くにさくロゴ
2019/11/22 第200回国会 参議院 第200回国会 参議院 本会議 第6号 令和元年11月22日
姉妹サイト
 
2019/11/22 第200回国会 参議院

第200回国会 参議院 本会議 第6号 令和元年11月22日

#1
令和元年十一月二十二日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第六号
  令和元年十一月二十二日
   午前十時開議
 第一 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改
  正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第二 検察官の俸給等に関する法律の一部を改
  正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 外国為替及び外国貿易法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与
  等に関する特別措置法の一部を改正する法律
  案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#2
○議長(山東昭子君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。萩生田光一文部科学大臣。
   〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(萩生田光一君) 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 我が国の教師の業務は長時間化しており、近年の実態は極めて深刻となっております。持続可能な学校教育の中で教育成果を維持し、向上させるためには、教師の働き方を見直し、子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようにすることが急務であります。
 この法律案は、このような観点から、公立の義務教育諸学校等における働き方改革を推進するため、教育職員について労働基準法第三十二条の四の規定による一年単位の変形労働時間制を条例により実施できるようにするとともに、文部科学大臣が教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針を策定及び公表することとするものであります。
 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
 第一に、かつて行われていた夏休み中の休日のまとめ取りのように集中して休日を確保すること等を可能とするため、公立の義務教育諸学校等の教育職員について労働基準法第三十二条の四の規定による一年単位の変形労働時間制を条例により実施できるよう、地方公務員法第五十八条第三項の規定の適用について必要な読替規定を定めることとしております。
 第二に、文部科学大臣は、教育職員の健康及び福祉の確保を図ることにより学校教育の水準の維持向上に資するため、教育職員が正規の勤務時間及びそれ以外の時間において行う業務の量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針を策定及び公表することとしております。
 第三に、この法律案は、令和三年四月一日から施行することとしておりますが、教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針に関する改正規定は令和二年四月一日から施行することとしております。
 このほか、必要な準備行為を定めることとしております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(山東昭子君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。こやり隆史さん。
   〔こやり隆史君登壇、拍手〕
#6
○こやり隆史君 自由民主党のこやり隆史です。
 私は、自民、公明を代表し、ただいま議題となりました法律案につきまして、萩生田文部科学大臣に質問いたします。
 今、学校現場に対する国民の視線は、かつてなく厳しいものになっています。神戸での教職員によるいじめ報道には大きな衝撃を受けました。児童生徒間のいじめ問題に真摯に取り組んでいる教職員の方々にも信じられない事案であったと思います。
 文科省の調査では、全国の小中高などで把握されたいじめが過去最多となり、いじめの撲滅は喫緊の課題でありますが、後輩をいじめている教員の指導を生徒たちはまともに受けるでしょうか。
 いじめ撲滅のためにも、失われた教員への信頼を取り戻すことが何よりも大事であると考えますが、どのように取り組むおつもりでしょうか、その方針をお伺いいたします。
 さて、教員採用試験の倍率が全国的に低下し、人材確保が深刻な問題になっています。全国の都道府県、指定都市教育委員会が実施した平成三十年度教員採用試験の競争率は、全体で四・九倍と前年度から減少し、中でも東京都の公立小学校では今年の採用試験の応募倍率が二・四倍と過去最低を更新をしております。
 他方で、ある民間調査では、未就学児と小学生女子のなりたい職業には、保育園、幼稚園の先生、学校の先生が共に上位に入っておりますし、高校生が将来なりたい職業の一位は、男女共に小中高校の教師であるとの調査もあります。
 教育は国家百年の計であり、子供たちの生き抜く力を育むという観点からも極めて崇高かつ重要な職業であるにもかかわらず、先生になりたいという思いが就職時期になると変わってしまうのでしょうか。
 定年退職教員の増加により、より多くの教員を採用する必要が生じていること、また民間企業等の採用が活発になっていること等が背景にあるとの指摘もあります。
 しかし、志望者減の大きな理由の一つが、長時間勤務にあるのは間違いがありません。事実、OECDが公表した昨年の国際教員指導環境調査では、日本の教員の労働時間は小中共に加盟国最長でありました。企業等での働き方改革が進む中、勤務時間が長く、休みも取ることもままならない状況であれば、学校で子供たちの未来をつくる仕事に携わりたいという思いも厳しい現実の前に座してしまうのかもしれません。
 こうした教員の勤務時間や休暇取得実績の状況について、経年変化や他産業との比較などを踏まえた上で、どのような認識をお持ちなのか、お聞かせください。
 教員の勤務時間が長くなる背景には、事務作業やアンケートなど細かなことに多くの時間を取られてしまうために、本来であれば、子供たちと向き合い、質問に答えたり、悩みに耳を傾ける時間も取りにくくなっているという指摘もあります。教育の現場が事務オフィスと化しているのであれば、こうした状況を放置することはできません。
 事務スタッフが行うべき仕事と教員が行うべき仕事、これを可能な限り線引きした上で、スタッフの増強やIT化等による効率性向上はもちろんのこと、夏休みなどの時間を活用していくことで柔軟な勤務環境をつくることも重要と考えられます。
 教員本来の任務である教育に全力を注ぐことができるよう、教員の働き方改革をどのように進めていくおつもりでしょうか。また、社会全体の中でもIT化が遅れている学校で、その整備や活用をどのようなスピード感を持って進めていき、教員の職場環境の改善を図っていくのか、その取組方針をお聞かせください。
 働き方改革を進めていく上で、本法案にある一年単位の変形労働時間制の導入は改善の第一歩であると考えますが、仮に教員の忙しさが変わらないとするのであれば、結局、日々の勤務時間の上乗せが固定化されたり、夏休み中の期間以外には休日を取得しづらくなったりするのではないか、育児や介護に支障が生じるのではないかといった不安の声もあります。このような不安を払拭できなければ、教員の働き方改革は実効性を伴うものとはなりません。
 具体的にどのようにこの一年単位の変形労働時間制を導入し運用していくのか、その方針についてお伺いいたします。
 教員の働き方改革を考えるに当たっては、そもそも教員の勤務時間とは何かを明確にすることも大切です。本年一月から、これまで教員の自発的行為とされてきた放課後の部活動指導や授業準備なども勤務時間とした上で、残業の上限は原則月四十五時間、年三百六十時間とするガイドラインを定めていますが、今回の法案でこれを法的に位置付けることとしています。
 教員の長時間労働を改善する上で重要な措置であると考えますが、一方で、これまで学校が地域のスポーツ活動や文化活動に果たしてきた役割を十分に考慮する必要があります。指導者がいなくなることで子供たちのスポーツや文化活動の機会を奪ってしまい、彼らの頑張りたいという気持ちをくじいてしまう、また、そのような子供たちの思いに応えることができない教員が歯がゆく感じる、そんなことがあっては元も子もありません。
 スポーツや文化活動を学校単位から地域単位での実施に移していくとしても、その受皿がなければ絵に描いた餅です。子供たちの体力をつくり、健康を守り、そしてやり遂げる力などを育むために、地域でのスポーツ活動、文化活動の受皿をどのように整備充実させていく方針でしょうか、お伺いいたします。
 冒頭申し上げたとおり、学校現場に対する信頼が著しく低下している中で、教職員の士気を高めていくことが極めて重要であり、教職員の労働環境改善は待ったなしの状況であります。一朝一夕には解決できない課題ではありますが、本法案を契機として、様々な措置を総動員し、教員の職場環境の改善、さらには学校の信頼回復に努めていくことを政府に強く要請して、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕
#7
○国務大臣(萩生田光一君) こやり議員にお答えいたします。
 まず、教員への信頼回復の取組についてお尋ねがありました。
 神戸市の事案については、児童に対していじめは絶対に許されないことを指導する立場であるにもかかわらず、複数人で暴力行為等を繰り返していたことは、児童を預かる教師として言語道断であり、極めて遺憾です。
 本来、教職員間に問題があれば学校の管理職が解決に当たるべきであり、仮にそこで解決が期待できない場合には、服務監督権者である教育委員会の権限と責任において対処すべきと考えております。
 文部科学省としては、現在、全国の教育委員会で行われた平成三十年度中のセクハラやパワハラ等の教職員同士のトラブルに係る懲戒処分等の実態について報告を求めているところであり、年末にはこれらを取りまとめて実態を明らかにしてまいります。その調査結果等を踏まえて、全国の教育委員会に、服務規律の確保を徹底するとともに、教職員からの相談を受け付ける窓口などの体制を整備、周知するよう指導してまいりたいと考えております。
 次に、教員の勤務時間や休暇取得実績の状況についてのお尋ねでありますが、教師の勤務状況について文部科学省が実施した教員勤務実態調査によると、平成十八年度の時間外勤務の時間は、小中学校の平均で月約四十二時間ですが、平成二十八年度の調査では、小学校で月約五十九時間、中学校では月八十一時間と大きく増えております。また、休暇取得日数については、平成十八年度の調査では把握をしておりませんが、平成二十八年度の調査においては、年間の平均取得日数は小学校で十一・六日、中学校で八・八日となっております。
 他産業については、調査手法の違いなどにより一概に比較してお答えすることは困難ですが、例えば厚生労働省の令和元年六月時点の調査では、全産業の時間外勤務時間の平均は月十・五時間となっております。教師の長時間勤務の実態は極めて深刻であり、学校における働き方改革の推進は急務であると認識をしております。
 次に、教員の働き方改革の進め方とIT環境の整備についてのお尋ねでありますが、学校における働き方改革は特効薬のない総力戦であり、あらゆる手だてを尽くして取り組む必要があると考えております。
 今回の給特法改正により、公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインの考え方を踏まえた指針を法律に定めることで実効性を強化するとともに、夏休み等の休日のまとめ取りを推進するほか、文部科学省として、社会への明確なメッセージの発信や労働安全衛生管理の徹底など、学校、教師の業務の適正化を進めてまいります。
 また、学校の指導、事務体制の効果的な強化充実を図るため、令和元年度予算においては、小学校の英語教育のための専科教員を始めとする定数改善や、部活動指導員やスクールサポートスタッフなど専門スタッフ、外部人材の配置拡充に係る経費等を計上しているところであり、引き続き、令和二年度概算要求においても更なる充実を盛り込んでいるところです。
 さらに、学校における児童生徒はもとより、教師もICTを十分活用することのできるハードウエア、ネットワーク等の環境整備を達成するため、その整備促進を図ってまいります。
 今後、これまでの業務改善取組状況調査の内容を抜本的に見直し、調査の結果については市町村別に公表した上で、各自治体における取組を促し、効果的な取組事例については積極的に発信し、横展開を図り、改革サイクルを確立してまいります。
 このような取組に加え、本年四月から中央教育審議会において、小学校高学年における教科担任制導入など、新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われており、施策を総動員して学校における働き方改革を強力に進めてまいります。
 次に、一年単位の変形労働時間制についてのお尋ねでありますが、本制度においては様々な労働日や労働時間の定め方がありますが、公立学校の教師については、法改正が成立した場合に新たに制定することとなる文部科学省令や指針において本制度を活用する場合の要件等を規定することで、一時間単位の勤務時間の積み上げによる休日のまとめ取りという中央教育審議会の答申の趣旨を踏まえた運用が各教育委員会や学校においてなされることが担保される制度としているところであります。
 具体的には、文部科学省令において、本制度の導入の趣旨が長期休業期間等における休日のまとめ取りである旨を明確に示した上で、公立学校で休日のまとめ取りのために本制度を活用する場合には指針に従うべき旨を規定することと考えております。
 その上で、指針においては、導入に当たっては、指針の上限時間や部活動ガイドラインの休養日や活動時間を遵守すること、所定の勤務時間の延長は、長期休業期間中等の業務量の縮減によって確実に確保できる休日の日数を考慮して、年度当初や学校行事等で業務量が特に多い時期に限ること、画一的に導入するのではなく、育児や介護を行う者などの個々の事情に応じて適用することを踏まえ、職員会議や研修等については通常の所定の勤務時間内で行うこと等を規定することとしております。
 次に、スポーツや文化活動を地域単位で実施する際の受皿の整備のお尋ねでありますが、文部科学省といたしましては、運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインや文化部活動の在り方に関する総合的なガイドラインに基づき、学校と地域が協働、融合した形での地域におけるスポーツや文化環境の整備を進めることとしております。
 中教審答申においても、地域に部活動に代わり得る質の高い活動の機会を確保できる十分な体制を整える取組を進め、環境を整えた上で、将来的には部活動を学校単位から地域単位の取組にし、学校以外が担うことも積極的に進めるべきであると指摘されており、省内に設置した部活動の在り方検討チームにおいても、今後の部活動の在り方について議論を進めることとしています。
 また、地域におけるスポーツ環境の整備に関しましては、地域の総合型スポーツクラブが学校部活動の受皿として活動している先行事例もあることから、このような取組の横展開とともに、地域の子供たちが所属する総合型地域スポーツクラブやスポーツ少年団などのスポーツ団体、地方自治体と連携し、子供たちの体力作りの場など構築に取り組んでまいります。
 文化活動に関しましても、地域の文化芸術団体や地方自治体と連携し、子供たちの文化活動の機会の確保に努めてまいります。
 今後も、子供たちにとって望ましいスポーツや文化活動環境の構築に向け、取り組んでまいります。(拍手)
    ─────────────
#8
○議長(山東昭子君) 斎藤嘉隆さん。
   〔斎藤嘉隆君登壇、拍手〕
#9
○斎藤嘉隆君 立憲・国民.新緑風会・社民の斎藤嘉隆です。
 ただいま趣旨説明を受けました教職員給与特措法に対し、会派を代表して質問をいたします。
 まず冒頭、桜を見る会に関連してお伺いをいたします。
 萩生田文部科学大臣、あなたは十三日の衆議院文部科学委員会で、自身の後援会役員を桜を見る会に招待したのではないかと問われ、私が主体的に呼ぶことは仕組み上できない、自身の後援会の幹事の中で都道府県の団体の長をしている方にたまたま会った旨の答弁をしています。
 しかし、その後、官邸や議員、役所などの推薦枠の存在が明らかになる中、十五日には、団体の長などを事務所が推薦していた、後々報告を受けていたと、当初と全く違う趣旨の答弁をしました。偶然会ったかのようにおっしゃっていた後援会の役員かつ団体の長は、大臣が推薦された方ですね。十三日の答弁は虚偽ではないですか。どうして虚偽答弁をされたのか、理由をお伺いします。
 事実が発覚すると、今度は、事務所や秘書がやったことで、自分は後々報告を受けただけと言う。誰にでも分かるうそはつかない方がいい。教育上極めてよろしくないと思います。
 あなたは、道徳教育の必要性を強調する文部科学省の大臣です。道徳的観点からも、大臣自身が招待者の推薦に関わっていたことを潔く認めるべきだと思いますが、この点についての事実確認と、所感を伺います。
 桜を見る会への推薦枠が明らかになりました。総理が約千人、副総理、官房長官、副長官が約千人、自民党議員が約六千人などというものです。
 大臣は、二〇一五年十月から二〇一七年八月まで官房副長官を務められていました。大臣若しくは大臣の事務所では、二〇一六年、二〇一七年の桜を見る会に副長官枠を使って何人の推薦をしていたのですか。明確にお答えください。
 総理は、一昨日の本会議で、ホテルで行われた桜を見る会の前夜祭が自身の後援会主催であったことを認めた上で、事務所にも後援会にも入金や出金がないことを政治資金収支報告書不記載の理由としました。
 萩生田大臣は、昨年の十二月、後援会主催のバス旅行の代金の報告書不記載を指摘され、参加者が個人で旅行会社に参加費を払い、後援会の事業収入はなかったため記載しなかったと、今回の総理と同じ説明をされました。しかし、後に記載の不備を認め、次年度から事業収入に記載する意向を示されたと報道されています。
 政治資金規正法上、どのような問題があったと認識され、方針を改められたのか、その認識をお伺いをいたします。
 この際、大学入試改革についてもお伺いいたします。
 先日の英語民間試験の中止は、あまたの問題があるにもかかわらず、具体的な方策を後回しにし、導入ありきで結論を急いだ文部科学省、そして、政治主導で無理筋を押し通してきた一部の与党議員に大きな責任があります。多くの高校生、受験生に精神的負担や時間的負担を掛けた責任について非を認めるべきです。検討過程のどこにどのような問題があったと考えているのか、お聞きします。
 また、実施の延期ではなく、廃止も含め全てをゼロベースで検討し直す、こういう認識でよいですか。大臣の答弁を求めます。
 国語、数学の記述式問題についても伺います。
 一部の採点をアルバイトが当たることへの根強い懸念にどう応えますか。
 次に、学力評価研究機構の数人が問題と正答例をテスト実施前に閲覧すると報じられていますが、これは事実ですか。漏えいしない保証はどう担保されていますか。
 どこで採点をするのか、一堂に採点するのか、受験生が自己採点できるようにするための方策は何か、これらの課題についての対応策をお答えください。
 私たち野党各会派は、十四日に共同で、記述式試験中止法案を提出しました。萩生田大臣、過ちては改むるにはばかることなかれです。高校生、受験生のためにも中止に向けた一刻も早い決断が必要です。記述式を中止するのか、しないのなら、その理由について見解を求めます。
 それでは、給特法改正案について伺います。
 本改正案の柱は、月四十五時間、年三百六十時間という上限ガイドラインにおける時間外勤務の上限の遵守を図ること、忙しい時期の勤務時間を延長し、他の時期に休日をまとめ取りするための一年間の変形労働時間制を適用するという二点です。
 今回の給特法改正の趣旨は、教員の働き方改革、多忙化解消です。しかし、この働き方改革、多忙化解消は、教員の労働条件改善が唯一の目的ではありません。
 現在の学校には、かつてあったおおらかさとゆったりした時間の流れが全くありません。先生たちは常に時間に追われ、放課後の職員室は静かにパソコンに向かう先生方が多く、さながらネットカフェのようです。教員の多忙な状況を改善することは、子供たちへの行き届いた教育を保障するための方策です。子供たちの教育に直接費やす時間をいかに増やすか、こうした視点から、改正案を吟味し、質問をしていきたいと思います。
 まず、時間外勤務の管理について伺います。
 文科省の最新の勤務実態調査を見ると、月八十時間のいわゆる過労死ラインを超えて時間外勤務を行っている教員は、小学校で三割、中学校で六割、現場感覚でいえば実際はもっと多いように感じます。
 日本の公教育に対する支出は、二〇一九年版の経済協力開発機構の資料によれば、国内総生産比で日本が最下位、支出割合、最下位でした。今年の六月に発表されたTALISを見ると、日本の教員の勤務は国際的に見ても異例、一週間の仕事時間は小学校、中学校共に参加国・地域の中で最長、一方で、職能開発に掛ける時間は小中とも最短でした。
 掛けるコストの少なさは際立っているにもかかわらず、国際的な調査などでも高い評価を受けている日本の教育水準や対応の幅広さは、教員の時間外勤務を含む対応で支えられていると言っても過言ではありません。本法改正の前に、教職員定数増を始めとした教育条件整備の充実こそ進めるべきです。萩生田大臣の認識を伺います。
 連合総研の調査では、中学校教員の平均出勤時刻は七時二十五分、退勤時刻は十九時三十七分、在校時間は十二時間十二分です。これが平均です。時間外勤務手当は支払われません。代わりに給料月額の四%が教職調整額として支給されています。一九六六年の実態調査で、月平均八時間が時間外勤務の平均時間として算出され、この水準が定められました。約五十年前のことです。
 給特法では、教員には原則時間外の勤務が認められていません。災害時や行事への対応など、超勤四項目のみ限定的に認められるものとなっています。
 そこで、例を挙げて、基本的なことをお伺いします。
 ある教員が、所定の勤務時間終了後、当日実施した学年末テストの採点を一時間行った。その後、学校に進路相談に来た生徒と採点結果を基に進学先について一時間話合いをした。この合わせて二時間は教員の勤務ですか。勤務でないとすると、一体何ですか。これをお答えください。
 文科省は、一月に定めた上限ガイドラインに関し、その運用について示したQアンドAの問一の中で、超勤四項目以外の業務の時間については勤務時間管理の対象であると記載をしています。
 その一方で、問二では、校務であったとしても、使用者からの指示に基づかず、所定の勤務時間外に超勤四項目以外の業務を教師の自発的な判断により行った時間は労働時間に含まれないとも記載しています。
 使用者からの指示に基づかない時間は労働時間でないのであれば、勤務時間管理の対象にはならないのではないですか。この二つの記載は両立しないと考えますが、見解を伺います。
 正確な勤務状況の把握のためには、タイムカードなどによる勤務管理が不可欠です。変形労働に限らず、上限規制に関しても、確実な勤務時間管理が行われなければ何の意味もありません。現在、学校現場はどのような方法で勤務時間管理を行っているのか、方法ごとの割合をお答えください。
 文科省の責任において、施行までにタイムカードなどの客観的な記録方法を用いての時間管理が全ての学校で行われるということでよいか、この点についても答弁を求めます。
 現在、公立学校の教員のみが給特法適用の対象となっています。私立学校の教員は元々対象外、国立大学附属学校などの教員については、国立大学が法人化された二〇〇四年に、職務内容や勤務態様など何ら変わりがない中、突然、給特法対象外となりました。公立学校の教員のみが給特法の適用対象であることの必然性は何ですか。大臣にお伺いします。
 昨年の文教科学委員会で、私の質問に対して当時の柴山大臣は、二〇一九年度はまず業務を減らす、その上で在校等時間の上限を規定する、そして一年単位の変形労働時間制を導入する旨の働き方改革実現へのスケジュールを示されました。二〇一九年度、答弁で言及されたように業務は減ったのでしょうか。
 学校における働き方改革に関する文部科学省工程表によると、本年四月から夏までに業務改善状況調査を実施し、夏以降に市区町村別に公表とありますが、業務削減の状況や勤務実態はどうでしたか。結果の速報値はいつ発表されるのですか。なぜ本法案の審議に間に合うように公表しないのか、答弁を求めます。
 業務が減らないまま在校等時間等の上限を規定しても、持ち帰り仕事が増えるだけです。むしろ教員の勤務実態が見えなくなるおそれがあります。教員の健康管理の面からも、施行後の持ち帰り仕事の実態把握が不可欠だと考えますが、どのように把握する考えなのかをお伺いをいたします。
 一年間の変形労働制についても伺います。
 変形労働は、実労働時間の削減にはつながりません。民間のデータを見ると、一年間の変形労働時間制を適用している企業ほど総労働時間が長いという結果が出ています。文科省からは、業務の多い四月、六月、十月、十一月などの年間十三週の勤務時間を週当たり三時間程度延長し、計三十時間分を五日間の休日として、長期休業中にまとめ取りをするとの例示がなされています。しかし、長期休業中には各種の法定研修、部活動指導、補習なども実施されており、これだけの休日を設定できるのか疑問です。
 現在、夏季休業中の年休取得日数は約五日間、これに加えて五日間、あるいはそれ以上の休日を設定するためには、休業中の徹底的な業務削減が必要です。現状のままなら、年休取得日数が減少するだけになりかねず、実労働時間を増加させかねません。文科省としての具体的対応策を伺います。
 今後、文科省が示す指針を基に、各都道府県では条例の改正を行い、条例を踏まえ市町村で規則などの整備が進められます。最終的には、各学校の年間計画を踏まえ、学校ごとに年単位の変形労働の活用の有無や具体的内容が定められるものと理解をしています。文科省は、条例案のイメージ的なものを示すのか、そこに含まれる内容としてどのようなものを想定をしているのか、それは拘束力のあるものなのかをお伺いいたします。
 本改正では、給特法の抜本的見直しとはなっていません。文科省は、三年後の実態調査の実施を明言し、実態調査の結果を踏まえ、法制的な枠組みの検討を行うとしています。幾多述べてきた給特法上の矛盾は、今回のような一部改正では解消することはできません。実態調査後に行う法制的な枠組みの検討とは、給特法の廃止や抜本的な見直しを含むものと認識をしています。この認識でよいですね、大臣、明確にお答えください。
 最後に申し上げます。
 現在の教育現場の困難の多くは政治がもたらしたものです。学校には、教育改革、教育再生の名の下に、次々と新たな課題が持ち込まれてきました。地域連携も、道徳教育も、早期英語教育も、プログラミング教育も必要性を否定するつもりはありません。しかし、その多くが効果的な条件整備を伴わない業務追加となり、結果、現場は疲弊し、子供たち一人一人へのきめ細かな指導を困難にしてきました。
 今、本気で学校における働き方改革を進めるなら、学校や教員が担う業務や役割を何か具体的にスクラップするべきです。例えば、全国的な教員不足の原因の一つとなっている教員免許更新講習を廃止してはどうですか。悉皆型で行われている全国学力・学習状況調査を抽出型にしてはどうでしょうか。中学校の部活動は、中体連等と議論し、構造的改革や廃止を図ってはどうですか。詰め込むばかりでなく、何かを思い切って切り離していく、これこそ業務改善の唯一の効果的な手だてです。何を省くか、最後に大臣の見解をお願いをし、質問を終わります。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(萩生田光一君) 斎藤議員にお答えします。
 まず、桜を見る会についての私の答弁や招待者の推薦についてお尋ねがありました。
 御指摘の十三日の衆議院文部科学委員会において、私から、後援会の常任幹事の中で、都道府県連の団体などの長で招待された方がいたので、その方たちと現場でお会いしたのは事実ですと述べておりますが、たまたま会った、偶然会ったなどとは述べておりません。
 実際に、十五日の衆議院文部科学委員会で述べたとおり、長年の慣行で行われている中で、これまで地域で活躍されている方など、桜を見る会の参加にふさわしいと思われる方を事務的に推薦していたことを自分も認識していた旨を答弁しております。
 なお、私自身も、事務所から相談を受ければ意見を言うことはございましたし、要請があった方を事務的に回していたこともございました。
 次に、官房副長官在任時の桜を見る会の招待者の推薦人数についてお尋ねでありますが、二年前、三年前の桜を見る会のことであり、記録が残っておりませんが、事務所の者に確認をしたところ、事務的に推薦したのはそれぞれ十数人ということでした。
 次に、政治資金収支報告書の記載についてのお尋ねでありますが、御指摘の行事については、毎年後援会の有志により企画、開催されているものですが、今年は後援会として実施をし、後援会としての収入と支出が存在することから、来年の収支報告書には記載を行うものとしたものであります。
 なお、昨年の実施分は、後援会としての収支はございません。
 引き続き、政治活動の透明性の確保を努めてまいりたいと思います。
 次に、英語民間試験の導入における問題のお尋ねでありますが、各大学の入学者選抜における英語四技能評価の活用を支援することを目的とする大学入試英語成績提供システムについては、文部科学省が民間試験団体の取組を十分に指導監督できるような制度設計となっておらず、かつ連携調整が十分でなかったことから、各大学の活用内容、民間試験の詳細事項等の情報提供不足など、準備の遅れにつながることとなりました。
 また、十一月時点に至っても、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮が十分なものになっていない、文部科学大臣として自信と責任を持って受験生の皆様にお勧めできるシステムになっているとは言えないと判断し、来年度からの導入見送りをしたところでございます。
 次に、英語民間試験の検定についてのお尋ねでありますが、大学入試における英語四技能評価については、大学入学共通テストや各大学の個別試験の中でどのようにするのか、経済的な状況や居住地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮が十分なのかなどについて、高校や大学関係者などの意見も聞きながら、今後一年を目途にしっかりと検討してまいりたいと考えています。
 その際、システム導入が延期となった要因や、導入に当たって指摘された課題について検証し、民間試験団体の意向やこれまでの実績に基づく知見等についても伺うなど、しっかり検討してまいりたいと考えております。
 次に、記述式問題の採点についてのお尋ねでありますが、採点の質の確保に向け、今後、大学入試センターにおいて、学力試験、採点業務への適性及び面接の結果、過去の採点実績等も考慮して選抜された採点者への事前研修の実施、複数の視点で組織的、多層的に採点を行う体制の構築、高校の協力を得て、採点過程を検証し、一連のプロセスを改善するための準備事業の実施等に取り組むことにより、採点の質の維持向上に努めてまいります。
 次に、記述式についてのお尋ねでありますが、記述式問題の採点事業者においては、大学入試センターが作成した採点基準を分かりやすく採点者に伝えるための採点マニュアルを作成し、おおむね二十日以内という短い期間で正確な採点作業を実施するため、大学入試センターが設置をする採点基準策定委員会に出席し、必要な準備を行うこととしており、その中で試験問題や正答の条件を知り得ることとなります。
 ただし、大学入試センターと採点事業者の間で締結した業務請負契約書において、相手方から知り得た一切の情報を厳に秘密として保持し、第三者に漏えいしてはならないという守秘義務を課しています。
 また、当該会議の出席者は大学入試センターから事前の承認を受けることなど限られた者とされており、出席する際は、大学入試センターが指定し環境を整備した場所において、私物の持込みや資料の持込みを禁止するなどが仕様書において定められています。
 このような取組により、大学入試センターにおいて情報漏えいを防止するための方策を徹底していると考えております。
 次に、記述式問題の採点の場所等についてのお尋ねでありますが、記述式問題の採点は、極めて機密性の高いセキュリティー環境が構築された専用の会場で行われるものと承知していますが、具体的な場所等の詳細は秘密事項であり、差し控えさせていただきます。
 次に、自己採点についてのお尋ねでありますが、記述式問題については、自己採点と採点結果の不一致の課題があると認識しており、大学入試センターにおいては、正答の条件の意味や内容を分かりやすく整理して高等学校へ周知するとともに、その内容を生かして受験生が何らかの形で自己採点のシミュレートできるような仕組みを提供できないか、大学入試センターと協議をしてまいります。
 また、実施中の大学入学共通テストの準備事業を通じた一連のプロセスの検証、改善を通じて、採点基準の在り方の改善等も図られ、自己採点をしやすくすることにつながると考えています。
 さらに、改善した採点基準を利用した自己採点一致率の改善効果を実際に確認することを含め、大学入試センターと協議をしてまいります。
 次に、記述式の導入についてのお尋ねでありますが、記述式問題の導入については、解答を選択肢の中から選ぶのではなく、文や文章を書いたり、式やグラフ等を描くことをすることを通じて、思考のプロセスがより自覚的なものとなることによって、より論理的な思考力、表現力を発揮することが期待できると考えております。
 記述式問題導入については、平成二十九、三十年度に実施した試行調査の結果、採点の質や、自己採点と採点結果の不一致等の課題があると認識しており、記述式問題が円滑に実施されるよう、引き続き、問題や採点方法について、更にどのような改善が可能であるか、様々な方策について検討し、取り組んでまいります。
 次に、教育条件整備の充実の必要性についてのお尋ねでありますが、上限ガイドラインを実効性あるものとし、業務の削減を進めるためには、学校や教師の業務の役割分担や適正化による業務負担の縮減を図るとともに、その前提となる学校の指導、事務体制の効果的な強化充実等を図ることが必要です。
 そのため、学校現場における業務の見直し、改善に加え、令和元年度予算においては、平成二十九年の義務標準法改正による定数改善や小学校の英語教育のための専科教員千人を始めとする合計千四百五十六人の定数改善を計上しているほか、中学校における部活動指導員やスクールサポートスタッフに係る経費を計上しているところであり、引き続き、令和二年度概算要求においても更なる充実を盛り込んでいるところです。
 さらに、学校における働き方改革の観点も踏まえつつ、本年四月から中央教育審議会において、小学校高学年における本格的な教科担任制の導入など、新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われています。
 これらの検討については、今年度中に方向性を、来年度には答申をいただいた上で、令和四年度以降に必要な制度改正が実施できるよう文部科学省として検討を進めてまいります。
 次に、勤務時間後の業務についてのお尋ねでありますが、給特法は、教師はどこまでが業務であるのか切り分け難いという教師の職務を踏まえ、時間外勤務命令をいわゆる超勤四項目に限定した上で、時間外勤務手当等は支給しない代わりに、勤務時間の内外を問わず包括的に評価して教職調整額を支給する仕組みです。
 御指摘の業務は、いわゆる超過四項目に該当せず、教師が自らの判断で自発的に働いているものと整理されます。他方で、御指摘の業務は校務として行われているものであり、超過勤務命令に基づくものではないのであっても、学校に必要な業務として働いていることに変わりはありません。
 次に、上限ガイドラインQアンドAの記述についてのお尋ねでありますが、労働基準法における労働時間とは使用者の指揮命令下に置かれている時間であり、先ほど申し上げたとおり、公立学校においては、所定の勤務時間外に校長の超過勤務命令によらず教師が働いている時間は、労働基準法上の労働時間とは言えません。
 一方で、そのような場合において超勤四項目以外の業務を行っている場合には、校務として行うものについては、超過勤務命令に基づくものでないものであっても、学校に必要な業務として働いていることに変わりありません。
 また、校長や教育委員会は、学校の管理運営一切について責任を有していることから、所定の勤務時間外に校長の超過勤務命令によらずに教師が働いている時間も含めて勤務時間管理を行い、教職員の健康を管理し、働き過ぎを防ぐ責任があると言えます。
 そのため、文部科学省としては、公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインを策定し、超勤四項目以外の業務を行う時間を含めて在校等時間として定め、その縮減を図るために、これを勤務時間管理の対象とすることを明確とした上で、その上限の目安時間を示したところです。今回新たに策定する指針においても同様の内容を示すこととしております。
 このように、御指摘の記載は両立するものと考えており、今回の指針を法律上根拠付けることにより、学校における勤務時間管理の徹底や在校等時間の縮減の実効性を高めてまいりたいと思います。
 次に、勤務時間管理の把握方法等についてお尋ねでありますが、調査時点は約一年半前になりますが、平成三十年四月一日時点の平成三十年度教育委員会における学校の業務改善のための取組状況調査によると、ICTの活用やタイムカードにより勤務時間を客観的に把握していると回答した教育委員会は、十八都道府県三八・三%、九政令市四五%、六百九十六市区町村四〇・五%となっております。
 次に、客観的な記録方法による時間管理についてのお尋ねでありますが、勤務時間管理は従来より、労働法制上、教育委員会や学校の責務とされていましたが、働き方改革推進法による労働安全衛生法等の改正により、タイムカードなどの客観的な方法等による勤務時間の状況の把握が公立学校を含む事業者の義務として、法令上、明確化されました。
 文部科学省としても、本年一月に策定した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインにおいても、在校時間はICTの活用やタイムカード等により客観的に計測し、校外の時間も本人の報告等を踏まえてできる限り客観的な方法により計測することとしており、今回の改正により策定することとしている指針においても同様の内容を示すことを想定しています。
 業務改善を進めていく基礎として客観的な勤務時間管理は不可欠であり、文部科学省としては、引き続き、各教育委員会における勤務時間管理の状況を調査、公表することなどにより、来年度に向けて客観的な勤務時間管理が徹底できるように促してまいりたいと思います。
 次に、公立学校の教員のみが給特法の適用の対象であることについてのお尋ねでありますが、私立学校の教員については学校の設置者と教員との契約に基づき決定されているのに対して、給特法の制定当時、国立学校と公立学校の教員の給与等の勤務条件は、公務員であることから、法律や条例等に基づき決定されておりました。その後、平成十六年の国立大学の法人化により、国立学校の教員は公務員ではなくなり、私立学校と同様、労働基準法が直接適用されることとなりました。このような歴史的経緯により、現在では公立学校の教員のみが給特法の対象となっております。
 次に、実態調査の公表等についてのお尋ねでありますが、業務改善取組状況調査については、昨年は四月に実施したところ、本年は、当該調査を抜本的に見直した上で、八月に都道府県・政令市・市町村教育委員会に対して調査を実施したところです。全体の集計を一旦行った上で、現在、公表に向けて各自治体に再度回答内容の確認を依頼しているところです。
 今回の調査は令和元年四月一日時点の調査であり、本年一月に公表した勤務時間上限ガイドラインを踏まえた年間を通じた在校等時間の状況などの業務削減の状況を調査しているものではありませんが、客観的な方法によって勤務時間管理を行っていない自治体名は集計しており、各自治体における再度の確認を経て年末を目途に公表の予定です。
 なお、来年度の調査においては、全ての自治体における年間の在校等時間の状況を把握の上、公表する予定ですが、自治体独自による調査では、横浜市、熊本市などで業務縮減の成果が上がっていると承知をしております。
 次に、持ち帰り仕事についてのお尋ねです。
 いわゆる持ち帰りの時間については、外形的な把握が困難と考えられることから、上限ガイドラインにおける在校等時間には含まれないこととしています。ただし、自宅等で行う業務であっても、各地方公共団体で定める方法によるテレワーク等によるものについては在校等時間に含まれます。
 なお、上限ガイドラインの留意事項に示すとおり、上限の目安時間を守るためだけに自宅等に持ち帰って業務を行う時間が増加してしまうのは、本ガイドラインのそもそもの趣旨に反するものです。こうした考え方は、今回の改正案により定める指針でも同様の内容を示してまいりたいと考えています。
 教育委員会と校務をつかさどる校長には、教師が上限の目安時間を守るためだけに自宅等に持ち帰って業務を行う時間が増加することのないよう、限られた時間の中でどの教育活動を優先するかを見定め、それを踏まえた適切な業務量を設定と校務分掌の分担を図るとともに、このようなガイドラインの趣旨や学校における働き方改革の考え方を校内において十分に共有するといった管理運営に係る責任を果たすことが求められているところです。こうしたことについては、文部科学省としてもしっかり周知をしてまいります。
 次に、一年単位の変形労働時間制に関する条例についてのお尋ねでありますが、休日のまとめ取りのために一年単位の変形労働時間制を活用するに当たっては、各地方公共団体で条例を策定することとなりますが、文部科学省としては条例のモデル案をお示ししたいと考えております。
 この条例モデル案においては、対象者、対象期間、対象期間における勤務日等についての定め方を規定し、具体的な指定については服務監督権者である教育委員会の規則等で定めることとすることを想定しており、本国会での審議内容も踏まえ、検討を進めてまいります。
 一年単位の変形労働時間制においては様々な労働日や労働時間の定め方がありますが、公立学校の教師については、具体的に、法改正が成立した場合に新たに制定することとなる文部科学省令や指針において本制度を活用する場合の要件等を規定することで、一時間単位の勤務時間の積み上げによる休日のまとめ取りという中央教育審議会の答申の趣旨を踏まえた運用が各教育委員会や学校においてなされるよう、拘束力を持って担保される制度といたします。
 具体的には、文部科学省令において、本制度の導入の趣旨が長期休業期間等における休日のまとめ取りである旨を明確に示した上で、公立学校で休日のまとめ取りのために本制度を活用する場合には指針に従うべき旨を規定することと考えております。
 このように、休日のまとめ取りのために一年単位の変形労働時間を活用するに当たっては、改正後の給特法や文部科学省令、指針などを踏まえ、これらに適合する運用をしなければならないのは当然であり、各地方公共団体で適切な運用がなされるよう、文部科学省としても指導をしてまいります。
 次に、給特法の見直しについてのお尋ねでありますが、今回の法改正を踏まえ、まずは教師でなければできないことに教師が集中できるよう、働き方改革の強力な推進により業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に教師の勤務実態状況調査を実施し、その結果を踏まえながら、教師に関する勤務環境について、給特法などの法制的な枠組みを含め検討してまいります。
 この検討については、その段階における働き方改革の進展や、三年後の教師の勤務実態状況調査の結果などを踏まえる必要があるため、現段階では方向性を見定めることは困難ですが、検討の観点としては、本年一月の中教審答申を踏まえた働き方改革の総合的な取組の中で、教師の職務と業務量の量をどう捉え評価するか、これからの時代における教師の職務にふさわしい給与等の処遇の在り方をどう考えるか、教師集団の流動性や多様性を高める中で、それぞれの教師のライフステージやキャリアパスを踏まえ、子供たちと向き合い、教育の質の向上に取り組もうとする教師の意欲や能力の向上に資する給与等の処遇の仕組みをどう構築するかなどが考えられます。
 次に、文部科学省として学校現場に課しているもので何を省くことができるのかについてお尋ねでありますが、御指摘の点については、本年一月の中教審の答申においても、文部科学省が取り組むべき方策として、学校の業務を増やさない又は減らすようスクラップ・アンド・ビルドを原則とするように指摘されており、減らすべき業務を廃止、縮減していくことは業務改善の基本であると認識しております。
 同答申では、今後更に検討を要する事項として、年間授業時間数や標準的な授業時間等の在り方を含む教育課程の在り方の見直し、免許更新制により教師の資質能力向上に実質的に資するようにすることも含め、能力が高い多様な人材が教育界に加わり意欲的に教育活動を行うための養成、免許、採用、研修全般にわたる改善、見直し等について提言をいただいております。
 同答申を踏まえ、本年四月から中教審において、小学校高学年における教科担任制導入など、新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われており、スクラップ・アンド・ビルドの原則を踏まえ、施策に総動員して学校における働き方改革を強力に進めてまいります。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(山東昭子君) 梅村みずほさん。
   〔梅村みずほ君登壇、拍手〕
#12
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほです。
 私は、党を代表して、ただいま議題となりました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 公立学校の教職員の働き方改革を進めていくことはもちろん重要ではありますが、まず申し上げたいことがあります。
 それは、文部科学省が主導する昔のままで進歩のない教育委員会制度を根本的に見直さない限り、生徒にとっても、教員にとっても、真の学校現場の改革は実現しないということです。
 今、多くの公立学校の現場では、最高責任者であるはずの校長の権限は極めて限定されており、職員会議が意思決定機関になっている学校がいまだに残っていると聞きます。それでは健全な学校現場の姿とはとても言えません。
 私の地元大阪市では、平成二十四年七月の大阪市立学校活性化条例の制定を受け、広く保護者や地域の住民の方々が参加する学校協議会が各校に設置されました。この協議会では、学校運営の在り方や、部活動を始めとする学校の抱える課題について話し合われ、まさに地域に根差した教育活動の活性化に向けた取組が進められています。これは教育現場のあるべき改革の方向を示す実例だと思います。
 議題となっています教員の労働環境の改善問題を含めて、教育現場の改革を着実に進めていくには、文部科学省が聖域とする教育委員会制度の仕組みにしっかりと向き合うことから始めなければなりません。そう強く表明し、文部科学大臣に質問をいたします。
 一年単位の変形労働時間制は、国立大学の附属校の一部で既に導入されています。この導入事例において、働き方改革の効果がいかほどあったのでしょうか。時間外勤務が減少し、教育の質の向上につながったというエビデンスはあるのでしょうか。
 また、部活動においては、外部指導者を導入することや学校外のクラブチームを活用すること、あるいは近隣の学校同士で協力体制を整えるといった策を取らなければ、根本原因へのアプローチになりません。中学・高校教員の方々の部活動負担を減らすための具体策として、どのようなプランをお考えでしょうか。
 なお、部活動に関しては、夏休みに開催される大会などの時期を調整することも検討しているとのことですが、例えば夏の風物詩として定着している高校野球の甲子園大会などでも、地方予選や受験などの兼ね合いを見ながら開催時期の変更をすることが可能であるとお考えでしょうか。
 次に、大学入学者選抜改革について伺います。
 萩生田文部科学大臣の身の丈発言をきっかけとして、令和二年度実施の大学入学共通テストには公平性で不明瞭な点が多く、受験の当事者である高校生や保護者、学校関係者が不安を抱えている事実が浮き彫りになりました。
 結果として、英語の民間検定試験の導入は二〇二〇年度からの実施を見送ったわけですが、問題が山積する中、実行ありきで改革が進められ、当事者不在で手段と目的の逆転現象が起こっている点は、国語や数学の記述式問題についても同様のことが言えます。
 先日、文教科学委員会では参考人質疑が行われましたが、記述式問題は各大学に解答を渡して採点させるべきだという参考人の意見がある一方、問題作成と採点を分けると記述式の長所を台なしにしてしまうという意見もございました。基本的なことで識者の意見が分かれているこの現状は、全く議論が煮詰まっていないあかしでもあります。
 本年度まで行われる大学入学試験はマークシート式ではありますが、昭和五十三年度に始まった大学共通第一次学力試験から工夫と改善が積み重ねられた信頼ある制度です。一方、新たに導入されるという記述式は、どれだけ優れたものなのでしょうか。
 文部科学大臣に質問いたします。
 国語の記述式問題は、八十から百二十字を上限として解答する問題が三問となっています。ツイッターのつぶやきの字数は最大百四十字、それより少ない分量で、また幾つもの条件が付けられた試験問題で、思う存分思考力や表現力が発揮できるとお考えでしょうか。マークシート式よりも今回導入予定の記述式問題の方が優れた選抜ができるという根拠をお示しください。
 なお、記述式問題の採点者は、試験で選抜した上、トレーニングを受けさせて養成するとのことですが、採点のためのマニュアルも存在すると伺いました。
 文部科学大臣、マニュアルを当てにするような採点者がマニュアルに当てはまらない規格外の自由な発想力を持つ解答に出会ったとき、正しく点数付けすることはできるのでしょうか。さらに、採点が難しいケースは多層的、組織的に採点することで公正性を保つとのことですが、そのような手間を掛けながら、短期間におよそ五十万人もの採点を完了することができるのでしょうか、お答え願います。
 また、数学の記述式解答形式は、解に至るプロセスの中の一つの式を書く、又は短い一文だけを書くことになると伺っています。それだけの分量で受験生の論理力が判別できるとはとても思えません。
 記述式の導入については、比較データなどの根拠となるエビデンスはなく、有識者のお勧めによって導入されたものと理解しています。受験生の一生を左右するような大事な大学入学者選抜制度にエビデンスなく導入するのは問題ありと考えます。記述式導入までに、比較データを取り、国民の皆さんが納得するよう示すべきと考えますが、文部科学大臣の見解をお願いいたします。
 今回の大学入学者選抜改革については戸惑いが広がり、教育現場の混乱を来しています。生徒からの問合せや相談、進路調整や情報の取りまとめによって、高等学校教員の負担が増えるのではないかと危惧しております。
 英語の民間試験活用も白紙になったわけではありません。先日の参考人質疑でも、公立高等学校では、六機関の民間試験の詳細や開催情報などをホームページやファクスあるいは対面の業者説明で、英語担当教員が追いかけていかなくてはならないとの参考人の声がありました。
 もし、民間検定試験の導入が再び決定した際には、公立教員の業務が増え、まさに今回議題となっている教育現場の働き方改革、給特法改正案に逆行するのではないかと考えますが、文部科学大臣の御見解はいかがでしょうか。
 さて、日本の教育現場においては学級崩壊もまた看過できない問題となっておりますが、私は、一昨日のこの本会議において、そして、本日、先ほどからも、そんな学級崩壊を連想させるような場面に遭遇いたしました。登壇者が発言している最中に飛び交うやじや嘲笑、議論すべき日米貿易協定や給特法とは全く関係のない桜を見る会についての質疑です。
 私は、日本に生まれ育ち、人の話は最後まで聞きましょうと教わってまいりました。国語の時間には国語を、理科の時間には理科を勉強してきました。
 ここは国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である国会です。日本維新の会は、やじは国会の華ならず、そう考えております。子供たちに見られて恥ずかしくない姿をこの良識の府参議院にも求めまして、私の質問を終了いたします。(拍手)
   〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(萩生田光一君) 梅村議員にお答えする前に、先ほどの斎藤議員の長期休業期間中の業務削減について追加の答弁をお許しいただきたいと思います。
 今回の休日のまとめ取りを学校現場に導入する前提としては、長期休業期間中の業務の縮減が必要です。
 このため、文部科学省としては、学校閉庁日の制定等を促すとともに、研修の整理、精選、部活動の適正化、高温時のプール指導等の見直しなどの長期休業期間中の業務の見直しを求める通知を本年六月に発出したところです。部活動の大会の日程を含めた在り方の見直しに関する関係団体への働きかけや、独立行政法人教職員支援機構の夏季休業中の研修日程の見直しを図ること等により、長期休業期間中の業務の縮減と、それによる教師の休日のまとめ取りを後押ししてまいります。
 実際に、夏季休業期間における学校閉庁日の取組は広がりつつあるとともに、一部の地方公共団体においては、部活動の大会の見直しも進められております。また、教職員支援機構においても、来年度は、八月八日土曜日から十六日の日曜日までの九日間は研修を実施しない予定でございます。
 梅村議員にお答えいたします。
 まず、一年単位の変形労働時間制についてお尋ねがありました。
 本制度は、これを単に導入すること自体が勤務時間を縮減するものとは考えておらず、その導入に当たっては、学期中、長期休業期間中の業務量を確実に削減することが重要であり、他の施策と相まって学校における働き方改革を進めるための一つの選択肢になり得る仕組みであると考えています。
 その上で、本制度により一定期間のまとまった休日を確保することで、教師の自己研さんやリフレッシュの時間を確保することで子供たちに対して効果的な教育を行うことに資するとともに、教職の魅力向上につながることにより、意欲と能力のある人材が教師を目指すことを後押しすることになる等を通じ、教育の質の向上につながると考えております。
 御指摘の国立大学附属学校では、既に本制度の実施が可能であり、附属学校を設置している約九割の国立大学法人において本制度が実際に導入されています。
 具体的には、例えば研究授業や学校行事等のために学期中の一部の期間の勤務時間を一時間程度長く割り振る代わりに、夏休み中にまとまった休日を設けている例が見られます。
 また、既に導入している複数の国立大学附属学校を担当者が訪問し、状況をヒアリングしたところ、職員の勤務時間管理への意識が向上した、夏休み期間はしっかり休めるなど、めり張りを付けた働き方が可能になったといった所感を伺っているところであります。
 次に、部活動における教師の負担軽減の具体策についてお尋ねがありました。
 文部科学省としては、部活動ガイドラインで示した活動時間を踏まえた短時間で効果的、効率的な指導を推進するとともに、部活動指導員の配置の支援や部活動の地域スポーツへの移行など、教師の働き方改革に資する部活動改革にしっかり取り組んでまいります。
 また、部活動の大会の見直しについては、日本高等学校野球連盟を始めとする学校体育団体に対し、主催する大会の規模、日程や参加資格等について主体的かつ速やかな検討、見直しを依頼したところです。
 教師の働き方改革や選手のけが防止、安全確保の観点から、中高生が参加する大会の主催者においてスピード感を持って見直しが実現されるよう、文部科学省としても関係団体と連携して対応してまいります。
 次に、国語の記述式問題についてのお尋ねでありますが、大学入試センターが行った調査研究によれば、同一又は同様な内容の問題について、記述式とマーク式という異なる解答様式でそれぞれ異なる受験者集団に解答させた解答状況の違いを比較してみると、記述式の方がマーク式より正答率が低くなる傾向が見られました。
 大学入学共通テストに記述式問題を導入することによって、解答を選択肢から選ぶのではなく、文や文章を書いたり、式やグラフ等を描いたりすることを通じて、思考のプロセスがより自覚的なものとなり、より論理的な思考力、表現力を発揮することが期待されると考えております。
 次に、記述式問題の採点についてのお尋ねでありますが、大学入学共通テストにおける記述式問題は、一定の条件を設定した上でその条件への適合性を評価するものであり、このような採点作業を正確に実施する観点から、仕様書においては、適正な試験等によって質の高い採点者を確保することとされています。
 また、採点事業者に対して、仕様書において、大学入試センターが定めた期間内に正確な採点を行うことができる人員を必要数確保することを求めており、これらのことから、適切に採点結果が納品されるものと考えております。
 次に、記述式の導入のお尋ねでありますが、記述式問題を導入することについては、解答を選択肢の中から選ぶのではなく、文や文章を書いたり、式やグラフ等を描いたりすることを通じて、思考のプロセスがより自覚的なものとなるように、より論理的な思考力、表現力を発揮することが期待されると考えております。
 このような記述式問題の導入の意義について、先ほど申し上げた記述式とマーク式の比較データなども活用し、受験生に対して一層分かりやすく示していくことに努めてまいります。
 次に、民間検定試験に係る教員の業務のお尋ねでありますが、今後、私の下に設置する検討会議において、英語四技能評価をどのようにするのかなどについて、今後一年を目途に検討いたしますが、その際、御指摘いただいた働き方改革の観点も踏まえつつ、高校関係者などの意見も伺いながら進めてまいりたいと考えております。(拍手)
    ─────────────
#14
○議長(山東昭子君) 吉良よし子さん。
   〔吉良よし子君登壇、拍手〕
#15
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 私は、会派を代表して、給特法改正案について質問します。
 法案への質問に先立ち、大学入試、共通テストについて文科大臣に伺います。
 ベネッセコーポレーションは、自身の一〇〇%子会社が来年度実施予定の共通テストの記述式採点を請け負うことになったその事実を利用して営業活動を行っていたといいます。このような事業者に受験生の人生を左右する入試、共通テストの採点を任せるわけにはいきません。委託契約を直ちに撤回するべきではありませんか。
 文教科学委員会の参考人質疑では、この記述式試験について、五十万人を公平に採点することが困難であるなど、問題点が次々と指摘されました。既に国立大学の八五%が二次試験等で何らかの記述式による試験を課しています。わざわざ六十一億円も掛けて、採点業務を民間事業者に丸投げしてまで共通テストで記述式を課す必要はありません。即刻中止すべきではありませんか。
 英語民間試験の活用についても、延期で終わらせず、完全に中止することを強く求めます。
 それでは、以下、法案について萩生田文科大臣に伺います。
 現在、学校の教員の長時間労働は限界に達しています。
 二〇一六年に文部科学省が行った教員勤務実態調査によれば、教員は、月曜から金曜まで毎日平均十二時間近く働き、本来休みであるはずの土日も働いています。四時に子供たちが帰るまでトイレに行く時間もない、五時までに仕事を終わらせるなんて無理だ、そんな声が上がっています。学校では、誰かが午前二時、三時に退勤して鍵を閉め、別の教員が午前五時、六時に出勤して鍵を開けるといったことまで起きています。精神疾患による休職者は毎年五千人を超え、過労死も後を絶ちません。
 この深刻な事態を解消するには、全ての教員の長時間労働を是正すること、総労働時間の縮減こそ目指すべきではありませんか。お答えください。
 政府は、本法案で一年単位の変形労働時間制を公立学校に導入しようとしています。しかし、この変形労働時間制について、文部科学大臣は、総労働時間を縮減するものではないと答弁をしました。それでは意味がありません。
 来年度から実施される新学習指導要領では、英語の教科化などにより、授業時数が増やされます。また、変形労働時間制を導入した労働者の労働時間が一般の労働者よりも月十五時間も長くなったという調査結果もあります。
 授業時数、業務量を増やした上に変形労働時間制まで導入してしまったら、更に学校現場の長時間労働が深刻化するのではありませんか。お答えください。
 変形労働時間制とは、あらかじめ業務の繁閑を見込んで、それに合わせて労働時間を配分する制度です。今回の法案は、夏休みの勤務日を減らし、休日をまとめ取りさせるために、平日の勤務時間を長くするというものです。
 しかし、学校現場は、冒頭申し上げたとおり、あらかじめ業務の繁閑がある職場ではありません。そもそも、厚労省の通知では、一年単位の変形労働時間制は恒常的な時間外労働はないことを前提とした制度だとあります。とするならば、現在、恒常的な時間外労働、長時間残業がはびこっている公立学校の教員に制度を導入できるわけがないではありませんか。
 とりわけ、学校の夏休みは閑散期ではありません。学校に子供が来ないだけ。学期中にできなかった家庭訪問、授業準備、教員研修、業務は山のようにある。補習、プール、進路相談など、子供たちが来ることもある。残業する日もある。そういう実態があるんです。
 制度を導入しても、夏休み期間中に確実に休日まとめ取りができる条件はない、夏休み期間は閑散期ではないと考えますが、いかがですか。お答えください。
 文部科学大臣は、残業時間の上限を月四十五時間、年三百六十時間以内とする上限ガイドラインの遵守が変形労働時間制導入の大前提だと衆議院で答弁しました。しかし、上限ガイドラインが遵守されていたとしても、月四十五時間までは残業が可能であり、恒常的な時間外労働はないとは言えないのではないですか。
 衆議院の審議では、この上限ガイドラインの遵守だけでなく、制度は時短ではなく休日のまとめ取りに用いること、新たな業務を付加しない、業務削減をすることなどが制度導入の前提又は要件であるとの答弁が繰り返されています。そして、それらは法案成立後に定める指針に書き込むと言います。しかし、指針を作ればそれが守られるという保証はどこにあるのでしょうか。これらの前提は法律の条文で明示するべきではありませんか。
 重大なのは、この制度により平日の勤務時間が延ばされることです。それにより、たとえ今と同じように毎日十二時間近く働いたとしても、定時が後ろに延びた分、残業時間が今までより短くカウントされてしまいます。勤務実態調査によれば、中学校教員の六割が過労死ラインを超えて働いています。しかし、制度が導入されれば、同じ勤務実態でも数字上は過労死ライン超えで働く教員の数が減ってしまうことになるのではありませんか。
 総労働時間は減らさない、さらに延びる可能性もある上、その長時間労働、過酷な実態をなかったことにする。これが政府の目指す学校の働き方改革なのですか。お答えください。
 そうでなくても、学校現場の勤務時間把握は遅れています。タイムカードが導入されていないとか、タイムカードが導入されているが実際の勤務時間より短く打刻しているなどの実態も聞いています。
 労働安全衛生法の改正により、学校現場を含め、ICT管理などによる勤務時間把握は使用者の義務とされています。ならば、何よりもまず各学校現場の一人一人の正確な勤務時間の把握に全力を尽くすべきなのではありませんか。正確な労働時間把握すらできていない下で、変形労働時間制の導入の議論などあり得ません。
 一日八時間という労働の原則を崩す労働基準法の例外である変形労働時間制は、過半数労働者の同意を必須とする労使協定があって初めて導入が可能になる制度です。しかし、本法案でその労使協定を労働者の同意が不要な条例と読み替えている点は重大です。なぜ、八時間労働の原則を崩す本来簡単に導入すべきでない例外の制度を、労働者との交渉さえ必要としない条例で導入可能とするのですか。
 そもそも、公立学校教員は、憲法二十八条に保障された団体交渉権、争議権が制約されています。その公立学校教員に変形労働時間制を導入する際に労使協定を不要とすることは、教員の労働基本権を更に制約することになりませんか。お答えください。
 学校現場における長時間労働の是正のために今すぐやるべきは、一人一人の教員の持ちこま数の上限を作り、それに応じて教員を抜本的に増やすこと、学力テストなど現場の多忙化の原因となっている業務を文科省が削減すること、そして、給特法の残業代の不支給と労働基準法第三十七条の適用除外の規定を削除し、それぞれの教員が働いた分の残業代を払うよう抜本改正することです。これらをすぐに行うべきではありませんか。お答えください。
 日本共産党は、教員の異常な長時間労働をなくし、子供たちの豊かな学びを保障するために全力を尽くす決意を申し上げ、私の質問といたします。(拍手)
   〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(萩生田光一君) 吉良議員にお答えします。
 まず、共通テストの記述式問題の採点に関する契約についてのお尋ねがありました。
 株式会社ベネッセコーポレーションは、平成二十九年に同社が開催した高校向け研究会における配付資料において、大学入試センター記述式採点業務アドバイザリー業務の受託と記載しておりました。このことは、大学入試センターとベネッセコーポレーションが締結した平成二十八年度のアドバイザリー業務に係る契約書においては、当該業務を受託する事実を利用した取引を誘引することを禁ずる旨の規定がないため、直ちに当時の契約に違反するものではないと考えています。
 また、本年九月、株式会社学力評価研究機構と大学入試センターが大学入学共通テストにおける記述式問題採点関連業務に係る契約を締結し、その中には、その事実を利用した取引の誘引を禁ずる旨の規定がございますが、そうした禁止事項が行われた事実は把握しておりません。
 したがって、契約解除の理由には当たらないと考えておりますが、ベネッセグループの関連企業である株式会社学力評価研究機構が大学入学共通テストにおける記述式問題の採点関連業務を受託したことに鑑みると、その中立性及び信頼性に対して社会的に大きな疑念を招きかねないものであることから、昨日、ベネッセコーポレーションに対し、今後このようなことを二度と起こさないよう、是正及び一層の留意を求めたところであります。
 次に、共通テストで記述式を課す必要性についてのお尋ねでありますが、記述式問題の導入については、解答を選択肢の中から選ぶのではなく、文や文章を書いたり、式やグラフ等を描いたりすることを通じ、思考のプロセスがより自覚的なものとなることによって、より論理的な思考力、表現力を発揮することが期待されると考えております。一方、国立大学の二次試験においては、国語、小論文、総合問題のいずれも課さない学部の募集人員は、全体の六一・六%という状況です。
 こうした状況を踏まえ、令和二年度からの大学入試共通テストにおいて、高等学校段階において育成された資質、能力を的確に評価するため、記述式問題を導入することとしました。
 また、共通テストだけでなく、各大学の個別選抜においても記述式問題の導入が重要であり、共通テストと個別選抜の双方において、それぞれの特質を踏まえながら記述式問題の充実を図ることで、高等学校教育、大学教育の改革、充実に好影響を与えることが期待できると考えています。
 次に、長時間労働の是正についてのお尋ねでありますが、教師の長時間勤務の実態は極めて深刻であり、御指摘のとおり、長時間労働の是正のためにあらゆる手だてを尽くして取り組む必要があります。
 長時間労働の是正のためには、教師自身において自らの働き方を見直していくことも必要ですが、教師個人の働き方のみに帰結するものではなく、教師一人一人の取組や姿勢のみで解決できるものではありません。
 学校における働き方改革は特効薬のない総力戦です。我が国において学校教育について責任を負う文部科学省には、それぞれの学校や教育委員会における積極的な取組が着実に進むよう、条件整備や情報発信、制度改正に総力戦で取り組むことが強く求められており、私自身、文科大臣として先頭に立って全力を尽くしてまいります。
 次に、変形労働時間制で業務が長時間化するのではないかとのお尋ねでありますが、改正法が成立した場合に新たに制定することとなる文部科学省令や指針においては、休日のまとめ取りのために一年単位の変形労働時間制を活用する場合には、まず業務を徹底的に削減した上で、指針における在校等時間の上限等を遵守すること、所定の勤務時間を通常より延長した日に延長を理由とした新たな業務の付加はせず、延長したとしても在校等時間が増加しないようにすること、職員会議や研修等については通常の所定の勤務時間内で行われるようにすることなどを規定することとしております。
 こうしたことにより、所定の勤務時間を延長した場合には、更なる時間外勤務により在校等時間が現在より増加することがない運用を確保いたします。
 次に、恒常的な時間外労働についてのお尋ねでありますが、一年単位の変形労働時間制について、平成六年の厚労省の通知においては、「突発的なものを除き、恒常的な時間外労働はないことを前提とした制度であること。」とされています。
 これは、一年単位の変形労働時間制は、あらかじめ見込んだ業務の繁閑に合わせて労働時間を配分するものであり、あらかじめ予想される繁忙による対応等は、本制度による労働時間の配分で対応することを前提とする制度の趣旨を述べたものと承知しております。その上で、この一年単位の変形労働時間制を導入する場合でも、労働基準法の規定により、時間外労働があり得るものとされています。
 公立学校においては、まずは業務の削減を徹底した上で、学校行事等に伴いあらかじめ予想される時間外勤務について、一年単位の変形労働時間制の活用により勤務時間を延長し、それを一時間単位で積み上げて長期休業期間中に休日のまとめ取りを行うこととしており、制度の趣旨に合致していると考えております。
 次に、夏休みにも業務があることについてのお尋ねでありますが、今回の休日のまとめ取りを学校現場に導入する前提としては、長期休業中の業務の縮減が必要です。
 このため、文部科学省としては、学校閉庁日の制定等を促すとともに、研修の整理、精選、部活動の適正化、高温時のプール指導等の見直しなどの長期休業期間中の業務の見直しを求める通知を本年六月に発出したところであり、部活動の大会の日程を含めた在り方の見直しに関する関係団体への働きかけや、独立行政法人教職員支援機構の夏季休業期間中の研修日程の見直しを図ること等により、長期休業期間中の業務の縮減と、それにより教師の休日のまとめ取りを後押ししてまいります。
 実際に、夏季休業期間における学校閉庁日の取組は広がりつつあるとともに、一部の地方公共団体においては部活動の大会の見直しも進められております。また、教職員支援機構においても、来年度は八月八日から十六日の九日間は研修を実施しない予定としております。
 上限ガイドラインを遵守しても恒常的な時間外労働があるとのお尋ねでありますが、先ほど申し上げましたとおり、一年単位の変形労働時間制について、恒常的な時間外労働はないことを前提とされているのは、あらかじめ予想される繁忙による対応等は、本制度による労働時間の配分で対応することを前提とする制度の趣旨を述べたものであって、本制度を導入する場合でも時間労働があり得るものと承知しております。
 公立学校において、休日のまとめ取りを導入する場合でも時間外勤務が生じることはあり得るものですが、労働基準法の規定を踏まえ、今回新たに策定する指針に規定する在校等時間の上限についても、一年単位の変形時間制を導入する場合には月四十二時間、年三百二十時間と引き下げ、業務の削減を徹底的に進めてまいります。
 次に、変形労働時間制の前提を法律に明記すべきとのお尋ねでありますが、今回、休日のまとめ取りのための一年単位の変形労働時間制の活用のために給特法を改正することとしているのは、労働基準法で規定されている本制度について、現行法では地方公務員法により適用除外とされていることから、これを実施可能とするためには、地方公務員法をその特別法である給特法により読み替える必要があるためです。
 労働基準法においても、本制度の具体的な運用は省令や通達で定められておりますので、文部科学省としても、本制度の具体的な運用については、政令や指針、施行通知等で定めていくこととしており、国会での御審議を踏まえた枠組みをしっかりと整えさせていただきたいと思います。
 次に、変形労働時間制は過酷な勤務実態をなかったことにするのではないかとのお尋ねでありますが、今回の休日のまとめ取りのために一年単位の変形労働時間制を活用する場合には、新たに策定することとなる文部科学省令や指針において、指針で定める在校等時間の上限を遵守すること等の要件を規定することとしています。
 その上で、一年単位の変形労働時間制を導入した場合には、労働基準法の規定を踏まえ、指針に規定する在校等時間の上限についても、月四十五時間、年三百六十時間から、月四十二時間、年三百二十時間に引き下げることとしております。
 また、指針においては、勤務時間の配分に当たって、勤務時間の短縮ではなく休日のまとめ取りを行うこととしており、現在の学校の運営状況を踏まえれば、休日のまとめ取りを五日間程度行うことが限界であると考えられることから、際限のない勤務時間の上乗せはできません。
 したがって、今回の休日のまとめ取りのための一年単位の変形労働制の活用によって、御指摘のような、特に過重とされるような勤務実態が変わらなかったり、総勤務時間が減らない又は延びるような事態が生じたりすることはないものと考えております。
 次に、勤務時間の把握についてのお尋ねでありますが、勤務時間管理は、従来より、労働法制上、教育委員会や学校の責務とされていましたが、働き方改革推進法による労働安全衛生法等の改正により、タイムカードなどの客観的な方法等による勤務時間の状況の把握が公立学校を含む事業者の義務として、法令上、明確化されました。
 文部科学省としても、本年一月に策定した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインにおいても、在校時間はICTの活用やタイムカード等により客観的に計測し、校外の時間も本人の報告等を踏まえてできる限り客観的な方法により計測することとしており、今回の改正により策定することとしている指針においても同様の内容を示すことを想定しています。
 業務改善を進めていく基礎として客観的な勤務時間管理は不可欠であり、文部科学省としては、引き続き、各教育委員会における勤務時間管理の状況を調査、公表することなどにより、来年度に向けて客観的な勤務時間管理が徹底できるように促してまいりたいと思います。
 次に、一年単位の変形労働時間制の条例の導入についてお尋ねでありますが、地方公務員の勤務条件は、地方自治の原則に基づき住民の同意が必要であり、議会が団体意思として制定する条例によって決定することとされています。
 公立学校の教師も地方公務員であり、休日のまとめ取りの推進のための一年単位の変形労働時間制は勤務条件に関する制度であることから、勤務条件条例主義にのっとり、労使協定ではなく条例により導入することが必要であると考えております。
 地方公務員法においては、職員の勤務条件に関する事項は職員団体との交渉事項であり、法令等に抵触しない限りにおいて書面による協定を結ぶことができる旨が規定されております。本制度の導入についてもこの勤務条件に該当することから、導入に当たっては、各地方公共団体において、職員団体との交渉を踏まえつつ検討されるものと考えています。
 また、具体的に今回の制度を活用する対象者を決めるに当たって、校長がそれぞれの教師と対話をし、その事情などをよく酌み取ることが求められております。各地方公共団体において条例等の制定に取り組んでいただく際には、このようなプロセスを通じて、働く教師の意思が反映されなければ職場の環境は変わりません。
 したがって、教育委員会、校長と現場の教師とが共通認識を持って制度を活用していただく必要があると考えており、施行通知等でその旨を周知するとともに、各地方公共団体で同じ思いを共有して取り組んでいただけるよう、全国の教育長や首長、地方関係団体などが集まる会議など様々な場を活用して、今回の法改正の趣旨や意義の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
 なお、公務員の労働基本権については、その地位の特殊性と職務の公共性に鑑み、今回の改正により更に制約されることにはならないと考えております。
 次に、教員の抜本的な増員、現場の多忙化の原因となる業務の削減、時間外勤務手当の支給についてのお尋ねでありますが、業務の削減を進めるためには、学校の指導、事務体制の効果的な強化充実等を図ることが必要であり、学校現場における業務の見直し、改善に加え、令和元年度予算においては、千四百五十六人の定数改善を計上しているほか、中学校における部活動指導員やスクールサポートスタッフに係る経費を計上しているところであり、引き続き、令和二年度概算要求においても更なる充実を盛り込んでいるところです。
 業務改善については、学校における働き方改革の観点も踏まえつつ、本年四月から中教審において、小学校高学年における本格的な教科担任制の導入など、新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われています。
 これらの検討については、今年度中に方向性を、来年度には答申をいただいた上で、令和四年度以降に必要な制度改正を実施できるよう文部科学省として検討を進めてまいります。
 なお、御指摘の全国学力・学習状況調査については、今後とも教師の負担をできる限り軽減するための不断の見直しに努めてまいります。
 給特法の在り方については、今回の法改正を踏まえ、まずは教師でなければできないことに教師が集中できるよう、働き方改革の強力な推進により業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に教師の勤務実態状況調査を実施し、その結果などを踏まえながら、教師に関する勤務環境について、給特法などの法制的な枠組みも含め、検討を行う必要があると考えております。(拍手)
#17
○議長(山東昭子君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#18
○議長(山東昭子君) 日程第一 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案
 日程第二 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長竹谷とし子さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔竹谷とし子君登壇、拍手〕
#19
○竹谷とし子君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 両法律案は、一般の政府職員の給与改定に伴い、裁判官の報酬月額及び検察官の俸給月額の改定を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、裁判官、検察官について人事院勧告に従って報酬、俸給を引き上げることの相当性、裁判官、検察官の人的体制と勤務実態、裁判所及び検察庁の支部等の設置状況と国民にとっての司法アクセスの実情等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#20
○議長(山東昭子君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#21
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#22
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十六  
  賛成            二百十八  
  反対              十八  
 よって、両案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#23
○議長(山東昭子君) 日程第三 外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長中西祐介さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔中西祐介君登壇、拍手〕
#24
○中西祐介君 ただいま議題となりました法律案につきまして、財政金融委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、健全な対内直接投資を一層促進する観点から事前届出免除制度を導入するとともに、国の安全等を損なうおそれがある投資に適切に対応するため、事前届出の対象を見直す等の改正を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、事前届出免除制度の運用の在り方、対内直接投資の促進とその両立を図る必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#25
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#26
○議長(山東昭子君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#27
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十七  
  賛成           二百三十七  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#28
○議長(山東昭子君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト