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1951/07/28 第13回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第013回国会 大蔵委員会 第106号
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1951/07/28 第13回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第013回国会 大蔵委員会 第106号

#1
第013回国会 大蔵委員会 第106号
昭和二十七年七月二十八日(月曜日)
    午後零時十三分開議
 出席委員
   委員長 佐藤 重遠君
   理事 小山 長規君 理事 佐久間 徹君
   理事 高間 松吉君 理事 内藤 友明君
   理事 松尾トシ子君
      大上  司君    島村 一郎君
      苫米地英俊君    三宅 則義君
      宮幡  靖君    宮原幸三郎君
      久保田鶴松君
 出席政府委員
        外務政務次官  石原幹市郎君
 委員外の出席者
        参議院議員   大谷 瑩潤君
        専  門  員 椎木 文也君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
七月二十八日
 理事奧村又十郎君の補欠として高間松吉君が理
 事に当選した。
    ―――――――――――――
七月二十六日
 石炭手当等に対する免税に関する陳情書(北海
 道議会議長蒔田余吉)(第二九二七号)
 官吏の出張旅費に関する陳情書(野田市中野台
 千四十三番地高木虎尾)(第三〇五六号)
 官庁会計事務の監督に関する陳情書(野田市中
 野台千四十三番地高木虎尾)(第三〇五七号)
 諸税の賦課方法に関する陳情書(野田市中野台
 千四十三番地高木虎尾)(第三〇五八号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事互選
 未復員者給與法等の一部を改正する法律案(参
 議院提出、参法第一四号)
    ―――――――――――――
#2
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
 議案の審査に入ります前に、ちよつと理事の辞任及び補欠選任の件についてお諮りいたします。実は本日奥村理事から理事辞任の申出がありましたので、これを許可し、その補欠として高間松吉君を理事に指名いたしたいと存じますが、この点御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○佐藤委員長 御異議ないようですから、高間松吉君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○佐藤委員長 次に未復員者給與法等の一部を改正する法律案を議題として質疑を続行いたします。小山長規君。
#5
○小山委員 議題となりております未復員者給與法等の一部を改正する法律案につきましては、すでに質疑も盡されたと思いますので、この際質疑を打切られんことを動議として提出いたします。
#6
○佐藤委員長 ただいまの小山君の動議のごとく決定するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○佐藤委員長 御異議ないようですから、本案に対しましては以上をもつて質疑を打切ることといたします。
 これより本案の討論に入りたいと存じますが、不肖佐藤重遠外五名より本案に対する修正案を提出いたしておりますので、まず修正案の趣旨弁明を求めます。修正案提出者小山長規君。
#8
○小山委員 未復員者給與法等の一部を改正する法律案に対する修正案の趣旨を御説明申し上げます。
 この修正案の案文はお手元に差上げてありますので、ごらんを願うことといたしまして、その改正の内容並びに趣旨を御説明申し上げますと、修正点は二箇所あるのでありまして、その第一点は、参議院から出ておりますところの原案におきましては、拘禁中の戦争犯罪人は特別未帰還者の定義の中に含めることとなつておりますために、その結果先般制定されました戰傷病者戦没者遺族等援護法、この関係上これらの戦争犯罪人が拘禁中に死亡いたしますと、その遺族に対しまして、同法の規定によつて公債五万円のあの弔慰金が支給されることとなるのであります。この点は参議院の提案者におきましても予想していなかつたことが、質疑応答中に出て参つたのでありまして、かたがたただいまただちにこの問題を取上げることは、まだ時期尚早のおそれがあると考えますので、戦争犯罪人は特別未帰還者給與法の適用についてだけ、特別未帰還者とみなすということに修正いたしたいのであります。従つて弔慰金の問題はこの際触れないことといたしたのであります。従つて、未復員者――巣鴨その他に拘禁中の戦争犯罪人に対しましては、ソ連その他に抑留されておりますところの特別未帰還者同様、妻並びに家族に対しまして、特別未帰還者法で定められておるところの、月六百円ないし四百円の給與を支拂う。それから本人に対しましては、これは積み立てておきまして、拘禁が解かれたあかつきにおいて帰るときに支拂う。それから拘禁を解かれて帰ります場合には、帰郷旅費を支拂うというようなことに相なりますし、また不幸にして拘禁中に死亡されたような場合には、その家族に遺骨引取費を政府が拂うというようなことにも相なります。また拘禁中に病気その他傷害を受けました場合に、釈放された後においてなお特別未帰還者同様な状態にありますような場合には、療養費を拂うというふうにいたしたいのであります。これが改正の第一点。
 次に改正の第二点は、この法律は四月二十八日にさかのぼつて適用されることになつておるのでありますが、四月分の俸給及び扶養手当につきましては、一箇月分拂うのかあるいは日割で拂うのかが、参議院の提案では明瞭になつておりません。質疑応答を通じて提案者の意向を確かめましたところが、これは日割計算とするという提案者の意向であることがはつきりいたしましたので、それを明確にいたしますために、日割計算によるということを法律上でうたおうというのであります。
 以上が修正案の大要でありますが、何とぞ御賛成あらんことをお願いいたします。
#9
○佐藤委員長 修正案の趣旨弁明を終りました。修正案に対して御質疑のあります方には許可いたします。
#10
○三宅(則)委員 ただいま議題になつております未復員者給與法等の一部を改正する法律案、並びに右に関する修正案につきましての御説明があつたわけでありますが、この際せつかく外務政務次官が来ておられますから、これに関連してお尋ねいたしたいと存じます。
 少くとも戦犯者という名前は、これは御承知の通り日本でつけたわけではございません。勝つた国、連合国の方でつけられた名前でございまして、今講和が回復いたしました以上は、そういう名前はおもしろくない、こういうふうに考えられるのであります。でありますから、俗に言われておりますところの戦犯者並びにその家族等につきましては、未復員者――ソ連やその他におりましてまだ復員しておらない者と同様な観点に立つて考えるのが、当然であると思うものでございまして、そういうような法案をつくりまして、これを救済し援護することは、当然過ぎるほど当然でありますが、今日まで延引しておつたことは、少くともおそ過ぎるとまで私どもは考えておるわけであります。
 この際外務政務次官にお尋ねいたしますが、すでに未復員者と同様に考えらるべき戦犯と言われております者で、すでに日本内地におります者、外地におります者等につきまして、もしお調べがございましたならばこの際承りたいと存じます。
#11
○石原(幹)政府委員 ただいまの御質問は戦犯者の現在の状況はどうなつておるか、概況を話せ、こういうことだと思いますから、ごく簡単に申し上げておきます。御承知のように、戦犯者の大部分はただいま巣鴨に收容されておるのでありますが、まだ外地に若干残つております。濠州マヌスには二百六名、フィリピン百十一名、これらの人々に対しましては、一日も早く内地で服役できまするように、いろいろの機会を通じましてフィリピン政府、濠州政府に要請中でございまするが、まだ確たる見通しを持つところまでに至つておりません。それから巣鴨にあります人々につきましては、御承知のごとく中国法廷で判決を受けました人々に対しては、今度の日華條約の発効と同時に全部釈放されることになつております。これが約九十一名、それからその他の人々につきましては、ただいま刑期の三分の一を終えました者につきましては、仮出所ができますように、それぞれの大使を通じまして政府に申請をいたしております。
 それから全面的の減刑、釈放、こういう問題につきましてもいろいろ意見がございまするので、先般七月十四日のフランスの記念日を目標に、フランス政府に対しましては、約三十九名でございまするが、全面的の減刑釈放方をお願いしたのであります。これは向うの外務大臣から、西村大使を通じまして、人道上の問題あるいは日仏国交上の関係からいたしまして、できるだけ希望に応ずるように努力するという回答を得ておりますので、これは前途やや明るい見通しを持ち得るかと思つております。
 それで巣鴨におりまする戦犯者の数は、現在総計いたしまして九百二十二名でございます。
 ごく簡單でありまするが、大体の概況はそういうことでございます。
#12
○三宅(則)委員 ただいま外務政務次官のお話によりまして、巣鴨に九百二十何人、濠州方面に二百何人、あるいはフィリピン方面に百十一人とか、その他を合せまして千数百名に及ぶと思うのであります。
 そこで一応提案者の大谷さんにお尋ねしたいと思いますが、こういうような案をつくるということは最も賛成でありますが、一体それらに対する給與の費用がどのくらいかかるべきものであるか、おわかりでありましたらこの際明確に承りたいと思います。
#13
○大谷参議院議員 お答えいたします。大体調査いたしましたところでは千六百万円という数字が出ております。なおこれの処置につきましては、引揚げ費用の残余のものでもつて処置できるという援護庁の見解でございます。
#14
○佐藤委員長 三宅君に一言いたしますが、質問は修正案に関連する範囲にとどめていただきたいと思います。
#15
○三宅(則)委員 ただいまの御注意もございましたから、お尋ねいたしますが、日本と諸外国との平和條約の発効によりまして、こういうふうに未復員者に対しまする特別措置を講ぜられたのは、まことにけつこうな案件でございますが、将来なおこれに関連いたしまして、講和一の発効していない地域――いわゆるソ連等にもあるわけでありますが、相当それらと関係ありますものが残つておりましようか、いませんでしようか、それがどのくらいありましようか、この際できれば承らしていただきたいと思います。
#16
○大谷参議院議員 現在ソ連地区で戦犯として取扱われておる方はございまするけれども、公報として届けて参つておるものは確実でないのであります。これは数字はちよつと忘れましたが、千数百名しかおらないという通報だけより受けておりませんので、公式の数字として申し上げる材料は、何もないとお答えをするよりほか方法はございません。
#17
○三宅(則)委員 この給與は二十七年四月分からとなつておりますが、それ以前のものは範囲に入らぬものでありますか。この点をはつきりいたしておきたいと思います。
#18
○大谷参議院議員 これは御承知の通り講和発効後ということに限定いたしておりますので、四月二十八日以後、そのために四月の給與は日割勘定ということになつております。
#19
○三宅(則)委員 もちろんこれは講和発効後でございましようからして、新たにその他の国との講和が発効した場合においては、ふえる見込みでございましようか、もうこの上ふえない見込みでございましようか、人員等につきましてはどんなものでございましようか。
#20
○大谷参議院議員 もうふえないという見解でございます。
#21
○佐藤委員長 ほかに本修正案に対する御質疑はありませんか。――ほかに御質疑もないようでございますから、修正案に対する質疑は以上をもつて打切ることといたします。
 これより本案及び修正案を一括議題として討論に入ります。
#22
○小山委員 ただいま議題になつております未復員者給與法等の一部を改正する法律案及びその修正案につきましては、ともに討論を省略してただちに採決に入られんことを望みます。
#23
○佐藤委員長 ただいまの小山君の動議のごとく決定するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○佐藤委員長 速記をとめて。
    〔速記中止〕
#25
○佐藤委員長 速記始め。――御異議ないようですから、本案及び修正案につきましては、討論を省略して、これよりただちに採決に入ります。
 まず不肖佐藤重遠外五名の提出にかかる修正案に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔総員起立〕
#26
○佐藤委員長 起立総員。よつて本修正案は可決せられました。
 次に本修正案の修正部分を除いたる原案に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔総員起立〕
#27
○佐藤委員長 起立総員。よつて本案は不肖佐藤重遠外五名提出のごとく修正議決せられました。
 なお本案に関する報告書の件につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。
 次会は明二十九日午前十時より開会することといたしまして、本日はこれにて散会いたします。
    午後零時三十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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