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2020/03/27 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 本会議 第9号 令和2年3月27日
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2020/03/27 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 本会議 第9号 令和2年3月27日

#1
令和二年三月二十七日(金曜日)
   午後二時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第九号
  令和二年三月二十七日
   午後二時開議
 第一 労働基準法の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、令和二年度一般会計予算
 一、令和二年度特別会計予算
 一、令和二年度政府関係機関予算
 一、日程第一
 一、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に
  勤務する外務公務員の給与に関する法律の一
  部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
  )
 一、家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 一、養豚農業振興法の一部を改正する法律案(
  衆議院提出)
 一、土地基本法等の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 一、地方税法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 一、地方交付税法等の一部を改正する法律案(
  内閣提出、衆議院送付)
 一、市町村の合併の特例に関する法律の一部を
  改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、所得税法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 一、関税定率法等の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 一、地震防災対策強化地域における地震対策緊
  急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関
  する法律の一部を改正する法律案(衆議院提
  出)
 一、国立国会図書館長の任命に関する件
     ─────・─────

#2
○議長(山東昭子君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 令和二年度一般会計予算
 令和二年度特別会計予算
 令和二年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長金子原二郎さん。
    ─────────────
   〔審査報告書は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔金子原二郎君登壇、拍手〕

#4
○金子原二郎君 ただいま議題となりました令和二年度予算三案の審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 令和二年度予算三案は、去る一月二十日に国会に提出され、一月二十九日に財務大臣から趣旨説明を聴取し、衆議院から送付の後、三月二日より質疑に入りました。
 以来、基本的質疑、一般質疑に加え、三回にわたる集中審議を行い、三月十日に公聴会を開催し、三月十八日及び十九日には各委員会に審査を委嘱したほか、予備審査中の二月十七日及び十八日の二日間、神奈川県及び千葉県に委員を派遣して現地調査を行うなど、本日まで熱心に審査を行ってまいりました。
 質疑は、特に新型コロナウイルスの感染拡大について活発に行われましたが、具体的には、全国一斉休校の決定の経緯と出口戦略、フリーランスや自営業者も含めた経済的支援の必要性、中小・小規模事業者に対する資金繰り支援、大規模イベント自粛要請等に伴う損失補償、PCR検査数増加に向けた取組、放課後児童クラブ、高齢者施設等への支援、情報通信技術を活用した医療や学習の推進、緊急事態宣言における私権の制限、歴史的緊急事態における公文書管理の在り方、東京オリンピック・パラリンピックの開催延期による影響など、幅広く行われました。
 また、その他の質疑につきましては、自然災害からの復旧復興及び生活再建支援、拉致問題の解決に向けた取組、普天間基地の移設予定地におけるボーリング調査の状況、検察官の勤務延長に係る法律の規定の解釈変更の妥当性、桜を見る会が悪質商法の被害者増大に悪用されたおそれ、公文書改ざんに至る経緯の再調査など多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 本日をもって質疑を終局し、討論、採決の結果、令和二年度予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#5
○議長(山東昭子君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。長浜博行さん。
   〔長浜博行君登壇、拍手〕

#6
○長浜博行君 立憲・国民.新緑風会・社会の長浜博行でございます。(発言する者あり)社民でございました。失礼しました。会派を代表して、ただいま議題となりました令和二年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。
 冒頭、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、科学的根拠もないまま一斉臨時休校を要請するなど、場当たり的な措置で教育現場を始めとして日常の市民生活を混乱させた安倍内閣の対応に強く抗議をいたします。
 私どもは、早くから、法的根拠もないまま要請という形で事実上の強制措置を乱発するのではなく、新型インフルエンザ等対策特別措置法の規定を適用して、今回の事態へ対応するよう訴えてまいりました。しかし、政府は再三これを拒否し続けたにもかかわらず、結局、特措法の改正により体裁を取り繕わざるを得なくなりました。我々は、現下の切迫した状況に鑑み、法案成立に協力しましたが、メンツにこだわり、国民の安心、安全をないがしろにすることは許されるものではありません。
 また、予算委員会公聴会で公述人から言及があったように、新型コロナウイルスへの対応には国際協力が重要です。この点、G7首脳の中で在任期間の長い安倍総理は、各国が協調して新型コロナウイルス対策を行うため、国際社会でリーダーシップを取ることができる立場におありになります。にもかかわらず、突然の入国制限など諸外国の後追いを重ねる姿は、残念ながら指導力の発揮とは程遠いと言わざるを得ません。
 びほう策を繰り返す安倍内閣への失望は、株式市場にも表れております。日経平均株価は、金融緩和の強化にもかかわらず、乱高下を繰り返し、国民の動揺を示すかのような動きを見せました。
 こうした状況を目の当たりにした私どもは、腰が重い政府にのみ対応を任せていたのでは国民生活が立ち行かないと判断し、真に必要な対策を実施するため、与野党も交えた協議会の設置を求めました。現在、その協議会において補正予算も見据えた議論が始まっておりますが、本予算の審議中に補正予算を検討することは、本予算の不備を意味しているのではないでしょうか。このように本来あってはならない事態が生じていることは、全て政府の対応が後手後手に回っていることに起因しており、安倍総理に猛省を促す次第でございます。
 今回の予算審議を通じて、またもや長期政権のひずみが表出したことについても触れなくてはなりません。
 桜を見る会を国費による実質的な支持者向けパーティーとして使い、また、東京高検検事長をその立法趣旨をゆがめるような法律解釈で恣意的に勤務延長させることにより政治権力が司法の独立を脅かす事態となっているなど、安倍内閣による行政の私物化にはあきれ果てて言葉も出ません。
 さらに、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源であり、歴史的事実である公文書等をずたずたにし、現在及び将来の国民に説明する責任を放棄した森友学園問題を忘れてはなりません。
 御高承のように、過日、自ら命を絶たれた近畿財務局職員の方の手記が公開をされ、国会での虚偽答弁とつじつまを合わせるため、末端の職員が公文書改ざんを強いられた実態が白日の下にさらされました。しかし、政府はなお再調査は必要ないと強弁しておりますが、国民の政治への信頼を回復するためにも、国権の最高機関たる国会は、国政調査権を行使して徹底した真相究明を図らなければなりません。
 以下、本予算に反対する理由を申し述べます。
 第一の理由は、前述したように、新型コロナウイルス対策が全く盛り込まれていない予算となっている点であります。
 今月十一日にはWHOがパンデミックと表明するなど、今や新型コロナウイルスは、我が国だけでなく、世界全体にとって深刻な脅威となっております。
 にもかかわらず、本予算には新型コロナウイルス対策に係る経費が一円も計上されておりません。政府はこれまで予備費等を使った緊急対応策を二回打ち出しましたが、それらは合わせて四千五百億円にとどまります。内容を見ても、例えば一斉臨時休校により就業できなかったフリーランスへの支援は、様々な要件を課した上で一日四千百円にすぎません。生活が成り立たないという悲痛な叫びへ寄り添う姿勢がみじんも感じられないわけであります。
 その一方で、複雑な仕組みで一部の人しか恩恵を得られないマイナンバーポイント還元事業に二千四百七十八億円、汚職疑惑を受け、基本方針すら発表できていないカジノ事業に三十八億円を計上するなど、政策の優先順位が全く見当外れなことは明らかでございます。
 政府は、本予算の不備を早々に認め、迅速かつ大規模な対策を可能とすべく、修正も視野に我々野党と協議を行うべきだったのではないでしょうか。苦境を訴える国民の声に耳を貸さず、無為無策に終始する本予算に賛成することはできないのであります。
 第二の理由は、過度に楽観的な経済見通しを前提とした予算となっている点であります。
 政府は、本予算において令和二年度の税収を過去最高の六十三・五兆円と見込んでおりますが、これは、元年度補正予算における税収を三・三兆円上回る規模ですが、この前提となっているのが五百七十・二兆円という二年度の名目GDP見通しであります。
 一方、現実に目を転じると、昨年十から十二月期の名目GDPは約五百五十兆円で、新型コロナウイルスの影響が顕在化する本年一から三月期が仮にゼロ成長で踏みとどまったとしても、政府見通しの達成には、二年度に三・七%というバブル直後の平成三年度以来二十九年ぶりの高成長が必要となります。無論、これはおよそ現実的ではなく、むしろ赤字国債の発行額を抑えるため、意図的に見通しを甘くしていると見るべきではないでしょうか。
 経済の実情を的確に反映することなく、財政を粉飾するかのような予算には断固反対するものであります。
 第三の理由は、財政健全化に全く進捗の見られない予算となっている点であります。
 消費税引上げによる増収分は、元年度は御承知のように半年分のみでしたが、二年度は一年分となります。にもかかわらず、本予算における一般会計の基礎的財政収支は九・二兆円の赤字で、元年度当初予算から赤字幅が拡大をしております。
 その理由は、所得税や法人税が減収となるためで、これは大盤振る舞いした臨時特別の措置が効果を発揮していないことの証左であります。その上、甘過ぎる経済見通しが税収の前提となっていることに鑑みれば、赤字幅は更に拡大する可能性が大きいと言えましょう。経済全体を冷え込ませ、所得税、法人税の減収を招く一方、家計の負担を増やす消費増税とは一体何だったのでしょうか。厳しく問われなければならない上に、何ら財政健全化を進捗させない本予算には反対せざるを得ないのであります。
 以上、令和二年度予算三案に反対する主な理由を申し述べました。
 政府には、行政の透明性及び国民への説明責任、そして経済財政運営を抜本的に改めることを求め、私の討論を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

#7
○議長(山東昭子君) 福岡資麿さん。
   〔福岡資麿君登壇、拍手〕

#8
○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿です。
 私は、自民、公明を代表いたしまして、ただいま議題となりました令和二年度予算三案に対し、賛成の立場から討論をいたします。
 まず、新型コロナウイルスによる肺炎などにより亡くなられた方々の御冥福を謹んでお祈り申し上げます。
 この感染症につきましては、刻々と事態が変化しており、予断を許さない状況です。このような状況の中、東京オリンピック・パラリンピックについては、世界のアスリートの皆さんが最高のコンディションでプレーでき、観客の皆さんにとって安全で安心な大会とするために、おおむね一年程度延期することが決まりました。この感染症に打ちかったあかしとして完全な形でお迎えをしたいと思います。
 また、経済への影響に対応するため、令和元年度予算の予備費を最大限に活用して、第一弾、第二弾と、事業継続のための緊急融資や感染症に伴う休業等による生活への影響緩和策などの措置を講じてきました。今後も、感染を防止し、健康被害を最低限に抑えることと同時に、国民生活と経済を守るために、状況に応じた適切な対策を進めていただきたいと思います。
 さらには、インバウンドの急速な縮小や大規模イベントの自粛の中、雇用や事業継続、そして家計を守り抜き、さらには感染収束が見えてきた段階では、大きく空いた消費の穴を埋めるための大胆な対策を講ずることが求められています。
 その前提として、感染症対策費はもちろん、日々の医療体制の充実のための予算や国民生活、産業活動に不可欠な経費が含まれ、また、昨年十二月に決定された事業規模二十六兆円に及ぶ総合経済対策の実行のために、令和元年度補正予算と一体的に執行されることが見込まれている令和二年度予算案の速やかな成立が必要であると強く申し上げたいと思います。
 では、以下、令和二年度予算三案について賛成の主な理由を申し述べます。
 まず、本予算案は、令和元年房総半島台風や東日本台風などによる自然災害や米中貿易摩擦など、海外発の下方リスクによる経済への悪影響に備えるために、令和元年度補正予算と一体的に編成され、当面の需要喚起や民需主導の持続的な経済成長の実現につなげていく内容となっています。このような経済の成長基盤をしっかりと固める政策が展開されてこそ、その土台の上に今回の感染症に伴う経済や社会への影響を最小限に食い止める措置を大胆に展開することが可能となります。
 令和二年度予算案では、補正予算に加えて、臨時特別の措置を計上し、個人消費や投資を切れ目なく下支えするために、キャッシュレスポイント還元事業、マイナンバーカードを活用した消費活性化策、さらに住宅投資需要を後押しするすまい給付金、そして防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策の着実な実行が盛り込まれています。
 全世代型社会保障制度の構築に向けては、本年四月から高等教育の無償化や幼児教育、保育の無償化、予防、健康づくりの取組など、医療・介護分野の充実を図る内容となっています。また、自立相談支援機関の機能強化による就職氷河期支援や児童相談所、一時保護所の体制充実等の児童養護、虐待防止対策の強化についても、一日も早く実行に結び付けることが期待されています。
 農林水産業の振興という観点では、国内外の消費者ニーズに合った作物を生産できるよう、野菜や果樹などの高収益作物への転換支援の拡充や輸出環境整備のための食品加工施設等の整備など、より競争力の高い産業化に向けた施策が盛り込まれています。さらに、ロボットやドローンなど新技術を活用した新たな時代の農業を目指す予算も計上されています。
 中小企業関係では、生産性向上を促進するための設備投資や事業承継に対する支援など、現下の経営課題に対応していくために必要な予算が措置されています。
 地方創生関係では、人口減少が進む地域であるからこそ、自動運転車やロボット等の新技術を活用し、地域課題を解決していくための取組を強化する経費が盛り込まれています。
 さらには、緊張感を増す我が国の安全保障環境に対応するための予算として、中期防衛力整備計画を実現するための経費がしっかりと確保されており、宇宙、サイバー、電磁波といった新領域における能力の強化など、多次元統合防衛力の構築を通じて、我が国と我が国国民の平和と安全を守り抜くものとなっています。
 エネルギー・環境分野においても、燃料電池自動車の普及促進や革新的な燃料電池の研究開発など、水素社会の実現に向けた取組を推進するための予算、また窒化ガリウムを活用し消費電力が従来の六分の一となる半導体の開発など、CO2排出量の大幅な削減や我が国の産業競争力強化に結び付く施策も計上しています。
 このように、令和二年度予算三案においては、社会保障の充実、経済対策の着実な実行等のための施策が歳出改革の取組の継続と両立する形で盛り込まれています。また、重ねて申し上げますが、国民生活と経済活動等に直結し、さらに、新型コロナウイルスの感染に伴う様々な影響に対処するための前提となる予算案であることから、一日も早く成立させた上で、更なる措置を前例にとらわれることなく検討していかなければなりません。
 以上、本予算案に賛成する理由を申し述べました。議員各位の御賛同を賜りますことを強くお願い申し上げまして、私の賛成討論とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)

#9
○議長(山東昭子君) 石井苗子さん。
   〔石井苗子君登壇、拍手〕

#10
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 私は、日本維新の会を代表して、令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算に対し、反対の立場から討論をいたします。
 本予算におきまして、我が党がかねてから主張してまいりました教育無償化の方向性を合わせる形で、本年四月から高等教育において一部無償化の措置がとられていることにつきましては評価しております。
 維新は、経済の格差が教育の格差にならないように、すなわち経済的な理由で勉学を諦めることがないように、全ての教育の無償化を掲げております。今回の無償化の措置は、我が党の主張のごく一部でございまして、程遠いものであるということを指摘させていただきます。
 令和二年度予算につきましては、以下の理由で反対いたします。
 第一の理由は、行政改革が進んでいないこと、特に、民間に比べて公務員の待遇が優遇されていることです。
 民間企業が賃金を上げることができない中、安倍政権下において国家公務員の給与を七年連続で上げてまいりました。民より先に官の待遇が上がっていくということは本来あるべき姿ではないと思っています。経済情勢、社会情勢の影響を大きく受ける民が先、収入が安定している官は後ではないでしょうか。
 人事院による民間給与実態調査は、大企業に偏っています。日本維新の会は、偏った調査に基づいた人事院勧告を基に公務員給与を引き上げるべきではないとこれまで主張してまいりました。このことを理由に、さきの臨時国会において、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案など五法案に反対してまいりました。民間給与の実態調査の方法は見直すべきです。人事院勧告どおりに毎年国家公務員の給与を引き上げる必要はないのではないでしょうか。
 今、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止する対策が行われています。その影響で観光客が減り、観光や旅行の業界は大打撃を受けています。政府や自治体からのイベントの自粛要請によって、歓送迎会がキャンセルされ、大きなイベントも取りやめとなり、飲食店を始めとする様々な業界に大きな影響が出ています。特に、中小・零細企業は、感染の拡大が止まらなければ資金繰りが悪化し、日々の経営もままならず、倒産の危機に追い込まれることになります。
 一方で、公務員は収入も身分も安定しており、失業の心配もありません。給与のマイナスの改定があったとしても、実際にはごく僅かです。感染症の拡大だけで大きな打撃を受ける民間企業の雇用者と比べて、安定した地位にいるのが公務員です。その給与が事実上人事院勧告で決まっていることの問題点をこの場で改めて指摘させていただきます。
 反対の第二の理由は、政府の予算説明に不信感を抱かざるを得ない点があることです。
 今国会の冒頭で行われた安倍総理の施政方針演説には、公債発行を八年連続で減額させたという言葉がありました。しかし、八年連続で減額したのは本予算ベースだけです。本予算を合算した実際の公債発行額は、平成二十八年度は前年度よりも多く、また、令和元年度は前年度より多くなることが見込まれています。これが日本の財政の実態です。八年連続で公債発行を減少させたと説明しておきながら、実際の公債発行額は増やしています。見せかけの財政再建を宣伝するという姿勢で本当にいいでしょうか。
 国民の皆さんに正しい財政状況を説明しない政府の態度には不信感を持たざるを得ません。補正予算を組むと財政運営にどのようなリスクが生じるのか、政府は真実を開示し、国民とコミュニケーションを取らなければならないと思います。
 第三の理由は、政府の国民負担を増やす姿勢への疑問です。
 昨年十月、消費税率を一〇%、上げたことにより、税と社会保障費を合わせた国民負担率は、令和二年度において昭和四十五年以降最大の四四・六%になる見込みです。第二次安倍政権が発足した平成二十四年の国民負担率は三九・七%でした。安倍政権の七年の間に、消費税率が二度にわたって上がり、租税負担が二二・七%から二六・五%に、社会保障負担が一七・〇%から一八・一%に引き上げられました。両方を合わせると四・九%も負担が増えたことになります。
 政府は、完全失業率が下がり、有効求人倍率が高くなり、景気は良くなったと説明していますが、国民の皆さんは生活が本当に豊かになったという実感は持っていません。それは、給与が上がると同時に負担も増えているからなんです。
 消費税率の一〇%への引上げにより、国民消費が大きく落ち込みました。昨年十―十二月期に経済成長率の速報の実質率は年率換算でマイナス七・一%でした。これは、八%への引上げが行われたときのマイナス七・四%と同程度の下げ幅です。
 安倍総理は、消費税増税に当たって、あらゆる手段を使って需要を標準化すると説明し、そのための予算措置をとられました。にもかかわらず、経済成長率は、前回の消費税増税のときと同じだけ低下しているんです。政府の説明は一体何だったんでしょうか。増税が国民経済に与える影響の見込みが甘過ぎた、そう言わざるを得ません。
 先ほども触れましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が国民生活に大きな影響を与えています。民間企業は重大な経済危機に直面しており、二月の新幹線の乗客数は半減し、デパートの売上げも半減しています。このような経験したことのない不景気は、金融緩和措置や融資枠の拡大だけでは乗り切ることはできません。中小企業を潰してしまったら、新型コロナウイルスが終息しても雇用を元に戻すことができないからです。
 日本維新の会は、他党に先駆けて新型コロナウイルス対策の提案を二月三日に行いました。第二弾を三月四日、そして第三弾を三月二十五日に行いました。
 その中で、まず身を切る改革、そして感染症対策の強化、中小零細企業の存続のための緊急経済対策、そして感染拡大終息後を見込んだ経済復興対策を提案しています。
 特に、医療崩壊を防ぐためにホテル、旅館等を借り上げ、軽症な感染者の方々のために活用することや、国民の皆様の前に早く治療薬が届くよう開発の支援と財政支援を積極的に行うこと、そして、緊急経済対策としては、六十兆円規模の財政出動、中小企業の社会保険料負担を一年免除し国債で補填すること、一人十万円の現金給付、また、消費税を八%に戻すことを提案しています。
 東京オリンピック・パラリンピックは来年に延期されることになりましたが、東日本大震災から十年の節目である二〇二一年に、新型コロナウイルスからの復興と併せて復興五輪を成功させるために、私たちは全力を尽くしていかなければなりません。
 引き続き、日本維新の会は、提案型野党として活動していくことをお約束いたしまして、令和二年度予算案に対する反対討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

#11
○議長(山東昭子君) 山添拓さん。
   〔山添拓君登壇、拍手〕

#12
○山添拓君 日本共産党を代表し、二〇二〇年度一般会計予算外二案に反対の討論を行います。
 新型コロナウイルスの感染が深刻、重大化しています。政府が新型インフル特措法に基づく対策本部を設置しました。感染状況を正確に把握し、専門家会議の見解を踏まえ、適切な情報提供に努めるよう求めます。
 感染拡大を可能な限り抑え込み、命と健康を守ることに最大の力を注ぎつつ、経済危機からいかに国民生活を守るのか、政治の責任が厳しく問われています。
 日本共産党は、倒産とリストラ、失業の連鎖を引き起こさない、外需頼みではなく内需、とりわけ家計、中小企業支援に力を集中するよう緊急に提言しています。
 政府は、全国一律休校要請、イベント自粛要請、さらには密閉、密集、密接、三条件回避の要請など、自粛や要請という言葉で国民に自主的な判断を求めながら、直接の支援を行おうとしません。その姿勢が多くの国民に不安を広げ、感染拡大防止を実効あるものとする上でも大きな問題となっています。
 雇用調整助成金の補助率を十分の十に引き上げ、飲食、宿泊、運輸など実態に即した要件、手続にする、フリーランスや雇用保険に入っていない非正規労働者、学業とバイトを両立してきた学生にも、暮らせる水準の所得補償を行うべきです。
 中小事業者への無利子、無担保融資五千億円は、諸外国の例、リーマン・ショックなどでの我が国の実例と比べても余りにも乏しい。対象を広げ、融資枠を二十兆円規模に拡大するよう求めます。税や社会保険料の減免、家賃、地代、水光熱費、リース代など、事業を継続するための固定経費を直接助成することが必要ではないでしょうか。
 文化、芸術、スポーツ団体など、このままでは潰れてしまうと悲鳴が上がっています。イベント自粛の要請に協力を求める以上、会場のキャンセル料や出演者への支払など、中止に伴う必要経費を補填する支援を直ちに具体化するべきです。
 いつまで続くか分からないという多くの国民の不安に寄り添い、抜本的な直接支援を強く求めるものです。
 もとより、現下の経済危機は、新型コロナの影響のみによるものではありません。
 昨年十月から十二月のGDPは年率マイナス七・一%、一月の景気動向指数は六か月連続で悪化です。消費増税の影響は明らかです。総理は、一月にかけて消費税率引上げの影響は薄らいできていたなどと述べましたが、その一月の家計消費が落ち込んだままという事実を受け止めるべきです。
 本予算案の前提となる昨年七月から九月の実質GDPは、遡及改定で年率一・八%から〇・一%へ下方修正されています。増税不況を無視した楽観的な予算案では、そもそも暮らしと経済を支えることはできません。
 昨日発表された三月の月例経済報告は、厳しい状況としています。新型コロナの影響は長期化が懸念されます。政府が頼みの綱とする東京オリンピックも延期が決まりました。全ての人が、とりわけ所得の低い人も直ちに実感できる経済対策が必要です。今こそ消費税を五%に減税する、その政治的判断を下すべきではありませんか。
 本予算案は、現在我が国の社会と経済が求める政治の役割を期待し得ないものとなっています。しかも、その内容は社会保障の切下げ、大企業優遇と大軍拡という重大な問題を抱えています。
 社会保障費の自然増分を一千二百億円もカットし、年金は実質削減が続いています。さらに、この先、新型コロナ対策で大きな役割を発揮している公的・公立病院の再編統合を進め、七十五歳以上の医療費二割負担の導入、介護利用料の負担増、保育所予算の削減など、全世代にわたる社会保障切捨てを狙っています。
 一方で、四百五十六兆円に上る内部留保を抱える大企業には、5G、オープンイノベーションなど更なる優遇策を設けるといいます。大企業優遇税制を改め、富裕層の累進課税強化へいいかげんに踏み出すべきです。
 軍事費は過去最大、五兆三千億円に上ります。後年度負担は五兆四千億円にも達し、相変わらず米国製兵器の爆買いに突き進んでいます。安倍政権は、この上、トランプ大統領が求める思いやり予算の増額にまで応じるつもりですか。思いやるべき相手は、米軍ではなく国民です。
 辺野古新基地予定地に広がる軟弱地盤が、政府が国会に提出した資料で改めて浮き彫りになりました。技術的にも財政的にも破綻した新基地建設は断念するべきです。
 関西電力の第三者委員会報告書は、元助役の金品提供の目的が関電からの工事発注約束などの見返りにあったと認定し、原発マネーの還流がいよいよ明らかになりました。その構造的問題を改めることなく再稼働ありきは許されません。
 中小企業対策費は過去最低、文教予算も更に削減し、乏しい農業予算では自由化による深刻な打撃や自給率の低下を食い止めることができません。気候変動への消極的な姿勢が国際的に厳しく批判される中、石炭火力発電の国内での新設と海外への輸出まで継続しています。
 格差を正し、暮らし、家計応援第一の政治へ根本的に転換するべきです。
 森友学園問題で、亡くなった近畿財務局職員の赤木俊夫さんの手記やメモの内容が明らかになりました。それ自体が新たな事実です。
 ところが、安倍総理も麻生大臣も再調査をかたくなに拒み、真相解明に背を向けています。内閣が吹っ飛ぶようなことを命じられた、僕は検察に狙われている。真面目な一人の官僚を自ら命を絶つまで追い込んだ責任を僅かばかりも感じないというのですか。
 籠池夫妻と昭恵氏の写真が示されて以降、財務局が学園との交渉を一気に前に進めたことは、改ざん前の文書から明白です。総理は、それでも総理も国会議員も辞めるという自らの言葉に従わないのですか。
 赤木氏は、改ざんの経緯を記したファイルを作成し、大阪地検に提出したといいます。その存在が指摘された以上、調査の再開は必然です。それすら拒否するのは、疑惑隠しであり、亡くなった赤木氏の遺志を冒涜するものではありませんか。
 桜を見る会について、直近の世論調査で総理が説明責任を果たしていると答えたのは僅か七%にすぎません。税金を使った公的行事の私物化、招待者名簿の廃棄問題にとどまらず、総理の言い分がことごとく崩れている前夜祭、ジャパンライフや48ホールディングスなど悪質マルチ企業で被害を拡大させた事実など、疑惑は底なしです。
 森友、加計、桜を見る会、総理自身が刑事告発までされています。ところが、総理は、最低限の説明責任を果たすどころか、自らを捜査し、起訴するかもしれない検察の人事にまで介入しています。
 総理に近いとされる黒川弘務東京高検検事長の定年延長は、かつてどの政権も行ったことのない違法人事です。これを正当化しようとする余り、無理筋の解釈変更や口頭決裁など、もはや説明不能に陥っています。さらに、政府は、既に作成していた検察庁法改定案を修正し、内閣の判断で検事総長や検事長の職を左右できる仕組みまで導入しようとしています。検察人事への露骨な介入を可能にするものにほかなりません。法の支配と三権分立を脅かす動きを断じて許すわけにはいきません。
 政治の姿勢が根本的に問われる安倍政権に、日本と世界の重大局面におけるかじ取りを委ねることはできません。職場でのヒールやパンプスの強制に反対する運動「#KuToo」は、政治も大企業も動かしました。声を上げれば社会は変わります。
 市民と野党の共闘で、希望ある政治の実現に全力を尽くす決意を申し上げ、反対討論といたします。(拍手)

#13
○議長(山東昭子君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────

#14
○議長(山東昭子君) これより三案を一括して採決いたします。
 表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の皆さんは白色票を、反対の皆さんは青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕

#15
○議長(山東昭子君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕

#16
○議長(山東昭子君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕

#17
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百四十二票  
  白色票          百四十三票  
  青色票           九十九票  
 よって、三案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────

#18
○議長(山東昭子君) 日程第一 労働基準法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長そのだ修光さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔そのだ修光君登壇、拍手〕

#19
○そのだ修光君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、民法の一部を改正する法律の施行に伴い、使用人の給料に係る短期消滅時効が廃止されること等を踏まえ、労働者保護の観点から、賃金請求権の消滅時効期間等を延長するとともに、当分の間の経過措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、経過措置における当分の間の目途、賃金台帳等の記録の保存の在り方、災害補償請求権等の消滅時効期間を見直す必要性等について質疑を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して倉林明子委員より反対の旨の意見が述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#20
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕

#21
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕

#22
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十二  
  賛成           二百二十七  
  反対              十五  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────

#23
○議長(山東昭子君) この際、日程に追加して、
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#24
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長北村経夫さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔北村経夫君登壇、拍手〕

#25
○北村経夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、在外公館として在セブ日本国総領事館を新設し、在マケドニア旧ユーゴスラビア共和国日本国大使館の名称及び位置の国名を改めるとともに、在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を改定すること等について規定するものであります。
 委員会におきましては、在セブ日本国総領事館新設の意義、マケドニアの国名変更の意義と法改正の時期、諸外国と比較した我が国の在勤基本手当の支給水準、在外公館数及び外務省定員の増加の必要性等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#26
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕

#27
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕

#28
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十九  
  賛成           二百三十九  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────

#29
○議長(山東昭子君) この際、日程に追加して、
 家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 養豚農業振興法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#30
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長江島潔さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔江島潔君登壇、拍手〕

#31
○江島潔君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案は、野生動物における悪性伝染性疾病の蔓延防止措置を講ずるとともに、飼養衛生管理基準の遵守に係る是正措置の拡充、輸出入検疫に係る家畜防疫官の権限の強化等の所要の措置を講じようとするものであります。
 次に、養豚農業振興法の一部を改正する法律案は、豚の伝染性疾病の発生の予防及び豚の伝染性疾病が養豚農家の経営に及ぼす影響の緩和等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、豚熱の防疫対策の現状と法改正による効果、肉製品の国内持込み防止のための水際対策の強化、養豚農家への支援の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案に対して附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#32
○議長(山東昭子君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕

#33
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕

#34
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十一  
  賛成           二百四十一  
  反対               〇  
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────

#35
○議長(山東昭子君) この際、日程に追加して、
 土地基本法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#36
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長田名部匡代さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔田名部匡代君登壇、拍手〕

#37
○田名部匡代君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、所有者不明土地の増加や自然災害の頻発等により、適正な土地の管理の重要性が増大していることに鑑み、土地政策の基本理念等を見直し、適正な土地の利用及び管理を確保する施策の総合的かつ効率的な推進を図るとともに、その前提となる地籍調査の円滑化、迅速化を図るため、令和二年度を初年度とする国土調査事業十箇年計画を策定し、あわせて、街区境界調査成果の取扱い及び地方公共団体による筆界特定の申請について定める等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、土地所有者等に対する責務規定の意義、土地基本方針の策定による効果、地籍調査の推進に向けた取組等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して武田良介理事より本法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#38
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕

#39
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕

#40
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十一  
  賛成           二百二十八  
  反対              十三  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────

#41
○議長(山東昭子君) この際、日程に追加して、
 地方税法等の一部を改正する法律案
 地方交付税法等の一部を改正する法律案
 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#42
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長若松謙維さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔若松謙維君登壇、拍手〕

#43
○若松謙維君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、地方税法等の一部を改正する法律案は、所有者不明土地等に係る固定資産税の課税上の課題に対応するため、登記名義人等が死亡している場合における現所有者に賦課徴収に関し必要な事項を申告させることができる制度の創設及び固定資産の使用者を所有者とみなして課税することができる制度の拡大、経済社会の構造変化を踏まえた個人住民税における未婚の一人親に対する税制上の措置及び寡婦控除等の見直し、電気供給業のうち発電事業等及び小売電気事業等に係る法人事業税の課税方式の見直し等を行うほか、税負担軽減措置等の整理合理化等を行おうとするものであります。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、令和二年度分の地方交付税の総額の特例措置を講ずるほか、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するための地方交付税の単位費用等の改正を行うとともに、公営競技納付金制度を延長し、あわせて、河川等におけるしゅんせつ等に要する経費に充てるための地方債を起こすことができることとする等の改正を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、安倍内閣総理大臣に対する質疑を行うとともに、新型コロナウイルス感染症の地域経済への影響と対策、地域社会再生事業費及び緊急浚渫推進事業費創設の意義と活用策、森林環境譲与税の譲与基準及び使途の在り方、会計年度任用職員制度の施行に係る財源と適正な運用の確保、公立・公的医療機関の機能強化の必要性等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して伊藤岳委員より両法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案は、自主的な市町村の合併が引き続き円滑に行われるよう同法律の期限を十年間延長しようとするものであります。
 委員会におきましては、平成の合併の成果及び課題、市町村間の広域連携の現状と今後の在り方、小規模市町村の活性化に向けた支援策等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して伊藤岳委員より反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#44
○議長(山東昭子君) ただいま委員長報告がありました議案のうち、地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。江崎孝さん。
   〔江崎孝君登壇、拍手〕

#45
○江崎孝君 立憲民主党の江崎孝です。
 会派を代表して、議題となりました両法律案に反対の立場から討論を行います。
 まず、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、感染により肺炎等を発症された方々にお見舞いと一日も早い御回復をお祈り申し上げます。
 二年前の三月の七日、財務省近畿財務局職員の赤木俊夫さんが自ら命を絶たれました。心から御冥福をお祈りするとともに、自身の意に反して不正に手を染めなければならなかった無念さはいかばかりであったか、察するに余りあります。
 しかし、赤木さんは、最後に意地と正義を貫かれました。不正を強いた面々と財務省、財務局そして政治を告発する遺書と手記を残された。その思いを引き継ぎ、告発に踏み切った赤木さんの奥さんの勇気ある行動がなければ、遺書も手記も私たちは目にすることができませんでした。ありがとうございます、そう心から申し上げます。
 さて、財務省の皆さんも、ほかの公務員の皆さんも、この反対討論をお聞きかもしれません。赤木さんの告発を知ったあなた方は、これからもただ黙って動かないのですか。このまま、この不正を指をくわえて見過ごすつもりですか。唯々諾々と権力にひれ伏し続けるおつもりですか。不正を強いた側がのうのうと出世していく不条理を、見て見ぬふりをし続けるのですか。日々官邸のために答弁し続ける姿は、情けなさを通り越し、むごいとしか言いようがありません。皆さんが心の底に持ち続けているはずの正義と勇気を国民は待ち続けているはずであります。立ち上がっていただきたい。赤木さんは、そのことを誰よりも望んでいるはずです。
 政治家は歴史法廷の被告である。故中曽根元総理の言葉です。後世の歴史の法廷で、安倍総理は、政治からの独立性が求められた検察官の人事に法律の解釈をねじ曲げてまで恣意的に介入した、税金を用いて開催される総理大臣の公的な行事である桜を見る会や関連行事を、自らの支援者や友人のために公職選挙法に抵触する形で長年利用してきた、そして、人の命を奪うほどの疑獄事件、公文書改ざんの原因を夫婦でつくったにもかかわらず、自らは一切責任を取らなかったと記されるでしょう。不名誉極まりありません。
 統計が乱れると国が乱れる。これはおととしの総務委員会における当時の総務省統計局長の答弁です。そうであるとすれば、公文書が乱れる、法律の解釈が乱れる、人事が乱れる、安倍内閣における過去に例のない数々の乱れは、国家統治機構にどれほどのゆがみをもたらしたのか。是非、この議場におられる与党の議員諸君は、一人一人、御自身の胸に手を当てて考えていただきたい。
 本法律案にも、そのような乱れが色濃く出ています。その一つが、余りに甘く、そんたくしているとしか思えない財務省の税収見通しです。
 そのため、今年度の税収は大きく下振れし、去る一月に成立した令和元年度補正予算と補正交付税法により、地方交付税法定率分の約六千五百億円の減額と一時的な補填が行われました。この補填分は、令和三年度から十年掛けて地方交付税の減額という形で地方が負担することになります。この非常措置は、平成二十八年度に次いで、安倍政権下で二度目となります。
 過去、同一政権で同じ過ちが二度繰り返されたのは、平成十三年度、十四年度の小泉政権です。しかし、このときは同時多発テロと、それ以後の中東情勢の悪化による世界的景気の落ち込みが原因であり、ある意味予測は不可能だったと言えます。それ以後、平成十九年度、二十年度、二十一年度と続きますが、この原因はサブプライムローン、そしてリーマン・ショックです。つまり、このときも予測が難しかったのです。
 そして、安倍政権になって何が始まったか。アベノミクスによる常軌を逸した成長戦略です。きっと成長するはずであり、内閣府のGDP成長率も伸びなければならないはずだとなる。
 アベノミクスが始まった平成二十五年度から令和二年度までの八年間、民間調査機関六社の実質GDP成長率予測値と政府見通しの比較をしてみると、最低、最高の二社を除いた平均値と政府見通し、何と年平均〇・五%も政府が高く見積もっています。来年度に至っては、実に〇・九%も高い。それでも税収は厳しく見積もるのが常識でしょう。収入は予算額より決算額が上回り、支出は逆になる。
 ところが、法人税は、平成二十七年度から三年続けて予算額を決算額が大きく下回る異常を招いています。平成二十八年度は二兆円近くの税収不足を招き、地方に交付税減額措置を強いたのです。アベノミクスを売りにした官邸に命じられて、そんたくしてか、いずれにしても、官邸を向いて仕事をする省庁の姿勢が招いた結果と言って過言ではありません。
 来年度の地方交付税総額は二年連続で増加するとともに、地方にとって使途が限定されない一般財源総額も、骨太の方針で示された実質同水準が確保されたとしています。地方税については過去最高の四十・九兆円、地方交付税について約四千億円増の十六・六兆円を見込んでいる。
 しかしながら、今回の地方財政計画も、令和元年度と同様、前提となる経済成長見通しも税収見積りも極めて甘い。昨年の消費税率の引上げ後の十―十二月期のGDPの減少に加え、今年一―三月も景気は上向かないことがほぼ予測できたにもかかわらず、法人税は、甘過ぎた昨年度の税収見込額より更に過大に見積もるという異常事態になっています。
 これは、令和二年度の税収見込みも、誰が考えても達成不可能でしょう。二年連続で地方交付税原資の減額を余儀なくされ、後年度にその帳尻合わせを地方が負う異常事態となるのは目に見えています。同一政権で三度目、そのいずれの年も、過去のように予測不可能な世界的事件が発生したわけではありません。通常事態での失速、まさに異常です。アベノミクスを原因とする国家的詐欺とも言えましょう。
 一月以降のコロナショックによる経済活動の想定外の縮小を踏まえれば、来年度の税収減は巨額になります。財政運営に支障を来す自治体も出てくる可能性もある。そうなると、国のミスを地方に転嫁するような無責任な地方交付税制度の運用に批判が集中するはずです。国の税収見積りの誤りについては、その全額を国の責任で補填すべきであります。そう高市総務大臣に申し上げます。
 個人版ふるさと納税制度については、今回の改正事項には含まれてはいませんが、昨年の改正の結果として、国と地方公共団体が裁判で争う事態となったことは極めて遺憾です。裁判における具体的な係争の内容についてはコメントしませんが、そもそも各地で返礼品競争に拍車が掛かることになったのは、平成二十七年度からのふるさと納税の大幅な拡充が契機です。
 これは、当時、ふるさと納税の問題点を指摘した総務省の担当局長の反対を押し切って実施されたものです。高市総務大臣、あなたもよく御存じのはずです、税の専門家の立場から真っ当な意見を述べた官僚が恣意的な人事で役所を去ったことを。これも官邸主導ではないでしょうか。
 結局、国と地方が裁判沙汰となるような異常事態を招いたのは、元をたどれば、地方税の趣旨をゆがめるような制度改正を強行した政府に最大の責任があるということを指摘しておきます。
 最後に、新型コロナウイルス感染症対策について申し上げます。
 先般決定された新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策による事業については、有症患者が入院できる病床整備や自治体の相談窓口設置等への補助など、地方負担があるものに対して八割を基本とした特別交付税措置が講じられることとされています。
 この特別交付税措置については、四月からの新年度においても切れ目なく講じていく必要があります。このため、令和二年度の特別交付税の速やかな交付とともに、同年度特別交付税の総額についても、大幅な増額を含めた検討が必要になるでしょう。政府においても、地方自治体との十分な意思疎通、連携により、相談、検査、治療の体制強化により、感染拡大の抑制に全力を挙げるよう強く訴えます。
 赤木さんの手記の公開により、公文書改ざん問題において新たな事実が判明しました。国民の誰もが再調査が必要だと思っている。安倍総理、そして麻生財務大臣のお二人は、一切調査に応じようとしません。なぜでしょう。少し考えてみれば分かります。二人は調査する側ではない、調査される側にいる。その二人が再調査を望むはずがないのであります。厚遇過ぎる国有地払下げとその事実を隠蔽する目的で仕組まれた、一人の人間の命を奪った公文書の改ざん事件の当事者なのですから。そんな二人が提出の責任者でもある法案に賛成できるはずがありません。
 これまで……

#46
○議長(山東昭子君) 時間が超過しております。

#47
○江崎孝君(続) 反対の理由をいろいろ述べてきましたが、反対理由はたったそれだけでよかったのかもしれません。
 赤木さんと告発した奥さんの思いを受け止め、必ず再調査させ、真実を国民の前に明らかにする、その強い思いを最後に訴え、私の反対討論といたします。(拍手)

#48
○議長(山東昭子君) 伊藤岳さん。
   〔伊藤岳君登壇、拍手〕

#49
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
 日本共産党を代表して、地方税法、地方交付税法の改正案に対する反対討論を行います。
 討論に入る前に申し上げます。本法案を含め、政府が今国会に提出したものは、今回の新型コロナウイルス危機を前提としたものではありません。この深刻な状況から住民の健康と暮らしを守る法改正に抜本的に改めて、出し直すべきです。
 その上で、本法案について述べます。
 安倍内閣は、消費税の増税を強行し、社会保障制度を連続して改悪する一方で、自治体リストラの推進と地方財源の抑制を進めてきました。こうしたことで住民福祉の向上を図るという地方自治体の最も重要な役割を果たしていく力は弱められてきたのです。また、安倍政権は、国の政策に地方自治体を誘導するために、地方交付税や地方税の性格をゆがめてきました。本改正案はこうしたやり方を踏襲したものです。コロナ危機から住民を守るという点でも逆行したものであり、反対です。
 以下、具体的な問題点を指摘します。
 まず、地方交付税による自治体リストラの推進です。
 まち・ひと・しごと創生事業費の算定では、行革努力分の指標を立てて、人件費や一般会計からの繰出金などを削減すれば地方交付税の算定が有利となる仕組みを入れています。一般会計の繰出金の削減は、高過ぎる国民健康保険料、保険税の一層引上げにつながり、貧困と格差は更に深刻になります。また、公立病院の経営悪化を招き、健康で安心して暮らせる地域の土台を崩壊させるものです。
 次に、地域社会再生事業費の財源として、本来、地方の財源である法人事業税を特別法人事業税として国が取り上げて充てるとしています。これは、地方税の拡充による地方自治の前進という点からの逆行です。
 また、企業版ふるさと納税の拡充、延長についてです。
 従来の損金算入に税額控除を上乗せして寄附を募る制度は、企業と地方自治体の癒着を生むおそれがあると当初から指摘をされてきました。ところが、その癒着を防ぐ仕組みもないままに、控除額を更に拡大するものです。政府が進める地方創生事業に企業の寄附を募るやり方は、自治体間の税収の奪い合いを助長し、地方税の原則をゆがめるものです。自治体事業を企業の丸抱えとする制度の拡充、延長は容認できません。
 さらに、森林環境譲与税の見直しは、災害対応を強調していますが、その譲与基準は森林整備の必要性に対応したものではありません。森林整備の財源は、逆進性の高い森林環境税ではなく、国の一般会計での森林予算の増額や地方交付税によって保障されるべきです。
 地方の財源不足を国と地方で折半するルールの継続は、財源不足に対する国の責任を投げ捨てるものです。地方交付税の法定率を抜本的に引き上げ、地方交付税の持つ二つの役割である財源保障機能と財源調整機能を十分に発揮させて、地方財源確保に対する国の責任を果たすべきではないでしょうか。
 こうした自治体リストラの推進、地方財源の抑制路線は、今回の新型コロナウイルスの対処という点でも深刻な影響を落としています。リストラ推進、地方財源の削減路線は、根本から見直すべきです。
 安倍総理が政治判断として唐突に打ち出した全校一斉休校要請によって、小中学校や高校、特別支援学校、そして原則開所とされた放課後児童クラブ、いわゆる学童保育や放課後デイの現場には大きな混乱がもたらされましたが、学校関係者や保護者、指導員らによる懸命な努力が尽くされてきました。
 政府に求められていることは、地域の実情を把握する各自治体の力がしっかりと発揮できるように支援することです。何よりも、学校、保育園、幼稚園、介護などの現場を支えるマンパワーが安定的に確保されるようにするために、地方自治体が必要な部署に職員を増員配置し、その育成のための十分で継続的な財政措置を行うべきです。
 さらに、地域の公衆衛生、感染症対策の体制強化への転換が必要ではないでしょうか。
 地域の公衆衛生に重要な役割を持つ保健所は、九〇年代初めには全国で八百五十二か所を数えましたが、二〇一九年には四百七十二か所、半分近くまで減少しています。職員総数も、約三万四千人から約二万八千人に減り、とりわけ医師の数は四割以上も減っています。保健所に対する財政措置は、一九八〇年代から九〇年代にかけて、順次、当時の厚生労働省の補助金から交付税措置へと一般財源化され、二〇〇〇年代の地方分権改革以降、権限移譲の対象とされる中で再編されてきました。
 新型コロナウイルスへの対処では、各地の保健所に大きな負担が今掛かっています。現場は、帰国者・接触者相談センターとしての電話相談、PCR検査のための病院への患者の輸送の手配、採取した検体の輸送、感染者の行動履歴調査と濃厚接触者の特定など多忙を極め、まさに悲鳴が上がっています。保健所の体制強化は喫緊の課題ではないでしょうか。
 感染症指定医療機関を始め地域の公的・公立病院の体制の強化も重要です。
 埼玉県では、十一の感染症指定医療機関と七十床の感染病床を確保していましたが、新型コロナウイルスの感染が広がる中、今、入院患者の受入先として県内百二十医療機関を調査するなど、必死の努力を展開しています。
 昨年九月に厚労省が発表した公立・公的医療機関の再編統合の病院リストは直ちに白紙撤回し、公衆衛生、感染症医療体制の体制強化に大きく力を注ぐべきです。そのためのしっかりとした財政措置を構築すべきであります。
 新型コロナウイルスの感染は引き続き拡大し、年度末を迎える中、資金繰りに直面する中小零細企業の悲痛な声が今渦巻いています。
 埼玉県狭山市のあるバス会社は、学生の送迎バスやゴルフ場の運行バスの三月の予約のうち、何と九五%がキャンセルとなりました。月の売上げが前年比百五十万円の減となっています。社長さんは、融資だけでなく、助成金や補助をと訴えておられます。
 また、飯能市の飲食業の方は、コロナが出てからお客さんがゼロの日が週二回くらい、このままでは廃業を考えなければならないと嘆いておられます。
 自粛要請などの影響によって深刻な苦境に立たされている国民の生活を絶対に守らなければならないのではないでしょうか。
 専門家の知見や科学的根拠に基づく正確な情報の提供によって、感染拡大を防ぐ行動を周知徹底すること、国民の生活を守り抜き、検査・医療体制の体制を早期に確立するために、思い切った予算措置すべきであることを申し述べて、討論といたします。(拍手)

#50
○議長(山東昭子君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────

#51
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 まず、地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕

#52
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕

#53
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十二  
  賛成             百六十  
  反対             八十二  
 よって、両案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────

#54
○議長(山東昭子君) 次に、市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕

#55
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕

#56
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十一  
  賛成           二百二十六  
  反対              十五  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────

#57
○議長(山東昭子君) この際、日程に追加して、
 所得税法等の一部を改正する法律案
 関税定率法等の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#58
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長中西祐介さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔中西祐介君登壇、拍手〕

#59
○中西祐介君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、財政金融委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、所得税法等の一部を改正する法律案は、持続的な経済成長の実現、経済社会の構造変化への対応等の観点から、国税に関し、所要の改正を一体として行おうとするものであります。
 委員会におきましては、安倍内閣総理大臣に対する質疑を行うとともに、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた納税猶予等の支援策、5G普及に向けた投資等を促進するための税制の在り方、未婚の一人親に対する税制上の措置の概要と効果等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知を願います。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、立憲・国民.新緑風会・社民を代表して古賀之士委員、日本共産党を代表して大門実紀史委員より、それぞれ反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 次に、関税定率法等の一部を改正する法律案は、最近における内外の経済情勢等に対応するため、関税率等について所要の改正を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、とん税及び特別とん税の特例措置の創設による影響、税関の体制整備の必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#60
○議長(山東昭子君) ただいま委員長報告がありました議案のうち、所得税法等の一部を改正する法律案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。古賀之士さん。
   〔古賀之士君登壇、拍手〕

#61
○古賀之士君 立憲・国民.新緑風会・社民合同会派の古賀之士です。
 ただいま議題となりました所得税法等の一部を改正する法律案について、高校野球の学校紹介のようですが、私は今回で四年連続四回目、参議院の本会議登壇は通算九回目となります。残念ながら春の甲子園は中止となっているものの、選手宣誓を見習い、正々堂々、会派を代表して、反対の立場から討論をいたします。
 まず、新型コロナウイルスでお亡くなりになった方々に謹んで御冥福をお祈り申し上げるとともに、その御家族の皆様方にお悔やみ申し上げます。また、現在この病気と闘っている患者さんにもお見舞いを申し上げます。さらに、この新型コロナウイルスと、最前線で苦しむ患者さんと向き合っている医療関係者を始め多くの関係者の皆様方に敬意と感謝を申し上げます。
 一方、本論に入る前に、まず法務大臣にお願いがございます。
 大臣という職務は激務であり、自分が立案したわけでもない検事長人事の件で批判され、ストレスも相当たまっているでしょう。しかし、だからといって検察官が最初に逃げたなどと、事実でない訳の分からないことを発言していいわけではありません。
 法務大臣にとりましては、ここは一丁目一番地、立法府の国会であります。答弁が二転三転、うそにうそを重ねる有様は、政治への信頼を大きく失っている、フェアプレーの精神がないと申し上げておきます。
 さて、本法案の基となった与党税制大綱が発表された昨年の十二月の時点で、合同会派三党は談話を発表しております。
 立憲民主党は、様々な立場にある人々が、その個性と能力を十分に発揮し、多様性を力にする社会への転換を図るための税制にシフトすることを求めました。国民民主党は、既にこの時点で世界経済の減速を認識していたことから、減税など家計第一の政策を提案しました。社会民主党も、不公平税制から脱却と所得・法人課税などをパッケージとした税制改革を迫っております。
 これらの観点を基に、合同会派は、財政金融委員会では真摯な議論を行ってまいりました。
 私や大塚耕平委員は、来年度税制の見通しを示すよう強く要求しましたが、大臣は、予想屋みたいなことは申し上げられないなどと、具体的なお答えはいただけませんでした。
 先ほど議題となった来年度予算は、ついに百兆円を超える規模です。使うお金の百兆円は決まっているが、入ってくるお金は幾らになるかよく分からない。こうした無責任極まる政治を誰が信用できるでしょうか。大塚委員が指摘したように、認識をはっきりさせないとマーケットが荒れる可能性があると改めて警鐘を鳴らさせていただきます。
 同じ財政金融委員会の熊谷裕人委員は、父親から会社を受け継いだときに税金で苦労した経験を基に、納税の猶予や減免の重要性について尋ねましたが、政府側は、柔軟かつ迅速な処理を行うなどとする一般論に終始しました。地域を歩いて人々の声をすくい上げる政治と、政府側の指示だけを下ろす行政の違いを痛感いたしました。
 勝部賢志委員からは、企業グループを使った租税回避行為への疑問が出されました。専門セクションへの重点的な人員配置と金融実務家の採用をしていると、一見すると美しい答弁があったものの、事案が起こってから慌てて対応を練るという、まさに泥縄であり、不安が残ると言わざるを得ません。実際、本法案の審議中である三月に、大手製薬会社への八十億円の課税が取り消される敗訴判決が出るなど、事態は国の先を行っております。
 那谷屋正義理事や川合孝典委員は、森友学園をめぐる公文書の改ざんの経緯に対し、再調査を行うよう迫りました。
 本件は、改ざんを主導した理財局長の資質に対して、野党側は強い疑問の声を上げましたが、大臣は、適材適所として、事もあろうに国税庁長官に起用した事実を忘れてはいけません。そればかりか、近畿財務局長として大きな責任を負い、それがゆえに、二年間、戒告処分を受けた方は、他の局と比べ圧倒的な立場にある東京国税局長に収まっています。現場の職員が自死に追い込まれたことを考えれば、一将功成りて万骨枯るという故事成事がまさに当てはまると言えましょう。折しも延長された確定申告の時期を迎えておりますが、納税者からの税務行政への信頼を財務省自らが放り投げる行為はとても容認できません。せめてもう一度調査をやり直すよう、強く要求をいたします。
 なお、擦れ違いが目立った委員会審議の中で、前向きな答弁がありました。適正、公正な課税と徴収の実現及び歳入の確保のため、国税職員の定員確保と機構の拡充を求めたところ、マンパワーはどうしても必要と大臣が答えたことには、素直に評価をさせていただきます。もっとも、こうした質問と答弁は、毎年毎年繰り返されております。税務職員については、博多弁で言えば、ちょびっとずつの増員ではなく、もっと大胆な采配を行っていただきますよう、大臣に強くお願い、要望いたします。
 以上申し上げたとおり、議論の大前提となる税収の見積り、不安を強めている国民が求める納税の猶予、公平な課税を担保する租税回避行為への対策、そして、全ての基礎となる税務行政への信頼など、あらゆる点で欠点が目立ちます。それゆえ、本法案には反対せざるを得ません。
 結論は既に申し上げました。国民は今、新型コロナウイルスという見えない恐怖と闘っております。「人々は自分が自由だと信じていたが、天災が存在する限り、誰も自由にはなれないのだ」。これは、フランスのノーベル賞文学賞作家、アルベール・カミュの「ペスト」に出てくる言葉です。
 東京においても、週末の外出自粛要請が出された今、自由の重さを改めて感じています。この「ペスト」には、「この病気を阻止するためには、それが自然に終息しない場合、あらかじめ法律で定められた重大な予防措置を適用する必要がある」というフレーズまで残されております。
 WHOが緊急事態宣言を行った一月三十一日の予算委員会で、我が会派の矢田わか子議員が、この「ペスト」の言葉どおり、あらかじめ定められた予防措置である新型インフルエンザ特措法の適法をいち早く求めました。このとき政府が提案を受け入れていれば、感染者は恐らくもっと少なくなったことでしょう。総理の専門家の意見を十分に聞かずに学校が突然休校になるなど、自由をめぐる社会的な混乱も避けられました。
 危機管理で最も重要なことは、目の前の事実を直視する勇気です。自衛隊の日報隠蔽、森友問題、加計問題、勤労統計不正、そして桜を見る会など、うそにうそを重ねた現政権の体質が、新型ウイルスという不都合な真実から目をそらすこととなり、対策の遅れにつながったのではないでしょうか。
 劇作家でチェコ共和国初代大統領を務めたバーツラフ・バベルの著書「力なき者の力」に印象的な言葉があります。「過去を偽造する。現在を偽造し、未来を偽造する。統計資料を偽造する。何も偽っていないと偽る。それゆえ、嘘の中で生きる羽目になる。」と。まさに現政権そのものです。総理や閣僚が個人としてうその中で生きるのは御自由ですが、国民がそれに巻き込まれてしまうことは不幸です。博多弁で言えば、大概にしときんしゃいという思いです。
 重ねて申し上げますが、税務行政への信頼をこっぱみじんに吹き飛ばし、あらゆるものを偽造してうそにうそを重ねる現政権には税制を語る資格はなく、それゆえ本法案に賛成することはできない。こう断言をいたしまして、反対討論を終わります。
 御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)

#62
○議長(山東昭子君) 大門実紀史さん。
   〔大門実紀史君登壇、拍手〕

#63
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。
 会派を代表して、所得税法等改正案に反対の討論を行います。
 討論に入る前に、新型コロナに関する経済対策について、何点かに絞って政府に要望しておきます。
 政府は、感染拡大の終息に全力を尽くし、その先はV字回復だと述べています。しかし、新型コロナが終息する前に倒産、廃業、解雇、失業に追い込まれてはV字回復のしようがありません。今全力を挙げるべきは、目の前で必死に頑張っている中小企業を潰さないこと、職を失う人を出さないことです。
 二〇〇八年のリーマン・ショックの後、麻生内閣のときには思い切った対策が幾つも打ち出されました。そのときのことも参考に、新型コロナの影響から中小企業と国民生活を守るあらゆる手だてを緊急に取るべきです。
 特に、中小企業の資金繰りは一刻を争います。信用保証の認定などに時間が掛かり過ぎ、カードローンなど高金利の融資でつなぐ事業者が急増しています。至急、人員の増強などを行い、手続の迅速化を図るべきです。無担保、無利子融資を拡大するとともに、この際、大銀行などのカードローンの異常な高金利も緊急に引き下げさせるべきです。金融機関も、既存の借入金について、再度の条件変更や返済猶予、場合によっては一部返済免除に応じるべきです。
 政府は、個別の営業損害は補償できないとしています。しかし、営業の自粛やイベントの中止は感染防止対策そのものです。直接支援をするのは政府の当然の責任です。しかも、倒産、廃業が続けば、その産業や地域経済そのものが崩壊してしまいます。この点では、グループ補助金の発想で、地域産業や企業グループ単位での損失補填、事業継続を支援する補助金制度を創設すべきです。
 麻生内閣のときには、経済危機対策臨時交付金が一兆円の予算で打ち出されました。地域の実情に応じた事業に活用できる地方交付金で、当時、大変喜ばれた制度です。同様の臨時交付金を創設し、顧客、販路の回復、仕事おこしなど、地域レベルの事業に活用できるようにすべきです。
 イタリアは、六十日間の解雇禁止措置に踏み出しました。リーマン・ショックのとき、日本の大企業は、巨額の危機対応融資を受けながら派遣切りなど大量のリストラを行いました。今回の大企業向けの特別融資には解雇禁止要件を付けるべきです。
 中小企業の雇用を維持するため、雇用調整助成金の助成率を早急に十分の十に引き上げ、手続を簡素化するとともに、二か月以上も後になっている助成金支給日の大幅前倒しを行うべきです。
 イギリスでは、従業員給与の八割を政府が補助し、数週間以内に支給する制度を新設しました。イタリアでも迅速に支給する賃金補償制度を開始するとしています。日本もこれ以上事態が悪化すれば、従来の雇調金の仕組みでは対応できなくなります。緊急対応の大胆で迅速な賃金助成制度を検討すべきです。
 我が党だけでなく、各党各派の具体的提案を聞き、政府の対策に反映させるよう、重ねて要望しておきます。
 本改正案に反対する最大の理由は、現下の経済情勢が求める税制改正に逆行するものだからです。
 昨年十月の消費税増税による景気の落ち込みに新型コロナウイルスによる深刻な打撃が加わり、日本経済は大不況に突入しています。しかも、新型コロナは世界中に拡大し、世界経済全体を危機に陥れています。重大なことは、金融危機がきっかけとなったリーマン・ショックと違い、需要の激減と生産の停滞が両面から重なり合うという実体経済の深刻な危機に世界が直面しているということです。
 多国籍大企業は、この二、三十年の間に製品の生産工程を分離あるいは独立させ、中国を始めアジアや東ヨーロッパなど低賃金の国で部品生産を行い、最も効率よく利益を上げる仕組み、すなわち世界的なサプライチェーンを構築してきました。
 しかし、今、新型コロナの世界的広がりによってこのサプライチェーンが寸断され、生産に大混乱をもたらしています。イギリスのフィナンシャル・タイムズは、新型コロナはグローバルサプライチェーンの弱点を我々に示したと指摘しました。国境を越えたネットワークがかえって経済危機を増幅する装置と化してしまったのです。
 今まで、日本政府も大企業の海外生産を積極的に後押ししてきました。そのため、国内では産業の空洞化が進み、労働者の賃金は低く抑えられ、不安定な非正規雇用が拡大されました。それが国内需要の低迷を招き、国内産業も疲弊させてきました。
 日本の中小企業や労働者をもっと大事にした国内重視の生産、産業構造を形成していたなら、新型コロナへの経済的な対抗力はもっと蓄積されていたのではないでしょうか。また、国内生産の発展は国内の所得向上にもつながり、インバウンドに頼らない内需の力も蓄積され、これほど国内消費が落ち込むこともなかったのではないでしょうか。
 今こそ日本経済の在り方を問い直すべきときです。今回、政策投資銀行も、大企業が海外の生産拠点を日本に移した場合に特別融資するメニューを創設しました。中小企業支援も含め、国内生産基盤の立て直しに本腰を入れるべきです。
 そのためにも、内需の回復が急がれます。この点では、まず消費税の五%への減税に踏み出すべきです。消費税減税は家計にも中小企業にも直接負担減となり、給付金と同じ効果があります。しかも、所得の少ない人ほど負担が減ります。今や消費税の減税を求める声は与野党を超えて広がっています。政府として、早急に消費税減税を決断すべきです。
 ところが、今回の税制改正案は、家計と中小企業を応援するどころか、巨額の内部留保をため込んでいる大企業に更に補助金を与えるような時局をわきまえない恥ずべき内容が含まれています。
 例えば、オープンイノベーション促進税制です。この税制は、大企業を中心とした事業会社がベンチャー企業に出資あるいは買収する場合に法人税を減税するものです。大企業は、それぞれの経営戦略から、既にベンチャー投資を急速に拡大させています。巨額の内部留保を積み上げ、十分な余力のある大企業が前から取り組んでいることを、わざわざ支援する必要は全くありません。そんなお金があるならコロナ対策に回すべきです。
 世界各国とも、新型コロナへの緊急経済対策には莫大な財源が必要です。さきに述べた多国籍大企業は、世界を股に掛けてもうけを追求するだけでなく、タックスヘイブンなどを利用して税逃れを行ってきました。この数年、OECDやG20でも多国籍大企業の税逃れは問題視され、現在、国際的な課税の具体案が議論されるところまで到達しています。早急に案をまとめ、多国籍企業に税金を払わせ、コロナ対策などの財源に充てるべきです。
 この点での日本政府の一層の努力を求め、討論を終わります。(拍手)

#64
○議長(山東昭子君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────

#65
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 まず、所得税法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕

#66
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕

#67
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十二  
  賛成             百六十  
  反対             八十二  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────

#68
○議長(山東昭子君) 次に、関税定率法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕

#69
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕

#70
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十二  
  賛成           二百四十二  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────

#71
○議長(山東昭子君) この際、日程に追加して、
 地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#72
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。災害対策特別委員長杉久武さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔杉久武君登壇、拍手〕

#73
○杉久武君 ただいま議題となりました法律案につきまして、災害対策特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の実施の状況に鑑み、その有効期限を五年延長し、令和七年三月三十一日までとする等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、提出者衆議院災害対策特別委員長より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#74
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕

#75
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕

#76
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十一  
  賛成           二百四十一  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────

#77
○議長(山東昭子君) この際、国立国会図書館長の任命に関する件についてお諮りいたします。
 国立国会図書館長羽入佐和子さんから辞任願が提出されております。
 つきましては、後任の国立国会図書館長に吉永元信さんを両議院の議長において任命いたしたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#78
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 よって、本件は承認されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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