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2020/04/07 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 国土交通委員会 第9号 令和2年4月7日
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2020/04/07 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 国土交通委員会 第9号 令和2年4月7日

#1
令和二年四月七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二日
    辞任         補欠選任
     音喜多 駿君     室井 邦彦君
 四月六日
    辞任         補欠選任
     末松 信介君     島村  大君
     室井 邦彦君     梅村みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡代君
    理 事
                朝日健太郎君
                酒井 庸行君
                舟山 康江君
                伊藤 孝江君
                武田 良介君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                岩本 剛人君
                金子原二郎君
                清水 真人君
                島村  大君
                鶴保 庸介君
                豊田 俊郎君
                和田 政宗君
                小沢 雅仁君
                長浜 博行君
                野田 国義君
                浜口  誠君
                森屋  隆君
                里見 隆治君
                宮崎  勝君
                梅村みずほ君
                上田 清司君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣  青木 一彦君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       和田 政宗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       法務省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       西山 卓爾君
       国土交通省大臣
       官房危機管理・
       運輸安全政策審
       議官       山上 範芳君
       国土交通省住宅
       局長       眞鍋  純君
       環境省大臣官房
       審議官      上田 康治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○マンションの管理の適正化の推進に関する法律
 及びマンションの建替え等の円滑化に関する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────

#2
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、音喜多駿さん及び末松信介さんが委員を辞任され、その補欠として梅村みずほさん及び島村大さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(田名部匡代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省住宅局長眞鍋純さん外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(田名部匡代君) マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○清水真人君 おはようございます。自由民主党の清水真人です。質問の時間をいただきましたことに、まず感謝を申し上げます。
 それでは、早速質疑に入らせていただきますが、まず、計画を策定する地方公共団体へのサポートについてお伺いをいたします。
 本法案の第三条にて国土交通大臣にマンション管理の適正化を図るための基本方針を定めることを義務付け、そして地方公共団体が関与、役割を強化しマンション適正化の取組を推進するため、マンション管理適正化推進計画を作成することができることが定められております。
 自治体でのマンションの適正な管理につきましては、東京都などでは既に条例を制定するなどしているところですが、これからマンション管理適正化推進計画等を作成し、マンションの適正な管理に取り組む自治体では、対応するマンションの数にもよりますけれども、マンパワーないし新たな予算の確保などが必要となることも想定をされるところであります。国としてしっかりとサポートをしていくべきと考えますが、どのような取組を行うのか、お伺いをいたします。

#7
○副大臣(青木一彦君) 清水委員にお答えいたします。
 マンションの管理の適正化に向け地方公共団体の取組をサポートすることは、国土交通省としても大変重要なことであると認識をいたしております。
 今回のマンション管理適正化法の改正案におきまして、地方公共団体の業務として、新たに管理適正化に関する目標や施策の内容等を定めたマンション管理適正化推進計画の策定、推進計画を策定した地方公共団体における適正な管理を行っている個々の管理組合のマンション管理計画の認定、管理の適正化を図る必要があるマンション管理組合等に対する指導、助言等を創設することといたしております。このうち、計画の策定や管理計画の認定は任意の制度であり、まずはマンションが多く立地している都市部を中心に取組が行われ、地方部においても準備が整ったところから順次取り組んでいくことと想定をいたしております。
 これらの業務を円滑に行うため、計画の策定や指導、助言等については国において実施上のガイドライン等を定め、基本的な方向性を示すことといたしております。さらに、マンション管理計画の認定に関しては、国が具体的な認定基準や認定のガイドラインを示すとともに、事務の一部を必要に応じて地方公共団体の長が指定する法人に委託することができることといたしております。また、令和二年度予算においても、マンションの管理適正化に向けた取組を行う地方公共団体への支援の強化を図っているところです。
 これらの施策により、改正法案の執行も含め、地方公共団体におけるマンション管理の適正化の推進に関わる取組が円滑に行われるよう、国といたしましてもしっかりとサポートをいたしてまいります。

#8
○清水真人君 令和二年度の予算においてもしっかりと地方に対して支援をしていくということでありますので、しっかりと取り計らいをお願いいたしたいと思います。
 続きまして、管理組合の管理に対する助言、指導についてお伺いをいたします。
 従来は、適正なマンション管理、管理不全の防止のために、地方公共団体が当該マンション管理組合に指導、助言を行おうとしても法的根拠がなかったところであります。しかし、本法案の五条にて都道府県は管理組合、管理者に必要な助言、指導、そして勧告を行うことができるとされていて、根拠は整ったというところでありますが、今後、更なる老齢化が、高齢化が進んでいくことによりまして管理組合の存続自体が危ぶまれるケースも増えてくると思っております。管理組合の存続、維持に対してどのような支援を行っていくのか、お伺いをいたします。
 また、この勧告というものに従わなくても罰則規定というのがなかったと思いますが、そのような状況であって、どのような程度の効果、効力が発揮されると見込んでいるのか、お伺いをいたします。

#9
○政府参考人(眞鍋純君) お答え申し上げます。
 マンションの管理については、まずは区分所有者から成る団体である管理組合が自ら適正な管理を行うべきものではありますが、必要に応じて、今回の改正法案に基づきまして地方公共団体が助言、指導、勧告を行うことを通じて自主的な管理の適正化を促していくことが重要と考えております。
 具体的には、この管理の適正化に向けまして、地方公共団体が個々の管理組合に対しまして、管理規約の策定や見直し、管理者の設置、集会の開催などを提案し、指導するということが考えられます。また、必要に応じて補助制度などの支援策の活用を促すということも想定されるわけでございます。
 今御指摘いただきましたように、本法案による助言あるいは指導、勧告は強制力のある制度ではございません、罰則もございません。しかしながら、公共団体という公的な立場からの指摘でございますので、管理組合及び個々の区分所有者にとっては管理の改善を促す一定の効果があるものというふうに考えているところでございます。

#10
○清水真人君 ありがとうございます。答弁をいただきました。
 高齢化等が進んでいく中で管理組合しっかりとやっていかなければいけないと思うんですが、現法案を作ったときにマンション管理士の制度等もつくっていただきました。しっかりと、マンション管理士の方々も活用する中で、管理組合としての活動ができるように指導、助言等ができるような体制を整えていっていただければと思います。
 続きまして、管理計画の認定についてお伺いをいたします。
 本法案の五条の四に、省令で定めるところにより管理組合の管理者が作成したマンションの管理に関する計画について都道府県等の長の認定を申請することができるとしております。その認定の基準について、また、認定を受けるインセンティブ、メリット等がなければなかなか申請には行き着かないのではないかというふうにも思っております。例えば、東京都などでは、建物の性能、管理面が一定の水準を超えれば優良マンションとして公表するような制度を創設をしております。
 こうしたものを市場に浸透させ、マンション価値を高めるとともに、何らかのインセンティブを設け、区分所有者の管理意識の醸成、向上を図ることが必要とも考えますが、見解をお伺いいたします。

#11
○政府参考人(眞鍋純君) 認定制度についての御質問をいただきました。お答え申し上げます。
 今般の改正法案におきまして、マンション管理適正化推進計画を策定した公共団体によりまして、個々の管理組合のマンション管理計画に対する認定制度を創設することとしております。
 具体的な認定基準については、今後、国土交通省令などで定めることにしておりますが、例えば長期の修繕計画を策定していること、これに基づく適切な修繕積立金が設定されていること、管理組合の総会などが適切に開催されていることなどを想定しております。
 この認定を取得したマンションにつきましては、マンションの適正管理に関心のある者を中心に市場において評価を受ける、あるいは区分所有者全体の管理への意識が高く保たれ、管理水準を維持しやすくなるといったことが想定されますので、マンションの売却や購入を予定している者だけではなくして、マンションに継続して居住する区分所有者にとってもメリットがあるものと考えております。
 このため、この認定制度は、マンションの適正管理の誘導策としてそれだけで適切に機能するものとは考えてございますが、加えて、国土交通省としては、認定制度の内容と期待されるメリットについて関連する業界団体の協力も得ながら関係者に広く周知するとともに、認定取得のインセンティブについて今後検討して制度の普及を図ってまいりたいと考えております。

#12
○清水真人君 いろいろな制度全てに共通するところというのが、この間のCCUSなんかもそうだけど、やっぱりインセンティブがないとなかなか取り組まなかったり進まなかったりするものもあると思いますので、その点についてはしっかりと配慮をしていただければと思います。
 続いて、マンション建替え円滑化法の方に移らせていただきたいと思います。
 平成二十六年以前は、敷地を含めマンション全体を売却するという根拠規定はありませんでした。これを行うためには全員の同意というのが必要であったわけですが、平成二十六年に改正された現法において、耐震性の不足のマンションを認定するマンション除却制度、そしてその除却認定されたマンションの除却を、現行法の百三条でありますが、これによって行うためのマンション敷地売却制度が創設をされました。
 五分の四以上の多数の合意により除却認定されたマンション敷地を事業者に売却、新たに建設することが可能となっているのが現状でありますが、この二十六年改正での成果とその後生じてきた新たな課題について伺います。また、それらの課題に本法案にてどのように対応していくのか、お伺いをいたします。

#13
○国務大臣(赤羽一嘉君) このマンションの建替え円滑化法というのは、そもそも二十五年前の阪神・淡路大震災で多くのマンションが倒壊したその再建についての法制度が必要だということから始まったというふうに承知をしております。それまでは区分所有法と民法でやったものですから、区分所有者の全員の同意がないと再建ができないと。現実的には、区分所有者が全員住んでいるというようなマンションというのはそれほど多くないというか、少ないというふうなことがあって、建て替え自体が大変苦労したという中ででき上がったと。これは私も当時関わった法律でございました。
 ですから、二十六年のときにやったのは、耐震性の不足のマンションに対象を当てて、今お話ありましたように、主権者相互の権利調整等の負担軽減を図るためにマンションの敷地売却制度を導入したりとか、また、建て替えの際、やっぱり採算性を考えないとなかなか建て替えできませんので、この容積率の緩和制度も創設を行ったところでございます。
 ただ、これは新しい制度で出しましたけど、時間も掛かるし、区分所有者の権利調整とか、それぞれが置かれた立場が違うし世代も違うということで、また高齢化も進んでいるということで、なかなか簡単ではなくて、改正法の施行からまだ五年しか経過をしていないものの、まだ結果ははかばかしくなくて、マンション敷地売却制度につきましては買受け計画の認定が十件、また容積率緩和制度に係る許可が三件でございまして、これは、このことはこのことでしっかりと進めていこうと。
 ただ、耐震不足を対象にしていたこの制度につきまして、加えて、老朽化のマンションもこれはどんどん広がっていくわけでありますので、今回はこのことを、老朽化も対象にして少し広げていこうということと、また老朽化した団地型のマンションの建て替えや敷地売却をより円滑に行えるように、団地型マンションの敷地の共有関係の整序を行うための敷地分割事業を新たに創設するということにしております。
 ただ、法案を提出した立場でありながら余りこういうことはあれですけど、一歩前進だと思いますが、これはやっぱり抜本的に、今回の国会でも土地基本法の改正も提出をさせて成立させていただいておりますが、この土地基本法の見直しですとか、これまで空き家、また所有者不明的な土地の問題、これは大きな問題となっていますけれども、このマンションの問題もこれから同じぐらい社会的には大変大きな問題として関係省庁とも連携しながら取り組んでいかなければ、なかなか抜本的な対策にはならないんではないかと。
 取りあえず、今回はこれまでの円滑化法の、振り返りながら、足らざる分をまず改正をさせていただきながら継続的にしっかりフォローしていきたいと、こう考えております。

#14
○清水真人君 今大臣からも、しっかりと取り組むという話と、今回の法案にて敷地分割制度の導入という話がありました。
 そこで、敷地分割制度に関しまして、その内容についてお伺いをさせていただければと思います。

#15
○政府参考人(眞鍋純君) 敷地分割制度についてお答え申し上げます。
 現在、全国のマンションストック約六百五十五万戸のうち約三分の一、二百万戸が複数棟から成り敷地を共有化するいわゆる団地型のマンションと言われるものでございます。この団地型マンションにおきましては、多様な意向を持った区分所有者の方がおいでになる、また、棟や区画ごとに意見が異なることもあるということから、建て替えや敷地売却などによる再生を進める際に、区分所有者全員の同意を得なければならないということになりますと、これは極めて困難ということになります。そうした課題がございます。
 この団地型マンションの再生を円滑化するために、本改正法案におきましては敷地分割制度を創設することとしております。
 具体的には、耐震性の不足あるいは老朽化等により著しく危険な状態にある住棟を含む団地型マンションを対象といたしまして、団地建物所有者及び議決権の五分の四以上の多数決により、組合による権利変換などの仕組みを活用して共有関係を整序をし、敷地を分割すると、こういうものでございます。
 この分割された敷地、これを例えば売却事業の対象にするということによって除却、更新を図っていくということがスムーズにできるというふうに期待してございます。区分所有者にとっては再生に向けた選択肢が広がるということになり、団地型マンションの再生の円滑化が図られるのではないかと期待しているところでございます。

#16
○清水真人君 今、その五分の四の話もありました。この五分の四になるというのは大変結構なことだと思っておりますが、これをするためには、まず、団地建物所有者集会、これを開かなければいけないということだと思います。特定団地建物所有者、敷地共有持分割合の五分の四以上の多数にて敷地の分割決議をするということであろうと思います。
 この集会を行うに当たっては、この集会招集の通知を行わなければいけないということであります。こうなってきますと、例えば海外居住だったり、相続等やその他の事由によって所有者が不明の案件も出てくる、さらには所有者が五分の一を超えてくる場合も想定をされるところであります。不明であるだけに、実際の賛否というのは分からない場合があるわけでありまして、場合によっては、その不明者の賛否の議決によって敷地分割の可否の分かれ目になるとか議決が困難になることも想定をされると思いますが、見解をお伺いいたします。

#17
○政府参考人(眞鍋純君) 御指摘をいただいたとおりでございまして、マンションの規模が大きくなるほど区分所有者の総会への出席率が下がっていくということが一般の傾向としてございます。
 区分所有法の中では、総会における議決権は、書面や代理人、電磁的方法による行使を可能としております。また、国土交通省では、マンションの建て替えに向けた実務的な方法をまとめましたマニュアルによりまして、なかなかそのマンションに常におられない方、不在区分所有者に対しまして、郵送のみによる対応をするのではなく、定期的な訪問あるいは電話による依頼を行うことなどを通じて積極的なコミュニケーションを図ることを推奨しておりますが、当然限界があるところでございます。
 他方、所在不明者、所在の分からない方につきましては、マンションの改修や建て替え等に関する議決において、連絡が取れませんので、その人数の割合の多寡を問わず、実務上、反対者に含めて取り扱われていると、こういうことになっていると承知しております。
 先ほども大臣が答弁いたしましたとおり、マンションを含む区分所有建物における所在不明者、この取扱いについては非常に大きな問題というふうに考えてございますので、法務省と連携を図りつつ、必要に応じて検討を進めてまいりたいと考えております。

#18
○清水真人君 今、否の方に入るという話がありましたが、実際のところは分からないというところが現実だろうと思います。法務省ともしっかりと連携をする中で、着地点というのを見出せるような、そんな取組をしていっていただければと思います。
 続いて、高齢者対策についてお伺いをいたします。
 高経年のマンションにおいては、マンションと同じように入居者も高齢化をしている場合が多いことは想像に難くありません。このようなマンションにおいて修繕や建て替えを行う際に追加の資金が必要となった場合、負担することが難しい事案が起きることも想定をされます。これらに対してどのような支援を行うのか。
 また、地方部においては、地理的、経済的条件によって住宅購買需要というのが低くて採算が見込めず、ディベロッパー等が手を出さないことにより建て替えが進まないことも考えられますけれども、地方部においての建て替えの推進について見解をお伺いいたします。

#19
○政府参考人(眞鍋純君) お答え申し上げます。
 従来から、マンションの改修や建て替えにつきましては、優良建築物等整備事業といった補助制度によりまして地方公共団体と連携して支援をしているほか、税制の優遇措置ですとか、住宅金融支援機構による建て替えや改修についての低利の融資、専門家による管理組合からの相談体制の整備への補助などについて国としても支援を行ってきたところでございます。また、今般の法改正に併せまして、これまでの取組に加えて、令和二年度予算、令和二年度税制改正において、ソフト、ハード両面から措置の充実を図ったところでございます。
 先ほど副大臣の方からも答弁いただきました地方公共団体が行う様々な取組への支援の強化あるいはマンションの長寿命化に関するモデル的な取組の支援などを行うことにしているほか、マンションの敷地売却や団地型マンションの敷地分割の円滑のために、これらの事業を行う組合について、その非収益事業所得に係る法人税を非課税にするなどの税制上の措置を講じることとしております。
 これらの税制上、金融上、あるいは財政上の措置に加えまして、要除却認定を受けた老朽化したあるいは耐震性のないマンションについての容積率の緩和制度の拡充なども今回の法案には盛り込んでいるところでございまして、これらの規定の柔軟な対応を通じまして、マンションの再生あるいは長寿命化、円滑に進むことを期待しております。
 また、地方部の建て替えについても御質問いただきました。
 御指摘いただきましたとおり、地方部によっては、地域によっては住宅の需要が乏しくて、建て替え時の余剰容積の活用による採算性の向上が余り期待できないというふうな場合があり、マンションの建て替えが進みにくいというケースも当然あるわけでございます。このような場合であっても、まずは適正な維持管理、計画的な修繕に取り組んでいただき、できる限り長寿命化していただきたいと考えてございますが、やむを得ず再生を図る必要がある場合も想定されることから、今回の改正法案により、敷地売却制度の対象を拡充あるいは容積率の緩和制度の対象を拡充して、なるべくその除却、建て替えをしやすくしたということでございます。
 なお、敷地売却制度については、マンションを除却してその後にマンションを建てるというケースだけではなくして、例えば戸建て住宅用地にするとか、医療、福祉、介護の施設、商業施設用途に転換するというような出口も考えられるところでございます。こうした場合でも区分所有者に対しては適切な対価が分配されるということになりますので、そうした辺りでこの制度の普及を図り、様々な形での再生が進むよう地域の実情、ニーズに応じた普及に努めてまいりたいと考えてございます。

#20
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間ですので、おまとめください。

#21
○清水真人君 はい。
 最後に、目標、令和七年にマンション建て替え件数が累計で五百件という目標が立てられていると思います。まずはこれを達成できるように、しっかりと取り組んでいっていただければと思います。
 質問を終わります。

#22
○森屋隆君 おはようございます。共同会派、立憲・国民.新緑風会・社民の森屋隆です。
 質問の機会をいただき、感謝を申し上げます。
 まずは、新型コロナウイルス関連で質問をさせていただきたいと思います。
 新型コロナウイルス感染者が東京都内で急増をしております。安倍総理は、先週の段階で、国内感染状況は、蔓延のおそれが高い、ぎりぎりの状況である、そして、長期戦を覚悟する必要があると、このように述べています。
 また、先週は、大阪在住の鉄道駅員、そして石川県ではバス運転手からも感染が認められ、営業所の閉鎖、消毒、関係者等の自宅待機が行われています。更に感染が拡大すれば、この公共交通機能あるいは物流機能は崩壊するおそれが出てきます。しかし、このような厳しい状況の中でも、交通運輸労働者はその社会的責務を全うしています。
 現在は緊急事態宣言が発令されようとしております。皆でこの国難を乗り越えるために、そして社会的混乱、パニックを起こさないためにも、国、地方自治体、そして交通運輸事業者、国民との更なる連携が必要だと思いますし、そして大事なのはやはり正確な情報発信だと思います。
 そういった中で、佐々木政務官のSNSの発信が波紋を呼びました。当然、この佐々木政務官も批判されているような意図で発信したわけではないと思いますけれども、結果として、この緊迫している状況の中で不適切だったんだろうと思いますし、このような発信は大変残念でした。そのことによって、どうしても誤解を生じさせ、国民に不安や、国に対する信頼感を失うことになったのではないかと思います。したがって、そのようなことも払拭するためにも、今まさに国交省のリーダーシップ性が求められています。その責務を果たさなくてはならないと思います。
 赤羽国交大臣にお聞きをいたします。
 一つは、人流、物流機能を守るため、これは国民の生活を守る、健康を守る、そしてそこで働く者を守るためです。現時点での課題と指導、そして長期戦を視野に置いた課題と指導について、そしてさらには、冒頭申し上げました人流、物流機能の崩壊というようなこの最悪のシナリオ、危機管理の観点からも、現時点でよろしいですから、お考えを教えていただきたいと思います。
 二つ目は、交通運輸労働者、もう御承知のとおりですけれども、不特定多数の方々と接触する機会が多い、そういった業種であります。いつ自らが感染をしてしまうのか、そしてまた、その感染によって家族や他人に感染をさせてしまうのか、このような肉体的、特に精神的ストレスが非常に高まっています。交通運輸労働者等への対策について、これも現時点でのお考えで結構でございますので、御答弁をお願いしたいと思います。

#23
○国務大臣(赤羽一嘉君) 冒頭、まず、佐々木大臣政務官のああしたツイッターについては、私、国土交通大臣としてまずおわびを申し上げたいと思います。また、本人にも昨日の朝一番に、こうした緊急危機的な事態に対して最も気を引き締めて臨まなければいけない我々の立場から、大変、また国民の皆様心配もし、大変な対応に追われている中で緊張の緩みはあってはならないということはきつく申しておきました。本人も、大変申し訳なかったということでおわびをしておりましたので、まず御報告させていただきたいと思います。
 また、昨日の新型コロナウイルスの対策本部におきまして、総理から、本日にも緊急事態宣言の発出を行いたいとのお考えが示されたところでございます。
 公共交通や物流、先生よく御承知だと思いますが、我が国の国民の皆様の国民生活や経済活動を支える最重要なインフラだというふうに思っております。新型インフルエンザの特別措置法に基づきましても、緊急事態においても必要な機能を維持することが求められるというふうに私たちも認識をしております。国交省といたしましては、今後の、当然、動向を丁寧に把握しつつ、関係地方公共団体、また関係事業者と連携をしながら、必要な輸送機能の確保に適切に全力を挙げてまいりたいと、こう考えております。と同時に、そのためには、現場で働かれているそれぞれの運転従業員の皆さん等々の方々の健康、感染防止対策というのは大変重要でございます。
 国交省として、これまでも関係業界団体の皆様に対して、マスクの着用、うがい、手洗いの励行、そして毎日の検温、そして、少しでも調子が悪いときには休めるという休みやすい環境の整備ということを繰り返し要請してきているところでございますし、車両ですとか、中の換気の励行ということも行っているところでございまして、こうしたことをしっかりと更にこれまで以上に徹底をして、これ、公共交通機関というのは本当に支えなければいけない大事なことでありますが、その中で働く方の感染防止というのは、これも同時に最優先していかなければいけないことと認識しながら、万全の対策を取れるように全力で尽くしていきたいと、こう考えております。

#24
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。
 本当に国民生活を底支えする産業の一つであると思います。是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 次に、マンションの管理適正化、マンションの建替え円滑化法案についてお聞きする前に、これも大臣お膝元のことであります、兵庫県淡路市の世界平和観音像の撤去について報道がされています。撤去費用については二億円とも言われておりますけれども、特にバブル期に建てられ、その後、こういったものが放置されて老朽化した大型の建物等に対する、これ所管違うのかもしれませんけれども、国交省のお考えがあればお伺いをしたいと思います。

#25
○国務大臣(赤羽一嘉君) 老朽化した建築物、またインフラもそうですけれども、やっぱりバブル期というか高度経済成長期間に造られたものってたくさんありまして、ちょうど五十年目とか、四、五十年を迎えて老朽化が相当進んでいるということはもうこの委員会でも質疑に取り上げていただいたところでございまして、こうしたことを、老朽化対策、万全に進めていかなければいけませんし、建築物につきましては、そもそも建築基準法におきまして、不特定多数の方が利用する建築物等に対しましては維持保全計画の作成や定期検査、報告等を義務付けておりますし、また、危険な建築物等に対しましては特定行政庁による必要な措置、除却や防護ネットの設置等の命令等を可能としております。
 また、加えて、近年出しました空き家の特別措置法におきまして、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある空き家、特定空き家等につきましては市区町村による必要な措置の命令等を可能としているというところでございます。
 今回のマンションのこの改正法案につきましても、マンションも、ある意味で、先ほどちょっと申し上げましたけど、区分所有者が集まっていて、それぞれ一人一人が状況も違うし、経済的な状況も違う中で、老朽化してきたマンションの処分をどうするかというのは大変これまで以上により難しくなってくる、複雑化してくるというふうに思っております。
 ですから、今老朽化が進んでいる中で、適切な管理を行って、なるべく丁寧に長く使えるということを取りあえずこの法改正でお願いをしながら、抜本的には、先ほどちょっと申し上げましたが、関係省庁とも連携して、この大きな問題をどう取り組んでいくのかというのは検討していかなければいけないと、こう考えているところでございます。

#26
○森屋隆君 ありがとうございます。
 それでは、少子高齢化社会が進む中で、団地やマンションの建物自体の老朽化、また、この区分所有者の不在化が顕著になっています。今大臣からもお話ありました。住民や地域の安全が損なわれないためにこの施策は急務だろうと、これ私も思います。また、若い世代が、このマンションストックの再利用ではなくて、やはり日本というのはそうなんでしょうかね、現在も新築マンションを購入する方が相当おられると、こういうふうにお聞きをいたします。今後も空き家となっていくマンションがこれは増え続けるんだろうと、こういうふうに思います。
 そういった中で、先ほど清水委員の質問と重複する点も多いかと思いますけれども、幾つかについて御質問をしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 一つはマンションストック数、これについて、そして偏在地域、また除却が必要なマンション数というのはどれぐらい想定されているのか、お聞きをしたいと思います。

#27
○政府参考人(眞鍋純君) マンションストックについてお答え申し上げます。
 平成三十年度末時点で、全国に約六百五十五万戸存在してございます。地域別に見ますと、首都圏の一都三県、東京、神奈川、埼玉、千葉で全体の約五割、近畿圏の二府一県、大阪、兵庫、京都でございますが、全体の約二割と、大都市圏への集中が顕著でございます。
 除却が必要なマンション数について、具体的な数について把握は困難でございますが、マンションストックの中には旧耐震基準で建築されたものというものが約百四万戸ほどあるというふうに把握してございます。また、新耐震基準で建てられた、つまり耐震性を有するものであっても築四十年を超えるものが、令和五年末には約三十四万戸、十五年先、令和二十年末には八倍の二百六十三万戸というふうになります。これらが全て除却が必要というわけではございませんが、一定程度除却や建て替えの検討対象となるものがこの中に多く含まれることになるのではないかと考えております。

#28
○森屋隆君 ありがとうございます。本当に大変多い戸数だなとつくづく思います。
 こうしたマンション区分所有者の、これも先ほど出たのかもしれませんけど、年齢、まあ年齢層ですね、そして空き家化などというのはどうなっているんでしょうか。

#29
○政府参考人(眞鍋純君) 平成三十年度に実施いたしましたマンション総合調査によりますと、世帯主の年齢が六十歳以上となるものが約半数、四九・二%でございます。また、五十代、五十歳から五十九歳の世帯主、これが約四分の一、二四・三%ある一方、三十九歳以下ということを集計してみますと約七%ということになっておりまして、世帯主の年齢は高齢化していると言えると思います。
 また、築年数の大きいマンションほど全体的には高齢化の傾向が高く、六十歳以上のみの世帯がかなり増えてくるという傾向があることが把握できました。さらに、永住意識のある区分所有者が六割を超えているという調査結果もございます。こうしたことを考えますと、今後住み続けることによって、結果的に高齢化が進んでいく可能性が強いというふうに考えてございます。
 また、空き家についての御質問でございますが、平成二十五年度の住宅・土地統計調査によりますと、昭和五十五年以前に完成したマンション、約四五%で少なくとも一戸以上の空き家があるということが明らかになってございます。

#30
○森屋隆君 ありがとうございます。やはり高齢化が進んでいるということで、その実態がよく分かりました。
 次に、過去の法律の改正で創設された、耐久性のない、今ありましたけど、マンションの敷地売却、そして容積率の緩和特例によって、この建て替えというのはどのくらい進んだんでしょうか。これについてあれば教えていただきたいと思います。

#31
○政府参考人(眞鍋純君) 平成二十六年度に創設されました敷地売却制度でございますが、この売却制度を活用して買受け計画の認定が行われたマンション、必ずしもまだ事業は完成していないものも含まれますが、十件となっております。
 また、同時に創設いたしました容積率の緩和特例の制度でございますが、これが現時点で三件把握してございます。要除却認定の実績は令和二年四月現在で二十四件となってございますが、まだ実行に移されたのは、今のような数字でございます。

#32
○森屋隆君 ありがとうございます。五年ということで、まだこのぐらいの数字なのかなというふうに思いますけど、やっぱり少し少ないですかね。
 そして、次に、建て替えによる区分所有者の負担額、そして利用容積率はこれどうなっているのか。さらに、この建て替えの後の利用容積率が、建て替え前と比較するとこれ大分低下しているというか狭くなっているというんですかね、と思いますけど、この原因について、把握している範囲でお答えをいただければと思います。

#33
○政府参考人(眞鍋純君) マンション建て替えにおきます区分所有者の負担額は増加傾向にございます。平成十三年以前に建て替えが竣工したマンションについて調査したところ平均四百万未満というような数字でございましたが、平成二十四年から二十八年まで、この五年間に竣工したマンションでは平均一千百万円を超えているということで、つまり持ち出しが増えているという傾向にございます。
 また、利用容積率につきましても、建て替え前後の利用容積率を比較してみましたところ、その比率はずっと低下傾向にございます。これまでに行われてきたマンションの建て替えは、建て替え前のマンションにおいて敷地や指定容積率にある程度余裕があって、保留床の処分によって建て替え事業における区分所有者の経済的負担の軽減につながるものが逆に多かったということだと思いますが、最近では、容積率の余裕が少なくなって建て替えに伴う費用負担が増加傾向にあるということが言えると思います。
 このため、今後のマンションの建て替えにおきましては、従来に比べて区分所有者の経済的負担が増加するなど、事業の成立が難しくなってくる傾向にあるのではないかと考えてございます。

#34
○森屋隆君 ありがとうございます。
 やはり負担がかなりあるということで、実は、この建て替えによって区分所有者の負担が二重ローンになったりする可能性だったりとか、あるいは二重ローンなどにならない、ローンで苦しまないために区分所有者に対する費用負担を軽減させる手段というんですかね、こういったものというのは考えられているんでしょうか。

#35
○政府参考人(眞鍋純君) 建て替えは、一般的には保留床あるいは余剰敷地の売却などによって建て替え費用の負担軽減を図ることが多いわけでございますが、建て替え費用の一部は、先ほど御答弁申し上げましたように、区分所有者が負担して、その金額が増える傾向にございます。こうした費用負担についてはできる限り軽減することが望ましいというふうに考えてございまして、従来から、住宅金融支援機構によるマンション建て替えなどに対する融資、あるいは満六十歳以上の区分所有者に対するリバースモーゲージ型の融資などによりまして、できる限り負担を軽減して、この事業が進むように普及しているところでございます。また、優良建築物等整備事業というような公共団体を通じての補助金によりましても、その採算性の向上について支援をしてきているところでございます。
 なお、建て替え対象となるマンションは築後四十年程度経過しているものが平均ということでございます。そうしますと、長年住み続けている区分所有者の方は大体住宅ローンは完済しておられるのではないかなと考えてございますが、既存マンションとして取得してそこに住み続けている方となりますと、住宅ローンを返済中の方もまだおいでになるというふうに考えられます。建て替え後のマンションを取得するために必要な追加負担分と合わせて両方の住宅ローンということになるわけでございまして、住宅金融支援機構のフラット35を含め両方のローンが借りることは可能というふうに考えてございますが、先ほど申し上げましたような費用負担を軽減する仕組みというものがございますので、その普及を図ってまいりたいと考えてございます。

#36
○森屋隆君 ありがとうございます。
 そして、先ほど高齢化が進んでいるという話がありましたけれども、この建て替えのときに、五分の四が賛成しても残りの五分の一の方の中に反対の方がいて、このままでいいよと居座りをして、そういった場合が現実として考えられると思うんですけれども、そういった対応についてはどのように考えているんでしょうか。

#37
○政府参考人(眞鍋純君) マンション建替え法に基づくマンション建て替え事業では、建て替え組合がマンションを明け渡さない者に対しまして期限を定めてその明渡しを請求することができる、請求を受けた者はその期限までにマンションを明け渡さなければならないという法律上の規定はございます。しかしながら、明渡し請求の際に定められた期限を終了した後も占有を継続する方がいらっしゃった場合には、残念ではございますが、明渡しを求める訴えを建て替え組合が提起して、民事執行により明渡しをさせるということになろうかなと思います。
 なお、建て替えやマンションの敷地売却に関しましては、日本弁護士連合会と連携いたしまして、弁護士や建築士などの法的、技術的な専門家による相談体制を構築しているところでございます。二〇一八年度までに七十二件の相談がありまして、引き続き、円滑な合意形成が図られるよう、また、様々なトラブルの解決にこういった相談窓口の周知、活用に努めてまいりたいと考えてございます。

#38
○森屋隆君 ありがとうございます。
 老朽化したマンションですけれども、解体するに当たって、これアスベストが使われていることが多いかと思いますけれども、この対応についてお願いしたいと思いますし、また、金額も相当跳ね上がるんだろうと、こういうふうに言われていますけれども、その点についてもあれば、よろしくお願いしたいと思います。

#39
○政府参考人(上田康治君) お答えいたします。
 マンションを含む建築物の建て替え等の際には、大気汚染防止法に基づき、まず建築物への石綿の使用の有無を調査し、石綿が使用されている場合には、都道府県に届け出た上で、作業基準を遵守して石綿の使用実態に応じた飛散防止措置をとり、石綿の除去作業を行うこととなっております。
 石綿の除去費用は、使用面積にもよりますが、最も費用の掛かる吹き付け石綿について平成十九年一月から十二月までの一年間の施工実績百九十五件を社団法人建築業協会が集計、分析した調査結果では、例えば三百平米以下の場合には一平米当たり二万円から八万五千円程度掛かるとされております。
 引き続き、大気汚染防止法を適正に運用することにより、建築物の建て替え等に係る石綿飛散防止対策に万全を期してまいりたいと考えております。

#40
○森屋隆君 ありがとうございます。
 健康にも関わることですから、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、国の基本方針に合わせて地方自治体がマンションの管理適正化推進計画制度、これを設定するわけでありますけれども、マンションというのはもう当然私有財産でありますから、どのように適正に管理していくのか、実効性のあるものにしていくのか、この辺についてお聞かせをいただきたいと思います。

#41
○国務大臣(赤羽一嘉君) 細かいことはもしあれでしたら局長からも答弁補足してもらいますが、元々、もちろんマンションというのは私有財産であります。ただ、先ほどちょっと阪神・淡路大震災のときのことを申し上げましたが、当時、随分潰れた個人の家が多くて、一軒一軒の私有財産の除去について公的な資金を投入するかどうか、大変大きな政治テーマになりました。私は自分も被災地の選出議員ということもあって、一軒一軒は私有財産ではありますけれども、それが十軒、二十軒となると、それはもう町そのもの、要するに公的なものだということで、一軒一軒の家の除去についても、あれ以来、大型の激甚災害のときには基本的には公的な税金が投入するということがあったと。
 私、今回、確かに私有財産であるマンションですから地方自治体が云々ということはなじまないという御意見もよく分かりますが、そうすると、やっぱり巨大な空き家とか巨大、まあ空き地ではないんですけど、大変な問題になってしまうんではないかと。それぞれ私有財産であるはずの集合住宅のマンションをどうしていくのかというのは、やはり地方自治体においても検討課題というか、課題として持っていただきたいというのが今回の法改正の一つだというふうに思っております。
 そういう意味で、任意ではありますけど、地方公共団体の業務として新たに管理適正化に関する目標や施策の内容等を定めたマンション管理適正化推進計画の策定、これをお願いすると。もう一つは、推進計画を策定した地方公共団体における、適正な管理を行っている個々の管理組合のマンション管理計画の認定を行うと、しっかりやっているところはしっかり評価すると、これも任意でございます。また、管理の適正化を図る必要があるマンション管理組合等に対する指導、助言等を創設するということでございます。
 これは、やっぱり数多いマンションで、マンション管理組合が管理をやってもらうというのがマン管法を作ったときの思いでございまして、そうしたことが必ずしも足並みそろっているわけじゃないという現実の中で、老朽化を放置しないという、適切な管理をしてなるべく住みやすい状況を続けるということで、地方自治体としても責任を持って関わってもらうというのが今回の法改正でありまして、しっかりと、地方自治体、都市部から始まることになると思いますが、こうした法改正の意義を徹底しながら協力方お願いしていきたいと、こう考えております。

#42
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。
 この自治体が実施する管理計画の認定制度、マンションの適正化法案の中に、第五条の四ですかね、資金計画についてもうたわれていると思うんですけれども、なかなかこの修繕費も、見ればショートしているところも多いのかなと思いますけれども、この適切というのは何をもって適切という判断をするのか、資金的な縛りとかがあればお聞きしたいと思います。

#43
○政府参考人(眞鍋純君) 管理計画の認定制度についてでございます。
 管理計画の具体的な認定基準につきましては、今後、国土交通省令などで定めることにしてございますが、例えば長期の修繕計画を策定していること、これに基づく適切な修繕積立金が設定されていること、管理組合の総会などが適切に開催されていることなどを現在想定しているところでございます。
 このうち、修繕積立金の設定の適正性につきましては、地方公共団体による審査の負担などにも配慮いたしまして、申請書類から客観的に判別可能になるような簡便な内容にしたいというふうに考えてございます。
 また、認定事務については、これは公共団体が認定するということになりますので、ガイドラインを策定して、その実務の円滑化にも努めてまいりたいと考えてございます。
 具体的な修繕積立金の額の水準などの詳細な基準につきましては、マンションの管理の専門家あるいは認定審査を行う公共団体等の意見も踏まえまして今後検討してまいりたいと思います。なるべく広い範囲の御意見を聞いた上で適切に定めてまいりたいと考えてございます。

#44
○森屋隆君 どうもありがとうございます。
 次に、自治体の強制力あるいは自治体のまちづくりの総合プランなども聞きたかったんですけれども、これも先ほどの大臣の答弁に網羅されていたんだろうと思いますので、一点だけ、自治体の人的あるいは財政的な負担も相当あると思いますので、この辺のサポートもお願いしたいと思います。
 したがって、私はこのマンションストックの管理も当然必要だと思うんですけれども、新築マンションどんどんどんどん建っていく中で、なかなか、古いものが、やっぱり壊してまた新しいものを建てればいいんですけど、そうでない実態があるわけですから、新築マンションの建設についても何らかの規制というか考え方を示さない限りは、やっぱりなかなか解決しない問題だと思いますけど、この辺についてよろしくお願いしたいと思います。

#45
○政府参考人(眞鍋純君) 空き家あるいは空き室の発生を抑制して既存住宅の利活用を促進するために、従来から既存住宅流通市場の整備に取り組んできたところでございます。
 一方で、旧耐震基準のマンションストックが約百四万戸ほどございます。また、バリアフリー性や省エネ性が不十分な住宅も多数あるということがございますし、また今後、築年数を経過したマンションの老朽化なども懸念されることから、これらの適正な維持管理や改修も重要でございますけれども、建て替えも含めた質の高い住宅の供給を進める、これによりまして外部不経済の解消、住宅の性能の向上を図っていくということもまた重要なことかと考えてございます。この辺りは国民の住生活に対する多様なニーズということもございますので、新築と既存、両方の住宅市場を双方視野に入れまして、将来世代に継承できる良質なマンションを始めとする住宅ストックの形成に向けた取組を進めることとしております。
 また、来年三月に閣議決定を予定しております新しい住生活基本計画、この策定に向けまして、社会資本整備審議会の住宅宅地分科会におきまして多様な立場の方から御議論をいただいているところでございます。その中にも、様々、新築や既存住宅にまたがる多様な御意見をいただいているところでございますので、次回の住生活基本計画の策定に向けまして更に検討を進めてまいりたいと考えてございます。

#46
○森屋隆君 時間が来ましたので、最後にしたいと思います。
 このマンションストックの再生というのは海外では割と進んでいるというふうにも聞くんですけれども、日本においてもこの再生の現状、傾向値などが、いい傾向値というんですかね、それがあればお聞きして、質問を終わりたいと思います。

#47
○委員長(田名部匡代君) 時間が来ておりますので、答弁簡潔にお願いします。

#48
○政府参考人(眞鍋純君) 先ほど答弁でもございました令和二年度の予算におきまして、先導的なマンションの長寿命化やあるいは建て替えの推進、それについてのモデル的な補助をしたいというふうに考えてございます。そうした辺りで事例も収集して、今後横展開を図ってまいりたい、今後の宿題とさせていただきたいと思います。

#49
○森屋隆君 どうもありがとうございました。

#50
○浜口誠君 立憲・国民.新緑風会・社民の浜口誠でございます。
 まず、私からも緊急事態宣言に関連して質問を少しさせていただきたいと思います。
 今日は緊急事態宣言が発出されるという予定になっておりますが、昨日、小池東京都知事の会見を拝見していたときに、東京都としても、今後緊急事態宣言が出されたときに休業を要請する施設、さらには緊急事態宣言が発令されても感染防止をした上で継続してやっていただく施設やサービス、これを明確化していきます、今、国の方とその内容については協議していますという御発言があったかと思います。
 物流については、先ほど来お話あるように、人流も物流も、公共交通機関もあるいはトラック輸送等の物流も、これは継続して国民生活を支えるために必要なサービスとしてやっていただく必要があるというふうに思っております。その一方で、物流を支える整備工場ですとか、あるいは販売店のサービス部門ですとか、ここも物流を支える上では必要な仕事だというふうに思っておりますので、その辺が今後の国と地方公共団体との協議の中でどこまでの範囲を想定されているのか。
 現時点で、国交省として、物流を取り巻く整備部門、ここも継続するサービスとしての対象になっているのか、今の地方公共団体との協議状況について、現時点で分かる範囲で教えていただきたいと思います。

#51
○国務大臣(赤羽一嘉君) この件について、国と地方公共団体が具体的に、少なくとも国土交通省が地方公共団体としていることは現時点ではございません。
 ただ、先ほど申し上げましたように、物流並びに公共交通機関というのは国民生活と経済の基盤で、大変重要な、最重要なインフラだと思っておりますので、そこに関わることについては、どういった支援策ができるのかというのは検討を進めていかなければいけないと思っておりますし、様々、ちょっと今日、まだ今の時点で発表はできておりませんけれども、近々、そうした経済対策の内容を発表できるんではないかと思っております。

#52
○浜口誠君 是非、昨日の会見では、小池知事、国と協議して明確にしますということは言われていましたので、どこが国の窓口になっているのかというのは私も承知しておりませんけれども、それぞれ所管する範囲の中で、これは、このサービスは、緊急事態宣言が出されたとしても感染防止対策しっかり取った上で継続してやるサービスだ、施設だということは、ちゃんと意見を国交省としても申し上げていただきたいなというふうに思っておりますので、その点、大臣、よろしいでしょうかね。

#53
○国務大臣(赤羽一嘉君) 済みません、ちょっと御質問に答えているかどうか分かりませんが、今朝ほどの記者会見でも申し上げましたが、先ほど申し上げたとおり、公共交通機関、物流の必要性、また新型インフルエンザの特措法において、法的にもそれはしっかり支えていくということが求められているということが原則であって、そのことについて、ちょっと一部、今朝の報道では、何か新幹線を五割減するとか、何かちょっと具体的な話がありましたが、あれは全く国土交通省ではそうしたことは検討もしておりません。
 当然、これからの状況の推移の中で様々なことは起こり得るかもしれませんが、現時点でそういうことを方針とか検討は全くしていないということは、ここでも明らかにしておきたいと思います。

#54
○浜口誠君 ありがとうございます。是非、正しい情報を国民の皆さんにしっかり伝わるように対応していただくことをお願い申し上げておきたいと思います。
 それでは、法案に関連して質問させていただきます。
 まず最初は、マンション管理適正化推進法の改正と、今回はマンション建替え等の円滑化法二本が改正の対象になっておりますけれども、この二本を今回改正する目的、狙い、これについて、まず大臣にお伺いしたいと思います。

#55
○国務大臣(赤羽一嘉君) マンションは国民の皆さんの一割以上が居住する大変重要な居住形態だということが一つ。加えて、先ほども申し上げましたが、もう築四十年を超えるマンションが約八十一万戸、これはもう当然年々増加をしていくわけでございます。それに加えて、これまでマン管法というものが作って、マンションの管理組合をつくって管理をしっかりしていこうということを新しい法律ができて進んだと。
 建て替えというのは、なかなかそうしたものが、事案がないんですが、阪神・淡路大震災のときに、建て替えをするときに法律が整っていなくて、大変、裁判に持ち込まれた例も数多くあったので、マンションを建て替えようとするときの法的な整備を行おうということの、この二つがそもそもあるわけでございますが、これがずっと進んでいる中で、先ほどから申し上げましたように、まずマンション管理適正化法につきましては、国で基本方針を策定して地方公共団体にも関わってもらうと、こうしたことを今回の法改正で入れるというのが一つでございますし、建て替えの方につきましては、耐震不足のマンションを対象にしていたこれまでの法改正に加えて老朽化マンションもその対象に加えるとか、先ほど御答弁しましたが、団地型のマンションの敷地分割の同意要件の緩和といったものを今回の二つの法律の改正に盛り込ませていただいたところでございます。
 ただ、先ほどもちょっと御答弁いたしましたが、区分所有者それぞれがそれぞれの状況に応じて一生涯の買物というものを買った、その何というか、住み終える後ということについては非常に、何というか、その後コンセンサスを取るというのは簡単ではないし、そうしたことはやはりもう少し、この法改正に加えて根本的な検討をしていかなければ大変大きな社会問題になり得るというこのマンション問題、そんな容易なことではないのではないかと思いますが、その第一歩として、地域における社会問題になり得るこのマンションについて地方公共団体にも関わってもらうということと、より管理をしっかりしていただいて老朽化を、スピードを食い止めながら、より良いマンションを増やしていくというか、何というか、放置化しないと、こうしたことが今回の法改正の思いでございます。

#56
○浜口誠君 大臣も触れていただきましたとおり、日本はどちらかというと、先ほど来御意見もありましたけれども、新築文化というか、マンションも一戸建てもですね、新しいマンションに皆さん移り住んでいく、あるいは新築の家を買われるというのが多いんですけれども、ヨーロッパなんかへ行くと、逆に非常に古い物件も、メンテナンスしっかりやってリノベーションしながら長く住み続けているという、そういう文化、根付いています。
 日本も、本当に耐震性が行き届いていないマンションについては建て替えるということも必要だと思いますけれども、しっかりとした丈夫なマンションであれば長く住み続けられる、そういった文化も私は醸成していく必要があるんではないかなと。その方が、住んでいる方の生活も安定するし、その物自体も長く使っていただいて、日本のストックとして有効に活用できるというふうに思っておりますので、これ私見ですけれども、是非そういったところも国土交通省としてもしっかり、その環境づくりという意味では、旗振りをしていただきたいなと、こんなふうに思っております。
 今、お手元、資料一を御覧いただきたいと思いますが、平成三十年のマンション総合調査で、これ築年数ごとにどういう方が住まわれているかというのを調べたものです。
 先ほども少し議論ありましたが、より細かく見ていくと、昭和五十四年以前のかなり築年数の高いマンションですと、もう七十歳以上の世帯主の方が約五割ですね、六十歳代でももう三割、要は八割ぐらいがもう六十歳代以上という、かなり高年齢の世帯主の方。昭和五十五年から平成元年においても、このように六十歳以上の方が非常に世帯主としては多いと、こういう傾向にあります。
 このように、築年数が多いマンションと世帯主の方の年齢も高い、これが同時進行している場合にどのような影響があると国交省の方として考えておられるのか、その辺りについてお伺いしたいと思います。

#57
○政府参考人(眞鍋純君) 住宅・土地統計調査によりますと、これ平成二十五年の調査結果でございますが、昭和四十五年以前に建築されたマンションのうち、居住者が六十歳以上のみの世帯が五割を超えていると、建設後相当の期間が経過したマンションにおける高齢化が進行しているというのは事実でございます。
 高齢化が進行いたしますと、高齢者の転居あるいは相続などによりまして空き住戸化あるいは賃貸化が進む傾向が強くなってまいります。こうしたマンションでは、管理組合の役員の担い手が不足する、管理組合の総会の運営そのものが困難になるというような運営面での課題がまず発生いたしまして、これにより大規模修繕や建て替えなどに必要な管理組合の決議ができないとか、維持修繕に必要な修繕積立金を確保できないというような維持管理面での課題が増加してくるというふうに承知してございます。
 このような状態が長期化いたしますと、適切な維持管理が行われずに、建物、設備の老朽化が進み、居住者の生活上の支障、あるいは外壁が剥落するなどによりまして居住者や近隣住民などに危害が生じるマンションが発生するというような事態も起こり得ると考えてございます。

#58
○浜口誠君 ありがとうございます。
 まさにいろんな課題が、今局長が御答弁されたようにあるというふうに思っておりますので、今回、この法改正というのは非常に重要な位置付けだというふうに思っております。
 その中で、今回のマンション管理適正化推進法の第三条の二項に、基本方針に織り込むべき内容が幾つか書いてあるんですけど、その中の一つに、マンション管理適正化に関する啓発とか知識の普及に関する基本的な事項というのが入っているんですけど、これ具体的に啓発だとか知識の普及というのはどのようなことを基本方針に織り込むことになるのか、具体例を挙げていただけますか。

#59
○政府参考人(眞鍋純君) 御質問いただきました国が今回新たに定める総合的な施策の方向性についての基本方針でございますが、もちろん、具体的な内容は、今後、関係機関や団体の御意見も踏まえながら検討してまいることになります。
 現在のところ想定している事項といたしまして、今御質問のありましたマンションの管理の適正化に関する啓発及び知識の普及に関する基本的な事項として考えていることを列記いたしますと、まず、国がマンションの管理の適正化の指針や、あるいは標準管理規約、各種ガイドライン、こうしたものについて周知をする、適時適切な見直しをするべきこと、それから公共団体やマンション管理の関係団体によるセミナーの開催、相談対応の実施、これを広めること、さらにマンション管理士を始めとする外部の専門家による助言の実施、これを推進すること、こうした内容を盛り込むことを現在想定してございます。

#60
○浜口誠君 ありがとうございます。
 地方公共団体が今回マンションの管理適正化推進計画というのを作れることになるんですが、これ任意なんですね、義務にしていないんです。どうして今回任意にとどまっているのかということと、そのマンションの管理推進計画、適正化推進計画の中身ですね、その法律に基づいた中身になっているのかどうかというのは、どのような確認を作られた地方自治体に対してやっていくのか、その二点についてお伺いしたいと思います。

#61
○政府参考人(眞鍋純君) 今回の改正法案に基づきまして、地方公共団体がマンション管理適正化推進計画を策定することができると、こういう規定を設けております。この作成は、まずはマンションが多く立地して管理上の課題が顕在化しておる、あるいは既に一定の施策を行っている都市部の地方公共団体を中心に進められることになろうと考えてございます。
 一方で、地方部の多くの地方公共団体にとってはマンション政策のニーズが必ずしも高くない場合も想定される、あるいはマンション政策に関する新たな事務を行う体制の整備に一定の時間を要すると、こういうこともございますので、推進計画の作成は全ての公共団体に対する義務とはしておりません。
 また、地方公共団体において作成した全ての推進計画の内容を法が求めている内容になっているかどうかを、例えば登録をするとか検証する、確認するというような手続を法律上定めているわけではございませんけれども、国において、この推進計画の記載事項をあらかじめ例示しておく、あるいは公共団体に対する説明会の開催などを通じて周知しておく、こういうことを通じまして推進計画が法律の規定に沿って適切に作成されるよう、地方公共団体に働きかけ、またその相談に応じてまいりたいと考えてございます。

#62
○浜口誠君 是非、各地方自治体が作るマンション管理適正化推進計画、そのばらつきが出ないように、法の趣旨に基づいてしっかりとした計画が立案されるように、いろんな場面について地方公共団体の方にも働きかけを是非お願いをしたいなというふうに思っております。
 さらに、今回の法律で新たに管理組合等にマンション管理の適正化に向けた指導、助言ができるということになります。法的な裏付けが今回できるようになるということですけれども、具体的にその指導とか助言というのはどのようなことを管理組合の管理者等に対して行っていくのか、その内容について詳しく教えてください。

#63
○政府参考人(眞鍋純君) 今般の改正法案では、地方公共団体がマンションの管理適正化の指針に即して、必要に応じ、マンションの管理者等に対する助言、指導あるいは勧告を行うことができるというふうにしてございます。
 例えば、管理組合の運営について、管理組合の実態がない、管理規約が存在しない、管理者などが定められていない、総会、集会が開催されていないというような事態が生じている場合に、この管理組合、区分所有者に対しまして管理適正化に向けた指導を行うことになります。
 具体的には、今想定している内容を列記いたしますと、管理規約の策定、見直しを勧める、管理者の設置を勧める、あるいは集会の開催を提案するとともに、必要に応じて補助制度の活用を促していくというふうな取組が想定されるところでございます。
 また、公共団体は、日頃から、こういった指導、助言の実効性を高めるために、それに加えまして、マンション管理士などの外部専門家の派遣ですとかセミナーや相談会の開催などを行っている、こういう事例も見られますので、そうしたことも含めて総合的な指導、助言、考えられるのではないかと思っております。

#64
○浜口誠君 ありがとうございます。
 今の御答弁の中にも出てきましたけれども、マンション管理士ですね、管理組合に対して指導、助言をする専門的な知識を持たれたマンション管理士というのが平成十三年にその資格制度が創設されました。これまでマンション管理士として何人の方が登録されて、マンションの管理の適正化に向けてどのような役割を果たしてきたと政府として評価されているのか、マンション管理士の今の実態についてお伺いしたいと思います。

#65
○政府参考人(眞鍋純君) マンション管理士でございますが、管理組合等からの相談に応じて長期修繕計画の作成、あるいは管理規約の改定などについて助言を行う、これを目的とした国家資格でございます。令和元年度末時点で二万五千六百六十人が登録されております。
 国土交通省では、管理組合の運営を支援する外部専門家としてマンション管理士の活用を標準管理規約に位置付けるというようなことを通じまして、その積極的な活用を図ってきたところでございます。このような取組がマンション管理の適正化に一定程度寄与してきたのではないかと考えてございます。
 一方、居住者の高齢化、マンションの大規模化、複合用途化などを背景にいたしまして、マンション管理がどんどん専門的かつ複雑化しているということも事実でございます。そうしたことから、マンション管理士の専門的知識、経験の活用に更に期待が寄せられているところだというふうに考えます。
 本法案、改正法案によりまして、地方公共団体がマンション管理者等に対して行う指導、助言の際に、具体的な内容として、例えばマンション管理士への相談を促すとかマンション管理士を外部専門家として個々のマンションに派遣するというふうなことが考えられますので、その連携が強まるのではないかと考えてございます。
 今後、マンションの管理の適正化を推進していく上で管理士の役割、更に重要になってくるものと考えておりまして、その活用を私どもとしても推進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#66
○浜口誠君 ありがとうございます。
 専門家がいらっしゃるので、しっかり連携取って、より良いマンションの管理の適正化につなげていただきたいなというふうに思っております。
 都道府県知事、マンション管理適正化指針に基づいて各管理組合の管理状況が著しく不適切だった場合は勧告できるということになっていますけれども、仮にその勧告に従わないというような管理組合が出てきた場合は、どのような対応が取れるんでしょうか。公表したりとか何らかのペナルティー的なものがあるのかないのか、その辺りを伺いたいと思います。

#67
○政府参考人(眞鍋純君) 本法案におきまして、公共団体がマンションの管理の適正化を目指して指導、助言、勧告を行う規定を創設しております。
 しかしながら、本法案における助言、指導あるいは勧告は強制力のある措置ではなく、罰則もございません。このため、一定の限界はあろうかと思いますけれども、地方公共団体という公的な立場からの指摘は、管理組合及び個々の区分所有者にとって管理の改善を促す一定の効果はあるものと考えております。公共団体さんは、管理の適正化に向けて、この指導、助言、勧告の規定を粘り強く使いまして働きかけをしていくということになろうかと思います。
 ただし、こうした再三の助言、指導あるいは勧告を行ってもなお改善が見られず、保安上危険あるいは衛生上有害な状態であると認められる、そうしたマンションになってしまった場合には、建築基準法に基づいて特定行政庁である地方公共団体が改善の命令、これは強制力のある措置でございますので、そうしたことを講じることも想定されるところでございます。

#68
○浜口誠君 分かりました。是非、建築基準法の改善命令が出る前にしっかりとした対応が取れるように、マンション管理士始め専門家の方等々とも連携取りながら進めていただきたいなというふうに思っております。
 今回、適正な管理計画を有するマンションに対しては都道府県の方から管理計画の認定が行われるということになりますが、この認定が行われているかどうか、計画の認定がされたマンションかどうかというのは何か分かりやすくお示しをすることを考えているのかどうか。
 やっぱりそのマンションに住む人からすれば、あるいはそのマンションに住みたいなという人からすれば、マンションを選択する一つの指標に計画認定されているかどうかというのはなるんじゃないかなというふうに思いますので、より広く管理計画が認定されているというのを国民の皆さんにも告知をしていく必要もあるんではないかなというふうに思っておりますので、その辺の観点でどのような取組をされるのかというのをお伺いしたいと思います。

#69
○政府参考人(眞鍋純君) 今般の改正法案によりまして管理計画の認定制度の創設、予定してございますけれども、認定を受けたマンションであることが、マンションの供給、流通あるいは管理に関する事業者の方々、これからマンションの購入を検討されようとする方々を始め関係者に広く周知されることは、認定を受けたマンションが市場で評価される観点から重要なものと考えております。
 このため、法律の条文上具体的な規定はないんですけれども、認定を受けたマンションであることを全国の方が簡便に知り得るように、認定マンションの情報を集約してこれを公表する方策について、認定の主体である公共団体、あるいはマンションの管理に関する団体などの意見も聞きながら今後検討してまいりたいと考えております。

#70
○浜口誠君 是非分かりやすく、国民の皆さんに計画認定されているのかどうかというのは告知をしていただきたいというふうに思いますので、その辺の取組、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 今回、管理計画の認定あるいは更新の事務の一部というのを、指定認定事務支援法人という、もう舌がかみそうな、法律上の法人にそういう事務の一部を委託ができるということになっているんですけれども、この指定認定事務支援法人というのは具体的に何なのかというのをちょっとお伺いしたいと思います。

#71
○政府参考人(眞鍋純君) 御指摘をいただきました指定認定事務支援法人でございますが、今般の改正法案によるマンションの管理計画認定制度、これは地方公共団体が認定に係る調査などをするということが前提になるわけでございますが、地方公共団体のマンパワーが必ずしも十分でない、ノウハウが十分でないという場合も想定されますので、こうした事務の一部を必要に応じて外部の機関などに委託を行えるようにするために指定認定事務支援法人制度を創設しようとしているところでございます。
 事務の委託については地方公共団体がそれぞれ内容を判断するものですが、例えば各地のマンション管理士会、これはほぼ全ての都道府県にございますけれども、各地のマンション管理士会などの活用が想定されるというところでございます。

#72
○浜口誠君 そのマンション管理士会等が今回の指定認定事務支援法人になり得るということですけれども、そこがしっかりとした事務をちゃんと担っていただいているかどうかの確認、フォローは今後どのような形で、役割を果たしていただいている、適正なところだというチェックをしていくのか、その対応についてお伺いしたいと思います。

#73
○政府参考人(眞鍋純君) 基本的には、事務を委託した地方公共団体において、その法人が適切に仕事をしているかどうかということをチェックすることになろうかなというふうに思ってございます。これについては、これから地方公共団体がその認定事務をするわけでございますので、認定をしようとする公共団体と意見交換をしながら、ガイドラインなどでその方法を示していきたいなというふうに考えてございます。

#74
○浜口誠君 その点の対応も是非よろしくお願いしたいと思います。
 あと、今回の法律の第九十二条の二にマンション管理適正化推進センターというのがあって、その推進センターに技術的援助の協力をするという新たな項目が新設されております、技術的援助への協力という。これがなぜ、今回新たに新設されたのか。そして、このマンション適正化推進センターというのに今指定されているのがマンション管理センター、公益財団法人のマンション管理センターがマンション適正化推進センターとして指定されているんですけれども、このマンション管理センターというのは、その技術的な援助に対してしっかり対応できる体制が整っているのかどうか。その二点についてお伺いしたいと思います。

#75
○政府参考人(眞鍋純君) マンション管理適正化推進センターについての御質問にお答えいたします。
 マンションの建て替えなどの事業が技術的な難易度が高いものとして考えられますので、その合意形成に困難を伴うことが容易に想像されます。このため、国の指定法人として中立性、公平性を有するセンター、これはマンション管理適正化推進センターでございますが、その特性を生かしまして、地方公共団体の要請に応じてマンション管理適正化推進センターが協力をするということを条文上位置付けたところでございます。
 このセンターにつきましては、日頃から管理組合の運営や建物、設備の維持管理等について相談を受け付けておりまして、こうした支援についても、体制も含めて豊富なノウハウを活用するということが可能であり、またそれが期待されるところでございます。
 今回、法律の中で条文の規定をいたしましたのは、マンションの管理適正化と再生円滑化を総合的に推進していくため、建て替えなどの合意形成における管理の重要性を踏まえまして、地方公共団体からの要請があった場合はセンターは協力するものとするというふうに規定してございまして、この協力義務をセンターに課すことになりまして、効果的な支援を確実に行うということを図るものでございます。

#76
○浜口誠君 ありがとうございます。
 資料二と三をちょっと見てほしいんですけれども、マンション管理適正化推進法においては、先ほど御説明あった技術的な支援はマンション管理センターにお願いするということになっています。一方、もう一つの法律であるマンション建替え等円滑化法においては、同じような技術の支援を提供を要請するのは都市再生機構なんですね。だから、同じ役割のように感じるんですけれども、それぞれの法律で違う組織に対して仕事を要請していると。
 この二つのマンション管理センターと都市再生機構の役割の分担の違い、これについて御説明お願いします。

#77
○政府参考人(眞鍋純君) お答え申し上げます。
 マンション管理適正化推進センターについては先ほど御答弁したとおりでございますけれども、UR、都市再生機構につきましては、元々、市街地の整備改善を伴うマンションの建て替えやUR団地の建て替えに携わる中で培われてきた様々なノウハウがございます。このノウハウを生かして、除却の必要性が高く、かつ管理組合のみでは検討、調整が難しいと考えられるマンションについて、例えば借家権や抵当権を有する権利者との調整、建て替え事業における事業計画、権利変換計画の策定などの事業実施に向けたコーディネートをマンションの管理組合などからの委託に基づき実施することとしております。
 整理いたしますと、マンション管理適正化推進センターは公共団体による技術的支援の補完としてお手伝いをする、URは管理組合などからの直接委託を受けて建て替え事業などのお手伝いをすると、こういうふうに役割分担をしてございます。両者はそのノウハウを生かしまして、それぞれの役割を果たすべきものと考えてございます。

#78
○委員長(田名部匡代君) 時間が来ておりますので。

#79
○浜口誠君 時間が来ていますのでやめますけれども、ちゃんと、しっかりとしたそれぞれが役割を果たしていただくことを求めまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#80
○伊藤孝江君 公明党の伊藤です。よろしくお願いいたします。
 今日は、マンション管理適正化推進法の方を中心にお伺いをさせていただきます。
 今回、この法案の中で、マンション管理の適正化に関して国が基本方針を定めるということが一つ定められております。
 ただ、これまで、マンション管理の適正化の推進に関しては、国交省としてもかなり取組をされているというふうに承知をしています。平成十三年には国土交通省の告示としてマンションの管理の適正化に関する指針も出されており、今回の法案で定めているようなことも、似たような内容が定められていると。それ以外にも、管理の適正化を推進するために、いろんなガイドライン、マニュアル等を含めて取組を進められております。
 これまでのこういう取組の中で、マンション管理の適正化に関して得られた効果、それと引き続きの課題、また、新たな課題に対してということで、その分析と検証についてまずお伺いをさせていただきたいと思います。

#81
○政府参考人(眞鍋純君) 御指摘をいただきました様々な取組でございますが、先ほど大臣からも答弁いたしました平成十二年制定のマンション管理適正化法、これに基づきまして、管理組合によるマンションの管理の適正化に関する指針を定めてございます。また、マンション管理士制度、マンション管理業の登録制度を活用した専門家による管理組合への支援体制の整備、これに取り組んできておりまして、これはほぼ定着を見ているのかなと考えてございます。
 これらに併せて、国の方で、標準管理規約あるいは長期修繕計画標準様式、修繕積立金のガイドラインなど、各種ガイドラインの周知、策定あるいは見直しをしているところでございます。マンション管理に関するセミナーの実施、相談体制の整備、あるいは管理組合等が行うモデル的な取組を支援する補助制度、修繕に対する融資制度の整備、こうしたことも順次進めてございまして、管理組合による適正な管理を推進する上で一定の効果があったのではないかと考えてございます。
 しかしながら、老朽化するマンションが今後急増するというような懸念も見込まれているところでございまして、こうした建設後相当の期間が経過したマンションでは、建物、設備の老朽化、管理組合の担い手不足が増加する、その懸念があるということから、管理適正化に向けた取組の強化、これが喫緊の課題というふうに考えております。今回、マンションの管理適正化法、マンションの建替え円滑化法、この二本を併せて、二法案を併せて改正するということに至りましたのも、この認識に基づくものでございます。
 引き続き、公共団体あるいは関係団体と連携しながらこのマンションの管理の適正化を図りたいと考えてございますが、その際に、今般の改正法案により導入される制度の活用を含めて様々な取組を強化するつもりでございます。

#82
○伊藤孝江君 今回の法案の趣旨というのか、目的というのはよく分かりましたけれども、これまでに一体何が得られてきたのかというところがちょっといまいちはっきりしなかったというのは残念なのかなと思います。
 まず、前提として、今回、しっかり管理をしていくということで、メンテナンス、修繕を行うことで快適な居住というのを確保していくということが一つ挙げられるんだと思うんですけれども、ただ一方で、一般的にはマンションを四十年、五十年たつと建て替えないといけないんじゃないかというような声もよく聞くところでもあります。
 私はマンションに住んでいまして、私と同じぐらいの年齢のマンションですけれども、大変元気でまだまだ大丈夫なんですね。本当に管理をきちんとしていて、昔のマンションなので管理人さんが二十四時間いて、毎日清掃の会社も入っていただいてメンテナンスもきちんとしていただいて、まだまだ、百年、百五十年といけるんじゃないかと私は個人的には思っているんですけれども、四十年、五十年たつと建て替えというやっぱり一般的な考えというのか、あるのかなと思っています。
 このマンションの適正寿命、これをどんなふうに考えるべきなのか。何年というのが、もちろん建物によるかとは思うんですけれども、この点についてまず教えていただければと思います。

#83
○政府参考人(眞鍋純君) おっしゃるように、マンションの寿命につきましては様々なケースがあろうかと思います。マンションの寿命や劣化の状況につきましては、新築段階での設計上の工夫や施工の品質に加えまして、管理段階での外壁、屋根の防水工事、あるいは配管の更新、交換など維持修繕の頻度、あるいはその品質に大きく左右をされるということになろうかなと思います。
 このため、一概にマンションの適正寿命をお示しすることは困難なところがございますが、例えば日本建築学会がまとめた指針などを見てみますと、百年を標準とする設計仕様が提示されています。一部、二百年を想定する仕様なども提示されております。こうしたものから、適正な、適切な施工や維持管理が行われていれば、長期にわたって安全な状態を保つことは十分に技術的には可能であるというふうに見ているところでございます。
 管理組合において、マンションの適正な維持管理、あるいは計画的な修繕に加えて、長寿命化を図る改修を行うことにより老朽化を抑制することは技術的には可能、またそれが重要であると考えてございます。

#84
○伊藤孝江君 しっかりメンテナンスして、安心してマンションに住み続けたいというふうに思います。
 今回、このマンション管理の適正化に関する国の基本方針を定めると。最初に住宅局長からこれまでの取組と併せて様々ありましたけれども、これまでの取組、ガイドラインとか指針ですね、そういうものと最も異なる今回の法案、ここに力点を置くんだというところについて、大臣、一言いただけますでしょうか。

#85
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、ちょっと先ほどの質問も関わるんですけど、私の理解では、マン管法ができるときまでは、マンションをどうやって管理していこうかとか組合をつくろうとかという余り意識がなかったところが大半だったんではないかと思います。修繕積立金の話もしていると、相当膨大な金額になって、これをどう公平公正に管理するかというのも社会的な問題になっていったと。加えて、阪神・淡路大震災で実際、潰れるはずのなかったマンションがああいった形で潰れてしまう。それまでは多分、老朽化で一部滅失というマンションはあるにしても全滅失するというようなことは余り想定されていなかった、しかし、現実にそれが起こったことでマンション建て替え、マン管法と建替え円滑化法みたいな法律があのときに矢継ぎ早にできたということではないかと思います。
 ですから、マン管法ができてマンション管理士とかが国家資格で定められたということ自体は私はそれなりに大きな意味があったと思いますが、多分、しかし一方で、全部のマンションが足並みがそろったかどうかというと、そうではない。ちょっと細かい数字は局長の方がよく分かっているかと思いますが、何というか、組合に入らない区分所有者もいるとか積立金が全然納められなくて取立てもしにくいと、同じマンションに住む、ある意味じゃ同居人同士でいざこざを起こしたくないとか、なかなか社会的に難しい人が入っていたりとか、そうした意味で様々な問題が起こって、やや管理組合自体が崩壊しているみたいなところもあって、そこについて放置しておいてはいけないということで、今回、ちょっと長くなりましたが、地方自治体の関与もお願いしなければいけないと。ですから、その意味で、国による基本方針をまず策定をして、その下に地方公共団体による計画制度や指導、助言の創設をするということであると思います。
 そして、この基本方針の具体的な内容については、実はこれから関係機関とかそれぞれの団体の意見も踏まえながら検討しなければいけないと思いますが、柱としては、まず、管理適正化推進に関する基本的な事項として考えて、こちらが想定していることは、国、地方公共団体、管理組合等の役割分担及び相互の連携の必要性を書く、もう一つは、管理適正化に関する目標としては、これは長期修繕計画の策定割合を盛り込むと。そして、普及啓発に関する事項としては、国による各種ガイドライン等の周知及び適時適切な見直し、こうした内容を盛り込むことを想定をしているわけでございまして、これは小さな一歩かもしれませんけど、私も、百年、本当は建物としては二百年ぐらい躯体としてはもって、それぞれがスーパーリフォームをして新築のような形で住めるというものが恐らくこれからのあるべき姿なのではないかと思いますので、そうした方向でしっかりと政策を進めていきたいと思っております。

#86
○伊藤孝江君 うちのマンションも、阪神・淡路大震災のときにちょっと廊下が割れたり、外壁もですけど、半壊で、でも、それでもしっかりと対応すれば安心して住むことができるマンションでもありますし、本当に一軒家もマンションでも、どちらにしてもしっかりと安心して長期間住めていくことができるようなやっぱり対応というのを住んでいる側もしっかりしていかないといけないのかなと改めて感じているところでもあります。
 今大臣からもあり、先ほど来話に出ておりますマンション管理士というのがあります。この資格ですね、マンション設備や構造、法令などに関する高度な知識が求められる資格ということで、先ほど浜口議員への答弁に対して約二万五千人ほどいらっしゃるということお聞きしましたけれども、地元でマンション管理をサポートをしている皆さん方に今回いろいろ教えていただいたんですけれども、このマンション管理士がもう全く活用を現実にはなかなかされていないんじゃないかというような問題提起をいただきました。
 まず、このマンション管理士の試験の合格率、合格者の年代層、受験者数の推移について簡潔に教えていただけますでしょうか。

#87
○政府参考人(眞鍋純君) 令和元年度に行われたマンション管理士試験における受験者数は一万二千二十一名、合格率は八・二%、合格者の平均年齢は四十六・二歳となっております。
 それぞれの推移は、年度によりばらつきがございますが、受験者数は年々微減しております。合格率は七%から九%台で推移しております。合格者の平均年齢は、大体ここ数年四十歳代後半でございまして、最近六年間は若干低下する傾向にございます。

#88
○伊藤孝江君 かなり合格率の低い、難しい試験でもあるんですね。合格者の年代層が四十歳代後半という話もありましたけれども、おおむね六十歳代、あるいは五十歳代の方が多いということも人数的には聞いております。
 現状として、まず、このマンション管理士の資格を取得した方はどのような立場で取得をして、どのように資格を生かしているのかという、まず現状について教えていただけますでしょうか。

#89
○政府参考人(眞鍋純君) マンション管理センターが平成二十九年に実施したアンケートによりますと、もちろん全数ではございませんが、アンケートによりますと、マンション管理士の資格取得者の約五五%が会社員であると。中でも、マンション管理業や不動産業に従事する会社員が全体の約三五%となっております。
 マンション管理士として実際に活動を行っている、又は行ったことのある方の割合は二割程度ということでございまして、その内訳として、本業として行っている方が五・四%、副業として行っている方が七・七%などとなっております。
 マンション管理士の具体的な業務内容としては、管理組合の規約の制定あるいは変更に関する業務、管理組合の顧問の業務、大規模修繕に係る様々な業務、長期修繕計画や積立金の見直しに関する業務などとなっておりまして、管理組合の管理のサポート役を担っているというふうに考えております。

#90
○伊藤孝江君 実際にマンション管理士として業務をされている方が今の御説明だと約二割で、本業の方が五・四%、副業が七・数%でしたっけ、ということだと、本当に、せっかく頑張って取っても、それを、肩書としてはあっても生かして仕事をされている方が少ないというのがやっぱりすごくもったいないというふうに思います。
 また、受験者が微減し続けていると。本当に難しい試験で、通っても仕事が、今はなかなか就くことができていなかったり、要するに、それで食べていくことができないというような現状なんだろうと思うんですけれども、元々そのマンションの管理には、建築の問題、法的な問題、会計とかのお金の問題など専門家の意見が必要となる場合が多い。でも、これを例えば建築士さん、弁護士に頼む、会計士に頼むという、それぞれの場合に頼むのと同じような使い方だったら、マンション管理士さんもったいないんですね。それは、それぞれの専門家の方に聞けば足りる話ですから。
 なので、本当にそれらを全般的にしっかりと見ながら、管理組合をどう運営していくのかというようなことも含めて、管理組合を引っ張っていくような活動をして管理組合を生き返らせるというか、元気に動くことができるように、それこそ理事長に就任してやっていただきたいと、外部専門家の登用という形で。そんなことをマンション管理士の皆さんには本来求められているんじゃないかなと思うんですけれども、そもそも国として、国交省として、マンション管理士の皆さんに具体的な現場で何を求めて、どう活用していくという意向なのか、マンション管理士の育成、活用に関する所見についてお伺いをさせていただきたいと思います。

#91
○政府参考人(眞鍋純君) 今御指摘いただいたように、マンションの管理について外部専門家としてこのマンション管理士に御活躍をいただくというのは非常に重要なことだというふうに考えてございます。
 平成三十年度のマンション総合調査によりますと、約四割強のマンションでマンション管理士あるいは建築士などの専門家が活用されている。ただし、まだ外部専門家が管理組合の理事長などに就く、いわゆる外部役員を選任しているケースは四%程度ということでございますので、まだ少のうございます。将来的に必要になれば外部役員を検討したいという意向のあるマンションが三割に上っているという統計結果もございますので、今後、マンション管理士を始めとする専門家について、外部役員への就任も含めた、その専門家の活用、重要性は高まるものと考えており、またそのノウハウについても普及していきたいと考えてございます。
 また、本法案によりまして、地方公共団体がマンション管理者等に対して行う指導、助言の際に、具体的内容としては、マンション管理士への相談などを促すこと、マンション管理士を外部専門家として派遣することなどが想定されます。まさに今回の法案とマンション管理士との結び付き、連携、これについて模索してまいりたいと考えてございます。既にマンション管理士の団体とは様々な形で意見交換はしてございますので、今後その方向で進めてまいりたいと考えてございます。

#92
○伊藤孝江君 しっかりと進めていただきたいと思います。
 次に、大規模修繕、マンションでは大きな課題かと思いますけれども、この発注の方式についてお伺いをさせていただきます。
 現状、その大規模修繕を行うに当たり、責任施工方式と設計監理方式の二つが中心というふうに一般的には考えられているかと思いますけれども、それでいいのかという観点での質問です。
 大規模修繕を適切に実施するには、公平性、透明性が確保される手続の中で、修繕積立金を無駄遣いせずに適正に使って適切な修繕がなされるということが必要で、現実には管理組合、また住民の方々に対してのマネジメントが大きな役割の一つであるかと思います。元々マンションの大規模修繕、かなり大掛かりな工事というイメージがありますけれども、専門の皆さんにお聞きをすると、中心となるのは足場と防水と塗装であって、建築というよりも、やっぱりマネジメント業務をどこまで適切に親切にやっていくのかというところに重きを置く必要があるんじゃないかという観点もアドバイスいただきました。
 その点からすると、責任施工方式、設計監理方式というのは、それぞれもちろんメリット、デメリットがある方式ではありますけれども、まず不要不急の工事を避けて必要な工事を提案をしてもらうプロポーザル方式、それと併せて、専門業者の方からその当該マンションに合った最適の技術提案を受けて管理組合が主導的に業者を決定していくという、総合落札方式を組み合わせる方法などが望ましい形の一つとしてあり得るのではないかと思っております。マンションの管理組合を育てることにもつなげて、大手だけでなく地元の業者さんにも受注機会を与えていくということも可能かと思います。
 これ以外も含めて、適切な発注方式について国交省としてどのような見解をお持ちなのか、教えていただけますでしょうか。

#93
○政府参考人(眞鍋純君) 御指摘をいただきましたとおり、私どもがまとめております改修によるマンションの再生手法に関するマニュアルの中で、一般的に広く採用されている発注方式といたしまして、責任施工方式と設計監理方式、この二つを位置付けているところでございます。
 ある統計によりますと、この二つの方式でマンションの大規模修繕工事の約八割ぐらいが発注されているというようなデータもございます。ただし、マンションの大規模修繕工事の発注方法は、様々な地域の状況ですとか、マンションの管理形態によって採用する方式を選択していくことが望ましいというふうに考えてございます。
 特に、専門工事業者が連携している地域においては、御指摘のあったプロポーザル方式などの発注方式も採用されている例が最近増えてきてございますので、そうしたことも踏まえて、今後、マニュアルの見直しについて、実際の様々な発注事例を収集する中で検討を進めてまいりたいと考えております。

#94
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 済みません、残り時間が少ないので、端的に一つ質問させていただきます。
 今回、地方公共団体の役割が新たに求められることになります。ただ、現状としては、先ほど来体制の問題もありましたけれども、例えばまちづくり課の中にあったり、要するにマンション専門で対応するような部署を持っているところというのは、やっぱり現状、大都市でも少ないのかなというふうに思います。
 そうなると、人をどうあてがうのか、お金をどんなふうにしていくのかというところでも、やっぱりちゃんと対応していただくのがかなり難しい。そういう意味では、地方公共団体に、これまでとはもう全く異なる姿勢で、更にちゃんと向き合ってもらわないと駄目なんだということを自治体にきちんと理解をしてもらって実感をしていただくためにも、国交省の側から是非、地方公共団体の方に、そういう専門の課をつくれ、専門の部署をつくれ、そのぐらいの大事なことなんだということを訴えていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

#95
○国務大臣(赤羽一嘉君) おっしゃるとおり、御指摘のとおりだと思います。
 やっぱりそれ相応の専門家をそろえないとできないことだと思いますので、例えば先ほどのマンション管理士の資格も取ってもらうですとか、また、あと、ある意味ではマンションという大きな地域のある意味では自治会の会長みたいな役割を、誰がリーダーシップを取るかということだと思いますので、そうしたことは地方自治体、結構現場強いと思いますが、しっかり国としても丁寧に相談をしながら、掛け声だけでは終わらないような形でしっかりとフォローしていきたいと思っております。

#96
○伊藤孝江君 以上で終わります。ありがとうございました。

#97
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほと申します。本日は、この国土交通委員会で私、初めて質疑のお時間を頂戴しました。誠にありがとうございます。感謝申し上げます。
 まずは、本日、新型インフルエンザ特措法に基づく緊急事態宣言が出される可能性が大変高まっておりますことから、一言お願いがございます。
 昨日、ニュースで、政府が緊急事態宣言の発令に合わせて対象七都府県の鉄道事業者に対して終電の繰上げを求める調整に入っているという旨の報道があったんですけれども、今後、具体的には進んでいるかどうかは分からないのですが、検討には入ってくるのかもしれないなと思いながらそのニュース拝見をしておりました。
 私も民間で長く働いておりますので、平日終電というものがどれほど混み合うかというのをよく知っております。一般的には、国土交通省の皆様もそうかと思いますが、仕事は山のようにあって、けれども終電に合わせて切り上げて帰るという方が大変多くいらっしゃいます。そうなりますと、やはり終電を繰り上げたいと思ったときに、終電に間に合わせて仕事を終わらせて大変混雑するということも容易に想定ができます。
 ですので、もし繰上げということになりました場合には、その終電に向けての混雑、三密を緩和するための方法というのを是非周知徹底させていただきたいということを申し上げて、ただいまからマンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律案に対して質疑をさせていただきます。
 まず、マンションの建替え円滑化法に関しましてなんですけれども、この該当物件における所有者全ての方への意思確認のプロセスについてどのように想定していらっしゃるか、お伺いします。

#98
○政府参考人(眞鍋純君) マンションの建て替えあるいは敷地売却について、全所有者への意思確認のプロセス、これについて法律上明確な規定があるわけではございませんけれども、私どもの方で、マンションの建て替えあるいはその敷地売却に向けた合意形成についてそのマニュアルを作成しておりまして、その中で標準的、基本的なプロセスを示しております。
 具体的に申し上げますと、まず、区分所有者の意思により設置された勉強会などにおきまして、先行事例の収集など基礎的な検討を行っていただくと。その上で、管理組合において、専門家の協力の下、建て替えか、あるいは修繕、改修かの検討を行った上で、建て替え構想の策定、建て替え計画の具体化に向けた建て替え推進決議などを行っていただくと。これらの検討結果を踏まえて具体的な建て替え計画を策定した上で、法律に基づく建て替え決議を行うといったプロセスが考えられるかと思います。
 敷地売却についてもほぼ同じというふうに考えてございまして、このプロセスをマニュアル上明記して、説明会あるいは講習会、セミナー等で周知しているところでございます。

#99
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 そのようにプロセス、マニュアルとともに進めていただけるということなんですけれども、本日の委員会、先ほどからもお話がありますように、やはりマンション等の築年数が高まるに従って所有者の年齢が上がっているということがございます。ですので、例えば認知症を患っている方も今後増えてまいるかと思いますけれども、そういった場合、成年後見人が認められている場合に関しては成年後見人による意思表明が可能であるのかどうか、そしてあわせて、成年後見人に認められていない家族などによる意思表明の可否についても併せてお答えいただければと存じます。

#100
○政府参考人(西山卓爾君) まず、御指摘の事例といいますか、におきまして、成年後見人が選任されている場合には、成年後見人は本人に代わって、例えば建て替え等の賛否についての意思表示をすることができます。
 これに対しまして、認知症等が進み、日常的に判断能力が欠けているにもかかわらず成年後見人が選任されていない場合については、本人やあるいは本人から代理権を授与された家族などが建て替え等の賛否について意思表示をしたとしても、本人に意思能力がないことを理由に無効になるものと考えられます。このため、このような場合には成年後見人が選任される必要があると考えられます。

#101
○梅村みずほ君 私も、実は一昨年に父を亡くしているわけなんですけれども、末期がんだったんですが、その際にたくさんの高齢者を抱えて介護をする方々のお話を聞く機会がございました。やはり、マンションのためだけに成年後見人の認定を受けるという選択肢を持つ方もどれぐらいいらっしゃるのだろうというふうに疑問を持つところでございます。
 また、マンションの所有者、高年齢化が進んでまいりますと、こういった場合に反対の立場になる方が増えてくるのではないかという懸念があるかと思います。例えば、そうですね、私の父の場合ですと、やはり介護に当たってはたくさんの機材も部屋の中に入れなくてはいけませんし、例えば患者本人のメンタルを考えましても、住み慣れた場所、住み慣れた環境を手放すというのが大変負担が大きくなってまいります。
 また、高齢者の方でなくても、私は、就職氷河期、またファミリー世帯ということで、平均年収が余り高くない年齢層に該当するかと思いますけれども、そういった若い世代に関しましても、できるだけ物件を安く抑えてマンションを購入し、リノベーションによって快適な居住空間を確保しようという人たちがたくさんいらっしゃいます。なので、せっかく手に入れた我が家、リノベーションなど工夫を凝らしてやっと環境を整えた我が家をごろっと変えてしまうということに抵抗を感じる方も増えてくるのではないかと思っております。
 敷地売却や敷地分割が可能となる基準が五分の四以上の同意という条件がございますけれども、そういった方々のメンタルをカバーしながら五分の四以上の同意条件、なかなかハードルが高いと考えますが、いかがでしょうか。

#102
○政府参考人(眞鍋純君) 本改正法案により創設する敷地分割制度、先行する敷地売却制度も同じでございますけれども、耐震性不足や老朽化などに伴い危険な状態にある住棟を除却して建て替えや売却を促すという政策上の必要性から、組合による権利変換といった仕組みを活用して敷地の共有関係の整序を行うことを目的としております。これは、共有物の処分という点におきまして、民法の原則は全員同意ではあるものの、建て替えや敷地売却、あるいはこの敷地分割については同様の性格を有すると考えられることから、民法の全員同意をこの例外といたしまして、五分の四以上の同意ということを決議要件とするものです。
 なお、この五分の四の同意について、例えば三分の二ですとか四分の三ですとか、そうした数字に緩和することについては、敷地分割あるいは売却、建て替えを希望する者にとっては決議を得やすくなるという側面がある一方で、反対者の財産権の保護などの課題があるため、慎重に対応すべきものと考えてございます。

#103
○梅村みずほ君 ありがとうございます。確かに、財産権という尊い権利がございますので、なかなかその条件のハードルを下げるというのは難しいことは理解できるところではございますが、時代の状況状況に合わせて検討事項にしていただければと思います。
 また、心理的な抵抗というのではなくて、先ほどからもこの委員会でもお話がございましたけれども、例えば海外に長期にわたって行っていらっしゃる長期不在者の方であったりとか、所有者不明の方についても数としては大変多くなってくることが考えられます。先ほども御答弁いただきましたけれども、建て替え、敷地売却に権利を有する長期不在者、特に長期不在者への意思確認方法及び連絡が取れない場合の扱いについてお伺いいたします。

#104
○政府参考人(眞鍋純君) 長期不在の区分所有者であったとしても、区分所有法では総会における議決権で書面、代理人、あるいは電磁的方法による行使を可能としておりますので、連絡を付けてその意思を確認することは可能であろうというふうに考えます。
 ただし、日頃からこの長期不在者への連絡を密にするということにつきましては非常に重要に考えてございまして、私どもの作成したマンションの建替えに向けた合意形成に関するマニュアルの中で、郵送のみによる対応ではなくして、定期的な、例えば電話による連絡などを行うことを通じまして積極的なコミュニケーションを図ることを推奨してございます。

#105
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 書面や電話ということもございましたけれども、時代はデジタルへと向かっておりますので、今後はEメールなども検討されるようになってくるのかなと思うところでございます。ありとあらゆる方法を取って、多くの方からの同意を得て進めていただきたいと思います。
 では、続きまして、マンション管理適正化法についてお伺いをいたします。
 このマンション管理適正化法については、各自治体がマンション管理適正化推進計画というものを策定することになっております。具体的には、やはり自治体のプランによって様々な差が生じてくることが考えられますが、大臣にお伺いいたします。マンション管理組合に対しての自治体の役割についてどのようにお考えでしょうか。

#106
○国務大臣(赤羽一嘉君) マンションの管理自体は、そもそもは、まずは区分所有者から成る管理組合が自ら適正に管理をするというのが基本であるというふうに思っております。しかし、なかなか難しい部分もございますので、マン管法を作ってマンション管理士という国家資格を与えて、そうした専門家が助言、指導、勧告を行う、そして自主的な管理の適正化を促していくということをやってまいりましたが、先ほどから答弁させていただいておりますが、うまくいっているところもあれば、相当その管理ができていないところもある。そうしたことの中で、もう少し、国としてだけではなくて、地方自治体も地域の問題として関わっていただきたいというのが今回の法改正の狙いだと思っております。
 地方公共団体には、この助言、指導、勧告というのを自らやっていただくための、先ほどのお話もありましたが、体制をつくっていただきながら、管理組合に対しまして、管理規約の策定、また見直し、また管理者の設置、集会の開催を提案するですとか、あとはマンションの管理に関する補助制度等の支援策の活用を促すですとか、またマンション管理士の外部専門家を派遣すると、こうしたことのアドバイス、そしてフォローアップを期待するところでございます。

#107
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 特に都市部からどんどんと有効な事例というのが出てくるかと思いますので、それが四十七都道府県くまなく広がるように望むところでございます。
 それでは、続いて管理組合の管理運営が不適切だった場合の対応について、先ほども少し言及がございましたけれども、お聞かせいただければ幸いです。

#108
○政府参考人(眞鍋純君) 今回の改正法案によりまして、地方公共団体が法的根拠を持ってマンションの管理の適正化に向けた指導、助言、勧告を行うことを可能とするものでございます。
 本法案による助言などは強制力のある措置ではございませんけれども、地方公共団体という公的な立場からの指摘は、管理組合及び個々の区分所有者にとっては管理の改善を促す一定の効果があるものと考えております。こうした指導、助言、勧告を粘り強く行っていくということで効果が期待されるというふうに思ってございます。

#109
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 住民の同意と、そしてやはり社会の危険性というものもございますので、バランスを取りながら進めていただきたく存じます。
 それでは、時間が残り少なくなってまいりましたので、最後の質問になろうかと思いますが、今回、このマンション管理適正化法に当たりまして、管理計画認定制度というものが設けられることになっております。この管理計画認定制度によって所有者にとってはどのようなメリットがあるか、お聞かせくださいませ。

#110
○政府参考人(眞鍋純君) 今回創設を予定しておりますマンションの管理計画の認定制度のメリットでございますけれども、まず認定を取得したマンションについては、マンションの適正管理に関心のある者を中心に市場において評価を受ける、あるいは区分所有者全体の管理への意識が高く保たれ、管理水準を維持しやすくなるといったことが想定されます。このため、売却、購入を予定されている方だけではなくして、マンションに継続して居住される区分所有者にとってもメリットが期待されるところでございます。
 なお、認定制度の内容と期待されるメリットにつきまして、今後、各業界団体の協力も得ながら関係者に広く周知をするということと、認定取得のインセンティブについても引き続いて検討して、制度の普及を図ってまいります。

#111
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 住宅というものは住人の一方ならぬ思い入れがあるものでございます。マンションの耐久性によって、施工の計画であったり管理状態によって様々で、マンションもこれから多様化してまいりますが、所有者、事業者、社会にとってウイン・ウインとなるようにこの制度が生かされていることを期待しまして、私の質問を終了します。
 ありがとうございました。

#112
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 マンションの管理適正化、それから建替えの円滑化の法案について質問をさせていただきたいというふうに思います。若干通告の順番変えますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 まず、日本の住宅をめぐる実態について述べさせていただきたいというふうに思います。
 日本社会全体の中で、貧困格差が広がっていく中、安全で安心して住み続けられる、そういう住まいを失う方たちが後を絶ちません。重い家賃の負担があって生活苦に陥る低年金の高齢者の方、こういう方もいらっしゃるわけであります。老齢基礎年金は年額で月約六万五千円というふうになります。年金暮らしの単身高齢者の方で、仮に家賃三万円ということになれば、残る生活費は月三万五千円ということになるわけであります。
 一方で、この分譲のマンションですけれども、国民の約一割の方、一千四百万人の方々が暮らす場でもありまして、都市において新しいコミュニティーにもなっている、そういう場だというふうに思います。こういうマンションの維持管理に対する公的な支援を充実していくこと、安全、快適に長もちするマンションを目指す取組を支援していくこと、それは日本共産党もこの間求めてきたところであります。
 一方で、大都市では超高層マンションが林立するということが今も起こっているわけであります。しかし、空き家も増加をしている、そして今回問題になっているような老朽化したマンションなどがあるということであります。私たちも懸念をしてまいりましたけれども、野方図なマンション建設だとか、こういうことから生じる課題が顕在化をして、そのことに手を着けざるを得なくなったということからの今回の法改正の必要があるんだろうというふうに思います。高齢者の方も増えてまいりますので、そういった方も安心して住み続けられる住まいが必要なんだということをまず強調させていただきたいというふうに思います。
 そのことを踏まえて、今回のマンションの管理適正化法案ですけれども、このマンションの管理適正化の法案の方では、これまで行政が関わらなかったマンションの管理に行政が関わるということであります。その背景と必要性について御説明をお願いいたします。

#113
○政府参考人(眞鍋純君) マンションの管理は、本来各区分所有者から成る管理組合が自ら適正に行うべきものではございますけれども、多数の区分所有者間の同意が必要であること、また法律、技術上の専門的知識が必要となることから、こうした知識、ノウハウを十分に有しない区分所有者のみでは適切に対応していくことは困難な場合もあると考えるところでございます。
 このため、行政や専門家による管理組合の支援体制を整備するため、マンション管理適正化法に基づく管理士制度あるいは管理業の登録制度というものについて制度を創設して普及に努めてきたところでございますが、一方で、マンションが多く存在する地方公共団体を中心に管理の実態調査、あるいは管理組合向けのセミナーや相談会の開催、専門家の派遣などにより、よりマンションの管理を適正化する動きが最近顕著になってきたところでございます。
 今後、建設後相当の期間が経過したマンションが急増する、あるいは管理組合の担い手の高齢化などが見込まれる中、老朽化の抑制、あるいは周辺への危害などを防止するためには、法的な根拠を持って地方公共団体が能動的に取り組む必要があるという認識に至ったものでございます。
 そのため、今般の改正法案におきまして、マンションの管理適正化のための計画策定、あるいは管理者に対する指導、助言、勧告などの制度を創設し、その公共団体の役割を強化したところでございます。

#114
○武田良介君 維持管理あるいはその修繕だとか改修をまず大事にして長寿命化をしていくと、やはりそのこと必要だというふうに思います。
 その上で、建て替えや敷地売却を進めざるを得ないマンションも現実にあるわけでありますが、その際に、建て替えを希望しない方の意見をどう受け止めて反映をしていくのか、そしてその安心して住み続けられる住まいがどう全ての方に保障されるのか、そこが最大の課題だろうというふうに思っております。
 そこで、今回の法案で、この百二条、マンションの除却の必要性に係る認定について確認をしておきたいというふうに思うんですけれども、これ見ますと、特定行政庁は今回の法案で拡充している五つの項目に該当するときにはその旨を認定するんだというふうにしております。
 これ、法案を読めば特定要除却認定マンションというのも出てきますし、容積率の緩和の特例ということもありますので、その辺りを含めて御説明いただきたいと思います。

#115
○政府参考人(眞鍋純君) 今般の改正法案の第百二条についてのお尋ねでございまして、ちょっとややこしいところがございますので御解説申し上げたいと思います。
 除却の必要性のある旨の認定、要除却認定といっておりますが、その対象となるマンションとして、従来、耐震性が不足するマンション、これを位置付けてございましたけれども、今回、この従来ありました耐震性不足のマンションに加えまして四つの類型を追加しております。外壁の剥離及び落下により被害の生じるおそれのあるマンション、火災時に大きな被害が生じるおそれのあるマンション、排水などの配管設備の劣化により著しく衛生上有害となるおそれのあるマンション、高齢者などの移動上又は施設の利用上の安全性の向上を図る必要があるマンション、以上四つでございます。
 合わせまして五つの類型が誕生したわけでございますが、この五つの類型のいずれで要除却認定を受けたといたしましても、本法に基づく容積率緩和特例の対象にすることが可能でございます。
 また、この五つの類型のうち、耐震性不足、外壁等の剥離、落下、さらに火災等の危険性が高いマンション、この三つにつきましては特別の位置付けといたしまして、著しく危険の状態にある、必要性、緊急性がより高いと考えられることから、マンションの敷地売却事業及び今回創設する敷地分割事業の対象にすること、そのように位置付けてございます。

#116
○武田良介君 今御説明いただきました内容を資料に、一枚紙ですけれども、付けさせていただきました。
 五つの項目になり、敷地売却の対象は一から三ということですので、これ、敷地売却に進む場合と進まない場合があるということであります。
 今回、特定要除却認定マンションという規定を設けて、この認定を受けたマンションの敷地は敷地売却に進むわけですけれども、この場合、買い受けようとする者が、現行でも第百九条によって買受け計画を作成するということになっております。この計画に記載しなければならない事項として代替建築物の提供等に関する計画というものがありますけれども、これはどういうものなのか。この事項によって、敷地売却決議が上がったマンションにお住まいの反対意見を持っていた方あるいはその資力が十分にない方、こういう方も代替の住まいがきちんと保障されるんでしょうか。

#117
○政府参考人(眞鍋純君) 敷地売却事業、これを進める上でまず最初に決議が必要でございますけれども、この敷地売却決議に反対していても、決議後に事業に同意、参加することになった区分所有者に対しましては、買受人、つまりディベロッパーでございますが、買受人が区分所有者などの要請に応じた代替建築物の提供、あっせんを行うことを義務付けております。また、その実施状況を地方公共団体において監督するということにしております。例えば、高齢者などの区分所有者が住宅の取得を行う場合には、住宅金融支援機構によりリバースモーゲージ型の融資などの活用も考えられますので、そうしたこともお勧めしてございます。
 ただし、敷地売却事業の最初にこの決議に反対されていた方ということになり、最終的にその同意を得られなかった方に対しては、このあっせんは行わないということになります。ただし、敷地売却に参加しない区分所有者に対しましても、敷地売却組合が時価による売渡し請求を行って相応の手当てを行うことにしておりますので、経済的に大きな損失はないものと考えております。

#118
○武田良介君 行わない場合という話もありました。非常にそこの点が重要でありまして、懸念せざるを得ません。
 そして、この敷地売却は、現行法でも耐震不足と判断された場合に可能だったわけですけれども、先ほども少しありましたが、実績は大変少なかったわけであります。今回の改正によって実績が増えた場合に、住まいが次々失われていくということがあってはならないということを厳しく指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 次に、敷地売却に至らない場合ですけれども、この場合、要除却認定マンションですから、除却され、建て替えていくということが想定されるわけですけれども、これによって住まいを失うことはないのかということなんです。事前に国交省からの説明受けましたら、先ほども少し答弁の中にありましたけれども、建て替え決議を五分の四以上でまず上げるわけですよね、五分の四以上の多数で決議されていることが前提だというお話。それから、その後、マンションの建て替え組合の設立、同時に、建て替えの事業計画の内容についても行政の認可が必要なんだと。こういうことで保障されていくという趣旨の御説明をいただいたわけですが、やっぱり様々想定しなければならないだろうというふうに私も思っております。
 初めのその建て替えの決議にはこれ賛成したんだけれども、例えば、その後病気をしただとか生活条件が大きく変更してしまったという方がいらした場合に、事情がこれ変わったとして建て替え組合の設立には賛成されないということも想定されるんじゃないだろうか。反対の区分所有者の方から、組合が時価で買い取って建て替えたマンションに入ろうということを思うということがあるかもしれない。その土地で最後まで住み続けたいと考えていたということを考えていたかもしれないけれども、生活条件が変わったために当初の願いかなわず、これまでのマンションより条件不利地に住むことしかできないとかということもあるんじゃなかろうかということを心配するわけであります。
 この建て替えの決議に賛成しても、その後の組合の設立あるいは事業計画に反対される方、また、さらにはその十分な資力がない方ですね、住まいは保障されるのかどうか、いかがでしょうか。

#119
○政府参考人(眞鍋純君) マンションの建て替え事業においても、建て替えに参加しない区分所有者に対しては、マンション建て替え組合が時価による売渡し請求を行って相応の手当てを行うこととしております。
 また、マンションの建て替え決議に反対していても、決議後に事業に同意、参加することとなった区分所有者の方には、従前の権利に応じた建て替え後のマンションの床を取得することも当然可能でございます。
 このときに必要となる経費についてどうするのかということだと思いますけれども、高齢者などの区分所有者が住宅の取得を行う場合に、先ほど申し上げましたような住宅金融支援機構によるリバースモーゲージ型の融資の活用というのが可能かなと考えてございます。これは、生存時は毎月利息だけを支払い、元金は死亡時に一括償還する特例的な返済制度でございまして、資力のない方による資金調達を支援する上でも有効であると考えてございます。
 しかしながら、こういった建て替えや売却を進める上で何よりも重要なのは、事業内容について十分な説明を行い、できる限り多くの権利者の理解を得ながら事業を進めるということだというふうに考えられますので、国としてしっかりとしたガイドラインを示して、できるだけ納得いただき事業に御参加をいただけるように、丁寧な運用をすることが重要だというふうに考えてございます。

#120
○武田良介君 大きな懸念をちょっと示さざるを得ないかなというふうに思っておりますけれども。
 最後に、今回の法案全体について、マンションの管理組合からの申請がないと、高経年のマンション、建て替えなどの必要があるマンション、どれだけあるのかということが把握できないのではないだろうかというふうに思うんですね。
 個別のマンションを見れば、管理組合がないというところも当然あるわけですし、そこには今回の法改正をもってしても行政は関与することができないわけでありますけれども、マンションの高経年の実態把握、そういうマンションがどれだけあるかの実態把握、これが結局自治体任せになってしまうんではないだろうかということを思うわけですが、その点いかがでしょうか。

#121
○政府参考人(眞鍋純君) 御指摘をいただきましたように、要除却認定はあくまでもマンションの管理者などからの申請に基づいて特定行政庁で基準への適合性を判断して行うものでございます。
 一方で、公共団体がマンションの管理の状況を把握して、その状況に応じた必要な対策を取るということは大変重要というふうに考えてございます。
 今回の改正法案では、地方公共団体が作成するマンション管理適正化推進計画において、その区域内におけるマンションの管理の状況を把握するために地方公共団体が講ずる措置に関する事項を定めることとしております。具体的にその管理の状況を把握するということになりますと、例えば通報や相談による把握ですとかアンケート調査による把握などということが想定されるわけでございますけれども、そうした方法について、私どもの方ではガイドラインで示しておきたいというふうに考えますし、また、公共団体さんが先導的にそうした取組をするという場合に、令和二年度に措置してございます予算措置なども設けまして、その支援をしていきたいというふうに考えてございます。
 いずれにせよ、公共団体さんが実態の状況をきちんと把握して対策を打つことが非常に重要だと考えてございますので、ノウハウや財政的な支援をしてまいりたいと考えてございます。

#122
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間ですので、おまとめください。

#123
○武田良介君 はい。
 住宅困窮の実態把握、やっぱりこれ急いで行う必要があるというふうに思いますし、その実態に合わせたふさわしい仕組みづくりが必要だということを強調いたしまして、質問を終わります。

#124
○上田清司君 無所属の上田です。
 まず、この改正法案の趣旨を読んでいきますと、四十年超のマンションが適正に管理されること、また再生、いわゆる建て替えの促進がしっかりなされていくことを目的にしたものだというふうに私は理解いたしましたが、大臣、そのとおりでございますか。

#125
○国務大臣(赤羽一嘉君) マン管法の法改正については、管理がしっかりなされるべきだということはそう思いますし、建て替えの方は、これは率直に言って、私、家を持っていないんですけど、持家をするときというのは建て替えを想定に買う人って少ないんじゃないかと思うんです。ただ、先ほど言いました、阪神大震災みたいに災害があって潰れてしまったときにどう再建するかということで、やむにやまれず再建をするときのルールがないのでできたのがこの法律でありますので、そうした観点での補強というようなことなのではないかと。
 私は、何が言いたいかというと、今回の法改正で建て替えが突然前に進むというようなことを期待しているわけではなくて、建て替えざるを得ない、建て替えようという合意があったときに、そのルールが決まっていない、また使い勝手が悪いということの法改正だというふうな認識でおります。

#126
○上田清司君 大臣の開き直っておられない謙虚な態度に敬意を表したいと思います。
 確かに管理に関する部分では、こうした国のしっかりした指針があり、地方自治体の関与によって、組合管理をなさっている理事長や理事の皆さんたちがメンバーの皆さんたちを説得するときに有利になって、より適切な管理が進む可能性が高い法案だというふうに理解をしておりますが、建て替えについては、この手法ではまずは成果が上がらない、このように思っております。
 資料の一、これは国交省からいただいた部分でありますが、この十六年間にマンションの建て替えの実績が累計で二百四十四件、戸数で一万九千二百戸、三十一年の四月時点ですが、こういう実態があります。一年間で見ていけば、これは七十八・六八件、まあ八十件と見てもいいかもしれませんが、一年間に八十件ぐらいの件数が建て替えられていると。しかし、資料の二を見てください。いかんせんこの数が違う、八十一万四千戸、十年後には約二・四倍の百九十二万八千戸になると。
 こうしたことを考えると、例えば、少なくとも平成二十六年の改正マンション建替え法以来五年間だけを見ていくと三十二件の建て替え、一年平均では六件少々の建て替えなんですね。何か後になればなるほど難しくなってきていると。それは高齢化、原因かもしれませんし、あるいは所得の減少、あるいは、なかなか、丸くみんなでまとめようという気持ちが日本人のいい気質だと言われていたところですが、それも弱くなってきているのかもしれませんが、後になればなるほどこの建て替えの件数も減ってきていると。特にこのマンション建替え法に基づくものに絞ったら二十一件、五年間でですね、一年平均は四件のベースだと。非常に少ないと。
 資料の三を見ていただきたいんです。これは、特に右側の円グラフを見ていただきますと、修繕積立金の積立状況でございますが、不明が三一%、十分に積立てが行っておられない割合が三三、大体それぞれ三分の一ずつですが、三分の一しか十分な修繕積立金を持っていない。こういう環境も含めて、このマンションの建て替えが進むということに関してはある意味では焼け石に水かなと、この法律では。思考回路を変えないといけないんじゃないかというふうに思っております。
 私は、この思考回路を変える手だてというのは、先ほどから話が出ております、伊藤議員が言われましたように、まさに寿命を延ばす、こちらの方に力点を置くことで円満に解決していく、こうした手法を、回路を変えていかないといけないんではないかというふうに思っておりますが、大臣の考えについてお伺いしたいと思います。

#127
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私のさっきの答弁、そういう思いで言ったわけでありまして、良質なストックを増やしてそれを長寿命化していくと。
 マンションは建て替えを前提に購入している人というのはほとんどいないと思いますので、やはり、ただ他方で、自然災害でマンションがある日突然解体してしまったと、その再建のルールがなかったことに阪神・淡路大震災のときは大変こじれて二十年ぐらい掛かったという例がたくさんありましたので、そうしたことについては法的な制度をしていかなければいけないということでございます。
 上田委員が言われていることは全く同感であります。

#128
○上田清司君 そういう大臣の考え方もあるので、ここの部分に関しては、資料四、先ほどもちょっと件数についても言われました、いわゆる敷地売却事業、いわゆる除却の話であります。また、あと容積率緩和制度の許可実績であります。非常に案件が少ないと。地方自治体にお願いをしながら、こつこつとやっていただいている現場の皆さんの御苦労は御苦労として多とするにしても、なかなか実績が上がらない。
 これは、まさにこの思考回路が同じようなパターンで、空き家のときと同じです、実際どんどん増えていると。四十年超、これが二倍以上に十年後には増える、しかし処理をするのは僅かに本当に四千戸というような話になってしまうと。じゃ、三十年後はどうなるんだといったら、まさしくほとんどこの建て替えの促進に関しての内容は先へ全然進まないということですので、まさに附帯決議七にあるところに重点化するような形にしていくことが私は一番大事ではないかというふうに思っております。
 現場の局長さんに。なぜこういう実態が、別に今に始まったわけじゃないんですね、五年前もそうだったんです。あるいは十四年にもこうした何らかの形で対策を講じているんです。にもかかわらず、同じような成果しか上げていないのに、また同じような思考で問題を解決しようというふうになされるのか、どうして頭のいい人がそろっているのに同じようなことをやっているのかと、不思議で私にはなりません。やっぱりアプローチの仕方を変えていかないと問題は解決しないと思いますが、現場から見たとき、この附帯決議七条とかをもっともっと尊重して、今後の在り方についてもっと検討すべきではないかということについて答弁をお願いして、私の質疑を終わります。

#129
○政府参考人(眞鍋純君) 済みません。先ほど大臣が答弁した方向性、私も全く同感だと思います。まずはしっかり管理をしていただいて長寿命化を目指す、そのために適切な維持管理や修繕をしていただくというのが基本、ただし、老朽化して危険な状態になってしまったものについては何らかの出口を用意する必要があるということだと思います。それが、一つが建て替えであり、一つが売却ということだと思います。
 それが進まなくて困るマンションが今後増えるのではないかという懸念から今回の法律改正を提案しているところでございまして、基本的な方向性は先ほど大臣が答弁した方向と同じでございます。

#130
○委員長(田名部匡代君) よろしいですか。

#131
○上田清司君 以上です。
 失礼しました、案でした、附帯決議案でした。失礼しました。訂正をお願いいたします。

#132
○委員長(田名部匡代君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#133
○委員長(田名部匡代君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、舟山さんから発言を求められておりますので、これを許します。舟山康江さん。

#134
○舟山康江君 舟山康江でございます。
 私は、ただいま可決されましたマンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
 一 本法に基づく管理計画認定制度や団地における敷地分割制度等の活用が図られるよう、十分な準備期間を置き、地方公共団体やマンション管理組合等の関係者に対する制度の周知を徹底すること。
 二 管理組合に対する修繕工事の発注方法や修繕工事の実態、外部専門家の活用方法等についての情報発信を行うとともに、団地における敷地分割及びマンションの敷地売却の手続並びに長期修繕計画の作成や適正な修繕積立金の積立て等に資するガイドラインの作成、充実に向けた検討を行うこと。
 三 地方公共団体によるマンション管理適正化推進計画の作成の促進を図るとともに、地域のマンションの実情に即し、実効性のある内容となるよう必要な支援や助言を行うこと。また、管理が適正に行われていないマンションに対する地方公共団体の積極的な関与が促進されるよう、マンションの管理状態を把握するための指針の作成や地方公共団体による管理組合への専門家の派遣の取組等に対する支援を行うこと。
 四 管理計画認定制度の創設を踏まえ、マンションの修繕その他の管理方法や資金計画等の認定について、制度を運用する地方公共団体が公正で円滑な認定を行うことができるよう、明確で判断しやすい基準やガイドラインを示すなどの支援を行うこと。
 五 都道府県知事等が管理計画認定制度に係る事務を指定認定事務支援法人に対し委託する場合において、適正な認定が確保されるよう指導・監督すること。
 六 適切な管理を行うマンションが適正に評価されるよう、マンションの管理状態に関する情報の見える化の促進とともに、管理組合の運営を担う外部専門家の育成等に対する支援や管理会社の質の向上に向けた環境整備を行うこと。
 七 欧米のように、日本においても長く住み続けられるマンションにしていくことが国民の暮らしを安定・充実させるとの観点から、長期間使用できる丈夫なマンションを建設するとともに、マンションのリフォーム・リノベーションを推進するなど、建設後も長期にわたり使用できるよう、マンションの長寿命化のための環境整備を行うこと。
 八 これまでのマンションの建替え及び敷地売却事業の実績及び政策の効果を検証し、建替え等に係る区分所有者の費用負担の軽減及びインセンティブの更なる充実に向けた検討など、引き続きマンション再生の促進策を検討すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。

#135
○委員長(田名部匡代君) ただいま舟山さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#136
○委員長(田名部匡代君) 全会一致と認めます。よって、舟山さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、赤羽国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。赤羽国土交通大臣。

#137
○国務大臣(赤羽一嘉君) マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。
 今後、本法の施行に当たりましては、審議における委員各位の御意見、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を始め理事の皆様、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。
 誠にありがとうございました。

#138
○委員長(田名部匡代君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#139
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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