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2020/03/18 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 国土交通委員会 第4号 令和2年3月18日
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2020/03/18 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 国土交通委員会 第4号 令和2年3月18日

#1
令和二年三月十八日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十一日
    辞任         補欠選任
     岩本 剛人君     長峯  誠君
     清水 真人君     岡田 直樹君
 三月十二日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     清水 真人君
     長峯  誠君     岩本 剛人君
     長浜 博行君     岸 真紀子君
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     岸 真紀子君     長浜 博行君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡代君
    理 事
                朝日健太郎君
                酒井 庸行君
                舟山 康江君
                伊藤 孝江君
                武田 良介君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                岩本 剛人君
                金子原二郎君
                清水 真人君
                末松 信介君
                鶴保 庸介君
                豊田 俊郎君
                和田 政宗君
                小沢 雅仁君
                長浜 博行君
                野田 国義君
                浜口  誠君
                森屋  隆君
                里見 隆治君
                宮崎  勝君
                室井 邦彦君
                木村 英子君
                上田 清司君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣  青木 一彦君
       国土交通副大臣  御法川信英君
       環境副大臣    佐藤ゆかり君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       自見はなこ君
       国土交通大臣政
       務官       門  博文君
       国土交通大臣政
       務官       佐々木 紀君
       国土交通大臣政
       務官       和田 政宗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       内閣府規制改革
       推進室次長    彦谷 直克君
       警察庁長官官房
       審議官      小柳 誠二君
       警察庁長官官房
       審議官      高田 陽介君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    岸本 武史君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    八神 敦雄君
       水産庁増殖推進
       部長       黒萩 真悟君
       国土交通省大臣
       官房公共交通・
       物流政策審議官  瓦林 康人君
       国土交通省大臣
       官房建設流通政
       策審議官     中原  淳君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  東川 直正君
       国土交通省総合
       政策局長     蒲生 篤実君
       国土交通省国土
       政策局長     坂根 工博君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  青木 由行君
       国土交通省都市
       局長       北村 知久君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        五道 仁実君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
       国土交通省住宅
       局長       眞鍋  純君
       国土交通省鉄道
       局長       水嶋  智君
       国土交通省自動
       車局長      一見 勝之君
       国土交通省海事
       局長       大坪新一郎君
       国土交通省航空
       局長       和田 浩一君
       国土交通省北海
       道局長      水島 徹治君
       観光庁長官    田端  浩君
       環境省大臣官房
       審議官      上田 康治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○令和二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和二年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和二年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (国土交通省所管)
    ─────────────

#2
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府規制改革推進室次長彦谷直克さん外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#4
○委員長(田名部匡代君) 去る十六日、予算委員会から、本日一日間、令和二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 赤羽国土交通大臣から説明を求めます。赤羽国土交通大臣。

#5
○国務大臣(赤羽一嘉君) おはようございます。
 国土交通省関係の令和二年度予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計予算の国費総額は、六兆七千三百六十三億円です。
 また、復興庁の東日本大震災復興特別会計に一括計上されている国土交通省関係予算の国費総額は、三千六百六十二億円です。このほか、自動車安全特別会計及び財政投融資特別会計に所要の予算を計上しております。
 北海道、離島及び奄美群島に係る公共事業予算につきましては、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額を一括計上しております。
 財政投融資計画には、二兆四千五百五十五億円を計上しております。
 次に、令和二年度予算の基本的な考え方を御説明申し上げます。
 昨年は、令和元年房総半島台風や令和元年東日本台風などの大規模自然災害が相次ぎ発生いたしました。気候変動の影響により頻発化、激甚化が懸念される水災害や、切迫する地震災害等の自然災害から国民の命と財産を守ることは最重要の使命です。
 また、本年開催される東京オリンピック・パラリンピック後も持続的な経済成長を確保するとともに、全国各地の地方創生を更に推進し、令和時代にふさわしい豊かで暮らしやすい地域社会を実現することも重要です。
 こうした認識の下、令和二年度予算におきましては、被災地の復旧復興、国民の安全、安心の確保、生産性と成長力の引上げの加速及び豊かで暮らしやすい地域づくりの四分野に重点化しつつ、臨時特別の措置や令和元年度補正予算とも組み合わせながら、施策効果の早期発現を図ってまいります。
 この際、公共事業の円滑な施工確保のため、市場実態を反映した予定価格の設定や適正な工期設定などの取組を推進してまいります。
 それでは、各分野の主要事項を御説明申し上げます。
 第一に、被災地の復旧復興についてでございます。
 東日本大震災や近年相次ぐ大規模自然災害等からの復旧復興に向け、引き続き、政府一体となって、住宅再建・復興まちづくりや、復興に必要なインフラ整備、公共交通、観光振興に対する支援を着実に推進いたします。
 第二に、国民の安全、安心の確保についてです。
 防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を集中的に実施するとともに、三か年緊急対策後も見据え、地方公共団体や民間と連携しつつ、ハード対策、ソフト対策を一体化した防災・減災、国土強靱化の取組の加速化、深化を図り、防災・減災が主流となる安全、安心な社会づくりを実現してまいります。加えて、戦略的なインフラ老朽化対策、通学路等における交通安全対策、戦略的海上保安体制の構築などに取り組んでまいります。
 第三に、生産性と成長力の引上げの加速についてです。
 社会資本の整備は、未来への投資です。質の高い社会資本ストックを将来世代に確実に引き継ぐため、生産性向上等のストック効果が高い社会資本整備を戦略的かつ計画的に推進してまいります。また、国際観光旅客税も活用し、訪日外国人旅行者数二〇二〇年四千万人、二〇三〇年六千万人等の目標達成に向けて全力で取り組んでまいります。
 第四に、豊かで暮らしやすい地域づくりについてです。
 持続可能な地域社会を形成するため、コンパクト・プラス・ネットワークや、新技術等を活用したスマートシティー、次世代モビリティーを推進いたします。また、誰もが安心して暮らせる住生活環境やバリアフリー社会の実現等に取り組んでまいります。
 国土交通省といたしましては、これらを始め、真に必要な社会資本整備や総合的な交通政策の推進に全力で取り組んでまいる所存でございます。
 以上をもちまして、国土交通省関係の令和二年度予算の説明を終わりにさせていただきます。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

#6
○委員長(田名部匡代君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#7
○清水真人君 自由民主党の清水真人でございます。
 それでは、早速でありますが、質問に移らせていただきます。まず初めに、新型コロナ関連から質問をさせていただきたいと思います。
 新型コロナの影響で、特に中国において生産をされている建設資材や部品の一部において、供給の滞りによる納品の遅れや工期の延長を始め、様々な事柄、事象が指摘をされているところであります。
 群馬県の建設業協会が緊急に行った三月九日から十一日の調査においては、お手元の資料のとおりでありますが、全体の六五%にも及ぶ企業が衛生器具、空調設備、浴室器具等の、製品によっては異なりますが、不足を感じているということであります。また、中でも衛生器具、これが突出して多くて、不足を感じている企業というのが七十二社中五十四社が選んでいるということで、七五%にも及んでいるというところであります。一方、土木においては、九割は特になしということでありますが、大型の土のう袋や土のう袋、石材、鋼材、高力ボルト、それから中国製品全般等という、このような結果が出ております。
 これは、群馬県一県を取ってもこのような状況であるわけでありますから、こうした事象というのは全国的なことであるというふうにも思っております。
 こうした中で、公共工事の工期の延長、また工期の延長に伴う現場管理費や共通仮設費の増額、また延長に伴う繰越しの弾力的な対応、そして技術者配置の時限的緩和、資材物価に対応したスライド制の導入、また、もちろんのことでありますが人への感染対策、そして地方自治体への対応等、様々なことをしていかなければいけないときでありますが、その対応についてお伺いをいたします。

#8
○政府参考人(東川直正君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症については、時々刻々と変化する状況に適切に対応することが重要と考えているところでございます。
 国土交通省では、感染拡大防止の観点から、直轄工事や業務におきまして、受注者の申出がある場合に、一時中止や工期の延長などの措置を行ってまいりました。また、一時中止期間中の現場維持に関しまして、受注者の責めに帰すことができない場合には、現場管理費である現場に常駐する技術者の給料や手当、共通仮設費である現場事務所の維持費などにつきまして、発注者たる国土交通省が負担するとともに、工期が年度を超える場合には繰越手続を取ることとしており、地方公共団体に対しましても参考周知してきたところでございます。
 このほか、技術者の配置についてでございますけれども、感染拡大防止に向けた臨時休校を受けまして、育児のために監理技術者等を途中交代することを可能としたところでございます。
 さらに、スライド制ということでございましたけれども、これは資材物価の高騰などに応じまして契約額を変更するものでございますけれども、今建築工事におきましてトイレや照明などの資材が不足し、物価の高騰というよりは納期の遅れという形で影響出ているという意見がごく一部の直轄工事の受注者から意見をいただいているところでございまして、工期の延長等の措置を現在検討しているところでございます。
 今後も、資材の物価の動向や受注者の意見を十分確認しながら、公共工事における必要な対策を講じてまいりたいと考えております。

#9
○清水真人君 しっかりと対応取っていただければと思います。
 また、私のところにもいろいろな声が届いているんですが、今回のこのコロナ、こうしたことの中からテレワークの推進というのを図っていきたいという、そのような業界としての意見も聞いております。
 政府として、テレワークの推進については他省庁の、これは厚生労働省ですかね、こちらの方で対応していると思いますが、業界の声だとすると、やはり国交省の中でそうした補助だとかいろんなものをつくっていただいて指導をしていただけるようにした方が我々も進めやすいと、そんな意見もございますので、是非その点については御検討いただければと思います。
 次に、特定技能に移りたいと思います。
 先日、フィリピンのドゥテルテ大統領が新型コロナ対策として、首都への移動、これを停止をしたところであります。これにより、十七日開催予定であったフィリピンでの特定技能評価試験、一号試験が延期をされることになりました。また、御存じの方も多いと思いますが、ベトナムにおいても、ベトナム政府が作成する費用等のガイドラインに不備があったということで、昨年末、試験を延期をしたところであります。
 建設業におきましては、人材不足等が叫ばれている中で、新たな試験の枠組み等の取組も含めて人材確保対策をしっかりとしていくべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。

#10
○政府参考人(中原淳君) お答え申し上げます。
 建設業は若年入職者の確保が喫緊の課題となっておりまして、国土交通省では、業界とも連携しながら、適切な賃金水準の確保や社会保険への加入徹底、建設キャリアアップシステムの普及促進など、技能者の処遇改善につながる取組を推進しているところでございます。
 外国人材の受入れに当たっては、こうした国内人材の確保や生産性向上の取組をしっかりと行ってもなお不足すると見込まれる人材について、特定技能外国人を受け入れることとしております。
 建設分野の特定技能評価試験については、委員御指摘のとおり、昨年末にベトナムでの実施予定が延期されており、また、昨日、三月十七日にもフィリピンで実施予定でございましたけれども、新型コロナウイルスの感染拡大によって当面の延期を決めたところでございます。
 国土交通省では、引き続き国外での特定技能評価試験の準備、調整を進めるとともに、新たな試験の枠組みとして、特定技能評価試験の国内実施に向けた検討を進めております。また、技能実習から特定技能への移行が図られるよう、関係団体と連携し、技能実習二号修了が見込まれる者等を現に雇用する企業に対する説明会等を通じて制度周知を行っております。
 国土交通省としては、建設業が引き続き国民生活や社会経済を支える役割を果たせるよう、こうした建設業の担い手確保に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

#11
○清水真人君 できなかった試験については、国内でやったり、また、延期ということでありますが、着実に進めていっていただければと思います。
 次に、災害対応に移らせていただきます。
 様々な災害対応につきましては、建設業の手を借りなければならないことは言うまでもないところであります。現在は新型コロナの対応で工事の一時停止などをしているところもありますが、地域の経済、雇用、そしてまた地域の守り手である建設業の事業量を、防災・減災、国土強靱化分も含めてしっかりと確保をしていくことが大切であろうというふうに思っておりますし、業界として中長期的に人材を確保できる状況を維持していくことが災害時のスムーズな対応につながると考えておりますが、御見解をお伺いいたします。

#12
○大臣政務官(和田政宗君) 近年、災害が頻発化、激甚化する中、委員御指摘の防災・減災、国土強靱化の取組を着実に進めるために、社会資本整備重点計画に記載のとおり、安定的、持続的な公共投資を確保した上で、国民の命と暮らしを守る社会資本を計画的に整備をすることが重要だと考えております。
 また、建設産業は、社会資本整備の担い手であると同時に、災害時には最前線で地域社会の安全、安心の確保を担う言わば地域の守り手となる大変重要な存在であり、頻発する災害への対応が求められる中、その役割はますます増大をしております。
 そのため、国土交通省では、将来の担い手の確保のため、新担い手三法に基づき、適正な工期設定による週休二日の推進などの働き方改革を促進するとともに、公共工事設計労務単価の八年連続での引上げや、さらには建設キャリアアップシステムの普及などの担い手の処遇改善等の取組を進めております。
 国土交通省としては、国民の安全、安心のため、引き続き、必要な社会資本整備を着実に進めるとともに、建設業の担い手の確保に努めてまいります。

#13
○清水真人君 本当に、八年連続の労務単価のアップということについては大臣にも感謝を申し上げたいと思います。しっかりとした人材確保対策を今後も進めていっていただくようにお願いを申し上げます。
 次の質問に移らせていただきます。
 気候変動の影響に伴いまして、来年度も降雨量が増加をする、また大きな台風が起こり得る、水害が激甚化、頻発化する、このようなことは容易に想像ができるところであります。こうした事象に対しまして被害を軽減若しくはなくすためには、ダムによる洪水調節を行うことが有効な治水対策であることは言うまでもありません。こうした事態を防ぐための方策、また、頻発する台風、ゲリラ豪雨等の対応のために利水ダムにおいても洪水調整のための最大限の活用をしていかなければならないところであります。
 そこで、利水ダムの活用の概要と、来年度に新たな制度を創設するとのことですが、その概要についてお伺いをいたします。

#14
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、令和元年東日本台風など近年の水害の激甚化を踏まえれば、流域全体を見据えて、下流にできるだけ水を流さないよう上流部でダムや遊水地により洪水調節を行うことが非常に重要であるというふうに考えてございます。
 我が国は、治水を目的に含む国土交通省所管の約五百六十のダムのほかに、電力や農業用水など専ら利水を目的とするダムが約九百あり、これらの全てのダムの容量のうち、水害対策に使える洪水調節容量は約三割にとどまっているところでございます。このため、関係省庁が連携し、利水者とも調整の上、利水ダムを含む既存ダムの利水のための貯留水をあらかじめ放流する事前放流を抜本的に拡大すべく、水災害対策に使える容量を現在の倍の約六割に引き上げることを目標に取り組んでいるところでございます。
 一方、利水ダムが事前放流を実施するには、事前放流に使用した利水容量が従前と同様に回復しない場合の損失リスクや、放流設備が小規模であるために十分に事前放流が行えないというような課題がございます。これらの課題に対応するため、国土交通省では、令和二年度予算案におきまして、利水ダムの事前放流に伴って利水者に損失が生じた場合の補填制度や事前放流で用いる放流設備等の改造への補助制度を創設することとしております。
 国土交通省といたしましては、こうした取組を通じて、既存ダムを活用した流域全体で備える治水対策を進めてまいりたいと考えております。

#15
○清水真人君 昨年の豪雨災害については、様々なダムが被害を軽減したということは御存じのとおりであります。利水ダムにおいても、新たな制度の下、少しでも多くの被害が削減できるような、そんな取組を進めていっていただければと思います。
 また、大規模災害は起こらないことが何よりもいいということは言うまでもありませんが、もしもの際の人材を育てておくということが大変重要なことであります。昨年も台風十五号、十九号、また十月豪雨等においてテックフォースには多大な貢献をいただいたところであります。被災地域の皆様からもテックフォースの姿を見ると安心するというような声もいただいております。
 そこで、今後の災害に備え、テックフォースの更なる強化、そして共に協力をする民間の人材の育成も図るべきと考えておりますが、御見解をお伺いいたします。

#16
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 平成二十年に創設したテックフォース、緊急災害対策派遣隊は、地方整備局、気象庁、国土技術政策総合研究所などの一万二千名を超える職員で構成されておりまして、大規模な自然災害が発生した際に防災ヘリコプターや排水ポンプ車などの高度な災害対策用資機材を装備して迅速に全国から被災地に派遣され対応に当たる組織でございます。
 令和元年東日本台風では、過去最大となる一日七百四十八人、延べ約三万人を超えるテックフォースを被災地に派遣いたしました。具体的には、被災自治体を支援するためにリエゾン派遣による支援ニーズの把握と支援メニューの情報提供、防災ヘリ等による空中からの被災概況の把握、河川、道路等の被災状況調査、二百台を超える排水ポンプ車による排水活動、国総研などの専門家による復旧工法の高度な技術指導などを行ってきたところでございます。
 委員御指摘のとおり、今後は、大規模災害の頻発化、激甚化に的確に対応するため、テックフォースの更なる強化が必要であると認識しておりまして、隊員の能力向上のため、ドローンといった最新の技術に関する訓練や研修を充実するとともに、必要な災害用対策資機材の確保に努めてまいります。
 また、発災時にテックフォースが実施する排水作業や道路啓開等には災害協定等に基づく民間企業の方の協力が不可欠であり、テックフォースと民間企業は車の両輪というふうに考えてございます。このため、民間企業と連携しつつ、テックフォース隊員と民間企業の双方の人材育成に努めており、例えば本年二月には、テックフォースと山梨県建設業協会が連携して、ドローンや無人建設機械を活用した道路啓開等の訓練を実施しているところでございます。
 今後とも、大規模災害が発生した場合に一日も早い被災地の復旧復興に資するよう、テックフォースの強化に取り組んでまいりたいと考えております。

#17
○清水真人君 本当に、被災地の方々にしてみると、このテックフォースの存在というのは大きなものであろうというふうに思っております。そしてまた、今も山梨県の建設業協会という話がありましたが、やはりその建設業もしっかりと、そういう災害のときでも対応できるような、そのような存在にしておかなければならないわけでありますので、今後もテックフォースの強化と民間との連携、そしてまた建設業の更なる育成というのも図っていただきたいと思っております。
 次に、キャリアアップシステムについて伺います。こちらも建設業の魅力を高めるものであろうというふうに思っております。
 建設業においては、今まで現場技術者の経験や保有する資格、就業状況等のデータの蓄積というものはされておりませんでした。昨年四月より運用が始まった建設キャリアアップシステム、これは、各専門工事業団体が建設技能者の申告によって能力判定、評価をして、能力基準や就業履歴、保有資格等によって四段階のレベルに分ける、分けられた評価によって、評価カードがゴールド、シルバー、ブルー、ホワイトのそれぞれのカードを発行するというものであります。
 このシステムの導入によって、企業は専門工事業として適切な評価と受注の拡大、また建設業全体としては価格交渉力の強化、競争力の強化、また、技能者がキャリアを正しく蓄積することで技能と経験の適正評価によるキャリア段階に見合った給与、処遇への改善、若者の新規就労、そして定着、さらには男性ばかりでなく休職後の女性復職にも効果があると言えると思っております。将来にわたって業界の維持、ひいては産業全体の魅力を高めていく、こうしたシステムであるというふうに思っております。
 現在、登録基幹技能者資格に対応している三十五職種の団体のみが技能者の能力評価を行うことができるため、能力評価基準のない団体は対応できないこととなっております。今年度中に三十五職種全ての団体が能力評価基準を定めるというふうにしていると認識をしておりますが、現在、団体の能力評価基準の申請の状況についてお伺いをします。また、それ以外の建設技能者のいる職種への拡大についてはどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

#18
○政府参考人(中原淳君) お答え申し上げます。
 現在、能力評価基準につきましては、本日、三月十八日時点で、三十五職種のうち合計十九職種で認定済みとなっております。国土交通省としては、残った十六職種において年度内に認定を行うべく、専門工事業団体とも調整を進めているところでございます。
 また、三十五職種以外の職種への拡大についても御質問ございました。
 現行では、御指摘のように、高度なマネジメント能力を有する技能者資格として業界で広く定着している登録基幹技能者制度を有する職種、三十五職種に限って基準を策定するということにしておりますけれども、一方で、三十五職種以外の職種の技能者に対しても処遇の確保を図るという観点から、能力評価が行える環境を整備することが重要であると認識しております。
 国土交通省としては、年度内に三十五職種の能力評価基準が整備されることから、それ以外の職種においても能力評価が実施できるよう、来年度中を目途に一定の結論を出してまいりたいと考えております。

#19
○清水真人君 まずは今年度内に三十五職種全てに対応できるようにしたいということでありますが、今はまだ十九ということで、残りの十六職種がまずはしっかり国交省に申請をしてこなきゃいけないと。申請したものを国交省の方でしっかりとこれを調べて、いいということになればこれが認定されるということですよね。
 私が危惧しているのは、この三十五職種、まずこれがしっかりと対応できるというのがいいんですが、それ以外の職種とこの三十五職種との間で差が出てきてしまうと困ると。やはり、例えば、その三十五職種の方に行けば、それなりの評価、キャリアアップというものが正しく積まれて自分の将来にわたってのある程度の形が見えてくるけれども、そうじゃないところに行くとこれが積み重ねられていかないということになってしまうわけでありますので、そうした残りの、二十ぐらいあるんですかね、その職種についてもしっかりと認定ができるような、そうした制度がつくれるように指導をしていっていただければ大変有り難いと思いますので、よろしくお願いいたします。
 また、現在、国費にてレベル判定システムというのを開発しているということでありますが、これがどのようなものなのか、その状況についてお伺いをいたします。

#20
○政府参考人(中原淳君) お答え申し上げます。
 現在、レベル判定システムは、建設キャリアアップシステムで既に登録、蓄積された情報を活用し、申請者が容易に能力評価を行えるよう、国費を充当してシステム開発を行っているものでございまして、本年の四月からの運用開始に向けて現在最終調整を行っているところでございます。
 能力評価の申請者に対しては、レベル判定システムを利用することによってオンライン上で評価、申請、結果確認等が行えるようになるなど、申請者の利便性の向上はもとより、システムを活用した公正公平な審査にもつながるものと認識しております。
 国土交通省としては、専門工事業団体とも連携しながら、システムの運用開始に向けて必要な調整を進めてまいりたいと考えております。

#21
○清水真人君 これが導入されることによって自らのキャリアの判定というのが非常にスムーズにできるようになっていくと思いますので、速やかな導入につながるように努力をしていっていただければと思います。
 このシステムが有効に活用されて建設業の持続的発展及び技能労働者の処遇改善に寄与するためには、まず大切なことは、現場の登録率、それから協力事業者の登録率、そして二次以下の取引会社の登録率、そしてカードリーダー、まあカードでこうやって、あれですよね、いろいろな、どんな仕事をしたのかとか蓄積していくわけでありますから、この設置率、そして建設技能者の登録率、これを上げていかなければと考えていますけれども、実際、まだ余りそんなに進んでいないんじゃないかというふうに思っております。
 また、建設関係の小規模事業者等にお話を聞きますと、このCCUSのメリットというのがなかなか分からない。ただでさえ人が足りないのに、こうしたものがしっかりとすることによって逆に技術者が引き抜かれてしまうんじゃないかというような声も聞かれているところでありまして、こうした状況を踏まえた国交省の取組についてお伺いをいたします。

#22
○政府参考人(中原淳君) お答え申し上げます。
 建設キャリアアップシステムは昨年四月から運用を開始したところでございまして、今後は、加入を更に促進し、国土交通省と建設業界を挙げてこのシステムを業界共通の制度インフラとして育て、定着させる段階にあり、加入した技能者や企業のメリットを更に高めて、それを分かりやすく発信していくことが重要だと認識しております。
 そのため、国土交通省としても、昨年八月の業界団体との意見交換を踏まえて、高いレベルと判定された建設技能者を経審、経営事項審査において評価するための制度改正を行うとともに、直轄工事においてこのシステムを活用した場合の効果分析や現場見学会を行ったところでございます。
 さらに、昨年末に成立した補正予算を活用してシステムのセキュリティー対策を講じることとしており、情報の漏えいや悪質な技能者の引き抜きの防止につなげてまいりたいと考えております。
 また、業界等における取組としては、例えば日本建設業連合会においては独自のロードマップを策定するなど、様々な取組が進んでいると承知しております。
 今後とも、建設技能者の建設キャリアアップシステムへの登録を更に加速するため、加入した技能者や企業のメリットを更に高め、業界団体と連携し、システムのメリットをしっかりと分かりやすく発信してまいりたいと考えております。

#23
○清水真人君 本当にこのシステムというのは、これがしっかりと建設業全体に広まると大きな効果を生むものだと思っております。
 また、例えばマイナンバーカードとの連携だとか、建退共ですね、今までは証紙をぺたぺた貼っていろいろやっていたわけですけれども、こうしたものとの連携も要はデジタル化の中でできていくと。また、例えば外国人労働者の関係でいえば、進んでいけば在留資格情報等が、これは法務省との関係もあると思いますが、どんなふうに連携できるのかとか、技術者の就労管理、将来への安心の構築、こうしたものにも非常に寄与するものであると思いますので、こうしたものも今政府の中でいろいろ検討を推し進めているところであると思いますが、しっかりと対応していただければと思います。
 このシステム、今お話ししたように効果は多岐にわたっているということで、今後の建設業の持続発展のためにはこの普及というのが何よりも大切だと思いますが、今後の取組に向けた大臣の決意についてお伺いをいたします。

#24
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、清水委員におかれましては、建設キャリアアップシステムにつきまして現場の声に根差した具体的な御質疑をいただきましたことに心から感謝申し上げたいと思います。
 今るるお話ございましたように、建設業は、災害のときに地域、地方の守り手として大事なことばかりではなくて、国土の健全な発展ですとか、また土地の有効利用についても本当に重要な業であるにもかかわらず、やはり若い人たちにとってみると、いわゆる古い3Kそのものの状況であって、なかなか入職率が低く、また定着率も低いと。将来の人手不足は大変厳しい状況だと思っておりますので、こうしたことを改善するために建設キャリアアップシステムをしっかり導入をして定着をさせるということは大変重要なことだというふうに、私もそう認識をしております。
 今、様々具体的な懸念ですとか問題点いただきましたので、しっかりとそれは克服をしながら、そうした目の前の問題があるからこうしたシステムは導入できないということは結局この業界にとって大きなマイナスだというふうに思っておりますので、政府、官民一体となってやっていかなければいけないと思っております。
 そして、昨年四月から運用したところでございまして、今は加入を促進していくと、そして国土交通省と建設業界しっかり挙げて業界共通の制度インフラとして育てていくと、こうした取組が大事だというふうに思っておりますし、これを採用する企業にとってメリットが何にどうあるのかというのを分かりやすく発信していくことも重要だと考えております。
 そうした観点から、本年二月十四日、これ、公共工事の設計労務単価、八年連続の引上げを決めたところでございますが、そのときに、設計労務単価を上げる以上はこの上げた分をしっかりと現場の職人の皆さんにも給料が上がるようにと、そうした思いで、建設キャリアアップシステムを活用して、以下四点について申し上げさせていただきました。
 それは、一つは、建設技能者の能力評価、これを四段階にして賃金上昇の好循環につなげるような施策を構築しなければいけないということ。二つ目は、退職金の充当ですとか社会保険の加入の徹底など、賃金以外の処遇改善もしなければいけないと。三つ目は、発注者、元請、下請と、それぞれの生産性向上につなげる施策をしなければいけないと。四つ目は、これは建設キャリアアップシステムに関する業界全体の理解と普及を進めていかなければいけないと。こうした施策のパッケージを、建設業界とも連携しながら、実は本年度内に、もう間もなくでありますが、今月末までに取りまとめるように事務方に指示をしたところでございます。
 私自身も機会を捉えて業界団体のトップの皆さんと意見を交換しながら、建設キャリアアップシステムの普及、また定着に向けた各種政策をしっかりと実行してまいりたいと、こう考えております。

#25
○清水真人君 大臣の決意をいただきました。大臣のその思いを生かすような政策であると思いますので、しっかりと推し進めていただければと思います。
 続いて、道路行政についてお伺いをいたします。
 県境道路については、県をまたぐために調整に時間が掛かり、進捗が遅いとの指摘が地域でされているところであります。ただし、地方の活性化においては欠かせない道路や橋梁、トンネルというのが県境に多いということも事実であろうと思います。
 県事業における県境道路の工事について、スムーズな進捗のための方策、取組についてお伺いをいたします。

#26
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。
 県境の幹線道路の改良事業でございますけれども、御指摘ありましたように、両側の県の財政状況等によりまして、着手の時期の調整、両側の県の調整に時間が掛かること、また、着手後についても進捗のペースにつきまして両側の県の間の整合が難しいことなどの課題がございます。特に、県境の工事が橋梁やトンネルであった場合には、事業費が多額になることから、その調整はより難しいと考えております。
 そこで、令和二年度より、都府県境道路整備補助制度を創設いたしまして、県境をまたぐ橋梁やトンネルの整備を伴う道路整備について国が事業全体を計画的、集中的に支援することを予定しております。この新制度によりまして、両県の調整を容易にし、計画的に事業進捗が図られるのではないかと考えております。

#27
○清水真人君 しっかりと進めていただければと思います。
 時間がないので、次に移らせていただきます。
 観光行政についてお伺いをいたします。
 私も、この新型コロナが出てから、群馬県内でありますけれども、様々な観光地伺わせていただきました。また、先般は、自民党の青年局と全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会との意見交換もさせていただきましたが、今、非常に観光業困っているというような話がありました。また、財政的な面でいえば、お金が借りたいけど借りられないなんという声もありました。
 様々な対策を政府として打っていかなければいけないところであろうと思いますが、これからの政府の反転攻勢の準備、宿泊施設の持続策等についてお伺いをいたします。

#28
○政府参考人(田端浩君) ただいま御指摘ありましたように、観光関係事業者から、非常に資金繰り、あるいは雇用の維持、また事業の継続自身が困難だというような深刻なお声をいろいろいただいています。
 まず、事業継続ということのためには、資金繰りと雇用の維持の支援策としまして、セーフティーネット保証五号の対象業種に宿泊業を加え、また、雇用調整助成金の要件緩和を実施をしたところであります。こういう支援策がこの厳しい経営環境に置かれています地域の観光産業の隅々にまで届くように、地方運輸局に設置しています特別相談窓口などを通じまして、制度の周知徹底、また活用の促進、これをしっかりと引き続き取り組んでまいります。
 また、状況が落ち着き次第、反転攻勢に転じまして、一日でも早く国内外から多くの観光客に日本各地を訪れていただくことができるよう、観光需要喚起のための効果的な施策につきまして、現場のニーズにしっかりと耳を傾けながら検討を進めてまいります。

#29
○清水真人君 いろいろお話を聞くと、もう今月の支払すらどうなるか分からないというような話も聞いておりますので、しっかりと対応をしていただければと思いますし、なかなかポジティブリストだとか、ネガティブリストでもいいんですけど、これをしてはいけない、これならいいよというようなものが出てきていないということもありまして、こういう状況であれば大丈夫ですよというようなものも、しっかりと考えて国民の皆さんに知らせていただければというふうに思っております。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 造船関係でありますが、中長期的には、世界経済、今、下火になってくるかもしれないという状況でありますが、造船市場においても拡大が見込まれるんだろうというふうにも思っております。直近の新造船建造量においては、中国が三五%、日本が二四%、韓国が三二%ということで、中国、韓国、日本で世界シェアを争っている状況であります。
 この造船というのは、本当に地域経済と雇用を支える裾野の広い産業でありますけれども、この造船業を維持発展させていくための方策について、お伺いをいたします。

#30
○政府参考人(大坪新一郎君) 造船の需要につきましては、中長期的には確かに伸びてきてはいるのですが、今現在を見てみると、リーマン・ショック前の新造船の大量発注の後に急激に需要が低迷し、現在は供給能力過剰の状態にあり、大変厳しい状況にあります。このような中、我が国造船業は中国、韓国と熾烈な競争を行っておりまして、二〇一九年の建造量においては、中国、韓国に次ぐ第三位、二四%のシェアになっています。
 国土交通省におきましては、我が国造船業の国際競争力を強化し世界シェア向上を図るために、IoTやビッグデータを活用することによって船舶の開発、設計、建造、運航の全てのフェーズで生産性向上を図る海事生産性革命、i―Shippingを推進してきています。
 一方、韓国、中国においては大手造船会社の統合が進められている中で、我が国造船業を取り巻く環境は厳しくなっており、構造改革に取り組む必要性に迫られていると考えています。このため、企業間の連携、協業の促進、それからサプライチェーン効率化など我が国海事産業全体の競争力強化のための取組についても進めてまいります。

#31
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間が来ておりますので、おまとめください。

#32
○清水真人君 はい。
 時間が参りました。海運事業者の安全な物資輸送等については、また次回の機会に譲りたいと思います。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

#33
○小沢雅仁君 おはようございます。立憲・国民.新緑風会・社民の小沢雅仁でございます。本日はよろしくお願いいたします。
 新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方へお悔やみを申し上げますとともに、現在も入院されていらっしゃる方々に一日も早く回復されることを心から願っているところでございます。
 初めに、観光先進国の実現についてお尋ねしたいと思います。
 中国武漢市を中心に発生しましたこの新型コロナウイルス感染症、発症してから三か月ほどがたった現在でも世界中に感染の拡大が広がっており、日本を含めてまだ終息する見通しが立っておりません。
 そんな中で、日本国内においても観光産業などを中心に大きな打撃が出ている、影響が出ているところでございます。何とか早期に終息して、予定されております東京オリンピック・パラリンピックが開催をされて成功に導いていただくことを強く願っているところでございます。そして、多くの訪日外国人観光客の皆さんにもまた日本にやってきていただきたいというふうに、また併せて願っているところでございます。
 観光分野における安全、安心の確保の観点から、是非ともこの感染症対策の強化を国土交通省としてもしっかり行っていただき、日本はしっかりと感染症対策をやっているんだと、安心、安全な国であるということを、現在も一生懸命感染症対策やっていただいているわけでありますけれど、しっかりと世界各国にもアピールできるような体制に持っていけるように、是非大臣の決意をお伺いをしたいと思います。

#34
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今般の新型コロナウイルスの問題は、大変大きな、様々なところで被害というか影響が出ているのは、もう先ほどのやり取りのとおりでございます。
 特に、観光産業につきましては、旅行業や宿泊業のみならず、関連として、例えば貸切りバスですとかハイヤー、タクシー業、また物品販売とか飲食業、裾野が大変広いので、地方経済に与える影響も大変深刻なものとして受け止めております。
 一番の最大の支援策は一日も早くこの感染を封じ込めると、これが最大の支援策と認識をしながら、今関係省庁と、また業界の皆様に御協力をいただきながら最大限今尽くしておるところでございますし、またもう一つは、業界の皆さん、やっぱり先ほどからのやり取りも出ておりますが、資金繰りとまた雇用の維持、この二つは大変大きな問題でございますので、これは直接所管でありませんけれども、中小企業庁のセーフティーネット貸付保証の枠の拡大ですとか、五号の対象業種に宿泊業を入れていただくですとか、また雇用調整助成金も、御承知のように様々要件緩和しているということでございます。
 同時に、今委員おっしゃられたように、東京オリンピック・パラリンピックというのは、私自身、国家的な行事、これは大変重要な行事だというふうに認識をしておりますし、私、かねてより、二〇一二年の十二月二十七日に経済産業副大臣兼福島原発の現地対策本部長を任命されておりまして、そのときの思いは、東日本大震災からの復興、東北の復興、また福島の復興を何とか進めて、この東京オリパラのときに世界中から来られる皆さんにしっかりとその姿を見ていただきたいと、そうした思いで継続をしておると思いますので、今マスコミでは東京オリパラができないんじゃないかというような報道もありますけれども、私は、政府、一貫としてこれをしっかりやり遂げるということが大事だというふうに考えておりますし、私もその思いで今取組をさせていただいているところでございます。
 そして、こうした様々な感染防止対策しっかり取っているということを世界に発信をして、風評被害を拡大させないということも大事でございますので、国交省といたしましては、JNTOのホームページ、SNS、こうしたことをかねてよりも活用しておりましたが、そうしたことで正確な情報を発信するですとか、また外国人の旅行客の方からも様々な問合せがありますので、これはJNTOのコールセンターを早くから数多く立ち上げておりますので、そうしたお問合せにも正確に対応していこうと、こう考えております。
 いずれにしても、早期に感染を終息をさせる努力をして、環境が落ち着き次第、反転攻勢にしっかり転じながら、堂々と東京オリンピック・パラリンピックを開催できるようにしっかりと取り組んでいく決意でございますので、また御指導よろしくお願いいたします。

#35
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 いずれにしましても、早期終息に向けて、これは本当に与野党結束して対応していかなければならないと思っておりますし、是非ともスピードアップをして、全力で取り組んでいただきたいということをお願いをさせていただきたいと思います。
 続きまして、羽田新ルートの安全性について質問したいと思います。
 このオリンピックが開催されれば、多くの訪日外国人が飛行機を利用して来日をされると思います。そして、羽田空港を利用する訪日外国人旅行者は年々増加をして、首都圏空港の機能強化が重要な課題になっていると理解をしております。特に、羽田空港の飛行経路の見直しが必要になるということは認識をしております。これまで米軍管制の管轄にあった横田空域の一部が通過可能となり、新たな東京都心の上空を飛行機が飛ぶ羽田新ルートが今月二十九日に運用が始まります。
 そこで、降下角度を、国際民間航空機関が推奨する三・〇度ではなく三・四五度に引き上げた理由についてお尋ねをしたいと思います。

#36
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 約六年前の平成二十六年に羽田空港の新飛行経路を提案させていただいて以降、その経路下となる各地で六巡にわたって住民説明会を開催してまいりました。その中で、住民の皆様からは、騒音影響を軽減してほしいという御意見、御要望をいただいてきたところでございます。
 このような声を受けまして、これまで、安全上支障のない範囲で着陸地点を移設することによりまして高度を引き上げたり、また、羽田空港の国際線着陸料体系の見直しによって低騒音機への誘導を図るなどの騒音対策をお示ししてまいりました。
 しかし、その後の説明会等におきましても、騒音影響の軽減について引き続き強い御要望をいただいていたところでございまして、これを受けて、昨年七月に追加対策の一つとして、降下角の引上げにより飛行高度を引き上げることといたしました。

#37
○小沢雅仁君 今、騒音軽減という考え方が示されましたが、ちょっと通告しておりませんけれど、二月に試験飛行をされて、多分騒音を計測をしたというふうに思いますが、実際にその騒音が軽減されたというデータが出てこられたんでしょうか。もし、分かる範囲で結構ですが、お答えいただければ有り難いと思います。

#38
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 騒音の値につきましては、現在速報値をお示ししておりまして、その速報値について精査を加えているところでございます。できる限り早くこれをまとめまして、騒音影響についての効果がどうだったのかという点も含めまして、お示しをしたいと考えております。

#39
○小沢雅仁君 しっかりと効果が出ているかどうか検証していただいて、また私たちにもお示しをしていただけたら有り難いと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 二月の試験飛行を踏まえて、今月四日、赤羽大臣がJALとANAの機長から意見聴取をされたと報じられておりますが、この三・四五度という降下角について機長の皆さんからどのような意見や要望が出されたのか、大臣にお伺いしたいと思います。

#40
○国務大臣(赤羽一嘉君) この件は、今局長から御答弁ありましたように、平成二十六年からそういう提案があって、いろいろ議論があり、東京都等も含め、そうしたことになるということ、私、引継ぎ前からこういう方向性があったということで、現実、三月二十九日に実施をする時点での責任者でありますので、安全性というのはどうなのかというのは大変私自身も最重要の課題として認識をしておりました。
 そうした意味で、様々、まあ何というか、今、危険だというような出版物も出ておりまして、そうしたことを読むと、私も専門家ではないので大変心配もしておりましたので、これやっぱり、実証の、実施飛行をした実際のパイロットの皆さんから直接の話を聞くということが一番大事だということで、三月四日、JALとANAの実際乗られたパイロットの方、またその部門の責任者の方も含めておいでいただきまして、直接のやり取りをさせていただいたところでございます。
 その中で、降下角の引上げにつきましては、彼らが言うには、技術的には困難ではないと。特に、今回のことについて事前に国交省から周知がなされて十分に準備をしていたということで、安全性については全く問題がないという話でございました。
 ただ、夏場になりますと、これは高度の、高度計の特性上、温度が高くなると、より、ちょっとうまくは言えませんが、高いところに、まあ何というか、高度が上がると。ですから、必然的に、より、三・四五度より、ややもすると、それよりも大きな角度で進入するという傾向になると。しかし、それでも、そうした場合もあるから、夏場は特に、千五百フィートぐらいのところで三度に、何というか、修正して着陸をさせる、する運航方式をした方がより安定した進入が可能だということは御両名とも言われておりました。
 加えて、こうした議論ですと、危ないとか、あおり立てるような話があって私も心配しておりましたが、言われて納得をしたんですが、今、その書かれた書物のときの機材の性能状況と現状は全く違っているというか改善されているということが一つと、あと、幾重にも安全装置が用意されていると。何かトラブルがあったときにいきなりシビアなアクシデントになるんじゃなくて、このトラブルがあったときはこうする、措置をするとか、手順がしっかりしているので、素人の私たちが想像するよりも安全性というのは幾重にも担保されているといったお話を聞かせていただいて、私も素人ながらそれなりに納得をしたところでございます。
 ただ、そのときに、専門家の方も同席をしていただいて、でき得ればパイロットの方たちと管制塔の管制官の皆さんの交流をした方がよりお互いの意思疎通ができるのではないかという提案がありまして、パイロットの皆さんもそうした機会があれば大変有り難いというお話があったことですとか、また、こうした運航上の留意点について、外国の航空会社のパイロットの皆さんにも、これ丁寧な説明を行う必要があるということを私は認識をしたところでございまして、そうしたことについて進めていかなければいけないと思っております。
 運航方式を含む経路の設計自体については、この三月四日と、あと三月の二日にもいろいろな航空会社の皆さん来ていただいて説明会を何度か実施をしておりますが、基本的には、設計自体については安全性が確保されているというふうに認識をしておりますが、これ、引き続き、パイロットや専門家の御意見を聞きながら、この航空機の安全運航の確保に向けて不断の努力は重ねていかなければいけないと、こう考えておるところでございます。

#41
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 今大臣お答えになられた中で、千五百フィート付近で通常の三度に切り替えるという話がありましたが、これは機長の判断で、降下中に降下角度を三・四五度から千五百フィートぐらいで三・〇度に切り替えるということは機長の判断でやっていいということ、これはお認めになられるのかどうなのか。あわせて、羽田空港を利用している海外の航空会社にもこのことを周知、適用されるのか、お伺いしたいと思います。

#42
○政府参考人(和田浩一君) お答えいたします。
 降下角の三・四五度への引上げにつきましては、航空会社の協力をいただいてシミュレーションによる安全性の検証を実施いたしました。その結果、三・四五度のまま進入をするという方式に加えまして、三・四五度を超える角度で一旦降りて、今先生がおっしゃっていたように三度に会合するという方式についても可能ということにさせていただいております。この点につきましては、昨年七月に、追加対策の一つとして、この降下角の引上げを公表した際にもお示しをしているところでございます。
 そして、降下角の引上げに伴う安全性の確保のためには、パイロットへの周知徹底を図ることが重要であります。このため、昨年以来、外国航空会社も含めまして、羽田空港に乗り入れる全ての航空会社を対象に説明会を開催し、三・四五度を超える角度で進入した後、三度で着陸をする運航も可能であることなどについて説明を行ってきたところでございます。

#43
○小沢雅仁君 残り時間が少なくなってまいりました。
 今回の新ルートで、地域住民、飛行ルートの下にある地域住民の皆さんがこういった騒音や落下物に対する懸念が多く示されて、今でも示されているというふうに思います。丁寧な住民説明をしていただくと同時に、騒音や落下物への対策というものをしっかりやっていただいて、少しでも住民の皆さんの不安払拭ができるように最後お願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#44
○森屋隆君 共同会派、立憲・国民.新緑風会・社民の森屋隆です。
 質問の機会をいただいたことにまずは感謝を申し上げます。
 まず、新型コロナウイルス対策関連についてお伺いをいたします。
 赤羽国交大臣は、三月六日の国交省コロナウイルス感染症対策本部にて、大臣発言として観光関連産業等への対策について述べられておりますし、三月十日の国土交通委員会においても、学校の一斉休校やイベント自粛などによって更に厳しい状況に追い込まれている全国の貸切りバス事業者四千三百二十四社の一社たりとも倒産や従業員の解雇などがあってはならないと、しっかりとしたプッシュ型の対策によって守っていくんだと、このように答弁をしていただきました。この大臣答弁には、私も本当に力強さを感じた次第でございます。
 そして、大臣も御承知であると思いますが、観光産業、貸切りバス業界というのはこのような状況のあおりをまともに受ける業種でありますし、また回復に至ってはその逆でありまして、今後、政府が様々な対策を生じ、景気回復後にあっても、その恩恵を受けるのは実は大変時間が掛かる、ある意味最後の業種と言っても私は過言ではないと思います。
 したがって、是非とも、この貸切りバスの一社たりとも倒産をさせないために、これまでの発想や前例にとらわれないインパクトのある財政支援とは一体何なのか、国土交通大臣としてのお考えを具体的にお聞かせいただきたいと、こういうふうに思います。

#45
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今お話しいただきましたように、特に、観光関連でも貸切りバス事業者というのは中小企業の方が多いと承知をしておりまして、ややもすると、役所の仕事というのは相談したところに対して受け身で対応するというようなことが傾向にあったわけでございまして、省の対策本部の中で、それではいけないということで、こちらから相談に足を運ぶというか、連絡を取るということで、四千三百二十四社、貸切りバス事業者あると承知をしておりますが、全部に連絡を取りながら、一週間で、今吸い上がっているところは、千七百三十一社からその状況を聞かせていただいているところでございます。これは引き続き、三月の十三日現在でございますので、これは継続をしておりますので今はもう少し増えているかと思います。
 そうした中で、様々な厳しい状況が伝えられておりまして、先ほど御答弁させていただきましたように、資金繰りの支援とか雇用維持への支援について雇用調整助成金とか、セーフティーネット貸付・保証について要件緩和しているところをお知らせしております。
 ただ、企業によっていろいろでして、実質、無担保無保証でありながら、これまでも貸付けを受けているところは現場ではやっぱり審査があるわけでありますので、なかなか借りにくいですとか、また、雇用調整助成金については申請が結構面倒くさいとか、そうしたこともありますので、手続の簡易化とその決着の迅速化というのは政府部内でもお願いをしているところでございますし、また、雇用調整助成金、中国縛りは外れましたが、あっ、違う、済みません、ちょっといろいろなことをやっていてごちゃごちゃになっていますが、雇用調整助成金の特段の措置については北海道だけの地域縛りもありますので、これも何とか今政府部内でしっかりと外してほしいという要望も強いですから、そうしたことをやることによってより有用、ためになる、本当に支援につながる支援策をつなげていきたいと、こう思っております。
 これは、私は頭で考えているというよりも、全社の皆さんから聞いたヒアリングでその現場の声を生かしながら、総理自らも前例にとらわれない大胆な措置をとるというふうに言明されておりますので、そうしたことができるだけ実現できるようにしっかりと取り組んでいきたいと、こう考えております。
 で、反転攻勢に転じるというそのときに、貸切りバスだけじゃありませんけれども、その観光関連事業者が随分傷んでしまっては反転攻勢に出れませんので、そうしたことが毀損されないように、一件も潰さないというのは、私はそうした思いで申し上げているということを付け加えたいと思います。
 以上です。

#46
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。
 本当に、こちらから自らアプローチをしていただいて、そして事業者の方にいろんな状況を聞いていただいているということで、本当にありがとうございます。
 しかしながら、既にもう待ったなしの状況にあると思いますし、いまだ出口も見えない状況です。そして、バス車両に対する返済、これも大変厳しいと、こういうふうに伺っていますから、二十年前の規制緩和以降、この貸切りバス事業者、本当に大変な思いをしています。このままでは本当に貸切りバス業界で働く方々が報われないと、こういうふうに思いますから、是非とも赤羽国交大臣の御尽力をお願いしたいと、このように思います。
 次に、鉄道の女性専用車両について伺いたいと思います。
 一般的には、二〇〇〇年のこれ京王電鉄の試験運行から始まり、二〇〇一年以降に鉄道各社の自主的な努力によって広がり今に至っていると、こういうふうに思います。女性活躍が期待される社会において欠かせないサービスに既になっていると考えます。
 女性専用車両の実施状況とその意義について国交省のお考えを教えていただきたいと、このように思います。

#47
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 先生御指摘のとおり、女性の社会進出の推進という観点からも、鉄道において女性が安心して通勤通学できる、痴漢が発生しにくい環境を整備することは重要であるというふうに考えております。このため、鉄道車両内における痴漢防止の対策の一つとして、利用者の理解と協力の下、鉄道事業者において女性専用車両が導入をされてきております。
 この導入状況でございますけれども、これも先ほど委員御指摘のとおり、平成十三年に京王電鉄において初めて導入をされまして、平成三十一年四月一日時点では、JRや大手民鉄を中心に、全国の三十二事業者八十七路線において導入をされておるということでございます。
 また、鉄道事業者におきましては、痴漢防止の対策として、こういった女性専用車両の導入のほかに、車内防犯カメラの設置でございますとか、ポスターや車内・駅構内放送により痴漢防止を呼びかける痴漢撲滅キャンペーンの実施などの取組も行っておるということでございますし、国土交通省の方でも、昨年十二月に迷惑行為に関する連絡会議というものを立ち上げまして、各社における痴漢防止に向けた効果的な取組の共有などを図っているところでございます。

#48
○森屋隆君 ありがとうございます。
 そういった中で、今痴漢行為の話もあったかと思いますけれども、この痴漢行為の八割が電車内あるいは駅構内でと言われているんですけれども、この公共交通内での実態をどのように把握しているのか、これについてお聞かせをいただきたいと思います。

#49
○政府参考人(小柳誠二君) お答え申し上げます。
 平成三十年中の全国の迷惑防止条例違反のうち、都道府県警察から痴漢として報告を受けているものの検挙件数は二千七百七十七件であり、そのうち、電車等におけるものの検挙件数は千四百四十一件、駅構内におけるものの検挙件数は百五十一件でございます。

#50
○森屋隆君 ありがとうございます。
 次に、第三者暴力行為についてもその実態をお聞かせ願いたいと思います。

#51
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 国土交通省において実施しております調査では、平成三十年度における鉄道係員に対する暴力行為の発生件数は全国で六百七十件でございまして、四年連続で減少したものの、依然として高止まりをしている状況でございます。
 鉄道の安全確保や利用者への良質なサービスの提供のためにも、駅員への暴力行為を防止することが重要というふうに考えておるところでございまして、このため、国土交通省では、特に飲酒の機会が多い年末年始にかけて、暴力行為の発生が多い地域において防止対策キャンペーンを実施しているほか、先ほど申し上げました連絡会議を立ち上げまして、暴力行為に対する各社の取組状況の共有と取組強化についての意見交換などを行っているところでございます。

#52
○森屋隆君 ありがとうございます。当然、こういった痴漢だったり暴力行為、防いでいかなければならないと思います。
 そして、防犯カメラなんですけれども、この防犯カメラは、プライバシーの観点からもこの取扱いには厳正な運用ルールが求められることはこれ当然なんですけれども、今答弁にあったように、このように犯罪行為が高止まりにあるこの実態を踏まえますと、人が行き交う駅などでは、痴漢など犯罪防止、さらにはテロ対策にも実はこの防犯カメラというのは有効だと思います。しかし、駅は誰もが認める公共インフラでありながら、防犯カメラの設置は、財政支援もなく、事業者責任によってなされているのではないかと考えます。
 また、関東では、東京オリンピック・パラリンピックが開催されるということで、首都圏を中心に大分防犯カメラが普及しましたけれども、一方で関西では導入が遅れています。こうした地域間格差をなくすため、本来あるべきではないと思いますけれども、国交省として、財政支援やこの格差をなくすための方策というのは考えているんでしょうか。

#53
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 お尋ねの鉄道駅における防犯カメラの設置についてでございますけれども、平成二十九年度末時点で約八万六千台というふうになっておりまして、平成十六年三月のスペインの列車爆破テロ事件、これが一つのきっかけになったと言われておりますけれども、その以前と比べますと約四倍の設置台数というふうになっております。
 また、首都圏と関西圏の設置台数の違いなどについて御指摘をいただきましたけれども、大手民鉄における一駅当たりの防犯カメラの設置台数を調べてみましたところ、首都圏と関西圏とでは大きな差はないようでございます。一般論としては、利用者や路線数の多い大規模な駅により多くの台数の防犯カメラが設置される傾向があるのではないかというふうに考えております。
 また、財政支援についての御指摘をいただきました。私ども、限られた予算をどう使うかということでございますけれども、鉄道における安全、安心の確保は事業者本来の責務であるということなどを踏まえまして、現時点では、防犯カメラの設置については鉄道事業者の負担において必要な設置を進めていただきたいと考えておるところでございます。

#54
○森屋隆君 ありがとうございます。犯罪防止、国民の安全、安心のために引き続きの検討をお願いしたいと、このように思います。
 次に、バスの停留所の安全確保対策について伺います。
 二〇一八年八月に、横浜市において、小学五年生の女子児童がバス降車後にワゴン車にはねられ死亡するという、こういった痛ましい事故があったことから、二〇一九年十二月十三日付けで国交省自動車局長から、バス協会会長や警視庁交通局長など、各方面に通知、協力要請が出されました。
 危険なバス停とは、交差点とか横断歩道にそのバスの停留所からバスの車両が掛かってしまう、あるいは交差点、そして横断歩道前後五メートルにその車両が掛かってしまうバス停を言うわけでありますけれども、実はこれ、関西の一部のバスの営業所の事例なんでありますけれども、この営業所内に二千二百五十三本の停留所があるそうです。そのうち、この停留所の後に交差点や横断歩道ができたこともあって四百二十本辺りが該当するという、かなり該当するわけです。一八・六%が該当するということで、移設にも大変難色を示していますし、経費が掛かるということで、こういった支援について国交省の方で何かお考えがありますか。

#55
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、バス停の安全の確保につきましては、一昨年八月、横浜で起きました悲惨な事故、これを受けまして、昨年十二月に私ども通達を出しまして、全国全ての路線バス事業者、これを対象に全国的な調査を行っております。警察や道路管理者の協力を受けながら安全対策を検討するということにしてございます。
 具体的には、交差点、先ほど委員からも御指摘ありましたが、にバスの車体が掛かるものなどの、まずバス停の抽出を行いまして、それから安全上の優先度の判定を行います。それを受けまして安全対策の検討をしようと、こういうものでございますが、現在全国に三十七万あるバス停のうち、危険なバス停だと思われるものの抽出がほぼほぼ終わっているところです。現在精査をしておりまして、この後は各都道府県に設置をいたしました合同検討会、ここでバス停についての検討を始めるということにします。その後、各地域に検討の場を移しまして、そこで地方自治体あるいはバス事業者、それから私どもの運輸支局、警察などが参加をしまして、どういう形で安全が確保できるかということを検討することにいたしております。
 したがいまして、バス停に関しましては、バス事業者だけが過度な負担を被らないようにしていきたいと思っています。どういうやり方があるのか、どういう支援があり得るのかにつきましては、今後検討していきたいというふうに考えておるところでございます。

#56
○委員長(田名部匡代君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

#57
○森屋隆君 はい。
 ありがとうございます。時間ということで質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#58
○舟山康江君 舟山康江でございます。
 今日は、まず近海中規模漁船の海技士の乗組基準の見直しについてお伺いいたします。
 船舶の運航に当たりましては、その大きさによって資格が当然必要となっています。大体大きな区切りが二十トンということで、二十トン以上が大型、二十トン未満が小型ということでそれぞれ資格があると。海技免許、操縦免許というふうになっております。
 お配りした資料を御覧いただきたいと思います。二〇一八年六月十五日に、規制改革実施計画の中に、この免許をめぐりまして、近海、百海里以内を操縦する中規模の漁船の機関に関する業務の内容について、まず国交省と水産庁が協力して実態を調査し、その結果及び今後の技術の進展に係る調査の結果を踏まえて、安全運航の確保を前提に、必要とされる海技資格の在り方について検討すると、このような課題提起が行われました。
 まず、規制改革推進会議にお伺いしますけれども、この課題提起の背景は何があったんでしょうか。

#59
○政府参考人(彦谷直克君) お答え申し上げます。
 規制改革推進会議におきましては、水産改革の検討の一環といたしまして、平成三十年五月十八日の水産ワーキング・グループにおきまして、中規模漁船の安全規制の在り方について議論をいたしました。その際、複数の委員から、実態に合わせた規制とすべきではないかという趣旨の御発言があったほか、国土交通省からも実態を踏まえた形で規制の在り方を考えるべきとの御発言がございました。当ワーキング・グループにおきましては、これらの意見も踏まえ、機関士が漁船に配乗する合理的な根拠が乏しいのではないかという議論の取りまとめに至ったところでございます。
 これを受けまして、関係府省庁とも調整した上、六月四日の答申、それから六月十五日の規制改革実施計画で御指摘の内容が盛り込まれたところでございます。

#60
○舟山康江君 ありがとうございます。
 そのような背景で、まずは検討しましょうということになりました。その提言に基づきまして、近海を操業区域とする中規模の漁船に関する資格制度のあり方に関する検討会、以下、検討会と呼ばせていただきますけれども、これが設置されたと、このような理解でよろしいのか。これ事務局、国交省と水産庁共管と聞いておりますけれども、これ、そういった理解でよろしいのかどうか、まずお聞きします。

#61
○政府参考人(大坪新一郎君) 平成三十年十月に、我々国土交通省と水産庁が共同の事務局として第一回の検討会を開催しています。これは、同年六月十五日の、先ほど説明がありました閣議決定に基づいて、現在の近海中規模漁船の実態調査と、それから今後のエンジン等の技術の進展に係る調査、さらにはこれらの調査結果を踏まえた海技資格の検討を行うということで検討会は始まったものでございます。

#62
○舟山康江君 ありがとうございます。
 まさに、その六月十五日の閣議決定を受けて、そこで調査をしろという依頼があったので、国交省、水産庁を事務局としてこの検討会が開かれることになりました。その第一回の検討会では、資料二枚目、今後の進め方としてこのような、資料六として添付されていたわけですけれども、このようなスケジュールで今後検討していこうということになったわけです。
 ここでは第二回目の検討会が十二月となっていて、そして、ここでは、第二回目の検討会で調査の実施要領の案を示し、三回目の検討会でその内容を確定し、その後、ですから今年度ですね、今年度いっぱいかけて実施調査をしましょうということになっていた。まさに今、今もうまさに最終段階というんでしょうか、そのような計画で、その後、次年度、令和二年度からその結果報告と評価をすると、このような計画であったわけですけれども、なぜか大きくこのスケジュール、一枚目に戻っていただきたいと思いますけれども、実際に二回目が行われたのが大きく遅れまして三月、しかもこの三月にもう既に実施中の実態調査について報告されていて、そしてそのもう一年も前ですね、中間報告、そして結果報告ということで随分スケジュールがずれてしまっていますけれども、どうしてでしょうか。

#63
○政府参考人(大坪新一郎君) 第一回の検討会については先ほど申し上げたとおりで、配付資料にあるとおりのスコープで第一回検討会は行われました。このため、調査を行うためのスケジュールを事務局から第一回の検討会で提出したということであります。
 その後、規制改革推進会議水産ワーキング・グループからの指摘も踏まえて、平成三十一年三月の第二回検討会において、先ほど言いましたが、技術の進展、エンジン等の技術の進展に係る調査をするということになっていましたが、その調査を待たずして現在の近海中規模漁船の規制緩和の検討を行うということにして、第二回検討会の場で事務局より検討の趣旨の変更について御説明いたしました。
 このため、第一回検討会で提示したスケジュールと実際に行われた検討スケジュールに乖離が生じたものであります。

#64
○舟山康江君 あのですね、これ本当にひどい話で、第一回目の検討会議で、要は今の現状をそれぞれ御報告いただいております。国交省からも、現状として、このときには大臣官房審議官と、あと詳細については海事局海技課長から説明をいただいております。
 で、ずっと当然、今の現状どうなのか、だって、現状を踏まえて調査をして見直していこうということですから、現状を報告したところ、途中でいきなり金丸議長代理、これは規制改革推進会議ワーキング・グループの議長代理ですけれども、もう結構です、前に進めたいので、と横やりが入れられまして、課長からは、ちゃんと説明する時間をいただけませんかと言っているのに、いやいや、もう一切変える気ないんだからということで、途中で説明も切られているんですよ。
 そして、合意形成したものが、文書、まさにこういった次なる、きちっと調査をして問題点を洗って必要な見直しをしようという、そういった順番に置かれているのに、もうこの第一回目でもう結論ありきで、現状説明したら、いや、変える気ないんだったらもう説明なんか要らないと横やりを入れられているというのは、これ全くおかしな話だと思うんですよ。
 そして、しっかり調査をすると言いながら、その調査の前にまた規制改革推進会議水産ワーキング・グループが開かれまして、ごめんなさい、先ほどのは第一回じゃないですね、十二月。済みません、訂正いたします。第一回目でさっきの日程が提示されたんですけれども、なぜか第二回目の前に規制改革推進会議の水産ワーキング・グループが開かれまして、その場で説明をしろと言われて説明をしたところ、今申し上げましたように、説明の途中で切られて、変える気がないのかと責められて、だって、これから調査をしますからと言っているのに、もうここでいきなり変更ありきの提案がなされているということ、全くおかしな話だと思います。
 そして、その後、第二回目、第三回、第四回ともうすっかり結果が出されて、調査をきちんとするという日程があったにもかかわらず、六月には、この下から二番目、ちょっと薄く網掛けているところですけれども、もう既に規制改革実施計画の中で、小型船舶の定義を見直しし、小型船舶操縦士一名の乗組みによる航行を可能とする旨の法令改正を行うと、ここで既に決定されていると。まあこんな状況なんですけれども、これ、どのような経緯なんでしょうか。きちっと議論をして変えていくということだったんじゃないんでしょうか。おかしくないですか。

#65
○政府参考人(彦谷直克君) お答え申し上げます。
 平成三十年六月に閣議決定されました規制改革実施計画を受けまして、規制改革推進会議水産ワーキング・グループにおいてフォローアップの議論を複数回行ったところでございます。
 令和元年五月十四日の水産ワーキング・グループにおきましては、国土交通省より近海を操業する中規模漁船の実態調査の結果等の御説明を受け、その際、国土交通省から、今後、操縦面も含めて、小型船舶操縦士のみの乗組みで足りることとすることについて検討を行っていくことになりますとのお話がございました。
 こういった議論を踏まえまして、答申の案文内容につきまして、関係省庁と調整し、令和元年六月六日の答申及び六月二十一日の規制改革実施計画に御指摘の内容が盛り込まれたところでございます。

#66
○舟山康江君 おかしいじゃないですか。最初の閣議決定で、しっかり調査をして、検討して、その検討の結果、在り方についてしっかりと考えていこうと言って、それに基づいてしっかりと検討会が開かれた。そして、検討会を無視する形で、そこで説明、もうそれを無視する形で規制改革推進会議が並行的に何度か行われて、もうこれでやれというような圧力を掛けて、たったの数か月で結論を出しているというのはおかしくないですか。
 私、中身のいい悪いを言っているわけじゃないんですよ。手順としておかしいじゃないですか。じゃ、この検討会何だったんですか。検討しろと言ったのは規制改革推進会議でしょう。それに基づいて検討会を置いて、全く無視して進めているということ、やり方おかしい。こんなものを認めるわけにいかないと思いますけど、いかがでしょうか。

#67
○政府参考人(彦谷直克君) お答え申し上げます。
 規制改革推進会議の推進ワーキング・グループにおいてはフォローアップの議論を複数回行ったところでございまして、最終的には、先ほど申し上げました国土交通省からの実態調査の結果等の御説明を受けた上で、国土交通省、農林水産省と調整の上で答申の取りまとめを行ったところでございます。

#68
○舟山康江君 だから、さっき言ったように恫喝しているんですよ。役所を恫喝する権利なんてあるんですか、この規制改革推進会議に。それで進めさせて無理に押し込んでいるという、こういった状況ですよ。
 しかも、検討会第二回からはなぜか陪席しているんですよね、規制改革推進会議の事務局の方が。そういう圧力の掛け方で、何かもう最初に決めればもうそれが全部行くような、全部そうじゃないですか、規制改革の在り方って。この分野だけじゃないですよ。そういう決め方というのはもう本当にやめていただきたい。私、これ、全ての問題に関わると思います。
 是非、委員長、こういった強引なやり方について、私は、この委員会、本当これは、国土交通省としては、しっかり安全考えて、きちんと議論して、調査して、その結果、場合によっては緩和もあり得たかもしれない、そういう手順を踏んだ上で決めていかないとおかしいということに対して、全部上から、決めたことはやれというような圧力を掛けるこのやり方に対して、私は委員会としても異議申立て等をするべきだと思いますけれども、後ほどお諮りいただきたいと思います。

#69
○委員長(田名部匡代君) 後刻理事会で協議いたします。

#70
○舟山康江君 それで、この議論の経緯の中で、これ海事局長にお聞きしますけれども、何がどのように変わったんでしょうか。つまり、さっき言ったように、二十トンを境として小型、大型ということで、ここで議論になっているのは大型の部類なので当然航海士と機関士と乗り込まなければいけないということだったんですけれども、今回の決定で何がどう変わったんでしょうか。

#71
○政府参考人(大坪新一郎君) 先ほど説明しましたが、第二回検討会において、規制緩和の検討を行うということで検討の趣旨の変更について御説明しました。その後、水産庁と我々とが協力して漁船の実態調査を行いました。
 近海中規模漁船については、それまで小型免許でよかった二十トン未満の小型漁船と、船の大きさ、それからエンジンの型式、そういうことが大きく違いがないということが分かってきました。また、エンジンのトラブルの対処した事例等を見ると、軽微でその場で直したもの、また、戻ってきて、自力で港に戻ってきたもの、そこでメーカーに直してもらってきたもの、こういうものがありまして、あるいは見張りの、仲間の船に引っ張ってもらってきたという例もあります。
 こういう実態を調査してみると、この講習、小型船舶操縦士に対して、追加の講習の受講など一定の安全対策を講じれば規制緩和を行うことも可能ではないかと判断をしたところです。このような趣旨の説明を五月、令和元年五月の規制改革推進会議ワーキング・グループで御説明しました。(発言する者あり)はい、分かりました。
 この変わったところというのは、この小型船舶操縦士一名の乗組みで足りるようにするということの条件において、安全確保のための措置として対象船舶を限定しています。僚船による支援体制の確立、それから適切な見張りを維持するための体制の維持、それから小型免許の操縦士については航海講習、それから機関講習をそれぞれ上乗せで行うと、こういうことによって安全が担保できるのではないかという判断を行ったということであります。

#72
○舟山康江君 もう一度お配りした資料を御覧いただきたいと思いますけど、一番最後のところ、第八回までの議論の整理ということで、実は意見の一致には至っていないんですよ。まあもっとも最初からこんな検討会なんか無視しようと思っていたのかもしれませんけれども、全く結論に至っていない。「本検討会は取りまとめに至りませんでしたが、参考のため、座長が第八回までの議論を整理したもの」だと。なっていないです、結果も出ないのに結論だけがもっと先に出てしまっていると。
 こんなもの、何でもありじゃないですか。誰かが言い出した、誰かが言い出したら、規制改革推進会議が言い出したら、現場が何しようと、きちんと丁寧なプロセスを踏もうとしても、それも無視して全部結論を押し付けるというやり方はもうやめなきゃいけないと思います。
 大臣、このような経緯についてどのようにお考えでしょうか。問題があると思われないでしょうか。

#73
○国務大臣(赤羽一嘉君) 舟山先生のお話聞いていると問題があるんじゃないかなと思いまして確認をさせていただきましたが、一般論というか、私も二十数年間議員やってきて、この規制緩和の問題というのはよくこういうことがある。こういうことがあるというのはちょっと誤解のないように、どこかがこの規制を変えなきゃいけないということを提案される、それに対して既得権益というか、守られている側とそうじゃない側がいるということで、いつも大変激しい議論がなされるところでございます。
 国土交通省の立場としては、多分、ちょっと、最初のときにはじっくり、この従来ある制度についての検討をしっかり進めていこうというようなことで当初の予定があったんだと思うんですけど、この規制改革推進会議というのは、その規制改革をする、リードする役割ですから、もう少しテンポアップしろというようなことが指示があったんだというふうに承知をしております。
 そこで重要なのは、ちょっと先生の意見と違うんですけど、何が大事かというと、やっぱり安全性がどれだけ担保されるかということだと思います。
 今の、ちょっと別の話ですけど、例えば、何だ、タクシー、タクシーの白タクというか、あっ、ライドシェアの話も同じようなことがありますけど、これは安全性が担保できないということで、我々はそれを主張をして、そういう検討がなされているけど前には進めていない状況でございます。
 しかし、この点について言いますと、私がこの先生の資料を見て、局長からも報告いただいていますが、二回目から何がなされてきたかというと、二回目、三回目、四回目の中で実態調査が行っていて、その結果の中間報告がなされ、そして五月八日には実態調査の結果報告がなされている中で、多分、海事局としても、従来の規制に加えて条件付でやるけれども、今局長が述べられたような規制緩和をしても安全性は担保できるだろうということでそうしたことの結論に至ったんだというふうに承知をしております。
 加えて、この検討会の最後、議論が収束しなかったんではないかという御指摘については、検討会の委員って、これ、私は逆にすばらしい構成なんじゃないかと思うんですけど、すごい様々な分野の代表者で出ておりますので、物すごく専門家も入っておると承知しておりますので、これはやっぱり全員が賛成するということはなかなか規制緩和の場合ないので、この中でいろんな議論が積み重ねられて、そして結論が出た場合には、これは必ずしも全員一致じゃなければこれはおかしいんじゃないかというのは、ちょっといささかどうなのかなというふうに思っておりまして。
 今、このプロセスについてとその結論については局長の答弁したとおりでございますが、加えて、私、何が言いたいかというと、この規制緩和はなっているわけでありますけど、国会の先生の御指摘もありますので、この安全性がしっかり担保できるかどうかというのは、これは不断にフォローアップをしていかなければいけないと思っておりますので、そうした姿勢で所管の分野の責任者として取り組んでいきたいと、こう思っておるところでございます。

#74
○舟山康江君 規制緩和は、当然、何かをやろうとしたときには賛成、反対、いろいろありますよ。ですけれども、プロセスが大事だと思うんです。
 今回、問題は、百歩譲って、途中で最初に提示された日程をもう少し前倒ししようということが決まったにしても、全然途中段階でもう決定がなされていると。そして、決定なされた後にまた検討会が続いていて、最終的には意見が一致していないと。
 まさに大臣おっしゃったように、この検討会、相当多岐にわたる方々が参加をして、いろんな意見が出ておりました。大事なのは、ここに乗り組まれる漁業関係者、漁船の従事者の皆さん、皆さんが懸念をしているということ。そして、もう一つは、こういった漁船に乗っている乗組員の方々にアンケートを取られたその結果も、こういう提案さえも知られていない。そして、実際に一人で運航できるかどうか聞くと、七割以上がそれは難しいと、できないと答えているんですね。そして、それを希望するかといっても、ほとんど希望しないと。
 こういった状況がある中で、一方的に緩和をしたい側の意見だけを聞いて、スケジュールを全く無視して検討会の結論が出る前に結論が出ると。これは私おかしいと思います。結果的に、結果的に緩和という方向に行くにしても、しかし途中段階で結果を出して、もうそれで進めろということ、こういうやり方は全く間違っていると思います。
 先ほどの水産ワーキング・グループでのやり取りがもう物語っていますよね。まずは現状を把握してからという説明をしているさなかに横やりが入って止められて、もう変える気がないんだったら説明するなという、こういう姿勢が私はこの問題、ほとんどに言えると思いますよ。規制緩和に関する、中身が全て悪いと言っているわけじゃありません、やり方がおかしいんですよ。そのやり方、そこを見直していただきたいと思いますし、大臣におかれましても、このやっぱりプロセス、どう考えてもおかしいですよね。途中で変わってしまって。
 水産庁にお聞きしますけれども、現場の漁業者、乗組員の方の話はきちっと聞いているんでしょうか。

#75
○政府参考人(黒萩真悟君) お答えいたします。
 今回の乗組基準の見直しにつきましては、現場の漁業関係者からの漁船の安全性や居住性を考えれば、従来どおり、代船時に二十トン以上の中規模漁船を建造したいが、海技士が不足しており、確保が難しくなっていることから乗組基準を是非とも緩和してほしいとのかねてからの要望を受けて検討を行ったものでございます。
 さらに、今回、水産庁担当官が中規模漁船が所属する漁船を訪問いたしまして、本件に関しての御意見を伺ったところ、漁業関係者からは是非とも見直しを行ってほしい旨の要望を受けたところでございます。この漁協を訪問したときには、乗組員の方々もおられたということでございます。

#76
○舟山康江君 今、部長が随分重要な御発言をされました。人手が足りないから緩和をするということ、安全性が確保できたから、できるから緩和をするということと全然違うんじゃないですか。人が足りないから緩和なんですか。そういうところが発端だったんですか。じゃ、この議論、全然前提崩れますよね。
 しかも、今アンケートの話をされましたけれども、これ手元に、乗組員のアンケート、私持っていますよ。この組合の方からもらいました。反対がこれだけ多いという声、聞いていますか。
 確かに、こういった問題、いろいろ賛否両論ありますけれども、いろいろあると思いますよ。でも、人手が足りないから緩和というのは、大臣、全然違う議論だと思いますけど、いかがでしょうか。

#77
○政府参考人(黒萩真悟君) 委員の方から御指摘がございましたアンケートのことでございますけれども、我が方も、今回対象となる五十九隻の中規模漁船に対して、今回の措置が行われた場合、こういった適用を受けたいかと、講習を受けたいかというアンケートを取っておりますが、その中では七割の隻数の方から、講習を受けたい、是非やってほしいという意見を受けております。
 恐らく、委員が今御指摘いただいたのは労働団体からの資料だと思います。我々が五十九隻を対象として調査したことについては、今申し述べたとおりでございます。

#78
○舟山康江君 いずれにしても、これ、私、立法府として本当に大きな問題だと思いますよ。結果じゃないんです、プロセスですよ。規制改革推進会議がやろうと決めたら全部通ってしまうというこのプロセス、この在り方、それはしっかり国会としてもチェックしていかなきゃいけないと思っておりますので、是非、先ほどお願いいたしましたけれども、委員長にお取り計らいいただきたいと思っております。
 さて、続きまして、先ほど清水議員からも質問ございましたけれども、建設キャリアアップシステムについてお伺いしたいと思います。
 昨年の委嘱審査でも指摘させていただきましたけれども、制度導入から一年が経過をいたしましたけれども、これ、技能者の処遇改善という目的にどのぐらい成果が上がったのか、そして、残念ながら、これも、中小規模の建設業界のアンケートによりますと、当初、ここに参加をしようと希望していた希望者よりもこれからこれに取り組もうという希望者が非常に少なくなっていると、こういった現状があるようでありますけれども、この目的達成と今の現状課題について、大臣の認識をお伺いしたいと思います。

#79
○国務大臣(赤羽一嘉君) 建設キャリアアップシステムにつきましては、先ほど清水委員からの御質問でお答えをさせていただきましたが、建設業というのは大変国にとっても重要な産業であるにもかかわらず、現状は3K職場と言われて、若い人たちの入職率が少ない上に定着率が低い、担い手確保というのは大変急務だということでございます。現実的には、四十歳代が賃金のピークになって、その後賃金が下がっていくというような現状があって、その一人一人の技能ですとか経験が適切に評価されていないなどの問題もございました。
 ですから、これまで八度にわたって設計労務単価の引上げを行ったり、社会保険の加入促進、処遇改善進めてきておるところでございますけれども、やはり私は、若者がしっかり定着するためにこの建設キャリアアップシステムというのは大変重要なことだというふうに認識をしておるところでございます。
 他方、これはやっぱり運用を開始してまだ一年経過しようとしているところでございますので、このキャリアアップシステムが一年たって加入率がまだまだ少ないから意味のないものだというふうに決断するというのは、いささかどうかというふうに思っております。
 先ほど清水委員からも御指摘はいただきました、この導入促進、定着のために様々な課題があるということは今日の委員会でも明らかにしていただいたところでございますし、まだ現場の中小企業、建設の中小企業の皆さんからすると、コストを掛けてもそれだけのメリットがあるのかといったような話があるというのは現実だと思っておりますので、そうしたことはしっかりと改善をしながら、これは、でも大義としては進めていくということが非常に大事だということで、一つ一つ改善をしながら着実に進めていきたいと、こう思っておるところでございます。

#80
○舟山康江君 まあ一年目から完璧を目指すということにはならないと思いますけれども、ただ問題は、一年目の目標が八十万人だったのに対して、実績は二十万人ぐらいということで随分少ない。これはつまり、いわゆるキャリアアップシステム自体のいわゆる運営、会計上の運営にも相当大きな支障を来しているんではないかと思うんですね。当然、これ、加入者の加入料とか登録料、そして利用料ということをもって運営していく中で、登録者が少ないということはそれだけ収入が減るということですから、ここも課題ではないのかなと思っております。
 さらに言えば、これ、マイナンバーカードとの連携も検討しているようでありますけれども、果たしてここ、安全性どうなのか。実は、委託をしているところで情報漏えいという問題も発覚をいたしました。私、昨年の質問でも、これ、委託して、外部委託して情報大丈夫なのかということを問いましたけれども、残念ながら建設業振興基金のところで情報漏えいの実態がございました。
 こういった問題もしっかり、これ国を挙げて推進しているとすれば、そこに関してもしっかり監視をしていただきたいということ、これお願いにさせていただきたいと思います。
 最後になりますけれども、災害ハザードマップの全国統一規格についてお伺いいたします。
 これ、昨年の六月の委員会で津波についてお伺いしたときに、前任の石井大臣から、やはり市町村全てで統一することが望ましいとして、昨年四月にも公共団体に周知していただきましたけれども、その後改善されたのか。そして、さらに言えば、津波だけではなくてほかのハザードマップについても、今移動が簡単ですから、自分の自治体と違うところで被災することもありますので、やはり凡例、この表示方法は全て統一するように、周知もいいですけれども、もう少し指導等していただければなと思うんですけど、今の実態とその方法についてお伺いします。

#81
○国務大臣(赤羽一嘉君) 近年の激甚災害、特に水害の実態を見ますと、ハザードマップで指摘されたとおり浸水がなされているといったようなことが明らかでございます。
 このハザードマップをより使いやすく国民の皆様に使っていただく、分かりやすくするということは大変大きな課題でございまして、舟山委員の御質問を受けて、昨年の六月、改めて市町村にハザードマップの表示方法の統一に向けて周知徹底をしたところでございますし、その周知徹底続けているところでございますが、それに加えて、今、国土交通省の中で、横串で、全省挙げて対策本部をつくっておりまして、その中の一つの大きなテーマが、洪水や土砂災害、高潮、それぞれ災害原因別に作成されていますハザードマップを一つのものにして、同一の地図上に重ね合わせた見やすいものをしっかり作って、住民の目線で、住民にとっては高潮だとか洪水だとか土砂災害だとか、一緒のリスクでありますので、そうしたことが一覧性ができて、本当の意味で国民の皆様の命と暮らしを守れるようにしっかりと取り組んでいきたいと、こう考えております。

#82
○委員長(田名部匡代君) 時間ですので、おまとめください。

#83
○舟山康江君 はい。
 どうもありがとうございました。今後とも、地域の安全に向けて、国土交通省の役割は非常に大きいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

#84
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の機会をいただきましてありがとうございます。
 今日は、通告の順序と若干前後いたしますけれども、まず、高齢者の安全運転という観点から御質問させていただきたいと思います。
 高齢者の自動車運転の安全運転、この確保、近年の高齢者による重大な自動車事故の増加という社会的な背景、あるいは制度的にも、数次にわたって道路交通法の改正を契機に、認知症等の高齢者の免許の返納ということが増加をしているというふうに認識をしております。
 確かに、交通事故を減らしていくという観点でいえば、安全運転ができない高齢者には免許を返納いただくしかない、そのことはやむを得ないというふうに考えますが、ただ、交通事故が減少すれば全てが、社会的問題が解決するかというと、そうではないということも目を配っている必要があると思います。つまり、高齢者の足である車がなくなってしまうと、特に過疎地域、中山間地等で、一人で買物にも行けない、また病院にも行けないという、言わば交通弱者に陥ってしまうという課題が一方で生じてしまうわけでございます。
 こうした観点に立ちまして、私の地元愛知県にございます国立長寿医療研究センターでの研究成果、様々ございますけれども、その中で、御高齢の皆さんが自動車運転をしなくなった途端に認知能力が更に低下をしてしまうと、そんな結果も出ておりまして、そういう意味では、いかに安全にこの運転の寿命を延ばしていただくかと、そういった課題があるというふうに認識をしております。
 この運転寿命、つまり高齢者が安全に運転することが可能な期間というふうに定義をしておりますけれども、その延伸のために、今ほど申し上げました長寿医療研究センターが中心になりまして、産官学を連携いたしましての高齢者の安全運転のためのトレーニングプログラムの開発が進められております。そのための運転寿命延伸プロジェクト・コンソーシアムという組織もつくられておりまして、私も参画をさせていただいております。
 先般の補正予算等では、例えば安全サポートカーについて補助金を出していただく、これも大変重要なことでありまして、私の地元愛知県でも、ほぼ全ての市町村がこれに更に上乗せの助成をし、それに県も助成をするということで、こうした意識も高まっております。
 その一方で、車体や自動車の安全性ということとともに、これを運転する運転者の運転能力の維持確保という点も大変重要だと思います。この点、警察庁としても是非協力をしていただきたいと、そのように考えます。
 道路交通法の改正などを契機に高齢者の免許返納が増える一方で、警察庁として高齢者が安全運転を継続できる体制づくりについてどのように評価、認識をされているか、お伺いをいたします。

#85
○政府参考人(高田陽介君) お答え申し上げます。
 高齢運転者が今後ますます増加していく中で、高齢運転者が長く安全運転を継続していただくということは重要であると考えておりまして、このような観点から、ただいま委員から御指摘のございました国立長寿医療研究センターによる運転寿命延伸プロジェクトのような取組は、大変有意義であると考えてございます。
 本プロジェクトにつきましては、今後、これまでの成果を踏まえて本格的に実験が行われることが計画されているというふうにお聞きしておりまして、警察といたしましても、これまでも実験場所となる教習所の紹介を行うなど協力をしてきたところでございますが、高齢運転者に安全な運転を継続していただくためのこうした取組に対し、今後とも協力してまいりたいと考えております。

#86
○里見隆治君 ありがとうございます。是非、協力よろしくお願いいたします。
 こうしたことを踏まえた上で、自動車の在り方について国交省等にお伺いをしてまいりたいと思います。
 様々、自動車といっても多様化をしております。その中で、本日はグリーンスローモビリティー、いわゆるグリスロについてお伺いをしていきたいと思います。
 お手元にも、二ページ目に配付をさせていただいております。グリーンスローモビリティーとは、資料にもございますように、電動により時速二十キロ未満で公道を走る四人乗り以上の、大きさでいうとゴルフカートのような四人乗り、七人乗りのものから、十人乗り、十六人乗りのバスまで様々でございますが、こうしたパブリックモビリティーのことであるという定義でございます。
 二十キロという低速でございますので、今ほど申し上げました高齢者の安全運転という観点でも大変効用が高いというふうに考えますし、また、観光を楽しむ、ゆっくりと観光を楽しむための交通手段としても適している、期待をされているところであります。しかも、元々グリーンということで、電気自動車のCO2の排出量が少ないということで、グリーンである、エコであるという点でも優れている、そうした点で注目を受けているものでございます。
 今国会で提出をされております地域公共交通活性化再生法、この改正法案が提出をされておりますけれども、その法案の中では、地方公共団体による地域公共交通計画、マスタープランの作成を促していこうという趣旨が盛り込まれております。
 この計画の中で位置付けられる様々な公共交通サービス、これも国として、また様々官民の協力の中で選択肢を多く取りそろえていく、そうした体制、環境整備が必要ではないかと考えております。今後の地域それぞれの特性に応じた様々な移動ニーズ、これに細かく対応していく必要があると思います。その際、今のこのグリーンスローモビリティー、こうした今ほど申し上げた特性というのも是非とも選択をいただけるような、そうした推進体制、これは国土交通省と環境省と両省において共管で進めていただいているということでございます。
 まず初めに、国土交通省に、現在の進捗状況、また今後どう進めていかれるか、お伺いをいたします。

#87
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
 国土交通省では、グリーンスローモビリティーの社会実装に向けまして、環境省と連携し取り組んでいるところでございます。
 このモビリティーは、委員御指摘のとおり、環境への負荷が少なく、狭い路地も通行が可能で、高齢者の足の確保や観光客の周遊に資するものでございます。国土交通省では、平成三十年度には五地域、令和元年度には七地域で実証事業を実施しているところでございます。現在、既に全国十三地域で事業化されているところでございます。
 引き続き、令和二年度予算案にも計上させていただいております実証事業等を通じまして、更なるグリーンスローモビリティーの社会実装を広げてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

#88
○里見隆治君 ありがとうございます。
 これは是非進めていただきたいと思いますけれども、昨年の六月に閣議決定をされた成長戦略では、五十の達成目標という非常に志の高い、しかしながら、これは第一歩であるというふうに受け止めておりますが、まだそれは達成をしていないということでございますので、是非ともその推進、強力に進めていただきたいと思います。
 一方で、環境省にもお伺いをしたいと思います。
 環境省としては、これ基本的にはそれぞれの自治体にお取組をいただくということでありますけれども、やはりこのグリーンという点では、環境政策にも資するという点で、例えば、これは一例ですけれども、国立公園で観光ツーリズムの手段として活用いただくというようなことで働きかけをするですとか、環境政策としての位置付けでもっと普及をすることができるんじゃないか。この点、環境省としてどのようにお取組をされているのか、お伺いをいたします。

#89
○副大臣(佐藤ゆかり君) お答えをいたします。
 環境省でも、グリーンスローモビリティーの社会実装に向けて、国土交通省と連携をいたしまして取組をさせていただいているところでございます。
 この取組は、交通をマイカー等から転換をすることでCO2の排出削減につなげるということと同時に、観光振興、それから交通空白地帯の移動手段、あるいは中心市街地の活性化など、様々な地域課題の同時解決を目的としているという理解でおります。今年度からは、グリーンスローモビリティーとIoT技術を組み合わせて様々な地域課題を解決する実証事業を環境省の方でも七地域で実証いたしておりまして、また、グリーンスローモビリティーの導入に対する補助事業も七地域で実施をいたしているところでございます。
 委員御指摘の観光分野でのグリーンスローモビリティーの活用についてでございますが、例えば一つには、今年度、環境省実証事業実施地域でございます広島県尾道市では、リアルタイムに車両の位置情報を把握できるスマートフォンアプリとそれからドライバーによる観光案内を組み合わせたグリーンスローモビリティーの導入によりまして、観光客のマイカー流入による交通渋滞の解消につなげているというところであります。また、二つ目に、既に事業化されております群馬県みなかみ町の谷川岳一ノ倉沢では、国立公園内の交通規制、いわゆるガソリン車が入れないという交通規制区間がございますけれども、ここの区間においてグリーンスローモビリティーがエコツアーに活用されているというところでございます。
 いずれにいたしましても、環境省としまして、令和二年度予算案に引き続き実証事業と補助事業を計上させていただいておりますので、グリーンスローモビリティーの社会実装を推進して、脱炭素化と観光振興など、地域の課題解決の同時達成に向けたイノベーションによる社会変革を進めてまいりたいというふうに考えております。

#90
○里見隆治君 環境省としてのお取組、よろしくお願いいたします。
 先ほど、国交省からは、その実績また進捗状況ということでお伺いをいたしましたけれども、これ、政策として、高齢者の足確保という先ほどの観点含め、また、今後、地域公共交通活性化再生法という審議も待ち受けておりますけれども、その地域交通の維持確保という観点、あるいは、今ほど環境省からもお話がありました観光振興、また環境面の配慮、様々な観点でこのグリーンスローモビリティー、可能性を秘めているものと思いますけれども、国交省としての政策的な意義、また今後の進め方についてお伺いをいたします。

#91
○副大臣(青木一彦君) 先生の御地元でも多くありますが、私もやはり、中山間地抱えている、交通弱者多く抱えている地域を私も地元で持っております。そして、観光地もたくさん抱えております。
 その中で、低速のため近距離を移動するのを大変得意とするグリーンスローモビリティーは、やはり高齢化社会の中で地域での交通の確保や観光資源となるような新たな観光モビリティーの展開など、地域が抱える様々な交通課題の解決と、地域での低炭素型モビリティーの普及を同時に進めれる新たなモビリティーとして期待をされているところでございます。
 国交省といたしましても、環境省と連携を取りながら、引き続きグリーンスローモビリティーの普及を図り、地域が抱える様々な課題の解決に努めてまいりたいと思います。

#92
○里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 次に、自動車事故によりまして、今日配付をしておりますけれども、脳脊髄液減少症を発症した方々への対応という観点でお伺いをしたいと思います。
 御存じの方も多くいらっしゃると思いますけれども、脳脊髄液減少症、これは交通事故などの身体への強い衝撃によって脳脊髄液が漏れ続け、頭痛、目まい、吐き気、思考力低下など、様々な症状が発生する病気でございます。交通事故などとの因果関係が分かりにくいということで、症状が出ても周囲の無理解から怠け病とか精神的なものというような片付けられ方をされて、精神的に苦痛を受けている方も大変多いというふうに伺っております。
 この脳脊髄液減少症が自動車事故によっても発生し得る障害であるという認識がどの程度あるか、これは、昨年、国土交通省においてアンケート調査をしていただいたというふうに伺っております。また、最近では医療関係の学会がこの指針を作成をされまして、国交省としては、こうしたアンケート調査、また学会が作成した指針を踏まえて、一般の方への周知、またこうした自動車事故で審査に当たる保険会社の関係者にもしっかりと周知啓発をしていくというふうに、これはお願いをしているところでございます。
 そのために、周知啓発、また自賠責の後遺障害の審査が適正に行われるように、損保業界あるいは所管官庁の金融庁ともよく連携を取っていただきたいというふうに考えますけれども、この点、国交省としてのお取組、また今後どうするか、お伺いをしたいと思います。

#93
○国務大臣(赤羽一嘉君) 本件につきましては、私自身も公明党の一員として十年以上にわたって患者の皆様と共に支援活動を行ってきたところでございます。今、里見先生も一生懸命やっていただいていると承知をしておりますが。
 この患者の皆さん、一番の悩みというのは、今お話がありましたように、それを認識されない。まず、御自身が原因が分からない。調子が悪い、何かすっきりしない、気力が起きない。なかなか病院でも認知をされない。御本人が分かっても、それを取り巻く会社ですとか周りの方たちがそれを認めようとしない、理解が不十分だということで、様々なお悩みを抱えられております。
 これは交通事故でも起因として起きるケースもありながら、なかなかそうした、事故を受けたことで保険を受けられないみたいなことがありまして、団体の皆様も、この前お会いしたときも周知徹底をよろしくお願いしたいということで、ちょっとこれ同じ資料だと思いますが、交通事故に遭ったときという国交省の、これ大部なんですが、一番後ろ、中身はなかなか見てもらえないかなと思ったわけじゃありませんが、一番後ろに脳脊髄液減少症とはということで詳しく書いておりまして、その中で、国交省の取組として、今、里見委員御指摘のように、保険会社等への通知も行って、しっかりと支払を受けられるような話ですとか、これにとどまらず、しっかり周知徹底というか、こうした症状があるんだということを理解していただくという、患者の皆様に寄り添いながら、国交省としてもしっかりと引き続き取組を進めていきたいと、こう考えております。

#94
○里見隆治君 大臣、ありがとうございます。
 大臣には、今ほどお話がありましたように、患者・家族団体の皆さんが直接様々な状況もお話をさせていただく機会を持ったということで大変喜んでおられましたし、また、その際にも今と同様の大変心強い回答をいただいたということで皆さん期待をされておりますので、是非よろしくお願いいたします。
 それでは、続きまして、ちょっと順番前後いたしますけれども、奄美振興関係についてお伺いをしたいと思います。
 ちょうど一年前、三月でございますが、私自身も本委員会で奄美群島振興特別措置法の改正案の審議で質疑に立たせていただき、年度末で拡充、延長され、間もなく一年が経過をしようとしております。
 私、現在、公明党の奄美ティダ委員会の事務局長を務めております。この一年で三回奄美を訪問いたしまして、奄振法の実施状況など、現地で伺っております。本年一月も、奄美の名瀬市で各群島内の市町村長の方にお集まりをいただいて、その奄振法を受けてのお取組状況を党として委員会を開いて聞いてまいりました。
 あらゆる様々な取組の中で、今日御紹介し、また御協力もお願いしたいのが、鹿児島県大島郡の瀬戸内町という、ちょうど、大島と加計呂麻島という島のちょうど間に入る、海を挟んでの町でございますけれども、そちらでは奄美らしい空き家対策という推進をされております。
 集落を主体として、とはいえ、やはり過疎化が進み、空き家が大変多くなっている、そうした空き家を改修をし、そして改修後の空き家を地域密着型の施設として活用しようというものでございます。これ、中山間地、また離島、他の地域でも同様にお取組をされているものだと思います。具体的には、移住希望者を募って移住体験の住宅として使う、あるいは民泊施設として使われる、そして希望がかなえば、双方マッチングができれば定住、そして集落の活性化につながっていくというものでございます。
 こうした取組は、是非国交省としても応援をいただいて、他の地域でも参考となるような好事例として積み上げていただきたいと、そのように思いますけれども、国土交通省としてどのようにお取り組みいただけるか、よろしくお願いいたします。

#95
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。
 今、委員の方から瀬戸内町の取組について御紹介いただきましたが、こういった事例のように、例えば、市町村や集落が設立した法人が空き家を借り上げて観光客の来訪、滞在の促進、また、産業の振興に寄与する人材の確保、育成などの目的で使用する場合には、台所、浴室等の改修や集落の魅力を伝えるPR活動について奄美群島振興交付金によって支援できるものというふうに考えているところでございます。実際にも、平成三十年度でございますけれども、龍郷町の秋名集落において同様の取組を支援をしているところでございます。
 今御指摘のように、空き家を地域の資源として活用して集落の活性化を図ることは重要な取組であるというふうに考えております。国土交通省といたしましても、地元自治体としっかりと連携しながら、引き続きこうした取組を支援していきたいというふうに考えているところでございます。

#96
○里見隆治君 今のお取組、是非後押しをよろしくお願いいたします。
 一方で、奄美は毎年のように台風の被害に見舞われております。もうこれは、近年のみならず、これもう長年の、そしてもう百年単位にわたる課題であると、そのように認識しておりますけれども、台風発生時に、特に離島の物流ということに関しては、一旦船舶が欠航いたしますと、生鮮食料品や生活必需品が不足して日常生活に支障を来すだとか、農作物の出荷ができずに劣化し、生産の減少につながる、そうした被害を受けられるということでございます。
 こうした観点で、国交省としても様々な多面的な支援をいただきたいと思いますけれども、国交省としてのお取組を御質問したいと思います。

#97
○副大臣(青木一彦君) お答えいたします。
 奄美群島は台風の通り道という厳しい自然条件下にあり、災害時には物流が途絶えるおそれがあることなどから、ハード、ソフトの両面からしっかりと対策を行うことが重要と考えております。台風による被害が発生した場合には、捜索救助活動に支障のない範囲で、自治体からの要請等に基づき、巡視船による非常物資の搬送や給水等の可能な生活支援を実施しております。
 また、名瀬港における防波堤や岸壁の改良、和泊港における防波堤の延伸など、離島航路の就航率の向上や人流、物流の安全確保のための港湾整備を推進しております。
 さらに、奄美群島振興交付金を活用した支援策として、これまでも備蓄倉庫等の整備を行ってまいりましたが、委員から御指摘の代替輸送や冷蔵・冷凍庫施設整備への支援につきましても、これ地元の自治体の皆さんの御要望を踏まえ、適切に対応をしてまいりたいと思います。
 引き続き、台風発生時の物流の確保といった奄美群島等の離島における生活の利便性の向上や産業活動の維持に資する取組を進めてまいります。

#98
○里見隆治君 もう時間が間もなく迫っておりますので、最後、大臣にお伺いをしたいと思います。
 奄美の皆さん、毎年の台風で大変御苦労をされております。また、奄振法、非常に快く受け止めて、いろんな事業取り組んでおられます。是非、大臣にも奄美にも行っていただいて、こうした振興法の施行状況も見ていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#99
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私が住んでいる神戸含め阪神間は、奄美の出身の方たくさんいらっしゃっておりまして、実は私の地元政策秘書も御両親が徳之島出身でございます。そうした意味で大変近しい関係でありますが、ですから、私は、沖縄とともに、奄美は観光の大変可能性があるというふうに思っておりますが、現状、残念ながら、飛行機代が沖縄と比べると相当割高になっていて、なかなかその辺ちょっと不利な状況がありますが、昨年からLCCも飛ぶようになって航空運賃も随分低減になっておりまして、人数も増えているようでありますので、しっかり、奄美諸島もこれからの日本の観光戦略の大きな一つの大事な拠点と考え、かつ、離島であることにおける、今御答弁ありましたけれども、不便なところはしっかり国交省として責任持って対応していきたいと、こう考えております。
 チャンスがあれば、是非一度、今、災害、災害続きで、コロナ対策が落ち着いたら行かせていただきたいと思います。

#100
○里見隆治君 是非、早く奄美にも訪れていただきたい、そのことを最後お願いしまして、終わります。
 ありがとうございました。

#101
○委員長(田名部匡代君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時八分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#102
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、令和二年度総予算の委嘱審査を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#103
○室井邦彦君 日本維新の会の室井でございます。
 今日は私、北海道のこのウポポイの件について触れさせていただきたいと思っております。
 まず、このウポポイの来場者数ということで、これ去年だったかな、いろいろと計画をこの委員会でも、大臣所信の中でも、またいろいろとお聞きしたんですけれども、目標年間百万人という、少し私もその数字を見て腰が引けたんですけれども、かなりの予算も、二百億近い予算も費やして、非常に国土交通省、またあらゆる行政が力を入れているんだなと、こういう思いで私も楽しみにしながら、その当時はこの新型コロナの感染症がまだ話題に上がっていないというか、そういう問題がなかったと思っているんですね。今、こういう状況になって事態が変わってきたと、非常に危惧しているところでありまして、やる以上は何としてでも成功させなくちゃいけないと、こんな思いで質問をさせていただきたいと思っております。
 そもそも、このウポポイ、民族共生象徴空間という表現を一方ではされておりますが、このオリンピックに先立ちまして、四月の二十四日ってもう間もなくなんですが、一般公開することになっておるというように、もうこの一般公開の方法をどのように行われるのか、私も理解はしておりませんし、説明も具体的には聞いておりませんが、鈴木北海道知事、若いリーダーシップを持った方が、一番最初に北海道、非常事態宣言を行ったり、非常に活発に動いておられるんですけれども、その間の整合性というか、調整が取れているかどうかという心配をしております。
 そこで、今、国交省として、内面的にも外面的にもどのように御苦労されて取り組んでおられるのか、その一部でも聞かせていただければと思っております。

#104
○政府参考人(水島徹治君) お答えいたします。
 民族共生象徴空間、ウポポイでございますけれども、アイヌ文化の復興等に関するナショナルセンターとして、アイヌの歴史、文化等に関する国民各層の幅広い理解の促進の拠点、そして将来へ向けてアイヌ文化の継承及び新たなアイヌ文化の創造、発展につなげるための拠点となるよう、本年四月二十四日の一般公開に向けて整備を進めているものでございます。
 したがいまして、ウポポイにより多くの方々に御来場いただくことは、アイヌの歴史文化等に関し国民各層の幅広い理解促進を図るためには重要であり、年間来場者数目標を百万人としているところでございます。このため、現在、魅力あるプログラムの提供、交通アクセス向上などの周辺環境整備、ウポポイの魅力発信に向けたPR展開等に取り組んでおるところでございます。
 まず、魅力あるプログラムの提供につきましては、例えば体験交流ホールにおける伝統芸能の上演や体験、そして体験学習館における食文化体験やVRによる映像体験など、繰り返し御来場いただけるような多様なプログラム、多彩な展示を提供していきたいというふうに考えております。
 次に、交通アクセス向上などの周辺環境整備につきましては、国道三十六号白老拡幅を始めとした道路整備や、JR白老駅の特急停車本数の増加等により、来場者の利便性向上を図ってまいります。
 さらに、ウポポイの魅力発信に向けたPR展開につきましては、現在、ウポポイの認知度向上に向け、旅行ガイドブックへの掲載ですとか、国内航空会社の機内誌への掲載を始め様々な活動に取り組んでいるところでございますけれども、新型コロナウイルスの状況が落ち着き次第、関係省庁と連携して、間髪入れずに反転攻勢に転じまして、国内はもとより、多くの外国人の方々にも御訪問いただけるよう、より積極的なPR活動を展開していきたいというふうに考えておるところでございます。
 こうした取組を通じまして、年間来場者数百万人を目指し、そして、アイヌの歴史、文化等に関し、国民各層の幅広い理解促進を図ってまいりたいというふうに考えております。

#105
○室井邦彦君 私、勉強不足というか、理解不足なんだろうけれども、この今ささやかれているのは、オリンピックが行われるかどうか分からないなというような、こういう言葉使いたくないんだけれども、何が何でも日本でやるんだという気持ちで皆さん方も取り組んでおられると思うんですけれども、こういう質問は、この五輪の大会と、オリンピックとこれとは切り離すというような考え方もできるの。ちょっとその辺差し支えなければ、聞かせてもらえたら、よろしい。

#106
○政府参考人(水島徹治君) お答えいたします。
 五輪とは関連しないというふうに考えております、現在のところは。

#107
○室井邦彦君 その辺が私、ちょっとよく理解できなかったところでありましたので、そういうことでしたら、またしっかりと腰を据えて進めていかなくちゃいけないですし、特に、こういう人権の問題、こういうアイヌの問題でありますから、文科省との、学生の皆さん方に来ていただいて勉強、誤解のないような教育をしていただくのか、そっちの方面も間違わずにしっかりと調整しながら進めていただかないと。百万人というのは半端な数じゃないのでね。九州の方が北海道へというと、なかなか学生がそういうことを、交通費は、教育委員会が、学校が、文科が取り組むのかどうか。その点も失敗のないように、ひとつよろしく励んでください。また、我々もできる限りの御協力はさせていただきたいと思っています。
 続きまして、日本の国はもう世界に冠たる自然災害大国ということで、こうして話を、委員会をしている間にも首都直下地震が起きるという可能性を表現してもおかしくないような日本の国の中で、私が非常に心配しているのは、このまちづくりの中で国際都市として国際競争力に打ち勝つことができるのか。シンガポールとか中国はすごい発展をしていっておると。日本の国も、まちづくりは、国土交通省も、あらゆる業界も、東京都も考えながら、マッチングしながら進めていっていただいているんですけれども、この平成十三年以降、都市再生本部の設置、都市再生プロジェクトの推進、都市再生特別措置法の制定、同法に基づく支援措置等、都市再生の推進を通じてこの大規模都市開発のプロジェクトが展開をされているわけでありますが、今現在、この日本の都市づくりにおいて、日本の都市は国際競争力としてどの程度評価されているのか、その点をまず聞かせてください。

#108
○国務大臣(赤羽一嘉君) 我が国の現状は、少子高齢化が進み、人口減少が進んでいる。そうした中で、世界を見渡しますと、グローバルな都市間競争が大変激化しているということでございます。
 そうした状況で、日本の大都市につきましても、国際ビジネスの環境整備ですとか、生活環境などの向上を図るですとか、また防災力を高める、こうしたことを進めながら、海外からの人材、企業、投資を呼び込めるように国際競争力を付けるようにしなければいけないと、大変大きな課題だというふうに認識をしております。
 このため、平成十四年に都市再生特別措置法に基づきまして都市再生緊急整備地域を指定しまして、規制緩和、また金融税制支援によりまして、大規模で環境や防災性に配慮したオフィスビル等を整備する、また外国語対応の医療施設等も導入するといった民間都市開発プロジェクトを推進するとともに、道路や鉄道施設などの民間都市開発の基盤となるインフラの整備に重点的な支援を行うこととして、競争力強化、努めてまいりました。
 政府の目標は、この平成二十五年六月に閣議決定をされました日本再興戦略におきまして、二〇二〇年までに世界の都市総合力ランキングで東京が三位以内に入ることということを政府の目標として掲げ、取り組んでまいりましたが、二〇一六年には東京のランキングが当時の四位から三位に上昇し、以後も三位を維持しているところでございます。今後、東京のみならず、他の大きな都市の国際競争力も強化していくことが課題というふうに考えております。
 以上です。

#109
○室井邦彦君 世界三位という位置付けですか、それは何を基準にされて言われたのか。私もそこは質問の中であれしておりませんので、通告しておりませんから。
 私、これ古い資料なんですが、これ、出典はミュンヘン再保険会社のレポートなんですが、この世界大都市の自然災害のリスク指数ということで数値が出ているんですが、一番が東京、二番が横浜、そして引き続いてサンフランシスコ、ロサンゼルス、その次に大阪、神戸、京都と。非常に、もう抜群にというか、他市を、これ満点というか一番きついのがこれ一〇〇〇という指数なんですが、東京、横浜は七一〇で断トツです。サンフランシスコが一六七、ロサンゼルスが一〇〇、大阪、神戸、京都が九二、あと、ニューヨークとかロンドンとか三〇とか四二。まあ、また必要でしたらこれをお渡ししますけれども。
 一方では、災害大国日本というか、そういう数字も出ておりますので、やはり大臣がおっしゃったように、最終的に世界中から企業人や投資家が、呼び込む必要のある魅力あるまちづくり、こういうまちづくりを進めていかないと日本の国の発展はない、そう思っておりますので、ひとつその方も十分に御検討いただいて、お願いを進めていただきたい、このように期待をしております。よろしくお願い申し上げます。
 最後の質問になりますが、これも三日ほど前、四日ほど前に、ちょっと報道の場面をちらっと見たんですが、そのことで、このバブルのときはどんどんどんどんビルとか橋梁とかすばらしいものを建築して、今度はそれをメンテナンスをしながら、また四十年、五十年たって建て替え、造り替えという、こういう問題に至っているわけでありますが。
 そこで、一番私も危惧するのは、リニアモーターカーも、あれもアルプスをぶち抜いてトンネルを造りますから、建築の土砂、要するに建設発生土、もうこれがどのように有効利用されているのか、どのように有効利用率が高いのか、その辺がすごく、ちょっと心配、不安になっておりまして、何と一年間に一億四千立方メートルという途方な残土、建設発生土が出ているというようなことが報道をされていたんです。その辺のこと、その六割近くが、行き場がなく住宅地や山に捨てられている状態だという、そういう報道をされていたんですが、それは事実なのかどうなのか。
 今後の十年先、二十年先、まあ五十年先は無理でも、十年、二十年先ぐらいのそういう公共事業の計画、民間の大規模プロジェクトとか、あらゆるものを総合的に計算されたらどのような結果というか、今現状、どのようになっているのか、ちょっとお聞かせ願えませんか。分かる範囲で結構です。

#110
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
 建設発生土に関しましての現状に関しましての御質問をいただきました。
 平成三十年度を対象といたしました建設副産物実態調査によれば、建設発生土の一年間の発生量は約二・九億立米となっており、これは東京ドームの約二百三十個分に相当いたします。このうち有効利用された建設発生土は約二・三億立米、東京ドーム約百九十個分となっております。
 建設発生土の有効利用率は全体で七九・八%となっており、工事種別で見ると、公共土木工事では八二・一%、民間土木工事では七八・五%となっております。経年で見ると、全体の有効率は直近十年間で約八%上昇していることから、建設発生土の有効利用が着実に進んできていると考えているところでございます。
 しかしながら、一方、委員御指摘のように、建設発生土が有効されず不適切に取り扱われるなど、問題が発生しているとの報道等があることも承知しているところでございます。
 国土交通省では、これらの状況を踏まえつつ、まずは建設発生土を工事間で有効利用することが重要と考え、地方整備局と地方自治体等が情報交換を行い、公共工事の間で有効利用を促進しているところでございます。さらに、このような公共工事の有効利用に加えまして、更なる建設発生土の有効利用を図ることを目的といたしまして、現在、民間工事と公共工事の間で建設発生土に関します情報交換を行う建設発生土の官民有効利用マッチングシステムの試行を開始し、利用の促進に努めているところでございます。
 今後もこれらの取組を実施いたしまして、更なる建設発生土の有効活用を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

#111
○室井邦彦君 よろしくお願いします。
 時間ですので、終わります。

#112
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 新型コロナウイルスの観光業への影響、とりわけ宿泊業を念頭に質問させていただきたいというふうに思います。
 質問飛ばしましたり、通告と順番変わりますけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 まず、観光庁にお伺いをしますけれども、先日発表された第二弾の対策の中では観光業に対してどんな支援策を盛り込んでいるのか、簡潔にポイントを御説明ください。

#113
○政府参考人(田端浩君) お答えいたします。
 観光業に関する支援策としましては、まず、大変厳しい状況に置かれています観光関係事業者が事業を継続できるように、雇用調整助成金の特例措置の拡大や、セーフティーネット保証とは更に別枠で全国、全業種を対象としました保証制度の創設、特別貸付制度の創設などの措置を講じております。
 また、新型コロナウイルスに対する日本の取組や国内観光施設の開業状況などを海外に正確に発信をすべく、これはJNTOのホームページやSNSなどによる情報発信を行うこととしています。
 さらに、感染防止に取り組む期間を積極的な助走期間として位置付けまして、将来の反転攻勢のための基盤の整備、このために、地域ごとの観光資源を生かした魅力的な旅行コンテンツの造成、また、多言語表示あるいはバリアフリー化といった外国人のための受入れ環境整備などを推進するための支援策を盛り込んでおります。

#114
○武田良介君 前段の雇調金だとかセーフティーネット保証の話はありましたけれども、とりわけ後段のところになりますと、やはりこれはそのインバウンド対策としてのキャッシュレス化だとか施設のバリアフリー化といった設備投資になっております。比較的資力のある事業者はこれを使うこともできるかもしれないというふうに思いますけれども、使えない事業者もたくさんいらっしゃるということであります。この第二弾が現場の声に応えるものになっているのかどうかということが最大の問題だと思います。
 私、長野県の阿智村にあります昼神温泉というところに行ってまいりました。是非、大臣にも私が聞いてきた実態、声、聞いていただきたいと思うんですけれども。
 小規模な事業者は予約がキャンセルになることで設備投資どころか目の前の一週間をどう乗り切ろうかという思いなんだと、宿泊がなければ手元に現金がなくなってしまう、しかし従業員の雇用を守らなければならないと、非常に切迫した訴えでありました。
 観光庁に二つ確認したいと思います。
 まず、その小規模事業者が全国にどれだけあるだろうかということを考えるわけですが、宿泊旅行統計調査では全国の宿泊業者の数、小規模事業者の数、どうなっているでしょうか。

#115
○政府参考人(田端浩君) 観光庁では、宿泊事業者の事業者数の規模ごとに宿泊旅行の実態を把握するということを目的としまして、今御指摘ございました宿泊旅行統計調査をこれ毎月実施をしております。
 この施設数でございますけど、平成三十年十二月現在で五万四千三百四施設であります。そのうち、委員御質問ありました従業員数三十人未満の施設ということでいたしますと、十人未満の施設がまず四万一千五百九十七人、十人以上三十人未満、ここが七千四百十六施設となっております。

#116
○武田良介君 今御答弁いただいたものを資料にして付けております。
 全体の規模感として見ますと、七六%が従業員ゼロから九、三十人未満を含めれば九割にもなっているということでありました。
 観光庁にもう一つお伺いをしておきます。宿泊予約のキャンセル状況について、御報告いただけますでしょうか。

#117
○政府参考人(田端浩君) キャンセルの状況でございます。
 今宿泊業は大変影響を受けておりまして、日本旅館協会の二月末時点での調査結果によりますと、三月から五月までの予約数、これが、宿泊キャンセル又は旅行控えをしておりますので、前年同期と比べて約四割減少ということでございます。また、先般、この水際対策、抜本的強化をするということでございますから、更に状況は厳しくなっていると認識をしています。

#118
○武田良介君 大変減っているということでありました。
 私も、ほかにもないのかなということで調べてみまして、資料の二に付けておりますけれども、三月五日の未来投資会議の資料というのでこういうのも出ておりました。これ見ますと、とりわけ日本人の国内旅行のところが大きく減っている、減少が、キャンセルが出ているという状況を見れるかなというふうに思います。
 長野県の阿智村、先ほどの阿智村ですが、村として次のような支援策を三月六日の日にプレスリリースをしております。
 一つ、村内事業者の経営支援として利子補給を拡充する。二つ、相談窓口の設置。三つ、昼神温泉の宿泊事業者に対し、温泉使用料六か月分の納付を免除。四つ、特別誘客対策として、新型コロナウイルス感染拡大の終息局面を見極めながら誘客キャンペーンを行うということで、宿泊助成は割引クーポン五千円を二千人分と。五つ目にして、商工業、農業も含めて支援を今後検討していくというものでありました。村の財政支出があるものは、利子補給、それから温泉使用料の免除、宿泊助成ということで、関連費用は合計で三千九百万円ということでありました。
 そこで、大臣にお伺いをしたいというふうに思うんですけれども、既に市町村がこうやって始めている支援策に対して、国としても、例えば財政面、こういった面も含めて支援をしていただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

#119
○国務大臣(赤羽一嘉君) 何度か御答弁をさせていただいておりますが、観光産業というのは、旅行業、宿泊業のみならず、関連の貸切りバスですとかハイヤー、タクシー、また地元での飲食業、物品業と、大変裾野が広くて、恐らく地域によっては、その観光地が潰れるということはイコール地方の経済そのものが駄目になると。
 今お示しいただきましたところの話もそうですし、私が知る限りでは、山梨県の笛吹市だったと思いますが、石和温泉のあるところなんかも同様なところで、それはやっぱり地域を守るということで、地方自治体がやっていただくというのは大変評価すべきものだと思いますし、そのことについての、これちょっと所掌が多分総務大臣になるかと思いますが、そうしたことも国として、これから第三弾、第四弾の、定かでありませんけど、次なる支援策についてはそうしたことも視野に入れながら、しっかりと支えていかなければいけないのではないかと。
 ただ、私、所管ではありませんので、そうしたことは政府の中で、私からの観光業を守るという観点から意見を申し上げていきたいと思っております。

#120
○武田良介君 自治体の取組を評価するという話、また、第三弾、第四弾、まあ定かではないけれども、次なる手という話もありました。
 なぜ阿智村が特別対策を打ち出したかということなんですけれども、助走期間、そのうちに経営が立ち行かなくなってしまうという、そういう声があるから村は手を打っているということでありました。
 その温泉使用料の免除というのは感染拡大というふうにはなりません。もちろんですけれども、なりません。
 それから、特別誘客対策というのも、確かに村の課長さんも悩んだと言っておりました。行政全体としては自粛と言いながら喚起するわけですから、矛盾しないだろうか、あるいはもちろん感染拡大しないだろうか。しかし一方で、やはり地方の小規模な旅館ほど、イベント自粛だとか、小中学校など一斉休業ということで、一気に窮地に立たされている。今、手元に資金がなければ潰れてしまうという、今まで味わったことのない危機感とおっしゃっておりましたけれども、すぐにお客さんが来てくれる対策を検討した、それが特別誘客対策だということでありました。
 これも何の配慮もなくやっているわけではもちろんありませんで、対象は村民だとか村内に事業所を持っている村内企業の従業員ですとか、そういったところに限っておりますし、もちろん各旅館に感染対策を徹底して、安心で、楽しんでいただける昼神温泉というのを大いにアピールしていこうということもおっしゃっておりました。
 そこで、重ねて大臣に見解を問いたいと思いますけれども、阿智村で始めているような、インバウンドだけではなくて、国内の需要、まあ村内といいますか、これを喚起する対策が必要ではないかというふうに思うんです。先ほど、第三弾、四弾ということもありましたが、その助走期間が終わって間髪入れずにということではなくて、もう今直ちに事業者を直接支援するような、そういう必要があるんじゃないだろうかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

#121
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私も地元が有馬温泉のあるところでございますし、城崎温泉も知り合いもたくさんいるので聞いておりまして、ちょっと違うんですけど、キャンセルというのは多分二月ぐらいで収まって、三月以降は予約が入らない、予約がゼロだということで、ですから、キャンセルに対する対価ということよりも違う補償が必要だとか、私が聞いた話では、これちょっと、市に対する、国税じゃないのでなかなかこれも言いにくいんですけど、入湯税ですとか固定資産税、事業所税みたいなものを何とかならないかというようなお話があったり、あとは、小規模、中小規模のところはもちろん体力がないので厳しいという御指摘もそうなんですが、中堅どころ、団体客を専用にしているようなところというのも結構大変で、その部分がキャンセル、なくなっているということと、まあすごく卑近な話なんですけど、部屋数が多いところですと、例えばテレビは全部入れているのでNHKの受信料は全部払わなきゃいけないとか、こうしたことというのは何とかならないかみたいな話は様々伺っております。
 ですから、これ、なかなか、国で何が効果があるのかということを、何というか、適切に、効率的に打っていかなければいけないと思いますが、今言われていることは、環境が収まってから考えるというのではなくて、今からもうずっと全国の運輸局に特別相談窓口を設置しながら、いわゆるプッシュ型でヒアリングもしておりますので、それぞれの地域特性に合った一番効果的な支援策というのを講じながら、今からもう仕込みをしていくとの指示をしておりますので、そうした対策は万全の対策を取っていきたいと思っております。

#122
○武田良介君 迅速な対応を重ねて求めたいというふうに思います。
 厚生労働省に雇用調整助成金について伺いたいというふうに思います。
 宿泊業を始めとした第三次産業では、この雇用調整助成金、使いにくいという声が私の事務所にも届いておりますけれども、そういった実態、どのように把握されているでしょうか。

#123
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 雇用調整助成金につきましては、事業主の皆様の負担を軽減する観点から、通常であれば休業を実施する前に添付書類を添えて計画届を出していただくという仕組みでございますが、五月三十一日までの間は休業等計画届の事後提出を認めるですとか、それから添付書類につきましても、今回必要最小限のものに絞り込むといった簡素化に努めているところでございます。
 宿泊業、サービス業を始め様々な業界の方に使っていただけるよう、今後とも丁寧な説明と更なる簡素化にも努めてまいりたいと考えております。

#124
○武田良介君 特例使うことで雇用調整助成金活用できるならばそれでいいんだと思うんですが、私、聞いている現場の声はもう少しリアルでありまして、先ほどの昼神温泉の旅館から寄せられた相談であります。
 そのまま紹介しますが、昨日、これは三月十六日の月曜日になります、この助成金を受けるためにハローワークの担当者を訪ねました。そこで聞いた話はちょっと驚きの内容でした。この助成金の申請は、第三次産業、特にサービス業などの皆さんには大変ハードルが高く、今まで域内で利用されたことはないと。理由として、雇用保険に加入していない非正規のバイトなどは対象にならないこと、事前に従業員と休業協定、休業計画などを立てて提出しなければならないが、一般の企業と違い休日が決まっていないため計画が立てにくい、従業員の出勤形態も接客業のため時間や休日がふぞろいで、助成金の対象として許可するには難しいと。今答弁にも計画届の事後提出を認めるという話があったんですが、それはもちろん徹底していただきたいと思いますけれども、そもそもその計画立てにくいという話なんです。
 今日は政務官にも来ていただいております。雇用調整助成金の支援の枠にはまらない、はじき出されてしまっている方たちもいらっしゃると思います。緊急事態宣言を発出している北海道以外だと、雇用保険の対象にならず働いている方に対しての補償はないと、受けられないということになるわけですけれども、この雇調金の中でも非正規の方も対象にしていくべきではないだろうかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

#125
○大臣政務官(自見はなこ君) お答えをいたします。
 北海道においては新型コロナウイルス感染症患者が他の地域に比べて多数かつ集中的に発生をしておりまして、感染拡大防止のために知事自ら住民、企業の活動自粛を求める旨の宣言が出されていることは皆様御承知のとおりであります。
 こうした知事による宣言を受けて他の地域にも増して事業活動が抑制されることが見込まれるため、雇用調整助成金の更なる特例として、その地域においては雇用保険被保険者とならない週二十時間未満の非正規雇用労働者に係る休業についても助成対象としたことでございます。今後、北海道と同じような地域が現れた場合には同様の取扱いを実施していくことと考えております。
 なお、小学校等の休業等に伴い職場を休まざるを得なくなった全国の方々に対しては、雇用保険被保険者とならない労働者を含め、休暇中に支払った賃金相当額の全額を支給する新たな助成金を創設したところであり、本日より申請を開始したところでございます。

#126
○武田良介君 時間なので終わりにしたいと思いますけれども、午前中の質疑の中でも、赤羽大臣の方からも、簡易化、迅速化ということのお話の流れの中で、北海道縛りについても大変大きな、たくさんの声を聞いていると、政府部内でもという御答弁もありました。是非、この点では、国交省もよく宿泊業者、それ以外のバス、タクシーも含めて、そのほかの産業も含めてですけれども、しっかり声を聞いていただいて、迅速な対応を取っていただけますように心からお願いを申し上げます。
 質問を終わります。

#127
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。会派を代表して質問いたします。
 今日は、前回、視覚障害者の駅のホームからの転落事故の防止について質問がまだ終わっていませんでしたので、再度質問させていただきます。
 国交省が作成した公共交通事業者に向けた接遇ガイドラインでは、ホームドア又は可動式ホーム柵が設けられていない場合には、視覚障害者誘導用ブロックの外側となる線路側を歩いていないか、転落の危険がないか安全を確かめる。また、いつもの移動なので手伝っていただく必要はありませんなどと支援を断る場合もあるが、安全確認が必要。見守って、危険がある際には声を掛け、安全なところまで誘導するとの記載があり、見守りは転落防止に最も重要であることが示されています。
 しかし、資料一を御覧いただくと分かるとおり、多くの駅が現在急速に人員の削減のため無人化を進めており、多くの視覚障害者の人たちが駅を利用する際、安心して駅を利用できなくて困っています。
 接遇ガイドラインでは見守りが必要であると書いてありますが、各駅では人員削減による無人化を推進してしまっています。このような矛盾した状況は、特に視覚障害者が駅を利用する際にはとても危険です。
 この状況を国交省はどうお考えでしょうか。

#128
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘の接遇ガイドラインでございますけれども、これは平成三十年に国土交通省において策定したものでございまして、その目的は、交通事業者が職員への教育訓練を行うに当たりまして、利用者の方々の利便性、安全性の確保のために実施することが望ましい事項について具体的な目安を示すことにあります。
 委員御指摘の見守りという点でございますけれども、これはこのガイドラインの中で見守るという言葉が確かに記述がございまして、これは視覚障害者を接遇する際の留意点として、支援の必要はないというふうに御本人から言われた場合においても、安全かどうかをできる限り見守ると書かれております。
 これは、一般論といたしまして、鉄道の係員が困っておられる様子の視覚障害者の方に気付いた際には、支援の必要はないというふうにその視覚障害者の方から言われた場合においても、可能な限り見守るんだという接遇の基本方法を示したものであるということでございます。
 一方で、委員御指摘のとおり、鉄道事業者において、利用者が少ないということでどうしても駅を無人化してしまうということもあるわけでございますけれども、その場合であっても、障害者の方々の利用実態を踏まえた上で、ITを活用した遠隔監視による見守りでございますとか、あるいはスタッフによる各駅の巡回でございますとか、あるいはほかの駅からの介助要員の派遣体制の整備などの対応を行っているところでございます。
 国土交通省といたしましては、鉄道事業者において、利用実態を踏まえた上で視覚障害者の方々の安全、安心の確保にきっちりと対応していけるように、鉄道事業者に対して引き続き指導してまいります。

#129
○木村英子君 国交省としては様々な対策を障害者の方にしていただいているというところは分かりますけれども、もう一つ、転落というのは予想されるものではないので、ITによる遠隔監視をしていても突然の転落事故が起こった場合、その駅員の方はどうやって転落してしまった人を助けられるのでしょうか、教えてください。

#130
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 先生御指摘のとおり、転落は確かに予想されるものではございません。ITを活用した遠隔監視による見守りについてのお尋ねがございましたけれども、先進的な遠隔監視のシステムの場合ですと、駅のホームなどに設置をした監視カメラを通じまして、管理駅において、これは人がいる管理駅においてその専門の監視要員が常時無人駅のホームの状況を監視するような仕組みとなっております。
 このようなシステムを用いている場合には、その予測せざる転落事故が起こった場合には、監視要員が即座に列車運行指令に連絡をいたしまして、列車の運行を止めるとともに、現場へ係員を急行させて直ちに落ちた方を救助することとなっております。また、その監視要員が事前に危険を認めた場合には、ホーム上の利用者の方に対して遠隔で注意喚起放送を行って転落を未然に防止するというふうなことになっております。
 こういった取組に関しましては、鉄道事業者においては転落発生時の対応ということでマニュアルを定めるとともに、転落を想定した訓練も実施しておるということでございまして、そのような対応をすることによって転落した人を助けようという取組をしておるところでございます。

#131
○木村英子君 ですが、例えば、ガイドラインの中では、声を掛けて断られても見守るというほど、結構、その当事者に添ってそばにいて見守るというのを書かれているんですけれども、実際に障害を持っている人って視覚障害者だけではないので、様々な人が、そばにいてのその声掛けや、あるいは肩を貸すとか腕を貸すというような介助などの直接的なコミュニケーションというものが必要なんですね。それがないと交通機関を使えないという状況がありますので、ハードの面のバリアフリーはまだまだ十分ではなくて、ホーム上に誰もいない状態というのは安心して駅を利用することができないし、そもそも駅を利用すること自体控えてしまうという意見が多数寄せられています。視覚障害者の人たちが危険を感じることなく駅を利用するためにも、駅員が常駐しての見守りが必要だと思います。
 次に、介助員の派遣体制について質問させていただきますが、駅によっては前日までの申出が必要と言われております。そもそも、駅の利用に際して健常者には付さない条件を障害者の人に付けるのは、障害者差別解消法の合理的配慮に欠けると思いますが、それについてお答えをお願いいたします。

#132
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 障害者の方が駅を利用される際に事前の連絡が必要とされているんじゃないか、また、それが障害者差別解消法などに照らして問題はないのかという御指摘だというふうに理解をいたしました。
 まず、駅を利用していただく際の事前連絡でございますけれども、係員による介助が必要な利用者の方が駅を御利用される際に、鉄道事業者におきましては、仮に事前の御連絡がない場合であっても可能な限り介助要員の派遣などの対応をしているところでございます。ただ、その場合には介助要員が派遣されるまでお待ちいただくこととどうしてもなってしまうものですから、待ち時間を減らして円滑に御利用いただくために事前の御連絡をしていただくという御協力をお願いしているところでございます。
 鉄道を障害のある方に御利用していただく場合におきましても、障害のある方とない方の取扱いを可能な限り同様なものとして、障害者の方に御不便なく鉄道を利用していただくようにするということは大変重要なことだというふうに私どもも思っておりまして、障害者差別解消法においても、事業者に対しまして合理的な配慮の努力義務が求められているということだというふうに理解をしております。
 こういった法の趣旨も踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。

#133
○木村英子君 ちょっと大臣にお伺いする質問を言い忘れてしまいましたので。
 障害者の方が安全に公共交通機関を使う権利というものが保障されていると思います。しかし、いろいろなバリアによってなかなか難しい現状にありますが、鉄道においても安全を確保するために、見守り人員の配置を国の責任で保障できる法整備を検討していただけるようにお願いしたいのですが、大臣にお答えをお願いいたします。

#134
○国務大臣(赤羽一嘉君) バリアフリー政策というのは、私かねがね申し上げていますように、福祉政策ではなくて当然なすべき政策として考えていかないと、それはなかなか進捗してこないという信念で取り組んでまいりました。
 それはそうなんですが、しかし、他方、現状と目指すべき目標というのはやっぱり乖離があって、そこを埋めるのはやっぱり時間が掛かるというのも現実でありますので、一歩一歩進めていかなければいけないと承知をしております。
 先ほど、無人の駅についても全ての駅に見守りをする係員が常駐していれば、障害を持たれている方が鉄道を利用する際に安心だというのはまさにそのとおりだというふうに思っておりますが、現実、今見ますと、全国で駅が九千四百六十四駅ありますが、無人駅は実に四千四百七十八駅、四七・三%なんですね。ここをいきなり全部有人化しようというのは、これはそんな簡単な話ではないと思います。
 ただ他方、ちょっと、先ほども質問聞いていましたが、都心の、資料に配られております千駄ケ谷とか、こうした駅まで無人の時間帯というのはちょっと、いささか問題があるんではないかなというふうに思いますし、ちょっと、それはそれで、やむを得ない駅と配置すべき駅というのをもう少し精査をすべきではないかというふうに私は思っておりますので、その点はしっかりと進めていきたいと思います。
 加えて、今国会でバリアフリー法の改正案を提出する予定としておりますが、この中身はいわゆる心のバリアフリーの、ソフト対策の強化でございまして、駅員、駅係員がそれを全てなすということだけではなくて、一般の国民の皆さんもやっぱり、利用者でありますけれども、利用者の皆さんが、同時に、障害を持たれている方の安全を確保するために見守りもすることが当たり前の社会にしていかなければならないし、そうすることが私は真の共生社会の実現に向けた取組だというふうに思っております。
 障害者の皆様から見るとなかなか御満足いかれない状況かもしれませんが、一つ一つできることから、目標は掲げながら着実に前に進めていきたいと、こう思っております。

#135
○木村英子君 今の答弁、ありがとうございました。
 大臣の答弁の中で言われていることですが、全国の駅の約半数が無人駅となっているという状況です。でも、現実的には、全ての駅に見守りのための駅員を配置するのは難しいというふうにおっしゃっていましたが、様々な障害を抱える人たちにとって、人とのコミュニケーションは最も重要な合理的配慮の一つだと思います。
 構造的又は効率的な観点を重視し過ぎると、障害者が交通機関を安心して利用することができません。社会参加がその上で困難となります。また、乗客の方の心のバリアフリーも大切だと思いますけれども、駅のことを熟知している駅員の介助や見守りが障害者の安全を守るためには最も必要な合理的配慮だと思います。

#136
○委員長(田名部匡代君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

#137
○木村英子君 分かりました。
 この見守りの問題とそれから無人駅の問題についてまだまだ質問はありますので、また再度質問させていただきます。
 以上です。

#138
○上田清司君 無所属の上田でございます。
 今日は、既存住宅の流通問題について幾つかお伺いしたいと思います。
 まず、赤羽大臣、資料一を御覧ください。
 御案内のように、平成五年から平成三十年の間で、一戸建て、長屋建てなどの全部の合計で既存住宅の流通量が基本的には減っているような状況でございます。この間、いわゆる中古住宅、既存住宅を流通させようということで国土交通省にも問題意識を持ってしっかり取り組んでいただいているところでございます。
 平成十八年の九月十九日に閣議決定で住生活基本計画、そして二十三年の三月十五日にも同じく住生活基本計画、二次になっておりますし、また二十八年の三月十八日に住生活基本計画、三次にわたって何らかの形でこうした住環境を中心とした様々な政策を打ち込んでおられますし、とりわけ流通にポイントを当ててやってきたところです。
 また、令和二年度の予算が資料二の方に書いてあります。既存住宅流通・リフォーム市場の活性化の推移という形で、二十八、二十九、三十、三十一、まあ令和元年と一緒ですが、令和二年度には約百十七億の予算が組んであるところでございます。
 この点について、どうも年次で様々な計画を打っているんですが、港湾ランキングではありませんが、一九九〇年代には神戸が世界ランキング、コンテナ扱い量で四位、あるいは東京、横浜などが十位前後と。それが、東京が辛うじて三十位で、横浜、神戸などは五十六位、五十八位と。この転落の図がありながら、何度かいろんな打ち込みをやっても回復できない。
 先般も御質疑させていただきました地方バス路線も毎年一千キロメートルの廃止が行われていて、五年前にもそれをストップさせるべき計画ができていますが、あっ、六年前ですね。しかし、直近の五年度も六千キロから廃止になっているんですね。どうも頭のいい人がそろっているのに、転落の状況があるにもかかわらずストップが掛からないと、こうしたことに大変私は疑問を感じております。
 そこで、大臣、この三次にわたっての計画の中で、予算がそれぞれ年度で約百億ぐらい使っておられます。過去の年次のやつを私調べておりません。推計でいけば、場合によっては一千五百億近くの予算が講じられている可能性もあるのかなと、使われている可能性があるのかなと思っています。民間だったらこれはもう廃止ですね、効果のない政策ということで。延々とこう続けられる。
 しかも、この年次計画を見ていくと、二十三年と二十八年、政策指標が出ています。十八年には全然出ていません。まあ一歩前進というか、すごい前進なんですが、それぞれ七項目の数値目標が出ております。これは大臣にはお聞きしませんので、どうぞ御安心ください。
 この数値目標が出ているんですが、普通、二十三年に出た数値目標は、今後、第三次の二十八年にも出てくるんですが、それぞれ七つあるんですが、共通しているのがたった一個しかないんです。じゃ、全てそれがうまく一〇〇%できたからなくなっているかというんじゃなくて、いつの間にか落ちているんです。特に、このポイントとなっている既存住宅の流通、このシェアが平成二十三年度のときに一四%から二五%にしようと、この流通量を、こういう計画があったんですが、これがもう二十八年度の計画では落ちているんです。つまり、一四は一四で終わっているから、とても見込みがないから落ちたのかどうか、私には分かりません。分かりませんが、後で住宅局長に聞いてみたいと思っておりますが。
 私が大臣にお聞きしたいのは、こうした年次計画が出てきて、過去の部分と精査して、大臣としてお認めされるときに、こういう成果について確認をされているのかどうか、このことだけについてだけ、お伺いしたいと思っています。

#139
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今、あれですか、住まいの、この五年ごとの計画についてということの話でしょうか。
 ちょっと済みません、今、上田委員が御指摘いただいた七つの項目について、ちょっと私自身、現状は率直に申し上げてつまびらかでございませんので、そうした意味では、一つ一つチェックしているということではないと思います。
 ただ、ちょっとよろしいですか、それ以外で。
 私は、既存住宅の流通市場の活性化というのは、この少子高齢化、人口減少化が進む中で大変重要だというふうに、私もかねて、党の部会長を長くやっておりましたので、もうずっと言っていました。なかなかこれ、いろんなことをやりながら、効果が出ていない。
 私が申し上げたのは、当時、国交省は中古住宅ということを言っていたんです。中古住宅ということを言っていること自体が、本気に既存住宅流通化を考えていないんじゃないかということで、実は、もう中古住宅という言葉を一切使わせない、既存住宅に全部統一しているということから始めたんです。
 その中で、リフォームの予算ですとか様々なことをやりながら、なかなか、残念ながらその政策的な効果が出ていないというのはもう御指摘のとおりですが、他方で、マンションについては、新築信仰ということから、マンションについては既存マンションのシェアも随分上がってきていると思いますので、それは一つ政策効果というか、朗報なのではないかと。
 これはやっぱり、消費者の方々にとっては、マンションというのは既存マンションでも安全性が担保されているですとか、そうしたことが認識をされて、既存住宅で十分いいやというようなことなんだろうと思いますが、いわゆる戸建ての既存住宅については、なかなかその品質の確保というようなことがどうされているのかとか、また他方で、従来、長年、持家政策ということを推進する中で、やっぱり新規、新しい戸建て住宅を推進しようというようなことの中で、自分の人生の中で新しい戸建て住宅を買うのが一つの人生の目標みたいなことの思いを持たれている方というのはまだまだ少なくないと思っておりますので、そうしたことの中で、どうこの政策を効果を発揮していくかというのは大変難しい課題でありますが、これから、人口減少の今のトレンドを考えると、良質な住宅ストックを長く使っていただくということはしっかりと、引き続き、ギブアップしないで頑張っていきたいと思っております。

#140
○上田清司君 ありがとうございます。
 新規マンションの着工件数も減っているんですね。高いということで手に入らないと。そこで中古マンションというところにも需要が移っているという嫌いもあるということも一つの見方として考えていただきたいと思います。何よりも賃金が上がっていないということが一番の原因でありますが。
 住宅局長にお伺いします。
 先ほど大臣にも申し上げましたが、政策指標が七つ、それぞれの二十八年と二十三年に出ておりますが、共通しているのはたった一個でありまして、優良住宅についての項目のみで、あとはそれぞれ違うと。じゃ、一〇〇%達成したから外したのかというとそうじゃないと。とりわけ、一番重要なこの住宅シェアの割合、これが外されていると、二十八年はですね。なぜ外したのか。
 要は、一四を二五にするというのが二十三年の計画だったけど、全然一四のままだから、これは達成する可能性ゼロと見てもう外したのか、含めて御答弁をいただきたいと思います。

#141
○政府参考人(眞鍋純君) 住生活基本計画における成果指標についてお尋ねをいただきました。
 御指摘のとおり、平成二十三年の住生活基本計画におきましては、既存住宅流通に関係する成果指標、成果目標でございますけれども、七つの指標を設定してございました。二十八年に策定した現在の住生活基本計画におきましては、既存住宅流通に関係する成果指標として八つの指標を設定してございます。五年ごとに見直しをしてございまして、見直しのたびごとに比較検討して取捨選択しているというのはそのとおりでございます。
 既存住宅流通に関しましては、平成二十三年の計画と二十八年との計画でこの既存住宅流通の項に掲げられたものとして共通しているものは一項目ということでございますが、別の項目に移したものが一つ、別の項目から移してきたものが一つ、そのほかに、成果指標ではなく継続的に観測をする観測指標というふうに位置付けたものが二つあるなど、その中身についてはかなりの見直しをしてございます。
 今お尋ねのいただきました既存住宅の流通に関して、前回の計画では流通のシェアということを位置付けておりましたが、現在の計画では市場の規模、市場の規模を位置付けてございます。このように変えましたのは、新築と既存住宅を比べてその流通のシェアを比較いたしますと、新築が多い年、少ない年、これによりまして流通のシェアが大きく変わってくる。これに対して、市場規模については連続的、経過的に、継続的に判断ができる、比較ができるというようなことが検討の背景にあったというふうに承知してございます。
 いずれにせよ、今後、こうした指標についてどうするのか、分かりやすく国民に示す重要な機能を果たすというような観点がございますので、今、住生活基本計画の見直しを行っております社会資本整備審議会住宅宅地分科会におきましても、有識者の方々の御意見を伺いながら、現在の状況を踏まえて、指標の見直しについても御議論を賜りたいと考えてございます。

#142
○上田清司君 やや、へ理屈だね。
 シェアが非常に重要だということで、ちゃんと二十三年の計画にのっとっているわけです。今度は市場規模。シェアがって、市場規模の中の一つじゃないですか。市場規模イコールまたシェアではないですか。言葉を換えればいいというものじゃないですよ。確かに、市場規模というのは金額が出てくる、シェアというのは金額が出てこない。しかし、金額だって類推すればある程度出るんです。そういうのを、観点を変えながら、自分たちが達成できないのを責任逃れしているんです。
 平成三十二年、つまり令和二年には二五%になっておかなくちゃいけないのが、なっていないじゃないですか。これに対してじくたる思いがないのか。自分たちで作成しておいてですね。実行するために予算を使っているんです。年間百億ずつ、これを合わせて十五年間一千五百億。何とも思わないのかというのが私の考えです。じくたるする思いがないのかと。
 そういうへ理屈をこねて、いろいろあっちに入れたりこっちに入れたりしていますなんというんじゃなくて、それぞれ項目を立てて、パーセンテージの予定はそれぞれ組んでいるじゃないですか、二十三年、二十三年には二十三年で。それがいつの間にか消えて、違う陣立てにして。全部足していけばいいじゃないですか。そうすればはっきりするじゃないですか、どこがどううまくいっているか。
 どこがどううまくいっているかが分からないようにするというのは詐欺師のやり口なんです。あなたは詐欺師みたいなことをやっているんですよ、私に言わせれば。できるだけ分からないようにしてしまおうと。一千五百億のお金を使いながら、そして何の効果ももたらさない。じゃ、国民に配った方がよっぽどいいですよ、余計な計画を作ったりするよりも。私はそんなふうに思っております。
 大臣、いかがでしょう。

#143
○国務大臣(赤羽一嘉君) 上田先生からの重要な御指摘ですから、しっかりと住宅局の部局内で検討して、またしっかり御報告できるようにしていきたいと思っております。
 ありがとうございます。

#144
○上田清司君 終わります。

#145
○委員長(田名部匡代君) 以上をもちまして、令和二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#146
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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