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2020/03/05 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 予算委員会 第7号 令和2年3月5日
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2020/03/05 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 予算委員会 第7号 令和2年3月5日

#1
令和二年三月五日(木曜日)
   午前十時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月四日
    辞任         補欠選任
     矢田わか子君     横沢 高徳君
     田村 智子君     井上 哲士君
 三月五日
    辞任         補欠選任
     伊藤 孝恵君     浜口  誠君
     芳賀 道也君     徳永 エリ君
     横沢 高徳君     矢田わか子君
     倉林 明子君     紙  智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金子原二郎君
    理 事
                石井 準一君
                福岡 資麿君
                三宅 伸吾君
                山田 修路君
                森 ゆうこ君
                蓮   舫君
                浜田 昌良君
                浅田  均君
                山添  拓君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                石井 正弘君
                小川 克巳君
                小野田紀美君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                佐藤 正久君
                高野光二郎君
                高橋はるみ君
                滝沢  求君
                中西  哲君
                松川 るい君
                元榮太一郎君
                山田  宏君
                有田 芳生君
                伊藤 孝恵君
                石川 大我君
                石橋 通宏君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                田村 まみ君
                徳永 エリ君
                浜口  誠君
                福島みずほ君
                矢田わか子君
                横沢 高徳君
                伊藤 孝江君
                里見 隆治君
                高瀬 弘美君
                竹谷とし子君
                石井 苗子君
                片山 大介君
                井上 哲士君
                紙  智子君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       法務大臣     森 まさこ君
       外務大臣     茂木 敏充君
       文部科学大臣
       国務大臣     萩生田光一君
       厚生労働大臣
       国務大臣     加藤 勝信君
       農林水産大臣   江藤  拓君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  梶山 弘志君
       国土交通大臣
       国務大臣     赤羽 一嘉君
       防衛大臣     河野 太郎君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、少子化対策
       、海洋政策))  衛藤 晟一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        北村 誠吾君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    橋本 聖子君
   副大臣
       内閣府副大臣   平  将明君
       総務副大臣    寺田  稔君
       財務副大臣    藤川 政人君
       厚生労働副大臣  稲津  久君
       経済産業副大臣  牧原 秀樹君
       国土交通副大臣  青木 一彦君
       国土交通副大臣  御法川信英君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
       内閣法制局長官  近藤 正春君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局家庭局長   手嶋あさみ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       二宮 清治君
       内閣官房内閣審
       議官       河村 直樹君
       内閣官房皇位継
       承式典事務局次
       長
       兼内閣府皇位継
       承式典事務局次
       長        三上 明輝君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        菅家 秀人君
       人事院事務総局
       給与局長     松尾恵美子君
       総務省大臣官房
       総括審議官    奈良 俊哉君
       総務省大臣官房
       審議官      谷  史郎君
       総務省大臣官房
       審議官      吉田 博史君
       総務省自治行政
       局長       高原  剛君
       法務省民事局長  小出 邦夫君
       法務省刑事局長  川原 隆司君
       出入国在留管理
       庁次長      高嶋 智光君
       外務省大臣官房
       長        垂  秀夫君
       外務省大臣官房
       国際文化交流審
       議官       志野 光子君
       外務省大臣官房
       参事官      田村 政美君
       財務省主計局長  太田  充君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  白間竜一郎君
       厚生労働省大臣
       官房総括審議官  田中 誠二君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        達谷窟庸野君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省健康
       局長       宮嵜 雅則君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  樽見 英樹君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  藤澤 勝博君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    渡辺由美子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    谷内  繁君
       厚生労働省老健
       局長       大島 一博君
       国立感染症研究
       所長       脇田 隆字君
       中小企業庁次長  鎌田  篤君
       中小企業庁事業
       環境部長     奈須野 太君
       国土交通省航空
       局長       和田 浩一君
       観光庁長官    田端  浩君
       防衛省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       辰己 昌良君
       防衛省大臣官房
       衛生監      椎葉 茂樹君
       防衛省大臣官房
       審議官      村岡  猛君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
   参考人
       日本放送協会経
       営委員会委員長  森下 俊三君
       川崎市健康安全
       研究所所長    岡部 信彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○令和二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 令和二年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本放送協会経営委員会委員長森下俊三君及び川崎市健康安全研究所所長岡部信彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#4
○委員長(金子原二郎君) 令和二年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告をいたします。
 本日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・国民の声三十四分、立憲・国民.新緑風会・社民四十七分、公明党十五分、日本維新の会十二分、日本共産党十二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────

#5
○委員長(金子原二郎君) 令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。小野田紀美さん。

#6
○小野田紀美君 自由民主党の小野田紀美です。
 早速ですが、新型コロナウイルス対策について質問をいたします。パネルお願いします。(資料提示)
 今回、物資不足、特にマスクのこと、今回の予算委員会の中でも大分質問がありまして、このことに関して、台湾のこれをやってくださいと言おうと思っていたんですけれども、プレゼンをしようとしたら、昨日、お二方同じ質問をされた方がいらっしゃいましたので、もう細かくは説明をいたしません。
 この台湾の保険証のICチップを使った実名購入制度であるとか、購入履歴に基づいた買占めの防止であるとか、政府データ提供による民間と協力してのこのマスクのオンライン在庫確認マップなど、こういった台湾の総括的な取組について、平副大臣、どのようにお考えなのか。私は、日本でも是非これを見習ってやるべきだと思うんですが、お考えをお願いします。

#7
○副大臣(平将明君) お答え申し上げます。
 まず、台湾と日本の状況の違いを是非御理解いただきたいと思うんですが、台湾では、当局がマスクを製造業者から全量買上げをしております。その上で指定薬局に配給をしているということであります。そして、市民が健康保険カード等を使って、曜日の指定とか購入枚数の制限があるということです。
 日本は配給制度を取っておりません。その上で申し上げれば、まあ、もし政府が在庫を一括管理できる状況であれば、台湾のようなやり方はそれほど技術としては難しいことではありません。ただ、ここで留意しなければいけないのが、台湾の皆さんは、多分、身分証のIDカード、チップの入ったカードをほぼほぼ全国民が持たれているんだと思いますが、日本はマイナンバーカードの普及率が一四%程度であります。これ、マイナンバーカードがしっかり普及すれば、あそこにあるICチップを使って一人幾つとか、例えば景気を押し上げる政策でポイントを幾つ給付するとか全部管理できますので、しっかりと、今後の災害とか感染症、想定されますので、マイナンバーカードをしっかり普及をさせれば技術的にはそれほど難しくないことであると思っております。

#8
○小野田紀美君 技術的には難しくない、ただしこのマイナンバーカードの普及率が大事になってくるということで、これ普及進めていきたいですし、これからマイナンバーカードの中に健康保険証の仕組みも入るようになっていますので、これを徹底すれば、この転売対策であるとか物資不足というものを感情論とか根性論じゃなくてシステムで防ぐことができる、これを是非やっていきたいなというふうに私も思います。
 自民党の中でデジタル推進といえば平副大臣でございますので、平副大臣にしかできないと私は思っています。是非よろしくお願いをいたします。今日はあえて平副大臣を指名させていただきました。
 そして、この台湾は、マスクの輸出を禁止したりですとか、ほかにもいろいろな取組をしております。こういった台湾の一連の対策を、是非日本全体として学ぶべきところは学んで次に生かしていきたいと、今回も生かしていきたいというふうに思います。
 続きまして、買占めにつながるデマや不安をあおる扇動についてなんですけれども、これネットがデマの原因の全てだと思われがちなんですけど、実はそうではなくて、テレビも、例えばトイレットペーパーがこんなにありませんというような状況を何度も放送されるとみんな不安になるんですよ。えっ、買わなきゃって。そういうところもやっぱり不安をあおっていると思いますし、また、私、昨日、本当に憤っているのが、日本国内感染者が一千人を超えたという報道があるんです。これ、事実と違いまして、クルーズ船の感染者を含むというような報道の仕方を日本のマスコミがしているんです、NHKを筆頭にですよ。それも、でもWHOですらクルーズ船の感染者と日本国内の感染者の数値は分けてカウントしています。これが当たり前なんです。中国もアメリカも日本に対してそういうカウントの仕方をしてくれているのに、なぜ日本のマスコミだけ事実と違うような報道をして国民の不安をあおるようなことをするのかと、私、これ憤っております。
 総務省さんに聞きたいんですけれども、こういう事実と違う報道に対して指導をきちんとしていただけませんか。

#9
○政府参考人(吉田博史君) お答えをいたします。
 放送事業者におきましては、正確な報道が放送されるということは、御指摘のとおり重要なことであると認識しております。放送法におきましては、放送による表現の自由を確保する観点から、放送事業者による番組編集に関しまして、自主自律を基本的な枠組みとする規律を設けてございます。各放送事業者が、この自主自律の枠組みの下で、国民に正確な情報を提供する基幹的メディアとして、その社会的使命に根差した報道をしていただくよう期待しているところでございます。

#10
○小野田紀美君 報道の自由、立場はいろいろ分かっておりますので、なかなか厳しいのは分かりますが、期待していますと言ってできていないんですよ。
 NHKは、この千人を含んでいるというものを何と海外に英語でも出している。この事実と違うことをしっかりと海外に広められてしまうと、日本国内の不安をあおるだけでなく日本への風評被害にもなってしまうので、やはりここはある程度、デマを流した人に罰則がある台湾みたいなのもありますし、いろいろちょっと考えていただきたいなと要望をいたします。
 続きまして、水際対策。日本は現在どういう水際対策を実施していますでしょうか。簡潔に概要をお答えください。

#11
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。
 人の水際対策という観点からお答えさせていただきたいと思います。
 出入国在留管理庁におきましては、今般の入国制限を受けまして、航空会社等に対して、これまでの閣議了解に基づく措置を周知しております。したがいまして、一時的には、航空会社におきまして、本邦向けの航空機等の搭乗手続の際に搭乗前スクリーニングを行って日本に入国ができない方については事前に飛行機に乗らないという、こういう措置をお願いしているところでございます。
 さらに、各空港等におきましては、中国便及び韓国便で到着する外国人の上陸審査におきまして、日本語、中国語、韓国語等で記載された確認票を用いて、上陸申請前十四日間以内の中国湖北省等の対象地域での滞在歴の有無を申請者に自ら申告させた上で署名を徴しております。入国審査官は、その申告内容のみならず旅券に記載された出入国歴なども参考にして滞在歴を確認しているところでございます。あわせて、中国人につきましては、旅券の発行地を確認しているところでございます。
 以上でございます。

#12
○小野田紀美君 資料三を御覧ください。
 今、旅券の発行地とアンケートで確認をしているというのが主にあったんですけれども、これ一部炎上して、今ではこの方謝罪はされているんですけど、中国の方で、旅券の発行地がほかの地域で前発行していたパスポートを使ったならば、該当地域から入ってきてもパスポートの発行の省の地域は違うから見抜けないですとか、アンケートにいいえと書いたら入れるから入れたよ俺みたいなのをウェイボーに上げていらっしゃったりということがありました。
 つまり、その発行、パスポート、旅券の発行地だけを見るのでは、この水際対策、防げないんですよ。なので、私たちはずっと、アメリカとかほかの国がやっているように、感染対象地域全土からの入国を禁止してくれというのをずっと言い続けているのはそれが理由なんです、こうやって防げないから。
 ここをやっぱり、現在日本が指定している湖北省、浙江省、韓国の大邱等、地域ごとではなくて、水際を防ぐために、対象国の全土をやはり入国禁止に今からでもすべきだと思うんですけれども、法務大臣、いかがでしょうか。

#13
○国務大臣(森まさこ君) 小野田委員に御答弁申し上げます。
 今事務方が御答弁をしましたとおり、確認票を用いて滞在歴を確認しております。確認票には虚偽の回答をした場合の退去強制や処罰の対象となり得る旨を付記をして、これにより一定の抑止効果があるものと考えておりまして、現在まで対象となった者四百四十五名のうち、上陸を拒否した者が百三十四名、そして申請を取り下げた方が六十六名おります。
 ただし、小野田委員の御指摘もございますし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況が時々刻々と変化をしております。上陸拒否の措置の対象地域をどのように定めるべきなのかについては、政府全体として様々な情報や知見に基づく検討をしてまいり、法務省としても弾力的な措置を講じてまいりたいと思いますし、総理も御答弁をこれまで申し上げてありますとおり、国民の命と健康を守るため、必要な場合にはちゅうちょなく判断して断行するというふうに御答弁をしているとおりでございます。

#14
○小野田紀美君 今の、アンケートにうそをついたら罰則もある、帰ってもらうし、抑止力と言っているんですけど、実際入ってきているよという、こういう資料三もありますので、引き続きこれを求めたいと私は思います。
 あと、一点、今、観光ビザはもう新しく発給したりしていないから、観光客は実質中国からは入ってきていないんだよというようなことをちょっとおっしゃる方がいたんですけれども、これよく調べてみたら、数次ビザというのがありまして、一日目の訪日で沖縄又は東北六県に一泊以上した場合は、有効期間三年間、日本中どこでも行けますよという観光ビザを中国人の方には出しているんですね。これのビザを毎年約十万件、現在、三年間と考えると、有効な当ビザを持っている中国人の方は、見積もると約三十万件あるんじゃないかなと。
 だから、観光ビザ止まっていますよみたいに言う人もいるんですけれども、実際三年間どこにでも行ける観光ビザを三十万人が持っているということも考えた上で、これからの入国の在り方をちょっと考えていただきたいなというふうに思います。
 続きまして、WHOに関してなんですけれども、世間の今のWHOに対する評価というのは、私はそんなに今信頼を得ていないと思います。それは、SARSのときに中国が隠蔽したことによって、みんな大変な目に遭ったわけです。それを受けて、こういう何か緊急事態が起きたときには隠蔽をせずにみんなで協力しようねと約束をしていたにもかかわらず、また中国が隠蔽をした。なのに、WHOはそれをちゃんと指導するどころか、いや、中国さん、よくやっていますよと褒める始末なんですね。
 この状態では、WHOは渡航制限とか要らないですよと言っている中で、各国はもう独自に渡航制限とかをし始めた、つまり信頼されていないということになってしまうんですよ。国際機関が信頼されていない状態で世界一丸となって感染症に臨んでいけるのかといったら、私は大変な疑問があると思います。
 ここは、外務大臣、十億円寄附している場合じゃないんですよ。まずは、きちんと指導をして、国際機関としての正常運転に戻りなさいと、駄目なところは駄目と言いなさいと日本からもきちんと意見をすべきだと思います。お願いします。

#15
○国務大臣(茂木敏充君) おっしゃるとおりだと思っておりまして、きちんと日本としても、科学的知見、そして事実に基づいて発言することは重要だということは申し入れております。
 テドロス事務局長は、三月二日の発言で、日本を含む四か国について最大の懸念と発言しましたけど、翌日、三月三日以降は、WHOは、感染症例が増えている韓国、イタリア、イランの三か国に対する懸念の表明になっている。実際、昨日段階の一番新しいリリースを見ましても、中国以外の症例の八割は、韓国、イラン、イタリアの三か国によるものと、このように表明していると承知をいたしております。

#16
○小野田紀美君 事実に基づいた広報、周知、そして、それとともに、やはりきちんとした指導を隠蔽した国にしていくことというのも引き続きしっかり求めていただきたいなと思います。
 そして、コロナに関しては最後の質問なんですけど、学校給食の対応について。
 これも昨日までにたくさんの方が質問されたので端的になんですけれども、キャンセルされた方の業者の補償のことに関して、牛乳のことをいろいろ話をしてくださいましたけれども、そもそもインフルエンザとかで学校が大幅に一気に、急に休校になったり学級閉鎖になったりすることってほかにもあったと思うんです。そのときに、キャンセルをされている人たちが、発注している後にもかかわらずキャンセル料を払ってもらえないとか、結構涙をのんでいらっしゃる方が意外に多いんじゃないかというのを今回ちょっと思いまして、日頃どういう契約になっているのか。
 私は、やっぱり学校給食に素材を提供してくださっている方々には、何かトラブルがあったときにきちんと発注したものはちゃんと受け取るだとかお金を払うだとか、業者を守るというか農家を守るような契約を徹底していかなくてはいけないと思うんですけれども、今回のことも踏まえて、そしてそれ以外のときも踏まえて、この契約状況についてお考えをお聞かせください。

#17
○国務大臣(萩生田光一君) お答えします。
 一斉休校から今日で四日目の朝を迎えまして、急な要請でありましたので、各方面の皆さんに大変な御負担をお掛けしたというふうに思います。しかしながら、自治体、教育委員会、また保護者の皆さん、学校関係者の皆さんが大変な御努力をいただいて、今朝の段階で九九%の学校が今休校状態を維持しているところにございます。
 しかしながら、一方、今先生が御指摘になりましたように、その影響で学校給食に食材を納入する予定であった事業者の方々などに対しても少なくない影響が生じていると承知しています。学校給食の食材納入者の方も含め、今回の長期にわたる臨時休業により事業者等に生じる負担については、政府全体としてしっかり対応を検討してまいりたいと思っております。
 そこで、日頃どうなっているかということなんですけれど、インフルエンザの経験なども踏まえて、各自治体は、例えば主食のお米だとかパンは三日前までのキャンセルですとか、あるいは生鮮食品については、かなり数がいますから、あらかじめきちんと確保しておかなきゃならないので、一週間ぐらいの規模で契約をしている自治体が非常に多く見られます。中には、産地直送なんというのもありますから、小規模校などの場合は農家と直接やり取りをしているような実態もあるんですけれど、いずれにしても、そのキャンセル規定がございますから、それにのっとって今対応していただきたいと思いますが、しかし、繰り返しになりますけれども、急な政府の要請を受けて自治体の御努力をしていることを重く受け止めて、自治体の状況もしっかり聞きながら、必要に応じた対応を政府としてしっかりやってまいりたいと思います。

#18
○小野田紀美君 学校設置者、自治体、そして業者の方も含めて、今回のことに関してはしっかりとサポートしていくというのもお話しいただきました。是非よろしくお願いしますとともに、日頃のこういうふうにキャンセルになっているよというふうに御答弁いただいたんですけど、そうなっているのかなと疑いたくなるような悲鳴の声というのも聞こえてきているので、これだけではなくて、日頃よりのその契約に関しても、ちょっと見ていっていただけると有り難いなと思います。
 続きまして、養育費の話に入ります。パネルをお願いします。
 資料四、御覧ください。
 実は、離婚後、就労している一人親家庭の貧困率というのが日本は圧倒的に高いんですね、ほかの国と比べて。これ、二人に一人の子供が一人親家庭の下では貧困にあえいでいるという状況の中で、養育費の確保というのは喫緊の課題なんです。
 そこで、私、パネルを今日、こちら資料五、用意してみたんですけど、何で日本では八割もの子供が当然の権利である養育費をもらえていないのかというのを、どの時点で引っかかっているのかを全部調べようと思って作ってみたんです、フローチャート。そうしたら、まあこれ、どんと見て、これ映像にしたときに読めないよというぐらい小さい文字だと思うんです。でも、それだけの書類、これだけのお金、これだけの手間が、そもそもこの養育費を非協力的な親から取ろうとすると掛かるということを是非皆さんに理解をしていただきたいと思って、あえてこのまま作りました。
 今日はちょっと時間がないので、細かく一つ一つの問題点を話していくことはしないんですけれども、このこれだけの細かく、当たり前の権利を得るためにこれだけ細かくハードルが課されなければいけないというのが、今のこの国の子供たちへの日本の仕打ちなんですよ。これをやっぱり許しちゃいけないというふうに私は思います。
 ざっくり見ていただきたいのが、回収不可とバツ付けているところなんですけど、その回収不可に至っている原因は何なのかというところを見ていくと、一、二、三、四それぞれの手続の中でほとんど共通しているのが、住所が分からない、相手方の住所が分からない、収入が分からない、勤務先が分からないというこの情報不足が回収不可に陥っているのはもう一目瞭然なわけでして、これに対して債務者の住所や収入不明の場合、どういうふうな対策を取っていらっしゃるのか、最高裁、お答えください。

#19
○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。
 御指摘のような場合の裁判手続に関してでございますが、養育費の義務者が、義務者の住所が不明でありましても、その最後の住所地や子の住所地の管轄裁判所に調停や審判を申し立てることは可能でございます。文書の送達をすべき場所が知れない場合には、公示送達の方法で送達をした上で審判を行うことが可能でございます。
 また、義務者の収入が不明である場合につきましてですが、個別の事案における裁判官の判断にはなりますが、一般的には、過去の収入資料や賃金センサス等の統計上の数値等も参考にいたしまして現在の収入を推計し、それを基準に当該事案における適切な養育費の分担額を定めているものと承知しております。

#20
○小野田紀美君 というふうにおっしゃるんですけれども、実際にその公示送達するのって物すごいハードルなんですよ。そこに送って、本当にそこにいないかどうか、メーターを動いていないか写真を撮ってこいとか、電気を見てこいとか、調査報告書をして何個もあってやっと公示になるということなんですけれども、実際問題、住所が分からないんですけどというふうに窓口に行くと、じゃ、諦めた方がいいですよと、調停多分不成立になりますよみたいなアナウンスをされている方も結構いるんです。なので、できるよと言いながらもできていないんです。
 で、この賃金センサスに関しても、次の資料六、御覧ください。養育費、審判でどうやって算出するかというと、相手方の年収と子供を持っている方の年収のクロスした場所で大体の表があるんですね。ということは、相手の年収が分からなければ審判になっても審判が下りないとか調停不成立になるということが実際に起きています。賃金センサス利用できますよという御答弁あったんですけど、収入が分からないんだったら無理ですねと、これまた窓口で言われて諦めている方もかなりの数聞きます。実際にこの制度は機能していません。
 で、勤務先に関しては、民事執行法の改正でできるようになったんです、四月からできるようになるんですよ、たしか。で、③の手続、第三者からの情報手続で勤務先を裁判所に調べてもらうことができるようになる。やったと思いきや、この三番の手続をするためには②の財産開示手続を経なくてはいけないという決まりがあります。さて、見てください、②のところ。住所が分からなきゃ、この財産開示手続できないんですよ。できないじゃないか、これではということで、やはり勤務先同様、住所も裁判所に追ってもらわないと手続を前に進めることができません。
 そこで、これ、司法手続とかに住基ネット活用できないでしょうか。総務省さん、法務省さん、お答えください。

#21
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 養育費の支払確保の問題、これは子供の健全な成長や子供の未来のために重要な課題であるというふうに認識しております。
 したがいまして、その支払を受けるための手続はできる限り利用しやすいものにする必要があるものと考えておりまして、現行の制度が、委員御指摘のとおり、養育費を受け取るべき方に債務者の住所の調査等の点で過重な負担を掛けることとなっているとすれば、そのような事態を解消する方策を検討する必要があるものと考えております。
 委員の今の御提案も含めまして、住基ネット制度を所管している総務省とも相談の上で、どのような対応が考えられるか、またその際の問題点等について検討してまいりたいと考えております。

#22
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 住民基本台帳法第三十条の九の規定により、地方公共団体情報システム機構が国の機関等から同法に規定された事務の処理に関し求めがあったときは、住民基本台帳ネットワークシステムを使用して住所等の本人確認情報を提供することとされております。
 裁判所等が養育費を支払うべき者の住所を住基ネットを通じて確認できるようにするためには、まずは関係省庁において当該養育費を支払うべき者の住所を確認するための根拠を法律上明確に規定していただく必要がございます。その上で、当該法律上位置付けられた事務について、住基ネットを通じて地方公共団体情報システム機構が本人確認情報を提供することができるように、住民基本台帳法の別表に本人確認情報を受ける国の機関等及び事務を規定する必要がございます。
 総務省といたしましては、本人確認情報の提供について関係省庁から御相談がございましたら、適切に対応してまいります。
 以上でございます。

#23
○小野田紀美君 御答弁ありがとうございます。
 これ、総務省さんと法務省さん、連携していただいて、是非これを使っていただきたい。
 ただ、これ、気を付けていただきたいのが、これで住基ネットを使って訴える側に住所がばれてしまったら、今度DVで逃げている方とかの悪影響もありますので、あくまでこれは裁判所で個人情報は留めておくというような形で申請ができるようにとか、いろいろこれから細かくお話を相談させていただきたいと思います。
 さてさて、資料七から十二を見ていただきたいんですけれども、こちら、厚生労働省が養育費の相談支援センターというのを委託してやっているんですけれども、ここの報告書、今日、長いんですけれど、ちょっと是非皆さん読んでやってくださいよ。みんなここに書いてあるのが、住所とかが何も分からなくて、せっかく相談支援事業に来てくれた人にでも、どうしようもないですねという回答をするしかない、悔しいというのを、平成二十四年の報告書でも言っているし、平成三十年の報告書でも同じことを言っているんです。
 で、資料十ページ、資料十に、このセンターに相談してくれた結果、養育費の履行に結び付いたのはたった一三%にすぎないというふうに書いています。これ、養育費相談支援センターが悪いんじゃないんです。センターからの報告書で、これだけ法の整備をしないと駄目ですよと、これでは今は集められませんよという報告書を厚労省に上げているのに、厚労省さん、ちゃんと法務省さんとかと話ししたんですかというのは私本当に疑問で、これを放置しているということが悪い、これ何とかしなきゃいけないというので、先ほど住基に関してもいい御答弁いただきましたので、前に進めるということをやっていただきたいと思います。
 そして、そもそも、この二、三、四の手続にするためには養育費の取決めの法的文書がないとできないんですけど、この取決めができないということがそもそも問題、七四・四%はやってない、これ父子家庭ですけど。ということで、今、家族法研究会の中で養育費等を取り決めないと離婚できないようにすることというようなことが検討されていると聞きました。これ、絶対やめてください。私は大反対です。
 なぜかというと、離婚できないままに別居はしていると。例えばDVから逃げるとか何か理由があって別居はしているとなったときに何が起きるかというと、別居している親から当然生活費、養育費は入りません。なおかつ、児童手当というのは世帯主の口座に入ることが多いんです。そうすると、別居したまま児童手当は子供を持っていない親の方に着服される、なおかつ法的に一人親でないから公的な一人親への支援も受けられないという三重苦に陥ってしまうんです。この最悪なことを、やっぱり、もっと今より厳しい状態に子供たちが置かれてしまうということが容易に想像できるので、そういう現実に向けた、きれい事ではない議論をきちんと進めていただきたいというふうに思います。
 その上で、最初の取決め自体がハードルになるのであれば、子供の年齢に合わせた最低養育費というのをあらかじめ国が定めておくことで、すぐにこの二、三、四の手続に入れるようにして時間を短縮すべきだと私は思っています。その上で、そんなに払えないよという人の減額であるとか、また増額であるというものは調停や審判をすればいい話なので、まずはベースラインを定めて障害を一つなくしたい、これについてどう思われますでしょうか。

#24
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、現在、家族法研究会では、養育費の支払を確保するための方策といたしまして、協議離婚の要件を見直し、未成年者の父母が協議離婚する場合には、養育費や面会交流の重要性に関するガイダンスを受講しなければならないとすることや、養育費の支払方法など、子供の養育に関する計画を作成しなければならないとすること等も含めて検討をしているところでございます。
 委員の今の御指摘は、離婚の際にこういった養育費の合意に向けての話合いをすることさえできない方がいるというものであるという受け止めをさせていただきました。先ほども申し上げましたけれども、養育費の支払の額を、これは子供の健やかな成長、ひいては子供の未来のために重要な課題であると考えておりまして、この家族法研究会における議論には引き続き積極的に参加してまいりますが、その際には、今の委員の御指摘も踏まえまして、この養育費の取決め、あるいはそのための話合いすら困難な場合があるということも十分念頭に置いて検討を進めてまいりたいと考えております。

#25
○小野田紀美君 よろしくお願いします。
 そして、最後に、ハーグ条約に関して。
 ハーグ条約の子の引渡しに関して、この前、日本は締結をして、その結果、国内法を変えるために民事執行法を改正しました。ところが、ハーグ条約、もう一個あるんです。ハーグ国際扶養条約、資料十三でございます。こちらは、国際間の養育費の取決めに関しても条約があったにもかかわらず、日本はこちらの条約は締結しませんでした。その理由がここに書いてあるんですけれども、国内法と整合性が取れないという理由であれば、子の連れ去りに関しても、整合性が取れないけど、条約を締結した後に国内法を改正したじゃないですか。
 国際結婚が増えています。子の連れ去りだけではありません。私の父親も、二歳のときに蒸発をして、アメリカ人ですけど、一銭も養育費をくれませんでした。国際結婚多い中で、その中で貧困に落ちている子もたくさんいるんですよ。これからの中で、このハーグ国際条約に締結をして国内法もしっかりこの世界基準に合わせていくということが私は必要だというふうに思います。これに対して法務大臣、そして外務大臣、双方の御意見をお聞かせください。

#26
○国務大臣(森まさこ君) 小野田委員に御答弁申し上げます。
 小野田委員は、自民党において、養育費確保問題プロジェクトチームのメンバーとしての熱心なお取組、本当に敬意を表したいと思います。
 お尋ねのハーグ条約については、諸外国の締結状況も注視しながら、国内法制との整合性を含め検討する必要があると思いますので、私のところで今その検討状況を外務省と一緒に確認をしているところでございます。
 なお、法務省で大臣主催の私的勉強会を立ち上げまして、特にお二人の間で養育費の取決めをしたときの、しっかり確保について勉強をしてまいりますので、しっかり委員の意向を踏まえて前に進めてまいります。

#27
○国務大臣(茂木敏充君) ハーグ国際扶養条約をめぐります検討状況について、今法務大臣の方からお答えしたとおりでありますが、小野田委員自身、そしてお母様が岡山県の瀬戸内市に戻られまして大変御苦労されたこと、その後大変な御努力、そして持ち前の明るさ、チャレンジ精神で今の立場にあること、自分なりによく承知をしているつもりであります。
 ハーグ国際私法会議は、この条約も含めまして、家族法分野で様々な条約を作成しております。そのうち幾つかについて我が国も締結済みでありますが、まだ締結できていないものもあるわけでありまして、当然その条約の意義であったりとか締結のニーズ、さらには国内法との関係等々も検討する必要があると考えておりますが、本条約につきましても、これらの検討事項に留意しつつ、法務省を始めとする関係省庁とも連携しながら、慎重にとは申し上げません、総合的に検討してまいりたいと思っております。

#28
○小野田紀美君 温かい御答弁、お二方ともありがとうございます。
 しっかりこれを前に進めていきたいということで、この養育費の問題は決して父親と母親のぶつかる問題ではないんです。あくまで子供の権利を守るためのものなので、一丸となって取り組んでいきたい。また、今の制度を何とかするために、住基の話もしましたけれども、行く行くはほかの北欧の諸国のように、しっかりと国が責任を持ってこの問題に対処していくという抜本的な制度改正、これ民事執行法の附帯決議にも書いてありますので、こちらもまた改めて法務委員会の方でしっかりやっていきたいと思います。
 最後に、森まさこ大臣の、改めて最後に決意をお願いします。

#29
○国務大臣(森まさこ君) 先ほどの大臣勉強会の方で海外法制の調査をしておりまして、実際に今現在法務省の事務方がフィンランド、スウェーデン等の養育費の確保の先進国に調査に行ってまいりますので、それも踏まえてしっかりと具体的な政策を検討してまいりたいと思います。

#30
○小野田紀美君 ありがとうございます。
 子供たちの貧困の連鎖を断ち切るために、子供たちの未来のために、是非与野党一丸となってこの問題を前に進めてまいりたいと思います。よろしくお願いします。
 終わります。

#31
○委員長(金子原二郎君) 以上で小野田紀美さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#32
○委員長(金子原二郎君) 次に、高橋はるみさんの質疑を行います。高橋はるみさん。

#33
○高橋はるみ君 自由民主党の高橋はるみでございます。
 私にこうやって質問の機会を与えていただきましたこと、心から感謝を申し上げます。麻生副総理始め御答弁をいただく皆様方にもよろしくお願いをいたします。
 私は、現下の最大の政策課題である新型コロナウイルス感染症対策に関連をし、質問をさせていただきたいと思います。
 まずは、新型コロナウイルスによりお亡くなりになられた方々に心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族の方々にお悔やみを申し上げます。また、現在感染され治療されておられる方々にお見舞いを申し上げます。そして、国内で感染者が確認されて以来、医療関係者、行政関係者の方々には昼夜を分かたず御対応をいただいておりますことに、国民の一人として心から感謝を申し上げます。
 私の住む北海道では、本日現在で八十二名の感染が確認されており、三名の方がお亡くなりになっているところでありまして、全国的にも大変厳しい状況であります。全国的に見ても非常に厳しい状況にあります。
 北海道としても、感染拡大を受け、二月二十六日に道内小中学校などの休校要請、そして金曜日の二十八日には非常事態宣言を発表し、その週末の外出を控えるよう道民に呼びかけをしているところであります。翌二十九日には鈴木知事が上京し、総理に対し新型コロナウイルス感染症への対応に関する緊急要望を行い、あらゆる施策を緊急かつ集中的に講じていただきたい旨政府にお願いをいたしているところでございます。政府におかれては、これに対し真摯に対応していただいていることに感謝を申し上げます。
 さて、他の都府県との比較において、北海道でこうして感染が広がっていることは非常に残念ではありますが、知事を先頭に道民一丸となり、感染対策に取り組んでいるところであります。北海道が感染拡大を防ぎ重症者対策をしっかりすることが、他の都府県や日本全体の感染拡大を阻止をし、重症者を減らすことにつながると思う次第であります。
 以下、そうした観点から御質問をいたします。
 まず、二月二十五日に新型コロナウイルス感染症対策本部において決定がなされた基本方針においては、感染拡大防止策を講ずることにより、患者増加のスピードを抑制をし、国内の流行の規模を抑えることが重要と示されております。また一方で、同時に、患者数が大幅に増えたときに備え、重症者対策を中心とした医療提供体制などを整える準備期間であるということも示されているところであります。また、基本方針の中では、現行の対策、体制を示しながら、今後、患者数が増える状況を見ながら、対策、地域ごとに対策そして体制を切り替えていくことが確認されております。
 専門家の方々の分析によれば、北海道においては二月二十五日時点で既に九百四十人規模の感染者がいるのではないかという推定がなされているというお話もあるところでありまして、こうした基本方針にある対策、体制の切替えをし、感染状況の把握、あるいは医療提供体制を次の段階に進めるなど、例えば、医療提供体制でいえば、診療時間、動線の区分などを行った上で一般の医療機関での患者の受入れなどを検討することが必要、こういった局面に来ている、あるいはその直前にあるのではないかとも思われるわけでありますが、この施策の切替えのタイミングについての御見解を厚労副大臣にお尋ねをいたします。

#34
○副大臣(稲津久君) 答弁をさせていただく前に、高橋先生におかれましては、北海道知事十六年間、大変な厳しい状況の中でも常に北海道のために大変な御尽力とそしてリーダーシップを発揮していただいた、私も当時北海道の議会議員として一緒に仕事をさせていただいた一人として心から敬意を申し上げますとともに、今こうして参議院議員として、また前北海道の知事として、北海道の厳しい状況に対して様々な御支援をいただいていることに心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。是非とも御指導賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 この危機にあって、常に最悪の状態を想定をして、あらかじめ備えることが重要ということで、北海道で感染の拡大に対して緊急事態宣言が出されました。そしてさらに、専門家の知見によれば、一、二週間が極めて重要な時期であり、先手先手の対応が必要であると、このように報告があり、また私どもそのような対応を今進めているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、ただいま御指摘いただきました、この先月二十五日に決定いたしました基本方針、これを踏まえて、さらに三月一日には患者が増加した場合の対策の移行についてということで、これは、その場合に講じていくべく各対策の詳細と対策の移行に当たっての判断の考え方をお示しし、地域の実情に応じた最適な対策を柔軟に講ずることとすると、このように発出させていただきました。
 そして、このようなことから、自治体の移行のタイミングについて適切に判断ができるよう取り組んでいきたいと考えておりますが、北海道における感染の拡大に対して、厚生労働省としても、専門家を派遣するなどしながら強力な支援をさせていただいているところでございます。
 こうした適切な判断ができるよう、厚生労働省としても密接に北海道と連携し、また状況を注視し、そして積極的な御支援をさせていただきます。

#35
○高橋はるみ君 ありがとうございます。
 そしてまた、この切替え後に当該地域で行われる様々な対応に関しては、国の責任において新たなガイドラインを示していただきたい、この必要があると思いますが、いかがでしょうか。

#36
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 対策の切替えのタイミングについての御質問でございますけれども、先月二十五日に決定いたしましたこの基本方針を踏まえて、三月一日の今後の状況の進展、先ほどお話し申し上げましたように、その対策の移行の考え方を示したところでございますが。
 具体的に、新型コロナウイルス感染症の対応について、二月十三日に、医療機関等が留意すべき事項について国立感染症研究所が取りまとめた新型コロナウイルス感染症についての医療機関内の院内感染対策の考え方ですとか、専門家の意見を踏まえ作成いたしました医療機関等における感染防止に係るガイドライン等をお示しするとともに、二月二十三日には、社会福祉施設に対する留意事項について周知を行ってきたところでございます。
 厚生労働省といたしましては、今後とも、この緊急事態において取るべき対応について不断の見直しを行っていきたいと考えております。そして、それとともに、引き続き関係者の方々に対して、今後の状況の進展を見据えた情報提供を積極的に行ってまいります。

#37
○高橋はるみ君 ありがとうございます。
 北海道と連携をして、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 次でありますが、二月二十九日に総理が会見で、休校要請の決断の説明あるいは今後の対策について、直接国民に訴えられました。
 日本の宝である子供たちの健康、安全を第一に考えたこの度の総理の決断、私自身も子育てを経験した親の一人として評価をさせていただくところであります。会見で総理が国民一人一人に呼びかけることによって国民の不安に寄り添おうとした内容であったと思うわけであります。
 私たち参議院自民党でも不安に寄り添う政治のあり方勉強会を開催をし、毎週議論を重ね、国民の不安に寄り添った政策提言を続けているところであります。
 こうした中、先日、子供の貧困対策に取り組む有識者の方のお話をお伺いいたしました。
 残念ながら、日本は豊かな国ではありますが、大変一人親家庭は厳しい状況にあるところでありまして、二人に一人が貧困、OECD加盟国の中で一番厳しいというお話をお伺いをいたしました。特に、母子家庭の場合には厳しい状況にあると、平均年間就労収入二百万円という水準であるということでございます。
 そういった中、今般の学校の一斉休業要請に伴いまして、こうした一人親世帯の親御さんが仕事を休まざるを得ないこととなりますと、更に経済的に厳しい状況になると考えるところでありますが、手当を含む対策をどのようにお考えか、副大臣、よろしくお願いいたします。

#38
○副大臣(稲津久君) お答えいたします。
 二月二十九日に総理から示された方針を踏まえて、新型コロナウイルス感染症拡大防止策として臨時休業した小学校等に通うお子さんや、風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある子の世話を行うために保護者が取得した休暇について、非正規雇用の労働者の方も含めて、賃金を支払った企業に対する助成金を創設をすることといたしております。
 また、今般の小学校等の休業に当たっても、子供を安心して預けられる家庭環境が重要であると、こうした考えの下に、放課後児童クラブについては、感染の予防に留意した上で、原則として引き続き開所していただくこととしております。
 こうした中、放課後児童クラブを午前中から運営する場合や支援の単位を新たに設ける場合につきましては、保護者負担は求めない加算を創設をいたしまして、これは負担のない、国庫負担割合でも十分の十として、内閣府計上の子ども・子育て支援交付金により補助することとしたところでございます。
 こうした支援策をしっかりと周知をさせていただいた上で、一人親家庭の保護者の皆様の生活をしっかりと支えてまいります。

#39
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。
 子供の健康を守る対策とともに、高齢者、高齢の方々などへの対策も大変重要であります。今回の感染症は、高齢者の方あるいは基礎疾患を有する方々が感染すると重症化リスクが非常に高い、このことはもう分析の結果として出ているところであります。介護施設等における万全な対策が必要と考えますが、いかがでしょうか。

#40
○副大臣(稲津久君) お答えをさせていただきます。
 高齢者の感染対策について、感染拡大防止徹底の観点から、二月二十四日付けで、職員は勤務前に体温を計測し、発熱等の症状が見られる場合には出勤を行えないことを徹底をさせていただく、また、面会についても、緊急やむを得ない場合を除き、制限が望ましく、面会を行う場合でも、体温を計測し、発熱が認められる場合には面会をお断りすることなどについて取扱いを周知したところでございます。
 また、発生時の対応についても周知を行いまして、例えば、帰国者・接触者外来、相談センターへの電話連絡ですとか、入所施設等においては、症状が継続している場合や、医療機関受診後、診断結果の確定までの間については、疑いがある利用者を原則個室に移すことなどによりまして感染拡大に留意することをお示しさせていただき、さらに、疑いがある利用者とその他の利用者の介護等に当たっては、可能な限り担当職員を分けて対応することと、このようにさせていただきました。
 さらに、具体的な行動の基準について、基本的なケアの取扱い等を含めて、専門家の皆さんに現在相談をしているところでございまして、早急にお示しできるようにいたしたいと思います。
 それからさらに、二月十七日付けで、職員の不足する介護施設等から応援の派遣要請があった場合にどうするかということで、この場合も、積極的に対応していただくことや、新型コロナウイルスの対応に伴って一時的に人員ですとか運営の基準を満たすことができない場合も介護報酬の減額をしないと、こうした柔軟な対応を可能にすることといたしたところでございます。
 加えて、新型コロナウイルスの感染経路の遮断を行うために必要なマスク等の衛生用品の国内需給が逼迫していることを踏まえまして、都道府県が保有しているマスクや消毒用アルコール等の衛生用品を不足している高齢者施設に放出する依頼を二月二十一日付けで行いまして、さらに、三月四日付けで、備蓄状況を把握するための事務連絡を出させていただきました。
 今後とも、新型コロナウイルスの感染拡大防止に引き続き努めてまいります。

#41
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。
 北海道の介護施設運営の方にお話をお伺いをいたしました。何が足りないかという問いに対して、マンパワーであると、介護現場をしっかり回していくために人手が足りないということでありました。
 ただいま副大臣の方からそういったことにも様々な配慮をしているというお話があったところではございますが、小さなお子さんを持つ職員が職場に出てこられない、これに対して、例えば、施設側が子供を預かれる仕組みを何とか緊急的にでも整備できないかというお話もあったところであります。
 介護職員のお子さんの預け先の確保と、それを整備しようとする施設に支援をしていただきたいというお話でもございましたが、こうしたことに対するお考えをお聞かせください。

#42
○政府参考人(大島一博君) 委員お尋ねございました介護事業所の中での保育の支援のことでございますが、大きく手法としましては四つございまして、一つは子ども・子育て新制度におけます事業所内保育所事業、それから二つ目は企業主導型保育事業、三つ目は事業所内保育施設設置・運営等支援助成金といいまして、雇用保険を使いました労働局による助成、そして四つ目に各都道府県にございます地域医療介護総合確保基金を活用した助成と、四つございます。このうち最後の四つ目が、市町村の認可の必要がなく、また職員の配置や設備の基準等の細かい要件がございませんで、都道府県の判断で柔軟な事業実施が可能となっております。
 したがいまして、もし仮に今回の休校要請に伴いまして緊急に対応を介護施設の中で取るということになりませば、この地域医療介護総合確保基金の活用が最も現実的な方法であろうかと思います。
 都道府県から相談があれば国としては極力それに応じる構えで考えておりますので、御検討いただければと思っております。

#43
○高橋はるみ君 ありがとうございます。
 私がこうしたお話を申し上げるのは、こういったニーズというのは介護施設だけではなく、病院現場あるいは一般の事業所でもこういったことはあり得るのかなということで対策を求めたいということでありますが、改めてもう一度答弁をよろしくお願いいたします。

#44
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 ただいま高齢者の福祉施設等についてのお話ございましたが、当然、これから様々な状況がどうなっていくか、これはしっかり注視しながら、医療機関、様々なところとも状況を把握し、また適切な対応をさせていただきたいと、このように考えております。

#45
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。
 次に、病院船についてであります。
 災害対応としての病院船について、これまでも政府において様々御検討があったと理解するところであります。私自身も北海道知事時代に度重なる自然災害も経験をし、またお隣、東北における東日本大震災なども経験している中で、病院船、災害時多目的船の必要性を認識をし、政府関係者への導入の検討の要請もさせていただいた経緯であります。
 今回、ダイヤモンド・プリンセス号の集団感染を契機に、こういったことについてまた機運が盛り上がっているというお話がありますが、その辺りについての経緯について御説明をいただきたいと思います。

#46
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 先生が知事時代に、たしか二〇一三年だと思いますけれども、私どもに当時、この病院船についての要請を、要望をいただいた、東日本大震災の発災後であったというふうに思っております。当時からこの病院船等についての様々な推進については大変な御尽力をいただいているというふうに思っております。
 この病院船の活用について、これまで内閣府あるいは防衛省とともに検討を行ってまいりました。その検討の中で、既存の例えば船舶を活用した実証実験などを行うことによりまして、現在、課題の整理に取り組んでいるところでございます。
 例えば、発災後迅速に調達が可能であるかどうか、船舶内の医療活動を実施する場合の医療従事者と乗務員の活動の連携、また、病院船に必要な医療設備やアメニティーなどについて一定の論点があるというふうに考えております。
 今般のコロナウイルスの一連の対応も踏まえて、把握されている課題の解決に、関係省庁とも連携を取りながら、この病院船の配備の在り方について連携をしながら、加速度的に検討を進めてまいります。

#47
○高橋はるみ君 ありがとうございます。
 病院船につきましては、災害対応に加えまして、今回のような感染症対策、未曽有の感染症対策の中で、多数の患者を隔離しながら治療ができる、そういったことの中での注目が今回また盛り上がっているというふうに理解をするところであります。
 もとより、運用主体をどうするのか、また多額な建造費をいかに賄うか、平時の活用をどうするかなどなど、様々政府として検討をされる課題はあると思うわけでありますが、この際、政府として導入を前向きに御検討いただきたいと思うわけでありますが、改めて御答弁を求めます。

#48
○副大臣(稲津久君) お答えをさせていただきます。
 先ほどの答弁と一部重複するところございますけれども、平成の二十五年、二十七年、また二十六年、二十九年、三十年と、ここまで、先ほど申し上げましたように、様々なこの実証実験と、そして必要なそういう医療設備、アメニティー等について様々な検討をさせていただいているところでございます。
 議員今御指摘のことにつきまして、関係省庁とよく連携取りながら、先ほど申し上げましたように一段とスピードアップしながら検討を進めて、そうした方向で更に議論を進めていきたいと、こう思っております。

#49
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。
 次の質問に移らせていただきます。自治体の財政支援という点であります。
 多くの学校の設置者は自治体であります。様々な事業が自治体主体に行われているところでありまして、今回の感染症対策におきましても自治体の役割は大変大きいものと考えるところであります。自治体と国との連携なくして、今回の国難ともいうべき危機を乗り越えることはできないと考えます。
 私も、北海道、百七十九の市町村がございますが、幾つかの自治体の首長さんと、電話ではありますが、お電話、お話をさせていただいたところであり、感染者が確認されているところ、そうでないところ、それぞれ事情も違うわけでありますが、皆さん、それぞれの地域の住民の方々の健康を守るため必死に対応しておられる、このことを確認をいたしたところであります。
 自然災害のときには、激甚災害指定あるいは交付税措置などにより、自治体は負担をちゅうちょすることなく災害対応できるようになるわけでありますが、今回、この感染症対策についても同様のことが重要になってくるんではないかと思うわけでありますが、総務省にお伺いをいたしますが、全国各地から、こういった形、こういった状況の中で様々な地方の財政への支援を求める声は出ているでしょうか。

#50
○政府参考人(谷史郎君) お答え申し上げます。
 二月十三日の政府の新型コロナウイルス感染症対策本部におきまして決定いたしました緊急対応策のうちに、一部事業につきましては地方負担が見込まれましたことから、総務省としても、地方団体の財政運営に支障が生じないように、災害並みの措置という観点から、手厚い地方交付税措置を講ずることといたしました。
 具体的には、有症患者が入院することができる病床の整備に係る備品の購入や、地方公共団体の相談窓口の設置などの国庫補助金に係ります地方負担について、地方負担額の八割を基本といたしまして特別交付税を措置することといたしました。
 また、現在、総理指示の下、今月十日を目途に、第二弾となります緊急対応策の取りまとめに向けまして、政府として検討をしているところ、進めているところでございます。
 総務省としても、できる限り地域の実情を伺いながら、関係省庁と連携しつつ、適切に取り組んでいきたいと考えております。

#51
○高橋はるみ君 済みません、質問を聞いておられましたでしょうか。
 私は、そういう自治体に対する財政の支援要請というのが全国それぞれの地域からどれぐらい上がっているかということをお伺いしたところでありますが、改めての答弁を求めます。

#52
○政府参考人(谷史郎君) お答え申し上げます。
 現在お聞きしている内容といたしましては、例えば、今後、医療機関で病床を確保するための対応ですとか、あるいはウイルスの検査に対します負担ですとか、様々な形での御要望を伺っておりまして、私どもとしても、それぞれの自治体と対応窓口をつくりまして、御要望をお聞きした上で、各省にもそれを御連絡して対応策を御検討いただいているところでございまして、必要に応じまして今後それらに対して対応していきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

#53
○高橋はるみ君 ありがとうございます。北海道は特に財政状況も厳しいということで、皆さん、首長の方々はそういうことを求めていると思います。
 災害対応、全国様々な形で皆さん方御努力をしておられる。それと同じように、今回の新型コロナウイルス感染症対策、自治体がしっかり対応できるように、改めて自治体の負担する費用は国が責任を持って財政措置をしていただきたい、このことが必要だと考えるところでありまして、改めて力強い対応についての御答弁を求めます。

#54
○政府参考人(谷史郎君) 今申し上げましたように、地域の実情、様々お伺いしておりますので、関係省庁と連携しつつ、今後とも適切に対応してまいる考えでございます。

#55
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。
 次に、自治体の対応への財政措置も含めてということになるわけでありますが、これから特別措置法、これについては昨日の総理が各党の代表の方との御議論もされたというふうに伺っておりますし、特別措置法の立法に伴う様々な対策など、感染拡大防止対策のためにあらゆる政策を総動員する必要があると考えるところであります。
 三月十日まとめの対策も大いに期待をするところであります。また、来年度以降も、長期的な経済的な影響など、対応をしっかりやっていただく必要があると思うわけでありますが、財務大臣のお考えをお聞かせをください。

#56
○国務大臣(麻生太郎君) これは、二月の二十九日でしたか、総理からお話がありましたとおりに、今月十日を目途に第二弾となります緊急対応策を速やかに取りまとめることといたしておりまして、今主計局で主に各省から上がってくるものをいろいろ今検討をさせていただき、かつそれを具体化せにゃいかぬところなので、取り急ぎ予備費を、二千七百億ぐらい今あると思いますので、それを使わせていただいて対応策をやらせていただきつつあるというところでありますので、十日には発表できるものと思っております。
 また、今言われましたように、経済の下振れリスクというものを考えておかないかぬということでありまして、いろいろな話になっておりまして、例えば昨日、IMF等々の電話会合がありましたけれども、イタリアでしたか、今日から一斉休校するというから、日本なんかもうやっておるって、日本はやったって評判も悪いところもあるんだぜといって、いろんな話をしておきましたけれども。何で評判が悪いんだって言うから、それは、おまえのところと議会の内容は知らないが、俺のところじゃ評判が悪いところもあるという話もしておりますので、いろいろ話をしております。
 いずれにしても、いろいろなところで思わぬ形になってきていると思ってはおりますけれども、持続的な経済成長というのをつなげていかなくちゃいけませんので、昨年財政支出として十三兆二千億円の総合経済対策を策定したところでして、かつ、それに伴います補正予算というものを通過をさせていただいておりますので、それに基づきましていろいろの緊急経済対応策とか総合経済対策を着実としていくことが重要だと思いますので、これがどの程度で収まるかというところはまだよく見えておりませんので、これがまだ、十年前のときの新型、何でしたっけ、インフルエンザの話でしたかね、あのときはこれだけ金が出たじゃないかと、よう言われる話で、よう言っておられる方がいらっしゃいますが、あのときは薬があったんだ、今回薬がないんですから。薬が出ない段階で幾らなんて言えるわけがありませんので、そういった意味では、今の段階ではなかなかそれが出てくるところまでがなかなか難しいだろうなとは思っておりますけれども、いずれにいたしましても、今のところ、地域で収める、その地域で収める。
 イタリアの場合、北イタリアだけになっておりますけれども、南も全部、全国休校にしたという話、していましたけど、南の方等々含めまして、私どもとしても、いろんな全国的なものがぽつりぽつり出てきておりますので、先ほど小野田先生の話じゃありませんけど、これは船の中以外の人というのと船の中と含めてという話と全然状況が違いますので、そういった意味では、船以外ですと三百人前後だと思いますが、そういった意味では、いろんな状況としてはかなり収まりつつあるところもあるんだと思いますが、まだまだ北海道、これからというところもあるんだと思いますので、そういったところを含めながら適切に対応してまいりたいと考えております。

#57
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。
 地方財政措置につきましても力強い御答弁をいただければと思いますが、いかがでしょうか。

#58
○国務大臣(麻生太郎君) これ、地方によって全然状況が違いますので、各地方の部分からいろんな形で上がって、多分総務省で取りまとめられるんだと思いますけど、それを見まして、財務省としても適切に対応させていただきます。

#59
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。
 次に、観光への影響についての質問に移ります。
 国交省さんに御質問でありますが、観光業を始めインバウンド、また国内客など様々な影響が出ていると認識をするところでありますが、どのような声が国交省に、観光庁の方に上がっているのか、お聞かせください。

#60
○副大臣(御法川信英君) 今般のコロナウイルスの拡大に伴いまして、外国人の旅行者の大幅な減少、あるいは日本人旅行者が旅行を手控えているというようなことで、各地の産業、もちろん北海道もそうですけれども、キャンセル等かなり大きな影響が出ているという認識をしてございます。
 国土交通省といたしまして、これまでに全国の地方運輸局に特別相談窓口というのを設置しておりまして、プッシュ型で観光関連事業者と連絡を取りながら、被害状況、要望事項を聴取する中で、例えば北海道では、やはり中国人のキャンセルの話、そして日本人の宿泊客も減少しているというような声が事業者さんの方からは多く聞かされているというところでございます。

#61
○高橋はるみ君 私のところにも、道庁を通じて、あるいは様々なルートを通じて、もう悲痛な声が寄せられているところであります。
 そういった中で、もちろん今回の感染症の終息の状況を見極めつつということでありますが、終息後の対策として、大々的な対外観光キャンペーン、あるいはプレミアム付き旅行券などを活用した観光経済対策を御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#62
○副大臣(御法川信英君) そこに行く前に、現在ですけれども、セーフティーネットの貸付制度であるとか保証制度の要件緩和等、資金繰りの支援、そして雇用調整助成金制度の要件緩和等について、まずは一生懸命、観光関連産業を支援しているというところでございます。
 委員御指摘のとおり、この状況が落ち着いた後のことでございますけれども、しっかりと反転攻勢に転じて、また観光関連産業、日本の観光が復活するように、現場のニーズにしっかりと耳を傾けた上で、今御指摘のありましたような効果的な支援策を検討、そして実行をしていく所存でございます。
 今後も、関係業界そして関係省庁と緊密に連携をしながら、対策をしっかり考えていきたいというふうに思っております。

#63
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。大きな災害があった後にはふっこう割というような観光対策もいただいたことも、北海道も経験をいたしております。そういったことを含めて前向きな御検討をよろしくお願いをいたします。
 対外的な発信について、外務省にお尋ねをいたします。
 しっかりとした対外発信、これは国益にかなうものだと思いますが、どのようなことをやっておられますか。

#64
○政府参考人(志野光子君) お答えいたします。
 新型コロナウイルスについて、クルーズ船への対応も含め、我が国の状況や取組に関する正確な情報を国内外に適時適切に発信していくことは極めて重要と考えております。
 具体的には、厚生労働省等と協力し、これまで在京外交団へのブリーフを合計五回、海外プレスへのブリーフを合計七回実施してきておるほか、厚労省においては二月二十五日から厚生労働大臣の会見に海外プレスも参加可能としてきていただいております。海外でも、在外公館を通じて適時適切な説明発信を実施してきております。
 また、近年はSNS等の発信が極めて伝播力があり重視する必要があるとの認識の下、積極的に発信をしてきておりまして、特に、二十一日からは感染症の専門家による英語での会見の説明などを動画にしたり、SNS等を通じて発信してきております。また、新型コロナウイルス対策の基本方針を発表した二十五日の厚労大臣会見の英語の字幕を付した動画を厚労省が作成し、外務省でもSNS等を通じて発信しております。
 引き続き、正確かつタイムリーな対外発信にしっかり取り組んでまいりたいと思います。

#65
○高橋はるみ君 ありがとうございます。
 最後に、オリンピック・パラリンピックについてであります。
 北海道でもマラソン、サッカーなど一部競技が予定されておりまして、何としてもこの感染症を終息させた後、東京オリンピック・パラリンピック成功させなければならないと思います。
 このことについての橋本大臣のお考え、決意をお伺いをいたします。

#66
○国務大臣(橋本聖子君) まず、アスリートの視点から申し上げますと、オリンピックが四年に一度の開催ということは既に決まっていることでありますので、この日程に合わせて、選手、あるいはスタッフ、あるいはファンもそうでありますけれども、準備をしてきている以上、これを中止ですとか延期するということは選手側にとってはもう絶対にあり得ないことでありますので、そういうことだからこそ、選手が安心して練習に集中できる環境をまずはしっかりと整えていくべきだというふうに考えております。
 大会の開催については、最終的な判断の権限というのはIOCにあるというふうに理解をしておりますけれども、この今月の三日のIOCの理事会の声明におきましては、二〇二〇年七月二十四日から八月九日まで開催される東京オリンピックの成功に全力を尽くす、そして全てのアスリートが、二〇二〇年、この東京大会に向けて準備を続けることを奨励するとされております。IOC理事会後の記者会見においてもバッハ会長から大会の中止や延期という言葉はなかったという発信がありました。
 IOCなどが安心、安全な大会運営を行う観点から関係者間で情報交換を行うための場として立ち上げたタスクフォースがありますけれども、これを、国としてもIOCや組織委員会からの要請を踏まえまして参加をしております。その中で政府の新型コロナウイルス対策の内容等について説明を行ってきておりますが、まさに日常的にそういった情報交換、そして情報発信、そしてプッシュ型でのこちら側からの発信等を踏まえて、情報提供が先日のIOC理事会の声明にも反映された、つながったんではないかというふうに思っておりますので、引き続き、IOC、そして組織委員会、そして主催者であります東京都、一丸となって、緊密に連携を取りながら、政府といたしましても、総合的にしっかりと支えていくように全力を尽くして進めていきたいというふうに思っております。

#67
○高橋はるみ君 ありがとうございます。よろしくお願いをいたします。
 私は、地方議員の一人として、今回のコロナウイルスの拡大、蔓延、そしてその後、地方創生が何より重要だと考えるところであります。北村大臣中心にしっかりと、いま一度地方創生対策を心からお願いを申し上げ、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#68
○委員長(金子原二郎君) 以上で高橋はるみさんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#69
○委員長(金子原二郎君) 次に、石川大我君の質疑を行います。石川大我君。

#70
○石川大我君 立憲民主党の石川大我でございます。今日はよろしくお願いをいたします。
 学校法人加計学園の問題について質問をいたします。
 本日発売の週刊誌報道、とんでもない記事がありました。昨年十一月に行われた学校法人加計学園岡山理科大学の獣医学部獣医学科の推薦入試で、韓国人受験生全員の面接試験を一律零点にする、そして不合格にしていたという記事です。
 萩生田文科大臣、これは事実でしょうか。

#71
○国務大臣(萩生田光一君) 岡山理科大学の獣医学部獣医学科の推薦入試において、韓国人受験生全員を不合格とした入試不正の疑惑が報じられていることは承知しております。
 昨日、文部科学省としては、岡山理科大学に対して、推薦入試の状況や報道されている事実関係等を含めて確認を求めたところであり、速やかな回答を求めていきたいと考えております。

#72
○石川大我君 是非確認、しっかりと結果を調査をしていただきたい、確認をしていただきたいと思います。
 これ、もし事実でしたら、萩生田文科大臣、どういう問題があるというふうにお考えでしょうか。

#73
○国務大臣(萩生田光一君) 現在、確認を求めているところですが、一般論として、大学入学者選抜については公正かつ妥当な方法により行うことが求められているところであり、令和二年度大学入学者選抜実施要項においても、合理的理由なく、出身地域、居住地域等の属性を理由として一律の取扱いの差異を設けることは不適切であると明記しています。
 いずれにしましても、大学に対して早急な回答を求めてまいりたいと思っております。

#74
○石川大我君 いつまでに報告がありますでしょうか。

#75
○国務大臣(萩生田光一君) 昨日の時点で連絡しておりますので、そう時間は掛からないと思いますので、国会の方に報告させていただきたいと思います。

#76
○石川大我君 是非、これしっかり調査をしていただいて、調査結果、委員会に報告をしていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。

#77
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

#78
○石川大我君 よろしくお願いをいたします。
 そのほか、桜を見る会の問題、そして入管に関する人権保障についての問題、そして新型コロナウイルス対策について、時間の許す限り質問をしたいと思います。
 まず初めに、桜を見る会についての問題について質問をさせていただきたいと思います。
 桜を見る会前夜祭に関連してお伺いをいたします。
 昨年十月二十三日水曜日、ホテルニューオータニで即位の礼に伴う内閣総理大臣夫妻主催晩さん会、会場の選定はどのようにして決まったのでしょうか。

#79
○政府参考人(三上明輝君) お答え申し上げます。
 内閣総理大臣夫妻主催晩さん会の会場につきましては、一昨年、平成三十年の十一月二十日に開催された第二回天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う式典委員会におきまして、晩さん会の参列者数を、外国元首、祝賀使節等九百名とすることが決定されました。
 これを受けまして、皇位継承式典事務局におきまして、まず一つ目、伝統文化の発信のための舞台スペースを除き、参列者約九百名の正さんが行える宴会場を有する、これ一つ目のポイント。二つ目のポイントは、元首等を含む各国の要人をおもてなしするため、非常に高いレベルでの接客及び充実した設備、ノウハウを兼ね備えたホテルであること、これが二つ目。三つ目が、当日、十月二十三日でございます、それから、舞台セットのために前日も必要でございまして、これらの日にちについて使用が可能であること、これが三つ目。四つ目として、晩さん会の円滑な挙行及び参列者の安全確保等のために、同日、十月二十三日にほかの大きなイベントがないことといった選定のポイントを設けました。
 このポイントに従いまして都内の主要なホテルを調査いたしましたところ、全ての項目を満たした東京都内のホテルはホテルニューオータニのみであったということから同ホテルを選定したのでございまして、この選定結果につきましては、三十一年一月十七に開催されました第三回の式典委員会において事務局から選定のポイントも含めまして報告をいたしました。そして、その資料は式典委員会のホームページでも公表しているところでございます。
 以上です。

#80
○石川大我君 ここに今、皆さんに資料として提示をさせていただきましたが、(資料提示)これは選定についてという文書、紙切れ一枚で決まっております。
 六つのホテルに問い合わせたと聞いていますが、これは条件に合うホテルは幾つあったんでしょうか。

#81
○政府参考人(三上明輝君) お答え申し上げます。
 東京都内にたくさんホテルあるわけでございますけれども、その中から九百人、舞台装置を除いて九百名分の着席での正さんが行えるということになりますと、ニューオータニも含めまして六つほどのホテルになるということでございまして、その六つのホテルに一つ一つそれぞれの選定ポイントについて該当するかどうかといったことを問合せをいたしまして、その結果としてこのニューオータニが選ばれたと、こういうことでございます。

#82
○石川大我君 確かにニューオータニ、大きな宴会場を持っておりますけれども、メーン会場の鶴の間千九百九十二平米、しかし、ANAインターコンチネンタルホテルですとか帝国ホテルも、孔雀の間千九百六十五平米、富士の間千二百三十六平米、グランドプリンスホテル新高輪飛天の間、これは二千平米あるわけですけれども、ほかにもありますけれども、これはなぜニューオータニに決まったんでしょうか。

#83
○政府参考人(三上明輝君) 今のそれぞれのホテルにつきましては、外国の要人をもてなすためのレベルの高い接客あるいは充実した設備、ノウハウといった点については欠けるところがないと考えておりますけれども、舞台スペースを例えばつくって、さらに死角が生まれないとか、柱があったりとかいうようなことがないとか、それから、当日に使うことができても、同じフロアで例えば別の大きな民間のイベントなどがあったりすると、そこは警備の問題、あるいは要人それから日本側の総理ほか出席される方々の動線との交錯など考えますと適当でないということで、そういった一つ一つの要件を当てはめた結果として残ったものがニューオータニということでございます。

#84
○石川大我君 ホテルには電話で問い合わせたと聞いておりますが、電話でしょうか。

#85
○政府参考人(三上明輝君) 電話で問合せをいたしまして、それを整理したということでございます。

#86
○石川大我君 にわかに信じ難い今答弁があったと思います。
 総理夫妻主催の晩さん会という、これ国家行事です。電話一本で問い合わせて、ここは駄目、そうしたんですか。

#87
○政府参考人(三上明輝君) 電話をして必要な情報を得るわけですけれども、予約の状況などは、当然のことながらそういったことで電話をして確認することができると思いますし、それから、式場の様子などはフロアマップ、あるいは各宴会場の様子などはウエブを見ると一定の程度その状況も把握できますので、何か現地に足を運んで対面でホテル側の人と打合せするとか、そういったことまでは要しなかったと考えております。

#88
○石川大我君 いや、本当ににわかに信じ難い発言です。これ、電話をすればすぐ営業の人が飛んできていろいろアプローチするんじゃないですか。そういったことはなかったんですか。

#89
○政府参考人(三上明輝君) ホテル側、この式典が開催される日にちということ自体は、一昨年の四月に基本方針を決めた時点で期日は確定したと。ただ、その後、その規模がどれぐらいの規模で行われるかということは式典委員会の決定を待つ必要があったということでございますけれども、私どもの事務局ができたのは一昨年の夏で、それ以降、幾つかのホテルからは関心を示すような電話が実際ございまして、それで条件に該当するのかどうかということを、そういったことも含めて、やり取りをしながら絞り込んでいったということでございます。

#90
○石川大我君 晩さん会の実施日が十月二十三日と決まったのが平成三十年四月三日の閣議決定です。それから一年半後にこの晩さん会があるわけですけれども、なぜか会場の選定を始めたのは八か月後の十二月です。そして、ニューオータニしかないということとして、翌月の一月にこれ決定をしているんです。
 これ、八か月間あるわけですけれども、八か月間何をされていたんですか。

#91
○政府参考人(三上明輝君) 一連の皇位継承に関わる儀式、それから式典、行事につきましては、その基本方針につきまして、どういったことをいつ行うか、どういう趣旨で行うかということが決まっているわけでございますけれども、まず順番としては、御在位の三十年の式典が最初に来る、それから、その後に退位礼の儀がございまして、その後、剣璽等承継の儀、それから朝見の儀といったような、四月三十日、五月一日のものもございました。
 そういった準備もしておりましたし、更に言えば、まずどういった晩さん会の会場を押さえるかということについて、その規模、それからそこでどういった出し物を、平成度のときは日本の伝統文化を御覧いただいたということなんですけれども、今回もそれを同じような形でするかどうかということについての式典委員会の決定はその十一月まで行われておりませんので、会場を選定し始めようにもその与件となるところがいかにも少なかったということでありますので、そういったほかの式典の行事の準備、あるいはその選定をするとしたらどういうところがポイントになるかというような内部的な検討などをしていたと、こういうことでございます。

#92
○石川大我君 これは大きな記念行事ですから、もちろんいいところでやっていただきたい、そこでお招きをしていただきたいというふうに思うわけですけれども、外国の賓客をですね。
 ただ、これ、十月二十三日に決まったということで、そこから八か月あるわけですね、閣議決定、四月の三日の。これ、すぐ押さえようというふうに思うのが普通ではないかというふうに思うわけですけれども、なぜこれ八か月放置をしているのか、全く意味が分かりません。
 晩さん会では、鶴の間を三日間、芙蓉の間を二日間、鳳凰の間を使うなど、そしてまた、ほかにも多くのフロアを使ったというふうに聞きました。これ、晩さん会の日付から十か月前の時点で、これ、よくこれだけの部屋が空いていたというふうに思うんですけれども、これはおかしいと思うんですが、何かこれ、事前に申合せ、申入れなどしていたんですか、ニューオータニ側に。

#93
○政府参考人(三上明輝君) その契約に実際どういった控室がどれぐらいの期間それから場所で必要になるかということにつきましては、まずどれぐらいのお客様をお招きして、どんな中身でやるかということが決まって会場が決まり、その会場を探す中で会場が絞り込まれ、その絞り込まれた会場では実際に、四月、予算が成立した後の四月に契約を結ぶ際に、こういった中身の行事をするとすればどれぐらいの広さがどれぐらいのどういう人たちに必要でといったことをやっていくということで、そのスペースはあったということでございます。(発言する者あり)

#94
○委員長(金子原二郎君) 三上君。

#95
○政府参考人(三上明輝君) お答えいたします。
 そういった意味で、今回の式典に関してどれぐらいの広さのものが必要になるといったことについて、ニューオータニに事前に、契約をするに当たって話を詰めるという意味ではなくて、何かニューオータニだけが有利になるような形で事前に話をしたということはございません。

#96
○石川大我君 結果、八か月放置をしたことで、六つのホテルを探してニューオータニ一つしか空いていなかった。いや、これ本当に危なかったというふうに思います。全部埋まっていたらどうしたことだろうというふうに思うわけです。
 これ、随意契約ということでよろしいですか。

#97
○政府参考人(三上明輝君) これにつきましては、我々が目的とするところの役務を提供できるところがホテルニューオータニしかなかったということでございますので、会計法第二十九条の三第四項に規定する契約の性質又は目的が競争を許さない場合に該当するということで、随意契約を行ったところでございます。

#98
○石川大我君 随意契約、これボードを示させていただきましたけれども、あくまで一般競争入札の例外だというふうに思います。随意契約であっても、競争性のあるものにするべきではないかというふうに考えます。選定した経緯も文書に残すべきだというふうに考えます。
 平成十八年の公共調達の適正化についての通達、その内容を教えてください。

#99
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
 平成十六年から十八年にかけて談合や随意契約をめぐる問題が生じていたということを踏まえて、平成十八年の六月に、公共調達の適正化に関する関係省庁連絡会議というところにおいて、随意契約の見直しについての考え方等が取りまとめられ、それを受けまして、同年、平成十八年の八月に、公共調達の適正化についてという財務大臣の通知を発出したということでございます。
 この通知につきましては、内容として、随意契約によらざるを得ない場合を除き、原則として一般競争による調達を行うこと等を定めておりますが、そうしますと、じゃ、随意契約が認められる場合はということで、契約の相手方が法令等の規定により明確に特定されるもの、あるいは当該場所でなければ行政事務を行うことが不可能であることから場所が限定をされ、供給者が一つに特定される賃貸借契約等を例示をしておりますし、さらに、例示に該当しないものでございましても、その他これに準ずるものとして認められるものについては同様に取り扱う、要すれば随意契約が認められるというふうな通知になってございます。

#100
○石川大我君 予算決算及び会計令第九十九条の六、これを御説明ください。

#101
○政府参考人(太田充君) 済みません。
 御指摘の条文は、契約担当官等は、随意契約によろうとするときは、なるべく二人以上の者から見積書を徴さなければならないというふうに規定してございます。

#102
○石川大我君 競争入札が原則です。そして、随意契約であっても、企画競争、そして公募、なるべく公平性を担保しなければいけない。しかし、公募もしない、見積りも取らない、文書も残さない、これで公平性や透明性担保できるというふうに、麻生大臣、お考えでしょうか。

#103
○国務大臣(麻生太郎君) これ、随意契約の話だと思いますが、国による支出やら契約のルールを定めております今言われた会計法において、これは随意契約の要件に該当するか否かの個別的な判断なんだと思いますが、これは各省各庁の責任において行うというふうに書いてあると思いますがね。したがいまして、各省各庁においてこれは適切に判断されるべきものなんだと考えております。

#104
○石川大我君 随意契約、全て公表をされています。皆様にはお配りを資料、させていただきましたけれども、ニューオータニの契約、一億六千百四十万三千円、これでよろしいでしょうか。

#105
○政府参考人(三上明輝君) 予算につきましては、委員からお配りされている資料に記載のとおりでございます。その資料は私どもが整理して御提出しているものでございます。

#106
○石川大我君 これ、ホームページの掲載が遅れましたよね。どういったことでしょうか。

#107
○政府参考人(三上明輝君) この随意契約につきましては、平成十八年の財務省からの通達によりまして公表するということが決まっております。それで、契約締結日から原則として七十二日、それから四月中の契約に関わるものについては九十三日といった期間内にということが決められております。
 本件の晩さん会のその実施会場あるいは料理の提供に係るこの契約につきましてでございますけれども、要人を含む参列者九百名、それからその随行されてくる方、それから文化行事の出演者の関係者などを含めますと、二千人余りの参列者が、参加者がおられると。提供する料理なども、ハラール食であるとかベジタリアンメニューといったような、お客様の文化、習慣に合わせた食事の提供、あるいは多数のVIPの方々の円滑な入退出、それから確実な安全管理を遺漏なきように行うということで、例年行うようなものではなくて、非常にアドホックに行われる高度で複雑な業務だったということがございます。
 こういった内容であることから、実際に開催に至るまで、内容をいろいろ警備当局あるいはホテルと打合せをしながら変更する可能性がございまして、開催までの間、公表を差し控えていたところでございますけれども、開催した後、この実施部局である我々と、それから契約内容の実際の公表、これ、エクセルファイルに打ち込んでホームページにアップロードするという形ですけれども、これを行う関係担当部局の連絡が必ずしもうまくいっておらなかったということで公表が遅れてしまったということでございます。申し訳ございません。

#108
○石川大我君 これ、辻元清美事務所が、指摘によりこれ分かったことじゃないですか。

#109
○政府参考人(三上明輝君) 先週であったと思いますけれども、委員御指摘のとおり、衆議院の辻元先生からの御指摘受けまして、その掲載が漏れているということについて私ども気が付いたところでございます。

#110
○石川大我君 大変これ、ここだけ抜ける、疑惑があります。ニューオータニです。選定が極めて不透明であることを強く指摘をしたいと思います。
 続けて、ボードをよろしくお願いいたします。
 晩さん会関係経費の予算です。計二億一千万円。このうち、Aの晩さん会運営事務費とBの会場に臨時に事務局を設置する経費、これがニューオータニに支払われるもの、よろしいでしょうか。

#111
○政府参考人(三上明輝君) 委員お示しの資料のうち、このAとBというものがニューオータニを相手方とする契約でございまして、この下の文化行事等はホテルを通さないで調達するものでございます。

#112
○石川大我君 これ、AとBを足すと約一億四千万円、一方で、先ほどお示しした資料の三の契約金は一億六千万円。これ、なぜ増えているんでしょうか。

#113
○政府参考人(三上明輝君) 予算を計上しました後、その晩さん会をどういった形で具体的に進めていくかといったことを、ホテルそれから警備当局と話合いをしながら、実際の動線、それから関係するスタッフ、それからお客様の控室、文化行事の関係者の控室などなど、これ詰めていくわけですけれども、その過程におきまして、予算策定時には想定をしていなかったような控室の追加が必要になる、あるいは、その警備用のモニターといったものを、昨今のこの状況に鑑みれば、そういったものも設置する必要があるであろうといったような判断などがもろもろございまして、そういった所要の追加の経費を含めまして、約一億六千百万円といった形の契約になっているところでございます。

#114
○石川大我君 昨年一月に、来賓九百名想定で、予算ベースで一億四千万円の安倍総理関連の仕事がニューオータニでこれ決まっているわけです。その後の、三か月後の桜を見る会の前夜祭、これ費用は一人五千円、八百人で四百万円。これ、しっかりと情報を公開してもらわないと、いろいろな可能性を想像してしまうと思います。
 一九九五年、APEC国際会議など、ニューオータニと外務省の癒着が過去問題となったことがありました。概要を説明してください。

#115
○政府参考人(垂秀夫君) お答えいたします。
 本事件は、平成七年十月のAPEC東京高級事務レベル会合を開催したホテルニューオータニ及び同年十一月のAPEC大阪閣僚会議を開催したホテルニューオータニ大阪の室料等の経費について、当時のAPEC準備事務局次長であった浅川課長補佐及びホテルニューオータニ関係者が、実際に要した室料等に水増し額を上乗せした金額の支払を請求し、総額四億二千二百十五万八千七百六十一円を詐取したとして起訴された事案でございます。

#116
○石川大我君 過去にニューオータニとはこういった経緯があるんです。
 政府もホテルも、税金を使う際は、誰から見ても公平公正であるべきです。選定が不透明、経費が何に使われたか明細も出てこない、会場代が適正かも検証できない。
 昨年の晩さん会は一晩で契約金約一億六千万円、桜を見る会前夜祭は一晩で四百万円。この破格の安さ。これ、何か疑われても仕方ないと思いますが、菅官房長官、いかがでしょうか。

#117
○国務大臣(菅義偉君) それは全く別物であって、桜を見る会については総理がここで答弁をしたとおりでありますし、また、この御即位に伴う宴会というんですか、海外の公人をお招きをしてのことについては、それに基づいて、会計法に基づいて契約もしっかりしている。ただ、ホームページに掲載が遅れましたことは、これは極めて遺憾であり、ここは申し訳ない、このように思います。

#118
○石川大我君 ニューオータニの取締役である今井敬氏ですけれども、これは首相秘書官の叔父、今井尚哉氏で間違いないですか。

#119
○国務大臣(菅義偉君) 通告もありませんでしたので、私自身は全く承知しておりません。

#120
○石川大我君 これ、一般的には皆さん知っているお話であるわけですけれども、安倍総理とは食事を共にする仲だというふうに思います。
 これ、利害関係者に当たらないんでしょうか、官房長官。

#121
○国務大臣(菅義偉君) 今申し上げましたように、私は承知をしておりません。

#122
○石川大我君 今回の質疑で、これ疑惑、ますます深まったというふうに思っております。疑いを晴らすためには、晩さん会の契約書や見積書をしっかりと公表する、安倍総理自身が前夜祭の見積書、明細書、領収書をきっちり明らかにするべきではないでしょうか。引き続き、取り組んでいきたいというふうに思います。
 取り急ぎ、これで終わりたいと思います。(発言する者あり)

#123
○委員長(金子原二郎君) 石川君。

#124
○石川大我君 午前中の質疑は一旦これで。

#125
○委員長(金子原二郎君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十八分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#126
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 令和二年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。石川大我君。

#127
○石川大我君 立憲民主党の石川大我です。午前中に引き続き、よろしくお願いいたします。
 新型コロナウイルス対策についてお伺いします。
 総理は、今後フェーズが変わればかかりつけ医で検査ができるようにするというふうに言っておりますが、そのような方向性で、厚労大臣、お間違いないでしょうか。

#128
○国務大臣(加藤勝信君) 既に移行措置という形でお示しをさせていただいておりますけれども、これから感染者が増加する中で、外来においては外来での対応がなかなか難しくなるという中において、まず一つは、今ある帰国者・接触者外来の数を増やしていただく、それもどこかで難しくなれば一般のかかりつけ医等で御対応いただく、そのときには、感染の防止等に努めていただいて、そうした対応を取っていただきたいということを申し上げているところであります。

#129
○石川大我君 検査では感染防止が重要だというふうに考えます。軽症の方が感染を広げているというような最近の報道もあります。感染防止のため、どのような措置をとっておりますでしょうか。

#130
○国務大臣(加藤勝信君) これは、その医療機関、それとも幅広くでお答えしたらいいのか……(発言する者あり)医療機関ですね。
 医療機関においては、これまでも、どういう感染防止の措置をとればいいのかということをお示しをさせていただいて、それにのっとった対応をしていただいている。また、診療に当たっても、あっ、ごめんなさい、というようなことをお渡しをしている。また、診療等についても、お互いこれまでの実際の症例をそれぞれ共有することによってより的確な診療に結び付けていただくようなお願いも、これ感染防止じゃありませんけれども、併せてさせていただいているところでございます。

#131
○石川大我君 しっかりと経路が分かれているような、その感染が疑われる方と一般の病院に来られた方、これ分かれているということでよろしいでしょうか。

#132
○国務大臣(加藤勝信君) 基本的に、新型コロナウイルスの感染の疑いがある方については診療の目安というのを出させていただいて、通常の方だったら、発熱、せき等が四日間続く場合には、まず帰国者・接触者相談支援センターに御相談をいただいて、そこから最寄りの帰国者・接触者外来を教えてもらって、そこに受診をしていただくと、こういう流れになります。

#133
○石川大我君 その場合の外来の中ですけれども、しっかりと分かれているということでよろしいですか。

#134
○国務大臣(加藤勝信君) まさに、帰国者・接触者外来はそういう対応を取っていただくということで、それに対する、それをするための様々な器具等が必要であれば、それに対する助成措置も講じているところであります。

#135
○石川大我君 それで、かかりつけ医なんですけれども、小規模な医院が多いと思いますけれども、こうした場所で同様の感染防止策、取れるというふうにお考えでしょうか。

#136
○国務大臣(加藤勝信君) これはそれぞれ、私が知っている様々な診療所もいろんな形態があります。かなり入口を分けれるようなところも中にはあります。それから、全く無理なところもあると思います。ですから、全てでそれが対応していただけるかという問題がまず一つあります。
 それから、地域でどうしてもそこしかないみたいなところは、例えば時間を分けていただいて、午前中は一般の方、午後のこの時間は新型コロナウイルスという、空間と時間をうまく分けて感染防止を図っていただくということがあるんだろうと思います。

#137
○石川大我君 感染防止、非常に大事だというふうに思っております。
 かかりつけ医という言葉にとらわれずに、検査は、現在八百六十か所ある帰国者・接触者外来のように感染対策が十分にできる病院からむしろ広げていくという方が現実的なのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

#138
○国務大臣(加藤勝信君) 結果的には多分委員のおっしゃることと一緒になると思うんですが、PCRがどうかという以前として、どういう形で診療を受けていただくことによって、より的確な診療を受けながら、同時に感染が他の特に疾患を持っている方々に広がらないかという意味において、先ほど申し上げたまず帰国者・接触者相談支援センターで相談をいただいて、そして帰国者・接触者外来に行っていただくという流れを、もちろん途中でかかりつけ医の方に、いろいろ持病があれば、これは相談をしながらやっていただくのは当然でありますけれども、疑いのある方はそういう流れの中に行っていただく、今の段階ではですね、先ほど申し上げた次の段階であれば違いますけど、今の段階はそういうことであります。そして、その帰国者・接触者外来の医師が、これはPCR検査をすべきだと判断すればPCR検査をしていただく、こういうことで進めていきたいと思っております。

#139
○石川大我君 入管の問題についてお話をさせていただきたいと思います。
 収容長期化が問題になっている入管の収容問題について、森法務大臣にお伺いをいたします。
 全国の入管施設で六か月以上の長期にわたり収容されている被収容者数の推移をお知らせください。

#140
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。
 御質問は六か月以上の被収容者の推移でございますが、平成二十五年から三十年までの各年度、各年の末におけます退去強制命令の発付を受けて六月以上収容中の者の数は、二十五年が二百六十三人、二十六年が二百九十人、二十七年が二百九十人、二十八年が三百十三人、二十九年が五百七十六人、三十年が六百八十一人となっております。

#141
○石川大我君 平成二十五年と比べまして、平成三十年、二・五倍に増えています。長期化が問題になりまして様々な問題が起こっております。
 牛久の入管の問題です。ペルー出身のトランスジェンダー女性が発言をしました。ペルーでは、同じトランスジェンダーの友人が訳もなく殺された。私も、石を投げられたり、警察官にでさえ性的な嫌がらせを受けた。しかし、私には日系人の友人がいた。この親友を通じて日本はいい国だと思い、来日した。
 森大臣にお伺いをします。
 一般論として、トランスジェンダーの方、どちらの施設、男女、施設、収容されるべきだとお考えですか。

#142
○政府参考人(高嶋智光君) 収容の実務に関する部分でございますので、当局の方からお答えさせていただきたいと思っております。
 トランスジェンダーの方の収容場所に関する御質問でございますが、トランスジェンダーというふうに言われているものも多義的な概念でございまして、トランスジェンダーというふうに本人が申し立ててきた場合でも、その本人の様々な申立て、どういう類い、種類の方なのかということを、本人の意向を聞き、また身体的特徴も踏まえつつ、また本人や被収容者への配慮等を総合的に判断した上で、どの施設、部屋に入ってもらうかということを決めているところでございます。

#143
○石川大我君 このペルー人の彼女は、男性しか収容しない牛久のセンターに長期収容されていました。おかまというふうに差別をされ、シャワールームでセクハラも受けました。大臣、これ、適切だとお考えですか。

#144
○国務大臣(森まさこ君) 個別の事案については把握しておりませんが、一般的に申しますと、委員のような、今の御指摘のようなものがあるとすれば、大変それは問題だと思います。

#145
○石川大我君 是非、これ実態を調査もし、被収容者処遇の改善、入管職員の教育徹底をお願いしたいと思いますが、いかがですか。

#146
○国務大臣(森まさこ君) 私は、常日頃、被収容者の処遇は被収容者の人権に配慮して適正に行うように指示をしておりますので、しっかりと調査をして徹底させたいと思います。

#147
○石川大我君 品川にもまた別の方で、トランスジェンダーの方が、女性がいらっしゃいます。二十歳から収容されるまでの六年間、女性ホルモン剤を服用していました。実際に私もお会いしましたが、女性というふうに見られるような方です。
 厚生労働省に質問します。
 一般的に、女性特有の疾患により女性ホルモンを長期間にわたり服用している方が急にその服用をやめると、どのような副作用がありますでしょうか。

#148
○政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。
 女性ホルモン剤、我が国でも複数承認がございますけれども、更年期障害あるいは閉経後の骨粗鬆症、閉経後の乳がんなどの効能、効果があるわけでございますけれども、一般的に申し上げまして、治療の目的で女性ホルモン剤を使用している方、その使用を医師が確認することなく中止をするというふうになりますると、その疾患が悪化するということが想定をされると思っております。

#149
○石川大我君 性同一性障害の専門医の方に聞きますと、様々な疾患が現れるというふうに言っています。無気力、骨粗鬆症など更年期障害のような症状が現れるというふうに言われています。
 この方、六年間飲んでおられるんですけれども、入管に入って飲ませてくれなくなったと、約半年飲んでいない。この状態、森大臣、どのように思われますか。

#150
○国務大臣(森まさこ君) 個別の事案についてはお答えを差し控えさせていただきますけれども、一般的に、被収容者の処遇については、被収容者の健康上の問題に配慮し医師の診断も受けさせるなど、状況に応じ適切な措置を講じなければならないというふうに認識をしておりますので、トランスジェンダーの被収容者の方を含め、収容者の意向をしっかり確認して、適正な処遇を受けさせたいと思います。

#151
○石川大我君 この方ですけれども、他の収容者とは別に収容されております。女性の方の施設には入っているんですが、一人で収容されておりまして、自由時間もほかの人と比べ、ほかの人が七時間に比べてこの方は九十分、野外などでの運動時間も少ない。こういったことで、うつの症状が現れたり、口からの出血のほか、様々な健康上の問題が生じております。
 こうした人間の尊厳を奪う収容が許されるとお考えでしょうか。

#152
○国務大臣(森まさこ君) 個別の事案についてはお答えを差し控えますが、先ほどから申し上げましているとおり、一般論として、被収容者の処遇は、入管法等の法令に従い、被収容者の人権に配慮して適正に行う必要があると考えております。

#153
○石川大我君 是非改善を強く要望いたします。
 続きまして、また別の方です。牛久の方ですけれども、ショッキングな出来事が先々週起きました。
 日本人の妻がいる四十代のクルド人で難民申請をしている方、二月の二十一日に牛久の入管内で自殺未遂をされました。Tシャツを天井に掛けて首をつったということですが、このような収容者に対して、通常入管はどのような対応を取りますでしょうか。

#154
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。
 個別の案件についてはお答えを差し控えさせていただきたいというふうに考えておりますが、入管の収容施設内におきましては、しっかり動静を監視をして、そのような事故が起きないようにしているところでございます。(発言する者あり)

#155
○委員長(金子原二郎君) 高嶋次長。

#156
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。
 仮に、日頃の動静等において自殺するおそれがあるのではないかと、そういう被収容者がいたような場合には、特別にそういう、そのような被収容者を個別の部屋に入って終始監視しその安全を図る、こういう手続を取っているところでございます。

#157
○石川大我君 今、安全を図るというふうにおっしゃいましたけれども、彼は自殺未遂後、救急搬送されました。処置を受けた後に入管に戻ってくるんですが、いわゆる皆さんが懲罰房と呼ばれる隔離部屋に入れられた。これは本当でしょうか。

#158
○政府参考人(高嶋智光君) 個別の案件でございますのでお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般に、そういうおそれの、自殺のおそれ等のある被収容者につきましては、個別に部屋を、個室に入ってもらってカメラ等で二十四時間監視している、そういうふうな措置を講じているところでございます。(発言する者あり)

#159
○委員長(金子原二郎君) 高嶋次長。

#160
○政府参考人(高嶋智光君) 御質問は、大変失礼いたしました、懲罰房に入れることがあるのかという点につきましては、単に本人が自殺を図ったということで懲罰房に入れるという、こういうことはございません。

#161
○石川大我君 では、何で入れたんでしょうか。もう私はこれ、認識をしております。
 皆さんはこれを隔離部屋というふうに呼んでおりますけれども、中に入っている人たちはこれを懲罰房というふうに呼んでいるんじゃないですか。

#162
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。
 個別の案件でございますので、当該、委員が御指摘されている被収容者がどういう部屋に入ったのかということについてはお答えを差し控えさせていただきたいというふうに思いますが、一般に、懲罰というのはあくまでも、懲罰房というのは、非違行為、懲罰的な行為をした場合に入れるものでございますので、懲罰房に入れるということはございません。

#163
○石川大我君 じゃ、懲罰房というものがあるということはお認めになるんですね、牛久に。

#164
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。
 いわゆる懲罰房というふうに今御質問ですけれども、懲罰房と、我々が懲罰房というふうに呼んでいるものはございません。隔離室というのはございます。

#165
○石川大我君 役所の皆さんはこれ隔離室と呼んでいますけれども、中に入っている方たちはこれ懲罰房、懲罰房というふうに呼んでいます。日本語が余りできない方も懲罰房というふうに言っている。これはどこかで習ったということは考えられないと思います。
 私も、この懲罰房と呼ばれる部屋、視察で見させていただきましたけれども、窓もない、トイレは穴があるだけ、そういったところにうつを理由にして自殺未遂をした人を入れたらどうなるか。どう思いますでしょうか。

#166
○政府参考人(高嶋智光君) 個別の案件ではございませんで一般論として申し上げますと、精神的に不安定で非常に自傷他害等のおそれのある被収容者につきましては、やはりその本人の安全、それから他の収容者に対する安全を考慮しまして、先ほどお話ししました隔離室に入れることはございます。その上で、その被収容者の生命に危険が生じたりしないよう、二十四時間監視等しているところでございます。
 御指摘のその精神的な部分につきましては、十分配慮し、二十四時間の監視のほか動哨等もしっかりやり、そういう変な、おかしな状況にならないよう配慮しているところでございます。

#167
○石川大我君 私もこの懲罰房、中に入りましたけれども、健康な私ですら、あそこに入ったら、あそこで一日、二日、三日過ごしたら本当に気分がどうかしてしまうんじゃないか、そんな場所であります。
 この方、うつで睡眠薬が出ていたわけですけれども、自殺未遂をしたその日です、その日に量が増えています。
 厚労省にお伺いをいたします。医薬品トリアゾラム錠、通常ハルシオンというような似たものがありますけれども、これはどのような薬でしょうか。

#168
○政府参考人(樽見英樹君) ハルシオンでございます。睡眠導入剤でございまして、不眠症それから麻酔前投薬という効能、効果で承認をされている薬でございます。用法、用量は、通常成人には〇・二五ミリグラム錠を一錠就寝前に経口投与する、高度な不眠症の場合にはこの〇・二五ミリグラム錠を二錠まで投与することができるというふうになっております。注意事項といいますか副作用というか、そういうこととしては、ハルシオンの服用後にもうろう状態等が現れたり、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるといった注意喚起がされている薬でございます。

#169
○石川大我君 これ、ハルシオン、これはジェネリックですから、実際に彼が飲んでいたのはトリアゾラムという同じようなものですけれども……(発言する者あり)これで質問を終わります。(発言する者あり)続けさせていただきます。
 このトリアゾラムの検索をすると、これ、駄目、絶対というふうに出てきたりもします。このトリアゾラム、〇・二五錠というふうに先ほどありましたが、これを彼は一ミリグラム、四倍飲まされているというような、そういった実態です。これ四倍飲まされている。
 これ、大臣に是非お伺いをしたいんですけれども、こういった状況の中で収容者が懲罰房に入れられている。そして、今現在、昨日も今日も飲んでいると思います。これ、通常求められるものの四倍飲んでいる。これ、どうでしょうか。改善を求めます。

#170
○国務大臣(森まさこ君) 個別の事案に係る事柄についてはお答えを差し控えますけれども、一般論として申し上げますと、処方する薬の内容や量を含めた治療の内容については、診療した医師により適切に判断されているものと承知をしておりますが、なお、先ほどのように、被収容者の人権に配慮して適切に行うよう指示してまいります。

#171
○石川大我君 是非しっかりと対応していただきたい、改善をしていただきたいと思います。
 これで終わります。

#172
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。杉尾秀哉君。

#173
○杉尾秀哉君 まず、通告しておりませんけれども、本日発売の週刊誌に、萩生田大臣のカジノ汚染、証拠画像と題した記事が出ておりますので、事実関係を伺います。
 萩生田大臣、カジノ実施法が成立した直後のおととし八月、有力後援者の御夫妻とともに夫婦でマカオのカジノに遊びに行った。これは事実ですか。

#174
○国務大臣(萩生田光一君) 当該旅行については、平成三十年八月七日から三泊四日で、私と家内、そして友人家族で香港とマカオをプライベートで訪問したものです。旅費や宿泊費を全て私費で支払っており、旅行中に何か金銭、サービス面で特別な扱いを受けた事実もございませんし、企業から特別待遇を受けたという性質のものでは断じてありません。

#175
○杉尾秀哉君 特別待遇を受けたことはないというふうに今おっしゃいましたけれども、この記事によりますと、香港にある大手カジノ業者ギャラクシーグループのCOO、テッド・チャン氏の出迎えを受けるなど、超VIP待遇、VIP待遇だったというふうに書いてあります。どうですか。

#176
○国務大臣(萩生田光一君) 私は記事を見て大変憤慨をしていますし、また、この間、取材に対して真摯にお答えをさせていただいております。
 あくまでプライベートの旅行でありまして、我々、宿泊先に支配人さんですとか関係者の方がお出迎えになることはありますけど、それはこちらが求めているものでも何でもなくて通常の接遇の一つだと思っていまして、その方がどなたなのかということも承知をしておりません。

#177
○杉尾秀哉君 今、通常の接遇とおっしゃいましたけど、このCOOは大物の方らしくて、普通のVIP客には迎えに来ないと、こういうふうに書いてあります。どうですか。

#178
○国務大臣(萩生田光一君) そういうことで大変迷惑をしているというふうに申し上げているんで、会社の組織がどうなっているか、全く私、分かりません。

#179
○杉尾秀哉君 迎えの黒塗りの車が来たそうですけれども、これはギャラクシーが用意したワゴン車ということでよろしいですね。

#180
○国務大臣(萩生田光一君) 予約の際に、港からホテルまでホテルの無料送迎サービスを利用できるとの提案があったため申し込んでおりましたので、あくまでもホテルの無料送迎サービスとしてワゴン車を利用したのは事実ですが、国内外を問わず、リゾートホテル等では、到着時間に合わせて最寄り駅とホテルの間の無料送迎を通常のサービスとして行っていることが多くあると認識をしております。

#181
○杉尾秀哉君 大臣は、当時、IR議連の事務局長で、安倍総理の側近として知られていた。カジノ業者の格好のターゲットだったというふうに私は思います。その自覚はそのときにおありでしたか。

#182
○国務大臣(萩生田光一君) 冒頭申し上げたように、これ全くのプライベートの旅行でございまして、旅費も含めて全て私ども個人で負担をしております。また、食事ですとか、あるいは会合ですとか視察ですとか、そういったものも全くしておりませんし、コーヒー一杯ごちそうになっているようなことではございません。たまたま女性陣が選んだホテルがそこだったということでございまして、確かに議連の役員やっておりまして、いろんな関係者の皆さん、知り合いではありますけれども、何かを求めてそこへ行ったわけでも全くございませんので、私としては、この報道は非常に迷惑をしているところでございます。

#183
○杉尾秀哉君 大臣の行動の一部始終が写真に撮られている。カジノの世界、深い闇があるんじゃないでしょうか。この週刊誌のカメラマンが撮った写真ではないそうです。
 写真を撮られていたこと、ずっとこういうふうに行動を確認されていたこと、お気付きでしたか。

#184
○国務大臣(萩生田光一君) 全く存じ上げません。

#185
○杉尾秀哉君 大臣はIR議連の事務局長をされていたということを申し上げましたけれども、これまで、カジノ関連業者からのパーティー券の購入など業界との深い関係が取り沙汰されております。
 今、カジノ管理委員会で業者との接触ルールを作っている、そのさなかに業者との癒着を疑われる。こういうことを疑惑を持たれること自体不適切だったのではないかと思いますけど、いかがでしょうか。

#186
○国務大臣(萩生田光一君) 繰り返しの答弁になりますけど、全くのプライベートの旅行でありまして、この記事が汚染ということをおっしゃっています。私にとっては非常に不名誉なことでございますし、そういう意味では、法的な手続も含めて抗議も今考えているところでございます。
 立場上、いろんな業界の人たちとのお付き合いがあることは事実でありますけど、特段私、後ろ指さされるようなおかしなお付き合いをしたことはございませんので、今回の件は本当に迷惑しています。

#187
○杉尾秀哉君 これからあきもと元副大臣の公判が始まります、裁判が始まります。あきもと元副大臣は起訴事実について全面的に否定をされているというふうに報道されておりますけれども、そのあきもと氏が、私だけじゃないというふうなことをこれまで言っております。こうしたことも含めて、このIRの問題というのは本当に根が深いんじゃないかというふうに思います。
 引き続き追及することとしまして、コロナウイルス問題、本題に入らせていただきます。
 今日、政府の専門家会議の脇田座長にお越しいただきました。早速伺います。
 今週の月曜日、これまでの症例を分析した結果をまとめた見解を発表されたと思います。ポイントを整理して説明していただけないでしょうか。

#188
○政府参考人(脇田隆字君) お答えさせていただきます。
 記者会見におきましては、三月二日の新型コロナウイルス感染症対策専門会議の主な議論の内容をお伝えいたしました。
 ポイントとしましては、北海道におきまして、今後、一、二週間の間に積極的な対応を行わないと急速に北海道全体に感染者が拡大するおそれがあること、北海道の皆様におかれましては、人と人との接触を可能な限り控えるなどの対応をお願いしたいこと、症状の軽い人から感染が拡大し、中でも若年層は重症化する割合が非常に低く、感染拡大の状況が見えないため、結果として多くの中高年層に感染が及んでいると考えられること、北海道の皆様はもとより、全国の若者の皆さんにおかれては、人が集まる風通しが悪い場所を避けるようお願いをしたことなどをお伝えをいたしました。
 ただ、新型コロナウイルス感染症におきましては、現在もまだ不明な点も多くありますので、専門家会議としましては、医学的な知見を収集し、解析をして、皆様に適切な情報をお伝えしてまいりたいと考えております。
 ありがとうございました。

#189
○杉尾秀哉君 御説明ありがとうございます。
 今の話にもありましたけれども、症状の軽い比較的若い人が感染を拡大させているのではないかと、こういう研究というか、こういう見解が発表されたわけですけれども、これを見て、若い人の間に戸惑いが広がっている。
 その若者が感染を拡大させているという具体的なデータというのは、これはあるんでしょうか。

#190
○政府参考人(脇田隆字君) お答えいたします。
 具体的なデータということではないんですけれども、三月二日時点での北海道における感染の状況を分析をいたしました。北海道内で、推計によりますと九百人以上の感染者がいると推計されること、また、疫学的な調査からは、北海道全域に感染者が点在しており、これらのクラスター、集団の発生に寄与するような地域が存在するということが推察されること、また、北海道では都市部に社会経済活動の活発な若年層が集中しており、ほかの圏域には高齢者が多く住んでいるところ、若年層に症状に軽い人が多いと考えられることから、移動しやすいような当該若年層が他の圏域に移動することが、北海道の複数の地域に感染が拡大している理由であると、そのように推察をしたところでございます。

#191
○杉尾秀哉君 今、推計の感染者の数をおっしゃったと思いますけれども、もう一度言っていただけますか。

#192
○政府参考人(脇田隆字君) 現在、推計値としては約九百四十名ということになっております。

#193
○杉尾秀哉君 じゃ、厚生省に聞きます。
 実際の確認されている感染者、亡くなられた方の数、これを言ってください。

#194
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 日本のサーベイランスの中で確認された感染者の数は、昨日の段階で二百八十四名、それから亡くなられた方は六名ということでございます。(発言する者あり)二百八十四名が感染者数で……(発言する者あり)北海道ですか、失礼いたしました。北海道の感染者数と死亡者数ということですね、申し訳ございませんでした。
 北海道七十九名と死亡者が三名ということで、ちょっと時点が昨日の段階でございますが、今申し上げたような数字でございます。

#195
○杉尾秀哉君 後ろの方で八十二という数字出ていますけど、確認されているこの八十人前後の数と推計感染者の九百四十人、これ物すごく大きな差があるんですね。何でこの十倍もの開きが出るんですか。その原因というのはどうなんでしょうか。脇田座長、何か説明できますか。

#196
○政府参考人(脇田隆字君) まず、推計値の出し方について御説明をしたいと思います。
 御指摘の推計値につきましては、北海道に渡航した外国人の感染状況から推計を行ったものでございます。具体的な方法につきましては、まず、北海道に渡航経験のある外国人について、WHO、世界保健機関の国際保健規則、IHRに基づく通報が行われている感染者数は三名でございます。これを確認いたしました。この陽性となった外国人三名が同じ国籍の外国人の北海道渡航者数に占める割合を推計しております。で、得られた割合を北海道の人口規模に掛け合わせて約九百四十名という推計値を算出したところでございます。
 この推計方法につきましては、先ほどの記者会見におきまして、クラスター対策班の一員であります北海道大学の西浦教授から説明をされたものでございます。
 推計値ですので、あくまで推計値でございますけれども、これが実際の検出患者数とどうして懸け離れているかということですけれども、これ、先ほど御説明しましたように、若者の間にもし感染が広がっているとすると、非常に症状が出にくくて検出をされにくいということがあるという推計に基づいております。

#197
○杉尾秀哉君 つまり、感染している可能性が、潜在的な可能性があるけれども、実際に検査をしていないのでこういう数字が出てこない。さっき言ったように、七十九人とか八十人という数字にとどまっている。
 大臣、ここで聞きたいんですけれども、これ北海道のケースです。今その推計の出し方説明していただきましたけれども、これ北海道だけじゃなくて、例えば東京とか神奈川とか、外国人の観光客の方たくさん来ていらっしゃいますし、実際に潜在的な感染者って、どういう言い方をしていいか分からないんですけれども、これ、今発表されている数字の何倍、何十倍、まあ何十倍というのは多過ぎるかも分かりませんけれども、実態はどうだというふうに認識されていますか、大臣として。

#198
○国務大臣(加藤勝信君) これ、今、脇田所長から御説明があった推計の仕方ということですから、これを日本全国にというのはこれちょっと難しくて、これは北海道の中でやりました。したがって、それぞれどうやって推計していくのかというのは、これ、またいろいろ、我々も本当勉強しながら、今、西浦先生始めいろいろ検討していただいています。
 ただ、お話がありますように、端的に言えば、無症病原体保有者という方がおられます。そうすると、この方は無症ですから、何の症状もないので、当然、病院にも行きませんし、PCR検査にかかる方もおられない。こういう割合がかなりある、一定程度あるのではないか。あるいは、軽症でも、特に若い方は、まあこれ風邪だよねみたいな、ちょっと長いよねみたいな形になっていけば、やはりそういった方も行かれていない。そういったことは当然あるわけでありまして、どうしても出てくる数字は、一定程度の症状が出てきて、あるいは重症化をされているということであります。
 中には、だから重症化をしている方からもう一回推計をし直すとか、今いろんなことはさせていただいておりますので、正直、正直というか、何倍かというのは正直分かりません。ただ、じゃ、今陽性反応があった人しか日本に感染者はいないのかといえば、今申し上げたところを考えながら、我々は感染防止対策を考えていかなきゃいけないと思います。

#199
○杉尾秀哉君 今、無症病原体保有者という表現がありましたけれども、昨日までの審議でも一つ大きな焦点になっているのが、PCR検査が増えない、その潜在的な感染者を含めて正確な実態が分からない。とりわけ地域ごとのこの差が分からない、自分が住んでいる地域は一体どうなっているんだろうかと。感染者、陽性と認定された感染者のその数だけは出ているんだけれども、実際にどれぐらいの検査が実施されていて、その中でどれぐらいの人が感染者と認定されているか、これが出てこないというのが、一つ国民の皆さんの不安に思っていらっしゃるところだというふうに思うんですね。
 これ、都道府県ごとの実施の件数って出してもらえないですか。

#200
○国務大臣(加藤勝信君) 今のPCRの都道府県の数字も、ちょっと我々のところにも、都道府県によって割と早く出てくるところと遅く出てくるところがあって、したがってトータルの数字も、例えばある日のことをある一定の日に申し上げても、日にちが進行すると増えていくという、これが今の実態であります。
 これだと、さっき、今、委員と私も同じ認識を持っておりまして、相談件数とか、それから、まさに外来にかかっている数とかPCRの検査数というのは一定の先行指数である可能性がありますから、これ我々もっと取得して、先ほど申し上げた分析に是非つなげていきたいということで、それぞれ都道府県は本当大変、特に発生しているところは大変なんですけれども、しかし、これは非常にコアな情報なので、それをまず出していただきたいということ。
 それから、これまでは公表を前提にしていなかったということもあったものですから、もう公表しましょうということで、もう一回数字の精査もお願いしながら、今頼んでおります。したがって、でき次第、あるいは場合によっては、ある都道府県はちょっと出せないけどほかのところは出せるといったら、まあ出せるところだけでも一定の段階でお示しをしていきたいというふうに思っています。

#201
○杉尾秀哉君 今前向きな答弁いただきましたが、私もそのとおりだと思います。
 実際に、NHKがこれ報道機関として独自に集計した数字があります。資料二なんですけれども、これを見るとはっきりしているんですね。神奈川、和歌山、東京、こういう順番になっているんですが、神奈川、和歌山、東京、こうしたところは、まあ千葉、愛知もそうなんですけど、実際の感染者も多く出ているんですね。逆に、この右側の岩手県はこれ四というふうに、二十六日まで、NHK集計分ですけれどもなっている。こういうところは、実はだけど出ていないという、こういう状況があります。
 この実際の実施件数と感染者の間にやっぱり相関関係というのがあって、こうした現状をやっぱり改善していかなければいけない。検査に偏りが出ないように、これ和歌山なんかは実際に大阪に検査を一部依頼していたようでもございますけれども、検査体制、これ見直すという考え方ありませんか。

#202
○国務大臣(加藤勝信君) 今の言われた都道府県は、いわゆる濃厚接触者に対して積極的にPCRをやっておられるので、一定程度出てきているということもあるんだと思います。
 したがって、通常の診療におけるPCR検査と、今申し上げた濃厚接触者に対してどのぐらい広がっているかをチェックすると、これちょっと中身が違うわけでありますが、ただ、いずれにしても、この委員会においても、また衆議院においても、このPCR検査が、本当に医師が判断してもやれない。それから、先日、日本医師会に頼んで、どのぐらいないのかと言われても、一定数、まずは既に上がってきておりますから、したがって、そこで、まあそこでと言うと言い過ぎかもしれませんが、いろんなところで止まっているということは事実であると私ども認識をしておりますので、まあ我々の通知の仕方もいろいろまずかったという反省も踏まえて、もう総合的な勘案でやってくださいということをはっきり申し上げているということ。
 それから、帰国者・接触者相談支援センターからうまく外来につながっていないということもありました。そこはしっかりつなげてくださいということをお願いをし、さらに、PCRについても、今週中には保険適用することによって、これについては、ちょっとこの委員会ではいろんな御議論いただいていますが、やはり一定程度そういったものが進む。これまでは保健所を介さなければできなかったものを、もう医師の判断で直接つなぐことができるということになりますから、そういった面でのボトルネックの一つはなくなると思います。
 ただ、いずれにしても、今の検査能力を上げていくということが最終的には必要だということでありますので、これまでも、試薬を配ってどんどん開発してくださいと。それから、今回、保険の報酬を示すことによって、それぞれの企業、特に民間検査機関の場合は、これはやっぱり事業としてやられますから、事業の見通しが立てばやっていくんじゃないかと。さらに、今度、新しくするためにPCRの機械が要る、じゃ、それを買うことに対して助成もしようということも考えておりますので、そういった総力を挙げて能力を上げていくということと、PCRにつながっていく道の中でボトルネックがあると指摘をいただいたところは一個一個それを外して、必要なPCR検査が受けれる、こういう状況にしていきたいと思っています。

#203
○杉尾秀哉君 今の大臣の言葉の中で、まずかった部分があると、そうした反省を踏まえてというふうな表現がありましたけれども、私も、これまでの政府の対応は余りに問題が多いと思います。
 例えば、非公表の検査数を根拠に政治資金パーティーを開いた総理大臣補佐官がいる。これは、一般の国民、市民は知らない数字を要するに自分たちがこっそりと見て、ああ、検査していないからいいんだということでパーティーを開いていた。これも、PCRの検査数、都道府県ごとの、これもエビデンスだというふうに思います。これを、こうした科学的なエビデンスを示さずに全国一斉というふうに学校の閉校を総理大臣が要請された。
 やっぱり他国との違いをいろいろ言われるんですけれども、やっぱり鍵は、徹底的な検査と徹底的な情報公開であるというふうに思うんですけれども、情報公開の部分にもやっぱりこれまでまずい部分があった。大臣、お認めになりませんか。

#204
○国務大臣(加藤勝信君) いろんな御批判は、これは真摯に受け止めていかなきゃいけないと思いますが、私どもとしては、できる限り私どもの承知をしたものについては公表を、時には私が記者会見でしたり、あるいはホームページに載せたり、そういったことで努力をさせていただいております。ただ、例えば厚労省のホームページは見にくいとか分かりにくいとか、こういう批判をいただいておりますので、先般、そのリニューアルもさせていただきました。
 大事なことは、私たちがしっかり伝えていると思う意識ではなくて、受け手の方が分かりやすいというこの意識が非常に大事だと思っておりますから、様々な指摘をいただいたことに対しては、改善できることは一つ一つ改善していきたいと思います。

#205
○杉尾秀哉君 よく韓国と日本の検査数の差、十倍以上ということなんですけれども、マスコミでも取り上げられておりますけれども、こうした中で、昨日までの審議で幾つか明らかになったことがございます。
 例えば、現状では、かかりつけ医それから身近な医師の判断では検査を受けることができない、こういうことが分かりました。総理の説明は、そういうふうには国民には受け取られていなかったと思うんですけど。
 そこで、大臣に伺いますが、総理は、次のステージではこうした医師からの判断で検査を受けられるようになる、そういうふうな体制を構築すると、こういうふうに言っていますけど、じゃ、次のステージってどういうステージですか。

#206
○国務大臣(加藤勝信君) これは、基本方針の中で、現在と、それから今後増える場合ということを整理をして、サーベイランス、それから外来、医療、要するに入院ですね、この三つに分けて、どういうことになったら移行し、その場合にはどういうことになるかということを整理して、先般もお示しをさせていただきました。
 今の御指摘でいえば、例えば外来であれば、今の帰国者・接触者外来ではとても対応できなくなるということになれば、一つは、まず外来数を増やしていただくというのが一つあると思いますけれども、それも早晩パンクをすることになれば、一般のいわゆる診療機関、主としてかかりつけ医でお願いをしていくと、こういう状況になっていくということを、今の移行の基本的考え方を示させていくという、移行の考え方を示させていただいているということです。

#207
○杉尾秀哉君 その帰国者・接触者外来、専門外来で対応できなくなる状況というのは、これは感染が蔓延していて重症者が相当多数出ている、そういう状況を指すんじゃないですか。

#208
○国務大臣(加藤勝信君) もう一つ、入院の場合には、重症者の入院対応がたしかできなくなるというおそれがある場合には移行するということで、それぞれ一応移行の目安は変えておりますけれども、ほぼ同時に発生する場合も当然あると思いますし、場合によっては、先に発熱外来がいっぱいになって重症側が少し遅れるということはあるんだろうと思いますので、必ずしも一致して全てが動くということではないと思いますが、ただ、いずれにしても、そういう状況になってくるということは明らかに感染者数が今よりも明らかに大きくなっている、そういう状況であることは間違いないと思います。

#209
○杉尾秀哉君 大臣、念のためなんですけれども、この基本方針の中で、国内での感染状況の把握について今後どういうふうにすると書かれていますか、説明してください。

#210
○国務大臣(加藤勝信君) 国内での感染状況の把握の今後で、地域で患者数が継続的に増えている状況では、入院を要する肺炎患者に必要な確定診断のためのPCR検査に移行しつつ、国内での流行状況などを把握するためのサーベイランスの仕組みを整備するというふうにしております。

#211
○杉尾秀哉君 ということは、患者が増えたら更に対象を絞るということですよね。だって、入院を要する患者さんの治療に必要な確定診断のためのPCR検査に移行すると書いてあるじゃないですか。こういう人に限るということでしょう。対象を絞るということでしょう。
   〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕

#212
○国務大臣(加藤勝信君) それを踏まえて、先ほど申し上げた移行に関する考え方を出させていただいております。その中では、地域で新型コロナウイルス感染症の疑い患者が増加し、全てにPCR検査を実施すると重症者に対する検査に支障が出るおそれがあると判断される場合には、PCR検査は、重症化予防の観点から、入院を要する肺炎患者等の診断、治療に必要な検査を優先するということでありますので、当然、一定の限度の中では重症者を優先するということでありますけれども、ほかをやめるということではありません。

#213
○杉尾秀哉君 総理は記者会見の中で、この委員会でも何度もこういうふうに記者会見のフレーズを引用されていますけど、いろんな取組をします、この取組を総動員することで、かかりつけ医など身近にいるお医者さんが必要と考える場合には、全ての患者の皆さんがPCR検査を受けることができる十分な検査能力を確保いたしますと、こういうふうに言っている。
 ここまで説明してきたことと、この総理の記者会見の説明と、この委員会で何度も何度も何度も繰り返してきたこととの間には物すごく落差があって、国民が何を信用したらいいんだ、こういうその根本的な疑問が解消されていないんですよ。それに対して総理は答えていないんですよ。私は説明しています、説明していますと一点張りなんですよ。これを、フレーズ読むだけなんですよ。こういう対応で本当にいいんですか。

#214
○国務大臣(加藤勝信君) それは、そういう能力を確保するように努力をするということを言っているわけであって、ただ、いずれにしても、どこかに上限があるわけでありますから、その段階においてそれを超えるような重症者やあるいは患者が出てくれば、当然その中で優先的にやるというのはこれは当然のことなんだろうというふうに思います。
 ただ、総理がおっしゃったのは、PCR能力を、いろいろ言われましたけれども、そういうことを通じてしっかりと確保していく、特に、次のステージになったとしても、かかりつけ医からでも受けれる状況をつくっていきたい、いくと、こういうことを言われたということであります。

#215
○杉尾秀哉君 実は私の妻が、せきが全然止まらなくて、熱もなかなか下がらなくてお医者さんに行ったんですよ。もしかしたらということで、検査受けられないでしょうかと言ったら、やっぱり駄目だと言われたというんですよね。こういう人が本当にたくさんいらっしゃると思うんですよ。そういうその不安に思っていらっしゃる人たちに対して総理がこういうことを言ったら、ああ、自分たちも受けられるようになるんだと思っちゃうじゃないですか。
 これまでの総理の説明は、僕は全く不誠実だというふうに思うんですね。これまでの政府の対応がやっぱり信用できない。情報公開も、さっきから言っていますけれども、なっていない。買いだめ、物不足、いろいろありますけれども、この政府の説明のその足りない部分とその総理の説明の、あえて私はうそという部分があるというふうに申し上げますけれども、そうしたそのギャップがやっぱり国民の皆さんの不安の一因にもなっていて、こうした物不足とか買いだめとかそういう行動の、まあいろんな原因はあると思いますけれども、そのうちの一部になっているかもしれないと思いますけど、いかがでしょうか。

#216
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっとどこまで私が答えられるかどうかというのは分かりませんけれども。
 確かに、今のマスク不足とか、様々な不足が生じている。これは、ある意味では私も、近くのドラッグストアへ行けば実際にない場合もあるわけでありますから、そういった状況を、なかなか一遍にとはいきませんけれども、国内の生産あるいは海外からの輸入、いろんな手を駆使しながら、また、本当に必要な医療機関、高齢者施設、保育所、そういったところへも優先的にしながら一つ一つ解消していく。そういう努力をしていくことが逆に、そうした過度な買占めというんでしょうか、買い走りというんでしょうか、そういったことの抑制にもつながっていくというふうに思っております。
 いずれにしても、正確な情報をきちっと発信していくということが、今言われたようなことを抑制していく私は最大の道だというふうに思います。

#217
○杉尾秀哉君 菅長官、済みませんけれども、通告しておりませんけれども、今の質問に対して、長官はどういうふうにお答えになりますか。

#218
○国務大臣(菅義偉君) 例えばマスクにつきまして、私自身、厚労省と経産省、そこから聞き取り等、あるいはまた、一月の二十八日から、実はマスクについてはフル活動、二十四時間でやってもらっているんです。そして、二月の中旬から週一億枚できるようになりました。そして今月は、三月に入りまして六億枚、これできるような状況になったという報告を受けています。
 ただ、そのマスクがなかなか国民の皆さんのところに渡っていない。これ、いろんな要因あると思いますけれども、そうしたことも含めて、今しっかり対応を急いでいるところであります。

#219
○杉尾秀哉君 いや、ちょっと、僕そういうことを聞いているんじゃなくて。
 二十九日に記者会見されましたけれども、あれで全然鎮静化していないということなんですよ。逆に不安が広がって、だって、買いだめとか買い走りというのはあの後更に拡大しているじゃないですか。あそこでもし総理が本当に国民の皆さんに安心を与えることができたら、こんな行動にはやっぱりなっていないと思う。そして、検査不足が指摘されている、検査難民という言葉もある、こんな状況にやっぱりなっていないと思うんですよ。二十九日で全然事態が改善されていないということなんです。
 もう一つ菅長官に伺いたいんですけれども、菅長官は、二十七日の午前の記者会見、これ、総理が全国一斉休校の要請をした日です。この午前中の記者会見で、学校については地域単位で判断いただく、こういうふうに説明されました。
 菅長官が、総理の全国一斉で休校措置を要請するんだと、これを正式に聞かれたのはいつのどの時点ですか。

#220
○国務大臣(菅義偉君) 私は、午前の記者会見では、今委員からも発言のあったとおりの私は会見をしました。そして、全国一斉の休校と聞いたのは、私はその日の午後だったというふうに思います。
 ちょっとよろしいですか、まだ。少しちょっと説明させていただきたいと思いますけど、実はこれ、北海道が全校休暇したい、あるいは大阪も一斉休校したい、そうした話、私どもも承知しておりまして、総理との間で、まだ発生していない部分をどうするかと、これいろんな議論をしました。そして私は、最終的にはこれは総理の御判断ですよということも申し上げました。
 ですから、午前中のときには、午前中会見したように地域でやってくれればいいじゃないかなという話をしていたんですけれども、ずっと総理と四、五日前、四、五日間これ議論をしまして、総理御自身がその日に午後から御判断をされたということを私は聞いたということであります。

#221
○杉尾秀哉君 これまでだと、こうした危機管理は菅長官と総理が二人三脚でやってこられたんですよね。今回は、菅長官は午後になるまでこの正式決定を知らなかった。そして、前回、萩生田大臣答弁されましたけれども、萩生田大臣も、当日の昼頃ですか、やっぱり総理と話をしていろんな懸念を伝えられた、最終的には了解されたということですけれども。
 こうした要するに一連のその決定の、これは全国一斉休校ですけれども、やり取りというのが、どうも今回の政府のいろんな物事の対応の中でやっぱり尾を引いているとしか私には思えない。
 一方、世界各国で日本人の入国制限の動きが広がっています。これはビジネスにも大きな影響を与えますけれども、オリパラの開催も不透明になっています。
 そこで、橋本大臣にちょっと通告していますので、開催延期をめぐる発言、おとといですか、されました。海外メディアで大きな報道をされました。波紋を呼びました。真意を御説明ください。

#222
○国務大臣(橋本聖子君) お答え申し上げます。
 一昨日の予算委員会の質疑におきまして、私は、IOC委員のディック・パウンド氏の東京大会の開催についての判断期限は五月下旬との発言を紹介しました。これは、パウンド氏にとっては一つの大きな基準になっているのではないかと申し上げたところであります。
 事実関係についても大会組織委員会がIOCに確認したところ、IOCから、当該委員の発言はIOCの公式見解ではないこと、また、予定どおり大会開催に向けてIOCが準備を進めているということを説明しているものであると回答を得たと聞いておりますので、IOCとしてもそのような期限は設けていないことを確認しております。
 私としても、引き続き予定どおりの開催に向けてしっかりと準備を進めてまいります。

#223
○杉尾秀哉君 資料を配りました。三なんですけど、開催都市契約の中に解除の項目があります。
 そこで、IOCが挙げる解除の理由、四つ御説明ください。

#224
○政府参考人(河村直樹君) お答えいたします。
 まず、開催国が開催式又は本大会期間中にあるにかかわらず、いつでも、戦争状態、内乱、ボイコット、国際社会によって定められた禁輸措置の対象、又は交戦の一種として公式に認められる状況にある場合、又はIOCがその単独の裁量で、本大会参加者の安全が理由の如何を問わず深刻に脅かされると信じるに足る合理的な根拠がある場合が一つであります。次が、政府の誓約事項が尊重されない場合。三点目に、本大会が二〇二〇年中に開催されない場合。四つ目が、本契約、オリンピック憲章、又は適用法に定められた重大な義務に開催都市、NOC又はOCOGが違反した場合。五点目でございますが、本契約第七十二条の重大な違反があり、是正されない場合でございます。

#225
○杉尾秀哉君 つまり、本年中に開催されない場合に契約は解除される。これは、先日、大臣も説明されました。
 1)なんですけれども、本大会参加者の安全が理由の如何を問わず深刻に脅かされるに信じると足る合理的な根拠、この中に、こうしたそのコロナウイルスの例えば感染の広がりとか感染拡大とか蔓延とか、こういうのというのは入る可能性ってあるんですか、どうですか。

#226
○国務大臣(橋本聖子君) 新型コロナウイルスの感染症が、開催都市契約第六十六条のa)の1)に規定の、本大会参加者の安全が理由の如何を問わず深刻に脅かされると信じるに足る合理的な根拠がある場合に該当するか否かについては、当該規定の解釈となります。
   〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕
 ただ、この開催都市契約というのは、IOC、東京都、JOC及び大会組織委員会の間で締結されているものでありますので、国はその当事者ではなく、責任を持って解釈する立場にはございませんが、先日のIOCのバッハ会長も、七月二十四日に始まる二〇二〇年東京大会、成功するよう努力をしていくということを声明として出していただいておりますので、予定どおり開催ができるように、こちら側、政府といたしましては、全力でこの開催に向けて準備をしていくということであります。

#227
○杉尾秀哉君 その政府の考えは、それは分かります。
 ちょっと二枚目の方を見ていただきたいんですけれども、実はこれ、突然こういう契約の解除って来るんじゃなくて、一回通知をして、その後、六十日以内に是正又は改善するように求める、それが合理的に満足するような是正が行われない場合に本契約を解除する、こうなっている。二か月というのがここで示されているんですね。
 七月の下旬が東京大会の開催で、その二か月前が五月の下旬です。その二か月前が三月の下旬です。三月の下旬から五月の下旬、この二か月の間に状況が改善された、例えばこの今回のコロナウイルスの感染が食い止められた、その、何というんですか、宣言みたいなの出ればいいんですけれども、そういう状況になるか否かというのが決定的に重要。実はもう余り時間がないんですよ。この認識はいかがですか、大臣は。

#228
○国務大臣(橋本聖子君) 先ほどと重なるところはありますけれども、まず、この五月の下旬という基準、これはIOC委員のパウンド氏が発言したことでありまして、IOCの公式見解ではないということを大会組織委員会からも通じてIOCに確認をしております。さらに、IOCのバッハ会長も、七月の二十四日に始まる二〇二〇年東京大会が成功するよう全力を注ぐ、そして、昨日のIOC理事会においても東京大会の中止や延期についての議論は一切なかったと承知をしております。
 したがいまして、御指摘のようなIOCから大会中止に関する通知を受けるといったようなことが生じることはないというふうに理解をしております。

#229
○杉尾秀哉君 断言されましたけれども、分かりません。さっきから何度も言っておりますけれども、徹底的な検査と徹底的な情報公開によってとにかく早く食い止める、これを政府に求めたいと思います。
 次の話に行きたいと思います。黒川東京高検検事長の定年の延長問題です。
 これは、私も、違法性、違法の可能性が非常に強いと思っていますし、法治国家の根幹を揺るがす重大な問題だと思っています。
 そこで、菅長官に伺います。
 現在の稲田検事総長の後任をめぐって、法務省と官邸との間でやり取りを始めたのはいつ頃でしょうか。

#230
○国務大臣(菅義偉君) 黒川東京高検検事長の定年延長について私が承知しておりますのは、閣議請議で延長が上がってきた、そのときであります。

#231
○杉尾秀哉君 延長が上がってきたのはいつですか。

#232
○国務大臣(菅義偉君) 閣議決定の日にちでありますから、ちょっと確認して今申し上げます。

#233
○委員長(金子原二郎君) 菅内閣官房長官。

#234
○国務大臣(菅義偉君) 請議が一月二十九日で、決定が三十日、三十一日だそうです。済みません。

#235
○杉尾秀哉君 違うでしょう。水面下のやり取り、去年からしているでしょう。だって、二月には黒川さんのもう定年がもう迫っているんですよ。こういう人事というのはその前から話するものですよ。全く話がないなんてあり得ないし、現に幾つものメディアが書いていますよ、十一月とか、去年の暮れとか。水面下でやり取りしていたでしょう。

#236
○国務大臣(菅義偉君) これ、ずっと答弁をしてきておるわけでありますけれども、黒川検事長については、検察庁の業務遂行上の必要性に基づき引き続き勤務させることを決定したものであって、詳細については法務省にお尋ねをいただきたい。法務省からの閣議請議でありますから。

#237
○杉尾秀哉君 違うでしょう。稲田総長に早期勇退を迫ったでしょう。どうですか。

#238
○国務大臣(菅義偉君) 全く承知をしておりませんし、あり得ないと思います。

#239
○杉尾秀哉君 私も、幾つかで確認しました。これ、ある一部の報道なんですけれども……(発言する者あり)週刊誌と違いますよ、何言ってるんだよ。俺だってちゃんとソースはあるんだよ。いいかげんなこと言うな。(発言する者あり)

#240
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。

#241
○杉尾秀哉君 あなたたちが言うから質問できないんだよ。
 あのね、法務省が去年の暮れまでに幾つかの案を示した。それに対して、菅長官、総理という、そういう一部報道もありますけれども、総理がそこまで関わっていないと言う人もいる。いずれにしても、黒川検事総長が望ましいって、こういう意向を示しているんですよ。どうですか。

#242
○国務大臣(菅義偉君) 私は明確に申し上げます。あり得ません。

#243
○杉尾秀哉君 そんなはずはないんです。この慌てぶりを見ていると、どう考えてももう事前にこういう話になっているということは明らかなんです。
 ちょっと森大臣に聞きますけれども、この解釈変更の話が出ましたね、八一年の国会答弁、人事院、これ山尾志桜里さんだったと思いますけれども、最初に聞かれたときに、解釈変更について、答弁について聞かれて、私は承知していなかったと言っています。どうですか。

#244
○国務大臣(森まさこ君) 解釈変更について聞かれたものではございませんで、その議事録を見ていただければ分かりますけれども、山尾委員は昭和五十六年当時の議事録を私にお示しになり、御質問をいたしましたが、議事録について事前にお知らせなかったので、私は、手元にないのでその議事録自体を承知しておりませんというふうに御答弁を申し上げました。

#245
○杉尾秀哉君 あのね、これまでの出てきた文書も、いつだか日付も書いてないんですよ。慌てて、慌てて閣議決定した後にこういう話が分かって、そこでいろんな文書を出してきたりしている。
 じゃ、電子データ出せますか、文書を作った電子データ。口頭決裁なんてあるんですか。高市大臣は口頭決裁なんてないと言っていますよ。

#246
○国務大臣(森まさこ君) まず、御提出した文書に一月十六日の日付がございます。これについて証明をするようにと言われましたので、今、更に御証明をする文書を探しているところでございます。
 また、一般に、検事長の人事について、閣議請議の事前に総理や官房長官から指示があることはございません。(発言する者あり)

#247
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣。

#248
○国務大臣(森まさこ君) 口頭決裁については、従前に御答弁を申し上げておりますとおり、法務省取扱規則に規定をしております別表のものについては電子決裁又は書面に押印する等の決裁をいたしますけれども、それ以外については口頭で了解をすることもできます。

#249
○杉尾秀哉君 法務省の文書管理規則を見ると、こうした法律の解釈というのは文書が三十年保存になっているんです。それだけ重要なんですよ。

#250
○委員長(金子原二郎君) 杉尾君、時間が来ております。

#251
○杉尾秀哉君 それを口頭決裁で済ますなんてあり得ないと思いますし、もう、ちょっと時間になりましたんで、私ちょっと今日カウント間違えていまして、あと三分あるんだと思っていたんですけれども、今日ちょっと、NHKの経営委員長に来ていただいたんですが、ごめんなさい、ちょっと次回に回させていただきますので、大変失礼しました。
 ここで終わります。

#252
○委員長(金子原二郎君) 以上で石川大我君及び杉尾秀哉君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#253
○委員長(金子原二郎君) 次に、徳永エリさんの質疑を行います。徳永エリさん。

#254
○徳永エリ君 国民民主党の徳永エリでございます。
 一九七〇年三月五日、NPT、核不拡散条約の発効から今日でちょうど五十年になります。五十年目の節目ということでありますが、まず外務大臣にお伺いいたします。
 このNPTを取り巻く米ロあるいは非加盟国、そして北朝鮮、世界の情勢についてどうなっているのか、まずお伺いしたいと思います。

#255
○国務大臣(茂木敏充君) NPT、国際的な核軍縮・不拡散体制の礎石でありまして、我が国は、NPT体制の維持強化を重視をいたしております。そして、委員御指摘のように、現在、核軍縮の進め方をめぐります国家間の立場に大きな違いが見られるところでありまして、この中で各国が共通に取り組むことができる共通の基盤となり得る具体的な措置を見出す努力、粘り強く続けることで、今年のNPT運用検討会議に向けた機運を高めていくことが極めて重要であると、そのように考えております。

#256
○徳永エリ君 今もお話ございましたけれども、来月、ニューヨークで再検討会議があるということでございます。五年前、二〇一五年の再検討会議では、中東における核兵器の問題について、関係国の意見が対立して合意には至りませんでした。来月の再検討会議でも成果を示すことができなければ、NPT体制の実効性は疑われ、信頼性を失ってしまい、対立は深まるばかりだと思います。
 そこで、我が国政府は、来月の会議でどういった成果を目指しているのか、また、核軍縮・不拡散に向けて主導的な役割を果たしていかなければいけないと思いますが、茂木大臣、いかがでしょうか。

#257
○国務大臣(茂木敏充君) 意見対立、これがある中で、共通基盤となり得る具体的な措置を進めていくことが必要だと思っておりまして、具体的に日本として幾つかのことを行っておりまして、まず、昨年の国連総会、九月でありますが、我が国は、核軍縮について各国が共同で直ちに取り組むべき行動の重要性を訴えます決議案、これを提出いたしまして、核兵器国のイギリスやフランスを含む百六十か国の支持を得てこれが採択をされたわけであります。
 また、十月には、我が国が主催いたします核軍縮の実質的な進展のための賢人会議の議論の総括として、議長レポートも提出をされております。
 更に言えば、昨年の十一月、日本はG20の議長国でありましたが、その締めくくりとなりますG20の愛知・名古屋外務大臣会合に際しまして、軍縮・不拡散イニシアティブ、十二か国の外相会合、私が主宰をさせて、議長も務めさせていただいたところであります。そして、同会合におきましては、その成果として、本年のNPT運用検討会議に向けた決意を表明する外相共同声明も発出をしております。
 本年のNPT運用検討会議が意義ある成果を収めるものとなるように、これらの取組の成果も踏まえ、引き続き国際的な議論、積極的に日本として貢献をしていきたいと考えております。

#258
○徳永エリ君 しっかりとお願いしたいと思います。いい結果を出していただきたいと思いますので、来月の再協議、しっかり頑張っていただきたいと思います。
 さて、さらに、広島、長崎を始め多くの皆さんの真摯な核兵器廃絶の思いとたゆまぬ努力が実を結びまして、二〇一七年の七月七日に核兵器禁止条約が採択をされました。現在、八十一か国が署名しておりまして、発効に求められる批准国の数は五十ですが、三十五か国が既に批准をしています。
 しかし、我が国政府は、核兵器禁止条約には反対の姿勢を示していて、署名の予定もないとしています。広島、長崎などの皆さんの思いを受けて、核兵器のない世界に向けて核兵器禁止条約に署名するべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#259
○国務大臣(茂木敏充君) ドイツのマース外相が昨年、日本を訪れたときに、実際に広島を訪れてその実相というのを御覧になったと、そのことを私に対してしみじみと語っていたと、印象的でありまして、唯一の戦争被爆国として核兵器の非人道性を知る我が国は、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取組をリードしていく使命、これを有していると考えております。これは我が国の確固たる方針であります。
 核兵器禁止条約が目指す核廃絶というゴール、これは我が国としても共有いたしております。一方で、同条約、御案内のとおり、現状では、核兵器国のみならず、核の脅威にさらされている非核兵器国からも支持を得られていないというところでありまして、我が国を取り巻きます安全保障環境が一層厳しさを増す中で、抑止力の維持強化も含めて、現実の安全保障上の脅威に適切に対処しながら、地道に、現実的に核軍縮を前進させる道筋を追求していくことが適切であると考えております。
 このような観点から、核兵器禁止条約について、我が国とはアプローチが異なるものであることから、署名は行わない考え方であります。

#260
○徳永エリ君 言いたいことはたくさんあるんですが、今日はちょっと時間がありませんので深くは申し上げませんけれども、先ほどリードしていく使命を有しているとおっしゃいました。そういったお考えであるならば、世界で唯一の戦争被爆国として、その署名をしないという意味が分かりません。これ、国際社会からも理解されないと思います。
 引き続き、核兵器のない世界に向けて、私たち国民民主党には広島そして長崎の国会議員がおりますので、先頭に立って、核兵器禁止条約への署名をこれからも強く求めてまいりたいということを申し上げさせていただきたいと思います。
 それでは、次に参りたいと思います。農林水産大臣にお伺いをいたしたいと思います。
 昨日の北海道新聞の記事を見て愕然といたしました。先週、農水省の皆さんに話を聞いたときには、正直余り危機感を私は感じられませんでした。大丈夫なのかと、しっかりとこの新型コロナウイルスの影響について省内で議論をしていただきたいと、対策も考えていただきたいということを申し上げましたけれども。
 北海道では、飲食店、ホテル、旅館、こういったところの観光客の予約のキャンセルが相次いでいます。町には全く人が歩いていないということで、すすきのにも人がいないという状況であります。小さな飲食店なんかは、今月いっぱいもつかどうかというもう崖っ縁に立たされているという、そういった悲鳴に近い声が聞こえてきています。飲食店にお客さんが来ない、つまり農産物の需要がないということになりますから、農産物が余って、価格が下がるということであります。
 それと、道外での人気イベント、北海道物産展、これも売上げの減少で中止や延期を検討しているということで、さらには風評被害が出ているんです。一部の利用者の方から、北海道の人に来られると困ると、そんな声が上がっているということであります。これ、全く科学的根拠がありませんから、こういった風評被害もしっかりなくしていかなければなりませんし、まず今、農林水産物、農産物にどのような影響が出ているのかということを大臣からお伺いをしたいと思います。

#261
○国務大臣(江藤拓君) 当省の担当者の方から御説明をしたときに危機感を感じられなかったことについてはおわびを申し上げたいと思います。
 昨日も対策本部を行いまして、明日もまた開催する予定でありますが、私は、もう今大きなピンチが来ているんだと、大変なことになりかねないと、重大な危機感を持って対応しなければならないというふうに繰り返し繰り返して、机をたたいて申し上げております。
 物産展がなくなってしまった。私の宮崎も、全国で初めて軽トラ市を開催したところなんですが、この軽トラ市の開催もなくなってしまいました。飲食街はやっぱり同じような状況で、昨日、宮崎も一件目が発生いたしましたので、大きな影響がこれから及んでくると思いますが。
 昨年は大雨、それから台風の大変な災害で皆さん御苦労されましたけれども、今回のコロナのこの消費の減退というものは、日本全体の農業にも、林業にも、それから水産業にも全て及ぶものだと思っています。ですから、必ず会議を開くときには地方局と電話をつなぎまして、各局からしっかり報告をしてくれと、そして現場で何が起こっているのかを詳細に聞いて、それを本局に上げてくれということをもう徹底させていただいております。
 何がどれだけ下がったかという話はもうしない方がよろしいですかね。した方がよろしいですか。
 例えば、肉等については、私、畜産県でありますから、全国で開かれている子牛の競り市について、どのような価格動向であるかについて詳細にデータの報告をさせております。直近であれば、鹿児島とか福島とか北海道とか山口とか行われておりますが、軒並みほぼ前年同月比でいうと一〇%近く子牛の値段は下がっております。それから、枝肉も、A4もA5もベクトルとしては右肩下がりになってきております。そして、在庫もたまってきております。在庫がたまるということは買えないという状況になるわけでありまして、そうなると、時間がたつにつれて状況は良くはならない、悪い方向に向かってしまうであろうということは容易に想像されるわけであります。
 水産物についても、先生のところでいうと、ホタテは粒が小さかったということもあるとは聞いてはおりますが、インバウンドのお客様がお見えにならない、それから国内の観光客もお見えにならない、そして直販所も売れない、そして中国への輸出も止まってしまっている、そしてイカなんかも捕れませんし、大変な状態だということも聞いておりますし、特にお花なんかは、様々なイベント、結婚式まで延期ということになって、大変な状況になっております。生花でありますので、切り花は特にすぐ傷んでしまいますので、保管が利きませんので、しかも野菜のように畑にすき込むというわけにもこれまたいきませんので、野菜価格安定制度の対象にもなっておりませんので、挙げれば切りがありませんけれども、材木の話とかいろいろありますが、幅広にとにかく情報を収集して、何が起こっているのか、それに対して何をすべきなのか、当省の中でしっかり検討を重ねていきたいと考えております。

#262
○徳永エリ君 ありがとうございます。
 私、ニュースで農水大臣が危機感を持って会見をしていらっしゃる姿を見て、翌日、また新たに農水省の皆さんを呼んで、大臣があれだけ危機感を持っているのにどうなっているんだというふうに申し上げました。大臣の今、思いが伝わってまいりましたので、危機感を持ってしっかりと取り組んでいただきたいと思いますし、これからまだまだこの価格の下落動向というのは続くと私は思っておりますので、生産者の収入も落ちるわけでありますから、収入保険とか価格安定制度とかありますけれども、それでも価格が下がったらその下がった分の補償で、また下がればまたその下がった分の補償という形になっていて、収入がどんどん減っていくと思いますので、農業者の責任ではないので、そこはしっかりと営農を続けることができるように支援のほどをよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それと、私、ある意味チャンスでもあると思っているんですよ。野菜の価格、あるいは魚や肉の価格下がっているんですから、消費者の皆さんにしっかりPRをして、買って、食べて、応援していただいてください。今、外食をせずに家で御飯を炊いて、おかずを作って、みんなで御飯を食べる、こういう今は状況だと思いますので、米の消費もどんどん落ちていますから、ここをチャンスと捉えて、お米をしっかり炊いて食べてもらう。もう一度お米のおいしさを知っていただいて、消費を拡大していく。そういうふうに、ピンチをチャンスとも捉えて是非ともPRしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#263
○国務大臣(江藤拓君) おっしゃるとおりだと思います。
 米については、高機能食品、免疫力が上がるとかいうことをアピールしている付加価値の付いている米等もありますので、そういうものは飛ぶように今売れていて、米の引きは極めて強くなっております。ですから、家庭でお米を炊いていただくということはとても大事だと思っております。
 そして、消費者の皆様方へのアピールについても、農林水産省で持っておりますSNSやフェイスブック、メールマガジン、ツイッター、それからBUZZMAFFでユーチューブもやっております。総力を挙げて情報発信をしたいと思っております。
 三月の十四日は今度ホワイトデーがやってまいります。男性の議員の先生方たくさんおられますけれども、チョコレートをもらった人には必ず、今度はクッキーだけじゃなくてお花を添えてプレゼントもしていただければ有り難いなと思っております。私もやりますので、是非、先生方もツイッター、ユーチューブ持っておられると思いますので、そういった情報発信も御協力いただければ有り難いと思います。

#264
○徳永エリ君 私も花き議連の事務局長をさせていただいておりますので、今の御提案、大変にうれしく受け止めました。先生方、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 それでは、新型コロナウイルス感染について御質問させていただきたいと思いますが、本日は、参考人として、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議、川崎市健康安全研究所所長の岡部信彦先生に御出席いただきました。先生、よろしくお願いいたします。
 それでは、早速質問させていただきたいと思いますが、皆様のお手元に資料を配らせていただきました。以前先生からいただいた資料を三枚付けさせていただいております。先生におかれましては、この資料をお使いになって御説明いただきたいと思います。
 まず、毎日、全国広範囲で感染者が出ておりますけれども、現時点で我が国の新型コロナウイルスの感染状況はどのような段階にあると先生御評価されますでしょうか。

#265
○参考人(岡部信彦君) 岡部と申します。どうぞよろしくお願いします。
 見方としてはいろいろあるんですけれども、こういうカーブがよく出てくると思うんですが、そのカーブの本当に日本の場合は入口であって、大きい膨らみにはなっていない。そこがその大きい膨らみにならないように抑えるのが今の時期であろうというようなのが専門家会議の中でも一致した意見であります。ただ、それはほっておくと増えてしまうということがあるので、やっぱり何らかの干渉といいますか、できることをやる。ただし、それは実効性のあることというふうに言いたいと思うんですけれども、そういうことをやることによって、少しでもカーブを下げていったり、あるいは、あわよくば患者さんの数そのものも減らしていくということが目標で、ただ、移行期と私言っているんですけれども、何かあるステージがすぱっと、こう切れるわけではないので、そこの移行期が非常に難しいところですけれども、よく見ていく必要がある、そういう段階だというふうに私は思っています。

#266
○徳永エリ君 二月二十四日に専門家会議から新型コロナウイルス感染症対策の見解が示されました。また、先日、中国の専門家チームが、新型コロナウイルスは二つのタイプに分類できると、新しく出現したと思われるタイプは感染力が強いと報告しています。
 これまでのデータなどの分析によって新たに分かったこと、ございますでしょうか。

#267
○参考人(岡部信彦君) その論文もたしか出始めぐらいなので全て真実かどうか分かりませんけれども、しかし、医学が非常に急速に進歩しておりますし、最初、原因不明だった病気が、一か月足らずでウイルスが見付かり、そのウイルスに対する分析がすぐに行われるようになったということでは、ウイルスの性質であるとか、あるいはその病原性、強さ、あるいは感染力、最初に想像したよりもだんだんだんだんその裏付けを持って分かってきている、その中の一つの現れであると思います。
 ただ、いろいろな論文というのは、やっぱり真実はその一本の論文で決まるのではないので、そこはもちろん検証が必要であるというふうに思います。

#268
○徳永エリ君 私の地元北海道では、三月四日の時点で、七百十四名がPCR検査を受け、八十二名の感染が確認され、三名が亡くなっています。全国で一番感染者の数が多くなっています。
 他府県と比べて北海道の感染者が多い理由はどんなことが考えられますでしょうか。

#269
○参考人(岡部信彦君) 一番最初に病気が発生するときというのは、ここに資料もあるんですけれども、こういう三角形であるように、やはり見付かりやすい患者さんというのは重症の方から見付かると思います。
 ただ、それがきちんとした調査を行っていきますと、本当に全員が重症であるのか、あるいは中等症であるのか、回復をする人がどのぐらいで、また場合によっては症状がない人がどのぐらいいるのか、だんだんだんだんそれが分かってくると思います。
 ただ、それをいつまでも待っているわけにはいかないので、それをなるべく早く調査をしなくてはいけないというような状況であって、北海道がどこに原因があるかというのもいろんな調査をやっております。あるいは外国から来られた方が多いとか、あるいは若者が多いというのがよく問題になっていますけれども、決して若者が悪いわけではないんですけれども、自覚症状がなければどなたも普通の生活をするわけで、そういう方からの感染があるんだとすれば、ちょっと気を付けていただければ、それがその本当のリスクの高い人への感染を少しでも抑えることができるわけです。
 ですから、若者が悪いわけでは決してないわけで、しかし、その若者がちょっと注意をしていただければ、高齢者であったり、あるいは病気の治療中の方とか、その方の命を救えるんじゃないかというような提言が、専門家会議の方の、最もの趣旨であります。

#270
○徳永エリ君 三月二日の専門家会議の記者会見では、北海道の感染者は、二月二十五日の時点で、推定感染者は九百四十人に上るという大変に衝撃的なお話がございました。
 この推定感染者についてはどのように受け止めたらよろしいんでしょうか。

#271
○参考人(岡部信彦君) 先ほどの話にも多分出たと思いますし、記者会見等々で、これ、推計値は西浦教授がおやりになっていますけれども、あるところの地域をモデルにしてそれを日本に当てた場合に、実際の患者さんがどのぐらい、あっ、実際ではないですね、出そうな患者さんがどのぐらいであり、あるいはもしかすると見付かっていない患者さんがどのぐらいいるだろうということで、西浦先生のモデルの中に出てきた数字があの結果であって、それはきれいにその現実を表すわけではないけれども、そのぐらいの規模があるんだとすると、それに向かっての注意はやっぱりした方がいいだろうというのが専門家会議での統一した意見と言っていいと思います。

#272
○徳永エリ君 九百四十人、最悪の推計ということで、そこから少なくなるようにいろんな対策を打っていくという理解でよろしいんですね。
 そして、今、クラスター感染と連日のように報道されておりますけれども、北海道の北見でも展示場でクラスター感染が、あるいは大阪のライブハウスとか、東京も屋形船なんていうのもありました。特にその大阪のライブハウスからは、東京、高知、熊本、京都などと、十五人の感染者が既に出ています。
 このクラスター感染というのはどういうものなのか、御説明いただけますか。

#273
○参考人(岡部信彦君) クラスターという言葉は私たちはよく使うんですけれども、なかなか耳慣れない言葉じゃないかと思います。数字で限定はできないんですけど、つまり、小さかろうが大きかろうが、そこにある一つの統一、共通した事象、具体的には病気が起きた場合にはそれをクラスターというふうに言います。
 それで、その中の特徴として、どういう人がうつりやすいのか、あるいはどういうふうに持っていきやすいのかということは、クラスターとクラスターを見比べて、関係ないところで出ているのか共通点があるのか、そういうためにそのクラスターという言葉を、ちょっと分かりにくいんですけど私たちはよく使っています。

#274
○徳永エリ君 分かりました。ありがとうございます。
 さて、全国の学校一斉休業を要請したことによって、総理は、専門家の皆さんがこの一、二週間が拡大するかどうかの瀬戸際であり、正念場であると見解を示されたので、学校にクラスターが発生することを断じて避けなければならないという政治判断をしたとおっしゃっています。
 この政治判断は、専門家のお立場で正しいとお考えでしょうか。

#275
○参考人(岡部信彦君) トップの政治家の方が判断されるのをいい悪いというのを私は言う立場ではないと思うんですが、その議論について、専門家会議で、これが必要である、もちろんそのいろんな議題を言いますから、学校をどうしようかという話もありましたけれども、コンセンサスとしては、大きく学校の閉鎖を全国的にやるということは別に提言も出していませんし、特に概要、見解の中にも記していなかったというのが実際のところと言っていいと思います。

#276
○徳永エリ君 これが専門家の理解、見解ということだと思います。
 そして、PCR検査を保険適用にして患者負担分は国が公費で負担すると。つまり、保健所を通さないで、当面は帰国者・接触者外来でお医者さんが必要と考える方がPCR検査を受けられるようにするということでありますけれども、今後、かかりつけ医の判断で、症状が出ていない人も安心のためにより多くの人がPCR検査を受けられる体制をつくるべきという意見がありますが、これに関しては、先生、専門家のお立場からいかがでしょうか。

#277
○参考人(岡部信彦君) 日本という国はちょっと特異な国でありまして、インフルエンザの疑いがあるときちんと検査をできる国なんですね。ですから、そこで余り原則的なことばっかりに傾いてしまうと、自分で疑った方ができないという御不満も出てくることがあろうかと思います。
 ただ、現実に、ちょっと心配だから検査をしましょうという方で、そのPCR検査というのは確かに学生の実習でもできるんですけれども、それはできるだけであって、きちんとした精度管理をやるところはやっぱり数は限られていると思います。
 ですから、日本の検査というのはそういう意味では信頼性はあると思うんですけれども、その検査を全部国民の皆さんが心配だということでやるには膨大な費用と膨大な設備と、その人手もとてもとても足りないので、そうであると、やっぱり優先順位は限定的になってくると思いますね。
 ただ、主治医の先生、特にかかりつけ医の先生がこれはおかしいというふうに思うのはこれは貴重な意見だと思いますから、私は、そういう先生方が検査ができるような仕組みはもちろん必要で、今の現状よりも膨らましていく必要はあると思います。ただし、全ての人にやるというのはちょっと私は無理だというふうに思います。

#278
○徳永エリ君 簡易検査キットでもできれば陽性か陰性かというのを簡単に検査できるようになると思いますけど、そのときまでは、本当に今のこの状況の中では、症状のある人、あるいはお医者さんが必要だと判断した人がPCR検査を受けるべきであると、こういう御意見でよろしいでしょうか。

#279
○参考人(岡部信彦君) おっしゃるとおりだと思います。
 医師の判断というのは非常に、私も自分でやっていましたけれども、やっぱりおかしいなという気持ちを大切にしないと、新しい病気あるいは新しい治療法、それからその病気の患者さんの隠れているところを見付けられないので、是非そうしたような形でありたいというふうに思います。

#280
○徳永エリ君 そして、岡部先生は、民主党時代、厚労省の専門家会議の座長として、新型インフルエンザ等特別措置法、そして行動計画の作成に御尽力された方であります。
 政府は、新型インフルエンザ等特別措置法の改正案を提出し、今月中の成立を目指すとしていますけれども、私たちは、新型コロナウイルスは感染症法第六条九項の新感染症、これで読めると思っておりますし、そして緊急事態宣言も発動できるように行動計画の中でなっていると思います。
 この改正案、これを作るということに関して、言いづらい部分あるかもしれませんけれども、岡部先生の御意見をお伺いしたいと思います。

#281
○参考人(岡部信彦君) ちょうど二〇〇九年のパンデミックインフルエンザが終わった後に、いろいろな反省も含めて、新しい制度を使っていかないと、こういう大きい病気あるいは重大な病気が出たときに対応ができないだろう、遅くなるだろうというのが、新型インフルエンザに対する、新しいインフルエンザが出たときの対策計画というものを作り、これ、各自治体がもう全部作っています。
 それで、そのときのいろいろな議論をやった中で、委員の中でほぼコンセンサス得られて議事録なんかにも書いてあると思いますが、インフルエンザ等の等は、もし何か、新型インフルエンザのための法律ではなくて、そのほかに重大な病気が出てきた場合にはこれを読んでもいいのではないか、読むべきであるというようなことが委員間で言われて、私たちのコンセンサスというふうに思っています。
 ただ、その中には、そういうような重大な病気というものは、国外にいると情報しかないわけですけれども、だんだんそれが残念ながら日本に入ってきたわけで、入ってくるわけで、そういうときはきちんとした疫学情報、もちろん臨床情報、それらを絡み合わせて、数の問題だけではなくて、もちろん蔓延もあります、しかし、患者さんの重症度、致死率はどのぐらいに動いているのか、あるいは重症の患者さんはどのぐらいなのか、それによって判断をするものであって、決して数的なものではなくて、この病気に対する対処はどうしようかという議論をやっていくといいだろうというのが、あのとき作った気持ちであります。

#282
○徳永エリ君 だから、新型コロナウイルスを指定感染症にするよりも、この新型インフルエンザ等特別措置法、これを適用すればよかったんですよ、大臣。私はそう思いますよ。
 それから、岡部先生、今問題になっているのが、この改正案、私権の制限というところなんですね。もちろん、先生がこの特措法あるいは行動計画をお作りになったときにも、いろんなところに説明に歩かれたということですから、ここは結構指摘されたと思うんですけれども、これに関しては今後どうしていったらいいというようにお考えになりますか。

#283
○参考人(岡部信彦君) その当時も、やっぱり学界あるいは医療界、もちろんいろいろなところで、あの内容を見ると厳しい人権に関わるような制限がある。でも、これがほっておくとみんなが死んでしまうような本当に危険な病気であるならば、それはやむを得ないだろうということで幾つかの条項が決まっています。ただ、その条項も一斉に決めるわけではなくて、必要に応じてピックアップをして必要なことをやる、しかもそれは自治体によって違うというようなことがそのときの説明であります。
 ただ、人権その他にも配慮しなくちゃいけないというのが、きちんとした専門家の議論を経て、入れるとき、導入する場合には、そういうような意見を参考にしてほしいということが計画法とそれから特措法の中にも込められている思いでした。

#284
○徳永エリ君 どこにも、誰にも相談しないで政治判断で緊急事態宣言を出すというようなことがあってはならないと、やっぱり専門家の話をきちんと聞いて、本当に出すべきときなのかということも例えば諮問委員会などでしっかり諮った上でやっていくと、そういった仕組みが必要だということだったんだと思います。
 岡部先生、もう大変残念なんですが、最後の御質問でございます。
 先の見えない状況だと思います。多くの国民の皆さんが大変に大きな不安を抱いているんだと思いますけれども、そういった国民の皆さんに、今、専門家の立場から、この状況、今後の受け止め方、何かお話しになりたいことがありましたらお願い申し上げたいと思います。

#285
○参考人(岡部信彦君) 私、SARSという二〇〇三年に起きた重症急性呼吸器症候群、世界中がびくっとした病気ですけれども、それが終わったときにSARSを考えるというような本を当時の竹田所長と一緒に書いたんですけれども、そのときには正しく恐れるという言葉を引用したんですが、その後には、我々は正しく恐れたであろうか、我々はどうやって正しく恐れるべきかというようなことが書いてあります。
 国民の方に向けて、正しく恐れるというのは、実際、我々が正しく恐れなくちゃいけないので、私の自分に対する自戒としては、私たちはやっぱり正しく恐れるべきであり、そういうときにこそ冷静な判断が必要なので、それを見ていただきたいというのが、国民の方にもしメッセージとして出すならそういうことになると思います。

#286
○徳永エリ君 先生、どうもありがとうございました。
 今いろいろお話を聞いていただいて、やっぱり専門家の方のお話をちゃんと国民の皆さんにお伝えすると。今メディアを通じていろんな意見が出ています。いろんな方がいろんなことを言っていて、私たち国民は何を信じていいか分からない。政府は、きちんと正しい情報をワンボイスで出していける、この仕組みを早急につくっていただいて今後対応していただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 厚労大臣、先ほど杉尾委員から、各県ごとのPCRの検査数と、それと陽性患者数の数が出されていないというお話があって、分かったところから出していくという御答弁ありましたが、昨日、厚生労働省の職員の方が作ってくれて私に届けていただきましたので、そこを共有していただきたいと思います。ちゃんと作っていただきました。それから……(発言する者あり)はい、作って、届けていただきましたので、夜に。
 それで、今、岡部先生のお話を聞いていただいて、特措法なんですけれども、感染症法第六条の九項、これ新感染症で読めるということでありました。これまで読めないというふうに否定してきたわけであります。すぐに適用すれば、法的根拠のない、科学的根拠のない対応をせずに済んだんではないかと思いますけれども、改めて、厚労大臣、いかがでしょうか。

#287
○国務大臣(加藤勝信君) これ、新型インフルエンザ等対策特別措置法の対象は、同法第二条第一号で新型インフルエンザと新感染症になっているというのは委員御承知のとおりであります。新感染症については、基本的に感染症法の条文をどう解釈するかということになります。この感染症に該当するのは未知の感染症であり、今回の新型コロナウイルス感染症は、原因となる病原体が特定されているということから、御指摘の、ということから新感染症には私どもは該当しないと。また、感染症法の定義の中においても、指定感染症と感染症は別建てになっている。
 じゃ、多分、だったら指定感染症にしなければいいではないかという御批判があります。しかし、新感染症のままだと入院の勧告措置も非常にやりにくくなっています。これは一件一件、都道府県知事が厚生労働大臣に新感染症の所見等のある者を報告をする、そして厚生労働大臣は都道府県知事に対してその段階で入院勧告をするべき指示をする、そしてその措置について厚生科学審議会に報告するという、こういう手続をしなきゃいけないと。
 これ、したがって、新感染症というのは、よく分からない、原因が分からなくて、しかも所見ということなんですね。でも、中身が分かっている、原因が分かってくると、これはそれぞれの感染症になりますから、そうすると指定感染症になるという、こういう枠組みが感染症法の中にできている。したがって、それと新型インフルエンザ特別措置法、結び付けて作られているというのは今の法体系ですから、私どもは、今のまま読むのは難しいんではないかと。
 ただ、そういった措置をとっていく必要性があることを別に否定しているわけではありませんし、今、昨日も総理がそれぞれの野党の党首ともいろいろお話をさせていただいているということでありますから、そういった措置をすぐに発動するかは別としても、今後の動向を見据えて様々な手段を持っておくということは、これは大事なことだろうというふうに思います。

#288
○徳永エリ君 今の御答弁は、多分政治家の中での議論だったんだと思います。昨日、森委員からもお話がありましたけれども、法制局にも相談をしていないということも分かっておりますし、今日の岡部先生のお話ございました。
 本当の改正の目的は何なのかというところに様々疑義がありますけれども、例えば、特措法の採決のときに参議院自民党は退席しているんですよね。そういった過去の経緯などもあって、なかなか賛成できないのかなというところはありますけれども、しかし、当時、当時作られた方が読めるというふうにおっしゃっているのは重たいと思いますので、受け止めていただきたいと思います。
 それから、この改正案、今月中の成立を目指すということでありますけれども、これ、いつから適用されるんでしょうか。

#289
○委員長(金子原二郎君) 徳永エリさん。

#290
○徳永エリ君 もう報道されているので御存じかと思ったんですけれども、二月一日から二年を経過する日までの時限措置ということで適用されるということなんですけれども、となると、ちょっと資料を御覧いただきたいんですけれども、これまで総理は、法的根拠、科学的根拠なしに全国の小中高等学校の一斉休校、あとは北海道知事は緊急事態宣言、これも法的根拠はありません。それから、大規模イベントの自粛、これ二月二十六日、これも法的根拠はありません。
 この対応を表明された日付を見てみると、二月二十七日、二月二十六日、二月二十八日となっているわけでありまして、これ二月一日から適用するということは遡及をするということになって、法的根拠のないものが法的根拠を持つと、こういうことになるという理解でよろしいでしょうか。

#291
○委員長(金子原二郎君) 徳永エリさん。

#292
○徳永エリ君 済みません。
 今日の報道で、私も急遽通告をしないで聞かせてもらったので申し訳ありませんが、答えづらいですよね。こういう今状況だということだけ把握していただいて、これからいろいろと御検討をお願いをしたいというふうに申し上げたいと思います。
 それから、大臣、これもちょっと通告していないんですけど、これはお答えになれると思います。
 外出自粛の影響でしょうか、献血に来る人が減って、今八千五百人分の血液が足りないという報道がありました。これに関しては、今後どのように対応されるんでしょうか。

#293
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと急な御質問なんで、ちょっといいかげんなことはこれ言うわけにはいきませんので、ちょっと献血の実態を調べて御報告をさせていただきたいと思いますし、もちろん献血というのはいろんな意味で、まさに血液を求めている方、あるいはそれを加工したものを求めている方がおられますから、必要な量を確保していくことが必要な、これは不可欠でありますので、仮にそういうことがあれば、また献血の呼びかけ、確かにイベントが、大体イベントがあってそこに献血車が来て献血を促すというパターンが多いですから、イベントそのものがなくなると献血を促す機会がやはり少なくなっているというのが多分そういったお話の背景にあるんだろうと思いますので、よく調べさせていただきたいと思います。

#294
○徳永エリ君 いろんな影響が出ているということで、こういった問題も早急に対応していただきたいということだけお願いしておきたいと思います。
 それから、大臣、PCR検査、明日から公的医療保険の適用になるということでありますけれども、この公的医療保険の適用になることによって、これまでとどう変わっていくんでしょうか。

#295
○国務大臣(加藤勝信君) 端的に違うことは、これまではいわゆる保健所を、まあ経由するというか、保健所に確認をして保健所の了解の下でPCR検査が行われていたということをもうせずに、それぞれの医療機関の判断で、例えば民間の検査所等へ依頼をすることができるということであります。

#296
○徳永エリ君 これまでの行政検査と違って医師の判断が強くなるということになるんだと思います。
 そこで、ちょっと懸念の声が上がっているのは、個人情報保護の観点から、医師が情報を、患者さんの情報を出せるのかどうかというところなんですね。
 行政検査においても、インフォームド・コンセントで情報を公開していいかどうかということは、陽性患者さんには聞いた上でやっておられると思いますけれども、これが医師対患者という関係になったときに、これまでのように果たして正確な情報が速やかに出てくるかというところが少し不安なんですけれども、この点に関してはどうお考えになりますでしょうか。

#297
○国務大臣(加藤勝信君) 患者ということですから陽性患者であります。陽性患者については、これはPCR検査を何でやるかは別として、当該診断をされた医師が届出をしなければいけない義務があり、届出については、氏名とか様々な情報、これはもう法律か省令で決められておりますんで、それを届けていただかなければなりません。これは、先ほど申し上げたように、行政検査であっても、これは医療保険による検査であっても同じであります。
 もう一つ、じゃ、陰性の人の情報がどうかということであります。これは、今それぞれ都道府県ごとの協議会をつくって、このPCR検査の保険適用に向けて議論していただいておりますが、その場を通じてそれぞれの、陽性は今申し上げた形で出てきますけれども、陰性あるいは検査数がどうか、この情報をそれぞれから取らせていただきたいと思います。
 保険適用ですから把握はされますけど、これ一か月ごとですから、もう全然リアルタイムじゃないもんですから、そういう形でできるだけリアルタイムでそういった情報も吸い上げていきたいと思っています。

#298
○徳永エリ君 これまでの方針といいますか、高齢者の方は二日ぐらい様子見てくださいと、あるいはそれ以外の方は三十七・五度熱が出たときに四日ぐらい様子見てくださいと、そういうことでありましたけれども、高齢者介護施設の現場から、高齢者の対応について、PCR検査をもっと早くできないだろうかという声が上がっています。この二日待つのが相当しんどいというんですね。
 介護に当たっている方々が、もし自分が、高齢者の方が新型コロナウイルスに感染していて、そこから自分が感染して、高齢者の皆さんを施設でお世話しているときにその感染を広めてしまうんじゃないかという危機感もありますし、それから、高齢者の方々、体力も弱っているので、二日間待っている間に体力が、体調が急変したりとか症状が急に悪化したりしたときに、非常に緊急の対応をすることが大変だということもありまして、死者も出ているということでありますので、高齢者の方が心配だったらすぐにPCR検査を受けることができるようにこの方針を変えていただけないだろうかという声がありますが、これはいかがでしょうか。

#299
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員のおっしゃっていたのは、PCR検査ではなくて、受診の目安の話だと思います。受診の目安では、通常は四日ということで、これ一般の方ですね、それで、高齢者とか基礎的疾患のある方については二日程度で、二日ということは、要するに熱が出た次の日には行ってくださいという、こういう趣旨であります。
 それから、インフルエンザ等々があれば、これはもうもちろんそれなりの対応をしていただきたいということですから、いたずらにそこで止めていただくことを言っているわけではありませんので、むしろ熱が出たら次の日には必ず高齢者の方は、今回のケースでいえば新型コロナウイルスのための帰国者・接触者外来の方へ相談をいただいて、必要な診療を受けていただき、そして、場合によってPCRが必要であればやっていただくと、こういうことであります。

#300
○徳永エリ君 受診の目安ということでありましたけれども、日本人って真面目なんですよね。だから、二日ちょっと様子見てくださいとか四日様子見てくださいと言われると、真面目にじいっとその期間待つ人が結構いるんですね。なので、ぽんとメッセージを出していても、その真意がなかなか伝わらないというところもありますので、そういった声には真摯に耳を傾けて、丁寧に説明をしていただきたいというようにお願いを申し上げたいと思います。
 それから、今後、万が一にも感染者が拡大していった場合に、病院の受入れ体制を強化していかなければなりません。総理は記者会見で、全国で二千を超える感染症病床を、緊急時には感染症指定医療機関の病床を最大限動員し、五千床を超える病床を確保するとおっしゃっています。今二千床を確保していると、それを五千床までどのようにして確保するんでしょうか。

#301
○国務大臣(加藤勝信君) 総理がおっしゃった五千床でありますけれども、まず一つは、今、感染症の指定医療機関、日本に五百五十一あって、二千を超える病床数を持っております。それについての空き、空床、空いているベッドの状況を私ども調べると、千三百が空いていると。ちょっと前の数字ですから、今日どうかというと多少その数字に変更はありますけれども、千三百あります。それから、緊急時には、そうした感染症の指定医療機関だけではなくて、一般の病床でもお願いできます、お願いしますということをこれまでも申し上げてきております。現在、二月十八日の時点で、十六府県から約四千床の空きベッドがあるという話が来ておりますので、それを足すと五千を超えると。
 現在、昨日三月三日、失礼、昨日は三月四日ですね、ですから、三月三日付けのデータを昨日までに是非集めてほしいということで、今その集計なり確認作業をしておりますので、それができれば、その段階で更にこのぐらい確保しているということを申し上げることができると思います。

#302
○徳永エリ君 病床は確保できても、医師がいない、専門医がいない、あるいは看護師がいない、そういった状況もあると思います。特に地方は厳しいと思うんですけれども、そういった医療関係者の確保、これは病床とセットで対応しておられるんでしょうか。

#303
○国務大臣(加藤勝信君) 地域的に集中的に特に流行が起きた場合、まずは情報収集を定期的に行って必要に応じて広域搬送、あるところは駄目でも周辺にこういう病院がありますよといった調整を行うこと、あるいは、場合によっては、もう既に、スケジュールで手術をするとか、これは別の疾患の方でですね、中においても延期が可能な方であれば、そういった延期をしていただく等のこれは依頼を既にしております。それでもなお医療従事者の不足等が見込まれる場合には、例えば感染症や集中治療の専門家等、地域間で調整する仕組みというのも検討していきたいというふうに思っているところであります。
 また、今回の一斉休校の関係で、たしかお地元で、これは一斉休校じゃなくて先にやった北海道だけの休校でも、お地元の病院で医療従事者の方が随分不足したという事例があったというふうに承知をしております。そういった場合には、近隣の医療機関等の職員の融通、輪番、まあ言いますけど、なかなか人手が足らないのは事実であります。
 また、医療関係団体、例えば看護師であれば日本看護協会等々においてもそうした広域的な調整もお願いをさせていただいているところでありますので、いずれにしても、地域の中でそうした発生をしたときにしっかりと治療がなされ、重症化をしないという体制、これをしっかりしいていきたいと思います。

#304
○徳永エリ君 私の地元北海道では、今、受入れ可能な病床が、感染症病床が九十四床なんですね。既に八十二人の感染が確認されているわけですから、もう足りなくなるのはもう目の前に迫っているわけですね。北海道は二倍にすると方針を立てて今調整をしているところなんですけれども、なかなか困難なようであります。是非とも、病床の確保、医療従事者の確保に向けてあらゆる方策を練っていただいて、対応していただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 それから、ある病院に伺ったところ、軽症者しか受けられないという話があるんですね。軽症者を受け入れて、途中で症状が悪化したときには搬送しなければいけなくなるかもしれないと。そういうとき、搬送の車はどうするのか、その車を運転する人はどうするのか、いろんなことが生じてくるので、これは病院に受け入れる際のマニュアルみたいなものも専門家の皆さんの意見を聞いてしっかり作っておかないと、また場当たり的な対応になりかねないと思うんですが、マニュアルはもう作成しておられるんでしょうか。

#305
○国務大臣(加藤勝信君) 例えば、いわゆる国立感染症研究所が取りまとめた新型コロナウイルス感染症についての医療機関内の感染防止策の考え方を公開する、あるいは医療機関等における感染防止に係るガイドライン等を自治体にも通知するなど、医療施設等における院内感染防止のための方策については、事務連絡を発出する、ホームページの公表、感染症部会においてお示しをする等々の様々な手段で随時周知を図っているところであります。
 さらに、今後、患者が大幅に増えた場合には、かかりつけ医等の皆さんにもお願いをしなきゃなりません。そうなってくると、その事態に対しては、これまでも出してはいますけれども、改めてそういったものを整理をして、かかりつけ医等のそうした外来の現場においてどういうことを注意してほしいのか、こういったマニュアルも今作成すべく作業を進めているということであります。

#306
○徳永エリ君 岡部先生いらっしゃいますけれども、是非、いろんな情報を専門家会議にも投げていただいて、専門家の先生方のアドバイスもいただきながら、より実効性のある対応をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 最後なんですけれども、これお願いベースで。
 フリーランスの方々の支援がありません。例えば、フリーのアナウンサーとか演奏家とか……

#307
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ています。

#308
○徳永エリ君 もう仕事がどんどんキャンセルになっていって家賃も払えない、もう食べるものも食べられない、光熱費も払えない、そんな状況が目の前に迫っております。企業に雇用をされている方は非正規でもちゃんと支援をしていただけるような体制もつくっていただいておりますが、このフリーランスへの対応だけはしっかり考えていただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。
 時間がなくなりましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。

#309
○委員長(金子原二郎君) 以上で徳永エリさんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#310
○委員長(金子原二郎君) 次に、高瀬弘美さんの質疑を行います。高瀬弘美さん。

#311
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。よろしくお願いいたします。
 私からも、新型コロナウイルス対策についてお伺いをいたします。
 経済面、雇用面での影響が各所に出ております。先週、福岡の観光業界の皆様と懇談しましたときに、クルーズ船のうちで欧米系は既に年内、十二月までの博多への寄港を全て取りやめたとお聞きをしました。
 クルーズ船が来なくなりますと、福岡の経済、いろいろな影響が出てまいります。例えば、国家資格である通訳案内士の方々、英語や中国語などで日本の文化や歴史について説明をするガイドさんでありますけれども、この方々の年内の仕事が全てキャンセルになっているなど、もう大きな影響を受けていらっしゃいます。通訳案内士以外にも、観光業界にはフリーランスの形態の方がたくさん働いていらっしゃいます。まずは、私の方からも、こうした自営業やフリーランスの方々に対して、このコロナウイルスの影響による収入減については休業補償も含めて検討いただくことを要望させていただきたいと思います。
 その上で、本日お配りさせていただきました配付資料の一を御覧ください。これはフリーランスの方々も使えるものとしまして経産省から出してもらった資料となっておりますけれども、左側の、資金繰り支援としまして、①の部分にセーフティーネット保証、これは通常の保証限度額とは別枠で保証をしますというものになっておりますけれども、これと、二番目としましてセーフティーネット貸付け、これは担保があれば金利を低くできますよというものになっておりますが、これは中小の事業者が長期に貸付けを受けていくことを前提としてこうしたものが用意されているようにも見えます。
 先ほど御紹介しました通訳案内士のようなフリーランスの方々は、こうしたものよりも、少額でいいので無金利で速やかに貸していただける、そういうものへのニーズがあろうかと思いますが、こうした制度を検討すべきではないでしょうか。
 これはフリーランスの方に限る話ではなくて、週末に福岡の一人親を支援する方々ともお話をさせていただきましたが、学校休業によりまして時給で働いている方々は収入減となり、その学校休業については政府は今後補償していくというふうになっておりますけれども、その政府からの補償が振り込まれるまでの時間、日々の生活費が枯渇をする、こういう方々が出てくることが予想されます。そうしますと、次の月まで何とかするためにキャッシングでお金を借りたり借金をすることになり、その返済が後々大きな御負担になることが予想されます。
 こうした少額で無利子の貸付けの必要性についての認識を、経産省、厚労省、それぞれお答えいただければと思います。

#312
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症による、フリーランスの方に多大な影響が生じているということは認識しております。
 収入減少の影響を補いつつ、次の業務機会までの間の資金繰りを確保するため、フリーランスの方が利用できる支援措置としては、まず、限度額二千万円、無担保無保証、金利一・二一%のいわゆるマル経融資制度、それから、小規模企業共済加入者を対象として、納付した掛金の額の範囲内で五十万円から一千万円まで金利〇・九%の貸付けを実施する緊急経営安定貸付制度、それから、中小企業倒産防止共済加入者を対象といたしまして、納付した掛金の範囲内で三十万円から七百六十万円まで金利〇・九%の貸付けを実施する一時貸付制度といった制度が従来からございます。
 こうした支援策に加えまして、今回、緊急対策パッケージに基づきまして、重大な影響が生じている地域に対するセーフティーネット保証四号、それから業種に対するセーフティーネット保証五号の組合せ、そして、今後の影響が懸念される事業者まで対象を拡大する国民生活事業では、限度額四千八百万円、基準金利一・九一%のセーフティーネット貸付けの要件緩和、こうした対策を盛り込んだところでございます。
 こうした対策を確実に実施するとともに、引き続き、実態を丁寧に把握しつつ、フリーランスの方々のためにどのような措置が必要かについて不断の検討を行ってまいりたいと考えております。

#313
○高瀬弘美君 経産大臣と厚労副大臣にお伺いいたします。
 今経産省からお話がありましたのはあくまで貸付けでございまして、金利も付いております。私がここで申しておりますのは、少額でいいので無利子で貸していただきたい、こういうニーズがあると思いますが、この点についてそれぞれの省庁のお考え、お聞かせください。

#314
○国務大臣(梶山弘志君) 今政府参考人から説明しましたように、現状ではこういった制度を緊急対応策としております。
 経済産業省の緊急対応策は、事業を営む法人、個人を対象としているものでありまして、現状では今言ったようなものだということであります。フリーランスにもいろいろな形態があり、一概に論じることは難しいと思いますし、委員がおっしゃるように様々な職種に及んでいる、様々な形態に及んでいるということは承知をしております。まず、第一弾の緊急対応策で措置された資金繰り支援を活用していくこと、そして、そのフォローをしていくことと併せて、こういう支援を行うと同時に、全国の相談窓口に寄せられているフリーランスの方々からの御意見も参考にしながら、可能な限りの対応について検討してまいりたいと考えております。

#315
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 新型コロナウイルス感染症の発生の影響で収入減となったフリーランスの方に対する支援につきましては、一つは、一人親家庭に対して都道府県等が実施主体となる母子父子寡婦福祉資金貸付制度によりまして、生活を維持するための生活資金として月額十万五千円以内の貸付け、それから、低所得者の世帯につきまして、社会福祉協議会が実施主体となる生活福祉資金貸付制度におきまして、低所得者世帯であったり、緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった世帯に対して、当面の生活費として無利子で十万円以内の貸付けが存在するということになっております。
 それから、今般の状況を踏まえまして、二月二十八日付けで関係自治体や都道府県、社会福祉協議会に対しまして、これらの制度の対象となる方に必要に応じて貸付けが行われるよう依頼したところでございまして、こうした貸付けを通じて、収入減により当面の生活に困っている方を支援をしてまいりたいと考えております。
 それから、今お尋ねのフリーランスの方に対する支援ということで、これは公明党からも提言をいただきました。収入が減少するこのフリーランスの方に対する支援につきまして対応を検討しているところでございますけれども、早急に結論を出していきたいと、このように考えております。

#316
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今、様々御支援の内容を教えていただきましたが、今回、低所得の方に限らずいろんな影響出てきておりますので、是非この点も念頭に御検討をお願いしたいと思います。
 公明党としまして、日本語教育に従事する団体の皆様からも今回のコロナウイルスについてのヒアリングを行いました。日本語学校に四月から入学予定だった学生たちの入学辞退が相次いでおります。日本語学校の入学時期は、四月以外にも七月と十月が一般的にあるそうですが、今回、この四月に入学予定だった学生さんたち、中国出身の方を中心に、入国ができなかったり、そのほかも様々な理由で辞退という結論を出している方が増えてきております。事態が収まっているであろうと思われる七月にはせめて入学ができるような体制が必要となってまいります。
 これは、日本語学校に限らず、日本の大学に留学予定だった留学生についても同じケースがあることから、現在の在留資格認定証明書、通常は発行されてから三か月以内に入国手続を取らなければいけないわけでございますが、これを今回、四月に入学を予定していた学生については特例的に半年、六か月ほど延長してほしいとの要望が来ておりますが、法務大臣、この点いかがでしょうか。

#317
○国務大臣(森まさこ君) 新型コロナウイルス感染症の影響により、外国人が改めて在留資格認定証明書交付申請を行う必要がある場合は、原則として立証資料等を再提出させることなく、申請書及び受入れ機関作成の理由書のみをもって迅速に審査を行うこととしているところでございます。
 法務省としては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響等を踏まえ、委員御指摘の現状も踏まえながら、在留資格認定証明書の有効期間の取扱いを含めて、さらに、とり得る措置も含めて、関係省庁とともに検討し、柔軟に取り組んでまいりたいと思います。

#318
○高瀬弘美君 ありがとうございます。是非とも柔軟な御検討をよろしくお願い申し上げます。
 新型コロナウイルスとは異なりますけれども、この機会に、HTLV1感染症、これはヒトT細胞白血病ウイルス1型といいますけれども、これについてお伺いをしたいと思います。
 HTLV1は白血病や指定難病に認定されている脊髄症を引き起こすウイルスでございまして、全国の感染者数は約八十二万人いらっしゃいます。主な感染経路は母乳による母子感染でありまして、鹿児島県が最も患者数が多くなっておりまして、以前は九州地方に患者さんが非常に偏っていたことから風土病ではないかと言われたこともありましたけれども、現在は日本全国に患者さんがいらっしゃる、そういう病気でございます。
 十年前にHTLV1基本計画が制定されました。これによってどのような進捗がありましたでしょうか。

#319
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 HTLV1感染症の対策につきましては、委員からも今御紹介ありましたとおり、平成二十二年に取りまとめられましたHTLV1総合対策に基づきまして、保健所における検査、相談、保健所、がん支援相談センター、難病相談・支援センター等による相談体制の構築、疫学や医療の研究、ホームページでの全国の相談機関のリストの公開などを行っているところでございます。
 特に、感染者に将来重篤な疾病が発生するリスクがあることから、感染予防、早期発見が重要な対策の一つでございまして、二十三年度から実施しております特定感染症検査等事業におきまして保健所で行われているスクリーニング検査の実施件数が、平成二十三年度は年間約三十件程度だったものが、近年は約二百件程度となってございます。
 さらに、委員からもお話ありましたが、HTLV1の主な感染経路が母乳を介した母子感染であることから、感染拡大防止のために妊婦健康診査の標準的な検査としてHTLV1抗体検査を実施し、感染が判明した妊婦に対して母子感染予防の指導を行っているところでございます。
 また、昨年十月には、関連学会からHTLV1を感染症法の五類感染症に位置付けることについて要望がございまして、現在そのための様々な課題の整理を行っているところでございます。

#320
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 この総合対策によりまして、妊婦さんであれば全ての方がこのHTLV1の抗体の検査が今行われておりまして、そこでキャリアであることが分かれば、この母乳による感染を予防するために人工栄養、ミルクでの育児を勧められております。
 患者が一番多い鹿児島県の中の鹿児島市におきましては、全国で一番初めに平成二十六年からHTLV1に関してミルクの現物支給が始まりました。当初は経済的に厳しい御家庭に対してのみの支援でございましたが、平成三十年からは所得制限なしとなりまして、ミルクの現物支給に併せて、ただミルクを渡すだけではなくて、その受け取りに来たお母さん、キャリアの方でありますので、その方に保健師さんが健康面を含めて相談に乗る、こういう鹿児島市方式ともいうべき支援を始めましたところ、当初受け取りに来る方は年に四、五名だったところが、現在は約年間五十名まで急増をしております。
 こうした制度、全国に展開すべきと考えますが、厚労省、いかがでしょうか。

#321
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 HTLV1の母子感染につきまして、その感染経路の六割以上が母乳を介した母乳感染であること、それから人工栄養によって感染リスクが一定程度軽減できることが報告をされておりまして、妊婦健診、妊婦健康診査における抗体検査やその後の保健指導、カウンセリング、大変重要なことであると受け止めております。
 このために、平成二十二年十二月に取りまとめました総合対策を受けまして、関係行政機関、医療関係団体、有識者などで構成するHTLV1母子感染対策協議会を設置をいたしまして、医師、助産師、看護師、市区町村の職員に対する研修の実施ですとか、あるいはリーフレット、ポスターの作成、ホームページ、広報誌による普及啓発を行いまして、国としても母子感染予防への取組を総合的に実施をしているところでございます。
 御指摘の鹿児島県の取組でございますけれども、この鹿児島の取組を始めとして、今各自治体におきまして、このHTLV1、母子感染予防のための効果的な取組を行っていただいているということでございまして、国としてこうした取組を好事例として、全国会議の場などに紹介をして横展開を進めていきたい、そして普及を図っていきたいと思っています。
 それから、令和二年度から、厚生労働科学研究におきまして、HTLV1陽性のお母さんへの支援体制構築のための研究、これを今予定しております。その成果を踏まえて議員御指摘のこの取組を進めてまいります。

#322
○高瀬弘美君 大変前向きな御答弁、ありがとうございます。
 続きまして、九州のインフラについてお尋ねをいたします。
 コロナウイルスは最優先の課題でございますけれども、これによりまして経済的にマイナスが続くようなことがあってはならないと思います。終息後は、経済活動の契機となるような、本予算の中にも入っているインフラ整備が大変重要であると考えております。
 九州の経済を考えましたときに、物流の拠点となります二十四時間空港である北九州空港、現在、滑走路、二千五百メートルでありますが、この三千メートルへの延伸に向けて、先日、小川県知事、北橋北九州市長らとともに赤羽国土交通大臣に要望をさせていただきました。
 三千メートルの延伸に向けましては、地元での利用促進の取組が成果を上げまして、世界的な貨物会社も三千メートルになるのであれば乗り入れを希望している状況でございます。
 令和二年度の予算にて調査費を含め予算措置を行い、早期の実現を図るべきと考えますが、国土交通省の御所見をお伺いいたします。

#323
○副大臣(青木一彦君) お答えいたします。
 北九州空港の滑走路の延伸につきましては、知事、市長を始め、地元選出の国会議員、経済界から多くの要望があり、地元の熱意は十分承知いたしております。
 また、北九州空港におきましては、長距離国際貨物機の定期便としての就航を可能とする三千メートル滑走路の実現に向けて、地域全体で貨物便の誘致活動や利用促進に取り組まれ、ロシアの航空会社の拠点化に向けた覚書を締結されるなど、一定の成果が出てきているものと承知をいたしております。
 滑走路延伸に向けては、地元関係者の意見等を踏まえつつ、費用対効果等の検証を進めていく必要があると考えております。

#324
○高瀬弘美君 是非ともよろしくお願いいたします。
 続きまして、少子化対策について話をさせていただきます。
 少子化対策は待ったなしの課題でございます。昨年、九十万人を下回る出生児であったことを受けまして、昨年末に総理は、大変な事態であり国難とも言える状況だと述べられまして、年度末までにまとめる方向で現在作業が進んでおります第四次少子化対策大綱に新たな具体策を盛り込むように指示をされました。
 今回の大綱に是非入れていただきたいと思っておりますのが、不妊治療と妊婦の働き方に関する取組、この二つでございます。
 配付した資料の二枚目を御覧ください。これは不妊治療の段階を示した資料となっておりますが、不妊治療の最初の段階でございます三角形の一番上の部分になりますけれども、家庭内妊活と呼ばれるものがございます。これは、例えば基礎体温を測るですとか、妊娠しやすい体のための食事などのことを指しております。一般的に、この妊活を続けても一年以上子供を授かることができない場合は、婦人科医の指導の下で、その次の段階であります一般不妊治療に移ります。この一般不妊治療には国からの支援の制度は何もなく、金額は病院によって異なりますが、この一般不妊治療だけでも五万円を超える金額を皆さん毎回自己負担をしているという状況でございます。こうした状況を受けまして、東京都ですとか福岡市では独自の助成制度を開始しておりまして、一般不妊治療部分については一回に限り五万円まで補助が出る、そういう制度もスタートをしております。
 この一般不妊治療につきましては、先ほど申し上げたとおり、今国としての制度はない。この点を踏まえまして、厚労省にお伺いいたします。
 一つ目は、この家庭内妊活をされている方の人数、また、その方々に今どういう情報提供をしているのか。そして二つ目は、一般不妊治療中の方の人数、一般不妊治療をしている方への助成を持っている自治体の数、及び国として助成制度を今後つくる予定があるかどうか。以上、お答えください。

#325
○政府参考人(渡辺由美子君) まず最初に、いわゆる家庭内妊活ということでございますが、この妊娠、出産に関しましては、個々の御夫婦の価値観あるいは意思といったことにも関わりますので、国が直接その家庭内の実態について調査をするというようなことはやってございません。ただ、子供を持ちたいと願う御夫婦が妊娠、出産に関する情報の提供あるいは相談支援等をしっかり受けられるようにするということは重要だと考えております。
 このため、厚労省におきましては、妊娠等に関する知識についての正確な情報提供、普及啓発を行っておりますし、また、全国七十六の自治体に不妊専門相談センターというものを設けておりまして、ここでの相談支援体制の構築を図っているところでございまして、引き続きこういう取組を進めてまいりたいと思っております。
 また、御指摘の一般不妊治療、これは人工授精等のことを指すかと思っておりますが、まずこの件数につきましては、この不妊治療につきましては自由診療でございますので、基本的には日本産科婦人科学会のデータを基にしております。この中では、体外受精、顕微授精については件数を把握しておりますが、御指摘のその人工授精等についてはこの学会データの中で把握する仕組みになっておりませんので、現在のところ件数は把握してございません。
 また、御指摘の各自治体が独自にやっておりますこの一般不妊治療に対しての助成でございますが、これは平成三十年度の厚生労働科学研究で調査をいたしまして、平成二十九年四月一日現在でございますが、三十三の自治体で独自の助成をしてきているというところでございます。
 御指摘のとおり、現在この人工授精等は対象になっておりませんが、国としてこの不妊治療についての助成制度を設けるときに、特にやはり顕微授精とか体外受精、これは人工授精に比べますと大体十五、六倍ぐらいの大きな費用が掛かるということで、こちらの方を優先して助成をさせていただいているという、そういう考え方に現行の制度は基づいております。

#326
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 国としてはなかなか件数把握できていないということでございましたが、私は、この家庭内の妊活をしている方の人数ですとか一般不妊治療をしている方の人数、これは非常に大事な数字だと思っております。つまり、御自身でできる妊活について正しい知識が浸透しまして、早い段階から子供さんを希望する方が妊活ができる環境にすることで、一般不妊治療や高度不妊治療に進まなくても子供を授かれる可能性を上げることができると思います。
 そういう観点で今地方自治体も一生懸命この家庭内妊活の部分の支援をしておりまして、例えば妊活用のアプリを無料提供したり個別の情報提供等も行っている。そういうことをやっているのは、この家庭内妊活の部分を無視してはやっぱりいけないということでされていると思いますので、是非この家庭内妊活に関する情報提供についても厚労省に着眼をいただきたいなと思います。
 令和二年度に不妊治療に関する調査をされるということでございますが、今申し上げましたように、家庭内妊活の現状ですとか、この一般不妊治療の助成をどれぐらいの方が、どれくらいの人数の方が望んでいらっしゃるのか、是非調べていただきたいと思いますが、厚生労働副大臣、いかがでしょうか。

#327
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 この家庭内の妊活等について、今議員からも大事な御指摘がありました。今後の調査の中で具体的にどういう調査をしていくのか、そしてどのようなスキームつくっていくのかとか、これらも含めて検討させていただきたいと思います。

#328
○高瀬弘美君 是非ともよろしくお願いいたします。
 このお配りした紙では今高度不妊治療となっておりますけれども、この特定不妊治療部分、国からの助成がございまして、初回が三十万円、そしてその後は十五万円ずつ国の方から支給をされますけれども、現状、この部分については立替払となっております。窓口でお支払いされる金額は初回ですと六十万円を超える場合がほとんどでございます。まず六十万円立て替えて、その後三十万円、国から後々返ってくるとなっております。この大きな金額の立替えというのはもう簡単なことではありません。
 例えば、妊娠時には妊婦健診クーポンがありまして、立替払なしで検査を受けることが現在できます。そして、出産時には出産育児一時金ということで、自分の住んでいる市町村から産院に対して直接払いがされまして、これも立替払をしなくていい制度になっております。
 この不妊治療につきましても同じような制度にしていただけないか、これ厚労省のお考え、いかがでしょうか。

#329
○副大臣(稲津久君) お答えいたします。
 不妊治療については、治療内容ですとか通院の回数、期間、それぞれの個人差がかなりございます。それから、途中で治療を中止する場合もございますし、あるいはその治療の経過等も様々であることから、助成の内容を定型化することはなかなか難しいという状況です。
 妊婦健康診査のように、いわゆる受診券方式等によりまして窓口負担を軽減するということが、今申し上げましたように、なかなか難しいというのが現状ではございます。しかしながら、議員御指摘のような課題があることは、これはしっかり共有させていただいて、そして引き続き、子供を持ちたいと願うそうした御夫婦の方々の支援に資する取組を展開してまいりたいと考えております。

#330
○高瀬弘美君 次に、妊婦の働き方について質問させていただきます。
 子供さんを授かることができても、一人目の妊娠中に職場でつらい思いをした方、ひどい場合には流産となる方もいらっしゃいますが、二人目、三人目とは産むことができない方がたくさんいらっしゃいます。
 労基法の中で、産前休暇については産前六週間、そして産後八週間の就業禁止規定と併せまして産前産後休暇ということで広く理解をされていると思います。この六週間前という点は、育児・介護休業法ですとか男女雇用機会均等法でも確認ができます。しかしながら、この労基法が定められたのが七十年前ということを考えますと、今の時代の働き方や社会の在り方にマッチしていないのではないか、働く妊婦さんが法律で守られるのが産前六週間前だけでは現実に即さないと思います。
 平成三十年に、中小企業における母性健康管理に関する通信調査が厚労省で行われました。これは、就労中に妊娠の経験のある方や現在妊娠中の方々を対象に、全国の従業員三百人以下、中小企業二千社を対象として行われました。この結果から見えてきましたものは二つ。一つは、休憩、休暇、時短の取り方についてもっと柔軟にしてほしい、時間有休の制度をつくってほしいということ、もう一つは、職場における相談体制がまだまだ欠けている、そして、職場の同僚や上司からの配慮、こうした面での充実も必要であるということでありました。
 労働局の雇用機会均等部がまとめた調査によりますと、働く女性が今職場で悩んでいることの一位はセクハラですけれども、それ以降は、妊娠、出産等を理由にする不利益な扱い、母性健康管理の問題、マタハラと、セクハラ以外は広い意味で妊娠中の働き方に関することばかりとなっております。
 今回の調査結果を踏まえまして、妊婦の働き方の制度はまだまだ現実整っていないことを認識をして、時間有休も含めて柔軟に対応していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

#331
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 妊婦の方、また出産後の労働環境の問題等についての議員からの御指摘で、例えば労基法における産前産後の休業の期間のことですとか、あるいは業務の中における休憩の時間ですとか、様々の御意見があるところは承知をしているところでございます。職場において、例えば母性が尊重されて、働きながら安心して子供を育てることができる環境を整備する、これは厚労省としても最も大事なことであるというふうに認識をしているところでございます。
 このために、妊娠中あるいは出産後の労働者につきまして、今私が少し申し上げましたけれども、労働基準法に基づく時間外・休日労働、深夜業の制限、また簡易業務転換ですとか危険有害業務の就業制限、それから男女雇用機会均等法、これに基づく健康診査等を受診するための必要な時間の確保ですとか、あるいは医師等からの出された指導をしっかりこれ遵守していくと、こうしたことをできるような措置などを、関係法令でその保護規定を設けて履行しているところでございます。
 御指摘のとおり、今都道府県労働局における様々なこの相談件数ですとか、いわゆるセクハラ等に続いて一番多いのは、やはり婚姻、出産、妊娠、母子健康管理、あるいはこれに関するハラスメント等であるというふうに認識をしております。
 このために、厚生労働省といたしまして、引き続き関係法令の事業主への周知啓発、あるいは都道府県労働局における法の履行確保を図るのはこれは当然として、新たに令和二年度に専門家による検討委員会を設置をいたしまして、議員御指摘のことも踏まえて、事業主に対して妊娠、出産に対する法制度についての更なる効果的な周知方法について検討してまいります。

#332
○高瀬弘美君 専門委員会の設置、大変にありがとうございます。
 最後、少子化担当大臣にお伺いいたします。
 以上のような状況を踏まえまして、この少子化大綱の中に不妊治療についての部分、また妊婦の働き方について加えていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#333
○国務大臣(衛藤晟一君) 委員御指摘のとおり、妊娠、出産に関する希望がかない、誰もが安心して妊娠期間を過ごし、出産することができる環境を整備することが必要でございます。昨年末に、新たな大綱の策定に向けた有識者検討会からも、正規雇用、非正規雇用にかかわらず、妊娠、出産したことを理由として不利益な取扱いやハラスメントを受けることなく、安心して就業継続ができること等の必要性が指摘をされています。
 これらを受け、新たな大綱においても、厚生労働省とも相談しながら、妊娠中の女性労働者の就業継続に関する施策、不妊治療等においてもこれを積極的に盛り込みたいというように考えておりますので、どうぞいろいろな御意見をまたお寄せいただければと思っています。

#334
○高瀬弘美君 大臣、大変にありがとうございます。
 この二点、大変重要でありまして、これを越えない限りは少子化というのは止まっていかないと本当に思っておりますので、是非とも、厚生労働省とも相談をいただいて、少子化大綱にこの記述が載りますようにお願いを申し上げたいと思います。
 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

#335
○委員長(金子原二郎君) 以上で高瀬弘美さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#336
○委員長(金子原二郎君) 次に、石井苗子さんの質疑を行います。石井苗子さん。

#337
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 昨日、日本維新の会も、総理との会談の場で新型コロナウイルス対策提言第二弾をお渡ししました。政府から情報を発信する際には、現状と今後の成り行きをしっかり分けて国民の皆様にお伝えするべきだと思います。それぞれの皆様が、今の情報なのか、これから先の情報なのかということを正しく把握して理解できるよう注意を払うべきだと考えます。
 そのために、例えば必要なことが、科学的な根拠に基づいた情報で今後の終息の方向性を示すとか、あるいはいつから治療薬が期待できるのかと、現状はどうなのかといったような情報も盛り込んでいくべきだと考えます。
 そこで、私、今日は新型コロナの検査方法の今後の成り行きと治療薬の研究の現状について質問させていただきます。
 まず最初に、厚労大臣にお聞きいたしますが、これまでもさんざん出てきました、総理は、専門家の意見を踏まえて、この一、二週間が急速な拡大に進むか終息できるかの瀬戸際になると何度もおっしゃっておられますけれども、三月十一日がその瀬戸際の二週間目になりますが、拡大か終息かがこの二週間が分岐点であるという、それを専門家が専門会議でそう言ったのであれば、どのような専門家がどのような根拠に基づいた見解だったのかを、もう一度厚労大臣に御説明いただけますか。

#338
○国務大臣(加藤勝信君) 専門家会議の構成は、先ほども、脇田所長あるいは岡部先生等々出ておられました。そういった皆さんが構成員となっております。
 そこで、まず、現状のこの日本における発生あるいは海外等における発生状況を分析をしていただきました。その分析内容については、基本方針の現在の状況と基本方針の趣旨のところに書いてあります。これはもう先生お読みになっておりますので、ダブるのを省略させていただきますけれども、やはり一つは、一人の人が平均で同じように感染をさせるのではなくて、一定のところだけにおいて急激に感染が出ていると、それ以外の人はそれほど感染させていないということがこれまで分かってきている。そうすると、その集約的に出てきている、これは先ほどクラスターと言っておりましたけれども、このクラスターがクラスターを生んで拡大をしていくというのがこの拡大の流れであると。
 したがって、それをどう抑え込むのか。現状は、そのクラスターが見えるけれども、連鎖はまだしていない、したがって、これを連鎖をさせていくと急激に増えていくので、それを止めなきゃいけない。それが今の、まあ一、二週間というのは当面のという意味だとは思いますけれども、ここが勝負のときなんだというのがこれまでの分析を踏まえた専門家の言わば解析ということであります。

#339
○石井苗子君 ということは、そこが分岐点だということは、ここで抑えられなければならないということですよね。ここで抑えられればパンデミックにはまだならないという、こういう理解でよろしいでしょうか。

#340
○国務大臣(加藤勝信君) いや、まさにそういった意味で、増加のスピード、要するに、この山がこうなるか平場でいくかという、そこの角度と言ってもいいのかもしれません、そこが抑え込めるかどうかというのは今の時期で、これがぐわっと広がると、まあ国の名前は言いませんけど、他国において急激に広がってきていると、これは一つの証左でもあろうかと思います。

#341
○石井苗子君 ですから、今はまだ、国民の皆様には今はまだパンデミックではないというふうにお伝えしていいのかと思うんです。
 それで、その中において、やはり不安や恐怖がありますので、イベントを自粛してくださいというような要請が出ますと、やっぱりいつまでこの自粛をすればいいのか、まだパンデミックではないのにいつまで自粛をすればいいのかと。二月二十六日に総理から、不特定多数が集まるイベントなどの自粛要請が出されています。これ、経済的に大きな影響を出しているんですが、この要請はいずれ緩和されるのだと思いますけれども、緩和していくのだとすれば何に基づいて緩和をするのか、その判断はどのような指標を見て判断されるのでしょうか。

#342
○国務大臣(加藤勝信君) これ、三月二日に専門家会議の見解で、これは主として北海道を中心に出されている中で、これからどうなっていくのかという評価に、ただ、潜伏期間、これは大体二日から十二・五日と言われておりますけれども、があるため、患者数の減少が確認できるまでにはタイムラグがある。
 で、我々見るのは、やっぱり患者数の推移あるいは陽性者の判定の推移ということになりますから、したがって、人々の行動が大きく変わってから二週間ほど経過しないとその効果を評価することはできませんという指摘がなされているわけでありますから、当然、何かの措置をとってから一定、ここでは二週間と言っておりますけど、一定のところで患者数がどう変化したのかと、そこを評価していくということが大事なんだろうと思います。

#343
○石井苗子君 そうすると、大臣、大体三月の十五日辺りということでその自粛を、緩和が入ってくるなと、まあもちろん成功すればですけれども、そのように考えてよろしいでしょうか。

#344
○国務大臣(加藤勝信君) したがって、そこで一つの判断をしていくということになると思いますので、そこから先行きについては今仮定でこうだああだということは言えないというふうに思いますが、是非そうした効果が、皆さんもこれだけいろんな意味で自粛をしていただいたり我慢をしていただいているわけでありますから、効果が出てくるように我々も努力をしていきたいと思います。

#345
○石井苗子君 つまり、そこまで我慢をしてくださいというふうに現状をお伝えすれば、少しは国民の皆様もめどというのが立つと思うんですけれども、次にPCRの検査の現状についてもお伺いします。
 現在、検査方法はPCR検査を行っているんですが、治療薬、新型コロナの治療薬です、これはまだありません。効くことが確立されている治療薬はないということです。そうなりますと、PCR検査で陽性と診断された場合、それを患者さんに伝えるときに、感染しています、残念ながら治療薬はありませんと、これでは医師は患者さんに対して安心を与えていることにはならないんです。検査はできるが治療薬がないでは、患者さんは不安でたまりません。
 やはり、PCR検査で陽性と判断するためには、検査結果と治療方法がセットになって示されなければ患者さんは安心できないと思うんですけれども、治療薬がない現状で医師は患者さんにどのように伝えればいいのか、どのように安心を与えればよいのか、厚生労働省として説明の仕方という指針をお持ちでしょうか。

#346
○国務大臣(加藤勝信君) これは、かなりケース・バイ・ケースで、その方が非常に重症であるのか、軽症であるのか、また年齢、基礎疾患、これ、いろんな状況が違うので、それによって当然リスクは違いますから、それぞれ個々に応じてお話をしていただくというのがこれは基本になると思います。
   〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕
 ただ、一般論として申し上げると、例えば、これまで、国内のケースでいっても、重症化から軽中症に改善した人、これは国内事例、チャーター便でいえば一名でありますけれども、クルーズ船を含めると全部で十名が、重症だった者が軽中症、中には退院をされている方がおられるということ、あるいは軽中症であってもかなりの方が退院しておられる。
 こういう事実もお伝えしながら、こうした治療法をしっかり伝え、それぞれ、これはケース・バイ・ケースでありますけれども、の治療を続けていくということがこういったことにつながっていくという説明があったり、あるいは、今お話がありましたけれども、あるいは委員お配りの資料の中にもありますけれども、これだという治療薬はありませんけれども、効果があると指摘をされている、あるいは海外からいろいろ言われているものについて、研究観察という仕組みで実際、医師の方がそれぞれ取り上げられております。
 これは、当然、病院の中での審査機関を通らなきゃいけない、それから患者さんの同意を得なきゃいけない、こういう条件がありますけれども、そういった薬もあるよということで、そうした治療薬の候補について投与をしてもらうということ、これも一つの、こういう可能性があるということにもつながっていくんではないかなというふうに思います。

#347
○石井苗子君 これは、先ほど言いました、現状と今後ということをはっきり分けて患者さんにお伝えしないと混乱を招くわけですね。まだ観察研究、これから質問いたそうと思っているんですけど、観察研究の状態である治療薬というのは誰でも手に入るものではないというようなこともやはりしっかりと伝えるような、医師に対する現状のガイドラインというようなものも厚生労働省の方からお作りになった方がいいのではないかと思っております。
 といいますのも、先ほどから出ておりますPCR検査が保険適用になりますという、これに対しても、現状がどうなのかということを大変国民の皆様が誤解をして、正しく把握ができていないということが問題になっております。何か、保険適用、自分ということで、すごく便利になったんじゃないかというふうに思われてしまう、これは現実とは違うわけなんですね。大分その誤解を招くような情報提供があると思います。
 保険適用となっても、PCR検査の実施を決められる医療機関はこれまでと同じだという理解で現状はよろしいのですよね。保険適用になったら、PCR検査を利用できる医療機関がすぐ今とは違ってくるんだというのは誤った把握ですよね、情報の。

#348
○国務大臣(加藤勝信君) 要するに、PCR検査というのと新型コロナウイルスの感染を疑う方がどういうふうな流れをしてほしいのかと、これは別の話でありまして、これまでも申し上げておりますように、基本的には、風邪等の症状があれば四日間ぐらいはまず自宅でしっかり、外出せずに自宅で療養に努めていただく、それを超える場合には、まず帰国者・接触者相談支援センターに電話をし、最寄りの帰国者・接触者外来に行っていただき、そこの先生がまず診療していただく、これは今変わっていません。その診療していただく先生が、これまでの行政検査の場合は保健所に一々言わばお伺いを立てなきゃならなかったものを、これからはその先生の判断で民間検査所等にその検査をした結果を出していただいて、言わば検査を受けることができる。最後のそこが変わるだけで、そこまでの流れは変わるわけではないということです。

#349
○石井苗子君 つまり、これから検査を受けてもらえる病院というのは決まっていて、行ったらすぐその先生が診てくれるということではないことをこれからは少し徹底して情報を伝えていくべきだと思います。これからでも間に合うと思います。
 薬の話に入っていきたいと思いますが、資料をお配りしました一枚目の方ですが、新型コロナウイルスに対する治療薬候補の投与という資料でございます。
 アビガン、カレトラ、レムデシビルと、それぞれインフルエンザ、HIV、エボラ出血熱と、この治療薬として使われているものでありまして、レムデシビルは三月に治験が始まったばかりということで、これは日本も参加するというふうに聞いておりますけれども、総理が記者会見で、この三つの薬はいずれも新型コロナウイルスを用いた基礎研究で一定の有効性が認められているとおっしゃいましたが、基礎研究です、どのような基礎研究だったのでしょうか、どこで認められているのでしょうか、お答えください。

#350
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 御指摘いただきました基礎研究につきましては、既存の薬剤あるいは開発中の薬剤の中から新型コロナウイルスに対する有効な成分の候補を見出すために、これは世界各所で今行われております。
 三剤のうちのアビガン及びレムデシビルにつきましては、二〇二〇年のセルリサーチという雑誌でございますが、で報告されました細胞を用いたウイルスの増殖を抑制する効果を調べる試験において、新型コロナウイルスの増殖抑制効果が認められたというふうに発表されてございます。
 また、カレトラにつきましては、細胞や猿を用いた試験でMERSのコロナウイルスへの増殖抑制効果が示されていたということでございまして、新型コロナウイルスに対してもコンピューターシミュレーションを用いたところで有効である可能性が認められたと海外専門誌において発表されているところでございます。

#351
○石井苗子君 基礎研究ですから、動物、猿であったり細胞の実験であったりということなのですが、同じ資料を見ますと、現在、この三薬については、先ほど大臣から御説明もございましたが、観察研究ということで開始されていると書いてあります。観察研究の説明は資料にも書いてございますが、いわゆるこの三薬を実際に患者さんに飲ませているということであります。動物ではなくて人間に、人間も哺乳動物ですけれども、人間に飲ませているということです。
 これは、今後、私たちが受け止め方として、どのような患者さんが対象で、どの段階、つまり軽症段階とか重症段階とかでやっていらっしゃるのか、これらの薬が効くかどうかというのが分かる時期というのは考えられるんでしょうか、それをお答えいただきたいんですけれども。

#352
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 御指摘の観察研究につきましては、二月下旬から厚生労働科学研究班で始めております。
 対象の患者さんにつきましては、まず、その先立っての日本感染症学会がお示しになっておりますCOVID―19に対する抗ウイルス薬による治療の考え方という文書がございます。これにおきまして、重篤化を防止する観点で、おおむね五十歳以上の患者又は基礎疾患のある患者であって、二つ目の要件として低酸素血症を呈し酸素投与が必要になった者などを対象としてこの学会において選定されてございます。
 これを踏まえまして、今回の観察研究の対象者につきましては、おおむね五十歳未満の患者では肺炎を発症しても自然経過の中で治癒することが多いということから、必ずしも抗ウイルス薬を投与せずとも経過を観察してよいというふうに一方でされておりますこと、それを踏まえまして、重症化を防ぐ観点から、今回の観察研究対象におきましては五十歳以上の患者などを対象としているというふうに認識をしてございます。
 また、今後の見通しでございますけれども、この研究の結果を判断するためには、一定数の患者の方々に抗ウイルス薬を投与してその効果を評価するということが必要でございます。
 同じく、そのCOVID―19に対する抗ウイルス薬による治療の考え方というペーパーによりますれば、十日から十四日程度の抗ウイルス薬の投与が必要であるということや、投与対象となる一定の症例の集積が必要ということになってございますので、研究を始めた現時点において、結果が明らかになる時期ということをこの場で見通させていただくことはなかなか難しいというふうにございます。

#353
○石井苗子君 ありがとうございます。
 五十歳以上の方の重篤な方で、今入院をされていて治療が必要な方にこの三薬を投与して効くかどうかを見ている観察研究だということで、臨床的に効果があると言えるのはいつですかとお聞きしようと思ったけど、まだ分からないということでありますが、それが分かると国民の皆様の安心感が大分違ってくると思いますが、大体そういうことのめどが立ってきたんだということも、医師の方から、今治療薬がないけどこういうことをやっているというようなことを言ってもいいというガイドラインも作っていただけたらいいなと思っております。
 同じ会見で総理がこういうことをおっしゃっています。PCR検査は、全国で一日当たり四千件を超える検査能力があります、こう述べられているんですけれども、私が業者に確認をしましたところ、確かに全国に存在する中小の業者さん、検査会社ですね、を合わせると四千件は無理なくできるキャパシティーはある。要するに、四千件を受け入れる容量はあるということなんですが、現場の意見を聞きますと、この検体の輸送、処理に厳しい制度が課されていて、これが検査効率を上げるボトルネックになっているという情報が入ってまいりました。例えば、ジェラルミンの容器で運ばなければならないというようなことです。
 これはもう、検体の、危険物質でございますので、ある程度規制があるのは当然ですが、まず伺いたいのは、この検体の輸送、処理にどのような規制があるんでしょうか。

#354
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 検体の輸送につきましては、やはり安全かつ的確に行われるということが大変重要でございまして、今その輸送方法に関しましては、国立感染症研究所のホームページにおきまして、検体を三重こん包することなどについて記載した新型コロナウイルス感染を疑う患者の検体採取・輸送マニュアルを公表いたしますとともに、医療機関等にも周知させていただいているところでございます。
 また、保健所とか国立感染症研究所等において、検体の採取、輸送に関する医療機関からの御相談も受けているところでございますので、民間の方からもどういう御意見があるのかというのもしっかり聞いて、基準を緩和しろというのは、なかなか必要以上に緩和するのは難しいとは思いますが、どういうふうにやりくりをすればうまく運べるのかというところは是非聞かせていただいて、いい仕組みも考えていければというふうに思っております。

#355
○石井苗子君 ここも国民の皆様が、あらっ、保険が適用になって、もっと早くPCR検査の結果がもらえるんじゃなかったのかしらというようになるとまた情報が正しく伝わっていないのではないかというふうに言われる危険性がありますので、一日四千件のキャパシティーがあったとしても、輸送や処理がネックになっていたのでは国民が必要とする検査が受けられないことになってしまいます。
 検査の供給能力を最大限生かせる輸送・検査基準について、基準ですね、基準についてはどのような基準を設ければ適切かと思われているかということについて、御認識だけでもお聞きしたいと思います。

#356
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 先ほどと若干重なるかもしれませんが、まず基本的に安全に運搬されなければいけないというところは大変重要な点でございまして、そこはしっかり専門家のお話も聞きながら進めていきたいというふうに考えております。
 それから、実際に検体の輸送につきましては、民間の方がどういうところで困られているのかというようなところはしっかりお伺いして、改善できるところは改善に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

#357
○石井苗子君 是非ともこれ迅速にやっていただきたいと思います。
 資料の二枚目を見ていただきたいと思います。
 新型コロナウイルスの研究開発について、四・六億円の診断開発のところで、迅速診断キット、基盤的研究開発ですね、この診断法開発のところです、済みません、診断法開発のところです。八千万円の予算が付いているところです。
 これを総理が、ウイルスを検出するための作業を十五分程度に短縮できる新しい簡易検査機器の開発を進め、三月中に使える予定ですと。これは今ではなく、先ほど言いましたように、今後そうなる予定だということを総理はおっしゃっているわけなんですが、保険適用になった、このように検査会社が四千のキャパシティーがある、そして十五分で検査できるようなキットが開発されると言うと、国民の皆様は、今そうなっているんだ、今そうなっているんだと思ってしまいがちなんですが、実はそうではなくて、この資料の二枚目の八千万円のところを見ますと、いろいろと書いてあります。
 これ、政府が簡易検査キットの開発を支援するということなんですけれども、これは感染初期に偽陽性が高くなるという危険性があるということは……

#358
○理事(三宅伸吾君) 石井さん、時間が来ておりますので、おまとめください。

#359
○石井苗子君 はい。
 インフルエンザでもよく言われていることなんですが、ここのところはどのように情報を流しておいきになるつもりでしょうか。それだけで終わりますので。

#360
○理事(三宅伸吾君) 宮嵜局長、簡潔にお答えください。

#361
○政府参考人(宮嵜雅則君) まず、総理の方から御答弁申し上げたのは、いろいろ取組の中の一つとして、三月中にも実用化をというようなお話があったかと思います。
 その中で、やはり検査の感度とか特異度というのは大変重要でございますので、今基本となっているPCR検査と比べて、感度、特異度がどうなるのかというのはチェックさせていただいた上で、感度を優先させて簡易キット的な使い方をするとか、いろいろあると思いますので、そこはその開発の状況と並行しながら早急に検討を引き続きしてまいりたいと考えております。

#362
○石井苗子君 という科学的な根拠に基づいて、偽陽性が出ることもあるということもお伝えいただきたいと思います。
 ありがとうございました。終わります。

#363
○理事(三宅伸吾君) 以上で石井苗子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#364
○理事(三宅伸吾君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。

#365
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 厚労大臣に伺います。
 新型コロナの影響で、スーパーや牛丼店など小売、外食業で営業時間の短縮やメニューを制限する動きが広がっています。臨時休校で子を持つ従業員が通常どおり出勤できず、シフトが埋まらないためです。パートなど働く側にとっては、時短勤務でその分収入が減ることにもなります。
 ところが、新たな助成金制度では、事業主が休暇を取得させた場合が対象となっています。時短による減収分についても補償を考えるべきではないでしょうか。
   〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕

#366
○国務大臣(加藤勝信君) 現在、基本的な考え方は出させていただいて、詳細を今詰めているところであります。御指摘の点も含めて、様々な御意見も今伺っております。
 今言ったお話、例えば一時間単位というのもそれは一つのお考えだと思います。ただ他方で、一時間単位ということになると、かなり細かく手続をさせていただいたりチェックしなきゃいけないんで、そうすると今度、早く支給をしろというのと今度矛盾をして、それに時間が掛かってしまう。だから、そこのバランスをどう取っていくのかというのは非常に大事なんだろうと思っておりますので、別に一時間単位でやることを否定しているわけではありませんけれども、それと早く支給するということと、簡単な、なるべく簡素な申請で済ませてほしいという要望もあります。その辺、よくバランスを取って進めていきたいと思っています。

#367
○山添拓君 会社が特別休暇を取らせない、その余裕がない、だから時短というケースも多いわけです。
 総理は、できることは全てやると、こうおっしゃいましたので、大臣、今答弁もありましたけれども、検討ぐらいはしていただけるということでよろしいでしょうか。

#368
○国務大臣(加藤勝信君) 検討を否定しているわけじゃなくて、ただ、今おっしゃる話とまた逆のマイナスもありますから、そこは総合的に判断はしていかなきゃいけないと思っていますが、それを含めて検討させていただきます。

#369
○山添拓君 百貨店やあるいは飲食店のように、感染リスクを軽減するために、あるいはお客の減少によって営業時間を短縮する企業もあります。これもやはり、丸一日の休業ではなく時短勤務です。雇用調整助成金は、この場合には使えるんでしょうか。

#370
○国務大臣(加藤勝信君) 雇用調整助成金の支給対象となる休業は原則終日休業でありますけれど、事業所における対象労働者が全員について一斉に一時間以上行われるものであれば、助成対象となっております。

#371
○山添拓君 時短も雇用調整の一つですので、これも個別にできるように検討いただくべきじゃないかと思いますが。

#372
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたけれども、個々になれば個々になるほど、様々な手続と求める申請の中身も変わってまいります。
 ただ、ここで先ほど申し上げましたけれども、今は事業所、当該事業所における対象労働者全員について一斉にということでありますから、その辺をどこまで見るのかという辺りは、我々が考えていく余地はあるんではないかと思っています。

#373
○山添拓君 是非、働く現場の実態を踏まえて対応することを求めたいと思います。
 それでは次に、検事長の定年延長問題について伺います。
 安倍総理は、従来検察官には適用されないとしてきた勤務延長の規定を検察官にも適用されると解釈することとしたと述べています。この説明自体疑わしいわけですが、これ一応前提にいたします。
 法務大臣、法務省が解釈変更の必要性を認識したのはいつですか。

#374
○国務大臣(森まさこ君) 法務省においては、国家公務員一般の定年の引上げに関する検討の一環として検察官についても検討を進める過程で、昨年のうちから現行の国家公務員法と検察庁法の関係について必要な検討を行っていたところ、検察官の勤務延長について判断したものでございます。
 その上で、令和二年一月十七日から同月二十四日にかけて関係省庁と協議を行い、異論はない旨の回答を得て、最終的に結論を得たものでございます。

#375
○山添拓君 解釈変更の検討を開始したのはいつですか。

#376
○国務大臣(森まさこ君) ただいま御答弁申し上げましたとおり、昨年のうちから現行の国家公務員法と検察庁法の関係について必要な検討を行っていたところ、その一環として、勤務延長についても検討をしてきたものでございます。(発言する者あり)

#377
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣。

#378
○国務大臣(森まさこ君) 昨年の十二月頃から勤務延長について検討を始めたものでございます。

#379
○山添拓君 その旨の記録がありますか。

#380
○国務大臣(森まさこ君) 記録については、そのものについて私は現在承知をしておりませんが、その旨の報告を受けておりました。

#381
○山添拓君 報告を受けたことの記録はありますか。

#382
○国務大臣(森まさこ君) 報告を受けたことの記録はございません。(発言する者あり)記録、記録はございません。

#383
○山添拓君 要するにないんですよね。過去に答弁された、国会答弁もされた法解釈の変更をいつから検討したかも定かでないと。そして、首相に近いとされる人物を検事総長に据える人事につなげようとしています。これ、疑念を持たれるのは当然だと言わなければなりません。
 現在、国家公務員の定年を六十五歳へと段階的に引き上げる法改正が準備され、検察庁法も改正が準備されています。
 法制局に伺います。法務省は、従来、国公法八十一条の三、勤務延長の規定が検察官には適用されないことを前提に説明をし、また案文を示していたのではありませんか。

#384
○政府特別補佐人(近藤正春君) お答え申し上げます。
 今回の国家公務員法の定年引上げに関する法案の検討作業は、昨年のもう夏過ぎ、秋頃からずっとやっておりまして、その段階で、検察庁法についてもどういう対応をするかは、法務省の方で御検討されながら徐々に審査を進めていったわけでございますけれども、当初は私どもも、適用が今ないというところから、現在、検察官に対して勤務延長制度は適用がないという従来の解釈は当然承知しておりましたので、その上でどういうふうにしていくのかという議論を当初していったものと思っております。その上で、ずっと議論はしてきたということでございます。
 法務省においては、そういう理解、当然、両省庁の担当者、刑事局と私どもの二部では同じ共通の認識でずっと審査をしてきたということだと思います。

#385
○山添拓君 資料をお配りしています。
 一枚目、勤務延長制度の検察官への適用について。こういう応接録をわざわざ作ったのは、法務省が従来と異なる説明を突如してきたからと、こういうわけですね。

#386
○政府特別補佐人(近藤正春君) 先ほどもお答えしましたように、ずっと昨年から続けておりました審査の過程で、現在の国家公務員法と検察庁法の関係についての解釈について新しい解釈を取りたいということで一月十七日に御相談があり、担当者も、前提が変わりましたので、いろんな審査の前提が変わりますので、その段階で私まできちっと上げて、一度了解をした上で新しい審査に入る必要があるということでそういう応接録を作り、私にも報告をし、私も了解の回答をしたということでございます。

#387
○山添拓君 要するに、審査中の法案にも影響するような解釈変更だったために長官にも文書を上げて、担当者はこの経過は記録しておかなければと思って応接録を作ったと伺いました。
 法制局としても異例の対応だったということですね、確認ですが。

#388
○政府特別補佐人(近藤正春君) お答えいたします。
 法案の審査をしている過程で、現行法の解釈というのについては、参事官と相手側と、参事官も全ての法案を全てつまびらかに全部分かっているわけではございませんから、相手省庁から今の解釈はこうなっていると説明を受けますので、通常、解釈についての説明を受けるというのは通常の業務、法案審査の前提でございますのでございますけれども、そういう意味では、途中で変わるというのは、過去の解釈を大きく変えるというのは余り多くはございませんので、そういう意味では、やはり非常に重要な改正がされたということで特別の応接録を作ったということでございます。

#389
○山添拓君 そこで、改めて長官に伺いますが、法務省が当初示していた法案には、検察官にも勤務延長を適用できるようにするという改正案の規定はあったんでしょうか。

#390
○政府特別補佐人(近藤正春君) お答えします。
 私ども、済みません、法案の審査中については私どもの判断で外には内容を出さないというのが私どものルールでございまして、関係省庁からの御判断はございますけど、政府内で検討している法案については審査中は出さないというルールで一切出しておりませんので、今の点についてはお答えを差し控えたいと思います。

#391
○山添拓君 お答えにならないわけですが、ないからこそ解釈の変更を試みたわけです。
 お配りしている資料の五枚目、法務省一月十六日作成とされるメモです。その三枚目、マーカーをしておりますが、「本来であれば、国公法に定年制度が導入された時点で、検察庁法に必要な読替規定を置くことが望ましかったとも言える」とあります。
 本当に検察官に勤務延長が必要であれば、無理な解釈変更ではなく、これから提出する検察庁法の改正で明文化するということも可能だったんじゃありませんか、法務大臣。

#392
○国務大臣(森まさこ君) 今お示しになりました一月十六日付け文書は、国家公務員一般の定年の引上げに関する検討の一環として検察官について検討を進める過程で、その部局、担当部局である、検察庁法を所管する法務省刑事局の担当者において、それまでの部内検討の結果を令和二年一月十六日時点で取りまとめて作成をしたものでございまして、それまでの検討の経過が書いてあるものでございますけれども、検討の結果、一月十七日から二十一日までの法制局との協議に提出した文書、すなわち法制局の応接録にとじられている文書でございますが、それに書いてありますとおりの結果に判断したということでございます。

#393
○山添拓君 いや、ここには読替規定が望ましいと書いてあるんですよ。
 ちょうど法改正のタイミングじゃないですか。なぜ解釈変更にしたんですか。

#394
○国務大臣(森まさこ君) 検察官の定年引上げに関する法律案について勤務延長制度等をどのように取り扱うかということを検討をしている中で、それを考える前提として、現行法の勤務延長制度等について国家公務員法と検察庁法との関係を検討していた中で、結果として、検察官の勤務延長については、一般法である国家公務員法の規定が適用されるとの解釈に至ったものでございます。(発言する者あり)

#395
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣。

#396
○国務大臣(森まさこ君) なぜ読替えではなく法解釈で対応したのかという御質問でございますけれども、これまで御答弁申し上げているとおり、国家公務員法、一般の定年の引上げに関する検討の一環として検察官についても検討を進める中で、その過程で、勤務延長制度等をどのように取り扱うかを考える前提として、現行法の勤務延長制度等について国家公務員法と検察庁法との関係を検討した結果、法解釈で対応するというふうに結論したものでございます。(発言する者あり)

#397
○委員長(金子原二郎君) 森大臣。

#398
○国務大臣(森まさこ君) ただいま御答弁をいたしましたとおり、読替規定ではなく法解釈をなぜしたかというその理由でございますけれども、国家公務員法の定年引上げについて検討する中で、その経過の中で、現行法についての勤務延長についての適用について検討をしている結果、これは読替えではなく解釈ができるとの結論に至ったから解釈をしたということでございます。
 新たに読替規定を設ける必要なく解釈で適用できるというふうな結論に至ったから、このような結論に至ったということでございます。(発言する者あり)

#399
○委員長(金子原二郎君) 森大臣。

#400
○国務大臣(森まさこ君) 委員がお示しになりました一月十六日付けの法務省の文書でございますが、国会にももう提出をしておりますが、こちらで、先ほど委員がお示しになりました、「(本来であれば、国公法に定年制度が導入された時点で、検察庁法に必要な読替規定を置くことが望ましかったとも言えるが、)」の後に、一般法たる国公法の諸規定、懲戒、服務等については、特に読替規定を置くこともなく、当然に検察官にも適用していることからも明らかなとおり、解釈上、検察官が同法八十二条の三に規定する勤務延長制度の対象となる職員と考えることに問題はなく、その結果、検察官に同制度を適用することについても問題はないと考えられると記載されておりますとおり、他の読替規定を置くこともなく、検察官に適用されている懲戒、服務等を引きまして、そしてまた、解釈上、勤務延長制度の対象となる職員と考えることに趣旨等から問題はないというふうに考えて、ここに書いてありますとおり、結果として適用をするというふうに結論付け、そしてこの翌日の一月十七日から二十一日までの法制局との協議については、その旨記載した文書で臨んでいるということでございます。

#401
○山添拓君 懲戒や服務と違って勤務延長は適用がないという解釈を取られてきたんですよ。だから、それをあえて変えるのはなぜなのかと伺っているんです。
 なぜ法律を変えることをお考えにならなかったのか。何か急ぐ理由があったんですか。

#402
○国務大臣(森まさこ君) 勤務延長規定は、現行法、検察庁法には規定がございません。規定がないことについて、適用するか適用しないかという解釈を昨年来からの国家公務員法の定年引上げの中で検討してきたわけでございます。
 その中で、法の趣旨、勤務延長をする趣旨等とも照らし合わせ、検察官が一日たりとも、どんな場合も勤務延長をできないということはおかしいのではないか等の議論を経た上でこれは適用を決めたわけでございまして、昨年来からの検討の一環でございます。

#403
○山添拓君 ですから、昨年来検討してきた結果であれば、それを改正案に盛り込めばよかったわけですよ。これ、異例のタイミングで無理な解釈変更を強行した。これは、この時期に行わなければ黒川氏の定年退官に間に合わなくなるからにほかなりません。
 検察官にも勤務延長が適用されればどうなるかと。国公法八十一条の三第一項は定年後の勤務延長を定め、同条二項は再延長も可能と定めています。検察官には二項も適用されますか。

#404
○国務大臣(森まさこ君) はい、適用されます。

#405
○山添拓君 委員の皆さんは資料の三ページの一番上を御覧ください。
 第二項は、任命権者は、十分な理由があるときは、人事院の承認を得て、一年を超えない範囲内で期限を延長することができるとしています。
 検事総長や検事長の任免権は内閣にあり、天皇が認証します。内閣が人事院の認証を得て再延長を決めるということですか。

#406
○国務大臣(森まさこ君) 一般的にはそうでございます。

#407
○山添拓君 人事院に伺います。
 人事院は、準司法官である検察官、内閣が任免する認証官の人事まで左右できると、こういうことになるわけですか。

#408
○政府参考人(松尾恵美子君) お答え申し上げます。
 勤務延長の再延長の承認につきましては、国公法の八十一条の三第一項の規定によりまして、人事院の承認が必要になるというふうに書いているということでございます。(発言する者あり)

#409
○委員長(金子原二郎君) ちょっと、聞いてください。

#410
○山添拓君 検察官、認証官についてもそうだということですね。

#411
○政府参考人(松尾恵美子君) 国公法の八十一条の三第一項の規定が適用されるのであれば、人事院の承認が必要になるということでございます。(発言する者あり)第二項、失礼いたしました、第二項でございます。

#412
○山添拓君 法務大臣に伺いますけれども、そもそも人事院は検察官の人事には関与しないんですよ。国家公務員の給料は、人事院勧告に基づき一般職の給与法で定められますが、検察官は検察官俸給法ですね。勤務延長の再延長については、そこだけは人事院の承認を受けるということですか。

#413
○国務大臣(森まさこ君) はい、そうです。

#414
○山添拓君 驚きの答弁だと思います。
 再延長は特例です。人事院の審査が必要とされます。伺いますが、どのような審査を人事院は行うんですか。

#415
○政府参考人(松尾恵美子君) 再延長をするに足る十分な理由があるかについて、人事院として審査をして承認をするということになります。

#416
○山添拓君 資料の八ページを御覧ください。
 勤務延長の期限の延長承認申請書とあります。人事院事務総局はどのような項目を記載すべきとしておりますか。

#417
○政府参考人(松尾恵美子君) 読み上げさせていただきますが、期限を延長する予定者の氏名、所属部局、官職、職務の級及び号俸、定年年齢及び定年退職日、勤務延長の事由及び期限、現に従事している職務の内容、申請の理由及び延長後の期限、その他参考となる事項ということでございます。

#418
○山添拓君 確認しますけど、人事院は検察官の再延長についても同じように求めるということですか。

#419
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国家公務員法の八十五条に基づいて、懲戒に付せられるべき事件が刑事裁判所に係属するという間においても、任命権者は人事院の承認を得て適宜に懲戒手続を進めることができるということとされていることもあり、認証官であっても、一般職の国家公務員である検事総長、次長検事及び検事長もその対象となっております。

#420
○山添拓君 法務大臣に伺います。
 これを人事記録の写しとともに人事院に提出することとされています。準司法官である検察官について、こんな扱いをするんですか。

#421
○国務大臣(森まさこ君) 今人事院総裁からも御答弁があったと思うんですが、国家公務員法上、例えば懲戒処分については、任命権者から懲戒処分を受けた職員について、人事院に不服申立てを行ってその審査を受けることができるものとされておりますが、これは、内閣が任命する検事長についてもその点は変わらないところでございます。
 すなわち、国家公務員法上、内閣の判断について人事院が更に判断を行う構造が予定されており、御指摘は当たらないものと考えます。

#422
○山添拓君 済みません。これで本当に準司法官としての独立が保てるんですか。

#423
○国務大臣(森まさこ君) 準司法官というのは、司法権である裁判に検察だけが起訴することを行うという立場から、司法権と密接不可分であることから準司法官と言われているわけでございますが、その中で検察の独立性を守るために個別的指揮権の抑制的な行使等が定められており、一方で、こちらの今お話をいたしました国家公務員法上、内閣の判断について人事院が更に判断を行う構造が予定されていることは、準司法官とは、その身分を害するものではないと考えます。

#424
○山添拓君 黒川氏の勤務延長の理由、今、国会ではほとんど答弁なさいませんけれども、その詳細についても人事院に報告を上げるということになるわけですね。

#425
○国務大臣(森まさこ君) はい、必要な範囲で御説明を行います。

#426
○山添拓君 これは到底理解できません。検察官が人事院の下に服するということをおっしゃっています。
 こういうおかしな事態が起きるのは、無理に解釈をねじ曲げたからにほかなりません。元々検察官に一般の国家公務員と異なる定年が定められたその趣旨は、法務大臣、何ですか。

#427
○国務大臣(森まさこ君) 検察官については、昭和二十二年、今から約七十四年前でございますが、検察庁法制定により定年が定められたものでございます。定年の年齢、それから退官の誕生日を基準にするということが定められました。これに対し、一般の国家公務員法は、それから約二十四年後の昭和五十六年に初めて定年制度が導入されたものでございます。
 検察官について、最初に、昭和二十二年に定年年齢、そして定年の時期が定められたことの理由については、後進に道を譲り組織の若返りを図るためと理解されているものと承知しております。(発言する者あり)

#428
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣。

#429
○国務大臣(森まさこ君) 検察官に昭和二十二年に定年の年齢、そして退官の時期が定められた趣旨についてのお尋ねでございました。今私が述べた趣旨については、例えば伊藤元検事総長の著作である新版検察庁法逐条解説に述べられているものでございまして、その趣旨について国会議事録等にはつまびらかにはされておりません。(発言する者あり)

#430
○委員長(金子原二郎君) 山添さん、ちょっと聞いて、時間あるから、時間は。

#431
○山添拓君 国家公務員法にも定年が後ほど定められましたけれども、その上で、検察官について異なる定年が定められているその趣旨は何ですか。

#432
○国務大臣(森まさこ君) その後、昭和五十六年の国家公務員法の改正により、一般の国家公務員についても定年が定められました。その以後の趣旨については、国会議事録等にはその趣旨がつまびらかにされておるものはございません。(発言する者あり)

#433
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣。

#434
○国務大臣(森まさこ君) 先ほど引用いたしました伊藤元検事総長の新版検察庁法逐条解説によりますと、二十二年の定年の趣旨は、検察自体の老化を、検察全体の老化を防ぎ後進に就任の機会を与えるためと考えられてきたが、その後、昭和五十六年の国家公務員法の改正により他の一般の国家公務員についても定年が定められた以後の趣旨については、検察官にはその特別の定年、つまり年齢が六十歳よりも高い年齢が定められているのは、その職務と責任に特殊性があるものによるものと解さなくてはならないということになろうなどと記載されております。

#435
○山添拓君 検察官の職務と責任の特殊性とは何ですか。

#436
○国務大臣(森まさこ君) 昭和二十四年の参議院法務委員会における逐条説明では、同条について、検察官は、刑事訴訟法により、唯一の公訴機関、公訴提起機関と規定されており、その職務執行の公正が直接刑事裁判の結果に重大な影響を及ぼす、このような職責の特殊性に鑑み、従来検察官については、一般行政官と異なり、裁判官に準ずる身分の保障及び待遇を与えられた、与えられていたものである、この特殊性は、国家公務員法施行後も変わらないことから、検察庁法中、検察官の任免に関する規定を国家公務員法の特例としたなどと説明をされております。

#437
○山添拓君 要するに、そこに特殊性があるわけですね。その特殊性を今法務大臣は否定をし、人事院の下に勤務延長の、とりわけ再延長の可否を委ねると、こういう御答弁されたんですけれども、それで本当によろしいんですか。

#438
○国務大臣(森まさこ君) その前に、今の答弁での逐条説明の条文は三十二条の二の逐条説明でありますので、付け加えさせていただきたいと思います。
 そして、御質問でございますけれども、検察官の職務と責任の特殊性については、裁判官に準ずる身分の保障及び待遇を与えられていた、それはその後も変わらないということが保障されております。
 そして、先ほどの手続については、御説明をしましたとおり、内閣の判断の後に人事院に不服申立て等をするという、そういう構造になっておりますので問題はないと考えております。

#439
○山添拓君 これは驚くべき答弁だと思います。
 法務省がこの件に関して作成したという文書は、一月十六日付けのメモ、そして法制局や人事院への照会文書、二点だけです。しかもそこには、解釈変更であることもその必要性も一言も記されていません。これでは意思決定過程など分からないんですね。
 手続的にも実質的にも違法でずさんな黒川氏の勤務延長は撤回すべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。

#440
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。井上哲士君。

#441
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 まず、外務大臣にお聞きいたします。
 日本被団協が四月のNPT再検討会議に合わせて国連本部で開く原爆展について、過去三回後援してきた外務省が、原発に関するパネルが原子力の平和利用を掲げるNPTにふさわしくない、このままでは後援できないと伝えていると報道されました。
 展示内容の圧力でありますが、これ、事実ですか。

#442
○国務大臣(茂木敏充君) 先般、外務省に対して、四月末から行われますNPTの運用検討会議の際に国連本部で開催予定の原爆展につきまして、後援名義の使用許可申請がございました。
 現在、外務省にてしかるべく審査中でありまして、申請団体とのやり取りにつきましては、この段階でコメントすることは差し控えたいと思います。

#443
○井上哲士君 報道された事実について、被団協にも確認をいたしました。とんでもないことだと思うんですね。
 私は、二〇〇五年、二〇一〇年のNPT再検討会議に参加をいたしました。国連本部で多くの人々がパネル展を熱心に見ていたんですね。被爆者の皆さんは、高齢を押して世界各地でパネル展を開いて、自ら被爆体験を語って核廃絶を訴えてきました。
 こういう活動について、大臣、どのようにお考えですか。

#444
○国務大臣(茂木敏充君) 被爆者の方々は、核兵器のない世界の実現に向けて、長年にわたって被爆の悲愴な実相や核兵器の非人道性を世界に伝える活動に取り組まれてきておりまして、その大変な御尽力に対して、改めて心より敬意を表したいと思います。

#445
○井上哲士君 今の答弁とやっていること、全く逆なんですよ。放射能で苦しんできた被爆者の皆さんが原発事故についても伝えたいと、当然じゃありませんか。
 国連は展示内容を了承しております。そして、被団協は、この展示の中身のままで広島、長崎市と共催で行うとしております。これを被爆国の政府が後援を中止すれば、世界の信頼を失いますよ。後援を続けると明言をしていただきたい。どうでしょうか。

#446
○国務大臣(茂木敏充君) 今審査中でありますとお答え申し上げたとおりであります。
 その上で、我が国は、唯一の戦争被爆国として国際的な軍縮・不拡散体制の強化を主要な外交課題と捉え、被爆の実相を伝える取組について積極的に推進をしてきたところであります。
 具体的に申し上げますと、要人の被爆地訪問であったりとか被爆者の方々への非核特使の委嘱、国連軍縮フェローシップの広島、長崎への訪問についての支援等、被爆の実相を伝える取組を積極的に推進をしているところであります。
 被爆の実相に関する正確な認識を持つことは核軍縮に向けたあらゆる取組のスタートとなると認識をいたしておりまして、引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

#447
○井上哲士君 そうであるならば、後援を続けるということを強く求めたいと思います。
 辺野古新基地予定地の大浦湾の軟弱地盤についてお聞きします。
 政府は、C1護岸を造るB27ポイントについて、強度試験は行っていないけれども七十メーターまで地盤改良工事をすればよいとしてきました。
 ところが、政府が昨年三月に国会に提出した調査報告書の巻末資料に英文のデータがありました。資料一でありますけれども、これによりますと、B27でも地盤強度の試験を行っております。アンドレーンド・シア・ストレングス、非排水剪断強度と明記をされたこの表の二つの試験による数字でありまして、水面下七十メートルより深い部分で強度が四十から四十八と、政府の説明の三分の一程度しかない場所もあります。
 立石新潟大の名誉教授ら専門家グループがこのデータに基づいて試算をして、このまま工事を強行すれば最悪護岸が崩壊すると指摘をして、追加のボーリング調査を求めております。ところが、防衛大臣は十八日の会見で、技術検討委員会でしっかりと検討していただいておりますので必要ないと述べられました。
 このデータを検討委員会にいつ示して議論をされたんでしょうか。

#448
○国務大臣(河野太郎君) これは巻末の補足資料でございますので、これを技術検討会で議論したことはございません。技術検討会では、地盤強度について、力学的な試験その他、いろいろベースにして議論をしていただいております。

#449
○井上哲士君 つまり、追加調査をしないのは、技術検討委員会ではなくて防衛省の判断だということですね。

#450
○国務大臣(河野太郎君) いえ、技術検討会の判断でございます。

#451
○井上哲士君 何で、データも出していないのに、このデータに基づいて必要ないという判断を検討会はしたんですか。

#452
○国務大臣(河野太郎君) 委員のおっしゃっているこの数字は、恐らくコーン貫入試験のときに業者がきちんとその調査ができているかどうかの、補足的に業者がやっているもので、これは設計などに使うデータではございません。

#453
○井上哲士君 だから、こういうデータがあるということを検討委員会に示して、ボーリング調査について検討したんですかと聞いているんです。

#454
○国務大臣(河野太郎君) これはそもそも防衛省が発注している調査でもございませんし、設計に使う調査のデータでもございません。

#455
○井上哲士君 これ、国会に出されている資料なんですよ。
 昨年の質疑でも、B27の換算N値について私聞きました。七十メーター以下では軟弱地盤を示していることを認めましたけれども、信頼度が低いといって採用しなかった。
 今回のこの数字、そして、さらに報告書にはコーン貫入試験から推定した非排水剪断強度のグラフもあるんですね。いずれも全部軟弱地盤の存在、示しているんですよ。だったら、しかも、それによって崩壊する危険があると指摘されているんですから、追加試験でちゃんとボーリング調査したら、やったらいいじゃないですか。何でできないんですか。

#456
○国務大臣(河野太郎君) 力学試験で行ったデータから、このB27の既に地盤の強さというのは分かっております。技術検討会でもそう判断をしていただいているところで、特に問題はないと考えております。

#457
○井上哲士君 B27の力学試験、やったんですか。

#458
○国務大臣(河野太郎君) B27ではやっておりません。

#459
○井上哲士君 全然、今の答弁と矛盾していますよね。だったら、結局、都合の悪い数字は検討委員会には示さないと、そしてこれは採用しないと、こうやっているだけなんですよ。
 じゃ、このB27の七十メートル以下は地盤改良工事は必要ないと防衛省が言う根拠を示してください。

#460
○国務大臣(河野太郎君) B27はAvf―c2層であるということが分かっております。このAvf―c2層は、非常に固い粘性土に分類されるということで、技術検討会も御理解をいただいております。

#461
○井上哲士君 そういう同じ土層にあるというのはどういう根拠で言われるんでしょうか。

#462
○国務大臣(河野太郎君) 三次元のデータから成るマップその他でこの地点の地層が先ほど申し上げた地層であるというふうに理解をし、技術検討会でもそう理解をしていただいております。

#463
○井上哲士君 これまで、周辺のポイントをやって同じとしてきたと言ってきますけれども、それについて説明をしていただきたいと思います。

#464
○国務大臣(河野太郎君) B27で採取をした土の試料並びに土の種類を確認するための物理試験の結果などから、B27で確認された粘性土とS3、S20、B58で確認された粘性土が同じAvf―c2層であることを確認しております。

#465
○井上哲士君 今三点言われましたけど、そことB27との距離はどのぐらいあるでしょうか。

#466
○政府参考人(村岡猛君) お答え申し上げます。
 B27地点から各地点の距離につきましてそれぞれお答えしますと、S3地点は約百五十メートル、S20地点は約三百メートル、B58地点は約七百五十メートルでございます。

#467
○井上哲士君 要するに、B27は調べずに、はるか遠いところと同じ土層だと、こう言っているわけですね。
 土層が同じだからといって、なぜ同じ固さの土質だと言えるんでしょうか。

#468
○政府参考人(村岡猛君) お答え申し上げます。
 本事業では、これまでボーリング調査やコーン貫入試験、あるいは採取した土の試料を用いまして各種の室内試験、それから音波探査等の土質調査を行うことによりまして、地層の構成等を把握してきたところでございます。
 お尋ねのB27地点でございますけれども、採取した土の試料を目視観察した結果、あるいは土の種類を確認するための物理試験の結果等々から、B27地点で確認された粘性土とS3、S20、B58地点等で確認されました粘性土が同じ地層、いわゆるAvf―c2層でございますけれども、これであることを確認をしているということでございます。
 技術検討会におきましても、このB27地点とS3、S20、B58地点で確認された粘性土が同じ地層であるということを御議論いただいておりまして、委員の方々からは、この地層の区分について妥当であるという御意見をいただいておりまして、この地層の強度の設定の方法及びこの地層の強度の設定に基づきまして構造物の設計を行うこと、これについては、港湾の施設の技術上の基準・同解説、これに沿ったものであるという御意見をいただいているところでございます。

#469
○井上哲士君 いや、私聞いているのは、同じ土層だからといって同じ固さの土質ではないんじゃないですかと聞いている。土層と土質の問題です。

#470
○政府参考人(村岡猛君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、目視観察した結果、あるいは土の種類を確認するための物理試験の結果、こういったもので土層というものを確認しております。この土層で判断をし、この土層で設計をするということに関しまして、技術検討会におきまして適切であると、港湾の施設の技術上の基準に沿ったものであるということで御意見をいただいているというものでございます。

#471
○井上哲士君 資料二を見ていただけますか。これは大浦湾の堆積の様子でありまして、赤い線のAダッシュからAに、元は谷があって、そこに沖積層が堆積をしております。
 その断面図が資料三でありますけれども、この起伏のある谷に堆積をしてAvf―c2層が形成し、その上にAvf―c層があるわけですね。
 その結果、土質はどうかと。表、資料四を見ていただきたいわけですけれども、左側はこれAvf―c層でありますけれども、いずれのポイントでもほぼ同じ粘土になっておりますけれども、右の方はAvf―c2層ですよ。
 これ、四つのポイントによって全然土質が違うんですね。標高も層の厚さも違って、砂粒の大きさが違うと。これ、下流にかけて砂粒が小さくなっているんです。ですから、B27は確かに粘土でありますけど、他の三ポイントについては、十三のうち九つは粘土にこれ分類されていないんですよ。
 この表を見たら、同じ土層が同じ土質とは言えないのは私は明白だと思いますけれども、いかがでしょうか。

#472
○政府参考人(村岡猛君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、目視観察をした結果で、植物片の有機物を含んだ黒色の色調でありますとか、あるいは土粒子の密度が小さいこと、さらにはいわゆる液性限界が大きいと、そういった工学的判断をもちまして同じ土層だという判断をしております。
 その上で、技術検討会におきまして、この土層により設計することで問題ないということで御議論いただいているものでございます。

#473
○井上哲士君 いや、この表を見てくださいよ。あなた、目視とか言ったけれども、粘土に分類されるのは全体で四つだけなんですね。この表と、じゃ、説明してくださいよ、今のとどう合致するんですか。違うじゃないですか。

#474
○政府参考人(村岡猛君) お答え申し上げます。
 御指摘のグラフでございますけれども、まさに土質のグラフだというふうに理解をしております。その一方で、私どもの方で今御説明いたしましたところは、土層の設計方法について御説明したところでございます。
 港湾の施設の技術上の基準におきましては、土層のデータをもちまして設計を行うということで基準になっておりますので、その体系の中で設計をしているというところでございます。(発言する者あり)

#475
○委員長(金子原二郎君) 村岡大臣官房審議官。

#476
○政府参考人(村岡猛君) お答え申し上げます。
 今御指摘いただきました件でございますけれども、私どもの方としましては、この地層に基づきまして、土層に基づいて強度の設定を行うと、で、その地層の強度に基づきまして構造物の設計を行うというのが港湾の施設の技術上の基準・同解説の設計体系でございまして、それにのっとって私ども設計をしているというところでございます。

#477
○井上哲士君 しかし、土層が一緒でも土質が違うと、これ証拠示しているんですから。ですから、根拠ないんですよ、あなた方が言っていることは。だから再度ボーリング調査をしろと言っているわけであります。
 さらに、耐震設計について聞きますけれども、空港の耐震設計について、国土交通省は二〇〇〇年に指針を作って、その後、要領としておりますけれども、この指針、要領を作った理由は何でしょうか。

#478
○国務大臣(赤羽一嘉君) 空港の耐震設計につきましては、一九九五年の阪神・淡路大震災以前は、いわゆる空港の供用期間中、言い換えますと、一般的に五十年から百年程度の間に起こり得る地震を想定しての耐震対策を講じていました。
 これが、阪神・淡路大震災が起きまして、これまでの想定を大きく上回る規模の地震であり、また、多くのインフラが甚大な被害を受け、人命や経済活動に多大な影響を及ぼしたことを契機としまして、迅速な復旧復興の拠点となる空港の耐震設計の在り方についてこのとき大幅な見直しを行い、その結果、まず、二〇〇〇年に空港土木施設の耐震設計指針を策定をいたしました。
 さらに、二〇〇八年に、この指針の考えを取り込みまして空港土木施設の設計要領というものを定めておりますけれども、この中で、これは、各空港管理者の判断におきまして、人命、財産、社会経済活動へ重大な影響を与えるかどうか等の観点から、必要であれば、起こり得る最大級の地震も想定して対策を行うこととされておると、これが現状でございます。

#479
○井上哲士君 今もありましたけど、この中でレベル一、レベル二と耐震設計について分けていますが、それも説明してください。

#480
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、これ、レベル一というか、まず地震動、ちょっと特殊なんですけど、地震動というのは、地震によって施設に影響を与える地震の揺れの強さを表すものとしております。空港でいいますと、滑走路等の空港土木施設を対象として、レベル一地震動とレベル二地震動というふうに区分けをしております。
 レベル一地震動につきましては、先ほど答弁の中に、いわゆる阪神・淡路大震災までの、一般的に空港が供用される五十年から百年程度の期間において起こり得る地震による施設への影響をレベル一地震動として規定をしております。
 レベル二地震動は、これも一般的に、ちょっと文言はあるんですけれども、ちょっと非常に分かりにくいので一般的に申し上げさせていただければ、阪神・淡路大震災や東日本大震災のような、当該地域において想定され得る最大級の地震による施設への影響をレベル二地震動と規定をさせていただいております。

#481
○井上哲士君 レベル二で整備するとしている空港名と、その理由を挙げてください。

#482
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 国土交通省では、航空輸送上重要な空港として、十三空港におきましてレベル二地震動に対応した空港土木施設の整備を進めてきております。
 具体的に申し上げますと、羽田、成田、中部、伊丹、関西、新千歳、福岡、那覇、仙台、新潟、高松、広島、鹿児島の十三空港でございます。

#483
○井上哲士君 那覇空港も、辺野古と同じ軟弱地盤上の関西空港もレベル二ですが、辺野古はレベル一しか設定されておりません。何ででしょうか。

#484
○国務大臣(河野太郎君) 辺野古基地は、使用者である米軍と調整し、レベル一で設計することを確認しております。

#485
○井上哲士君 いや、軍事基地ですから、様々な危険物があるんですよ。それでいいんですか。

#486
○国務大臣(河野太郎君) 使用者である米軍と確認しております。

#487
○井上哲士君 これは日本の国なんですよ。周辺には住民もいるわけですね。私は本当に無責任な話だと思うんですね。
 じゃ、辺野古新基地が設計上対応する地震について、震度や加速度はどういうふうに設定をされているんでしょうか。

#488
○政府参考人(辰己昌良君) お答えいたします。
 このレベル一地震動につきましては、国交省の国土技術政策総合研究所のホームページで公開されている指標がございます。
 沖縄県の例で申し上げれば、運天港で最大加速度約六十六ガル、中城湾港で最大加速度約四十四ガルとなっております。
 辺野古におきましては、しっかりとした現地において、この常時微動観測、地震観測を実施した上で、近傍の港湾、これと特性を比較し、今申し上げた中で、運天港、運天港のレベル一地震動を基本として、特性の違いによる補正を行った上で、最大加速度を約四十ガルと設定しているところでございます。

#489
○井上哲士君 那覇空港は、レベル一、二でそれぞれ対応する地震動はどうなっているでしょうか。

#490
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 那覇空港で建設中の滑走路等の土木、空港土木施設につきましては、レベル一地震動としてマグニチュード五・六、最大加速度二百三十一・六ガルの直下型地震を想定をしております。また、現在供用中の滑走路等の空港土木施設の一部につきましては、レベル二地震動としてマグニチュード八・〇、最大加速度四百四十五・八ガルの海溝型の沖縄本島南東地震を想定しております。

#491
○井上哲士君 これ、全然違うんですよ。
 辺野古をレベル一でしか想定していないけれども、その地震動も、那覇空港は二百三十一・六ガルなのに、四十ガルなんですね。何でこんな違うんですか。余りにも過小評価じゃないですか。

#492
○政府参考人(辰己昌良君) 先ほど申しましたように、このレベル一地震動の設定に当たりましては、港湾の施設の技術上の基準・同解説、これは国交省港湾局が監修しておりますが、これに基づきましてやっているところでございます。
 先ほど申したように、辺野古においては、常時微動観測、地震観測、実際にそれを観測を行って、近傍の港湾、これ今回は運天港という西側の海岸にある方なんでございますが、ここを基本として、ここは約六十六ガルなんですね、ここを基本として、特性の違いによる補正を行って最大加速度約四十と設定しているところでございます。

#493
○井上哲士君 何で空港なのに港湾の基準でやるんですか。

#494
○政府参考人(辰己昌良君) 空港の土木設計において、港湾の基準に準拠するというふうになっております。

#495
○井上哲士君 先ほど来言っていますように、那覇も全然違うのでやっているんですよ。
 それで、県が二〇一三年に実施した地震被害の想定調査でも、この周辺の最大震度は六弱ですよ。四十ガルといったらもう四ですね。全然違うんですよ。
 これ、辺野古地域には未知の活断層が存在する強い可能性がありまして、活断層の上に軟弱地盤があると、その上にまともな耐震設計がないものを造ると。これ、文字どおり砂上の楼閣ですよ。レベル二にすれば工事費が更に膨大、莫大すると。そもそもこんな場所に建設が可能なのかということが問われていると思うんですね。
 私は、技術的にも財政的にもこれはもう困難だと、もうやめるべきだと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

#496
○国務大臣(河野太郎君) 一般的に、施工経験が豊富な工法によって地盤改良を行うことにより、十分に安定性を確保した工事ができると思っております。

#497
○井上哲士君 終わりますけど、工事強行するために、都合の悪いデータを無視してハードル下げているんですよ。こんなもう財政的にも、そして技術的にも破綻した辺野古に固執すれば、もう普天間の固定化は続くだけでありまして、中止をすることを強く求めまして、質問を終わります。

#498
○委員長(金子原二郎君) 以上で山添拓君及び井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 次回は明六日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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