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2020/03/18 第201回国会 衆議院 第201回国会 衆議院 法務委員会 第5号 令和2年3月18日
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2020/03/18 第201回国会 衆議院

第201回国会 衆議院 法務委員会 第5号 令和2年3月18日

#1
令和二年三月十八日(水曜日)
    午後二時二十分開議
 出席委員
   委員長 松島みどり君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 越智 隆雄君
   理事 鬼木  誠君 理事 田所 嘉徳君
   理事 葉梨 康弘君 理事 稲富 修二君
   理事 山尾志桜里君 理事 浜地 雅一君
      井出 庸生君    井野 俊郎君
      今枝宗一郎君    大西 宏幸君
      奥野 信亮君    門山 宏哲君
      神田  裕君    黄川田仁志君
      国光あやの君    小林 茂樹君
      出畑  実君    中曽根康隆君
      藤井比早之君    宮崎 政久君
      宮路 拓馬君    山下 貴司君
      吉川  赳君    和田 義明君
      落合 貴之君    高木錬太郎君
      日吉 雄太君    松田  功君
      松平 浩一君    山川百合子君
      竹内  譲君    藤野 保史君
      串田 誠一君
    …………………………………
   法務大臣         森 まさこ君
   内閣府副大臣       宮下 一郎君
   法務副大臣        義家 弘介君
   法務大臣政務官      宮崎 政久君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  山口 英樹君
   政府参考人
   (内閣法制局第四部長)  平川  薫君
   法務委員会専門員     藤井 宏治君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十八日
 辞任         補欠選任
  古川  康君     宮路 拓馬君
  山下 貴司君     今枝宗一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  今枝宗一郎君     山下 貴司君
  宮路 拓馬君     大西 宏幸君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 宏幸君     古川  康君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件(前回の政府答弁に係る追加質疑)
     ――――◇―――――

#2
○松島委員長 これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 本日は、特に前回の政府答弁に係る追加質疑を行います。
 この際、宮下一郎内閣府副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。宮下内閣府副大臣。

#3
○宮下副大臣 このたびの私の答弁撤回につきまして、松島委員長を始め理事並びに委員の皆様に心よりおわびを申し上げます。
 ここに、三月十三日の法務委員会理事会での私の説明を改めて申し述べさせていただきます。
 令和二年三月十一日の衆議院法務委員会における私の発言の意図は、仮に民間放送機関が指定公共機関となった場合、他の機関と同様に、新型インフルエンザ等が発生したときには、その業務について、新型インフルエンザ等対策を実施する責務を有する、新型インフルエンザ等特別措置法第三条、という認識に基づくものでありました。
 現在、指定公共機関に民間放送機関は指定しておりませんし、指定することは想定しておりません。
 また、答弁の中でも、報道内容についてまで制限を加えるとか、そういったことは想定しておりませんので、報道の自由が阻害されることはないと思っておりますと述べているところです。
 改めて放送法との関係を整理したところ、放送法第三条の「放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」という規定により、民間テレビ局等が指定公共機関になったとしても、その報道内容に関しては、政府対策本部長等の総合調整あるいは指示の対象にはならないことを確認いたしました。
 しかしながら、山尾委員からの、民間テレビ局等が指定公共機関になった場合、必要があればその報道内容に対する指示も法的には可能である、そういう余地はあるということですかという御質問に対して、私の、やはり、想定される事態というのを思い浮かべれば、今、既存の民間のテレビ局で、ちゃんと番組表が組まれていて、放送予定もあって、ですけれども、ここでもし指定された場合には、今回民放は指定しませんけれども、法の枠組みとしては、民放を指定して、そうしたことであれば、今この情報を流してもらわないと困るということで指示を出す、そして放送内容について変更、差しかえをしてもらうということは、本来の趣旨に合う、そういったことはあり得るものだと思いますという答弁は、誤解を招くものでありました。
 ここに、この答弁を撤回し、心からおわびを申し上げます。
    ―――――――――――――

#4
○松島委員長 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官山口英樹さん及び内閣法制局第四部長平川薫さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#5
○松島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#6
○松島委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。山尾志桜里さん。

#7
○山尾委員 立国社の山尾志桜里です。
 今、宮下副大臣のお話を改めてこの委員会で伺いました。
 宮下副大臣にまずお伺いをいたします。
 ちょっと素朴な疑問なんですけれども、三月十一日のこの法務委員会で、私と宮下副大臣の質疑の中で、さきにおっしゃられたような、報道内容に指示することはあり得るという答弁をされた。そして、三月十三日にこのことが改めてちょっと大きな論点として浮上して、午前中は、参議院の内閣委員会、そしてこの法務委員会でもこのことが取り上げられました。このときは、宮下副大臣は謝罪、撤回はされていないんですね。謝罪、撤回をされたのは三月十三日の午後一時四十一分から始まったこの法務委員会の理事会でなんですけれども、何か謝罪、撤回しなかったことを責めるとかいう趣旨ではなくて、なぜ、午前中は撤回するということではなかったことが、午後になると撤回をするというふうに方針が変わったんですか。

#8
○宮下副大臣 この経過を若干御説明申し上げますと、三月十一日の衆議院法務委員会におけます私の発言の意図は先ほど御説明したとおりでありましたけれども、同日の答弁の後、多分翌日だったと思いますが、総務省から内閣官房に対しまして、放送法との関係で答弁に懸念がある旨の連絡があったとのことでした。その後、早急に内閣官房と総務省の事務方で協議を持って、新型インフルエンザ等対策特別措置法と放送法との関係について改めて確認をしたということでございます。
 その上で、この私の発言、議事録においてどこが該当になるのか、そうしたことを、私は委員会に出ていたりしていたわけですけれども、同時並行に検討を進め、そして、やはり私のこの部分の答弁を削除しなければ誤解を招くということが明確になりましたので、その旨、理事会の方で発言をさせていただいたというところであります。
 ただ、三月十三日の午前中に衆議院法務委員会で、串田先生の御質問、関連する御質問がございました。そこで、議事録をどこを削除するということではなく、その時点までで整理できていた新型インフルエンザ特措法と放送法の関係についても答弁の中で申し上げたというのが経緯であります。

#9
○山尾委員 まず、この政府解釈についてはこの後すぐやりますけれども、私が申し上げたいのは、やはり、答弁に問題があったということがわかったら、それがきちっと政府として整理ができるまでは大事な委員会等はちょっと一回とめておくということも大事だと思うんですね。
 しかも、この論点というのは、もう既に採決されてしまった特措法の中において、報道内容への介入があり得るのかどうかという極めて重大な論点だったわけです。
 それが、三月十一日の、指示があり得るという答弁があって、十二日には、それが総務省と内閣府で大変問題になって協議が始まり、そして、十三日の午前中のところで、今のお話だと放送法との関係が整理され、そしてその後に、撤回すべき範囲が整理されというような流れかと聞きましたけれども、その間に何があったかというと、三月十一には衆議院の採決があったわけですね。そして、十三には参議院の採決があったわけです。そうやって問題があったということがわかって検討が改めて進んでいるうちにもさまざまなことが起きていたわけですね、国会の中で。やはり、それはちょっと極めて重大な問題だというふうに私は思います。
 そのことでもう一つこの委員会について申し上げると、ちょっと最初に経過だけ話をした後、すぐ中身に入りたいんですけれども、実は、三月十三日、法務委員会の開催中、宮下副大臣が、同時に行われている参議院の内閣委員会で、報道内容への介入はないというふうに答弁が変わったというふうに、私、聞きました。この法務委員会でも、串田さんが実際に質問されて、実際に放送法との関係を整理したら介入しないというふうに宮下副大臣が答弁されて、変わったわけですね。
 その法務委員会、質問が終わって、その直後の理事会で、私からは、十一日と十三日で大事な答弁が百八十度変わってしまっている、しかも重大な論点だ、なので、それぞれ与野党ともに状況を確認して、この法務委員会をきょう再開して、しっかりこのことをもう一回質疑で確認できるような余地を残すために、委員会は散会しないで、ちゃんときょうもう一回やり直せるような余地を残すべきだというふうに理事会で申し上げたんですね。そうしたら、公明党を含む与党の理事の意見というのは、再開の必要はないと、状況を把握することなくそういうふうになり、委員長もそれに追随したということです。
 したがって、事の重大性がその後明らかになった後も十三日にこの法務委員会を開くことはできず、何の記録も残らない理事会での撤回、修正だけで参議院も採決に臨むことになったということです。
 その後の理事会で与党の理事さんから謝罪もいただきましたが、改めて、議事録に残る形で私から見た事の経緯を申し上げて、やはり、当日の再開の余地をなくした与党の理事、そして委員長の采配には、私はこの場で抗議をいたしたいと思います。
 その上で、私、ちょっと中身に入っていきますね。放送法三条の解釈を聞きます。宮下副大臣にお伺いをします。
 今、宮下副大臣は、放送法との関係を整理すると、緊急事態宣言がなされても政府は報道内容に指示することはないというふうにお話をいただきました。なので、もうちょっと解釈論を聞きます。政府解釈を伺います。
 本特措法、緊急事態宣言を可能にする今回成立した特措法が定める権限というのは、放送法三条の「法律に定める権限」に該当すると解しているのか、該当しないと解しているのか、どちらでしょうか。ちなみに、該当するということであれば、これは干渉や規律、つまり指示の余地があることになりますし、該当しないと解しているのであれば、干渉や規律をする、つまり指示をするという余地がないということになります。どちらなんでしょうか。

#10
○宮下副大臣 結論からいえば、そうした指示をする余地はないということだと思います。
 放送法第三条では、「放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」と規定しております。この点から申し上げますと、新型インフルエンザ等対策特別措置法は、国民保護法第五十条のような「法律に定める権限に基づく場合」に該当する規定を含んでおりませんので、特措法上における政府対策本部長等の総合調整や指示によって放送番組が干渉され、又は規律されることはないと認識しております。

#11
○山尾委員 そうすると、ちょっと、さっきの質問は、つまり、本特措法というのは放送法三条における「法律に定める権限」には該当しない、これが政府解釈だということですか。確認します。

#12
○宮下副大臣 今申し上げましたように、この新型インフルエンザ等対策特別法には「法律に定める権限に基づく場合」に当たるような規定がない、そのことによって干渉や規律をされることはないという考え方でございます。

#13
○山尾委員 そうすると、放送番組への干渉や規律というのはしないというだけではなくて、したくともできないということですか。

#14
○宮下副大臣 委員おっしゃるとおりでございます。

#15
○山尾委員 そうすると、これは、将来にわたって、法改正がない限り、したくてもできないということなのか、それとも、今はしたくてもできないが、将来、解釈が変わればできるようになる余地があるのか、どちらですか。

#16
○宮下副大臣 今回の新型インフルエンザ等対策特別措置法を国会に提出する際には、平成二十四年の立法時の解釈をそのまま踏襲する、新型コロナウイルス感染症に対応する部分のみ必要に応じて修正するという考え方で提出いたしました。
 したがいまして、現在も平成二十四年の考え方が生きておりますし、それは今後も変わらないものと解釈しております。

#17
○山尾委員 そうすると、現在の政府見解で、法改正がない限り、将来にわたり、いかなる政権になってもこの解釈は変わらないという見解に現政府が立っているのか。それとも、もう一度確認しますね、将来は法改正なしに解釈が変わる法的余地はあるということなのか。そこをもう一回確認させてください。
 なぜ確認するかというと、この間、皆さん御案内のように、当時はこういう解釈であったけれども現在は解釈が変わったので結論も変わったということが多発しているので、改めて伺います。将来にわたって、法改正なしに今の解釈は変わらないというのが現在の政府の見解ですか。

#18
○松島委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#19
○松島委員長 速記を起こしてください。
 宮下副大臣。

#20
○宮下副大臣 あくまでも、政府解釈として立法時の解釈を受け継ぎ、それを尊重して運用していく、それが私たち政府の今の立場ということです。

#21
○山尾委員 ちょっと質問にお答えいただけていないので、もう一回聞きますね。
 今の政府解釈が平成二十四年の解釈を踏襲した立場に立っているというのはわかりました。私が聞いているのは、今の政府の立場が、将来にわたってこの内容というのは、法改正がない限り解釈を変える余地は法的にないという立場にあるのか、それは法的にはあり得るという立場に立つのか、そのどちらですかということを聞いています。

#22
○宮下副大臣 今回のこの答弁に際しましても、過去の、特に国会での御質疑を確認して答弁を申し上げております。
 私たちは、平成二十四年の立法時の国会での御質疑、そこで今回のこの放送法との関係も明確になっております。それをきっちり踏襲をしていくということを重ねて申し上げているわけで、そういう意味では、国会における議論というのは明確でありますので、基本的にはそこを踏襲していくというのがあり方だと思います。

#23
○山尾委員 私、政府の意思を聞いているというよりは、法的なことを聞いているんですね。
 今、平成二十四年の見解を引き継ぎ、そしてそれで運用していくんだというのが政府の意思だということはわかりました。なので、私が聞いているのはその先のことで、今の政府の見解で、今後、この件については、法的解釈を変えることによって結論を変える余地が法的にあると考えているのか、ないと考えているのか、どちらですかという質問をしています。もうこれは三度目だと思います。

#24
○松島委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#25
○松島委員長 速記を起こしてください。
 では、再質問願います。

#26
○山尾委員 宮下副大臣にお伺いをいたします。
 今後、解釈で結論を変える余地が法的にあるのかないのかということについては、今現在、宮下副大臣は確たる見解を持っていないということですか。政府見解を持っていないということですか。

#27
○宮下副大臣 将来の可能性については、この法律については私は所管副大臣でございますけれども、将来の可能性について申し述べる担当ではない、所管ではないということで、お答えは控えさせていただきたいと思います。

#28
○山尾委員 この法律についての所管なので、この法律の法的な解釈を変え得る余地についても私は所管だと思いますけれども、別の法律について聞いているわけではありませんので。
 ちょっと、法制局、いらしていますよね。お伺いいたします。
 同じ質問です。法制局の見解を伺います。今の議論です。今、宮下副大臣が言った、放送法とこの特措法の整理ですけれども、このことは将来にわたって、法改正がない限り解釈を変える余地がないというのが法制局の見解か、その余地はあり得るというのが法制局の見解か、どちらですか。

#29
○平川政府参考人 お答えいたします。
 前提といたしまして、私ども、新型インフルエンザ等対策特別措置法と放送法三条の関係の解釈につきまして、内閣法制局として内閣官房から相談を受けた事実はございません。
 法律の解釈一般につきまして、一義的には、当該法律を所管する原省庁が責任を持って判断すべきものであるというふうに考えております。
 この件につきましては、宮下副大臣から答弁されておりますので、内閣法制局としてお答えする立場にはないというふうに考えております。

#30
○山尾委員 そうすると、今わかったのは、今は少なくともこう解しているけれども今後その解釈を変える余地があるのかないのかということについては、内閣府も所管外だと言い、法制局も所管外だと言い、将来の可能性について責任を持って政府で答弁する立場にある人は誰一人もいない、こういう関係になると思うんですけれども、宮下副大臣、そういうことになるんでしょうか。

#31
○松島委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#32
○松島委員長 速記を起こしてください。
 宮下内閣府副大臣。

#33
○宮下副大臣 今御質問をいただいた件でありますけれども、この法律について平成二十四年の解釈を尊重し踏襲をする、それは責任を持って我々が解釈をして運用していくということでありますけれども、将来にわたって、例えば政権がかわるとか社会情勢が大きく変わるとかいろいろな変化がある中で、その際に全く変わり得ないかどうかという一般論に関しては、私は申し上げる立場にございません。その点については法制局から答弁をさせたいと思います。

#34
○平川政府参考人 お答えいたします。
 法令の解釈でございますが、当該法令の規定の文言、趣旨等に即しつつ、立案者の意図や立案の背景となる社会情勢等を考慮し、また、議論の積み重ねのあるものについては全体の整合性を保つことにも留意して論理的に確定されるべきものでありまして、政府による法令の解釈は、このような考え方に基づきまして、それぞれ論理的な追求の結果として示されてきたものでございますので、諸情勢の変化とそれから生ずる新たな要請を考慮すべきことは当然であるといたしましても、なお、このような考え方を離れて政府が自由に法令の解釈を変更することができるという性質のものではないというふうに一般論として考えております。

#35
○山尾委員 結局、私に今理解できたのは、法制局は一般論の解釈をしたので、私は今この特措法と放送法の話を聞いていまして、宮下副大臣は、今後、政権の変化あるいは社会情勢の変化でこの解釈が変わるかどうかということは答えられないということでしたよね。それでよろしいですか。答えられないと。今後、社会情勢の変化等でこの解釈が変わり得るかということについては答えられないということでよろしいですか。

#36
○宮下副大臣 我々は解釈は変えませんが、今法制局から述べたような状況になった際のことは私は答える立場にない、こういうことを申し上げたということです。

#37
○山尾委員 私は、もっとはっきりこう言うかなと思ったんです。平成二十四年とこの令和二年、内容を同一にする二つの法のこの国会議論の中で、二度にわたり、立法者意思として明確に、これは報道内容の介入はできない、これが立法者意思として明らかになっている、したがって、今後も、もし結論を変える必要があれば法改正が必要なのであって、解釈の変更で賄うことはできないと考える、こういう答弁があると思ったんですよ。
 そうではないということですね。解釈で結論が変わる余地があるかもしれないということですね。

#38
○松島委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#39
○松島委員長 速記を起こしてください。
 宮下副大臣。

#40
○宮下副大臣 先生御指摘のように、この解釈はしっかり明確でございます。そして、仮にその指定が必要になるといった場合には、やはり法律改正をすることがもちろん筋だ、望ましいというふうに思います。

#41
○山尾委員 ちょっと、この場この場で副大臣の周りにいろいろな関係者が集まって、この場でごそごそと何か議論をされて、この解釈、変えるのには解釈でできるのか、それとも法律改正が必要なのか、法律改正が望ましいのかということを今この場で協議されても、そういう類いのものではないと思うんですね。
 そうすると、宮下副大臣、結論を変える場合には法律改正が望ましいとおっしゃいましたけれども、法律改正が必要だということではないんですね。

#42
○松島委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#43
○松島委員長 速記を起こしてください。
 副大臣。

#44
○宮下副大臣 放送法との関係で規律とか、調整とか指示はないというのが解釈でありますけれども、それが必要であるという、状況が変わった場合にはやはり法改正が望ましい、法改正で対応すべきことだというふうに思いますが、現状、状況は変わっておりませんので、そもそも、平成二十四年と同じ状態にあり、その解釈を我々は踏襲をして、これからもそういった対応をしていくということでありますので、基本的には、仮定のお話にはお答えしにくいんですけれども、今の、対応が必要な場合には法改正をする、それが原則だと思います。

#45
○山尾委員 その原則が全く破られているから、私もしつこくこれを聞いているんですね。
 もう一回聞きます。
 法改正が望ましいのはわかりました。その後、法改正で対応すべきだという言葉がありました。改めて確認します。望ましいのはわかりました。もし結論を変えるんだったら、法改正は必要不可欠なんですか、それとも、必ずしも必要とは限らないんですか、どちらですか。

#46
○松島委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#47
○松島委員長 速記を起こしてください。
 宮下副大臣。

#48
○宮下副大臣 先ほども申し上げましたように、対応を変える必要がある場合には法改正が望ましいということでありますけれども、それ以上のことは、仮定の話でありますし、一般的な法の効力の話でありますので、その点につきましては、私は答える立場にないということを申し上げたいと思います。

#49
○山尾委員 今までのところでわかったのは、結論を変えるなら法改正が望ましいという立場に今の政府見解が立っているが、しかし、将来、法改正が必須かどうかということについては答える立場にない、今、政府見解としては確たるものがないということでありました。
 質疑時間がこういうふうに終了していったんですけれども、私が問うているのは、国家公務員法の定年延長に検察官の適用があるか否かということについては、適用しないという過去の明確な政府答弁があるのに、解釈で適用できるというふうに変えた。そうすると、今回のことも、この放送法との関係では指示はできないという政府見解があり、今回もあるけれども、それが解釈で変わり得る状況が起きているから何度も何度も繰り返しこのことを聞かせていただいた。

#50
○松島委員長 質問時間が終了しておりますから、短く。

#51
○山尾委員 きょうの答弁ですので、私自身は、今後のことは解釈で変わる余地があり得るというふうに理解せざるを得ませんし、私自身、そういう前提に立ってこの質疑には臨みましたので、ますます、やはりこの特措法の問題というのはこれから先もちょっとしっかり議論を続けていく必要があると思います。
 きょうはこれで終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

#52
○松島委員長 次に、藤野保史さん。

#53
○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。
 今の質疑を聞いておりまして、我が党は二〇一二年にこの特措法そのものに反対をしたわけですが、この法律が内包する危険性というのが浮き彫りになったなというふうに感じております。ましてや、今の政権で、定年延長の問題でも、その社会情勢の変化という言葉がまさに出されているわけで、本当にいろいろな意味でちょっと考えさせられる質疑だったと思っております。
 私も放送法三条のことをお伺いしようと思っていまして、副大臣にお聞きしたいんですが、三条に、「法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」とあるんですが、ここで言う「法律に定める権限に基づく場合」に当たるものとして、どういうものがあるんでしょうか。

#54
○宮下副大臣 本来、放送法は総務省所管の法律でございますので、私が解釈を申し上げる立場にはございませんけれども、その上で申し上げれば、昨日の衆議院総務委員会で高市総務大臣が答弁されております、放送法第三条に規定する「法律に定める権限に基づく場合」とは、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律第五十条に定める警報の放送のように、個別の条文において放送事業者に関する特別の措置が明文上規定されている場合を指すと認識しているということであります。
 なお、新型インフルエンザ等対策特別措置法は、「法律に定める権限に基づく場合」に該当する規定はないと認識しております。

#55
○藤野委員 今御答弁があった、例えば武力攻撃事態法の場合などでは、より強い制限がかかるわけですね。NHKだけじゃなく民放にも及んでいくということになっております。
 そもそもこのインフル等特措法がどのような発想というか考え方に基づいて制定されたのかということについて、宮下副大臣が私どもに十六日に配付していただいた資料があります。これは、委員長、理事、オブザーバー各位というふうになっていまして、私のところにもお届けいただいたんですが、この中に二〇一二年の国会審議が紹介されておりまして、その中で我が党の塩川議員の質疑も紹介していただいているんですね。二〇一二年三月二十八日であります。
 この中で、当時の政府委員がこう答弁しております。「指定公共機関に関してのお尋ねでございますが、この法案、」当時のインフル特措法ですが、「この法案、災害対策基本法と国民保護法、その両方のよいところをなるべく取り入れるような形でつくったつもりでございます。」こう答弁されております。副大臣、間違いありませんね。

#56
○宮下副大臣 該当の議論は確認をさせていただいております。

#57
○藤野委員 これは、要するに、地方との関係では災害対策基本法、そして国との関係では国民保護法を参考に、ベースにしている、そういうやりとりがずっとあるんですね。よいところを取り入れてつくったのが特措法だ、こういうことであります。時間の関係でこちらで言いますが、国民保護法では、指定公共機関にNHKだけでなく民放も入っているんですね、入っております。国民保護法の場合は、それこそ可能性の話ではなくて、もう指定されていますから、いろいろなことをやらなきゃいけなくなるんですね。
 私がお聞きしたいのは、特措法というのは、今のコロナも入っているやつは、地方との関係では災害対策基本法、国との関係では国民保護法の両方のよいところをなるべく取り入れてつくったんだという解釈というか立法説明なんですね、提案理由説明。となると、今後、時の政権が、国民保護法のよいところはほかにもあるね、例えばNHK以外にもやらないといけないねとか、そういう、国民保護法のよいところを基礎にしてつくったこの法律に、その解釈によって、国民保護法のよいところ、つまり指定公共機関に民放を含めていくことということも、これは可能になるんじゃないですか。

#58
○松島委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#59
○松島委員長 速記を起こしてください。
 宮下副大臣。

#60
○宮下副大臣 国民保護法は所管の法律ではないため、私が解釈を申し上げる立場にはございませんけれども、同法五十条におきまして、放送事業者である指定公共機関等は、警報の通知を受けた場合、速やかにその放送を行うこととなっていると承知しております。
 新型インフルエンザ等特別措置法におきましては、緊急を要する警報の放送の措置等はないため、この観点からは、放送事業者を指定公共機関として指定する必要はないというふうに考えております。

#61
○藤野委員 それではお答えになっていないんですね。そもそもこの法律自体が、国との関係では国民保護法がベースなんです。国民保護法にはもう既に民放が入っている。
 今後、国民保護法のよいところをベースにつくったんだから、今の情勢のもとで、国民保護法のよいところを今の法案にもやるべきじゃないか、こういう解釈が行われて、民放も含めていく可能性が当然あるんじゃないですか、こういう質問なんです。

#62
○宮下副大臣 今回は、平成二十四年の国会での議論を踏まえて答弁を申し上げております。
 そうした意味では、民放に関して、平成二十四年の立法時に、衆議院内閣委員会におきまして、当時の中川国務大臣が、民放各社においては災害対策基本法では指定されておりませんので、本法案についても現段階においては政令で指定することは想定をしていませんというような答弁をされております。
 基本的に、国民保護法とか災害対策基本法のような緊急の放送というのはそもそも想定をされておりませんので、そうした指定をするということはないというのが解釈でございます。

#63
○藤野委員 今、中川当時の大臣のをお引きになりましたけれども、それは災害対策基本法なんですね。確かに、災害対策基本法では指定されておりません、民放は。当然だと思います。
 私が聞いたのは、国との関係では国民保護法なんです、国との関係では。そちらでもう指定されているわけですね。ですから、そういう可能性があるではないかという質問なんです。だから、中川当時の大臣の答弁を引かれても、それはお答えにならないわけです。
 もう何度聞いても同じなので、ちょっとあれですけれども。要するに、副大臣が撤回された部分が、本当にそれだけでいいのかというのを私はちょっと率直に思っていまして。
 というのは、撤回されたのは、後半の部分、後半といいますか、山尾さんに対する答弁でいいますと、今この情報を流してもらわないと困るということで指示を出す、そして放送内容について変更、差しかえをしてもらうということは、本来の趣旨に合うという、ここの部分を撤回されているんですが、その前の答弁も、私は同じ趣旨じゃないかと。
 といいますのは、ちょっと読み上げますけれども、一方で、なぜ指定公共機関を指定するかといえば、その正確な情報、やはり、緊急事態宣言が出される前後のような状態はいろんな情報が飛び交いますので、正しい情報をきちんと適時適切に伝えていただく、それは、本来、指定をして、計画を立てていただく、本来の目的だと思います、こうあるんですね。
 計画をつくる本来の目的は、適時適切に正しい情報を伝えていただくことだということでありまして、私はこれを読んで、同じ趣旨じゃないのかなと思うんですが、こっちは撤回されなくていい、そういう御判断になった理由をちょっと教えていただけますか。

#64
○宮下副大臣 先ほどの冒頭の発言でも申し上げましたように、放送の自由は確保されるという発言もしておりますし、現状、NHK並びに民間放送機関において適時適切に情報を放送していただいているという認識でございますので、その点は修正の必要がないと思っております。

#65
○藤野委員 いや、撤回された方では、今この情報を流してもらわないと困るから指示をするんだと言うんですね。その前に言ったのは、いろんな情報が飛び交いますので正しい情報を適時適切に伝えていただく、それが本来のあれだと。本来というのは実は前の方は二回も出てくるんです、本来、本来と。後ろの方は一回しか出てきませんけれども。ですから、なぜこちらを撤回されないままにしているのか。趣旨が残っちゃう。
 私どもはもともと反対しておりますし、ある意味こういうものが正直にというか、語弊がありますけれども、そういう趣旨だということがわかるのであれなんですけれども、これは残される、そういう判断をされたということはちょっと確認しておきたいと思います。
 この問題は、私どもも引き続きしっかりと追及していきたいと思っております。
 その上で、きょうはちょっと別の問題もお聞きしたいと思っております。
 今の国公法等改正案とともに検察庁法の改正案が国会に提出されております。その中に検察庁法があるわけですね。もともと法務省が用意されていた二十二条、二十二条に飛びますけれども、二十二条は二項を追加するというシンプルな法案だったんですが、提出されたものを見ますと、その後、三、四、五、六、七、八と膨大な条文が二十二条につけ加えられております。何でふえたかというと、検察官の勤務延長に関する規定がふえたわけであります。
 内閣法制局は、三月十六日の参院予算委員会で二十二条がこういうふうに多い条文になったのは一月の解釈変更後ということでございますと答弁しているんですね。他方、森大臣は、十三日の当委員会で川内委員の質問に対して、本年一月二十三日に内閣人事局と協議をしたというふうに答弁をされております。
 大臣にお答えいただきたいんですが、時期だけで結構ですけれども、一月二十三日に内閣人事局と協議した後に、この検察庁法二十二条二項以下の条文案が追加された、こういうことでよろしいですか。

#66
○森国務大臣 法務省においては、検察官の定年引上げに関する法律案の策定の過程で、昨年十二月ごろから現行の国家公務員法と検察庁法との関係について必要な検討を行っていたところ、その結果、本年一月十七日までには法務省内において検察官の勤務延長については一般法である国家公務員法の規定が適用されるとの解釈に至ったため、直ちに関係省庁と協議を行い、一月二十四日までに各省庁から異論はない旨の回答を得て、最終的に結論を得たものであります。
 そして、検察庁法の改正案についてその解釈を前提として必要な見直しを行い、条文を追加したものでございます。

#67
○藤野委員 二十四日以降ということだというふうにお聞きをしました。まさに、極めて急ごしらえにこれが行われたということであります。
 この資料をきょうちょっとお聞きしたいんですけれども、これは三月十六日の参議院の予算委員会の理事会に法務省が提出した文書、お持ちのようですけれども、これにはさまざまな興味深い、今おっしゃられた一月後半の前の解釈と、そしてその後半の後の解釈、それぞれ載っているというふうに読ませていただきました。それもちょっと今からお聞きしたいんですが、その後半の部分、その一月後半に検察庁法二十二条についてつけ加えたその理由がるる書かれております。
 例えば、きょうは時間の関係で三つだけお聞きしたいんですが、今回、いわゆる役職をおりなければならないという国家公務員法全般の議論とあわせて、検察官にも役職をおりる規定をつくりたいということのようですが、それに伴って読みかえ規定をたくさんつけられたわけですよね、今回、そのふえた分。
 大臣、三つお聞きします。
 この読みかえ規定を、読みかえるのは改正国家公務員法八十一条の七ですけれども、八十一条の七の読みかえ規定を置く必要性についてどのように説明されているのか。そして二つ目に、人事院の承認等を読みかえる理由について。そして三つ目に、その人事院の承認等の読みかえで内閣が定めるとしている理由。それぞれ教えてください。

#68
○森国務大臣 まず一つ目の御質問が読みかえ規定についてでございますけれども、現行の国家公務員法上は、検察官への勤務延長の規定の適用に当たり、読みかえ規定は必要ではございませんでした。しかし、今般の改正により、国家公務員法の勤務延長の規定が、検察官に観念できない管理監督職などを含むものに改められました。それが新設をされました。そのため、検察官については、読みかえ規定がなければ国家公務員法上の勤務延長の規定を適用することが困難になったことから、所要の規定の整備が必要となったものでございます。
 そして、後段の御質問でございますけれども、現行の勤務延長制度は、検察官への適用に当たって、あくまで国家公務員法上の制度として、退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分な理由が引き続き認められるかどうかという再延長の要件の該当性の判断等について、人事院による判断にもなじむものでございました。しかし、このたびの改正により、国家公務員法上の勤務延長制度は、検察官には適用がない役職定年制を前提とした規定が加えられることになりました。他方で、検察官については、他の一般職の国家公務員とは異なり、役職定年制の趣旨を踏まえた独自の制度を検察庁法に設けました。そのため、改正後の国家公務員法の勤務延長の規定を検察官に適用するに当たっては、検察庁法で読みかえ規定を設けた上、検察庁法独自の制度を前提として適用することになったものでございます。
 このような検察庁法独自の制度を前提とした勤務延長の再延長の要件の判断は、検察官の任命権者である内閣又は法務大臣によることがより適当であると考えたものでございます。
 もっとも、勤務延長の再延長の要件の判断についてより慎重に実施するものとするために、その判断による手続等について準則等で事前に明らかにすることで濫用を防止でき、適切に再延長がなされるものと考えております。

#69
○藤野委員 準則じゃないと思うんです。
 内閣が定めるとしている理由について、ちょっとお答えください。

#70
○森国務大臣 失礼いたしました。
 内閣が定めることとなった理由としては、国家公務員法上の制度と異なる検察官独自の制度をつくったため、それについては内閣が判断することとしたものでございます。

#71
○藤野委員 今、検察官独自という言葉を何度もおっしゃいましたけれども、要するに、今回いかに無理筋の解釈を、直前になって、一月末になって行ったがゆえに、法文上もむちゃくちゃなことになっているということが、この法務省の資料で非常によくわかるんです。
 きょうはちょっと時間の関係で紹介できないんですが、この前の方は、その前なんですね、一月に、まだ二十二条について二項しかないところでは、要するに今おっしゃったややこしい説明は全くないんですね。非常にシンプルに、むしろ逆に、検察官というのは一般公務員と違って職制上の段階がなくて降任等が観念し得ない、だから同時期に一斉に退官することもないし、同時期に一斉に異動することもないんだ、ですから、今回考えられているようなややこしい問題がないから、公務の運営に著しい支障が生じることは考えがたいと書いてあるんですね。しかし、それがこの後半の資料では全く違って、今おっしゃったような何かよくわからない議論になっているということで、やはり私は、今回のこの資料自体が、いかに無理筋かということを示しているし、出せば出すほど、資料を積み重ねれば積み重ねるほど、今回のいわゆる定年延長がいかにおかしいかということがわかると思います。
 委員長にちょっとお諮りしたいんですが、この資料は、検察庁法案を審議する上で、この委員会ではないにしても、この委員会も極めて密接にかかわる問題でありますので、ぜひ当委員会にも提出をお願いしたい。既に参議院には提出されておりますので。お願いします。

#72
○松島委員長 後ほど理事会で議論いたします。

#73
○藤野委員 終わりますけれども、要するに、今回の黒川氏の定年延長を認める閣議決定が、まさに法文上も非常に大きな矛盾を生んでいる。ですから、これはもう、この法案そのものの撤回、閣議決定も撤回、これしかないということを強く主張して、質問を終わります。

#74
○松島委員長 次に、串田誠一さん。

#75
○串田委員 日本維新の会の串田誠一です。
 きょうは委員会で山尾委員が、将来変わるんですかと何度も質問がありましたが、かつて、これまでは、この法務委員会でもこういう質問というのはしなくて済んだんですよね。やはり、この国会の法案質疑の答弁、これを聞いて、議事録に残して、そしてそれを信頼するから、これは解釈変更されないんですかなんて聞かなくてもよかったんですよ。これをぶち壊したのは森法務大臣ですよ。
 放送法三条をお聞きしますが、ここには「法律に定める権限に基づく」と書いてあるんですけれども、特措法には、二条は指定、三条は責務、そして三十三条では、二十条の条件を加えながらも、「必要な指示をすることができる。」という規定になっています。指定されると必要な指示をすることができる、これと放送法三条を合体すると、「法律に定める権限に基づく場合」というふうに、日本語的には適用することができるということはお認めになるんですか。宮下副大臣にお聞きしたいと思います。

#76
○宮下副大臣 先ほど来答弁申し上げておりますように、新インフルエンザ等特別措置法における法的な規定はございませんので、それに基づいて指示等がなされることはないというのが解釈でございます。

#77
○串田委員 質問したのは、日本語としてこれが当てはまることが可能かどうかということで、日本語で当てはめたらば、放送法三条に、放送法三条を指定した、「法律に定める権限に基づく」と書いてあったら、まさにそのとおりだと思いますよ。だけれども、「法律に定める権限」の中に、特措法三十三条の「必要な指示をすることができる。」というのをここに当てはめることが全くできないとは言い切れないんじゃないですか。いかがですか。

#78
○宮下副大臣 平成二十四年の議論の中で、国民保護法における規定、災害対策基本法における規定のようなものはない以上、放送法との関係でいえば指示等を受けることはない、これは明確に議事の中に残されておりますので、それを我々は踏襲をしているということでございます。

#79
○串田委員 我々はと言わないでくださいよ。今回、国会の国家公務員法の改正のときにはそういう解釈で答弁しているわけでしょう、明確に。
 そして、この二〇一二年は別の政権のときの答弁を尊重していると言っているのに、昭和五十六年は自民党の政権のときの答弁を、これは勝手に社会的情勢の変化ということで変えているから、こんな質疑をずっと続けなきゃいけないわけじゃないですか。
 先ほど、政権交代をしたら変わるというふうな話なんですけれども、大変国民を侮辱していると思うんですが、政権交代すると解釈変更というのは構わないんですか。宮下副大臣。

#80
○宮下副大臣 先ほどの質疑の中でも申し上げた次第ですが、その観点について私は答弁する立場にないということでございます。

#81
○串田委員 先ほど、解釈変更と法律改正で、法律改正が望ましいという話なんですが、ここの区別、これはどこを基準にして我々は考えたらいいんですか。解釈変更されるのか法律を改正されるのかというのは、この国会審議でも非常に重要になってくるんですけれども、何を基準にしてこれは判断すればいいんでしょうか、宮下副大臣。

#82
○宮下副大臣 重ねて申し上げますけれども、その基準を申し述べる立場にございません。

#83
○串田委員 申し上げる立場にないのに話したのは宮下副大臣だから聞いているんですけれども。
 森法務大臣にお聞きをしますが、森法務大臣は社会的情勢によって解釈変更ができるという立場をとられたんですけれども、そうすると、この法案質疑においても、解釈に複数の解釈がなされた場合には、将来これは解釈変更をしてもらいたくないというふうにして、政府も解釈変更はしないという答弁になったときには、条文上の文言の修正協議に応じていただくということでよろしいでしょうか。

#84
○松島委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#85
○松島委員長 速記を起こしてください。

#86
○串田委員 今までは、法案質疑のときには適用しないということで信用していたんですよ。ところが、この信用ができなくなってしまった以上は、複数の条文解釈があるときには、条文の文言にしっかりと、これは適用しないということを書いていただかないと、政府の答弁は信頼できなくなったということですから。これは適用しないとはっきりおっしゃって、解釈変更は社会的情勢によってなされるんだという立場ですから、適用しないとおっしゃったときには、それは文言の修正をその都度していただけるということでよろしいですか。そうでなかったら、社会的情勢によって変化するんだとおっしゃる立場になってしまうんですが、いかがでしょうか。

#87
○森国務大臣 法令の解釈について申し上げますと、法令の解釈は、当該法令の規定の文言、趣旨等に即しつつ、立案者の意図や立案の背景となる社会情勢等を考慮し、また、議論の積み重ねのあるものについては全体の整合性を保つことにも留意して論理的に確定されるべきものであります。
 政府による法令の解釈は、このような考え方に基づき、それぞれ論理的な追求の結果として示されてきたものであって、諸情勢の変化とそれから生ずる新たな要請を考慮すべきことは当然であるとしても、このような考え方を離れて政府が自由に法令の解釈を変更することができるという性質のものではないと考えております。
 このようなことを前提に検討を行った結果、従前の解釈を変更することが至当であるとの結論が得られた場合には、これを変更することがおよそ許されないというものではないと考えておりまして、過去も法令の解釈はさまざまなされてきたものと承知しております。

#88
○串田委員 解釈変更は幾らでもなされているんですよ。森大臣がずっと携わっていた消費者金融も、これは利息制限法の解釈変更がなされたので過払い金が返還できるようになったわけです。それは、条文の成立をさせるときに国会が審議されていないからなんですよ。そういう解釈をすることを国会が許している、そういう立法技術によって行われているんですよ。
 今回の国家公務員法は、昭和五十六年に、検察官に定年延長は適用しないという国会の明らかな意思がなされているものに対して行われているんです。
 今先ほど答弁された立案者というのは誰を指しているんですか。

#89
○松島委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕

#90
○松島委員長 速記を起こしてください。
 森大臣。

#91
○森国務大臣 今申し上げました法令の解釈については、平成十六年の質問主意書に対する政府の答弁から引用したものでございますが、この「法令の解釈は、当該法令の規定の文言、趣旨等に即しつつ、」の次に書いてございます「立案者の意図」の立案者の意味でございますが、内閣提出の法律においては政府が立案者であるというふうに考えます。
 国家公務員法が昭和五十六年に立案された当時の……(発言する者あり)失礼いたしました、国家公務員法の改正法でございますが、当時の大臣の答弁が議事録等にございますが、こちらには定年制というふうに大臣が答弁しておりまして……(発言する者あり)局長、政府参考人が答弁しておりまして、勤務延長について直接御答弁なさっておられませんが、定年制の定義について今回解釈をしたものでございます。

#92
○串田委員 立案者というのは、法案質疑だとかを行った過程ででき上がっている法案ですから、私は国会だと思うんですよ。政府なんですか、この立案者の意味というのは。それは間違いなくて、それでいいですか。だから、政府解釈もその都度その都度変えられるということになるんじゃないですか。法案質疑をしているんですよ。そして、でき上がっていく、その法案質疑というのが議事録に残って、残った法案がまさに立案者の意図なんじゃないんですか。政府でいいんですか、本当に。

#93
○森国務大臣 内閣が提出してある法案の場合には立案、最初に法案を提出した者は政府であるというふうに考えておりまして、また、委員がお示しの議事録についても、答弁をしているのは大臣、政府参考人、失礼いたしました、答弁をしているのは政府側でございますので、政府の考えが立案者というふうに考えております。

#94
○串田委員 そうなりますと、そのときの政府というのは、検察官には定年延長は適用しないとずっと答弁、その後、政府は政府見解だというふうにずっとおっしゃっていらっしゃったし、想定問答集にもあったし、まさに政府として、答弁をしなければ勝手に変えられるというんだったら、あらゆることを答弁するようにしなければこれははっきりしませんから、そういう時間は政府・与党に用意していただかないと、これは全部質問していかなければいけないし。
 そして、消費税がアップされるときに安倍総理は、リーマン・ショックぐらいのものというふうにおっしゃったんですよ。世の中的には、やはりそれは客観的な基準というのがあると思うんですが、森法務大臣の言う社会的情勢の変化というのは何の基準もないんですか。そのときに、東日本大震災というのを例として挙げたということだったのではないんですか。それを撤回されてしまった以上は、何のメルクマールもなく、社会的情勢ということで、我々、法案質疑をしているのも、いつでも変更されるということになったという理解でよろしいでしょうか。

#95
○森国務大臣 私の答弁は撤回をさせていただきましたが、その答弁に続けて、勤務延長制度が導入された昭和五十六年当時と比べた社会情勢の変化について述べております。例えば、国際間を含めた交通事情が飛躍的に進歩したものでありますとか、インターネットの普及でありますとか、サイバー犯罪等についてでございますけれども、このような、昭和五十六年当時と比べて変化したことに伴い、捜査手法についても複雑困難化したということを挙げております。

#96
○串田委員 例えば、内閣の閣僚を追及する汚職事件を担当している検察官が定年になりそうだというときに、その内閣はみずからを責め立てる検事の定年延長をするということはあり得るんでしょうか。

#97
○森国務大臣 仮定の御質問でございますので、御答弁を差し控えさせていただきたいと思います。

#98
○串田委員 だから、その仮定を国民は不審に思っているわけでしょう。だって、誰もその定年延長をする理由というものを明らかにしないわけですから。自分の都合の悪い検事には定年延長をしないで自分の都合のいいところには定年延長をするということ自体を誰も、チェックする機関を設けないでこの定年延長をするということは、そういうことが行われるということを国民が疑ってしまう。本当に検察官に対する信頼を損ねるというふうに私は思うんですが、森大臣はそうは思わないんですか。

#99
○森国務大臣 定年延長を個別の人事について行う場合には、閣議請議を行い、適正なプロセスにおいて、閣議請議の中でも理由を明らかにして行ったものでございます。
 また、一般的に、司法権の独立の確保のため、検察権の独立が要請されておりますが、他方で、検察権は行政権に属しております。検察庁法は、行政権に検察権が属することが、検察権の独立性確保、そしてその要請との調和を図っているものが検察庁法でございますが、勤務延長それ自体は、特定の職員に定年後も引き続きその職務を担当させることが公務遂行上必要な場合に、定年制の趣旨を損なわない範囲で、定年を超えて勤務の延長を認めるとの趣旨に基づくものであり、司法権行使の前提となる検察権行使に圧力を加えるものではなく、検察権の独立は害されないと考えております。

#100
○串田委員 時間になりましたので終わりますが、この法案はお手盛り法案というんですよ。自分たちが都合のいいような形で延長したりさせなかったりということをすることができる。断固反対していきたいと思います。
 終わります。
     ――――◇―――――

#101
○松島委員長 次に、内閣提出、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。森まさこ法務大臣。
    ―――――――――――――
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――

#102
○森国務大臣 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。
 この法律案は、下級裁判所における事件の適正かつ迅速な処理を図るため、判事の員数を増加する等の措置を講ずるとともに、裁判所の事務を合理化し、及び効率化することに伴い、裁判官以外の裁判所の職員の員数を減少しようとするものでありまして、以下、その要点を申し上げます。
 第一点は、民事訴訟事件及び家庭事件の適正かつ迅速な処理を図るため、判事の員数を三十人増加し、判事補の員数を三十人減少しようとするものであります。これは、判事補の定員から判事の定員に三十人の振りかえを行うことにより、執務体制の強化を図ろうとするものであります。
 第二点は、裁判官以外の裁判所の職員の員数を十七人減少しようとするものであります。これは、家庭事件の適正かつ迅速な処理、事件処理の支援のための体制強化及び国家公務員の女性活躍とワーク・ライフ・バランス推進を図るため、裁判所書記官を八人、裁判所事務官を三十四人それぞれ増員するとともに、他方において、裁判所の事務を合理化し、及び効率化することに伴い、技能労務職員等を五十九人減員し、以上の増減を通じて、裁判官以外の裁判所の職員の員数を十七人減少しようとするものであります。
 以上が、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の趣旨であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。

#103
○松島委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時四十分散会
ソース: 国立国会図書館
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