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2019/12/03 第200回国会 参議院 参議院会議録情報 第200回国会 厚生労働委員会 第8号
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2019/12/03 第200回国会 参議院

参議院会議録情報 第200回国会 厚生労働委員会 第8号

#1
第200回国会 厚生労働委員会 第8号
令和元年十二月三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十九日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     藤井 基之君
     古賀友一郎君     島村  大君
     徳茂 雅之君     高階恵美子君
     三浦  靖君     羽生田 俊君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         そのだ修光君
    理 事
                石田 昌宏君
                小川 克巳君
                足立 信也君
                石橋 通宏君
                山本 香苗君
    委 員
                片山さつき君
                自見はなこ君
                島村  大君
                高階恵美子君
                羽生田 俊君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                本田 顕子君
                川田 龍平君
                田島麻衣子君
                田村 まみ君
                芳賀 道也君
                福島みずほ君
                下野 六太君
                平木 大作君
                東   徹君
                梅村  聡君
                倉林 明子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   加藤 勝信君
   副大臣
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       自見はなこ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      村山  裕君
       文部科学省大臣
       官房審議官    蝦名 喜之君
       厚生労働省大臣
       官房年金管理審
       議官       日原 知己君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  樽見 英樹君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  藤澤 勝博君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    渡辺由美子君
       厚生労働省老健
       局長       大島 一博君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
       厚生労働省年金
       局長       高橋 俊之君
       環境省大臣官房
       審議官      正林 督章君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (産後ケア事業の推進に関する件)
 (職場におけるハラスメント対策に関する件)
 (年金財政検証の在り方に関する件)
 (学校における医療的ケア児への対応の充実に
 関する件)
 (公的年金保険料の徴収の在り方に関する件)
 (歯科技工士の確保に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(そのだ修光君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、三浦靖君、朝日健太郎君、古賀友一郎君及び徳茂雅之君が委員を辞任され、その補欠として羽生田俊君、藤井基之君、島村大君及び高階恵美子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(そのだ修光君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省子ども家庭局長渡辺由美子君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(そのだ修光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(そのだ修光君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○石田昌宏君 おはようございます。自由民主党の石田昌宏です。
 産後ケアに関連する母子保健法の改正は、十一月二十八日に厚生労働委員会で全会一致で可決されまして、二十九日の本会議で成立いたしました。本日、この一般質疑の後にこの法案の採決しないかという話もあったんですけれども、前倒しで先週中に可決、成立することができました。委員の全員のこの法律を成立させたいという思いがあったと思います。大変うれしく思っています。
 産後ケアを普及させることは、新しい命を授かることで心や体の状態が大きく変化する母親のためにも、これから成長を始める子供のためにも極めて重要であります。全ての家庭が新しいスタートをすばらしいものにするために、この法律は貢献すると信じております。
 その上で、まず二点、政府参考人の方に確認させていただきたいことがあります。
 まず一点目ですけれども、今回の法案では産後ケア事業の実施基準を省令で定めるということにしていますけれども、この事業は助産師を始めとする看護職なしには実施できない事業であって、短期入所型、通所型、また居宅の訪問型といった実施類型にかかわらず助産師などの看護職を必置する必要があると考えていますけれども、厚生労働省に、人員配置基準はどのように定めるのか、お伺いしたいと思います。
#7
○政府参考人(渡辺由美子君) お答えいたします。
 御指摘の産後ケアにつきましては、産後の母親に対して早期に心身の状態に応じた様々な専門的なケアを行うということでございますので、現行の予算事業におきましても、助産師、保健師、看護師などの看護職を必置とする配置基準を定めております。これは、ショートステイ、デイサービス、アウトリーチ、全ての類型において同様でございます。
 今回の法改正後に定めます人員等の基準につきましても、この現行の予算事業の取扱いを踏襲しながら、母子の状態に応じた適切な専門的ケアがしっかりと提供できるように定めていきたいというふうに考えております。
#8
○石田昌宏君 それは、助産師等の必置というふうに考えていいんでしょうか。
#9
○政府参考人(渡辺由美子君) はい、必置ということで考えております。
#10
○石田昌宏君 ありがとうございます。
 専門性の高いケアを行うことがとても大事なので、その方向で是非よろしくお願いしたいと思います。
 次、二点目なんですけれども、改正母子保健法に位置付けられる産後ケアというのは、出産後一年以内の女子及び乳児を対象ということで書かれておりますが、そもそもは母子保健法ですから法律上の事業としてはそうなるのかもしれませんけど、現在実施されているような産後ケアセンターの中でも対象者が母子に限られているので、例えば宿泊型などでは父親が利用できないとか、そういったことがあるというふうに聞いたことがあります。父親の育児参加もとても重要なことで、必要であれば父親も参加できるように対象に加えるべきではないかというふうに考えています。
 そこで質問なんですけれども、今後、産後ケア事業を実施する場合、対象は本当に母子に限られてしまうのか、又は父親も対象にすることについてどのように考えるのか、お伺いしたいと思います。
#11
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のこの産後ケア事業につきましては、先ほども申し上げましたように、産後の母子に対して早期に心身の状態に応じた専門的ケアを行うということで、事業の基本的な対象ということは母子ということになってございます。
 ただ一方で、安心した育児を提供できる体制を確保するためには父親の育児参加を促すということも非常に重要でございますし、また、そのような父親に対する支援を行うということも重要であると考えております。
 現在、市町村でも、例えば母子健康手帳の交付に併せて父子手帳を交付したり、あるいは、これ最近の団体の動きとして、日本精神科看護協会がこの四月にパパカードと言われるような父親の育児支援の冊子などを作成したというようなことも伺っておりますし、そういう意味では、やはりこの子育て支援ということで父親の参加ということは必須であると考えております。このため、現行の予算事業につきましても、事例としては非常に少ないかとは思いますが、父親につきましても必要な場合には各自治体の判断で事業の対象とすることも認めているところでございます。
 今後も、法制化の後の運用におきましてはこういった取扱いを踏襲しますとともに、さらに、産後ケア事業の実施に当たりましては、母子保健の他の事業で行っております産前・産後サポート事業ですとかあるいは両親学級等の連携を図ることによりまして、父親へのカウンセリングの実施を始めとして両親を巻き込んだ形での包括的な支援、子育て支援体制の構築を図っていきたいというふうに考えております。
#12
○石田昌宏君 ありがとうございます。
 是非、父親の参加、産後ケアに限りませんけれども、全体的にも進めてほしいですし、この産後ケア事業もできるだけ両親と子供という形で進めていただければよりいいんじゃないかなというふうに思いますので、どうぞ運用の方をよろしくお願いいたします。
 二点確認終わりましたので、次に自見政務官、政務官は小児科の医師として子供の成長、発達にずっとこれまでも関わってこられまして、議員になっても、当選以来、成育医療に随分熱心に取り組んでいらっしゃった姿をずっと見てまいりました。
 成育医療基本法なんですが、去年、ちょうど一年ぐらい前ですね、十二月八日、たしか午前二時半ぐらいでしたっけね、成育医療基本法が参議院の本会議で可決、成立しました。当時、私、委員長をやっていまして、法律の提案を壇上で行ったんですけど、深夜で相当皆さんお疲れだったと思います。早く読み終えろとか、そういうやじがたくさん飛んだのを覚えていますけれども、そういう中でも、皆さんの御協力がありまして無事成立することができました。とても印象深い法律でもあります。
 この法律の目的を確認すると、次代の社会を担う成育過程にある者の個人としての尊厳が重んぜられ、その心身の健やかな成育が確保されることが重要な課題となっていることに鑑み、成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策を総合的に推進するというふうにしっかりと書かれています。まさに心身の健やかな成育の確保が重要であって、その重要なポイントの一つが出産直後の母子関係の構築にもあると思います。
 今回の母子保健法の改正は、成育医療基本法の目的に沿った方策の一つが具現化していったものだというふうに思いますが、政府は、成育医療基本法に示される理念、これを実現するに当たって、今回の母子保健法をどう生かしていくつもりかお伺いしたいというふうに考えていますが、このことを、実は前回、島村大議員が政務官に意気込みを聞いているんですけど、正直、原稿を棒読みでございまして、ちょっとこれは駄目出ししたいと思いますので、長めで結構ですので、どうぞ自見先生らしく、思う存分にお話しいただきたいと思います。
#13
○大臣政務官(自見はなこ君) 御質問、誠にありがとうございます。
 原稿を棒読みではなく、自分の言葉でという御指示も賜ったところでありますが、今月の一日から施行されました成育基本法、これは、子供たちを真ん中に置いた社会づくり、これを是非行っていきたいんだという多くの議員の先生方、関係団体の先生方、そして、古くは二十五年も前から日本小児科医会、日本産婦人科医会、日本助産師会、日本看護協会、日本医師会を始めとした大勢の関係団体の皆様のこの活動というものが根っこにあったというふうに認識をしております。
 その子供たちを真ん中に置いた社会づくりということに関しまして議連での議論が様々あったというふうに承知をしておりますけれども、その中でも特に、やはり子供は自分の意見を自分で言うことができないからこそ、私たち子供たちに関わる者がその代弁者とならなければいけないということであるとか、あるいは十代の若年妊娠、困ったときの相談の窓口をされているにんしん東京SOSの方々からのお話から性教育に対する重要性のお話、あるいは虐待死というものが大変集中している意味が、これが、厚労省も出しております「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について」第十五次報告にも出ておりますが、やはり日齢ゼロ、そして加害者が実母というところに集中しているということの議論で大変私たちは心を痛め、そして、議員の先生方で議員立法として妊娠期からの切れ目のない支援を我が国でしっかりと理念法として位置付ける必要があるという議論が高まったということであります。
 また、その中で、与野党を超えて、目黒区の結愛ちゃんの事件もありましたので、議会としてしっかりと子供を真ん中に置きたいということの気持ちを示していただいた議員立法だというふうに思っております。
 そして、今般、母子保健法の改正によりまして産後ケア事業というものを位置付けていただきました。これは、去年の十二月八日に成立をいたしました成育基本法のときに野党の先生方の強いお気持ちがあって、児童福祉法の改正で是非産後ケアというものを位置付けてほしいというお気持ちをいただきました。この件は私が政務官になる前からでありますけれども、議員連盟の方でしっかりと役員会を開催していただきまして、この度の母子保健法の中での位置付けということで成立を至ったというふうに認識をしております。
 その母子保健法の改正の意義でありますが、やはり母子保健の拡充、ここで子供たちを、あるいはお母さん、お父さんをしっかりと支えていこう、母子保健の拡充をしていこうということを議員立法でお示しいただいたというふうに思っています。
 そして、この妊娠期からの切れ目のない支援の成育基本法でございますが、これは、子育て世代包括支援センターの全国展開ということとともに、産後ケア施設ということで、この理念を具現化していくということの施設であるということの意義、これが大きく期待されておりますことから、この度の法律の制定というものは極めて時宜を得た意義のある、意義深いものであるというふうに思っております。
 また、議員連盟でもお話があったということをお示しをいたしましたけれども、この児童虐待による死亡事例でありますが、実母による、加害者が実母であるということ、日齢ゼロであるということはお伝えをいたしましたが、さらに、心中死を行った実母が抱える問題というものについて、産後のうつ、うつ状態が合計三二・九%、精神疾患が二六・一%、育児不安が二七・三%であります。精神疾患の存在とまた育児の負担感というものが大変大きな要因になっているということも私たちはこのデータからも読み取れるわけであります。
 このような背景がある中、特に私たちは、核家族化あるいは地域のつながりというものが近年希薄化しておりますので、産前産後の母親が孤立感を抱えやすくなっているというふうに考えております。これを産後ケアを拡充することにより、助産師、そして小児科医、産婦人科医、そして多くの子供に関わる専門職種、そして専門職種以外の方々の気持ちもしっかりと一緒に活動していただくことで、社会全体で子育てをしていく、安心して子育てができる支援体制というものを確保するということが重要であるというふうに考えております。その結果として、産後のうつ等のメンタルヘルスの改善や子供の虐待の発生事例の軽減というものが期待されるというふうに考えております。
 また、これは何度も繰り返し申し上げて、そしてそれでも強調し過ぎることはないというふうに思いますが、母子保健の拡充、ここにしっかりと取り組むこと、そして社会全体で子育て支援を面として行っていくこと、そして各種の施策がしっかりと母子や家庭に届くということ、こういったことが同時に少子化対策にもつながるものだというふうに考えております。
 今後は、今般の産後ケア法案、産後ケアを打ち出していただきました母子保健法の改正、この趣旨を十分に踏まえつつ、成育基本法の施行を通じて、その理念となる妊娠期から産後、そして次の世代へつながっていくライフサイクルに対する面的、一体的な支援体制の構築に私も政務官としてより一層積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 よろしくお願いいたします。
#14
○石田昌宏君 ありがとうございます。恐らく御自分で書かれた原稿だと思います。本当にありがとうございます。
 続きまして、大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、今のお話にもありましたように、非常に重要な法案だというふうに思っています。産後ケアは、努力義務というのはちょっと残念なんですけれども、今度、市町村の事業として法的に位置付けることもできました。
 ただ、これ広く全国の自治体でこの事業を実施していくためには、やっぱり十分な財源がまず大事であり、同時に専門人材をしっかりと確保していくことが大事であります。また、行政の保健婦との連携も重要ではないかというふうに思っておりますけれども、この法改正を受けて、国として市町村なりに対してどのような対応を行っていくのか、予算の措置も含めてお伺いしたいと思います。
#15
○国務大臣(加藤勝信君) 産後、誰もが安心して子育てができる体制をどうつくっていくのか、退院直後の母子に対して心身のケア、育児のサポート、これを適切に実施をしていくためには、今委員御指摘のように、財源を確保していくということとそれを実施し得る体制、人材も含めてどう確保していくのか、構築していくのかというのは大変大事な課題だと思います。
 予算に関しては、今、令和二年度の概算要求をしておりまして、まだ要求段階ではありますけれども、昨年に比べて五億円の増加の予算要求をさせていただいております。
 また、各自治体の保健師の方々との連携をしっかり取っていただくということが必要であります。市町村における産後ケア事業と母子保健法に基づく様々な事業と、この連携を図るということが大事でありまして、その旨は母子保健法にも明記をされておりますので、そうした趣旨を我々としても市町村によく丁寧に御説明をさせていただいて、まさにここの法律を通じて、あるいは産後ケア事業などを通じて、妊娠から産後に至るまで切れ目のない支援の体制の構築、地域社会における支援の構築に向けて努力をしていきたいというふうに思います。
#16
○石田昌宏君 ありがとうございます。
 この法律は本当に人の人生を大きく変えていくような法律ですから、是非しっかりと思いを込めて伝えていってほしいというふうに思っています。
 次に、もう一回大臣にお伺いしますけれども、助産師の地域での活躍は、今自見政務官もお話ありましたけど、とても重要です。ただ、現実的には、今は病院の中では助産師さんは、最近は院内助産や助産師外来などで随分活躍の場が更に広がってきているというふうに思っていますが、現実的には、例えば病院で産科がなくなったりしますと、助産師の資格を持ちながら現実的には看護師として助産じゃない仕事に就かれている人も非常に多くて、そういった方が資格をもっと生かしてほしいなという思いがあるし、それはできれば地域で生かしてほしいという思いもあります。
 実は、私の家庭では家で子供二人とも産んでおりまして、助産師さんが事前から、もちろん出産のときも出産後も家に来てくれまして出産しているんです。もう珍しくなってしまったのかもしれません。特に下の子の場合は出産の直後からもう近所中の人がやってきて、まだ胎盤がおなかの中にあるうちから来て、胎盤出た後にへその緒を切るというのをみんなの前でやったりしまして、そうすると何が起きるかというと、子供が歩いて行けるような状況まで成長すると、いなくなるんです、家から。どこかの家で御飯食べてきたりとか、どこかのお父さんがお風呂入れたりとか、そんな感じで、まさしく地域がこうやってできていくんだなというふうに思います。
 出産を地域や家庭から切り離すんじゃなくて、その中でしっかりと行っていくことはとても重要だと思いますし、それはやっぱり助産師の力がとても重要ですが、残念ながらそういった姿がほとんど今見られなくなってしまっていました。
 是非これからも、安全な出産や産後のうつの予防などもありますけれども、助産師が活躍できるような体制をつくっていくべきだと、特に地域でと思いますが、厚生労働大臣の御見解を伺います。
#17
○国務大臣(加藤勝信君) まさに、妊娠、出産、育児、それぞれのライフスタイルに応じた支援、特に、両親から見れば、子供を取り上げてくださった助産師さんというのは非常につながりが強いわけでありますから、そういう方にまた相談しやすいという環境も当然あるというふうに思います。そういった意味で、まさに地域包括ケアシステムという、そういった仕組みの中においても大変重要な役割を担っていただいている。
 例えば、今、院内助産や助産師外来の推進を進めるとともに、助産所がこれ分娩だけではなくて産後うつへの対応も含めて産後ケア等の多様な事業を担うことを後押しをしていく、そうした機能をより認識をして実践をしてもらうというモデル事業を実施をさせていただいております。また、助産師が実践的な能力を向上させるための支援や助産所と医療機関との連携のための調整を担う道府県の協議会の設置の実施支援、こういった取組に加えて、さらには、助産師の養成課程において、令和四年度からは、ハイリスク妊産婦への対応に加えて産後の母子のアセスメントを行う能力の強化に向けた教育内容の充実等も図ることによって、まさに地域包括ケアの中において助産師さんがその力を十二分に発揮をしていただける、そうした基盤、これをしっかりつくらせていただきたいと思います。
#18
○石田昌宏君 どうぞ、これからの厚生労働省の是非取組に期待したいと思います。
 ありがとうございました。
#19
○福島みずほ君 立憲・国民.新緑風会・社民共同会派の福島みずほです。
 まず、桜を見る会について、加藤大臣にお聞きをいたします。
 厚生労働大臣及び内閣府特命大臣在任時において役所からの依頼はなかったとおっしゃっているんですが、役所以外、官房やあるいは、直接、事務所などについて、その推薦枠について話があったことはありますか。財務大臣は百人から二百人とおっしゃっているので、その点について確認させてください。
#20
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっとその質問の中身が、まず、答弁申し上げたように、前の厚生労働大臣を務めていたとき、あるいは内閣府大臣を務めていたときに、内閣府、厚生労働省から、推薦をしてくれと、あるいは枠がある、こういう話はなかったということは答弁させていただきました。
 あとの後段のところでありますけれども、これについては、私どもの事務所にいろんな方からこうした桜を見る会に参加をしたい、そういった声をそれぞれ内閣官房に届けていた、また、副長官のときには言わばそういう窓口をしていたということは認識をしているところであります。
#21
○福島みずほ君 もう端的にお答え願いたいんですが、今年、厚労大臣でいらっしゃるわけ、あっ、今年はこれは違うね、そうしたら、今の答弁だと厚労省の枠はないということなんですが、それ以外の枠はあるんですか。事務所からそれを出したことはあるんですか。
#22
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、大臣としてこの厚労省の事務局から言われたという、こういうルートは全くありません。
 それから、今の、それ以外において、その前からもそうですけれども、私どもの事務所に出席したいという声があれば、それを副長官のところに伝えて、あるいは内閣官房に伝えていたと、そういう流れであります。
#23
○福島みずほ君 それは何人ですか。
#24
○国務大臣(加藤勝信君) トータルとしてどのぐらいかというのは今ちょっと数字ありませんけれども、数十人規模だったというふうに聞いています。
#25
○福島みずほ君 いつ、数十人なんですか。
#26
○国務大臣(加藤勝信君) いつ、数十人という意味は、直近、最近においては数十人ぐらいだというふうに聞いております。
#27
○福島みずほ君 今年は何人ですか。
#28
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと具体的な数字は手元にありませんので分かりませんが、いずれにしても数十人規模だというふうに聞いています。
#29
○福島みずほ君 では、事務所に、事務所が把握しているということなわけですから、というか事務所が、からやっているわけですから、これについて詳しいことを理事会に提出してくださるよう要求いたします。
#30
○委員長(そのだ修光君) 後刻理事会にて協議します。
#31
○福島みずほ君 産後ケア事業についてお聞きをいたします。
 世田谷では、ネウボラがあり宿泊ができると。小さなホテルのような宿泊で、助産師さんがいたり看護師さん、そこで産後泊まる、赤ちゃんと一緒に泊まってケアを受けることができる。たくさんの視察の人がいるんですが、残念ながら、こういう宿泊的なものはなかなか広がりませんでした。
 今回の法律の成立によって、これ、こういうことももっと応援してもらいたい。厚労省、いかがですか。
#32
○政府参考人(渡辺由美子君) 今御指摘の宿泊型というのは、今予算事業として実施しております産後ケア事業の一つの形態で、いわゆるショートステイ型ということでございますけれども、今こういったショートステイ型を実施している施設の多くが病院とか助産所の空きベッドを活用したものが大半で、御指摘のあった世田谷のような独立した施設を持っているということは全体の五%程度にとどまっております。
 今般の産後ケア事業の法制化を受けまして、こうした御指摘のショートステイ型のような多様な形態のものが広がっていくように、既存の予算の活用も含めまして普及を図っていきたいと考えております。
#33
○福島みずほ君 子育て世代包括支援センターについての今後の事業展開と予算について教えてください。
#34
○政府参考人(渡辺由美子君) この子育て世代包括支援センターでございますけれども、今年の四月時点でございますが、設置している市町村数が九百八十三市町村、それから千七百十七か所ということで設置をされております。
 このセンターにつきましては二〇二〇年度末までに全国展開をするということでございまして、この全国展開に向けましては、好事例集の積極的な活用ですとか、あるいは設置が困難な市町村につきまして例えば共同実施をするとかそういった助言をするとか、さらに、国などによる研修会の開催などきめ細かな対応を実施しておりまして、必要な予算の確保も含めまして、全国展開に向けて積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。
#35
○福島みずほ君 世田谷区では、子育て支援の一環として、WEラブ赤ちゃんプロジェクトと共同して、泣いてもいいよとステッカーなどを配布しています。このプロジェクトが全国各地で少しずつ広まっている一方で、ベビーカーに席は譲りません、あなたの責任で産んだんでしょうというマークがSNSに投稿されて話題ともなっています。
 子育てがしやすい社会をつくる必要があるんじゃないか。厚労大臣として、子育てについての啓発活動など、どのように考えていらっしゃるでしょうか。
#36
○国務大臣(加藤勝信君) まさに今委員御指摘のように、子育てしやすい環境をどうつくっていくのか、特に、子供はもうある意味では泣くのが当然だというところもあります。少子化が進む中でそうした場面に遭遇することも少なくなってきた、そんなこともそうした背景にあるのかもしれませんけれども、いずれにしても、今の世田谷の事例、あるいはほかの地域でも、例えば福井県ではママ・ファースト運動をするとか、様々な取組がなされております。
 そういった取組をどう普及啓発をしていくのか、周知していくのか、そういう中で国としてどういうことがやれるのか、今後とも検討して、また具体的な対応を考えていきたいと思っております。
#37
○福島みずほ君 クー・トゥーやそれから眼鏡禁止などについて、均等法の趣旨に反する、合わないと大臣が答弁してくださったことが多くの人に大分勇気を与えております。
 このことについて、パンプスを履くことを強制しないことも雇用管理上の措置に含まれるのではないか、あるいは、外見、服装全般についてもハラスメントに当たり得るという注意喚起が指針や通達において、あるいはパンフレットなどにおいて明確に示されるべきではないでしょうか。
#38
○政府参考人(藤澤勝博君) お答え申し上げます。
 一定の服装を強制するような言動については、パワハラの定義である三要素を満たせばパワハラに該当する場合がございます。一方で、職場での服装は、個々の企業が提供するサービス、あるいはその業種や業態、また社会的な慣習等を踏まえて一定の指示等が行われており、業務上の必要性や相当性が認められるものも当然あるところでございます。そういったことを、現場が混乱しないような形で分かりやすく丁寧な周知を行うことが必要だと考えておりまして、具体的な周知の方法につきましては、今申し上げましたような観点から今後検討を進めてまいりたいと考えております。
#39
○福島みずほ君 パンプス強制については、厚労省は、パワハラに該当する場合があり得る、現場が混乱しないような形で周知していきたいと答弁しています。
 この周知するというのは通達で行うんでしょうか、パンフに記載するんでしょうか。具体的な対応はいかがでしょうか。
#40
○政府参考人(藤澤勝博君) 今申し上げましたような観点から今後どういう形で行うか検討していきたいと考えておりますけれども、具体的には、例えばパンフレットであったりというようなことで考えていきたいと思っております。
#41
○福島みずほ君 ハラスメント指針案に関してパブコメをやる、これからやると。この上がってくる様々な声に関して、ハラスメントを根絶するため、どの程度反映するつもりでしょうか。必要な内容は反映されると考えてよろしいでしょうか。
#42
○政府参考人(藤澤勝博君) 御指摘の指針の案でございますけれども、十一月二十日の労政審雇用環境・均等分科会でパブコメにかけることが了承され、現在パブコメを実施をしているところでございます。
 今後、パブリックコメントの結果も参考に労働政策審議会で最終的な結論を取りまとめいただいた上で、その結果を踏まえて指針を策定をすることになります。指針の策定後、改正労働施策推進法の円滑な施行に向けてしっかりと周知を図っていきたいと考えております。
#43
○福島みずほ君 是非、国会の審議、附帯決議、パブコメの声、みんなの声、要望書を是非踏まえて、更に充実したいいものにもっと踏み込んでやってくださるようお願い申し上げ、私の質問を終わります。
 ありがとうございます。
#44
○足立信也君 おはようございます。足立信也です。
 まず、もう成立してしまった薬機法なんですが、前回、僕、質問通告してできなかったところで、どうしても確認したいと思います。これをまず行きます。虚偽、誇大広告に対する課徴金制度のことです。
 これ、売上額の四・五%なんですが、対象行為者が自主的に報告したときは五〇%の減額と、かなり大きい。この自主的に報告したときというのは一体何をもって自主的というのかということの確認です。
 一つは時間というのがあると思うんですね。ただ、うわさとか、あるいはメディアでの読者の声とか、あるいはもうメディアそのもの、報道もいろいろあります。何をもって自主的というのか、時間軸で見た場合に、それをまず明らかにしていただきたい。
#45
○政府参考人(樽見英樹君) 今般の課徴金制度でございます。
 事業者が課徴金対象行為を行った事実を自ら報告したときは課徴金額を五〇%減額するというふうになっているわけでございます。
 五〇%減額の時期でございますけれども、ただしとありまして、事業者の行為に対する行政当局の調査により事業者が課徴金納付命令があることを予知した場合は減額の対象としないということにしているということでございます。したがいまして、行政当局の調査により事業者が課徴金納付命令があることを予知していた場合ということになるわけでございます。したがって、報道とかいろんなところでそういう情報が出てくるというタイミングがいろいろあろうと思いますけれども、行政当局による調査の開始までに報告がなされた場合ということになるわけでございます。それで、これは、従前から同様の制度を入れております景品表示法においても同様の扱いということになっているということでございます。
 ただ、ここでいう調査ということでいいますと、法令の規定に基づく調査のみならず、相手方の協力の下で報告を求める任意の調査も含まれるというふうに考えておりますので、私どもとしては、都道府県とも連携をしまして、報道でありますとかいろんな形で事案が出てくるということになりますると、事案を把握しない当該事業者に対して、例えば電話を掛けるといったようなことも含めて速やかに調査を開始をするという運用をしたいというふうに考えております。
#46
○足立信也君 ほぼほぼ打合せどおりにちゃんとお答えいただいて。
 要は、これは役所の責任になってくるんです。ぐずぐず手を着けないでぐずぐずしていたら課徴金が半額になってしまうという話ですからね。さっき電話一本でもという話ありましたが、是非早く対応していただきたいと、そのように思います。
 今日の理事会で、加藤厚生労働大臣の桜を見る会への招待者の推薦という紙が出てきたんですよ。ちょっとこの点、一点だけ確認したいと思います、これからいろいろ議論があると思いますのでね。
 丸の二番目なんです。官房副長官在任時において事務所において事務的に対応していたためとある、この事務所は一体どこなんでしょうか。国会事務所、あるいは官房副長官の事務所、あるいは地元の事務所、そこが分からない。これだけ明確に答弁をお願いします。
#47
○国務大臣(加藤勝信君) 前回ちょっと御答弁をさせていただいたときに、副長官の事務所とたしか申し上げたように記憶をしております。
 もちろん、私の絡みのあるところは私の事務所はもちろん絡んでいますけれども、この副長官としての、何といいますかね、官房の中での役割というのにおいては副長官としての事務所が担当していたということであります。
#48
○足立信也君 さっきの福島さんの答弁と整合性はあると思うんです、官房のところに届けていたという話がありましたので。副長官でしたからそこでまとめていたということなので、まだまだ質疑の幅は広がっていくと思います。
 産後ケアについて行きます。
 現在は産後ケア事業というのは対象はほぼほぼ産後四か月なんですが、厚生労働省の研究でもありますように、この利用可能期間というのはかなり幅があるんですね。大まかにこの分布を聞きたいんですけれども、簡単に言うと、四か月未満、四か月以内がどれぐらいいて、それ以上がどれぐらいいるのかというのを知りたいなというのが質問の元々なんですが、どうでしょう。
#49
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の調査研究事業、平成二十九年度に調査研究事業をやってございます。
 ここでの産後経過の状況、ちょっとこれ取り方が五か月で取ってありますので五か月で申し上げますと、例えばショートステイ型ですとおおむね五か月以内が八割となってございます。一方で、デイサービス型ですと、個別型の場合は七割が五か月以内、それから集団型の場合は四割が五か月以内、それからアウトリーチ型ですと約六割が五か月以内ということで、やはりショートステイ型が一番、五か月以内というところに集中しているという状況でございます。
#50
○足立信也君 僕の言いたいことと若干違うんですけどね。これ、議員立法で準備していたとき、当初は児童福祉法改正でありました。それが母子保健法の改正になって、となると対象が一年程度に広がっていく。私、それ正しいと思うんですよ。その根拠が今の厚労省の調査研究だと。実は、その期間の部分が会派内の議論でかなり割れた意見が出たので。
 で、今、渡辺さんがおっしゃったことの中で、何割何割と言いましたけど、じゃ、一年程度にすることによってどの形態、ショートステイ、あるいはデイサービス、アウトリーチ、どこが希望されていて、どこが増えると想定されていますか。
#51
○政府参考人(渡辺由美子君) 今後の法制化によりまして今の三類型がきちっと法制化をされるということで、多分地域の実情に応じてどのような形態を選ぶかということもありますので、一概にどれが増えると確定的なことは申し上げられませんが、先ほど申しましたデイサービスとかアウトリーチ型、まだまだ普及が不十分ですので、そういったところの広がりもございますし、また、ショートステイ型につきましても、例えば低体重児などの場合はもう入院して出てくると四か月が過ぎてしまうというようなこともありますので、そういった方の受入れも進んでいくのではないかと考えております。
#52
○足立信也君 さっきの調査研究の僕の分析の仕方はちょっと違っていまして、個別型、デイサービスの個別型は三か月までが三一・五%で、六か月以上が二六%、それから集団型は三か月までが四・五%、僅か、六か月以上が三六・三%、アウトリーチ型では三か月までが二五・六%、六か月以上が三一・七%なんですよ。
 やっぱり必要としているのは、私は、かなりもう赤ちゃんが首が据わってはいはいするようになってから、ショートステイが必要であったりアウトリーチが必要になってくると僕思うんですよ。恐らくそこが増える。そういうことを念頭に対応していただきたいなということを申し上げたいと思います。
 大臣、私、当然のことながら、新生児は二十八日未満ですね。乳児が一年以内、幼児となると一歳から就学前ですね。でも、幼児教育無償化、三歳から五歳はと言われると腹立ってくるんですよね。幼児は違うだろうと、一歳からだろうと思うんですよ。どうしてその言葉を皆さん平気で使うのかな、特に厚生労働省が。幼児は違うだろうと、どうして三歳で区切るんだと。大臣、率直に、これ、幼児教育無償化と言い張るのはおかしくないですか。
#53
○国務大臣(加藤勝信君) おっしゃるように、三歳から五歳までが今回の一応広く無償化の対象で、それ以下についても保育所等については低所得者の方に対する手当てをしていく、具体的に言えばそういうことになっていくんだろうと思います。
 ただ、広く幼児教育という言葉を使わせていただいているのは、基本的に幼稚園に就学される方々が大体三歳、四歳、五歳というようなことも踏まえながら、一般的に使われているということでこうした言い方を、分かりやすいというか、使わせていただいているので、委員おっしゃるように、厳密に言えば今委員の御指摘なんだろうなというふうに思います。
#54
○足立信也君 ちょっと苦言を言わせていただきました。
 次は、暑さ指数なんです。
 実は、去年は、熱中症の予防対策ということで、暑さ指数という言葉が連日のようにメディアでも流れました。しかし、今年は、環境省のホームページ見ない限り一切出てこない、言葉がですね。私はおかしいなと思っていて、今や熱中症予防のための指標になっていますよ、暑さ指数はですね。国際基準ですよ。温度だけではない、七割が湿度だと、二割が輻射熱、照り返しですね、一割が気温だという認識で私はいますが。
 これ、来年のオリンピック、パラリンピックの期間、七月二十四から八月九、そしてパラリンピックは八月二十五から九月六日、これ、暑さ指数でいう三十一度以上は非常に壁が高い。二十八度以上、二十五度以上、それぞれ今年はどれぐらいあったんですか、東京で。
#55
○政府参考人(正林督章君) 御質問いただき、ありがとうございます。
 環境省におきましては、平成十八年度から環境省ホームページ上で暑さ指数、WBGTと言います、これウエット・バルブ・グローブ・テンプレチャーの略ですが、日本語では湿球黒球温度と言います、それを公表しており、東京二十三区では三地点での値を提供しています。
 令和元年七月二十四日から八月九日の東京二十三区内の三地点での最高値については、全十七日において三十一度以上であり、二十八度から三十一度、二十五度から二十八度及び二十五度未満の日はありませんでした。それから、同年の八月二十五日から九月六日の三地点での最高値については、三十一度以上が三日、二十八から三十一度は七日、二十五度から二十八度は三日であり、二十五度未満はございませんでした。
#56
○足立信也君 最初の答弁で二十五度未満はありませんでしたというのが、ちょっと何かそれまでの数字と合わないような気がしたんですが、要は、三十一度以上というのは、皆さん御存じだと思いますが、運動は中止なんです。二十八度以上になってくると、激しい運動、持久走は避ける、二十五度以上は積極的な休憩を取ることというふうになっているわけですね。
 来年がやっぱり非常に気になる。私、環境省のホームページ見てチェックしていましたが、メディアで取り扱われないということで、来年、例えばこれが三十一度以上だと、あるいは二十八度以上だと、そういった場合に、環境省としては、これあるのかどうか分かりません、注意報、暑さ指数による熱中症注意報あるいは警報みたいなもの、そのときに出す予定なんですか。また、地点も広げますよね。その点も含めて。
#57
○政府参考人(正林督章君) 来年度におきましても、今年度と同様に、環境省ホームページ上で東京二十三区内の三地点も含めた八百四十地点の暑さ指数の値と二日後までの三時間ごとの予測値を公表するとともに、オリンピック、パラリンピック期間中の七月から九月には、会場周辺十七地区四十三会場における暑さ指数の値とその予測値を公表し、大会組織委員会にも情報提供をすることとしております。
 ホームページ上においては、地点ごとの暑さ指数に応じて、三十一度以上は赤で危険、二十八度から三十一度はダイダイで厳重警戒、二十五度から二十八度は黄色で警戒と色別にして、利用者にも一目で分かりやすく表示しており、オリンピック、パラリンピック期間中も同様の対応を予定しております。
 また、メール配信サービスに御登録いただければ、本人の希望に応じて暑さ指数の情報をお伝えすることが可能であり、こうしたサービスの活用を促してまいりたいと考えております。
#58
○足立信也君 よくアスリートファーストと言うことがあります。今、組織委員会、大会の方にそれを伝えると、それは競技をどうするかという判断だと思います。
 私が気になるのは、やはり特にパラリンピック等は観客の方ですね。麻痺がある方は発汗できない部分があって体温調節が非常に難しいという中で、一般の方々が環境省のホームページ見たら分かるんではなくて、これをよく理解しないと本当に危険だと思っていますので、一般の国民の方々が分かりやすい形で何とかできるように工夫していただきたいと、そのことを申し上げたいと思います。
 資料が配られていると思います。まず資料一ですけど、皆さん、じっくりこれ見ていてください。経常利益率ですね、特に。ブルーを示しています。私は会社経営の経験ありませんけど、一般の企業の方に聞いたら、経常利益三%ないと、施設の改修やあるいは将来の投資あるいは新しい事業を始める、人材確保等々できないんだということで、我々のときはやっぱり三%以上を目指したんです。実際、そこに線で区切っていますが、三%は維持したんです。ところが、二〇〇〇年から診療報酬マイナス改定がずっとあって、もうゼロまで行ったんですね。また政権が替わった後も御覧のような状況です。
 そこで、今財務省からいろいろ診療報酬についてコメントが出ています、マイナス以外はあり得ないみたいな話。この前、加藤大臣に三位一体の改革というのを一応整理していただきました。地域医療構想と医師の働き方改革と地域診療科の偏在対策と、この三つに取り組むと。ただ、医政局はその地域医療構想のところを医療機関の適正配置と言っちゃったところもあると。ただし、私は、集約化を図らないと、このほかの二つ、特に働き方や偏在はなかなか難しいと思います。そんな中で、一般の企業では経常利益が足りないと言われている中で集約化を図るって一体どういうことなんだと。人を増やしていくのにマイナスにしていったら一体どうやって人を増やせばいいんだということにつながっていくと思うんです。
 そこの、まあ今方針は決めていないと思いますが、簡単に言うと、これ、本体もそれから全体も診療報酬マイナスにしていった場合に、できるだけ人を集めて集約化していこうという考え方とあるいは働き方改革を断行するんだという考え方と、私はかなりの矛盾を感じるんですが、その辺は大臣の認識はどうなんでしょうか。
#59
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、いわゆる地域医療構想の実現と医師の偏在対策と医師、医療従事者の働き方改革、これを三位一体で進めていきたい、また、六月に決定した骨太方針もそれを踏まえて医師の偏在解消の推進とか等々が盛り込まれ、令和二年の概算要求に関する予算もそれに対応したことで今予算要求を行っているところであります。また、報酬改定についても、今医師等の働き方改革への対応も含めて、効率的、効果的な医療の提供体制の整備を推進していくことが必要との観点から今議論をしていただいているわけであります。
 今委員の御指摘の中で、統合ありきではないということは前から申し上げているわけでありますけれども、例えば統合した結果として効率性が生まれれば、そこに収益率の上昇というのはあり得るんではないかなというふうには思いますが、ただ、通常の、例えば今の大規模な医療機関においてかなり医師の働き方改革がいろいろ指摘をされているわけでありますから、そういった中でその働き方改革を是正しようとすればやはり医師を増やしていくということしかないわけでありますから、当然、そうなってくるとそれに必要な財源というものを医療機関が確保していかなければならない、そういったことを見据えて、今回の診療報酬改定においても幾つかの柱の一つとしてこの働き方改革というものを明示をし、それを踏まえて今議論をしていただいていると、こういう状況であります。
#60
○足立信也君 診療報酬本体というのは単価ですから、掛ける症例数ということで、数を増やせばいいじゃないかという乱暴な議論をする人もいますが、現場は、看護師さん始めコメディカルの方々がなかなか集まらない、人が増やせないから症例数も増やせないという状況の中で、単価の問題が掛かってくるという認識で是非臨んでいただきたいと思います。
 次は、年金財政検証です。
 二〇一六年の年金改革法の附帯決議、これ参議院のこの委員会ですけど、附帯決議で、財政検証の在り方について、国民が将来の年金の姿を見通すことができるよう、現実的かつ多様な経済前提の下で、単一の世帯類型ではなく、より経済の実勢や国民のニーズに合ったというふうに書かれている。この単一の世帯類型ではなくということに関しては、先週、田島さんがお示しになられた、モデル年金世帯でお示しになられましたが、私は主にずっと問題になっている所得代替率について言いたいんですが。
 その前に、この資料二です、の下の方に全要素生産性の伸び率というのが九五年から二〇一五年まで書いています、全体のところですね。これと今回の財政検証の六パターンを見て、誰もが、全要素生産性が高過ぎるんじゃないのとみんな言うわけですが、そこで、内閣府に来ていただいています。
 二〇一八年度、これ二〇一七年度の実績を〇・三というふうに財政検証のときに書かれていますが、二〇一八年度はどうなんでしょうか、上昇率。
#61
○政府参考人(村山裕君) 全要素生産についてお尋ねいただきました。
 全要素生産性は、実績値、実際の値が存在しないという性格でございます。ですので、内閣府においてGDP統計等を基に推計を行い、試算値としてお示しをしております。GDP統計は四半期別速報が公表されるたびに遡及改定されるため、それに合わせて全要素生産性上昇率も毎回遡及、過去に遡って再推計しております。
 推計結果に関しましては相当な幅を持って見る必要がございますが、本年十一月十四日公表のGDP速報を踏まえた最新の推計結果では、二〇一八年度の推計結果として〇・五%と推計されております。
#62
○足立信也君 この日銀の資料二ですけど、マックスで一・一で、一・〇、マイナス〇・二、一・〇と、こうあるわけですけれども、この六つのパターン、今のところ二〇一八は〇・五だと若干上方修正という形になりますけれども、ほかはちょっと高過ぎるんじゃないかという、ケースがですね、このことをまず申し上げておきたいと思います。
 その世帯類型の話ですが、モデル年金世帯、これはこの五年間、前回の財政検証から今回の財政検証まで、この五年間でこのモデル年金世帯の比率がどれぐらいになったんでしょうか、世帯の形態の中の。
#63
○政府参考人(高橋俊之君) モデル年金の世帯でございますけれども、元々二〇〇四年の改正におきまして年金の給付水準を継続的に測る物差しとしてモデル年金の世帯の所得代替率を法定化してこれを使っているわけでございます。
 御指摘のこういう世帯がどのくらいかということでございますけれども、そもそも公的年金の給付水準は片働きや共働きといった世帯類型によって決まるわけではございませんで、世帯の一人当たり賃金水準が同じであれば年金額や所得代替率は同じということはまず申し上げたいと思います。
 その上で、今回の二〇一九年財政検証では、このようなことにつきまして国民の皆様に御理解いただけるように二〇一六年の国民生活基礎調査の特別集計も行いまして、様々な賃金水準の幅の中にどのような世帯がどの程度存在しているかという提示、分析する工夫もしてみたところでございます。資料編の中にございます。
 こうした分析が二〇一四年検証で行っておりませんので五年間の比較ということはできないわけでございますけれども、今回の検証での数字としては、二〇一六年の一時点の構成でございますけれども、夫婦世帯のうち、モデル年金に近い賃金水準の世帯で約七七%が片働きと、配偶者の一方が二号で一方が三号、こういうことの数え方でございますけれども、といった数字になってございます。
#64
○足立信也君 個人で見た場合に、世帯類型の形に関係なく、収入によって代替率は変わらない、これはもう理解しています。私はずっと問題にしているのは所得代替率です、十年前から質問していますので。
 資料の三を御覧ください。
 OECDで比較する場合は、これ総所得代替率、つまり公租公課を引く前の、分子も分母も引く前か、あるいは純所得代替率で分子も分母も公租公課を引いた後、このどっちかで比較しているわけですが、日本はたすき掛けといいますか、分母の方は公租公課を引いた後で分子の方は公租公課を引く前、手取りで、かつ配偶者が入って。これはどう見たって、皆さん、私、冒頭に附帯決議の話しましたけど、国民の皆さんが将来の年金の姿を見通すことができるようにはとてもなっていない。
 だから、これ十年前、私これやりましたけれども、三年前もかなりやられていて、少なくとも参考値として総所得代替率、純所得代替率は示すべきだと思うんですよ、参考値としてでもですね。前の議論で、このモデル年金世帯でずっとフォローしているから、それはそのとおり正しいんですよ。これもなきゃいけない、どう変化するか。でも、法律上また決まっていることですし、これ法定されたわけですけど、これ、二〇〇四年、平成十六年に法定化されたときに、私、調査室に全部見てもらいましたが、この所得代替率の計算の仕方の議論というのはないんですね。非常に残念。で、十年前に私はやったわけですけれども。
 やっぱり国民のニーズからいくと、この所得代替率の計算式そのものがやっぱりニーズに合っていないので、たすき掛けという、さっきね。違うものを比較していると、去年の何か裁量労働制のデータみたいなことな話になるわけですけど、分子と分母の性格が違う。だから、少なくとも総所得代替率あるいは純所得代替率をどこかで示すべきだと私思う。これはもうずっと言い続けていることなんですが。
 じゃ、前回、長妻さんの質問のときか何か、実際にどうなんですかと聞いたら答えが出てきたので、今回も聞いてみようと思います。
 これ、公租公課差し引いた場合、純ですね、純所得代替率の場合、二〇一九年度の六一・七%、今、財政検証、六一・七%からどうなるんですか。これが一点。それから、ケース一の給付水準調整の終了年度、二〇四六年、これは五一・九%と今なっていますが、これが、総所得代替率でも結構です、純所得代替率を聞きたいんですが、これはどうなるのか、示せますか。
#65
○政府参考人(高橋俊之君) まず、法律の規定にございますように、ネット分のグロスということが指標として適切であるということは申し上げました上で、今いただいた御質問でございますけれども、分母、分子共にグロスで、名目ですね、そろえた場合の賃金に対する年金額の比率は、二〇一九年財政検証の結果の数字から機械的に計算いたしますと、二〇一九年度で五〇・二%、二〇四六年度で四二・三%と計算されるところでございます。これはケース一の試算でございます。
 それから、ネットでそろえた場合の賃金に対する年金額の比率でございますけれども、これ、分子に当たる年金額の可処分所得につきまして財政検証では計算しておりませんで、高齢者世帯における可処分所得の状況は、年金以外の所得があるかどうかとか、あるいは同居する主たる生計維持者に扶養されているかどうかとか、様々な要件があると思いますので、一概に計算することは難しいというふうに考えてございます。
#66
○足立信也君 もう時間がないので終わりにしますが、OECD始めとして世界と比較する場合はやはりそのやり方がある。これ、国民医療費であったり総医療費であったり、世界と比較するときには日本の指標が違う、こういうことを繰り返しているわけですね。国民に分かりやすいというのはやっぱり分母も分子も同じ条件で出すことですよ。
 これは、今までの答弁見ていますと、法律で決まっていることだからというのは必ず、塩崎さんもその後の加藤さんまで、大臣もう皆さんそうおっしゃる。だったら、この部分を、皆さん、変えてみませんか。少なくともこれは、世界というか国際的には通用しない尺度かもしれない。
 是非ともその法改正を望みたい、皆さんと一緒にやっていきたいということを申し上げて、質問を終わります。
#67
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。
 ちょっと順番を変えさせていただいて、まず最初に、学校における医療的ケア児への対応についてお伺いします。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 昨日、文部科学省が学校における医療的ケア実施の流れというものを取りまとめて公表しました。概要を説明していただけますか。
#68
○政府参考人(蝦名喜之君) お答えを申し上げます。
 学校において障害のある幼児、児童、生徒に対して医療的ケアを実施する際、看護師は状況によって、主治医、学校医に加えまして、教育委員会等が必要に応じて委嘱をした医療的ケアや在宅医療に知見のある医師の三名と連携を図ることもあり得ます。現場での対応が相当に煩雑となり得るということから、医師の看護師に対する指示系統を明確にする必要があると考えております。
 このため、文科省におきましては、主治医からの情報提供に基づき学校医等が看護師に対する指示を含む学校における医療的ケアに関する指導、助言を行うことを前提に、この場合の流れを整理をしたというところでございまして、現在、主治医から学校医等に提供する情報の具体的な内容等について検討し、調整を行っているところでございます。
#69
○山本香苗君 今御説明いただいたのが今日の配付資料なんですが、現在、学校看護師さんは、学校の先生と一緒に主治医の先生のところに外来診察時間外に行って指示書を書いてもらっているそうなんですが、なかなか相談しにくいと。また、主治医の先生って学校の様子を御存じないので、これをやっては駄目だとか、こんなふうにやってくださいと、こういった具体的に指示するのが難しいと。こんな状況で、学校看護師さんたち大変御苦労されているという話を昨年五月にこの委員会でも取り上げさせていただきました。その後、文科省と厚労省でいろいろ協議をしていただき、紆余曲折を経て、ようやく先ほど御説明をしていただいたような流れをつくっていただきました。ありがとうございました。
 これによって、主治医から学校医若しくは学校から委嘱された医療的ケアに知見のある医師に情報提供する流れができます。そうすれば、今御説明にありましたように、学校における指示系統がはっきりするだけではなくて、主治医の先生から情報を学校医若しくは知見のあるお医者さんが一旦整理してから学校看護師さんに指導、助言してくれるようになると。そうすれば、学校看護師さんの方々がより安心して医療的ケアを必要とする子供たちに対応できるようになるわけなんです。
 ただ、これだけでは不十分なんです。配付資料の右下の図のところにございます@のところです。すなわち、主治医から学校医なり知見のある医師に情報提供をするところが診療報酬上評価されていないんです。是非、ここを今回の診療報酬改定におきまして評価していただけるようにお願いしたいんですが、浜谷さん、いかがでしょうか。
#70
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 医療的ケア児が地域で安全に安心して教育を受け生活できる環境づくり、大変重要と考えております。
 まず、平成三十年度診療報酬改定におきまして、小児患者に対する継続的な生活指導の実施、評価の対象に医療的ケア児を追加いたしました。また、その算定対象となる小児患者の通学する学校との情報共有、連携を必要に応じて行うことを要件に追加いたしました。
 それで、今回でございますけれども、今年度の中医協におきましても、主治医から学校への情報提供を充実させていく必要があるとの御意見をいただいております。また、文科省において、先ほどの流れを整理していただいているということも承知をいたしております。
 厚労省といたしましては、医療的ケア児に関わる主治医と学校医とのより一層の連携が推進されるように、文科省と連携の上、関係者の御意見を伺いながら中医協でしっかり検討してまいりたいと考えております。
#71
○山本香苗君 もちろん、この仕組みを機能させるためには、一番大切なのは、現場を理解して実働してくれる学校医や知見のあるお医者さんを発掘、確保することなんですね。診療報酬でこれを評価してもらえれば、この確保しやすくなるんじゃないかと、これを根拠にしてという期待も現場でございますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 あともう一つなんですが、前回の報酬改定におきまして、医療的ケアが必要な子供が学校に通学する際に訪問看護ステーションから訪問看護に関する情報を学校に提供した場合、評価されることになったんですが、これ六年でたった一回だけなんです。余りに少ないと。せめて年に一回はというところを評価していただきたいと思いますが、これもいかがでしょうか。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
#72
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、平成三十年度の診療報酬改定におきまして、訪問看護ステーションから医療的ケア児が通う学校への情報提供を行った場合の評価を新設したところでございます。
 御指摘のとおり、この報酬につきましては小学校又は中学校等への入学時又は転学時に限り算定できることとなっておりますけれども、中医協におきまして、柔軟に使えるように改善すべきとの御意見もいただいておりまして、現在、ニーズに合わせて算定回数の緩和について御議論いただいているところでございます。
 来年度の報酬改定に向けまして、引き続き中医協で検討してまいりたいと考えております。
#73
○山本香苗君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 産後ケア法につきまして私の方からも質問させていただきたいと思っておりますが、改正母子保健法第十七条の二で、対象者を、産後ケアを必要とする出産後一年を経過しない女子及び乳児と明記しました。
 現在、自治体におきましては、祖父母と同居している場合は駄目だとか医師が必要と判断しなきゃ駄目だとか、対象を極めて限定している場合がございますが、今回の法改正を契機に、是非、産後精神的な不安を抱えている母親からの利用希望があれば広く対象とすると、母親から利用希望の申出がなくとも、産後ケアを実施担当者の方が必要だと判断した場合には利用できるようにしていただきたいんですが、そのために、是非、国の運営要綱、見直していただけませんか。
#74
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のありました運営要綱でございますが、現行の予算事業は、産後に心身の不調又は育児不安等がある者、そのほか特に支援が必要と認められる者というような書きぶりになっておりますので、今先生の御指摘になったような、自治体によっては非常に狭く解釈をしてしまっているというようなところもあるのではないかと思っております。
 その意味で、我々、今回の法改正を踏まえまして運営要綱、対象者はもちろんでございますけれども、例えば市町村の産婦健康診査など、あるいは子育て世代包括支援センターなどの中で、こういったその市町村の担当者が、母親からの申出がなくても、利用が必要だと思う場合には利用を勧奨するなど、幅広く支援につなげていけるよう、運営要綱につきましても見直しをしていきたいと思っております。
#75
○山本香苗君 ありがとうございます。
 先ほど、足立理事からも対象時期の話がございました。今回、出産後四か月から一年と延長したわけでございます。これによって、例えば産後NICUに長期入院していたお子さんを自宅で育て始めたとき、ここ、すごく大変なんです。でも、これ、四か月を過ぎていた場合利用できなかったわけですけれど、これによって利用できるようになります。また、こんにちは赤ちゃん事業で保健師さんが訪問した後に、産後ケアが必要なお母さんを産後ケアにつなげられるようになるわけです。
 もちろん、いろんな研究で産後うつになる確率が高いのは産後一か月ということが出ておりますが、一か月過ぎたからといって精神的な不安が解消されるわけではありません。対象時期を四か月から一年へと延長した積極的な意義を是非自治体の方に周知をしていただいて、そして自治体の対応を促していただきたいと思います。自治体によっては、一か月未満とか、極めてもう使えないような状況になっているのたくさんありますので、是非改善していただきたいと思います。いかがでしょうか。
#76
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘ございましたように、今回一年に延ばした意義というのは、先生も御指摘ありました例えば低体重児などの扱いですとか、あるいは、これは過去の研究で例えば妊産婦の自殺等のデータでは産後九か月が最も多かったというようなデータもございますので、そういったニーズの広がりということも考慮に入れまして今回産後一年ということで法律も規定しておりますので、この趣旨がきっちり市町村に伝わるよう、先ほどの運営要綱もそうでございますが、今後、各市町村にこの成立した法案の説明をするときにも丁寧に説明をしていきたいというふうに考えております。
#77
○山本香苗君 ありがとうございます。
 それで、産後ケア、大変重要なんですけど、中でも私は、双子だとか三つ子だとか、そういった多胎児家庭こそ産後ケアって物すごく大事だと思うんです。
 多胎児育児って物すごい過酷なんですね。私も多子と多胎ってどう違うんだろうと思って、実際当事者の方々にいろいろお伺いしますと、多子も大変だけど多胎もめちゃくちゃ大変だということを痛感しております。産後、体力の回復がない、ままならない状態の中で、双子であればおむつを替えるとかミルクをあげる回数は一人の場合の単純に二倍になるわけですよね。どちらかの赤ちゃんが泣いている状態でもう一方をあやすというのも大変。そして、家事もやらなきゃいけないしお風呂も入れなきゃいけないと。もちろんお父さんにも頑張ってもらわなきゃいけないですけど、もう本当に大変な状況で、双子が交互に寝たり起きたりしている時期はいつ寝たらいいか分からず、気絶している状態が睡眠時間だったと、そういった声もありました。
 昨年一月、母親が生後十一か月の三つ子の次男を床にたたきつけて死亡させた事件がありました。多胎児家庭の虐待リスクというのは単胎児家庭と比べて二・五倍から四倍といった調査結果もございます。こうした多胎児家庭の母親こそ産後ケアが必要なんですが、利用できていないんです。なぜかといったら、子供連れて公的窓口まで行けないんです。先月、多胎育児のサポートを考える会が多胎児家庭の保護者を対象にして育児の困り事に関するアンケート調査を実施した結果をお伺いしました。そうしましたら、つらいと感じた場面として、約九割の御家庭が外出、移動が困難であると答えておられます。
 こうした多胎児家庭に対しては、窓口に来いじゃなくて、アウトリーチしてニーズを聞き取って、窓口に行くことなく産後ケアを利用できるように改正していただけないでしょうか。
#78
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のように、多胎育児の家庭におきましては、同時に二人以上の妊娠、出産、育児をすることによりまして、育児だけではなく、御指摘のありました日常の生活とか外出にも困難が伴うということで、非常に親御さんのストレスもたまりやすいということで、その意味ではこの産後ケア事業の対象としても非常にニーズが高いのではないかと考えております。
 そのため、御指摘のように、例えば子育て世代包括支援センターとかあるいは母子保健担当部署の職員が新生児訪問などを行う際、直接御自宅にお伺いする際にこの産後ケア事業等の説明等を併せて行って、その場で申請を受け付けるといったそういう柔軟な対応が可能となるように、これも先ほど御指摘のありました事業の運営要綱の見直しの中で検討していきたいと考えております。
#79
○山本香苗君 ということは、現行の国の運用、運営要綱においてはそこの部分というのは対応できない形になっているのでしょうか。
#80
○政府参考人(渡辺由美子君) 必ずしも明示的にできるということは書いていないので、恐らく現場ではやはり窓口に来るということを想定して運用されているものと考えております。
#81
○山本香苗君 是非、そこのところにつきましては明示的にそうしたことができることを明記していただきまして、そういう運用を担保していただきたいと思います。
 もうとにかく外出が大変で、市の保健師さんや職員さんによく児童館や保育園の園開放などに積極的に参加するように言われますが、私一人のときにはなかなか連れ出せませんとか、また、二人同時に泣くかもしれないと思うと不安で公共交通機関を利用できませんと、こうした切実な声が上がっているわけです。
 産後ケアだけで今回こういうことを考えたときに、産後ケアだけじゃなくて、産前・産後サポートもファミサポも既存の制度も、結局はそういう視点が抜け落ちているんじゃないかと思うんです。結局、この利用に当たって、窓口に来てくださいと。ファミサポも、実際使おうと思って、多胎児、三つ子を育てていらっしゃる御家庭のお母さんが窓口に連絡をしたら、窓口来てください、使えますよと言ってくださったんですが、そこの窓口に来てくださいができないということで結局利用できなかったそうなんですが。
 そこで、加藤大臣にお願いなんですけれども、多胎児家庭の支援に当たっては、情報提供にとどまらずに、移動が困難であるという点を踏まえて、アウトリーチで申請をサポートして必要な具体的な支援を利用できるように、この既存の制度全般、見直していただけないでしょうか。
#82
○国務大臣(加藤勝信君) 特に多胎児の場合に、なかなか外出も思うようにいかない、また育児の困難さといいますか大変さ、しっかり踏まえた対応が必要なんだというふうに思います。
 これまでの仕組みは、何か受付来てくれて、そこで申請したり、そこで相談をしたりということがベースになっていたわけでありますけれども、なかなかそれがかなわない、そうした状況に対して、基本はサポートするということですから、どういった対応をすれば本当のサポートにつながっていくのか、よりニーズの高いそうしたサポートを求めている人たちに手が届くのか、そういった今視点から、産後ケアについての訪問時の申請受付についての実施要綱の見直しは局長から答弁をさせていただきました。
 また、ファミサポについても、事前の打合せはセンターに来てやるのが実態なんですけれども、利用者宅でも実施できないか、そうした柔軟な運用が可能になるよう今検討を進めております。
 さらに、利用者支援事業や地域子育て支援拠点事業についても、これは一部の自治体においては既に実施をしていただいておりますけれども、個別家庭に出向いての子育てに関する相談や情報提供、これについても、他の市町村においてもそうした対応がなされ得るよう、改めて市町村に対し周知を行っていきたいと思っております。
 さらに、多胎児家庭の支援を拡充するという観点から、概算要求においても幾つかの施策を盛り込んだ要求をさせていただいているというところであります。
#83
○山本香苗君 ありがとうございます。
 今おっしゃっていただいた来年度の概算要求の中に入っている事業も大変重要だと思うんですが、まず支援につながるところ、ここを是非大事にしていただきたいと思います。
 そのほかに、当事者の方から、日中保育園に通わせられたら少しは楽になるのに、専業主婦だから保育園に入園できない、多胎家庭は希望すればみんな入園できる制度が欲しいといった声であったり、また、一時預かりの予約が取れない、また、一日二人しか枠がないと、入園まで結局一度も使えなかったと。ファミサポも、利用できるといいながら、シッターさんも二人見れる人ってなかなか出会えないと。こうしたところを、いろんな制度つくってまいりましたが、是非そうした視点も含めて制度を見直しをしていただきたいと思っておりますので、今日はここで終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
#84
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今日は、前回の質問の積み残し、通告をしていたんですけれどもできなかった部分がありますので、それから質問させていただきたいというふうに思います。
 税と社会保障の一体改革の名の下に消費税が五%から八%に引き上げられ、そして、この十月には八%から一〇%に引き上げられました。日本維新の会としては凍結すべきだということで申し上げてきましたが、消費税が一〇%に引き上げられました。国民の負担がまた更に増したことになるわけであります。
 そして、今、全世代型社会保障制度改革という名の下に、これも国民の自己負担なんかを引き上げていくと、そういった議論がなされております。
 私は、そういった、いずれ日本は少子高齢社会、人口減少社会の中で負担を求めていくということも選択肢としてやっぱり取らざるを得ないこともあると思いますが、その前にやはり厚生労働省としてできる改革を行って財源を生み出していくということが大事だということで、前回は診療報酬の審査支払機関の改革についてお話をさせていただきました。支払基金と国保連、これを統合してはどうかということで議論させていただいたわけであります。
 今日は年金のことについてお伺いをさせていただきたいと思いますが、年金保険料の徴収についてお伺いさせていただきます。
 まず、日本年金機構が把握している法人数、これ今何万社ぐらいあるのか、お伺いをいたします。
#85
○政府参考人(日原知己君) お答え申し上げます。
 日本年金機構において把握をしております厚生年金保険の適用事業所のうち、法人事業所数は平成三十年九月一日時点で約二百十六万件となってございます。
#86
○東徹君 今、二百十六万件という御報告がありましたけれども、今年六月に公表された国税庁の調査結果を見ますと、国税庁が把握している法人数というのは約二百七十一万社なんですね。
 日本年金機構が把握しているのが二百十六万社、国税庁が把握しているのが二百七十一万社ということになるわけですけれども、年金機構の把握している法人数との間にこれ差があるわけですね。これは日本年金機構が把握できていないという法人があるというふうに考えますが、なぜこのような把握できていない法人が何十万社もあるのか、お伺いをいたしたいと思います。
#87
○政府参考人(日原知己君) 御指摘いただきました数、平成二十九年度分の法人税の申告を行った法人数約二百七十一万件と、先ほど申し上げました厚生年金保険の適用事業所のうちの法人事業所数の差についてでございますけれども、こちらにつきましては、まず、休業中ですとかあるいは解散して清算中であるといった法人ですとか、あるいは常時雇用されている従業員を有していないなど、厚生年金保険の適用の対象とならない事業所という点が一点。それから二点目としまして、厚生年金保険の適用の可能性がありますけれども届出が行われていない事業所などが含まれ得ると考えてございます。
 この点につきましては、現在、国税庁の御協力を得まして、従業員を雇って給与を支払っておられる法人の情報の提供を受けまして、厚生年金保険などの適用の可能性がある事業所を把握して、これに対する加入指導を進めているところでございます。
 今後とも、こうした取組を通じて更なる適用促進に取り組んでまいりたいと考えてございます。
#88
○東徹君 要するに、日本年金機構では把握できていないわけですよ。国税庁はやっぱりしっかり把握しているわけですね。国税庁は当然把握していて、日本年金機構が本来は徴収しないといけないのにもかかわらず徴収できていない。だから、国税庁に協力を求めて、情報を出してくださいねということで情報を出してもらって、そしてそこに支払ってくださいよということを行くというのが今の御答弁だと思うんですね。やっぱり、そうではないでしょうというふうに思うわけですね。
 まず、コストについてお伺いしたいと思うんですけれども、国民年金保険料の徴収コストでありますけれども、これ三年前に質問させていただいたときは百円当たり三円程度であったというふうな御答弁であったと思いますけれども、今これどの程度掛かっているのか、お伺いしたいと思います。
#89
○政府参考人(日原知己君) 今御指摘いただきました徴収コストに係る数値でございますけれども、過去におきまして平成二十六年度について特に算出したものでございまして、恐縮でございますが、手元にございますのが平成二十六年度の試算による数値となってございます。
 それによりますと、今お話しいただきましたとおり、自主納付も含めた全体の国民年金保険料の徴収コスト、こちらは百円当たり約三円となっているところでございます。
#90
○東徹君 お隣のお隣からもうちょっと上がってそうやなというふうなお話もありましたけれども、やはりどれぐらいのコスト掛かっているのかというのは、定期的にやっぱり確認していく作業というのは私はこれ必要だというふうに思います。
 国民年金保険料の徴収コスト、三年前のデータでは百円当たり三円程度ということでありますけれども、国税庁の徴収コストはこれ百円当たり一・三円なんですね。年金保険料の方がコストが高くて、このことによって、国民はそのために税金を支払わなくてはならなくなるわけですね。三年たって徴収コストがどのように変化したかもこれ把握していないというのは、これは高コスト体質を改善しようという意欲がないというふうに取られてもこれは仕方がないというふうに思います。
 これからもこれ年金機構で保険料を徴収続けていくとしたら、これ、国民はその分の負担をこれからも支払っていかないといけないということになるわけですよね。私も最初申し上げましたように、国民の負担はこれ今どんどんどんどんと高くなっていっている。厚生労働省として、国民にばかり負担求めるのではなくて、自分たちだって改革をして、そして財源を生み出していく努力、こういったことを是非やるべきだという思いで前回も国保連と支払基金の統合の話をさせていただきました。
 これも、この話も十年前からこれある話ですよ、この歳入庁の話というのは。日本年金機構と国税庁とこれ一緒に、徴収部分は一緒にしたらどうかというふうなことをこれ議論してきました。議論しても、これを言うと、できない理由を言うのはいつも常套手段だというふうに思っています。保険料と税の基本的な性格は違うというふうにこれ言われるわけですけれども、でも、国民年金法によりますと、第九十五条には、保険料その他のこの法律の規定による徴収金は、この法律に別段の規定があるものを除くほか、国税徴収の例によって徴収すると、こういうふうに書かれているわけですよね。だから、保険料も税と同じようにこれ徴収するのが当然だということなんですよね。
 こういった言い訳をしたりとか、それからまた優先徴収権や時効の違いがあるとか、それからまたコストの削減になかなかつながらないとか、そういったことを言うわけですけれども、これ、世界を見てみますと、税と保険料というのは一体的に徴収しているわけですよね。アメリカもそうですし、イギリスもそうですし、そしてまたカナダもそうです。もちろん別々なところもありますが、多くは一体的に徴収しているところがあると思います。
 私は、こういったところの部分を一体的にやれば、徴収漏れもなくなるし、そして徴収コストも下がるようになってくるわけですね。是非これやるべきだというふうに思っています。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 なぜ、なかなかやろうとしないのか、やれない理由ばっかりを述べるのか、本当にそう思うし、ほかの先進国との違いは何なのか、このことについて大臣にお伺いをしたいというふうに思います。
#91
○国務大臣(加藤勝信君) 国民年金保険と税との関係で申し上げると、国税当局には基本的に源泉徴収のデータもなくて、基本的に申告税の人の分しかないんですね。それから、それを下回る人については、地方当局は持っていますけれども、国税当局は持っていない。そうした中において、一緒にするメリットというのは決して大きくないのではないかと。
 ただ、厚生年金のところについては法人のデータ持っていますから、それを今そちらから私どもが頂戴をして、その中で厚生年金の適用対象を、これのなるものについて一つ一つ潰していく。
 だから、大事なことは、組織を一緒にしたからといってすぐに効率化が図られるわけではなくて、今申し上げた情報の連携とか、しかもこれだけデータがやり取りできる状況になってきたわけでありますから、そういうのをしっかりと進めていくことの方がより効率的ではないかということを、実は当時私が官房副長官のときに議論させていただいて、そういう結論に至ったということであります。
 そういった意味において、今まだまだ取組が途中ではありますけれども、かなり厚生年金適用事業者については逐次潰しながら、本来だったら厚生年金に入っていなければいけない、そういったところを加入に向けて取組をさせていただいているというところであります。
#92
○東徹君 海外の話が出てこなかったんですけれども。
#93
○国務大臣(加藤勝信君) それは、海外はそれぞれの税務のやり方も違っていますし、今、国の場合には、国税は国家公務員だし、それから年金機構は特殊法人という形でやっていると、そういった形態の違いもありますから、一概に海外がやっているからといってそのまま適用できない。
 それから、同じ年金も、国保みたいな形で全て、要するに皆年金という形で全ての方に負担を求めていくという取り方を我が国は取っていますけれども、ほかの国は決してそういう国ばかりではない。それぞれ制度の違いもあって、一概には言えないんじゃないかなと。
 そういった意味において、やっぱり我が国においてどういう、ただ、委員がおっしゃるように、常にどうやればより効率的でどうやったら経費率を下げていけるかと、これは不断に考えていかなきゃいけないというふうには思います。
#94
○東徹君 これ、海外は海外でと言ってしまうと、いろんな議論が全て成り立たなくなっていくというふうに思いますけどね。是非事例を、海外の事例を調査するということはやっぱり私は大事なことだというふうに思いますし。
 そしてまた、情報を共有しないといけないと。確かに情報は共有できるかもしれませんけれども、協力をもらわないといけない。国税庁が徴収するとやっぱり徴収に応じるんですよね、これは。だから、やっぱり国税庁というのはすごいやっぱり徴収するにおいて非常に効率のいいというのは、これまでも、日本年金機構が徴収に行っても徴収できないので国税庁が代わりに行ってくれたらすぐお金を出してくるというふうなケースもありました。
 だから、やっぱり私はそういった一体的に把握しているところが徴収するのがやっぱり一番いいというふうに思います。是非これ、再度やっぱり僕は検討していくべきだというふうに思います。
 これ、海外では当たり前のように行われていることが、なかなかやっぱり日本では二つを一つにができないというところがやっぱり大きな私は欠点だというふうに思いますので、是非これ大臣においては、こういったことを改革でもってやっぱりやっていくということを是非実現していただきたいというふうに思います。
 あと、残りの時間で、今回の独立行政法人に関する談合についてお伺いしたいと思います。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 厚生労働省が所管している独立行政法人で地域医療機能推進機構というものがありますが、ここが発注する医薬品の入札についてでありますけれども、これ十一月のたしか二十八日の新聞記事であったと思いますが、談合が疑われたというふうな報道がありました。これ、具体的には、機構が運営する全国五十七か所、五十七か所の病院を持っているんですね、へ納入する医薬品について、二〇一八年の入札で医薬品大手の四社による受注調整が行われていた可能性があって、公正取引委員会が四社に対する強制調査を行っております。
 これ、報道を見ますと、四社、メディパルホールディングスというところの傘下のメディセオ、アルフレッサ、それからスズケン、東邦ホールディングス傘下の東邦薬品、こういったところが、全国展開四グループのシェア、これ八割を超えるそうなんですが、こういったところが談合を行っていたのではないのかというふうなことで、JCHOと言うらしいんですけれども、この独立行政法人ですね、一四年度は、医薬品の購入を含む契約件数のうち競争性がない随意契約がこれ六二・八%だったんですね。一五年度は、競争入札などが行われて五三・八%となって随意契約と逆転したと。その後も続けて増え続けて、一八年度はこれ八五%に達しているということなんですね。二〇一八年のほか、二〇一四年と二〇一六年の入札でもこれ談合の可能性があるというふうに言われておって、一回当たりの金額が四社で八百億円程度に至っているということなんです。
 日本年金機構について、自身の所管する法人に関する入札で談合の可能性があると、これ調査が行われているということについて、大臣、どのように受け止めているのか、お伺いをしたいと思います。
#95
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘の事案については、現在、公正取引委員会が調査を行っているということは私ども承知をしております。まだ調査中ですから予断を持って申し上げることはできませんが、仮にそうした事実が行われていたとすれば、これは公正で自由な競争を通じた価格形成を阻害するということで、甚だ遺憾だというふうに思います。
 私どもとしても、公取の調査状況を踏まえて、それを踏まえた上でどういうような対応をすべきか検討をさせていただきたいというふうに思っております。
#96
○東徹君 是非調査にしっかりと協力をしていただきたいと思いますので、大臣、そこはよろしくお願いしたいと思います。
 こういう談合の話が出てくると、ほかの病院機構、例えば独立行政法人国立病院機構などもこれありますけれども、ほかでもこういった談合があるんではないのかなというふうに疑ってしまうわけでありますが、こういった国立病院機構についても、私はやっぱり自ら調査していく必要があるというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#97
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 今委員御指摘いただきました国立病院機構につきましても、医薬品の調達は、契約事務の軽減、合理化及びスケールメリットを生かした医薬品費の低減を図るということを目的といたしまして、この国立病院機構百四十一病院だけではなく、国立高度専門医療研究センター、いわゆるナショナルセンターが八病院ありますし、労働者健康安全機構、いわゆる労災病院の関係の三十二を一括して共同入札という形でやらせていただいております。
 これまで国立病院で実施している医薬品の共同入札におきましては、今御懸念いただきました談合防止という観点から、より多くの業者が入札に参加して適正な市場の競争が促されるということが一方において大事だということは十分踏まえておりまして、例えばでありますが、全国それぞれ展開している病院ではありますけれども、地場卸が参加しやすいように、納入可能なエリアを分けて全国五ブロック、プラス一部品目は全国ブロックにしていますが、基本的には五つのエリアで分けるという入札を実施しているというふうに承知をしております。
 私ども厚生労働省としましても、その所管独立法人においては、入札の公平性、透明性を確保しつつ、より競争性の高い入札方法の実施について私どもとしても関心を持って働きかけていきたいというふうに思っております。
#98
○東徹君 入札の契約状況とか報道されておりますので、ほかの病院についても是非やっぱりそういった状況をお示しをいただきたいと思います。
 もう時間が来ましたのでもうこれで終わらせていただきますが、こういったことによって病院の経営状況もやっぱり変わってまいりますし、そしてまた、このことによってやっぱり薬価が高止まりするわけですよね。薬価が高止まりすると薬価改定にもこれ支障が来してくるわけですから、その点も踏まえた薬価改定を是非お願いしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#99
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 今日は、国会でも度々取り上げられてまいりました歯科技工士の問題について伺いたいと思います。
 歯科医療に欠かせない技工士、このままでは絶滅してしまうという指摘さえございました。資料の一に付けておりますけれども、歯科技工士免許登録者が青の棒グラフになっております。そのうち、業務の従事者というのが赤の棒グラフになっておりまして、年々この比率が下がってきて、とうとう三割を切るという状況であります。つまり、養成しても離職が後を絶たないということで、今や養成校では定員割れというのは当たり前になって、廃校ということも視野に入るというような状況になっていると。
 歯科技工士の、私、養成と確保の必要性、この認識についてまず伺っておきたいと思う。大臣、いかがですか。
#100
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員のお示しいただいた表からも分かりますように、歯科技工士の就業者数が減少している、またその率も低下をしている、またさらに五十歳以上の割合が増加してまさに高齢化が進んでいる、そして養成をしようとしてもなかなか入学者が入らない、こうしたことは私どもも承知をしております。
 ただ一方で、こうした高齢化が進む中で、食べる、かむ、話すといった口腔機能の維持や回復に対する需要が高まっておりまして、そうした口腔機能の回復に重要な役割を果たす入れ歯などを作製する歯科技工士を養成し確保していくということは大変重要であるというふうに認識をしております。
#101
○倉林明子君 とても大事な、国家資格与えて、専門職としての位置付けもあるものです。
 御紹介あったとおり、二枚目のところに入れておきましたけれども、高齢化が進んでいる。五十歳以上の割合というのがどんどん増えてとうとう五割という状況までなっているし、新卒者で五年以内の離職率で見れば七割という異常な実態になっています。なぜそうなるのかということでありますけれども、背景にあるのは歯科技工士の長時間労働及び低賃金の実態だと私は指摘せざるを得ないと思うんです。
 そこで、厚労省でも、再々の指摘の中で、調査や検討会ということでいろいろ取り組んでいただいております。その中でも明らかになりましたように、就業先は技工所が七割という実態にあり、そのうち一人技工所が七七%を占めていると。そして、一か月の残業時間で見れば、一日平均二時間で、月四十五時間以上が四割を超えております。過労死ライン、八十時間以上とされておりますけれども、これが全体のおおよそ三割という状況になっているんですね。
 ほかの調査ではありますけれども、二〇一六年に保団連が調査をしておりまして、可処分所得がどうなっているかという調査があります。これで見れば、年収三百万円以下というのが五割を超えているんです。長時間働いても低賃金、こういう実態にあるんですね。
 そこで、大臣、国家資格でありながら、そして大事な仕事でありながら、余りにも私、これ処遇が低い、こういう現状になっていると思いますけれども、どう認識されていますか。
#102
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘に、例えば辞めた理由で給与、待遇のことを挙げている人が多い、あるいは年収も約半数がこの直近三年間で減少している、それから残業時間も八十時間以上と答えた方が約三割、まさにこうした歯科技工士の方の処遇改善を図ることは大変大事だということであります。
 私どもとしても、歯科技工所の業務形態を改善するためのモデル事業などを実施をして、具体的には、事務作業の効率化のためのソフトウエアの導入あるいは機器の導入、こういったことで歯科技工所の業務形態の改善のための取組に対する支援を実施をしておりまして、その結果を踏まえて、こうした好事例も周知するとともに、これまでの診療報酬改定においても歯科技工士が関わる入れ歯等の製作に関する点数の引上げをしてきたところであります。
 今、ちょうど令和二年度の診療報酬改定についても中医協で議論しております。それらを通じて歯科技工士の処遇改善を図っていきたいというふうに考えています。
#103
○倉林明子君 そうなんですよ。是非、中医協の議論にも反映させていただきたいなと思っているんです。
 歯科技工の養成・確保に関する検討会、そこでも、今後の方向性で、離職防止のためには職場環境や長時間労働などの労働環境や給与等の処遇に関する問題を改善する必要がある、これ、指摘どおりだと思います。
 じゃ、どこに問題があるのかということで見てみれば、診療報酬の技工料の決定の仕組み、これ大きいと思っているんですね。報酬単価は、市場価格である技工料を基準として公定価格が決定されると、こういう仕組みになっております。公定価格のうち、技工料は技工料と管理料で構成されていますけれども、この割合は大臣告示によっておおむね七対三とされているわけですね。ところが、この実態はどうなっているかといいますと、技工料が歯科医との自由契約で決まるという仕組みになっておりますので、適正な価格が担保されないというのが実態なんですよ。
 委託研究の結果では、報酬金額と契約内容を記載した契約書、この存在についても調査しています。契約書があるよと、契約書をきっちり結んでやられるところもあると思うんです。しかし、それは大変少数派で、八%しかないんですよ。
 で、技工料の決定権は、じゃ、誰が持っているかといえば、発注者である歯科医に極めてこれ強いんですね。技工所は実態としてダンピング競争を余儀なくされると、こういう構造ができ上がっているわけですよ。
 労働実態、技術力、技工物の質、安全性、これ評価される仕組みになっていないんじゃないかと思うんです。いかがですか。
#104
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、歯科補綴物につきましては、歯科医師が行う設計等の製作管理と歯科技工士が行う製作技工を一体的に評価しておりまして、補綴物が適正な価格となるように、補綴物の製作技工の委託料金等の調査結果も踏まえた上で、中医協の議論を踏まえて決定いたしております。
 また、補綴物の技術料につきましては、歯科技工士による製作技工に要する費用、それから歯科医師による製作管理に要する費用が標準的におおむね七対三になるよう、御指摘のとおり、大臣告示で示しております。
 ただ、これ、大臣告示でこういったおおむねの目安を示しておりますけれども、これは、実際の取引につきましては歯科医療機関と歯科技工所の自由取引に基づき決定されるべきものと考えておりまして、実際の取引におきましては、補綴物の質、安全性等も勘案いたしました上で価格あるいは納期等を設定しているものというふうに考えております。
#105
○倉林明子君 聞いたことに答えていると思えない答弁だったんですけれども。
 劣悪な歯科技工士の実態を踏まえて出されたこれ大臣告示だったはずですよ。それ、一九八八年に出している目安なんですね。技工料が七、管理料が三、これ示しながら、全くこれ拘束力がないんです。委託研究でも、技工所の売上げというのは減少傾向にあるんですよ。ダンピング競争をやるからですよ。五三・九%も売上げ減っているんです。これは悪循環になっているとも言わなければならないと思うんです。
 歯科技工士の処遇改善や、技術力、技工物の質、安全性、これをしっかり国内の技士で確保していくというためにも、私はこの大臣告示に法的な拘束力を持たせる方向で考えるべきだと思うんですけれども、これ、大臣、どうですか。
#106
○国務大臣(加藤勝信君) この大臣告示については、歯科技工所と歯科医療機関との契約において大臣告示の趣旨を踏まえるようには関係団体に対して周知は図っているところであります。ただ、その上で、これはあくまでも標準的な水準でありますから、補綴物の質あるいは安全性の向上の様々な観点から、先ほど局長答弁のように、自由取引に基づきそれぞれが設定されるべきだというふうに思います。
 ただ、いずれにしても、歯科診療報酬における歯科技工の評価の在り方については、これはそれぞれの団体の御意見を踏まえながらしっかりと検討していきたいと思います。
#107
○倉林明子君 圧倒的に自由契約の上で歯科医がやっぱり強いんです。優位な契約関係にあることは間違いないんですよ。実態としても契約書が結ばれないという状況が明らかになったわけです。歯科技工士に適正な技工料が担保されるような仕組みというのが私はどうしても必要だと思っています。これまで大臣告示は守られず、適正な技工料が確保されてこなかった理由は何なのかということです。
 それで、三枚目に資料をお付けしております。医療費全体が低医療費政策、抑制政策の中で歯科医療の実態はどうなっているかということで、これ保団連が作られたものを資料として提示をさせていただいております。
 歯科の診療報酬は国民医療費の伸びに比べて余りにも低く抑制され続けているということが、この青が歯科医療費なんですね、青い棒グラフが。これ見てくださいよ、だあっと寝たきり。こういう実態があるということがやっぱり根本的な原因になっていると言わざるを得ないと思うんですよ。歯科医かて技工料を適正に払わなあかんと思っていても、全体としての歯科の診療報酬が低く抑えられていることで上げるに上げられないと、こういう状況になっているんじゃないかというふうに思うんです。
 この時期、診療報酬の見直しの時期でもございますので、こういう歯科の実態についてはしっかり光を当てて、診療報酬全体の大幅な引上げを求めたい。いかがですか。
#108
○国務大臣(加藤勝信君) まず、国民医療費における歯科診療医療費は約二・九兆円と、近年、こういうあれにするとあれですが、増加傾向にあるのは事実だと思います。ただ、国民医療費に占める割合、割合は減少傾向にあると。ただ、これ、単価掛ける量がこの水準ですから、必ずしも単価だけの問題ではないんじゃないかなというふうに思いますけれども、ただ、いずれにしても、平成三十年度の診療報酬改定については、診療報酬本体〇・五五%のプラス改定をした上で、技術料の割合を踏まえて、医科、歯科、調剤を一対一・一対〇・三という配分で改定をさせていただきました。
 令和二年度の診療報酬改定については、これ全体でありますけれども、医療機関の経営状況、物価、賃金の動向、国民負担の在り方、これらを踏まえながらしっかり議論をし、国民一人一人に大事なことは適切なサービスが提供される、そのためには、今委員御指摘のように、歯科技工士の方もその役割を果たしていただける環境をつくっていく、そういうことを含めて、必要な財源の確保を図りながら取り組んでいきたいというふうに思います。
#109
○倉林明子君 低医療費政策のしわ寄せというのが結果としてやっぱり長期間にわたって歯科技工士のところに及んでいるということなんだと思うんですよね。このままでは、私、本当に日本の優れた歯科技工、技工物の製作というのが日本でできなくなっちゃうという危険、リスクは極めて高いという認識する必要があると思います。海外からの技工物の流入もあるようだというふうに伺っておりまして、安全性が確保できるのかと。だからこそ置いている国家資格だと思うんですよね。国民の命、安全性を担保するという上でも重要な位置付けされているわけですよ。
 診療報酬改定に当たっては、歯科診療の報酬の抜本的な引上げ、しっかり技工料が担保される仕組みも併せて強く検討を求めまして、今日は終わりたいと思います。
#110
○委員長(そのだ修光君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十一時五十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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