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2020/02/13 第201回国会 衆議院 第201回国会 衆議院 総務委員会 第3号 令和2年2月13日
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2020/02/13 第201回国会 衆議院

第201回国会 衆議院 総務委員会 第3号 令和2年2月13日

#1
令和二年二月十三日(木曜日)
    午後三時二十一分開議
 出席委員
   委員長 大口 善徳君
   理事 大西 英男君 理事 古賀  篤君
   理事 坂井  学君 理事 冨樫 博之君
   理事 中根 一幸君 理事 高井 崇志君
   理事 吉川  元君 理事 國重  徹君
      井林 辰憲君    池田 道孝君
      石田 真敏君    小倉 將信君
      金子万寿夫君    木村 次郎君
      木村 弥生君    熊田 裕通君
      小林 史明君    佐藤 明男君
      斎藤 洋明君    鳩山 二郎君
      穂坂  泰君    松野 博一君
      務台 俊介君    宗清 皇一君
      山口 俊一君    山口 泰明君
      岡島 一正君    奥野総一郎君
      佐藤 公治君    重徳 和彦君
      武内 則男君    長尾 秀樹君
      西岡 秀子君    緑川 貴士君
      太田 昌孝君    本村 伸子君
      足立 康史君    井上 一徳君
      初鹿 明博君
    …………………………………
   総務大臣         高市 早苗君
   総務副大臣        長谷川 岳君
   総務副大臣        寺田  稔君
   総務大臣政務官      木村 弥生君
   総務大臣政務官      斎藤 洋明君
   総務大臣政務官      進藤金日子君
   農林水産大臣政務官    河野 義博君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局参事官)            齋藤  馨君
   政府参考人
   (総務省大臣官房長)   横田 真二君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           赤松 俊彦君
   政府参考人
   (総務省自治財政局長)  内藤 尚志君
   政府参考人
   (総務省情報流通行政局郵政行政部長)       長塩 義樹君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房参事官)           出倉 功一君
   参考人
   (日本郵政株式会社代表執行役社長)        増田 寛也君
   参考人
   (日本郵政株式会社常務執行役)          加藤 進康君
   参考人
   (日本郵便株式会社代表取締役社長兼執行役員社長) 衣川 和秀君
   参考人
   (株式会社かんぽ生命保険代表執行役社長)     千田 哲也君
   総務委員会専門員     近藤 博人君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十三日
 辞任         補欠選任
  務台 俊介君     熊田 裕通君
  山花 郁夫君     武内 則男君
同日
 辞任         補欠選任
  熊田 裕通君     務台 俊介君
  武内 則男君     山花 郁夫君
    ―――――――――――――
二月十三日
 地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 行政の基本的制度及び運営並びに恩給、地方自治及び地方税財政、情報通信及び電波、郵政事業並びに消防に関する件
     ――――◇―――――

#2
○大口委員長 これより会議を開きます。
 行政の基本的制度及び運営並びに恩給に関する件、地方自治及び地方税財政に関する件、情報通信及び電波に関する件、郵政事業に関する件及び消防に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、参考人として日本郵政株式会社代表執行役社長増田寛也君、日本郵政株式会社常務執行役加藤進康君、日本郵便株式会社代表取締役社長兼執行役員社長衣川和秀君及び株式会社かんぽ生命保険代表執行役社長千田哲也君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として金融庁総合政策局参事官齋藤馨君、総務省大臣官房長横田真二君、自治行政局選挙部長赤松俊彦君、自治財政局長内藤尚志君、情報流通行政局郵政行政部長長塩義樹君及び農林水産省大臣官房参事官出倉功一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#5
○大口委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉川元君。

#6
○吉川(元)委員 立国社統一会派、社民党の吉川です。
 大臣挨拶の最後に触れられた、かんぽ保険などの商品の不適正な販売について、きょうはただしたいというふうに思います。
 困難な中、新たに社長に就任された三社のトップにも御足労いただきましたことを感謝申し上げます。また、昨日の予算委員会、総理の不規則発言によって国会日程が大変混乱をいたしまして、大変お待たせをいたしました。
 それでは、早速でありますけれども、質問に入っていきたいというふうに思います。
 最初に、昨年十二月に内部監査を通じて鈴木前事務次官に下された処分、事実上の更迭と言っていいというふうに思いますが、この事案について大臣にお聞きをいたします。
 高市大臣は一月七日の幹部職員への訓示で、この案件で心が折れていた、官邸に行くたび自分の辞表を携え、何度も年末まで考えたと話したと報道されております。大臣が信頼を寄せていたであろう事務次官による情報漏えいに大変失望し、そしてまた苦悩されたことが推察をされます。
 十二月二十日の記者会見で、大臣は、十二月十三日の報告徴求命令の発出以降、前事務次官が数次にわたって情報を日本郵政の鈴木前上級副社長に伝えていた、その内容は日本郵政グループに対する行政処分案の検討事項だったと説明されています。
 これは改めて確認ですけれども、漏えいした情報は行政処分案の中身に関係するものだという理解でよろしいんでしょうか。

#7
○高市国務大臣 幾つかございますが、具体的に漏えいした情報は、日本郵政グループ役員の方々の責任のとり方に関する関係者間のやりとり、そして関係者しか知り得ない私の日程、そして日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社に対する行政処分の内容の方向性でございます。

#8
○吉川(元)委員 これは前回、補正予算の審議の際にも大臣から答弁いただきまして、私もちょっと驚いたんですけれども、大臣の日程というものが漏れていたと。
 通常、大臣は恐らく、これはどこでもそうだと思いますが、マスメディア、マスコミ等々に、翌日の大臣日程ということで、例えば何時から何時まで予算委員会出席でありますとか、官邸のさまざまな、未来投資会議への出席でありますとか、そういうものはリリースされると思いますけれども、今回漏えいした日程というのは、それよりもはるかに細かな日程だったということでよろしいんでしょうか。

#9
○高市国務大臣 そのとおりでございます。

#10
○吉川(元)委員 その日程というのは、大体いつごろからいつごろまでの日程が漏れていたのか。また、詳細な日程ということでありますけれども、例えば省内の一部の幹部の皆さんとの会談の時間でありますとか、あるいは場合によっては金融庁との会談でありますとか、そうしたことも漏れていたという認識でよろしいんでしょうか。

#11
○高市国務大臣 漏えいした大臣日程の詳細について、全て申し上げるということは難しいのですが、昨年十二月十三日以降の、関係者しか知り得ない大臣日程が漏えいされておりました。
 ただ、今もう吉川委員からお話がございましたので申し上げますが、次官級など幹部に対しては、私の細かな日程も含めて、当時は配付されておりました。その中で、割と直前に決まったのですが、金融庁長官との打合せがございました。それは、公的にというよりは、議員会館でお話をしまして、仮に金融庁がかんぽ生命に対して業務停止命令三カ月を打つということになりますと、日本郵便でも扱っておりますので、日本郵便株式会社に対してもその処分の内容をそろえなければいけない、ただ、金融庁がどのような処分を検査後に検討されているかというのはわかりませんでしたので、このあたりのお話もしたく、金融庁長官にお会いする日程もございました。それらの点についても事前に鈴木上級副社長に漏えいされておりました。

#12
○吉川(元)委員 これは大変大きな問題だというふうに私は思います。
 本来であれば、いわゆる処分をされる対象のところが、その処分をする側が誰と何時にどこで会っているのか、これは大臣のセキュリティーにもかかわる問題ですし、また、これはうがった見方かもわかりませんけれども、例えば大臣が会われる方と事前に日本郵政側が接触をして、そして何らかの働きかけを行うことだって、さすがに金融庁長官にはできないかもわかりませんけれども、可能であったというふうに言わざるを得ないと思います。
 そうした点で、ぜひちょっとこれもあわせてお聞きをしたいんですけれども、十二月二十三日の会見で大臣は、自分で知り得る限り、疑問に思ったことは調査をいたしましたし、鈴木前次官にも全てを伺いましたとして、これ以降の調査を行わない旨を述べられました。ただし、鈴木前事務次官が情報漏えいを行った動機ですとか、この行政処分案という案件に限らず、その他の情報漏えいがあったのかなかったのかについては、これは国民の関心事でもあります。
 改めて、内部監察以外には調査をしないということではございましたけれども、調査をしない理由というものを教えていただけないでしょうか。

#13
○高市国務大臣 前回の私の大臣在任期間二年十一カ月、及び昨年の九月からの再任期間を通じまして、情報漏えいがあったというような疑いを持つに至る情報はございませんですし、私自身もそのような疑念を持っておりません。
 ただ、昨年の鈴木元次官の件につきましては、これは行政処分という非常に重いものでございます。まさに、処分される側に対して処分をする側の事務方トップがその検討内容を漏らしているということを非常に重大だと考えましたので、懲戒処分を行いました。
 ただ、その他、疑念を持つような案件はございませんでしたので、再度調査をする必要というのはないと考えております。

#14
○吉川(元)委員 これはメディアが出しているニュースですけれども、監査結果報告書が出されておりまして、この報告書の中には、そこに書かれている、報告書の中に書かれているいろんな情報、これは全体の一部と思われるというふうに書かれていると報じられております。
 全体の一部であるとすれば、ほかにも疑われる案件等々がたくさん存在をした中で、その一部がこの報告書の中に記載をされている、普通に読めばそういうことなんだろうというふうに思いますが、それ以外の部分についても、どんなものが漏れていたのかということについては、やはり私は調査をすべきではないか、そういうふうに思いますが、大臣、いかがですか。

#15
○高市国務大臣 内部監察に関する報告書は、これは作成すべきだと考えておりましたので、昨年の十二月十九日付で報告書を作成しております。
 ただ、その漏えいした情報の中には、個人情報も含めて機微にわたる情報が含まれているということでございます。
 ただ、どのように内部監察を行ったのか、そしてまた、鈴木前次官がどのような方法で情報を流出させたのかということについては、内部監察報告書に記載されていると思います。

#16
○吉川(元)委員 これは共同通信だと思うんですけれども、具体的なやりとりの中身、あるいは行政処分に関してどのような情報を漏らしたかについては、総務省は情報公開の対象となる行政文書として残っていないというふうに言っておられるんですが、これは事実でよろしいんでしょうか。

#17
○高市国務大臣 実は、内部監察を私が命じまして、それで、監察官は秘書課長になるのですが、官房長、秘書課長、私の三人が主体となって監察を行いました。私も官房長もいる前で、外に漏れたんじゃないかと私が思い当たるに至ったことについて、幾つか鈴木前次官に口頭でまず確認をしましたら、それらについて全て認められました。
 なお、加えて、その場で前次官の私用携帯電話を任意で提出していただけませんかということをお願いし、別途チェックをいたしましたところ、処分に関する検討状況などについて細かに鈴木前副社長に伝えているショートメールが残っておりました。
 これは私用携帯でございましたので、退官時に前次官に返却をしております。私用携帯における個人間の通信であるということから、これは行政文書として残すべきではないと考えました。

#18
○吉川(元)委員 そうしますと、次は日本郵政の側にこの問題をお聞きをしたいというふうに思います。
 増田社長にお聞きします。
 今回、大変困難な中でのトップ就任ですけれども、ユニバーサルサービスとしての郵政への信頼をしっかり取り戻すためにぜひ頑張っていただきたい、そのことをまず申し上げた上で、この問題についてお聞きをいたします。
 長門前社長、十二月二十七日に行政処分を受けて辞任をされました。そのときの会見で長門前社長は、鈴木前上級副社長が辞任という道を選んだことを受けて、当社としてはこのいわゆる情報漏えいに関して調査を行わないという決断をしたと述べております。また、総務省は次官がやめ、こちらは副社長がやめたのでイーブンという、とてもイーブンだというふうには思えないんですけれども、率直に言わせていただいて、余りの無責任さにあきれ返るような、そういう発言もされたと報じられております。
 一転しまして、一月九日の会見で増田社長は、この漏えい問題について、実態解明のための調査を行う考え、これを示されました。前社長の方針を撤回するに至った理由をお聞かせください。

#19
○増田参考人 お答え申し上げます。
 日本郵政の増田でございます。
 ただいま委員から御指摘がございましたとおり、長門前社長は、御指摘の問題について調査をしないという判断をされたと聞いてございますが、この情報漏えい問題につきましては、当時、報道などでも、官民癒着があるのではないかとの指摘もございました。そのようなことが当社で起きているのではないかという危惧がございますために、事実関係を調査する必要がある、このように判断したものでございます。

#20
○吉川(元)委員 これは以前、たしか昨年の年末だったか、ちょっと正確には覚えておりませんけれども、理事懇談会の場でも、再調査ということを示唆をされるお答えが幹部の方からもございました。その時点で、また、年が明けてから共同会派の部会等々でも、いつごろまでにこの調査を終え、そして、調査結果の公表のめど、これはいつごろになるのか、そういうことを尋ねましたけれども、一月の部会の段階ではまだ決まっていないというお話でしたけれども、現時点でこれはどのようにめどを立てておられますか。

#21
○増田参考人 お答え申し上げます。
 進捗状況についてのお尋ねでございますが、現在調査中であり、確定的なことは申し上げる段階にございませんが、早期に調査を終えていきたい、このように考えております。そして、その結果につきまして、調査終了後、しかるべき時期に公表したい、このように考えているところでございます。

#22
○吉川(元)委員 実は、鈴木前上級副社長の発言で、ちょっと私もあれっと思ったんですけれども、自分が聞いたのは日程だけ、つまり、処分の内容については聞いていない、日程だけ聞いただけだ、いつごろ処分が出るのか、多分そういう意味だと思うんですけれども、そういうことだけだという報道がありました。同じ報道の中で鈴木上級副社長は、ふだんから前次官と情報交換しており、こんな大ごとになるとは思わなかった、こういうふうに述べているとされています。
 この発言が事実かどうか、これは私も直接その場にいて聞いたわけではありませんし、あくまで報道でこうやって報じられていたということでありますけれども、また、情報交換と情報漏えい、これが同じものだというふうには私は思えませんし、そこの線引きというのは難しいところがあるのかもわかりませんが、これはかなり以前から情報交換が行われていた、場合によっては、それは、中には情報漏えいと言えるようなものもあったのではないか。
 気になるのは、ふだんから前次官と情報交換をしておりという言い方なんです。ふだんから総務省と情報交換をしておりであれば、監督官庁との間ですから、さまざまな情報についてやりとりをすること、これは当然あると思います。ところが、その記者会見といいますか、ぶら下がりかわかりませんけれども、そこで言っているのは、前次官という言い方をしているんです。
 これは、上級副社長と前次官の間の個人的な関係、つまり、監督官庁と監督される日本郵政との間の関係ではなくて、かつての上司、部下なのかわかりませんが、そういう関係の中で情報交換を行っていたということになりますと、これは明らかに、通常行われる監督官庁と監督される側との情報交換の域を超えたものだというふうに私は思わざるを得ません。
 今回の調査の対象範囲、日本郵政にお聞きしますけれども、増田社長に聞きますけれども、この対象範囲というのは、今回、すなわち、行政処分をめぐる情報漏えいに限定するものなのか、それとも、鈴木上級副社長がふだんからというふうに言っておりますから、それ以前から頻繁に行われていた可能性があるわけで、もっとさかのぼって調査をされるおつもりなのか、この点、いかがでしょうか。

#23
○増田参考人 お答え申し上げます。
 今回対象にしております調査の内容でございますが、これにつきましては、今回の情報漏えいについての部分、このように考えております。
 その考え方なんでございますが、官民における日常的な情報交換が行われるということは、これは一般的に問題となるものではない、このように考えるわけでありますが、今委員から御指摘いただいたような個人的な関係かどうか、これは今調査をしているということでございます。
 そして、今回のこの行政処分に限って調査するということについてですが、本件は間もなく行政処分が、これは金融庁それから総務省から日本郵政グループに対して行政処分が行われるということが明らかな時期に情報交換が行われて、かつ、一方当事者の総務事務次官が懲戒処分を受けて辞任をされた、こういうこともございますので、この間の鈴木前上級副社長の行動を調査する、このようにしたものでございます。

#24
○吉川(元)委員 やはり、私は言い方がすごく気になるんですよ。こういうふうに言ったのかどうかわからないですけれども、大臣、日ごろから総務省とは頻繁に情報交換をしていますというのと、日ごろから、同じ鈴木ですけれども、鈴木前事務次官と情報交換をしております、これは意味合いがかなり違っている中身なんじゃないか。普通、今言われた官民の間の情報交換というのは、それはあり得る話だと思います。その場合は、普通に言うと、総務省とやっていますという言い方になるわけです。ところが、個人とやっていますということになった場合に、私は、もうちょっと深刻な情報漏えいがあったのではないか。
 そういう意味でいうと、総務省の方ではもう調査はしないということでありますけれども、ほかのことについても情報漏えいがあったというふうに疑われる言いぶりでもありますから、ちゃんと調査をしていただいて、また、それが信頼の回復にもつながるというふうに思いますので、ぜひ、その点、よろしくお願いをしたいと思います。
 続いて、昨年十二月十八日に公表された特別調査委員会の報告書の内容について質問いたします。
 その前に、かんぽ保険の不適正販売をめぐり、日本郵便の経営陣と職員の間で開かれたとされる対話集会についてお聞きをしたいと思います。
 これは朝日新聞だと思いますが、その報道によりますと、この集会は、昨年日本郵便が各地の支社で開いたフロントラインセッションと呼ばれ、現場の声を経営改革に生かすことが狙いとされております。今回の問題では、現場の実態や声が会社の上層部に届いていなかったことが、不正を温存、拡大させた大きな一因であったことは間違いありませんから、このような対話集会というのは大変重要な機会であったのではないかというふうにも思います。
 報道によりますと、集会で寄せられた声約三千五百件のうち、一四%、五百件弱が営業目標やノルマについて触れていたというふうに言われております。
 改めて聞きますけれども、この対話集会で出された意見や要望の特徴についてお聞かせください。

#25
○衣川参考人 日本郵便の衣川でございます。
 お答え申し上げます。
 フロントラインセッションにおいては、テーマを限定することなく幅広い意見交換を行っておりまして、組織構造、営業スタイル、商品、サービス、人事制度、人材育成の改革に関するものから個別の要望に至るものまで、多岐にわたる意見が出ております。そのうち営業目標につきましては、営業目標が高過ぎて達成が困難であったという趣旨の意見も出ております。
 これに関しましては、営業目標の設定におきましては、営業の実力に見合った営業目標とするために、渉外営業社員や郵便局の営業の実力を考慮いたしまして、マーケットの状況等を踏まえ、適正な募集品質に基づく営業力で達成できるものになっているか等を確認しながら設定をしていきたい、こんなような方向で今検討しているところでございます。

#26
○吉川(元)委員 報道によりますと、郵政の側で、これは何か一覧表にまとめていらっしゃるというふうに報じられておりましたけれども、要望、意見、そうしたものを、一覧表で結構ですし、また、個人やあるいは個人等が特定できる情報については当然隠していただいて結構ですけれども、この一覧表と言われるものについて、ぜひ公表若しくは国会に提出していただきたいんですが、いかがでしょうか。

#27
○衣川参考人 お答えを申し上げます。
 今、吉川委員から御指摘の問題につきましては、社員が自由闊達に発言できる場を確保したい、こういう観点から公表を差し控えさせていただいているところでございまして、御理解をお願いしたいと思います。
 以上でございます。

#28
○吉川(元)委員 別段、個人が特定できるようなものについては、省いていただいて、隠していただいて結構だと。
 結局、今回、この後も質問していきますけれども、一体どこに原因があったのか、何が原因でこうした不正販売が広がっていったのかということについて、我々もしっかりとこの国会の場で明らかにして、それが二度と起こらないようにしていかなければいけない。そのときに一番重要なのは、やはり、現場で働いている皆さんがどういう思いで働いてきたのか、あるいは、どういう状況にあったのか、何が問題だと感じているのか、この点が一番私は重要だというふうに思っています。
 そういう点からいいますと、まさに、この対話集会で出された意見というのは、現場の率直な声がたくさん載っているんだろうというふうに思いますし、ぜひ、この点については、委員長、この資料の提出をお願いをしたいというふうに思います。

#29
○大口委員長 理事会で検討します。

#30
○吉川(元)委員 続いて、長門前社長は、この特別委員会の報告書が公表された十二月十八日の会見で、報告書の内容を真摯に受けとめると述べる一方、実際に記者との内容のやりとりになると、報告書を拝読していない、つまり、読んでいないというようなことをおっしゃられておられました。非常に、これ一つとっても、危機感の欠如と言わざるを得ないというふうに思います。
 この報告書の評価についてはいろいろな意見があろうかというふうに思いますが、かなりのボリュームでありますし、なかなか全て完全に目を通すことはできませんけれども、それでも、保険募集の現場の実態、これをかいま見ることはできるような、驚くような内容がたくさん書かれておりました。
 その一つですけれども、不適正募集をみずから行った、あるいは職場で見聞きしたことがあると回答した者の割合です。不適正な高齢者募集をみずから行った、あるいは見聞きしたことがある者は全体の六三%。同様に、不適正な多額契約募集をみずから行った、あるいは見聞きした者が五八%。不適正な乗りかえ契約をみずから行ったあるいは職場で見聞きをした者、これも五三%。
 いずれの回答も五割を超えているという状況で、そういう意味でいいますと、不適正募集というのは、かなりの程度、職場で、ひっそりと行われていたのではなくて、公然と、みんなが知る、全員がやったかどうかは別にしても、多くの人がやったかどうかは別にしても、公然と知られているような実態がこの報告書からは明らかになっております。
 増田社長、そして日本郵便の衣川社長、この数字について、どのように受けとめていらっしゃいますか。

#31
○衣川参考人 お答えを申し上げます。
 委員御指摘のアンケートの結果でございますが、特別調査委員会の方でアンケートをとられたということで、私どもも、どのような形で見聞きをしたのか、あるいはいつ行ったのかという詳細については把握をしておりませんが、このようなアンケートの結果になったということ、また、あわせて、この特別調査委員会の報告の中では、会社側でその不適正募集の実態を把握できていなかったのではないかというような指摘も受けておりまして、これについては、大変重く、重大なことだというふうに受けとめているところでございます。
 これを受けまして、私どもでは、現在、新しい契約をお引受けするプロセスのさまざまな場面において重層的なチェックを行うことにより、お客様の御意向に沿った契約となっていることを確認する体制を整備するなど、お客様本位の営業活動の徹底に向け、募集管理体制の強化を図っているところでございます。
 以上、お答え申し上げます。

#32
○吉川(元)委員 今、上が把握をできていなかったということだということも言われましたけれども、私は違うんじゃないかなと思いますよ。見て見ぬふりをしていたんじゃないんですか。六割近い人が見聞きしたことがあるということが全く伝わらない、それこそコンプライアンスが全くなっていないということになってしまいますけれども、半分見て見ぬふりをしていたのではないかとすら私は思います。
 更に驚いたのは、不適正募集がどのような経路で募集人に広まっていったかという点です。
 契約締結から二年後に、保険料の減額や、料済みと言うそうですけれども、保険料の支払いをやめて、それまでの払込み分に見合った保険金額に減らすこと、これを料済みというふうに言われるそうですが、これを前提に二年間頑張りましょうと顧客に説明する二年話法が横行していたとされています。
 金利が高いときにはそれほど問題にならなかったんでしょうけれども、低金利の現在では、多くの場合、顧客に損失を与えることになっております。
 契約から二年たてば募集手当の返納も不要になることも、この二年話法が広がった要因だろうというふうにも思います。
 この二年話法については、成績優秀者と余り成績のよくない人がコンビを組む同行募集で二人一組の営業になることから、高い保険料が必要になり、二年話法の不適正募集は広がっていった、支社は、このような手法で営業目標を達成すれば、結果を褒めたたえてきた、こういう声も寄せられております。募集品質指導専門役、いわば不適正募集を防ぐ立場にあった人物、その方がこういうふうに述べられているわけです。
 また、不適正募集については、本来、販売実績の低い募集人や若手の育成に当たるはずの営業インストラクターが技術の伝達という形で広めていったという供述、さらには、会社主催の研修会、いわゆる会社の公式な会議でこの二年話法が紹介をされていたなど、これは非常に衝撃的な事実が紹介されています。
 先輩や同僚のみならず、営業インストラクターや会社の研修会で不適正募集が広げられていたことについて、この点について、日本郵便、かんぽ生命はどのように受けとめていらっしゃいますか。

#33
○衣川参考人 お答え申し上げます。
 特別調査委員会の報告書におきまして、不適正な勧誘話法について、一部の営業インストラクターによる同行指導や、いわゆる自主研究会等により伝播されていたのではないか、あるいは、会社側は自主的な勉強会の実態すら把握しておらず、適切な措置を講じてこなかったのではないかという御指摘をいただいております。これは決してあってはならないこととして、重く受けとめているということでございます。
 こういった指摘を受けまして、本来、営業インストラクターは適正な募集を前提に指導する立場にあるわけですけれども、今後は、そのあり方を改め、高い職業倫理と専門性を兼ね備えた総合的コンサルティングの指導者として位置づけていく考えでございます。
 また、研修につきましては、社員が研修に関する意見や問題ある研修の報告を直接伝えられる仕組みをつくりまして、不適切な研修等を是正していく、こういう取組を考えているところでございます。

#34
○吉川(元)委員 あと、これはちょっと通告していないんですけれども、先日、NHKのクローズアップ現代が二週連続でこの問題について取り上げておりました。その中で、いわゆる品質を管理する基準、これが実は、成績優秀者とそうでない方との間に二重の基準があったのではないか。成績優秀者については、より緩やかな基準が適用されていた、つまり、例えば、先ほど言いました減額だとか、これは何%以下でなければ品質が担保されていない、この何%のラインが成績優秀者の場合は基準が緩かったのではないか、こういうことが報じられておりますけれども、この点はいかがですか。

#35
○衣川参考人 お答えを申し上げます。
 御指摘をいただきますのは、私どもが、例えば選奨基準ということで優績者を選ぶ基準、そういったところに募集品質の観点から幾つかの基準を定めております。この基準が結果的に甘かったのではないかというふうな指摘はいただいておりまして、そこは改めていかないといけないというふうに考えてございますが、ダブルスタンダードで何かやっているというふうなことは、そういうことはないというふうに認識をしております。

#36
○吉川(元)委員 だとすると、NHKのクローズアップ現代に取り上げられたあれは間違っていたということなんでしょうか。改めて、確認をしていただきたいというふうに思います。
 次に、報告書、不適正募集の動機について触れられています。
 これもちょっと驚いたんですけれども、なぜ不適正募集を行ったのか。その理由のトップは、個人の営業目標の達成、全体の七八%です。そして、驚くのは、なぜその営業目標の達成をしようと思ったのか、その動機です。渉外社員の場合は、営業手当等による高い収入、これは五八%ですけれども、それを上回って、厳しい指導等の回避、これは七〇%、回答のトップです。それから、窓口社員の場合には、所属組織や上司、上長に迷惑をかけることの回避、七二%、これが回答のトップです。
 つまり、渉外社員にせよ窓口社員にせよ、手当のために営業目標の達成をしようというよりも、非常に厳しい指導が行われている、あるいは所属組織やほかの仲間の皆さんに迷惑をかけたくない、そういう理由で営業目標達成に走る、その中で不適正募集の土壌も生まれてきたのではないかというふうに思いますけれども、この結果、衣川日本郵便社長、どのようにお考えでしょうか。

#37
○衣川参考人 お答えを申し上げます。
 営業目標につきましては、いわゆる超低金利の環境が長期化している、その中で、かんぽ生命の予定利率も引き下げられた、こういったことで相対的な商品の魅力が低下をしてきたことを踏まえまして、二〇一七年度から段階的に引き下げてきたわけでありますけれども、結果的には、引下げを行ったにもかかわらず営業目標は依然として高い水準にあった、そのように認識をしております。
 こういう状況の中で、新規契約の獲得を重視した営業目標を設定をし推進してきたことが一因となりまして、必ずしもお客様本位ではない営業活動、あるいは厳しい指導が行われてきたのではないかと重く受けとめているところでございます。
 今後につきましては、郵便局の営業力を考慮した営業目標の設定に見直すとともに、コーチング型のマネジメントへの転換等を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#38
○吉川(元)委員 あと、これは報告書を読みますと、営業目標達成がとにかく第一とされて、非常にぎすぎすした職場の実例も取り上げられています。
 支社の課長が管内の郵便局を巡回し、低実績者に対し、名指しで責めたり、おまえは寄生虫だなどと叱責をしたりということがあった、それを理由に退社をした女性社員もいた、あるいは、前の週の販売実績が営業推進目標を下回ると、金融渉外部長から、何やっていたのか、土日休んで平気だったのか、実績が目標に行かない分、どうするんだよ、こういうふうに詰問された、こうしたことが実例として挙げられております。
 普通の職場でやると、明らかにこれはパワハラだというふうに思いますけれども、この点に関連してお聞きしますが、秋の臨時国会、十一月七日の総務委員会で、この土日出勤をして営業をしなさいというような事例が存在したのではないですかとただしたところ、当時の横山社長は、お客様が土日に対応してほしいという声もある、そうしたときに対応していることは事実、つまり、局としてあるいは日本郵便としてそういうことを強要してはいない、上司がそういうことは強要していないというようなことの中身の答弁でありました。
 ところが、実際には、この報告書を読みますと、上司から半ば強要される形、労基法にも抵触しかねない土日出勤をさせられている事実が存在をしていたということが報告されていますが、これは明らかに秋の臨時国会での横山社長の答弁と違っているというふうに思いますが、この点、いかがですか。

#39
○衣川参考人 お答え申し上げます。
 平日は、いわゆる青壮年層のお客様は仕事に行っていらっしゃいますのでなかなかお会いできないということがございますので、土曜、日曜等の時間外の営業活動時間において、お客様からの御要望を踏まえて、アポイントを持って実施していくというのがいわゆる土日営業本来の姿だと考えてございます。
 そういう観点から、土曜日、日曜日等の時間外にいわゆる懲罰を与えるために出勤させることなどは、禁止事例としまして郵便局の管理者宛てに指示するとともに、支社や管理者等の会議においても本社から直接指導してきたところでございますが、漏れのないように、指導が不十分にならないように、引き続き指導の徹底を図るとともに、不適切な事例があれば個別に指導していきたい、このように考えてございます。
 以上でございます。

#40
○吉川(元)委員 私が聞いているのは、土日にちゃんと行ってこい、何休んでいるんだ、そういうことがあったのかなかったのかと前回聞いたところ、いや、それはあくまでお客様が要望されるから土日に行っているんですという答弁だったわけです、今もそれに近いような答弁で。ところが、実際の報告書を読むと、明らかに上司から、土日何やっていたんだ、休んでいたんじゃないのか、こういうことが言われているというのは、これは明らかに私は強要だというふうに思いますし、十一月の答弁というのは、その時点では知っていなかったのかもわかりませんけれども、実態と乖離をしていたというふうに言わざるを得ません。
 報告書では、原因分析として幾つか挙げております。不適正募集の直接的な原因と助長した要因というふうに分けて分析をしていて、直接的な原因の一番目、要はこの問題の一番の原因ということになると思いますけれども、これは全て保険募集人のモラルの欠如、あるいはコンプライアンス意識が低いこと、これを指摘をしているわけです。
 しかし、不適正募集はほぼ誰もが知るぐらいに蔓延をしていて、保険募集の指導的な立場にある人や会社のいわゆる研修会でもその方法が伝播をされていて、募集人は、みずからの収入よりも、とにかく周りに迷惑をかけたくない、あるいは厳しい指導を受けたくないということでこうした不適正事例が生まれていたというふうにもこの報告書には書かれているわけです。
 だとすると、一番の問題というのは、保険募集人、もちろん不適正な募集をしたことは問題ですけれども、一番の原因はそこにあるのではなくて、不正に走ることを誘引してきた日本郵便という会社そのものにあったのではないか。少なくとも、保険募集人個人の資質の問題に換言してしまっては、不正は、今のままだと、幾らコンプライアンス、あるいはモラル、あるいは法令遵守と言ったところで、なくならないというふうに思うんですけれども、この点、増田社長はどのようにお考えですか。

#41
○増田参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘がございました点についてですが、私は、モラルに欠けた一部の保険募集人がいたということも事実だと思いますが、しかし、これらの問題は、当然、社員個人の問題だけではなくて、グループ全体としての問題でもある、このようにも受けとめているところでございます。
 これまでるる日本郵便の衣川の方からお答え申し上げましたのですが、グループ全体の問題でもある、このような認識の上で、今後は企業風土改革に精いっぱい取り組んでいきたい。具体的には、危機意識を皆が共有して、そして外部の知見なども入れて、第三者によるモニタリングといったようなことも活用する、そして、上に物を言いやすい、物を言いやすい組織に切りかえていく、このようなことを行って、そして、日々の業務の中で随時、御指摘のような点を改善していきたい、このように考えております。

#42
○大口委員長 吉川君、時間が来ております。

#43
○吉川(元)委員 はい、わかっています。
 本来ならば行政処分についてもお聞きしたかったんですが、きょうは時間がないのでこれで終わりますけれども、ぜひ、委員長、これは去年の秋からお願いしていることですけれども、このかんぽ不正問題について集中審議を開催をしていただきたいことをお願いしたいと思います。

#44
○大口委員長 理事会で諮ります。

#45
○吉川(元)委員 以上で終わります。

#46
○大口委員長 次に、奥野総一郎君。

#47
○奥野(総)委員 立国社の奥野総一郎でございます。
 三十分ほどお時間いただきます。
 吉川委員と重複する部分もあるかと思いますけれども、改めて、日本郵政増田社長、お忙しいところお越しいただいていますけれども、いろんな会見などでも述べられておられますけれども、私の認識としては、大変な仕事を引き受けられたなと思います。
 一応、財務諸表を見ると、経営は悪くないように一見見えますけれども、郵便は毎年毎年、ことしも年賀が一〇%減っていますし、年数%ずつ郵便物が減っている中で、どうやってこの郵便事業を維持していくんだとか、それから、この超低金利下において、ゆうちょ銀行、貸付けもしないでどうやって生き残っていくんだと。今のところ、外債の益出しとかで何とか体裁は繕っていますけれども、早晩それもできなくなるだろう。それから、かんぽの問題ですね。今はお金は回っていますが、長い目で見たときに、早く立て直さないと、今回の営業停止、その後のブランド力の回復いかんによっては、かんぽも厳しくなるというふうに思います。
 そうした中で、これは潰すわけには当然いかないわけですから、どうやって利益を上げていくのか。これは古くて新しい問題なんですね。ユニバーサルサービスを維持しながら、どうやって利益を上げていくのか。
 その前に、さらに、どうやって信頼を回復していくのかという点についてまず伺いたいと思います。

#48
○増田参考人 委員にお答え申し上げます。
 まず、今の私に課せられております役割は、先般監督庁にお出しをした業務改善計画の取組、これを確実に実行していくというのが喫緊の最重要課題、このように考えているところでございますが、その上で、今委員御指摘ございましたとおり、グループの経営改善、そして今後の成長に資する取組にも全力で当たっていかなければいけない、このように考えております。
 そして、少し具体的にその点について申し上げますと、郵便、物流事業におきましては、全体がEコマースの取引に移行しているわけですが、その中で、Eコマース市場の成長に対応した、特に荷物分野のニーズの取組、銀行業におきましては、運用の高度化や他の地域金融機関、地銀との連携、保険業におきましては、魅力ある商品の開発、こうしたことに今当社として検討を進めているところでございます。
 そのほか、先般、不動産事業での連携強化を先月発表させていただきました。こうした不動産事業での連携強化を始めとした、既存の事業にとどまらない収益源の多角化に努めてまいりたい、このように考えております。

#49
○奥野(総)委員 今の段階でなかなか答弁しにくいのかもしれませんが、あくまで現行の制度で、枠内でということだと思うんですけれども、限度額があったり、それから上乗せの規制、株式の売却が進めばだんだんイコールフッティングになっていくという制度のたてつけですけれども、株式はなかなか、今回も、復興債の発行、五年延長するということで、五年間はなかなか売れないんじゃないかということなんでしょうけれども、売却がなかなか進まない中で、新たな業務もなかなか認めづらいということだと思うんですね。
 だから、制度そのものを少し見直してもらう、そういうことをこれから求めるつもりはありますか。

#50
○増田参考人 お答え申し上げます。
 今、監督官庁から業務停止をいただいております身でございますので、大変言いにくい面もございます。この業務停止命令に対してきちんとした対応策を講ずるというのが最優先課題でございます。
 そして、その上で、郵政民営化法という枠組みの中で、私ども、ユニバーサルサービスという大変大事な事業を展開している、こういうことで、私も、経営をお引受けするときに、こういう前提ということを、こういう法的な仕組みの中で、それを前提としてお引受けをしているわけでございますので、今、私としては、前の答弁で申し上げましたような、いわゆる成長戦略を練りに練って、その上でそれをしっかりとやっていきたい、このようなことで全力を尽くしてまいりたいと思います。

#51
○奥野(総)委員 確かにそういう答弁をせざるを得ないと思うんですけれども、そういう意味で、本当に、今回の不適切な営業、ゆうちょもかんぽもありましたけれども、タイミングが悪いというか、残念だったんですね。ただ、これもある意味組織を見直すいい機会かなと思います。
 私も去年からずっと申し上げてきたんですが、この際、徹底的に究明していく、一人残らず、お客様から問題があると指摘を受ければ、一件たりとも逃さずにきちんと対処していくことが必要だと思いますし、やはりそうしないと、なかなかこの傷ついた郵政のブランドというのは回復しないと思うんですね。
 郵政というのは、今まで、確かに商品力がそんなにすぐれていたわけじゃない、この低金利下においてはとりわけそうなんですけれども、なぜやってこられたかというと、そこはそれ相応の信用があったからですね。町の郵便局だ、村の郵便局だという信用があったからこそ、皆さんお金を預けてくださったし、保険も買ってくださったんですけれども、それが傷ついてしまった。本当に皆さんの怒りはすさまじいものがあると思いますけれども、そこはやはりしっかりうみを出し切るということが大事だと思います。
 そういう意味で、全件調査をたしかされて、はがきを加入者に全部出して調査をされているというふうに承知していますが、そうした中で、今回の六万件の追加調査も出てきたというふうに理解していますが、一体、全件調査はどのぐらい進んでいて、いつ終わるんでしょうか。これも、だから、なかなか難しくて、ずっとやり続けるのか、どこかでけじめをつけるのかというのはなかなか難しいところがあると思うんですけれども、進捗状況それから終了見込みということを伺いたいと思います。

#52
○千田参考人 かんぽ生命の千田でございます。
 お答え申し上げます。
 全契約調査の進捗状況ということでございます。
 去年の八月から約千九百万人のお客様に返信用のはがきを同封した挨拶状を送付いたしまして、今、百万人のお客様から返信をいただいております。返信いただいた内容を一件一件丁寧に確認をしまして、お礼の手紙を差し上げる。それから、追加で確認が必要な四十二万件ほどにつきましては、電話とか郵便で御連絡を行って、日本郵便とも協力をしながらお客様対応を進めているところでございます。特に、御意向に沿わないで不利益が生じているという場合には、利益の回復というふうなことと募集人の調査ということを進めてまいりたい。
 三月末までにはお客様の御意向の確認を完了するという予定でございます。ただ、利益回復というふうなことにつきましては、丁寧に対応していくということでございますので、お客様の御都合の中で、四月以降ということも出てくるのではないかというふうに考えております。

#53
○奥野(総)委員 これは大変な数ですよね。三月末までということで、現場は頑張っておられるんだと思いますが、そうした中で、年末の段階では、特定事例と言いましたかね、抽出してやっていたんですが、新たに六万件ふえたということですが、更にこういった事案が見つかるということはもうないんでしょうか。大体ここはやり切ったということでいいんですか。

#54
○千田参考人 お答えいたします。
 今までは、特定事案、そういうふうなものを中心でやってまいりましたけれども、全契約調査を進める中で、特に多数の契約を、新規とそれから解約を繰り返しているような、そういうふうなものが出てきているというふうなことで、今般、一月三十一日に業務改善計画を発表いたしまして、その中で、深掘り調査を追加してやるというふうなことで考えております。
 これにつきましては、優先度を考えながら、優先度の高いものから進めていくということで、特に優先度の高い九百名の、特に多数の、契約が多いお客様につきましては二月末、それから、それ以外の多数のお客様は四月末、それ以外にも、多額の保険料をいただいている、そういうふうなもの、これは六月、そういうめどで我々としては進めていきたいというふうに考えております。

#55
○奥野(総)委員 今のは六万件の追加調査とは別の、個別の話ですよね。
 これは本当に丁寧にやっていかないと、終わったと思ってまた、いや、こんな類型があったんだなんという話になると、一番怖いのは、営業を再開したけれども、またそういう事例が出てきて、またとまるということをやっていると、本当に経営が成り立たなくなってきますから、ここは慎重にぜひ対応していただきたいと思います。
 それから、増田社長になられて新たに六万件の追加調査をやられた、これは僕は御英断だと思っていまして、私もずっと、年末から、これで終わりじゃないでしょうと申し上げてきたんですよ。だから、しっかりこれを調査をしていただいて、うみを出し切っていただきたいんですが、これは、じゃ、いつごろ終わるんでしょうか。

#56
○千田参考人 お答えいたします。
 先ほどの回答と重複してしまいますけれども、優先度の高いものから六万件については調査をしておりまして、六月という最終的な期限を我々としても持ちながら進めてまいりたいと思います。
 委員が先ほどからおっしゃっておりますけれども、こういう調査を進める中で新たな事象というふうなことが出てきたら大変だという御指摘でございます。もうおっしゃるとおりでございます。
 ただ、我々としては、信頼回復のためにはしっかりとした対応をしていかなければいけない。その中で、新たな事象が発見される、発覚する、そういうふうなこと、これは否定はできませんけれども、仮にそういうことが起こったとしても、しっかり事象の内容を明らかにしまして、丁寧なお客様対応、募集人調査をやっていかなきゃいけないというふうに考えております。

#57
○奥野(総)委員 そうすると、営業停止は三カ月ですよね、この三月末までというふうに理解していますが、営業停止の期間が終わってもなお、この調査がまだ進行している、六月までかかるということですから、進行しているということです。
 そうすると、今、営業停止ですが、その営業停止期間が終わったらすぐに営業を始められるのか、更に調査が進んでいる中で始められるのか。調査が終わらないうちに営業を再開して、また新たな事象とか、慎重に私はやるべきだと思っていますから、起きたらまた大変なことになりますから。
 じゃ、一体いつをめどに営業再開をされようとしているのか、あるいは三月が終わっても引き続き自粛をされるのか、伺いたいと思います。

#58
○増田参考人 営業再開の関係でございますので私の方からお答え申し上げたいと思います。
 ちょうど業務改善計画を監督庁の方にグループとして提出をさせていただきまして二週間という、この時期でございます。したがいまして、今はその計画に記載した再発防止策の徹底、内部管理体制の強化に傾注をしている、こういう時期でございまして、営業再開の時期について具体的に申し上げることは今の段階では大変難しい、このように思っておりますが、お尋ねの件について、この点について申し上げておきますと、営業の再開やその方法についてでございますが、これについては、お客様への対応状況、これからの部分も当然含めてです、そして募集人の処分、チェック体制の確立等、こうした状況を勘案して、その上で判断をしてまいりたい、このように考えております。

#59
○奥野(総)委員 まあ、なかなか答えにくいんでしょうが、そうすると、それは三月末という話では必ずしもないという理解でいいんですよね。

#60
○増田参考人 この点、今の問いの点については大変難しゅうございまして、業務停止につきましては、延長がない限り三月末で一旦おしまいになる、こういうことになるわけですが、営業の再開については、私どもとして、先ほど申し上げましたお客様への対応状況とか募集人処分、チェック体制の確立、そういったことを私どもなりに判断をして、そして再開についての意思決定をしていく、こういうことになります。
 先ほど委員の方から、再開してからいろんなことがあっては大変なことだ、こういうことも御指摘いただきましたので、営業再開の時期、あるいは、今申し上げました点以上に、どういうふうなことになったら再開をするのかのあたりについては、これからまた十分に考えさせていただきたい、このように考えております。

#61
○奥野(総)委員 今の御答弁は、業務停止が終わったから直ちに、イコール営業再開ではないというふうに理解をさせていただきましたけれども、私は、なるべくそこは慎重にと思っています。
 一方、郵便は待ったなしだと思っているんですよ。郵便の、ことしも私は出発式に伺いましたけれども、毎年毎年一〇%ずつ減ってきている。じゃ、一体何年、毎年一割ずつ減っていくとそのうちなくなってしまいますよね。ドル箱の年賀ですらこの状況ですから。もちろん、いわゆるゆうパックとか、そういう物流の方に軸足を移していくと。今のところうまくいっているようですけれども、こちらもなかなか競争が厳しいですから、それでこの郵便事業をそのまま支えられるというふうにはなかなかいかないと思うんですね。
 郵便は、ユニバーサルサービスがかかっていますから、これは最後の一通まで本当に届けなきゃいけないんですね。そのユニバーサルサービスの、どこまで求めていくかということは、なかなかこれは考えなきゃいけなくて、それを見直すという法案は準備されているというふうに承知しています。今まで土曜日配達していたものを配達しないとか、翌々日には必ず届けなさいといったものをもう一日延ばしてもいいんじゃないかということで、少しユニバーサルサービスの基準を緩めていこうという郵便法の改正案が去年ぐらいからずっと議論されてきて、もうでき上がっているはずなんですが、この国会、しかしこれは出てきていないわけですよ。
 去年の秋の臨時国会、私も国会対策をやっていますから、役所が来たときには、このかんぽの問題が世間の皆様にお叱りを受けている中で、ここで郵便のサービスダウンをするのはどうかというふうに私も申し上げたんですが、大分全容解明も進んできて、社長もおっしゃっているように、かんぽについては内部の体制も含めて見直すという中で、郵便法を、じゃ、果たしてこの国会でやらなくていいのか。これはおくれるとその分郵便の収益の回復がおくれますから、待ったなしなんですよね。
 ですから、大臣に改めて伺いたいんですが、なぜユニバーサルサービスを見直す郵便法の提出をこの国会でされなかったのか、大臣に伺いたいと思います。

#62
○高市国務大臣 先ほど奥野委員もおっしゃいましたけれども、これまで地域の皆様の信用があったからこそ郵便局にお金も預けていただけてというお話があり、まさにそのとおりだと思います。多くの方々の信頼によって郵便局のネットワークが支えられ、そして、郵便局長さん始め局の中で働いている皆様も誇りを持って仕事をしてこられたと思うんですね。
 日本郵政グループをめぐっては、昨年の十二月二十七日に、日本郵便に対しましても行政処分を行ったばかりでございます。その後の業務改善計画については、私は内容的に評価をいたしております。
 しかしながら、やはり、まずは業務改善に専念をしていただいて、不利益をこうむった顧客の皆様への対応に万全を期していただきたい、信用を取り戻していただきたいということを考えておりまして、総務省としても、当分の間、四半期ごとの報告の内容を精査させていただきます。
 郵便法改正案については、私も随分考えました。提出をすべきかどうかということについても考えましたが、やはり現時点では国民の皆様の御理解を得にくいと判断をしました。切手の代金が上がったこと、そしてかんぽ生命の不祥事の件もあり、それで、配達、三日以内だったものが四日になっていくということについて、果たして今国民の皆様の理解が得られるんだろうかということも考えました。
 それから、そもそも郵便法の改正案が、日本郵便の経営状況の維持ですとか改善を目的としたものというよりは、やはり人手不足が深刻化する中で、郵便サービスの安定的な提供の維持ですとか急増する荷物の配達ニーズに対応していこうと。それで、結果的に利用者利便を確保することを目的にして検討していたものでございます。
 ですから、今般の法案提出の見送りによって、経営にすぐさま多大な影響が生じるとは想定していないんですけれども、やはり、せっかく各党でも御議論いただいた法律案でもございます、作成した法律案でございますので、日本郵政グループができるだけ速やかに信頼を回復していただくことによって、この郵便法改正案の国会提出に向けた環境が整っていくことを期待しています。

#63
○奥野(総)委員 今、必ずしも収益の改善が目的じゃないとおっしゃいましたけれども、結局、貨物の方、小包の方にシフトするという話ですから、結果的にはプラスになるわけですよね。郵便物数はどんどん減っていく中で、やはり早目に手を打っていかなきゃいけないと思います。
 私が聞いている限り、この間、郵便は値上げをしましたけれども、はがきは値上げをしましたけれども、恐らくこの数年で赤字に転じるんじゃないかというふうに言われています。これは、赤字に転じたら、じゃ、税金投入するのとかしないのとか、非常に大変な話になってくるんですよね。
 今この瞬間、この一年、二年は何とかもつのかもしれませんが、もう少し長い目で見たときに、今回の件で何もできなくなる、こういうことが続くと、本当に、言いたくはないですが、近い将来に経営が立ち行かなくなるというようなことも想定しなきゃいけない。そのときに、結局誰が負担するんですかというと、結局国民に返ってきますから、大臣もその辺、もう少し長い目で見ていただいて、この郵便法についても、あるいは最初に申し上げたような仕組みそのものについても、ぜひ考えていただきたい。このままじゃ株も売れないし、何もできないまま、縛られたまま立ち枯れていく、こういう姿にしか見えませんので、お願いしたいと思います。
 それから、大分時間がなくなってきましたので、最後、農水省に来ていただいていますが、この間の台風の話なんですけれども、地元のハウス農家が、地元というか、全体的に台風でハウスが倒れて、甚大な被害が出ました。
 その中で、倒れたハウスの撤去それから再建について制度の見直しをしていただいているんですが、国会でのやりとりを通じて、あるいはその中で、保険に入っていない人も一割負担。当初、農水省は、保険に入っていない人は三割自己負担だと言っていたんですね。ハウスの撤去、再建は三割自己負担だと言っていたものを、地方交付税制度なんかも活用して、自治体の負担を、自治体の支出をふやすことで、事実上一割負担になった、こう理解していたわけです。私も、一割負担だということで地元の方と話していました。
 これはなぜ大事かというと、農家は立ち行かないんですよ。本当に、周りでやめている方、たくさんいらっしゃるんですよ。もう今回で心が折れて、酪農も畜産もそうですし、ハウス農家もやめている方はたくさんいらっしゃるんですが、この一割負担と、今、紙があるんですけれども、国が十分の三補助ということなんですが、注書きがついていて、施設の条件によっては補助率が変わるということになっています。
 伺うと、ハウスをつくってから十年たたないものについては自己負担がふえる、国の助成が減らされる、こういうふうに伺ったんです。
 これは、逆じゃないですかね。新しくハウスをつくった人は借金も多いし、負担が大変なわけです。だから、そういう人こそ自己負担を減らしてあげなきゃいけないのに、どうして新しい人ほど自己負担がふえるような仕組みになっているのか、伺いたいと思います。

#64
○河野大臣政務官 農業共済制度は災害対策の基本であると農林水産省として考えております。
 園芸施設共済は、平成二十七年二月に、耐用年数の見直しや補償価額の引上げなど補償の充実を図るとともに、非加入者の皆様に対しても全戸訪問を実施するなど、制度を御理解いただき加入促進を図ってきたところでございます。
 このようなことを踏まえ、本事業につきましては、共済加入、非加入者の公平性を確保し、共済加入の阻害要因とならないよう、平成二十七年度から共済加入者と非加入者の補助率を同等とし、非加入者についても十分の三の範囲内で、ハウスの建築年数に応じて調整をしておるところでございます。
 もし仮にこれを見直すということになりますと、災害のリスクを十分に理解をし、それに備えて園芸施設共済に加入している農業者の努力を阻害することとなるというふうに考えておりまして、適当ではないというふうに考えております。
 また、園芸施設共済を含む施設損害の保険への加入は、本事業の対象施設を農業者みずからが守って、そして維持、継続できるよう、義務づけておりますけれども、園芸施設の中の作物につきましては、農業者それぞれが、経営上のリスクも踏まえて、みずからが必要とするセーフネットを選んでいただくべきと考えておるところでございます。
 引き続き、収入保険を含む制度の普及促進に努めてまいります。

#65
○奥野(総)委員 いや、今のは全く、強い農家さえ残ればいいということなのかもしれないけれども、保険に入れる人は、経営がちゃんとしている人なんですよ、お金かけても大丈夫だから。
 大半が入っていないんですね。千葉県なんて四割しか保険に入っていないわけですよ。そういう人は、今度、三割負担を求めるといったらやめてしまう可能性が強いんですよね。だからこそ、今回お願いして一割負担というところまで持ってきたんですけれども、ぜひそこを理解していただきたいんですよ。
 確かに、保険に入っていない人が悪い、今の言い方だと、保険に入っていないから悪いんじゃないか、そうとれますよね。そうじゃないんです。なかなか経営が厳しくて、保険なんか入れないんですよ。
 これから災害が毎年ふえていくかもしれない、その中で、やはり最低一割負担、保険に入った人はゼロ、自己負担ゼロかもしれないけれども、保険に入っていない人も一割負担におさめていただきたい。しかも、今回、真逆の制度で、新しい人ほど負担がふえちゃう、借金たくさん持っている人ほど自己負担がふえてしまう。やはり現場の実情を考えて制度をやっていただきたいと思います。
 それから、収入保険、これは今回、共済に加入しないと補助が出ないみたいな仕組みになっているらしいですけれども、そうじゃなくて、収入保険への加入を促すべきだというふうに思います。
 現場から、これは非難ごうごうなんですよね、一割だと言っていたじゃないかということで。もう時間が来てしまいましたけれども、ぜひ農家の声を聞いていただきたいと思います。
 以上で終わりたいと思います。

#66
○大口委員長 次に、本村伸子君。

#67
○本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。
 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 きょうは、通告とは少し順番が違うんですけれども、かんぽ不正の問題について、まず伺いたいというふうに思います。通告でいうと九番目ぐらいに通告したというふうに思いますけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 高市大臣は、今回のかんぽ不正の問題は、いつくらいから発生していると認識をされておりますでしょうか。

#68
○高市国務大臣 昨年の六月十三日に、日本郵便株式会社から、顧客に不利益な可能性のある乗りかえ契約が多数発生しているという報告を受けて、石田前総務大臣が不適切な乗りかえ問題を初めて認識されたと伺っております。
 それを受けて、総務省としては、この事案を重大な問題として捉えまして、日本郵政グループに対して、適時報告を求め、行政指導を行うなどの対応を行ってまいりました。

#69
○本村委員 お伺いをしたのは、今回のかんぽ不正の問題がいつぐらいから発生したかということですけれども、お答えをいただきたいと思います。

#70
○高市国務大臣 それは、私にはわかりません。

#71
○本村委員 二〇一四年の二月の日本郵政グループ中期経営計画の発表あたりから、このときに新規契約月額保険料五百億円という数字が出まして、このあたりが一つの契機となったというふうに思われるんですけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

#72
○高市国務大臣 それは本当に私にはわかりかねます。
 きょうは、日本郵政グループの幹部の皆様もおいでですので、そちらに聞いていただいた方がいいかと存じます。済みません。

#73
○本村委員 これは通告をしているんですけれども、総務省として、それは分析していないということでしょうか。

#74
○高市国務大臣 先ほど答弁申し上げたとおり、石田前大臣が初めて認識されたのが昨年だということでございます。

#75
○本村委員 この調査報告書の中でも、二〇一四年度から調査をされているわけですので、大臣の御認識がちょっと問われるわけですけれども、なぜ総務省が、二〇一九年六月まで、現場を変えるような、法に基づく報告徴求命令などの指導監督ができなかったのかというのが私の非常に疑問なわけでございます。
 なぜ、かんぽ不正の問題が何年間も見逃されてきたのか。これについて、大臣、どういうふうにお考えでしょうか。

#76
○高市国務大臣 なぜかはわかりませんが、総務省として本事案を初めて認識したのは昨年六月ということで、それ以降は、適時報告を求め、行政指導を行うなど、適切に対応してきたと考えております。
 それから、私がその後九月に就任をいたしましたが、日本郵政グループのガバナンス体制には、経営陣を含む情報共有体制などに大きな問題があったと考えておりました。それで、昨年十二月二十七日に行った行政処分の中でも、日本郵政株式会社に対して日本郵政グループのガバナンス体制の速やかな構築を求めて、ことし一月三十一日に業務改善計画を受領したということでございます。
 総務省としましては、委員の御指摘、いつごろからかということ、正確に把握はできませんが、これまでに蓄積されてきた課題の解決も含めて、今般の業務改善計画を着実かつ迅速に実施していただくということが何よりも重要だと考えていますので、そのために必要な監督を行ってまいります。

#77
○本村委員 総務省として、いつからかんぽ不正の問題が深刻になっていたのかということを把握していないということは、監督官庁として責任を果たしていないということですので、ぜひこの点も、引き続き、問題点、質疑をさせていただきたいというふうに思うんですけれども。
 次に移りますけれども、二〇一八年四月、NHKのかんぽ不正の報道を受けて、総務省は日本郵便に口頭指導をしております。どういう点が問題であったというふうに考えておられますでしょうか。

#78
○長塩政府参考人 お答え申し上げます。
 平成三十年四月の口頭指導でございますが、高齢者募集における不適切な営業に関する報道ですとかそれまでのヒアリングから、高齢者に対する営業活動について適切な対応を要請する必要があると判断いたしてございました。そのため、日本郵便株式会社に対し、利用者目線に立った適正な営業を行うよう指導を行い、また、改善策などについて定期的な報告を求めたところでございます。

#79
○本村委員 二〇一八年、NHKの報道を受けて、翌日、口頭指導を総務省はしているわけですけれども、石田大臣が、当時、二〇一九年六月二十五日の記者会見で、二〇一八年四月に指導したけれども、その時点で改善していないというふうにおっしゃっております。
 そしてまた、現場の募集人だった職員の方からもお話をお伺いをしましたけれども、総務省の口頭指導があっても現場は何も変わらなかったというふうに聞いております。
 現場が変わったのは二〇一九年六月の時点だったというふうに聞いておりますけれども、総務省は、二〇一八年四月の口頭指導後、日本郵便から、いつ、どのような形で改善状況について聞いて、どういう認識でおられたんでしょうか。

#80
○長塩政府参考人 お答え申し上げます。
 平成三十年四月の口頭指導のフォローアップといたしまして、同年十一月及び翌年でございます令和元年の五月に、日本郵便株式会社及び株式会社かんぽ生命から、任意のヒアリングにより、高齢者募集に係る苦情件数等の状況、また改善策について報告を受けていたところでございます。

#81
○本村委員 二〇一八年四月、総務省が口頭指導してから二〇一九年六月の報告徴求命令まで一年二カ月の間、一体何をやっていたのかということが大変疑問でございます。変わっていない実態をつかんで、もっと早く徴求命令を出すべきだったんじゃないでしょうか。

#82
○長塩政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど申し上げました二回の任意のヒアリング等を通じて、改善状況等を注視してまいったところでございます。
 そういった中で、昨年五月、二〇一九年五月の報告において、乗りかえ件数について増加が、ふえているというふうなところを確認いたしましたので、それを契機といたしまして、日本郵便株式会社に対して、乗りかえ契約の増加に問題点があるかなどについて報告を求めたという経緯でございます。

#83
○本村委員 乗りかえ事案というのは、お客様が不利益になることを告げずに、既に契約していた保険を消滅させて新契約の申込みをさせるというもので、それが二〇一九年五月の段階でふえていたということだというふうに思います。
 総務省では、二〇一八年十一月の時点ではわからず、二〇一九年五月の段階でわかったということだと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。

#84
○長塩政府参考人 お答え申し上げます。
 五月の二回目のヒアリングのところでそういった傾向は確認できました。
 ただ、その時点におきましては、その背景にどのような問題点があるかまではわかっておりませんでしたので、そういった増加の背景にどのような問題点があるかなどについて、その時点で改めて報告を求めたということでございます。

#85
○本村委員 乗りかえ件数、不利益になることを告げずに新規契約させていたということですけれども、どういうふうにふえていたのかということをどういうふうに分析をしていたのでしょうか。

#86
○長塩政府参考人 お答え申し上げます。
 ヒアリングの中では、乗りかえ件数の数、推移ですとか、あるいは苦情にかかわるデータ等をいただいてございました。そういったところで、先ほど申し上げたとおり、増加の傾向が確認できましたので、具体的にどのような問題がその背景にあるのかということについて報告徴求を求め、その回答を得たというふうなところでございます。

#87
○本村委員 これは日本郵政にも答弁をお願いしているんですけれども、お願いいたします。

#88
○衣川参考人 お答えを申し上げます。
 二〇一九年五月に日本郵便の方で総務省へ御説明をさせていただきまして、二〇一八年度の契約乗りかえ件数、これは新規契約の前の、前後十二カ月ということで区切ったものでございますが、この二〇一八年度の契約乗りかえ件数が二〇一七年度に比べて増加傾向にあったということでございます。
 ただ、日本郵便、私どもの方では、この時点では詳細については把握していなかったものの、御契約の継続を重視する、できるだけ契約を御継続していただきたいという観点から、契約乗りかえの抑制が必要であると認識をしておりまして、二〇一九年の四月からは、過去三年間の新規契約に対し、当年度に発生する消滅等をどの程度に抑えればよいかをはかるための指標として、三年間消滅率を設定する等の措置を講じたところでございます。

#89
○本村委員 日本郵政にお伺いをいたしますけれども、二〇一九年五月の段階で初めて出した資料というのはあったんでしょうか。

#90
○衣川参考人 お答えを申し上げます。
 二〇一九年五月、総務省に資料でもって御説明をさせていただいているということでございます。

#91
○本村委員 済みません、初めて出した資料があったかどうかです。

#92
○衣川参考人 二〇一八年の十一月にも報告、説明をさせていただいておりまして、そのときにも資料でもって説明をしているということでございます。

#93
○本村委員 日本郵政がずっと出してきたものを総務省が見逃してきた、十一月の時点では同じ資料を出していたというふうにおっしゃっていましたけれども、見逃していたということじゃないんですか。

#94
○長塩政府参考人 お答え申し上げます。
 総務省におきましては、日本郵政グループから提出された資料につきましては、ヒアリングなどを行いつつ、その都度精査してきたところでございます。
 そういった中で、日本郵政グループに対して、適時適切に報告を求め、また指導を行うなど、適切に対処してきていたところでございます。

#95
○本村委員 大臣、今お話をさせていただきましたように、総務省は、二〇一八年四月の段階で口頭指導をした、そして二〇一八年十一月の段階と二〇一九年五月の段階で任意のヒアリングをしておりましたけれども、五月になるまでわからなかったわけでございます。
 これは問題じゃないですか。過去のその総務省の対応について、これは検証するべきだというふうに思いますけれども、大臣、答弁をお願いしたいと思います。

#96
○高市国務大臣 一昨年、任意のヒアリングはしておりますけれども、昨年の六月に正式な報告を受けて、総務省としてこの事案を初めて認識したということです。それで、本件を重大な問題として捉えて、日本郵政グループに対して更に報告を求め、指導を行うということで、適切に対応してきたと考えております。
 今、もう何といっても、業務改善計画が出てきているわけですから、過去のことも含めて、着実、迅速にこの改善計画を実施していただくということが重要だと思っております。よって、現時点で過去の対応について検証する必要はない。むしろ業務改善計画をしっかりと、四半期ごとに報告を受けながらフォローしていく、しっかりと監督をしていくということが重要だと考えております。

#97
○本村委員 先ほども申し上げましたように、特別調査委員会の報告書の中でも、二〇一四年度の被害から分析をされているわけでございます。もっと早く総務省が指導監督、しっかりと役割を果たしていれば、被害者は出なかったわけでございます。
 そういう意味からも、これからしっかりと、全ての人に全額返していただくということも含めてやっていただくというのは当然なんですけれども、今までの経過をしっかりと分析をして、同じようなことを繰り返さないようにしていくということが必要なんじゃないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。

#98
○高市国務大臣 先ほど来、業務改善計画について私は触れておりますけれども、一月三十一日に日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社から受領しました業務改善計画の内容を拝見しましたが、総務省が昨年十二月二十七日に発出した業務改善命令に沿った項目でもあり、また、当初は両社がことしの四月以降に実施するとしていた改善策の前倒しも要請していたわけでございますが、多くの項目が前倒しをされております。私は、立派な業務改善計画をつくっていただいたなと考えております。
 ですから、しっかりとやはりこれを前に進めていただくということが大事で、そのための必要な監督を行っていきたいということに尽きます。

#99
○本村委員 二〇一四年から、この調査報告書の中でも、被害があった。この重みについては、大臣はどのように認識をされているんでしょうか。総務省に全く責任がなかったというふうに考えているんでしょうか。

#100
○高市国務大臣 日本郵政株式会社に対しましては、早期の被害者の救済、そしてまた特定、これを求め続けてまいりました。そして、増田新社長が、これまでに調査をすると決めていた対象を更に広げられる英断をされたわけです。非常に幅広く、不適切な勧誘に遭った方というのも洗い出されるでしょうし、これから、業務改善計画に沿って、しっかりと組織のガバナンス、コンプライアンスの改善に励んでいただくということが重要だと考えております。

#101
○本村委員 大臣は過去のことについては何も言わないんですけれども、日本郵政に鈴木上級副社長がいわば天下りのような形で就任したのが二〇一三年でございます。だから甘いんじゃないかというふうに言われると思うわけでございます。
 そのことも今後、追及をしていきたいんですけれども、次に、西日本新聞の報道にございます募集品質支店ウエブ会議についてお伺いをしたいというふうに思います。
 この募集品質支店ウエブ会議については、これは二〇一八年四月の口頭指導後に行われたのかどうかという点をまず確認をさせていただきたいと思います。

#102
○千田参考人 お答え申し上げます。
 募集品質支店ウエブ会議は、第一回の開催は二〇一八年五月十四日でございます。ただ、これは、二〇一七年の十二月に募集品質の向上に向けた総合対策を策定し、その一環といたしまして、さまざまな対応をしてきたわけですけれども、二〇一八年の三月に募集品質支店ウエブ会議として開催を決定しておりまして、そういう意味では、四月に口頭指導を受けたというふうなことを契機として始めたものではございません。

#103
○本村委員 ありがとうございます。
 先ほども総務省がお答えになりましたように、二〇一八年度、乗りかえの件数がふえていたということで、この募集品質支店ウエブ会議というものが有効に働いていなかったということはわかっているわけですけれども、どういう不正販売の実態を把握していたのかという点を、項目を挙げていただきたいと思います。

#104
○千田参考人 お答え申し上げます。
 募集品質支店ウエブ会議は、かんぽ生命の支店の郵便局の指導を担当する社員に対しまして、募集品質向上のための指導のポイントとか指導用の募集品質のデータ等を提供しまして、募集品質を改善することを目的に開催しておりました。
 具体的には、この会議で、高齢者の苦情でありますとか、高齢者の家族の同席率、それから撤回とか減額、それから料済み契約への変更、そういう数値が高い郵便局や募集人のリストを提示いたしまして、その指導方法等を周知しておりました。
 ただ、当時は、現時点で判明しているような、こういう不適正な募集の実態が把握できておりませんでした。また、指導用の募集品質のデータをもとにした深度ある調査も行っておりませんで、そういう意味では、特別調査委員会の報告書でも書かれておりますけれども、リスク感度が低かったと深く反省をしております。

#105
○本村委員 もう一度確認をさせていただきたいんですけれども、保険料の二重払いや無保険状態を生じさせる乗りかえ潜脱、意向確認に問題があるケース、高齢者からの苦情件数、契約時の家族の同席、どの郵便局で多く発生していたか、こういうことを共有していたということでよろしいでしょうか。

#106
○千田参考人 お答え申し上げます。
 今委員がおっしゃっていただいたような、そういうふうな数字をデータとして共有をする、そういう項目につきまして、郵便局で上位五十、それから募集人で上位五十、そういうふうなリスト等を共有していたということでございます。
 ただ、この数字自身が不適正募集そのものというふうな数字ではございません。これについての深度ある調査ができていなかったということについて、今としてはとても反省しているところでございます。

#107
○本村委員 記事にもありますけれども、同じ顧客に多数の契約を結ばせた事例ですとかが出されていた。五年間で十五件以上の契約をした顧客は千八百二十五人に上っている、うち四十二人は年間保険料六百万円以上の契約を結ばされていたなどが把握されていたんじゃないでしょうか。どうですか。

#108
○加藤参考人 お答え申し上げます。
 郵便局の募集品質の向上を図るための指導用の具体例として苦情を取り出しておりますので、個別の苦情としてそういった多数の契約に入られている方からの苦情を取り上げて、指導する材料として使っていたケースはございます。

#109
○本村委員 今言われましたように、年間保険料六百万円以上の契約を結ばされていたなどをしっかりと把握されていたということだというふうに思います。
 どのような頻度でこうした情報は共有されていたんでしょうか。

#110
○加藤参考人 お答え申し上げます。
 募集品質の支店ウエブ会議の頻度につきましては、月一回の頻度で開催をしておりました。
 以上でございます。

#111
○本村委員 こうした不正販売の実態をどういう人で共有されていたかという問題なんですけれども、日本郵政、日本郵便、かんぽ生命、どのレベルまでこういう情報は把握をされていたんでしょうか。

#112
○加藤参考人 お答え申し上げます。
 募集品質支店ウエブ会議は、先ほども申し上げましたように、かんぽ生命支店の郵便局の指導を担う担当社員に対して、品質向上のための指導のポイントやあるいは募集品質データを提供して、改善することを目的としたものでございまして、出席者はかんぽ生命の社員のみでございます。
 もちろん、こうした会議で取り上げられているような郵便局指導用の募集品質データというのは、日本郵便の営業やあるいは募集管理を担当する方に指導用のデータとして提供しているということはございました。
 なお、日本郵政に対しては、これは現場用の指導用のデータでございますので、これを提供していたことはございません。

#113
○本村委員 日本郵便、かんぽ生命の幹部は、どのくらいまで把握をされていたんでしょうか。済みません、日本郵政もお願いします。

#114
○加藤参考人 会議の出席メンバーは……(本村委員「会議の出席メンバーじゃなくて、把握をしていたか、データを」と呼ぶ)大量の資料がありますので、それ全てをどのレベルで把握していたかということについては承知しておりません。

#115
○本村委員 幹部も把握していましたね。していたかどうかだけ。

#116
○加藤参考人 先ほど申し上げましたように、これは基本的には現場の郵便局の募集品質向上のための指導用のデータでございますので、現場レベルでの把握だというふうに認識しております。

#117
○本村委員 レクチャーの中では、幹部の方も共有していたというふうにおっしゃっていたんですけれども、いかがでしょうか。

#118
○加藤参考人 お答え申し上げます。
 募集品質のウエブ会議を実施して、郵便局の指導用にデータを提供するということは幹部も知っていたということを申し上げたと思いますが、具体的なデータにつきまして、全てが本社幹部に上がっているということはなかったと認識しております。

#119
○本村委員 この点についても、後でいろいろ掘り下げていかなければいけないというふうに思っておりますけれども、幹部もこういう状態は把握をしていたということだというふうに思います。
 この募集品質支店ウエブ会議に出された資料は、総務省はいつから把握をしていたのか、そして特別委員会は入手し把握をされているのか、お答えをいただきたいと思います。

#120
○長塩政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の資料でございますが、西日本新聞の令和元年八月五日の朝刊に掲載されたものと承知してございます。
 総務省としましては、当該報道により、株式会社かんぽ生命の社内において募集品質ウエブ会議が開催されていたことや、その会議資料について初めて認識をしたということでございます。

#121
○本村委員 郵政にもお願いをしたんですが。

#122
○加藤参考人 お答え申し上げます。
 募集品質の支店ウエブ会議の資料につきましては、二〇一九年の八月八日に特別調査委員会に提出しております。

#123
○本村委員 提出をして、特別調査委員会もぜひ分析して公表していただきたいというふうに思いますし、国会にも、募集品質支店ウエブ会議に出された不適切事案についての資料をぜひ提出をいただきたいというふうに思いますので、委員長、お取り計らいをお願いしたいと思います。

#124
○大口委員長 理事会で協議いたします。

#125
○本村委員 苦情範囲の見直しについてもちょっとお伺いをしたいんですけれども、特別委員会の報告の中で、苦情の範囲の見直しについての報告がございます。
 苦情の範囲を見直し、苦情の件数を小さく見せようという、悪質だというふうに私は感じますけれども、報告書の五十二ページ八行目から十一行目の文を御紹介いただきたいと思います。

#126
○加藤参考人 特別調査委員会の報告書の五十二ページの、御指摘の件でございますが、読み上げますと、苦情件数という指標の削減それ自体が目的化しており、苦情という形で表明された顧客の不満の原因となる事象を分析し、根本的原因を除去しようとする姿勢、態勢が十分でなかったと思われるということが記載されております。
 以上でございます。

#127
○本村委員 ありがとうございます。
 要するに、現場を改善して苦情件数を減らすというのではなくて、苦情の範囲を見直して、こそくな手段で苦情件数を少なく見せようと日本郵政はしていたということでございます。
 この苦情の範囲の見直しは、誰が起案をして、誰が決裁をとったんですか。

#128
○加藤参考人 お答え申し上げます。
 苦情範囲の見直しにつきましては、他の生命保険会社の苦情分類の運用でありますとか、業界団体であります生命保険協会のガイドラインも踏まえて、二〇一七年度から、お客様からの具体的な不満の表明、おかしいでありますとか、納得できないとか、手続が遅いといったようなものを苦情として捉えることとしました。
 また、二〇一八年度から、同一のお客様から複数回、同一の苦情を受けた際に、従来は複数カウントしておりましたが、それを一件と換算するといったような、ガイドラインに沿った取扱いとしております。
 この二〇一七年四月から実施しました苦情範囲の見直しにつきましては、お客様の声の管理を担当する部署でありますお客さまサービス統括部において起案をし、当該部署の長である部長が二〇一七年三月に決裁をしております。
 なお、最終的な決裁までの間には、当時の社長を含め、関係役員に変更内容を報告する等を行い、他の生命保険会社の苦情分類の運用等を踏まえたものであること等につきまして説明をして決定したものでございます。
 こうしたことでございますので、この苦情範囲の見直しにつきましては、改善すべき苦情の内容をより具体的に特定し改善につなげていこうということで、他社の運用等を踏まえて実施したものであり、苦情件数を少なく見せるという目的で実施したものではございません。

#129
○本村委員 特別調査報告書の中に、苦情件数という指標の削減それ自体が目的化していたというふうに書かれていることは、本当に重く受けとめないといけないというふうに思うんです。
 そういう苦情の範囲の見直しまでして、いい会社に見せようとしていたというふうに思われるんですけれども、日本郵政の当時の長門社長は、二〇一九年四月のかんぽ株の売出し時点では全くの白だというふうに言っていましたけれども、不正を知りつつ株を売却していれば、市場に対する裏切り行為でございます。
 先ほど、募集品質支店ウエブ会議のことを申し上げましたけれども、日本郵政と日本郵便、かんぽ生命としては、不正販売の疑いがある契約が数々あるということは組織としてつかんでいたというふうに思います。
 そういうことを十分説明せずに、かんぽの株を二〇一九年四月に売っている、これはまさに市場に対する裏切り行為だというふうに思いますけれども、増田社長、御答弁をいただきたいと思います。

#130
○増田参考人 ただいま御指摘ございました点についてお答え申し上げますけれども、当時の経営陣が契約乗りかえ等の事案の重大性を認識をいたしましたのは、二〇一九年、昨年の六月下旬であった、このように聞いているところでございます。
 したがいまして、私は、今、千田あるいは衣川の方からお答えを申し上げました、リスク感度が低い等々のことがございますので、今回の業務改善計画をしっかりと実行していく中で、苦情ですとかそうしたものはきちんと受けとめて、その上でこれからの経営に生かしていく、このようなことに全力を挙げていきたい、このように考えております。

#131
○本村委員 調査報告書では、日本郵政のガバナンスについて、不適正募集の実態に関する情報が不足していたので、必要な対策を講じることができなかったと、全く不十分な分析をされております。知らなかったことにしただけだろうというふうに言わざるを得ないというふうに思いますけれども、増田社長、今の御答弁では前の社長と同じだものですから、組織として、やはりこの不正事案はつかんでいた、先ほどの、支店ウエブ会議のことを申し上げましたけれども、組織としてはつかんでいましたよね。

#132
○増田参考人 お答え申し上げます。
 ウエブ会議につきましては、総務省の方からの口頭指導より以前の流れの中で、品質を向上させようということで開催をした、これは先ほど千田の方から答弁を申し上げたとおりでございます。
 そして、そういう中で、前経営陣は六月下旬にこうしたさまざまな問題を確知をしたということでございまして、これは当然、私、当時在籍はしてございませんでしたけれども、グループ全体の認識としても、昨年の六月の下旬にさまざまな問題を認識をしたと。四月のかんぽ生命の株式の売却の当時はその認識はなかったということでございます。

#133
○本村委員 先ほども申し上げましたように、苦情件数という指標の削減それ自体が目的化しており、苦情という形で表明された顧客の不満の原因となる事象を分析し、根本的な原因を除去しようという姿勢、態勢が十分ではなかったというふうに言われているわけです。
 苦情件数という指標の削減それ自体が目的化していた、こういう点について、どういうふうに社長は反省をしているんでしょうか、今、社長として。

#134
○増田参考人 お答え申し上げますが、お客様から寄せられる苦情、これにつきましては、私ども、このように認識をすべきと思っております。これは、郵政グループが一層のサービス向上に取り組むために必要となる大変貴重な御意見、このように受けとめていくべきだ、このように考えているところでございます。
 したがいまして、先般、監督官庁の方にお出しをしました業務改善計画にも盛り込んだわけでございますが、苦情等について高いリスク感度で把握をし、責任を持ってフォローを行う体制、このようなものを構築をした上で、こうした貴重な意見を会社の政策の方に生かすべく、これからも努めていきたいと考えております。

#135
○本村委員 先ほどもウエブ会議の話を申し上げましたけれども、組織として不適切な販売、不正販売の疑いを把握をしていたのに、増田社長は組織として把握をしていなかったかのような御答弁をされましたけれども、新しい社長になって、それで本当に変わるのかということが問われているというふうに思います。
 日本郵政グループは、これまで苦情というものや働く人たちの声をずっと軽視をしてきたわけですけれども、この点について、苦情という形でお客様の声や、あるいは現場で働く方々の声がしっかりと政策決定に生かされる組織にならなければいけないというふうに思います。その点は今すぐできることだというふうに思いますけれども、社長にお答えをいただきたいと思います。

#136
○増田参考人 苦情の関係につきましては、先ほどの答弁で申し上げましたところでございますが、グループの一層のサービス向上に取り組むために必要な大変貴重な御意見、このようなことで、それを、必要なものは政策決定に生かしていく。
 そして、もう一つ、今委員が御指摘なさいました現場の声。現場の実態を一番よく知っておりますのは郵便局で働く現場の社員たちでございますので、こうした社員の声を会社の政策決定に生かしていく、こちらのことも大変重要であると思っております。
 今回、こちらの関係につきましては、業務改善計画の中にも入れましたけれども、新たに設置をいたします金融営業専門の社外通報窓口というものを設置をして、そこに社員の声などが直接寄せられるような、そういう仕組みを構築することとしております。そして、そこで寄せられた社員の声、そういったさまざまな情報について、システム等を活用して把握、分析をして、その上で必要なものを政策決定に生かしていきたい、このように考えております。

#137
○本村委員 時間がなくなりましたので、最後に、パワーハラスメントについてお伺いをしたいと思います。
 先ほども吉川議員からございましたように、この特別委員会の報告書の中では、全社員の前で、低実績者に対して、名指しで責めたり、おまえは寄生虫だと叱責をしたとか、渡された原稿を一言一句覚えさせて、うまくできない場合はやり直しを強制する、あるいは、これは社長が言ったことですけれども、社内で土下座をさせる、パワハラ的なものがたくさんあったというふうに言われております。
 日本郵政グループでは、パワーハラスメントについて、就業規則などでもう既にあったんだというふうに言われましたけれども、それは全く効果がなかったということでございます。
 ことしはパワーハラスメントを防止する事業主の防止措置義務もできるわけですけれども、どういうふうに改善しようとしているのか、パワーハラスメントをなくすために全力を挙げるべきだというふうに思いますけれども、答弁をお願いしたいと思います。

#138
○増田参考人 お答え申し上げます。
 パワーハラスメント、いわゆる職場でのセクハラ等も含めた全体のハラスメントは、これはもう絶対根絶をしなければいけないもの、このように思っているところでございますし、また、そうしたことは会社としての社会的評価を傷つけるということにもなりかねませんので、これは事業主の責務として根絶に努力をしていかなければいけないと思っております。
 そして、実際にルールを逸脱して行われた場合には、その当該職員を厳正に処分するということになるわけですが、それも含めて、これまでも、社員への意識啓発、研修の実施、各種相談窓口の活用等々を行ってまいりました。今委員の方からも、それが十分効果を上げていなかったのではないかというような御指摘もいただきましたので、今後、これまで行ってまいりました研修の実効性などもよく検討、勘案した上で、効果のあるようなさまざまな取組、研修、啓発活動などに取り組んでいきたいと考えております。

#139
○本村委員 きょう全部できませんでしたので、やはりこの問題での集中審議を強く求めたいというふうに思います。それを述べまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#140
○大口委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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