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2019/11/21 第200回国会 参議院 第200回国会 参議院 厚生労働委員会 第5号 令和元年11月21日
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2019/11/21 第200回国会 参議院

第200回国会 参議院 厚生労働委員会 第5号 令和元年11月21日

#1
令和元年十一月二十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     馬場 成志君
     石垣のりこ君     川田 龍平君
     芳賀 道也君     横沢 高徳君
     高橋 光男君     平木 大作君
 十一月二十一日
    辞任         補欠選任
     横沢 高徳君     芳賀 道也君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         そのだ修光君
    理 事
                石田 昌宏君
                小川 克巳君
                足立 信也君
                石橋 通宏君
                山本 香苗君
    委 員
                片山さつき君
                自見はなこ君
                島村  大君
                高階恵美子君
                羽生田 俊君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                本田 顕子君
                川田 龍平君
                田島麻衣子君
                田村 まみ君
                芳賀 道也君
                福島みずほ君
                横沢 高徳君
                下野 六太君
                平木 大作君
                東   徹君
                梅村  聡君
                倉林 明子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   加藤 勝信君
   副大臣
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       文部科学省大臣
       官房審議官    森  晃憲君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  樽見 英樹君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性
 の確保等に関する法律等の一部を改正する法律
 案(第百九十八回国会内閣提出、第二百回国会
 衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(そのだ修光君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日までに、小野田紀美君、高橋光男君、石垣のりこ君及び芳賀道也君が委員を辞任され、その補欠として馬場成志君、平木大作君、川田龍平君及び横沢高徳君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(そのだ修光君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬・生活衛生局長樽見英樹君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(そのだ修光君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(そのだ修光君) 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
#6
○田村まみ君 皆さん、おはようございます。
 立憲・国民.新緑風会・社民、田村まみでございます。おとといに引き続き、質問に立たせていただきます。ありがとうございます。
 早速ですが、まず最初に、先駆け審査制度と条件付の早期承認制度の法制化について御質問させていただきたいと思います。
 希少疾病や難病に苦しむ患者の皆様が革新的な新薬に早期にアクセスできるように、今回、先駆け審査制度や条件付の早期制度、これを規定から法制化していくということは、何よりも病に苦しんでいらっしゃる患者の皆様、そしてその家族の皆様には大変有益な制度だと考えております。疾患ステージに応じた医薬品によって、より多くの人が早期の社会復帰の実現や健康で長生きできる社会が、より多くの人たちにその可能性が広がっていく重要な制度だと考えております。
 さらには、我が国の創薬環境が整備されることで日本の市場の魅力が高まっていく、そして企業の開発意欲の向上、そしてそこに働く人たちの雇用の維持や拡大も期待されるということから、是非それを進めたいという意思を持って幾つか質問をさせていただきたいと思っております。
 まず、この先駆け審査制度や条件付の早期承認制度、既に規定されているんですが、あえて今回、お伺いしますけれども、法制化するメリットについて、今でもできるんだけれども法制化をするメリットについてお聞かせください。
#7
○政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、この先駆け審査指定制度あるいは条件付の早期承認制度、通知に基づきまして平成二十七年度から試行的に実施をされているというところでございます。
 この制度、今先生の方から御発言ありましたように、いろいろ、我が国の患者に世界で最先端の治療薬を早く届ける、あるいは医療上の必要性が高い、そういう医薬品を確実に早く届けるということで大きな意義があるというふうに考えているわけでございますけれども、これを法制化するということによりまして、通知でやっているのに比べて企業における開発の予見性を向上させるということができます。それによって企業のインセンティブを高めるということができます。
 また、そういうことから対象品目の拡大ということも期待をしているところでございまして、こうしたことを通じて革新的な医薬品等の創出に貢献できるというふうに考えているところでございます。
#8
○田村まみ君 ありがとうございます。
 私も、今の企業のところの部分でいきますと、申し上げたとおり、本当に、働く人たち、今製薬業界で働いている人たち、経営の予見性がなかなか立たないという中で自分たちの働く職場どうなっていくのかという心配もありますので、是非これを検討していきたいんですが、ただ、これ、進めていくんですけれども、これを継続していこうと思ったとき、安全性の確保というのは非常に重要となっております。これが損なわれることで結果的には継続的な制度にならない場合もあります。ですので、副作用の情報の適切な把握、対応など、また、この安全性の確保に向けた取組が同時に進められることが極めて重要で大前提だと考えております。
 もちろん今も行っているんですけれども、あえて今回の制度法制化に合わせて、PMDAの審査能力、審査体制、これまでも人員の増強などされてきたというふうには伺っておりますけれども、このPMDAに関わる人たちの人材の獲得とか専門性の強化、さらには、人員も拡大しているとは聞いていますが、その辺のプランなどがございましたらお示しください。
#9
○政府参考人(樽見英樹君) 先駆け審査指定制度あるいは条件付の制度、この運用をするときに有効性及び安全性の確保ということをしっかりやらなければいけないというのは御指摘のとおりでございます。
 したがいまして、審査に当たりましては、通常の承認審査と同様に、対象となる医薬品の有効性、安全性というものについての評価は適切に行っていくとともに、承認後は必要な適正使用というものを推進をしているところでございまして、これ引き続きやっていくと。また、条件付早期承認制度については、この制度を法制化するということと併せまして、製造販売後の調査等の結果から有効性、安全性の評価を行って、承認時の条件の変更や安全対策を行うということも併せて法制化をするということにしておりまして、こうしたことを含めて安全性の確保に十分留意していきたいというふうに考えているところでございます。
 PMDAでございますけれども、現時点で九百三十六名の正職員ということになってございますが、現在、第四期中期計画というものをやっておりまして、令和五年度末の第四期中期計画終了時点には千六十五名を上限として増員するということを計画をしております。
 また、体制に加えまして、例えば、平成二十八年度にキャリア・ディベロップメント・プランというものを作りまして、研修制度あるいは人事ローテーションといったものを通じて、職員の能力の向上、人材育成ということに計画的に取り組むということをやっております。その一つの取組として、三十年度からは技術系職員に対する学位取得の支援といったような制度を加えたりしたところでございます。こうした取組を通じて、専門性の高い職員の確保ということにも取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
#10
○田村まみ君 その中で、まず先駆け審査指定制度の方なんですけれども、私、この制度の概要を見ているときに、コンシェルジュによる支援というのを見たときに、このコンシェルジュというのが一体何者かということの規定がどこにもちょっと見当たらなかったんですよね。何かこのコンシェルジュをやれる方というのが、本当にこの迅速な審査をやっていくという意味でいけば、そのマネジメントも、そしてその医薬的な知識も本当に網羅的に分かっている方じゃないとできないんじゃないかと、この業界全く素人の私でもそれぐらいちょっと想像は付くんですけれども、ただ、規定がないです。
 このコンシェルジュの資格要件があるのか、そして、これを進めるためにコンシェルジュができる人たちがいるということが審査を早めていく、品目を増やしていくときにも重要だと思うんですけれども、この資格要件、人数みたいなところの詳細を教えていただけないでしょうか。
#11
○政府参考人(樽見英樹君) コンシェルジュということでやっております。医薬品などの開発の進捗管理について企業と相談する、あるいは製薬企業と厚生労働省、PMDA、それぞれの承認審査関係部署との調整といったようなものを行うということをPMDAの職員の中でその業務に専任してやってもらうと、そういう職員をコンシェルジュというふうに呼ぶことにしているところでございます。
 資格要件というお話がありましたが、特定の資格要件というものを何か一律の線として規定をしているというわけではございませんけれども、PMDAの部長級の職員の中から承認審査業務等の経験を考慮して、これまでに三名のコンシェルジュというものをPMDAの中で選任をしているということでございます。
 これからまさにその先駆け審査等を法制化をされて、先ほど申し上げたように品目の増加ということも期待されるということでございますので、こうしたところの人数も増やしていくという必要もあろうかというふうに思っておりますけれども、じゃ、何人なれるのかということでございますが、ちょっとその品目とか医薬品、医療機器、それぞれ状況によりますので、一概に人数をお示しすることというのは今時点では難しゅうございますけれども、ポテンシャルな人材ということで申しますと、今申し上げたような承認審査業務の経験が豊富な職員で部長級の職員ということにしますと、十名を超える職員が現在PMDAに在籍をしているという状況でございます。
#12
○田村まみ君 ありがとうございます。今、三名と聞いてちょっと驚いたんですけれども。
 去年までの審査を受け付けるための厚生労働省に出す書類を見たときには、やはり余り多過ぎても審査ができなくなるかもしれないので、一旦厚生労働省の中でも審査をするというふうに書いてあったんですけど、今のところ、それでPMDAの方に回らなかったという事例はなかったというふうに伺っておりますので、今のところは三名で十分なんだというふうに思いますけれども。これが法制化されていくということは、ここの役割を果たす人は、私本当に、これは見識だけではなくて、マネジメント能力、コミュニケーション能力もなければできない仕事だというふうに思いますので、是非こちらの方の指導の方もやっていただきたいというふうに思っております。
 ただ、先ほどの人材、PMDAの組織体制全体の方でも人材を増員しているということなんですけど、どうしても、民間の企業も、どんな組織でも、急激に人材が広がっていくと、やはりその組織の業務体制だったり監査みたいなところでいくと、本当にきちっとできているのかというところで、私、今回、独立行政法人通知法の中にある十二条第三項の規定に基づいて行われている厚生労働省独立行政法人評価委員会にて独法の評価を行っているというのを、その結果を見たんですね、平成三十年の。そうすると、このPMDAの評価の中で、重要項目の中で幾つかCランクの評価を受けているものがありました。やはり、企業の中でのさっき言ったコンプライアンスの徹底、ガバナンス構築やっていくという意味では、拡大していくという中、そしてさっきの安全性を守っていくという意味では本当に重要な指標だと思っております。
 これの結果を受けての何か対策だったり具体的な取組をされているのであれば、教えてください。
#13
○政府参考人(樽見英樹君) PMDAの評価ということでございますけれども、平成二十九年度、三十年度と、業務運営あるいはトップマネジメントという項目でC評価ということをしているところでございます。
 そういう意味では、誠に残念であり、申し訳ないことというふうに思っておりますけれども、二十九年度と三十年度で企業から提出された書類の紛失あるいはUSBメモリーの紛失というようなことが起きたり、あるいは職員の不適切な兼業というものが明らかになって懲戒解雇処分を行うというような事案が発生をしたところでございますので、そういう評価をしているというふうになっているところでございます。
 PMDAの方では、とにかくこれをしっかり反省して再発防止策を取ってもらわなければならないということで、対策を我々としてもお願いをしておりまして、PMDA組織基盤プロシーディングプロジェクトという名前を付けているということでございますけれども、具体的にはリスク管理の徹底ということで、全役職員必修のリスク管理研修を定期的に実施する、管理職に対してはコンプライアンスの特別研修というものを実施をする、それから文書管理の徹底を図るためのルール、手引というものを策定をする、それから兼業に関しましては、就業規則上その辺の規定が必ずしも明確でないところがあったということでありますので、こうした兼業の制限等について改めて徹底をし、明確化するための就業規則の見直しというものを行っているということを、順次、昨年、今年行っているところでございます。
 私ども厚生労働省としても、PMDAのガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底ということが図られるように、引き続きまして適切に指導していきたいというふうに考えているところでございます。
#14
○田村まみ君 やはりここから、徹底の方針を決めた後が重要だと思いますので、是非そこの進捗見ていただきたいと思います。
 一方で、業務の迅速な処理及び体制というところなんかは、医薬品、医薬機器共々S評価ということで、本来の業務というところでいくと精度が上がっているというところも分かる指標ですので、引き続き私もこの評価の方は確認させていただきたいというふうに思います。
 そして、この医薬品や医療機器の安全確保のためにPMDAの皆さんも一生懸命組織挙げて努力されているんですけれども、やはり医療というのは、関わるあらゆるステークホルダーの方が安全に係る意識を啓発して協力を促す体制、取組が重要になっていくと思います。
 このPMDAは、今メディナビというメール配信サービスを毎日行って、日々安全確保に向けた努力を行っておられます。
 これはもう意見です。もうこの本当に重要で、安全に関する情報を直ちに手にできるこのシステム、せっかく稼働しているんですけれども、本当の意味で周知ができていない部分があるというふうに思いますので、是非この普及も併せてお願いしたいというふうに思います。
 そして、済みません、もう一つのシステムの話なんですけれども、メディナビについてのことです。
 平成三十年からこのメディナビの活用、本格化していくということで、今稼働が始まっているということなんですけれども、これも、安全性の確保ということでいけば、メディナビを活用した薬剤疫学調査に基づく安全性の評価の推進が重要になってくると考えます。このメディナビの、あっ、違う、ごめんなさい、MID―NETでした。済みません、訂正させてください。今メディナビと、MID―NETです。MID―NETの活用をして、薬剤疫学調査に基づく安全性の評価の推進が重要になると考えておりますが、MID―NETの協力医療機関数やこの活用企業数を、これまでの推移と、それから今後の、今年から本格運用ということですので、今年、これからの見込みについて確認させてください。
#15
○政府参考人(樽見英樹君) MID―NETでございます。
 十拠点二十三病院の協力ということで、平成三十年四月から運用を開始しているところでございまして、これは電子カルテ等の医療情報を収集して解析を行うデータベースの基盤ということで運用しているところでございまして、これによりまして、このデータを活用するということで、PMDAにおきましても企業におきましても医薬品等の安全対策を高度化をすると、そういうことを目的としてやっているものでございます。まさに、平成三十年の四月ということで、まだ日が浅いわけでございますが、そこで十拠点二十三病院の協力という形でスタートをしたというところでございまして、病院数につきましては今まで変わっておりません。
 企業の利活用実績ということでございますけれども、現時点で、製造販売後調査としての利活用が三品目、それから、そのほか薬剤処方前の検査の実施状況、どういうふうな医療機関で検査が行われているかということを確認するために企業側がこのデータを利活用したものというものが一件あるというところでございます。
 まだまだこれ、先生おっしゃるように、これ活用していくことによって安全性に関する情報を高度な形で効率的に集め、また活用できる、そういうシステムであるというふうに考えておりますので、協力医療機関の拡充による利用可能なデータ規模の拡大、あるいは製造販売業者への周知、例えばシンポジウムを活用するなどによってその周知を図るというようなことによって、引き続きましてMID―NETの利活用の推進というものに私どもとしても努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#16
○田村まみ君 ありがとうございます。
 特にこれ、条件付の早期承認のときに、製造後の調査とか等々でやっぱり副作用の状況を集めるには本当に有効なシステムだというふうに思いますが、よくあるんですけど、システムを入れた後のその費用対効果だったり、結局活用する人がいなければ無駄になるというふうに思いますので、是非こちらの方の推進の方もよろしくお願いします。
 そして、話題変わりましてもう一つ、薬局、薬剤師の在り方の方について話を移らせていただきます。
 これ、まず今回、一番最初に、これまでの薬剤師の本来の業務をやるべきだという視点で、業務の服薬指導についての義務化というふうになっているんですけれども、いろんなこと、具体的に義務化になった対象というのは何なんでしょうか。
 この意図は、本来、薬剤師の人たちのあるべき業務は服薬指導であって、それをあえて義務化というふうにすることで、徹底できているのかどうなのかというのがこれで確認もできるのか、この法制化する、義務化を法制化して、義務化したということはやれているかどうかも確認しなければ意味がないんですけれども、一体何を義務化してどんなふうに確認をしていくのかというところを教えていただけないでしょうか。
#17
○政府参考人(樽見英樹君) 薬剤師あるいは薬局という存在が、医師を始めとする他の職種あるいは関係機関というものと連携をしていただきながら患者の服薬状況や副作用の把握を継続的に行うということが有効で安全な薬物療法を提供する上で必要だと。
 社会の高齢化が進んで、在宅で高齢の方が地域のいろんなサービスを利用しながら療養生活を送っておられると、そういう方も増えています。また、がん等の専門的な治療であっても、かつてのように入院ということではなくて、在宅でという患者さんが増えてきています。そういう背景の中で、今申し上げたような継続的な服薬状況、副作用の把握というものが重要であるというふうに考えているところでございます。
 ですので、今回の法改正におきまして、調剤時のみならず調剤後も患者の服薬状況の把握や指導を継続的に行うということ、それから、把握をした情報を処方医に提供することといったようなことを薬剤師に求めるというふうにしているところでございます。
 これをどのようにして担保をし、どのように確認するかということでございます。個別の患者さんへの具体的な対応というものにつきましては、患者さんの病状あるいは服用している薬剤の種類といったようなものによって様々でございまして、その具体的に何をするかということにつきましては、薬剤師の方々の専門的な知見に基づいて適切に判断されるべきものというふうに考えているところでございますので、具体的に何か、これができなかったら罰則というような形にはなっておらないわけでございますけれども、しかし、今申し上げたような制度の趣旨、改正の考え方、やらなければならないということは、どういう背景でどういう仕組みの下でやらなければならないことを実施しなければいけないかと、こういう改正の趣旨については、あらゆる機会を通じてしっかりと周知をしていき、またそれを地方自治体等とも協力をしながら、引き続いて私どもとしても、その実施状況というものについて情報を集めるということによって、制度の運営の適正を確保していきたいというふうに考えているところでございます。
#18
○田村まみ君 今の継続的な服薬指導だったりとか、やっていくということであれば、やはりこの薬剤師の人たちの対人業務を強化していくということになっていくと思うんですけれども、そこで、今本当に一人薬局だったり人材不足ということで、現場の薬剤師の皆さん、本当に苦労しながらも本来の業務をやっていこうと頑張っておられます。
 そんな中で、その対人業務以外のところ、調剤補助の業務を強化するための方策、例えば調剤薬局事務だったりとか、私も一回勉強してみようかなというふうに思ったこともある資格なんですけれども、とか、あとは薬学部卒業された方でまだ免許を取っていない方、私も一緒に働いていたことあるんですけど、お店で、その調剤補助業務を認めているみたいなことで、薬剤師の免許を持っている方が対人業務を進められるような補助的なところも業務改善として進めていらっしゃると思うんですけれども、これ、私が今二つ挙げた以外にも何か施策があるのか。なければ、この二つの中での何か導入当時よりも強化したりとか改善した部分があるんであれば、教えてください。
#19
○政府参考人(樽見英樹君) 今年の四月に、調剤業務に関しまして、薬剤師が調剤に最終的な責任を有することを前提として、薬剤師以外の者に実施させることが可能な業務の基本的な考え方というものを通知でお示しをしたというところでございます。
 そうした薬剤師以外の者がこうした業務を行うというときには、保健衛生上の支障を生ずるおそれがないように適切に実施することが必要でございますので、この四月の通知におきましても、薬局開設者に対して、業務を実施する者の一定の質を確保するために手順書を整備すること、あるいは研修を実施することといったようなことを求めているところでございます。
 また、こういう調剤に該当しない行為ということの具体的な例というものにつきましても、この四月の通知の中でお示しをさせていただいております。
 具体的にそれぞれの薬局でどのような業務を薬剤師以外の者に実施してもらってよいかということについては、薬局の規模あるいは業務の実態ということに応じてそれぞれの薬局の判断で行われるべきものでございますけれども、こうした通知を踏まえて適切に実施してもらいたいというふうに考えているところでございます。
#20
○田村まみ君 薬剤師の人たちの本来の免許を持ってできることとそうではないことの分離をしながら本来の業務に携わっていただくという施策を、今後も私も現場の中で聞こえてくることがあれば、また御提案させていただきたいと思っております。
 そして、もう一つ、特定機能を有する薬局についてということですけれども、健康サポート薬局のことをまず大前提として聞かせていただきたいんですが、この届出状況が二〇一八年十月三十一日の時点で全国で千百四十七件、制度創設が二〇一六年なんですが、このとき厚生労働省が目標としたのは一万五千件。今、一八年度の、去年一年間、一年前なんですけど、一万五千件に対して一千百四十七件と。
 ここが、どうして乖離があるのかということなんですが、私がさっきから言っている現場の薬局、薬剤師の方から直接聞こえてくる声は、第一は、どうしても調剤報酬で評価されないというのは声として出てきます。ただ、これはちょっと別の議論もあるということなので今日はおいておいて、一人薬局なんかでのやはり研修を修了した薬剤師の駐在とか、開局時間だったり、また立地によってはなかなか在宅の実績等々積んでいくというところの難しさもあって、全ての要件を満たすというのが本当に難しいということで、そもそも、まずこの機能別のことを考える前に、健康サポート薬局の届出が伸び悩んでいるということの要因分析、それが行われた上でこれからの対応をされるのか。
 この要因分析、行われているのかどうなのかをお伺いさせてください。
#21
○政府参考人(樽見英樹君) 健康サポート薬局でございます。
 直近のデータで申します。今年の九月末時点で千五百六十七件ということになってございます。しかし、全体の薬局は六万ございますので、その中で見るとまだまだ低いです。
 おっしゃるとおり、もっと伸びてしかるべきというふうに私ども思っているところでございますけれども、ただ、健康サポート薬局の要件として、一つ、研修を修了した薬剤師がいることとなっているんですが、その研修を受けていただいている薬剤師の方は実は二万人を超えるというところまで来ておりまして、薬局の健康サポート薬局に対する関心というものは高く持っていただいているというふうに思っておりますし、したがいまして、今後もこれが増えてくるということを期待をしているところでございます。
 ただ、一方で、届出が進まない理由ということで、今お話がありましたような、薬剤師の配置の要件の話でありますとか、それから届出の手続がどうも煩雑であって、あるいは自治体において届出基準の運用に差があるというようなことも聞いております。こうした点につきましては、自治体の業務の参考として、私どもの方から健康サポート薬局の基準の明確化というようなことについて努めてきたところでございますし、これはしっかりやっていかなければいけないというふうに思っているところでございます。
 ちょっと先取りになりますが、今回、地域連携薬局というものを法制化することにしていて、そういう要件というものについて、省令上、例えばそういう休日、夜間の対応の扱いであるとか、そうしたことについても検討して具体化をしていくということを考えているところでございますけれども、それと併せまして、健康サポート薬局の要件ということについても、これを機に、言わばその機能を損なわない範囲である程度柔軟化できるところはないかというところについても検討していきたいというふうに考えているところでございます。
#22
○田村まみ君 ありがとうございます。
 やはり、薬剤師の方の人数が少ないところは、やっぱり開局時間、開局日数というのがすごいハードルになっていると思いますので、ここは安全性には直接関わるところではないと思いますので、柔軟な対応の検討などはまた進めていただきたいというふうに思っております。
 最後に、そもそも薬局の在り方でいくと、薬剤師の業務をしていくのに、もう一つは、やはり自分の薬歴をちゃんと患者の皆さんが薬剤師の人たちに話すということが重要だと思うんですけれども、どうしても今は薬剤師の対人業務の方ばかり言われています。
 薬局は、本来はかかりつけを決めて一か所に絞って、薬歴の管理してもらったり服薬指導してもらうことが患者自身でも健康を手にするためにやるべき行動だというふうに私は思っています。これは、医者でもなく薬剤師でもない私の率直な感想です。
 私は、一生懸命お薬手帳を持って話そうというふうにしているんですけれども、やっぱり、これはいろんな地域で自分が生活に合わせた病院にかかったときに、院内処方だけではできない患者のメリットだというふうに思っているんです。そのときにお薬手帳って本当に重要だと思うんですが、この所持率の向上はもとより、本当に市販薬や健康食品の情報も一冊の手帳で管理していきたいんですけれども、どうしても、今日、今、私、風邪ぎみだと思って病院に行ったら、お薬手帳持っては歩いていないので、持っていけないんですよね。
 何とか電子化、検討してもらえないでしょうか、早めの一元化の電子化。
#23
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のお薬手帳でございます。
 患者さんに対して有効で安全な薬物療法を提供するというためには、服薬状況を一元的、継続に把握をして、これに基づく服薬指導を行うということが重要でございますし、また、調剤された薬剤というだけでなくて、ほかの医薬品を服用しておられる場合、あるいは場合によっては健康食品といったものについても影響を与える場合もありますので、こうした情報を把握するということも重要であろうというふうに思っております。
 お薬手帳の普及ということもやっていかなければなりませんが、御指摘のその電子版お薬手帳、電子版お薬手帳のその仕様というものを定めておりますが、この電子版お薬手帳の仕様の中では市販薬に関する服用情報というものを記載をするというふうに実はなっておりますので、こうした電子版お薬手帳の普及ということも含めまして一元的な服薬管理がしっかりとできるように、私どもとしても引き続き努力をしてまいりたいというふうに考えております。
#24
○田村まみ君 ありがとうございました。
 ただ、運営会社によって結局相互性がないというデメリットが今あると思いますので、その辺は厚生労働省の方で指導をもっとやらなければ進まないところもありますので、検討の方をお願いします。
 最後に、済みません、最初に言いました先駆け審査制度や条件付の早期承認制度、これ法制化してメリットを享受しようと思ったとき、先ほどの企業の予見性を担保していくとか、企業の開発に資するという仕組みなんですけれども、このイノベーションをきちんと評価する薬価制度が確立していなければ、結果的には日本における新薬の開発着手にはやはり至らないというふうになるんじゃないかと、結果的に開発ラグの拡大、これまで努力したことが無駄になるんじゃないかという心配もあります。
 是非、この制度を進めていくには、この両面を検討していただいて、この法制化を進めていただくということを最後にお願いいたしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
#25
○足立信也君 おはようございます。国民民主党の足立信也です。会派は立憲・国民.新緑風会・社民ということでございます。よろしくお願いします。
 先週、日本臨床外科学会で政党討論会、もう九年目なんですが、行われました。自民党からは古川委員が出席されておりました。
 そこで、今年のテーマは地域・診療科医師偏在問題と医師の働き方改革ということだったんですが、その中で、どうも概念的に去年と今年で大分違っている、あるいは人によって言うことが違うということが問題となりました。具体的に言いますと、三位一体の改革ということなんですね。これは、皆さん御案内のように、元々はキリスト教から出たことですが、例えば去年ですね、去年の同じ学会のテーマで鈴木医務技監が講演された三位一体の言葉と、それから先月の経済財政諮問会議での加藤大臣がおっしゃった言葉と、この先週の学会で厚生労働省の医政局の方がおっしゃった言葉が違うんですよ。これは根本的に対応が異なってくる話なので。
 そこで、この三者の違い。資料として出しているのは、去年のこの基調講演で鈴木医務技監がおっしゃった言葉です。
 はっきりしていただきたいのは、この三位とは一体、それぞれが三位は何なのか、それは何を目指しているのかと。ここがずれると、もう同じ言葉を使っても違うことを言うことになりますから。例えば、三位一体ってトリニティーですけど、私の地元で、J1のサッカーチーム、元々はトリニティ大分。これは、県民と行政と企業が一体的に皆さんに親しみやすいサッカーチームにして活躍してもらうという明確な目的があるわけです。今はトリニータといいますけどね。
 だから、この三者が違うことを言われると困る。それで、それぞれの方々が何を目的としていて、三位とは何なのか、それを答えていただきたい。
#26
○国務大臣(加藤勝信君) それぞれといっても、私自身が説明したのは、その今言われた中では二番目ということになりますけれども、いずれにしても、限られた医療資源の中で地域のニーズに沿った質の高い医療をどう提供していくのか、そして、それに当たって今どういう課題があるのかという中で、私は、医師の偏在対策と医療従事者の働き方改革と地域医療構想、この三つを、順番違いますけれども申し上げさせていただきました。
 これについては、もう委員御承知のとおり、今年の六月の骨太方針において、言わば、地域医療構想の実現に向けた取組、医師偏在対策、医療従事者の働き方改革を三位一体でと、そういう形で、これ閣議決定ですから、決定されたということで、それ以降はそういう形で使っている。したがって、今回、今年の臨床外科学会の資料もそういう形で使われていたのではないかというふうに思います。
 ただ、それ以前においてこの鈴木医務技監が何を、これはそれぞれ議論がありますので、その議論の中において分かりやすい資料を作られたんだと思いますが、ただ、この中に、言葉、医師の需給というのは最終的には地域医療構想にももちろん係る話ですけれども、ただ、明示的にそれがないなというのは、これを、資料を見て感じさせていただいたところではあります。
 いずれにしても、私どもとしては、先ほど申し上げた思いの中で閣議決定もいたしました。先ほど申し上げた地域医療構想と医療従事者の働き方改革と医師偏在対策、この三つを三位一体として取り組んでいきたいというふうに考えております。
#27
○足立信也君 先週、福島委員やあるいは倉林委員がおっしゃっていたし、自民党の委員の方々も気になっていたと思いますが、この三位一体の改革ですね。
 今年の講演では、この医師の需給のところが医療機関の適正配置と変わっていたんです。これは、私は、地域医療構想は調整会議でしっかり、ステークホルダー、住民の方も合わせてしっかり議論して積み上げていくということは大事だ、その司令塔になってくださいと先週言ったわけですが、その内容が医療機関の適正配置に変わったと、そう言うと、もう皆さんが懸念していることがまた浮き彫りにまさになってくるわけです。だから、今日、医政局長来なくていいんですかと僕は聞いたんだけど、いらっしゃいませんが、これは医政局の方ですよ。
 先週やっぱり僕は質問で、誰が掌握してリーダーシップ取っていくんですかという話の中で、これは大臣が、私自身が掌握して前に進めていくというふうに答弁されたので、今の大臣の三位一体の取組というのは私は理解します。それは大事なことだと思うんですね。ただ、この同じ厚生労働省の中で去年と今年で違う、しかもその内容がセンシティブな問題が入っていて、私は、医師の需給問題というのは、これは今再びクローズアップされて大事だと思うんです。なぜかと、女性医師の割合がどんどん増えているからですよ。この方々の働き方、偏在に関わってくるという大きい話です。ここはやっぱり基本的なテーマですよ。これは外しちゃいけない。医療機関の適正配置じゃないですよ。
 それを踏まえて、実際の学会での発表の内容を加藤大臣は御存じないかもしれませんが、そういうことだったんですよ。なので、もう一度、私が大事だと思うのは、これは、来年の九月の締切りは延期してほしいというような報道もありましたし、もう要請もあったと思うんですが、これは裏を返すと、自分たちでしっかり考えるからもうちょっと待ってくれという話ですよ。一歩進んだと私は思っているんですよ。じゃないと、二〇二五年、二〇四〇年、乗り切れないですよ。
 ということで、大臣がこれ掌握してリーダーシップ取ってやるということの中で、やっぱり医師の需給ということは特に、男女比も含めて、まあ外科学会ですから、女性外科医が増えていった、あるいは増えないことについても大切な問題なんですよ。ここは整理するように指示してもらえませんか。
#28
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、これの議論をしていく中において、ここにあります医師の需給がどうなっていくのか、これまでも医師の需給についていろいろ見通し等も出させていただいたというふうに承知をしております。
 まず、一つとして、今回臨床外科学会に出した資料の中において、最適配置の実現と連携とすると何か厚労省がそうさせるがごとく受け止められる、多分そういう御趣旨もあったんだと思いますので、一連の、これ多分書いた人はそうではない部分もあったんだとは思いますけれども、言葉というのは、受け取られ方というのは非常に大事でありますから、その辺は十分に配慮しながらやっていかなきゃならないというふうに思います。
 そして、今お話があった医師の需給、まさにこうした三位一体を進めるに当たって、全体的な医師あるいは医療従事者の需給というものがどうなっているのか、これも当然しっかり見ていく、特に養成課程と関わってくるわけでありますから、その辺はしっかり見ていく必要がある、その御指摘はそのとおりだと思います。
#29
○足立信也君 全体のことは、大臣は理解されて話されていると私は思いますし、そう期待しますし、でも、この医療機関の適正配置ということが前面に出た関係上、学会ではやっぱりフロアからの質問も結構ありますしね。これは去年までと違うじゃないかと。今、現場での医師そのものの総数あるいは男女の問題というのは極めて大きな問題になっていると、これはもう現実の話ですよ。そこは理解してやっていただきたいと、そのように思います。
 じゃ、薬機法に入りますが、これは二〇一三年の前回の改正が極めて大きかったと思います。薬事法から薬機法に変わったと。それは、この国のドラッグラグ、二〇〇九年当時は二年から三年だったと思います。デバイスラグ、一年半から二年ぐらいだったと思います。それに、ワクチンギャップ、二十年と。これを何とかしなきゃいけないというのがテーマであって、ですから薬機法に変えて、医療機器の分野は別建てにした。さらに、再生医療、この国は世界をリードするために再生医療をどうやっていくかということをテーマとして入れたと。極めて大きな改正だったと思いますし、その原案というか、基づくりには関わってきましたので、我々も、これは何とかして、何としてでも前に進めていきたいと、そういう思いの中で質問をさせていただきたいと思います。
 まず、テーマとして何個かピックアップしたんですが、先ほどもありましたけど、まず先駆け審査指定制度と条件付早期承認制度、これは二〇一五年と二〇一七年と順番に取り入れられた制度で、今回法制化されるわけですけど、この先駆け審査指定制度、この中で、先駆的医薬品等というのと特定用途医薬品等とあります。そして、条件付早期承認制度と、こうあるわけですけれども、これ恐らく、関係者の方は分かりますが、余り具体的にぴんとこないのではないかと思いますので、まずそれぞれどういうものかという例示、品目の例示も含めて、どれぐらいの数が今までそれになっていて、代表例はこんなものだと。そして、その評価ですね。この三つの制度、三つの取組の評価、これについてまず教えていただきたいと思います。
#30
○政府参考人(樽見英樹君) 先駆け審査指定制度につきましては、まさに我が国において他に先駆けて画期的な医薬品を申請をするというものについて優先的な承認審査を行うということで、期間を短縮をして市場に出していく、そういうことを目的にした制度でございまして、現在のところ、医薬品、医療機器及び再生医療等製品について四十二品目が指定をされておりまして、そのうちの八品目が既に承認をされております。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 承認されている品目の中から代表的なものを挙げますと、例えば医薬品の分野でいいますと、特定の遺伝子に着目して開発された抗がん剤でございますロズリートレクというようなものがございます。あるいは、医療機器では、けいれん性の発声、声を出す、発声障害の患者さんに使われるチタンブリッジ、あるいは、再生医療等製品では、脊髄損傷の患者さん、これはしばらくたつと全く回復が望めないというようなことも言われていたわけでございますけれども、一定の期間内にこれを使うことによって脊髄損傷を回復させるということで開発されましたステミラック注といったようなものが承認をされております。
 それから、条件付早期承認制度、これは、例えば、その患者さんの数が非常に限られるとか、あるいは倫理上の問題があって多くの患者さんの臨床治験ということがなかなか難しい、そういったような場合の医薬品についても、条件付ということをしながら早期に承認をしていこうという制度でございますけれども、現在、医薬品につきまして二品目が承認をされております。特定の遺伝子に着目して開発された抗がん剤、いずれもそうでございますが、ローブレナ及びキイトルーダといったものが承認をされております。
 それから、特定用途医薬品、これは、今の二つはこれまで通知でやってきたものということでございますけれども、この特定用途医薬品は今回の改正によって入れるということでございますので、これまでにどういう品目がというのはございませんけれども、例えば、小児用の用法用量が設定されていない医薬品、あるいは医療上のニーズがあるにもかかわらず開発が進まないもの、こうしたものについて優先審査の対象とするということによって開発を促すというような制度でございまして、今後指定される医薬品等の承認状況というものを見ていくという形になろうと思います。
 先駆けあるいは条件付というものについて、これまでの取組の評価ということになりますけれども、これまでの取組によりまして、革新的な医薬品等への患者アクセスの向上に寄与してきたというふうに先ほど申し上げました幾つかの例からも考えているところでございまして、今回これを法制化するということで、先ほど申し上げましたけれども、これまで以上に企業の開発の予見性を向上させるということでインセンティブを高める、あるいは安全性、有効性を確保しながら個々の製品に応じた効率的な開発というものを更に一歩進めるということになるものというふうに考えているところでございます。
#31
○足立信也君 私、政府にいたときに、この国のドラッグラグ、デバイスラグには三つのラグがあると。一つは、承認審査を申請するまでのラグ、それから審査期間のラグ、そしてこの国の特徴として、保険適用にされるまでのラグ。一般の国民にとっては、保険適用されないと、なかなかそれは使ってほしいとは言いづらい。それぞれに対処しなきゃいけないということで、審査ラグはもうほとんど今はない、むしろ日本が早い。申請前のラグの解消としてこの制度というものを当時から提案していたわけで、非常に大切なことだと私は思います。
 そんな中で、先駆け審査指定制度。五月の私の質問で、インフルエンザの治療薬ゾフルーザの件を申し上げました、第一号ですね。これは、私が指摘したのは耐性獲得という問題についてであって、この先駆け審査指定制度というのは関係ないですよ、その耐性問題については。私はそう思っているんですね。
 これは世界的な問題で、どの国でも対処しなければいけない話です。世界各地で同じ病原体でも有効な薬は違います。時代によっても違います。そしてまた、私は、その耐性の獲得によってその病原体に効く薬というのは時代を巡っていくんだと思うんです。だから、古い薬も何十年か後はそれが一番大事になってくるかもしれない。なので、古い伝統的な薬も評価を下げてはいけないというのが私の考え方。それとは、その先駆け審査制度で耐性とは直接関係ないんだと、耐性は耐性の問題として、きちんと原因分析しなきゃいけないんだというのが私の主張です。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 そんな中で、条件付早期承認制度の中でのものを今おっしゃいました。これは、基本的に患者数が少ないということが想定されると思うんですね。そんな中で、製造販売後の調査、使用成績に関する資料の提出義務がありますね。これは症例数少ないわけですから、私としては、期間を区切っていつまでにしなさいよというよりも、蓄積される症例数、何症例に達した場合にはこうしなさいという決め方の方がいいと思うんです。より現実的だと思うんですが、その点についてはどうですか。
#32
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のとおりでございます。
 条件付早期承認制度の対象になる医薬品等につきましては、患者数が少ないという場合も想定されますので、製造販売後の調査等の要件ということといたしましては、現行の通知に基づく運用でもそうでございますけれども、有効性、安全性の評価のために集積すべき症例数というものを設定するということを考えております。ただ、また、その調査結果に関する資料等の提出期限ということについても求めていく形になりますが、それにつきましては、当該症例数を集積することが可能と見込まれて適切な評価ができると考えられる期間という考え方で設定するということになります。
 その上で、製造販売後の調査等の結果から有効性、安全性の評価を改めて行いまして、承認時の条件の変更、あるいは安全対策等を行う等を通知しまして適正使用を進めていくということになるというふうに考えているところでございます。
#33
○足立信也君 その方向性でいいと私は思います。
 じゃ、医療機器のことなんですが、これ、医療機器の特性に応じた承認制度、これまでのこの委員会の審議でもこれはかなり議論されたと思います。まあマイナーチェンジといいますかね、それを、改良、改良を積み重ねることによって将来的にはもっといい形のものになるという計画は当然ある。
 その都度その都度承認していてはとても間に合わないというようなことの中でこの制度があるわけですけど、私が確認したいのは、こういう計画にのっとって、今どこまで行っているというか、その計画に従っているか否かという判断はどうやるのか。あるいは、その計画はあるけれども、やっぱりそのときの知見によってぴゅっとこっちの方に行くと、当然あるじゃないですか。その計画にのっとっているという判断をどういう段階でやるのか、そのことがちょっとよく分からないので、教えていただきたいと思います。
#34
○政府参考人(樽見英樹君) まさに医療機器は製造販売承認後も絶え間ない改善、改良が行われるということが特徴でございます。お薬は一つの化学物質というようなことになるわけですけれども、医療機器については常に医療現場の利用法も含めて改善、改良を行われるということが医療機器の特色でございます。
 こうした、医療機器の特性に応じた承認制度というものが必要だということが、昨年末にこの改正に向けまして厚生科学審議会で取りまとめていただきました報告書の中でも指摘をされているわけでございます。
 今回の法改正で、医療機器として承認する審査の段階で改善、改良のための変更計画を併せて提出していただくということを考えておりまして、その審査の段階で出していただく計画の中で具体的にどのような改善、改良を行うのか、またその改善、改良を行う医療機器の品質、有効性、安全性というものをどのようなデータで、あるいはどのような指標で評価したいというふうに考えているのか、それからまた、そのようなデータをどのように使って評価をするということを見込んでいるのかと、そうしたようなことについて審査等の段階で記載をして出していただくということにしているところでございます。その上で、承認後に、その計画に従って実際にデータ等の収集が行われて、品質、有効性、安全性が確認されるということになりますれば、承認内容の変更手続というものについて、これまでのように一々一部変更承認ということにしないで簡素化をするということにしているものでございます。
 具体的に、じゃ、誰がどういうふうに確認をするのかということでございますが、まさにその企業から提出された収集データなどを基といたしまして、PMDAにおきまして、元々審査の段階でそうしたどのようなデータを使ってどのように評価をするのかということを出していただいておりますので、集まって出してきていただいたデータについて、提出されたデータが適切なものか否か、それから、提出されたデータは当初の計画で見込んでいたような評価ということがその結果として得られているのかどうかということについて確認するということにしたいというふうに考えているところでございます。
#35
○足立信也君 その確認作業というのは、都度都度、あるいはその変更が加わる予定のときということになるんですか。
#36
○政府参考人(樽見英樹君) これまで一部変更審査ということをやっていた、その都度という形になります。
#37
○足立信也君 分かりました。それは、でも、かなり時間短縮にはなると思います。
 さっきちらっと言ったんですが、計画変更のときはどうなるんですか。
#38
○政府参考人(樽見英樹君) 計画につきましては、先ほど申し上げたように、その最初の医療機器の承認申請時に出していただくということになるんですが、これをまた変更ということになりますれば、そこでまたその変更計画というものを出していただいて、それをPMDAの方で受け取るということになれば、それに基づいて、また改めてそのデータ収集をして、変更を先ほどのような形で行うという形になります。
#39
○足立信也君 それでいいと私も思います。
 それでは、さっき田村委員もおっしゃっていた健康サポート薬局のことについてなんですけど、地域連携薬局と専門医療機関連携薬局というのが知事の認定制度になると。これ、説明の資料をずっと見ていても、健康サポート薬局と地域連携薬局の違いがよく分からない、はっきり言って分からないんです。それは後々質問しますが、その中で、先ほど数の話がありましたけれども、薬剤師、薬局とも本来の機能を果たしていないという指摘がある、健康サポート薬局ね。
 そこでお聞きしたいんですが、本来の機能とは何でしょうか。
#40
○政府参考人(樽見英樹君) まさに、根本的には、患者さんの薬物療法、薬物治療というものを確実に適正に行っていただくための専門職ということになろうと思いますけれども、特に近年では、高齢化が進展するとともに新薬等の開発が進む中で、例えば多剤投与による副作用の懸念の高まりでありますとか、あるいは薬物療法において特に副作用に注意を必要とするようながんなどの疾病を持つ患者さんが外来治療へシフトしてきているといったようなことが見られるところでございますので、薬剤師、薬局ということについては、処方箋に基づく調剤を確実に行うという伝統的な言わば対物業務ということに加えまして、平成二十七年十月に策定をしました患者のための薬局ビジョンという中でお示ししているところでございますけれども、対人業務を充実する、かかりつけ薬剤師・薬局としての機能というものが求められるという状況になっているというふうに考えております。
 その中で、具体的には、例えば服薬情報を一元的、継続的に把握をして、これに基づいて必要な服薬指導などを行う。あるいは、開局時間以外であっても相談を受けたり、あるいは在宅医療のときの服薬指導にできればいつでも対応する、適切に対応してもらうと。それからさらには、質の高い薬物療法の提供のために医療機関などと適切に連携をするといったような機能というものが求められているというふうに考えているところでございます。
 今回の法案におきましても、これらの機能を発揮できるようにするための薬剤師の対人業務に関する規定を見直す、あるいは、特定の機能を持つ薬局の認定あるいは表示といったような制度を導入するといったような措置を盛り込んでいるところでございます。
#41
○足立信也君 薬剤師法の第一条に任務というのがありますけれども、今御説明があった、特に最近は対人業務、かかりつけ機能というようなことを挙げられましたが、じゃ、その本来の機能を果たすために卒前卒後の教育はどうなっているかということをお聞きしたいんです。
 昨今、例えば医師不足、偏在の問題があって、医学部の入学定員という話がありますけど、それに、女性に対しては差別化していたというような話も、問題もあります。
 私は、当然、ざくっと言いますと、医師の現場、臨床医師となるのは九割、一割は最先端の研究者になる人がいてもいいと私は思っておりまして、必ずしも皆さんが臨床現場に行くというわけではないし、それに比べると薬剤師の方はかなり現場にいらっしゃると思います。藤井委員の学部のようなところの方は研究者が非常に多いでしょうけれども、あるいは行政の方が非常に多いでしょうけれども。そういった意味では、現場に行かれる方が非常に薬剤師さん多いと思いますね、薬学部の方は。
 そんな中で、六年制ということの中で、まず卒前の教育として、今、本来の機能と樽見局長おっしゃいましたけれども、じゃ、卒前教育として、その本来の機能を満たすためにどう変わっていったんでしょう、何を今やっているんでしょうか。
#42
○政府参考人(森晃憲君) 薬学部教育について申し上げますと、薬学部教育における薬剤師養成につきましては、薬学教育モデル・コアカリキュラムに基づきまして、薬剤師として求められる知識、技能、態度を身に付けるため、臨床の現場である病院、薬局で合わせて二十二週間の実務実習を実施するなど、実学としての医療薬学を十分に学習する機会を実施することとしております。
 特に、先ほど厚労省から御答弁がございましたかかりつけ薬剤師・薬局に関わることにつきましては、モデル・コアカリキュラムにおいて、座学では、地域における薬局及び薬剤師の役割とその意義について理解すると、理解について学ぶとともに、実務実習等の臨床教育では、地域保健、プライマリーケア等の仕組みと意義を理解し、これらの活動に参加することで地域住民の健康の維持向上に関わることができることを学習目標としております。
 また、こういった教育の評価につきましてでございますけれども、医療人教育の基本的内容を始め専門教育や実務実習などの取組について、第三者機関である薬学教育評価機構において評価を実施し、その質保証を行っているところでございます。
 文部科学省といたしましては、引き続き、これらの取組を通じまして、かかりつけ薬剤師・薬局として地域から求められる機能を果たすため、実践的な能力を有する薬剤師の養成を進めてまいりたいと考えております。
#43
○足立信也君 今二十二週の臨床実習ということをおっしゃったと思いますが、ほとんどの医学部は今二年間、少なくとも一年半以上やっているんじゃないですかね。それに比べると二十二週というのはいかがなものかと、同じ六年の中でですよ、そういうのをまず率直に感じます。
 そうなった場合、それが卒前教育であった場合に、じゃ卒後の教育として、これ厚生労働省になってくると思うんですが、その足らざる部分というか、補わなきゃいけない、本来の機能を満たせるようにやらなきゃいけないとなると、これはやっぱり卒後の臨床実習・研修というようなことが極めて大事になってくるんじゃないかと、バランス悪いですよね、まず、と思うんですが、厚生労働省としてはどうなんでしょう。
#44
○政府参考人(樽見英樹君) まさに薬剤師の方の専門性を高めるということは重要でございます。薬剤師免許取得後も常に自己研さんに努めるということが重要だというようなことを今回の改正に向けた厚生科学審議会の検討の中でも指摘を受けているところでございまして、厚生労働省としては、これまで、関係団体などが実施している薬剤師の専門性向上に必要な知識や技能を習得させるための研修プログラムの作成の支援というようなことを行ってきているところでございますけれども、御指摘の卒後研修につきましては、実は、厚生科学研究におきまして卒後研修のカリキュラム等を検討するための研究ということを実は本年度から始めたところでございます。本年度から三か年の予定ということで始めたところでございます。
 具体的には、国内の医療機関で現在実施されている薬剤師の卒後研修の実態、あるいは海外でどういうことが行われているかといったようなことについても調査を行いまして、そうしたものも踏まえながら、例えばレジデントの調査でありますとか、そうしたことも行って、卒後研修のカリキュラム等について検討していくということを考えているわけでございますけれども、三年間ということでございますけれども、この途中の研究成果においても、できれば随時実地に反映するなどして成果を上げていきたいというふうに考えているところでございます。
#45
○足立信也君 以前触れたかもしれません、タスクシェア、タスクシフトで相当、働き方改革、変わってくると試算も出されていますね。そんな中で、今検討会されていると思いますが、私の自身の感覚からいくと、薬剤師さんに担っていただける業務って相当あると私は思うんです。そんな中で、検討会に薬剤師の方がいらっしゃらないと。これは大問題だと思うし、今の話の延長でいいますと、卒前二年間、それに今臨床を目指そうとする人は卒後二年間の臨床実習あるわけでしょう。四年もあるんですよ。しかも、卒前・卒後教育を一体的に取り組んでいこうという取組が今あるわけですね。それに比べると、薬剤師さんのところ、物すごく違いませんか。
 こういうことをやって、取り組んでこなかったから、いきなりタスクシェア、タスクシフトといっても、できないんじゃないんですか。ここのところは一刻も早くやるべきですよ。まあ今年からという話はありましたけどね。
 六年間の教育があって、医療従事者として現場も見ていてということは、そこをシェアしないと駄目ですよ。検討会のメンバーも含めて、専門委員として呼ぶことはありますとはおっしゃいますが、それは主体性が違いますよ。大事なところだと私は思いますので、それを申し上げておきたい。
 先ほどのことなんですが、健康サポート薬局と新たな認定制度の地域連携薬局が特によく分からないということの中で、まずはその名称独占であるわけですけれども、この地域連携薬局と専門医療機関連携薬局というのは、どちらも名のることは可能なんですか。
#46
○政府参考人(樽見英樹君) 結論を申しますと、どちらもなることが可能です。一つの薬局が両方の要件を満たして認定を受ければ、両方なれるということでございます。
#47
○足立信也君 そこで、健康サポート薬局と地域連携薬局というのはどう違うんですか。
#48
○政府参考人(樽見英樹君) 健康サポート薬局ということで取組を進めてきたところでございますが、これはどういう薬局ということで申し上げているかといいますと、まずは、地域住民に日頃から健康相談対応といったような機能を持ちながら、住民の方がいざ病気になって医療を受けるというときには、かかりつけ薬剤師・薬局ということで、安心してかかれる薬局というふうに位置付けているところでございます。
 今回の法改正で導入する地域連携薬局は、入院、外来受診や在宅医療など、様々な療養環境を移行する患者が増える。先ほど申し上げたように、高齢化が進んだり、あるいは医療技術の進歩ということで、そういう患者さんが、在宅に基礎を置きながら時に病院に行ったり、そういういろんな形でサービスを受ける。あるいは、一方で介護のサービスを受けながら医療を受ける。そういう患者さんもございます。そういう在宅のニーズ、様々な療養環境を移行するという患者さんのニーズに応えながら、切れ目のない継続的な薬物療法の提供に医療機関と連携をして対応できる薬局、そういう意味で言いますと、言わば安心して在宅での療養ということの言わばパートナーになれる、そういう薬局というイメージでございます。
 したがいまして、地域連携薬局、健康サポート薬局の、いざ病気になったときにはかかりつけ薬局になれるというところと、基本はかかりつけ薬局の機能としては同じでございますけれども、それに加えて在宅医療の多様なニーズに対応できる機能というものを是非持ってもらいたいというふうに思っているところはございまして、具体的に言いますと、例えば麻薬を施用されるような患者さん、あるいは無菌調剤によって必要となる薬剤を利用される患者さんが来たときにもすぐに対応できる薬局ということを想定をしているということでございます。ただ、かかりつけ薬局という基本的なアイデアについては共通という形になるわけでございます。
 こうした制度の役割、あるいは具体的な認定要件というものについて、しっかりと私どもとして各方面に周知をしていきたいというふうに考えております。
#49
○足立信也君 多分、聞いていて分かった人はいないと思いますね。
 私、条文とか説明を読んでいると、一元的、継続的な把握というのがあるので、この認定された地域連携薬局というのは健康サポート薬局の元締的なというか、と思ったんですが、でも、健康サポート薬局にも一元的、継続的把握と書いてあるから、やっぱり違わないなと思ってですね。
 これは、認定制度の下で認定された専門医療機関連携薬局と地域連携薬局があって、健康サポート薬局というのは、これ単なるイメージですか。これ、三つが並立するべきものなんですか。
#50
○政府参考人(樽見英樹君) 地域連携薬局あるいは専門医療機関連携薬局と今回の法改正で位置付けて、地方自治体、都道府県の認定を受けて標榜ができるという形になるわけです。
 健康サポート薬局は従来からやっているものですが、まさにその健康サポート機能、日頃から元気な住民の方にも相談をして、あるいは何かちょっと調子が悪いんだけどというときに、あっ、これはお医者さんにちゃんと行っていただいた方がいいですよといったような相談も含めてやってもらえるような、そういう日頃から元気な住民の方も含めて相談相手になれる薬局、そういうことでございますので、その中のかかりつけ機能というところが今回、地域連携薬局というところで、より強化をしたようなものを地域連携薬局という形で認定をしていくという形になりますので、従来からそれぞれの地域で健康サポート薬局という形でやってこられた薬局についても、まさにそのかかりつけ機能を強化をして地域連携薬局というふうになっていただけると有り難いなというふうに思います。
 ただ、逆に、地域連携薬局の方は、この要件としては、元気な方も日頃からお相手をするというところについてはこの要件というふうにはしておらないわけでございますので、そこは重なりながら若干違うという形になっているわけでございます。
 ちょっと分かりにくいという御指摘、しっかり受け止めまして、この説明については考えていきたいと思いますけれども、いずれにしても、それぞれの地域で利用する方々が利用しやすいような、そういう薬局を各地で整備といいますか、薬局を配置をしていくということができるように私どもとしても努力をしていきたいというふうに思っています。
#51
○足立信也君 法案審議中にこうだと出した方がいいですよ。分からないままで終わらせるわけにやっぱりいかないですよ。是非、急ぐのであれば急いでください。
 私、何で、本来の機能ですか、本来の機能と聞いたのかというと、今おっしゃったような相談機能とかいうのは、これは薬剤師さん本来の機能ですよ。地域包括ケアシステムをつくってコミュニティーを再生すると、それは中学校単位というようなことを考えている中で、実際に処方されている人しか相手にしませんじゃないですよ。本来の機能です、それが。だとしたら、三つ並立するのはおかしいですよ。そこは整理すべきです。
 今、地域の中でとおっしゃいましたが、これは医療構想、地域医療構想の中で二次医療圏、今、地域包括ケアシステムでいうと中学校単位、この地域というのは一体どの範囲なんですか。
#52
○政府参考人(樽見英樹君) 地域連携薬局の役割ということで、在宅医療等に、地域の中でしっかりとそれを支えていくということでございますので、そうした役割に鑑みて、あえて申し上げれば、患者の日常生活圏域ということになるというふうに考えております。それぞれの地域によって違うというところはあると思いますけれども、あえて一般化して申し上げれば、日常生活圏域というふうに考えているところでございます。
#53
○足立信也君 日常生活圏域、二次医療圏超えますよね、そうなると。場所によって全然違ってきますし、離島は離島で、離島だけで解決しろという話になると困るし、それは曖昧ですね。やっぱりそこは整理してびしっと出す必要があるんじゃないですかね。まあそのことは、来週の同じ会派の質問の中でも、そこまでぐらいははっきりしてもらいたいと思います。
 そこで、今のに関係してくるんですが、オンライン診療、これはもう去年の診療報酬改定でも診療料が創設されましたし、オンライン診療とオンライン服薬指導というのは私は一体的に進めるべきだと思っています。そうやるべきですよ。
 しかし、指針でオンライン診療と、今までは遠隔治療とかありましたけれども、指針で変更しましたよね、オンライン診療だと。なぜテレビ電話等による服薬指導のままなんですか。これオンライン服薬指導と言わない理由があるんですか。一体的に進めるんだったらその名前の方が僕はいいと思いますけど、これを機会に。
#54
○政府参考人(樽見英樹君) オンライン服薬指導というふうに呼ばれることもありますし、また、私どもとしても、オンライン服薬指導というふうに説明をしている場合も、率直に申し上げるとございます。
 これは、実は、法律上は、御存じのとおり、映像及び音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法その他の方法によりというふうに書いてありまして、言葉、一つ何か決めてあるわけではないんですけれども、特区法の中でこういうオンライン服薬指導というのが取り込まれたときにテレビ電話等という説明の用語を使ったものですから、それ以降そういうふうに言っているわけでございますけれども、ここは、確かにオンライン服薬指導という方が率直に分かるというところもあると思いますので、どのような呼び方を行うかということについては整理をしていきたいと思いますし、分かりやすいということを旨として取り組みたいと思います。
#55
○足立信也君 名は体を表すと言いますけれども、あえてここで、また今回も、いろいろ表現はあるとはいいながら、指針でオンライン診療と変えたものと、テレビ電話等による服薬指導とあえて、そういう説明も含めて、これは一体的に進めるということから考えて、やっぱりこれを機にオンライン服薬指導とした方がいいと、そう思います。
 まだまだ詰める点がいっぱいあると思いますけれども、今日のところは終わりにします。
 以上です。
#56
○梅村聡君 おはようございます。日本維新の会の梅村聡でございます。
 本日は、薬機法の改正案の審議ということで質問をさせていただきたいと思います。
 今回は、先駆け的な審査の課題であったり、あるいは薬局の問題、それからいろいろな法改正の問題含まれておりますけれども、若干最初の二名の方とかぶる質問もございますが、趣旨を踏まえてお答えをいただければと思っております。
 まず最初に、この今回の法案を見て私はちょっとびっくりした内容がございまして、これは先ほど田村委員からも質問があったかと思うんですが、薬剤師さんの役割が今回初めて法制化をされたと。具体的には、この中には、もう一度この説明文書読み上げますと、薬剤師が、調剤時に限らず、必要に応じて患者の薬剤の使用状況の把握や服薬指導を行う義務というものが今回この中に書き込まれたということなんですが、これ、義務が法律に書き込まれるというのは結構異例なことだと思っていまして、先ほどから、局長から、例えば在宅訪問診療の管理とか時間外の管理とか、そういうことも業務が広がってきているんだということだと思うんですけど、これ、ほかの職種ではこういうことって今まで書かれたことないと思うんですね。
 例えば、外来診察時以外に、診察室を出ていった後のことまで医師や看護師は見なければいけないとか、そういうことは別に特別書かれることはないかと思うんですけれども、これ何で今回こういうことを書かれたのか、そしてまた、書くことによってどういうことが変わることが期待をされているのか、そこを教えていただきたいと思います。
#57
○政府参考人(樽見英樹君) 義務ということでいいますと、現行の薬剤師法もまさに調剤のときの服薬指導ということがあるわけでございますし、ほかにも、例えば、今ちょっと私、条文を持ち合わせておりませんけれども、例えば、医師の方が患者さんが目の前に来たらばそれを診療しなければならないといったような応診義務とか、そういう……(発言する者あり)あっ、応招義務ですね、済みません、失礼しました。そういう専門職の能力、職責に応じた義務というものが書かれている例はあるというふうに考えているところでございます。
 まさに、今回の薬剤師の義務というところの改正ということについては、先ほど来申し上げましたように、患者さんの状況あるいは必要性というものが変わってきているという中で、調剤後も服薬状況を踏まえて必要な指導を行うということによって有効で安全な薬物療法を提供するということを目的にしているというものでございます。
#58
○梅村聡君 いえいえ、そういうことを言っているんじゃなくて、今既に書かれてあるんだったら、もうそれでよろしいん違いますの。そういうこと、そういうことが聞きたかったんです。今既に書かれてあるんですということだったら、今回この法律にもう一回書く必要はないんじゃないですか。それが質問の趣旨です。
#59
○政府参考人(樽見英樹君) 現行の規定では、まさに調剤をしたときにというふうに書いてあるものですから、そうすると、じゃ、調剤をした後についてはどうするのかということが明確に書いていない。だからといって、まさに薬剤師さんの先ほど来出ています本来的な役割として、しっかりとした薬物療法ができるようにしなきゃいかぬというのは言わば職能的な役割ということではございますけれども、薬剤師法上、そのことが明確に書いていないというところについて、そこを明確化をするということでございます。
#60
○梅村聡君 今の法律で調剤時のことしか書いていないから、だから調剤の後の管理、フォローまでやれていなかったということの方が問題なんじゃないですか。その問題意識で言っているんですよ。それを、今書いてあります、やっていないからここも書きましたというのは、それは僕はへ理屈だと思っていて、本来、僕が言いたいのは、プロフェッショナルとして本来やるだろうということをやっていなかったという現状があって、それはやっぱりプロ、プロフェッショナルとしてはおかしいんじゃないかということで書かざるを得なかったということが、やっぱり業界とかプロフェッショナル集団としてどうなんだと。
 だから、僕が言いたいのは、ここに書かざるを得なかったということ自体が、やっぱり国民の期待に応えられていなかったんじゃないですかと、そこをきっちり厚労省として考えてほしいということを申し上げているので、このへ理屈を聞いたわけじゃないので、もう一度お願いします。
#61
○政府参考人(樽見英樹君) 失礼いたしました。
 まさに、今まで調剤したときと書いてあるということで、そこはお薬を渡すときに御説明はしているわけでございますけれども、その後の服用状況の把握でありますとか、それに基づく服薬指導というものが適切にできているかというと、できていない事例があるということでございますので、そうした点を言わば反省をしまして、そこをしっかりと薬剤師の方に行っていただくためにこうした改正をするということでございます。
#62
○梅村聡君 よかったです。やっぱり、国民にとっていい医療や介護を提供すると、そのことについて考えないといけないということで入ったということでよかったと思います。書いていないからどうだこうだというのは、それはやっぱり国民にとって関係のないことですから、そこはよく考えていただければなというふうに思っています。
 そういう形で、じゃ、今後何で書かなければいけなかったかという背景をやっぱり考えますと、医薬分業をこれまで厚生労働省として進めてこられたと。で、ここまではいろんな例えば経済的誘因であるとか診療報酬であるとか、そういうことで何とか医薬分業を進めてこれないかなということをやってこられたんだと思います。具体的には、昔は院内処方が基本だったものを、処方箋料を上げたりとか、あるいは専門的ですけどちょっとR幅を調整したりとか、そして院外に出したときの調剤料について配慮をするとか、今まではどちらかというと診療報酬という政策を通じてこれを進めてこられたんだと思います。
 だけど、診療報酬だけで引っ張ってくると、結局、先ほど局長がおっしゃったように、なかなか調剤以外の部分をカバーする、そこをしっかりフォローするということがなかったので、国民側から見れば、やっぱり院外処方、調剤薬局の評判が、期待したほどには国民の支持が広がっていなかったんじゃないかなと、そういうふうに思っています。
 ですから、先ほど足立委員からも健康サポート薬局の話がありましたけれども、やっぱり国民から見れば、幾ら看板を取ったとしても、実際に、じゃ、それが役に立っているのかと、自分たちの期待に応えてくれるところなのかと。はっきり言えば、その人気がここまでなかったので広がってこなかったという一面も、これもやっぱり厚生労働省として考えていただければなというふうに思います。
 そうしますと、今のデータでいきますと、これ、調剤薬局さん、院外で調剤する薬局の数はやっぱり年々増えているわけなんですね。今、概数でいうと約五万九千軒だと認識をしておりますけれども、これ、先ほどからのお答えによりますと、これから薬剤師さんがいろいろカバーしないといけないことは増えてくると。二十四時間で対応するということもあれば、営業時間外にもフォローするということをいろいろ考えていきますと、このまま数がどんどんどんどん増えていけば、一つの薬局当たりの従事する薬剤師さんの数というのは限られているわけですから、そういう、逆に時間外の対応とかそういうことをやっていくためには、より充実した人員体制でないとそういうことはできないんじゃないかなと思います。
 そう考えますと、ちょっと今日はお答えにくいかと思いますが、この五万九千軒という軒数についてどういうふうに見ておられるのか、これから増えていくのか、それとも集約化して若干数を絞っていくのか、そのイメージについて厚生労働省としてどうお持ちなのか、教えていただきたいと思います。
#63
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のとおり、平成三十一年三月末ということでいいますと、薬局数五万九千六百十三というデータがございます。これ、多いのか少ないのかどうなのかということにつきましては、おっしゃっていただきましたとおり、地域における薬局の開設状況あるいは地域における医療需要といったものが異なりますし、薬局の規模も様々でありますので、これを一概に多いか少ないかということを申し上げることはなかなか難しいというふうに考えておりますが、薬局の数以前に、いずれにしても薬局がちゃんと機能を果たしてもらうということが大事だというふうに私思っています。
 先ほど御指摘ありましたが、医薬分業ということをやっているけれども、そのメリットというものがなかなか国民に実感できていないという指摘も私どもいただいているところでございますので、これに応えていかなければいけないということでございます。
 その上で、今回、一定の機能を持つ薬局の認定・表示制度というものを導入するということでございまして、例えば、先ほども話がありましたが、地域連携薬局については日常生活圏域、あるいは専門医療機関連携薬局については、専門医療機関が整備されるべき圏域ということになりますと、基本的に二次医療圏という形になろうと思いますけれども、そうしたところに少なくとも一つ以上の薬局が認定を得るということが望ましいのではないかというイメージを持っているところでございます。
#64
○梅村聡君 厚生労働省としては、これまでの門前からやっぱり面で支えると。ですから、地域でいろんな医療機関から処方箋を持ってこられる方をしっかりサポートしてその人を一元的に見ていくと、これが理想型の形として考えておられるんだと思います。
 そうすると、薬局の数だけがどんどんどんどん増えていって、仮に医療機関と同じ数にまでなってくれば、これ、数は今申し上げられないとおっしゃいましたけれども、算数の世界でいけば、また一医療機関一薬局という経営戦略にならざるを得ないと思いますので、今日は数についてはお答えするのは難しいかと思いますが、私は、数としたらやっぱりこれ以上増えていくのは正直どうなのかなという感想を持っておりますので、また考えていただければなというふうに思います。
 それでは、その薬局の中身についてなんですけれども、今回、先ほどおっしゃったような専門薬局をつくられると。具体的には、地域連携薬局と高度医療機関の連携薬局ですね、そういうものをつくられるということなんですが、私は、そういう専門薬局でなくてでも一般の薬局でも、患者さんや使われる方の今評判の非常に悪いことがあります。それは何かというと、プライバシーが余りにもないと。
 これは、現実的には、処方箋を持ってこられた際に、いろいろ医療機関と連携はしたといえども、実際にどういう御病気を持ってどんな状態かが分からない状態で受ける場合がやっぱり多いわけですね。そのときに、診察室じゃないですから、カウンターと払う場所があるところで、今日はどうされました、この間のこの病気は今どうですかということをやっぱり大きい声で言われると。いや、これはもう非常に問題だと思いますよ、プライバシーという面からいきますとね。
 だから、本当にこれが患者さんや国民のためになることをするならば、専門薬局だけではなくて、やっぱりプライバシーの問題というのはしっかり配慮いただきたいと思いますが、この点についてはいかがですか。
#65
○政府参考人(樽見英樹君) 誠に御指摘のとおりでございまして、薬局で服薬指導をするというときに、そういうときに患者さんが安心して相談できるというためには、プライバシーに配慮しながら薬剤師が対応するということは大変重要だというふうに思っています。
 薬局業務運営ガイドラインという、薬局自らが自主的に達成すべき目標ということで通知を平成五年に作ったものがあるんですけれども、その中でも、患者のプライバシーに配慮しながら薬局の業務を行うようにすべしと、そのための構造設備に工夫をすべしということを求めているところでございます、大分昔の通知でございますけれども。それから、健康サポート薬局の中でも、今行っている健康サポート薬局の届出の中でも、間仕切り等で区切られた相談窓口を設置しているということを届出の要件にしているということでございます。
 今回、法律上位置付けます地域連携薬局、専門医療機関連携薬局についても、もちろんそういう設備を求めるということを考えているわけでございますけれども、患者や地域の住民の方が安心して相談できるような対応を薬局がしてもらうためにはどうしたらいいかということについて、引き続きましてよく意を配っていきたいというふうに考えています。
#66
○梅村聡君 実は一般の薬局に対しても、是非これから御配慮をお願いしたいと思っております。
 今薬局の中身のお話と、それからもう一つは今まで誘導されていた調剤報酬の問題を少し取り上げたいと思いますけれども、今、調剤料にはいろんな種類がありまして、まず調剤基本料というのがございます。これは五種類に分けられておりまして、例えば、大学病院の敷地内であったり大きい病院の敷地内であったりとか、それから処方箋が多かったり、あるいは特定の医療機関からの集中率が高ければ、これは低い設定になりますけれども、処方箋が少なかったり集中率が低い、いろんなところから処方箋を受ける、あるいは小さな、地方のなかなか医療資源の乏しいところは高く設定されているという、この配慮で薬局の様々な運営コスト、これをカバーできているんだと思っております。それに加えて、さらには、充実した施設基準を取れば乗せていけるという、加算というのがございます。これは、どちらかというと、きちんと努力をしたところ、患者さんにしっかりサービスを提供できれば加算を付けれると。
 細かくやればいろいろありますけれども、大きく分けてこういう二つの考え方があると思うんですが、これ、薬局が実際に加算を取る中で、地域支援体制加算というのが今三十五点設けられていると思います。これをしっかり加算するためには、例えば、夜間、休日の対応実績であったりとか、あるいはかかりつけ薬剤師指導料の実績であったりとか、こういう八項目ほどあって、これを取ればその上に乗せれるということがあるんですが、実はこれ見てみますと、その調剤基本料の一を取っているところとそれ以外のところでは加算の付け方は違うんですね。付け方が違うというか、基準が変わっているんです。
 私、国民から見れば非常に分かりにくくて、立地や規模によって既に基本料が決まっているのに、さらに、その基準を要件としているにもかかわらず最初の基本料がまたその要件になってしまっているというのは、患者さんや国民から見れば非常に分かりにくいことだと思うんです。やっぱり、その評価、中身を評価するのであれば、基準は統一化して加算を取れるようにすべきだと思いますが、こういう議論、これから機能をしっかり充実していくというときには大事なことだと思うんですが、いかがでしょうか。
#67
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 御指摘の地域支援体制加算でございますけれども、平成三十年度の診療報酬改定におきまして、地域包括ケアシステムの中でかかりつけ薬剤師が在宅対応あるいは夜間対応等の機能を発揮して地域医療に貢献する薬局を評価するために創設したものでございます。
 この加算の趣旨でございますけれども、まさに地域における薬局のかかりつけ機能等を評価するものでございます。そういったことから、調剤基本料一を算定する薬局以外の、いわゆる門前薬局などが加算を算定する場合には、これは元々やはり特定の医療機関からの集中が多いということで、言わば広い医療機関から、一人の患者について広い医療機関から処方箋をいただくという形では形上ないということで、この門前薬局などが加算を算定する場合には地域医療に貢献する体制を有することを示す相当の実績といたしまして、夜間、休日等の対応あるいは重複投薬の防止に関する実績などの要件を求めることといたしております。
 この地域支援体制加算を含む調剤報酬の在り方、特に地域支援体制加算につきましても、十月三十日に中医協において議論をいたしましたけれども、中医協におきましては、むしろ調剤基本料一の要件についてもっと強化すべきといった意見など、様々な意見をいただきました。
 次期改定に向けまして、今御指摘の点なども踏まえながら、関係者の意見を聞きながら、引き続き、中医協におきましてその加算の在り方を含む調剤報酬の在り方につきまして検討してまいりたいと考えております。
#68
○梅村聡君 ちょっと専門的な話でしたけど、要は、払う患者さんの気持ちになっていただきたいなと思うんです。やっぱりそういうきちっとした要件を満たしているから、このお金は、明細書を見たときに加算で付いていて、ああ、自分も払っていいなと思う話なんです。ところが、行った薬局によって、うちは同じ要件でも取れますよとか、加算されていませんよというと、結局、患者さんからすれば、同じサービスを受けているにもかかわらず、立地とかそれから運営会社の規模によって加算があったりなかったりするわけですよね。それはやっぱりサービスの提供の仕方として私はおかしいと思っていますので、中医協で患者さんの目線から見てどう見えるのかということをきちんと考えていただければなというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
 それでは、先ほどの足立委員の質問と少しかぶるんですけれども、今回のテレビ電話等による服薬指導ということで、もう質問がかぶるので感想だけにしたいと思いますけれども、先ほどの御説明では、要は、特区制度なんかの中でまだこの文言が残っているから、実質上はオンライン診療なんだけれどもこの言葉をまだ使い続けているんだというお話だったと思います。ただ、僕自身はテレビ電話ってもう見たことないんですよ。ありますか。今、スカイプとかスマホのこういうものが普通だと思いますので、テレビ電話ってどこで見るんですかね。家にピンポンと宅急便がやってきたときにぱっと見るのは、あれはテレビ電話かもしれませんが、この言葉を行政用語からもうなくしてしまうのはどうですか。ちょっとお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#69
○政府参考人(樽見英樹君) まさにちょっとテレビ電話というのは時代を感じさせる言葉でございます。私ぐらいの年回りより上でないと分からないということかもしれません。ここはしっかりとこれ、まさに先ほど申し上げたように、利用者の方に分かりやすくということが趣旨でございますので、そういうことを念頭に置きながら、ちょっと用語、どういう言葉がふさわしいかということについては整理をしてまいりたいと思います。
#70
○梅村聡君 もう黒電話ぐらいだと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、この説明資料の中に、テレビ電話等による服薬指導のルールの基本的な考え方というのがございます。この中で、いわゆるオンラインの服薬指導を受けれるのはかかりつけ薬剤師による実施と、こういう基本的な考え方が入っているんですが、ちょっと確認なんですが、このかかりつけ薬剤師というのは、いわゆる診療報酬で届出をするかかりつけ薬剤師指導料、これを届け出ているかどうかということを指しているのか、あるいは、顔見知りでよく知っていると、この程度のかかりつけ薬剤師を想定されているのか、ここちょっと確認をしたいと思います。
#71
○政府参考人(樽見英樹君) オンライン診療というものが一定のルールの下で既に行われているわけでございまして、その状況を踏まえながら、服薬指導というところについてもオンライン診療と同様の、まあテレビ電話という言葉を使っていたわけでございますけれども、同様の設備を使って行えるようにということを認めるということが今回の内容でございます。オンライン診療の適切な実施に関する指針という、ガイドラインというものがございますけれども、ここでは、医療機関との連携体制など一定の要件を満たして、初回は対面で行っていただくということを条件とするといったような条件が幾つか書いてあるわけでございます。
 今回の場合にもこれを踏まえて行うということでございますので、例えば、オンライン診療の方で書いてある言葉で言いますと、医師と患者との信頼関係とか、計画を作って診療しているとか、最初は対面とか、そういうことでございますので、基本的には同じようなことということでこちらも考えております。
 したがいまして、診療報酬のかかりつけ薬剤師指導料の考え方とは異なっているということでございます。
#72
○梅村聡君 指導料とはリンクしていないということを確認したいと思います。
 このオンライン服薬指導なんですけれども、実際どこで一番役に立つのかなということをいろいろ考えていきました。オンライン診療というのも実際に今許可はされていますけれども、使われているのは限定的じゃないかと思っています。
 その中で、是非ちょっと考えていただきたいんですけれども、今ドラッグストアとかに行きまして、営業時間だなと思って行ったときに、OTCの一類医薬品のところは、今日は薬剤師が不在なのでお売りできませんと。売ることができなければちょっと奥にでも収めてくれたらいいんですけど、網が掛けられてあって、もうそこに手が届くのに、売れませんということで張り紙がしてある。これ、非常につらいときに駆け込んだときには僕は萎えるんですよ、もう目の前にあるのに買えないと。
 もちろん、これはルールですから、一類というものはそれなりにリスクといろんな副反応もあるということでされているかと思うんですが、これオンラインの服薬指導がもしできるんであるならば、私、この売れませんという紙のところにQRコードでも付けていただいて、このQRコードをぴゅっとこうスマホで取り込むと、そのドラッグストアの本部に薬剤師さんがおられて、そことオンラインでお話をしまして、で、私こういう状況なんですけど薬を売っていただけませんかと。こういう服薬指導を受けてOTCの一類を買うようにすることができれば、実はこれが一番国民にとって利便性が上がる、まあ一番かどうかは分かりませんけどね、していただけたらと思うんですが、これは今はできるんでしょうか、そしてこれからはどうなんでしょうか、教えてください。
#73
○政府参考人(樽見英樹君) 第一類医薬品の販売については、店舗に所在する薬剤師の方に管理、販売、情報提供をやっていただくということになっているわけでございまして、この考え方としては、販売及び情報提供される医薬品がその店舗の中で適切に管理をされてきたものであるということを言わば保証する、それからその医薬品が購入者御本人に確実に渡るということを確保するということで行っているものでございます。
 そういう意味でいいますと、こうしたルールを遵守してもらうということでいいますと、薬局の店舗というところは薬事監視の対象になりますので、そういう店舗において医薬品の管理、販売、情報提供を行っていただくという、そういう考え方で制度になっているところでございますので、今回の改正におきましてもこの点は変えるということにはなっておりません。
#74
○梅村聡君 ただ、これが解禁されますと、今回の服薬指導が解禁されますと、恐らくそっちはどうなんだという議論に僕はなってくると思いますよ。
 というのは、管理されているかどうかといいましても、おまんじゅうや弁当の賞味期限を見ているわけではないんですよ。それやったら、例えば、夜七時まで薬剤師さんがいましたと、ところが九時になったらその薬の賞味期限やってくる、そうするとそこでは売れないねというものであるならば、それはおられなかったらまずいと思いますけれども、薬剤師さん、昼間管理してはるんですよね。それで、その時間、一時間か二時間後になったときに、じゃ実際に何が大事なのかというと、その一時間か二時間の間に偽薬が入れられたりとか、そういう話を言ってはるわけじゃないと思うんですよ。
 つまり一番大事なことは、来られたときに、何でこの薬使いはるんですかと、実はずうっと調子悪くて、ずうっとこの薬飲み続けているんですと、それはいけませんね、やっぱりそういうときはお医者さんに行ってくださいねとか、そういう服薬指導が本当は目的なはずなんですよ。
 やっぱり今の時代に、じゃ薬の品質管理いうても、売っている箱一つ一つ開けて中に何入っているか見るとかそういう作業はされないはずですから、実質服薬指導、その方にきちっと情報提供できているかどうかが私は一番問われることだと思います。
 ですから、今、ルールとしては今のお答えでいいのだと思いますけれども、これから服薬指導がこのオンラインで出てくるということになれば、当然そこのところは今のしゃくし定規の説明では私は難しいと思いますので、是非考えていただきたいと思います。
 それでは、最後、もう時間があれですので、最後、これだけ短くお話ししますが、この高度医療機関連携薬局ですね、あっ、サポートですね、いや、連携薬局ですが、がん等の専門的な高度な薬剤管理が必要だという薬局だと言われておりますが、これ、だけど、現実的にはそこまでのものをつくるとなると、これまでの薬剤師さんと医療機関との関係では難しいと思います。
 現実的には、大きな病院の前の薬局がそこの病院のカンファレンスに参加をしたりとか、今までみたいに患者さんが、いや、何とかのがんですとか、それだけの情報ではなかなか難しくて、じゃ、同じ薬でも、手術の後の再発予防で飲んでいるのか、それともなかなか手術が難しいからこの内服薬でとにかく延命効果を期待しようという飲み方なのか、そこが分からないままにこの連携薬局をやることは僕はできないと思います。
 そうすると、個人情報がどうだとかカルテの中身を見るのがどうだとか、今までさんざん薬局と医療機関の中では言われていましたけれども、これまで以上の緊密な連携、極端に言えば、専門薬局の薬剤師さんが大学病院の病棟で働くぐらいの連携までしないとこのことはできないかと思うんですが、ちょっと時間が来ましたので端的にお答えいただければと思います。
#75
○政府参考人(樽見英樹君) まさにがん等の専門性の高い薬物療法ということになりますので、患者情報、あるいは、どんな薬を使っているというだけではなくて、まさに患者さんの治療方針といったようなところも含めて医療機関と情報を共有しながら業務に取り組んでいくということが必要だというふうに考えているところでございますので、この専門医療機関連携薬局の認定要件ということを考える際に、関係者の御意見も伺いながら、具体的内容についてこれから検討して固めていきたいというふうに思っております。
#76
○梅村聡君 終わります。
#77
○委員長(そのだ修光君) 午後一時三十分に再開することとして、休憩します。
   午前十一時四十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
#78
○委員長(そのだ修光君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、横沢高徳君が委員を辞任され、その補欠として芳賀道也君が選任されました。
    ─────────────
#79
○委員長(そのだ修光君) 休憩前に引き続き、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#80
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 本委員会では質問初めて立たせていただきます。まだ厚生労働分野は鋭意勉強中でありますけれども、経験豊富な同僚議員の皆様にも御指摘、御指導いただきながら積極的に議論に参加してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 この限られた分野の中で、私自身も今日どんな質問から始めようかなと考えてきたんですが、今日は薬機法の改正ということで、一つ国内製薬産業の現状というところから問いを始めさせていただきたいと思っております。
 実は、私も、限られた経験の中でありますけれども、以前、製薬メーカーのMアンドAのアドバイザーを務めさせていただいたことがございます。当時、もう十年近く前でありますけれども、このときも、この新しい薬一つ作るのが本当に大変なんだという御苦労もいろいろお伺いをいたしました。それからもう時間もたって、今やバイオですとかあるいはゲノム医療と、こういった創薬の革新的な技術というものがどんどんどんどん出てきて、それに伴って有望な新薬を作ろうというときに、掛かる費用、必要な研究開発費というものもどんどん今上がっているということでありまして、一説によると、今新しい薬を一つ作るのに十年前の二倍とか二・五倍とか掛かるようになったという話もあるようでございます。
 この業界を見たときに、ブロックバスターという言葉がありますね。定義が明確にあるか分かりませんけれども、大体年間の売上げが一千億円ぐらい立つ非常に大ヒット商品といいますか、そういう薬のことをブロックバスターと呼ぶんですが、同じこのブロックバスターという言葉を使っている業界に映画産業がございます。
 実は、経営の議論をするときにもよくこのいわゆる製薬産業と映画産業って比べられるんですね。業界構造もよく似ているということが言われておりまして、製薬ということに関して言いますと、三つ端的に言いますと、一つは、上市までの時間の長さ、基礎研究から始めると十年とか二十年普通にたってしまうということ。そして二つ目が、巨額の投資が必要であるということで、まあ百億円台のオーダーは当たり前、一千億超えるものまで出てくるというのが薬の世界だというふうにお伺いしています。また三つ目、この成功する確率が非常に低い。これ、映画もそうなわけですけれども、薬の場合でいくと、この一つのシーズが有望な薬に育つまでが大体三万分の一ぐらいの確率だということも言われているようでありまして、この三つの要素を考えたときに、これ、映画産業によって結局ハリウッドにいろんなものが吸い込まれていくというのと似たようなことがこの業界でも起きているんだろうなと。新薬の開発におきましても、この規模のゲームというものが大分効いてきている中で、今生き残りを懸けた熾烈な競争が行われているんだろうというふうに思っています。
 日本においては武田薬品工業が突出した売上げを持っているわけでありますけれども、実は、武田単体で見ますと、世界の中では十七番目の大きさということでありますから、今、日本で新薬を開発することができるこの創薬産業というものが、ある意味存亡の危機に立たされている大事な局面に私はあるんじゃないかというふうに思っております。
 そこで、これ最初、大臣にお伺いしたいんですが、まず、この現在の製薬産業の競争環境、そして、国内にこの新薬を開発をしていく創薬企業というものを持つことの意義、さらには今政府としてどのような支援に取り組まれているのかということについてお伺いしたいと思います。
#81
○国務大臣(加藤勝信君) 今、平木委員からお話がありましたように、バイオ医薬、ゲノム創薬、AI、ビッグデータの活用等々、こうした変化の中で、まずは製薬産業における新薬の研究開発費、これは本当に右肩上がりに上がっているわけでありますし、売上比で見ても比率が上がってきている。そして、残念ながら、その中で日本の製薬企業というのは欧米と比べるとやっぱり売上規模が小さいということですから、どうしても開発費をそれほど投じることがやりにくいと、こういう状況で、ある意味では厳しい状況にあると言っていいんだろうと思います。
 他方で、世界で新薬を創出している国というのは決して多くない、その中に日本が入っているという中において、まずはやはり自国に創薬力があるということは、国民医療という立場から見て、日本国内において日本人をベースとしながら新薬の開発が進んでいく、そしてそれがより早期に国民に届けることができる、そういったメリットがまずあるというふうに思います。それから、産業政策として見ても、医薬品産業というのは付加価値、知識集約型産業でありますし、まさにこれからこうした付加価値の高い産業をしっかりと取り込んでいくということが我が国の経済成長をしっかり維持していくためにも大変重要であるというふうに思います。
 このため、我が国の製薬産業の研究開発投資を促進をし、海外市場の展開も支援していくということが必要で、薬も含めて日本は今輸入超の状況にもあるわけであります。そういう中で、日本創薬力強化プランというものも作らせていただいて、一つはAMEDを通じた研究開発助成やベンチャー支援などの予算措置を行っていくということ、それから法人の研究開発費の一部を税額から控除できる研究開発促進税制、これも逐次拡大に努めているところであります。さらに、今回の法律の中にもありますが、先駆け審査指定制度の法制化など、薬事規制の合理化あるいは薬事規制の調和を図っていく、こうしたことを総合的に取り組んで日本の創薬力を高めていきたい。
 先日、官民対話を行いました。民間からもやはりそうした創薬力を高めていく、そのための様々な御意見も頂戴をしたところであります。そうした意見も踏まえながら、革新的な新薬開発が我が国でしっかり行われていけるように、こうした支援を含めた取組にしっかりと当たっていきたいというふうに思っております。
#82
○平木大作君 今大臣から、新薬を創出できる企業が国内にあることの重要性ということについて語っていただきました。産業政策としても非常に意味があること、加えて、やはり薬を待っている患者さんのためにもこれは本当にこれからしっかりと育てていかなければいけないということだと私も受け止めさせていただきました。
 ただ、冒頭御説明いただいたとおり、今大変厳しい競争環境にあるということでありまして、ある意味全ての新薬を自前の研究開発だけで賄うというのは事実上ほぼ不可能な今状況にあります。まさに、こういう中にあって将来のパイプラインをそろえていくためにお金で時間を買うというのがMアンドAなわけであります。
 私が携わらせていただいたときにも、要するに、二つの企業が一緒になったときにどこにシナジーがあるのか、あるいはどこにある意味コスト低減の余地があるのか、そういったところを一つ一つ精査をしていって、一体今幾らだったら買っていいのかみたいなことを買収の価格も含めて考えていくわけでありますけれども、これやっぱりなかなか難しいんですね。
 昨年話題になりました武田薬品工業によるアイルランドに本社を持つシャイアーの買収でありますけれども、このときも六・八兆円という買収の価格がとても、まあ数字が独り歩きをしたわけでありますが、あの六・八兆円という金額は、当時のシャイアーの株価に六割以上プレミアムを乗っけて買っているわけであります。そのくらいして買わないと今後の国際競争に残れないということは分かるわけでありますが、同時に、こういったいわゆる多額の研究開発費、また、これMアンドAでやっても結局同じことなわけでありますけれども、MアンドAに掛けたコストというのは最終的には薬価に跳ね返ってくるわけであります。
 そうすると、これからもしっかりと日本の誇るべき国民皆保険制度というものを維持していくためには、一方でこの薬価の抑制というところにも政府としては取り組んでいただかなければいけないわけでありまして、ここについてどう取り組むのか、お伺いしたいと思います。
#83
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 近年、高額でありますけれども、難治性の疾患等に対しまして効果を示す画期的な医薬品等が登場してきております。こうした画期的な医薬品等につきましては、例えば希少疾病医薬品のように対象患者が少なくて高額であっても財政影響が必ずしも大きくないものもございますけれども、一方で市場規模が大きくなるものもございますので、御指摘のように、医療保険財政への影響が懸念されるところでございます。
 こうしたものへの対応といたしまして、大きく二つございます。一つは、平成三十年度の薬価制度抜本改革におきまして、当初の予想を超えまして市場規模が拡大した場合には速やかに、四半期に一回でございますけれども、薬価を改定する仕組みを導入いたしました。また、この四月からでございますけれども、費用対効果の評価、これを本格的に実施をいたしております。
 こうした取組を通じまして、適切に価格設定を行い、国民負担の軽減を図りつつ、医療の質の向上を実現してまいりたいと考えております。
#84
○平木大作君 今、大事な点を幾つか御指摘をいただいたというふうに思っています。
 一つは、必ずしも、どうしても一回当たりの価格というものが数字として独り歩きをしてしまうわけでありますが、今冒頭おっしゃっていただいたように、高薬価というものが必ずしも国民負担の増大にはつながるわけではない、市場の小さいものもあるわけでありますし、小さいがゆえに単価が高くなるというところもあるわけでありますから、ここはしっかりと見極めていかなきゃいけないということもお話しいただきました。
 その上で、今日、薬価については議論はまた別の機会に譲りたいと思いますが、改めて一つちょっと御指摘をさせていただきたいんですが。
 今、民間の創薬メーカーの中には、いわゆる既存薬、これ、今もう上市されているものも、中には花開かなかったものについても、既存薬をまた新たな用途に転用していくというドラッグリポジショニングという取組を創薬メーカーの中には積極的に取り組まれているところがあるというふうにお伺いをしております。ある意味、上市できなかったものというのはそれまでの研究開発費が基本的には全部無駄金になってしまっているわけでありますけれども、こういったものを新たな用途の中でもう一度活用していこうという流れでありまして、有名なのは、高血圧の治療薬が育毛剤、発毛剤になったというような話もありますけれども、例えば、これ、これまではどっちかというと偶発的な、処方してみたら患者さんに別の副作用が出たから、そこからひもといていってこういったいわゆるリポジショニングというのが行われてきているわけですけれども、今は、例えばAIですとかビッグデータの解析みたいなものを使って、何とかこれをシステマチックに会社の戦略の中でもっと積極的に活用できないかという流れもあるやに聞いております。
 是非とも、厚労省としてもこういった取組も御支援をいただけたらというふうに思っております。これは御指摘だけにとどめさせていただきたいと思います。
 今回のこの薬機法の改正案に即して少し、何問かお伺いをしていきたいと思います。
 午前の中でも質疑ございましたけれども、一つは、今回の改正によりまして、先駆け審査指定制度、そして条件付早期承認制度ということが法制化されるわけであります。午前中にもいわゆる通知でやっていたものを法制化することの意義ということが問われたわけでありますが、改めて、患者の皆さんに一刻も早く薬をお届けするということと同時に、犠牲にしてならないのは安全ということでありますから、六か月、九か月と短縮をするということでありますけれども、ここについてきちっと安全が担保できるのかどうか、改めて御答弁をお伺いしたいと思います。
#85
○政府参考人(樽見英樹君) 先駆け審査指定制度あるいは条件付早期承認制度の法制化ということでございます。
 まさに、日本で最先端の新しい医薬品、医療機器、そうしたものを上市をして患者さんに届けていくということを狙いとしているわけでございまして、これによって、まさに重篤な疾病など、待っておられる患者さんに少しでも早く優れた薬や医療機器を届けたいということでございます。医薬品開発における予見可能性を法制化ということで高めるということができますので、有効性、安全性を担保しながら、必要な医薬品等への速やかな患者のアクセスを図る、これを両立するということを狙いにしているということでございます。
 が、まさにおっしゃるとおり、安全性というのはゆるがせにしてはならないものでございますので、通常の承認審査と同様に、有効性、安全性を適切に評価するということと同時に、承認後は必要な適正使用の推進ということに取り組んでいくということでございますし、特に条件付早期承認制度につきましては、製造販売後の調査の結果から有効性、安全性の評価を行って、必要に応じて条件の変更や安全対策を行うと、こういうことについても併せて法制化をするというふうにいたしておりますので、こうしたことをしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#86
○平木大作君 課徴金制度についてもお伺いをしておきたいと思います。
 今回、虚偽、誇大広告というものによる医薬品の販売に対しまして、課徴金制度というものが創設をされるわけであります。これまでの罰金二百万円みたいなのは、いかにも小さいな、少ないなと思うわけでありますが、今回、売上額の四・五%の課徴金というものが、これ違反行為に対してどの程度十分な抑止効果を持つのかということは一つ論点としてあるというふうに思っております。
 この点についての厚労省の見解、あわせて、こういった課徴金制度つくっても、社内で起きた不正って、なかなか一度始めてしまうと見付けても出てこない、言い出しにくいと、是正を途中でしにくいということがあるわけでありまして、そういう中にあって、ある意味製薬企業の自浄能力というものを促すという意味では、不正を自主申告した場合、課徴金を減免するようなものも当然つくっていかなければいけないということで、今回も組み込まれているというふうにお伺いしています。
 これ、今回どのような仕組みになっているのか、併せてお伺いしたいと思います。
#87
○政府参考人(樽見英樹君) 課徴金でございます。今般導入いたします課徴金の算定率というものにつきましては、医薬品等の製造販売業者の売上高営業利益率というものに着目をいたしまして、製造販売業者全体の営業利益率の中央値というものを参考として四・五%というふうにしたところでございます。
 これ、景品表示法の課徴金の算定率は三%というふうになっておりまして、これも利益率の中央値というものを参考にしながら三%というのを決めたということでございますけれども、それだけ医薬品等の製造販売業者の利益率が全体よりはやや高いということではございますけれども、景表法と比べても高い、一・五倍高いという水準になっておりますので、こういうことによって導入の目的を果たしていきたいというふうに考えているわけでございます。
 あわせまして、先生御指摘のように、自ら報告するインセンティブということを与えるということも必要ということでございまして、今般の課徴金制度の導入におきまして、事業者が課徴金対象行為を行った事実を自ら報告したときというときには、こちらからの調査があって、どうも課徴金納付命令が来そうだということで来た場合は除く形になりますけれども、事業者が課徴金対象行為を行った事実を自ら報告したときには課徴金額を五〇%減額するというふうにしているところでございます。
#88
○平木大作君 後半の時間を使いまして、薬局、薬剤師の在り方がどう変わるのかというところについて論を進めたいと思います。
 本年四月二日に厚生労働省から出されました通知、調剤業務のあり方についてというものについて少しお伺いしたいと思います。
 この通知は薬剤師でない方ができる業務について初めて明文化したというものだそうでありまして、実はこの通知を受けていろんな動きが今出てきているなというふうに思っております。例えば、薬剤師でない方が、じゃ、どういう業務ができるのかということで、研修をしてみようというような取組がなされているやにも聞きますし、あるいは、大手ドラッグストアの方では調剤機械の導入を今積極的に進めていただいているということもお伺いをしました。
 まず、この調剤業務のあり方について、これ、通知をどう解釈したらいいのかというと、やっぱり正直言うとちょっと現場で混乱があるような気がしてなりません。何よりも、書き方がちょっと分かりにくいんじゃないかと思っております。
 これ、通知において、下記のとおり整理しましたとなって、数字の一とあって、基本的には認める場合の三要件というのが提示されているんですね。一つ目が、薬剤師の目が届く場所で行われるということ。二つ目が、品質に影響がなく、結果として患者に危害が及ばないということ。三つ目が、機械的な作業であるということ。
 私、この一で止めておけばよっぽどすっきりしたんじゃないかなと思っているんですが、この三つの要件を示した後に、今度、数字の二とあって、具体的にはということで、例えばピッキングはいいですよとか一包化はいいですよみたいな具体例についてどれが丸ですということが書いてあり、そうするとこの具体例だけに限られるのかなみたいなところで、今度三となって、でもとして、例えば軟こうとか水剤、散剤などを直接計量、混合するのは駄目よと言って駄目な具体例が出てきまして、じゃ、これだけ避ければいいのかなと思うと、今度ただし書が出てきて、ただし調剤機器の活用を妨げないとなって、またばくっとただし書で除外がなされる。ここで終わるのかなと思うと、今度四となって、なおとして、今度また、薬品を棚に納めるとか薬剤をお薬カレンダーに入れるのはオーケーよと言って、また物すごく個別具体的な例が丸として出てくると。
 こうなると、やっぱりこれ薬剤師法の十九条に違反するわけいかないので、一番保守的なやり方は、とにかくここで丸と書いてあるものだけができるんですということで、実際に、町の薬局のいわゆる補助してくれる方の募集の中には、これができるようになりました、これをやってくれる方という形でもう募集要件にも書いてあるわけです。これはこれで一つのやり方。
 ただ一方で、さっきのただし書のところですね、ただし調剤機器の活用を妨げないというところは、結局、ある意味、機械にやらせていいところはどこまででもやれるのかなという判断も当然生むわけでありまして、ここで、今日ちょっと資料もお配りをしているわけでありますけれども、これ、経済誌等でも写真付きでもう紹介されているものであります。私も、実際にこのトモズ薬局の松戸新田店、中で写真も撮らせていただきまして、いろいろ御説明をお伺いすることができました。①となっているものがいわゆる粉薬、②が水薬、三番目が錠剤ということで、三番の機械については三台ぐらいありまして、違うタイプのももう一台ありまして、こういうものがずらっと並んでいるわけですね、バックヤードに。
 これ具体的にどういうふうに使われているんですかということをお伺いしますと、薬剤師の方が処方箋を受け取ります。で、この処方箋を見て、例えば飲み合わせはおかしくないかとか処方大丈夫だろうかということを確認した後に、パソコンに入力をします。そうすると、あとは自動でこの一、二、三の方にオーダーが、発注が飛んでいきまして、全部機械の下からぽこっと必要なものが出てくる。で、この出てきたものを今度は薬剤師さんがまた見て、これは確かに発注したものだなということを確認してお渡しをしていますということでありました。
 大体作業量としてどのくらいのイメージかということをお伺いしますと、全体の、今言った全てですね、処方箋を受け取ってからお薬出すところまでを全部を調剤というふうに仮に言うとすると、このプロセスの中で大体、薬剤師が担う割合と機械が担う割合というのは一対九ぐらい、この業務負担は相当減りましたということをおっしゃっておられました。
 ここでも、このくらい振り切って投資しているところでも、例えば軟こうとかは機械はちょっと対応していないものですから、例えばそこは人が手でやる。こういったものも含めて今は一対九ぐらいの割合で、機械に事実上任せられる。
 これ別の薬局をお伺いしたときには、ある意味、今薬剤師の方がこの調剤業務の中でやっているものというのは、基本的に機械に任せられないものは私はないと思いますということをおっしゃっている方もいるわけでありまして、こういう一個の通知を受けていろんな動きが今出てきている。
 私は、こういった機械化投資ができるところは、これはしっかり活用して、そして今、本来目指しているべき、対物ではなくて、薬剤師の皆さんにとにかく人に向かって、患者さんに向かって仕事を集中してもらうという意味では、これはとてもすばらしい取組だと思いますが、同時に、こういったものが特に報道ベースでいろいろ出てくると、町の薬局はやっぱり焦るわけです。自分たちだけどんどん取り残されるんじゃないか、自分たちはある意味対人業務の方にリソースが思うようには振り向けられないという焦りの声もお伺いしたわけでありまして、改めて本通知、これ是非分かりやすく出し直していただきたいんですけれども、まずはこれ、答弁の中でしっかり御説明をいただけたらというふうに思っております。
#89
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘の本年四月の通知でございます。趣旨としては、品質の確保ということを前提としながら、薬剤師の業務を効率化するということによって薬剤師が専門性を発揮し、対人業務を充実させるために、薬剤師以外の者に実施させることが可能な業務ということの考え方を明確化をしたものということでございます。
 今回の制度改正に関して議論いただきました厚生科学審議会の昨年十二月の取りまとめの際にも、こうした調剤機器や情報技術の活用等を含めた業務効率化のために有効な取組の検討を進めるべきだという御指摘をもらっていたものですから、それを具体的な形にするということで、本年四月に通知という形で出したというものでございます。
 そういうことで、基本的な考え方、それから具体例というものについてこの通知の中で示しつつ、あわせて、手順といいますか、薬剤師以外の者に業務を実施させた場合であっても薬剤師が調剤に最終的に責任を有するという前提ということと、薬剤師以外の者がこうした業務を行う際には、保健衛生上支障を生ずるおそれがないように、薬局開設者が業務の実施に係る手順書を整備する、あるいは研修を実施することといったようなことが必要だということを書いてあるわけでございまして、こういうことによって、その薬局の実態に即しながら業務の効率化を図っていただくことが重要だということをお示しをしているところでございます。
 私も、今先生の御指摘をいただきながら通知のものを見ますと、確かにちょっと行ったり来たりになっているところはあるなということは率直に言ってちょっと感じたところでございまして、どういう形でより分かりやすく示していくかということについては考えさせていただきたいと思いますけれども、そういうその基本的な考え方、それから手順、具体的というものをちょっとこの通知の中に入れて出してしまったという形でございますので、この経緯についてはお許しをいただきたいというふうに思います。
 ただ、実際に進めるところでいいますと、まさにその薬局のそれぞれの状況に即して具体的な形は違うと思います。私どもとしても、まずは地方自治体や関係団体に対してこの通知の趣旨ということについてしっかりと周知を行い、御説明をしながら、あわせて、そういう実地の動き、あるいは関係者の御意見ということも聞かせていただいて、引き続いて薬剤師の専門性を生かしつつ業務を効率化していくというところについて具体的な環境の整備に取り組んでいきたいと思います。
#90
○平木大作君 ありがとうございます。
 今の問いに関連してなんですけれども、やはり大手のところと町の薬局と、当然できることあるいは求められる役割も違ってくるんだろうというふうに思っております。この通知を受けて、受け止めとかあるいは次の打ち手みたいなものが変わってくるということも当然あるわけでありますが、大きな方向性は一緒。
 改めて、これ答弁いただきたいんですけれども、結局のところ、今この薬剤師の皆さんが担うべき薬学的知見に基づいて行う調剤業務って一体どういうものなのか、そして、今後薬剤師の皆さんが期待される役割というのは一体どういうものなのかについて、改めて答弁をしていただきたいと思います。
#91
○政府参考人(樽見英樹君) まさに少子高齢化が進展している、更に今後も進展する、そうした中で、在宅医療を受ける患者さんというのがますます増加をしていく、それから医療技術が高度になるにつれて高度な医療を地域で受けながら生活するという患者さんがますます増える。そうした中で、患者さんに適切な薬物療法を提供する役割を薬剤師が果たすということが薬剤師の担うべき業務でございますし、今後ますます期待される役割ということだろうというふうに思います。
 そういうことで、服薬状況の把握、適切な服薬指導、これを継続的に行う、またそれを医療機関の方に必要に応じてフィードバックする、それから、在宅の方に対する適切な服薬指導、あるいは入退院というようなことがあった場合にはその入退院時に医療機関に患者さんの服薬情報というものを適切に共有する、あるいは専門性が高い医療機関の医師、薬剤師さんと患者さんの治療方針のレベルでその情報を共有して対応するといったようなことがこれから必要な期待される具体的な役割ということになろうというふうに思っております。
#92
○平木大作君 まさに、今答えていただいた私もとおりであるなというふうに思っておりますし、これからのやはり薬剤師さんあるいは薬局の役割というのは、まさにこの地域医療の中で薬剤師の方がもっともっと顔の見える存在になっていって、日常的に患者の皆さんあるいは健康に暮らしている皆さんとコミュニケーションを取りながら重要な役割を担っていただくということだと思っています。
 そういう中で、まさに今局長に一つ一つ、この服薬情報だとか具体例も出してお話をしていただいたわけでありますが、こういう薬剤師の方がある意味コミュニケーションを取って前面に出てくれば出てくるほど、その得た情報というものをいかにして地域の医療機関と今度共有していくか、連携していくかということが問われるわけでありますが、これ、残念なことに、ある調査結果によりますと、こういったいわゆる服薬情報とか、体調がどう変わったとか、あるいは患者さんからこんな相談を受けたという、こういった情報、医療機関にもフィードバックした方が絶対いいと皆さん答えているんですけれども、じゃ、積極的に情報提供していますかという問いに、二割の薬局しか実はできているというふうに答えておりません。
 これ、更なる連携を促すという意味でも、詳細な議論はまた次回に譲りたいと思いますけれども、これまで取り組んできたかかりつけ薬剤師あるいは薬局の機能強化といったものが欠かせないというふうに思っておりますが、最後に答弁を求めて終わりたいと思います。
#93
○政府参考人(樽見英樹君) おっしゃいますとおり、地域包括ケアシステムの構築というものが進む中で、薬剤師、薬局が得た情報を医師を始めとする他の職種、あるいは医療機関等の関係機関と情報共有しながら、患者さんに対して一元的、継続的な薬物療法を提供するという形で対応していくということが重要でございます。御指摘のように、そうはいってもそれがなかなかできていないということもデータで見ますと実情でございます。
 そのためには、日頃から医療機関との連携体制というものをつくっていただくでありますとか、あるいは、先ほどもお話が出ましたが、お薬手帳のようなものも活用して服薬情報を一元的、継続的に把握するでありますとか、またそういうものをちゃんと薬局としても記録をして関係のところに必要な情報提供を行うといったような取組が必要になりますので、今回の改正におきましては、薬局の薬剤師が把握した患者の服薬状況等の情報を必要に応じて医師等へ提供するということも法令上明確化するということにしておりますし、医療機関と連携して高度な医療を在宅で受けておられるような方についての適切な薬物療法を提供する、あるいは入退院時、入退院あるいは在宅医療に移行する患者に適切な薬物療法を提供するということで、地域連携薬局とか専門医療機関連携薬局と、そうしたような薬局の認定制度というものも導入するというふうにしているところでございます。
 さらに、モデル事業のような、予算事業でこういう薬局、医療機関の連携というものについての、患者のための薬局ビジョン推進事業という名前を付けてございますけれども、モデル事業もやっているところでございますので、こうした成果についても各都道府県、関係団体などと共有をしていきたいというふうに思っています。
 こうしたことをいろいろ進めながら、地域での薬局、薬剤師の機能というものを果たしていただけるように努力をしたいと思います。
#94
○平木大作君 ありがとうございました。終わります。
#95
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。
 一昨日に続きまして、今日は議題となっております薬機法改正法案について御質問させていただきます。
 今回の法改正は、実は二〇一三年にこの法律を変えた二度の改正法案と関連がございます。もう多くの先生方御案内のとおりでございますけれど、二〇一三年、二度の法律改正がありました。そして、その二度の法律改正は、どちらも附則で、この法律の施行後五年を目途として、改正後の規定の実施状況を勘案し、必要があると認めるときは必要な措置を講ずるものとするという附則規定がございました。
 実は、二〇一三年は、十一月の二十七日に、法律八十四号としまして、医療機器あるいは再生医療製品の特性を踏まえた規制が新たに作られました。そして、このとき、法律の名前が薬事法から現行の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保に関する法律、いわゆる薬機法に変更されたのが二〇一三年の十一月でございました。そして、その一月後、十二月の十三日には、法律百三号で、一般用医薬品のネット販売など医薬品の販売規制の見直しを行うという内容と、危険ドラッグとよく言われますが、指定薬物の所持や使用等を禁止するという、そういった法改正が行われたのが二〇一三年でございました。
 こうした五年前の改正内容に関連して、これらについて厚生労働省はどのような勘案をなされて、どのように整理して、そして、一昨日、大臣から今回の法案の趣旨説明を受けましたが、この法案は内容が本当に多岐にわたっております。今回の改正法におきまして、その五年前の規定の問題の見直しによってこのように今回法案に提示したということがありましたら、二、三例示をいただきたいと思います。
 いずれにしましても、読みますと、この厚さですよ。今までこれ、なかったと思いますよ、この改正法案の厚さが。それで、説明資料が同じぐらいあるわけですね。できましたら、理解を助けるためにも御説明いただきたいと存じます。
#96
○政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、二〇一三年、平成二十五年でございますけれども、二つ法律改正がありまして、まず薬事法等の一部を改正する法律ということで、これは医薬品、医療機器等の安全かつ迅速な提供の確保というものを目的とした改正でございます。それから、薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律ということで、これは医薬品の販売方法に関する新たなルールの整備というものを行った法律でございます。まさに、いずれの改正法にも、施行後五年を目途に実施状況を勘案をして検討を加え、必要な措置を講ずるとの規定が設けられたものでございまして、今回の法律改正はこれを踏まえたものということでございます。
 前回の改正の内容のうちでは、医療機器あるいは再生医療等製品に関する規制を見直したというところでございますけれども、この改正内容についてはこれまで適切に運用できているというふうに私ども考えておりますが、一方で、その後の技術革新というような状況を踏まえながら、更なる規制の合理化というものが求められているというのが実態というふうに考えております。
 したがいまして、そういう中で、例えば、先駆けあるいは条件付といったその審査制度をこの際法制化をして予見可能性を高めるということもそうでございますし、医療機器に関しますと、午前中も議論がございましたが、あらかじめ改善、改良ということにつきまして計画を出していただきまして、その計画に合致するということであれば一部変更承認の手続を大幅に簡素化をするというようなことを今回の改正で入れているということでございます。
 それから、販売の方は、具体的にはネット販売に関する規制の見直しというものを行ったわけでございます。その後の販売実態調査などを行うことによりましてルールの履行状況というものの把握に努めているところでございますけれども、そこで分かったことは、一部に相談に対応した者の資格が薬剤師であるかどうか明確でないといったようなことが問題として生じているということでございます。これにつきましては、適切な販売方法の指導というものを更に徹底するということにしているところでございます。これについては、今回の法律ということではなくて、こういう指導を徹底するということにしております。
 それから、実は平成二十五年の法改正後、想定もしていなかった事案が幾つか起こっていると。まさに承認書と異なる製造方法で医薬品を製造しているというような事案が起き、あるいは虚偽、誇大な広告というものを行って販売を行っていると、そうしたような問題事案が発生しているということでございますので、この間のこうした問題に対応するためのコンプライアンスのレベルを上げていただくための法律改正ということを今回の法律改正の中に入れ込んでいるということでございます。
 こうした点含めまして、今回の改正案は、平成二十五年の法改正、二本の法改正の実施状況あるいはその後の状況ということも含めて厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会で御議論をいただき、その結果を踏まえて取りまとめて提出していると、そういうことでございます。
#97
○藤井基之君 ありがとうございました。
 一昨日、加藤大臣に、医薬品などの研究開発の促進策についてどのようなお考えがありますかということをお尋ねいたしました。その際、大臣は、この法案にあります先駆け審査指定制度の法制化などもその対処方針案の事例の一つになるんだよという、そういう御答弁がございました。私もそのように考えます。
 御案内のとおりですが、今でもまだがんだとか難病だとか、いわゆる認知症など十分な治療法が確立していない疾病というのは山ほどあるわけですね。多くの患者さんがそれを待ち望んでおります。こうした疾患に対する医薬品とか医療機器の開発というのは、これは日々進められているわけですが、そして開発された医薬品等が一日も早く患者さんの下に届くような、そういった仕組みというものをみんなして努力しているわけでございます。
 現在、医薬品等の開発はグローバル化が一段と進んでおりまして、実は開発を担当している製薬企業等は、各国の薬事制度であるとかその社会環境、これらを踏まえて、実は製品の開発はどこの国で最初に開発するのが最も早く多くの患者さんのところに行くかと、そういったことも選択の一つになっております。
 我が国は、御案内のとおり、皆保険制度をしいておりまして、一定規模の安定的な医薬品、医療機器市場が構築されております。そして、加えまして、今般のようなこういう製品開発面でのインセンティブが付与されることになりますと、我が国が世界の新薬あるいは新医療機器開発の中核となり得る、そういった好循環がこれから起こる可能性が私は十分あるのではないかと思っております。ですから、今回の制度というものに対しては非常に期待をしておりまして、是非これを円滑に実施に移していただきたいと思っております。
 その際、一つやはり気になりますのは、このような開発が進んだとしても、最終的にそれを患者さんに届けるためには、国におけるその安全性とか有効性のチェック、これが科学的にも、あるいは患者さん、医療関係者が安心して信頼できる評価が常になされなければいけないんだろうと思うんですね。
 今これを担当していますのは、PMDAという組織でございます。今朝の野党の委員の先生からの御質問もありましたが、このPMDA、非常に組織が大きくなってきておりまして、最初に設立された頃というのは、たしか平成十六年、三百名に足らないようなそういった人数でスタートしたものが、平成三十一年の四月には、今日の午前中政府委員からも答弁ありましたように、九百三十六名という規模になっております。そういった非常に規模の拡大がなされているわけでございますが、実際に、医薬品とか医療機器、これは、新技術の開発に伴いましてその審査というものも高度化、複雑化している、そして安全対策も非常に難しいものが増えてきております。ですから、この組織というものについては、今の大きさで十分かといったら、必ずしもそれで十分ではない。加えて、午前中政府委員の答弁もありましたように、人員構成等の問題もあって、ガバナンスの問題であるとかコンプライアンスの問題がないわけでもないという御答弁もございました。
 私は、こういった不祥事は別にしまして、これからも、やはり厚生労働省も、ちゃんとPMDAのコンプライアンスがより高くなるような、PMDAの組織が充実強化されるような方向での対処が必要だろうと思っております。
 これについて一つ申し上げたいと思うんですが、よくこの経費の問題が出てまいります。
 PMDAの経費というのは、御案内のとおり、例えば、平成三十年度の決算規模で申し上げますと約三百億円でございます。そして、その内訳を見ますとどうかというと、審査手数料と言われるものが約百二十億円、四四%、そして、いわゆる安全対策とか救済事業における拠出金と言われているものが、これが約百億円、三六%、そして、国費によるものというのは一二%ぐらいなんですね。このいわゆる費用負担というものについては、利用者が負担するんだ、受益者が負担するんだということで、民間資金が非常にたくさん入ってきているわけです。ただ、これが、余りにも民間資金が増え過ぎますとやはりコンプライアンス上の問題等々が出てくる、その可能性を持っているのがここにもあるかもしれないという感じがしてなりません。
 私は、PMDAの組織体制の充実強化に取り組むとき、是非財政的な範囲を踏まえた対応というものを御検討いただきたいと思いますが、どのようなお考えでしょうか。
#98
○政府参考人(樽見英樹君) PMDAでございます。先生御指摘のとおり、平成十六年四月に独立行政法人として発足をしているということでございますけれども、まさに、医薬品医療機器総合機構という名前に示しておりますように、医薬品、医療機器等に係ります審査、それから安全、それから副作用が生じた場合の救済、この三つの役割を一体として行う公的機関ということになっているわけでございます。
 今回の法改正で、先駆けあるいは条件付といったような承認の制度を法制化するということで、特にこの審査機能というところについて、言わば国民のニーズにいかに迅速に応えられているかという観点からの重要性というものがますます高まるということでございますけれども、それに加えまして、まさに安全情報を集めて適切に医療機関にフィードバックする、そうしたような機能、あるいはそうした救済機能といった面も含めて、PMDAの公的な団体としての役割というものは今後も更に重要になっていくというふうに思います。
 ただ、その審査を行って新しい薬を世に出していくというところでいいますと、専ら受益する、直接的に受益するのは製薬企業という形になりますので、そうした点も含めて企業の負担ということを入れているということでございますけれども、一方で、しかし、公的な団体としての役割というものが非常に大きいということもそのとおりでございまして、そうした点を含めて、御指摘のような財政的に安定した仕組みをつくるということも含めて、引き続いてPMDAの在り方、PMDAの体制の強化ということについては努力をしていきたいというふうに考えております。
#99
○藤井基之君 ありがとうございました。
 確かに、今お話しいただいたとおり、受益者という意味で製薬企業に対してそれなりの応分の負担を求めるというのは、それは理解ができるわけですが、こういう新しいお薬が世に出て、究極的にその受益者って誰だと言われたら、そのお薬が世に出ていったら、それを実際に診療でしていただく患者さんであるし、国民が最終的な受益者になるわけですよね。そうしたら、その受益者というのが一義的に製薬会社ですというのは、やはりちょっと断片的な考え方かなという感じがしてなりません。ですから、その辺も踏まえた対応というのをお願いしたいと思います。
 それから、最近、やはり一つの国だけで使われる新薬というのはもう考えられないわけですよね。いいお薬ができたら世界中の患者さんに使っていただくような、そういった仕組みで海外展開がなされております。
 かつて私どもは、ICHという取組をいたしました。日本とアメリカとEUの三極が中心になりまして、これは当時、新薬を開発する能力とそれをチェックする機能を持っている、そう思われた三極を中心としてお薬の国際規制の調和に取り組まさせていただきました。そして、その成果でありますICH基準というのが世に出まして、そしてそのICH基準に沿って、今、医薬の開発というのが世界各国で進められているのが実態でございます。
 欧米先進国への展開というのは当然なんですが、最近の経済成長等を踏まえますと、近隣のアジア諸国におきましても、これからそういった国への新しいお薬の供給等も大切になってくるし、その国においての認可の基準の整備というものも大切になってくると思うんですね。
 私は、特にアジアの諸国の審査体制とか薬事制度については、同じアジアの一員であります私ども日本国、例えて言いますと、具体的なポジションでいうと、例えばPMDAのエキスパートが主導的な役割を果たして、アジア諸国における薬事規制の調和とか、そういったものを積極的に進めていく必要があると思うんですが、いかにお考えでしょうか。
#100
○政府参考人(樽見英樹君) PMDAも、アジア諸国における医薬品、医療機器の規制についての協力といいますか、知識、経験を生かしてアジア諸国の役に立つという活動をしてきているところでございまして、平成二十八年の四月にPMDAにアジア医薬品・医療機器トレーニングセンターというものを設置をして、アジア規制当局の担当者に対しまして日本の薬事規制制度に関するセミナーなどを実施することによって、人材育成、アジア諸国の規制当局の人材育成というものに協力をしてきたところでございます。
 それから、日本の質の高い医薬品、医療機器のアジア諸国におけるアクセスというものを推進するという観点から、今年の六月二十日にアジア医薬品・医療機器規制調和グランドデザインというものが健康・医療戦略推進本部の決定という形で策定をされたところでございまして、このグランドデザインに基づきまして、アジア地域での規制調和、ハーモナイゼーションと言っておりますけれども、規制調和に向けた環境整備あるいは規制当局間の連携強化というものを行うという、そういう必要があるというふうに考えているところでございます。
 これまでのこうしたハーモナイゼーションの活動の成果といたしましては、最近でも、インドネシアやオーストラリアにおきまして、日本を参照国というふうに位置付けてもらうということができました。したがいまして、こうしたインドネシア、オーストラリアにおける新医薬品の登録の審査におきまして、日本で行ったこの日本の審査報告書というものを利用して、日本で承認された品目の迅速審査を実施できるという形になったわけでございます。
 こうした取組を通じまして、アジアの人々が我が国の優れた製品の恩恵を受けられるように、引き続きましてこの規制調和の取組というものに積極的に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
#101
○藤井基之君 ありがとうございます。是非、アジアの中の日本でありますから、やはり日本のリーダーシップでアジア諸国の衛生レベルが高くなるような、そういった支援といいましょうか、主導をしていただきたいと存じます。
 多くの委員から御質問がありましたが、薬剤師業務の在り方等についての意見がいろいろありました。私も同じようなことを言いたいと思うんですが、重複しますので、割愛させていただきます。
 その中で、機能別薬局の認定制度を導入しますというお話がございました。地域連携薬局とか専門医療機関連携薬局というものですが、これらについては、政府の説明によりますと、これは患者自身が自分に適した薬局を選択できるようにするためにこういったものをつくるんだと、こういうふうに言われているわけですよ。私は、まさにそうでなければいけないんだろうと思うんですね。
 今、薬局を見て、患者さんが、私に一番フィットする薬局どこだろうとか、分からないんです。病院の前に行って、いっぱい薬局があると、調剤薬局が、どの薬局行っていいか。だから一番近いところに入るんじゃないかと私は思うんです。そのとき、この薬局はこういうサービスをしてくれる、この薬局はこちらのような専門的な能力が高い薬剤師さんが専門的なアドバイスをしてくれる、それが分かれば患者さんはそこへ行くんだと私は思っています。ですから、この制度というのは患者さんのためになる制度なんだということを踏まえて基準を作っていただきたいと思います。
 といいますのは、この基準、法令の例えば六条の二見ましても、いわゆる設備基準についても、いわゆるその供給体制の問題についても、あるいは地域における販売業務を行う体制についても、あるいは情報を提供する体制においても、中見ますと、法律の中全て、厚生労働省で定める基準に適合するものであることという規定なんですね、全て。中身が分からない。だからこそ、今日の朝の政府委員の御説明で質問者と若干そごが出たり、いわゆるフィットしないところがあったのはそれだと思っています。
 私は、この省令規定、なかなか法律で書けないとは思うんですよ。でも、この法律が施行される前に、できるだけ早く当事者の方々の意見をちゃんと伺って、是非、そして早めに、分かりやすいように、患者さんがどういう薬局か分かるような、そういったための省令規定を是非作っていただきたいと存じます。
 また、薬局は小規模な薬局が多い。一昨日も私は説明させていただきましたが、薬局約六万店舗あるといいますが、薬剤師が一人しかいない薬局というのは三九%なんですよ。勤務薬剤師、常勤薬剤師の中央値も二人なんですよ。そういった薬局がこのような社会状況の変化に対応して、いろいろとあれもやろうこれもやろうと一生懸命やろうとしている。だから、その努力の限界というのがあろうかと思うんですけれども、是非政府としても、こういった薬剤師や薬局の資質を高めるような支援策でありますとか、あるいはその教育等について、これについてもお力添えをいただきたいと思います。
 そのためにですが、薬剤師の需給がこの後どうなっていくか、これ大切だと思っております。実は、これについては昨年の三月の二十二日、本委員会で質問させていただきまして、その際、加藤大臣からそのとき、薬剤師に求められる役割が変化、多様化しており、薬剤師を取り巻く環境は大きく変化していると、薬剤師の需給について改めて検討していくことが重要と認識しておりますということで来年度、当時ですから平成三十年度の行政予算を使って需給を把握するための調査を行いますと大臣が答弁をしていただきました。
 この報告書もう出ておりまして、私も目を通させていただきました。ただ、残念だけど、この報告書、どちらかというと基礎データが、平成二十四年度に使われた需給予測の数値がかなりそのままの形でもう一度使われているところが幾つかあります。現時点の予測としては私は十分ではないと感じました。この報告者も、その報告書の中で、今後の人口減少社会における薬剤師の需要の変化を踏まえつつ詳細な需給動向を検討すべきであると、実は報告者自体もこれ結んでいるわけです。
 改めてお伺いしたいと存じます。このような結果を踏まえて、将来の薬剤師の需給動向の見通しとあるいは今後の対応についていかに厚生省はお考えになっているか、また、超高齢化社会かつ人口減少社会における薬剤師業務の在り方を踏まえた資質の高い薬剤師の養成等についてどのようなお考えか、できましたら大臣から御答弁をいただきたいと存じます。
#102
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のとおり、昨年、厚生労働科学研究において薬剤師の需給動向調査を行いました。その報告書の中では、現在と変わらないという前提で置きますと需給よりも供給が上回ると、こういう数字が出されていたわけでありますけれども、しかしこれから、いや、あるいはもう既にその段階でもそうですけれども、薬剤師に対する役割がいろいろ変化をしているということ、それから、これには地域ごとの視点が欠落をしている、こういう指摘もいただきまして、先般のときに委員に対してそういう答弁をさせていただいたというふうに記憶をしております。
 もう薬剤師に期待される役割については多くを申し上げませんけれども、かかりつけ薬剤師・薬局の取組、さらには薬剤師の業務としての調剤後の服薬状況の把握を明確化するなどの措置を今回の法改正でも盛り込ませていただいて、一層対人業務が重視をされてきているわけであります。
 こうした状況を踏まえて、来年度予算ではありますけれども、薬剤師の業務の変化も考慮したより詳細な需給動向を調査するための費用を予算要求をし、薬剤師の業務に加えて都道府県や二次医療圏ごとの需給動向も含めて考慮するような形で調査をさせていただきたいというふうに考えております。
 また、薬剤師の資質向上、これまでも他の委員に対する答弁でもございましたけれども、こうした役割が様々期待される中で、資質の向上を図っていくということは非常に重要であります。
 これまでも、関係団体が実施している薬剤師の専門性向上に必要な知識や技能を習得させるための研修プログラムの策定等も支援をさせていただきましたけれども、例えば卒後研修については、現在、厚生労働科学研究において、三年間でありますけれども、カリキュラム等を検討するための研究を実施をさせていただいて、現在の卒後研修の実態あるいは海外の状況について調査を行い、それを踏まえて卒後研修の在り方についても議論させていただくなど、専門薬剤師の養成の在り方等薬剤師の資質確保に向けた具体的な方策に関して引き続き厚労省としても検討をしっかりと進めていきたいというふうに考えております。
#103
○藤井基之君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いしたいと存じます。
 時間が限られています。これ、ひょっとして私の最後の質問になるかもしれません。ちょっと毛色の違ったところの質問をさせてください。
 何かといいますと、今回の法案に、麻薬取締官に個人輸入の手続違反とかいわゆる偽造医薬品に関する捜査権限を付与すると、そういう内容がございます。何でこんな内容が出てきたのか、それは理由はるるあるわけでして、先ほど政府委員から御答弁ありましたように、この五年間でいろいろな事件があったことを踏まえての対処策かと思っております。
 ただ、ここで活用を期待されている麻薬取締官ですが、現在、麻薬取締官の数は全国で三百名いないわけですよ。五年前の平成二十六年の定員は二百九十六名でした。今年、平成三十一年度は二百九十一名の定員です。予算にしましても五億円ちょっと。全国に事務所が、麻取事務所というのがあって、そこで捜査活動等をやっているわけです。
 じゃ、日本における薬物違反の検挙数等はどういうふうに動いているか。大麻事件であるとか麻薬事件、全体としてこれ増加傾向にあるわけです。そして、社会は、薬物を取り締まる麻取といって、最近評判がいいんですよ。麻取になりたいという問合せが私のところにも来るんです、特に女性の方なんかが。女性が麻取になるにはどうすればいいですかと聞くから、厚生労働省に相談してくださいというふうにお願いしているんですけど。
 こうした中で、私は思うんですよ、麻薬取締官に今回新たな業務を付すということ、これは麻薬取締官の特性を踏まえてのことだと思うんですけれど、麻薬とか覚醒剤あるいは危険ドラッグ等の薬物取締り業務がそんなに減っているわけではないわけです。ですから、そちらの本来業務というものに対して支障を来すんではないだろうかということを危惧しております。
 この麻薬取締官に新たな業務を付加して、それを業務としてやらせるという方向であるならば、取締官の例えば増員を考えるとか、あるいはそれに対する予算的な支援の措置をとるとか、何らかの対応策は必須と考えますが、厚生労働省のお考え方を伺います。
#104
○政府参考人(樽見英樹君) 今回の改正で、先生御指摘のような麻薬取締官の権限の付与の増というものを入れているわけでございますけれども、近年発生しました模造医薬品の流通といったようなことがありました。それから、個人輸入を装って不正に薬物を輸入するといったような事案もありましたので、そうした行政監視機能、あるいはそうした点に関する捜査機能を強化するというために麻薬取締官を活用するということでございまして、具体的には、偽造医薬品等の輸入、製造、貯蔵、販売等の流通に関するもの、あるいは医薬品等の個人輸入における事前確認、いわゆる薬監証明といったようなもの、これも法制化しますが、そうした手続に関するもの、これを麻薬取締官の権限として付与をするというものでございます。
 ですが、じゃ、これ、具体的に麻薬取締官にどういう業務が生ずるかということになりますと、麻薬取締官は言わば全国一体の組織ということで機動性を持っておりますので、そうした機動性を生かして証拠保全などの初動対応に主として当たるということを想定をしているということでございますので、初動対応後は、必要に応じて各都道府県の、県庁の職員で麻薬取締員という職員がいます。県の麻薬取締員やあるいは警察、都道府県警といったような関係機関と連携、協力しながら捜査を進めるということになりますので、今回、この二つの権限を加えることによって麻薬取締官の業務負担が著しく増加するというような予測はしておらないというのが実情でございます。
 したがいまして、これまで同様の規制薬物対策ということにはしっかり取り組んでいかなければならないというふうに考えているところでございますが、しかし、一般論ということになるかもしれませんけれども、施行後の状況を見ながら、これは当然、麻薬取締官が本来目的にしているその業務というものがしっかり果たされるような、そういう体制というものについては不断に検討して対応していかなければいけないものであるというふうに考えているところでございます。
#105
○藤井基之君 ありがとうございました。終わります。
#106
○本田顕子君 自由民主党の本田顕子でございます。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 本日、初めての質問でございます。委員長、発言の機会をいただき、ありがとうございます。現場の声を届ける気持ちで発言させていただきます。不慣れな点もあるかと存じますが、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
 では、十一月十九日の本委員会におきまして、加藤厚生労働大臣から薬機法改正案に関する趣旨説明がなされました。加藤大臣は趣旨説明の中で、少子高齢化に伴い人口構造が変化する中で、住み慣れた地域で患者が安心して医薬品を使うことができる環境を整備すると御説明されました。患者自身が自分に適した薬局を選択できるよう、特定の機能を有する薬局を認定する制度を導入するとしており、地域連携薬局と専門医療機関連携薬局の二種類の薬局の創設が盛り込まれております。
 さて、厚生労働省は、平成二十七年の十月に患者のための薬局ビジョンを策定し、公表されました。サブタイトルは「「門前」から「かかりつけ」、そして「地域」へ」を掲げられ、地域で貢献できる薬局の姿を示されたわけですが、その趣旨を具現化するのが今回の法改正だと思います。
 また、今回の改正では、薬剤師による継続的な患者の服薬状況の把握と服薬指導の義務化とともに、薬剤師が得た患者の服薬状況などに関する情報を、医療機関や薬局に勤務する他の医療職種、例えば診療に従事する医師、歯科医師や調剤を行う薬剤師などに対して提供するよう努めなければならないとされているわけでございます。
 午前中、この明確化することについて様々な御指摘や議論がございました。わざわざ書くことの必要があるのかと。でも、私は、こうやって書いていただくことが、本当に、薬剤師の仕事が今までもなかなか見えにくいと言われておりました。書いていただくこと、明確にすることで、より地域に貢献したいと思う薬剤師の姿の見える化につながる前向きな私は法改正だと思って非常に期待しております。このことこそが、まさに地域における適正なチーム医療を進めるための重要な改正と考えます。多くの薬局が地域連携になることが、いわゆる医薬分業制度の定着につながるものと期待しております。
 認定要件の詳細は、先ほど、今後、政省令などで示されていくということもお話がありましたけれども、その際には、是非現場の意見を十分聞いていただくとともに、経済的な財政面での支援策を講じていただきたいと思いますが、もう一度お尋ねさせてください。
 また、地域連携薬局は国が進める地域包括ケアシステムの中で地域におけるチーム医療体制の確立に貢献できるものだと考えておりますが、現場では医療機関の敷地内に薬局を誘致する動きが後を絶たず、厚労省が示された患者のための薬局ビジョンや地域包括ケアシステムの趣旨に逆行すると考えます。
 このような動きについてどのように考えておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
#107
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘の薬局の認定の制度につきまして、具体的な認定基準ということについては省令で定めるというふうに法文上しているところでございますけれども、先ほど藤井先生の方からも御指摘がありましたが、こうしたものについてできるだけ明確にかつできるだけ早くそれを示すということが重要であるというふうに考えておりますので、地域においてこうした認定薬局の普及が円滑に進むように、今後関係者の皆さんの意見も伺いながら具体的な要件について検討しまして、法律公布後できるだけ早期に示し、十分な周知を行っていきたいというふうに考えているところでございます。
 それから、支援策ということでいいますと、新たな構造設備、特に相談のブースみたいなところになりますけれども、構造設備が必要となる場合がありますので、そうした場合に不動産取得税を減免する特例というものについて令和二年度の税制改正要望に盛り込んで要望しているところでございます。
 敷地内薬局というお話がございました。
 医療機関の敷地内に薬局を開設するということに関しましては、先ほどの患者のための薬局ビジョンというところでも、門前から地域へというようなこともうたっていたわけでございますけれども、要は、薬局はその立地に依存して患者に選択されるという、そういう存在は脱却すべきだというふうに思っています。まさにそのかかりつけ薬剤師・薬局としての機能を発揮するということが重要と。逆に、一概に、どこに立地しているからいい、それが悪いということよりも、まさにそのかかりつけ薬剤師・薬局としての機能をいかに発揮できるかという、かつ地域の中のそういう医療提供施設の一翼を担う存在としていかに存在感を発揮できるかと、それが重要だというふうに思っているということを申し上げさせていただきたいと思います。
#108
○本田顕子君 ありがとうございます。
 是非、今、局長様がおっしゃっていただきましたように、機能をより多くの皆様が利用していただけるように医療環境を整備する方に毅然たる態度でよろしくお願いいたします。
 では次に、専門医療機関連携薬局について質問させていただきます。
 この機能は患者のための薬局ビジョンによる高度薬学管理機能を有する薬局に当たるものと思いますが、厚労省は専門医療機関連携薬局について、がんなどの専門的な薬学管理を行うために他の医療機関と連携して対応できる薬局と説明されています。
 例えば、そのほかに精神疾患など薬物療法が主体となり、かつ長期的に治療を行う際、高度な薬学的知識が求められると思うのですが、薬物療法の進展に伴い、専門医療機関連携薬局の区分対象を増やしていくことも想定されておられるのでしょうか。がん以外の疾患も今後区分対象として増やしていくつもりなのか、お伺いしたいと思います。加えて、専門医療機関に隣接していない、立地によらない地域の薬局もこの専門医療機関連携薬局になれると考えてもよろしいのか、教えてください。
#109
○政府参考人(樽見英樹君) 専門医療機関連携薬局につきましては、省令で定める傷病の区分ごとに認定するというふうにしているわけでございます。
 まずは、外来で経口薬が処方されて、それによる治療ということの機会が多くなってくる中で、専門性の高い薬学的管理が継続的に必要となる、そういう病気ということでがんの区分というのを設けるということにしているところでございまして、その他の区分というところにつきましては引き続いて検討をしていくということになるわけでございますけれども、ポイントとしては、患者さんが御自身の疾患などに応じた最適な薬局というものを選択するということが必要と考えられるそういう区分で、それがまさにその専門医療機関との連携ということが薬物治療という上で非常に重要と、そういう疾病の区分ということの考え方でございますけれども、具体的には、今後、医療の専門家や薬学の専門家などの関係者と相談をしながら検討していきたいというふうに思います。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 では、専門医療機関連携薬局は医療機関に近くないといかぬのかという御質問と思います。
 専門医療機関連携薬局の認定については、専門的な薬学的管理に専門医療機関と連携して対応する薬局ということでございます。それは立地に関わるものではないというふうに思っていますので、まさに認定要件を満たして求められる機能を発揮できる薬局ということであれば立地は関係ないというふうに考えておりますので、専門医療機関から地理的に離れている薬局であっても認定を取得することは可能でございます。
#110
○本田顕子君 ありがとうございます。今ありました立地によらない地域の薬局の前向きな御発言、御回答いただきまして、ありがとうございます。
 こうした薬局、今回の法改正では薬局薬剤師についてクローズアップされているように思いますが、薬局の機能が発揮されるためには、私は病院薬剤師の役割も非常に重要だと思っております。専門医療機関連携薬局を進めていくために、さらに薬薬連携が進むというような、そういうことも後押しをしていただいて、そして、医療を利用する国民の皆さん、地域の皆さんが信頼してこうした薬局を利用したいと思っていただくためには、やはり周知活動が大変重要だと思っております。関係団体、そして地域住民への周知活動を併せてお願いしたいということでよろしくお願いいたします。
 それでは次に、テレビ電話などによる服薬指導、遠隔服薬指導と発言させていただきますが、質問させていただきます。
 今回の法改正の趣旨は、オンライン診療が進んでいる状況の中で、対面を原則としてきた服薬指導に例外を設けることだと理解しております。社会インフラとしてのインターネットやオンラインサービスが普及し、医療分野でも新たな技術の導入が進んでいます。その一環としてオンライン診療が議論され、適切な仕組みの中で進めていく状況に関連したものと理解します。
 現在、国家戦略特区において遠隔服薬指導が行われております。当初、遠隔服薬指導は、離島、へき地の居住者に限定されていたわけでございますが、本年九月三十日から対象範囲が拡大され、都市部でも遠隔服薬指導が認められております。
 遠隔服薬指導を有効に行うためには、その薬局や薬剤師が患者にとってかかりつけの役割を果たせていて服薬状況の一元管理ができている薬局であること、また、かかりつけ医との連携が取れていなければ安全で安心な服薬指導が提供できないと思います。したがって、遠隔服薬指導は対面の補完として活用されるべきものと理解しておりますが、厚労省のお考えをお聞かせください。
 それと、初回の調剤時や処方変更などがあった場合はやはり対面でなければいけないと思いますが、その辺についての御見解もいただければと思います。
#111
○政府参考人(樽見英樹君) 近年の情報通信技術の進展というものを踏まえて、効率的で質の高い医療を提供するというためには、こうした技術を活用して、服薬指導等の現場において活用していくということが大変重要であるというふうに考えているところでございます。
 こうした中で、医療ということで、情報通信技術を活用したオンライン診療というところについては、先ほどもお話が午前中も出ましたが、平成三十年の三月にそのガイドラインというものを策定をしておりまして、これに基づく診療が行われているわけです。そこで、初回は対面診療にすること、あるいは診療計画を策定をすることといったようなことがガイドラインの内容に入っているということでございます。
 今回の改正は、こうしたオンライン診療が一定のルールの下で行われているという状況を踏まえまして、薬剤の適正使用を確保することが可能と考えられる場合に限りまして、テレビ電話等による服薬指導と言ってまいりましたが、オンライン服薬指導と申し上げますが、それを認めるということを内容にするというものでございます。
 具体的にはこのオンライン診療ガイドラインというものを踏まえまして要件を決めていくということになりますので、対面とテレビ、このオンラインによる服薬指導というものを適切に組み合わせるという場合に実施可能とするということでございますので、まさに、こういう言わば対面でやっていくという中でこういう一定のルールの下で薬剤の適正使用を確保することが可能と考えられる場合に限って認めるという位置付けということでございます。
 具体的なルールにつきましては、今後御指摘の点を含めましてよく検討して整備をしていきたいというふうに考えております。
#112
○本田顕子君 ありがとうございます。
 対面が保て、担保できる適切なルール作りをお願いいたします。
 引き続き、この遠隔服薬指導について御質問させていただきます。
 この対象となる患者さんの場合、調剤された薬剤の送付は郵送などにより患者の元に届けることになると思われます。その場合、薬剤の品質の確保はもちろんですが、確実に患者さんの手元に届けられることが担保されなくてはなりません。
 そこで、質問ですが、遠隔服薬指導の対象となる患者への配送に当たっての品質確保、服薬指導を行う薬剤師の資格確認はどうするのか、オンラインによる調剤行為全般に関する責任の所在等についてはどのようにお考えになっているかをお聞きしたいと思います。
#113
○政府参考人(樽見英樹君) 現在対面で行われております服薬指導の際には、薬局開設者の責任におきまして、その薬局の薬剤師に薬剤師であることを明示をさせまして、患者さんに対して基本的に手渡しによって確実に薬剤を授与するということをやっているわけでございます。
 オンラインの仕組みを使いました服薬指導というものを行う場合にも、同様の薬剤の品質確保、あるいは薬剤師の資格確認といったものが確保されるということは必要だというふうに考えておりまして、それを具体的なルールの中で、オンライン診療のガイドラインというものが医療についてございますので、それを参考にさせていただきながらルールというものを設定していきたいというふうに考えているところでございます。
#114
○本田顕子君 ありがとうございます。
 思わぬ問題が起こることも考えられますので、十分に慎重に実施していただきたいと思っております。
 そこで、こうした枠組みの話ですと、医師は診る、そしてその後に処方箋が出て薬がということになるわけですが、この今つくられている中で、青写真の中に、物はどうするか、その物というのは命に直結する薬でございます。その薬をどこからどのように配送するかというところのルール作りが青写真の中ではまだちょっと見えにくいと思いますので、でもそれが大事なものでございます。届いたときに薬を適正に使用していただく、これが何よりも保たれることが必要だと思いますので、その辺についてよろしくお願いいたします。
 それでは次に、薬局における法令遵守体制について御質問をさせていただきます。ガバナンスの確保についてでございます。
 薬機法は、医薬品などの使用による保健衛生上の危害の発生や拡大を防止することを目的としてルールを設けています。薬局にはいわゆる管理薬剤師が薬局業務を管理し、必要な意見を開設者に述べ、開設者はその意見を尊重しなければならないと規定されております。しかしながら、薬剤師のみならず、開設者、経営者が法令遵守の認識が甘いと、幾ら現場の管理薬剤師が頑張っても、不正事例の発生を防止できないこともあります。実際にそうした事例もございました。
 今回の改正では、経営者の責任を明確にし、経営者と管理薬剤師とが互いに緊張感を持って薬局のガバナンスに取り組むための重要な改正であると考えます。多くの薬局は、法令を遵守して業務を行い、地域に貢献しております。しかし、一部のそうした薬局があると、大きな国民の皆様に負のイメージを与えてしまいます。法令を守らない薬局に対しては厳しく対応していただきたいと思います。
 そこで、質問でございます。
 法改正の実効を上げるために、現場で指導監督を行う地方自治体が頑張っていただく必要があると思いますが、国としてのお考えをお伺いしたいと思います。
#115
○政府参考人(樽見英樹君) 薬局におけるガバナンスの確保という点についての御質問でございます。
 簡単に私の方からも少し概略を説明させていただきますと、現場の責任者、管理薬剤師は現場の責任者でございますので、現場の責任者であります管理薬剤師が、法令遵守のためにこういうことが必要だ、あるいはこういうことが気が付いたということを述べた場合には、薬局開設者が適切な対応を行うという、そういうことをこれから担保していくと、そういうことをこの改正法案の中で位置付けていくということでございまして、薬局開設者に対しまして、管理薬剤師の意見を尊重し、法令遵守のために必要な措置を講じるということを義務付けると。
 それから、こうした義務を果たす責任者というものを明確にするために、薬局の中で、責任役員と言っておりますけれども、薬事に関する業務に責任を有する役員というものを法律上に明確に位置付けるということにしたところでございます。こうしたことで責任役員が主導的な役割を果たしながら薬局の法令遵守ということを行っていくと、それによって薬局における法令違反の発生を効果的に防止することができると、そういうことを狙っているわけでございます。
 同時に、これを実効あらしめるためには自治体の薬事監視の役割が重要でございます。そういうことで、自治体に対しましては具体的な薬事監視指導の在り方というものを示すということも含めまして、実効的な薬事監視が実施されるような体制づくりということについて努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#116
○本田顕子君 ありがとうございました。
 次に、添付文書の電子化について御質問をさせていただきます。
 今回の改正では、医薬品の安全対策の充実と合理化を目的に、添付文書の製品への同梱を廃止し、QRコードの表示など電子的な方法による提供を基本とするとされています。これについては製造販売業者の負担軽減になるものと思いますが、初回納品時や改訂時には卸売販売業者の協力の下に紙媒体を提供するよう求めていくと聞いております。
 卸売販売業者、医薬品卸会社のことでございますが、医療機関や薬局に医薬品を届ける業務を行っています。同梱されている添付文書も医薬品卸会社の力で、添付文書も卸の力で届けられていると言っても過言ではありません。諸外国と異なり我が国において偽薬が極めて少ないのは、医薬品卸会社が、全国を末梢血管のように流通網を張り巡らせ、医薬品を供給していることにあります。また、この医薬品卸会社は、災害時にもその尽力により、地域医療の復旧、医薬品の安定供給に切れ目なく貢献する役割は極めて大きいものでございます。
 今回の添付文書の電子化は、医薬品卸会社の業務にも影響を与えるのではと考えます。そもそも、今回の改正で医薬品情報を医療機関などに提供する最終的な責任は誰になるのでしょうか。電子化に伴って過度の負担が掛からないような配慮が必要と考えますが、卸売販売業者と製造販売業者の役割について、どのように考え、またどのように対応されていくのかを教えてください。
#117
○政府参考人(樽見英樹君) 医薬品には全て添付文書というのが入っておるということでございますけれども、その添付文書、今は紙で全部付いているんですが、これを電子的な提供ということをむしろ原則にしていこうと。
 具体的に言いますと、例えばお薬の箱にQRコードを付けておいて、そこを読み取っていただきますと、常に最新の状態の添付文書の内容というものが電子的に見られるというようなことをやっていく。そうすることによって、例えば添付文書の内容が一部変更というふうになったときには、まさにリアルタイムでそれが直ちに医療機関の方にも届くというような形になるわけでございます。
 ただ、例えば、一般用の医薬品、一般の方が買って使う一般用の医薬品みたいなものにつきましては引き続いて紙でというふうになりますし、また、医薬品等の初回の納品時などにつきましては紙媒体による添付文書情報の提供ということも併せて行うということを具体的な進め方として検討しているところでございます。
 この改正法案の第六十八条の二というところに書いてあるのでございますけれども、紙媒体による情報提供も含めまして、添付文書情報を確実に医療現場に提供する全ての法的責任は製造販売業者にございます。そういうことで、責任誰にあるのかということでいうと、製造販売業者でございますけれども、実際には卸売販売業者が個別の医療現場との接点を多く持っておられるということで、医療現場に適切に添付文書情報を提供する上で卸売販売業者の役割というものに期待するという声も実際にあるわけでございます。
 添付文書情報を製造販売業者が提供するに当たりまして卸売販売業者がどのように関わりを持つかということにつきましては、私どもこれから関係団体の意見も聞きながら慎重かつ丁寧に検討していきたいというふうに思っておりまして、卸売販売業者に過度の負担が掛からないようにということに気を遣ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
#118
○本田顕子君 ありがとうございます。是非そのようにお願いいたします。
 そして、添付文書はリアルタイムで一番最新の情報が見れるというのは非常に現場にとっては有り難いことではございますが、でも、アナログの部分は必ず残ります。特に災害時のとき、電気が止まったとき、水につかってしまったとき、どうやって情報を確認するかということは一番に考えていかなくてはいけない。平時であっても有事であっても途切れなく医療を提供する、その医療に、薬には必ず付加価値、情報が必要であるということなので、それも必ず届くということで方法の方を考えていただきたいと思います。
 それから、資質向上の部分、もう既に委員の先生方が幾つか御質問されておりますので重複する点もございますけれども、少し御質問させていただきます。
 今回の薬機法の改正の部分で、現在この薬機法改正で薬局の薬剤師に焦点が当てられていると思いますが、先ほど私も発言しましたが、適切な薬物療法や、地域の薬局、医療機関の橋渡しの役割を担う病院薬剤師の役割も不可欠と考えます。
 現在、医師の負担軽減という観点から、医師の働き方改革を進めるためのタスクシフト、タスクシェアの推進に関する検討会において議論がなされており、薬剤師をタスクシェア先としている業務として、薬剤関連業務はもちろんですが、患者指導、処方提案、処方支援、手術、麻酔業務の一部も記載されています。このような状況を考えますと、薬剤師の一層の資質の向上が必要であると思います。
 厚労省として、薬剤師の専門性の向上や資質の向上に向けて、先ほど卒後教育の、卒後研修の充実などの御発言もいただきましたが、薬学生の実務実習内容の改善など、そういったことも今後必要ではないかと考えておりますが、どのようにお取り組みになるかをお考えになっているかをお話しいただければと思います。
 今日、せっかく大臣がお越しになられておりますので、もし大臣からお話をいただければ、お願いいたします。
#119
○国務大臣(加藤勝信君) ありがとうございます。
 委員も先ほどの御質問の中で、がんなど高度な薬学的管理に対応できる専門医療機関連携薬局の話もありました。
 まさにそうした機能を担う、そこで働く薬剤師の皆さん、また、それのみならず、地域における高齢化などを始めとした多様なニーズに対応が求められる薬剤師の皆さん、そして今お話がありましたように、病院等において働いておられる薬剤師の皆さん方が、まさにタスクシフト等の中で、あるいは病院におけるより高度な医療の中で様々な機能、役割が求められているわけでありますから、そういった意味においても、より薬剤師の皆さん方が常に資質の向上を図っていただくということが非常に大事だというふうに思います。
 免許の前といいますか、薬学部における教育ということになりますと、これ、やや文科省ということにもなりますけれども、先ほど答弁があったというふうに記憶をしております。
 また、免許取得後ということでありますと、やはりどうやってその専門性の向上に必要な知識や技能をより習得していただくのか。今関係団体が実施している研修等もありますから、そうしたプログラムの策定等を支援をしていく。それから、先ほど申し上げました薬剤師の卒後研修のありようをどうしてくのか、あるいは専門薬剤師の養成の在り方はどうあるべきなのか。そういったことも含めて、薬剤師の資質確保に向けた具体的な方策について、今回こうした法案も出させていただきますけれども、並行して、また関係者の皆さん、またそれぞれの現場現場における声も聞かせていただきながら、更に検討を進めさせていただきたいというふうに思います。
#120
○本田顕子君 ありがとうございました。
 今日は以上で終わります。どうもありがとうございました。
#121
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 薬機法の改定に当たりましては、大事なのは医薬品の安全性の確保に資するものであることだということを強調しておきたいとまず思うんです。
 その上で、日本では、薬害エイズを始め、繰り返されてきた悲惨な薬害事件がありました。その歴史があり、その教訓から規制強化もされてきたという経緯があろうかと思います。
 そこで、最初に、厚生労働省本庁正面玄関前にあります誓いの碑に記された決意を読み上げて、紹介していただきたい。
#122
○政府参考人(樽見英樹君) 厚生労働省の玄関前に、薬害エイズ事件の反省ということで平成十一年八月二十四日に設けられたものでございます。そこの碑文にはこう書いてございます。命の尊さを心に刻み、サリドマイド、スモン、HIV感染のような医薬品による悲惨な被害を再び発生させることのないよう、医薬品の安全性、有効性の確保に最善の努力を重ねていくことをここに銘記する。千数百名もの感染者を出した薬害エイズ事件、このような事件の発生を反省し、この碑を建立した。このように書いているところでございます。
#123
○倉林明子君 二度と薬害を繰り返してはならないという厚生労働省の決意を記したものだというふうに受け止めているわけです。
 そこで、今日は薬害の一つでありますC型肝炎について質問させてもらいたいと思うんですね。
 出産や手術などで多量に出血した際に止血剤として使用した血液製剤がC型肝炎ウイルスで汚染されていたということから、多くの人が感染し、慢性肝炎、そして肝硬変、肝がんなどを発症と。これ、企業推計では被害者は一万人だということで挙げられております。日本の薬害の中でも突出した規模の被害をもたらしたものだと言えると思うんですね。
 訴訟を契機に、被害者を救済するC型肝炎救済特別措置法、議員立法で成立してからもう十一年になるわけですね。患者が裁判によって投与の事実をこれ立証しなければならないということになっているわけであります。
 ところが、これまでにどれだけ和解に至っているんだろうかということをまず確認しておきたい。和解に至った患者は何人になるのか、そして、そのうちカルテ等医療行為の記録によって認定された患者、これは一体どのぐらいの割合になるのか、いかがですか。
#124
○政府参考人(樽見英樹君) C型肝炎訴訟でございますが、これまで和解に至りました患者数は令和元年十月末現在で二千三百九十人でございます。このうち、C型肝炎特別措置法が成立した平成二十年一月以降に提訴された、いわゆる後続訴訟で和解が成立した患者数は二千百八十二人ということになっております。
 この後続訴訟におきまして、先生おっしゃいますようなその立証といいますか、カルテあるいは手術記録、手術台帳、分娩記録及び分娩台帳など、製剤投与当時の医療行為の記録によりましてフィブリノゲン製剤等の投与が認定された患者は千五百七十七名ということでございますので、和解患者の約七割ということになっております。
#125
○倉林明子君 直近のところで二千三百九十人が和解に至っていると。被害患者の推定人数は一万人ということですから、そういう意味でいいますと、いまだ七割を超える被害者の救済ができていないというのがこれ実態だと思うんですね。
 そこで、裁判では、被告である国は、カルテがない場合、先ほど七割はカルテ等の医療行為記録で立証されたということですけれども、国は、カルテがない場合は、医師等の証人尋問、これによる証明まで要求している、これが実態ですよね。で、カルテって、そもそも法定でいいますと保存年限五年ですから、ない場合がほとんどになっています。問題は、このカルテのないC型肝炎の救済が進んでいないということだと思うんですね。
 血液製剤が利用されていたのは、売り出されたのが一九六四年ということで、一九九四年までということになっています。私、看護師時代、よく目にいたしました製剤です。で、自覚症状がこれ出ないということから、感染が判明するまでに三十年という例少なくありません。必要な証拠であるカルテ、これがもう既に廃棄されるだけじゃなくて、証言できるお医者さんも亡くなっているという場合も決して少なくないんですよ。
 これ、患者が投与の事実、立証するという今の立て付け、極めて困難になっているんじゃないか、年数が経過するにつれてより困難性が増してきているんじゃないか、その認識はいかがですか。
#126
○政府参考人(樽見英樹君) この裁判手続における事実の認定ということでございますけれども、御指摘の例えばカルテ等の医療行為の記録がない場合、先ほどのことでいいますと、後続訴訟の約三割の和解の方はカルテ以外で投与事実の認定を行われているということになるんですが、じゃ、この三割の方というのはどういうことで認定されているのかということでございますけれども、先ほど先生御指摘のように、当時のお医者さんに証言を求めるというようなことももちろんございますが、それ以外でも、例えば母子健康手帳、あるいは製剤投与に関わった医療従事者による証明、この中に証言も入るということだと思いますけれども、それから患者本人や家族による記録あるいは証言といったような、製剤投与を受けた事実を確認できる証拠というものを可能な限り提出していただいた上で、それら様々な証拠を総合してフィブリノゲン製剤投与の事実というものを認定するということが行われているということでございますので、そういうものについて、先生おっしゃるように、時の経過とともにこういうものがだんだんだんだん難しくなってくるというのはあろうかと思いますけれども、しかし、まさにそういう事実というものを確認するということについては必要性というものはございますので、そうした証拠になるような材料というものを提出をしていただくということをお願いをしているところでございます。
#127
○倉林明子君 いや、聞いたのは、年数が経過するにつれて更に立証の困難性、これは増しているんじゃないかと思うんですよ。大臣、これ、認識どうですか。
#128
○国務大臣(加藤勝信君) 確かに、ずっと今日まで継続しているわけではなくて過去の事実ですから、一年一年たつごとに、今御指摘のように、関係者がいなくなるとか、そういった事情は当然出てくるだろうというふうに思います。
#129
○倉林明子君 それはどう見たって立証が困難になるんですよ。そして、困難性が増しているというのは今の実態であることは明らかだと思います。
 カルテのない患者が訴訟を提起してから九年になるんですね。全国で七百四十七人の方が提訴されておりますが、この中で和解できたのは僅か三十七人。だから〇・五%という水準なんですよ。いろいろ証拠として採用してくれているというのはあるとしても、もうこういう実態になっている。そして、少なくとも六十五人の原告が亡くなっているというんですね。このままでは救済されないままに亡くなる患者さんが更に増えるという可能性は、私、現実の問題として受け止める必要があるというふうに思うんです。
 投与の事実を医療記録等で立証できなくとも、今おっしゃったように、汚染された血液製剤が納入されていた病院、そこで出産した、そして母子手帳には大量出血とか輸血の記録がある、こういう場合というのは極めて投与の蓋然性が高いと言えるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#130
○政府参考人(樽見英樹君) フィブリノゲン製剤というものが、先ほど先生御指摘のように、かなり広く使われていたというようなこともあります。
 そういう中で、フィブリノゲン製剤がこういう患者さんに投与されたかどうかの認定ということについて、患者の具体的な病態あるいは治療を行った医師による投与方針といったものによって様々であるというのがこれまでの経験でございまして、フィブリノゲン製剤が納入されていた医療機関で出産された、あるいは母子健康手帳に大量出血あるいは輸血があったというような、そういう記録があるということであっても、それだけで直ちにフィブリノゲン製剤が投与されたという推認というところにはまだ、恐縮でございますけれども、距離があるというふうに考えざるを得ないというふうに思っているところでございます。
 そのため、実際の裁判では、母子健康手帳の記載に加えまして、当時の患者の病態や主治医の証言といったようなものを総合的に評価するということを行っているということでございます。
#131
○倉林明子君 そんなこと言っていると、次々とやっぱり亡くなっていくんですよ。七千人救われていないんですよ、救えていないんですよ。それが、今の特別措置法を作った、議員立法で、その限界に来ているんじゃないかということを私は強く訴えたいんですね。
 厚労省にはこれまでの和解患者のデータがありますね、三千人余りの。つまり、今、蓋然性がどう高いのかという類型化は可能だと私は思うんですよ。投与の事実を立証できない、これは全て立証できない患者の責任だというのは余りにも酷じゃないかというふうに思うわけです。
 C型肝炎救済特措法は二度の延長をしてきました。今日、資料で付けていますのは、当初、成立した当初は和解成立件数も非常に伸びているんですけれども、訴訟が係属しているので、これ延長、延長ということで取ってきたんだけれども、提訴もそして和解も本当に伸びがない、ほとんど横ばいというようなことになってきているわけです。
 つまり、本当に今踏み込むべきじゃないかと思うんですよ。このまま救えない患者を残したまま進むんじゃなくて、蓋然性の高い、そういう場合について、やっぱり救済できる枠組みというのを今度は政府の責任でつくるべきではないかと。いかがでしょうか。
#132
○国務大臣(加藤勝信君) C型肝炎、特に特定製剤の投与によってこうした事態になってきている。もう委員御承知のように、様々な裁判があって、裁判内容もちょっとばらばらで、しかしそれを待っていたのではということで、早期一律の救済ということで議員立法が作られて、今日の制度ができた。
 そのときの幾つかの問題の一つは、やはりC型肝炎を実際に感染をされている方の数が推計で百九十から二百三十万と言われ、特定製剤を受けた方による感染が、さっき委員おっしゃった一万人程度ということですから、そこをどう特定していくのかというところがなかなか難しいということで、今日、議員立法において、こういう今委員御指摘のような、裁判所におけるこういう仕組みができ上がったということでありまして、残念ながら、その状況、その状況には変化がない、変わることがないんだろうというふうには思います。
 ただ、委員が御指摘のような、これまでのいろんな蓄積とか、その辺をどう処理していくのかという、その制度というよりは、制度を変えるというよりは、運用のことをおっしゃっておられるんだろうと思います。ですから、運用というか、まあ、広い意味での運用、そういったことについてどういう工夫があるのかということは、これまでもいろんなところから御意見もいただいておりますので、我々ができるものが何なのか考えながら、引き続き検討はさせていただかなきゃならないと思います。
#133
○倉林明子君 いろいろ運用上で、踏み込んでどこまでの検討ができるのかということは、是非深く検討していただきたいと思いますが、今自身の裁判で国が求めている証拠の水準というのは変わっていないんです、やっぱり。高いハードルになっている、高いハードルに裁判上はなっているというのは実態であります。
 先ほど申し上げましたように、蓋然性の高さを測るということでのデータを厚労省持っているので、それを、もちろん個人情報等は隠した上で、公開で検討するということだって本当にしていったらどうかと思うんです。患者さんの被害の救済を本当に残らずやるんだと、薬害で生んだ肝炎について救済するんだということで、やっぱりしっかり取り組むべきだと思います。
 法律にも、国は責任を認めて、そして謝罪が明記されているわけです。最後の一人まで救済するという立場で、運用も含めて、法的整備も含めて、強く検討を求めまして、終わります。
#134
○委員長(そのだ修光君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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