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2020/03/10 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 国土交通委員会 第3号 令和2年3月10日
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2020/03/10 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 国土交通委員会 第3号 令和2年3月10日

#1
令和二年三月十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月五日
    辞任         補欠選任
     三木  亨君     金子原二郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡代君
    理 事
                朝日健太郎君
                酒井 庸行君
                舟山 康江君
                伊藤 孝江君
                武田 良介君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                清水 真人君
                鶴保 庸介君
                豊田 俊郎君
                和田 政宗君
                小沢 雅仁君
                長浜 博行君
                野田 国義君
                浜口  誠君
                森屋  隆君
                里見 隆治君
                宮崎  勝君
                室井 邦彦君
                木村 英子君
                上田 清司君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣  青木 一彦君
       国土交通副大臣  御法川信英君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       門  博文君
       国土交通大臣政
       務官       佐々木 紀君
       国土交通大臣政
       務官       和田 政宗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       特定複合観光施
       設区域整備推進
       本部事務局次長  秡川 直也君
       金融庁総合政策
       局参事官     石田 晋也君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        達谷窟庸野君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    吉永 和生君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    松本 貴久君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    岸本 武史君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       中小企業庁次長  鎌田  篤君
       国土交通省大臣
       官房長      野村 正史君
       国土交通省大臣
       官房公共交通・
       物流政策審議官  瓦林 康人君
       国土交通省大臣
       官房危機管理・
       運輸安全政策審
       議官       山上 範芳君
       国土交通省総合
       政策局長     蒲生 篤実君
       国土交通省国土
       政策局長     坂根 工博君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  青木 由行君
       国土交通省都市
       局長       北村 知久君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        五道 仁実君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
       国土交通省住宅
       局長       眞鍋  純君
       国土交通省鉄道
       局長       水嶋  智君
       国土交通省自動
       車局長      一見 勝之君
       国土交通省海事
       局長       大坪新一郎君
       国土交通省港湾
       局長       高田 昌行君
       国土交通省航空
       局長       和田 浩一君
       国土交通省国際
       統括官      岡西 康博君
       観光庁長官    田端  浩君
       海上保安庁長官  奥島 高弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (国土交通行政の基本施策に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、三木亨さんが委員を辞任され、その補欠として金子原二郎さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(田名部匡代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長秡川直也さん外二十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(田名部匡代君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○酒井庸行君 おはようございます。自由民主党の酒井庸行でございます。
 冒頭、喉が物にならなくてお聞き苦しいとは存じますけれども、質問に入らさせていただきたいというふうに、お許しを願いたいと存じます。
 まず初めに、新型コロナウイルス感染症対策についてお伺いをしたいというふうに思います。
 そして、今回の新型コロナウイルスによってお亡くなりになられました方々に心からお悔やみ申し上げるとともに、また大変被害をされた方々がいらっしゃいます。その方々にもお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
 世界全体でもう十万人を超えるというようなことになって、感染者が、そして国内でも五百人を超えるという状態になっております。世界各地で患者の発生報告が相次いでおりまして、死者、感染者は増加の一途をたどっているところでございます。
 政府はもちろんでありますけれども、立法府もしっかりとしてこの対応をしていかなければいけないということが求められているというふうに思っております。非常に難しい問題でありますので、ここは人間の英知と努力によってこのウイルスを抑えていかなければならないというふうに思っている次第でございます。
 コロナの対策については、予算委員会等、また今日も皆さんからもお話があると思います。ほかの委員会でもたくさんあると思います。いろいろと議論されておりますので、私からは具体的に質問をしたいというふうに思っております。
 状況も刻々と変わる中で、機動的また臨機応変に対応することが肝要だというふうに思っております。特に、公共交通機関での感染は拡大につながってまいります。そのための感染防止など、事業者とともに感染防止の対策を行うことは、国土交通省としては大変大きな役割であります。
 また、国民の生活を支えるトラックなどの物流に関わる方、こうした方の役割も大変大きいというふうに思います。トイレットペーパーがないというデマということからお店に殺到するというような事態が起こりました。さらに、これから感染が拡大するとなるとお休みになるという人たちも増えて、生産体制あるいは配達等にも不十分になるというふうにも考えられます。特に私が心配するのは、食品に関する物流が滞ってしまうとこれは大変なことになるというふうに考えます。
 こうした点を踏まえて、国土交通省として、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するための取組について、特に公共交通関係、そして物流関係の対応についてお伺いしたいと思います。

#7
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止のため、国土交通省におきましては、累次にわたり、新型コロナウイルス感染症対策本部の方針を踏まえまして公共交通や物流の業界団体等を通じて要請を行い、各事業者において対策の実施の徹底を図っているところでございます。
 公共交通機関につきましては、各社におきまして、まず利用者への対策といたしまして、駅、バスターミナル、空港等におけるアルコール消毒液の設置、ポスター掲示、社内放送等によるマスク着用や手洗い等の呼びかけを実施していただいております。さらに、従業員の方々への対策として、マスク着用や手洗い、健康状態の把握、発熱等がある場合における乗務中止や休みやすい環境の整備等の対応を取っていただいております。
 また、物流の場合は、トラック、通運、内航海運、倉庫等の各事業者におきまして、従業員の時差出勤の推進や手洗いの徹底、事務所、営業所等におけるアルコール消毒液の設置や定期的な消毒等の措置を的確に実施するよう要請し、各社において取り組んでいただいております。
 また、ドライバーなど現場の担い手の確保につきましては、学校の休校による従業員の休暇取得等を勤務シフトの調整等により対応することで、現時点におきましては国内物流サービスはおおむね平常時と変わらない水準で荷主などのニーズに対応できているものと把握しております。
 今後も、引き続き、公共交通や物流をめぐる状況の変化を注意深く見極めながら、適時適切な対応に万全を期していきたいと考えております。

#8
○酒井庸行君 今お答えをいただきました。本当に心配されることでありますので、国交省としてはしっかりとした指導をしていただきたいというふうに思っておりますので、お願いをしておきたいと思います。
 次に、観光対策についてお伺いいたします。
 今回の新型コロナウイルスの感染症によって、国内外の観光客の大幅な落ち込みというのが観光に関連する幅広い業界に深刻な影響をもたらしているのは皆さん御承知だというふうに思います。ホテルや旅館、テーマパーク、観光バスの事業者など、観光業に大きな影響を及ぼして、先行きへの不安が広がっておるというところであります。
 また、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、パートさんたちが子供のことのほか等で休むことになるということがあります。そうすると、正規の社員の皆さんに負担が掛かっていきます。しかしながら、労働基準法によれば、長時間働くことができないということにもなります。ということは、営業に支障が出てくるということも考えられるわけです。
 そのときに、三月三日に我が党でも提言をさせていただいておりますけれども、こうした点を踏まえて、大きな打撃を受けている観光関連産業の支援に今後どのように取り組んでいくのか、お聞きしたいというふうに思います。

#9
○政府参考人(田端浩君) お答えいたします。
 今御指摘ありました観光産業への影響としましては、インバウンドの減少、また日本人旅行者の旅行の手控えということで、各地の観光産業にも宿泊キャンセルなどの大きな影響が出ております。また、今回新たに行うことになりました水際対策の抜本的な強化措置、これにより更に状況が厳しくなるものと考えております。
 このため、観光庁としましては、地域の観光業を支えます宿泊事業者、またバス事業者を始めとしました観光関連事業者の方々から御相談や御要望を丁寧にお伺いするということとともに、これらの方々が直面している状況をしっかり把握するため、一月三十一日に各運輸局に特別相談窓口を設置をいたしました。まずは、この特別相談窓口での御相談、またプッシュ型での聞き取りを通じまして、観光関連事業者からのニーズを把握して、相談に対応するということ、また、関係省庁と連携して、セーフティーネット貸付制度、また雇用調整助成金制度の要件緩和等を進めているところであります。
 自民党からいただきました御提言を踏まえて、資金繰り支援の更なる強化につきまして、本日中にも政府において取りまとめられる予定の第二弾の緊急対策に盛り込まれるよう、これにつきましては、三月七日の総理の御発言にもございましたように、中小企業者等に対します実質無利子無担保の融資の導入ということなども含めて、支援策を強化をできるよう最終調整を現在関係省庁と行っております。
 これらの支援策を地域の観光関連事業者の皆様に十二分に御活用いただけるよう、制度の周知徹底を図ってまいります。

#10
○酒井庸行君 ありがとうございます。今お話ししたことを徹底的に、もっともっと更に進めるぐらいの気持ちでやっていただきたいというふうに思います。
 その上ででございますけれども、感染拡大の阻止と早期の終息が最も重要な対策であることは言うまでもございません。まだ見通せる状況ではないというふうに思いますけれども、しかしながら、将来的に感染が終息となったときに、観光客の早期回復に全力を傾ける必要があるというふうに思います。そのための準備をもう進めておく必要が、私は大変重要だというふうに考えます。風評被害対策も含めて、大規模に観光プロモーションを行う必要があるというふうに考えます。そのために、プロモーション強化のための予算の確保が重要というふうになります。
 また、今後の訪日外国人旅行者の急減を避けるためにも、様々な国から観光客を増やすべく取組が必要だというふうに考えます。どのように取り組んでいくのか、お聞きをしたいと存じます。

#11
○政府参考人(田端浩君) お答えいたします。
 ただいま御指摘がありましたように、日本へのインバウンド、多くの国々から来ていただくということが必要だとまず考えています。
 政府においては、アジア市場あるいは欧米豪市場において、海外にネットワークを持ちます日本政府観光局、JNTOを中心にウエブサイトあるいはSNSによる情報発信などの政策を、あるいは商談会の実施などを行ってきております。特に、今後、欧米豪などにつきましては、体験型のアクティビティーとかトレッキングなど、こういうような観光のコンテンツなどが非常に重要だということで展開をしているところであります。
 今のこの新型コロナウイルスの感染拡大につきまして、現在非常に厳しい状況にございますけれど、まずは国内の感染防止に注力をするということとともに、観光庁、JNTOのホームページ、SNSによりまして、日本が取っている対策などを含め、国内外へ正確な情報発信に努めてまいります。
 さらに、状況が落ち着き次第、反転攻勢に転じまして、官民一体となった日本の魅力の発信に努めるとともに、欧米豪を含む様々な国からの多くの観光客に日本の各地を訪れていただくようにできますよう、積極的なプロモーションに取り組んでまいります。

#12
○酒井庸行君 官民一体となって支援に取り組むということでございますので、それをお願いしていきたいと同時に、現在の日本のおもてなしというのを知ってもらうということが大変重要で、国交省として自ら発信することはもちろんなんですけれども、ここは国民の皆さんにもお願いをして、日本はとってもすばらしい国で安全なんですよということも、国民の皆さんに協力をしてもらって発信をしてもらうということも必要ではないかというふうに私は思います。
 いち早く今の経済を元に戻すということは、国民の生活が安定することに直結をしてまいります。観光はその大変重要な役割を担っているというふうに考えます。コロナ感染防止対策とともに、観光復興と言ったらあれかも分かりませんけれども、その対策というのはこれも別建てで特別チームを組むぐらいのつもりでやっていただきたいということを要望しておきたいというふうに思います。
 次の質問に参ります。海上保安庁にお聞きをしたいというふうに思います。
 せんだって舟山筆頭理事からも御報告をいただきましたけれども、沖縄の海上保安庁に実情の調査に行ってまいりました。その当日は、四隻の大型の中国公船が尖閣の諸島の沖の接続水域を航行しているという報告を受けました。また、昨日は、北朝鮮がまた飛翔体を発射したという事実があります。
 こうした状況の中で、危機管理の上で、活動している海上保安庁の方々に万が一コロナの感染が発症するようなことになったら、安全保障上の上でも危機的な状況に及んでまいります。
 こうしたことからも、海上保安庁が保有する船艇での活動に関わる方もしっかりと感染対策をしていかなければならないというふうに考えますけれども、海上保安庁としてこの業務に関わる方々への感染対策についてどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。

#13
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 海上保安庁におきましては、国民の生命及び健康を保護するためにも海上保安業務の継続的な遂行を図ることが重要と考えており、第一線で任務に当たる巡視船艇乗組員など、現場職員の感染対策等に万全を期すこととしております。
 平時における取組の一例を御紹介いたしますと、手洗いやせきエチケットなどの一般感染症対策を徹底するほか、職員に対する正しい情報の提供、マスクや防護衣など感染防止資器材の整備、感染防止資器材の使用方法などの各種訓練、研修などに取り組んでいるところでございます。
 また、現下の新型コロナウイルス感染症への対応では、これらの取組に加え、全ての部署及び海上保安官に対し、当感染症の類似症状の患者と接触する可能性がある業務に従事する場合にはマスク、防護衣などの保護具の着用を徹底するなど、感染症対策に万全を期すよう指示をいたしているところでございます。
 海上保安庁といたしましては、こうした感染症対策への各種取組を的確に実施するとともに、関係機関などと連携の上、感染症への対処能力の強化を図ってまいります。

#14
○酒井庸行君 本当に大変な状況の中で皆様が頑張っていらっしゃる。敬意を表したいというふうに思います。是非ともその点だけお気を付けになってやっていただくようにお願いをしておきたいというふうに思います。
 次に、インフラ対策についてお聞きをしたいというふうに思います。特に老朽化対策についてまずお聞きをしたいというふうに思います。
 この対策というのは大変重要であるというふうに考えております。現在、建設後既に三十年から五十年の経過がしておって、今後急速に老朽化が進むということが想定をされております。防災・減災の観点からも社会資本の機能強化は早急に対応することが必要であるというふうに思います。
 しかしながら、令和元年九月に公表した取組の状況のフォローアップによれば、全体的にメンテナンスの計画の策定は進んでいるんですけれども、国と比べ、地方公共団体管理の施設の方が点検の進捗やメンテナンス計画の策定が遅れている傾向にあるとされております。厳しい地方の財政状況、技術職員の不足などが原因ということで考えられているようであります。
 先日、NHKの番組で、「東京リボーン 第四集」という、「巨大インフラ 百年残す闘い」を拝見をいたしました。一九六四年のオリンピックに合わせて造られ、世界の注目を集めた首都高速道路でありますけれども、建設から約五十五年が経過をしていまして、高架を支える複雑な立体構造に加えて、一日百万台の車が行き交い、老朽化に拍車を掛けておって、現在、首都高速で見付かる損傷は一年でおよそ四万か所に上るということであります。その番組の中で私が大変興味を持ったのは、損傷している部分の経過をデータ化をして、その次につなげるということをされていました。修復して残すメンテナンス革命がテーマでありました。
 このテレビを見ても思ったんですけれども、国民の命と暮らしを守る取組というのには先手先手の対応が不可欠であるというふうに考えます。インフラの老朽化が加速度的に進む中で、先手先手の対応である予防保全への転換を早急に進めるべきであるというふうに考えますけれども、今後どのように具体的に進めていくのか。先ほどの首都高速の事例も含めて、その効果を見込まれるのかを御見解をお伺いするとともに、あわせて、近年頻発する水災害の激甚化を考えると、未来志向型の治水計画というのが大変に重要だというふうに思います。これもやはり先手先手の対応が必要でありますので、併せて御見解をお願いしたいと思います。

#15
○政府参考人(蒲生篤実君) まず、インフラの老朽化対策に関しまして御答弁申し上げます。
 国民の安全、安心や社会経済活動の基盤となるインフラの機能をしっかり確保するため、維持管理、更新を計画的に進めていくことが必要であり、中でもインフラに不具合が生じる前に対策をする予防保全が重要と認識しております。
 予防保全の効果につきましては、二〇一八年度に将来の維持管理・更新費を推計しており、予防保全の場合、不具合が生じてから対策をする事後保全と比較いたしまして、一年当たりの費用が三十年後には約五割減少し、三十年間の累計でも約三割減少する見込みとなっているところでございます。
 しかしながら、例えば道路の場合、構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に対策が必要な橋梁が既に約七万橋あるなど、早期に対策が必要なインフラが多数あることから、本格的な予防保全に移行するためには一刻も早くその対策を進めることが必要不可欠でございます。
 そのため、令和二年度予算におきましては、防災・安全交付金に加えまして、老朽化対策に係る個別補助制度を新たに盛り込んだところでございます。地方自治体が計画的かつ集中的に老朽化対策を進めることが可能になるように支援してまいりたいと考えております。
 また、委員御指摘の首都高で取り組まれているような新しい技術の活用でございますが、インフラの維持管理を計画的、効率的に進めていく上では新技術を活用することは重要でございます。これに関しましても積極的に普及を図っているところでございます。
 インフラ老朽化対策に関しましては、予防保全への本格的な転換及び新技術の導入などを通じましてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#16
○政府参考人(五道仁実君) 治水対策についてお答え申し上げます。
 気候変動による水災害の激甚化の対応については、今、社会資本整備審議会小委員会において議論をしているところでございます。こうした小委員会の議論を踏まえつつ、まずは、河川整備基本方針などの治水の計画を、過去の降雨実績に基づくものから気候変動による降雨量の増加などを考慮したものに見直しをしてまいりたいと考えております。
 その上で、三つの観点に立った対策、すなわち、気候変動を踏まえて、なるべく氾濫を防ぐための治水施設の整備の対策、それから、治水施設の能力を上回る大洪水が発生したときには、氾濫した場合を想定して被害を回避するためのまちづくりや住まい方の工夫などの対策、それから、災害の発生、発災に際しましては、的確に避難するための体制の充実と被災地における早期の復旧復興のための対策といった三つの観点で対策を講じることが重要であるというふうに考えてございます。
 具体的には、なるべく氾濫を防ぐための対策として、河川管理者等によるダム、遊水地、調整池の整備、河川、堤防の整備や強化、河道掘削などを充実させるとともに、それに加えて、電力事業者などの利水者と連携した既存ダムの有効活用、民間の協力による貯水施設の整備などの対策を強化してまいりたいと考えております。
 また、氾濫した場合を想定して被害を回避するための対策としては、よりリスクの低い地域への居住移動やリスクの高い地域における開発抑制などのまちづくり、宅地のかさ上げなどの住まい方の工夫などの対策。また、災害の発生時の対策としては、ハザードマップ、マイ・タイムラインの作成や避難行動に資する正確で分かりやすい情報の提供、また民間と連携したテックフォースの体制の整備というものを進めてまいりたいと考えてございます。
 このようなハード、ソフト一体となった水災害対策を推進してまいりたいと考えております。

#17
○酒井庸行君 台風十九号を始めとして、私もここにいらっしゃる皆さん方も、先生方もいろいろ視察をしてまいりました。その中で思うことは、これは本当に大変だなというのを皆さんお感じになったことでありますので、更なる皆さん方にはきめ細かいこれからの対応をしていっていただきたい。本当にきめ細かくやらないと大変なことになるというふうに思いますので、またちょっと関係したこともお話はしますけれども、よろしくお願いをしたいというふうに思っております。
 次に、鉄道関係についてお伺いをしたいというふうに思います。
 地域公共交通の中でも地域鉄道は、バスと比較して輸送力、定時性、速達性があって、地域の足として重要な役割を果たしてきております。しかしながら、今後の少子高齢化による働き手の減少や鉄道施設の老朽化など、地域鉄道の維持というのは事業者にとって大変な負担が大きくなることは容易に想定ができます。
 地域の鉄道が引き続き役割を果たしていくためには、安全性の確保、そして施設の維持管理の効率化と省力化を両立することで経営改善を図る必要があると考えますけれども、そのための技術開発やその普及についてどのような取組を行っているのか、お伺いをしたいというふうに思います。

#18
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 地域鉄道におきましては、鉄道施設の経年劣化が進行する中、安全対策を進めることがますます重要となってきておりますが、我が国において少子高齢化が進む中で、鉄道の分野においても職員の確保や技術の承継が難しくなってきております。このため、経営の厳しい地域鉄道においては施設の維持管理の省力化や効率化が喫緊の課題と認識しております。
 国土交通省といたしましては、このような状況を踏まえ、安全の確保を大前提にしながら、維持管理の省力化や効率化に資する技術開発やその支援を行っているところでございます。
 具体的には、従来の信号設備に代わり無線の技術を活用した列車制御を行うことにより、地上設備を削減し維持管理の省力化を図る技術開発でございますとか、保線作業員の巡回による構造物などの状態検査等をカメラによるモニタリングを活用して効率的に行う技術開発でございますとか、さらに、運転士の確保や養成が困難な中で、安全レベルを落とさずに運転士が乗務しない自動運転技術の検討などを進めているところでございます。また、軌道の検査を効率的に行う技術などを有しております大手の鉄道事業者が地域鉄道事業者の軌道の検査を支援するなど、技術開発の成果を鉄道事業者間で共有するような取組も進められているところでございます。
 国土交通省といたしましては、このような技術開発なども活用しながら、経営の厳しい地域鉄道を引き続き支援してまいりたいと思っておるところでございます。

#19
○酒井庸行君 今のお話を受けてですけれども、地方創生の観点からいくと、特にローカル鉄道というのは大変重要であるというふうに私は思います。
 鉄道局の予算が一千八十二億円、そのうち新幹線の整備が七六%、都市交通関連が一八%、残りが地方鉄道、災害ということであります。これでは、地方創生の役割を本当に担えるんですかねと、私はちょっと疑問に思います。鉄道の駅とは町の顔でありまして、町と町とのコミュニケーションの場でもあるというふうに考えます。バスや車や航空機は町の中心では生まれません。まちづくりの拠点としての駅という存在は非常に大きいというふうに思います。
 国交省の地域鉄道対策には、地方自治体を始め地域が中心的な役割を担うことが何よりも重要だというふうに示されております。地方自治体がそういうことをできていれば、もうやっているはずであります。なかなかできないから問題であるというふうに私は思います。
 安全な輸送そして住民の円滑な移動の確保のため、財政支援が十分にかつ適切になされるよう、関係予算の増額と最大限の確保が必要だというふうに思いますけれども、御見解をお伺いしたいと思います。

#20
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 鉄道は、先生御指摘のとおり、大量の旅客を高速でかつ定時に輸送できるという輸送手段でございまして、また地域づくりにとっても大変重要な役割を果たしているということでございます。一方で、地域鉄道事業者においては経常赤字が生じている事業者が多いなど、非常に経営的には厳しい面もあるといった中で国の財政支援を充実していく必要があるという御指摘だというふうに受け止めておる次第でございます。
 現在、安全な輸送の確保が非常に重要であるという認識の下に、私ども、地域鉄道に対しましても、レール、枕木、車両の更新など、安全性の向上に必要な施設整備に対して補助を行っているということでございます。また、国の支援のみならず、やはり地域全体と事業者が一体となって鉄道利用の喚起や事業資金の確保を図っていくといったようなことも肝要であろうというふうに考えておる次第でございます。
 各地域においても、鉄道事業者のための様々な支援の取組をやっていただいているところでございまして、イベントの開催でございますとか観光列車の運行ということも事業者の方でも取り組んでおりますし、さらに、ふるさと納税制度を活用した財源確保といったような取組を行う地域も見られているところでございますけれども、国の方でも、地域の取組を後押しするため、ICカードシステムの導入や新駅の設置など利便性向上に資する施設の整備、観光列車やサイクルトレインなど新規事業を掘り起こす取組への補助を行っているところでございます。
 また、近年、災害が多発しているということもございまして、この大規模災害等が頻発していることを踏まえて、鉄道施設の事前防災対策ということで、河川橋梁の流失・傾斜対策や斜面からの土砂流入防止対策などに係る支援を行うとともに、被災した鉄道に対しては、鉄道事業者がその資力のみによって災害復旧事業を施行することが著しく困難な場合には事業に要する費用の一部を支援するなどの取組を続けているところでございます。
 国土交通省といたしましても、引き続き、鉄道事業者に対する支援を充実させていくための工夫を重ねてまいりたいと考えているところでございます。

#21
○酒井庸行君 よろしくお願い申し上げます。
 もう時間があと一分となりました。最後の質問に行きます。
 昨年の水災害や、そしてもう明日で九年目を迎える東北大震災、南海トラフの地震や首都直下型地震など大規模地震のリスクが切迫している中、国民の命と暮らしを守るインフラ整備はいまだ途上にあります。
 先ほどから申し述べております老朽対策も待ったなしの問題でありまして、そこで強靱化対策についてお伺いするわけでありますけれども、こうした状況からすれば、三か年の緊急対策後の令和三年度以降も、複数年にわたる別枠の予算を当初予算で確保しつつ、インフラ整備や老朽化対策を前倒しして先手先手の対応策を進めなければなりません。国民の命と暮らしを守れないという強い危機感を抱いています。
 大臣にお伺いをしたいと思います。
 大臣の所信にありました令和三年度以降も含めた抜本的な防災・減災、国土強靱化の強化と老朽対策は極めて重要だというふうに思います。是非断行していただきたいというふうに思いますので、御見解をお願いしたいと思います。

#22
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私たちの使命と責任は国民の皆様の命と暮らしを守ることに尽きるというふうに思っております。
 近年の気候変動によりまして災害が激甚化、頻発化し、そしてその結果、被害が甚大化、深刻化しているという現状を真正面から受け止めて、本当に皆様方の命と暮らしを守るための抜本的な防災・減災対策を遂行していかなければいけないと、そのために三か年計画以降の公共事業の予算もしっかりと獲得しながら前に国土強靱化を進めていきたいと、こう決意をしております。

#23
○酒井庸行君 コロナのこともあり大変な状況ではあると思います。大変な状況の中で国交省の皆さんは頑張っていらっしゃることは承知をしております。大臣も寝ていないと思います。
 その中で、もっともっと若い人たちを十分に生かしながら、私ども、これは与野党関係なしでやはりコロナ対策はやっていかなきゃならないというふうに思います。私どもに希望があれば、こういうことをやってほしいとかそういうことは、特に国交委員会の皆さんたち、先生たちは真剣に考えて動いておりますから、チーム一丸となって国交委員会は動いていきますので、委員長や筆頭理事が頑張っておりますので、是非とも対策をよろしくお願いしたいと思います。
 終わります。

#24
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党の朝日健太郎です。
 赤羽大臣始め政府の皆さん、本日はよろしくお願いをいたします。
 まず、私も、新型コロナウイルス感染症の対策についてお伺いをしてまいります。
 まだまだ予断を許さない状況ではありますけれども、我が国においてこのコロナウイルスは、一気に注目を集めたのは横浜港に約一か月間停泊をしたダイヤモンド・プリンセスだったのではないかというふうに思っています。調べると、二月五日から停泊をして皆さんを、お客様そして乗員の皆様を船内にとどめて、そして感染症のチェックや様々な対応をされたというふうに思っています。総勢三千七百名の方々全員が下船されたのが三月一日ということで、ほぼ一か月にわたって横浜港にダイヤモンド・プリンセスが停泊をしたと。非常にこういったニュースは世界中の耳目を集めたのではないかというふうに思っています。
 クルーズ船に目を移していくと、非常に私は特殊な環境下にあると思っています。入国管理、そして検疫、港の管理は今回は横浜市さんだったというわけですけれども、また、クルーズ船自体の、今回ダイヤモンド・プリンセスは、船籍が英国で、クルーズ船社が米国で、そしてそれを日本の領海で取り扱うという大変特殊な環境下にあったのではないかと思います。
 資料一を御覧ください。
 我が国のクルーズ振興の政策というのは着実に伸びてきていて、これからもしっかりと私はやらなければならないというふうに思っています。本年、我々は、観光インバウンド、外国人の観光者四千万人、そのうち、行く行くはクルーズ船のお客様五百万人を目指すという高い目標を掲げています。
 一方で、平成二十九年には港湾法が改正になって、官民連携による国際クルーズ拠点の形成、これはまさにクルーズ船社に日本の港に投資をしていただいて、クルーズターミナルを建設して、より世界中のクルーズ船社が日本に寄港してもらう、そういう政策かというふうに思います。
 そうした中で、今回のクルーズ船のトラブルは、非常に今後のクルーズ振興に影響を与えるのではないかというふうに思っています。まさにアメリカでも、クルーズ、ダイヤモンド・プリンセスと同社のグランド・プリンセスでしょうか、カリフォルニア沖に停泊をして、本日からアメリカのコントロールで下船が始まるように伺っておりますけれども、まだ今回コロナの終息は見えておりませんけれども、今後の観光需要の再喚起の意味でも、我が国におけるクルーズ船の不安を払拭するような今後の対策が必要かと思いますけれども、政府の取組をお伺いいたします。

#25
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、クルーズ船は、寄港地周辺にインバウンド旅客による観光消費等の大きな経済効果をもたらしています。また、昨今では、クルーズ船への地元食材の提供等を契機としまして、地元産品の輸出振興につながる事例も見られます。
 しかしながら、今般の新型コロナウイルス感染症の発生後、クルーズ船の寄港のキャンセルが相次いでおります。本年三月以降のクルーズについても厳しい状況が続くものと見込まれます。
 他方、我が国の寄港地としての魅力はクルーズ会社、外国人の旅行者から高く評価されておりまして、このことは今般の事案で変わることはございません。
 今回のような大型のクルーズ船における感染症事例は我が国で前例のなかった事案でございまして、今後、政府全体でしっかりと検証されるものと承知をしております。また、これを踏まえまして、国交省としましても、クルーズ船の危機管理対応等につきまして、有識者等の御意見を伺いながら一連の対応を総括し、クルーズを安心して楽しめる環境を整えてまいります。
 さらに、今後の状況を見極めながら、適切な時期を捉え、我が国の港湾へのクルーズ船の誘致やクルーズ船の魅力を生かした訪日プロモーション等を関係機関と連携して取り組んでまいりたいと思います。

#26
○朝日健太郎君 ありがとうございます。二〇二〇東京大会でもホテルシップが予定をされていますので、これから様々なクルーズ振興の可能性が期待をされているところであります。
 続きまして、東京オリンピック・パラリンピック大会を始め、我が国のバリアフリーの取組についてお聞きをしてまいります。
 近年、この共生社会の実現というのは、各所で、各方面でうたわれるようになってきています。政府においても、バリアフリー法を改正し、今、主要駅のエレベーターの設置義務や、また車椅子の方がトイレを利用するときの間口の基準を緩和をしたり、様々な部分でこのバリアフリー対応が進められているというふうに思っています。今国会でも、高齢者、障害者の円滑な移動環境の整備に関わる法案が提出をされていることも認識をしています。
 こうした社会の理解というものは、この二〇二〇年東京大会で更に推進、この共生社会の実現に向けて強力に進めていただきたいというふうに思います。一九六四年の東京大会のレガシーといえば、様々なハードレガシーというのが注目をされました。私は、二〇二〇年の東京大会こそ、このソフトレガシーの面というものが非常に重要だというふうに思っています。
 赤羽大臣におかれましても、このバリアフリー対策、非常に長年にわたって取り組まれていて、先日も、新幹線の様々ないろんな条件が緩和されつつあるのではないかというふうに思っています。
 その上で、二〇二〇年東京大会のレガシーとして、政府として共生社会実現に向けたバリアフリーの取組をお聞かせください。

#27
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
 本年は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催の年でございます。共生社会の実現が大会のレガシーとなるよう、ユニバーサルデザイン、バリアフリーの社会づくりをしっかりと前に進めていく必要がございます。
 国土交通省におきましては、東京大会の着実な成功に向け、競技会場周辺の公共交通機関等のバリアフリー化に重点的に取り組むとともに、バリアフリー基準の改正などを通じました全国各地における高い水準のバリアフリー化を推進しているところでございます。さらに、今通常国会におきまして、ハード対策に加えまして、移動等円滑化の観点からの心のバリアフリーに関する施策など、ソフト対策の強化を内容とするバリアフリー法の改正法案を提出させていただいたところでございます。共生社会の実現に向けまして取組の強化を図ることといたしております。
 国土交通省といたしましては、引き続き、高齢者、障害者等の当事者の方々の声をよく伺いながら、ハード、ソフト両面でのバリアフリー施策を推進することにより、共生社会の実現に向けましてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#28
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 資料の二を御覧ください。
 社会における障害のある方の移動の円滑化というのは非常に重要かと思います。私の子供の通う小学校のパパ友にお子さんが車椅子の方がいらっしゃって、非常に仲よくさせていただいているんですけれども、日常の移動の中で障害者割引を適用させていただくに当たって、やはりその都度、障害者手帳を提示しないとその割引が受けられないという、その煩雑さを非常に困っていらっしゃるという声をいただきました。一方で、この公共交通機関の障害者割引というのは各社の独自の取組でありまして、政府としてもそこまで積極的に介入するのは難しいのかなというふうに思います。
 そう考えると、このスルッとKANSAIという関西地方で発行されている、あらかじめ登録をすると、今はやりのSuicaのようなICカードで公共交通機関にぴっと、障害のある方かつその同行者、この両名がこのICカードの乗車券で乗車ができる非常に利便性の高いサービスも提供されているというふうに伺いました。是非ともこういったサービスを関東圏でもしっかりと促進していかなければならないと思っております。
 赤羽大臣にも以前こういった情報が寄せられたというふうに私も伺っておりますけれども、こうしたICカード乗車券の対応を今後どのように取り組んでいかれるのか、国土交通省の取組をお聞かせください。

#29
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 鉄道の利用に際しましては、障害のある方が障害のない方と可能な限り同様のサービスを受けられることが重要であると認識をしておるところでございます。
 御指摘の障害者用のICカードにつきましては、関西圏の私鉄などにおける導入から二年以上が経過をしておりまして、利用者の方々にも定着しているということを踏まえまして、国土交通省におきましては、昨年の十一月に障害者用ICカードをまだ導入していない関東圏の三十三の鉄道事業者の皆さんに集まっていただきまして、関西圏における取組を御説明し、導入の検討を依頼したところでございます。その後、関係の鉄道事業者間で協議、検討の場が設けられておりまして、実務的な議論が進められているところでございますけれども、国土交通省といたしましても、必要に応じて助言、指導を行うことにより、引き続き障害のある利用者の方々の利便性向上に向けた一層の取組を進めてまいります。

#30
○朝日健太郎君 ありがとうございます。まさに今デジタル社会でありますので、よりこういった民間の皆さんの、労力はそれほど掛からない中で、こういった取組を是非ともバリアフリーの観点で進めていただきたいと思います。
 続きまして、海上保安庁の現状、今後の取組について伺ってまいります。
 先ほど酒井理事からもありましたけれども、先日の国土交通委員会、我々の視察で、那覇港、海上保安庁の第十一管区を視察をさせていただきました。まさに、この今資料三にありますとおり、尖閣諸島周辺のこの緊迫した状況を我々も御提示いただきました。まさに気の休まることなく海上保安官の皆様は日々業務に当たられているんだということを我々も認識をさせていただきました。
 同じ時期に私、横浜港第三管区も視察をする機会をいただきまして、まさに第三管区といえば、小笠原諸島、南鳥島、沖ノ鳥島といった本当に広い海域を管轄をされているという、非常に我々は想像及ばないような任務の状況だなというものを教えていただきました。
 そうした中で、特に気になったのが、第十一管区の巡視船「おきなわ」を視察をさせていただきました。船長のいらっしゃるような船内に関しては様々なデジタル機器、そういったものがアップデートされているのは良かったんですけれども、一方で、船体に目を移すと非常に老朽化が目立ちました。
 これは、やはり最前線で任務に当たられる保安官の皆様の士気に大きく影響するのではないかと。やはり責任と誇りを持って任務に当たっていただく意味でも、平成二十八年に政府でも海上保安体制に関する方針を打ち出していただいて新造船が進んでいますけれども、更にしっかりとこうしたものを力強く推進をしていただきたいというふうに思いますけれども、政府の見解を伺いたいと思います。

#31
○政府参考人(奥島高弘君) お答えいたします。
 尖閣諸島の接続水域におきましては、ほぼ毎日、中国公船による活動が確認され、領海侵入につきましても月に数回発生しており、中国公船の大型化、武装化も進んでいることから、情勢は依然として予断を許さないという状況にございます。
 海上保安庁におきましては、平成二十八年十二月、関係閣僚会議におきまして策定された海上保安体制強化に関する方針に基づき、尖閣領海警備体制の強化を始めとした体制の強化を進めているところでございます。具体的には、平成二十八年度からこれまでに、大型の巡視船十二隻、測量船二隻、航空機五機の増強整備に着手しており、そのうち巡視船三隻、測量船一隻、航空機一機が今年度就役をいたしました。
 一方で、既存の巡視船艇を維持し、機能向上を図ることも重要であり、また、こうした老朽化対策は現場の士気向上にも資するものでありますことから、引き続き、巡視船の延命・機能向上工事などを計画的に進めるとともに、必要な整備費の確保に努めてまいります。
 今後とも、我が国周辺海域の厳しい情勢を踏まえ、海上保安体制の強化を着実に進めるとともに、様々な工夫を凝らしながら現場の海上保安官の士気向上に取り組み、我が国の海の安全、安心に万全を期してまいりたいと考えております。

#32
○朝日健太郎君 ありがとうございます。しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 視察の際に、海猿と言われる海難救難隊の方にお会いしたら、元水球選手だそうで、非常にやはり水に関わることから、この任務に志を持って取り組まれているというコメントもいただきました。
 資料四を御覧ください。オリンピック・パラリンピック競技大会の会場配置図になっています。まさに、この東京近郊の沿岸部に選手村を始め各施設が集中しています。また、千葉県ではサーフィン競技、神奈川県ではセーリング競技と、非常に今回の二〇二〇東京大会は、東京湾、まさに海に面した海のオリンピックと言っても過言ではないかと思います。まさにこういった観点で、海上警備、テロ対策、こうしたものが大会成功の鍵を握ると思いますけれども、沿岸警備に関して海上保安庁の対策をお聞きをしたいと思います。

#33
○政府参考人(奥島高弘君) お答えいたします。
 本大会におきましては、競技会場などの多くの施設が臨海部に位置し、複数の競技が海上で実施されることから、大会期間中におけるセキュリティー及び海上交通安全の確保が極めて重要であると認識をいたしております。
 そこで、海上保安庁においては、巡視船艇や航空機による競技会場周辺の海上警備を始め旅客船ターミナルなどの警戒を強化することにより、テロ対策等セキュリティー対策に万全を期すことといたしております。また、競技会場周辺海域における船舶航行の自粛への協力依頼のため、リーフレットの配付やSNSを活用した情報発信を行うことにより、海上交通安全の確保を図ってまいります。
 海上保安庁といたしましては、引き続き、関係機関、事業者、民間団体の皆様の御理解、御協力を得ながら、高い緊張感を持って、全庁一丸となって対策に万全を期してまいりたいと考えております。

#34
○朝日健太郎君 ありがとうございます。警備ももちろんですけれども、東京港は特に物流の面でも大動脈でございますので、多くの船舶が行き来しておりますので、しっかりとよろしくお願いをしたいというふうに思います。
 続きまして、羽田空港の機能強化について伺ってまいります。
 先ほどのクルーズ船も同様ですけれども、我が国の観光政策は引き続きしっかりと強化をしていく必要があると考えています。その観点で、この羽田空港の機能強化、これはまさに非常に重要なテーマで、この東アジアにおけるハブ空港の機能としてもしっかりとそういったものを捉えながら、成田空港と一体的に私は強化をしていくべきだというふうに思います。
 その点で、つい先日、皆さん、ニュースで御覧になった方も多いかと思いますけれども、東京都心の上空を非常に多くの機体が着陸態勢で上空を飛んでいったニュースが大きく報道をされたというふうに思います。これは、これまでの飛行経路を変更して、より発着回数を増やすという観点での取組かというふうに思います。その中で様々な地域の皆様からの声も上がっているというふうに思いますが、そこでお伺いしたいと思います。
 羽田空港の機能強化の方策はどういったものなのか、それに際し、地域住民への説明会等を開催されるというふうに聞いておりますけれども、住民の方からどういった声が上がっているのか、お聞かせをください。

#35
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 来る東京オリンピック・パラリンピック大会の成功や首都圏の国際競争力の強化、そして増加する訪日外国人旅行者のスムーズな受入れ等を実現するために、首都圏空港の機能強化は必要不可欠というふうに考えております。そのうち、羽田空港の機能強化に関する具体的方策につきましては、学者、専門家の先生方、また東京都等を交えて検討、協議を重ねてまいりましたけれども、羽田空港の飛行経路の見直しによる容量拡大をお願いせざるを得ないという結論に至ったものでございます。
 飛行経路の見直しにつきましては、できる限り多くの方々に御理解をいただくため、これまで、新たに飛行経路下となる地域を中心に、六年間で延べ百三十六会場、二百二十三日間にわたって説明会を六巡開催をいたしました。約三万四千人の方に御参加をいただくなど、丁寧な情報提供を行ってきたところでございます。
 住民説明会におきましては、住民の方々からは様々な御意見を伺いましたけれども、多かったものとしては、航空機からの騒音また落下物等を心配する声をいただいておりまして、この点につきましては真摯に受け止め、様々な観点から騒音対策を行うとともに、落下物対策の強化に取り組んでいるところでございます。

#36
○朝日健太郎君 ありがとうございます。三月の末、後半からこの新経路が運用が開始されるというふうに思います。実際に運用が始まると更に住民の皆さんの御負担が増えるかと思いますので、引き続き丁寧な説明会等をしっかりとやっていただいて、御理解をしっかりといただけるようにしていただきたいというふうに思います。
 資料五を御覧ください。これ、先ほど申した新たな飛行経路を東京都心の地図と重ね合わせたものなんですけど、まさに新宿辺りから渋谷を通って品川区の大井町辺りをがあっと着陸態勢で入ってくるんですけれども、これは南風時の着陸の模様を緑の線で表しているんですけれども、これに対して、北風のときは出発の離陸の経路も変わるというふうに認識していますけれども、その出発経路上の影響とその対応策をお伺いをしたいと思います。

#37
○政府参考人(和田浩一君) お答えいたします。
 今般の飛行経路の見直しのうち、出発経路につきましては、北風運用時にC滑走路、これは海側の滑走路でございますけれども、C滑走路から離陸して荒川を北上する経路と、南風運用時にB滑走路から南西方面、川崎方面に離陸する経路を新たに設定することとしております。これによりまして、新たに江東区、江戸川区、大田区及び川崎市等が出発経路下となるため、騒音対策について丁寧に御説明をしてまいりました。
 具体的に申し上げますと、C滑走路から離陸する飛行機、航空機につきましては、騒音影響を軽減する運航方式の導入、具体的に申し上げますと離陸直後に急上昇をするという方式でございますけれども、こういったものの導入、また、B滑走路から離陸する航空機は、この方式に加えまして、長距離国際線の制限でありますとか航空機の機材制限を設定することとしております。
 また、着陸料につきましても、騒音の要素も組み合わせた着陸料金への見直しを通じて、低騒音機の導入促進を図ってまいります。
 さらに、新飛行経路の運用後におきましても、騒音測定局を増設した上で騒音影響のモニタリングを行うとともに、丁寧な情報提供を行ってまいります。

#38
○朝日健太郎君 ありがとうございます。しっかりと対応していただきたいと思います。
 羽田空港の最後の質問に行きたいと思います。
 やはり、実際、今回の経路の見直しで、一時間当たりこれまで八十回だったものが九十回、一時間当たり十回増えると。かつ、地域住民、住宅地の上を飛ぶようになって非常に圧迫感等々いろいろな不安があるかと思いますけれども、新飛行経路の安全性、機体からの落下物に対しての対応策をお聞きをしておきたいというふうに思います。

#39
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 住民の方々からの航空機からの落下物に対する懸念を踏まえまして、航空機から落下物に対する懸念や不安の払拭を図るべく、二〇一八年三月に落下物対策総合パッケージを取りまとめまして、落下物対策を充実強化いたしました。特に、世界に類を見ない基準であります落下物防止対策基準を策定いたしまして、機体の改修でありますとか、整備、点検の徹底等、ハード、ソフト両方の観点から、本邦航空会社及び日本に乗り入れる外国航空会社に落下物防止対策を義務付けているところでございます。これに加えまして、羽田空港におきましては、国の職員による駐機中の機体チェック等を実施し、落下物の未然防止対策に取り組んでおります。
 国土交通省といたしましては、落下物対策総合パッケージに盛り込まれた対策を関係者とともに着実かつ強力に実施することにより、住民の方々の不安を払拭し、できる限り幅広く御理解をいただけるよう最大限取り組んでまいります。

#40
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 最後の質問に移ります。洋上風力発電の加速について伺ってまいります。
 我が国の再生エネルギーへの取組というものは、これから中長期的にも非常に重要なテーマかと思います。ただ、やはり言われているのは、諸外国に比べるとまだその再エネ比率が低いというところで、様々な施策を打っていくべきかというふうに思っています。
 その上で、我が国においても、昨年、再生エネルギー海洋利用法が施行されたり、本年は改正港湾法も施行され、基地港湾制度も始まりまして、様々な整備がいよいよ始まる、そうした洋上風力の元年かというふうに言われているのを認識しています。
 この洋上風力は、裾野の広い非常に大きな産業になる可能性を秘めていると思います。そのためにも、我が国がしっかりと国の方で開発目標、そして計画をしっかりと打ち出すことが民間の皆さんの反応を誘発する、そういうことかというふうに思っておりますので、これからの洋上風力の取組をお聞かせをいただきたいというふうに思います。

#41
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 洋上風力発電の導入促進に向けて、再エネ海域利用法に基づく促進区域と一体として機能するいわゆる基地港湾の候補となる秋田港や能代港におきまして、既に既存の港湾施設の改良に係る事業に着手しております。また、昨年十二月には長崎県五島市沖を促進区域に初めて指定をしたところであります。
 洋上風力発電産業の育成に向けては、国が中長期的な導入目標を示すことにより、事業者の予見可能性を高め、事業者がコスト低減に向けて思い切った投資を行い、産業の集積や競争力の強化につなげていくといった好循環をつくり出すことが期待できます。
 また、洋上風力発電産業は、風車メーカーだけではなく、部品を製造する製造業、風車を洋上に設置するための建設業、風車の運転、保守を担う発電事業など多くの関連産業が関わっております。このため、洋上風力発電産業の安定的な活動を可能とするためには、資機材の迅速な調達等が図られる総合的なサプライチェーンを形成していくことも重要であると認識をしております。
 引き続き、経済産業省とも連携しつつ、産業界とも対話を継続しながら、我が国における洋上風力発電の導入促進のため、官民が議論する場の構築や洋上風力発電産業に係る中長期ビジョンの形成に向けた取組を加速してまいります。

#42
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間が参りましたので、おまとめください。

#43
○朝日健太郎君 はい。
 ありがとうございます。質問を終わります。

#44
○長浜博行君 おはようございます。
 大臣及び職員の皆様方におかれましては、日常の国土交通行政に加えましてコロナ対策で御尽力をされていることを心から敬意を表す次第でございます。
 国交省の皆様方におかれましては、国内だけではなく、また国会周辺だけではなくて地方支分局、あるいはアタッシェということでイランやイタリアや韓国等々にも駐在をされているかもしれません。国交省の皆様方の中で新型コロナウイルスに感染された方はおられるんでしょうか。

#45
○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。
 地方支分部局等を含め、国土交通省に現在在籍する職員が新型コロナウイルスに感染したとの報告は受けておりません。なお、当省から外部の団体へ出向中の者が一名感染したとの報告は受けておるところでございます。

#46
○長浜博行君 健康に御留意をされて職務に精励をしていただければというふうに思っております。
 仄聞しますと、何か昨日の議運では、参議院の場合は、国会議員が罹患をした場合は氏名の発表、それから秘書の方が罹患をされた場合は秘書名は公表せずに事務所名を公表するということが決まったようでもございますので、大変デリケートな問題を含む部分だとは思いますけれども、今申し上げましたように御健康に御留意をいただければというふうに思っております。
 感染予防のために国交省が様々取組をされていることは大臣の所信表明の中でも理解をしたところでございます。国交省における、大臣が御説明をされた部分のテレワーク、時差出勤が国交省の中でどのように行われているか、御説明を願いたいと思います。

#47
○政府参考人(野村正史君) 国土交通省における感染防止対策でございますが、まず手洗い、せきエチケットという基本的なマナーに類するものについてはその励行に努めるように周知を行っているとか、あるいは本省の各庁舎内、各フロアには消毒液を設置をするとかの取組をしているところはもちろんでございますが、加えて、国内における感染拡大防止のため、国土交通省においても、当面の間、できる限り早出遅出勤務を行うとともに、テレワークの効果的な活用を行うなどの対策を講じており、こうしたことにより、本省では本省職員の半分以上が朝八時台、九時台といった出勤時の混雑時間帯を避けた勤務を実施しているところであります。
 これらの取組は、同時に職員自身の感染防止にも資するものと考えております。引き続き、省内においても、確実かつ効果的な感染防止対策に万全を期してまいりたいと考えております。

#48
○長浜博行君 半分以上が時差出勤ということですが、そのテレワーク、この業務の中においてはどういうふうに行われているんですか。

#49
○政府参考人(野村正史君) 手元の数字でございますと、これは本省と、これは更に加えていわゆる外局の霞が関にある相当する部署が分母になりますけれども、それらの中でテレワークの実施をしている者、三月二日から六日、先週の一週間のデータに基づきますと、その実施例は一〇・八%、おおむね一割の人間がテレワークをしているということでございます。

#50
○長浜博行君 それ、他省庁と比べてどうだとかいう、そういう比較はあるんですか。

#51
○政府参考人(野村正史君) 大変恐縮でございますが、私どもの手元にはちょっと他省庁のデータはございません。ちょっと他省庁との比較においての評価はできかねるところでございます。

#52
○長浜博行君 それから、大臣の所信の中で、企業の申出に応じた公共工事等の工期の延長、そして許認可や免許、資格の特例的取扱いという措置を講じておられるとおっしゃっておられましたが、この二つについて御説明をいただきたいと思います。

#53
○政府参考人(山上範芳君) 公共工事につきましては、受注者の意向を確認した上で、三月の十五日まで休止又は一時停止ができるという通知を、各地方整備局を通じて通知を行ったところでございます。

#54
○国務大臣(赤羽一嘉君) 済みません、ちょっと少し補足をさせてもらいますが、この新型コロナウイルスの中で、外出を控えるとかテレワークを進めるとかといった中で、建設業界の方からちょっと御要望が私のところに直接ございまして、というのは、国発注の直轄の公共工事だけではないんですけれども、年度末、三月末までにこの工事をやり切らなければいけないというようなことの中で、しかし、政府のこうした基本方針の中で協力しなければいけないということで、この期間を少し延長していただけないだろうかと。
 この期間が延長できないと、なかなか政府のこうした要請に協力が難しいという現場からの声がございまして、省内で即日ちょっと検討して、これはやるべきだということで、たしか二月の二十七日だったかな、担当の今局長がいないのであれですけど、その話が届いた次の日に通達を出しまして、国直轄の公共工事並びに業務も含めて、三月十五日まで工期を中止したり、また延期をすると。これはもちろん、受注者の希望によってという条件もちろん付きますけど、その場合はそれを認め、かつそこに要した経費、人件費ですとか様々なことの経費も、これは国交省がその負担をするといったことで発出をしたところでございます。そういうことで今実施しております。

#55
○長浜博行君 今の御説明は、大臣の、よく分かりました。できる限り弾力的な運用を図っていただければと思います。
 免許、資格等のことはどうなんでしょうか。

#56
○政府参考人(山上範芳君) お答えを申し上げます。
 自動車検査証につきましては有効期間の延長措置を講じておりまして、三月末までに期限を迎える車検については四月の三十日まで延長しております。また、資格等更新のために講習、研修等が必要な場合がございますが、その場合にあっても、講習等の実施に代えて自宅学習等の措置を講じたり、あるいは講習等の延期などによって不利益を生じないように措置をしているところでございます。

#57
○長浜博行君 他省でも確定申告あるいは消費税申告の期限を延期をしているという事例もありますので、これもまた弾力的な運用をお願いをできればというふうに思っております。
 国交省の危機管理について一般的に伺うというのが一つと、それから、感染症対策において、全ての省庁は平成二十六年の新型インフルエンザ等対応中央省庁業務継続ガイドライン、これに沿って業務継続計画を策定、公表することが求められておりますが、一般的な危機管理と、それから感染症における危機管理と、この二つを御説明をいただきたいと思います。

#58
○政府参考人(山上範芳君) お答えを申し上げます。
 国土交通省におきましては、大臣官房に危機管理・運輸安全政策審議官及び危機管理室を設け、危機管理に関する事務の総括を行っているところでございます。この対象には、自然災害でありますとか、あるいは北朝鮮のミサイルの関係等々が対象になりますが、今回の新型コロナウイルス感染症などの感染症対応につきましても危機管理の対象として鋭意対応しているところでございます。
 また、議員御指摘の事業の継続計画につきましても、国土交通省においては、政府の行動計画に基づき国土交通省の行動計画を策定をし、また国土交通省の新型インフルエンザ等業務継続計画も定めているところでございます。

#59
○長浜博行君 大臣が表明をされた空港、港湾における水際対策等から始まった、先ほどのテレワーク等、時差出勤もそうでありますが、これは今おっしゃられた中央省庁の業務継続ガイドラインに沿って行われているという理解でよろしいでしょうか。

#60
○政府参考人(山上範芳君) お答えを申し上げます。
 国土交通省の行動計画及び業務継続計画に基づきまして、感染症で罹患者が発生した場合にあっては公共交通機関における感染拡大防止対策を講ずるということとされておりまして、時差通勤及びテレワークについてもその中に入っていると考えてございます。

#61
○長浜博行君 それから、いろんな企業、特に大企業においては、BCPと言ったらいいんでしょうか、事業継続計画等が用意をされておりますが、これは、今申し上げた国交省の危機管理はいわゆる企業におけるBCPという理解でよろしいのでしょうか。

#62
○政府参考人(山上範芳君) お答えを申し上げます。
 国土交通省の業務継続計画につきましても、感染症が発生した場合にあっても国土交通省でしっかりと危機管理対応ができるように、業務継続ができるようにという趣旨で策定をしておりまして、企業における業務継続計画とその目的、趣旨は同等と考えてございます。

#63
○長浜博行君 一月三十日に政府においては新型コロナウイルス感染症対策本部が設置をされたと思います。これは、現在のところ何回開催をされ、大臣は毎回御出席をされておられたんでしょうか。

#64
○政府参考人(山上範芳君) 政府の新型コロナウイルス感染症対策本部につきましては、これまで合計十八回開催をされておりまして、国土交通大臣から随時必要な発言を行っているところでございます。

#65
○長浜博行君 毎回出られておられたんでしょうか。

#66
○政府参考人(山上範芳君) お答え申し上げます。
 合計十七回、出席をいただいております。

#67
○長浜博行君 予算委員会等では御欠席をされた大臣等の問題もありましたけれども、是非こういう機会において積極的な発言をしていただければというふうに思うわけでありますが、テレビ等を見ておりますと、総理大臣の発言の部分しか映りません。ですから、実際上、この会議で、これは対策本部長が総理で、副本部長が厚労大臣と官房長官だというふうに認識をしておりますけれども、メンバーの一人である大臣は、どのような、十八回の間、いや、出席十七回ということであれば、その間の発言をされたのでしょうか。御紹介をいただければと思います。

#68
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、一度出られなかったことについて一言ちょっと弁明でありますが、説明をさせてもらいますが、この前の土曜日、福島で常磐自動車道の常磐双葉インターチェンジの開通式がございまして、その流れの中で、宮城県の丸森町、台風十九号、大変非常に厳しかったところでございまして、この機会を捉まえて現地視察をする予定となっておりました。当時、夕方、丸森町長のみならず、角田市長、白石市長とも要望懇談会を設定しておりましたので、昼間、総理とインターチェンジの開通式御一緒でしたので、こうしたことなど、急遽対策本部が設定されましたので、そのことはちょっと、出席はどうしましょうかということでしたけど、これは公務であればそれを優先して、副大臣対応で了解だということだったもので、休ませていただいたというのが一つです。
 もう一つは、対策本部につきましては、出席をする場合、ない場合もありますが、例えば何か意見を、ちょっと衆議院の委員会でもそうした闊達な意見がない、やり取りがないんじゃないかというような話がございましたが、例えば一番最近では、三月の九日の月曜日からいわゆる中国及び韓国からの入国者に対して、基本的にはビザの関係で中国人、韓国人は入国を御遠慮願うということとか、入ってこられる方は日本人でも十四日間待機をするというようなことの打ち出しをするかしないかの議論のときに、私はやっぱり観光を所掌する国土交通大臣として、これまでの間、観光事業者、また関連の貸切りバス事業者ですとかタクシー事業者、フェリー事業者等々、大変厳しい状況になっていて、倒産ですとか固定費も払えないので自主休業されているような大変深刻な状況にあるということを訴えて、そして今回のこうした措置は、恐らくそうした業界の皆さんにとってはより厳しい状況になると思うと、ですから、大変それに対して、それに、この政府決定に見合う支援を求められる声というのは強くなるというふうなことは主張して、積極的には賛成はしないというような発言をさせていただきました。
 しかし、その中で、政府の決定であるならば、もちろんそれに対して国土交通省としてできることは当然任務を果たすわけでありますが、しかし、そうしたことについて、業界の皆さんにとっては大変つらい決定だということもしっかりと私の方からは発言をしたいというようなことをさせていただきました。
 毎回、そういったことのやり取りだけではありませんけれども、国土交通省の責任者として言うべきことは言っているというふうに思っております。

#69
○長浜博行君 率直な意見表明をいただきまして、ある意味では安心をしました。
 日本は島国ですから、入ろうとすれば飛行機か船か、入ったところで陸上の公共交通機関を利用しなければ移動の自由が保障されないわけでありますから、全て国土交通行政に絡む分野であります。
 もちろん、検疫等あるいは入管等ありますから、外務省や法務省や厚労省、こういったところと密接に連絡を取っていかなければならないわけでありますけれども、他省庁との連携というのはどのように図っておられるんでしょうか。

#70
○政府参考人(山上範芳君) お答え申し上げます。
 この新型コロナウイルスの感染症の感染予防対策につきまして、新型コロナウイルス感染症対策室というのがございます、あっ、済みません、新型インフルエンザですね、の対策室、これ、内閣官房にございますのと、あと、先ほど委員御指摘の厚生労働省、そして法務省、あるいは外務省等々、日頃より密接に連絡を取り合い、対応を検討をし、必要な対策を講じているところでございます。

#71
○長浜博行君 後ほども伺おうとは思ったんですが、昨日の予算委員会等々で歴史的危機管理という、公文書管理のガイドラインに基づいた決定をするんだよという総理の意思表明もありました。
 ですから、こういう他省庁の連絡の部分等を含めて、重大な政策決定に影響を及ぼすようなプロセスを明らかにしていくということはとても大事なことだというふうに思いますが、今更申し上げるまでもないんですが、公文書管理法は、健全な民主主義の根底を支える国民共有の知的資源であって、現在のみならず将来の国民に説明する責務を負うわけでありますね。
 二〇〇九年から二〇一二年の民主党政権がどの部分において間違いを犯したか、あるいはいいことをやったのか、そういったものも含めて、後の研究者や疑問に思った方々がそれを検証できるようなことを残しておくということが時の政権の大事な役割だというふうに思いますが、この件に関して、大臣、どういうふうに御認識をされますか。

#72
○国務大臣(赤羽一嘉君) 長浜委員御指摘のとおりだというふうに思っております。
 私たち国土交通省の中でも対策本部、できるだけ回数多く開催をしてきましたが、その都度、私の指示の内容、そうした議論があったことの毎回の要旨は整理をして国交省のホームページに公開をさせていただいておるところでございます。

#73
○長浜博行君 また、予算委員会の中においては、まあ総理レクなのかよく分かりませんけれども、総理大臣から言うと、連絡会議を頻繁に開催をされているようであります。国交省から呼ばれているのかどうか分かりませんけれども、今大臣がおっしゃられた趣旨を是非、仮に出席されているのであれば、国交省の記録として残しておいていただくような御指導もいただければというふうにも思っております。
 政府の対策本部幹事会において、国交省大臣官房危機管理・運輸安全審議官が出席をされておりますが、この方の役割はどういう役割なんでしょうか。

#74
○政府参考人(山上範芳君) お答え申し上げます。
 御指摘の幹事会の構成員でございますが、国土交通省からは大臣官房危機管理・運輸安全政策審議官が指定をされております。
 国土交通省を代表し、関係省庁との間で情報共有あるいは意見の調整等を行うこととしてございます。

#75
○長浜博行君 この方についても、御自身のメモ等を含めて、重要な意思決定に関わっている場面があれば、後世に対して記録を残しておいていただきたいというふうに思います。
 三月五日、習近平主席の訪日延期の発表が行われて、その三時間後に中国、韓国に対する要請や措置が発表されました。これ、翌日ですかね、大臣が閣議後会見をされている部分にも関係をしてくるのかもしれませんけれども、この中国、韓国に対する総理が発表されました要請や措置に関しては、事前に国交大臣に御相談なり何か意見交換することがあったんでしょうか。

#76
○政府参考人(山上範芳君) お答え申し上げます。
 三月五日の政府対策本部におきまして、総理から、感染拡大を防止し、国民の皆様の不安感を解消するためには、両国からの入国者に対する検疫を強化し、検疫所長が指定する場所で二週間待機し、国内において公共交通機関を使用しないことを要請しますと、水際対策の抜本的強化に向けた新たな措置について指示がございました。
 本件につきましては、国土交通省といたしましても、政府部内におきまして調整を行ってきたところでございます。

#77
○長浜博行君 ちょっと質問の趣旨と回答が違うように思うんですが。

#78
○国務大臣(赤羽一嘉君) 正式な決定の前に事前に国交省にも打診というか、彼が事前の会議に出ていて、こうしたことについての議題があるということは事前に承っていました。
 ただ、そこの中でどう発言をするかというのは、先ほど申し上げましたが、それは国交省として、それは私は、何というか、経済的なというか観光政策的なということの懸念もはっきり示さなければいけないのではないかということ、それは、恐らく観光関連業界の皆さんのそうした思いもやっぱり伝えるということが私、大変大事なことだというふうに思っておりましたので、そうした省内の、それは私の思いで、それについてどうかということは省内の対策本部の中で議論をし、そして先ほどの私が発言をするということになったわけでございます。
 ただ、最終的な正式な決定は、対策本部長である総理自身がそう決定をされたということなので、我々国土交通省としても、政府の一員として今回の措置に対してのしっかりとした協力は行うということで、船舶会社とか航空会社について、こうした措置、政府としての決定をするので協力を要請したというところでございます。

#79
○長浜博行君 今の大臣の御説明等々含めて、観光庁長官は、ある意味では観光庁からすれば非常時になるというふうに思いますが、どのようにお感じになられたのか。特に、二〇二〇年度四千万人という目標値も設定をされておりますので、三〇年度六千万人はともかくとして、政府目標に対して何か修正を加えるつもりがあるのか、観光庁長官、お答えください。

#80
○政府参考人(田端浩君) お答えいたします。
 一月二十七日から、中国政府によります団体旅行の禁止以降、インバウンドの、中国始め多くの国から大幅に減少しています。今御指摘があった、その水際対策の抜本的な強化対策により更に状況は厳しくなるということを考えています。厳しい状況にございますけれど、まずは政府で決めました国内の感染拡大防止こそが最大の支援策という認識を持っていますので、一刻も早い感染の封じ込めに努めてまいりたいと思っています。
 あと、日本国においていろいろ対策を取っている点につきましても、風評被害の発生防止という観点から重要ですので、JNTOや観光庁のホームページなどで正確な情報発信をしています。
 我が国の観光は、今、そういう意味では非常に厳しい状況にございますけれど、日本の自然とか食、あるいは芸術、歴史など、各地の観光資源の魅力が失われたものではございません。ですので、状況が落ち着き次第、反転攻勢に転じて、一日でも早く国内外から多くの観光客に日本の各地を訪れていただくということで、引き続き、そのタイミングを見て観光需要喚起のための官民を挙げたキャンペーン、これをしっかりと取り組んでいきます。その中で、現場のニーズもしっかり耳を傾けながら検討していきたいと思っております。
 こういう政策を通じまして、二〇二〇年四千万人、二〇三〇年六千万人等の目標、明日の日本を支える観光ビジョンで掲げられています目標に向け、政府一丸、官民一体となって全力で取り組んでまいります。

#81
○長浜博行君 この観光業に対する影響に対して、大臣は所信の中でプッシュ型で対応するという表現を使われましたけど、災害対策とか何かでプッシュ型と使うことは、プッシュ型とプル型ですね、そういう表現はあるんですが、この場合は何を言われんとしたんでしょうか。

#82
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私、ざっくばらんに申し上げて、省内の対策本部で、例えば雇用調整助成金の要件緩和したとか、中小企業の皆さんに対するセーフティーネット貸付け、保証がこうなったというようなことを周知徹底しているのかと、こう部局に言うと、それはしましたと。それは、例えば貸切りバス事業者というのは四千社もいるので、そんな簡単にできるわけないと。そうすると、大体がそういう通達を発表したということで、しかしそれでは、私は政治家ですから、中小企業・小規模事業者の皆さんの現場というのは、なかなかそういう通達で、はい、そうですか、分かりました、じゃ自分たちで申請しますというふうにはならないと。
 そうした現実とやっぱり役所の認識のギャップがあって、その結果によって、せっかく対策を取ったのに、それを知らずに活用できずに倒産に追い込まれるようなことは一件もあってはならぬというのが私が強く求めたことでありまして、四千社については、貸切りバス事業者、特に厳しいので、全社について今アプローチを掛けています。
 それを私はあえてプッシュ型と、相談を待つのではなくて、こちらから足を運んでとか連絡を取って、そして、本当に大丈夫ですかと。大丈夫じゃないときには、こんなことを今やっているのでと、大抵なかなか御存じないことが多いので、今継続しているんですね。
 その中で、当初、雇用調整助成金も中国縛りがありましたので、このことで使えないと思っていた事業者が、私のホームページに直接連絡があったので、いや、それはもう近々、中国縛りは外しますからということで、その事業者も助かったという御連絡もいただいているようなことであります。
 これはやっぱり一件一件、これプッシュ型と呼ぶのがいいかどうか、それは私がプッシュ型と言っているだけで。そうした、こちらから積極的にというか、受け身ではなくて乗り込んで、一件も倒産、また自主廃業みたいなことは出さないという決意でやろうということを示しているということでございます。

#83
○長浜博行君 その熱意を持って、是非大臣、頑張っていただきたいと思います。
 最後に、朝日さんがせっかく羽田の新ルートのお話をしていただきましたのでちょっと伺いたいと思いますが、私は千葉県ですから、東京湾をこれは降りてくる飛行機というのは、今も野田さんと話していたんですが、よく見えるんですね。福岡も大変なようでございますけれども。
 この新ルートができて、気掛かりな点がただ一つあります。降下角、飛行機の降下角が大体、国際的にも三度が普通と言われている中に、新航路が三・四五度で降下角を取るということで、一部において、安全性の面で大丈夫なのだろうか。理由は騒音問題というふうに言っておりますが、〇・四五度の降下角が果たして騒音問題にどのぐらい貢献するのか、なぜ三・四五度を取らざるを得ないのか、そういったことを御説明いただければと思います。

#84
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 羽田空港の飛行経路の見直しにつきましては、住民の皆様から引き続き騒音についての御心配のお声があるということを踏まえ、様々な取組を検討してまいりました。その一環といたしまして、南風好天時、いい天気のときでございますけれども、新たに設定する到着経路の降下角について、できるだけ飛行高度を上げるために、一般的に使用されている三度ではなく三・四五度に設定することといたしました。
 この安全性につきましては、国内外で既に三・五度で安全に運用されていることでありますとか、また、気象など様々な条件を設定してシミュレーターによる安全性の確認を行いました。また、それに加えまして、実際に一月末から新飛行経路の実機飛行確認というのをやったんですけれども、そのときに運航したパイロット、また専門家の方々から安全性に問題はないという見解をいただいたこともありまして、安全上の問題はないというふうには考えてございます。
 ただ、降下角の引上げに際しては、パイロットへの周知徹底を図ることが重要でございます。そのため、私ども様々なチャンネルを通じて航空会社に説明会を行ったりしておりますけれども、引き続き説明会を行い、周知徹底を図ってまいりたいと考えております。

#85
○長浜博行君 終わります。ありがとうございました。

#86
○野田国義君 野田国義です。よろしくお願いいたします。
 私からも、赤羽大臣を始め、国土交通省の皆様方におかれましては、国土行政のために御尽力をいただいておりますことに対しまして、厚く感謝と敬意を表したいと思うところでございます。
 それで、私、ちょっと質問に入る前に一言申し上げたいと思います。
 今、国会見ておりますと、今はこのコロナウイルスの問題になっておりますけれども、それまで本当に、モリカケ問題から始まって桜を見る会、そして検事長の定年延長の問題と。先ほど長浜会長の方から話ございましたけれども、この公文書の問題、もういいかげんにしてほしいなと。うそをつく、また隠蔽する、そしてまた文書を破棄するというようなことがずっと繰り返されているということでありまして、私も地元を回っておりますと、本当に腹が立つと、もうテレビ見ていても腹が立つということを皆さん強くおっしゃるということでありまして、是非ともこれは安倍内閣として猛省をしていただきたいと思います。
 それで、亡くなられました中曽根元総理、私、若い頃から中曽根総理の言葉を肝に銘じております。その言葉、皆さんも御承知かと思いますけれども、政治家の一生は歴史の法廷で裁かれるということ。先ほどお話もございましたように、まさしくそういった公文書をしっかりと残すことが政治家にとっても行政にとっても非常に重要であり、また後世もそれをしっかりと活用できるということで、大きなこれは財産だと思うんですね。それを破棄するとか、またうそをつくとか、これはやってはいけないことであろうということを申し上げたいと思うところでございます。
 それで、質問の方に入らさせていただきたいと思いますけれども、まず新型コロナウイルスでございますけれども、このクルーズ船の問題ですね、管轄としては国土交通省、しかし、ウイルス問題については厚労省というようなことになろうかと思いますけれども、どういう国土交通省としては対応をされたのかということ。
 私、本当、一連のいろいろな経過を見てみますと、後手に回ったというか、余りこれ、何というか、大ごとだと思わなかったんではなかろうかなと、そのように思わざるを得ないということでございまして、このPCRの検査ですか、こういう問題も含めてそのように思っているところでございますけれども、先ほどありましたように、大臣もこういった会議等で是非ともいろいろなことを発言していただいて、国土交通省としてはこう思うというような主張を是非ともしていただきたいなと、そのように思うところでございますが、国土交通省の答弁をお願いいたします。

#87
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今回の件、例えばこのクルーズ、ダイヤモンド・プリンセス号をどうするかということ自体がそんな軽い問題だというふうには、全くそういう認識ではございませんでした。
 三千七百名を超える方たちを受け入れる施設というのはないわけですね、現実には。三千七百名の個室を確保できるということは現実にないと。そういう中でどうするのかというような、これは真剣な議論をしてきたわけでございますし、その中で、初日も厚生労働省、これは検疫ですから、当然、厚生労働省の専門家、医官の方が現場の責任者というか、橋本岳副大臣の現地対策本部長の下でやったわけでありますが、港湾局というか、国交省も港湾局、海事局の人間が港湾管理者である横浜市ですとか、また船会社、このプリンセス号の本社と連絡を取らなければいけないわけですね。
 船長はイタリア人ですし、乗っている方たちは多国籍ですし、船長さんだって、我々日本人のように、こうしてくれ、ああしてくれと言っても、はい、そうですかということにはならないような状況の中で、二月の五日かな、早朝、未明ですね、五時半ぐらいに医官の厚労省の審議官と手前どもの港湾局の職員が船の中に乗り込んで、そして状況を話して、船長を説得してというところから始まったと。その中で、いささかも自分のことを保身したりとか、この問題を過小に考えたりとかというようなことは全くございませんでした。
 ある意味では、現場に、船内に入って、この事案に対して取り組んだ、国交省の職員のみだけではありませんけど、そうした一人一人の職員は本当に全力で仕事をしてきたということ、その結果、振り返っていろんなことがあってどうだったかということは総括はしなければいけないと思いますけれども、最初から過小評価をしただとか、たかをくくっていたというようなことはないということだけは私の立場からは申し上げておきたいと思っております。
 細かいところは危機管理審議官。

#88
○政府参考人(山上範芳君) 具体的な取組について御説明を申し上げます。
 国土交通省におきましては、この船の検疫が安全かつ円滑に行われるための環境整備、あるいは乗客の方々が下船された際の移動手段の確保などに全力で取り組んでまいりました。
 具体的に申し上げますと、当該船舶を停泊させる錨地の確保、横浜港での着岸等に関する港湾管理者、横浜市でございますが、との、関係機関との調整ですとか、船内の正確な状況把握のための、先ほど大臣からもございましたが、現地本部、船会社の日本支店などへの職員派遣、さらに海上保安庁による最初に陽性反応となった乗客十名や検体等の移送、周辺海域の巡回、さらに下船された乗客の皆様が利用されたバス車両、延べ六十七台になりますが、の確保、船会社との間での円滑な下船に向けた調整等々につきまして、関係者と連携して対応をしてまいったところでございます。

#89
○野田国義君 今大臣を含めて真剣に取り組んだんだという御答弁いただいたところでございますけれども、昨日ですか、発表されておりました、アメリカが今日が下船させるということでございますが、私が言いたいのは、国土交通省としてもこういうウイルス問題なんか非常にもう数年前から、これは非常に危機を感じて対策を講じていかなくてはいけないということが言われておったと思います。ですから、こういった大型船などでそういった伝染する、感染するみたいなことが起こるとか、そういうものはある意味での予想というかシミュレーションを立てておかなくてはならなかったんではないのかなと。
 そういう意味では、アメリカは三千五百人が乗客で二千五百人ほどを下船させるということでございますけれども、そういう施設を備えていると、恐らく軍事関係のところにだとは思いますけれども。しかし、そういうやはり準備もしておくというようなことも、シミュレーションをするということも大切なことではなかったのかな、そういうことを指摘をさせていただきたいと思うところでございます。
 それから、先ほども質問ございましたけれども、中国、韓国からの入国者全員の待機措置要請の問題でございますけれども、先ほどはっきりお答えになりませんでしたけれども、事前に国交省には相談はなかったということだと思いますけれども、そういう中で、例えばあるところが指摘しておりましたけれども、いわゆる関空と成田にこれは限るわけですよね。そうすると、そこにはいわゆる貨物、物質的なものもあるということでございまして、それが非常に困ったというような談話が国交省の幹部のお話としてあるマスコミに載っておりましたけれども、だからそういう問題が出てくると思うんですね。
 ですから、事前のやはり打合せ等が必要になってくるんではないかということを私は思いますけれども、その辺りも含めていかがでしょうか。

#90
○政府参考人(山上範芳君) お答え申し上げます。
 今般の水際対策の強化の措置につきましては事前に連絡を受けておりまして、国土交通省として、政府部内において調整も行ってきたところでございます。
 その上で、今般、この新型コロナウイルス感染症対策の強化につきまして、新たな措置を政府全体として講ずる必要があるという中で、成田、関空に限定をして、旅客便についてですね、限定をするという対策について講じたところでございます。

#91
○野田国義君 それでは、次に移らさせていただきたいと思いますが、これが一番大切な、また今後の対策として、日本経済、インバウンドがこれだけ減るということになりますと大きな影響が出るのではなかろうかと思います。
 私、本当に今までの対応については、後手後手、また場当たり的な部分も、小中高の休校にしても、そのように思っているところでございまして、いわゆるインバウンドが激減するということがもう予想できる、またそういうふうになっておるわけでございますので、是非ともこの対策というものは先に先に先手を取った対策をお願いをしたいと、そのように思っているところでございますが。
 それで、先日から、私はちょっと現場を回ることができませんでしたので、私の秘書の方にずっと各業者、業界を回らせました。そして、いろいろな意見を聞いてきたところでございます。
 それで、例えば観光バス辺りは、もう二月から三月にかけてほぼキャンセルと。日中関係の悪化で冷え込んだ中に、またコロナの終息の見当が付かず、本当に体力的にもつかどうか非常に心配をしていると。例えば、ふっこう割のような制度などをつくっていただいたらどうだろうかと。
 それから、乗合バスとか高速バス、一応こういったものには乗ってもらうんだけれども、インバウンドでえらく、何というか、手広くしたものだから、非常に行楽シーズンを前に厳しくなってきていると。
 それから、JR関係も、御承知のとおり、ビートルが博多港はあるわけでありますけれども、これも七月からの赤字が予想され、PRを今自粛をしているような状況だということでございます。
 それから、学校等の送迎バス、これももう減便せざるを得ないので、いわゆる休校をしたら、それが、その分売上げが減るということでございますので、こういったところにも補填を是非ともお願いできないだろうかというようなことでございます。
 それからまた、タクシー業界、もう皆さんも御承知かと思いますが、大変これも状況が厳しくなっていると。特に北九州は、感染者がタクシーの運転手ということが出たものですから、非常にタクシーに乗ることが、何というか、ちゅうちょするというか、そういううわさ的な部分も話が広まっておるということでございます。
 そしてまた、当然医療の業界もそうかと思いますけれども、タクシー業界においてもマスクが足らないということなので、何とかこのマスクの問題なども対応してもらえないだろうかということでございました。
 それから、レジャー施設、熊本荒尾の方にグリーンランドというところがあるんですが、これはもう休園をせざるを得ないということでございまして、今メンテナ期間みたいな形で、そしてまた、子供がいる家庭は休ませているというようなこと。
 本当にこれは深刻な問題でございますけれども、今後、国交省として、また国としてどういう支援をしようとされているのか、先手先手で是非ともお願いしたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

#92
○国務大臣(赤羽一嘉君) 先ほどからも答弁させていただいておりますように、この新型コロナウイルスの事案で、観光事業者また関連の事業者も、まあそれだけじゃありませんけど、全体的に、我が国経済全体に大変な影響が出ているというのは御指摘のとおりだと思います。
 ただ、今この時点で、じゃ、ふっこう割をやって何か効果があるのだろうかと。今ふっこう割があるからといって旅行が活性化するとは、私はそういう判断はしておりません。やはりこれだけコロナウイルスの広がりがある中で、どう今感染防止をしていくのかといったことに注力するべき段階だと思っておりますし、全ての業界においてこの感染防止対策を実施する、一日も早く終息を成し遂げるということが私は最大の支援だというふうに思っております。
 しかし、この間、先ほどから言われているように、事業というか会社を続けられるのかとか、雇用を確保できるのかというのは本当深刻な問題であって、これは政府の中で、中小企業庁でセーフティーネット貸付けとか保証の枠を随分取ったりとか要件緩和もしていただいておりますし、また必要であれば、更にそうしたものを政府部内に求めていこうと思っております。
 加えて、雇用調整助成金も、先ほど、当初は中国縛りということもありましたが、中国縛りも外す、またこの要件自体もなるべく緩やかにということで使いやすいものにしていくと、そうしたことで当面をしのぐということの段階だと思っております。
 そして、何回も申し上げておりますが、この状態が落ち着いてくる、そうしたときに反転攻勢に出て、まさに国内外の皆さんから我が国のすばらしい観光資源を堪能していただけるような、来るべき対策のときにはふっこう割みたいな形とか、官民挙げてのキャンペーンですとか、様々、これは今、現場を歩きながらそうしたこともヒアリングをしているところでございますが、そうしたことは大変、間髪入れずにうまくやっていかなければいけないと。
 やっぱり私は、ステージステージで、今おっしゃられたことと一緒かと思いますが、先々を見ながら適切で効果のある支援策を打たなければいけないと、こう認識をしておるところでございます。
 以上でございます。

#93
○野田国義君 先手先手でよろしくお願いしたいと思いますが。
 予算委員会等でも論議がされておりますけれども、なぜ予算計上されないのかなと。予備費ということになるわけでありますが、ある意味では、一般の国民からすれば、あるいは当事者、今回のコロナウイルスによって大変厳しい状況になっている会社からすれば、やはり予算をしっかり組んでくれれば非常に安心感も出てくると思うんですね。
 例えば、このコロナ対策だけでも韓国辺りは一兆三千億ですか、そういう予算を用意しているというようなことが報道されるわけですね。そうすると、日本は二千七百億の予備費で対応しますということを再三総理は言っているわけでありますので、そういったアナウンス効果と申しますか、安心を与えるということでも、私は、しっかり予算を今回提出していただくということが大切なことではないかと、このことを指摘をさせていただきたいと思うところでございます。
 それから、このコロナの方はこの辺で終わらせていただきまして、私の方で資料をお配りしておるかと思いますけれども、資料一、インフラ、先ほど酒井理事の方からもお話があっておりましたけれども、私も非常に、このインフラの維持補修・更新費の中長期展望ですね、懸念をしているところでございます。
 この資料を見ていただければもう一目瞭然でございますけれども、二〇一五年度時点で約九兆円、二〇五四年度で約十六兆になると、いわゆる事後補修ですか、更新をやった場合には。この右下のところを見ていただければ分かりますように、全体として五百四十七兆円要ると、これから四十年間ですか。土木インフラに関しましては三百九十九兆円要っていくというような数字が、これは内閣府の方で調べた数字でございますけれども。
 このように、本当に維持管理というか、造ったらこれ当然要るわけでございます。ですから、この長寿化というのは、非常にやっていかなくちゃいけないけれども、なかなか地方の方ではやっていないという現実がうかがえるということ。
 それから、統合ということもあるんですけれども、これ、公共の箱物とかだったら統合とかできるんですね。しかし、土木インフラはなかなか統合というのは、私もいろいろこれまで経験ありますけれども、統合するのがどんなに厳しいかということになりますので、このことについてどういう対策を講じておられるのか、お聞きしたいと思います。

#94
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
 高度経済成長期以降に整備し、老朽化したインフラの割合が加速度的に高くなる中で、国民の安全、安心や社会経済活動の基盤となるインフラの維持更新、管理を計画的に進めていくことが重要でございます。
 国土交通省におきましては、二〇一八年度に将来の維持管理・更新費を推計したところ、インフラに不具合が生じる前に対策をする予防保全の場合、不具合が生じてから対策をする事後保全と比較しまして、一年当たりの費用が三十年後には約五割減少し、三十年間の累計でも約三割減少する見込みとなっております。
 国土交通省といたしましては、この推計結果を踏まえまして、予防保全の取組を進めるとともに、新技術の開発、導入等による維持管理によるトータルコストの縮減、平準化を図りながら、計画的な維持管理、更新に取り組んでいるところでございます。
 しかしながら、例えば道路の場合、構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に対策が必要な橋梁が既に約七万橋あるなど、早期に対策が必要なインフラが多数あることから、本格的な予防保全に移行するためには一刻も早くその対策を進めることが必要不可欠でございます。
 そのため、地方自治体に対しましては、防災・安全交付金に加えまして、老朽化対策に係ります個別補助制度を令和二年度予算に新たに盛り込んだところでございます。
 これは、防災・安全交付金が地方公共団体にとって自由度の高い一方で、特定の事業に対して確実かつ集中的に予算を充てるには限界があることから、道路等の点検結果を踏まえまして策定される長寿命化修繕計画に基づきまして実施される事業を計画的、集中的に支援するための制度でございます。こういったものを活用しながら、地方自治体が計画的、集中的に老朽化対策を進めることが可能になるようにしっかりと支援してまいりたいと思っております。
 インフラ老朽化対策は喫緊の課題でございます。引き続き、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#95
○野田国義君 ですから、これを考えると、本当に新規のいろいろな公共工事をするというのは厳選をしてしなければ、当然、造った後にはまた維持管理が必要になっていくということでございます。
 それで、私も二度ほどこの国土交通委員会で発言させていただいておりますが、私の地元に国道三号線のバイパスができると。本当に市民の多くが望んでいて盛り上がった事業だったら別ですよ。しかしながら、私的なことから始まって、そこに政治家がつるんでやるというような状況なんですね。私は、非常にこれ、おかしな話だと思います。
 ですから、国土交通省としては、要るものは要るんですよ、私もそのくらい分かっていますよ。しかし、そんな無駄なものは造っては駄目だということを強く申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。時間が来ましたので、終わります。

#96
○委員長(田名部匡代君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#97
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#98
○浜口誠君 じゃ、皆さん、改めまして、こんにちは。立憲・国民.新緑風会・社民の浜口誠でございます。午後からもどうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
 まず、冒頭、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた皆さんに心からお悔やみを申し上げたいと思いますし、また感染された皆様にも心からお見舞い申し上げたいと、このように思います。
 それでは、私も最初、新型コロナウイルス感染拡大に関連して御質問したいと思います。
 先ほど来、午前中も議論がございましたけれども、国土交通省として、この新型コロナ感染対策、省内でどのような体制をしいて省の中の情報共有等を図っておられるのか。その体制と、これまでこの新型コロナウイルス感染症のいろんな対応について、何回ぐらい省の中で対策会議を行ってきたのか、その具体的な中身についてまずはお伺いしたいと思います。

#99
○政府参考人(山上範芳君) お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症に対しましては、政府を挙げてその対応に当たっているところですが、国土交通省におきましては、本年一月三十日に大臣を本部長とする国土交通省新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、必要な対策を推進しているところでございます。
 対策本部でございますが、本日までに計七回開催をいたしまして、省内の情報共有を図るとともに、大臣より必要な対策について省内関係各局に対し指示を行っております。また、大臣以下の幹部職員で最新状況の共有や大臣指示に基づく対策の進捗状況の確認を原則毎日行うなど、しっかり体制を整え、感染症対策に取り組んでいるところでございます。

#100
○浜口誠君 ありがとうございます。是非、毎日対応されているということで、日々刻々この新型コロナ感染症の状況は変わりますので、引き続き、しっかり省の中の情報共有と今後の対応については大臣筆頭に密に連携を取って進めていただきたいなと、このように思っております。
 その上でですけれども、国土交通省の皆さんが管轄されている駅ですとか、あるいは空港ですとか、地方の外局ですとか、あるいは高速道路のサービスエリア、道の駅等々いろんな不特定多数の人が出入りするような施設、たくさん管轄にあるというふうに思っております。こうした不特定多数の方が行き交うような場所での感染防止をどう図っていくのかというのは非常に重要な観点だというふうに思っておりますので、その点に対して国土交通省としてこれまで具体的にどのような取組を行ってきておるのか、その内容についてお伺いしたいと思います。

#101
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今御質問のありました、国交省が管轄をしております例えば鉄道駅ですとかバスターミナル、空港、こういった公共交通機関や、また道の駅、高速道路のSAといった多数の方たちが御利用いただける施設における感染拡大防止対策というのは大変重要だということで、国交省から累次にわたって関係業界団体等に要請を行い、感染拡大防止の徹底を図っているところでございます。
 具体的には、まず従業員の方々のマスクの着用、また手洗い、うがいの励行、またアルコール消毒液のそれぞれの施設への設置、またポスター掲示ですとか施設内のアナウンス等によって、マスクの着用、手洗い等の利用者への、今度は利用者への呼びかけ等の取組が着実に実施されるようにお願いをし、されているところでございます。
 さらに、二月二十五日に新型コロナウイルス感染症対策の基本方針が決定をされましたが、これにのっとりまして、公共交通機関の混雑緩和、これ大事だということで、先ほども御答弁させていただきましたが、テレワーク及び時差出勤の推進をお願いしておりまして、車両、駅、バスターミナル等におけるアナウンスにより、利用者の方々にそうした御協力の取組のお願いを呼びかけているところでございます。
 その翌日、二十六日には、私が経済産業大臣、厚生労働大臣とともに経済三団体、また連合の御代表の方と面談をさせていただきまして、是非、組織としてテレワーク、時差出勤の着実な実施を直接要請をしたところでございます。
 こうした取組の効果として、例えば鉄道の出勤時のピーク時間帯における混雑が緩和されたといった数字の統計も出ておるところでございますが、引き続きまして、この公共交通機関、また並びに所管の施設等で感染拡大防止対策が徹底できるようにしっかりと取り組んでいきたいと、こう考えております。

#102
○浜口誠君 ありがとうございます。是非、いろんな関係する部署、組織の皆さん、多いと思います。そういう皆さんと今御答弁いただいたようないろんな対策、できる限りのことは実施をしていただいて、少しでも多くの人が行き交うところでの感染が広がらない対応を継続してお願い申し上げたいなというふうに思っております。
 午前中、酒井理事の方からもありました公共交通機関に関連して、私はちょっとスポットを当てて、電車の、鉄道の運転士の方とか、あるいは飛行機のパイロットの皆さん、こういった皆さんの中で感染が広がると、とりわけ公共交通機関の安定した輸送量が確保できなくなるんじゃないかと、こういう懸念の声も多く聞かれます。
 こういう運転士の方等にとりわけ感染が広がらないような対策を施していくことが極めて重要ではないかなというふうに思っておりますので、この点に対して具体的に、JRの皆さんとか施設の皆さん、あるいは航空会社の方とどのような対応を行っているのかについてお伺いしたいと思います。

#103
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今、鉄道にしましても、航空機、航空関連に関しましても、運転士、パイロットに対する感染拡大の防止の要請というのは先ほど申し上げたとおりでございます。
 加えて、私自身も、タクシーの東京で一番大きな事業所に足を運ばせていただいて、その始業の点呼というか、そこで一緒に参加をさせていただきました。それは、それまでに業界に対して、マスクの着用、また手洗いとうがいの励行、そしてアルコールの設置、また加えて検温もしっかりやっていただきたいということを要請しておりまして、その検温につきましては、やはり運転士さん自身が健康管理をすると。どうしてもいろんな方と接する場面が多いわけですので、万が一感染をしても重症化に陥らないように、それ以前に、調子が悪ければ仕事はしないというようなこと、また休みやすくなるような、そういう環境整備を整えていただきたいというようなことも、そういったことの確認の意味で現場に行かせていただいたところでございます。
 そうした中で、そうしたことがしっかり励行されているということが確認をでき、また現場からは、マスク、それなりに備蓄をしているんだけれども限りがあるのでということで、何とか協力いただきたいというふうな要望を逆にいただきまして、直ちに経済産業省、厚生労働省と連携しながら、医療機関並みに是非公共交通機関のパイロット、運転士の皆さん用のマスクの対応もしていただきたいということもお願いし、協力をいただいているところでございます。
 加えまして、御質問で、そうした交通機関の運転士さんやパイロットさんが感染をした場合に公共交通機関として交通網が維持できなくなるんではないかという、そういった御質問だったかと思いますが、このことについては、主な事業者におきましては、新型インフルエンザ等対策政府行動計画に基づきまして、事業継続計画、BCPを定めているところでございまして、その中で、運転士、パイロット等の従業員の欠勤が発生する程度に応じて一部業務の縮小、中断ですとか、必要に応じて運行本数の減少を行うなど段階的に対応しつつ、それでも公共交通機関もやっぱり運ぶということが使命だと思っておりますので、そこは、運行自体は最低限でもしっかり確保できるような手だてを講じていただいているところでございます。
 以上です。

#104
○浜口誠君 ありがとうございます。先ほど大臣の方から御答弁あったように、BCPも各社作られているというふうに思っていますので、そのBCPの中身も、是非、国交省としても、今後どういう状況になるか分かりませんけれども、しっかり確認をしていただいて、今後の公共交通機関の輸送量のできる限りの確保に向けて取り組んでいただきたいと、このように思っております。
 続きまして、昨日から、中国とあと韓国から来られる方については入国制限が掛かるということになっております。実際、空のルートで入ってくる場合については、成田と関西空港のこの二空港に限定されるということになっておりますけれども、これ、なぜこの二つの空港だけに空からの入国を制限しているのか、この理由、背景をお伺いしたいと思います。

#105
○国務大臣(赤羽一嘉君) なぜ成田と関空に限定したかということについて申し上げますと、まず中国及び韓国からの入国者の総数を抑制する、そして水際対策の強化を図ると、こういった政府方針に基づきまして、現在の航空機の運航の現状ですとか、それぞれの空港の容量、位置などを踏まえまして、最終的に成田国際空港及び関西国際空港への集約を図るということにしたところでございます。

#106
○浜口誠君 旅客はそういう二つの空港に今回限定するということですけど、貨物は、これ、例えば中国とか韓国から入ってくる貨物については、これ、質問、事前にそこまで詳しくはレクしていないんですけれども、貨物は従来どおり制限なく入ってきているということでよろしいんでしょうか。確認です。

#107
○政府参考人(和田浩一君) お答えいたします。
 貨物便については制限をしてございません。

#108
○浜口誠君 これも併せて、今日の朝の、いろいろ業界団体の方から、今回の新型コロナウイルスの、とりわけサプライチェーンの寸断に対してどのような課題があるんですかという議論をしていたときに、業界団体の方から言われた一つの大きな課題は、中国国内での物流網が非常に寸断されていて、工場では物はできる、あるいは在庫はあるんだけれども、それを港に運べない、空港に運べない、ここでサプライチェーンが寸断されると。この物流、中国内での物流をもっと円滑にしてもらわないとサプライチェーンの円滑な復旧というのは難しいんですと、こういう御意見をいただいたんですけれども、中国国内での物流のサプライチェーンの実態というのは国土交通省の方で把握されているんでしょうか。これもちょっと事前にそこまで詳しく言っていないんですけれども、お答えいただければ、お願いします。

#109
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 中国国内におきましては、先月来の状況により、生産活動そのものあるいは物流も相当混乱しているというふうに承知しております。私ども常日頃から関係事業者からヒアリングをいたしまして、状況を伺っております。港湾、空港における混乱はだんだん落ち着いてきているという情報をいただいておりますけれども、内陸部についてはなかなかまだ情報が入りにくい状況が続いてございます。

#110
○浜口誠君 それはあれですか、国土交通省として、内陸部も含めた、要は陸送の物流網がどのような状況かというのは、把握をされるルートなり努力はされているけれども、なかなか全体像は把握できないと、今そういう状況にあるということでよろしいですか。

#111
○政府参考人(瓦林康人君) 日本の大手フォワーダー各社、中国のかなりの数の都市まで拠点を設けて、中国内の内陸部の貨物輸送も含めて従事しております。そういったところから小まめに情報を入手しておりまして、状況につきましては今後とも詳細把握に努めていこうと考えております。

#112
○浜口誠君 是非、非常にこのサプライチェーン大事なので、もうある業種でいうと、海外から部品を日本に輸入する四割以上は中国からの部品が入ってきていると、もうそれぐらい中国に部品の依存をしているという産業もありますので、中国国内での物流網の復活というのは極めて重要なポイントになってくるというふうに思っておりますので、是非、国土交通省さんとして、より早く中国の物流が円滑に戻るような働きかけを中国政府等にもお願いをしたいなというふうに思っております。
 続きまして、ダイヤモンド・プリンセス号の話、午前中も少し出ましたけれども、国土交通省の職員の皆さんで、今回のダイヤモンド・プリンセス号の現場、現地で、どれぐらいの方が国土交通省の方から現地に行かれて、どのような業務に当たってこられたのか、累計でも結構ですので人数規模と、具体的な現地での業務の内容。実際、その業務が終わった後、国土交通省の職員の皆さんが、本省であったり外局であったり、元の職場に復帰するまでのプロセス。実際、現場の役割が終わって二週間は、例えばですけれども、自宅で在宅勤務、テレワークやって、二週間後に何もなければ元の職場に戻るだとか、そういった、どのようなステップを経た上で本来の職場に戻っておられるのか。これまでの対応状況についてお伺いをしたいと思います。

#113
○政府参考人(山上範芳君) お答えいたします。
 ダイヤモンド・プリンセス号につきましては、国土交通省として、横浜港大黒埠頭沖の錨地に到着いたしましてから今月一日に乗客乗員の方々全員が下船するまでの間、錨地停泊時における海上保安庁による最初に陽性反応となった乗客十名や検体等の移送、船内の正確な状況把握等のための船内への乗り込みや現地対策本部への参加、さらに、経過観察期間中に症状がなく経過し、PCR検査が陰性であった乗客の皆様の下船後の円滑な移送支援などの業務に対応するため、計三百三十一名の国土交通省職員が現地において職務に従事をしたところでございます。
 これら職員のうち、感染を予防する技術を保持する医者、看護師等の医療従事者以外で乗船した職員につきましてはPCR検査を受けさせるとの厚生労働省の方針を踏まえまして、ダイヤモンド・プリンセス号に乗船した職員につきましてはPCR検査を受検をさせているところでございます。
 これらの職員に加えまして、PCR検査を希望する職員についても、厚生労働省と調整の上、順次PCR検査を受検しているところでございまして、現時点で、先ほどの七名と合わせまして合計四十一名の職員がPCR検査を受検しているところでございます。

#114
○浜口誠君 ありがとうございます。
 その四十一名の方についての結果は、PCR検査の結果は、出ておられるのであればその中身を教えていただきたいなと思いますし、現時点ではもうダイヤモンド・プリンセス号の現地で対応されている厚労省の職員の方はいらっしゃらないと、現時点ではいらっしゃらないということでよろしいでしょうか。

#115
○政府参考人(山上範芳君) お答えいたします。
 先ほど申し上げました七名につきましては全員陰性でございます。また、それ以外の三十四名の職員につきましては順次結果が出ているところでございまして、まだ全員出ていないところと承知をしております。
 また、現時点におきましては、ダイヤモンド・プリンセス号に関する業務のため現地で従事している職員はいないと承知をしております。

#116
○浜口誠君 ありがとうございます。延べ三百三十一名の国交省の職員の方、本当に大変な中で御対応いただきまして、感謝と敬意を表したいと思います。
 今後ですけども、大型クルーズ船、現時点で日本に寄港したいというクルーズ船があっても、今は日本政府としては寄港を認めないということでいいのかどうか、現時点のですね、大型クルーズ船への対応の考え方をお伺いしたいと思います。
 あわせて、今後、大型クルーズ船の運航が再開されたとき、大型クルーズ船が日本に寄港したいといったときには、今後の話ですけれども、どのような考え方で大型クルーズ船の寄港を対応していくのか。現時点と今後ということ二つに分けて対応方針をお伺いしたいと思います。

#117
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 昨年、外国船籍のクルーズ船が全国の六十七港湾に延べ千九百三十二回寄港しております。その結果、訪日クルーズ旅客数は二百十五万人となっております。しかしながら、今般のコロナウイルス感染症の発生後、このクルーズ船のキャンセルが相次いでおりまして、本年三月以降のクルーズについても厳しい状況が続くという状況になっております。
 私ども、今回の感染症事案というのが今まで我が国で前例のなかった事案でもありまして、今後、政府全体でしっかりと検証されるものと承知をしております。
 これを踏まえまして、私どもとしましても、クルーズ船の受入れ環境の整備とか危機管理の対応等につきまして、有識者の御意見を伺いながら一連の対応を総括しまして、それからクルーズを安心して楽しめる環境を整えてまいりたいと考えております。

#118
○浜口誠君 その有識者の方の意見も聞きながら、今回の対応も総括した上でという御答弁だったかと思いますが、何か時間的なターゲットを決めて議論を進めるんですか。いついつまでに今後の大型クルーズ船の対応方針を決めるという日程的なターゲット、スケジュール感が現時点であれば教えていただきたいと思います。

#119
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 現時点で明確なものが定まっているというものはございませんが、まずは今回のダイヤモンド・プリンセス号の対応等をしっかりと対応いたしまして、その後にまた有識者等々から御意見を拝聴して、海事局とか港湾局とか、あるいは厚生労働省とか関係省庁とも連携をしまして、対応を検討していきたいと考えております。

#120
○浜口誠君 ありがとうございます。
 続きまして、外国人訪日観光客の方への対応ということでお伺いしたいと思います。
 もう日本に来る外国人の訪日の皆さんは、数は減っているかもしれませんけれども、今日も日本を訪れている方がいらっしゃると思います。そういった外国人の訪日されている観光客の皆さんに、新型コロナウイルスの対応状況の情報、これをどうやってきめ細かく観光客の方に伝えるような対応をされているのか。また、外国人の観光客の方が体調を崩されたり、あるいはいろんな相談事があったりしたときにきめ細かく丁寧に対応していくということは、今後の観光立国を目指していく上でも非常に重要だというふうに思っていますけれども、そうした外国人観光客の皆さんの様々な問合せに対してどういう相談窓口を設けて対応されているのか。これは観光庁と厚生労働省のそれぞれから御答弁いただきたいと思います。

#121
○政府参考人(田端浩君) まず、今般の新型コロナウイルス感染症への対策に当たっては、国内における感染予防、防止の観点から、訪日外国人旅行者に対して多言語での迅速かつ正確な情報発信を行うということが重要であると考えています。
 このため、観光庁においては、厚生労働省が取りまとめました、手洗い、うがいやあるいはマスクの着用などの対策ポイントを、日本政府観光局、JNTOの公式SNSやウエブサイトなどによりまして訪日外国人旅行者に対して情報発信をしているところであります。
 また、日本政府観光局のコールセンターにおきましては、三百六十五日二十四時間、多言語、これ日英中韓でございますが、多言語での対応が可能となっておりまして、体調不良を訴える訪日外国人旅行者に対する医療機関の案内などを行っているところであります。
 今後とも、関係省庁と緊密に連携を行い、訪日外国人旅行者の安全、安心の確保に取り組んでまいります。

#122
○政府参考人(吉永和生君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症対策に当たりましては、国民はもとより、既に滞在しております外国人の方、また来日されます外国人旅行者の方に対しましても、正確で分かりやすい情報提供を行うことが重要だと考えてございます。
 現在、外務省とも連携しながら、在外公館や外国特派員協会を通じて情報発信に努めてございます。また、厚生労働省のホームページにおきまして英語による情報発信に努めておるところでもございます。また、今ほど観光庁からもお話ございましたが、観光庁とも連携をして情報提供に努めてございます。
 また、相談体制につきましては、帰国者・接触者相談センターと帰国者・接触者外来を現在全ての都道府県において設置してございます。
 相談センターにつきましては二十四時間対応を可能としているところでございますが、これは各自治体におきまして、外国人の需要の多いところにつきましては、外国人対応について適切に対応いただいているものと承知しているところでございます。
 また、帰国者・接触者外来を担当いたします医療機関を含めた新型コロナウイルス感染症への対応が想定されます医療機関に対しましては、患者として外国人も想定されますので、外国人患者への対応に係る支援ツールを作成して配付しているところでございます。
 受付に必要な書類や問診票、会計時に必要な書類を多言語で作成した資料、これは厚生労働省のホームページでも掲載してございますけれども、また、休日や夜間に電話通訳サービスの案内等の各種対応をワンストップで提供できる医療機関向けの窓口サービス、また、民間サービスが少ないいわゆる希少言語の国の方に対しましては、医療機関向けに電話通訳のサービスなども利用可能である旨を広く周知を行っているところでございます。
 こうしたことを通じてまして、医療機関におきます外国語対応を支援しているところでございます。
 引き続き、関係機関と連携しながら適切にこうした情報を提供してまいりたいと考えてございます。

#123
○浜口誠君 ありがとうございます。海外に来るとやはり不安なことも多いと思いますので、是非きめ細かな情報発信あるいは丁寧な相談対応というのはこれ本当に大事だというふうに思っておりますので、それぞれ、観光庁、厚労省、担当部署を中心に、日本に来られた海外の方あるいは日本で暮らす外国人の方へのしっかりとしたケアをお願い申し上げたいというふうに思っております。
 続きましては、経済への影響ということでお伺いしたいと思います。
 今回、様々、新型コロナウイルスの感染が広がることによって経済への影響も非常に大きくなってきているというふうに思っております。そんな中で、国土交通省としては、いわゆる鉄道だとかあるいは航空機だとかあるいは高速道路とか、そういった物流面で、旅客も貨物もそうですけれども、どのような物流への影響が出てきておるのか。それに併せて、企業の収益、とりわけ物流あるいは観光等の関連する企業に企業収益への影響が出てきているのか。どのような今把握をされているのか、お伺いしたいと思います。

#124
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症に伴う旅客輸送や貨物輸送への影響につきましては、現時点で把握しているところでは、まず航空でございますが、昨日からの水際対策の抜本的強化に伴いまして、国際線で、先週比で中国路線約六割、韓国路線で九割以上の運休、減便が生じているほか、定期旅客便全体では当初予定より五割以上の運休、減便が生じており、今後更に拡大する可能性がございます。国内線につきましても、団体旅行のキャンセルが相次ぐなど、三月の予約状況は前年比で三割から四割程度の減少見込みと聞いております。
 次に、新幹線につきましては、直近で各路線の旅客数が一割から二割程度減少しているほか、三月は指定席予約状況が約五割減の事業者もあるというふうに聞いてございます。
 また、鉄道の在来線あるいは路線バス、タクシー、フェリーといった地域の生活交通でございますが、これにつきましては、旅客数が二月は一割から二割程度の減少、特に後半から大きな減少が見られておりまして、三月には外出の自粛等により更なる減少が見込まれております。
 さらに、貸切りバスや観光タクシーにつきましては、インバウンドの落ち込みや日本人の旅行控え等から、三月には旅客数が五割を超える減少を見込んでいる事業者でありますとか、一時的な休業を余儀なくされる事業者があるなど、経営面で厳しい影響が生じるというふうに承知しております。
 また、貨物輸送でございます。貨物輸送につきましては、トラックや外航・内航貨物船等の業種で、中国関連の荷を扱う一部の事業者で二割から三割の取扱減などの影響が生じておりまして、今後の見通しにつきましても不安視する声が出ております。
 さらに、高速道路につきましては、二月の交通量を前年と比較いたしますと、速報値では全体で約一%、大型車で約四%の減少となっております。
 今後も、引き続き、事業者の経営面も含め状況をきめ細かく把握してまいります。

#125
○浜口誠君 ありがとうございます。やっぱりいろんな影響が各物流モードごとに出ているなと改めて今の御説明聞いて感じましたので、引き続き、どういった状況になっているのかというのはきめ細かく国土交通省としても把握をしていただきたいと思いますし、これ、ここまでやはり輸送量が減少すると、やっぱり経営への影響もインパクトも相当大きいなというのは改めて感じますので、経営へのこの影響度合いというのもしっかり把握していく必要があるなというふうに思っております。
 これまでのところ、この新型コロナウイルスの感染に伴った観光需要の減少ですとか輸送量の減に伴って倒産をされた企業、今回の新型コロナを要因とする倒産件数どれぐらいに上っているのかという、何か政府として把握されているようなデータがあるのであれば御説明いただきたいと思います。

#126
○政府参考人(鎌田篤君) お答えいたします。
 倒産件数につきましては、昨日公表されました東京商工リサーチの調査によりますと、本年二月は六百五十一件となっておりまして、このうち新型コロナウイルス関連倒産としては、北海道で食品製造業を営む企業が一件含まれているところでございます。また、同調査では、三月五日時点では、新型コロナウイルス関連倒産としまして、さらに兵庫県のレストランクルーズ事業を営む企業が一件のほか、破産準備中の企業が二件確認されているところでございます。
 また、経済産業省としましては、新型コロナウイルスの中小企業への影響につきまして、一月二十九日より全国千五十か所に開設しております経営相談窓口におきまして、国内各地の幅広い事業者からの相談に対応するとともに、企業の経営状況についても丁寧に聞き、情報収集に努めているところでございます。
 この結果、昨日までに約二万四千件の相談が寄せられておりますけれども、そのうち約九割が資金繰りに関する相談となっており、その中には倒産を懸念する御相談もあるというところでございます。
 状況につきましては刻一刻と変化しておると認識しておりまして、今後とも、事業者の皆様の状況を丁寧に把握し、必要な対策をスピード感を持って打てるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#127
○浜口誠君 ありがとうございます。全国で千五十か所の相談窓口、しっかりいろんな声を聞いていただいて、適切に今後の政府の施策にその声を反映していただきたいなというふうに思っております。
 そんな中で、雇用調整助成金なんですけれども、雇用を維持していくのが非常に大事だと、先ほど赤羽大臣の方からも御答弁の中にもありましたけれども、今後、これ、経済への影響、長期化する可能性も十分あると思います。現時点でも、六月までの予約がもうキャンセルになっているような、そういう実態もあるということも伺っております。今後、経済への影響が長引いたときでも、各企業が雇用を維持するための支援も非常に重要かというふうに思っております。
 これまでも、既に雇用調整助成金については、支給要件の緩和ですとか、あるいは助成の中身の拡充というところは行われてきているというふうに思っておりますが、現時点でどのような特例措置がとられてきているのか、そして、将来、今後、更なる特例措置、助成率の拡充等でどういった検討が行われているのか、その中身について御説明いただきたいと思います。

#128
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 雇用調整助成金の特例措置についてでございますが、二月二十八日に、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主全てにつきまして、全ての事業主の方につきまして特例措置の対象とするという措置をとったところでございます。
 さらには、今般、新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置といたしまして、雇用保険被保険者期間が六か月未満の労働者を助成金の支給対象とする、あるいは過去に受給していた事業主の方に対する受給制限、クーリングを撤廃するという更なる要件の緩和を行いますとともに、地方公共団体の長が住民、企業の活動自粛を要請する旨の宣言を発出した地域、現時点では北海道でございますが、そういう地域につきましては、助成率の上乗せ、あるいは雇用保険の被保険者とならない非正規雇用の労働者を対象とした支援等の特例措置を実施することといたしております。
 この今の地域の特例でございますが、今後、このような地方公共団体がございます場合には、同様の取扱いをしていきたいというふうに考えてございます。
 今後も、新型コロナウイルス感染症の雇用への影響も十分注視しながら、必要な対策を講じてまいりたいというふうに考えてございます。

#129
○浜口誠君 今、地域の特例、北海道が緊急事態宣言発令しているというのもあって、北海道限定の特例対応をされているということでしたけれども、これ大臣、やっぱり北海道だけ特例ということではもうないと思うんですよね。これだけ全国的な影響が出ている中で、北海道だけが特例措置じゃなくて、もう全国の地域において同じような状況に今なっているという認識に立たないとこれいけないと思います。
 それだけ経済への影響は深刻になってきておりますし、北海道以外にあるから影響がないということでは全くありませんので、この特例措置、リーマン・ショックのとき、あるいは東日本大震災のときのような特例措置まで広げていただく必要があると思いますし、なおかつ、地域限定というのはもうなくす必要があると思いますけど、その点、どうお考えでしょうか。これは赤羽大臣にお答えいただきたいと思います。

#130
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私は、業界を代表しているという立場でいえば、そういったお願いはしていきたいと思っておりますが、これは決めることは厚生労働省なので、そことしっかり、まず現場の、業界の皆さんの状況を把握しながら、それに応えるための努力はしっかりしていきたいと思っております。

#131
○政府参考人(達谷窟庸野君) 繰り返しになりますが、私どもといたしましては、今後も新型コロナウイルス感染症の雇用への影響を十分注視しながら必要な対策を講じたいと考えてございます。
 以上でございます。

#132
○浜口誠君 改めて、これは要請ですけれども、是非、全国各地でこの影響は経済的に広がってきておりますので、どこかの地域云々ということではなくて、リーマン・ショックのときも全国一律に同じ条件で特例措置講じたということがありますので、これはもう日本全体の課題だという認識を持って対策についても検討していただきたいなと、是非大臣もいろんな場面でそういった姿勢で意見を言っていただきたいと、これは重ねて要請をさせていただきたいと思います。
 続きまして、ちょっともう話変わりまして、航空関係についてお伺いしたいと思います。
 航空関係ですけれども、昨年保安検査ミスが大阪伊丹空港で三件発生したというふうに認識をしております。具体的にどのような保安検査ミスが伊丹空港であったのか、その要因は何だったのか、再発防止策としてどのような対応をやることにされたのか、この三つをお答えいただきたいと思います。

#133
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 大阪国際空港におきましては、昨年九月、搭乗旅客の保安検査で発見したナイフを保安検査員が旅客に返却をしてしまい、さらに安全確認のための保安検査場の閉鎖が遅れた結果、航空機の遅延、欠航が多数生じる事案が発生をいたしました。
 同空港におきましては、その後も、ナイフなど機内持込み制限品をエックス線検査装置で検出できなかった事案でありますとか、エックス線検査の結果、制限品の疑いがあり、開披検査を行ったものの発見できなかった事案などが発生をしているところでございます。
 これを受けまして、私どもとしては、基本的な考え方としては、まず危険物を確実に発見するということと、発見した危険物を適切に取り扱うと、この二つが基本だと思っております。
 国土交通省といたしましては、個別事案ごとの詳細な原因究明と抜本的な運用改善策の報告を指示し、また、国自らも保安検査現場の状況を直接確認をし、その結果に基づいて徹底した原因の分析を行ったところでございます。
 この結果、検査会社におきましては、他空港からの応援によって人員を確保するでありますとか、現場のコミュニケーションの改善、これは職階層によってコミュニケーションが不足しているというような声がございました。それから、業務の運用手順、こういうものを見直すということで対策をしていきたいというふうに聞いております。
 私どもといたしましても、高度な保安検査機器の導入促進でありますとか検査員の検査能力の向上、また検査員の労働環境改善等の取組が必要だと考えておりまして、警察当局も含めまして関係者と連携して再発防止に向けた対策を徹底してまいります。

#134
○浜口誠君 是非、しっかりとした対策、後ほど民間に任せているのが本当にいいのかということは議論したいと思いますけれども、再発防止に向けてしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 あわせて、昨年末、プライベートジェットの保安検査が未実施による出国事案が発生をしております。プライベートジェットにおける保安検査、これまでどのようなやり方をされてきておったのかということと、今回の事案についてはどのような原因で出国の事案が発生したのか、再発防止としてどういった対策を取られたのか、これについて御答弁いただきたいと思います。

#135
○政府参考人(和田浩一君) お答えを申し上げます。
 まず、航空保安検査でございますけれども、これは、ハイジャックやテロによりましてほかのお客様等に危害が及ぶことを防止するために、爆発物ですとか凶器等の危険物が機内に持ち込まれないかを確認するというものでございます。
 プライベートジェットにつきましては、機体全体が個人の部屋のようなものでございますので、商用機のようにほかのお客様等の安全の確保が求められるものではありません。このため、プライベートジェットの専用動線を使用する場合には、これまでは機長が必要と判断した場合に限って保安検査を実施をしておりました。
 プライベートジェットの保安検査につきましては、国際ルールでも明記した基準がございません。諸外国においても我が国と同様の取扱いを行っている国があるというふうに承知をしております。保安検査の観点からは、今般の件で特段の問題があったというふうには思っておりません。
 しかしながら、本年一月五日に出入国在留管理庁より国土交通省に対しまして、保安検査により確認される事項は出国管理を適切に行う観点からも有益な面を有しており、厳格な保安検査の実施について協力を依頼するという旨の連絡がございました。これを踏まえまして、国土交通省といたしましては、空港における保安対策を強化することにいたしました。具体的には、プライベートジェット専用動線等におきまして、全ての大きな荷物の保安検査を義務化、徹底することといたしました。

#136
○浜口誠君 ありがとうございます。
 今、伊丹空港で起こった事案、プライベートジェットで起こった事案というのを御説明いただきましたけれども、日本ですね、これから東京オリパラが今年行われる予定になっていますし、二〇三〇年には日本に来られる観光客の方、六千万人にしていこうという大きな目標も観光立国として掲げられています。そんな中で、やはり空の玄関口である空港の保安体制というのは、これまで以上に強化、充実させていかないといけないというふうに思っております。
 その一方で、保安検査は、これ、民間の航空事業者の方に任せているんですね。さらに、先ほどもありましたけれども、テロだとかハイジャック、こういったものはまさに国家的なテーマですよ。こういったものを防いでいくためには、やはり民間の方では今回の事案を見ても限界があるんじゃないかというふうに正直思います。もっと国が航空保安体制に対してしっかりと責任を持つ、この姿勢を、このことを法律にも明記して、法としても整備していく必要があるんじゃないかというふうに思います。これはもう与党の先生方にも是非その問題意識を持っていただかないといけないというふうに思います。
 さらに、航空保安に係る費用についても、しっかりとした安定した財源を確保していくという意味でも、一般会計から、一般財源から手当てしていく、こういうことが非常に重要だというふうに思っております。
 是非、国としての保安体制をより強化していく、こういった法整備をやっていく必要があるということに対して、赤羽大臣、御見解を是非お願いしたいと思います。

#137
○国務大臣(赤羽一嘉君) 現行の法制度でこの保安検査は国が責任を持っていないとは私は思っていませんが、現状は、今我が国は、航空会社が現場で責任を持って、それが民間のいわゆる事業者に委託をしているという制度があります。
 国が責任を持つというのも、聞こえはそのとおりかなというふうに思いますが、世界中見ても、国がその現場の、例えば日本でいう航空会社の代わりに国の機関が出てやっているという国、そういった国というのはほとんど、少ないんじゃないかと思います。
 空港会社がその責任を負って現場をやるとか、多分いろんなバリエーションがあるんだと思います。ですから、まず、先ほど局長が述べました、私も、昨年ちょっと何回か続いたときには、これはもう重大なことであって、恐らく、その当時は委託をされている業者が、人員が十分いるのかとか、本当習熟しているのかとか、ややもするとブラック企業的なやり方しているんじゃないかと、それ、しっかりとやっぱり国交省として、その現場を調査しなければいけないということを強く厳命しました。
 そして、先ほど、そうしたこと、国交省としても現場に足を運んだりして、先ほどの指示は出して、それから、今のところは、年が明けてから同じようなヒューマンエラーというのは出ていないし、チェックをする設備についても助成なんかの制度を使ってなるべく精度のいいものにするという、そうしたことを進めているわけであります。
 ただ、これ、安全性については私も大変重大だというふうに思っておりますので、ちょっと今、こうしたことが経過をしておりますが、ちょっと少し状況を見ながら、今の体制が完全なものというふうには私は思っておりませんので、より安全性を求めて検討すべきは検討するということはしっかりと受け止めておきたいと思います。
 今日の、これは国会の審議ですので、浜口委員からの御提案があったことはしっかりと受け止めて検討していきたいと思っております。

#138
○浜口誠君 今大臣の方から、保安体制、責任の主体はどこかということで、国若しくは空港会社が担っているケースが多いんじゃないかと。
 国が担っているということでいうと、米国とかドイツとかニュージーランド、シンガポール、マレーシア、こういったところは国です。空港管理者ということでいうと、イギリスとかフランスとかオーストラリア、こういったところは空港管理者です。でも、やっぱり国が担っているところ多いんですよね、これだけ大事なことですから。やっぱりもっと国が責任の主体となるという法改正、これ必要だと思います。
 野党は、航空保安法という既に法律は国会に提出をさせていただいております。この法律、つるしが下りていませんので、是非つるしを下ろしていただいてこの国交委員会の中で議論させていただければなと、こんなふうに思っておりますので、是非よろしくお願いしたいというふうに思っております。
 もう一点、航空関係で質問させていただきます。
 客室乗務員の方は、飛行機の機内の安全を守る非常に重要な仕事をしていただいております。一方で、機内でのスマホだとか、いわゆる電子機器の使用の制限が緩和されてきているというのもあって、機内で客室乗務員の方をいわゆる不適切に撮影する盗撮が最近増えてきているんですね。
 この盗撮に対しては、やはり客室乗務員の方が安全に業務をしていただく、そういった環境を機内で整えていくということを踏まえると、盗撮については、航空法の第七十三条の三にありますいわゆる安全阻害行為としてしっかり禁止をして、客室乗務員の方が安心して仕事に従事できる環境をつくっていくことが必要だと思います。もし航空法で対応できないというのであれば、いわゆる迷惑行為防止条例等のそういった条例等も使いながら、法的な根拠をもって、強制力をもってこういった行為を防いでいくというのが必要になるのではないかなというふうに考えますけれども、政府の見解を是非お聞かせいただきたいと思います。

#139
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 客室乗務員等に対する無断撮影などの悪質な撮影が増加していることにつきましては、航空業界からもお話を伺っており、問題であるというふうに認識をしております。
 ただいま御指摘いただきました航空法第七十三条の三では、航空機の安全を害し、他の旅客等若しくは財産に危害を及ぼし、当該航空機内の秩序を乱し、又は航空機内の規律に違反する行為を安全阻害等というふうに規定をして、これを禁止しております。盗撮行為によりまして乗務員が対応を余儀なくされる等によりましてその職務を行うことを妨げられる場合は、安全阻害行為等に該当することになるというふうに考えております。こうした場合には、航空法七十三条の四によりまして、必要な限度で機長が拘束、降機、飛行機を降りる等の措置を講じたり、また当該行為の反復、継続を禁止する旨の命令を出すということができることになっております。
 国土交通省では、これまで航空業界とも協力をして、航空機内での撮影ルールについてポスター等による旅客への注意喚起を行ってまいりました。今後は、安全阻害行為等として、機内で適切な対応が取りやすい環境を整えるための方策について航空業界と意見交換をしてまいりたいと考えております。

#140
○浜口誠君 是非、航空業界の皆さん、とりわけ客室乗務員の方からすると、やっぱりしっかりとした業務に従事していくための環境として、今申し上げた行為というのは、これはやっぱり防いでいく必要があるというふうに思っておりますので、そういった行為が機内で行われないようにするために何ができるのかというのはしっかり連携取りながら対策を講じていただきたいなと、こんなふうに思っております。
 では、続きまして、整備士の関係についてお伺いしたいと思います。
 赤羽大臣も、建設業界の皆さんに対して新3K、新しい3Kの職場にしていきたいと。この新しい3Kというのは、給与とか休暇とか希望、すばらしいメッセージを出していただいていると、大変心強いメッセージだと思います。一方で、自動車整備士も若者から見ると従来の3K職場だというイメージが強いんですね、危険、汚い、きついというですね。若者が、整備士になる人は減ってきています。
 是非、赤羽大臣の言われる新3Kというのは、建設業界だけではなくて、自動車整備士の皆さんですとか、あるいは国土交通省が管轄するいわゆる現業部門全体に対して発しておられるメッセージだと、そういう現場の皆さんをこれから新3Kの魅力ある職場に変えていくんだと、そういうメッセージだと私は受け止めたいなというふうに思っているんですけれども、大臣が新3Kに込めた思いと、推進していくのは建設業界だけではなくて国土交通省の全体だという、そういう思いでいいのかどうか、その辺を再度確認をさせていただきたいと思います。

#141
○国務大臣(赤羽一嘉君) ちなみに、新3Kの発案者は太田元国土交通大臣ですので、私が言い始めたわけじゃなくて、それで、太田さんのいわくは、やはり額に汗を流して真面目に働く人がばかを見ない社会をつくると。それは建設業だけじゃなくて、現場というのは何事においても大事で、自動車整備業もその一つだと思います。
 最近の若者と言うと、もう自分が年を取った証拠みたいな話になるわけですけど、若い人はやっぱり現業で汗を流すということがややもすると格好悪いとか、そういうふうな話になってしまう。これは実は大変心配なことであって、自動車整備士につきましても、やっぱりこの安全というのは社会にとって一番重要なテーマの一つだと思いますが、そうしたことを支えている、安全な社会を支えている自動車整備士の皆さんの責任と使命というのは大変大きいものだというふうに思っております。
 加えて、私も、やっぱり自動車整備業というのは、地元でいいますと町工場みたいなところが多いのでやっぱり油まみれみたいなイメージがあるんですが、これ、ちょっと以前の委員会でも答弁しましたが、昨年十一月に整備士の皆さんの全国大会、お台場であって、一応来賓として参加をさせてもらいまして、やっぱり私、そのときにすごくびっくりしたのは、もう油まみれなんという人は一人もいなくて、全くコンピューターで全部悪いところを、機械化がすごく進んでいて、それなりのやっぱり国家試験の中で与えられた資格ですから、そうしたことをすればもっと若い人たちがこの業界に誇りを持って入ってこられるんではないかなというふうに思いを新たにしました。
 そうしたことが、やっぱりすばらしい職業だということ、安全を守っているということは、国交省としても周知徹底のというかPRのお手伝いもさせていただきながら、できればその中で、業界の中でやはり新3Kが実現できるような、業界の中の問題があれば、それは国交省としてもいろいろ相談に乗りながらというか、その課題解決のために全力を尽くしていかなければいけないと、こう思っております。

#142
○浜口誠君 ありがとうございます。
 今日はちょっと時間がなくてこの後の議論できませんけれども、自動車整備士の若い人たちの魅力をどう高めていくのかというのは引き続き国土交通省の皆さんとも議論させていただきたいなというふうに思っております。
 今日はこれで終わります。ありがとうございました。

#143
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。よろしくお願い申し上げます。
 私からも、最初に新型コロナウイルスの感染症の拡大について御質問させてもらいたいと思います。
 先ほど来出ておりますとおり、今回の新型コロナウイルスの感染症によりまして観光関連産業は極めて甚大な影響を受けているところでございます。我が党も対策本部を設置いたしまして、この間、様々な業界の方々から現状についてヒアリングをしてまいりましたけれども、先月二十六日には観光関連の六団体からヒアリングを行いました。その時点でも本当に悲鳴に近い声が寄せられていたわけですけれども、さらに、昨日から中国、韓国からの入国制限が強化されまして、影響が更に深刻化しているということだと思います。
 党の対策本部といたしましては、こうした様々な団体の声を踏まえまして、三月四日に経済対策を中心とした第三次の緊急提言を政府に提出をさせていただきました。この提言の中では、観光関連団体から要望がありました、特に中小・小規模事業者に対します無利子無担保融資ですとか、あるいは日本政策金融公庫の緊急貸付け、保証枠の拡充などを求めてきたわけですけれども、これらの提言が本日発表される予定の政府の第二弾の緊急対応策にも織り込まれる方向ということでございますので、これは大変評価をしているところでございます。
 しかしながら、今後も事態の推移に応じまして強力な支援策を講じていただきたいと、まずこれをお願いをしたいと思っております。
 その一方で、赤羽大臣の所信にもございましたとおり、状況が落ち着き次第、反転攻勢に転じるというふうにおっしゃっておりますけれども、今から終息を見据えた対策を準備しておくことが必要だと思っております。
 ちょっと古い話で恐縮ですけれども、二〇〇三年にSARS感染が拡大した香港では、香港政府観光局と香港政府が、感染が拡大していた時期に特別チームを編成をして、終息後の観光復興計画を策定を進めるとともに、WHOが香港を汚染地域から除外することを発表した直後から事前に準備をしてきた対策を実施をいたしまして、プロモーションなどを全世界で大々的に展開して、観光危機から迅速に回復を成し遂げたということでございます。
 我が国でも、新型コロナウイルス感染症の終息を見据えて今から特別チームを設置するなど観光振興策の準備を進めていただきたいと思いますけれども、観光庁の御見解を伺いたいと思います。

#144
○政府参考人(田端浩君) お答え申し上げます。
 現在、今般のコロナウイルス感染拡大に伴いまして、インバウンドの需要が落ち込み、また、日本人旅行者の旅行控えということで各地域の観光産業に大きな影響が出ております。また、新たに行うことになりました水際対策の抜本的な強化措置によりまして更に状況は厳しくなるということでございます。
 こういう厳しい状況にありますが、まずは国内の感染拡大防止ということが一番大事で、これが一番最大の支援策との認識で、関係省庁と連携して一刻も早い感染の封じ込めに努めてまいります。
 また、御指摘ございました非常に厳しい状況に直面している観光関連産業に対します資金繰り、また雇用の維持への支援の充実、非常に重要でございまして、関係省庁と連携してこの対策の強化に努めていきたいと考えております。
 また、JNTO、観光庁のホームページ、SNSによりまして、日本がしっかりと対策取っているということ、風評対策のため国内外への正確な情報発信を行ってまいります。
 加えて、ただいま御指摘ございました事態終息後の観光需要の喚起に向けました基盤整備ということで、今からその仕込みということを努めていく必要があると考えています。魅力的な旅行コンテンツの造成、キャッシュレス化やバリアフリー化などの受入れ環境整備などの取組、これも引き続き強化をしてまいりますが、また、新たな観光コンテンツの磨き上げなど、今からいろいろな対策を取っていきたいと思います。
 これらの対策を徹底をいたしまして、一日でも早く国内外からの多くの観光客に日本の各地を訪れていただくことができるように、ただいま御指摘ありました、二〇〇三年七月と記憶していますが、香港におきまして、リバイタリゼーションアジアンツーリズム、これが大々的に行いました。このようなしっかりした官民を挙げたキャンペーンなどの効果的な政策につきまして、現場のニーズにしっかりと耳を傾けながら検討を進めてまいりたいと思います。

#145
○宮崎勝君 ありがとうございます。是非、先ほどの酒井理事からも御指摘がありましたけれども、特別チームをつくって官民の知恵を合わせてというお話がございましたけれども、そういうことも是非お願いをしたいというふうに思っております。
 続きまして、防災・減災対策について伺いたいと思っております。
 国交省は今年一月、新たに赤羽大臣を本部長とする防災・減災対策本部を設置し、総力戦で防災・減災プロジェクトに挑むということとしております。
 大臣は、所信の中で、「いのちとくらしをまもる防災減災」をスローガンに、防災・減災が主流となる安全、安心な社会の実現に全力で取り組んでまいりますというふうに述べられておりますけれども、今回新たに防災・減災対策本部を設置をしてプロジェクトをスタートした背景や狙いについて、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

#146
○国務大臣(赤羽一嘉君) 我が国、これまで災害の恐ろしさというものは認識はされていながら、まさか自分のところがとか、起こっても随分先だろうとか、そうした状況が長らく続いていたと思いますが、ここ近年の激甚災害の頻発化等々を見るにつけ、いつどこでも激甚災害が起こってもおかしくないような状況になっているというふうに、そういう認識をしております。
 私も、就任以来、被災地に随分足を運びましたが、本当に近年の気候変動によって災害が大きくなっているし、被害も深刻化していると。これは、本当に国民の皆さんの命と暮らしを守るための抜本的な防災・減災対策を講じなければいけないということで、今省内というか社会資本整備審議会で諮問させてもらって、この夏をめどに抜本的な治水対策ですとか様々な対策を今準備をしているところでございますが、こうした中で、やっぱり国交省の中を見ても、局ごとに一生懸命やっているけれども、その情報をもう少し共有できれば、横串にすればより国民のために資する対策が取れるのではないかと。
 これは昔からよく言われておりますが、今回もそうでした、鉄道の橋、川に架かる橋が何か所か落ちて、結局、落ちるとその修復が大変時間もお金も掛かり、その間、地域住民の皆さんの生活の足、また観光に大変な影響を出してしまっていると。
 これは、河川、いわゆる水局と鉄道局の共有をどうするかという、これは前から少し言われていたところでございますし、またハザードマップも、浸水想定、いわゆる洪水のハザードマップと土砂災害のハザードマップというのは実は別々のものであって、これは住民から見ると、別々に災害、土砂災害と洪水が別々に来るケースもありますが、一緒になることもあるので、そうしたことをどうするのかとか、要するに、ハザードマップが分かりやすく、その中に全ての災害情報というか災害に関する情報が収まっていて、それが一覧性ができるようなものが必要なんじゃないかとか。
 あと、情報共有、情報発信もいろいろ課題が多くて、今気象庁と水局が一緒になってそれぞれ発信をしたりしていますけれども、それに加えて地方自治体との連携とか、あとは、外国のインバウンドの皆さんに対する情報提供という意味では、観光庁も、政府観光局、JNTOなんかも巻き込んだりとか、又はNHK始めとする報道機関にも御協力をいただいて、本当に危険度をどうやって分かりやすく住民の、国民の皆さんに提供するかとか様々な課題が、去年の令和元年東日本台風ですとか房総台風等々、この近年の激甚災害で教訓が出てきておりまして、こうしたことをまずは国土交通省の全局挙げて、横串に問題共有をしながら知恵を出し合って、まさに防災・減災が国民の住まい方の主流になるように、また国民の皆さんの防災意識が少しでも向上できるように、そうした体制をつくっていこうと。
 これが核になって、地方自治体にもそうした、四つの大きなテーマで今取り組んでいるんですけど、そうしたことが地方自治体の皆さんにも反映できればいいと思いますし、また他省の無電柱化とか、そんなことは経済産業省ともやらなければいけないので、そうしたものの、何というか、まず国交省の中でそうしたものを整理、まとめて発信していけるように、そういったためにこの防災・減災対策本部というものを立ち上げて、一応大臣プロジェクトということで今鋭意検討を進めているところでございます。

#147
○宮崎勝君 ありがとうございます。大変意欲的な大臣の御決意でございましたので、これがしっかりと効果を上げるように期待をしたいと思っております。
 それで、このプロジェクトに関連をいたしまして、今大臣からもお話がありました、防災意識の向上などを国民各層へ広く理解、共感を広げていくという視点が重要だと思っております。その意味から、今回のプロジェクトでは、若手職員の知見も生かして積極的な情報発信を行うというふうにしております。具体的にはこの若手職員の知見をどのように活用していこうと考えられているのか、説明をいただきたいと思います。

#148
○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。
 現在まさに検討を進めておりますこの防災・減災プロジェクトにつきましては、市民の防災意識の向上を図る観点からも、委員御指摘のとおり、広く国民各層の理解、あるいは共感を得ることが重要だと考えております。
 このため、まずはプロジェクトの意図を分かりやすく国民に伝えるため、平仮名を交えた「いのちとくらしをまもる防災減災」というスローガンを設定いたしました。命、暮らし、守るが平仮名表記になったスローガンであります。そして、今回の防災・減災プロジェクトに関係する検討会開催などのプレスリリースの資料にこのスローガンを統一的に表記することで、分かりやすい情報発信を進めているところであります。
 また、若手職員の知見を活用する観点からは、若者になじみのあるツイッターを用いた情報発信に力を入れることとしておりまして、大臣会見の動画配信のほかに、地方整備局などの若手職員などが自ら担当する業務に係る情報発信を行っています。
 さらに、このツイッターによる情報発信では、先ほど申し上げたスローガンである「いのちとくらしをまもる防災減災」をハッシュタグ化、委員御承知のとおり、このスローガンの前に音楽記号のシャープに似たハッシュの記号を付ける、このハッシュタグ化を行って統一的にこれを付す取扱いとしておりまして、ツイッターの検索機能を使いやすくすることでプロジェクトに関係する情報を得やすくする工夫を講じているところでございます。
 引き続いて、このプロジェクトが国民に広く浸透するように、国土交通省職員の知恵と工夫を集めながら効果的な情報発信に取り組んでまいりたいと考えています。

#149
○宮崎勝君 ありがとうございます。是非、国民への積極的な発信をお願いをしたいと思っております。
 それからもう一つ、昨年の令和元年房総半島台風、それから令和元年東日本台風の後、国交省は、河川・気象情報の改善に関する検証チームを設けて今月中に改善策を取りまとめると承知しております。
 国交省によりますと、令和元年東日本台風による大雨で茨城県を流れる那珂川、久慈川では氾濫が発生したのに、警戒レベル五相当の氾濫発生情報を出さなかったと。さらに、同県内の三河川でも警戒レベル四相当の氾濫危険情報を出さなかったということでございます。また、全国でも、氾濫発生情報が出た二河川、吉田川、千曲川、それから氾濫危険情報が出た六河川で住民向けの緊急速報メールが配信できなかったということでございます。
 指定河川洪水予報は河川事務所と地方気象台の共同発表のため、電話で連絡を取り合いながら双方で決裁する手順になっているということでございます。那珂川、久慈川では、台風による大雨で計二十か所で越水や溢水、堤防の決壊が発生し、現場が相当に混乱する中で予報を出すことができなかったとされているところであります。また、緊急速報メールは、河川事務所が上級庁である地方整備局の決裁を受けて配信する手続になっておりますけれども、手続の煩雑さが課題と言われております。洪水予報や緊急速報メールは住民の避難行動にもつながる重要な情報でございます。
 国交省の検証チームでは、今回の事態を踏まえて、決壊、越水の確認と洪水予報の発表、緊急速報メールによる河川情報提供について検証を行っておりますけれども、どのように改善される方針なのか、検討状況をお伺いしたいと思います。

#150
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおりです。令和元年東日本台風におきまして、氾濫発生情報などの一部の洪水予報が発表が行われず、また、その情報を住民に直接伝える緊急速報メールの一部が配信されなかったという事態が生じたところでございます。
 まず、洪水予報に関する課題といたしましては、決壊、越水等を確認するための水位計であるとか河川監視カメラ等が十分ではなく、また、現地に行って確認しようにも、浸水をしているというふうなことでアクセスが困難であったこと、また、外部からの問合せが殺到する中、少数の担当者が同時多発的な氾濫に対応せざるを得ず、洪水予報を発表するまでに多くの作業を要していたということが挙げられるというふうに思います。
 このため、水位計、カメラ等の増設など機器による洪水監視体制の強化を図るとともに、越水等について自治体からも適切な情報が得られるよう、連携体制の強化を図ってまいりたいと考えております。また、外部からの問合せに関する専任の担当の設置、洪水予報業務に対応する担当者の増強など事務所の全体で体制強化を図るなど、洪水予報の確実な発表体制の確立を図ってまいりたいと考えております。
 次に、緊急速報メールに関する課題でございますけれども、先ほど委員から御指摘がありましたように、ダブルチェックの観点から、事務所が作成したメール原案を整備局が確認の上で整備局が配信するということにしておりました。同時多発的に複数の河川の水位が上昇し、多くのメールを配信する必要が生じたことにより、事務所から整備局へ文案確認と配信依頼の連絡ができなかったことが挙げられるということでございます。
 このため、メールの定型文を事前に用意してその都度文案をチェックする手続を簡素化するとともに、事務所から配信できるように手続の簡素化を図ってまいりたいと考えてございます。
 こういう対応につきまして、今月中にも取りまとめを行った上で、今年度の出水期から情報の的確な発信、伝達が行われるよう、体制の強化に努めてまいります。

#151
○宮崎勝君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 続きまして、バリアフリー施策についてお伺いしたいと思っております。
 本年の東京オリパラの開催期間前後に、関東を事業エリアとする二十六の鉄道事業者が期間限定で訪日外国人向けのIC企画乗車券、TOKYO SUPPORTERS PASSを設定することになっております。このIC企画乗車券は、オリパラの開催期間前後の連続する三日間について関東の二十六の事業者の鉄道が乗り降り自由になるものであり、首都圏の複雑な鉄道網に不慣れな訪日外国人がスムーズに鉄道移動できるようにする価値ある企画だというふうに思います。
 この企画の進捗状況や、訪日外国人への周知をどのように行っていくのか、まず伺いたいと思います。

#152
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会においては多数の訪日外国人の方々が鉄道を利用されると見込まれますことから、改札の通過時や乗換えの利便性向上等、駅窓口や券売機周辺における混雑緩和のために、首都圏の鉄道路線を自由に乗り降りできる企画乗車券の造成やその利用促進を図っていくことが重要であると考えているところでございます。
 このため、国土交通省から鉄道事業者に対して訪日外国人向け企画乗車券の造成について働きかけたところでございまして、鉄道事業者において、大会期間中に利用可能な訪日外国人向け企画乗車券の検討が進められてきたところでございます。
 委員御指摘のTOKYO SUPPORTERS PASSでございますが、これは、JR東日本や東京メトロを含む首都圏の鉄道各社二十六社が共同で設定をするIC企画乗車券でございまして、大会期間中の連続する三日間、各社の鉄道が乗り降り自由となるものでございます。現在、鉄道事業者間で販売価格などの詳細について調整が行われているところでございまして、詳細が決定次第、改めて発表される予定というふうになっております。
 このパスを多くの訪日外国人の方々に御利用いただけますように、国土交通省といたしましても、東京都や大会組織委員会、鉄道事業者、あるいはJNTOなどといった関係機関と連携をして、その周知にしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

#153
○宮崎勝君 その一方で、大臣所信では、今年を大会のレガシーとなる真の共生社会の実現に力強く前進する歴史的転換の年にしなければなりませんというふうにございます。この大会のレガシーの一つといたしまして、鉄道料金の割引を受けられる障害者向けに、首都圏の鉄道で利用できるICカードの導入を実現をしてもらいたいと思っております。
 先ほど朝日委員からも同様の御指摘がございました。鉄道料金の割引対象となる障害者や付添いの家族等にとりましては、鉄道事業者の路線が変わるたびに窓口で割引の手続をする現在の仕組みは非常に不便であり、手続の煩雑さから、割引を受けずに正規料金を支払って乗車しているということもあるというふうにはお伺いをしているところでございます。
 昨年十一月の衆議院の国土交通委員会におきまして、我が党の議員の質問に対しまして赤羽大臣からも非常に前向きな答弁があったところでございますけれども、この首都圏の鉄道におけるIC乗車券ですね、障害者向けのIC乗車券の導入に向けた進捗状況等につきまして国交省の見解をお伺いしたいと思います。

#154
○国務大臣(赤羽一嘉君) この件につきましては、まず私は、昨年十一月一日に、障害者の四団体だったと思いますが、御代表の方から直接お話をいただきまして、関西地域では、午前中、朝日委員からの御質問にもあったとおり、それはもう既に二年前から実現をしていると、それで順調だということでありました。
 そのことを受けて、やはり私、福祉政策という観点ではなくて、バリアフリーというのは、健常者も障害者の方々も分け隔てなく同じような扱いでなければいけないと、それがまさに共生社会、ユニバーサルデザインの社会だというふうに思っておりますので、これをしっかり進めなければいけないということで、先ほど朝日委員の御質問の際に水嶋局長から御答弁したように、十一月十五日にこの件で三十三の鉄道事業者、集まっていただいて、関西圏における取組を説明して、全国での導入も進めてもらいたいということで依頼したところでございます。
 まだ返事は来ているわけじゃありませんし、多分技術的なことということも検討がなされたものと思いますが、こうした参議院の本委員会で宮崎委員からもまた朝日委員からも、この件、御要望というか、そうした御意見が出ましたので、今日の委員会のことをしっかり受け止めて必ず実現するように、その方向で指導というか要請をしていきたいと、こう考えております。

#155
○宮崎勝君 大臣から力強い御答弁ございました。是非よろしくお願い申し上げたいと思います。
 続きまして、住宅セーフティーネットにつきましてお伺いしたいと思います。
 少子高齢化が進む中で、高齢者、障害者、子育て家庭など、住宅確保要配慮者の居住を支援することがますます重要になっております。我が党は、こうした考えから、党内に住まいと暮らし問題検討委員会を設置をいたしまして、関係者のヒアリングや先進的な取組を行っている地域の視察などを行い、要配慮者の方々の住宅確保対策や新たな住宅セーフティーネット制度の充実策について検討を今進めているところでございます。
 そこでまず、平成二十九年十月の改正住宅セーフティーネット法施行後のセーフティーネット住宅の登録戸数について伺いたいと思います。
 国交省は、新たな住宅セーフティーネット制度の下、登録手続の簡素化や登録手数料の廃止、大幅減額など、累次の対策を講じてまいりました。その結果、登録戸数は着実に増加して、今年二月末現在、三万三千戸余りとなっていると伺っておりますが、令和三年三月までに十七万五千戸という目標戸数と比べますとまだ大きな開きがあるところでございます。
 国交省はこの現状をまずどのように評価しているのか、伺いたいと思います。

#156
○政府参考人(眞鍋純君) 新たな住宅セーフティーネット制度についての御質問をいただきました。お答え申し上げたいと思います。
 今御指摘いただきましたように、このセーフティーネット住宅の登録促進につきましては、これまで制度の周知の不足、あるいは賃貸人における登録の手間、手数料などの負担が大きいというふうな課題がございまして、これをクリアしていく必要があったものと考えております。
 このため、登録手数料を徴収している公共団体に対して手数料の無料化あるいは減免の要請をしてまいりました。また、登録に係る申請書の記載事項や添付書類などの大幅な削減もしてまいりました。さらに、大量の住宅について一括登録ができる申請システムへの改修なども行いまして、そうした成果もありまして、ようやく今増加基調にあるところでございます。これら成果を含め、広く関係団体に周知するとともに、地方公共団体の先進的な取組の横展開、それも図ってまいりました。
 そうしたことを積み重ねまして、この二月の二十八日現在で二万二千九百五十三戸が登録され、受付審査中のものも合わせますと三万三千三百三十九戸という状況でございます。
 しかしながら、これも今御指摘いただきましたように、目標戸数と比べますとまだまだ開きがあると、十分なものとは考えてございませんので、更なる登録の促進に向けまして、地方公共団体や関係団体と連携いたしまして、制度の周知あるいは支援策も含めました居住支援活動の周知につきましても一層の取組を進めてまいりたいと考えてございます。

#157
○宮崎勝君 そこで、今ありました先進的自治体の取組ということで、私自身も今年に入りましてから京都市や福岡市における先進的な取組を視察させていただきました。
 このうち、福岡市におきましては、新たな住宅セーフティーネット制度を活用いたしまして、住まいサポートふくおかという居住支援協議会事業を市の社会福祉協議会が中心となって実施をしております。この社会福祉協議会に配置をされたコーディネーターの方が相談者の状況を聞き取って、見守りや緊急時の対応、あるいは亡くなった後の事務の委任など、その人に応じた生活支援プランを作って、それを大家さんに説明をして、安心して空き家などを提供してもらっているということでございます。
 この事業におきましては、入居前後や退去時の様々な支援を居住支援法人が担っているということでございます。福岡市の担当者の方はソフトが重要ということを指摘されておりましたが、いわゆる要配慮者の方と住宅をつなぐ仕組みであるとか、あるいは居住支援法人などが行う支援など、ソフトがしっかり整っていれば提供される住宅も増えていくということでございます。
 居住支援法人は都道府県が指定をしていますが、今年二月現在の指定状況は四十三都道府県で二百八十三法人にとどまっているというふうに聞いております。福岡市の事業では、十六の居住支援法人がネットワークを組んで様々な支援を実施をしているということでございますけれども、要配慮者の方へのきめ細かな支援を実施するには、この居住支援法人の数を増やすということも必要ではないかというふうに一つは思っております。
 同時に、昨年、この居住支援法人の団体であります全国居住支援法人協議会が設立をされまして、その中で様々な提案をされていますけれども、居住支援法人の活動に関するアドバイス制度であるとか、ガイドラインを作成など、そうした提言もしていると承知しております。これによって居住支援法人の質を高めていくということであるかと思っております。
 このように、居住支援法人が重要だと思いますけれども、その数と質を高める取組について御見解を伺いたいと思います。

#158
○政府参考人(眞鍋純君) 居住支援法人の取組を活性化することは、ハード、ソフト相まって、この新しい住宅セーフティーネット制度を成り立たせるための非常に大きな要素だというふうに考えてございます。
 今御指摘いただきましたように、本年二月末現在で四十三都道府県二百八十三法人が指定されておりますが、現状まだ指定数がほとんどない都道府県もあるということがございまして、まずはこうした地域、空白地域を中心に居住支援法人の数を増やしていくことが極めて重要というふうに認識してございます。
 必要性だけではなくして、居住支援法人に対する支援策も含めて、制度の周知、都道府県を通じた働きかけを行っているところでございます。令和二年度早々にはほぼ全ての都道府県での指定が実現する見込みというふうに承知してございますが、なおその働きかけを強めてまいりたいと思ってございます。
 また、数だけではなくして、居住支援法人の質を高める取組も重要でございます。居住支援法人の研修会、あるいは居住支援全国サミットというような催物を開催してございまして、不動産関係の仕組みや慣例、福祉関係の現場の活動内容など、各々関連の業界における基礎知識の相互学習、あるいは居住支援の先進事例の共有などを通じまして、こうした居住支援法人の個々の活動の質を高める取組を今後も続けてまいりたいと考えてございます。
 さらに、来年度、令和二年度からは、今御指摘がありました全国居住支援法人協議会、全居協からの要望も踏まえまして、例えば、指定手続や指定後の活動について個々の法人にアドバイスする事業、あるいは居住支援法人の活動の参考になる研修テキストの作成などについても支援を行ってまいりたいと、現在調整を進めているところでございます。
 今後とも、厚生労働省、関係団体とも連携しながら、居住支援法人の数と質の充実に努めてまいりたいと考えてございます。

#159
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 この居住支援法人の活動を支援するために、国土交通省といたしまして、一法人当たり単年度で一千万円を上限に補助をしているところでございます。この補助事業が令和二年度から五年間延長されたことは大変評価をしているところでございます。
 しかしながら、現場でお話を伺いますと、この補助金の補助対象期間が事実上六か月程度と短いために、現場からは補助金の執行を工夫してもらいたいという要望がございます。これについて、今後の対応をどうするのか伺いたいと思います。

#160
○政府参考人(眞鍋純君) 居住支援法人の活動に対する補助につきましては、令和元年度まで継続しておりましたものを新たに令和二年度から五年間継続するものとして来年度予算案に計上しているところでございます。
 平成三十年度の補助対象期間は、法人ごとに若干異なりますが、多くの法人が五か月程度というようなことでございました。これについては、様々な法人からもう少し長い期間、補助対象期間としてほしいというような御要望を承っておりまして、今年度は効率的な執行を図り六か月程度に延長いたしましたが、来年度、令和二年度につきましては更にこれを改善いたしまして、補助事務を行う民間事業者の決定、補助採択への応募開始期間を早める、さらに補助金の交付決定までのプロセスをより簡素化するということを今予定しておりまして、補助対象期間を更に延長するように工夫してまいりたいと考えてございます。
 年度単位の予算事業の執行という一定の制約がございますけれども、引き続き、全居協など関係者の皆様の御意見を伺いながら、できる限り使いやすくなるように工夫してまいりたいと考えてございます。どうぞ御指導をお願いします。

#161
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 最後に、自動運転の実装について伺いたいと思います。
 高齢者の移動手段を確保する方策の一つとして、自動運転の実用化が待たれているところでございます。例えば、報道によりますと、茨城県境町では、民間の事業者との協力により、GPSで位置を把握してレーザースキャナーで障害物を検知しながら、設定したルートを時速十九キロ以下で走行する十一人乗りの自動運転バスを近く、報道では四月からということですけれども、実用化する方針というふうにございました。
 私も、今、道の駅を中心にした自動運転の実験等が行われておりまして、栃木県等で行われた実験を視察させていただいたことがございますけれども、この官民ITS構想・ロードマップにおきましては、二〇二〇年に限定地域での無人自動運転移動サービスの実現ということが掲げられておりますけれども、まず国交省が進めているこの道の駅等を拠点とした自動運転サービスにつきまして、今後の実現の見通しであるとか実現に向けた課題であるとかについて御説明をいただければと思います。

#162
○政府参考人(池田豊人君) ただいま委員よりお話のありました道の駅を拠点とした自動運転の移動サービスの実証実験でございますけれども、現在、国土交通省において、中山間地域の生活の足の確保と物流の確保の観点から全国で十八か所の実験をしております。このうち、昨年十一月からは、秋田県の道の駅かみこあににおきましてこの自動運転サービスの本格導入が開始されたところでございます。
 今後このようなシステムの実装を全国に広げていくためには、自動運転車両の安全な運行を補助する施設の整備などに係る財政的な支援の問題、また運行管理を含めた運営主体の構築の問題、あるいは一般車両や歩行者などの安全確保、この問題、こういった問題の解決や充実が必要と考えております。
 このため、国交省ではこの国会に道路法の一部を改正する法律案を提出しておりまして、この中に、自動運行の補助施設を道路附属物と位置付けて道路事業での整備が行える内容を盛り込んでいるところでございます。また、運営主体の構築や安全確保の充実につきましても、今後ガイドラインを作成し、地方公共団体などに提示をしていきたいと考えております。
 このような取組を進めまして、この自動運転移動サービスの全国展開を図ってまいりたいと考えております。

#163
○宮崎勝君 是非早期の実現を期待するものでございます。
 もう一方、国交省が進めていることですけれども、物流を効率化する分野ということでは、高速道路でのトラックの隊列走行の実験が行われております。私もつくば市の産総研で行われているテスト走行で試乗をさせていただいたことがありまして、大変その時点で、テストコースですからあれですけれども、大変、急ブレーキを踏んでも隊列走行の車がぴたっと止まるとか、そうしたことを実感をしたところでございますけれども、この分野でも、二〇年度に新東名の一部で後続車無人隊列走行技術の実現ということを目標にして進めているところだと承知をしておりますけれども、この実現の見通しと課題をちょっとお伺いしたいと思います。

#164
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 トラックの隊列走行につきましては、経産省と連携をしまして、国土交通省において、二〇一七年度より技術開発、あるいは新東名高速道路での公道実証実験を行っております。二〇二〇年度に高速道路での後続車無人システムを技術的に実現する、これは現在三台で運行しておりますけれども、二台目、三台目の車両を実際に無人の状態で走らせるというものでございます。
 まず、課題でございますが、これにつきましては、例えば、パーキングエリアにおきまして車両の間への歩行者の割り込みがございます。また、GPSの精度が低下する区間がございます。例えば、ゴルフ場のボール進入防止のための金属ネットが高速道路の上にある場合、あるいは橋梁、なかなか難しいところがございまして、そういうところでの車両制御の向上するような課題、させなきゃいけないという課題がございます。こういう課題を解決すべく、様々な技術開発、例えばレーザーで前の車との距離を測ったり、こういったことも今やっておるところでございます。
 今後とも、政府の目標の達成に向けまして、関係省庁と連携をして更なる技術開発や実証実験、取り組んでまいりたいと思っております。

#165
○宮崎勝君 ありがとうございました。是非早期実現に向かって取組を加速していただきますようお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 大変ありがとうございました。

#166
○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦です。
 七つほど質問を用意しております。早速質問に入らせていただきますけれども、その前に、この新型のコロナウイルスによって尊い命が奪われ、亡くなられた方々に対して心からお悔やみを申し上げますとともに、今治療中の方々も大勢おられます。しっかりと完治されて、元気よく再び社会に復帰できるよう心から願うものであります。
 最初に、水防災意識社会の再構築について。ちょっと難しい言葉なんですけれども、要するに、去年は非常に災害、水災害が非常に多かったということ、それに対して、それぞれの地域住民の意識がまだまだそういう意味では徹底されていないというか、想定外のことでありましたから、非常に行政も混乱をしておる、こういうことでありますが、これからこういうことが再三恐らく起きるだろうし、もう御承知のとおり、日本には一級河川が一万四千、二級河川が七千、準用級ですか、これ、市町村、これが一万四千で、三万五千の河川があるということでありますから、当然、集中豪雨に、どこかがこういう被害をまた受けるということが想定できるわけでありますが、その点で、特に国管理河川、昨年の台風十九号、東日本大震災を襲ったこの台風に関しまして、国管理の河川が、十二か所含む十四か所において堤防が決壊するという甚大な被害をもたらしたわけでありますが。
 そこで、特に特徴といえば、この中小河川においては河川の増水、堤防の決壊などが短期間で生じたと、短期間で堤防が決壊してしまったという、氾濫流によるといいますか、多数のそういう状況の中であちこちに孤立者が出たと、こういう特徴があったわけでありますが、こういう現状の下で、国土交通省として、水防災意識社会の再構築に向けて緊急行動計画の取りまとめ、また改定等を行うことにより、この治水対策の取組を充実、加速させてきたと、このように承知をしておりますが、これまでの取組の内容、昨年十月の台風十九号による河川氾濫の被害を踏まえ、今後どう取り組んでいくことになるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

#167
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 国土交通省においては、平成二十七年の関東・東北豪雨や平成二十八年に相次いで発生した台風による豪雨等の被害を踏まえて、施設では防ぎ切れない大洪水は必ず発生するとの考えに立ち、社会全体で洪水に備える水防災意識社会の再構築に着手したところでございます。
 平成二十九年六月にはこうした取組を着実に推進するために緊急行動計画を取りまとめ、また平成三十年七月の豪雨等で明らかになった課題も踏まえまして、三十一年一月に改定を行っているところでございます。具体的には、水害時の関係機関による対応をあらかじめ時系列で示したタイムラインの作成、住民一人一人が避難行動を事前に確認するマイ・タイムラインの作成、小中学校におけます避難訓練等を通じた防災教育の充実等に取り組んでいるところでございます。
 令和元年東日本台風では、極めて広範囲な豪雨により全国で百四十か所の堤防が決壊したことに加えまして、大雨特別警報解除後に河川が氾濫し、避難先から自宅に戻られた住民が被害に遭われる事例、また、洪水浸水想定区域に指定されていない場所で浸水被害が発生した事例などがあったため、今現在、検討会等におきまして、その改善策を取りまとめを行っているところでございます。
 それぞれの取りまとめた結果については、関係機関と共有し、水防災社会の再構築に向けた取組を推進してまいりたいと考えております。

#168
○室井邦彦君 五道局長にはあと関連したことでまたお聞きしたいことがありますので。
 続いての質問は、このマイ・タイムラインの避難体制づくりについてということでありますが、少しどういう意味なのかお尋ねをしていきたいと思います。
 十二月の五日の、この国土交通委員会として、我々、福島県の本宮の安達太良川及び宮城県の丸森町、内川の新川合流地点において発生した河川氾濫の被災地の状況を視察をしてまいりました。
 その住民の話として、災害発生時、適切な行動を行い逃げ遅れをなくするために、近所の人との付き合い、避難活動を担う町内会への加入、こういう人たちが減っているというか、町会費も大した額じゃないんだけれども高いとか、町会入る必要ないとか、会費払う必要ないとかという人が非常に多くなっておるわけであります。そういう中で、自助、共助の取組を通じ、避難活動に取り組んでいく、取り組んでいかなくちゃいけない。そして、そういう人が、たまたま町会費を払っていない何人かの方が水災害によって、情報が入ってこないもので、取り残されたと。命までは失わなかったんだけれども、そういう人が、たまたま町会との連携を取れない人たちが被害に遭われたと、こういう問題が残ったわけでありますが。
 この大臣所信の中で赤羽大臣が、マイ・タイムラインなどの避難体制づくりを進めていかなくちゃいけない、住民相互の自助、共助の取組を促すとありますが、このマイ・タイムライン、どのような取組なのか、マイ・タイムラインの住民の啓発を図り、避難体制の実効性を高めていくためには今後どう取り組んでいかれようとしているのか、お聞きをしたいと思います。

#169
○国務大臣(赤羽一嘉君) 近年の気候変動に伴う激甚化、また頻発化する自然災害から、国民、住民の皆さんの命と暮らしを守るためには、先ほど局長から御答弁ありましたように、それに対する抜本的な河川対策、治水対策等々の防災・減災対策が必要だということは御答弁あったとおりでございますが、それだけではハード面の対策というのは常に限界性があって、それを超える規模の災害が来てしまっては、結局、国民の皆さんの命と暮らしを守ることはできないと、私はそう思っております。
 ですから、ハード面の対策に加えて、やはりソフト面の対策、日頃からの備えというのは非常に重要だということでございまして、まさに公助のハード面だけではなくて、自助、共助のソフト面の対策を日頃からどう取っていくのかということでございます。
 最近、大雨が降って夜避難指示とか出るときがありますが、高齢者の方が一人でなかなか避難所に足を運べない。やっぱり、地域が声を掛け合って避難所にその地域ごとに事前に避難をしたところほど災害被害に遭わなくて済んだというようなことも数多くありますし、先生も地元ですが、二十五年前の阪神・淡路大震災のときも、私も、私の地元は長田区とか兵庫区とか、地元がありました。大変な激震地でありましたけど、日頃から下町のコミュニティーがある地域ほど、家は余り頑丈じゃないんですけど、日頃からコミュニティーがあってお互いが助け合う、被害を最小化できたという私も教訓がございます。
 そういう意味で、それぞれの住民お一人お一人がマイ・タイムライン、やっぱりハザードマップで住まいのどこが危ないのか、安全なのかということを認識しながら、いざというときにどう避難をするのか、また、家族でどこで落ち合うのかといったことなんですが、なかなか家族単位とか一人ではこれなかなか難しいし、実行できにくいと。そういう中で、やはり地域単位で共助の取組としていざといったときの避難の在り方ということを形成するということは大事だと思っております。
 神戸市でいえば、そうした教訓の中から、神戸市では中学校区単位で防災福祉コミュニティーというものを立ち上げました。福祉というのは、災害弱者、高齢者の皆さんや障害を持たれている方、また外国の方がどこに住まわれているのかといったことを認識しながら、いざといったときにそうした方たちも含めてどう地域で守り合っていくのかといったことが実践されておりまして、こうしたことは非常に重要だと思っております。
 ですから、今我々が考えているのは、具体的には、市町村を通じまして、住民が顔を合わせて自らの避難行動を検討する住民参加型のワークショップの運営を指導というかお手伝いするとか、また、その検討に用いる教材の提供などの支援を国としてもしっかりと行って、マイ・タイムラインの普及と啓発、定着といったことをつなげながら、共助、コミュニティーがしっかりとして、いざ災害が発生したときも被害を最小化できる地域づくりをしっかりと進めていきたいと、こう思っております。
 加えて、先ほどちょっと宮崎委員のときに答弁したかと思いますが、洪水ですとか土砂災害ですとか高潮という災害原因別に作られたリスク情報を同じ一つの地図上に重ね合わせて表示する取組ですとか、それが、スマートフォンなどを用いてそうしたことが視覚的に分かりやすくする新しい技術を使っての防災対策についてもしっかりと、何というか、開発というか、もう技術的にはクリアできていると思いますが、そうしたことを普及することによって、ハザードマップ、非常に分かりにくいと評判が悪いので、ハザードマップ自体が住民目線で見てより分かりやすく、より使いやすい、本当のマイ・タイムラインの形成に資するものにしていこうと、こう考えておるところでございます。

#170
○室井邦彦君 ありがとうございます。
 このマイ・タイムラインの関係で、今大臣のお話を聞いておりまして、私の家も、回覧板というのを御存じだと思いますけれども、回覧板がすうっと回るところは、それぞれの地域のいろんな連帯感があるんですよ。回覧板がその家に一週間も二週間もいて次のところに行かないと。これも小さなことかも分からないけれども、町会とか会長さんとか婦人会が、そういうところを回覧板からうまく連携を取れるようにしていけば、それも一つの方法だなというふうに思うんですよね。
 町会費なんて一年間で千円とか八百円とか、そういうこと自体も高いとか言う世帯がおりますし、また、大体、今大臣のお話を聞いていても、生まれてその地域で百年も二百年も、六十年も七十年も生活しているという人たちばかりだったらそれはそれで問題ないんだろうけども、マンションが建ち、いろんな方々が引っ越しされてそこの住民になると全然連携が取れないと。町会費も払うのばからしいというような人をつかまえながら、今大臣のおっしゃっているマイ・タイムラインをどう避難体制づくりしていくかというのは、ここは非常に、もう少しいろいろと皆が努力しなくちゃいけない、簡単にはできないかも分かりませんけれども、ひとつちょっとそういうことを気が付いたので、要望、意見をさせていただいておきます。
 続いて、この新たな治水計画に基づく堤防の整備の強化についてでありますけれども、これは簡単に言えば、大都市に非常に被害が、人口が多くて、資産、高密度に集中している都市、まあ近畿、大阪とか東京、ゼロメートル地帯の低平地というんですか、こういうところに、経済的被害を最小限に食い止めるためにはスーパー堤防というものが言われており、私も国土交通委員会長いんですが、スーパー堤防というと非常に時間も費用も掛かると。
 今のこういう風水害のときには、スピード化をした堤防造りというか、二十年も三十年も掛けていられないと。そういうことも考えながら、やはり国土交通の新たな治水計画を進めていってもらわなくちゃいけないんじゃないのかなということでありますが、今後、どういう方策で治水対策に準備をし、どう整備をしていくか、目標を立てておられると思いますけれども、五道さんが答えるのかな、お願いします。

#171
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 気候変動の影響を踏まえたということで、今、社会資本整備審議会で議論をしていただいているところでございます。
 そのような中で、まず治水計画というものを気候変動による雨量の増加等を考慮したものに見直していくというようなこと、その見直しを踏まえまして、御指摘がございました高規格堤防を含みます堤防の強化、整備を行うというようなこと、また、河道掘削、樹木伐採、ダム、遊水地などの整備、流域全体での治水対策に取り組んでいくことが重要であるというふうに思っているところでございます。

#172
○室井邦彦君 それで、昨年十月に気候変動を踏まえた治水計画のあり方の提言が取りまとめられたと、こう聞いておるんですけれども、どんな内容ですか。簡単に聞かせてください。

#173
○政府参考人(五道仁実君) 先ほどもお話しさせていただきましたように、気候変動の影響というものをしっかり把握をしていくということでございます。そのために、その影響を定量的に治水計画に反映させるべく、国土交通省では、平成三十年四月に気候変動を踏まえた治水計画に係る技術検討会を設置したところでございます。将来の降雨量や河川の流量、洪水の発生頻度がどの程度増加する等について検討いただきまして、昨年の十月十八日に提言が取りまとめられたところでございます。
 この提言におきましては、気温が二度上昇した場合に、全国一級水系の治水計画を目標とする降雨量が全国平均で一・一倍、河川の流量が全国平均で一・二倍、洪水の発生頻度が全国平均で二倍になるということが示されているところでございます。

#174
○室井邦彦君 ちょっと時間がなくなってきましたので、ちょっとスピードアップをさせていただきますけれどもね。
 この全国初と聞いている権限代行工事、これは、平成二十九年の七月に発生した九州北部豪雨災害に、この赤谷川流域に急激に激しい雨が、これは集中豪雨でありますけれども、降ったため、山地部、また斜面崩壊や土石流が同時に起こり、大量の土砂、流木による河道埋塞という、難しい言葉なんですけれども、川底が全く分からなくなって、どこにどう川が流れていたというか、そういう状況が発生したと。
 これを今度、どうそのとおりにまた堤防を造り、その川の流れを以前のとおりにするのか、また新しい川の流れ、その方が被害を少なくするという、川の流れをこの際変えてしまうという、そういうふうな全国で初の権限代行で工事をしておると。ここについて簡単にこの進捗状況と、今現在の、お聞かせください。

#175
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の九州北部豪雨においては、赤谷川のほか、大山川、乙石川が上流部の山腹崩壊に伴う大量の土砂で覆われ、被災前の河川が流れを変え、周辺の家屋が流失するなど、甚大な被害が発生したところでございます。
 これらの三河川における復旧事業は、上流や河道に残る不安定な土砂や流木に配慮して施工する必要があることから高度な技術を要すると判断し、福岡県からの要請を受け、総事業費約三百四十億円をもって国による権限代行に着手するということでございます。
 まず、応急復旧としては、出水期前の平成三十年五月までに、河道掘削により被災前の河道断面を確保したところでございます。また、本格的な復旧に当たっては、豪雨により流れが変わって直線的になった流路を生かした上で、再度災害防止の観点から河道断面を被災前の約二倍に拡幅することとし、沿川の農地整備を行う朝倉市営農地改良復旧事業とも連携しながら進めているところでございます。
 今後とも、地域の皆様の御協力、また御理解、そして関係機関との連携を図りながら、令和三年度の完成を目指して本格復旧を加速させてまいります。

#176
○室井邦彦君 全国初ということでありますから、いずれまた現場を視察させていただきたいなと思っております。
 続いて、またかということになるんですけれども、無電柱化のことでありますが、以前、数年前は無電柱化のことに関しては国土交通省ばかり責めるというか、そういうことを私もお願いしていたんですけれども、それに対して経済産業省も力を合わせて進めていかないと、財源、全てにおいて前に進まないと。
 そして、もう一つ矛盾点は、無電柱化は、私、何も日本の国から電柱なくせじゃなくて、大阪とか東京とか、これも皆さん方御承知でしょう、東京二十三区は無電柱化は七%、ロンドンは一〇〇%、パリは一〇〇%、香港一〇〇%、台北九五%、大阪五%と。これを何とかしてほしいし、これから無電柱化と騒いでおるのに毎年一年間七万もの電柱が増えていっているということは、一体これはどういう国土の計画をされているのかと。これは、早く、宅地造成とかするときにディベロッパーとかそういうところと新しい制度を考えないと、こちらでは無電柱化で巨費を投じている、一方では宅地造成で七万本の電柱がどんどん増えているというのは、全く計画性がないというふうに思わざるを得ない。
 赤羽大臣のその馬力で、アメリカンフットボールをしていた……(発言する者あり)ラグビーか、ごめん、ごめん。アメリカンフットボールって言っているから、これから訂正していきますわ。
 是非その点をお願いしたいなと思っております。何かコメントがありましたら、御意見を。

#177
○国務大臣(赤羽一嘉君) 昨年の台風十五号で、千葉、房総地域、視察をしておりますと、やっぱりあそこは相当強風が吹いて、古い電柱が倒れて、それが電線の支障になって停電が大変な長期間続いてしまったということがあり、あれは千葉県だけではなくて恐らく全国共通の状況でございます。
 また、この無電柱化というのは、実は相当長い歴史があって、景観条例を作るときとかから言っていましたが、なかなかその費用の面、誰が費用を負担するのかということでなかなか、国交省もそうですけど経産省も腰が上がらなかったわけでありますが、今回の一連の災害の中で何とかしなければいけないということで、経産省の方もそれを、ちょっと詳しくはあれですけど、電気代に反映できるような仕組みも今検討を進めているというふうに承知をしておりますので、道路局としても精いっぱい協力をしながら無電柱化が進めるようにしっかりと、私も相当ぶら下がりで、会見で大きなことを言ったものですから、それ、公約をちゃんと実現できるようにしっかり、一歩一歩ではありますが、頑張っていきたいと思います。

#178
○室井邦彦君 ごめんなさい、あと一、二分、ちょっとオーバーしますけれども、これだけ。済まぬ、申し訳ない。私、いつも時間守る方なのよ。もう早め早めで終わるんだけれども。
 支援物資、ビニール製手袋七万セット、ゴーグル四万セット、防護服四万着、除菌関連グッズ二千個をチャーター便で五日間にわたって武漢へ、日本は中国に援助しました。これは、ちょっとそういうことで。
 私、田名部委員長、皆さん方と二日間にわたって沖縄視察に行きました。そのときに、那覇空港、これは、滑走路がもう一つ増えて約一・八倍の発着陸というか、発着回数がなると。二十四万回ということで大きな空港に発展するわけでありますけれども、そこの海上保安庁、日本の海の警察でありますけれども、一生懸命頑張っていただいておりますが、ここの「おきなわ」、名前「おきなわ」でよかったかな、巡視船、三千五百トン……

#179
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間が来ておりますので、質疑をおまとめくださいませ。

#180
○室井邦彦君 ああ、ごめん。
 三千五百トン。これからの沖縄を守っていく巡視船にしては余りにもみすぼらしい、三千五百トン。もうこれ何とか、また大臣、いろいろと予算はたくさん取って、いろいろと右肩上がりであるようでありますけれども、メンテナンスも大事でありますので、是非、この一隻ぐらいはやはり、答えられる。もう長うなるからいいやろ。

#181
○委員長(田名部匡代君) 時間が来ておりますので、質疑をおまとめください。

#182
○室井邦彦君 じゃ、まとめて。

#183
○委員長(田名部匡代君) 時間ですので、簡潔に答弁をお願いします。

#184
○政府参考人(奥島高弘君) 平成二十八年に、海上保安体制強化に関する方針に基づき、新造船、増強をお願いをしてございます。
 一方で、既存巡視船の整備、これ大変重要なことでございますので、計画的に既存船につきましても整備を進め、我が国の領土、領海をしっかりと守ってまいりたいと、このように思います。

#185
○室井邦彦君 是非頑張ってください。
 終わります。

#186
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 新型コロナウイルスの感染拡大に関して質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、国交省にお聞きしたいと思いますけれども、バス、タクシー業界の影響をどうやって国交省は把握をされているのか、また、どんな影響が出ているのか、御説明をいただきたいと思います。

#187
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルスによりますバス事業やタクシー事業への影響につきましては、地方運輸局に設置をしております相談窓口、ここに寄せられます相談や問合せ、それ以外に、現在、国土交通省、我々は、プッシュ型の調査によりまして実態把握を行っているところでございます。
 まだ集計ができておりませんので数的にどうということは今はまだ言えませんが、定性的なもので申し上げますと、乗合バスにつきましては、外出の自粛などが行われておりますので利用者減少の影響が出ております。また、インバウンド客が多い高速バスあるいは空港のアクセスバス、これは利用者減少の影響はかなり出ておるところでございます。また、貸切りバスにつきましても、インバウンドの減少、あるいは学校ですね、遠足や修学旅行の中止、こういった影響が出ておりますし、また、タクシーに関しましては、夜間とか繁華街、ここにおける影響がかなり大きいというふうに聞いております。
 各事業者さんからは、影響の拡大あるいは事態の長期化、これを懸念する声が出されておりますし、資金繰りや従業員の雇用維持への対応の不安感、これも出ておるところでございます。

#188
○武田良介君 全国自動車交通労働組合総連合会、略称自交総連といいますけれども、次のような実態が寄せられております。観光バス事業は二月中旬以降ほぼ全ての予約がキャンセルになって、ほとんど営業できない状況だと。福岡のある事業者では、観光バスの予約が一〇〇%キャンセルで、予約がゼロになって、観光バス乗務員は同社内の路線バスやタクシーの業務をしていると。タクシー部門も元々赤字だったので、このままでは会社がもたないと経営者が言っていると、こういう声も寄せられておりました。
 今の答弁で、その調査をしていると、先ほど大臣の答弁の中にもありましたけれども、調査をしているということでありましたけれども、乗合バスとタクシー、ハイヤーの事業者に対しては三月三日にこれを調査をするということで始めている。貸切りバスについては三月の六日で発出をして調査を始めているという、よろしいですか、そういうことで。その日付でよろしいでしょうか。

#189
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 はい、そのとおりでございます。

#190
○武田良介君 ということなんですが、これ、遅過ぎたんじゃないかというふうに私ちょっと思っております。実際には既に深刻な事態が進行していたわけであります。
 資料の一を見ていただきたいというふうに思うんですけれども、これはその自交総連から提供がありました交通事業者の営業収入のグラフであります。東京で約百五十台で営業している会社、ここはA社というふうにしておきますけれども、稼働一台当たりの営業収入について、今年の一月から三月までの週の平均で、昨年同時期と比較をしたものということになっております。
 これ、一月の第三週は増減率〇%、つまり昨年並みの収入ということになるわけですけれども、二月に入ってからは第一週で五%減、第四週で二〇%の減、三月はまだデータは出てきませんけれども、一日の日で見ますと、これは四〇%もの減というふうになっております。
 ちなみに、日曜日というふうに表に書いてありますけれども、前年比を比較するために曜日を合わせたということですので、そのように御覧いただきたいというふうに思います。
 次の資料の二ページですけれども、これは東京の保有車両数が約千台のB社であります。ここでも、二月第三週は七・五%の減、第四週には一四%の減、三月一日には三五%と急激に落ち込んでいるということになっております。
 やっぱりこの三月に入って営業収入の悪化が顕著になっているということだと思うんですね。これは容易に想定できたことなんじゃないだろうかとやっぱり思うわけです。政府のこの実態把握は遅過ぎたんじゃないかというふうに思いますけれども、国交省、いかがでしょうか。

#191
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、まさにおっしゃるとおり、三月に入って非常に厳しい状況になっております。私ども、この状況についてきちんとした調査をするということで、三月の三日から調査をしているところでございます。また、二月につきましては、私ども、業界から、これは聞き取りでございます、実数を書面で確認をするわけではありませんが、先ほどお答え申し上げたような実態につきまして聞き取りをしております。
 なお、貸切りバスにつきましては、三月六日から全数の調査をしております。全事業者に対して調査をしておりますけれども、これはその前段として二月の末に日本バス協会が調査を実施しております。その調査結果も私ども見ておりまして、これも同様に厳しい状態でございますので、全体について調査をすべきだと考えて調査をしているところでございます。

#192
○武田良介君 実態把握の遅れということは私はあったというふうに思いますし、それが何をもたらしているかということを議論していきたいと思うんですが、ちょっとその前に一つただしておきたいことがありまして、今答弁にもありました三月三日に発出している調査票なんですけれども、資料の三に付けました。
 これ、昨日、私、資料をいただいて、見させていただいて一つ驚いたんですが、⑤のところなんですけれども、御社において雇用状況について対応されたことがあれば教えてくださいということで、例、休職を実施している、解雇を行った等、括弧して、具体的な人数が分かれば合わせて記載というふうにあるんですけれども、これ、既に解雇が行われているということを想定していたということでしょうか。

#193
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 これにつきましては、例でございますが、解雇を行ったことがあれば記載をしてくださいということでございます。したがいまして、これは想定している想定していないということではなくて、実態があるかどうかでございます。
 それは、休職を実施している、これも同様でございます。例えば、休職がある場合には雇用調整助成金の給付が行われる可能性もありますので、そういった観点から私どもは質問をさせていただいているというものでございます。

#194
○武田良介君 私はこういうの、とんでもない話だと思うんですよ。簡単に解雇という言葉を本当に使っていいのだろうかというふうに私は思いますし、やっぱり解雇ということが実際行われているんじゃないかという、実態把握ということですけど、やっぱりそういうことを考えているということに私はなると思いますけれども。
 大臣は、これまでも労働者の雇用を守っていくという立場で繰り返し発言をされておられます。解雇される労働者を一人も出さないという決意に揺るぎないというふうに思いますけれども、大臣、御答弁いただけますでしょうか。

#195
○国務大臣(赤羽一嘉君) その思いでずっと取り組んでまいりましたし、貸切りバスにつきましては、まずバス協会が、先ほど局長から答弁ありましたように、二月二十七日から、抽出でありますが調査を実施したと。しかし、貸切りバスは元々中小企業又は小規模事業者的なところが多いし、特に大変厳しいのではないかということで、あえて全社、四千三百二十四社、こちらから相談をして確認をしろということでありますから、その点について、何というかな、今委員が御指摘のようなことは私はないと思いますし、肝腎なことはこれからであります。
 また、解雇というのは、解雇を想定して書いたというのはちょっと少しうがった見方ではないかと。そうしたことはあってはならないと思いますが、そうしたことが出ているのであれば、心配をしてそうしたことを例示として書いたんだというふうに思いますので、そうしたことが、それを是認してとか想定してこうした調査をしたわけではございません。

#196
○武田良介君 私は、決して簡単に使ってはならないというふうに思います。
 雇用調整助成金についてお伺いをしたいというふうに思います。
 この雇用調整助成金を使い勝手が良くなるように要件を緩和したということであります。私、今考えておりますのは、このタクシー労働者のような歩合制で働いておられる、そういう労働者に現行の休業手当で生活が守れるのだろうかということであります。
 自交総連の皆さんが聞き取った声を紹介しますと、タクシー歴十五年の運転手さん、ふだんはバスタ新宿にいるんだが、空港もコロナ問題が直撃してお客さんがバスで出てこない状態だと、売上げの減少で、これまで平均五万円以上あった売上げが直近では三万円を切る日もあるんだと、私の会社は三年前に賃金改定をして足切りがきつくなったと、もうこんな会社辞めたいくらいだというふうに嘆いていらっしゃるということでありました。
 ここで言っている足切りというのは、歩合給を計算する際に営業収入が一定の金額に行けば通常の歩合率を適用するけれども、それ以下であれば歩合率を低くするという仕組みでありまして、タクシー業界ではかなりの会社で見られるものであります。営業収入が足切りに到達できないと歩合率ががくんと下がって賃金が大きく減少してしまうと。
 厚労省にお伺いをしたいというふうに思いますけれども、タクシー労働者の皆さんはただでさえ低い賃金で働いておられて、その上、歩合率の低下で一層賃金が下がっていくと。その賃金の六割の休業手当ということになるわけですが、これで本当に生活が守れるというふうにお考えでしょうか。

#197
○政府参考人(松本貴久君) 御指摘いただきました六割というようなお話は、恐らく労働基準法二十六条の使用者の責に帰すべき事由による休業の場合の休業手当のお話かと思います。その二十六条では、使用者は、その平均賃金の百分の六十以上の休業手当を支払わなければならないというような規定になっておるわけでございます。
 今般の新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、欠勤中の賃金の取扱いについては、私どもは、労使で十分に話し合っていただいて、労使が協力して労働者が安心して休業できるような体制を整えていただくということが望ましいものと考えているところでございます。
 御指摘のとおり、労働基準法二十六条によって支払が義務付けられている休業手当は平均賃金の百分の六十までの部分でございますけれども、それを超える休業手当の支払については労使で十分に話し合っていただいて、就業規則等により各企業において任意に定めることができるというようなことでございます。
 厚生労働省としては、雇用調整助成金、中国関係に限定することなく、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける全ての事業主に拡大したのに加えまして、雇用保険被保険者期間六か月未満の労働者を助成対象とするなど、更なる要件緩和を講ずることとしております。
 引き続き、休業手当等を支払う事業主を積極的に支援をしてまいりたいと考えております。

#198
○武田良介君 この拡充の話では、先ほどもありましたけれども、いわゆる緊急事態を宣言したところでは更に補助率を上げていくというような話もありますけれども、やっぱり現状、北海道だけということでありましたけれども、北海道だけではなくて、まさに全国の課題であるわけであります。
 今答弁にもありましたけれども、その雇用調整助成金の休業手当、今お話があったように、直近三か月の月収を日割りをして平均を出していくというようなことですよね。そのための事業者の負担、これの三分の二を助成すると、北海道以外はですね。現状はそういうことだと思いますけれども、結局、やっぱりこれ、事業者の負担も残るわけですよね。それを増やす、その割合を増やすということは労使で相談をしてということでありましたけれども、いずれにしても、これは使用者の側の負担も発生しているわけ、それが残るわけであります。
 先ほど紹介しましたように、営業収入全体が悪化をしている中で、その事業者の負担が重くのしかかるということで、労働者のところまでこの支援が行くのか、事業者も雇用調整助成金の申請に二の足を踏みかねないし、申請されなければ労働者のところまでその支援が届かないということになるのではないかというふうに思っております。
 大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、バス、タクシーの労働者に対する抜本的な支援策の強化が求められるのではないかというふうに思います。この間、小学校の臨時休校等に伴って、上限八千三百三十円の助成金の制度ということも言われてきました。ただ、これ、臨時休校に伴うものということだけではなくて、このような新型コロナウイルスで休業を余儀なくされたような場合に、その事業主を通さずに労働者に直接支給される、そういう支援制度も必要ではないかなということを考えますけれども、大臣、いかがでしょうか。

#199
○国務大臣(赤羽一嘉君) それ、現行、残念ながら、国土交通省の中ではそうした仕組みはありません。
 ですから、そうしたことが必要なのかどうか、ちょっと検討しながら、よく省内でもまず検討して、対応を考えていかなければいけない状況であれば適切に対応したいと思っております。

#200
○武田良介君 そういう状況であれば検討していかなければならないということでありましたけれども、既に始めている県、思い切った対策を始めている県もあるというふうに思います。
 山梨県ですけれども、山梨県議会の教育厚生常任委員会というところで、三月の五日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校で職場を休まざるを得ない一人親世帯などへ一日四千円を支給する県独自の制度、これについて県は個人事業主などフリーランスで働く保護者にも拡大する方針を示したということでありました。
 こういう思い切った支援策が求められているということを私は強調をしたいというふうに思いますし、タクシー労働者の方の中にも、嘱託の形で働いているという方もいらっしゃれば、あるいは個人タクシーをやっておられるという方もいらっしゃって、いろんな方がいる中で皆さんの生活をしっかりと守っていくと、そういう思い切った支援策を重ねて求めたいというふうに思います。
 次に、金融機関の貸し剥がしについて伺いたいと思うんですが、自交総連に寄せられた相談の中には、東京の中堅タクシーの会社が新型コロナウイルスの影響で営業収入が落ち込んで資金繰りが付かなくなって大手に救済を求めたと。四月一日付けで大手会社の子会社になるということが二月末に突然従業員に通告されたということでありました。事実上の倒産であるということでした。こういう状況が広がれば、今後、バスやタクシー会社への金融機関の貸し剥がしも起こり得るんじゃないかと、実際にその懸念の声も広がっております。
 金融庁にも来ていただいておりますけれども、金融機関の貸し剥がしは今後起こり得ると、金融庁にそういう認識はあるでしょうか。

#201
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症拡大に伴いまして、多くの事業者の方から、ただいまお話ありましたような売上げの急速な減少、あるいはキャンセルの増加、さらに当面の資金繰りということについての不安ということを抱かれている方が多くなっているものと認識しております。
 私どもの方でも、新型コロナウイルスに関する金融庁相談ダイヤルというものを設置いたしましたりして、事業者からの直接御相談というものも受け付けて、その適切な対応を金融機関に求めるような体制も取ってございます。
 こうした状況を踏まえまして、私どもの方では、金融機関に対しまして、この三月六日に、事業者の資金繰り支援を迅速かつ適切に取り組むよう、大臣名で談話を発表させていただいております。金融機関に対する適切な対応を要請しております。それとともに、私どもの方でも金融機関の取組をしっかりとモニタリングしていくことを公表しております。
 具体的には、今回の要請におきまして、金融機関において事業者訪問や緊急相談窓口の設置などをしてきめ細かく実態を把握する、既往債務について、返済猶予等の条件変更について迅速かつ柔軟に対応する、三点目といたしまして、新規融資について、政策金融機関との連携も含め、事業者ニーズに迅速かつ適切に対応すること等を要請しているところでございます。
 私どもといたしましては、こうした要請が着実に実行されるよう、当面の検査監督の最重点事項として金融機関の取組をモニタリングしていきたいと思っています。
 さらに、民間金融機関に対しまして貸出しの条件変更等の取組状況の報告を求め、その状況を公表するなど、金融機関の取組状況を引き続き適切に確認して、取組を促していきたいというふうに思っております。
 以上でございます。

#202
○武田良介君 貸し剥がしが起こらないように、一社たりとも倒産する会社がないように、しっかりと金融機関を見張っていただきたいというふうに思います。
 次に、自動車検査証の有効期間の伸長についてお伺いをしたいというふうに思います。
 国交省は、自動車検査証、いわゆる車検の有効期間が三月三十一日までという、その自動車の有効期間を伸長するということを公示をされております。この目的は、運輸支局の窓口に人が集中することを避けるためということでありました。
 どれくらいの人が集中するのかということで、資料の四に付けましたけれども、この継続検査件数、これは車検の件数ということでありますけれども、やっぱり三月が一番多くなっているわけであります。
 窓口の集中、その滞留を減らすために車検の有効期間の伸長措置ということですけれども、これをどのように周知徹底していくんでしょうか。

#203
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 自動車検査証の有効期間の伸長、いわゆる普通の言葉で言う延長でございますけれども、これは、昨年九月の台風十五号や十九号の自然災害時にも実施してきた措置でございまして、このときも周知をしておりますけれども、今回も新型コロナウイルス感染症対策の一環として、人が集中しないように、三月には大体一・四倍の人が窓口に来ますので、それを少しでもならす、四月に送っていただくようにということでございまして、周知が必要でございますので、二月二十八日にこの措置を行うことを決定しましたが、その日にプレスリリースをいたしましたし、またホームページへの掲載もいたしました。また、整備事業者の関係団体、これ六団体ございますが、文書により通知をさせていただいたところでございます。

#204
○武田良介君 車検のためにその運輸局の窓口を訪ねられる方というのは、ディーラーの方であるだとか整備工場の方であるだとかいう方たちもいらっしゃると思いますし、また個人で持ち込まれる方もいらっしゃるということになるというふうに思います。
 先ほど、関係の団体、事業者の関係なんかにはその通知をしているということでありましたが、それを通さない個人の方に対してこの有効期間の伸長措置を伝えるというのは、これはこういう方たちはどうやってこの措置を知ればいいんでしょうか。

#205
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 これにつきましては、プレスに私どもリリースをさせていただいております。新聞あるいは報道でこれを、車検の延長について報道していただきますので、それで知っていただくということを考えているところです。また、先ほど申し上げましたように、ホームページにも掲載をしております。個人で車検証延長においでになられる方はホームページを御覧になることが通常であるというふうに考えておりますので、これによって周知ができるのではないかというふうに考えております。

#206
○武田良介君 新聞報道だけでは十分ではないということは当然ですし、ホームページを見るのが普通だろうということでありますと、いずれにしても、行政の側から、国交省の方から伝えていくツールというのは具体的にないわけであります。これで本当に周知徹底されるのか、窓口の滞留なくなるのかということだと思うんですね。
 ちょっともう時間の関係もありますので、併せて自賠責保険の手続についても伺っておきたいと思うんです。
 この措置に併せて、自賠責保険の継続契約の締結手続、これが四月三十日を限度として猶予するというふうにされているというふうに思います。これはその車検のときに一緒に行うということでいいわけですよね。はい、そういうことだと。
 資料の、私、六番と七番を付けましたけれども、これは自賠責保険の取扱いに係る特別措置の御連絡ということで、大手の保険会社から代理店の方に出された文書なんです。二ポツのところを見ますと、特別措置の具体的な内容として締結手続の猶予、保険料払込みの猶予と、その内容が紹介されておりますけれども、一ポツ見ますと、この特別措置は、当該自動車等の契約者から書面により本特別措置の申請があり、かつ保険会社の承諾があった場合に適用しますというふうになっているんですね。
 そうすると、申請があり承諾されないと特別措置は適用されないと、こういう文書が出ていると思うんですけれども、これ、いかがですか。

#207
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 これにつきましては、損保協会の方から保険会社に出された文書だと承知をしております。確かに、書面につきまして提出を求めておるところでございますが、これ、損保協会に確認をいたしますと、場合によって、書面で提出が困難な場合には、電話などで代理店が聞き取りをしてこれに記載をするということについても特例として認めているというふうに聞いておりますので、格別かなり困難な作業であるということは当たらないのではないかというふうに考えてございます。

#208
○武田良介君 資料の五も紹介をしておきます。
 資料の五は、これ登録手続でありまして、これは、新車の登録だとかあるいは名義変更、引っ越しによる住所変更、自動車の解体、自動車の一時使用中止、こういう手続で運輸局の窓口に行くと、こういうことですよね。これもやはり見ますと、車検と同じようにこの三月の時期が集中をしているということであります。
 これ、車検のところは伸長するということなんですけれども、結局、この登録手続の関係で窓口には人が大勢行かれるということになってしまうということで、これ、窓口の滞留はなくならないんじゃないだろうかということだと思います。
 先ほどの保険会社から出されている文書だとかこういった登録手続の点なども含めても、全体が混乱しないように対応していかなければならないということを指摘をさせていただいて、時間ですので終わりにいたしたいと思います。

#209
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。会派を代表して質問いたします。
 三月三日に、新幹線のバリアフリー対策検討会の中間取りまとめが出されました。赤羽大臣には、障害者の交通のバリアに迅速に対応していただき、ありがとうございます。
 障害者の交通のバリアについてはたくさんの課題がありますが、今回は視覚障害者の人にとっての駅のホームのバリアについて質問させていただきます。
 障害者差別解消法が施行されて約三年が過ぎましたが、様々な障害者の社会参加に欠かせない公共交通機関を使う際のバリアの解消が急がれています。しかし、まだまだ整備が足りず、痛ましい事故が多発しています。
 今年の一月十一日、日暮里駅で視覚障害者の人がホームから転落して亡くなりました。資料一を御覧ください。これは、国土交通省が毎年出している駅ホームからの転落に関する状況という資料から抜粋したもので、ホームからの転落件数の推移を示しています。この資料の図を見ていただくと分かるとおり、転落件数はここ数年横ばいの状態で、視覚障害者の人の転落事故も減ってはいません。
 また、資料二は、令和元年の交通安全白書に載っているホームからの転落による死傷者数の推移になります。ホームからの転落による死傷者数はここ数年で二百件前後で推移しており、死亡者数も三十件前後で推移しているということが分かっていただけると思います。
 つまり、転落事故の件数も死傷者数もほとんど変わっていないのです。現にここ数か月だけでも、先ほど示した日暮里駅の事故だけでなく、茨城県石岡駅や、新宿駅、京成立石駅などで立て続けに起きています。悲惨な事故が後を絶たないのです。なぜこのような痛ましい事故が起きてしまうのでしょうか。障害者に限らず、ホームからの転落事故を完全に防ぐには、ホームドアの設置が不可欠と考えます。
 そこで、お聞きします。今、どのくらいの駅にホームドアが設置されているのでしょうか。駅の総数とホームドア設置駅の数を教えてください。

#210
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
 二〇一八年度末時点で全国の鉄軌道駅は、総数で九千四百六十七駅ございます。また、その時点で、全国のホームドア設置駅数は七百八十三駅となっております。

#211
○木村英子君 ありがとうございます。全国の約九千五百の駅のうちまだたった七百八十三駅しかホームドアが付いていないということは、事故が減らないのもうなずけます。
 資料三を御覧ください。この資料は東京新聞の記事から抜粋したものですが、日暮里駅で視覚障害者の人が階段を下りた横付近で誤って転落をした事故現場の図です。
 そこで、大臣にお聞きします。視覚障害者の人が駅のホーム上を移動する際、どこを歩いているか御存じでしょうか。

#212
○国務大臣(赤羽一嘉君) 平成二十九年三月に国土交通省からの報告書で、新型ホームドア等に対応する視覚障害者誘導用ブロックの敷設方法に関する調査報告書というのがございます。御存じかもしれませんが、そこの五十六ページ、まとめと提言というところで今の御質問に対してのお答えが書かれておりまして、ここに資料五そのものに載っておりますね、ごめんなさい。それが資料五のところなんですけど、視覚障害者は、ホームでの長軸方面、ホームの、何というんですかね、平行移動というんですかね、での移動は極力行わないのが原則であるが、従来より、乗車駅と降車駅で階段等の位置が異なることからホーム上での移動は現実には必要であると。また、ホームドアが設置されている駅については、ホームドアに沿って自分の待ちたい場所まで長軸方向を移動するという実態があることは、平成二十一年度調査結果やニーズ調査からも明らかであるとありました。私の、先ほどの国土交通省の報告書もそのとおりでございます。
 ですから、多分、個々人でいろいろな習慣とか歩きやすいところとか慣れた駅の状況とかそれぞれなので、一概にはどこということではないと思いますが、現実には視覚障害者の方は、今言われたような原則がありながら、現実にはそこを、何というかな、歩かざるを得ない状況もあるのではないかというふうに思っております。

#213
○木村英子君 そうですね、今大臣がお答えいただいたように、新型ホームドアに関する視覚障害者用のブロックの敷設方法についての報告書のとおりということですが、そうなると、階段から近くの乗車口までのルート以外は歩けないということになります。
 資料四を御覧ください。資料四のガイドラインを見ていただくと分かるように、点字ブロックには進行方向を示す線状の誘導ブロックと危険な場所や目的地を示す点状の警告ブロックがありますが、ホーム上に線路と平行に引かれているのはホームの端から八十センチの警告ブロックしかありません。そのため、視覚障害者の人がホーム上を線路と平行移動する際には、仕方なく線路脇の危険な警告ブロックの上を歩かざるを得ないという状況です。
 実際にどのくらい危険かについて、筑波大学附属視覚特別支援学校の宇野先生と一緒に私が実際に事故のあった日暮里駅に視察に行ってきました。
 資料六を御覧ください。これは、実際に宇野先生に線路脇の警告ブロックを歩いてもらっている写真です。御覧のとおり、この八十センチ幅では人と擦れ違うのが難しいと思われます。また、介助者が同行した際、肩か腕を持って歩くのですが、並んでは歩けず、横向きになって介助しているのが分かります。
 また、写真の矢印のように、つえをホーム脇に落として線路側を確認する場合があります。ここで擦れ違う人との間でアクシデントがあった場合には、当然ホームから転落する危険性が高いことがお分かりになると思います。
 視覚障害者の人は、ホームを歩く際、つえを左右に七十センチくらいの幅で床にスライドして点字ブロックを確認しながら進み、障害物を回避しながら歩きますが、点字ブロックの上に人がいたり荷物が置いてあったり、視覚障害者の人のつえが人の足に当たったり荷物にぶつかることが多々あります。ぶつかった際、視覚障害者の人は当然体をとっさによけます。そのとき、通常なら線路側によけることはないのですが、人や荷物との衝突を避けるため線路側によけてしまい、焦って方向感覚を失うなど、何らかのアクシデントにより足を踏み外して転落してしまう場合があるそうです。
 日暮里駅で転落して亡くなった視覚障害者の人が階段脇の狭い通路を歩いていたのは、乗車駅と降車駅で階段等の位置が異なることから、線路と平行にホーム上を移動していたと推測されます。
 視覚障害者の人の場合、つえを左右に振って点字ブロックや壁などに沿いながら方向を確認しつつ、なおかつ、柱や障害物などの危険を回避しながら歩かなくてはならないのです。目の見える人でも避けるホームの端を目の見えない人が歩くことを余儀なくされており、とても危険です。目の見える私でさえも、視察に行った際、線路脇の警告ブロック沿いを通ったときに、とても狭くて恐怖を感じました。
 やはりホームからの転落事故を防ぐためには、ホームドアの設置が絶対不可欠だと実感しました。大臣はどのようにお考えでしょうか。

#214
○政府参考人(水嶋智君) 今の先生の御指摘に際して、事実関係を私どもの方も確認してまいりましたので、まず私の方から事実関係について御説明をさせていただければと思います。
 この資料六でございますけれども、これは日暮里駅のホームでございまして、お手元の方に赤い線と黄色の斜めの線が見えております。ここが八十センチの幅がございまして、この黄色の点状のブロックが内方線付き警告ブロックということで、これはホームの端から八十センチ、ホームの内側に付けてくださいというのが我々の方の規則になっております。
 また、このホーム全体の幅でございますけれども、ホームの幅は一・五メートル取るようにということが我々の基準で定まっておるんでございますけれども、この左の壁のようなところが、白くちょっとてかった壁のようなものが男性のバッグの後ろの方に写っております。これはちょうどバリアフリー化の工事を日暮里駅でやっておるということで、エレベーターの取付工事をやっているところの箇所でございます。このホームの幅、狭く見えておりますけれども、一応この白い壁とホームの端の間までは、現場では一・六メートルの幅が確保されておるということのようでございます。
 この黄色の真ん中の警告ブロックでございますけれども、これは私どもの考え方といたしましては、ここから先に行くともうホームの端に行ってしまいますよということで、そういう場所であることを警告するためのブロックということで設置の考え方を定めておりまして、私どもの理解としては、この上を歩いていただくというよりは、むしろ、ここから先は危険なので、ここから先、ホームの端の方には行かないでくださいと。点状のブロックの左の方に真っすぐな線みたいなのが一本写っておりますが、これは内方線といいまして、こちら側に来ていただければホームとは反対側なので安全ですよということを一応、視覚障害者の方に示すような、そういうブロックの考え方で設置を進めてきたところでございます。

#215
○木村英子君 分かりました。
 今お伺いして分かったのは、それでも一・六メートルしかないんですよね。一・六メートルって、電動車椅子で走ってみたんですけど、かなり怖くて、運転するのが難しかったんですね。ましてや電車が通過するときとか、かなり風圧がばあって来ますので、それで私なんかは結構びっくりしてしまって、運転を誤ってしまうときがあります。
 視覚障害者の人の場合、その一・六メートルの中の警告ブロックから壁までの間というのは何センチでしたっけね。そんなにないと思うんですよね。今、壁に白いのが写っているという、バリアフリーのエレベーターの工事をしていると言いましたけれども、それを取ったにしても、一・六メートルというのは結構狭い幅だというふうに私は感じています。
 なので、普通の健常者の人でしたら危険な場所を避けてホーム上を自由に動けるんですけれど、視覚障害者の人はこのブロックだけが頼りなんですね。だから、ブロック以外のところというのは歩けないんです。ですから、誘導ブロックではない警告ブロックを歩くというのはとても危険な状態で、これを歩かざるを得ない状況が毎日続いているということです。いろいろと国土交通省で工夫していただいているところではあるんですけれども、やっぱり危険と隣り合わせにいるという状況は今も変わっていないということになります。
 次に、資料七を御覧ください。この写真は、東京メトロ有楽町線の護国寺駅の写真です。この駅には、ほかの駅とは異なり、ホームの中央に誘導のための線状ブロックが引いてあります。この駅の近くには視覚障害者の特別支援学校があり、その学校の要望によって歩行訓練のためにホーム中央の誘導ブロックが設置されていたと聞いております。この誘導ブロックのおかげで、この駅には、ホームドアが設置される前から今まで転落事故は起こっていないそうです。
 ホームドアが設置されていない駅においては、せめてホームドアができるまでの間、護国寺駅のようにホームの中央に誘導ブロックを設置してもらえると危険な線路際を歩かなくて済みますし、痛ましい事故を防ぐことができると思います。
 そこで、大臣にお願いです。ホームドアが設置されるまでの間だけでも、ホーム中央の誘導ブロックの設置を検討してもらえないでしょうか。

#216
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、そもそもの話ですけど、ホームドアの整備につきましては、元々言うと、なかなかコストも高かったりとか、車両によってドアの位置がそろっていないという課題がありました。
 ただ、転落事故というのが続いたことを踏まえて、私も、国土交通省のという以前に、公明党のバリアフリーのPTとして、これはホームドアしっかり進めていけるような時代にしていかなければいけないということで相当強く申入れをし、今は法律の中に、二〇二〇年までに全国八百駅という目標が設置をされたところでございます。
 現状、利用者数十万人以上の駅からやっていくということで、今七百八十三駅まででありますので、まだこれ全体から見るとたったと言われるかもしれませんけれども、この間、多分五年間ぐらいだったと思います、二〇一五年ぐらいからだったと思いますから、それなりに着実に始まっているというふうに思っておりますので、西日本でいうと、西日本というのはほとんどホームドアがなかったんですけど、それも最近はホームドアが出てきまして、ホームドアが当たり前の状況になりつつあります。そうした意味で、まず、ホームドアの整備というのをしっかりと進めるということをやっていきたいと思います。
 そして、その間の間、今お示しをいただいた護国寺の駅のように、中央に視覚障害者の皆さん用の誘導用のブロックの整備をということでありますが、これもいろいろ障害者団体の皆さんにヒアリングをすると、ちょっといろんな意見が実はありまして、全てのホームにこれ真ん中で設置できる状況じゃないので、普通は、このブロックというのはホームの端の中にあるということが大半ですから、そこと、何というかな、間違えて、そこが端だと思ってしまってかえって危険だというような御意見も実はあったり、現実に今、大体ホームの真ん中にはキヨスクですとかそうした売店があったりとか階段があったりとか、構造物的にちょっと難しい駅もいろいろありまして、そこに例えばラインを引くと、必ずそこで方向転換をするような形になるんですね。そうすると、方向転換が回数多くなると、視覚障害者の団体の皆さんからは、それがかえって正しい方向が分からなくなるというリスクもあるというような御意見もあって、ちょっといろんな意見があって、障害者団体の皆さんのまず意見をよく丁寧に聞いていかなければいけないということと、あと、現実的にそれが実際可能かどうか。
 ちょっと護国寺の場合は、先ほど御説明あったとおりの状況がありましたので、若干特別な状況であれを造ったということでありますので、安全、それが定着するという今の御意見は御意見としてしっかり承りたいと思いますが、ちょっとそれは少し、視覚障害者団体の皆さんともよく検討させていただければと思います。
 重ねてになりますけど、できるだけ毎年着実にホームドアの設置を、二〇二〇年度の目標で終わりではなくて、その後の継続的な目標を掲げて、その設置をしっかりと進めていくということに努力していかなければいけないと、そういうふうに思っているということでございます。
 これは、交通政策基本計画、これ、二〇一五年の二月十三日に閣議決定した第二章の中にホームドアを設置するというのが、初めて具体的な数字を入れましたので、これを継続、発展をさせていきたいというふうに思います。
 以上です。

#217
○木村英子君 ありがとうございます。
 もちろん、ホームドアを付けるにはかなり予算も掛かりますし、時間も掛かると思います。視覚障害者の人が毎日通勤や通学しているときに、すごく怖がりながらそこを通るわけですね、警告ブロックの上を。なので、資料四のところを見てもらうと分かるんですけれども、誘導ブロックが引かれているところというのは、階段脇両側の右か左に曲がる、一、二メートルぐらいしかないんですね。誘導ブロックというのは真っすぐ歩いてくださいというサインだと思うんですけれども、これは、この誘導ブロックは必ず警告ブロックの方、端っこを指していますよね。端っこに行かざるを得ないんですね。ですから、真ん中にその誘導ブロックを引いてもらえれば安全だという視覚障害者の方々の御意見もあります。
 ホームの端の内方線を中央の線状ブロックと誤認するということですけれども、通常、階段からホームに着いた後、直角に曲がり数メートル歩かない限り内方線付き警告ブロックには出くわせませんし、ホーム中央の誘導ブロックは階段の延長線上の真っすぐな動線ですから、そもそも直角に曲がる必要はなく、誤認するということはほとんど考えられないと聞いています。
 様々な障害者団体からの意見はあるとは思いますが、これからも障害を持った当事者の意見を重視した上で、ホーム中央の誘導ブロックについても検討をしていただきたいなと思っております。
 もう時間がないので。視覚障害者の人たちがこれから駅を安心して利用でき、また、視覚障害者に限らず全ての人の転落事故を防ぐためには、まずホームドアの設置が絶対に必要だと思います。さらに、日常的に危険と隣り合わせで駅を利用する視覚障害者の人たちにとって、護国寺駅で実践されているホーム中央の誘導ブロックは事故を回避するための最も有効な方法と考えます。したがって、ホームドアを設置するまでの間だけでもホーム中央の誘導ブロックを早急に各駅に設置していただけるよう考えていただきたいと思います。
 今日は……

#218
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間が来ておりますので、質疑をおまとめください。

#219
○木村英子君 済みません。はい。
 今日は見守りについてもやりたかったんですが、時間がありませんので次回にさせていただきます。
 ありがとうございました。

#220
○上田清司君 まず、赤羽大臣始め政務三役の皆さん、国土交通省の皆様には広範囲な行政分野に御尽力を賜っていますこと、改めて厚く御礼を申し上げます。
 大臣の所信表明に沿って、四点に絞って質問をさせていただきます。
 まずは、コロナ対策のうち中小企業対策でございます。
 二月二十七日に安倍総理が夕刻に記者会見をされ、私も、これは中小零細企業に大変なことになるだろうというようなことを考えました。たまたま夜に青色申告会の県の副会長から電話があって、こういうときにはいつも有利な金利だとか資金繰りの件での設定が出されるけれども、むしろ返済猶予の方が有り難いんですよというふうなお話がございました。
 そこで、早速、次の日に私は、県の商工会連合会の専務理事、商工会議所連合会の専務理事、六百からの組合を総括する中小企業団体中央会の専務理事、県の保証協会の会長、そしてまた県の産業公社の理事長にお目にかかり、ヒアリングをして、実際何が一番有効か。もちろんいろんな組合せがあるんですが、一般的に言えば、返済というのは、事業が継続されて、利益が出て、売上げがしっかり出ていると、ゆえに返済ができるということが前提になっているわけですけれども、それが条件が異なってきたときに、当然、返済がしにくくなる。
 まさに今回のコロナウイルスに係る事案は、まるっきり条件が変わってしまったという事例ではないかということでございますので、私は、この「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」ということで、資金繰り関係でも、セーフティーネット保証、貸付け条件の緩和、また金融機関への配慮要請ということで、特に一、二、三、四のうちの二のところで、返済猶予等既往債務への条件変更についても対応していただけるということでございますが、まさにこの順番からして三番手にあって、なおかつ四項目の中の一項目という形ですので、いかにもこの部分がやっぱり弱い、こんなふうに私は思っております。
 中小企業庁の政府委員の方から、この債務返済の猶予あるいは停止、半年ほどのそうした検討というのは内部でなされているかどうか、お伺いしたいと思います。どうぞお願いします。

#221
○政府参考人(鎌田篤君) お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては、各地域や、各業種の企業や業界団体に累次ヒアリングを行うとともに、特に中小企業につきましては、全国千五十か所に設置した経営相談窓口において情報収集を行っているところでございます。
 相談窓口には幅広い事業者から資金繰りに関する相談が寄せられているところでございます。こうした状況を踏まえまして、二月十三日に取りまとめた第一弾の緊急対策におきましては、五千億円規模の融資・保証枠を確保し、事業者の資金繰りを徹底的に支援しているところでございます。
 中小企業の事業継続にとりまして資金繰りの確保は何よりも重要と認識をしておりまして、そのためには事業者に必要な資金を供給する融資、保証に加えまして、御指摘のとおり、既往債務の返済を猶予するということも極めて効果的な支援策であるというふうに認識をしております。
 このため、三月六日には、財務省、金融庁などの関係省庁と連携しまして、官民の金融機関に対して、事業者の状況を丁寧にフォローアップしつつ、既往債務の返済猶予等の条件変更につきまして迅速かつ柔軟に対応するように、二月七日、二月二十八日に続きまして改めて要請を行ったところでございます。
 経済産業省としましては、所管する政府系金融機関及び各信用保証協会が今般の要請に沿って事業者に必要に応じた十分な対応を行うよう、しっかりと指導していくということとしております。
 以上でございます。

#222
○上田清司君 大臣、所管外だということで事務方的には言われておるんですが、私はちょっと独自の考え方をしております。
 連立与党を代表して赤羽大臣は閣僚となっておられます。連立与党の、まさに公明党の政策の一丁目一番地みたいなところでもこの分野はあります。そういう意味でも、いろんな意味でのメニューを用意しているんですが、確かに一定程度の資金を用意して貸出金利をほとんど無利子でやっていくとか、あるいは無担保無保証でしていくとかというのは、政府としてはやりやすい、一定の資金を持っていれば。
 条件緩和の話は相手側がありますので、政府系金融機関にしても、あるいは民間の金融機関にしても、当然、政府が強要できるわけではありません。予算でできるものでもありません。したがいまして、ある意味では強力な協力要請、強力なこの御理解というものが必要ですので、まさに政府を挙げてというような、これは丁寧な要望をしないとそこまで行かない可能性があると思います。文書ではこうして出てきます。
 そういう意味でも、赤羽大臣、担当の財務大臣、あるいは金融庁長官、あるいはまた農林水産大臣、農林中金もありますので、そうした方々含めて、是非しっかり総理も含めてアピールをしていただき、実現ができるようにお願いをしたいと思っておりますので、所感だけ述べていただければ有り難いと思います。

#223
○国務大臣(赤羽一嘉君) 上田先生は現場のことをよく御承知だと思いますし、その現場のことを御承知の上での御提言だと思います。
 また、今回のコロナウイルスの事案というのは相当な厳しい状況だということで、恐らくこのセーフティーネット貸付けとかいろいろやっても結局借金が増えるだけだというような側面があったりとか、無担保無保証とかいいながら、現実には個別対応でそうはならないというのは私自身も経験をしてまいりました。
 そういう中で、返済猶予ですとか無利子融資みたいなことも相当効果があるけど、なかなかやりにくい、簡単には。するとモラルハザードを起こしてしまうということでありますが、それは相当厳しい状況だという認識の上で、私も中小企業を抱える業界所管分野の責任者として、こうしたことは政府部内でも、また公明党の連立与党の、私、党を代表するとは誰も認めてくれないので、一員として、そうしたことをしっかりと申し入れていきたいと思います。
 今日の夕方、この後、新型コロナウイルスの感染症対策本部が開催して、そこで緊急対応策の第二弾が発表になります。そこについては、もう麻生副総理も、民間金融機関に対してそうした、今、上田先生言われるような返済猶予のことをかなり強く要請するというのがもう活字になっておりますので、そうしたものが出るよう、ちょっと出るのかどうかまだよく分かっておりませんが、そうしたことを注視しながら、多分第二弾では終わらないと思いますので、第三弾、第四弾で今の先生の提言をしっかりと受け止めながら適切な対応をしっかりとしていきたいと。
 ちょっと所管ではありませんけど、ちょっとあえて、御質問ですから答弁させていただきました。

#224
○上田清司君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 二番目に、大臣所管の二つ目について、大臣の方は、観光は成長の柱、地方創生の切り札と、このように申されております。確かに日本における数少ない成長分野で、気持ちは分からぬではないんですが、柱と言うには細過ぎるのではないかというものを私は思っております。それは、いわゆるインバウンドは一千万が三千万になったというこの規模感というのは大きい、直近では三千八百万というような数字も出ておりますので、非常に盛り上がっていると。
 しかし一方、一千万のGDPは一・五兆と、まあ四・五兆になったという話であります。私が知る限り、いわゆる非居住者家計の国内での直接購入の対GDP比、いわゆるインバウンドのGDP比ですね、この部分は、約五百五十兆と見て、ざくっといけば〇・八%だと。
 観光庁長官、おいでですね。この数字は間違いありませんか、GDP比〇・八%。

#225
○政府参考人(田端浩君) ただいま先生御指摘の数字については現時点ではちょっと詳細にはお答えできませんが、私の方でもまた数字その他をしっかりとチェックをしておきたいと思います。

#226
○上田清司君 御案内のように、現在その〇・八%だということで、六千万にしていくというお話もございますので、あるいはそれが一・六%という世界があるのかもしれませんが、しかし、例えば、稼ぎ頭の自動車、自動車部品が十七兆ぐらい、あるいは電気機器等々は十五兆から十六兆ぐらい、それ以上にでかいのが個人消費ですね。日本のGDPの六割といいますので、五百五十兆と見て、これが三百三十兆と、全然桁が違うわけですね。そりゃそうですね。一週間か十日いて十五、六万円使う方と、年間を通じて生活をしている日本人が使うお金との差があるわけですから。
 そこで、資料を二枚、①と②を配付していただきたいんです。私は、順番が少し遅くなりまして済みません、資料の方を先に配ってお話をすべきだったんですが。
 実は、大臣、国税庁が押さえている給与所得者の平均が約四百二十万円でございますね。すると、これ、この方々の賃金が余り上がらないんですね。今資料を配付しておりますが、日米独のグラフ、一九九五年を起点にしてデータを出させていただいておりますけれども、日本とドイツの生産性は変わっていない、そんなに変わらない。よく日本の生産性が低いと言われていますけど、実はそうでもないんだということもあらかじめ言った上で、そして、賃金だけは一九九五年時点で日本は下がりっ放し、ドイツは一・五倍、アメリカは二倍だと。したがって、消費のデフレーターも下がっていると。
 こういう実態がある以上、なかなか個人消費が増えない、また消費税増税という形にもなっておりますので、むしろ日本の経済成長の柱というのは個人の消費を高めることにあるんではないかというふうな認識を私は持っておって、そのためには賃金を上げなくちゃいけないと。仮に四%上げれば、四百二十万の給与所得者の平均値、十三兆二千億ぐらいざくっと増えますね。そうすると、やっぱり成長の柱よりももっと大きいと。
 そういう意味で、もちろんインバウンドも重要ですけれども、もうちょっと成長の柱と言うには細過ぎるので、国土交通省としてはもっと強い柱をアピールする必要があるんではないかと私は思うんですが、いかがでしょうか。

#227
○国務大臣(赤羽一嘉君) 我が国のGDPに対する寄与度はどうかと言われたら、上田先生のおっしゃるとおりだと思います。
 加えて、もちろん賃金が上がって個人消費が進むということが一番大事なんですが、自公政権、安倍内閣ができてもう七年を超しました。円高、デフレ不況と言われているところからかなり脱皮をしておると思いますけれども、なかなか賃金が明確に上がっているという感じではない、個人消費がなかなか回復しないというのも事実だと思います。
 雇用なんかは随分良くなっているので、経済全体としては良くなっていると私は思っておるんですけど、そこはもう最後の、何というか、もう一歩景気回復が本格的にならない、一番それは大きな問題だというふうに思います。ですから、それのことは全く、別にそれで、そういうことを無視して細い柱を無理やり切り札と言っているわけじゃなくて。
 具体的には、私、四つの柱ということで、防災・減災が主流となる安全、安心な社会づくりということで、建設業、土木業とか、地域を支えるという意味でそうしたことも書かせていただいておりますし、安全、安心な移動環境の整備ということで、自動走行ですとか自動車産業のことも言及しておりますし、持続可能な地域社会と経済成長の実現という意味でも、そっちの方がやっぱりポーションは大きいと思います。
 ただ、私がなぜ観光をということを言うかといいますと、観光というのは十年ぐらい前までは産業とは余り思われていなくて、遊びの延長みたいなところで、国の予算というのも本当に微々たるものだったと思います。しかし、そうでありながら、自公政権の中で観光を産業にするんだということで様々なことをやり、インバウンド一つ見てもかなり数は上がってきて、消費も多分〇・八%ですけど、少なからず、そういう統計も取られるようになったと。
 私思うんですね、一番の大きなことは、経済的なインパクトというよりも、少子高齢化で過疎化が進んでいる地方ですけれども、行けば行くほど、やっぱり外国人とか日本人の旅行者をお迎えして、そして地元の観光資源の良さというのを再発見する。やっぱり自分たちの土地も捨てたもんじゃないんじゃないかということで、その地域の人たちが主体者となって地方創生に立ち上がっているという成功例がたくさんあるということをこの職によって知りまして、それはまだまだほかの地域でもそうした発展ということは、非常にそういう、何というか、数字というよりも定性なところというのかな、その効用ってすごく大きいということで、観光資源をもっと磨きを上げて、それぞれの地域が誇りを持てるようにという思いで、切り札の一つと書けばよかったのかもしれませんが、そうした表現にさせていただいたところです。

#228
○上田清司君 資料の三と四と御配付をお願いいたします。
 まだ雇用に関しても論争したいところですが、時間がありませんので、今日は、また機会いただきたいと思っています。
 公共交通の維持確保でございます。実は、路線バスがこの五年間で六千キロなくなっているんですね。この六千キロという距離数は、四国を除いて、北海道から九州まで日本一周ができると、ざくっと言えばそういう距離なわけですね。今回、法律案の一部改正で、大変工夫をされた部分もあって評価をしたいところでありますが、同時に、平成二十六年に地域公共交通網形成計画が作られて、まさに対策が取られてきたわけですが、資料三に見られるように、決して歯止めが掛かったわけじゃないわけですね。年々路線バスが廃止されていくというこのプロセスは変わっていないと。
 なぜそうなのかという路線ごとの分析、これ、都道府県ごとにあるいは市町村ごとに、なぜ存続ができているのか、なぜできていないのかとか、こうした分析が十分なされていない、私はそのように思っております。この部分に関して、率直にもう大臣にこれを伺いたいんです。
 私は、むしろ存続がうまくできたようなところ、これは当然、県や市町村で補助金も出しています。存続ができているところなんかは、五年以上も存続ができたら、その県や市町村が出している補助金の半額ぐらい、後で国が交付するぐらいの支援をすると。つまり、存続ができないところは何のある意味では補助金も出ないわけですけれども、存続がどんどんできるということになると、国もまた更に支援するということになりますので、よりインセンティブが湧くと思うんですね。
 これは重大なことでありまして、これからまた更に五年たったら六千キロなくなっていると。国鉄じゃありませんが、五年置きに再建計画というようなことになりかねないような計画になったらどうするんだということを私は危惧しておりますので、大臣、この点についてお答えをいただければと思っています。

#229
○国務大臣(赤羽一嘉君) 少子高齢化、人口減少化が各地で進んでいて、公共交通の維持というのは大変難しくなっているというのはもう先生の御指摘のとおりだと思います。
 他方で、高齢者の皆さんの運転による交通事故が大変増えているというのも事実で、同時に、各家庭でお父さんの免許を返還するかどうかみたいなことで、それが親子げんかの一番のネタになっているみたいな話で、自動車の免許の返還というのも非常に進んでいますけど、そうしたことの見合う公共交通機関というのが大事だと。そういう意味で、路線バスをどう維持するかというのは非常に大きなテーマだというふうに思っております。
 いろんなところで工夫をされていて、埼玉県でも、東秩父村ですか、何バスだか、ちょっとさっきまで覚えていたんですけど、済みません。(発言する者あり)あっ、イーグルバスの展開とか。私の神戸の北区というところも非常に便利の悪いところなんですが、三つの町の中で自動走行のコミュニティーバスをトライして結構うまくいっていたりとか様々な、あと兵庫県でいうと、豊岡市というのが非常に有償旅客のサービスをうまく使ったりとか工夫していまして、それというのは、なかなか、横串というか横展開していくということはすごく大事だと思います。
 そうしたことを、なかなか今まで国の支援というのがなかったという御指摘だと思いますので、そうしたこともしっかり本当に喫緊の課題として受け止めて、国としてどう支援ができるのか、ちょっとしっかりと検討して適切な対応を考えてみたいと思っております。

#230
○上田清司君 是非、丁寧な分析をやっていただきたいと思います。
 最後に所有者不明土地についてですが、資料の四を見ていただけば分かりますように、かつて九州と同じぐらいの面積が所有者不明土地であるというようなメディアの報道がございました。
 私は、即座にこれはうそだろうと思いました。なぜならば、百軒のうち二十軒ぐらいは所有者不明だという話になってしまいますので、そんなことはないと、住宅が百軒あって二十軒も所有者不明だったら課税当局がよっぽど怠けているんだと、行政は怠慢だと、こう思わざるを得ないので、これはうそだと思いましたので埼玉県ですぐ調べました。
 そうしたら、〇・一%は登記も課税もされていない、だから全く分からないと。登記はされていないけれども課税しているので課税当局がしっかり押さえていると、これが一%でした。つまり、九八・九%は押さえているという話だったんですね。
 したがって、日本国においてまさか二二%も所有者不明土地というわけはないと思っているんですけれども、本当の数字というのは、本当の概念というのは一体何なんでしょうか。大臣はどう思われますか。

#231
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘になりました数字は、平成二十八年、二十九年度で、地籍調査で不動産登記簿で所有者の所在が判明しなかった土地というのが筆数ベースで約二割ということでございます。この地籍調査におきましては、実施主体の市町村がその後いろんな手を尽くして苦労して探索を行った結果、最終的には地籍調査ベースでいけば筆数では約〇・四%ということになっているということでございます。
 ただ一方で、地籍調査もそうなんでありますけれども、登記簿に当たって約二割連絡が付かないというところから最終的に所有者の不明の土地を〇・四%まで絞り込むまでに膨大な時間、費用、労力、これは公共団体も含めて社会的コストが相当掛かっているということは、これ極めて深刻な問題と思っていまして、これは公共事業の用地取得を始めいろんなところで問題になっている。このための対応を今いろんな形で、例えば所有者不明土地法などで措置を行ったりということを今やっていると、こういう状況でございます。

#232
○上田清司君 今お話しのとおり、実際は〇・四四ぐらいだというお話でございますが、私も新年会で、埼玉県選出の衆議院議員が、九州ほどの面積の土地が分からないんだなんと言ってうなっておられたので、この人分かっていないななんて思いながら、気持ちがあったので、思ったところなんですが。
 やはりこれは、法務省あるいは財務省等とも一緒になってきちっとしたことを国民にアピールしないと、よっぽど行政というのは怠けているのかと、二割も分からないのかと、誰のものか、こんなことでどうするんだというふうに私は思われかねないというふうに思っていますので、真の数字を是非、赤羽大臣のリーダーシップの下で数字を明らかにしていただいて、丁寧に、大方は押さえているんですよということを日本国民に知らせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#233
○委員長(田名部匡代君) 時間が過ぎておりますので、大臣、簡潔にお願いします。

#234
○国務大臣(赤羽一嘉君) この所有者不明土地とか所有者不明的な土地も含めて、大変、土地の所有の在り方、管理の在り方も大事ですので、今国会、法案提出も予定しておりますので、国会での議論、よろしくお願いしたいと思います。

#235
○委員長(田名部匡代君) よろしいですか。

#236
○上田清司君 はい、結構でございます。

#237
○委員長(田名部匡代君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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