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1947/11/25 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 本会議 第66号
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1947/11/25 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 本会議 第66号

#1
第001回国会 本会議 第66号
昭和二十二年十一月二十五日(火曜日)
    午後四時十六分開議
    ―――――――――――――
 議事日程 第六十五号
 昭和二十二年十一月二十五日(火曜日)
    午後一時開議
 第一 赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律案(内閣提出)
 第二 健康保險法及び厚生年金保險法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○議長(松岡駒吉君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○議長(松岡駒吉君) 小澤佐重喜君外三名提出、議長不信任に関する決議案及び吉田安君外六名提出、議長信任の決議案は、それぞれ提出者から撤回の申出がありました。(拍手)右、御報告申し上げます。
     ――――◇―――――
#4
○議長(松岡駒吉君) 鉱工業委員長から、鉱工業委員会に付託中の臨時石炭鉱業管理法案は、昨二十四日午前中に審査が終了しなかつたので、本日午後六時三十分まで、審査期限を延長せられたいとの申出がありました。これを許可するに御異議ありませんか。 
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて審査の期限の延長を許可するに決しました。
 この際、六時四十分まで休憩いたします。
    午後四時十八分休憩
     ――――◇―――――
    午後七時三分開議
#6
○議長(松岡駒吉君) 休憩前に引続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
 臨時石炭鉱業管理法案(内閣提出)
#7
○安平鹿一君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、内閣提出、臨時石炭鉱業管理法案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#8
○議長(松岡駒吉君) 安平君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 臨時石炭鉱業管理法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。鉱工業委員会理事早川崇君。
  ―――――――――――――
 臨時石炭鉱業管理法案に関する法律案(内閣提出)に関する報告書
 [都合により最終号の付録に掲載]
  ―――――――――――――
    〔早川崇君登壇〕
#10
○早川崇君 ただいま議題となりました臨時石炭鉱業管理法案について御報告申し上げます。
 委員会の経過の概要につきましては、去る二十二日の本会議におきまして、委員長より中間報告を申し上げましたが、同日院議をもつて、本案の審査期限を二十四日の午前中と定められました。いろいろな事情もありまして、その審査期限内に審査を終了することができなかつたのであります。本日審査期間の延長を求めましたところ、先刻院議をもつて、本日の午後六時三十分まで審査期間を延長せられました。
 本日午後四時半より委員会を開催いたしまして、質疑を終局し、ただちに討論に入りました。日本社会党の、松本七郎君より、社会党、民主党、國民協同党、三派の共同提案になる修正案について趣旨弁明がありました後、高倉委員より修正案に関連して質疑がありまして、商工大臣より答弁がありました。次いで民主党の生越三郎君及び日本自由党の平島良一君より、本案及び修正案に反対の旨の意見を開陳せられ、日本社会党の大矢省三君及び民主党の生悦住貞太郎君より、本案修正案に賛成の旨の意見を開陳せられました。討論を終結いたしまして採決に入りましたところ、原案及び修正案ともに少数をもつて否決せられました。(拍手)
 以上、簡單でありますが、御報告申し上げます。(拍手)
#11
○議長(松岡駒吉君) 松本七郎君外二名から、成規により修正案が提出されております。この際、修正案の趣旨弁明を許します。松本七郎君。
    〔松本七郎君登壇〕
#12
○松本七郎君 私より、日本社会党、民主党、國民協同党、三派共同修正案の趣旨を御説明申し上げます。詳細はお手もとに配付されておりまする印刷物によつて御了解願うことといたしまして、ごくおもなる点のみ申し述べたいと思います
 まず、政府原案第五條では、炭鉱の事業主が所轄石炭局長に届け出るところの事業計画を、石炭局長が地方炭鉱管理委員会に諮つて変更を命ずることができるということに相なつておりますが、これでは石炭局長の一方的な権限が濫用されるおそれがありまするので、この石炭局長の変更命令に対して、事業主に不服の申出のできる途を開くとともに、その不服の申立により、商工大臣が全國炭鉱管理委員会に諮つた上で石炭局長の変更命令を取消し、または変更することができるように、新たに第三項として、「事業主は、前項の命令が著しく不当であると認められるときには、商工大臣に対して不服の申立をすることができる。」、なお第四項として「商工大臣は、全國炭鉱管理委員会に諮つて、前項の申立を理由があると認めるときは、当該石炭局長に対して当該命令を取消し、又は変更すべきことを命じなければならない。」という二項を追加いたしました。
 次に、原案第八條ないし第十條の官吏その他の政府職員の臨檢檢査に関する各條項について、「臨檢檢査」または「檢査」を「監査」と改めるとともに、監査する主体を当該官吏に限定し、その対象を明確にするため、原案第八條第一項を「石炭廳長官又は石炭局長は、炭鉱の事業主の業務の状況に関し必要な報告をさせ、又は当該の官吏をして生産拡充用の資金及び資材の使途、生産の状況並びに拡充工事の達成状況に関して、監査させることができる。」と改めました。
 次に、原案第十一條において、炭鉱の廃止又は休止が商工大臣の許可事項として任されているのでありますが、これをより民主的にするとともに、愼重を期する意味から、全國炭鉱管理委員会に諮つた上で許可するように、同條第二項として、新たに「商工大臣は、前項の許可をしようとするときには、全國炭鉱管理委員会に諮らなければならない。」という一項を追加し、本條修正と同じ趣旨から、原案第十二條に第二項として、新たに「商工大臣は、前項の認可をしようとするときには、全國炭鉱管理委員会に諮らなければならない。」という一項を新設いたしました。
 次に、原案第十四條におきまして、指定炭鉱の指定の基準を明確にうたうために、第二項として、新たに「前項の規定による指定の基準は、能率、生産費、品位、出炭量等に基いて、これを毎六箇月に定めるものとする。」という一項を追加いたしました。
 次に、原案第十七條におきまして、事業主に重点をおき、業務計画の案の作成上基準となるべき事項を指示する対象を事業主に限定するため、「及び炭鉱管理者」を削除いたしました。またこれと関連いたしまして、事業主の業務計画の案の作成上の地位を明確にする意味におきまして、原案第十八條第一項を、「前條の規定による指示があつたときには、その指示に從い、命令の定めるところにより、指定炭鉱の事業主は、炭鉱管理者をして業務計画の案を作成せしめ、所轄石炭局長に提出しなければならない。」と改め、第二項中「原案」とあるを「案」と改めたのであります。なお、原案第十九條第一項におきましては、「前條第一項の規定による業務計画の案の提出があつたときには」とありますが、業務計画の案の提出される場合は、生産協議会の議を経る場合と経ない場合、すなわち前條第一項と第三項に規定する二つの場合がありますので、「前條第一項」の次に「又は第三項」を加えました。なお、本條第二項におきまして、原案では石炭局長の決定した業務計画の指示があるまでは「事業主及び炭鉱管理者は、前期の業務計画(前期の業務計画がないときには、前項における業務の実施上の計画)を基準として、指定炭鉱の業務を行わなければならない。」ということに相なつておりますが、これを事業主の提出した業務計画の案によるようにするため、第二項を「前項の規定による指示があるまでは、事業主は、前條第一項又は第三項の規定により所轄石炭局長に提出した業務計画の案による、指定炭鉱の業務を行わなければならない。」と改めた次第であります。
 次に、原案第二十一條第一項におきまして、原案第十七條以下に対する修正と同樣の趣旨によりまして、石炭局長が業務計画実施上必要と認めるときの監督上の命令又は指示を受ける客体を指定炭鉱の事業主とするため、原案の「炭鉱管理者」を「指定炭鉱の事業主」と改め、原案第二十二條中「炭鉱管理者」とあるのを「指定炭鉱の事業主」と改めた次第であります。
 次に、原案第二十三條第二項におきまして、炭鉱管理者の選任は「商工大臣の承認を受けなければ、その効力を生じない。」ということになつておりますが、これを届出主義に改めるために、原案第二項を「事業主は、前項の規定による選任をしたときには、その旨を商工大臣に届け出なければならない。」と改めたのであります。
 次に、原案第二十四條第二項の、炭鉱管理者のする業務計画の実施に対する経営者及び從業者の協力規定は、これは当然なことであり、項目としてうたう必要なしと認めて、削除いたしました。
 次に、原案第二十五條におきまして、その第一項は、原案第二十三條の修正に伴い、当然これを削除いたしました。なお第二項及び第三項において、炭鉱管理者の解任が商工大臣によつてできるようになつておりますが、それは選任の場合と同じく事業主が行うこととし、商工大臣は事業主に命ずるにとどめるようにするために、原案第二項中「当該炭鉱管理者を解任することができる。」とあるのを「事業主に対し、当該炭鉱管理者を解任すべきことを命ずることができる。」と改め、原案第三項を「商工大臣は、炭鉱管理者が著しく不適任であると認めるときには、事業主の意見を徴した上で、全國炭鉱管理委員会に諮つて、事業主に対し、当該炭鉱管理者を解任すべきことを命ずることができる。」と改め、原案第三項を「商工大臣は、石炭管理者が著しく不適任であると認めるときには、事業主の意見を徴した上で、全國炭鉱管理委員会に諮つて、事業主に対し、当該炭鉱管理者を解任すべきことを命ずることができる。」と改めたものであります。
 次に、原案第二十八條削除の結果、炭鉱管理者と事業主の力に、あまりに開きがあるというきらいも生じないわけでもありませんから、新たに第二十五條として、「指定炭鉱の事業主は、業務計画の実施に関し、命令の定めるところにより、必要な権限を炭鉱管理者に委任しなければならない。」と、一箇條を加えた次第であります。
 次に、原案第三十七條第一項におきまして、委員の代理者に対しても生産協議会の議事の議決権を認めているのは不当であるとの考え方によりまして、「(委員の代理者を含む。)」を削除いたしました。
 次に、原案第三十八條第四項におきまして、事業の経理内容に関する報告を求めることのできる主体を、生産協議会の委員個々から生産協議会自体にするため、「の委員」とあるのを削除し、その客体を指定炭鉱の事業主のみに限定するのが妥当であると考えましたため、「又は炭鉱管理者」を削除いたしました。
 次に、原案第三十九條におきまして、第一項但書中、炭鉱管理者が労働條件の適正化その他從業者の待遇に関する事項について石炭局長の裁定を求める場合を、生産協議会の議を経た場合に限定するため、「命令の定めるところにより」及び「又は從業者の同意」の二箇所を削除いたしました。
 次に、原案の第五十五條におきまして、全國炭鉱管理委員会及び地方炭鉱管理委員会が、それぞれ商工大臣及び石炭廳長官または石炭局長の諮問に應じて、石炭生産に関して調査審議する事項が、原案では漠然として、ただ重要事項という用語で表わされておりますが、これを明確に規定するため、第一項中「重要事項」とあるのを「左の事項」と改めますとともに、新たに同項末尾に「一、石炭鉱業の管理の運営方針に関する事項、ニ、石炭の生産に関する計画に関する事項、三、石炭鉱業の最高能率発揮に関する事項」の三号を加え、原案第二項中「重要事項」とあるのを、「前項各号の事項」と改めたのであります。
 次に、原案第五十六條ないし原案第五十八條の全國炭鉱管理委員会及び地方炭鉱管理委員会の構成員に関しまして、全國炭鉱管理委員会に新たに特別委員会及び臨時委員を置き、地方炭鉱管理委員会の委員の数及び選出方法を改めるとともに、新たに特別委員を置くこととし、特別委員及び臨時委員委嘱に関する規定を新設するため、原案第五十六條第一項を「全國炭鉱管理委員会は、会長一人、委員三十人、特別委員若干人及び臨時委員若干人で、これを組織する。」と改め、同条第二項を「地方炭鉱管理委員会は、会長一人、委員四十五人以内及び特別委員若干人で、これを組織する。」と改め、原案第五十七條に、新たに第三項として「商工大臣は、必要があると認めるときには、石炭鉱業と密接な関係を有する事業を代表する者を、臨時委員として依嘱することができる。」という一項を加え、原案第五十八條第二項を「地方炭鉱管理委員会の委員は、石炭の生産に関し学識経驗ある者五人以内、当該石炭局管轄区域内の炭鉱の事業主を代表する者二十人以内、当該石炭局管轄区域内の炭鉱の從業者(事業主の利益を代表すると認められるものを除く。)を代表する者二十人以内とし、石炭局長がこれを命ずる。」と改め、同條第三項を「前項の規定による炭鉱の從業者を代表する委員は、坑内從業者三、坑外從業者二の比率とする。」と改めたのであります。なお、原案第六十條はこれを削除いたしまして、新たに第五十六條として「商工大臣又は石炭局長は、関係官公吏の中から特別委員を依嘱することができる。」を加え、また第五十七條として「特別委員及び臨時委員は議決権を有しない。」と追加いたした次第であります。
 次に、原案第六十二條以下の罰則に関する各條項におきまして、指定炭鉱と指定外の炭鉱に関する罰則規定を区別するとともに、前者に重く後者に軽くし、懲役及び罰金を併科しないことに改めるため、原案第六十二條第一項中「左の各号の一に該当する者は、」とあるのを、「左の各号の一に該当する指定炭鉱の事業主(事業主が法人である場合には、その違反行爲をした代表者)は、」と改め、第六号を削除し、以下條文整理を行つた次第であります。
 次に、原案第六十八條中「政令でこれを定める。」とあるのを、この法律施行の期日は明年四月一日とするを妥当と考え、これを明記し、「昭和二十三年四月一日とする。」と改めた次第であります。なお、原案第六十九條第一項中「この法律の規定の全部が施行された日から、」とあるのを、前條修正に伴い、「この法律の施行の日から、」と改めたのであります。
 はなはだ簡單でありますが、これをもつて説明を終ります。諸君の御賛成を願います。(拍手)
#13
○議長(松岡駒吉君) これにより討論に入ります。順次発言を許します。今村長太郎君。
    〔今村長太郎君登壇〕
#14
○今村長太郎君 私は、自由党を代表し、ただいま議題と相なりました委員長報告に対しこれを賛成し、原案ならびに修正案に反対の意見を述べたいと思います。(拍手)
 臨時石炭鉱業管理法案の審議を委ねられたる鉱工業委員会の審議の状況は、政府の答弁おおむね妥当を欠き、資料のごときも粗漏不十分、かつ未提出のものが多く、政府はほとんど何らの用意なくして漫然イデオロギー的石炭國管法案を提出し、國家の最大要請たる石炭増産につき、誠意なき醜態を暴露いたしたのであります。(拍手)
 本案に対しては、わが自由党、第一議員倶樂部、農民党及び與党たる民主党の一部を除き、これに反対して、國管案は否決されるやも、はかりしれぬ運命にあることが、ほぼ予測されておつたのであります。議案審議の中心たる鉱工業委員会を軽視しておりましたことは、まことに残念千万なことであります。マッカーサー元帥から片山総理にあてられたる書簡の一節には、「本法案を、当司令部の意見を何らこれに加えることなく國会に提出し、國会がそれ自体の價値に関して審議することは何ら異存はない」とあります。從いまして、本法案決定の責任は、あげてことごとく議会に負わされてゐるのであります。かかる重要な法案を全責任をもつて審議する議会でありまするがゆえに、いかなる点におきましても、疑問や不明の点を残してこれを決定することは、絶対に許されないと思います。(拍手)
 御承知のとおり、特別議会の会期はあとわずかでありますが、この後ただちに通常議会が開かれるのでありまするから、期日の切迫を理由として、曲りなりにも、これを今むりに決定してしまわねばならないという主張は、さほど重要な主張とも重大な問題とも考えられないのであります。(拍手)重要な問題を軽々に取扱い、國家百年の大計を誤ることは、何人といえども、その軽率と不合理を認めるところであろうと考えるのであります。從いまして私は、すべての点について議会でその議を盡し、互いに納得のいくまで愼重審議をいたさなければならないと思うのであります。
 臨時石炭鉱業管理法案は、六月一日商相が認証式を終えて大臣のイスにどつかと腰をかけて、初めて記者團と会見された際に、開口一番、最重要基礎産業である石炭問題は、社会党首班内閣の面目にかけてでも國管を断行すると大みえを切られたのであります。社会党の政策は社会主義的イデオロギーに立脚するものであることは明瞭なるところでありまするが、本法案提出にあたつて、大臣はなんらのイデオロギーをも含むものではないと言われております。しかも商工大臣は、全國到る所で右の答弁に反する失言を繰返しております。この矛盾を一体いかに説明せられるおつもりか。國民に十分納得得心のいくようにいたさなければなりますまい。
 今日、臨時石炭鉱業管理法案が表面化して以來のことを振り返つてみますると、最初に表面化したのは、先ほど申しました商相の大臣就任談であり、以來数箇月、複雜多岐な樣相をたどつて幾変轉、遂に國会に提案され、数日間にわたつて公聽会を開き、この公聽会においては、政府も御承知の通り、労資双方の意見が活発に展開されたのであります。しかして、この公聽会における労資双方の論議を冷靜に顧みますと、この間に、ただ一点だけ労資双方の意見が一致した部分があるのであります。それはすなわち、國管を実施すれば減産になるという見透しの一点は、相異なる立場にある労資双方の一致した意見でありました。(拍手)すなわち資本家側も、労働者側も、本法案によつて――本法案を実施することによつて増産になるとは断言しなかつたのであります。これは、その事業に從事する專門家の見解だから、十分の價値があり、またそれだけ尊重すべきものであろうと考えます。(拍手)それにもかかわらず、政府は國管を断行せんとするにあたり、何ら理由を示さずして漫然増産のためだと言うのであります。專門家と見解を異にしておる政府は、いかにして増産を実現するか、まつたく夢物語であります。(拍手)
 石炭の増産はもちろん焦眉の急で、鉄鋼、肥料、通信、運輸等各方面の増産増強のため最も必要で、これが社会秩序と経済秩序を確保する推進力となるのは当然であり、商相は常に國民に対して、國管案の性格は経済危機を救い得るに必要なりと公言し、インフレは必ず生産の増強により食い止めると大言壯語し、その実行方法として石炭國管を行う固い決意で、関係担当官に命じて臨時石炭鉱業管理法案の研究を行わしめ、安本長官とも鳩首協議を遂げ、原案を作成されたのでありまするが、われわれが本日、原案はもちろん修正案に対しても多数をもつて否決し去つたゆえんのものは、ただ無意味なる機構の変革によつて石炭の減産を來すことを憂えるがためにほかなりません。(拍手)
 石炭年産三千万トン以上の生産を確保することは産業興隆の隘路を打開することであり、今や國をあげての重大問題として、全國民の関心はこの一点に拂われております。終戰後における採炭量の激減については幾多の原因もありましようが、ただその当時の出炭量のみを評價して、民営であれば増炭ができないという考え方は、全然誤謬であります。敗戰と同時に急変した世界情勢に関連して、多数の退山者が続出し、人的資源の枯渇したることは、やむを得ざる不可避の現象であつたとはいえ、これが何より大きな原因であり、また戰争中は、あとは野となれ山となれ主義で掘つて掘つて掘りまくり、坑内の荒廃を顧みるいとまもなかつた濫掘が多大の支障を來たしておるのも、その原因の一つであります。
 さらに、重要産業として國家からその経営を保障され、炭價は後ぎめで、赤字の補填に苦しむ心配のない制度、すなわち採炭量の高が経営者にも労務者にも直接に利害の関係がなかつたのでは、生産意欲の低下するのも当然であります。これではいけないというので、わが党内閣の当時、炭價の先ぎめ制に努力し、現内閣において漸く実を結んで今日に至つたのであります。諸般の物價とにらみ合わせて適切な炭價を決定しておけば、掘れば掘るだけ経営者の利潤が増加し、経営者の利潤が増加すれば、それだけ労務者の待遇が向上し、待遇が向上すれば、就業を希望して集まる労務者も多くなります。去る七月、わが党の提唱した前ぎめ單一炭價を政府が採用して以來、全國の各炭鉱とも次第に活氣を呈し、本年度三千万トン出炭の一環として課せられた目標に対して、一月以降六月までは遺憾ながら十分なる成績をあげることができなかつたのでありますが、七、八月は目標量をはるかに突破して好況を呈し、それがために衆参両院において感謝決議文を送つたことは、皆樣すでに御記憶の通りであります。(拍手)
 政府は、國管法の実施によつて、はたして増産を期せられる確信がありまするのか、機構の変革により、かえつて減産を招くおそれはないかと、全國の炭鉱業者がいずれも危惧の念を抱いております。もちはもち屋で、石炭の採掘については、多年その道に身命を投げこんでおる炭鉱業者が一番よく知つております。百歩を譲つて、國管法の実施により減産の憂いは業者の危惧にすぎないとしても、今や好轉しつつある出炭現状の推移に鑑み、このままでも所期の目的が達成し得られるものならば、いたずらに機構いじりを重ねる必要はなく、機に臨み変に應じて最善の解決策を講ずることが政治の要諦ではありませんか。一党一派に偏したイデオロギーにとらわれて、面子を立てんとするがごとき政治の運営は、極力これを避けなければなりません。
 今は國管、非國管の是非の議論をするときではなく、要は産業再建に所要の炭量を確保すればよいのであろうと思います。ゆえに、石炭の國家管理はその時期ではありません。その時期でないことを知りながら、むりやりにイデオロギー一本で押し通すとすれば、眞に増産のための國管か。現在のごとき政府の施策ぶりでは、電力・資材・資金等の融通不良のため、いかに政府と鉱山業者及び鉱山労務者が三位一体となつても、所期の増産目的は達成しがたいと思うのであります。政府はよろしく、この場合面子を捨てて、経営者、勤労者の自発的活動と創意と工夫とにより、石炭の大増産に邁進すべきであろうと思ひます。政府にしてこの案を盾にとるとするなれば、減産した場合、どんな責任をとるのか、われわれは、この点に深甚な関心を拂うものであります。
 國管にすれば資材と金融は十分に考慮するというが、今日まで政府が、資材の獲得に多くの役人を使用して、死物狂いで資材を獲得することに努力しておるが、炭鉱には一向に資材が入荷していないのが現状で、たとえば石炭採掘資材として配給されておる量は、大炭鉱で資材配給大体七割程度で、あと三割はやみ物資を購入しておるのが現実で、なお中小炭鉱に至つては四割の配給で、残余の六割はやみ物資を買いつつある状態であります。配給のみに依存して石炭を採掘するとなれば、年産千五百万トン以上の生産はまつたく困難であるということは、否定することはできない事実だろうと思います。
 買入資材のおもなるものは、杭木、ワイヤー・ロープ、電線、レール、電氣器具、機械器具、レール附属金具、油類等、他にも必要なる資材があろうと思いまするが、こんな状態で國管にすれば、資材と金融の面を円滑に流通することがきるのであろうと思うのですか。もし、かりにできるとするなれば、民営でも石炭増産のために資材と金融の重点流通をはかるべきで、金融にしても、資材配給にしても、円滑な流通をはかつてもらいたいと業者から陳情された場合は、業者に対して、ない袖は振れないと言つて威嚇するのが官僚統制の惡弊であつて、國管の二文字がつけば、ない資材が出るだろうか。そんなうまい手品は、水谷大臣や和田安本長官にはできません。
 金融についても、國管にすれば資金貸出をよくすると言うが、今まで業者が政府の命令によつて出したところの原價計算できまつた石炭代さえも拂いかねておるときに、これを國管にすればただちに要るだけ支拂うというのは、國民の利福を叫んできた政府が、黒い石炭を赤く染める場合には拂い、そうでない場合は金の支拂いを不円滑にするというなれば、石炭の増産はどうでもいい、資材配給や金融すら、ただイデオロギーによつてのみ支配されておると言われても、答弁の余地はなかろうと思います。この思想と主義が腐敗堕落した官僚の横暴となつて、國民が泣かされておるのであります。この横暴な官僚が炭鉱に入り込んだとき、炭鉱の治安は乱れ、信義は低落して、石炭の増産どころか、減産あるいは濫掘があるのみだということを、ここに断言いたします。
 日本の電力國家管理は不成績で、國家管理をさらに一歩進めた鉄道並びに通信事業の國有國営も不成績であります。先年、第一次欧州大戰直後、ドイツに炭鉱社会化問題が論議されたときも、炭鉱國管は全員反対で、その理由とするところは、一、小規模事業に対する過剰な官吏、ニ、不必要な轉勤、三、民間会社に比し低い給與、四、自由な活動制限、五、財政問題に対する責任感の欠如、六、複雜な法の拘束、議会の制限、七、決定の遅延。
    〔発言する者多し〕

#15
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#16
○今村長太郎君(続) 八、名誉心と義務観念の喪失等で、ドイツの炭鉱國有國営は遂に失敗に帰したのであります。國有國営、國家管理の不成績は、いずれの國も同じことであるにかかわらず、また從来並びに現在の國有國管もしくは國家管理下におけるあらゆる産業が失敗しつつあるにもかかわらず、石炭だけが例外だという具体的理由を、政府は少しもあげ得ない。これすなわち、政府がただ社会主義イデオロギーのみにとらわれ、石炭増産について少しも誠意がないと断ずるゆえんであります。
 すなわち政府は、この際炭鉱國管案を撤回し、その間に電力國家管理や鉄道並びに通信事業を思う通りに改善し、政府の信念の誤りなきことを実績において示し、國民を得心させた上、炭鉱の國家管理を改めて考究すべきであることを、ここに強調いたします。
    〔発言する者多し〕
#17
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#18
○今村長太郎君(続) 以上の理由によつて、われらは、この臨時石炭鉱業管理法案にも、同じく修正案にも、絶対に反対するものであります。
 鉱工業委員会は、本日圧倒的多数を持つて、原案をも、修正案をも、ともに否決し去つたのであります。このことは、もとより当然である。まさに、本問題に対する國民の声を代表せるものと言わねばなりません。賢明なる諸君は、新憲法のもと、議案審議の中心たるべき常任委員会制度の意義を了承せられ、鉱工業委員会が圧倒的多数をもつて否決した臨時石炭鉱業管理法案並びに同修正案を、全員こぞつてこれを否決せられんことを熱望いたします。(拍手)
#19
○議長(松岡駒吉君) 村尾薩男君。
    〔村尾薩男君登壇〕
#20
○村尾薩男君 私は、日本社会党を代表いたしまして、委員長の報告に反対し、修正案に賛成の意を表するものでございます。(拍手)
 ただいま自由党を代表して種々な御議論があつたのであります。顧みますと、炭鉱國家管理法案が提出されるということが明らかになりまするや、東京の一角に、ただちに反対同盟本部なるものが結成されて、その後ずつとあらゆる方面に猛烈なる活動をしていたことは、全國民が知るところでございます。(拍手)また私どもは、鉱工業委員といたしまして、実に今日に至るまで二十六回の討論質疑を繰返したのでございますが、この討議たるや、あるいは十分な意見も、りつぱな御意見もあつたのでありますけれども、しかしながら、眞に建設的なる意見というものはごくわずかであつて、むしろ、引延し的な討論が多かつたのでございます。
 この長い間の討議を経まして、最も明らかになつた点は、さつきの自由党の代表者が述べられた中にも最も強調された点でございましたが、この法案は増産法案ではなくして減産法案であるというようなことであります。
    〔「その通り」と叫び、その他発言する者多し〕
#21
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#22
○村尾薩男君(続) その減産になる一番の理由は、事業家の生産意欲を減退させる、これが最も大きな減産の理由であるというのに集中されるかのごとくでございます。しかしながら、これはすべてのまじめな國民が了解するように、業者の方の意思のみで増産ができるものでもない。むしろ、從業員のあふれるような生産意欲があつてこそ、初めて増産が可能なのであります。(拍手)
 またさつきの論者は、事業家ももちろん反対である、労働者までも反対であるというような、初耳のことを申されたのであります。しかしながら私は、率直に―これは自由党や反対派の方々は初耳であるかもしれないけれども、むしろ中小炭鉱業者や、あるいはまじめな炭鉱業者、労働者と一体になつて生産に邁進しようとする業者は、むしろこれに賛成しておるのでございます。(拍手)管理をされて、あるいは指定管理を受けて、政府が補償し、國民が負担した資金がどういうふうに使われておるかということを知られたくない人たち、あるいは資材を貰つても、それを大勢の前に公開したくない事業家、これらの腹の黒いと申しますか、暗い事業の好きな人たちは、あるいは反対するかも知らぬ。しかしながら、眞に進歩的な労働者、技術者、あるいは大衆の前に明らかにし得る、はつきりした明朗な立場でやつていこうとする進歩的な事業家であつたならば、決してこの法案に反対はないはずであります。(拍手)現にそういう事業家があるのであります。
 さつきの弁者は、業者はもちろん反対だ、あるいは労働者までも反対だと言われたが、これは私の方から返上する。むしろ、業者のまじめな方々は、労働者諸君、技術者諸君と一緒になつて、この法案をりつぱに生かす、はつきりした態度をもつておると、私は確信するものでございます。(拍手)
 今日増産を阻んでおるものは、御承知のように、あるいは資金である。あるいは資材である。これらの問題に対しまして、この法案が石炭行政を一元化して、そうして資金の面につきましても、他を犠牲にしてこの炭鉱業に注ぎこもうというのであります。また資材につきましても、あらゆる資材が不足しておるときに、他の産業を犠牲にし、多くの國民大衆に迷惑をかけ、犠牲をかけてでも、大事な石炭業に対しては、この犠牲を承知の上で注ぎ込もうとしておる。これらに対しまして、責任のある業者は、かくかくのごとくであつたということをはつきりすべきであります。
 また、この法案が一部の急進的な労働諸君には、確かに批判があるかもしれない。しかしながら、炭鉱業に働いておるところのまじめな、堅実な労働者諸君が、この法案におきまして、生産協議会によつて生産に関與する機会を與えられておるのであります。團体協約による経営協議会並びにこの法案によつて規定されましたところの生産協議会を正しく強く運営することによつて、労働階級、炭鉱從業員が正しくその生活を擁護し、かつまた労働階級一般の前進のための先頭に起つことができると思うのであります。かかる意味からしまして、この法案が決して飛躍ではない、現実に即したところの一歩前進である、という意味におきまして、私ども日本社会党は、この修正案に対しまして積極的に賛意を表するものでございます。
 反対派諸君、私は逐條にわたつてこの法案を今説明する時間がありません。また遠慮いたします。しかしながらこの法案は、この意味においてまことに歴史的なものでございます。この法案は、石炭増産のために、労働階級が、あるいは國民が、民主主義のもとに、政治的にも経済的にも一歩前進するために最も徹底的な法案である。(拍手)またこの法案を、企業の明朗化を阻む、まつ黒い反動勢力、封建的な勢力がまつこうから押しつぶそうとしておるのである。(拍手)こういう意味において、この勝敗は日本の前進のためにまことに歴史的なものである。願わくは、この議場におられるところの議員諸士は、あらゆる意味におきまして、まじめにこの法案を檢討し、良心の命ずるところによつて、國民大衆の環視のうちに、この進歩的な立場の法案の修正案に対しまして御支持あらんことを切望して、この壇を降る次第であります。(拍手)
#23
○議長(松岡駒吉君) 前田正男君。
    〔前田正男君登壇〕
#24
○前田正男君 私は、第一議員倶樂部の反対側を代表いたしまして、修正案及び原案に対して反対の討論をいたすものであります。先ほど社会党の村尾君から、反対派の者には反対同盟ができて、いろいろのうわさがあるということのお話がありましたが、私は別に経営者側でもあるいは労働者側でもありません。私は、今まで自分が産業に関係してきましたところの経験からみまして、本法案は管理上から言つて決して能率的なものではないということを考えるものであります。(拍手)そういうようないろいろなデマを飛ばされて、私どもの鉱工業委員会がいろいろ運営されております最中に、私どもはそういうような話を飛ばされたということに対して、われわれ委員の権威に対しまして、はなはだ遺憾に存ずるものであります。(拍手)
 少くとも私たちの委員会は、五月の終りごろから、ほかの委員会に比べまして、非常に熱心に討議してきたつもりであります。また私も、できるだけまじめに出席して、眞劍な意見を述べてきたつもりでおるのでありますが、この國会の中にまで、そういう反対側の意見の者はどうであるとかこうであるとかいうよなうわさを飛ばされるということは、私たち國会のために、またわれわれ常任委員会の委員の一人として、はなはだ遺憾とするものであります。(拍手)
 この法案の討論をいたすにあたりまして、私たちが日本の産業の再建のためには、この原材料の増産が必要であるということは、まことにもつともなことであります。しかしながら、こういうふうな原材料の増産方策につきましては、私は少くとも、これを國家管理というような立場から取上げるにつきましては、もつと眞劍な、総合的な計画というものが必要であると思うのであります。私は少くとも、こういう重大なる産業を―日本の再建の基礎になるところの重大なる産業を國家が取上げるという以上は、これからわれわれが再建に必要であるところの行政整理でありますとか、企業整備であるとか、あるいはどういうふうな経済体制でいくべきであるとか、こういうような、私たちの將來描くべきところの産業のあり方というものをよく考えまして、それにはどういうふうな年次計画をもつてやつていくべきかということをよく研究してから、私たちは國家的に取上げるべきものじやないかと思います。もし、この管理を國家的に取上げ得ないでいくならば―臨時的にやるというように、この紙に書いておりますが、そういうふうにやるものならば、何もこれは國家管理にする必要はないのではないかと思うのであります。
 私はこの点につきましても、委員会で商工大臣によく聽いたのでありますが、これは一時的な、臨時的な案である、こういうようなことをおつしやつたのであります。もし一時的な、臨時的な案であるならば、私たちは、こういう將來の日本の総合的な計画が立つていないときにおいては、やはり増産の助成案というものを出すべきではないかと思うのであります。これがためには、私たちは決して政府の今やつておられることについてとやかく言うのではないのでありますが、政府がさきに発表されましたところの石炭非常増産対策要綱というものは、これは大臣のお話を聽きましても、労資とも相当の了解を得たということを聞いております。この対策要綱の一番しまいに、この所期の成果をあげ得ない場合には必要な法的措置を講ずる決意があるというふうに書いてあります。この必要な法的措置をとるような、そういう増産対策をどうして立てないか、そういう助成案をどうして立てないか、私ははなはだ、その点を不思議に存ずるのであります。
 このことにつきまして、皆さん御存じのように、マッカーサー元帥からも手紙をいただきまして、それにも具体的な政策を緊急に取上げるようにというふうに指示が書いてあります。私たちは、決してこの生産を増強するために國家的に必要な法案を取上げる必要がないと言うのではないのでありますが、私は、この管理案という立場で取上げる必要はないと思うのであります。少くとも管理というものは、その責任の伴わないような管理を考えるということは、はなはだ不明瞭なものでありまして、決して能率的のものではないともいます。
 この法案を読んでいただきましたらわかりますが、一体どこに責任があるのか。政府は官僚統制をしておるようでありながら、その政府自身は、全然責任がありません。官吏自身には何ら責任がないのであります。しかも、経営者はこれによつて非常な統制強化を受けるだけでありまして、こういうことでは、私はほんとうの増産にはならぬと思います。
 現在日本が非常に困つているときに、國家から優先的に資金であるとか資材であるとかいうものを重要産業にまわしている以上は、これに対しまして、社会党が言われるように、國家的に監査をするということの必要性は認めます。しかしながら、その監査に伴うところの企業のいろいろやりにくいことに対しては、政府といたしましても、十分に効果の上るような対策を講じなければならないと思うのであります。たとえば、非常増産対策に書いてあります二十四時間体制を確立するとか、あるいはまたでき高拂い制をとるとか、あるいは所得税の免税点を引上げるとか、あるいは職場規律を確立するとか、こういうような問題を政府自身も責任をとつて取上げていく、あるいは労働者も、労調法に書いてありますように、公共事業としての責任をとる、こういうことで初めて、國家から監査を受けることに伴うところのいろいろな経営上の主張に対しても、プラスされるところがあるのであります。
 私は、経営者だけに責任を負わさないで、経営者も、政府も、労働者も、三者が皆責任を負うような増産案を考えなければならないと思うものであります。(拍手)これを國家管理というような形式でやるならば、やはり総合的な計画でやるべきでありまして、こういうふうな具体策をもつたところの助成案として取上げていくべきものではないかと思うのであります。(拍手)すなわち、こういうようなことでは、先ほど來労働意欲が向上されるというお話もありましたが、私ははなはだ疑問をもつものであります。私は労働意欲の向上のためには、所得税の免税点の引上げであるとか、あるいはまたでき高拂い制をとる方が、よほど労働意欲が向上されるのではないかと存ずるのであります。
 いろいろお話もありましたけれども、工場等におきまする労働者の方からも、ほとんど全部、この案にありますところの官僚統制的な空氣に対して修正の意見が出ておつたのであります。よくこの御意見を聽いていただきましたならば、はたして労働者が産業意欲を向上できるかという疑問がわかると思います。
 私は、こういつた点についていろいろ考えたのでありますが、たとえば、官僚統制は強化されない、それを防ぐためには、石炭局に民間人を採用する、こういうような社会党の弁明がありましたけれども、私は決して、民間人を石炭局の役人にしたらそれで官僚統制が免れるというものではないと思います。皆さん御存じの通り、この石炭局のうしろには、商工省、安本というような官廳がついておる。そこから命令がくるが、一旦官吏になれば、これは政府の命令に從うのであります。すなわち、これを官僚統制でないということは、私もはなはだ疑問とするものであります。(拍手)しかもこの法案には、そのうしろに罰則がついております。官僚のやる手は、必ずこの手であります。皆さんがよくお考えになりましたならば、これで官僚統制の強化でないとは言われないはずであります。(拍手)
 以上のように、いろいろ生産の制限をつけられ、さらにこの案の内容を読んでいきましたならば皆さんおわかりのように、炭鉱の特殊性といつたようなものが無視されております。しかも、会議がいろいろと殖え、これがために時間が浪費されるようになります。
    〔発言する者多し〕
#25
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#26
○前田正男君(続) 私は、こういうむだな人であるとか、書類であるとか、時間であるとか、そういうものに費やされるようなことでは、ほんとうの管理はやれない、こう存ずるのであります。
 特に皆さんが、この法案の一番大事でありますところの炭鉱管理者の立場になつていただきましたならば、よくおわかりになると思いますが、現在いろいろな事業の管理をするときには、現在の事情は皆さん御存じのように、いろいろと思うようにはできません。これには現在の統制経済の欠陷もありまして、なかなか適宜な処置が行えないのであります。ところが、これはこの法案に書いてありますように、計画であるとか、実施であるとか、それに対する監督局のいろいろな案でありますとか、そういうことによつて統制されてきますと、実際この案の中心になりますところの炭鉱の管理者は、仕事ができない。仕事がやれない。適切な手が打てない。今こうしたならば増産できる、今こうやつたら一トンでもよけいできるというときに、いちいち計画の許可をもらわなければならぬ、それには書類を出さねばならぬということでは、ほんとうの増産はできないと思うものであります。
 私は、自分も経営者の技術者といたしまして、管理に携わつていた経驗があるのでありますが、そういうふうなこまかい監督を受け、そういう軍管理のような官僚統制を受けては、実際の仕事はできないのであります。よくその管理者の立場というものを、私たちはここで明らかに述べておかなければならないと思うのであります。
 こういうような観点からいたしまして、私は、この案に書いてありますように、國管意欲に燃えて増産するような、そういう積極的な意思のある管理者を実際に得ることは困難であると思います。その自分の職業のために、自分のその日の糧を得るためには、それは管理者になる人もあるでしよう。しかし、この案が期待しておるように、この案の中心になつておるような、積極的な意思をもつて、どんどん具体的な隘路を打開していこうという積極的な管理者を得ることは、実際上困難であります。私は、こういう点からいつて、この案がほんとうに実施されたならば、ほんとうの増産は期待できないと思うのであります。
 私は、以上の点でいろいろと問題にしなければならぬことがあるのでありますけれども、さらに私どもといたしましては、この問題について申したいことがありますが、ただ私があまりよけいしやべりましても、しかたがありませんから、なるべく簡單にいたしますが、ただ、先ほど社会党の村尾君が、実は私たちの委員会のことに対して相当言及されたのであります。私は、この演壇に登る前、先ほどのお話を聽くまでは、委員会の話はしないつもりでおつたのでありますが、そういうことをお話されては、私としても一言述べないわけにはいかないのであります。
 少くとも私は、今までまじめにやつてきたつもりであります。われわれ委員会は、まじめにやつてきたつもりでおるのであります。(「何がまじめだ」と呼び、その他発言する者あり)よく出席しておると思います。それが、ここ数日間は非常に政爭の具に供されたために、われわれ委員会は事実上審議ができなかつたことは、非常に残念に思うのであります。(拍手)私は、この点が非常に残念でありますから、私たちの立場から、いろいろとこれが斡旋をとりましたけれども、その斡旋の労はみごと信義を裏切られたのであります。私は、そういうような信義を裏切られたようなことで、私たちのこの委員会がほんとうの有終の美をあげ得なかつたことについては、非常に残念に思つておつたのであります。(発言する者多し)
 私は、詳しいことは申しません。皆さんが、われわれのここ数日間の委員会の努力、その有終の美を出そうとしたところの委員の努力に対しまして、よくお考え願いましたならば、おわかりになると思います。(発言する者多し)しかしながら、最後に至りまして、賛成側の委員の人からも、われわれのこの氣持に御賛成願いまして、本日ここに有終の美をあげて採決までに至りましたことに対しましては、非常にありがたく、私たちも感謝したいと思つております。(拍手)
 以上のような諸点から、私は、この案は結局人員とか書類とか時間とか、こういつたものが余計に要しまして、決して合理的なものではなく、科学的管理等は全然望まれず、非常に非能率的なものであると断定いたしまして、この法案に反対するものであります。(拍手)
#27
○議長(松岡駒吉君) 吉田安君。
    〔吉田安君登壇〕
#28
○吉田安君 今や、石炭國管案の成行いかんに関しましては、全國民はもちろん、全世界の注視のまとになつておると私は考えるのであります。(笑声、拍手)從つて、これを審議するにあたりましては、その賛否のいかんを問わず、愼重なる態度をもつて臨むべきものではないか、かように考えるのであります。以下、私は、民主党を代表いたしまして、きわめて簡單に本修正案に賛否の意を表したいと思うものであります。(拍手)
 すなわち本修正案は、先刻同僚松本君よりその趣旨を説明に相なりました通りであります。從つて私は、その内容に対しまして、時間の関係上るる述べることを差控えまするが、本案は、産業の復興と民生安定のために、石炭増産緊急措置としては、まことに中正妥当の組織法であるということを堅く信ずるものであります。(拍手)
 しかるに、この臨時石炭鉱業管理法案に対しまして、はなはだ遺憾ながら根強い反対があることは、御承知の通りであります。私は、これほどの大きな問題を審議いたしまするのに、その反対の根拠を伺いますると、この國管案では増産にならないのだ。(「減産だ」と呼ぶ者あり)減産になるんだと、それだから…
    〔「専門的な委員会が否決したのだ」と呼び、その他発言する者あり〕
#29
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#30
○吉田安君(続) それに対しては賛成できないというのが御議論のようであります。諸君、わが民主党も、これで増産ができぬようであつたならば、もちろん賛成はいたしませんよ。(拍手)しかるに、それはひとりわが党ばかりでなく、政府はもちろん、社会党も國民協同党もまた同感であると私は考える。(拍手)
 諸君、冗談ではないですよ。(「冗談じやないよ」と呼ぶ者あり)それほどの大問題を、これほどの大法案を実行せんとするには、だてや物ずきでできることではありません。
    〔発言する者あり〕
#31
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#32
○吉田安君(続) 断じてできないと私は信ずるのであります。政府はもちろん、これを支持する與党三派も、まつたく眞劍です。まじめですよ。(拍手)これが一時の人氣とりや党利党略でできる問題じやありません。眞劍です。まじめです。かつて政友会が―(「修正案に反対か」と呼ぶ者あり)かつて政友会が、役にも立たないあの陪審法というものを強制的に実行せんとして、そうして…
    〔発言する者多し〕
#33
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に。
#34
○吉田安君(続) ときの花井卓藏氏を貴族院に送りこんで、民政党の若槻禮次郎氏と一騎打ちまでもさして、あの陪審法をむりやりに通過させましたが、この法案は、そんな一時的な人氣取りの法案とは断じて違います。(拍手)そのことは、法案第一條にも明らかにあるじやありませんか。この法律は、産業の復興と経済の安定に至るまでの緊急措置として、政府においてこれを臨時に管理して、政府も、経営者も、從業者も、その全力を上げて増産達成に邁進しようと言うておるじやありませんか。(拍手)先ほどから反対者の諸君の御論旨を聽いておると、政府に対して、誠意がないとか、準備がないとか、そういうことをいつて反対の理由といたしておられますが、なぜ諸君は、そういう場合には、これに対して協力をしようということをお考えにならないのです。(拍手)
 私はこの機会に思い出しますることは、去る五月十九日に発表になりました四党政策のあの協定であります。一体、何とあのとき四党政策協定では言うておつたか。必要とあらば、國家の重要産業に対しては國管もあえて辞せないと言うております。しかし、それはどういうところに國管をもつていくか、その産業はといえば、それは石炭の管理だということは、これは大野幹事長もお立合いになつて、よくお承知のはずです。なるほど、その後野党にお下りになりましたから政策の違いとか何とかということで御反対になることも、私は御想像は申し上げますけれども、あの当時のことをひとつお考えになつたならば、むげに反対するための反対がどうしてできるかということをお考え願いたい。政策の爭いは堂々と爭つてよろしいが、ひとたび法案が通過いたしましたならば、それこそ政治家の襟度を示して、そしてこれに協力することが…
    〔発言する者多し〕
#35
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#36
○吉田安君(続) これが私は國家の政党であり、國民のための政治であると、かように考える。(拍手)法案の要請する、三者一体になつてやろうというのも、そこにあるのであります。
 私はかく論じまするときに、いま一度この管理案のことを心靜かに考えてみたいのです。すなわち、何ゆえにこれは現状のままでは年産三千万トンの石炭が出ないかということである。戰前五千七百万トンをはね超えておつた。戰時中といえども五千万トンを確保しておつたでしよう。それが終戰後になりますと、二千二百万トンにがた落ちに激減したことも、皆さん御承知の通りです。
 一体、これはどういうわけか。その原因はどこにあるでしよう。それは明瞭であります。戰いに勝つがために、あしたのことも考えずして、いわゆる略奪生産をやつて、掘れるだけ掘り散らして、どの炭鉱もどの炭鉱も荒廃してしまつたからでしよう。また、きのうまで張り切つて働いておつたあの労働者の諸君が、ひとたび戰いに負けて、この敗戰というみじめなる有樣に直面したときには、それは張り切つた氣持も捨て去つたでしよう。氣力も抜け去つたでしよう。
 しからば、この状態になつておる今日の現状を、政府はただ見送つてよろしいでしようか。何とかここに手を打たなければなりますまい。依然として、ただ自由主義的資本主義の旧來のからに隠れて、ただ自然に放つておくというがごときことは、断じてとらざることであると私は考える。(拍手)今やこの生産線を落脱せんとするところの炭鉱に対しては、よろしくこれを生産線に引げてやることが、これが國家の務めである。ゆえに、このときこそ、ここにわれわれは國家意思を注入してやることが一番大事なことではなかろうかと思うのです。(拍手)
 諸君、はなはだお氣の毒でありますが、あの商工大臣であられた星島さんのときに、あれだけの熱意をもつて石炭増産にお努めになりましたけれども、なおかつ二千三百万トンに足らなかつたことは、皆さん御承知でありましよう。(拍手)諸君、先日自由党の周東君は何と言つた。この國管案は大なる誤診だと言われた。しかしながら、断じてこの國管は誤診ではありません。これを活かし、これを増産案たらしめるには、與党三派共同の修正案によつての処方箋を書くよりほかにないのである。今日この処方箋によつて起死回生の方法を講ずるほかに、断じて方法はないと私は考える。
 諸君、いたずらに反対せんがための反対、結んでとけざる感情にかられての反対のごときは、政治家の断じてとるべき態度ではないと思います。(拍手)われわれは修正資本主義の立場をとつて、現場重点主義でありましたる先般の政府原案をどこまでも修正して本社重点主義に改めたということを申し上げまして、私は賛成いたす次第であります。(拍手)
#37
○議長(松岡駒吉君) 高倉定助君。
    〔高倉定助君登壇〕
#38
○高倉定助君 私は、日本農民党を代表いたしまして、臨時石炭工業者管理法案に対しまして、鉱工業委員会の報告に賛成するものでありますが、同法の原案及び修正案には、遺憾ながら反対するものでありまして、その反対の意見を申し述べたいと存じます。
 その理由といたしましては、第一点は、本修正案の実施によりまして、政府は増産に対する確固たる信念を持たないこと、(拍手)第二点におきまして、本修正案の実施によりまして、國民経済の全面的非能率を誘発するおそれある点、第三点、本修正案に対して、國民経済を実驗に供すること、その他いろいろ反対理由はありまするが、時間の都合上、以上三点を要約いたしまして、その反対理由を申し述べます。
 第一点の、政府のは増産に対しての確固たる信念を有しない点は、御承知のごとく本臨時石炭鉱業管理法案が上程され、委員会に付託と相なり、審議に付されましてから、今日まで約六十日の長日月を費され、その間、委員を政府との間に熱心なる質疑應答が重ねられ、また業界の権威者や経営者や、あるいは労務者等の数十名を集めまして公聽会を開き、その意見を聽取された経過を顧みまするときに、この法案に対しましての賛否は、原案に対する賛成者は遺憾ながら少数でありました。(拍手)
 反対論者の意見は、この法案実施によつては、明年度より三千三百万トンの目標増産は絶対に不可能であつて、むしろ減産必至と存ぜられておるのであります。殊に労組関係の代表者の人人も、この際國管というような宙ぶらりんな案よりも、竿頭一歩を進めて國営にせよ、これがすなわち、社会党が選挙当時その重要政策の一つとして國民に公約したところの大きな所論ではないかと、強く論議されたのであります。
 また委員会におきましては、各委員の眞劍なる質問に対しまして、政府の答弁があまりにも内容調査が不用意であつた。最も重要な点は、この法案実施の暁は必ず目標量を突破できる確信があるかどうかとの問いに対しまして、この重大な質問に対して、片山総理あるいは水谷商工大臣は、ほんとうに確信のある、われわれに納得のいくところの明答を與えられなかつたことは、まことに遺憾に存ずるのであります。(拍手)この不用意、かくのごとき薄弱なる、確信のない政府が、はたしてこの増産をなし得るかどうか、大きな疑問があります。断じて私はできないと思うのであります。(拍手)
 第二点の、國民経済の全面的非能率を誘発するおそれがある点は、一般的に論じまして、戰後の復興経済が能率の増進を要求いたしますことは言をまちません。わが産業界は、右の要請に正反対でありまして、能率の低下を來し、低能率がわが産業の特有的時代的形態を形づくつておるのであります。この低能率をいかにして平常能率に回復し、さらに進んで高能率に導くかという点が、私どもに課せられましたる重大なる使命の一つでございます。私どもは、いやしくも低能率を來すおそれのあることは、現下の状態といたしましては、一切これを避けなければなりません。
 ただいまは、諸般の産業が再生産の基礎を維持することができないようになつておるのであります。特にこのことは、基礎産業の方面において著しいのであります。過剩労働の搾取によつて資本の蓄積をはかるなどということは、現在のわが産業界におきましては、特殊なる例外を除きましては、ほとんど不可能なのであります。インフレーションを奇貨として物資の退藏をなし、値上りによつて不労利得を試みるか、または統制に便乘して、統制手数料等の名のもとに巨大なる中間搾取をなすか、あるいは横流しをなす等、ことごとく流通消費の面に依存して利潤の追求をやつておりまして、まじめに、勇敢に、自主的に生産面に努力しているものは、ただ農民と漁民とを除けば、ほとんどその意欲さえ失つておるのであります。
 この際わが國民経済を復興するためには、われらが資本主義を維持する限りにおいては、第一に、盛んに企業の関心を刺激して、企業心を流通面より生産面に轉換すること、第二に、労働能率を向上すること、この二者であります。企業心の旺盛と労働能率の向上のないところには、生産能率の増強は絶対ないのでありまして、この二者は不離一体の有機的関連をもつて作用するのであります。
 本案によつて、事業主、炭鉱管理者、生産協議会、労働委員、さらに地方管理委員会、全國労働委員会、商工省、経済安定本部等複雜多岐な組織によつて炭鉱業を経営いたしますときは、鉱業権者の企業意欲は生産責任者によつて中断せられ、生産責任者の企業意欲は鉱業権と生産協議会によつて制御せられ、かくて本案の実施によりまして、石炭鉱業界から全面的に企業意欲が駆逐せられることは、予想にかたからざる事実であります。企業心の喪失したところに労働能率の充実を要求することは、あたかも、降伏を発表した後において勇敢なる突撃を兵隊に要求するようなものでありまして、生産者、労働者が有機的関連によつて形成する社会組織体でありますから、ひとり労働能率のみの充実を求むることは、不可能なのであります。
 資本主義社会下におきましては、生産と個人的企業とは、元來不可分の関連をもつのであります。以上の理由で、本案の実施によつて石炭鉱業が非能率に陷ることは大体明らかのようでありまするが、一体この國民経済の基本を形づくるところの石炭業が非能率になりますときは、全面的非能率を誘発するおそれが、ほとんど確定的と申してもよい次第であります。(拍手)かような理由で、本案の実施は石炭鉱業の非能率を招來するのみならず、全生産業の非能率を誘発するおそれがあるため、これに絶対反対せねばなりません。
 第三点、本案の実施は國民経済を実驗に供すること。反対理由の第二点で申しましたように、本案は非常な危險性を有する案であります。しかも、石炭鉱業の興廃は國民経済の興廃を決する主要なる素因を有するのであります。さような理由から、本案は愼重考慮の上になさなければならぬのみならず、具体的事実によつて本案の実施が石炭増産を保証することが実証されておらなければなりません。実驗的にやつたらよかろうくらいの考えで本案を維持したり、または一政府や一政党の面目問題等でこれを実施いたしましたならば、日華事変や太平洋戰爭をやればよかろうというくらいの考えで國民の生命と民族の運命を実驗に供したる結果、今日の悲惨事を引起したと同樣でありまして、第一、本案の実施が不結果であつた場合は、政府及び與党諸君は、國民に対して重大なる責任を負担せなければならないのであります。(拍手)責任者が政治的の責任を負わされただけでは、失われたる民族生活は回復しないのでありまして、私どもが憂心まことに断ちがたいものは、この点にあるのであります。
 國外の事例で申しますれば、英國の炭鉱國管が能率の低下を來し、実施わずかに一箇年余りで輿論の排斥を受けている点、國内の事例でいたしますれば、國有炭鉱が、同一條件の他の炭鉱に比して非能率である点、特にわが國においては、國営事業は大体において非能率の非難を受けている点等より考察いたしまするときは、本案の実施は、すなわち確実なる事例によらず、一時の思いつきによつて國民生活を実驗に供するものでありまして、断じて許すべからざることであります。
 以上三点の理由によつて、わが日本農民党は反対を表示するものであります。(拍手)
#39
○議長(松岡駒吉君) 谷口武雄君。
    〔谷口武雄君登壇〕
#40
○谷口武雄君 私は、ただいま上程になりました臨時石炭管理法案に対し、國民協同党を代表いたしまして賛成の意を表します。(拍手)
 いまさら申し上げるまでもなく、石炭の増産なくして産業の復興なし、わが國の経済再建は一にかかつて石炭増産にあることは、今日國民の常識であります。今日の至上命令であります。しかるに、増産大きな隘路となつておるものは、資金、資材及び職場規律並びに生産意欲の低下にありということができると思います。從つて、この隘路の打開こそ、緊急を要する問題であると思うのであります。
 まず資金の面でありまするが、石炭鉱業という企業は、現今の國民経済のもとにおいては、あまりにも莫大なる資金を要するために、民間の資金のみにては、いかんともなし得ないのでありまして、これが打開には、どうしても國家資金を仰がなければならない実情にあるのであります。また資材の面におきましても、長年にわたる戰爭の結果、あらゆる資材が欠乏いたしまして、國内の需要を満たすことはとうてい不可能な現状にあるのであります。從つて、これまた國家の力に頼らなければならないのであります。このために、從來から資金、資材、労務と、あらゆる手段を講じて石炭生産重点主義を採用してきたのでありまするが、なおかつ資金も資材も労力も十二分に活用されず、期待する増産目標を達成し得ない現状であります。從つて、この際あらためて思い切つた、徹底した対策を講ぜなければならないと思うのであります。
 今やわが國民は、非常な窮乏のうちにあつて、政府の石炭鉱業に対してとられた重点主義、すなわち資金、資材及び食糧並びに労務者用品等が優先的に石炭鉱業に供給されておる点について、何らの不平を言わずに協力しておるのであります。政府は、一般産業と一般國民の生活に多大の犠牲を強いながらも、最大限度の生産諸要素を石炭鉱業に投入していく以上、國民に対して石炭増産の責任を負うことを強く自覚すべきであると思うのであります。(拍手)かかる点よりして、このたびの炭鉱國管の意義が存すると確信するものであります。
 去る五月十六日に開かれました第三次四党幹事長会談において成立いたしました政策協定の第二項にも、明らかに、「生産増強のために超重点産業政策をとり、重要基礎産業は必要に應じて國家管理を行う」とありまして、自由党におかれましても、この点何ら反対する理由はないと思うのであります。ただ、政策協定第二項但書において、「但し、國家管理は官僚統制方式を排して民主化されたものとすること」とありますが、この臨時石炭鉱業管理法案は、決して從來のような官僚統制方式を採用してはおりません。何となれば、炭鉱管理委員会は國家管理の運営の衝に当るのでありまして、その炭鉱管理委員会の人的構成は、民間の各方面にわたるエキスパートの動員と、労資双方の公平なる代表によりなるものであるからであります。たとい炭鉱國家管理の政府機構といたしまして、石炭局が当るといたしましても、それは國家管理の当然の措置でありまして、これをもつて從來の官僚統制と同一なりと断ずることはできないと思うのであります。(拍手)
 右の点によりしまして、この臨時石炭鉱業管理法案は民主化されたものであります。しかしながら、要はこの法律の運用いかんにあるのでありまして、いかに法文はりつぱに民主化されておりましても、運用を誤れば十分なる成果をあげることは不可能となることを注意しなければなりません。從つて、この臨時石炭鉱業管理法案の運用にあたりましては、法案の目的が石炭増産にあることを認識いたしまして、官僚独善の弊に陷ることを深く戒めなければならぬと思うのであります。また炭鉱経営者並びに炭鉱労働者は、現在における日本の國情を自覚せられまして、石炭鉱業は日本再建のために、また民生の安定のために必要欠くべからざる公的企業であることを認識され、ために政府が乏しい國力の中から、他の産業と一般國民の生活の犠牲においてまでも石炭鉱業のために生産に必要なる諸要素を振り当てておることを胆に銘じて、その責任の重大なることを自覚し、そして職場規律を確立し、生産意欲の高揚をはかつて増産に邁進し、この法案の目的が達成されんことを期待してやまないものであります。
 要は、日本再建のためであります。現今のわが國の産業経済の実情はあまりにも切迫しておりまして、石炭の不足はわが國産業を破局の一歩手前に追いやり、また家庭は毎夜の停電を余儀なくせられ、また列車は冬を迎えて大削減が再び訪れようとしておるのであります。われわれは、ここに石炭危機の現実を直視いたしまして、イデオロギーにとらわれず、政党政派を超越して、また政府も炭鉄経営者も炭鉱労働者も、以上の点をよく認識せられまして、三位一体となつて、この法案をして石炭増産の根源たらしめなければならぬと信ずるのであります。
    〔発言する者多く、議場騷然〕
#41
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#42
○谷口武雄君(続) 以上の理由によりまして、私はこの法案に賛成いたしまして、一日も速やかに実施されんことを望む次第であります。(拍手)
#43
○議長(松岡駒吉君) 徳田球一君。
    〔徳田球一君登壇〕
    〔発言する者多く、議場騷然〕
#44
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#45
○徳田球一君 私は、例によりまして最後に、わが共産党の意思を表明いたしまして、この法案がいかに反労働者的であり、反人民的であり、これがいかに資本家の腹を肥やしつつあるかという点を申し上げまして、絶対に反対するものである。
 わが党の反対理由は、これは自由党とはまつたく異なるものでありまして、われわれの反対理由は、これが社会主義への途の発展でないところにある。これはイデオロギー的であるから自由党は反対であると申しますけれども、そうではない。これはイデオロギー的ではない。これは民主党に指導せられて、すつかりスポイルされておる法案である。これが社会主義のイデオロギーによつて、労働者のイデオロギーによつてつくられておるものならば、われわれはこれが不完全であろうとも、これに賛成するものである。しかるに、これはまつたく…
    〔発言する者多く、議場騷然〕
#46
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#47
○徳田球一君 骨抜きにされて、無意味なものに陷つておるのであります。
 そもそも現在の石炭の増産ができないということは、これは現在の官僚統制のもとに、やみとインフレとが増大しつつあるところにある。あらゆるものは、この官僚統制のわくを突破しない限り、いかに生産を増強しようといえども、これは不可能の事実だ。三千万トンを出せば、金はもらえない。三千万トンを出せば、資金と資材とはもらえないのである。從つて、いかにこれが管理をしようと言つたつて、この管理をしてみたところで、この管理は單に資本家に対して資金と資材を供給することが目的であるがゆえに、三千万トンを出せば、資本家はこれは不利になるのである。だからして、管理法案をもつてしては、いかにしても三千万トンは出ない。今の官僚統制、このやみとインフレとを徹底的に克服することにおいてのみ、初めてこの國管が有利になるのである。そうでない限り、これは無意味である。
 しかるに、この管理法案は、この修正案によつてまつたく骨抜きになつておる。社会党は、これによりまして労働者に対して厚生設備をうんとやつて、労働者を満足さして、しかる上にこの増産をするというけれども、しかしながら、この法案、これが修正されたところを見れば、これは労働者をまつたく無視しておるではないか。労働者の厚生設備どころか、労働者をして権利を失わしめるようにできておるではないか。
 現に、この原案の三十九條、これが修正されて三十五條になつておる。その最後に、労働條件に関して、労働者、從業員の待遇に関しては、石炭局長の裁定を求むるについては、命令の定むるところにより、生産協議会の議または從業員の同意を経た場合に限るとしてある。これは労働者の待遇を決定する場合に、労働者の同意を得なければならないことになつておる。しかるに修正案は、この労働者の同意を削つておるではないか。生産協議会のあれさえも削つておるではないか。これでもつて、いかに労働者の労働條件を無視し、これを踏みにじる土台になるかは明らかではないか。しかるに諸君は、これをもつてしてなお労働者のために意欲を発生せしむるということは、どこを押せば言えるのか。さらに…
    〔「原案に賛成せい」「原案よりなお惡いんだ」と呼び、その他発言する者多し〕
#48
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#49
○徳田球一君(続) だまつておれ。やかましく言えば、いつまでも立つておるよ。
    〔「議長、注意」と呼び、その他発言する者多し〕
#50
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に願います。
#51
○徳田球一君(続) さらに、この修正案は、生産管理者の管理権をほとんど踏みにじつて、これをすべて事業主に與えることになつておる。すなわち、この生産管理者は事業者の番頭に陷つているのである。一切のこれの任命、一切のこれの生産の計画は、事業主が承知しない限り絶対行われないのである。原案はもちろんだめだ、のみならず、さらにその原案にかかる修正をして、かかる骨抜きにして、しかも、なおかつ諸君がこれに賛成するというところに諸君の堕落がある。ここに社会党の堕落がある。(拍手)この原案は、むろんこれはだめだ。自由党もなおかつ私の言を傾聽しておる。すなわち、資本家的代表といえども、なおかつ共産党の言を傾聽するところに價値があるのである。(拍手)諸君は一層まじめに聽くべき必要があるのである。
 さらに、この生産協議会においていかなることがなされておるか。いかに、この生産協議会が何を審議してみたところで、事業主がこれを承知しない限り、これは何にもならないのではないか。しかも、この事業主の同意を得た後さらになお官僚の同意を得なければならないのである。この官僚がこれを承知しない限り、いかに生産協議会が審議してみたところで、何にもならない。從つて、これは事業主が一切を支配するのである。これは明らかに原案から――そもそもの原案から資本主義的のものである。資本家の腹を肥やすためにできているのである。
 諸君は、社会党の諸君は、いかにもこの原案が社会主義的であるかのごとくほえているけれども、現にこの点、そうではない。(「ほえているとは何だ」と呼ぶ者あり)ほえてるじやないか。君らはほえてるじやないか。わあわあほえているじやないか。芦田民主党総裁は何んと言つた。芦田民主党総裁は、社会党をして社会主義政策を行わせないように、ちやんと手綱をとつている。彼らにわがままをさせないのだと言つている。彼らと妥協する点において、初めてこの原案はできているのである。これが社会主義的でないことは明らかである。
 この原案によつても、修正案はもちろんのこと、資金と資材をやる。この資金と資材を資本家が実に使つているのである。その資本家が使つているのが、何でこれが社会主義的であるか。現に現在資本家が使つている。これに対して資金と資材とを供給しているに対し、資本家はこれをやみに流しているではないか。資金といい、資材といい、やみに流している。このやみに流しているものを、社会党はどうだ。
 社会党は、ここに水谷長三郎君は商工大臣として実権を握り、さらに向うに鈴木司法大臣が、これを檢挙するところの権利を有しておる。それゆえに、この資金と資材とを実際やみに流して、これを生産に注入しない者、この生産をサボつておる者を、なぜ君ら二人がタイアップをして、どんどん追究しない。これを追究して、これを檢挙して、どんどん監獄に送るがいい。数千人のこれらの事業家、これらの犯罪者を、諸君の手によつて処分するがよろしい。そうすれば、労働者みずからこれを管理するところの実際上の権利を握るであろう。そうすれば生産は増大する。増大するに違いない。資金といい、資材といい、これはすべて労働者の管理によつて事実上大増産ができることは明らかである。
    〔「名調子」と呼ぶ者あり〕
 現に見ろ。ポーランドを見ろ。ポーランドの石炭の増産は著名ではないか。これは労働者がやつておるからだ。しかるに、イギリスを見ろ。イギリスがいかに國有にしてみたところで、社会主義の名を冠した資本家擁護のものである。いわんや、諸君のこの原案なるもののだらしなさにおいては、まつたく資本家の駆使に甘んじておるものではないか。これをさえもなお君らが社会主義への第一歩だなんて、どこを押せば言える。(拍手)
 現に諸君は、この石炭國管を有利ならしめるために、労働関係調整法並びに労働基準法を改正し、そして労働強化を試みようとしておつたではないか。すべて労働者から権利を奪い、資本家のためにどんどん彈圧して、これを牛馬のごとく、奴隷のごとく使おうとするところに、ここにこの國管案の魂胆があるのである。現に、これが八時間現場交代でやれば、いかなる炭鉱といえども…。(発言する者多し)そんなことを言うなら、言わぬ。
#52
○議長(松岡駒吉君) 徳田君、時間がなくなりましたから、結論を急いでください。
#53
○徳田球一君(続) 向うがこういうふうに乱れていてはできません。(発言する者多し)議長は、議長の責任でもつてこれを制御してください。制御すべきだ。(発言する者多し)制御すべきである。
    〔発言する者多し〕
#54
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に。
#55
○徳田球一君(続) なぜ制御しない。時間を守るのは、向うが制御されてからだ。
 とにかく諸君は、この管理案を基礎にして、労働者に現場でもつて労働八時間で三交替しようとしているではないか。
#56
○議長(松岡駒吉君) 時間ですから…。
#57
○徳田球一君(続) 少くとも十時間、多ければ十三時間労働になるのである。かかる強度な労働強化をするがために労働基準法を改正し、さらに労働関係調整法を改正しようとしているのである。すなわちこれは、労働者の権利を奪い、一切のものを資本家にささげようとしておるのだ。いよいよますますやみを増大せしめ、いよいよますます資本家をして國家を食い物にさせ、われわれ人民、労働者、農民、一切の困窮しておる人々をさらに困窮させようとする案が、まさにこの石炭國管案である。
#58
○議長(松岡駒吉君) 時間が來ました。
#59
○徳田球一君(続) これがいよいよイデオロギー的になり、これがますます労働者的になり、これがますます社会主義的になることにおいて、すなわちわが党の主張する國営人民管理によつてのみ生産の増強が達せられるのである。現に労働者諸君、全炭鉱労働者全國協議会は、この原案に対して反対しておるではないか。(拍手)修正案に対しては、なおさらそうである。労働者諸君が、この生産審議会に対して…。
#60
○議長(松岡駒吉君) 徳田君…。
#61
○徳田球一君(続) 代表者を送ることを拒絶しておるのである。かかる状態において、まつたくこれが反労働者的であることは明らかである。
    〔発言する者多し〕
#62
○議長(松岡駒吉君) 靜粛に。
#63
○徳田球一君(続) ゆえに、わが党は絶対これに反対するものである。
#64
○議長(松岡駒吉君) これにて討論は終局いたしました。
 これより採決いたします。本案の委員長報告は否決であります。
 まず松本七郎君外二名提出の修正案を採決いたします。本修正案は、記名投票をもつて採決いたします。松本七郎君外二名提出の修正案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。これより氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
#65
○議長(松岡駒吉君) 投票漏れはありませんか。―投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。開鎖。投票を計算いたさせます。
    〔参事投票の数を計算〕
#66
○議長(松岡駒吉君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長朗読〕
 投票総数 三百八十八
  可とする者 白票 二百三十三
  否とする者 青票 百五十五
    〔拍手〕
#67
○議長(松岡駒吉君) 右の結果、松本七郎君外二名提出の修正案は可決されました。
    ―――――――――――――
    〔参照〕
 松本七郎君外二名提出の修正案を可とする議員の氏名
  足立 梅市君   赤松 勇君
  赤松 明勅君   淺沼 稻次郎君
  荒畑 勝三君   井伊 誠一君
  井上 良次君   井谷 正吉君
  伊瀬 幸太郎君  伊藤 卯四郎君
  猪俣 浩三君   池谷 信一君
  石井 繁丸君   石神 啓吾君
  石川 金次郎君  石野 久男君
  稻村 順三君   今澄 勇君
  海野 三朗君   大石 ヨシエ君
  大島 義晴君   大矢 省三君
  太田 典禮君   岡田 春夫君
  加藤 勘十君   加藤 シヅエ君
  加藤 靜雄君   笠原 貞造君
  梶川 靜雄君   片島 港君
  片山 哲君    勝間田 清一君
  叶 凸君     金子 益太郎君
  上林 與市郎君  川合 彰武君
  川島 金次君   河井 榮藏君
  河合 義一君   菊川 忠雄君
  菊池 重作君   清澤 俊英君
  久保田 鶴松君  黒田 寿男君
  金野 定吉君   佐々木 更三君
  佐竹 晴記君   佐竹 新市君
  佐藤 觀次郎君  境 一雄君
  榊原 千代君   笹口 晃君
  重井 鹿治君   島上 善五郎君
  島田  晋作君  鈴木  善幸君
  鈴木 茂三郎君  鈴木 雄二君
  鈴木 義男君   角田 藤三郎君
  田中 織之進君  田中 健吉君
  田中 松月君   田中 稔男君
  田淵 実夫君   高瀬 傳君
  高津 正道君   竹内 克巳君
  竹谷 源太郎君  館 俊三君
  玉井 祐吉君   辻井 民之助君
  土井 直作君   戸叶 里子君
  野老 誠君    冨吉 榮二君
  中崎 敏君    中原 健次君
  永井 勝次郎君  永江 一夫君
  成瀬 喜五郎君  成重 光眞君
  成田 知巳君   西尾 末廣君
  西村 榮一君   野上 健次君
  野溝 勝君    馬場 秀夫君
  林 大作君    原 彪之助君
  福田 昌子君   藤田 榮君
  藤原 繁太郎君  細川 隆元君
  細野 三千雄君  本藤 恒松君
  前田 榮之助君  前田 種男君
  正木 清君    松尾 トシ君
  松澤 兼人君   松谷 天光光君
  松永 義雄君   松原 喜之次君
  松本 七郎君   松本 眞一君
  松本 淳造君   萬田 五郎君
  溝淵 松太郎君  水谷 長三郎君
  武藤 運十郎君  村尾 薩男君
  守田 道輔君   森 三樹二君
  森戸 辰男君   森山 武彦君
  師岡 榮一君   門司 亮君
  八百板 正君   矢尾 喜三郎君
  矢後 嘉藏君   安田 幹太君
  安平 鹿一君   山口 靜江君
  山崎 道子君   山下 榮二君
  山花 秀雄君   山本 幸一君
  吉川 兼光君   米窪 滿亮君
  和田 敏明君   安東 義良君
  青木 清左ヱ門君 芦田 均君
  荒木 萬壽夫君  井村 徳二君
  伊藤 恭一君   飯村 泉君
  生悦住 貞太郎君 荊木 一久君
  宇都宮 則綱君  打出 信行君
  生方 大吉君   馬越 晃君 
  梅林 時雄君   小川 半次君
  小澤 專七郎君  小野 孝君
  押川 定秋君   金光 義邦君
  川崎 秀二君   木村 小左衛門君
  菊池 豐君    北村 徳太郎君
  久保 猛夫君   栗田 英男君
  小坂 善太郎君  小島 徹三君
  小林 運美君   小松 勇次君
  五坪 茂雄君   佐伯 宗義君
  坂口 主税君   櫻内 義雄君
  志賀 健次郎君  椎熊 三郎君
  鈴木 強平君   鈴木 彌五郎君
  関根 久藏君   園田 直君
  田中 源三郎君  高岡 忠弘君
  高橋 長治君   竹田 儀一君
  武田 キヨ君   橘 直治君
  圖司 安正君   坪川 信三君
  寺島 隆太郎君  苫米地 義三君
  中垣 國男君   中曽根 康弘君
  中野 寅吉君   中村 俊夫君
  長野 重右ヱ門君 並木 芳雄君
  西山 冨佐太君  長谷川 政友君
  原 彪君     一松 定吉君
  福田 繁芳君   堀川 恭平君
  三好 竹勇君   村瀬 宣親君
  最上 英子君   八並 達雄君
  矢野 政男君   山崎 岩男君
  山下 春江君   吉田 安君
  米田 吉盛君   早稲田 柳右ヱ門君
  秋田 大助君   井出 一太郎君
  石田 一松君   今井 耕君
  大島 多藏君   大原 博夫君
  岡田 勢一君   川越 博君
  川野 芳滿君   木下 榮君
  吉川 久衛君   黒岩 重治君
  小枝 一雄君   河野 金昇君
  酒井 俊雄君   笹森 順造君
  多賀 安郎君   竹山 祐太郎君
  豊澤 豊雄君   内藤 友明君
  野本 品吉君   萩原 壽雄君
  早川 崇君    船田 享二君
  松原 一彦君   松本 瀧藏君
  的場 金右衛門君 三木 武夫君
  谷口 武雄君   受田 新吉君
  山口 武秀君 
 否とする議員の氏名
  青柳 高一君   東 舜英君
  井上 知治君   小野瀬 忠兵衛君
  尾崎 末吉君   生越 三郎君
  大上 司君    工藤 鐵男君
  佐々木 秀世君  佐藤 通吉君
  幣原 喜重郎君  庄 忠人君
  千賀 康治君   田中 角榮君
  中嶋 勝一君   中村 嘉壽君
  成島 憲子君   根本 龍太郎君
  原 健三郎君   原 孝吉君
  平澤 長吉君   本間 俊一君
  八木 一郎君   山本 猛夫君
  青木 孝義君   淺利 三朗君
  有田 二郎君   伊藤 郷一君
  石原 圓吉君   泉山 三六君
  磯崎 貞序君   今村 忠助君
  今村長太郎君   岩本 信行君
  植原 悦二郎君  内海 安吉君   
  江崎 眞澄君   小笠原 八十三君  
  小川原 政信君  小澤 佐重喜君  
  大石 倫治君   大内 一郎君   
  大瀧 亀代司君  大野 伴睦君  
  大村 清一君   岡井 藤志郎君  
  岡村 利右衛門君 奧村 竹三君   
  加藤 隆太郎君  花月 純誠君   
  鍛冶 良作君   角田 幸吉君  
  柏原 義則君   片岡 伊三郎君   
  上林山 榮吉君  川橋 豊治郎君  
  神田 博君    木村 公平君   
  菊池 義郎君   北浦 圭太郎君  
  倉石 忠雄君   栗山 長次郎君  
  小暮 藤三郎君  小峯 柳多君   
  近藤 鶴代君   佐々木 盛雄君  
  佐瀬 昌三君   坂田 道太君   
  坂本 實君    重富 卓君    
  澁谷 雄太郎君  島村 一郎君   
  庄司 一郎君   白井 佐吉君   
  周東 英雄君   鈴木 里一郎君  
  鈴木 仙八君   鈴木 正文君   
  世耕 弘一君   關内 正一君   
  田口 助太郎君  田村 虎一君   
  多田 勇君    高橋 英吉君   
  竹尾 弌君    塚田 十一郎君  
  辻 寛一君    圓谷 光衞君   
  冨田 照君    冨永 格五郎君  
  苫米地 英俊君  中島 守利君   
  中野 武雄君   仲内 憲治君   
  夏堀 源三郎君  西村 久之君   
  野原 正勝君   花村 四郎君   
  林 讓治君    原 侑君     
  桶貝 詮三君   平井 義一君   
  平島 良一君   廣川 弘禪君   
  深津 玉一郎君  福永 一臣君   
  淵上 房太郎君  古島 義英君   
  星島 二郎君   本田 英作君   
  本多 市郎君   益谷 秀次君   
  増田 甲子七君  松浦 榮君    
  松崎 朝治君   三浦 寅之助君  
  水田 三喜男君  水谷 昇君    
  宮幡 靖君    明禮 輝三郎君 
  村上 勇君    村上 清治君   
  森 幸太郎君   森 直次君    
  梁井 淳二君   山口 喜久一郎君 
  山口 好一君   山口 六郎次君  
  山崎 猛君    山名 義芳君  
  山村 新治郎君  吉田 茂君    
  若松 虎雄君   渡邊 良夫君   
  亘 四郎君    石原 登君    
  織田 正信君   大神 善吉君   
  小西 寅松君   田中 久雄君   
  外崎 千代吉君  中村 元治郎君  
  前田 正男君   河口 陽一君   
  北 二郎君    高倉 定助君   
  綱島 正興君   寺崎 覺君    
  中村 寅太君   大村 榮君    
  徳田 球一君   野坂 參三君   
  林 百郎君    降旗 徳弥君 
  古賀 喜太郎君
#68
○議長(松岡駒吉君) 次に、修正部分を除いた原案につき採決いたします。修正部分を除いた原案に賛成の諸君の御起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#69
○議長(松岡駒吉君) 起立多数。よつて修正部分を除いた原案は可決されました。(拍手)
 これにて臨時石炭鉱業管理法案は議了いたしました。(拍手)
    ―――――――――――――
#70
○安平鹿一君 議事日程はこれを延期し、本日はこれにて散会せられんことを望みます
#71
○議長(松岡駒吉君) 安平君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#72
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて動議のごとく決しました。
 次会の議事日程は公報をもつて通知いたします。本日はこれにて散会いたします。
    午後九時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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