くにさくロゴ
2020/03/16 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 予算委員会 第11号 令和2年3月16日
姉妹サイト
 
2020/03/16 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 予算委員会 第11号 令和2年3月16日

#1
令和二年三月十六日(月曜日)
   午前八時五十五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十一日
    辞任         補欠選任
     片山 大介君     高木かおり君
     紙  智子君     岩渕  友君
 三月十二日
    辞任         補欠選任
     高橋 克法君     清水 真人君
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     石井 正弘君     猪口 邦子君
     清水 真人君     高野光二郎君
     滝沢  求君     山田 太郎君
     伊藤 孝恵君     舟山 康江君
     石橋 通宏君     水岡 俊一君
     伊藤 孝江君     杉  久武君
     高瀬 弘美君     高橋 光男君
     石井 苗子君     片山 大介君
     井上 哲士君     倉林 明子君
     岩渕  友君     武田 良介君
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     舟山 康江君     伊藤 孝恵君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金子原二郎君
    理 事
                石井 準一君
                福岡 資麿君
                三宅 伸吾君
                山田 修路君
                森 ゆうこ君
                蓮   舫君
                浜田 昌良君
                浅田  均君
                山添  拓君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                猪口 邦子君
                小川 克巳君
                小野田紀美君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                佐藤 正久君
                高野光二郎君
                高橋はるみ君
                中西  哲君
                松川 るい君
                元榮太一郎君
                山田 太郎君
                山田  宏君
                有田 芳生君
                伊藤 孝恵君
                石川 大我君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                田村 まみ君
                徳永 エリ君
                福島みずほ君
                舟山 康江君
                水岡 俊一君
                矢田わか子君
                里見 隆治君
                杉  久武君
                高橋 光男君
                竹谷とし子君
                片山 大介君
                高木かおり君
                倉林 明子君
                武田 良介君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  高市 早苗君
       法務大臣     森 まさこ君
       外務大臣     茂木 敏充君
       文部科学大臣
       国務大臣     萩生田光一君
       厚生労働大臣
       国務大臣     加藤 勝信君
       農林水産大臣   江藤  拓君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  梶山 弘志君
       国土交通大臣
       国務大臣     赤羽 一嘉君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     小泉進次郎君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、少子化対策
       、海洋政策))  衛藤 晟一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(クール
       ジャパン戦略、
       知的財産戦略、
       科学技術政策、
       宇宙政策))   竹本 直一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    西村 康稔君
   副大臣
       内閣府副大臣   宮下 一郎君
       財務副大臣    藤川 政人君
       厚生労働副大臣  稲津  久君
       環境副大臣    佐藤ゆかり君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       小島 敏文君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
       内閣法制局長官  近藤 正春君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       安居  徹君
       内閣官房内閣審
       議官       二宮 清治君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       堀江 宏之君
       人事院事務総局
       給与局長     松尾恵美子君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        嶋田 裕光君
       警察庁交通局長  北村 博文君
       法務省刑事局長  川原 隆司君
       外務省大臣官房
       地球規模課題審
       議官       塚田 玉樹君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  白間竜一郎君
       厚生労働省大臣
       官房総括審議官  佐原 康之君
       厚生労働省大臣
       官房生活衛生・
       食品安全審議官  浅沼 一成君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        達谷窟庸野君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省健康
       局長       宮嵜 雅則君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  藤澤 勝博君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    渡辺由美子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    谷内  繁君
       厚生労働省老健
       局長       大島 一博君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
       厚生労働省政策
       統括官      伊原 和人君
       農林水産省食料
       産業局長     塩川 白良君
       経済産業省大臣
       官房商務・サー
       ビス審議官    藤木 俊光君
       経済産業省大臣
       官房審議官    春日原大樹君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    江崎 禎英君
       中小企業庁長官  前田 泰宏君
       中小企業庁事業
       環境部長     奈須野 太君
       中小企業庁経営
       支援部長     渡邉 政嘉君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○委嘱審査に関する件
○令和二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 令和二年度総予算三案の審査の委嘱についてお諮りいたします。
 本件につきましては、理事会において協議の結果、次のとおり決定いたしました。
 一、審査を委嘱する委員会及び各委員会の所管は、お手元に配付のとおりとする。
 一、審査を委嘱する期間は、常任委員会については三月十八日の一日間、特別委員会については三月十九日の一日間とする。
 以上でございます。
 ただいま御報告いたしましたとおりとすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#4
○委員長(金子原二郎君) 令和二年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告をいたします。
 本日は、現下の諸課題(新型コロナウイルス対応等)に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は四百十四分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党・国民の声六十分、立憲・国民.新緑風会・社民二百分、公明党五十六分、日本維新の会四十九分、日本共産党四十九分とすること、質疑の順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#5
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
    ─────────────

#6
○委員長(金子原二郎君) 令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、現下の諸課題(新型コロナウイルス対応等)に関する集中審議を行います。
    ─────────────

#7
○委員長(金子原二郎君) この際、委員長から一言申し上げます。
 先般の本委員会におきまして、森法務大臣が、事実と異なる答弁を行ったこと、また、委員会離席中に記者対応をし、国会運営に関し不適切な説明を行ったことは極めて遺憾であると言わざるを得ません。
 政府の立場にあることを十分に留意した上で、委員会に緊張感を持って臨まれること、また、質疑者の質問に的確、適切にお答えいただくことを改めて要請いたしますとともに、委員長として厳重に注意をいたします。
 この件に関し、森法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。森法務大臣。(発言する者あり)
 御静粛に。

#8
○国務大臣(森まさこ君) ただいま金子委員長から厳重注意を受けたことを重く受け止めております。
 この度の私の一連の言動により国会の御審議に大変なる御迷惑をお掛けいたしましたことを、心よりおわびを申し上げます。
 まず、私の三月九日の参議院予算委員会における答弁は、私の個人的見解を述べたものでしたが、検察を所管する法務大臣として、検察の活動について個人的な評価を述べたことは不適切でありました。法務大臣としては、しっかりと事実を確認して答弁すべきであったと考えます。改めて三月九日の答弁を撤回させていただきます。
 また、三月十一日の参議院予算委員会の質疑中、私が離席した際に記者からの取材を受けたことも誠に不適切でありました。改めて心よりおわびを申し上げます。
 今後の国会の御審議におきましては、より一層緊張感を持って臨むとともに、誠実に対応をさせていただく所存でございます。
    ─────────────

#9
○委員長(金子原二郎君) これより質疑を行います。猪口邦子さん。

#10
○猪口邦子君 自民党の猪口邦子です。
 本日の予算委員会で質問の機会をいただき、理事の先生方始め皆様に感謝申し上げます。
 新型コロナウイルス対応について、そこを中心に質問してまいります。
 冒頭、この感染症で亡くなられた方々に心から御冥福をお祈り申し上げ、また、治療中の方々に心からのお見舞いを申し上げます。
 先週金曜日、参議院本会議にて改正新型インフルエンザ対策特別措置法が可決、成立し、翌日十四日、施行されました。
 総理は、三月二日のこの予算委員会で、この法整備を早急に進めると述べました。まさに時間軸に敏感に政府はその作業を進め、立法府もその決意に応えました。そして、施行当日の土曜日、総理は夕方、記者会見を行い、現時点でこの法律に基づく緊急事態宣言をする状態ではないと判断していると明言されました。
 そして、言うまでもなく、危機管理は政府だけが行っているわけではなく、民間セクター、一人一人の国民も皆、感染症拡大防止の危機管理にそれぞれの立場で参加しているのですが、総理はその記者会見で、努力している全ての国民への感謝の言葉を述べました。また、学校一斉休校のため卒業式を思っていた規模や形で行えない卒業生に、御卒業おめでとうというお祝いの言葉を全国中継の記者会見で伝えました。どんなことがあっても、続く世代のことを思い、十分ではないことがあっても最善、最良のことをやっていくという政治の思いが日本の次世代に届いたことを願っております。
 さて、本日、コロナウイルス問題について、一つの主張を込めながら質問いたします。
 その主張とは、日本は自由主義経済と民主主義国でありまして、そのような立場で感染症危機に立ち向かい、一定程度持ちこたえていると専門家が評価する状態を、危機管理、先週で七週間目に入りますけれども、そこで実現しています。この日本メソッドを世界に発信し、対応に困っている諸国に参考にしてもらい、それぞれの主権国家が自国の特性を踏まえて日本メソッド、これを参考にして早急にコロナ終息を実現してもらいたいという、そういう主張であります。
 市場経済、民主主義国としての日本のメソッドには汎用性があり、日本の対外発信強化することによって、諸国家それぞれの立場で対応に成功していく可能性が高まるとすれば、もってグローバル化の中での日本経済や日本社会の安全に資することになります。
 そこで、総理にまずお伺いいたしますのは、対外発信強化の必要と、日本の経験を世界に発信していく、そして参考にしてもらうということの必要性についてです。
 日本のメソッド、これについて少し考えてみたんですけれども、まず第一に、何といっても自由主義の国であるから、力強い民間セクターが存在します。民間セクターの協力を得て危機管理を進めるということです。自由主義経済の強さがやはりここにあります。
 一例ですけれども、危機管理第一週目のこと、ウイークワンを思い出していただければと思います。一月二十六日、総理は武漢市滞在者、希望者全員の帰国に向けて取り組むことを表明し、一月二十九日、武漢市からの帰国第一便チャーター機が到着し、帰国時の検査で陰性の百九十七人が、二週間余り隔離された安全な環境で滞在する宿泊施設が必要となりました。政府の研修所等が活用されるはるか前にこれに協力してくれたのは、千葉県勝浦市にある三日月ホテル、若い企業人の率いる民間資本のホテル、危機管理第三週目の二月十三日には、全員陰性で、順次帰宅できました。ホテルは公衆衛生の手法を熟知し、滞在者はもちろんのこと、ホテルの従業員、また政府支援員、全員陰性でミッションを完遂したのです。
 このほか、民間セクターの力強い協力、中小企業の様々な協力、この事例はたくさんあります。これがやはり日本の危機管理の今回の一つの特徴です。
 第二に、子供に関わること、予防的なこと、これを優先したということも特徴です。予防的措置を教育機関中心にとったメソッドですが、その社会的なインパクト大きく、大人社会がまたこの危機の大きさに目覚めて、そのような効果もありました。
 また、三番目には、顧みますと、一週間ごとに対応の力点を鋭く推移させるこの時間軸の管理が非常に巧みだったと思います。一週目のことは申し上げましたけど、二週目には、国際法が未整備なクルーズ船についても、日本は海洋人道主義の考えにのっとり、寄港、接岸を許可し、残念ながら犠牲者が出ましたけれども、第四週にかけて積極対応したのです。そして、第五週目には、学校一斉休校措置が発表されます。第六週目には、法整備の必要性、コロナ特措法の力点が顕在化してきます。そして、第七週目には、そろそろ経済的な緊急対策が必要となり、予備費使っての第二弾の発表、これがあります。そしてさらに、この第七週目には公文書管理のガイドラインに基づく歴史的緊急事態の指定、これによって今申し上げた国際発信のドキュメンテーションも高い水準でなされることにもなります。
 このように、ウイークワンから今週でウイークエイトに入りますけれども、一週間ごとに特徴、なってですね、これを展開してきた、これがやはり日本の一つの特徴だと思いますが、総理に、このような日本メソッド、こういうことも含めて世界に発信し、役立てていただく、役立ててもらう、このことについてのお考えを伺います。

#11
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま猪口委員がおっしゃったように、日本は自由そして民主主義を尊重する普遍的価値を多くの国々と共有しているところでございますが、こうした事態においては、まさに自由と民主主義を基盤とする社会の強靱性が試されていると言ってもいいんだろうと、こう思う次第でございます。
 あのチャーター便が帰国をした際、どのように対応していくかという観点の中において、この方々を収容する施設、これを急に整備する、大変な作業だったんですが、その中で、やっぱり民間セクターの皆様にも大変な御協力をいただいた。風評被害が懸念する中において、三日月の皆さんには大変勇気を持って受入れを表明していただき、見事な管理もしていただいたことを心から感謝申し上げたいと、こう思う次第でございますし、クルーズ船におきましても、三千七百名の乗員乗客を擁するこのクルーズ船に対する対応というのは、いまだかつて世界が経験したことのない対応であったわけでございますが、その中でも、例えばDMAT、DPAT、民間の医師の皆様にも大変な御協力をいただいた。そうした官民問わず全ての関係者、国民の皆様の御協力に、総理大臣として心から感謝申し上げたいと思います。
 そして、国際社会に日本の現状とこれまでの対策を理解をしていただくため、海外への正確な情報発信は極めて重要であろうと、こう思っています。現在の国内における感染者数は八百九名と、人口当たりで見れば、他の国々よりも少ない水準に抑えることができています。また、四百五十八名の方が既に退院されているクルーズ船事例まで含めれば、現在までに六百名を超える方々が回復し、そして退院をされておられます。こうした状況は、専門家の見解によれば、現時点では爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているものの、同時に、依然として警戒を緩めることはできない状況であるということでございます。
 政府としては、国民の皆様にも御協力をいただきながら、水際対策、感染予防対策、さらには経済面、経済の面では雇用の維持と事業者の皆様の事業の継続を当面最優先に全力で取り組んでいるところでございます。
 このような我が国における感染の状況や対策の実施状況等については、WHOや関係国に対して適時に情報提供を行うとともに、在京大使館に対する説明会の実施や、在外公館、海外メディア等を通じた情報発信に努めているほか、官邸や厚生労働省のホームページにおいて、感染予防策や患者の発生状況等の情報について英語による情報発信を行っているところでございます。
 まさに、このコロナウイルス感染症との闘いにおいては、日本一国だけではなくて、世界の国々と協力して立ち向かっていかなければならないと、こう認識をしております。
 私も既に、トランプ大統領あるいはマクロン大統領、そして昨日は英国のジョンソン首相と電話で首脳会談を行ったところでございますが、ジョンソン首相からは、ダイヤモンド・プリンセス号、これは英国籍でございますし、英国人も多数乗船をしていたわけでございますが、英国人の方々に対する対応について感謝の意が表明され、そして、適切な対応であったという評価もいただいたところでございますが、今晩も夜の十一時からG7のテレビ会談を行いまして、世界で共通、協力をしてこの問題に立ち向かっていくということについて議論を行いたいと、こう考えている次第でございます。
 引き続き、我が国の知見も活用しつつ、諸外国とも力を合わせてこの難局を乗り越えていきたいと考えております。

#12
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 それでは、財務大臣にお伺いしたいと思います。
 麻生大臣、日本経済含め世界経済の対応、これをずっと注力してこられました。今、G7、G20など、このような多国間の協議枠組み、これを活用すること、また、財務大臣会合もテレビであったと思いますけれども、そのような協調枠組み、大国間協調についてどうお考えかということをお伺いしたいんです。
 私が想起しますのは、ちょっと昔なんですけれども、一九七三年の冬の石油危機のときのことです。実は、G7はこれの直後に結成された対話の枠組みでありまして、そのとき、まさにこのコロナウイルスとちょっと似ていて、そのとき大きな打撃、このときは原油価格四倍ということでございましたけれども、全ての国をヒットする、共通にその打撃を受ける、そしてその対応の中からその後のそれぞれの国の運命が大きく分岐していく、そのような局面でした。
 今回のコロナウイルスの対策、これに何とか成功して、ここから出てくる日本の経済は新たなパラダイムシフト遂げているというようなまた救済策が必要であると思いますけれども、当時のことを思いますと、それまでの大量生産、大量消費から世界一の省エネ国家へと大転換し、もはや高度成長の国というよりも世界的な経済大国に、まさにこの石油危機越えてなっていったことを思い出します。
 そして、当時は、フランスの大統領、ジスカールデスタンで、ランブイエの古城にみんな集まってくれと、その会議、六か国で行い、翌年からカナダが入ったんですけれども、そのとき、私は思い出すのは、戦後主要な国際枠組みで日本が原加盟国としてなった最初のそのようなもの、そして今日までそこでリーダーシップが期待されている、そのようなG7の枠組み、これは財務大臣会合もあり、首脳会合もテレビでありということのお話でございます。
 今、世界の金融筋でいろいろ言われているもので、コロナがブラックスワン、黒鳥であるとすれば、三頭の灰色のサイがいると、グレーライノ。それは今まで、まあ、まずいかなと思いつつも大きな問題に取りあえずならなかった、それがそれをきっかけに動くとなると大変だろうと。例えば、世界経済はそろそろピークだという問題、あるいは超金融緩和を継続してきてこれが限界だという問題、それから世界中の企業が借りている債務残高、史上最大で、過剰債務大丈夫かという問題。
 このほかにもあるかもしれませんけれども、要は、マクロ経済に本当に注意しないとならないという、このことがこのコロナから何かきっかけで出てくる危険性があるという意味で一層このG7、G20の枠が大事と思いますが、お願いします。

#13
○国務大臣(麻生太郎君) 第二次オイルショックが出た翌年に東京宣言が出されたんだと記憶をしますけど、ちょっと余り、今言われましたのでちょっと正確な記憶じゃありませんけど、そんなもんだったと思うんですが。少なくとも今回の話は、最初は何となくアジアだけの話と思っていたのが、いつの間にかヨーロッパ、続いてアメリカにわんわん広まっていったという形になって、今緊急経済宣言とかいろんな話が出ていますけれども。
 私どもとしては、三月初め頃でしたが、この話を働きかけまして、G7の財務大臣・中央銀行総裁によります電話会談をやらせていただいております。この電話会談によって、日本からはこの問題に迅速にいかに対応しているかという例をいろいろ申し上げたんですが、その前の、一週間前にやっておりましたリノのG20の財務大臣・中央銀行総裁会議でも、ほとんどこの話題はアジアだけの話というような態度だったのが一週間でごろっと変わっておりましたので、そういった意味では日本のいろんな話が大変有効に使われたんだと思っておりますが。その後、三月の六日でしたが、今度はG20も同様に声明を発表させていただいておりますが、今、更に感染を拡大していきつつあるような感じのするヨーロッパとか、そうですね、中東のイランとかいろいろな話が出ていますけれども、そういったような状況になってきているんだと思いますが。
 今、ブラックスワンとグレーリノという話をされましたけれども、何となく、予期せぬことが起きたやつがブラックスワンで、その対処法として最初から分かっているのにもかかわらずその対応が遅らされているのがグレーリノ、いわゆるグレー色のサイですかね、そういったような話で使われる話なんですけれども。これ、先行きについてのリスクというのはそういう不透明なところがありますものですから、いつこれが更にどうなってくるのか、終息するのかそうじゃないのかって、何となくこちらの方は少しずつ退院者の数は増えておりますし、二週間すると薬もないのに退院していっている人が大勢じゃないかということを言われるお医者さんもおられますので、そういった意味では、私どもとしては、全ての適切な政策手段を用いるというコミットを全G7で確認したところやら、G20でも同じようなことを確認できたのが大きくて、その後の財務官会合でも同じようなことでやらせていただいておりますので、いずれにしても、私としては、今は、日本内におきましては、被害を最小限に抑えるということ、それから経済的というか政治的には雇用を維持することとか、また事業を継続させていくようなことに当面は最優先課題にしておりますけれども、いずれにしても、この終息状態がどういった状態で終息していくのかというところをよく見極めた上できちんと対応させていただかにゃ、いかねばならぬと思っております。

#14
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 財務大臣には、先ほど申し上げましたこの危機管理に協力してくれた民間セクター、事後的にもその経済的な損失を覚悟でそれぞれ中小企業を含めてみんな協力してくれている、そこにきちっとした対応をしていただくことも必要であることをちょっと申し述べさせていただきます。
 そして、総理にまた、先ほども重なるかもしれませんが、このパラダイムシフトですね、やはり二十一世紀経済にふさわしい新たなパラダイムにこれからシフトさせなければならないと思っております。例えば、現在、テレワーク、大変重要になっています、働き方改革も。でも、そういうレベルじゃなくて、もっと抜本的な業務革命みたいなものも必要ですし、男女共同参画を推進することも必要です。この危機を乗り越えた日本経済は、そのパラダイムシフトしていくような、そういうまた支援と投資が必要だと思いますが、一言お願いいたします。

#15
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権としては、今、多様な働き方を可能とする社会、これはワーク・ライフ・バランスの観点からも、そういう社会をつくっていかなければならないということで様々な改革を行ってきたところでございます。
 その一つのツールがテレワークでございますが、今回の新型コロナウイルス感染拡大の防止を機に、テレワークを含め、IT技術を活用しながら社会のあらゆる分野で遠隔対応を進めていくこととしたいと考えています。
 これまでも、多様で柔軟な働き方に資する観点から、テレワークに取り組む中小企業への支援や、また東京オリンピック・パラリンピックの開催、このときに交通の混雑を解消するということも含めてテレワークを進めていこうと、それを一つのレガシーにしようということで取り組んできたところでありますが、これを機に、まさに次元の異なる対策を打ち出して未来を先取りする変革を一気に進めていきたいと、もちろんテレワークだけではなくて業務全体の改革も見据えながら、そうした改革を進めていきたいと考えております。

#16
○猪口邦子君 総理、どうぞよろしくお願いします。
 それでは、ここで私は、文科大臣、また総理の感想も伺えればと思いますけれども、日本がユネスコを通じて非常に効果的な戦略発信が既にできているということをお伺いしたいと思います。
 文科大臣の御指導の下で、三月十日、ユネスコ閣僚級多国間会議、招集しました。これはテレビ会議とならざるを得なかったんですけれども、大臣はどのように国際統括官を御指導されたのか、伺いたいと思いますし、また、これを招集したユネスコ、パリ本部のアズレー事務局長、この方のリーダーシップについての御意見も伺いたいです。
 この多国間閣僚級会議でございますけれども、ほんの数日の急な中、招集されたのでちょっと不可能じゃないかと皆言ったものですが、実際には七十三か国が参加、その中で発言できたのは、しかし、このコロナウイルスの問題への対策が実質的な内容がある日本を含めて、幾つかの国だったんです。
 大臣よく御存じなんですけれども、我が国、三月二日に一斉休校を導入した直後、ユネスコはホームページで全世界で同様の措置を導入している国々のリストを発表することになりました。三月二日から三月六日のところを見てみますと、新たに追加掲載された国の名前がたくさんありますけれども、例えば、韓国、アルバニア、チェコ、ジョージア、ギリシャ、北マケドニア、パラグアイ、カタール、ルーマニア、サウジアラビア、この中には、我が国は予防措置として休校措置をとりました、多くの国は対処としてやったのでもう事態が悪化してからのことで、この先ほども申し上げたテレビ会議でも統括官が、このタイミングが重要であったと、それから、続く学習支援や授業が再開されたときの補習なども重要であるというようなことを述べましたけれども、やはりこの日本の一斉休校ということがかなりのインパクトを持って、まあ間に合わなかった国もあるんですけれども、予防的に休校措置、これを導入したところでは人の命が救われることになったかもしれない。
 私が思いますのは、総理の決断で行ったこと、実は国連機関通じて既に発信されていて役立っているという感じを持ちますけれども、文科大臣としてお願いいたします。

#17
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症の流行に伴う休校措置に係るハイレベル会合につきましては、今先生御指摘いただいたとおり、日本を含めた七十三か国が参加をし、開催をされました。
 ユネスコのアズレー事務局長からは、今回のような大臣級会合を継続するとともに、作業部会を設け、特に困難な状況にある国などに対する支援策を検討する旨発言があったと報告をされております。
 事務局長のリーダーシップという問いかけがございましたけれども、アズレー事務局長は、どちらかというと、この時期に世界的に学校を休むことによって子供たちに、学習の機会を奪われることはないだろうかということを危惧をされていたんですが、我々の発言を踏まえて、子供たちを第一に考えるそれぞれの国のリーダーの考え方、それにも共鳴した上で、こういう危機を世界でみんなでしっかり乗り越えていこう、そして子供たちがこの間失われた授業をしっかり補充、補填ができるような仕組みというのを世界全体でしっかりやっていこうと、その先頭に日本が立っていただけることを期待をしているという旨、話合いの中ではそういうやり取りがあったと承知しております。
 私からは、今がまさに感染の流行を早期に終息するための極めて重要な時期であること等から学校の全国一斉臨時休業の要請に至ったことや、子供たちに対する学習支援の取組について説明した上で、ユネスコに対し、世界保健機関などとの関係専門機関と緊密な連携を図り、子供たちの安全と学習の機会の双方が確保されるよう力を尽くしていただきたい旨発信するよう事務方に指示をしました。
 文科省としては、ユネスコ等と連携しつつ、引き続き我が国の対応策を好事例として世界に向けて発信するよう努めてまいりたいと思いますので、先生も、ユネスコの国内委員をお務めいただいております、また事務局長を始め多くの国際機関の皆さんとの人脈もお持ちでございますので、この日本の取組を正しく世界に発信していただけるお手伝いをしていただければ有り難いなと、こんなふうに思っております。

#18
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 それでは、小泉環境大臣に、SDGs、特に海の環境と安全、そして、二〇二一年から、国連が定める、これからのそこからの十年、二〇三〇年までを国連海洋科学の十年、オーシャン・サイエンス・ディケードとしているということについて伺いたいと思います。
 SDGsは二〇三〇年までの開発目標でありまして、その仕上げの年に向かう十年、これを国連がその海洋科学のディケード、オーシャン・サイエンス・ディケードとしたことにはいろいろな深い意味があります。全ての十七の開発項目、それは、この十四項目が海の豊かさ守ろうでありますけれども、それが基本となっている、全ての起源であるというような理論的な構築もその背後にあると思います。我が国は、海洋国家、そしてオリパラ後の国際社会は海洋科学の十年という定義をしている中、大きな役割と指導性を発揮するチャンスでもあります。
 環境大臣、この分野でどう考えていらっしゃるか、さきの環境委員会での所信表明伺う機会がありましたけれども、大臣は、G20のブルー・オーシャン・ビジョン、大臣自ら非常に積極的におやりになってくださいましたけれども、そのことを含め海洋環境についても踏み込んだ御発言されています。よろしくお願いします。

#19
○国務大臣(小泉進次郎君) 猪口先生から海洋、海について御質問いただきました。
 私は、横須賀という三浦半島、海に囲まれて育ちました。そして、後ろに萩生田文科大臣いらっしゃいますが、JAMSTEC、海洋研究開発機構も横須賀で、まさに地元の誇りでもあります。
 今、環境省としても、海洋の政策、これは科学に基づいてしっかり取り組んでおりまして、特に、短く御紹介をさせていただくと三点あると思います。
 一つが、今、猪口先生から触れていただいたプラスチック、海洋プラスチックの問題です。この海洋プラスチックの影響、海に対する影響はいまだ未解明な部分が大変多いわけでありますので、まさにこのJAMSTECとの連携協力をしてサイエンスの力で問題の解明に取り組みたい。そしてまた、インドネシアなど途上国からの流出も大変多いと言われていますので、このインドネシアなどの途上国でのモニタリング、こういったことも支援をして、得られたデータを集約をしていくことが大事だと思っています。
 そして第二に、海洋保護区の設定の推進、これも、愛知目標、生物多様性COPというのが今年、中国で開催される予定でありますが、愛知目標の次の目標を策定をする大変重要な会議です。海域の一〇%を各国が保全をするというふうに位置付けているこの生物多様性に関する条約における愛知目標の一つを達成すべく、改正自然環境保全法に基づいて保護地域の拡大に向けた取組を進めています。こういったことも含めて、海外に積極的に日本の取組を発信していきたいと思います。
 そして最後に、三つ目になりますけれども、気候変動の海への影響、この観測、非常に重要だと考えています。今、まさに世界全体でCO2排出をいかに減らすか、これに向かって進んでいるわけですが、吸収源と排出源、特にこの吸収源の中の海洋の果たす役割というのは、二三%のCO2を吸収をするというふうにされており、森林や土地が二九%と言われていますから、それに迫る大きな吸収力を持つとされています。
 こういった海洋の気候変動に対する影響、この観測も環境省が所管をする国立環境研究所、そういったところでもずっと観測を続けていますので、この取組なども引き続き進めて、地球規模の炭素循環の解明に主導的な役割を果たしていきたいと考えております。

#20
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 外務大臣来てくださっていますので、時間も短くなってきましたので、外務大臣に軍縮・不拡散、また軍縮外交についてお伺いしたいと思います。
 NPT、核拡散防止条約の締約国会議で、運用検討会議、五年に一度の非常に重要な会議、四月からニューヨークで行われる予定であったその会議は延期になりつつあるというニュースがこの質問通告をしてから入ってきました。延期、本当になるのか、そして、どのタイミングで、またテレビ会議型も一部あるのか、いろんなことの調整進んでいるかもしれませんが、やはりこのNPT、核不拡散の体制、何としても国際社会として維持発展させる必要があり、とりわけ核保有国に対し、NPT六条、誠実に核軍縮を行うこの義務が履行されなければなかなか難しいということ、このことを思います。
 また、INF、中距離核全廃条約でございますけれども、これも事実上、昨年廃棄され、保有国の、核保有国の軍縮・不拡散条約及び外交全般について大臣の積極的なリーダーシップをお願いしたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。

#21
○国務大臣(茂木敏充君) 猪口委員、軍縮大使もお務めになりまして、核軍縮の問題について高い関心をお持ちであることはよく存じ上げております。
 御指摘のNPTの運用検討会議の延期につきましては、今決定されているものではありませんが、延期も含めた同会議の在り方について検討がなされているところであります。
 我が国、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取組をリードしていく使命を有しております。これは我が国の確固たる方針であります。
 しかし、国際社会では、核軍縮の進め方をめぐる国家間の立場の違いが見られるところでありまして、その中で核軍縮を進めていくためには、透明性や核軍縮検証等、各国が共に取り組むことのできる共通の基盤となり得る具体的な措置を見出す努力、こういったものを粘り強く続けていくことが重要であります。
 こうした観点も含めまして、日本として、核軍縮の実質的な進展のための賢人会議におけます議論の成果も活用しながら、各国間の信頼関係の再構築、そして相互の関与や対話を促すなど、核軍縮の進展に向けた国際的な議論に積極的に貢献をしております。
 特に本年は、五年に一度、先ほど申し上げたNPTの運用検討会議が予定をされているところでありまして、NPT、国際的な核軍縮・不拡散体制の基礎であります。我が国はNPT体制の維持強化を重視しておりまして、この運用検討会議、どういう形になるか今後検討いたしますが、意義のある成果を収めることとなるように、軍縮・不拡散イニシアティブ、NPDIの取組を通じて提案を続けていきたいと思っております。
 また、核兵器国も参加をする取組であります包括的核実験禁止条約、CTBTの発効促進や、核兵器用核分裂物質生産禁止条約、FMCTの交渉開始に向けた各国への働きかけについても粘り強く行っていきたいと思っております。

#22
○猪口邦子君 FMCTについては、とりわけよろしくお願いいたします。
 もう時間もなくなりましたので、最後に私、お伺いするというよりも、願いをお伝え申し上げたいと思います。
 子供の安全、安心、健康について話したんですけれども、私は、以前からスクールバスをこの国にもっと積極的に導入してもらいたい、それから、子供の通学路のみならず、高齢者の安心のためにも歩道の建設を推進してもらいたいと、こういう願いを持っておりますので、どうぞ、文科大臣も聞いていてくれていますので、よろしくお願いいたします。
 私の質問、これで終わります。

#23
○委員長(金子原二郎君) 以上で猪口邦子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#24
○委員長(金子原二郎君) 次に、山田太郎君の質疑を行います。山田太郎君。

#25
○山田太郎君 自由民主党の山田太郎でございます。
 今日は、中小企業対策等、コロナに対する経済、どういうふうにしていけばいいかと、こんなところを中心に質疑させていただきたいと思っております。
 実は、私自身もかつて経営者をやっておりまして、上場企業をつくった身でございまして、大変今の市場環境は身につまる思いであります。これはもう経営者にとっても従業員にとっても極めて大変な状況でありまして、政府はこれタイミングを逸しては大変なことになるだろうと、こんな問題意識がございます。そういう意味で、今日は政府に対しても少し厳しいことも言わなければいけないかもしれませんが、ただ、建設的な提案も含めてきちっとやっていきたい、こんなふうに思っております。
 まず、今、政府は、中小企業政策として一生懸命資金繰りの対策をやっていることであります。ただ、この資金繰りというのは、投資目的のお金と違って、必ずしも将来、投入されたお金が生産性だとかあるいは構造変革につながるものではありません。資金繰りといっても、その後の売上げ、利益につながらなければ結局は債務が残ってしまうと、そのまま重たい状況になって返していかなければならないということであります。
 また、問題は、今回の問題が長期化した場合であります。長期化したときに、かなり多くの会社がもしかしたら債務超過等に陥る可能性もあるんではないかというふうに思っています。債務超過に陥ると、御案内のとおり、契約書ではトリガー事項というふうにいいまして、取引ができなくなるという取引条項を持っている契約書、たくさんあります。そうなってくると、直接倒産になってしまうと、こういうこともあるわけであります。
 そういう意味で、資金繰りも確かに大事なんでありますが、もう一つ、例えば債務超過になり倒産する前に、救済合併のようなことに関してもしっかり手当てをしておくべきではないかと、こんなふうに思っております。
 合併に関しては、もちろん国は事業継承の仕組みを持っていますが、残念ながら、相談窓口とか支援センターというのがあって、紹介するのが限界なんですね。ただ、このいわゆる債務超過等に陥った場合、これ債務超過に陥っていない会社も、例えば合併のようなことをして何とか事業を継続したい、雇用を守っていきたい、取引先との連鎖倒産をしないようにしようとしても、デューデリジェンスをするとやっぱり債務超過になってしまう、こういうケースも多々あるわけでありまして、そうなったときの有効策としては、政府系金融等が公的資金も投入しつつ、それを解消しながら救済合併をサポートするという方法があるかと思っています。
 一方で、銀行も、多分そういう会社はかなり引き当てをしていると思いますが、きちっと例えばデット・エクイティー・スワップ、DESとかあるいは減資を速やかにやることによって、何とかこの救済合併をサポートする仕組み、これを金融の方からも全面的にやるべきなんじゃないかなと、私はこういうふうに考えております。
 事業再生というのは確かに大事ではありますけれども、完全な民事再生をするためには非常に時間が掛かってしまうと。潰れてからではどうにもなりません。とにかく雇用と、それから取引先、連鎖倒産させないために、特に長期のいわゆる問題が起こった場合に、この救済合併を始めとした策、これをしっかり今から考えておくという必要があると思いますが、まず中企庁長官に、この策どうか、お伺いいたします。

#26
○政府参考人(前田泰宏君) お答え申し上げます。
 まずは、中小・小規模事業者の皆様方の事業が継続されることが極めて重要だと認識しております。その事業を継続するに当たってのいろんな手法があろうかと思います。
 今御指摘いただきましたけれども、MアンドAを含めました事業の承継によりまして、中小・小規模事業者の有する技術やノウハウといった経営資源、あるいは雇用の受皿としての役割が引き継がれます。事業の承継が地域経済を支え、雇用を支えます。また、承継後の事業者の更なる成長にもつながるとの期待もあります。
 事業承継が地域経済、雇用の支えとなるとの認識の下、御指摘の手法、様々ございますけれども、多角的に検討して、しっかりと対応策を検討してまいります。

#27
○山田太郎君 ありがとうございます。
 私も、まあ余り経済の専門家ではありませんが、経営のプロだとは思っておりますので、どうか政府・与党も一体となってあらゆる施策を取れるようにしていきたい、こんなふうに思っております。
 次に、GDPの回復策、いわゆるこれが令和恐慌にならないようにということで、少しこの辺りについても考えていきたいというふうに思っております。
 今、本当にGDPが落ち込んでいるということはこの国会の中でもいろいろ議論されているんですが、ただ、それではどうやってマクロ的に問題を解決するか。もういわゆるGDP、支出の面からすると手法は四つしかないということは分かっております。一つは国内消費喚起、もう一つは国内の投資喚起、そして政府支出と輸出促進ということであります。
 そこで、この四つの手法に関して、全てのいわゆる策をもはや打つべきではないか。上限をきちっと、幾らお金を投入するのかというのを決めて、できることは全てやるべきだ、私はこういうふうに思っております。
 特に国内消費喚起に関しては、二つ大きなポイントがあると思っております。一つは直接現金給付、それからもう一つ、意外と効果があったと言われているポイント還元等ですね。直接お金がいわゆる市民、国民に回るような仕組みであります。ただ、御案内のとおり、この現金給付はいわゆる貯蓄に回ってしまうというような嫌いもありまして、よくよく考えなければならないということであります。もう一つは、これはいろんな議論があります。党内でもかなりいろんな議論をしているところでありますが、例えば消費税を五%にするというのも一つの考え方であります。
 この国内消費喚起で、現金給付、ポイント還元、プラス消費税五%でそれぞれ十兆ずつ、合計二十兆円、これぐらいのまず規模は必要なんではないか。それぐらいやれば、いわゆる国内消費喚起としても政府は本気なんだということが市中にもメッセージとして伝わって、安心していわゆる市民も消費喚起につながってくるのではないか、こういうふうに思っております。
 一方で、いわゆる国内の投資喚起でありますが、新型コロナ状況ならではの、やはりデジタル化の推進ですね。先ほど猪口委員もおっしゃっておりましたけれども、非常にこのデジタル化、ピンチを何とかに変えるという意味においても、一つ、人に会わなくていい、それから国際的なずたずたになったサプライチェーンも、いわゆるデジタルのコンテンツ輸出によっては非常にチャンスはあるだろう。この辺りの規模は、例えば五兆円規模。
 そして、政府支出であります。政府支出は、私が先ほど申し上げたように、企業に対する例えば救済合併とか、いわゆる補助金、そういったものを含めて五兆円ぐらいの規模でやれるんではないか。もちろん公共事業も重要なんでありますが、これは残念ながら人手不足の問題もあるので、きちっと元々の本予算の強靱化政策をつつがなくやっていくというところが正解なんではないかなというふうにも思っております。
 輸出促進に関しては、なかなか国際的にこういう状況ですから難しいとは思っていますが、デジタルによるコンテンツ輸出というのは一つチャンスであろう、こういうふうに思っているわけであります。
 こういうふうに、総額ではいわゆる三十兆からもしかしたら四十兆円、政府がまず覚悟すること。これ、実はリーマン・ショックのときも、これ麻生政権のときの二〇〇九年四月に十五兆円どんと、いわゆる覚悟をして出したわけであります。そして、二〇一三年一月のアベノミクス始動といったときも二十兆円規模の事業をやって再生につなげてきたわけでありまして、いわゆる危機的な状況において自民党は非常に力を発揮した分野だと私は信じております。
 そういう意味で、何とかこれを実現して宣言する。もちろん、細かいことは、大枠を決めて、この上限の中でしっかり事務方が詰めていけばいいんですが、まずは、私は、市中に対するメッセージ、そしてコロナ終息後のV字回復ですね、単なる資金のいわゆるつなぎだけではなく、次のV字回復につながるような構造変換、構造変革につながるようなこともこうやって組み込む必要があるんではないかな、私はこういうふうに思っています。
 そういう意味で、これは非常に、特に消費税五%等は政治決断でもありますので、もう安倍総理しか答えられないと思っておりますし、安倍総理がこれはアベノミクススタートのときのあの輝かしいいわゆる采配をもう一度振るっていただいて、この難局を乗り切っていただきたい、こう思っておりますので、是非御答弁いただきたいと思っています。

#28
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自民党所属としては初めて山田委員の御質問をいただき、大変うれしく思います。
 そこで、今、大変建設的な思い切った御提言をいただきました。
 現在、政府としては、このコロナウイルス感染症対策において、この拡大を防止していく、あるいは重症者、重症化を防ぐために全力を尽くしておりますし、終息に向けて全力を尽くしております。
 また、様々な対策を行っていますが、年度末を前にして、まずは当面の対策として四千三百億円の財政措置あるいは一・六兆円の金融措置をとっているところでございますが、次のフレーズですね、今、この感染症によって日本経済のみならず世界経済が大変な甚大な影響を受けているわけでございます。そこで、何とか私たちは雇用を絶対に守らなければいけない、これは経済における政治の最大の責任なんだろうと思います。そして、しっかりと対応していくことによって、日本の経済、ダメージを受けておりますが、元の成長軌道に戻し、国民の皆様の活気ある笑顔を町に取り戻さなければならないと、こう決意をしております。
 そこで、今後、世界経済の動向を注意深く見極めながら、様々な可能性を想定しながら、必要かつ十分な経済財政政策を間髪を入れずに講じていきたいと思います。現在、あくまでも感染拡大防止に全力を尽くしておりますが、その後は、日本経済を再び力強く成長させるために、これ相当思い切った対策を講じていかなければならないんだろうと思います。
 このマクロ経済政策として、まさに今受けているこのインパクトに見合う十分な対応を取っていく。再び成長軌道に戻すために、まさに今委員がおっしゃったように、しっかりと回復していける、V字回復していけるものを、今までの発想にとらわれない対策を取っていく考えでございまして、そのために対策を今後、山田委員にもいろいろと御提言をいただきました、政府・与党で、メッセージ性のあるものをですね、しっかりとした、これもある意味覚悟を持って臨んでいくというメッセージ性のあるものを練り上げていきたいと、このように考えております。

#29
○山田太郎君 是非お願いしたいんですが、多分非常に重要なことは、三十兆であれそれ以上であれ、まず全体の規模感というものが大きないわゆるこの問題に関する政府のメッセージになると思います。
 そして、やはり国民の間では今注目されている、消費税は本当にどうするのかと。多分、一年前こういうことがあれば、安倍総理はもしかしたら消費税を上げなかったかもしれない、こういうふうに考えれば、下げるということも一つの手段であると思っております。タイミングだけの問題だったというふうに思っておりますので、この辺りは本当に、もちろん慎重な議論は必要だとは思いますけれども、タイミングを間違えないで是非やっていただきたい、私はこういうふうに考えております。
 さて、次に行きたいんですが、政策決定とコミュニケーションプランというところの話をしたいと思います。
 昨今、政府のいろんなSNS等が問題になったりしました。私も内容を見させていただきましたが、決して、厳しいことを言うと褒められるようなものではなかったというふうに思っております。
 そして、残念ながら、ちょっと、いわゆるホームページとかこのSNS、今はソーシャルメディア時代だというふうに言われております。直接国民に強いいわゆるメッセージや細かい情報を伝える重要なものだと思うんですが、ちょっとやり方がうまくないんではないかなと、こういうふうに思っていろいろ調べさせていただきました。
 今回、情報の発信塔である内閣官房国際感染症対策調整室というところもツイッターをアカウントを開設してやっておるんですが、残念ながら、三月十五日の、昨日夜確認しましたら、一か月間のツイート数は僅か十六件ということでありまして、ほとんどこれではいわゆる発言しているうちに入らないんではないかということであります。また、薬剤耐性を減らそう等のほかのキャンペーンなんかも貼っているために分かりにくかったりします。もちろん、厚労省さんや、いわゆる首相官邸も積極的に情報発信をしておりますが、海外渡航危険情報等、いろんなものが混じっておりまして、お互いがリツイートしていると何が何だか分からないと、こういうのが一つポイントもあると思っております。
 もう一つ、ホームページの方も拝見させていただいたんですが、政府広報オンライン、首相官邸ホームページ、国際感染症対策室のホームページ、新型インフルエンザ等対策室ホームページ、そして厚労省さんのホームページということで、四つもあってどれを見ればいいのかということであります。一応一番まとまっているのが内閣官房の新型インフルエンザ等対策室のホームページでありまして、これはいろんな省庁さんのデータが集まっているんですが、残念ながら、名前がコロナが付いていないために検索にも引っかかりません。インフルエンザなんだかコロナなんだか分からないということでもあります。
 そして、内閣官房さんからこの一番見られる対策のホームページに行こうとするとどういうふうになっているかというと、四段階ぐらいクリックしていかなければいけないということで、ほぼプロでないと探せないということになっておりまして、ちょっとこれでは情報発信、私は、経済的な政策、手を打つのも大事ですが、こういうときには政府は国民の皆様に正確な情報を伝えつつ、その反応を見ていくということが非常に重要だと思いますが、残念ながら、正直厳しいことを言わせていただければ、現段階ではまだまだ改善する余地があると思っております。
 とにかく、ワンボイスということで、しかも、いわゆる新型コロナウイルス感染症について、もうちょっといろんなところにバナーを貼ったりして、こういう御時世なわけでありますから、直接、政府はワンボイスで、何を言っているのか、何をしなければいけないのか、こういったことをいわゆる改善する必要があるかと思っております。
 これは是非、担当、西村大臣の方に、こういうことは改善していただきたいと思っておりますので、御答弁いただきたいと思っています。

#30
○国務大臣(西村康稔君) 大変大事な御指摘をいただきまして、正直申し上げて、十分に配慮が行き届かず、また手が回っていないのも事実だと思います。
 御指摘のように、官邸のウエブサイトがあり、内閣官房があり、そしてまた、新型コロナという、ウイルス対策ということで引っかからないという、インフル対策室でやっているものですから、そういった御指摘、あるいはそのリンクの貼り方、分かりやすさ、整理の仕方、それからSNSも対応は十分でない、改善のある余地が十分にあると考えております。
 まさに御指摘いただいたことを十分に踏まえてこれから改善を図っていきたいと思いますし、急ぎ関係機関とコミュニケーションを図って、しっかりと分かりやすく、そして欲しい情報にまずちゃんと直ちに行けるように、そういう改善を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

#31
○山田太郎君 次に、各省庁でのコロナ発生時の対応ということで、よくコンティンジェンシープランと、最悪の状況が起こったときにどうしていけばいいのか、私はまだ少し練れていないところがあるというふうに思っているので、御質問を少しこの点についてもさせていただきたいと思います。
 これは、もし各省庁で、その内部でこの新型コロナが発生した場合にどうなっちゃうのかなということが心配であります。各省庁も、私も何回か出入りさせていただいたことがあるんですが、結構大部屋で働いておりまして、そこで例えばいわゆるコロナの発生があった場合、その部局のメンバーが皆、二週間待機とかいうことになってしまえば政府の機能が止まってしまうかもしれないと、こういう、私はちょっとどういう対処をしていくのかなということで心配であります。
 もちろん、国会も実は、民間にいわゆるテレワークとかいろんなことを要求しておきながら、こうやって密集したところで議論をしているということについては決して褒められたものではないんですが、やっぱり政府や我々自身がどういうやり方で対処をしていくのか、このコンティンジェンシープランを、見本を見せていくということは非常に重要なんじゃないかなと、こういうふうに思うわけであります。
 これについて、もしそういう事態になったらどうなのか、あるいはそれに対するガイドラインであったりとか取決めがあるのか、この辺りも西村大臣の方に御答弁いただきたいと思います。

#32
○国務大臣(西村康稔君) 山田委員のこの御指摘も大変重要な論点でありまして、真剣に考えなきゃいけない点だと思っております。
 既に、御指摘のように、新型インフルエンザ等対応中央省庁業務継続ガイドラインを示しておりまして、その中で各省庁においては業務継続計画を策定しております。人員体制、物資、サービスの確保など、いざというときにどういうふうにやっていくのかという大きな方向、計画を作っているわけであります。
 そのちなみにガイドラインにおいては、仮に庁舎内で発症者が出た場合の措置として、例えば、対応について相談センター等へ相談する、あるいは車両等で搬送した後、発症者が触れた場所などの消毒、それから濃厚接触の可能性ある職員の二週間テレワーク、こういったことが挙げられているところであります。
 仮に、今後職員の中に新型コロナウイルスの感染症感染者が出た場合は、その感染者の業務内容とか行動範囲、これによって対応は異なってまいります。じっと座って何かデータの処理をしている人であれば行動範囲は狭いわけですが、関係部局と調整をする人であればあちこち歩き、いろんな人と接触するわけでありますので、その消毒の範囲とか、場合によってはこの閉鎖をする範囲をどの範囲にするのかということを決めていかなきゃいけないわけですけれども、いずれにしましても、このガイドライン、そして各省の業務継続計画に沿ってしっかりと対応していきたいと考えております。
 なお、政府としても、今、風邪の症状が見られる職員の休暇取得であるとか、あるいはテレワーク、時差出勤、こういったことを、可能な限り多くの職員が混雑の時間帯を避けて通勤を行うなど、必要な対応を行っているところでありますけれども、いずれにしても、こうした取組を強力に推進して感染リスクを減らしていくと同時に、ガイドラインあるいは業務継続計画を踏まえて、職員が感染した場合に、これも万全な備えをしていきたいというふうに考えているところでございます。

#33
○山田太郎君 起こってからでは手遅れになりますので、これも本当にしっかり対処、対応していただきたい、こう思っております。
 さて、最後の質問になるかと思いますが、このコロナウイルスがまた中長期化した場合のデジタル振興策。先ほど猪口先生の方もパラダイムシフトという話でお話をしていましたが、私は、このコロナウイルス、人とも会えない、あるいは貿易もこれから厳しい、サプライチェーンもずたずただ、逆に言うと、今デジタルだけが頼みの綱、こういうふうにも言われる、だと思いますし、一方で、今後もやっぱり強力ないわゆるV字回復のための大きな施策になるだろう、こういうふうにも思っております。
 ただ、足下見てみると、我々の日本のデジタル化政策は大変寒いところがありまして、例えばテレスタディーと、随分議論はされてきました。いわゆるパソコンを子供たちに一台ずつ配るような議論はしてきましたけれども、ただ、残念ながら、授業はいまだリアルタイムでなければテレスタディーを認めないと、こういうことであります。理由は何かというふうにレクでも聞いたら、自力で学ぶ力が少ないのでリアルタイム授業しか認めていないということでありましたけれども、塾は平気で今、いわゆるリアルタイム以外のいわゆる録画を撮ったやつを自由なときに見ることができる、進度が遅れている子供たちは逆にそれを何度も見ることが例えばできるということもあるわけでありまして、そういうことをこの機にしっかり改善する、いい機会になるのではないかな、私はそう思っております。
 次に、テレワークの話も先ほどありましたが、これも笑えない話でありまして、ある会社の記事がありました。テレワーク経験の六四・二%が、紙書類の確認や押印などでやむなく出社した経験があるということでありまして、本末転倒ということがあります。もちろん、押印等はいわゆるその社内規定や習慣によるものだと思っておりますが、これ、まず政府からこういった対応を変えていきつつ、このテレワークというものに関しても是非変えていってもらいたい。
 ちなみに、テレスタディー、テレワークという言い方は日本だけでありまして、通常、リモートワークとか、テレが今ない時代でありますので、少し日本の価値観、そういうところも、用語上も変える必要があるかなと、私はこう思っております。
   〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕
 厚労省さんも御案内のとおり、遠隔医療ということに関して少し道が開けてきましたが、原則、対面診療というのが中心であります。今回、新型コロナのケースで一部認めるということでありますが、事後には対面診療を行うということでありまして、ちょっとこれナンセンスではないかなと私は思っております。
 そして最後は、デジタルガバメントということでありますけれども、実際、ちょっと私の事務所でも一名秘書が子供が生まれまして、それで実際に、こういう御時世でありますが、行ったのは、出生届、住民登録、乳幼児医療証の手続、児童手当の手続、保育園に通園している兄弟がいる場合の変更届ということで、それぞれに行かなければならないということで、これじゃ、しかも、割と区役所ごった返しているということでありまして、こんなものはどんどんどんどん、もし省令等で実現できるのであれば、いわゆるeガバメントにするべきだ、こんなふうにも思っております。
 コロナが長期化する中で、いわゆる重要な今後の大変な基盤になるというふうに思っております。是非これは、情報通信技術政策担当大臣は竹本大臣、御答弁いただきたいと思います。

#34
○国務大臣(竹本直一君) どうも、先生はこの道の大変な御専門家でございますので、いつも拝聴させていただいております。ありがとうございます。
 今般の新型コロナウイルス感染症対策でございますが、外出の自粛や学校の臨時休業等を要請いたしまして、国民の皆様に協力をお願いしているところでございますが、このような状況の中で、多くの企業でテレワークが実施されたり、学校の臨時休業を受けて遠隔教育サービスが利用されるなど、緊急時への対応としてもITを活用した遠隔対応を推進することが非常に重要だと認識しております。
 そこで、政府としては、ITの利便性を最大限活用すべく、デジタル手続法の施行等によるデジタルガバメントの推進やテレワークの推進など、官民におけるデジタル化を進めてきたところでございます。
   〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕
 一方、個別の分野に参りますと、先生今おっしゃったように、直ちに全面的にやるわけにはいかないものがございます。教育がそうでございまして、医療もそうでございます。しかし、過去、考えてみれば、薬剤師さんの対面販売も、一定の例外を設けて対面でなくてもできるようになりました。このように、関係省庁ときっちり話をする中で、弊害のないような配慮をしながら効率化、デジタル化を進めることが非常に重要だと思っております。
 いずれにいたしましても、この機会はある意味ではデジタル化のいいチャンスだとも思っておりまして、それが同時に経済を刺激することも十分あり得るのであろうというふうに思っております。そういうことで、しっかり頑張っていきたいと思っております。

#35
○山田太郎君 時間になりましたので、これぐらいにしたいと思います。
 どうもありがとうございました。

#36
○委員長(金子原二郎君) 以上で山田太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#37
○委員長(金子原二郎君) 次に、蓮舫さんの質疑を行います。蓮舫さん。

#38
○蓮舫君 立憲民主党の蓮舫です。
 安倍総理、三月十二日、総理官邸で、あなたは森法務大臣に何を厳重に注意されたんですか。

#39
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 予算委員会における森法務大臣の答弁について、検察庁を所管する法務大臣として不適切であったということで、森法務大臣に注意をしたところでございます。

#40
○蓮舫君 何が不適切だとお考えで注意されたんですか。

#41
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 森法務大臣の三月九日の参議院の予算委員会における答弁について、法務省として認識をしている事実と違う答弁を法務大臣として行ったことは不適切であったという注意をしたところでございます。

#42
○蓮舫君 注意で済む話ではないんです。(資料提示)
 九日の参議院予算委員会における森大臣答弁、東日本大震災のときに検察官は、いわき市から市民より先に全員逃げた、それと、身柄拘束者を理由なく釈放して逃げた。
 大臣、個人的見解と撤回をしましたが、いつ事実確認しました。

#43
○国務大臣(森まさこ君) 私の予算委員会での答弁が個人的評価を述べたことについて、おわびを申し上げます。事前に事実を確認すべきであったというふうに考えます。
 事実の確認については、予算委員会での答弁後行いました。

#44
○蓮舫君 済みません、確認なんですが、個人的評価ですか。私たちは、虚偽、うそだと思っていますが、どちらですか。

#45
○国務大臣(森まさこ君) 法務省が確認した事実が実際の事実でございます。三月の九日の答弁は、このような事実をしっかりと確認しないまま、検察の活動について当時の私の個人的評価を述べたものであり、誠に不適切でありました。答弁を撤回し、おわびを申し上げたところでございます。

#46
○蓮舫君 個人的評価はうそだったという確認、それでいいですね。(発言する者あり)

#47
○委員長(金子原二郎君) 御静粛にお願いします。

#48
○国務大臣(森まさこ君) 法務省の見解といたしましては、理事会に提出をさせていただきました文書のとおり、福島地検いわき支部の移転の状況というのが、震災時の死者、行方不明者が多数に上り、建物等にも甚大な被害が及ぶとともに、水道などのライフラインも途絶えた状況にあって、さらに余震も相次ぐという状況の中で、いわき市内での庁舎での執務執行が大きな支障が生じるということが大きな避難の原因であったということでありますので、私がそれに対して逃げたというふうに言った個人的評価を述べたことについては、発言を撤回をさせていただきました。(発言する者あり)

#49
○委員長(金子原二郎君) 蓮舫さん。質疑を通じてただしてください。

#50
○蓮舫君 三回目です。
 個人的評価はうそだったということはお認めになりますか。

#51
○国務大臣(森まさこ君) 私が述べた個人的な評価は、法務省の認定した事実と異なるものであったと思います。

#52
○蓮舫君 そもそも質問は、黒川東京高検検事長の定年延長をめぐるもので、昨年十月末に内閣法制局で法案の審査を終えた。そこに検事の定年延長は入っていなかったんです。それが、去年十二月末から突如検討開始、定年延長を法解釈で認めると変わった。小西委員がなぜ変わったか問うと、社会情勢の変化だと森大臣は答弁をした。
 質問は、この一、二か月間の間に起きた社会情勢の変化とは何かと聞かれたものに対して、あなたはなぜそこで三・一一と一気に九年前に飛んだんですか。その理由を述べてください。

#53
○国務大臣(森まさこ君) しっかり事実を確認をしないで個人的な評価を述べたことは不適切でございました。
 また、御質問が社会情勢の変化ということでございますが、これについては、一、二か月の評価ではなく、全般的な社会情勢の変化ということでございましたが、いずれにしても、私の撤回した答弁については、個人的評価を述べたもので不適切でございましたので、撤回をさせていただきました。

#54
○蓮舫君 もう今何を言っているんだか全然分からなくなっています。しかも、謝罪をすると言いながら、うそかどうかの事実確認も認めない。本当は、心では謝っていないんじゃないか、そういうふうに思えてならないんですが。
 「刑罰権の適正な行使を実現するためには、事案の真相解明が不可欠であるが、これには様々な困難が伴う。その困難に直面して、安易に妥協したり屈したりすることのないよう、あくまで真実を希求し、知力を尽くして真相解明に当たらなければならない。」、検察庁のホームページに載っている検察の理念です。
 あなたは、時の総理大臣までも相手に巨悪は眠らせないと闘っている検察官、検察庁全てを、事実に基づかないあなたの答弁で愚弄しました。今、この場で全ての検察官に謝罪をしてください。

#55
○国務大臣(森まさこ君) 当時のことについては、法務大臣も、当時、被疑者の終局処分をしないままの釈放についておわびを申し上げております。このようなことがないように、法務大臣としてもしっかり努めてまいります。
 また、現在、検察は、法と証拠に基づき、適切な活動を行っているものと承知をしております。

#56
○蓮舫君 あなたが所管している検察官をうその答弁で愚弄したわけですから、謝ってください、検察官に。

#57
○国務大臣(森まさこ君) 御指摘の答弁は、検察の活動について誤解を招きかねないものであり、検察を所管する法務大臣として誠に不適切でございました。真摯に反省し、答弁を撤回したものでございます。改めて深くおわびを申し上げます。

#58
○蓮舫君 森大臣の発言が誤解を生んだんです。そのことをもっと責任感を持ってください。
 総理、なぜこんな大臣を守るんですか。

#59
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 法務大臣として、今回のことについては真摯に反省をし、既に答弁を撤回し、心からのおわびをしているものと承知をしております。引き続き、国会において丁寧な説明を行うとともに、より一層緊張感を持ってその職責を果たしていただきたいと、このように思います。
 また、森大臣は、弁護士として法曹資格を持つ中において様々な法務行政等々についても見識をお持ちでございまして、そうしたものを生かして……(発言する者あり)

#60
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。

#61
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そうしたものを生かして、これからしっかりと、強い責任感と緊張感を持って職責を果たしてもらいたいと考えております。

#62
○蓮舫君 法務大臣は、法律に基づき、死刑執行を命令できるんです。極めて重要な役目を負っている。そのような大臣の職に本当に適していると本当にお考えですか。

#63
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、そういう自覚を持って今後も職務を執行していただきたいと考えております。

#64
○蓮舫君 今村復興大臣は、派閥のパーティーで東日本大震災をまだ東北の方だからよかったと失言をして、辞任をしました。櫻田五輪担当大臣は、自民党議員のパーティーで復興以上にこの議員が大事と発言をして、辞任をしました。
 三月十一日、その当日に国会で東日本大震災に関するうそを言う森大臣、なぜ辞めさせないんですか。

#65
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今村大臣、そして櫻田大臣、それぞれ、それぞれの発言によって被災地の皆様に対して大変心を傷つける結果となっているということによって職を辞したいと、こう申出があったところでございまして、私はその意思を尊重したところでございます。
 現在、森大臣におかれましては、しっかりと、今まで御指摘をいただいたことを踏まえまして、緊張感と責任感を持って職務を遂行していただきたいと考えております。

#66
○蓮舫君 森法務大臣、あなたは職を辞したいと考えましたか。

#67
○国務大臣(森まさこ君) 法務大臣として、今後の国会においては、より一層誠実に対応し、丁寧な説明を行うとともに、緊張感を持って臨み、その職責を果たしていく所存でございます。

#68
○蓮舫君 前任者の河井前法務大臣は違法行為が問われて、疑われて辞任。今度の法務大臣は国会を混乱させ、野党の質問権を剥奪しました。
 安倍総理の任免責任はどうお考えですか。

#69
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 森大臣は、既に発言を撤回し、謝罪をしておられるところでございまして、今までの経験を生かしてしっかりとその職責を果たしていただきたいと、こう考えているところでございます。
 こうした様々な御指摘をされるような事態となったことにつきましても、森大臣も責任を痛感をしているところでございますし、私も総理大臣として森大臣を任命をして、したところでございますが、当然任命責任は常に私にあるわけでございます。今後、森大臣におかれてはしっかりと責任を果たしていただきたいと、こう考えております。

#70
○蓮舫君 そもそも、政治の干渉を絶対に受けてはいけないような準司法官である検察人事に安倍内閣が介入、そして立法趣旨をねじ曲げて政権の解釈で黒川さんの定年を延長するという無理やりなことをやるから、こんなでたらめな答弁につながったんですよ。
 この定年人事、撤回した方がいいんじゃないですか。

#71
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この人事につきましては、法務省において検討し、適切な的確な手続を取って、そして閣議決定を行ったものでございます。

#72
○蓮舫君 全く納得できません。
 次に、三月十三日、新型インフルエンザ特措法改正案が成立しました。私たちは、国家の有事に対して、政権の間違いは指摘しますけれども、協力できることはいたします。
 ただ、この法改正、国会議員の採決判断に混乱を生じさせたのが、宮下副大臣のいいかげんな答弁でした。
 新型インフル特措法では、政府の総合調整に基づく所要の措置が実施されない場合に、指定公共機関、NHK、ここに必要な指示ができるとある。指定公共機関に民放テレビ局を政令で追加指定し、総理が報道内容に指示できるかどうか、これ、放送の自由の観点から大変懸念を呼んでいる。それに対して、副大臣は、三月十一日の衆議院法務委員会で、山尾議員のこの質問に何て答弁しました。

#73
○副大臣(宮下一郎君) 経緯を含めて御説明を申し上げたいと思います。
 私はこの質疑の中で数々答弁しておりますけれども、まず、山尾志桜里議員、委員の質疑の中で、そもそもこの民間テレビ局を指定公共機関として指定することは違法かと、こうした御質問がありまして、これに対して、違法ではないけれども国民保護法における緊急の放送のような緊急性は想定されないという新型インフルエンザ特別措置法制定時の議論も踏まえて、民間放送は指定公共機関に加えることは想定をしていないし、現在も想定をしていないと、あっ、指定をしていないと、こういうことをまずお答えをしております。
 それから、山尾委員からは、民間テレビ局を政令指定することが違法でないのなら、指定すれば総理大臣が報道内容に一定の指示を与える法的な余地があるのか、こうした趣旨で御質問がございまして、私からはこれに対して、指定公共機関に指定されると業務計画を策定、作成していただくが、その際に報道内容についてまで制限を加えることは想定していないので、報道の自由が阻害されることはないとの趣旨をお答えいたしております。
 その上で、山尾委員から、想定はしていないが、必要があればその報道内容に対する指示も法的には可能である、そういう余地はあるのかとの御質問を重ねていただきました。この質問に対して私がお答えしたわけですが、その時点で放送法との関係をめぐる過去の国会での議論を整理できていなかったために、私は、インフルエンザ等対策特別措置法においても放送内容に関する指示をする可能性があるかのような誤った答弁をしてしまったわけでございます。
 改めて放送法との関係を整理しましたところ、放送法では、第三条に、放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることはないという規定がございます……(発言する者あり)

#74
○委員長(金子原二郎君) 答弁者、的確に質問者への答えに答えてください。的確に、簡潔に。

#75
○副大臣(宮下一郎君) はい。
 改めて議事録の該当部分を述べさせていただきますけれど、今回……(発言する者あり)一連の答弁は関連しておりますので御説明申し上げました……(発言する者あり)

#76
○委員長(金子原二郎君) 答弁した内容です。

#77
○副大臣(宮下一郎君) 今回、民放は指定しませんけれど……(発言する者あり)

#78
○委員長(金子原二郎君) 答弁者、答弁者。

#79
○副大臣(宮下一郎君) 法の枠組みとしては、民放を指定して、そうしたことであれば、今この情報を流してもらわないと困るということで指示を出す、そして、放送内容について変更、差し替えをしてもらうということは本来の趣旨に合う、そういったことはあり得るものだと思いますとの誤った答弁をしたと、こういうことでございます。

#80
○蓮舫君 最後のそこだけを聞いているんです。何、自分が正したところを正当性で言っているんですか。あなたは、民放放送機関を指定をして政府に都合のいい報道をさせることができると、かなり踏み込んだ答弁をして、そのことによって衆議院の国会議員の採決行動に過ちが生じているんです。
 いいですか、過去のこの法案の審議、新型インフルエンザ特措法は、衆議院で僅か二回、参議院で一回、参考人一回。参議院においては、自民党はこれ、採決出ていません。大変短い議事録、ここにしっかり書いてあるんですよ。平成二十四年四月十七日、参議院内閣委員会で園田政務官は、報道の内容についても、政府対策本部長、総理の総合調整、指示の対象にはなっておりません、放送事業者には放送番組編集の自由を侵されないと規定がある、新型インフル特措法は災害対策基本法や武力事態法のスキームにはなっていない、報道内容の抑制にも当然当たらない。
 あなた、立法者の意思を把握して答弁したんですか。

#81
○副大臣(宮下一郎君) 先ほど申し上げましたように、先ほどの答弁を申し上げた時点では、今委員御指摘のような放送法との関係をめぐる過去の国会での議論を整理できていなかった、これが事実でございます。

#82
○蓮舫君 整理できていないって、これだけの議事録も読まないで、あなたは国会という場所に答弁に立って、全く事実と違うことを言った。その結果、賛成したいとする国会議員が反対に回ったんですよ。その責任、どう思いますか。(発言する者あり)

#83
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。

#84
○副大臣(宮下一郎君) この十一日の答弁につきましては、先ほど申し上げましたように、民間放送事業者を指定公共機関に指定することはないと、これは過去の議事録における議論を踏まえてこう答弁をさせていただいております。その点からも、放送に関する指示がなされることはなくて、報道の自由が保障されるということは明らかだと思っております。
 しかしながら、仮定の話とはいえ、放送法との関係を考慮せずに誤った答弁をしたことを深く反省をしております。ただ、今大変、インフルエンザ特措法が成立し、これから対策も含めてしっかり対応していかなきゃいけない現状でありますので、西村大臣の下でこの様々な対策を前に進めるためにしっかり働いてまいりたいと思っております。

#85
○蓮舫君 安倍総理、森法務大臣も国会で虚偽を答弁をして、そして、宮下副大臣は過去の議事録さえも読まずにいいかげんな答弁をして衆議院の国会議員の採決に大きな影響を与えた。罷免すべきではないですか。

#86
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その答弁の経緯については宮下副大臣からも御説明をさせていただいたところでございますが、仮定の答弁では、仮定の質問に対する答弁ではあったわけでございますが、それまでの放送法に関する答弁等を整理せずに答弁をしたということについては宮下副大臣からもおわびがあり、そして訂正もされたものと、このように思うところでございますが、そうしたことも踏まえて、二度とそうしたことのないようにしっかりと緊張感を持って今後職責を果たしてもらいたいと考えております。

#87
○蓮舫君 余りにも国会軽視ですよ。誰も責任を取らないで、わびれば済む。余りにもだと思います。
 総理、確認しますが、特措法で政府対策本部長である総理の総合調整に基づき報道機関に内容変更を指示、政府に都合よく報道させる指示はしないというスキームでよろしいですね。

#88
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 報道事業者の報道内容については、本特措法による総合調整や指示の対象にはならないということを改めて明確にさせていただきたいと思います。

#89
○蓮舫君 では、確認ですが、今は緊急事態に値しますか。

#90
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に申し上げておりますように、現在の段階においては緊急事態とは認識していないということでございます。

#91
○蓮舫君 二月二十四日の専門家会議の見解から、ここ一、二週間が瀬戸際だとして、学校一斉休業とかイベントの中止を総理が要請した。これ、特措法では総理が緊急事態宣言をしたら都道府県知事が判断して実施をすることなんですが、じゃ、今実施している内容は、特措法に基づいた緊急事態ではなくて、何の法的根拠で要請したんですか。

#92
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、現下の状況に鑑み、専門家の皆様が、ここ一、二週間が急速に感染が拡大するのかあるいは終息するのかの瀬戸際にあるという見解を示されたわけでございます。
 その中におきまして、言わば万が一にも学校において子供たちへの集団感染が発生するようなことがあってはならないと、こう我々は判断をしたところでございまして、要請という形でお願いをさせていただいたということでございまして、政府としては、子供たちの健康、安全を確保するという観点から検討し、適切に対応していただくことを期待をし、そして要請をさせていただいたところでございます。

#93
○蓮舫君 総理のお願いで、法的根拠がないということが今よく分かったんですが、様々な要請をしてからもう既に三週間がたつんです。瀬戸際はいつ終わるんですか。

#94
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この言わば瀬戸際であるという一、二週間の中においてお願いをさせていただいたところでございます。
 そして、この二週間が経過をしたところでございますが、この二週間の評価について専門家の皆様は、北海道において、北海道で緊急事態の宣言をされて、学校等の休校、あるいはまたイベント等の中止を判断をされたわけでございまして、この二週間における対応の評価をこの十九日に、この段階、十九日頃ですね、その評価について見解を示されるということでございます。

#95
○蓮舫君 その見解次第では、要請、お願いを解除するんですか。

#96
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在のとですね、現在の専門家の皆様の評価としては、爆発的な感染に向かうというところについては踏みとどまっているという判断でございますが、一方、依然警戒をしなければいけないというのが専門家の皆様の判断でございます。その上に、この二週間の、まさに国民の健康を守るため、未知の部分の多いコロナウイルスに対してはまずは大きな判断をさせていただいたわけでございます。
 そして、この一、二週間ということで二週間経過したところでございますが、国民の皆様にも大変な御協力をいただく中において分かってきたこともあるわけでございます。そういうことにつきましては、先般、記者会見で表明をさせていただいたところでございますが、そういうことも含めて、専門家の皆様に評価、御判断、評価をいただきたいと、こう思うところでございますが、その上で判断をしなければならないと考えております。

#97
○蓮舫君 全く先が読めないんですね。いつこの休校が終わるのか、イベントの中止、延期等が終わるのか。
 おとといの会見で安倍総理は、今後予定されている卒業式について、安全面での工夫を行った上で是非実施してと発言。もう終わっちゃっているんですよ。そして、今週行われるところはもう中止されているんですよ。もう、こういう場当たり的な発言を会見で言うのやめてくれませんか、これから。

#98
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 場当たり的とおっしゃったんですが、おととい会見した内容に近い内容については、卒業式等々については、さきの記者会見でもそれに、そのような発言もさせていただいたものと、こう承知をしているところでございますが、卒業式について、入学式、卒業式等々について、これについては、様々な工夫の上でということでお話もさせていただいているのではないかと、会見……(発言する者あり)いや、それはおとといではなくてその前の会見のときの話を申し上げているところでございます。

#99
○蓮舫君 何言っているのかよく分からないんですけど。
 安倍総理のこうしたいろいろな要請で、学校を休んで、親御さんが、今年度の予備費で休業補償として上限八千三百三十円で助成金を支給するとしています。
 これ、確認なんですが、加藤大臣、労働者の権利である年次有給休暇とは別の制度という理解でいいですか。

#100
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の措置は、要するに学校の臨時休業に伴ってということであります。年次有給休暇は、もう委員御承知のとおり、使用者がこの時季取りなさいということをするべきものではない、そこをしっかり踏まえながら今回の制度を活用していただきたいということを引き続き周知をしているところであります。

#101
○蓮舫君 資料の二枚目に付けさせていただきました。助成金を含む緊急対応策が公表されたのは三月十日です。それに先立った二月二十八日、日本郵政グループは、新型コロナウイルス感染症に係る勤務等の扱いとして、学校休校で育児のために出勤できない社員は年次有給休暇の扱いとすると明記しているんです。
 大臣、これ、政府方針に従った方針ですか、加藤さん。

#102
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、個別のことについてちょっと十分我々も取っていないので具体的に申し上げることはできませんが、ただ、先ほど申し上げた、年次有給休暇は原則として労働者の請求する時季に与えなければならないものであるため、使用者が一方的に取得させることはできない、これが原理であります。

#103
○蓮舫君 いや、全くそのとおりなんです。これは、労働者の権利を、総理の要請で、学校がないから子供の育児を見なければいけない人がその権利で対応しろという指示。
 これ、高市大臣、所管だと思うんですけれども、これ、あってはいけないと私は思うので。四十万人もの労働者がいるんですよ。右倣えで次から次にこういう対応が出たら困りますので、厳しい指導をしていただけますか。

#104
○国務大臣(高市早苗君) 既に、この報道がありました後、厚生労働省、総務省、日本郵政グループの間で話合いの場を持ちました。
 その結果、新たに、政府方針を踏まえて、希望する保護者の皆様には有給の特別休暇が利用できるよう改める方針を固めたと聞いております。

#105
○蓮舫君 ありがとうございます。当たり前だと思うので、よろしくお願いをしたいと思います。
 総理、確認するんですけれども、雇用される者と個人、フリーランスで働く者の労働の価値というのは同じだとお考えですか。

#106
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 労働の価値ということについては、どのような働き方をしていてもそれは同じ価値なんだろうと。ただ、形態が違うということでございます。

#107
○蓮舫君 休校で育児せざるを得ない環境というのは、どんな労働形態であろうと同じ境遇に陥っているんですが、フリーランスへの休業補償がなぜ八千三百三十円の半額の四千百円なのか。これ、積算根拠を教えてください。

#108
○国務大臣(加藤勝信君) 個人で業務委託契約等で仕事をされている方、これはもう働き方や報酬の定め方、多種多様であります。こうした皆さん方にも、これまではやっぱりそこが難しいということでなかなかそこの分野に踏み込めなかったわけでありますけれども、そうした方への対応が必要である、そして、当然、支援をするのであれば、迅速であり、簡易な対応を取っていく必要がある。
 そういう条件の下で、雇用保険における失業給付の日額上限、これ八千三百三十円であります、とのバランス、あるいは雇用保険の対象とならない方への給付とのバランス、これはいわゆる週二十時間以下の方に対して今回一般会計で対応するということにさせていただきました。そして、当然、勤務実績により支払水準は様々になるわけであります。
 そういうことを考慮した上で、雇用者の上限額の、雇用者に支払われる上限額の半額程度の定額ということで実施をするということを決めたところであります。

#109
○蓮舫君 何度聞いても、その半額程度でバランスを取ったのが適しているという説明に合理性を見出すことが私はできないんです。合理性あるんですか。

#110
○国務大臣(加藤勝信君) 合理性ということになると、一人一人の状況を全部把握をして、しかも、その人の時間が他の時間に振り替えることができなかったかどうか。通常の働く人は九時から五時と決められているわけですよね。ところが、フリーランスの場合は、一日六時間必要でも、どこでやってもいいということになれば、子供さんを学校に行かせずにケアした後仕事をするということもできなくはないという、様々な正直言って事情があるわけであり……(発言する者あり)いやいや、だから、そこを外せと言っているわけじゃなくて、まあそういったことを踏まえると……(発言する者あり)いや、そういったことを踏まえると、一件一件審査をして一件一件細かいことを出していただいたのではとても対応できないということで、いかに簡易で迅速に支払っていくのか。
 それから、やはり二十時間未満の方について申し上げれば、二十時間ということで、やっぱり週五日働いて四時間ということになります。四時間の、例えば東京都の最低賃金でいえば千十三円ということでありますから、それの約四倍、そして実際の上限額の半額、そういった様々な観点で決めさせていただいたということで、合理性があるかと言われると、なかなか、その合理性ということになればなかなか制度は仕組めないというふうに思いますけれども、その中で、いかにして支給するかというところの調整の中でこういった水準でこうした制度をつくらせていただいたということであります。

#111
○蓮舫君 踏み込んでいただいたのは評価をするんですが、余りにも合理性がなくて、一律という、しかも今、加藤大臣がおっしゃられた、あたかも六時間のフリーランスの方は子供を連れて育児をしながら仕事ができるというのは、それは全員に当てはまるものでもありません。やっぱり多様な働き方だから、だからこそ評価をしなければいけないから、一律というのはどうなのかと私は問題認識を持っているんです。
 ちなみに、この緊急対応策でフリーランスの方への四千百十円の員数、何人の方を対象に予算積み上げましたか。

#112
○国務大臣(加藤勝信君) これは、もう推計するしかないんですけれども、児童を持つ世帯数が約五百万世帯、児童を持つ世帯のうち夫婦どちらかが雇用者以外の割合が一一%、自営業者のうち雇用的自営の割合が四二%、年休取得率が五一・六%、これらを掛け合わせて、約十二万人の方が取ることを前提に一応積算はさせていただいています。

#113
○蓮舫君 十二万人しか対象じゃないんです。
 政府は、去年七月に初めてフリーランスの実態を、働き方改革の下もあって調査しました。本業がフリーランスの労働者は二百二十八万人いるんです。その中で子育て世帯が何人かというのもこれ整理しないといけませんが、十二万というのは私は余りにも少ない数字だと思っているんですね。
 その前月にまとめた政府の成長戦略ではフリーランスとして働きやすい環境を打ち出しているにもかかわらず、やっぱり今回の対応は一律で、半額で、そして皆さんこれでお願いしますというのは、私はやっぱり脆弱だと思うんです。芸術家や音楽家などのフリーランスは、休校による育児以外にも、総理のイベント中止、延期要請で仕事そのものもなくなってきているんです。ダブルでつらいんです。
 やっぱり、総理、もう少し、あなたの責任で法的根拠がなくてお願いをしている、その結果起きている混乱にもう少し踏み込むべきではないですか。

#114
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど加藤大臣から答弁をさせていただいたように、金額を、この実際支払われる予定であった金額を把握することは容易ではない中において、迅速な支払ということで、こうした形で決めさせていただいたところでございます。
 そこで、それで十分なのかどうかということはもちろんあるんだろうと思いますが、これと併せてですね、これと併せて、これ併給も可能なわけでございますが、返済免除要件付きの緊急小口資金の特例を設けて、一時的な資金が必要な世帯への貸付額を引き上げる、これは二十万でありますが……(発言する者あり)今、後ろから、借金でしょうがという声がございました。確かにそうではございますが、償還免除についてはですね、償還免除付きでございまして、今回の特例措置では新たに、償還時においてなお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができるということになっているわけでございまして、これは免除付きな形で二十万円ということでございます。
 さらに、これは西村大臣からも答弁させていただきましたが、それとまた別に総合支援資金というのがございまして、それにも返済免除付きが付いているわけでございまして、二人以上の場合はこれも月二十万円、この二十万円とは別に二十万円が行くわけでございまして、これ三か月間ということも可能となってくるわけでございます。これはまた、単身の場合は十五万円ということになるわけでございまして、これ、それぞれが全てこれ併給が可能となるということでもございます。

#115
○蓮舫君 償還免除といっても、住民税非課税世帯に絞ると相当限られちゃうんですね。
 今はレベルが違うと思うんです。感染拡大防止に協力をして経済的打撃を受けている人をとにかく救わなきゃいけない、そのメッセージを出さなきゃいけない、もっと言えばそれの財源をお示しにならなければいけないと思うんですが、総理の要請等で実際に売上げが減少、損失の出ている事業者や個人等への損失補填のスキーム、これも今すぐ検討すべきだと思いますが、いかがですか。

#116
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この損失、言わばイベント等の中止によって損失が出たところについて、国でその損失を補填をしていくということはこれはなかなか難しいわけでございますが、しかし、何とか事業が継承できるように無担保無利子、無利子無担保という形で融資もさせていただく、これも今までにないことでございますが、そうした対応も行っていきたいと、何とか事業を存続していただけるような支援を行っていきたいと、こう考えているところでございます。

#117
○蓮舫君 特に一人親とか貧困世帯への打撃は物すごく大きいんです。生活できるかどうか、本当にまさに瀬戸際にあるんですね。
 私たちは、児童手当の仕組みを利用した子育て世帯支援の増額、あるいは公共料金の減免、これ、払えない人出てきています。納税の猶予、キャッシュがなくなっていますから売上げが減少して納税の猶予をする。社会保険料、これもう払えない人、事業主も出てくる、個人も出てくる、これの減免、これを提案をしています。検討しますか。

#118
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 生活不安への対応、対策でございますが、景気悪化への懸念が高まっていく中において、仕事がなくなるなどによって例えば電気料金など今御指摘があったような公共料金の支払すら難しいといった方々も出てくることがこれ懸念されるわけでございまして、所得が大きく減少することなどによってそうした不安を感じておられる皆様への手だてについては、今いろいろとその具体的な中身についてお示しをいただいたところでございますが、速やかに検討していきたいと考えております。

#119
○蓮舫君 土曜日の会見と同じことを言っているんですが、速やかに検討っていつまで検討するんですか。今の世界経済の状況、速やかに検討なんて余裕を持って言っている場合じゃないと思いますよ。
 世界各地で株価下落しています。今日もどうなるか分からない。景気悪化の懸念、国内外で高まっています。雇用、生活不安、広がっている中で、総理は、衆議院の予算委員会では、新型コロナウイルス感染症対策は百五十三億の予備費で足りると突っぱねて採決をしました。そして、参議院審議の中で、ようやく、三月十日です、ようやく緊急経済対策を打ち出すも、これは予備費は僅か二千四百億円程度の活用。アメリカは感染対策に五・四兆円ですよ。英国は四兆円規模の経済対策です。イタリアは三兆円規模の経済支援策。感染症対策、経済対策の危機感、全く足りないと申し上げざるを得ません。
 審議している予算案を、検査体制の強化、感染症対策予算の大幅増加、関連の法案も含めて、私たちは経済と雇用対策のための組替えを衆議院で早くから提案しているが、それを拒否してきたのは安倍内閣です。
 この程度の経済対策で、お金の財政支出で、乗り越えられる、間に合うと本当に思っておられるんですか。

#120
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの速やかにというのは、今週中にまとめていきたいと、こう考えております。
 今、蓮舫議員がおっしゃっている我々の現下の対応につきましては、まさに現下の対応、このコロナウイルス感染症の拡大の防止、あるいは重症化の防止、終息に向けての対策、そして、当面、様々な政府の施策、要請によって課題が生じている、そうした課題に対応していく。あるいは、現下の中で中小・小規模事業者の皆さんが年度末を迎える中で、大変厳しい状況にある中における対策としての、我々、今、四千三百億円の財政措置と、そして一・六兆円のこれは金融措置をとったところでございますが、今後、それと、今世界的に起こっているこの経済に対する甚大な影響、またマクロ経済への影響に対する対策としては、しっかりとですね、しっかりとしたものを練り上げていきたいということは先ほど申し上げたとおりでございまして、それと今まで打ってきた対策とはこれは質が違うものであるということは申し上げておきたいと、このように思います。

#121
○蓮舫君 いやいや、今まで打ってきた対策には、このコロナ感染症対策の予算は一円も入っていないんですよ。そういう詭弁を言わないでください。中身がないじゃないですか。会見するんだったら、中身をしっかり具体的に提案して国民の皆さんの不安を払拭するのが私は時の総理のリーダーシップだと思っています。
 そのおとといの会見で、総理は、我が国は感染増加のスピードを抑えられていると発言しているんですが、本当にそうなんでしょうか。私は、検査数が少なくて実態が把握できていないんではと危惧をしています。
 前回の会見で、総理は、保険適用で全ての患者の皆さんがPCR検査を受けることができる検査能力を確保と言いました。今回の会見では、八千件にすると言われましたが、資料の四枚目見ていただけますか。答弁要旨じゃなくて資料の四枚目を見てください。三月六日、保険適用したが、件数の推移は、千二百十六件、八百六十八件、六百十件、千十一件と下がって、三月十三日の最新は千三十二件と、保険適用前より低いんですよ、PCR検査の実施件数。
 これ、総理、何でだと思います。少ないと思いませんか、少ないと。

#122
○国務大臣(加藤勝信君) PCRについては、これまでも様々な御指摘をいただいておりました。当初の段階で地域縛りがあったんではないか、あるいは相談支援センターから外来にしっかりつないでいないんではないか、あるいは保健所に相談してもなかなかつないでもらえないんではないかというようなことを一つ一ついただいておりまして、我々も、これまで幾度も通知を出させていただいて、医師が判断するというものについてはしっかりと検査につないでいただきたいということを申し上げてきております。
 ただ、引き続き、そうした指摘、あるいは医師会からもいろんなお話を個別にも聞かせていただいております。それから、数字を見ると、ただ、都道府県ごとにかなりいろんな状況は見えてきておりますので、それを一つ一つ解消しつつ、医師が判断、必要と判断したことについてはしっかりとPCR検査につながるようにしていきたいというふうに思っております。

#123
○蓮舫君 五枚目の資料を見てください。
 これは、帰国者・接触者相談センターの相談件数と帰国者・接触者外来の受診者数なんですが、保険適用した三月六日、相談した方は全国で一万四千五百三十五件あるのに、実際に外来につないだ数は六百二十五件しかないんですよ、六百二十五件しか。三月九日、五千五百二十件の相談があったのに、実際に外来につながった受診者は二百五十一人、余りにも少ない。
 総理、あなたが言っていることと実態に余りにも乖離がある。八千件の検査があると誇るんじゃなくて、実態になぜ乖離があるのかをしっかり改善するのが総理の仕事ではないでしょうか。

#124
○国務大臣(加藤勝信君) これは三月、これですよね、これ、九日以降の資料も我々持ちながら、ただ直近ではなかなか全ての都道府県からいただけていないので、更にかなり都道府県からいただけるようにはお願いをし、そして、先ほど申し上げた都道府県ごとに相談センターの相談件数、外来の件数、PCRの実施件数、これ見ると、いろんな、何といいますか、ばらつきがあります。したがって、特にばらつきがあるところを中心に、どこにどういう問題があるのか、引き続き洗い出しをしながら、先ほど申し上げた全ての方々が実施できるようにしていきたいと思っております。
 それから、保険適用に関しても、民間検査機関にしっかりとつなげていけるように地域においても御努力をいただき、我々もその間に入っていきたいと思っております。

#125
○蓮舫君 熊本県の初の感染者の女性は、せきや高熱が出ているのに三つの医療機関をたらい回しにされていました。その間、車を運転した父親は娘から感染して二例目になった。そして、これは母親も感染をしています。広島では、三つの医療機関を七回受診したにもかかわらず症状が改善せず、四つ目の医療機関でようやくPCR検査、陽性の確認。ほかにも、亡くなった後に検査をしたら実は陽性だったという事例も出てきています。
 検査が遅れ、重篤化、死亡するって絶対にあっちゃいけないんですよ。三十七・五度以上の熱が四日続くまで家にいてくれ。この要件、総理、そろそろ緩和するべきじゃないですか。

#126
○国務大臣(加藤勝信君) これは、一つの受診の目安、相談の目安として出させていただきました。
 したがって、少なくともそうなったら必ず診ていただきたいということと、それから、外来等に一定以上集まることによって医療崩壊が起きないということの担保ということも含めてでありますが、ただ、高齢者等については二日、あるいはインフルエンザとかそれ以外の風邪についてはもちろん通常のように受診をしてくれということでありますから、基準は基準でありますけれども、その中でそれぞれの状況に応じて弾力的な運用をしていただきたい、このことも改めてそれぞれ保健所等にも通知をさせていただいているところであります。

#127
○蓮舫君 その通知が全く功を奏していないんですよ。六枚目の資料です。
 和歌山県は、徹底した早めに検査を行って、とにかく感染拡大を、重篤化を防ぐと頑張っている。資料を単純に計算すると、全国で相談に比べて検査実施割合は僅か三%なんです。肺炎の疑いがあれば積極的に検査をしている和歌山県は、その割合三四%。仁坂知事は、症状が出ても四日間自宅で安静にしなさいという国の方針にだけは従えない、早めに検査をしないと感染者が知らずに周りに感染させるリスクがあると発言しているんです。
 昨日、滋賀で、三日に発熱で受診したが検査をされず、その後、症状が回復せず十四日に感染疑いとなり検査して陽性となった男性、その間六日間、仕事に出ています。
 こういう二次感染を防ぐためにも、私は、要件はそろそろ見直すべきだと思うし、検査を多く実施し、新規感染者が、感染から回復した者の方が多くなれば、早期検査、軽症患者の隔離の在り方を徹底して更なる感染拡大を防止できるし、総理、PCR検査を多く実施することで多くの症例から治療法を迅速に確立することができると我々は提案しますが、総理、いかがですか。総理、総理の感覚、考えを聞かせてください。総理の考えを聞かせてください。なぜ答えてくれないんですか。なぜ逃げるんですか。

#128
○国務大臣(加藤勝信君) まず大事なことは、医師がしっかりとした判断をしていただくことがベースにならないと、PCR検査だけが先行くのではなくて、医師の判断があった必要なことに対してしっかりとPCRが行われる、このことが非常に大事であります。
 それについて、これまでもしっかりと我々周知を図っておりましたが、ただ、個々にはいろんな事例があることは承知をしておりますので、それについては一つ一つ対策を打っていきたいというふうに思っております。

#129
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 厚労大臣から答弁をさせていただいたように、まずは、とにかく医師が判断をし、PCRが必要かどうかという判断をしていただきたい、これは基本的な考え方でございます。
 その上で、様々な事例があったこと等は受け止めながら柔軟な対応も必要だろうと、このように考えております。

#130
○蓮舫君 国民の命を守るという強い姿勢が感じられないのは、非常に、非常に憤りを感じます。
 終わります。

#131
○委員長(金子原二郎君) 以上で蓮舫さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#132
○委員長(金子原二郎君) 次に、水岡俊一君の質疑を行います。水岡俊一君。

#133
○水岡俊一君 立憲・国民.新緑風会・社民の水岡俊一でございます。発言、質問の機会をいただきました関係者の皆様方に御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
 さて、私は、議席を失って三年間国会を離れておりました。しかし、子供たちの声、そして子供たちと日々奮闘している教職員の叫び、そして学校の現状を国会に伝えてほしいということで、またこの参議院に舞い戻ってまいりました。
 総理、そういった意味で、私の言葉は子供たちの声だと思って心して聞いていただきたい、こういうふうに思います。また、今日は、総理のおかげで多くの子供たちが家におります。この中継を見ているかもしれません。ですから、子供たちにも分かるような分かりやすい言葉で明快に答えてほしいなと、こういうふうにお願いをしたいというふうに思っております。
 それでは、早速質問に入ってまいります。
 先ほどから、蓮舫議員の質問の中でも、二日前の十四日の記者会見についてお話が続いておりました。
 その中で、総理は、今後予定されている卒業式についても安全面での工夫を行った上で是非実施していただきたいと考えていますと、こういうふうにおっしゃいました。はあという世界だと私は思います。卒業式が幻となってしまった子供たちがこの総理の言葉を聞いたらどのように思うでしょうかね。遅いよって、何でそんなこと今頃言うんだ、私たちの卒業式どうしてくれるんだと思っているんじゃないかと思うんですね。総理、どうでしょう。

#134
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども蓮舫議員にお答えをさせていただいたんですが、それに先立つ二月の二十九日の記者会見、最初の、コロナウイルス感染症対策について私が記者会見を行った最初の記者会見、二月二十九日でございますが、その際、一斉休校という措置をとったことについて御説明をさせていただいたんだと思うんですが、そのときに、私は、入試や卒業式については、卒業式については、感染防止のための措置を講じ、必要最小限の人数に限って開催するなど、万全の対応の下、実施していただきたいと考えておりますと申し上げております。
 ですから、二十九日の段階で、先月の二十九日の段階で実施していただきたいと、工夫した上で実施していただきたいというふうに申し上げていたということを申し上げているわけでございまして、おとといの記者会見でいきなりそう言ったわけではないということでございますので、二十九日の記者会見も確かめていただきたいと、このように思うところでございます。

#135
○水岡俊一君 まあ、そういうエクスキューズ、聞きたくないですね。二十九日におっしゃったことは私は知っています。議員の関係者も知っているでしょう。しかし、学校の子供たちはそんなこと知りませんよ。そして、学校の校長以下教職員も知らないですよ。だって、二日から休業に入れと言ったんじゃないですか、権限もないのに。権限もないのにそんなことを要請して、でも、この国の総理大臣がおっしゃったことは物すごく重くて、実質的な命令になっているじゃないですか。その証拠に、二十九日にあなたがそんなことをおっしゃったかもしれないけれども、二日から全国の学校が休業に入りましたよ。ほぼ一〇〇%に近い学校が休業に入った。この事実があるんですよ。
 だから、今ここに至って、二十九日にそのことを言ったから、今突然言ったわけじゃない、もっともっと卒業式はやってほしいと前から言っていたんだなんということを誰が真に受けますか。(発言する者あり)何ですか。何ですか。何ですか。おかしいでしょう。(発言する者あり)

#136
○委員長(金子原二郎君) 止めて。
   〔速記中止〕

#137
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
 場外の皆さん、場外の皆さん方もできるだけお静かにお願いいたします。特に閣僚席からもよろしくお願いいたします。不規則発言は、よろしくお願いいたします。
 はい、どうぞ。水岡さん。

#138
○水岡俊一君 総理、総理が要請をされたという二月の二十七日、この日に子供たちの中で感染していた子供の数というのは何人だったか覚えておられますか。

#139
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど、水岡委員からですね、二十九日に私が発言した言わば卒業式、入試については実施をしていただきたいという私の発言を引用したことについて、私が発言したことをこれを紹介したこと、この発言が意味がないというのであれば、記者会見で私が発言すること自体が意味がなくなってしまうわけでございますから、それは当然、それも併せて申し上げたということは、これも水岡先生にも素直に認めていただきたいと、こう思うわけでございまして、水岡委員の理屈もですね……(発言する者あり)

#140
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。

#141
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は理屈になっていないのではないかと思うところでございます。
 そこで、今、何人かということについては厚労省の方で調べてお答えをさせていただくところでございますが、我々は、既にクラスターが様々なところで発生をしている中において、例えば千葉県における市川のクラスターとなったジムにおいては地域の学校の先生たちがそのジムにも通っていたということもあり、判断をさせていただいたところでございます。
 そういう意味において、万が一にも……(発言する者あり)

#142
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。

#143
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 万が一にも学校のような場において子供たちの中に集団感染という事態を起こしてはならないという中で判断をさせていただいたということでございます。

#144
○国務大臣(萩生田光一君) 先生、子供たちのことなので、実はあの時点では属性を明らかにしていなかった子供たちがいました。高校生以下で八人は確認できておりました。ただ、その段階で自治体との様々な協議を厚労省がしている中では、実はその小学生であるとか、あるいは小学生以下であるとかということまで公表していない部分がありましたので、明らかになっていた段階では八名というふうに御理解いただきたいと思います。

#145
○水岡俊一君 真剣な質疑をしたいと思っておりますので、総理には、最初に申し上げたとおり、全国で聞いている子供たちが、そうだなと、なるほど総理がおっしゃることは分かるなと、こういうふうに理解ができるように御答弁いただきたいと思います。
 私は、二十七日に最初の要請をされたときに一体子供の感染している数は何人だったんだろうかと、それぐらいは覚えていらっしゃるでしょうと私は思いましたが、事実は違いましたね。私がつかんでいる子供たちの感染者は、十代以下が三人で、十代が、それ以上がですね、十歳以上が二人、五人だったんじゃないかなというふうに思いますが、また、萩生田大臣、またお調べをいただきたいというふうに思っております。
 それで、ここで五名か八名かということは問題ではなくて、この時点で、子供たち、若い十代の人間も入れても一桁以下の感染者という段階で、総理、小学校って何校あるか御存じですか。中学校、高校、特別支援学校、合わせると三万六千校あるんですよ。そこに通っている子供たちは一千三百万人なんです。この時点で、五名ないし八名の感染者を一つの材料にしながら、根拠にしながら全校を休業にするという要請は余りにもひどい考え方じゃないかと私は思いますが、総理、いかがですか。

#146
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その意味から先ほど答弁をさせていただいたところでございますが、この新型コロナウイルス感染症というのは未知の部分もたくさんあるわけでございます。いわゆる免疫の暴走ということも指摘もされていました。
 そうした中で、クラスターにおいては、それほど大きくはないとはいえ、次々とその三つの条件が、今の段階では三つの条件が重なるとクラスターが発生しやすいということが分かってまいりましたが、その段階ではまだそれは、それも分かっていないという状況にあったわけでございます。現在のヨーロッパの国々を見ても、これ急に、爆発的に感染者が増えていくということも起こり得るわけでございます。
 そうした中におきまして、我々はまずは大きな判断をさせていただいた。もちろん、今、水岡先生がおっしゃったように、現場の皆さんは急な判断であったがために本当に対応が大変だったと思いますし、その中で対応していただいていること、大変私は感謝をしているところでございますし、御家庭の皆様、大変な御負担をお掛けをしている、その中で協力をしていただいていることにも本当に感謝申し上げたいと思うところでございますが、万が一にもですね、万が一にも学校という場において、子供たちの中に集団感染ということだけは避けなければいけないという考え方の下に判断をさせていただいたところでございます。
 現在においては、世界でも多くの国々がこの一斉休校という手段を取っておりますし、WHOもこの感染の拡大を防ぐ一つの手段として評価をしているというふうに承知をしております。

#147
○水岡俊一君 総理、分からない未知のウイルスであったり、また、これまでの経験のない状況の中での対応をどう考えるか、これは国を預かる者としては非常に悩むところ、難しい判断だと思うんですね。
 でも、判断には必ず、そのエビデンスといいますか、根拠といいますか、根拠となる数字といいますか、そういうものが要りますよね。だから、この全校一斉臨時休業ということの要請を出した根拠って一体何なんですか。

#148
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その根拠については、まさに専門家の皆様が、感染の拡大のスピードを抑制することは可能である、そしてここ一、二週間が感染が急速、感染の拡大が急速に進むのかあるいは終息するのかの瀬戸際であると、そういう見解を示されたわけでございます。既に例えば学校で、学校でそうした集団感染が発生していたのかといえば、それはないわけでございますが、しかし、それを防がなければいけないというのが私たちの責任であろうと思います。
 こうした判断におきましては当然批判が伴うということは私も承知をしていたところでございますが、先ほど申し上げましたが、学校の閉鎖については、WHOの勧告においてもですね、勧告においても感染拡大防止のために有効な措置として示されたところでございまして、そして、我が国に続き、現在、全国的な休校措置が多くの国々でもとられているところ、主要国も含めて多くの国々でもとられているところでございます。
 言わば、今委員がそういう、そういう集団感染がクラスターと、クラスターとなったような学校があるのかということでもあるんだろうと思いますが、そういう事態が私は生じてからでは遅いと、こう考えたわけでございまして、その中でこうした判断をしたことについての批判は私は甘受しなければいけないと、こう思うわけでございますが、万が一にもそういう事態は避けなければいけないという考え方からこうした判断をしたところでございまして、繰り返しになりますが、学校の閉鎖についてはWHOの勧告においても示されているところでございます。

#149
○水岡俊一君 私、よく分からないんですけど、三月の二日、この参議院の予算委員会で総理は御答弁されていますね。直接専門家の意見を伺ったものではない、そういうふうにおっしゃったんじゃないですか。だから、二月の二十七日の要請は、専門家の意見を聞かず政治的に判断したと国会答弁をされたのはあなたですよ。
 この矛盾を一体どう説明されます。

#150
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 矛盾ではなくて、私が申し上げたのは、従来からそれは一貫して答弁をしているように、今でもそうでございますが、専門家の判断によるものではなくて、これは政治的に判断をしたわけでございます。専門家の皆様が、一斉に休校ということではないということでございますが、ただ、今、その中でWHOの知見も示させていただいたわけでございまして、これは専門家の皆様からそれを言われたということではなくて、WHOからもそうした学校の閉鎖については、WHOの……(発言する者あり)

#151
○委員長(金子原二郎君) 御静粛にお願いします。

#152
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 勧告においても感染拡大の防止のために有効な措置として示された、これはもちろん私が判断した後のことでございまして、今行っていることについての、これは他国もしっかりと評価をしている、あるいは他国も行っているということを御紹介をさせていただいているところでございまして、政治判断であったということはそのとおりでございますが、その後、WHOも、これは、勧告においても感染拡大防止のために有効な措置としてこれは示されているわけでございますし、日本においてそういう措置をした後、他国においても、今三十九か国でございますが、そういう国々が同じような判断をしているところでございます。

#153
○水岡俊一君 何か後付けなような気がして、何か理解できませんね。
 それで、じゃ、二月の二十七日は、じゃ、もう一回聞きますけど、専門家の意見を聞いて御判断なさったんですか、それとも、聞かずに政治判断だったんですか、どっちですか。

#154
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは今まで一貫して申し上げておりますように、これは専門家の方々から一斉休校という見解が示されたわけではございません。これは政治判断であったということは今までも申し上げているとおりでございまして、当然、政治判断である以上、これは政治的な責任は伴うということは考えた上での判断でございました。そして同時に、なぜそうしたかということについては、専門家の皆様が見解として一、二週間という見解を示され、その言わば一、二週間がもう既にスタートしている中において、時間を掛けているいとまがない中での政治判断であったということでございます。
 そして、その後、WHOにおきましても、今申し上げましたような学校の閉鎖について、勧告においても感染拡大防止のために有効な措置であるということが示されているところでございますし、日本に続いてこの三十九か国もこうした措置をとっているということでございます。

#155
○水岡俊一君 いや、もうそんな理由を長々と述べてもらう必要はないんですよ。政治的判断だとおっしゃったんだったら、それが全てじゃないですか。
 それで、その判断は後々に物すごく評価されるわけだと思いますよ、いい判断だったかどうか。それは後に分かることだと思いますが、政治的な決断だったとおっしゃった。私が聞いたのは、その決断に根拠があるんですかと聞いています。根拠となる数字を持って総理は判断をされたんですか、それとも、思い付きで判断されたんですか、どっちですか。

#156
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば政治的判断とは何か、あるいはまた専門家の見解であったかどうかということなんだろうと思いますが、専門家の見解であったかということについては、先ほど来申し上げておりますように、それは専門家の見解ではないということでございます。
 そこで、私は政治判断ということを申し上げたわけでございますが、私が述べた理由は、述べたことは、この政治判断に至る経緯あるいは考え方については先ほど述べたとおりでございます。言わば、それは専門家の皆さんが、瀬戸際となる、この一、二週間が瀬戸際となるという見解を示さなければ、そういう判断はもちろんしなかったわけでございます。言わばその見解の上にこういう判断をさせていただいたということ。この一、二週間ということでなければ、もう少し学校の皆様に御意見を伺いながら、あらかじめ、例えば与党の中でも御議論をいただくということになったのでございますが、この一、二週間という、この一、二週間が既にカウントダウンが始まっている中においての判断であったと、こういうことでございました。
 政治判断として言えば、言わば先ほど申し上げましたように、北海道で大きな、大規模な、全てをフォローなかなかしにくい発症例が出てきたということもございました。また、千葉県の市川でもそうした事例があったという中において、その事例の中において、例えばジムにおいては学校の先生方もそこに通っておられたということもお伺いをしたわけでございますし、子供たちの中にも発症例があったのは事実でございます。そういう中におきまして判断をさせていただいたということでございます。

#157
○水岡俊一君 私は、その根拠というのはすごく大事なことだと僕は思うんですよ。
 それで、例えばどういうことを言っているかというと、総理は、これ、エボラ出血熱の感染を発見したという段階でどうされるんでしょう。あるいは、SARSがまた発見されたということになったら、総理はやはり学校一斉臨時休業を指示されますか。

#158
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは仮定の質問でございますが、例えばエボラ出血熱ははるかにこれ致死率が高いわけでございます。一方、感染力においてはこれはコロナウイルス感染症よりも劣ると、こう言われているわけでございますが、実際に日本において発生していない中において、その仮定において、私は、今ここで断定的に述べることは差し控えさせていただきたいと、こう思う次第でございます。
 繰り返しになりますが、言わば、では、そういう事態になっているのかということでいえば、まだ学校においてはそうしたクラスターは発生していない、ただ、発生してからでは遅いと、こう判断したところでございます。つまり、発生してからでは遅いということであれば、そういう事実はないのでありますが、そういう事実がない中では政治判断をするしかないと、こう判断をしたところでございます。

#159
○水岡俊一君 発生してからでは遅いから政治判断をした。だったら、法律ののりを越えて、越権行為をしてまで総理は全国の自治体に要請をしていいんですか。そこはおかしいんじゃないですか。(発言する者あり)いや、総理だってできないですよ、そんなことは。だって法律上はできないんですよ。何の根拠もないということは明らかじゃないですか。
 恐らく、二十七日の総理の御発言に、多くの識者の方々がそれはまずいよとおっしゃったんじゃないですか。権限がないよ。権限があるのは、強いて言えば文部科学大臣だ。なぜならば、地教行法によって、文部科学大臣は都道府県あるいは市町村に対して指導だとか援助だとかできると書いてある。だけど、総理は書いていない。だから、微妙に修正しなさいと言われたんじゃないですか。恐らくそうだと思いますよ。だから、二十七日の後に、二十八日、二十九日にどんどん言い方が変わってきている。
 しかし、二十七日の総理のその発言は全国を駆け巡っていますよ。二日から休業に入って、総理の一昨日の発言は、会見は十四日でしょう。三月、もう前半終わっちゃいました。卒業式も、その中に予定をされていた卒業式、たくさんありましたよ。多くの学校でそれを諦めたんです。子供たちは泣いていましたよ。何でこんな、何でこんなことになるんだ。それは、この新型ウイルス怖いから、感染するから、それを防ぐためにやむを得ないということを総理がおっしゃったんだと、こういうふうに恐らく学校の教職員は子供たちをなだめたと思いますよ。そこに十四日の、いや、卒業式は安全な対策を取ってやっていただきたい、そう願っている、そんなことを聞いたら、子供たちはそれはひどいなと思うでしょう。これから日本を背負っていくその子供たちが時の総理の言葉が信じられなくなったらどうします、私はそういうことを言っているんですよ。
 だから、二十七日に、のりを越えて無謀にも要請をした、できない要請をしたということは政治的判断だと言うんだったら、責任を取ってくださいよ。ちまちま修正をしていって、卒業式はしてほしかったんだみたいなことを後付けで言わないでほしい。言い訳をするんだったら、子供たちが理解のできるような言い訳をしてほしい。あなた方の一生に一度の卒業式を奪ったけれども、それは日本の新型ウイルス感染を少しでも小さくするために仕方がなかったんだ、これは理解してほしいと、これは私がおわびする問題じゃないと、日本が求めた本当に政治的な判断だったんだ、だからつべこべ言うなと。こういうふうに言わないと、そういうふうにでも言わないと、子供たちは納得しませんよ。ごめんなさいと言ったら済む世界じゃない、謝って済む問題ではないので、私は、これは謝るべきではないと思う。
 責任は全て総理が負うべき、私は、そう思いますが、総理、いかがですか。

#160
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、責任は全て私が負うべきだと思っています、私が政治判断した以上ですね。
 しかし、今、納得できないのは、私は、先ほど申し上げましたように、二十九日にですね、二十九日に、私は記者会見において、記者会見において、それを全く評価していなくて、ははんとか言っておられますが、それはちょっとおかしいのではないでしょうか。私は、これ言っていなかったのであれば別ですが、これは明確に言っているわけであります。その言葉は聞いていないということを、もしかしたら水岡先生は聞いておられなかったのかもしれませんが、私は、(発言する者あり)いや、聞いておられたら、ああいう質問には私は本当はなっていなかったのかなと思っていますよ。それを恐らく、それを恐らく確認をせずに私は質問をされたのではないのかなと、こう言わざるを得ないのでございますが、それを明確に申し上げているわけでございます。
 そして、政府としては、子供たちの健康、安全を確保する観点から検討し、適切に対応していただくことを期待をして要請をしたところでございます。しかし、これは、そうした判断については、誰かが判断をしなければいけないわけでございますし、誰かが要請をしなければいけない。そして、それには責任が伴うということを私も覚悟の上でそういう要請をさせていただきました。
 今、水岡先生が言っておられたように、では、総理大臣としてどうだろうかということで、ずっとちゅうちょしていて、実際に学校の現場においてそういうクラスターが発生したら誰が責任を取るんですか、そうなったら。それは、そのときには根拠がなかったという言い訳ではこれはもう遅いわけでありますし、それでは全く済まないわけでございます。そこで、それはある程度、これ大きく取り過ぎているのではないかという御批判もあるかもしれませんが、こういう大きな判断をさせていただいた。
 しかし同時に、皆様に大変な御協力をいただく中で、この二週間、こういう対応を取っていただいたことによって分かってきたこともあったわけでございます。こういう一斉に行ったことによって分かってきたこともある中において、今後については専門家の皆様にしっかりと検討していただき、見解を示していただきたいと、こう思っている次第でございます。

#161
○水岡俊一君 総理がよくおっしゃる、仮定の話には答えられないという。今クラスターが発生したらどうするんですかと、これ仮定の話じゃないですか。だから、この予算委員会の場ではそういう仮定の話はやめましょうみたいな、そういう議論は今後やめた方がいいんじゃないかと私は思うんですね。それでないと議論にならない。
 それで、私は、二十九日の記者会見の内容も十四日の一昨日の記者会見の内容もみんな持っておりますから、存じております。しかし、子供たちには届いていないですよと、そのことを申し上げているんです。現に、現に多くの子供たちが卒業式の機会を失っています。それは、そのことを分かってほしいんですよ、これ事実ですから。
 ですから、責任を取るとおっしゃるけど、どう責任取るんですか、こういうことは。難しいでしょう。だから、総理の責任、全責任を私が取るという言い方に、多くの人が、総理が言うんだったら大丈夫、総理の言うことに間違いないと思えるような、そういう対応の仕方をしてほしいなと、こういうふうに思うわけです。
 さて、今、こうなった状況の中で問題となるのは、学校の次の再開ですよね。今、蓮舫さんの質問にもお答えになっていて、十九日に結論を、一定の結論を出したいと、あるいは十九日に専門家のお話があるから、それを受けて判断したいというような、そんなお話がありましたね。
 一昨日の会見でこうおっしゃった。先ほどの、学校をどうするかということでございますが、専門家の意見を聞きながら再開の判断をしていきたいと考えているとおっしゃった。これは間違いはないですよね、総理。

#162
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、これは専門家の皆様の御判断をいただきながら判断をしていきたいと、こういうことでございます。
 ただ、十九日に示された、十九日に示されるであろう専門家の皆様の見解が再開できるかどうかということに明確につながるものかどうかということは今の段階では予測できないのでございますが、いずれにせよ、再開するかどうかということについては専門家の皆様の見解によって判断をしていきたいと、こう考えているところでございます。
 ですから、十九日にその判断ができるかどうかということについては今申し上げることはできませんが、一定の見解は示されるものと承知をしておりますが、いずれにせよ、専門家の皆様の御判断によってそういう判断をしていきたいと思っております。

#163
○水岡俊一君 これは押し問答になると思いますけど、再開の判断をしていきたい、私は、やっぱり総理は懲りない方だなというふうに思っております。判断をする権限ないんですよ。学校の休業なり、あるいは学校をどう運営していくかは総理に権限がないと言っているじゃないですか、何遍も。何かおかしいなと私は思うんです。
 だから、総理が言うべきは、私が思うには、私が思うには、休業の要請はもうなしにしました、だから、あと、再開は各自治体、地方の状況によって判断を市町村あるいは都道府県がしていただいて、教育委員会の下で再開をしていく判断をしてくださいと、こういうふうにおっしゃるべきだと思うんですね。
 そこで、もう時間がないので、これ、どういうふうに休業をするのか、あるいは休業をやめて再開をするのか、これは一つの僕は基準が要ると思うんですよ。萩生田文科大臣は記者会見で、十九日にでもそういった基準を示したいと、こういうふうに発言をされていることも私は聞いております。
 そんな中で、是非皆さん方にも是非聞いていただきたいなと思うのは、こういうガイドラインを示しているところがある。どういうことかというと、一クラスに生徒又は教員一人の感染が確認された場合には学級閉鎖、一校に二人以上の感染者が出たら学校閉鎖、一行政区といいますか、市とか区とかの三分の一の学校が休校になれば同市、行政区域内は全て休校する、こういうようなガイドラインを示しているところがあるんですね。これ、非常に合理的だと思いませんか。
 こういうふうに対応するということも一つ考えていただけないかと萩生田文科大臣にお聞きしたいんですが。

#164
○国務大臣(萩生田光一君) 再開のめどを、やっぱり国として科学的な根拠も含めながら示していく必要があると思っています。
 休校要請については、先ほどお話ししたように、政治判断で一日も早くという決断をしましたけれども、これからは新学期に向けてできる限り学校を開いていきたい。そのためには、地方の皆さんと寄り添ってその基準を作っていかなきゃいけないと思っています。今の逆で、先生、この休業期間中に一人も感染者が出ていない自治体はどうするべきか、隣接の自治体で出ている場合はどうするか、こういうことを少しきめ細かく指針を示して、各自治体、教育委員会の判断を仰いでいきたいと思っています。
 先生、いみじくも、総理には要請をしただけで権限がないと。全く同じでございまして、私にも実は開校の権限がないです。指導、助言しかできません。しかし、その指導、助言の中で、今日、せっかく学生の皆さんの思いを込めて質問をしていただいているということで、もうこの議論、是非終わりにしてもらいたいのは、二十五日の段階でも私、唯一の責任者として、行政文書で卒業式の在り方については各自治体に連絡をしています。二十八日の、唯一の根拠となる行政文書の中でもそのことは伝えていますので、その後の二十九日の総理の記者会見ですから、そこは各自治体の皆さんは私の二十八日の連絡で対応していただける、その中の一つの判断としてできなかった学校があることは申し訳ない、気の毒だと、改めておわびを申し上げたいと思います。

#165
○水岡俊一君 今の議論はまた私、是非お願いをしたいというふうに思っておりますが、最後に一言だけ。
 この三月、四月、新年度に向けて学校が替わる子供たちもいます。そして、転校する子供たちもおります。そして、その転校は、海外の学校に行く子たちもおります。日本人学校から帰ってくる子供たちもいます。最大限の配慮をして対応していただきたいことをお願いをして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#166
○委員長(金子原二郎君) 以上で水岡俊一君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#167
○委員長(金子原二郎君) 次に、有田芳生君の質疑を行います。有田芳生君。

#168
○有田芳生君 立憲民主党の有田芳生です。
 今日は、新型コロナ対策、特に、加計学園岡山理科大の獣医学部、設立目的は感染症研究などとうたわれておりますけれども、国民の税金が百六十八億円もつぎ込まれて、果たして研究は進んでいるのか。今朝、ホームページを見ても、加計学園獣医学部のホームページを見ても、準備中、感染症のところは。二月の七日に衆議院の予算委員会でこの問題が取り上げられましたけれども、それからもずっと、今朝十時半段階で準備中。何やっているんですかという問題を今日お聞きしたいという準備はしてきたんですが、三つ目にテーマとして拉致問題をお聞きしようと思っておりました。
 この問題からまずお聞きをしたいのは、三つの理由があります。一つは、最高司令官である総理にこうやって拉致問題をお話を聞く機会が本当に少ない。だから、本音を語っていただきたいというのが一つ。二番目に、私は二年前の予算委員会で、非常に短い時間ですけれども、拉致問題について問いましたけれども、中途半端に終わってしまった。それではいけないと思っております。三つ目の理由として、今日この時間、テレビを通じてですけれども、拉致被害者御家族が総理が何を言うのか非常に注目をして見ておられます。
 その三つの理由から、中途半端にならないために、まず拉致問題についてお聞きをしたいというふうに思います。
 総理にお願いがあります。私は、沖縄返還が国会で議論になったときに、当時、佐藤栄作首相、そして委員会で質問をしていたのは瀬長亀次郎議員、沖縄選出の瀬長亀次郎議員が沖縄返還をめぐって佐藤栄作総理に質問をしている、そのドキュメンタリーを二回見ました。びっくりしました。何にびっくりしたかというと、瀬長亀次郎議員は沖縄の人たちの思いを込めて総理に質問をした、それに対して当時の佐藤栄作総理は、答弁席に来て、官僚答弁書なんていうのは何も持っていないですよ、自分の思いを堂々と瀬長議員に語られた。そういう議論を、今日は総理とそして官房長官・拉致担当大臣にお聞きをしたいというふうに思っております。
 そこで、もう一つのお願いですけれども、これから幾つかのことをお聞きしていきますけれども、こういう答弁、やめていただきたい。今後の対応に支障を来すおそれがあるからお答えできません、そんな官僚的空文句は今からお聞きする質問に対して語らないでいただきたいということをまずお願いをしておきます。
 まず、皆さんに見ていただきたいパネルがあります。(資料提示)
 横田早紀江さんは、二〇一七年から産経新聞に、随時掲載で今年の二月四日まで十八回にわたって、「めぐみへの手紙」という、思いを語られております。
 総理も官房長官も、拉致問題解決するための国民集会あるいは官邸での対話などで拉致被害者御家族の皆さんが何を考えていらっしゃるのか何度も聞いてこられたと思いますが、拉致被害者家族の方々は、総理に、そして政府に、政治家にお願いする立場だからなかなか思いのたけを語れないんです。
 だけど、横田早紀江さん、産経新聞の二月四日付け、「お母さんは八十四歳になりました 残された時間 本当にわずか」。そうタイトルになっておりますが、早紀江さん、八十四歳になられました、二月四日で。一方、横田滋さんは二年前の四月からずっと入院をされております。時間がないんです。
 この十八回の連載の中で何度も何度も早紀江さんが語ってきた大きな特徴が二つある。一つは、拉致被害者に時間がないんだ、と同時に拉致被害者家族にも時間がないんだ、それが一つ。もう一つは、この問題を解決できないのは国家の恥なんだ。何度も何度もこの産経新聞の「めぐみへの手紙」で繰り返しておられます。
 一体どういう思いでいらっしゃるのか。これも思いのたけの一端です。ゆっくり読み上げますので、総理、拉致担当大臣、そして政治家の皆さん、国民の皆さん、これが横田早紀江さんたちの本当の気持ちなんだということを心の中にとどめていただきたい。
 早紀江さん、こう書いています。
 私たちに残された時間は本当に僅かです。全身全霊で闘ってきましたが、もう長く待つことはかないません。その現実を政治家や官僚の皆様はどう考えておられるのでしょうか。私たちはテレビで、のどかにさえ見える方々の姿を見詰め続けています。皆様には拉致の残酷な現実をもっと直視していただきたいのです。次の誕生日こそ、めぐみさんの次の誕生日です、十月五日です、次の誕生日こそ、あなたと一緒に祝いたい。それを実現させるのは日本国であり、政府です。政治のありようを見ると、本当に解決するのか、被害者帰国の道筋を考えているのかと、不安やむなしささえ感じることがあります。
 総理は、去年の五月二日に、北朝鮮の金委員長と条件なしの首脳会談を行いたいと語られました。その問題は後で、実際に進んでいるのかということについては時間があればお聞きをしますけれども、早紀江さんはそのことについても、一番最後ですけれども、こう書かれている。日本と北朝鮮の最高指導者が真剣に向き合い、平和と幸せな未来について話し合う、その日がすぐにでも来るような気がしていましたが、事態は静まり返っています。
 こういう思いを横田早紀江さんは産経新聞に何度も何度も書かれております。
 もう繰り返しませんが、もう一つだけ。早紀江さんが去年の七月二十九日に同じ「めぐみへの手紙」で書かれていた内容です。
 私たち家族は、どこにでもいる普通の日本人です。最後に被害者を救うのは日本の政府、政治の力をおいてほかにありません。国会を見ていると、日本にとって大切な外交、国際関係の課題は余り取り上げられていないように感じます。拉致事件も議題に上がることは少なく、嘆かわしい思いに駆られます。
 もう切りがありませんからここでとどめておきますけれども、総理に感想を聞く気はありません。
 総理に伺いたいのは、第二次安倍政権ができたのが二〇一二年、その年の十二月二十八日に総理は拉致被害者の家族会と面談をされておりますけれども、覚えていらっしゃいますか。

#169
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その際、第二次政権が発足して後、第一次政権ができたときにおいて、拉致家族、拉致被害者家族の皆様とお話をさせていただいたときに、この問題、必ず安倍政権において解決をさせていただく決意で臨んでいきたいというお話もさせていただきました。ですから、第二次安倍政権ができて、できた後ですね、余り時間を置かずに皆様とお目にかかってお話をさせていただきたいと、そして私の決意を伝えたいと、こう考えたところでございました。

#170
○有田芳生君 そこで御自身が何を語られたかは、まあいろんな会議出ていらっしゃるから覚えていらっしゃらないでしょうか。

#171
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そのとき、その会議においては、今回私がもう一度総理の職に就きましたのも、何とか拉致問題を解決をしなければいけないという使命感であったからでありますという話をさせていただきました。そして、必ずこの問題は安倍内閣において解決をしていく、そういう決意で臨んでいきたいという趣旨の話をさせていただきました。

#172
○有田芳生君 二〇一二年十二月二十八日に家族会と面談をされた総理は、今おっしゃったような趣旨は語られましたけれども、そのときの正確な表現は、安倍内閣において完全に解決する決意だ、完全に解決するとおっしゃったんですよ。それを受けて、救う会の、失礼しました、家族会の飯塚繁雄会長は、もう待てないというのが私たちの共通の立場だと、もう来年の初めにでも結果を見せていただきたいと飯塚会長は語っていらっしゃるんですよ。
 総理は、もう今から七年三か月前、第一次政権から数えればもう八年目どころか九年目に入りますけれども、拉致問題の完全解決できていませんよね。それはなぜですか。

#173
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私がこの問題に取り組みましたのも、有本恵子さんのお父様が私の父の事務所に訪ねてきたとき、当時、私はまだ父の秘書でございましたから、そのとき以来でございますが、残念ながら、恵子さんのお母様も先般お亡くなりになられた。もう本当に痛恨の極みでございます。
 では、なぜいまだに解決できないのかということでございます。この問題はどのように解決をしていくか、これはずっと考えてきたことでもございますし、その中でこれしかないという方法を今取っていると、こう考えているところでございますが、北朝鮮自体に、この問題を解決をしなければいけない、そして最高指導者にそういう決意をしていただかなければならないわけでございます。
 小泉総理が訪朝し、そして、被害者の方々がその後帰国を果たすことができたのでございますが、それ以外の方々、八名の方々については死亡している、既に北朝鮮は金正日総書記のときにそういうことを述べているわけでございます。この判断は違うんだということを北朝鮮側に認めていただかなければならないわけでございまして、そういう意味ではなかなか難しいハードルではございますが、その判断をする状況をつくっていくことしかこの道はないんだろうと、こう思っている次第でございます。残念ながらまだ北朝鮮がその判断に至っていないわけでございますが、これからもあらゆる努力を重ねていかなければならないと、こう考えております。

#174
○有田芳生君 第二次安倍政権ができて、もう八年目に入っています。成果がないということは、もう総理、じくじたる思いでいらっしゃると思います。
 今、私が聞いたのは、言葉変えましょう、二〇〇二年の九月十七日、小泉訪朝が実現をして、五人の方々が、拉致被害者が日本に戻ってきた。小泉政権、なぜ日朝首脳会談ができたのか、なぜ安倍政権ではそれができていないのか、その違いをどう認識されていますか。

#175
○内閣総理大臣(安倍晋三君) あのとき私は官房副長官でございましたが、当時の分析をいたしますと、当時は、言わば北朝鮮と実はずっと様々な交渉をしてきたところでございます。そこで、北朝鮮がどういう国際社会の中において置かれていたか、これも大変重要なことでございます。
 日朝だけのことではなくて、まさに地球儀を俯瞰しなければこの外交においては成果は上がってこないのでございますが、当時、ブッシュ大統領の下で、北朝鮮がイラン、イラクとともに悪の枢軸として指名をされたわけでございます。大変これは北朝鮮に対しても大きな衝撃を与えたところでございます。そして、その中におきまして、北朝鮮によってある外交上の必要性も生まれてきた中において日本が求めているものとこれはうまく合致することができたということではなかったか、こう思う次第でございます。
 そのときに、北朝鮮側は、当時、小泉総理、ブッシュ大統領と大変親しい仲にもあったわけでございまして、日本を通してアメリカに伝えたいことも恐らくあったのではないか。私も首脳会談に出席をさせていただいたところでございますし、詳細についてもよく承知をしておりますが、そういう中においてのこういう判断だと、あったのではないかと、こういうことでございます。
 その後、北朝鮮が核を開発をしているということ、遠心分離機等々を取得をしているという事実が判明してくる中において、アメリカの厳しい判断がある中において、だんだん日朝の交渉もこれは厳しくなっていくわけでございますし、また、日本側も、この全ての拉致被害者の日本への帰国を求め、帰ってきた方々を帰国させないという判断をしたところから今日に至っているわけでございますが、そのときのその判断は正しかったのではないかと私は考えているところでございます。

#176
○有田芳生君 小泉政権の時代の教訓は、もっともっとその一年前から非公式の交渉を北朝鮮の人物と行って、その数二十五回以上、少なくとも。そして、この交渉相手が本当にトップと関係しているのかどうかということを見極める外交があった。さらには、拉致問題を解決するためにも、核、ミサイル、そして北朝鮮側の立場に立てば経済協力を欲しいわけだから、それをどのように位置付けるかということを一年間非公式協議を続けてきて小泉訪朝は実現したんだけれども、安倍さん、安倍総理、最重要課題のこの日朝問題を何で進めることができないんですか。そこをお聞きしたいんですよ。小泉さんの時代のことはもういいです。

#177
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この問題を解決をさせるためには、まさに、金正恩委員長御自身にこの問題を解決をしなければいけないという決断をしていただく必要があります。そのために、国際情勢をそういう、国際情勢をそういう情勢に持っていく努力もしなければならないという中において、例えば、米国トランプ大統領に働きかけを行い、米朝首脳会談においても、この問題を解決するべきだ、また、私の考え方自体をトランプ大統領から、言わばテタテという一対一の会談の場でも伝えていただきました。
 また、昨年の六月には習近平主席から中朝首脳会談の場で私の考え方を伝えていただき、また、文在寅大統領からも私の考え方を伝えていただいているところでございます。
 そういう努力を行いながら、そこで、当時は日朝の間でそうした秘密のこの交渉が行われていたということを今紹介をされていました。
 今の段階ではそういうことを御紹介できるわけでございますが、現に交渉が続いている中において、どのような交渉をしているかということについては、これはまさに相手がいることでございますから、その交渉についてはここでお話をさせていただくことはできないわけでございますが、いずれにいたしましても、これから様々な更なる努力をしていきたい。
 私自身も、それはもう被害者の御家族の皆様とも長い間、何回もいろんなお話もさせていただいております。そして、被害者の御家族の皆様には、お目にかかったときには、ここでお話をしている以上のことを実はお話をさせていただいています。この皆さんは、この交渉に影響が出てはいけないということで沈黙を守っていただいておりますが、皆様方には、私たちがどういうようなことをどういう戦略の下に考えているかということについては、ある程度概要についてはお話をさせていただいているところでございます。

#178
○有田芳生君 政治は、外交は結果なんですよ。総理がそれ一番よく御存じじゃないですか。違いますか。結果が出ていないんだから、だから頑張っていただきたいんですよ。
 細かく言いませんけれども、二〇一七年の九月の国連演説で総理は北朝鮮批判の大演説をなさった。そして、あるいはその前後だったと記憶しますけれども、当時の河野太郎外務大臣は国際会議の場で、北朝鮮とは断交せよ。そういう圧力路線をずっと取ってきたことによって、もう二〇一七年段階で北朝鮮側は、安倍政権と拉致問題を解決したかったにもかかわらず、もう安倍政権相手にしないという判断したんですよ。
 そこで、次にお聞きをします。
 見てください。これは総理がストックホルム合意を二〇一四年の五月に北朝鮮側と結ばれて、その後、七月三日と十日に日本経済新聞が一面トップにびっくりするような記事を出しました。見てください。拉致被害者複数、生存者リストは約三十人、政府、北朝鮮情報を照合。北朝鮮側が公式協議でリストを出してきて、約三十人、その中には政府認定拉致被害者、そして特定失踪者の名前もあるという日本経済新聞のスクープ記事です、本当ならば。
 当時、菅官房長官、この記事に対してどういう対応を取られましたか。

#179
○国務大臣(菅義偉君) 今御指摘をいただいた報道は当然承知しております。そして、私はこのことについて、そのような事実は全くない、このように申し上げました。誤報であるということを明確にしました。

#180
○有田芳生君 誤報であると官房長官が明確におっしゃっただけではなくて、更なる行動を取られましたよね、当時。

#181
○国務大臣(菅義偉君) 政府は、二〇一四年七月十日午後、日本経済新聞社に対し、同社の同日付け朝刊一面の記事が事実と全く異なるものであるとして、外務省、内閣官房拉致問題対策本部事務局、警察庁の連名で抗議し、速やかな訂正を求めました。

#182
○有田芳生君 今、官房長官が語られたように、この日本経済新聞のびっくりするような記事に対して政府は、官房長官は否定談話を出され、さらに、今おっしゃったように、外務省、警察庁、拉致担当部局で日本経済新聞社に抗議されたんですよね。
 じゃ、一方、もう一つの記事を御覧ください。
 これは、二〇一八年の三月に共同通信が配信した記事で、東京新聞の掲載部分ですけれども、北朝鮮、田中さん入国、拉致被害者、一四年、日本に伝える。こういう記事が全国に広がりました。
 拉致担当大臣、田中さんというのは誰ですか。

#183
○国務大臣(菅義偉君) 拉致被害者の方であります。

#184
○有田芳生君 いつ政府認定の拉致被害者になりましたか。

#185
○国務大臣(菅義偉君) 平成十七年四月に拉致認定をされています。

#186
○有田芳生君 田中さんという方はどういう方ですか。横田めぐみさんは、滋さん、早紀江さんの娘さんで、十三歳のときに北朝鮮によって拉致されたことが明らかになっておりますが、田中さんというのは誰ですか。

#187
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 田中さん、実さんは、元ラーメン店員であったということでございます。

#188
○有田芳生君 ラーメン店員は、失踪する前にラーメン店員であって、細かい回答をここでお伝えするのはやめておきますけれども、田中実さんは、神戸で生まれて、二歳のときに御両親が離婚をされて、養護施設で暮らされました。そして、神戸の工業高校で三年間を過ごされました。ちょっと田中さんの写真があるので。で、ラーメン店に働いているときに、そのラーメン店店主が当時工作員だった。そして、口車に乗せられて、一九七八年の六月六日に、ウィーンにJALの飛行機で行きました。そして、そこから陸路、モスクワに行って、モスクワから平壌に入って、いまだ日本に帰ってくることができていない政府認定拉致被害者。
 見てください。「すべての拉致被害者の帰国を目指して」、拉致対が作ったパンフレットの上から二段目の田口八重子さんの隣にいらっしゃるのが田中実さんです。田中実さんといっても、横田めぐみさんや有本恵子さんなどに比べれば、えっ、どなたとおっしゃる方が国民の中にもまだまだ多いと思うんですよ、残念ながら。ついでに、そこの下に添えておいたのが、工業高校にいたときの田中実さんの写真です。同級生に話を聞いて、いただきました。
 その田中さんが、官房長官・拉致担当大臣おっしゃったように、総理もおっしゃったように、二〇〇五年の四月に政府認定拉致被害者になっている。そして、先ほどの新聞見てください。北朝鮮、田中さん入国。これまで、北朝鮮には入っていない、確認できていないというのが北朝鮮側の正式な回答でしたが、二〇一四年のストックホルム合意、五月の前後に、北朝鮮側はまず非公式に、田中さんは入国している、そういう報道があったということは共同通信が配信をして全国の新聞に掲載されたんだけれども、拉致担当大臣、この新聞は、新聞報道は正しいんですか、間違っているんですか。

#189
○国務大臣(菅義偉君) 北朝鮮による拉致被害者については平素から情報収集に努めており、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、報道の、ついて逐一お答えすることは差し控えたいと思います。
 いずれにしろ、政府としては、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、引き続き全力を尽くしてまいります。

#190
○委員長(金子原二郎君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#191
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 令和二年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、現下の諸課題(新型コロナウイルス対応等)に関する集中審議を行います。有田芳生君。

#192
○有田芳生君 まず、パネルを御覧ください。
 先ほど、官房長官に、拉致担当大臣にもお聞きをしましたけれども、二〇一四年の七月に日本経済新聞が、北朝鮮側が日本に対して拉致被害者複数いると生存者リストを提示をして、そこには政府認定拉致被害者及び特定失踪者もいるということを大きく一面で報じましたけれども、先ほど官房長官は、当時もそうですけれども、これは誤報であることを認められました。
 その一方、二〇一八年の三月に共同通信が配信した記事、北朝鮮、田中さん入国。田中さんというのは政府認定拉致被害者です。この方についてこういう報道があるけれども、つまり、田中さんが生存しているという報道に対して事実ですかということをお聞きしましたら、官房長官は、今後の対応があるのでと、誤報だとはおっしゃりませんでした。
 一方は誤報、一方は今後の対応に差し障りがあるので、そういう答弁でした。これは、私は、質問主意書で問うても、あるいは二年前に総理に問うても、今後の対応に差し支えがあるので差し控えたいというお話でした。
 実は、この情報について、昨年の十二月二十六日、共同通信がこういう記事を配信しました。拉致情報、政府高官が封印、内容薄く理解得られず、首相了承、北朝鮮、一四年伝達、田中実さんら二人生存。この二人というのは、政府認定拉致被害者の田中実さんと同時に、神戸のラーメン店で一緒に働いて同じ施設で暮らしていた金田龍光さん、特定失踪者です。
 この二人が今北朝鮮にいるんだということがもう六年前に政府に報じられているのに、総理、なぜこれを封印されているんですか。

#193
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど担当大臣から答弁をさせていただきましたように、北朝鮮による拉致被害者については、平素から情報収集に努めております。
 今、有田委員から具体的に名前を二人、一人は認定している拉致被害者、もう一人は特定失踪者と言われている方でございますが、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、報道の逐一についてお答えをすることは差し控えたいと、こう考えています。
 政府としては、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、引き続き努力をしてまいります。

#194
○有田芳生君 横田めぐみさん、あるいは有本恵子さん、生存していると例えば北朝鮮側が伝達をしてきたら、すぐ外務省が飛んで安否の確認するんじゃないですか。
 どうして政府認定拉致被害者の田中実さんを放置するんですか。その違いを教えてください。

#195
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全く違うわけでございまして、全ての拉致被害者を帰国させるというのがまさに日本政府の方針でございます。誰においてはそれほど努力しないし、誰においては努力すると、そんなことは全くないわけでありまして、それぞれの方々の救出、帰国に向けて全力を尽くしていく、これが政府の基本方針でございます。

#196
○有田芳生君 六年前に政府認定拉致被害者の田中実さんが生きていると北朝鮮側が言ってきたら、安否を確認すべきじゃないんですか。人間の命ですよ。
 ストックホルム合意は、拉致問題だけではなくて全ての日本人問題、その中には帰国した日本人妻の人たちもいらっしゃるけれども、同時に、戦争が終わっても日本に帰ってくることができなくて北朝鮮で結婚をして暮らしている方々、一九六〇年代に日本赤十字に報告されたのは千人いらした。だけど、ストックホルム合意の段階ではもう十数人しか生きていない。
 日本のマスコミも取材をしましたよ。その中の一人、丸山節子さんは、日本の報道陣に対して、日本に帰りたいんだ、一時帰国でもしたいんだ、そうおっしゃっていたけれども、政府が手を差し伸べなかったから亡くなりましたよ。あるいは、荒井琉璃子さんという残留日本人の女性がいらっしゃいます。もう体が調子悪い状況で寝込んだりしている。だけど、そうやって日本に帰国したいという人がいても、政府は何にも手を差し伸べていないじゃないですか。
 それと同じように、安倍政権で一番大事だという政府認定拉致被害者の田中実さんが生きているならば、もう六年前に伝達されたら、確認して、一時帰国したいならば帰国していただいて本音を聞くべきじゃないんですか。
 私が言いたいのは、元工作員で亡くなった人が、もう文書にもされていますけれども、田中実さんは北朝鮮で結婚をされた。日本人女性と結婚しているんですよ。誰ですか、日本人女性って。松本京子さんの可能性だってあるでしょう、政府認定拉致被害者の。そういうことを、生きているという田中実さんに会って政府は聞いて、一時帰国したいというんだったら来ていただくべきじゃないんですか。
 私は同級生たちに会ってきました。見殺しにするつもりですかと、そうおっしゃっています。同級生たちは、毎年二十人ぐらいが集まって、田中実さんが一時帰国であっても戻ってくるならば飛行場に行って迎えたい。担任の先生は亡くなりました。遺言があります。田中がもし戻ってきたら、最後まで心配していたと、そういう先生だったと伝えてほしいとおっしゃっているんですよ。
 どうですか、総理、安否確認、少なくともすべきじゃないですか。

#197
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 全ての拉致被害者の方々の安否確認ということについては、これは政府として全力を挙げているところであります。我が国政府だけではなくて、あるいは韓国や米国や様々な国々の情報機関等の情報も含めて、それぞれの被害者の安否確認は当然今までも行っているところでございます。
 その中で、様々な報道があるわけでございますが、そうした報道の中には、これ実は、そういう報道の中には、時には北朝鮮側から様々なある種のその思惑のあるものも含まれているわけでございます。
 ですから、我々としては、一つ一つのこの報道に対してコメントすることは差し控えさせていただいているところでございますが、全力で我々は拉致被害者の奪還を図りたい、この思いは全く変わりがないわけでございます。

#198
○有田芳生君 違うんです。田中実さん、金田龍光さんが生存していると北朝鮮側が伝えてきたけれども、もう六年前ですよ、放置しているじゃないですか。この情報は、政府高官の情報源の話なんですよ。皆さんの周りですよ。生きている人を何で助けないんですか。安倍政権だってもう時間ないでしょう。田中さん、金田さん、確認すべきでしょう。そうしていただきたい。
 元家族会の事務局長の増元照明さん、共同通信の取材にこう語っています。

#199
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。

#200
○有田芳生君 日本政府は隠蔽と疑われるようなことはせず、交渉の中身を全て表に出すべきだ。特定失踪者会の荒木和博さんも私と同じ考えです。
 萩生田大臣、今日質問、準備していただいたけれども、答弁に、お聞きする時間がありませんでしたけれども、また機会があればお聞きしたいと思います。
 安倍総理には本当に覚悟をしていただきたいということをお伝えして、終わります。

#201
○委員長(金子原二郎君) 以上で有田芳生君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#202
○委員長(金子原二郎君) 次に、舟山康江さんの質疑を行います。舟山さん。

#203
○舟山康江君 国民民主党・新緑風会の舟山康江でございます。
 まず、新型コロナウイルス感染症の広がりに伴う金融市場の混乱についてですね。
 実は、国際金融市場が不安定な様相を呈していると、我が国の為替相場も非常に不安定だということで、実は今日、黒田総裁、黒田日銀総裁にお越しいただくようお願いをしていたわけでありますけれども、理事会のさなか、八時五十分に、急に行けなくなったという、こんな連絡がございました。
 実は今日、黒田総裁には、今のこの状況、もうずっと、特に日本の株式市場が二月の中下旬からずっと続落ということです。そしてまた、ニューヨーク市場でも二月下旬に値を下げて、アメリカでは少し利下げに踏み切ったということもありまして、ちょっと戻してまた更にということで、アメリカではFRB、アメリカ連邦制度準備理事会が、これ三月十七、十八、あした、あさってですけれども、ここに予定していた定例のFOMC、アメリカ連邦公開市場委員会をこの危機に対応するために前倒しして、三月三日とそして日本時間の今朝、向こうの時間で十五日ですけれども、臨時の委員会を開催して様々な手を打っていると。
 実は私、このニュースに触れて、なぜ日本も前倒ししないんだということを黒田総裁に問おうと思ったところ、実は今日前倒し、今週の水木、十七、十八に予定されていた、ごめんなさい、十八、十九ですね、に予定されていた政策決定会合、金融政策決定会合を前倒しするということで今日は出席できないということになりました。まあ私の思いが通じたのか、少し遅いのかなと思ったりもしますけれども、今かなり議論がされているということであります。
 ちょっと心配なのは、アメリカでは今二回にわたって大きな利下げをしている、金融緩和をしているというところですけれども、日本はこれまで、このコロナの危機の前、もう昨年までですね、これまでのところ何度も利下げをする中で、また様々な株式市場に、例えばETFを買い入れたりとか、これ、あれですよね、年金資金も投入して相当多くの株を買い、株価の維持を図ってきた。もう何かこの危機的な状況の中で、次どんな手があるのかなと非常に不安、疑問ではありますけれども、今日、金融政策決定会合の中でしっかり議論をしていただきたいと思っています。
 すごく心配しているのは、日銀がいろんな資産を買い続けているという中で、日銀の総資産対名目GDP、もう一〇〇を超え、つまりはGDPよりも多い資産をもう既に持ってしまっていると。もう一〇七、比が一〇七ですから、相当もう買い続けているということで、あとは利下げ、あとどのぐらいの猶予があるのかということ、非常に心配しておりますので、是非そこはしっかり対応いただきたいと思いますし、政府においても連携をしながら、この今の金融市場を注視していただきたいなと思っているところであります。
 さて、そういう中で、安倍総理にお聞きしたいんですけれども、金融市場におけるこの厳しさ、一万七千円台、この間、十三日、週末には一万七千円を割り込みましたけれども、今日の午前中の相場は一万七千円台ということで若干戻していますけれども、ほかの国、アメリカが戻した、ニューヨーク市場が戻したほどには全然戻っていないということであります。極めて厳しい状況だと思います。金融も厳しければ、やはり実体経済も極めて厳しいんではないかと思っておりますけれども、まずは総理に、現在の景気の認識、現状認識をお伺いしたいと思います。

#204
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この現在のコロナウイルス感染症は経済にも大変甚大な影響を及ぼしております。これは日本経済だけではなくて、世界経済に大きな影響を及ぼしております。
 まさに人の流れが止まるわけでございますから、日本にとっては、例えば今まで大きなこの景気の柱であったインバウンドには大きな影響があり、これは特に地方でも大きな影響があるんだろうと、こう思います。と同時に、イベント等において中止、延期、大きなイベント、全国規模のイベント等に中止、延期等の要請をしておりますので、これはまさに経済活動をこれ低下させる要請をしているということになります。
 また、欧州においても、この感染の拡大によって様々な措置がとられているわけでございますが、フランスにおいては、飲食店等々の営業を停止をする、もちろんイベント等も中止をする、学校も全国休業にすると、相当思い切った手段が取られているわけでございますが、また、人の流れもこれ相当制限をされてくるわけでございますから、経済には相当マイナスの効果が出てくるのではないかと、こう思います。
 その中で、まさにもう運転資金自体が大変厳しいという声も集まってきております。そういう方々に対しましては、無担保、そして金利がゼロの貸付け等々を行いながら何としても雇用を守っていく。と同時に、同時に、中小・小規模事業者の皆様が事業を継続していただけるようにしていきたいと思っています。
 まず、当面の手当てと、そして、今後マクロ経済政策的にどう対応していくかということについても、しっかりとこれは思い切った手段を取っていかなければならないんだろうと、こう思っております。金融面あるいは財政面、両面においてしっかりと対応していく、その上において、今日は日本銀行が政策決定会合を前倒しして今行っているということなんだろうと思います。
 今日は、この後、夜の十一時からG7の会議を行いますが、そこでも、この現下の経済状況についてG7でしっかりと結束をして対応していこうということを話をしていきたいと思いますし、また、財務大臣・中央銀行総裁のレベルにおいてもしっかりと協調して対応していくことが今求められているんだろうと、こう思っております。

#205
○舟山康江君 今御答弁いただきましたとおり、もう今、世界中が経済活動の停滞とか、これからどうなるか分からないという不安の中で、経済も厳しい、金融も経済も厳しいというようなお話がありました。
 パネル一を御覧ください。(資料提示)
 今、今後の不安はそのとおりでありますけれども、実は、我が国においてほかの国と違うのは、実は今回のコロナの問題にかかわらず、もう去年から非常に日本の経済は赤信号状態だったということだと思っております。
 まず、左上の図一、これ景気動向指数ですけれども、黄色で囲ったところは少し拡大しました。おととしの十月からの動きですけれども、御覧のとおり、おととしの十月から大幅な下落傾向が既に見られ始めまして、昨年の一月には基調判断を下方への局面変化に引き下げております。そして、八月、これは増税前ですけれども、八月から今年一月まで六か月連続基調判断は悪化となっております。
 その右、図二ですけれども、これは日銀短観です。昨年三月の大企業の景況感が何と六年三か月ぶりの大幅悪化、そして、それ以降どんどん下がり続けております。
 続いて、左下、図三ですけれども、これは賃金水準の推移です。実質賃金も昨年から一貫して下がり続けて、夏以降、少し横ばいかなと思いましたけれども、また消費税の増税の中で大きく下がっていると、こんな状況です。
 そのような中、図四、これ卸売販売額ですけれども、これ赤い線が昨年からの動きです、あっ、一昨年からの動きですけれども、大きく減少を続けております。つまり、需要がないんですね。
 もちろん、今回、このコロナの問題で、相当今、経済活動の停滞、人の移動が制限される、いろんな問題で経済に与える影響は懸念されますけれども、実は、もうその影響が出る前、昨年からずっと経済が悪いと、こういった状況ですけれども、総理はこの続く景気低迷の原因をどこにあると考えていらっしゃるでしょうか。

#206
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳細は、必要であれば、今日は西村大臣は決定会合に出ておりますから、副大臣から答弁させたいと思いますが、先日改定値が公表された昨年十―十二月期のGDPは、主に個人消費が消費税率引上げに伴う一定程度の反動減や台風や暖冬の影響を受けたことから前期比マイナスとなりましたが、雇用や所得環境が改善する中で、一月にかけて、消費税率引上げそのものの影響は、これは薄らいできたものの、今般の新型コロナウイルスの感染の広がりが我が国及び世界経済全般にわたって甚大な影響を及ぼし始めているというふうに認識をしております。

#207
○舟山康江君 いや、総理、ちょっと認識違うと思います。
 御覧ください。もう昨年の年初からずっと悪い。どの数字もそうですよ、ずっと悪いんです。そして、増税がとどめを刺したと、こんな状況なんですね。ですから、元々景気の悪いところに秋の増税でとどめが刺されて、そして今回、コロナの問題で更に厳しいと、こういった状況だと思っております。
 所得が改善と言っていますけれども、御覧のとおり、名目賃金は下がり続けているんですよ。ですから、物が売れない、だから卸売販売額も下がっている。しかも、過去二回、二〇一四年、二〇一九年の数字とも比べて、あっ、ごめんなさい、一九九七年、二〇一四年の数字とも動きを比較しましたけれども、今回はずっと低位で推移する中で更に落ち込んでいると。この販売額の落ち込みは今回が一番厳しいんですね。
 そういうことを考えると、まさに私は、あのタイミングでの増税、元々厳しかったんですよ。昨年の年初から厳しかった。それに増税してもっと厳しくなった。ここでトリプルパンチ、ある意味、今年は暖冬少雪だったということで、北日本、雪国においてはこういった少雪による影響も非常に大きいということでありますけれども、こういう状況なので、まさにあの時点での増税も大きなダメージを与えたと、総理、お考えにならないでしょうか。

#208
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の消費税の引上げにつきましては、これは全世代型社会保障への改革に向けて必要なものであったわけであります。これを前提に、幼児教育の無償化、そして本年四月から始まる真に支援の必要な子供たちの高等教育の無償化を進めていくということになっておりますので、そのために必要であったと、このように考えております。
 なお、先ほど申し上げましたが、一時的な要因を除いた基調を見ると、雇用・所得環境の改善が続く中、一月まで、先ほど申し上げましたように、消費税引上げ、消費税率引上げの影響は薄らいできていたと見られております。
 そして、設備投資についても、二〇一九年度の設備投資の計画は前年度比五%増となっており、ソフトウエア投資も前年比で増加が続いているなど、全体として緩やかな増加傾向は続いていたところでございますが、このように経済指標を丁寧に分析をすると、新型コロナウイルス感染症の発生する前までは上向きの動きが見られていたというふうに考えているわけでありまして、御指摘のように、国内景気が単に低迷していたとは見ていないということでございます。

#209
○舟山康江君 総理、そこ、本当に認識がちょっと甘いと思います。
 三月九日に発表されましたGDP統計ですね、これ二次速報ですけれども、ここでは当初の予想を更に下回りまして、全体でGDP、これ実質ですけれども、成長率が年率換算マイナス七・一%。今設備投資に触れられましたけれども、民間設備投資は年率換算マイナス一七・三%ですよ。本当に厳しくなっているんです。その認識のない中で、いや、もう増税の影響はほとんどないんだというのは少しずれているんじゃないのかなと思っております。
 しかも、今御覧いただいたようにこれだけ悪い材料がいっぱいそろっているのに、月例経済報告、いまだに緩やかに回復と、全く信じ難いと思っております。総理は、施政方針演説の中でも、七年間でGDP一三%増加したと胸を張っておられましたけれども、実はこれ、実質では年率換算で一・一%程度です。そして、一昨年、二〇一八年の成長率はOECD諸国の中では何と三十四位という、本当にこれ全く自慢できない、そんな状況であります。
 極めて厳しいということの前提に立たないとこれからの対策も私は打てないと思いますけれども、もう一度お願いいたします。

#210
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の消費税の引上げの影響、そしてまた、一月までの評価については今申し上げたとおりでございますが、足下については大変厳しい、厳しい現実があると、大変経済は厳しい状況になっているというふうに認識をしております。であるからこそ、このマクロ政策においても各国とも協調しながら思い切った対応をしていく必要があると、このように認識をしております。

#211
○舟山康江君 何度お話をやり取りをしても平行線なんですけれども、足下が厳しいことに加えて今までもずっと厳しいと、ここの認識に立たないと、次なる手は私は間違ったものになってしまうと思うんです。
 そして、この増税、もちろん、さっき見ていただいたように、やはり増税に伴って必ず反動減が起きます。その前にちょっと反動で上がって、駆け込み需要があって落ちるということ、これを何とか避けなければいけないということで、政府は、昨年、今年度、平成元年度予算で、いわゆる反動減、経済への影響を緩和させる目的で幾つか事業を導入いたしましたけれども、その一つがキャッシュレスポイント還元事業であると理解しております。
 改めて、このキャッシュレスポイント還元事業の目的は、消費税率引上げに伴う反動減、経済への影響緩和という目的で導入したという理解でよろしいかどうか、お答えください。

#212
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この昨年の消費税率の引上げに当たっては、前回の反省の上に立って、思い切ったポイント還元あるいはプレミアム付き商品券や、また、さらには自動車や住宅に対する大胆な減税などの対策を講じたところでございます。

#213
○舟山康江君 先ほど、平成と令和を間違えたようです。大変失礼いたしました。令和元年度ですね。
 そして、キャッシュレスポイント還元事業の予算は、令和元年度当初予算で二千七百九十八億円、令和元年度補正予算で千四百九十七億円、そして、今審議中の令和二年度予算で更に二千七百三億円、ここまでの合計で六千九百九十八億円を予定しております。約七千億円ということですけれども、いわゆるこの反動減、経済への影響緩和、平準化対策としての今効果の検証は行っているんでしょうか。総理にお願いします。

#214
○副大臣(宮下一郎君) 経済影響については、内閣府担当させていただいておりますので、お答えをしたいと思います。
 前回と今回の比較について……(発言する者あり)あっ、いいですか。

#215
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 失礼いたしました。
 ポイント還元については、参加店舗に対するアンケート調査では、約四割の中小事業者が売上げに効果があったと回答しております。消費税率引上げ対策として一定の効果が出ていると考えており、本年六月末まで本事業を継続することで消費税率の反動減対策として万全を期していきたいと考えております。

#216
○舟山康江君 今アンケートのお話がありましたけれども、この同じアンケートの中では、売上げ確保の効果について、余り効果がなかった、効果がなかったとする割合が約六割となっております。
 まあ、七千億円ですね、これからの、二年度の予算の予定も含めて七千億円ということは、これ単純に人口で割り戻しますと、一人当たり五千六百円ぐらいになるんです。
 これだけのお金を掛けて導入して、そしてその効果をきちっと分析しなければ、私は、この二年度、来年度の予算でもう一回これを、同じことをやるということはとても認められないと思いますけれども、総理、是非、具体的な効果分析、当然予算には、しっかりこれ、税金を使って事業を行うわけですから、効果分析をしなければ続けるべきなのかやめるべきなのか判断できないと思いますけれども、まさにこのキャッシュレスポイント還元、これがどのぐらいこの平準化対策に効果があったのかということはきちんと分析を指示されるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

#217
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは経済産業省においてしっかりと分析をさせたいと、このように考えております。

#218
○舟山康江君 是非、委員長にお願いしたいんですけれども、今分析を出すということでありましたので、是非、予算委員会にもこの分析の結果を提出いただきたい。本来、これを分析して、なるほどと思わなければ予算も認められないと思いますので、早急に分析を提出いただけるようにお願いいたします。

#219
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

#220
○舟山康江君 今、大臣席から、そんなに早く出ないという話がありました。ここまでもう何か月もやっているんですよ。そういう中で、効果が分からないものを四月からも続けるというのはおかしいんじゃないでしょうか。
 さっき言いましたとおり、相当の大きな金額ですよ。しかも、このポイント還元、キャッシュレス決済のもう一つの問題は、所得格差、地域格差、これも指摘されております。当然、カード利用率は所得の高い人の方が高い、そして消費額の多い高所得者の方が還元が多くなる。地域によっても、地方によっては一つの町に一つしかカードが使えない、しかもガソリンスタンドだけというところがたくさんあるんです。そういった問題がある中で、しかもこれ、決済手数料当然掛かりますから、カード手数料掛かりますので非常に苦しいと、こんな声も聞いております。
 ですから、やはり分析するべきだと言うんですけれども、まだそんな早過ぎる、できないという答えはおかしいんじゃないでしょうか。

#221
○内閣総理大臣(安倍晋三君) なお、前回の引上げ期、二〇一四年の四月のときと比べるとどうであったかということでいえば、二〇一四年の四月には、引上げの際の個人消費は引上げ前の一―三月期に比べて前期比プラス二・〇と、これ言わば消費税引上げの前に駆け込みの需要が起こったのでございますが、引上げ後は四―六期にマイナス四・八となっておりますが、今回は、引上げ前の七―九については前期比〇・五でございまして、前回の二・〇に比べて山は小さくなっているわけでございまして、また、引上げ後の反動減の方についてでありますが、前回はマイナス四・八だったものが今回は二・八とそれなりの効果は出ていると、こう考えておりますが、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、経産省において、これはまあすぐ出てくるというものではもちろんございませんが、しっかりと検証させたいと、このように考えております。

#222
○舟山康江君 是非早急に検証いただきたいと思います。二年度予算には、これと似たような、マイナンバーを使った還元のようなマイナポイント制度もまた新しく導入するということでもありますし、緊急経済対策としてまたポイント還元を延長するなんて声も聞こえてまいりますので、これ効果をきちっと検証した上で、やるかやらないか、判断をいただきたいと思っております。
 そして、令和二年度における税収見込額ですね、この算定根拠について財務大臣からお聞かせいただきたいと思います。
 これも、総理、施政方針演説で、来年度予算の税収は過去最高と胸を張っておられましたけれども、本当でしょうか。今年に入って提案された令和元年度の補正予算では、大きなポイントは、何と税収の減額補正なんです。二兆円も減額しているんです。そういう中で過去最高という根拠がちょっと私には理解できないんですけれども、どのような根拠なのか、お願いいたします。

#223
○国務大臣(麻生太郎君) 最初の御質問と、信じられぬというお話と二つあったんですけれども、令和二年度の税収について申し上げさせていただければ、まず消費税の引上げ分、増収分がこれ丸々今回乗っておりますんで、加えて、雇用とか所得環境というのは改善は続いておりまして、この年の春闘においても、まだ全部出そろっておりませんけれども、ほぼということになってきておるのは御存じのとおりなんで、内需が堅調に推移すると見込まれていることを含めまして六十三・五兆というのを計上させていただいております。
 ただ、今言われますように、まあウイルスの話とかいろいろございますんで、そういったことを考えれば、今いろんなものを注視していく必要があるということはもう間違いないんで、現時点で六十三・五兆円丸々大丈夫ですと申し上げるほど自信があるわけではございませんよ。それは、今新しいものが出てきておりますけれども。
 ただ、私どもとしては、税収にある程度影響はあろうかとは思いますけれども、これまで、よく私ども税収見込みというのをやらせていただいておりますけれども、過去七年間ぐらいで言わせていただきますと、外れたのが、下回ったのが一回、あとの五回は全部上回ったという記憶になっていると思いますが。

#224
○舟山康江君 今もコロナの影響がどうなるかという話がありましたけれども、先ほど来、私が表、図なんかも示しながら申し上げているのは、もちろんコロナ危機もありますけれども、その以前に非常に厳しい状況が続いていると。だって、令和元年度の補正での減額補正というのはコロナ関係ないですよね。コロナがなくても減額しているということですから、やはり非常に甘い。
 これは、実は地方にも影響を及ぼすんです。この税収見込みを基準として地方交付税も配分が決まってまいりますので、もし減額となれば、またそれも影響を受けるということになりますので、慎重にしていただきたいということであります。
 さて、続きまして、この新型コロナウイルス感染症に伴う休校要請、イベント自粛について総理にお伺いしたいと思います。
 午前中の質問でも幾つか出ましたけれども、やはり私、ある意味で、蔓延防止のために最大限のことを行うという一つで、いろいろお考えになって総理が休校要請等をしたということなんでしょう。これ、やはり問題は出口戦略、この振り上げた拳をいつ下ろすのか、出口戦略をどうするのかというところがある程度明確にならないと、いつまで続くんだろう、どうなるんだろうという不安ばかりが先行すると思うんです。
 この出口戦略の条件、状況というのはどのように描いていらっしゃるんでしょうか。

#225
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、拳を振り上げたわけではございませんで、要請をさせていただいたところでございますが、この度の学校の臨時休校やイベント自粛の要請は、一、二週間が瀬戸際という切迫した状況の中で感染拡大を防ぐ観点から政府として行ったものでありますが、先日新たに示された専門家の判断は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているものの、同時に、依然として警戒を緩めることはできないというものでありました。
 今後、三月十九日頃を目途にこれまでの対策の効果について判断が示される予定でありますが、それまでの間、国民の皆さんにはこれまでの取組を継続していただくよう協力をお願いをしているところでございますが、率直に申し上げまして、このウイルスにはまだ未知の部分も多く、今後の推移は予断を許さない部分もある一方で、感染の現状や感染が発生した事例などについて分かってきたこともあるわけでございまして、感染された方も、約八割の方が次の方にうつしていないという状況でございます。
 他方、いわゆる集団感染する状況については共通項もあって、三つの条件が重なった場合感染しやすいということなども分かってきておりますが、今後、各地域において感染の状況等も踏まえつつ、専門家の意見を聞きながら判断をしていきたいと考えております。

#226
○舟山康江君 一、二週間がというところで、一、二週間しようがないと思いながら、それが今過ぎている状況でも終わらない、いつまでなんだろうと、やはりそこが非常に不安だと思っている人が多いわけですね。自粛ムードの中で、企業も雇用者も自営業の方もフリーランスの方も、みんな不安でいっぱいなんです。しかも、それが、漠然とした不安ではなくて、実際にもう売上げがない、キャンセル、仕事がない、もう給料が入らない、先々どうするのか、あしたの支払、本当に具体的にもう困窮している人が多いと、やはりこの実態は分かっていただきたいと思っています。
 そして、やはり非常に深刻だと思いますのが航空業界、比較的体力があると思われていますけれども、こういったところでさえ、欠航続き、客足の減少等でこのまま自粛が続けば経営への影響は相当深刻と、こんな声も聞いておりますし、音楽業界の方からもお聞きしました。やはり、楽団、劇団、文化活動というのはなかなかこういった状況になると真っ先に切られてしまう、自粛の対象になるというところで、しかも小規模のところが多いわけですから非常に困っていると、お金も借りにくい、こんな声も聞いております。
 やはり、当然、蔓延防止の判断ということは受け止めますけれども、しかし、一般的には、そういった判断、重い判断をして政治判断で要請をするということは、当然、それに伴って起こる様々な影響を予測しながら、それに対して後付けでこれをするではなくて、さっきの学校の話も、後から卒業式をではなくて、その発表と同時に、こういったことはこうしてください、こういった困ったことになったら対処しますという、要請の時点で同時に、とにかく全て補償する、安心してくれというメッセージを発するべきだったんじゃないんでしょうか。

#227
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 繰り返しになりますが、卒業式の件については、先ほど文科大臣からも答弁をさせていただいたように、文科省からもしっかりと通知をしているところでございますし、私の最初の記者会見でもお話をさせていただいているところでございます。
 そこで、イベントの自粛等々については、これも、要請する中において我々もできる限りの対応をしているところでございまして、学校等の休校に伴いお父さん、お母さんが仕事を休まざるを得なくなった方々に対する補償等についても、正規、非正規を問わず対応していくという、フリーランスの方々も含めてですね、対応していくこととしておりますし、また、生活が困窮に至る方については小口の対応もしていくということは既に申し上げていると、こう思うところでございますが、緊急小口資金等の特例も設けているわけでございまして、二十万円の、特例措置として二十万円の資金を供与すると、これは償還の免除付きでもあるということでございまして、こうした支援もしていきたいと思うわけでございますし、また、事業は、困難に、継続が困難とならないように無利子無担保のしっかりとした金融対策も行っていきたいと、こう考えているところでございます。

#228
○舟山康江君 融資とか雇用調整助成金の制度があるのは分かっておりますけれども、猶予がないんです。申請して一か月後、二か月後ではなくて、今足りないと。こういった状況に対して、やはりとにかく全て補償するというメッセージがないと、本当にこれは怖いんですよ。そして、子供を抱えている親御さんたちの支援ももちろんですけれども、そうじゃない方も、フリーの契約の方なんというのは本当にもう仕事がない、あしたからもう来なくていいということになっているんです。そういったことに対して、やはりとにかく補償するということをしっかり表明いただきたいなと思っております。
 そして、もう一つ深刻なのは、報道等でもありますけど、私も実際に話を伺いました。就職内定をもらった女子学生が、中小の建設関係の会社で設計、デザインの採用だったんだけれども、コロナの影響で二月末に突然内定取消しの連絡を受けたと、こんなことでありました。その子は地方出身なのでマンションも契約していたけれども、もうどうしたらいいか分からないと、こういう声を伺いましたけれども、この内定取消しに対して、政府、どのように対応されるんでしょうか。

#229
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 企業の新卒者の採用において見直しの動きが出ているということは承知をしております。
 こうした事態となったこと、これは、企業としてもそれをやらなければ企業の存続に関わるという状況になっているんだろうと思いますし、企業にとってももちろん大変つらい判断を迫られていると思いますが、しかし、学生の皆さんにとっても、まさに自分の新しい人生が始まるその門出の状況でそれが大きく変更されるということは、本当にその気持ちを思うと本当に私も胸が塞がる思いでございますが。一度決めた学生の採用を見直す企業に対しては、事業活動を縮小せざるを得ないといった厳しい状況を抱えているところもあると考えられますが、政府としても、雇用の維持と事業の継続を当面最優先に全力を挙げて今支援を講じているところでございますが、新規採用に協力いただいた企業には雇用調整助成金に特例を設けまして、新入社員についても対象とすることといたしました。これは、今までは半年間かな、勤めないと出なかったものを新入社員からそれは使えるということにいたします。
 学生の皆さんの前途も考慮して、今は何とか予定された採用を実現をしていただきたいと、こう思っておりますし、我々もできる限りのことをしていきたいと考えております。

#230
○舟山康江君 要は、繰り返しになりますけれども、要請の時点で、とにかくもう何でもやるから、全てこの件で、自粛等の影響で影響が出るところに関しては全て政府が補填するからと、この強いメッセージがないと、企業だって、ある意味新採の、新規採用の方はまだ正式な雇用契約という形ではありませんので、やはりそこから切られていくという状況が起きているのかなと思っています。是非そういったメッセージを強く出していただきたい。
 そして、さらに、政府がこういった自粛要請を出されることによって経済的損失がどのぐらいあるのかという試算をされているんでしょうか。

#231
○内閣総理大臣(安倍晋三君) どれぐらいの効果が、影響が出ているかということでございますが、それは、どれぐらいの期間、これは期間とこれ連動しておりますので、この期間が今の段階では進行しているところでございますので、それを今算出してはいないところでございますが、いずれにいたしましても、我々はそうした経済に対する影響に見合うだけの対応をしていかなければならないと、こう考えているところでございます。

#232
○舟山康江君 まずはやはり試算をきちっとして、どういう穴が空くのか、そこを考えて対策を打っていかないと、やはり後手後手という、今までもそんな批判がありましたけれども、そういったことにつながってしまうのかなと思います。
 そもそもこの緊急対応策ですけれども、第一弾は何と約百五十三億円、第二弾もたった四千三百八億円、他国が兆を超える手当てをしている、そしてリーマンのときは日本でも十二兆円ですか、財政措置だけで十二兆円程度という特別の措置をとっておりますので、非常に遅いし、小さいと言わざるを得ません。
 そういう中で、しっかり対応いただきたい、このことをお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。その辺の決意をお願いいたします。

#233
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最初の言わば第一弾につきましては、当面のこの感染症というものに限って、それを防ぐ上に何が必要かということについての第一弾であったわけでございまして、第二弾につきましても、年度末を控え、その影響に対してどのように対応していくかということであったわけでありまして、まさにミクロの出来事に対する対応であったわけでございますが、マクロ的には、これから更に必要なこのインパクトに対して必要かつ十分な対応を間髪を入れずに経済財政政策を講じていきたいと、こう考えておりますし、そして、今後また再び日本の経済を成長軌道に戻すためには、今までの、今までの前例にとらわれない思い切った対策を練り上げていきたいと、こう考えているところでございます。
 ちなみに、この年度末を控えて、金融としては一・六兆円の対処をしているところでございます。

#234
○舟山康江君 ちなみに、リーマンのときは金融措置だけで六十三兆円ですよ。全然桁が違います。
 そして、やはりこれは政府の自粛要請に伴う困窮なわけですから、さっき言ったように融資では間に合わない。まさに大胆な、例えば支払猶予、現金給付、減税、こういったことを考えるべきだと思いますけれども、その決意もお願いします。

#235
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 様々な支払の猶予については当然我々検討しているところでございますし、電気料金等々の猶予についても速やかに検討していきたいと、こう考えています。税の納付等々についても検討していきたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、この規模についてはですね、どれぐらいの必要な、規模が必要かということについてもしっかりと検討していきたい。先ほど申し上げましたように、このマクロ経済に対する影響に対して、インパクトに対して必要かつ十分な対応をしていきたいと、こう考えております。
 そしてまた、今おっしゃったように、イベント等の中止において皆さんが、皆さんが被った損失そのものを、個々のこのイベント等に対して国がそれを補償することは難しいのでございますが、皆様方に対しては、我々、今までにない思い切った対応で、皆様の生活が困窮しないようにしっかりと対応していきたいと、このように考えております。

#236
○舟山康江君 とにかくもう大胆に、もうここは減税、給付、減収補償、きちっと目に見えることをやっていただきたいとお願いしたいと思います。
 そして、特措法、新型インフルエンザ等特措法の改正が行われましたけれども、時間がないのでお願いだけですけれども、附帯決議も参議院では二十五項目付いております。是非これ、附帯決議が重いということを含めてしっかり対応いただきたい。前回、改正前の附帯決議にも、もう十九項目ありましたけれども、何も対応していないと、こんな指摘もありますので、是非しっかり対応いただきたい。
 そしてまた、宮下副大臣おられますけれども、これ、法に定める指定公共機関、解釈で何とでもなるようなことではありませんので、是非、民放は入らないということも、再度政府として確認いただきたいと思っております。
 続きまして、話題を変えて、森林環境譲与税の配分問題についてお聞きしたいと思います。
 昨年三月、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律が成立をいたしました。総務大臣にその際の法案提出理由をお答えいただきたいと思います。

#237
○国務大臣(高市早苗君) 森林は、地球温暖化防止、国土の保全や水源の涵養などの公益的機能を有しており、国民一人一人がその恩恵を受けているものでございます。森林環境税及び森林環境譲与税は、こうした森林の有する公益的機能の維持増進の重要性に鑑み、地方団体が実施する森林の整備及びその促進に関する施策の財源に充てるために創出したもので、創設したものでございます。

#238
○舟山康江君 今大臣からお答えいただきましたとおり、主たる目的は森林の整備及びその促進に関する施策の財源に充てるためということになっております。まさに森林整備を一義的な目的としているわけなんですけれども、御覧のとおり、森林面積がゼロ若しくは極めて小さい市町村、ここには横浜市、これ譲与税額一位、三位の大阪市、そして八位の名古屋市を例示させていただきましたけれども、それぞれ三つとも林業費の支出がゼロなんですね。そして、森林面積はほとんどゼロに近い、こういったような状況になっております。こういったところも多額の譲与税が配分されるのは、これ目的税ですから、その趣旨からいっておかしいのではないのかなと思います。
 もちろん、私は、全くその木材利用とか公益的機能の普及啓発といったいわゆる川下事業に使うなと言うつもりありませんけれども、でも、先ほど大臣が御答弁いただいたように、森林の整備が一義的な目的である以上、こういった現状になっているというのは少しずれているんではないかと思っておりますが、見直しの方向性、どのようにお考えでしょうか。

#239
○国務大臣(高市早苗君) この森林環境譲与税の譲与基準につきまして人口三割と設定したのは、森林整備を進めるためには木材利用を促進することによる間伐材の需要の増加が重要である、つまり、稼げる林業というものにならなければ、この法の目的の中に入っている、つまり使途としても期待されておりますが、林業に携わる方々を増やしていくこともできませんし、森林整備も進んでまいりません。また、都市部の住民の方々を含めた国民の皆様全体の森林環境税への理解が必要であるということ、それから、多くの府県などで実施しております超過課税において、三割程度を木材利用や普及啓発などの事業に充てている状況にあるということを総合的に勘案しました。
 ですから、人工林のこの面積が五〇%、そして林業就業者数で二〇%、人口が三〇%と現在なっておりますが、この譲与基準の見直しにつきましては昨年三月の衆議院及び参議院の総務委員会における附帯決議にもございますので、各地方団体の森林整備の取組ですとか施策の実施状況をしっかりと見極めて検討してまいります。

#240
○舟山康江君 是非しっかり見直していただきたいと思います。
 林業費支出、とりわけ一人当たりの林業費支出が多い市町村は総じて人口規模の小さい山間部に位置します。財源が厳しい中で何とか頑張っていると、こういったところを応援するのが私はこの制度のそもそもの目的の趣旨だったと思っておりますので、是非総理にもこの現状を分かって、是非御理解いただいて、見直しに向けて後押しをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

#241
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今のお話を伺っていて、私の地元も山陰でございますし、実は私自身も六十町歩山林を相続をしている、まあほとんど価値が、実は価値が、価値が全くないということなんですが、一本切り出してもマイナス五百円という状況でありますが。
 そういう観点からすれば、どうしてこの大都市部に行っているんだろうと、こう思ったわけでございますが、しかし、同時にですね、今総務大臣から御説明をさせていただいたように、間伐材の需要の増加が重要であるということも、と同時に、やっぱり都市部の住民の皆様も含めた国民全体の理解も必要であるという観点からこうした割合となっているんだろうと、こう思うところでございますが、いずれにいたしましても、今後、高市大臣の下で適切な配分になっていくように常にこれは検討していくんだろうなと、こう思っております。

#242
○舟山康江君 是非見直しに向けて後押しをお願いしたいと思います。
 続きまして、日本海、特に大和堆ですけれども、ここにおける違法操業の問題についてお伺いしたいと思います。
 まず、パネルを御覧ください。イカ漁、これ、特に冷凍のイカ漁の水揚げの推移をグラフにいたしました。この水揚げの激減の理由と背景について、農林水産大臣、お答えください。

#243
○国務大臣(江藤拓君) 原因については日本の海区水産研究所で研究をさせておりますが、学術的な検証によりますと、産卵海域での水温の変化、これ非常に影響が大きいんですけれども、これが適していなかったことが大きな原因だと言われておりますが、しかし、特に大和堆周辺、それから日本周辺海域でも、周辺の国の違法な操業が日本の漁船のしっかりとした漁労を妨害しているということも大きな影響を与えているというふうに考えております。

#244
○舟山康江君 今、江藤大臣から御答弁いただきましたけれども、違法操業が一番の好漁場で行われていると、こういう現状があるということなんです。
 そして、その際にそれぞれ担当の部局でどのように対応されているのか、水産庁、海上保安庁、それぞれの対応についてお答えいただきたいと思います。

#245
○国務大臣(江藤拓君) 私も、大和堆で頑張っている照洋丸の視察にも行ってまいりました。大変、隊員の士気は高く、一生懸命やっていると思います。しかし、年間に、大和堆だけでも年間五千隻を超える船が来る。用船の数、それから艦船の数についてはこれは秘密でありますから言えませんが、しかし、限られた手勢の中で全力を尽くして頑張っておりますけれども、一船を取り締まると大体、例えば拿捕するということになるとかなりの人手を取りますので、放水その他警告、それから音で知らせる、いろんな手だてを講じておりますけれども、なかなか十分に手が回っていないというのが現状でございます。

#246
○国務大臣(赤羽一嘉君) 国土交通省といたしましても、大和堆周辺の違法操業、大変大きな問題だと認識をしております。海上保安庁といたしましても、大型巡視船を含め複数の巡視船を配備させておりまして、水産庁と連携しながら対応しているところでございます。
 外国漁船に対する過去の海上保安庁としての警告件数は年々減少傾向にございまして、昨年は千三百二十隻と、一昨年に比べると約二割減少しておりますが、昨年八月、北朝鮮海軍のものと見られる旗を掲げた高速艇が小銃のようなものを巡視船に向ける事案が発生し、また、十月、これ私が就任した直後でありますが、水産庁の取締り船と北朝鮮船籍と見られる漁船が接触する事案も発生をいたしました。
 こうした事案を受けまして、改めて、一つ目には、現場海域における巡視船の配置の見直しを含め、これ、水産庁と連携を一層強化して万全に対応を期すよう指示をしたところでございます。加えて、昨年十一月中旬以降、外国漁船、実は減少して、十二月に入りまして、ほとんど今は確認されておりませんが、また年が明けると増えることも予想されますので、まず、水産庁取締り船との共同訓練の実施、また、水産庁との間での現場海況の情報共有の強化、こうしたものをしっかりと進めていくことを今指示をしているところでございます。

#247
○舟山康江君 水産庁の漁業取締り船、そして海上保安庁の巡視船等で、退去警告、放水等で対応されているということでありました。
 外務省にも地域担当部局とか海洋法室、それから漁業室などが設置されておりますけれども、外務省は、この状況に対してどのように受け止め、どう対応されているんでしょうか。

#248
○国務大臣(茂木敏充君) 大和堆を含みます我が国の排他的経済水域におけます中国や北朝鮮漁船によります違法操業の問題は、外務省としても極めて重要な問題であると認識をしておりまして、中国及び北朝鮮に対しまして、違法操業の停止であったり退去を強く申し入れているところであります。
 中国に対しましては、外交ルートでの働きかけはもちろん行っておりますが、今パネルで示していただいた中で、関係国と交渉しませんと書いてありますけど、これ、交渉して、どれだけやっていいという話じゃないんですよ、やっちゃ駄目なんですから。通商交渉とは違うわけでありますけれど、日中の高級事務レベル海洋協議の枠組み等においても、中国国内での徹底した指導であったりとか取締りを要請してきております。
 今後とも、関係省庁と連携しつつ、違法操業の防止のため、外務省としても全力で取り組んでまいりたいと考えております。

#249
○舟山康江君 大変心強い御答弁いただきました。
 事務的にいろいろお聞きしたら、ちょっと人ごとのように感じたところがあったんですね。是非、外務省としても適切に対応いただきたいと思います。
 そして、今パネル出していただいていますけれども、実はあれ、内閣に総合海洋政策本部というものが設置されております。本部長は総理、そして副本部長が官房長官と海洋政策担当大臣なんですね。この担当大臣が衛藤大臣でありますけれども、この組織の主な仕事は、海洋基本法に基づく海洋基本計画の案の作成及び実施の推進に関することとなっております。
 そういう中で、基本計画の中には、ここ、上の囲みで書いてあるとおり、外国漁船等の違法操業については政府として重要な課題と認識し引き続き取り組んでいくとありますけれども、衛藤大臣、担当大臣として具体的にどのように取り組まれているんでしょうか。

#250
○国務大臣(衛藤晟一君) 違法操業に対しましては、水産庁と海上保安庁が連携して取締りを行っているところでございまして、平成三十年に閣議決定した第三期海洋基本計画において、この問題を漁業者を始めとする国民の安全、安心の確保の観点から重要と、重要な課題と位置付けまして、必要な人員、体制の整備及び装備機材等の整備の推進、関係機関との連携の強化等に取り組むことといたしております。
 内閣府といたしましては、国民の安全、安心の確保及び総合的な海洋の安全保障等の観点から、引き続き、関係省庁と連携を緊密にしまして、この問題への対応を含め、海洋基本計画の総合的かつ計画的な推進に取り組んでまいります。

#251
○舟山康江君 全く分からないんですけど。
 具体的に聞いているんです。しかも、所掌事務として、重要なものの企画及び立案並びに総合調整と書いてあるんです。今のお答えの中で水産庁、海上保安庁の名前出てきましたけれども、だから、担当大臣として具体的に何をしているんですかという話です。これも事務方にお聞きしたら、本当にちょっとびっくりしたんですけれども、個別具体的な対応状況は省庁に聞いてもらわないとと、こんなお答えだったんですね。何のための大臣なのかと思いますけれども、具体的に何をされるのか、されるつもりなのか、お答えください。

#252
○国務大臣(衛藤晟一君) 内閣府としては、先ほどから申し上げておりますように、この第三期海洋基本計画において関係省庁が取り組むべき施策を取りまとめているところでございます。
 この海洋基本計画の具体的な推進状況の把握、フォローアップ状況、参与会議における報告、おおむね四半期に一回程度、それから総合海洋政策本部会合における報告、おおむね年一回程度、それから個別施策実施状況の確認のための工程表の作成、改定等でございます。
 そして、このほか重要な課題が起きたときにフォローアップをさせていただいておるということでございます。

#253
○舟山康江君 もう本当、漁業者にとっては死活問題なんですよ。もうやめなきゃいけないという人もいるんです。しかも、EEZ、これは我が国の排他的経済水域ですけれども、にもかかわらず、混み合って危険ということで入域を控えるように言われている、イカ漁からの撤退を余儀なくされている、加工業者も大変だと、そして、対応生ぬるいんじゃないかと、こんな声も聞こえてきている中で、今の御答弁はちょっと危機感が足りないと思います。
 本部長たる総理の問題意識として、今後是非きちっとやっていただきたい。そのことを指示していただけないでしょうか。

#254
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国の海洋政策については、衛藤大臣の下でしっかりと、中期的、長期的な計画をしっかりと立てていく、基本方針を立てていくわけでございますが、その下に、現場を預かる海上保安庁あるいは水産庁がしっかりと現場で対応していくということになるわけでございますが、いずれにいたしましても、このEEZ内においては、我が国が海洋法上持っている権限をしっかりと執行できるように、そのための対応をしていきたいと、断固として対応していきたいと、このように考えております。

#255
○舟山康江君 いや、もう現場の水産庁、海上保安庁は努力していますけれども、それだけじゃ足りないということを言っているんですよ。きちっと総合調整するのでやってください。本当、現場があるんです、現場の皆さん困っているんです。そこをしっかりしていただきたいと思います。
 時間となりましたので最後に。
 森法務大臣の件、私は、御本人の資質、余りにも欠けていると思いますし、これは総理の任命責任でもありますよ。総理はよくあの悪夢の民主党政権とおっしゃいますけれども……

#256
○委員長(金子原二郎君) 時間が過ぎております。

#257
○舟山康江君 民主党政権の三年間と、まあこれから、今、安倍政権は七年ちょっとですけれども、どちらが本当の悪夢だったのか、そう遠くない将来、歴史が証明してくれると思いますので。
 質問を終わります。

#258
○委員長(金子原二郎君) 以上で舟山康江さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#259
○委員長(金子原二郎君) 次に、田村まみさんの質疑を行います。田村まみさん。

#260
○田村まみ君 国民民主党の田村まみです。今日は、質問の機会を頂戴し、ありがとうございます。
 新型コロナウイルスの感染拡大防止、そして個人消費を停滞させない、そういう視点で質問をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 済みません、今日、マスクの話がもうちょっと出るかなと思ったんですけど、出なかったので、ちょっと質問の順番変えさせていただいて、最初にマスクの話させていただきたいというふうに思います。済みません。
 三月に入って、医療機関はもとより、高齢者施設、介護現場でのマスク不足は、もうこの予算委員会を始め各委員会で本当に多く指摘されていて、二百五十万枚を民間に提供することがもう検討されると、枚数まで具体的に出ているんですが、そこからの先の進捗、一切聞こえてきません。進捗があれば是非教えていただきたいですし、少なくとも、いつまでにどのようにやっていくのかという回答を今日もらえませんか。加藤大臣、お願いします。

#261
○国務大臣(加藤勝信君) 一般とサージカルと、それぞれ説明させていただいてよろしいでしょうか。
 まず、一般でありますけれども、御承知のように、かなりの部分中国から輸入をしていたということで、今、国産の増産をお願いをしている、さらに、マスクの生産企業への設備投資補助等を通じた更なる増産、布製マスクなど再利用できるマスクの増産、輸入拡大といった形で供給の拡大に努めるとともに、一つは、再利用可能な布製マスク、これは二千枚を国が一括、あっ、二千万枚をですね、国が一括購入して、介護施設や障害者施設、保育所、今回の学校休業に伴う学童保育等にも配るべく今調整をしておりまして、三月の末ぐらいから四月にかけて順次お配りをさせていただきたいというふうに思っております。
 それからさらに、今般、高額転売の対策を措置をさせていただいて、三月十五日からそれは施行させていただいております。
 それから、自治体へのマスクの配布ということで、国民生活安定緊急措置法の第二十二条に基づいて、これは北海道で既に実施をしておりまして、最大四千万枚という予算がありますから、これ逐次、地域をよく見ながら、特に不足感があるところ、あるいは高齢者施設等に向けて配布をしていきたいと思っております。
 以上が一般用マスクであります。
 それから、医療用マスクでありますけれども、これもかなりの部分中国からの輸入ということで増産の要請、さらには在庫の不足が見込まれる医療機関に都道府県のこれ備蓄、これは新型インフルエンザ用でお願いをしていたものの活用等をお願いをしております。
 一つは、省庁の保有マスクを活用しようということで、各省庁から出していただいて約二百五十万枚、これを、三月十六日、今日ですね、今日には各県に到着をしておりまして、各県には十八日までにまずそれを配布をしていただきたいというふうにお願いをしております。
 それから、国として一千五百万枚の確保をさせていただいております。これも順次来たものから配布をさせていただくべく今調整を行っているところでございます。
 それからさらには、優先供給スキームということで、特に医療機関とメーカーと卸業者の間に厚労省も入りまして、一定量の医療マスクを優先的に供給する仕組みということで、二月二十八日に第一弾、現在の段階ではトータル約十五万枚が配布をされておりますけれども、さらに、これを着実に実施をしてもらうものとし、さらに、三月十三日は第二弾として、それぞれの自治体、医療機関から不足分をお聞かせいただいて、それに対するメーカーあるいは卸業者から優先的な供給をお願いをしているということでございまして、そういった措置を含めて、一般用マスク、それから、まだ、医療用マスク、正直言ってまだまだ需要と供給の関係からいったら需要の方が多い状況でありますが、できるだけ必要なところに配布をしていきたいと思います。

#262
○田村まみ君 ありがとうございます。
 一番聞きたかったのは、もう前からずうっとあると言われていた政府備蓄の二百五十万枚です。これ、やっと今日県に届くというふうに聞いたので、地方団体の皆さんも本当に大変な対応をされているんですけれども、何とか早く開けていただいて対応していただきたいと思いますし、介護現場の皆さんにも、今日この答えが聞けたということは少し安心が広がったのかなというふうに思っております。
 そんな中で、政府がマスクをそうやって確保するということで、日常生活で使用する普通の生活者のマスクの流通というのはまだまだそう簡単に解消されるものではありません。現状も、昨日も私も列見ましたけど、ドラッグストアで待つ、列を成してマスクを買おうという国民の人たち、本当に困っているのも重々私も承知しています。
 しかし、そのマスクを取り扱う小売業の店頭で販売している店員へのカスタマーハラスメント、いわゆる無理難題を要求するお客様の対応で疲弊している店頭の従業員、労働者の声が私の下にたくさん届いています。私もスーパーで働いていたので、その店員が自分のせいじゃないのに責め続けられる、この苦労分かるでしょうって、たくさんの声が届いているんです。
 ひどい部分でいくと、配送のトラックがドラッグストアの前に着いた瞬間に、そのトラックに並んでいた人たち押し寄せて、その中にマスク入っているんだろうとかというふうに店員に詰め寄ったりとか、また、薬剤師なんかの衛生管理上にマスク着けてレジ打ったりとかしている人たちに、おまえが着けるマスクがあって何で私たちに売るマスクはないんだとか、ほぼ言いがかりですよね、こんなことを言われながら、店員の人たち、本当に日々頑張っているんです。聞く人にしてみれば、本当にないし、一日一回そこのお店へ行って聞くだけかもしれませんけど、受ける従業員からしてみれば、一日三十回、四十回、同じこと答えているんです。もう本当に疲れています。これまで、マスク不足している、そして生産している工場の人たちも頑張っている、多くの視点で話あったんですけれども、そこで、自分たちのせいじゃないんだけど謝り続けている店員の皆さん、本当苦労しています。
 是非、この頑張っている従業員の人たちにも安倍総理の方から、マスク、これからも頑張って集めていって何とか消費者に届けるようにというような言葉、そして冷静な購買行動をやっていただくように声を掛けていただけないでしょうか。

#263
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費者の皆様、また国民の皆様も、こういう感染症が拡大する中において、何とか身を守らなければいけない、大切な人を守らなければいけないというお気持ちも十分分かります。
 その中で、このマスクに対する消費者の皆様のニーズに応えるべく、今御紹介いただいたように、奮闘していただいている小売店の従業員の皆様やあるいは流通、製造関係者の皆様方には内閣総理大臣として感謝の意を申し上げたいと、こう思います。また、政府としては、一日も早く店頭に十分な量のマスクが並ぶように需給両面で努力をしていきたい。
 先ほど加藤大臣からも答弁させていただいたところでございますが、特に布製のマスク、これは一回石けんで洗うともう一度使えるというものでございますが、これ二千万枚確保いたしまして、高齢者介護施設から今順次配布、先週からスタートしたところでございますが、こうした形も含めまして、なるべく皆さんに安心していただけるように最大限の努力をしていきたいと、このように考えておりますし、また、国民の皆様におかれましても、どうか冷静な購買活動をお願いをしたいと思います。

#264
○田村まみ君 ありがとうございます。今日も今店頭に立っている仲間が、本当に頑張ろうというふうに今思ったというふうに思います。
 そして、その流通業やサービス業では多くのパートタイマーの人たちが働いていて、その方たちからもたくさん私の下に労働相談届いています。例えば、せきが続いていて心配なんだと、風邪かもしれないけど、もしかしたら新型コロナウイルスの感染の不安もありますと、年次有給休暇全部使っちゃったと、だけど、周りに感染拡大というのをしちゃいけないというふうに報道でもよく見るから、会社に休みを取りたいと言ってもいいのかなというようないろんな声届いているんですけれども。
 そんな中で、加藤大臣は、二月の二十一日に経済団体に対して、労働者が安心して休むことができるように、収入に配慮した病気休暇制度の整備を要請されています。また、政府は、二月二十五日の第一弾のときに、新型コロナウイルス対策の基本方針の中で、企業に対して発熱等の風邪症状が見られる職員等への休暇取得の勧奨を文章として入れていました。
 大臣は病気休暇制度の整備を要請していますので、ここで、昨年までの厚生労働省の調査をちょっとここで共有したいと思います。パネル一を御覧ください。(資料提示)
 まず上段です。日本企業で病気休暇制度、厚労省の就労条件実態調査で見ると、四千百二十七社を対象で、全体ではたった二五・七%しか病気休暇の制度ないですし、これはまた、見ていただくと、人数、従業員数が少ない企業になればなるほど制度がないというのが見て取れます。また、下段の円グラフ見ていただくと、病気休暇制度があっても全額支給の制度がある企業は半分にも満たないんです。
 加藤大臣、今日までに、この病気休暇制度を要請して拡充した企業、事業者数というのが増えていっている、そこら辺の確認、されているでしょうか。

#265
○国務大臣(加藤勝信君) この病気の制度、これは直前のやつがそこにお出しいただいた平成三十一年が二五・七%ということでありますけれども、これは年々年々、まあ急激ではありませんけれども、一定程度の割合で増加はしているところであります。
 そういったことも踏まえて、先般、今回の新型コロナウイルスの感染症を踏まえて、まず労働者が発熱等の風邪症状が見られる際に休みやすい環境をしっかりつくってくれということと併せて、病気休暇制度の整備についても重ねて要請を行ったところでございます。
 我々もいろんな機会、今回も含めてでありますけれども、パンフレットも用意をさせていただきながら、この導入に向けてそれぞれの企業の取組をお願いをしているところでありますし、更に引き続き努力をしていきたいと思います。

#266
○田村まみ君 ありがとうございます。
 国でもなかなか決断進まないという中でも、会社の中でもやっぱり会社の制度決めるにはそんなすぐに制度設計できるものじゃないと思うんです。緊急の対策ということで、是非すぐの何らかの対応もしていただきたいところなんですけれども、今後やっぱり、ILOによれば、世界百四十五か国に病気休暇制度があるというところはもうほとんどで、ただ、日本の公務員はあるんですよね、公務員以外には法定の病気休暇が存在しません。
 是非、職場での感染リスク、またビジネスにおいても海外との行き来も多くなっているわけで、今後もこういうことが起きないわけではないので、今後、厚生労働委員会では是非、こういう場合に欠勤扱いにならないように、労働者が病気の場合に休む権利を保障する病気休暇制度、厚労委員会でも是非今後整備のために議論させてください。よろしくお願いします。
 次に、傷病手当金についての質問に行かせていただきます。
 三月十日に、第二弾として、新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策出ました。この中の四ページにある、病状がある方への対応の項目についてお伺いしたいと思います。
 ここ、病状がある方への対応で傷病手当金のことが書いてあったんです。この傷病手当金のことを書いてあるはずなんですが、たった六行なんですけど、全然別のことが二つ書いてあったんですね。まず前段は、健康保険制度における傷病手当金の支給が円滑に行われるようにということの内容なんですけれども、これびっくりするのは、緊急対策をしてくれと言っているんですけれども、これ傷病手当金なんで、病気になったらこれ使えるという制度なんですが、今回は病気じゃなくても感染の可能性があればというところまで広げてほしいという要件緩和だけの、しかもお願いだけなんですよね。
 これ、これ本当に労働者が、さっきの例も紹介しましたけれども、感染しているかもと思ったときに無給のままで、この傷病手当金って四日目からしか出ないんですよね。三日間無給なんですよ。これ、幾らお願いしたって、やっぱりこれ無給になると、働かないと生活成り立たないという労働者たくさんいるんです。三日間のうちに感染拡大するクラスター、今、重症化が少ないと出ていますから、本当にこれでクラスター発生している可能性あると思うんですよ。
 そして、アメリカでは、トランプ大統領が十三日に国家非常事態宣言出して、十四日の下院では、コロナによる療養、自宅待機や子の看護を対象に十四日間の賃金を一〇〇%補償するという病気休暇、そして賃金の三分の二に相当する傷病手当の創設等を盛り込んだ対策法案が圧倒的多数で既に可決されているんですよ。また、昨日総理が電話されたと言っていたイギリスのジョンソン首相も、病気休暇に対しては一日目から払うように法改正するというふうに三月の四日時点でもう表明されているんですよ。
 もう日本だけ。この感染の可能性があるから何とか皆さん休ませてくださいとお願いしかしていない。これで無給じゃ、誰も休めないです。
 安倍総理、ちょっとこの週末にこんなに皆さんと電話会談されると私知らなかったので通告していないんですけど、もうここまで政治判断が世界で行われているので、是非、これ聞いて、政治判断すべき内容じゃないかと私は思うんですけれども、検討願えませんか。やると言ってもらえませんか。お願いします。

#267
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 傷病手当金は、療養のための、労務に服することができなくなった日から起算して三日を経過した日から労務に服することができない期間支給するとされているところでございますが、この取扱いは、病気と偽って傷病手当金の支給を受ける者が生じることを防ぐため、疾病や負傷の種類に関わらない統一的なものであり、当該期間を見直すことは難しいと、こう考えているところでございますが、一方で、傷病手当金は、期間の計算について、発熱などの症状があるため自宅療養を行った期間も労務に服することができなかった期間に該当すること、医師の意見書について、やむを得ず医療機関を受診できなかった場合は意見書がなくても、なくともですね、事業主の証明書により保険者が労務不能と認め支給することが可能であること等について取扱いを明確化し、三月六日付けの事務連絡において保険者に対して周知しているところでございまして、引き続き、適切な、適切な支給が行われるように対応していきたいと考えています。

#268
○田村まみ君 ルールどおりのことをお話しされて、三日目までは出ないという話にはちょっと一切触れられませんでした。さっき私がアメリカの例とかイギリスの例出したときには、安倍総理、何か、ほうみたいな顔をして聞かれていたので、やるというふうに言っていただけるのかなと思ってちょっと期待したんですけれども、心の隅には残ったと思います。
 本当に、クラスター感染、分からないうちに今起きているのがどんどんどんどん症例として上がってきているというのが、本当にこの週末、多く報道されているんだというふうに認識されていると思います。ここから、経済対策とともに、そのとき個人にやはり所得がなければ個人消費の下支えというところにならないと思いますので、是非ここもお願いします。どうでしょう。

#269
○内閣総理大臣(安倍晋三君) お話お伺いしていて、ある意味、なるほどなという感じもしたところでございまして、企業における有給の病気休暇制度の整備を要請するなど、労働者の健康の保持や感染拡大を防止する観点から必要な対応を行ってまいりたいと、このように考えております。

#270
○田村まみ君 本当に前向きな答弁を私はいただいたというふうに今本当に期待して待ちたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 そして、私、これに触れた理由にはもう一つあって、ちょっと前段の話で盛り上がり過ぎましたが、後段の方です。残りの三行があります。こっち大事なんです。
 国民健康保険及び後期高齢者医療において、新型コロナウイルス感染症に感染するなどした被用者に傷病手当金を支給する市町村に対し、支給額全額について国が特例的な財政支援を行うというふうにあるんですね。これ、三月二日の予算委員会で我が国民民主党の足立信也議員が指摘した、国民健康保険で働いている労働者には傷病手当がないという、しかも、条例で制定すればできますと言っていましたけど、それ制定している市町村がないという指摘もしたんですよ。
 ここで、僅かな期待です。国が特例的な財政支援をやると言っているので、条例だけ通せば支援がされるということなんですよね。これ、条例にないんですけれども、でも今すぐやらなきゃいけないと思うんですけど、すぐできる対応になっているんでしょうか、いかがでしょうか。

#271
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 今般、国内の感染拡大防止の観点から、新型コロナウイルス感染症に感染するなどした被用者に対しまして傷病手当金を支給することにつきまして、特例的に特別調整交付金により財政支援を行うことといたしました。この点につきまして、市町村において御検討いただきますよう、この三月十日付けで事務連絡を発出いたしました。
 市町村におきましては実施に向けた検討を行っていただいていると思いますけれども、実施する場合には、その条例改正案の作成、申請書の準備、実施方法の検討等を行っていただく必要があると考えております。また、市町村長の判断ではございますけれども、条例改正につきましては、市町村長の専決処分により迅速に対応することもあり得るものと考えております。
 今後、国といたしまして、市町村の事務処理が円滑に進みますよう、条例参考例、申請書のひな形等々に関しまして早急にお示しいたしまして、市町村における条例制定を支援してまいりたいと考えております。

#272
○田村まみ君 ありがとうございます。
 専決事例としてやれるようにいろんなひな形準備していただけるということで、どの市町村の皆さんも是非使えるようにということを、それぞれのまた地域でも要請していただきたいというふうに思います。
 ここで、もう一つ引っかかるところが、被用者というところなんです。健康保険制度の対象者である雇用労働者で横並びという、前半の三行と横並びというのは一つの考えかもしれませんけれども、制度の枠組みで考えれば、国民健康保険の被保険者が対象であるべきじゃないかというふうに考えます。
 パネル二を御覧ください。なぜここにこだわるかというと、本当にこれもずっと議論になっているフリーランスや自営業の方々に休業手当はないわけなんですよね。もちろん、正社員、パートタイマーの人たちも会社からの出勤停止命令がなきゃできないんですけれども、特に何もないフリーランスや自営業の方でも国民健康保険入っていらっしゃる方たちいますよね、ここで自分が病気の可能性があるというふうに思ってそこの事業をやめたり、休んだりされる方、そういう方たちにも、この被用者というところをもう少し拡大の要件として対象範囲広げるということはできないでしょうか。

#273
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 傷病手当金につきましては、被用者保険、健康保険法におきましては法定給付、国民健康保険法におきましてはこれは任意給付とされております。
 これ、なぜ国保について任意給付とされているかと申しますと、国保におきましては、いわゆるパートの方とかいわゆる被用者の方もいらっしゃいますけれども、様々な就業、生活形態の方が加入しております。そういう意味では、自営業者等を含めまして様々な就業、生活形態の方々がいらっしゃいまして、その収入減少の状況も多様でございます。そういう意味では、なかなかそういった多様な収入形態の減少に対応することが制度的にはなかなか難しい、こういったことで国保については任意給付とされております。
 しかしながら、今回の特例的な措置におきましては、こういった被用者保険においては法定給付とされていることを踏まえまして、国保の中でも短時間の労働者、被用者の方々については財政支援等の対象としたものでございます。

#274
○田村まみ君 ありがとうございます。
 やっぱりこの対象の区切りは難しいということなんですけれども、今触れていただきましたとおり、健康保険の被扶養者として働く大勢のパートタイマーの人たちにも確かに傷病手当金が支給されません。本当に、この収入がなくなるということで、感染の可能性があるというところで休めない、そしてクラスターにつながるという、ここの課題認識も是非していただいて対策に生かしていただけるようにお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、介護現場からの声で質問させていただきたいと思います。
 現在、厚労省により、実態に合わせた運用緩和をするために数多くの通知が介護現場に届いているんですけれども、二月二十四日付けの介護事業者への事務連絡、デイサービス利用者が発熱したときに、ほかの利用者への感染リスクを防ぐためにその方の利用を断って、利用者が介護を要望した場合には、必要に応じて、ふだんは来ていただいてデイサービスしているんですけど、訪問介護の検討をしていいよというふうになっています。
 これ、発熱でデイサービスを利用を控えた方にデイサービスの職員が訪問介護サービスをした場合、どちらの報酬が運用されるということになるんでしょうか。

#275
○政府参考人(大島一博君) 発熱でデイサービスの利用をお断りした場合ですけれども、今二つございまして、一つは、デイサービスの代わりに訪問介護、言わばホームヘルプサービスの提供を受けるというのが一つの方策であります。もう一つは、デイサービスの事業所そのものは通常は来ていただくわけですけれども、特例的に、事業所に通わずに御自宅にいらっしゃる利用者に対して、デイサービスの職員がその御自宅を訪問してできる範囲の中でのサービスを提供した場合に相応の介護報酬の算定ができるという取扱いにしております。
 したがいまして、お尋ねの発熱をしてデイサービスの利用を控えた方については、ケアプランを作って訪問介護を組み入れるか、あるいはデイサービスによる特例的な訪問を受けるかということがございまして、その両方を行うことも可能でございます。

#276
○田村まみ君 ありがとうございます。
 今両方のというふうな話がありましたけれども、ケアマネジャー入ってプランの変更をして訪問介護をできる介護従事者が行くことができればいいんですけれども、元々介護の現場って人手不足ってもう皆さん認識されていますよね。だから、今請け負っているその訪問介護のサービス以上に急に追加されるといっても、基本、対応できないんですよ。なので、それ分かっていてこの通知出して、だから、本来は駄目だけどデイサービスの職員が行って、そのデイサービスの介護報酬の算定だけしますよというふうな通知になっているんですよ。
 この人手不足という問題もありますし、これやっていいよって、何か、緩和して何か良さげなふうに見えるんですけれども、これ訪問介護のちゃんとした算定とデイサービスの算定だと、例えば名古屋市でいけば四千円ぐらい差があるんですよね。なので、訪問しているという中で、内容は多少違うかもしれませんけど、時間や交通費掛かっている中で、やっぱりそのデイサービスで通所してもらってやったサービスと同じ金額じゃやっぱりつらいんじゃないかなというふうに思うんですね。
 だけど、今その介護の現場で働いている人たちは人手不足を分かっている中で本当に志高くやっているわけなんです。この義務感と責任感に甘えてこんな通知を出してやっているこの介護の現場、このままじゃ、本当に日本の介護の現場は崩壊します。是非この機会に、改めて、人手不足につながっている介護職の人材への対応、御認識いただいて、加藤厚労大臣、この人手不足に対しても積極的に今後も対応していくということ、決意、お願いできませんか。

#277
○国務大臣(加藤勝信君) 今は、今申し上げた、その前に局長が申し上げたのは、そういう選択肢もあるということで、それをそうしなきゃいけないという話じゃなくて、いろんなバリエーションを用意する中で地域やあるいはそのサービスの中で対応することを考えていただきたい、その幅を広げさせていただいたということであります。
 ただ、委員御指摘のように、介護分野がずっと求人、求人なんですね。ということで、有効求人倍率も通常が一・五倍ぐらいに対して四倍ぐらいということになっております。そういった中で、国としても、第七期の介護保険事業計画に基づく必要な介護人材の推計で、二〇二五年度末までには約五十五万人を追加するということも決めさせていただいているところであります。
 そういった中で、具体的には、処遇改善を行い、今回また昨年十月の消費税引上げに伴って月額最大八万円等々の仕組みを入れさせていただく、あるいは介護の魅力発信を行っていく、さらには高齢者始め未経験者の方にもいろいろ参加をしていただくための入門的研修の普及、あるいは介護福祉士資格の取得を目指す留学生など外国人材の受入れ環境の整備等によって多様な人材を入ってきていただくようにしていく、さらにはICT、介護ロボット等の活用による生産性の向上、こうした様々な施策を実施をすることによって介護現場の人材不足ということを一つ一つ解消を図っていきたいというふうに思っています。

#278
○田村まみ君 もちろん、来年度の予算も含めてそういう対応策出ているんですけれども、ここで一気に加速させないと、もうずっと言っている内容だと思うんですよね。是非、ここで一段、二段加速させるための対応策、また現場からの声届けていきたいと思いますので、今後とも協議の方をよろしくお願いしたいと思います。
 そして、次の質問です。
 既に国内外の多くの医薬品メーカーがワクチンや抗ウイルス薬の開発に精力的に取り組んでいるという報道、たくさんされています。医薬品が世の中に出てくるまでに、そうはいっても相当な時間が掛かると思うんですけれども、結構国民の皆さんの、何でしょう、素直な意見として、薬できたら安心なんじゃないのと、一体どうなっているのという声、たくさんいただいています。これについて、いかがでしょうか。

#279
○国務大臣(加藤勝信君) やはり今回の新型コロナウイルスの一つの課題は、治療薬がない、あるいはワクチンがないということであります。そういった中で、国としても、予備費等を計上して治療薬の開発について進めていくべく努力をすると同時に、様々な、この他の用途に使う薬であったとしても今回の新型コロナウイルスの感染症に効くのではないかという、海外の、まあいろんな指摘もあります。
 それらを踏まえて、国内においても、いわゆる観察研究ということで、特に重症者を中心に、治療の一環として様々なことが、手続はいろいろありますけどやっているということに加えて、臨床研究ということも国立国際医療研究センターを中心に多数の医療機関において開始をしているところであります。さらには、治療薬の候補を選定するためにも、国内外の情報を収集して更に研究を進めるべく努力をしております。
 具体的にも、例えばアビガンとかですね、これは商品名でありますけれども、あるいはレムデシビルとか、さらには、先日、シクレソニドという、そんな薬も効果があるんじゃないかということが言われておりまして、そういったものも積極的それぞれの現場において活用していただきながら、なかなか治療薬ないわけでありますけれども、一日も早く治療薬を見付けるべく我々も支援をしていきたいと思います。

#280
○田村まみ君 今、頑張っているという声いただいたんですけど、実は恥ずかしながらうちの家族も知らなかったと言われて今日言うんですけれども、コロナウイルスを原因とする例えばSARSやMERSに対しても、抗ウイルス薬って実はまだ開発されてないんですよね。ワクチンもないんですよ。なので、この新型コロナウイルス、今ある薬なんかをいろいろ試しているというお話もありました。ただ、日本は、この間も薬機法の改定でなるべく早く薬の承認していくというような法律通しましたけど、本当にそこに対して時間が掛かる、お金も掛かるということになっています。
 本当に、日本の中で創薬に対する研究助成はもちろんなんですが、現在の診療報酬の調整弁としての下げありきの薬価改定ありきでは、日本で創薬しようという企業が本当に頑張ろうという可能性下げていると思うんですよ、私。

#281
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。

#282
○田村まみ君 是非、政府としても国内企業が海外の研究機関とも連携して研究開発できるように強く推し進めていただきたいということを申し述べて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#283
○委員長(金子原二郎君) 以上で田村まみさんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#284
○委員長(金子原二郎君) 次に、杉久武君の質疑を行います。杉久武君。

#285
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
 本日は、現下の諸課題、新型コロナウイルス対応等をテーマとした集中審議でございますが、通告した質問に先立ちまして、総理に一点お伺いをしたいと思います。
 日銀では、本日正午より金融政策決定会合が開催をされました。当初、十八日、十九日の二日間で行う日程を前倒しして、かつ本日一日で行うという異例の緊急開催でございますが、先ほどの報道では、金融緩和策の強化が決定されたと、三年半ぶりの追加金融緩和に踏み切ると、このような一報が入ってきております。
 そこで、総理に、この金融政策決定会合を受けた総理の御見解と経済対策の方向性に向けた決意をお伺いしたいと思います。

#286
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府からは西村大臣が出席をさせていただいたところ、まだ帰ってきておりませんが、出席をさせていただきました。
 先ほど、日本銀行から、新型感染症拡大の影響を踏まえた金融緩和強化のための措置として、まず第一に、一層潤沢な資金供給の実施、これは積極的国債買入れとドルオペの実施であります。二番目として、企業金融支援のための措置、CP三・二兆円、社債四・二兆円。そして、ETF、REITの積極的な買入れであります。ETFについては十二兆円、REITは〇・一八兆円ということが発表されたところであります。日本を含む世界中のマーケットが動揺している中で、迅速かつ適切な対応であると評価しております。
 政府としては、当面は雇用の維持と事業の継続を最優先に全力を挙げて取り組んでいるところであります。今後も、日本銀行やG7各国とも緊密に連携をし、世界経済の動向を注意深く見極めながら、機動的に必要かつ十分な経済財政政策を間髪を入れずに講じていく方針であります。
 現在は感染拡大の防止が最優先でありますが、その後は、日本経済を再び確かな成長軌道へと戻すため、これまでにない発想で思い切った措置を講じてまいります。その具体的な方策を、地域経済の実情を踏まえながら、政府・与党の総力を挙げて練り上げていく考えでございます。

#287
○杉久武君 政府一丸となってもう取り組んでいただきたいというふうに思います。
 さて、新型コロナウイルス感染症が国内でも広がりを見せており、経済にも深刻な影響を与えております。新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた皆様の御冥福を心よりお祈りいたしますとともに、現在入院治療されている皆様に心よりお見舞いを申し上げ、一日でも早い回復を祈念いたします。
   〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕
 その上で、今最も大切なのは、必要な支援を必要な方々にしっかりと迅速に届けていくことでございます。
 まず、総理に伺います。
 学校に一斉休校の要請を行ってから三週間目となりました。そして、先週、WHOが新型コロナウイルスの感染状況を世界的大流行のパンデミックであると宣言をいたしました。その上で、おととい、土曜日の総理の会見では、新型インフルエンザ等特措法改正に基づく緊急事態を宣言する状況にはないとの認識を示されましたが、今のこの現状の認識についてまずお伺いしたいと思います。

#288
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘のパンデミック宣言は、世界的な感染拡大について更に大きな警鐘を鳴らす趣旨のものと理解をしておりまして、我が国としても、これまで以上に国際社会と協力しながら対応を強めていきたいと考えています。
 国内における感染状況は、現時点ではまだ爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているものの、同時に、依然として警戒を緩めることはできないとの見解が専門家によって示されたところであります。したがって、現在、国内の複数地域で発生している小規模なクラスターの早期発見、早期対応を進め、クラスターの連鎖による感染拡大の防止と患者の重症化予防に取り組んでいくことが重要と考えております。
 今後も、必要な対策はちゅうちょなく決断し、実行し、そして感染の広がりを抑えていくために全力を尽くしていく考えでございます。

#289
○杉久武君 先週、政府は第二弾の緊急対応策を打ち出しました。まずはこの第二弾の緊急対応策を確実に前に進めるとともに、国際社会の経済動向も踏まえた一段大きな対応策が必要というふうに考えます。株価も大きく下落し、国民の不安が増しております。政府には国民の皆様に安心を与える対策やメッセージを発信し続けていただきたいと、こんなふうに思います。
 第二弾の緊急対応策の中には、公明党が強く申し上げてきたフリーランスの方への支援、中小企業の無担保無利子などの金融政策や雇用調整助成金の拡充、マスクの供給、新たな検査機器の投入、新薬の開発等の医療体制の強化などが盛り込まれたところでございます。
 そこで、この第二弾の緊急対応策の具体的な内容について何点か質問いたします。
 中小・小規模事業者は財務的な基盤が弱く、これを支えることが何より重要でございます。そういった中、第二弾の対応策では中小・小規模事業者向けの特別融資を実質的に無利子化と、こういうふうにされましたが、実質的にというのはどういうことか、まずはこれ経産省に確認をしたいと思います。

#290
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 お尋ねの実質的に無利子無担保の融資ということでございますけれども、日本政策金融公庫などによる特別貸付けを御利用される中小企業・小規模事業者のうち、売上高が急に減少した、急減した中小企業・小規模事業者それから小規模な個人事業主の方を対象に利子補給を行って事業者の金利負担をゼロにするものでございます。この利子補給の対象となる特別貸付けの上限額は最大一億円、対象期間は最長三年となっております。
 なぜ実質的にという言い方をしているかということでございますけれども、これは、借主の方で一旦金利分を立て替えていただきまして、その後、その相当額をこちら側からお振り込みするということで実質的にという言い方になっております。

#291
○杉久武君 まあ一旦とはいえ、やっぱりこれ利子を払わないといけないというこの状況について、利子の減額はその以前に一旦されるということでありますが、できる限り中小企業の皆さんに御負担のないような形で機動的に実施をしていただきたいというふうに思います。
 私も、いろいろな中小企業の皆さんから、今回の新型コロナウイルスの影響を受けてのお声をいただいております。
 例えば、ある中小企業の方からは、数年前に様々商品のクレーム等があって事業が一旦傾きかけたと、そういったときに何とか金融機関の借入れ等の、借入条件の変更もしながら再建に取り組んできてようやく再建のめどが立ったと、でも、そのときにこの今回の新型コロナウイルスの影響で売上げが激減をし、そこで、今回の第二弾の緊急対応策をもって金融機関に相談に行ったが、条件変更中の企業である、そのため返済の見込みが信頼されないなど、こういうことを理由に全く取り合ってもらえなかったと、こういったことが言われたわけでございます。もちろん、信用力の審査が不要とまでは申し上げませんけれども、もうここしか頼むところがない、こういう企業も増えてきているというのは事実だというふうに思います。
 また、セーフティーネット保証、今回拡充をしていただいておりますが、これは、原則は融資を受ける本人が所在地の市町村の商工担当課の窓口に申請書を出す、そして認定をしてもらうという手順になりますけれども、この窓口が既に三時間待ち、こういう声も聞こえてきているところでございます。また、融資を実行をしてもらうには、申請した後、当然審査を受けて行うわけでありまして、一定の時間を要するわけでございます。しかし、今、中小・小規模事業者の資金繰りは待ったなしの状況でございまして、既存借入れの条件変更などを含めた事業者の資金繰りの緩和に向けた対応を更に迅速に行う必要があると考えます。
 金融機関全体につきましては金融担当大臣から、そして政府系金融機関に対しては経産大臣から、この迅速な資金繰り支援について御見解をいただきたいというふうに思います。

#292
○国務大臣(麻生太郎君) じゃ、民間関係、私の方から先にやらせていただきます。
 金融庁におきましては、二月の二十八日でしたか、このコロナに関する金融庁の相談窓口を設置させていただいております。事業者から寄せられた相談等々を、いわゆる金融機関に対してことを流していくという話ですけれども、その対応を今求めているところですが、この相談ダイヤルにも、今、何ていうの、先生御指摘のように、いろんな事業者からの資金繰りに関する不安の声というのはこれは当然いろいろ寄せられております。
 こうした状況を踏まえまして、もう一つ、今、三月で会計年度末ということもありますので、このいわゆる金融機関にとりましては繁忙期でもありますので、事業主の資金繰りに関して、これいろんな、何ていうか、予定外の話から窮することがないように、三月の六日の日に各金融機関に対して、事業者の状況や当面の資金繰りに対して、事業者の訪問、金融機関に行くんじゃなくて、金融機関が事業者の方に行く。資金繰りよく分かっていない人っておられますから、いつものとおりと思っていたら全然来なかったという話で途端に資金繰りという話に急に行かれる、何ていうの、小さな企業ってありますので、事業者の方へ金融機関の方から行くとか、休日の相談受付を開始、開く。
 それから、緊急窓口等々を通じていわゆるきめ細かい実態を把握せにゃいかぬということで、いわゆる新規の融資につきましても、事業者のニーズというのは、これは新しい融資と今まであります既往の融資された分を、手形ジャンプって分かります、手形をジャンプさせる等々の話で、何というか、繊細な言葉で返済猶予でしたっけね、こういったようなことをきちんとやらせていただくというようなことで、迅速かつ柔軟に対応するということを要請をさせております。
 これを踏まえまして、金融庁で事業者の資金繰り支援の促進というものを、いわゆる検査とかいろんなところに行きますけど、その監督する場合に当たっての最重点事項はこれということで特別ヒアリングを実施させていただいておりますほか、金融機関に対して貸出しの条件変更等々の取組状況というのの報告してくれということを言っておりますので、その状況を併せて公表しますということも伝えてありますので、各金融機関の取組状況を適時適切に確認をさせてまいりたいと思っております。
 いろんなことをやらせていただいておりますけれども、この対応によりまして、影響を受ける事業者への資金繰り支援というものがまずは当面これが一番大事だと思っておりますので、資金繰りがうまくいけば事業も継続し得る可能性も高いと思っておりますので、まずは資金繰り対策に積極的に努めてまいりたいと考えて、そのように指導いたしております。

#293
○国務大臣(梶山弘志君) 一月二十九日に開設をいたしました新型コロナウイルス経営相談窓口には、昨日、三月十五日の時点で約六万件弱の相談が寄せられております。そのうち約九割が資金繰りに関するものでありまして、その中に一部に委員の御指摘のような声があることは承知をしております。
 年度末の金融繁忙期を控えて、経済産業大臣として、政府系金融機関と各信用保証協会に対しまして、融資審査に際しては、融資先の赤字や債務超過、貸出条件の変更といった形式的な事象のみで判断するのではなく、事業者の実情に応じて最大限配慮することなどの要請を行ってきたところであります。本日もこういった声が多く寄せられているということでありまして、この後に私自身が政府系金融機関及び信用保証協会連合会のトップと面談をいたします。そして、融資現場の実態把握を行い、最大限の対応を直接要請する予定となっております。
 また、三月十日に取りまとめました第二弾の緊急対応策では、事業者が事業継続に当たり、借入れの金利負担を最大限軽減できるよう、日本政策金融公庫において特別貸付け制度を創設をし、売上げが急減した個人事業主を含む中小・小規模事業者に対して、先ほどお話のありました実質無利子無担保の融資を行う強力な資金繰り支援策を盛り込んだところであります。
 経済産業省としましては、これらの施策により資金繰り支援が徹底されるように、所管する政府系金融機関及び各信用保証協会に対してしっかりと指導をしてまいりたいと考えております。

#294
○杉久武君 全力でこれやっぱり金融機関の皆さんにも頑張っていただかないといけないというふうに思っております。
 確かに、金融機関側にとりますと、こういった条件変更、手形のジャンプというお話もありましたけど、こういうことをするとやっぱり債権評価というのは非常に難しくなる、そして決算期を迎えるということで何かと大変だとは思いますが、そういった状況も踏まえて、そういったことも含めてしっかりと政府からガイドラインを出していただいて、万全の対策をしていただきたいというふうに思っております。
 我々公明党は、三月の四日に今回の対策の第三次提言を行いました。その中で、新型コロナウイルス感染症の経済的な影響や学校休校等により減収となるフリーランスや自営業者、非正規雇用者の方々の実態を踏まえ、支援策を検討することということを要望いたしました。
 その声を受けまして、今回フリーランスが新たに支援対象に含まれましたが、その範囲、要件について厚生労働省に確認をいたします。

#295
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 今回の臨時休校要請によりまして小学校等に通う子供のお世話を行うことが必要となった保護者の方であって、個人で業務委託契約等で仕事をされている方、いわゆるフリーランスの方です、まで支援を広げることにいたしました。具体的には、その就業できなかった日について一日当たり四千百円を支援するものでございます。
 この支援の対象となるのは、二月二十七日から三月三十一日までの間に、新型コロナウイルス感染症に関する対応として臨時休業等をした小学校等に通う子供や、新型コロナウイルスに感染した又は風邪症状などで新型コロナウイルスに感染したおそれのある小学校等に通う子供の世話を行うことが必要となった保護者であって、一定の要件を満たす方でございますが、その一定の要件でございますけれども、個人で就業する予定であった場合、そして業務委託契約等に基づく業務遂行等に対して報酬が支払われることとなっており、発注者から一定の指定を受けているなどの場合をお示ししているところでございます。
 早急にこの対応に取り組んでいきたいと考えております。

#296
○杉久武君 このやっぱり一定の要件、これから詳細が詰められることになろうかと思いますが、やはりこのフリーランスの方の働き方というものはやっぱり多種多様に及びます。当然、何らかの根拠がやはりこの支給をする以上は必要になるというところは分かりますけれども、できるだけやっぱり幅広い皆さんを対象としてこの範囲に含められるように、柔軟な検討を是非厚労省の方にはお願いしたいというふうに思います。
 続いて、生活福祉資金貸付制度の拡充について伺います。
 第二弾のこの支援策の中で生活福祉資金貸付けが拡充をされ、またさらに一定の条件の下で償還免除、すなわち返済しなくてもよいと、こういうことが盛り込まれたわけでございますが、この制度について、どういう方が、いつから、どこへ行ったら、どれくらいの金額をどれぐらいの期間借りることができるのか、その全体像について厚労省に確認をいたします。

#297
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 この収入の減少等により当面の生活費が必要になった方につきまして、第二弾の緊急対応策に基づきまして、社会福祉協議会が実施主体となる生活福祉資金貸付制度の特例を設けて、その支援を強化することといたしました。
 具体的には、従来の低所得世帯の要件を緩和するとともに、一時的な資金が必要な世帯に対する緊急小口資金について、十万円の貸付上限額を例えば小学校等の休業等の影響を受けた世帯に対して二十万円に引き上げる、そして、生活の立て直しが必要な世帯に対して原則月額二十万円以内を三か月間、これ最大六十万になりますけれども、貸し付ける総合支援資金の生活支援費について、保証人がいない場合でも無利子にすること等の特例措置を講じます。また、償還時に所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができると、このようにしております。
 この特例措置、本年三月二十五日から全国の市町村社会福祉協議会で受付を開始することとしております。
 なお、受付開始前に相談があった場合にも、状況を伺い、この申込みにつなげていくと、このようにしておりまして、特に当面の生活費が必要な低所得世帯の方に対しては、現行の制度に基づきまして最大十万円までの貸付けを行うなど、必要な支援を迅速に行ってまいります。

#298
○杉久武君 この制度を必要としている方はたくさんいらっしゃると思います。一方で、本当に必要としている方ほどやっぱり情報が届かないと、こういったこともございます。是非、そういった方々に情報が届き、周知徹底をしていただきますようによろしくお願いを申し上げます。
 また、今副大臣からおっしゃっていただきましたが、特例は三月の二十五日からスタートをするということでございますが、既に元々本則の貸付制度はございますし、相談にはもうすぐに乗っていただけるということでございますので、窓口となります各市町村の社会福祉協議会の皆様には大変御負担をお掛けいたしますけれども、まさにあしたの生活が懸かっていると、こういう方もたくさんいらっしゃいますので、迅速な対応をお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 続いて、子供食堂についてお伺いをしたいと思います。
 学校の休校要請を受けまして、子供食堂の休止が全国で相次いでおります。私の地元大阪市での実施状況を確認をいたしました。三月の六日時点で、中止が五八・三%、通常どおり開催が一九・四%、追加開催が八・三%、そして検討中が一二・五%というふうになっております。
 三月の三日に、厚労省は、新型コロナウイルス感染症への対応として子供食堂の運営上留意すべき事項等という、開催に当たっての留意点、これをまとめた事務連絡を発出をしておりますが、まだまだ現場ではやりづらさというものを抱えているというのが実情ではないかというふうに思います。また、地域によっては、これまで貸してもらえていた公的な施設が貸してもらえなくなったと、こういった声も聞こえているわけでございます。
 ある子供食堂の運営者にお話を伺ったところ、子供食堂というのは民間だけで完結をしており、このような事態になったときに、開催しないと子供たちはどうするのかと言われ、また、開催すると集団感染が起きたらどうするのかと、こういった板挟みになる中、また、運営主体も個人や法人それぞれであります。子供食堂の数だけ運営形態も様々であります。
 また、最近の報道を見ていると、もし新型コロナウイルスの感染を発生させてしまったら子供食堂も相当バッシングされるんではないか、そういう思いで休まれている方も、ところも断腸の思いでいらっしゃるんではないかと、こういうお声をいただいたわけでございます。支援をする人たちも、経験したことのない状況の中、今手探りで行動されております。
 ここで、総理に伺いたいと思います。
 子供食堂は、単に栄養のある食事ができるというだけではなく、居場所として重要です。現場は今も開催しづらさというものを抱えております。もちろん、決して無理はできないとは思いますが、こういった状況だからこそ、是非総理からその背中を押すメッセージをいただけませんでしょうか。総理、よろしくお願いします。

#299
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子供食堂は、子供の食事の確保はもとより、子供たちが安心して過ごせる場所を提供するものであり、大変有意義なものであると認識をしています。
 したがって、国としては、感染拡大の防止に向けた対応を行った上で開催いただくことは差し支えないと考えておりまして、しっかりと支援をしていきたいと考えています。

#300
○杉久武君 続いて、一問飛ばさせていただいて、保護者、労働者に対する支援について伺いたいと思います。
 一斉休業などを行った場合の雇用調整助成金制度の拡充と、また、学校の休業に伴って休まざるを得なくなった保護者の休暇取得支援に関わる助成金の創設、こういったものが新しく対策として組まれていましたが、それぞれの概要について、まず厚労省に伺いたいと思います。

#301
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 今回の新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金は、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、総理が全国全ての小学校等について臨時休業の要請を行ったことを踏まえて実施するものでございます。
 この助成金の対象となりますのは、新型コロナウイルス感染症に関する対応として臨時休業等をした小学校等に通う子供や、新型コロナウイルスに感染した又は風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある小学校等に通う子供の世話を行うために、二月二十七日から三月三十一日までの間に保護者に、有給、これは賃金全額支給ということでございますが、有給の休暇を取得させた企業であり、休暇中に支払った賃金相当額の全額を助成するというものでございます。
 一方で、雇用調整助成金でございますが、需要の減少など経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされる事業主が、労働者に対して一時的に休業等を行い、労働者の雇用の維持を図った場合に休業手当等の一部を助成するというものでございます。この助成金の対象となりますのは、労働者の所定の労働日に事業主が労働者を休業させるという場合でございます。
 以上でございます。

#302
○杉久武君 今回こういった制度をつくっていただいたことは、非常に評価したいと思います。
 ただ、午前中の質疑でもありましたが、この新しい助成金をめぐり、日本郵政グループでは、有給休暇を使い切った場合に限るという、こういったことを従業員に示していた、これは大きな問題だというふうに思います。
 また、今御説明いただいた二つの制度は、いずれも使用者である雇用主がしっかり申請をしなければ、それが、その支援が労働者に届かないというわけでありまして、使用者側がしっかりと活用できるように、申請手続の簡素化などを含めた環境づくりを、これは厚労省の方にお願いをしたいというふうに思います。
 それでは、時間が大分なくなってまいりましたので、ちょっと少し、通告の順番、二問ちょっと飛ばしまして、総理に伺いたいというふうに思います。
 緊急対応策第二弾、組んでいただいて、今、様々現場で展開をしていただいておりますが、現場ではやはり急展開をしていて戸惑っている方も多いんではないかというふうに思います。いろんな情報が錯綜する中、必要な情報はどこにあって、自分が何をすればそういう支援を受けられるのか、なかなかこれが分からないというのが実感ではないかというふうに思います。
 そこで、様々対策が拡充されている中、いつ、どこで、どのようにしたら支援を受けられるのか、支援策全体の見える化、これが必要ではないかと思いますが、総理の見解をお伺いいたします。

#303
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新型コロナウイルス感染症対策については、感染拡大防止の徹底に加えて、経済の面においては雇用の維持と事業の継続を当面最優先に全力を挙げて取り組むこととしまして、現在、第二弾となる緊急対応策を実行しているところであります。
 こうした支援策についての情報発信に当たっても、今委員が、杉委員がおっしゃったように、どういうメニューがあるのだろうか、自分はそれに該当するかどうかという皆さん不安な気持ちも持っておられるんだろうと思いますので、統一された方針の下で分かりやすいものとなるようにしっかりと対応させたいと思います。

#304
○杉久武君 是非よろしくお願いをしたいと思います。
 あと、続けて総理に伺います。新型コロナウイルスの検査機器の課題でございます。
 我々公明党は、当初より短期間でウイルス検査ができるこの装置の導入について訴えてまいりました。検査体制が充実しているということは国民に安心感を与えます。この検査機器の導入について、第二弾の対策の中では三月中の利用開始に向けていると、利用開始に目指して取り組んでいると、こういうお話がありましたが、改めてこの進捗状況について総理に伺いたいと思います。

#305
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳細については担当省庁から答弁させたいと思いますが、PCR検査についてですね。現在、検査の中で二、三時間を要しているウイルスを検出するための作業を十五分程度に短縮できる新しい簡易検査機器の開発を進めておりまして、その一部について三月中に利用を開始できる見込みであります。さらに、医療機関等における設備導入等を支援することで一層の能力増強を進めております。
 政府として、検査の必要な患者が確実にPCR検査を受けることができるよう、十分な検査能力を確保してまいりたいと考えております。

#306
○杉久武君 是非一日でも早い導入をよろしくお願いをしたいと思います。
 続いて、コロナウイルスから少し離れまして、令和二年度予算に関して何点かお伺いをしたいと思います。
 まず、今年四月より、消費税財源を活用して私立高校の授業料の実質無償化及び真に経済的支援が必要な子供たちを対象とした高等教育の修学支援、これが開始をされるわけでありますが、まず、この制度の概要について文科大臣にお伺いしたいと思います。

#307
○国務大臣(萩生田光一君) 家庭の経済事情に左右されることなく、誰もが希望する質の高い教育を受けられるよう、本年四月から始まる高等教育の修学支援新制度は、今先生御披露いただいたように、真に支援が必要な低所得世帯の者に対し、大学等の修学に係る経済的負担を軽減するため、授業料及び入学金の減免と給付型奨学金による支援を行うものです。
 また、私立高校の授業料の実質無償化は、高校等の授業料支援の仕組みである高等学校等就学支援金について、年収五百九十万円未満世帯の私立高校の生徒等を対象として、今年四月から、支給上限額を私立高校の平均授業料水準まで引き上げることにより実現することとしています。

#308
○杉久武君 今回、この私立高校の無償化と高等教育の支援については、我々公明党も導入に強くこれを訴えてまいりまして、非常にこの四月からスタートできるということについては高く評価をしているところでございます。
 ただ、その中で、今日、一つ、文科大臣の方に問題提起をさせていただきたいことがございます。
 今回のこの様々な支援メニューにつきましては、その所得の水準で、給付額を一定の水準で分けるという形での仕組みになっております。その所得水準を分けるルールが、世帯構成を反映できる仕組みとして個人住民税、これが判定基準というふうにされておりますが、実はこれでは十分に世帯構成を反映できていないと、こういうケースがあります。これ、具体的にどういうことかといいますと、早生まれのお子さんがいる場合です。
 地元大阪で、高校生のお子さんがいらっしゃる親御さんから私、相談を伺いました。私立高校に通っているお子さんのために支援を受けようと、受けられると思っていたところ、ぎりぎり対象外になってしまったと。その原因をひもといてみると、お子さんが早生まれだったため扶養控除の適用がない、そのために所得水準で入らなかったと、こういう声であります。
 住民税の扶養控除の金額はその年の年末の年齢で判断いたしますので、現状は十五歳以下はゼロ、そして十六歳から十八歳は三十三万円、そして十九歳から二十二歳は四十五万円という形になっております。この金額は住民税の計算上、所得から差し引くことができる金額でございますので、例えば同じ高校一年生の子供がいても、早生まれの場合は扶養控除はゼロで、そうでない場合は三十三万円。浪人せずに大学に進学した場合の大学一年生は、早生まれの場合は扶養控除三十三万円なのに対して、そうでない場合は四十五万円ということで、ここで差が出るわけでございます。そうしますと、結果的に本来受けれると思っていた支援が受けられない、また受けられる額が変わる。
 特に、大学の無償化の方につきましては、私立で自宅外ですと総額で年間やっぱり百五十万円、それの三分の二、三分の一という形で年収に応じて階段状に今回設計されておりますけれども、やはり何十万円という額が変わってしまうわけでございまして、この支援額の差を私はやっぱり解消すべきというふうに思いますが、文科大臣の御見解を伺います。

#309
○国務大臣(萩生田光一君) 高等教育の修学支援新制度及び高等学校等就学支援金制度においては、対象者の所得要件の判定において個人住民税を基準としておりまして、御指摘のように、早生まれのお子様については、十二月末日時点の年齢を基に適用される扶養控除やあるいは特定扶養控除の適用のタイミングがほかの同学年のお子さんに比べて遅くなるため、同じ世帯収入であっても判定に差が生じ得るという課題があることは御指摘のとおりだと私も思います。
 このことは、支援区分の判定に当たって世帯構成を反映できる仕組みとして個人住民税を基準としていることや、各種の所得控除の適用時期に係る税制の仕組みによるものであり、教育費負担軽減以外の制度にも影響していることから、政府全体で議論すべき課題と考えております。
 文科省としても、この問題、先生からも問題提起いただいて、そのとおりだと、ボーダーラインにいる人たちに一番関わりがあるので、何か申告をして救済する方法はないかということもいろいろ考えてはいるんですけれども、やっぱり税制全体に関わることなので、まずはここは四月からの新制度をまずスタートさせてください。その上で、制度施行後に状況を注視して、御指摘の点についてしっかり各省庁と研究をして、結果を出してまいりたいと思います。

#310
○杉久武君 是非、こういった本当にボーダーの方々にとっては、やっぱり支援が受けられるというふうに思っていて受けられない、特に大学の無償化の方はこの支援が受けられるか受けられないかで進学の判断に大きな影響が出るというふうに思います。一年遅れるというところは、学校は、でも一緒に卒業するわけでありますので、やはりその遅れの部分についてはしっかりと扶養控除できる、扶養控除を適用できるタイミングをできる限りやっぱり合わせるという努力を行っていただきたいと思います。しかも、必要な情報は生年月日だけなんです。マイナンバーさえ分かれば入手できる情報でありますので、是非この点について御尽力いただければというふうに思います。
 本件に関して、文科大臣からは、政府全体で議論すべき課題との答弁がございましたが、この件について安倍総理の御認識を伺いたいというふうに思います。

#311
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま萩生田文部科学大臣から答弁をさせていただきましたが、私立高校のこの授業料実質無償化や高等教育の修学支援をめぐっては、子供が誕生した月の違いによって同じ世帯年収であっても支援対象者となるかどうかの判定に差が生じ得るという課題があることは認識をいたしましたので、文部科学省を始め関係省庁において検討をさせてまいりたいと思います。

#312
○杉久武君 是非、本当に今支援を受けられなくて困っている皆さんが一日でも早く同じ支援を受けられるような形で取り組んでいただきたいというふうに思います。
 続いて、高齢者の移動手段の確保について伺いたいと思います。
 今国会に提出される予定の道路交通法改正案には、サポカー限定の免許制度の新設も盛り込まれております。本年度の補正予算に計上された六十五歳以上のドライバーのサポカー補助金は、先週、ちょうど一週間前になりますけれども、三月九日から申請が開始ということになりました。
 どれぐらいの台数を見込んでいるのか、また申請手続の詳細はどうなっているのか、特に、私も申請手続が載っているホームページ見ましたが、正直見づらい、どこを何を見ればいいのか分かりづらい、こういった感じを受けました。分かりやすい情報提供と周知徹底に努めるべきではないかと思いますが、経産大臣の見解をお願いいたします。

#313
○国務大臣(梶山弘志君) 委員御指摘のサポカー補助金は、車両購入に対する補助と、後付けの装置の購入、設置に対する補助の二種類の措置があります。そして、全体で百万件を超える申請を見込んでいるところであります。
 申請手続に関しましては、まず、車両購入補助については、対象となるサポカーを購入された方に申請書の記入、提出をいただき、その交付金、失礼、補助金の交付はこの購入者本人にされるということであります。そして、後付け装置の購入、設置に関する補助については、販売店が申請者となり、購入、設置された方は販売店の作成する申請書に本人確認事項と誓約書のみを御記入をいただく、そして認定の取扱い事業者に補助金の交付が行われるということであります。
 いずれにしても、申請先となる補助事業実施者は一般社団法人次世代自動車振興センターであり、三月九日に申請の受付を開始をしたところであります。この法人は、EVの補助金、またエコカー補助金なども取り扱った法人であります。
 今後、一層の制度の周知に努めますが、委員御指摘のとおり、高齢者である利用者の目線に立って、制度内容や手続に加えて、対象となる車や後付け装置の購入、設置場所がより分かりやすく伝わるように、ポスターやチラシ、ホームページなどを工夫してまいりたいと考えております。

#314
○理事(三宅伸吾君) 杉君、時間が来ております。

#315
○杉久武君 時間になりましたので、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#316
○理事(三宅伸吾君) 以上で杉久武君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#317
○理事(三宅伸吾君) 次に、高橋光男君の質疑を行います。高橋光男君。

#318
○高橋光男君 公明党の高橋光男です。
 この度、初めて予算委員会で質問に立たせていただく機会を頂戴しましたことに御礼申し上げたいと思います。
 私からも、まず初めに、この度の新型コロナウイルス感染症によりましてお亡くなりになられた皆様に心からお悔やみ申し上げますとともに、今なおこの感染症と闘われている患者の皆様、御家族の皆様に厚くお見舞いを申し上げたいと思います。
 まず、総理にお伺いします。
 先週金曜、新型インフルエンザ等対策特措法改正案が成立しました。おとついの記者会見で、総理は、緊急事態宣言につき、現時点では発出する状況にはないとしつつ、その判断に当たっては、我が党の主張も踏まえて、二点確認されました。まず、専門家の御意見を伺いながら慎重に行うこと、そして、仮にも宣言をされる場合には、同様の記者会見を開き、宣言を決定するに至った背景を説明するとともに、政府としてできる限り分かりやすい説明を行うことです。
 しかしながら、緊急事態宣言は、私人の権利制約を伴うため、国民生活、そして経済への影響は避けられません。そのことに十分配慮の上、万が一、専門家の御意見も踏まえた慎重な判断の下で宣言を行わざるを得ない場合には、国民の皆様への御理解とそして御協力が得られるように、丁寧な説明はもちろんのこと、影響を受ける国民、事業者への支援策も同時に明らかにしていただきたいと思います。また、国際社会への影響も踏まえて、海外にも我が国の方針を正確に公表することが大事だと考えますが、いかがでしょうか。

#319
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の緊急事態宣言の決定のプロセスについては、法案審議の中でも様々御議論をいただき、附帯決議においても国民への説明責任を果たすことが盛り込まれているところであります。
 緊急事態が宣言された場合、私権が制限される措置をとる可能性があることから、議員御指摘のとおり、専門家の意見や決定に至った背景、また影響を受ける国民や事業者への支援策について、政府として国内外に向けてできる限り分かりやすく説明する機会を設けたいと考えております。

#320
○高橋光男君 ありがとうございます。
 次に、国交大臣、赤羽大臣にお伺いします。
 同じ地元兵庫でも、最近になり、急速に感染者が増えています。昨日も一日で十一人の感染者が出たという報道もございました。そんな中で、最も影響を受けている産業の一つが観光業です。
 この週末、私は、有馬、城崎、湯村温泉などの現地のお声を伺ってまいりました。バスやタクシーの関係者のお話も伺った機会もございます。旅館ではキャンセルが相次ぎ、四月から五月の予約状況が、その数が前年比で軒並み六割、七割も減っております。スキー場も暖冬と新型コロナの影響で大打撃を受けています。資金繰りにつきましては、先ほど杉議員の質問に梶山大臣からも最大限配慮して行われるというふうにおっしゃいましたが、経営が苦しい事業者ほど融資の相談をむげに断られるケースも少なからず出ています。このままでは商売を続けられないと旅館や小売店などが次々と自主廃業し、風情ある町並みを維持できるのかさえ懸念されています。
 もちろん、観光需要が回復するためには感染拡大の防止が最優先です。一方で、裾野が広い観光業に携わる事業者が向こう数か月を乗り越えるためにも、早急かつきめ細やかな支援が必要です。速やかな融資の実行、要件緩和、雇用調整助成金のこの特例措置、今北海道にしか認められませんが、そうした要件をまた拡大していくこと、省庁の垣根を越えて、あらゆる手を尽くして観光業への緊急支援を実施すべきではないでしょうか。
 また、終息後を見据えた具体的なキャンペーン策、例えば地域振興旅行券や高速道路の無料化なども検討すべきではないでしょうか。

#321
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、高橋委員におかれましては、地元の観光業界の皆様の生の声をお伝えいただきましたことに心から感謝を申し上げたいと思います。
 大変厳しい状況でございまして、業界の中では倒産ですとか一時的な休業を余儀なくされている方々も出ているという状況でございます。また、観光産業は、旅行業や宿泊業のみならず、貸切りバスですとかハイヤー・タクシー業、また飲食業、物品販売業など裾野が大変広く、地域経済全体に深刻な影響が出ていると認識をしておるところでございます。
 その対策として、三つの柱を掲げて今取組を進めております。
 一つ目は、一日も早いこの感染の封じ込め、これは最大の支援策だというふうに認識をしております。今、関係省庁と連携しながら、また関係の業界の皆様にも大変協力をいただきながら、一刻も早い感染の封じ込めに全力を挙げているところでございます。
 次に、事業を継続するとそのために資金繰りと雇用の継続の応援が大事だということで、セーフティーネット保証、これ第五号の対象業種に宿泊業を加えさせていただいたり、また、雇用調整助成金の要件緩和も、今委員お話しのとおり、実施をしているところでございます。今後も引き続き事業者のニーズをしっかり聞きながら、必ずしも国交省の所管ではありませんけれども、申請手続の簡素化、迅速化、また更なる要件緩和ですとか補助率の拡大、また返済期間の大幅な猶予、また公租公課の減免など、政府部内でしっかりと私自身求めていく決意でございます。
 そして、三つ目でありますが、こうした事態の状況が落ち着き次第、私は、間髪入れずに反転攻勢に転じて、観光需要喚起のための具体的な、効果的な施策を講じたいと、こう考えております。
 実は、一昨日、十四日、JR常磐線が九年ぶりに全線開通をいたしました。ふるさとを追われ、苦難の日々を強いてこられた福島県浜通りの被災者の皆様にとりましては、この全線開通はまさに本格的な地域の復興への強力な後押しになると大変喜んでいただくことができました。私自身も、長年にわたりまして、ここでこの案件深く関わってきた一人といたしまして万感胸に迫るものがございました。また、今月末には、沖縄経済にとって大変大きな影響がございます那覇空港の第二滑走路の供用が開始となります。
 国交省として、このように予定をされているインフラ整備を着実に進める一方で、高橋議員最後に御提言いただきましたような内容も参考にさせていただきながら、宿泊、日帰り旅行や地域の物産等の消費を強力に喚起することができる方策など、考え得る支援策を積極果敢に実行し、国内外から多くの皆様に我が国の各地の観光資源を堪能していただけるようしっかりと準備を進めてまいりたいと、こう思っておりますので、今後とも御指導よろしくお願いいたします。

#322
○高橋光男君 ありがとうございました。
 ただいまおっしゃられた三本柱がしっかり観光業の皆様に届きますように、その実施を是非よろしくお願いします。
 続きまして、予備費の運用について伺います。
 今年度の予備費、昨年の台風十九号支援、これで一千三百十六億円、そして今回の新型コロナ対策でも、その第一弾、第二弾合わせて計二千八百十八億円が計上されました。大事なのは、私は、その金額そのものではありません、一刻も早く支援を必要とされる方々にお届けすることだと思います。
 さて、台風十九号等の支援には、中小企業・小規模事業者の持続化補助金というのがございます。ところが、この補助金、台風から五か月を過ぎてもなお、執行率は僅か四%です。公募、つまり申請の募集はこれまで昨年十二月に一か月間、一回のみでした。次は四月と聞いています。
 台風の後、私自身も、福島に二度、そして最近も長野の被災地を訪れた際に、まだまだ復興というものはこれからだと実感しました。もっと被災地に寄り添った迅速で切れ目のない予算の運用、すべきではないでしょうか。
 そう強くお訴えした上で、梶山経産大臣にお伺いします。
 既に台風関連の支援を受けた、またこれから希望される、あるいは希望される小規模事業者の方でも、今般の新型コロナウイルス支援での、この対策支援での持続化補助金も重ねて申請できますでしょうか。また、迅速な手続を進めるためには、更なる周知徹底、電子申請の普及等の簡素化、相談窓口である商工会等への支援など、体制強化が必要ではないでしょうか。

#323
○国務大臣(梶山弘志君) まず第一に、御指摘の三月十日に公募を開始しました生産性革命推進補助金ですけれども、台風十九号関連の持続化補助金を受けた事業者も申請が可能であります。例えば、台風十九号対策関連の持続化補助金において被災した施設の復旧費用について採択を受けた小規模事業者が、今回の補助金において販路開拓のためのチラシ作成費用について支援を受けることができるということでもあります。
 第二に、台風十九号関連のグループ補助金、持続化補助金の執行については、議員御指摘のとおり現時点では執行率は低いものの、機動的な予算の執行に取り組んできたところであります。例えば、台風十九号関連の両事業においては、十一月八日に予備費が閣議決定された直後から各事業者への説明会等を開始をし、グループ補助金は十一月二十九日、持続化補助金は十二月十七日には公募を開始をしております。特にグループ補助金については、西日本豪雨のときよりも一か月前倒しして交付決定を行っております。この結果、両補助金で千二百五十八者を採択をして支援をしてきているところであります。
 その上で、御指摘の施策の周知徹底、申請書類の簡素化、窓口体制の強化は極めて重要な課題であると認識をしております。経済産業省では、今回も全国千五十か所の相談窓口を通じて施策パンフレットの配布を行うなどの施策の徹底的な周知、持続化補助金の記載項目を八項目から四項目に簡素化した上でウエブ申請システムのJグランツの導入による申請の簡素化を今後予定するとともに、災害時における商工会、商工会議所の人員体制の強化予算も活用をして、窓口の強化に、特に商工会関係は小さな商工会が多いと承知しておりますので、そういったところの強化をしてまいりたいと思っております。
 こうした取組を通じて、自然災害や今般の事象により影響を受けている事業者が再建に向けた取組を着実に実行できるように、支援に万全を期して全力を尽くしてまいりたいと考えております。

#324
○高橋光男君 ありがとうございます。
 まさに被災地でもコロナの影響を受けている、そうした地域は多くあるわけでございますので、ただいまおっしゃったように、そうした施策を現地の実情にまさに寄り添って行っていただきますよう、よろしくお願いします。
 続きまして、放課後児童クラブ、いわゆる学童保育について、まとめてお伺いしたいと思います。
 まず、感染症防止のために御協力いただいておりますこの事業者の皆様に敬意を表したいと思います。
 緊急対応策第二弾では、学童保育一クラスへの支援額が一万二百円から三万二百円へ拡充されました。特に、学校の一斉休業に対応するため、自治体の依頼を受けて開所時間を午前中からにされた事業者にとっては大事な手当てとなります。この拡充費用、自治体から国に見込額で申請することになっておりまして、実際に御協力いただいた事業者の数や必要額を自治体が正確に把握した上で申請する形にはなっていません。したがいまして、そもそも自治体が国に申請しなければ事業者に払うべき費用が届かないといったこともあり得ます。
 そこで、衛藤大臣にお伺いします。
 協力事業者への支払が確実になされるよう、国として自治体から漏れなく申請されるようにしていただきたい。そして、実際に事業者へ払われたかも、この自治体に報告を求めるなどして確認をお願いします。間違っても、自治体の都合で事業者に支払をしないといったようなことがないようにお願いします。
 また、学童保育を経営する事業者の多くが三月末の決算です。国として、支払時期を明らかにし、早急に書面などで自治体に明示するとともに、事業者にも分かるようにしていただけますでしょうか。
 さらに、多くの事業者は、三月二日から開所時間を延長しています。その日に遡って拡充費用を支払うべきと考えますが、以上三点、端的にお願いします。

#325
○国務大臣(衛藤晟一君) 今回の財政措置の申請が行われているかどうかを、丁寧にこれを確認をさせていただきたいと思います。その場合、いろんなことがあれば、市町村に対応をちゃんと求めていきたいと思っております。
 また、三月二日に遡及をして、これは、交付要領は小学校の休校が始まった三月二日に遡及して適用するということを行ってまいりたいと思っております。
 また、三月中に概算で払えるようにということの指導をして、依頼をしてまいりたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
   〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕

#326
○高橋光男君 ありがとうございます。しっかりお願いいたします。
 ここで総理にお伺いしたいと思います。
 これまで述べた教育や経済支援に加えまして、感染防止のために昼夜を分かたず御尽力いただいている保健所や医療機関などの現場の御負担は本当に大きく、大変苦しい状況です。先週の公聴会でも尾身先生から御説明があったとおりです。こうした現場を支える方々の不安、負担をどう軽減していくのかが重要だと思います。
 この国家的危機を乗り越えるためには、リーマン・ショックのときのように、例えば申請窓口で御助力いただいた社会保険労務士の方々による御支援を仰ぐなどして外部資源も総動員し、現場体制を拡充すべきではないでしょうか。また、一つの地域に負担が集中しないよう広域連携も推し進めるべきです。
 こうした実施体制を整え、現場を支えていくこと、そして次回対応策にはその具体策を示すことを是非総理のリーダーシップで実現していただけないでしょうか。

#327
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新型コロナウイルス感染症対策の現場の窓口で働く方々の負担軽減、大変大切なことだと思います。
 帰国者・接触者相談センターの業務を地域の医師会や医療機関に外部委託することを可能とし、また保健所等の体制整備のために非常勤職員の雇用に係る経費を助成するなどの対策を実施をしてきているところでありますが、また、様々な支援策の申請手続をできる限り簡素化することで申請者の方や窓口対応する方の負担を軽減し、迅速かつ確実に支援が届くように引き続き徹底させたいと思います。

#328
○高橋光男君 ありがとうございます。
 もう時間なくなりましたが、外務大臣、申し訳ありません。今晩、総理がG7首脳テレビ会議にも出られます。来月にはG7の外相会談がございます。ここでやはり、例えば中国などを含めるG20、これにハイレベルの会合を日本が呼びかけるなどして、しっかりとこの国際社会一致して、協力してこの新型ウイルスの対策に臨んでいく、対策にしっかり取りかかっていく、そうした取組を是非、総理のリーダーシップの下で、日本政府としてしっかりと国際社会をリードしていただけますようにお願い申し上げて、私の質問を終わります。
 本日はありがとうございました。

#329
○委員長(金子原二郎君) 以上で高橋光男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#330
○委員長(金子原二郎君) 次に、片山大介君の質疑を行います。片山大介君。

#331
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私は、新型コロナウイルスについて聞きたいと思います。
 まず、亡くなられた方に哀悼の意をささげるとともに、感染された方に心からお見舞い申し上げたいと思います。
 政府は、三日後の今月十九日をめどに、これまでの対策の効果を示した上で、継続するのかどうか、今後の方向性についても示すというふうにしています。これはまず出口戦略のようなものになるのかどうか、まずお伺いしたいと思います。

#332
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 十八日に、今までの対応、特に北海道において一斉休校あるいはイベントの中止要請等々を非常事態宣言を出して行っておりますので、その結果の評価……(発言する者あり)あっ、いや、失礼しました、十九日ですね、その評価を、その評価を行い、専門家の皆様から見解が示されるんだろうと思います。
 その見解を踏まえた上で、どのように我々、今までの取っている要請等々をどう判断するかということについて、政府としてお示しをしていきたいと、こう思います。ただ、そこで直ちにこの新たな方向が示せるかどうかというのは、またこれは専門家の皆様の見解次第であろうと、こう考えております。

#333
○片山大介君 これ、やっぱり、是非、どこまで自粛の可能性があり、今どう議論がなされているのか、これをきちんとやっぱり示していただきたいと思うんですね。
 やっぱり、その期間の長短ではなくて、先が見えないその不安というものは、みんなやっぱり疑心暗鬼になってしまう。それで、不確実なものに対しては予見可能性をやっぱり示さなきゃいけないと思います。そうすることによって、みんな頑張る覚悟もできると思いますし、そして合理的な行動にも移れるというふうに思います。
 また、仮に自粛を今後も継続するということになるんであれば、どれだけの期間なのか、そしてそのイベントの規模、そしてイベントの種類など、そうしたものをやっぱり明確に示していただきたいと思います。いや、そうじゃないと、やっぱり集団は危ないという非合理的な判断が今広まりつつあるんです。
 これは私、とても危険なことだと思います。どういうふうにお考えになりますか。

#334
○国務大臣(加藤勝信君) まず、専門家会議でどういう取りまとめをしていただくのかということで、これはもうまさに会議に任せておりますので、まさにそこの判断を待ちたいと思いますが、ただ、会議の皆さんとは意見交換をさせていただいております。その場においても、今委員御指摘のような、例えば、仮にですけど、仮にいろいろなことを継続するにしても、じゃ、どういうやり方をすればその中で授業とかあるいはイベントとかやることができるのかみたいな、一定、かちっと出せるかどうかというのはありますけれども、一定の目安を示していただけないかとか、あるいは、諸外国においては割と細かく指示している国もあります。そういった事例は提供させていただく中で、最終的には、まずは専門家会議での議論、これを待ちたいというふうに思います。

#335
○片山大介君 自治体はもう動き始めているんですね。
 例えば、私の地元兵庫では、明石などで今日からもう小学校、幼稚園再開しているんです。それが大阪では、春休みから部活動再開して、それで新学期には全ての小中学校や幼稚園で再開することになっているんです。各自治体にとっては、その新型コロナの状況を見極めながらも、社会活動を徐々に戻していかなくてはいけない時期をもう考えているんです。
 だから、そこは各地域に任せつつも、国はそれを後押しするようやっぱり言わなきゃいけないですし、これ、そもそも一斉休校、総理が言ったんですから、それは総理の口からやっぱり言わなきゃいけないと思いますけど、どうお考えですか。

#336
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 九日の専門家会議では、現状は爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているものの、同時に、依然として警戒を緩めることはできないとの新たな見解が示されたところでございまして、三月十九日頃を目途に、これまでの対応の、対策の効果について改めて専門家会議の判断が示される予定でありますが、そこで、今の段階で、これは、ある程度将来に対して、こうなっていきますからこういう手順でお願いしますということが言えればこれは一番いいわけでございますが、現在の段階では推移は予断を許さない部分もある一方で、また、感染の現状や感染が発生した事例などについて分かってきたこともありますので、そうした点も勘案しながら、今後の対応については専門家の見解等を踏まえつつ判断をしていきたいと思います。
 今委員が言われたように、たくさん人がいればすぐにそうなるのかということでは必ずしもないわけでございまして、言わばクラスターのようなものが発生しやすい、集団感染が発生しやすいということについては三点が共通点があって、それが重なったときにそうなっていくということでもありますから、むしろそういう状況をつくらないようにすることによってそうした集団感染が発生しにくい状況はつくり得るわけでございますが、ただ、専門家の皆様もやはり分からない部分がある中においては、どうしても慎重な判断になるというのはこれはそういう当然のことなんだろうと、こう思うわけでございますが、いずれにいたしましても、十九日の専門家の皆様から示される見解をまずは待ちたいと、こう考えております。

#337
○片山大介君 あと、是非、だから予見可能性を示していただきたい、そういうふうに思います。
 それで、ちょっと次の質問で、感染者が増えたときの備えについてなんですけれども、(資料提示)これ、先日厚労省は、ピーク時の一日当たりの外来患者、入院患者、それから重症の数を算出する、推計する数式というのをこれ各都道府県にこれ出したんですよね。これを基に各都道府県ともに数値を出して、それで病院の確保や病床の確保を求めているんですけれども、それで、これを例えば兵庫の場合で当てはめてみると、これ、外来が一万八千人、入院が九千八百人、重症が三百三十人にもなるんですよね。ですけど、これ、兵庫での今の感染症指定医療機関の数って九か所で五十四床なんです。帰国者・接触者外来の百床を足しても百五十四床しかないんですよね。それで、恐らくほかの都道府県も同じような感じになっていると思います。
 それで、厚労省からきちっとした説明がないというので、この数字に対して今困惑している自治体もあるんですけど、ここら辺はどうお考えですか。

#338
○国務大臣(加藤勝信君) 三月六日に各都道府県宛てに事務連絡を発出させていただいて、そこで、今委員御指摘のように、国内で新型コロナウイルス感染症患者数が大幅に増えたときに備えていただくため、現時点で得られた情報を基に推計を行った、これAMEDの報告書がありますので、それを踏まえたピーク時の、そこにありますけれども、外来受診患者数、入院治療が必要な患者数、重症者数について計算をいただいたところでございます。これは一つの目安ということで出させていただいて、それぞれ地域の実情に応じて、今後感染者数が増加する場合に備えた対応をお願いをしているところであります。
 三月十三日に、オンラインで各都道府県向け、各都道府県の担当者に対する説明会を開催をし、事務連絡の趣旨、あるいは検討していただきたい事項について説明を行ったところであります。それぞれのところで検討をいただき、今月の下旬を目途に、今度の推計の結果、また検討いただいた事項についてまたそれぞれ厚労省と意見交換をさせていただきながら、そうした場合への対応について協議を進めていきたいというふうに思っているところであります。

#339
○片山大介君 是非これ、数字が独り歩きすることがないようにしていただきたいのと、それから、政府の基本方針では、今後患者数が増えたときには、症状が出ていないとか軽症の人は自宅療養に変えていくという方針なんですけれども、今の感染症法上は軽症者も入院させることができるというふうになっているんですね。これはいわゆるできる規定なんですけど、それをそのまま適用しながらこれ自宅療養に変えていくといっても、それはやっぱり自治体、判断に悩むと思います。
 だから、それは自宅療養にするのか、それから入院させるのか、その振り分けの明確な基準を示さないと、こちらは、都道府県は本当にこれ困ると思いますけど、そこはどうですか。

#340
○国務大臣(加藤勝信君) 地域の医療機関の役割分担を進める等の方針を既にこれ基本方針で示し、そして、三月一日の通知で、感染拡大をした場合にどう移行していくのかということを示させていただき、入院を要する患者が増大し、重症者や重症化するおそれが高い者に対する入院医療の提供に支障を来すと判断された場合、これがシフトをしようかというこれ判断時期でありますが、一般の医療機関においても必要な病床を確保する、さっき御指摘ありました、今だけでは足りないということで確保していただくと。あわせて、症状がない又は医学的に症状が軽い方には、検査の結果が陽性であっても自宅での安静、療養をこれ原則とすると。
 その際には、厚労省とよく相談をさせていただきながら、それぞれの地域の状況に応じたことを決めていきましょうと、こういうことになっておりますので、別に都道府県に一方的に任せているわけではなくて、それぞれの状況の中で厚労省も一緒になってその問題に対して対応していきたいというふうに考えています。

#341
○片山大介君 是非それをお願いします。
 実はこれも大阪なんです。大阪の方では、その後、患者の症状やリスクに応じてこれ振り分ける司令塔組織をもう立ち上げたんですね。だから、これも是非参考になると思います。それで、これは後で高木委員の方からまた改めてきちんと説明することになります。
 それで、ほかの人も出ているんですが、医療機関のやっぱりマスクも私はちょっと気にかなりなっています。
 それで、ある感染症指定医療機関の看護師から話を聞いたんですけど、マスクが足りなくてマスクなしで患者のところに入るケースがもう出てきているというんですよね。そうすると、その看護師さんは、もう自ら犠牲になるか、それかもう出勤してこなくなるか、どちらかになるというふうにもう悩んでいるんですよね。
 実は、その医療機関のマスクというのは、供給のスキームというのが先月立ち上がっているんです。それをちょっと二枚目のパネルで見せるんですが。だから、医療機関からの、都道府県を経由して厚労省がそれを把握して、それでマスク不足を、マスクを取り扱っている卸やメーカーから供給することになっている、これが滞っている。これは一体どこで滞っているのか。これ、きちんと届いているのを厚労省として確認をしているのかどうか、これ聞きたいんですが。

#342
○国務大臣(加藤勝信君) 既に、今委員御指摘のような優先供給メカニズムという、まあ通常の皆さん方の場合はなかなか店頭に行っても買えないということがありますけれども、必要なところには優先的に供給していこうと。その一環として、医療機関に対する、特にサージカル、医療従事者向けのマスク、これを提供するスキームを二月二十五日からスタートをさせていただきました。
 具体的には、二月、それぞれの自治体あるいは感染症指定医療機関のニーズを把握した上で、卸及びメーカーの各団体に二月二十八日に要請をしたところであります。その要請に対する配布の実績として、自治体及び卸団体の双方に確認をしておりますが、三月十三日までには十四・九万枚ということであります。実際に頼んだのは六十万枚でありますから、まだ全体の三分の一、三分の一にも行かないです、三分の一以下ということでありますので、引き続き、このお願いをしながら、また今第二弾のことを、ニーズも把握しながら、改めて第二弾の要請も行おうとしているところであります。

#343
○片山大介君 それで、先週発表した緊急対策だと一千五百万枚のマスクをたしか国費で購入して配布するとなっているんですけれども、それも聞いたら、まだその配布の仕方決まってないというんですよね。これ、医療現場って本当にもう逼迫しています。ですから、これはもう早急にやっぱりやっていただきたいというふうに思います。
 それで、ちょっとその次の質問に行きますけれども、先ほど、日銀の追加金融緩和も決まりましたけれども、今回様々な業種が影響を受けていますが、その中でもサービス業、これは自粛の影響に加えてインバウンドの需要減で大変な、もう深刻な状況になっているんですね。
 ちょっと次のパネルを見ていただきたいんですが、これ、あれなんですね、サービス業は、これ上にある製造業なんかと比べると非正規の割合、物すごく高いんですよ。例えば、宿泊業、飲食サービス業、これ、非正規七五・五%で、しかもこのうちのほとんどがパート、アルバイトなんです。この人たちのまず雇用、本当に守れるのか。これ、どういうお考えですか。

#344
○国務大臣(西村康稔君) 大変厳しい状況になっていること、我々も本当に十分認識をし、強い危機感を持っているところでございます。
 この特に中小企業のまずは資金繰り、全力を挙げておりまして、無利子無担保で、そして、これまである既存の債務についても返済猶予をしてもらえるように民間の金融機関にお願いをしているところでございます。
 こうしたことで事業を継続していただきながら、しかし、それでもなお休まなきゃいけない、こういう状態のときに雇用調整助成金をこの非正規の方にも、そしてフリーランスの方にも適用するということで、対象を拡大して、しっかりと事業継続と雇用の継続、そして生活をしっかり守っていくと、このことに全力を挙げて取り組んでいきたいと考えているところでございます。

#345
○片山大介君 それで、今、今回、これ、その雇用調整助成金のことをよく言っています。これは、従業員を一時的に休ませる際に企業に対して休業手当の一部を補助するものということなんですけれども、これは元々、リーマン・ショックのときなどに製造業で中心に使われたものなんですよね。これ、実はサービス業って余り使われたことないんですよ。
 これ、厚労省に調べていただきました。それで、去年の実績見たら、製造業が半分以上で、それで、サービス業は一割もない、一割あるかないかぐらいなんですよね。そんな感じなんですよね。それで、やっぱり一番怖いのは、休業させずに正社員だけを守るような動きが出てくること、これがやっぱり私は一番怖いと思うんです。
 今回、その雇用調整助成金というのも、その名前は知っているけれども実際によく分からない人たち、たくさんいます。それから、中小企業なんかでは、こうした手続を行う例えば社労士のような、士業ですよね、俗に言うそういった人たちとの、これまでもう関係がない、つながりのなかったような人たちもいるんです。
 だから、そういうふうに、使い方が分からない、そもそも知らないというのが政府が考えている以上に物すごくたくさんいることを前提に考えてこれ普及させていかないと、雇調金があるからいいというだけだとこれ絶対にうまくいかないと思いますけど、そこはどうですか。

#346
○国務大臣(加藤勝信君) まず、雇用調整助成金の活用状況でありますが、平成三十年度で見ると、製造業が五五・六%に対して、サービス業全体では三三%という状況であります。
 今お話がありましたように、確かに雇用調整助成金を知らないという特に中小企業の事業主の方が多くおられます。したがって、これまでもそうでありますけれども、経団連のみならず、商工会連合会、あるいは日本商工会議所、全国中小企業団体中央会、こういったところには、こうした措置のあるということと併せて、先ほど委員からお話がありましたけれども、雇用を守っていく、特に非正規の方も含めて雇用を守っていただきたいという要請を重ねてさせていただいているところであります。

#347
○片山大介君 是非これを守っていただく、これを徹底していただきたいんです。
 それから、やっぱりここ数日で特に話題になってきているのが、さっきも質問あったんですけど、内定の取消しですよね。ここ数日物すごく増えてきている、このニュースが。これについて、総理、どうお考えですかね。

#348
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 内定の取消しということについては、恐らく大手の企業ではなくて、中小企業、またあるいは小規模事業者の皆さんなんだろうと、こう思います。
 そこで、そういう方々については、今までは人手不足だったんだろうと、こう思うわけでございますが、急速にこの状況が変わってきた。また、特に観光に関わる分野においてはもう本当に全くぱたっと顧客が途絶えてしまったという状況なんだろうと、こう思うわけでございまして、その中で、学生の皆さんにとっては、まさに新たな人生のスタートを切る大切な時期の中においては、本当に学生の皆さんの痛みは察するに余りあると、こう思うところでございますが。
 政府としては、雇用の維持と事業の継続を当面最優先に全力を挙げて支援を講じているところでありますが、新規採用に協力をいただいた企業には雇用調整助成金に特例を設け、特例を設け、新入社員についても対象とすることとし、支援の手だてを講じたところでございます。これは今まで半年間勤務をしなければこうした対応はできなかったのでございますが、今度はもう新入社員にも対応すると。
 これ、対応できるということになったということもしっかりと周知徹底もしていきたいと、こう思っているところでございますが、学生の皆さんの前途も考慮して、何とか予定された採用を実現していただきたいと思いますし、先ほどお話をさせていただいたように、全国に千か所相談窓口を設けておりますので、是非相談もしていただき、手だてを講じていただきたいと、こう思っておるところでございます。

#349
○片山大介君 この状況だったら、中小も、それでもやっぱり内定取消し回避するのなかなか簡単じゃないと思うんです。そうした場合は、ハローワークは就職のあっせんをする、それで、それでも決まらなかった人に対してはいろんな訓練を行っていく必要があるんですけれども、その訓練の要件、実は余りよくないんですよ。
 例えば、この離職者訓練というのは、そもそも内定取消しされた人は想定されていないんです。それから、求職者支援訓練という制度があって、これ、訓練を受けながら、あとはその当面のやりくりのお金、生活費を給付するというのがあるんですけれども、これもその世帯年収が三百万円以下じゃないと給付されないとか、条件がすごく悪いんです。それで、四月からはもしかしたら奨学金の返済が始まる人だっているかもしれない。だから、こういったことの要件緩和を今これ考えなきゃいけないときに来ているんじゃないのかなと思いますが、大臣、どうですか。

#350
○国務大臣(加藤勝信君) まず、求職者支援訓練、これは雇用保険を受給できない方を対象に訓練を受給する機会を確保することで求職者のセーフティーネットの役割を果たすものでありまして、採用内定の取消しを受けた方もこの訓練の受講が可能であります。
 受講、訓練受講期間中の生活を支援するため、今委員御指摘ありますが、月収が例えば二十五万円以下であるとか世帯の金融資産が三百万円以下である等の場合には給付金を支給させていただいているところでありますので、ただ、一定の資産、所得、世帯全体としてある方までの要件緩和というのは給付金の趣旨からしてなかなか難しいのではないかというふうに考えております。
 また、就職者支援訓練のコース、これも最近の雇用情勢を踏まえて減少しているところでありますけれども、これからまたこういったニーズが増えれば、それに応じてコースの設定等にも当たっていきたいというふうに考えています。

#351
○片山大介君 取りあえず、これだけその内定の取消しというのが大きなニュースになってきているというのであれば、これは多くの人たち、みんな不安になっていると思います。だから、そこのセーフティーネットというか、そうした方がまた訓練を受けることになったとしても、そこはきちっとできるような手当てを是非していただきたいというふうに思います。
 最後に、景気対策について聞きたいんですが、総理、おとといの会見で追加の経済対策の可能性も言及をされていました。維新は十兆円規模の補正予算を組むことを提案しているんですけど、これについてどうお考えですか。

#352
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在のところ、今、この来年度予算を審議を、御審議をいただいているところでございますので、まずは一日も早いこの予算の成立を期して、政府としても今お願いをさせていただいているところでございます。
 そこで、先ほど来説明をさせていただいておりますように、当面の年度末を控えた対策として四千三百億円の財政措置と一・六兆円の金融措置をとらせていただいているところでございますが、それと同時に、コロナウイルス感染症の終息に向けて今全力を尽くしております。
 その先において、相当の、今、片山委員が言及されたように、日本の経済、ダメージがあります。甚大な影響が出ております。また、世界経済にも大きな影響が出ている中において、これは相当な対応をしていく必要があると考えておりまして、そこで、こうしたインパクトに十分対応できるような、前例にとらわれず、しっかりとした対策を大胆に練り上げていきたいと、このように思っているところでございまして、また建設的な御意見を賜れればと、このように思っております。

#353
○片山大介君 東日本大震災のときもあったように、やっぱりそれは大胆なというか、減税措置、必要だと思うんです。それで、維新は、これ消費税、消費税のやっぱり減税も訴えています。この消費税の減税についてはどのようにお考えでしょうか。

#354
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年引き上げた理由については、もう既にお話をさせていただきましたように、全世代型社会保障へ大きく改革していくために必要な消費税の値上げ、引上げでございました。
 そこで、自民党からも、消費税、今度この引下げを考えるべきだという意見もございます。しかし、その中で、どのようにすれば実際にしっかりと需要を起こし、また安定的な成長軌道に戻れるかどうか、効果等々も十分に勘案しながら検討をしていきたいと、こう思っております。
 いずれにいたしましても、相当な影響が出ておりますから、思い切った大胆な覚悟を持って対策を練り上げていきたいと思っております。

#355
○片山大介君 消費税の関係だと、やっぱり社会保障の財源との関係があるというのであれば、キャッシュレス決済のポイント還元、これをもっと活用してもいいんじゃないかと思っていまして、現在、最大で五%なんですけど、これ、一〇%にすれば消費税ゼロと余り変わらないんですよね。それで、これは補助金なのでそんな難しくもないですし、これ、当面六月までとなっていますが、それを終わらせることもできるし、それから、もし景気が上向かなければ秋まで延長することはできる。これ、一つの考えだと思いますが、どうお考えですか。

#356
○国務大臣(梶山弘志君) ポイント還元事業は本年六月末まで実施することとしておりまして、本来の政策目的であります消費税引上げに伴う反動減対策には万全を期してまいりたいと思っております。
 その上で、今回の感染症を踏まえた経済対策については、先ほど総理からも答弁がありましたように、これまでにない発想で思い切った措置を講ずることが必要であることから、議員の御指摘も踏まえつつ、具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。

#357
○片山大介君 是非考えていただきたいと思います。
 そして、やっぱりその最大の景気対策って、私はやっぱり東京オリンピックの予定どおりの開催だと思うんです。これが開催できれば、やっぱり外国人も、日本の安全は確保されていると思いますし、そうすれば、開催後だって、秋になれば多くの外国人が、また訪日客がまた盛り返してくると思います。
 このオリンピックに対して、総理のお考え、お伺いさせていただけますか。

#358
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東京オリンピック・パラリンピックについては、安全で安心な、アスリートの皆さんにとっても、また観客にとっても安全で安心なオリンピック、パラリンピックを開催したいと考えておりまして、今全力で準備を進めているところでございます。
 そしてまた、このオリンピックの開催については、日本だけではなくて世界がこのコロナウイルスの感染症を克服したということにつながっていくオリンピックにもしていきたいと、こう思っているところでございます。
 トランプ大統領ともオリンピック、パラリンピックについてもお話をさせていただきましたが、日本が透明性を持って準備を進めているということについて評価されたところでございますが、今後もしっかりと準備を進めていきたいと考えております。

#359
○片山大介君 是非コロナ対策しっかりやっていただきたいと思います。
 終わります。

#360
○委員長(金子原二郎君) 以上で片山大介君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#361
○委員長(金子原二郎君) 次に、高木かおりさんの質疑を行います。高木かおりさん。

#362
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。
 まず、冒頭、新型コロナウイルスでお亡くなりになられました方々に心からお悔やみを申し上げたいと思います。
 それでは、早速、国民生活の停滞について伺ってまいりたいと思います。
 総理が学校の休校を要請してから、不要不急の外出を控えるようにということで、そろそろ二十日ほどたとうとしておりますけれども、この間、在校生のいない卒業式ですとか、また無観客でマラソンや大相撲が行われるですとか、私の地元の大阪の繁華街、道頓堀や難波では本当にこの週末も閑散としたような状態でございます。一体こういった状況がいつまで続くんでしょうかと、国民の皆様は大変憂えているところでございます。
 いろいろな心配の声が私の方にも寄せられているわけなんですが、例えば、核家族で近くに身内がいなくて、もし親が感染してしまったら子供たちはどういうふうに預け先を考えればいいのかですとか、シングルマザーで親子で自宅にこもることが増えて光熱費もばかにならないですとか、イベント運営の仕事だから中止が相次いで収入が半減している、こういったいろいろな声がある中、本当に光熱費すら払えない、その日その日が暮らしていけるかどうかというような状況になっているわけです。
 そしてまた、介護の現場、今日もお話がいろいろございましたけれども、デイサービスなどに、施設で感染者が出ると休業になっているところもあります。そうなると、御本人もその家族も、例えば介護難民ですとか介護離職、そういったことも大変危惧されるということでございます。
 そもそもこういうような事態を招かないための経済対策だったんじゃないんでしょうか。今回、緊急対策第二弾、発表されましたけれども、やはりこれ、国民の皆様の暮らしに付いていっていない状況なんです。
 西村大臣、こういった状況に対してどういうふうに国民の皆様に安心していただけるような対応されますでしょうか、お答えください。

#363
○国務大臣(西村康稔君) この新型コロナウイルス感染症の影響によって様々な厳しい状況、特に中小企業の皆様、そして地域の皆様に及んでいること、本当に強い危機感を持っているところでございます。
 先般の第二弾の中で、事業を継続していただくこと、これが何よりですので、これに対して、資金繰りについて無利子無担保でしっかりと支援をしていこうと、しかも、小口のものについてはもう短期間、二日ぐらいでもう融資ができるようにしようということを私からも指示をしているところでございますし、三千万以下の融資についてはですね。それから、既存の債務を返さなきゃいけないという方がたくさんおられると思いますけれども、これに対して返済猶予を麻生大臣から民間の金融機関にもお願いをしているところでございます。
 そうした中で資金繰りをしっかり支えて、そして、先ほどは日銀が、これを更に強化していただく資金をしっかり供給しようということで、我々の取組をサポートしていただける、更に強化していただく金融緩和の追加策を決定をいただきました。しっかりと、この日銀とともに、政府、日銀で連携しながらこれに対応していきたいと思っておりますし、さらに、雇用の維持についても雇用調整助成金を拡充しておりますし、その中でも厳しい状況に、おっしゃったような、なかなか支払もできなくなってこられている方には小口の資金を提供しようということで特例を設けまして、返済猶予、返済免除の要件付きであります。二人でお暮らしの方には最大八十万円、お一人の方、フリーランスの方も含めて、お一人の方で最大五十五万円まで支援を決めたところでございますけれども、これも先ほど総理からも表明がございましたけれども、更に拡充できないか今検討しているところでございまして、しっかりと生活を守るべく取り組んでいきたいと思っているところでございます。

#364
○高木かおり君 今お答えいただきましたけれども、今そういった仕組みはつくっていただいているということなんだと思いますが、やはり生活者の皆様にまだ今なかなか届いていないという状況、これをしっかり政府としてもリーダーシップ持ってやっていただければというふうに思います。
 続きまして、医療体制について伺ってまいりたいと思います。
 今、PCR検査が多くできるようになったというような話題も取り上げられておりますけれども、この検査方法にはやはり欠点もございまして、遺伝子を確認するには優れた手法ですけれども、検査感度は十分に高いわけではない。ウイルスが少ないと検出しづらい。すなわち、本当は感染していないけれども、陰性と、感染しているのに陰性というように判定されてしまったり、PCR検査さえすればいいということではないということなんですね。
 シンガポールの研究グループが血清学的検査に成功したというニュースですとか、横浜市立大学の方ではウイルスの抗体の検出に成功したと、こういった明るいニュースも入ってはきているんですけれども、これが本当に実用化できれば今のインフルエンザのウイルスのように迅速な診断ができる、こういったことにはなるんですけれども、まだまだそこまでは追い付いていない。
 やはりこれ、PCR検査というのは、医師が必要だと思った方にはしっかりと確実に検査をしていただけるようにしていただかなければならないと思うんです。以前は、やはり医師が検査をしなければいけないんじゃないかと思ったような事例でもなかなか検査にたどり着かなかったというような状況もございます。そういった意味で、やはり国民の皆様にも正しい知識を持って、自分がPCR検査を受けるのかどうか、もちろん医師が判断するんですけれども、相談窓口にお電話をして、やはり検査を受けるべきかとかいうことをやっぱり国民の皆さん自身が自覚を持つということも私、必要だと思うんですね。
 そのときに、新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解という中で、帰国者・接触者相談センターに直ちに御相談してくださいという事例の中に、熱が三十七・五度以上で四日間続いたらということがあります。でも、これ、三十七・五度と三十九度では違う。これを、例えば三十九度の熱を四日間様子見る、これはなかなか苦しいと思うんですよね。
 そういった素朴な疑問も国民の皆様の声から上がってきているということで、やはりそろそろ国民の間にこの検査に対する正しい認識、これを、例えば何となく不安だから検査をする、そういった方々が例えば病院に大勢集まるようなことになれば医療崩壊が起こってしまいますし、そういった意味でも、厚労大臣、医療体制の崩壊招かないためにも、政府は冷静にこの検査を、検査を正しく受ける条件ですとか、そういったことをやはり国民の皆様にしっかりお示しするべきではないかというふうに思いますが、この点についてどうでしょうか。

#365
○国務大臣(加藤勝信君) 相談、今委員お話しの相談、受診の目安、これは先月の十七日に専門家の皆さんとも御相談した中でお示しをさせていただき、そうしたパンフレットも配らさせていただいているところでありますけれども、今委員御指摘の風邪の症状や三十七・五度以上の発熱が四日以上続く、これ、今回の新型コロナウイルス、風邪症状が非常に長く続くというのが一つの特徴だということを捉まえて、四日以上続くのであれば必ずむしろ相談をしてくださいという目安でもあります。
 同時に、例えば、今、例年に比べるとインフルエンザの流行はそんなではありませんが、インフルエンザになるとかなり高熱が出るわけであります。そういった場合については、インフルエンザ等の心配があるときは通常と同様にかかりつけ医等にも御相談くださいということを申し上げているところであります。
 もう人によってそれぞれいろんな状況が違うので、全て一律にということはありませんけれども、今回の新型コロナウイルスの特徴を踏まえながら、こういった点には留意をしていただきたい、あるいは、特に高齢者の方は、四日ではなくて、二日程度続く場合にはしっかり相談していただきたいと、こういったことを示させていただいておりますし、その辺も含めてしっかり周知、更に図っていきたいというふうに思います。

#366
○高木かおり君 やはり今、医療体制の崩壊、これが大変危惧されるところでございます。
 先ほど、片山議員の方からも議論がございました。パネルの方を見ていただきたいと思います。(資料提示)
 これは、私の地元大阪の専門家会議で出された、感染症患者が増加したときにどう対応するのかのシミュレーションでございます。下にありますように、大阪府の患者数の推計は、ピーク時において、感染症を疑って外来を受診する患者が二万九千六百七十九人、そして入院治療が必要な患者が一万四千九百六十人、重症者が五百四人と推計をして、感染症指定医療機関だけでなく、三の段階では大学病院など、四の段階では休床病床そして廃止病棟の活用なども考えているんですね。
 大阪では、こういったことを吉村知事が記者団にも説明をし、そしてテレビ出演などもしてしっかりと府民の皆様に周知する、詳しく説明をしているわけです。つまり、これは、重症やハイリスクの患者を守って医療体制を崩壊させないということが大きな目標となっております。軽症者や無症状者の方々が感染症の専門の病院に入院していたら、これ瞬く間に体制がもたなくなる、そういったことにならないためにしっかりと選別が必要だということを訴えております。
 大阪では、知事が先頭に立って対策を立てるだけではなく、府民にしっかりとこういった状況だということを伝える、それに注力をしているというわけなんですね。これ、国でも是非こういった推計値を示して、検討していらっしゃるのかもしれませんけれども、これがやっぱり国民に伝わってなかなかこないと。例えば、クルーズ船の対応にしても、学校の休校やイベントの中止、こういった要請にしても、後手後手だと批判されてしまうのは、こういった、きちんと予測値、こういったことを国民に分かるように説明していないからなのではないかというふうに思うわけなんですね。
 総理、国としては、やはりこの医療体制について、どのような方向で、どのような早さで、そしてコロナウイルスの蔓延に備えてどのような医療体制をしっかりと整えていくのか、こういった大阪方式も参考にしていただきながら、是非とも国民の皆さんに御説明をしていただきたいというふうに思います。

#367
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 感染拡大防止と同時に、国内で患者数が大幅に増えたときに備え、重症者対策を中心として医療提供体制を強化することが重要と考えています。
 現在、治療のために必要な病床として感染症指定医療機関の病床を最大限動員し、現状において一万二千床を超える病床をこれは確保しております。また、重症者治療に必要となる人工呼吸器も現時点で三千個を確保しているところでありますが、さらに、都道府県にはピーク時に備えた重症者向けの医療提供体制等の検討をお願いをしておりまして、必要となる病床の確保や医療機器等の導入などについて先般の緊急対応策第二弾に盛り込んだところでございます。
 今、御紹介いただきました大阪府では、患者のリスクに応じて適切な医療機関に振り分ける仕組みを進めていると承知をしておりますが、政府基本方針においても、仮に、今後、地域で患者数が大幅に増えた状況では、軽度者の方は自宅での安静療養を原則としているところでございます。
 今委員がおっしゃったように、これ、軽度者の余り症状のない方が入院された場合、しかも感染者として入院された場合は、これ、個室で管理するわけでございますので、そうなりますと、この重症者、あるいは中等程度から重症者に向かっていく方に対しては十分に対応できなくなってくるということもございます。もちろん、先ほど申し上げました一万二千床というのは、我々が確保しておりますのは感染症指定医療機関の病床でございますが、これ相当、まだ、一般病床もどれぐらい確保できるかということも、ピーク時に対応できるために我々もしっかりと見ているところでございますが、それぞれの場合において、それぞれの都道府県において万全の医療提供体制が整備されているよう、引き続き国としても都道府県を支援をしていく考えであります。

#368
○高木かおり君 医療現場の崩壊、これあってはならない。やっぱり国民の命を守るためにも、しっかり全国的にスピーディーに広げていっていただきたいというふうに思います。
 それでは、少し、これ通告はしていないんですけれども、加藤大臣にお聞きしたいと思います。
 その医療崩壊ももちろんあってはならないことなんですけれども、やはりそのほかにも私の方に声が上がってきておりまして、例えば、医療機関の必要な物品を補充するシステム、こういったものを、やはり今、医療現場では手術室ですらマスクが配給制だというような現状なんです。これ、ほかの疾患の感染リスクも上がってしまう。そういった意味で、やはりこれ、いろいろとクリアしないといけないことはあるのかもしれませんが、そういった医療機関の必要物品を補充するようなシステムを例えばつくるですとか、また、今、院内感染というのも問題になっています。
 なので、院内感染を防ぐという意味で、例えばですよ、その病院の判断によると思うんですけれども、例えば、検査をするとき、先ほどPCR検査の話をしましたけれども、ドライブスルー検査、こういった、車の中にいながら、患者をそちらに、患者さんには車にいていただきながら、できる範囲で医師が診療を行い、そういったちょっと画期的といいますか、今までにないようなそういった取組、それも御検討いただくということはどうでしょうか。ちょっと御見解をお伺いしたいと思います。

#369
○国務大臣(加藤勝信君) 医療機関にまずマスク等がないということ、これは、先ほど申し上げたように、優先供給システムとか、あるいは国が一部買い上げて供給するとか、全体としてなかなか需給がバランスが取れていない状況でありますけれども、必要とするところに優先的に提供していきたいというふうに思っております。
 それから、先ほど総理も答弁されましたけれども、それぞれの病院体制を構築する中で更に設備投資をする、あるいは様々な器具を購入しなきゃいけない、それに対する助成金制度というのはこの緊急対応策にも盛り込ませていただいておりますので、引き続きそういう形で支援をしていきたいと思っております。
 三点目のそのドライブスルーという言い方なんですけれども、例えば、ちょっと私の地元でも、やはり感染者が他の患者さんと同じ待合室に入ると非常に感染リスクが高くなるということで、むしろ、そういう方は駐車場で待っていていただいて、そこへむしろ医師が出かけていって診察をするというやり方を取っているところもあります。
 一般的に、ドライブスルーというと、医療ではなくてファストフードみたいなイメージでありますけれども、基本的に。しかも、PCR検査のドライブスルーではなくて、診療の場所である、それを院外の外へ別途つくっていく、そこで診療をし、必要であればPCRもやる、PCRのための拭いもやる。そういったことは別に我が国で否定されているわけではないということでありますので、もちろん建築法上とかいろんなことはあるかもしれませんけれども、必要があればそういった対応というのも十分あり得るんじゃないかというふうに思います。

#370
○高木かおり君 ありがとうございました。是非とも、医療現場の様々な課題、しっかりと対応していただきたいというふうに思います。
 続きまして、対策におけるICT化の必要性について伺っていきたいと思います。
 三月は転出入の時期で、今、区役所の窓口は大変な混み具合となっています。隣の人と一メートルの間隔を保ってというのは、なかなかこれも難しいようなぐらいロビーは人が混み合っているような状態なんですけれども、また、確定申告の時期でもあります。四月十五日に延期がされましたが、例年、締切り間際に人が殺到する。これ、今、e―Taxというようなオンラインのやり方も出ていますけれども、やはり相談したいというようなことで窓口に来る方も多いのかもしれません。
 こういった区役所や税務署で手続に訪れた方々の、こういった中でクラスターが発生するようなことがあってはならないというふうに思うんですけれども、何か対策の方を立てておられますか。

#371
○国務大臣(西村康稔君) 大事な御指摘だと思います。
 もう既に委員も御案内のとおり、九日に行われた専門家会議では、三つの条件が同時に重なったところで多く感染しているという報告がなされておりまして、それが、換気の悪い密閉空間、それから多くの人が密集、そして近距離での会話や発声という三つの条件であります。感染拡大防止の観点からこうした場所は避ける必要があるというのは、まさに委員御指摘のとおりであります。
 政府におきましても、各種手続の期限延長の措置などを行って、こうした条件が重ならないように対応しているところでございまして、国税庁では、二月二十七日の、確定申告期限を四月十六日まで延ばしておりますし、また、警察庁は、運転免許証の更新について三月十三日から三十一日までの方は有効期限を三か月延長できると。あるいは、総務省は、転入、転居に関する十四日間の届出が経過したとしても、当面の間、正当な理由があればこれを認めるという通知を出したりしております。
 さらに、各窓口でも、今申し上げた換気とか、それから混雑緩和、消毒液の設置など、感染防止に向けた対応に努めているというふうに承知をしております。ちなみに、年金、医療、介護等の社会保険料の納付についても、納付猶予等の対応を行っております。
 いずれにしましても、政府としてもしっかり感染防止拡大に努めていきたいというふうに考えております。

#372
○高木かおり君 今回コロナウイルスが発生してから、やはりデジタル化というのがすごく注目を浴びました。総理に御質問させていただきたいんですけれども、やはり今、日本の国、このデジタル化は頑張ってやっていただいているとは思うんですけれども、各国、諸外国に負けているような状態なんじゃないかと思います。
 そう思いますのは、先週の金曜日の内閣委員会で参考人としていらしておられた同志社大学の川本先生、以前の新型コロナウイルスの特措法のときに、そのときにインターネットを使った授業を進めるべきだということを提言されていたけれども、結局のところ、進んでいる自治体があったり、まだまだ遅れているような自治体があったり、ばらつきが今あるような状態なんですね。そういった中で、アメリカでは既にテレスタディーというのをやっている。今、既に中国にはもう日本は追い越されている。
 これ、私、すごく大問題だと思っているのは、今回の一斉休校という異常事態の中で、デジタル化の取組、これがこの違いによって教育の質と量に大きな差が生まれてしまったんじゃないかなというふうに思うんですね。今現在、自治体の中では、このデジタル化が進んでいるような自治体では、オンラインで生徒が自宅と学校で授業を毎日連絡を取り合いながら進めている、そういった自治体もある中で、全くそれが、タブレットがないということで、そういったことができていない自治体もある。
 こういった点、しっかりと、本来であれば、前回の八年前の特措法のときに附帯決議にも入れられていたということですので、しっかり本当だったら取り組んでいかなければいけなかったこと、これがそのままになってしまって今こういう事態になって、子供たちの教育の差が生まれている。この点について、総理、どうお考えでしょうか。

#373
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 来年度予算に、全ての小学生、中学生、一人一台のIT端末ということで、これをお配りをさせていただくということを決定をさせております、来年度からですね。そして、その中で、ただお配りをするだけではなくて、そのコンテンツも重要であろうと思います。そういうコンテンツも含めてしっかりと進めていきたいと、このように考えております。

#374
○高木かおり君 もう是非この機会に進めていっていただきたいと思います。
 これ、教育だけではなくて、医療現場でもテレワーク等でもしっかりとこのIT化を進めていく、これが日本のこういった危機の突破口だというふうに思っております。喉元過ぎれば熱さ忘れるということがないように、是非お願いをしたいと思います。
 残り少なくなってまいりました。最後に、先週成立しました特措法の改正案についてでございます。
 先ほどから申し上げているように、やはり、今回総理は、いつでも緊急事態宣言を出せる素地が整ったわけなんですが、しかしながら、先ほど御紹介いたしました内閣委員会に参考人として来られた川本先生、前回の八年前、附帯決議たくさん付けていた、けれども、ほとんど守られていなかったということなんですね。
 政府は、附帯決議の重要性をどういうふうに認識しているんでしょうか。国会から政府への要請、これきちんと今度こそ守っていただきたい。総理、いかがでしょうか。

#375
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々、附帯決議をしっかりと踏まえて運用していきたいと、このように考えております。

#376
○高木かおり君 今、総理、本当に簡潔な御答弁だったんですけれども、是非とも、これ重要なことですので、やはり法律はいろいろな事情があって通ってしまう。でも、附帯決議に重要なことを盛り込んでいるんですね。それを我々、我が党でも議論しながら、なかなかそこに、附帯決議にも盛り込めないようなこともありました。けれども、しっかりこれやっていただかないと、また今回のような後手後手の二の舞になってしまう。是非頑張っていただきたい。
 コロナウイルスに対しては、私も……

#377
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。

#378
○高木かおり君 与野党一丸となってしっかりとこのウイルスを封じ込め、その過程で国民の皆様が不利益を被らないようにしっかり頑張ってまいりたいので、政府もどうぞよろしくお願いいたします。
 これで質問を終わりたいと思います。

#379
○委員長(金子原二郎君) 以上で高木かおりさんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#380
○委員長(金子原二郎君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。

#381
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 森法務大臣の検察官を侮辱する暴言と検事長の定年延長について伺います。
 大臣は、法務省が確認した事実と異なる発言をしたと言い、答弁を撤回し、謝罪されました。しかし、午前中の蓮舫委員の質問に対しても、御自身の個人的な見解、すなわち、東日本大震災の際、いわき市の検察官が最初に逃げた、理由もなく釈放して逃げた、その評価そのものは、誤っていたとも認識を改めるともおっしゃっていません。
 当時、被疑者を釈放したことには確かに賛否があったわけです。福島地検の検事正が事実上更迭される事態にもなりました。そこで、災害時における検察運営の在り方と課題を取りまとめたのが仙台高検による二〇一一年十一月の報告書であります。
 大臣、こちらはお読みになりましたか。

#382
○国務大臣(森まさこ君) はい、読みました。

#383
○山添拓君 パネルを御覧ください。(資料提示)
 いわき支部について。これは、要するに原発事故の影響なんですね。避難指示や屋内退避指示、その拡大。その一方で、放射線に関する知識や情報の不足、それによる住民の不安の高まり。津波による被害ももちろん甚大で、極度の混乱状態、事件関係者の取調べや証人、被告人等の公判への出頭確保が困難。裁判所が三月中全ての公判期日を取り消し、庁舎を閉鎖し、執務場所を変更することになり、これに伴い検察も一週間郡山に移ったということです。
 この報告書、例えば八十三ページ、勾留中の被疑者の取扱い、移送と釈放という項目は、これ、私に開示された資料では黒塗りなんですよね。捜査や公判への影響を記した部分もほとんどが黒塗りになっています。しかし、大臣は黒塗りにされていない資料をお読みになっただろうと思うんです。それでも、御自身の個人的な見解、これは変わらないですか。

#384
○国務大臣(森まさこ君) はい、変わりません。

#385
○山添拓君 大臣は今、個人的見解は変わらないとおっしゃった。つまり、東日本大震災の際、検察官は逃げた、こういう見解は変わらないということですか。

#386
○国務大臣(森まさこ君) 失礼いたしました。三月九日の個人的見解を撤回した、撤回しておわびしたことは変わりません。

#387
○山添拓君 いやいや、いまだに個人的な見解、評価については変えられていないのか。そのこと自体については、この委員会でもいまだに、誤っていたとか認識を改めることにした、こういう答弁されていないんですよね。事実に基づいて、事実を確認してから答弁すべきだったと、午前中もそうお話しになっていたと思うんです。しかし、今の答弁は、私は全く誠実ではないと思うんですね。
 そこで、総理に伺いますが、総理はどういう認識ですか。当時、検察官は逃げた、理由もなく釈放した、こういう見解ですか。

#388
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 見解については既に法務省が述べているとおりでございまして、当然私も同じ見解でございます。

#389
○山添拓君 要するに、森大臣だけが誤った事実認識のまま検察行政を担い続けようとしているわけです、否定されないわけですから。そして、これは総理の任命責任が問われる問題だと、このことを指摘したいと思います。
 森大臣は、検察官にも勤務延長を適用する必要性として社会情勢の変化を挙げました。その背景として、今のいわきの事例を持ち出したわけです。これ自体、説明になっておりません。
 しかし、そもそも、社会情勢の変化、これは勤務延長の理由になるんでしょうか。
 人事院は、二〇一八年の八月、一般の国家公務員の定年を六十歳から六十五歳へと引き上げるべきだと、こういう意見を表明しました。民間企業で六十五歳までの雇用確保措置が義務付けられた、あるいは若い世代が減少している、雇用と年金の接続が必要だ、複雑高度化する行政課題への対応など、これは確かに社会情勢の変化が理由とされているんですね。
 しかし、定年の引上げと勤務延長とは違います。今問題となっている勤務延長は、全ての職員に適用される定年の引上げとは違うわけですよ。定年の引上げというのは画一的に定年年齢を引き上げるものですが、勤務延長というのは特定の職員について特例的に定年後もその同じ職務を担わせるというものです。その趣旨というのは、個々の業務について見た場合に、特定の職員に定年後も引き続きその職務を担当させることが公務上、公務遂行上どうしても必要なことがあり得るんだと、どうしても必要なことがあり得る、そこで公務遂行に支障を生じさせないようにしようというのがこの勤務延長の趣旨ですね。ですから、社会情勢の変化は関係ないんですよ。
 大臣、改めて伺います。検察官も勤務延長ができるとした、その解釈変更の理由は何ですか。

#390
○国務大臣(森まさこ君) 勤務延長制度が導入された昭和五十六年当時と比べ、社会経済情勢は大きく変化し、多様化、複雑化しており、これに伴い犯罪の性質も複雑困難化しております。
 このように、犯罪の捜査等に当たる検察官を取り巻く情勢は昭和五十六年当時と比べ大きく変化している中、国家公務員一般の定年の引上げに関する検討の一環として検察官についても改めて検討したところ、検察官についても、特定の職員に定年後も引き続きその職務を担当させることが公務遂行上必要があると考えたためでございます。

#391
○山添拓君 大臣、今の答弁は刑事司法の基本に反すると私は思うんです。特定の個人にその業務を担当させなければ公務遂行上支障があるとおっしゃいました。特定の検察官にという趣旨だろうと思います。しかし、この人にしか任せられないという検察実務を想定すること自体が私はおかしいと思うんです。検察の仕事というのは、法と証拠に基づく、大臣も常々おっしゃっています。事実に基づいて独立、公平、これが刑事司法の基本ですよ。
 大臣、黒川氏にしか任せられないような事件処理、これがあるということですか。

#392
○国務大臣(森まさこ君) 解釈変更については、今ほど行ったような考え方について解釈変更いたしました。
 その上で、個別の人事についてのお尋ねでございますが、これについては、勤務上の必要性に鑑み、閣議請議を行い、適正なプロセスで人事を行ったものでございます。

#393
○山添拓君 全然答えになっていないと思うんですね。
 定年の引上げと勤務延長、これは似て非なる別物です。しかし、別物であるにもかかわらず、その制度を意図的に混同させて無理な説明をしようとする。だからこそ、無理に無理を重ねるような答弁がこの間続いているわけです。
 先週の金曜日、十三日ですが、国家公務員法と検察庁法の改定案が閣議決定されました。国家公務員の定年を段階的に六十五歳に引き上げる。検察官も同様だと報道されております。
 しかし、それだけではありません。検察官の勤務延長、引き続き、検事長が引き続き勤務、検事長をできるようにするような規定まで盛り込まれております。黒川氏のような検事長が六十三歳に達した後も、引き続き検事長を続けられるようにする規定があると。
 パネルを御覧ください。これもう小さい字ですのでほとんど読めないかと思いますけれども、元々法務省が作成していた検察庁法二十二条の改定案というのは、上にあります二項を追加するというだけだったんですね。ところが、先週提出された改定案は、二項から八項までだあっと追加されました。膨大な条文になりました。
 法制局に確認します。二十二条の条文は、案文は、今年一月、法務省が解釈変更すると言い出した後で差し替えられたものですね。

#394
○政府特別補佐人(近藤正春君) お答えいたします。
 今お示しの資料における、下にございます一月十七日の二十二条が非常に多い条文になったものは、あくまでも一月のその解釈変更の後ということでございます。

#395
○山添拓君 これは、法務省で法案を作成した方も、あるいは法制局の方も、法案提出直前のこれだけの変更に大変な苦労をされたと思うんです。無理な解釈変更のためにこんないびつな条文案となったんですね。
 しかも、その際、驚くべき変更が加えられました。パネルを御覧いただきますが、六十三歳以上は、検事長や検事正、要職には就けない、こういう条文案だったわけですが、ところが、五項ですね、内閣の定める事由があると認めるときにはそのポストにとどまれる、さらに六項、内閣の定めるところにより再延長や再々延長も可能だとされています。これでは、検事長などの人事は官邸が握るのだと公言しているようなものですよ。
 総理、内閣の定めるというのは何ですか。今後は総理の一存で検事長などの任期を延長していけるということですか。

#396
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の人事におきましては、まさに、法務省、検察庁の人事をつかさどる検察庁によって適切に判断をされたところでございます。
 この法案につきましても、まさにこの法務省において議論を行い、そしてそれをまさに閣議で決定していくということになっているところでございまして、これはまさに、いずれにいたしましても、判断は適正になされていくところであります。

#397
○山添拓君 いやいや、答弁になっていないです。法案の中に、内閣の定めるところにより、検事長を引き続き任命していく、引き続きその職務を行わせることができる、再延長も再々延長もできる、こういうふうになっているわけです。
 内閣の判断で、総理の責任の下で、検事長に、特定の検事長にその職務に引き続きとどまらせる、こういう仕組みにするということですか。

#398
○国務大臣(森まさこ君) 担当大臣からお答えさせていただきますけれども、この法務大臣の定める準則、内閣の定めの具体的なこの二つの内容についてでございますけれども、現時点では、勤務延長の再延長の要件について、より慎重に判断するものとするため、判断の手続や判断に際し考慮すべき事項などについてこちらで定めることを検討しております。
 いずれにせよ、今後、国会での御審議を踏まえ、内容や具体的な形式について検討を進めてまいりたいと思います。

#399
○山添拓君 これから検討だとおっしゃって、つまり何にも決まっていないと。
 内閣の定め次第によっては、どういう人を引き続き検事長をさせるか、こういう判断できるということに法律上なっているわけですね、法案上なっている。
 森友、加計、桜を見る会、カジノ汚職や大臣の選挙違反、安倍政権の数々の疑惑が、疑惑において刑事責任が問われています。総理のお友達だけではなく、総理自身が刑事告発されている事件もあります。その総理が、自らを捜査し起訴するかもしれないという検察、検事総長、次長検事、検事長、検察上層部の人事に内閣として露骨に介入しようとするものであります。
 総理、こういう法案を出すということ自体が、こういう仕組みをつくっていくということ自体が疑惑隠しだと疑念を持たれかねない、そうお思いになりませんか。

#400
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全くそうは思いません。
 これは、まさに、今この法案につきましては、先ほど森大臣から答弁をさせていただいたところでございますが、いずれにいたしましても、これは法務省において人事においては適切に判断をしていくことでございますから、政権において、この検察の人事に何か政治的な意図を持って介入するということは、これはあり得ないことでございます。(発言する者あり)

#401
○山添拓君 だったらやめた方がいいと、今、声もありました。
 今はそういう仕組みに一応なっていないわけですよ。検察が上げてきた人事を閣議決定で決める、こういう仕組みにはなっていますが、この法案は露骨に、内閣の定めるところにより、内閣の定めるところにより、検事長を引き続きその仕事をさせるかどうか、こういう法案になっているわけですよ。これで本当によいとお考えですか。

#402
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いずれにいたしましても、法務省において適切にしっかりと議論をして決定をしていく、本案について決定をしていくということになった、なるわけでございますが、まだこれは、この法案についてこれは提出をしていないというふうに、あっ、提出、提出したんだっけ……(発言する者あり)提出をしたということでございますが、いずれにいたしましても、しっかりと御審議をいただきたいと、このように思っているところでございますが。
 いずれにいたしましても、恣意的に政治的に人事に介入することは絶対にこれはないということは明言させていただきたいと、このように思います。

#403
○山添拓君 この検察庁法の改定案は、検察まで私物化するものです。撤回すべきであります。
 森大臣は、検察官も国家公務員だから問題ないのだ、同じような規定で構わないんだ、こう繰り返し答弁をされてきました。それ自体が私はにわかに信じ難い思いです。今、法律家団体や有志の弁護士が、違法な検事長の勤務延長に反対する声を相次いで上げています。これは、検察官の独立を脅かす動きに多くの法律家が危惧を覚えているからであります。
 ところが、例えば法務省が一月十六日に作成したというメモは、こうした検察官の職務と責任の特殊性を軽視し、定年制度の趣旨は戦前の裁判所構成法の時代から変わらない、戦前から変わらないんだ、こう書いているんですね。
 大臣、本当にこう考えているんですか。

#404
○国務大臣(森まさこ君) 御指摘の二〇年一月十六日のメモと題する文書においてでございますけれども、これはあくまで検討過程のものである上、検察官に定年による退職の制度が設けられた趣旨を検討するに当たり、裁判所構成法の審議における政府委員の発言に言及しているにすぎないものでございまして、この発言について、これをもって検察官に勤務延長制度が適用される理由としているものではなく、いずれにしても御批判は当たらないものと考えております。

#405
○山添拓君 だったら、何でわざわざ書いていたのかよく分かりませんけれども。法務省が出してきた文書に戦前の裁判所構成法が書かれているんですね、趣旨は同じなんだと。
 しかし、当時は、裁判官も検察官も弁護士も、行政機関である司法省の監督下にありました。裁判官や検察官の人事、予算、あるいは内部規則の制定などは、これは司法大臣の権限とされていたんです。司法大臣が訓示と称して裁判官に干渉をする、これも公然と行われていたような時代です。
 総理に伺います。
 三権分立を定めた日本国憲法の下で、裁判官や検察官の地位は戦前から大きく変わっています。そのこと、総理はどう認識されていますか。

#406
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに司法と立法府と行政府、この三権分立の、分立の原則の下に、それぞれがそれぞれの独立性を尊重してきているということではないかと、こう思っております。

#407
○山添拓君 総理、そうであれば、今、これから法案を出して国会で審議しようとし、通過させようとしている検事長の、検察上層部の人事に内閣が口を出せる、内閣の判断で特定の検察官、特定の検事長を引き続きその職務を担わせることができるような、そういう仕組みはやっぱり考え直した方がいいんじゃないでしょうか。

#408
○国務大臣(森まさこ君) まず、担当大臣から御答弁させていただきますが、司法権の独立の確保のため検察権の独立が要請されるものと承知しておりますが、他方で、検察権は行政権に属しております。検察庁法は、検察官が行政権に属することと検察権の独立性確保の要請との調和を図っておりますが、勤務延長それ自体は、その趣旨は、特定の職員にも定年後も引き続きその職務を担当させることが公務遂行上必要な場合に、定年制度の趣旨を損なわない範囲で定年を超えて勤務の延長を認めるというものであり、司法権行使の前提となる検察権行使に圧力を加えるものではなく、検察権の独立は害されないものであります。
 したがって、御指摘は当たらないものと考えております。

#409
○山添拓君 総理、答弁されないですか。

#410
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この、今委員が挙げておられるこの文言等については、これ、本来であればこれは法制局長官から、なぜこれが入っているかということに……(発言する者あり)いや、なぜこれが入っているかということについて説明をさせていただいた方がいいんだろうと、こう思うところでございますが、特別にこれで大きく変わるということでは全くなくて、公務員法とですね、公務員法とこれ合わせた表現になっているのではないかと。
 これ、必要であれば、言わば、これ立法技術的に、技術的な形でこれが入っているだけのことでありまして、必要であれば法制局長官から、ですから、これ、非常に立法技術的にこれ入っているものでございますので、必要があれば法制局長官から答弁をさせたいと思います。

#411
○山添拓君 もう時間ですから結構ですが、全くその認識は誤っていると私は思います。
 検察、刑事司法への国民の信頼は既に損ねています。多くの国民から疑念が持たれ、検察官の中からも、これでは国民から疑念を持たれる、きちんと説明すべきだ、こういう声が上げられるような事態になっています。黒川氏の勤務延長も……

#412
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ています。

#413
○山添拓君 検察庁法の改定案も撤回をすべきだと、このことを強く述べて、質問を終わります。

#414
○委員長(金子原二郎君) 以上で山添拓君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#415
○委員長(金子原二郎君) 次に、倉林明子君の質疑を行います。倉林明子さん。

#416
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 これまでの議論でも、全国一斉休校の出口がなかなか見えないという状況、明らかになってきたかなと思います。
 そこで、休業をせざるを得ない保護者に対する所得補償について質問したいと思います。
 これ、フリーランスの休業補償、日額四千百円、踏み込んでこういう案、こういう額、示されました。しかし、これ、中身を見てみますと、東京の最賃のおよそ、最賃の四時間分にすぎないわけですよね。総理は本会議の答弁で、働き方や報酬が多種多様な中、迅速に支援を行う必要があることや、非正規雇用の方との給付のバランスを考慮したと説明されました。
 到底納得できません。考慮すべきは、暮らし、暮らせる休業補償になっているかどうかだと思うんですね。大幅な引上げが必要だと思います。いかがですか。

#417
○国務大臣(加藤勝信君) これまでも総理からお話がありましたように、まさに個人で業務委託契約等で仕事をされている方、多岐、働き方や報酬が多種多様だということで、正直言って、これがあるがためになかなか踏み込めなかった。実際支払われている予定だった金額の把握もなかなか難しいという中で、迅速に支援をする必要、そして雇用保険における失業給付金の日額上限とのバランス、また、先ほどありましたが、雇用保険の対象とならない方への給付のバランス、さらには、雇用されている方についても勤務実績により支払水準は様々であることのバランスということを考えて、雇用者の上限額の半額程度、先ほど申し上げた考え方にのっとって、しかも定額で全てのそうした対象の方には全てお支払いするということにしたところであります。

#418
○倉林明子君 いや、この定額が少な過ぎるというのが問題なんですよね。
 これ、給付を受けられるフリーランスというのは、業務委託型など限定されているということも問題です。これ、休まざるを得なかった全ての保護者、給付対象と私はすべきだというふうに思います。
 次に、この新たな助成制度についても改めてお聞きしたいと思います。(資料提示)
 休校に伴う新しい助成制度がこれ使えないという声が本当に多く寄せられております。一般論として、厚労大臣に、あっ、総理に確認したいと思いますけれども、特別休暇の適用は年次有給休暇がない場合に限るので、年次有給休暇に優先し特別休暇を適用するなどの濫用は行わないように注意すること、こんな指示を出した場合、この指示は制度の趣旨に明らかに反すると思いますけれども、いかがですか。

#419
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 年次有給休暇は、原則として労働者の請求する時季に与えなければならないものとされており、使用者が一方的に取得させることは許されないとされているところであります。なお、ということでございます。
 これ、日本郵政について念頭に置かれて質問しておられると思うわけでございますが、今般の臨時休校要請を受けた対応として、現在、年次有給休暇と無給の特別休暇のいずれかを選択可能とする対応を行っているところでありますが、政府の方針を踏まえ、希望する保護者の皆さんには有給の特別休暇が利用できるよう制度を改めるというふうに聞いているところでございます。

#420
○倉林明子君 そのとおり、日本郵政グループです。日本郵政グループが文書で、三月四日、指示出しているんですね。先ほど来答弁もありましたように、改善する方向を出しているということですけれども、まだ現場には届いておりません。しっかり文書で撤回させるよう指示、指示も、撤回させるように求めておきたいと思います。
 次なんですけれども、この制度の詳細見て、ちょっとがっくりきたんですね。注目していただきたいのは赤線のところなんです。これ、春休み、日曜日など元々休みの日は対象外となっているんですね。
 つまり、これ、通常の春休みとは異なるんですね、今回の春休みは。これ、一斉休校の延長線上にあって、そして年度末ということでもありますから、年休が残っていないという人が少なくないんですね。私、せめて、この制度の活用を促進するという観点からも春休み期間は対象にすべきだと思う。どうでしょうか。

#421
○国務大臣(加藤勝信君) 今回は、子供の世話をする働く方が希望に応じて有給の休暇を取得できるようという中で、小中学校の臨時休業を言わば政府の方から要請をした、こういった背景で、まさに期間は臨時休業に伴う休暇取得ということでありますから、通常の春休み期間を含め元々学校等が休みになることが予定されている期間、これは臨時休業の期間に含まれないことから、今お示しをされているように、この間に取得した休暇は支給対象とならないということになっております。
 ただ、この期間において、新型コロナウイルスに感染した又は風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある子供の世話を行う場合、これは支給対象にはなるところであります。

#422
○倉林明子君 いやいや、本当に使えるようにしてほしいから言っているんですよ。
 日額八千三百三十円というのは東京の最賃程度なんです。この額超えたら企業の持ち出しになる。企業は負担を嫌って、日本郵政でさえこんな指示出していたということも明らかになったんですね。企業が使わないとしても、私は救済されるべきだと思う。個人が直接申請すれば給付受けられるようにすべきだと思う。
 これ、上限額もすごくハードルになっているわけです。思い切って引上げを求めたい。どうですか。

#423
○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、助成金の趣旨でありますけれども、政府の要請を受けて行われた小学校の臨時休業等に伴って子供の世話をされる働く方が休暇を取得した場合に、その働く方の所得が減少しないように休暇を有給として提供する事業主に対する支援ということでありますから、基本的に、間接的には働く方につながるわけであります、雇用が守られるということでありますけれども、したがって、提供者は直接は事業主になるということであります。
 また、日額上限のお話がありましたが、これも、雇用保険の失業給付の支給額との均衡を図るという観点から、雇用保険の基本手当日額八千三百三十円、これを言わば上限として設定したところであります。

#424
○倉林明子君 そういう上限設定等がこの制度利用にブレーキ掛かっているということを指摘していますので、しっかり受け止めて再検討を求めたい。思い切った休業補償にやっぱり踏み切っていくという段階になっているということも強く指摘をしたいと思います。
 次に、医療機関や介護施設等でマスク、消毒液足りない、この声、深刻です。今日も紹介ありました。
 多くのところが、伺っている話でいうと、在庫切れ寸前なんですね。一日一枚の利用制限が一週間に一枚になったと、こういう事態が起こっています。これでいいのかと。自分が感染しないか、感染させないか、不安抱えながら勤務しているんですね、医療従事者。マスクや消毒液の確保をするというのは、もう医療・介護従事者を感染から守るという必要最小限のものですね。
 そこで、政府が買い取るとした医療機関向けのマスク一千五百万枚、介護施設等の二千万枚、これ、それぞれがいつまでに各現場にどれだけの枚数が届くのか、ここ、一番今、現場知りたがっています。説明ください。

#425
○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、各府省の保有するマスク、これ約二百五十万枚、これは都道府県を介して医療機関にお届けすることにしておりますが、都道府県には本日到着する見込みであります。十八日、明後日ですね、明後日までには医療機関に届けていただきたい、これは都道府県にお願いをしております。
 それから、千五百万枚のお話がありました。これは輸入と国内とそれぞれ確保しなきゃなりませんので、なかなかその調整に今苦慮はしておりますが、来週から順次、都道府県を通じて医療機関まで提供していきたい。ちょっと時間は少しいろいろ幅があると思います。
 それから最後、二千万枚の布マスク、これについては、今月末から四月にかけて介護現場等に届けていきたいと考えています。

#426
○倉林明子君 病院、診療所だけを合わせてみても、全国で十八万か所ですよね。これ、一事業所当たり、一医療機関当たりでならしてみると、一か所八十三枚、一千五百万枚確保してもなんですよ、全然足らぬのです。一千五百万枚で終わるわけにもいかぬのですよ。
 だから、焼け石に水という状況で、これはマスクを継続使用せざるを得ないということで、何が起こっているか。先ほど紹介もあったけど、逆に感染リスク高まるんですよね、長期間使うことで。それは、自分の感染リスクを高めると同時に、相手にも感染リスク高める、だから使わないという判断している医者だって出ているんですよ。これは極めて感染リスクを医療現場で広げることにつながるんです。つまり、要は、診察していた医師が感染源となる集団感染、これもう発生していますよね。私はこれが広がったらえらいことになると思っているわけです。手術の中止、休診、検討しているところもあるし、踏み込んでいるところもあるということです。
 医療機関、介護福祉施設などの必要数、これ明らかにして、私は政府が一括購入してしっかり配布する、必要だと思う。どうでしょうか。

#427
○国務大臣(加藤勝信君) それ以外にも、先ほど申し上げた以外にも、優先供給メカニズムということで、メーカー、卸からやらせていただく。全体として見ると、医療用マスクも需要に比べて供給がまだ十分には至っていない中で、より必要とするところ、医療機関の中には一定程度在庫を持っているところもないことはないです。他方で、もうぎりぎりのところで、いやむしろぎりぎりを超えているところもあるということも承知をしておりますから、むしろそういうところに手厚く今回のものを配らせていただくということで、まず一千五百万枚確保させていただいて、まずこの供給を行っていく。
 別にこれでおしまいということじゃありません。今後、様子を見ながら、必要に応じ、しっかりと必要なところに必要なマスクが届くように努力をしていきたいと思います。

#428
○倉林明子君 もう直ちに必要なところは、本当に感染のリスクにおびえながらやっていると。一刻も早く一括購入で対応を強く求めたい。
 それで、最低限の感染対策もままならない中で、厚労省が全国の自治体に求めたのは、感染ピーク時に備えた医療提供体制の整備ということです。先ほど紹介もありました。この推計によりますと、最大限必要となる外来患者数、入院病床数、重症者数、全国、全部合わせれば何ぼになるのか、御説明ください。数だけで結構です。

#429
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 三月六日に各都道府県等宛てに発出した事務連絡では、各都道府県において、国内で新型コロナウイルス感染症患者数が大幅に増えたときに備えていただくための、ピーク時の外来受診患者数、入院治療が必要な患者数、重症者数を計算して、医療需要の目安として活用していただき、地域の実情に応じて医療提供体制を整備していただくように要請を行ったところでございます。
 そういう趣旨でございますので、各都道府県等によって新型コロナウイルス感染症の患者数のピークが迎える時期が異なる等の状況がございますので、単純に各自治体が算出するピーク時の患者数を足し合わせた数を全国におけるピーク時の患者数とすることは不適切であるというふうに考えておりまして、通知にもその旨記載させていただいているところでございます。

#430
○倉林明子君 それはそれぞれのピーク時が重なるということはあり得ないでしょうけれども、重ならないという担保もないんですよね。
 一体どの程度の、最大限のピーク時の外来の患者数や入院病床数や重症患者数はどれだけになるのか、その数については全体数の把握って必要だと思うんですよ。それ、もう一度説明できませんか。把握していませんか。

#431
○政府参考人(宮嵜雅則君) 繰り返しになりますが、先ほども申し上げましたように、各自治体のピーク時が異なるということ、それからピークの重なり方がどういうふうになるかということも、それはさすがに難しい話でございますので、単純に足し上げる数値をもって考えるというような形は適切ではないということは通知でも示させていただいておりまして、各自治体において、まず計算していただいて、どういう医療提供体制、役割分担をしていくかとか、どういうふうに供給体制を確保していくかということに御検討をまずいただきたいということで示させていただいたものでございます。

#432
○倉林明子君 いや、全体の医療提供体制にやっぱり国は責任を持つと、大きな任務があると思うんですね。
 東京でこれ試算した数として報道ありましたのは、外来で一日四万五千人、入院で二万人、重症は六百九十人だというんですね。これ、相当な規模になります、全国で足し上げていけば。
 そこで、感染症指定医療機関、国立病院機構などの公的医療機関等をこれ最大限活用しても五千床だという説明で来ました。ところが、総理は十四日土曜日の記者会見で、一万二千床の空き病床を確保したと説明されました。これはどういう根拠ですか。

#433
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 全国にございます感染症の指定医療機関が今全部で二千床ほどございますが、その医療機関の感染症指定病床で空いているところが一千床ということでございます。それに加えまして、これまでは、十六の府県で感染症指定医療機関の指定病床以外の一般病床がどのくらい空いているのかというのを御回答をいただいたところが、十六の府県で四千だったところでございますが、今現在、三月十日の時点で数値を拾い直しまして、三十八の府県で一万一千床余りということでございますので、合計して一万二千床を超える病床を確保できるのではないかということでお示しさせていただいている数字でございます。

#434
○倉林明子君 今ある空床を積算した結果だということだと理解いたしました。
 これ、本当に機能させようと思ったら、人工呼吸器、感染症対策を取った個室の対応等が必要になります。個室で確保できているのか。
 呼吸器の見通しは三千個という見通し、確保できているんだと総理説明ありましたけれども、これは、どこにどういう形で確保されていて、直ちに供給できることになっているんでしょうか。いかがですか。

#435
○政府参考人(宮嵜雅則君) 人工呼吸器につきましては、重症者の治療に必要になるということで、現時点でオールジャパンで三千個確保しているということをお示ししておりますが、さらに、三月十日に取りまとめました緊急対策の第二弾で、病床を確保するための支援策とか人工呼吸器等の設備導入に係る補助等の支援策を盛り込みまして、最大限そういうものを活用して、医療提供体制の整備を国としても支援していきたいと考えておりますし、地方自治体でも整備していただきたいというふうに考えているところでございます。

#436
○倉林明子君 じゃ、今の答弁でいいますと、人工呼吸器はオールジャパンで確保しているということは、それぞれのところにある分を足し上げて三千個あるということで理解、いいのか、これ確認します。
 そして、新たに追加的に確保する場合は、人工呼吸器の購入補助ということで第二弾を打ち出されました。これ、二分の一の補助にとどまっております。半分はどこが負担することになるのか。そして、医師、看護師の体制がなかったら空床は使えません。これ、どうするおつもりでしょうか。

#437
○政府参考人(宮嵜雅則君) 済みません。人工呼吸器の方でございますが、今現在、全ての都道府県、医療機関から報告があったわけではございませんが、感染症指定医療機関につきましては、オールジャパンで六千五百ほどあるところでございますけれども、そのうち三千が今使用していないというお答えを三月十日のときにいただいたので三千というようなことを申し上げさせていただきました。
 それも含めて、人員につきましても、病床の確保、支援策等を御活用いただきながら、医療機関の方で適切に御判断いただきながら確保していただけるようにお願いしてまいりたいと考えております。

#438
○倉林明子君 医師、看護師体制はどうですか。

#439
○政府参考人(宮嵜雅則君) 先ほど来申し上げましたが、地域での医療体制、それから病院での医療体制を考える中で、それぞれの医療機関において適切に判断していただいて確保していただけるようにお願いしてまいりたいというふうに考えております。

#440
○倉林明子君 それはあんまりやないかと思うんですよね。これ、新しく空いているところを動かそうと思ったら、新たに体制がなかったら動かせませんよ。それはベッドがあったら使えるという話じゃないんですよ。感染症対策して、重症な人たちを治療するということでの確保が求められているわけですよね。今でさえ看護師確保なんて物すごい苦労していますよ。医師も足りません。こういう状況で丸投げしたら、現場がどんなことになるかということですよ。
 私は、人工呼吸器ももちろん、必要な機材については国が全額補助しますと、これはっきり言うべきだし、看護師の確保で第二弾で出ているのは、一斉休校の代替えの分の職員確保で提案があるだけなんですよね。つまり、こういう部分についても、体制の確保についても国が責任を持つんだと私ははっきり言うべきだと思います。これは総理、お願いします。これは総理よね、お金の話だから。

#441
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから答弁させていただいているように、機器等については、委員からは全額国費ということでありますけれども、今半分国費で半分が地方負担、そのうち八割は交付税で対応するということになっているということであります。
 それから、人員についても、今わざわざこのために空けている場合には一定金額をお払いするという仕組みもあります。それから、実際に入れば、診療がなされれば当然診療報酬は出るということになります。
 ただ、その上で申し上げると、やはりこれだけ、そのピーク時の今、姿を先ほどから議論させていただいていますから、そうなると、ばらばらで、それぞれの病院がばらばらで対応して本当にやり切れるのか、集約するということも必要になってくるわけでありますから、そのときに、じゃ、どういう形で、単に集約しろというだけじゃなくて、言わば費用面も含めてどうするんだということも当然付いてこなきゃいけません。
 その辺も含めて、中で我々もしっかり議論しながら、それぞれの地域が、先ほど申し上げた、今我々の一つの推計をしていただいている病院、失礼、感染者の、あるいは重症者の状況に対してどういう医療提供体制を組んでいくのか、それも聞かせていただきながら、我々一緒になって、それぞれの地域において感染者が増えても対応できる、こういった状況をつくっていきたいというふうに思います。

#442
○倉林明子君 総理、やっぱりこの体制つくる上で必要な資材、必要な人員体制について国が責任を持って費用補填するんだとはっきり示すべきだと私は思う。どうですか。

#443
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど厚労大臣から答弁させていただきました。人工呼吸器等の設備導入に係る公費による補助でございますが、これは国が二分の一で地方が二分の一で、うち八〇%は特別交付税措置を行っていくということでございますから、多くを国としてしっかりと補助をしていくということになるわけでございますし、また、緊急時における病床の確保に係る公費による全額の支援等の施策を盛り込んだところでありまして、こうした財政支援等を通じて、人員確保を含めて地域における医療提供体制の整備を支援をしていく考えでございます。

#444
○倉林明子君 いや、支援をするというのは分かったので、その中身として、全額やっぱり必要なお金は国が責任持つよと、そういう裏打ちをしてこそ自治体が安心して取り組めるんじゃないでしょうかね。私、余りにもこれ自治体丸投げ、病院丸投げになっているんじゃないかということを強く指摘したいと思います。
 そこで、新型コロナ感染者の入院治療を担う中核ということで、先ほど空床の確認をしたら、四千床の空床があったので足し上げて一万二千床だという説明だったかと思うんです。中核となるのは公立・公的病院、これは間違いないと思うんですけれども、私、公表されている第二種感染症指定医療機関、これ平成三十一年度現在のものですけれども、三百五十一か所あります。結核病床は百八十四か所あります。
 私、確認したいと思うんですね。この中で公立・公的病院の再編統合計画に名指しで指定されている病院があるはずなんです。何か所あるか、つかんでいますか。

#445
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 今御指摘をいただきました名指しでの公立・公的病院の指摘というのは、別途行っております地域医療構想を進めるためにそれぞれの都道府県がお立ていただいた計画に対して、それぞれの取組について、私ども一定の今後議論をいただくためのコメントをさせていただいて、議論を地域で深めていただくために申し上げたことをお指しなのかと思います。
 具体的な、今いただきました感染症指定医療機関などの中と、今私どもが御指摘をさせていただいた医療機関についての最終的に合わせた数字については、今手元にございません。

#446
○倉林明子君 私が突合して数えてみました。全部で全国で四十四か所見付けることができました。ここには病院の、病床の再編統合を求めているんですよね。およそ一割です。こういう空床を当てにしながら、一方では再編統合を求める計画も、これ今同時進行しているということじゃないでしょうか。どうですか。

#447
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 まず、今御指摘いただきました、公立、公的の私どもが指摘をしているというのを超えまして、先ほど来御議論ありますように、感染症病床全体の中の九割以上が公立・公的医療機関で担っていただいているという事実がございます。
 したがって、感染症医療あるいは今後の地域医療の中での感染症対策をお考えいただくために公立、公的の果たす役割は極めて大きく、先ほど来御議論ございましたように、今回の新型コロナにおきましても、それぞれの地域において公立、公的を含めてどういう医療体制を今後の感染の増加の中で取るかということについては御議論をいただいていますし、私ども国としても最大限の支援をさせていただきたいと思います。
 一方、その地域医療構想に基づいて、公立、公的について御議論を更にお願いしておりますのは、私どもとして、それぞれの個別の医療機関に対して、将来の担うべき役割あるいはその在り方について機械的にこうあるべしということを申し上げているものではございませんで、ましてやそれぞれに対して廃止を求めているものでもございません。
 地域における今後の地域医療構想の進展に向けて議論を更に進捗させていただきたいということから御指摘を申し上げているものでございますので、それぞれの地域の実情の中において、感染症対策も含めて医療提供体制、公的、公立の在り方について御議論をいただければというふうに考えてございます。

#448
○倉林明子君 いや、かき集めた空床というのはどういう空床かというのを現実、リアルに私は見た方がいいと思いますよ。
 公的・公立病院の中で空床にならざるを得ない事態というのはどういうことかといったら、多くは医師や看護師が確保できないから今空床になっているんですよ。こういう空床を活用するという一方で、こうした再編統合計画に指定医療機関さえも入れ込んでいるんですね。これは矛盾していると思うんですよ。総理、どうですか。

#449
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 まず、先ほど御質問ありました、具体的に現在の公立、公的の対応方針の再検証を求めております医療機関が感染症病床についてどのようにあるかという点についてはお答えできませんでした。失礼いたしました。二十六施設という形で私ども把握をしてございます。
 その上で、御指摘ございますけれども、私どもとしては、現在のこのコロナの状況の中において、地域においてどのような医療体制をその感染の状況において取っていただくかということ、これはこれとしてしっかり考えていただきながら、将来のそれぞれの地域の人口動向なども見ながら、地域医療構想については一定の御議論を積み重ねていただければというふうに思っております。

#450
○倉林明子君 片っ方では空床を当てにして看護体制の担保もない、医師や看護体制の担保もない。それなのに、こうした、全体としては公立・公的病院を減らせと、ああ、じゃない、再編統合見直せということになっているから矛盾していると言っているんですよ。
 この再編統合計画というのは、こういうコロナの感染状況を踏まえれば、もっと必要になる病床があると言っているわけですよ。こういう計画、再編統合計画については、一旦白紙に戻して感染症対策を含めた病床計画に見直すべきだと、一旦白紙に戻して見直すべきだ。いかがですか。

#451
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地域医療構想は、地域の医療ニーズに合わせて効率的で質の高い医療、地域医療提供体制の確立、確保を目指して取り組むものでありまして、地域の医療機関が担うべき役割や在り方などを機械的に決めるものではございません。
 公立そして公的医療機関等については、ほとんどの感染症病床を担い、そしてまた感染症対策において重要な役割を果たしていただいていると承知をしております。このような機能や役割も含めまして、それぞれの地域において必要とされる医療提供体制の議論を深めていただきたいと考えておりまして、なお、国としても、地域の感染症対策にとって重要な役割を果たしている感染症指定医療機関の整備など、その体制の確保について引き続き必要な支援を行ってまいりたいと考えています。

#452
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。

#453
○倉林明子君 はい。
 人がいなければ、活用できる空床というのはないんです。この公立・公的病院が感染症で果たす役割というのは極めて重要ですよ。だからこそ、再編統合計画については一旦白紙、撤回することを強く求めて、質問を終わります。

#454
○委員長(金子原二郎君) 以上で倉林明子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて、現下の諸課題(新型コロナウイルス対応等)に関する集中審議は終了いたしました。
 次回は明十七日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト