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2020/01/30 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 財政金融委員会 第1号 令和2年1月30日
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2020/01/30 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 財政金融委員会 第1号 令和2年1月30日

#1
令和二年一月三十日(木曜日)
   午後四時四十六分開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         中西 祐介君
    理 事         有村 治子君
    理 事         中西 健治君
    理 事         藤末 健三君
    理 事         那谷屋正義君
                大家 敏志君
                長峯  誠君
                西田 昌司君
                林  芳正君
                藤川 政人君
                宮沢 洋一君
                宮島 喜文君
                森 まさこ君
                大塚 耕平君
                勝部 賢志君
                川合 孝典君
                熊谷 裕人君
                古賀 之士君
                熊野 正士君
                杉  久武君
                音喜多 駿君
                小池  晃君
                大門実紀史君
                浜田  聡君
                渡辺 喜美君
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十九日
    辞任         補欠選任
     大家 敏志君     山下 雄平君
     大塚 耕平君     田村 まみ君
 一月三十日
    辞任         補欠選任
     森 まさこ君     三木  亨君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中西 祐介君
    理 事
                有村 治子君
                中西 健治君
                藤末 健三君
                那谷屋正義君
                熊野 正士君
    委 員
                長峯  誠君
                西田 昌司君
                林  芳正君
                藤川 政人君
                三木  亨君
                宮沢 洋一君
                宮島 喜文君
                山下 雄平君
                勝部 賢志君
                川合 孝典君
                熊谷 裕人君
                古賀 之士君
                田村 まみ君
                杉  久武君
                音喜多 駿君
                小池  晃君
                大門実紀史君
                浜田  聡君
                渡辺 喜美君
   国務大臣
       財務大臣     麻生 太郎君
   副大臣
       財務副大臣    藤川 政人君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官      佐々木さやか君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        前山 秀夫君
   政府参考人
       内閣官房就職氷
       河期世代支援推
       進室次長     黒田 岳士君
       内閣府大臣官房
       審議官      茨木 秀行君
       総務省大臣官房
       審議官      稲岡 伸哉君
       財務省大臣官房
       長        茶谷 栄治君
       財務省大臣官房
       総括審議官    神田 眞人君
       財務省主計局次
       長        阪田  渉君
       財務省理財局長  可部 哲生君
       財務省国際局長  岡村 健司君
       文部科学省大臣
       官房審議官    矢野 和彦君
       観光庁観光地域
       振興部長     村田 茂樹君
   参考人
       株式会社国際協
       力銀行代表取締
       役副総裁     林  信光君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成三十年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理
 の特例に関する法律案(内閣提出、衆議院送付
 )
    ─────────────

#2
○委員長(中西祐介君) ただいまから財政金融委員会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日までに、大家敏志君及び大塚耕平君が委員を辞任され、その補欠として山下雄平君及び田村まみ君が選任をされました。
    ─────────────

#3
○委員長(中西祐介君) 理事の補欠選任についてお諮りをいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に熊野正士君を指名をいたします。
    ─────────────

#5
○委員長(中西祐介君) 国政調査に関する件についてお諮りをいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、財政及び金融等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(中西祐介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 平成三十年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主計局次長阪田渉君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#8
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#9
○委員長(中西祐介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 平成三十年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に株式会社国際協力銀行代表取締役副総裁林信光君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#10
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#11
○委員長(中西祐介君) 平成三十年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。麻生太郎財務大臣。

#12
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました平成三十年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明させていただきます。
 今般、さきに決定されました安心と成長の未来を拓く総合経済対策を受けて、令和元年度補正予算(第1号、特第1号及び機第1号)を提出し、御審議をお願いをいたしておりますが、当該補正予算等において国債の発行を抑制するとの観点から、平成三十年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理について特例を定める必要があり、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案につきまして御説明申し上げます。
 財政法第六条第一項においては、各年度の歳入歳出の決算上の剰余金の二分の一を下らない金額を翌々年度までに公債又は借入金の償還財源に充てなければならないこととされておりますが、平成三十年度の剰余金については、この規定は適用しないことといたしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。

#13
○委員長(中西祐介君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#14
○有村治子君 自由民主党の有村治子でございます。
 財政金融委員会で質問に立たせていただくのは初めてでございます。十二分の質疑という時間でございますので、テンポよく往来ができれば大変有り難く存じます。
 国内においては少子高齢化という人口動勢の激変、あるいは国際社会の潮流が激しさを増す中で、財政を平準化すべく日夜御尽力いただいていることに心を込めて敬意を申し上げます。
 その上で、率直にお伺いをさせていただきますが、日本政府、安倍内閣、また麻生大臣におかれましては、財政の再建あるいは財政の健全化という大きなテーマにどれほどのコミットメントを置いて取り組まれていらっしゃるでしょうか、御覚悟を伺いたいと思います。揺るがずコミットしているという御主張のラインになるのであれば、その論拠もお示しいただきたいと思います。

#15
○国務大臣(麻生太郎君) 安倍内閣におきましては、経済の再生なくして財政再建なしと、この基本方針の下で、財政規律にも配慮しつつ、必要に応じて機動的な財政運営をこれまで行ってきたと思っております。
 令和元年度のこの補正予算においても、台風十五号、十九号等により広範囲に発生しました災害被害、特に水災害がひどかったんですが、そのほか、米中貿易摩擦を始め海外発の下方リスク等に対応するため、真に必要なものに重点化をさせて、今回の補正予算も提出させていただきました。
 令和二年度の当初予算におきましては、消費税の増収分を活用させていただいて社会保障の充実に図るとともに、歳出は新経済・財政再生計画におけます目安の範囲に収めており、骨太の方針二〇一八で定められた歳出改革の取組は継続をさせていただいているところです。
 また、総合経済対策の着実な実行によりデフレ脱却と経済再生への道筋というものを確かなものとすると同時に、引き続き、新経済・財政再生計画に沿って、歳出と歳入の両面での改革を続けさせていただいております。
 二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化を実現という目的をやり遂げるとともに、債務残高のGDP比の安定的な引下げというものを引き続き目指してまいりたいという方向で事を動かしているというように考えております。

#16
○有村治子君 今回の平成三十年度余剰金の使途を含め、平成の時代には八回立法措置をされています。
 平成の時代の二年から前回の二十二年までの衆参の議事録、おおむね拝見をさせていただいてこの場に立たせていただいております。当時は、平成二十三年は東日本大震災の直後、二十二年の使途ということで、当時、野党の西田昌司先生が舌鋒鋭く与党の野田大臣にただしておられる議事録もしっかり拝見をさせていただきました。
 与野党、賛成、反対の立ち位置の違いはありますが、この三十年余の議事録を拝見しますと、やはり余剰金を公債や借金に充てずに一般会計に入れるということはあくまで特別な例外であってほしいという声は共通しているかのように理解をいたしました。すなわち、財政法六条にうたう健全化の原則を堅持し、公債、借金の返還を確実にやり遂げていくというのが、敬称を略しますが、歴代の羽田、武村、宮澤、塩川、谷垣、野田財務大臣、そして、恐らくは麻生大臣も共通のスタンスであろうかというふうに思います。
 財政健全化のためには、この種の立法は抑制的であらねばならないというふうに考えます。それゆえに、このような法律をわざわざ毎回立てて、国会での採決、法の成立を見るわけでございますが、これ自体、国会をかませるということ自体は民主的で正当なプロセスだと理解をいたしておりますが、その一方で、この過去の国会の審議の経過を調べてみましても、衆参それぞれ二時間程度でございます。
 このプロセス、国会プロセスを経たというだけでは財政の健全化にベストを尽くしたとは必ずしも言えません。そういう意味では、安倍内閣、麻生大臣の下で今までこの種の法案を出されてこなかったということに敬意を表しつつ、今回はやむを得ざる特例であるという理解でよろしいでしょうか。
 言い換えれば、特例法を常態化させないために、先ほど災害ということに対する対応と言われましたが、今後も自然災害は少なくないということを国民は理解をいたしている、そして、そのときには恐らく補正予算が組まれるということも理解をしている。そういう意味では、この特例法を常態化させないために政府がなされてきた努力あるいは今後なされるべき努力にはどのようなものがあるとお考えでしょうか。

#17
○国務大臣(麻生太郎君) 極めて大事な指摘だと思いますが、いわゆる、先ほども申し上げましたように、経済再生なくしていわゆる財政健全化なしというこの基本方針の下で、デフレによる不況ではないという状況をつくり出す中で、おかげさまで税収も過去最高ということになって、バブルの前の約六十兆というものを超えておりますから、そういった意味では、過去最高を記録するなど経済の好循環というものを実現してきたと思っております。
 特にこの財政健全化目標の実現に向けては、これは複数の財政健全化計画を策定していろいろやらせていただいたんですが、いわゆる消費税率の引上げ、これ二回やらせていただいておりますけれども、消費税率の引上げを含む歳入改革、また計画に定めた歳出の目安というものに沿って、いわゆるプライマリーバランスを二〇一五年までにプライマリーバランス半減目標、いずれも、そういったものはそれなりにやらせていただき、半減目標としては達成させていただきましたが、確実に収支の改善を図り、財政健全化はそれなりに、予定より角度は緩いとは存じますけれども、確実にその方向で進めてきておると思っております。
 他方、今回、この経済対策の実行等のために財政法の特例法というのを提出させていただいておりますけど、今後こういったようなことをやらざるを得ないことにならないようにしておかねばならぬというのは当然のことなんであって、その時々の財政状況を勘案して適切に対応していかねばならぬと思っておりますが、今御指摘のありましたように、この種の剰余金の半分を、二分の一というものを納めるというものを抑えてまで特例公債を抑えて、借金返すために更に借金するというのではなくてということで、今回こういったものをやらせていただいておりますけれども。
 いずれにいたしましても、私どもとしては二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化目標というものの実現というものをやらせていただき、引き続き債務残高の対GDP比の安定的な引下げというものを目指してやっていかねばならぬと、そのように基本的に考えております。

#18
○有村治子君 ありがとうございます。
 関連の次の質問をさせていただきます。
 現在、超低金利時代であります。この環境下においては、財政法が定める原則のとおり、余剰金をかつて利率が高かった時代の公債や借入金の返済に充てて、むしろ低金利で新規の国債を発行して予算を組んだ方が、実は金利負担の軽減や財政金融化に近づくのではないかというロジックも出てくるかと思います。これは何も野党の御主張というわけではなくて、国民から出される一般的な素朴な仮説として出てくると思われます。
 新規国債発行を抑えるという政府の御尽力自体、それ自体は大変な原則として支持をいたしますが、これが至上命題になって、より低い利率にしていくという経済合理性を犠牲にしているということはないでしょうね。
 余剰金を借金等の返済ではなく一般財源に繰り入れるという今回の御判断は、政治的な決断というだけではなく、利払いの計算も緻密にやっていただいた上で、経済合理性を追求した上での御判断と理解してよろしいでしょうか。

#19
○政府参考人(阪田渉君) お答え申し上げます。
 国債の償還につきましてでございますが、御指摘のとおり、過去、金利が高かった時期に発行された国債もございます。そうした国債も含め、六十年で償還し終えるといういわゆる六十年償還ルールの考え方が取られているところでございます。このルールに基づきまして、毎年度の国債発行計画において、まず借換債の発行額が決められるということでございます。
 その上で、年度当初で決算剰余金が出てまいりますが、これを国債の償還に充てた場合には借換債の発行が減少するということが起きます。一方、一般歳出の財源を賄うために、その分、新規国債の発行が必要となるというわけでございます。他方、決算剰余金を一般歳出の財源として活用した場合は、新規国債の発行が抑制され、当初の計画どおりこの借換債が発行されるということでございまして、市場との関係では、どちらの方法を取っても、償還される国債は同一である一方、新たに発行するものが新規国債なのか借換債なのかという違いだけのため、今回の剰余金特例法案により金利負担が大きくなるということはございません。

#20
○有村治子君 期待の入った意思決定であることを願っております。
 最後の質問になろうかと思います。
 財政法、ちょっと技術的な質問になるんですが、財政法第六条第一項の条文には、余剰金のうち二分の一を下らない金額は、公債、借入金の償還財源に充てなければならないと書かれています。
 二分の一を下らない金額という表現、やや分かりにくい表現でありまして、所管の財務省作成の資料でさえ、二分の一以上という表現に言い換えられています。
 財政健全化に向けての国民的理解を醸成するためにも、二分の一を下らない金額という用語は、次回、財政法を改正するときに、二分の一以上という条文に改められたらいいのではないでしょうか。実際に都市計画法の改正案では、二千平方メートルを下らない規模というのが、実際に法改正を経て、下回らない範囲内というふうに分かりやすい表現にしてあることがあります。いかがでしょう。

#21
○政府参考人(阪田渉君) 財政法第六条の文言は、財政法が制定された昭和二十二年から変わっておらず、御指摘のとおり、この二分の一を下らないという文言も制定時の表現が維持されたものとなっております。
 こうした中、この文言が二分の一以上を示すものであることが分かりやすくなるよう、御指摘のとおり、財務省が作成する資料の中でも、この趣旨が二分の一以上を公債の償還財源とすることを求めるものであることを明示しているところでございます。
 御指摘のとおり、財政をめぐる制度等につきましては、納税者である国民の皆様に分かりやすく説明していくことは重要であると考えておりまして、御指摘も踏まえながら、財務省としてしっかり取り組んでまいりたいと思います。

#22
○有村治子君 優秀な官僚から文字どおりの官僚答弁をいただいたわけでございますけれども、まさに国民に伝わって何ぼというふうに私は思っておりますので、留意ということで結構でございますから、今後とも分かりやすい立法にお努めいただきたいと思います。
 以上で、私、有村治子の質問を終わります。ありがとうございました。

#23
○那谷屋正義君 立憲・国民.新緑風会・社民の那谷屋正義でございます。よろしくお願いいたします。
 今回のこの法案は、今、有村委員の方からお話がありましたように、特例の処理をするための法案だということであります。それを引き出したのが、いわゆる十五か月予算というふうに政府自らが呼んでいるこの大型補正予算だというふうに思うわけであります。
 安心と成長の未来を拓く総合経済対策ということで、三つの柱に基づいて補正予算が提出されたと承知をしておりますけれども、先日の二十日の参議院本会議でも、西村経済財政政策担当大臣が、この経済対策に基づいて、十五か月予算の考え方の下、今年度補正予算や来年度臨時特別措置等の云々ということでもって、もう十五か月予算がありきというか、普通のものだというふうな感覚であのように述べられたことについて、私も驚きを覚えたわけであります。
 補正予算ということの意味でありますけれども、もう私が言うまでもありません。今、有村さんの方からも話がありましたけれども、やはり緊急かつ当初予算では賄い切れない、そういったものが必要なときに立ててくるものだというのが普通の常識ではないかというふうに思いますが、補正予算の補正ということについて麻生財務大臣はどのように捉えられていらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。

#24
○国務大臣(麻生太郎君) 補正予算という、これはもうよく言われますように、いわゆる予算でいわゆる計上されていなかったもの、また緊要性を要するもの等々が基本的な考え方の、いわゆる補正というものを純粋にそれだけを読めばそういったことになろうかという感じを多分御指摘しておられるんだと思いますけれども。
 私どもは基本的に、今言われましたのは、おっしゃるとおり、その補正だけを言われればそうなんですけれども、今回、いろいろ私ども経済対策をやらせていただいておりますが、それに当たりまして、去年、台風十五、十九というような非常に広範囲な台風による災害被害というのが起きておりますし、また、米中の貿易摩擦等々がいわゆるいろんな影響を与えておりまして、一応今回でも、締結一応した形になってはおりますけれども、あれは今年の九月まで今のままですから、十月どうなるかあれは分からぬということが書いてあるわけですから。そういった意味では、まだまだ海外発の下方リスクはこれは考えておかないかぬ、特に米中間において。そういったことから、私どもは、今回はこれはいろいろなことを今年初めから考えておかないかぬと思ったところに、またさらに武漢のウイルスの話が始まったりしておりますけれども。
 いずれにしても、今回は令和元年度の予備費や補正予算、また来年度の当初予算の臨時特別の措置等々をいろいろ組み合わせるということによって機動的かつ万全にこの対応ができるようなやり方をやらねばならぬと思って、今回のこの補正予算というのは、こういった経済対策の実行のために必要な予算というものを計上しているものでありまして、いわゆる財政法第二十九条の言うところの予算編成後に生じた理由というものと及び緊急、緊要性というもののある政策課題に対応するものだというように、基本的にそのように思っております。

#25
○那谷屋正義君 今大臣が言われた一つ目の柱の、いわゆる災害からの復旧復興と安全、安心の確保のためということ、これは我々もそのとおりだというふうに思いますし、できるだけ早く復旧復興のために国がやらなければならないことだというふうには思っておりますが、二番目と三番目が、残念ながら私には、その緊急性あるいはその中身からいって本当に補正なのかなと、これは本予算で当然組み込まれて当たり前なんじゃないかなというような、そんな中身を感じざるを得ません。
 二番目の就職氷河期世代への支援というのは、まあちょっと遅きに失した感はありますけれども、これはまあ一定評価をしたいというふうに思いますけれども、しかし、そのほかの部分について、あるいは未来への投資と東京オリンピック・パラリンピックも云々という、こういったことについて、なぜこれが補正なのかと。年度当初のいわゆるその予算に関して、来年度予算にこれは当然付けてくるべきものではないかなというふうに思うわけでありますけれども、その辺りはどのようにお考えになっていらっしゃるんでしょうか。

#26
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほどの御質問と一部かぶるかもしれませんけれども、やっぱり海外リスクの顕在化というものによって、これは外需だけではなくて、設備投資とか個人消費とかいったような内需が下押しされる可能性というのがないようにしておかないといかぬところであって、あらかじめ万全の対策を考えておかねばならぬと考えております。加えて、民需主導の経済というのを持続的にやらせていく、やっていってもらうためには、必要な施策を積み上げていろいろ計上させていただきました。
 御指摘のその経済の下振れリスクを乗り越えようとするという点やら何やらの御質問は、このような考え方に基づいて計上しているんですが、経済対策に掲げられた施策であって、例えば元々実施が予定されておりました防災・減災、国土強靱化のための三か年の緊急対策とかマイナンバーカードを活用した消費活性化策など、これは令和二年度の予算に臨時特別の措置として既に計上させていただいているものでありまして、ある程度かぶっているところもあろうかと思いますけれども、十五か月という考え方の中で包含して考えていただければと存じます。

#27
○那谷屋正義君 そこのところはどうしても見解の相違というか、理解できないところですけれども。
 まあ、要するに予算内、新年度の予算の中での編成、執行ということであれば、いい悪いは別にしてですよ、そういうことであれば、本来、今回のような法改正をする必要がなかった。これは今、有村さんが言われたように、いわゆる財政の健全化というものから考えて、あるいは法の趣旨に照らして、できるだけこういったことはやるべきでない、いや、私はむしろ本来はやってはいけないんではないかというぐらい思うわけでありますけれども、問題だというふうに思います。
 これについてちょっと指摘をさせておく中で、今日は実は文科省から政務官の方にも来ていただいているので、この大きな財源を必要とするようになった、その一部でありますけれども、いわゆるソサエティー五・〇、あるいはSDGsの実現に向けたイノベーションと社会実装の促進等々に鑑みて、いわゆるGIGAスクール構想というのがここで補正予算の中身として出てきています。
 このGIGAスクールというものについて、事業の概要を、申し訳ありません、端的にお述べいただきたいと思います。

#28
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。
 学校のICT環境整備につきましては、必要な経費といたしまして、単年度千八百五億円の地方財政措置が講じられているところでございますが、我が国のICT活用状況は世界から大きく後れを取っており、端末など学校のICT環境は地方自治体間で整備状況にばらつきが見られ、学校のICT環境整備は急務と考えております。
 こうした状況を踏まえ、令和元年十二月五日に閣議決定されました安心と成長の未来を拓く総合経済対策に基づき、GIGAスクール構想の実現といたしまして、児童生徒一人一台の端末及び高速通信ネットワークなどの一体的な整備に必要な経費二千三百十八億円を令和元年度補正予算案に計上したところでございます。

#29
○那谷屋正義君 現時点で教育現場では何人に何台整備ができているのか、また校内LANの整備状況、最新の調査状況を、これも済みません、端的に御説明いただきたいと思います。

#30
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。
 平成三十一年三月時点におきまして、公立学校における教育用コンピューターの整備は全国平均で五・四人に一台となっているところでございます。また、平成三十一年三月の時点におきまして、これは通信速度を問わずということでございますが、何らかの校内LANが整備されている普通教室の割合は全国平均で八九・九%となっているところでございます。

#31
○那谷屋正義君 これ、文科省としては、いわゆるパソコンを一人に一台配当しようとしているのか、あるいは例えばタブレットなのか、その辺については何かお考えはありますか。

#32
○政府参考人(矢野和彦君) パソコンかタブレットかということについて特定はいたしておりませんけれども、例えばキーボードが付いていること、あるいはタッチパネル機能があること、あるいはQRコードが読めるような機能が付いている、そういった三つの点についてお示ししているところでございます。

#33
○那谷屋正義君 さきの臨時国会で学校の教職員の働き方、給特法について議論がされました。そのときにも、教育現場は多忙を極めているということでありまして、それはもう全ての方の共通認識だった。来年度は、御案内のように、小学校五、六年の英語の教科化ですとか、もうどんどんどんどん文科省さんが各学校現場に落としていく仕事の量というのは、ビルド・アンド・ビルド・アンド・ビルドでもって、最後はバーストするんじゃないかというような状況に今来ているにもかかわらず、一方で業務の精選とか見直しという話をしています。しかし、やっていることと言っていることが全く違うわけでありまして、例えば、そうやって、何というのかな、一人一台導入するというふうに簡単に言われるけれども、それについて、私、学校現場に行ったら、いきなりパソコン使えと言われてもどうやって教えていいかも分からないですよ。
 これ、やっぱり研修だとか様々なことが、条件が必要になってくるわけですよ。そのときに、当然、人がやっぱり必要になってくる。研修に出ていっちゃえば、その先生が学校にいなくなっちゃうわけですから、そうしたときには人が必要になってくる。
 そういう意味においても、例えばこういった教員のサポート体制としてどんなものを考えていらっしゃるのか、もし考えていることがあればお聞かせいただきたいと思います。

#34
○大臣政務官(佐々木さやか君) 一人一台のICT環境、これを整備することに対しまして、教師がICTの操作に慣れる必要があったりですとか、また、より実践的な指導方法に関する研修を受けたりすることによって一時的に教師の負担が増える場合もあり得ますけれども、その後、将来的には、ICT環境の活用によって、教材の作成、共有が容易になったり、また課題の提出などを効率的に行うことができる、こういったことによって負担の軽減が図れるものというふうに考えております。
 また、例えば教育用コンピューターを活用して、新学習指導要領に基づく新しい教科書に掲載されているQRコード、これを活用して教科書の内容に密接に関連する動画などにアクセスをしたり、またインターネットを活用した調べ学習、こういったことをさせる、それから、NHKが配信している教育用動画、こういったことを視聴するということは、さほど大きな負担なく教師が比較的容易に活用することも可能というふうに考えております。
 また、具体的に教師の負担を軽減をするということにつきましては、教師のICT活用をサポートするICT支援員の配置を促進をしていくということとともに、ICT活用に関する助言や研修支援などを行うICT活用教育アドバイザーに係る経費を令和二年度政府予算案に計上しているところでございます。
 こういった施策によりまして、学校現場の負担を減らしながら、学校におけるICT活用を積極的に推進してまいりたいと、このように考えております。

#35
○那谷屋正義君 今、ICT支援員あるいはアドバイザーを増員等々するというお話でしたけれども、実際には現場に全然マッチしていませんし、配置されない学校がたくさんあります。兼務するというところもあるわけで、そうなったときに、そう簡単にこのことは、やっぱり学校現場の先生方としては、しっかりとそれを習得することというのはなかなか時間が掛かる話ですよ。
 だったらば、まずそれを先にやるべきじゃないですか。それを先にやった上で、このパソコン一人一台配るとか、そういうことというのであればまた話は違う。なぜかというと、私は、そのパソコン一人一台というやり方というのは授業としてあるんだろうなと思いますよ。効果もあるんだろうなと思います。
 だけど、何も整備ができていない中で機械だけぽんと置かれても、しかもパソコンというのは、何というんですかね、何年に一遍取り替えなきゃいけなかったりなんかするわけでしょう。そういうふうなランニングコスト等も考えたらば、これ、最初だけ、今回お金を出されたとしても、その後のランニングコストのことも考えるならば、それはもう学校現場としては、そのことによって他の教材が、教材費が削減されるなんてことは本末転倒になっちゃいますからね。そういう意味においては、やはりこれはもっと現場の環境を整えてからやるべきだったということを私はあえて申し上げておきたいというふうに思います。
 公共事業は、こういうふうな災害等にとっては非常に大事だということは私もよく分かりますが、しかし、逆に、予算は立てたものの、実際にそれを請け負う業者が今間に合っていないというのが現状ですよ。そうすると、その予算はどうなっちゃうんだというふうなことと全くこれ同じことなんですよ。
 したがって、ただただ金だけ付ければいいという話じゃないんですよ。そこのところをやっぱり文科省さんはもっと理解して、現場の実態に合わせてまず何からやらなきゃいけないのか。先ほど喫緊と言われたけど、私はパソコン一台配るのが喫緊だと思いません。やはり、この多忙化を解消するためには、やはり人を配置することだというふうに思いますよ。そういうふうなところから、やっぱりしっかりと政策を練っていただきたいというふうに思います。
 最後になります。今のやり取りを聞いていただいて、麻生大臣、一人一台にパソコンって本当に必要だとお考えでしょうか。

#36
○国務大臣(麻生太郎君) 似たような話、ほら、電子黒板のときにあったやん。思い出してや、俺も反対した、あのとき。今でも覚えてるよ。こんなものは、あなた、使うわけねえじゃねえかって言って、現場行った。両極端でしたよ。やたらうまく使っているところあるんだ。はあ、こうやって使うのかと思って、すげえ参考になった。やっていないところは、また先生が分かっていないから。今同じようなことになったという例があるのは事実。
 したがって、今回も、この予算組むときには、これは財務省と文部省との間にいろいろやり取りがあり、財務省の中でも異論が、意見が分かれたという背景だけは教えておきます。その上で出した結論ですから。それだけは、ちょっと、何やおまえ、分かっておらぬやないかと言われたら、分かっておらぬ人もいるんですよ。認めますよ、私はもう。
 だけど、私はたまたま電子黒板のときに反対した記憶があったもんだから、ちょっとそのときにやったんで、私どもとしては、いずれにしても、学校における教職員の働き方の問題に関係してくるところでもあるんですけれども、いわゆる勤務時間の管理がちゃんときちんとするように徹底するとか業務の明確化とか、またいろんなようなものに集中して取り組んでいくというのをやってもらうための一端としてこれ全部かんでいるんだということになってくると、それは確かにそうだろうなという感じはしたんですけれども。
 いずれにしても、通信技術というのはもう物すごい勢いで幾何級数的に上がっていきますので、このICTの環境の整備というのが必要との観点から、今回のこの一人一台のパソコンという整備を行うものにさせていただいたんですけれども、やっぱり教える側の体制整備というのは絶対だぞという那谷屋さんの言うのは全く正しいんだと思って、このICT活用の教育アドバイザーやらにゃいかぬとか、それからICTの支援員とかいうような方、学校の先生でない、学校の教育とは違いますから、ある意味。そういった意味で、専門知識を有した外部人材を活用するということを学校が積極的に受け入れて教えてもらわなきゃ教えられないだろうがという話やら何やら、自分ができないと、それを教えるわけですから、というような話までいろんな、やらせていただいて、私どもとしては学校現場における働き方改革にもつながっていく一端なんだと思ってこれを今一応スタートをさせていただくことにしましたけれども、今おっしゃられたような視点というのは全く私どもも同じことを考えていますので、是非、文部省中等教育局辺りが、初中局辺り、しっかり研究してやってもらわにゃいかぬところだと思っています。

#37
○那谷屋正義君 終わります。

#38
○古賀之士君 合同会派の古賀之士です。よろしくお願いいたします。
 補正予算と予備費についてお尋ねをいたします。
 まず、参考人に伺います。資料の一、それから一の一、一の二、一の三、今お配りをさせていただいております。インターネット中継を御覧の方にも分かりやすいように御説明いたしますが、まずは資料の一の一、三百五十億円という数字を覚えておいてください。これは、建設国債の対象となる出資金について、投資勘定経由でのJBICへの出資金三百五十万円が含まれているという件についてでございます。
 これについては、まず一枚目の資料では、建設国債から特会、特別会計投資勘定へ繰り入れられた三百五十億円、そしてその次のページから二枚にわたって、その三百五十億円がJBIC、つまり株式会社国際協力銀行に組み入れられたというような資料がここに明記されているわけでございます。
 そこで質問なんですが、この三百五十億円、具体的に何に使うのでしょうか。そして、なぜ補正予算になったんでしょうか。

#39
○政府参考人(可部哲生君) 今委員がお尋ねになられました元年度補正計画におけるJBICに対する措置、出資金三百五十億円でございますけれども、こちらはJBICが融資業務等を実施する上で、リスク管理の観点から、財務基盤を確保し、一定の自己資本比率を維持するために措置したものでございます。
 そのために、今委員が御指摘になられましたように、一般会計から財政投融資特別会計投資勘定におきまして三百五十億円を受け入れ、同額をJBICへ出資するということとしたものでございまして、これは経済対策の実施として行ったものでございます。

#40
○古賀之士君 自己資本比率を上げるためというようなお話ですけれども、建設国債から調達したのはなぜなんでしょうか。
 その財政投機関債を発行できるはずなんですけれども、財政投機関債をあえて発行しなかったのも自己比率を上げるため、自己資本比率を上げるためという理解でよろしいでしょうか。

#41
○政府参考人(可部哲生君) 御指摘のとおりでございます。ただいま申し上げましたように、JBICの自己資本を充実させ、財務基盤を確保するということが目的の措置でございます。
 他方、今お尋ねがございましたJBICの財投機関債を仮に発行いたしました場合には、これは負債で調達するということになりますので、純資産となる出資金を充当する必要があり、出資金を措置したということでございます。

#42
○古賀之士君 その出資金ですが、JBICの一般勘定と特別勘定、どちらに入りますか。

#43
○政府参考人(可部哲生君) 一般勘定に繰入れを行います。

#44
○古賀之士君 一般勘定にした理由は何ですか。

#45
○政府参考人(可部哲生君) 特別勘定は、特別業務に充てるために区分経理を行っているものでございますけれども、今回の経済対策で措置をいたしております成長ファシリティー、こちらの方は特別業務ではなく一般業務であることにより一般勘定の方に措置をしたものでございます。

#46
○古賀之士君 あえて伺いますが、補正予算とはいえ、例えば、自己資本比率を上げるためということですけれども、政府は、建設国債で調達したお金を出資するということは、これ、ある意味では、政府が、自助努力で頑張りなさい、自己比率を高めなさい、自己資本比率を高めなさいと言っている一方で、政府が実際はお手伝いしている感じですよね。これには問題を感じませんか。違和感感じませんか。

#47
○政府参考人(可部哲生君) 御指摘のとおり、自己資本の充実は政府からの支援だけで行っているものではなく、今回も財政投融資の資金を措置をし、また、そのことに伴ってリスク資産が増えることによって生まれる利益準備金、これが一定程度、機関の自助努力によって生ずることを想定しております。
 しかし、それだけではリスクを十分取り切れないということから、政府として必要な出資金を三百五十億円措置することといたしております。

#48
○古賀之士君 それならば、資料の一の三、御覧いただきたいんですが、三百五十億円の更に下にある枠ですが、七百億円で、これ産業投資予備費というのがあります。ここから使えばいいんじゃないですか、三百五十億円。

#49
○政府参考人(可部哲生君) ただいまお尋ねの産業投資予備費は、経済情勢の急激な変化あるいは国際的な競争など予見し難い予算の不足に充てるために設けられております。
 この令和元年度補正予算編成時点では、この予備費をその後使用する可能性を排除できなかったということから、JBICへの出資財源に充てず、別途出資金を措置したというものでございます。

#50
○古賀之士君 ただ、そもそもこの予備費というのは、御存じと思いますけれども、前年度一億円だったというふうに理解しても、間違いないですよね。そうしたら、その前年度一億円から今年度は大幅に六百九十九億円増えて七百億円になっております。七百億円になっていて、なおかつ、もう今年度って二か月しかないんです。二か月しかなくて三百五十億円ここに使い道があるのであれば、そこは充当してもいいんじゃないかと思うんですが、せっかく設けた予備費をなぜ使わないんでしょうか。

#51
○政府参考人(可部哲生君) 御指摘のような考え方もあろうかとは思いますけれども、御案内のとおり、今回の経済対策を踏まえた投資勘定におきましては、二年度においても過去最大の額を措置している、あるいは、元々元年度におきましても、それ以前では過去最大の額を措置しているという中にあって様々な投資活動を行っておりまして、既存の投資活動における追加的な支出が出てくる可能性をその時点では排除できなかったということにより、別途三百五十億円を措置させていただいております。

#52
○古賀之士君 そうなると、ある意味丼勘定と言ったら怒られますけれども、現状七百億円まだあって、その使い道は、この予備費というのはまだ決まっていないわけですよね。決まっていなくて、そのまま残しておこうということに今なっていると聞いておりますけれども。
 だったら、これ更にちょっと深掘りさせていただきますけれども、予備費を使用する際には、長期運用法の第五条、それによっての計画の変更が必要であり、それから財政審の財投分科会の審議を経る必要、さらには財政法の三十五条で閣議決定する必要がある、さらに三十六条で国会の事後承認の必要もある、こういった手続を何回も踏まなきゃいけないというのは、この理解でよろしいですか。

#53
○政府参考人(可部哲生君) 御指摘のとおりでございます。

#54
○古賀之士君 ということは、予備費を使用しないでわざわざ建設国債を経由で出資金を出してくるのは、今申し上げたような、まあ面倒くさいと言ったら怒られますけれども、この面倒くさいプロセスを回避するためではないかというような疑いさえ出てくるわけなんですよ。こういった点についてはどういうふうに考えられますか。

#55
○政府参考人(可部哲生君) 委員御承知のとおり、予備費というのは、国会から一定の授権をいただいて行政の方で執行させていただけるという意味では、新たに補正予算をお願いをしてこのように御審議をいただくのに比べると簡易な手続になっているわけでございますので、今御指摘のような動機があって予備費を使わなかったのではなく、むしろ、新しく補正予算をお願いするという手続を取らせていただいているということでございます。

#56
○古賀之士君 ただ、じゃ、三百五十億円の建設国債を発行わざわざして、そしてそれを特会を経由してJBICの方に出していくというんであるのと、それと、わざわざ予備費を今回取っていて、七百億円、そして、これまでの法律であれば半分の三百五十億円を返済できると、返済しなければならないという法律があるわけで、これ、きちっと三百五十億円が一致するんですよ、金額が、面白いように。この辺を、行って来い状態になるからこれでも構わないというふうに考えたんじゃないんですか。どうですか。

#57
○政府参考人(可部哲生君) 先ほど申し述べましたように、JBICにその三百五十億円の財政基盤充実のための自己資本を措置する必要がある、そのために追加的な補正予算をお願いしているというのがこの事案のお願いをしている背景でございます。

#58
○古賀之士君 ただ、これ作るのはあくまで財務省さんですよね。だから、国会があくまでそれは承認をするわけであって、考えられるのは、今申し上げたように、その七百億円と三百五十億円の関係というのは、様々な通過的なものを考えずしてストレートにしゅんと建設国債からやっていけば、あっという間に三百五十億円をJBICさんの方に出せるわけですし、と同時に七百億円が丸々残るという、そういう理屈になるわけですよね、結果としては。そういうふうな部分では、問題の意識というのは余り考えていらっしゃらないんですか。いかがですか。

#59
○政府参考人(可部哲生君) 手続としては、先ほど申し述べましたように、行政に授権をいただいている予備費に比して、補正予算で御審議をお願いし、その成立を受けてJBICへのお繰入れを行うという方が手続としてはより民主的な手続をしっかりと取るような形になりますので、今回そのようなやり方をさせていただいているということでございます。

#60
○古賀之士君 確かに、そのJBICの本来の目的というのは、様々な海外の、先ほどから麻生大臣もおっしゃっている経済の海外の下方リスクにも備えるためという大きな指針が柱の中の一つにあるわけなんですけれども、ただ、そう言いながら、この辺のお金の出し入れが、ちょっと見えないところも見えてくるというのはどうなのかなというのが個人的な問題提起でございます。
 更に伺いますが、予備費と補正予算、支出目的が重複している場合は、これどちらが優先されるべきものなんですか。

#61
○政府参考人(阪田渉君) その時々の状況にもよると思います。国会が開いていない、当面開いていないような状況のときには予備費ということも考えられますし、一方、新たな政策判断に基づくような新たな支出を予備費でやることは控えなければならないとされておりますし、補正の機会があれば、むしろ補正の方で追加させていただくということもあるかと思います。

#62
○古賀之士君 一般論としてはお話を伺いましたけれども、各論としては、この産業投資予備費については目的が絞られています、産業投資支出が現存する機関に対する追加出資に限るという。かつ、JBICへの出資は特に問題ないように思えますが、補正予算と、こうした特定の予備費ですよ、一般の予備費ではなくて、特定の予備費との優先順位についてはどんなふうにお考えですか。

#63
○政府参考人(可部哲生君) ただいま阪田次長からお答えしたのと同様の考え方になろうかと存じます。

#64
○古賀之士君 いずれにしても、この三百五十億円というお金が建設国債から特会を経てJBICに行き、そしてこれが使われるという。一方で、七百億円の予備費というものは全く行き先も予定も見込まれないまま今年度はあと残り二か月に迫っていると、なかなか実務上の時間的な制約もあって七百億円はそのままになっている状態だと。これはやはりちょっとスピード感が足りないような印象を受けております。
 まとめの時間にもう入らなければなりませんけれども、こういった補正予算と、それから当初予算との問題意識というのは、これまでも数々の御質問、質疑があったかと思います。
 麻生大臣に、御所見として、これまでのやり取りも含めまして、この補正予算と予備費、どのように考えて予算立てをしていったらよろしいか、教えていただけないでしょうか。

#65
○国務大臣(麻生太郎君) これは、今二人の局長というか、阪田の方から答弁をさせていただいた、これが基本的な考え方になるんだと思いますけれども。
 これは、古賀先生、その時々、これは予備費と補正を組まないかぬというときに、これは国会開いていないときはばんとこれは予備費ということに、もうこの間の台風のときもかなり予備費を一挙に使わせていただきましたけれども、ああいった感じでやる。傍ら、残り二か月間残っていればどうするかというけど、ちょっとその次の本予算が始まってからのときの、来年度、あと二か月後の予算の中でどう考えるかという話が、ちょっとJBICの場合は、特に海外で起きる可能性というのは、いろいろあそこは今あちこちから期待されているところも物すごく多い組織でもありますので、中国のAIIBやら何やらに比較しても、いろいろなところで活躍してもらわないかぬところだというようなことも考えて、これはかなりのものを持たせておかないと、あそここそいろんなものが出てくる可能性もあるところだなとは、あそこはみんな、世界中から頼りにされるのはアジア開銀とあそこかなと思うほどな力を持ちつつありますので、そういった意味ではきちんとしたものを持たせておいた方が堅いなと思ったり、いろんなことを考えますので、ちょっと今この段階でどうだと言われると、ちょっとなかなか正確なこと、かちっとしたお答えを申し上げることはちょっといたしかねるというところだと存じます。

#66
○古賀之士君 いずれにしろ、建設国債というものの今後の使い道というのは法的には今問題がないんですけれども、一般的な皆さんが、えっ、JBICにも行くんだというようなことに関して違和感を感じる方ももう少なからずいるという認識は持っております。これも踏まえて、今後の予算の在り方、あるいは今度決算委員会なども開かれる予定ありますけれども、またお話を伺わさせていただければと思っております。
 質問を終わります。

#67
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。
 法案について質問する前に、新型コロナウイルス肺炎について伺いたいと思います。
 私の地元、大阪と奈良で国内感染が確認されました。武漢からの中国人観光客を乗せたバス運転手とバスガイドさん、二名でありまして、日本国内での感染拡大が危惧されております。
 中国から日本への団体旅行は中止されておりますけれども、個人での渡航は制限されておりません。関西には関空が玄関口としてございまして、多くの外国人観光客が訪日されております。
 今回の国内感染を受けまして、奈良、大阪、京都といった観光客が非常に多い観光地を抱える自治体での懸念が非常に強くなっておりまして、宿泊施設あるいは観光施設、交通機関なども、観光業界における新型コロナウイルス感染症防止策の徹底と、それと併せて各自治体への情報提供をしっかりとしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#68
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。
 日本国内では、一月十五日以降、現時点で九名の感染者が確認されていると承知しております。
 国内における新型コロナウイルスの感染拡大の防止には、訪日外国人観光客が新型コロナウイルス感染の疑いのある体調不良を訴えた場合において、速やかに医療機関に受診していただくことが重要と考えております。
 このため、まず、訪日外国人旅行者に対しまして、観光庁が作成しました多言語によるチラシをホテルや旅館を通じて配布しているほか、日本政府観光局の公式ツイッターや中国版ツイッターでありますウェイボーによりまして、新型コロナウイルスに関する基本的な情報、また手洗い、うがい等の対策ポイント等を広く発信するとともに、日本政府観光局のコールセンターにおいて、三百六十五日、二十四時間、多言語での問合せに対応できる体制を整備しております。
 また、御指摘ありましたホテルや旅館、さらに民泊等の宿泊事業者、また観光案内所、中国人の訪日観光を取り扱う旅行会社等に対しましては、体調不良が認められる観光客に医療機関での診察を勧めること、事前に連絡を行った上で医療機関の紹介等を行うこと、これらの対応を行った場合にはその旨を観光庁まで報告すること、また従業員に対する感染防止に関する適切な対応を取ることなどを周知、要請するとともに、観光庁に対して報告があった場合には速やかに厚生労働省に情報提供を行っております。
 感染症の拡大防止に必要な情報につきましては、厚生労働省と連携して、自治体等への情報提供にも努めてまいります。
 観光庁といたしましては、今後も、厚生労働省等の関係省庁と連携し、国内での感染の拡大の防止に向けて全力で取り組んでまいります。

#69
○熊野正士君 よろしくお願いをいたします。
 それでは、法案について質問させていただきます。
 今回、八千億円を補正予算の財源に充てるために財政法第六条の規定を適用しないという内容でございますが、この財政法第六条では、剰余金の二分の一以上は公債償還の財源と規定されております。
 この財政法第六条の剰余金に係る財政法の規定と趣旨について、そして今回の特例措置の意義について、改めて説明していただきたいと思います。

#70
○政府参考人(阪田渉君) お答えします。
 財政法第六条は、公債及び借入金の償還財源として決算上の剰余金の一部を確保することにより公債及び借入金の償還を確実にしようとする趣旨に基づく規定でございます。
 今回の剰余金特例法案は補正予算関連法案として提出させていただいたものでございますが、補正予算においては、経済対策の三本柱に沿って必要な施策を全て積み上げ、所要の歳出追加を行ったところでございます。この経済対策は、台風十五号、十九号等により甚大な被害が発生したこと、あるいは海外発の下方リスクへの注意が必要となっておることを踏まえて、三つの柱に沿って真に必要となる施策を全て積み上げたものでございます。
 その上で、歳出追加の財源について検討を行い、建設公債などほかの財源で賄えない部分について、特例公債を追加発行するか、公債償還財源を活用してでも国債の発行を抑制するかという選択がある中、まず、近年の補正予算では、リーマン・ショックを受けた二十一年度一次補正を除き、歳出追加の財源のための赤字国債は発行していないこと、次に、予算において公債発行額を抑制していくことは財政健全化を着実に進めていく上で重要であることを踏まえまして、まずは決算剰余金〇・八兆円を活用することとし、補正予算関連法案として剰余金特例法案を提出することとしたものでございます。
 決算剰余金のうち補正予算で活用した残余の〇・五兆円についても、各年度の財政運営の基本を成す当初予算において公債発行額を抑制していくことは財政健全化を着実に進めていく上で極めて重要であると考えていることから、特例公債の発行を抑制するために使用することとしてございます。

#71
○熊野正士君 財政健全化ということでお話がございましたし、それから、今回の補正予算で三本柱ということで経済対策という話もあったかと思います。
 その中で、今回、補正予算、当初予算合わせて二十六兆円規模の経済対策講じられているわけですが、今回のこの補正予算を含めた二十六兆円規模の経済対策の効果について、一次効果の試算に加えて、波及効果についても御説明いただければと思います。

#72
○政府参考人(茨木秀行君) お答えいたします。
 今般の経済対策でございますけれども、海外発の下方リスクを始め、我が国経済の下振れリスクを確実に乗り越える観点から、昨年十二月に取りまとめをいたしたものでございます。
 この経済対策の効果についてでございますけれども、予算措置により発現する直接的な需要押し上げ効果を試算すれば、実質GDP比でおおむね一・四%程度と見込んでおります。また、今回の経済対策では、IT、デジタル技術の実装、普及、そのための中小企業・小規模事業者の生産性向上のための環境整備、それと学校ICT化あるいはポスト5Gの開発など、未来への投資の促進策を重点的に盛り込んでいるところでございます。
 こうした施策を含む本経済対策を迅速かつ着実に実行することで、当面の需要喚起にとどまらず、委員御指摘のように生産性の向上あるいは民間投資の促進、こうしたことを通じまして民需主導の持続的な経済成長の実現につながるものというふうに考えてございます。

#73
○熊野正士君 ありがとうございます。
 昨年の十月に消費増税が実施をされました。軽減税率やキャッシュレス五%還元事業あるいはプレミアム付き商品券などによりまして個人消費の下支えとなるようですけれども、昨日発表されました日銀の政策決定会合における主な意見としては、消費税率引上げ後の消費関連指標を見ると、民間消費の回復の足取りは弱い、家計のマインド指標は改善しているが、改善の勢いは二〇一四年度の消費増税引上げ時と比べて鈍いというふうにありました。
 そんな中、いろいろお話を伺うと、自動車の売行きが対前年比で落ち込んでいるというふうにも聞いております。自動車については、政府を挙げて自動車税の恒久減税や環境性能割の税率軽減など、消費増税後の自動車支援の対策を大胆に行っていただいております。にもかかわらず売行きが悪いというのは非常に気になるところであります。
 自動車購入時の減税効果を周知するという意味で、この消費税八%から一〇%引上げ前後での税負担の軽減について、具体的な数字で例示していただければと思います。

#74
○政府参考人(稲岡伸哉君) お答えを申し上げます。
 消費税率の一〇%への引上げに合わせまして、自動車の保有に係る自動車税種別割の税率を恒久的に引き下げるとともに、自動車取得税を廃止し自動車税環境性能割を導入することに加え、令和元年十月一日から令和二年九月三十日までの間に自家用乗用車を取得した場合にその税率を一%分軽減するといった税負担の軽減を行っております。
 お尋ねの税負担の増減についてでありますが、排気量や小売価格、燃費性能に左右されますが、昨年度最も新車新規登録割合が高かった排気量一千㏄を超え一千五百㏄までの登録台数上位三車種につきまして一定の仮定を置いて計算をいたしますと、十月以降に購入をした方が平均して約二万三千五百円の負担減となるということでございます。

#75
○熊野正士君 ありがとうございます。
 車種によっては消費増税後に購入した方がむしろお得な車もあるということだと理解をいたしました。消費者のマインドは非常に大事だと思います。補正予算に計上されていますサポカー補助なども併せて消費活性化への広報を、今も一生懸命広報していただいておりますけれども、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 前回、消費税を八から一〇%へ引き上げた二〇一四年のこのときの経済成長はマイナス〇・四%でありました。大きな駆け込み需要と反動減で景気後退局面となったわけですけれども、先ほど申しましたように、今回の消費増税のときの影響が既に出始めているのではないかと懸念をしております。
 さらに、新型コロナウイルス肺炎が新たな日本経済へのダメージの要因として十分考慮しなければいけないと思います。前回の消費増税の教訓を踏まえ、税収をしっかり確保するためにも万全の対策を取っていただきたいと思います。大臣の答弁をよろしくお願いします。

#76
○国務大臣(麻生太郎君) 今回の消費税の引上げに当たりまして、前回の五から八に上げさせていただいたときのあの反省に基づいて、いわゆる初中教育の無償化とか、また、そうですね、公明党やら何やら、いろいろ言われた軽減税率の話にしましても、また、通産省がいろいろ言っていた思い切ったポイント還元とかプレミアム付き商品券等々、いろいろ出た上に、今言われましたような自動車、それから住宅等々についてかなり大胆な減税を行ったところなんですけれども、それらの結果として、現時点では、前回の引上げ時に比べて、駆け込みも落ち込みもそれほど大きなもの、最初我々がちょっと恐れていたようなことにはならなかったということだと思っております。
 また、他方、ちょっと昨年の十二月、あの米中の貿易摩擦の話が一応調印した形になっておりますけれども、見られたら分かるように、アメリカ側がずらっと、大統領からずらりいましたけれども、中国側はたった一人、劉鶴しか行っていませんというのは、あれが何を意味するかといえば、もう明らかに不平等条約を一方的にのまされた中国としては面白くないという形になっていますけれども、あれも九月まで様子を見てからやるんですから、十月どうなるかはそれは分からないと、ああいったものに詳しい人は皆そう思うんだと思います。それはもう極めてこの十月以降やばいということを、もう中国人はみんなそう思っているんだと思いますけれども。
 そういったものをいろいろ考えなきゃいかぬので、私どもとしては、今回の安心と成長の未来を拓く総合経済対策として財政支出約十三兆円を考えさせていただいておるんですけれども、こういった意味で、今、外需がちょっとかなり、米中にしてもブレグジットにしても、アメリカ、アメリカは景気は悪くないですけれども、そういった意味のところを考えますと、私らとしては、内需がきちんと確実で、企業の収益もいいし、雇用のいわゆるあれも求人難になっておるぐらいですから、そういった意味ではかなり良くなっている。
 これが冷える、落ちるというのは、もうこれはちょっと、こちら再生、一回落ちちゃうととんでもないことになりますので、落ちないようにもたせにゃいかぬというところが今年度の最もきついところかなと、私自身はそう思って運営させていただきたいと思っております。

#77
○熊野正士君 ありがとうございました。終わります。

#78
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。
 初めに、剰余金活用の特例法案についてお伺いをいたします。
 今回と同じスキームでの法律は、九年前、震災復興財源確保のために成立したと承知をしております。九年前の当時、決算剰余金を用いることについては、先ほど来御指摘ありましたが、当時野党であった自民党の議員が問題視し、本委員会でも御質問をされておりました。新たな国債発行をしないために剰余金を用いるという政府の答弁に対して、自民党の議員が詭弁だと問題視されていたわけであります。
 政権が替わりまして、今回、このスキームが再度使われるわけでありますが、この特例法のスキームは財政法第六条の例外を定めたもので、本来、国債の返済に充てなくてはならないものを使ってしまうというものであります。これでは、見た目には国債発行を防げても、新たに国債を発行するのと変わらないとの指摘があるわけでありますが、改めて現内閣の見解を麻生大臣にお伺いできればと思います。

#79
○国務大臣(麻生太郎君) これは、先ほどから申し上げておりますし、有村先生からも同じような質問、これいろいろ御意見のあるところだと思いますので、これはもうそこらをちょっともう一回言ってもあれなんだと、聞いておられたと思いますので、重ねて申し上げても意味がないような感じがしますので。
 我々としては、これまでの政策としてきちんとしてきたものを積み上げてきましたんですが、その上で歳出追加をすることになったに当たって、その歳出追加の財源についていろいろ検討させていただいた結果、いわゆる建設公債などで賄えない部分につきましては、特例公債で追加発行をするのか、若しくは公債のいわゆる償還というものの財源を活用して国債発行を抑制するかという選択があるという、二者択一とは言いませんけれども、そういった中で、私どもとしては、近年の補正予算では、リーマン・ショックのときに、いわゆる一次補正を除いて追加、歳出の追加の財源のため赤字公債を発行した例というのは麻生内閣で一回あるだけだと思いますけれども、そういったことがありましたけれども、その他はそういった歳出の追加の財源のための赤字公債は発行しておりませんし、予算においても公債発行額を抑制していくという基本的なところは、これは、財政健全化を進めていく上でこれは極めて大事なところだと思っております。したがいまして、決算剰余金を活用することとさせていただいて、補正予算関連法案として剰余金特例法案を今回提出させていただくということになった次第であります。

#80
○音喜多駿君 先日の衆議院の予算委員会では、麻生大臣は、このスキームの実態をある程度お認めになりつつ、マーケットを相手にするためにこういう手法を取っているんだというような御趣旨の御答弁をされておりました。私は、ストレートな表現、私は嫌いではないんですが、その発言がまたマーケットに影響を及ぼす可能性もありますし、そういった面も含めて現政権の財政に対する姿勢には一抹の不安を覚えております。
 そして、中身については、今回も台風被害の地域への復旧費用など、このような補正が組まれておりますので、その必要性は理解しますが、この特例法、財政法の例外を用いる以上、例年以上に財政規律の観点から厳しく審査する必要があると思います。
 そこで確認ですが、財政法第二十九条には補正予算が作成できる要件が限定列挙をされています。このうち、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出について補正予算に占める割合はどの程度なのか、これを財務省にお伺いいたします。

#81
○政府参考人(阪田渉君) 今回の補正予算における歳出追加の大部分は、一連の災害被害や海外経済の下方リスクへの対応等に必要な施策を取りまとめた経済対策を実行するための支出となっております。財政法第二十九条に言うところの予算編成後に生じた事由に基づく緊要となった経費の支出、これは、地方交付税交付金を除いたベースで計算させていただいておりますけれども、四兆四千七百二十二億円の歳出追加のうち四兆四千百五億円となっておりまして、その大宗を占めているところでございます。

#82
○音喜多駿君 今回組まれた補正予算は、ほとんどはいわゆる財政法の要件である緊要性が要求されているということでありました。逆に言えば、緊要性が認められない限り今回の補正は認められないというわけです。これは、先ほど申し上げた財政規律の観点から非常に重要な部分であります。
 そこで、緊要性とは何かという話になるわけですが、過去の内閣は、財政法第二十九条第一号に言う特に緊要となった経費の支出と認められるための要件、すなわち緊要性の要件を、質問主意書に答える形で、予算作成時に予見し得なかった事態への対処に当たり、当年度の補正予算に計上して執行することが必要な経費の支出としています。この答弁は現内閣でも同じように維持されているのかどうか、こちら、大臣にお伺いいたします。

#83
○国務大臣(麻生太郎君) これは財政法の質問主意書に対する答弁で、財政法第二十九条第一号に規定する予算作成後に生じた理由に基づき特に緊要となった経費の支出とは、予算作成時に予見し得なかった事態への対処に当たり、当年度の補正予算に計上して執行することが必要な経費の支出であるとしておりますけど、現在でも同様であります。

#84
○音喜多駿君 維持されていると。まさに緊要性を満たすためには、予見可能性がなかったということが必要だということが分かりました。
 しかしながら、私は、今回の補正予算案における事業について、予見可能性があったことも含まれているのではないかと感じております。一つ一つを見ていく時間はないので代表的な事業を取り上げてお伺いいたしますが、まず、就職氷河期の世代の支援関連予算についてです。この予算が本予算ではなく補正予算に組み込まれた理由を内閣官房の参考人にお伺いいたします。

#85
○政府参考人(黒田岳士君) お答え申し上げます。
 偶然にも就職活動の時期がバブル崩壊後の時期と重なってしまった就職氷河期世代の方々への支援は、お一人お一人の人生や我が国の将来に関わる重要な課題であり、その対策は待ったなしの状況であります。
 そこで、昨年六月に新たに就職氷河期世代支援プログラムを取りまとめ、三年間で集中的に取り組むことといたした後、例えば、就労支援を行う地域若者サポートステーションにおける対象年齢の引上げや社会的支援、支援への社会的機運を醸成する全国プラットフォームの立ち上げなど、着手できる事業から既に取り組んでいるところでございます。
 加えまして、昨年十二月に閣議決定された経済対策においても、海外発の経済の下方リスクが顕在化し内需にも悪影響が生じるおそれに備えて、あらかじめ万全の対策を講じる観点から、中小企業・小規模事業者や地方等への支援と並んで、就職氷河期世代の幅広い場での活躍を強力に後押しすることといたしました。
 こうした方針を踏まえまして、令和元年度中に強化、加速して実施する必要のある施策のうち、予算の計上が必要な事業については令和元年度補正予算案で所要の予算を計上しているところでございます。

#86
○音喜多駿君 いろいろ理由を述べていただいたんですけれども、これが先ほどの定義で言う予見可能性がなかったのかと言われれば大いに疑問が残ります。というのも、就職氷河期世代の問題というのはもう十年以上前から言われ続けてきた問題です。海外下振れリスクとの関係性も希薄であり、もちろん対策の必要性はあるということは分かっておりますが、補正予算にはなじまない事業ではないでしょうか。具体的にどんなことをするのか。中身はハローワークであるとか地域における取組への支援といった事業があるわけですけれども、果たしてこれらが今年度中に予算化する必要があるものなのか、もっと言えば、災害対策に匹敵するほどの緊急性があるものかどうかについてはいささか疑問が残るわけです。
 そこで、こうした事業について、どれも三月末までに使い切れるような事業なのかどうか、こちらも確認をいたします。

#87
○政府参考人(黒田岳士君) 委員御指摘のように、令和元年度補正予算案においては、就職氷河期世代支援につきまして、例えば厚生労働省においてはハローワークへの専門窓口の設置、内閣府においては先進的、積極的な取組を行う都道府県等への支援といった事業を実施するための予算を計上しております。
 こうした施策は今年度中に実施する必要があるものと考えております。例えば予算成立後速やかに都道府県の説明会を開催するなど、速やかな執行が可能となるよう各府省において準備を進めていると承知しているところでございます。

#88
○音喜多駿君 当然ながら、全て三月末までに使い切ることはできない部分があり、繰越明許という手法で事業が進行するのだと思いますが、これは財政規律を無視した抜け道のようにも感じられます。本予算では財務省がシーリングを設けて一定の規律が図れますが、本予算ではこうした仕組みはないので、積み上げた者勝ちのような状況になってしまっているようにも感じられます。
 ちょっと時間が迫ってまいりましたので、二つ飛ばしまして、また大臣にお伺いしたいんですが、見てきたように、今回の補正予算に掲げられている事業について、幾つかの事業については緊要性がないものも含まれていると私には思えます。
 私も就職氷河期世代に一応定義上入るわけですけれども、以前から同世代あるいはその上の世代の雇用状況の問題については相談を受けてまいりました。今回、補正予算に組み込まれるのであれば、もっと前に本予算化しておくべきではなかったかと思うわけであります。
 こうした就職氷河期世代とは、私は予見性があったものだと思います。ゆえに、緊要性がある支出とは言い難いのではないかと考えますが、この点、麻生大臣のお考えをお伺いいたします。

#89
○国務大臣(麻生太郎君) この就職氷河期世代、バブルのはじけました九二、三年から二〇一〇年ぐらいまでのところの高卒、学卒、大体ここらが氷河期、その世代です。えらい若く見えるね、あなた。
 この世代につきましては、二〇一九年において定めました就職氷河期世代支援プログラムに沿って、個々人の状況に応じてきめ細やかで切れ目のない支援について、これ三年間集中で取り組もうという話になったのが昨年のことなんですけれども、いずれにいたしましても、海外発の経済の下振れリスクというようなものがより一層ちょっと注意が必要なんではないかとなる中、これ、就職氷河期にとってはもっときついことになりかねぬということから、これはいろいろな意見が出てきて、そのような中から、経済対策における下振れリスクを乗り越えようとしている人たちへの重点支援として、様々な課題に直面するこの就職氷河期という世代にこれは早急に支援を行うことが緊要な支出であると考えておりまして。この世代、ちょっといろんな意味で、就職していないがために、転々として、いろいろ基礎的なものを積み上げる時期がなかったとかいろんなことがあって再就職また難しいという世代になっておられるところをどうするかという話は、そんな簡単な話じゃないんだと思いますので、それが何となく遅れ遅れになってきたんだとは思っておりますけれども、いずれにしても、三年間でやろうということでこれをやらせていただいております。

#90
○音喜多駿君 ありがとうございます。三十六歳で、二〇〇五年に就職活動をしておりました。
 そうした御答弁ですと、やっぱりこの政策判断のタイミングが緊要性のあるタイミングだということにもなってしまいかねません。確かに状況変化に応じた政策判断というのは必要ではありますけれども、これが災害対策と同じように緊要性があるのかと言われると、やっぱりこれはもう少ししっかり精査をしていかなければいけないと思うんです。
 そこで最後に、各補正予算の事業について、予算作成時に予見し得なかった事態への対処、そういったものは、そうとは思えないものが含まれていると考えられる中、財政規律を図る財務省がより厳しく精査をするべきと考えますが、大臣の所見をお伺いいたしまして、質問を終わりたいと思います。

#91
○国務大臣(麻生太郎君) 昨年の十二月に取りまとめました、十三兆円規模の財政支出を伴いますこの総合経済対策になりますけれども、これは、昨年秋以降の一連の災害とか復旧復興にいわゆる加えまして、米中の貿易摩擦とかイギリスのEUの離脱とか中東地域をめぐる諸情勢、今日もまたイスラエルの話が込み入ったことになってきていますけれども、いずれにしても、海外発の下方リスクにあらかじめ備えておかにゃいかぬというような施策を盛り込んだものであります。
 この補正予算というのは経済対策の実行等のために必要な予算を計上しているものだと思っていますが、まさに財政法第二十九条に言うところの予算編成後に生じた理由に基づく緊要性のある政策課題に対応するものだと考えております。
 一方、補正予算を含めまして、これ財政規律を維持すべきという委員の御意見、これは御指摘のとおりなんです。
 したがいまして、今回の補正予算においても、真に必要なものに重点化をしていると思っておりまして、災害からの切れ目のない復旧復興のための施策は言うまでもありませんけど、中小や小規模事業者の生産性向上のためのいわゆる環境の整備とか、また農林水産業の成長産業化に輸出力の強化を加速するとか、そういった意味で、海外経済リスクの顕在化による外需のみならず、今度は国内の設備投資とか個人消費とかいった内需が下押しされるということがないように、あらかじめ万全の対策を講じるということが基本的な考え方の底にあります。
 いずれにしても、私ども財務省といたしましては、プライマリーバランスというものの黒字化というものをしっかりやらにゃいかぬという対応とこの経済の成長との両立というものを図ってまいりたいと基本的に考えております。

#92
○音喜多駿君 終わります。
    ─────────────

#93
○委員長(中西祐介君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、森まさこ君が委員を辞任され、その補欠として三木亨君が選任をされました。
    ─────────────

#94
○大門実紀史君 大門でございます。
 後の討論は行いませんので、本法案に一言態度だけ申し上げておきます。この本法案による剰余金を財源とする補正予算に反対だから反対ということになるわけであります。
 主な理由としては、災害対策費等は必要でございますけれども、特に、補正予算に軍事費を計上する問題とか、後で申し上げますが、大企業のMアンドA、あと高級ホテルを造ろうというときの民間都市開発ですかね、そういうものに使われる補正予算のその財源となるというところから反対だということを一言申し上げた上で質問しますが、補正予算だけでなく本予算とも関わるんですけれども、国際協力銀行、JBICの問題を取り上げさせていただきたいというふうに思います。
 まず財務省に、参考人に聞きますが、補正予算と本予算において、財投、財政投融資と外為特会からJBICに対してどれぐらい予算を付けたのか。補正と本予算合わせた金額で結構ですから、教えてくれますか。

#95
○政府参考人(岡村健司君) お答え申し上げます。
 JBICに対する財政投融資の措置といたしまして、令和元年度補正計画と令和二年度計画を合わせまして、一兆四千九百三十五億円を計上したところでございます。
 また、これに加えまして、JBICの成長投資ファシリティーの補完的原資といたしまして、令和元年度と令和二年度合わせまして、外為特会において七千五百億円の資金供給枠を想定しているところでございます。

#96
○大門実紀史君 ありがとうございました。
 資料の一枚目、細かいですけど、その内訳が出ております。
 それで、政府保証も含めて大変巨額の公的資金がJBICに手当てされるわけでありますけれど、その資料の二枚目にありますけど、その使い道の重要な柱になっているのがJBICが新しくつくった成長投資ファシリティーという制度でございます。先ほどあった外為特会の貸付け七千五百億円も、これに充てられることになっております。
 まず、この成長投資ファシリティーとはどういうものなのか。先ほどもありましたけど、今、国会中継をインターネットで見られる方も多いので、ちょっと分かりやすく説明をしてもらえますか。

#97
○参考人(林信光君) お答えいたします。
 成長投資ファシリティーでございますが、昨年十二月五日に閣議決定されました安心と成長の未来を拓く総合経済対策に基づきまして、日本企業の海外MアンドAやグローバルバリューチェーンの再編等の海外展開支援及び質の高いインフラ整備支援のため創設することとされているものでございます。

#98
○大門実紀史君 それだけですか。もうちょっと分かりやすく何かないですかね。
 まず、私、このファシリティー問題、JBICのね、一番最初に取り上げたのは二〇一二年なんですよ、もう八年前なんですけどね。そのとき、このファシリティーという言葉そのものを、財務省の政府参考人、木下さんでしたかね、その後、事務次官になられましたけど、木下さんでさえ、ちゃんと説明できなかったんです、ファシリティーという言葉をね。で、日本語で言えばいいのにと思っていたんですけど、まだずっとこれ使っておられるんですけど、その時々によって政府参考人もこのファシリティーとは何かという解説が違うんだけれども、これ、日本語で言うと何になるんですか。

#99
○参考人(林信光君) 融資のための制度、仕組みといった意味でございます。

#100
○大門実紀史君 昔はメニューとか基金とかいう解説をされておられて、だったら、融資スキームとか何かもっと普通の人が分かりやすい言葉を、融資支援制度とか、日本語で言った方がいいんじゃないかと思うんですよね。やっぱり片仮名使うとうさんくさい感じがするんですよね、何かごまかしているような。で、聞いている人は分からないというのがありますので、まあそういうことらしいです。
 じゃ、この中の外国企業の海外MアンドAなんですけれど、JBICは既に、先ほど申し上げましたけど、私もずっと取り上げていますけれど、多くの実績がありますけれども、そうしたら、二〇一三年度から二〇一八年度、安倍政権になってから、このMアンドAの、何件やって、支援額は幾らになっているか、ちょっと教えてくれますか。

#101
○参考人(林信光君) お答えいたします。
 二〇一三年度から二〇一八年度の過去六年間に行いましたMアンドAの案件でございますが、累計で百七十五件、三百七十八億米ドルでございます。

#102
○大門実紀史君 三百七十八億ドルというと、約四兆円と思ってもいいですか。いいですかね。

#103
○参考人(林信光君) そのとおりでございます。

#104
○大門実紀史君 巨額のMアンドA支援が行われてきたわけでございますけれども、麻生財務大臣に基本的な考えをお聞きしたいんですけど、何度もこの問題取り上げてはきているんですけれども、八年前からですから、基本的に、財投にしても外為特会にしても、公的資金ということである以上、何でもかんでもというわけにいかないと思うんですよね。やっぱりルールあるいは厳格な基準が必要かと思うんですけど、私、質問するたびにずっと申し上げてきたんですが、最低二つの物差しが必要じゃないかと。当然、対象とする、MアンドAであれ何であれですけれども、事業に政策的な必要性といいますか公益性といいますか、当たり前のことなんですけど、それが必要ということと、もう一つは、JBICが支援しなければできない、民間だけではリスクが高いとか与信枠が超えているとかいう、民間が、公益性があるけれど民間だけではできないというふうなことが最低限の条件にならなきゃいけないと思うんですけれど、大臣のお考えを伺いたいと思います。

#105
○国務大臣(麻生太郎君) 国際協力銀行、片仮名ではありません、国際協力銀行というんですけれども、JBICというのは。何だい、JBICとよく言われますので、国際協力銀行ですとお答えすることにしているんですけれども。
 この国際協力銀行において資金供給するに当たりましては、これはいわゆる政府資金ですから、簡単に言えば、だから政府銀行みたいなものですから。そういった意味では、いろいろ今、いろんなところがそういったものを、新興国とは言いませんけど、中国始めいろんなところがそういった、結構激しくやってきているところはありますけれども、そういったものに当たって、一応仮にも先進国の日本のやるこういった国際協力銀行ですから、私どもとしては、今、大門先生言われたように、言われた二つのテーマは絶対原則です。
 これは、何といっても一番最大の原則は、民間の業務の補完というのが第一なんですけれども、あと二つは、やっぱりこれやるに当たって政策的必要が高いと、例えば、資源の何とかということになるとみんなどの銀行も手を出さないところを、国際協力銀行が出ていくとみんなわあっと乗ってくるというようなところがありますので。そういった意味では、民業の補完プラス必要性の高いもの、これはもう絶対だと思っております。政策的な必要性が高い、国益に沿うとかいろんな表現があろうと思います。
 それから、今最初に、一番最初に申し上げたのと重なりますけど、民間じゃちょっといま一つ、ちょっと度胸なくとか、ちょっとうちには大き過ぎるとか、いろんな形で各社みんな引いているところに、ちょっと国際協力銀行が出ていくと、あそこが行くならというのでみんなわあっと出てきて、結果的にそこそこの金がまとまるというふうな、資金供給が困っているときにというこの二点というのは、最初のやつを含めまして三点かもしれませんけど、まあ大きく言えば二点、この二つは、大門先生言われたように、これはまずやるときの最低必要条件だと思っております。

#106
○大門実紀史君 ありがとうございます。
 国際協力銀行は、確かに、経済大国の日本が開発途上国のいろんな案件を、そういう時代ももちろんありましたし、全て何も否定的に見ているわけではないんですが、ただ、この何年間でいきますと、このファシリティーという言葉が出てきてからどうもちょっと違うなというのが思ってきているんですけど。
 資料の三枚目に、MアンドAの支援実績というのを下の括弧のところに載っけて、掲載されていますよね。これはJBIC自身の資料ですけれど、ソフトバンクによるアメリカの通信事業者であるスプリントの買収とか武田薬品とか、アメリカの企業まで買収して、それに巨額の公的資金が投じられているということなんですね。基本的に、MアンドAというのは企業の個別戦略だというふうに思うんですよね。それを国が支援することに本当に公益性があるのかということなんです。
 今大臣も言っていただいたように、自力で資金調達ができるかどうかということもまたあるんですけれど、実は、ソフトバンクグループは、もう大臣と何度も議論している内部留保だって、今、利益剰余金だけでも五兆六千億ですね。この何年かで四倍にもなっているわけですよね。つい先日も、ソフトバンクグループの一つである通信子会社のソフトバンクは社債を一兆円も発行して資金調達をしていると。独自でそれだけの力があるわけですよね。なぜそんなところにまで公的資金を使って支援する必要があるのかと。
 JBIC、例えばですよ、例えばでいいんだけど、ソフトバンクになぜそんな理由があったんですか、支援する。

#107
○参考人(林信光君) 私どもが海外MアンドA向け融資について、ソフトバンクも含めて融資を行っている理由についてお話しさせていただきたいと思います。
 激しいグローバル競争における生き残りのため、海外のMアンドAは、自社の技術力や営業力を短期間で向上させる上で重要かつ有効な手段となっております。こうした海外MアンドAは、我が国の経済構造全体のグローバル競争力強化に資するものと考えております。
 こういった案件におきましては、自社と同規模の企業を買収する例も珍しくなく、企業規模にかかわらず、自社にとっての買収先の相対的規模は大型化しております。また、短期間に一括支払を行う必要性もございますので、長期借入れを含む良質の資金手当てが不可欠でございます。民間金融機関のみではそのような資金需要への対応が困難な場合もございまして、こういった観点から、私どもとして融資を行っているわけでございます。

#108
○大門実紀史君 だから、ソフトバンクは資金調達、困難じゃないんですよ。自分たちで社債発行して一兆円調達するんだから。自分たちで資金調達、困難じゃないんですよ。しかも、このアメリカのスプリントの買収なんというのは、まさにソフトバンクの個別戦略ですよ。資金調達をする力もある。にもかかわらず、これを支援すると。
 私、ずっと見てきているんですけど、先ほど言いました二〇一二年のときは名前が違ったんですよね。あのときは円高がちょっと問題になっていたので、円高対応ファシリティーといったんですよね。その後は海外展開支援ファシリティーといったんですよね。で、もう名前が飽きたのか、今度は成長投資ファシリティー。何か看板はいろいろ変えるんですよ。結局やっていることは同じで、必要があるかないか分からないところの海外MアンドA支援なんですね。
 国際協力銀行とか政投銀の問題というのは、いろんな議論があって、一遍整理しようかというときもあったわけですよね。思うのは、こういう企業そのものが支援してほしいと、どうしても欲しいというよりも、JBICが自分たちの存在意義を示すために、絶えずどこかの企業に支援させてくれ支援させてくれと話を逆に持ち込んでやっているんじゃないかと。もうどう見たって必要ないですよね、これ、それぞれの企業は。強いて言うなら、JBICがかんでくれているから、ちょっと名前が、信用度が上がるかも分からないぐらいのものでね。
 先ほど麻生大臣と確認した二つの点でいえば、必要性がほとんどないところをやっている理由としては、相手先が支援を望んでいるというよりも、JBICそのものが、自分たちの存在、何かやらないと、前みたいに、もうJBIC要らない、国際協力銀行要らないとか整理しろとか言われるから、そういう理由でやっているんじゃないですか、違いますか。

#109
○参考人(林信光君) いろいろ御指摘をいただきまして、ありがとうございます。
 私どもは、あくまで各企業の要請に応えて、一般金融機関の補完として様々な融資を行っております。その際には、日本国にとって必要な重要な資源の確保でありますとか、我が国企業の競争力の向上とか、そういった国の政策に沿った形で融資を行っているということでございますので、是非御理解いただきたいと思います。

#110
○大門実紀史君 もう日本国にとって役に立っていないと思います。
 最後の資料、せっかく配りましたので、これはもう質問求めませんが、御紹介だけしておきます。
 これは何の資料かといいますと、外為特会からJBICへの貸付残高ですね。その利回りが三つ目の欄にありますが、〇・五二%、安倍政権が始まったときでいえば、二十五年度末でいえば〇・五二%でございます。外為特会が外貨建てで資産運用利回りした、一番右の欄ですけど、特に米国債での運用が中心なんですが、これは二・〇九%です。
 JBICに貸し付けると〇・五二%しか利回りにならない、で、米国債含めてそういう運用をすれば二・〇九%、差額は一・五七ですね、二十五年度で見ればですね。ほか、ずっとそうなっています。ただし、三十年度末だけ外貨建て資産の運用利回りが下がっておりますが、これはアメリカのFRBが利下げをしてきたという関係で、ちょっと特異な事情で、大抵はJBICに貸し付けることが利回りが少なくなる、ほかで運用した方が高くなると。つまり、これだけ外為特会でのお金が損をしているというか、損失を生んでいるということになります。
 ですから、JBICへのちょっと融資というのでなく、米国債でやれやれと思っているわけじゃないですけど、ほかの運用を考えていれば、もっと外為特会の運用収入があって、それをほかの国民的なインフラとか中小企業支援に回すことができたんではないかというふうに、ただの支援にお金回しているだけじゃなくて、国の富といいますか国のお金が損をしているんではないかというふうに思います。
 この問題はまた取り上げていきますが、今日はこれで終わります。ありがとうございました。

#111
○浜田聡君 浜田聡と申します。昨年の十月に繰上げ当選という形でこの参議院に加わらせていただきました。所属政党はNHKから国民を守る党、参議院では隣におられます渡辺喜美先生とともに、みんなの党会派を組ませていただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、質問に入りたいと思います。
 まずは日本の財政状況に関するお話です。
 日本は借金大国だというお話は、いわゆる従来のメディアを始めとして、よく聞く話のように思います。一方で、情報源が多様となった現代においては、そういう話に対して懐疑的な意見もいろいろなところで見聞きします。今回は日本の財政状況に関して、バランスシート、貸借対照表を題材にしようと思います。
 一応お断りさせていただきますと、バランスシート、貸借対照表という二つの言葉が何度も入り交じって出てくると思いますが、両者を同じ意味で捉えていただいて差し支えありません。
 ここにおられる方にとっては釈迦に説法とは思いますが、バランスシートとはということに関して、辞書からの引用を紹介させていただきます。一定時点における企業の財政状態を表す一覧表のこと。企業の資産と負債、資本を対照表示することによって企業の財政状態を明らかにする報告書である。
 辞書からは以上のような説明になるわけですが、企業の財政状態という言葉が出てきました。この説明によると、バランスシートとは企業の財務諸表の一つであるわけですが、企業のみならず、国、政府にもバランスシートがあります。日本のバランスシートは財務省が作成、公表しており、インターネットでは財務省のウエブサイトをたどって見ることができます。
 そこで、財務省にお聞きします。財務省が国のバランスシートを作成、公表しているのはいつからでしょうか。主計局の方、お願いします。

#112
○政府参考人(阪田渉君) お答え申し上げます。
 国の貸借対照表については、平成十二年十月に国の貸借対照表試案として作成、公表しております。また、貸借対照表も含めた国の財務書類として、平成十七年九月から作成、公表させていただいております。

#113
○浜田聡君 ありがとうございます。
 ここで、日本政府がバランスシートを作成して公表したときのことを少し調べてみましたので紹介します。
 財務省のウエブサイトの中に、国の貸借対照表作成の基本的な考え方という資料があります。先ほど御答弁いただきましたように、この資料には平成十二年十月と記載されており、その時期以降に貸借対照表が公表されたと思われます。
 資料冒頭の説明文に、日本のバランスシートの役割に関して次のような記載があったので紹介します。「国と民間企業とではその目的や存立基盤が異なることから、それぞれの貸借対照表の役割はおのずと異なると考えられる。したがって、検討にあたり、国の貸借対照表の役割をどのように設定すべきか、その役割から見て各科目の内容をどう設定すべきか、国の資産と負債の差額をどのように意味づけるべきかなど、検討課題は多岐に及んでいる。 しかしながら、そのような制約があるとはいえ、国の貸借対照表は、国のストックの財政状況を一覧するものであり、国の財政事情を国民にわかりやすく説明することに役立ち、ひいては財政政策の説明責任向上に資するものと考えられる。」とあります。
 国のバランスシートについて、企業との違いから制約がありつつも、その有用性も認めているように思います。この資料は今から約十九年前のものですが、現在も国のバランスシートについてこのような見解に変化はありますでしょうか。お願いします。

#114
○政府参考人(阪田渉君) お答え申し上げます。
 国の財務書類は、国全体の資産や負債などのストックの状況、費用や財源などのフローの状況といった財務状況を一覧で分かりやすく開示する観点から、企業会計の考え方及び手法を参考として作成、公表しているものでございまして、委員今御指摘された基本的な考え方、今においても変わってございません。

#115
○浜田聡君 ありがとうございます。
 制約がありつつも有用であるからこそ、現在もバランスシートが継続して作成され公表されているものと思います。
 そこで提案なのですが、このバランスシート、財務省のウエブサイトで探すのに少し苦労するところがあります。提案としてなんですが、財務省として、これをPRするためにトップページに掲載するなどしてみてはいかがでしょうか。

#116
○政府参考人(阪田渉君) 検討させていただきます。

#117
○浜田聡君 前向きに検討いただければと思います。
 さて、日本政府のバランスシートを見てみようと思います。
 財務省が作成したバランスシートを見やすくするために、簡略化したバランスシートを今回の配付資料として準備させていただきました。一枚目、①というところでございます。二〇一七年のもので少し古いという御指摘はあるかもしれませんが、御容赦ください。
 日本政府のこのバランスシートについてですが、財務省の方から簡潔に御説明いただけますでしょうか。

#118
○政府参考人(阪田渉君) 平成二十八年度末の連結貸借対照表の概要について、数字を御紹介させていただきます。
 資産では、合計九百八十六・三兆円。その主な内訳は、現金、預金が百二十八・八兆円、有価証券が三百六十九・二兆円、有形固定資産が二百六十九・三兆円となってございます。
 一方、負債では、合計千四百六十九・七兆円。主な内訳は、公債が八百二十四・六兆円、郵便貯金が百七十八兆円、公的年金預り金百二十二・六兆円となってございます。
 資産合計から負債合計を差し引いた資産・負債差額は、マイナスの四百八十三・四兆円となってございます。

#119
○浜田聡君 ありがとうございます。
 日本の財政状況に関してはいろいろな見方があるかと思います。
 日本のGDPを引き合いに出して、負債額の大きさから日本の財政を悲観的に見る。だから財政再建だ、そのために消費税アップだとなどの意見はある意味で尊重します。
 一方では、日本が持つ資産や今後の経済成長を考慮した上で考えると、必ずしも悲観的に見るべきではない。財政再建の必要性を否定する意見もあります。(発言する者あり)ありがとうございます。
 また、それに加え、統合政府として考えることで財政再建の必要性を否定する話もあります。ここで言うところの統合政府とは、日本政府と日本銀行を一体としてその財政状態を考えるものであります。国会内で何度か話に出てきたと思いますが、改めてここで話題に上げさせてもらいます。日本政府の日銀への出資比率は五割を超え、様々な監督権限もありますので、その独立性を考慮しても、日銀は政府の子会社であると考えていいと思います。
 というわけで、用意した資料で、政府のバランスシートの下に日銀のバランスシート、そして両者の連結バランスシートを資料に掲載しました。そこを見てみると、国の負債としての国債と日銀の資産としての国債を相殺しております。こういった統合政府のバランスシートに関して財務省の見解はいかがでしょうか。

#120
○政府参考人(阪田渉君) お答え申し上げます。
 財政政策の面から考えますと、政府と日銀のバランスシートを連結して考えるということは、第一に、日銀は政府から独立して金融政策を決めているにもかかわらず、政府は日銀が永久に国債を購入、保有し続けることを念頭に置いているのではないかとか、第二として、したがって結果的に財政ファイナンスを狙っているのではないかなどなどの誤解を招きかねず、適当ではないと考えております。
 仮に、先生が今御紹介されたように、仮に、政府と日銀のバランスシートを統合し、日銀の保有する国債でその分の政府の債務を相殺する場合でございますが、確かに、日銀の保有する国債の額だけ政府の債務は見かけ上減少することになります。しかし、日本銀行券や当座預金といった日銀の負債もバランスシートの統合により合わせて負債に計上されることとなるため、トータルとしてネットの負債超過の状態は変化しません。
 大事なことは、統合という会計処理によって見かけ上債務を減少させることではなく、財政健全化に取り組み、しっかりと財政を持続可能な形にしていくことかと考えてございます。

#121
○浜田聡君 ありがとうございます。
 日銀の独占に関しては、手段、方法の独占という考え方があるかと……(発言する者あり)あっ、失礼、独立、で、財務省の立場からの意見は尊重するものの、この統合バランスシート、左下の資産・負債差額、ほぼ同等に値するものとして、右側の日銀当座預金と銀行券が該当します。こちら、いずれも一般の簿記では資産に計上されるものでありまして、この資産・負債差額に当たる日銀当座預金、銀行券に関しては、負債として、その特殊性を考慮すれば財政再建は必要ないという考え方は妥当であるかと思います。
 統合政府で考えると、日本の財政状況は悲観的なものでないという考え方を訴えさせていただきました上で、次の話題に移ります。
 次は、財務省人事の方針に関してです。
 組織運営に関しては人材採用が重要であることに関しては言うまでもないですし、これが財務省となれば、日本にとって非常に重要であり、ここで質問させていただこうと思います。
 財務省のウエブサイトの採用ページを見ると、次のような一文があります。「財務省の採用には定員という考え方はなく、毎年の採用人数は一定ではありません。」と書いてありまして、なので毎年の変動はあるかと思います。
 参考までに、最近の財務省本省総合職の新規採用状況を教えてもらえますでしょうか。大臣官房にお聞きします。

#122
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。
 最近の財務省本省総合職の新規採用状況について申し上げますと、まず、新卒採用につきましては、平成二十八年度は二十三名、二十九年度、三十年度、三十一年度は二十二名となっております。中途採用につきましては、平成三十一年度に一名を採用し、令和二年度、今度の四月からですが、についても一名の採用を内定しているところでございます。

#123
○浜田聡君 ありがとうございます。中途採用が少し少ないように思います。
 さて、財務省人事を調べてみて、財務省のウエブサイトに興味深い資料がありました。平成二十二年四月に公表されている「財務省が変わるための五十の提言」という資料であります。財務省改革プロジェクトチームが作成しているもので、今回の配付資料として表紙と目次を用意させていただきました。
 五十の提言、興味深く見させていただきまして、その中で人事に関する提言二と提言三を読ませてもらいます。提言二、高い専門性かつ即戦力が求められるポストへの外部人材登用を強化する。提言三、試験制度見直しを契機として、中途採用を推進し、幹部登用への道を開く。
 平成二十二年発表ということで、この資料が作られてから十年ほど経過しております。また、平成二十六年には内閣人事局が発足しており、公務員採用に関していろいろな変化があるかもしれませんが、これらの提言について財務省として方針や達成度など伺えればと思いますが、いかがでしょうか。

#124
○政府参考人(茶谷栄治君) 財務省としましては、直面する課題の複雑化等に対応するため、こうした提言も踏まえながら、これまで、実務経験等により高度な専門知識を有する者の中途採用の推進、高い専門性かつ即戦力が求められるポストについて、任期付職員の採用等による外部人材の登用強化、長年にわたる公務への従事により職員が培ってきた専門的知識や経験を活用する観点から、専門スタッフ職の措置や退職後における再任用職員の登用等を順次進めてきたところでございます。
 引き続き、質の高い政策をつくり上げていくためには、多様な人材を登用していくことは重要と考えているところでございます。

#125
○浜田聡君 ありがとうございます。
 今回、欧米の先進諸国、特にアメリカ財務省の人材採用について少し調べてみました。もちろん日本とは様々な制度が違うため、安易に比較対象としていいわけではないですし、アメリカをまねすべきとも思いませんが、世界一の経済大国の制度はそれなりに参考になるのではと思います。
 今回、参考資料として、内閣、人事院の資料で、諸外国の国家公務員制度の概要、令和元年十一月更新の一部を用意しました。諸外国の国家公務員の任用というところを御覧ください。アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスの採用方針などの一覧表です。アメリカでは、空席ごとに個別採用審査であったり、政権交代で異動する者がいたりします。大学院修了者を対象とも書いてあります。
 また、資料のその下に、アメリカ財務省の採用ページも資料として用意させていただきました。USデパートメント・オブ・ザ・トレジャリーと書いてあるところでございます。英語で書いてあるわけですが、そのうちワシントン本省勤務を希望する者に求められる能力の一覧が書いてあり、興味深いと思い、紹介させてもらいました。一つずつ読んでいきます。
 会計士、弁護士、予算アナリスト、契約専門官、経済学者、国際経済学者、金融アナリスト、人材管理・育成の専門家、ITスペシャリスト、情報スペシャリスト、このように、米国財務省のワシントン本省では高度な専門性を身に付けた者を募集対象にしているように思います。また、新卒一括採用のような制度はなく、終身雇用でもないようです。
 このアメリカ財務省の本省に求められる能力について、日本の財務省に関して御意見をお聞きできればと思いますが、いかがでしょうか。

#126
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。
 そもそも公務員制度が異なるため、米国を含めた他国の公務員の採用に関する方針や基準等についてはなかなかお答えする立場にはないということは御理解いただきたいと思いますが、先ほど申し上げたとおり、質の高い政策をつくり上げていくためには多様な人材を登用していくことは大変重要だと思いますので、そういう方針にのっとって我々もやっていきたいと思っておるところでございます。

#127
○浜田聡君 ありがとうございます。
 米国と日本の財務省の採用の違いに関して、経済評論家の上念司さんという方の著書には次のような記載がありましたので、ここで紹介させていただきます。
 先ほども言われたように、日本の公務員制度と米国の公務員制度、違いますので一概には言えないんですが、日本の公務員制度に対して厳しい意見でして、私自身、読み上げるのに少しちゅうちょしてしまうほどですが、御容赦ください。
 アメリカのエリート官僚は、競争が激しく、基本的に終身雇用を前提としていませんから、こういう制度になるのでしょう。しかし、先進国においては、アメリカと似たような制度を取る国がほとんどです。逆に、日本のような法学部優位の公務員制度というのは、どちらかというと、発展途上国の制度に近いと言われています。もちろん、何でも先進国の基準に合わせればいいというものではありません。しかし、現在の公務員制度では、基礎的な経済知識や実務経験などの点において、日本の官僚がスペシャリストと呼ぶにはかなり苦しい状況にいることは確かです。財政再建と口では言いつつも、かれこれ三十年ぐらいその状況が良くならないのは、財務官僚の能力が足らないからだということにならないでしょうかと、日本の官僚採用に関してかなり厳しい論調で批判されております。もちろん、一人の評論家の意見であり、そうでない意見もあると思います。
 ただ、例えば書店に行ったときに、多くの書籍がありますが、その中で財務省を批判する書籍が多く並んでいるのを見かけます。そういうことを考えますと、ある一定の民意として財務省改革を望む意見があるのは確かなところではないかと思いまして、今回質問として取り上げさせていただきました。今後、人材採用の観点から、財政、金融に関して考えるきっかけとなれば幸いです。
 以上、質問を終わります。

#128
○国務大臣(麻生太郎君) 御意見としてすごく面白かったんですけど、二つだけ言わせてください。
 この比較貸借対照表を取り入れる話は面白いんだけど、これ、こういうすれたおじさんじゃなくて、一般的に話をするんだったら、やっぱり貸方、借方の話から始めて、国が借金しているんじゃありませんよ、政府が借金しているんですよと。じゃ、貸しているのは誰、貸方がいるわけだから。じゃ、誰が貸しているのって、国民が貸しているんですよと。国民は債務者じゃありませんよ、債権者ですよと。まず、この考え方、反論してみてくださいよと言ったら、みんな反論なんかできないでしょう、だって事実だから。
 この話を言うと、話が全く、頭が、かなり全面的に考え方変えにゃいかぬということになるほど面白い、確かにね。いろいろ意見はありますよ、言っておきますけど。
 ただ、一つの意見として、あなた、初めて会うけど、経歴からして面白いよね、これ。本当面白いよ、これは。なかなかですよ、これ。東大の体育学部から、あなた、京大の医学部出て、それで、しかも、まかり間違って代議士になろうというんだから。まあ、ちょっとかなり変わっている人だと思いますけれども、まあ、とにかくそれはおいておいて。
 この話、初めて会ったから言うわけじゃない。もう一点、今の話でやっぱりなかなか面白いところだと思っているから、そういうことが言えるんだと思って、すごい参考になりますけれども。制度が、役所と違うのは、多分、日本の制度と似ているのはフランスが一番似ているんだと思いますけど、役所の場合ね。
 そういった意味では、フランスの役人というのはもうヨーロッパで一番優秀だと言われていたんですけれども、最近はよく知りませんけれども、とにかく優秀。制度は結構似ているんですよ、日本とね、これ。だけど、あそこの場合は、役所が、大臣が替わるといきなり各国の局を引き抜いてぼそっと役所をつくるわけよ、各局が。そんな制度になっているから、この間までいたのに、えっ、これ、何でこんなところにいるのというのが出てくるという時代になっている。
 そういう制度にちょっとこっちがやれるかというと、それはなかなか難しいんじゃないかと思いますので、やっぱり日本の今の制度のいいところと新しいところとうまいことミックスさせていかなきゃいかぬところなんだと思っていますが、女性の比率が少なくとも、この間、金融庁は五割が女性になっていましたし、財務省もここのところ三割ぐらいがずっと女性になっていますし、また、何でしたっけ、昔の、灘、開成、麻布というのばっかりで占められていた東京大学から大蔵省というんじゃなくて、今は各県立高校から入ってきたのがすごく増えてきていますし、そういった意味ではかなり内容も変わってきているかなと思っておりますし、金融庁の方も金融規制庁から育成庁の方に大分シフトさせてみたり、いろいろさせてはいるんですけれども、いろいろそういった浜田さんみたいな新しい方入ってきたので、私は大いに期待していますので、いろいろ意見を聞かせてもらうことを期待しています。
 ありがとうございました。

#129
○浜田聡君 終わります。

#130
○委員長(中西祐介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 平成三十年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#131
○委員長(中西祐介君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#132
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定します。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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