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2020/04/07 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 農林水産委員会 第9号 令和2年4月7日
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2020/04/07 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 農林水産委員会 第9号 令和2年4月7日

#1
令和二年四月七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         江島  潔君
    理 事
                高野光二郎君
                堂故  茂君
                舞立 昇治君
                徳永 エリ君
                宮沢 由佳君
    委 員
                岩井 茂樹君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                宮崎 雅夫君
                山田 修路君
                山田 俊男君
                石垣のりこ君
                打越さく良君
                郡司  彰君
                森 ゆうこ君
                河野 義博君
                塩田 博昭君
                谷合 正明君
                石井 苗子君
                紙  智子君
   国務大臣
       農林水産大臣   江藤  拓君
   副大臣
       法務副大臣    義家 弘介君
       農林水産副大臣  加藤 寛治君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       藤木 眞也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣官房日本経
       済再生総合事務
       局次長      風木  淳君
       内閣官房日本経
       済再生総合事務
       局参事官     永井 春信君
       内閣府大臣官房
       長        大塚 幸寛君
       内閣府大臣官房
       審議官      藤原 朋子君
       消費者庁政策立
       案総括審議官   橋本 次郎君
       出入国在留管理
       庁出入国管理部
       長        石岡 邦章君
       外務省大臣官房
       参事官      齋田 伸一君
       文部科学省総合
       教育政策局社会
       教育振興総括官  寺門 成真君
       厚生労働省大臣
       官房政策立案総
       括審議官     山田 雅彦君
       厚生労働省大臣
       官房生活衛生・
       食品安全審議官  浅沼 一成君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      依田  泰君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  浅川 京子君
       農林水産省大臣
       官房政策立案総
       括審議官     岩濱 洋海君
       農林水産省消費
       ・安全局長    新井ゆたか君
       農林水産省食料
       産業局長     塩川 白良君
       農林水産省生産
       局長       水田 正和君
       農林水産省経営
       局長       横山  紳君
       農林水産省政策
       統括官      天羽  隆君
       林野庁長官    本郷 浩二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (新型コロナウイルス感染症拡大時における食
 料安定供給に関する件)
 (ジャガイモシロシストセンチュウ対策に関す
 る件)
 (家畜伝染病対策に関する件)
 (食品ロス削減に向けた取組に関する件)
○家畜改良増殖法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に関する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(江島潔君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房日本経済再生総合事務局次長風木淳君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#4
○委員長(江島潔君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#5
○打越さく良君 立憲・国民.新緑風会・社民の打越さく良です。
 まず、新型コロナウイルスの感染症の拡大の対応に日々御尽力されている方々に敬意を表します。農林水産省としても日々対応に追われていることとお察し申し上げます。
 省内の対策本部の会合は四月六日第十二回までで、さらに、各農政局ごとに会合を行っていらっしゃることと思います。全体の会合について、三月六日の第六回の概要、議事概要がホームページに掲載していただいているんですけれども、それにとどまっていらっしゃる、各農政局ごとの会合の議事録あるいは議事概要はホームページにないということで、まず、対策本部及び各農政局ごとの議事概要、議事録の今後の開示の御予定をお知らせください。

#6
○政府参考人(岩濱洋海君) お答えいたします。
 農林水産省の対策本部の議事概要につきましては、先生の御指摘どおり、発言内容の確認等精査を終えたものを六回までを公表させていただいております。第七回から第十二回の議事録の概要についても、発言内容の確認等の精査ができましたものから順次公表する予定です。七回から九回までは、ほぼ今精査を終えるような段階に来ておりますので、早めに公表させていただきたいというふうに考えております。
 もう一つ御指摘ございました地方農政局においても、実は新型コロナウイルス対策本部を開催しております。随時、先生の御指摘はその議事録についても公開したらどうかということというふうに思っておりますが、開催状況については農水省のホームページにおいて実施状況を掲載させていただいておりまして、これまで五十六回開催をさせていただいているというふうに考えております。
 ウイルスに関する地方の議事については、農林水産省新型コロナウイルス対策本部の主に議事内容を各局なり各地方部局に伝えるということで、情報共有が専らのそのいわゆる議事内容でございますので、農水省におけます経緯を含めた意思決定に係る過程とは考えておりませんで、作成をしていないという状況でございます。

#7
○打越さく良君 御説明承ったんですけれども、やっぱり意思決定の過程を記録し、保管し、公開するということの意義に鑑みると、本当にお忙しいとは思うんですけれども、重ねて、議事録の作成、開示をお願いしたいと思います。
 次の質問をさせていただきますが、農林水産省のホームページで食料の在庫は十分あるとかそういったことを呼びかけていただいて、皆さんが安心していただけるようにしていただいていると思うんですが、また、関連事業者の方々で感染者が出た場合のガイドラインなども発出していただいている。でも、やっぱり仮に緊急事態宣言が出された場合に、そもそも仕事に出ていいのかとか何をどうしたらいいのかということを本当に、事業者の方々も農業者、第一次産業をやっている方々も本当に心配で御不安だと思うんですね。
 それで、宣言が出ていなくても出たとしても、本当に、忘年会や歓迎会とか書き入れ時にもかかわらず、自粛要請という形でもう売上げが本当に各地で激減して、やっていけないということを地元の外食業の方々とかホテルの方々からも伺ってまいりました。本当に、事業者の方々、メーカー、卸、物流の関係者、消費者も心配なさっていると思います。
 農林水産省からフードバンクに情報提供してくださって大変好評だということですが、ただ、緊急事態宣言が出たら、そうした食品関連業者とかフードバンクの方もストップせざるを得ないんじゃないかといったような気掛かりもあるようです。宣言が出される地域だけではなくてほかの地域にも関わっていることですし、でも一方で、医療の現場でも一刻も早くと、医療崩壊になってしまうという声も聞こえますから、専門家の知見を踏まえて、必要なときにはちゅうちょなく出さざるを得ない状況であるというふうには理解しております。
 大臣は、新型インフルエンザ等特別措置法上、指定行政機関の長として様々な要請をなさることができるわけですけれども、どのような要請をすることになるのか、教えていただければお願いします。

#8
○国務大臣(江藤拓君) これまでも様々な要請をさせていただいてまいりましたので、大きく緊急事態宣言がなされたからといって内容が変わるとは余り考えてはおりません。しかし、もう既に農政局の方には、緊急事態宣言がなされたら出荷ができないんじゃないかという生産者の方の御心配の声が相談窓口に随分寄せられておりますので、そういった誤解をまずしっかり取るということが大事だと思います。
 先生おっしゃったように、買物に行ってはいけないのかということはありますので、実は、今日午後に農林省のホームページ等に私のメッセージを載せるつもりですけれども、是非お買物には普通どおり行っていただいて、基本的には、例えば従業員の方で、イオンで、昨日報道されましたけど、閉まる店舗はあっても、基本的には店舗は通常どおり経営されますし、物流も確保されておりますし、生産現場も今までどおり動いているということでございます。そして、在庫につきましても、棚上げ備蓄、民間備蓄、それからマークアップに係る小麦の備蓄等もしっかりありますし、それから飼料についても備蓄がありますので、余り御心配なさらないようにお願いしたいと思います。
 ただ、大事なことは、お買物に行ったときに、レジに並ぶときにできるだけ距離を取っていただくとか、それから、お店に出ている方々、販売員の方々はやはり怖い思いをしながらレジを打ったり商品を並べたりしておられるわけですから、そういった方々に対する一般消費者の方々の思いやりというか御配慮もお願いするようなメッセージも農林水産省としては発出をさせていただきたいと思っております。
 法律的には、新型インフルエンザ対策特別措置法上のこの緊急事態に係る規定の中では、五十条、それから五十一条、五十九条ありますので、これは知事が発出することになりますが、食料品の物資及び資材の供給要請があった場合の対応、それから備蓄物資、先ほど申し上げました、必要であれば棚上げ備蓄、そういった民間備蓄も含めた供給、そして、五十九条では食料品等を含む生活関連物資の価格安定、これ、もし価格が、この機会につり上げるようなことが、不当な価格操作があった場合は、我々、食品Gメンとかそういったものをスタッフとして持っておりますので、そういったものが現地を回って指導をするようなことも考えております。

#9
○打越さく良君 今、大変詳しく対策についてお知らせいただいたんですけど、いま一度、端的に、食品など生活関連物資の安定供給というものが緊急事態宣言が出されるとばたっとおかしくなってしまうんじゃないかというふうに思っている方々がいらっしゃるようなんですよね、それで昨日も何か買占めなども起こったということなので。
 もう一度、改めて、仮に出た場合でも大丈夫なんだということであれば、そういったメッセージをお願いしたいんですけれども。

#10
○国務大臣(江藤拓君) 一番大事なことは、まず、生産現場が止まっていない。それから、輸入も、一部の新聞に、輸出元の国が輸出制限を始めたという報道が一部ありました。不安になられた方もおられるかもしれませんが、例えばロシアの場合、七百万トンという枠でやっています、小麦とかトウモロコシとか、丸めて七百万トンなんですけれども。しかし、輸出実績は七百二十万トンですから、七百二十万トンの過去実績に対して七百万トンの枠ということであれば、まあ過去実績ベースの輸出はするんだよということであります。
 今後、G20があります。これは農業大臣会合も当然あるわけですけれども、テレビ会議になりますが、その場面でも我々は、輸入国としてWTO上の規定に基づいて、しっかり輸出する国は日本に食料、それから飼料、そういったものを供給してほしいということは日本の農林大臣としてしっかり伝えるつもりであります。
 そして、この昨今の状況に鑑みて、食品製造メーカーの方々、カップ麺とかそういう加工メーカーの方々は在庫の放出もしていただいておりますし、基本的には、製造キャパを一・二倍から一・三倍に今上げておりますので、通常よりも物は実は豊富にある状況に今なっておりますので。御心配な気持ちは分かりますけれども、製造現場でも今まで以上の稼働率を確保している、それから輸入も滞っていない、国内の生産現場は春の作付けに向かってもう一生懸命頑張ってくださっている、ですから食料の供給に対する御心配はないということを御理解いただいて、買い急ぎとか買いだめ等を是非控えていただきますように、しっかりとしたメッセージを出したいと思っております。

#11
○打越さく良君 本当に力強いメッセージだと思いますけれども。
 農林水産省の方で、今、SNSでの発信も話題だと思いますけれども、本当にそういったものもいろいろ使っていただいて、私なんかは日々農林水産省のホームページをチェックしていますけど、そういう方は少ないと思うので、是非、SNSでも安心だということを発信していただきたいというふうにお願いします。
 それから、ちょっと立て込んでまいりましたので少しはしょりますけれども、私、本当にこのコロナウイルス感染症の拡大で、つくづく、持続可能な開発目標、SDGsというものをしっかりと心に刻まなければなと、やっぱり誰一人取り残さないということを強調されるべきなんじゃないかというふうに思っております。
 それで、何か、それがむしろそういった誰一人取り残さないということとは逆行するんじゃないかということを恐れているのが、社会的距離戦略ということですね。それは本当にやむを得ないと思うんですね。コロナウイルス感染症拡大を防止するために、人が密集しないで距離を取っていくということの戦略は必要だとは思うんですけれども。
 それで、四月三日の大臣のメッセージで、なるべく、なるべくというか混雑を避けて買物をしていただくようお願いします、人との距離を空けて密集を避けると感染の危険性が下がります、これは社会的距離戦略の一環ということでよろしいでしょうか。社会的距離戦略の一環ということでよろしいかどうかです。(発言する者あり)
 ごめんなさい、聞こえづらいですか。じゃ、もう一回言います。済みません。
 大臣のメッセージで、混雑を避けて買物をしていただくようお願いします、人と距離を空けて密集を避けると感染の危険性が下がりますというのは、社会的距離戦略で、感染症を抑えるためというものの一環でしょうかということです。済みません。

#12
○国務大臣(江藤拓君) おっしゃるとおりだと思っております。
 これは、購買者の方々にも是非、大体、主婦の方々は特に何時頃が混むのかということは知見として知っている方も多うございますから、この時間は避けようとか工夫をしていただくことも大事ですし、また、この間、徳永先生からも御指摘をいただいたように、大手のスーパーのチェーン店の方々に対しては、できることであれば、事と次第によってはですけれども、これ、要請ベースしかできませんのでやれと言うことはできませんけれども、例えばお年寄りが中心に買物をする時間帯を設けるであるとか、そういった時間帯による仕分ということもお願いをして、今、相談もしておりますが。しかし、そのお年寄りの時間帯にお店に行った主婦の方が今度はお店に入れなかったときに、また出直さなきゃいけないのというような混乱が起こるのもその一方で困るねということもあって、実行するのであれば、事前に十二分な周知を地域住民の方々に行った上でやらなきゃいけないということがありますので。
 やれることはたくさんあると思いますけれども、しかし、そのことで現場に混乱が起きないように、しっかりとした周知とかお知らせの努力もさせていただこうと思っております。

#13
○打越さく良君 その社会的距離戦略というのは本当に大切だと思うんですけれども、ただ、そのために何か人が社会的に孤立することがますますひどくなるとか、そういうことは避けなければいけないと。貧困や格差というものが拡大してしまうということになると、SDGsの誰一人取り残さない、経済的、社会的包摂というものに逆行するというふうに懸念しますので、その点を忘れないでいただきたいのですが、いかがでしょうか。

#14
○副大臣(加藤寛治君) お答えいたします。
 農林水産業は、御案内のとおりに、農地や水等の自然界の物質循環を利用して経済、社会、環境の要素をバランスよく発展させていくというSDGsの理念を実現するために大きな役割を担っております。農林水産省といたしましても、SDGsの達成に向けて積極的に貢献をしてまいりたいと考えております。
 SDGsの達成に当たりましては、誰一人取り残さない持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現するという理念が重要であると、このように考えております。

#15
○打越さく良君 SDGsの十七の目標というものを日本は達成できていると言えないというふうに思います。
 例えば、SDGsにはあらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせるという目標がありまして、二〇三〇年までに各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある全ての年齢層の男性、女性、子供の割合を半減させるというものがありますが、日本では子供の相対的貧困率はどのように推移しているでしょうか。

#16
○政府参考人(山田雅彦君) お答えします。
 子供の貧困率につきましては、一三・九%ということで、三十六か国中二十三位ということになっております。事前にお話しいただいていた一人親世帯の貧困率については、五〇・八%ということで、OECD加盟国三十六か国中三十四位ということになっております。

#17
○打越さく良君 今お答えいただきましたけれども、用意しました資料の一と二でそのとおり示しました。
 なかなか、残念ながら、二〇一二年に比べたら二〇一五年は下がっていますけれども、六人に一人ぐらいの割合ということで、とても軽視はできない数字であると思いますし、一人親に至っては半数以上ということで、大変厳しい状態にあるという方々のことを忘れてはいけないというふうに思っております。
 自治体が行っている子供の貧困調査から、子供世帯において食品の不足は決して珍しくないということが明らかになっています。資料の三つ目を御覧いただきたいと思います。
 新潟県では、子育て世帯で食料が買えなかった経験がよくあった、時々あった、まれにあったと回答した割合は、就学前の児童で一四・四%、小学生で一四・三%、中学生二〇・五%、高校生一三・七%ということで、就学前、小学生、高校生の六人に一人、中学生の五人に一人という高い割合で経験があるということです。かなり過酷な状況に置かれた子供たちが少なくないというふうに言えると思います。
 また、世帯収入と子供が野菜を食べる割合、肉、魚の加工品、インスタント麺を食べる頻度との関係もあるのではないでしょうか。この点把握されているか、教えてください。

#18
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。
 世帯収入と子供の食生活の関連につきましては、厚生労働科学研究費補助金による研究事業におきまして、世帯収入別で二群に分けて調査検討を行っております。議員の資料の方にも載っておりますこの村山先生の研究でございます。
 この調査によりますと、世帯年収の低い群の世帯の子供さんは、家での野菜摂取頻度が少なく、魚や肉の加工品、インスタント麺を食べる頻度が多いと、また、朝食のこともございまして、朝食の摂取頻度が低いなどの結果が得られています。
 今後とも、厚生労働省といたしましては、健康格差の縮小やSDGsの実現に向け、引き続き、実態の把握や先進的な取組の収集等の健康格差の縮小に向けた取組を推進してまいりたいと考えておるところでございます。

#19
○打越さく良君 本当に食というものは生活の根幹であると思うんですけれども、それでさえ、子供たちのいる家庭、本当に子供たちを健やかに育てていきたいというふうに思っているはずの家庭でも切り詰めざるを得ない状況にあるということで、これは、決してその保護者が栄養バランスは何だろうかとかそういうことを知らないということではないと思うんですが。
 農林水産省は食育について積極的に取り組むということですけれども、食育についてどのような指針を持って取り組まれているのか、教えてください。

#20
○国務大臣(江藤拓君) 今先生がおっしゃったような状況があるということを鑑み、平成二十八年の三月に第三次食育推進基本計画、これにおいては、一人親世帯が増加していること、それとか、多様な暮らしに対応した食育の推進の中で、貧困の状況の中にある子供に対する支援が重要だということを明記をさせていただいたというところでございます。ですから、農林水産省も、食育の中でも極めて重要な課題だという位置付けはしております。
 ですから、先生がお示しいただいたように、非常にこれだけの経済大国と言われる日本で、誰一人取り残さないといいながら、未来を担う子供たちがこのような状況にあることは何とかしたいという気持ちは、強く私自身も持っております。
 食品ロスも六百四十三万トン毎年出ている中で、半分は捨てられてしまっているというような状況、それから、やはりスーパーに行っても、うちの嫁もそうなんですけど、なるべく日付の新しいやつを、賞味期限の長いやつを後ろの方から、まあこれは、そういうものですよね。
 というようなこともあって、三分の一ルールの見直しとかいろんなことはやりましたけれども、しかし、厚労省は厚労省としてやるということではなくて、加藤大臣は私と非常に親しくて、同期でもありますので、この問題については、やはり各省横串を刺してしっかりやる必要があるんだろうと思います。
 農林省としては、備蓄の食料をいろんなマッチングをさせていただいたりするようなささやかな努力はいたしておりますけれども、これをもう少しちゃんと、子供食堂とかそういったところにも目配りをしながら、何ができるのか、早急に取り組むべき大事な課題だというふうに認識いたしております。

#21
○打越さく良君 この食生活指針というものは、朝食で生き生きした一日を始めましょうとか、そういうことは本当に正しいというか、もう文句の言いようがないんですけれども。
 ただ、したくてもできない人たちがいるということを配慮して、学校教育の中で、とても厳しい状況に置かれた家庭のお子さんが食育で朝食は食べた方がいいんだと言われたときに、うちって食べられないんだよなとか、うちって駄目な保護者だなというようなことで済ませないように、まず、国としては、そういうお子さんたちとかを支えるというか、上から正しい食生活とかそういうことを押し付けるのではなくて、何でそういうことができないんだろうということを配慮しながら進めていただきたいということで、その点についてはいかがでしょうか。食育の進め方について御検討いただけないかということはいかがでしょうか。

#22
○国務大臣(江藤拓君) 様々な家庭の構成があって、一人親の世帯であれば、当然お父さんかお母さんしかおられない、当然仕事に朝出てしまうということになると、なかなか朝食を作るのが難しいということは、実態として難しい現実があると思いますが、それについて、それをやらない親はけしからぬのだということはやはり言えないんだろうと思います。
 しかし、それを地域として、いかに社会として支えていくかという仕組みは、これ国だけではなくて、その地域であったり自治体であったり、地域の支え合いのようなものもやはり求められていくんだろうと思います。昔であれば、あんた御飯食べちょらんとやろ、うちに来て食べないというような、ばあちゃんが声を掛けるとか、私の田舎では普通にありました。しかし、そういう社会では特に都会ではなくなっておりますので、なかなか何をどうすればどうなるかということは難しいと思います。
 食育の現場というのは基本的に学校ですから、学校でしかし教育することも大事だと思いますけれども、各家庭の日々の生活の中にそれがどれだけ反映させることができるかということは、かなりハードルも高く、難しい課題もありますけれども、しかし、一番成長期にある子供たちにしっかりとした栄養状態、しかもバランスのある栄養を、野菜とか肉とかそういったもの、果物とかバランスのある食物をどうやって届けたらいいかということは、なかなかこの場で御質問いただいて明確なお答えができないことはもどかしくもありますけれども、大事なことだというふうに考えております。

#23
○打越さく良君 繰り返しになりますけれども、望ましい食生活の指針ということを打ち出すこと以前に、本当に苦しい子供たちの家庭の経済状況、それがこの新型コロナウイルスの関係でもっと悪化するかもしれないと、そういうことを踏まえて国としてすべきことというものを考えていただきたいと思います。
 やはりSDGsの観点からも、感染症拡大の下、一層困難を抱えることになるのではないかという家庭に目を向けていただきたいということで、一人親家庭の厳しい状況が、本当に食料不安というものももっとこの状況で高まっているのではないかと思うんですね。
 それで、しんぐるまざあず・ふぉーらむという一人親家庭をサポートする団体の方で、三月中旬ですけれども、生活に困る一人親家庭にお米五キログラムを届けるプロジェクトというものをなさったんですね。そうすると、お米を受け取られた方々からは、かさむ食費の節約になる、一日二食にしていたが、また三食にできる、雑炊ではなくて普通に炊いた御飯が食べられるといったような喜びの声が上がったということですね。だから、その喜びの声の反面、一日二食にせざるを得なかったり雑炊で何とかかさを増して食べているというようなお子さんを抱えた家庭があるということです。
 それで、もう時間もないんですけれども、そういうお子さんたちの状況というのが今後も予断を許さないのではないかということで、資料にしましたけれども、これは、しんぐるまざあず・ふぉーらむが実施した一人親家庭二百十一世帯二百三十二人に対するアンケートですけれども、収入が減るという人が九十五、収入は変わらないが百十一ですけれども、収入がなくなるが十一ということで、約四七%が収入が減る、七%が無収入になるということで、これは三月ですから、四月はもっと厳しくなるんじゃないかということで、今までも苦しい状況にあった人たちがおびえていらっしゃるような状況で、安心してほしいということをいま一度大臣からおっしゃっていただければと思います。よろしくお願いします。

#24
○国務大臣(江藤拓君) 私の友人でも、一人親の友達はたくさんいます、みんな立派に成人しておりますが。やっぱり苦労していた姿は、私も、友人として、うちに御飯食べに来ていたりとかしていたのでよく分かります。
 いい資料を出していただけたと思います。しんぐるまざあず・ふぉーらむのようなこういった組織が間に入っていただくことでお米が届いて、今の時代に雑炊しか食べられないというのは余りにも切な過ぎると思います、私も。
 ですから、もちろん、今回の経済対策で給付を行うとか雇用調整助成金を活用するとか、そういうこともありではありますが、このような実績のあるこのような組織、このしんぐるまざあず・ふぉーらむがどのようなものか、ちょっと知識がなくて申し訳ないんですけど、NPO法人ということでありますからしっかりとした組織だろうと思いますので、こういった組織も活用することが可能かどうか、省内でも検討させていただきたいと思います。

#25
○打越さく良君 しっかりやっていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

#26
○森ゆうこ君 共同会派、国民民主党の森ゆうこでございます。
 食料安全保障について伺います。資料をお配りさせていただきました。
 先般、世界的食料危機のおそれということで、国連の三機関が警告を発しました。この間、大臣に対しては、予算委員会等でもこの食料安全保障、日本の食料確保は大丈夫なのかという質問をさせていただき、そして、それに基づいて備蓄も増やしていただいた。当初、小麦については一か月分とおっしゃっていたのが、先々週は二か月分確保というような御答弁もいただいているところですけれども、やはり食料ナショナリズムというような言葉も聞かれるようになりました。つまり、もちろん自国第一主義なわけですよ。まず自国民を食べさせなければいけないということで、この新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って、生産現場、労働者も確保が難しくなってきているところもあると。
 様々な課題、このお配りさせていただいたニュースにも書いてありますけれども、課題が提起をされておりましたので、改めて、今日、緊急事態宣言を発出されるということでありますし、世界的な状況を見ると、まだまだこれからいろんな状況がやってくるのではないか。危機管理というのは、最悪の事態を想定して、それでもしっかりと国民の食料を、食を守っていく、確保していくということで、いろいろもう検討されていると思いますけれども、改めて、食料安全保障について現状と対策、そして、さらには今後の見通し、相当まだまだ期間が掛かると思いますので、伺いたいと思います。
 まずなんですけれども、この間、食料・農業・農村基本計画の議論でもありましたけれども、世界の主要先進工業国といいますか、結構食料自給率高いんですよね。一〇〇%近く、あるいはもっともっと自給率を確保している先進諸国もあるわけですが、なぜ、そしてどうやってそのような高い食料自給率を主要先進諸国は保っているんでしょうか。

#27
○政府参考人(浅川京子君) お答え申し上げます。
 主要先進国の食料自給率が我が国より高い主な背景ですが、まず、我が国では、人口密度が高く、国土面積の約七割を森林が占めるため、人口一人当たりの農地面積が約三・五アールと限られる一方で、主要先進国の人口一人当たりの農地面積は、カナダが我が国の四十九倍、アメリカ三十六倍、オーストラリア四百三十七倍、フランス十三倍と我が国よりも広く、カロリーの高い小麦などの土地利用型作物の生産に適しているということが挙げられます。
 また、食生活の変化についても、我が国については、国内生産に適した米の消費が減少する一方で、畜産物、油脂の消費の増加が進んでおりますが、欧米においてはそこまで食生活が大きく変化してこなかったということも大きな要因と考えております。
 主要先進国のカロリーベースの食料自給率ですが、カナダが二六四%、オーストラリア二二三%、アメリカ一三〇%、フランス一二七%と一〇〇%を超えておりますが、国土や気象条件、食生活の変化の違いなどにより、このように食料自給率異なってくるものと認識しております。

#28
○森ゆうこ君 それは、ある意味、事実としてそうなんでしょうけれども、しかし、わざわざ農水省も、食料自給力という言葉も出して、潜在的に食料の自給率をもっと高める可能性はしっかりあるんだといって主張しているわけですから、こういう食料ナショナリズム、これ日本がしっかりと、先ほど大臣の答弁ありましたけれども、こういうこと、ナショナリズムということが突き進んでいきますと、本当に食料危機、生産できないところでは大変な状況が起きますので、これ放置はできないんですけれども。
 やはりきちっと食料自給率を最大限まで高めるんだと、何か四五%で、それで満足することなく、私は一〇〇%ということを目指していくのが基本であるべきだというふうに思うんですけれども、大臣、どうですか。

#29
○国務大臣(江藤拓君) 独立国家である以上、国民の食を一〇〇%賄うことができることは私も理想だというふうに思います。
 他方、かつて、私は一九六〇年生まれですが、その頃の食料自給率も大体七八%ぐらいしかありませんので、昔、もっと農業従事者も多く、耕作面積も広く、まあ技術的には、品質的にも劣っていたかもしれません、生産性は低かったかもしれませんが。そういう状況でも、やはり先ほど御説明させていただいたように、日本の地政学的な要素を考えるとなかなか一〇〇%は難しいということも現実だろうと思いますので、しっかりとした輸入の経路というものを確保することも、他方、引き続き努力をしなきゃならないと思います。
 しかしながら、先生がおっしゃるように、三七%というものは余りにも低過ぎますし、四五%で満足するというつもりも到底ございません。ですから、私がこの基本計画ができて今農水省の中で取り組ませているのは、まず、九・二万ヘクタールの今すぐにでも農地にもう回復できると言われている荒廃農地が今どういう状況にあるのか、それをまず精査をしろと、そして、それが今農地として利用されず荒廃農地として残っているのはどういう原因なのか、何をすればそれが農地として復活できるのかということからまず始めようと、小さいことから始めないとなかなか上を目指せないと思っています。
 ですから、今回の経済対策の内容、閣議決定は夕方ですけれども、まずは、今営農活動をしていただいている方、林業を励んでいる方、漁業を励んでいる方が今回のコロナの事件によって業を諦めないようにまずすることが大事だと思っておりますので、また、内容について発表されましたらいろいろと御意見を賜れればと思いますので、よろしくお願いいたします。

#30
○森ゆうこ君 主要各品目ごとに、改めて自給率と現在の備蓄量等について示していただきたいと思います。

#31
○政府参考人(浅川京子君) お答え申し上げます。
 主要品目の自給率や備蓄等の状況ですが、米については、自給率が九七%、政府備蓄約百万トン、民間在庫約二百七十万トン、合わせて約三百七十万トン、小麦については、自給率が一二%、食糧用小麦の備蓄は約九十三万トン、大豆については、自給率が六%、民間在庫が約四十二万トン、飼料自給率については二五%、飼料穀物の民間備蓄百万トンとなっております。

#32
○森ゆうこ君 今、各主要品目ごとに自給率、そして、多少積み増していただいた備蓄量等になっているのかな、今言っていただいた数量は。この間、備蓄を少し増やしていただいたんですよね。それも入れた数量になっていますか。

#33
○国務大臣(江藤拓君) 国の棚上げ備蓄については百万トンという今決まりがありますので、それについてはしっかり確保するということでありまして、民間の方々に御協力をいただいて、二百六十万だったのが二百七十万ということに積み上がったということでございます。

#34
○森ゆうこ君 今後どのような状況が起こるのかまだまだ分からないということで、様々な対応をしていただきたいというふうに思いますけれども。
 先ほど紹介いたしました資料のとおり、三機関の警告では、生産、そして加工、物流、まず労働者の確保ですよね。それから、各国輸出規制による混乱、それは大丈夫だと、いろいろ代替輸入先を考えているということでこの間御答弁いただいているんですけれども。しかし、例えば、これ食料品じゃないですけれども、医療用のマスクの輸出を禁止するとトランプさんが言い出したり、やっぱり自国の状況が深刻になると、そういう過激なナショナリズムといいますか、これは責められないと思うんですけれども、そういうことが出てまいりますので、それぞれ提示された問題点について対応をどのようにされるのか、特に、緊急事態宣言出ますと労働者の確保という点もあるかと思いますので、是非、対応、そして見通しについて教えてください。

#35
○国務大臣(江藤拓君) 輸入につきましては今のところ支障は出ておりませんが、しかし、先生おっしゃるように、トランプさんが、マスクを輸出するジョンソン・エンド・ジョンソンは大きな代償を払うことになるだろうというようなことを言ったり、かなり過激な発言も目立ちますし、流通の過程でどこかの国がマスクを取っちゃったとか高い値段で買っちゃったとか、いろんなことがありますので、そのような事態が食料で起きないという保証は私はないというふうに思っておりますから、危機感を持って事には当たらなきゃいけないというふうに思っております。
 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、G20の農業大臣会合のときにも日本の立場をWTO上の約束に基づいてしっかりと主張してまいりたいと思っておりますし、答弁が重なって恐縮ですけれども、ロシアが枠を設けたということで若干センセーショナルな報道もありますが、七百二十万トンの過去の輸出実績に対して七百万トンの枠ということでありますから、日本に対して、そもそもウクライナに小麦は頼っていないという現実がありますけど、もし頼るようなことになっても支障は今のところは出ないというふうに思っております。
 ただ、物流が止まりますと、物はあっても港まで運べないとかいろんなことが起こりかねませんので、それは日本の農業も同じことで、特に東京は、不安をあおるつもりは全くありませんが、食料自給率は東京都でいえば一%しかないので、近郊の都市から食料は搬入しなければなりませんので、そういったことも、国土交通省ともしっかりと連絡を密にしながら、国民の皆様方、都民の皆様方、都市部の方々にも不安がないように、飼料の供給体制についても、食料だけではなくて、しっかりとした体制を組むように今努力をさせていただいているところでございます。

#36
○森ゆうこ君 そうすると、緊急事態宣言が出ますと、様々な活動、経済活動、生産活動、自粛の要請が出ると。一方、食料の生産、加工品、食料の加工品の生産、その現場、それについては農水大臣としてはどのような要請をされるのでしょうか。生産活動の自粛というよりは、逆に、きちんと確保するための人員の確保であるとか、そういうことに気を配っていただきたいとか、必ず食料はきちんと生産されますとか、そういうことをむしろ農水大臣としては発信しなければなりません。
 基本のインフラ、電気、水道、交通もそうですけれども、それは維持しなければいけないということは新型インフルエンザ等特別措置法にも書いてあるわけで、緊急事態宣言発動しますけれどもそこはきちんと維持するのだ、そのために協力してほしいということは農水大臣としてはしっかりと対応を表明されるべきであると考えますけれども、そしてまた、それに対する支援ということもやっていかなければいけないと思いますけれども、それについてはいかがですか。

#37
○国務大臣(江藤拓君) 全くおっしゃるとおりだと思います。
 例えば、大きな人数を中国からの研修生に頼っていたというような農場においては、作付けができない、種苗が届いても植え付けられないとか間に合わない、時間的にとても手が回らないというような声も聞こえております。この間質疑をさせていただいたときには一千百人ぐらいめどが立たないということでありますけど、現時点で一千七百人に膨れ上がっております。ですから、いよいよ春の作付けのシーズンですから、これ何とかしなきゃいけないと思っています。
 ですから、自分としては、JAに協力をお願いしておりましたが、例えば、私の地元だと、地元の食堂とか居酒屋さんでバイトをしていたお母さんとか、それとか旅館とかで仲居さんをしておられた方とか、そういった方もマッチングをしたいということで今努力をさせていただいております。
 しかし、私はどこかの農家で働きたいといっても、どこへ行っていいか分からないので、その窓口を役場にするのかJAにするのか、なるべく身近なところに相談窓口を設けないと、九州農政局といったって、遠いのでとてもできませんので。なるべく身近なところで、その相談窓口で、必要としている人がうちでは何人足りないんですということをまず言っていただいて、例えば、高千穂町の観光協会として仲居さんがこれだけの人数今職がなくて困っています、じゃ、この人たちをマッチングしましょうとか、建設業でもあるかもしれませんし、そういった融通の仕方もやって、何としてでも春の作付けに対する影響が出ないように、全力を挙げなきゃならないと思っています。
 それについて財政的な支援も、先生おっしゃるように、ただ現場で頑張って話し合ってマッチングやって、支障のないようにやってちょうだいよということではなくて、財政的な支援も当然そこには行われるべきだということで考えておりますので、夕方閣議決定いたしますが、その人材の確保に対する緊急対策の予算も確保させていただいたところでございます。

#38
○森ゆうこ君 ちょうど今朝、NHKのニュースを、朝のニュースを見ていましたら、あれは長野だったですかね、旅館業組合の方が中心になって、農業者、農業の現場にマッチングということをやっていらっしゃるというのがニュースに、特集という感じで出ておりました。
 それぞれ、もう民間でもそのような努力はされていると思いますが、大臣おっしゃるように、やっぱり千七百人ですか、これ、この間予算委員会で質問したときは千人とおっしゃっていたけど、千百人か、やっぱりより深刻になってきて、これはしばらく掛かると思いますし。だから、それが是非、むしろ一次産業で本当は働いてほしい、働けるようにする、そういうことをしていかないと、さっきの自給率の問題とも関連してまいりますので、今この一時的なことだけにとらわれるのではなく、逆に、この機会を通して本当に皆さんから生産に従事していただくという体制につながるように、是非対策を講じていただきたいというふうに思います。
 また、今、補正予算の中にそういう関連のものも入っているということですが、幾らぐらいですか、ちなみに。

#39
○国務大臣(江藤拓君) それは、ちょっと閣議決定するまで勘弁していただきたいと思います。

#40
○森ゆうこ君 いや、さりげなく質問したらさりげなく答えていただけるかなと思ったんですけれども。
 それで、食料は必ず確保するんだ、生産も維持するんだということで度々御答弁いただいているんですけれども、私も心配性でして、最悪の事態をこの間ずっと想定してきて、申し訳ないんですが、今日の事態は私もう相当前に言っているんですよね。だから、当然想像できる話なので。
 このウイルス、本当にたちが悪いというか、いつ頃終息するのか。これから発展途上国の方へも広がっていくと、食料危機、世界的食料危機、この間、谷合先生でしたかね、御質問されたあのバッタの影響もありますし、非常に危機的状況ということも、きちんとそういう場合もあり得ると最悪の事態も想定して、やっぱりできるだけ農水省の言うその潜在的な自給力というものを最大限発揮するように、もうきちんと準備をしていただきたいと思うんです。
 それで、肥料については原材料完全一〇〇%輸入でしようがないんですという話じゃなくて、もう一回、何か国産でそういうものが調達できる方法がないのか、全く駄目なんでしょうか、そういうことももう一回ちょっと検討してみる必要があるんじゃないでしょうか。
 主要な原料、一〇〇%輸入ですよね。そうすると、肥料の生産というのは、今回、春の作付けの分はもうきちんと生産が済んでいるということでしたけれども、春だけで終わればいいですけど、これからしばらく続くということになると、調達できればいいですよ、もちろん、原材料を。でも、そうじゃなかった場合どうするのかということも、そういうことも想定していろいろ検討しておいていただきたいんです。いかがですか。

#41
○国務大臣(江藤拓君) これはいつ終わるか分からないということであれば、政府としては最悪な事態も想定した上でやっておけば、その最悪な事態に至らなかったときはそれをやらなくて済んだということでありますから、やはりなるべく広めに考えることは、先生おっしゃるように必要なことだと思います。
 ただ、私も知識がちょっと足りませんけど、例えば、昔は沖ノ鳥島で鳥のふんからたしか肥料を取っておりましたけど、全部取り尽くしてしまって、今でも、イタリアとかで、非常にマスクをして大変な過酷な労働環境の中で天然の肥料を、あれはリンだったと思いますけれども、取っているというような現状の中でありますから、なかなか、化学的に合成できないものについては、日本にない以上は輸入に頼るしかないという現実も一方で認めなきゃなりませんが。ただ、この間、肥料法の改正もしていただきましたので、堆肥と従来の肥料とを混ぜて使うということも可能になりましたし、これからさらに、どれだけの肥料をどれだけの耕地面積に対して施肥するのが一番いいのかという土壌診断という考え方ももっと積極的に入れていかなきゃいけないんだろうと思います。
 やはり安心、安全で、消費者の方々も、なるべく農薬も少なく、そういったものを求めておられるので、これから先、我々としては、できるだけ国内で自給できるように努力もしつつ、各農地に対する土壌診断のようなことも今まで以上に積極的にやらなければならないのではないかというふうに今考えております。

#42
○森ゆうこ君 是非しっかりやっていただきたいと思います。
 先般、アフリカ豚熱について質問いたしましたけれども、そのときに、法務省来ていただいているかと、済みません、マスクしていたのでちょっと分からなかったので。
 副大臣にお尋ねしますけれども、出入国法、三月二十六日の参議院農林水産委員会における上陸拒否も可能という法務省の答弁について、条文に則してもう少し詳細な説明をいただきたいというふうに思います。
 本来、その答弁が、高野先生の質問に対してなんですが、なければ、私は法改正を強く求めようというふうに思っていたんですけれども、法務省の答弁があったので、ああ、じゃ、しっかりやっていただけるんだということで、大臣ともそういう話だったんですけど、どうなんですか。何条の何項に基づいて厳しく対応するということなんでしょうか。明言していただきたい。

#43
○副大臣(義家弘介君) 上陸審査の過程で輸入禁止畜産物を違法に持ち込んで売買しようとしていることが判明したような場合などであって、在留資格により本邦において行うことができる活動を行おうとするとは言えないと認められるときは、入管法七条一項二号に定める上陸条件に適合しない者として上陸を拒否することが可能でございます。
 また、入管法五条一項十四号は、法務大臣において日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足る相当な理由がある者と規定しているところ、アフリカ豚熱ウイルス等を本邦内に拡散するなどの目的でウイルスに感染した畜産物を持ち込もうとする外国人について、同号の該当する場合には上陸拒否することが可能でございます。
 出入国在留管理庁においては、これらの条文に該当する可能性のある外国人に対して慎重な上陸審査を行うべく、現在、情報連携について農林水産省との間で調整を進めているところでございます。こうした情報連携が可能となり、入管における上陸審査の際に輸入禁止畜産物を所持するおそれが高い外国人を特定することが可能となれば、動物検疫所等の協力を得ながら、入国目的などを慎重に審査の上、必要に応じて上陸拒否をすることが可能になるものと考えております。

#44
○森ゆうこ君 そうすると、入管法五条一の十四号において、日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由ということなので、ちょっとハードル高いんじゃないかな。
 法改正を求めようとしたのは、そういう違法な、違法というか禁止の肉製品を持ち込まないでくださいと、それを持っている人は入国禁止、上陸許可しませんと、そういうのが明確に分かる法改正を私は農林水産大臣の方から法務省に対して強く要請していただこうと思ったんですが、農水大臣、今の答弁でいいですか。ちょっと何か、それだと相当ハードル高いようで、しっかりやっていただけるのかどうかちょっと確信が持てないんですけれども、今の答弁でよろしいんでしょうか。

#45
○国務大臣(江藤拓君) 答弁は正確であったと思います。思いますが、これは、確かに、今読んでいただいた後に、本邦内で拡散するなどの目的、これはほぼほぼテロ行為に近いので、こんなことをするのは、これはもう完全に駄目ということでありますけど、これ、なかなかハードルが高いことも事実だろうと思います。
 ですから、今のところは、補正予算において、パスポートにその履歴を残して、再犯を繰り返すような方については、もういわゆる検挙をして捕まえてやるということを今行っております。そのもう一歩先に行けということでありますので、農林水産省としては、私は拒否していただきたいという気持ちがあるということは前々から申し上げているとおりであります。
 法務省とも、この中にも、今御答弁の中にも、情報連携について調整を進める、ちょっとまたよく相談したいと思いますが、いまいち、情報連携はもうしているので、今申し上げたようなパスポート上にその履歴を残すということでですね。ですから、また法務大臣とも、もう一歩踏み込んで法改正にまで行けるかどうか、これはなかなか低いハードルだとは思いませんが、よく相談をしてみたいと思います。

#46
○森ゆうこ君 是非、一歩踏み込んでしっかり対応していただきたい。さもなければ私は法改正が必要であるというふうに思いますので、是非、副大臣も法務省内でしっかりと検討をいただきたいと思います。
 最後の質問になりますけれども、資料二枚目です。
 先般、昨年の国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案に、五十年樹木伐採権、私企業に与えるということで、大変問題だと、ここでも議論が大きく行われたわけですが、結局、後からになってそこの記事に書いてあるようなことが発覚し、私は、先週の委員会に、その当該議事録というかメモといいますか、それを提出させていただいたところであります。
 福田元補佐官、これ、何の資格でこんなことができたんですかね。一つ内閣府に確認しておきたいんですけれども、福田元補佐官は、このように辞任後も政策決定に強く関わるだけではなく、辞任したはずなのに部屋をそのまま与えられていたと、執務室をという話があるんですけど、これは事実ですか。

#47
○委員長(江島潔君) あと残り一分ですので、簡潔にお願いします。

#48
○政府参考人(大塚幸寛君) お尋ねの大臣補佐官、平成三十年十一月九日に退任をいたしましたが、その退任後につきましては、同補佐官への執務室の提供は行ってございません。

#49
○森ゆうこ君 そういう話が聞こえてくるんですよ。どういう資格でこのような会議に出て指示を出していたのか、林野庁に対して、これ極めて不透明でありますし。
 要望だけしておきますので。
 この福田元補佐官に対する謝礼の支払について、した、しないという話ではなく、支出負担行為即支出決定決議書の提出を求めます。特に、当該二〇一八年十一月分、そして十二月分、これを至急提出いただきたいと思いますが、官房長、どうですか。

#50
○政府参考人(大塚幸寛君) この退任後、内閣府、内閣官房から福田氏への謝礼は支払ってございませんので、したがいまして、お尋ねの支出負担行為即支出決定決議書もないということでございます。

#51
○委員長(江島潔君) 時間です。

#52
○森ゆうこ君 はい。
 そうはおっしゃいますけれども、じゃ、ボランティアでやっていたんですか、本当に。それもおかしな話で、謝礼を払っていないからいいという話ではないんですよということを申し上げて、質問を終わります。

#53
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 先ほどからも出ておりますけれども、緊急事態宣言、東京のスーパーにまたお米の買占めに行列ができるということがないとは限らないんですけれども、これ、大臣、お米の供給大丈夫でしょうか。つまり、流通は大丈夫か、店頭で買えるのか、お米の中には古米も入っているのか、その辺ちょっと教えてください。

#54
○国務大臣(江藤拓君) 古米が入っているということは基本的にございません。備蓄米が出すときにもそのようなことはいたしませんので、古米が入っていることはまずない、ちゃんとした品質のものが流通しているということを申し上げたいと思います。
 米については、三百七十万トンというと、これ膨大な量でございますので、これが一気になくなるということは、多分、毎日国民の皆様方が丼飯を五杯ずつでも食べない限りは、毎食、とても食べ切れない量でありますから、御心配は要らないというふうに思います。
 流通も、今のところ、特別、外を見ていただいても、車は普通に走っておりますしトラックも普通に走っておりますので。そして、食品産業の方々には、流通については土曜、日曜も是非流通をやっていただきたいと。消費者の方々の不安を解消するために、やっぱり棚が空だと更にびびって慌てて買うというのがありますので、そういう状況が常態化すると、更にもっと買っておかなきゃと、一袋買おうと思ったけどもう一袋買っておかなきゃとなりますので、そういう状態が発生しないように頻繁に納品活動もしていただくように要請をして、御協力を十分に賜っているところでございます。

#55
○石井苗子君 ありがとうございます。
 日本の米が主食と言われているゆえんに、やっぱり気候が稲作に適していること、収穫が少ないときに保存が可能なこと、もう一つありまして、我々は、まだ病気から回復するときに病院で重湯を使っております。なので、店頭で買えて、それはとても大事なことだと思います。今大臣がおっしゃった、一つでも置いておくと心理的にまだあるんだと思えますので、空にしないように、御示唆をお願いしたいと思います。
 それでは、今日の朝のテレビ番組でも紹介されていましたが、食品ロス、先ほどから安全保障の話も食料自給率の話も出ておりますけれども、この食品ロスの削減基本方針というのが三月三十一日に閣議決定されておりますので、これは議員立法の食品ロス削減の推進に関する法律案に基づいて閣議決定された基本方針ですので、国会でもより関心を持っていかなければならないと思っています。
 そこで、基本方針に関することを幾つか質問させていただきますが、日本国内の食品ロス量、二〇一六年度推計で年間六百四十三万トン、そのうち事業系食品ロスというのが三百五十二万トン、家庭系食品ロスが二百九十一万トンというデータがあるんですが、どのくらいインパクトの強い数字なのか、私にはちょっと想像ができないんですが。
 そこで、食品ロスの処理費用、食品ロスの処理によるCO2排出量の推計、これ推計出すの難しいと思いますが、それに近いデータがあったら教えてください。

#56
○政府参考人(塩川白良君) まず、食品ロスの処理の費用でございますが、申し訳ございません、今把握をしてございません。
 ただ、環境省の調査によりますと、食品卸、それから小売業、それから外食産業から発生する食品ロス、これが含まれています一般廃棄物全体の市町村のごみの処理経費につきましては、平成二十九年度で一兆九千七百四十五億円となっています。食品ロスは、そのほか、いわゆる食品製造業から出るものがありますが、これは産業廃棄物になるものですからその外側にございますので、今申し上げたのは、まさに一般廃棄物として処理されている、食品ロスが入っている、それ以外にも入った一般廃棄物全体の数字でございます。
 また、食品ロスの処理によるCO2の排出量も、申し訳ございませんが、なかなか難しいので把握しておりませんが、食料を生産する際のエネルギーの消費によって当然CO2を排出しておりますし、また、その食品を廃棄する際の運搬、焼却によってもCO2を排出しているものというふうに承知しているところでございます。

#57
○石井苗子君 いずれにしても大変な量ですね。一兆九千億円ということなんです。いかに食品ロスが良くないかというのはデータではっきりすると思うので、これもきちんと取っていっていただきたいんですが。
 世界の食料廃棄量、年間約十三億トンと推計されております。人の消費のために生産された食料のおよそ三分の一が廃棄されているということです。食料の生産を伴うCO2の排出量ですが、世界全体の排出量の約二五%、食料のためにCO2が排出されて、森林などの土地の利用に影響を与えているということなんですけれども。
 日本国内の食品ロス量、二〇一六年度推計で年間六百四十三万トン、これは、二〇一八年の国連世界食糧計画の中の食糧援助量の一・六倍という数字です。日本はこれほど無駄にしていると。
 食品ロスの削減は、SDGsという観点から、世界的に見ても重要課題だと思っておりますが、先ほども申し上げておりましたように、食料廃棄量、年間約十三億トンと推計されていて、その一方で、栄養や飢えで苦しんでいる、子供たちも含め約八億人います。誰が考えても、これ解決したい問題だと思うんですが。
 ちょっとここ、一旦食品ロスの話と離れさせてください。
 本日は外務省の方に来ていただいております。素朴な質問ですが、私が若い頃から疑問に思っていたことです。先進国が援助して飢えで苦しんでいる途上国の人に食料を届けること、これができない理由を外務省の立場から御説明をお願いいたします。

#58
○政府参考人(齋田伸一君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、世界では約八・二億人が飢餓に苦しんでおりまして、末端の人々まで食料を届けるということは、我々先進国、そして関係国際機関、現地途上国政府の責務であるというふうに考えております。
 紛争地域や難民キャンプ、さらには自然災害の被災地等に対しまして食糧援助を行う国際機関である国連食糧計画、WFPでございますが、こちらは、食料が真に困窮する人々の手に届くよう、担い手となります現地政府、それから地方政府、さらにはNGO等から成る強力な配布体制を構築するとともに、現地政府の能力強化に万全を尽くしていると、努力をしているということでございます。
 これに加えまして、外部機関によるモニタリング、それから評価、こういったものを積極的に受け入れまして、食糧支援の横流しあるいは不正といったものを防止するとともに、末端まで効率よく食料を届けるべく努めているところでございます。
 我が国といたしましても、今後とも、こうした国際機関、それから現地政府等と密接に連携いたしまして、真に困窮する人々にしっかりと食料を届けられますよう万全を尽くしてまいる所存でございます。

#59
○石井苗子君 日本は自給率が低い、だけど、これだけ食品をロスをしている、子供たちに届けることは努力はしているけれど横流しになってしまっているという。私は、渡しても渡しても、必ず渡しているんだけれども飢えている子供たちの数に追い付かないんだと今まで思っていたんですが、どうも改良することがまだあると思われますので、政治家として頑張ってやっていきます。
 次に、消費者庁に伺います。サプライチェーンの中での食品ロスについて伺います。
 賞味期限、消費期限という説明が基本方針の中の脚注に書いてありましたので読みました。それ以上の定義があったら教えてください。

#60
○政府参考人(橋本次郎君) お答えいたします。
 食品は、その劣化速度により衛生上の危害が発生する可能性に差があり、これを明らかにする必要があるため、我が国では、消費期限と賞味期限の二種類を食品表示基準で規定しております。
 具体的には、消費期限は、定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限、そして、賞味期限は、定められた方法により保存した場合において、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限と規定されております。

#61
○石井苗子君 そうなりますと、消費者側からすると、確認ですが、食品の場合は賞味期限が切れても食べてよいという、消費期限が切れたら食べてはいけないと、こういう理解でいいんですか。

#62
○政府参考人(橋本次郎君) 消費者庁としましては、消費期限については、期限を過ぎた食品については飲食に供することを避けるべき性格のものであり、これを販売することは厳に慎むべきもの、賞味期限については、期限を過ぎたからといって直ちに食品衛生上問題が生じるものではありませんが、期限内に販売することが望まれるものと示しているところでございまして、消費期限を超過した食品は食べるべきではなく、賞味期限を超過した食品は全ての食品が直ちに食べられなくなるものではないと考えております。

#63
○石井苗子君 そうなりますと、次の質問になるんですが、食べてもいいということなんですね、味なんて人の好き好きということなんですけれども。
 食品加工者が賞味期限と消費期限の年月日を決める方法、これはどのようになっていますか。

#64
○政府参考人(橋本次郎君) お答えいたします。
 食品の賞味期限等の期限表示は、食品期限表示の設定のためのガイドラインを参考にして、理化学試験や微生物試験などの試験結果と安全係数も考慮して、事業者の判断により設定されているものと承知しております。

#65
○石井苗子君 今のは消費期限、消費期限ですね。

#66
○政府参考人(橋本次郎君) お答えします。
 賞味期限、消費期限、両方ともでございます。

#67
○石井苗子君 いや、両方ではないと思いますけれども。
 もう一度確認させてください。

#68
○政府参考人(橋本次郎君) 失礼いたしました。
 安全係数は賞味期限の方でございます。

#69
○石井苗子君 通告しています、ここ大事なので。
 今のは消費期限ですね。賞味期限は食べてもいいんですよね。

#70
○委員長(江島潔君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#71
○委員長(江島潔君) 速記を起こしてください。

#72
○政府参考人(橋本次郎君) 失礼しました。
 安全係数は主に賞味期限でございまして、消費期限については、一部、安全係数を念のために掛けている事業者もいるということでございます。

#73
○石井苗子君 実にこれ、コマーシャルカスタムといって、世界的に見ても商慣習と呼ぶらしいんですよ。サプライチェーンの商慣習、賞味期限の三分の一以内で小売店に納品する三分の一ルールというのがあるんです。賞味期限です。賞味期限の、期間というんですね、ごめんなさい。賞味期間の三分の一を超えたので納品できなかったものは、メーカーに返品されてディスカウント店などに行くか又は廃棄されることになっています。賞味期間ですよ。だから、卸から商品メーカーに返品されるのは年間どのくらいあるんでしょうか。把握されていますか。

#74
○政府参考人(塩川白良君) 今御指摘の、いわゆる三分の一ルールというふうに言われているんですが、これによります卸から食品メーカーへの返品額自体は国の方では把握しておりませんが、製・配・販連携協議会というのが、これ経産省の下でできておりまして、その調査によりますと、卸売業から食品メーカーに返品された額は、平成二十九年度で五百六十二億円というふうに推計されております。また、その調査によりますと、加工食品の返品理由のうち納品期限切れの割合は一五・九%です。ただ、これ全て三分の一ルールのものかどうかはちょっと分かりませんが、一五・九%が納品期限切れで返品されているということでございます。

#75
○石井苗子君 金額は分かるということですね、お答えは。把握していますのが、五百六十二億円全体でとにかく返品されるが、それが三分の一ルールで戻されたものかどうかは分からないということなんです。
 これ、非常に複雑にかみ合っているというのは分かったんですが、流通とか商慣習に任せているということで無駄、ロスが多くなっているということなんですが、このルールによる食品ロスを減らす方法として、納品ルール、三分の一ルールを緩和することができると思うんですが、アメリカでは二分の一、ヨーロッパでは三分の二となっております。これ、コマーシャルカスタムですね、商慣習です、いずれも。
 日本の三分の一ルールを緩和できませんか。何か対策をお持ちでないですか。

#76
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えをいたします。
 農林水産省は、飲料、賞味期間百八十日以上の菓子、カップ麺を推奨品目として、賞味期限の三分の一までに小売店に納品するといういわゆる三分の一ルールの見直しを事業者に呼びかけてきたところでございます。この結果、納品期限を緩和した又は緩和予定の小売事業者は本年三月時点で百八事業者となっており、納品期限の緩和に向けた取組が徐々に拡大をしてきております。
 さらに、納品期限の緩和に取り組む小売事業者を拡大するため、本年十月三十日を、これは昨年法律が制定された日から一年ということになりますけれども、全国一斉の商慣習見直しの日とし、この日までに推奨の三品目全ての納品期限の緩和に取り組むように小売事業者に呼びかけているところでございます。

#77
○石井苗子君 ここから大臣にお聞きしたいんですけど、今、こういった時代の大きな社会状況の変化があります。緊急事態宣言が出されるということもありまして、この賞味期限が残りの三分の一になると小売店の店頭から撤去するという三分の一ルールなんですが、賞味期限が三分の一を切ったら消費者が買わなくなるから撤去するということなんですね。この辺が、先ほど御説明のあった消費者に対する教育が必要、つまり意識改革でその緩和していくようにしていくと。大事なことだと思うんですが、食品ロスをなくしていくというのは。
 この食品ロスの削減は、農林漁業者から加工業者、卸、小売業者まで、そして小売業者から消費者までという幅広い意識改革をするしかないと思うんですが、大臣、これ、何かいいアイデアで今後どう取り組んでいくのかというのをお聞かせ願えますでしょうか。

#78
○国務大臣(江藤拓君) 日々、主婦の皆様方は工夫をしてお買物をされています。家族になるべく良いものを食べさせたいという気持ちを持っていることについて我々が政治的に口を挟むのはなかなか難しいと思います。しかし、先生がおっしゃるように、やっぱり国民の理解とかそういったものを何とか醸成する努力をしていかないと、この問題は、我々が幾らルールをいじってもなかなか根本的な解決にはならないんだろうと思います。
 答弁書には「ろすのん」とかというロゴマークの話とかいろいろ書いてありますけれども、多分先生も御存じないんじゃないかと思いますし、多分国民の皆さん方はほとんど御存じない、もう随分長くやっているようですけど御存じでないということでありますから。
 基本的な方針については、消費者に対しまして賞味期限と消費期限の違い、これをしっかりとまずは理解していただくことも大事だと思います。ここでこれだけの議論があったわけですから、消費者の方々はますます分からないと思いますから、これも我々のホームページ等も活用しながら理解の醸成にも努めたいと思いますし、「ろすのん」の元々の起源は、誰だか忘れましたけど、もったいない運動があって、あれを起源といたしておりますので、やはり日本人の気持ちの中には常にもったいないという気持ちはあるわけですから、そういった国民の意識に対する訴えもこれから行っていきたいというふうに考えております。

#79
○委員長(江島潔君) あと一分です。

#80
○石井苗子君 ありがとうございます。
 もう時間ですので、時間が余ったらその「ろすのん」という質問をしようかと思ったんですが、このロゴマーク、「ろすのん」は商標登録をしているので利用許諾を与えた人だけ使えるということになっているということで、どこまで広まっているんですかということをちょっとお聞きしたら、四%というお答えが返ってきたので、ほとんど長くやっていて誰も知らないということなので、やっぱり賞味期限、消費期限の定義とか理解とか、そういうのをもう少し広めて、食品ロスをなくしていっていただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。

#81
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 新型コロナ感染拡大によって生まれている問題でありますけれども、農繁期を迎えて、技能実習生に頼っている農林漁業の現場は、働く人が不足して、雇用対策が緊急の課題になっています。私の事務所にも、これ相談が増えています。
 三月二十五日の予算委員会でこのことを大臣にお聞きしました。大臣は、現場で体験がないと作業に付いていけないというふうに言われましたよね。技能実習生は、数週間研修を経て、徐々に慣らしながら現場に入っていくということでありますから、大臣の言われるとおりなんだと思うんです。同時に、大臣は、JAの職員、家族、農業大学校の生徒の力を借りたいということも言われました。
 そこで、予定していた技能実習生の来日の状況ですとか今後の見通し、あるいはJAを始めとした支援の状況、今どうなっているかということを教えていただきたいと思います。

#82
○国務大臣(江藤拓君) 四月一日現在で、農業でいわゆる技能実習生、この見込みが欠けている部分が一千七百名、先ほど申し上げました。内訳は、中国が一千二百名、ベトナムが二百名、ミャンマーが百四十名、インドネシアが七十名、フィリピンが七十名ということでございます。
 そして、一か月の就労可能な延長措置をやりましたが、四月の三日に、就労可能な期間は三か月、今延伸はいたしております。本人がその就労を希望すればということでありますので、今就労している研修生が帰りたいと言えば帰ってしまうということもその裏側にはあるということでございます。
 JAさんも大変協力をしていただいていて、かなり、地域でどれだけの人数が足りなくていつの時期足りないかという聞き取りも含めて、現場に下ろして作業が進んでいるというふうに聞いております。まだ、その農業大学校とかそういう方面は、設置の主体者が都道府県であったりいたしますし教育にも関わることでもありますので、そこの部分は若干遅れが出てはおりますけれども、こちらの協力も得たいと思っております。
 それから、先ほどの質疑の中でも若干申し上げましたけれども、今回のコロナのことによって、例えば、私の地元ばかり言って恐縮ですが、高千穂の旅館に働いている方というのは、結構農家の奥さんだったりする可能性が極めて高いので、農業の実習経験というものも実は持っている方も、多数即戦力になれる方もおられるという話を観光協会の方からも伺っておりますので、そういった方のマッチングも、役場でやるのか観光協会でやるのかJAでやるのか、窓口は様々だと思いますが、農林水産省としても、十分にサポートをして、これから農繁期に入るこの時期に際して何とか補えるように努力をしていきたいというふうに考えております。

#83
○紙智子君 北海道のある農協は百八十人来日の見通しがないというふうに言っているわけなんですけれども、群馬県でも、ある村では百七十人とか、別の産地では二百人とか、来日の見通しが立たないというふうに言っています。人手不足が深刻になりつつあると思います。
 そこで、JAや地域でこれ臨時に作業を手伝ってもらう場合の雇用契約というか、どういう形で働いてもらうのかと、これはどうなるんでしょうか。これ、政府参考人にお聞きします。

#84
○政府参考人(横山紳君) 技能実習生の方の受入れが困難な場合に代わりの方を雇う、そういう場合に、じゃ、どういう雇用形態かと、こういう御質問だったかと思います。
 実際、雇用形態としては、まさにその地域地域の農業ですとか、あるいはそれぞれの農家の方の経営実態にも応じて決まってくるものだと思いますけれども、例えば、フルタイムなんだけれども短期で雇用するというようなことでございますとか、あるいはパートタイムということで複数の方を雇われるということですとか、それは様々な形があるのではないかと思います。
 いずれの場合でも、労働者を雇用する際には、使用者は、労働基準法に基づきまして労働者との労働契約の締結に際しまして契約期間、始業及び終業時間、賃金等の労働条件を明示する、こういったことが求められております。このほか、労働関係法規の遵守、これは当然必要になってまいります。

#85
○紙智子君 レタスとかキャベツの収穫時期は、六月下旬が大体そういうふうになるんですけど、今農作業をしながらコミュニケーションを図って、六月頃にトップギアに上げていくというふうに言っているんですね。そういう関係つくっていくんだと、実習生の場合ですね。葉物の収穫というのは、人の手で丁寧にやらないと、これ傷つくので品質が落ちるんだと、作業はきついので慣れるのに時間が必要だということもお聞きしました。
 それで、予算委員会のときに、働く方が不足しているために規模を縮小せざるを得ない場合の経営支援策についてもお聞きしました。大臣は、縮小にならないように努力すると言われた上で、四月、五月になると営農が立ち行かないということもあるので、人間の手当てと無利子無担保の融資、セーフティーネット資金もあるけれども、窓口が大変なので短いスパンで支援策も検討しているというふうに言われました。
 それで、経営規模の縮小もだんだん現実味を帯びてきた課題になっていまして、関東のレタス、キャベツ産地のある農家は、この縮小の状況によっては二千万円から三千万円の被害になるというふうに言っているんですね。融資だけではこれ耐えられないというふうに言われていますが、どういう支援策を検討されているのでしょうか。

#86
○国務大臣(江藤拓君) 非常に悩んでおります。
 なかなか、しゃがんで包丁で切るという作業は、経験した者にしか分からないこれは苦労がありますので、切って、汚い、汚いというかちょっと汚れているところをちぎってやるような作業はなかなか大変ですし、箱に入れても、かなり水が多分に含まれていて重たいということもあって、負荷も大変大きい労働であるということも非常に問題になっていると思います。規模がでかければでかいほど、一気にでき上がりますので、その時期に収穫をしないと間に合わないということも承知をいたしております。
 ですから、先ほどから申し上げておりますように、何とかこれが短期で終わることをまず祈りますけれども、世界的にですよ、世界的に短期で終わることを祈りますし、国内のこの非常事態宣言も、一か月めどということでありますが、これができるだけ早く解除されることを目指して政府としてはまいりますけれども、その期間を何とか耐え抜く、まず目先のこと、直前にある課題についてどう切り抜けるかということを全力で考えたいと思います。
 今、群馬とか北海道の話を具体的にされましたので、ホクレンとか北海道農政局、それから関東農政局とか都道府県に対しても、それからその地域のJAに対しても、しっかり状況を把握していると思いますので、もう一回農林水産省に、どういう状況なのか、今、千七百人という数字を具体的に御答弁申し上げましたので、多いといえば多いですけれども、しかし、じゃ、どうにもならない人数かといえば、私はそうではないと思います。
 ですから、何とか、ここのことについては営農規模が縮小しないように果敢にトライをしたいと思いますし、セーフティーネット資金等については、この間答弁いたしましたのでもう重ねては申し上げませんけれども、そちらも活用していただきながら、今回の経済対策で、個人事業主であったり、それから法人登録をしている場合でも事業継続に対する支援はまた変わりますので、そういったメニューも御活用いただくということも考えていただければというふうに思っております。

#87
○紙智子君 ちょっと今まで経験していないというか、そういう事態でもあると思うので、是非、固定資産税を減免するとか、あるいは税制を含めて、営農が継続できる、そういう支援についても検討するように求めたいと思います。
 次に、シロシストセンチュウの問題について質問します。
 シロシストセンチュウというのはジャガイモに寄生する線虫で、二〇一五年の八月に我が国で初めて確認されました。網走市で発生をして、昨年は斜里町、清里町でも確認をされました。
 侵入ルートについては解明されたんでしょうか。また、この遺伝子解析が行われましたので、結果について説明していただきたいと思います。

#88
○政府参考人(新井ゆたか君) 今お話がありましたとおり、昨年八月に、斜里町などでジャガイモのシロシストセンチュウが確認されたところでございます。
 これにつきまして遺伝子解析を行ったところ、二〇一五年、平成二十七年に網走市で確認されたものと同一の系統であるということ、それから、南米が起源で、現在欧州、米国等で発生しているものと遺伝的に近い関係にあるということが確認されたところでございます。
 ただし、シストは土壌中で長期間生育をするということでございますので、現時点におきましては、網走市と斜里町のどちらに先に潜入したのか、それから、どこの国からどのように侵入したのかということは不明ということでございます。

#89
○紙智子君 なかなか感染ルートがいつも明らかにならないということなんだけれども、どの辺から来ているかというのは、何となくこういう状況ではあるんだけど、そこがいつも本当に気になるところなんですけど、やっぱりどう封じ込めるのかというのが重要だと思うんです。
 網走で、寄主植物というんですか、寄生するものだから芋だと思うんだけど、植物の作付けの禁止あるいは移動制限が行われてきましたけれども、これで成果は上がっているんでしょうか。

#90
○政府参考人(新井ゆたか君) ジャガイモのシロシストセンチュウの確認がされました北海道の網走市、それから大空町におきまして、平成二十八年十月から緊急防除という形で実施をしております。
 今お話がありましたとおり、まず第一といたしまして、発生圃場におけるバレイショの植栽を禁止をするということ、それから、防除区域からのバレイショ等の移動制限をする、それから三番目といたしまして、本線虫の発生密度を減らす効果がある対抗植物、トマトの野生種ということでございますけれども、これを植栽する、それから、農薬による土壌消毒などを行うということでございます。これらにつきましては、国が定額、十分の十で補助をすることによりまして本線虫の駆除、蔓延防止を行ってきたところでございます。
 この結果でございますけれども、令和元年度までに駆除を実施した百六十三の圃場のうち九割以上の圃場、百四十八の圃場で本線虫が検出されない水準まで発生密度が低下するなど、高い防除効果が得られているというふうに承知しているところでございます。
 一方、令和元年度に実施した調査の結果によりますと、これまで本線虫が確認されていなかった五十三の圃場で本線虫が新たに確認をされまして、また、斜里町及び清里町でも新たに本線虫が確認をされたということでございます。
 このため、本年、緊急防除期間を令和八年三月まで六年間延長いたしまして、本線虫が残存した地域や昨年度新たに確認された地区におきまして、引き続き、北海道と連携をいたしながら防除対策を進めてまいりたいと考えております。

#91
○紙智子君 有識者会議が行われていて、防除区域を分割することが可能かどうか検討するというのがあります。大字というくくりですね、大字というくくりを見直すということも言われているんでしょうか。

#92
○政府参考人(新井ゆたか君) このシロシストセンチュウの緊急防除につきましては、防除対策の専門家や北海道庁、それから関係市町から成りますジャガイモシロシストセンチュウ対策検討会議というものを立ち上げまして、具体的な対策等を進めてきたところでございます。
 この線虫は、農機具に、線虫自体は動かないということでございますが、農機具に付いた土を介して蔓延するということでございますので、今までは、一般的に農機具の共用が行われているというふうにされております大字単位で防除区域の指定を行ってきたということでございます。
 一方、本年一月の第九回のこの対策検討会議におきましては、同じ大字でも地理的に隔たりがあり農機具が共用されていない事例があるということを踏まえまして、本線虫の発生状況、それから河川や防風林などの地理的な要因、農機具の共用の有無等の状況を踏まえまして、大字よりも小さい単位に防除区域を見直すことができるよう決定したところでございます。
 今後は、本線虫が確認された大字内の全ての圃場、千五百ぐらいになりますけれども、こちらの発生状況を調査した上で、大字よりも小さい単位で蔓延防止対策が実施できると認められる地区については、告示の改正を行いまして防除区域を見直すということにしているところでございます。

#93
○紙智子君 ちょっと現場からも、大字の単位でやられると物すごく広いので非常に大変だという話も出されておりました。
 防除区域の見直しは、これは今は大字で、もっと細かくやれるということにもなるんですけれども、これは網走以外でも検討するということになるんでしょうか。

#94
○政府参考人(新井ゆたか君) そのとおりでございます。

#95
○紙智子君 発生を封じ込めるということとともに、やっぱり現実的な対応が必要だというふうに思います。
 それから、シロシストセンチュウは、〇・六ミリほどの大きさで硬い殻に覆われている、乾燥や低温に強くて、最大で二十年程度は土の中に残るということですよね。土壌消毒でも根絶は難しいと言われています。撲滅するのには、現実的にはなかなかこれ難しいことではあると思うんですけれども、ジャガイモの抵抗品種というか新品種、その開発が必要になると思うんですが、現在の開発状況について教えていただきたいと思います。

#96
○政府参考人(新井ゆたか君) シロシストセンチュウの抵抗性品種といたしましては、フリアという品種が開発をされているところでございます。
 これにつきまして、これまで緊急防除を実施してきた網走地区におきましては、希望する農家が令和三年度からこの抵抗性品種の栽培ができるよう、現在、生産者団体におきましてこのフリアの増殖を行っているというふうに聞いております。
 さらに、令和元年度に新たに本線虫が確認された地区におきましても、令和四年度から順次この品種の栽培が開始できますように、種苗管理センターにおきまして更なる種バレイショの増殖を行っているということでございます。

#97
○紙智子君 実用化の時期というのはどうなるんでしょうか。

#98
○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。
 令和三年度から、網走地区におきましてはこのフリアの作付けが可能になるということでございます。

#99
○紙智子君 ジャガイモの価格は、でん粉用にするでん原用のバレイショの価格というのが元々安いし、生食用で低く価格は安定した状況ではあると思うんです。とはいえ、これが作れなくなると農家にとっては大変大きな打撃になると思うんですね。
 それで、北海道にとっては、ジャガイモは輪作体系では欠かせない作物なんですよね。農家がやっぱり安心して営農できる支援対策、これも是非求めたいと思うんですけれども、これ、大臣にお聞きしたいと思いますが。ちょっと通告はしていなかったんだけど。

#100
○国務大臣(江藤拓君) 農地の生産性を維持するという上で、輪作体系を維持するということはとても大事なことだと思います。
 このシストセンチュウについては、ずっと大変な御努力、闘いをしてきましたけれども、おっしゃったように、非常に厄介な、二十年も生き残るようなやつでありますのでなかなか撲滅は難しいということで、対抗性のあるものを令和三年から植え付けるということでありますけれども、その中でも、新しい対抗性の品種ができたとしても、やはり輪作体系の一環として、でん粉用は安いということであっても、これは重要な収入源でありますから、その体系の一環としてこれからも生産が維持できるように、農林水産省としても、しっかり目配りをしながら必要な対策をこれからも打っていきたいというふうに考えております。

#101
○紙智子君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 それで、今日緊急事態宣言が出されるということも報道されているんですけれども、やっぱりその際には国民全体に対しても丁寧なよく分かる説明をしないと、やっぱり混乱を来しても困るので、そこをお願いしたいことと、それから、やっぱり現場の困難な状況、これに本当に寄り添って、それにかみ合うような対応策を機敏に取っていく必要があるというふうに思いますので、そのことを最後にお願いをいたしまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#102
○委員長(江島潔君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#103
○委員長(江島潔君) 次に、家畜改良増殖法の一部を改正する法律案及び家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。江藤農林水産大臣。

#104
○国務大臣(江藤拓君) 家畜改良増殖法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 和牛を始めとする我が国の畜産物は世界的にも評価が高まっており、高品質な畜産物の生産を促進する上で、家畜人工授精及び家畜受精卵移植が適切に実施されることが一層重要となっております。しかしながら、一昨年、和牛の精液と受精卵の不正な輸出を図る事案が発生し、家畜人工授精用精液等の流通の適正化が強く求められているところであります。
 こうした観点から、家畜人工授精用精液等について、流通に関する規制を強化するほか、容器への表示、譲渡等に関する記録の義務付け等の規制を整備することとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、家畜人工授精用精液等の不適切な流通を防止するための規制の強化についてであります。
 家畜人工授精所等以外の場所で家畜人工授精用精液等を保存してはならないこととするとともに、家畜人工授精所等で保存されていない家畜人工授精用精液等の譲渡等をしてはならないこととしております。
 第二に、特定家畜人工授精用精液等に関する規制の整備についてであります。
 特にその適正な流通を確保する必要がある家畜人工授精用精液等を、特定家畜人工授精用精液等として農林水産大臣が指定できることとし、その容器に畜種の名称等を表示すること及びその譲受け、譲渡し等について帳簿に記載して保存することを義務付けることとしております。
 第三に、家畜人工授精等に関する規制違反に対する抑止力の強化についてであります。
 農林水産大臣及び都道府県知事は、家畜人工授精所等で保存されていない家畜人工授精用精液等を譲渡した者に対し、その譲渡した家畜人工授精用精液等の回収及び廃棄等を命ずることができることとしております。
 続きまして、家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に関する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 家畜遺伝資源は、他の家畜との品質上の差別化を図る畜産の改良という創造的な活動によって生み出され、知的財産としての価値を有しているものであります。しかしながら、家畜遺伝資源が不正に流通し、改良の成果を不正に利用した家畜の再生産が行われる事態を放置すれば、更なる改良へのインセンティブが失われ、ひいては国全体での家畜の振興に重大な影響を及ぼすおそれがあるところです。現に、一昨年の和牛の精液と受精卵の不正な輸出が図られた事案を受け、このような危機感が広く共有され、家畜遺伝資源の不適切な流通等を防止し、その知的財産としての価値の保護を強化すべきとの社会的要請が高まっております。
 こうした観点から、家畜遺伝資源について、不正な取得等の不正競争を防止し、家畜遺伝資源生産事業者の利益の保護を図るため、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、不正競争の定義であります。
 家畜遺伝資源について、人を欺いて、又は窃取する行為等により取得する行為や、その取得後に使用し、譲渡し、引き渡し、輸出する行為、また、不正の利益を得る目的で、又は家畜遺伝資源生産事業者に損害を与える目的で、契約による制限を超えて家畜遺伝資源を使用し、譲渡等する行為を、不正競争として定義することとしております。
 加えて、これらの行為の介在を知って、又は重大な過失により知らないで当該家畜遺伝資源を取得し、使用等する行為、さらには、不正競争に該当する家畜遺伝資源の使用により生産された家畜や受精卵を譲渡する行為等についても、同様に不正競争とすることとしております。
 第二に、不正競争により営業上の利益を侵害された者に対する民事上の救済措置等であります。
 不正競争によって営業上の利益を侵害された家畜遺伝資源生産事業者は、その営業上の利益を侵害した者に対し、その差止め及び損害賠償を請求することができることとするとともに、家畜遺伝資源生産事業者の立証負担の軽減等を図ることとしております。
 第三に、罰則による抑止であります。
 家畜遺伝資源について、不正の利益を得る目的で、又は家畜遺伝資源生産事業者に損害を与える目的で、人を欺いて、又は窃取する行為等により取得する行為やその取得後に使用し、譲渡し、引き渡し、輸出する行為等について、個人に対しては十年以下の懲役若しくは一千万円以下の罰金又はそれらの併科、法人に対しては三億円以下の罰金を科すこととしております。
 以上が、これらの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

#105
○委員長(江島潔君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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