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2020/03/10 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 総務委員会 第3号 令和2年3月10日
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2020/03/10 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 総務委員会 第3号 令和2年3月10日

#1
令和二年三月十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         若松 謙維君
    理 事
                徳茂 雅之君
                堀井  巌君
                江崎  孝君
                森本 真治君
                山本 博司君
    委 員
                石井 正弘君
                進藤金日子君
                滝波 宏文君
                二之湯 智君
                野上浩太郎君
                長谷川 岳君
                松下 新平君
                森屋  宏君
                山本 順三君
                小林 正夫君
                難波 奨二君
                増子 輝彦君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                西田 実仁君
                片山虎之助君
                柳ヶ瀬裕文君
                伊藤  岳君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       内閣府副大臣   平  将明君
       総務副大臣    長谷川 岳君
       総務副大臣    寺田  稔君
       厚生労働副大臣  稲津  久君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        藤原  崇君
       総務大臣政務官  木村 弥生君
       総務大臣政務官  斎藤 洋明君
       総務大臣政務官  進藤金日子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       山内 智生君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        菅家 秀人君
       内閣官房就職氷
       河期世代支援推
       進室次長     黒田 岳士君
       内閣府大臣官房
       長        大塚 幸寛君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        辻  庄市君
       内閣府子ども・
       子育て本部審議
       官        藤原 朋子君
       金融庁総合政策
       局参事官     齋藤  馨君
       総務省大臣官房
       長        横田 真二君
       総務省大臣官房
       総括審議官    前田 一浩君
       総務省大臣官房
       総括審議官    秋本 芳徳君
       総務省大臣官房
       地域力創造審議
       官        境   勉君
       総務省行政評価
       局長       白岩  俊君
       総務省自治行政
       局長       高原  剛君
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       総務省自治行政
       局選挙部長    赤松 俊彦君
       総務省自治財政
       局長       内藤 尚志君
       総務省自治税務
       局長       開出 英之君
       総務省情報流通
       行政局長     吉田 眞人君
       総務省情報流通
       行政局郵政行政
       部長       長塩 義樹君
       総務省総合通信
       基盤局長事務取
       扱        谷脇 康彦君
       総務省サイバー
       セキュリティ統
       括官       竹内 芳明君
       消防庁次長    米澤  健君
       財務省大臣官房
       審議官      住澤  整君
       財務省理財局次
       長        富山 一成君
       厚生労働省大臣
       官房総括審議官  佐原 康之君
       厚生労働省健康
       局長       宮嵜 雅則君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    渡辺由美子君
       農林水産省大臣
       官房審議官    道野 英司君
       農林水産省農林
       水産技術会議事
       務局研究総務官  青山 豊久君
       経済産業省大臣
       官房サイバーセ
       キュリティ・情
       報化審議官    三角 育生君
       中小企業庁次長  鎌田  篤君
       国土交通省大臣
       官房審議官    小林  靖君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  徳永 幸久君
       防衛装備庁装備
       政策部長     青柳  肇君
   参考人
       日本郵政株式会
       社代表執行役社
       長        増田 寛也君
       日本郵便株式会
       社代表取締役社
       長兼執行役員社
       長        衣川 和秀君
       株式会社かんぽ
       生命保険代表執
       行役社長     千田 哲也君
       日本放送協会経
       営委員会委員長  森下 俊三君
       日本放送協会専
       務理事      木田 幸紀君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信
 及び郵政事業等に関する調査
 (行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信
 行政等の基本施策に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(若松謙維君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件につきましてお諮りいたします。
 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官山内智生君外三十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#4
○委員長(若松謙維君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社代表執行役社長増田寛也君外四名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#5
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#6
○委員長(若松謙維君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信行政等の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

#7
○石井正弘君 おはようございます。自由民主党の石井正弘でございます。
 今日は総務委員会におきまして久々の質問ということになりました。御配慮いただきました先輩、同僚の先生方に感謝を申し上げながら、それでは早速質問に入らさせていただきたいと思います。
 まずは、新型コロナウイルス対策に関連しての質問でございます。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受けまして、緊急事態宣言を発令できるようにする新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案、これにつきましては、先ほど閣議決定がされまして、本日国会提出と、こういう運びになっているところであります。また、緊急対応策の第二弾も本日発表の予定と伺っているところであります。
 全国知事会の方でございますが、緊急の提言を行っておられます。この中にありましては、立法の必要性とか内容を国民の皆様に丁寧に説明すること、緊急事態宣言を発動する場合の判断基準、これの明示など提言をしているところであります。
 改正法が成立いたしますと、知事におきましては様々な権限、休校、イベントの自粛、あるいは医薬品、食品の取得といったような権限、そしてまた責務というものが付与されるところでありまして、今後とも、自治体とは緊密な連携を図りながら、新型コロナウイルス対策、万全を期していかなければならないと存ずる次第でございます。
 そこで、地方財政対策に関しましてお聞きをいたしたいと思います。
 今回の新型コロナウイルスの問題は多くの地方自治体の財政に更なる負担を強いることになりかねないところでありまして、特に災害の復旧復興を急いでおられる自治体におきましてはなおさらだと思うわけであります。十全な新型コロナウイルス感染防止対策が行えるように、政府におかれましても、是非とも交付税などにおきまして大規模な災害対策に匹敵する、あるいは、場合によってはそれ以上の思い切った地方財政支援策を講じるべきだと思うわけであります。
 全国の自治体が後顧の憂いなく新型コロナウイルス対策に邁進できますように、まずは高市大臣に総務省の基本的な方針を示されるようにお伺いをいたしたいと思いますのと同時に、具体的には、二月十三日に決定いたしました緊急対応策に関しまして、追加される事業のうち、地方が負担することとなるものに対します地方財政措置はいかなるものであるのか、あるいは、本日発表の対策におきましても手厚い地方財政措置を講じていくべきと考えますが、このことにつきましても大臣の所見をお伺いいたしたいと存じます。

#8
○国務大臣(高市早苗君) 今おっしゃっていただきました二月十三日の政府における緊急対応策のうち、一部事業につきましては地方負担が見込まれますことから、総務省としても、地方団体の財政運営に支障が生じることのないよう、災害並みの措置という観点から手厚い地方交付税措置を講ずることといたしました。具体的には、有症患者が入院することができる病床整備に係る備品購入、地方団体の相談窓口の設置などの国庫補助に係る地方負担について、地方負担額の八割を基本として特別交付税を措置することといたしました。
 また、総理御指示の下、第二弾となる緊急対応策について、この間、政府として、地方の切実なお声も伺いながら精力的に検討を進めてまいりました。本日取りまとめる予定でございますが、この第二弾の緊急対応策につきましても、第一弾と同様、地方団体の財政運営に支障が生じることのないよう、関係省庁と連携しながら適切に取り組んでまいります。

#9
○石井正弘君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いをいたしたいと思います。
 これに関連いたしまして、選挙の方につきましてもいろいろ課題があろうかと思うわけであります。選挙部長にお伺いをいたしたいと思います。
 選挙の管理執行につきまして、二月二十六日、三月四日あるいは三月六日付け、各都道府県選挙管理委員会の委員長宛てに通知が発出されたと聞いております。その主な内容とともに、期日前投票の積極的利用の呼びかけがあったかと思うわけでありますが、近年の期日前投票の投票率が急速に右肩上がりになっているということからいたしますと、期日前投票の更なる利便性の向上というものも必要と考えますけれども、この点も併せ選挙部長の見解を伺いたいと思います。

#10
○政府参考人(赤松俊彦君) お答えをいたします。
 二月二十五日に、政府におきまして新型コロナウイルス感染症対策の基本方針が決定をされたところでございますが、公職選挙法の規定に基づきまして三月、四月に相当数の選挙の執行が予定をされていることから、平成二十一年度当時の新型インフルエンザの対応なども踏まえまして、総務省の方から、御指摘の二月二十六日、三月四日、三月六日付けで三度の通知を都道府県選挙管理委員長宛てに、新型コロナウイルス感染症への対応に当たっての留意すべき事項ということで通知を申し上げておるところでございます。
 通知の主な内容につきまして申し上げますと、まず一つ目といたしまして、投開票所などにおきます一般的な感染防止、予防の観点というようなことで、投票所におけますマスクの着用でありますとか、せきエチケットの徹底、あるいは手洗い、うがいの実施、消毒液の設置、換気などの取組を要請をしておるところでございます。
 二つ目でございますが、投票の際に選挙人の方々が集中をするということを避けるための方策といたしまして、御指摘にございました期日前投票の積極的な呼びかけ、あるいは期日前投票所の増設、期日前投票所内の設備の増強、投票所の混雑状況についての情報提供などについて要請をさせていただいておるところでございます。
 また、選挙期日が数か月前に決定をされているような事例もあることから、選挙期日の告示前であれば、公職選挙法に規定する選挙を行うべく、期間の範囲内で、新型コロナウイルス感染症の状況など地域の実情を勘案し、選挙期日の再検討も可能なことを確認的にお示しをしたところでございます。
 総務省といたしましては、引き続き、今後の動向に注意し、各地で執行される選挙が滞りなく執行できるように努めてまいりたいと考えてございます。
 また、いわゆるコロナ対策以外の一般的な対策としての期日前投票所の積極的な活用ということでございますけれども、従来より、利便性の高い場所への設置でございますとか、あるいは受付の円滑化のための工夫、あるいは各地方公共団体におきましてそれぞれいろいろな取組事例というのをやってございますので、そういうふうなものをまとめました投票環境向上に向けました取組事例集というようなものを作成をいたしまして配付をし、全国の団体の横展開を図ってきたところでございます。
 今後とも、選挙管理委員会に対しまして取組の実施を促してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

#11
○石井正弘君 ありがとうございました。
 それでは、次の質問でありますが、地方財政対策についてお伺いをいたしたいと思います。
 地方公共団体が安定的に財政運営を行うことができるようにするためには、やはり地方にその財源の、財政不足が生じることがないように、地方交付税の総額に加えまして、地方税、それから地方譲与税、さらには臨時財政対策債等も含めました一般財源総額、すなわち使途が特定されていない財源を確保するということが極めて重要だと存ずる次第であります。
 高市総務大臣にまずお伺いをいたしたいと存じます。
 資料の一でございますけれども、令和二年度の地方財政対策におきましては、地方一般財源総額について、令和元年度を〇・七兆円上回る規模、額を確保したということ、また、前年に引き続きまして折半対象財源不足が生じず、臨時財政対策債の発行額も前年度より縮減をしているということでありまして、こういったことから大変地方団体側からも高く評価できると、このように伺っているところであります。
 一方で、臨時財政対策債につきましてでありますが、抑制に努めていると言われながらも、しかしながら、三兆一千三百九十八億円発行となっておりまして、この残高を見ますと、この一年度前の平成三十年度末では約五十四兆円であり、交付税特別会計の借入金残高は約三十一・六兆円となっておりますので、この二つを合わせますと、地方交付税総額の約五年分の規模となっているということであります。
 質問させていただきますけれども、臨時財政対策債につきましては、地方団体は、後ほど元利償還金が交付税で補填されるとはいいながらも、自らの借金を形式的には増やすということになるわけでありますので、この制度の廃止あるいは発行抑制というものを強く求めているところであります。一方で、地方の方の財政需要を見ますと、医療、福祉、子育て、教育など高まる一方であります。こういった状況の中で地方財政の健全化をいかに図っていくのかということにつきまして、大臣の御所見をお伺いいたしたいと存じます。

#12
○国務大臣(高市早苗君) 地方団体からは、臨時財政対策債を縮減すべきという強い御要請がございます。
 令和元年度においては、折半対象財源不足を解消するとともに、臨時財政対策債の発行を抑制し、初めてその発行残高を縮減することができました。
 令和二年度につきましては、石井委員からも御紹介をいただきましたが、前年度を上回る一般財源総額を確保する中で、臨時財政対策債の発行額は〇・一兆円抑制し、令和二年度末の残高は前年度から〇・五兆円減の五十三・三兆円となる見込みでございます。
 地方団体が様々な重要課題に取り組んでいけますように、必要な一般財源総額はしっかりと確保するとともに、地方経済の活性化、そしてめり張りを付けた歳出構造の見直しなどによって財務体質を強化して、臨時財政対策債の発行の抑制と残高の縮減に今後とも努めてまいります。

#13
○石井正弘君 大変心強い御答弁、ありがとうございました。
 それでは、この対策の中で、地域社会再生事業費という項目があるので、この点、財政局長にお伺いいたしたいと思います。
 東京等に非常に偏っております地方法人課税の偏在是正、これにつきましては、私自身も前回の党税調の中でも積極的に発言をさせていただいて、一緒になって取り組んできたところでございますけれども、この中で、地域社会再生事業費四千二百億円を計上しているということに関しまして高く評価できると思うわけでございます。
 ただ、お伺いいたしたいのはこの算定方法でありまして、一つは人口構造の変化に応じた指標、もう一つは人口集積の度合いに応じた指標となっているところでありますけれども、どういう考えでこういった指標としたのか。私どもとしては、東京一極集中の是正ということにつながるような配分にしてほしいとも願っているところでありますが、お考えをお示しいただきたいと思います。

#14
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 人口減少、少子高齢化が長期にわたって進行していく中で、地域社会の持続可能性は地方創生を推進するための基盤ともなるものでございまして、その確保に向けた取組を早急に進める必要がございます。
 このため、お話ございましたように、地方法人課税の偏在是正措置による財源を活用いたしまして、地域社会の維持、再生に向けた幅広い施策について地方団体が自主的、主体的に取り組むための経費を算定いたしますため、新たな基準財政需要額の算定項目、地域社会再生事業費を創設することとしたところでございます。
 この算定でございますけれども、一つは、人口減少率、年少人口比率、高齢者人口比率、生産年齢人口減少率といった人口構造の変化に応じた指標、そしてもう一つは、非人口集中地区の人口を基本といたしました、人口集積の度合いに応じた指標を反映することによりまして、地域社会の維持、再生に取り組む必要が高い団体、すなわち人口減少や少子高齢化の進展によりまして地域社会の持続可能性への懸念が生じている地方に重点的に配分することとしたところでございます。
 これによりまして、東京一極集中の是正につながる地方創生を推進するための基盤でございます地域社会の維持、再生に必要となる取組が進むことを期待しているところでございます。

#15
○石井正弘君 ありがとうございました。是非そういう方向での取組を期待をいたしたいと思います。
 斎藤政務官にお伺いいたしたいと思います。
 この中で、技術職員の充実等という項目もあるわけであります。近年の災害の発生状況とか、あるいは公共施設の老朽化といったことを踏まえますと、技術職員の充実等は非常にタイムリーな地方財政措置となっているかと思います。どのような仕組みとするのか、お伺いをいたしたいと思います。

#16
○大臣政務官(斎藤洋明君) お答えを申し上げます。
 近年、防災・減災、国土強靱化の推進や公共施設の老朽化を踏まえた適正管理が求められる中で、小規模市町村を中心に技術職員の不足が深刻化をしております。また、大規模災害におきまして、技術職員の中長期派遣を求める声を多くいただいておりますものの、恒常的に不足しているのが現状でございます。
 このようなことから、都道府県などで技術職員を増員し、平時に技術職員不足の市町村を支援するとともに、今後の大規模災害に備えまして、復旧復興に必要な中長期派遣の要員を確保するための新たな仕組みを令和二年度から創設をしたものでございます。
 具体的な内容でございますが、都道府県などが技術職員の増員を行った人数の範囲内で、市町村支援業務に従事する技術職員数と、それから、今後大規模災害が発生した場合に中長期派遣可能な技術職員数の、この双方を満たします人数の人件費につきまして、地方交付税措置を講ずるものとしたものでございます。

#17
○石井正弘君 地方側は非常に期待しておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 それでは、次の質問に移りたいと思います。平成の大合併に関しましてであります。資料の二を御覧いただきたいと思います。
 まず最初に、長谷川副大臣にお伺いをいたしたいと思います。
 この問題、私も知事のときに関わってきた大きな問題であったわけでございますけれども、この一九九九年から十一年間にわたって推進されました平成の大合併、このことにつきまして、日本経済新聞が行ったアンケート調査の結果が一月二十七日付けで報道されたところであります。これによりますと、合併を選択した四百三十五自治体は、合併による相乗効果、行政サービスの維持などを理由に挙げまして、一方、合併を選択しなかった三百九の自治体は、単独で運営をすることが可能であるとか、合併の相手方から、候補から断られた、あるいは住民の意見集約ができなかった等々としているところであります。ただ、全体といたしましては、国の取組方針に賛否はありますものの、合併は必要と、このようにしたアンケート結果が四八・〇%、半数近くとなったというところでございます。
 長谷川副大臣にお伺いいたしたいと思います。
 国は、合併特例法の延長を今国会で法案として提出されるという方針であるわけでございますが、この日経のアンケートを含めまして、平成の大合併をどのように総括をしておられるのか、お伺いいたしたいと思います。

#18
○副大臣(長谷川岳君) 平成の合併は、地方分権の担い手となる基礎自治体の行財政基盤の確立を目的として、平成十一年から約十年間にわたって進められてまいりました。
 委員御指摘のアンケートにおいては、合併した理由として、財政状況の悪化が予想された、あるいは相乗効果が期待できると考えたなど、多くの合併市町村が挙げております。この点に関しましては、昨年九月に地方制度調査会においても、市町村合併の効果や課題に関する都道府県調査、諸データから、職員配置の適正化などの行財政の効率化、あるいは専門職員の配置、充実、あるいは広域的な町づくりの推進といった効果を確認をしておるところでございます。
 一方、周辺部の旧市町村の活力が失われているのではないかという指摘もありますが、こうした課題の解決に向けて、合併市町村において支所の設置あるいは地域の自治区の活用など、様々な取組が行われていることを確認しております。
 総じて、平成の大合併により市町村の規模の拡大や行財政基盤の強化といった成果が得られたものと認識をしております。

#19
○石井正弘君 これに関しまして、今後の市町村行政の在り方につきまして高市総務大臣にお伺いいたしたいと思います。
 今副大臣から御報告あったんですけれども、平成の大合併がありまして、その後の社会経済情勢、これを見ておりましても大変大きく変化をしているところでありまして、例えば環境政策であるとか情報の政策、あるいは医療、介護、福祉、教育等々、より広域的な見地から、またより高い専門性を有する行政需要というものも増大してきているかと思うわけであります。新たな広域連携を模索する動きもあるようでございますけれども、町村会サイドの意見を伺っておりますと、新たな合併につながりかねないのではないかということで慎重な構えがあるようにも伺っているところであります。
 今のままで、しかしながら、複雑多様化していく行政ニーズに市町村が的確に対応できるのかどうか、更なる合併推進ということを国がリードしてはどうかという意見もあるようでありますし、さらには地方制度調査会において議論も進んでいるようでございます。今後の市町村行政の在り方につきまして、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

#20
○国務大臣(高市早苗君) 大変残念な状況ではございますが、我が国では、この人口減少と高齢化というのが地方圏の一部の市町村だけではなくて全国的に進行する段階へと移行するだろうと考えられております。他方で、5G、IoT、AIなどを始めとする技術の進展によって、新たな技術を活用して地域の課題解決ができるということも期待されております。
 こうした中で、地域社会を取り巻く環境の変容があって、市町村が持続可能な行政サービスの提供体制を構築するということが課題であります。このために、首長、議会、住民などが共に地域における変化を見通しながら議論を重ねていただくということが重要でございます。
 今後の市町村による行政サービス提供体制に関しまして、政府として市町村合併を再び推進するという立場にはございませんが、昨年十月に取りまとめられた地方制度調査会の答申を踏まえまして、自らの判断によって合併を進めようとする市町村を対象として、引き続き合併の円滑化のための措置を講ずることができるように、現行法の期限を十年間延長する法案を今国会に提出しております。
 現在、地方制度調査会においては、最終的な答申に向けて、自主的な市町村合併のほかに、市町村間の広域連携、都道府県による補完など、多様な手法の中から最も適したものを自ら選択できるようにするという考え方の下で調査審議が進められておりますので、この調査会における議論も踏まえまして適切に対応してまいります。

#21
○石井正弘君 ありがとうございました。是非、自主性を尊重しながらも、的確にその助言、指導をお願いをいたしたいと思います。
 斎藤政務官にこれに関してもう一つお伺いいたしたいのは、地方制度調査会、今大臣の御答弁にもございましたが、その専門小委員会におきまして、人口減少に対応するために必要な地方行政体制の在り方について審議されていると伺っているわけでございます。今までの審議状況はどうでありますのか。
 そして同時に、地方議会・議員のあり方に関する研究会、ここにおきまして、いわゆる地方議員のなり手不足、非常に各地方でもそういう動きがあるわけでございますけれども、これについて議論が進められていると聞いているところでございます。地方議会を活性化させていくということは地方創生を進めていく上でも喫緊の課題でありまして、若手あるいは女性の登用というものは欠かせないものになっているかと思うわけでございますが、特にこの点につきましての審議の方向性をお伺いいたしたいと存じます。

#22
○大臣政務官(斎藤洋明君) お答えいたします。
 第三十二次地方制度調査会でございますが、平成三十年七月に、人口減少が深刻化し高齢者人口がピークを迎える二〇四〇年頃から逆算し顕在化する諸課題に対応する観点から、必要な地方行政体制の在り方を調査審議するよう総理から諮問を受け、発足したものでございます。
 現在は、広域連携、公共私の連携、行政のデジタル化などと並びまして地方議会への多様な人材の参画促進など、地方行政体制の在り方として具体的にどのようなものが求められることとなるかにつきまして調査審議が進められているものと承知をしてございます。
 地方議会につきましては、総務省におきましても、昨年六月に立ち上げました地方議会・議員のあり方に関する研究会の中で、既存の枠組みにとらわれない自由な議論を幅広く展開していただいております。特に、議員のなり手不足の要因といたしまして、請負禁止の緩和や立候補環境の整備などが挙げられてございます。本研究会の議論の内容を基にいたしまして、三月四日の地方制度調査会の専門小委員会におかれましても地方議会に関する議論が行われるなど、引き続き地方議員のなり手不足の要因や対応策につきまして検討を深めていただけるものと考えております。
 総務省といたしましても、こういった有意義な議論が行われますようにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#23
○石井正弘君 ありがとうございます。もうできるものから実行に移していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたしたいと思います。
 次の質問に移りたいと思います。資料の三に基づきまして、特定地域づくり推進法に関しての質問をさせていただきたいと思います。
 地域人口の急減に対処するための特定地域づくり事業の推進に関する法律、この法律が議員立法として国会に提出されまして、令和元年十一月二十七日に可決、成立したところであります。この六月四日から施行されると伺っているところでございます。
 私も議員連盟の一人といたしまして、この成案に向けまして何度も会議に出席しながら議論をまとめてまいりました。人口急減地域における対策は非常に急務となっているところでありますけれども、地方への移住希望者や生まれ育った地域に、地元に住み続けたいと、こういう若者は増えてきているというデータもあるようでございます。都市とは違う生き方の可能性というものを是非この法律によって示していきたいと思うわけであります。
 そこで、地域力創造審議官にお伺いいたしたいと思います。
 過疎地域等において、ここの資料にございますように、マルチワーカーに関わる労働者派遣を行って地域の担い手である若者の定住を推し進め、地域の活性化を図ろうとするこの事業、これは、移住者の受皿となるということ、そして地方の人手不足を補うということ、いわゆる一石二鳥の効果があるとも言えるかと思います。人件費を公費支援の対象とするなど、これまでにない画期的な仕組みとなっていると思うわけでありますが、総務省としてこの法律の意義をどのように捉えているのか、お伺いをいたしたいと思います。

#24
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
 人口急減地域特定地域づくり推進法でございますが、人口が急減している地域におきまして、地域内の事業者の労働需要を集約した上で、その需要に応じて人材を派遣する特定地域づくり事業協同組合を認定して支援するための枠組みを定めた法律でございます。
 この制度を活用いたしますことで、特定地域づくり事業協同組合の組合員である小規模事業者にとりましては、業務の繁閑への柔軟な対応ですとか、人手不足の解消といったメリットがございます。また、地方への移住を検討している方などへは、安定的な雇用環境や一定の給与水準を確保した新たな就業先が提供されるといったメリットがございます。
 本制度の活用を通じまして、地域づくりを担う人材の確保、定着を促進いたしますことで、人口急減地域における地域社会の維持及び地域経済の活性化が期待されるところでございまして、執行を担う総務省といたしまして、内閣官房や厚生労働省、中小企業庁などの関係省庁とも連携をいたしまして、本制度の活用に向けてしっかりと取り組んでまいります。

#25
○石井正弘君 じゃ、これに関しまして具体的にお伺いいたしたいのは、まず法の施行に向けた準備状況であります。
 それから、対象地域は、この資料にはございますが、過疎地域だけではなくてほかにもあるようでございますが、その点はどうなのか。
 それから、特に大事なのは財政支援であります。資料の右下にも数字が載っておりますけれども、大事なことは今回の財政支援が今後どうなるかということでありまして、いわゆる継続的な財政支援というものがありませんと、人を雇うということでありますので、地方からはそれが一番関心が高いということであります。今後の財政支援を含めて見解をお伺いいたしたいと思います。

#26
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
 まず、法の施行に向けました準備状況でございますが、先ほど御指摘ございましたように、本年六月に施行になりますので、その施行に向けまして、一月から二月にかけまして、地方公共団体などを対象といたしまして地域別のブロック説明会を実施いたしました。また、三月末を目途に、施行規則の公布でありますとかガイドラインの策定を行うことにいたしております。
 次に、対象地域でございますが、本法の対象地域につきましては、過疎法に基づく過疎地域はもちろんでございますが、これに加えまして、過疎地域と同程度の人口減少が生じている地域も同じように対象地域とする予定でございます。
 また、予算でございますが、本法に関する予算といたしまして、特定地域づくり事業推進交付金約五億円を計上いたしております。この法律に基づきまして、地域内の事業者に人材を派遣する事業協同組合の運営経費を市町村が助成する場合に、その二分の一をこの交付金で支援することといたしております。
 この交付金が継続的に確保されるのかということでございますが、この交付金につきましては交付対象期限を設けておりませんで、事業協同組合に対しまして継続的な支援を行うことを予定いたしております。

#27
○石井正弘君 ありがとうございます。是非とも継続的な支援をお願いをいたしたいと思います。
 それでは、次の質問でございますが、時間の関係上、地域おこし協力隊は後回しとさせていただきまして、森林環境税につきまして自治税務局長の見解をお伺いいたしたいと思います。
 私は、この森林環境税につきましても議論参加を、ずっと党の税調で議論に参加してまいったわけでございますが、昨年、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律が成立したわけでございます。そこで、これに関連し、今回の税制改正で地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金、これを活用して、交付税特別会計における譲与税財源の借入れを行わないということ、森林環境譲与税を前倒しで増額するということ、大変このことは高く評価できると思います。
 ただ、ここで質問でございますが、森林環境税に関しましては、平成三十年度時点で三十七府県及び横浜市において森林環境保全等を目的とした超過課税が行われているところでございます。質問は、この両者の関係をどう整理するかということでございます。
 私自身も、知事のとき、全国でいち早く森づくり県民税、条例を制定した経緯もございまして、目的とか徴税対象、あるいは税率、使途等が異なるということでありますので、両者は併存し得るのではないかとも考える余地があろうかと思うわけでございますが、地方税法を所管する総務省としての見解を求めたいと思います。

#28
○政府参考人(開出英之君) お答えいたします。
 国の森林環境税は、昨年施行されました森林経営管理法も踏まえつつ、主に市町村が行う森林整備等の財源として創設したものでございます。
 森林環境税と超過課税は、森林整備の推進という点において目的は共通するものではございますが、使途等を整理することにより、両者は併存し得るものと考えております。国の森林環境税は令和六年度から課税することとされており、それまでの間に関係府県において整理を行っていただけるものと考えております。
 なお、令和元年度末までに期限を迎える府県等においては、両者の考え方を整理した上で、超過課税を延長した、あるいは延長する予定であると聞いております。
 総務省としても、森林環境税との関係の整理が円滑に進むよう、林野庁とも連携しながら、関係府県等の相談に応じ、助言を行ってまいります。

#29
○石井正弘君 ありがとうございます。是非とも適切に助言、指導をお願いをいたしたいと思います。
 次の質問でございますが、ちょっと時間の関係もございますので、5G、ローカル5Gについての質問に移らさせていただきたいと思います。
 今月末から、日本でも次世代通信規格であります5Gの商用サービスが始まることとなったところであります。非常に、今後、各会社の戦略がどうなるか注視していきたいと思うわけでございますが、ただ、5Gは、残念ながら、もう世界各国では既に商用化されておりまして、アメリカあるいは韓国からは一年遅れのスタートとなるという報道にも接したところでございます。
 そういった中で、非常に地方側としても期待が大きいわけでありまして、我が国の産業、医療、福祉、教育などに大きな変化をもたらすということから、地方の期待というものは大変大きいものがございます。
 従来から、この点、総務省には、地方への整備促進を図っていただくように、優先的にこれも取り組んでいただくようにローカル5Gを含めて要望が出ているかと思うわけでございますが、高市総務大臣におかれましては、この地方への整備促進が地方創生にとって欠かせないと、このように考えるわけでございますが、そのための方策をお伺いをいたしたいと思います。

#30
○国務大臣(高市早苗君) 石井委員おっしゃるとおり、5Gは地域の発展に欠かせない基幹インフラでございます。全国への速やかな展開が重要だと考えております。
 平成三十一年四月の5Gに係る周波数割当ての際に、各携帯電話事業者に対して、二年以内に全都道府県でサービスを開始することを義務付けるとともに、都市、地方問わず、早期かつ広範に全国展開をするように条件を付しております。
 また、総務省では、令和元年六月に、5G基地局や光ファイバーなどのICTインフラの整備支援や5Gの利活用促進策などをロードマップとともに取りまとめたICTインフラ地域展開マスタープランを策定しております。
 この具体化に向けまして、今年度の補正予算と来年度の当初予算案に、携帯電話事業者などが条件不利地域で5G基地局やこれを支える光ファイバーなどを設置する場合の経費の一部に加えて、5Gの利活用の促進にも一体的に取り組むための経費を盛り込んでおります。
 また、この度、5G投資促進税制を創設して、全国5G基地局の前倒し整備やローカル5Gの整備を促進することといたしております。
 条件不利地域も含めて、5GなどのICTインフラの全国的な整備を早期に推進するということによって地方創生を進めてまいります。

#31
○石井正弘君 地方の期待は大変大きいものがございますが、ただいま大臣からは大変心強い御答弁をいただきました。是非よろしくお願いいたしたいと思います。
 これに関して局長にお伺いしたいんですけれども、将来展望はどうなのかということなんであります。是非、日本独自のこの5Gの政策を力強く推し進めていって、その取組の成果を世界に広げていくんだと、そしてさらには、5Gの次の世代となりますビヨンド5G、この導入を是非リードしていってほしいと願っておりますけれども、この取組につきましてはいかがでしょうか、局長の見解を求めたいと思います。

#32
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 5Gの次の世代となりますビヨンド5Gにつきましては、二〇三〇年頃の導入が見込まれているところでございます。諸外国におきましても、このビヨンド5Gの導入に向けた検討が始まっているところでございまして、総務省といたしましても、その円滑な導入や我が国の国際競争力の強化に向けまして、できる限り速やかに戦略的な取組を開始する必要があると認識をしているところでございます。
 このため、この一月から大臣主宰の有識者会議たるビヨンド5G推進戦略懇談会というものを開催をしておりまして、研究開発や国際標準化に関する政策の方向性などについて検討しているところでございまして、その結果を踏まえまして、速やかに総合戦略を策定すべく、本年春をめどにその骨格をお示しするなど、所要の取組を進めてまいりたいと考えているところでございます。

#33
○石井正弘君 是非期待をいたしたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、最後の質問、NHKに関しまして質問させていただきたいと思います。
 常時同時配信についてまずお伺いいたしたいと思います。資料の二の二を御覧いただきたいと思います。
 NHKがテレビ放送をインターネットで常時同時配信するサービスを開始をいたしました。若年層のテレビ離れが進んでいるところであります。スマホ、タブレットなどで番組を視聴しやすくするということは時代の要請でもあろうかと思います。年間七千億円もの受信料の収入があるNHKということでありますので、民放各社やIT企業との競争環境ということを考えますと、経営改革というものも併せ進めていくということも重要だと、このように考えるわけでございます。
 そこで、NHK木田理事にお伺いいたしたいと思います。
 インターネット活用業務の拡大ということは、欧米諸外国の例を見ても、これは大きな流れとなっているかと思います。NHKの常時同時配信は、いろいろ紆余曲折を経まして昨年五月の放送法改正で解禁になったところでありますが、一方で、一般社団法人日本民間放送連盟がNHK業務の肥大化等を懸念しているということも事実であります。当総務委員会におきましても、附帯決議で、会計上の透明性の確保、あるいは適正な規模での実施等を求めているところであります。
 これらを受けまして、NHKは、実施基準により、基本的業務に係る費用については受信料収入の二・五%以内に抑え、抑制的な管理に努めること等としたところでありますが、NHKはこの常時同時配信についてどのような方針で臨むのか、今後の展開方針を含めて説明を願いたいと思います。

#34
○参考人(木田幸紀君) お答えいたします。
 改正放送法を踏まえた新しいインターネットサービス、常時同時配信と見逃し番組配信のNHKプラスは四月から本格的に開始することとしておりますが、今月、三月一日から試行的なサービスを開始しました。このNHKプラスの開始で、NHKの公共性の高い放送番組や情報などのコンテンツをいつでもどこでも何度でも受け取っていただける環境が整ったと考えております。放送を太い幹としつつ、インターネットも効果的に活用して、信頼できて日々の暮らしに役立つ情報をお届けできるようになり、大切なことをより深くより身近に伝える公共メディアの新しい一歩を踏み出したものと考えております。
 NHKプラスを含めた二〇二〇年度のインターネット活用業務につきましては、オリンピック・パラリンピック東京大会に係る費用を除いて受信料収入の二・五%の費用上限に収まるよう、常時同時配信のサービス提供時間を限定するなどして実施しているところです。
 今後、サービスの利用状況や視聴者の皆さんの声を十分踏まえながら、より良いサービスに育てていきたいと考えております。

#35
○石井正弘君 ありがとうございました。
 この同時配信は、欧米の先行事例から見ましても放送と通信の大きな流れだと、このようにも思うわけでございます。
 ここで局長に質問させていただきますが、民放における同時配信への取組に対しまして総務省の考え方はどのようなものなのか、常時同時配信に関してはどうなのか、説明を願いたいと思います。

#36
○政府参考人(吉田眞人君) お答えを申し上げます。
 今お尋ねの民放における同時配信につきましては、放送法上に特段の記述があるものではございませんで、具体的な事業展開の方法やサービスの内容は各放送事業者の経営判断によるものと認識をしております。近年、民放におきましても、例えばスポーツやニュースなどを中心に同時配信のトライアルを進められているものというふうに承知をしておるところでございます。
 総務省といたしましては、今御指摘のように、その通信・放送融合時代に対応いたしました放送番組のネット配信を含む民間放送事業者の自主的な取組が進展するように、所要の環境整備を進めてまいりたいと考えております。
 具体的には、例えば、ローカル局を含む多くの放送事業者が視聴者の安心、安全を確保しながら放送番組を安定的、効率的に提供できるようにネット配信に関する実証実験を行ったりしておりますし、また、同時配信に係る権利処理の円滑化といったものも重要な課題でございます。この点、放送事業者からの意見を取りまとめて、文化審議会での検討を求めるべく文化庁にこれを提出いたしまして、今後の議論につなげていくということもいたしております。
 また、今御指摘のその常時という点でございますが、民放各社は同時配信には先ほど申し上げましたように前向きに取り組む姿勢でございますが、これをその常時ということに進めていくにつきましては、いまだ経営上の課題が現時点では多いと認識されているというふうに承知をしております。

#37
○石井正弘君 丁寧な説明ありがとうございました。
 それでは、この件に関しまして最後の質問をさせていただきたいと思います。資料の最後の七を御覧をいただきたいと思います。度々大臣に答弁を求めて大変恐縮でございますけれども、最後の質問でございます。
 常時同時配信が本格的に開始されますと、デジタル時代に合わせましたNHKの受信料制度の在り方についての議論というものが避けられなくなってくるものと存じます。スマホやあるいはタブレットでの視聴が広がってまいりますと、テレビの設置というものを基準とした徴収方法の見直しが最大の論点となってこようかと存じます。今、二割弱の世帯が不払でありまして、未契約者の訪問などの徴収に係る費用というものは年間八百億円近くとなっていると承知をしているところでございます。
 そこで、今後の在り方ということで、いろいろ方式があろうかと思いますが、例えば、徴収対象をスマホやタブレットに広げていくという方式、あるいはそこの資料の、ドイツのところの例が出ておるわけでございますけれども、テレビの有無にかかわらず全世帯が負担するこのドイツのような方式などが考えられようかと存ずるわけであります。
 民放との関係など大変大きな国民的議論となるテーマであるわけでございますが、この大きな問題に対しまして総務省として今後どう対応していく御方針であるのか、大臣の御見解を求めたいと思います。

#38
○国務大臣(高市早苗君) 通信・放送融合の時代を迎えまして、受信料の在り方について議論することは喫緊の課題だと考えております。
 この点について、総務省の有識者会議におきまして、例えば、テレビが受信できない情報専用のモニターというものが今もございますが、これが更に普及した場合どうするのかといった観点ですとか、受信設備は持っていないけれどもNHKの同時配信を視聴したい方のニーズにどう応えるかといったことなども踏まえて、是非とも専門的な見地から議論をしていただけませんかということを私からお願いをいたしました。
 加えて、私の問題意識としましては、今受信料の徴収費用が受信料収入の一〇・八%と非常に高くなっておりますが、この徴収コストの低廉化に向けた工夫も必要だと考えております。
 将来的な受信料制度の在り方につきましては、御指摘のあったドイツ方式も含めた諸外国の状況も参考にしながら、また、何よりも国民・視聴者の皆様から十分な御理解が得られるのかという観点も踏まえながら、有識者会議で御議論をいただいて検討を進めてまいります。

#39
○石井正弘君 大変御丁寧な答弁、ありがとうございました。是非よろしくお願いしたいと思います。
 以上で私の質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました。

#40
○小林正夫君 おはようございます。立憲・国民.新緑風会・社民の小林正夫です。
 今日は、地方創生と行政評価の結果に基づく勧告、この課題について中心的に質問をさせていただきます。
 大臣は所信の中で、「地域経済を活性化するとともに、地方への人の流れを創出します。」と、このように述べられました。まず、地方創生について質問をいたします。
 一月二十日の総理の施政方針演説では、若者が将来に夢や希望を持って飛び込んでいくことができる、地方創生の新しい時代をつくり上げたい旨の内容が述べられております。それで、政府は、地方創生の第一期を二〇一五年度から今年度末、二〇一九年度までとして展開をしてきました。
 今日、お手元に資料を用意をさせていただきました。
 大きな目標は地方の活性化、とりわけ地方に働き場があって暮らし続けられる地域社会をつくる、そして二〇二〇年までに東京圏の転入出を均衡させる、これが私、大きな目的だと受け止めております。
 そこで、総務省統計局が今年の一月に報告した住民基本台帳人口移動の二〇一九年結果を見ますと、二〇一九年の転入転出超過数では、東京圏は十四万八千七百八十三人の転入超過になっております。前年に比べて八千九百十五人の拡大になっておりました。東京圏は、東京圏以外の全ての道府県との間で転入超過となっており、地方創生がスタートした二〇一四年からは一貫して増加をしているのが現状でございます。
 そこで、内閣府政務官に質問をいたします。
 二〇二〇年までに東京圏の転入出を均衡させることができないで終わることが確実だと、私、このように思います。結局は東京一極集中の是正がなされていないということです。この地方創生でこの五年間、成果が上がらない政策が続けられてきたと、このように言えると思います。
 二〇二〇年度の東京圏の転入転出の均衡がなぜ図られなかったのか、どのような施策を打ってどれだけの国費を使ってきたのか、お尋ねいたします。

#41
○大臣政務官(藤原崇君) お答えいたします。
 第一期総合戦略の五か年間において、内閣官房、内閣府の地方創生担当部局の予算、これが約一兆円、それを含めまして政府全体で約六兆円の地方創生関係の予算を計上し、まち・ひと・しごと創生本部が司令塔として、地域企業の生産性の向上などの仕事づくり、地方への移住、定着の促進など人の流れづくり、幼児教育、保育の無償化などの結婚、出産、子育てしやすい環境の整備、コンパクトシティーの推進などの町づくりなどに取り組んできたところであります。
 また、平成二十七年度以降は、毎年、地方財政計画の歳出において、まち・ひと・しごと創生事業費を計上し、地方公共団体による地域の実情に応じた自主的、主体的な取組を応援してきたところであります。

#42
○小林正夫君 施策については今お聞きをしましたけれども、なぜ是正が図れなかった、この要因はどこにあると政務官は考えますか。

#43
○大臣政務官(藤原崇君) 様々な統計を見ますと、若者の流出というのが止まっていない、それから、女性の流出が止まっていないという状況にございます。これについては、地方において一定程度、一期の総合戦略において仕事づくりということをしてまいりましたけれど、それと同時に、東京圏においても仕事等が需要が増えていく、そういう中で若者、女性の流出が止まっていないと、そういうような状況があるかと思っております。

#44
○小林正夫君 大臣にお聞きをいたします。
 総務大臣、今の答弁で、国費として六兆円余りのお金をこの五年間使ってきた、しかし、東京一極集中の是正がなされていなかった。このことに対して、総務大臣はどのように受け止めていますか。

#45
○国務大臣(高市早苗君) 政府を挙げて対策に取り組んできましたけれども、委員がお考えのとおり、また御指摘のとおり、依然として東京圏への一極集中の傾向というのが続いております。このままでは災害のリスク管理、それから地方の担い手不足といった問題が深刻化しますので、その是正というのは喫緊の課題であると考えております。

#46
○小林正夫君 二〇二〇年度からは第二期の戦略が始まると聞いております。またここでどういう施策を打つのか、また別途これは質疑を行わさせてもらいたいと思いますので、この質問はこれで終わりますけれども、次の質問に移ります。
 大臣にお聞きをいたします。
 大臣は所信の中で、地方制度調査会で地方行政体制の在り方について審議をされていると、このように発言がありました。地方自治体の選挙を見ますと、立候補者の減少だとか、無投票当選が増えてきている、このように受け止めています。議員のなり手の確保、これ大変大事だと思うんですけれども、この論議が行われていると、このように私、承知をしておりますけれども、どのような論議が行われているのか、また総務大臣はこの課題にどう取り組んでいくんでしょうか、お聞きいたします。

#47
○国務大臣(高市早苗君) 今、人口減少社会、それから高齢化ということが、もうこれ、地方だけではなくて全国的に進んでいくことが見通されますので、そうしますと、それに伴って新たな課題というのが生じてまいります。
 そんな中で、なかなか合意形成が困難な案件というのもあると思うのですが、民主的に地域の合意形成を進めていく上では、地方議会の役割というのは極めて重大だと考えています。議会が多様な民意を集約して団体意思を決定していくという上で、住民の皆様の多種多様な層から議員が選出されて議会を構成するということが、より多くの住民の皆様のニーズを行政に反映していくためにとても大切だと思っております。
 総務省で昨年六月に地方議会・議員のあり方に関する研究会を立ち上げました。ここでは既存の枠組みにはもうとらわれない自由な議論を幅広く展開していただいております。今年の二月二十一日に開催したこの研究会におきまして、それまでの議論の論点整理と検討の方向性について議論が行われました。
 地方制度調査会にもこの研究会での議論の内容はお伝えしまして、特に議員のなり手不足の要因として、請負禁止の緩和それから立候補環境の整備などの項目について、地方制度調査会で検討を深めていただくこととなりました。三月四日には地方制度調査会の専門小委員会で地方議会に関する議論が行われましたので、引き続き、この調査会で検討を深めていただけると考えております。
 これらの議論を踏まえながら、総務省としても対応を決めていきたいと考えております。

#48
○小林正夫君 生活に一番近いところの議員、大変な活動もしていると思います。そういう議員がこれからもたくさん立候補して、いい議会運営ができるように努力をしていただきたい、このようにお願いをしておきます。
 次に、地方財政の支援に関して、各省に何点か質問をさせていただきます。
 まず、総務省にお尋ねいたします。
 過疎自治体が発行可能な過疎対策事業債と過疎地域以外の市町村が発行可能な地方債に大きな格差があって、自治体として同程度の行政サービスの展開が図れるように、過疎債非適用自治体も同程度の地方債が発行できるようにしてほしいと、こういう要望をよく聞くんですけれども、これについてどう受け止めているんでしょうか。

#49
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 過疎対策事業債は、過疎地域自立促進特別措置法に基づきまして、人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能等が他の地域に比較して低位にある過疎市町村が過疎対策を実施するために発行する特別な地方債でございます。
 一方で、過疎地域以外の市町村を含みます地方団体につきまして、個別の政策目的に応じまして緊急性、必要性の高い事業につきましては、それに応じた地方財政措置を講じているところでございます。例えば、緊急に実施する必要性が高く、即効性のある施設整備の推進のために平成二十三年度に創設いたしました緊急防災・減災事業債でございますとか、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策と連携した緊急自然災害防止対策事業債、さらには来年度から実施いたします緊急浚渫推進事業債につきまして、住民の生命、安心、安全の確保を緊急に図る観点から、過疎債並みの地方財政措置を講じ、事業の推進を図っているところでございます。
 このように、地方団体が行います事業の内容でございますとか緊急性等に応じまして地方財政措置を講じることが適当と考えているところでございます。

#50
○小林正夫君 もう一点、総務省にお聞きいたします。
 災害発生時の情報伝達、これは大変重要なことであります。無線設備規則の改定に伴って、防災行政無線の再整備に係る地方財政措置についてどのような支援をしていくのか、お聞きをいたします。

#51
○政府参考人(米澤健君) お答えいたします。
 災害発生時に住民の方々に対し情報伝達が確実に行われるようにすることは非常に重要であるというふうに考えてございまして、防災行政無線は災害時において非常に有効な情報伝達手段であると考えてございます。
 総務省では、国際的に不要な電波の強度の許容値が見直されたことを受けまして平成十七年に無線設備規則の改正を行っており、令和四年十一月三十日までに無線設備を改正後の規格に適合するよう求めているところでございます。既存の防災行政無線につきまして、新しい規格に適合するためにデジタル化する場合や機能強化する場合には緊急防災・減災事業債の対象となり、その元利償還金に七〇%の交付税措置が講じられるということでございます。

#52
○小林正夫君 次に、国交省に二点、お聞きをいたします。
 空き家対策についてであります。
 平成二十六年に成立をした空き家対策特別措置法に従って空き家対策を進めているんですけれども、空き家を解体して更地化した場合、固定資産税の軽減措置がなくなることで解体をためらう人もいる。空き家対策を進める上で、更地化した土地の固定資産税の軽減について国交省はどのように受け止めているんでしょうか。

#53
○政府参考人(小林靖君) お答えします。
 御指摘の固定資産税の軽減措置であります住宅用地特例につきましては、既に住宅としての性質を失った空き家の敷地に対して適用されることが空き家の放置を助長する一因になり得ると考えてまいりました。このため、平成二十七年に施行された空き家対策特別措置法に基づき、市町村長が周辺の生活環境の保全上必要な措置をとるよう勧告した場合には住宅用地特例の対象から除外する措置が講じられているところでございます。
 他方、空き家を除却した後の更地に対する住宅用地特例の適用につきましては、他の更地との税負担の公平性や空き家対策上の効果などの観点から慎重な検討が必要ではないかと考えております。
 国土交通省といたしましては、迅速に対応できることを重視をいたしまして、市町村における空き家対策特別措置法の適切な運用に係る支援に努めるほか、社会資本整備総合交付金や補助金による空き家の利活用や除却に対する財政的支援を通じて空き家対策の促進に取り組んでまいりました。
 さらに、令和二年度予算案では、所有者の自主的対応が困難な場合の代執行費用への補助や代執行プロセスにおける法務的手続の費用への補助の拡充を盛り込んでおりまして、これを志向した支援策を活用いたしまして、より一層の空き家対策の促進に市町村とともに取り組んでまいります。
 以上でございます。

#54
○小林正夫君 高齢社会になり、過疎地域も多く出てきて、この空き家対策ということも確実に進めていかないと、そこの地域の不安が広がっていくと私は思います。したがって、先ほど言ったように、更地化した場合にどうなんだろうか、このことを考えている方も多くいらっしゃいますので、これは税制の全体の問題かも分かりませんけれども、この空き家対策がしっかり進めるように、国交省としても更に努力を続けてもらいたいと思います。
 もう一点、国交省にお聞きいたします。コンパクトシティー形成の推進の関係です。
 これは、都市機能誘導施設に係る国の助成について、助成対象を病院や福祉施設などの機能ごとに一都市一施設のみとするのではなくて、複数の都市機能誘導区域がある場合は誘導区域ごとに助成対象とすることでコンパクトシティーの形成が進むのではないでしょうか。誘導区域ごとに助成対象にする必要があると私は考えますけれども、国交省はどのようにこの問題を受け止めているんでしょうか。

#55
○政府参考人(徳永幸久君) お答えします。
 コンパクトシティー形成の推進に当たりまして、令和元年度時点で二百七十八の自治体が立地適正化計画を作成、公表して取組を進められております。国土交通省といたしましては、これらの市町村の取組に対しまして、予算、税制などのインセンティブにより支援を行っているところでございます。
 御指摘の都市機能誘導施設に係る助成制度につきましては、限られた予算の範囲内で広く一定の支援を行うため、同種の施設が当該市町村の誘導施設として本事業により整備されていないことを支援要件としております。
 政府におきましては、国土交通省のほか、関係省庁で構成されるコンパクトシティ形成支援チームを設置しております。その中で連携した支援施策を検討するなど、市町村の取組を省庁横断的に支援しております。
 今後も、こうした枠組みを活用いたしまして必要な方策を検討してまいりたいと思います。
 以上でございます。

#56
○小林正夫君 是非、地域の活性化につながる話ですので、強力に推進ができるようにしていただきたいと思います。
 内閣府に質問をいたします。
 地方創生推進交付金の関係ですけれども、地方版総合戦略に基づく地方公共団体の自主的、主体的で先導的な事業を支援する、こういう目的でこの地方創生推進交付金がつくられておりますけれども、地方自治体では、この地方創生推進交付金を活用するための事業の計画とか立案、これに相当苦労して、申請しても採択に至らない自治体もあると多く聞いております。内閣府としてどのようなサポートをしているんでしょうか。

#57
○政府参考人(辻庄市君) お答え申し上げます。
 今議員御指摘のとおり、地方創生推進交付金につきましては、地方公共団体の自主的、主体的で先導的な取組を支援するものでございまして、他の補助金、交付金とは異なり、各地方公共団体が自由に企画、設計できるものでございます。
 内閣府といたしましては、この交付金を地方公共団体に効果的に活用いただきたいという観点から、年間を通じた事業設計等に関する事前の相談、効果的な事業の企画、実施のためのガイドラインや特徴的な取組をまとめた事例集の公表、サテライトオフィスや地方説明会におけるアウトリーチ活動などの取組を通じまして、地方公共団体による事業の企画立案を支援してきておるところでございます。
 引き続き、地方の創意工夫に基づく取組を支援してまいりたいと考えております。

#58
○小林正夫君 次に、経産省にお伺いいたします。
 昨年の台風十九号ですけれども、被害が非常に多かった。そこで、事業者の再建に向けた販路開拓支援ですけれども、小規模事業者持続化補助金、こういうような補助金があるんですけれども、これまでの執行状況はどうなっているのか、また今後の公募の予定はどうなっているのか、お聞きをいたします。

#59
○政府参考人(鎌田篤君) お答えいたします。
 令和元年台風第十九号などで被災した小規模事業者の再建に向け、令和元年度の予備費及び補正予算におきまして災害対応型の小規模事業者持続化補助金を予算措置したところでございます。
 執行状況でございますけれども、第一回の公募を令和元年十二月十七日から令和二年一月十七日まで実施をいたしました。令和二年二月十日に千百十三件、約十四億円を採択したところでございます。
 また、今後の公募の予定でございますけれども、現在、第二回の公募の準備を進めているところでございます。準備が整い次第、速やかに公募したいと考えております。
 こうした取組を通じまして、被災者の事業再建に万全を期していきたいと考えております。
 以上でございます。

#60
○小林正夫君 次に、総務省の行政評価の結果に基づく勧告について質問をいたします。
 今日、お手元に資料二を用意をいたしました。これが、総務省が平成二十九年十二月十五日に厚生労働省に対して感染症対策について勧告を行っている内容であります。この時期にしっかり総務省は勧告をしていたということは、これは評価できるんじゃないかと私は思っております。
 ただ、この勧告は、国際的に脅威となる感染症が発生した際の迅速、的確な対応を確保する観点から、検疫所における水際対策の実施状況や感染症の蔓延防止対策の実施状況等を調査してその結果を取りまとめ、必要な改善措置について勧告をしております。先ほど言ったように、この時期に勧告をしていたということは、私は評価できると思います。
 そこで、大臣に質問なんですが、今回の新型コロナウイルス感染防止に有効な勧告だったと私は思いたいんですけれども、資料からは、残念ながら、三千七百人程度の乗員、乗客が乗る大型クルーズ船も念頭に入れた勧告とは私は読み取れません。現に、乗客の下船判断とか、船内の感染者の続出、現場で支援に当たった職員の感染など、様々な問題点が明らかになっております。
 今回の大型クルーズ船で感染も念頭に置いた勧告であったのか、また、今回の大型船での感染を経験して、この勧告について大臣の率直な受け止めをお聞きをいたします。

#61
○国務大臣(高市早苗君) この調査は、平成二十八年当時に海外でエボラ出血熱やMERSが発生、流行していたことや、それから外国人観光者が増加していたということを踏まえまして、我が国の水際対策や国内の蔓延対策の実情について調査を行いました。その結果を基に、翌平成二十九年の十二月に厚生労働省に対して勧告を行ったものでございまして、水際対策や蔓延防止対策について、この実態を踏まえた改善を動機付ける勧告としては意義があったと思っております。
 ただし、この評価・監視は、当時の関係機関の施策について実際の連携状況を明らかにするということを主眼として実施しましたので、残念ながら、感染者が搭乗している大型クルーズ船が寄港するという具体的なケースへの対処の在り方を想定した検証、分析は行っておりませんでした。
 今後、感染症対策の改善、改良というのは進められていくと考えておりますけれども、ただ、この勧告後、一回目のフォローアップを翌年三十年の七月に行っております。大体、実務上二回目のフォローアップは一年半後に行うということになっているんですが、ちょっとまた、昨年もエボラ出血熱の感染があったり、それから今年になって新型コロナウイルスの対応があったりで関係先である厚生労働省が繁忙を極めておりますので、状況を見ながらまたフォローアップも進め、先生御指摘のこのクルーズ船のようなケースも含めて、調査について検討していきたいと存じます。

#62
○小林正夫君 三月三日の参議院予算委員会で、総理大臣は、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受けた緊急対策の第二弾に関して、二千七百億円を超える二〇一九年度予算の予備費を活用したいと、このように答弁をされました。
 我が国でも依然として新型コロナウイルスの感染が広がっており、社会が一変をしております。まず政府に、大規模な経済対策や家計減税の取組を私は訴えておきます。
 大臣は二月十四日の会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府がまとめた百五十億円余りの緊急対策では、患者の入院費や医療機関で必要となる備品の調達費など、地方自治体も国とともに必要な経費を一部負担するとして、地方負担の八〇%を特別交付税により措置すると発言をしております。
 先ほど石井委員からも質問がありましたけれども、第二弾における地方自治体の財政支援はどのように考えているのか。先ほど、石井委員の質問にさらっと大臣はお答えになりましたけれども、大臣として考えられること、考えていること、是非これをお聞きしたいと思います。

#63
○国務大臣(高市早苗君) 第二弾の緊急対応策でも地方負担が見込まれるものはかなり入ってくると考えておりますので、第一弾と同様、これは地方の財政運営に支障が生じることのないようにもう適切に取り組んでいくということでございます。
 第一弾で八割の手厚い特別交付税措置を決めましたので、第二弾でも御安心いただけるように、ここはしっかりと取り組んでまいります。

#64
○小林正夫君 総理大臣からの要請によって、感染拡大防止の観点から、小中高の臨時休校だとかイベントの自粛、それと観客がいない中でのスポーツ、こういうことが今行われて、私たちの生活は有事と捉えて本当に生活が一変してしまっている、このように私は思います。
 どこかの段階で普通の生活に戻すことになると思いますけれども、大臣は二月二十六日、地方団体の代表と会談して、東京オリンピックの聖火リレーが始まるまでに終息させたい、こういう発言があったと承知をしております。私も早く収まってほしいと、こういう思いは大臣とも一緒です。
 そこで、終息に向けて大臣としてどのような取組を行っていくのか。また、終息は何をもって終息した、このように考えていくのか、要は何をもって終息と考えるべきなのか。このことについて、大臣の御所見があればお聞きをしたいと思います。

#65
○国務大臣(高市早苗君) まず、後段の何をもって終息かというのは大変難しい問いでございます。これは専門家の方々の御意見も聞きながら、これ以上感染が拡大していかない、皆さんが安心して学校生活に戻ったり企業でのお仕事に戻ったり、それからまた病院の状況も安定してくる、それから、いろんな行事も安心して参加できる、社会活動ができる状況が終息なんだろうなと私は思います。
 総務省として何をやっているかということ、これから何をやるかということも含めてなんですが、二月二十六日に、全部の都道府県とそれから政令指定都市に関しまして一人担当者を決めていただき、それぞれに対して総務省でも一人ずつの担当者を割り当てまして、一対一でずっと情報共有を行ってまいりました。
 その中で、政府からの、政府が打とうとしている施策の情報提供もし、もっと大事なことは、地方公共団体が今、何で困っているか。これは各都道府県や政令市にもお願いしたんですけれども、特に都道府県においては地元の市町村の声もしっかりと集めて伝えてくださいということをお願いしました。
 この困っていらっしゃることをそれぞれの担当省庁に毎日毎日お伝えをして、改善をしていただいております。関係省庁におかれましては、かなりスピーディーにこの対応をしていただいていると承知をしておりますので、これはとても感謝をしていることなんですが。
 本日取りまとめられます第二弾の緊急対応策にもこの各地の地方公共団体の切実なお声が反映されていく、そういう内容になると確信をいたしております。これからも地方のお声を聞きながらスピーディーに対応を進めてまいります。

#66
○小林正夫君 これで終わります。ありがとうございました。

#67
○吉川沙織君 立憲・国民.新緑風会・社民の吉川沙織でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今日は、大臣所信に絞ってのみ質疑をさせていただきたいと思います。
 私、二〇〇七年の参議院選挙で初めて当選をさせていただいてから、ずっとこの総務委員会でお世話になっています。ただ、国会での初質問は、たまたま、今質問された小林議員のいらっしゃった厚労委員会で就職氷河期のことを取り上げてから、十二年間ずっと実は訴え続けてまいりました。昨年、ようやく政府も重い腰を上げてくださいましたけれども、総務大臣の所信の中で、就職氷河期世代という、こういう用語が入ったのは恐らく初めてだったのではないかと思います。その観点からお伺いいたします。
 二〇四〇年頃は高齢者人口が最大となることから、特に多くの行政課題が存在すると思います。その中で、今申し上げました就職氷河期世代が抱える行政課題、特に多くあります。今三十歳代後半から四十歳代半ばを迎えていて、一般に現役世代の中軸として社会を支え、牽引する役割が期待をされています。
 しかし、基幹統計である総務省の労働力調査、これ最新でいいますと先月の二月十四日公表分ですが、この就職氷河期世代が非正規である理由として、五割近くが正規の職員、従業員の仕事がないことを挙げており、ほかの年齢層と比べても不本意非正規の割合が高いです。
 就職氷河期世代が正社員になれなかったことによる経済的損失を正しく把握し、証拠に基づく政策立案の必要性については十年以上指摘し続けて、八年前の社会保障と税の一体改革特別委員会で初めて、税収に与える影響額について財務大臣と総務副大臣からそれぞれ答弁がありました。二年前の予算委員会では、対象をちゃんと就職氷河期世代に限定して、財務大臣と総務大臣から国税と地方税について、それぞれマイナスの影響額について答弁をいただきました。
 現在の影響額について、総務大臣と財務省にそれぞれお伺いいたします。

#68
○国務大臣(高市早苗君) 吉川委員には、十二年前からこの就職氷河期世代の問題に取り組んでこられたということで、心から敬意を表します。
 いわゆる就職氷河期世代の非正規雇用者が正規雇用者と同じ年収を得ていないことによる個人住民税への影響ということでよろしゅうございますね。
 そういうことでしたら、平成二十九年十二月に一度試算をしておりますが、そこと同じ仮定を置いて統計数値を更新しましたら、千百億円程度の減収となるということでございます。

#69
○政府参考人(住澤整君) 国税につきましてお答え申し上げます。
 個人住民税と同様に、前回平成二十九年十二月と全く同じ計算方法に基づきまして、統計の数値を平成三十年分に更新した上で機械的に試算を行いますと、六百五十億円程度の減収となります。
 具体的には、三十年の統計を用いまして、就職氷河期世代である三十代半ばから四十代前半の雇用者数に就職氷河期より前の世代と比べた場合の非正規雇用比率の上昇分、それと正規雇用者と非正規雇用者との間の所得税額の差額、これを乗じる方法によって試算をしております。この試算につきましては、企業収益等への影響や雇用者数そのものの増加が税収に与える影響など、幾つか捨象されている点はございますので、慎重な解釈が必要と考えております。

#70
○吉川沙織君 今財務省から答弁ありましたように、仮定を置くに当たって、どこを想定するかとか何を用いるかによって、十年前に申し上げたときは答弁がいただけなかったものと思います。八年前に初めて答弁が出て、二年前には明確に、仮定を置いた上でという留保は付いていましたけれども、答弁いただきました。
 二〇一七年の十二月七日に答弁いただいたときは、実は、国税の方でマイナス七百億円程度、地方税の方で一千二百億円程度の減収、もちろんこれ、一定程度仮定を置いた上でというのは付いています。今の御答弁ですと、国税が六百五十億円、地方税が一千百億円。一見減っているように、その影響が少なくなっているように見えなくはないです。ただ、これ、二〇一二年時点の氷河期世代の影響額は、マイナス、国税の方で四百億円、地方税で七百億円ですから、拡大していたのが、二年で本当に良くなったのかどうか。
 今、特に財務省が答弁されましたように、計算とか仮定によって変わっていくことになると思いますので、改めて、今総務大臣と財務省からいただいた数字を見て、またこの件については質疑をさせていただければと思います。
 冒頭申し上げましたとおり、昨年六月、ようやく政府は就職氷河期世代の支援に力を入れるようにはなりました。特に六月に就職氷河期世代支援プログラムを策定されて、ただ、この政策の推進に当たってはその根拠となるデータ等の把握が不可欠ではないかと思います。しかし、このプログラムについては、根拠のデータ不足を始め、各施策の趣旨や効果の妥当性など、始まったばかりにもかかわらず疑問点が多いのも事実だと思います。
 そこでまず、就職氷河期世代支援プログラムでは就職氷河期世代について、「現在、」、一応、中に書いてある文言をそのまま申し上げますと、「三十代半ばから四十代半ばに至っている」としていますが、政府の考える就職氷河期世代の定義とは何ですか、教えてください。

#71
○政府参考人(黒田岳士君) お答え申し上げます。
 いわゆる就職氷河期世代という世代を政府として厳密に定義しているわけではございませんが、一般的に、バブル経済が崩壊し、多くの企業で新規採用を大幅に抑制するなど、雇用環境が厳しくなった時期に就職活動を行わざるを得なかった世代の方々を指しておりまして、おおむね平成五年、一九九三年から、平成十六年、二〇〇四年に学校卒業期を迎えた世代と認識しております。
 ただ、学校にも、高校、大学、専門学校、大学院、いろいろございますし、また、浪人、留年、留学等、様々な一人一人御事情がございますので、現在お幾つかということについては幅を持って見る必要があると考えております。

#72
○吉川沙織君 端的に申し上げると、学校を一九九三年から二〇〇四年に卒業した、まあそれぞれ学校の種別はありますけど、その世代。私、一九九九年に社会に出ましたので、まさにその世代ど真ん中で、私は本当に運と縁と巡り合わせに恵まれただけで最初から会社員として社会に出ることができたということを痛烈に私自身が自覚をしておりますので、この世代、本当にあと二十年、年を重ねたときにどうなるんだろうという思いでずっと言い続けた課題ですので、是非、取って付けたような部署名でしたけれども、ちゃんとやってほしいと思います。
 例えば、実際にもう採用が行われている省庁がございます。内閣府です。内閣府の就職氷河期世代を対象とする採用試験は既に行われて、結果も出ています。内閣府の採用試験案内では、応募資格として、二〇二〇年四月一日時点で三十五歳から四十九歳の方としていますが、政府、今答弁いただきましたけど、この年齢層、就職氷河期世代ということで捉えてよろしいんですか。

#73
○政府参考人(黒田岳士君) 繰り返しになりますが、先ほど委員の御指摘のとおり、我々としては、一九九三年、平成五年から平成十六年に学校を卒業された方と認識しております。

#74
○吉川沙織君 四十九歳はいいんですけど、まあ、ちゃんと入っている形でやっていただきたいと思います。
 内閣府官房長に伺います。内閣府の応募人数と内定者について、それぞれ人数と年齢区分について教えてください。

#75
○政府参考人(大塚幸寛君) お答えをいたします。
 本年度に実施いたしました就職氷河期世代を対象とした選考試験では、合計で六百八十五名の応募がございまして、内定者数は五人となってございます。
 応募者数の年齢階層別を申し上げますと、三十五歳から三十九歳までが百六十四名、四十歳から四十四歳までが二百七十四名、四十五歳から四十九歳までが二百四十七名、以上六百八十五名の応募となっているところでございます。

#76
○吉川沙織君 官房長、分かれば教えてください。
 今、五名内定が出たということなんですけれども、その五名の方の年齢って分かりますでしょうか。お手元になかったら結構です。

#77
○政府参考人(大塚幸寛君) お答えを申し上げます。
 五名内定者のうち、三十代後半が三名、そして四十代の前半が二名という状況でございます。

#78
○吉川沙織君 後でまた質問、今度は総務省の方に申し上げますけれども、結果として、政府は大体その層を定義をしていただいていますけど、採用する側からすれば、年齢層が高いよりか若い方が比較的、これからの研修とか活躍の年数とか考えると偏ってしまうんじゃないかというところで、五名の内訳を伺ってみましたら、年齢層が若い方にやっぱり偏っているということと、六百八十五名受験をされて、応募をされて、実際に本当に試験会場来られたかどうかは分かりませんけれども、たった五名。もちろん、国家公務員、定員管理されていますから、そこで枠食うとほかの新卒の人が採れないとかいろんなことあるんですけれども、またそこで選考にさらされて多くの方が落胆をするというのも、これまた、取組自体は評価するんですけれども、難しい問題だと思います。
 そこで、今度は総務省に伺います。自治体における公務員の採用、募集・採用状況について、公務員部長、教えてください。

#79
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 昨年六月の就職氷河期支援プログラムが策定されて以降、兵庫県の宝塚市を始め地方公共団体における就職氷河期世代支援のための職員採用の動きが見られております。
 三月二日時点の把握でございますが、就職氷河期世代として既に採用した実績は、一団体、宝塚市で四名でございますが、現段階で更に判明している範囲は、今後四十四団体、百数十名規模の採用が予定されております。
 現在、地方公共団体に対しても取組の周知を図っているところでございまして、この動きを全国に広めながら、今後更に採用規模を把握してまいりたいと考えております。

#80
○吉川沙織君 自治体の募集要項、私も拝見いたしました。これを拝見いたしますと、昭和六十一年四月一日生まれ以前、あるいは昭和六十年四月一日生まれ以前と表記してある自治体が多いですが、大卒の場合にはこの年齢層には必ずしも、就職氷河期世代に該当しない世代も含まれると考えられます。また、自治体によっては、就職氷河期世代を対象とうたいつつ三十二歳から四十歳を対象としているところ、これ具体的な自治体名は申し上げませんけれども、ございます。
 総務大臣は所信において、この就職氷河期のところの部分でです、地方公共団体における全体像を把握とおっしゃっておられますが、この就職氷河期世代支援を目的とした職員採用試験がそれ以外の世代も含める形で行われていることに対する見解はいかがでしょうか、公務員部長に伺います。

#81
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 就職氷河期世代の基本的な年代については、先ほど内閣府からも御答弁があったとおりでございますが、この氷河期世代の就職機会の拡大の観点から、各地方公共団体に対しては、まず、新たに就職氷河期世代を限定とした採用を実施していただきたいということのほか、あわせて、従前の採用試験におきまして年齢要件の上限を低く設定していたものを就職氷河期世代を含めた年代まで拡大すること、例えば、従前三十歳から三十五歳としていたものを三十歳から四十五歳と広げていただくといったようなことを要請しているところでございます。
 こうしたことも踏まえて、各地方公共団体においては、地域の実情や、さらに職種ごとの特性、例えば土木や建築職といったところはかなり採用自体、その応募が少ないといったこともございますので、恐らくそういったことも考慮しながら適切に判断をしていただいておりますし、今後もそういった観点で地域の実情に応じて判断をしていただく必要があると考えております。

#82
○吉川沙織君 現在、国からの要請を受け、地方公共団体においては、就職氷河期世代支援を目的とした、今も質問申し上げていますけれども、職員採用試験、順次実施されています。総務省がまとめておられる試験の実施状況を拝見いたしますと、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が危惧されている今がまさに試験の受付期間です。一次試験は三月二十日から四月十九日までに行われるものがほとんどのようです。
 この採用試験を申し込んだ就職氷河期世代の方が、例えば、新型コロナウイルスに感染をされてしまった、あるいは濃厚接触者に該当してしまったがために自宅謹慎等を要請され、その期間中に仮に一次試験の日を迎えることになるということも今後の可能性としては排除できないと思います。その場合、必ずしもその個人の責任とは言えない理由で、せっかくの受験機会をみすみす失ってしまうことになります。
 そのような状況に陥ってしまった受験者に対して何らかの配慮や救済措置を講じることについて、試験を実施する地方公共団体として検討しているのかどうか、また、総務省として要請することを検討されているのかどうか、大臣にお伺いいたします。

#83
○国務大臣(高市早苗君) この受験者の方が新型コロナウイルスに感染した場合、それから感染が疑われる場合においては、やはり受験は控えていただく必要がございます。ただ、受験機会の確保を図る観点から、採用試験の実施時期の再検討や追試験の実施など、各地方公共団体の実情に応じて柔軟な対応を行っていただきたいと希望をしております。
 よって、今後、職員採用全体の留意点などについて通知を出す必要があると考えておりますので、吉川委員の御指摘の点を踏まえて、これは必要な助言を行わせていただきます。

#84
○吉川沙織君 大臣、ありがとうございます。是非お願いできればと思います。
 また、今度、内閣官房になるんだと思うんですけれども、就職氷河期世代に関する行動計画というのを去年の十二月二十三日にまとめられておられて、この別表を拝見いたしました。この別表に各府省の個別施策の一覧が掲載されているんですけれども、個別政策としてどうやって採択したんでしょう、基準だけ教えてください。

#85
○政府参考人(黒田岳士君) お答え申し上げます。
 就職氷河期世代の方々には、様々な事情を抱えていらっしゃる方がございます。まず、先ほど委員が御指摘のように、既に働きながら非正規、不本意ながら非正規で働いていらっしゃる方から、何らかの事情により就職活動をできないというような方など、また、いわゆる引きこもりといった方で、社会への参加自体これからという方々いらっしゃいます。そういった方々に対して、まずは一人一人の事情に寄り添いながら、入口から出口までしっかり就職相談をする、そういったものと、あと、一人一人にアウトリーチで支援を届けていく、そういったような考え方でもって各省に施策を呼びかけまして、それで取りまとめたものでございます。

#86
○吉川沙織君 これ四点あるんです、拝見すると。プラットフォームを核として新たな連携の推進、相談、教育訓練から就職、定着までの切れ目のない支援、個々人の状況に合わせた、より丁寧な寄り添い支援、そして、四、その他の取組。
 このその他の取組のところに総務省の個別施策がたくさん載っています。例えば、ふるさとワーキングホリデーとか地域おこし協力隊、ローカル一万プロジェクトとか。これって別に、就職氷河期世代への支援として効果が不透明に見えるものが並んでいますので、是非またそういった観点からも精査、別途していただければと思いますということを申し上げて、大臣所信からもう一点、マイナンバーの制度に関して、少し質問させていただければと思います。
 総務大臣は所信において、「マイナンバー制度については、今年九月開始予定のマイナポイントによる消費活性化策や、令和三年三月から本格運用が予定される健康保険証としての利用、市区町村のカード交付体制の整備など、マイナンバーカードの普及、利活用のための様々な方策を関係府省と連携して進めます。」とおっしゃいました。
 総務省は、来年度予算案において、マイナポイントの一人五千円分の付与も含め、約二千四百五十八億円という多額の予算を計上されていますが、今、予算案は参議院の予算委員会で審議中です。ですが、既にこの、何というんですかね、二万円の二五%で五千円相当のマイナポイント付与と、こういった広告含めて、こういう広告を打っておられます。(資料提示)この広告を幾つか拝見して、すっごいちっちゃい字で予算案が今後の国会で成立することが前提と、すごい、物すごい小さい字で書いてあります。
 予算成立する前にこういう広告を行うことはある意味立法府軽視であり、かつ国民に誤解を与えるものではないかとも思うんですが、大臣にお伺いいたします。

#87
○国務大臣(高市早苗君) このマイナポイント事業でございますが、昨年十二月五日に閣議決定された総合経済対策に盛り込まれております。そして、令和元年度の補正予算も一部使いまして既に事業者が準備に入っており、事業自体は本年九月から実施する予定でございますので、来年度当初予算案にも事業実施に必要な経費を計上しております。
 確かに、予算が成立することを前提にといった字がとても小さいという御指摘があって、それは結構せこいなと今私は思いましたが、他の補助事業等におきましても、事業者ですとかそれから地方団体の準備のために予算案が閣議決定した直後から様々な周知、広報を行うことはございます。
 それで、マイナンバーカードの取得には申請から一定の期間が掛かりますので、なるべく多くの方にマイナポイントを御利用いただこうと思いますと、マイナンバーカードの申請を早めに行っていただいて、自治体の窓口が大変なことにならないように交付の平準化を図る必要もございました。
 そういうことで、予算案の国会成立が前提である旨を記載した上で広報を開始させていただいたと聞いております。まあ、字がちっちゃいのはお許しください。

#88
○吉川沙織君 実は、二年前の三月の地方税、地方交付税法の審議のときは中小企業庁がやっぱり同じような、固定資産税ので作っていたものですから、じゃ、当時の総務大臣にこれどう思いますかと伺ったことはあるんですけれども、まさか総務省でこんなの出てくると思わなかったです。
 もう一つだけ、これは質問しませんけれども、二月二十七日の文書、これ総務省自治行政局公務員部福利課長の名前で出ていますけれども、この地方公務員等のマイナンバーカード取得の推進について(依頼)、これ拝見しますと、マイナンバーカードを活用した消費活性化策が安心と成長の未来云々と書いてあるんですけど、本年九月から始まるとされていることからといったら、もう明らかにこれやりますよと、それこそ国会で予算案が成立することが前提とかないものを書いてあるので、どうせ書くなら二月二十八日の日付で書いた方がよかったんじゃないかと思います。なぜならば、参議院議員として言うのも何ですけれども、二月二十八日に衆議院で予算、可決していますので、どうせこういった余り筋のよろしくない文書出すなら予算が衆議院で可決した日の方がよかったんじゃないかなと思います。どっちにしても、立法府側の立場として少し申し上げさせていただきました。
 総務省は、昨年六月二十八日に地方自治体に対して、「地方公務員等のマイナンバーカードの一斉取得の推進について(依頼)」という通知を出しています。この通知、拝見いたしましたけれども、様々問題点というか矛盾があります。
 例えば、オンライン申請によるマイナンバーカードの取得勧奨としている一方で、各共済組合は紙ベース、しかも各職員の氏名、住所を印字した交付申請書を配付。だから、オンラインを先に掲げておきながら紙でやれよとやってみたり、もっと言うと、今年四月以降の新規採用職員に対して、「入庁する前の段階からオンライン申請による取得を勧奨するようお願いします。」とあります。あくまで勧奨と言いながら、ただ私自身もその当時学生で内定者であって、そういう文書が来たら現役の職員以上に義務とほぼ同様のプレッシャーを与える懸念、それから事務量も増加します。ですので、これ任意の取得から逸脱している懸念、こういった側面もなくはないと思います。
 総務大臣は、先月、二月二十五日の衆議院予算委員会第二分科会において、「マイナンバーカードは、番号法第十七条第一項に基づき、住民の申請により交付することとされておりますので、その取得は任意でございます。」と答弁されています。あくまで任意です。
 しかし、今引用したこの通知は、地方自治体に対して多大な事務負担を課していることに加えて、依頼といいながら地方公務員に半強制的にマイナンバーカードを取得させようとするものであり、問題がなくはないと思うんですけれども、大臣の御見解をお伺いいたします。

#89
○国務大臣(高市早苗君) 公務員の皆様の本年度中のマイナンバーカードの取得推進ということにつきましては、昨年六月二十一日に閣議決定した骨太の方針に盛り込まれており、これらの方針を踏まえて取り組んでいると聞いております。
 今回の取組ですけれども、令和三年三月からの健康保険証利用などに向けて全体としてカードの申請件数の増加が予想されるという中で、市区町村におけるカード交付事務の平準化を図る必要があるということ、それからもう一つは、共済組合の健康保険証を利用しておられる公務員の方とその被扶養者の方々に、本年中の取得の推進についてあくまでも御理解と御協力をお願いするものでございます。
 先般答弁させていただきましたとおり、マイナンバーカードはあくまでも本人の意思で取得するものでございますから、公務員に限らずこの取得義務というのは課されておりません。取得を強制するものでもございません。このことは問合せがあった場合に明確にお答えしておりますし、地方公共団体に対しては質疑応答形式で文書でお示しをいたしております。

#90
○吉川沙織君 義務ではなくてあくまで任意で、今大臣の御答弁の中で、問合せがあればその旨とおっしゃいましたけれども、例えば、内定している学生、生徒さんが、この文書をもって取ってねと言われれば、取らないと上司とか自分の評価に関わるんじゃないかとか、そういった懸念もやっぱり払拭はできないんじゃないかと思います。
 私は、むしろ、国家公務員や地方公務員の方にカードを取ってねと取得を勧奨する、もちろん、マイナポイントが本当に、予算成立してそういう施策打たれたならば、取得をされる、申請をされる方は増えるとは思います。
 ただ、何というんですか、そういうマイナポイント、はい、あげましょう、国家公務員、地方公務員の方、みんな取得してくださいねというのも、もちろんその制度がある以上は、使われた方がメリットがあるのであればその方がいいと思うんですけれども、そういうのがなくても、国民の皆様自らやっぱりこういうマイナンバーカードをもう取った方がいいんじゃないかと思えるような、そういう施策を打つことこそがいい施策ではないかと思うんですが、大臣の御見解をお伺いいたします。

#91
○国務大臣(高市早苗君) そこはもう吉川委員のおっしゃるとおりでございます。マイナンバーカードというのは昔の住基カードと違って無料でございます。それなのにまだ普及率がそれほど高くないというのは、余り便利じゃないと思われている。もっともっとみんなが持ちたいと思うカードにしなければなりません。
 ただ、どちらが先かという話なんですが、できるだけたくさんの方に持っていただかなければ、またマイナンバーカードに私たちが期待する機能、また民間事業者などのサービスというものも進んでいかない、進展していかないという一面もございます。
 やっぱり、マイナンバーカードの一番の強みというのは、安全に本人確認が確実にできるということであろうと思います。それから、やはり、来年、健康保険証としての利用が開始され、自らの服薬履歴なども閲覧できるようになりますから、お医者様に行ったときに、患者本人の同意があればお医者様もその服薬履歴を見れる。そうすると、必ずしもかかりつけの病院じゃなくても適切な医療が受けられるようになります。そして、やがて、まだ二、三年必要だと思うんですけれども、お薬手帳になり、また障害者手帳にもなり、介護保険の被保険者証にもなり、そういう、あとデジタルハローワークということも企画されており、使い勝手のいいカードにしていくために各省と連携しながら取組を進めてまいります。

#92
○吉川沙織君 取得勧奨とかいろんな面で問題ありますけれども、制度がある以上、いい施策を、利便性を高めて是非やっていただきたいと思います。
 今日は大臣の所信に絞ってのみ質疑を申し上げました。昨日は久々に予算委員会の方で質疑に立たせていただいて、総理始め、総務大臣にも質問申し上げましたし、様々な大臣の答弁も拝聴いたしました。野党側の私がこの委員会の場で申し上げるのも何ですけれども、総務大臣、本当に御自身の言葉で物すごく、御自身で理解をされて丁寧に答弁をいただいているのではないかと物すごく、個人的な感想ですけれども、持ちました。
 立法府の側から、今日はこの所信に絞ってのみ淡々と質疑申し上げました。これからも立法府側の議員としてしっかり厳しく質疑してまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

#93
○難波奨二君 共同会派、立憲民主党の難波奨二でございます。
 今日は、NHK森下新委員長、それから日本郵政も、増田新社長を始め、お忙しい中おいでいただきまして、大変ありがとうございました。
 まずは、NHKのこの一連の問題について質問いたしますけど、午後から経営委員会があるようでございまして、満額回答を委員長からいただきましたら、もう質問は途中でやめまして、早めにお帰りいただきますので、是非前向きな御答弁をいただきたいというふうに思います。
 この問題はもう御案内のとおりでございまして、NHK、公共放送NHKが放映した番組につきまして、一企業がその内容について、そして意見募集をいたしました動画につきまして異を唱え、そして、その異を唱えた企業のこれまた意を酌んで、NHKの経営委員会におきまして会長に厳重注意という異例の事態に陥ったわけです。結果として番組の放映というのは延長ということになりまして、私、出身ですからなかなか本当に申し訳ない思いでいっぱいでございますけれども、このかんぽ営業の不正問題、大きな大きな被害が一層拡大したというふうに指摘をされている問題なんです。
 まず申し上げたいと、お聞きしたいというふうに思いますけれども、今月はNHKの予算の審議でございます。森下経営委員長、御案内のように、NHK予算というのは満場一致というのがこれもう衆参のこの委員会において慣例的に行われてきたわけでございまして、幾度かそうはならなかったこともございますが、まあ籾井会長のときは大変ひどいものでございました、三年連続の満場一致とならなかったわけですね。その後、上田会長になられまして、満場一致になったことのこの感想をお聞きしたら、大変感銘を受けられたわけでございます。森下経営委員長、来年度NHK予算、満場一致でのこの審議、可決を望まれますか。

#94
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。
 私ども努力をいたしまして、できる限り満場一致でいただけますよう努力したいと思っております。

#95
○難波奨二君 今のできる限りいうのは、ちょっとそれはまずくないですか。それはちょっと、もう一度、少し冷静にお考えになられて、もう一度答弁いただけますか。できる限り満場一致を望むように頑張ると言ったんですよ。全会一致。

#96
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。
 私どもとして、できることは全てやるつもりでありますが、できないこともあるかも分かりませんので、そういった意味で先ほどお話をいたしました。
 いずれにしましても、満場一致で議決していただくことを期待しております。

#97
○難波奨二君 NHKの経営委員というのは、これまた御案内のように、国会での同意人事となっております。広く経験を有して、多くの知識、そうした高い見識を持った方がNHKの経営委員に国会で同意人事として確認されて、そして内閣総理大臣から任命されるという、こういう手続を踏むわけでございます。
 そうであるならば、私申し上げたいのは、そういうふうに選ばれたNHKの経営委員の御発言というものが、議事録に堪えられないような御発言なんかされるはずがないんですよ。いや、そんなことあっちゃならないんですよ、経営委員長。
 私のこの考えというのは、経営委員長、一致すると思いますが、いかがでございますか。

#98
○参考人(森下俊三君) 私どもは、議事録は全て公開するという基本的な原則は十分認識しておりますが、扱う議題によりまして非公開が適当だというものもございますので、そういったものについては、私どもの内規を定めて、非公開の取扱いをしております。
 基本的には、そういった意味では責任持って運営をしているつもりではございます。

#99
○難波奨二君 私の問いに直線的に答えられていないわけですけれども。
 申し上げたように、経営委員というのはそうしたこの国会の同意を得て、そしてNHKの経営委員として頑張っていただくということを確認するわけですよ。そして、申し上げたように、広い経験と知識、高い見識を持った方が経営委員になられておられるんですよ。そういう方の御発言が議事録に堪えられないということはあるはずがないでしょうという、この私の考え方は同意いただけますか。

#100
○参考人(森下俊三君) お答えをいたします。
 基本的には皆責任持った発言をしているということで、今おっしゃったことについては私も理解をいたします。
 以上です。

#101
○難波奨二君 今朝、私どもの会派で、NHK予算の大臣意見につきまして、来年度予算のですね、大臣意見につきましてヒアリングをいただきました。その際のこの大臣意見の中に、このように高市大臣、なっているわけでございますけれども、経営委員会の議事録など、情報公開を一層推進することにより、運営の透明性の向上を図り、自ら説明責任を適切に果たしていくことという一言が大臣意見に入っているわけですけれども、これは大臣、間違いないですよね。

#102
○国務大臣(高市早苗君) はい、間違いございません。

#103
○難波奨二君 それでは、ここからでございますけれども、委員長、今日午後から経営委員会が開かれるということでございます。昨年の臨時国会から、一昨年の十月の二十三日の経営委員会における議事録を公開するよう私どもは求めてきたわけでございますが、本日の経営委員会におきましてその議事録公開の是非について議事の一つの項目に挙げていただくということでよろしゅうございますか。

#104
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。
 議事録につきましては、どう扱うかということにつきましては、従来、外部からいただく手紙やそれに関する対応について慎重に扱わないといけない、あるいは自由な意見交換と多様な意見の表明を妨げるおそれが考えられるということから、中には非公開にするものもございました。
 一昨年の郵政三社からの申入れ関連につきましてはその扱いをしたわけでありますが、そういった意味で、当時、非公開を前提とした意見交換での議事録でしたので、今後の自由な意見交換や多様な意見の表明を妨げるおそれなど、経営委員会の運営に支障を来すということが考えられますので、公表しないことを経営委員会で申し合わせてまいりました。
 ただ、経営委員会として説明責任を果たして、視聴者・国民の皆様の御理解をいただけるように、議事録の取扱い、それから及び透明性について本日の経営委員会で検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

#105
○難波奨二君 今、非常に重要な御発言をいただいたわけでございますけれども、経営委員会におけるこの議事録の取扱い、そして経営委員会の透明性について今日議論いただくということでございますが、私、先ほどの質問で申し上げたように、具体的に私どもが求めている一昨年の十月二十三日のこの議事録につきまして公開するかどうかのその判断についても今日の経営委員会で諮っていただけると、そういう認識でよろしゅうございますか。

#106
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。
 その件も含めましてですね、非公開と、先ほどお話ししましたように、従来非公開と定めておりましたので、それも含めまして、この取扱いを議論するということでございます。
 以上です。

#107
○難波奨二君 取扱いにつきまして、今日議論いただくということでございますから、またその結果を見てまいりたいというふうに思います。
 もう一点でございますが、そういうことになりますと、今日の経営委員会の議事録でございますけれども、これも公開をしていただくという認識でよろしゅうございますか。

#108
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。
 経営委員会の議題の中には公表する部分とそうでない部分がございますが、本件については公表する扱いで考えたいというふうに思っております。

#109
○難波奨二君 冒頭申し上げましたように、NHK予算とこれ密接に関わる問題でございますので、今日の経営委員会のこの結論というのは、私ども国会議員になるべく早く分かるように議事録の作成、報告をお願いしたいというふうに思います。
 それでは、森下経営委員長、頑張ってください。期待をしております。
 御退席していただいて結構でございます。委員長、お取り計らいを。

#110
○委員長(若松謙維君) 森下委員長、退席して結構です。

#111
○難波奨二君 それでは、郵政の問題につきまして質問をしてまいりたいと思いますけれども。
 増田委員長、年明けまして御就任をされて二か月がたつわけでございますけれども、この二か月で様々現場も見られ、また各会社から様々なレクも受けられたんだろうというふうに思います。
 増田新社長が今抱いている、あるいは今考えているこの日本郵政の再生に向けた改革と、そして経営上の問題意識、これを教えていただければと思います。

#112
○参考人(増田寛也君) お答え申し上げます。
 一月に、委員お話しのとおり社長に就任をいたしたわけでございますが、まず最重要課題は、一月三十一日に監督官庁の方にお出しをいただきました業務改善計画、これへの取組が最重要課題であると、このように考えておりまして、今全力で取り組んでいるところでございますが、こうしたことと並行して、これからのグループの経営改善、今後の成長につながる取組についても今、中で検討しております。
 少し具体的に申し上げますと、経営課題として以下の三点、すなわち、金融部門の収益を圧迫する低金利への対応と、そして郵便物数の減少や金融も含む大変急速に進展する技術革新、こうしたことを踏まえたデジタル化への対応と、もう一点は、少子高齢化、人口減少ではマーケットが縮小しておりますし、労働力不足、こうしたものへの対応、こういう中でいかにしてユニバーサルサービスを維持していくかと。
 これが大変大きな経営課題ではないかと、このように考えておりますので、こうした課題や事業環境の変化を踏まえて、金融部門での総合的なコンサルティングサービスへの変革を始めとした、お客様のニーズに合ったお客様本位のサービスを展開していくと、これが経営上一番重要な点ではないかと、このように思っております。

#113
○難波奨二君 もう少しお答えもいただきたかったわけですけれども、中期経営計画というのを今後また作成をされることになるだろうと思います。そうした市場に対するメッセージ、こうしたプランというものを明確にすることも重要でございますけれども、私、やっぱり、社員向けに、あるいは全社内ですよね、あるいは日本郵政を始めとしたこの傘下の三つの会社に対する、私は、増田ビジョンといいますか、こうしたものを私は明らかにされるべきじゃないかと思うんですよ。強く訴えるべきじゃないかと思うんですよね。
 そうしたお考えというのはございますか。

#114
○参考人(増田寛也君) 今委員御指摘いただきましたとおり、我が社は社員総数で約四十万、グループでおります。みんな現場で、大変この厳しい環境の中で、必死にお客様に対して良質なサービスを提供しようと、こういうことで頑張っております。
 一月に就任して以来、折に触れて社内向けにメッセージを出したり、書き物で皆様方に目の触れるところにお送りをしたり、あるいは現場の方に参りまして直接お話をするような機会つくっておりますが、大きなやはり節目は、一つは、今委員お話になりましたような次の中期経営計画、これを具体的に様々検討する、こういうときに私の方から社員の皆様方に更にメッセージを発するということも一つの節目の時期かと思っております。
 いずれにいたしましても、現場で必死になって頑張っている社員の皆さん方に向けて、これからも常に対話を心掛けて、私の今委員おっしゃったようなビジョンといいますか、私の考え方も常にお示しをしていきたいと、このように考えております。

#115
○難波奨二君 この間の郵政十二年のやはり検証をする上で、私は、一番、まあこれちょっと具体的には申し上げませんけど、手っ取り早い検証というのは、歴代の、六人の社長になるんですけど、六人の社長はどういう経営をしたのかということを検証されるのが増田新社長にとっては一番、私、理解が正しく深まることだと思うんですよね。
 いろんなタイプの実は社長さんがいらっしゃいまして、その社長さんはいろんなことをなされたわけでございますが、それが本当に民営化された郵政にとって正しかったのか、そこに働く者に正しかったのか、お客様にとってその判断というのは正しかったのかというと、それぞれやっぱり功罪があるんですね、私の認識では。是非そうしたことも一つ参考にしていただければというふうに思います。
 次でございますが、不正の調査の現状とその調査の終了時期、あわせまして、いわゆる不利益を受けられましたお客様の回復に向けて、今の現状につきましてお聞きしたいと思います。

#116
○参考人(千田哲也君) お答え申し上げます。
 御契約調査の進捗状況とか終了時期、それから不利益の回復の状況の御質問でございます。
 まず、進捗状況でございますけれども、今のコロナの影響もありまして、訪問に際しましては、お客様に確認をさせていただきながら訪問するというふうな丁寧な対応を進めておりますけれども、おおむね計画どおり進捗しているという状況でございます。
 終了時期でございますけれども、特定事案調査、契約復元それから募集人調査、進めておりますけれども、両方とも三月末を目途に完了させるということで全力を挙げております。全御契約調査の方につきましても、三月末ということでお客様対応を進めております。
 それから、一月三十一日に多数契約等の深掘り調査につきましても公表いたしました。これについても優先度の高い案件から調査を進めているという状況でございまして、多数契約については四月末、それからその他の調査につきましても六月末を目途に契約の確認を進めてまいるというふうなところでございます。
 それから、利益の回復でございます。
 特定事案調査の方でございますけれども、御意向に沿わない、復元を御希望されたお客様が約三・五万人いらっしゃいまして、その御意向を丁寧に確認をしながら契約復元を進めているという状況でございます。二月の十九日時点でございますけれども、約三・四万人のお客様の契約復元が完了しているということでございます。
 これから多数契約等の深掘り調査も進めて、その関係で契約の復元の御要望があった場合も丁寧に対応してまいりたいというふうに考えております。

#117
○難波奨二君 大変な作業だと思いますけれども、そのことをやり切ることが営業の再開にもつながるわけでございますので、一層の進捗を期待しておきたいと思います。
 次でございますけれども、この不正販売に関与しました職員数、それから局所数、地域とか年齢とか経験年齢とか役職とかですね、こうした分析はなされておられますか。

#118
○参考人(千田哲也君) お答えいたします。
 二月末で公表いたしました数字でお答えをいたしますけれども、募集人調査、今さっき言いましたように、二月十九日時点で法令違反が百五十三件、それから社内ルール違反が千六百八件ということでございますが、それに関わった募集人でございますが、法令違反の方が百七十五名、それから社内ルール違反が千二百七十二名ということでございます。
 まだ判定中の事案がございますので確たることを申し上げる段階ではございませんけれども、現時点で判明している分析でございますけれども、渉外社員が関わっている事案がかなり多いということと、それから全国的に発生している状況ということが分かってきております。
 今後、深掘り調査の方の募集人調査も進めてまいりますので、多数契約等の深掘り調査も特定事案に加えて分析を行っていかなきゃいけないというふうに思っております。

#119
○難波奨二君 是非、特性の分析をしていただいて、やはりどこに問題があったのかという、是非とも、今もございましたけれども、深掘りをしていただきたいというふうに思います。
 次でございますが、具体的に今後処分が現場なりにも行われるわけでございましょうけれども、私が心配しているのは、その処分というものが公平にやられるのかどうなのか、納得性があるのかどうなのか、透明性があるのかどうなのか、仮に不服をその社員が行おうとするとその救済制度があるのかというのがですね、これ極めて今回の事案では私は大きなポイントになるんだろうと思いますね。
 実は、郵政は裁判ばっかりかけられまして、この辺が弱いんですよ、実は。十分、私が今申し上げたこの処分に対する不服等々、そして申し上げた透明性とか公平性とか、こうしたものを、担保のありようですよね、このことがつくり上げられておられるのかどうなのか、現状の報告と考え方をお聞きしたいと思います。

#120
○参考人(衣川和秀君) お答えをいたします。
 募集人処分の関係でございますけれども、現在、かんぽ生命において、生命保険募集人処分の予告通知及び不服申立ての対応をされております。その後、これらの募集人に対しまして、当社、日本郵便でございますが、当社においても社員の申出を聞くなど丁寧に対応することを予定しております。
 そういうことで、公正な処分となるように努力をしてまいりたいというふうに考えてございます。

#121
○難波奨二君 ちょっとよく分からなかったんですけど、処分に当たっては弁護士さんがそこに関わって処分の量定を決めるということでよろしかったですかね。

#122
○参考人(千田哲也君) お答えいたします。
 判定につきましては、複数の弁護士がその判定の最終的な確認をしながら進めているという、そういう状況でございます。

#123
○難波奨二君 そこで、先ほどからも申し上げていますように、弁護士の方が最終的なこの判断を、処分の量定を決めるから、社員がその決定について不服を申すことができない、量定に対する異議を唱えることができないという、こういう今のスキームじゃ駄目なわけですよ。その辺りをどのように検討されているのかということをお聞きしておるわけでございます。

#124
○参考人(千田哲也君) お答え申し上げます。
 今回の判定につきましては、当該の募集人の辞任ということもございますけれども、それだけではなくて、客観的な事実に基づいての判定をしているということがございます。
 ですので、逆に、やはりそこのところはしっかりとした募集人の言い分というものを我々としても聞かなければいけないというふうに思っておりまして、不服申立てという、そういう仕組みを今取って動こうとしております。当該募集人の方々に、それぞれ今の判定の状況を御説明をして、それで、これは不服だという、そういう御意見をいただきながら、再判定をしたりするという手続を進めながら丁寧にやっているという、そういう状況でございます。

#125
○難波奨二君 是非、労働組合と今の申し上げた課題について十分なやっぱり協議をして、約束事を決めていただくように、私、強く申し上げておきたいというふうに思います。
 総務大臣にお聞きいたします。
 金融庁からもおいでいただいておりますけれども、この業務停止命令、三月末ということでございますが、この解除に向けた具体的な判断基準とかスキームですよね、これはどのようになっているのかお教えください。

#126
○国務大臣(高市早苗君) 業務停止命令の期間は今年の一月一日から三月三十一日まででございます。これは、停止期間の終了後に特段何らかの行政手続を必要とするものではございませんので、そこで業務停止命令期間は終了するということでございます。
 営業を再開されるかどうかにつきましては、これも別に総務省として何かの判断基準を設けているわけではございませんので、先ほど増田社長が答弁をされましたけれども、業務改善計画の進捗状況などを踏まえて、日本郵政グループにおいて適切に判断をしていただくべきだと考えております。

#127
○政府参考人(齋藤馨君) お答えいたします。
 ただいまの高市大臣からの御答弁と我々も同様に考えてございます。昨年十二月に発した三か月間の業務停止命令は、一定の要件を満たさないと解除されないというような性質のものではないというふうに考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、日本郵政グループにおけるその業務改善計画の実行状況について注視してまいりたいというふうに考えてございます。

#128
○難波奨二君 次に、かんぽ営業のこの販売の停止による会社経営への影響でございますけれども、現時点でどのような影響が、この後、中長期的でございますけれども、経営に重くのしかかるのか否か含めまして教えていただければと思います。

#129
○参考人(千田哲也君) お答え申し上げます。
 営業停止などの新規契約の減少ということがありますと、販売コストが低くなりますので、直ちに今現時点で経営に影響が出るというものではございませんけれども、委員御指摘のとおり、中長期的には保有契約が減少していくというふうなことから、将来生じ得る利益の減少ということにつながってまいります。業績へのマイナスの影響が出てくるということになります。
 当面、我々はもうまずは失われた信頼回復ということに全力を尽くさなければいけないというふうに考えておりますけれども、そういう中長期的に影響が出てくるということでございますので、お客様のニーズに沿った新商品というものを、またそれを適切に販売していく、それから営業体制の再構築という、そういうこと、ビジネスモデルの見直しをしっかりしていかなきゃいけないというふうに考えております。

#130
○難波奨二君 日本郵便の経営というのは、実は日本郵便単体の収益だけで経営をなされていません。これはよくマスコミにも批判をされますけど、ゆうちょ、かんぽの、この業務委託手数料をもって日本郵便二万四千のネットワークを守って、そして郵便のユニバーサルサービスというものを確保しているわけでございますが、この額が合わせまして、ゆうちょが約六千億円、かんぽが四千億円というのがこの間の流れでございまして、合わせて約一兆円、なるわけでございますけれども、国会でユニバ基金も消費税の値上げのときに御理解いただきまして、その制度を作ったわけでございますが、この日本郵便の経営を維持するためにはこの業務委託手数料というのは非常に重要なものでございます。
 来年度の業務委託手数料というのは、既にゆうちょ、かんぽ合わせましてもう合意ができているものなのかどうなのか、お答えいただけますか。

#131
○参考人(千田哲也君) お答えいたします。
 委託手数料についての御質問でございます。
 委託手数料は、募集実績に応じて支払います募集手数料と、それから、保全とか支払の委託業務で支払う維持・集金手数料、両方から成り立っております。今、日本郵便の募集実績は減少をしておりますので、こういう状況下におきましては、その中の募集手数料、委託手数料が減少をするというふうな状況でございます。
 二〇一九年の第三・四半期の決算におきましても、ユニバーサルサービス確保のための拠出金の四百三十一億円と合わせまして、第三・四半期ですけれども、二千四百三十九億円を支払っておりますけれども、前年同期比で二百四十億の減少ということになっております。
 二〇二〇年度の委託手数料、今現在調整中、検討中でございますが、この募集手数料の減少の傾向というのは続くというふうに考えております。

#132
○難波奨二君 是非、増田委員長、大変な作業になりますけど、申し上げたように、日本郵便の生命線でございまして、今日はゆうちょ銀行から社長おいでいただいておりませんけれども、ゆうちょ銀行、そしてかんぽ生命と十分なやっぱり協議をしていただきまして、日本郵便の経営の安定に努めていただきますようお願いしたいと思います。
 その上でございますが、もう時間もなくなってまいりましたが、いよいよ春闘も山場でございまして、会社としてその回答をなされるタイムリミットが迫っているわけでございます。私は、実は身内の恥部はそんなに国会で発言してこなかったんですよ、実は。公務員だった私どもが政治によって公務員の身分を一方的に剥奪をされる。司法にその判断を仰ぐという、その手法がなかったわけではないけれども、国民の皆さんが選挙によって郵政民営化を選んだのならば、我々働く者も、民営化される郵政というものが官の時代よりももっとすばらしい会社になれる、そして必ずナショナルフラッグをつかめる、そういう会社になれるんだという、その思いで私どもは郵政民営化に大きくかじを切り、この間協力をしてきたわけですよね。
 しかし、働く者の現状というのは、アベノミクスのこの官製春闘、一度もその恩恵にあずかることはない。公務員の皆さんのボーナスよりも常に低率の、低額のボーナスであり続けているわけですよね。非正規労働者も正規労働者と今五〇対五〇でございますよ。私はもうずっと申し上げておるんですけれども、働く者を犠牲にしてこの民営化された郵政を維持しても、私はそれは国会の要請じゃなかったと思うんです、当時の。
 したがって、増田社長には是非お願いを申し上げたいんですけれども、やっぱり現場に投資をしていくんだと、働く者を大切にするんだという、そういう経営哲学を持って、私は是非、この後の難しいかじ取りではございますけれども、頑張っていただきたいと思うんです。
 そして、申し上げたように、政治の意思で民営化された郵政でございますから、増田委員長を始め、増田社長を始め、グループ全員の努力によっても何ともし難い状況というのは、私はそれは否定できないというふうに実は思っているんです、内実をよく知っている者からすればですよ。そうであるならば、政治の意思で民営化された今の日本郵政グループというものを政治によってやっぱり新たなスキームをつくり直していくという、こういう作業も私は早晩出てくるんじゃないかというふうに思っておりますので、どうか各党会派の先生方にも御理解賜りたいというふうに思います。
 残り二、三分でございます。増田社長、どうか働く者に、そして社会のために、日本郵政グループが価値ある企業としてこれから再生していくという決意を最後お願いしたいと思います。

#133
○参考人(増田寛也君) お答えを申し上げます。
 まず一つは、先ほど委員御指摘いただきました様々な課題の中で、ユニバーサルサービスをどうやって維持するか。これは今委員おっしゃったように、ゆうちょから六千億、それからかんぽから約四千億の手数料を出して、それで維持しているわけですが、やっぱりこの仕組み、そして国民の皆さん方に全国で様々な地域に郵便局があってユニバーサルサービスを提供して、これは大変貴重なネットワークでありますので、それがきちんと維持できるような、そういう手数料を今後また決めていかなければいけない。まだ最終調整付いておりませんけど、今それに向けて私ども努力しているところでございます。
 そして、それも含めて、今まさに働く四十万社員全員に対してのやっぱり働く環境ということを私も経営者として考えていく必要がございます。実は、今委員から御指摘いただきましたその関係でいいますと、組合の委員長も同じ増田という、増田委員長でございますので、社長であります増田と、それから委員長である増田委員長ですね、年明けて、それ以前も少し連合の会合などではお目に掛かった、副会長やっておられたのでお目に掛かったことはあるんですけれども、年明けて、こういう立場になりましてから委員長ともお会いをして、やはり社員が一体となって今回のかんぽの問題、様々御指摘いただいている、で、業務改善計画を作って、それをこうやって乗り越えていこうと決めたわけですが、やっぱりそこは一体感持って乗り越えていかなければならないということでございます。
 春闘の関係でいいますと、スケジュールも本当にもう残り僅かでございますので、途中経過は十分私も承知しておりますが、最終段階の今話合いをそれぞれで行っているところでございますので、そういう会社全体の経営、それから、これからの行く末ということをしっかり考えた上で、また委員長さんともお会いして、それで春闘の考え方をまとめていきたいと、こんなふうに思っております。
 いずれにしても、日本郵政グループ、課題は山積でございますが、国民にとって貴重なサービス、様々な役割を果たしてきておりますので、その役割が更に国民の皆様方から支持いただけるように、企業価値を上げるということで努力してまいりたいと、このように考えております。
 よろしくお願いします。

#134
○難波奨二君 質問終わります。少し残りましたけど、おわびを申し上げて終わりたいと思います。
 大変ありがとうございました。

#135
○委員長(若松謙維君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三十分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会

#136
○委員長(若松謙維君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信行政等の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#137
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、大臣の所信に対する質疑ということで、地域の活性化に資する取組について伺いたいと思います。
 その前に、新型コロナウイルスの感染防止対策に関しまして、総務省の対応状況について確認をしたいと思います。
 まず、情報提供体制ということで伺いたいと思います。これまで感染者が確認されていなかった県でも初めて確認する事例が増えておりまして、地方でもこの新型コロナウイルスに対する不安が高まっております。感染予防や治療体制につきまして、適切な情報提供、地方における検査や治療体制の整備の支援、これは大変重要になってまいります。
 二月二十五日の基本方針を受けまして、総務省では、都道府県及び政令市に対しまして、一人ずつ担当者を決めて、一対一の情報提供や、また情報提供ができるシステムをつくったとお聞きをしております。現時点で、こうした地方自治体との情報提供体制、どのように機能しているのか、お聞きをしたいと思います。

#138
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
 総務省では、一月三十日以降、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の資料などにつきまして、全国の地方公共団体に対して迅速かつ継続的に情報提供を続けてきております。また、委員御指摘のとおり、先月二十五日に決定されました新型コロナウイルス感染症対策の基本方針を受けまして、都道府県、政令指定都市の幹部と総務省職員との間の一対一の連絡体制を創設いたしまして、情報連携を密に図っているところでございます。
 さらに、同じく二十五日に全国知事会に設置されました全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部の構成員といたしまして、三名の総務省関係課長が参画をいたしております。また、先週、地方六団体と総務省、厚生労働省、文部科学省、経済産業省との間で、新型コロナウイルス感染症対策の推進につきまして、地方公共団体等との情報共有、連携強化を目的として意見交換を実施いたしまして、地方側から様々な御意見をいただいたところでございます。
 このように、様々な取組を通じまして、政府の具体の施策展開につきまして地方公共団体にタイムリーに情報提供いたしますとともに、地方公共団体の要望を関係府省にフィードバックをしているところでございます。
 今後とも、地方公共団体の意見を丁寧にお伺いして、国と地方が心を一つにしてこの難局を乗り越えていけるよう、総務省としてもしっかり対応してまいります。

#139
○山本博司君 是非とも、この地方自治体との連携強化、お願いをしたいと思います。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた臨時休校に伴いまして、子供の世話で勤務が難しい国家公務員が有給の特別休暇を取得できるようにする通知を人事院が三月一日に各府省に発出をしております。
 これを踏まえて、総務省では、全国の自治体に対しましても、地方公務員でも同様の対応を取るよう求める通知を出したともお聞きをしております。人事院規則では、出勤が著しく困難と認められる場合は特別休暇を取得できると定めておりますけれども、通知は、職員や家族に発熱などの症状が出た場合や小中高校の臨時休校によって自宅で子供の世話が必要になった場合にもこの規定に該当するということで、今回の臨時休校への対応ができるとのことでございます。
 こうした通知の趣旨が広く浸透して、休暇を希望する地方公務員、特別休暇を適切に取得できるような環境にすべきと考えます。安心して子供の世話をするために保護者が休めるように広く周知をすべきと考えますが、見解を伺います。

#140
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 御質問の特別休暇、いわゆる出勤困難休暇でございますが、新型コロナウイルス感染症対策に伴う小学校などの臨時休業、こういった事情によりまして、お子さんの世話を行う職員がその世話を行う必要がある場合などに取得を認めるものでございます。
 この三月一日に国家公務員についての休暇に関する通知が出されましたことから、地方公共団体におきましても国家公務員と同様に対応するよう、同日付けで、先ほど御紹介ありましたように、通知をいたしまして、休暇の取得について格段の配慮を要請したところでございます。また、その後も改めて休暇の取得について配慮を要請いたしますとともに、今般の休暇の取扱いについて、例えば庁内イントラネットへの掲示、職員宛ての通知やメールによるお知らせなどによりまして、広く職員の間に周知をするよう助言もいたしているところでございます。
 なお、文部科学省、消防庁、警察庁からも、各都道府県教育委員会、消防防災主管部及び警察本部などに対しまして、この休暇の適切な対応について要請をしておるところでございます。
 引き続き、必要な助言をしてまいりたいと考えております。

#141
○山本博司君 国民のこの命と暮らしが守られて感染拡大防止の目的が達成できるように、安心してもらえるような対応策が必要であると思います。
 新型コロナウイルスに感染をした患者が今後増える可能性を想定して、公立病院では重症患者を優先的に受け入れる病床を確保する必要があると思います。
 専用設備のある感染症病棟は全国に約千八百あるとのことでございますけれども、このうち約六割が公立病院が抱えております。今後は重症患者が増えるおそれがあるために、こうした公立病院が感染症病床以外の病床も積極的に確保する必要もあり得ると考えます。
 万全の備えをするためにも、こうした病床数の確保、非常に大事であると思いますけれども、取組状況をお聞きしたいと思います。

#142
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 二月二十五日に新型コロナウイルス感染症対策の基本方針が決定されたことを受けまして、同日付けで総務大臣より、公立病院は、お話ございましたように、感染症病床の六割を占め、感染症医療に重要な役割を果たしていることから、病床確保についてその役割を適切に果たしていただきたいこと等を内容といたします新型コロナウイルス感染症に係る入院医療の提供体制の整備に関する書簡を都道府県知事及び公立病院を運営する市町村長宛てに発出したところでございます。
 その後でございますけれども、総務省といたしましては、連日にわたりまして各都道府県と情報交換をいたしまして公立病院の病床確保の取組を確認いたしますとともに、病床確保に係る課題やニーズにつきまして、全国自治体病院協議会でございますとか、あるいは各地方団体などから情報収集を行い、関係省庁にお伝えして、国としての対策に反映されるよう取り組んでいるところでございます。
 今後とも、地方団体や関係省庁と緊密に連携をいたしまして、公立病院の病床確保の円滑化に努めてまいりたいと考えております。

#143
○山本博司君 あらゆる場面に対応できるようにしっかりと情報共有を進めていただきたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症に関する地方財政上の対応は喫緊の課題でございます。既に政府は、令和元年度の予備費による対応を実施しておりますけれども、引き続き地方自治体が必要かつ十分な対応ができるよう財政上の支援を講ずる必要がございます。
 総務省では、感染が確認された患者の入院費や入院患者を受け入れる医療機関で必要となる備品の調達費、それに各地の保健所に設置されている相談センターの運営費につきまして、地方自治体が負担する経費のうち八割を特別交付税で交付すると決めております。
 そこで、大臣にお聞きしたいと思いますけれども、本日も第二弾の経済対策が出されますけれども、今後も地方自治体の財政運営に支障が出ないように地方財政上の措置をしっかりと講ずるべきと思いますけれども、大臣の認識を伺います。

#144
○国務大臣(高市早苗君) 第二弾の緊急対応策については本日取りまとめられる予定でございますけれども、総務省としては、第一弾と同様に、地方の財政運営に支障が出ることのないように適切に取り組んでまいります。

#145
○山本博司君 是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 テレワークに関して伺います。
 新型コロナウイルスの感染の拡大を防止するためにも、多くの人が集まる場所での感染の危険性を減らすことが重要でございまして、通勤ラッシュや人混みを回避をして在宅での勤務を可能とするテレワーク、その有効な対策の一つでございます。
 総務省の職員に対しましてテレワークや時差出勤を呼びかけたということでございますけれども、これまでの実績はどのようになっているのか。また、地方公共団体や民間事業者も含めて、より積極的にテレワークを活用してもらえるようにすべきと考えますけれども、活用の取組に関しまして、大臣の認識を伺います。

#146
○国務大臣(高市早苗君) 総務省は、ふだんからテレワークを活用する職員が多い役所でございますけれども、新型コロナウイルス感染症の発生を踏まえまして、二月二十五日付けで職員に対して、通勤混雑時間帯の出勤を回避するためにテレワーク勤務の活用を働きかける通知を出しました。その結果、二月二十八日時点でございますが、約一割の本省職員がテレワーク勤務を行い、時差出勤は四九%が実施したという報告を受けております。
 また、民間企業にとりましても、テレワークは、感染症や災害の発生時などに業務を継続するためにも重要でございますし、また、多様な人材の確保や業務の効率化を通じた生産性の向上といった様々なメリットがございます。その導入を促進するという観点から、利用ツールやセキュリティーを確保した上で、実施環境を整備してまいります。
 総務省では、現在、専門家がテレワーク導入に関して相談を受けるテレワークマネージャー事業を実施しております。今般の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえまして、ネットや電話での御相談について、今年度の実施期間を二月末から三月末まで延長することにいたしました。また、地域におけるテレワーク拠点整備を行う地域IoT実装推進事業も実施しております。さらに、来年度からは、中小企業を支える団体とも連携したテレワークサポート体制の整備を通じて支援を行いたいと思っております。
 このほか、地方公共団体に対しては、地方公務員向けテレワークの導入経費に特別交付税措置を講ずる予定でございます。

#147
○山本博司君 今お話ございましたように、総務省でテレワークマネージャー派遣事業、これを行っていらっしゃるということで、これも派遣事業の申込みが二月二十八日だったと聞いておりますけれども、この新型コロナウイルス対策として、訪問派遣ではなくてウエブやテレビ会議の電話の支援、この期限が延長されて、今月二十四日まで申込みができるということでもございます。こうした大変大事な分野でございますので、引き続き総務省としても取組をしていただきたいと思います。
 それでは次に、ローカル一万プロジェクトに関しましてお伺いをしたいと思います。
 高市総務大臣は、所信の中におきまして、地域の資源と資金を活用して地域密着型事業の立ち上げを支援するローカル一万プロジェクトを更に推進し、日本列島の隅々まで雇用と所得を拡大できるように取り組みます、こう述べておられます。地域経済の好循環の拡大ということで、これは大変大事な重要な視点と考えますけれども、まず、このローカル一万プロジェクトの意義とこれまでの取組状況に関しまして御説明をいただきたいと思います。

#148
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
 ローカル一万プロジェクトでございますが、産学金官の連携によりまして、地域の資源と資金を活用いたしまして、雇用吸収力の大きい地域密着型事業の立ち上げを支援するものでございます。これによりまして、地域経済の好循環を拡大させて、地域力の強化を図ることを目的といたしております。
 このプロジェクトは平成二十四年度からスタートいたしましたが、平成三十年度末時点で、これまで二百四十二団体、三百七十七件を交付決定いたしておりまして、合計で三百八億円の資金が地域において投資されたところでございます。

#149
○山本博司君 今、ローカル一万プロジェクトに関しましての概要をお聞きしましたけれども、このプロジェクトは地方創生にとっても大変大事な施策の一つであるというふうに思います。令和二年度から始まります第二期のまち・ひと・しごと創生総合戦略におきましてこのローカル一万プロジェクトがどのような位置付けになっているのか、確認をしたいと思います。

#150
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
 第二期のまち・ひと・しごと創生総合戦略におきましては、基本目標といたしまして四つの目標が定められております。その中で、このローカル一万プロジェクトは、第一の目標であります稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにするという基本目標に位置付けられてございまして、その中の、地域の特性に応じた、生産性が高く、稼ぐ地域の実現策の一つとして位置付けられているところでございます。
 総務省としては、このような位置付けのこのローカル一万プロジェクトを更に推進してまいりたいと考えております。

#151
○山本博司君 こうした地域の特色を生かした事業によって、地域に雇用と所得をもたらしていくということと同時に、地域課題ということをしっかり解決をするということにも貢献するということが今全国各地に広がっているということを期待をするわけでございます。
 このローカル一万プロジェクトに関しまして、私も現場の声を聞くために、先日、愛媛県の西条市にあります株式会社サンライズ西条加工センターという、これはローカル一万プロジェクトを活用している事例を地元の西条の市議とともに視察をしてきたわけでございます。ここでは、二〇一四年二月に創業して以来、国と自治体の制度を最大限に活用して、この西条で採れるタマネギとかレタス、この野菜をカット野菜にして加工、製造、販売をして六次産業化を進めるということでございました。
 特に、このローカル一万プロジェクトにおける地域経済循環創造事業交付金、これを五千万円を活用して、この初期投資に掛かりますので、その初期投資を抑えて、現在では社員とパートを合わせて約四十五人の、新規雇用も含めて確保することができたということで事業を推進されておられました。将来的には七十名まで拡大しようと意欲的に取り組んでおられまして、地方創生に大きく寄与されているという実感を得たわけでございます。
 このローカル一万プロジェクトにつきましては、産学金官、こうした連携によりまして、地域の資源と資金を活用して、雇用吸収力の大きい地域密着型の企業の立ち上げ、これを支援をするということになっているわけでございます。この西条加工センターでも、地元の金融機関であります伊予銀行と愛媛銀行が出資をしておりました。
 地域の金融機関からこうした融資を受けて事業化に取り組む民間事業者が、事業化段階で必要となる施設整備費であるとか、また機械の装置費、備品費など初期投資費用に関しまして、都道府県、また市町村が助成を行う場合に国が支援をする、この場合は西条市が支援をするわけでございますけれども、そうした場合、無担保、無保証の融資を確保することが前提となるわけでございますけれども、新規の融資を受けるということはなかなかハードルが高いのではないかと思います。
 効果的な事業をつくり上げるためには、こうした地域金融機関との連携、理解、これを求めることが重要であると思いますけれども、総務省としてこの点どのように進めていくのか、お聞きをしたいと思います。

#152
○大臣政務官(斎藤洋明君) お答えを申し上げます。
 地域金融機関との連携、御指摘のとおり非常に重要と認識をしております。ローカル一万プロジェクトの目的であります地域経済の好循環を創出するためには、地域の資金を引き出し、各地域の特色ある資源や人材と結び付けることが不可欠であります。このために、地域金融機関には、創業支援のニーズの掘り起こしを始めといたしまして、目利きやコンサルティング機能の発揮をしていただく観点から、無担保、無保証で自らリスクを負っていただいて融資いただく仕組みを取ってございます。ですので、ただいま御指摘をいただいておりますとおり、地域金融機関との連携が非常に重要になってまいります。
 こうした背景を踏まえまして、金融庁などにも参画していただきながら、地方銀行や信用金庫等の幹部なども参加する会議をブロックごとに開催いたしますとともに、各地域金融機関のトップを直接訪問するなどにより本事業の周知を図っております。
 引き続きまして、金融庁や地域金融機関と連携して創業支援のニーズの掘り起こしに努めまして、本プロジェクトを更に推進すべく取り組んでまいりたいと考えております。

#153
○山本博司君 是非ともこの地域の金融機関との連携、理解ということで、推進をお願いをしたいと思います。
 今日は農水省にもお越しをいただいております。今回視察をいたしましたサンライズ西条加工センターは、生産から加工、製造、そして流通、販売まで一体的に取り組む六次産業化を目指した事業でございました。西条市もこの総合六次産業都市を目指しておりまして、大変力を入れている次第でございます。この地域資源を活用して新たな付加価値を生み出すということで、ほかとの差別化、差異化を目指しているようでございました。
 農水省においてはこの六次産業化についてどのように推進をされているのか、お聞きをしたいと思います。

#154
○政府参考人(道野英司君) お答えいたします。
 地域における六次産業化の取組は、農林水産物の付加価値向上を図るとともに、農林漁業者の所得の確保をつなげる上で重要と認識しております。
 このため、農林水産省では、新商品開発や販路開拓の取組、加工販売施設の整備、六次産業化に取り組む事業者の経営改善を支援するプランナーの派遣などの支援を行っております。
 御指摘のあったサンライズ西条加工センターのようなカット野菜の一次加工品を製造する取組についても、近年、加工・業務用の需要の高まりに対応したものであり、農林漁業者の所得確保に資するものと期待されることから、積極的に推進してまいりたいと考えております。

#155
○山本博司君 また、他との差異化を目指すということで、このカット野菜の工場ではHACCP基準を満たした業界最高水準の衛生管理システム、この構築もされておられました。HACCPの対応というのは、衛生管理施設や温度管理を有する装置などの施設整備だけではなくて、その施設を活用する人材の育成、これも大切になるということでございました。
 そこで、このHACCP基準の認定取得、維持に向けた支援について、農水省の見解を伺いたいと思います。

#156
○政府参考人(道野英司君) お答えいたします。
 平成三十年六月に改正食品衛生法が公布されまして、令和三年六月からは原則として全ての食品等事業者を対象にHACCPに沿った衛生管理が本格的に義務付けが行われます。
 農林水産省では、六次産業事業者を含む中小規模の食品事業者がHACCPの義務化に対応できるよう、HACCPに沿った衛生管理の知識を普及する研修、食品産業における業種ごとのHACCP導入のための手引書の作成、また施設整備に対するHACCP支援法による金融措置等の支援を厚生労働省と連携して実施してまいりました。
 令和二年度におきましては、手引書を活用し、現場でHACCPを導入する際の課題解決のための実証支援、また、研修に参加できない事業者のために学習教材を作成、公表し、その活用を促していくこととしており、ローカル一万プロジェクトを活用して施設を整備した事業者の方々にも活用を促してまいりたいと考えております。

#157
○山本博司君 また、この工場では、加工、流通、貯蔵などの各機能の整備を進める中で、愛媛大学との産学連携も行っておりました。愛媛大学で開発した野菜、シイタケの乾燥技術、これをAIによって最適な温度、湿度の管理を行って貯蔵期間を長く保つことができるシステムの構築でございました。
 この産学連携、大変重要であると思いますけれども、こうした新しい技術の研究開発、どのように支援しているのでしょうか。

#158
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。
 農林水産業分野におきましても、既存の枠を超えた幅広い連携を進め、異分野の知識や技術を導入することでイノベーションを起こしていくことが重要でございます。
 このため、農林水産省では、平成二十八年から新たな産学連携の仕組みとして知の集積と活用の場を立ち上げ、多様な主体がマッチングする機会を設けているところでございます。現在、三千を超える会員が参画し、約百六十の研究開発プラットフォームが形成され、新たな商品化や事業化を目指した研究開発が行われているところでございます。
 引き続き、こうした仕組みを生かしまして、産学連携研究を支援し、地域の農林水産、食品産業の発展に貢献してまいりたいと考えております。

#159
○山本博司君 是非とも、この産学連携を含めて意欲的な取組に支援をお願いしたいと思います。
 このローカル一万プロジェクトの事業の中で、新規性、モデル性の極めて高い事業につきましては国費十分の十によって支援をすることになっております。この新規性、モデル性の極めて高い事業とは一体どういうものを指すのか。今年度は東京オリンピック・パラリンピックの関連施策や古民家を活用した観光まちづくりが対象となっておりましたけれども、令和二年度ではどのような事業が対象になるのか、確認をしたいと思います。

#160
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
 まず、新規性、モデル性の極めて高い事業ということでございますが、このローカル一万プロジェクトの事業の採択に当たりましては、公共的な地域課題の解決につながることを要件といたしております。その中で、特に新たな取組であり、他の同様の地域課題を抱える自治体への横展開が大いに期待されるという観点で有識者に御審査をいただきまして、新規性、モデル性の極めて高い事業というものを認定いたしております。
 令和二年度の全額国費で支援する重点支援の事業でございますけれども、これ、毎年度、特に国として強力に推進する必要があるものとして分野を限定列挙しているわけでございますが、令和二年度におきましては三つの分野、一つ目は国等が開発、支援して実証段階にある新技術を活用した事業、二つ目に再犯防止等の推進に関連する事業、三つ目が農林水産物、食品の輸出促進に関連する事業でございまして、先ほど申し上げた新規性、モデル性の極めて高い事業を全額国費で重点支援することといたしております。

#161
○山本博司君 今お話ございました国等が開発、支援している実証段階にある新技術を活用した事業、これが重点支援の対象となっているわけですけれども、この新技術というのはどのような技術であるのか、もう一度確認をしたいと思います。

#162
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
 新技術自体の定義自体は、要綱上は明確に定めておりませんが、先ほど申し上げましたように、有識者の審査会をやっておりますので、その中で、先ほど申し上げた実証段階にある新技術であるということを認定していただいて、それで判断をするということにさせていただいております。

#163
○山本博司君 少子高齢化、人口減少という社会的な課題があるわけでございまして、新しい技術、活用して様々な課題を推進をするということは大変大事でございますので、しっかりと対応お願いをしたいと思います。
 それでは次に、地域おこし協力隊に関連してお聞きをしたいと思います。
 報償費が支給される最長三年間の活動期間が終了した後に、この地域おこし協力隊がいかに地域生活を維持できるか、これは大きな課題でございます。この委員会等でもこの地域おこし協力隊に関しまして様々な議論があったと思います。この任期終了後、約六割の隊員が同じ地域に定住しているというデータもありますけれども、起業を希望する方が近年多数を占める傾向にあるということでございます。
 そこで、この地域への定住、定着を図るために、この地域おこし協力隊サポートデスクにおいても、今ずっとお話ししてまいりましたローカル一万プロジェクトにつきましても広く周知をして活用を促すということも一つの方法ではないかと思います。地域おこし協力隊の方々、起業といっても、一人でカフェを開きたいという方もいるでしょうけれども、地域の方と連携しながら、組織化をして地域の課題解決に向けた新しい取組もしていきたい、こういう方もたくさんおられると思います。こうした様々なニーズを想定して、この地域おこし協力隊にもこのローカル一万プロジェクトについて周知をすべきと考えますけれども、総務省の見解を伺いたいと思います。

#164
○大臣政務官(斎藤洋明君) お答えいたします。
 地域おこし協力隊員の約六割の方が任期終了後も同じ地域に定住をしておりまして、その進路といたしましても、約四割の方が自ら起業しておられ、また起業希望者数も近年増加をしているところです。こうした起業希望者を支援するため、総務省としては、起業等に要する経費への地方財政措置を講じるなどの支援は行っております。
 また、特に御指摘をいただきましたとおり、ローカル一万プロジェクトも起業希望者への支援の有効なツールであると考えております。隊員向けの起業研修の場においてPR等を行っているところではありますが、ただいま御指摘いただきましたサポートデスク等を通じた周知なども含めまして、引き続き積極的な働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 以上のように、総務省が有する様々な政策を連携させながら、任期終了の隊員の方が一人でも多く定住できますように、引き続き地域おこし協力隊員を重層的に支援してまいりたいと考えております。

#165
○山本博司君 これ、地域おこし協力隊、様々な形で定着するためにも、その総務省の施策を総動員していただきたいと思う次第でございます。その意味で、このローカル一万プロジェクトも、実際事例を見ますと、五百万、一千万の、そういう支援でやっている企業もございますので、そういう意味で言ったら、この地域おこし協力隊に関しても周知をお願いをしたいと思います。
 それでは、最後になりますけれども、大臣にお伺いをしたいと思います。今までずっとこのローカル一万プロジェクトに関しましてお話をしてまいりました。これは私も現場を見てまいりまして、大変この取組というのは非常に地域の活性化に資する大事な役割を持っていると、こう思いますけれども、なかなか活用が進んでいないのではないかというふうに思います。ローカル一万というふうに言っていますから、一万というのは一万事例ということではないということを理解をしておりますけれども、今、先ほどありましたように、実績は三百七十七ということで、私は少ないのではないかと、大変、今以上に活用されてもいいのではないかと思う次第でございます。
 そこで、各地方自治体に対しまして積極的に周知を行って、使いにくいところがあれば見直しを行うべきと、こう考えますけれども、このローカル一万プロジェクトに関する大臣の見解を伺いたいと思います。

#166
○国務大臣(高市早苗君) 今、山本委員が御指摘くださいましたとおり、平成二十四年度の制度開始以来累計三百七十七件の交付ということでございます。取組実績ですけれども、これ都道府県によって相当濃淡があるということも事実でございます。このプロジェクトが全国に展開されるためには、各地域における創業支援ニーズの掘り起こしがとても重要だと考えております。
 全国会議やブロック会議におきまして、全ての地方自治体に対して制度周知を図っております。あわせて、地域に出向いて、直接、地域金融機関のトップや首長の方々、自治体幹部に対しても働きかけを行っております。また、事業の効果の検証や優良事例集の作成を行っているところでございまして、これらを情報提供することでプロジェクトは更に推進できると考えております。
 加えて、来年度でございますが、地域の強みを生かした先進的な取組について、着眼点を明示した効果的な広報というものを行って、自治体と認識を共有させていただくことで横展開を進めてまいりたいと思っております。

#167
○山本博司君 大臣、ありがとうございます。
 今お話がありましたとおり、やっぱり自治体によっての差があるということで、多いところでは兵庫県が三百七十七のうちの五十七、北海道が二十四、徳島県が十七、熊本が十七と。そういう意味でいったら、非常にこれを、自治体によって効果があるというところはどんどんそれを使って、このローカル一万プロジェクトで進展をしているということがあるわけでございますので、是非総務省の中でこのローカル一万プロジェクトに関しまして地方自治体、また金融機関も含めて推進をしていただきたいことをお願い申し上げまして、ちょっと時間が残りましたけれども、終わりにしたいと思います。
 ありがとうございました。

#168
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。今日は、平副大臣を始め、お忙しい中ありがとうございます。
 まず、新型肺炎対策についてお伺いをしていきたいと思います。
 厚生労働省から先週末、この新型コロナウイルスの本格的な流行に備えて医療体制の見直し、これを検討するようということで都道府県に求めたということでございます。「新型コロナウイルスの患者数が大幅に増えたときに備えた医療提供体制等の検討について」という事務連絡が出されているということなんですけれども、まず、厚生労働省にこの事務連絡の目的、これをお伺いしたいと思います。

#169
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 三月六日に各都道府県等宛てに発出いたしました事務連絡につきましては、それぞれの都道府県におきまして、国内で新型コロナウイルス感染症患者数が大幅に増えたときに備えていただくため、ピーク時の外来受診患者数、入院治療が必要な患者数、重症者数を計算していただき、医療需要の目安として御活用いただくことを目的に発出したものでございます。

#170
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 それで、これはピーク時に人口十万人当たりどれくらいの外来患者、入院患者、重症患者が出るのかということの推計するための計算式ということが示されたわけですけれども、これを見てみると、例えば東京都でいうならば、外来患者が四万五千人、入院患者は二万五千人、重症患者は七百人という数になっているわけですね。政府は、先日、五千床のベッドを用意するということを言ったばっかりですよ。この東京都においては入院患者がピーク時には二万五千になるという推計を出して、備えよということを言っているわけですよね。
 これ、どうやってやれということなんでしょうか。二万五千を用意しろと。どういう支援を考えているのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#171
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 まず、総理の方から五千という数字申し上げさせていただきましたのは、今時点の感染症指定医療機関の指定病床が約千三百ぐらい空床があるということと、その感染症指定医療機関で指定病床以外の一般病床が四千ぐらい空床があるということで、合わせて五千床以上は確保できる、今の時点で確保できるということをお示しさせていただいております。
 今、計算してくださいとお示しさせていただいたのは、かなりフェーズが変わって、仮にですけれども、患者さんが大幅に出たとき、そのときには、全ての患者さんを医療機関でというわけではなくて、例えば軽症の方はそのまま自宅で療養してくださいとか、いろいろそういう施策が、ちょっと今の時点で明確には申し上げられませんが、いろいろな施策をセットで総合的に対応していくというようなことが考えられるということでございます。

#172
○柳ヶ瀬裕文君 よく分かるんですけど、ただ、この数字を示しただけだと、これは余りにもちょっと無責任ではないかなというふうに思うんですね。これ、東京都が二万五千のベッドを用意するのはもう至難の業ですよ。
 ほかの、東京都はまだお金ありますから、じゃ、テント買おうとか、様々なことをやりますよ。でも、お金のない自治体はこれにどうやって対応するのかと。これには人工呼吸器や必要な機器もちゃんとそろえろということが書かれていますけれども、じゃ、そのお金をどうするのかといったことに関しては何の提案もないわけですね。
 医療機関は、余計な機器は買いませんよ。だから、この事務連絡が出て、じゃどういう受け止めをするのかといったならば、ああ、これは何か想定の、雲をつかむような話だから、これ何もしないということになるのか、若しくは、もう死ぬ気でこれをクリアしようということになるのかということで、これは無責任が蔓延するようなことになるのではないかということを懸念をするわけですね。
 ですから、私は、こういった、ピーク時にこれぐらいの状況が起こるんだという最悪の事態を示すことというのは極めて重要なことだというふうに思いますけれども、同時に、必要な支援をしっかりと行っていくんだと、また、これぐらいまではやろうよという最低限の目安というか、こういったものも併せてお示しをしないと、これは余りにも乱暴なのではないかなというふうに思うわけであります。
 もうお伺いはしませんけれども、このように、各自治体は今疲弊していますよ。大変な状況ですよ。これ、医療提供体制だけじゃありませんから。様々なところで今弊害が出ているということであります。
 そういった意味では、高市大臣、先ほどから様々な委員から要望が出ていて、しっかりと自治体の支援をしてくれといった話が出ておりますけれども、これ、適切な支援をお願いしたいというふうに思いますけれども、一言いただけますでしょうか。

#173
○国務大臣(高市早苗君) 二月二十六日に第一の情報共有体制をつくりましてから、本当にたくさんの御要望や御相談をいただいております。それは、地域の医療体制についてであったり、またマスクの不足であったり、様々な御要望をいただいております。これらを適切に、できるだけ迅速に関係府省にお伝えをして対応していただくということを引き続き続けてまいりたいと思っております。

#174
○柳ヶ瀬裕文君 丁寧な御答弁、ありがとうございます。大変頼りになるなというふうに力強く感じているところでありますけれども、次に、NHKにお伺いをしたいと思います。
 今回のこの新型肺炎の問題について、数多くの報道についてお問合せをいただいておりますけれども、その中でも、内容については余り申し上げませんけれども、今回の新型肺炎に関する報道が、ほかの災害時と比べてボリュームが少ないんじゃないかというような御意見をいただいております。
 そこで、NHKにお伺いしたいんですけれども、様々な災害がございます、その中で、今回の、じゃ、新型肺炎の問題についてはどのような位置付けとなっているのか。どれくらいのボリュームで報道していくのかということ、何らかの指標によって決められていると思うんですけれども、今回の新型肺炎の問題についてはどのような位置付けとなっているのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#175
○参考人(木田幸紀君) お答えいたします。
 放送ガイドラインでは、災害報道とは別に、感染症の報道に当たって、視聴者・国民の方々に正確な情報を迅速に伝えることが被害を最小限に抑えて社会的混乱を防ぐことにつながるとした基本方針を定めております。感染症の報道そして災害報道は、いずれも人々の命と暮らしを守るという公共放送、公共メディアの極めて重要な役割です。
 新型コロナウイルスについても、日本国内でも感染者が多数に上り、亡くなった方も相次いでいます。今回の事態は、人命や国民生活に重大な影響を及ぼす深刻な事態と認識しており、視聴者・国民の方々に必要な情報の発信を強化しているところであります。

#176
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 今、いろんなデマがとにかく飛び交っているわけですよね。民放においても様々な専門家が出て様々なことを言っておるということで、何が信頼できる情報なのか分からないという国民の皆さんが多くいらっしゃるわけです。その中で、やっぱりこの公共放送としてのNHKの役割というのはまさに今高まっているんではないかというふうに思います。公共放送の役割とは何かといったならば、それは災害報道だということが言われるように、今全く同じような状況ですよ。ですから、こういう時期だからこそ、NHKが公共放送としての役割をしっかりと果たしていただきたいということ、これを申し上げておきたいというふうに思います。
 ベーシックな知識、手洗いを何秒間やらなくちゃいけないんだとか、そういったことを分かりやすく伝えるといったことを是非ヘビーローテーションでしていただくというようなこと、これを是非御検討いただきたいというふうに思います。
 ちょっと時間がないので次に行きますけれども、またNHKの話でいくと、やっぱり海外に正確な日本の状況を伝えていくということも重要なことだと思います。今、WHOを始め各国では、日本は感染者数に比較して危険な国だよというようなキャンペーンが張られてしまっているわけですね。ですから、危険な国ということで指定されてしまっているということだと思います。これ、情報戦がなされていて、残念ながら日本は敗北しつつあるというような状況だというふうに私は認識しているんですね。
 その中で、海外に向けてこの日本の状況を正確に発信していくということは極めて重要なことであり、それはNHKのこの国際放送が担う大きな役割だというふうに考えるわけでありますけれども、これ、高市大臣が放送法六十五条に基づいて要請を行うということであります。是非これ、お願い申し上げたいというふうに思うわけですけれども、この要請によって、世界への正確な情報の発信、これにどれだけ寄与することになるのかということ、この点について大臣の見解を伺いたいと思います。

#177
○国務大臣(高市早苗君) 放送法第六十五条第一項の規定に基づいて、総務大臣は、我が国の見解や国情を正しく外国に伝えるなど国際放送の役割を踏まえて、電波監理審議会に諮問の上、NHKに対して放送事項などを指定して、国際放送の実施を要請できます。
 今般、新型コロナウイルス感染症に関する状況に鑑みまして、国際放送を通じて我が国の状況に関して世界に発信していただくことによって、日本の見解や国情を正しく外国に伝えることとともに、海外におられる日本人に対してしっかりと正しい情報を伝えていただくということが重要だと思っております。
 とにかく、最新の情報をいかに正しく発信していただくことが大事かということで、この度、要請を行いたいと考えております。

#178
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 この要請も時機に応じた極めて適切な御判断だなというふうに思いますので、是非、これを受けてNHKは、この国際放送における正確な情報発信、これに努めていただきたい、このことを申し上げて、新型肺炎対策については終わりたいと思います。
 続いて、サイバーセキュリティーの問題についてお伺いをさせていただきます。
 三菱電機が大規模なサイバー攻撃を受けたということで、これは私はゆゆしき事態だなというふうに考えております。
 これは一月二十日に明らかになったんですけど、政府機関とのやり取りや取引の情報、採用の応募者、従業員、グループ企業の退職者など八千人超の個人情報が流出した可能性があるとされているわけであります。最初にサイバー攻撃を受けたのは中国にある三菱電機の拠点、そこから国内の事業所にウイルス感染が広がったということであります。中国系ハッカー集団ティックが関与した可能性があるのではないかという報道もされています。これ、ちなみに、三菱電機がこの不正アクセスの可能性を認識したのは昨年の六月二十八ということなんですね。
 三菱電機は防衛装備品を造っているわけですけれども、防衛省にお伺いをしますけれども、じゃ、防衛省は実際に、保護すべき情報、これが漏れたのかどうなのか、これをどのように認識しているのか、また、この件について認識をしたのはいつの時点なのかということ、この点についてお伺いしたいと思います。

#179
○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。
 三菱電機に対する不正アクセスの件につきましては、令和二年一月二十日、三菱電機より、ネットワークが第三者による不正アクセスを受け、個人情報と企業機密が外部に流出した可能性があることを確認しているということ、そして、社内調査の結果、防衛、電力、鉄道などの社会インフラに関する機微な情報、機密性の高い技術情報や取引先に関わる重要な情報が流出していないことを確認済みということが公表されたところでございます。
 その後、引き続き、三菱電機におきまして流出した可能性のある情報につきまして精査していたところ、防衛装備庁が平成三十年十月に当該企業へ貸し出した装備品の研究試作品の入札に関する情報で、総合評価落札方式の評価基準や研究試作品に対する性能等の要求事項に関する注意情報、これが含まれていたという報告を二月七日に我々は受けたところでございます。防衛省におきましては、これを受けまして二月十日に本件について公表したところでございます。
 当該研究につきましては、その各段階におきまして、運用者と研究担当者との間で直接議論を交わしまして性能等を決定していく方法により進められるものでございまして、性能等の要求事項は今後具体化され、変わり得るものではありますけれども、現在、安全保障上の影響につきまして精査しているところでございます。
 なお、当該研究は別の会社が落札し、契約を締結したところでございます。当該情報につきましては、貸し出した際に誓約書を提出していただき、その保全を徹底するよう求めてまいりましたが、このような事案が生起したことは誠に遺憾であると思っております。

#180
○柳ヶ瀬裕文君 これ、いまだに精査中なんですね。三菱電機がこの不正アクセスを受けたと認識したのは去年の六月ですよ。いまだに、いまだにですよ、防衛省の機微な情報が漏れたのかどうか分からないということを言っているわけですよね。大丈夫ですか、これで。極めてこれは心配であります。
 これ、防衛装備品の入札の情報だということで、余り大したことのない情報なんじゃないかということのようにおっしゃっていますけれども、これ、防衛装備品の性能の情報ということですよね。極めて安全保障上重要な情報というふうに思います。それがいまだに、半年たっても、九か月ですか、漏れたのかどうか分からないという状況にあるということなので、これは極めて深刻な事態であるというふうに御認識をいただきたいというふうに思いますけれども。
 次に、経産省にお伺いしますが、これ、三菱電機の事業を所管しているのは経産省ということなんですが、経産省にはいつこの不正アクセスの報告があったのか、また、今回個人情報の漏えい、これについてどのような見解を持っているのか、お伺いしたいと思います。

#181
○政府参考人(三角育生君) お答え申し上げます。
 いつ知ったのかということでございますが、本年一月十日、三菱電機から経済産業省の担当課に対して、採用の応募者や社員に関する個人情報、それから三菱電機自社の営業に関するもの、それから技術に関する情報、これらが外部に流出した可能性があるとの報告を受けたところでございます。また、二月七日に防衛省からの情報提供を受けて、三菱電機に問い合わせまして、防衛省関係の注意情報に該当するファイルが不正アクセスを受けた可能性のあるサーバーにあることが判明したとの報告を受けているところでございます。
 こういう状況で報告を受けたところでございますが、三菱電機は現在も調査を継続していると承知しておりまして、経済産業省といたしましても、同社の調査結果を注視してまいりたいと考えております。
 他方、個人情報などの流出が疑われる時点で、影響を受ける方々の関係なども踏まえつつ、速やかに公表することを検討すべきであったと考えております。

#182
○柳ヶ瀬裕文君 これは、経済産業省がこの三菱電機から報告を受けたのは一月十日ということなんですね。防衛省が報告を受けたのは八月、三菱電機がこの不正アクセスを認識したのは六月ですよ。何で半年も掛かるんですかね、これ、経産省に来るまでに。所管官庁ですよね。なのに半年間も掛かっているということであります。
 そこで、ちょっと平さんにお伺いしたいんですけれども、内閣府はこの事案についていつの時点で認識をしたのかということは答弁できますでしょうか。

#183
○副大臣(平将明君) 質問通告ございませんが、内閣府の立場としては、サイバーセキュリティー、NISCなどを所管をしておりまして、この事案につきましては、防衛省また経産省、所管官庁である経産省から把握して、その後報告を受けるという段取りになっています。正確な日時は、今持ち合わせておりません。

#184
○柳ヶ瀬裕文君 通告していないのであれなんですけど、これ、内閣府は三菱電機とかなり重要な接点あるんですね。もう御存じのとおり、情報収集衛星を造っているのは、これは三菱電機です、全てです。日本の情報収集衛星を造っているメーカーは三菱電機ということであります。
 ただ、内閣府は内部の連絡が取れていないのかどうなのか、平さんに余り責めたくないんですけれども、そういった意味ではこの報告が極めて遅れてきたということであります。
 これ、二つ問題があると思うんですね。一つは、やっぱりこれ政府内でしっかりとこの情報が共有されてこなかったということであります。もう一つは、民間企業であるからということで、これは報告義務付けられていないという、この二つの問題があると思いますけれども、この一つ目、情報の共有ということに関しては内閣府の所管だというふうに思いますけれども、この点をどう考えているのか、そしてどう対処していくのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#185
○副大臣(平将明君) まず、情報の共有の部分でありますが、基本的に民間企業の報告義務自体は、契約ベースで報告義務を課すことになっています。ですから、報告の相手方である官庁がしっかりと相手方とやっていただくということですが、更に言うと、重要インフラは各所管官庁がいろんな業法で報告義務を掛けておりますので、何かインシデントがあれば各所管省庁に上がってくるという仕組みになっています。
 その上で、お尋ねは、そこの情報と内閣府、内閣官房、いわゆるサイバーセキュリティ部局との情報の連絡が余りよくできていないんじゃないかというお尋ねであります。
 今回、三菱電機の件についても、私の認識としましては、情報共有が遅れたという認識を持っております。その上で、令和二年の二月二十五日に各省庁に対して、内閣サイバーセキュリティセンター長から、しっかりとNISCと情報共有するように依頼をしているところであります。
 ただ、依頼だけでは私、弱いと思いますので、今後、今回の反省を踏まえて、しっかりとした必要な手続を経て、政府の決定としてこういった仕組みを位置付けをしたいというふうに思っております。

#186
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 対処していただいているんだというお話なんですけれども、これ、何でこの早期の共有と早期の報告が必要なのかといったならば、今回の件だったら三菱電機なんですけれども、三菱電機から抽出した取引先や関係先の情報というのがあるわけですよ。これもチェーンサプライ攻撃ということで、そこの引き出した情報から関係先の方に飛んで、次から次へと伝播して、伝染してウイルスを増殖させていく、サイバーアタックを繰り返していくというようなことが行われるわけであります。
 ですから、今回は防衛省は八月に分かったわけですよね。その時点で、内閣府にしっかりとそれは情報を共有するべきでありますし、内閣府は経産省に情報を共有するべきですし、総務省も必要だったというふうに思います。そういった情報共有を早めにすることによって、自分たちがこのアタックにさらされているんじゃないかという防御をしっかりと固めることができるんだということなんです。ですから、この早めの情報共有が必要だということなんです。
 ただ、これ、いずれにせよ、この三菱電機が報告をする必要があるかといったならば、義務付けられていないわけであります。三菱電機が何も言わなかったら分からなかったことなんですよ。ただ、先ほど平さんがおっしゃったように、防衛省と三菱電機は契約を結んでいるということなので、契約ベースで報告はあったということなんですね。ただ、契約をしていない場合には、これは報告は義務付けられていないということであります。
 この点に関しては国際的にも問題視されていまして、米国は、攻撃を受けた企業は七十二時間以内に当局へ通知する義務と、課されていますし、また、EUでも、七十二時間以内に通知させて、違反した企業には高額の制裁金を科すということになっています。
 これ、なぜこういう義務を課しているのかといったならば、その波及効果が大きいからですよね。被害がどんどん拡大していくから、だからこういう通知の義務を課しているというふうに考えますけれども、この、民間企業がサイバーアタックを受けた場合に速やかに報告をすべきと、もちろん、どのレベルの企業まで網を掛けるのかというのはまたありますけれども、この報告の義務化、この決定についてお伺いしたいと思います。

#187
○副大臣(平将明君) 今の件につきましては、若干重なりますが、重要インフラ事業者につきましてはNISCの間で情報共有の仕組みというものをつくりました。ですから、こちらについてはそういう仕組みの枠組みの中で情報が上がってくるということと、各所管官庁が、インシデントがあれば報告義務が課されているということで、各省庁と内閣府、また内閣官房と情報を共有をする仕組みをしっかりとこれから仕組みとして強化をしていくということであるというふうに思っております。
 また、報告義務化するという話についても、まさに今のこの状況の中で、サイバーセキュリティ戦略本部を中心として現下の政策をしっかり進めていくということと、先生御指摘の、情報共有の仕組みを強化することで対応してまいりたいと考えております。

#188
○柳ヶ瀬裕文君 今おっしゃった、サイバーセキュリティ協議会というものが設立されていて、共有するシステムがあるんだということは存知しているわけですけれども、これ、義務化ではないわけですよね。あくまで信頼ベースで共有していこうというものだというふうに認識をしています。これで十分なのかということなんですね。
 この問題に早期から取り組んで警鐘を鳴らしてきたのが高市大臣であります。この重要インフラの事業者のサイバーインシデントの報告義務、これも法制化するべきなんだというようなこともおっしゃってきましたし、これまでの民間企業にも報告義務を課すべきだということをいち早く、これ警鐘を鳴らされてきたということでありますけれども、総務大臣のお立場から、何かお言葉いただけますでしょうか。

#189
○国務大臣(高市早苗君) 数年前に、あのワナクライのおかげで世界百五十か国以上が被害に遭い、日本国内でも、最初に攻撃を受けた企業が速やかに報告をしていればもう少し被害が減じられたんでしょうけれども、最終的には地方公共団体などにも被害が出ました。
 このサイバー攻撃の被害の拡大をできるだけ早く食い止めようと思うと、情報共有が何よりも重要でございます。だからこそ、特に重要インフラ十四分野については、それぞれがしっかりとサイバーセキュリティー対策をするとともに、攻撃を受けた場合には速やかにその報告をする義務というのを法令上明確に位置付けるべきというのが私の主張でございました。
 足下の総務省からまずということで、電気通信事業法及び放送法におきましては、これは重大な事故については遅滞なく報告することを義務付けております。これを各法律の省令でしっかりと義務付けております。
 また、地方公共団体につきましては、地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドラインに基づいて、サイバー攻撃発生などのインシデントについて総務省への報告を求めております。報告を受けたら、直ちにNISC、内閣サイバーセキュリティセンターに総務省から報告をし共有をするという仕組みにいたしております。

#190
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。
 高市大臣の本も読ませていただきました。これを読んで勉強して今日は質疑をしておるということでありますけれども。
 平さんにこれお伺いしたいんですけれども、今、高市大臣がおっしゃったように、やっぱりこれ義務化をしなければこの問題は解決しないんではないかというふうに思いますけれども、義務化については前向きではないということなんでしょうか。

#191
○副大臣(平将明君) 私も、自民党のときに高市先生の本部で一緒にサイバーセキュリティー、議論をさせていただいたところであります。
 今の大臣の答弁でも、やっぱり所管省庁がしっかり見るという縦のラインと、あと重要インフラ十四業種については、これ官民入れて協議会スタイルつくるのも結構大変だったんですよ、法律をここまで作ってくると。ですから、それもかなり進化をしたと思います。
 その上で、サイバーセキュリティ戦略本部がしっかり機能して、そこの事務局はNISCがやっておりますので、今の一番の問題は、省庁の連携のところをやっぱりしっかりやると、そのことによって十分機能すると思います。
 ただ、今回の事例は、三菱電機の報告は遅いと思います。ですから、そういうのは契約をしている相手方、若しくは所管官庁がしっかりと相手方と話をして、もっと迅速に情報共有をしていただきたいというふうには思っております。

#192
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 今、平副大臣が極めて重要なことをおっしゃったなということなんですけれども、やっぱり各省庁がしっかりと連携できていれば、このような事態にならなかったということなんですね。
 今回の三菱電機の件というのは、まさに連携ができていないということを露呈したという重大な案件だというふうに思います。そういった意味では、各機関が各省庁に散らばっていて、それぞれがサイバーセキュリティー対策をやっていて、内閣府はあくまでも調整機能ということだというふうに私は認識をしているわけですね。何か、大規模な事故、事態が起きたときに、じゃ、NISCが指揮命令を、権限を持って率いていくのかといったら、そういうパターンにはなっていないというふうに思います。
 そういった意味では、これも高市大臣がこれまで提案してきたわけですけれども、サイバーセキュリティ庁ということで、この組織を、これ各国やっています、イギリスもドイツも、そういった組織を統合して、強力な権限を持ってしっかりと国家を守るということでやっているわけですけれども、こういった組織の統一、日本版のサイバーセキュリティ庁の統一といったことに関しての答弁をいただきたいと思います。

#193
○国務大臣(高市早苗君) 確かに、私が昨年の九月まで本部長を務めておりました自民党のサイバーセキュリティ対策本部の第二次提言にサイバーセキュリティ庁の設置を盛り込んでおります。
 今は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、もうNISCを中心に各省連携して、事業者も一緒に必死で準備を進めている最中ですから、新しい役所の設置というのはなかなか困難な時期だと思いますので、提言の中には、二〇二五年までに今のNISCの権限、人員などを強化してサイバーセキュリティ庁を設置すべしというものを書き込みました。
 ただ、今は総務大臣でございますので、政府の行政機関の在り方についてコメントをするというのはなかなか難しい立場でございます。ただ、中長期的にはサイバーセキュリティー政策を一層強力に推進していくという観点から、望ましい組織の在り方についても検討していくということは重要だと考えております。

#194
○委員長(若松謙維君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いいたします。

#195
○副大臣(平将明君) 災害の際も、非常災害対策本部などの本部があって、その下で各省庁連携をしてやっておりますので、今、サイバーセキュリティ本部の中でNISCが事務局を担って、今の対応でしっかり対応していきたいというふうに思っております。

#196
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。

#197
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
 新型コロナウイルス対策を中心に伺います。
 六日の参議院本会議で、全校休校要請への対応で、地域の実情を最も把握している自治体の取組を尊重し、国が制度的にも財政的にも万全の支援をすることだとの質問に、総理は、各自治体における独自の取組も尊重しながら、国として財政面も含めて全力で応援すると述べられました。
 大臣、この自治体の取組を尊重し支援するという立場、大臣も総理と同じですね。

#198
○国務大臣(高市早苗君) この新型コロナウイルス感染症の対策においては、地方公共団体が果たす役割というのは極めて大きいと考えております。そこで、今日何度か答弁したとおり、二月二十六日に、総務省と各都道府県及び政令市との一対一の情報共有、また情報提供の仕組みをつくったわけでございます。地方公共団体からこの場を通じていただいた御要望については、関係府省においてできるところから迅速に取り組んでいただいております。
 だから、まずは国がしっかりとした対応を行うということにした上で、総理がおっしゃったとおり、自治体独自の取組を尊重することによって、もう国と地方が心を一つにしてこの難局を乗り越えていくということが重要なんだろうと思っております。

#199
○伊藤岳君 自治体の独自の取組を尊重し支援する、非常に役割は大きいということを確認させていただきました。
 政府の全小中学校、高校、特別支援学校への休校要請を受けて、最も混乱している現場の一つが学童保育です。私は、埼玉の実情を聞いてきました。政府は、本日、第二弾の緊急対応策を発表するとのことですが、総理は、七日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会議で、放課後児童クラブや学校教室の活用など、地域の実情に応じて実施していただいている取組についても全額国費で支援いたしますと発言されていました。
 そこで、具体的に伺っていきたい。
 学校休校要請を受けての埼玉県内の学童保育の対応は、埼玉県学童保育連絡協議会の調べによると、大まかに言って二つです。一つは、学校受入れを決めた自治体を中心に午後から預かるというところ、二つは、長期休暇時と同様に朝から開所するというところです。厚労省事務連絡の長期休暇などにおける開所時間に準じた取扱いという状況には至っていません。
 この理由は幾つかありますが、主には朝から開所できる人員体制が取れないということです。現場からは、現状の職員が長時間働いて何とか対応しているが厳しい、朝の時間は一名の職員でしのぐ状態である、年度末退職予定で有給休暇消化中の職員にも出てきてもらって対応しているなどの実情が上がっています。人員体制を確保する財政措置が最も重要となっています。
 三月一日の内閣府、厚労省事務連絡では、今般の対応に伴い追加で生じる放課後児童健全育成事業に係る費用については、内閣府計上の子ども・子育て支援交付金において、小中学校の臨時休校に伴い午前中から運営する場合、一日当たり一万二百円とされました。六日には、一日当たり三万二百円と引上げを決めたと聞いています。
 厚労省、この交付金の算出根拠を教えてください。

#200
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の放課後児童クラブに関しての今回の特別の加算ということにつきましては、御指摘ございましたように、できるだけ政府全体として見ていくということで、これは全額国庫で措置をするということ、そして、その分につきましては保護者負担を求めないという基本的な考え方の下に今加算をしております。
 御指摘のございました三万二百円ということでございますが、まず、今回のその小学校の臨時休業に伴いまして、特に午前中から開所する場合、これにつきましては、当初、日額の非常勤単価を基に午前中の人件費三人分、これ、通常は、放課後児童クラブというのは常勤一人と非常勤二人でやってございますが、今回、午前中から開くということで常勤職員の補助も必要ということで、人件費三人分を見込んだ一万二百円としてございました。
 ただ、先ほど御指摘もございましたように、今回ある意味春休みの体制を前倒しするというようなことでございまして、かなり人繰りに困っているという現場からの声もございましたので、やはり開所に当たっての人材確保のための追加的な費用を要するだろうということで、これを想定いたしまして、人材確保のための割増しの賃金、それから新規に新しく利用される児童の保険料、さらに様々な光熱費等の諸雑費を見込んだ更に上乗せの二万円ということで、合わせて三万二百円ということでございます。
 なお、臨時休業に伴いまして、午前開園だけではなくて、例えば子供さんの数が増えて支援の単位、学校でいうとクラスのようなものですが、これを新たに設けて運営する場合につきましては、当初これ三万六千円としてございましたが、今回、合わせて、二万六千円を更にプラスするということで六万二千円、新しくそういうクラスをつくる場合にはその加算の申請が可能としておるところでございます。

#201
○伊藤岳君 今教えていただいた算出根拠ではやっていけないクラブ、学童保育がたくさんあります。
 さいたま市内のあるクラブは、朝七時半から開所して親から預かって、学校の受入れが始まる時間には子供たちを学校に送っていきます。通常の常勤職員体制では手が足りませんと言っています。別のクラブは、朝から開所するとなると、鍵を開けるなど非常勤の職員には任せられない仕事があり、常勤職員が朝から出勤しなければなりませんが、現状では、職員体制が不足していてシフトが組めませんと話しています。クラブによって事情は様々なんです。
 厚労省は、四十人以上の放課後児童クラブで常勤一名、非常勤二名の配置というモデルを示していますが、朝からの開所でも常時常勤一名、非常勤二名の配置ができるよう交付金を算出すべきだと思います。
 厚労省、全額国費で支援するというのは、こうした交付金の算出をするということでいいでしょうか。

#202
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のございました全額国費で見るというのは、今回の学校休業に伴いまして午前中開所するとか、そういう掛かり増しの部分について全額国庫で見るということでございます。
 それから、先ほど常勤の方が朝からずっと見なければいけないということに関しましては、先ほど積算のところで申し上げましたけれども、元々の一万二百円という単価に通常は非常勤二人でございますが、三名分を見込んでいるというのは、そういう常勤職員のサポートということも含めてということでございます。

#203
○伊藤岳君 いや、だから、そのモデル、厚労省が示したモデルどおりの配置をしても算出するってことですね。そこを確認したいんですけど。

#204
○政府参考人(渡辺由美子君) 基本的には、今申し上げた加算というのは、どのような体制であっても、今申し上げたような午前中から開所する場合には加算をするということでございます。

#205
○伊藤岳君 次の実例もあります。
 埼玉県のある市の民間学童連絡協議会は、人件費等の問題を懸念して、学校休校に伴う春休み以前の開所に対しては一日千円の負担を保護者にお願いすることにした、国から指示がない中でやむなく決めた、民間学童にはもしかしたら補助金は来ないかもしれないと思って決めた、勤務時間数は相当増える、人件費中心に試算したが、実は親負担千円でも足りない、ちなみに、一日当たり三万二百円の交付金が出たとしても足らない、父母負担を強いることになると言っています。
 厚労副大臣、現場のクラブにこんな懸念をさせないでいただきたい。現場の実態に応じて全て応えると是非言っていただきたいですが、いかがでしょうか。

#206
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
 先ほど政府参考人から御答弁をさせていただきましたけれども、今般の学校のこの臨時休業に伴いまして、午前中から放課後児童クラブを開所していただくということで国としてお願いしたことを踏まえて、先ほどの説明のように、追加で必要となる人件費の一万二千円に加えて、更に追加で人材確保に要する費用等について二万円と、この補助を行うなどして国として必要な財政措置を講じてきたところでございます。
 それで、今議員からも先ほど来の質問の中でも御指摘のありました、例えば早朝の対応ですとか、あるいはその職員の体制、シフトの問題ですね、またクラブの状況によっては様々違うといったことを今御説明いただいたことと受け止めておきたいというふうに思います。
 その上で、必要となる支援を是非全て対応していただきたいと、こういう趣旨の御質問かと思いますけれども、委員御指摘のその対応等につきましては、今私が説明したことが繰り返しになってしまいますので、そこは避けさせていただきますけれども、いずれにしても、まずは国庫負担で十分の十行って保護者には負担を求めないとしているということ、その設定の下に先ほどの加算額も増額をさせていただいているというところでございます。
 今後とも、現場の御要望にしっかり耳を傾けながら、放課後児童クラブへの支援に努めてまいりたいと考えております。

#207
○伊藤岳君 この人件費の問題だけじゃなくて、今後の事態の推移の中で国が支援すべき事柄がまだまだ生じてくることが予想されると思います。
 厚労副大臣、ですから、こういうあらゆる事態に応えるんだと、ここは明言していただきたいんですが。

#208
○副大臣(稲津久君) 繰り返しの答弁になって大変恐縮でございますけれども、先ほど申し上げましたように、まずはこの国の十分の十の国庫負担の措置を基に、この保護者の方々には財政負担を求めないと、そして加算額の措置もさせていただく、こうしたことをしっかりと体制整えてさせていただきながら、そして、今お話のあったことは私もしっかり耳に受け止めさせていただきますけれども、まずはこうしたことを踏まえながらしっかりこのクラブの支援に努めてまいりたいと考えております。

#209
○伊藤岳君 一つ具体的に、じゃ、聞きます。先ほど、親に千円の負担を強いることを決めたという市があると言いましたが、こういうことはさせないですね。心配要らないですね。

#210
○政府参考人(渡辺由美子君) まず、ちょっと事務方の方からお答えさせていただきます。
 先ほど申しましたように、今回の掛かり増し部分につきましては保護者負担を求めなくてもいいように十分の十ということにしておりますので、今回のことに伴う掛かり増しの部分については保護者負担は取らないという設定になっているということ、これは改めて今回の第二弾の加算を周知するときにQアンドA等で周知していきたいと思っております。

#211
○副大臣(稲津久君) 今、政府参考人からも話をさせていただきましたが、これは国としてはしっかり十分の十措置しておりますので、繰り返しになりますが、保護者負担は求めないということでございますから、仮にそのようなことがあったとしたら、それはしっかり対応させていただきたいと思います。

#212
○伊藤岳君 しっかり対応していただける、確認したいと思います。
 朝からの開所に伴って掛かる費用は人件費だけではありません。消毒液、マスク、水光熱費などの諸費用も算出根拠に加えるべきだと思います。
 厚労省、先ほどの話でも、これらの諸費用についても心配しなくていいですね。確認です。

#213
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の物件費的な部分につきましては、先ほどの第二弾の加算の中に光熱水費的なものも入ってございます。
 それから、御指摘のマスクとか消毒液等の感染防止対策につきましては、これは子供の施設だけではなくて、高齢者とか障害者も含めた、今横並びでこういった福祉施設の感染防止対策ということについての検討をしているところでございます。

#214
○伊藤岳君 この時期、感染症予防のためと学童保育の利用を控える世帯も実は出ているんです。民間学童保育の場合、こうした利用を控えた世帯の保育料が入りませんと施設運営に支障を来すことになります。
 厚労省、この利用を控えた世帯の保育料分の補填、これも全額国費で支援するという中に入りますね。

#215
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の、キャンセル料という明示的な形ではございませんが、先ほど申しました加算、これは積算根拠は先ほど申しましたような人件費等の積み上げでございますけれども、これは運営費に充てていただくということで設けておりますので、その全体の運営費の中で賄っていただければというふうに考えております。

#216
○伊藤岳君 私も三人の子供を民間学童に通わせて父母会長も務めたことありますが、とにかく民間学童の場合、月々の運営をやりくりするのは大変なんです。バザー、物資販売。民間学童にとって保育料の収入減は死活問題。国が決めた休校方針の下でこのままでは全国各地の民間学童が潰れてしまうということになりますので、しっかりこういう声にも応えていただきたいと思います。
 以上、お聞きしたメニューの実務について次にお聞きします。
 内閣府、これらの通知はいつ出すのか、申請手続はどのように行うか。例えば領収書などを取っておけば大丈夫なのか。この辺、答えてください。

#217
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。
 小学校臨時休校に伴う放課後児童クラブへの今回の補助でございますけれども、三月六日までの事務連絡におきまして補助基準額等の詳細を既にお示しをしているところでございますけれども、これらを反映をいたしました正式な交付要綱ということにつきましては、本日にもお示しができるよう鋭意作業を進めているところでございます。
 また、申請手続についてのお尋ねでございますけれども、具体的には各市町村において定めていただくということにはなりますが、事業者の過度の負担にならないように、例えば三月分は概算で請求いただいてお支払をするなど、簡便な方法にするよう配慮をしていきたいというふうに考えております。例えば、領収書を含む証拠書類につきましても、交付申請時に一律に求めることはせずに、精算段階で御提出いただくなど配慮していきたいというふうに考えております。

#218
○伊藤岳君 学校休校に伴うクラブの開所日から遡及できますか。

#219
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。
 小学校の休業要請を受けて開所をした放課後児童クラブが補助対象となるように、交付要綱におきましては、三月二日、すなわち小学校が休業し始めた日という日に遡及をしてこの交付要綱を適用するということとする予定でございます。

#220
○伊藤岳君 是非、正確に急いで周知徹底をお願いしたいと思います。
 三月二日の文科、厚労省の通知がちょっと現場に混乱をもたらしています。座席間を一メートル以上離して交互に着席するなど、できる限り児童生徒同士の距離を離す。この学童保育内で一メートル以上離すというのは、これ無理です。そもそも、厚労省は、四十人規模の放課後クラブの児童一人当たりのモデル面積一・六五平米ですから、一メートル以上は無理です。
 厚労省、この一メートル以上離してというのは、この放課後学童クラブ、学童クにも該当するような書き方なんですが、これどうなんですか。

#221
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の文部科学省との連名通知で出しましたこの一メートルということにつきましては、これは学校が子供を預かる場合のことでございまして、放課後クラブを念頭に置いたものではございませんので、その点、改めてQAを周知していきたいと思っております。
 また、この一メートルというところがややもすると取り上げられがちなんですが、趣旨は、飛沫感染を防ぐ観点から、できるだけ生徒同士の接触を避けるようにするというところが大事でございますので、放課後クラブにおきましても、当然感染防止のための手洗い等の基本的な感染症対策を講じると同時に、非常に密集性を避ける観点から学校等の教室の活用ということも文部科学省さんと協力をして促しているところでございます。

#222
○伊藤岳君 この件は予算委員会でも繰り返し質問しているんですけれども、その後、どういう対策、手だてが取られたか、教えてください。

#223
○政府参考人(渡辺由美子君) 距離という、一メートルということでございましょうか。(発言する者あり)はい。これにつきましては、改めてQアンドAで周知をさせていただくこととしたいと思っております。(発言する者あり)はい。これからいたします。

#224
○委員長(若松謙維君) 手を挙げて。伊藤君。

#225
○伊藤岳君 済みません。
 これからということですね。済みません。
 狭い学童クラブ、学童保育の室内で一日過ごすのは、子供たちの健康、安全を考えたら不安が拭えません。したがって、学校の教室や体育館、校庭などを活用することが重要だと思います。
 三月二日の文科省、厚労省通知の中には、密集性を回避し感染防止することなどから、一定のスペースの確保が必要である、今般の臨時休業に伴い、教室、図書館、体育館、校庭等が利用可能である場合は、手続は不要であり、積極的に施設の活用を推進すると記されています。
 しかし、この点でも現場では混乱が続いているんです。埼玉県の幸手市の例ですが、学童保育から学校に学校施設の使用を求めて、ある学校では承諾は得られたんですが、ほかの学校長からは断られたというために、教育委員会からは学童には学校の施設は利用させられないということを言われたというふうになっています。
 厚労省、学童保育が学校の教室や体育館、校庭等を積極的に活用することに関わるこれらの混乱解消にどういう具体的な対策を取っていただけますか。

#226
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の個別ケースについてはどのような背景があったのか、ちょっとそこは今分かりかねますが、御指摘のように、三月二日の通知では、学校等の施設をできるだけ放課後児童クラブでも活用できるように積極的にしてほしいということは申し上げておりますので、もしそこが現場で必ずしも徹底していないということであれば、先ほど申しましたこれから出すQAにおいて改めて徹底をしたいと思っております。

#227
○伊藤岳君 是非お願いしたいと思います。
 こうした学校の施設が活用、推進していくということになる、それは感染を防止するということからも必要だということになってくると思います。
 栃木県の茂木町では、一旦学校休校を決めたが、学校長やPTAなどの意見をよく聞いて、休校せずに通常どおり授業を行うということにしていると聞いています。
 先ほど、大臣、地方自治体のこの役割は大きいということを言われましたが、町のことを一番掌握をしている地方自治体が現場の学校、学童保育、保護者と連携して取り組んでいくことを尊重して、そしてその励ましを送っていただきたいと思います。
 最後に、感染症指定医療機関についてお聞きします。
 四日に埼玉県庁に伺ってきました。保健医療政策課では、今後感染が更に広がった場合、不安なのは感染症指定医療機関の医療スタッフだと言っておられました。
 総務省は、先ほど小林議員からも紹介ありましたが、二〇一七年に感染症対策に関する行政評価・監視、国際的に脅威となる感染症への対応を中心にしてという勧告を厚労省に対して出しています。この中で、調査した感染症指定医療機関のうち約二三%が患者等の受入れを危惧するという状況だとして、診療体制等の実態把握、改善措置を厚労省に勧告をしていました。
 大臣、総務省としては、二〇一七年時点から感染症指定医療機関の医療スタッフについて懸念を持たれていたということですよね。この感染症指定医療機関の医療スタッフの抜本的強化が必要ではないでしょうか。

#228
○国務大臣(高市早苗君) 御指摘の評価・監視の調査結果では、平成二十八年当時の感染症指定医療機関において、厚生労働大臣の定める基準どおりに医師が配置できていない事例が見られました。また、十分な専門医療スタッフの確保が困難であるという意見を持つ担当者があったことも報告をいたしました。
 これを踏まえて、厚生労働省に対しては、指定医療機関における医療従事者の状況など診療体制の実態把握を行うこと、実態把握の結果、診療体制の実効性が確保されていないと認められるものなどについて改善に向け的確に対応すること、そうした措置では実効性ある診療体制を確保できないものについては、制度の枠組みや指定基準などについて見直しを検討することを勧告いたしました。

#229
○委員長(若松謙維君) もう時間が来ておりますので、よろしくお願いいたします。

#230
○伊藤岳君 時間が来ていますので、是非大臣に……(発言する者あり)

#231
○委員長(若松謙維君) 失礼しました。もうじきなりますので、よろしくお願いいたします。大丈夫です。

#232
○伊藤岳君 大臣、じゃ、一言、最後に。抜本的強化が必要だという認識ですね、大臣。

#233
○国務大臣(高市早苗君) 今後は厚生労働省において感染症対策の改善、改良というのは進められていくと考えておりますけれども、総務省としましても、現在は大変多忙である厚生労働省の業務の状況を分かっておりますから、その状況を見極めながら二回目のフォローアップというものを考えていきたいと思っております。

#234
○伊藤岳君 時間が来ました。以上で質問を終わります。

#235
○委員長(若松謙維君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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