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2019/11/28 第200回国会 参議院 参議院会議録情報 第200回国会 国土交通委員会 第4号
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2019/11/28 第200回国会 参議院

参議院会議録情報 第200回国会 国土交通委員会 第4号

#1
第200回国会 国土交通委員会 第4号
令和元年十一月二十八日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十一日
    辞任         補欠選任
     宮崎 雅夫君     末松 信介君
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任
     岩本 剛人君     小野田紀美君
     清水 真人君     中曽根弘文君
     野田 国義君     小沼  巧君
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任
     中曽根弘文君     清水 真人君
     小沼  巧君     野田 国義君
 十一月二十七日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     岩本 剛人君
     末松 信介君     古賀友一郎君
     野田 国義君     岸 真紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡代君
    理 事
                朝日健太郎君
                酒井 庸行君
                増子 輝彦君
                伊藤 孝江君
                武田 良介君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                岩本 剛人君
                金子原二郎君
                古賀友一郎君
                清水 真人君
                鶴保 庸介君
                豊田 俊郎君
                和田 政宗君
                小沢 雅仁君
                岸 真紀子君
                長浜 博行君
                浜口  誠君
                森屋  隆君
                里見 隆治君
                宮崎  勝君
                室井 邦彦君
                木村 英子君
                上田 清司君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣  青木 一彦君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       門  博文君
       国土交通大臣政
       務官       和田 政宗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       松山 泰浩君
       国土交通省総合
       政策局長     蒲生 篤実君
       国土交通省自動
       車局長      一見 勝之君
       国土交通省海事
       局長       大坪新一郎君
       国土交通省港湾
       局長       高田 昌行君
       海上保安庁長官  岩並 秀一君
       環境省大臣官房
       審議官      上田 康治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○港湾法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、宮崎雅夫さん及び野田国義さんが委員を辞任され、その補欠として岸真紀子さん及び古賀友一郎さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(田名部匡代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 港湾法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省港湾局長高田昌行さん外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(田名部匡代君) 港湾法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党の朝日健太郎でございます。
 本日は、港湾法の一部改正案について質問をしてまいります。赤羽大臣始め政府参考人の皆様、本日はよろしくお願いをいたします。
 一昨日、本委員会において鹿島港へ視察へ行く機会をいただきました。田名部委員長始め理事の皆様、委員の皆様、本当にお疲れさまでございました。寒い中、本当に御苦労さまでした。手配いただいた国土交通省の皆様、委員部の皆様、本当にありがとうございました。鹿島港は本改正案の影響が本当に大きいものであり、詳細にわたって御説明をいただきましたので理解が深まりました。
 それでは、質問に入ります。
 まず、国際基幹航路の取組について伺います。
 私の選挙区の東京都は、国際コンテナ戦略港湾である京浜港の一角、東京港を抱えております。国際コンテナ戦略港湾政策の大きな目的は、国際基幹航路の我が国への寄港回数を維持拡大することであります。この政策をしっかり進めることで企業の立地環境を改善し、産業の国際競争力強化の観点でも重要であると認識しています。
 我が国の輸出入の九八%が港で行われている現状からも大変大きな意味を持つと認識をしています。もちろん、我が国への寄港を維持するために一定程度コンテナ量を集めなくてはなりません。コンテナ船が大型化していく潮流の中、船会社がスケールメリットを追求し、貨物量を重視している点も影響しています。
 そうした環境下において、我が国の国際基幹航路の便数は、よく東アジア内で比較されています。上海港、釜山港への寄港は週当たり五十便程度あるのに対し、京浜港では二十便程度と差を空けられています。その上で、基幹航路の便数維持拡大は重要でありますが、コンテナ取扱量と併せて、何を運ぶか、コンテナの価値も非常に重要な観点だと思っています。コンテナ量と併せて、何を運ぶか、高付加価値貨物と言われる質も重要だと思っています。
 そこで、お伺いいたします。
 日本経済そして産業にとって国際基幹航路を維持拡大していくことの重要性をどのように認識されているのか、コンテナの質の観点も併せて御説明をいただきたいと思います。
#7
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 コンテナ船の大型化や船会社間の共同運航体制の再編等により寄港地の絞り込みが進展しており、欧州、北米等と我が国とを結ぶ国際基幹航路の運航便数が減少傾向にございます。
 この傾向が続いた場合、他国の港湾に依存して別の国際基幹航路に積み替えざるを得ないということになり、我が国立地企業にとって、国際物流に係る費用や所要日数の増加、利便性の低下につながり、立地環境が悪化するおそれがございます。実際に、国内荷主からは、直行の国際基幹航路が確保できない場合、積替え時の遅延リスクや荷傷みのリスク等があるとの懸念の声もいただいております。
 また、国際基幹航路につきましては付加価値が高い貨物が輸送されておりまして、具体的には、輸送される輸出コンテナ貨物の重量当たりの価格につきましては、アジア航路ではトン当たり二十二万円に対しまして、例えば北米航路で六十万円、欧州航路で百三十六万円と高くなっております。
 こうした状況を放置すれば、国内に生産拠点を有し付加価値の高い製品を海外に輸出する製造業の競争力の低下を招くとともに、輸入コストの増加も懸念されることから、国際基幹航路の運航便数の維持又は増加を図るということは必要不可欠であると考えております。
#8
○朝日健太郎君 ありがとうございます。国際競争力強化の観点でも、航路における入港コストも非常に重要かと思っています。今回の税制において、とん税、特別とん税もしっかりと対応いただきたいと思います。
 次に、東京港の渋滞対策について伺います。
 コンテナ船が大型化する中、東京港のコンテナ取扱量は着実に伸びています。京浜港では昨年度の速報値で八百三十万TEUありまして、そのうち東京港は五百十万TEUを占めています。一方、足下に目を移すと、コンテナを出し入れするためのトレーラーによる交通渋滞が慢性化をし、待機時間が二時間を超えるなど非常に問題となっています。また、国際コンテナ戦略が順調に成果を上げれば、更にこの渋滞悪化の懸念が増大するというふうに思っています。この東京港周辺は、来年開催される東京二〇二〇大会の関連施設も密集をしています。大会運営に加え、港湾物流にも支障を来すのではないかと懸念されています。
 そこで、お伺いをいたしますが、東京港における交通渋滞対策は現在どのように行われているのか、お聞かせください。
#9
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 港湾におけるコンテナターミナルのゲート前渋滞の発生は、ターミナルの蔵置容量の不足に伴うヤード内荷役の滞留、ゲート処理能力の不足、特定の時間帯へのトレーラーの集中などの複合的な要因によるものと考えております。東京港のコンテナターミナルにおきましては、コンテナ車両のゲート前待機時間が平均一時間以上にも及ぶとの調査結果もありまして、国土交通省といたしましても、このような渋滞の緩和を図ることが重要であると認識をしております。
 このため、国土交通省では、コンテナターミナルにおける容量不足の解決などのため、中央防波堤外側地区で既に供用中のY1ターミナルに加えましてY2ターミナルの新規整備を進めており、今年度中の供用開始を目指しているところであります。また、青海コンテナターミナル背後の交通渋滞及び将来の交通需要に対応するため、臨港道路南北線の整備を来年春頃の完成を目指して進めているところであります。
 さらに、港湾管理者である東京都では、車両待機場の整備やストックヤードの増設、ゲートオープン時間の拡大のトライアルなど様々な取組も進められており、先月には、国土交通省港湾局長と東京都港湾局との連名で、港湾利用者に対しましてヤード内の長期蔵置貨物の解消について協力依頼を発出したところであります。
 国交省といたしましては、引き続き、港湾管理者である東京都等と協力しまして、東京港のコンテナターミナルにおけるゲート前渋滞の解消等に向けて取り組んでまいります。
#10
○朝日健太郎君 ありがとうございます。渋滞対策、しっかりとお願いをしたいと思います。
 続きまして、洋上風力発電の導入促進についてお伺いをいたします。
 洋上風力発電は、我が国において再生可能エネルギーの導入を進めていく上で重要な電源であると認識をしています。しかし、二〇一八年において、我が国の再エネ発電比率は、データによりますと僅か一六%で、三〇%を超える国も存在している観点から見れば、まだまだ途上段階にあると思っています。
 今回の審議に際し、一昨日の鹿島港と、それとは別に私は秋田港も視察をいたしましたが、風力発電設備のそのものの大きさに圧倒されました。発電設備はあれほどの重厚長大な資材を必要とするわけですけれども、その設置、また維持管理を行うための基地港の整備が必要不可欠だというふうに強く認識したところであります。
 そこで、お伺いいたしますが、海洋再生可能エネルギー発電設備における基地港湾の必要性を御説明いただきたいと思います。
#11
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、洋上風力発電設備の設置及び維持管理には、発電設備の重厚長大な資機材を扱うことができる高い耐荷重性を備えた岸壁や、長尺資機材の保管、組立てが可能な規模の荷さばき地を備えた埠頭を有する港湾が必要となります。しかし、そのような要件を満たす港湾は現在なく、将来的にも数は限定的となる見込みであり、参入を希望する多数の発電事業者に対しまして利用調整が必要となることが予想されます。
 また、発電事業は、長期にわたり、設置のみではなく維持管理の期間も含め埠頭の利用を確保する必要がありますが、港湾法は、埠頭の利用については短期の使用許可を前提としており、長期的、安定的な使用に対応し得る規定はございません。
 このため、国が基地港湾を指定し、基地港湾の埠頭を広域に展開する発電事業者に長期安定的に貸し付けることができるような特例を設けますとともに、貸付けを通じまして、埠頭における複数の発電事業者の利用調整を図ることとしております。
 これらの措置を講じることによりまして、事業の見込みが立ちやすくなり、洋上風力発電事業のより一層の円滑な導入に資することになります。
#12
○朝日健太郎君 ありがとうございます。政府側でしっかりと利用調整をしていただきたいと思います。
 続きまして、洋上風力発電を担う事業支援について質問をしてまいります。
 今回の基地港湾の整備の重要性は今御説明いただきましたけれども、それと併せて、国内産業の育成も重要であると認識をしています。視察の際にも、事業者さんからは、部品調達に始まり、設置、そして維持管理までと、長期にわたって事業を担っていくとの説明を受けました。関連産業への波及効果や地元産業との連携に伴う雇用創出など、風力発電事業、産業の裾野の広さを御説明いただきました。しかし、そうした設備の主要部材また製品は海外製がほとんどで、国内メーカーが後れを取っていると認識をしています。
 国内産業育成、そして産業政策の観点からも、洋上風力発電導入の意義を御説明いただきたいと思います。
#13
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 洋上風力発電は、風車のメーカーのみならず、部品の製造の製造業、風車を洋上に設置するための建設業、風車の運転、保守を行う発電事業など幅広い関連産業がございまして、部品の点数も一万点から二万点とかなり裾野の広いものでございますものですから、地域も含めた経済波及効果は極めて大きいものだと考えてございます。このため、洋上風力発電の導入に合わせて、これらを含めた総合的なサプライチェーンが国内に形成していくことが重要でありまして、これはエネルギー政策とともに産業政策上も大変重要なものだというふうに考えてございます。
 委員御指摘のように、現時点におきまして、風力発電の導入が長期にわたり拡大して風力の市場ができているヨーロッパ等に比べますと、日本の産業の基盤はまだまだ弱く、集積もできていないというふうに認識してございます。
 一方で、この導入拡大をしていくためには様々な環境整備が重要でございます。本年四月に施行をいたしました再エネ海域利用法を基盤といたしまして、計画的、継続的な導入を進めることにより地域を含めた産業振興を図っていく、同時に、関連産業の力を強めていくためのコストダウン、メンテナンス、工法等々に対する技術開発、さらに導入支援を、予算、税制含めましてしっかりと応援していきたいと考えてございます。
#14
○朝日健太郎君 ありがとうございます。関係者の皆さんの関心が非常に高くて期待の大きさを感じておりますので、引き続きよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、発電設備の安全性の確保についてお聞きをいたします。
 視察をされた皆様には御案内のとおりでありますけれども、この風力発電設備はとにかく大きい。ブレードと呼ばれる回転する羽根の直径は二百メートル近くにもなる設備となるわけですけれども、現地で風速についてお聞きしたところ、風速五十メーター程度まで耐えられるというふうにもお聞きをいたしました。
 今後、これらの設備を導入していく上で、日本の自然条件に適した安全性を確保することが重要であると考えています。我が国で発生する台風や地震といった自然現象に対する安全性をどのように確保していくのか、御説明をお願いいたします。
#15
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 我が国で洋上風力発電設備を設置するに当たっては、我が国の厳しい自然条件を踏まえた上で、全国一律ではなく、設置場所で予想される風荷重、波浪荷重、地震荷重等に対して安全であることが求められます。
 例えば、風荷重や波浪荷重につきましては、設置場所で予想される台風や季節風の襲来頻度や強度、風車の高さ、海底地形や近年の気象、海象条件等を踏まえまして、再現期間五十年の最大の瞬間風速及び最大の波高等を用いて設定することとしております。こうした自然条件に対しまして、洋上風力発電設備の支持構造物が港湾法上の技術基準を満たす安全な構造であることを確認することとしております。
 また、当該発電設備の安全性を確保するため、電気事業法に基づく技術基準等の法令要求事項を満たす必要がございまして、風荷重等に対する安全性の確保に加えて、高さが二十メーターを超えるものには落雷から保護する措置が求められております。
 我が国の厳しい自然条件を踏まえて定められた技術基準を適切に運用することにより、洋上風力発電設備の安全性を確保してまいります。
#16
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 以上、法案について質問いたしました。政府についてはしっかりと進めていただきたいと思います。
 続いて、港湾の災害時に果たす役割について一つ質問したいと思います。
 今年は、台風十九号を始め災害が多発しており、日本各地に甚大な被害が生じています。被災地では、瓦れきなど発生した大量の災害廃棄物の処理が課題となっています。先日の報道では、コンテナの鉄道輸送による廃棄物の処理も取り上げていました。
 三年前の熊本地震では同様の問題が生じていましたが、港湾エリアの二次仮置場としての利用や、そこで分別された木くず等の広域的な処理が、海上輸送が活躍したというふうに聞いております。
 熊本地震における港湾の災害廃棄物の対応と、今回の台風被害を受けた取組について御説明いただきたいと思います。
#17
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、平成二十八年四月に発生した熊本地震におきましては、解体家屋等から生じる災害廃棄物を受入れし分別する二次仮置場として熊本港内の用地が活用されました。また、分別された木くずにつきましては、近隣の港湾である熊本港及び八代港から新潟県の糸魚川市にある姫川港に海上輸送され、地元のセメント工場にて燃料として利用されるなどの対応がなされたところであります。
 今回の台風被害により生じている災害廃棄物につきましても、被災地の生活圏から速やかに除去するため、仙台塩釜港の石巻港区、小名浜港及び茨城港の常陸那珂港区におきまして仮置場の候補地を準備するなどの取組を行っているところであります。また、今後、仮置場で分別された木くずが発生した場合には、熊本地震の事例のように港湾を活用した広域的な処理が被災地の復旧に貢献できるものと考えているところであります。
 引き続き、港湾管理者などの関係者と密接に連携し、被災地の速やかな復旧のために必要な支援を行ってまいります。
#18
○朝日健太郎君 ありがとうございます。しっかり備えていただきたいというふうに思います。
 最後の質問に参ります。
 以前、東京港を視察した際、国交省の直轄事業で整備された臨港道路南北線の沈埋トンネル工法という非常に高い技術を拝見をさせていただきました。海底に沈埋函というものを沈めてトンネルを通すわけですけれども、そのつなぎ合わせる誤差が数センチも許されないという大変高い技術に驚かされました。
 一方、昨年、国交省では、PORT二〇三〇ということで中長期政策を示されています。こうした先を見据えた港湾政策は本当に重要だというふうに思っています。その中において革新的な技術を用いた政策も記されていましたけれども、先ほどの高い土木技術の伝承や、またそういった技術に携わるような人材の確保が重要だというふうに思っています。
 最後に、赤羽大臣へ、今後の港湾分野における人材の確保と育成についてお伺いをしたいと思います。
#19
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、昨日の現場の御視察、本当にお疲れさまでございました。ありがとうございました。
 今御指摘のように、国際物流の大変大きな変化、近年のグローバリゼーションの進展などの社会情勢の変化を踏まえて、二〇三〇年を見据えた我が国の港湾政策の在り方ということをまとめたのがPORT二〇三〇でございますが、これを実現していくためには、今、朝日議員御指摘のように、人材の確保と育成、そしてそれによっての技術の伝承というのが大変重要でございます。
 そうしたことを踏まえるために、今、新たな人材を取り込む対策として、学生さん向けのインターンとか現場の見学会、また、朝日議員、毎年御参加いただいております東京湾大感謝祭等の一般市民向け等のイベントを通じまして、国際物流インフラとして重要な役割を果たす港湾の分野において働くことの魅力を幅広い層に積極的に発信をしているところでございます。
 かつて、私も、地元の神戸港で十六メーターバースを、コンテナヤードを造るときに、ケーソンの進水式というか、それに地元の小学生と保護者の皆さんと一緒に我々国会議員も参加させていただいたことがございましたが、そうしたことを取り込むことによって、やはり我が国、四方が海で囲まれている、その我が国で育つ将来の人材を、この海に対する憧れとかそこで働く誇りを育成していくというのが非常に大事な試みだと認識をしておりますので、しっかりと続けていきたいと、こう考えておるところでございます。
 以上です。
#20
○朝日健太郎君 ありがとうございます。我々もしっかりと応援をさせていただきたいと思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。
#21
○増子輝彦君 おはようございます。国民民主党の増子輝彦でございます。立憲・国民.新緑風会・社民の立場で今日は質問させていただきたいと思います。
 私からも、一昨日、鹿島港視察に当たりましては、国土交通省始め関係の皆さんに大変お世話になりましたことに感謝と御礼を申し上げたいと思います。
 今日は、港湾法の一部改正ということでございますが、プラスアルファ幾つかの質問をさせていただきたいと思っています。
 まず、この港湾法一部改正、我が国における洋上風力の促進、導入ということで、二〇一六年七月に施行された改正港湾法により、港湾区域での洋上風力発電の開発が本格化したと言ってもいいかと思いますが、一般海域においても洋上風力発電の導入を促進するための新たな法律、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律が二〇一九年四月に施行されて、いよいよ本格的な洋上風力の導入に入っていくんだろうと思います。
 先ほど一部、松山部長からも御発言がありましたが、大臣、この洋上風力発電を導入拡大するための大きな要件は何とお考えになっているか、お答えいただければ有り難いと思います。
#22
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、増子先生におかれましては、長年にわたりまして、我が党の富田議員とともに世界各国の洋上風力発電の現場を視察していただき、様々御指導いただいておりますこと、まず心から御礼を申し上げたいと思います。
 日本は、福島の東京電力福島第一原発の事故があり、日本のエネルギー政策、大きな転換を図られたわけでございますが、なかなか再生可能エネルギーを実現化するということに大変いろいろな意味で様々な障壁があったというふうに思っております。
 その中で、洋上風力発電の導入が進まなかった主な要因として、ちょっと大ざっぱに言いますと二つあると思っておりますが、一つは、一般海域における再生可能エネルギー発電の導入に関するルールが未整備であったことと、もう一つは、洋上風力発電設備の設置また維持管理に要する期間も含め、長期にわたる基地港湾の利用が確保できる仕組みがなかったこと、こうしたことが挙げられるというふうに思っております。
 前者につきましては、今、増子先生御指摘のように、本年四月の再エネ海域利用法の施行に伴いまして、一般海域の利用に関して利害関係者との調整等をルール化する、また長期占用を可能とする仕組みが整備されたということでございまして、これ、本当に皆様方の御尽力もあって、大変な大きなインパクトだったと思っております。
 設備もすごく大型化をするということに伴いまして、後者に挙げた問題のクリアのために、長期にわたる埠頭の利用の確保について今回港湾法の改正をお願いしているところでございます。この港湾法の改正によりまして、国が基地港湾を指定して発電事業者に長期安定的に埠頭を貸し付けることができる制度を創設することによりまして、何とか洋上風力発電、前に進めていきたいと、こう考えているところでございます。
#23
○増子輝彦君 ありがとうございます。
 そういう大臣の認識の中で、ルールの未整備、あるいは長期にわたっての様々な貸付け等を含めた設備の状況がまだ未整備であったということでありまして、全くそのとおりであります。
 今回の港湾法一部改正を含めて、今後、再生可能エネルギーを導入していくということが当然のことでありますが、この洋上風力、極めて大きいポテンシャルがあると私は認識をしております。先ほど大臣からもお話がありましたとおり、今年も富田議員と、それから我が党の篠原議員とデンマーク、オランダ、ベルギー等を視察に行ってまいりました。これはポケットマネーで行っております。
 そういうことも含めながら、やはり再生可能エネルギーを積極的に導入する大きな柱はこの洋上風力であり、さらに、これは赤羽大臣にも大変御協力いただいておりますが、超党派における地熱推進議連の結成をもって地熱の推進もしていきたいということで、この二つが私は大きな再生可能エネルギーのこれからのチャンピオンになっていくんだろうというふうに思っています。
 そういう中で、日本の洋上風力のポテンシャルをどの程度と今想定しているのか。これは大臣じゃなくて松山部長か。じゃ、松山部長からお願いします。
#24
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、周囲を海に囲まれた日本としましては、再エネを導入拡大していく上で、国民負担を小さく、かつ導入量を多くという意味でいいますと、洋上風力の可能性というのは非常に大きいものがあるというふうに考えておりますし、再エネを主力電源化していく上では本当に大きな鍵だというふうに認識してございます。
 具体的な数字的な意味での導入可能量、ポテンシャルはなかなか算出するのが難しゅうございます。一方で、今の現状で考えますと、例えば環境アセスメント手続というのを事業を進める前には進めるわけでございますが、この現在の様々な制度的な環境整備が整う中で、今年の八月末時点で千二百五十八万キロワットまで拡大してございます。これは、陸上風力が今年の春、六月の時点で三百七十八万キロワットであると、導入量がですね、ということから比較しますと、極めて大きなポテンシャルが洋上風力にあるというふうに認識されているということのあかしかなと思ってございます。
 また、業界の団体の中では、これは例えば自然条件だけを取っての算出でございますけれども、可能量としましては九千万キロワットを超えるレベルが導入することが物理的には可能であるという試算もあるやに認識してございます。
 もちろん、これを実際に導入していくとなりますと、御地元の御理解、さらには系統、港湾といったインフラの確保、さらにはコストダウンと様々な制約があるわけでございますが、ポテンシャルというものを最大限生かしていけるようにしっかり取り組んでいきたいと考えてございます。
#25
○増子輝彦君 ありがとうございます。
 今、松山部長から答弁がありましたとおり、まさにポテンシャル、九千万を超える。私ども、関係団体とも話をしておりますが、九千百万キロぐらいの発電容量があるというふうに私どもも認識をしております。加えて、先ほど申し上げた地熱、これ二千三百五十万ということで、世界第三位のポテンシャルがある。この二つだけ合わせても大変な実は発電容量のポテンシャルがあるんですね。これが全て開発できるとは思いませんが、半分にしても大変な容量であるということ。そうすれば、原発のない社会も一日も早く、私は、再生可能エネルギー、この二つだけでもできると思っています。
 そういう状況の中で、今、松山部長からもお話がありましたとおり、それをできるだけどのように推進をして開発をスピードアップ化していくかということが極めて大事だと思っています。
 皆さんのお手元に私は一枚の写真の資料をお届けしているかと思いますが、配付しているかと思いますが、これは、先ほど申し上げたとおり、今年の八月から九月にかけて実はデンマークの洋上風力発電を見てきたときの、デンマークのMHIヴェスタスプレアッセンブル港、まさにエスビアウ港という基地なんですね。この港における基地というのが物すごい大きな実は面積を有しておりまして、先ほど来、高田局長からもお話があったとおり、様々な条件整備をしていくということになって初めてこの開発が促進されるというふうに思っています。
 それで、私の実は視察における中での幾つかの問題点といいますか、課題を解決しなければいけない点があるかと思います。そういう意味で、私が感じたことについての所見を若干申し上げますと、まず、我が国で早期に実施すべき施策として重要なことは、一つには拠点港の整備であります。二つ目には事業リスクの低減、三つ目には発電規模の確保、四つ目には洋上風況観測塔の整備、この四つが大きなポイントだというふうに認識をしております。
 そういう意味では、今回の港湾法の一部改正は、まさにこの拠点港の整備ということでは本当に私はいい改正をしていかなければいけないし、これが改正になった後に、どのような形で更に促進がしていけるかということが大事だと思っているわけであります。是非このことについて、これから、国交省はもちろんのこと、経産省あるいは様々な省庁が横串を刺しながら、しっかりと開発をして導入を促進をしていっていただきたいと思っています。
 その中で、これから若干細かい点に入っていきたいと思っていますが、質問をさせていただきたいと思います。
 今回の港湾施設の問題で一番重要なポイントは拠点港の整備でありますが、この拠点港の整備の中でも港湾施設の貸付料が極めて重要なポイントになってくるんだと思います。
 そういう意味では、長期にわたって港湾の施設を整備し、それを貸し付けていくということになってまいりますと、この港湾の施設の貸付け等については、岸壁の地耐力増強など必要な増強整備が進み、洋上風力発電が長期にわたって基地港湾を確保できることが極めて重要でありますが、この中で、港湾を整備したときに、どの部分について、どの部分がいわゆる貸付料の対象になっていくか、このことが極めて重要な私はポイントだと思っていますが、まず初めに、どの部分がこの貸付けの対象となるのか、お答えいただきたいと思います。
#26
○国務大臣(赤羽一嘉君) 増子先生の意図は理解していると思います、しているつもりですが、この風力事業者に余り過度な負担がしわ寄せにならないようにということだと思いますが、大変申し訳ありません、基地港湾の指定もまだこれからなものですから具体的にはまだ決まったものはございませんが、今の御質問に一般論として答えさせていただくならば、地耐力強化等の埠頭の改良に要した費用というのはお願いしなければいけないかなというふうに思っております。
#27
○増子輝彦君 貸付料も、実は私どもがずっと視察をし、あるいはいろんな関係の団体とも話をし、また現実に行われているところとの話も整理していきますと、増強した岸壁など港湾施設の貸付料が国として生ずるのではないかということ、二つ目には風車等を保管する荷さばき地の貸付料、これは管理が県になりますから県への貸付料ということになるのではないかと、三つ目には風車を設置する海域の占有料、これは国が管理をしていくということになりますから、これらの三点が今後貸付料という対象になっていくのではないかと思っています。
 もちろん、これからいろんな指定とか整備に対する支援策もしていくわけですが、この件について、この三点は間違いなく貸付料の対象になるという認識でよろしいんでしょうか。
#28
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 御指摘の、増強した改良施設に関わる貸付料及び荷さばき施設に関わる貸付料、加えまして水域の占用に関する貸付料等につきまして、今後検討を加えていきたいと思っております。
#29
○増子輝彦君 この貸付けにおける期間というのは、大体どのぐらいのことを想定しているのか。法案の中でもおおむね三十年以内というふうになっていますが、これ、三十年以内ということでよろしいんですか。
#30
○政府参考人(高田昌行君) 基本的に長期貸付けの期間としましては三十年以内というふうに定まっておりますが、その貸付料の償還期間等につきましては、今後、適切な期間を設定いたしまして対応していきたいということを考えております。
#31
○増子輝彦君 時期的にいつ頃かということについては今答えられますか。これは、明確に提示することができるのは。
#32
○政府参考人(高田昌行君) 今、時期的にということが御質問ございましたが、経産大臣及び国土交通大臣より、まずは促進区域の指定という行為がございます。その後、経産大臣及び国土交通大臣による公募占用指針の作成という行為がございますが、それまでには少なくともこの貸付料につきまして明示をさせていただければというふうに考えております。
#33
○増子輝彦君 もう一つは、この港湾施設を複数の洋上風力発電業者が使用するということを前提に港湾施設の整備増強費用が考えられているわけですが、これらについて、これをその複数の業者が案分をするというような考え方で今後これについては検討していくんでしょうか。
#34
○政府参考人(高田昌行君) 今御指摘の点でございますが、基本的には公共財産の貸付けということになりますので、複数社以上、二社以上の者にお願いをしたいというふうに考えております。
 一方、その貸付料の案分の仕方でございますが、これ、二社の場合とか三社の場合、あるいは事業者が五十万キロワットの風力発電事業者である場合と五万キロワットの発電事業者である場合では、当然その辺りのことは適切な負担割合を設定しないといけないかなというふうに考えております。
#35
○増子輝彦君 二社がスタートの時点であっても、途中から参入するということも考えられますから、当然それによって案分の方法も変わってくると思いますので、これについては今後の検討材料としてしっかりと検討して、また、経産省を含め関係機関ともよく御相談をされることが重要かというふうに思っています。
 もう一つは、この港湾施設の増強整備は、洋上風力発電以外の他用途においても寄与することが可能性として極めて大きいかと思います。先ほども、災害時における様々な対策としてこの港湾設備を利用していくということも含めて、いろんな形が洋上発電事業者以外の他用途にも使われる可能性がありますから、その業者がそこに新たな洋上風力業者以外の中で参入するということになった場合には、そういう関係者にもこの案分の負担を求めるということも今後検討していく可能性が出てくると思いますが、このことについてはどのようにお考えになっていますか。
#36
○政府参考人(高田昌行君) 今、現段階で明示的に申し上げるということはできませんが、公平性とか公正性等を勘案しながら適切に設定していきたいと考えております。
#37
○増子輝彦君 今回のこの貸付料の設定というのは極めて、コストダウンということも含めて、大きな要素になってくると思います。やっぱり促進を、導入するということについては、できるだけ負担を少なくするということが促進、導入の大きな私は柱になってくるんだろうと思います。
 と同時に、それは、消費者に対してのコストダウンは、電気料の転嫁ということについても大きな影響が出てまいりますから、ここの貸付料についてはしっかりと検討をしながら、できるだけ業者も含めながら、いろんな形の中で負担の分散化ということも大事だというふうに思っていますから、そのことをしっかりとやっていただきたいというふうに思っています。
 それから、もう一つ大事なことは、この貸付料の負担についてはどのような期間を想定されているのか、これも今後の検討材料だと思いますが、極めて重要な課題だと思います。耐用年数も含めながら、やはり港湾施設の耐用年数は約五十年というふうに聞き及んでいますが、この五十年の中でどういう程度の、洋上風力業者あるいはそれ以外の業者にとって、この負担の期間というものは必要として生じてくるのか。二十五年から三十年なのか。いわゆる洋上風力が、耐用年数もありますから、これに合わせての、洋上風力業者に対してはそういう期間ということを想定しながら検討しているのか、あるいはそれ以外の考え方もあるのか、このことについてお答えをいただきたいと思います。
#38
○政府参考人(高田昌行君) まず、今回の法律改正によりましては、長期占用の期間としましては三十年以内ということを明記させていただいております。
 一方、負担の期間につきましては、先ほど申し上げましたとおり、公平性、公正性等を勘案しながら、先ほど御指摘ございました、できるだけ事業者に負担が掛からないように、いろんな形で経産省さんとも相談しながら適切に設定をしていきたいと考えております。
#39
○増子輝彦君 ここのところはしっかりと検討しながら、先ほど来申し上げているとおり、導入促進には負担をできるだけ軽減していくことが大事だと思いますから、よろしくお願いをしたいと思います。
 次に、先ほども申し上げましたが、風況を含めた様々な情報というのが今後については重要だというふうに思っているわけであります。国が公募において提示する情報というのは幾つかあるかと思います。そういう意味で、国が公募において提供する情報というのが今後の促進、導入にもまた極めて重要な課題になってくるわけであります。事業期間二十年と想定したときに、風況を予測するには通常三年、最低でも一年以上の風況調査が必要だと、これ言われているんですね。
 そこで、今有望な区域、四区域ということになっていますが、国は各区域に陸上風況観測塔とライダーを一基ずつ設置する予定と聞いています。公募の際に国が提示できる風況データは、公募締切りまでの期間を考慮すると一年に満たない期間と想定されているわけですが、長期間に及ぶ事業の事業性を評価する情報としては私は少し不十分ではないというふうに思っているんですが、このことについての、実はどういう形の中で情報提供をしていくのか、これは松山部長の方がいいのかな、松山部長、お願いします。
#40
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 今委員の御指摘のように、これからその促進区域が指定された後に、その地域におきまして事業者の公募を行っていく形になってまいります。導入促進が進むためには、事業者の多くの方々が事業性について採算を取って事業を計画していかれることが重要でございますので、そのための基礎となりますデータの公表、提供ということをできる限りやっていくということは、我々もそのように考えてございます。
 お尋ねの風況に関して申し上げますと、経産省と国交省で作成、公表しました海洋再生可能エネルギー整備促進区域ガイドラインというものの中で定めてございまして、風況の実施期間につきまして、情報収集に要する時間、コストを勘案しつつ、実測による一年間の風況データ、これは十分平均データの積み上げを連続十二か月で観測することとされてございますけれども、これを目安といたしまして、専門的見地からの確認を得つつ区域の実情に応じて検討するというふうに定めているところでございます。
 御指摘のように、今後の促進区域の指定次第でございますが、場合によってはその公募が行われる、これは速やかに物事が進んだ場合でございますけれども、となりましたら、一年間の実測ができない段階で公募に入るべきかどうかという論点がございます。
 私どもといたしましては、できる限りの情報の提供ということと同時に、区域の指定と速やかな洋上風力のプロジェクトの推進ということをいかにバランスを取って進めていくかということを考えているところでございまして、仮にそういうことがあった場合につきましては、実測で取れたデータの範囲内のものは全て提供し、さらに、その上でのシミュレーションを一年分については実施していくと。それを提供していくということによって、ある程度の予測可能性を確保するように考えていきたいと思っております。
#41
○増子輝彦君 次にお伺いしたいことは、事業規模の統一性という観点からひとつお伺いしたいと思いますが、漁業権内のいわゆる洋上風力と漁業権外の洋上風力ということによって大分差異が出てくるわけです。さらに、水深、日本の技術で今、一昨日の視察でも、六十メートルぐらいまでならこれを着床式でやることが日本の技術であれば可能だと。残念ながら日本は遠浅ではありませんので、かなり水深が深くなってくるんだろうと。
 この水深のいわゆる三十メートル以内という現時点の考え方が、場合によっては五十メートル、六十メートルということが出てくるわけですから、この漁業権内外の問題と水深の問題、これについてはどのような今後統一性を持って洋上風力を設置していくかという考え方が現時点であれば教えていただきたいと思います。
#42
○副大臣(青木一彦君) お答えいたします。
 再エネ海域利用法第八条におきましては、気象、海象、そのほかの自然的条件が適当であること、発電事業の実施により漁業に支障を及ぼさないことが見込まれる等の基準に適合するものを促進区域として指定することができると規定いたしております。その上で、一般的に比較的コストが安い設備が設置できる水深三十メートルより浅い区域は事業性が高いと考えております。
 そして、漁業権の問題ですが、設定状況については、関係漁業団体を含む協議会において発電事業の実施による漁業への支障の有無を確認をし、漁業に支障があると見込まれる場合には促進区域の指定は行わないことといたしております。
 これらを踏まえつつ、促進区域を適切に指定してまいります。
#43
○増子輝彦君 この漁業権というのが極めて大きな課題の一つになるんですね。いわきにおけるフロートの三基の実は洋上風力も、最後に漁業権との兼ね合いが非常に大きな課題になりましたが、何とか漁業関係者の理解を得て実証ということで進めていただきましたけれども、今後、逆に、漁業権外の沖合から二十キロ、三十キロということを想定したときに水深が三十メートル以上で、先ほど申し上げたとおり、今の日本の技術なら六十メートルまでは建設が可能だと、着床が可能だということですから、是非このことを私は今後進めていくことも大事だろうと。
 逆に、漁業権とは関係ない区域であれば、そこに新しい魚礁ができるんですね。そうすると、かえって漁業関係者にとっても漁業権外のところで魚礁ができると大いに意欲が湧いてくるという部分もありますから、このことも是非認識をしていただきたいと思っています。
 それからもう一つ、風況のことに遡りますが、風況観測用メットマストの情報公開が現時点では十分でないというふうに聞いているわけです。このことについては答弁は結構ですので、是非この風況観測用メットマストの情報公開等、透明性も今後速やかに進めていくことが導入促進には重要だと思っていますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 洋上風力はまだまだ課題もあるし、これからの検討項目もありますので、また次の機会に詳しく質疑をしていきたいと思っています。
 質問を変えます。
 国際基幹航路の維持拡大についての今回の法案もありますから、今後の国際コンテナ戦略港政策について、法律成立後、寄港回数、取扱量、雇用はどの程度増加して、日本にどのように寄与するのか、お答えをいただきたいと思います。
#44
○国務大臣(赤羽一嘉君) かつては、日本の港湾は、私の地元の神戸、横浜、世界に冠たる港湾でありましたが、ここ、ここというか、三十年ぐらいの間に、中国を始めとする東アジア、もう大変な勢いで経済自体が伸びていると。そして、その中で、様々な国際物流の競合関係が大変厳しくなって、相対的な地位が落ちているということはもう御承知のとおりでございます。
 こうしたことに対して、国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会で、我が国の港湾政策、様々な最終とりまとめ、またそれに対するフォローアップについても御検討いただいて、提言をいただいておるところでございますが、まず、官民一体となって、今回の法改正をきっかけに官民一体となって、これまでの集貨、創貨、競争力強化という三本柱、やはり推進していくことが大事だということでございます。
 その中でも、我が国の国際基幹航路に就航するコンテナ船の輸送力を着実に維持すると。本当は大幅に伸ばしたいところではありますが、なかなかそういう簡単な状況じゃないので維持をし、中長期的には増加基調に転じさせていきたいと、こう考えております。
 先生の御質問で、数値的なことというのはなかなかちょっと表明するのは難しいんですけれども、今、仮に逆説的に言うと、国際基幹航路がなくなった場合の影響ということについて国土技術政策総合研究所が数値を出しておりまして、もしそういった状況になってしまえば、民間投資需要が年間四千億円減少して、国民の雇用が一万六千名喪失するとの試算があるところでございます。
 こうした事態にならないように、大変厳しい中でありますけれども、しっかりと一歩一歩手を打っていかなければいけないと、こういう認識でございます。
#45
○増子輝彦君 ありがとうございます。しっかり対応していただきたいと思います。
 時間がもう少しです。最後に、法律以外のことについて御質問させていただきたいと思います。
 これは前にも、あるいはいろんな関係の皆さんからも質問があったと思います。いわゆるウーバー的なライドシェア。これ実は昨日の日経新聞にも、ウーバー、欧米で逆風、安全性に懸念、ロンドンでは免許が更新されない、安全性に非常に問題が出ている。これは、先日の質問に対して大臣も、安全性が担保されなければ当然認めるものでもないという答弁もいただいております。ということは、やはりタクシー業界が今しっかりと自助努力をしながら、このウーバーがなくても日本の公共交通の足としてやっていけるんだという努力もしております。
 せんだっても、事業者大会に大臣にも行っていただいた。我々、自民、公明、野党のタクシー議連の会長が、私も含めて三人でそろってしっかりとこの問題についても議論をしながら意思を表明してきたということ、一見局長にも御出席をいただきましたけれども。
 そこで、タクシー運賃の引上げがやはり非常に大きな問題になっているということは、地域経済を含めて、働き方改革、雇用、いろんな面で大変なんですね。高齢化し、そして人手不足ということ。このタクシー運賃引上げ、前にも申し上げましたが、大臣、そろそろよく検討されて、四十八地域、今まで積み上げてきた形の中で、引上げがする寸前だったのが止められたということ。
 先般、官房長官にも実は議連としての申入れもしてまいりました。現時点での大臣の、このタクシー運賃引上げ等についてどのようにお考えか、所見をお伺いしたいと思います。お願いします。
#46
○委員長(田名部匡代君) 申合せの時間が来ておりますので、それを踏まえて、赤羽大臣。
#47
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今月六日の全国ハイヤー・タクシー事業者連合大会に初めて国土交通大臣として出席させていただきました。現場の皆さんの声、しっかりと聞いてという思いでございます。
 特に、この一連の災害の中では、交通機関がないところで公共交通機関として大変な御貢献もいただいていることも改めて学び、また二十年以上この値上げがされていないといった実態を踏まえて、この件については、なかなか値上げについて国民の皆さんのことを考えると反対が多いアイテムかと思いますが、今、多くの政党の皆さんからこうした要望をこの委員会でも伺っておりますので、しっかりとこのタクシー業界が維持発展できるように運賃値上げについては前向きに、また近々決着を付けられるように頑張りたいと思っております。
#48
○増子輝彦君 終わります。
#49
○小沢雅仁君 立憲・国民.新緑風会・社民の小沢雅仁でございます。
 七月の参議院議員選挙で多くの皆様の御支援をいただき、初当選をさせていただきました。本日は初めての委員会質問でございます。機会を与えていただきました田名部委員長を始め諸先輩の皆さんに心から感謝と御礼申し上げます。
 冒頭、相次いで襲来した台風などの被災により亡くなられた皆様にお悔やみを申し上げますとともに、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。政府におかれましては、被災された皆様に寄り添う支援、切実な要望に迅速かつ温かい対応でしっかりと取り組んでいただくことを大臣にお願いをしておきたいというふうに思います。
 さて、通告しておりませんが、法案提出に対する質問をしたいところですが、まずは、総理主催の桜を見る会について申し上げなければなりません。
 桜を見る会については、追及すればするほど次々に疑念が生じ、有権者買収、さらには前夜祭は政治資金規正法の疑念が生じております。まさに安倍総理による公共の私物化という疑惑でございます。そして、桜を見る会には反社会的勢力が出席していたことや、マルチ商法を展開し破産したジャパンライフの元会長が招待を受けて宣伝に悪用していた事実が国会で追及を受けております。総理招待の区分六十がキーワードだと思っております。
 二閣僚が政治と金の問題で辞任に追い込まれたときも、安倍総理は、政治活動については、政治家が自ら襟を正し、説明責任を果たすものでありますと、予算委員会で答弁をしております。ならば、総理自らがこの疑念に対して、予算委員会を開催して、国会と国民に対して堂々と説明責任を果たすべきと考えております。
 安倍内閣の閣僚として、赤羽大臣のお受け止めとお考えをお聞かせください。
#50
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、災害について冒頭御発言ございました。この件につきましては、私、就任直後から、台風十五号、十七号、十九号のほとんど全ての被災地、また、近年の激甚災害につきましては、熊本地震、昨年の西日本豪雨災害、また今年の佐賀県の六角川の氾濫、また、東日本大震災の岩手県、宮城県の各地域、また福島県も含めてでございますが、なるべく現地に行かせていただきながら、しっかりとした、被災者に寄り添った支援対策を講じてきているつもりでございます。まだまだ、大変大きな被害でございますので、被災者に寄り添いながら万全の対策を取っていきたいと、こう考えております。
 また、この桜を見る会につきまして、私はこれまで一度も出席をしたことがございません。総理につきましては、総理の御判断に関することでございますので、私からは発言は慎みたいと思います。
#51
○小沢雅仁君 想定どおりの答弁ありがとうございました。
 安倍総理は、記者のぶら下がり質問に対し、国会から求められれば説明責任を果たすのは当然だと言っておりましたが、安倍総理としては予算委員会に出席をしますが、自民党安倍総裁としては予算委員会に出席したくないという構図は、国会軽視、国民を欺く姿勢であると強く私は指摘をしておきたいというふうに思います。
 私たち野党は、追及チームから追及本部に格上げをして徹底して調査を進めております。そして、参議院規則三十八条に基づいて予算委員会の開催を再三再四求めておりますが、与党は総理出席の予算委員会をかたくなに拒んでおります。国民の七割が総理の説明を信用できないという世論調査も出ております。会期末に向けてこのまま予算委員会を開かずに幕引きを図ろうとしていることは、断じて容認できるものでありません。安倍総理出席の予算委員会の開催を強く求めて、法案の質問に移りたいというふうに思います。
 まず初めに、我が国のエネルギー政策における風力発電の位置について二つ質問をさせていただきたいと思います。
 原発ゼロを一日も早く実現していくためには、我が国における再生可能エネルギーの比率を一層高めていくことが重要であり、その中でも有力な電源の一つである風力発電は積極的に導入を進めていくべきであると考えております。昨年のいわゆる再生可能エネルギー促進法の成立、そして今回の港湾法改正案と、洋上風力発電を進めていく事業環境が我が国でも整えられていることは望ましいことと認識をしております。
 ただ一方で、その導入状況を見ると、我が国の現在の全電力に占める風力発電の比率は〇・六%にすぎず、また経済産業省の二〇三〇年の目標を見ても一・七%と、非常に寂しいものとなっております。
 昨今の洋上風力発電の技術発展、発電コストの低減を踏まえれば、この目標をもっと意欲的な数字へと見直し、国としてしっかり推進していく姿勢を打ち出すべきと考えますが、経済産業省の認識をお伺いしたいと思います。
#52
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 政府といたしましては、昨年改定しました第五次エネルギー基本計画の中で、再生可能エネルギーを主力電源化していくんだということを初めて定めたところでございます。
 今後のエネルギーの安定供給及び温暖化対応ということを考えていきましても、再生可能エネルギーは大変重要な鍵であると認識してございますし、その中で、今回御審議いただきます港湾法の改正を含めたインフラの整備を整えた上で洋上風力をいかに進めていくかということは、大変重要なことだと認識してございます。
 他方で、委員御指摘のように、現在の風力発電の導入量というものは四百万キロワット弱にまだとどまっており、〇・六%というのも事実でございます。エネルギーミックス、二〇三〇年度の電源構成の姿でございますが、その中でも一千万キロワット、一・七%というところにとどまっているのも事実でございます。
 私どもとしましては、この再エネを主力電源化するという強い思いを書き込んだことを踏まえて、これをキャップとせずに、更なる導入を進めていきたいと考えてございます。
 他方で、これを実現していくためには、例えば洋上風力でいいますと、地域の漁業者の方々を始めとした関係者の方の御理解、これが非常に重要になってまいります。また、系統の整備、港湾の確保、様々なものも重要になってまいります。コストダウンも重要です。様々なことを計画的に、着実に、かつ丁寧に、物事をしっかりと前に進めていきたいと考えてございます。
#53
○小沢雅仁君 ありがとうございます。是非、自然電力一〇〇%に向けて更なるお取組をお願いをしたいと思います。
 また、今お話もありましたけれど、世界各国における発電電力量に占める風力発電の割合は、二〇一七年時点でドイツの一六・四%、スペインの一八%、イギリスの一四・九%などに及んでおります。我が国においても風力発電の比率を一〇%以上の水準まで持っていくことは十分可能ではないかというふうに考えております。そのためには何が課題であり、これらの課題に対してどのように取り組んでいくのか、経済産業省の認識をお伺いしたいと思います。
#54
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 今委員から御指摘、数字としてお示しいただきましたヨーロッパの国々、一〇%から二〇%という非常に高い風力発電の比率の導入が実現されているところでございます。
 日本としましても、再エネを最大導入していく、主力電源化していくというところの高い志を持つべきだというのは全く同じところなんでございますけれども、一方で、実際に再生エネルギー、これは自然のエネルギーでございますので、導入するとなりますと、自然条件、すなわち風況の状況、さらには、設備を導入していく上で、風通りの良い大平原がどれぐらい広がっているかどうか、地盤の状況がどうなのかという地理的、地形的な状況、さらには様々地元の御調整が必要になってくるわけでございますが、人口密集がすればするほどその難度は高くなってまいります。山がち、山岳部が非常に多い我が国、しかも人口密度が非常に高い我が国においてまいりますと、過去何十年にもわたり風力発電の事業者の皆様方が御努力されてきていらっしゃるわけでございますが、なかなかそこに乗り越えなければ、壁は非常に大きいものだと考えてございます。
 そういう意味で考えましても、洋上風力というのは広がりの大きい、ポテンシャルの大きいものでございます。ですので、これを一刻も早く導入促進を図っていきたいわけでございます。その中では、繰り返しになりますけれども、御地元の御理解をいかに取っていくか、さらには系統、港湾といったインフラをいかに確保していくか、さらには、これはコストに直結するわけでございます、海外と比べると倍ぐらい掛かっておる日本のコストをいかに下げていけるか、産業の基盤をどうつくっていけるか、様々な課題について一つ一つしっかりと取り組んでいきたいと考えてございます。
#55
○小沢雅仁君 ありがとうございます。是非、地元の理解というのは、これ大前提だというふうに思っておりますので、積極的な推進をお願いをしたいと思います。
 今回の港湾法改正で、国が指定している海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾、いわゆる基地港湾では、洋上風力発電設備の重厚長大な資機材を取りそろえるよう地耐力のある埠頭を整備し、発電事業者に対して長期間貸し付けることを可能になると伺っております。
 地耐力があるということと耐震性があることは、必ずしも同意義ではないというふうに思っております。大きな地震が発生した際には、当該埠頭が通常どおり整備された他の埠頭に比べて損傷が少なくて済むといったことは大いにあり得ると思っております。このようなときに、発電事業者に長期間貸し付けるといえども、公共インフラである以上は緊急物資等の輸送に優先的に使用できるようにすべきと考えますが、そのような手当ては行われるのか、港湾局長にお伺いしたいと思います。
#56
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 洋上風力発電設備の設置及び維持管理には、発電設備の重厚長大な資機材を扱うことができる高い耐荷重性を備えた岸壁や、長尺資機材の保管、組立てが可能な規模の荷さばき地を備えた埠頭を有するいわゆる基地港湾が必要となります。このために、私ども国が基地港湾を指定し、当該埠頭を広域に展開する複数の事業者に長期安定的に貸し付けることができるよう、今回特例措置を設けるものであります。
 一方、御指摘のとおり、基地港湾の埠頭は公共埠頭であることを踏まえ、大規模災害時等におきまして国及び港湾管理者が必要であると認めた場合には、貸付けを受けている発電事業者以外の第三者に対しまして当該埠頭を使用させることを貸付条件とする旨、国土交通省令において定める予定としております。
#57
○小沢雅仁君 ありがとうございます。是非その方向でしっかりお取組をいただきたいと思います。
 今回の法改正では、国際戦略港湾の港湾運営会社のいわゆるポートセールス機能の強化を図るということでございます。会社のセールスを結実させるためには、その前提として、競合港となる釜山港などと競争条件が同等以上となっていることが必要と認識をしております。
 この点について、今年度、国土交通省では、釜山港に劣後する入出港コストの低減を図って競争環境を改善させるために、とん税、特別とん税の軽減措置を税制改正要望として行っておりますが、この法案とセットで実現すべきものと考えます。とん税、特別とん税の見直しはおよそ半世紀ぶりとなるため簡単ではないと想像しておりますけれど、是非、赤羽大臣のリーダーシップで実現すべきと思いますが、お考えをお願いいたします。
#58
○国務大臣(赤羽一嘉君) 港湾の大変熾烈な競争であるということは先ほど増子先生の質問にも答えたとおりでございますが、当面、こうした韓国の釜山港、ここと大変競合関係の中でもありますので、この競合関係に打ち勝つためにはイコールフッティングであるということが大事であって、今のこの御指摘のとん税につきましては、来年度の税制改正におきまして、財務省、総務省にとん税及び特別とん税の軽減について省としても要望を行っているところでございますので、しっかり実現するように頑張ってまいりたいと思います。
#59
○小沢雅仁君 ありがとうございました。是非よろしくお願いしたいと思います。
 時間が参りましたので最後に一点だけ、これも通告しておりませんけれど、先月三十一日に焼失した沖縄首里城の再建について、簡単に一言お伺いをしたいと思います。
 首里城は、沖縄の地上戦において破壊され、三十年余の歳月が掛けて復元され、まさに沖縄県民にとって心のよりどころであり、戦後復興の象徴でありました。この焼失によって県民の皆さんの大きなショックは当然計り知れないものであります。私自身も大きなショックを受けております。
 赤羽大臣も現地を視察されて、国を挙げての支援を表明しておりますが、改めて、現地を視察されてのお受け止めと再建に向けた考え方をお願いをしたいと思います。
#60
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私も現地に足を運ばせていただき、改めて首里城の跡地を拝見させていただきましたときには大変大きな衝撃と深い悲しみに沈んだわけでございます。
 その上で、沖縄県民の皆様の文化と誇りの建物でもございますし、世界遺産でもあるわけでございまして、こうしたことについては、あそこは国定公園でもありますので、国の責任として、また、地元の沖縄県の皆様の意向に沿った形で、しっかり速やかに再建に向けて最大の全力を尽くしていくことを決意をしておるところでございます。
#61
○委員長(田名部匡代君) 小沢雅仁さん、時間が来ておりますので、おまとめください。
#62
○小沢雅仁君 はい。
 ありがとうございました。県民の皆さんの心のケアにも配慮していただきまして、一日も早い再建をお願いして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#63
○森屋隆君 共同会派、立憲・国民.新緑風会・社民の森屋隆でございます。
 質問の機会をいただきましたことにまずは感謝申し上げます。
 港湾法の一部を改正する法律案に関して質問する前に、この際一言申し上げます。
 今年は、ラグビーワールドカップで日本の快進撃に大いにラグビー人気が高まりました。その快進撃を支えた一つが桜ジャージ、あのユニホームだったというそんな記事を見ました。高いレベルでラグビーを実践してきた国交大臣は、当然専門家でありますから、あのジャージに施された工夫のことやラグビー全般について知り尽くしているんだろうと、こういうふうに思いますけれども、一般的には、このラグビールールは、私もそうですけれども、分からない人が多かったように、そういうふうに思います。しかし、今回のワールドカップでは、ラグビールールをより分かりやすく、テレビなどの字幕や解説があって、試合を納得して見ることができました。ラグビーファンも増え、より身近なスポーツになったんだろうと、こういうふうに思います。
 他方で、どうでしょうか、政治は今国民からどんどんどんどん離れていっているように思います。今回の桜を見る会をめぐる問題も国民は全く納得をしていません。朝日新聞の世論調査でも、首相の説明に六八%が納得がいかないと、このように答えています。国民に開かれた国会、行政監視の観点からも、この問題については与野党を抜きに、参院規則に基づいて開会を求めた予算委員会に応じて、安倍首相自らが一問一答で国民により分かりやすい説明責任を果たすべきなんだろうと思います。
 それでは、港湾法の一部を改正する法律案に関連して伺います。
 本法案の改正により、洋上風力発電の円滑な導入が見込まれています。そこで、本年四月に施行された再エネ海域利用法に基づく促進区域の指定に向けて、準備の進んでいる区域として十一区域が整理され、そのうちの四区域が協議会の組織や国による風況や地質調査が開始されていると、このように伺っております。
 そのような状況の中で、この四区域の一つである秋田県由利本荘市沖における洋上風力発電の建設に向けた海洋調査を行う目的で中国の海洋調査船が本年四月に新潟港に入港したという、こういった報道がありますけれども、この件について質問をさせていただきたいと思います。
 まずは事実関係から質問をいたします。この中国の海洋調査船が本年四月に新潟港に入港した、こういった事実はあったんでしょうか。
#64
○政府参考人(岩並秀一君) お答えいたします。
 本年四月、中国の海洋調査船海洋地質十号が民間契約に基づく活動を行うため新潟港に入港したことから、一般の外国船舶と同様に、関係機関による合同立入検査を実施しております。
#65
○森屋隆君 ありがとうございます。
 四月に入港したということで、これは合法的な入港でしょうか。
#66
○政府参考人(岩並秀一君) お答えいたします。
 関係機関との本船に対する合同立入検査におきまして、我が国の法令に違反する事実等は確認されておりません。
#67
○森屋隆君 なぜ合法的かという質問をしたかというと、今回入港した中国船は実は調査をせずに引き揚げていったと、こういうことでございますから、それはどういった経過があったんでしょうか。
#68
○政府参考人(岩並秀一君) お答えいたします。
 今回の海洋地質十号の行動につきましては民間契約に基づくものでありまして、引き返した経緯については把握をしておりません。
#69
○森屋隆君 目的が洋上風力発電建設のための事前調査であったということが、把握していないということですけれども、これは把握する必要性というのはなかったんでしょうか。
#70
○政府参考人(岩並秀一君) お答えいたします。
 入港に際しまして必要な情報につきましては、法令上定められた手続を通じまして把握をしておりますが、今般の入港につきましては個々の民間事業者による経済活動に基づくものであり、当該海洋調査船の行動目的についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
#71
○森屋隆君 差し控えるということでございますけれども、私は、この海洋データ、あるいは海底資源データというんですかね、外国公船によって取得されてしまう、このデータが取得されてしまうというのは安全保障上あるいは国益にも大変問題があると、こういうふうに思います。
 国交省と資源エネルギー庁は、本年四月の二十九日と六月二十四日に、「洋上風力発電設備の設置を目的とする風況、海底地質等のデータ取得のための調査について」という、こういった通知を出していますけれども、これは、四月に入ったこの船があってこの通知を出したということなんでしょうか。どうでしょうか。
#72
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 再エネ海域利用法第八条第二項に基づき経済産業大臣及び国土交通大臣が行う区域の状況調査並びに事業者が行う区域の状況調査について、整合性を図り、一体的に実施することは、効率的な促進区域の指定及び洋上風力発電事業の実施を可能とし、国民及び事業者の利益に資することになります。このため、経済産業省及び国土交通省では、事業者に対して調査の内容や方法等について事前の情報提供を本年四月より依頼をしております。
 これらは、あくまで長期的、安定的かつ効率的な促進区域の指定や洋上風力発電事業の実施を図る観点から実施したものでありまして、中国の海洋調査船との事案との関係はございません。
#73
○森屋隆君 ありがとうございます。たまたまその時期が重なったということで理解をしたいと思います。
 いずれにしましても、この法案が成立すれば、発電事業者に対して埠頭の長期間貸付けを行うことが可能になります。こうした洋上風力発電の設置を目的にした海洋調査について、その内容や方法など、国交省や経済産業省などしかるべき機関が制度を運用する中で今以上に把握しやすくなる、安全保障上の懸念が軽減されるという、こういった効果は期待できるんでしょうか。
#74
○国務大臣(赤羽一嘉君) 公募で選定された事業者等がボーリング等の海洋調査を行う際には、国土交通大臣に占用許可申請を提出していただき、国土交通大臣、私は、調査体制や調査方法を確認しつつ、占用許可を与えることとなっております。
 ですから、これをしっかり遵守しながら、御懸念がないようなことに努めていきたいと思っております。
#75
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。しかるべき機関の連携をお願いしたいと、こういうふうに思います。
 質問を変えたいと思います。次に、交通運輸労働者の人手不足について質問をしたいと思います。
 交通運輸労働者は、人の移動、物流を通して、言うまでもなく国民生活を支えるインフラです。しかし、この国民生活に直結する交通運輸、特に自動車運送事業であるバス、タクシー、トラック、自動車整備産業は長期にわたる人手不足であります。また、せっかく勤めていただいても一、二年での離職者が非常に多く、この十二月や来年四月のバスのダイヤ改正ではこの人手不足を理由に路線廃止が北海道や東北など全国各地で行われる、極めて危機的な状況です。その一番の要因は、もう御承知のとおりでありますけれども、交通運輸労働者の処遇が一向に進んでいないと、処遇改善が進んでいないことにあります。
 そこで、バスの運転手の処遇改善についてお聞きをしたいと思います。
 令和二年度の概算要求概要を拝見しますと、自動車局関係の予算要求として、自動車旅客運送サービスの維持、確保、活性化の中で、働き方改革関連として、雇用確保のための処遇改善、給与、運賃の在り方の検討が明記されました。
 現在、政府は、成長戦略実行計画に基づき、経営基盤強化のために、地方路線バス事業者の合併又は共同経営による経営力の強化等を十年限定で独禁法の適用除外として推進しようとしております。方向性としては間違っていないと思いますけれども、こうした経営力の強化が自動運転化や路線の統廃合を過度に促し、バス運転手の処遇改善を置き去りにするのみならず、新たなリストラにつながるおそれがないように、こういうふうに考えています。
 地方バス事業者の経営力強化とバス運転手の処遇改善がウイン・ウインの関係で同時に図られるよう、具体的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#76
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 バス事業は、通学や通院、通勤など、都市部においても、また地方部においても非常に重要な公共交通機関でございます。今般の累次の台風や大雨の災害でも、運休した鉄道の代行として非常に重要な役割を果たしております。
 その担い手は、委員御指摘いただきましたが、ほかの自動車運送事業とともに人手不足感が非常に強うございます。このような現状におきまして、必要なバス運転者を確保するためには、まずは労働生産性の向上というのが非常に重要だと思っておりますし、また多様な人材の確保を図る取組が重要だと思ってございます。
 具体的には、労働生産性の向上としましては、委員御指摘いただきましたが、独禁法についても運用を、これを対応を考えていかなきゃいけないと思っておりますし、また、それを使いまして、乗り合い路線バスの再編だとか、さらには観光需要の取り込みなども非常に重要な観点であります。
 多様な人材の確保としては、女性が働きやすい職場環境の整備だとか、あるいは関係省庁と連携しまして二種免許の取得支援、こういったこともしっかりやっていかなきゃいけませんし、何より重要なのはやっぱり労働者の処遇改善、それにつながるものであるというふうに考えております。
 我々としましては、今後とも官民連携によりまして働き方改革に積極的に取り組んでいく所存でございます。
#77
○森屋隆君 ありがとうございます。なかなか特効薬というのはないかもしれませんけれども、現場が本当に見える形で前に進めてまいりたいと思います。
 先ほどの御質問と重複しますけれども、タクシーの問題、これも本当に重要な問題であります。大臣、よろしくお願いしたいと思います。
 最後に、将来、小学生が鉄道やバスの運転手になりたいと、こういった夢がありますけれども、このままの状況では本当にそれも過去のものになってしまうんだろうと、こういうふうに思います。赤羽大臣が本当に現場目線で求める、目標とする新3K、給与、休暇、希望、この実現に向け、今後も機会あるごとに発言をさせていただくことを申し上げ、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#78
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。赤羽大臣始め省庁の皆様、よろしくお願いいたします。
 早速、港湾法改正法案についてお聞きをさせていただきます。
 まず、国際基幹航路の競争力強化についてお伺いをいたします。
 四方が海に囲まれている我が国にとって、海事、港湾戦略を強化していくというのは経済の発展にとっても不可欠のものであることは言うまでもない中で、今回の港湾法改正法案で国際基幹航路に就航するコンテナ船の寄港回数の維持拡大が目的の一つとされております。
 国際的な競争に日本の港が打ち勝つ、この点について事前に国交省からお受けした説明においても、貨物が多くあること、利用コストが安いこと、利便性が高いこと、この三つがまず求められると。ただ、この中で、いずれも近隣諸国と比較をしたときに日本の港が必ずしも優位ではなく、課題を抱えているということもお伺いをしております。
 その中で、先日、十月二十四日に世界銀行が、世界百九十か国のビジネス環境を評価、ランク付けした報告書が発表をされました。これを一つ御紹介をさせていただきたいと思っているんですけれども、日本にとっては大変残念な結果でして、物流、港運の貿易手続の分野において日本の順位が昨年の五十六位から五十七位と一つを下げ、三年連続でランクを落としております。その前を遡ると、二〇一二年版では十六位だったものが今は五十七位ということで、もうずっと低下しているというのが現状ということです。
 この貿易手続の評価におきましては、事業者アンケートで、書類審査と、通関貨物検査、国境荷役のボーダーコンプライアンスの二項目について時間とコストが測定をされております。
 先ほどの選ばれる港湾にとって必要だという中の利用コストの安さ、利便性が高いことのこの二つに関連する項目なんですけれども、書類審査の項目においてはコストが百七ドルでOECD高所得国平均の四・六倍、また、通関貨物検査、国境荷役の掛かる時間が四十時間で、同じくOECD高所得国平均の四・七倍というふうに差が開いているというのがこの結果です。
 日本の港に対して、貿易手続、これの評価が低い、事業者が低くしか評価をしていないということは、本当に日本の港の利用をなされないことに直結をしてしまうと、こういう現状があるということが世界の評価だということを厳しく受け止めないといけないというふうに思っております。
 まず、この日本の港湾における貿易手続、この貿易手続に対する評価に対して、国交省の受け止め、所見についてお伺いをしたいと思います。
#79
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 国土交通省では、輸出入手続における事業環境の改善、これは大変重要な課題であると認識をしております。
 このため、国際海上コンテナ物流における生産性の向上を目的としまして、複数入力の削減や伝達ミスの解消、トレーサビリティーの向上に資する港湾関連データ連携基盤を二〇二〇年までに構築すべく、内閣官房など関係省庁や業界団体等と連携して取組を進めているところであります。
 また、情報通信技術を活用しゲート処理能力を向上するため、通称CONPASを開発しまして、横浜港において実証を行っております。効果といたしましては、コンテナ搬出時のゲート処理時間の削減等を確認しておりまして、今後は二〇二〇年度中の本格運用及び他港への展開に向けて調整を進めてまいります。
 国土交通省としましては、これらの取組の推進により、輸出入手続分野の競争力強化に貢献してまいりたいと考えております。
#80
○伊藤孝江君 現状、今年度、また来年度の中でも様々な取組をしているということですので、しっかりとそれが事業者の方に見える形で、評価をされる形で、止まることなくしっかりと進めていっていただきたいというふうに思います。
 この世界の中で選ばれる港にしていくということの中で、国際コンテナ戦略港湾政策におきましては、企業の立地環境を向上し、国際競争力を強化するために国際基幹航路の運航便数の維持、増加を目的として、集貨、創貨、競争力強化の三本柱の下で、港湾運営会社への国出資を始め従来の枠組みにとらわれない様々な施策を講じてきたということも承知をしております。
 ただ、結果として、国際基幹航路の維持拡大に十分な成果が上がっているとは現状として言えない中で、競合港である釜山港が国際ハブ港湾としての地位を確立しており、その差がむしろ開きつつあるのではないかという現状だとも言えます。
 日本の港湾の特徴としては、アジア等の主要港と異なり、取扱貨物のほとんどが自国発着物ということが挙げられるかと思います。
 今日、資料を一枚配付をさせていただいております。国交省作成の資料で、アジア等主要港におけるトランシップ貨物取扱率、二〇一七年の統計の表ですけれども、これを見ますと、釜山港、真ん中辺りになりますが、釜山港では、積替え貨物、トランシップ貨物がおおむね半分を総取扱貨物量の占めるというところに対し、日本、右端になります、日本は京浜港と阪神港を足しても総貨物量の中の僅か一%にしかすぎないと。日本のこのトランシップ貨物、積替え貨物は、他の主要国と比較をしても、やはり余りにも少ないのではないかというのが現状です。
 ただ、例えば釜山と比較をした場合に、海上輸送網における立地的条件、ヤードやコンテナターミナルといった港湾の環境についても、現時点では日本の方が課題が多いということも確かだというところを踏まえたとしても、やはりアジア諸港におけるコンテナ取扱量は急増しておりまして、我が国の国際コンテナ戦略港湾においては、東南アジア等諸外国からの積替え貨物を集貨していくべきではないかというふうに考えます。
 そもそも我が国の港湾でこの積替え貨物がほとんど取り扱われていない理由と、積替え貨物を集貨していくべきという方向性について、国交省の所見をお伺いしたいと思います。
#81
○政府参考人(高田昌行君) お答え申し上げます。
 国際コンテナ戦略港湾政策では、集貨、創貨、競争力強化の三本柱から成る政策を展開しております。港湾運営会社が行ってきたこれまでの集貨活動により、国内からの集貨に資する内航フィーダー航路の運航便数が、阪神港で四割、京浜港で二割増加するなど、自国貨物を可能な限り集貨し、言わば国内のハブ港として国際コンテナ戦略港湾で取り扱う仕組みが構築されてきたところであります。
 しかしながら、我が国の国際コンテナ戦略港湾における国際基幹航路の運航便数については減少傾向にございます。これは、アジア諸港におけるコンテナ取扱量の急増、スケールメリットを追求するためのコンテナ船の更なる大型化や、船社間の共同運航体制の再編等による寄港地の絞り込みの進展に対しまして、我が国におきましては、貨物量やコスト、利便性等の面で近隣諸港に劣後していることなどが原因と考えております。
 競合港であるお隣の釜山港でありますが、日本も含めまして近隣諸国からのコンテナ積替え貨物が総貨物量の半分以上を集めております。加えまして、積替えに適した広大なヤードと水深十六メーター以上の岸壁を有するコンテナターミナル、これを二十六バース整備し、更に現在八バースを整備中であります。
 一方、我が国の国際コンテナ戦略港湾では、水深十六メーター以上の岸壁は、京浜港、阪神港で十三バースとなっており、現在、新たに六バースを整備中となっているところであります。
 また、我が国を発着地とする外貿コンテナ貨物の一割弱が釜山港経由で輸送されている現状を考えますと、国内貨物の集貨についても一層の取組が必要と考えております。
 今後は、釜山経由で輸送されているコンテナ積替え貨物を国際戦略港湾経由に転換すべく、国内貨物の集貨に確実に取り組むとともに、経済成長に伴い増大する東アジア等からの集貨も視野に入れまして、今回の法改正により、国の有する情報やノウハウの適切な活用を積極的に進める必要があると考えております。
#82
○伊藤孝江君 今御答弁いただいたところとも関係しますけれども、やはり環境整備をしていくということと併せて営業をしっかりと日本として掛けていかないといけないというところなんですけれども、そのポートセールスについてもお伺いをさせていただきたいと思っております。
 もちろん、これまでも港湾運営会社の方で船会社等に対しても営業活動をしているというところはもう当然の話ではあるんですけれども、今回は、この改正法で、それに対して国からも支援を更に進めていくということも含めてされております。
 この国がする支援についてお聞きする前提としまして、まず、これまで行われていた、港湾運営会社等で行っていた営業活動なんですけれども、まず、一般的にこのポートセールスというのはどのようなことをしているのかということについてお教えいただけますでしょうか。
#83
○政府参考人(高田昌行君) お答え申し上げます。
 一般的にポートセールスとしましては、船社や荷主等を対象に当該港湾に関する説明会や商談会の開催等を行いつつ、当該港湾を利用するメリットや具体的な支援策を説明するなど、当該港湾におけるコンテナ貨物や船舶の利用の働きかけが行われております。
#84
○伊藤孝江君 今後の戦略的にアジア広域からしっかりと集貨をしていかなければならないというふうに考えたときに、やはり中国であったり釜山であったりというのが大きな競争相手になるんだと思うんですけれども、その中で、先ほども、自国発着、日本の発着の荷物の中でも一割程度が釜山で積替えもされているというのがありました。
 この釜山港ですけれども、先ほど御説明いただいたコンテナターミナル、かなり高規格のものを整備しているということもあるんですが、もちろん、それに加えて相当な営業活動しているんじゃないかというところも思うわけですけれども、この釜山港が行っているポートセールスというのはどのように把握をされているんでしょうか。
#85
○政府参考人(高田昌行君) お答え申し上げます。
 競合港である釜山港では、釜山港を管理する釜山港湾公社によりまして、トランシップ貨物を集めるべく、近隣諸国において船会社、荷主等を対象に釜山港セミナーを開催するなど、ポートセールスに積極的に取り組んでおります。我が国におきましても、昨年は五月に舞鶴市、十二月に都内、今年は七月に金沢市、八月に八戸市等で釜山港セミナーが開催されたと承知をしております。
 さらに、釜山港湾公社は、日本代表部事務所を設置し、我が国の港湾物流等に関する情報収集等にも取り組んでおりまして、積極的なポートセールスを展開していると認識しております。
#86
○伊藤孝江君 今のをお聞きすると、かなり日本の各地で日本からの集貨をもう目的として人員、予算、時間を割いているというのが釜山の戦略の一つというのがうかがえるんですけれども、それに対して、日本がこれまで行ってきているポートセールスの現状と、これから必要というふうに考えておられるポートセールスについて御説明いただけますでしょうか。
#87
○政府参考人(高田昌行君) お答え申し上げます。
 我が国の国際コンテナ戦略港湾に関するポートセールスにつきましては、港湾運営会社には海外の出先事務所もございません。また、海外の船社等への個別訪問がなされている程度であると認識をしております。また、我が国を発着地とする外貿コンテナ貨物の一割弱が釜山港経由で輸送されている実態を鑑みますと、やはり国内貨物の集貨に向けたポートセールスについてもなお一層の取組が必要と考えております。
 そのため、先ほども申し上げましたけれども、今後、釜山経由で輸送されているコンテナ積替え貨物を国際戦略港湾経由に転換すべく、国内貨物の集貨に向けたポートセールスに確実に取り組むとともに、経済成長に伴い増大する東アジア等からの集貨も視野に入れまして、今回の法改正により、国の有する情報やノウハウの適切な活用を積極的に進める必要があると考えております。
#88
○伊藤孝江君 今の御説明でも、日本はまだまだ、良く言えば伸び代があるというところかと思うんですけれども、もうしっかりやっていくしかないという現状の中で、国のノウハウとか情報を提供していくというお話がありました。
 今回の改正法案との関係の中で、この港湾運営会社が行うポートセールス、また日本の持っているその情報提供が具体的にどのように連携をしていくのかというところについて、利点も含めて御説明いただければと思います。
#89
○政府参考人(高田昌行君) お答え申し上げます。
 国際基幹航路に就航するコンテナ船の寄港回数の維持又は増加に関する取組でございますが、現行法上、港湾運営会社の運営計画に明確に位置付けられてはおらず、これまで港湾運営会社の独自の判断により実施をされてきました。
 本法案では、港湾運営会社の運営計画にこの取組を明確に位置付けることとし、これら取組を効果的に進めるため、政府要人によるトップセールスや政府間協議等を活用した相手国政府への働きかけ等の政府が主導する取組を通じまして、国は船社等への営業活動にも有益となる各種の情報を保有しています。また、在外公館や外務本省、海外港湾物流プロジェクト協議会等とも連携し、各国の経済動向や貨物動向も含め、各種の有益な情報を得ております。これらを踏まえまして、国土交通大臣の責務として、必要な情報の提供や指導、助言を行うことを規定したところでございます。
 また、この法案におきまして、国の職員の持つ人脈及び国の信用力を最大に生かしつつ、港湾運営会社がスピード感のある的確な経営判断を行えるように、国からの職員の円滑な派遣に必要となる諸手続を整備したところであります。
 これらの措置によりまして、港湾運営会社が行う船社等に対する営業活動等へ官民一体となった取組が促進され、国際基幹航路に就航するコンテナ船の寄港回数の維持又は増加に資するものと考えております。
#90
○伊藤孝江君 アジアを含め世界各国との競争ということですので、本当に国際戦略というからには、民間の会社にこれまで以上に御尽力をいただくということも含め、でも、本当に国が本気になって、これまでとは違う取組をするんだという姿勢をしっかりと見せ続けていただきたいというふうに思います。
 国際競争力の強化という点について、少しテーマを変えまして、船舶燃料のLNGですね、液化天然ガスへの転換を見据えた政策の必要性について大臣にお伺いをしたいと思います。少しちょっと説明も長くなりますけれども、させていただきます。
 来年の一月から、IMOの二〇二〇年規制により、世界一律で船舶の燃料油に含まれる硫黄分濃度が現状の三・五%から〇・五%に引き下げられます。地球温暖化対策の一つですけれども、船舶における環境規制は年々強化をされております。そのことを考えますと、今後、更に窒素酸化物やCO2の削減が求められることも必至であり、今後、脱化石燃料対策として環境性能に優れたLNG、液化天然ガスを燃料とするLNG燃料船舶の導入が見込まれることはもう確実というふうに方向性が示されていると思います。
 現在、世界では、このLNG燃料船、既に百七十隻が就航をしております。発注済み、準備段階を含めると二〇二五年には世界で合計三百四十九隻が就航するということが予測をされておりまして、船種、船の種類も、フェリーやタンカー、コンテナ船など幅広く就航することが見込まれております。
 ただ、このLNGを供給するバンカリングインフラという観点からすると、これを補給できる港はまだまだ数が少ないと。二〇一八年、昨年末時点で世界で十九か所、そのうち欧州が十一か所で、北米、アジアで四か所ずつしかないというのが現状です。国交省が目指す国際基幹航路の寄港の拡大、この将来的な点を見据えていくと、これからの海運の中心となるLNG燃料船舶が魅力を感じる港湾づくりが必須だというふうに考えます。
 既に、現状として、例えばシンガポールでは、このIMO二〇二〇年規制を念頭に、LNG燃料船舶などが入港する際には環境対策として二五%、ポートチャージの減免を行っているということも伺っております。ただ、シンガポールと同じことをしていて日本が選ばれるというのはやはり甘い考えでしかないかなというところもあります。ここはもう本当に、日本として、今後の戦略として思い切って、例えば外国のLNG燃料船が日本の港に寄港してLNGの供給を受けた場合には、このLNG自体の、液化天然ガス自体の価格をしっかりと値引きしていくというようなことも含めた思い切った対策をしないと、元々入港料自体も日本は高いと言われていますので、入港料を多少減らすというのではインパクトがないんじゃないかというふうに思います。
 もちろん、これには政府による何らかの支援が必要になるわけですけれども、このLNG燃料について言えば、日本は世界最大規模の輸入国であり、世界最大の海運国という位置付けでもあります。このLNG供給施設の早期整備、これと同時に、LNG燃料船舶が日本に寄港することについてインセンティブを感じられるという対策など、このような対策をつくっていくことにスピード感を持って取り組んで、国際競争力を強化していくべきではないかと考えますが、大臣の御所見、よろしくお願いいたします。
#91
○国務大臣(赤羽一嘉君) このLNGに関する提案、私は大変すばらしい御提案だというふうに思っております。
 冒頭から申し上げているように、大変世界の厳しい環境の中でどうしていくのかと。国内の荷物を釜山に随分取られているということを戻すというのはマイナスをゼロに戻すような話であって、積極的に打ち出すためにはなかなか具体策がないという状況の中で、このLNGに対する考え方というのは、やっぱり私は国策として取り上げていかなければいけない、逆に言うと、取り上げるだけの意味があるというふうに思っております。
 私も経済産業副大臣時代に、LNGの主要国開催ということで日本と韓国が交互に開催している会合もずっと出ておりまして、我が国は世界の最大の輸入国であると。ですから、LNGの輸入国であるということは、各地にLNGの基地が立地をしておって、既存ストックを有効に活用できるという優位性があるということでございます。
 港湾の強化の中でこれぐらい具体的なことはないんじゃないかというふうに思っておりまして、この優位性をどうしていくのかということでも、二〇一八年からLNGバンカリングに必要な施設整備に対する補助制度を創設して、現在、伊勢湾、三河湾、これ一つですけど、及び東京湾において、二〇二〇年度中の供用開始を目指してLNGバンカリング船の建造及び運航準備が進められているところでございます。
 このインセンティブにつきましては、伊勢湾、三河港湾のエリアの方については、インセンティブ内容は入港料の全額免除ということも実行しておるところでございまして、こうしたことを日本の強みを生かして少しでも、大変厳しい中でありますけれども、反転攻勢というか、しっかり進めていきたいと思っておりますので、この御提言、しっかりと国土交通省としても政策に取り上げていきたいと思います。
#92
○伊藤孝江君 このLNG燃料船、環境に配慮をするという点でもということで、事前に環境省の方にもお伺いをさせていただいたんですけれども、先ほど、既に世界で導入しているのが百七十隻で、二〇二五年には合計三百四十九隻ぐらいだと見込まれているという中で、お聞きしたときには、日本では補助も含めてやって六隻ぐらいにはなると思いますというふうに、力強くでもないですけれども、言われたときには本当に愕然としまして、今大臣が本当におっしゃっていただいた、日本の中でのLNG燃料船を利用していく、造っていくということと併せて、取り込んでいく、海外のその船を取り込んでいくということについても全力で取組をしていただく中で、私も含めてしっかり後押しさせていただければというふうに思っております。
 もちろん、このバンカリング時の安全確保等を含めてLNG燃料船を導入する課題の中で、民間協議に委ねざるを得ないところもたくさんあります。燃料供給、定期用船契約等もそうですけれども、このLNG燃料船の導入に支障が生じないためにも、我が国でLNG燃料船の実用化が加速度を増すように、国交省として積極的に民間に対する後押しもしていただきたいと思うんですけれども、この点いかがでしょうか。
#93
○政府参考人(大坪新一郎君) 先ほどLNGバンカリングについての安全等についてもお話がありましたが、バンカリングの手法というのは、その港での船舶の運航状況等を踏まえて個別に検討する必要があります。こうした検討を迅速かつ合理的に行うために、国土交通省では、関係業界の国際ガイドラインを基に、二〇一三年にLNG燃料移送のオペレーションガイドラインというのを作成しまして、これを活用しています。
 また、我が国は、このガイドラインの策定に際して得られた知見を基に、国際標準化機構、ISOの国際標準規格、また、国際海事機関、IMOにおけるLNG燃料船に関する国際基準の策定に参画するなど、国際標準化と国際基準化にも努めてまいりました。
 諸外国では複数のLNGバンカリング規格や基準が存在していると承知しておりまして、LNG燃料船を実用化し、普及を加速するためには、こうした規格、基準をできる限り整合させることが有効であると考えています。
 こうした状況を踏まえ、日本で策定しましたオペレーションガイドラインについては、日本に寄港する外国船舶等にとっても使いやすいものにするために、関係業界と連携しつつ必要に応じて見直しを図ってまいりたいと思います。
 また、複数各国に存在する規格や基準につきましても、これらに不整合が存在し、LNG燃料船の普及の妨げとなる場合にあっては、関係する国及び機関との調整を行ってまいりたいと思います。
#94
○伊藤孝江君 最後に、国際戦略港湾の国際競争力強化に向けて、日本の港湾が生き残るための取組に向けて、大臣の御決意、一言よろしくお願いいたします。
#95
○国務大臣(赤羽一嘉君) この三十年、四十年を振り返ると、相当じり貧になってきてしまっていると。これは、相当もうせっぱ詰まった状況だということを踏まえ、先ほど伊藤さんが提示していただきましたトランシップ貨物、余りにも少ないというような状況の中で、どう国として官民一体となって戦略を立てていくのか、もう喫緊の課題として全力を挙げて取り組んでいきたいと、こう決意をいたします。
#96
○伊藤孝江君 ありがとうございました。
#97
○室井邦彦君 維新の会の室井邦彦です。よろしくお願いいたします。
 この法案について私も大賛成ではありますけれども、遅きに失するというような思いでもありましたし、阪神・淡路大震災、またそして東日本大震災、こういう大きな自然災害が起き得るということは、この自然災害大国と言われている日本であります。やはり、こういう自然再生エネルギーをもっともっと積極的に、なぜ、諸外国よりも一歩二歩前に進めて、この島国、日本の国に、そういう自然的条件もある中で、なぜもっと早く取り組むことができないのか、取り組もうとしなかったのか。増子先生からもありました。なぜこういう対応が遅れているんだと。ルールの整備ができなかったと、遅れていると、港湾整備の、一部のですね。だから、こういう事態になったんだということであります。
 私も残念なのは、デンマークとかあちらの方に行くと、風力発電が、洋上風力が竹とんぼのようにもう無数に洋上にあると。私は、二十六日に見せていただいたのは、茨城県の鹿島港の大きな風力発電を七基見せてもらったわけでありますけれども、やはりこの技術力が、すごい物づくりに関しては世界に冠たる民族でありながら、もっとこのようなことを積極的に、今も風力、洋上風力、これは世界で一番先端、進んでいるのは日本なんだというようななぜ状況にならなかったのかというのが残念であります。
 今からしっかりとアクセルを踏んで、国民のためにも安心、安全な、大きな災害起きても放射能漏れがないような、また、国民が五万人も六万人もいまだに避難生活しているというような、そういうばかげたことがないように積極的に取り組んでいっていきたい。まあ、赤羽大臣はすごいパワーがある方でありますから、是非副大臣、政務官、皆さん方で積極的に取り組んでいっていただきたいというふうに質問の前にお願いをしておきます。
 まず、この自然再生エネルギー、今申し上げた国土交通省の取組について幾つかお伺いいたしますが、過去、このパリ協定でいろいろと約束事が行われているということはもう御承知、また私も分かっております。最終的には二〇五〇年までには八〇%の排出削減を目指すというような大きな目標があるわけでありますけれども、この平成三十年七月に閣議決定されたエネルギー基本計画に基づき、自然再生エネルギーの導入の最大限加速していくことを踏まえ、再生可能エネルギーの施策の導入に国土交通省として取り組んで過去きたわけでありますけれども、どのように取り組んできたのか、時間も余りありませんけれども、お聞かせください。
#98
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
 国土交通省におきましては、エネルギー基本計画における再生可能エネルギーの主力電源化という方針も踏まえ、主な施策といたしまして、海洋再生可能エネルギー、下水道エネルギー及び水力エネルギーの利用促進につきまして取り組んでおるところでございます。
 一点目の海洋再生可能エネルギーの利用促進につきましては、再エネ海域利用法におきます今後の促進区域の指定に向けまして、既に一定の準備段階に進んでいる十一区域を整理し、本年七月に公表しているところでございます。
 二点目の下水道エネルギーの利用促進につきましては、下水汚泥を活用したバイオマス発電などを推進するため、計画策定段階から施設整備までの一連の事業を効率的、効果的に実施できるよう、下水道エネルギー・イノベーション推進総合事業等によりまして地方公共団体への財政的な支援を行っております。
 三点目の水力エネルギーの利用促進につきましては、ダム再生ビジョンを踏まえ、再生可能エネルギーである水力発電の積極的導入を推進するため、既設ダムのかさ上げや容量の有効活用等に伴い発電を増強するダム再生事業を実施しているところでございます。
 国土交通省といたしましては、これらの取組を通じまして、引き続き再生可能エネルギーの導入の推進に向けまして取り組んでまいります。
 以上でございます。
#99
○室井邦彦君 港湾局長にお聞きしますが、今の関連でありますけれども、再生エネルギーに占めるこの風力発電としての比率や導入量に関して、我が国における洋上風力発電の導入状況、今後の見通しを含めた導入の可能性について端的にちょっと説明していただけますか。
#100
○政府参考人(松山泰浩君) 資源エネルギー庁の方で答えさせていただきます。
 現在、電源構成に占める風力発電全体の導入比率、導入容量が約三百八十万キロワット、比率でいいますと〇・七%でございます。そのうち洋上風力の導入容量は約二万キロワットでございます。
 今後のこの拡大の可能性、委員冒頭で御指摘いただきましたように、洋上風力、非常に重要な分野でございます。ポテンシャルも非常に大きいものと考えてございます。
 これまで、それに関するルールの問題、調整の問題ございましたものですから、昨年のこの委員会の中で再エネ海域利用法をお通しいただきまして、これを今年施行したわけでございますけれども、この港湾法の改正も含めまして、環境整備を進めることによって拡大していきたいと考えてございます。
 現在、千二百五十八万キロワットの環境アセスメント手続が始まってございます。かなりの事業者の方々の機運は高まってございます。他方、ヨーロッパと比較しますと、遠浅な海であるヨーロッパ、さらには石油、ガスの産業から歴史がある、海洋の建設及び関連サービスの基盤があるなし、港湾及びインフラの整備の状況、様々ヨーロッパと日本の違いというのは大きいわけでございますが、まさに今、こういう整備を進めてきていることを通じまして、地元の関係者の方々の御理解を得て、コストを下げ、同時にインフラの整備を図っていくことによって導入を最大限加速していきたいと考えてございます。
#101
○室井邦彦君 もちろん、日本の海底の地形、どういう状況かというのは私もよく分かっております。そういう苦しい中でいろいろと知恵を絞って、技術力を高めてアクセルを踏んでいただかないと自然再生エネルギーは前に進まないので、あなたの言っている理由は全てよく私も分かっています。一生懸命頑張ってください。十年、二十年も調整に掛かるはずがないので、しっかりと頑張っていただきたいと思います。
 次の質問は、我が国の洋上風力発電に向けた、同じようなことになってしまいますけれども、赤羽大臣にちょっとお聞きをしたいことがございます。
 今先生方が各主要国の自然再生エネルギーの導入状況、これについて各国の国々を挙げて数値を挙げられました。私も同じでありますけれども、ドイツが三三・四%、イギリスが二九・六%、スペインが三二・四%、イタリアが三五・三%と、それぞれ自然再生エネルギーの導入状況はこういうことでありますが、一方、我が国は導入比率一六%、ヨーロッパの主要国と比較して半分程度であるということ、水力を除く再生可能エネルギーに占める風力発電比率から見ても、ドイツが一六・三、イギリスが一四・九、スペインが一九、我が国は〇・六%、一%も満たないという。欧州では安価な電源の一つとして風力が定着しつつあるという、そういう状況であり、今、更に拡大がされているという状況であります。
 そこで、大臣、この四方を海に囲まれた我が国こそ、この風力の拡大に向け、より高みを目指し取組を強化してほしい、このように思うところでありますけれども、いろんな自然状況はもう分かっております。大臣の覚悟と、この件に関しての御所見をお聞きをしておきたいと思います。
#102
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私も、先ほど申し上げましたように、東京電力福島第一原発の現地対策本部長を一年九か月務めさせていただいて、あのときから日本のエネルギー政策、大きく転換を迫られたわけでありますが、なかなか再生可能エネルギーを利用するにも、室井先生よく御承知のように、条件をクリアしなければいけないことがございます。
 あのときに、いわきの沖に洋上風力、実は福島復興の象徴的なプロジェクトとして設置をしたんですけれども、なかなか、風況の問題とか、また、いかに送電を送るのかといった問題がクリアできなくて実用化できなかったわけでございます。
 私、実はその風力については再生可能エネルギーの中では安定的な電源ではあるんだけれども、どうしてもやっぱり北海道の稚内ですとか下北半島とか、電源をどう送るのかという送電の配線等々の設備投資が余りにも大きいことなので余り楽観的な感じではなかったんですけど、実は今回、今回というか、前回の再エネの海域利用法の成立を受けて多くの風力発電事業者の方が手を挙げられたということは大変な驚きでありました。
 そのことの声を受けて、規模もすごく大きくなったことを受けて今回の港湾法の改正にもつながったわけで、初めて、初めてというか、率直に申し上げて、今回の法改正が進むと更に加速されるのではないかと。もう環境アセス、一千二百万キロワットを超える案件が出ておりますし、先ほど増子先生のお話では、業界としては九千百万キロワットということも数値を出されておりますので、そうした可能性があるということは相当具体化しつつあるので、こうしたことの機運はしっかり捉まえて、国交省も経産省と連携をしながら、政府として、国のエネルギー政策ですから、前に進めていかなければいけないと決意をしているところでございます。
#103
○室井邦彦君 ありがとうございます。期待をしておりますので、ひとつよろしくお願いを申し上げます。
 私の与えられた時間は十二時四分までということでありますので、最後の質問にさせていただきますが、通告している順序を多少変えさせていただいて、質問の四番から続けて質問させていただきますが、これも続けて大臣にお伺いをいたします。
 先ほど伊藤孝江先生から物流のことについて再三質問されましたので、重複いたしますので、これは割愛させていただきながら、一点だけ。
 国際基幹航路に就航するコンテナ船の寄港回数の維持拡大に関する取組の強化のため、その港湾運営会社の運営計画、これは外航コンテナ貨物定期船の寄港回数の維持、増加を図るための取組に関する事項を追加すると。今回の法改正の意義と、目まぐるしく変化する世界の海運市場の下で、この国際基幹航路の維持拡大に今後どう取り組んでいこうと、大臣のひとつ御所見をお聞かせをください。
#104
○国務大臣(赤羽一嘉君) 日本の港湾行政を振り返りますと、かつて法改正をして民営化を進め、それなりの一定の成果も出つつ、それを上回るスピードで中国を始めとする、韓国も含めて、大変な勢いで競争力が厳しい状況になっているということでございまして、ここは一度、国際情勢の変化を受けて、国が少し関与できるような形、これはあくまでも経営母体としては民間でありますし、国が関与できるのも国際基幹航路に限ってでございますけれども、そうしたことの、官民挙げて、力を合わせて国際基幹航路の維持、できれば発展につなげていく施策につなげたいということで今回の法改正をお願いしたところでございますので、法改正成立後は全力を挙げて、官民を挙げて取り組んでいきたいと、こう決意をしております。
#105
○室井邦彦君 大臣もよく御承知のとおり、物流を制する者は世界を制するという言葉があります。またあの元気な海運大国、海運王国の日本に取り戻していただくために、ひとつ是非御努力をお願いをしておきたいと思います。
 終わります。
#106
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 本法案は、大型洋上風力発電施設を整備するために拠点港湾を確保すること、それから、国際コンテナ戦略港湾の寄港便数を増やすことを目指しております。私、国際戦略港湾について質問させていただきたいというふうに思います。
 法案の説明資料では、国際戦略港湾についての方策で二点挙げております。一点目は、港湾運営会社の経営計画に国際基幹航路の維持、増加を書き込むという点、それからもう一つは、港湾運営会社に情報を提供し、国から職員の派遣もしていくということが強調されております。
 まず、その国際基幹航路の維持、増加について聞かせていただきたいと思います。
 国はこれまで、国際コンテナ港湾戦略政策推進委員会ですか、そこでの最終とりまとめというのを、これ二〇一四年の一月に出しておりまして、そこで政策目標として、国際コンテナ戦略港湾に寄港する欧州基幹航路を週三便に増やすとともに、北米基幹航路のデイリー寄港を維持拡大するということを掲げてきておられます。その目標達成のために、国際戦略港湾政策を進めていくために、集貨、創貨、競争力強化という三本柱を進めていくということであります。
 集貨というのは、地方港、先ほど答弁にもありましたけれども、地方港あるいはアジアから戦略港に荷物を集めていくということがありますし、創貨は、物流施設だとか流通加工施設を整備していく、競争力強化というのは、大水深のコンテナターミナルを整備するなどなどあるというふうに思うんです。
 まず、大臣にお伺いをしたいと思うんですが、先ほどの政策目標、欧州航路を週三便にする、北米航路のデイリー寄港を維持拡大する、この政策目標は達成できたんでしょうか。
#107
○国務大臣(赤羽一嘉君) 先ほどから答弁していますように、この三十年、大変国際物流の状況は変化が激しい中、競争力も維持も大変難しい中、こうした平成二十六年以降、新たな国際コンテナ戦略港湾政策に取り組んできたところでございます。
 今お尋ねの北米航路につきましては、大変国際競争激化しておりますが、平成三十一年度末時点においてデイリー寄港を維持し、当初の目標は達成できたところでございます。
 他方、欧州航路につきましては、これは想定を上回るコンテナ船の大型化ですとか船社間、船会社間の共同運航体制の再編等、大変急激な寄港地の絞り込みの進展になって、なかなかそこの戦いに追い付くことができなかったと。我が国において大型船の寄港に見合う貨物量やコスト、利便性等の面で近隣の競合港に劣後したことが要因となりまして、現在、現在というか、その発表の時点では週一便でございます。今は、令和元年、今年の五月に週二便に増加をしたところでございますが、当初、週二便を週三便にという目標は未達成となっております。
 以上です。
#108
○武田良介君 未達成となったという答弁でありました。これはやはり、先ほど国際コンテナ船の大型化が想像以上に進んだという話ありましたけれども、最終とりまとめの中にもこの話出てくるわけでありますので、想定できた話ではないかというふうにも思います。
 これまで三本柱でやってきたわけですけれども、政策目標はこれ達成できなかったわけ。そうすると、これからの五年間をどうするのかということになってくると思うんですね。
 今年の三月に出されましたこのフォローアップ、これ見ますと、今度、政策目標は、二〇一九年からおおむね五年間で、欧州・北米航路を始め中南米、アフリカ等、多方面、多頻度の直航サービスを充実させるということで、国際基幹航路を引き続き増やそうということを掲げておられますし、集貨、創貨、競争力強化の三本柱ということも、これうたっているわけであります。これで本当に国際基幹航路を増やすことになるのかどうか。
 高田局長にお伺いしたいと思いますが、簡潔に御紹介ください。五年間の取組のこのフォローアップではどのように総括をしているのか、この五年間の取組ですね、御紹介いただけますか。
#109
○政府参考人(高田昌行君) お答え申し上げます。
 まず、国際コンテナ戦略港湾政策、集貨、創貨、競争力強化ということでございますが、これまで港湾運営会社が行ってきた集貨活動によりまして、国内からの集貨に資する内航フィーダー航路の運航便数は、阪神港で四割、京浜港で二割増加するなど、自国貨物を可能な限り集貨し、言わば国内のハブ港として国際コンテナ戦略港湾で取り扱うという仕組みは構築されてきました。しかしながら、残念ながら、我が国の国際コンテナ戦略港湾における国際基幹航路の運航便数については減少傾向にございます。
 この総括としましては、やはりアジア諸港におけるコンテナ取扱量の急増、コンテナ船の更なる大型化や共同運航体制の再編等による寄港地の絞り込みといったその外部要因に対しまして、我が国において大型船の寄港に見合う貨物量やコスト、利便性等の面で近隣諸国に劣後していることなどが原因と考えているところでございます。
#110
○武田良介君 その近隣諸国に劣後しているということは、これまでも想定された話だと思うんですね。それまで、集貨で一定増やしてきたということもおっしゃられましたけれども、そういうことをやってもこれまで結局目標は達成できなかったわけであります。
 今回のこのフォローアップを見ても、先ほども言いましたように、やはり集貨、創貨、競争力強化というのはもう既定路線になっているわけですけれども、私、やっぱり目標達成できなかったのであれば、そういったことも含めてしっかりと検証していく必要があるんじゃないだろうかというふうに思うんです。
 大臣、いかがでしょうか。検証が必要なんじゃないでしょうか。
#111
○国務大臣(赤羽一嘉君) 結果は、厳しい現状があり、またしかし、その中で北米航路は何とか維持ができたという、達成した部分もあります。そうしたことも踏まえてこのフォローアップはされているというふうに承知もしております。
 その中で、この集貨、創貨、競争力強化という三本の柱は揺るぎなく、しかしその中で、従来どおりと同じようなことをやるのではなく、先ほどから各委員の皆さんからも様々な御提言もありました、日本らしさの強みを発揮しながらしっかり頑張らなければいけないと。それは私は、もう相当厳しい、現状厳しい認識でありまして、本当にせっぱ詰まった状況の中で、三つのCですか、コストをいかに安くし、どれだけ利便性を向上することによって荷物を多く集められるのかと。やっぱり選んでもらえる、海外から選んでもらえるトランシップの港として、やっぱり相当戦略的に立ち向かわなければいけないというふうに思っております。
 これまで続いてきたことを惰性的に繰り返すつもりはないし、それでは勝ち残ることはできないと思っておりますので、しっかりとした国際戦略港湾政策を実現していかなければいけないと思っておりますが、この柱については様々な有識者の皆さんからの御意見をいただいて、この三つの柱自体は変えることは必要ないのではないかというふうに思っております。
#112
○武田良介君 私、しっかり検証し、見直していくこと、必要だというふうに思います。
 日本の産業構造見れば、アジアを中心とした日系企業の生産移転によって産業の空洞化が起こっているということがあります。日本から出荷する貨物そのものが減少しているということも直視していく必要があると思うんです。
 資料をお配りしておりますけれども、資料の一番は、日系製造業の業種別海外生産比率の推移ということで、これ見ますと、どの分野でも海外の生産がどんどん増えているということが分かります。資料の二番見ますと、とりわけ自動車メーカーでありますけれども、これは二〇〇〇年と二〇一八年を比べますと、国内の生産それから海外の生産、逆転をするという状況にもなっているわけであります。こういう根本的な産業構造の問題があるという下で、その三本柱、集貨、創貨、競争力強化という三本柱だけでは、これやはりコンテナ港湾をめぐる危機は解決しないと。選択と集中というやり方では日本全体の港湾は一層廃れてしまうということを、私、指摘をしたいというふうに思います。
 競争力強化ということについて聞かせていただきたいと思いますけれども、施設整備を進めるということなんですね。この施設整備費はどうなっているかということで資料の三を付けました。
 一番上の欄のところに合計というのがありますが、コンテナターミナルと臨港道路を合わせて、当初計画は、これ足していただきますと五千五百億円になるわけですけれども、現在その計画が見直されて、二つ足していただきますと一兆二千億に膨らんでいるわけであります。この注釈のところを見ていただきますと、なぜ増えているのか、追加された主な事業があると。横浜港の国際海上コンテナターミナル再編事業、あるいは大阪港、北港のこれは岸壁の延伸ですね、とか、あるいは神戸港六甲アイランド地区の国際海上コンテナターミナル等々、増えているものがあるということになっているわけであります。
 こういうお金があるんだったら、私、地方港湾の改修、修繕にお金を使うべきだというふうに私は思っております。
 その後、資料の四番、これ国土交通省の資料でありまして、港湾施設の現状というものであります。四番から七番辺りまででしたかね、ずっと付けさせていただきました。写真が掲載をされておりまして、例えばエプロン等が陥没をしているという状況があったりですとか、資料の六番などを見ますと、これは鋼管杭が腐食をしているというものも出てきております。
 こういうものが全国、鹿児島だとか、三河湾、金沢、魚津、伏木富山、佐世保、松山港など各地で起こっているということ、これを国交省の資料で紹介しているわけでありますので、こういう地方港湾の改修、修繕、是非急いでやっていただきたいというふうに思っております。大臣、いかがでしょうか。
#113
○国務大臣(赤羽一嘉君) 地方のこういう港が今御指摘のような状況であるということは私も承知をしておりますが、これは、やっぱりこれまで公共事業に対して大変厳しい声もあり、十分な財源が確保できなかったということもその背景にあったということは否定できないというふうに思っております。地方の港を、こうしたことをしっかりと修繕を進めていくということは地方経済にとって大事だということは私も承知をしておりますが、そのことと国際戦略港湾のことというのは、私は全く違う話だと思います。
 かつて、日本の港湾行政振り返りますと、全国各地の港をボトムアップしようということで様々そうしたことが取られてきた結果、国際競争力を失い、そこの中でスーパー中枢港湾の構想ですとか今の国際戦略構想が出ている。
 しかし、その中でも、大変それでも厳しい状況が続いているということであって、この国際戦略港湾をもし放棄するようなことになってしまえば、増子先生の御質問だったと思いますが、大変な損失になってしまうということは私は相当明らかなのではないかと思っております。
 ですから、当然地方のこともしっかりと手当てをしなければいけないというふうに思っておりますので、公共事業等々の予算編成に対しては是非皆様方からの御支援もいただきたいと思いますが、そのことと日本の国際戦略港湾についてのことは私は整理をして取り組むべきではないかと。そうしたことをしないと、やっぱりトランシップの貨物はしっかり取っていくということをしっかり確度を付け、先ほど伊藤さんからも御提言ありましたが、やっぱりLNGという環境について日本の特性を、強みを発揮して切り込んでいくということは非常に重要だというふうに私は認識をしております。
#114
○武田良介君 今後、老朽化した施設は更に増えていく傾向にあります。資料の八に付けておりますけれども、今後、二〇二六年になりますと、設置しましてから五十年を経過する施設が約四割、さらに、二〇三六年になりますと六割になるということ、これも国交省の資料で出てきておりますので、この問題の深刻だということを強調させていただきたいというふうに思います。
 国交省は、九月の二十五日に、自治体などが管理する港湾施設の五年に一度の点検状況というのを発表されております。岸壁の二一%、外郭施設の四〇%でそれぞれ点検未実施だったということでありました。資料の九に付けておりますけれども、これ見ますと、例えば一番上の係留施設では、対象にしている一万三千九百三十六施設に対して点検の未了は二一%、点検の結果、修繕対象となった二千三百七十七施設のうち六八%で修繕未完了ということになっております。
 これ、そもそも点検が進んでいない、点検ですね、ということでしたが、港湾管理者たる地方自治体に技術を持った職員が少ないからではないかというふうに思いますけれども、高田局長、いかがでしょうか。
#115
○政府参考人(高田昌行君) 港湾施設の維持管理につきまして、今後ますます重要になると認識をしております。特に、港湾管理者によりましては、技術者や財源の不足により、点検や修繕が進んでいないところがあるということを承知をしております。
 この施設の点検につきまして、国土交通省では、港湾管理者が点検診断を適切に実施できるように、平成二十六年七月に港湾の施設の点検診断ガイドラインを作成しますとともに、港湾管理者の職員を対象とした研修や講習会の実施等の技術的な支援を実施させていただいております。また、施設の点検が進んでいない港湾管理者に対しまして、国の出先の直轄事務所が合同で点検診断を行うなど、技術的な援助も行っているところであります。
 また、施設の修繕につきまして、例えば写真でありました港湾施設の老朽化による陥没事故等が発生した場合には、まずは利用上の安全の確保のための措置を講じながら、事故原因の究明、復旧工法の検討等を行い、所要の予算措置をした後、復旧工事を行うのが一般的になっております。また、埠頭の再編事業等が計画されている場合には、利用者との十分な調整を行いながら時間を掛けて修繕を行うこともございます。
 様々なケースがございますが、いずれにしましても、限られた財源と人的資源の下で港湾施設の点検及び修繕の進捗が図られますように、国交省としましても港湾管理者と連携して取り組んでまいりたいと思います。
#116
○武田良介君 時間ですので終わりたいと思いますけれども、質問できませんでしたけれども、港湾運営会社に国の職員を入れることでありますけれども、これまで民の視点を取り入れるということで港湾運営会社を創設してきた経過からしても、これやはり自己矛盾するのではないかというふうに指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 これまでも、港湾を管理している自治体港湾局に対しては、例えば東京都で六人とか、横浜でも六人、川崎十一人、二つの港湾運営会社に延べ九人来ていますけれども、しかし、冒頭述べたように、必ずしも目標達成できていないということでありますから、職員を派遣すれば増えるという保証はないのではないかというふうに思います。
 競争優先の国際戦略港湾政策ではなくて、地方経済活性化のための地方港湾支援へと港湾政策の根本的転換を求めて、質問を終わりたいと思います。
#117
○木村英子君 よろしくお願いします。れいわ新選組の木村英子です。会派れいわ新選組を代表いたしまして、質問いたします。
 今回の港湾法の一部を改正する法律案より一年前の二〇一八年十一月三十日に、海洋再生可能エネルギー発電設備の設置に係る海域の利用の促進に関する法律が成立いたしました。この再エネ海域利用法は、洋上風力発電事業を行う促進区域を政府が指定し、その後、発電事業者を公募によって決めましょうというものでしたが、これが成立する際、洋上風力発電を設置するに当たって、生物多様性への影響が懸念として上がりました。衆参共に附帯決議で、生物多様性への影響の回避についても考慮することや、海洋生物への影響を最小限にとどめるという文言が書き加えられました。したがって、風力発電の風車を建てる地域の選定に当たっては、当然、環境保全のために生物多様性への影響が考慮されるべきであるはずです。
 しかしながら、今年の五月に閣議決定された海洋再生可能エネルギー発電設備に、設備に係る海域の利用の促進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な方針では、生物多様性への影響の回避についても考慮するということや、海洋生物への影響を最小限にとどめるという具体的な内容は明記されていませんでした。ちょっと水分取ります。
 そして、今年の六月に発表された海洋再生可能エネルギー発電設備設置……。ちょっと済みません、ちょっと読んでもらってもいいですか。
 済みません、代読します。
 エネルギー発電設備整備促進区域指定ガイドラインでは……
#118
○委員長(田名部匡代君) 済みません、一旦ちょっと待っていただけますでしょうか。
 時間を止めてください。
   〔速記中止〕
#119
○委員長(田名部匡代君) 速記を起こしてください。
#120
○木村英子君 海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域指定ガイドラインでは、促進区域の選定において配慮すべき事項として、航空路や海底ケーブルについての記述はありますが、生物多様性への影響への回避についても配慮することや、海洋生物への影響を最小限にとどめるという内容については、具体的なことは書かれていません。
 質問いたします。
 このガイドラインでは、生物多様性への影響の回避についての配慮や海洋生物への影響を最小限にとどめるということを具体的にどのように実現させるのでしょうか。また、これで附帯決議は守られるのでしょうか。
#121
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 本年六月に公表した促進区域指定に関わるガイドライン、海上再生可能エネルギー発電設備促進区域指定ガイドラインでございますが、ガイドラインは、洋上風力を念頭に促進区域の指定の基準や手続について具体的な考え方や実際の運用方針を記載したものであります。
 同ガイドラインでは、七、その他促進区域の指定に当たっての考慮すべき事項におきまして、海洋環境の保全や海洋の安全の確保等に関し、配慮すべき事項の有無やその内容について関係行政機関の長に確認をすることと記載をしております。これに基づきまして、促進区域の指定において生物多様性への影響の回避についての配慮が行われるものと考えております。
#122
○木村英子君 協議会で決まったことに対して環境大臣が意見するということではありますが、ガイドラインの中では海洋環境の保全について具体的なことが書かれていません。生物多様性の影響の回避をするためには、環境大臣はどのような内容について意見するおつもりでしょうか。
#123
○政府参考人(上田康治君) お答えいたします。
 海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律第八条第五項に基づく経済産業大臣及び国土交通大臣から環境大臣への協議については、現時点ではまだその実績はございませんが、今後、協議があった場合には、一般論として言えば、鳥類や海生生物の保全、国立公園等に係る環境保全等の観点から、これを考慮することになると考えております。
#124
○木村英子君 ありがとうございます。
 立地選定の段階で環境アセスメントを国が責任を負って行うべきと思いますが、なぜそうしないのでしょうか。また、事業者が行うアセスメントにおいても、責任を持って環境省がチェックして、環境に問題があると分かったときにはちゃんと歯止めとなってくれるのでしょうか。
#125
○政府参考人(上田康治君) お答えいたします。
 促進区域の指定に関するお問合せにつきましてですけれども、再エネ海域利用法に基づく促進区域の指定に係る環境大臣協議において環境省として必要な意見を述べることとしており、この協議を経て促進区域の指定が行われるものと承知しております。
 また、事業者を公募する際の公募占用指針においても、環境大臣への協議の結果、反映すべき環境配慮に関する事項がある場合には勘案されることになると承知しております。
 また、事業者が実施する環境アセスメントの結果についてのお問合せでございますが、これにつきましては、環境影響評価法及び電気事業法に基づく環境影響評価手続において、事業者は経済産業大臣に環境影響評価に係る図書を届けることになっております。経済産業大臣は、対象事業に係る環境影響評価について必要な勧告をすることができるようになっております。
 また、経産大臣は、勧告を行う場合に、環境大臣に環境の保全の見地からの意見を聞かなければならないとされており、環境省としてもその機会に必要な意見を述べることとしております。
#126
○木村英子君 環境アセスメントについてですが、事業所に任せることになっていますが、環境に影響があることが分かっても、利害関係のある事業所は後戻りできないというふうに思います。
 現在の立地選定の方法では環境への配慮は不十分であり、それを前提とした本改正案での港湾設備が進めば、今後、各地での生物多様性保全が無視される可能性があります。
 陸上風力発電の例ではありますが、日本の至る所でバードストライクが起きて、多数の鳥に被害が出ており、洋上風力発電にも同じようなことが起こることが考えられますので、十分な調査をした上で風車の設置をするべきだと思います。
 私は、風車の設置を決める前に、事業者任せにせず、国が責任を持ってアセスメントをするべきだと考えます。環境の安全を置き去りにした状態では、問題を抱えたままの洋上風力発電の促進に賛成することはできません。
 以上で質問を終わります。
#127
○上田清司君 無所属の上田清司です。
 洋上風力発電導入の促進、また、国際コンテナ戦略港湾の構築のために御尽力をいただいています赤羽国土交通大臣始め関係の皆様に感謝を申し上げます。
 まず、国際コンテナ戦略港湾に絞って質問したいと思います。
 資料を配付させていただいておりますが、大臣、これを見ていただきたいと思いますが、一九八〇年当時は、我が国を代表する神戸港、ランキングが世界で三番手、あるいはまた横浜、あるいはまた東京もベストテンの前後ぐらいにいた時代がありました。そして、一九九〇年、神戸港が落ちてまいりまして、これがまた二〇〇〇年ぐらいになってきますと、横浜あるいはまた東京が大きく落ちてきています、一九九五年ぐらいからですね。
 こういう国際コンテナの取扱個数ランキングにおいて大きく日本が後退をしているこのタイミングのときに、必ずしも私は、国土交通省、当時は運輸省だと思いますが、対策が講じられなくて、二〇一六年当時から、失礼しました、ごめんなさい、平成十六年、西暦と元号がこんがらがってまいりますので失礼しました、平成十六年にスーパー中枢港湾指定を行いました、これが二〇〇四年ですね。これは神戸港が凋落し始めてから十五年後、あるいはまた東京、横浜が凋落しましてから十年後の世界であります。
 ここで三港に絞ってスーパー中枢港湾をしっかり構築していこうということでありましたが、必ずしもその成果が出ないままにずるずると後退をして、二〇一〇年、平成二十二年に、今度は京浜と阪神、神戸ですね、この二港、名古屋を外してこの二港に絞り込みをしてしっかり打ち込んでいこうということであったわけですが、平成二十六年、二〇一四年にこうした取組をして、結果、最終的な取りまとめを行いながらやってきたわけでありますけれども、現在においてもなかなかその大きな流れを食い止めておらないと。
 平成十六年から様々な取組をしていただいたということでありますが、基本的には、これもう十年、十五年遅れでスタートしているというこの現況に対して、赤羽国土交通大臣としてどのように総括されるか。この取組についても、一体、そうした取組が成果を上げられないというこの実態について、どのように認識されているかをまずお伺いしたいと思います。
#128
○国務大臣(赤羽一嘉君) 御質問ありがとうございます。
 私も地元、神戸ですので、大変深刻な問題として捉えておりますが、今、上田先生示していただいたグラフはこれ確かなんですけど、ちょっと実はこれ分かりにくいことがあって、例えば一九八四年のコンテナ取扱いのベストテンを見ますと、第一位がロッテルダムで、その扱い量というのが二百五十五万TEUなんですね。昨年の一位、上海は四千二百万TEUなんです。このベストテンの中に、実は中国の港が七つも入っていると。ですから、コンテナの扱い量の相対的な順位だけ見ても、実は私はちょっと実態がよく分からない。この一九八〇年代のときの取扱量、これは中国はベストテンに一つも入っていませんでした。ですから、まさに中国がまだ近代化が始まる前、そこからもう爆発的に物が出始めて取扱量が増えていく中で、抗し切れなかったということは事実なんですね。
 なぜ、その三つだとか二つだとかという、メーンポートにしたかというのは、先ほどちょっと答弁いたしましたが、以前は、私の認識では、やっぱりオールジャパンで港を底上げしようという政策をするのか、メーンポートでトランシップをしっかり取るのかということは、多分、当時の運輸省の中でも二論あったんだと思うんです。それがいろんな議論があって、私はあのスーパー中枢港湾のときは部会長だったので、やっぱりこれは地方を底上げということよりも、国際戦略という意味ではスーパー中枢港湾構想みたいなことは必要だということで、神戸と京浜港、横浜と、名古屋でしたっけ、三つに絞ったと。それが国際戦略港湾で、民主党政権のときに京浜港と阪神港ということになったという経緯がありました。
 しかし、それは、私はそのこと自体は間違ってはなかったんだと思うんですが、しかし、それをのみ込むような勢いの中国を始めとする自国の荷物が増えているところに抗し切れなかったという部分はあります。しかし、その一方で、我が国の荷物も、ふと気が付くと、阪神・淡路大震災も結構一つの大きな契機だったんですけど、神戸が機能が停止してしまったことによって釜山に随分持っていかれてしまったと。トランシップで釜山に持っていかれたことを今一生懸命取り返しているような状況が、ここ近年、ようやくその成果が出てきたというのが現状だと思っております。
 ですから、先ほど高田局長からの答弁もありますが、国内の荷物を国内でまず集約するということをしっかりやりながら、それに加えて、東アジアからできるだけ多くの荷物を集められるような三つのC、コスト、またコンビニエンス、そしてその結果としてカーゴのボリュームということの三つのCを実現できるように取り組んでいかなければいけないと。
 ただ、私は、相当厳しい状況にあるというふうに思っておりますので、日本のメーンポートの競争力を本当にどれだけ持てるのかということはしっかりと腹を据えて取り組んでいかないと、具体的なことにエッジを立てて政策を進めないとなかなか厳しい状況にあるという認識でございます。しかし、頑張らなければいけないと思っています。
#129
○上田清司君 港湾の基盤整備を始め様々な打つ手があるということですが、これはやっぱり日本経済全体の枠組みを考えていかなくちゃいけないと思いますね。
 平成元年に日本のGDPは、中国、インド、ASEANの三倍、日本のGDPはあったわけですね。中国は、平成元年当時は日本の九州程度のGDPであったわけですね。今は、日本を除くASEAN、中国、インド、日本の四倍あるわけですね。その枠組みの中で、いわゆる港としてアジア全体をにらんだとき、どこが一番都合がいいかということなどを考えていけば、日本の不利な状態というのは見えるんですね、地政学的に。アメリカ、北米あるいは南米などの航路であれば、まさに日本が至近距離にあります。しかし、アジア全体をにらんだときに極めて不利な状態にあるというのは、やはりこれ距離である程度決まる部分もありますので、当然エネルギーも使いますし、そういったことも含めると、やはり日本経済全体の底上げを考えていかないと、相当落ちているわけですね。
 もうよく例に出されるわけですが、平成元年に世界の上位五十社、日本は三十二社入っていたと。今たった一社、トヨタだけだと。もう隔世の感があるわけですね。これ、株式時価総価額です。もちろん、これだけで決めるというのもいかがなものかということですが、見える部分は確かにありますので、こうした考え方も含めてやっていかないと。
 私は、この政策目標にそうした視点がないもので、一生懸命やっています、一生懸命やっています、先ほど、ゲートで一時間近く渋滞があります、東京都港湾当局と管理者と連携を密にしながらこれを縮める努力したいと思いますという答弁がございましたけれども、じゃ、具体的にいつまでに三十分に縮めることが可能ですとか、そういう政策目標が全くない。だから、ずるずると後退しても誰も責任取らなくても済んでしまうという。私は、こういうやり方をやっていると、大変、問題がいつまでも解決しないんじゃないかと、こんなふうに思っております。これ、大臣に質問すべき内容なのか、あるいは高田港湾局長なのか分かりませんが、御答弁をお願いいたします。
#130
○国務大臣(赤羽一嘉君) 上田先生の御指摘、全くもっともだと思います。重く受け止めたいと思います。
 そのために今回国の関与ができるような法改正もしましたので、目標も明示しながら、今おっしゃっていただいたような具体的なことも実現、決着ができるように、しっかりと国土交通省の責任者として仕事をしていきたいと、こう思います。
#131
○上田清司君 今回の法改正で基盤整備を中心とした形での様々な手を打っていただく。それと併せて、国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会の最終とりまとめフォローアップの概要を読ませていただきました。この内容を見ても、基本的におおむね五年で、平成元年、失礼しました、令和元年ですね、平成三十一年ですから、おおむね五年以内の展開によってこの具体的な成果を出すという形が文言としては出ているんですが、これは具体的に数値目標だとかそういったものが出ているわけではないんですが、そうしたものは腹案として事務方の方にあるんでしょうか。これを高田局長に聞きたいと思います。
#132
○政府参考人(高田昌行君) お答え申し上げます。
 満足できる答弁になるかどうかは分かりませんが、今、国際競争力の強化、集貨、創貨、競争力の強化ということで全力を挙げて取り組んでいるところでございます。その中で、例えば競争力の強化の観点で申しますと、来年度中に例えば港湾関連データ連携基盤の構築等を行っていきたいというふうに思っております。これも、具体的に先ほどのゲートの搬出入の効率化という観点もございましたが、非常にゲート前の混雑しておりますのも、やはり二重手続があるとか、トレーサビリティーが十分でないとか、そういったことから生産性の向上というのがなかなか達成されていないという現状にございます。そういう観点からいいましても、今、内閣官房など関係省庁や業界団体等と連携しつつ、国際物流の生産性向上等を実現するために官民一体となってデータ連携基盤の構築を行っておりますし、また、ハードという面でも、例えば今年度中にはMC3、MC4を完全に完成するとか、そういった目標は立てております。
 加えまして、ゲート処理の効率化ということで、東京都というところとは今協議をしておりますが、横浜港におきましては、新・港湾情報システム、CONPAS、これは国の方で開発をさせていただきまして、それを横浜港の南本牧埠頭で実証試験中でありまして、来年度末までにはもう本格運用をするということを明示させていただいております。また、これにつきましても、他港への横展開も進めようということで進んでいるところでございます。
 さらに、加えまして、遠隔操作のRTGを導入するための実証事業等々も行いまして、できるだけその生産性向上というところで、本当に匍匐前進ではございますけれども、何とか歯を食いしばって頑張っていきたいというふうに考えております。
#133
○上田清司君 残り時間がほとんどございませんので一言申し上げたいと思いますが、やっぱり歯を食いしばって頑張りたいとかというのはもうやめてほしいと思います。そういう精神論で済むものではありませんので。具体的な数値目標等をしっかり立てて、連携とか官民一体となってというのはほとんど効果のない話ですので、責任主体がなくなってしまいますので。国交省として何をやるのか、民間が何をするのか、そうした分け方もしていただかないと、民間がやるべきことは民間がやらなくちゃいけないわけですから、中途半端に余り支援しないことです。
 日本の有力な企業の第一株主が日銀が多くなっていますので、まさに三公社五現業みたいな企業を幾つもつくっているわけですから、そういう企業が発展するわけないでしょう。必要以上につぎ込むことによって何もしなくなりますので、そこはしっかりしていただきたいということを申し添えて、終わらせていただきます。
 終わります。
#134
○委員長(田名部匡代君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#135
○武田良介君 私は、日本共産党を代表し、港湾法の改定案について反対の討論を行います。
 本法案は、減少している国際コンテナ船の寄港回数を維持、増加させるため、国際戦略港湾の港湾運営会社に国土交通大臣が情報提供、指導、助言とともに、国の職員派遣など人的支援を強めようとするものです。
 国際基幹航路の寄港数の減少は、日本から出荷する貨物そのものが減少しているからであり、その経済的背景には日系企業の生産移転による産業空洞化があります。にもかかわらず、本法案は、行き詰まりが明白な国際コンテナ戦略港湾政策を引き続き推進するものとなっています。
 法案に反対する第一の理由は、国際コンテナ戦略港湾政策では、大型化するコンテナ船の寄港を可能にするため、大水深バースなどコンテナターミナルや臨港道路の整備を推進してきました。こうしたインフラ整備事業だけで、当初五千五百億円だった総事業費が一兆二千億円まで膨張しています。巨額の大規模開発事業を継続、推進することは認められません。
 第二に、港湾運営会社制度は、元々、民の視点を取り込んだ運営を促進するとしていました。ところが、本改定案は、国から職員を派遣するなど国の関与を強めるものであり、全く自己矛盾です。
 今求められているのは、過大投資と国を挙げての国際戦略港湾政策を中止する決断です。国際戦略港湾整備の見込額一兆二千億円の事業費を削減し、国民の命と安全を守る防災・減災対策に最優先で予算を投入すべきです。老朽化が進む全国の地方港湾の施設の総点検と改修、維持管理には、今後一層抜本的な対応が必要です。
 なお、洋上風力発電設備等拠点港湾の創設は、長期にわたって特定の企業に国民の共有財産である港湾を提供するものであり、国内にない地耐力を備えた港湾への補強やその事業費回収の見込みはあるのかなど、慎重な見極めが必要です。
 再生可能エネルギーとして洋上風力発電への期待が高まる一方、地元住民の生活環境、自然環境などへの影響が懸念されており、区域指定や事業者選定にあっては住民合意を前提とし、企業が地域への社会的責任を果たすことを求めていくべきです。
 以上で反対討論といたします。
#136
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。
 会派を代表して、港湾法の改正案について反対の討論を行います。
 本法案は風力発電事業の推進のための改正案ですが、風力発電のような再生可能エネルギーを活用していくことについてはとても必要性を感じております。しかし、自然環境や生物への影響が出た場合には、その状態を元に戻すことは簡単ではありません。自然環境や生物への影響がないという保証がない限り、洋上風力発電事業を推し進めていくことに賛成することはできません。
 環境省は、渡り鳥の飛行ルートのデータなどを協議会に渡しているという話ですが、風力発電設備を設置する当該地域に生息するウミネコなどの海鳥の行動圏調査の結果などは提供していないということです。これでは調査が不十分であり、生態系が壊されるのではないかという不安を拭い去ることはできません。
 日本の至る所で陸上風力発電の風車へのバードストライクが起きている現状において、同じような事態が洋上風力発電にも十分起こり得ることが考えられます。環境に十分配慮した調査を風車の設置前に行った上で、事業者任せにせずに、国が責任を持って環境アセスメントを行うべきと考えます。
 環境を優先した安心のできる風力発電の実現ができる保証がなされない以上、本法案には反対いたします。
 以上です。
#137
○委員長(田名部匡代君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 港湾法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#138
○委員長(田名部匡代君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、浜口さんから発言を求められておりますので、これを許します。浜口誠さん。
#139
○浜口誠君 私は、ただいま可決されました港湾法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    港湾法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一 創設される海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾制度については、発電事業者による港湾施設の長期使用が想定されることから、旅客運送事業者、貨物運送事業者、漁業者といった先行利用者への影響が最小限となるよう運用に留意し、非常災害時に港湾施設の公共性にも配慮した運用がなされるよう努めること。
 二 地震や台風など災害が頻発する我が国の特性、自然環境の変化に鑑み、洋上風力発電設備に係る設計施工、維持管理については、国民の生命及び財産並びに海洋の安全確保が適切に図られるよう、必要に応じ、適時適切の見直しを行うこと。また、海洋再生可能エネルギー発電事業者による洋上風力発電設備の設計施工においては、海洋環境の激変による海洋生物への影響を最小限にとどめるための適切な助言及び指導を行うこと。
 三 海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾における港湾施設の発電事業者への貸付けに当たっては、将来の洋上風力発電分野の健全な発展に資するとともに、電気料金への転嫁により消費者が不利益を被ることのないよう、適切な貸付料の設定を行うこと。
 四 発電事業者の経営破綻や資金不足により、海洋再生可能エネルギー発電設備等取扱埠頭において事業者が設置する施設や洋上の発電施設が放棄されることがないよう、保証金や積立制度の義務付けなど、撤去費用を確保するための効果的な対策の検討及びその具現化を図ること。
 五 海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾が、洋上風力発電産業の拠点として、地域振興や雇用の創出などに貢献することが期待されることから、関連産業の集積、人材の育成など、洋上風力発電産業からの要請に対応できるよう、港湾管理者を始め、関係地方公共団体及び関係省庁との連携強化に努めること。
 六 港湾の国際競争力の強化が我が国における産業活動及び国民生活を支える重要な課題であることに鑑み、国際戦略港湾に関する施策については、効率的かつ集中的に実施するとともに、AI等の最先端技術の活用等によるターミナル運営の生産性向上のための必要な措置を講ずること。
 七 各地域の港湾が、物流コストやリードタイムの低減等を通じて、産業競争力の強化や雇用と所得の創出に重要な役割を担っていることに鑑み、国際戦略港湾以外の港湾についても、引き続きその機能強化及び活用促進に努めること。
 八 国際戦略港湾の港湾運営会社への公務員の派遣等に当たっては、当該港湾運営会社からの要請を十分踏まえつつ、国際基幹航路の維持・拡大に資する適切な人材の派遣を行うこと。また、公務員の新たな天下りの手段との疑念を抱かれることのないよう、その運用に万全を期すこと。
 九 国際基幹航路の維持・拡大を図るに当たっては、国際基幹航路に就航する外貿コンテナ定期船の入港に係る負担軽減により、国際競争力を強化することが重要であることから、国際戦略港湾に入港した場合に係るとん税及び特別とん税について、地方財政に与える影響にも勘案しつつ、その負担軽減に向けた取組を推進すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#140
○委員長(田名部匡代君) ただいま浜口さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手をお願いします。
   〔賛成者挙手〕
#141
○委員長(田名部匡代君) 多数と認めます。よって、浜口さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、赤羽国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。赤羽国土交通大臣。
#142
○国務大臣(赤羽一嘉君) 港湾法の一部を改正する法律案につきまして、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。
 今後、審議中における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました各事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。
 誠にありがとうございました。
 以上でございます。
#143
○委員長(田名部匡代君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#144
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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