くにさくロゴ
2020/03/10 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 文教科学委員会 第2号 令和2年3月10日
姉妹サイト
 
2020/03/10 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 文教科学委員会 第2号 令和2年3月10日

#1
令和二年三月十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月六日
    辞任         補欠選任
     田島麻衣子君     蓮   舫君
 三月九日
    辞任         補欠選任
     蓮   舫君     勝部 賢志君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉川ゆうみ君
    理 事
                赤池 誠章君
                石井 浩郎君
                こやり隆史君
                水岡 俊一君
    委 員
                上野 通子君
                佐藤  啓君
                世耕 弘成君
               三原じゅん子君
                伊藤 孝恵君
                石川 大我君
                勝部 賢志君
                横沢 高徳君
               佐々木さやか君
                高瀬 弘美君
                梅村みずほ君
                松沢 成文君
                吉良よし子君
   国務大臣
       文部科学大臣   萩生田光一君
   副大臣
       文部科学副大臣  亀岡 偉民君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       鶴田 浩久君
       内閣官房内閣審
       議官       河村 直樹君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        長谷川周夫君
       文部科学省大臣
       官房長      柳   孝君
       文部科学省大臣
       官房総括審議官  串田 俊巳君
       文部科学省総合
       教育政策局長   浅田 和伸君
       文部科学省初等
       中等教育局長   丸山 洋司君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  白間竜一郎君
       文部科学省研究
       開発局長     生川 浩史君
       スポーツ庁次長  瀧本  寛君
       文化庁次長    今里  讓君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      依田  泰君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (文教科学行政の基本施策に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(吉川ゆうみ君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告申し上げます。
 昨日までに、田島麻衣子さんが委員を辞任され、その補欠として勝部賢志さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(吉川ゆうみ君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官鶴田浩久さん外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(吉川ゆうみ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(吉川ゆうみ君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章でございます。
 文教科学政策は国家の基本であり、長い伝統を持つ我が国をつなぎ、守り、発展させる根幹だと思っております。まさに国づくり、地域づくりは人づくりからではないかと思います。今日までの間には、先人たちの努力と英知の結集があったと思っております。そのことに敬意を表しつつ、ただ単にそのことを繰り返すのではなく、受け継ぐものは受け継ぎ、時代に合わせて変えていくものは変えていかなければなりません。その象徴が平成十八年の教育基本法改正ではなかったかと思っております。それから十四年目、その理念は実現しているのか、不断の見直しが求められていると思います。
 幾多の教育再生の取組の一つが高大接続改革でした。大学入試英語成績提供システムと記述式試験の導入見送りが発表されたわけですが、文部科学省におかれては、萩生田大臣の指導の下、検討会議によって本年末に検討を出すとのことであります。
 そこで、大臣にお願いをしたいのは、年内と言わず、できるだけ早く、夏の終わり頃までには今後の入試改革の具体策を受験生や保護者、教育関係者に対して示していただければと存じます。
 次に、質問をいたします。武漢発の新型コロナウイルス感染症への対応についてです。
 現在、全国的なスポーツ・文化イベント等の中止や全国の学校一斉休校が政府の要請によって実施されております。先月二月二十五日の政府の基本方針に当初から織り込まれていなかったことが、関係者から急過ぎて準備ができなかったとの指摘を受けることになったと思います。であればこそ、今後の課題は解除のめど、基準だと思っております。
 昨日、厚労省の専門家会議の見解が公表されました。感染の長期化が指摘されております。団体任せ、地方任せとならないように、文科省の取組をお聞かせください。

#7
○委員長(吉川ゆうみ君) 赤池誠章君。

#8
○赤池誠章君 質問の通告がなされているわけでありますが、どういうことなのか、ちょっと私にもよく分かりませんけれども。
 改めて、次の質問は、文化庁、スポーツ庁に、それぞれ文化・スポーツ団体としての支援策、それから全国一斉に休校した教育関係者、保護者への支援策も併せてお伺いをされているわけであります。
 文化庁、スポーツ庁、そして全国一斉に関する保護者への支援策を簡潔にお聞かせ願いたいと思います。

#9
○政府参考人(今里讓君) 文化・スポーツイベントの自粛要請、二月二十六日の総理の御指示もありますように、今がまさに感染の流行を早期に終息するために極めて重要な時期であるということで、全国的なスポーツ・文化イベントの中止、延期又は規模縮小等の対応について要請を行ったところでございます。
 委員お尋ねの関係者からどのような声があるかということでございますけれども、スポーツ・文化関係団体からは、専門家の知見を踏まえた自粛要請解除の考え方、再開後の衛生基準等の対応方策の在り方の明確化、事業中止等に伴う政府からの財政的な支援等について御意見、御要望をいただいているところでございます。
 これに関連しての支援ということでございますけれども、こういったことも踏まえまして、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主に対する雇用調整助成金の活用を可能とする措置ですとか資金繰りの支援などの財政的支援を政府全体として講じてきたところでございます。
 加えて、今年度中に実施できない事業につきまして、来年度への予算の円滑な繰越し等について財政当局に働きかけているところでございまして、関係事業が停滞することのないよう、柔軟に対応してまいります。
 自粛等によって冷え込んだ文化芸術やスポーツへの関心と熱意を再び盛り上げるために、関係者のお力をお借りしながら、鑑賞等の場の確保、支援の場の確保などを始め、引き続き振興に取り組んでまいりたいと思います。

#10
○政府参考人(瀧本寛君) ただいまの文化庁と同様に、スポーツ関係についても関係団体から様々な意見、御要望を踏まえつつ適切に対応してまいりたいと思います。省を挙げて、また政府全体としての取組方針も踏まえながら、今後についても関係団体とよく連携を取らせていただきたいと思っております。
 以上でございます。

#11
○赤池誠章君 休校措置についての支援についても重ねてお伺いをさせていただきたいと思います。

#12
○政府参考人(丸山洋司君) 今回の臨時休業に際しまして、児童生徒の学びや生活を支えるための支援策として、文部科学省としては、児童生徒の学習の遅れが生じることのないよう、学校及び児童生徒の実態などを踏まえ、可能な限り家庭学習を適切に課すなど必要な措置を講じるよう都道府県教育委員会等に依頼をするとともに、児童生徒及び保護者等が自宅等で活用ができる教材や動画などを紹介をする学習支援コンテンツポータルサイトの開設や、警察と連携をした見守り体制の強化など、各自治体や学校等において様々な創意工夫をまとめた事例等の公表を行いました。加えまして、各自治体の御要望を踏まえた公立学校における教員の加配や学習指導員などの配置への迅速な支援を行うこととしております。
 また、臨時休業に当たっては、まずは保護者の皆様にできる限り休暇を取得いただくなどの御協力をお願いしたいと考えておりますけれども、保護者がどうしても休めない場合に備え、学校自らが環境衛生に配慮しつつ学校の教室などを利用して行う自習学習や地域住民の参画を得て行う放課後子ども教室の活用、業務負担に配慮した上で学校の教職員が放課後児童クラブや放課後等デイサービスの業務に携わることが可能であることなどを自治体に周知をしているところでございます。

#13
○赤池誠章君 改めて、今回の武漢発の新型コロナウイルスの感染症の対応ということで冒頭御質問をさせていただいたんですが、文部科学省の方からお答えがなかったわけで、改めてお願いしたいのは、地域の実情を踏まえて専門家の知見を活用するということで、昨日も先ほどお話ししたように専門家会議、これ厚労省所管の中で行われているわけであります。ただ、先ほどスポーツ庁、文化庁、初中局長からお話を聞かせていただいているんですが、それぞれ密接に日頃から交流をして意見を聴取しているわけであります。当然、今文部科学省として、学校であれば学校関係からいつ解除のめどがという、その指導をしていかなきゃいけない。それを政府の方針、厚労省の専門家会議だけに依存しているわけにはいかない。
 改めて、文部科学省として、様々な大学や研究機関との文科省独自のネットワークもあるわけでありますから、しっかりそういった専門家の方々の意見も踏まえる中で、やっぱり先に先に、各地域のスポーツ団体、文化団体含めてそういった知見、それを踏まえた形での解除のめどや基準を文科省独自に打ち出していただきたいというふうに思っております。
 それから、支援策に関しましても同様でありまして、経済対策でありますから所管が違うとかそういった縦割り意識ではなくて、先ほども申し上げましたとおり、密接につながっているスポーツ団体、文化団体、そして教育関係者に対して、実情をしっかり聞いて、やっぱり機動的な支援策を関係省庁につなげていく。また、文部科学省や文化庁やスポーツ庁としても、やっぱり独自の支援策あると思うんですね。そういったこともしっかり取り組んでいただきたいというふうに、重ねて、重ねてお願いを申し上げたいと存じます。
 次の質問に移らせていただきます。
 こういった感染症に対しては、今までも歴史的な様々な感染症がございました。また、今後も気候変動の中で様々な新しい感染症も予想される中で、改めて感染症に対する教育の充実策というのが求められております。改めて、文部科学省の取組を端的にお聞かせ願いたいと存じます。

#14
○政府参考人(丸山洋司君) 初等中等教育段階におきます感染症の予防に関する教育については、小学校、中学校、高等学校の体育科、保健体育科において、それぞれの発達段階に応じた内容を系統的に学ぶこととしております。
 また、今般の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、この三月発表予定の「「生きる力」を育む中学校保健教育の手引き」の追補版として、保健体育科、保健分野の感染症の予防において、新型コロナウイルス感染症を取り上げた指導事例を盛り込んだ資料を現在作成をしているところでございます。なおまた、本件につきましては、赤池委員から様々な御指摘をこれまでいただきながら本手引の作成を進めることができたわけでございます。御指導に感謝をいたしております。
 また、引き続き、新型コロナウイルス感染症を含む感染症の予防について子供たちが適切な行動を取ることができるように、健康教育の推進にしっかりと努めてまいりたいと考えております。

#15
○赤池誠章君 従来から学校の中での体育保健という科目があるわけでありますが、それのみならず、やっぱり全体として学校で、また社会教育の場で推進をしていただきたいと思います。
 今回の新型コロナウイルスでいえば、検査、治療法というのも当然大事ではありますけれども、やっぱり免疫力を上げるための日頃からの健康に対する知識、そしてそれをしっかり活用する能力、まさにこれは新しい学習指導要領の考え方と一致するのではないかと思っております。引き続き推進をしていただきたいと思います。
 今回の新感染症の一連の事象を見ておりまして、緊急事態に対して、各組織や個人が不確かな中でも情報を収集して総合的に判断し、的確に優先順位を付け、安全のための行動をするということが国全体として非常に弱いのではないかということを感じております。つまり、危機管理がなかなかできていないということであります。これは、現行憲法にも緊急事態が想定されていないこと、改正したとはいえ、教育基本法にも安全、安心のための危機や緊急事態に対処するという教育が明記されていないこともあるのではないかと思っております。今後、議論を始めるべきではないかと思っております。
 次に、今回の新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延することによって東京オリパラ大会が開催できるかと、そういう懸念が国内外で広がっているところでございます。開催に向けて感染症対策の周知について、特に選手や関係者の感染症防止指針、ガイドラインというものを出すべきだと言われております。改めて、当局の見解を伺いたいと存じます。

#16
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 スポーツ団体に対しましても、これまで政府として様々な考え方等について情報提供を行ってきているところでありますが、とりわけ東京オリンピック・パラリンピック大会におきましては、ナショナルトレーニングセンター、このナショナルトレーニングセンターは御承知のとおり宿泊施設もアスリートのためのいわゆる食堂もございますので、ここにおきます感染症対策に徹底を期すということで様々な方策を講じているところでございます。
 この方策を各競技団体にも参考として周知をする一方、政府と各競技団体との間で様々な御疑問、御質問等ございますので、橋本大臣の下、スポーツ庁も協力をしながら、これに関する政府と競技団体とのネットワークを構築して、相互の情報共有がスムーズに進むよう努めているところでございます。
 取りあえず、以上でございます。

#17
○赤池誠章君 オリパラ担当からも一言お願いします。

#18
○政府参考人(河村直樹君) お答えいたします。
 東京大会の確実な成功のためには、大会に出場する選手が最高のパフォーマンスを発揮するとともに、観客の方も安心して大会を観戦していただけるよう、新型コロナウイルス感染症対策も含めた感染症全体の対策を進めていくことが重要であります。
 東京大会に向けた感染症対策といたしましては、昨年八月に策定いたしました二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた感染症対策に関する推進計画というものがございまして、こちらに基づき、大会関係者等に対する風疹、麻疹の予防接種の取組など、海外から感染症が持ち込まれるリスクに備えた対策等を関係者が一丸となって進めているところであります。
 また、新型コロナウイルス感染症につきましては、アスリートの皆様が安心して競技に取り組むことができるよう、組織委員会や東京都等の関係者から成る総合対応推進チームの仕組みを構築いたしまして、競技団体からの様々な相談に迅速に対応するとともに、政府の対策等につきまして正確な情報を迅速にプッシュ型でお知らせする等の総合的な対応を行っておるところであります。
 安全、安心な東京大会を実現するため、今後とも関係機関と緊密な連携を図りながら、東京大会の開催準備を着実に進めてまいる所存であります。

#19
○赤池誠章君 今回は、国内のみならず世界中に新型コロナウイルスが蔓延し始めているということで、昨日の厚労省の専門家会議でも大変な危機感が表明をされたところであります。
 東京オリパラ大会はIOC主催であり、東京都、組織委員会主管ということでありますけれども、この新型コロナ対策というのは政府が前面に出て調整支援、積極的に動くべきだと思っております。そうでなければ本当に開催自身が危うくなりかねないというふうに思っているところであります。あらゆる事態への対処、シナリオの想定をお願いしたいと存じます。
 続きまして、東京オリンピック大会の懸念として、感染症のみならず、これは以前から指摘していることでありますが、国家公務員倫理規程の中のゴルフの禁止規定がオリンピック憲章自体に違反するというものもございます。その規定の見直しに向けまして、取組状況を端的に伺いたいと存じます。

#20
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 国家公務員倫理規程そのものについては所管外でございますので、当該規程におきますゴルフの取扱いについて私からこの場で意見を申し上げることは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げれば、スポーツを振興する立場からは、誰もがゴルフを楽しむことができる環境を実現することが重要であると考えておりまして、現在、ゴルフ関係の諸団体から本規定の見直しについて御要望をいただいていることも踏まえて、文科省としてできることについて検討を進めているところでございます。
 以上でございます。

#21
○赤池誠章君 柳官房長がいらっしゃるわけでありまして、これはスポーツ庁だけではなくて文科省全体として、国家公務員倫理規程というのは文科省全体の問題でありますし、また、これは文科省のみならず各中央省庁も同様でありますから、しっかり働きかけをしていただき、また、国家公務員倫理規程というのは各地方の公務員倫理規程のモデルになっています。そうすると、各地方自治体も、実は倫理規程の中にはゴルフやスポーツを禁止しているということもあるというとんでもない波及効果も、悪い意味での波及効果も出ているわけでありますから、これは開催としてしっかり省全体として取り組んでいただきたいということを改めて申し上げたいと存じます。
 次に、オリパラ大会に関連して三点目の懸念が、大会のレガシー、遺産とすべき子供たちの体力が低下をしてきているということであります。このことは、私、以前からこの委員会でも指摘していることでありますが、昨年末のスポーツ庁の調査結果の公表で懸念していることが現実となってしまいました。
 体力強化策について、改めてスポーツ庁に簡潔にお答えをお願いいたします。

#22
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 昨年十二月の調査結果につきましては、スポーツ庁としても重く受け止めてございます。特に、幼児期からの子供の体力向上を加速させるべく、省内関係課、すなわち幼児教育課や地域学習推進課、さらには厚生労働省の協力も得ながら、スポーツ庁長官の下に検討会議を設置して検討を進めているところでございますが、この会議においては、幼児期からの運動習慣の確立や体育の授業の改善、あるいは地域における子供の日常的なスポーツ活動の充実などについて検討を進めているところでございまして、幼児期からの子供の体力向上にしっかりと取り組んでまいります。
 以上でございます。

#23
○赤池誠章君 子供の体力というのは地域差もございます。また、地方や民間との連携で取組強化をお願いしたいと存じます。先ほども申し上げましたが、新型感染症の問題でも、運動して体力を付ける、免疫力の向上にもつながるわけでありますから、改めて取組強化をお願いいたします。
 子供の体力だけではなくて、実は子供たちの視力の低下というものも更に深刻になっていると文部科学省の学校保健調査でも明らかにされているところであります。ちなみに、毎年実施されている文科省の調査によると、直近で子供たちの視力低下が過去最悪で、裸眼視力一・〇未満が小学生の約三割、中学生の約五割、高校生になると約六割と言われているわけであります。このことは私が文部科学大臣政務官時代から指摘したわけでありますが、当時、医学的知見がない、対策が進むどころか対策自体が立てられない状況が続いておりました。
 最近ようやく対策が始まったとのことですが、改めて、文科省初中局の取組の見解を端的に伺いたいと存じます。

#24
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 委員の御指摘のとおりでございまして、令和元年度学校保健統計調査におきまして、裸眼視力が一・〇未満の者の割合が小学生、中学生、高校生で過去最多となり、児童生徒等の視力の低下は深刻な問題であると考えております。
 文部科学省では、今年度、日本学校保健会による文部科学省補助事業、児童生徒の健康状態サーベイランス事業において、視力と携帯電話、スマートフォン、読書、運動などの時間など、生活習慣に関する項目等との詳細な分析を行いました。その結果、近視の児童生徒の割合は小学校から中学校と継続的に増加をしており、高等学校では横ばいであること、小学校において読書や勉強を含む近くを見る作業を長時間行った者では近視の児童生徒の割合が高いこと、今回の結果からは、携帯電話、スマートフォンの時間に関しては、近視との明らかな関連は見られないことが分かりました。
 このため、近くを見る作業におけるリスクを回避する指導を充実させる必要が考えられました。この結果を基に、令和二年度以降、啓発の実施などに取り組んでまいります。また、来年度には抽出校において児童生徒の近視の割合や生活習慣との関連性を調査をする近視実態調査を実施することとしており、その結果を生かして啓発資料の作成を行うこととしております。
 文部科学省としては、引き続き児童生徒などの視力の低下への対応に取り組んでまいります。

#25
○赤池誠章君 マスコミにもこの問題が取り上げられるようになって、改めて国民全体へ危機感が広がっていると思います。子供の視力低下は致し方ないと思われがちでありますが、その風潮を当然視することなく、対策の取組強化を改めてお願いしたいと存じます。
 次に、東京オリパラ大会に合わせて、日本博始め文化プログラムの全国展開が実施されております。その進捗状況に、文化庁から見解を端的にお伺いいたします。

#26
○政府参考人(今里讓君) 東京オリパラ大会は文化の祭典でございまして、地域の文化支援の掘り起こし等に絶好の機会ということでございます。文化庁では、この機会を捉えまして全国各地において様々なプログラムを積極的に展開しておりますが、中核的事業である今御指摘のございました日本博につきましては、来年度政府予算案にその経費として四十五億円を計上しているところでございます。これまで実施した又は実施することが決まっているプロジェクトは四百十六件でございます。
 今後も新たなプロジェクトを順次発表し、全国各地で展開してまいります。
 以上でございます。

#27
○赤池誠章君 今月三月十四日に日本博の開会式典、公演が開催されると聞いております。感染症対策から無観客での実施になるということで、これはこれで致し方ないと理解できるわけでありますが、どういうわけか生中継もやめてしまうとか、後日録画で中継するというのはいかがなものかと思わざるを得ません。
 このようなときですから、やっぱり文化芸術の力で国内外に発信をして、新型肺炎で沈みがちなムード、雰囲気を是非明るくしてほしいとも思うわけであります。当然、感染症対策はしっかりした上での発信だと思っております。それこそが文化芸術の役割ではないかと感じるところであります。
 続きまして、大臣所信にございます幼児期から高等教育段階までの切れ目のない形での教育の無償化、負担軽減策について、文科省から進捗状況を簡潔にお聞かせください。

#28
○政府参考人(浅田和伸君) 教育の機会均等は教育基本法第四条に規定されている極めて重要なものです。家庭の経済状況にかかわらず、誰もが希望する質の高い教育を受けられる環境をつくることは大変重要であると考えております。
 幼児教育については、昨年十月から幼児教育、保育の無償化が実施されております。文科省としては、その着実な実施とともに、幼児教育の質の向上を図るべく、都道府県、市町村に幼児教育アドバイザーを配置するための支援など、様々な取組を進めてまいります。
 また、令和二年度の予算案では、義務教育段階における就学援助の充実等に加えて、今年四月から開始する私立高等学校授業料の実質無償化、真に支援が必要な子供たちを対象とした高等教育の修学支援新制度の実施に必要な経費も盛り込んでおります。
 これらの制度の円滑な実施に向けて準備を進めているところでございますが、引き続き教育の無償化、負担軽減に向けて施策を着実に実施してまいります。

#29
○赤池誠章君 近年、識者から、我が国は社会的経済的背景、いわゆるSESということによって教育格差社会だということが指摘されております。長年の教育政策によってこのSESが乗り越えられていないという厳しい指摘がなされているわけであります。
 今回の教育の無償化や負担軽減策がSESを乗り越える、経済的に厳しくても学力向上につながるように、是非、各種施策の連携強化をお願いしたいと存じます。
 また、今回の施策に関連して幼稚園類似施設の支援を行うべく、来年度に予算が盛り込まれていると聞いております。教育の機会均等が重要だというのはそのとおりなんですが、そのことが幼稚園類似施設一体となって、朝鮮学校の幼稚部に支援がつながるのではないかということになると、これは全く話が別であります。
 昨日もございましたが、北朝鮮がまたもや短距離弾道ミサイルを日本海に向けて発射していることが続いているという現実があるわけであります。この北朝鮮に直結するのが我が国内にある朝鮮総連、そして総連が支配する朝鮮学校、その幼稚部が支援対象になるというのは、我が国の安全保障上、看過できない事態ではないかと思わざるを得ないわけであります。
 また、文部科学大臣告示で、学習指導要領に基づかないという機関では教育の質が保証できず、結局、子供たちの人格の完成や心身共に健康な育成につながらないのは当然だと言わざるを得ません。筋が通らないところには結果が出ないと思わざるを得ないわけであります。
 文科省自体が平成二十八年三月に出した通知で朝鮮学校のある各地方に向けて、朝鮮学校の補助金再検討の通知を出しています。内容は、一、公益性、二、教育効果、三、住民への情報提供等の観点から補助金支出を再検討してほしいというものであります。その結果、地方では補助金の見直しが進んで、減額をされてきているわけであります。文科省自身が出した通知でありますから、文科省自身がしっかり守っていただきたいというふうに思っております。
 私ども自民党は、現行憲法改正によって教育の機会均等の条項を充実したいと提案をしております。消費税増税による財源確保によって教育無償化を始めたわけでありますが、これ以上の支援拡充するためにも、教育の機会均等の拡充を憲法に明記するということも重要だと考えております。是非、参議院の憲法審査会において議論を始めるべきだと改めて考えております。
 続きまして、先日の大臣所信におきまして、学校における高速大容量のネットワーク、一人一台の情報端末の整備が打ち出されております。準備状況、今後の計画がどうなっているのか、ハードとソフト、指導体制の一体策について文科省の見解を簡潔に伺いたいと存じます。

#30
○政府参考人(丸山洋司君) いわゆるGIGAスクール構想の実現につきましては、本年一月に成立をした補正予算による整備に向け、各自治体において準備を進めていただいているところであります。
 まず、ネットワークの整備については、適切な整備モデルを基に単価を各自治体に示しており、まずは今月中に令和元年度の交付決定を行う予定でございます。また、端末の整備につきましては、提示をした標準仕様書例を基に、既に予算積算単価であります四万五千円以下のモデルが企業から示されておりますが、今月、企業から自治体への直接モデルを紹介する機会を設けることとしており、自治体の要望を基に来年度速やかに交付決定を行う予定としております。その後、各自治体において端末の調達、整備がなされるものと考えております。さらに、ネットワーク、端末共に予算の範囲内で来年度中に再度交付決定を行いたいと考えております。
 このような整備とともに、委員御指摘のコンテンツや指導体制の充実も必要であります。先月、大臣から直接学校の情報化に関連する事業者に対して、使いやすい教育用コンテンツの提供や効果的な指導方法などに関する学校現場への協力をお願いをしたところです。
 また、教員がICTを活用して指導が行えるよう、各学校や教員に対して、各教科などにおけるICTを活用した効果的な学習活動の例を示した教育の情報化に関する手引を昨年十二月に公表するとともに、独立行政法人教職員支援機構におけるICT活用に関する各地域での指導者の養成研修の充実や、教師のICT活用をサポートするICT支援員などの配置の促進を図ってまいります。
 加えまして、学校設置者に対し、ICTの整備や活用に関する助言や研修支援などを行うICT活用教育アドバイザーに係る経費を令和二年度政府予算案に計上しているところです。
 文部科学省としては、このような取組を通じて学校のICT環境を実現し、学校現場においてICTをしっかりと活用ができるよう、積極的に推進してまいります。

#31
○赤池誠章君 是非官民連携の下で推進体制を強化していただきたいと存じます。そのためには、まさにネットを活用したネット上の協議会など、様々なレベルでの取組強化をお願いしたいと思います。
 昨年の国会で、学校での働き方改革の法案を可決いたしました。今回の学校の情報化が、教師や職員の方々の働き方改革につなげていくということが大変重要ではないかと思います。例えば、英語やプログラミング教育などの新しい教育内容に対して、また、学級内や学年内の各種試験をコンピューターで行う、そうすると先生方の採点が合理化される等々、情報化と働き方改革が両輪のように進むよう、各地の教育委員会任せにならずに、民間の力も借りて、是非推進をお願いしたいと存じます。
 続きまして、昨年、アメリカの科学雑誌サイエンスが世界の大発見ということで世界一に選ばれた我が国の研究機関がございます。これは、初のブラックホールを直接撮影したと、これ国際協力研究なんですが、それが国立天文台であります。文部科学省所管の国立天文台でございます。
 その天文台が今一番取り組んでいるのが、TMTと言われる三十メートルの巨大望遠鏡の建設であります。私も、長きにわたり、いただいた要望を受けて、様々な支援を展開してきました。その進捗状況を改めて端的にお聞かせください。

#32
○政府参考人(生川浩史君) ただいま御指摘をいただきましたTMT計画、三十メートル光学赤外線望遠鏡計画でございますが、宇宙誕生の謎の解明や太陽系外の第二の地球の探査などを目指し、日本を含め五か国が参画をする国際プロジェクトとして、二〇一四年にハワイ島マウナケア山頂において工事が開始をされたところでありますが、山頂を聖地として考える地元反対派のデモあるいは訴訟により、二〇一五年度から工事が中断をしておりましたところでございます。その後、ハワイ州の最高裁での建設の有効性を認める判決を経て、昨年七月から工事が再開される予定でありましたが、反対派による山頂への道路封鎖等のデモのため再開できない状況が続いているところでございます。
 現在、TMTの関係各国間で今後の対応について協議が行われており、並行してハワイ州や反対派関係者も含めた対話が行われるなど、工事再開に向けた取組が進められるとともに、代替候補地でありますスペインのラ・パルマ島への移転の可能性についても検討がされているというところでございます。
 TMTは、今委員御指摘ございましたように、世界の天文学の発展に大きく貢献することが期待できる計画でございまして、関係者間の協議が円滑に進み、本計画が安全かつ平和的に推進されるよう、国立天文台とともに、文部科学省としてもしっかりと対応してまいりたいと考えております。

#33
○赤池誠章君 私どもは、本件について推進すべく真摯に取り組んできたわけでありますが、残念ながら、質問しないと進捗状況を教えてくれないというのは大変残念であります。前回の国会でも、JAXAについてもそうでしたが、なぜか研究開発機構だけが質問しないと進捗状況も教えてくれないというのはいささかいかがなものかと思わざるを得ないわけであります。次回の質問でも同様のことがないことを祈らざるを得ないわけであります。
 我が国の科学技術が相対的に低下していると指摘される中で、国立天文台を始め、非常に健闘している研究機関があるわけであります。しかしながら、国からの運営費交付金が減額され続けて研究活動に支障が出てきているということも指摘されております。文科省におかれましては、厳しい財政状況とはいえ、評価をしっかり行って、めり張りのある支援をお願いしたいと存じます。
 以上、質問を行ってきたわけでありますが、それらを実行するのが文部科学省自身であります。
 近年の一連の不祥事に対して、昨年三月に文部科学省創生実行計画を策定してちょうど一年がたつわけでありますが、その成果が出ているのでしょうか。改めて、文部科学省の見解を伺います。

#34
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。
 文部科学省におきましては、一連の不祥事を真摯に受け止めまして、国民の信頼を取り戻すために、昨年三月、大きく五つの柱から構成されます文部科学省創生実行計画を策定いたしまして、現在、四十六項目の取組を進めているところでございます。
 計画策定後一年の進捗といたしまして、計画の取組を推進する体制の整備や仕組みの構築を進めておりまして、それらを活用しつつ、組織風土改革やガバナンスの強化、人事政策、人材育成の在り方の見直し、現場に根差した政策立案機能の強化、国民の理解につながる広報機能の強化、本質的な業務に掛ける時間の確保等に向けました業務改善の徹底等について具体的な取組を進めております。一方で、引き続き検討中の取組があるといったことも事実でございます。
 現在、取組を進めている中で見えてきた課題や強化すべき取組等につきまして、省内で検証を行っているところでございます。こうした結果を踏まえつつ、計画を着実に実行し、国民の信頼を回復すべく、更に取り組んでまいりたいと思っております。

#35
○赤池誠章君 昨年の国会でも文部科学省の創生実行計画、改革について指摘をいたしました。国民から信頼を失って執行能力に疑念が持たれているという事態の背景には、文科省自体の組織体制、すなわち幹部の指導力、一人一人の人材力、広報力に課題があると思っております。
 残念ながら、今回の質問の冒頭においても、一番最初の質問通告を聞き取らなかったという、これは大変な文科省のミスであり、問題だと言わざるを得ないわけであります。今の説明では、全く改革が進んでいるとは思わざるを得ないわけであります。
 私ども、また仕事に取り組む姿勢として、過小評価もしない、過大評価もしないということを肝に銘じているわけであります。物事を客観的に事実を把握して分析し評価するというのは、思いのほか難しいと感じています。ここを見誤ると、正しい結果を見出すことはできないわけであります。これは私どもの経験則であります。
 私の意見を言わせていただければ、文科省の課題は、一にも二にも分析が足りていないのではないかと思っております。しっかりとした分析の下、現状を正しく認識し解決策につなげていくという、当たり前ですが一連の過程を踏むことが文科省改革になると思っております。
 そして、改革の主体は、大臣始め政務三役ではないわけであります。文部科学省の官僚、職員の皆様方一人一人が自己改革、自主改革、自浄作用が働かなければ、改革の実が上がるわけはないと思っております。
 最後になりますが、萩生田文部科学大臣に、今後の文部科学行政、そしてそれを推進する文科省自体の改革について、御決意を伺いたいと存じます。

#36
○国務大臣(萩生田光一君) まず冒頭、先生の最初の質問で、学校の一斉休業に対する出口戦略、これ、地方任せにしないでしっかりと文科省として地方自治体と寄り添っていくべく御指摘がございました。政府全体で方向性は計っていかなくてはなりませんけれども、地域性の違いもございます。また、学校それぞれの違いもございます。できる限り地元の皆さんと寄り添って、再開の時期というものの目安というものをしっかりと示していくことができるように、文科省は文科省なりの努力をさせていただくことを改めてお約束したいと思います。
 人の知恵や力を大事にする文部科学行政は、国民一人一人や現場からの信頼を基礎として成り立つものであり、文部科学省はその責任官庁としての使命をしっかりと応えていける組織でなくてはならないと思っています。
 文部科学省創生実行計画では、組織風土や職員の意識改革の必要性が指摘されているところであり、私からも様々な機会に職員に対して、現場を知るプロとして日本の未来をつくるという自覚と誇りを持って業務に当たってほしい、若手や中堅職員からの意見も含めいつでも話を聞く用意があり、大臣室の扉は開けておく、働き方にめり張りを付けて家族との触れ合いを大切にし、特に文部科学省の職員こそ自分の子供の学校に足を運ぶべきであるなどと指示をしているところでございます。
 大臣就任以来、私のリーダーシップの下で、学校のICT環境の整備、学校における働き方改革、大学入試の改革の在り方の検討、大学等の新たな修学支援制度の円滑な実施、研究力向上に向けた取組の更なる強化などを進めてきているところですが、今般発生した新型コロナウイルス感染症への対応も含め、スピード感と柔軟性を持って取り組んでまいりたいと思います。
 文部科学省が担う教育再生、科学技術イノベーション、スポーツ、文化芸術の振興は、我が国の未来を切り開く取組の中核を担うものです。引き続き、文部科学省自体の改革とともに、文部科学行政全般にわたり、先ほど先生が御指摘いただきましたとおり、つなぎ、守り、発展させる、我が国の将来を担う人づくりを始めとした諸課題の解決、政策の推進に全力を尽くしてまいることを改めてお誓い申し上げたいと思います。

#37
○赤池誠章君 終わります。

#38
○横沢高徳君 立憲・国民.新緑風会・社民の横沢高徳です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策のため、二月二十七日夜、安倍総理は、全国の小中学校と特別支援学校について三月二日から春休みまでの間臨時休校とするよう要請をすると表明した件についてお尋ねしたいと思います。
 土日を挟んで中三日で対応された文科省始め、各教育委員会、学校現場の皆様に敬意を表します。
 現場からは、安倍総理のトップダウンで決められた混乱に対する懸念の声とともに、随時QアンドAなど法的根拠に基づく判断基準を示していただいている文科省の皆様に対し、大変有り難いという声も聞いております。
 まず、一斉休校につきまして、家庭学習についてお尋ねを申し上げます。
 家庭学習は各家庭の環境に左右されます。親などによる学習サポートが期待できる家庭では市販のドリルやインターネット上の教材を活用して休校期間中も学習を進めることができますが、学習サポートが困難な家庭も存在します。また、塾は休業になっておらず、休校により家庭による教育格差を助長するということも心配されます。大臣の御見解をお伺いいたします。

#39
○国務大臣(萩生田光一君) 臨時休業期間中に児童生徒の学習に著しい遅れが生じないことと、ことのないようにすることは非常に重要であり、各教育委員会等に対して、家庭学習を適切に課す等の必要な措置を講じるよう依頼をしているところです。
 家庭学習を適切に課すに当たっては、各設置者及び学校において、例えば家庭学習の状況等を把握するため、家庭訪問や電話等を通じて児童生徒とコミュニケーションを取る、また、保護者に対しても、家庭学習の内容を共有し、家庭における協力を求めるなどの配慮が考えられ、臨時休業終了後には学校において補充のための授業や補習を行うことなどが考えられます。
 文部科学省としては、こうした各設置者及び学校における工夫を資料にまとめ周知しているほか、臨時休業期間における児童生徒の学習の支援方策の一つとして、児童生徒及び保護者等が自宅等で活用できる教材や動画等を紹介するポータルサイトを開設し、周知をしているところです。
 こうした取組を通じて、引き続き、全ての児童生徒について学習の遅れが生じることのないよう、学習に関する支援をしっかりと進めてまいりたいと思います。

#40
○横沢高徳君 それでは、一斉休校に伴う子供たちの外出規制やストレスについてお聞きいたします。
 外出により感染リスクが高まるというのは大人も同じでございます。しかし、今回の休校対応では、子供たちは通常の学校生活を送る日々から一転、家の中で過ごす日々が数週間続くことになります。子供たちにとって体を動かすことは、肉体面、精神面共に成長を考えた上でも非常に重要なことでございます。このような環境の大きな変化は子供たちにとって大きなストレスであるとも考えますが、文科省として具体的にどのような対策を講じると考えていますでしょうか、お伺いいたします。

#41
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 臨時休業を行った趣旨を踏まえれば、感染を予防する実効性を担保するため、子供たちには基本的には自宅で過ごすよう指導することをお願いをしており、三月四日付けの事務連絡においても、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解を踏まえ、児童生徒の外出についての留意点をお示しをしたところであります。
 他方、児童生徒の健康維持のために屋外で適度な運動をしたり散歩をしたりすることなどについてこれは妨げるものではなく、感染リスクを極力減らしながら適切な行動を取っていただくことが重要であることから、昨日、三月の九日付けで新型コロナウイルス感染症対策のための小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校における一斉臨時休業に関するQアンドAを事務連絡により送付をし、その旨をお示しをしたところであります。
 いずれにしろ、学校や地域の実情に応じた適切な対応を取っていただきたいと考えております。

#42
○横沢高徳君 QアンドA、私も見ましたが、事細かく書いておられます。また、随時更新をしていただきたいと思います。ありがとうございます。
 次に、学校の再開の判断についてお伺いを申し上げます。
 今回の休校要請は春休みまでであり、今後、春休み明けの新学期に学校を再開するかどうかの判断を迫られることになりますが、春休み明けに新型コロナウイルスが終息をしている保証は現時点ではありません。
 そして、国は休校を要請した以上、学校再開の判断についても何らかの方針を示すべきと考えますが、これ、現場の声もたくさん聞いておりますと、どのような基準で、今後どういう方向性になったら再開できるのかというのを早めに示していただきたいという教育現場からの声もありますが、どのような基準をもって学校を再開するのか、方針をお聞かせいただきたいと思います。

#43
○国務大臣(萩生田光一君) 今般の学校の一斉臨時休業の要請は、今がまさに感染の流行を早期に終息させるために極めて重要な時期であることを踏まえ、多くの子供たちや教職員が日常的に長時間集まることによる感染リスクをあらかじめ抑える観点から行ったものです。昨日開催された新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、依然として警戒を緩めることはできないとの見解が示されたところであり、当面は、円滑な臨時休業の実施を通じて感染拡大防止に全力を尽くすことが最も重要と考えております。
 臨時休業後の対応につきましては、今後の各地域における感染の状況や、さらに専門的な知見を踏まえつつ検討してまいりたいと思っております。
 先ほども御指摘がありましたように、地方自治体の皆さん任せではこれは不安で前に進めないことになると思いますので、様々な専門家の意見を集めた上でのチェックポイントを重ねて、それから地域性によっても違うと思いますので、その辺、丁寧な対応を文科省としては各自治体としっかりやっていきたいと思っています。

#44
○横沢高徳君 プラス、春に予定されています修学旅行に関してお伺いをいたしたいと思います。
 今後、感染が更に拡大し、四月以降も学校再開の見通しが立たず、休校期間が長期化することも考えられます。
 私の地元岩手県では、春に修学旅行が予定をされております。また、その修学旅行がこの先キャンセルをした場合のキャンセル料金が、今の現時点でも一家庭につき二万円前後掛かってしまうという各業者からのデータも出ております。その場合、修学旅行のキャンセル料金等、現在の対応、検討はなされているのかどうか、お伺いいたします。

#45
○政府参考人(丸山洋司君) お尋ねの修学旅行についてでございますが、各自治体における取扱いの詳細について、今現在調査を行っております。幾つかの自治体では、既に当面の対応として修学旅行を延期する方針を決定し各学校に通知をしたりするなど、学校や教育委員会等の修学旅行の実施者において御判断をいただくということでございますけれども、今御指摘いただきましたキャンセル料の件でございますが、これにつきましては、修学旅行の延期又は中止に伴うキャンセル料については、現在、先ほど申し上げましたように調査を進めておりますので、各自治体における対応状況等も踏まえ、観光庁などの関係省庁とも連携を図りながら、今後どのような対応ができるのか、しっかり検討を進めていきたいというふうに考えております。
 これから新年度に入り、修学旅行のシーズンを迎えますので、学校や設置者が冷静に判断ができるように正確な情報提供を行いつつ、現在調査中の各自治体における対応状況等も踏まえ、しっかりと関係省庁と連携をしながら適切な対応を進めていきたいと考えております。

#46
○横沢高徳君 特に修学旅行で芸術鑑賞とかを予定されていましても、一〇〇%どうしても契約上キャンセル料が掛かってしまうだとか、今まで積み立ててきたお金で、限られた予算の中でやっているという声もたくさん聞いておりますので、その辺を踏まえて、各省庁と連携を取って取り組んでいただきたいとお願いを申し上げます。
 それでは次、全国学力・学習状況調査についてお伺いいたします。
 現場からは、このような状況の下、約五十億円の予算が掛かる全国学力・学習状況調査が例年四月に予定されているということです。中止すべきという声もありますが、現状のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

#47
○政府参考人(浅田和伸君) 来年度の全国学力・学習状況調査は令和二年四月十六日木曜日に実施する予定であり、現在、そのための準備を進めているところでございます。
 御指摘のとおり、現在、全国の小中学校等に対しましては、新型コロナウイルス感染症対策のために臨時休業を要請しているところです。それぞれの地域や学校の実情を踏まえて、各学校の設置者において対応をいただいております。
 全国学力・学習状況調査は、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握、分析して、教育指導の充実や学習状況の改善などに役立てるということを目的とした重要な調査ですので、現時点では予定どおり実施したいと考えておりますが、新型コロナウイルス感染症の今後の状況もよく注視する必要があると考えております。

#48
○横沢高徳君 続きまして、長期休校中にオンライン学習を実施する必要性についてお伺いをいたします。
 今回の長期休校中には家庭学習用の教材で対応するなどの動きもありますが、一か月の長期休校期間を自習用の学習プリントだけで学習を続けるのは難しい点もあるとは思います。
 新型肺炎で休校が続く中国では、授業は止めても勉強は止めるなとのスローガンの下、政府が自宅学習を支援しており、小中学校生を対象とした授業の動画視聴や教科書が閲覧できるサイトの開設など、オンラインでの学習に向けた取組が進められております。
 我が国でも、文科省は子供の学び応援サイトをサイト上に開設したり、経産省は学びを止めない未来への教室を開設したり、また民間業者が無料でオンライン教材を提供したり、特にLINEの休校学習サポートは登録者十二万人を超えたとのことですが、これらの動きがありますが、休校期間中のオンライン上の学びの必要性はあると考えます。
 なお、十代はSNSの利用期間がホームページの利用時間の五倍となっているということです。経産省の休校IT教育サイトは主流のSNS学習を含んでおりますが、文科省のサイトは十代が余り使わないホームページ学習に限定するなど、時代に合っていない点もあると考えます。この点につきまして、大臣の御見解をお伺いいたします。

#49
○国務大臣(萩生田光一君) 学校の臨時休業期間中に児童生徒が学習を進める際にICTを活用することは大変有意義であり、既にICT環境整備が進んでいる自治体においては、民間企業が提供するコンテンツも含め、積極的に活用いただきたいと考えております。
 今更なんですけれど、もっと早くに全国整備ができていれば持ち帰りなどで様々なことができたなというすごく悔しい思いがしますが、自治体によっては、五年生、六年生に持ち帰りを許して実際にオンラインで授業をやっている、そういう例も幾つも挙がってきておりますので、いいものは横展開をしていきたいと思います。
 我が国におけるICT活用状況は世界から大きく後塵を拝しており、その基盤となる学校ICT環境について整備が進んでおらず、自治体間で差が生じています。このような課題を解決すべく、まずは令和元年度補正予算において、GIGAスクール構想の実現として、学校における高速大容量の通信ネットワークと児童生徒一人一台端末の一体的な整備に必要な経費として二千三百十八億円を計上したところです。
 また、臨時休業期間中の児童生徒の学習支援に向けては、児童生徒及び保護者が自宅等で活用できる教材や動画などを紹介するポータルサイトの開設、周知、各地域におけるICTを活用した取組事例等に関する情報のホームページへの掲載、周知などを行っているところです。
 経産省との違いは何かと言われると、率直に申し上げて、端末を御自宅で用意できる御家庭はこれは有効に使うことができると思うんですけど、余り行き過ぎますと、要するに、スマートフォンがないから勉強ができないんだというようなことになるのもちょっと困るなと。スマートフォンを子供たちが持つことも含めてまだ文科省としては大きな方向が決まっておりませんので、そういった意味では、ホームページという言うならばサイトを中心に、そこを中心に皆さんに情報発信をしているところでございます。
 文科省としては、まず、民間企業ともしっかり連携しながら令和の時代のスタンダードとしての学校ICT環境の整備を図るとともに、これらの取組の周知を図り、遠隔教育のみならず様々な学習場面でのICTの活用を促進してまいりたいと思います。
 今回のことが子供たちにとってマイナスばっかりじゃなくて、あのときのちょっと苦しい経験あったけど学校教育現場はこんなに変わったねと言ってもらえるような努力をこれから文科省としてはしっかりやっていきたいと思っています。

#50
○横沢高徳君 今回は新型コロナウイルスが原因ですが、今後ほかのウイルスや天災などもあると考えます。このような長期休校になる場合も想定されますので、是非このオンライン学習に関して、民間事業者とともに前へ体制整備を進めていただきたいと思います。
 じゃ、次は、先ほど赤池委員からもありました東京オリンピック・パラリンピックに関してお伺いをしたいと思います。
 例えばロンドン・オリンピック・パラリンピック大会では、誘致の段階からテロ対策の中でバイオテロや感染症対策をしていたとのことでございます。今回の東京オリンピック・パラリンピック大会では、バイオテロや感染症の対策は誘致の段階から取り組んでおられたのかどうか、お伺いをいたします。

#51
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 東京大会の誘致に当たりまして、二〇一三年一月に東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック招致委員会が作成をしIOCに提出をしたいわゆる立候補ファイルにおいて、大会時の医療サービスの提供体制に対する記述は当然ながらございますけれども、感染症対策ないしは感染症という直接的な文言についてはこの中では触れてございません。が、これは、立候補ファイルについてはIOCの立候補マニュアルで示された質問に対して作成時の招致委員会の構想を示すものであり、このIOCによる質問には感染症対策に関する明示的な質問がなかったためと承知をしております。
 しかしながら、委員御指摘のとおり、感染症対策は非常に重要でございまして、東京大会に向けては、今回のこの新型コロナウイルス感染症が問題になるのと比べますと、四年以上も前の二〇一五年十一月に閣議決定をいたしましたいわゆるオリパラ基本方針において感染症対策の推進について明記をするとともに、昨年四月には内閣官房が二〇二〇年東京大会に向けた感染症対策に関する関係省庁等連絡会議を立ち上げ、ここで八月に推進計画を策定をしているところでございます。
 今般の新型コロナウイルス感染症対策に関しては、競技団体の相談窓口として、先ほどもございましたが、政府、競技団体間のネットワークを設置し、迅速な情報提供を行うとともに、競技団体からの問合せ等に関係省庁とも密に連携しながら対応しているところでございます。
 今後とも、橋本オリパラ大臣あるいは大会組織委員会等と緊密に連携をし、アスリートや観客にとって安全、安心な大会の開催に向けてしっかりと準備を進めてまいりたいと考えております。
 以上です。

#52
○横沢高徳君 ロンドン大会では、ロンドン警視庁もリーダーシップを取って、あらかじめいろんな感染症対策を行っていたという話を聞きました。是非、もう間近に迫っておりますが、できる限り体制整備に御尽力いただきたいと思います。
 それでは、コロナ関連はこの辺りにしまして、次に移りたいと思います。
 大臣は所信の中で、多様な子供たちを誰一人取り残すことのない個別最適化された学びが実現されるようとありましたが、共生社会実現に向けてはインクルーシブ教育が非常に重要だと考えます。どのようにすればこのインクルーシブ教育をもっと前に進められるのか、大臣の御見解をお伺いいたします。

#53
○国務大臣(萩生田光一君) 障害のある子供の学びの場につきましては、障害者の権利に関する条約に基づくインクルーシブ教育システムの理念の実現に向けて取り組むことが大切であると認識しております。
 このため、文部科学省においては、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に教育を受けられるように条件整備を行うとともに、一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できるよう、連続性のある多様な学びの場を整備を行うことが必要であると考えております。
 今般、文部科学省では、GIGAスクール構想において児童生徒一人一台端末の高速大容量の通信ネットワークの一体的な整備を行うこととしており、障害のある子供たちの個々の能力や適性に応じた最適な学びの実現に資するものと考えています。
 例えば、視覚や聴覚のほか、読み書きに困難を抱えている子供たちが文字の拡大、音声の文字化、音声読み上げ機能等を活用したり、知的障害の子供が抽象的な事柄をより視覚的に学び理解できるなど、端末の活用と指導の工夫により、障害のある子供たちにとって学習内容に対する理解が深まるなどの効果が期待をされます。また、一人一台端末の整備により、各学級において一人一人の障害の状況や教育的ニーズに応じた指導が進めやすくなり、障害のある子供と障害のない子供が共に学ぶ環境整備の一助になるとも考えています。
 このため、GIGAスクール構想において特別な支援を必要とする子供たちに対して端末が優先的に整備されるよう進め、インクルーシブ教育システムの推進に努めてまいりたいと思います。

#54
○横沢高徳君 端末の整備によってできる可能性が広がることはもちろんだとは思うんですが、今、今この日本の現状、インクルーシブ教育、大臣、大臣から見てもっと進めていかないといけないと思っているのか、このままICTを利用して補助していけばいいのかという、大臣は、もっと進めていかなければいけないのかという、今の現状を見てどうお考えでしょうか、済みません。

#55
○国務大臣(萩生田光一君) インクルーシブ教育は必要だと思います。障害のあるお子さんもないお子さんもできる限り同じ環境で学ぶことが可能ならば、それはもう大いに奨励していきたいと思います。
 ただ、例えば、障害のあるお子さんに対しては、例えば加配の教員手配などをしていかないとなかなかサポートができない実態もあります。例えば、親御さんにしてみれば、普通学校で一緒に学びたいという意欲があったとしても、そのお子さんを皆さんが世話をすることで例えば授業が遅れるなんということで負い目を負わせてはならないと思いますので、そういうことを考えますと、気持ちだけのことじゃなくて、やっぱり環境整備を整えていかないと実際にいいインクルーシブ教育ができなくなってしまって、今まで仲間だったその子が結果としてそういう特別な学校へ移らなきゃならなくなったときの方が私は子供たちに与える影響は大きいと思っていますので、しっかり幅広に環境整備をして、できる限り一緒に学ぶ環境努力をしていきたいと思っています。

#56
○横沢高徳君 是非環境整備に力を入れていただいて、学校のバリアフリーの件も予算付いておりますので、前へ進めていただきたいと思います。
 続きまして、文化芸術についてお伺いいたします。
 大臣は所信の中で、文化芸術立国の実現に取り組んでまいりますなど、文化芸術の推進、海外への発信を述べられました。
 スポーツは、障害者スポーツも健常者スポーツも国を挙げて支援をされております。文化観光施設においては健常者と障害者の座席は別々に造られており、家族で行く場合、ばらばらの座席になってしまうこともあります。家族や仲間たちと必ずしも一緒に楽しめるような状況ではありません。海外の文化芸術施設は、どこへ行っても分け隔てなく一緒に見ることができるように整備をされております。
 この点につきまして、今後の文化芸術施設の在り方など、この際、現状を見直して全ての人に優しい文化芸術立国に取り組むべきと考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

#57
○政府参考人(今里讓君) 委員御指摘のように、文化施設は高齢の方、障害のある方、多様な方々が訪れて親しまれる場、こういうふうになることが非常に重要でございます。
 特に、御指摘のありました障害のある方への対応といたしましては、例えば国立劇場では車椅子の方と介助者の方が一緒に観覧できるスペースを確保するほか、多目的トイレやスロープの設置など、ハード面の整備を進めているところでございます。そのほかソフト面といたしましては、補助犬の同伴ですとか車椅子の貸出し、筆談器具の利用など、そして、これらの取組のホームページの周知等に取り組んでいるところでございます。
 また、昨年度の私ども文化庁の委託調査結果によりますと、全国の劇場、音楽堂のうち、車椅子席を導入している施設は約九割、点字ブロックを導入している施設や個別に案内を実施している施設はそれぞれ約七割となっております。
 御指摘のように、国立劇場では既に取組はございますけれども、例えば車椅子の方と御家族の方が御一緒に観覧できる、こういったことも重要なことと考えておりますので、引き続き各施設においてこうした取組を参考としながら、多様な来館者が来場しやすい環境を整備することができるよう、周知、発信をしてまいりたいと考えております。

#58
○横沢高徳君 先日、この文科委員会でも新国立競技場を視察に行きました。
 新国立は、一周回っても、どこに行っても、車椅子の方と健常者の方がどこに行っても見れるような設計になっておりました。まさしく最先端の設計ではあると思いますが、そのように文化施設も、車椅子の人はこちら、健常者はこちらと分けるのではなく、どこへ行っても家族、仲間と楽しめるような国際的な文化施設に改修していく必要があると思いますので、是非とも取組を前に進めていただきたいと思います。
 続きまして、児童虐待につきまして、厚労省など関係省庁と緊密な連携を図りながらしっかり取り組むと大臣所信で触れられました。
 児童虐待に加えて通級など支援が必要な子供たちに関しましても、学校現場だけの問題ではなく、家庭の環境と密接に関係していると考えます。文科省のみならず、関係省庁との連携がますます必要と考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

#59
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 学校における児童虐待への対応に当たりましては、早期発見、早期対応や虐待を受けた児童生徒等の支援について、児童相談所を始め、市町村や警察などの関係機関としっかり連携して、隙間なく、隙間をなくして対応することが重要であるというふうに考えております。
 こうした認識の下、学校におけるスクールソーシャルワーカーなどの配置の推進等を通じて関係機関との連携強化を図ってきたほか、令和元年五月に作成をしました学校・教育委員会等向け虐待対応の手引きにおいても関係機関との速やかな連携について明記をしているところであり、引き続き、より一層、学校、教育委員会が市町村、児童相談所等の関係機関と連携をし、しっかりした対応がなされるように取り組んでまいりたいと考えております。
 また、もう一点、通級についての御指摘ございましたが、通級指導を含む障害のある幼児児童生徒に対する一貫した支援を行うため平成三十年に省令改正を行いまして、個別の教育支援計画の策定義務を学校教育法施行規則に位置付けるとともに、その作成に当たっては、保護者や関係機関等と必要な情報共有を図ることといたしました。
 文部科学省としては、引き続き、個別の教育支援計画の趣旨の周知徹底を通じて、より一層学校、教育委員会が市町村、福祉機関等の関係機関と連携をして、しっかりした対応がなされるように取り組んでまいりたいと考えております。

#60
○横沢高徳君 教育現場ではまだまだそういう横のつながりが取れていないところもたくさんあると聞いておりますので、是非前へ進めていただきたいと思います。
 続きまして、アスリートのセカンドキャリアについてお伺いいたします。
 アスリートのセカンドキャリア形成支援につきまして触れられました。スポーツ分野で数々の経験を積んできたアスリートたちは、挑戦をする中から生きる上での大切なキャリアを積んでおります。オリンピックアスリートに加え、今まで注目されにくかったパラアスリートのセカンドキャリアとして、広い視点で、例えば講師や部活動指導員など、教育現場での活躍はこれから期待できると考えます。児童生徒にとっても、共生社会実現のため、良い学びとなる機会となると思います。
 この点につきまして、大臣、パラアスリートを教育現場でこれからセカンドキャリアで採用するお考え、見解をよろしくお願いいたします。

#61
○国務大臣(萩生田光一君) 国際大会等様々な経験を積んだアスリートの方々が引退後もその能力を生かしてスポーツのすばらしさを伝えていくということができるよう、アスリートのセカンドキャリアを支援、充実することが重要と考えておりまして、私、就任以来、この二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックのレガシーの大きな一つに、アスリートの皆さんへの教育現場への参加を、仕組みをつくっていきたいということで、今省内で様々な検討を始めたところでございます。
 このため、文部科学省では、アスリート向けのキャリア教育プログラムの開発普及を行っているほか、スポーツ団体、大学、企業等の関係者が情報共有等を行うコンソーシアムを創設し、アスリートのキャリア形成を総合的に支援する体制を構築してまいります。
 また、教育委員会においては、公立学校の教員採用試験におけるスポーツでの技能や実績による特別選考の実施などにより、アスリート等が教師として学校現場に参画できるような取組が行われております。
 パラアスリートの方々が学校現場において子供たちに指導することは、スポーツのすばらしさとともに、障害を持った方々への理解を深める上でも大変有益だと思っております。教職員や部活動指導員などの立場で教育に参画できる機会を充実させられるよう、各教育委員会の優れた取組の紹介などを通じ、支援をしてまいりたいと思っています。

#62
○横沢高徳君 この点に関しましては、教育現場の教員の皆様の負担とならないように、定数改善などを含めて総合的に検討していただきたいと思います。
 続きまして、スポーツ団体のガバナンスコードについて、文科大臣、所信でも触れられましたが、スポーツ団体にガバナンスコードの遵守を促す、スポーツインテグリティーの確保に努めると言われました。スポーツ界にとっては非常に重要なことだと考えます。
 アスリートを育てていく観点から見ますと、特にパラアスリート選手への合理的配慮は不可欠でございます。この点につきましてまだ十分に体制が整っていないスポーツ団体もあると聞いております。今以上、もう一歩踏み込んだこのガバナンスコードの遵守に関する取組が必要だと考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

#63
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 二〇二〇年東京大会を目前に控え、国民のスポーツへの関心がますます高まりを見せる中、スポーツインテグリティーの確保は喫緊の課題であると考えておりまして、スポーツ庁においては、スポーツ団体のインテグリティーの確保のためのスポーツ団体ガバナンスコードを策定をいたしました。
 特に、中央競技団体向けのガバナンスコードでは、役職員及び選手、指導者に対しコンプライアンス教育を実施するよう規定しており、各中央競技団体においては、来年度から本ガバナンスコードの遵守状況について自己説明を行い、これを公表すること及び統括団体による適合性審査を受けることが求められます。
 障害者スポーツ団体は、一般的に人的、財政的な基盤が脆弱でありますが、このような現状に十分配慮しつつ、スポーツ団体ガバナンスコードの適切な運用により障害者スポーツ団体のガバナンスの向上を図ってまいりたいと考えております。
 なお、パラアスリートへの指導につきましては、指導者において障害特性やあるいは生活実態の理解等を含めた知識、技術が不可欠となります。このため、スポーツ庁では、日本障がい者スポーツ協会が行う障害者スポーツ人材養成研修事業への補助を通じ、このようなノウハウを有し必要な配慮等が行える専門人材の育成を進めてまいります。
 以上でございます。

#64
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 それでは次、eスポーツについてお伺いいたします。
 eスポーツは、昨年の茨城国体で文化プログラムとして都道府県対抗選手権が実施されるなど、近年、国内においても関心が高まっております。指先の操作や目の動きだけでスポーツに参加でき、ほかのスポーツと比べると重いハンディキャップを抱えた方も参加できるというメリットもあります。
 障害のあるないにかかわらずeスポーツを通して社会とつながりを持つことは、生きる喜びでもあり、雇用につなげようとする動きも出てきております。こうした新しい可能性を秘めたスポーツを支援することは大切だと考えますが、大臣の御見解をお伺い申し上げます。

#65
○政府参考人(瀧本寛君) お答えします。
 障害のある方々が、どのような手段であれ、教育や文化、スポーツなどの様々な機会に親しみ、その個性や能力を生かして活躍できる場を広げることは共生社会を実現する上で重要だと考えております。
 いわゆるeスポーツについては社会的にも様々な評価があるところですが、障害者の方々が行うスポーツにおいては、ICTを活用したものも含め、スポーツに参画あるいは社会参画できる多様な手法等も登場しておりまして、文部科学省としては、これらを含めて障害者が身近な場所でスポーツに参画できる環境整備を進めていきたいと考えております。
 以上です。

#66
○横沢高徳君 続きまして、リハビリとスポーツに関してお伺いします。
 けがをしてしまいますと、健康保険適用のリハビリを行います。リハビリは一定期間を終わり、その後スポーツを行うに当たりましては自分の強い意思などがあり、障害を持たれた方は意思を持ってスポーツに挑戦します。
 海外の事例として、ドイツにはリハビリとしてスポーツに健康保険が適用されるという制度があります。医師の処方箋を地域のスポーツクラブに提出すれば、指導員の下でグループによる活動や、上限回数はありますが、一定の条件の下、自己負担なく利用でき、障害者スポーツへの参加、社会参加の後押しや孤立の防止、生活の質向上に資する先進的な制度と言われております。
 こうした諸外国における先進事例を踏まえ、日本においてもリハビリとスポーツのはざま、医療とスポーツの連携、そして厚労省と文科省との連携を更に進めるべきと考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

#67
○国務大臣(萩生田光一君) 障害者スポーツはリハビリテーションの手段の一つとして活用されることで盛んになった経緯があり、また、現在でも障害者スポーツへ参加する主要なきっかけの一つであることから、リハビリテーションとの円滑な連携は常に意識しておくべき課題と承知をしております。
 文部科学省においては、現在、地域におけるスポーツ、福祉、医療等の関係者の連携の推進など、障害者が身近な場所でスポーツが実施できる環境の整備を進めています。また、障害者を含めて多くの住民が運動、スポーツに興味、関心を持ち、その習慣化を図るため、医療と連携した地域における運動、スポーツの習慣化の取組を支援していくこととしております。
 これらの取組を通じ、また御指摘の海外の事例なども研究しながら、リハビリテーションからスポーツへの接続とその習慣化に向けて、関係者の協力、連携体制の構築に取り組んでまいりたいと思います。

#68
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 これは障害者スポーツに限らず、子供たちがスポーツをやっていてけがをして、そこからスポーツの現場に復帰する際に、どうしても医療制度とスポーツ団体とのはざまで、けがから復帰する子供たちのサポート、すごく大事な部分でもあると思います。是非、障害者にかかわらず、スポーツ全体を見据えてこの医療とスポーツの連携というところを進めていただきたいと思います。
 最後になりますが、先ほど赤池委員からもありました、史上初、ブラックホールの撮影に成功した国立天文台、我が県の水沢も大きく、本間委員も関わりました。この科学技術の研究はすごく重要な課題だと考えます。
 また、世界の素粒子物理学における国際プロジェクト、国際リニアコライダー、ILCなどの誘致の話も地元では話題になっております。是非、研究機関の方にこの研究、科学技術の研究にも前へ進めていただきたいと、これは御要望になりますが、このことを要望いたしまして、私からの質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#69
○勝部賢志君 立憲・国民.新緑風会・社民の勝部賢志でございます。
 今日は、このように質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございました。委員長始め、委員皆様に心から感謝を申し上げます。また、文科大臣以下、文科省の皆さんにもどうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、時間が限られておりますので、早速、先ほどから話題になっております新型コロナウイルスへの対応について、とりわけ全国一斉の休校の実施について、まずは、その要請が出されてから今日でおよそ一週間ちょっとたちましたけれども、全国どのような状況で実施をされているのか、お伺いします。

#70
○政府参考人(丸山洋司君) 全国の小中高等学校等における臨時休業の状況については、三月四日午前八時時点での状況を暫定集計として取りまとめ、公表したところであります。
 調査結果によりますと、各都道府県のほとんどの学校で臨時休業が実施されている状況であり、具体的には、公立では全体の九九%、国立では一〇〇%、私立では全体の九二%が臨時休業を実施又は実施を決定していると認識をいたしております。
 他方、地域の実情を踏まえた対応として、県立学校については、島根県の県立学校及び埼玉県の県立特別支援学校全てのこの二県八十三校、市町村立学校については、栃木県、群馬県、京都府、兵庫県、島根県、岡山県、沖縄県にある二十市町村の小中学校三百十六校が臨時休業の実施を見送ると回答いたしております。
 また、報道によれば、臨時休業を実施することを決定していたが予定を変更して実施しないこととした自治体がある一方、実施しないとしていたが感染症患者の発生により臨時休業を実施することとした自治体もあると承知しているところであります。
 引き続き、実施状況の把握を行ってまいりたいと考えております。

#71
○勝部賢志君 ほぼ九九%というようなことで、ほとんどの学校で休校、実施をしている、あるいは計画をしているということだと思うんですけれども。
 計画というお話がありましたけれど、これは春休みまでという要請でありましたから、現実的には、春休みが終わって通常でいう新学期が始まる時期まで子供たちは学校に来ないということだというふうに思いますが、確認をさせていただきたいと思います。そういうことでいいですか。

#72
○政府参考人(丸山洋司君) 二月二十七日の今回新型コロナウイルス感染症対策本部における総理からの要請を受けまして、二月二十八日に全国の教育委員会等に対して一斉の臨時休業を要請する通知を発出しており、その中では、本年三月二日から春季休業、春休みの開始日までの間、学校保健安全法第二十条に基づく臨時休業を行うようにお願いをしております。このため、三月二日から春季休業の開始までの間臨時休業を実施する学校においては、春季休業の終了日までの期間は事実上児童生徒は登校しないこととなるものと考えております。
 なお、臨時休業を実施する期間や形態については、地域や学校の実情を踏まえ、各学校の設置者において判断をいただくことを妨げるものではないと考えております。
 なお、春季休業を定める根拠というものについては、学校教育法施行令二十九条に基づきまして、公立学校を設置する都道府県又は市町村の教育委員会が定めるものとなっております。
 以上でございます。

#73
○勝部賢志君 ということで、地域によっては、始業式というんですか、新学期が始まる時期が多少ずれるとは思いますけれども、四月の週の初めすぐにということにならないでしょうから、恐らく五日以降になるのではないかというふうに考えますので、そうしますと一か月以上ということになります。
 過去に、このような一か月以上にわたる長期休業が行われたということはありますか。

#74
○政府参考人(丸山洋司君) 過去にということでございますが、例えば東日本大震災のときは、三月十一日に発生しましたが、岩手県、福島県では四月の八日前後に、また宮城県ではその翌週以降に学校を再開した自治体が多かったというふうに承知をいたしております。
 また、熊本地震におきましては、四月十四日に震度七の前震が発現した後、例えば熊本市や益城町、阿蘇市などの被害の大きかった自治体では五月十日前後に学校を再開しており、こうした臨時休業の例はあるものと承知をいたしております。

#75
○勝部賢志君 災害のときはやはり日常とは全く違うわけで、逆に学校が避難所になったり、あるいは学校自体が被災して校舎として使えないという状況があったというふうに思うんですね。でも、その中にあっても、一刻も早く学校を開設しようという動きが教職員であったり、あるいは教育委員会の中にもあったでしょうし、文科省の皆さんもそういうふうにいろいろ御助言をされたり手助けをしたりということがあったと思います。地域の人たちもそういう思いで、一刻も早く、あるいは校舎がなくても別なところで何か授業に代わるようなものができないかとか、子供たちを集めて、子供たちの健康やあるいは心身的なものについてしっかりその状況を把握をして手だてをするというようなことが行われてきたと思うんですね。
 それは災害のときにはそういうことが事実ありましたけど、それでもやはり一か月ぐらいということでありまして、先ほど申し上げましたように、今回のような全国一斉に行うということは恐らくこれが初めてだというふうに思うんです。
 それで、私は今回、全国初めてというこの要請があったときに、恐らく全国の教育関係の皆さんは相当に混乱をし、どうしたものかなというふうに思われたというふうに思うんですね。先ほど来ありますように、再開の時期をいつにするのか、どういうエビデンスで、どういう根拠でそれを進めていくのかということが非常に大事だという話がありましたものですから、私もこの委員会で是非その根拠を得るための議論をしっかりしていくことが必要だというふうに思っています。
 そんな意味で、ちょっと幾つかお伺いをしたいんですけれども、文科大臣、そもそも安倍総理からこのお話があったときに、文科大臣としてはこのお話を、相談を受ける形でお話をお聞きになったということでよろしいんでしょうか。

#76
○国務大臣(萩生田光一君) 学校の一斉休業につきましては、その二十七日の前の週の政府の連絡会議の中あるいは文科省の連絡会議の中でも、もし今後感染が拡大していった場合にはそういったことも視野に入れなくてはいけないという予備的なお話は既に出ておりました。しかし、総理からお話があったのは、正式にあったのは、二十五日に次官が、政府側の意向というもので、会議の中ではかなりこの一斉休校の必要性が議論が高まっていますという報告を二十五日には受けたんですけど、そのときには私は文科省としての方針を既に出していましたので、そこまでの必要はないんじゃないかと自分なりには思っていたんですが、二十七日に断続的に官邸、総理とも相談をする中で、総理としては子供たちをとにかく守りたいという思いが、熱い思いがありました。私としてみれば、やっぱりこれだけのことをやるとすれば、各自治体にあらかじめ連絡をして準備をしていただかないと大変な混乱が起こるんではないかという思いがございました。
 そういうやり取りの中で私なりの課題というのを申し上げる中で、しかし最終的には、あのときにはまだ一校も、一校もといいますか一人も感染者がいない自治体も数多くあって、発表の直後にそういう自治体から感染者一人もいないのに学校を閉めるのかという問合せも確かにあったんですけれど、あの発表からもう既に十六の県が感染者が増えて、また高校生以下のお子さんも感染者が増えている状況にありましたので、私としては、今感染者がいなくても明日感染者が出ないという説明も私の方もできない。確かに、科学的な一斉休校の必要性というものも総理側もなかなか説明はできなかったんですけど、私も科学的に休校をしなくてもいいということの反証もなかなかしづらかったという中で、最後は子供たちの安心、安全を最優先をしようということでその決定に了解をしたところでございます。

#77
○勝部賢志君 その全国一斉という中に、例えば一か月とか、あるいは先ほど大臣御自身からおっしゃったように、まだ感染者の出てない地域もやるのかなというようなちょっと疑問があったりしたということなんですけれども、そういう疑問を抱きながら、学校現場でも混乱が起こり得るなと思いながら、総理には何とお答えになったんでしょうか。

#78
○国務大臣(萩生田光一君) 総理からお話を受け、臨時休業の実施に当たっては、まず全国一斉で行う必要性があるのか、それから臨時休業の期間をどうするか、また自治体との事前調整の必要性があるということ、また休業期間中の子供たちの学びや居場所の確保が必要だということ、休業に伴う保護者が休まざるを得ない場合の給与補償などの点について整理が必要であるとの認識を持っておりまして、そのことを意見具申を申し上げたところでございます。
 他方、この一、二週間が感染の抑制をできる極めて重要な時期という判断の中で、準備期間を取るよりも三月二日からの臨時休業を要請し、それに伴う諸課題にしっかりと政府として対応していくことも重要であるという認識を持っておりました。

#79
○勝部賢志君 それほどその時点からそういう問題点があるということを想定をされていたということで、それに対しても意見具申をされたんだけれども、結局、いとまがないということで三月二日から実施をするというふうに、言ってみれば押し切られた格好になっているということだと思うんです。
 それ以降、文科省も本当に不眠不休でいろいろ対応されたんだということは私も想像に難くないわけですが、それぞれの地方自治体の学校現場も、あるいは教育行政を担う方々も、同様に大変な思いをされました。あわせて、社会生活にも非常に大きな影響を与えると、大臣御自身がおっしゃったとおりなんです。
 それで、今回のこの学校一斉休校に関わってどのような問題が発生しているというふうにお考えか、お伺いをします。

#80
○国務大臣(萩生田光一君) 今先生御指摘をされたように、三月二十八日の文科省の通知以来、失礼しました、二月二十八日の通知以来、各自治体の皆さん、教育委員会の皆さん、また学校現場の皆さん、本当に御努力をいただいて、言うならば問題意識を共有していただいて、またこの新型コロナウイルスに対するおそれというものも共有していただいて、この政府の方針を御努力いただいた、そのことは私、心から感謝を申し上げたいと思っています。
 しかし一方で、その様々なしわ寄せといいますか、第二次的な波及が生じていることも承知をしております。一、二週間が瀬戸際という切迫した状況の中で子供たちの安全と健康を守るために決断をしたわけですが、休業の準備をする十分な時間を確保することができず、現場に混乱があることを前提でこのような決断を下したことは、子供たちや学校の先生方に大変申し訳なく思っております。
 今回の臨時休業の実施に当たっては、子供たちの学びや居場所の確保、休業に伴い保護者が休まざるを得ない場合の給与補償、臨時で雇用されている教員への対応、給食の食材の補償などの問題など、様々な課題があると認識しております。こうした課題について政府全体で責任を持って対応するとの方針の下、文部科学省としては、関係省庁や全国の教育委員会等と連携し、一つ一つの課題の解決に取り組み、円滑な臨時休業の実施に努めてまいりたいと思っております。

#81
○勝部賢志君 そういった問題意識を持っておられて、今日は対策の第二弾が総理から発表されるということでありますので、その中にも今の課題含まれているというふうに思うんですけれども、私、学校を休校するという現場的な感覚でいうと、大きな三つの問題があると思っているんです。
 一つは、一か月という長期にわたるこの期間ですね。それからもう一つは、小中高は休業しているけれども幼稚園はやっている、保育園は開園してくださいというこの何というか矛盾。これは、教育関係者だけでなくても、親御さんの中にも、確かに子供さんを預けてお仕事をされる方にとって保育園が開いているというのは有り難いという声ももちろんあります。けれども、なぜだろうという、あるいは保育園大丈夫なのかなというような、そういう率直な疑問が上がっているというのも事実でありまして、このことの矛盾。それから、先ほどから言っている全国一斉というようなやり方が本当に好ましかったのかどうかという、この三点だと思います。
 私、端的にお聞きをしたいと思うんですけど、この一か月という根拠は何でしょうか。

#82
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 今回、先ほども説明を、答弁させていただきましたが、小中高、特別支援学校等に対しまして、三月二日から春季休業の開始日までの間、全国一斉の臨時休業を要請をしたところであります。この要請は、専門家からこれから一、二週間が急速な拡大に進むか終息ができるかの瀬戸際となるという見解が示されるなど、今がまさに感染の流行を早期に終息させるために極めて重要な時期であるということを踏まえて、多くの子供たちや教職員が日常的に長時間集まることによる感染リスクをあらかじめ抑える観点から行ったということでございます。
 春季休業の開始日までとしたことについては、各学校や学校種段階において春季休業期間の開始日が異なっていること、あらかじめ二週間という期限を政府から示すよりも、春季休業期間の開始日までと示すことにより期間の幅を持たせることが適切であるとの判断によるものであります。
 なお、臨時休業を実施する期間や形態については、地域や学校の実情を踏まえ、各学校の設置者において判断いただくことを妨げるものではないと考えております。

#83
○勝部賢志君 確かに一か月とは言っていないと思いますけれども、結果としては一か月の子供が休むという事実が生まれてくるわけですよね。
 そうすると、何というんですか、科学的な根拠、一か月間休むと、そのぐらい間を空けると大丈夫だというような根拠があったということではないんでしょうか、今の答弁からすると。

#84
○国務大臣(萩生田光一君) 今お話があったように、結果的に春休みまでつながってしまうと一か月の休業ということになるんですけれど、休業決定するに当たっては、春休み前までという期限を一つ切りました。それは、当時言われていた二週間が、言うならばここが感染を拡大させるか抑え込むかという大きな目安だということを専門家委員の皆さんのお話がありましたので、唯一その科学的な根拠はと言われれば、そのことの二週間のめどというのは、私どもとしては認識をしておりました。
 高校だと二週間閉めると春休みになってしまいますし、中学校だと二週間で再開するとあと数日で春休みということになりますし、小学校だと、二週間だとあと一週間学校があって春休みというので、このさっき局長がおっしゃった時間的幅というのは、これは学校形態によっても異なってくるだろうし、地域の実情も異なることから、言うならば春休みまでという時間軸の中で自治体の裁量権の中でお決めいただこうという思いがございましたので、結果としてこういう表現になったところでございます。

#85
○勝部賢志君 ちょっと苦しい答弁だと思いますよね。
 要するに、最初からその期限を切らずに、最終的には自治体で判断してくださいと、今までのエビデンスでいうと約二週間、これは通知にも出ているんです、二月の二十五日に出していただいた。
 私は北海道出身ですので、北海道は二月の二十日に初めて、全国で初めて小学生が罹患をする、感染するという事態があって、その後、私、江別というところに住んでいるんですが、そこでは給食の配膳員、それから中学校の教職員にも感染者が出ました。どう対応するかということで本当に苦労しながら、でも、実はそのときに文科省の皆さんとも御相談をさせていただいて、現状ですと二週間ぐらい休むのが妥当ではないかと。これは、今でもいろいろな場面で二週間と、こう言われていますよね。その二週間と言うんだったらある程度納得できるんですよ。ああ、そうかと、全体的にもう二週間、二週間は逆に言うと感染するおそれが、広がるおそれがあるんだなと。だから、そうやって言われればある意味納得すると思うんですけど、今回はその二週間の倍以上になる、春休み全部入れればですね、それの更に三倍、四倍になるということです。四十日ぐらいになる。
 ですから、済みません、ちょっと今のは、もう少し説明をすると、北海道の小学校は、二月の二十日に感染しましたので、二十二日から休んでいるんですよ。江別なんかは二十五日から休校にしているわけです。その学校でいうと四週間から五週間、四十日ぐらいに、先ほど言ったように、このまま続けていけばなるわけですよ。その長きにわたってやらなきゃいけないのかなという疑問の声も上がっているというのが事実なんです。
 ですから、根拠をしっかりと示すと。これは、先ほどから言っている開校をする、あるいは、要するに休校の措置をやめて学校を開きましょうというときのための非常に大きな根拠をどうやって出していくのかということにつながっていく話なので、私は非常に大事だと思っているんですね。
 改めて確認をさせていただきますけれども、一か月あるいは春休みまでということについてはそういう根拠はなかったということだというふうに思いますので、これは非常に私は発信をする側としては大きな問題だったというふうに思っています。
 そして、ちょっと時間が限られていますのでもう一つ聞きますが、先ほど申し上げた小中高等学校は休校しているけれども、幼稚園、保育園はやっていると。このことに対しては、先ほど言ったように、親御さんが子供さんを預けてお仕事をされるというときには確かに有り難いという言葉はあるんです。あるいは、子供の居場所、家に一人で置いておくのはどうなのかという問題もあるということなんですが、関係者の皆さんから聞けば、私も想像に難くないんですけど、例えば乳幼児とか、それから三歳児、四歳児のお子さんでも、マスクをするのもほとんど難しいし、手洗いやうがいといっても自分ではなかなかできないと。そういうようなお子さんを預かる側からすると、本当にその感染が心配だと。預ける親御さんも、幼稚園などで感染してくるのではないか、だったら自分で、家で置いておきたいけれどもお仕事もあると。そういうような中で、本当にどうしたものなのかというようなことを感じているんです。
 ですから、そういう意味では、しっかりとした、何というんですかね、理屈が、この矛盾を解くような説明がやっぱりなされなければならないと思っていますが、いかがですか。

#86
○政府参考人(丸山洋司君) 委員御指摘の幼稚園については、家に一人でいることができない年齢の子供が利用する機関でございまして、保護者の就労等により保育の必要性がある子供の受皿となっていることを踏まえて、今回、全国一斉の休業要請を行わないことにしたということであります。
 ただ、二月二十五日にもう既に都道府県の教育委員会等に周知を図っておりますけれども、当該園の園児が罹患をした場合における臨時休業や、地域全体で感染拡大を防止することを目的として積極的な臨時休業に係る考え方について、例えば感染した園児が発熱やせきなどの症状が出ている状態で登校していた場合には臨時休業を速やかに行うということ、また、園児が感染者の濃厚接触者に特定された場合には当該園児に対して出席停止の措置をとること、また、地域全体で感染防止を抑えることを目的に、感染者がいない学校も含む積極的な臨時休業を行うことも考えられるといったような点について、繰り返しになりますが、二月二十五日に都道府県教育委員会に周知を図ったところでございます。

#87
○勝部賢志君 それ何ぼ聞いても、それはちょっと理屈として分からないんですよね。二十五日に出された通知はまさにそのことが書かれています、これは小中学校に宛てたと思いますけれども。
 ですから、幼稚園、保育園の罹患する、感染する可能性が低いのか高いのか。それから、もしそれが分からないというんだったら、幼稚園や保育園に通う子供さんたちの命やあるいは健康って考えるんなら、これはやはりそこも止めようというふうにするのが私は正しいんじゃないかと思います。そのときに働きに行けないという親御さんたちがいたら、その人たちの働いて得られる賃金を補償するというのがこれ政府の姿勢じゃないでしょうか。いかがですか。

#88
○国務大臣(萩生田光一君) 先生御指摘のとおり、保育園や幼稚園は感染のリスクがないのかと問われれば、これは決して否定できないと思います。集団で生活をしている以上、そういうリスクはありました。
 今回、高中小の全国一斉休業に踏み込むに当たりまして、この幼稚園、保育園の扱いについても他省庁との様々な話合いがございました。今お話があったように、これは本当に子供たちのことを考えてもう全てを休業にするということであれば、社会全体も止めていかないとこれはなかなかそういうことはできないんじゃないかと。その中で、保育園、幼稚園については、一人でお子さんが家にいられない、すなわち全ての人が休まないとそれは対応できないということでありましたので、小学校までの範囲で実施をさせていただくことになったということでありまして、そこにですね、そこに感染のリスクの心配はなかったのかと言われれば、もちろん問題意識は承知をしております。

#89
○勝部賢志君 ちょっと、これは何ぼやり取りをしてもちょっと水掛け論的な話になってくるんですが、しかし、ここはしっかり検証すべきだと思います。それから、間違いなくそのことに対する矛盾の声が大きいということを是非受け止めておいていただきたいというふうに思うんです。
 今、特措法の審議がされていて、この後どのような状況になっていくかということも本当に予断を許さない状況だというふうには思っておりますが、しかし落ち着いてきたときに、やっぱり今回のいろいろな取組がこれで本当によかったのかどうかということは必ず検証しなければいけないと思っています。更なる何かこういったような感染症やあるいはそういう緊急事態になったときに、私から見ると、何か非常に慌てて取り組んだんだけれども、国民の皆さんの中にははてな、はてな、はてながいっぱい出るような、そういう取組に思えてならないんですね。そうならないように是非しなければいけないということですので、先日の予算委員会では、議事録をしっかり取るとか、相談をした中身をメモも含めて後世に残していくことが大事だというお話がありましたので、是非今後も文科省内部で、あるいは各省庁でいろいろ議論をしたことを是非積み重ねていっていただきたいというふうに思っています。
 もう一つ、全国一斉に行ったことについては、さっきお聞きしようと思ったんですけど、要は、本来学校、行政、何というんですかね、教育行政含めて学校の運営は地方自治体であったりその学校の校長にある程度責任が委任されていたりということなので、それぞれの判断ということが非常に大事だと思うんです。しかし、今回は全国一斉だったということが、私はやり方としてよくなかったというふうに思うんですね。
 もし仮に、強い思いでこの一、二週間大変だから各学校も気を付けてくれということを言うのであれば、例えば、休校をすることも視野に入れてそれぞれ地域の事情を考えながら検討してくれと、で、そのことによって起こる様々な問題点については文科省が責任を持って対応しますとか、あるいは、先ほど言ったように、家庭生活やお仕事に影響が出る部分については、総理も言われるとおり、責任を持って総理がやると、こういうふうに言ってくれれば、その自治体の感染状況に応じて対応ができたと思うんです、北海道はそういうふうにしてスタートしていましたから。ですから、そういう意味で、このこと質問しませんが、申し上げておきたいというふうに思います。
 それで、私もう一つ、是非この際、この機会に文科省の皆さん、大臣にもお考えをいただきたいと思うんですけれど、学校を一斉に休校するというような指示を出したことは、恐らく過去にないと思います、戦後ですね。戦前は戦争中に、一九四五年ですが、一月から八月まで学校が休みになりました。休みというか、これは休校になったんです。疎開というのもあったかもしれません。けれども、戦後は国から要請をして長期間にわたって休校というようなことは一度もなかったと思います。
 今回は子供の命をということなので、それはある意味、休校にすることの意味も含めて理解はされていますが、私は一つ大変大事な観点を忘れてはいないかというふうに思っているんですけれども、子供の命を大切にすることは、もちろん第一義的にそこは失ってはいけないと思いますけれども、その上で、子供たちが教育を受ける権利がどのように扱われたのか。これは、子供たちにとっては教育を受ける権利でありますし、また我々にとっては教育を受けることのできるような環境を整えるこれは義務だと思うわけですね。これは憲法にも規定されているんです。ですから、いたずらに、いたずらに学校を止めておくということはあってはならないと私は思うんです。
 ですから、先ほど言ったように、命と比べると、それはもちろん命の方が大事です。けれども、その命と勘案しながら、今言った子供の教育を受けることについて、この際、このときに文部大臣がどのようにお考えになっていたのかということをちょっとお聞きしたいと思います。

#90
○国務大臣(萩生田光一君) 今先生の御指摘、ごもっともだと思います。臨時休業によって子供たちの教育の機会が奪われてはならない、累次にわたって課題など家庭での学習内容について指導してほしいということを全国の教育委員会にも要請していますけれども、それはあくまで自習であって、それをもって授業が終わったということにはならないと思います。当然のことながら、先生方にそのフォローアップもしていただかなきゃならない。
 この感染症が落ち着けば、必要な補充授業も是非行っていただきたいと思っていますし、あわせて、何があっても、未指導のまま、このままずるずる行くようなことは全国の教育現場であってはならないというふうに思っておりまして、ここは、今の段階でちょっと具体的な指示あるいはその指導をする段階ではないんですけれども、何があっても、子供たちがこのコロナによって学ぶべき機会を奪われて、学ぶべきことがしっかり学ばないまま次の学年に進んでいるというようなことの事態を放置するようなことのないように、文科省としてはきめ細かい対応をしっかりやっていきたいと思っています。

#91
○勝部賢志君 文科大臣ですから、恐らくそのことも念頭に、総理からお話を聞いたときに、うんというふうに思われたんじゃないかというふうに思うんですね。そのうんと思ったことが総理に伝わって、そしてそれが、多少そういうことも踏まえながら、指示の内容が変わっていっていればよかったなというふうに思うんです。これは、その物事を決めていく意思決定の過程に私はちょっと不十分な点があったのではないかというふうに思えてならないんですね。
 先ほど、一か月というような長期にわたるものの根拠があるのかないのか。それから、小中高は休むけれども保育園、幼稚園は開けてくださいと逆に言っているこのことの不整合、矛盾の、国民の声に応える、そういう説明が十分できるかどうかということ。そして、全国一斉ということに対する、学校教育をしっかりやっていこうということに対する何か安易な決定や思いがあったんではないかというふうに疑いたくなるような、そういう現象。こういうことに対して、私は物事を決めていく決定のプロセスに問題があったのではないかというふうに思えてなりません。
 ということで、予定をしていた聞きたいこと、まだまだほかにもたくさんあったんですけれども、ちょっと時間がなくなりましたのではしょらせていただいて、また別な機会に是非お聞きしたいというふうに思うんですけれども、一つ、全国の一斉休校によって、三月末まで任期のある非常勤職員が途中で打ち切られて、そして、本来であれば四月の会計年度、職員として任用される予定だったという、そういう教育関係の臨時的任用の職員がいるんですけれども、現実にもう現場に来なくてもいいよと言われていて、実際に働けないという状況になっている人たちがいます。しっかりとした対応をしていただきたいというふうに思っていますが、いかがですか。

#92
○政府参考人(丸山洋司君) 今回の学校の臨時休業に当たっては、各地域や学校の実情に応じ、既に任用されている非常勤職員を含む職員全体の働く場の確保を図ることが重要であり、休業中の学校においては引き続き、例えば非常勤講師については授業準備、年度末の成績処理や児童生徒の家庭学習の支援、学校用務員については学校施設の修繕、給食調理員の場合は給食調理場等の清掃、消毒などの業務を行うことが考えられます。
 各教育委員会においては、当該非常勤職員等の任用形態や学校の運営状況等を踏まえながら引き続き適切な任用がなされることが必要と考えており、このことについては、非常勤講師については二月二十八日付けで、その他の非常勤の職員についても三月三日付けで当省のホームページに掲載したQアンドAにおいても周知をさせていただいているところでございます。
 また、去る三月五日付けで総務省よりこれと同趣旨の地方公務員の業務体制の確保に関する通知が発出をされ、文部科学省でも同日付けで教育委員会等に対して通知を発出したところであり、文部科学省として引き続き趣旨の徹底を図ってまいります。
 なお、四月以降についても、学校再開後の教育活動を実施するに当たって業務体制の確保に万全を期すことが重要であることから、各教育委員会において、地域や学校の実情に応じて必要な職員については適切に任用をしていただきたいと考えております。

#93
○勝部賢志君 時間が来ましたので質問は終わりますけれども、先ほど大臣からもありましたが、この休業中に子供たちの学習がどの程度行われて、それが力として身に付いているのかどうかと。心配なところ、もちろんあります。ですから、それは、このままでいうと新学期始まってからということにならざるを得ない状況なのかなと思うんですけれども、そのときには振り返っての学習というのは当然必要になってくると思うんですね。今年度というか、来年度から新しい学習指導要領が始まって、これまた非常に中身も豊富なものですから、これも学校現場は相当負担になってくる。現場というよりも、子供たちにも負担になってくる。
 先ほど横沢委員から学力調査の話もありましたけれども、このような状況の中で、振り返り学習をしながら学力調査という状況ではないなと私は思っています。是非そこも御判断いただけたらというふうに思いますので、そのことを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#94
○水岡俊一君 立憲・国民.新緑風会・社民の水岡俊一でございます。
 大臣始め副大臣、局長の皆さん方、連日の委員会で大変お疲れだと思いますが、私の質問をしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 私、昨日、インターネットを見ておりました。日本と同じように学校閉鎖をしているイタリアの情報を見ておりましたら、とても感動的なといいますか、すばらしい記事に当たりました。イタリアのミラノで休校になった高校の校長が出したメッセージが話題になっているという、そういうお話、大臣は御存じですか。お聞きになっておりますか。

#95
○国務大臣(萩生田光一君) ニュースなどでも取り上げられておりますし、ネットでも話題になっておりますので、私も拝見をさせていただきました。

#96
○水岡俊一君 そうですか。
 せっかくの機会なので、御存じない方ももしかいらっしゃるかもしれないので御紹介をしたいと思うんですが、感染者がもう三百人以上出ているというイタリア北部、ロンバルディア州の州都ミラノで、アレキサンドロ・ベルタ高校というところのドメニコ・スキラーチェ校長という方が書いたメッセージがあるんですね。それは何という、ちょっと短く御紹介をするんですが、十七世紀のペストの流行を扱った作家マンゾーニの小説の一節を引用したお話なんです。これ、入ります。
 これはマンゾーニの「いいなづけ」の三十一章冒頭、一六三〇年、ミラノを襲ったペストの流行について書かれた一節です。この啓発的ですばらしい文章を、混乱のさなかにある今、是非読んでみることをお勧めします。この本の中には、外国人を危険だと思い込んだり、当局の間の激しい衝突や最初の感染源は誰かといういわゆるゼロ患者の捜索、専門家の軽視、感染者狩り、根拠のないうわさ話やばかげた治療、必需品を買いあさり、医療危機を招く様子が書かれています。一緒ですね、これはね。略して次に行きますが、そして皆さんにはこう伝えたい。冷静さを保ち、集団のパニックに巻き込まれないこと。そして予防策を講じつつ、いつもの生活を続けてください。せっかくの休みですから、散歩したり、良質な本を読んでください。こういうふうに続いているんですね。とても私は感動いたしました。
 ここで紹介をしたのは、大臣は既に一月でしたか、中国から帰国をした子供たちがいじめに遭うのではないかということを御心配をされて、いじめ、また差別はやめようねという文書を発せられたと私は思っておりますが、この機に是非子供たちに向けたメッセージを再び発信をしていただけないでしょうか、どうでしょう。

#97
○国務大臣(萩生田光一君) 全国一斉休業というかつて例のない事態で、学校現場の皆さんに様々な御負担を掛けています。私なりに子供たちに伝えたいメッセージというのもあるんですけれども、まだ今ちょっと時期尚早かなという思いがありまして、少し落ち着きを取り戻しつつあるところで改めてそんな思いも伝えることができれば有り難いなと思っています。
 私、今回のことは、さっきもちょっと申し上げましたけど、全てをマイナスにしてはいけないと思っていまして、我々文科省としてもいろいろ学ぶこと、たくさんあります。また、地方の教育委員会あるいは学校の先生方、もう本当に歯を食いしばって頑張っていただいて、なるほど、こういう方法もあるのかというすごくいい例もたくさん挙がってきていますので、できるだけためずに、早く横展開ができるように発出をしていって、そして、あのときのあの経験は無駄じゃなかったといつの日かお互いに言ってもらえるような、そういう教訓にできるように、しっかり省内でも頑張っていこうということを今声を掛け合っているところでございます。

#98
○水岡俊一君 そこで、大臣、振り返っての話で恐縮なんですが、総理は要請を出されました。この要請というのは権限のないところから発せられた要請で、私はある意味問題があるというふうに思っています。ここは総理がいらっしゃらないので総理のお話をしても仕方がないので、大臣としてお尋ねをしたいんですが、大臣はどういう立場でどういう権限で要請をされたのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。

#99
○国務大臣(萩生田光一君) 私が唯一根拠にできるのは地方教育行政法でありまして、これに基づいて全国の自治体に要請をさせていただいたというところでございます。
 先生の問題意識は、多分、総理の要請自体も法的根拠もないし、権限にもないわけです。ですから、あくまでメッセージだったんですけれど、これはやっぱり一国の内閣総理大臣がいずれにしても国民の皆さんの前で発するメッセージの重みというものは、物すごく重たいものがあったなというふうに私思っております。
 もちろん、混乱もした一面もあった反面、今まではうちの自治体は関係ない、まだうちの町では、私は関係ないと思っていた人たちまでもがこれ皆さん思いを共有していただいたという点では、あのメッセージは大きな意味があったんじゃないかと私思っています。
 今日初めて申し上げますけど、私が唯一反省があるとすれば、あのメッセージの直後に所管大臣として、あした、翌日に出す行政の要請の中身をいち早くやっぱり国民の皆さんにきめ細かく伝える必要があったんじゃないか、そうすれば、先ほど先生もおっしゃっていただいたような混乱はもう少し抑えることができたんじゃないか、こんな反省もしているところでございます。

#100
○水岡俊一君 大臣、まさにその点、私も非常に考えるところがあります。
 大臣、総理の要請に私は意味がないとは思っていません。多くの意味があり、そして効果もあったんだというふうに思いますが、今大臣がおっしゃった地教行法、これ、四十八条一項に基づいて、大臣は都道府県又は市町村に対して指導、助言、援助ができるというところから要請をされたんだと、こういうふうに思っております。
 今まさに大臣がおっしゃった総理の発言の直後に自分として出せばよかったんじゃないかとおっしゃったこと、私はそこが重要だなと思っています。というのは、大臣が改めて要請を出されたのは翌二十八日ですよね。これは、都道府県に対し、あるいは市町村に対して出された通知であり、それを受け取った都道府県あるいは市町村が教育委員会と相談をしながら、教育委員会がその判断をするという仕組みになっておりますよね。そうすると、二十八日に受け取った都道府県、市町村が教育委員会と相談をして、そして二日からの休校を指示をするということは現実的に無理じゃないですか。こんな無理なことに至った責任というのは私は大きいと思いますが、大臣、いかがでしょう。

#101
○国務大臣(萩生田光一君) その点は私も重く受け止めております。
 私自身、総理には一定期間地方自治体との調整の時間が必要だということも申し上げました。しかし、今感染者がいなくても、明日その自治体で、その学校でどうなるか分からない。未知のウイルスとの闘いでありましたので、私自身も、様々な不安の中で一日も早く学校を休業するという選択の方を優先させていただく総理の思いと共有をさせていただいたところでございます。
 しかしながら、やっぱり国民の皆さんには地方教育行政の仕組みというのはよく分からないところがあって、テレビのワイドショーなどでも、韓国の大統領は大統領令で学校を閉鎖しているのに日本は何で要請という中途半端なことをするんだと、だからみんな混乱しているじゃないかという、理由が分からないコメンテーターの方はそういうことをやっぱりおっしゃる方がいて、そういうこともなおかつ混乱に拍車を掛けることになっちゃったと思います。
 私としては、やっぱりこれはあくまで自治体、設置者に権限があって、地域事情も違えば学校の事情も違うわけですから、そこは幅を持たせて、最終的に休校を要請しましたけれども、しかし自治体の判断は柔軟に対応できますよということをもう少し時間を圧縮して全国の皆さんにお示しするその責任があった、今でもそう思っております。

#102
○水岡俊一君 私は、大臣おっしゃったことはそのとおりだと思います。非常に大きな責任が私は文科大臣にあったというふうに思っております。
 総理は要請という言葉でしたけれども、現在のこの日本において総理の言葉は余りにも重くて、そして影響力が大きいということで現場に混乱が持ち込まれたということは、私は否めない事実だというふうに思っております。
 今申し上げて、今大臣からも度々、その時間的な猶予がなかったということ、各自治体にしっかりと準備をしていただく時間がなかったということを知りながらそういった指示を出したことについて反省をしているとおっしゃいました。
 私、あえて申し上げると、大臣、私は、大臣は反省をおっしゃるべきではないと思います。なぜならば、そういうことはよく分かった上で発信されたわけでしょう。つまり、現場が混乱しようと、現場が対応する時間がなかろうと、ここで発信をしなきゃいけないとあなたは考えられて、総理の影響が大きいかどうかということはおいておいてですよ、大臣としてそういう対応を二十八日にされて、二日からの休校を要請されたということについて、並々ならぬ思いがあって出されたんじゃないですか。
 だから、安易な反省は私は聞きたくないです。言うべきじゃないと私は思っています。そんなことは承知の上でこれが必要だというふうに思われたということを、私はどんなに非難を受けても大臣は突っ走るべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

#103
○国務大臣(萩生田光一君) 大変勇気をいただく言葉で有り難く思います。
 やはり現場の皆さんに混乱を与えたというその行政の長としての責任は感じているところでございますけれども、その判断は、やっぱり今の段階で正しかったか間違っていたか、これは今後のこの成り行きをしっかり見極めてみないと分からないと思っております。
 そういう意味では、私なりに子供たちのことを優先したということだけは自信を持って御報告させていただきたいと思います。

#104
○水岡俊一君 私は、専門家の知見という、そういうお話がございましたね。それから、総理のお言葉の中に、子供の命を守りたいんだ、子供を守りたかったんだと、こういうお話がありました。ある意味、この言葉はそうだなということを国民に思わせる一つの麻薬的な言葉じゃないのかなと私は思っています。もっと汚く言えば、ごまかしではないかと思っています。
 専門家の知見、専門家って誰ですか。専門家がどの場で、どこからどこまでの地点を、期間を押さえて重要な時期と言ったのか、どの会議の場所で、どんな記録が残っている中で言ったのか明らかじゃない。そして、子供たちを守る、それはそうでしょう。しかし、学校閉鎖をするというのは、子供たちを守るためにだけの目的ですか。今世界で行われている学校閉鎖は、そういう目的は確かにありますが、もっと違う目的があるでしょう。つまり、世の中に感染が広がらないということに加えて、もし感染が広がってきたら医療関係が崩壊するということを防ぐために学校を閉鎖するんでしょう。
 僕はごまかしちゃいけないと思います。日本は何かと子供の命と言えば皆さんが納得をする。とんでもないことが起こっても、子供の命を守るから、これはみんな辛抱してくれ、我慢してくれ、それは間違いです。専門家の知見、誰ですか。はっきりさせましょう。そういうことがないと、私は、日本の行政、とりわけ文科行政、子供たちを取り巻く環境をつくっていく文科行政として、私は大きな問題を残すというふうに思っています。
 この問題を大臣に追及をしてもどうにもならない、今既にもう経過をしていますので。じゃ、今後どうするかということに私は持っていきたいなと思っていますが、そういった意味でいえば、専門家の知見を出してくださいよ。つまり、いつ再開できるのか、いつになったら再開できるかということを専門家の知見をしっかりと入れて、そして文科省としてしっかりとした目安を示すということが今求められているんじゃないですか。今全国で学校閉鎖をして、一斉休業して、左うちわの学校なんか一つもないですよ。私はそう思います。
 でも、子供たちが家にいるということを想定をしていたはずなのに、実は子供たちはたくさん学校に来ている。なぜならば、子供たちの居場所がないから。学校も学校に来ていいよと言っている。じゃ、余り、何というか、たくさん欠席がいる中で授業は難しいよねってついつい思いがちですが、ほとんどの子たちが学校に来ているという実態はあちこちにあるようです。
 群馬県のある町で、子供たちがほとんど学校に来ているのに、実は授業ができないそうです。だから、教職員は学校にいる、子供たちも学校にたくさん来ている、ほとんど来ている、なのに授業はできない。なぜならば、休校を、学校休業を、一斉休業を求めている文科省あるいは教育委員会の求めに応じているから授業はできないんだと、こういう理由だと思います。もうナンセンスじゃないですか。
 だから、実際に感染者がいる地域、いない地域でどういう対応をするのか、あるいは感染者が何人までだったら学校を再開するということを考えてもいいのか、もうそろそろ文科省としてきちっとそういったことの考えを示すべきだと私は思っています。このままずるずるずるずる春休みが終わるまで結局何の判断基準も示さないままだなんということを私はまさかと思いますが、大臣、いかがですか。

#105
○国務大臣(萩生田光一君) 昨日開催された新型コロナウイルス感染症対策の専門家会議では、依然として警戒を緩めることはできないとの見解が示されたところであり、当面は円滑な臨時休業の実施を通じて感染拡大防止に全力を尽くすことが最も重要と考えておりますが、臨時休業後の対応につきましては、今後の各地域における感染の状況や専門的な知見を踏まえつつ、今先生からも御指摘がありましたように、地域によって、学校によって環境、状況が違います。再開をするに当たってのチェックポイントといいますか、目安というものを文科省として責任を持ってしっかり作らせていただく中で、地域の皆さんと連携を取りながら再開の時期というものを模索していきたい、そう思っております。

#106
○水岡俊一君 大臣、私は、専門家の方々が専門家会議の中でここ一、二週間が山だとおっしゃったのは、それはそのとおりだろうと思うんです。しかし、それが二月の二十三日頃のお話だったと思うんですよね。そうすると、二週間というのはもう過ぎております。ですから、いよいよ私たちはその二週間という、今、勝部さんからのお話もありましたが、二週間という期日が過ぎた現在、これからどうするのか。今、目安を示していきたいということもおっしゃっていただいたけれども、チームをつくってでも学校の再開に向けて根拠を集めませんか。そういったことを是非文科省にお願いをしたいというふうに思っております。
 加えて申し上げると、一斉休業で様々な影響が出ているということは今までの質問の中で出ておりました。そんな中で、修学旅行の話も紹介をいただきました。本当に様々影響が出ているんですよね。
 ここでちょっと別な角度で申し上げると、大臣、この春休みといいますか、この三月の下旬から一つ行われる予定のことがあるんですけど、それは何かというと、教員免許更新講習なんです。これ吹っ飛びました。できないんですよ。どうしますかね。このことも文科省として捉えなきゃいけない。それから、講習ができないということは、当然ながら、講習会場を請け負っていた会場も損金が出ちゃうわけです。これもまた考えなきゃいけない。
 こういったことも是非、一つ一つを私はここで尋ねてどうだということは余り意味がないと思うので、文科省の中でチームをつくってでもして、この一斉休業に関わるいろんな影響、そして損害、それをどう補填していくのか、補償していくのかということを考えるチームが文科省に必要だと思いますが、いかがですかね。

#107
○国務大臣(萩生田光一君) もう既に省内では先生御指摘のような対応をそれぞれさせていただいておりますが、もう少し役所内横断的に、全体を俯瞰できるように、どこからでも手を挙げられればきちんとお応えができるような、そういう体制というのを今の御指摘を踏まえてしっかりつくっていきたいなと思っています。
 免許更新制もそうなんですけど、幾つか年度替わりでいろんなことが世の中で、学校関係で起こることがございます。例えば、年度末に締めた臨時教員の皆さんの申請書類等々、こういったものも、これはもう異常事態ですから、緊急事態ですから、私は期限を切らずにしっかり延ばしておこうと思っています。
 先ほど全国一斉学力テストのお話もありました。今の段階では実施を前提に準備していますけれども、しかし、万が一未指導のまま試験を受けるような事態というのはあってはならないと思っています。この春休み前までの期間、また春休み期間、これしっかりよく見極めて、いずれにしても、この緊急事態にしっかり対応できるように、柔軟な対応を文科省自身も取っていくことを改めて確認してまいりたいと思います。

#108
○水岡俊一君 時間がなくなってきましたので最後の質問にしたいと思いますが、学校の再開のお話を今してまいりましたが、その中でもどうしても気になるのが部活動の再開であります。
 部活動の再開ということを全体的に捉えてお話をする時間はありませんが、端的にお尋ねをしたいと思うのが、全国高校野球、選抜、春の選抜ですね。これ、あした最終結論というお話が出ておりましたが、そのことも含めて、私は野球のファンなので是非見たいなと思いますが、例えば柔道選手権、中止が決まりました。卓球、選抜卓球大会、中止が決まりました。全国選抜高校テニス大会はクエスチョンらしいです。
 こういったことが今目の前に迫っている中で、文科省としてはこの部活の再開、あるいは全国大会をどういうふうに捉えているのか、お答えをいただきたいと思います。

#109
○国務大臣(萩生田光一君) 部活動は学校教育の一環として行われるものであり、今回の臨時休業期間中、部活動は基本的には自粛をお願いをしているところです。
 一方、選抜甲子園の主催者においては、大会開催の可否を十一日の水曜日に判断するとした上で、無観客試合での実施に向けて準備をすると聞いております。その上で、出場予定校において、臨時休業期間中に大会に参加するか、選手のけがの防止も含めどのような練習を行うかについては、各学校により状況が異なるため、選手や地域の実情を踏まえ、個別に判断されるべきものと思っております。
 今先生も御披露いただきましたように、既に高体連の関係する高校のスポーツの大会では、二十七の団体が中止又は延期を決定をしております。野球だけ特別扱いというわけじゃないんですけれども、それぞれの主催団体の皆さんの判断というのを尊重していきたいと思っております。
 その際に、当然のことながら、感染拡大の防止のための措置をすること、また、選手の生徒の皆さんの健康、安全を十分に確保していただくことも極めて重要だというふうに思っております。
 各学校の設置者において、感染拡大防止のための措置を講じることにより、生徒の健康、安全を十分に確保した上で、それぞれの判断により練習を実施することを一律に現在否定しているものではありません。

#110
○水岡俊一君 文科省には学校再開に向けて是非お力をいただきたいとお願いを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#111
○委員長(吉川ゆうみ君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十分開会

#112
○委員長(吉川ゆうみ君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#113
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。よろしくお願いいたします。
 大臣の所信に対して質問をさせていただきます。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策についてお伺いをいたします。
 今回の学校一斉休業で全国の九八%の学校が休業されているということ、先ほど午前中にも御報告がありました。この休業されていらっしゃる生徒さんたち、一体どれくらいの人数が親御さんと一緒に家で過ごし、又は一人で家で過ごし、またどれくらいの人数の方が学童に行かれているのか。文科省の現状認識を教えていただければと思います。

#114
○政府参考人(丸山洋司君) 高瀬委員の方から、今回の臨時休業に伴ってどのくらいの児童生徒が家で過ごし、どのくらいの児童生徒が学童等に行っているのかということでございますが、現在、学校の臨時休業に伴う子供の居場所確保について、文部科学省、それから厚生労働省におきましてその状況を把握をしていくということとしております。ただ、現時点で御質問のデータは持ち合わせておりませんので、現在、居場所確保について、受入先の状況等、今実際に確認しているところということでございます。学校等の負担にも配慮しつつ、状況把握に努めていきたいと考えております。

#115
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 おっしゃるとおり、今はとにかく居場所の確保最優先ということで、後々こういう数字、必要になってくるのかなと思いますけれども、今すぐというわけではございませんが、このコロナウイルスの状況が落ち着いた時点で、今回の学校休業については反省点も含めて総括をしなければいけないのではないかなと思っております。
 新聞報道でありますけれども、今回のこの学校一斉休業について評価をすると答えた方が全体の六割を超えているというような報道も拝見をいたしました。親御さんの中には子供さんのことを考えて学校を休ませたいと思っていた方も多くいらっしゃると思いますので、こうした全国一斉休業となったことで安心した方もいらっしゃると思いますし、また、一斉休業となったことで大変な思いをされている方もいらっしゃる。
 そういうことも含めて大変難しい状況の中での御判断だったと思いますけれども、今後、学校でどういう体制を整えて、またどういう対応をすべきかということも含めて総括をどこかの時点でしていただければと思いますが、いかがでしょうか。

#116
○政府参考人(丸山洋司君) 今般の臨時休業に当たりまして、子供の居場所の確保のため、保護者の皆様、それから学校の先生方、地域の皆様など、多くの方に大変な御協力をいただいております。臨時休業期間中は、子供が自宅で学習ができるよう、保護者の皆様にはできる限り休暇を取得いただくなどの御協力をお願いをするとともに、休暇が取れない場合で必要な場合は放課後児童クラブ等での居場所の確保の取組を進めているところでございます。
 当面は円滑な臨時休業の実施を通じて感染拡大防止に全力を尽くすことが最も重要であるというふうに考えておりますが、今回の感染症対応につきましては、今後、委員の御指摘のとおり、振り返りができるように、学校等の負担にも配慮しながら、御指摘の臨時休業期間中の子供の過ごし方を含め、状況をしっかり把握をしていきたいと考えております。

#117
○高瀬弘美君 新型コロナウイルスの影響で、就職合同説明会がどんどんキャンセルになっております。就活生の皆様、大学三年生の方が多いと思いますけれども、今後いつこうした説明会が再開されるのだろうか、私の就活はどうなってしまうのだろうかと、様々不安を抱えていらっしゃいます。
 この就職合同説明会は企業側の判断での延期や中止でありますけれども、今後が見通すことができずに不安な思いをしている就活生が安心できるように、文科省としてはどのような対応をされていらっしゃいますでしょうか。

#118
○国務大臣(萩生田光一君) まず、その前に、先生から今貴重な御提言いただきました。
 今朝の閣議でも、今回の事態は歴史的緊急事態として公文書などの保存を義務付けるということが、方向が示されましたので、文科省内で様々取組をしたこと、あるいは地方の教育委員会や地方の自治体との様々な取扱いをしたこと、後にしっかり振り返ることができるように、またいつの日か今回の経験が生かされるように、しっかり記録を整えておきたいと思っております。
 御指摘の企業等の就職説明会が相次ぎキャンセルになっていることは承知しております。まずは学生の不安を解消することが重要と考えており、政府としては、三月一日に企業の広報活動が解禁されるに当たり、二月二十八日に一億総活躍担当大臣から企業等に対し、多様な通信手段を活用した企業説明会の開催など、十分な情報発信を要請したところです。文部科学省では当該発言を受け、同日、各大学に対し、学生への積極的な情報提供や相談対応を求める通知を発出をしました。また、厚生労働省では三月五日から六日にかけ、主要経済団体等に対して、新卒者の採用内定の取扱いを含め、新型コロナウイルス感染症に係る雇用維持等に対する配慮に関する要請をいたしました。
 多分、先生の問題意識は、学生の皆さんが大きな説明会がないがゆえに、自分だけ取り残されちゃっているんじゃないかと、自分だけ遅れているんじゃないかと不安を持つのがすごく気の毒だと思いますので、個々の企業が発信している情報は積極的に取りにいってもらうような仕組み含めて、学校の進路指導者の方にも要請をしていきたいと思っています。
 学生が安心して就活に臨むことができるように、今後情勢を見極めつつ、引き続き関係四府省で連携して、更なる対応について検討してまいりたいと思います。

#119
○高瀬弘美君 よろしくお願いいたします。
 昨日の予算委員会でも話題になっておりましたけれども、内定取消しも、まだ件数は少ないということでしたけれども、出てき始めているということでございました。これは厚労省の話になりますけれども、文科省も現場の学生さんと接する場でもございますので、こうした内定取消しについても注視をしていただければと思います。
 公明党のヒアリングにおきまして、ホテル、旅館業者の皆様から、二月、三月に実施予定であった修学旅行は八割がキャンセルとなったという御報告がありました。四月以降の実施予定分につきましても、現在様子見となっておりますが、仮に四月実施分を秋に動かしたとしても、秋は既にいろんな行楽シーズンで予約がいっぱいになっておりまして、宿の確保ができないという問題が出てくるという御指摘もありました。キャンセル分についてはキャンセル料が発生しない場合も多くございまして、旅館やホテルの純粋な損失となっている現状でございます。
 私の地元であります九州の旅館、ホテル業界に限って言いますと、日韓関係が非常に悪い状態続いておりましたので、この一年ほど元々売上げが下がっておりまして、その分を中国人の観光客の皆さんで補っていたところ、今回のコロナウイルスの件で中国人も来なくなり、国内旅行もキャンセルが相次いで、大変危機的な状況ということでございます。
 政府としても旅館業への支援は様々御検討いただいておりますけれども、やはりこの、先ほど午前中の質疑にもありましたが、修学旅行の旅館業界に与える影響の大きさというのは大変なものがあると思います。
 修学旅行のキャンセル、今後の実施に関しましては、文科省としてはどのように各学校に要請していくお考えでしょうか。

#120
○副大臣(亀岡偉民君) 今委員の指摘にあったとおり、この修学旅行のキャンセルという大変な問題が起こっております。今、各自治体等における修学旅行の取扱いについての詳細は文部科学省において調査中であります。幾つかの自治体では、既に聞いた中では修学旅行を中止又は延期する方針を決定していたり、海外への修学旅行を中止して、国内への行き先を変更したところもあったようであります。また、行き先や日程の変更などを含めた検討を行う、各学校に指示をしたという自治体も出てきております。
 修学旅行の実施者である学校や教育委員会の設置者において判断いただいているところでありますが、現時点では感染防止対策が最優先だというのは間違いないと思いますので、それを考えて踏まえながら、その後で、この修学旅行の教育的意義や児童生徒の心情等にも配慮いただきながら、当面の措置として取りやめる場合においても、中止ではなく延期扱いとしていただきたいとか、既に中止とした場合においても、新型コロナウイルスの終息後に改めて実施することを検討いただくなどの配慮をお願いしたいと今考えているところであります。
 それから、これから新年度に入り修学旅行のシーズンを迎えますが、学校や設置者が冷静に判断できるように正確な情報提供を行いつつ、現在調査中の各自治体等における対応状況等も踏まえて、観光庁などの関係省庁とも連携を図りながら、各都道府県教育委員会等に対し、適切な対応を求めていってほしいという、しっかりと要請をしていきたいというふうに考えております。

#121
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今副大臣の方から、中止ではなくて延期で、また、できる限り再実施も検討いただきたいということで要請されていくということでございましたが、そうなってきますと、やっぱり予算の面で自治体も含めて考えていく必要があるのかなと思います。
 前回の新型インフルエンザの際にも同じように修学旅行のキャンセルというのが相次ぎまして、このキャンセルとなりました修学旅行について補填をされる補助制度があったと承知をしておりますけれども、その詳細、教えていただければと思います。

#122
○政府参考人(長谷川周夫君) 委員御指摘の平成二十一年当時にありましては、当時の世界同時不況への対応等のために、地域活性化・経済危機対策臨時交付金というものが平成二十一年度の補正予算に計上されておりました。この交付金は、平成二十一年四月、同年四月に政府・与党が決定をいたしました経済危機対策等に関連いたしまして、地方公共団体において、地球温暖化対策、あるいは少子高齢社会への対応、安全、安心社会の実現、そのほか将来に向けた地域の実情に応じるきめ細かな事業を積極的に実施できるように臨時的に措置されたものでございます。
 その中で、新型インフルエンザ対応のための修学旅行の中止に伴うキャンセル料等につきましても、地方公共団体が負担することとした場合には今申し上げた交付金を活用することが可能であるとの運用を行っていたところでございました。
 以上でございます。

#123
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 前回そういう制度があったということで、今回の影響もよく見極めながら、同じようなものが必要なのかどうか、そういうことも検討していかないといけないのかなと思いますし、修学旅行のキャンセル料の話は午前中からも何度も出ておりますけれども、大事な問題でございますので、引き続き検討をお願いしたいと思います。
 今回の学校休業に関しましては、学童保育が大きな子供たちの受皿となっております。学童保育の受皿拡充につきましては、その重要性から政府・与党としてもこれまでも取組を進めてきております。年々受入れ体制を整えて、新・放課後子ども総合プランの中でも、今後整備を追加する場合は、放課後、そのまま通学する学校施設を活用することを前提としております。つまり、通常通っている小学校と別の場所ではなくて、小学校の中に学童がある、そういう形で整備をしてほしいということをこの総合プランの中でも書かれております。
 共働き世帯の増加によりまして、こうした放課後児童クラブ、学童を利用する生徒さんの数は確実に増えておりますけれども、その中で、保護者の皆様からは、学校の長期休み、夏休み等が念頭にありますけれども、こうした長期休みの間にも給食を提供してほしいという切実な声が上がってきております。今回の学校休業でも同じ声は多く寄せられているものと承知をしております。共働き世帯におきましては、夏休みの期間、子供が学童に行くに当たって、朝早く起きてお弁当を作るということが大変大きな負担となっておりまして、通常のように給食を出してくれたら大変有り難いと、そういうことだと思います。
 昨年の夏に八王子市におきまして、こうした学童での給食を提供するパイロット事業が実施されたと承知をしておりますが、その概要を厚労省、教えてください。

#124
○政府参考人(依田泰君) お答え申し上げます。
 お尋ねの取組でございますが、八王子市におきまして、夏季休業中における子供の健康維持増進や、また保護者の負担軽減を図ることを目的といたしまして、小学校の給食調理室の調理機能活用による昼食提供が試行的に実施されたものであるというふうに承知をしております。
 具体的には、昨年の夏季の休業中の五日間でございますけれども、小学校の給食調理室の活用が可能な二か所の放課後児童クラブにおきまして、市が雇用する学校の栄養士、また給食調理員の活用によりましてコストを掛けない実施方法とした上で、保護者からは食材費として一食三百円を徴収して実施をされたというふうに承知をしております。
 実際に利用いたしました保護者等へのアンケートによりますと、お弁当作りの負担軽減につながった、また栄養バランスの取れた献立により子供の健康維持増進につながったというような声が寄せられているというふうに承知しております。

#125
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今、三百円というお話がございましたけれども、お金を払ってでも出していただけるということは大変有り難いというのが保護者の方の声ではないかなというふうに思います。
 今の御説明にもありましたけれども、大変需要は大きいのではないかなというふうに考えます。この放課後児童クラブにつきましては厚労省が所管となりますけれども、実施場所は学校施設が多くございますし、厚労省と文科省が協力をして、こうした学童、放課後児童クラブにおける給食提供の可能性を真剣に検討をしていただけないかなというふうに考えております。
 今回のこのパイロット事業も、大臣の御地元であります八王子市ということで、もう本当に地元の皆様も望まれているのではないかなと思いますし、もしこうした給食提供、何か課題があるのであれば、そこも教えていただければと思いますけれども、この可能性についていかがでしょうか。

#126
○国務大臣(萩生田光一君) 学校給食は、栄養バランスの取れた食事を提供することによって子供の健康の保持増進を図るに加え、食に関する指導を効果的に進めるための生きた教材として大きな教育的意義を持っています。
 先生から私の地元の八王子の事例を御紹介いただきました。学校給食の施設や人員、機能を活用しつつ、その教育的意義を生かす一つの工夫例と受け止めております。
 他方、これは、いわゆる八王子の場合は、今直営方式、市の職員の給食調理員の方が学校の自校方式の調理場で作っているパターンと、それから業者の方に委託をしてお願いしているパターンと、ちょうど半分ずつぐらいだと記憶していますけれど、ちょうど二体系が存在しているんですね。それで、たまたま直営の人たちは夏休み期間中であっても勤務時間でありますから、その有効活用として、栄養士の先生たち、在校生のアレルギーのことなども十分承知していますので、昨年、パイロット事業としてチャレンジをしてみたということで、非常に好評だったということです。
 他方、小学校が七十校もありまして、やった学校はほんの何校かで、ずるいじゃないかと、羨ましいじゃないかという声もあって、じゃ、その民間委託の学校に同じことが展開できるかというと、やや課題は残るんだと思います。
 ただ、いずれにしても、今回のこの長期休業の経験を生かして、私、厚労省と文科省とおかしな縦割りじゃなくて、やっぱり子供たちのことをしっかり見守っていく、支えていくという観点では、お互いに協働しながらやれることは何でもやっていく、そういう体制はしっかりつくっていくべきじゃないかと思っていますので、今後検討してみたいと思っています。

#127
○高瀬弘美君 大臣、ありがとうございます。御検討いただけるということで、是非とも厚労省との間で、ワーキングチームになるのか分かりませんけれども、考えていただければなというふうに思います。本当にこの声は全国から大変要望あると思いますので、よろしくお願いいたします。
 高等教育の無償化についてお伺いをいたします。
 これまでにも様々な場で確認をさせていただきましたけれども、四月から高等教育の一部又は全額の無償化に伴いまして、これまで授業料減免を受けていた学生たち、大学生になりますけれども、対象外となる人たちが出てまいります。この方々が四月からこれまで受けていた授業料減免が急に打ち切られるということはないということ、もう一度確認させていただきたいと思います。

#128
○副大臣(亀岡偉民君) 今委員から御指摘があったとおり、今度の修学支援新制度は、経済状況が困難な家庭の子供ほど大学等への進学率が低い状況を踏まえて、国公私の学校種の別を問わず、真に支援が必要と考えられる低所得世帯の子供に支援の手が確実に行き渡るよう制度を整備し、その結果、支援対象となる学生数、金額が大幅に拡充されるとともに、個々の学生の支援も手厚く行われることとなっております。
 その上で、今御指摘があったように、現に国公、国立大学において支援を受けている在校生で新制度の対象外又は支援が減少する学生約一・九万人に対しては、継続的な学びが確保されるよう、運営費交付金において所要の経費、約五十三億円でありますが、を措置したところであり、各国立大学においてこの経過措置が確実に実施されるよう取り組んでまいります。
 今後とも、真に支援を必要としている子供たちに支援が行き渡るよう、修学支援新制度の円滑な実施に向けて準備を進めてまいります。

#129
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今、国公立大のお話がございました。政府参考人にお伺いしたいと思いますけれども、これ、私立の大学は大丈夫でしょうか。いかがでしょうか。

#130
○副大臣(亀岡偉民君) 私立大学においては、新制度における私立大学等の対象者への授業料減免分として千九百四十二億円が計上され、従来と比べ、支援対象となる人数、金額及び国からの支援の割合が現行の措置と比べて大幅に拡充することになります。このことにより、新制度の対象となる学生への支援については、大学における負担分が減少し、大学にとって新たな財源が捻出されるものと考えております。
 また、令和二年度予算案における私立大学等経常費補助のうち学生の人数を配分の算定に盛り込んでいる一般補助については、前年度比三十一億円増の二千九百七十七億円を計上しているところであります。
 学生の経済的負担の軽減により学びの継続を支援する観点は非常に重要であることから、各大学には、これらの財源やその他の自主財源も活用し、現に支援を受けている学生に対する支援についても適切に対応していただくようお願いしてまいります。

#131
○高瀬弘美君 ありがとうございます。国公立も私立も大丈夫という御答弁でございました。
 四月になりますと、運営交付金ですとか様々な形で要請は行っていると思いますけれども、やっぱり大学によってはちょっと対応を勘違いしたりいろんなこと起こり得ると思いますので、是非、四月以降もしっかりとこの学生の皆様に寄り添った支援ができるように、注視をしていただきたいと思います。
 この四月に入学される大学生の高等教育無償化の対象者は御家庭の所得に合わせて授業料や入学金の支援を受けることができますけれども、四月に入学した後にこの新制度の申込みとなるために、三月の現在の時点では一度入学金と授業料を納める必要がある大学がございます。
 私のところにもある方から相談をいただきまして、四月から無償化の対象になると思っていたら、一度入学金と前期の授業料については納めてくださいというふうに私立の大学から言われまして、その方は特に医学部でもありましたので、入学金が百万円、授業料の前期だけでも百五十万円ということで、合計二百五十万円を慌てて工面しなければならないという状況になったということで、どうしたらいいのかという御相談が来ました。
 せっかく国の制度として学費と入学金の全額又は一部の無償化が始まったにもかかわらず、立替払ということで結局は保護者の方が一度お金の工面をしなければならない。この負担というのはやっぱり大きいと思います。何とかこの立替払なしの制度、御検討いただけませんでしょうか。

#132
○国務大臣(萩生田光一君) 高等教育の修学支援新制度では、学生が実際に入学した大学等の入学金、授業料を対象として入学後に一定額を減免することとしております。このため、文部科学省としては、入学金等の初年度納付金の納付が困難な学生に対しては納付時期の猶予等の弾力的な取扱いを行うよう各大学等にお願いを既にしております。
 また、大学等が納付時期の猶予などができない場合も、入学前に受けられる融資等の支援制度を学生に周知するとともに、入学後に支援対象として確定したときは、学生に対して速やかに減免相当額を還付するようにお願いをしているところでございます。
 文部科学省としては、引き続き、真に支援を必要とする子供たちに速やかに支援が届くように、きめ細かな対応を大学に促してまいりたいと思います。
 お話しのように、一回借りて返したとしても金利が生じてしまうような制度、実際には教育の支援資金、都道府県の協議会がやっているものですとか、日本政策金融公庫の教育ローンですとか、労働金庫が行っている入学時必要資金融資などの仕組みはあるんですけれど、これ、私もうあえて申し上げますけど、これだけ世の中が変わって、こういう支援をするということは大学も分かっていると思うんです。この国の動きが分からない私立の大学ってちょっと残念だなって私は思います。
 我々は大学に対して授業料が高いとか安いとか下げろとか上げろと言うことはできませんけど、少なくともこの令和二年から、真に支援が必要な人たちも、いみじくも医学部の例を示していただきました。率直に申し上げて、今まで経済的に困難な家庭のお子さんが医学部って選択肢にも入っていなかったと思います。だけど、せっかくチャレンジできるようになったわけですから、自分の学校にもそういう学生さんが受けるかもしれないということは想像力を働かせてほしかったなと思っています。
 もう一度、新学期になりまして改めて、来年こういうことの問題が全てが解決できるように、各大学関係者の皆さんにもお願いをしていきたいなと思っています。

#133
○高瀬弘美君 大臣、大変誠実な御答弁をありがとうございます。
 このいただいた例の私立大学、大変有名な大学でございまして、非常にびっくりといいますか、大臣から先ほどお話あったように、納付の時期の猶予等ももう要請されていると、にもかかわらず、やっぱり現実の受験生に対しては一度納めてくださいという、そういう慣行がなされているということで、多分、この大学だけが特別なのではなくて、日本全国いろんなところでこれはやられているのではないかなという気がいたします。
 しっかり現状も踏まえていただきまして、大学に対しましても、是非とも、こうした学生さんたちの親御さんたちがお金の工面に三月に走り回らなくていいように、制度の周知等をよろしくお願いをしたいと思います。
 大臣の所信の中に、ラグビーのワールドカップについての言及がございました。ラグビーワールドカップは全国各地で開催をされましたけれども、その大会運営の中で見えてきた問題点が幾つかあるかと思います。私も新聞報道の記事を中心に幾つか読みましたけれども、例えばチケットの転売の問題ですとか、あとはバリアフリーの会場での問題、警備の問題、様々問題がございました。また、新聞ではなくて私の地元からいただいた声でありますけれども、大分のラグビーワールドカップ会場においては白タクの問題がやっぱり発生をしてしまったというようなこともございました。
 こうした今回のラグビーワールドカップの中で見えてきた問題というのは政府の中でしっかり共有をしていただいて、オリンピック・パラリンピックでは同じことが起こらないように対応していただく必要があると思います。このラグビーワールドカップの総括はどのようにされて、オリンピック・パラリンピックにどのように生かされていくのでしょうか。

#134
○政府参考人(鶴田浩久君) 昨年開催されましたラグビーワールドカップ日本大会、この経験を二〇二〇年東京大会に生かしていくことは大変重要であると考えております。
 このため、政府におきましては、総理を本部長とするオリンピック・パラリンピックの推進本部におきまして、ラグビーワールドカップ日本大会における課題等を共有をしたところでございます。この推進本部は全閣僚がメンバーでありまして、大会の成功に向けて政府一丸となって準備を進めていくとされたところであります。
 具体的に委員御指摘のバリアフリー対策につきましては、国際パラリンピック委員会、IPCから承認を受けましたガイドライン、これに基づいて、仮設対応を含めまして、競技会場ですとか周辺駅の整備が進められているところでございます。また、輸送対策につきましては、観客の皆様には原則公共交通機関を御利用いただくこととしていまして、終電の延長、それから日中の増発、さらにはピーク時の通勤需要の削減といった働きかけなどを行っておりまして、さらに、必要に応じて最寄り駅から競技会場までシャトルバスを運行すると、そういった計画にしてございます。
 ラグビーのワールドカップでは、そのシャトルバス、例えばシャトルバスやタクシーといった車両のバリアフリー化だけではなくて、乗り場のバリアフリー化ですとかスタッフによる接遇、これも重要であるといったような様々な経験が得られたところでございます。
 引き続き、このような経験も十分に生かしまして、東京大会の成功につなげるべく、バリアフリー対策や輸送対策を含めまして、関係機関と連携して準備に万全を期してまいりたいと存じます。

#135
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今回のラグビーワールドカップから得られる教訓はたくさんあると思いますので、是非ともしっかりそれを政府内で共有をいただきたいと思います。
 続きまして、GIGAスクール構想に関連してお伺いをいたします。
 今回の学校休業に際しましても、先ほど大臣からもお話がありましたが、一人一台の端末があれば、家庭の学習ですとか授業の配信など、できたことがたくさんあったという声もいただいております。このGIGAスクール構想についてはもう待ったなしで一刻も早く進めていただきたいところでございますが、同時に気になりますのは、午前中の質疑で赤池委員からもお話ありましたけれども、子供たちの視力の問題であります。
 昨年秋の報道で、小中学生の九割が近視で、特に中学生の一割は失明につながるおそれのある強度の近視であったというものが大々的に報道されました。子供のこの視力検査につきましては、三歳児健診で視力検査があり、その後、幼稚園は視力検査は行われている、検査項目に入っているということでありますけれども、保育園によってはやっているところとやっていないところがあったりもします。
 ここまで近視の子供たちが増えてまいりますと、子供の発達のどの段階で目が悪くなっているのか、また、それを防ぐために、じゃ、一体どうすればいいのかと、この医学的な分析と、また適切な指導が必要になってくると思います。
 幼稚園については視力検査行われているということでございましたけれども、幼稚園だけでなく保育園も含めて、赤ちゃんが生まれてからずっと小中と上がっていくこの全ての過程においてきちっとこの視力検査のデータを合わせて、一元化して対応策をしっかり考えていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

#136
○政府参考人(丸山洋司君) 現在、幼稚園で行われている視力検査のデータを保育園や学校のデータと一括して分析ができるかというお尋ねだと思いますが、幼稚園の健康診断で実施されている視力検査のデータは、五歳児のデータのみ一部抽出して学校保健統計調査として公表されております。それは、そういう意味では、他のデータと合わせて分析をすることが可能となっております。
 なお、令和元年度の学校保健統計調査では、幼児の裸眼視力一・〇未満の者の割合を算出するとともに、小中高等学校段階との割合の比較や年次推移を分析をして、その結果を公表したところでございます。

#137
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 この幼稚園での実施率も、私ちょっといろいろ調べてみたんですけれども、ちょっとばらつきがあるのかなと、必ずしも全ての幼稚園で視力検査が行われているわけではないというふうに思いますので、いま一度、やっぱりこの子供の近視の問題、大事だと思いますので、幼稚園も含めてしっかりとデータを集めて、分析をしていただきたいなと思います。
 大臣の所信の中に、研究力の強化についての言及がございました。若手の日本人研究者が海外に流出をすることなく国内で腰を据えて研究に集中できるように、今回の予算案の中にも研究力強化の事業を様々入れていただいたこと、もう大変うれしく思っております。
 その一方で、科研費が増えることは大変有り難いんですけれども、やっぱりそれと同時に大事なのは、若手研究者に安定した雇用があるということだと思います。幾ら科研費がありましても、正規の職がありませんでしたらやっぱり研究に集中できる環境とは言えないと思いますので、文科省としてはこの若手研究者の雇用の面はどのように取り組む予定でございますか。

#138
○国務大臣(萩生田光一君) 我が国が成長を続け、新たな価値を生み出していくためには、科学技術のイノベーションを担う創造性豊かな若手研究者の安定かつ自立した研究環境の整備が必要であり、大学等におけるポストの確保に加え、産業界へのキャリアパスの多様化を図ることが重要であると考えております。
 このため、文部科学省では、国立大学における人事給与マネジメント改革の推進や多様な研究機関において活躍し得るキャリアパスを提示する卓越研究員事業の実施等により、若手研究者のポストの確保に取り組んできたところでございます。
 また、総合科学技術・イノベーション会議にて先般決定された研究力強化・若手研究者支援総合パッケージを踏まえ、大学等におけるポストの確保に引き続き取り組むとともに、産業界へのキャリアパスの拡大を図るため、産業界や大学との対話を通じた社会ニーズに応える大学院教育の構築や、長期有給インターンシップの推進、ポストドクター等のキャリア開発支援等に関するガイドラインの策定など、関係府省庁と連携をし、協働して取り組むこととしております。これらの取組をしっかり進め、今後とも若手研究者支援の強化に全力で取り組んでまいりたいと思います。
 先生、海外に流出してしまうという例を出していただいたんですけど、海外に行って科学者を続けてくれるんならまだいつの日か日本に戻ってきてやってくれるんですけど、一番もったいないのは、もうそのポストがなくてギブアップしてしまうことだと思います。
 私の仲間にも大勢研究室に残って頑張っていた人いますけど、若いうちはいいんですけど、だんだん自分も家庭を持ったり親になったりしますと、その奥さんたちからまともな仕事に就いてくれと、すごい大事な研究をしているんですけど、まともな仕事に就いてくれと言われるのが、ややもすれば、ここ振り返って二十年ぐらいの研究者の立ち位置だったと思います。ここを大きくフェーズを変えて、若手の皆さんが少し安心して長いスパン腰を据えて研究ができるように、これ官民と協働してしっかりポストを確保していきたいと思っています。

#139
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今大臣から官民というお話ありましたけれども、国立大とか国の機関で雇用するというのはやっぱりどうしても限界があると思いますので、民間との連携をしっかりと進めていただければなというふうに思います。
 この四月からの学習指導要領の中にSDGsが入ります。先日、福岡県の大牟田市の教育委員会の視察に行ってまいりました。大牟田市教育委員会は、SDGsアワードというものを受賞しまして、市内の小中学校の全てにおきましてSDGsの取組を進めており、SDGsの十七のゴールについても子供たちが全て理解をしておりまして、今自分が行っている行動がこのゴールのどれに当たるのかなど、相手の意見を聞きながら話し合う様子などを視察で見させていただきました。
 学校現場でのSDGsの取組は様々方法あるというふうに思いますけれども、どの学校でもできる取組としましては、やっぱり地産地消というのがあるのではないかなと思います。地元の農産物を学校給食で食べるということ。生産者の顔を見ながら、また地産地消をすれば輸送のコストも抑えることができますので、本当にCO2の削減にもつながる。こうした面からも、この地産地消というところ、しっかり進めるべきと思いますが、文科省としてはどう考えて取り組まれていますでしょうか。

#140
○副大臣(亀岡偉民君) 今御指摘のあったように、学校給食は、食に関する指導を効果的に進めるための生きた教材としても大きな教育的意義を持っており、地場産物を学校給食の食材として活用することなど、地域の実情に応じて創意工夫を行うことは、児童生徒の食に関する理解を深めるために有効と考えております。
 また、学習指導要綱の改訂を踏まえ、平成三十一年三月に改訂した食に関する指導の手引においても、豊かな創造性を備え持続可能な社会のつくり手となることが期待される子供たちに必要な食に関わる資質、能力として、日常の食事は地域の農林水産物と関連していることを理解できるようにするなど例示をしております。
 ただ、ちょっと残念なんですが、平成三十年度の調査結果を申し上げますと、学校給食における地場産物を使用する割合がまだ二六%ということでちょっと残念なんですが、これからも、文部科学省においては、引き続き、学校給食における地場産物の活用やそれを生かした指導を含め、学校における食育をしっかりと推進してまいりたいというように考えております。

#141
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 地場産物のお話ありましたけれども、これも自給率の面からも大変大事な取組だと思いますので、農水省とも連携をしながら、しっかりとこの地産地消というところ、取組を進めていただければなというふうに思います。
 今回の大臣所信の中で様々大臣からの御決意を聞かせていただきまして、私もこの委員会の質疑を通してしっかりと文部科学行政を前に進めるいい質疑ができるように頑張ってまいりますので、またよろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。

#142
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。
 大臣所信を聞きましたが、私ちょっと残念だったのは、学習指導要領が久しぶりに改訂されて、それを受けて初めての教科書検定が行われているわけですが、このことについて何も触れられていなかった。ただ、現場ではかなり混乱していますので、この問題、ちょっと取り上げたいと思います。
 一般社団法人の新しい歴史教科書をつくる会、以下、つくる会と呼びますが、ここは、自ら作成し、株式会社自由社から発行予定の中学社会新しい歴史教科書が、昨年十二月二十五日、文科省より不合格の通告を受けたとありました。これ、一発不合格ですね。文科省より何と四百五件の欠陥箇所が指摘されたとのことでありますけれども、この中のほとんどが、七二%が、生徒が理解し難い表現であるとか、あるいは生徒が誤解するおそれのある表現であるといった、極めて教科書調査官の主観的な思い込みや価値観が入り込みやすい検定基準がこの四百五件のうち二百九十二件、何と全体の七二%を占めているんですね。
 ほかもいろいろ項目があるんです。例えば、学習指導要領の関係、あるいは著作権との関係、あるいは誤記とか脱字とか、そういうのはほとんどないんです。圧倒的に、七二%は生徒が理解し難い表現である、生徒が誤解するおそれのある表現であると。こういうのをだあっと指摘して、一挙に四百五件までそれを積み重ねて、こんなに多いから反論の余地なし、一発不合格、こうやって決め付けたんですね。
 ちょっとこれ中身見ると大問題なんですが、まず大臣、このつくる会の主張についてはどうお考えになりますか。

#143
○国務大臣(萩生田光一君) 今年度の教科書の検定につきましては現在審査中であり、教科用図書検定規則実施細則で、文部科学省による検定結果の公表前に申請者が申請内容を外部に公表することは禁止をされております。この観点から、新しい歴史教科書をつくる会により二月二十一日に検定の内容に関わる会見が行われたことは、申請図書の適切な情報管理の観点から問題であると考えています。
 また、当該実施細則に基づき文部科学省も適切な情報管理を行う必要があることから、個別の申請図書についてのコメントは、現時点では差し控えさせていただきたいと思います。

#144
○松沢成文君 大臣、教科書検定のプロセスが全部終わるまでは情報公開しちゃいけないというルールだから、それを破ったつくる会は困ったもんだという御見解でしたけれども、つくる会にしてみれば一発不合格なんです。もう、この不合格と決められちゃった以上、このやり方おかしいと、中身に問題があったら今主張しないと、次の数年間、教科書として地方自治体からも選択奪っちゃうわけですよ。逆に言えば、教科書として使ってもらえないわけです。
 だから、やむにやまれぬ気持ちで、こんなおかしなやり方が通って我々は不合格にされたというのは、もう検定のやり方自体がおかしいじゃないかという抗議の意味を込めて、私はアピールするのは当然だと思いますよ。今までは、一旦不合格で、直せば検定に通るって教科書あって、つくる会系の教科書もみんなそれでやってきたのに、今回は四百五か所、多過ぎて一発不合格、有無も言わせないであなたたちの教科書は駄目だと。このやり方はおかしいんじゃないかって抗議するのは、私は当たり前だと思いますけどね。
 さあ、大臣、検定の内容については言えないというんですが、これからは大臣の個人的な考え方で結構ですから、お答えをいただきたいと思います。
 つくる会が明らかにしたこの欠陥を指摘する検定意見として、こんなのがあるんですね、歴史教科書ですから、中学生の。仁徳天皇は世界一の古墳に祀られているという表現があるんです。この祀られているというのはしめすへんに己みたいなのを書く、祭祀の祀ですよね。これが欠陥だというんです。その教科書調査官の言い分は、祀られているというのは、埋葬されているという葬られているを使わなきゃおかしいというんですね。
 大臣、これ、祀られている、葬られている、どっちが正しいと思いますか、仁徳天皇陵。まず、大臣の個人的な歴史観をお聞かせください。

#145
○国務大臣(萩生田光一君) 個人的な歴史観と言われましても、既にそのつくる会の教科書の中にこの記述があってのことなんだろうと思いますので、個別の申請の図書についてのコメントは、現時点では差し控えさせていただきたいと思います。

#146
○松沢成文君 自分のお考えを言うのは全く問題ないと思いますけどね。
 これ、逆なんですよ。仁徳天皇陵というのは、もう宮内庁も認める、仁徳天皇がここに祀られているという認定になっていて、そこで宮内庁主宰の皇室祭祀も行われているんです。だから祀られているんです。逆に、考古学的に見ると、この大山古墳に、オオヤマ古墳と読むのかな、大山古墳に葬られているのが仁徳天皇かどうかは考古学的には証明されていないんです。だから、教科書調査官が言っている方が間違いなんですね。でも、それをこの教科書調査官たちの価値観で、本当は正しいことなのにそれは間違いだ、欠陥箇所だとどんどん積み上げていくわけですよ。こんなやり方ありますか。ひどいものですよ。
 皆さんがよく知っているところでいうと、坂本龍馬だってそうです。坂本龍馬は土佐藩を通じて徳川慶喜に大政奉還を働きかけたとも言われていると。この文章が生徒に誤解を与える可能性があるというんですね。これ、全く正しいですよ。坂本龍馬が大政奉還したと言っているわけじゃないんです。坂本龍馬は後藤象二郎を使って、使ってと言ったら失礼でだな、同志の後藤象二郎にも相談して、そして藩主の山内容堂に絶対にここは大政奉還で行け、交渉しているのは事実なんですよ。史実としての調査もたくさんあります。だから、むしろ働きかけているという表現正しいんですよ。これも欠陥箇所で没にするんですよ。こんな教科書調査官の独善ってありますか。おかしいですよ、これ。
 もっと言うと、歴史認識の問題は大臣もお答えにならないというし、ここで私が大臣と論争してもしようがないのでやめますけれども、この申請教科書に、平成の元号がまだ決まっていなかったので、しようがない、そこは黒塗りというか四角黒塗りでぽつぽつと表現して申請の教科書出したんですよ。そうしたら、ここも欠陥箇所だと認定されているんですね。だって、まだ平成が決まっていなかったんだから、申請教科書を作るとき、そうやるしかないでしょう。このプロセスについては、大臣、どう思います。歴史認識じゃないですよ、これもう分かっているんだ。こんなやり方ないでしょう、どうですか。

#147
○政府参考人(串田俊巳君) 検定申請のありました教科書の個別の記述に関することでございますので、現時点では中身についてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

#148
○松沢成文君 そうしましたら、一般論で聞きますね。
 以前の教科書認定で用いられた記述と同じ記述が、今回はどういう理由か分からないけれども否定されている。これも複数箇所あるんですよね。これは、教科書認定制度を実行している文科省としては、これが発覚したらやっぱりおかしいですよね。そういうこともあり得るんですか。以前はこれはオーケーだった、全く同じ文章なのに今回は駄目だ。そりゃ歴史がすごく変わったり状況が変わったりしたら別ですよ。だって、昔の出来事のことを同じ表現でしていて、今回は駄目だ。これは、教科書認定制度としてこういうことをやるのは不正じゃないですか、欠陥じゃないですか。どうですか。

#149
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。
 検定の一般論といたしまして、以前の検定で合格した教科書の記述とたとえ同じ表現であったといたしましても、学習指導要領の改訂あるいは学説状況の変化といったものがあった場合、記述の文脈が変わった場合などについては、いわゆる欠陥箇所として指摘するということは十分あり得ることでございます。
 また、教科書検定につきましては、学習指導要領あるいは教科用図書検定基準などの規則に基づきまして、教科用図書検定調査審議会の学術的、専門的な審議により執り行われているものでございまして、審議は申請者の名前を明かさずに行っていることからいたしましても、全く同じ記述について特定の教科書についてのみ欠陥を指摘するといったことは考えにくいものと認識しております。

#150
○松沢成文君 いみじくも今言っていただきましたが、前は通っていた文章が今回の教科書認定で駄目だと言われる。それは時代の大きな変化の中で多少そういう部分というのはあるかもしれない。でも、ほかの教科書が通っていて、同じ文章で、こっちの教科書だけは欠陥だというようなことがあったら、これ完全に不公平で不正ですよね。それは当たり前だと思います。
 それで、教科書調査官、専門家がやっていますとか、あと教科書何とか認定審査会、審議会、ここでも専門の学者が集まっています。ここでしっかりと議論をしていただいていますのでそれに従ってと言いますが、教科書認定の最終的な権限者は誰ですか。この審議会ですか、調査官ですか、それとも文科相、大臣ですか。

#151
○政府参考人(串田俊巳君) 教科書検定の結果というものにつきましては、先ほども申し上げましたけれども、教科用図書検定審議会の審議に基づきまして大臣が決定するという手続になっております。

#152
○松沢成文君 つくる会の記者会見あるいはその報道を私見ました。私は、イデオロギー的に自分は保守的な政治家だと思っていますが、つくる会の教科書の内容がすばらしくて、ほかのリベラルの教科書の内容が駄目だと言っているんじゃないんです。今回のような検定がいわゆるリベラルの教科書においてやられても不公平ですよ。私はここで取り上げます。過去通っているのが今回は駄目だ、ほかの教科書でオーケーなのがこの教科書だけは駄目だ、こんな不公平な検定をやるような文科省の検定制度を我々国民は検定しなきゃいけないんですよ。おかしいでしょう。
 調査官というのはどういう人なのか。四人いますよね。この人たちの、よっぽど歴史に詳しいのかあるいは独善家なのか分かりませんけれども、こんな検定をやっているような人を検定調査官に任命していいんですか。私は、この人たちのバックグラウンド、どういう経歴を持っているか聞こうと思ったけど、これはもう答弁が長くなるからやめますけれども、文科省は、この検定調査官、すばらしい歴史観を持って公平中立に歴史を判断できるすばらしい人材だというふうに思っていらっしゃるんですか。

#153
○政府参考人(串田俊巳君) 教科書調査官の任用に当たる御質問だと思いますけれども、教科書調査官につきましては、検定申請のありました教科用図書の調査に当たることを職務といたしておりまして、国家公務員法及び人事院規則に基づきまして、選考による採用が行われているところでございます。
 教科書調査官の選考につきましては、高度な専門性を有する適切な人材を確保するよう、関係学会に属する方々や教科において高度な学識経験又は当該教科の指導経験を有する方々などから幅広く複数の候補者を人選しております。
 当該候補者につきましては、書類審査、面接審査の後、省内の教科書調査官選考検討委員会における候補者の評価、検討を経て、慎重に採用の決定を行っているということでございます。

#154
○松沢成文君 まあ慎重に採用しているから優秀な人なんでしょうということを言いたいんだと思いますが、つくる会の主張を一方的に聞いて、それが正しいと私も思いません、思いません。
 もちろん、ここに調査官を呼んで、調査官の見解も聞きたいぐらいですよね。聞きたいくらいですが、今回のつくる会のこの記者発表を見ていても、報道を見ていても、どう見ても今回のやり方は異常ですよ。四百五件と、があっと増やしているんです。これどうして増やしたかというと、一発で不合格にしたいからと思われても仕方がないでしょう。実はこれが三百五十以下ぐらいの欠陥箇所だと反論権が与えられて、そこから交渉が始まって、また教科書、よし、ここの、この辺りを直したならばいいでしょうといって教科書として検定が合格できる可能性もあるのに、それをさせない分量までがあっと積み上げているんですよね。
 さあ、大臣、こうやって不当な検定結果と思われるような状況が今出現しています。不合格処分を受けたのであれば、そういう中で不合格処分を受けたのであれば、私は、最終的な決定権者である大臣の権限で決定結果をまずは一度撤回して、これはやっぱりどう見てもおかしいだろうと、そのつくる会からの反論書の再審査をもう一回きちっと行って、やはり私は、その反論書のもう一回審査を行った結果によって、それでも欠陥箇所がこれだけあったら駄目ですよと。これはしようがないですよ、つくる会も。
 しかし、私が今指摘したように、歴史認識なんかにおいても極めていいかげんな審査をしています。ですから、今回、大臣、特例措置をもって年度内合格の道を開く。つまり、今回の検定結果をまず撤回をして、反論書の再審査を行って、特例措置をもってもう一回再検討するということをこれはやるべきだと思います。そうしないと、私は相当問題を食らうと思いますよ。いかがでしょうか、大臣。

#155
○国務大臣(萩生田光一君) 先ほども申し上げましたけど、今年度の検定については現在審査中であります。試合の途中でルールを変えるというわけにはこれはいかないと思います。教科書図書の検定規約実施細則では文科省も適切な情報管理を行う必要があることから、個別の申請図書についてのコメントは、現時点では差し控えさせていただきます。あえて申し上げれば、御指摘の本が不合格になったか否か、そのことは私はコメントする現在では立場にございません。
 なお、一般論として申し上げれば、教科書検定は、教科書用図書検定調査審議会の学術的、専門的な審議により行われるものであり、文部科学大臣による検定の決定又は検定審査不合格の決定は同審議会の答申に基づいて行われるものです。したがって、大臣が審議会の答申に反して決定結果の撤回などを行うことがあれば、教科書検定に逆に政治的、行政的意図の介入であるという疑念を免れないというふうに思います。
 仮に、仮に先生がおっしゃっているように検定の過程の中で例えば不正が確認できた、こういうことがあるんだとすれば、私の責任でそういった次なる手だてというのはできると思いますけれども、現段階では、まさに審査中でございますので、何ともコメントできないことを是非御理解いただきたいと思います。

#156
○松沢成文君 大臣、何度も言いますが、つくる会の教科書は、もう一発不合格で決定されちゃったわけですよ。彼らはここでこれはおかしいんじゃないかと異議申立てをしない限り、これから数年間、六年間、学校現場で教科書を使ってもらえないんです。
 私は、かなり私は教科書は保守系からリベラル系、幅のある教科書を認定してあげていいと思うんです、選ぶのは地方自治体の教育委員会なんですから。つくる会系の教科書ができて、ああ、こういうきちっと自虐史観ではない、国の自立心、独立心みたいなものをきちっと主張するような教科書もあってよかったねと。うちの自治体は、教育委員会の中で様々議論があったけれども、こういう教科書を認定して教育も少し変わってきたという評価もあるわけですよ。それを文科省が極めて不正と思われる手段で元から潰しに掛かるというようなことをやったら、日本の教育は発展しませんよ。
 大臣、ここは最終権限、決定者、大臣なんだから、審議会の言うことに私が違った行動をすると審議会の皆さんに失礼だと、審議会何のためにあるのかと聞かれるかもしれませんけれども、教科書調査官と審議会がおかしな教科書検定をやったならば、最終決定権者の大臣が、いや、ちょっと待て、このやり方おかしいぞ、もう一回やり直せ、それをやるのが私は大臣のリーダーシップだと思いますよ。これを逃げちゃったら、もう審議会の御用学者に全部行政は牛耳られちゃうじゃないですか。安倍総理だって、政治決断して学校を全部休校にしたんでしょう。専門家会議はそう言っていなかったんですよ。でも、それは政治決断として私は評価するところは評価します。大臣、それぐらい大きな問題だということを是非とも認識してください。
 さて、最後に聞きます。
 教科書図書検定基準には、近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地が必要な配慮がなされていることという近隣諸国条項があります。これ、時は遡って一九八二年、このときに、日本の教科書検定で侵略をたしか進出と書き換えちゃったんじゃないかという誤報がマスコミに全部広められて、誤報ですよ、これ、そうじゃなかったんだから。それで、中国や韓国がわあっと大きな声を上げたので、それを収めるために、近隣諸国条項というのを作りましたから御勘弁くださいとやっちゃったわけですよ。
 これ、その後どうなったかというと、もう外交のツールに使われちゃったわけです。これを使って日本を脅せばこっちをいただけるぞ、国際政治というのはそういう場所ですからね。
 これ相互主義で、韓国にも近隣諸国条項があって、中国にも諸国条項があって、日本の言い分も配慮して教科書を作ってくれるというなら相互主義でまだ分かりますよ。なぜ独立国家日本が、日本の歴史に関して近隣諸国にお伺い立てることを最優先しますなんということをルールとして定めておかなきゃいけないんですか。
 大臣、二〇一三年四月、自民党教育再生実行本部特別部会では立派なことを言っているんですよ。改正教育基本法には他国に敬意を払うという趣旨の記述があるからもう近隣諸国条項は要らない、教育基本法を改正してそこで他国に敬意を払うとなっているんだからそれでいいじゃないかということをまとめた部会の主査は萩生田大臣ですよ。
 大臣、今これを改革するポストにあなたは就いたんです。やりましょうよ。大臣、文科大臣、平均すると一年で終わっちゃうんですよ。もう終わっちゃいますよ、何にも改革やらないで。いろんなことが起きますけれども、自分が自民党代議士としてこれがやりたい、やるべきだと思っていたことを、改革を実現しましょうよ。二回目の文部大臣、来るか分からないですよ。本当にそういうことをきちっと改革をやるというのが私は政治家の矜持だと思いますけれども、大臣、近隣諸国条項撤廃、動いていただけませんか。

#157
○国務大臣(萩生田光一君) その前に、教科書の件なんですけど、先生、やっぱり私、別にどの教科書がいいとか悪いとか、御指摘の教科書に対して何ら感情も持っていません。ただ、大事なことは、やっぱり子供たちが使う教科書を配給する会社ですから、まずはやっぱりルールを守ってもらうということは極めて大事だと思います。それから、誤字や誤植とおっしゃいますけれど、やっぱりどこの会社も、申請段階でもう本当に目を皿にしてそういうことのないように、子供たちが使う教科書を作るがゆえに誤字脱字や誤植がないように努力していることも私は一定必要なんだというふうに思います。
 先ほど申し上げましたように、今検定期間中ですからコメントは避けますけれど、仮に私のところに諮問に来た段階で本当に先生が問題意識を持ったようなことがあるんだとすれば、そこは大臣の責任で精査はしてまいりたいと思っていますけれども、現在検定中なので、御理解いただきたいと思います。
 教科書の検定基準におけるいわゆる近隣諸国条項については、昭和五十七年当時の宮沢官房長官談話を受けて検定基準に追加されたものであることから、その見直しについて、文部科学省単独で判断するものではないと考えております。

#158
○松沢成文君 終わります。

#159
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。よろしくお願いいたします。
 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、萩生田文部科学大臣、副大臣始め関係各所の皆様、そして文部科学省の皆様、文化庁の皆様、スポーツ庁の皆様、もう日々全力で対応してくださっていることに深く感謝申し上げます。
 学校休業やイベント自粛に関しましては、国内様々なところから御意見あるいは御批判もあろうかと思いますけれども、私は、こうして国会議員となりまして見ておりまして、批判をするんだったら、一回、じゃ、文部科学大臣やってみたらどれほどのことができますかと国民の皆様に問うたときに、やはり必死になって頑張っていらっしゃる方々がいるということを本当に感じまして、もう皆様に頑張っていただきたいというその一念でございます。
 とはいえ、やはりここがまずかったんじゃないかというところは何点かあるわけで、例えば、水岡委員からも午前中に御意見がありましたけれども、今回の学校休業は、子供の命を守る、それだけではないんじゃないかということは、大変私も思いを同じくしているところでございます。
 学校休業は、私ども日本維新の会としてもやむを得ない措置だというふうに理解をしております。ただ、情報をオープンにしていただきたい、理由を明確にしていただきたいという思いがございまして、やはり命の危険が最も迫っているのは高齢者の方々だということ、これ、日本国民全員共有しているかと思います。まだ子供の死者というのは出ておりませんので、命を守るというのであれば、高齢者にやはりフォーカスされるのであろうと思います。
 その上で、子供たちは、そして大人たちでも基本的に疾患がない方であれば、かかったとしても大事に至らないケースが多いということ、そして、けれども、経済に関してはともすれば壊滅的になりかねないダメージがある、だからこそ、人の移動を抑制して感染蔓延を防ぐ必要があるのだと。なので、子供たち、保護者の皆さん、学校の先生方、各所に御迷惑をお掛けするけれども、人の流れを抑制するために学校休業をお願いしますと言っていただきたいなと思っているのですね。その上で、今後、更に気を抜かずに感染拡大を抑えるにはどうすればいいのか、文部科学省の皆様として最善の策を取っていただければと思っております。
 さて、本日午前中に、政府は新型インフルエンザ等対策特措法改正案を閣議決定いたしまして、十三日に成立する見込みということでございます。これによって、緊急事態宣言を出すことができる、そして各都道府県知事が不要不急の外出の自粛であるとかイベント制限を要請、指示できるというような動きになってまいります。
 ここででございますが、まず学校休業、混乱の要因の一つは、もちろん、先ほど来から各委員の皆様御指摘のとおり、突然の決定であったことと言えると思います。来月は入学式、そして新年度開始など、子供たちや保護者、先生方など関係者の皆様にとって大変重要な節目の季節となります。
 私立大学を中心に、既に私立小中高においても入学式を中止するという決定が続々と入っておりますけれども、一方で、公立の学校についてはいまだ様子見、どこが一体口火を切るのかというのを待っているようにも捉えられるかと思いますけれども、文部科学省として休業要請の延長は検討されているか、であれば、いつ頃の発信になるのか、大臣に御見解を伺います。

#160
○国務大臣(萩生田光一君) 今回の学校の一斉臨時休業の要請は、今がまさに感染の流行を早期に終息させるために極めて重要な時期にあることを踏まえ、多くの子供たちや教職員が日常的に長時間集まることによる感染リスクをあらかじめ抑える観点から行ったものです。
 昨日開催された新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、依然として警戒を緩めることはできないとの見解が示されたところであり、当面は円滑な臨時休業の実施を通じて感染拡大防止に全力を尽くすことが最も重要と考えております。
 なお、現時点で春季の休業期間の開始日までとする考えを変えるものではございません。臨時休業後の対応については、今後の各地域における感染の状況や専門的な知見を踏まえつつ検討してまいりたい思っております。

#161
○梅村みずほ君 御回答ありがとうございます。
 今日は三月十日です。あと二十日もすればもう四月に入ってくるわけなんですけれども、やはり心積もりができるのとできないのとでは現場の感覚というのは変わってまいります。学校の先生方も、新学期のスタート日が明確にならなければ授業計画が立てられないんだという声も聞こえてまいります。
 そして、卒業式がばたばたと中止になる中で、例えば衣装ですね、レンタルの衣装屋さんも困っていらっしゃったりとか、紅白まんじゅうを売っている和菓子屋さんも急なキャンセルになったりと、うちは大損害なんだという、卒業式が中止になったことに関連して経済界もやはり動いているわけで、同様のことはやはり入学式にも言えるかと思います。
 是非早めに、もしこの段階でこういう数値であればもっと延長するかもしれないというレベルでもいいので、指標があれば現場も心積もりというのができるのではないかというふうに感じております。
 続いて、イベント自粛要請についてお伺いをしたいと思います。
 先ほども申しましたように、本日の午前中、政府から新型インフルエンザ等対策特措法改正案閣議決定があったというふうに申し上げましたけれども、それに先立ちまして、私ども日本維新の会では九日、一昨日に、新型インフル特措法改正案についての申し入れというのを自民、公明両党の国会対策委員長宛てに提出をしております。その内容は、一定規模以上のイベント等の開催について制限、停止の命令を行う法的根拠を創設するとともに、当該命令に従い経済的不利益を受ける者への補償措置を規定する必要があるため、同法改正案の修正を含めた前向きな検討を求めるという内容でございます。
 今、イベント中止を決められた事業者さん、主催者さんに大変な、金額的にも大小様々ですけれども、負担が生じております。そして、先ほども委員会の中で話題に上りましたが、甲子園の無観客実施なのか中止なのかということも上がりました。イベント、この後どうなっていくのかというところも大変国民関心を寄せているところでございます。
 そこで、イベント自粛要請の延長を検討しているか、しているのであれば早期に何らかの方向性を示すべきと考えますが、いかがか、お伺いしたいと存じます。

#162
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 二月二十六日の新型コロナウイルス感染症対策本部におきまして、新型コロナウイルス感染症対策の基本方針を踏まえて、この一、二週間が感染拡大防止に極めて重要であること、あるいは多数の方が集まるような全国的なスポーツ・文化イベント等については大規模な感染リスクがあることを、これらを勘案して、今後二週間予定されているものについて中止、延期又は規模縮小等の対応について総理から指示を受けたものでございます。総理の指示にもあるとおり、今がまさに感染の流行を早期に終息させるために極めて重要な時期であり、文部科学省としては、所管の独立行政法人やあるいはスポーツ関係団体、さらには文化関係団体に対して対応の要請を行ったものであります。
 この総理の指示にあったこの一、二週間の期限が迫る中、昨日の専門家会議においては、一定程度持ちこたえてはいるが、依然として警戒を緩めることはできない、これまでの取組の評価については三月十九日頃を目途に公表するなどの見解が示されたことを承知しているところでございます。
 このことなども踏まえまして、政府全体で今後の取組について迅速に検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

#163
○梅村みずほ君 お答えありがとうございます。
 今回の閣議決定を受けて、今後、各都道府県知事がイベントの制限を要請、指示できるということですので、いよいよ、大臣、総理の責任というものも重くなってくるかと思います。
 現状、実は私も、先週、自分の娘が通っている保育園の発表会がございまして、園長先生は開催するか中止にするか大変悩まれたというお話を冒頭にされていました。そして、涙ながらに、御批判の声をたくさんいただきましたけれども、全て私の責任において開催いたしますとおっしゃっていました。やはり、決定をするトップの方というのは大変な精神的負担を抱えていますので、是非、この国が責任を持つというところを明確にしていただいて、今後対応を検討いただきたいと思います。
 そして、このイベント自粛に関しても、強い力を持つために、各総理ですとか大臣ですとかのメッセージが重要になってくると思います。実は私、先日チャンスをいただきまして予算委員会でも質疑をさせていただきまして、麻生大臣には高齢者に対してのメッセージを、加藤厚労大臣には頑張っておられる医療従事者の方へのメッセージをお願いしました。
 そして、今日は是非萩生田大臣に、これ要旨に書かれていないんですけれども、今ここで答えていただかなくても、御検討でもいいんですが、先ほど大臣から、私から何か申し上げるのは時期尚早かもしれないというような御発言もありましたけれども、卒業式中止になった学校たくさんあります。せめて、大臣や総理からおめでとうの一言と、新しいステージに羽ばたいていく子供たちにエールを送ってもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。

#164
○国務大臣(萩生田光一君) この度の一斉休業に当たりまして、特に六年生、中学三年生、高校三年生、卒業を控えた皆さんは、中には卒業式が実施できなかったり、あるいは縮小したり、御両親が参加できなかったり、もう本当につらい思い、悲しい思いをさせてしまったなというふうに私自身も大変心苦しく思っております。
 今回の件は、もう本当に日本全体で受け止めていかなくちゃならないことです。私は、気の毒だったね、残念だったね、悪かったねと下を向いているだけじゃなくて、やっぱりこのピンチをお互いにチャンスに変えていきたいと思っております。卒業式が十分にできなくて悔しい思いした小学生や中学生や高校生の皆さんと、このことを忘れずに、日本という国が科学の力でこういった未知のウイルスにもしっかり対応できる、そういう国であるということを我々、後にしっかり証明していきたいと思いますし、このときの残念な気持ち、悲しい気持ちがもしかすると友情を深くしてくれるんじゃないか、当たり前だった毎日がなくなったことを子供たちには是非思い起こしていただいて、学校の大切さや友達の有り難さというものを感じていただいたとすれば、全てが無駄で、全てが迷惑ではなかったのかなというふうに思っています。
 是非新しいステージで多くの皆さんが活躍されることを心からお祈り申し上げたいと思います。

#165
○梅村みずほ君 突然のお願いにもかかわりませず、お言葉をいただきましてありがとうございます。
 まさに、ピンチはチャンスという言葉は皆さんに知れた言葉ではありますけれども、大臣がおっしゃるように、あのときは大変だったけど、あのときがあったから変わったねというふうになるために、是非、子供の食についてもこの非常事態を機に考えていけたらと思っております。
 今、保護者の方たち、朝昼晩の御飯作りで、自分の仕事、メールだけでも仕事のメール返したいけれども、子供がここの問題分からないんだけど、聞いてくるというふうに悲鳴を上げている親御さんもいらっしゃるかと思います。
 そして、子供食堂も閉鎖というような記事もたくさん見受けられましたし、やはり何といっても食材を、購入済みのものをどうするという問題が大きく取り上げられました。給食業者や出荷農家、酪農家の皆さんの悲鳴も聞こえてきまして、農水省からも三月七日に一部補填という考えが示されました。
 そして、働いている方、給食を作っていた方の労働、どうなるのか。清掃などをしていただくという先ほどのお言葉もありましたけれども、やはり休んでいる現場というのもあるのではないかなと思っております。
 また、学校給食を頼りにしている貧困家庭の子供たち、おなかをすかせている可能性も否めないところだと思っております。
 そして、この食の問題、大阪市が小学校、中学校の学校給食の無償化について検討を始めております。そして、中核市では、中学校の給食無償化を明石市が来月から始めることになっております。
 今回も、例えば給食作って取りに来てもらったらどうかということも意見としてあるかと思いますけれども、そうしたら、余ったのはどうするんだとか、じゃ、取りに来ない家は給食費どうするんだという問題があります。やはり食の問題というのは子供の心と体を支えるとても大事な点ですので、是非国でも給食の無償化というのを検討を始めていただきたいと思っています。そうすると、こういった事態に備えるときに、やはり給食費どうするということもありませんし、やはり子供たちの食が確保されるということが一番重要でございますので、検討を心からお願いしたいところです。
 また、残り時間少ない中でこれだけはお伝えしたいのですが、私、昨日、母親としてママ友とお話をしていまして、ショッキングなお話を聞きました。というのも、先日、マクドナルドで子供と食事をしていたら、隣にカップルとおぼしき中学生か高校生男女がいたと。そのときに、ああ、暇だね、どうする、うちに来る、お父さんもお母さんも仕事だからいないよということで、どきっとしたということなんですね。
 そこで、私はやはり性教育の重要性も是非検討していただきたいと思っております。今は小学校四年生ぐらいで、公立高校でたった一時間ほど、精子と卵子が出会って赤ちゃんができるというようなお話があるということなんですけれども、学習指導要領の注意書きのところに、けれども、妊娠の過程は取り扱わないものとするという言葉があるのです。けれども、妊娠の過程を取り扱わない限りは、どのように子供が生まれるのか、そして避妊というところはおよそ考えが及びません。やはり想像力がないから行動が軽率になってしまうということも言えます。
 どんどんと性犯罪も話題に上りますし、性犯罪にアプローチしやすいSNS環境などもございますので、是非性教育にも力を入れていただきたいと思っているのですが、いかがでしょうか。

#166
○副大臣(亀岡偉民君) まず、学校給食の方からお答えしたいと思うんですが、学校給食の無償化については、学校の設置者と保護者との協力により学校給食が円滑に実施されることが期待されるとの学校給食法の立法趣旨に基づいて、各自治体等において検討いただくことがふさわしいと考えております。
 なお、保護者が負担する学校給食費については、家庭の経済状況が厳しい児童生徒に対しては生活保護による教育扶助や就学援助により支援が実施されているところでありますので、しっかりとそういう面で国が支えていきたいというふうに考えております。
 それから、児童生徒が学校における性に関する指導を通じて性に関して正しく理解し、適切な行動が取れるようにすることは非常に重要であると考えております。このため、学校においては、体育科、保健体育科、特別活動を始めとして、学校教育活動全体を通じて性に関する指導を行うこととしております。
 さらに、警視庁が作成した性被害から子供を守るために被害の相談窓口や相談方法についてまとめたリーフレットを各都道府県教育委員会等において周知しており、各学校において活用していただいております。
 児童生徒が知識や判断力が十分でないために性被害に遭うことのないよう、この非常事態の中でも文部科学省においても引き続きしっかりと学校における性に関する指導の充実に努めてまいります。

#167
○梅村みずほ君 ありがとうございます。私も、今国会で子供たちのために一生懸命活発な議論をしていきたいと思っております。
 ありがとうございました。

#168
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 先週の予算委員会に引き続きまして、コロナ対策、学校一斉休校に関して伺いたいと思います。
 突然過ぎる休校要請による現場の怒り、混乱というのはいまだに収まっておりませんし、特に子供、保護者の皆さんのストレスというものもたまってきている状況であります。午前中来この問題議論されているわけですが、文科省にはもう本当に丁寧に、現場に寄り添った対応を求めるものです。
 まず聞きたいのが給食についてです。
 今日発表される政府の緊急対策第二弾の中で、給食費の全額返還も含まれるやに報道もありました。確かに、この保護者の休校に伴う負担を減らすという意味では、これは重要なことだと思うわけです。
 ただ、やはり現場の保護者、子供たちの声聞くと、むしろやはり切実な願いは、先ほど高瀬委員からもあったように、給食の復活、これ望む声が本当に多いわけです。なので、今日はもう給食費のことは一旦おいて、この昼食提供についてまず伺いたいと思うわけです。
 この給食、なくなったためにお弁当の準備をしなければならない保護者の方からの声があるのと同時に、やはり給食だけが頼みの綱の貧困家庭の子供にとっても、この給食復活、昼食、本当に大事なわけです。
 一方、文科省においては、三月二日付けの子供の居場所の確保のための依頼通知、これによって、家庭などの事情を踏まえ、学校給食の調理場や調理員を活用して昼食を提供することは可能ということを示していらっしゃるわけです。
 なので、ちょっと具体的に確認をしたいんですけれども、先ほどちらりともう例にもありましたが、学校施設を今回開放していない場合であったとしても、隣接するような条件の整った学童保育等に対してその学校施設を活用した昼食を提供する、これは否定されない、可能であるということでよろしいでしょうか、大臣。

#169
○国務大臣(萩生田光一君) 児童生徒等に学校給食の調理場や調理員を活用して昼食を提供することは自治体の工夫により十分可能であり、地域の実情やニーズを踏まえて、自治体において適切に判断いただきたいと考えております。
 国としても、この度の臨時休業に係る各地域の取組の工夫を集めて、参考として情報提供してまいります。決して否定しません。

#170
○吉良よし子君 学校自体が閉じていたとしても、学童に対して昼食を提供することは否定されないということだったと思うんです。
 もう一点確認したいと思うんです。じゃ、学童保育を利用していない児童生徒に対して、学校施設を利用して飲食する場も含めて昼食を提供すること、これは可能でしょうか。否定されないということでよろしいですか、大臣。

#171
○国務大臣(萩生田光一君) 既にそのような取組を行っている自治体もあると承知をしております。大事なことは、感染予防に細心の配慮をしていただいて、その上で各自治体がいろんな知恵を絞っていただく中で、様々な良い取組というものはもう積極的にやっていただいて結構だと思っています。

#172
○吉良よし子君 様々な良い取組ということでした。否定されないということでした。本当に細かいことですけど、やはり一つ一つ確認して、自治体がちゅうちょなく取り組めるようにという思いで聞いております。
 もう一点確認したいんです。では、休校中に学校給食のみ全面的に再開する、つまり、学校自体は再開しないんだけど、全校生徒を対象にして、例えば時間枠をずらすなどの工夫をしながら全校生徒に対して昼食を提供する、全校生徒にということも可能だということでよろしいですか、理論上。

#173
○国務大臣(萩生田光一君) 臨時休業中の子供の居場所の確保や学習指導の在り方については、各地域において様々な取組がなされていると承知しております。今週からは、学年別の登校日を定めて、そしてある程度近況報告や学習進捗状況などを見ていただいて、その中で例えば昼食を出すという判断をしている自治体もあるやに承知をしております。
 学校外の児童、学童クラブなどで食べるパターンと、学校に自習などで子供が来ているパターンに給食を提供する場合、それから学校に昼食のみ食べに来るパターン、いずれにおいても学校給食機能を活用して昼食を提供することは可能であり、各自治体において、衛生管理に十分留意しつつ、また地域の実情やニーズに応じ対応を判断していただきたいと思います。子供たちが密集するようなことがあっては元も子もありませんので、当然、前提はそういうことでございます。

#174
○吉良よし子君 大事な答弁だったと思うんです。昼食提供するといっても、希望者だけを募るというこの事務負担が負担で自治体が取り組めない場合もあるわけですし、様々な可能性があるんだということで、工夫すれば昼食提供できるということだと。
 そういう意味では、大臣、是非工夫していただきたいのは、ただ可能ですよと言うだけではなく、もっと踏み込んだメッセージを出せないかということなわけです。栄養バランスの取れた給食が再開すれば、全ての子供たちの健康確保にとっても好影響ですし、親の負担も減らせますし、また今課題になっている、問題になっている給食食材、納入している業者や農家の救済にもつながるという意味では、こうした昼食提供、様々な工夫をしながら進めていってほしいと、そういうもうちょっと踏み込んだメッセージを文科省として出していただけないかと思うのですが、大臣、いかがでしょう。

#175
○国務大臣(萩生田光一君) 一週間臨時休業やってみて、本来、自治体に、設置者の皆さんに様々な権限があるんですけれど、もう自分たちの判断でいろんなことをやっている自治体もあれば、その都度割と聞いてくる自治体もございまして、そういう意味では、この給食については非常に形態が様々なものですから、これ昔のように、みんなが自校方式で、みんなが直営方式でやっていれば、例えば文科省として一つの大きな方向を示すということは可能なんですけれど、御案内のように、直営もあれば、民間委託もあれば、センター方式もあれば、業者委託もあるものですから、一概に給食の再開が可能ですよということを出すとまた混乱してしまう可能性があると思いますので、今先生の問題意識共有しながら、QアンドAでできるだけ分かりやすく、あるいは実施例、実践例を横展開をしていけるように努力してみたいと思います。

#176
○吉良よし子君 横展開、努力ということで、もう是非そういう好事例あればどんどん周知していただきたいですし、そういう現場の保護者、子供たちのニーズに寄り添った対応を自治体が踏み出せるように、文科省としても後押しをしていただきたいということを強く求めたいと思うわけです。
 さて次に、もう一つ、子供たちの外出問題についても伺いたいと思うんです。
 先週の予算委員会の質問で、大臣は、天気の良いとき、密集を避けた上ではあるが、例えば学校施設を開放した場合に校庭を使って遊ぶこと、運動することは否定されないという答弁をされたわけです。
 確認しますけれども、ということは、校庭だけではなくて、近所の公園などで気分転換を兼ねて子供たちが軽度の運動、遊ぶことということも、それ自体は否定されないという理解でよろしいでしょうか。

#177
○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。
 臨時休業を行った趣旨を踏まえれば、感染予防をする実効性を担保するために、子供たちには基本的に自宅で過ごすように指導ということをお願いをしているわけですが、三月四日付けの事務連絡におきまして、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解を踏まえて、児童生徒の外出については、軽い風邪症状でも外出を控えること、また、規模の大小にかかわらず、風通しの悪い空間で人と人とが至近距離で会話をする場所やイベントにできるだけ行かないことに留意して指導するよう教育委員会に依頼をしたところであります。
 それから、外で遊んでいくということ、遊ぶということについては、先日の大臣の予算委員会での答弁もございましたが、子供たちの健康維持のために、屋外で適度な運動をしたり、また散歩をしたりすることなどについて妨げるものではなく、感染のリスクというものを極力減らしながら適切な行動を取っていただくということが重要であるというふうに考えております。

#178
○吉良よし子君 公園等での外遊びも否定されないということだったと思うわけです。ただ一方で、聞いておりますと、子供たちがそうやって公園で過ごしていると、いや、公園での外遊びは休校趣旨に反するのではないかということで地域住民の声が学校に寄せられると。学校も親もその対応に苦慮している。地域に配慮して、学校側が不要な外出控えるようにという禁止的な制約を課すような指導を保護者に求めるところもある。その下で保護者や子供たちがストレスをためるという悪循環が続いているような場所もあると聞いているわけです。
 やっぱり、一斉休校から一週間たち、まだこれから長い期間の休校も続く場所があることを考えますと、自宅だけで、若しくは学童だけで黙って過ごすなんということはもう済まない。特に、低学年だけじゃない、高学年や中高生もいることを踏まえれば、一定、自宅だけではなく、健康保持のためにも、むしろ公園など屋外で、近所で体を動かすこと自体は否定されないし、健康維持のためにはそういう体を動かすことはむしろやるべきだよということぐらい大臣からメッセージ発していただけないかなと思うんですが、いかがでしょう。

#179
○国務大臣(萩生田光一君) 三月九日付けに発出しましたまさに文部科学省からのQアンドAで、今先生が御指摘のことは、ジョギングや散歩や縄跳びなど、適切な環境の中で是非体を動かしてくれということは申し上げているところでございます。
 昨日、港区の小学校に急遽視察にお邪魔したんですけれど、校庭や体育館をうまく分散しながら、学校を居場所にしている子供たちの外遊びも、積極的に先生方が立ち会っていただいて、しかし二十人ぐらいをマックスにしてなるべく密接しないようにと努力していましたので、そういった例もまた展開をしていきたいと思っています。

#180
○吉良よし子君 先ほど、午前中にイタリアの校長先生のメッセージ紹介されましたけれども、やはりこういうときだからこそ散歩とか読書とかふだんできないことをしましょうねと、そういうメッセージがあったわけです。神戸市教委などでも、公園で遊ぶことはむしろ推奨されるべきというような教育委員会が表明しているところもあるわけで、疑心暗鬼というか、監視のような雰囲気が広がる下で子供たちが萎縮してしまっているような状態というのは余りにもかわいそう過ぎると。やはり、子供たちが健康に生活できる環境を保障するという意味では、神戸市教委とか若しくは先ほどのイタリアの校長先生のように、健康のためにはできることをしてねということを、大臣、是非言っていただきたいと思うんですが、もう一言、もしよろしければ。

#181
○国務大臣(萩生田光一君) 私のメッセージでいいかどうか分かりませんけど、ちょっと前半一週間はやや硬直的な対応をされた自治体もあるやに承知していますので、ここで少しいろんな例を示しながら、特にやっぱり小さなお子さん、しゃべるななんというのもありましたよね。学童で口を利くなって小学校一年生、二年生に言ってもこれはもう無理な話でありますし、部屋から絶対出ちゃいかぬというんじゃなくて、安全をしっかり確保しながら適度な運動はしていただくべきだと思いますので、もうちょっと積極的に発信していきたいと思います。

#182
○吉良よし子君 是非お願いしたいと思います。
 もう一点確認をしたいんですけれども、先ほど、学童に通っていない小学校高学年や中高生の居場所という話ししましたが、確かに、そうはいっても公園ばかりにいてもしようがないわけで、ただ、学校は閉まっている、学童等も使えないし図書館や児童館も自治体によっては休館している自治体も出てきているわけで、そういう意味ではもう行く場所がない問題もあるわけです。
 そういう意味では、学童に通う子以外の子供たちの居場所確保のためにも、例えば休館している図書館などであっても子供たちについては学習などの居場所として確保するなど、公共施設において子供を受け入れる柔軟な対応、居場所として確保していく、求めていく必要はあると思うんですが、大臣、この点もいかがでしょうか。

#183
○政府参考人(丸山洋司君) 昨日九日付けで更新をいたしました各自治体の取組、いわゆるQアンドAにつきましては、その中で、閉館中の図書館の学習スペースを活用して子供の預かりを行っている例であるとか、図書館の利用に関する事例や考え方などを紹介をしております。
 このような事例等の積極的な発信、周知を通じて、公立の施設等を活用した子供の居場所の確保に向けた各自治体における取組を促してまいりたいというふうに考えております。

#184
○吉良よし子君 とにかく、子供の安全、健康第一という意味では、ストレスをためないということも第一で対応をよろしくお願いいたします。
 続いて、今度は学校の突然の休校に関わる問題で、劇団、オーケストラなどにも影響が出ているという問題を伺いたいと思います。
 この間、小学校や幼稚園、保育園でお芝居をしている、公演事業をやっているという方から、二月後半以降の学校等での公演が四十公演キャンセルになりました、今後も増えますとの声も聞いているわけです。学校鑑賞教室など学校行事としてこうした公演を行っているような学校もあるわけですけれども、そういったものがこの休校要請に伴って中止になった。その件数、その影響を受けた団体数など、文化庁、把握されているでしょうか。

#185
○政府参考人(今里讓君) 文化庁が小中学校等に文化芸術団体を派遣している文化芸術による子供育成総合事業、こういう事業があるわけでございます。この巡回公演事業では、今年度、コロナウイルスの影響によって中止となった公演はございませんけれども、今委員御指摘の各学校が独自に実施しているようなもの、これについては現時点では把握ができてございません。

#186
○吉良よし子君 これ、国の事業ではゼロだということですけど、直接学校若しくは幼稚園が依頼している行事もあるわけです。そういうものがキャンセルになったら、もうこういう劇団にとってはまさに死活問題なんです。特に、中小の小さな劇団などが学校で公演を続ける中で何とか収入を得ているわけで、もうそれが全部キャンセルになったら、それでもう劇団、音楽関係者が存続し得ないという状態になっているわけで、やっぱりこれ本当、実態どういうふうになっているのか、学校休止に伴う影響として調査、把握すべきではないかと、大臣、思うわけですけど、いかがでしょうか。

#187
○政府参考人(今里讓君) 今申し上げましたように、各学校独自に実施している公演もあるわけでございますので、現時点では網羅的に把握しているものではございません。
 ただ、関係団体との連携により、できる限り状況把握に努めてまいりたいと、このように考えております。

#188
○吉良よし子君 いや、もう是非状況を把握していただきたいと思うんです。
 ちなみに、先ほど来、休校に生じる影響で、例えば修学旅行で影響が出た業者等を調べたり対応策考えるとか、若しくは先ほどの学校給食で影響出た事業者に対しても対策考えるという休校に伴う影響が出た業者等への対応というのを国として考えている旨の答弁等があるわけですけど、という意味では、この学校鑑賞教室、学校休校に伴って、それに伴う公演中止してしまった劇団等への対応、損失補填については、やはり休校対応の一環として何らか政府として支援等検討していくべきと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

#189
○国務大臣(萩生田光一君) 学校の臨時休業に伴う措置については政府全体の中で検討しておりますが、鑑賞教室の中止に伴う事業者の個別の損失について国が直接補償するのは現段階では難しいと考えておりますが、子供たちが質の高い文化芸術に触れる機会を確保していくためには文化芸術による鑑賞教室等の取組は非常に重要であると考えております。このため、文科省としては、引き続き子供たちが質の高い文化芸術に触れる機会を確保するため、今後も継続的な支援に努めてまいります。
 学校が行う鑑賞教室の中止に伴う事業者の個別損失で、厚労省において雇用調整助成金の特例措置の活用を可能としたところであります。また、フリーランスを含む事業者に向けては、各関係機関における経営相談窓口の設置や金融公庫等による緊急貸付・保証枠として五千億円の確保等の措置を講じるなど、対応が取られております。
 先生、先ほどおっしゃった中小の劇団って本当に存続が厳しいと思います。何とかつなぎ融資などのメニューは用意していきたいと思いますし、逆に、元々学校で見に行く、あるいは学校に来ていただいて演ずる予定だった演劇については、これやめないで、落ち着きを取り戻してきちんと再開して、それまで是非何とか頑張ってもらえるような策を講じていきたいと思っています。コロナで修学旅行もなくなった、演劇鑑賞会もなくなったなんということに子供たちをするわけにいかないと思っていますので、もう意地でもどこかできちんとやると、その覚悟でしっかりサポートしていきたいと思います。

#190
○吉良よし子君 どこかでちゃんとやるためにサポートということでしたけれども、ただ延期されても、そこまで本当につないでいけるかという死活問題だということで、大臣も御認識だと思うんですけれども、是非そういう思いで対策急いで講じていただきたいと思うんです。
 あわせて、この学校鑑賞教室のみならず、やはりこの新型コロナについて言えば、この間のイベント自粛に関わって、もう史上例のないほど全ての公演、あらゆる公演がキャンセル相次いでいるわけで、もう演劇、音楽関係者、ことごとく悲鳴を上げていて、涙も止まらない状態だということを聞いているわけです。例えば、鴻上尚史さんのツイッターを見ますと、知り合いのプロデューサーから悲鳴のような電話、チケットの払戻しが二億二千万になるという、このまま中止が続けば七億円を超えて、自己破産の可能性も視野に入れていると。そういう声が実際出てきているわけです。
 そういう意味では、学校鑑賞教室にとどまらず、文化芸術振興を掲げる文科省として、やはりこういうイベント自粛に伴う音楽、芸術、演劇関係者の皆さんの今置かれている実態、全体ですね、全体把握して対策を取るべきだと思うんです。
 具体的にちょっと提案したいのは、例えば公演を中止した場合には、その劇場等のキャンセル料が発生してしまうわけです。今伺っているところでは、ある公的な文化会館などの一部ではそのキャンセル料をあえて請求しないというような自治体の対応もあるやに聞いているわけです。せめて、そういう意味では、こういう公的な施設においたこのイベント中止については、各自治体でキャンセル料を請求しないように依頼するとか、そのための支援を国として行うとか、でき得る策を国として様々検討すべきと思うんですが、文科大臣、いかがでしょうか。

#191
○政府参考人(今里讓君) 今ほど申しましたように、大臣からも答弁がございましたように、個別の損失の直接の補填というのは困難でございます。そのために、経営相談の窓口の設置ですとか、緊急貸付・保証枠などの措置が講じられるなどの対応が取られているところでございます。
 また、舞台芸術創造活動活性化事業などによって今後の支援というのもあるわけでございますけれども、今御提案のございました箱物のキャンセル料、こういったものについても、全体の支援の中でどういうことができるのかということを考えていきたいと思います。

#192
○吉良よし子君 考えていきたいということでしたけど、例えばオーケストラなどだと多くは財団法人の形を取っているんですね。となると、業者ではないので、中小企業のセーフティーネット保証とか雇用調整助成金とかがそのまま使えない場面もあるわけです。そういう意味では、本当に柔軟な対応、必要な対応、国として考えるべきと思いますが、大臣、是非検討をお願いいたします。

#193
○国務大臣(萩生田光一君) まさに国を挙げての緊急事態だと思います。様々な各行政庁のルールも、既存のものもあると思いますけれども、しかし、やっぱり想像力を働かせて現場感覚を持って考えないと大変なしわ寄せが行く、そういう団体や業種というのもあると思います。
 今お話があった例えば箱貸しは、民間の業者でやっているとすれば損害が確定がしやすいです。あるいは自治体でやっているとすれば、減免で取りあえずしのいでおいてくれと、来年度の交付金で何とか賄うなんということもできると思いますので、ここは、いろんなレアケースを今省内で挙げていますので、少なくとも文化は国民の皆さんの心を癒やすまさにツールだと思っています。この灯が消えないように、しっかり各方面に目配りをしながら、様々な緊急事態に対応できるメニューを増やしていきたい、こう思っております。

#194
○吉良よし子君 是非検討を進めて、文化事業、文化芸術支援、振興を後退させないように、文科省として対応していただきたいということ強く申し上げたいと思います。
 残りの時間で、国立大学の学費の問題について少し伺いたいと思います。
 ちなみに、このコロナの影響で学生のアルバイトも中止されているようなところがあって、もう生活費が大変という声が学生からも上がっているわけです。そういう下で、この間、国立大学、四大学で学費の値上げが進んでいる。昨年は東京芸術大学、東京工業大学、今年からは千葉大、一橋大と。そういう意味では、もう学生にとっては死活問題だと思うんですが、さらに、文科省は今度、国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議において、授業料自由化の是非、検討するとされています。この授業料自由化というのは何なのか、時間ないので端的にお願いします。

#195
○政府参考人(伯井美徳君) 御指摘の検討会議でございますが、これは国立大学がより個性的かつ戦略的な経営を行うことを可能とするため、制度的な規制の緩和方策等について議論をするというものでございます。
 そのため、国立大学のガバナンスの在り方とか学生定員についての自由化の是非、あるいは長期借入、大学債の発行要件の在り方など多岐にわたっておりまして、こうした検討事項に加えて、授業料の問題も検討事項の一つとして挙げているものでございます。
 これ、あくまで国立大学の授業料について、各大学の判断により一層柔軟に取り扱うことを可能とするかどうかを検討するものでございまして、その際には、当然国立大学の役割、その自主性、主体性にも配慮しつつ検討することとなると考えております。

#196
○吉良よし子君 各大学が柔軟に授業料を取り扱うことを可能にするということですが、でも、やはり運営費交付金が増えない以上、値上げする自由になってしまうと思うんです。
 今、安倍政権は大学無償化だと言っていますけれども、値上げを自由にしていくというのはこれに逆行するんじゃないかと思うんですが、大臣、その点、整合性どうお考えなのか、最後お聞かせください。

#197
○国務大臣(萩生田光一君) できるだけ学ぶ学生の経済的負担を軽減していこうというのが政府の基本的な方針です。
 一方、この国立大学の検討会は、先生方、値上げを前提のことだけをおっしゃるんですけど、値下げも含めて、あるいは地域の特性など含めて、やっぱり自分たちでこれからの国立大学の在り方考えてもらおうと、そのための検討会でありますので、直ちにその授業料の値上げをこの場で自由化をするとかということを決めることではないということは、是非少し幅広に見ていただきたいなと思っています。

#198
○吉良よし子君 とはいえ、本当に値上げが進んでしまったら無償化とは絶対言えないわけですから、こうしたどんどん値上げを進めていくようなことはやめていただきたいということを強く求めまして、質問を終わります。

#199
○委員長(吉川ゆうみ君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト