くにさくロゴ
2020/02/28 第201回国会 衆議院 第201回国会 衆議院 本会議 第8号 令和2年2月28日
姉妹サイト
 
2020/02/28 第201回国会 衆議院

第201回国会 衆議院 本会議 第8号 令和2年2月28日

#1
令和二年二月二十八日(金曜日)
    ―――――――――――――
  令和二年二月二十八日
    午後一時 本会議
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 議員請暇の件
 令和二年度一般会計予算
 令和二年度特別会計予算
 令和二年度政府関係機関予算
 地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
    午後四時三十二分開議

#2
○議長(大島理森君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 議員請暇の件

#3
○議長(大島理森君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。
 遠藤利明君から、三月十日から二十日まで十一日間、請暇の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、許可することに決まりました。
     ――――◇―――――

#5
○福田達夫君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算、右三案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

#6
○議長(大島理森君) 福田達夫君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#7
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 令和二年度一般会計予算
 令和二年度特別会計予算
 令和二年度政府関係機関予算

#8
○議長(大島理森君) 令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算、右三案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。予算委員長棚橋泰文君。
    ―――――――――――――
 令和二年度一般会計予算及び同報告書
 令和二年度特別会計予算及び同報告書
 令和二年度政府関係機関予算及び同報告書
    〔本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔棚橋泰文君登壇〕

#9
○棚橋泰文君 ただいま議題となりました令和二年度一般会計予算外二案につきまして、予算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、予算三案の概要について申し上げます。
 令和二年度一般会計予算の規模は百二兆六千五百八十億円であり、前年度当初予算に対して一・二%の増加となっております。
 歳出のうち、国債費及び地方交付税交付金等を除いた一般歳出の規模は六十三兆四千九百七十二億円であり、前年度当初予算に対して二・五%の増加となっております。
 歳入のうち、公債金は三十二兆五千五百六十二億円で、公債依存度は三一・七%となっております。
 特別会計予算については、十三の特別会計があり、会計間の取引額などの重複額等を控除した歳出純計額は百九十六兆七千五百三十三億円となっております。
 政府関係機関予算については、沖縄振興開発金融公庫など四機関の予算を計上しております。
 なお、財政投融資計画でありますが、その規模は十三兆二千百九十五億円で、〇・八%の増加となっております。
 この予算三案は、去る一月二十日本委員会に付託され、同月二十四日麻生財務大臣から提案理由の説明を聴取し、二月三日から質疑に入り、基本的質疑、一般的質疑、集中審議、福島県と熊本県における現地視察及び地方公聴会、中央公聴会、分科会を行うなど、慎重に審査を重ね、本日締めくくり質疑を行いました。
 審査においては、経済・財政・金融政策、新型コロナウイルスへの対応、統合型リゾートのあり方、検察官の勤務延長、消費税率引上げの影響、全世代型社会保障改革、防災・減災対策、中東地域への自衛隊派遣、地方創生など、国政の各般にわたって熱心に質疑が行われました。その詳細は会議録により御承知願いたいと存じます。
 本日、質疑を終局後、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム及び日本共産党の共同提案により、令和二年度予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出され、趣旨の説明がありました。
 次いで、予算三案及び動議について討論、採決を行いました結果、動議は否決され、令和二年度予算三案は賛成多数をもっていずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――

#10
○議長(大島理森君) 三案につき討論の通告があります。順次これを許します。大西健介君。
    〔大西健介君登壇〕

#11
○大西健介君 国民民主党の大西健介です。
 私は、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラムを代表し、ただいま議題となりました政府提出の令和二年度予算三案について、反対の立場から討論を行います。(拍手)
 新型コロナウイルスの感染が拡大を続けています。この間、国民の命と健康を守るため、私たちは、与野党の枠を超えて、加藤厚労大臣の予算委員会出席への柔軟な対応を含めて、協力できるところは協力するという姿勢を貫いてきました。その上で、政府の対策をチェックし、不備があると思われる点については積極的に提言を行ってきました。
 しかし、残念ながら、私たち野党のできることには限界があります。実際に行政を動かしているのは内閣であり、政権与党です。にもかかわらず、小泉環境大臣、森法務大臣、萩生田文部科学大臣が地元の会合を優先させて新型コロナウイルス対策本部会合を欠席し、会議自体も、やったふりではないかと疑いを持たれるほど短時間で終えて、会食を行うなど、全く緊張感がありません。
 まず、初動対応でも、水際対策に失敗したことは明らかです。
 中国国内での感染の広がりとその深刻さが報道され、多くの国が中国本土からの入国を禁止する状況になってもなお、我が国は入国拒否の対象を湖北省に限定していました。
 そして、集団感染を起こしたクルーズ船の対応には、国際社会からも厳しい目が注がれています。我々野党の警告を無視して、検査で陰性の乗客を下船させ公共交通機関で帰宅させましたが、二十三人は検査漏れだったことがわかり、下船した乗客からは、案の定、陽性が出てしまいました。
 感染経路がわからない事例が相次ぐ中、妊婦や子供を持つ親からは、保健所に言っても検査を受けさせてもらえないという悲痛な声が上がっています。政府は一日三千八百人の検査が可能になったと説明していますが、十八日から二十四日の検査実施件数は、一日平均約九百件にとどまっています。我々野党は、保険適用にして、保健所を通さずに病院から民間の検査機関に検査を依頼できるようにすべきと提案をしてきました。
 政府はマスクの着用やアルコールによる消毒を呼びかけていますが、現在、マスクも消毒液も店頭から姿を消し、入荷してもすぐに売り切れてしまう状況であり、ネット上では高額な転売も散見されます。これまで政府は、増産によりマスク不足は解消すると繰り返し説明をしてきましたが、家庭用だけではなく、病院や介護施設などで使う医療用のマスクも不足し、施設や院内に常備していたマスクが盗まれるなどの被害も発生をしています。
 二十五日に決定された新型コロナウイルス感染症対策の基本方針は、その中身も、国民に対するお願いばかりで、具体性がなく、今さら感が拭えません。
 昨日は、総理が唐突に、全国全ての小中学校、高校等について、春休みに入るまで臨時休校とするよう要請する考えを示しましたが、学校に通うお子さんを持つ家庭からは、子供たちの生活をどうするのか、学業はどうなるのか、不安の声が上がっています。
 全てが後手に回った対応に終始し、インバウンドの大幅な減少、サプライチェーンへの影響、経済活動の萎縮、消費マインドの冷え込みによる経済への影響も日に日に深刻さが増すばかりです。
 ところで、民主党政権では、二〇〇九年の新型インフルエンザの発生に対し、政府一丸となって取り組み、その後の大規模な流行やパンデミックを防ぐことができました。
 我々は、この経験から、インフルエンザに限らず、あらゆる新型の感染症に対応し、迅速に必要な措置を講じることを可能にする新型インフルエンザ特別措置法を制定しました。今回も、我々は、当初からこの法律の適用を主張し、行動計画を立てるべきと進言してきましたが、聞き入れられることはなく、結果的に国内各地で感染が広がってしまいました。このままでは東京オリンピック中止という事態さえ招きかねないという強い危機意識を共有し、この国難を乗り切らなければなりません。
 現職国会議員がIRをめぐる収賄容疑で逮捕されるという異例の事態を受けて、成長戦略の柱に掲げるIRの正当性が根底から問われています。この国難の中で、IR、カジノを強行している場合でしょうか。今、ここで一旦立ちどまり、カジノ利権をめぐる疑惑の全容解明を優先させるべきです。
 我々野党は、IR実施法の廃止法案を共同提出しており、日本にカジノが必要なのか、一から議論し直すことを求めます。
 東京地検特捜部は、中国企業500ドットコムから資金提供を受けたあきもと議員以外の五人の議員の立件を見送りました。その直前には、過去に前例のない、東京高等検察庁の黒川検事長の定年延長が閣議決定されました。
 審議の中で、一九八一年の国家公務員法改正で定年延長規定が新設された際は、検察官には適用されないとの政府見解があったことが明らかとなり、定年延長は違法の疑いが出てきました。
 二月十二日の委員会で、人事院は、解釈は現在も継承していると述べたにもかかわらず、翌日の本会議で安倍総理が解釈変更に言及したことを受けて、十九日の委員会では、つい言い間違えたと人事院が答弁を修正しました。
 解釈変更をめぐっても、必要な決裁はとったとする森法務大臣に対し、法務省は、当初、正式な決裁はとっていないと主張していましたが、森大臣の虚偽答弁を指摘されると、口頭で決裁を得たと突然主張を変更しました。
 官邸の門番、官邸の代理人、官邸の用心棒と呼ばれる黒川検事長を検察トップの検事総長に据えるために後づけで解釈を変更したとの疑念は深まるばかりです。法を守らなければならない法務大臣が口頭で一方的な解釈変更を行うことは、法治主義を踏みにじる暴挙です。
 官邸による過度な国家公務員人事への介入は、ほかでも行政をゆがめています。
 菅官房長官の懐刀と呼ばれる和泉首相補佐官は、官邸の人事権をかさに着て、日本医療研究開発機構の幹部を呼びつけ、みずからが寵愛する内閣官房健康・医療戦略室の大坪次長の言うことを聞くよう恫喝したと言われています。
 さらには、和泉首相補佐官と大坪厚労省官房審議官の四回の海外出張には公私混同の疑いさえ指摘をされています。安倍政権の公私混同と税金私物化が官僚にまで蔓延しているのは国家的危機です。
 安倍政権の公私混同と税金私物化の象徴が、税金を使って自身の支援者を接待したとされる桜を見る会の問題です。
 首相推薦枠で招待者が膨れ上がったことは明らかであり、功績がある方を招待しているとしながら、功績どころか、ジャパンライフを始めとする悪徳商法の幹部や関係者が招待をされていて、そして消費者被害の片棒を担いだことは、決して許されるものではありません。
 桜を見る会前夜祭では、会の収支を収支報告書に記載しなかった政治資金規正法違反や、会費を超える飲食を提供した公職選挙法違反の疑いがあり、市民団体が刑事告発をしています。
 安倍総理は、ホテルが領収書を出し、集めたお金はそのままホテルに渡しているので収支は発生しないと説明してきましたが、ホテル側は、一三年以降に開いた宴席について、明細書を主催者に発行しなかったことはない、宛名が空欄の領収書を発行したことはない、代金は全て主催者にまとめて払ってもらう、主催が政治家や政治関連団体の場合でも例外としたことはないと回答しており、総理の説明と矛盾しています。
 総理が領収書と明細書を公表すればこの問題は終わるのに、最後まで示されることはありませんでした。
 また、総理の答弁を一部否定する回答をしたホテルに対し、自民党幹部がもう使わないと発言したとの報道がありましたが、これが事実ならば、言語道断の恫喝と改めて抗議したいと思います。
 さらに、辻元委員の質問に対して、安倍総理が自席から、意味のない発言だとやじを飛ばしたことは、一国の宰相として自覚を欠く言動であり、立法府への冒涜です。いま一度猛省を促したいと思います。
 今回の予算審議を通して感じたのは、一つのうそを守るために十のうそが必要になるということであり、上に立つ者がうそをつくと、つじつまを合わせるために、上の者を守るために、それを支える多くの人がうそをつかなければならなくなるということです。今回、答弁修正を迫られた人事院の松尾給与局長の苦しそうな表情を、私は忘れることができません。
 また、安易な答弁修正や虚偽答弁がまかり通れば、国会審議そのものが成り立たなくなることを指摘しておきたいと思います。
 今回の予算審議において、公文書管理という極めて重い職責を担い、安倍政権の看板政策である地方創生を担当する北村大臣は、官僚の助けがなければ満足に答弁することができず、たびたび審議が停滞をしました。にもかかわらず、有名になり、ありがたいという、みずからの責任を自覚しない大臣の言葉には、あいた口が塞がりません。
 さらに、棚橋予算委員長は、与野党の理事が協議をしている間も速記をとめず、円滑に審議が行えない場面が多々ありました。野党の貴重な審議時間が浪費され、一方的で不公平な委員会運営が行われ続けたことについて、改めて抗議しておきたいと思います。
 日本経済は、消費税増税や台風の影響により、二〇一九年十―十二月期は、年率で名目マイナス四・九%、実質マイナス六・三%と惨たんたる状況です。昨日のニューヨーク市場は株価が史上最大の下げ幅となり、きょうの東京市場では日経平均株価が急落をしています。
 今後、新型コロナウイルスによる影響が重くのしかかることは確実で、日本経済の先行きは予断を許さない状況です。
 私たちは、こうした事態を重く見て、最低限、予算の組み替えを行うべきと提案をしました。
 先ほど指摘した疑惑まみれのIR事業を進めるためのカジノ管理委員会の経費や、効果が不確かなマイナンバーポイント還元事業は削減し、新型コロナウイルス対策の予算を計上すべしと建設的な提案を行いました。
 そもそも、令和二年度予算は、過去最大の百二・七兆円もの歳出を計上する一方、極めて楽観的な経済成長率を前提に税収を見積もり、さらに、平成三十年度決算剰余金を特例的に使ってようやく公債発行を〇・一兆円だけ前年度より減っているように見せかけた粉飾予算です。
 たとえこのような予算であっても、私たちは、国民の生命を守り、日本経済を支えるため、最低限見直すべき点を示したのです。しかし、政府・与党は、野党の提案を一顧だにせず、動議を否決いたしました。コロナウイルス対策の予算を一円も含まない予算案をこのまま通そうとすることに、私はどうしても理解ができません。
 国会での答弁は、つい言い間違えて簡単に修正したり、山をかけて答えるような軽いものではありません。国会での質疑は、ぶつかり稽古ではなく、真剣勝負です。もっと真剣にやっていただきたい。
 自民党政権でかつて厚生労働大臣を務めた舛添要一氏が、きょう、ツイッターでこう投稿しました。「感染症よりも怖いものは政治だ。新型コロナウイルスは人を殺すが、政治の失敗はもっと多数の人を殺す。」「ポピュリズムの幻影に気づき、パンデミックの恐怖を認識した有権者は、感染症対策と経済を両立できない安倍政権に引導を渡すかもしれない。」
 荀子に、水は舟を載せ、また舟を覆すという言葉があります。これまで安倍政権を支持してきた国民が、安倍政権を転覆させるかもしれません。
 安倍政権がお友達の意見だけに耳を傾け、国民の声に聞く耳を持たないならば、それにかわる政権を一刻も早く打ち立てなければならないという強い決意を申し述べ、私の反対討論とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

#12
○議長(大島理森君) 葉梨康弘君。
    〔葉梨康弘君登壇〕

#13
○葉梨康弘君 自由民主党・無所属の会の葉梨康弘です。
 私は、令和二年度一般会計予算案外二案について、賛成の討論を行います。(拍手)
 冒頭、今般の新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々の御冥福を心よりお祈り申し上げ、討論に入ります。
 まず、予算委員会で議論となった幾つかの論点について申し述べます。
 初めに、冒頭述べた感染症問題です。
 足元の状況を見ると、国内の複数地域での感染が確認され、国民の間に不安が広がるとともに、我が国経済にも深刻な影響が見られつつあります。
 事態の早期収束のためには、今がまさに正念場です。
 政府は、昨日、総理のリーダーシップにより、全国の小中高等学校に臨時休校を要請することを決定しましたが、これは、総力を挙げて感染防止に取り組む、我が国の強い姿勢を内外に示すこととなりました。(発言する者あり)

#14
○議長(大島理森君) 御静粛に。

#15
○葉梨康弘君(続) 政府は、今後も、水際対策のさらなる強化、国内の検査、相談、医療提供体制の充実、拡大のほか、国民の不安をしっかり受けとめ、生活への影響にも配慮しつつ、国民の命と健康を守るための異次元の対策を進めるとともに、新型コロナウイルス感染症という新たな経済の下振れリスクに対し、的確な対応を行っていく必要があります。
 三月末までは、令和元年度予算の予備費二千七百億円の残額を活用し、順次、必要な対策を迅速に実施していくこととなりますが、四月以降は、本予算案に盛り込まれた感染症対策費や経済対策予算を早期に執行し、効果的な対策を実行することが求められます。だからこそ、本予算案の早期成立を強く求めます。
 また、総理主催の桜を見る会についての議論がありました。
 私はかつて、公職選挙法違反事件等の捜査指揮に当たったことがあります。いわゆる前夜祭に関する質疑を聞く限り、違法性があるとは思えませんでした。(発言する者あり)当たり前だ。そして、桜を見る会については、総理自身が、招待基準が曖昧で招待人数が増大したことについての反省を表明し、今後の改善を約束されています。
 立法府には、今後、政府において検討される招待基準やその透明性、文書管理のあり方を適切にチェックしていくことこそ求められますが、予算審議を引き延ばす理由とならないことは明らかです。
 さらに、東京高検検事長の定年延長について議論がありました。
 検察官の定年延長が国家公務員法に違反しているか否かという点について、人事院は、委員会で一貫して、特別法である検察庁法の解釈として、法務省において整理されるべきと答弁しており、法務省が解釈を整理した上で行った閣議請議の適法性は明白であり、予算審議を引き延ばす理由とならないことは明らかです。
 次に、本予算案に賛成する理由を申し述べます。
 これまでの七年余、我が国は、安倍政権のもと、経済再生と財政健全化を推し進め、大きな成果を上げてきました。
 国内総生産は、名目、実質ともに過去最大規模に達し、株価も政権交代前の倍以上に上昇、雇用も大幅に改善しました。また、このような経済成長による税収増により、毎年の国の借金は十二兆円減り、財政健全化も着実に進めてきました。
 こうした中、令和二年度予算は、今後も経済再生と財政健全化を両立させるという安倍政権の方針を具体化しているものと考えます。
 以下、三点申し上げます。
 第一は、我が国が直面する構造的問題である人口減少、少子高齢化に対処するため、全世代型社会保障実現のための施策を盛り込むなど、国家国民のために実行すべき施策をしっかり盛り込んでいる点です。
 これにより、例えば、一定の世帯についての高等教育の無償化など、今まで高等教育に進むことを諦めていた子供たちが夢を持つことができる施策が推進されることになります。
 第二は、財政再建にも配慮した予算となっている点です。
 令和二年度予算案において公債発行額は、税収見込み増を反映し、当初予算ベースで八年連続縮減となり、財政健全化の歩みを進める予算案となっています。
 第三は、さまざまな経済の下振れリスクを乗り越えるために必要な措置を講じている点です。
 昨年決定された総合経済対策では、十五カ月予算の考え方のもと、令和元年度の予備費、補正予算、そして令和二年度予算の臨時特別の措置を組み合わせ、機動的かつ万全の対策を行い、持続的な経済成長の実現を図ることとされていますが、本予算案は、これを着実に実行するものとなっています。
 今、私たちは、新型コロナウイルス感染症という新たな経済の下振れリスクに直面しています。今後の推移によっては、もちろん、さらなる機動的経済対策を講じることも必要でしょう。
 その上で、現在、私たち国会議員ができることは、まずは本予算案を早期に成立させ、予算執行をできるだけ前倒しすることにより、新型コロナウイルス感染症を含むさまざまな経済の下振れリスクに的確に対処することではないでしょうか。
 以上、本予算案に賛成する理由を申し述べました。議員各位の御賛同を賜りますことを強くお願い申し上げ、私の賛成討論といたします。(拍手)

#16
○議長(大島理森君) 藤野保史君。
    〔藤野保史君登壇〕

#17
○藤野保史君 私は、日本共産党を代表して、政府提出の二〇二〇年度一般会計予算外二案に反対の討論を行います。(拍手)
 新型コロナウイルス対策が緊急課題となっています。国内の治療、検査、相談体制を強化し、国民の命と健康を守る。とりわけ、中小零細業者や非正規雇用、ウーバーイーツなど雇用によらない働き方、共働き、一人親家庭、子供や高齢者、障害者など、こうしたときに特に大きな影響を受ける方々への支援を抜本的に強化することが求められています。
 政府は、昨日、全国の小中高、特別支援学校に対して、来週から休校を要請すると発表しました。しかし、全国一律で休校する合理的な根拠は示されていません。
 安倍総理は、我が党の宮本徹議員の質問に対して、今回の措置は要請にすぎず、法的拘束力はないと答弁しました。そうであれば、全国一律の要請は撤回し、基本方針にあるように、休校するか否かの判断は現場に委ねるべきです。
 来年度予算案には新型コロナ対策費が一円も計上されておらず、このまま通していいわけがありません。今必要なことは、予算案を組み替え、大胆な財政出動を行う、感染症の専門家等を国会に緊急に招致し、科学的知見を共有して抜本的打開策に取り組むことです。与野党を超えた取組を強く求めます。
 予算委員会での審議を通じて、桜を見る会やカジノ汚職をめぐる疑惑はますます深まりました。
 桜を見る会で総理が問われているのは、政治資金規正法違反、公職選挙法違反という重大疑惑であり、これが事実であれば、総理はもとより国会議員もやめざるを得ない大問題です。この疑惑を晴らすためには、総理が書面で証拠を提出する以外にありません。総理は国会と国民への説明責任を果たすべきです。
 総理みずからが桜を見る会で刑事告発されているさなかに、総理に近いとされる黒川弘務東京高検検事長の定年を延長するための閣議決定が行われました。
 そもそも、検察官の地位の特殊性は憲法に由来します。戦前の治安維持法や特高警察などによる人権侵害の反省に立って、現行憲法は、三権分立、司法権の独立を徹底しました。そのもとで、検察官には高い独立性と身分保障が与えられており、定年制度はその根幹です。一内閣の独断で変えることなど、絶対に許されません。ましてや、戦前の裁判所構成法を持ち出して合理化するなど、論外です。三権分立も法治主義も破壊する閣議決定は直ちに撤回するべきです。
 安倍政権は、二回にわたり消費税を増税し、十三兆円もの負担を家計に押しつけました。総務省の家計調査や内閣府のGDP速報など、政府自身の数字で景気悪化が明らかになっても、景気は緩やかに回復しているなどと繰り返す安倍政権に、もはや経済運営の資格はありません。
 世界的に景気が後退するもとで、ドイツやフランスなどは、増税ではなく減税に踏み切りました。今、国際社会では、安倍政権が強行した一〇%増税に対して、最大の経済的愚策などの批判が広がっています。緊急に消費税率を五%に引き下げるなど、経済財政政策の抜本的転換を行うべきです。
 安倍政権が強行する公的・公立病院の統廃合に対して、立場の違いを超えて怒りが広がっています。新型コロナ対策に全医療機関が総力を挙げることが求められている今このときに、政府主導で公的・公立病院の統廃合を進めるなど、断じて認められません。
 本予算案は、社会保障費の自然増分を抑制し、年金、医療、介護、子育てなど全世代にわたる社会保障切捨ての姿勢を鮮明にしています。
 他方で、四百五十六兆円もの内部留保を積み上げている大企業に対しては、5G、オープンイノベーション税制などさらなる優遇策を設けています。富裕層への累進課税の強化にも後ろ向きです。
 今やるべきことは貧困と格差を正すことであり、格差の拡大に拍車をかけることではありません。
 軍事費は、八年連続の増額で、過去最大の五兆三千百三十三億円に上ります。後年度負担は五兆四千億円に達しました。FMSに四千七百十三億円をつぎ込むなど、まさに米国製兵器の爆買い予算となっています。
 F35A戦闘機、長距離巡航ミサイル、宇宙作戦隊の創設、辺野古米軍新基地の建設など、憲法違反の大軍拡、戦争する国づくりはやめるべきです。
 中小企業対策費は過去最低、文教予算も更に削減し、先進国で最低レベルです。
 気候変動への対応が早急に求められているにもかかわらず、石炭火力発電所の国内での新設と海外への輸出を継続しています。
 関電原発マネー還流問題の解明も全く進まないまま原発再稼働を推進するなど、到底許されません。野党共同提出の原発ゼロ基本法案の実現を強く求めるものです。
 暮らしを応援する政治へ、税金の集め方、使い方を根本的に改めることを求めて、討論を終わります。(拍手)

#18
○議長(大島理森君) 伊藤渉君。
    〔伊藤渉君登壇〕

#19
○伊藤渉君 公明党の伊藤渉です。(拍手)
 初めに、新型コロナウイルスの感染症が拡大する中、国民の不安、経済への影響は日増しに大きくなっております。
 昨日夕刻には、安倍総理より、全国全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について、来週三月二日から春休みまで、臨時休業を行うように要請されました。子供たちへの感染拡大防止という観点からその必要性について理解する一方で、共働きや一人親の御家庭、そうした方々が働かれている企業などの対応など、さまざまな課題も出てきております。
 政府においては、自治体など現場を預かる組織との連携を密にし、一つ一つの課題にきめ細かく対応していただくようお願いしたい。
 また、マスク不足などにつけ込み、ネット販売等では、マスクそのものの値段が高騰していたり、マスク自体の単価は適正だが送料が数万円といった悪質な販売方法も散見されます。さらに、買いだめ、買占めに走る動きも見られており、供給量をふやすのと同時に、こうした状況の是正に努め、マスクなどの身近な感染拡大防止のための必需品が行き渡るよう対応していただきたい。
 経済活動への影響にも一層目を配り、必要と思われる対策はちゅうちょなく実行に移すべきであると申し上げ、令和二年度予算案につきまして、賛成の立場から討論を行います。
 以下、主な賛成理由を申し述べます。
 第一に、全世代型社会保障の構築が大きく前進する点です。
 特に、公明党が長年実現に取り組んできた幼児教育、保育の無償化に加え、本年四月から新たに、大学などの高等教育の無償化や私立高校等の授業料の実質無償化が本格的にスタートします。家庭の経済的事情にかかわらず、子供たちが希望すれば必要な教育を受けられる社会へと大きく前進します。
 幼児教育、保育の無償化については、公明党は独自に実態調査を実施し、利用者に、今後取り組んでほしい政策を尋ねたところ、最も多かった声は、保育の質の向上、二番目に、ゼロ歳から二歳児の無償化の対象拡大が続きました。また、施設側に政府に期待する政策を尋ねたところ、保育人材の育成、確保への支援が圧倒的に多いことがわかりました。
 本予算案には、保育士の処遇改善や夜間保育加算の拡充、また、現在対象となっていない幼稚園類似施設への支援のあり方に関する調査事業が盛り込まれており、質の向上という最もニーズの高い課題に応えるものとなっています。
 介護については、新たに介護保険保険者努力支援交付金を二百億円計上し、自治体の予防、健康づくりの取組を抜本的に強化するほか、認知症サポーターの活動、チームオレンジの全国展開を推進します。
 さらには、就職氷河期世代の方々の就労について、個々人の状況に応じた相談、教育訓練、就職、定着まで、切れ目のない支援を実施します。
 第二に、国民の命と暮らしを守る防災・減災、国土強靱化を強力に推進する点です。
 台風十五号、十九号など、昨年相次いだ自然災害による被災地の復旧復興を加速するとともに、一連の災害の教訓を踏まえた、地域の防災力強化やインフラ老朽化対策を迅速かつ着実に実施することとしています。
 各自治体が取り組む河川、道路、港湾等の事業を集中的に支援する個別補助制度に三千七百億円を計上し、危険区域における河道掘削や雨水処理を担う大規模な下水道施設の整備、無電柱化、土砂災害対策等を強力に推進するほか、避難所や災害時に多数の避難困難者が発生する可能性の高い施設への燃料備蓄を促進するため、ガス、石油タンクや自家発電設備の導入を補助金で支援するなど、災害時の電力インフラの強靱化を図ることとしています。
 また、高度成長期に整備した橋梁やトンネルなど、老朽化した道路施設の修繕を集中的に支援する道路メンテナンス事業補助制度に二千二百二十三億円を計上しています。
 加えて、臨時特別の措置として、防災・減災、国土強靱化三カ年対策に一・一兆円を盛り込み、災害から国民の命と生活を守り、災害時にも地域の経済活動がとまらない、災害に屈しない国づくりを強力に進める予算となっています。
 第三に、持続的な経済成長を実現するための経済対策を着実に実行する点です。
 本予算案には、経済を底上げするさまざまな対策が盛り込まれています。
 まず、臨時特別の措置として、キャッシュレスポイント還元事業やすまい給付金を引き続き実施するとともに、本年九月から新たにマイナポイントを活用した消費活性化策を講じ、消費の下支えを一層強化します。
 また、人手不足や経営者の高齢化といった構造的な問題に加え、働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げなど多くの課題への対応に直面している中小・小規模事業者に対し、生産性向上に向けた取組を後押しするため、補助金による支援や専門家による相談体制の強化、AI導入のための人材育成などが図られます。さらに、後継者問題への対策として、事業承継の大きな障壁の一つとなっている経営者保証を不要とする新たな信用保証制度を創設します。このほか、不当な下請取引の適正化に向けた取組や資金繰り対策も万全を期しています。
 また、五輪後の経済活力の維持向上を図るため、5Gといった先端技術の普及、活用や、気候変動などSDGsの課題解決に向けたイノベーションの促進に力を入れ、新たな経済成長の源泉をつくり出す取組に全力を挙げるとともに、農林水産物などの輸出力強化に向けた取組も一層強力に推進する予算となっています。
 以上、令和二年度予算案は、国民の命と暮らしを守り、力強い経済成長を実現するための予算であります。現下の緊急事態に対処するためにも、本予算案の速やかな成立と迅速かつ着実な執行を強く望み、私の賛成討論といたします。
 ありがとうございました。(拍手)

#20
○議長(大島理森君) 杉本和巳君。
    〔杉本和巳君登壇〕

#21
○杉本和巳君 日本維新の会の杉本和巳です。
 私は、日本維新の会・無所属の会を代表して、令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算に対し、反対の立場から討論をいたします。(拍手)
 経済は生き物です。本日の株価、日経平均は、一時、二万一千円を割り込み、引け値も、八百五円安の二万一千百四十二円九十六銭です。もはやリーマン・ショック並みのマグニチュードではないでしょうか。
 そして、その前提で申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症対策予算は十分でしょうか。見えない相手です。計算が難しいことは否定しません。しかし、的確かつ迅速な予算措置が必要です。また、基本的価値を共有する我が国として、法律制定による、新型コロナウイルス感染症対策の特別措置法の制定も必要です。このことを政府に強く求めます。
 本予算において、マイナンバーカードを活用した官民共同利用型のキャッシュレス決済の基盤構築へ踏み出したことと、我が党が大阪で実現してきた教育無償化に合わせる形で四月から高等教育の無償化がとられていることは評価しています。
 しかし、予算案には、以下の理由で反対します。
 第一の理由は、行政改革を進めないまま、消費税を上げ、国民の皆様には負担を押しつけていることです。
 復興特別所得税が令和十九年まで、負担していただいていることは忘れてはならないことです。令和二年度の国民負担率は、昭和四十五年以降最大の四四・六%の見込みとなっています。
 日本維新の会は、身を切る改革を有言実行しています。世間では民間企業の賃金が上がらない中、安倍政権下では国家公務員の給与を七年連続で上げてきております。民よりも官の待遇が先行することは、あるべき姿ではありません。
 第二の理由は、政府の予算説明に当初予算ベースの脚色があり、緻密さを欠くことです。
 安倍総理の施政方針演説には、公債発行を八年連続で減額させたという、誤解を招きやすい表現が盛り込まれていました。八年連続の減額は当初予算ベースです。補正予算を合算した実際の公債発行額は、平成二十八年度は前年度よりも多く、令和元年度も前年度より多くなることが見込まれています。しかも、令和元年度は、平成三十年度の決算剰余金の処理についての特例措置を行い、公債発行額を低く見せてもおります。前年度より高くなります。
 施政方針演説では八年連続で公債発行を減少させたと国民に説明しながら、実際の公債発行額はふやすということを、国民から見えにくいところで行ってきています。政府は、正確な予算、財政状況の情報を発信することを強く求められています。
 第三の理由は、経済再生、成長と財政健全化の実現のどちらにも道筋が見えないということです。
 昨年十月の消費税率の一〇%への引上げにより、消費が大きく落ち込みました。昨年十―十二月期に、経済成長率の速報の実質値は、年率換算でマイナス六・三%でした。これは、前回、消費税率八%への引上げが行われたときの経済成長率であるマイナス七・四%と余り差のない大きな下げ幅です。前回の増税と同じ轍を踏んでいます。
 ことしの一―三月期もマイナス成長となれば、景気後退が現実になります。予算案の説明では、令和元年度の実質GDP成長率を〇・九%と見込んでいますが、前四半期が年率マイナス六・三%であれば、景気後退の中で、本年度の見込みの達成は困難です。新型肺炎も、世界経済に、そして日本経済にも悪影響を大きく与え始めました。経済再生、成長と財政健全化の二つをどのように見据えるのか、不鮮明です。
 消費増税による経済停滞は事前に予想され、日本維新の会は凍結を主張しました。そして、この新型コロナウイルスショックです。
 我が党は、軽減税率を食料品と新聞にのみ適用している現状から、あらゆる品目に軽減税率を適用する形で減税を提唱いたします。
 税収減とリーマン・ショック級のマグニチュードに対する緊急経済対策を強く提案しますし、補正予算の準備も提起します。
 労働市場の流動化を進める新たな構造改革も重要です。
 令和元年の出生率は八十六万四千人であり、初めて九十万人を割り込みました。静かなる国難と言える人口減少対策も待ったなしです。今、高等教育の学生の三七%が貸与型奨学金を利用しており、社会に出れば返済しなければなりません。若い働き手が抱える大きな負債は、結婚して幸せな家庭を築くことへの妨げになっています。四月から住民税非課税世帯とそれに準じる世帯への高等教育の無償化が始まりますが、これも対象者が少ないと指摘せざるを得ません。教育無償化を国是とすることを改めて主張いたします。
 結びに当たり、日本維新の会は、身を切る改革、行政改革の推進、教育無償化の推進について引き続き努力してまいりますこと、そして未来への責任を果たすことをお約束して、また、減税による経済対策の必要性を強く強く提起して、令和二年度予算案三案に対する反対討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

#22
○議長(大島理森君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――

#23
○議長(大島理森君) 令和二年度一般会計予算外二案を一括して採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 三案の委員長の報告はいずれも可決であります。三案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。
 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕

#24
○議長(大島理森君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。
 投票を計算させます。
    〔参事投票を計算〕

#25
○議長(大島理森君) 投票の結果を事務総長から報告させます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 四百五十六
  可とする者(白票)        三百十
  否とする者(青票)       百四十六

#26
○議長(大島理森君) 右の結果、令和二年度一般会計予算外二案は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
    ―――――――――――――
令和二年度一般会計予算外二案を委員長報告のとおり決するを可とする議員の氏名
あかま 二郎君   あべ  俊子君   安倍  晋三君   逢沢  一郎君
青山  周平君   赤澤  亮正君   秋葉  賢也君   秋本  真利君
麻生  太郎君   畦元  将吾君   穴見  陽一君   甘利   明君
安藤  高夫君   安藤   裕君   井出  庸生君   井野  俊郎君
井上  信治君   井上  貴博君   井林  辰憲君   伊東  良孝君
伊藤 信太郎君   伊藤  忠彦君   伊藤  達也君   伊吹  文明君
池田  道孝君   池田  佳隆君   石川  昭政君   石崎   徹君
石田  真敏君   石破   茂君   石原  伸晃君   石原  宏高君
泉田  裕彦君   稲田  朋美君   今枝 宗一郎君   今村  雅弘君
岩田  和親君   岩屋   毅君   うえの賢一郎君   上杉 謙太郎君
上野  宏史君   江崎  鐵磨君   江渡  聡徳君   江藤   拓君
衛藤 征士郎君   遠藤  利明君   小倉  將信君   小此木 八郎君
小里  泰弘君   小田原  潔君   小野寺 五典君   小渕  優子君
尾身  朝子君   越智  隆雄君   大岡  敏孝君   大串  正樹君
大隈  和英君   大塚  高司君   大塚   拓君   大西  英男君
大西  宏幸君   大野 敬太郎君   岡下  昌平君   奥野  信亮君
鬼木   誠君   加藤  鮎子君   加藤  勝信君   加藤  寛治君
梶山  弘志君   勝俣  孝明君   門   博文君   門山  宏哲君
金子  俊平君   金子 万寿夫君   金子  恭之君   金田  勝年君
上川  陽子君   神谷   昇君   神山  佐市君   亀岡  偉民君
鴨下  一郎君   川崎  二郎君   河井  克行君   河村  建夫君
神田  憲次君   神田   裕君   菅家  一郎君   木原  誠二君
木原   稔君   木村  次郎君   木村  哲也君   木村  弥生君
城内   実君   黄川田 仁志君   岸   信夫君   岸田  文雄君
北村  誠吾君   工藤  彰三君   国光 あやの君   熊田  裕通君
小泉 進次郎君   小泉  龍司君   小島  敏文君   小寺  裕雄君
小林  茂樹君   小林  鷹之君   小林  史明君   古賀   篤君
後藤  茂之君   後藤田 正純君   河野  太郎君   高村  正大君
國場 幸之助君   左藤   章君   佐々木  紀君   佐藤  明男君
佐藤   勉君   佐藤 ゆかり君   齋藤   健君   斎藤  洋明君
坂井   学君   坂本  哲志君   櫻田  義孝君   笹川  博義君
塩崎  恭久君   塩谷   立君   繁本   護君   柴山  昌彦君
下村  博文君   白須賀 貴樹君   新谷  正義君   新藤  義孝君
菅   義偉君   菅原  一秀君   杉田  水脈君   鈴木  馨祐君
鈴木  俊一君   鈴木  淳司君   鈴木  貴子君   鈴木  憲和君
鈴木  隼人君   関   芳弘君   薗浦 健太郎君   田所  嘉徳君
田中  和徳君   田中  英之君   田中  良生君   田野瀬 太道君
田畑  裕明君   田村  憲久君   平   将明君   高市  早苗君
高木   啓君   高木   毅君   高鳥  修一君   高橋 ひなこ君
竹本  直一君   武井  俊輔君   武田  良太君   武部   新君
武村  展英君   橘  慶一郎君   棚橋  泰文君   谷   公一君
谷川  とむ君   谷川  弥一君   津島   淳君   辻   清人君
土屋  品子君   出畑   実君   寺田   稔君  とかしきなおみ君
冨樫  博之君   渡海 紀三朗君   土井   亨君   冨岡   勉君
中曽根 康隆君   中谷   元君   中谷  真一君   中根  一幸君
中村  裕之君   中山  泰秀君   永岡  桂子君   長尾   敬君
長坂  康正君   長島  昭久君   二階  俊博君   丹羽  秀樹君
西田  昭二君   西村  明宏君   西村  康稔君   西銘 恒三郎君
額賀 福志郎君   根本   匠君   根本  幸典君   野田  聖子君
野田   毅君   野中   厚君   葉梨  康弘君   萩生田 光一君
馳    浩君   鳩山  二郎君   浜田  靖一君   林   幹雄君
原田  憲治君   原田  義昭君   百武  公親君   平井  卓也君
平口   洋君   平沢  勝栄君   福井   照君   福田  達夫君
福山   守君   藤井 比早之君   藤丸   敏君   藤原   崇君
船田   元君   船橋  利実君   古川   康君   古川  禎久君
古田  圭一君   古屋  圭司君   穂坂   泰君   星野  剛士君
細田  健一君   細田  博之君   細野  豪志君   堀井   学君
堀内  詔子君   本田  太郎君   牧島 かれん君   牧原  秀樹君
松島 みどり君   松野  博一君   松本   純君   松本  剛明君
松本  文明君   松本  洋平君   三谷  英弘君   三ッ林 裕巳君
三ッ矢 憲生君   三原  朝彦君   御法川 信英君   宮内  秀樹君
宮腰  光寛君   宮崎  政久君   宮澤  博行君   宮路  拓馬君
宮下  一郎君   武藤  容治君   務台  俊介君   宗清  皇一君
村井  英樹君   村上 誠一郎君   茂木  敏充君   盛山  正仁君
森   英介君   森山   裕君   八木  哲也君   簗   和生君
山際 大志郎君   山口  俊一君   山口  泰明君   山口   壯君
山下  貴司君   山田  賢司君   山田  美樹君   山本  幸三君
山本   拓君   山本ともひろ君   山本  有二君   吉川  貴盛君
吉川   赳君   吉野  正芳君   義家  弘介君   和田  義明君
若宮  健嗣君   鷲尾 英一郎君   渡辺  孝一君   渡辺  博道君
赤羽  一嘉君   井上  義久君   伊佐  進一君   伊藤   渉君
石井  啓一君   石田  祝稔君   稲津   久君   浮島  智子君
江田  康幸君   大口  善徳君   太田  昭宏君   太田  昌孝君
岡本  三成君   北側  一雄君   國重   徹君   佐藤  茂樹君
佐藤  英道君   斉藤  鉄夫君   高木 美智代君   高木  陽介君
竹内   譲君   遠山  清彦君   富田  茂之君   中野  洋昌君
浜地  雅一君   濱村   進君   古屋  範子君   桝屋  敬悟君
鰐淵  洋子君   下地  幹郎君
否とする議員の氏名
安住   淳君   阿久津 幸彦君   阿部  知子君   青柳 陽一郎君
青山  大人君   浅野   哲君   荒井   聰君   伊藤  俊輔君
池田  真紀君   石川  香織君   泉   健太君   稲富  修二君
今井  雅人君   生方  幸夫君   江田  憲司君   枝野  幸男君
小川  淳也君   小熊  慎司君   小沢  一郎君   尾辻 かな子君
大河原 雅子君   大串  博志君   大島   敦君   大西  健介君
逢坂  誠二君   岡島  一正君   岡田  克也君   岡本 あき子君
岡本  充功君   奥野 総一郎君   落合  貴之君   海江田 万里君
柿沢  未途君   金子  恵美君   神谷   裕君   亀井 亜紀子君
川内  博史君   菅   直人君   吉良  州司君   城井   崇君
菊田 真紀子君   岸本  周平君   黒岩  宇洋君   玄葉 光一郎君
源馬 謙太郎君   小宮山 泰子君   後藤  祐一君   近藤  和也君
近藤  昭一君   佐々木 隆博君   佐藤  公治君   斉木  武志君
櫻井   周君   重徳  和彦君   階    猛君   篠原   豪君
篠原   孝君   下条  みつ君   白石  洋一君   末松  義規君
関  健一郎君   田嶋   要君   高井  崇志君   高木 錬太郎君
武内  則男君   玉木 雄一郎君   津村  啓介君   辻元  清美君
手塚  仁雄君   寺田   学君   照屋  寛徳君   中川  正春君
中島  克仁君   中谷  一馬君   中村 喜四郎君   長尾  秀樹君
長妻   昭君   西岡  秀子君   西村 智奈美君   野田  佳彦君
長谷川 嘉一君   原口  一博君   日吉  雄太君   平野  博文君
広田   一君   福田  昭夫君   古川  元久君   古本 伸一郎君
堀越  啓仁君   本多  平直君   馬淵  澄夫君   前原  誠司君
牧   義夫君   松田   功君   松平  浩一君   松原   仁君
道下  大樹君   緑川  貴士君   宮川   伸君   村上  史好君
森田  俊和君   森山  浩行君   矢上  雅義君   谷田川  元君
屋良  朝博君   山内  康一君   山尾 志桜里君   山岡  達丸君
山川 百合子君   山崎   誠君   山井  和則君   山花  郁夫君
山本 和嘉子君   柚木  道義君   横光  克彦君   吉川   元君
吉田  統彦君   笠   浩史君   早稲田 夕季君   渡辺   周君
赤嶺  政賢君   笠井   亮君   穀田  恵二君   志位  和夫君
清水  忠史君   塩川  鉄也君   田村  貴昭君   高橋 千鶴子君
畑野  君枝君   藤野  保史君   宮本   徹君   本村  伸子君
足立  康史君   青山  雅幸君   井上  英孝君   浦野  靖人君
遠藤   敬君   串田  誠一君   杉本  和巳君   馬場  伸幸君
藤田  文武君   森   夏枝君   井上  一徳君   中山  成彬君
赤松  広隆君   初鹿  明博君
     ――――◇―――――

#27
○福田達夫君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、地方税法等の一部を改正する法律案、地方交付税法等の一部を改正する法律案、右両案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

#28
○議長(大島理森君) 福田達夫君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#29
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

#30
○議長(大島理森君) 地方税法等の一部を改正する法律案、地方交付税法等の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。総務委員長大口善徳君。
    ―――――――――――――
 地方税法等の一部を改正する法律案及び同報告書
 地方交付税法等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔大口善徳君登壇〕

#31
○大口善徳君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 初めに、地方税法等の一部を改正する法律案は、所有者不明土地等に係る固定資産税の課題への対応を行うとともに、個人住民税における未婚の一人親に対する税制上の支援措置、電気供給業に係る法人事業税の課税方式の見直し等の措置を講じようとするものであります。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、令和二年度分の地方交付税の総額の特例措置を講ずるほか、地方交付税の単位費用等の改正、震災復興特別交付税の確保、公営競技納付金制度の延長、河川等におけるしゅんせつ等に係る地方債の特例の創設等の措置を講じようとするものであります。
 両案は、去る二月十三日、本会議において趣旨説明及び質疑が行われ、本委員会に付託されました。
 委員会におきましては、十八日両案について高市総務大臣から提案理由の説明を聴取した後、二十日から質疑に入り、本日、安倍内閣総理大臣に対する質疑を行い、質疑を終局いたしました。次いで、討論を行い、採決いたしましたところ、両案は賛成多数をもっていずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、委員会において、持続可能な地方税財政基盤の確立及び東日本大震災等への対応に関する件について決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――

#32
○議長(大島理森君) 両案につき討論の通告があります。順次これを許します。吉川元君。
    〔吉川元君登壇〕

#33
○吉川元君 共同会派、立国社、社民党の吉川元です。
 ただいま議題となりました地方税法等の一部改正案、地方交付税法等の一部改正案に対し、会派を代表し、両案に反対の立場で討論いたします。(拍手)
 昨日、全国の小中高と特別支援学校の週明けからの一斉休校を要請することを、総理が突如として表明いたしました。
 政府が基本方針を発表したのが二十五日、イベント自粛を打ち出したのが翌二十六日、そして昨日の一斉休校です。日付をまたぐたび唐突に打ち出される対策は、大きな混乱を日本社会に招いています。
 一斉休校では、期末試験や進級判定を控えた学校現場がどう対応するのか、保育園、幼稚園そして学童はなぜ除外されるのか、小学校低学年や障害を抱えたお子さんを持つ家庭にどう対応していくのか、一切の説明がありません。これでは無用な混乱を助長させかねません。
 きのうのきょうだからという言いわけは通用しません。きのうの総理の要請どおり来週から休校するなら、小中高校生にとって、きょうが学年の最終日となるからです。まさに、きのうのきょうで学校現場は対応に追われています。丁寧で、そして早急な説明と対応を政府に強く求めます。
 説明抜きの政府の姿勢は、予算審議でも鮮明になりました。
 桜を見る会、大きく揺らいだ総理の答弁、御都合主義の公文書管理、三権分立と法治主義を揺るがせる東京高検検事長の定年延長、さらにはカジノ汚職など、いずれの問題でも、政府は、国会そして国民が納得できる説明を回避してきました。みずからを正当化し、政権の延命のみに躍起となる安倍内閣に予算の編成、執行を委ねることは、国民生活そして日本社会の将来にとって、もはや大きな障害になっていることを強く指摘させていただきます。
 地方税法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 所得や資産の格差が拡大する中、地方税制においても分権自治を進める立場から、税源移譲を始めとする税の分権化が求められています。しかし、政府案は、企業に対して手厚い減税策が並ぶ一方、国民の暮らしに安心の灯をともすような税制改正にはなっていません。
 具体的には、企業版ふるさと納税が地方創生にどれだけ貢献してきたのかすら明らかにしないまま、税額控除割合を現行の三割から六割へと、一気に二倍に引き上げました。また、電気供給業に係る法人事業税の見直しでも、それによる減収分の代替財源が全て確保されているわけではありません。企業優遇ありきの地方税見直しと言われても仕方ないのではないでしょうか。
 森林環境譲与税の見直しが行われます。森林整備の財源を手厚く確保していくことに異論はありません。しかしながら、依然として譲与割合における人口割の部分が三割を占めることにより、森林のない都市部に譲与額が偏重する問題が放置されたままです。森林環境譲与税法の一条、森林の有する公益的機能の維持増進という目的に資するよう、譲与割合を見直して、林業需要の高い自治体への譲与額を増大させる仕組みへと変えるべきです。
 未婚の一人親に対する税制上の措置及び寡婦(寡夫)控除の見直しなど、評価できる内容も盛り込まれているものの、以上のような観点から反対するものです。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 二〇二〇年度の地方交付税総額は二年連続でふえました。地方が自由に使える一般財源総額も過去最高を更新しました。
 しかし、今回の交付税法改正案と地方財政計画は、前提となる経済成長見通しが極めて甘い。そのため、今年度同様、結果的に交付税の減額補正を余儀なくされる危険性をはらんでいます。
 交付税原資である国税五税のうち、増税された消費税分と偏在是正措置による地方法人税収以外は減収が見込まれていることを考えれば、法定五税の法定率を引き上げる以外、交付税の財源を安定的に確保できる道筋はないと考えます。
 財源不足を補う臨時財政対策債も、約三兆一千四百億円の規模で発行されます。既往債の元利償還金を充当するため新たな赤字地方債を発行するという現行の仕組みは、将来的に地方財政を圧迫し続け、住民生活に影響を与えることになります。抜本的な見直しを行うべきです。
 自治体の臨時、非常勤職員の処遇改善に向け、会計年度任用職員制度がこの四月からスタートします。期末手当の支給等に係る経費も計上されています。しかし、期末手当の支給と並行して月額給与を削減する、フルタイムからパートタイムへの転換を進める、さらには、臨時、非常勤職員が多い職場を丸ごと外部委託にしてしまうといった事例が取り沙汰されています。
 今回の措置は一歩前進ですが、金額が不十分である上に、人件費としての位置づけがないことから、制度の安定性に問題を抱えています。臨時、非常勤職員の処遇改善に向け、さらなる制度の見直しと財源措置を求めるものです。
 地域社会再生事業費四千二百億円の創設は、その算定に当たり、人口減少地域や人口密度の低い地域、すなわち条件不利地域に手厚く算定を行う仕組みとした点は評価します。ただし、その財源が、本来地方の財源である法人関係税の偏在是正効果に依存していることは、自治体間の分断を助長させ、自治体全体の課税権を縮小するという問題をはらんでいることを指摘しておきます。
 緊急防災・減災事業費の対象事業の拡充、台風や集中豪雨で近年多発する河川の氾濫に対応する浚渫推進事業費の創設や技術職員の充実は、大規模災害対策に資するものとして一定程度評価できます。制度のさらなる充実と事業費の安定的な確保を求めるものです。
 最後に、新型コロナウイルスによる感染症について再び触れさせていただきます。
 不安を抱える住民に直接対応し、感染防止を図り、万全な検査治療体制を整備する中心に位置するのは自治体です。ところが、住民の健康や公衆衛生を地域で支える保健所の数は、一九八九年度の八百四十八カ所から二〇一九年度には四百七十二カ所にまで激減しています。
 また、感染症病床全体の六割を占め、感染症医療においては非常に重要な役割を担っている公立・公的病院の再編統合を進めようとしているのは、ほかならぬ安倍政権です。新型コロナ対策も含め、地域医療の中核を担っている四百以上の公立・公的病院をリスト化し、一方的に再編統合を求める手法は、国民の安心を奪うものであり、この機会に一から見直すべきです。そのことを最後に申し上げ、反対討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

#34
○議長(大島理森君) 足立康史君。
    〔足立康史君登壇〕

#35
○足立康史君 日本維新の会の足立康史でございます。
 ただいま議題となりました地方税法改正案及び地方交付税法改正案について、賛成の立場から討論します。(拍手)
 新型コロナウイルス対策として、安倍総理は、二十五日に基本方針を公表し、翌二十六日に大規模イベントの自粛を要請、さらに、きのう二十七日には、全国の小学校、中学校、高校、そして特別支援学校の臨時休校をみずから要請されました。
 私たち日本維新の会は、こうした総理の判断に改めて支持を表明するとともに、そうした判断がしっかり効果を発揮できるよう、ピンチをチャンスにできるよう、地元の首長とともに工夫を重ねてまいりたいと存じます。
 もちろん、真の責任野党として、政府の取組の中で修正すべき事項については強く是正を求めてまいりました。
 例えば、クルーズ船からの下船者への保健所による追跡調査を可能とするための情報提供は、大阪府の吉村知事からの要望も踏まえ、下船が始まる前日の十八日に総務委員会で質問し、遅きに失したとはいえ、二日後の二十一日に最初の情報提供が実行されました。
 また、置いてきぼりになりがちな障害福祉通所サービス利用者に関しても、最初の要望から二日後、私が予算委員会で質問に立った二十日の日に即日実現し、在宅支援が認められる旨が全国の自治体に周知されました。
 さらに、我が党が二月三日に加藤厚生労働大臣に手交した緊急提言の柱である法律整備についても、二週間を経たとはいえ、きのう、二十七日の対策本部で、安倍総理が、必要となる法案の整備に言及、本日の総務委員会における私からの質問に対して、安倍総理は、まさに私たちが提案していたとおり、新型インフルエンザ等対策特別措置法を参考に早急に検討する、野党とも協力しながら早期の成立を図りたい旨答弁されました。
 なお、学校の臨時休校といった大胆な判断に対しては、必ずやり過ぎだとの批判がつきまといますが、わからないことばかりの感染症から国民の生命と健康を守り切るためには、やり過ぎだと批判されることをいとわない覚悟が政治リーダーに求められます。
 直観的に理解しにくいという公衆衛生の数理に係る特徴を踏まえると、国全体の感染ピークコントロールのために必要な措置についてはどんなに批判されても断行する、そうした政治のリーダーシップが不可欠なのであります。
 その上で、仕事を休まざるを得ない方々に対する休業補償や急速に悪化する経済への対応としての軽減税率の全品目への適用など、今後とも、国民の生活の不安、仕事の不安を解消するために必要な措置を迅速に講じるよう、政府に強く求めてまいりたいと存じます。
 さて、ここからが本論でありますが、今般の地方税法改正案には、いわゆる未婚の一人親に係る不公平を是正する措置が盛り込まれました。私たち日本維新の会は、こうした措置を公正公平で透明な新しい社会への一歩として評価しますが、単なる一歩にすぎません。
 例えば、今国会でも話題になっている選択的夫婦別姓についても、裁判所で既に実現しているように、住民票で公証されている旧姓に法的効力を付与すれば、現行の同一戸籍同氏の原則に伴う不便を、民法も戸籍法も変えることなく解消することができます。
 私たちは、こうした政策提案力と実現力をもって、もっと自由で安心な社会をつくるために、今後とも力を尽くしてまいることをお誓いし、賛成の討論といたします。
 ありがとうございます。(拍手)

#36
○議長(大島理森君) 本村伸子君。
    〔本村伸子君登壇〕

#37
○本村伸子君 私は、日本共産党を代表し、地方税法、地方交付税法等の改定案に対して、反対の討論を行います。(拍手)
 安倍総理は、昨日、全小中学校、高校、特別支援学校に、新型コロナウイルス感染対策として、三月二日から春休みに入るまで臨時休校とすることを要請しました。二十五日の政府の基本方針でも都道府県の判断としていたものを、急遽変更したのです。
 余りにも唐突であり、到底、専門的、組織的な検討を経たものとは言えないものであり、自治体と教育現場は大混乱となり、国民、住民からは不安の声が巻き起こっています。
 子供を抱える親は仕事をどうすればいいのか、子供を抱える看護師さんが休めば病院の運営に支障が出るなど、悲鳴が各地から上がっています。保育士、介護士、社会福祉士が休めば現場が混乱することは自明です。首長から、社会が崩壊しかねませんとの声も上がっています。
 年度末で多忙な教育現場は、朝から対応の検討が求められ、進学、進級の節目にどう対応するのかも問題となっています。
 全国一律の休校要請は撤回し、それぞれの自治体の判断に任せるべきです。
 また、感染拡大防止の最大の鍵の一つは、地域の医療体制の強化です。
 重大なことは、安倍内閣が、公立・公的病院を名指しして、統廃合やベッド削減を迫り続けていることです。地域の実情を全く見ていないなど、大きな批判が上がっています。新型コロナウイルス感染の拡大の防止の観点からも全く逆行することを厳しく指摘をいたします。
 安倍内閣は、消費税を増税し、社会保障を連続改悪する一方で、自治体リストラの推進と地方財源の抑制を続け、さらに、地方交付税や地方税の性格をゆがめる改悪を繰り返してきました。本改定案も、こうした自治体リストラを進めるものとなっています。
 まず、地方交付税による自治体リストラの推進です。
 まち・ひと・しごと創生事業費の算定において、行革努力分の指標を立てて、人件費、一般会計繰り出し金などを削減すれば、地方交付税算定を有利にすることとしています。一般会計の繰り出し金の削減は、高過ぎる国民健康保険料、税の一層の引上げで、ますます貧困を広げ、公立病院の経営悪化を招き、安心して暮らせる地域の土台を崩壊させるものです。
 次に、地域社会再生事業費の財源を、本来地方税である法人事業税から取り上げて特別法人事業税に充てますが、地方税の拡充による地方自治の前進という点で逆行しています。
 また、企業版ふるさと納税の拡充及び延長の問題です。企業と地方自治体の癒着を防ぐ仕組みもないまま、破格の控除で寄附を募る制度の拡充は、自治体間の税収の奪い合いを助長し、地方税の原則をゆがめるものです。
 さらに、森林環境譲与税は、災害対応を強調していますが、その譲与基準は、森林整備の必要性に対応したものではありません。重要な課題である森林整備の財源は、逆進性の高い森林環境税ではなく、国の一般会計での森林予算の増額や地方交付税によって保障するべきです。
 最後に、地方財源不足を国と地方で折半するルールの継続は、財源不足に対する国の責任を投げ捨てるものです。地方交付税の法定率を抜本的に引き上げ、財源確保に対する国の責任を果たすべきです。
 以上を申し述べ、反対討論といたします。(拍手)

#38
○議長(大島理森君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――

#39
○議長(大島理森君) これより採決に入ります。
 まず、地方税法等の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕

#40
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕

#41
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――

#42
○福田達夫君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、所得税法等の一部を改正する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

#43
○議長(大島理森君) 福田達夫君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#44
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

#45
○議長(大島理森君) 所得税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。財務金融委員長田中良生君。
    ―――――――――――――
 所得税法等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔田中良生君登壇〕

#46
○田中良生君 ただいま議題となりました法律案につきまして、財務金融委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、持続的な経済成長の実現に向け、オープンイノベーションの促進に係る税制の創設や、連結納税制度の抜本的な見直しを行うとともに、経済社会の構造変化を踏まえ、全ての一人親家庭の子供に対する公平な税制の実現や、NISA制度の見直し等を行うものであります。
 本案は、去る二月六日、本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託され、十四日麻生財務大臣から提案理由の説明を聴取した後、二十一日から質疑に入り、本日、安倍内閣総理大臣に対する質疑を行い、質疑を終局いたしました。次いで、討論を行い、採決いたしましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――

#47
○議長(大島理森君) 討論の通告があります。順次これを許します。古本伸一郎君。
    〔古本伸一郎君登壇〕

#48
○古本伸一郎君 国民民主党の古本伸一郎でございます。
 野党共同会派を代表し、政府提出の原案に対し、税を通じ、つくりたい社会を分かち合うに至らず、反対の討論をいたします。(拍手)
 新型コロナウイルスの流行により、お亡くなりになった方々の御冥福をお祈りし、罹患された皆様、御家族、職場、地域の方々に謹んでお見舞いを申し上げます。
 全国の行政、医療従事者、救急隊員を始め、各所で懸命に働いておられる皆様に感謝を申し上げます。
 委員会の質疑で求めました国税の確定申告について、四月の十六日まで一月延長が決まりました。国税庁の協力にも感謝申し上げます。
 しかし、昨日、総理が表明した全国の小中高、特別支援学校への三月二日からの休校要請に、教育現場、保護者から不安の声が広がっています。
 子育てと仕事を両立する保護者、特に、頼る人が近くにいない一人親家庭は、困難な状況になることが予想されます。誰かが勇気を持って決めなければならないことと後で振り返れるかもしれません。しかし、感染者が発生していない県も含め全国一律としたことの説明は重要です。非正規の方は、休むと即収入を失うおそれがあり、こうした世帯を始め、きめ細かな経済支援を強く要請いたします。
 新型コロナウイルスが発生した現在、税収の下振れ、経済への影響が懸念されます。
 そもそも、税の決め方について、原案作成に関与しない野党にわずかな審議で賛否だけを求める一方通行の議論で、より多くの納税者に納得いただける税制をつくることができるのか、この間、葛藤してまいりました。
 そこで、国会に小委員会を設置し、通年で丁寧な議論の上、税を決めてはどうか、提案いたします。これにより、未知の感染症対策や自然災害など予期せぬ変化にも、国会での機動的な税の合意形成が可能となります。
 毎年、各地で自然災害が発生します。温暖化を踏まえると、何年に一度の大雨では済まされない状況です。家屋を流され、途方に暮れる被災者の方々が、我が家を失ってもローンは残り、住宅再建に大変苦労されます。家や車を失った場合、評価額相当を雑損控除として引くことができますが、三年限り。これでは控除し切れません。
 そこで、災害損失を全額控除できる租税特別措置を提案いたします。東日本大震災では五年に延長した前例もあり、新たな発想で踏み出すべきであります。
 東日本大震災から間もなく十年、風化させてはなりません。
 あのとき、警察や消防、海保、自衛隊の皆様が活動されましたが、予備自衛官らも、仕事を休み、多くの方が応諾されました。新型コロナウイルスの対応で、消防、自衛隊の皆様が、クルーズ船始め支援活動されており、今後、予備自衛官にも出動要請する事態も想定しなければなりません。
 こうした極めてとうとい任務での出動に対する特別手当に対し、所得税、住民税が課税されます。消防団、民生児童委員、保護司の方々もしかりです。公益に尽くす方々には、特別な減免税をもって社会全体の感謝の念をお示しできたならばどれだけすばらしいかと思いますが、いかがでしょうか。要求官庁がなくても、政治の意思を示すときです。
 税は社会をつくります。御負担をお願いし、使い道を決める資源分配は政治そのもの。超少子高齢社会のただ中にある今、大胆で斬新な税制を通じ、社会を創造しなければなりません。それなのに、今年度の改正案は、消費税率や所得税のブラケットなど基幹三税の本則に大胆な見直しはなく、租税特別措置も、減税及び増税とも目玉なし、近年にない小粒の改正となっています。消費税疲れをしたのかもしれませんが、世の中の動きは待ったなし、目指す社会を切り開く気迫が伝わらず、残念です。
 法人税について、ベンチャー企業への投資額の一定割合を損金算入する制度が盛り込まれましたが、益金法人にしか効果がありません。法人の七割は赤字です。投資促進するならば、赤字法人も負担している償却資産課税こそ見直すべきではないでしょうか。既に減免税が導入されておりますが、三年限り。そもそも、生産性の高い設備を導入すれば、国税である法人税は減税されるのに、地方税たる固定資産税は評価額が上がり増税となる矛盾を、国と地方が知恵を出し、今こそ根本的に解決すべきではないでしょうか。
 金融課税について、売却益の課税強化を求める声があります。その一方、株価安定のためには配当課税を優遇すべきなど、論点もさまざまです。改革の方向が示されておりません。NISAなどの拡充は盛り込まれましたが、老後の資金が二千万円不足する問題など、残されたままであります。
 自動車関係諸税について、道路建設目的税時代の遺物、二倍の重課、いわゆる当分の間税率が四十六年も続いています。かつて担税力があるとされた車も、今や多くの方々の生活必需品であります。
 この際、自動車重量税の当分の間税率を廃止し、本則税率部分を思い切って地方税化し、新しい自動車税と新しい軽自動車税に一本化したらどうか。ユーザーの負担の軽減と地方財源の確保という、利害が反するため、長らくこの問題を避けて通ってきた政治が国税を地方税化すれば、解決できる糸口も既に示されております。いよいよ決断するときです。
 所得税について、未婚の一人親世帯も寡婦控除の対象となり、前進しましたが、死別かどうかによる差は残ったままです。多様な家族のあり方を支える観点から、原案では物足りません。ひとり親控除として一つにすることを提案します。
 社会を創造する税制として、配偶者控除のあり方について委員会で問題提起しました。出生率が改善しないのは、完結出生児数が辛うじて一・九を維持する現実からも、婚姻率の低下が一つの原因と分析します。
 ところが、税制や社会保障は、若い世代の結婚に対する価値観が多様化しているのに、結婚を前提にしたままであります。社会の仕組みが変わらない限り、少子化を克服する選択肢も限定されてしまいます。解決には立法府で家族観の共有が不可欠となりますが、結婚を前提とせず、出産、子育てができる社会に変えるための合意形成は容易ではありません。与野党が今こそ意見を出し合い、議論をすべきテーマではないでしょうか。
 実は、国家公務員の一般職の扶養手当は事実婚でも支給を長らく続けています。時代を先取りした貴重な事例として受けとめます。
 手始めに、婚姻を前提とする税や社会保障の象徴たる配偶者控除を、事実婚の妻や夫への適用拡大をするのか、そもそも配偶者控除が時代に合わないのか、私たち政治がつくりたい次の社会を税で示さなければなりません。
 きのうまでの常識も思い切って変えることで地平を切り開く、変化への挑戦こそ政治の本懐であります。
 安倍総理はこれから十年消費税率は引き上げないと言われました。これに対し、五%に引き下げ共闘しようとの呼びかけ、いや、十年は一〇%で社会保障を守れるとする政府、逆に、消費税率を引き上げてでも社会保障や教育をこう変えたいとの提案、さまざまな選択肢を若い世代に示す責任があります。なぜならば、若い世代は、この先より長く生きていくわけであります。真剣に財政を憂い、将来を憂います。政治が目指す社会を示さなければなりません。
 税は社会をつくるとかたく信じつつ、ほど遠い政府原案を憂いまして、反対討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

#49
○議長(大島理森君) 青山雅幸君。
    〔青山雅幸君登壇〕

#50
○青山雅幸君 日本維新の会・無所属の会の青山雅幸です。
 会派を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案の主要と思われる点について討論をいたします。(拍手)
 まず、個人所得課税です。
 未婚の一人親に対する税制上の措置及び寡婦(寡夫)控除の見直しについては、性別にかかわらず子育てを応援していくものであり、時代の要請に応じていく改正として評価できるものであります。
 ただし、世界的に間違いなく主流となっている共同親権制度を我が国にも導入してこそ子供の貧困や虐待を防止することになるという指摘もなされているところであり、そういったそもそも論的な考えについて、次のステップの政治課題として与野党ともに意識し取り組むことも必要であることを強く申し添えさせていただきます。
 次に、NISA制度の期間延長を柱とする改正についてであります。
 この改正は地味に見えるものでありますが、実は、極めて深い意義があるものです。
 欧米諸国と比べ、直近の十年間、日本人の金融資産は余り成長していません。アメリカはこの十年間で二・七倍、イギリスは二・三倍にふえているのに対し、日本は一・四倍と、厳然たる格差が生じています。
 その理由の大きなものが、運用リターンの低さです。アメリカのそれは実に二倍であるところ、日本は一・二倍にとどまっています。
 その原因の一つが、金融抑圧政策、マイナス金利政策下において預金金利がほぼゼロとなっている昨今においても、金融資産の運用先が現預金に半分以上充てられている現状があります。
 日銀や政府の金融政策に関する努力にもかかわらず、GDPの伸び率が芳しくなく、実質賃金も伸び悩んでいる現状、並びに、二〇五〇年に向けて、六十五歳以上の人口が今の三割から四割に増大し、十五歳から六十四歳の人口が逆に六割から五割に減少する未曽有の高齢化社会を迎えようとしている今、さきに示された年金に関する将来見通しのうち、予想される有力なシナリオは、現役世代の収入の四割程度の年金収入しか得られないという厳しい未来です。
 さきの国会で話題になりました年金二千万円問題は、行政庁が国民に率直な現実を提示したものでありましたが、残念ながら、この問題は政争の具となり、政治的課題として正面から取り上げられませんでした。
 今回のNISA改正における期間延長は、将来への現実解の一つであります。もちろん、投資にはリスクもつきものですが、長期分散投資は危険を分散し得るものであり、つみたてNISAは、買い付け手数料がゼロの、積立てに適した投資信託も用意されており、間接的ながらも、国民の未来への選択肢を広げるものと言えます。
 法人課税に関する租税特別措置に関しては、将来への成長に直結し得るものに絞っていくべきであり、特に、消費増税という国民の皆様に負担をお願いしたばかりの現在において、不公平感を払拭するためにも、必要かつ最小限のものにすべきであり、今回の改正は、ぎりぎり合格点というものでしょう。
 明るい未来も、厳しい見通しも、ともに国民の皆様にオープンに提示しつつ、党利党略にとらわれない自由闊達な議論を行うことこそ、今の国会に求められているところであります。
 そういった新しい政治のあり方を目指す日本維新の会・無所属の会として、以上をもちまして、所得税法等の一部を改正する法律案についての賛成の討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

#51
○議長(大島理森君) 清水忠史君。
    〔清水忠史君登壇〕

#52
○清水忠史君 私は、日本共産党を代表して、所得税法等の一部を改定する法律案に反対の討論を行います。(拍手)
 新型コロナウイルスへの対応について、感染拡大防止と医療体制の拡充のために、思い切った財政措置が求められています。
 とりわけ、経済活動の自粛を要請された企業や、子育てのために仕事を休まざるを得ない保護者に対する支援は欠かせません。貸付金利の引下げや雇用調整助成金を非正規労働者にも適用するなど、大胆な支援を行うことを要請します。
 さて、来年度予算案で、消費税が所得税を抜いて国の一番多い税収項目となりました。一方、法人税収入は消費税の半分程度にとどまっています。
 安倍総理は、法人税について、課税ベースの拡大により、財源をしっかり確保してきていると答弁しましたが、資本金十億円以上の大企業の法人税収入は、この七年間、全くふえていなかったのが実態です。
 財務省自身が作成した資料により、資本金が多い企業ほど租税特別措置や配当益金不算入などの優遇税制の適用割合が大きくなることが判明しました。二三・二%の法人税率に対して、資本金百億円を超える大企業の実質負担割合は一三%にすぎないのです。営業利益が伸びても税負担はふえない、余りにも不公平です。
 本改定案は、そうした大企業に対し、更に優遇措置を講ずるものであり、反対します。
 ベンチャー企業への投資を促進するオープンイノベーション減税が創設されました。しかし、企業は利益になると判断すれば、減税制度がなくとも、みずから進んで投資をします。十分な投資余力のある大企業に、これ以上の政策減税を行う必要は全くありません。
 5G導入促進減税は、大手通信キャリアへの大きな減税策となりますが、各社とも既にほぼ寡占状態の携帯事業で巨額の利益を上げており、早期整備を促すためとはいえ、財政投融資を使った低利の貸付けに加え、さらなる減税をすることには反対です。
 今回、ソフトバンクグループが利用した租税回避手段について防止措置がとられましたが、これだけでは不十分です。大もとにある外国子会社からの配当等益金不算入制度こそ廃止すべきです。
 政府は、二重課税を防止するために必要な措置だとしていますが、子会社の所在地国の税率が日本国内よりも低い場合、その差額は課税されず、合法的な税逃れの手段として利用されているのが実態です。
 研究開発減税や連結決算納税制度など、大企業優遇税制は正すべきです。
 企業版ふるさと納税の延長と拡充は、自治体に行った寄附について、税の軽減効果を九割に引き上げるものであり、企業と自治体の癒着を生み出します。既に東京電力が原発立地自治体でこの制度を利用している実態を見ても明らかです。
 今回の見直しで、非婚、離婚、死別を区別しないひとり親控除が創設されたことは前進です。しかし、国会で最初に我が党の簑輪幸代議員が要望してから三十九年。余りにも遅過ぎたと言わなければなりません。
 また、寡婦控除については、男性や非婚の女性に適用されないケースが残存することとなり、全面的な解決が求められていることを指摘しておきます。
 なお、所得の少ない母子世帯には、ひとり親控除の恩恵がありません。非婚の母子世帯の月額収入は十四万八千円にしかならず、毎月の家計が赤字であるこれらの世帯に消費税が重くのしかかっている実態を政府は直視するべきです。
 最後に、低迷する日本経済と国民生活を立て直すために、政府は直ちに消費税五%への減税を決断するよう強く申し上げて、討論を終わります。(拍手)

#53
○議長(大島理森君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――

#54
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕

#55
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――

#56
○議長(大島理森君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後六時三十一分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       内閣総理大臣  安倍 晋三君
       財務大臣    麻生 太郎君
       総務大臣    高市 早苗君
       法務大臣    森 まさこ君
       外務大臣    茂木 敏充君
       文部科学大臣  萩生田光一君
       厚生労働大臣  加藤 勝信君
       農林水産大臣  江藤  拓君
       経済産業大臣  梶山 弘志君
       国土交通大臣  赤羽 一嘉君
       環境大臣    小泉進次郎君
       防衛大臣    河野 太郎君
       国務大臣    衛藤 晟一君
       国務大臣    北村 誠吾君
       国務大臣    菅  義偉君
       国務大臣    田中 和徳君
       国務大臣    竹本 直一君
       国務大臣    武田 良太君
       国務大臣    西村 康稔君
       国務大臣    橋本 聖子君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト