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2019/11/26 第200回国会 参議院 第200回国会 参議院 農林水産委員会 第6号 令和元年11月26日
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2019/11/26 第200回国会 参議院

第200回国会 参議院 農林水産委員会 第6号 令和元年11月26日

#1
令和元年十一月二十六日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任
     打越さく良君     吉田 忠智君
     谷合 正明君     杉  久武君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         江島  潔君
    理 事
                高野光二郎君
                堂故  茂君
                舞立 昇治君
                徳永 エリ君
                宮沢 由佳君
    委 員
                岩井 茂樹君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                宮崎 雅夫君
                山田 修路君
                山田 俊男君
                石垣のりこ君
                郡司  彰君
                森 ゆうこ君
                吉田 忠智君
                河野 義博君
                塩田 博昭君
                杉  久武君
                谷合 正明君
                石井 苗子君
                紙  智子君
   国務大臣
       農林水産大臣   江藤  拓君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚  拓君
       農林水産副大臣  加藤 寛治君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       藤木 眞也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       大角  亨君
       内閣府大臣官房
       長        大塚 幸寛君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  光吉  一君
       農林水産省消費
       ・安全局長    新井ゆたか君
       農林水産省食料
       産業局長     塩川 白良君
       農林水産省生産
       局長       水田 正和君
       農林水産省経営
       局長       横山  紳君
       農林水産省農林
       水産技術会議事
       務局長      菱沼 義久君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○連合審査会に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○肥料取締法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(江島潔君) ただいまから農林水産委員会を開会をいたします。
 連合審査会に関する件についてお諮りをいたします。
 日本国とアメリカ合衆国との間の貿易協定の締結について承認を求めるの件及びデジタル貿易に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、外交防衛委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#5
○委員長(江島潔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 肥料取締法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官大角亨君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(江島潔君) 肥料取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○山田修路君 おはようございます。自由民主党の山田修路です。
 今朝、日経新聞に出ていたものがありまして、これ、今年の米の輸出価格が過去最低であるということ、そして一方で、輸出量はこれまでで最高になるということが記事としてありました。これは、和食の店が海外で増えていて、業務用のお米が、需要が海外でもあるという状況になっている、このような中で生産コストを下げていくということは非常に大事だということがこの記事でも書いてあるんですが、今日は肥料の関係の質疑ですので、その生産コストの関係についても御質問をしながら肥料取締法の質問をしたいと思っております。
 この肥料取締法については、昭和二十五年に制定されたものでありますが、その前、旧法に遡れば、明治三十二年に制定をされた長い歴史があります。そして、この肥料については、農家の皆さんにとって必要不可欠な農業資材でもあります。時代の要請に応じて改正がなされてきたところでありますけれども、今回の改正法案の背景や趣旨、内容について、改めて大臣にお伺いしたいと思います。
#9
○国務大臣(江藤拓君) おはようございます。
 今委員の方から御説明いただいたとおりの歴史をたどってまいりました。しかし、直近の十五年は実質的な改正が行われていないという現実がございます。
 そして、度々問題になりますが、大変高齢化が進んでおりまして、担い手の数も思ったほど増えないということもあって、そしてまた、世界中では肥料の需要が非常に高まっている、そして、国内的には地力の低下、化学肥料に非常に日本の農業は頼り過ぎてきたために地力自体が低下しているんじゃないかという指摘は、度々農業界ではされてきたところであります。
 それを受けて、現場の農家の方々、それから団体の方々、肥料メーカー、そういった方々からはいろんな意見を聞いてきたところでありますけれども、そうなりますと、やはりまず低コストで、今コストのお話をされました、低コストで施肥をしたいと、それから、産業副産物についても安心して使いたいという御要望がたくさん上がってきております。そして、堆肥と肥料を混ぜて一回で施肥できるようになれば労力的にも労働的にも楽になるということを求めている声が高くあったということでございます。
 このような御要望を踏まえまして、堆肥と化学肥料の配合を可能にすると、しかし、可能にするだけではやはり手落ちがありますので、肥料メーカーに対して、原料の管理については更に強化するというようなことを内容とした法改正をさせていただくということでございます。
#10
○山田修路君 ありがとうございました。
 今大臣からもお話がありました、世界的にも肥料の需要が伸びているような状況の中で法律改正を考えたということでございますが、特に、海外依存度の高い肥料原料を国内の産業副産物などで調達をしていくという内容も含んでおります。
 この改正案でありますが、産業副産物を肥料の原料として活用するに当たっては、その安全性を確保すること、このことが極めて重要であると思います。安全性の確保について、副大臣にお伺いしたいと思います。
#11
○副大臣(加藤寛治君) 山田委員の御質問にお答えをいたします。
 現行制度では、肥料の製品規格、公定規格として有害成分含有量の基準値を設定をしまして、登録審査の際に基準値を下回ることを確認をしているところでございます。この点について、今回の改正で緩めることはございません。
 今般の法改正では、こうした製品規格に加えて新たに肥料の原料規格を定めて、安全性の確認された産業副産物のみをリスト化しまして、肥料に使える原料の範囲を明確化するものでございます。さらに、肥料業者に原料帳簿の作成を義務付けをしまして、肥料業者自身が適切に原料管理を行うとともに、行政機関が事後に適切な原料を使用しているかどうか確認できるようにすることとしております。
 これによりまして、肥料の安全性を更に高めることができるものと考えておるところでございます。
#12
○山田修路君 ありがとうございました。
 この安全性の確保というのは本当に基本中の基本でありますので、是非よろしくお願いをしたいと思います。
 そして、資料をお配りをしております。
 これ、農林水産省で作成したものでありますが、大規模な農業者の米の販売価格やあるいは生産流通コストを平成二十五年頃のデータをベースに示し、農業者の手取りのイメージを記載をした、表したものであります。左下の方に肥料、農薬、機械といった農業資材費のウエートが出ておりますけれども、ここで大きなやはり課題は、生産資材の価格を引き下げることによって農業者の所得向上を図っていくということであります。
 これ、冒頭に新聞でも申し上げたことですけれども、この法律の改正法案が肥料の価格の引下げにどのような効果があるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
#13
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えいたします。
 今回の法改正においては、配合ルールの緩和や原料の範囲の明確化を行うことで堆肥や産業副産物の活用が進み、低コスト肥料の開発につながることが期待されております。
 例えば、化学肥料や堆肥が配合可能となることで低コストな堆肥が配合肥料の原料として利用可能となり、有機配合肥料のコスト低減が見込まれるところでございます。また、肥料そのもののコストに加えて、堆肥と化学肥料を一度に散布できるようになり、施肥に掛かる手間や労働費が低減され、農業生産コストの低減も期待されております。加えてお話をさせていただくならば、堆肥を投入するということは地力が増進をするということでありまして、地力が付いてくると化学肥料の効きというのも良くなるということでありますので、量を減らしていく面でも相当効果があるんではないかと思ってございます。
 以上です。
#14
○山田修路君 ありがとうございました。
 資材価格の引下げ、大変重要な課題でありますので、この法律の制定、そして施行にあっても、資材価格あるいはコストが下がっていくように是非指導していただきたいと思います。
 そして、この資材価格の状況、最近どうなっているのか、肥料、農薬、機械などの動向についてお伺いをしたいと思います。
#15
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 農業物価統計調査というものがございまして、これによりまして資材価格の調査を行っております。
 最近の情勢でございますが、資材価格の引下げの議論が開始される前の平成二十七年と直近の平成三十年の資材価格を比較いたしますと、肥料につきましては五・七%下がっております。それから、農薬につきましては〇・六%下がっております。農業機械については〇・三%上がっていると、こういった状況になっております。
#16
○山田修路君 ありがとうございました。
 農業資材の引下げについて政府として取り組んでいるわけでございますが、今お話がありましたように、肥料については相当効果が上がっている、また、農薬も価格が若干下がってきているということですけれども、農業機械の方はまだまだということのようであります。
 特に肥料の価格については低下が見られるわけですが、どのような取組を具体的にしているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
#17
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 肥料につきましては、まず、土壌の状況や作物などにより必要とする成分が異なるため、各産地において様々な銘柄が開発、利用されてきたところでございます。ただ、効果が同じであればできる限り銘柄を集約化するということで、肥料製造に係るコストを抑えることが可能となっております。
 このため、全農においては、購買事業の見直しを進める中で、汎用性が高い化成肥料銘柄を中心に集約化を進めておるところでございまして、これまで約五百五十あった銘柄を二十五に集約いたしまして、さらに、競争入札によりまして購入先となるメーカーを約半分に絞り込む、そういったことで一ないし三割の価格引下げを実現したと承知しております。
 さらに、農業者が肥料を含む農業資材を調達する際の参考としていただき、少しでも安く購入できるように、農林水産省におきましては、平成二十九年から国内外におきます農業資材の販売価格などに関する調査を実施いたしまして、その結果を広く農業者の方々に提供するという取組を実施しているところでございます。
#18
○山田修路君 ありがとうございました。
 現在、全農で肥料価格の引下げのために銘柄の集積を行っているというお話でございました。今お話がありましたように、五百五十銘柄あったものが今は二十五ぐらいになってきているということで、肥料価格の引下げ、先ほど、データでいいますと相当、五・七%ですか、下がっているということにも貢献をしているのかなというふうにも思います。
 一方で、今度の法律改正で、先ほど政務官からもお話がありました、堆肥などと肥料の配合を広く認めていくということになっております。これは、もちろん農業者のニーズ、あるいは堆肥を利用していこうということで大変いいことだとは思うんですけれども、この結果、配合された様々な肥料が世の中に出回るということになります。
 今一生懸命進めている銘柄集積とこの肥料の配合が矛盾しないように進めていく必要があると思いますけれども、その辺についてお伺いしたいと思います。
#19
○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。
 全農が進める銘柄の集約につきましては、化成肥料を中心にいたしまして、汎用性の高いものを集約して肥料の低減を進めているというふうに承知をしております。
 今回の改正は、こうした汎用性の高い肥料だけでは対応できないような土壌や作物に対しまして、小回りの利く肥料、それから堆肥の活用をしたいという農家の要望に応えるものであります。したがいまして、今回の改正を生かしまして、土壌分析に基づいて必要な成分のみを配合した肥料や成分の量を調整した肥料というものの生産を機動的に進めたいと考えております。
 このような肥料の生産は、農協を含めました地域に根差した肥料業者が主体となるというふうに考えております。また、価格面で見ましても、銘柄集約により低価格となった化学肥料を配合肥料の原料として利用していただくということになりますので、銘柄集約の効果を生かしながら低コスト化が可能となるものと考えております。
#20
○山田修路君 ありがとうございました。
 この肥料の配合については、銘柄集積によってかなり肥料の価格が下がっている、これを阻害しないようにというか、相まって更に肥料の価格が下がっていくような努力をお願いしたいと思います。
 そして、もう一つ、家畜排せつ物についてちょっとお伺いしたいと思います。
 この家畜排せつ物を活用した肥料については、耕種の農家の皆さんから使いにくいという言葉も聞かれます。臭いがする、あるいは水分が多い、こういったことについての御意見もあるわけでございますが、この家畜排せつ物を活用した堆肥について、品質を良くしていく、高品質化に取り組む必要があると思いますけれども、この取組についてお伺いしたいと思います。
#21
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 家畜排せつ物を原料とする堆肥でございますけれども、資源として持続的な土づくりに有効活用していくためには、畜産農家が耕種農家のニーズに応じて高品質な堆肥といったものを供給することが重要であると考えております。
 畜産の家畜堆肥の高品質化を進めていくためには、完熟化によりまして水分や臭気、臭いですね、これを低減させるといった品質の向上策、これが有効でございます。これにつきましては、県職員などを通じた畜産農家への技術指導、こういったものを推進しているところでございます。
 さらに、この法案によりまして堆肥と化学肥料の配合などが認められることになれば、これをペレット化することによりまして散布も容易になることから、堆肥の利用が進むものと考えているところでございます。
 このため、堆肥の高品質化に向けまして、完熟化について引き続き畜産農家への技術指導をすることに加えまして、堆肥舎の整備といったものへの支援というものも行うこととしております。また、ペレット化を推進するため、畜産農家が行うペレット化のための施設や機械導入などの支援を行う予算を概算要求しているところでございます。
 こうしたことによりまして、畜産農家が耕種農家のニーズに応じた高品質な堆肥を生産、流通させる取組を後押ししていきたいと考えております。
#22
○山田修路君 ありがとうございました。
 この家畜排せつ物の活用、これも大変重要な課題であると考えております。特に、堆肥としての活用、これは大いに推進する必要があると思いますので、しっかりとこの高品質化にも取り組んでいただきたいと思います。
 もう一つ、肥料の原料の安全性ということでございます。
 肥料の原料の中で、やはり人や植物に有害な物質が含まれる可能性もあるということでございます。肥料に利用できる原料の範囲を明確にし、帳簿の作成によって原料管理を徹底するという原料管理制度を導入するということも今回の内容に含まれているわけでございます。このことは当然必要なことだというふうに思っておりますけれども、この制度の導入によって肥料生産業者が過度に負担になって、生産あるいは管理のコストが上がっていく、そのことによって肥料価格に影響が出ないようにしていく必要があると思っておりますけれども、この原料管理制度が肥料価格に与える影響についてどのように考えているか、お伺いしたいと思います。
#23
○政府参考人(新井ゆたか君) 今回導入いたします原料管理制度、帳簿の義務付けは、農家が安心して肥料を利用できるようにするためのものでございます。
 具体的には、原料帳簿の作成は多くの事業者においては既に実施されているというふうに承知しておりまして、適正な品質の肥料を生産し、正確な原料表示を行うためには、肥料業者として当然実施しておくべきことを改めて法律上に位置付けたということでございます。この帳簿の記載事項は省令で定めることとしておりまして、原料の名称、数量、仕入先といった基本的な事項を定めることを予定しているところでございます。したがいまして、これらの内容は農家が適正な肥料を正確な情報に基づいて使用するために必要なものでありまして、肥料業者にとって過度な負担となるものではないというふうに考えております。
 したがいまして、肥料価格の上昇につながるようなものではないということと、肥料業者に適切に記載ができるよう正確な情報を、それから説明会等で周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
#24
○山田修路君 ありがとうございます。
 安全性の確保が第一でありますけれども、あわせて、負担、コスト増にならないようにということで対応をしていただきたいと思います。
 そして、先ほど配付した資料の中にあります、肥料だけではなくて、農薬についてもやはり全体の四%、そして農業機械一一%という負担になっている、コストになっているということであります。先ほどのお話では、農業機械については最近やはり価格がちょっと上がっているというお話もありました。私がいろんなところで見ても、やはり農業機械、機能が良くなっていて価格が随分上がっているという話もあちこちでお聞きをいたします。
 肥料については今までお伺いしましたけれども、農薬や農業機械の価格の引下げについて取組どのようになっているのか、お伺いしたいと思います。
#25
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 まず、農薬につきましては、全農の価格引下げの取組の中で、メーカーから農業者に直接配送する大容量規格、大きな容量で配送するというものでございますけれども、こういった取組を進めているところでございまして、これによりまして、通常の規格と比べまして約二割から三割の価格引下げを実現したと承知しております。今後これらの品目数や取扱量も拡大していく方針というふうに聞いているところでございます。
 また、農業機械につきましても、全農が担い手の要望を踏まえて機能を絞り込んだ低価格の大型トラクターを開発したということでございまして、これを標準モデルの価格と比べまして百万円程度の引下げを実現をしたということでございます。今後とも取り組んでいくというふうに聞いております。
 農林水産省といたしましても、全農等の関係機関と連携をいたしまして、これらの取組を後押ししてまいりたいと考えております。
#26
○山田修路君 ありがとうございます。
 まだまだ道半ばのような感じもいたします。しっかりとこの資材価格の引下げについて取り組んでいただきたいと思います。
 今お話がありましたけれども、やはり全農やあるいは経済連、農協の取組というのが非常に大事だと思います。農協改革の中でもこの点は非常にポイントになっているわけでありますが、農協系統組織の取組、資材価格の引下げに関する取組でありますが、これがどうなっているのか、そして農水省としてどう評価しているのか、改めてお伺いしたいと思います。
#27
○政府参考人(横山紳君) 先般農林水産省が実施、公表いたしました農協の自己改革に関するアンケート調査、これは農協に対して行ったものでございますけれども、現在、ほとんどの農協で大口割引、予約割引などの導入、銘柄、規格を集約した上での一括購入、ジェネリック農薬や中古の農業機械などの低価格の資材の取扱いということで、資材価格の引下げの取組を実施しているというふうに回答をいただいているところでございます。
 また、全農につきまして、今ほど大型トラクターについての話がございましたけれども、それに加えて中型トラクターでも同様の取組を開始しておりまして、各資材についてそうした取組を継続、拡大すると、こういうふうに承知をしてございます。
 こうした取組は、農業者の所得の向上を図るというまさに農協改革の趣旨そのものでございまして、農林水産省としても、本年九月に総括評価をいたしましたとおり、JAグループの自己改革は進展していると、このように受け止めております。JAグループ自体も、自己改革を不断に進めていくと、こう宣言をされております。
 農林水産省としても、引き続きJAグループの取組を促してまいりたいと思います。
#28
○山田修路君 ありがとうございました。
 今日は、肥料取締法の改正案についての質疑ということでございました。肥料の安全性についての質問、あるいは肥料などの農業資材の価格の引下げについて質問をいたしてきました。特に、農業者の所得向上に向けては、農業者の努力だけでは対応できない課題が多々ありますが、その中の一つがこの資材の価格の引下げということであります。
 政府としてもこれまで取り組んできておられるわけですけれども、改めて、この資材価格の引下げあるいは農業者のコストの削減への取組について、大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
#29
○国務大臣(江藤拓君) 先生のおっしゃるとおり、生産費、それから固定経費、これを下げていくことは、たとえ売上げ、それから収入、手元に残るお金が前年と変わらなくても、ここが下がれば収入アップと、実質収入アップということになるわけでありますから、やはりここを下げていくことはとても大切なことだと思っております。
 我々は農業競争力強化支援法に基づいてやってまいりましたが、しかし、生産者も、それからメーカーも国も、それからJA組織も、いろんな人がやっぱり一緒になって同じ方向を向いて固定費、生産費を下げることによって農家の負担を減らしていくということが大切になってくる、その一助となる法律の改正だというふうに考えております。
#30
○山田修路君 ありがとうございました。
 農業者の手取りを増やしていくために、もちろん農家の皆さんにも努力をしていただく必要があるんですけれども、農協系統でもしっかり頑張っていただく必要がありますし、また、政府としても、なかなか農業者の方あるいは農協の方ができないことについてもしっかりとまた支援をしていく、取り組んでいくことが大事だと思います。
 今後の活動あるいは今後の対応をしっかりとお願いをいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
#31
○宮沢由佳君 立憲・国民.新緑風会・社民の宮沢由佳です。
 肥料取締法の一部を改正する法律案に関して質問をさせていただきますが、山田委員から大変勉強になる質問をたくさんしていただきましたので、重なる部分もあるかと思いますが、御容赦いただきたいと思います。
 まず、肥料の現状について伺います。
 外国と比べて日本の肥料の価格は高いと聞いております。単純に比較はできないと思いますが、どのくらい高いのでしょうか、お答えいただきます。
#32
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 我が国におきます農業資材価格の引下げに向けました取組の一環といたしまして、海外における肥料価格などについても調査をしているところでございます。本年八月に公表いたしました調査では、水稲の栽培が盛んなアメリカ、イタリア及び中国を対象といたしまして、日本でも同様のものが使用されている肥料銘柄を選定いたしまして調査を実施したところでございます。
 その結果、農業者の経営規模とか生産条件、あるいは肥料メーカーの業界構造、いろいろ農業資材を取り巻く環境が大きく異なっているという背景はあるものの、各国とも、総じて我が国と比較して安い傾向にございます。具体的には、日本の販売価格に比べまして、アメリカは五割から六割安い、イタリアは三割から六割安い、中国は五割から七割安いという、そういった状況でございました。
#33
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 なぜ国内の肥料が高いのか、理由も教えてください。
#34
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 今回調査いたしました対象国の肥料価格が安い、逆に日本が高いということでございますけれども、一点目といたしましては、アメリカとかEUは、日本と比べまして肥料の市場規模が非常に大きいということで肥料製造メーカーの集約化も進んでおります。生産規模が大きくなっているというのが一点目でございます。それから二点目といたしましては、製造メーカーから農業者までの流通構造がシンプルであります。それから三点目といたしましては、農業者の経営規模が大きいということで、肥料の規格も大容量での販売、大きな容量での販売を前提としたものになっておりまして、また使用量も多いと、こういったことが考えられるということでございます。
#35
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 今回の肥料法改正案で肥料の価格は安くなるのでしょうか、お答えください。
#36
○政府参考人(新井ゆたか君) 今回の改正によりまして、配合ルールの緩和でありますとか原料の範囲の明確化を行うことで、低コストな堆肥、産業副産物といった国内の有機物の資源の活用が進むというふうに考えております。これによりまして低コストの肥料の開発につながることを期待しているところでございます。
 例えば、化学肥料と堆肥が配合可能となることで低コストな堆肥が配合肥料の原料として利用可能となりますので、有機配合肥料のコストの低減が見込まれるところでございます。
 一方で、堆肥をペレット化する場合には加工コストが掛かりますので、必ずしも堆肥の製品価格そのものが下がらない場合もあるのではないかということは認識しているところでございます。
 しかしながら、こうした場合におきましても、堆肥と化学肥料を一度に散布できるということ、それから専用の機械がなくても散布できるということでございますので、施肥に掛かる手間、労働費が低減されます。したがいまして、農業生産コスト全体で見れば低減が期待されるというふうに考えております。
#37
○宮沢由佳君 全体的に見れば低下が期待されるということで、必ずしも安くならないのではないかという不安も払拭することにはならないんですけれども。
 例えば、一袋の価格が安くなった、だけれども、それをたくさんまかなければいけないというもし現状があるとすれば、それは決して安くはならないということになるかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#38
○国務大臣(江藤拓君) おっしゃるとおりだと思います。量が増えてしまえば、一袋の単価が下がっても、掛け算ですから、結局同じことになってしまう。
 先ほど藤木政務官が若干触れましたけれども、やっぱり地力を上げるということが農地にとって今一番必要なことで、やっぱり堆肥を昔は普通に入れていたんですよ、みんなすきくわで入れて、それでトラクターですき込んで。今は、もうなかなか重いので、堆肥は水分を含んでいますから、それがなかなかできなくなって地力が下がってきて、化学肥料ばかり使ってしまったという現状がありますので、これを混ぜるということになれば、地力が上がれば、藤木政務官が言ったように、化学肥料を入れる分が減ります。
 化学肥料の原料は、例えばリンなんというのは、昔は沖ノ鳥島とかいろんなところで国産化できていましたけど、今はほとんど日本にはないので、ほとんどみんな輸入です。そういうものを使う量が減れば化学肥料の分量が減る、そして、堆肥の使用量が増えて地力が上がるということであれば、総量として施肥の量が減れば、私は、価格を下げる効果は見込まれる。
 ですから、期待するとしか役所的には言えないですけれども、ただ、現場的に言うと、そういういい効果は十分に期待できるというふうに考えています。
#39
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 実は、昨日の朝、うちの組、山梨の組のおじちゃんにちょうど会いまして、おじちゃんが桃の、うちの近所では桃の農家がいるんですけれども、忙しいですかと聞いたら、これからとにかく肥料を入れる季節だから、そこをうんと頑張らないといい桃が取れないんだよと言ったときに、ちょうど肥料法の私質問をする機会を得ていましたので、これから肥料法というのが改正されて、とても堆肥と肥料が混合されていい肥料が出ますよとお話ししたところ、安くなるんですかというふうに聞かれたものですから、ここは安くなりますよと言いたいところなんですけれども、やはり期待されるというところでつい私も伺ったんですけど。
 このおじちゃんは、やっぱり地力を上げるには堆肥が一番いいんだよ、でも、やっぱり重たいんだよね、もう七十も超えたおじちゃんですので腰にくるんだよねということをおっしゃっていましたので、まさに、この本当に高齢化した農家の中で、地力を上げるために堆肥を使いたい、だけど、腰にくるあの重さを何とかしてほしい。
 このまさに肥料法の改正で、ここに価格もきちんと安くなるということを担保していただければ私も堂々とお話しできるんですけど、もう一声いただけないでしょうか。
#40
○国務大臣(江藤拓君) 消安局長が申し上げたのは、ペレット化の話にたしかちょっと触れたと思います。
 ペレット化すると軽くなるわけですよ、水分は飛ばしますから。しかし、施肥する段階では非常に、軽いですからぱあっと、その七十歳の桃農家の方も、ペレット化してくれた上での肥料であれば同じ価格でも多分喜ぶと思いますから、全然作業が楽ですから。
 ですから、価格自体が下がることも大事ですけれども、施用するときの労力の負担を低減させるということもとても大切なことなので、もしお会いになったら、ただ、ペレット化する機械が結構高いので、それに対しても国として支援をしなきゃならぬかなということも今省内で検討しておりますが、やはり、パワーアシストとかああいうのもありますけれども、軽くするということもあるので、価格だけじゃなくて負担が下がるという部分をもし言っていただければ、なるほどと言っていただけるのではないかなと思います。
#41
○宮沢由佳君 高齢者の農業従事者に希望が持てる法案になるように、しっかりと審議させていただきたいと思います。
 改正案では、生産業者のほかに輸入業者への肥料の原料帳簿の備付けを義務化しています。その趣旨は何でしょうか。
#42
○政府参考人(新井ゆたか君) 輸入肥料につきましては、原則として輸入業者が法律に基づく登録、届出を行うこととされておりまして、国内生産業者と同様に、品質管理の義務や罰則を課しているところでございます。
 輸入業者は、輸入する肥料の品質や表示に間違いがないかどうか、外国企業から必要な情報を入手して確認する責任がございまして、現在でも、輸入肥料の登録申請書に生産工程の概要を記載させているところでございます。当然ながら原料につきましても確認する必要がございますので、国内事業者と同様に、今回も原料帳簿の備付けを義務化したところでございます。これによりまして、農家がより安心して肥料が使うことができる状況をつくっていきたいと考えております。
#43
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 関連して、今回の改正は規制緩和と安全性の担保が両輪だと思います。輸入肥料に関して安全性をどのように担保するのか、先ほど山田委員からもこの安全性については再三御質問がございましたけれども、答弁では事業者の申出とか確認ができるようにするというお話がありましたけれども、どのように確認するのでしょうか、お答えください。
#44
○政府参考人(新井ゆたか君) 輸入肥料につきましては、まず、公定規格に適合しているかどうかというものを事業者のデータに基づきましてFAMICが確認をすることにしております。公定規格におきましては有害成分の基準を下回ることということになっておりますので、これをしっかり確認をするというのがまず第一点でございます。
 それから、今回は、それに加えまして、国内業者、それから輸入業者問わず原料の帳簿の記載を義務付けるということでございますので、これが立入りの際に原料に遡って調査をできることになるということで、安全確認がより容易になるということでございます。
 このように、輸入肥料も含めまして国と都道府県による立入検査を行って必要な取締りを行うということによりまして、事前、それから販売している間でのそれぞれの安全性を担保していきたいと考えております。
#45
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 関連して、肥料の表示に関しても伺いたいと思います。表示はどのように変わるのでしょうか、教えてください。
#46
○政府参考人(新井ゆたか君) 現行の制度でございますけれども、農家が使いたい肥料を判別するために、肥料の品質表示の義務付けをしております。主な表示事項としては、肥料の種類、名称、それから生産又は輸入業者、成分量、原料の種類、生産又は輸入した年月日ということになっております。
 今回の法改正で、こうした表示の枠組み自体には変更はしないものの、これに加えまして、肥料の袋以外の表示、いわゆるパンフレットでありますとかインターネットで販売している場合につきましても、虚偽の原料を宣伝した場合には法律の罰則を適用するということで、これらの販売上のいろいろ宣伝も含めまして、まず取締り強化をするというのが一点でございます。
 それからもう一つは、肥料に求められる品質や機能が多様化しているということでございまして、現在肥料業者が任意に表示をしている事項について、統一的な表示基準を定めることとしております。
 例えば、今、緩効性肥料ということで、時間を掛けて効くという肥料がございます。この肥料を施肥をいたしますと、一回で施肥が済んで、二週間後あるいは三週間後に効いてくるということでございます。このようないわゆる緩効性肥料につきましては、各メーカーごとにばらばらの表示ということでございまして、農家が非常に判別しにくいということがございます。これにつきましては国が統一的なルールを定めるということで、この部分についても表示の強化を図りたいと考えております。
#47
○宮沢由佳君 改正案が施行された場合、規制緩和基準を既にクリアしている安価な輸入肥料が大量に輸入されることを心配しますが、いかがでしょうか。
#48
○政府参考人(新井ゆたか君) まず冒頭に、先ほどの表示制度で一部訂正をさせていただきたいと思います。
 主要な表示事項といたしまして生産又は輸入した年月日と申し上げましたが、年月でございます。訂正をさせていただきます。
 それから、今回の法改正によって輸入肥料の増加につながらないかということでございます。
 今回の法改正は、世界的な肥料の需要の高まりによりまして、海外に依存しているものをできるだけ国内にある堆肥や産業副産物の活用を進めるということを狙いとしているところでございます。確かに、輸入肥料につきましても、国内生産に限らずこれらのものが使用できるということでございますが、そもそも、堆肥や産業副産物由来の肥料は、非常に重くてかさばるということと価格が比較的安いということで輸送コストが見合わないということで、現在でも、輸入は非常に僅か、一%に満たないものということになっております。
 したがいまして、改正によりまして輸入の肥料、いわゆる堆肥とか産業副産物が肥料のような形になりまして輸入される、それが大きく増加するという可能性は低いというふうに考えております。
#49
○宮沢由佳君 しつこく安全性の担保について、やはりどうしても気になってしまうところなんですけれども、今政府参考人の方からいろいろ御答弁いただきましたけれども、大臣からも、この安全性の担保について一言いただきたいと思います。
#50
○国務大臣(江藤拓君) 安全性については、これまでの行ってきたことをまず緩めることはないということをまず先に申し上げておきたいと思います。
 そして、表示もきちっとさせて、それから、チラシであったりネット販売の広告であったり、いろんなものについてもしっかりサーベイランスを行って、罰則も設けさせていただく、三十万ではありますけれども、罰金も取るという内容になっております。
 そして、産業副産物につきましても、きちっと我々でリストも載せて、範囲も国でしっかり指定をしますので、これについては、安全性については国の方に、まずは、国がやるんではなくてメーカーがやって、メーカーが出したやつを独立行政法人のFAMICというところに出して、そこでしっかり検査をして、そこでギャランティーをさせますので、安全性についてはきっちり担保されるというふうに思っております。
#51
○宮沢由佳君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 肥料価格が高いことに関連して伺いたいと思います。
 ある地域で作っている農作物の価格が上がらず、使っている肥料や農薬、農業資材が値上がりして手取り収入が減っている、そのため、若者がもっと収入の良い職業へ就職してしまうため後継者がいないと聞いております。農業の後継者を育てることは、これからの日本にとって喫緊な課題です。農業の後継者を育てるための政策について伺います。
 まず、農業の後継者不足に関して、若者が就農できるような支援をもっとすべきと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#52
○国務大臣(江藤拓君) 非常に難しい話だと思います。
 農業は、やってみれば非常に、個人事業主ですし上司からどなられることもありませんし、頑張ったら頑張った分だけ自分の成果として手にすることができますから非常にいい仕事なんですが、今回の災害を見ても、時に自然災害でやられてしまったりCSFのようなものが起こってしまったり、そういうこともありますが、リスクもある業界ではありますけれども、これから日本の食料自給率、食料安全保障を考えると、やはりこの世界への従事者を増やしていく、特に若い方にやっていただくことは大事だと思います。
 それには、やはりこの職業に就いて頑張ればちゃんと安定した生活を送れるんだと、子供を二人ぐらいは大学に行かせることができるんだ、そしてもう就業の形も、やはり例えば自分が個人事業主にならなくても、農業生産法人に勤めるような形で土曜、日曜はしっかり休みがもらえるんだ、そういうようないわゆる若者の農業への就農というものもしっかり考えていく必要があると思います。
 ですから、次世代人材投資、百五十万の五年とかもやっておりますけれども、お金をあげれば何とかなるということではなくて、やはり地域に入ったら、JAの方とか地域の青年部とか、例えばトマトだったらトマト部会とか、そういった方々が人・農地プランを通じてそういう若い新規就農者を温かく迎えて、そして、教えてあげよう、相談に乗ってあげよう、育ててあげよう、仲間に入れてやろう、疎外感を感じないようにしてあげられるような、そういう環境もつくっていくこともまた大事ではないかと考えております。
#53
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 是非どんどんその政策を推し進めていただきたいと思いますけれども、今回の肥料法改正案、若者の就農を促す一要因となるでしょうか。
#54
○国務大臣(江藤拓君) 堆肥を入れて地力を上げなければならない、化学肥料も、やっぱり例えば窒素濃度が足りないとかいろいろあれば入れなければならない。しかし、それが一回で済むということになれば、やっぱり若かろうが七十歳だろうが、楽な方が、効率的な方がいいですものね。
 ですから、この肥料法改正によって直接若者の就農がじゃ増えるという因果関係を証明することは、なかなかこれ難しいですけど、どんな産業も、やっぱり効率化であったり合理化であったり、そういうことをすることによって産業の魅力は増すと思うんですよ。その一助にはなるのではないかと思っております。
#55
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 若者たちが就農を希望するような施策の海外事例などは把握されているでしょうか。
#56
○政府参考人(横山紳君) 就農支援のための、海外でどういう取組をしているのかという御質問でございます。
 まず、ちょっと歴史の古いところから申し上げますと、フランスの例がございます。これ、一九七三年からでございますけれども、独自に青年就農交付金制度というのを設けておりまして、若手の新規就農者の方を対象に、農業技術の国家資格取得等の一定の要件はございますが、助成金の交付、これを行ってございます。
 また、最近の例でいいますと、EUは、EU全体で共通農業政策ということで一つの政策プログラムがございますけれども、その中、農業者への直接支払、農村振興政策というのはございますが、その中にも青年就農支援の制度というのを、今、二〇一四年から新たなプログラムになっているんですが、その中で位置付けまして、経営開始から五年以内の三十九歳以下の農業者に対しての支援ということをEU全体としてもやっているというふうに承知をしてございます。
#57
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 参議院でこれからの審議予定の地域再生法の一部を改正する法律案に、空き家とこれに付随する農地を活用した移住促進のための事業がございます。これはこれで進めるべき価値があると思いますが、根本的な農業振興策には、やはり意欲のある若者の就農を促すような、また、地域の若者が地域に根差すような魅力ある農政を打ち出さないといけないと思います。地域の人口減少も加わって、若者の定着が難しい現状について考えると、大変大きな課題です。
 大臣は、これからの日本の農政についてどのような魅力的なお取組をされますか。若者が楽しく就農できる環境づくりなど、もう少し具体的なビジョンを伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
#58
○国務大臣(江藤拓君) 時々感じるときがあるんですけれども、新規で就農しました、意欲は持ってその地域に入ったんだけれども、割り当てられた農地が、はっきり言って農地の生産性の低い農地をあてがわれて、余っているからどうぞみたいな、それではやっぱり駄目だと思うんですね。我々は、中間管理機構とか農地の集約化とか高機能化とか、そういう組織を持っておりますから、やはり意欲を持って地方に入ってきた人には、地力も高い、生産性の高い農地を優先的に与えるようなことも私は考えるべきではないかというふうに思っています。
 そして、さっきもちょっと言いましたけれども、いきなり個人事業主になるということも、それはもちろんありですけれども、しばらく農業生産法人等できっちり技術を身に付けて、それから就農することも極めて有効です。準備型の次世代就農支援交付金の制度も二年間の制度でこれありますから、それを二年使って、自分で個人事業主になれば更に五年あって、七年ありますのでね。そういうこともなかなか知らない人も多いと思うんですよ、こういった制度があるということを。
 ただ、なかなか農業をやるということ、全く土に触ったことがない人は難しいと思うので、委員からも一度御指摘があったと思いますけれども、子供の頃から少し農業について体験する機会とか、農について理解するような、食育だったり農業体験、地域間交流とか、そういうこともやっぱりやることによって、今すぐじゃないかもしれないけど、そういえば自分が小学校のときにあそこに行って、あそこにいたおじちゃんいい感じだったし、農業って楽しそうだったよねというようなものが将来の就農につながるかもしれませんので、金目だけのことではなくて、教育も含めて対応していくことが大切かなと思っております。
#59
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 こういったビジョンを進める上で、食料自給率の明確な目標が必要だと思います。目標と目標達成の取組を教えてください、大臣。
#60
○国務大臣(江藤拓君) 度々この委員会でも問題になっておりますが、やはり食料自給率は国民の食料安全保障に直結する問題でもありますし、ある意味、国の力を表すものでもあると思います。
 ついこの間の国会答弁では、私、四百四十二万ヘクタールの大切な農地というものを答弁したんですが、今朝方聞いたら三百三十九万ヘクタールということで、四百四十二万ヘクタールだったものが、それがほんの短い間に三百三十九万……(発言する者あり)四百四十二万ヘクタールだったものが四百三十九万にこの短い期間で減っているという報告を受けましたので、農地が減るということは非常に良くないことだと思います。
 しかし、農地の中には、どう見てももう農地としての機能を発揮することを期待するのは難しいというものもあるのも事実だろうと思います。その仕分も大事だと思いますが、やはり農地を農地としてしっかりと基盤も整備して維持をする、そして、先ほどからお話があるように、そこで働く農業従事者、若者も含めて、私は、青申とか大規模とか、そういうことばかり何か言ってきたような気がしますけど、兼業農家も地域の農業を守る役割は十二分に果たしているケースが私は多分にあるというふうに思っています。
 ですから、農に携わる人たちがもう一度この農業に立ち向かっていただくことで、高い目標であっても、これを上げていく努力をしていきたいと思っております。
#61
○宮沢由佳君 食料自給率ですけれども、目標年限までに必ず達成するというお約束はいただけますでしょうか。
#62
○国務大臣(江藤拓君) 目標ですから、やらねばならないという強い使命感は持っております。
 やらねばならないという強い使命感は持っておりますが、もっと根本的な話をすると、米をもっとわあっと作れば、食料自給率自体は表面数字では上がるんですよ。ところが、米をわあっと作ったら、今、生産数量目標の割当てを終えてまだ二年目ですけれども、農家の自主的な判断によって作付けが、いろいろ戦略作物その他、飼料米とか作っていることによって米価は今安定しています。
 だから、食料自給率だけ上げるという政策目標だけではなくて、農家の経営も安定させなきゃなりませんし、もう一つ挙げるとすれば、麦、大豆を大いに上げていかなきゃなりませんが、基礎部分が三万五千円ですし、ゲタ部分もありますけど、つなげると大体五万五千円か六万弱ぐらいですから、農家がどういう選択をするかについては、なかなか政策誘導をするのは難しい部分もあります。
 ですから、ありますが、しかし、貿易の中で外国からの輸入に頼っている部分、例えば大豆なんかも小麦についてもかなりの部分を輸入に頼っておりますので、そういったものについて市場を奪還するということも含めて、食料自給の目標達成に努力をしていきたいと考えております。
#63
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 未来の子供たちのために、子供たちの未来のために、石にかじりついてでもこの食料自給率、何が何でも上げていかなければいけないというふうに思います。
 以前の質問で大臣にお伺いしたところ、森のようちえんに大変興味を持っていただいて、すぐ見に行くよなんというお話いただきましたけれども、お忙しい中ではございますが、森のようちえんへ行かれましたか。
#64
○国務大臣(江藤拓君) まだ行っておりませんが、まず、厚生労働大臣と話をいたしました。
 何か質疑の中で出てきて、無償化の枠の中に全く入っていないという話だったよと。しかし、やり方によっては可能なんじゃないかというような話もあって、NPO法人がやっているから駄目とかそういうことではなくて、ただ、施設が全くない。例えば保育園であれば、保育園は温かい食事を提供するということが一応これ決まり事になっておりますので、そのやり方は個別に見なきゃならないけれども、森のようちえん自体が全く無理にはないんじゃないかという加藤厚生労働大臣との会話はいたしました。
 それで、宮崎でもどこにあるかは調べましたので。ただ、宮崎にまだ私二日しか帰っていないので、大臣就任以来ですね。なかなか行く機会がありませんが、それより先に、スマート農業とかもまだ見に行っていませんし、今年中に行ければなと考えております。
#65
○宮沢由佳君 ありがとうございます。是非行っていただきたいと思います。
 森の中で朝から晩まで過ごす子供たちが、本当に木々と親しんで大地と親しんで、そして動物たちとも親しむ中で、この大きな木一本から今は車一台ができるような技術があるんだとか、ドローンで山の上に機械を飛ばして、高い位置の大きな大木もざくざくざくともう材にすることができるんだ、そんな未来を僕たちがつくるんだというような子供たちを育てていかなければいけない。農業や林業や水産業に夢を描けるような、全くの未来図を自分たちの意欲で描けるような子供たちを育てるには、やっぱり自然に親しんだ教育がとても必要だ。
 そのためには、文科省にあるものを、また厚労省にあるものをクリアしなければいけないことは分かりますけれども、そういったものをいろいろな知恵を集めて、政策どおりでなくても認めていけるような、そういった柔軟な視点も必要だと思いますので、是非、森のようちえんの無償化、対象になるように、これから大臣にも知恵を絞っていただきたいと思って、願いを込めまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#66
○森ゆうこ君 共同会派、森ゆうこでございます。
 ちょっと急にピンチヒッターを頼まれまして、急な質問ですけれども。
 大臣、ちょっと言葉が軽過ぎるんじゃないんですか。重要な数字ですよ、さっきの数字は。ちょっと軽過ぎますよ。床屋政談じゃないんですからね。神様のせいと言ってみたり。気を付けていただきたいと思います。
 それで、先般の質問の、高野さんの質問だったのかな、大臣が民主党政権のときの口蹄疫でもう大変に尽力をされたというふうなお話があったので、私も、どんなふうに尽力されたのか、いろいろ大臣の当時の議事録、それから動画も残っていますからね、それから当時の政務三役にも可能な限りちょっと聞いてみました。大変な激しい批判を頂戴したということで、私も、ちょっとそんなことを委員会で言っちゃって大丈夫なんですかみたいな、もういろいろあり過ぎてですね。
 これは大臣が言ったことですよ。私が言っていることじゃないんですよ。これは、平成二十二年五月十一日の農林水産委員会、衆議院の会議録ですけれども、大臣、彼は私に、大臣を連れてこい、これ口蹄疫の話です、大臣に鉄砲を持たせて一頭一頭撃たせろ、そうしたら俺たちの気持ちが分かるわい、そう私に訴えられましたよとか、子供を学校に行かせたいけれども、もしかしたら口蹄疫のウイルスを持って帰ってくるかもしらぬ、学校にも行かせたくない、家庭訪問もお断りだ、飲みに行くなんてとんでもないと、修羅場ですよ、修羅場。本当に修羅場です。
 冷静に、こういう感染症のときは誤解を招かないように議論しなきゃいけないんだけれども、分かりますよ、気持ちは。だけど、すごいですよ。もうとにかく批判のオンパレードで、まず総額の予算を示せと、支援の、百億だ、いや、それじゃ足りない、二百億だ、どうなっているんだと要求していたんですよね、野党のときは。
 今回の豚コレラで、事業の再建も含めて、おっしゃるとおりだと思いますよ。大臣、総額まずお示しになりますか、百億、二百億、畜産経営が続けられるように。もう疲弊し切っています。これ言っていたのはいつかというと、発生してから一か月ですよ、一か月。初動が遅い。自民党の豚コレラ対策はどれぐらい掛かっているんですか。もう一年過ぎているんですよ。大臣、百億、二百億、総額の支援策見せてくださいよ、まず。
#67
○国務大臣(江藤拓君) これは、私が若かりし頃に大分言ったことについては、もうほぼほぼ覚えておりませんが、そのときの現場の気持ちだったので多少激しい言葉になったことについては、まあそうだったんだろうとしか思えません。
 そして、総額を示せというお話でありますが、現在まで二百八十億ほど使いました。そして、まだ、この間岐阜にも行ってまいりましたけれども、いわゆるこの段階に至っても終息のめどが立っていないということについては、誠に生産者の方々には申し訳ないというおわびを申し上げました。
 そして、予算については、これから家伝法の改正、それからいろんな法律の改正も行って、ASFに至っては予防的殺処分も含めてやらなければならないということになってくるかもしれません。ということになると、幾ら掛かるか正直分かりません。分かりませんが、ただ、私がそのとき申し上げたのは、かつておやじがやったときに、これだけの総額を示したから安心して現場でやれることは何でもやれということが現場で極めて有効にワークしたという記憶があったものですからそういう発言をしたことであって、今後、ASF、それからCSFの展開状況によって予算が不足するようなことがないようにしっかりやってまいります。
#68
○森ゆうこ君 いや、大臣におなりになったんですから、まさしくそれをおやりになればいいじゃないですか。もう安心だと、これだけ示せば安心だということを示せばいいじゃないですか、予算これだけ確保したと、もう大丈夫だと。
 動画も見ましたよ。こんなのはちょっと上品過ぎるぐらいです。もうすごかったですよ。もう物すごく攻撃されて、それでも冷静に答弁し、さらにはやるべきことをやって、いろいろ批判は浴びたけど、四か月で終息したんですよね。だから、とんでもない話だと思いますし、野党はもっと厳しく追及していいんですよ。自民党を見習うべきだと思いますね、野党の。
 ということで、この間お約束していただいた入国カード、どうなりました。
#69
○国務大臣(江藤拓君) 入国カードについては、しっかり見させていただきました。
 私も実物を見て、裏面の下から二つ目の四角の2の③、私はちょっと老眼なので、これでは眼鏡掛けないととても見えないなということでありますので、これを財務の方にはしっかりお話をいたしました。もっと目立つように、こういう状況はもう今までとは違うんだから、表面に入れることも含めて検討してくれと。
 私がやれることであればすぐにやりますが、これは財務の所管でありますので、財務にしっかりとした申入れをしたということでございます。
#70
○森ゆうこ君 いや、だから、変えてくださるんですか。
 どなたでもいいんですよ、やってくださる方なら。農水大臣が率先してやっていただいて、働きかけをしていただいて、結果を出していただきたいんです。財務と法務、両方ですよ。ちゃんとやらないと入国カードの中身変えられないんですから。
 それやりますとこの間言ったんじゃないんですか。すぐできる話じゃないですか。どうなっているんですか。いつまでに変えられるんですか。
#71
○国務大臣(江藤拓君) 私の所管であればもっと明確なお答えができますが、今お話がありましたように、財務と法務に関わることで、これはそれぞれの所管の大臣がおられますので、私の方からはかなり強く申入れをいたしましたが、それがいつまでということはお返事を待つしかないということでございます。
#72
○森ゆうこ君 何だか、できるかどうか、ちょっと分からなくなっちゃったんですけど。
 肥料取締法の一部を改正する法律案について伺いたいと思います。
 まず、有害物質の混入をいかに防ぐかということなんですけれども、肥料に混入する可能性のある有害物質、何が考えられますか。
#73
○政府参考人(新井ゆたか君) 肥料の原料や生産工程から発生いたします有害物質としては、その種類ごとに様々なものがございます。それぞれの種類ごとに含まれるおそれがある成分を指定しているところでございまして、例えば重金属でございますと、ヒ素、カドミウム、水銀といったものがございます。これらにつきましては、それぞれ公定規格において有害成分の基準を設定いたしまして、食品安全委員会の意見を聴いた上でこの規格を設定をしているところでございます。
 例えば、重金属でないものというものも有害成分になることがございます。代表的な化学肥料であります尿素を合成する際には、副次的に有害なビウレット性窒素を生成してしまうということでございますので、尿素にはビウレット性窒素の規格が設定をされているところでございます。
#74
○森ゆうこ君 動物性の堆肥に含まれるクロピラリドについてはどうですか。
#75
○政府参考人(新井ゆたか君) クロピラリドにつきましては、海外で牧草や穀類に使用されている除草剤ということで、一部のものにつきまして、感受性が高い作物ということがあるということでございます。
 これらにつきましては、生育障害が生じやすい作物は限られているということでございますので、一律に基準を設定するのではなく、農家の方に施用上の留意事項を表示するルールを検討しているところでございます。
#76
○森ゆうこ君 クロピラリド除草剤、要するに家畜の飼料に、牧草ですね、これに使われた除草剤が生育障害を起こす、特にトマトなどに。このことについて農水省、私もホームページ見ましたが、研究結果等も発表されておりまして、対策が講じられているところですけれども、この点についてもしっかりと対応していただきたいと思います。
 放射性物質についてはどうですか。
#77
○政府参考人(新井ゆたか君) 肥料に含まれます放射性物質につきましては、平成二十三年八月に通知を発出しておりまして、肥料中の放射性セシウム濃度の暫定許容値を一キログラム当たり四百ベクレルと設定をしております。
 原発事故によります影響を受けた都県に対しまして、肥料の種類に応じた検査方法を定め、検査方法に従い、暫定許容値を下回ることを確認した肥料のみを生産、出荷するよう、肥料の生産業者に対し指導を行ってきたところでございます。
#78
○森ゆうこ君 検査はサンプル検査だと思いますけれども、対象地域、そしてどのぐらいサンプルを取っているのか。
 現状、ゼロというのはなかなか難しいです。なぜならば、ずっと三十年、四十年たっても減衰しないんですよ。チェルノブイリ事故の影響はいまだに遠く離れた地域でも残っていて、森のキノコやベリーは取らないという対策を各国でなされている。
 現状どれぐらいの放射性物質が検出されているのか、どの程度サンプルを取って調べているのか、対象地域はどうなのか、その点についてお答えください。
#79
○政府参考人(新井ゆたか君) まず、対象地域でございます。これは、汚泥肥料につきましては十六都県、それから、堆肥につきましては八県につきまして調査をしているところでございます。
 それぞれ、都や県、FAMICが測定した結果については農水省のホームページで公表したところでございまして、牛ふんにつきましては、餌の管理の徹底、餌の基準値が百ベクレル・パー・キログラムということでございますので、これによりまして放射性セシウムの濃度が低下し、全ての県において現在は肥料の暫定基準値を下回ることが確認されているところでございます。
 汚泥肥料につきましては、原料となる汚泥に対して基準値二百ベクレル・パー・キログラムを設定いたしまして、まず汚泥排出業者に測定を行わせる、それから帳簿を作成し、その内容を国に報告させる、それからFAMICの立入検査を行うということで担保しているところでございます。
#80
○森ゆうこ君 基準値二百ベクレル・パー・キログラム、し尿汚泥の場合ですね。当然、基準値を上回っているものについては報告されていないわけですけれども、例えば、三十年四月五日に発見されたし尿汚泥肥料、百ベクレル・パー・キログラム、これ結構大きいと思うんですよ。なぜこんなふうに出ているのか。し尿汚泥肥料ですから、これ、人間のし尿になるんでしょうかね。どうしてこんなに、百ベクレル・パー・キログラムって決して少なくないと思いますよ。そういうことが報告されたときには原因を調べたりしていますかね。
#81
○政府参考人(新井ゆたか君) 基準値を上回るものが出た場合には、まず自粛を要請をするということでございます。基準を超えた場合は、その原因につきまして、県と協力しながらチェックをしているところでございます。
#82
○森ゆうこ君 こういうことも、事故は終わっていませんので、もちろん風評被害も困るんですが、一方で、やはりこれは肥料として汚泥が使われる、そして今回の法改正によって更にそれを活用していく方向になるわけですから、きちっと管理をしてもらわなきゃいけない。そういうものはできるだけ混入しないように、それから、製造過程で濃縮されても困りますし、そういうことをしっかりと担保していただきたいと思います。
 さらには、今回新たに表示制度が加わります。この法案のヒアリング行っているときに、この表示制度について、どうやって、どのようなプロセスでこの表示を考えていくのか、決めていくのか、実はこれからなんですよね。ということで、これは極めて重要であります。
 やはり生産者にとって有効に使えるようにということも重要ですし、それから、やはり最後は農産物が消費者の下に、そして口に入りますから、消費者にとっても有効なもので、安全の高いものであることを担保できるものに、そしてまた、先般、農産物の輸出促進に関する法律案、可決、成立いたしましたけれども、今後海外にもっともっと日本の農産物を輸出していく場合に、海外の消費者がどのような生育過程で、特にEUなんかでは、サステナビリティーというかSDGsの観点から、農作物を厳しくチェックする、そういうことに配慮した農産物が好まれるということでありますので、それはアジアにとっても同じだというふうに思いますので、そういうことを付加価値を付けられるような、そういうものにつながるような、そういう観点で表示も考えるべきではないかなと思いますし、とにかく、そのプロセス、表示の、どうやって決めていくかというのは極めて重要だと思いますので、お答えをお願いいたします。
#83
○政府参考人(新井ゆたか君) 肥料の表示につきましては、農業者が肥料を選択する上、それから生産物の安全性を確保するという上からも非常に重要であるというふうに認識をしております。
 このため、まず、表示の案を作る場合に、農業者、それから肥料業者、農業者団体、消費者といった関係者の方々による検討会の場を設けたいというふうに考えております。これらの方々の意見を踏まえた上で、さらに、人の健康に対する影響評価が必要な場合には、食品安全委員会に意見を聴くことも検討しているところでございます。
 さらに、行政手続法に基づきますパブリックコメントも実施をするということでございまして、このように広く皆様の意見を聞いた上で、この表示制度を公平かつ透明に制定をしていきたいと考えております。
#84
○森ゆうこ君 先日よりちょっと進みました。
 極めて重要なポイントですので、きちっと制度設計、納得のいくものであるように、ただし、余り厳し過ぎると事業者にも負担が掛かるという、そこら辺のバランスが問題だと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
   〔委員長退席、理事堂故茂君着席〕
 さて、今年は、台風被害もそうですけれども、お米ですけれども、我が新潟県ではやはり高温障害が大変厳しいということで、先ほど大臣もおっしゃいましたけど、やはり土の力が落ちている、地力が落ちている、これを何とかしなきゃいけないということも今回の肥料法改正の大きな主眼ということであります。
 先日国会見学に来てくださった、農家じゃないんですよ、でも、二町歩ぐらいお米作っている。どうでしたかと、高温障害。いや大丈夫だった、もう土づくりにこだわっているからということで、稲穂もいただきました。(資料提示)どっしりと重いんですよね。高温障害で、もう二等米、三等米、県内大変なんです。でも、その方は、かなり土づくりにこだわっていらっしゃって、有機質、堆肥、EM菌も使っているのかな、米ぬか、もみ、魚の骨。台湾で一番高く売れている日本のお米だそうです。値段聞いて驚きました、二キロで三千五百円。もう飛ぶように売れると。それだけ作り方にこだわっていて、それをしっかりとアピールしているから引っ張りだこだということでした。
 重要だと思うんですが、一方で、先ほど来お話を聞きますと、やはり肥料会社の集約化によってコストを下げるという話なんですけれども、本当に集約化だけでいいんでしょうか。例えば、この方が使っている肥料というのは、言わばオーダーメードというか、地域の中小のところにお願いして、こだわって作ってもらっていると。それによっていいお米ができている、そして、それがまた製品の売りにもなっているということでございますし、先ほどから値段が下がるのかどうかという話なんですけど、何で日本の肥料が高いのか、肝腎な理由、答弁しませんでしたね、先ほど。
 大臣、何で日本の肥料が高いのか、一番の理由は何ですか。さっき答えませんでしたよ。
#85
○国務大臣(江藤拓君) まず、先ほどちょっと触れましたけれども、かつては、例えばリンなどにつきましては沖ノ鳥島、鳥のふんですけれども、そういったものを活用して国産で賄うことができておりました。今は、全くもう日本では取れなくなってしまいました。
 そしてまた、局長からの答弁でもあったと思いますけれども、海外では、まず、作る段階で一銘柄を大量に作る、そして、購入する農家の側も農場等が広いので大ロットで買う、大ロットで買うということであれば価格は下がるということが一つの原因だと考えております。
   〔理事堂故茂君退席、委員長着席〕
#86
○森ゆうこ君 いや、だから、肝腎の理由を答えていないんですよ。
 肥料の製造コストの六割を原材料費が占めていて、その原料は輸入に頼っている、輸入に頼っていると。だから、為替の問題、円高、円安の問題ももろに影響を受ける。だから、この法案が成立して、多少は生産コスト、プラスに働くのかもしれない、期待しているという話でしたけれども。でも、基本は肥料の原料が輸入原料だからということなので、その部分はいかんともし難い。そして、私は、集約化だけでいいのかという疑問を呈しておきたいと思います。答弁は結構です。
 ということで、次の質問に移りたいというふうに思います。
 資料をお配りしております。もう何かライフワークみたいになってまいりましたけれども。
 まあ、シュレーダー首相じゃなくてシュレッダー首相じゃないかとか行列のできるシュレッダーとか、もう大喜利状態ですけれども。
 内閣府の文書管理、国家戦略特区、記録がない、記憶がない、確認できない。平成二十七年十月二十三日、費用は支払った、ワーキングの委員に。しかし、何が行われて何に対して謝礼を払ったのか、メモもない、会議録もない、誰も覚えていない。大塚さん、私が聞いた相手が悪いといいますけど、いやいや、当時の人に確認してもらっても分からないという話だったんですよ。
 内閣府では分からないけど、この間の副大臣の答弁のおかげで文科省に聞くことができました。すぐに持ってきてくれましたよ、五の一と二ですけど。ちゃんと記録があるじゃないですか。ちゃんと記録があるじゃないですか。
 平成二十七年十月二十三日十七時十五分から十七時三十分、原さんだけが出ていますけどね。これは愛知県の学校の公設民営と、これもうスタートしています。もうスタートしていますので、平成二十九年からスタートしていますので、もうこれ隠す必要ないんです。新たな規制改革項目として千葉県の国家戦略特区区域会議で規制改革項目として新たに提案されて、そして、これは実現しております。だから、議事録隠す必要も全くありません。
 大塚さん、この間の答弁、全然違うんじゃないんですか。なぜ内閣府には記録がないんですか。
#87
○副大臣(大塚拓君) これ、この間も答弁したと記憶しておりますが、ちょっと議事録詳細に見ていないので、少し違うところがあったらお許しいただきたいと思いますけれども。
 規制改革の必要が本件あるかどうかということを、これ、ワーキンググループの先生方、日々いろいろな玉がないかということをサーチをして、一生懸命探していただいております。それから、いろんなところから御相談もある。そういう中で、この案件は特区のワーキンググループで正式にヒアリングとして取り上げて制度改正をしていく必要があるかどうかを見極めるための打合せをこのときにしていたというふうに確認をしております。
 したがって、これを確認した結果、既に既存の制度の中でこれはできることであると、この森先生がお配りになられた資料にはっきりそう書いてあるわけですけれども、文科省から、この五の二ですかね、愛知県の提案のように当該専攻科のみの管理を委託することは可能と考えると明確に書いてあるわけです。したがって、特区のワーキンググループとしては、これは制度改正をする必要がないということが確認をできましたので、正式なヒアリングのプロセスに入ることはなく、国家戦略特区としての意思決定に必要な、影響を与えるようなプロセスというものに該当しないということになったわけでございます。
 一方、文科省の方は、これは文科省の御事情でいろいろ記録を取られて残されていたんだと思いますけれども、これは、国家戦略特区のワーキングと文科省は目的も違う組織でございますので、何ら違和感はないというふうに考えております。
#88
○森ゆうこ君 でたらめ答えないでくださいよ。何を言っているんですか。
 この後、これ、今、十月二十三日でした。もう一回ぐらい会議があったと思いますが、それはいつあったのか、公開されておりません。そもそも、この十月二十三日、こういう会議があったということは、私どもが支出負担行為決定決議書を提出させて、その平成二十七年十月分のものが出てきたから、これに対応する会議がないねということで分かってきた話で、言わなきゃもうずっと何もなかったことになって、支払の根拠が何も示されないまま進んでいった。
 でも、この後、十一月二十六日、愛知県の国家戦略特区区域会議で新たな追加項目、規制改革の追加項目として規制の特例が認められて、提案されているんですよ。愛知県のホームページにもきちんと載っていますよ。でも、それも記録を残していない、何も残っていないという、説明にも何にもなっていませんよ。何にも記録を残さない行政なんてあるんですか。
 でも、大塚官房長、内閣府は特別なルールがあるようでございますのでちょっと伺いたいんですけど。
 昨日、行列のできるシュレッダー、野党の追及チーム、見に行ったけれども拒否されたそうなんですけれども、でも、シュレッダーのせいと言ったのは官房長ですよ。見せてもらわなきゃ困るじゃないですか。使用記録がその根拠であると。五月九日の使用記録がたまたま、たまたま宮本衆議院議員の資料要求に同じ日になった。使用記録あったんでしょう。どうですか。
#89
○政府参考人(大塚幸寛君) お尋ねの名簿でございますけれども、まず、これ、公文書管理のルールに従って廃棄をしたものでございましたので、この五月九日であるということを記録した文書そのものはございません。
 ただ、それと、その大型シュレッダーの使用に関しましても、そのお尋ねの名簿を廃棄したという客観的な記録はございませんが、これは、大型シュレッダーを予約、使用した職員がおりまして、その職員については確認が可能でございます。
#90
○森ゆうこ君 いや、大塚さんが衆議院の答弁で根拠はその使用記録だと答弁されたから聞いているんじゃないですか。だから、もうやめてください、そういうの。
 それで、これが参議院予算委員会の理事会に提出をされた例の名簿の一部、廃棄されていない名簿です。(資料提示)これ、百七十六ページあるのかな、三千人分ぐらいなんですね。そうすると、一万五千人ですからこの約四倍、多く見積もって約四倍ですよ。行列のできるシュレッダーですから、たしか四十秒か四十五秒で千枚処理できるそうですので、あっという間じゃないですか、これ、並ばなくても。どうなんですか。
 そして、管理番号の意味、桜を見る会の招待者名簿、六桁ありますけれども、六十番台、これも、消してあるのと消してないのと両方なんですが、規則性があります。招待者名簿の番号ですけれども、この六十番台というのは、昨日、田村智子さんの質問に曖昧な答えしていましたけれども、これ、六十番台というのは総理枠じゃないんですか。
#91
○政府参考人(大塚幸寛君) 今委員御指摘のございました、恐らく受付票の番号というふうには理解をいたしました。
 これ自体、なぜそういう番号を付しているかということですが、これ、招待状の発送を効率的に行うために付しているものでございまして、したがいまして、その会の終了をもって使用目的を終えております。現時点でこれらの情報は保有しておらず、お答えをすることはできないというものでございます。
#92
○委員長(江島潔君) 申合せの時間来ましたので、おまとめください。
#93
○森ゆうこ君 はい、もうまとめますけれども。
 今日配った資料、この一番最初、だから、この国家戦略特区、全貌が分からないんです。内閣府で資料がない、しかし、水産庁でもあった、当たり前ですよ。当たり前ですよ。そして、この間の答弁で文科省にもあることが分かって、すぐ出してもらった、当たり前なんですよ。
 ところが、この提案について、管理番号を振ってあるでしょう。この番号に意味がないと言うんですよ、内閣府は。だから摩訶不思議な管理が行われているということで、資料も少しずつしか出てまいりませんけれども、ここで諦めたら終わりですので。民主主義の根幹を示すものなんですから、文書管理というのは、公文書管理法を読んでいただければ分かりますけれども。
 諦めずにまた調査を続けてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
    ─────────────
#94
○委員長(江島潔君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、打越さく良君が委員を辞任され、その補欠として吉田忠智君が選任されました。
    ─────────────
#95
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。
 本日の議題であります肥料取締法の一部を改正する法律案につきまして、何点か確認をしながら質問をさせていただきたいと思います。
 そもそも、肥料は農作物を作る上でなくてはならない存在でございます。作物が成長するには栄養分の補給が必要であります。土壌からの供給だけでは収量や品質は低い水準にとどまります。このため、長期的に収量や品質を向上させるためには、肥料によって不足する栄養分を補う必要がございます。そこで、肥料の品質や安全性を担保し、農家の方々が安心して肥料を使用し、求める効果が得られるよう、肥料取締法によって規制をされてきたのではないでしょうか。
 一方、土壌の栄養バランスが乱れますと、作物に病気が発生をいたします。例えば、畑や果樹園などで窒素、リン酸、カリ中心の画一的な肥料を施すことで、ホウ素欠乏によるブドウやブロッコリーの生理障害が発生をしたり、リン酸の過剰によってアブラナ科野菜のキャベツや白菜などに根こぶ病が発生をいたします。
 肥料は、見た目ではその効果や安全性が判断できませんし、作物の生産に悪影響が出ても、肥料が原因だと特定することが困難であります。農家にとっては、万一成分を偽った粗悪な肥料であっても、成分を判別することが難しいのであります。しかし、戦後から近年に至るまで、食料増産の必要性が増大するに伴いまして、肥料も大量に増産をされ、食料不足の解決に貢献をしてきました。
 このように、肥料は農業生産にとても重要な役割を担っているため、法律による規制が行われてまいりました。農業において肥料がどのような重要性を持っていると考えておられるのか、まず見解をお伺いしたいと思います。
#96
○副大臣(加藤寛治君) 塩田委員の御質問にお答えをいたします。
 肥料は、植物の栄養素であり、地力を維持して高品質な農作物を継続的に生産し続けるために必要不可欠な資材であることは御案内のとおりでございます。このため、肥料の品質や安全性を確保することが重要であるとともに、肥料は見た目で判別することが困難なことから、農家が使いたい肥料を正確に判別するためには正確な表示が必要不可欠であることから、肥料取締法により規制を行ってきたところでございます。
 こうした法律の意義や必要性は今も変わるものではございませんが、時代の変化に対応するため、農家のニーズに応じた肥料生産が可能となるように、肥料配合規制の見直し等を内容とする法改正を行うものでございます。
#97
○塩田博昭君 次に、本改正案は、法律の題名を肥料の品質の確保等に関する法律に改めるとしていますが、そもそも、他の取締法といった場合、例えば銃砲刀剣類所持等取締法は、鉄砲や刀剣類を無許可で所持をしたり刃物を正当な理由なく携帯をしたりすることを一般的に禁止をする規定を中心としております。
 ところが、肥料は禁止すべきものではなく、先ほどの答弁にもあったとおり、農業にとって大変重要な役割を担っております。現行の肥料取締法は、第一条の目的規定で、「農業生産力の維持増進に寄与するとともに、国民の健康の保護に資することを目的とする。」としておりまして、農家が安全で効果的な肥料を適切に使用できるようにするための法律となっております。
 私は、今議論している改正後の題名の方が望ましいと考えております。まさに名は体を表すでございます。題名が規制の実態に必ずしも合致していないにもかかわらず、なぜこれまで改正を行ってこなかったのでしょうか、まず見解をお伺いしたいと思います。
#98
○政府参考人(新井ゆたか君) 肥料取締法につきましては、前身となる法律は明治三十二年に制定をされたものでございます。制定当時は、肥料に異物を混入することを禁止し罰するという極めてシンプルな内容でございまして、それを取り締まるという性格が非常に強かったところでございます。その後、法律を順次改正をいたしまして、公定規格を導入する、それから、肥料事業者自身が品質管理を行う仕組みというのを拡充してまいりました。このような方向で改正は徐々に行われてきたため、これまで、法律制定当初からの題名については改正を行ってこなかったところでございます。
 今回、十五年ぶりの改正となりますけれども、この改正におきましても、事業者の品質管理の制度、帳簿の管理でありますとか表示の適正化といったものをまた更に拡大をするということでございますので、今回、法律名を肥料の品質の確保等に関する法律ということで改正をさせていただきたいと思っております。
 しかしながら、この題名を改正をした後も、第一条の目的の中で、「この法律は、肥料の生産等に関する規制を行うことにより、」ということで、この規制につきましては手を緩めることなくやってまいりたいと考えております。
#99
○塩田博昭君 ありがとうございます。引き続き、規制を緩めることなく、よろしくお願いをいたします。
 次に、本改正案は、その提出理由につきまして、「最近における肥料を取り巻く諸情勢の変化に鑑み、」としています。具体的にどのような諸情勢の変化があったのでありましょうか。また、今回の改正を行う意義につきまして確認をしたいと思います。
 特に、安全性やコスト削減、需要、ニーズといった肥料を利用する農業者の視点から、大臣、分かりやすく御説明をお願いをしたいと思います。
#100
○国務大臣(江藤拓君) まず、取り巻く情勢といたしましては、堆肥の施肥量が減ってしまった、化学肥料に頼ってしまった、簡単だと、労力もないということでですね。やはり地力の回復をさせることが極めて大事だというのが第一義的にございます。
 そして、国際的にも、先ほどから議論になっていますが、リンとかその他のものについては、どうしても輸入以外に頼るところがない、国産でもう生産できませんから輸入しなければならない。しかし、日本で調達、国内で調達できるものについては調達しようじゃないか、有効利用しようじゃないかということもこの背景でございます。
 その意義につきましては、農業者の方、特に現場の方々がやはりなるべく生産費を下げたいと、低コストなものが欲しいと、そして副産物も利用するのが有効じゃないかという意見は前々からいただいておりました。技術革新が進んで、堆肥についても、水分量の調整とかいろんな品質の劣化とか変化とか、そういうのを抑えられるようになりましたのでそれが可能になってきたということでございます。堆肥と化学肥料を混ぜることによって今までばらばらでやっていた作業が一回でやれれば、農地に掛ける労働力、時間も節約できるということも大きな意義だろうと思っております。
 このため、堆肥と化学肥料の配合を可能にするとともに、産業廃棄物由来の肥料と肥料メーカーによる原料管理の強化、先ほどからお話ししていますが、強化することによって農家が安心をして使用できるようにしたいと。
 先生おっしゃったように、農家は判別ができませんから、もう製造段階でしっかり作らせないと、農家はもうパッケージを見て信じるしかないので、そこもしっかりやらせていただこうと思っております。
#101
○塩田博昭君 ありがとうございます。
 次に、産業廃棄物の利用拡大についてお伺いをいたします。
 本改正案は、国内の低廉な堆肥や食品ロスによって生じる食品廃棄物などの産業副産物の活用を進めることを狙いの一つとしていますが、本改正によって具体的にどのような産業副産物の活用が進むと考えているのでしょうか、見解をお伺いいたします。
#102
○政府参考人(新井ゆたか君) 今回の改正によりまして一層の活用が期待される産業副産物といたしましては、畜産農家から発生をいたします家畜のふんのほかに、食品工業の副産物を想定しているところでございます。
 具体的には、調味料製造時の残渣でありますとかジュース等飲料製造時の抽出の残渣、それから水産加工場から生じる貝殻等の肥料利用が行われておりまして、今後、これらにつきまして更なる活用を期待しているところでございます。
#103
○塩田博昭君 次に、食品廃棄物等の肥料化における課題についてお伺いをいたします。
 食品廃棄物も、肥料の原料として活用が期待される産業副産物の一つであると思います。日本では年間二千七百五十九万トンもの食品廃棄物等が出されており、このうち、まだ食べられる可食部分と考えられる食品の量、いわゆる食品ロスは六百四十三万トンに上っております。
 食品ロスの問題については、その削減が国際的にも重要な課題となっており、大量の食料を輸入し、食料の多くを輸入に依存をしている我が国として、真摯に取り組むべき課題であります。公明党は、この食品ロスの問題に真正面から取り組み、今年の常会では、食品ロスの削減の推進に関する法律が制定されたところでございます。
 この法律は、国の責務として食品ロスの削減に関する施策を総合的に策定し及び実施する責務を定めており、本改正案と併せ、食品廃棄物等の再生利用の拡大に期待をしたいと思います。しかし、再生利用の現状は、食品廃棄物の肥料化を含む再生利用率は約二八%と、低い水準にございます。
 そこで、食品廃棄物等の肥料化における課題にはどのようなものがあるのでしょうか、見解をお伺いいたします。
#104
○政府参考人(塩川白良君) お答え申し上げます。
 食品廃棄物の再生利用に当たりましては、まずは、食品ロスを含む食品廃棄物自体の量を削減するということが大事だと思っています。その上で、それでも発生する食品廃棄物につきまして、肥料等への再生利用を進めているところでございます。
 再生利用でございますが、特に外食産業や食品小売業で進んでいないことが課題となっております。その理由といたしましては、これらのところから発生する食品廃棄物は、まず、分別が困難で性質が不均一であるということがございます。また、特に外食の店舗の食品廃棄物は、塩分や脂分が多く、また割り箸などの異物混入の可能性もあるということがございます。また、一店舗から発生する食品廃棄物が少量で回収のコストが掛かると、このような課題が挙げられるというふうに考えております。
#105
○塩田博昭君 次に、食品廃棄物の中で売れ残りや食べ残し、返品などによる食品ロスは、平成二十八年度推計によると、その量は六百四十三万トンもあります。そのうち、外食産業やコンビニエンスストアなどの食品関連事業者によるものが全体の約五五%を占め、三百五十二万トンにも上っております。
 先ほどの答弁にもありましたが、分別作業など種々の課題を乗り越えて再生利用を進めることは難しい面もあるかと思われますけれども、有機農業の推進のためにも、捨てたら単にもったいないだけになってしまうこの三百五十二万トンの言わば資材から堆肥が産出できるのなら、再生することはとても重要なことだと思います。
 そこで、食品ロスによる食品廃棄物の再生利用についてどのように取り組んでいくべきとお考えなのか、お伺いをいたします。
#106
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えをいたします。
 食料の多くを輸入に依存している我が国が食品ロスの削減に取り組むことは、世界の食料問題、環境問題にとって大変重要なことだと考えております。
 このため、農林水産省としましては、まず、食品ロスを含む食品廃棄物の量の削減に向けて、納品期限の見直しであったり未利用食品のフードバンクへの提供を推進しているところでございます。また、発生した食品廃棄物の再生利用を促すため、取組が遅れている外食向けに食品廃棄物の分別方法や取組事例をまとめたマニュアルを普及するとともに、食品廃棄物を利用した堆肥の活用促進に向け、食品事業者、肥料製造者、農業者による意見交換会を開催しているところでございます。
#107
○塩田博昭君 次に、堆肥生産の推進についてお伺いをいたします。
 本改正案に関連し、令和二年度予算概算要求におきまして、農林水産省は、堆肥の生産における畜産農家の負担を軽減をするため、堆肥の高品質化を盛り込んでいます。高品質というのは、水分含量が少なく、かつ栽培植物に見合った成分が含まれていること、また、混ざっている雑草の種が発酵の熱により死んでいることなどをクリアした質の高い堆肥を指します。その堆肥の高品質化や、また、田畑などに散布しやすい粒状のペレット化を促進するための予算を要求していると伺っています。
 予算の詳細についてお伺いをするとともに、継続的な堆肥の生産を行うためには、堆肥の生産者とその堆肥を必要としている農家とをつなぐ広域的に流通する仕組みが必要と考えますが、具体的にどのように推進をするのか、お伺いをいたします。
#108
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 まず、堆肥でございますけれども、堆肥の生産を継続的に行っていくという上で、委員御指摘の堆肥の広域流通といったものが非常に重要になっておるところでございます。それから、畜産農家が耕種農家のニーズに応じて高品質な堆肥を供給するということも非常に重要なことでございます。
 こうした中で、堆肥の広域流通をいかに進めるかということに関連いたしましては、堆肥をペレット化するという取組が非常に有効でございまして、これによりまして軽量化が図られるとともに、保管、運搬がしやすくなるということでございまして、広域流通がしやすくなり、利用が拡大することが期待をされているところでございます。
 また、堆肥の高品質化ということに関しましては、耕種農家のニーズをしっかりと畜産農家が受け止めて、いい堆肥を作っていくということが大事なことになっているところでございます。
 こうしたことから、委員御指摘のように、令和二年度の概算要求におきまして、ペレット化を始めといたしまして高品質堆肥に関する需要サイドのニーズを共有するといった観点で、耕種農家、畜産農家、肥料メーカー、こういった方々が一緒になって情報共有をし連携をすると、これを推進するという取組と、それからもう一つは、畜産農家がペレット化のための施設や機械を導入する、こういった場合に支援をする予算、土づくり対応型・畜産環境対策支援事業といったものを要求をしているところでございます。
 こういった取組を進めることで、堆肥のペレット化、高品質化をしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。
#109
○塩田博昭君 次に、本改正案の主要な改正の一つであります原料管理制度の導入についてお伺いをいたします。
 改正を行うに至った背景としまして、事業者による登録後の不十分な原料管理等によりまして悪質な肥料取締法違反の事例が発生していることと、有機・副産物肥料を農家が安心して利用できるようにすることとされております。
 具体的にどのような悪質な事例があったのか、詳しく説明をお願いをいたします。
#110
○政府参考人(新井ゆたか君) 過去の表示偽装の主なものといたしましては、まず、平成二十七年に、秋田県の肥料業者が化学肥料の入った肥料を動植物由来の物質のみを配合したものという形で表示をして販売をいたしまして、この肥料を使用した有機農家が生産した農産物を有機農産物として販売できなくなったということで経済的被害を受けた事案がございます。
 また、平成二十九年には、新潟県の肥料業者が汚泥を原料とする肥料を動植物質のみで生産した堆肥というふうに表示をして販売をいたしまして、県の特別栽培農産物の基準ではこの汚泥由来の肥料を使用できないというルールになっていたために、特別栽培農産物の農家が経済的な被害を受けたという事案がございます。
 いずれの場合も、国が法律に基づく立入検査を行い、業者名の公表を行った段階で業者が倒産、廃業しておりまして、その後、生産は中止をされております。
#111
○塩田博昭君 この制度が導入されることによりましてどのような悪質な事例が発生を防止することが可能になるのか、御見解をお伺いしたいと思います。
#112
○政府参考人(新井ゆたか君) 今回の法改正は、このような違反な事例を防止するためということで、これらの教訓に基づいて新たな制度を導入することにしております。一つは、適切な原料を使ったことをきちんとチェックできるようにするということ、それから、使った原料を正確に表示をするということを徹底をするということでございます。
 改正案におきましては、肥料業者に原料の帳簿記載を義務付けまして、違反者には罰金を科すということにしているところでございます。これによりまして、業者が原料をきちんと日頃から管理をするということ、それから、立入検査におきましては、原料と表示の整合性や不適切な原料が使用されていないかをきちんと確認できるということが可能となります。
 それから、これに加えまして、肥料の袋のみならず、パンフレットでありますとかホームページでの虚偽の原料を使用した場合の宣伝につきましても、罰則をもって禁止をするということを導入することにしております。
 このように、原料の表示や宣伝に対する取締りを強化することで虚偽表示の防止を図ってまいりたいと考えております。
#113
○塩田博昭君 悪質な事例というのは現行制度に対する違反であり、原料管理制度を導入したからといって万全とは言えないのかもしれません。制度改正の内容や肥料の適切な生産、流通、使用が行われることの重要性について、法令の遵守に向けた体制づくりや周知や啓発に努めることが重要と考えています。
 最後に、大臣、これらの取組方針について御決意を伺いたいと思います。
#114
○国務大臣(江藤拓君) 委員の御指摘のとおりだと思います。
 とにかく、農家の方々にこのようになったんだということを知っていただくことも大変大事なので、周知、啓蒙も行わせていただきたいと思っております。
 そして、立入検査のお話をされました。これ、とても大事だと思いますので、しっかりやらせていただきたいと思います。そのためには人員も必要ですから、増員をしていきたいと思っております。そして、検査体制を強化して、それから、怪しい情報、疑義情報ですね、これも、あそこはインチキをしているらしいぞとか、そういう情報も集める努力もやっていきたいと思っておりますし、違反状況の分析によって効果的、効率的な検査を進めてまいりたいと思っております。
 また、原料帳簿の備付けなどによって規制の内容の理解を徹底していただくとともに、また、肥料生産業者のコンプライアンス意識の徹底を図るために、地域ごとの説明会、これもしっかりやっていこうと思っております。
 丁寧な説明、それから周知を行っていきたいと考えております。
#115
○塩田博昭君 じゃ、時間となりましたので、以上で質問を終わります。大変にありがとうございました。
    ─────────────
#116
○委員長(江島潔君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、谷合正明君が委員を辞任され、その補欠として杉久武君が選任されました。
    ─────────────
#117
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 今回の肥料法の改正、私は大変期待しているところがありまして、これは、地力、地力の回復ですね、地力の回復を目指す土のアンチエージング法と呼んでもいいんではないかと思うほど期待しております。
 質問が重複していることもありましたので、ちょっと違った方向から。
 これ、平成二十八年十一月二十九日に作られました農業競争力強化プログラムというのがございまして、ここに、生産資材に関するところで、一ページ目に、各種法制度、②ですけれども、生産資材の安全性を担保しつつ合理化、効率化を図るというところに、特に、合理的理由のなくなっている規制は廃止すると書いてあります。
 今回の肥料法改正では、堆肥と化学肥料の配合規制を緩和しています。これまでの配合規制は合理的ではなかったと、ないと判断して規制を緩和したのか、どのような理由で合理的ではなかったとおっしゃっているのか。この改正は、合理的でないから改正したわけですが、農家にどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。この二つをお聞きいたします。
#118
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えいたします。
 これまでは、成分の安定した化学肥料に成分のばらつきが大きい堆肥を混ぜると正確な成分含有量が分からなくなってしまうといった問題がありました。また、水分の多い堆肥を混ぜると化学反応が起きて品質低下するおそれがあることから、原則として配合を認めておりませんでした。
 しかしながら、堆肥の品質管理や配合技術の工夫により、成分のばらつきを抑え、品質低下を起こさないような配合も可能となってきたところでございます。堆肥と化学肥料を一緒にまきたいという省力施肥のニーズが増えてきたことを踏まえ、配合を認めたいと考えているところでございます。
 堆肥と化学肥料の配合が可能になることによるメリットとしては、これまで別々に散布をしなければならなかった堆肥と化学肥料を一度に散布できるようになり、散布の労力が軽減される、また、成分が不安定な堆肥に化学肥料を混ぜることで成分が安定して使いやすくなる、土づくりが通常の施肥の中で可能となることが挙げられます。これにより、堆肥を活用した土づくりが進むことで地力の維持増進が図られると考えているところでございます。
 先生御案内のとおり、私、これまで畜産農家として経営をやってきた人間でありまして、当然、家畜ふん尿が出てくる事業所でございました。熊本では特殊肥料の製造販売業の認可を得て、これまでも堆肥を販売してきた農家なんですけれども、近所の農家の方から、何で混ぜられないんだと、あなたのところで混ぜてくれると相当助かるんだけどなという意見、これまで本当に年を追うごとに増えてきていたなというのを感じておりました。今回この話が出てきて、ああ、この問題が一気に解決するなという点では、非常に農家の皆さん方の経る手間の部分では、本当にこれは大きな革命的な取組になるんじゃないかなと思っております。
#119
○石井苗子君 私もそう思います。配合ができて一度でまくことができる、つまり、それによって土づくりができる、アンチエージングができるということで。
 ちょっと気になるんですけれども、その畜産由来の堆肥、今お話があった。これ地域的な偏在があるんじゃないかと言われておりまして、ペレット化というんですが、とてもいい考えだと思うんですけれども、新しい考えだと思うんですが、これ、広域に流通できて偏在が解消することができるのかどうか。これが一つと、それから、コストがペレット化に掛かります。機械の値段調べたら、数千万円ぐらいしますよね。こういうことでコストが掛かると思いますが、農家に対する予算的な支援、これ確認なんですけれども、もう一回、この二つを確認させてください。
#120
○政府参考人(水田正和君) 堆肥のペレット化についてのお尋ねでございます。
 堆肥につきましては、非常に有効な肥料でございますけれども、水分を多く含むとかかさばるとか運搬が非常に難しいとか、そういったことがございます。
 委員御指摘のとおり、畜産農家から遠隔地にある耕種農家は非常に利用しづらいということでございまして、この広域流通をさせるということが非常に大きな課題になっていたところでございます。今回、その堆肥のペレット化を進めるということで堆肥の軽量化が図られますし、また、保管、運搬が容易となるということでございまして、広域流通がしやすくなり、堆肥がより全国的に活用できるようになってくるのではないかということが期待をされておるところでございます。
 また、こうした中で、畜産農家がペレット化を進めるという場合に、非常にその機械が高いのではないかという御指摘でございます。
 こうした中、先ほども答弁いたしましたけれども、令和二年度の概算要求におきまして、畜産農家が行うペレット化のための施設あるいは機械の導入などを支援する予算といたしまして、土づくり対応型・畜産環境対策支援事業というものを要求しておりまして、こうした取組を通じて堆肥のペレット化の推進をしっかりとやってまいりたいというふうに考えております。
#121
○石井苗子君 是非そこのところを支援していって、確実にペレット化を進めていただく。これ、女性も農業に従事することができる、軽いし汚れないし。あと、お料理するみたいに、堆肥何グラム、何グラムと考えながらまけるということで、大変分かりやすくなってきているというのも重要な点だと思うんですが。
 この原料、先ほどから確認させていただいておりますが、肥料原料の輸入に頼っているというところですけれども、ちょっと調べますと、世界的な肥料原価価格の高騰により平成二十年に日本の肥料生産が大きな打撃を受けたという歴史がありますが、これ、現在、肥料原料が我が国に対する供給に大きな問題というのは生じているのでしょうか。これ、昭和二十年のようなのが起こる危険性というのはあるんでしょうかということをお聞きします。
#122
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 我が国は化学肥料の原料のほとんどを海外に依存しているということでございまして、国内の肥料価格は、リン鉱石など原料の国際市況、国際的な価格の影響を受ける構造になっているところでございます。
 議員御指摘のとおり、その平成二十年でございますけれども、肥料価格が高騰いたしました。これは、世界的な人口増加などによりまして穀物需要が増大する一方で、肥料原料の生産国が一部に偏在しております。こうした中で、バイオ燃料の増産ですとかあるいは鉱山事故の影響なども重なりまして、肥料原料の国際価格が上昇したということでございます。これに伴いまして、国内の肥料価格も高騰いたしました。
 その後でございますけれども、その後も穀物需要の増大傾向は続いておりますけれども、一方で、各国で肥料原料の資源開発が進められております。また、技術も進んでおりまして、センシングの技術あるいは掘削の技術などの進展もございます。
 こうした中で、現在のコスト水準や技術レベルで採掘可能な埋蔵量、これから推計いたしまして今後何年採掘可能かという年数がございますけれども、この年数につきまして、例えばリン鉱石について見ますと、平成二十年には九十年しかもたないというふうなことでございましたが、平成二十八年では二百六十年と大幅に長くなったという調査結果も公表されているところでございます。
 こうした中で、世界的に肥料原料の供給上の問題は鎮静化し、国際価格も落ち着いた動きを見せているという状況でございます。
#123
○石井苗子君 農水は、平成二十二年度と二十三年度で、海外で肥料原料について調査をしていらっしゃいますね。育つときにリンとかカリウムというのが、人間でいえば主食のようなものなんですけれども、それが現在どの程度輸入に、チリとかオーストラリア、頼っているんですかと先ほど御質問が出まして、八%だというお答えだったと……(発言する者あり)もっと少なかったですか。済みません、数%だということなんですけれども。
 これ、大臣、食料安全保障の観点から肥料原料の海外依存度を下げていく、肥料原料の海外依存度を下げていくということが非常に大事だと思うんですけれども、産業副産物、先ほどから話題になっておりますが、この利用拡大によって肥料原料の海外依存度、これは本当に下がっていくと予測されていらっしゃいますか、大臣。
#124
○国務大臣(江藤拓君) リンとかカリウムについては、元々、リンなんかは鳥のふんなんかでも採取ができていたんですけれども、今は、もう世界的にも鉱山、鉱石から取るような状態になっております。国内ではもうほぼほぼ取れませんので、先ほど八%とおっしゃいましたけど、ほぼほぼ全量輸入でございますので。
 なかなか国際相場とか、いろいろ説明がありましたけど、たしか、二十年のときは、今、藤木君から教えてもらったんですけど、全農はヨルダンからその当時は取っていたそうです。そこで国内紛争が起こって、鉱石を取るということ自体ができなくなった、それから、リン鉱山で大きな事故があって、人的な事故があって、それで一気に世界での供給量が減ってしまったというようなことがありますので。
 不確定的な要素はたくさんありますが、ないものは買わなければ仕方がありません。仕方がありませんが、先ほど何度か申し上げましたけど、地力が上がれば化学肥料を入れなければならない量自体を減らすことができます、地力が上がれば。化学肥料を入れる量が減れば輸入に頼っている分が必然的に減るということになりますので、地力を上げるための堆肥を混ぜるという今回の法改正の趣旨はコスト削減にもつながるものだというふうに理解しております。
#125
○石井苗子君 分かりました。つまり、ないものは補えないけれども、日本で土づくり改革をしていこうという考えだと思うんですが。
 ちょっと調べましたところ、農水省ホームページを見ますと、農業者が土づくりの相談ができる土づくり専門家というリストが発表されております、公表されていますけれども。土壌医、土です、魚のドジョウじゃなくて土の方のドクターです。土壌医と、それから肥料に関する技術マイスターという、こういう土づくりの専門家だということなんですけれども、こういう人たちの利用というのは進んでいるのかどうかという質問と、そのときにどのぐらいお支払いするコストが必要なのかという、この二つをお聞きしたいと思います。
#126
○政府参考人(水田正和君) 今御指摘いただきました土づくりの専門家、専門家のリストでございます。
 農水省のホームページに平成二十九年の五月から掲載をさせていただいておりましてというところではございますけど、どの程度進んでいるかということにつきまして確定的なものはございませんが、ホームページを見て土づくり専門家に問合せをしたという農業者の方は、その土づくりの専門家の方に聞くと必ずしも多くはないという状況だということでございます。
 こうしたこともございまして、農林水産省では、こういうリスト化と併せまして、都道府県が農業者向けに開催する土づくり関係のセミナーの講師といたしましてこの土づくりの専門家の方を派遣をするということなど、利用の向上に向けた取組を行っているところでございます。
 土づくりの専門家の方を農業者がお願いをする場合のコストというお話ございましたが、具体的な土壌の問題の解決ということになりますと、やはり土づくりの専門家の方が現場で土壌診断を行って、その上で改善方策などの指導を行うといった必要がございますので、利用者の方、無料というわけにいきませんので、やはり有料になってしまうというところがどうしてもございます。
 ただ、一方で、こういう土づくり専門家の方に指導を受けますと成果も上がっておりまして、例えば、土づくりの専門家がJAのキャベツ部会と契約をいたしまして土壌診断を行ったところ、指導も更に行ったということで、指導を受けた農家の中には単収が二倍になったという農家もございまして、こうした事例も広く紹介することによりまして利用の促進を図ってまいりたいと考えております。
#127
○石井苗子君 あるものは、ちゃんと制度として土づくりに向けてやれることは全てやっていかなければいけないと思うんですね。利用できないとか何かつくったけれども進まないとか、ドクターと言われているけれども何を直してくれる人なんだか分からないというようなことではいけないと思うんですが。
 土づくりに関するノウハウというのがあると思います。農業者の長年の経験によってこれまで蓄積されてきたんだという、個人個人の中に蓄積されていても仕方ないわけですね。これをデータ化して客観的に分かるようになっていかなければ、日本国全体の土づくりというふうには、アンチエージングにはつながっていかないと思うんですが。若手とは限りません、後継者の育成や新規参入、これを促すために、データを収集して利用しやすい仕組みをつくるというのが必要だと思うんですが。
 農水省の中に、土づくりコンソーシアムと書いてある、土づくりコンソーシアムというのがあるんですけれども、これは一体何なんでしょう。どんな取組をしていらっしゃいますか。
#128
○国務大臣(江藤拓君) 今年の三月に、各都道府県の皆様方の参画をいただきまして、都道府県が所有している土壌調査のデータの共有化、今委員がおっしゃったデータの共有化をしようということでございます。
 目標年度としては二〇二二年でありますけれども、都道府県には普及員がおりますので、普及員の方々が土壌診断、これは、もうノウハウを持っていますから土壌診断をしっかりやってもらって、そうすると、先ほど局長が言ったように成果が上がっているところもありますので、そういったものを、実践成果をしっかり報告をしていただいて、それをデータベース化して、まさにデータベースとしてそれを利用していただくということにしたいと思います。そしてその後には、農業者が更に簡便な方法で土壌診断を行えるように、それに基づく処方箋と言えるような仕組みもつくるというようなことを目的でこのコンソーシアムを今動かしているところでございます。
#129
○石井苗子君 これは、個別にいろいろと指導していくということも大切なんですが、私は、やっぱり後継者を育成していくためには、このデータを見れば自分のところでどのようにしていけば土づくりができるかというのをもっと簡単に分かるようにしていくというのが必要だと思うんですね。
 それで、農業データ連携基盤というのが設立されていると、調べるところ出てくるんですけれども、これは、WAGRIというアルファベットで表現してあります。データの蓄積や分析、これを進めるという連携基盤と書いてありますけど、私は、やっぱりこういうことを徹底して、データに基づいた土づくりと農業政策というのを肥料の法案を一部を改正することによって進んだという、ここを持っていかないと日本の農業が強くならないし、収入の向上につながっていかないと思うんですね。
 これは、もう土をアンチエージングしていって一層やっていきたいんですけれども、期待しているんですが、WAGRIというところ、現在はどのような運用状況になっているのか。将来、土づくりコンソーシアムという土壌データをWAGRIのデータと連携することというようなことを期待できるんでしょうか。もしできたとしたらどんな効果があるかと、そこまで教えていただきたいんですけれども、いかがでしょう。
#130
○政府参考人(菱沼義久君) お答えいたします。
 農林水産省では、土壌、気象、農地などに関する官民の様々なデータを提供、活用できるシステムとして農業データ連携基盤、いわゆるWAGRIを構築し、本年四月から稼働を開始しております。今後、土壌診断データベースがWAGRIに接続することができれば、例えば、気象データや生育予測システムと連携し、より高度な栽培管理や収穫予測が可能になるなどの効果が期待されます。
 引き続き、更なるデータの充実や連携の強化を図りながら、WAGRIの活用による新たなサービスが生み出されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
#131
○石井苗子君 時間がありませんから終わりますけれども。
 農業に従事している人がこういうデータに簡単にアクセスできて、自分のところの土地の土というのはその人が一番よく知っている、日本は気候も様々でありますし、そこへ、今のこの持っている土では何の食物を育てたら一番いいのかということを一々ドクターが行って指導しなくても分かるような形にしていく、こういった電算システムを作っていくために、データとの連結、そして蓄積をためて、データベースに基づいた日本の肥料の改革をしていっていただきたいと思います。
 時間になりましたので終わります。ありがとうございました。
#132
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 法案の質疑に入る前に、日米貿易協定についてお聞きします。
 八月の日米貿易交渉の結果概要をTPP対策本部が公表しています。そこには、本協定により、農産品については過去の経済連携協定の範囲内で、アメリカが他国に劣後しない状況を早期に実現するとあります。
 アメリカが他国に劣後しない状況を協定上はどのように定めているのかということを確認したところ、附属書Ⅰ、日本国の関税及び関税に関する規定の第B節第二款の1、2などで書いていると、関税率の引下げというのはTPPの二年前に適合するというふうに定めているんだと、第一款の4においては、協定が二〇二〇年四月一日以降に発効された場合には署名日と二〇二〇年三月三十一日との間に発効したものとして適用するというふうに定めているんだと、劣後という言葉が書いていないので非常に分かりづらいんですけれども、そういう説明がされました。
 それで、こういう規定で該当するのかというふうに聞いて、説明されたわけなんですけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか。
#133
○政府参考人(大角亨君) お答え申し上げます。
 御指摘の規定は、本協定発効時からTPP11締約国に対するものと同じ税率を提供することとなるよう規定したものでございます。
 これは、仮に米国がTPP12に残っていた場合に米国に適用されたであろう税率と同じものでございます。
#134
○紙智子君 アメリカが劣後している状態というのはどういう状態をいうのかということで、ちょっと具体的に言いますと、TPP11は昨年二〇一八年十二月に発効しましたから、例えば牛肉の関税率の場合は、二〇一八年度に三八・五%から二七・五%に下がったと、二年目に入る今年四月からは二六・六%になるわけで、来年四月には、これは二五・八%に下がるということです。仮に日米貿易協定が来年一月一日に発効するとすると、これ、TPP11の諸国の関税率は二六・六%なのにアメリカは二七・五%ということで不利になると。で、劣後した状態を解消するというのは、アメリカの遅れた状態をTPP11と同じ状態、同じ関税率にするということだと思うんですね。
 そこで、アメリカがTPP11諸国から劣後しないように譲許した品目というのは幾つあるんでしょうか。
#135
○政府参考人(光吉一君) お答え申し上げます。
 TPP11締約国に適用する税率と同じものをアメリカにも発効時から適用するものということであれば、農林水産品全二千七百三十七品目のうち、約二一%の五百八十七品目となります。
#136
○紙智子君 五百八十七品目もあるわけですか。
 アメリカのためにそういう劣後しない状況をなぜつくっているんでしょうか。なぜアメリカを特別扱いするんでしょうか。
#137
○政府参考人(大角亨君) TPP協定では、当初の発効に遅れて締約国となった原署名国に対しまして、現時点で当初の締約国と同じ関税率を適用できることとしておりまして、今回の米国への対応もTPPと同様の対応をしたものでございます。
#138
○紙智子君 だからおかしいんですよね。
 TPPの今基準でしょう、言われているのは。これ、別の協定じゃないですか。TPP以外の協定でこういう劣後した状態をなくす協定というのは初めてなんじゃないですか。これも、私、TPP水準守られているというんだけれども、違うと、反すると思いますよ。
 米国の食肉連合会は、これ、関税削減の引下げテンポが先行していくTPP加盟国よりも後れを取ったり格差が生まれたらこれは不利になるから、TPP水準以上の改善をずっと常に求めてきたわけですよ。こういう言わばアメリカの要求を取り込んだということになるんじゃないですか。大臣、これお答えください。
#139
○国務大臣(江藤拓君) 確かに、アメリカが勝手に12から抜けていって、そして二国間になって、それで同じ税率でスタートするということについて、生産者の方が私の部屋にも来られて、おかしいんじゃないかという御指摘はありました。それについては非常に共感する部分もあります、私としてはですね。
 しかし、この厳しい厳しいアメリカとの協議の中で、私もいろんなことを総理にも茂木大臣にも申し上げてきましたが、米の話とかはもうしませんし、三七%、八二%の話はもうしませんけれども、そういうトータルで評価したときに、この部分については同じ税率を認めるということが、交渉の中で一つ向こうに有利なものを与えるということが全体を有利にするために必要ではあったんではないかと思いますので、そのアメリカの要求に屈したというような感覚では私は捉えておりません。
#140
○紙智子君 全体有利にするために譲歩したという話なんだけど、全体有利になんかなっていないじゃないですか。
 私は、やっぱりこれ本当におかしな理屈で、結局、TPPから離脱したんですよ、アメリカは。じゃ今TPPに戻るのかといったら、そういうわけでもないのに、何でわざわざそれに合わせなきゃいけないのかと。
 日米貿易協定というのは、劣後状態をなくす、それからアメリカ合衆国が将来において農産品に関する特恵的な待遇を追求する、あるいはセーフガードの問題とか、もう余りにもアメリカを特別扱いするものになっているというふうに思います。アメリカの求めに応じてこれやっぱり一方的に譲歩した協定だというふうに思いますから、これは是非やめていただきたいということを強く求めておきたいと思います。
 さて次に、法案に入りますけれども、肥料取締法の改正案について質問します。
 農水省の調査では、水田への堆肥の投入量が三十年間で約四分の一まで減少したとしています。それで、堆肥の施用量の減少で、地力の低下や化学肥料中心の施肥によって土壌の栄養バランスが悪化をし、作物に障害を及ぼしていると。
 土壌の栄養バランスを改善するために堆肥と化学肥料の配合を可能としますけれども、この配合によって生じる化学反応や品質に影響を及ぼすものについてどのように規制していくつもりでしょうか。
#141
○国務大臣(江藤拓君) 今回は新たに堆肥と化学肥料の配合を認めるということになっておりますけれども、その原料となる肥料につきましては、登録又は届出を行ったものに限るということにいたしております。そして、これによって安全性が確保されているということでございます。そして、これについては、先ほどもちょっと答弁いたしました、この登録につきましては、登録していただいたらFAMICがしっかり科学的見地に基づいて検査をいたしますので、それによって担保を十分にされると思っております。
 ただし、酸性とアルカリ性の肥料の配合のように、配合の組合せによってはいろいろと影響が出るものもありますので、化学反応が生じて肥料の品質低下が起こる可能性があるものについては、この組合せは駄目ですよというものをしっかりとお示しをした上で、安全、品質に問題がない範囲で生産を認めるという体制にしていくという考えでございます。
#142
○紙智子君 次に、法案の方向性として、肥料の原料に用いられる産業副産物資源の有効活用を打ち出しているわけですよね。下水やし尿処理の汚泥やアミノ酸の発酵残渣については、それぞれ水銀やニッケル、ヒ素やカドミウムなど、人や作物に有害な物質が含有するおそれがあるために、原料の取扱いについては慎重な対応が求められていると。
 それで、普通肥料に利用できる原料を明確化するとしていますけれども、これはどのように明確化していくのでしょうか。
#143
○政府参考人(新井ゆたか君) 今回、原料規格は、国内の未利用資源につきまして肥料への利用を促進していくという目的でこれを導入するものでございます。これは、あらかじめ肥料に使える原料をリスト化するということで、肥料業者にとっても、それから食品事業者等にとりましても、これを使えるんだということでよりマッチング等が進みやすくなるということが具体的な成果として期待されているところでございます。
 リスト化を想定をしております産業副産物の具体例といたしましては、食品産業系ということで、調味料とかジュースの製造時に出ます残渣、それから酒の製造時の残渣、水産加工場から生じる貝類等を考えております。それから、工業系といたしましては、製鉄の際に生じる鉱滓というのも、これも肥料原料になります。それからさらに、今お話がありました食品工場や下水処理場から生じる汚泥といったものも十分原料になるというふうに考えているところでございます。
 これらにつきましては、既に製品の規格を定めておりまして、それぞれの上限値となります有害成分の基準値、これを食品安全委員会に諮問した上で、安全性に評価がない旨の評価を受けた上で設定をしているところでございます。
 加えまして、例えば、今回の原料規格というものにつきましては、調味料の製造残渣につきましてはアミノ酸発酵反応から生じた発酵残液というような形で規定をする、すなわち発生工程も含めて規定をするということを考えております。これによりまして、アミノ酸には肥料成分である窒素が含まれているということが明らかでございますので、肥料の有効性を担保した上でそれを製品化していただけるというふうに考えております。
#144
○紙智子君 農家の皆さんがやはり安全、安心な肥料をこれ使用できるように、原料を明確化するというのは大事だというふうに思います。
 それで、家畜ふん尿を原料に製造された堆肥の利用をめぐっては、輸入飼料に含まれる、先ほどもちょっと出ていましたけれども、クロピラリド、これによって、ハウス栽培のトマトを始めナス科やマメ科などの一部の農作物に果実の変形とか、それから葉の異常などの生育障害が発生していると。
 農家の方々が安心して堆肥を使用するために、この肥料の袋に対してやっぱり表示するというのが必要ではないのかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#145
○政府参考人(新井ゆたか君) このクロピラリドにつきましては、今まで、作物に堆肥を使用する際の留意事項ということで農家に情報提供をしてきたということで、被害が生じないように努めてきたところでございます。
 これに加えまして、今回の改正におきましては、委員御指摘になりました袋への表示、包装への表示というものを検討しているところでございます。具体的には、肥料の品質や効果に関する表示基準を定めるということになりましたので、クロピラリドにつきましては、クロピラリドの含有に関する情報や、トマトなどの感受性の高い作物に対する施用上の留意事項というものを袋に表示をすると、これによりまして農家の方々が安心してこの肥料を使える環境を整備していきたいと考えております。
#146
○紙智子君 堆肥に含有しているクロピラリドによって農家は実際にこれまで被害に遭っているわけですから、今後こういうことが起きないように、肥料原料に関わる有害物質については是非監視を強めていただきたいと思います。
 次に、安全、安心な堆肥をどう作っていくのかと。これ、茨城県内で取り組まれているサラブレッド堆肥エコシステムプロジェクトというのに生産者団体として携わっている農事組合法人の大地のめぐみというところの専務理事さんからお話を伺っております。
 農家の高齢化で堆肥作りの労力が必要なことや、新規就農者の方でも肥料散布機が買えないなどの理由から、この堆肥作りや散布する環境に困難さが生まれたと、散布が減ってきていると。ある農家の方の場合は、堆肥作りをしていた父親が亡くなって、堆肥作りができなくなったことで化学肥料を使うようになってしまったと、作物が病気に弱くなったり収量も減ってきたと、堆肥作りをして土づくりを行ってきた農地も五年、六年たつと地力がなくなっていく、十年たつと堆肥で培ってきた力もなくなっていくということを話をされております。
 十一月九日付けの日本経済新聞に、茨城大学と土壌の専門家と生産者団体が取り組んでいるこのサラブレッド堆肥エコシステムプロジェクトというのが掲載をされました。この取組について説明をいただきたいと思います。
#147
○政府参考人(菱沼義久君) お答えいたします。
 本プロジェクトは、大学が篤農家の短期間で堆肥化する技術をマニュアル化し、その効能を科学的に立証しています。さらに、大学では、地域の課題であった競走馬の育成牧場での大量の馬ふん処理に当該技術を活用するための連携を構築しております。
 その結果、本年度から、競走馬の育成牧場の馬ふんを原料とした篤農家が製造した堆肥が民間事業者によりブランド堆肥として県内のホームセンターで販売開始されたところであり、地域密着型の技術開発がなされた事例と考えております。
#148
○紙智子君 このサラブレッドの堆肥の原料となる馬ふんというのは、JRAの美浦トレーニングセンターの近くにある阿見町ですとか美浦村で飼育されている競走馬で、稲わらとかあるいはニンジンなど安全なものを食べていると、それから、競走馬というと、ドーピング検査というのがすごく厳しいということがあり抗生物質も使っていないと、出ないと、その優れた馬ふんにミネラル要素の貝殻とかカニの殻とか米ぬかを混ぜて完熟発酵させた、そういう堆肥というふうに聞いています。
 それで、通常、堆肥は一年掛かりということで作らなきゃいけないということなんだけれども、このサラブレッド堆肥については、一か月ちょっとで微生物によって完熟発酵している堆肥を作ることに成功しているというふうに聞きました。もとの菌を混ぜれば、これ、豚ぷんとか、それから牛ふんとか鶏ふんにも、堆肥を作ることは可能で、茨城県から県外にも広げていきたいという話もされているようです。
 地域密着の環境にも優しい循環型の農業であり、これ、堆肥の利用を促進する観点からも応援していくべきじゃないかというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
#149
○国務大臣(江藤拓君) 全くおっしゃるとおりだと思っております。これはしっかり応援をさせていただきたいと思います。茨城大学を御紹介いただきましたけれども、もう既に、技術会議の方もこの中に入って農林省もやっておりますので、しっかり取り組ませていただきたいと思います。
 委員からお話ありましたように、これ、サラブレッドの馬ふんだけではなくて、鶏ふんとか豚ぷんとか、そういったものにも応用できる技術であります。そして、地域によって、先ほどから偏在化の話がありましたけれども、偏在化だけじゃなくて、あり過ぎて行き場がないというのもまたあったりもするんですよ。
 ですから、そういうことも考えると、こういう新しいやり方、それから短期間で微生物の力をやるやり方、ペレット化をするやり方、そういったものについてはしっかり応援をしていきたいと思っております。
#150
○紙智子君 もうこのサラブレッド堆肥を使った農作物でいうと、栄養調査を行って、それで基準値を超えたものについてはサラブレッド野菜とかという形でブランド化をして取り組んでいるらしいです。
 農業を守ろうと頑張っているということでもあると思います。国際土壌年とかというのもありますけれども、豊かな土壌をつくる、それでおいしくて栄養価の高い安全な農作物の生産を行っていくということはやっぱりすごく大事なことで、日本の農業を守り発展させるということのためにやっぱりこれは探求していかなきゃいけないということを強調させていただいて、質問を終わりたいと思います。
#151
○委員長(江島潔君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 肥料取締法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#152
○委員長(江島潔君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 この際、徳永君から発言を求められておりますので、これを許します。徳永エリ君。
#153
○徳永エリ君 私は、ただいま可決されました肥料取締法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党、日本維新の会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    肥料取締法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  世界的に肥料需要が高まる中で、将来にわたる肥料の安定供給のためには、国内で発生する低廉な堆肥や産業副産物由来の原料の活用を進めることが重要とされている。また、農地土壌について、地力の低下や塩基バランスの崩れ等が懸念される状況にあることから、肥料に関し、品質の確保はもとより農業現場の需要に柔軟に対応した供給を行うことが求められている。
  よって、政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
 一 原料のリスト化に伴う公定規格の見直しに当たっては、土壌の改善、資源循環等のメリットを有する産業副産物由来の原料の有効利用に留意すること。その際、肥料原料に係る有害物質の除去やその混入及び濃縮の防止をはじめ、肥料の品質及び安全性確保のための実効性ある監視体制を整備すること。
 二 肥料の原料についての帳簿への記載の義務化については、違反事例がある場合等における迅速な入手経路の把握及び対応が行えるよう、トレーサビリティの実効性を確保すること。
 三 普通肥料の表示基準の策定及び保証票の記載内容の見直しについては、公正性や透明性を確保した手続により行うこと。また、農業者の利便性を向上させるとともに、海外輸出向けの生産や有機農業等のより詳細な情報を必要とする生産を行う農業者への情報提供をはじめ、施肥に有用な情報の提供を充実することを旨として行うこと。さらに、原料構成の変更に伴う保証票の作り直し等に係る生産業者の負担軽減についても配慮すること。
 四 肥料の登録及び届出の手続については、電子化する等により、一層の合理化を図ること。
 五 地力の増進、収量の増加等、農業生産力を強化するため、土壌診断に基づく適切な土づくりの促進を図ること。また、土づくりに重要とされる堆肥をはじめとする特殊肥料の利用拡大に向け、耕種農家のニーズ等に対応した堆肥の高品質化を図るとともに、家畜排せつ物の地域偏在や輸送等の課題を解消するために必要な措置を講じること。
 六 CSF(豚コレラ)の防疫のための流通制限により、豚の排せつ物を利用した堆肥の確保が困難となる事例が生じていることに鑑み、その供給や流通に関する情報の収集・提供等、必要な措置を講じること。
 七 題名を含めた抜本的見直しを内容とする本法について、肥料の品質の確保及び農業者のニーズに柔軟に対応した肥料生産等の推進の観点から行われるものであることを周知徹底するとともに、施行に伴い、農業経営の安定に資する安価で高品質な肥料の供給促進を図り、農業者への新たな負担や肥料の製造・流通段階での混乱が生じないようにすること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
#154
○委員長(江島潔君) ただいま徳永君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手をお願いします。
   〔賛成者挙手〕
#155
○委員長(江島潔君) 全会一致と認めます。よって、徳永君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、江藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。江藤農林水産大臣。
#156
○国務大臣(江藤拓君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。
 附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
#157
○委員長(江島潔君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#158
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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