総理と福島みずほ党首との党首会談においても、党首が謙抑的であるべきだということを申し上げましたけれども、この緊急事態宣言はやっぱり伝家の宝刀で、簡単には抜くべきではないと。私権の制限でもございますし、やっぱり経済に甚大な影響が出てきますから、今回のやっぱり新型コロナウイルス対策というのは、経済対策と感染症対策をいかに両立するかというのが命題でありますから、そういう意味で、やっぱり私は慎重にすべきだという立場でございますが、今の現状認識を踏まえて、この緊急事態宣言、総理はどのように今お考えでおられますか。

#114
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳しくは西村大臣から答弁させたいと思いますが、今この時点で緊急事態宣言を出す状況ではないというふうに考えております。
 その理由等々については西村大臣から答弁させていただきたいと思いますが、基本的には、何よりもですね、何よりも国民の命、健康を守ることを第一に判断していきたいと考えているところでございます。

#115
○国務大臣(西村康稔君) お答えを申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の状況につきましては、日々緊張感を持って、また感染者数も増えておりますので、強い危機感を持って政府内で対応しておるところでございますし、東京都知事を始め都道府県と連携して対応しているところでございます。
 御指摘の緊急事態宣言でありますけれども、特措法によりますと二つの要件がございます。
 一つは、「国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれ」、これがいわゆる重篤性と言われるものでありまして、これについては、もう専門家も含め、今回の新型コロナウイルス感染症は当たるんだろうということでございます。
 そして、二つ目の要件が問題になるわけでございまして、「全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがある」ということでありまして、この場合に緊急事態宣言を発することになります。
 具体的には、新規の感染者数、あるいは特に感染源が分からない感染者の数ですね、これが最近増えてきているわけでありますけれども、こういったことを含んだ国内の感染状況、それから海外における感染拡大の状況、それに伴う、いわゆる帰国した人でありますけれども、輸入症例、これの動向を含む海外が国内に与える影響ということ。それから、国民生活への影響という観点から、医療の提供の状況、提供体制への影響、こういったものを総合的に判断していくことになりますが、現在は、専門家の皆さんも、ぎりぎり持ちこたえている状況で、少しでも警戒の手を緩めれば感染拡大、爆発のような状況になりかねない、まさに瀬戸際の状況が続いているという認識でございます。
 日々こうしたこと、専門家の皆さんと情報共有しながら状況を確認しているところでございますし、本日午後も専門家会議を開いて直近の状況を確認したいと思っておりますが、いずれにしましても、現時点では緊急事態宣言を発するような状況ではないという認識でありますし、引き続き、都道府県とも緊密に連携して、しっかりと感染拡大防止に努めていきたいというふうに考えております。

#116
○吉田忠智君 総理、大変難しい判断だと思いますが、仮に緊急事態宣言を発出する場合、附帯決議にも事前報告ということがうたわれておりますけれども、専門家の意見を聞いて国会にも事前報告をしていただくと。
 昨日、野党の立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党、そして無所属会派の四党一会派で会談をしまして、もしそういう状況になったときにはやっぱり衆参の予算委員会で集中審議を求めようじゃないかというふうになったんですけど、総理、それは国会で決めることだと言われるかもしれませんが、もしそういうことになったら、出席してきちっと説明をしていただけますか。

#117
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど国会との関係については大臣から既に、西村大臣から答弁をさせていただいておりますが、まさにそれは国会でお決めになることだろうと思います。国会でお決めになれば、当然、我々はその義務を果たしていくのは当然のことであろうと思います。
 ただ、同時に申し上げておきたいのは、その宣言を出すというのは、まさに相当これはそういう厳しい状況になった、つまり、これスピード感も必要だということも是非御理解をいただきたいと、このように思います。

#118
○吉田忠智君 それと、最近、ロックダウン、都市封鎖という言葉が飛び交っていまして、小池知事もあえて自粛を求めるためにそういう言葉を使ったんだろうと思うんですけど、これは大変なことなんですね。
 だから、緊急事態宣言とロックダウンというのはリンクしませんし、総理からも、そのロックダウン、都市封鎖についての誤解を解くといいますか、国民の皆さんに是非その点お話をしていただきたいと思うんです。

#119
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳しくは西村大臣から答弁をさせますが、言わば緊急事態宣言、もちろん私権を制限するという側面を持ちますが、例えば総理大臣とか国が強大な権限を持つということではなくて、むしろ都道府県の知事にこの指示、要請を私が行い、そして都道府県の知事からですね、知事が権限を持ち、それぞれ必要な要請、指示を行うというものであります。
 そして、これとですね、これが直ちにロックダウンということでもございませんし、例えばロックダウン自体、果たしてフランスがやっているようなロックダウンができるのかといえば、それはできないわけでございまして、そこには誤解があるのだろうと、こう思うところでございまして、様々な御要請はさせていただくことになるかもしれませんが、フランス等で行っているものとはこれ性格は違うものであるということは申し上げておきたいと思いますが、西村大臣から更に詳しく御説明させていただきます。

#120
○国務大臣(西村康稔君) 今総理から御答弁申し上げたとおりでありますけれども、この新型インフルエンザ特措法では都道府県知事に権限が、非常に強い措置をできる権限が与えられますが、これは、例えば外出の自粛は要請でありますし、イベントの制限、それから施設の利用、これについては要請と指示ができます。さらには、そのことを公表しますので、こういったイベントには行かないように、こういった施設は使えませんという指示を出していますということを公表しますので、そういった形で言わば実効性を保っていくと、確保していくという法体系になっておりまして、このことには罰則などの強制力は付いておりません。
 したがいまして、この法律に基づく措置、幾つかの、立入検査とか、物資の売渡しを、保管をちゃんとしなかった人ですね、マスクとか消毒液とか、こういったことには罰則が一部ありますけれども、全体の体系としては、こうした強制力を持たない措置で社会全体で感染症を封じ込めていこうという体系となっております。
 したがいまして、この法律に基づく措置でいわゆる欧米でやっているような都市封鎖のようなことは、この法律に基づいてはできないということでございます。

#121
○吉田忠智君 やはり、総理の記者会見もそうですし、西村大臣の記者会見もそうだと思いますが、やっぱり広報というものが国民の行動にいろんな影響が出てきますので、是非その点は最大限御配慮をしていただきたいと思いますし、取組をいただきたいと思います。
 新型コロナウイルス対策で、最後、これ通告していないんですけど、都道府県、市町村、地方、新型コロナウイルス対策で独自に大分様々な取組をやっておりますし、先ほど舞立委員からも御質問ございましたけれども、やはりこの財源措置ですね、地方が取り組む。これ、特別地方交付税で八割措置するということもありましたけれども、こういう状況でありますから、思い切った地方への財政措置が必要だと思いますが、その点、総理に。

#122
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにこれは日本が今まで経験、戦後経験したことのない国難とも言える状況でございますから、これ国、地方一体となって立ち向かわなければならないと、このように思います。地方に対する財政措置等については、しっかりと総務省とも連携を、また総務省と自治体と連携を取りながら対応していきたいと、このように考えております。

#123
○吉田忠智君 それでは、昼の休憩に入ります。
 ありがとうございました。

#124
○委員長(中川雅治君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#125
○委員長(中川雅治君) ただいまから決算委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、芳賀道也君が委員を辞任され、その補欠として横沢高徳君が選任されました。
    ─────────────

#126
○委員長(中川雅治君) 休憩前に引き続き、平成三十年度決算外二件を議題とし、全般質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#127
○吉田忠智君 立憲・国民.新緑風会・社民の吉田忠智です。残された時間、質問させていただきます。
 国民の疑問と内閣人事局について質問させていただきます。
 このパネルを用意をいたしました。(資料提示)
 一、安倍総理の長年の友人である加計学園理事長が経営する大学における獣医学部設置認可に便宜が図られたのではないか。
 二つ目の疑問は、森友学園への国有地の大幅な値引き売却に安倍昭恵夫人が関与したために、財務省の職員が事後処理を行うこととなり、行政文書の改ざんが行われたのではないか。
 三つ目の疑問は、安倍総理の後援会活動に桜を見る会が利用されたのではないか。
 四つ目の疑問は、安倍総理の下で多大な功績を有する黒川幹事長を……(発言する者あり)えっ、黒川検事長、失礼しました、昨日幹事長会談やったものですから。黒川検事長を検事総長に就任させるために、退職予定である誕生日の二月七日の直前の一月三十一日に東京高検検事長の任期延長を行い、後付けで国家公務員法の解釈を変えたのではないか。
 今日、この場で総理を一つ一つ追及するつもりはありません。そんな時間もございません、もちろん。
 一つ目。例えば、加計学園の理事長が総理の長年の友人であったためにこうした問題になったのではないか。公務員獣医師は必要だと思います、私は。獣医学部の設置も必要です。今治市も何回も国家戦略特区の申請をして、強く望んでまいりました。
 二つ目。安倍昭恵夫人、総理も森友学園の籠池理事長と一定の面識があって巻き込まれたのではないか、そういう話もございました。(発言する者あり)ないかと言っているんです、私は。
 三つ目。安倍総理の後援会活動に桜を見る会が利用されたのではないか、後援会の皆さんがひょっとしたらそれをおもんぱかったのではないか。
 四つ目。黒川検事長の問題も、これもまあ官邸からやっぱり出たんじゃないかとみんな疑惑を持っております。持っております。
 だから、総理自身が一つ一つ私、指示したとは思っていない。だけど、結果としてこういう事件が起こって、で、私は今日問題にしたいのは、これ決算委員会ですから、このそれぞれの、この四つの国民の皆さんが疑問に思っていること、国会で相当議論しました。二〇一七年の初めから相当の時間を費やしています。そして、国家公務員の皆さんが膨大なこの件で仕事をしました。質問の準備もしたでしょう、答弁の準備も。それに関わる膨大な労力が掛かっています。
 私は、総理、このことについて、野党も好きでやっているんじゃありません。やはり、公文書管理に関わる問題、公金の使い方の問題、行政の透明性の問題、まさに政治、行政の根幹に関わる課題でありますから取り上げざるを得ない。国民の皆さんも、いつまでやっているんだ、そういうふうに思われる方もおられるかもしれない。だけど、それはやらざるを得なかった。だけど、これだけの膨大な労力と時間と使ったことについて、総理、どのように思われますか。

#128
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会で御質問があれば政府として当然お答えをするという義務が憲法上もあるわけでございまして、我々も誠実に対応させていただいたところでございます。大変、その上において、野党の皆さんから御質問をいただき、また、皆さんのPTや本部などへの出席も求められることもあり、その対応なども含めて、各府省職員には相当な業務量やプレッシャーが発生していると考えております。
 また、私自身の答弁も、振り返っても、多少ではありますが、繰り返し、様々な同じ質問をいただきますので、同じお答えをするほかないということもあったように思うわけでございますが、そうしたことも含めまして、確かに相当な業務量があったと、こう思わざるを得ないのでございますが、しかし、国会等でこの質問をいただければお答えをさせていただくと、これが私たちの義務であり、今後ともそういう御質問があればお答えをさせていただきたいと、このように思っております。

#129
○吉田忠智君 そんたくという言葉が、こうした四つの国民の疑問を始めとして、ほかにもありますけれども、言葉が最近言われるようになりました。総理周辺の皆さんがそんたくをして、結果的にこういうことが、こういう事案が発生したのではないか。国民の皆さん、私もいろんなところでいろんな方々にお会いしますけれども、まだ言われますよ、これ。それぞれ四つの疑問。
 私は、この一つの、原因はいろいろあると思いますが、一つのやっぱり原因の一つとして今の内閣人事局の在り方に問題があるんではないか、そのように考えています。
 これは二〇〇八年の福田内閣のときから検討されて、それからその後の民主党中心の政権、そして安倍内閣において二〇一四年五月からスタートしたわけでございます。国家公務員に関わる任用や人事や給与について一元化をしようと内閣官房の中に内閣人事局がつくられました。以来、六年になろうとしています。
 官房長官に伺いますが、この内閣人事局、この間の、しっかり機能していると思われるでしょうか。本来の目的、趣旨に照らして、現状についてお答えいただきたいと思います。

#130
○国務大臣(菅義偉君) 内閣人事局で当たっていますこの幹部職員の一元化でありますけれども、任免協議の対象となっている幹部職員は約七百人であります。そして、幹部人事については常に適材適所で行ってきておりまして、そうした官邸主導の弊害が出てきているという御指摘は当たらないというふうに思います。
 この一元管理制度というのは、縦割り行政の弊害を排除して、内閣の重要政策に応じた戦略的な人事配置を実現することを目的に導入をされ、任命権者である各省大臣、この各省大臣によって人事評価に基づく適格性審査と任免協議の二つのプロセスを通じて複数の視点によるチェックが行われ、能力・実績主義に基づく公正中立な人事配置を行う仕組みとなっています。
 今後とも、公務の中立性、公正性が損なわれることのないよう、幹部人事の一元管理制度の適切な運営に努めてまいりたいと思います。

#131
○吉田忠智君 官邸主導という今官房長官の答弁の中でも言葉がありましたけれども、最近言われているのは、官邸主導あるいは官邸官僚と言われる言葉も出てきております。政治主導というのは大事なことです。政治主導をいかに進めていくのか、政治家が責任を持って決断をして判断をして、そして官僚がしっかりそれぞれの役割を果たす、政と官の適正な役割分担、私は極めて重要なことだと思っております。
 しかし、どうもこの内閣人事局において、六百人の官僚人事を一元化したことによって、官僚の皆さんも官邸の方を向くように、今まで以上に向くようになったのではないか、そうした御指摘がございます。
 私は、この内閣人事局について、まだできて六年ですから、このことについて言及した文献はないかということで随分当たりました。いろいろありましたけれども、一番適切にこの内閣人事局の在り方を危惧されてきたのは、お手元の資料にありますけれども、元内閣官房副長官の古川貞二郎さん、八年七か月にわたって五代の総理大臣に仕えた立派な方でございますけれども、その方が、二つのことを問題として、これ二〇一四年ですから発足してすぐですね、指摘をされています。
 一つは、最大の問題は、官僚に対する政治家の恣意的な人事が行われるのではないか。二つ目が、政治家の覚えがめでたい人間ばかりが重用され、また政権が替わるたびに幹部が入れ替わるような事態になったら、政策実行の一貫性、永続性が失われ、立法そのものが無意味なものになるかもしれません。そのように警鐘を鳴らされました。
 私は、古川貞二郎元内閣官房副長官のこの警鐘、本当に今このことが改めて問われているのではないか、そのように思いますけれども、総理、古川元官房副長官のこのお言葉について見解を求めます。

#132
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これ、私も資料として配っていただきましたので拝見をさせていただきました。
 ここで、古川さん、私の経験から申しますと、内閣自体が頻繁に替わる現状において、国家公務員人事の中立公正を担保することがどこまで可能か疑問を覚えざるを得ない、つまり頻繁に替わるということを前提にお話をされているわけでございまして、戦後以来六十八年、日本の総理大臣は三十四人、これは野田政権までの話でありますが、三十四人を数えましたと、つまり日本の総理の在職年数は平均して二年ということをお話をされて、これ二〇一四年でございますので、現安倍政権は、自分たちは長期政権を想定しているのだと思われますし、そうあってほしいのですが、これまでの例に鑑みると、その後の政権を含めて考えれば長期に及ぶ保証はどこにもないと思いますと、こう述べておられて、言わば二〇二〇年の今日まで安倍政権が続いてはいないかもしれないということでお答えをされているわけでございますので、むしろ、短期政権による弊害で、この替わっていく中においてということについても強く指摘をされているわけでございます。
 そこで、吉田委員から御指摘をされた政と官との関係でございますが、我々は御承知のように選挙を経るわけでございます。古川さんは、これは言わば八年前後務められましたが選挙を経ておられない。当然、役所はそうですね、官僚の皆さんはそうであります。なぜ替わるかといえば、選挙を経ることによって政権が替わっていくということもあります。
 では、選挙で私たちは何を問うているか。政権を取ったらこういう政策を進めていきますということを国民の皆様にお約束をし、そしてその下で政権を取るわけであります。つまり、国民との関係においては、その政策を実行していくという責任、それによって負託をされているわけであります。
 であるならば、継続性、継続性ということだけでいえば、幾ら選挙をやっても政策を変えないんでいいんだということではないわけであります。当然、選挙によって、結果においてですね、結果においてですね、(発言する者あり)その後ろの方でがやがや言うのをやめていただけません、今、私、吉田さんと真剣に議論をしているんですから。
 そこでですね、そこで、言わば、まさにそういう政策を進めていく上において、これは同意できない、あるいは言われてもやらないという人がいれば、選挙でお約束したことを実行できない、国民との約束が実行できないということになってしまうわけであります。
 そこで、その中においても、例えば小泉総理のときには、郵政の解散を行った、郵政を民営化していく。でも、そこでもやっぱり強力に反対する人たちがいたのは事実です、役所の中にもですね。当時は、省益あって国益なしと言われた時代もあったんです。それを変えていく上においては、政治主導を変えていく上においては、人事局という仕組みをつくることが大切だということになったわけでありまして、そういう観点から、ただ、そこで自分が好きか嫌いかとか、自分にとって都合がいいからとか、そういう観点で恣意的にこれ人事を行っては決してならないわけであります。
 そういう意味においては、しっかりと自制心を持ちながら、ただ、政治主導という、正しい政治主導を行っていく上において、こうした仕組みをしっかりと活用していくことも大切ではないかと、このように思うところでございます。

#133
○吉田忠智君 同時に、古川元官房副長官は、三段目に書いておりますが、人事検討会議が設けられて、恣意的人事の排除など守るべき基準を内規で定めていたということも併せて提案をしております。
 いずれにしても、人事というものは透明性、公平性が大事である、そのことを踏まえて、内閣人事局の運用についてもこれから一層改善、見直しをしていただきたいと思いますし、そうしたことも含めての問題提起とさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

#134
○委員長(中川雅治君) 関連質疑を許します。古賀之士君。

#135
○古賀之士君 合同会派の国民民主党の古賀之士です。選挙区は福岡県でございます。
 私からも、まず新型コロナウイルス感染症に関する質問をさせていただきます。
 まず、総理にお伺いをいたしますが、まず確認でございます。
 福岡県は、三年前の七月に九州北部豪雨に見舞われました。多くの方々の要望を持って首相官邸を訪れまして、その要望書を手渡しに参りました。その際、対応していただいたのが菅官房長官でございました。その際に、長官は、災害に与党、野党は関係ありません、共に頑張りましょうと、そう言っていただいたことを忘れられません。
 また、昨年の三月になりますが、消費税を導入を検討された際に、軽減税率、この相談ダイヤルは有料はおかしいということを麻生大臣に問題提起させていただいたところ、麻生大臣はもう一月足らずでその有料相談ダイヤルを無料にしていただきました。
 そういった点からも、一応総理に御確認をいただきたいんですけれども、与野党一体となってしっかりとこの新型コロナ感染症に対して対策を講じていくということと、スピード感を持ってよりやっていきたい、そういうコメントを、答弁を求めます。よろしくお願いします。

#136
○内閣総理大臣(安倍晋三君) こうした国難に直面したときにはまさに与党も野党もないわけでございますから、まさに力を結集してこの厳しい状況を克服していきたいと、このように考えております。それと同時に、今まさに現下のこの状況の中で困難に直面している方々がたくさんいらっしゃるわけでありますから、まさにスピード感を持って対応していくことが求められていると思います。

#137
○古賀之士君 その与野党一体となって、そして、それこそスピード感を持ってということを確認させていただいた上で、資料の十三ページ、十四ページ、御覧をいただけたらと思います。これは、テレビを御覧の方、それからラジオをお聞きの方にはちょっと見にくいといいますか、見えないと思いますので読み上げさせていただきますが、この資料は福岡県のこれは生活衛生同業組合連絡協議会からの緊急要望でございます。
 具体的には、資金繰り支援、それから今医療機関でもまだ足りないと言われているマスク、消毒液確保、それから税、社会保険料、公共料金等に対する納付期限の延長、減免、それから新型コロナ感染症に起因する減収及び経費増に対する助成制度の創設等々が盛り込まれております。
 具体的には、広くもう本当に多方面にわたっているこれは組合でして、理容、美容、クリーニング、公衆浴場、旅館ホテル、興行、これはイベントなどの興行ですね、それから料理業、それから飲食業、社交飲食業、喫茶飲食、すし商、食肉、食鳥肉、それから氷雪、これは氷と雪、こういったものの販売、こういったものを営む皆さんたちから、もう悲惨なといいますか、痛切な声をいただいております。
 と同時に、十三ページの陳情書は、これは今日の発表されました日銀の短観でも記されておりました、飲食業とホテル業は史上最悪の数字が出ております。その飲食業ではなく、こちらは観光産業振興議員連盟とそれから旅館ホテル生活衛生同業組合からの陳情書も届いております。地方税の減免、それから宿泊、それから、ちなみに今日四月一日からは、これは地方税になりますけれども、福岡県と福岡市と北九州市は宿泊税が導入されます。こういったものの終息するまでの減免、あるいは住民税、事業税、事業所税と、こういったものも国と連携をして何とか減免措置を講じてくれないかという声です。
 なぜスピード感を持ってと一番最初に総理に質問したかといいますと、実は、昨日の地元のニュースでも、有名な老舗の旅館が破産の申請を行いました。そして、お隣の佐賀県でも有名なホテルが今日から営業が停止になりました。従業員の皆さんは一時解雇という状態です。そういった意味でも、是非早急な部分で取り組んでいただきたいと思っております。
 総理にもう一度伺いますが、何かこれ具体的に、いつまでにこれをやりたいというような思いがありましたら御答弁いただけないでしょうか。

#138
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、既に企業、中小企業・小規模事業者の皆様を中心に、資金繰り厳しい皆さんについては最大三千万円まで無利子無担保で五年間、元本、この返済が猶予されるというものでございまして、そうした資金繰りに対する今までにない支援をさせていただいております。これは今すぐにでも使えますし、そして日本政策金融公庫等でやっておりますが、なかなか応募も殺到しておりますので窓口が十分でないという声もあり、民間の金融機関においてもこれを使えるようにしていこうと、こう思っております。なるべく早くやっていきたいと思っております。
 そしてまた、生活、目の前の生活に困る方、たくさんいらっしゃると思いますが、小口の資金、緊急小口資金として二十万円。これ、二つ仕組みがございまして、二つ全部合わせていきますと最大八十万円まで借りることができるのですが、これ、継続的に収入が減少していくという厳しい状況の方々に対しましては、これは返済免除になります。このことを御存じない方もたくさんいらっしゃいますので、もっと分かりやすく広報に努めていきたいと思いますが、これはもうすぐに、今でも使えるわけでございますから、使っていただきたいと思います。
 さらに、今度新しく、給付、困っている方々に対する給付金、あるいは中小・小規模事業者の皆さんに対する給付金を新たに創設をしたい。これは、この補正予算で対応していきたいと思っておりますので、その意味におきましては、あと一週間ぐらいのうちに我々案をお示しをさせていただき、そして、なるべく早い段階でこの補正予算、成立させていただきまして、皆様の手に届くようにしていきたいと、こう考えております。

#139
○古賀之士君 ありがとうございます。ただ、あえて苦言を呈させていただきますと、そのスピード感も若干遅いというイメージがございます。
 といいますのは、十八日、先月の十八日の未明にアメリカのトランプ大統領が発表いたしました経済対策、お話が出た、一週間までには現金の給付についても考えられるということでしたけど、十八日の未明の段階で、アメリカのトランプ大統領は、二週間以内に、金額も日本円にして十万円余りをほとんど全ての国民に配るということを明言されています。そういった部分でのスピード感というのはもっともっとあっていいんじゃないかと思います。
 西村大臣も、今お手を挙げられましたが、この現金給付に関してはもっと早く、たしか五月末とかいうようなコメントもされているようでいらっしゃいますけれども、できればもう四月中に前倒しをしていただけると大変有り難いんですが、御答弁お願いします。

#140
○国務大臣(西村康稔君) 確かに、今総理から御答弁申し上げましたとおり、新型の、新しいタイプの、本当に厳しい方に直接資金を給付しようという給付金を今具体化を急いでいるところでありますけれども、近々に経済対策を取りまとめ、そして国会に補正予算案を提出させていただきますので、是非、この補正予算案を早期に成立させることができましたら、今からでもしっかりと準備をしながら、これは恐らく市町村にいろいろお手伝いをいただかなきゃいけないと思いますので、総務大臣にも協力をいただきながら連携して準備を進め、補正予算成立後、できるだけ速やかに支給ができるように取り組んでいきたいというふうに考えております。

#141
○古賀之士君 ありがとうございます。
 ですから、今、補正予算でというお話が西村大臣からも御答弁ありましたように、私たちは、本予算で、この四月一日から使える本予算に何とかこの新型コロナ感染症の対策費をしっかりと盛り込んでいってもらいたいというお願いをしてきたということを申し上げておきます。
 では、次の質問に移ります。
 昨日のCNNのニュースだったと記憶しておりますが、スペインのマリア・テレサ王女が新型コロナウイルス感染症で亡くなられました。一方、我が国の、二月二十三日、宮中で行われました茶会の儀の写真を見てますと、かなり人の密度が高いようにも見えました。イギリスのチャールズ皇太子の陽性も確認されております。
 皇室の方々の対策は十分なんでしょうか。また、皇室の方々の御公務でテレワークの可能なものはあるのでしょうか。宮内庁にお尋ねします。

#142
○政府参考人(池田憲治君) お答えいたします。
 皇室が関係する行事は、今、感染が広がる中で、願い出が取り下げられるなどして少なくなっているのが現状でございます。
 そうした中、宮殿などで儀式や行事を実施する場合には、体調が優れない方の参殿を御遠慮いただくことや、参殿者が参入する際にアルコール消毒をしていただくことをお願いしているほか、天皇陛下や皇族方と参殿者との間の距離を十分確保するなど、通常とは異なる感染防止対策を可能な限り講じております。また、行事に携わる職員や側近職員などはマスク着用などの対策を徹底しております。
 一方、天皇陛下の御公務は、認証官任命式などの儀式に臨まれたり、上奏書類に御署名になるなど、情報通信機器の活用が想定しにくいものが多うございます。
 宮内庁といたしましては、引き続き、政府の基本的な対処方針や専門家会議の見解なども踏まえまして、また皇室医務主管や側近の侍医による対応などにより適切な対策を講じることで、天皇陛下を始め皇室の皆様方の御健康の保持に万全を期してまいりたいと考えております。

#143
○古賀之士君 またお話はイギリスになりますが、ジョンソン首相やハンコック保健大臣の新型コロナウイルス感染が確認されております。
 総理を始め、厚労大臣、コロナ担当大臣など、関係閣僚が感染に、もし万が一ですね、確認された場合の対応というのはどうなっていらっしゃるんでしょうか。そして、テレワークで指揮を執る、こういったことも考えていらっしゃるのでしょうか。
 先日の会議でも、報道によりますと、総理と副総理の距離を離したり、会議の日を別々にしたりというような声は聞いておりますけれども、御答弁よろしくお願いします。

#144
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のとおり、私たちも感染しないように万全を期していかなきゃいけませんし、まさに危機管理の一つだと思っております。
 御指摘のように、政府対策本部の開催に当たっては、こうした観点から、出席者を二組に分けまして、大臣と副大臣に分けて、二人一遍に感染するようなことがないようにということであります。また、席同士の間隔に余裕を設けることなど、対応を取っているところでございます。あわせて、日頃から、私も含めて全閣僚でありますけれども、手洗い、うがい、そしてマスクもこうして着用するようになりました。
 こうしたことで万全を期しながらも、万が一感染者が出た、感染する閣僚が出た場合には、御指摘のようなテレワークを通じた対応、こうしたことも含めて、あらゆる情報通信の機器を使ってしっかりと業務に差し支えないように対応していきたいというように考えております。

#145
○古賀之士君 ありがとうございます。
 今まさにこの場も、この参議院の決算委員会のこの場も、それぞれの職員の皆さんたちの御奮闘もあって、今日は、三人掛けの椅子が二人掛けの椅子になったり、あるいは参考人の、それでもちょっとぎゅうぎゅう状態なんですけれども、参考人の皆さんたちの席を減らしたりとかすることによって、閣僚の皆さんたちの椅子席の間隔なども空けているということも聞いておりますが、委員長、更にこの決算委員会でも引き続きできる限りの対策を講じることを是非御検討いただきますようお願いいたします。

#146
○委員長(中川雅治君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

#147
○古賀之士君 ありがとうございます。
 そして、この決算委員会は来週以降も毎週原則月曜日に行われることになっております。先ほど出ました福岡県の皆様方からの陳情書あるいは緊急要望については、来週以降、ちょうど厚労の日でもありますので、私がまた改めて深掘りの質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、今、そういうところの中で、今日四月一日は、入社式、新しい社会人としてスタートを切られる方も多いと思います。そして、総理は、それこそかつての就職氷河期の皆さんたちに対しまして様々な政策を講じてこられました。
 ただ、一方、現状の、今新社会人の皆様たちの状況を見ますと、大変厳しい状況がございます。あるいは来年度以降の就活にも大きな影響を与えかねない状況でございます。
 骨太の方針で示されたようなしっかりとした、あっ、失礼、就活の皆さんたちに対しての、新社会人あるいは企業に対してこういう対策を取っていきたいんだと、第二の就職氷河期を生ませないんだ、こういう力強い決意を、総理、お願いします。

#148
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 企業において新採用、新卒者の採用について見直しの動きがあるということは承知をしております。社会人としてのスタートラインに立つ人生の節目に内定取消しを受けた学生の皆さんの痛みについては、本当に察するに余りあるものがございます。
 新卒の採用内定者については、労働契約が成立したと認められる場合には、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない採用内定の取消しは無効であります。
 政府としても、三月十三日、また三月二十七日にも、経済団体等を通じて、企業に対して採用内定の取消しを防止するためあらゆる手段を講じることをお願いをしたところであります。
 政治の最大の、経済における最大の使命は、雇用を守ることだと思っています。このため、企業の皆様に予定された採用を実現していただけるように、これまで原則六か月の継続雇用が要件でありました雇用調整助成金に特例措置を設けまして、新入社員の方々についても助成対象としたところでございまして、こうしたものを活用していただき、是非内定した方についてもそのまま採用していただきたいということをお願いをしてきたところでございまして、また、来週、今委員からお話のあった来春卒業される皆さんについても、今後の就職状況を注視しつつ、ハローワーク等を通じたきめ細かな支援を始め必要な支援を迅速に講じていく考えでございます。
 また、企業側の皆さんにとっても、そうした内定を取り消すというのは相当よっぽどの事情があるということもあるんだろうと思います。ですから、来年に向けてそういう状況を解消していくために、また我々もしっかりと支援をしていきたいと思っております。

#149
○古賀之士君 ありがとうございます。
 現状を訴える、ある中小企業にお勤めの方から私にメールがありました。御紹介だけさせていただきます。
 学生から直接アプローチがない中小企業にとっては、大学、それから就職活動のイベント、こういった会場での会社説明会が頼りです。しかし、それが今開催できない状況です。ネット面接、よく言われていますが、これも環境が中小企業、零細企業ではありません。採用そのものが難しい状態です。また、今月四月に入社式を行いますが、健康診断をするにしても集団で行う場合、あるいは研修を行う場合もこれ集団で行いますので、大変今厳しい状況に企業の研修サイドも追われているというのが実情でございます。答弁は結構ですので、是非対策をよろしく講じていただきますようお願い申し上げます。
 さて、続きましては、医療の分野について一点だけ質問をさせていただきます。
 総理、骨太の方針で、それこそ医療機関の縮小というものを、四百余りだったと思うんですが、やるということを明示されて、かなり話題になったのは記憶に新しいことでございますが、現状、この新型コロナウイルス感染症という大変厳しい状況の中です。この骨太の方針の医療機関の整理、統合、縮小、こういったものを改めて見直していくというお考えはございませんでしょうか。

#150
○国務大臣(加藤勝信君) 委員、今、いわゆる地域医療構想のことについての御言及だと思います。
 これは、今後、高齢化が進展し労働者人口の減少に対応していくため、限られた医療資源を真に活用できる、そしてその地域の実情に応じた対応にしていくという中で、病床の機能分化、連携を進め、質の高い医療を地域で継続して提供できる体制を構築していこうということを目的とし、それぞれの地域医療構想についてはそれぞれの地域で御検討いただいたところでありまして、まさにこれをどう実現をしていくのか、そのための参考資料を私どももこれまで提供させていただいたところであります。
 いずれにしても、この構想については、地域医療構想調整会議、それぞれの地域の医療関係者、幅広い関係者が議論して取り組んでいただく必要がありますが、現下は、委員御指摘のように、新型コロナウイルス対策がまず喫緊の課題であります。地方においても感染拡大の防止に今熱心に取り組んでいただいているところであります。
 したがって、こうした感染状況への取組、これを考慮し、まさに新型コロナウイルスへの対応を最優先で取り組んでいただきながらも、やはり将来を見据えた医療提供体制の構築ということは当然考えていかなきゃなりません。そのときには、今回の感染症対策も含めてしっかりと御議論していただきたいというふうに思います。
 今後の進め方は、骨太方針では、二〇二五年までの構想の具体的な進め方については地域の議論の進捗状況を踏まえながら整理することとしておりますので、地方自治体の御意見や進捗状況も伺いながら対応させていただきたいというふうに考えております。

#151
○古賀之士君 更にお伺いをいたします。
 先週、政令でさらっと出ていましたけれども、これでいいかなという質問なんです。これは新型コロナウイルス感染症の対策専門家会議の提言ほかに関しての御質問ですが、提言にはロックダウンが述べられております。この点について、資料を、お持ちの、お配りさせていただいた十ページなんですが、これは政令のコピーでございます。
 先週、突然定められました感染症法に基づく政令第五十九号及び第六十号で行われるんでしょうか。感染症法の第三十二条の建物立入り制限や禁止、それから三十三条の交通制限の遮断は、これ一類感染症が対象になっております。
 この点、自由に移動を制限する内容へのこれ読替えというものを、これ国会に示さないで政令だけで定めることについて、これは無理がないのかという指摘がありますが、この辺についていかがでしょうか。

#152
○国務大臣(加藤勝信君) まさに、ロックダウンそのものは定義がありませんけれども、一般的には、都市の封鎖、強制的な外出禁止、生活必需品以外の店舗の封鎖など、これは欧米各国でとられている措置ではありますけれども、今御指摘の政令改正はそれとは異なる視点でありまして、感染症法の規定に基づいて、感染症の病原体に汚染された場所について、原則は消毒を行うわけでありますけれども、蔓延防止のため緊急な必要があって、消毒により難い場合には、必要な期間に限って、建物の立入り制限、禁止、あるいは交通の制限、遮断をするということでありますので、これはロックダウンとちょっと目的も違うということであります。
 今回の措置は、三月二十六日の、特措法に基づく新型コロナウイルス感染症の蔓延のおそれが高いという報告が行われ、こうした国内の感染状況を踏まえて、感染者又は汚染された施設等に着目した医療的、公衆衛生的な感染源対策を規定する感染症枠組みにおいて必要な措置に万全を期す必要があるということで、今回政令改正という形で、言わば取り得る手段を、そういった意味で公衆衛生的な意味での取り得る手段を追加をしたというところであります。

#153
○古賀之士君 ありがとうございます。
 そういう御趣旨であるならば、是非国会にきちんとそれを明示されて、国会に示した上で政令にという手順を踏まれることを是非希望いたします。
 さて、次は、ロックダウンに定義がないというお話でしたが、仮にそのロックダウンを一定期間、都市封鎖したり、それから外出禁止、店舗を閉鎖する、こういう措置だというふうにお考えいただいた上で質問させていただきます。
 携帯電話位置情報、これはプライバシーの問題になると思いますけれども、トラッキングによって移動者の動向を把握し直接警告をする、これは実は国によってはやっております。こういったことを、もし集中しそうな場所に警察官等を派遣して警告することは、これは法令、法上可能なことなんでしょうか、我が国では。これは、厚労大臣、よろしいですか。あっ、総務大臣、お願いします。

#154
○国務大臣(高市早苗君) 突然のお尋ねでございますが、現在、私どもと、総務省とまた経済産業省と合同で情報通信事業者に対して要請を出させていただきました。それは、感染された方の動きを把握するというよりは、皆様の移動の状況を、これは匿名の加工情報として政府に提供していただけないだろうかという要請でございます。
 法令上不可能ということはございませんけれども、特に感染なさった方の位置情報を把握して、それを加工せずに本人が特定される形で使うということは基本的に難しいと考えております。

#155
○古賀之士君 通告は厚労省にしていたはずでございます。総務大臣、答えていただいてありがとうございました。
 さらに、そのトラッキングの情報についてお伺いをしますが、昨日、東京都でもとうとう七十九人ですか、八十人近い感染者が出て、そのうちの半数近い方の感染経路が分からないという、そういう実態が出てまいりました。その際に、例えば携帯などを任意でも、あるいは強制でも構いませんが、それを差し出してもらって、そして感染経路を特定していくというのは法令、法上可能なことなんでしょうか。

#156
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、先ほどの警告ということになると、これはちょっと法律的な仕組みがないものですから、必ずしも厚労省ということにもなり難いということで、一般的な話として総務大臣にお答えいただきました。
 今の、まさにほかの国でよくやっているように、感染者がどういう経路をたどっていたのかというトレースをする等々に、こうした携帯の中にある情報、あるいはそうした携帯電話サービスというんでしょうか、そうした事業者の持っている情報等をどう活用するか。マクロ的に、まず一つあるのは、匿名性のある形でいろんな情報をいただくことによって、例えばこの週末どれだけの人出がこの地域にあったのか等々の情報を収集すると。これは今、私ども協力をお願いしながら進めていきたいというふうに思っているところでありますし、先日も、プラットフォーム事業者、移動通信事業者に対してデータの提供をお願いをさせていただいたところであります。
 さらに、その個人情報をどう集めていくのかということになります。これは更にいろんな検討をしていく必要があるというふうには思いますけれども、個人情報の保護に関する法律については、公衆衛生については、個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三に提供してはならないというこの規定の中の除外の中に、公衆衛生の向上のために特に必要である場合と書いております。ただ、この場合、本人の同意を得ることが困難であるときというふうにも書いてありますから、ここをどういうふうに解釈をしていけばいいのか、これはちょっと中でしっかり議論する必要があるんだろうというふうに思います。

#157
○古賀之士君 重要なそれは論点だと思いますので、是非引き続き意見交換等よろしくお願いいたします。
 さて、プライバシーの保護の観点ですとか様々な形で、例えば船を降りられた方がその検査などを拒否されて自宅に帰られたということも記憶に新しいところではございますので、是非ひとつそこはしっかりと意見交換をさせていただきたいと思っております。
 一方、今度は提案という形なんですが、例えば、皆さんたちに自宅に残っていただく、そういうことも、何かプラスのメリットがあれば、皆さんより積極的に外出を控えたり、まあ今、御商売をされていたり仕事をされている方にとっては非常に今厳しい状況なのは重々承知をしておりますけれども、例えばスマートフォンのアプリを新たに開発して、これ希望者にもちろん限るわけですけれども、自宅にずっといると、頑張って自宅にいるという方に対しては、例えば政府によるポイントを付けていくとか、あるいはキャッシュレスのポイントをちょっとだけ増やしていくとか、そういうことをしていって、ポイントからの、外出を控えて影響を受けないように頑張っているというのがそれぞれで確認できたり、お互いにきずなを深めたりしたり使えるんではないかという提案をさせていただこうと思っております。
 それについて何かコメントはありますか。なければあれですけど。ありがとうございます。

#158
○国務大臣(加藤勝信君) ありがとうございます。
 まさに外出を控えると、また更に言えば、いわゆる三密と言われる密閉、密集、密接の空間を避けるという、そういったまさに行動、専門家会議は行動変容というちょっと難しい言葉を使っておりますけれども、国民の皆さんの行動を、そういうことを避ける方向へどう持っていったらいいのかということについては、今御指摘のことも含めていろんな方法があるんだろうと思います。
 単に周知だけじゃなくて、SNSをもっとうまく使った方がいいんではないかとかいろんな指摘をいただいておりますので、まさにそうしたことに資すること、ちょっと、今委員のおっしゃったところの具体的にかどうかというのはちょっと別とさせていただきながらも、いろんな方法を考えながら、国民の皆さんがまさにそうしたリスクの高い状況をいかに回避をしてもらえるようにする、そうした流れをどうつくっていくのか、これはしっかり検討させていただきたいと思います。

#159
○古賀之士君 ちょっとパネルを出していただきたいんですけど。(資料提示)
 このパネルをまず見ていただきたい。実は、これはグーグル社が提供しておりますコンテンツでございます。アーツ・アンド・カルチャーというカテゴリーで、文化の作品、それから有名人、それからバーチャルで実際に館内が移動できるようになっています。
 一番上の部分は、もう日本でも世界的に有名な作品でありますし、中段の部分は、これは私の地元でもある福岡市の博物館。さらに、その下には有名人の欄もございます。そのお隣の三輪車は、これは被爆をした三輪車でございます。
 そういった形で、今のこの世界的な状況を鑑みて様々なバーチャルな取組が今行われています。これが更に将来の、今は落ち込んでいますけれども、インバウンドへの再建にも役立つように思われます。
 総理にお伺いしたいんですが、アメリカの大恐慌のときには、大規模な公共工事ということが歴史の教科書にも載っておりますけれども、それだけではなくて、アメリカ政府は、当時、美術プロジェクト、音楽プロジェクト、劇場プロジェクト、作家プロジェクトなどを行ってきました。その取組によって、制作者の生活も保障されていただけではなく、アメリカを芸術や文化の中心地に押し上げたのではないかと言う学者の方もいらっしゃいます。
 こういった取組を日本も今こそ、オリンピックが一年延期になって、期日も決まりました。こういった文化や、それから、例えば様々な舞台やイベント、こういったもので、非常に今仕事がなくて困っていらっしゃる関係者も数多くいます。そういった方々も巻き込んでの新しいデジタル・ニューディール政策の一環として、この日本の誇るべき文化や伝統、そして様々なコンテンツを発信していく、逆にピンチをチャンスに変える時期ではないかと思いますが、総理はどうお考えでしょうか。

#160
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、今様々なこのイベント等について要請をさせていただいているところでございますが、改めて美術やあるいは映画、音楽、劇場、そうしたものに触れて感動することの重要性を再認識しているのではないかと、こう思うところでございますが、特に、現在は外出が困難な状況でございますが、文化芸術分野のデジタルコンテンツの充実、発信は、家庭での鑑賞の機会の拡大のみならず、文化芸術活動に携わっている方々に対する支援策として重要であると考えております。
 政府としては、これまで文化財等の保存と積極的公開の両立を図る観点から、そのデジタル化、デジタル映像化などに取り組んできたところでありますが、引き続き文化芸術団体等による演劇や音楽、絵画などの文化芸術作品に関するデジタルコンテンツの制作や配信を推進するために必要な施策に取り組んでいきたい。まさにこういうときだからこそ、今おっしゃったように、デジタル・ニューディールという形でこの文化芸術分野に対するこの支援についてしっかりと考えていきたいと思います。

#161
○古賀之士君 今もお忙しい加藤大臣とそれから西村担当大臣は、二時から会議があると伺っております。委員長、差し支えなければ御退席の指示をお願いいたします。

#162
○委員長(中川雅治君) 加藤大臣及び西村大臣は退席いただいて結構です。

#163
○古賀之士君 誤解のないように、お二人の大臣だけが忙しいというわけではございません。皆さんお忙しいのは重々承知しておりますので、よろしくお願いいたします。
 では、引き続きまして質問を続けさせていただきます。
 一方、そういった中でのいわゆるクールジャパン対策、それで、次のパネルをちょっと見ていただきたいんですね。こちらは、クールジャパンの機構が多額の出資を行っているが、なかなか今効果が出ていないんじゃないかという指摘でございます。これは、去年の決算委員会でも本件を指摘させていただきました。
 これは中国の百貨店、クールジャパン機構がおよそ百十億円の出資を行って、ほかにもこちらに書いてあります百貨店のグループなどが出資をしまして新しく造る予定で、本来は、当初の予定よりも一年遅れて去年の秋という話だったんですけれども、ところが去年の秋には開業もできず、そして本年、つまり今年の秋に予定だということです。資料には、二十五ページ、御覧いただければ書いてあります。
 実は、この大きなプロジェクトの前に、マレーシアとシンガポールで少額の出資で、少額といっても億単位の出資ですが、この分についてはなかなか経営がうまくいっていない、既に、シンガポール、マレーシアのうちのシンガポールは既に閉店に追い込まれている状況がございます。
 こういったものがあって、なおかつ、どんどんどんどんオープンが遅れているこの状況、そしてホームページを、私がもし間違えたら申し訳ありません、去年の秋には延期しますと言っていた記事がなくなっているようにも見受けられるんですね。こういったことはちゃんと開示し続けていくということも大事なことじゃないかと思いますが、参考人で結構です、お答えいただけますでしょうか。お願いします。

#164
○政府参考人(島田勘資君) クールジャパン機構の出資案件に関しての御質問でございます。
 先ほど委員御指摘がございましたとおり、シンガポールのフードタウンあるいはマレーシアのジャパンモールと、こういったものにつきましては既に事業が終了したということで、事業の目的を達したということで、既にクールジャパン機構からの出資は終了しているところでございます。
 その他、先ほど御指摘のございました寧波の阪急百貨店につきましても、現在、開業に向けて準備をしっかりと進めているところでございます。

#165
○古賀之士君 非常に、言ってみれば税金を使ってこういう大きなプロジェクトを立ち上げて、それがどんどん延期されているという実態。とにかく、一方で昨日も、ある旅館やホテルが破産申請したり、あるいは経営の存続ができなくて一時解雇になっている方たちがいる。
 決算委員会というのは、もう皆さんは御存じだと思いますが、これまでの国の決算、予算をきっちりチェックをして、次年度以降の、あるいは本年の予算にも反映させるという参議院独自の委員会でもございます。こういったことをしっかりと引き続き意見交換なり論点として提示させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 私の担当時間が迫ってまいりましたので、次のこちらの、テレワークが、方が非常に今多くなっております。テレワークに関しての質問を一問させていただきます。
 このグラフは日本とその諸外国について書いてありまして、ぐうんと下の底から、真ん中ら辺から中央部にかけて大きな山を、日本の場合。それから、中国を除いてほぼそういう右肩、左肩上がりですね、左肩上がりの図になっているかと思いますが、これは、簡単に言いますとハッキングですね、いわゆるセキュリティーの確保で、大手コンピューターのセキュリティー会社のこれサイトからなんですけれども、ネットワーク攻撃の件数が三月からいきなり増えております。増加傾向です。
 これは、テレワークの増加とセキュリティーの状況ということについて、やはり若干の関連性もあるかもしれません。狙い撃ちをしているということさえも考えられるわけですけれども、この辺のテレワークとの関連でセキュリティー対策、特に中小や零細企業にとってはなかなかその対策が難しいところもございます。答弁よろしくお願いいたします。

#166
○政府参考人(山内智生君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、テレワークの重要性が増しているかと私どもも思っております。テレワークを利用している方に対する攻撃も増加をしているということも想定をされております。したがいまして、そのセキュリティーの対策をしっかりと強力に実施をすることが重要でございますので、特に注意点等を積極的に周知をしていくということが必要だというふうに認識をしてございます。
 まず、私どもの身内、これ政府機関のセキュリティー確保という観点、私ども自身もテレワークをこれから進めてまいりますが、政府の統一基準という基準がございます。庁舎外での端末の利用に際しましては、情報窃取などをされないとか不正利用をされないように、端末に情報の保存をされない仕組みなどの技術的な措置をとること、それから、ロック機能の常時の設定、オペレーションシステム、OSの最新化、利用時の措置を講じるように定めております。
 また、一般の方々、今委員御指摘のとおり、中小企業を始めとしていろいろな方々がテレワークを進めてまいります。民間の皆様に向けては、総務省においてセキュリティー対策の検討の参考にしやすいようなテレワークのセキュリティガイドラインというものを策定をして公表しております。
 私ども内閣サイバーセキュリティセンターにおいても、この総務省のガイドラインを踏まえつつ、使用する端末や機器を最新にアップデートをすること、それから、最近多い、業務を装うメールがございます、こういう不審なメールに注意をすることといった、テレワークをされる方々にお気を付けいただきたいという点を整理をいたしまして、私どものウエブページ、サイト、それからSNSを用いて周知を行っております。
 引き続き、関係省庁が連携をいたしまして、テレワークの環境下においてもサイバーセキュリティーが確保されるように努めてまいります。

#167
○古賀之士君 対策を是非よろしくお願いいたします。
 では、もう一つパネルを出していただけますか。
 オリンピック・パラリンピックがおよそ一年延期となりました。逆に、その延期を是非、災い転じてではありませんが、福となす、ピンチをチャンスに変えてはどうかという提案も含めてでございます。
 こちらのパネルは、それこそ大手通信会社によります5Gの技術を視察で訪ねたときの様子です。この競技用の車椅子であるレーサーをバーチャルで体験したことで、本当にパラリンピアンの皆さんたちの運動量のすごさ、それから、なおかつ迫力ある映像に圧倒されたわけです。パラリンピックを更に身近に感じることもできました。せっかく、これ、一年もあるわけですから、5Gというのがこの春からもいよいよ開始、スタートされます。この5Gや、それからオリンピック・パラリンピック、こういったものを融合させていくことも大変重要だと思います。
 この会場には、ちょうどスタジアムが立体形になりまして、それこそカメラが十何台設置されまして、自分の見たい選手や見たい監督、コーチ、こういったものも、手元にあるスイッチで全部、試合の様子も含め、自分の感性で、まるでテレビ局のスタジオのスイッチャーさん、中継車のスイッチャーさん、カメラの切替えができるようになりました。それも5Gの大きな技術の進歩だと思いますが、そういったことを見まして、ああ、やはりこの日本の誇るコンテンツというのは大事だなというふうに感じております。
 できれば、こういう一年間の逆に猶予を是非チャンスに変えて、様々な、こういった雇用創出も含めて、是非お考えを総理から直接伺えれば、お願いいたします。

#168
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本年予定されていたオリンピック・パラリンピックに先駆けて、まさに日本でも5Gサービスを各社がスタートしました。高速大容量の利点を生かして競技場の中で様々な視点から臨場感あふれる映像でスポーツを楽しめるなど、オリンピック・パラリンピックの魅力を高める技術でもあります。
 オリンピック・パラリンピックという一大イベントは、様々なイノベーションを生み出す大きなチャンスでもあります。通信技術と融合したリアルタイム配信、5Gを活用したARサービス、議員も体験をされたということでございますが、民間の力には大きな可能性があると考えています。
 一年延期となったことは大変残念ではありますが、来年の夏に向けて、さらに、これは一年間でも大きな進歩があるかもしれませんから、民間の様々なイノベーションの開花を期待をしています。政府としても様々な形で後押しをしていきたいと思います。

#169
○古賀之士君 時間が迫ってまいりました。提案も含めてさせていただきます。
 その一年間の猶予を、まさに日本が一体となって危機を乗り越えて、日本に行こうキャンペーン、こういったものを是非やっていただけたらと思います。そうすることによって、日本の今取り組んでいるすばらしい、すばらしいといいますか、危機的な状況を乗り越えて日本に一人でも多くの方に来ていただく。それから、あと、発信する力は当然あるわけですので、コンテンツ、こういったものも、今仕事がない方にとっても、それから出演者あるいはそれを支えているスタッフの皆さん、それから、何か、私は、eスポーツの議連、オンラインゲーム議連にも所属をしておりますし、MANGA議連にも所属をしております。そういった本来の日本のサブカルチャーを生かして様々なバーチャルな視点をつくられて、日本を世界にアピールしていくと。
 国内に関しては、残念ながら中止になってしまいました甲子園、こういったものもバーチャルで体験してもらって、球児の皆さんたちにそれを体験してもらうとか、あるいはeスポーツに関しては、しっかりとしたコンテストを、室内でもできるコンテストを行うような方法が何かないかとか、こういったことを考えていくことで、そして、もしよろしければ、賞品とかにそれこそ今苦しんでいらっしゃる飲食業のもの、物品、あるいは宿泊券、こういったものを賞品にして日本を更にアピールしていく、良さをもう一度見直していただく、そういう機会にしていただければ大変有り難いと思っております。
 そういった意味で、夢と、それから皆さんたちの未来をしっかりと支えていくという、総理から力強い言葉を、最後の質問にさせていただきますので、御答弁よろしくお願いします。

#170
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変建設的な御提案をいただいたと、こう思っております。
 残念ながら、先ほども申し上げましたが、オリンピック・パラリンピック、一年延期となってしまいましたが、我々は、この厳しい状況を乗り越えた先に、まさに新たな希望の光、夢を与える、そういうオリンピックとしていきたいと思います。
 その中におきまして、今、日本の魅力、様々な魅力があるということを御紹介をいただいたわけでございまして、そうした日本の魅力をしっかりと発信もしていきたいと思いますし、そうしたものをしっかりとこれからも日本として育てていきたい、支援もしていきたいと思います。

#171
○古賀之士君 時間になりました。終わりますが、いま一度、とにかく与野党関係なく、それからスピード感を持って、そうしないと効果は半減してしまいます、是非そういうことにトライをしていただきたいということをお願い申し上げます。
 なお、引き続き、関連質問としましては、文字どおりのパラリンピアンの委員がこれから続いて様々なオリンピックやパラリンピックの質問をしてくれると思っておりますので、私はこの辺で質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#172
○委員長(中川雅治君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#173
○委員長(中川雅治君) 速記を起こしてください。
 関連質疑を許します。横沢高徳君。

#174
○横沢高徳君 立憲・国民.新緑風会・社民の横沢高徳です。
 本日は、決算委員会で初めての質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず冒頭、新型コロナウイルスに感染し、お亡くなりになられた方に哀悼の意を表しますとともに、闘病中の方々の一日も早い回復をお祈りいたします。また、医療現場の最前線で日々治療に当たられている医療関係者の皆様に心より敬意と感謝を申し上げます。
 まず冒頭、緊急時における記者会見時の合理的配慮についてお伺いいたします。
 今、新型コロナウイルス、手話では新型コロナウイルスというそうですが、こんな、コロナウイルスに関して記者会見が日々行われております。そして、全国民が注目しております。また、災害が発生したときも、記者会見を行い、いち早く情報を発信し、国民の皆様の命を守る重要な役割を果たしております。
 そこでです、聴覚に障害のある方は耳からの情報を取るのが難しいです。先日の総理の会見でも、手話通訳の方、コロナウイルス、こうですが、手話通訳の方がおり、全国にテレビ中継されておりました。各都道府県でも、会見には必ず手話通訳の方が同席し、対応しております。しかしです、せっかく手話通訳の方が対応してくださっているにもかかわらず、テレビ局によってはばらつきがあり、肝腎な手話通訳の方の姿が画面上からカットされてしまうケースが多くあるんです。
 資料も配付しております。
 せっかく政府や都道府県の会見現場の方々が聴覚障害者の方々を含め国民へメッセージを発信しているにもかかわらず、肝腎の伝える側がカットしてしまい、今すぐ情報を必要としている方々に届かないのでは何の意味もないと思います。
 総理、今このような状況だからこそ、政府から各報道機関への合理的配慮の要請をしてもらえないでしょうか。

#175
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま御指摘をいただいたように、私や官房長官の記者会見においては必ず手話通訳の皆様に一緒に発信をしていただいているところでございますが、確かに画面からカットされる場合も多いわけでございまして、そこで、なるべく近くで、近づいて手話通訳を今やっていただくような工夫もしているところでございますが、同時にまた、記者会見終了後には速やかに首相官邸ホームページに手話通訳入りの記者会見の動画を掲載をしておりますが、一般論として、報道機関の対応について、放送による表現の自由との関係も踏まえる必要があるところでございますが、政府としては、今後とも様々な立場の方に配慮をし、新型コロナウイルス関連の情報がしっかりと伝わるように努めてまいりたいと思っております。
 また、あらかじめ、私の例えば施政方針演説等々については、あらかじめ原稿を決めている場合は、それを文字で流す、流していただくような工夫もしているところでございますし、今後、あらかじめ、QアンドAの場合は別なんですが、私の会見内容、あらかじめ決まったものについては、場合によっては文字で流していただくような御協力も、ただ、これ、各テレビ局は放送の自由と表現の自由ということがございますので、難しいところがありますので、そういう御配慮も期待したいと、このように思っております。

#176
○横沢高徳君 そうですね、これ、多分カメラマンの方の意識だったり制作側の意識だと思うんですよ。だから、今回も、外出自粛とか総理がメッセージを発信すれば皆さんの意識も変わると思うんです。だから、是非メッセージを発信していただいて対応いただきたいと思います。
 続きまして、新型コロナウイルスによる東京オリンピック・パラリンピックの延期に伴う支出の状況についてお伺いいたします。
 国民の皆様は、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、一体今までどれだけお金が掛かっているんだと感じている方も多いと思います。大会組織委員会は、大会に要する経費を総額一兆三千五百億円としており、内訳は、大会組織委員会六千億円、東京都六千億円、国が一千五百億円を負担すると公表しております。
 一方、会計検査院の昨年十二月の報告書においては、平成二十五年から三十年度に実施した大会の関連施策の支出額を集計すると、国は一千五百億円では済まず、一兆六百億円となることが指摘されました。しかし、東京都の関連施策の分、八千百億円も含めると、国全体での大会関連の支出は三兆円以上に上るとも考えられます。
 つまり、大会組織委員会が六千億円、東京都が六千億円プラス八千百億円、国が会計検査院の報告の一兆六百億円の計三兆七百億円という計算になると考えますが、総理、この計算の考えでよろしいと思いますか。

#177
○国務大臣(橋本聖子君) お答えを申し上げます。
 今委員御指摘の大会経費、全体につきましては一兆三千五百億でありますけれども、全体を見ましても、国が公表しているオリパラ関係予算というのは二千七百七十七億円であります。そして、組織委員会が公表している大会経費、これは国も合わせてでありますけれども、一千五百億円ということになります。
 その中で、大会の関連の支出額、これが一兆六百億円ということで、これを全部合わせるとということになるかもしれませんけれども、この一兆六百億円ということを、中身を御説明させていただきますと、大会に直接資する事業というのが二千六百六十九億円。これは、A、B、C分類に分けさせていただきました。Bに関しましては、大会にも資する事業ということで六千八百三十五億円。そして、例えば気象衛星「ひまわり」ですとか、あるいは障害者の支援に関する予算ですとか、そういった、関連性が低い事業というものが千九十七億円ということで、こういったことを考えていきますと、大会に直接資する事業ということに関してで二千六百六十九億円で、今までオリパラ関係予算といたしましては、国が毎年公表させていただいておりますけれども、八年間で二千七百七十七億円ということになります。

#178
○横沢高徳君 そこでです、また、国民の皆さん、今日テレビの前で見ていると思いますが、オリパラが延期になりまして、一体追加費用はどれぐらい掛かるんだという疑問を心の中に抱いていると思います。
 そこで、やっぱり、この組織委員会、IOCですね、できるだけ早く国民に分かりやすくクリアに明らかにするべきと考えますが、総理、お考えをお聞かせください。

#179
○国務大臣(橋本聖子君) 東京大会はIOCが主催をしております。そして、開催都市が東京都であります。大会の準備、運営を担う組織委員会が主催をするものでありまして、明確に立場をお話をさせていただきますと、国は東京都、そして組織委員会を支援する立場であります。
 一年延期になりました、そして開閉会式の日程も先日明確に決定をしたところでありますので、これから組織委員会、そして東京都がIOCとともにしっかりとどのぐらい追加経費が必要となるかということにおきまして内容の精査が具体的に進められていくということになりますので、そのことを政府としてしっかりと検討状況を注視しながら、支援体制を整えていきたいというふうに思っております。

#180
○横沢高徳君 是非早めに、国民の皆さんに分かるようにクリアにしていただきたいと思います。
 続きまして、総理は三月十九日の参議院総務委員会で、オリンピック・パラリンピックを、完全な形での開催について、規模は縮小せず、かつ観客にも当然一緒に感動を味わっていただくということだと述べられ、延期も中止も言及はされておられませんでした。
 そんな中、アスリート当事者も、本来は、選考大会が軒並み中止になりまして、夏の開催は難しいのではないかと思った人もおり、延期などの自分の意見を言いづらい、そのような報道がありました。そしてまた、JOCの理事の山口さんは、延期の議論すらできないのはおかしいと言われておりました。
 このように、アスリート界など、自由に発言しにくい雰囲気があるところは、総理、改めるべきではないと考えますが、どうでしょうか。

#181
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、当然アスリートの皆さんの立場、委員もパラリンピアンとして経験がおありですが、当然それは自分たちの立場として自由に御発言いただける、たらいいのではないかと、こう思うところでございます。
 ただ、私の答え方としては、IOCが決定をするという立場を尊重しつつ、少しにじみ出るようにさせていただいたところでございます。

#182
○横沢高徳君 分かりました。何か、アスリートの人たちは何か延期とか中止とか言ってはいけないんじゃないかなと、何か圧力の掛かっているような空気を感じているんではないかと思ったので、そういうのは是非クリアにしていただきたいなと思います。そうですね……(発言する者あり)ええ、表現、はい。まあ現政権にもそのような自由に発言しにくい雰囲気はあるんではないかなというふうな、ちょっと多々感じることがあるんですが、ちょっと、済みません、次の質問に行きたいと思います。
 まず、総理、オリンピックは二〇二一年七月二十三日、またパラリンピックは八月二十四日開催に決まりました。決まったことに対してベストを尽くす、これはアスリートの信念でございます。今、この時点も頑張っているアスリートたちへの是非総理からのメッセージを簡単に出していただけないでしょうか。

#183
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本来であれば本年開催予定でありました二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会でございましたから、ですから、それに向けて、まさにオリンピック・パラリンピックというのはスポーツの世界の最高の舞台ですから、そこに到達するというだけでも大変だと思います。むしろ、ぎりぎり自分を追い込んで最高のコンディションをつくりつつあった皆さんにとって、一年延期というのは、これは大変、言わば自分のメンタルにおいても、この維持をしていくということにおいては、肉体的にも本当に大変なんだろうと、こう思いますが。
 もう一度選考するかどうかというのはそれぞれの競技において決められるというふうに承知をしておりますが、一年間先になりましたが、しかし、是非また皆さん、日本の代表として、来年、復興五輪でもありますが、同時に、世界が、人類がコロナウイルスに打ちかったあかしとしての大会でありますから、歴史的に極めて大切な大会になると、みんなが夢を託す大会となるように、再び来年に向かって頑張っていただきたい。
 私たちは、皆さんが活躍することを本当に期待をしております。

#184
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 ただいま総理から思いを聞かせていただきました。
 文部科学大臣は、学校休業のときにもメッセージを発せられております。また、今回、東京大会の延期を踏まえて、橋本大臣、オリパラ担当大臣として、そしてアスリート代表大臣として、今この時間も、お金も時間も全て、人生全て懸けて頑張っているアスリートたちへ橋本大臣からも、メッセージ、一言いただけないでしょうか。

#185
○国務大臣(橋本聖子君) 今総理からもお話がありました。
 この夏に懸けてきたアスリートにとっては、現状は非常に残念であったというふうに私も思います。ただ、この状況を踏まえて、ほぼ一年といったことからすぐに日程が決定をしたということは、非常に選手側もあるいは関係者も歓迎をしているというふうに思っております。
 委員もスキーのパラリンピアンで世界のトップアスリートでありましたので、大変、選手の、あるいは大会や競技団体の声をしっかりと聞いていただける方でありますので、私も大変心強く思っております。
 そういった中で、アスリートの視点から申し上げますと、東京大会に準備してきた、でも、ここで明確に一年後ということになりましたので、モチベーションを途切らすことなく、しっかりと目標に向かってまた再スタートを切っていただきたいというふうに思いますのと、もう一つは、各国のアスリートから大変なメッセージが世界に向けられたということは、私自身も勇気付けられました。
 日本のトップアスリートも、今の時点でも各国で拠点を置いて活躍をされている選手たちがおります。その中で、その国の置かれている現状というものをしっかり受け止めて、そして、今何をしなければいけないかということもしっかりと把握をした上で、健康を維持し、そして、人類がこのコロナウイルスに打ちかったあかしとして、しっかりと来年の東京オリンピック・パラリンピックに向かっていかなければいけないんだということを、メッセージを自らアスリートが世界に、各国に向かって発信をしていただいたということは、私は本当に有り難いというふうに思っております。
 その頑張っていく一人一人のアスリートの乗り越えようとする努力、そしてその姿こそが国民の皆さん、各国の皆さんの夢と希望に向かっていく大きな力になるように、そして、そのことがよりすばらしい、東京大会が人類のこのコロナウイルスに打ちかったというあかしとなるように、そして更なる次へのレガシーとなる東京大会に向かっていくように、その先頭を切って、自信を持ってアスリートには頑張っていただきたいというふうに思います。
 山下オリンピック委員会会長、そしてパラリンピック委員会の河合委員長ともしっかりと連携を取っておりますので、是非委員からもそういった声をお伝えいただいて、連携強化を図りながら頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

#186
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 是非、このような時期だからこそ、ホームページちょっと検索したんですが、なかなか総理とか橋本大臣のメッセージがホームページに上がってきていないので、文科省のホームページ見ると萩生田大臣のメッセージが上がってきたりしますので、そういう対策も是非御検討いただければと思います。
 そして、延期に伴いまして、復興五輪ということもあり、岩手、宮城、福島で開催される予定のオリンピック・パラリンピックイベントは軒並み中止や延期になりました。特に被災地では、消費税の影響、そして新型コロナウイルス、オリンピック・パラリンピックの影響で、午前中にもありましたトリプルパンチとなっております。
 是非、政府としてもしっかり被災地をバックアップしていかなければならないと考えますが、総理、支援していただけますでしょうか、被災地、しっかりと。

#187
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにこの復興五輪ということで、七年前、我々招致活動を行っているときに、我々、三・一一の後、世界中から大変な支援をしていただいた。アスリートの皆さんにも来ていただいた。それがどんなに勇気を与えたか、子供たちに勇気を与えたか。その中で皆さんの支援をいただき、見事に復興した姿を世界に発信するということでこの復興五輪と、こう我々は名付けたわけでもございます。そこでまさに復興した姿を見せる。これ、一年延期になりましたが、更に復興を進めていきたいと、こう思っている次第でございます。
 横沢さんは岩手県の御出身でございますが、前の前のオリンピック、オリパラ担当大臣は鈴木俊一さんにも務めていただきまして、復興五輪であるということを強くアピールもしていただいたと、このように思っております。
 また、ホストタウンに、被災地の皆さんたくさん手を挙げていただいております。そういうところにおいては、さらに復興五輪としての意義の上において、このホストタウンの皆さんにも頑張っていただきたいし、応援していきたいと思っております。

#188
○横沢高徳君 そうですね、ホストタウンになっている市町村も多いので、是非そこは支援もしっかりしていただきたいと思います。
 それでは、東京オリンピック・パラリンピックに向けたバリアフリーの進捗についてお伺いいたします。
 新型コロナウイルスの感染の拡大で人々の移動が大幅に減少しております。移動の減少に伴って、やっぱり消費や経済に密接に関係しているものだとつくづく感じました。全ての人にとって、外出、移動することはストレス発散や生きる喜びであるという思いでもございます。
 東京オリンピック・パラリンピックに向けて、国も予算を今まで使って全国でバリアフリー政策が進めてこられておりました。総理は、現時点でのバリアフリー、ユニバーサルデザインはおおむね整っているとお考えでしょうか。

#189
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 交通機関等については、詳しくは国交大臣から答弁させますが、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、ユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画に基づきまして、競技会場へのアクセス道路や、大会関連駅、宿泊施設等のバリアフリー化に重点的に取り組んできたところでありまして、着実に進捗しているものと認識をしております。
 ただ、実際に、横沢さんもそうなんですが、実際にそういう皆さんが本当にどうかと、どう感じておられるかということも大変重要な視点なんだろうと、そこが一番大切な視点かもしれませんが、そういうこともよく伺いながら、引き続き関係機関と密に連携を図りつつ、全国各地におけるハード、ソフト両面のバリアフリー化を進めて、推進していきたいと思います。

#190
○横沢高徳君 そうなんですが、大分、やっぱり東京二〇二〇に向けてバリアフリー進んできているんですが、総理、都市部は進んだんですが、地方部のバリアフリーがなかなか進まないんですよ。都市部のバリアフリーについてどう御認識でしょうか、あっ、都市部って、地方部について、済みません。失礼しました。

#191
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳しくは赤羽大臣から答弁させますが、私がまだ官房副長官をやっているときに、我が党の八代英太さんなんかが中心になって、八月に日本中の車椅子の皆さんに東京に集まっていただくという行事を行っておりまして、つまり、車椅子で東京に来るのがどう変化しているかと、毎年毎年やっていますから、そういう変化を感じ、変化があるかどうかも含めていろんな御意見をいただいているところでございます。
 もちろん、地方も相当それぞれ努力をしておりますが、まだ至らない点もあるかもしれません。一年延期になりましたので、それも踏まえてしっかりと対応していきたい。
 必要であれば、ちょっと大臣から答弁させたいと思います。

#192
○委員長(中川雅治君) 赤羽大臣。

#193
○横沢高徳君 いや、いいです。

#194
○委員長(中川雅治君) よろしいですか。

#195
○横沢高徳君 はい、この間聞きました。
 総理、そうなんです、今、特にやっぱり地方の鉄道駅や、また空港アクセスバスのバリアフリー化、今、赤羽大臣取り組んでいただいております。引き続き、手綱を緩めることのないよう取り組んでいただきたいと思います。
 また、バリアフリー関連では、総理は昨年六月の大阪のG20の各国首脳の前で、大阪城にエレベーターを付けたのはミスだったと、あとは、先日のあの桜を見る会の名簿をシュレッダーに掛けた日の答弁でわざわざ、障害者雇用の短時間勤務職員が関わったという、時々、えっと思うような発言をされます。一国のリーダーとしての発言としては非常に違和感を覚える方もいると思います。
 今、オリンピック・パラリンピック開催国として、先ほど総理も世界各国から注目されているという話ありましたが、日本は世界中から注目されております。心のバリアフリー、これはすごく大事だと思います。心のバリアフリーを進めるのは、まずは安倍総理ではないでしょうか。どうでしょうか、安倍総理。

#196
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはそれぞれ大変な誤解だと思います。
 大阪城の場合は、言わばG20の皆さんに、これは当時をそのまま復元すると言って造ったわけでございますが、その中でエレベーターが付いたというのは違ったという意味で使ったのでございますが、これは別にバリアフリーということとの関係では使っていなくて、そのままではなかったという例として挙げているわけでございます。
 そして、それと同時に、また、このシュレッダーの件については、では何でこんなに時間が掛かったか、あと、予約をするのどうのこうのということについて詳細な説明を求められたものでありますから、実態について御説明をさせていただいた。それは言わば、むしろそういう説明をすること自体が私は問題だという認識を持たない方が私はいいのではないかと。いろんな職場で皆さん活躍をしていただいているということについて、むしろこれは当然そういう時代になっているということを示す方が大切なのではないかな、このように思っております。

#197
○横沢高徳君 今の総理のお考えは分かりましたが、中にはやっぱりそう受け取りにくい方もいらっしゃる繊細な部分だと思いますので、そこは、どうか総理、配慮いただいて、これからの答弁していただきたいと思います。
 どのような立場の方でも、共に学び、共に働き、そして共に地域社会に平等に参加することのできる社会を、この東京オリンピック・パラリンピックが開催される今こそ力強く前へ進めるべきだと考えますが、総理、最後に御答弁よろしくお願いいたします。

#198
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにこの今回のオリンピック・パラリンピック、ユニバーサルデザインということで進めているということをお話をさせていただきましたが、誰もが活躍できる社会をつくっていく、一億総活躍社会という原点は、障害のある方もない方も、難病に苦しむ方も、お年寄りも若者も、女性も男性も、誰もが活躍できる社会をつくっていく、そこに日本の未来があるということではないかと思っております。

#199
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 どのような立場の方でも生きる喜びを感じられる社会の実現に向け、取り組んでいただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

#200
○委員長(中川雅治君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#201
○委員長(中川雅治君) 速記を起こしてください。

#202
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。
 まず冒頭、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになった方々に心より哀悼の意を表しますとともに、今闘病中の皆様に心よりのお見舞いと、そして一日も早い回復を祈念させていただきます。そして、医療従事者の方々を始め、今様々な形で大変な思いをされている方々に対しても、本当に感謝と敬意を表したいと思います。
 そして、今、私からも、新型コロナウイルスの対策等についての質問をさせていただきます。
 先月二十八日の会見で、総理、新型コロナとの闘いについて、いつ急拡大してもおかしくない、長期戦を覚悟する必要があると、このように国民に感染拡大防止への協力を呼びかけられました。この長期戦を覚悟、どのような意味で、また、長期戦を闘うために国民に必要となる心構えというものはどういうものなのか、教えていただきたいと思います。

#203
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現状における国内の感染状況は、国内では新規の感染者数が都市部を中心に増加をしておりまして、感染源が不明な感染者も増加をしております。また、海外からの移入が疑われる事例も多数報告されています。このような現在の状況は、爆発的な感染拡大、いわゆるオーバーシュートの発生との関係では、ぎりぎり持ちこたえているという状況であると認識をしています。少しでも気を緩めればいつ拡大してもおかしくない、まさに瀬戸際の状況が継続をしていると考えています。
 また、幸いにしてオーバーシュートを回避できたとしても、それはまさに瀬戸際の状態がある程度の長期にわたって続くことを意味しておりまして、先般の会見においては、国民の皆様に長期戦を覚悟していただく必要があると申し上げたところでございます。
 また、現在、大変国民の皆様には御迷惑、御不便をお掛けをしておりますが、これは欧米各国がそうであるように、都市の封鎖や強制的な外出禁止、生活必需品以外の店舗封鎖など、強硬な手段を回避するためのものであります。国民の皆様にはこの点を御理解いただきつつ、改めて感染拡大の防止に向けて御協力をいただきたいと思いますし、国民の皆様におかれましては、言わば密閉、密集、そして密接、この三つの密を避ける、自らを守る行動を心掛けていただきたいと思っております。
 現在、今、二時から専門家の皆様にお集まりをいただきましてこの議論をしていただいているところでございまして、先ほど委員会の皆様の御配慮をいただきまして、冒頭部分で厚労大臣と西村担当大臣、この委員会からその専門家の会議の方に向かわさせていただいたこと、御礼を申し上げたいと思いますが、また、この専門家の皆様の御提言をいただきながら、今後の対策、対応をしっかりと考えていきたいと思います。

#204
○竹内真二君 まさにぎりぎりのところで持ちこたえているわけですけれども、昨日、一日当たり感染者数、初めて二百人を超えました。そうなると、やはり今世間では、緊急事態宣言というものがどうなるのかと、今耳目を集めております。
 そこで、この緊急事態宣言というのはどのような場合に出すのか、総理の考え方を是非教えていただきたいと思います。

#205
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 緊急事態宣言は、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがある事態が発生したと認めるときに、政府対策本部長である私が行うこととなっています。
 現在の国内の蔓延の状況に関しては、東京を始めとして新規の感染者数が都市部を中心に増加をし、先ほど申し上げましたように、感染経路が不明な感染者が増加をしている、また海外からの移入が疑われる事例も多数報告されていると承知をしておりますが、緊急事態宣言との関係では、現時点では全国的かつ急速な蔓延という状況にはなく、ぎりぎり持ちこたえている状況にあり、少しでも気を緩めればいつ拡大してもおかしくない、まさに、先ほど申し上げましたように、瀬戸際の状況が続いていると、こう考えておりますが、事態は時々刻々変化をしております。
 今日二時からやっております、やっていただいております専門家の皆様の議論の行方にももちろん注目をしておりますし、また皆様のこの御見解も承りながら対応を考えていかなければいけないのでございますが、今、現在の状況については、今ここで申し上げられることは、今私が持っているこの情報においては緊急事態を出す状況ではないと、このように認識をしているところでございますが、今後も国内の感染状況を注視し、専門家の意見も十分にお聞きをしながら、適切に対応してまいりたいと思います。

#206
○竹内真二君 まさに今、そういう判断を迫られる局面に今入りつつあるとは思うんですけれども、ただ、国の緊急事態宣言自体はまだ出ていないと。ただ、既に、先週、東京都などによる不要不急の外出自粛要請、こういうものがありまして、食料品などの買いだめの動きが出ております。
 スーパーに行けば、冷凍食品やカップ麺、もう棚にありません。レジに並べば、もう行列です。こういう光景が首都圏の地域によっては非常に多く見られたと。
 それで、総理、この緊急事態宣言が出た場合なんですけれども、仮にですね、食料品の供給など国民生活への影響というのはどのように想定をされているんでしょうか。

#207
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東京都から出されました外出自粛要請を受けまして、都内の一部のスーパーマーケットなどで消費者による米や食品の買い増し、買いだめが発生したと承知をしております。
 このため、米の卸売業者や食品メーカーに対し、在庫と増産により円滑な供給を要請するとともに、消費者に対しては、関係省庁のホームページやSNSを通じて情報発信を行い、冷静な購買行動を促したところでございます。
 また、仮に緊急事態が宣言された場合は、特措法の規定により、都道府県知事等は、物資の売渡しの要請や価格の安定等のための措置を必要に応じて講ずることが可能となります。
 いずれにせよ、食品、食料品等の生活物資については国民の皆様の手に滞りなく届くよう、的確に、状況に的確に対応して必要な対策を講じてまいります。

#208
○竹内真二君 是非、宣言が出る前から、出た場合には冷静な購買行動で十分に生活というものは維持されると、こういうことを周知徹底をお願いしたいと思います。
 それでは次に、質問に移りまして、追加経済対策についてお聞きします。
 公明党としても、昨日、経済対策の提言をまとめ、総理に直接申入れをさせていただきました。資料一のパネルを御覧ください。(資料提示)
 党の提言のポイントがこれになっております。上から簡単に紹介をさせていただきますと、①家計を支えるための生活支援、現金給付の実施、一人当たり十万円の支援と赤い字で書かれています。それから、②雇用を守るための支援、これはまさに先ほど来紹介されております雇用調整助成金の拡充です、これ三項目ありますけれども。③事業継続のための支援と、これは社会保険料等の支払猶予であるとか、資金繰りの様々な強化です。そのほかにも、今後、景気浮揚のための対策、それから、感染拡大防止等の対策が続いております。
 この感染拡大防止、医療関係については、この後登壇する塩田委員の方からまた質問をさせていただきます。私の方からは、今、この一、二、三を中心に党の提言に沿って政府に質問させていただきたいと思います。
 中でも、この中でも優先度が高いのが、やはり家計、生活支援なんですね。私の地元神奈川でも、一人親家庭の方から、仕事がなくなって光熱費、携帯代も払えないと、こういうような声が上がっております。あるいは、大学生からも、今までスマホのスケジュール帳にはバイトのシフトがみんな埋まっていたと。だけれども、本当にもう仕事しばらく来なくていいと、もうスケジュール帳、バイトのシフトは全く入っていないと。この三月、四月というのは、大学の前期授業料の納入があると、これが払えなくなって大学どうしようと、こういうような声も上がっております。
 そこで、公明党としては、こうした様々な生活に今苦しんでいるという声を真っ正面から受け止めまして、家計に深刻な影響を生じている方々の生活を守りたいということで、収入減の方々に一人十万円の現金給付というのを提言しております。
 そこで、総理、収入が減って生活に著しく困っている人たち全てに行き渡るよう、過去の収入ではなくて、現在の収入の状況を考えて速やかに現金給付というものを行ってほしいと思いますが、いかがでしょうか。

#209
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨日、公明党の皆様から御提言をいただきました。相当細部にわたるものをいただいたわけでございまして、御礼を申し上げたいと思います。いただいたこの御提言を踏まえまして、しっかりとした思い切った対策を講じていきたい、こう考えております。
 そして、そこでですね、フリーランスあるいは個人事業主の方々を始め、仕事が減るなどにより収入が減少し、生活に困難を来している御家庭の方々に対しては、返済免除も可能な小口資金支援、税や公共料金の支払の猶予などを既にこれは進めてきているところでございます。
 そして、今般の緊急経済対策でございますが、こうしたものに加えまして、この困難を乗り越えていただき、事業の継続のため、また生活を維持をしていく、いただくために、思い切った生活のための給付を実施していくこととしております。まさに現金給付ということでございますが、実施をしていきたいと思っておりますが、議員御指摘のとおり、今回の感染拡大を受けて、現在生活に困難を来している御家庭に必要な資金がしっかり行き届くよう、早急に具体策の検討を進めていきたいと、このように思っております。

#210
○竹内真二君 まさに今、具体的、早急にという言葉がありましたので、是非よろしくお願い申し上げます。
 そして、今総理の答弁からもありましたけれども、この小口資金というのがあるんですね。これ、大変すばらしい、私、制度だと思うんです。これ、家計が苦しくなった場合、特にこの新型コロナウイルスでですね、特例措置が今もう始まっております。通常最大十万円なのが、個人事業主やフリーランスの場合には最大二十万円まで借りることができます。無利子、保証人不要、状況によっては最終的に返済が免除される場合もあると。既に先月の二十五日から申請の受付が始まっていると。相談から貸付けまで通常九日間であるものが最短二日間に短縮しているとも聞いております。これ実は、貸付制度というこの耳触りからなかなかよく制度を知らない方もやっぱりいらっしゃるんですね、借りるのはちょっと抵抗があると。
 そこで、どこの窓口に行けばこれ相談を受けられるのか、どういう書類をそろえて準備をすれば手続の期間が短くなるのか、できるだけ分かりやすく是非説明をしていただきたいんですけれども。

#211
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 小口、個人向けですね、緊急小口資金の特例ということで、新型コロナウイルスの感染症の影響を受けて収入の減少等により当面の生活費が必要な方について、この生活福祉資金貸付制度、これに特例を設けて対応を始めているところでございます。
 具体的には、一時的な資金が必要な世帯に対する緊急小口資金について、十万円の貸付上限額を、諸学校等の休業等の影響を受けた世帯や個人事業主等に対して二十万円に引き上げること。それから、生活の立て直しが必要な世帯に対して原則月額二十万円以内を三か月間まで貸し付ける総合支援資金の生活支援費について、保証人がいない場合でも無利子にすること等の特例措置を講じますとともに、償還時に所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができると、このようにしております。
 この特例貸付けは、お住まいの市区町村にある社会福祉協議会が受付の窓口になっております。社会福祉協議会は、地域において福祉サービスを実施をしたり、あるいはまたこの福祉サービス等の相談の拠点にもなっておりますが、この市区町村社会福祉協議会は全国に今千八百五十九か所設置されておりまして、社会福祉法に基づいて地域の福祉活動の拠点としての役割を果たしている団体でございます。
 貸付けの申込みに当たりましては、本人確認のための健康保険証、それから世帯の状況を確認するための住民票、また収入減少を確認するための給与明細書、預金通帳等が必要となるために、あらかじめ御用意いただきますとスムーズに受付ができるので、御協力をいただきたいと思います。
 また、当座の生活費にお困りの方のうち、特に急を要する場合には住民票等の添付書類について事後提出を可能にするなど、送金までの事務処理の迅速化を図っているところでございます。これは先ほど議員からもお話のありました二日程度というところになりますけれども。
 また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて経済的にお困りで本特例貸付けの利用を希望される方については、お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会に御相談をいただきたいと思います。厚生労働省としても、そうした方々にしっかり周知を図ってまいります。

#212
○竹内真二君 是非、今困っていらっしゃる方は社会福祉協議会に行っていただきたいと、このように訴えたいと思います。
 そして、次に雇用調整助成金、雇用を守る立場から質問させていただきます。
 働く人たちの解雇を防ぐこの助成金というのは、売上げ減などで従業員を一時的に休ませたりする企業に休業手当の一部を補助するものであります。総理も先月二十八日の会見の際に、四月から、雇用調整助成金について、解雇等を行わず雇用を維持した中小企業は助成率を九割に引き上げると、このように表明されました。
 そこで、これ対象となる期間も百日ではなくて三百日に延ばしていただきたいと、これが一つ。そして、本日から新たに週二十時間勤務未満の非正規雇用の労働者も対象になっていますけれども、そうした方々のスキルアップのために、これ実は教育訓練加算というのがあるんですね、これ一日千二百円なんですけれども、これを最大六千円まで引き上げていただきたいと。
 さらに、まだ、申し訳ないんですけど、あるんですけれども、この雇用調整助成金、既に申請していたり受給していたりしている場合でも、この四月一日から拡充されているんですね、特例として。ですから、これ適用されるのかどうか、厚労副大臣、お聞きしたいんですけれども。

#213
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 雇用調整助成金につきましては、四月一日から六月三十日までを緊急対応期間と位置付けまして、この期間については特例措置を更に拡充することにいたしました。
 具体的には、全国において、解雇等を行わず雇用を維持する企業に対しては、正規、非正規にかかわらず、助成率を中小企業は九〇%、大企業でも七五%に引き上げますとともに、支給限度日数に関しましては、これは一年で百日、三年で百五十日としているところでございますが、緊急対応期間中に休業した日数についてはこの支給限度日数には含めないということにいたしまして、さらに、教育訓練に関しましては、雇用保険の被保険者について、一日一人当たり千二百円の加算としているところでございますけれども、教育訓練の内容に応じて加算額を引き上げると、このようにしております。加算の額等については現在調整中でございますが、そうした方向で検討させていただくと。
 また、雇用調整助成金を既に申請されている事業主、それから既に受給を開始されている事業主につきましても、緊急対応期間の休業等については今般引き上げる助成率が適用されることになります。

#214
○竹内真二君 ありがとうございます。是非、この拡充していただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
 そして次に、総理は、個人だけではなくて困っている事業者に対しても、借りるのではなく、返済不要の新たな給付金の実施を表明されています。これは高く公明党としても評価をしております。
 そこで、手元の資金がなくなる前に融資以外の資金供給、こういう観点も非常に重要だと思っております。そして、この新たな給付金というものをやはり困っている全ての中小・小規模事業者や個人事業主の皆さんに速やかに届く制度設計をしていただきたいと思います。
 あわせて、ここが大事な点なんですけれども、この新給付金、フリーランスなど幅広い職種も是非対象に加えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#215
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先月下旬に七回にわたってヒアリングを行ったところでありますが、フリーランスの方も、あるいは個人事業主の方も含む中小・小規模事業者の皆さんからなど、直接切実な御意見をいただきました。仕事が大幅に減り、資金繰りが本当に厳しいといったお話がたくさんありました。実質無利子無担保、最大五年間元本返済据置きの融資制度についても評価をいただきましたが、同時に、やはり先行きが見通せない中で更なる借入れにはちゅうちょがあるといった声も伺いました。政治の責任として、地域の雇用や働く場所はしっかりと守り抜いていかなければならないと思います。
 来週取りまとめる緊急経済対策では、特に厳しい状況にある中小・小規模事業者の皆さんを対象に、現在の困難を乗り越えて事業を持続していただくための新たな給付金制度を創設する考えでありますが、現下の厳しい状況に照らせば、特にスピード、委員が御指摘になったように、極めて重要であると思っています。できるだけ多くの事業者の方に活用していただいて、窮状を下支えしたいと考えています。
 いずれにせよ、具体的な制度設計については、そうした制度趣旨にのっとって今後検討を進めていくことになると、このように考えております。

#216
○竹内真二君 次に、この第二弾の緊急対応策での資金繰り支援策として、実質的に無利子無担保で受けられる特別融資制度ができております。しかし、今この日本政策金融公庫への窓口への申込みが殺到しております。最初の面談、今申し込んでも四月中旬と、これ、ある地域ですけれども、融資は連休明けになる、こういうケースも出ております。一か月以上掛かるんですね。これでは、体力の弱い小規模事業者、もう融資間に合わず倒れてしまいます。
 そこで、財務副大臣にお聞きしますけれども、申込みが殺到している無利子無担保融資をもっと迅速に受けられる体制にしていただきたいと思いますが、見解をお願いいたします。

#217
○副大臣(藤川政人君) 委員御指摘の、先般取りまとめられました第二弾の緊急対応策、こちらは今おっしゃられた日本政策金融公庫などにおいて特別貸付制度を創設いたしまして、売上げが急減いたしました個人事業主を含め、中小・小規模事業者に対する実質無利子無担保の融資やセーフティーネット保証の拡充の強力な資金繰りを支援しているところであります。
 これらの施策の開始に伴い、日本政策金融公庫等への融資、保証申込件数は、委員おっしゃられたとおり本当急増しておりまして、例えば日本政策金融公庫では、本店から支店への応援要員の派遣、そして定期人事異動の延期、電話相談回線の増強、早朝の出勤等により対応しております。ちなみに、三月十一日現在、専用回線、電話専用回線が三月十八日に五十回線、八回線から五十回線に早速増強させていただきましたが、こちらについてもまだまだ十分ではございませんので、しっかり委員の御意見を拝聴した上で対応していきたいと思います。
 また、少額の融資につきましても、融資実行までの期間を大幅に縮小できるよう融資手続の迅速化に取り組んでいると承知しておりますが、こちらも通常二週間のものを最低でも一週間、それ以内の融資が実行できるように、また小口、五百万程度と考えておりますが、そちらの融資につきましても一層迅速化が図れるように、公庫等において全力で取り組んでいくよう財務省としても取り組んでまいりたいと思います。

#218
○竹内真二君 藤川財務副大臣、力強い答弁ありがとうございました。よろしくお願い申し上げます。
 それから、これは要望なんですけれども、実はこの経済対策を実行する上で、セーフティーネット保証にしても、あるいは国民健康保険の猶予などにしても、助成金の給付といったことなどにしても、やはり市区町村が前に出て、窓口というか対応というか、そういうものがやはり前面に出てくるんですね。そこで、もうかなり大きな自治体負担というのが生じると思うんです。そこで、国による自治体のこういうしっかりとしたサポート体制、これを是非政府の皆様にお願いしたいと思います。これは要望です。
 では、追加経済対策は終わりますけれども、次に学校再開について萩生田文部科学大臣にお聞きします。
 文科省は、先月二十四日に新学期からの学校再開に向けたガイドライン示されました。ただ、二十八日に総理は、再開に向けて準備は進めていただくが、専門家会議、もう一度開いて判断していきたいと、こうも表明されていました。その専門会議が今日開かれているということですけれども、改めまして大臣に、この学校再開というものが今後どうなっていくのか、見通しをお聞きしたいと思います。

#219
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症につきましては、国内では新規の感染者数が都市部を中心に増加をしておりまして、先ほどからお話がありましたように、感染源が不明な感染者も増えてきているのは事実です。したがって、引き続き一切警戒を緩めることなく新学期からの学校再開に向けた準備を進めることが必要であり、二十四日に示したガイドラインの方針に現時点での変更はありません。
 一方、総理は、二十八日の日に記者会見において、学校再開に向けての三つの条件、密閉、密集、密接を回避する対策を教育現場で徹底的に講じ、子供たちの感染防止に万全を期した上で、再開に当たってはもう一度専門家会議を開き、専門的な見地から御意見を伺う考えであると発言しました。今まさに、この時間に専門家会議が行われております。したがって、専門家会議の出される所見をあらかじめ我々予断を持ってお話をする立場にないんですけれども、専門家会議の皆さんから様々な指摘があったとすれば、これは柔軟に我々も対応しなきゃならないと思っています。
 一方、全国一斉の休校を更に続けるという方針にはならないんではないか、地域ごとにきめ細かくやっぱり対応を考えていく必要があるんじゃないかということをあらかじめお話をお伺いしているところでございますので、更に具体的な指示をしっかりとしてまいりたいと思います。
 例えば、学校において感染者が出た場合の出席停止や臨時休業の判断についてより具体的なプロセスを示していくことや、爆発的患者の急増が懸念される地域において臨時休業の可能性を含めた柔軟な対応を行うこと等につきましては、もう既に三日前から、文科省としては、ちょっと感染者が増えている自治体とは直接連絡を取り合って、通常の始業式からスタートできるかどうかということは今よく相談をしているところでございまして、今日の専門家会議の結果を踏まえて、更に丁寧な対応をしていきたいと思っています。

#220
○竹内真二君 是非、学校再開に当たっては、一つは、自治体間、自治体と政府の連携ですね、これ密接に取っていただくということと、万全なやはり感染対策というものがしっかり講じられた上で学校が再開されると、そういう御努力をしていただきたいと、是非ともお願い申し上げます。
 そして、この学校再開に関連しましてもう一つお聞きしますけれども、これ、ガイドラインにマスク着用というふうにあることが非常に話題になっておりまして、やはり今品薄状態のマスク、手に入りにくいということで、この場合には、このガイドラインにもあると思うんですけれども、やはり家庭や学校でハンカチなどを使って手作りをするようなことでやはり準備していただきたいみたいなことが呼びかけ等でもされていると聞いております。
 それで、一千百万枚の布マスクについては四月中に配られると聞いておりますけれども、この布マスクの配布時期や配布体制を含めまして、再開した学校現場でのマスクの確保というのをどのように今後具体的に進められていくのか、萩生田文科大臣にお聞きしたいと思います。

#221
○国務大臣(萩生田光一君) マスクにつきましては国内外において急激に需要が増加しており、依然としてその不足が解消していないところですが、小中学校等の児童生徒及び教職員に対し布マスクを配布できるように、現在経産省及び厚労省と連携して取組を進めております。
 具体的には、まずは感染者の多い地域を優先しつつ、四月中を目途に全国の小中学校等を通じて児童生徒等に配布する予定でございます。布マスクを配布するまでの間の対応として、文科省としては、三月二十五日に、新年度の学校再開において、当面の間、各設置者、学校等に対し、家庭等における手作りマスクの作成、使用をお願いしたところでございます。手作りマスクはハンカチやゴムひもといった家庭にある一般的な材料で作成できるものであり、まずは御家庭において準備の御協力をお願いしたいと思っております。
 既に、登校日を設けた学校などでは、登校日の一つの作業として、皆さんで自分でマスクを作ってみようということで手作りの作業をしていただいたり、あるいは、授業再開に当たってそれを授業の中でも作りますということを既にカリキュラムに入れていただいている自治体もございますので、こういった工夫を是非各団体で、各地域でやってもらいたいと思います。
 四月中と申し上げましたけれども、準備が整えばできる限り早くしっかり学校に届けていきたいと思いますので、また御協力をお願いしたいと思います。
 引き続き、マスクの供給確保に取り組むとともに、学校の再開に向けて感染症対策に取り組んでまいります。

#222
○竹内真二君 私も、手作りマスクというのをハンカチで、SNSみたいな配信のサイトで見たことがあるんですけれども、意外に簡単にできるんですね。是非ともそういう普及にも努めていただきたいと思います。そして、学校で安心してマスクが手に入っているという状況をつくっていただきたいと思います。
 次の質問に移りたいと思うんですけれども、自衛隊、今回この新型コロナウイルス対応ということで、クルーズ船、そして帰国者の対応等で非常に尽力をされまして、一人の感染者も出しませんでした。
 このパネル、資料二のパネルを御覧いただきたいんですけれども、これ四枚の写真がありますが、全てこれダイヤモンド・プリンセス号の医療支援等で活躍されたときの写真なんですけれども、最初の頃、やはり、船の中に入ったときには、やっぱり壁が厚いものですから携帯電話の電波も入らないと、そういう中で、かなり過酷な条件の下でこの支援業務に当たっていたというふうに伺っております。
 さらに、こういうダイヤモンド・プリンセス号での活躍以外にも、自衛隊病院というのがありまして、この中では、これは河野大臣のツイッターを見て知ったんですけれども、百二十人を超す感染者を受け入れておりまして、その多くが退院をして、初期の医療崩壊防止にも、これ専門家から、大きな役割を果たしたと、このように評価の声が上がっているとも聞いております。さらに、先月の二十八日からは、成田、羽田両空港で帰国者の検疫や一時待機場所への輸送などにも当たっていると。
 これ、総理、今回のこの自衛隊の感染症対策、高く評価すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 あわせて、この感染症対策に関するやはりマンパワーであるとか機材であるとか専門医師の確保といった、やっぱり十分じゃないんじゃないかと、もっと増やすべきじゃないかというような、そういう改善点、前向きな改善点も見えてきたと思うんですね。それも含めて総理の御見解をお願いいたします。

#223
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自衛隊は、今般の新型コロナウイルスへの対応に際しまして、ダイヤモンド・プリンセス号における医療支援や輸送支援を行ったほか、現在も空港における検疫支援、また自衛隊病院等における感染者の治療等に当たっています。これまで延べ九千名を超える隊員が新型コロナウイルスから国民の命を守るべく全力を尽くしているところであります。
 特に、ダイヤモンド・プリンセス号の活動に当たった隊員の多くは感染症対処の経験がなかったわけでありますが、感染防護に知見を有する衛生隊員による専門的な指導を受け、しっかりとした防護措置を行い、様々な活動に従事をしたところであります。また、船内でのPCR検査においては、自衛隊の医官が僅か十日余りで二千二百名を超える検体採取を完了しました。
 これらの活動に従事した隊員からは一人の陽性者も出してはいません。これは、一つ一つの手順を、基本に忠実に、精緻に進める習慣が身に付いている自衛隊員だからこそ可能であったと考えているところでございます。
 引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことに全力を尽くして対応、そして、対応が一段落した後、自衛隊の活動も含め様々な検証を行い、今後の感染症対処に万全を期していきたいと思っております。

#224
○竹内真二君 やはりこの自衛隊の感染症への対応力というものを高めるということは、これ国内もそうですけれども、国際協力みたいな形の力にもなりますので、是非とも充実をしていただきたいと思います。
 最後の質問になりますけれども、赤羽国土交通大臣にバリアフリー対策についてお聞きしたいと思います。
 公明党のリードで成立した交通バリアフリー法、施行されて二十年になります。新バリアフリー法もその後できまして、これまでに、駅や空港などだけでなく、町全体のバリアフリー化というものが大きく推進をされてきました。その結果、駅の段差の解消であるとか、点字ブロック、車椅子に対応したトイレの整備、ほぼと言っていいぐらいに達成しつつあります。最初の頃に比べたら、もう格段の差なんですね、今ではなかなか気付かないような雰囲気になっていますけれども。昔から比べたら、もう本当に変わったと思うんですね。
 また、この資料三のパネルを御覧いただきたいんですけれども、これもよく御存じの方もいらっしゃると思うんですけれども、上の四枚の写真にあるように、車椅子の方、もうそのままリフトでバスにも乗れると、そういうバスも今では稼働しております。あるいは、この下の写真にあるように、これは障害者対応の券売機ですけれども、これ、普通のものですと、もうちょっと高いんですね、位置が。車椅子が入らない、壁にぶつかってしまうと。そこがぶつからないように、下にも入ると。こういう障害者対応型の券売機というのもかなり、もう一〇〇%に近いというような事業者も出てきております。
 こういうようなバリアフリー化が今二十年たって進められてきているわけですけれども、ただ、まだまだ利用者の立場からすると足りない部分もあるという声もあるのも事実です。
 そこで、大臣、本来は、この東京オリンピック・パラリンピック、そこに向けて今頑張ってきたという取組があると思うんですけれども、一年、約一年延期になってしまっていますけれども、大臣のリーダーシップで、引き続き、ハード、ソフト両面にわたってこのバリアフリー化というものをやはり進めていただきたいと思いますので、是非決意をお願いいたします。

#225
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今の委員のお話にありましたように、一九九九年に交通バリアフリー法ができて世の中のバリアフリー化というのは始まったわけでございますが、当時は駅にエレベーターがある駅って大変珍しくて、わざわざ見に行ったようなこともありました。そうすると、一番不便なところにとても小さなエレベーターがある、これが通常でございましたが、私どもは、私も公明党の一員として、障害者や高齢者の皆さんのための福祉政策ではなくて、バリアフリーが当たり前の世の中をつくると、そうした思いで二十年間取り組んできました。
 法律も作り、予算の在り方も変えてきまして、今おっしゃっていただいたように、駅といえばもう基本的にはエレベーター、エスカレーター、最近ではホームドア、またエレベーターも大きさが大変大きくなっていると、これが当たり前の世の中になっていると思いますが、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会は、そのレガシーとして真の共生社会をつくるということでありますので、私は、本当にこのバリアフリー化、大変大きく、更にジャンピングボードの一年にしなければいけないというふうに思っております。というのは、バリアフリー化というのは私は国家の品格の表れだと思っておりますし、成熟国家にふさわしい共生社会、バリアフリーの世の中をつくるべきだというふうに思っております。
 そうした中で、先ほど総理の答弁にもありましたけれども、今回の東京オリンピック・パラリンピックに向けて様々な具体的な目標を作っておりまして、例えば会場周辺の道路、重点道路のバリアフリー化、これ百四十三キロの整備が完了しているとか、また、会場関係の周辺の駅につきましても、そのうち、対象としている三十二駅のうち三十一駅でバリアフリー化を全て完了していると。また、都内のタクシーのUDタクシー化、これも二五%を目指していますが、現状二二%だと、順調に進んでいると思います。
 加えて、長年懸案でありました新幹線のバリアフリー、これは新幹線のバリアフリーって非常に遅れておりまして、現状も一編成十六両で二席の対応でいいということになっております。その二席も通路にはみ出るわけでありますので、車内販売が来ると車椅子は一回外に出なければいけないという、こうしたことが行われていたり、ウエブでの席の予約ができないという現状がございまして、これは私も就任半年の間にこれ相当一生懸命やらせていただいて、今ようやく車椅子用のフリースペースの実現が目の前に来ておりますし、予約につきましても、ウエブ予約ができるとか当日まで予約が可能になる、そうしたことも進めております。
 ただ、今委員御指摘のように、まだまだやらなければいけないことございまして、一つは、交通結節点のバリアフリーというのはどうしてもはざまになって弱いと。先ほどありましたが、空港のアクセスバス、リフト付きのバスというのも、あれ大変遅れております。これ、空港のアクセスバスは床下に収納スペースを入れるものですから、低床化、ノンステップバス化が大変難しくて、バリアフリーの法律の基準省令の適用除外となっておりましたので、全く進んでおりませんでした。
 恥ずかしいことに、三年前までは羽田空港に二台あるだけ、令和元年の十二月末で十七台になり、今年度中に十台なると、大変まだ遅れているところでございまして、これは、今回の法律の見直しの中で、バリアフリー法の基準省令の適用除外から外す、対象にするということにしてぐっと進めていきたいと思っておりますし、また、障害者団体の皆さんから言われております鉄道のICカードも、西日本は結構ICカードができているんですけど東日本は全くできておりませんので、そうしたことも進めなければいけないし、加えて、大事なことはやっぱりソフトでございまして、ソフト面の対策、これ、UDタクシーで結構乗車拒否の例があって、障害者団体の皆さんからも御指摘をいただいておりますので、この通常国会に提出をさせていただいておりますが、バリアフリー法の改正の中でハード、ソフト両面にわたった改善をしっかり進めていきたいと思っております。
 本当に、東京オリンピック・パラリンピック、一年延びましたが、この間しっかりと、逆に変毒為薬の思いで、バリアフリー化、共生社会が進むように先頭に立って頑張っていきたいと、こう決意をしております。

#226
○竹内真二君 終わります。ありがとうございました。

#227
○委員長(中川雅治君) 関連質疑を許します。塩田博昭君。

#228
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。
 決算委員会の全般質疑におきまして初めての質問の機会をいただきましたこと、関係者の皆様に改めて感謝を申し上げたいと思います。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 早速質問に入りたいと思います。
 新型コロナウイルスの感染爆発の可能性が高まる中で、何よりも国民の命を守る取組が最優先でなければならないと、このように思っております。それが政治の責任でもあります。
 私の地元、東京の世田谷でも、小さな商店の方は本当に物が売れずに電気代などの光熱費が払えないと悩んでおられたり、高齢の方も大変に多くて、ただでさえ何らかの病気を抱えている方が、新型コロナウイルスの感染の拡大で経済的な不安であるとか健康不安、もう本当にダブルパンチ、トリプルパンチとなっている、こういう現状でありまして、一刻も早くこうした庶民の方々が安心して暮らすことができるように、政治が全力を挙げなければならないと考えております。
 そこで、総理にお伺いいたします。
 世界で新型コロナウイルスの感染拡大が急増する中で、日本では感染爆発を起こさないように、政府を始め都道府県また専門家を含めた関係者が総力を挙げて闘っていただいていることに感謝と敬意を表したいと思います。
 その上で、万一の場合には必要なベッド数は二十三万床にも跳ね上がりまして、政府が確保した病床数では全く足りない、このような深刻な試算もございます。どう医療崩壊をさせないのかが何よりも重要であります。しかし、万一に備えまして、全国の自衛隊病院の空床ベッドを重症化病床として活用するなど、新たな病床をどこまで確保できるかが問われております。
 国として、各地方自治体の医療充実への取組にも十分な予算を確保して全面的に支援をすべきでありますが、万全な医療体制の構築へ、総理がまず明確なメッセージを示していただきたいと思います。いかがでしょうか。

#229
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、この状況において最前線で頑張っていただいている医師、看護師始め医療関係者の皆様には心から感謝申し上げたいと思います。
 その中で、感染拡大防止と同時に、国内で感染者数が大幅に増えたときに備えまして、重症者対策を中心として医療提供体制を強化することが極めて重要であります。
 現在、治療のために必要な病床として、感染症指定医療機関の病床を最大限動員をし、現状において二万五千床を超える病床を確保しております。一時、一万二千と申し上げてまいりましたが、八千から一万二千、そして今、二万五千床を超える病床を確保しております。また、重症者の治療に必要となる人工呼吸器についても、これは三千台だったものを、現時点では五千個を超える台数を確保して、あっ、失礼しました、八千、現時点で八千個を超える台数を確保しているところでございます。
 引き続き、三月二十八日に決定した基本的対処方針に基づいて、感染者の急増に備えて、重症者への医療に重点を置く医療提供体制の整備など、国民の健康と命を守るために必要な対策をちゅうちょなく実施をしていく考えであります。

#230
○塩田博昭君 今総理からありましたように、国民の命を守る取組をともかく最優先で一つ一つ整備を進めていただきたいと、このように思っております。
 万一の場合ですけれども、先ほど、午前中にもお話がありましたが、やはり人工呼吸器や人工心肺装置が不足するとの指摘に対して国内での増産を進めているとのことですが、ものづくり補助金の補助率をかさ上げするなど、早急に増産に入るべきであると、このように思っております。また、こうした機器を増やせば、当然、扱う専門の医療スタッフの確保が必要となってまいります。自衛隊の医官であるとか薬剤官、看護官の訓練を事前に行っておくべきであると考えますが、どう取り組まれるおつもりか、見解をお伺いいたします。

#231
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 まず、医療機器については、緊急対応策の第二弾に人工呼吸器等の設備導入に係る補助を盛り込みまして必要な支援を行ってきているところでございますが、医療機器の整備だけではなくて、それを扱うことのできる専門性を有する医療従事者の確保も大変重要なことと考えております。
 この点、三月十九日の事務連絡におきまして、新型コロナウイルスの患者数が大幅に増えた場合には人工呼吸器やECMOの需要が増加することが見込まれるために、都道府県に対して、地域の診療所など一般の医療機関に勤務している医療従事者の派遣、また、現在、医療機関に勤めていない医師、看護師、臨床工学技士等の把握と臨時の職務の復帰、それから、過去にECMOの管理経験のある看護師ですとか臨床工学技士等の把握などについて要請をしているところでございます。
 こうしたことをしっかり取り組んでまいりますとともに、先ほど、今議員の方から御指摘のありました、自衛隊の医官や技術者等のことも御指摘がありましたが、必要な場合、各省との連携を取り進めさせていただきたいと考えております。

#232
○塩田博昭君 今御答弁いただきましたが、ともかくできることは全てやると、このような決意でお願いをしたいと思います。
 次に予定をしていた質問につきましては、午前中質問がございましたので割愛をさせていただきたいと思います。
 ともかく、アビガン、こういう治療薬の臨床試験が始まっておりますので、ともかく一刻も早い承認を重ねてお願いをしておきたいと思います。
 次に、質問に移りたいと思います。
 万一感染爆発が起きた場合に、政府が確保した専門病床は当然すぐに定員を超えてしまう、そういうことになる可能性がございます。そこで、軽症者は地域の医療機関か若しくは自宅等で療養が想定をされますけれども、その際、どこで誰がこの感染者は軽症であると判断をしてかかるべき医療機関に振り分けるのかと、いわゆるトリアージの体制整備が重要であると思います。この点についてもお聞きしたいと思います。
 そしてまた、軽症者、無症状感染者が自宅療養する際に、高齢者や難病患者が、配慮すべき、同居している、そういう配慮すべき人が同居している場合は、旅館やホテルを有償で借り上げるなどの対応を検討すべきであります。
 あわせて、ICT技術を活用したオンライン診療、またオンライン処方を行うことなど、できることを一つ一ついち早く実施すべきであると思います。既にやっているところがあれば、是非国民にも公表していただきたいと思います。
 見解を伺います。

#233
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 我が国におきましては、現時点では、PCR検査で陽性となった方については無症状病原体保有者も含めて医療機関等に入院等をしていただくと、このようになっております。他方、新型コロナウイルス感染症対策については、感染拡大防止と同時に、国内で患者数が大幅に増えたときに備えまして、重症者対策を中心として医療提供体制を強化することが大変重要であると、このように考えております。
 その上で、医療提供体制の課題といたしましては、各地域で患者数が大幅に増えた状況において、それぞれの地域でどのような医療提供体制の整備を行っていくかという課題がございます。
 これに対して、基本方針では、こうした状況において地域の医療機関の役割分担を進める等の方針を示しておりまして、これ、三月一日の通知でございますけれども、高齢者や基礎疾患を有する方等のハイリスク者以外の方で、症状がない又は医学的に症状が軽い方には、検査の結果が陽性であっても自宅での安静、療養を原則とする、このように示していただきました。
 また、三月六日の事務連絡で、各都道府県等に対し、ピーク時の重症者数等を計算し、医療需要の目安として活用するとともに、重症患者を受け入れる医療機関と病床の設定の検討などを依頼したところでございます。
 さらに、三月の十九日の専門家会合の状況分析・提言におきましても、地域の状況に合わせて、応じて、重症者を優先する医療体制に迅速に移行するために、入院治療の必要のない軽症者や無症状の陽性者は自宅療養とし、健康状態を把握すること、また、これらの自宅療養をする方が高齢者や基礎疾患がある方と同居をしていて家族内の感染のおそれが高い場合には、症状が軽い陽性者等が宿泊施設等での療養を行うなど、接触の機会を減らす方策を検討することなどが示されたところでございます。
 こうした医療提供体制の整備とともに、県内の患者受入れを調整する機能を有する、これは都道府県調整本部、これを早急に設置をいたしまして、患者の状態を考慮した上での搬送の是非ですとか、あるいは搬送先の選定を行う患者搬送コーディネーター、こうした者を複数名選定をして当該本部に配置するよう、各都道府県に依頼済みでございます。
 それから、三月二十八日の新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針におきましては、患者が増加し重症者等に対する入院医療の提供に支障を来すおそれがあると判断する都道府県におきましては、厚生労働省に相談の上で、重症者等に対する医療提供に重点を移すという、こういう観点から、入院治療が必要のない軽症者等は自宅療養し、電話、情報通信機器を用いて遠隔で健康状態を把握していくとともに、医師が必要とした場合には電話等の情報通信機器を用いて診療を行う体制を整備する、こうしたことが示されました。
 なお、御指摘の医療施設等の借り上げ等も含めて、こうした医療提供体制を整備していく上では、何よりもまず各都道府県等において御判断いただくものと承知をしております。
 厚生労働省といたしましては、引き続き、各都道府県また関係団体と協力連携し、適切な医療体系をしっかりと整備をしてまいる次第でございます。

#234
○塩田博昭君 次に、東京オリンピック・パラリンピックの延期と対策についてお伺いをいたします。
 三月二十四日に延期が決定をし、そして、おととい、三十日には、来年の七月二十三日開幕との新たな日程が決まりました。その前例のない延期は、全世界が一致団結してコロナウイルスに打ちかって、その先に開催される希望の東京オリンピック・パラリンピックを迎えるということになります。まさに、人類にとってスポーツだけではなく平和と文化の祭典である。この新たな局面において、人類が新型コロナウイルス感染症に打ちかったあかしとして完全な形で来年の夏を目指す、その闘いに立ち向かう今、開催国日本のリーダーとして、総理から世界に向けた力強い希望の決意のメッセージをお願いいたします。

#235
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東京大会については、私とIOCのバッハ会長との電話会談において、私から、アスリートのことを第一に考え、おおむね一年程度の延期を提案をいたしまして合意に至ったものであります。IOC理事会はこうした方針に賛同し、またG20首脳会合でも我が国の決意が称賛をされたところであります。
 こうした中、先日、ギリシャより日本に届いた聖火は、今我々が直面しているトンネルの出口へ導く希望のともしびであり、人類の希望の象徴としてともし続ける、ともし続け、そして来るべき日に力強く送り出すこととしたいと思っています。
 政府としては、世界のアスリートが万全のコンディションでプレーを行い、観客の皆さんにとっても安全で安心な大会となることを目指して、人類が新型コロナウイルスに打ちかったあかしとして東京大会を完全な形で実施できるよう、今後とも、IOC、大会組織委員会、東京都等との緊密な連携の下、開催国の責任をしっかりと果たしていく考えでございます。

#236
○塩田博昭君 次に、来年七月二十三日開幕という日程がスピード決定したことは高く評価をしたいと思います。このスケジュールに密接に関わる競技施設の確保や、ボランティアまた人材の確保、チケットや選手村の取扱い、さらに延期による大会経費の増加をどこまで抑えられるのか等々、課題はまだまだ山積をしております。開催予定日程からの逆算で、それぞれ運営見直しとゴールに向けたロードマップが早急に必要であります。橋本担当大臣の陣頭指揮の下に、IOC、JOC、東京都、大会組織委員会などとの緊密な連携が重要であります。
 まずは、チケットの払戻しや、ホテル、航空券のキャンセル対応、再予約など、多くの方が不安に感じている課題について不安を払拭する方針の発表を急ぐべきであります。担当大臣に伺います。

#237
○国務大臣(橋本聖子君) お答えを申し上げます。
 一昨日になりますけれども、開催されました大会組織委員会の理事会におきまして、購入済みの観戦チケットは原則そのまま利用いただけるよう検討を進めていくという方針が示されたところであります。また、日程変更によりまして来場が困難な場合には希望者に払戻しを行う予定であるということ、また競技スケジュールや会場の変更等によりましてチケットを利用できない場合においては払戻しを行う予定であるということも併せて示されました。
 なお、今後、詳細な競技スケジュール等が決定次第、チケットの具体的な取扱いについても検討をされていくというふうに承知をしておりますので、議員御指摘のように、東京大会の延期に伴う様々な課題があると承知しておりますので、大会組織委員会と東京都等の関係機関と緊密に連携をして、大会の成功に向けてしっかりと準備を進めていきたいというふうに思っております。

#238
○塩田博昭君 続いて、具体的な課題でございますが、全国各地のホストタウンの自治体に対する予算措置についてであります。
 三月末現在で四百二十三件のホストタウンの登録がありますけれども、その各自治体では、事前合宿施設の建設や地域住民との交流事業など、今着々と準備を進めております。そのための予算について、オリンピックが延期になったからといって返上とか執行停止ではなく、是非とも組替えなども検討し、予算措置を継続すべきと考えます。そして、日本中で最高のおもてなしを後押しするためにも国がサポートすべきと考えます。
 担当大臣の見解を伺います。

#239
○国務大臣(橋本聖子君) 特に、このホストタウンあるいは共生社会ホストタウン、こういった事業を展開をしてきましたけれども、一年延期ということで、当初は非常に、一時的には不安に思っている自治体もあったということは承知をしておりますけれども、この東京大会の開催日のはっきりとした決定を受けまして、多くのホストタウンは大会時の事前合宿や交流の計画を立て直す準備を既に始めているということであります。
 各地のホストタウンでは、新型コロナウイルス感染症の影響で十分な交流を行えない状況においても、お互いにSNSなどを通じまして応援メッセージを送り合うなどの取組ももう既に行われております。
 私どもといたしましても、従来からある地方財政措置やホストタウンに関するモデル的な取組への支援等を活用しながら、ホストタウンの取組を継続をしっかりとしていただけるように全力を尽くしてサポートをさせていただきたいというふうに思います。

#240
○塩田博昭君 次に、我が国の救急医療体制の強化についてお伺いをしたいと思います。
 一刻を争う救命救急の需要は年々増加をしております。日本の救急医療体制は、一一九番通報により救急車による患者搬送が基本となっています。このうち、消防庁が発表しました平成三十年度の救急搬送人数は約五百九十六万人で、過去最多となっています。
 お手元の資料一の折れ線グラフ、上の方を見ていただきたいと思います。(資料提示)患者の病院収容までの時間は年々延び続けております。最新のデータで、救急車の現場到着までの所要時間は全国平均で八・七分、病院到着までは全国平均で三十九・五分掛かっております。ちなみに、病院到着まで最も早い富山県で三十一・二分、最も遅い東京都では五十・〇分も掛かっております。
 では、救急搬送されている人の内訳を、資料下の円グラフを見ていただきたいと思います。軽症の方は四八・八%、入院診療が必要な中等症の方は四一・六%、長期入院が必要な重症の方は八・二%に上っています。
 病院収容時間の延びも、軽症の患者にとっては大きな不利益にはなりませんけれども、入院診療が必要な中等症の方を始め、脳卒中や心臓発作、大動脈解離や交通事故による重症の外傷事故など、分刻みで命が削られる患者にとってはまさに生死を左右する大問題であります。病院到着までの時間が延び続けていることについてはしっかり対応が必要でありますので、是非今後対応をお願いしたいと思います。ちょっと時間の関係で答弁の必要はございませんので、次に移りたいと思います。
 次に、ドクターヘリの充実について伺います。
 五十キロ離れた救急現場に医師を乗せて僅か十五分で到着をするドクターヘリ、現在、全国で五十三機まで拡大をし、救命救急の充実にドクターヘリは大きく貢献をしていただいております。今後、ドクターヘリのネットワークで日本全国をカバーするには今の五十三機体制から更に拡充が必要であると考えています。
 公明党の山口代表は、今年一月二十四日の参議院代表質問におきまして、今後想定される大規模災害でもドクターヘリの重要性が高まるとして、広域連携や災害時の効果的な活用ができるネットワークづくりと、財政的な支援を含め最大限のバックアップが必要と訴えております。
 これに対して総理は、国においても、都道府県に対し、県境を越えたドクターヘリの運航事例等の必要なデータの提供や運航経費の補助などを行い、広域連携を含めたドクターヘリの導入支援を進めると応じていただきました。
 総理はこの一月にドクターヘリの導入支援を進めると述べていただきましたが、是非運航経費の補助や広域連携の拡大にもっと力を注いでいただきたいと思います。また、夜間の運航にも道を開くべきでありまして、さらに災害時対応などの点についても課題があります。今後どのように取り組まれるおつもりか、総理の考えをお伺いいたします。

#241
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 多様な医療アクセスの手段を確保し、必要な救急医療を受けられる体制を確保するため、ドクターヘリは欠かせないものと考えており、これまでも国においてドクターヘリの運航経費の補助を行ってきました。
 また、都道府県に対して、県境を越えたドクターヘリの運航事例等の必要なデータの提供等を令和二年度より開始することとしており、こうした取組等を通じて、今後、広域連携を含めたドクターヘリの導入支援を進めてまいりたいと思います。

#242
○塩田博昭君 もう一点、ドクターカーの普及拡大についても急務であると考えております。
 医師が同乗して救急現場に急行をするドクターカーへの期待は年々高まっております。夜間飛ぶことのできないドクターヘリに代わりまして、二十四時間体制でドクターカーを走らせることができれば、救急車の現場到着までの平均八・七分を考えますと、十分程度で医療行為が始まり、救命率は大きく上がります。こうした一刻も早い医療介入によって救命率は二倍以上となり、社会復帰率は三倍から四倍というデータもあります。
 ところが、平成二十七年に行われた調査によりますと、ドクターカーは全国で三百九十七医療機関に置かれておりますが、救急車のように一一九番通報を受けて救急現場に飛び出しているドクターカーはその二割程度にとどまっているのが現状でございます。
 その要因の一つに、やはり公的資金の投入がほとんどされていない、そういうことがあると思います。ドクターヘリのように、運行経費に補助がないドクターカーの運用は、採算度外視で救命救急に熱い思いを持った医師たちの情熱によって支えられておりまして、今年は頑張っても来年は運行できるか分からない、このような状況でございます。
 高い救命率が期待されるドクターカーの運用拡大に向けて国として支援を拡大すべきと考えます。是非前向きな答弁をお願いします。

#243
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会におきましてドクターカーの活用に関しても議論がされまして、その中で、有識者から、医師が救命医療を早期に開始できるという点でドクターカーは有用であると、こういう御意見がございました。
 全国の救命救急センターにおきまして、現在、二百三十九台のドクターカーが運用されておりますが、厚生労働省として、救命救急センターにおけるドクターカー及び搭載する医療機器等の購入費、それから運転手の確保に要する経費に関して支援を行っているところでございます。
 今後、改めて、ドクターカーの保有、運用状況の現状把握を行いつつ、またドクターカーの有用性について検討会において引き続き検討を行ってまいりたいと考えております。

#244
○塩田博昭君 医療につきましては、やはり、待つ医療ではなくて攻めの医療への転換がこれからやはり必要であるというふうに考えております。そういう意味で、しっかりこれからの救急医療につきましては、前向きな、人を救済をしていく、その方向で攻めの医療への転換をお願いをいたしまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。

#245
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 新型コロナでお亡くなりになられた方にお悔やみを、そして感染された方にお見舞いを申し上げます。
 パネルを出してください。(資料提示)これは、日本維新の会が三月二十五日に政府に提出しました新型コロナウイルス対策に関する提言第三弾です。経済対策につきましてはこの後質問させていただきますので、私は下の方の感染症対策強化につきまして、特に医療分野についてお伺いします。
 次のパネルをお願いいたします。
 新型コロナウイルス、これ長期戦になると言われている中、医療現場では従事者の方々が現在ぎりぎりで踏ん張っております。オーバーシュートによる医療崩壊をいかに避けるかということに対して、日本維新の会は政策提言第三弾で、五、人工呼吸器の整備とマンパワーの確保、六、ワクチンや治療薬の開発支援、特に治療薬に対する財政支援と早期開発を阻む手続規制の緩和について訴えています。
 私は、今、一刻も早く国が新型コロナウイルスの治療薬を多くの国民の皆様のお手元に届けなければいけないと思っております。まず、先ほどから出ておりますアビガンですけれども、総理は三月の二十八日の会見で、新型コロナウイルス感染症の治療薬として正式に承認するに当たって必要となる治験プロセスも開始すると、治験について触れられました。
 そこで、次のパネルを出してください。
 一般の国民の方はもちろん、もしかしたら国会議員の皆様も、保険の下で新薬を、あるいは既存の薬であっても新しい適用というのは使える病気のことです、この度は新型コロナウイルスということになるんですが、新しい病気で広く薬を投与するには治験と呼ばれる臨床試験を行わなければならない、そして時間が掛かるということを御存じない方が多いかもしれません。医師が使って効いた患者がいたからすぐ使えるというわけではないんです。
 ここに書いてありますのが、薬の承認を出すまでの様々な試験というものを図にしたものですけれども、今日のテレビのニュースででも、アビガン開発会社が臨床試験を開始するというようにアナウンスしておりましたが、この製薬会社がやる、アビガンを開発した会社ですが、治験だけなのでしょうか。その臨床試験という黄色い枠のところにグリーンで治験があります。その下に医師主導型治験というのもあります。
 総理、これは製薬会社がやる治験だけなのか、それとも医師主導型の治験もやっていただけるのでしょうか。どなたかお答えできますでしょうか。

#246
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 新型コロナウイルス感染症に関する治療薬やワクチンの開発に関しましては、第一弾としてワクチン開発等の研究開発を実施、また第二弾として追加的に既存薬を活用するための臨床研究等を実施しているところでございます。
 新型コロナウイルス感染症の治療薬については、国内で既に患者等に投与経験のある抗ウイルス薬等の有効性等を確認するため、国立国際医療研究センターを中心に多数の医療機関において観察研究等を速やかに開始しているところでございまして、具体的な例といたしましては、今委員御指摘のアビガンを含む四つの薬について、新型コロナウイルスに有効性があるかどうかを見極めるため、観察研究等としての患者への投与を既にスタートし、これらのうちアビガンとレムデシビルについては治験も実施されているところでございます。
 なお、アビガンについては、医師主導治験の予定は把握しておりません。企業の治験のみということで今承知をしております。

#247
○石井苗子君 今の説明だとこんがらがってきてしまうんですけれども、このブルーのところが観察研究、黄色のところが臨床研究で、黄色のところの中にあるのが治験と書いてありますね、医師主導治験と。
 今、医師主導治験はやらないということなんですが、総理がアビガン観察研究という言葉をよくお使いになったんですが、そのブルーのところの観察研究なんですが、このアビガンについて、既に症状の改善に効果が出ているとの報告を受けておりますと総理がおっしゃっていましたので、この観察研究ですが、そろそろ効果があったかなかったかということを国民に公表をしていただけますでしょうか。

#248
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 今、答弁申し上げましたように、その治験を行っている、アビガンについては治験が始まったところということでございますけれども、その観察研究に、治験等につきましては、しっかりとその有効性と安全性を確認をするという作業が必要であります。
 これについて、できるだけ急ぐようにということでいろいろと工夫をしているところでございますけれども、やはりその結果がきちんとまとまって公表するという形にしたいというところでございます。

#249
○石井苗子君 そうなんです。企業の治験だけがスタートしますと、承認されるまで半年から一年掛かります。これは、国民の皆様、それまで待つわけにはいきません。
 なので、政府もショートカットをしてくださっています。三月十九日に厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課というところが事務連絡を出しまして、厚生労働省に届出をして三十日チェックすることになって、そのチェックが終わるまで治験を開始することができないというルールがあるが、これを短縮していいということになりました。
 早く保険の利く薬を患者の皆様に提供しなければなりません。ということは、治験開始から保険収載、保険適用になるまで、先ほども質問がありましたが、どれだけの時間が掛かると予測しているか、そして、先ほど申し上げましたような連絡事項ということで、治験のプロセスを短縮してくださるということをほかにお考えでしょうか。

#250
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 一般的にその治験というのは一年以上掛かるというものだということは委員御指摘のとおりでございます。そして、今お話をいただきましたような通知等をお示しをし、私たちとしても、できるだけそのプロセスを短縮し、できるだけ早くお届けをしたいということにつきまして努力をしているところでございます。
 企業、開発を行う企業と密接な意見交換を行って、開発が早期に進む方法についていろいろ相談等を行っている、あるいはその行政側の調査手続等について迅速化を図る、あるいは医療機関における手続を効率化できるよう協力をお願いすることなどの取組をしておりまして、新型コロナ治療薬が一日でも早く国民の皆様へお届けできるよう、治験の後押しを行ってまいりたいと考えております。

#251
○石井苗子君 今のはルールを説明してくださっているんですが、私もよく知っているんですけど、保険適用になるまでの通常の治験プロセスは、治験が終了した後、安全性と有効性の審査を行い、検証されて初めて承認され、そこから保険適用の手続をするんです。
 これはルールですから、ここに書きましたように、そう曲げてはいけないんですが、この緊急のときに、ルールを守りながら時間を節約するというこの方法を一つ提案させていただきたいんです。治験にある程度の見通しが立ったら、並行して、大規模な患者様の救済を兼ねる治験を並行してやっていく、そして広く患者の皆さんに薬を投与するという方法があります。これ、可能だと思うんですが、いかがでしょうか。
 がんの領域では、主たる治験と市販されるまでの期間を埋める拡大治験という制度があります、この治験の中に入るんですが。それを積極的にこの場に対応することができると思うんですが、お考えいただけませんでしょうか。いかがでしょうか。

#252
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 患者の方に広く投与をするということであれば、治験と同時に既に、その観察研究という形で患者への投与というのは既にスタートしているところでございます。
 そうしたことも踏まえながら、一日でも早く国民の皆様にお届けするようにということを取り組むところでございます。

#253
○石井苗子君 観察研究とは別に、この黄色い中にある治験の中で拡大治験という制度があって、これを応用することができれば、自宅で軽症の方がアビガンを飲んで、アビガンというのは軽症に効きますので、自宅待機する際もアビガンを投与することができるような拡大治験制度を是非使っていただきたいと思います。
 厚生労働大臣にお伺いしたいんですけれども、今我々が手に入れているのは感染者が何人になったというようなことばかりなんですが、情報の出し方について、国民の皆様も感染者の数だけではちょっと不安だという方がいらっしゃいます。
 新型コロナに感染された方の重症例の数と、軽症から重症までのその症状の在り方の例、それから重症例について、例ですね、まとめて公表することはできないでしょうか。死亡例については年齢や基礎疾患を考慮した結果として公表すべきですけれども、このような情報の出し方をすると少し国民の方が安心するのではないかと思うのですが、お答えください。

#254
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 厚生労働省におきましては、患者の発生状況などの基本情報について都道府県ごとに厚生労働省のウエブサイトに掲載をしておりまして、その中では、感染者の症状例、あるいは重症患者の症状例、また死亡された患者の年代、その死亡された患者の疾患の情報についても含まれているものと承知をしております。

#255
○石井苗子君 大変見にくいので、もう少し簡単に出していただけないかなと思ったんですが。
 次の、前の第二枚目のパネルを出してください。
 これ、先ほど見せました維新の二枚目の感染症対策強化のパネルなんですけど、その四番のオーバーシュートのときに向けた広域医療調整組織の設置を維新は提言しています。
 現在は、重症者用のベッドの確保というのは、先ほどからお話に出ていますように、都道府県がそれぞれ対策を取っているんです。例えば、大阪や大阪市は、症状に合わせて大阪だけでベッドコントロールというのをやっております。そろそろそれを、広域医療調整が必要になってくる時期に来ているんですが、なかなか、ベッドコントロール司令塔のような組織をつくりたいと思っても、人手が足りないということなんです。
 ここに国から人材を出すことを検討していただけないでしょうか。国の方でも、政府が全額を持って支援して、ICUや重症者用のベッドを確保する国主導型の総合ベッドコントロールセンターというのを方法を考えていただきたいと思うんですが、その必要性が出てきていると思うんですけれども、いかがでしょうか。

#256
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 今御指摘がございましたその患者受入れの調整の機能につきましては、各都道府県に対しまして、三月六日の事務連絡において、ピーク時の重症者数等を計算し医療需要の目安として活用するとともに、重症患者を受け入れる医療機関と病床の設定の検討などを依頼したほか、三月二十六日の事務連絡において、県内の患者受入れ、これは都道府県内の患者受入れを調整する機能を有する都道府県調整本部を早急に設置するとともに、患者の状態を考慮した上で搬送の是非、搬送先の選定を行う患者搬送コーディネーターを複数名選定し、当該本部に配置するよう依頼したところでございます。
 また、その三月二十六日の同事務連絡では、都道府県域を越えての患者の受入れを調整する場合を想定して、各都道府県調整本部に広域調整担当者を配置し、当該担当者が中心となって隣県の都道府県と事前に広域搬送の調整、準備を行っておくことを依頼しているほか、都道府県域を越えた広域調整を行うに当たっては、厚生労働省としても各都道府県調整本部への厚生労働省職員の派遣も含めて必要に応じた支援を行う予定である旨お示しをしているところでございます。
 結局、そのベッドコントロールというのも、それぞれの地域の病院の状況などということをきちんと知ってやる必要がございますので、やはりまず一義的には都道府県さんの方でそこのところを見ていただくということが大事であろうと思っております。同時に、都道府県を越えたもちろん患者の搬送等必要になる場合もありますので、そうした場合について、その広域の調整については、私どももしっかり支援をして、スムーズにそうした事態に対応できるようにしていこうと、こういうことでございます。

#257
○石井苗子君 ありがとうございます。
 是非、今後、海外型のオーバーシュートが起こるかもしれないということに備えるためには、国主導型のそのセンターを、司令塔のようなものをつくっていただきたいと思います。
 現在は、治療薬がない状態で、個人の免疫力で治すしかありません。人工呼吸器で生命を維持してウイルスを退治することで、それでもかなりの人が現場では回復してきています。ぎりぎり頑張っております。人工呼吸器やECMOの確保が必要だと先ほど申し上げましたけれども、そのベッドのこともございますが。
 ここに東京のデータがありまして、三月三十日現在なんですが、陽性者が四百四十三人、入院者が三百九十四人です。今後どうなっていくかというのはまだ未定ではございますけれども、入院先の病床が足りているのか、重症者の呼吸器が足りているのかと、入院先が確保できない問題が東京で起きないのだろうかと首都圏の皆様大変不安に思っておりますけれども、入院先が確保できなかったときにどのような対策を取っているのかということ、東京での見通しはどうなのかということについてお伺いします。

#258
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 東京都におきましては、三月三十日の小池都知事の会見において五百床の受入れ体制を既に確保した旨の発表があったと承知をしております。また、今後患者が大幅に増加した事態に備え、最終的には都内全体で四千床を確保することを目標として、症状に応じた医療提供体制の構築を進めていく旨の発表もあったと承知をしておりまして、今後必要な病床の確保が図られていくものと承知をしております。
 ただ、その上で、医療提供体制の課題として、各地域で患者数が大幅に増えた状況において、それぞれの地域でどのようにして医療提供体制の整備を図っていくのか、これは大きな課題でございます。
 これに対しましては、基本方針において、こうした状況において地域の医療機関の役割分担を進める等の方針を示しているほか、三月一日の通知あるいは三月十九日の専門家会合の状況分析・提言などで、重症者に必要な医療を提供する、そうした体制を取るために、例えば入院治療の必要のない軽症の方、無症状の陽性の方は自宅療養とし、健康状態を把握することなどをお示しをしておりまして、また、さらに、三月二十八日の新型コロナウイルス感染症対策の基本対処方針におきましてもそうしたことについてもう少し具体的にお示しをし、その患者の方が大幅に増えた場合ということにつきましても、都道府県においてきちんと医療提供体制の整備を進めていただけるようにお示しをしているところでございます。

#259
○石井苗子君 ありがとうございます。
 最後に、総理にお尋ねしたいんですけれども、今、日本が危ないなと現場の人も言っているのが、軽症の方は家にいて様子を見てくださいという、これ、外国の例で、これがとても危なかったということがあります。なので、必ず場所を確保して、そこに軽症の方もいていただいて、治療薬を飲んで治って帰っていただくということを今後は必要になってくると思うのですが、東京、首都圏の場合は、埼玉県、千葉県、神奈川県と、施設においては、司令塔のようなものをつくって、お互いに協力して満杯にならないように、そしてその病状に合わせて施設を確保するように、これを国を挙げてしっかり助け合う協力体制をつくっていってほしいわけなんですけれども、これ、総理、どのように体制ができているかということをお伺いいたします。

#260
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 多数の人口を抱え、経済の中心である東京都、そして埼玉県、千葉県、神奈川県を含む首都圏で急速な感染拡大を回避することは極めて重要だと認識をしておりますが、特措法に基づく政府対策本部を設置したことによって全ての都道府県に対策本部が設置をされたため、今後はこれまで以上に各都道府県と連携を密にしながら一体となって対策を進めていく考えであります。しっかりと緊密に連携しながら対応していきたいと思います。

#261
○石井苗子君 時間が来ましたので終わりますが、今必要なことは、始まりました治験の臨床試験ですね。これをいかに早く、いろんな制度を使って完了し、患者の皆様の元に保険適用で効く薬を渡すことだと思います。
 今後とも、政府がこの臨床試験のスピードを上げていってくださる、あらゆる手段を使ってスピードを上げていってくださることを期待しまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#262
○委員長(中川雅治君) 関連質疑を許します。梅村みずほ君。

#263
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。
 まず初めに、新型コロナウイルスによって尊い命を失われた方に心よりお悔やみ申し上げます。そして、悲しい思いを抱いていらっしゃる御遺族の方に心よりお見舞いを申し上げます。
 それでは、大阪府選出、議員歴八か月の私、なるほど、質疑が後半になりますと、お聞きしたいことは大体誰かに聞かれてしまうものだなと感じながら、そして手に汗を感じながら安倍総理大臣に最初の質問をさせていただきます。
 先週土曜日に行われました総理の記者会見を受けまして、世間では、今こそ緊急事態宣言のタイミングなのではないかという声も上がっておりました。先ほどからぎりぎり持ちこたえているという御認識を伺っておりますが、改めて、今日、明日中に緊急事態宣言を出されるおつもりはございませんでしょうか。

#264
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在の国内の蔓延の状況に関しては、東京を始めとして、新規の感染者数が都市部を中心に増加をし、そして感染経路が明らかでない、不明な感染者が増加をしており、また海外からの移入が疑われる事例も多数報告されているものと承知をしています。
 緊急事態宣言との関係では、現時点ではまだ全国的かつ急速な蔓延という状況には至っておらず、ぎりぎり持ちこたえている状況にあり、少しでも気を緩めればいつ急拡大してもおかしくない、まさに瀬戸際の状況が継続をしていると考えています。
 同時に、時々刻々変化をしているわけでございまして、今日この審議がスタートして、私ずっと大体ここにおります。一方、今日は厚労大臣、また西村大臣も席を外させていただきまして、専門家会議に同席をさせていただいているところでございます。専門家の、この後、専門家の皆様から意見、見解が発表されるものと思いますが、その意見もお伺いしながら適切に対応していきたいと、このように思っております。

#265
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 専門家の御意見を聞いていただきまして、今、ぎりぎりというラインの上のこちら側、内側か外側かというところなのかもしれないと感じておりますが、やはり現場はもう悲鳴を上げ始めているように感じております。
 私の地元大阪でも、吉村知事は必死に病床の確保に当たっておりますが、今の状況では、ピーク時に予想されている入院人数一万五千人、東京では二万五百人というふうにも言われておりますが、こちらに見合うだけの病床が確保できないのではないかと懸念が広がっております。
 緊急事態宣言を出していただけましたら、都道府県知事、すぐに動くことができます。臨時医療施設のために土地や建物の使用に強制力を持つことができるからです。病床の確保ができなければ、医療崩壊、現実のものとして迫ってまいりますので、是非ぎりぎりの、早い方のぎりぎりで出していただきたいというふうに思っております。
 特に、宿泊施設、ホテルの医療目的利用を可能にする措置を補償制度と併せて講じていただく必要があると考えます。先ほど病床と補償について加藤厚労大臣からも御発言ございましたが、総理のお言葉でもお考えをお聞かせいただけませんでしょうか。

#266
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、治療のために必要な病床として、感染症指定医療機関の病床を最大限動員をして、現状において二万五千床を超える病床を確保しておりますが、引き続き、三月二十八日に決定した基本的対処方針に基づいて、感染者の急増に備え、重症者への医療に重点を置く医療提供体制の整備など、必要な対策をちゅうちょなく実施をしていきます。
 なお、現状においても、ホテルや旅館を軽症者の収容のための施設として活用し、そこに医療スタッフを派遣することは可能でありますが、今後、仮に改正特措法に基づき緊急事態宣言が出された場合には、都道府県知事は、こうした施設を消防法、医療法等の特別の規制を受けることなく臨時の医療施設として活用することも可能となると考えておりますが、その際、当然、そういう目的で利用したホテルに対しては、当然それに対する対価等々について、しっかりと国等において責任を持っていくということになると思います。

#267
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 SNSでは、この頃、自粛と補償はセットだろというような言葉も広がっているように、やはり国民の中では補償はどうなるんだろう、給付はいつになるんだろうという声も聞こえております。もちろん、大切な決断ですので、政府は慎重に、そしてスピード感を持って当たってくださっていると思います。是非、判断、素早い御判断をお待ちしております。
 それでは、文教科学委員会委員といたしまして、学校休業再開についても関連してお伺いしたく存じます。
 先ほど、萩生田大臣からは、学校休業を全国で引き続き行うまでは必要ないのではないかと、感染者の数の状況が地域で様々ですので、私もなるほどと思いながら聞いておりました。けれども、一方で、保護者にとっては学習に対する不安も膨らんでおりますし、学校現場におきましては、先生方も年間指導計画を立てられず、あるいは遂行できないのではないかと心配されている現場もあるかと思います。
 恐らく休業を延長する地域も出てくると思いますが、オンライン教育での授業も検討していただければと思っております。オンライン会議システムのプラットフォームにはマイクロソフト・チームスやスラックなど様々ございますけれども、私が個人的に愛用しておりますのはズームというツールでございます。ズームは、コロナ被害国の学校に無制限のサービスを提供すると発表しております。
 そこで、萩生田大臣、こういったオンラインのシステムを使って授業を進めていくというお考えはございませんでしょうか。

#268
○国務大臣(萩生田光一君) その前に、先生今御質問の中で触れていただいたんですけど、全国一斉の休業の必要がないと私が言ったんではなくて、今専門家委員会がまさしく会議中でありまして、その結果を予断を持ってお話しする段階にないんですけれども、その中で全国一斉の休業を再びやるということにはならないんではないかという所見を申し上げたまででございまして、まだちょっと会議が終わってみないと分かりません。その辺は、是非緊張感を持って我々も対応していきたいと思います。
 学校の臨時休業期間中に児童生徒が学習を進める際にICTを活用することは有意義であり、既にICT環境整備が進んでいる自治体においては積極的に活用していただきたいと思っています。しかしながら、そもそも我が国の教育におけるICT活用状況は世界から大きく後塵を拝しており、その基盤となる学校ICT環境について整備が進んでおらず、自治体間で差が生じております。
 文科省としては、まず、令和元年度補正予算において、GIGAスクール構想の実現として、学校における高速大容量の通信ネットワークと児童生徒一人一台端末の一体的な整備を開始をしたところでありまして、今後、早急に整備を進めてまいりたいというふうに思っております。
 また、臨時休業期間中の児童生徒の学習支援に向けては、児童生徒及び保護者等が自宅等で活用できる教材や動画等を紹介するポータルサイトの開設や周知、各地域におけるICTを活用した取組事例等に関する情報のホームページへの掲載、周知なども行っているところです。
 文部科学省として、まずはあらゆる機会を捉え、スピード感を持って令和の時代のスタンダードとしての学校ICT環境の整備を進めるとともに、これらの取組の周知を図り、御指摘のように家庭で、通信環境といった公平性に配慮しながらも、遠隔教育のみならず、様々な学習場面でのICTの活用を促進してまいりたいと思っています。

#269
○梅村みずほ君 大臣、先ほどは言葉が足りませず、大変失礼をいたしました。
 おっしゃっていたように、様々地域によってWiFi環境であるとか端末の環境は違っておりますので難しいかとは思いますが、やはりこれを機にという声がございます。できるところから一刻も早く実行に移していただければと存じます。
 また、閉じこもりきりになりますと、これは家庭内のことですが、児童虐待のリスクも少しずつ上がってまいりますので、保護者と子供の心的負担軽減にも是非お心を砕いていただきますようによろしくお願いいたします。
 さて、総理が会見でおっしゃっていたスピード感なんですけれども、やはり給付ですとか補償の話が国民としては気になるところでございます。
 先週、日本維新の会では、六十兆円規模の財政出動が必要だとして、国民全員一律に一人十万円の給付をとお願いしておりました。
 非常事態です。所得の僅かな違いでもらえた、もらえなかったというのはおかしいのではないかと思っております。高所得者の方も、ふだんはたくさん働いて納税してくださっていますが、総理、所得制限はどうしても必要でしょうか。

#270
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この現金給付については、国民全員に一律で行うのではなく、甚大な影響を受けている中小・小規模事業者の方々やフリーランス、個人事業主の方々を始め、仕事が減るなどにより収入が減少し生活に困難を来している御家庭の方々に、この困難を乗り越えていただき、事業の継続のため、また生活を維持していくために必要な額をできるだけ早期に提供したいと考えているところでございまして、どういう設計にしていくかということについては今議論を進めているところでございます。

#271
○梅村みずほ君 ありがとうございます。是非御配慮をお願いしたく存じます。
 ちなみに、先週維新が提言いたしました十万円の一律給付は、消費対策を見込んでのことでございました。しかし、事態が急速に変化しておりまして、今は現金をもらいましても実際に買いに行くところがないというような地域も出てきております。今必要なのは、消費目的よりむしろ補償目的のお金ではないかということで、日本維新の会では、低中所得者には実質給付となり、また高所得者には実質貸付けとなるような補償制度のプランを検討中でございますので、早急に取りまとめまして提出したいと考えております。是非御一考くださいませ、よろしくお願いいたします。
 とにかく、コロナによって、今まで政治に関心を持たなかった方々を含めまして、全ての国民が政府の対応を注視しております。ほぼ間違いなく今、日本中で一番お忙しい総理と、そして閣僚の皆様ではございますが、御決断の連続で緊張状態続く中ですけれども、だからこそ国民の声に是非耳を澄ませていただきたいというふうに思っております。
 また、委員長、この場なんですけれども、私も熱が入りますと大きく語気を強めることがあります。今日は、総理、そして閣僚の皆様もマスクを着けてお越しなのですが、この委員会でも、特に質疑者はマスクを着ける必要があるのではないかと思いますが、御検討いただけませんでしょうか。

#272
○委員長(中川雅治君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

#273
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 本日は、この場は、国民の税金が適切に使われているか否かを審議する決算委員会でございます。残り時間が一分ずつ少なくなってきましたが、文教科学委員といたしまして、私、昨年、この税金の使い道について疑問を抱いていた点がございますので、質問をさせていただきたく存じます。
 昨年、愛知県にて行われました芸術祭、あいちトリエンナーレに対しまして、先日、文化庁が六千六百億円の国庫補助金を交付決定した件でございます。
 たった一か月で一万件を超えるクレームが殺到し、逮捕者まで出ましたこのあいちトリエンナーレでございますが、物議を醸して一時展示が中止となったのは、「表現の不自由展・その後」という展示でございます。
 こちらは、ちょっと私、発言するのも少しはばかられてしまうんですが、昭和天皇の御真影、お写真がバーナーで燃やされて、その灰を踏み付けにするというシーンが含まれた映像作品など、気になる作品の数々がございましたが、大臣、そして文部科学省、文化庁の皆様の中で作品を実際に御覧になった方はいらっしゃいますでしょうか。

#274
○政府参考人(今里讓君) お答えいたします。
 文化庁の職員で現地に赴いて作品を実際に見た者がいるとは承知しておりません。

#275
○梅村みずほ君 どなたも御覧になっていないということでございます。
 今回、この件は、一旦採択されたにもかかわらず、前例のない不交付が一旦決定をされております。そして、こちらは主催側、愛知県から不服申立てがその不交付に対してありまして、その後、両者協議をいたしましてから愛知県が不服申立てを取り下げて、そして、国に対して必要な連絡をしていなかったというところを、今後やはり連絡を密に取り合いながら、そういうことがないようにしていくという下、交付が再度決定されたということでございます。
 七千八百億円の予定だったところを六千六百億円の交付決定と……(発言する者あり)あっ、失礼いたしました、大変失礼いたしました。億ではなくて、大変大きな規模になってしまいました、大変申し訳ございません、六千六百万円ということで、もちろん、この事業のほとんどというわけではないんです、一部なのですが、やはり国民感情の中には、なぜ公金が使われるのかというところが大変問題になっておりました。
 表現の自由は尊い権利ですので、民間ギャラリーであれば二十四時間三百六十五日展示していただいても自由かと思います。しかし、物事を真っすぐにしか受け止められない幼い子供たちもこの展示は見られるようになっております。
 実は、私、この展示が再開いたしましてから視察に行かせていただきました。その際に率直に個人として思いましたことは、八歳の息子と五歳の息子が一緒でなくてよかったなということでございます。やはり大人はいろいろな芸術作品を見ましてもいろいろな見方があるというふうに納得できるものではございますが、小さい子供というのは見たものをそのままに受け止めます。どうして写真が燃やされているの、この人は誰なのと聞かれたときに、私はどうして答えたらいいのだろうと戸惑いました。
 ですので、これはいろいろな受け止め方、考え方があるかと思いますけれども、そして、このあいちトリエンナーレ、ほかの展示に関しては大変優れたすてきな作品もたくさんあったことを承知しております。ですが、一部に、日本国民の血税を使う責任において、どうか国には、ならぬものはならぬと胸を張って言う勇気を持っていただきたいと思われる国民がいるのも納得できると思っています。
 それが法的、政治的に難しければ、文化行政における芸術の自由と独立性を保つアームズ・レングスの原理を取り入れました、大阪で好評をいただいております大阪アーツカウンシルというようなモデルもございます。
 今日はちょっとお時間から簡単にの説明になるのですが、これは大阪市、大阪府が直接関わらない大阪府市文化振興会議という団体があるんですけれども、こちらが文化に関して例えば助成金の審査をしたりする部署でございます。そして、専門家をふんだんに入れながら、そのアーツカウンシル部会というものがございますけれども、そこの部会長も公募から選んでくるというシステムで、政治と芸術が一定の距離を保つことができるシステムということで、実はイギリスでもこのアーツカウンシルという制度が採用されてございます。
 赤ちゃんからお年寄りまで安心して健やかに楽しめる文化芸術の在り方を是非国にも確立していただきたいと考えておりますが、文部科学大臣にお伺いいたします。こういった大阪アーツカウンシルなどのような取組を国で考えていただくということはできないでしょうか。

#276
○政府参考人(今里讓君) 今お話のございましたアーツカウンシルでございます。
 我が国では、独立行政法人である日本芸術文化振興会におきまして、文化芸術活動への助成を自ら行う場合の審査、評価の仕組みを検討いたしまして、平成二十八年度から日本版アーツカウンシルとして導入をしているところでございます。
 今後とも、日本版アーツカウンシルの充実に取り組んでまいりたいと考えてございます。

#277
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 そのような部署の役割というのは、今回どのように果たされてきたでしょうか。

#278
○政府参考人(今里讓君) お答え申し上げます。
 今回のあいちトリエンナーレの補助金は文化庁直接の補助金でございまして、今申し上げましたのは日本芸術文化振興会における仕組みでございます。

#279
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 是非今後とも在り方を考えていきたいと思います。
 国民感情には法や論理が通用しない部分がどうしてもあります。それは、私たちがAIではなくて血の通った生身の人間だからです。ということを申し上げまして、私の質問を終了します。
 ありがとうございました。

#280
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。
 今日は新型コロナに関する経済対策に絞って質問をいたします。
 まず、消費税減税についてでございますが、総理御自身のお考えを聞いておきたいと思います。
 昨年十月一日に消費税が一〇%に引き上げられて今日でちょうど半年になるわけですね。日本経済は、消費税増税に新型コロナという二重の打撃を受けて、深刻な大不況に突入をしております。今必要なことは、もう既に議論もありましたけれど、内需を支えると同時に、今苦しんでおられる中小企業、国民の負担を具体的に軽減することではないかというふうに思います。
 この点では、我が党は消費税を緊急に五%に減税するよう求めてまいりました。今やゼロにしろという大きな声も上がっております。我が党の五%というのは大変現実的な提案になっているんではないかと思いますが、実際、二〇一四年までは、安倍内閣の、五%だったんですよね。五に戻すというのはそんな大変なことじゃなくて、数年前は五でやっていたわけですから、やろうと思えばできることだということを申し上げておきたいと思います。
 その上で、総理、この間、次の対策ですね、これから出てくる、を問われた中で、消費税減税は明確に否定はされないようなニュアンスで来られました。ただ、今日、西田さんとの議論でも、全面否定しているようなことではないんだというようなことをちらっと言われたりしておりますけれども、結局、今回、次の対策には盛り込まないということでございますけれど、なぜ今回消費税減税を見送るんでしょうか。

#281
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この消費税につきましては、急速に高齢化が進む我が国にあって、若者からお年寄りまで全ての世代が安心できる社会保障を構築するために、どうしても必要な財源と考えているところであります。
 今般の経済対策においては、様々な議論が行われているものと承知をしておりますが、効果がある施策でなければならないと考えております。このため、今大変厳しい状況の中でも何とか事業を継続していただき、地域の雇用と国民生活をしっかりと守り抜いていくため、こうした方々に対する現金給付制度の創設を含め思い切った対策を講じるとともに、感染拡大が抑制された段階を見据えて、甚大な影響を受けている旅行、運輸、外食、イベントなどにまさにフォーカスをした短期集中で大胆な需要喚起策などを講じることで、大変な状況にある方々に直接手が届く効果的な支援策を実施していきたいと考えています。

#282
○大門実紀史君 全世代型社会保障のお話はよくされますが、別に社会保障財源は消費税だけで考えなくてもいいわけですよね。所得税、法人税、社会保険料、みんなで考えればいいわけで、そのためにということを強調する必要は更々ないわけでございます。
 効果という点では、消費税の減税というのは負担を直接減らします。したがって、給付金と同じような効果を持ちます。しかも、所得の低い人ほど恩恵が及びます。こういう時期は、みんな生活、あんまり出歩くなということになりますけれども、食料品だけ、生活必需品は買わざるを得ないわけですね。そこに一番効果のあるのは消費税の減税で、ほかの減税とは違うわけですよね。そういう点では、本当に検討してもらいたいと思いますけれども。
 総理は、昨年、よくここで議論したんですけれど、消費税の増税の前の話なんですが、総理はよく、リーマン・ショック級の出来事が起きない限り消費税は一〇%に増税をいたしますと。つまり、リーマン級の出来事が起きれば増税は延期するというようなことを繰り返し述べてこられたわけであります。
 今日のお話もそうですけど、もう今回はリーマン・ショック級を上回る対策を取るとおっしゃっております。つまり、今回はリーマン・ショック以上の出来事が起きてしまったという御認識だというふうに思います。それならば、まだ半年しかたっていないわけですよね、御判断、あのときの言われたことから。それならば、消費税の減税も検討はすべきだと思いますが、いかがですか。

#283
○内閣総理大臣(安倍晋三君) あらゆる選択肢を排除せず検討した結果、今回はまさに非常に打撃を受けているところにこの回復期においても集中をして投資をしていこうと、こう考えて、需要喚起を行っていこうと、こう考えたわけでございます。
 そこで、この消費税につきましては言わば様々な議論があって、その中で例えばこういうことをおっしゃる方もおられるわけでありまして、消費税を減税をしますと。そうしますと、その減税をするまでの間、非常に消費が落ち込むのではないかということを憂慮する人もいるわけでございますし、需要を喚起する、喚起そのものには消費税がどれぐらい効果があるか。ということであれば、言わば、それよりも、しっかりと困難な状況にある方に現金給付を届けることによって、その方々は直ちにそれは基本的には消費に回っていくわけであると。
 そしてまた、そういう、先ほども申し上げたような分野ですね、旅行や運輸、そして外食、イベントなどにフォーカスをして、短期集中で大胆な需要喚起を行うことの方が直ちにこれは効果が出てくるのではないかという指摘をされる方もおられ、また我々もそういう方向で今検討をしているところでございます。

#284
○大門実紀史君 今、買い控えというお話がございましたけれど、今この状況で消費税の減税打ち出しても、買い控えはほとんど起きません。なぜならば、今は本当に生活必需品が中心になっておりますので、生活必需品を買うということは買い控えができません。買いだめはできるけれども、買い控えはできません。そういうことを言うなら、給付金だってみんな同じですよね、商品券だって。それまでの間、給付金もらうまで買わないとか。
 だから、そういう意味でいいますと、このときに消費税の減税を打ち出したからといって、買い控えは起きません。そういう状況であるということはよく御認識いただきたいというふうに思います。
 その上で、今大事なことは、景気対策というよりも今の負担を減らすという意味で、先ほど申し上げましたように、中小企業にも直接負担減になります。直接給付と同じ効果がありますので、しかもこれ、与野党を超えてそういう声が広がるようになっておりますので、選択肢から外さないで引き続き検討してもらいたいということは申し上げておきます。
 それでは、コロナに関する経済対策について聞きますけれど、まず、これも総理の基本姿勢について伺っておきたいというふうに思いますが、今日、西田さんからもございましたけど、総理は、この自粛要請に応えていただいた方々、事業者でも、その営業損失の個別の補填は難しいということを答弁されておりました。しかし、現場の圧倒的な声は、政府からの自粛要請に応えたんだから補償をしてくれるのは、政府が責任を持って補償してくれるのは当たり前ではないかと。これ、当たり前の声だと思うんですね、自己責任じゃないんだからですね。
 しかも、感染防止対策のために自粛をお願いしたわけですから、それはきちっと守っていただかないと、感染防止対策がまた崩れていくわけですね。感染防止対策の実効性も担保できなくなるわけでありますので、自粛と補償はセットということ、一体だということは、やはりいろんな対策を考える上での基本原則にやっぱり据えるべきだと思うんですけれども、総理のお考え、いかがですか。

#285
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この言わば自粛と補償がセットではないかということでございますが、これは、例えばイベント等だけではなくて様々な分野にこれは広く及んでいくわけでございまして、これは専門家の方々から、夜の飲食に係る風俗関係のこの三事業について、昨日、小池都知事からも要請があったところでございますが、これはもちろん相当の件数になるわけでございますし、そうしたところそれぞれに税金で補償をするということは、これはなかなか、これはできないというふうに考えているところでございます。
 その中において、どうしていくかということでございますので、我々としては、そういう方々が大変な困難な中にあるということは十分に承知をしております。そういう関係者の皆様からもお話も伺ったところでございます。
 その中におきまして、そういう中で御協力をいただいていることに感謝を申し上げたいと思いますが、そうした皆様方においては、言わば事業が継続できるように、あるいは生活に困難を抱えておられる方々に対しての支援ということも含めて給付金を考えていきたいと、こう考えているところでございます。

#286
○大門実紀史君 やっぱり自粛と補償は一体ということを基本原則にしていかないと、いろんな対策がこぼれていくというふうに思います。具体的に、今日はその点も含めて具体的な課題で指摘をしていきたいと思いますけれども、まず中小企業の問題です。
 今、大変な事態になっているのが、一刻を争うのが資金繰りの問題でございます。パネルを用意いたしましたけれども、(資料提示)今、特に中小企業にとっては政府系金融機関、公庫や保証協会が命綱なんですね。その窓口に相談が殺到しております。現場の職員のお話も聞きましたけど、皆さん休む間もなく相談や審査に追われていて、本当に頑張っておられるなというふうに、それは本当に思います。
 その上でなんですけれども、今どうなっているかというと、相談が、相談件数は毎日出ているんで、三十日現在では二十五万件ということなんですが、これちょっと二十六日で統一しているんで、この時点では相談が二十二万、まあ、あれですね、日本公庫、商工中金、保証協会ですね、来ているのが二十二万件、申込みが十万件、実行、審査して実行されたのが五・五万件ということでございます。
 現場の職員の皆さんが頑張っておられるのは本当に分かっておりますが、その上で、ただ、借り手の中小企業はもう生きるか死ぬかのところですよね。そうなりますと、もっとスピードアップしてもらいたいという声がもう率直に上がっているかと思うんですけれど、大臣として更にスピードアップするという点ではどうすればいいとお考えでしょうか。

#287
○国務大臣(梶山弘志君) 経済産業省としましては、中小企業の事業継続にとって資金繰りの確保が何より重要と考えております。
 必要な方に迅速に円滑な支援が行われるように、これまでも、委員御存じだと思いますけれども、三月六日に政府系金融機関等に対しまして最大限のスピードで審査手続を行うことを要請し、三月十六日には直接会って要請をしたところであります。
 これを受けて、窓口の強化拡充ということで、政策金融公庫においては、本部からの各支店への応援人員の派遣、OBの活用、千六百名規模の定期人事異動の凍結、休日対応など、保証協会においても同様のことが行われているということでありますけれども、この要件の緩和、必要書類の緩和、そして、とにかく一人でも多くこの融資の申込みを受け、決裁をしていくということを心掛けているところでありまして、委員の提出いただいた資料は二十六日までですけれども、私ども、三十一日までの数字をまとめますと、合計で十三万件の融資、保証申込みに対しまして約七万五千件の融資、保証を実施しているところでありますけれども、年度が新しくなりましたけれども、年度明けも資金需要の多いときでありますので、最大限の努力をしてまいりたいと思っております。

#288
○大門実紀史君 十三万件、七・五万件で頑張っていただいているのは分かります。ただ、通常のときに比べて、やはり個々の審査に時間が掛かって、まだもう生きるか死ぬかの人たちに対応し切れていないということは率直にあるんではないかと思います。
 それで、何が目詰まりを起こしているのかということで調べてみました。もちろん、体制とか手続の簡素化とかもあるんですけれど、実は、こういう非常事態にもかかわらず、融資を断られたという相談例がたくさん出ております。
 パネルを示していただいて、一番多いのは条件変更に関わるものなんですね。例えば、新型コロナのこの問題の以前に、経営が苦しくて公庫から、あるいは金融機関からかも分かりませんが、例えば、毎月三十万円返済していたけれど、経営が苦しくなって返済を二十万に条件変更、返済条件の変更してもらっていたと、そういう事業者が、今回コロナで、なったときに更につなぎの融資をしてほしいといったときに、あなたは一遍返済条件の変更しているから駄目ですよと断られたり、あるいは、もう一遍返済金額を減らしてくれませんかといったときに二回はやれませんよと言われて断られたりという事例が実はたくさんあるのが分かりました。これ、現場の方々に聞いてもかなりあるということでした。
 ところが、実際は三月六日に、先ほどもちょっと御紹介ありましたけれど、そういうことを想定して、財務大臣、経産大臣、金融担当大臣の名前で、各金融機関、政府系金融機関だけではなくて、条件変更債権については丁寧に柔軟に対応するようにという通知が六日に出ているんですよね。民間の金融機関にも、麻生金融担当大臣の名前で、条件変更については迅速かつ柔軟に対応することと出ているんですよね。
 出ているにもかかわらず、もう一か月近くたって、まだそういう相談がかなり、実は私のところにも具体的に相談来ておりますし、中小企業団体も、実はこの条件変更債権についてもっと柔軟にしてほしいというのが、例の円滑化法のときもそうでしたけど、同じような要望が今たくさん来ているところであります。
 麻生大臣に、もう全体の関わられるのでお聞きしたいんですけど、こういう通達が出ているのに、なぜまだ現場で断るという事例が起きているのかと。
 これ、私、聞いてみたんですね、複数の方に。そうしたら、この通知そのものを知らない、現場で相談している方ですよ、一番現場で相談している方は、まだこの通知が出ているのを知らないという方もいらっしゃいました。
 あと、知っているけれども、柔軟にと言われても、どう柔軟にするのかというのが分からないと。で、どんどんどんどん相談来るんで、もうやれるものからやっちゃうとどうしても後になっていくというような、具体的に言いますと、通知が周知徹底されていないというのが一つ、もう一つは、具体的にどうしていいか分からないというのが二つ、これで現場で目詰まり起こしているなというのが非常によく分かったんですよね。
 そういう点では更に周知徹底していただくことと、現場の人はどう対応していいか分かるようなマニュアルといいますか、具体的なやり方も含めてその辺を徹底していただきたいと思いますが、いかがですか。

#289
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう間違いなく梶山大臣と両方、それぞれの担当のところに出させていただいた部分の写しなんですけれども、これ、初めからこの種の話になると分かり切っておる話ですから、お金を借りたり貸したりしたことのある経験者なら誰でも分かる話ですから、これを最初にやるということで、さっさとこれを出させて徹底させよと。
 そして、これは政府関係機関だけじゃ駄目よというので民間の方も呼んで話をさせていただいて、これは後、いろいろ検証させてもらいますよと、それから公表させていただきますということも全部申し上げて、今これをスタートさせていただいておりますので、ちょっとした、民間の金融機関にとっては結構これは騒ぎな話ですから、やらせていただいておりますので、周知の方はもう少し時間を掛けてやらにゃいかぬところだとは思いますけれども。
 今言われましたように、条件の変更につきましては、これは大門先生、これ一人に月々三十万のところを十五万にして、五か月の手形を十か月にと、まあ手形のジャンプみたいな話を、それをもう一段やれというときに、更にそういったことをやるといったら、それ、十五万のところは七万にしてとか七万五千にして十五か月にしますという話をもう一回せにゃいかぬという手続が、これは是非、業者によって場所のその、何というんですかね、信金に、信金というか金融機関にとりましてそれは個別の審査の話になりますので、ちょっとなかなか、一概にマニュアルと言われてもなかなか難しいとは思いますけれども、基本的にはそういうのをあれで柔軟にやって、とにかくこれ継続をさせていかないと、いざというときに、はい、これからというときには、もうそこで底が割れていると上に上がれませんので、そこまでもたせないとこれは底割れということになりますので、そういったところが基本だと思って、それを押さえて更に指導していきたいと思っております。

#290
○大門実紀史君 是非よろしくお願いいたします。
 もう一つは、先ほどの総理との話に戻るんですけど、総理は個別の損失への補填は難しいと。ただ、ドイツはそれに踏み出しましたね。資料のその次ですね、パネルにいたしましたけれど、ドイツは、損害補填、中小事業者のですね、に踏み出しました。まあ結論から言えば、ドイツにできて日本にできないわけがないということでございます。
 どんな制度かといいますと、これはジェトロの、日本貿易振興機構の報告でございますけれど、二十六日付けですけど、二十三日の日にドイツはコロナ対策等大型追加措置を発表いたしまして、その中で、中小企業への給付金という形で五百億ユーロ、約六兆円を決定いたしました。
 その中身の一つが、中小零細企業には融資ではなくて給付金という形で、新型コロナによる損害を対象にして、まず従業員五人以下のところは三か月分の運転資金、資金繰り支援という意味もあるんですけど、百十万円の一括支払と。十人以下の従業員のところは百八十万円の一括支払ということで、ケースによっては更に二か月追加もするという制度でございまして、これスピードを重視したということと、もうあれこれ言わないと、すぱっと、みんな大変な事態だということですよね。
 しかも、注目すべきは、この間国会で、日本でも演劇とかいろんな文化行事が中止になって、たくさんの方々が、俳優さんだけではありませんけど、関係者が困っております。ドイツは特に文化芸術の振興に熱心な国でございまして、この給付金は、そういう小規模の事業をやっているアーティストとか、そういうところにも支給するというふうにしております。
 全く何もドイツのまねする必要はないんですけど、こういう考え方がもう出ておりますので、何ができるかというのをよく検討していただきたいなと思いますが、総理、いかがですか。

#291
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ドイツも、言わば補償ということではなくて、こうした中小・小規模事業者の方々に給付金を出すと。これは、我々も別にドイツをまねするわけではなくて、今回の対策として、中小・小規模事業者の皆様に給付金を出す方向で今検討をしているところでございます。
 どのような方々を対象にするか等々も含めて、具体的な制度設計については、今回、特に厳しい状況にある中小・小規模事業者の皆さんを対象に、現在の困難を乗り越えて事業を持続していただくための新たな給付金制度を創設するということでございますので、この制度の趣旨にのっとって今後検討を進めていきたい、制度設計をしていきたいと思っております。

#292
○大門実紀史君 私たちが補償と言っている意味は、営業損害の実額を損害賠償的に全部補填すべきだと、そういう意味で言っているんではない、補償という意味はですね。そういうふうに、もし総理が、営業損害の補償を求められるというのは、そういうふうにちょっと勘違いされたら、そういうことではありませんので、もっとこういういろんな形があるということで、その損害、損失の補償の仕方の問題だと思いますので、よく検討をしていただきたいというふうに思います。
 もう一つは、今、各自治体のレベルで独自の中小企業支援が始まっております。例えば、京都では大打撃を受けている観光業に、緊急助成制度をつくりまして事業継続を支援するということが始まっておりますし、各地でそれぞれ実情に応じた、うちの市は製造業が多いとか、観光業が多いとか、それぞれの知恵を働かせていろんな制度が始まっております。この点では、麻生内閣のときに経済危機対策臨時交付金というのが一兆円の予算で打ち出されました。これは地域の実情に応じた様々な取組に活用できるということで、当時大変喜ばれた制度でございます。よく覚えております。
 同様の臨時交付金が必要じゃないかということを、これは事業継続とか、顧客、販路の回復とか、仕事おこしとか、いろんなのに知恵を働かせて使っていただくというものでございますけど、これは先月の十八日の財政金融委員会でも麻生大臣に要望いたしまして、麻生内閣のときでございましたから、あのときは地域の要請がまず一番大事だということと、効果はあるという御答弁をいただきました。うちの小池晃議員も予算委員会で要望したところでございます。
 実は、これは三十一日の自民党の提言の中にも入るようになりましたし、一昨日、三十日の全国知事会の政府への要望書にも入ってきております。
 麻生大臣言われたように、もう地域レベルから要望になってきておりますので、是非、これは与野党を超えた、あるいは全国レベルの要望でございますので、これも総理として実現の方向に努力してほしいと思いますが、いかがですか。

#293
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど大門議員が言われた補償という意味ですね、ちょっと私も取り違えておりました。大変現実的な御提言をいただいたと、このように思いました。
 感染の拡大が抑制され社会的な不安が払拭された段階では、各地への旅行需要の喚起など日本経済のV字回復させていく施策も必要であると考えておりますが、感染拡大の防止が最優先となる現状では、まずこの難局を乗り切っていただくことに重点を置いた対策が必要となると考えております。
 そうした目的に照らしてどのような政策が最も効果的かという観点から、与党も含めて様々な御意見も踏まえながら、今後経済緊急対策の取りまとめに向けて具体的に検討を進めていきたいと、今御提言いただいたことも含めて検討していきたいと思っております。

#294
○大門実紀史君 次に、雇用問題ですけれども、今、雇用不安というのは世界中に広がっておりまして、実際に解雇が、アメリカなんかはすごいレイオフが行われているというようなことがあります。
 各国とも、雇用維持のために、企業に支援するということと同時に、企業にも支援する代わりに企業の雇用責任ちゃんと果たしてくださいということを強く要請するようになっております。イタリアは、六十日間の解雇禁止という強い措置をとりました。場合によっては延長すると言っております。アメリカも、特に大企業への支援に当たっては従業員の雇用維持なども強く求めるということを言っております。
 日本の大企業も、リーマンの後のあの一斉の派遣切りではないんですが、トヨタも日産も工場の一時停止を発表したり、あるいは、今日新聞にも出ておりましたが、製造業では非正規、契約社員などが更新されないと、もう事実上の雇い止め状態が広がっているということで、非正規雇用の新規採用が大幅に減っているというようなこともあります。
 そこで、一点要請しておきたいんですが、実は、あのリーマン・ショックのときに何が起きたかということを思い出していただきたいんですけど、パネルにいたしましたが、日本の大企業というのは政府から巨額の特別融資を受けました。これ初めて政策投資銀行が教えてくれましたけれども、当時五百億から一千億もの巨額の融資を受けた大企業は七社あるそうですね、七社あるそうでございます。そうだったにもかかわらず、リーマン・ショックのときですね、巨額の融資を受けながら、パネルにいたしましたが、これは自動車だけ選びましたけど、自動車のトップシックスでございますが、これだけのリストラをやったということでございます。しかも、そのときはかなり社会的にも批判を受けて、特別に融資受けていて何をやっているんだということで、裁判も起きるというようなことになったわけですね。大変な社会問題になりました。
 今回の新型コロナも、輸出の減少に伴う生産中止とかサプライチェーンの寸断とか、もちろん大企業も苦しくなってきております。必要な支援は必要だというふうには思いますけれど、あれですよね、雇用調整助成金も大企業も五〇%から七五に上げるとか、必要な、融資も含めて必要なところは必要だと思います。ただ、その上で申し上げますけど、大企業は巨額の内部留保を持っておりますから、その上で支援をと求められるということになりますと、やはり雇用に対する責任だけはしっかりと、こういうことを二度と起こさないように取ってほしいなと思います。
 私は、個人的には、イタリアのように、こんな巨額な融資をまた受けるとしたら、少なくとも解雇制約要件とか付けてほしいなと思いますけれど、少なくとも政府として経済界に、特に非正規労働者に対する雇用責任をきちっと果たしてほしいという要請を経済界にしてほしいと思うんですけど、総理、いかがですか。

#295
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の状況に対しまして、既に雇用調整助成金制度の大幅な拡充や中小・小規模事業者への無利子、実質無利子無担保融資を含む一・六兆円の資金繰り支援など、必要な対策を直ちに実行してきました。
 また、経済団体を通じて、企業の皆様に対し、解雇、雇い止め、採用内定の取消しを防止するため、雇用調整助成金の活用を含め最大限の経営努力を行うこと等をお願いをしてきたところでございます。
 そして、今後さらに補正予算において、今打撃の、相当な甚大な影響が出ておりますが、このマグニチュードに見合う必要かつ十分な経済政策を実行に移していきたいと考えているところでございますが、今、大門議員が言われたように、これは中小企業だけではなくて、例えば運輸関係では大企業も相当傷んでいるのは事実でございます。そうした企業へのこれ支援等も当然考えていかなければいけませんが、その際、前回のリーマン・ショックのときには国がしっかりと支援をしながら大幅なリストラがあったではないかと、それは当然そんなことがあってはならないと我々も考えております。
 しっかりと雇用を守る、そういう強い志を持って経営者の皆さんにはこの危機を乗り越えていただく、そのために我々も支援をしていきたいと、こう考えておりますので、そういう要請もしっかりとしていきたいと思っております。

#296
○大門実紀史君 ありがとうございます。
 雇用調整助成金の話になりますが、我が党は助成率を十分の十にすべきだということを申し上げてまいりました。十分の十にして、休業手当も六割から八割にかさ上げすべきだということを申し上げてまいりました。
 今回、自民党の皆さんの案では十分の九にすべきというのが出てまいりました。十分の九というまで言うなら、いっそ十分の十にしたらどうかと。僅か十分の一をけちる理由は何なのかと。総理、いかがでしょうか。

#297
○国務大臣(加藤勝信君) これまでもですね、これまでも北海道に対する特例としてこうした措置をとらせていただきましたけれども、それを全国に拡大すべきではないか、こういう御指摘もいただき、少なくともリーマン・ショックのときと同様の措置を講ずるべきではないかという、こうした御指摘もいただきまして、今般、雇用調整助成金の場合、解雇等を行わず雇用を維持する企業に対しては、正規、非正規にかかわらず、中小企業は九〇%、大企業でも七五%に引き上げるところにしたところでありますし、また、リーマンのときには雇用保険に入っていないとこれ対象にならないところを、今回は雇用保険に入っていない方も広く対象にするということ、そして、こうした雇用調整助成金を今回つくるに当たって、先ほどお話がありましたが、経済団体にはこの制度の説明と同時に雇用をしっかり守ってほしいということをこれまでも重ねてお願いをしてきたところであります。

#298
○大門実紀史君 十分の十の意味は、雇用調整助成金というのは、あくまで企業が申請するものであって、申請しないと話にならないわけですね。ところが、企業負担もあるわけですね。だから、申請にためらうという企業も多いと。しかも、そのときに正社員は守るけど非正規から切られていくということも起きているわけでございますので、十分の十にして企業負担を減らしてみんなを守ってもらうというような、今はそういう事態ではないかと思いますので、十分の十に引き上げてほしいということを申し上げておきます。
 雇用調整助成金はもう議論がいろいろありました。一生懸命、現場の方頑張っておられるのも知っておりますが、やっぱり支給まで二か月近く掛かるということが何とかならないかという声が、もう既に議論ありましたけど、聞きませんが、出ておりますので、迅速化、体制の強化と迅速化を図ってほしいというふうに思います。
 もう一つは、そうはいっても、さっき言ったように、非正規の人が切られるとかフリーランスの人が補償されないとか、いろんな問題がまだ残っているわけですね。その点で、別のセーフティーネットも一つ想定しておく必要があるのではないかと思います。
 それが、イギリスが今回打ち出した方式でございます。誰一人取り残さないというふうな、しかも迅速に所得補償を行うということで打ち出しました。二十六日に、イギリスのスナク財務大臣が国民に呼びかけたわけであります。それまでイギリスは、企業労働者は給与の八割を補償するというのはもう既に打ち出しておりました。このときの呼びかけは、フリーランス、個人事業主の所得も補償するということを思い切って打ち出したわけでございます。
 何をこの財務大臣はおっしゃったかというと、ミュージシャン、音響技師、配管工、電気技師、タクシードライバー、美容師さん、その他たくさんの職業の方々に呼びかけますと。皆さんは自分自身の責任ではないことで生活の糧を失うリスクにさらされています、皆さんに向かって私は明言します、皆さんは忘れられておりません、私たちは皆さんを置き去りにすることはありません、私たちは共に立ち向かっているのですというふうに、フリーランス、個人事業主の方も含めて、誰一人取り残さないというメッセージとともに、皆さんを対象にする制度をつくります、つくりましたということを訴えられて、大変これユーチューブで物すごく見られておりますけど、イギリスでは国民的な感動を呼びまして、国民の心が一つになったというふうに言われているすばらしい会見でございました。
 麻生財務大臣、同じ財務大臣としていかが思われますか。

#299
○国務大臣(麻生太郎君) この話は先ほどのにも、一番最初の話とちょっと重なるところもあるんだと思いますけど、これもう、何というのかな、新しい財務大臣に替わったばかりなんですけれども、財務副大臣から上がってきて今度財務大臣に、前の人がちょっと辞めておりますのでこの人が替わったんですけれども。
 今のこの感染拡大防止を最優先にするのをまずは皆一様にやると、これ、皆、電話会談でもそういう話をしておるんで。その後の対応について、国民向けの現金給付につきましては、この間、三月二十八日でしたか、対策本部において総理から、このコロナウイルスの影響を受けて収入が減少していわゆる生活に困っている世帯に対して、生活維持のために必要な資金を迅速に交付する新しい給付金制度を創設するという指示のあったところなので、私ども、先ほど総理の答弁もありましたけれども、この制度の詳細について、ちょっと今から数日間しか時間はありませんけれども、この方針を踏まえて早急にこの検討を進めてまいりたいと思っておりますが。延べ単で一律ばっとやったっていうのは、リーマンのときにやりましたよ。余り受けませんでしたものな。覚えていませんか、あのとき。あのとき何に使ったか、誰も覚えていませんものね。だから、受けなかったんですよ、あれは。だから、もう一回、二度と同じ失敗はしたくないなと。たまたまこういうのに巡り合わせてきましたので、私どもとしては、必要なところにというのにまとめてということの方がより効果があるんだと思っております。

#300
○大門実紀史君 まあ本当にすばらしい会見でございまして、麻生さんとはちょっとタイプが違いますけど、こういうメッセージと具体策が非常に今大事だというふうに思います。
 若干紹介しますと、どういう仕組みになっておるかといいますと、元々、企業労働者には給与の八割分、上限三十三万円ですけど、補償されました。フリーランスの皆さんは、国税庁ですね、日本でいう国税庁が関与して、過去三年間の所得が六百六十万円未満の方に、しかも、その所得の半分以上が自営業をやっていた人に特定して、しかも、国税庁の方から本人に申請してくださいということをやるので、非常にスピードアップしてやれる仕組みでございます。
 これ以上事態が悪化することは避けなきゃいけませんが、もしもこれ以上事態が悪化した場合、こういうスピードアップした迅速な所得補償の仕組みが私は必要になってくると思いますし、フリーランスであれ何であれ、大きなセーフティーネットがこれから必要になってくると思いますので、このイギリス方式というのを是非研究、まだ出たばかりですから、研究、検討してほしいと思いますが、総理、いかがですか。

#301
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、大門委員が指摘をされましたように、イギリスを始め、先ほどドイツの例を挙げられました。世界で様々な国々がこの危機を何とか乗り越えていくために思い切った対策を打っておられる。それぞれの対策も当然研究もさせていただきたいと思っておりますが、我々も、まさにそのメッセージにあるように、誰一人取り残さないという決意で今回相当思い切った対応を取っていきたいと、このように考えております。

#302
○大門実紀史君 イギリスは自粛と補償を一体で捉えているからこういう思い切ったことを出しているという原則を是非よく踏まえていただきたいというふうに思います。これから本当にその原則で対策を打っていくということが大変重要になってくるということを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#303
○委員長(中川雅治君) 他に御発言もないようですから、本日の審査はこの程度といたします。
 次回は来る六日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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