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2020/03/04 第201回国会 衆議院 第201回国会 衆議院 経済産業委員会 第1号 令和2年3月4日
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2020/03/04 第201回国会 衆議院

第201回国会 衆議院 経済産業委員会 第1号 令和2年3月4日

#1
本国会召集日(令和二年一月二十日)(月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。
   委員長 富田 茂之君
   理事 大岡 敏孝君 理事 神山 佐市君
   理事 小林 鷹之君 理事 鈴木 淳司君
   理事 武藤 容治君 理事 田嶋  要君
   理事 山岡 達丸君 理事 鰐淵 洋子君
      畦元 将吾君    穴見 陽一君
      安藤 高夫君    石川 昭政君
      石崎  徹君    岡下 昌平君
      神田  裕君    高村 正大君
      國場幸之助君    武部  新君
      辻  清人君    冨樫 博之君
      野中  厚君    福田 達夫君
      穂坂  泰君    星野 剛士君
      細田 健一君    三原 朝彦君
      山際大志郎君    吉川  赳君
      和田 義明君    浅野  哲君
      落合 貴之君    柿沢 未途君
      菅  直人君    斉木 武志君
      宮川  伸君    山崎  誠君
      中野 洋昌君    笠井  亮君
      足立 康史君
令和二年三月四日(水曜日)
    午後零時十分開議
 出席委員
   委員長 富田 茂之君
   理事 大岡 敏孝君 理事 神山 佐市君
   理事 小林 鷹之君 理事 鈴木 淳司君
   理事 武藤 容治君 理事 田嶋  要君
   理事 山岡 達丸君 理事 鰐淵 洋子君
      畦元 将吾君    穴見 陽一君
      安藤 高夫君    石川 昭政君
      石崎  徹君    岡下 昌平君
      神田  裕君    高村 正大君
      國場幸之助君    武部  新君
      辻  清人君    冨樫 博之君
      野中  厚君    福田 達夫君
      穂坂  泰君    星野 剛士君
      細田 健一君    三原 朝彦君
      山際大志郎君    吉川  赳君
      和田 義明君    浅野  哲君
      落合 貴之君    柿沢 未途君
      菅  直人君    斉木 武志君
      宮川  伸君    山崎  誠君
      中野 洋昌君    笠井  亮君
      串田 誠一君
    …………………………………
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力経済被害担当)
   (産業競争力担当)
   (ロシア経済分野協力担当)
   (国際博覧会担当)
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      梶山 弘志君
   国務大臣         衛藤 晟一君
   内閣府副大臣       大塚  拓君
   経済産業副大臣      牧原 秀樹君
   経済産業副大臣      松本 洋平君
   内閣府大臣政務官     藤原  崇君
   経済産業大臣政務官    宮本 周司君
   経済産業大臣政務官    中野 洋昌君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 杉本 和行君
   政府特別補佐人
   (公害等調整委員会委員長)            荒井  勉君
   経済産業委員会専門員   佐野圭以子君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月四日
 辞任         補欠選任
  足立 康史君     串田 誠一君
同日
 辞任         補欠選任
  串田 誠一君     足立 康史君
    ―――――――――――――
一月二十日
 原発廃止・エネルギー転換を実現するための改革基本法案(長妻昭君外五名提出、第百九十六回国会衆法第七号)
 分散型エネルギー利用の促進に関する法律案(近藤昭一君外七名提出、第百九十八回国会衆法第二一号)
 熱についてエネルギー源としての再生可能エネルギー源及び廃熱の利用を促進する等のためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律案(近藤昭一君外五名提出、第百九十八回国会衆法第二二号)
 国等によるその設置する施設の省エネルギー・再生可能エネルギー源利用改修の実施等に関する法律案(近藤昭一君外七名提出、第百九十八回国会衆法第二三号)
 エネルギー協同組合法案(近藤昭一君外七名提出、第百九十八回国会衆法第二四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 経済産業の基本施策に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
 鉱業等に係る土地利用の調整に関する件
     ――――◇―――――

#2
○富田委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済産業の基本施策に関する事項
 資源エネルギーに関する事項
 特許に関する事項
 中小企業に関する事項
 私的独占の禁止及び公正取引に関する事項
 鉱業等に係る土地利用の調整に関する事項
以上の各事項につきまして、議長に対し、国政調査の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○富田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――

#4
○富田委員長 経済産業の基本施策に関する件、私的独占の禁止及び公正取引に関する件並びに鉱業等に係る土地利用の調整に関する件について調査を進めます。
 この際、経済産業大臣から、経済産業の基本施策について所信を聴取いたします。梶山経済産業大臣。

#5
○梶山国務大臣 第二百一回国会における経済産業委員会の御審議に先立ち、経済産業行政を取り巻く諸課題及び取組につきまして、経済産業大臣、産業競争力担当大臣、国際博覧会担当大臣、ロシア経済分野協力担当大臣、原子力経済被害担当大臣、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)として申し上げます。
 初めに、新型コロナウイルス感染症については目下の最重要課題と認識しており、国内の感染拡大防止に政府一丸となって取り組みます。
 経済産業省としては、とりわけ影響を受けやすい中小・小規模事業者の皆様を始め事業者の現場の声にしっかりと耳を傾け、必要な対策を迅速に行ってまいります。
 足元の感染症への懸念のみならず、気候変動、世界に広がる保護主義の動きなど、世界規模の課題が日本を取り巻いています。また、国内に目を向ければ、デジタル化への対応、少子高齢化による人手不足、エネルギー安全保障の強化、そして何よりも原子力災害からの福島復興など、乗り越えるべき課題が山積しております。
 これらに対して一つ一つ着実に成果を出すべく、五つの取組を進めます。
 まず、福島の復興は、経済産業省の一丁目一番地の最重要課題です。
 東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故から九年の月日が経過します。廃炉・汚染水対策については、引き続き、中長期ロードマップに基づき、安全確保最優先、リスク低減重視の姿勢を堅持しつつ、地域社会とのコミュニケーションを一層強化しながら進めていきます。
 今月末には、双葉町、大熊町、富岡町において、帰還困難区域とされてきた一部地域の避難指示を初めて解除します。また、双葉町の避難指示解除準備区域も解除します。これにより、全ての居住制限区域と避難指示解除準備区域が解除されます。引き続き、地元企業の事業再開や新たな事業展開を後押しするとともに、福島イノベーション・コースト構想を着実に進めながら、ロボットやドローン、水素を始めとした先駆的な取組を行う地域社会を実現し、福島の産業復興に取り組みます。
 二つ目は、ソサエティー五・〇の実現です。
 企業価値の源泉とも言えるデジタル技術やデータをあらゆる産業や社会生活に取り入れるソサエティー五・〇を世界に先駆けて実現することで、社会課題を解決し、新たな価値を生み出します。
 ソサエティー五・〇の基盤となる、セキュリティーが確保された5Gやドローンなど、情報通信インフラ整備の促進のため、特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律案を今国会に提出しました。予算や税制なども含め、大胆な支援策により、安全、安心で信頼できる情報通信インフラの整備を強力に後押しします。
 また、デジタル技術の進展に伴い、デジタルプラットフォームが中小企業等にとって重要な取引の基盤となっています。オンラインモールやアプリストアにおいて、例えば取引条件の変更について事前の通知や理由の説明が十分になされていないなど、取引の透明性、公正性が低いという課題に対処し、デジタル市場の健全な発展を促すため、特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律案を今国会に提出しました。
 さらに、ビッグデータなどの活用により、決済をめぐる新たな技術が次々と生まれています。新たな技術やサービスに対応し、利用客が安全、安心に多様な決済手段を利用できる環境整備を進めるため、割賦販売法の一部を改正する法律案を今国会に提出しました。
 これらデジタル技術を最大限活用するためには、サイバー攻撃などのリスクに備えることが重要です。オリンピック、パラリンピックを控える今こそ、中小企業を含め、サイバーセキュリティーの確保を推進します。
 三つ目は、自由貿易の旗手として、通商政策の推進です。通商国家として発展を遂げてきた日本は、既存の国際秩序がさまざまな挑戦を受ける中にあっても、自由で公正なルールに基づく国際経済体制を主導しなければなりません。
 六月の第十二回WTO閣僚会議に向けて、日米欧の三極貿易大臣会合も活用しながら、WTO改革を進めます。同時に、大阪トラックのもと、データ・フリー・フロー・ウイズ・トラストの考えに基づき、電子商取引やデジタル経済に関する国際的なルールづくりを推進します。また、RCEPについては、十六カ国での年内の署名を目指して、引き続き交渉をリードしてまいります。
 二国間の経済関係強化にも取り組みます。
 米国との関係では、日本企業が日米貿易協定及び日米デジタル貿易協定の成果を最大限に活用できるよう促し、日米経済関係を更に深化させます。加えて、英国のEUからの離脱を踏まえ、EUとのさらなる連携強化を進めるとともに、英国との新たな経済的パートナーシップの構築に迅速に取り組みます。中国とは、第三国市場協力や省エネルギー・環境分野での協力など、経済関係の強化を図ります。日ロ関係については、ロシア経済分野協力担当大臣として、八項目の協力プランのさらなる具体化を進めてまいります。
 四つ目は、中小・小規模事業者が直面する課題の克服です。
 全国各地の経営者の皆さんが、人手不足など厳しい経営環境に悩みつつも、必死の思いで地域経済を支えています。しかし、経営者の高齢化が進む中、事業承継は待ったなしの課題です。次の世代への承継を阻む最大の壁が、経営者保証の慣行です。今の世代で断ち切るとの強い決意を持って、この慣行に立ち向かいます。
 経営者保証の解除に向けた支援策など、中小企業の成長促進策を盛り込んだ、中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律案を今国会に提出します。さらに、第三者承継支援総合パッケージに基づき、後継者不在の事業者の事業承継も後押ししていきます。
 事業承継問題が解決した先にも、高齢化や人手不足といった構造変化に加え、働き方改革や賃上げなど、相次ぐ制度変更への対応が待ち受けています。これらを乗り越えて、事業者の皆さんが躍進できるよう、生産性革命推進事業を通じて、設備投資やIT導入など、生産性向上の取組を継続的に支援します。
 最後に、国民生活や経済などあらゆる活動の土台となる安定した資源エネルギー安全保障の強化です。
 自然災害の頻発、中東情勢の緊迫化、再生可能エネルギーの主力電源化等、近年の電気供給をめぐる環境変化への対応が急務となっております。このため、強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案を今国会に提出しました。災害時の迅速な復旧や送配電網への円滑な投資、再生可能エネルギーの導入拡大、資源、燃料の安定供給等のための措置を講じ、強靱かつ持続可能な電気の供給体制を確保してまいります。
 安全、安定、安価なエネルギー供給を実現しつつ、パリ協定を踏まえた脱炭素化の取組を進めることが、責任あるエネルギー政策に取り組む上で極めて重要です。徹底した省エネルギーと再生可能エネルギーの主力電源化に加え、CO2を燃料や原料として再利用するカーボンリサイクルや水素社会の実現に向け、世界に先駆けた革新的技術の開発普及を促進します。原子力については、安全最優先で、地元の理解を得ながら再稼働を進めるとともに、人材、技術、産業基盤の維持強化に取り組みます。
 また、地球規模の課題である気候変動対策を途上国も含めて実効的な形で進めるには、環境と成長の好循環の実現が不可欠です。国際共同研究等を通じ、革新的環境イノベーション戦略に掲げた、産業革命以来増加を続けてきたCO2を減少へと転じさせるビヨンド・ゼロを可能とするイノベーションを実現します。
 福島県浪江町では、世界最大級の再生可能エネルギー由来の水素製造施設が本格稼働します。この水素は、Jヴィレッジからスタートするオリンピックの聖火リレーの燃料に活用されます。大会を通じて、復興への歩みを進める福島の姿を世界じゅうに示します。
 そして、二〇二五年には大阪・関西万博を迎えます。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、万博会場を未来社会の実験場として多様なプレーヤーが大阪、関西に集い、新たな技術を実証するテストフィールドを目指し、政府、自治体、経済界が一致団結したオール・ジャパン体制で取り組みます。
 以上申し述べましたとおり、経済産業行政は多くの課題に直面しております。国民各層の幅広い御意見をしっかりとお伺いしながら、経済産業大臣として全身全霊で職務に取り組んでまいります。
 富田委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。(拍手)
 済みません。一点訂正をさせていただきます。
 先ほど、双葉町など帰還困難区域とされた一部地域の避難指示の解除について、その時期を今月末と言いましたが、正しくは今月ですので、訂正しておきます。おわび申し上げます。

#6
○富田委員長 以上で大臣の所信表明は終わりました。
 この際、衛藤国務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。衛藤国務大臣。

#7
○衛藤国務大臣 公正取引委員会に関する事務を担当する大臣として、御挨拶を申し上げます。
 公正かつ自由な競争のもとでの経済活動は、社会の活力を生み出し、経済の成長力を高め、ひいては国民生活を豊かなものにします。我が国経済の健全な発展を実現し、国民生活の福利を確保するためには、経済実態に即応した競争政策を展開することが必要です。
 そのために、公正取引委員会による厳正かつ実効性のある独占禁止法の運用が確保されるよう、全力で職務に当たります。カルテルや入札談合を厳しく取り締まることはもとより、優越的地位の濫用行為や下請法違反行為など、中小企業に不当に不利益を与える行為の取締りを強化するとともに、これらの行為を未然に防止すること、また、迅速かつ的確な企業結合審査も重要です。これに加えて、企業の独占禁止法遵守を推進するとともに、競争環境の整備に向けた調査等を行うことも必要です。
 また、昨年の通常国会において審議、可決していただいた独占禁止法の一部を改正する法律については、本年十二月二十五日までの全面施行に向けて準備を進めてまいります。
 さらに、昨年十月に行われた消費税率の引上げに関し、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保するため、政府一丸となって、消費税転嫁対策特別措置法に基づいて、消費税の転嫁拒否等の行為に対し、迅速かつ厳正な対処に努めます。
 デジタルプラットフォーマーに関するルール整備については、昨年十二月にデジタル分野に係る企業結合審査のためのガイドライン等を整備するとともに、優越的地位の濫用規制を対消費者取引に適用する際の考え方を整理したところです。今後、これらの実施に加え、デジタルプラットフォーマーの取引慣行の実態把握を進めてまいります。
 そして、これらの業務を担う公正取引委員会の機能、体制の充実強化に努めます。
 富田委員長を始め、理事、委員各位の一層の御理解、御協力また御指導を賜りますようお願いを申し上げます。
 ありがとうございました(拍手)

#8
○富田委員長 次に、令和元年における公正取引委員会の業務の概略について説明を聴取いたします。杉本公正取引委員会委員長。

#9
○杉本政府特別補佐人 令和元年における公正取引委員会の業務について、その概略を御説明申し上げます。
 公正取引委員会は、以下に申し述べる施策に重点を置いて、独占禁止法等の厳正な執行及び競争政策の積極的な推進に取り組んでまいりました。
 重点施策の第一は、厳正かつ実効性のある独占禁止法の運用であります。課徴金減免制度などを活用しつつ、独占禁止法違反行為に対して引き続き厳正に対処し、価格カルテル事件、入札談合・受注調整事件及び不公正な取引方法に係る事件十件について排除措置命令を行いました。また、不公正な取引方法に係る事件一件について確約手続を適用しました。さらに、課徴金額は、延べ三十六名の事業者に対して、総額六百九十二億七千二百七十三万円となっております。
 合併等の企業結合事案については、引き続き、企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針等に基づき、届出会社との意思疎通を密にしつつ、必要に応じて国際的市場環境も十分に考慮しながら、対象市場の実態に即して迅速かつ的確な企業結合審査に努めてまいりました。
 独占禁止法制については、課徴金制度において、申請順位に応じた減免率に、事業者の実態解明への協力度合いに応じた減算率を付加する調査協力減算制度の導入等を内容とする独占禁止法の一部改正法が、令和元年六月十九日に成立し、同月二十六日に公布されました。本改正法は、既に施行された一部の規定を除き、公布の日から起算して一年六カ月を超えない範囲において政令で定める日から施行されることとされていますので、その施行に向けて、調査協力減算制度に係るガイドライン等の整備を進めてまいります。また、新たな課徴金減免制度をより機能させる等の観点から、いわゆる弁護士・依頼者間秘匿特権への対応としての規則等の整備を進めてまいります。
 第二は、中小事業者に不当に不利益を与える行為の取締り強化であります。市場における公正な競争を確保するため、中小事業者に不当に不利益を与える不当廉売、優越的地位の濫用といった不公正な取引方法に該当するおそれのある行為に対し、厳正かつ積極的に対処いたしました。
 下請法に関する業務については、下請代金の減額、不当な経済上の利益の提供要請といった違反行為に対し、七件の勧告、公表を行ったほか、七千九百二十五件の指導を行いました。
 消費税転嫁対策については、消費税転嫁対策特別措置法に基づき、悉皆的な書面調査等を実施し、消費税の転嫁拒否等の行為に対し八件の勧告、公表を行うなど迅速かつ厳正に対処するとともに、特に昨年十月の消費税率の引上げに当たって、事業者等に対する広報や説明会の開催等による普及啓発等を行いました。今後とも、中小事業者等が消費税を円滑かつ適正に転嫁しやすい環境の整備を行ってまいります。
 第三は、競争環境の整備への取組であります。公正取引委員会は、各種のガイドラインを公表し、独占禁止法上の考え方を明らかにするとともに、市場における公正かつ自由な競争を促進する観点から、さまざまな調査研究等を行っております。
 公正取引委員会では、政府で進めているデジタルプラットフォーマーに関するルール整備に取り組んでおり、デジタル・プラットフォーマーの取引慣行等に関する実態調査においては、平成三十一年一月にオンラインモール及びアプリストアに関する実態調査を開始し、令和元年十月に実態調査報告書を公表しました。さらに、デジタル広告に関する取引について実態調査を開始し、独占禁止法、競争政策上の考え方の整理を行っていくこととしております。
 また、取引上の地位が消費者に対して優越しているデジタルプラットフォーム事業者が、みずからが提供するサービスを利用する消費者から、消費者の利益に反して不当に個人情報等を取得したり、取得した個人情報等を不当に利用する場合には、独占禁止法上の優越的地位の濫用規制の対象となるものとして、その考え方を整理した、デジタル・プラットフォーム事業者と個人情報等を提供する消費者との取引における優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方を令和元年十二月に公表しました。
 さらに、デジタル分野の企業結合案件に関し、データの集積の評価や間接ネットワーク効果の考慮など、デジタル分野特有の考え方を明示する必要が高まっているところ、企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針等の改定を同じく令和元年十二月に公表しました。
 以上、簡単ではありますが、業務の概略について御説明申し上げました。
 今後ともよろしく御指導のほどお願い申し上げます。(拍手)

#10
○富田委員長 次に、令和元年における鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要について説明を聴取いたします。荒井公害等調整委員会委員長。

#11
○荒井政府特別補佐人 公害等調整委員会は、公害に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図るとともに、鉱業等と一般公益又は他の産業との土地利用に関する調整などを行うことを任務とし、総務省の外局として置かれている委員会でございます。
 当委員会が令和元年中に行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務について御説明申し上げます。
 第一に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する事務についてでございます。
 当委員会は、鉱業法に基づく特定の許認可などの処分に不服がある者からの申請について裁定を行い、一般公益や他の産業との調整を図っております。
 令和元年に当委員会に係属した事件は、岡山県において採石業者が採石権存続期間の更新決定を申請したところ、処分庁が棄却決定を行ったとしてその取消しを求めた不服裁定申請事件など五件でございます。そのうち、例に挙げた一件は同年中に終結いたしました。
 当委員会は、不服の裁定制度を必要とする国民の確実な利用、裁定を踏まえた行政の運営改善に資するため、不服の裁定制度の周知、結果の情報提供に努めてまいります。
 第二に、土地収用法に基づく意見の照会等に関する事務についてでございます。
 土地収用法に基づく審査請求に対して国土交通大臣が裁決を行う場合などには、当委員会の意見を求めること等とされております。
 令和元年に当委員会に係属した土地収用法に基づく意見の照会等は二十六件であり、そのうち、同年中に処理した事案は二十四件でございます。
 以上が、令和元年中に行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要でございます。
 なお、以上のほか、当委員会は公害紛争の処理に関する事務を行っており、令和元年には五十一件の公害紛争事件が係属しております。
 公害等調整委員会としましては、今後とも、これらの事務を迅速かつ適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

#12
○富田委員長 以上で両委員長の説明は終わりました。
 次回は、来る六日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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