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2019/11/25 第200回国会 参議院 参議院会議録情報 第200回国会 行政監視委員会 第1号
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2019/11/25 第200回国会 参議院

参議院会議録情報 第200回国会 行政監視委員会 第1号

#1
第200回国会 行政監視委員会 第1号
令和元年十一月二十五日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         芝  博一君
    理 事         柘植 芳文君
    理 事         若松 謙維君
    理 事         梅村  聡君
    理 事         鈴木 宗男君
    理 事         倉林 明子君
                阿達 雅志君
                有村 治子君
                猪口 邦子君
                宇都 隆史君
                島村  大君
                そのだ修光君
                滝波 宏文君
                堂故  茂君
                徳茂 雅之君
                中西 健治君
                野村 哲郎君
                羽生田 俊君
                藤末 健三君
                牧野たかお君
                松下 新平君
                森 まさこ君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                塩村あやか君
                田村 まみ君
                難波 奨二君
                福島みずほ君
                宮沢 由佳君
                森 ゆうこ君
                石川 博崇君
                河野 義博君
                宮崎  勝君
                音喜多 駿君
                伊波 洋一君
    ─────────────
   委員長の異動
 十月四日芝博一君委員長辞任につき、その補欠
 として川田龍平君を議院において委員長に選任
 した。
    ─────────────
   委員の異動
 十月四日
    辞任         補欠選任
     柘植 芳文君     豊田 俊郎君
     櫻井  充君     田名部匡代君
     塩村あやか君     森屋  隆君
     芝  博一君     小沢 雅仁君
     田村 まみ君     横沢 高徳君
     難波 奨二君     江崎  孝君
     福島みずほ君     吉川 沙織君
     宮沢 由佳君     川田 龍平君
     森 ゆうこ君     羽田雄一郎君
     石川 博崇君     矢倉 克夫君
     河野 義博君     杉  久武君
     宮崎  勝君     高橋 光男君
     若松 謙維君     西田 実仁君
     鈴木 宗男君     竹内 真二君
 十月七日
    辞任         補欠選任
     豊田 俊郎君     柘植 芳文君
 十月三十一日
    辞任         補欠選任
     森 まさこ君     山下 雄平君
 十一月二十一日
    辞任         補欠選任
     徳茂 雅之君     こやり隆史君
 十一月二十二日
    辞任         補欠選任
     宇都 隆史君     磯崎 仁彦君
     こやり隆史君     徳茂 雅之君
     滝波 宏文君     大野 泰正君
     杉  久武君     塩田 博昭君
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任
     塩田 博昭君     杉  久武君
     倉林 明子君     田村 智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         川田 龍平君
    理 事
                島村  大君
                野村 哲郎君
                牧野たかお君
                吉川 沙織君
                西田 実仁君
                梅村  聡君
                倉林 明子君
    委 員
                阿達 雅志君
                有村 治子君
                磯崎 仁彦君
                猪口 邦子君
                大野 泰正君
                そのだ修光君
                柘植 芳文君
                堂故  茂君
                徳茂 雅之君
                中西 健治君
                羽生田 俊君
                藤末 健三君
                松下 新平君
                山下 雄平君
                江崎  孝君
                小沢 雅仁君
                小林 正夫君
                田名部匡代君
                羽田雄一郎君
                森屋  隆君
                横沢 高徳君
                塩田 博昭君
                杉  久武君
                高橋 光男君
                竹内 真二君
                矢倉 克夫君
                音喜多 駿君
                田村 智子君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  岡田 直樹君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚  拓君
       総務副大臣    長谷川 岳君
       財務副大臣    藤川 政人君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        今井絵理子君
       厚生労働大臣政
       務官       自見はなこ君
   事務局側
       事務次長     岡村 隆司君
       常任委員会専門
       員        清水  賢君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       大西 証史君
       内閣官房内閣審
       議官       阪本 克彦君
       内閣官房国土強
       靱化推進室審議
       官        宮崎 祥一君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       堀江 宏之君
       内閣府大臣官房
       長        大塚 幸寛君
       内閣府大臣官房
       総括審議官    渡邉  清君
       内閣府大臣官房
       審議官      伊藤  信君
       内閣府地方分権
       改革推進室次長  宮地 俊明君
       警察庁長官官房
       審議官      太刀川浩一君
       総務省行政評価
       局長       白岩  俊君
       総務省自治行政
       局長       高原  剛君
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       法務省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       西山 卓爾君
       法務省刑事局長  小山 太士君
       外務省大臣官房
       参事官      田村 政美君
       外務省大臣官房
       参事官      河津 邦彦君
       厚生労働省大臣
       官房政策立案総
       括審議官     山田 雅彦君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    吉永 和生君
       厚生労働省健康
       局長       宮嵜 雅則君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  樽見 英樹君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       村山  誠君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      依田  泰君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   三田  啓君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事選任及び補欠選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (政策評価の現状等に関する件)
 (行政の活動状況に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(川田龍平君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 議事に先立ちまして、一言御挨拶申し上げます。
 去る十月四日の本会議におきまして行政監視委員長に選任されました川田龍平でございます。
 昨年六月、参議院改革協議会において、参議院における行政監視機能の強化についての報告書が各会派合意の下、取りまとめられ、委員数の五名増員並びにホームページ上の行政に対する苦情窓口設置に続く、更なる機能強化と精力的取組が期待されているところでございます。
 当委員会の使命は、国権の最高機関である国会が行政を恒常的に監視することであり、委員長として、その職責の重大さを痛感している次第でございます。
 委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りまして、公正かつ円満な運営に努め、職責を全うしたいと存じますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#3
○委員長(川田龍平君) 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十二日までに、川合孝典君、上野通子君、青木一彦君、高橋はるみ君、三宅伸吾君、中川雅治君、江島潔君、酒井庸行君、藤木眞也君、清水真人君、武見敬三君、本田顕子君、三原じゅん子君、若松謙維君、石川博崇君、河野義博君、宮沢由佳君、鈴木宗男君、森ゆうこ君、田村まみ君、福島みずほ君、難波奨二君、塩村あやか君及び芝博一君が委員を辞任され、その補欠として阿達雅志君、牧野たかお君、有村治子君、島村大君、そのだ修光君、藤末健三君、松下新平君、中西健治君、西田実仁君、矢倉克夫君、高橋光男君、竹内真二君、羽田雄一郎君、田名部匡代君、横沢高徳君、吉川沙織君、江崎孝君、森屋隆君、小沢雅仁君、山下雄平君、徳茂雅之君、磯崎仁彦君、大野泰正君及び私、川田龍平が選任されました。
    ─────────────
#4
○委員長(川田龍平君) 理事の選任及び補欠選任を行います。
 去る八月五日の本委員会におきまして、一名の理事につきましては、後日、委員長が指名することとなっておりましたので、本日、理事に島村大君を指名いたします。
 また、委員の異動に伴い現在理事が四名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(川田龍平君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に野村哲郎君、牧野たかお君、吉川沙織君及び西田実仁君を指名いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(川田龍平君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(川田龍平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#8
○委員長(川田龍平君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官大西証史君外二十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(川田龍平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#10
○委員長(川田龍平君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 政策評価の現状等に関する件について、総務省から説明を聴取いたします。高市総務大臣。
#11
○国務大臣(高市早苗君) まず、本委員会におかれましては、総務省の行政評価機能を御活用いただきつつ、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を精力的に行っておられることに対し、深く敬意を表します。
 それでは、本年五月二十日の本委員会に対する御報告以降の半年間に公表した案件について御説明申し上げます。
 初めに、「平成三十年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告」につきましては、本年六月七日に国会に提出したものでございます。平成三十年度においては、各府省で計二千六百七十件の政策評価が実施されており、その結果を踏まえた改善、見直しなど、政策への反映が行われています。
 次に、「高度外国人材の受入れに関する政策評価」及び「女性活躍の推進に関する政策評価」につきましては、それぞれ関係省に意見を通知しました。また、近年の重要な勧告で改善の取組が遅れていると認められているものについて、取組の加速化、スピードアップを関係省に働きかけました。その結果を総務省行政評価局レポートとして本年十一月十四日に公表しました。
 以上、最近の公表案件の概要を御説明申し上げました。
 私は、行政評価機能は生活者の視点を政策に生かす重要なツールと考えており、総務省として引き続き、行政の実態や課題を国民の皆様に明らかにし、各府省に改善を強く働きかけてまいります。また、総務省の活動が本委員会の調査に一層資するよう、今後とも真摯に取り組んでまいります。
 委員長、理事、委員の先生方におかれましては、よろしく御指導を賜りますようお願い申し上げます。
 続いて、詳細につきまして行政評価局長から説明をさせます。
#12
○委員長(川田龍平君) 次に、補足説明を聴取いたします。白岩行政評価局長。
#13
○政府参考人(白岩俊君) 御説明いたします。
 初めに、「平成三十年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告」について御説明いたします。
 お手元の資料の一ページから二ページを御覧ください。
 平成三十年度において、各府省で計二千六百七十件の政策評価が実施されており、その結果を踏まえ、税制改正要望、事業の採択、予算要求等が行われるなど、政策評価結果を踏まえた政策の改善、見直しが行われています。
 総務省としては、租税特別措置等、規制及び公共事業の政策評価が適切に実施されているかを点検いたしました。
 資料三ページを御覧ください。
 本年六月に公表した「高度外国人材の受入れに関する政策評価」につきましては、高度外国人材の就業、定着を促進する観点から、国内の企業、外国人材、留学生に対してヒアリングを行い、実態や意見の把握などを行いました。
 その結果に基づき、更なる高度外国人材の認定を図るための高度人材ポイント制の一層の周知、大学、大学院の留学生の効果的な就職支援の推進、外国人の生活環境改善に係る効果的な取組の収集、提供等による地方公共団体への支援などについて、関係省に意見を通知いたしました。
 資料四ページを御覧ください。
 本年七月に公表した「女性活躍の推進に関する政策評価」につきましては、女性活躍を更に推進する観点から、民間事業主における女性活躍の推進に向けた取組の実施状況などを調査いたしました。
 その結果に基づき、産業の特性や事業者が置かれた様々な状況に対応した支援を行うこと、本年五月に改正された女性活躍推進法の円滑な施行に向けて中小企業による取組の着実な実施を図ることについて、厚生労働省に意見の通知をいたしました。
 また、総務省としては、従来から評価、監視などに際し、勧告を行った場合には、その実施状況のフォローアップを行い、各府省の改善活動を促してきたところです。
 今般、近年の勧告でこれまでのフォローアップの時点では生活者の視点から重要な取組が遅れていると認められるものについて、関係省に取組の加速化をしていただいたところです。資料五ページから六ページのとおり、その結果を総務省行政評価局レポートとして公表いたしました。
 具体的案件としては、「貸切バスの公示運賃の見直しについて」及び「木質バイオマス燃料の使用量データの活用について」の二件でございます。
 御説明は以上でございます。本委員会の御審議に行政評価機能が一層資するよう今後とも取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
#14
○委員長(川田龍平君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 行政の活動状況に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#15
○島村大君 自民党の島村大でございます。
 まずもって、諸先輩方がいる中でトップバッターとして質問させていただくことを、まずもって感謝をさせていただきたいと思っております。
 私を含め、この委員会、私も初めてでございますので、まずこの行政監視委員会について少しお話をさせていただき、それから質問へ入らせていただきたいと思っております。
 まず、昨年の六月に参議院改革協議会で行政監視機能の強化に関する報告書が取りまとめられ、参議院議員は、これまで取り組んできた決算審査の充実とともに、行政の適正な執行を監視、監督することを活動の柱の一つとして、行政監視機能の強化にこの参議院議員全体として取り組むことの趣旨が明確に示されました。
 本委員会は、その主要部分を担うという認識を新たにし、会派を超えてこの行政監視機能の強化を取り組んでいくべきだと思っております。そして、行政監視機能の強化には院全体として取り組む必要があり、それぞれの委員会の活動等が行われている中で、本委員会としては、特に府省横断的な課題、複数の府省に関する共通問題に関して、政策を俯瞰して大局的な観点から進めていく場と私も理解させていただいておりますので、是非ともよろしくお願いいたします。
 本日は、高市総務大臣にお越しいただいております。大臣は、今回、総務大臣として二回目の就任だということを我々も理解をさせていただき、そして、先日の大臣の所信で、この行政監視に関しましても更に進めていくべきだということと、大臣は四つの大きなことをお話ししていただきました。私は、この四つの問題点に関して、この行政監視委員会でも大きな私はテーマだと思っておりますので、まずそこを少し私からも共通認識として皆様方にお話をさせていただきたいと思っております。
 高市大臣は、まず一に、サイバーセキュリティーの対策に関してお話をしていただいております。このサイバーセキュリティー、本当に、総務省だけではなく各省庁、また民間、それから個人的にもいろいろなこれはサイバーセキュリティーに対してしっかりと対応していかなくちゃいけないと、これは皆さん共通認識だと思っております。
 そこで、政府が今行っている重要インフラで十四分野があると言われておりますが、その中で、残念ながら、法律にまた省令に書かれているのは電気事業法またガス事業法だと言われております。それ以外、まだこの法律また省令に書かれておりませんので、ここをしっかりと義務化を我々もしていくべきだと思いますし、これは、この行政監視委員会でも、しっかりとここは我々も議論していきたいと思っております。
 また、二つ目として地方創生がございます。この地方創生、これも我々与党としましても、また野党の皆様方も一緒になってこの地方創生を取り組んでいただいていると思いますが、やはり総務省の観点からいいますと、5G、そしてIoT、それからAIなどの活用を更に進めていくべきだと言われております。
 そして、そのもう一つが、私も実感しているのがテレワーク。テレワークについて更に普及するべきだと思っております。
 これはなぜかといいますと、これは私事になりますが、私の選挙区は神奈川県でございます。この神奈川県は、通勤時間が日本一長い、これが神奈川県だと言われております。神奈川県の平均の通勤時間が約四十八分、全国平均が約三十六分ぐらいだと言われております。約片道で十二分長い。で、一番短いのは、このデータ上でございますが、宮崎県だと言われております。宮崎県の通勤時間、約十七分だと言われております。
 これだけの差が一つあるということと、もう一つ、合計特殊出生率、これが、これは確かにエビデンス的にはまだありませんが、相関関係は見ていくと非常にあるんではないかと言われております。一つは、全国平均が今大体一・三八から三九ぐらいになったんですかね、一・三八ぐらいですね。そして、神奈川県はこれは一・二七から一・二八ぐらい。ですから全国平均より少ない。で、いわゆる宮崎県は逆にやはり全国平均より高く、一・七二ぐらいはあると言われております。
 これは、やはり通勤時間とこの合計特殊出生率の関係もございますし、この地方創生でどういうことかといいますと、やはり大きな会社にこの地元に、企業に来ていただき、職場と住居が近いことがいいのはもちろんそうですが、なかなかこれが、今なかなか産業が自分の地元に来ていただけるということは少ないと思います。
 ですから、それに一つの対応策として、私はやはりこのテレワーク、進めるべきだと思いますし、やはり通勤時間が短くなればそれだけやはり家族と一緒にいられる時間が長くなる。そして、家族と一緒にいられる時間が長くなるということは、子育ても、親御さんが少しでも長くこれ子育てをする時間も長くなる。そして、やはりこの合計特殊出生率も私はこれは上がっていく一つの大きな、テレワークというのは、大きな大きな私は問題、課題だと思っております。
 ですから、こういうことも私はこの行政監視委員会で、是非とも各省庁が進めていただいたものをしっかりとここで我々はそこの問題点に関しまして議論を深めさせていただき、しっかりと監視をしていきたいと思っております。
 この我々神奈川県は確かに大都市幾つかあります。横浜市、そして川崎市、そして今、相模原市も政令都市になっております。神奈川県は三つの政令都市の町があります。じゃ、これだけの大都市があって、ではこれだけ企業があるんだから、じゃ通勤時間が短いかというと、先ほどお話ししましたように決して短くない。なぜなら、やはりこの神奈川県も残念ながら東京都のベッドタウン化されている。ですから、どうしてもこの通勤時間が長い。
 一つは、今、横浜も来年ぐらいからは残念ながら人口減だと言われております。そして、この川崎、川崎はやはり東京都に近いおかげで、まだまだ一番今人口が伸びるのが川崎だと言われております。その一つが、皆様方も御存じかもしれませんが、武蔵小杉という駅がございます。この武蔵小杉は川崎市の中原区にございますが、電車の乗るために、これはある程度並ぶのは当たり前ですが、まずはホームに上るためにこれを改札の前で並ばなくちゃいけない、それぐらい今人口増の状況になっております。ここの中原区武蔵小杉は、やはり東京に近いということで、通勤時間が神奈川県の平均より短い分、やはりこの合計特殊出生率、いわゆるお子様の環境が、環境づくりが、子育ての環境づくりがいいということで、やっぱり社会増だけじゃなくて自然増も唯一伸びているのがこの川崎の中原区だと言われております。
 ですから、やはり今お話ししましたように、神奈川県でもそういう状況になっておりますし、では大都市だけかと言われますと、神奈川県も三十三の市町村がございます。この三十三市町村、政令都市が三つ、それから一般市が十九、そして町が十、村が一つございます。これが、三十三市町村が神奈川県でございます。
 じゃ、西の方のいわゆる一般市、それから町が、じゃ通勤時間が長いからこの合計特殊出生率が低いかというと、そうでもないんです。これはなぜか。もう一つは、今、圏央道が開通しました。やはり物流の基点が相当変わりまして、交通の動きが変わりまして、やはりこの交通の便がいいところに関しましては物流機能が相当増えていますので、やはりそこに関しましても、通勤時間が短い町に関しましてはこの合計特殊出生率も上がっております。
 ですから、私は、このテレワークシステムを活用しながら、是非とも、しつこくなりましたが、この合計特殊出生率と通勤時間のことに関しましても、是非とも総務省を中心に各省庁、私はこのテーマを取り上げていただきたいと思っております。
 もう一つは、この神奈川県でいいますと、もう一つその地方創生で、いろんなところから、全国から一つの町に来ていただいている町がございます。それは藤沢でございます。
 藤沢の町は、非常に全国から来ていただいているんですが、なぜ全国から、社会増にはなりますが、来ていただけるか。これは海があるからです。サーフィンで、サーフィンのメッカ、湘南のメッカが藤沢でございますので、このサーフィンを一年中、自分としては仕事をしながらサーフィンをしたい、そういう思いでこの藤沢市に移住していただいている方々が多数増えております。
 これは、やはりこの海の環境、それからこのサーフィンがしやすい環境づくりをやはり町ぐるみでもしっかりとやっておりますし、もう一つは、藤沢市の市会議員の方々でいろんな選出の方々がいらっしゃいます。その方の一人は、サーフィンの、皆さんサーフィンをやっている方々が一人の市会議員をつくって、サーフィンの方々の得票数、得票だけで勝てるぐらい、これぐらいこのいわゆる市会議員でもサーフィン票で勝ってきている方もいらっしゃいます。それぐらいにこの町づくり、それから、いわゆる私は地方、地方って言っていいと思います、地方創生に大きな力になっていると思います。
 私が知っている限りでは、高知県でもこういうことを、サーフィンを一つの柱として町づくりをやっていることを聞いております。ですから、地方だけではなくて、近隣の首都圏でもそういうことができるということを、是非ともここも調査をしていただきたいと思っております。
 長くなりましたが、次に、三番目として大臣がおっしゃっておるのが安心と安全で、防災無線、行政無線に関してお話がしていただいております。
 これも確かに、この防災行政無線も町に対して一斉放送をしまして、今はやはりマンションとかアパートでも密室性があって、なかなか外の声が聞こえないところは確かになかなかこれが届いていない。
 先ほどお話ししましたように、その武蔵小杉でも行政の案内がありますが、中までは、部屋の中までは聞こえない。もちろん、今のマンションですから、マンションの中でしっかりとそういう防災に関しての連絡が行くようにはなっていますが、行政側のいわゆるこの一斉の案内とマンションの中でのこれが、全部が通じるわけではないですから、その点に関しても、やはりしっかりとここは詰めていかなくちゃいけない点だと思っております。
 そして、この武蔵小杉、ちょうど今、武蔵小杉の話を何回もさせていただきますが、武蔵小杉という町は四十階ぐらいのマンションがもう十、二十、今立っております。この隣に多摩川がございます。先日の台風十五号、十九号で、この多摩川がいわゆる決壊するのではないかということで、相当これは町ぐるみでいろんなことをさせていただきました。
 この一つが、某霞が関に仕事をしていただいている方がこの武蔵小杉に住んでいまして、某高層マンションに住んでおりました。その方が、管理組合として先頭に立って、もしかしたら多摩川が決壊するのではないかということで土のうをマンションの周りにしっかりと、その方は専門家なのでどのぐらい土のうを置けばいいとか分かっていらっしゃったので、しっかりとその管理組合の長として土のうを置いて、これで今回の万が一の場合でも浸水がないというぐらいをやっていただいたんです。
 ですが、これが、数時間たった後に、地下にあったいわゆる機械室それから自家発電機が全部浸水してしまったんです。これは皆様方多分お分かりだと思いますが、これは外から来た、いわゆる川から来た水が浸水したのではなくて、下水が逆流して、全部要するに地下から来てしまったわけです。ここは計算外だったんですよね。ですから、それで自家発電もやられてしまってマンションの、いわゆる停電になってしまって、エレベーターも全部止まったと。その方は、結局そのマンションが復旧するまで一週間、二週間掛かったわけです。
 その間に、このマンションの方々はやはり自分の部屋に対しての罹災証明書を取りに行政側に行きましたら、この罹災証明書は受理できない。要するに、自分の部屋は被災していないわけですよね。ですから、これは受理することができない。
 こういうことも一つ一つやはり、今日はちょっと、申し訳ない、細かい話になってしまいましたが、そういうこともあるということを是非とも皆様方で共通認識を持っていただきたいと思っています。
 そして、やっと四番目に、今回のいわゆる行政監視に関して高市大臣が非常に大きな一つのテーマとしていただいております。この行政監視、今、先ほどお話ありましたように、総務省としての行政監視、それから我々の委員としての行政監視機能がありますが、まず、大臣としての、行政評価局としての御意見、それから総務省としての御意見を聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
#16
○国務大臣(高市早苗君) まず、島村委員におかれましては、私が二回目の就任に当たりまして特に力を入れたいこととして申し上げましたサイバーセキュリティー対策の強化、それからテレワークを含むIoTやAIや5Gなどを活用した地方創生、それから防災行政無線の戸別受信機を含みます安心、安全の確保、そして、行政評価局がやっている取組、これにいかに実効性を持たせていくかという四つの点につきまして問題意識を共有いただいておりましたこと、大変うれしく存じました。
 総務省の行政評価機能は、所管府省とは異なる立場から各府省の業務の現場を調査し、政策効果や業務運営上の課題を実証的に把握、分析して改善方策を提示するという機能を担っております。私は、生活者の視点で施策を考えていくことが重要だと考えておりますので、この行政評価は、そのような視点からの政策立案に大いに参考になると考えております。
 就任時に行政評価を特に挙げましたのはそのような考えからなのですが、以前に行った評価に対する勧告のうち措置が遅れているものも官庁によってはございましたので、この際、その実施を促していくという狙いもございました。
#17
○島村大君 ありがとうございます。
 今大臣がおっしゃっていただいたように、進んでいるもの、やはり遅れているものもあると我々も痛感しておりますので、是非とも総務省としては、遅れているものに関しましては総力を挙げてこの評価に関して進めていただきたいと思います。
 そして、先ほどもお話ししましたように、我々参議院としてのこの行政監視委員会ございます。大臣から見て、いや、大臣から見てこの行政監視委員会のことに関してなかなか言いづらいところもあると思いますが、是非とも大臣から、この参議院の行政監視委員会に対してのお考え、それから御要望ありましたら、お話ししていただければと思います。
#18
○国務大臣(高市早苗君) 参議院のお取組につきましては、冒頭に島村委員から大変詳しく御説明がございました。特に、議院全体として、参議院全体として行政監視機能の強化に取り組まれること、それから行政監視委員会の活動を一層充実させるということについては、大変貴重なお取組だと思っております。
#19
○島村大君 ありがとうございます。
 是非とも、霞が関としては総務省としてやっていただき、我々委員としては参議院もしっかりと車の両輪としてやらせていただきたいと思っております。
 そこで、少し先ほどは各論の話をしてしまいましたが、そもそも、いわゆる政策立案ということに関して、ちょっと済みません、順番ちょっと変えさせていただいて、EBPMの方を先にやらせていただきたいんですが、そもそも根拠、根拠に関しての政策立案に関してどのように取り組んでいるかということで、よく最近言われておりますEBPMですか、EBPMに関して、まずは内閣官房から、このEBPMに関しての考え方、それからどのように今、少し問題点があるとか、その辺を、あると思うんで、まずは考え方を教えていただきたいと思います。
#20
○政府参考人(阪本克彦君) お答えします。
 EBPMでございますが、あるべき政策の在り方を追求しまして政策の質の向上を目的とする、そういうものでございます。
 政府におきましては、これを進めるに当たりまして、いきなりデータ分析などを行うのではなく、まず正しく現状の把握あるいは課題の設定を行う、そして目標から遡って取り得る政策の手段の選択肢を洗い出す、そして選択した手段が目標を達成する経路や関係を整理する、そういったことを行った上で、その上でどのようなエビデンスがあれば目標と手段の間の関係がより精緻化されるかといった観点から、データ等を可能な限り求め、検証することとしております。
 もっとも、各府省の政策は様々でございます。このため、当面は、EBPMを画一的に推進するのではなく、各府省が所管行政の特性を踏まえながら有識者の知見も活用しつつ実践を行っていく、そしてその結果を府省横断的に共有する、そういったことにしております。
 また、データ等の整備状況も政策によって異なります。このため、仮にエビデンスが手元にない場合でも政策を進めながらエビデンスを確保していく、そういったことが重要だと考えております。
#21
○島村大君 ありがとうございます。
 EBPMはエビデンス・ベースド・ポリシー・メーキングの略ですよね。このEBPMに関しまして、今御説明ありましたように、やはりしっかりとエビデンス的に客観的な、そして統計的にしっかりと根拠があるものは示していこうということだと思いますが、このベースになっているのがEBM、エビデンス・ベースド・メディシン、このEBMの考え方を、考えをしっかりと入れて、今お話ししたように、EBPMをどうするかということを今おっしゃっていただきましたが、そもそもEBMとEBPMの違いというのは皆様方に御説明していただけますでしょうか。どうですか、そもそも論として。よろしいですか。
#22
○政府参考人(阪本克彦君) お答えします。
 ちょっと急な質問でしたので、きれいにお答えできるかどうかというのはございますが、まさにそういったエビデンスに基づいて判断をしていくということが先駆けとして始まったのがEBM、まさに先生おっしゃったその世界でございますが、そういったものをむしろ政策の方にも適用していく、そういった形でEBPMというものも進めておる、そういったところでございます。
 ただ、先ほども申し上げましたが、医療の現場と異なりまして、必ずしも政策、全ての分野におきまして十分なエビデンスがあるわけではない、また場合によりましては定量的なものではなく定性的なものしかない、そういったこともございます。
 そういったことも工夫しながら、できる限りエビデンスに基づく政策の立案あるいは評価といったものができるよう取組を行っているところでございます。
#23
○島村大君 ありがとうございます。
 なぜ今回このEBMやEBPMの話をさせていただいたかといいますと、今お話ありましたように、もちろんEBMとして、科学的根拠としてあるものに関してはEBPMもしっかりと根拠の下に政策立案をしていくと。ただ、それが、科学的根拠がなかなか証明できないものに関しては、今お話ししましたように、統計とかいわゆる科学的根拠だけではなく政策立案をしていくということなんですが、そもそもとして、このEBMが、エビデンス・ベースド・メディシンが、これが非常に、もちろん医療界ではこれは最低限必要だということは私も医療人の端くれとしては分かっているんですが、なかなか難しい点もあるというのも私も正直言って痛感をしております。
 何が難しいかというと、もちろん医療に関しましても、科学的根拠をもって証明できるものもあればできないものももちろんあります。もう一つは、これ、疫学調査をもしする場合に、どれだけのいわゆる数があればそのエビデンスとして認められるか。例えば、この一つの症例に対して百のいわゆる実験症例があれば認めますよ、でも、例えば十では駄目ですよ。じゃ、十と百は何が違うか。そうしますと、一つのいわゆるエビデンスでいいますと、いろんな評価の仕方がございます。いわゆる勧告で、強くこのいわゆるエビデンスは進められる、これは進められるが強くはまだまだ、それから、進められるけど根拠が明確でないとか、そういう感覚のEBMもございます。
 そして、もう一つは、一番やっぱり分かりやすいのは、今よく言われておりますランダム比較試験というのがございます。これはRCTといいまして、簡単に言えば、因果関係のあるなしを調べるのに理想的な調べ方は、例えば、分かりやすいのは、小中学校の、私もなるほどなと思って思い出したんですが、理科の実験で一つだけ条件を変えて、そして実験を行うことによって、その変えたことによってと変えない前とのこの比較でしっかりと結果がどう変わるかと。そういうふうにこのランダム試験が、比較試験ができれば、このエビデンス、いわゆるEBMとしても高い位置に行く。でも、これが、いわゆるそういう実験ができない場合には、いわゆるコホート研究とかそういうことで、疫学調査でやっていく。
 ただ、これは、一か所の断面で切るわけではなくて、この疫学調査というのは、ある程度年数をもって、その一人の対象者とか一つのものに対して年数を掛けてこれは疫学調査をしましょうということでやっていきます。そうすると、確かに、それはできること、できないことは、これは我々も分かりますが、今の政府の、私が見ている感じでは、残念ながら、このいわゆるEBMがしっかりと出てきているものに関してのことに関しては、確かにそれは政策としていわゆる進めようという気持ちがよく分かるんですが、そもそも私がこのEBMに関して、EBMとして認めるか認めないか、ここが非常に私はまだまだ曖昧だと思っているんですよね。
 ですから、そこを、このEBMでさえ少し曖昧なところがある。これがEBPMになると、今お話ありましたように、さらに、やはりこれは、このEBMがしっかりと確立している政策はいいですけど確立できないものはどうするかで、非常にこの因果関係が全てなくて実質的な効果があれば重要だということは分かりますが、そこがどういうふうに、誰がどのようにこれを評価しているかというのが非常に私は難しいというのをつくづく、今回のここの委員に入らせていただいて、この行政評価を見させていただいて非常に感じたのが、この本当のそもそも論が非常に難しいなというのを私は正直言って非常に考えさせていただきました。
 ですから、そこを含めて、総務省もEBPMに関して有識者を入れて議論しているのは分かります。分かりますけど、最終的にはなかなか結果が、そのEBPMもそうですしEBMもそうなんですが、なかなかそれが結果的に出てきていない。いわゆる国民が納得する結果がなかなか出てきていないんで、ここをどう本当に考えるべきなのかということを、もし内閣官房、それから総務省としてお考えあればお聞かせしていただきたいんですが、どうですか、そこは。
#24
○政府参考人(阪本克彦君) お答えします。
 まさに委員御指摘のとおり、なかなかその、RCTとおっしゃいましたが、まさに複数に分けたグループの比較実験のような形で政策の効果、あるいはそういった強いエビデンスによって判断をするということができていないのも実情ではございます。
 ただ、ちょっと手元にある資料からで申し訳ないんですが、例えば内閣府におきまして生活保護受給者への就労支援施策の分析につきましてそのRCTの考え方でデータ比較をやるというふうなことをやってみるとか、そういった事例は、可能なところからやるという形で取り組んでおるところでございます。
 ただ、まさに先ほど来申し上げておりますように、なかなか政府の政策というのはいろいろ多種多様でございまして、またエビデンスの整備状況というのもまだまだ、多種多様でございますので、まずはこういった可能なところはRCTなどを含む高いエビデンスを用いた判断を行っていくと。
 そして、まだそこに至っていないものにつきましては、まずは、先ほども申し上げましたが、まさにその政策の手段と目標の経路をしっかりと見極めた上で、それをどういったエビデンスを用いればちゃんと精緻化できるかというふうなことを判断しながらエビデンスをそろえていく、そういったことによって全体的な底上げを図っていく、そういうことを考えております。
#25
○政府参考人(白岩俊君) 今、内閣官房からのお答えとかなり重なってしまいますけれども、EBPMの取組自体は、御案内のとおり、政府内では緒に就いたばかりという状況でございます。
 エビデンスとは何かということにつきまして、一律の基準を与えるような状況にはないだろうというふうに今考えております。そういう意味でいうと、そのエビデンス的な志向したものを評価して、それをPDCAを回すなりしてどんどん精緻化していくということが大事なんだろうと思っております。
 ちなみに、エビデンスについて学術的にちょっと調べてみましたら、観察や実験から得られた定量的な因果関係というふうに今の段階では言わざるを得ないのではないかと思います。先ほどおっしゃったランダム・コントロールド・テストですか、という無作為に、実は選んだ検体がそれに作為が入ってもいけないという厳しい基準がございます。そのようなところまで行くには相当時間が掛かるというか、それ恐らく政策でも、国会で議論されるときは全く初めてで誰も経験していない政策から、何度も何度もその分野で挑戦して修正や改善が図られてきた政策と、エビデンスのそろい方が違うと思います。
 ですから、そういうことを考えまして、私どもといたしましては、政策評価や行政評価・監視にはEBPMは有効な手段であるというまず大前提等置きまして、政策を担当する府省と共同して当該政策のロジックモデルを構成する、ロジックモデルというのは因果関係を示すわけですけれども、その因果関係の示し方が良いか悪いかということを一緒に考える、あるいはそういった活動を通じて得られた知見を各府省の担当者に対する研修を用いて横に展開する、あるいは政策評価書の点検の際、この間、先ほど申しましたけれども、租税特別措置の政策評価書も点検させていただきましたが、そのときには、政策目標と、それからその政策との因果関係をしっかり説明するべきだと働きかけました。そのような形で、各省の活動を底上げするという形を取っております。
 先日、先ほどもちょっとお話ししましたが、本年七月に公表した女性活躍の推進に関する政策評価では、ちょっと一般に言われているEBPMではないかもしれませんが、統計の原データをまず得て、これはちゃんと統計法上の手続にのっとってやったことですが、それを用いて普通とは違う集計をいたしました。そして、研究者に、これは大学の研究者にお願いしまして、共同にこういうことが言えるだろうかということを研究しまして、いった結論を申し述べたというものでございます。
 その際、それだけではなく、実際に同じような統計で扱ったようなことが出てくるアンケート調査を事業者に対しても実施した。実際に、主観にはすぎませんが、このアンケート調査を行った結果と統計の結果を対比するというような形でいろいろなことが出てこないかと。このようなことも、要するに証拠を得るための様々な工夫の一つだろうと考えております。
 このようなことに、今後とも形にとらわれず挑戦していきたいと思っております。
#26
○島村大君 ありがとうございます。前向きな答弁、ありがとうございます。
 やはり、今後は、先ほど大臣からのお話もありましたように、ここはビッグデータ、それからAIを使っていくと私は大分変わっていくと思うんですね。ですから、そこはやはり、今のいわゆるEBPMの考えだけではなくて、さらに、やはり今お話ししましたように、ビックデータとAIを使っていくとどうなるかという研究も是非ともしていっていただきたいと思っております。
 そして、いわゆる、先ほどお話ししましたように、私もこのいろんな今総務省さんが評価しているものを見させていただきますと、エビデンスとして考えるとやはり難しいなというものの方が多いんじゃないかというのは正直なところでございます。ですから、エビデンスにとらわれることなく、もちろんできるものはする、でも、この効果の有無をエビデンスにできないものもあるわけですから、そこはなぜできないのかということを私は出していただいて、それから評価を進めていただきたいと思っております。
 そして、時間も四十分あると思って大分ゆっくり話しちゃったんで、最後に、済みません、健康寿命に関して少しお話をさせていただきたいと思っております。
 健康寿命は、御案内のとおり、国民生活基礎調査、三年ごとに厚労省がやっている調査の中で、この健康寿命に関しての調査をさせていただいております。これ三年に一回でございます。この三年に一回の健康寿命に関して、今は各都道府県、各都道府県で順位が出ます。例えば、男性一位が今、済みません、沖縄県かな、済みません、ちょっとど忘れしました。各都道府県出まして、自分の県しか覚えていないんですけど、自分の県は三十二位と、女性が三十二位で男性が十六位なんですよね。その三年前は、十二位、十三位だったんですよ。これは、一気に三十二位まで落ちてしまうと。これは、一つはなぜかというふうに、皆様方も自分の選挙区の方であれば自分の県がどのぐらいの位置にあるかということを気にしていただいていると思いますが、これは、この調査の仕方がやはり非常に客観的じゃなくて主観的な調査でこれは行われております。
 というのはどういうことかといいますと、この国民生活基礎調査の中で、ある一項目で、あなたは現在健康上の問題で日常生活に何か影響ありますか、この一文だけなんですよ。これで、あなたはいわゆる健康ですよね、いや、不健康ですよねというふうにやっている調査でございます。ですから、この調査の方法も、客観的に、もっと主観的じゃなくて客観的にできないかということで厚労省とも有識者ともこれは委員会を立ち上げてやっているんですが、なかなかこれは難しいという点も私も重々承知をしております。
 それから、ある研究者のいわゆる研究ですと、ある程度やっぱり分母が多ければ、主観的な研究結果でも客観的に、例えばお医者さんが全員の国民に対して、例えば、これ二十七万世帯やっていますので、お医者さんが診て、あなたは健康ですね、不健康ですってやっても、そんなに結果は変わらないんじゃないかとかという、そういう論文もございます。
 ですから、いろんな考え方はあるんですが、今この健康寿命に関して、今厚労省もやっております。そして、国交省もこの健康づくりのための建物をどう造るかとか、町づくりですよね、どういうふうに健康な人たちがより多くなるための町づくりを、商店街も含めてどうやるかとか、いわゆる各省庁やっていただいているんですが、今、総務省として把握していることを教えていただきたいと思います。
#27
○政府参考人(白岩俊君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、厚生労働省以外にも、最近ですと、閣議決定、健康・医療戦略の中で健康寿命延伸を目的の一つとしてうたい、各府省の施策も盛り込んでおります。見た限りでも、厚生労働省、経済産業省、文部科学省、国土交通省、いろいろ入ってございます。さらに、成長戦略実行計画や今年のいわゆる骨太方針においても言及がございます。すなわち、健康寿命が我が国の経済成長を支える施策としても重要視されているということを承知しております。
 行政評価局の調査テーマは年度ごとに総務大臣が決定いたしまして、調査は各都道府県に配置した現地スタッフを活用して計画的に実施しているところですが、健康・医療分野もその例外ではございません。最近の例を挙げれば、がん対策、現在は、今、死因究明という策をやってございます。
 委員御指摘の施策については、今後のテーマの検討を進めるに当たり勉強してまいりたいと思います。
#28
○島村大君 ありがとうございます。
 是非進めていただき、そして、今回、私の時間もそろそろ終わりなのでまとめさせていただきますと、私は、やはりいろんな評価をするために、その評価するためのツールとして使っているものがそもそもどうかということをやはりしっかりと皆様方と共通認識を持たせていただき、先ほどEBPMの話、EBMの話、それから今健康寿命の話もさせていただきましたが、やはり元々どういうものかということを我々も認識した上にこれを評価していかなくちゃいけないと思っておりますので、第一弾としてお話をさせていただきました。
 そして、私は、やはりこの委員会はしっかりと政策また評価を皆様方と議論させていただき、余りスキャンダル的なことは私はこの委員会でやるべきではないと思っておりますので、どうか御理解していただきたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。
#29
○羽生田俊君 自由民主党の羽生田俊でございます。
 今、島村議員から非常に高尚な総論的なお話をいただきましたので、私は各論として、私の専門である医療分野で質問させていただきたいと思いますけれども、共通するところは、EBMは常に存在しながらの議論であるというところだろうというふうに思っております。
 まず初めにお聞きしたいのは、HPVワクチンのことについてお聞きをしたいというところでございます。
 実は、二〇〇九年に定期接種となって、いわゆるワクチンの勧奨が始まったわけでございますけれども、副作用がいろいろ出たということで、今現在は勧奨を中止していると。定期接種からは外れていないんですけれども、勧奨は中止しているという状況でございます。
 このHPVというのは、ワクチンによって子宮頸がんを防止できるという、これはいわゆるEBMとしてもかなり高いEBMで、そういうことが世界中で言われているところでございまして、このワクチンを非常に多く接種している国がたくさんあるわけでございますけれども、日本もそれに仲間入りをしようとしたところが大変な副作用がいろいろ出たということで、現在、勧奨を中止しているということで、今〇・三%ぐらいの接種率ということになっております。
 ただ、これが続きますと、将来、このワクチンはほかのワクチンと違ってすぐに結果の出るものではありませんから、十年先あるいは十五年先に子宮頸がんになられなかったという結果が出る話でございますので、すぐに結果が出るわけじゃないんですけれども、将来的には子宮頸がんが増えるであろうということは想像されるところでございまして、この辺、やはり世界的にいえば子宮頸がんの後進国と言われてしまう危険性が高いというふうに思うところでございます。
 現在でも、年間に一万人の方がHPVに感染をし、発症をし、そして約二千七百名の方がお亡くなりになっているという、こういったことが現在の状況でございますので、何とか、子宮頸がんで特に若い方の亡くなる方が多いわけでございますから、何とか阻止しなければならないということで、検討会等々でこの副作用についての議論、いろいろしているわけでございますけれども、国民が納得できるだけの結果が出ていないというふうにも思うわけでございますし、医学的にはワクチンというのは副作用のないワクチンはないわけでございますから、その辺のことも国民に対しての啓発というものが非常に足りないのではないかというふうにも思っているところでございまして、それを、やはり将来のことを考えたときに、どうやって国民の方に理解をしていただいてこのHPVワクチンの接種率を上げていくか、多くの方にしてもらうかというところを検討しなければならないということでございまして、これはもう非常に大切な問題でございますので、その辺をどのように対応していくのかというところをお聞かせいただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。
#30
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答えいたします。
 委員から御指摘ございましたが、HPVワクチンにつきましては、子宮頸がんの予防が期待されるということで平成二十五年四月から定期接種化されております。しかしながら、そのワクチン接種後に多様な症状、広範にわたる痛みとか不随意運動などについて報告があり、同じ年の六月から、これらの症状の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切に情報提供ができるまでの間、積極的な勧奨を差し控えるとしておるところでございます。
 このHPVワクチンの積極的勧奨の差し控え以降、審議会におきましてHPVワクチンの有効性、安全性に関する評価を行いますとともに、審議会での議論も踏まえてリーフレットを作成し、国民に周知を図ってきたところです。
 この度、昨年になりますが、自治体及び国民への調査の結果、必ずしも十分にワクチンに関する情報が行き届いていないことが明らかになったことから、まずはリーフレットを活用した情報提供の在り方について審議会において議論を継続していることとしております。
 このようなワクチンに関する情報提供の在り方など、予防接種の適正な実施のためには、専門家等から成る審議会での議論が不可欠なものと考えております。委員の御指摘も踏まえまして、厚生労働省としては、データの収集や論点の整理など審議会における円滑な議論を支援しつつ、その結果を踏まえながら国民への適切な情報提供に努めるとともに、引き続き必要な検討を進めてまいります。
#31
○羽生田俊君 今言われた審議会等での議論というのは分かるんですけれども、それを理解できるのはごく一部の人であって、国民にどう理解していただくかということが非常に大切なので、いわゆるワクチンや病気のこともよく知らない国民の方々が理解できる形で啓発をしていっていただきたいというところ、そこが一番問題だろうと、大切なところだろうというふうに思っておりますので、是非その辺をお考え十分いただきたいというふうに思っているところでございます。
 やはりワクチンのことが続きますけれども、実は、新型インフルエンザワクチンがいろいろと問題になったところでございますけれども、実は十年前に世界的に非常にはやったわけでございますけれども、特にアメリカでは一万二千人の方がこの新型インフルエンザによって亡くなられているんですね。日本の場合には百九十九名の方が亡くなられた。人口十万人に対しての死亡者率からすると〇・一六という非常に低い死亡率であったということ、これは、日本の国民皆保険あるいはそれによる早期診断、早期治療というものが功を奏したんであろうという、日本の医療体制の大きな成果であろうというふうに思うところでありますけれども。医療の進んでいる米国ですら、この対十万人からすると三・九六という非常に高い死亡率で一万二千人の方が亡くなっているという、これも事実でございますし、それに続いてカナダでも多かった、メキシコでも多かったというのがこの新型インフルエンザでございますけれども。
 この新型インフルエンザというのに対しまして、今まではいわゆる鶏卵培養でワクチンを作っていたということでございまして、これはやはり時間が掛かるわけですね。それに続いて今では細胞培養ということで多くのワクチンが短期間でできるということが分かりまして、それを推奨するように厚生労働省としてもやっていると思うんですけれども。
 その辺が、まずワクチンというものを考えたときに、この新型インフルエンザにかかわらず、ワクチンというのがどういうものなのかという、これは、もう国とすれば国家安全保障の一つがこのワクチンであって、ワクチンが効く感染症からはこのワクチンによって守られる、それが国家安全保障の一つであるという考え方で、ワクチン自体は、もう必ず、全国民が打ちたいと思ったら全国民が打てるだけの数をきちっとそろえる、そして、打つ方にはしっかりとこれを推奨して打っていくということが国の政策としては必要であろうというふうに思うわけでございますけれども。
 まだまだこのワクチン行政というのはその点では十分ではないなというふうに思っているところでございますけれども、やはり今現在のこの新型インフルエンザにおける細胞培養、この事業につきましても、どの程度進んでいるのか、今後の成果といいますか展望はどうなのか、それについてお聞かせいただきたいと思います。
#32
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 委員からもお話がありました、従来の鶏卵培養ですと一年半から二年掛かるところ、細胞培養法による新型インフルエンザワクチンの生産体制の整備につきまして、これまで、ワクチン製造用のウイルス株が決定されてから六か月以内に全国民分のワクチンを製造することを目標として、製薬企業による生産施設の整備等を支援する事業を推進してきたところでございます。
 本事業につきましては、本年の五月十三日の新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備事業評価委員会におきまして、事業目標を達成したと評価されました。
 今後、本事業で整備された施設等を新型インフルエンザのパンデミック発生時に適切に利用できるように、施設等の維持などに努めてまいりたいと考えております。
#33
○羽生田俊君 是非その点はしっかりと進めていただきたいと思いますし、今は人にはうつっていない鳥インフルエンザがいつ人から人への感染というものが起こるか分からないということですから、そういったことも頭に入れて、いわゆるワクチン行政というものをしっかりと、国内で何とかできるという体制をつくっていっていただきたいというふうに思っております。
 それから次に、ちょっと話が変わりますけれども、実は今、医療安全、衛生面からも、昔は消毒をして使っていた針などが、一切今消毒ではなく使い捨てという、いわゆるディスポーザブルという形で使われている。ひどい、ディスポーザブルの占める割合というのは非常に大きくて、例えば百万円の手術したときに七十万円から八十万円はディスポーザブルであるというような手術もあるわけでございまして、手術代が高いけれども医療機関に残る金はほとんどないという、そういった手術もあるわけでございまして、実はこれがいわゆる医療関係の輸入超過の大きな原因になっている、これがディスポーザブルなんですね。特定のアメリカの会社で、誰とは言いませんけれども、そういったところから随分と輸入をしているということで。
 実は、このディスポーザブルの製品というのは、いわゆる一回、単回使用という言葉で言われる、一回使ったら捨てるというのが原則の医療機器なんですね。ですから、針はもちろんですけれども、いわゆるチューブであるとかカテーテルであるとか、そういったものも今や全てこのディスポーザブルになってきているということです。
 ただ、これがやはり本当に全て一回で捨てなければならないのかということをもう一度考え直す必要があるのではないかと。しっかりと、現状、原材料だけ使って作り直すということが、実は昨年、おととしですかね、国で許可が出て、そういう会社ができて、一つ今申請が出ているということで、まだ製品にはなっていませんけれども、再生利用ということが始まっているというふうに聞いているところでございますけれども。
 ただ、原材料を改めて作り直すということになりますと、実際には余り安くならないというのが現状だろうと思うんですけれども、やはり単回使用を何とかしようという一番の根源は無駄な医療費を削減するということ、そして、その捨てるという、廃棄物、こういったものが、今ビニール等々が海での汚染に、問題になっておりますけれども、ビニールに近いような製品を使っていることは非常に多いわけですから、そういったいわゆる資源の再利用という意味からも何とかならないものかというふうに考えておりまして、私個人とすると、医療機関で再生が可能なものもあるのではないか、そして、少し、もうちょっとしっかりと消毒なりなんなりをしなければならないもの、そして原材料をそのまましっかりともう製品を作るまで戻してやらなければならないものという、せめてその三種類ぐらいに分けられるのではないかというようなことも考えているわけでございますけれども。
 こういった環境や何かを考えたとき、あるいは日本の医療品の輸入超過というようなことを考えたとき、あるいは医療費削減という意味からもその辺を何とか進められないかというふうに考えているところでございますけど、その辺についてお聞かせいただければと思います。
#34
○政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。
 単回使用医療機器の再製造ということでございまして、使用済みの単回使用の医療機器を事業者が医療機関から収集しまして洗浄等の処理を行って再度医療機関にて使用するということについて、新たに承認を得た上でそれを実施を可能にするという仕組みを平成二十九年から制度化したところでございます。それで、今年の八月に初めて承認品目が出たという状況でございます。
 この再製造におきましては、感染症などの保健衛生上の危害の発生を防止して安全性を確保するということが重要でございます。したがいまして、承認審査をするに当たっても、安全性確保の観点から、血液や病原微生物の除去をどういう方法で行うかということが特に重要な要素となるということでございます。
 したがいまして、その洗浄方法あるいは評価指標といったようなものを定めたガイドラインを作成しまして今年の六月に事業者宛てに私どもから周知をしたところでございまして、これによってこの再製造に係る承認取得に向けてこういうことをやればいいんだということの言わば開発の予見性の向上ということが見込まれるというふうに思っておりますので、このことによって事業者にこの分野への事業展開を促すということにもつながるものというふうに考えているところでございます。
 また、再製造の推進を目的としまして、事業者等による単回医療機器再製造推進協議会というものが平成三十年の一月に発足したところでございます。この会、それから医療従事者、それから行政の間で新しい仕組みでございます再製造が円滑に進むような、そういう定期的な意見交換を実施をしているところでございます。
 この制度、御指摘のとおり医療廃棄物の削減、あるいは医療機器の有効活用につながるものというふうに考えておりますので、引き続きまして適切に進めていきたいと考えているところでございます。
#35
○羽生田俊君 ありがとうございます。EBMにのっとってしっかりとやっていただきたいと思います。
 労働からお呼びして、済みません、そこまで行きませんでした。
 以上で終わります。
#36
○吉川沙織君 立憲・国民.新緑風会・社民の吉川沙織でございます。
 国会における行政監視とは、行政の誠実ではない活動、つまり行政による不当、不適正な活動を国会でただし、改善を促していくことであります。近年の公文書改ざん、障害者雇用水増し、統計不正は残念ながら行政の不正そのものであり、この立法府が事実関係をただすことについては、与野党問わず、その機能の発揮であり、異論はないはずだと思います。その場こそ、行政監視機能を有する立法府であり、まさにこの行政監視委員会ではないでしょうか。
 行政監視委員会は、参議院改革によって平成十年に設置されました。そこで、これまでの参議院改革の経緯と取組について参議院事務次長に伺います。
#37
○参事(岡村隆司君) お答えいたします。
 参議院の在り方については、かねてから様々な指摘がなされ、改革の必要が議論されてきたところでございます。
 参議院改革協議会は、昭和五十二年以来、一時期を除き議長の下に設置され、各会派の議員により参議院の組織及び運営に関する諸問題について協議を行ってまいりました。
 これまでの参議院改革の主な取組としましては、調査会制度の創設、行政監視委員会の設置、決算審査の充実、押しボタン式投票の導入などがございます。
 以上でございます。
#38
○吉川沙織君 今の答弁の中で、参議院の在り方については、かねてから様々な指摘がなされとございました。参議院は衆議院のカーボンコピーとやゆされた時期に、議会の先人が、各会派合意の下、衆議院にはない調査会を設置、その後、押しボタン式を導入し、この行政監視委員会を設置すること等を決めたものです。
 では、直近の参議院改革協議会の報告書におけるこの行政監視機能の強化と規則の改正の内容について事務次長に伺います。
#39
○参事(岡村隆司君) お答えいたします。
 平成二十九年二月に設置された参議院改革協議会では、行政監察機能の強化、行政監視委員会の機能強化について協議、検討が行われ、昨年六月に報告書が取りまとめられ、議長に提出されました。この報告書では、行政監視機能の強化に議院全体として取り組むこととしております。
 具体的には、新たな行政監視の年間サイクルの起点として本会議における政府報告聴取と質疑を行うこととし、これを受けて行政監視委員会は、通年的な活動を通じて行政監視の実施状況について取りまとめ、本会議に報告、必要に応じて政府に対する改善勧告を行うこととしております。
 この報告書を受けて、昨年七月、行政監視委員会の委員の増員のほか、少なくとも毎年一回、行政監視の実施状況等に関し議院に報告することを内容とする参議院規則の改正が行われ、本年八月一日から施行されております。
 以上でございます。
#40
○吉川沙織君 今事務次長から答弁ございましたとおり、行政監視委員会は、参議院改革の一環として、参議院に期待される行政監視機能を向上させるとの明確な目的を持ち平成十年に設置され、参議院の行政監視機能の主翼を担うことが期待をされてまいりました。
 設置当初は活発に行われていましたけれども、私の参議院議員として二期目最後の質疑は行政監視委員会でございました。その五月二十日の委員会の中でも指摘申し上げましたが、直近七年間のこの活動は極めて低調でしたが、選挙を経て参改協報告書に基づいて新たな体制が整った今、新たな行政監視サイクルを具体化することが求められると言えると思います。
 今答弁にもありましたとおり、冒頭で総務大臣から聴取した年次報告は、本来であれば本会議で報告聴取し質疑を行うべきでありましたが、せめて次期常会の活動においては、参議院規則改正により明確に規定された本会議報告に結実させるためにも、与野党問わず行政運営の改善を促すべく、本委員会における議論が回数を重ねて行われる必要があります。
 平成二十七年七月、参議院本会議において全会一致で決議された政策評価制度に関する決議の一において、数値や明確な根拠に基づく評価を実施することを政府に求めています。しかしながら、政策立案の証拠、根拠となる文書が作成される段階で誤りがあったり、作成された後、適切に保存されずに破棄されたりしていれば、政府の意思決定過程や事務の合理的な跡付けが検証できなくなってしまいます。
 総務省行政評価局は平成二十九年九月に公文書管理に関する行政評価・監視の結果を公表しています。この調査は、保存期間が当時国会で再三取り上げられていた保存期間一年未満の行政文書の管理状況等は対象外であったものの、全府省に対し総務大臣から勧告がなされ、そのフォローアップとして平成三十年十二月二十六日に一回目の改善措置状況の公表が行われています。
 この改善措置状況というのは、一回目の後、二回目が行われるのが通例でございますが、二回目の改善措置状況の公表の見通しについて総務大臣に伺います。
#41
○国務大臣(高市早苗君) 今委員がおっしゃったとおり、昨年十二月に各府省における改善措置の実施状況を取りまとめ公表しましたが、その内容は勧告した事項についておおむね改善が図られていると認識しております。
 他方で、平成二十九年九月の勧告後、公文書管理について政府内において更に進んだ取組が行われました。特に昨年九月には内閣府に局長級の政府CROとその下に公文書監察室が設けられ、今年度には各府省に審議官級の各府省CROが新設されたということによって、新たな体制の下で公文書管理の徹底が図られることとなっております。
 このような状況でございますので、総務省としては、まだ始まったばかりの取組がございますから、当面これらの取組を注視していく考えでございます。
#42
○吉川沙織君 二回目の公表時期はまだ分からない、注視をしていくという御答弁でしたけれども、また、あの勧告を受けて今取組が行われているということも御答弁いただきましたけれども、現状を見るに、政府が作成する文書の誤りや行政文書の不適切な保存は、政府が公文書管理の適正確保を表明された後も残念ながら頻発をしているような状況にあるのではないかと思っています。
 証拠となる行政文書に不備や欠損があれば後の検証が不可能となります。公文書管理法は国の諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務を全うすることを目的としていますが、現状においてもその法の趣旨に反する文書管理が横行しており、説明責任の観点から問題があると思われます。
 十月一日にスタートした幼保無償化に関しては、制度設計の綻びが随所に出ており、財源不足まで報じられているところですが、無償化の運営基準などを定めた内閣府令にもおよそ考えられない数の誤りが発生しております。その総数のみ、内閣府副大臣に伺います。総数のみで結構です。
#43
○副大臣(大塚拓君) まず、幼児教育、保育の無償化のために制定した内閣府令において多数の誤りがあったことは大変遺憾でございまして、これにより関係者の皆様に御迷惑をお掛けしたことをおわびを申し上げます。
 お問合せの総数でありますが、本年の五月三十一日に公布された内閣府令について、六月以降、地方公共団体の職員等から両府令の誤りについての指摘があったこと等を踏まえ精査を行い、判明した総数が九十六か所ということでございまして、官報正誤により訂正したところでございます。
#44
○吉川沙織君 残念ながら、今回、五月三十一日に公布をされて、地方自治体の方からの指摘等によって誤りが発覚をして、官報正誤によってその措置を行ったとのことですが、二回これ官報正誤が行われています。二回目の官報正誤の内容について、自治体に情報提供をされたのが九月十九日、実際に官報正誤が行われたのが九月二十五日です。情報提供がなされてから、それを反映した条例案の作成作業を行い、内閣府令が正式に正誤措置されるまでは、正誤内容を反映した条例案を議会にかけることができなかったのではないかと思われます。仮に、これ、制度スタートが十月一日でしたから、十月一日に間に合わせようとするならば、九月二十五日、二十六日、二十七日、土日を挟んで三十日の四日しか営業日はなく、その間に議会で議決できるかどうか甚だ疑問です。
 一方で、私が提出した質問主意書に対する政府の答弁書では、政府は準備が間に合わなかった例は承知していないとしています。個別自治体の条例の審議状況まで総務省が全て把握しているとは思いませんけれども、議会での条例審議がこのような外形上の事実からすれば十分にはできなかった可能性があることについての一般的な所見を総務大臣にお伺いいたします。
#45
○国務大臣(高市早苗君) 地方議会というのは、条例の制定、改廃を審議して、当該地方公共団体の意思決定を行うという非常に重要な役割を担っております。ですから、国の制度改正に伴って地方公共団体の条例の制定、改廃が必要となる場合には、十分な検討、議会審議が行われるように、できる限り余裕を持って制度改正や地方公共団体への周知が行われることが望ましいと考えております。
 これは、各府省庁において個別の事情に応じて適切に御対応をいただくべきことだと考えております。
#46
○吉川沙織君 十分な周知期間があることが望ましいということ、周知の重要性等について一般論でお答えをいただきましたけれども、そもそもこの幼保無償化、二年前の総選挙のときに総理が政策パッケージとして発表したものですけれども、このような正誤が発生して、その負担は、最終的に、官報正誤九月二十五日に行われて十月一日には制度がスタートする、そのツケは残念ながら全て自治体に回ってきていることについて、政府の立場であられますけれども、地方自治を守る立場にある総務省として、総務大臣の御見解をお聞かせいただければと思います。
#47
○国務大臣(高市早苗君) 地方公共団体が一定の事務を行うこととなります国の制度設計に当たっては、法令の誤りがないことはもちろんのこと、制度の円滑な実施に向けて事務を行う地方公共団体が準備を遺漏なく進めることができるように、これも各府省庁において適切に御対応いただくべきことだと考えます。
#48
○吉川沙織君 府省令に残念ながら誤りがあり、それを踏まえて誤った条例が制定されれば、地方自治体が提供する住民サービスに影響が生じるおそれがあります。条例を制定した地方議会、その条例を踏まえて職務を執行する自治体には、住民に対し根拠とプロセスを説明する責任があります。今回のような府省令の規定の誤りであれば原因は国にあり、政府として説明責任を果たす必要があろうかと思います。
 先ほど、内閣府副大臣から、内閣府令の誤り九十六か所という御答弁いただきましたけれども、九十六か所もの誤りが発生した理由について改めて副大臣に伺います。
#49
○副大臣(大塚拓君) これは、多数の誤りが生じたことは、内閣府における作成過程において複数段階の十分な確認が行われなかったことによるものであるというふうに考えてございます。
#50
○吉川沙織君 確認が行われなかったということではございますけれども、私は、十分な確認が行われなかったというよりも、十分な確認が行える体制が現場にはなかったんじゃないかと思っています。
 国として、内閣府令の誤りのある条文を引用する条例を制定し、もしかしたらそのまんまになっている自治体があるかもしれません。これに関しては国の側の誤りでございますので、内閣府として把握する責任があろうでしょうし、いつまでに調査し、どのような対応を講じるおつもりであるのか、内閣府副大臣にお伺いいたします。
#51
○副大臣(大塚拓君) まず、先ほど、十分なチェックが行えなかったということでありますけれども、御指摘のように、複層的なチェックをする体制が法令作成部局及び審査部局双方において十分でなかったという結論に達しておりまして、これについては、十分な確認ができる体制をしっかり準備をするということと、再発防止を徹底しているところでございます。
 その上で、地方においてどのようになっているかということの実態把握ということでございますが、今、地方に御協力をいただきまして、条例の制定状況について、この誤りのある内閣府令を引用した条例の有無について調査をし、回答を今待っていると、こういう状況でございます。
 一応私どもで設定した調査期間、回答を返していただく期間というのが十一月二十九日というふうにしてございますので、この結果を踏まえてしっかりと取りまとめをしていきたいと、このように考えております。
#52
○吉川沙織君 元々所管をされている内閣府自身が、この幼保無償化の制度設計の大事さ、分かっていたはずだと思います。なのに九十六か所もの誤りが生じてしまったことは、現場に物すごい負担が大きかった。ただ、国の誤りは地方自治体に大きな影響を及ぼすことになりますので、是非把握をいただいて、改善をしていただきたいと思います。
 行政運営の適正性確保についてですけれども、国会で取り上げられている事案についても、政府が説明責任を果たしているか、この委員会が行政監視的な視点から検証し、重層的、多面的に議論を深めていくことも行政の適正性を確保するために必要だと思います。プロセスの検証に当たっては、政府が保存している行政文書が重要な手掛かりとなります。
 公文書管理法第四条の本文、本文では、行政文書の作成につきどのように定めていますでしょうか、内閣府副大臣に伺います。本文のみで結構です。
#53
○副大臣(大塚拓君) 公文書管理法第四条におきましては、これは、行政機関の活動について国民への説明責任を全うするという第一条の目的を達成するために、意思決定過程並びに事務及び事業の実績を合理的に跡付け又は検証できるよう文書を作成しなければならないと定めております。
#54
○吉川沙織君 四条を伺いましたけれども、「当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、」、ここを読み飛ばしておられると思うんですが、「処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、」ということで結構ですね。
#55
○副大臣(大塚拓君) はい、そのように認識をしておりますが、四条ですね……(発言する者あり)はい、そうです。御指摘のとおりでございます。
#56
○吉川沙織君 公文書管理法は、行政文書の保存に関し、「保存期間の満了する日までの間、その内容、時の経過、利用の状況等に応じ、適切な保存及び利用を確保するために必要な場所において、適切な記録媒体により、識別を容易にするための措置を講じた上で保存しなければならない。」としています。
 行政文書の管理に関するガイドラインでは、保存期間の設定に関し、原則をどのように定めているのか、内閣府副大臣に伺います。行政文書の管理に関するガイドラインの方で結構です。
#57
○副大臣(大塚拓君) ガイドラインについてのお問合せでありますが、公文書管理法においては、行政機関の活動について国民への説明責任を全うするという目的の下、所管業務についての責任を負う立場にある個々の行政機関において行政文書の保存期間を設定することとしております。
 その保存期間の設定については、行政文書の管理に関するガイドラインにおいて、歴史公文書等に該当する行政文書は一年以上、該当しないものであっても、意思決定過程や事務及び事業の実績の合理的な跡付けや検証に必要となる行政文書については原則として一年以上の保存期間を定めることとされております。
 あわせまして、保存期間を一年未満に設定可能な行政文書の類型を列挙しているところでございまして、このガイドラインを踏まえて個々の行政機関において行政文書の管理に関する定めが規定され、同規定に基づいて文書管理が行われているものと考えております。
#58
○吉川沙織君 両方、公文書管理法第四条と今の行政文書の管理に関するガイドラインで共通する内容というのは、意思決定過程や事務及び事業の実績の合理的な跡付けや検証に必要となる行政文書については原則として一年以上の保存期間を定めるとされています。
 昨今、国会で再三取り上げられている事案に桜を見る会があります。招待者選考の在り方、予算額と実際の執行額の乖離などについて残念ながら疑義が生じており、行政文書等を手掛かりとして意思決定過程や実績を検証し、行政運営の適正性を確保することが求められるのではないかと思います。
 桜を見る会に関する意思決定過程や実績の合理的な跡付けや検証を行う前提として、桜を見る会についての意思決定はどこで行っているのでしょうか。桜を見る会の責任者である内閣官房長官にお伺いいたします。
#59
○国務大臣(菅義偉君) 内閣官房では、公文書管理法に基づいて、行政文書の管理に関するガイドラインを踏まえて内閣官房行政文書管理規則をこれ定めておりまして、同規則に基づいて適切に行政文書の管理を行っております。
 行政文書の保存期間については、内閣官房の具体的な事務の性質や内容に応じて、各部局に置かれた文書管理者がそれぞれの保存期間表を定め、保存期間を適切に設定をいたしております。
 引き続き、公文書管理法に基づいて適切に行政文書の管理を行っていきたいと思います。
#60
○吉川沙織君 今お伺いいたしましたのは、桜を見る会の意思決定についてはどこで行っているのか。桜を見る会の責任者である官房長官、なぜこのお伺いを官房長官にさせていただいたかと申しますと、先週木曜日の参議院内閣委員会の長官の答弁で、私、この桜を見る会の責任者でありますと御答弁なさっておられます。と同時に、先週の参議院本会議と先週の参議院内閣委員会において、こういう答弁が官房長官だけでも十七回あったんです。どんな答弁かと申しますと、いただいた推薦を基に内閣官房及び内閣府において取りまとめを行ったものであります、いただいた推薦を基に内閣官房、内閣府において取りまとめを行っているところです、こういう答弁が、総理の答弁では六回、官房長官の答弁では十七回出てまいりました。
 確かに、内閣官房及び内閣府で取りまとめを行ったのかもしれません。じゃ、意思決定はどこで行ったのでしょうか。官房長官、もう一度お願いいたします。
#61
○国務大臣(菅義偉君) 桜を見る会というのは、昭和二十七年以来、内閣総理大臣が、各省庁からの意見等を踏まえ、各界において様々な功績、功労のあった方々を幅広く招待をして、日頃の御労苦を慰労するとともに、親しく懇談される内閣の公的行事として開催をされております。
 長年の慣行で官邸内や与党にも推薦依頼を行ってきているものでありますが、このような桜を見る会の趣旨を踏まえ、いただいた推薦を基に内閣官房及び内閣府で取りまとめを行っているところであります。
#62
○吉川沙織君 今、昭和二十七年以来の趣旨と、取りまとめが内閣官房及び内閣府で行っているということは今の答弁でも拝聴いたしましたので、理解を十分いたしました。
 取りまとめを行っているのをどこかをお伺いしているのではなくて、意思決定はどこで行っているのでしょうか。内閣官房及び内閣府ということでよろしいんでしょうか、それとも内閣官房だけでしょうか、内閣府だけでしょうか、教えてください。
#63
○国務大臣(菅義偉君) 内閣官房及び内閣府で最終的には取りまとめを行っております。
#64
○吉川沙織君 最終的に取りまとめを行っているという答弁も、実は、先週二十一日の内閣委員会で、今最終的に決めるのはやはり内閣官房、内閣府、最後の取りまとめを行うのは内閣府、内閣官房で、そこで決定される、最終的にはそこで最終決定になるんだろうという、こういう御答弁、三回、官房長官なさっています。
 意思決定は内閣官房及び内閣府、若しくはそれぞれ別か、意思決定はどこで行っているんでしょうか。
#65
○国務大臣(菅義偉君) 最終的な意思決定といえば、それは私がこの責任者でありますから、そこでであります。
#66
○吉川沙織君 官房長官、ありがとうございます。
 取りまとめが意思決定でないことが分かりましたので、意思決定した場所に何らかの文書が残っていないとするならば、それは公文書管理法の趣旨に反することではないかと思っています。
 桜を見る会についての意思決定を行い、開催に責任があるのは官房長官、内閣官房であるとすれば、桜を見る会に関する経緯も含めた意思決定に至る過程、実績を、先ほどから内閣府副大臣にも答弁いただきました、公文書管理法第四条、行政文書の管理に関するガイドラインにも明記されていますけれども、実績を合理的に跡付け又は検証することができるような行政文書を内閣官房あるいは内閣府が作成し保存することが、公文書管理法、ガイドラインの趣旨に照らし必要ではないかと思いますが、内閣府副大臣が答弁できないんだったら政府参考人でも結構です。
#67
○副大臣(大塚拓君) 例えば意思決定とか後から検証することに必要なものとして保存されている文書は桜を見る会についてももちろんございまして、これは、開催に関わる決裁でありますとか、あるいは契約に関する文書、これ契約に関する文書は後々何か争いになったときなどにもしっかり検証されなければいけないものということで、こうしたものについてはしっかり五年の保存ということがされているわけでございます。
 したがって、公文書管理法の趣旨に沿って必要なものについてはしっかり保存がされているということでございます。
#68
○吉川沙織君 では、保存、一部というか、されているということでしたので、経緯も含めた意思決定に至る過程、実績を合理的に跡付け又は検証することができるような文書として、今副大臣から答弁ありましたけれども、内閣官房、内閣府は、今は保存されている契約書とか経緯に関する文書とか関係業者の関係残っているとおっしゃいましたけれども、どんな文書が、じゃ、保存されているんでしょうか。副大臣駄目だったら政府参考人で結構です。
#69
○副大臣(大塚拓君) 現在手元で把握しているところにおきましては、開催に関わる決裁と契約に関する文書ということになっております。
#70
○吉川沙織君 それ以外のものは、例えば名簿、名簿なんかはもう破棄されたということが何度も何度も残念ながら答弁されていますけれども、じゃ、どうやって検証をしていくんでしょうか。
#71
○政府参考人(大西証史君) 委員お尋ねの中で、例えば、一つ御下問、御関心に当たる名簿の類いといたしましては、内閣官房内閣総務官室から総理、官房長官、副総理、官房副長官のところに推薦をお願いをし、具体的にはそれは各先生方の事務室長ということになりますけれども、そちらから御推薦を上げていただきましたものということになっていこうかと思います。
 事務的にそういうことで推薦依頼を行っているわけでございますが、いただいた推薦を基に内閣官房、内閣府におきまして取りまとめを行っているという次第でございます。
 これにつきましては、一年未満の保存期間ということで文書管理規定上、整理、位置付けをさせていただいておりまして、使用目的終了次第廃棄をさせていただいているところでございます。
#72
○吉川沙織君 桜を見る会は、十一月二十日の参議院本会議で総理がこう答弁されています。今も官房長官からも答弁ございましたけれども、昭和二十七年以来、内閣総理大臣が、各省庁からの意見等を踏まえ、各界において功績、功労のあった方々などを幅広く招待し、日頃の御労苦を慰労するとともに、親しく懇談する内閣の公的行事として開催するものとされています。
 慰労し、親しく懇談する相手、すなわち功労、功績があったとして招待される方々というのはこの行事において一番の肝となる要素であり、招待者なくしては桜を見る会は成立しません。また、どのような方が参加されたのか後でさっぱり分からなければ、功績、功労があった方々の日頃の御労苦を慰労できたかどうか、跡付け、合理的な実績の検証、できません。
 このような観点から国会でも招待者名簿の管理状況が取り上げられている状況にあり、招待者の名簿については、行政文書管理規則により、日常的な業務連絡、日程表に該当する文書と整理し、保存期間を一年未満としており、使用目的を終え、速やかに廃棄している旨、今も内閣審議官から答弁ありましたけれども、繰り返されています。
 先ほど、総務大臣の報告の中で、一回目のフォローアップ、二回目の見通しどうですかと伺ったときにおっしゃいましたけれども、総務省の平成二十九年九月の勧告の後に、内閣府に公文書監察室というのができました。そこの公文書監察室が、今年四月二十三日に行われた公文書管理委員会の資料として、行政文書の管理に係る取組の実態把握調査の結果についてというのを資料として出しています。これ、定型的、日常的な行政文書であっても、事務及び事業の実績の合理的な跡付け、検証に必要であれば、一年以上保存であることに留意する必要があると明記しています。
 この考え方を踏まえると、今回の招待者名簿は一年以上保存すべき文書であり、保存期間一年未満文書と整理して今年度分まで廃棄してしまったことは、公文書管理法の趣旨及び行政文書の管理に関するガイドラインの趣旨に大きく反するものではないかと思うんですが、いかがでしょうか。答弁できる方、お願いします。
#73
○副大臣(大塚拓君) いずれにいたしましても、今回の御指摘の名簿については、桜を見る会の事務を執り行うために必要な資料ということで保存しておりまして、その桜を見る会の終了をもって使用目的を終えるということのほかに、大量の個人情報を含む情報でございますので、この文書を適切に管理していかなければならないということになってしまいますので、保存期間一年未満の文書として終了後遅滞なく廃棄する取扱いとしているわけでありますけれども、その根拠となりますのは、先ほど御質問もありました行政文書の管理に関するガイドラインがございます。これの具体的な七類型挙げているうちに、保存期間表において保存期間を一年未満と設定することが適当なものとして業務単位で具体的に定められた文書ということに該当するわけでございまして、これ、事前に決めた上でホームページ等でも公表されているものでございます。
 この類型、この文書については一年未満で廃棄するものということをちゃんと公文書管理法そしてガイドラインにのっとって事務的に処理をしているというものでございますので、その点御理解をいただければと、このように思っているところでございます。
#74
○吉川沙織君 今、七類型についておっしゃいました。私、これ引用して今質問したので、趣旨に応じた答弁、是非いただきたいんですけれども、整理に関するルール、これ、公文書監察室が七類型出していて、今回の招待者名簿に関しては二類型目の定型的、日常的な業務連絡、日程表等に分類するから廃棄した、一年未満に分類したとしているんですが、一方で、この公文書監察室が出している考え方を見ると、そういったものであったとしても、事務及び事業の実績の合理的な跡付け、検証に必要であれば一年以上保存しなければならなかったのではないかという、こういう疑問に立って、行政監視的な観点から淡々と質問をさせていただいております。
 都合が悪い文書を一年未満にして廃棄しているとの疑義は残念ながら払拭できないのではないかと思いますが、次に、実際の予算執行プロセスの適正性の確保から議論したいと思います。
 公共調達については、防衛施設庁の官製談合等、行政機関における公益法人等との不適切な契約が問題となったことを契機に、当時の谷垣財務大臣から各省各庁の長宛てに、平成十八年八月二十五日、「公共調達の適正化について」、財計第二〇一七号と題する通知が出されています。
 この文書で示されているように、公共調達については、競争性及び透明性を確保することが必要であり、いやしくも国民から不適切な調達を行っているのではないかとの疑念を抱かれるようなことがあってはなりません。公共調達に関しては、国の法令上の契約方式としては、一般競争契約、指名競争契約、随意契約の三つがありますが、一般競争が原則とされており、法令上の適用理由に該当する場合だけ、例外として指名競争又は随契が許されるとされています。
 では、「公共調達の適正化について」で示されている競争入札に付する競争参加資格の留意事項について財務副大臣に伺います。
#75
○副大臣(藤川政人君) 委員の質問にお答えいたします。
 平成十八年に財務大臣より発出されました「公共調達の適正化について」と題する通知におきましては、競争参加資格を設定する場合は、一つ、契約担当官等が具体個別の契約の実態に即して定める競争参加資格は、競争を適正かつ合理的に行うために必要な限度において設定されるものであること、一つ、仕様書は、競争を事実上制限するような内容としてはならないことに留意しなければならないこととされております。
#76
○吉川沙織君 今副大臣からも御答弁いただきましたけれども、一般競争により契約が行われる場合、競争参加資格の設定、仕様書の内容において競争性が確保されるものでなければなりません。契約金額が年を追うごとに増加しているにもかかわらず長期間にわたって同じ業者が相手方というような契約が行われている場合、競争性が確保されたかどうか疑わしいです。
 会計法第二十九条の三第四項では、契約の性質又は目的が競争を許さない場合は随意契約を認めるとしていますが、この契約の性質又は目的が競争を許さない場合は具体的にどのような場合でしょうか。端的にお答えいただければ有り難いです。
#77
○副大臣(藤川政人君) 許さない場合につきましては、契約の目的が特定の者でなければ納入することができないもの、契約上特殊の物品又は特別の目的があるため買入れ先が特定され、また、特殊の技術を必要とするとき、三つ、契約の目的物が代替性のない特定の位置、構造又は性質のものであるとき、四つ、競争に付するときは、国において特に必要とする物件を得ることができないときが該当すると考えております。
#78
○吉川沙織君 今の財務副大臣の御答弁踏まえるならば、代替が利かないとかいうと、まあ飲食物の提供業務なんかは、代替たくさん利くものですから、本来であれば随契というのはおかしいということになります。
 会計検査院が平成十九年十月に公表した「各府省等が締結している随意契約に関する会計検査の結果についての報告書(要旨)」では、「検査の結果に対する所見」として十二ページにこう書いてあります。「やむを得ず随意契約によらざるを得ないとき、特に「契約の性質又は目的が競争を許さない場合」という理由を適用する場合には、他に履行可能な者がいないかの把握等を厳格に行う。」ことに留意することとされています。
 この指摘を踏まえれば、随意契約が行われている場合には、契約の性質又は目的が競争を許さない場合に該当するのか、他に履行可能な者が本当にいないのか説明を尽くすことが政府には求められると思います。
 ここで、会計検査院に伺います。
 一般論として、公共調達に関して過去の一般競争契約あるいは随意契約に係る仕様書、見積書等の一般的な書類、保存していますか。
#79
○説明員(三田啓君) 会計検査院は、計算証明規則等に基づき各府省庁等から提出された関係書類につきまして、文書管理に係る規程に従い適切に保存しております。
#80
○吉川沙織君 関係書類が適切に保存されているならば、例えばですけれども、過去の桜を見る会開催に係る公共調達、公共調達に限ってのみで結構ですが、公共調達の契約に関し検査が可能か可能でないかといえばどちらでしょうか。
#81
○説明員(三田啓君) 必要な書類を保管してございます上に実地検査もしてまいりますので、検査は可能でございます。
#82
○吉川沙織君 今年度の桜を見る会の関係支出に関し、会計検査院は内閣府に対して会計実地検査を行いましたか。
#83
○説明員(三田啓君) 個別具体的な事案に係る会計実地検査の有無につきましてお答えすることは困難でございますが、会計検査院は、会計検査院法第二十条に基づき内閣府を含む国の会計経理について常時検査を行っており、毎年内閣府に対する会計実地検査を実施しているところでございます。
#84
○吉川沙織君 内容についてお答えいただけないということは重々承知の上で問いを立てたわけですけれども、これだけ国あるいは報道で取り上げられていることを踏まえて、重点的に検査すべき課題の一つではないかと思っています。
 内閣府は、公共調達の適正化についてで、平成三十年桜を見る会における飲食物の提供業務で、随契にすることとした会計法令の根拠条文及び理由、これ公表されているのを拝見したんですけれども、「会計法第二十九条の三第十八項に該当するため」と書いてあるんですが、会計法って第二十九条の三、第五項までしかありません。こんな記載も後で直しておいていただければと思いますので、是非、多分コピー・アンド・ペーストしてずうっとその数字が増えたんじゃないかと思うので、そういうのもちょっと直していただければと思うんですけれども、どっちにしても、桜を見る会の招待者の選定、予算執行の実態については長年の慣行として惰性で処理されてきたものかもしれません。
 ただ、今、国会で取り上げられているような事態が継続的に起きていれば、不適切な予算設定や招待者の選考の在り方に疑問を持つ国家公務員の方も、職員の方もいらっしゃったのではないでしょうか。総理や官邸をおもんぱかる余り声を上げることができなかったとすれば、大変憂慮すべき事態だと私は思います。
 国を、国家を、国民の生活を良くしようと思う高い志と誇りを持って働く公務員の皆さんに、この参議院議員として十二年間、数多く接してまいりました。しかしながら、行政活動の目的達成のため公務員が職務に取り組む中で、全体としてそもそもの目的よりもそんたく的な要因が力を持てば行政は残念ながらゆがめられてしまいます。
 行政活動の目的、活動の内容とプロセス、その効果を立法府たるこの国会で検証することで、総務省行政評価局による調査や会計検査院の検査の実施など、行政の自浄作用を総体的に私たち立法府が後押ししていくことも行政監視機能の主翼たる本行政監視委員会が担うべき機能であるということを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#85
○委員長(川田龍平君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、塩田博昭君が委員を辞任され、その補欠として杉久武君が選任されました。
    ─────────────
#86
○田名部匡代君 立憲・国民.新緑風会・社民を代表し、田名部匡代が質問させていただきます。本日は、質問の機会をいただきまして、お許しをいただきましたことにまずは感謝を申し上げたいと思います。
 今、これまでの間の質問を伺っておりまして、この委員会の重要な役割、成り立ちから始まって意義というものについて皆さんお話がございました。今、吉川委員の質問を伺っていて、すばらしいなと思いながら聞いていたわけですけれども、やっぱり私たちは、決められたルールがねじ曲げられたり、また、国民主権の理念が奪われるようなことがあったり、健全な民主主義というものが壊されるようなことがあれば、これは与野党を超えてしっかりと立ち向かっていかなければならないし、それを正していかなければならないのではないかな、そう思っていますし、また、言われているとおり、行政が法律を誠実に執行しているかどうかをチェックすることも私たちの重要な役割だと思っています。
 その法律がしっかりと誠実に忠実に執行されることによって守られる命がある、生活がある、こんなふうに思っているわけで、まさにそれは人権もそうですし、経済もそうかもしれません。しっかり私たちはその国民の暮らしを守っていく、命を守っていく、こういうことも含めて行政をチェックしていかなければならないな、そんなふうに思っています。
 今日は今井政務官にもお越しをいただきました。大きな声だけではなくて、なかなか届けられることのない小さな声にも向き合っていかなければならないという思いで、今日は、平成二十九年六月に百十年ぶりに性犯罪に関する刑法が改正されたことを踏まえて、この間、どういう状況になっているのか、そしてまた改正時に付された附帯決議、これがきちんと進められているのか確認をさせていただきたいと、そのように思っています。
 申し上げるまでもなく、二年前、刑法、性犯罪が新たに強制性交罪として厳罰化をされました。男女の性差なく、そしてまた非親告罪となりました。その他幾つかの見直しはあったものの、まだ不十分であるという声は多く上がってきていますし、法施行後三年をめどに検討後の更なる見直しを求める意見、こういうのも多数届いています。事実、私自身も暴行・脅迫要件等を含めて今後更なる見直しの必要性を感じている一人でありますが、この問題は今後議論していくとして、早速質問に入らせていただきます。
 現状の警察庁の対応についてまずはお伺いをしたいのですけれども、強制性交等の認知件数について数字はいただきました。法改正後は男性被害の認知件数も示されております。平成二十九年は千百九件のうち男性被害十五件、平成三十年は千三百七件のうち男性被害は五十六件。
 まず、この認知件数というものはどういうものなのか、被害届等、不受理になったケースは把握されているのか、教えてください。
#87
○政府参考人(太刀川浩一君) お尋ねの認知件数ということでございますが、認知と申しますのは、犯罪につきまして、被害の届出若しくは告訴、告発を受理し、あるいは事件の移送を受け、その他の端緒によりその発生を確認することをいいます。したがいまして、認知件数の中には、被害として受理をしたもの、あるいはその被害の申告がないけれども警察がその他の端緒によって把握したものが含まれております。
 なお、受理件数ということでございますけれども、これは、被害申告があったもののこれが不受理となった件数というふうに理解いたしておりますけれども、警察ではその件数については把握しておりません。
#88
○田名部匡代君 平成三十一年三月に、これ通達が出されていて、「迅速・確実な被害の届出の受理について」とあるんですが、なぜこういうことを確認させていただいたかというと、まさにこの迅速、確実な被害の届出の受理ということが現場で徹底されているのだろうかということに疑問があるからであります。こういう通達が出されるというのは、ごくまれなケースでこういう実態があったので通達が出たのか、それとも相当数こういう問題があったので通達が出されたのか分かりませんけれども、認知件数からは見えてこない被害の実態があるのではないかというふうに感じているんですね。
 もちろん、業務が多忙、そして人員不足等、現場の皆さんの御苦労というものはあるかもしれませんが、被害者にとってこれは関係のないことであって、誰が見ても同様に、被害届が出されたものは受理するものなのか、そうじゃないのかという判断、同じでなければならないと思っているんです。
 これを今年七月三十日に放送されたNHKの「クローズアップ現代」、このことでも取り上げられていました。お酒に酔って意識がもうろうとする中、性的暴行を受けた女性が警察に相談に行ったが不受理となったと。その被害者は、警察から、本人に責任がある、原因があると言われたんですね。しかし、その後、性暴力救援センターから紹介された弁護士と警察を訪れたときに受理をされたんです。本人が相談に行ったときには、それはあなたにも原因があるんだと結構ひどい言葉で、これは相談に行かれた方が録音されていた録音音声だったんですけれども、ほぼ結論は出ているということですかと被害者が聞いたときに、ほぼ結論は出ています、正直、実際に犯罪を構成するかといったら構成しませんといって帰されてしまったんですね。
 また、ほかの事例でも、LGBTの方が相談に行った際に、二人で話し合ってと言われた。暴力を受けたと相談に行っている方が加害者と二人で話し合えるはずがないんです。それは、救いを求めて行っているわけですから。それを加害者と被害者が二人で話し合うなんということはもう到底考えられない。
 この受理、不受理の基準は一体何なのかなということを考えるわけですね。担当の方からお話を聞かせていただくと、相談となると膨大な数で、不受理という前に犯罪に当たらないものもあると。確かに事件性がないものもあるでしょうし、また立証が難しいケースというのもあると思うんです。ただ、被害届の段階で勇気を出して声を上げたのに受け止めてもらえないような現状があれば、被害者からの声というのはますます上がらなくなってしまう。
 性暴力という悪質重大な犯罪に対して、法の適正な運用、法の趣旨、成立に至る経緯等がきちんと周知徹底され、厳正な対処が求められているというふうに考えますけれども、これら被害届が不受理されたケース、内容を含めて、その実態把握されるおつもりはないでしょうか。
#89
○政府参考人(太刀川浩一君) まず、被害の受理の原則ということで、警察庁では各都道府県警察に従来から指導していることがございまして、それは、御質問の中にもございましたが、被害の届出に対しては、被害者、国民の立場に立って対応し、その内容が明白な虚偽又は著しく合理性を欠くものである場合を除き、即時受理することとしております。
 それから、その被害の届出という行為の前に一般的な相談という形で警察では種々対応しておりまして、こういうことであれば、強制性交等あるいは強制わいせつに関する相談につきましても、相談簿に記載させて、その件数とともに把握はしているところでございます。
#90
○田名部匡代君 実際、今、テレビで取り上げられたケースについてお話をさせていただきましたけれども、ほかにも、性暴力支援をされている方々からお話を聞きますと、実際に届出を受けてもらえなかった等の話があるわけですので、是非そこは、今後、本当は救わなければならない人たちが救えていない可能性も含めて、何らかの形で実態調査ができないものか、その現状把握ができないものか、検討していただきたいというふうに思います。
 今井政務官、せっかくお越しをいただいたんですが、これも番組の中で男女千人にアンケートを行っていて、どういうときに性的な行為への同意があったと考えますかという質問に対して、二人きりで飲酒、二人きりで個室に入る、露出の多い服装ということが同意があったというふうに受け止められている。今井政務官、それに対してどんな感想をお持ちですか。
#91
○大臣政務官(今井絵理子君) 先生が、これまでの御指摘も踏まえてなんですけれども、私自身も、ちょっと先日ワンストップ支援センターの方にもちょっと訪問をさせていただき、そういった当事者の声、またその支援に当たられていらっしゃる方々の声を聞きました。
 そうはいっても、二人きりでどうのこうのとは言っても、やはりそれは性被害、またその被害に逆に遭われているという認識が持てていない方もいらっしゃるという話も聞きました。ですが、田名部議員のおっしゃるとおり、私も同じ思いでございます。
#92
○田名部匡代君 私の思いはまだお話をさせていただいていないんですが、政務官、やっぱり同意のない性行為は性暴力なんです。本人が望んでいない性行為は、私は性暴力だというふうに考えていますし、そうだと思います。
 やっぱりそのことを基本的に踏まえた上で、差別や偏見をなくしていって、警察での対応、センターでの対応、医療現場での対応をしっかりと行っていっていただきたいと思うんですが、男性LGBTの被害者の声として、法施行後も、必要以上にセクシュアリティーに関する質問を繰り返されたり、身体の性の状況について長時間にわたり説明を求められ、配慮のない性差別的扱いを受けたというケースも複数件あるという報告を受けました。相談に行くだけでもハードルが高い、現場の知識や偏見はより声を上げにくくしてしまう。
 附帯決議の四番で、被害者となり得る男性や性的マイノリティーに対し偏見に基づく不当な取扱いをしないことを関係機関等に対する研修等を通じて徹底させるように努めることとされています。
 そこで、このことを徹底するための研修というものはどのように実施されているのか、例えば何時間ぐらい実施しているのか、また研修内容についてはどういうものになっているのか、全国統一されて一定程度の知識をみんなが共有できるような状況になっているのか、お答えください。
#93
○政府参考人(伊藤信君) まず、内閣府からお答えさせていただきます。
 内閣府におきましては、現在、研修といたしましては、性暴力被害のワンストップ支援センターの関係で行ってございます。これにつきましては、ワンストップ支援センターの相談員に対する研修、それからワンストップ支援センターを所管する都道府県担当課の職員を対象とした研修というふうな形で行っておるところでございます。
 性的マイノリティーの話でございますけれども、元々私どもの性犯罪・性暴力被害者の支援につきましては性別を問わず様々なところとの連携が必要というふうなことでございまして、その関係の研修の中でも、これまでの研修におきまして、男性、男児が被害者の場合の対応事例というふうなことを紹介するというふうな形でやっておりますし、今年度の研修におきましても、男児が被害者となった場合の対応事例の講義を行うというふうに予定しているところでございます。
 ちなみに、研修の日程でございますけれども、このワンストップ支援センター相談員研修につきましては、これは一泊二日の研修、それから都道府県担当課の職員につきましては一日の研修というふうなところで行っているところでございます。
#94
○政府参考人(小山太士君) まず、検察庁の方の関係でお答え申し上げます。
 その性的マイノリティー等に関する問題でございますけれども、法務省から検察当局に発出いたしました通達や各種会同等の機会において、当局からこの刑法一部改正法の趣旨、それから委員の御指摘がございましたこの附帯決議、ここら辺の内容については周知をしております。
 そして、男性や性的マイノリティーに限りませんけれども、法務省の法務総合研究所が行っている研究におきましては、性犯罪被害者の心理等について心理学的・精神医学的知見を収集いたしまして、その知見を踏まえた過去の性犯罪事例の分析も行っておりまして、検察官、検事、副検事でございますけれども、に対する研修の中では、この調査研究の内容に関する講義、あるいは専門家の講義を行うなどいたしまして、性犯罪被害者の心理、性的マイノリティーに関する理解を深めるように努めているところでございます。
#95
○政府参考人(太刀川浩一君) 警察における研修ということでお答えをさせていただきます。
 平成二十九年の刑法改正の際における附帯決議を踏まえまして、まず、各都道府県警察におきましては、警察学校において性的マイノリティーの理解についての知見を有する部外講師を招きまして講義を実施しておりますほか、警察本部の担当者が警察署等を巡回して職員の理解を深めるための研修を実施しております。
 一方、国におきましては、毎年、警察大学校に都道府県警察の担当者を集めて性犯罪捜査に係る研修を実施しておりますが、この研修において、本年度から、心理士による男性被害者の心理と支援についての講義や、専門的知見を有する部外講師による性的マイノリティーへの理解についての講義を実施することとしております。
 全国で一定の水準を確保されているかというお尋ねがございました。
 警察大学校における研修は、各都道府県警察の性犯罪捜査担当者を集めまして、各地で取り扱った事例や教訓を共有するなどしておりまして、こうした機会を活用して、全国の担当者がそれぞれ十分な知識や技能を確保して対応ができるように配慮しております。
#96
○田名部匡代君 ありがとうございました。
 それぞれ現場でお取組をいただいているようでありますけれども、政務官、今も、警察庁でも新たに心理士さんなどからもお話を聞かれているということでありましたし、性的マイノリティーの方々についての研修なども行っている。まさにその性的マイノリティー、また男性の被害者も含めてですが、どういう被害実態があるのか、またどういう経験があるのかも含めてかもしれません、その被害者の方々に寄り添った支援をしっかりと行っていくためにも、現場でそれぞればらばらな研修ではなくて、私は、専門的な知見から、こういう研修はやっぱり必要だよね、最低限この研修はしなければならないよねということを含めて、今も研修時間聞きましたけれども、余りにも短い研修の中で本当にその被害者に寄り添った支援体制が整っているのだろうかということを感じるんですね。
 やはり、それぞれ省庁の枠を超えて、現場、医療は医療、警察は警察、センターはセンターではなくて、一定程度共有したプログラムの中で、やっぱりその支援をする人たちの知識というものも含めて底上げをしていく必要があるんじゃないかと思いますが、政務官のお考え、いかがですか。
#97
○大臣政務官(今井絵理子君) 田名部議員の御指摘も踏まえて、やはり各機関と連携強化することはとても大事だと思っていますので、それも踏まえて検討してまいりたいと思っています。
#98
○田名部匡代君 まさにこういう研修を充実させていくためにも、LGBTだからこそ性被害における困難というものは世界各国で語られているわけですから、それら実態調査も進める必要があると思うのですが、その被害の実態調査というのは行われているんでしょうか。
#99
○政府参考人(西山卓爾君) 法務省におきまして、性犯罪に関する実態調査を行っているところではございます。
 ただ、委員御指摘のような、男性あるいは性的マイノリティーのみに特化したという形での調査研究は現在行っておりませんけれども、例えばですけれども、法務総合研究所におきましては、性犯罪の捜査、公判の十分な経験を有する検事が研究員となって、精神科医等の指導、助言を受けてその実態調査を含めた事例研究を行っているということもございますし、また、性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ、これを法務省で設置しておりまして、そこでは性犯罪被害者等、様々な立場の方に対するヒアリングも実施しているところでございます。
 これらの調査研究、必ずしも性的マイノリティーを対象から除外しているものでもございませんし、また、委員の御指摘も踏まえて、更に必要な検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
#100
○田名部匡代君 ありがとうございます。
 性的マイノリティーだけということではありませんけれども、やはり法改正で、被害というものが性差を超えて、男性の被害、またLGBTの方々の被害、こういう人たちが少しでも声を上げ、救いを求めることができて、そして救いの手が差し伸べられるような環境を確実につくっていくためにも、今までなかなかそういう実態調査というものが行われてこなかった、そして実態が見えてこなかったことに対する調査研究というものを力強く推し進めていただきたいということを申し上げたいと思います。
 時間がないので、ワンストップ支援センターのことについてですけれども、設置については全国都道府県で達成をしたわけですが、今後二十四時間化を目指していくとのことであります。
 現在のベースが平日八時間二名、そして単価一時間当たり千円という、これで交付金が積算されているということでありますけれども、今後、二十四時間化、三百六十五日二十四時間化を目指すに当たって予算はどのように見ているのか、そしてどういう体制でこの二十四時間三百六十五日支援体制を構築していこうとお考えなのか、教えてください。
#101
○政府参考人(伊藤信君) お答えいたします。
 現在、二十四時間化対応ができているセンターは今年の八月に二十か所になったところでございまして、まだ全体の半分にもなっていないというところでございます。
 現在、私どもでは性犯罪・性暴力被害者支援交付金を都道府県に交付をしておりますけれども、その中で二十四時間三百六十日対応をされるところにつきましては、予算としましては、都道府県の事業費を七百万円を基準額として、その二分の一に当たる三百五十万円を上限として加算したものを交付をしているところでございます。この交付金につきましても、来年度に向けて増額の要求を今財務省と調整をしているところでございます。
 あともう一つ、済みません、先ほどの答弁で都道府県担当者の職員対象の研修を一日と申し上げましたが、これは一泊二日の誤りでございました。訂正いたします。
#102
○田名部匡代君 一泊二日でもまだ短いのかなと。アメリカなんかの研修のケースを伺うと、ボランティアでも七十時間を超えるようなケースがある、こんなお話も伺ったところでありますので、より研修を充実させていただきたいと思います。
 それで、今、予算七百万で二分の一の補助、これ、一時間当たり千円。今東京の最賃千十三円でありまして、既に財政的なことも含めて、全国各設置されているワンストップ支援センターの皆さんも相当御努力いただいて、御苦労いただいていると思うんですね。これが被害に遭われた方の付添いであるとかコーディネートを含めてやっていくとなると、二人体制では到底、もうこれ到底無理ですし、賃金に関しても、単価一時間当たり千円というのはもちろん最賃割れで、もうこれは問題ですし、深夜当番でいただく方にはまさに深夜料金も含めて見ていかなきゃいけない。予算が私は不十分だというふうに思うんです。
 まさに、被害者支援に対する施策に関して推し進めていただくことには私たちも一生懸命取り組んでいきますし、応援していきますので、今のセンターの実態がどうなっているのか、本当に必要な財源は幾らなのかきちんと積み上げていただいた上で、目標を持って、三百六十五日二十四時間体制をいつまでにきっちりやるんだと、力強いやっぱり決意の下で進めていただく必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。
#103
○政府参考人(伊藤信君) お答えいたします。
 二十四時間化につきましては、私どももこれは必要だと考えてございまして、現在都道府県にも、地域の実情に応じつつ、二十四時間化に向けた検討をお願いしているところでございます。
 引き続き、その二十四時間対応化を含めまして、それから処遇の改善ですとか、あるいは相談の仕方としてSNSを使ってより相談しやすくするとかといったところも含めまして、財源の確保を含めて努力してまいりたいと考えてございます。
#104
○田名部匡代君 時間が来たので終わらせていただきますが、男性被害者の医療アクセス、また男性や、特にトランスジェンダーのシェルター、避難するときのシェルターなど、全ての人が守られるように、救われるように体制をしっかり整えていただくことをお願いを申し上げて、質問にさせていただきます。
 ありがとうございました。
#105
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。この行政監視委員会、私も初めての質問になりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 先ほど吉川先生からもお話がございましたが、この参議院では、昨年の六月、各会派の代表者により構成されます参議院改革協議会におきまして、行政監視機能の強化に関する報告書がまとめられました。改革協議会における議論には私も参画をしてございまして、参議院全体として行政監視機能を強化するためにどのような方策が望まれるのかにつきまして、多岐にわたる検討が行われました。
 そこで、まず参議院事務局にお聞きしたいと思います。行政監視機能の強化について、参議院改革協議会においてどういった議論が行われたのか、また主たるテーマ等につきましてお伺いしたいと思います。
#106
○参事(岡村隆司君) お答えいたします。
 平成二十九年二月に設置されました参議院改革協議会では、同年四月に、行政監察機能の強化、行政監視委員会の機能強化について検討を行うことを決定いたしました。この検討項目について、協議会では九回にわたり協議を行っております。
   〔委員長退席、理事吉川沙織君着席〕
 議論の内容は多岐にわたりますが、近年、行政監視委員会の開会回数が減少していることなどを踏まえ、参議院は行政監視機能の強化に取り組むべきであるとの方向性について共通理解が得られました。その上で、行政監視委員会の運営方法、調査手法を見直し、計画的かつ継続的に行政監視を行うものとし、また小委員会や副大臣を活用すること、本会議を起点とした新たな行政監視の年間サイクルを構築し、必要に応じて政府に対し改善勧告を行うこと、またスタッフの充実強化を図ること等について議論が行われたと承知しております。
 以上でございます。
#107
○西田実仁君 国会、立法府としては、行政監視というのは全体として行っているわけでありますが、とりわけ参議院においては決算委員会とも別に行政監視委員会を置いております。常任委員会あるいは特別委員会等での行政監視も当然必要ですが、それとまた違う役割をこの参議院の行政監視委員会というものが果たしていくべく、人数も五人増やしていただき、また、この行政監視委員会には政府に対する改善勧告権というものも付与すると、そういった規則改正も行われたところでございます。
 この報告書、今お話しの報告書によりますと、新たな行政監視機能、行政監視の年間サイクルが導入されることとされておりまして、この行政監視委員会に求められる役割というものがより一層大きくなっているというふうに私は認識しております。
 そこで、総務大臣にお聞きしたいと思いますが、この新たなスタートを切る参議院の行政監視の取組について、総務省としては政府内において行政の評価あるいは監視を実施していただいているわけでありますけれども、こうした参議院の行政監視の新たな取組についての所感をお聞きしたいと思います。
#108
○国務大臣(高市早苗君) 参議院におかれましては、行政監視機能の強化に議院全体として取り組まれ、行政監視委員会の活動を一層充実させることとされたということで、これは大変貴重なお取組だと思っております。
 総務省の行政評価局は、政府内において施策や事業を担う各省庁とは異なる立場から行政の評価、監視を行い、行政の適正性の確保などを図る役割を担っております。
 総務省の取組と立法府による取組が相まって行政運営の改善が図られていくということは、国民の皆様の行政に対する信頼を確保するためにはとても重要だと考えております。
   〔理事吉川沙織君退席、委員長着席〕
#109
○西田実仁君 参議院の、国会の果たすべき行政監視とは何かと。適正な行政を確保するためには、総務省行政評価局の調査結果、こうしたことの活用も含めまして、幅広い観点から府省横断的な課題について調査を行っていく必要があると私は思っております。
 この点、私が注目したいのは、国と地方の在り方についていま一度光を当ててみるべきではないかという点であります。
 これまで、この行政監視委員会におきましてもこうした国と地方の在り方については幾度となく取り上げられてまいりました。また、参考人質疑なども重ねてまいりました。平成二十七年には本委員会及び本会議において政策評価制度に関する決議が行われておりますけれども、そこにおいてもそうした観点からの言及がなされております。まさに、そういう意味では古くて新しいテーマであるというふうに思います。
 さて、地方自治体の現状に目を向けてまいりますと、行政改革などによりまして、地域を支える地方公務員数は減少の一途をたどっております。言わば地域の担い手であり、地方における行政サービスを推進するマンパワーの現状が注目されております。
 ここで総務省にお聞きしたいと思いますが、現在の地方公務員の人数、これまでの削減の状況、それが求められた背景について伺いたいと思います。
#110
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 地方公共団体の職員数は、平成六年のピーク時から五十五万人減少いたしまして、平成三十年には約二百七十三万七千人となっております。
 この間、各地方公共団体におきましては、効率的で質の高い行政の実現を図ることなどを目的として、集中改革プランなど、行政改革の取組が進展いたしましたほか、市町村合併、団塊世代の大量退職などを背景に職員数が大幅に減少したものと認識をいたしております。
 一方、職員数が減少基調で推移する中にありましても、例えば児童相談所などの職員は平成六年に比べて約一・九倍、防災関係の職員は約三倍に増加するなど、社会経済情勢の変化に対応して必要な人員配置を行ってきているところでございます。
 今後とも、各地方公共団体において、地域の実情を踏まえた適正な定員管理に努め、必要な行政需要に応えていくことが重要であると考えております。
#111
○西田実仁君 もちろん、地方行政の現場におきましては、イノベーションの進展などに伴う業務の効率化あるいは無駄の削減について様々な努力が積み重ねてこられていると思います。
 しかし、人々のライフスタイルというものが変わり、また価値観が多様化していく中で少子高齢化も進むなど社会情勢が大きく変化する現在において、住民からの行政に対するニーズは大変広範かつ多岐にわたるものというふうに認識しております。例えば、子育て、医療や福祉、教育、そして災害対策、こうしたことに地方行政が期待されるものは大変大きいと、そして、こうした情勢は今後も継続していくものと考えております。
 翻って、今日私が一番問いたいのは、この昨今の国と地方の在り方について目を向けてまいりますと、地方創生などが掲げられている中で、国会の立法によりまして地方に策定が求められています計画の増加が地方自治体の重荷になっているのではないか、結果としてそうした計画の策定が地方で進展していないと、こういう声を多く耳にしてございます。
 そこで、今日お手元に資料をお配りさせていただきました。今、総務省から、地方公務員数の推移の話、五十五万人減っているという話、あるいは今の地方公務員数の数字も右側にこれ載せておりますが、今回の質疑に当たりまして、法律の中で国が地方に計画の策定を求めているものが一体どれくらいあるのか、策定が義務によるものから努力義務、あるいは任意のもの、また一部の自治体を対象とするものなど多岐にわたりますけれども、こうしたものをひっくるめて、手計算ではありますけれども、私の方で少し調べてまいりました。
 平成十二年には地方分権一括法が施行されておりまして、国から地方への権限の移譲が進み、多くの行政サービスが地方自治体により提供されることとなりました。この平成十二年からその後の十年間に新たに成立した法律のうち、ここにありますように四十五本、累積法律数ですね、四十五本においてこうした地方に計画の策定というものが求められておりました。この数字はその後も着実に増加を続けておりまして、現在の令和元年、一番下の行ですけれども、この令和元年までの二十年間に公布された法律では実に九十二本、九十二本が国が地方公共団体に計画作成を求めている法律ということになります。
 そして、次のページからは、特にこの十年、過去十年間で国が地方公共団体に計画作成を求めている法律の一覧というものを載せさせていただいております。ずっと見ていただくと、いろんな法律の名前があって、閣法ももちろん半分ぐらいあるんですけれども、実はこのうちの半分は議員立法です。私も国会で何本か議員立法を作って、同じように計画策定を地方自治体に求めているものが幾つかあるんですけれども、これを見ると、義務というものはほとんどこの地方分権一括法の下で見直しはされていますけれども、それでも幾つか、四本ぐらいありますが、任意あるいは努力義務というものも数多くあるわけでございます。もちろん、この間に、計画策定に関連する規定が改廃された法律もあろうかと思いますが、そこまではちょっと精査は間に合いませんでした。
 こうした法律の増加は、地方自治体の取組に少なからず新たな課題をもたらしているのではないかと、こういう問題意識を持っております。
 もちろん、私も含めて議員立法のときにはいろんな思いを込めて法律を作っておりまして、それぞれその法律の趣旨というものはいずれも重要なものであります。しかし、各自治体における計画策定に係る実態調査を行うなど、政府はこうした状況を実際把握しているのか、あるいは所管する、法律ですから、省庁ありますけれども、こうした実態を把握しているかどうかを内閣府として全体として把握しているのかどうか、こうしたことを内閣府にお聞きしたいと思います。
#112
○政府参考人(宮地俊明君) お答えいたします。
 本年七月に、全国町村会から、国が制度の創設、拡充等を行うに当たっては、新たな計画の策定等について全国一律に義務付けを求めることは避け、町村の裁量の確保に十分配慮することを求める要望がなされるなど、計画策定に係る地方公共団体の負担軽減を求める声について承知しているところであります。
 計画策定の過度な義務付けによりまして地方公共団体に負担が生じることは地方分権改革の趣旨から適当ではないと考えており、御指摘の地方公共団体における計画策定に係る実態調査までは行っておりませんが、今後とも、分権改革を進める中で、地方からいただく御提案に真摯に対応する形で負担軽減に取り組んでまいりたいと考えております。
#113
○西田実仁君 質問に対しては調査はしていないということで、実態がよくまだ分かっていないということだと思います。
 そこで、例えば近年、豪雨災害あるいは地震が頻繁に起こっておりまして、対策の強化が求められています。大規模自然災害等に備えるための国土強靱化は、防災・減災や迅速な復旧復興に資する施策を総合的なインフラ整備の取組として計画的に実施をしようとするものであります。
 実はこの法律は、私が野党時代にこの参議院で自ら提案した防災・減災ニューディール推進基本法と自民党の皆さんが出された国土強靱化基本法を合体をいたしまして、政権与党になってからこの防災・減災等に資する国土強靱化基本法として今執行されているわけでありますので、自らが作った責任ということであえてお聞きしたいと思いますけれども、この国土強靱化地域計画は義務付けられてはいません。この表では二十九番目になりますけれども、任意になってはいます。義務付けられてはいませんが、現在、この各自治体の策定率を始めとした取組について内閣官房にお聞きしたいと思います。
#114
○政府参考人(宮崎祥一君) お答えいたします。
 国土強靱化を効果的また実効性のあるものにするためには、地方公共団体を中心とした地域地域の強靱化の推進が極めて重要であると考えております。このため、国土強靱化地域計画の策定の促進に取り組んでおりまして、昨年度末までに四十七全ての都道府県において策定が完了したところでございます。
 今後は市区町村での策定の取組を加速化していくことが重要であると考えておりまして、市区町村におきましては、現在、本年十一月一日現在、百十七団体が策定済み、七百五十三団体が策定中又は策定予定となっております。地域計画策定に向けた取組が地域地域で進められているところでございます。
#115
○西田実仁君 市区町村百十七とおっしゃると、多分一桁ですね。そういうまだ、都道府県はともかく、市町村としてはこの強靱化地域計画というものが非常に低い策定率というのが現状だろうというふうに思います。
 こうした現状の背景とか要因ですね、いろんなことが市町村からも聞こえてまいりますけれども、どう分析されておられるのか、また策定率向上に向けた具体的な取組ということはどうなっているのか、内閣官房にお聞きしたいと思います。
#116
○政府参考人(宮崎祥一君) お答えいたします。
 引き続き市区町村での取組を加速しまして、できる限り早く策定されることが重要であると考えておりますが、一方で、市区町村において地域計画の策定に着手していないところの要因といたしましては、主に担当する職員の不足ですとか策定のノウハウの不足が課題として挙げられているところでございます。
 このため、国におきましては、地域計画の意義や策定手順について理解を深めていただくとともに、効果的、効率的な策定手法の周知を図るための取組を進めているところでございます。
 具体的には、地域計画策定ガイドラインを作成しまして、地域計画の策定体制の構築ですとか策定の基本的な進め方、手順などを示して策定事務に御活用していただくとともに、既に地域計画を策定した市町村から得られたノウハウや策定に活用できるツールを随時ガイドラインに追加するなどの充実を図っているところでございます。
 また、地方公共団体からのお問合せにつきましては、丁寧に対応するのはもちろんのことでございますけれども、要請や御相談があれば地方公共団体に直接国の職員が出向いて説明会を行い、地域計画に関する基礎知識や策定方法などを分かりやすく解説するとともに、地域計画策定の実務演習の実施など、丁寧に対応させていただいているところでございます。
#117
○西田実仁君 今お話がありましたように、地方自治体、財政的にもかなり疲弊していると、人手も減っている中で人手不足とかノウハウがなかなかないとか、実際にその計画を、じゃ、どう作るかというと、どうしても作んなきゃいけなくなると外部のコンサル等にお願いをするしかないというような声も聞こえてくるわけでございます。
 本年の十一月、本月六日に、川崎市の福田市長がこんな声明出しています。「増加する法律での計画策定の努力義務等への対応について」ということでございますが、計画策定は、法律上、努力義務やできる規定となっているが、努力義務等であっても、国による法律の施行状況調査等が行われ、全国の自治体の状況が公表されることが多い中にあって、当該計画に係る課題の深刻度や計画策定の重要性は自治体ごとに異なるにもかかわらず、実態として策定しないという判断は難しい状況にあると。さらに、こうした法定計画の策定等には何ら財源措置がなされないものもあり、業務量に加え、自治体側の財政負担も少なくないと。増加する法律での計画策定の努力義務等への対応は、働き方改革を進める上で、また、自治体の自主性及び自立性を高める地方分権改革を進める上でも検討が必要な課題であり、広域的な共通課題でもあることから、九都県市共同による研究を提案すると。こういう声明も出されているくらいであります。
 先ほども少しお答えありましたけれども、改めて内閣府にお聞きしたいと思います。地方分権改革が推進される中で計画策定の義務付けについては見直しが行われているとは思いますが、そうした取組の現状について改めてお聞きしたいと思います。
#118
○政府参考人(宮地俊明君) 委員御指摘のとおり、計画策定などの義務付けによって必要以上に地方公共団体に負担を強いることは、地方公共団体の自主性を強化し自由度を拡大するという地方分権改革の趣旨に鑑み、適当ではないと考えております。
 平成二十一年十月の地方分権改革推進委員会第三次勧告におきましても、計画等の策定の義務付けについては、一定の場合を除き規定そのものの廃止あるいは努力義務化等の措置を講ずることとされ、累次の分権一括法により、廃止や事務負担の軽減といった具体的な見直しを行ってきたところであります。
 また、新たな計画の義務付けにつきましても必要最小限となるよう、内閣府においても、関係省庁と連携し、法令協議等を通じてチェックを行っているところであります。
 今後とも、計画策定の義務付けに係る地方公共団体の負担軽減に資するよう、引き続き内閣府によるチェックを行うとともに、平成二十六年から導入しております地方分権改革の提案募集方式も活用し、地方からの御提案をいかに実現するかという基本姿勢に立って制度見直し等を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#119
○西田実仁君 ここは、先ほども一覧表でお示ししたように、必ずしも閣法ばかりではなくて、議員立法も半分ぐらいが実はございます。一つの立法技術として、理念法が多いせいもあるのかもしれませんが、国が計画を立て、都道府県あるいは市区町村にその計画策定を任意といいながらお願いをするという積み重ねが先ほどの九十二本になっておりまして、ここは、我々議員の方も立法する際にいろいろなことを考えながらやらなきゃいけないなという反省も込めて質問しております。
 また、今御指摘ありましたが、地方がこの計画策定に取り組む際に大きな負担にならないように、国としても、よりきめ細かな情報提供あるいはサポート、これを行うなどしていただくことを強く要望したいと思います。
 地方自治体では業務の効率化について取組が進んでいます。例えば施設管理などの業務の民間委託により、経費節減やサービスの向上が図られております。また、地方自治体の負担軽減を目的として、政府は各自治体の情報システムの全国レベルにおける仕様の統一化に取り組むとの方針を示されております。
 自治体の情報システムの標準化について、期待される効果と今後の取組の見通しについて総務省にお聞きします。
#120
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 自治体の情報システムは、これまで各自治体が独自に構築、発展させてきた結果、その発注、維持管理や制度改正対応などについて各自治体が個別に対応しており、人的、財政的負担が大きくなっております。
 自治体の情報システムの標準化は、自治体が共通して必要なシステムの機能等を定めることで、こうした重複投資を抑制し、中長期的な人口構造の変化や今後のデジタル社会に対応した自治体行政への変革を後押しするものと期待しております。
 総務省といたしましては、現在、自治体、事業者や有識者を交えた検討会において、自治体の情報システムの中核を成す住民記録システムの標準化を検討しておりまして、来年夏頃までに標準仕様書を作成する予定でございます。
 以上でございます。
#121
○西田実仁君 総務省の行政評価局の調査では政府の取組について幅広く調査を行っておられます。一方で、政策の実施においては、本日るる申し上げましたように、地方自治体の置かれる厳しい状況という現実もございます。
 この地方六団体が十月三十一日に出された文書におきましても、国が制度の創設、拡充等を行うに当たって、地方団体に対し新たな計画の策定を、地方団体ごとの行政需要の多寡や先行的な取組の有無等の実情を考慮せず、実質的に全国一律に義務付けている例が見られる、地域の実情を踏まえた地方の裁量を認めず義務付け、枠付けがなされることで、特に小規模市町村を中心に、真に住民に必要とされている行政サービスの優先的な実施や行政効率に支障を生じることが懸念されるため、国は施策の立案に際しては、地方に一律に求めることは避け、地方の裁量の確保に十分配慮することと、こう指摘されています。また、国が法令を制定する場合の義務付け、枠付けが許容される基準について見直すとともに、義務付け、枠付けに関する立法の原則の法制化、政府におけるチェックのための仕組みの確立について実現することと、このような指摘も地方六団体からいただいております。
 総務省のこの各行政評価局調査の実施に際しましては、是非こうした国と地方という観点についても目配りをしていただきたいと思いますが、最後に総務大臣の所感をお伺いいたします。
#122
○国務大臣(高市早苗君) 行政評価局の調査の実施におきましては、現在、現場の実情を重視するということとしております。その実態を調査していく中から行政上の課題を洗い出すことに努めております。
 よって、西田委員が御指摘の、地方の置かれた厳しい環境というものも現場の実情の大きな要素として考えておりますので、十分に目配りをしながら調査を進めてまいりたいと存じます。
#123
○西田実仁君 本日は、国と地方の関係につきまして、地方自治体の計画策定等の観点から質疑を行いました。
 参議院の行政監視機能の強化というこの中心的役割を担うこの行政監視委員会におきましては、今後も着実な議論が積み重ねられ、行政監視機能の向上につながっていくよう、委員長を始め委員会の委員の皆様とともに私も力を尽くしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
    ─────────────
#124
○委員長(川田龍平君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、倉林明子君が委員を辞任され、その補欠として田村智子君が選任されました。
    ─────────────
#125
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。
 本臨時国会にて行政監視委員会質疑が行われることについて、私も大変うれしく、また有り難く思っております。行政監視は、我々の重要な役割の一つとして、より頻度を高めて委員会質疑が行われることを期待したいと思います。
 そこで、私からは、香港情勢について及び公文書管理、この二点について質問させていただきたいと思います。
 まず、昨今の香港情勢についてです。
 本日、香港では区議会議員選挙が行われ、民主派が圧勝したとの一報が入りました。これを機に前向きな解決に向かうことを期待したいものの、依然としてその情勢については予断を許しません。民主派が勝利したということは、個人的には前向きなことであると思うものの、これによって更に中国政府が態度を硬化させるということも考えられるからであります。
 我が国が香港に対してどのような外交、行政業務を行っているのか、国家の安全保障から経済にまで関わる重要なテーマであり、より時間を割いて議論すべきではないかと考えています。
 日本維新の会は、先日、政党として公式な声明を発表いたしました。アメリカ議会も人権と民主主義確立を目的とする法案を可決しており、また、ペンス副大統領も香港民主化を支持する強い声明を度々出されております。
 安倍首相は、今国会の所信表明演説で、自由で開かれたインド太平洋を実現すること、そして、貿易の文脈ではありますが、自由貿易の旗手としての役割を果たしていくことを明言されました。言うまでもなく、経済の自由主義と政治の民主主義は密接不可分の関係にあり、政府は、香港の自由と人権を守るために、民主化を当然後押しをしていくべきであります。
 そこで、日本政府として、中国政府及び香港特別行政区政府に対して事態改善に向けた努力を促し、自由で開かれた香港が維持されるよう働きかけるべきであると考えますが、取組と見解について外務省にお伺いいたします。
#126
○政府参考人(田村政美君) お答え申し上げます。
 昨今の香港情勢につきましては、大変憂慮しているところでございます。自制と平和的話合いを通じた解決を関係者に求めるとともに、事態が早期に収拾され、香港の安定が保たれることを強く期待しているところでございます。
 香港は、我が国にとりまして緊密な経済関係及び人的交流を有する極めて重要なパートナーであります。自由で開かれた香港社会は、日本を含むこの地域の繁栄と発展にとっても重要なものと考えております。中国政府及び香港政府に対しましては、様々なレベルで、引き続き、一国二制度の下、自由で開かれた香港が繁栄していくことの重要性を指摘しているところでございます。
 引き続き、高い関心を持って情勢を注視していく考えでございます。
#127
○音喜多駿君 安倍首相から繰り返し懸念を口頭で表明されているということでありますが、香港の民主化を支持する、より強力なメッセージを出す段階に来ているのではないでしょうか。
 同時に、我々国会議員も、国会において香港の民主化と人権を守る決議案といったものを検討する段階にあるように思います。各政党とも、温度差がたとえあったとしても、香港の自由と人権を守るという思いに変わりはないはずです。是非、国会における具体的な対応、また議決案提出の検討等々、皆様にもお願いをしたいと思っております。
 また、香港情勢については邦人保護活動も重要な外務行政に位置付けられます。デモがどこで行われるのか、危険な場所はどこなのか、そういった情報を香港に在留する日本人に対してリアルタイムで出すことが求められています。外務省のホームページでも、こう明記されております。在留届を提出いただければ、緊急事態が発生した場合、日本国大使館や総領事館よりメールによる通報や迅速な援護が受けられます、こう明言されているわけですね。
 しかしながら、私に寄せられている意見やインターネット上の声を確認しますと、総領事館メールはデモの事後報告になっている。また、例えば今月十一日に香港中文大学であった事件に対する安否確認が二十一日に行われるなど、情報発信や援護が後手後手になっているのではないでしょうか。
 邦人保護の一環として、メール発信頻度を高めること、SNSなどを使った頻繁な通知を行うことなど、周知の工夫をより一層するべきであると考えますが、外務省の見解をお伺いいたします。
#128
○政府参考人(河津邦彦君) 外務本省や在香港総領事館は、香港において、デモにおける衝突や交通妨害等が生じる可能性を察知次第、直ちにスポット情報、領事メールを通じて香港の在留邦人やたびレジに登録をいただいております方々へ情報提供を行ってきているところでございます。具体的には、本年六月の事態の発生以降、スポット情報は八回、領事メールを五十八回発信しているところでございます。迅速かつきめ細やかな情報発信に努めてきているところでございます。
 また、御指摘のSNSを使った通知ということで申しますれば、フェイスブックの外務省領事局海外邦人安全課のアカウントから、香港を含め各国の最新の海外安全情報を発信してきているところでございます。
 引き続き、適時適切な情報提供に努め、邦人の安全確保に万全を期してまいります。
#129
○音喜多駿君 今取組について御説明いただいたんですけれども、例えばその今やられていると言ったフェイスブックページ、こちら二千程度しか、いいねという、要は通知が来る数が付いていないわけですね。フェイスブックというのは、そういうのは、自分たちで情報を取りに行かないと、その方々にしか情報が来ないということもありますし、外務省の例えばツイッターなどでは数十万、たしか三十二万でしたか、ちょっと数字忘れましたけど、相当数のフォロワーがいると思うんですね。そうしたことのSNSを使えば、より双方向性のある、そしていわゆる拡散力のある情報発信ができるにもかかわらず、こうしたものが活用されていないということは極めてもったいないのではないかと私は思っております。
 特に、たびレジであるとか、そういった有料で開発したアプリを使うのも、それもいいことであると思うんですけれども、無料で使えるこうしたツールというのをより活用していただきたいと、そういうことを改めてここで強く要望したいと思います。
 海外の、特に香港在住の方から、いざというときは日本の領事館ではなくてアメリカの領事館の方が頼りになるというような声も私には届いております。外務省の皆さんも少ない人員で香港に対して力を尽くしているという状況は仄聞をしておりますが、邦人保護体制について、周知方法の改善を含め是非見直しを図っていただきたく、強く要望をいたします。
 次に、公文書の管理についてお伺いをいたします。
 桜を見る会の追及が本国会でも盛んに行われております。本件は、税金の私物化、無駄遣いであり、懸案が発生時以降、私は即刻廃止にするべきだと主張をしてまいりました。まさに長期政権のおごり、緩みが顕著になった案件であり、首相及び政府には強く猛省を促すものです。
 一方で、この桜を見る会は、規模の違いなどはあれど、民主党政権時にも行われてきたものであって、殊更に政局化することは避けなければなりません。我々がするべきことは、この問題を契機として本質的な行政事務の見直しを行うことではないでしょうか。その本質の一つが、先ほど来も御議論がありました公文書管理の在り方です。
 御案内のとおり、この桜を見る会の出席者リストという公文書が、余りにも恣意的ではないかと思われるタイミングで廃棄されたことが判明しています。この根本原因は、行政の公文書の管理方法が諸外国に比べて余りにも遅れているという点にあります。
 昨年十月に発表された国立国会図書館の調査によれば、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスにおいては、それぞれ公文書館が公文書の処分に関する権限があると報告されています。カナダにおいても、国立図書館・公文書館長がどの記録を保存するのか、この決定権を有しているということです。
 一方で、日本においては、最終的に各省庁の規則で公文書の管理、保存、廃棄がなされており、この点について私は重大な疑問を持っているわけでございますけれども、内閣府の見解をお伺いいたします。
#130
○政府参考人(渡邉清君) 公文書管理制度担当でございます。
 公文書管理法におきましては、所管行政において責任を負う立場にある個々の行政機関が行政文書の管理を行うという立て付けにしてございまして、同法第十条に基づき行政機関の長が設ける行政文書管理規則は管理に関する具体的な事項を定めるということにされております。
 他方で、このような構造の下で文書管理規則の内容が適切なものとなりますよう、公文書管理法施行令や行政文書管理ガイドラインで各省庁の規則に共通する内容を大枠で定めた上で、規則の制定、改廃には、内閣総理大臣、その事務局であります内閣府の公文書管理担当、さらには公文書管理委員会という審議会組織によるチェックを義務付けることとしておるところでございます。
 こういった取組にすることによりまして、政府全体で一定の統一性を確保するための仕組みがこの法体系の中に盛り込まれているものというふうに理解してございます。
#131
○音喜多駿君 いろんな仕組みはつくられているということなんですけれども、結局のところ、作成した方が管理、保存、そしてどれを廃棄するかについて権限を持っているという構造が、根本構造がやっぱり余りにもいびつではないかと私は思っております。この結果、政府や政権に不利と思われる文書が廃棄されているのではないかという疑念を持たれる構造になっており、実際にそう取られても仕方のない事態が今回も発生をしております。
 外形的公正性を保つためにも、諸外国同様に国公立の公文書館に権限を集中し、この地位の向上を図るべきと考えておりますが、まず国立公文書館の現在の機能とその人員体制について教えてください。
#132
○政府参考人(渡邉清君) 国立公文書館は、歴史公文書等の適切な利用及び保存を図ることを目的として設立されております。これは国立公文書館法第四条で定められております。形態は独立行政法人ということです。
 機能の内容ですけれども、歴史公文書等の保存、それから一般の方への御提供、そして公文書に関する様々な研修や、それから内閣府、それに他の行政機関などへの専門的、技術的な助言などの業務を行うということがその使命となっております。
 人員体制につきましては、こうした機能を果たすために、国立公文書館は、館長を含めて役員が四名、常勤職員でカウントしますと六十一名が配置されているところでございます。
#133
○音喜多駿君 この職員数というのは、非常にこれは少ない数字ではないかというふうに思っています。そして、機能を聞いても、いわゆる諸外国のような重要な機能を担っているところではないと。しかも常勤が六十一名ということで、この数も余りにも驚くべき数字だなということですね。
 先進国を見ますと、軒並み五百人近い職員数を抱えているというふうに聞いております。アメリカでは何と三千人近く、中国も約千人、韓国でも三百五十人ほどの職員数が配置されているという調査が出ております。人的リソースでも機能の面でも余りにも貧弱な国立公文書館について、抜本的に変革し、諸外国並みの機能と人員体制を整えるべきと考えますが、内閣府の見解をお伺いいたします。
#134
○政府参考人(渡邉清君) 先生御指摘のとおり、各国の公文書館、非常に体制的にはたくさんの人員抱えているところもございます。また、先ほど常勤職員六十一名と申し上げましたが、非常勤職員の活用といいますかお助けを得まして、二〇一七年度だったと思いますが、日本も比較すれば百八十八人ほどの、まあ非常勤職員込みでということになりますけれども、体制をつくって何とか頑張ってやってきておられるというふうに承知しております。
 国立公文書館の果たすべき機能でございますけれども、諸外国と我が国で行政組織の編成の原理も異なっておりますので一概に比較はできないかと思いますけれども、我が国におきましては、国の諸活動について現在及び将来の国民に対する説明責任を全うするという公文書管理法の目的を実現する上で国立公文書館は非常に重要な機能を担っている法人だというふうに思っております。
 こうした認識の下、これまでも、厳しい財政事情の中におきましても人員の拡充を徐々に進めてきておりますほか、国立公文書館におきましてもアーキビストの職務基準書の策定を始めとした専門人材の育成などの取組が進められているところでございます。
 引き続き努力して、適切な体制の整備、邁進していきたいと思っております。
#135
○音喜多駿君 今一生懸命御答弁されているんだと思うんですけれども、百八十八名にしたって、先ほど申し上げた例では韓国の半分ということになっているわけです。我が国では、優秀で志のある、まさにおっしゃったアーキビスト、情報保全の専門職が大勢いらっしゃいます。こうしたアーキビストが文書の管理、保存を決定する、この当たり前の体制を是非いち早く確立していただきたいと思っています。
 加えて、公文書については、デジタル化、このデジタル化も諸外国に比べると非常に遅れています。行政ファイルについて、ここ数年デジタル化の割合がどのように推移しているのか、これについて教えてください。
#136
○政府参考人(渡邉清君) 各行政機関が保有する行政文書ファイルにおける電子媒体が占める割合、これを各年度の年度末における総保有ファイル数に占める電子媒体の割合ということで見ますと、最近、直近三年度の調査では、古い方から、平成二十七年度で五・五%、二十八年度で六・一%、平成二十九年度で六・七%ということで、年々〇・六ポイントずつ上昇はしてきておりますが、まだ電子化の速度はそれほど速くないというふうに認識しております。
#137
○音喜多駿君 一〇%にも到底満たないという、これもとても残念な数字が出てきてしまうわけであります。足下の行政文書のデジタル化、電子化ができていない状況で、政府のIT戦略、世界最先端デジタル国家創造宣言は、余りにもむなしく聞こえてなりません。
 デジタル化のメリットというのは、半永久的に文書を残せる点にあります。というのも、デジタルは、品質が落ちないだけではなく、保存するのに物理的なスペースも必要ないからです。ですから、デジタル化された公文書というのは廃棄の必要性が全くないと私は考えていますが、その点、内閣府の見解を教えてください。
#138
○政府参考人(渡邉清君) 公文書管理法におきましては、行政文書を歴史的事実の記録ということで非常に大事なものと位置付けまして、説明責任を全うするという理念を掲げているところで、これ、行政文書の媒体いかん、紙であろうが電子媒体であろうがそこは変わるものではないというふうに思っております。
 具体的には、行政文書が紙であるか電子であるかにかかわらず、業務の類型、それから行政文書の具体的な性質、内容等に照らして保存期間を設定して行政機関において体系的に管理をするとともに、保存期間満了後には、歴史的に重要な文書については国立公文書館に移管、そうでない文書は内閣総理大臣への協議を経て廃棄ということが、法律上の立て付けといいますか、制度上の内容になってございます。
 電子媒体である行政文書につきまして、保存期間満了後もというか、今考えられている、今設定している保存期間と相当する期間を超えて廃棄しないで保存をし続けるということは、行政文書の体系的管理や効率的な行政運営の観点からは少し慎重に検討する必要があるのではないかと現在では考えております。
#139
○音喜多駿君 その、何が重要で何が重要でないかを全く判断できていないからこういう問題が起きているわけだというふうに我々認識しているんです。
 先ほど来申し上げているように、その重要性の尺度、何が重要かどうかというのは、作者自身やそれを指示した政府機関ではなくて、公正中立なアーキビストやあるいは知る権利を持つ国民、あるいは後世の歴史家、研究者が決めるべきものであります。そして、全てをデジタル化しておけば廃棄する必要性はなくなって、だからもう全て紙の発想なわけですよ。もう利便性を高めるために、これが重要とか、そういったものの保存方法の区分けというのをアーキビストにそこから委ねればいいわけであります。
 それで、デジタルとて限界があるだろうというような反論もありますけれども、このデータを保存するストレージ、この保存の単価というのはこの三十年間で何と百万分の一まで低下しておりますから、データの保存可能量というのは今後無限に、ほぼ無限に伸び続けますから、物理的な障害というのも全くありません。
 まず、少なくとも、誰が見ても著しく遅れている行政文書のデジタル化については目標を定めることが必須であり、またそれは当然可能であるはずです。そして、廃棄をしないというルールを作り、資料の作成者ではない国立公文書館が強い権限で管理していく、こうしたことで、他の先進国と見劣りしない、民主主義国家としてあるべき公文書管理ができるようになると考えますが、内閣府の見解を最後にお伺いいたします。
#140
○政府参考人(渡邉清君) 行政文書管理の電子化、先生御指摘の部分につきましては、昨年七月の閣僚会議決定などを踏まえまして、今後作成する行政文書は電子媒体で管理するということを原則として、文書管理業務をシステムで一貫的に処理することを目指すということを決めてございます。
 具体的には、保存期間の設定、それから、保存期間満了時の措置に係る現行制度を前提とした上で、これら文書ファイルの情報ですね、書誌情報、大分類、中分類、小分類といった分類、それから保存期間、保存場所といったものを自動で設定できるようにするですとか、行政文書の検索や移管、廃棄作業も迅速化できるというような形で運用を効率化していこうと、こういう方向性で今作業を進めているところでございます。
 また、文書管理の電子化を進めていく中におきましても、国立公文書館の専門的知見を活用することは非常に重要であると考えておりますので、先生も御指摘いただきましたアーキビストといった専門人材の育成、それから歴史公文書を電子媒体で長期間安定的に保存するための方策の検討といった、国立公文書館で今取り組んでおられる取組とも連携をしていくこととしております。
 不十分という御指摘でございますけれども、引き続き、確実かつ効率的な文書管理の実現に向けて、こうした取組をしっかりと進めていきたいと考えております。
#141
○音喜多駿君 もう間もなく時間ですけれども、今、廃棄も、何ですか、効率化できるという御答弁ありましたが、廃棄しないでいただきたいわけですよね。デジタル化したからスムーズに廃棄されちゃしようがないわけで、デジタル化したら廃棄をする必要はないわけであります。
 我々日本維新の会は、この公文書管理法については、原則デジタル化、そして絶対捨てないという内容の議員立法も、先頃、前回提出させていただいたところであります。このデータを捨てない、公文書を管理するというのは、もう与野党問わず、この議会から行政監視するという文脈では皆さん賛成いただける部分だと思いますので、是非、我々もこういうことを提言していきますし、政府としても真剣に御検討いただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#142
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 桜を見る会について質問いたしますが、大変残念なことに菅官房長官の記者会見の時間と丸かぶりになりまして、質問の順番を変えるのも難しかったということで、今日は官房副長官にお越しいただいて質問いたします。
 これまでの内閣委員会での質問、また野党追及チームへの説明で、総理などからの推薦名簿は、内閣官房、内閣府とも決裁行為をしていない、つまりはノーチェックだったということがもはや明らかになっていると私は思います。この野方図な正体が何をもたらしているのか。
 今日は資料として一枚配付いたしました。これは、我が党の大門実紀史参議院議員に内部告発の文書として送られてきていたものなんです。東京都千代田区のジャパンライフ株式会社山口会長宛てに、平成二十七年、二〇一五年、桜を見る会招待状が送られていた。ジャパンライフは出資者や顧客獲得のためにこの招待状や封筒の画像を説明会資料に使っていたんだということを示す文書なんですね。
 これ、昨年の予算委員会、衆議院の方でも大西健介議員が取り上げて質問もされています。大門議員も繰り返しこのジャパンライフは国会で取り上げているんですよ。高齢者を対象に磁気ネックレスなどのマルチ商法を繰り返してきた極めて悪質な会社です。二〇一四年には既に消費者庁から行政処分も出されていました。
 その代表取締役会長が二〇一五年の桜を見る会に招待をされ、その招待状がジャパンライフへの信用を示す資料として業務に利用をされていた、これ大変重大な問題だと思います。
 誰がなぜ招待をしたのか調査をすべきだと思いますが、副長官、いかがですか。
#143
○内閣官房副長官(岡田直樹君) お答え申し上げます。
 桜を見る会につきましては、各省庁からの意見等を踏まえて、各界において功績、功労のあった方々などを幅広く招待しており、招待者については内閣官房及び内閣府において最終的に取りまとめているものと認識をしております。
 個々の招待者について、これは、招待されたかどうかも含めて個人に関する情報でございますので、従来から回答を差し控えさせていただいているものと認識をしております。
 一方で、この桜を見る会については、招待者の選定基準が曖昧である等の御指摘をいただいておりますところであります。今後、招待基準の明確化や招待プロセスの透明化を検討をし、予算や招待人数も含めて全般的な見直しを幅広く御意見を伺いながら行ってまいりたいと存じます。
#144
○田村智子君 これ、大変信憑性のある資料をジャパンライフは使っているんですよ。これ私、調査すべきだと思うんですね。
 この資料でお配りしたものの右側を見てください。平成二十七年桜を見る会受付票、左の下に六〇―二三五七と番号が振ってあります。これは、招待者一人一人への言わばナンバリングとして、まあこの資料でなくてもいいですよ、この受付票というものには恐らくナンバリングしてあるんだと思うんですね。
 このナンバリングって、一人一人に対するものなんではないんですか。内閣府。
#145
○政府参考人(大塚幸寛君) 受付票には確かにナンバーを振ってあるというふうに承知をしております。
#146
○田村智子君 これを見て、それからまた二十二日金曜日の日に、桜を見る会招待者名簿、予算委員会の理事懇談会に提出をされまして、私も見ました。この名簿には受付票番号を示す欄があるんです。内閣府はその番号を消していますけれども、防衛省とか国交省とか、私、その前日に名簿を受け取っていましたので見てみたら、これ幾つもの省庁が番号をそのままにしていたので見てみますと、この最初の二桁の番号というのは属性を示しているんですね。各省共通しているんですよ。公務員は二十なんです。で、審議会の会長さん、議長さんとかが四十。功績者と言われる方々は五十番台。これ全部統一されているんですね。
 二点確認します。
 一つ目は、名簿にある受付票番号というのは、名簿の受付票番号、開示もされている受付票番号、これは招待者に送付される受付票に記された番号で間違いありませんか。
 もう一つ、じゃ、六十という招待区分はどういう区分に当たるんでしょうか。
#147
○政府参考人(大塚幸寛君) 申し訳ございません、今の二点の御質問は、ちょっと事前に通告をいただいたと認識してございません。ちょっと細かな事実に関することでございますので、今、直ちにちょっとお答えできるだけの情報を持ち合わせてございません。申し訳ございません。
#148
○田村智子君 いや、もうこれ符合していきますんでね。それじゃ後で、私の質問の指摘したことが、これから指摘することが本当かどうか是非御確認いただきたいんですけれども。
 内閣府は、この桜を見る会の招待状について、封筒に案内状その他の書類を入れる作業、これ民間の業者に発注をしています。実は私は、八日の予算委員会の質問準備の過程で、じゃ、どういう契約で発注しているのかということを確かめるため、契約書等の文書を一式いただきました。二〇一五年から今年のものまでいただきました。二〇一五年の仕様書、これは業者に対する作業指示書、これを見ますと、この封筒入れの作業というのは実に厳密に細かく決められているんですね。
 これ、例えば招待者の方が公用車を使うことが想定される方であれば、やっぱり車の通行証を入れなきゃいけない。運転者の方への注意事項の文書も必要になってくる。また、車が一か所に集中しないように、この方はこちらの門から、この方はこちらの門からという別々の案内書を入れているということが分かるんですよ、仕様書を見ますとね。これを間違いなくやるためには、まず、この方が、この招待者がどういう属性であるかということを二桁の番号でずっと区分しているんです。ずっと区分しているんです。そこに公務員の方が二十というのが分かるような資料が全部あるんですね。
 これね、また、それだけじゃないんですね。この仕様書、つまり、こういう作業をしてくださいというのを見ますと、封をするときにもシールを貼るか貼らないかの違いがあるんだと。各党代表、叙勲者、文化勲章者、総理・長官等推薦者、与党推薦者に限り、封筒の蓋に添付してあるシールで封をすることということも指示がされているんです。
 この招待区分の表がもうできています。二〇一五年のものには載っています。これを見ますと、両院議長、各党代表、国会議員、これ十なんですね。最高裁などの長官や行政、議会の幹部、知事などが二十。与党推薦者は六十四、六十五。これ、自民党と公明党に分かれているのかなというふうに思いますけれども。総理・長官等推薦者が六十から六十三というナンバリングが振り分けられています。この順番で考えれば、私は六十というのは総理が推薦している方の招待区分ではないのかというふうに思います。
 こういう仕様書を出しているから、内閣府、確かにここまで細かい通告はしませんでしたが、これよく御存じのことだと思います。いかがですか、六十というのは総理の招待区分を示す数字ではありませんか。
#149
○政府参考人(大塚幸寛君) 繰り返しで恐縮でございます。今お尋ねのものも含めまして、個別に答えられるだけのものを持ち合わせてございません。お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
#150
○田村智子君 これも、後で私、質問の後に公開もしますけれども、二〇一五年の仕様書には見事にそう書かれているんです。六十から六十三が総理・長官等推薦者となっているんですね。
 これ、本当に調べてほしいんです。だって、ジャパンライフのマルチ商法の被害者は本当に多くが高齢者ですよ。二〇一四年から四回にわたって行政処分を受けている。一部業務停止命令まで受けている。ところが、それを無視して業務をやって被害を拡大してきたような極めて悪質な会社なんですよ。この会社宛てに、その代表取締役宛てに招待状が送られているんですよ。
 区分は六十で間違いないでしょう。調べていただきたい。副長官、お約束ください。
#151
○内閣官房副長官(岡田直樹君) ただいまのお尋ね、かなり専門的な、細目にわたるものと思いますし、なかなか私は今その区分番号等について承知をいたしておらないわけでございますので、恐縮でございますけれども、やはり個々の招待者については、招待されたかどうかも含めて、これは個人に関する情報であることに鑑みて、従来から回答を差し控えさせていただいておるところでございます。
#152
○田村智子君 これね、全くふさわしくない人が招待されたということなんですよ。それさえ調べないなんということはあり得ない。
 ちょっと時間がないので、もう一点指摘したい。
 この二〇一五年の仕様書の招待区分には、実は前年実績が記載されています。これを見ますと、二〇一四年の実績、与党二千九百人、総理、長官等は三千四百人とあります。二〇一四年、三千四百人。
 菅官房長官は、総理からの推薦は約千人、副総理、官房長官、官房副長官で約千人、つまり、総理、長官等で約二千人と答弁をしていますが、二〇一四年の時点で三千四百人なんですよ。これより減ったということは私はあり得ないというふうに思うんですね。
 安倍晋三後援会が桜を見る会とセットで毎年行っている前夜祭、懇親会。友田県議、山口県の友田県議のブログでは、二〇一四年、この懇親会には約四百人なんですよ、前日の夕食会、四百人。でも、今年は安倍総理自身が八百人規模だと認められたんですよ。前夜祭で倍なんですね、前夜祭で倍。なのに、桜を見る会で二〇一四年よりも総理の枠の招待者、総理や長官等々の招待者の枠が減る。私、これ、おおよそ考えられないことで、総理千というのは過少な数字ではないかと思うんですが、いかがですか。
#153
○政府参考人(大西証史君) お答え申し上げます。
 推薦者なり招待者なりの名簿につきましては、それぞれ、内閣官房内閣総務官室からの推薦者名簿及び内閣府からの招待者名簿につきましては、それぞれ一年未満の保存期限ということで廃棄を差し上げております。そういった名簿のない中で、国会からの、先生方からの御要請に基づきまして、長官が事務方に聞き取りをいただきましてまとめさせていただいた概数でございますけれども、それを先般、官房長官、説明をさせていただいております。
 その中では、招待人数の概数は、各省庁推薦、各界功労者、各国大使館、国会議員、勲章受章者など約六千人程度、上記以外の者、このうち自民党関係者約六千人程度、国際貢献、芸術文化等の特別招待者、報道関係者、公明党関係者、元国会議員の先生方約千人程度、総理大臣約千人程度、副総理、官房長官、官房副長官約千人程度という御報告を基本的に事務方に対する聞き取りを基に差し上げたところでございます。
#154
○田村智子君 それ、もう根拠ないんですよ。総理千、根拠ないですよ。
 あのね、もう分かったんですよ。皆さんは、封筒に入れる作業は極めて厳密で、招待区分もしているというのはこれもう事実です、内閣府の資料に書かれています。そうすると、じゃ、そのシールを何枚用意したんだと。そこからですよ、名簿で明らかになっている功績、功労の中で叙勲者の方とか各党の代表とか、これ引いていけば数字も分かるでしょう。皆さんがその封に入れる作業の中で、招待六十、招待区分六十を一体各年何人ずつやってきたのか、調べれば分かると思うんですね。
 これ、是非お調べいただきたい。お調べいただきたいと思いますが、いかがですか。
#155
○政府参考人(大塚幸寛君) それぞれ文書ごとに保存期限の問題もございます。今時点でちょっとその、どこまでどう調べることが可能か、ちょっとお答えをきちんと申し上げることができません。お答えを差し控えさせていただきます。
#156
○田村智子君 名簿はなくても調べるすべが分かってきたんですよ。分かってきたんです。どういう作業をしたのかということで分かってきたんです。
 これ是非お調べいただきたいし、是非この委員会に報告を求めたいと思いますので、お取扱いをお願いします。
#157
○委員長(川田龍平君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
#158
○田村智子君 これ、与党は二〇一四年に二千九百人なんですよ。これ、自民党だけじゃないんですよ、与党で二千九百人。それが今年自民党だけで約六千になりますか。私、総理がその中に自分の分を入れ込んでいるんじゃないのかということまで考えてしまうんですよ。
 例えば、自民党の中の文書として報道もされている今年の桜を見る会は、参議院の改選組は四組。これ、招待状四枚という意味でしょう、一枚で御夫妻で招待できるので、四枚。それで、非改選の方は二枚。これで考えていったって、総理などを除いた自民党の国会議員衆参合わせて三百九十二人でしょう。単純計算すると一人十五枚は配れることになるんですよ、六千だと。全然数字が合わないんですよね。
 これね、官房長官が発表した総理約千、これすらもうそであったという可能性が極めて高い問題です。どこまでうそを重ねるのかと、どこまで総理の政治の私物化や、あるいはもう選挙の買収の疑いですから、それをごまかそうというのか。こんなことは許されません。
 ジャパンライフの問題も含めて徹底的に調べていただきたい、このことを重ねて要求して、質問を終わります。
#159
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
 田村委員の質問にもあるように、総理主催の桜を見る会で、各省庁が推薦する功労者など本来の招待者をはるかに超えて、総理千人、副総理や官房長官、副官房長官千人、自民党六千人の推薦で八千人が参加していたということが明らかになりました。予算も何倍も超えていたことなど、余りにも度の過ぎた行政の私物化や政治の利用であり、決して許されることではありません。国民に大きな怒りを生んでいます。
 総理には、予算委員会で集中審査に応じて国民に説明することを強く求めます。
 沖縄県を始め全国では、毎日就労しているにもかかわらずおおむね年収二百万円未満で、賃金収入が生活保護の最低生活費を下回り生活が困窮しているワーキングプアと呼ばれるような雇用労働条件が蔓延しています。ワーキングプアの解消は急務であり、これは政治課題として与野党共通の認識だと思います。
 ワーキングプアについて、政府として定義を有していますか。正確な実態を把握して改善に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。
#160
○大臣政務官(自見はなこ君) 御指摘のいわゆるワーキングプアにつきましては、その範囲や定義について様々な議論があり、政府として定義を有しているものではございません。
 委員御指摘の賃金収入が最低生活費以下の労働者については、例えば生活保護を受給しながら働いている方は二〇一七年時点で約二十九万人いらっしゃるものの、そのような方々の全体像を把握することは困難であるというふうに考えております。
 なお、御指摘のような方々については非正規雇用である場合が多いというふうに考えられておりますが、厚生労働省としては、非正規雇用労働者の方々も含め、どのような雇用形態であっても安定的に収入が得られ、その水準も安心して生活することができるものであることが重要であるというふうに考えております。
 このため、キャリアアップ助成金の活用等により非正規雇用から正規雇用への転換等の取組を進めるとともに、二〇一三年から二〇一九年にかけての七年間で、全国加重平均で百五十二円の最低賃金の引上げに取り組んでまいりました。また、昨年六月に成立をいたしました働き方改革関連法により、来年四月以降、同一労働同一賃金の施行が予定をされております。
 賃金の底上げに向けて、引き続き、中小企業が賃上げを行える環境整備等に取り組んでまいりたいと思います。
#161
○伊波洋一君 ワーキングプアの定義は持っていないということですが、やっぱり働いている方々の実際の賃金条件というのはしっかり理解することが大変大事だと思います。
 ワーキングプア対策のメニューとして最優先に挙げられるのが最低賃金の改革です。現在、五百万人が最低賃金水準そのプラス四十円未満ぐらいの範囲で雇用労働条件にあると言われています。
 確かに、この間、最低賃金は引上げが行われ、今年十月から全国加重平均は時給九百一円になりました。しかし、沖縄では七百九十円、東京ではようやく千円を超え千十三円であり、同一労働同一賃金ではなく、また生活費などの勘案した購買力でも同一水準を保障する賃金にはなっておりません。最低賃金で働くことも多い若年者にとって地方で働くインセンティブは乏しく、都道府県別最賃が地方から人口の流出の原因の一つとなっています。
 今年七月三十日付けの中央最低賃金審議会目安に関する小委員会報告では、労働者見解として、地域最低賃金のその時点での最高額九百八十五円ですが、年間二千時間働いてもワーキングプアと呼ばれる年収二百万円に届かず、十分ではないと指摘されています。
 地方からの労働人口の流出防止のためにも、最低賃金制度の地域間格差は問題ではないでしょうか。最低賃金の全国一律化がやはり必要だと思いますが、いかがですか。
#162
○大臣政務官(自見はなこ君) 最低賃金法第九条では、地域別最低賃金は一定の地域ごとの最低賃金とされており、働く方の賃金や生活費、企業の賃金支払能力の地域差などの実情を考慮し、地域別に定めるものとなっております。このため、都道府県ごとに経済状況が異なる現状を踏まえまして、その現状に応じて決定されるべきものと考えております。
 最低賃金の全国一律化につきましては、賃金だけでなく、県民所得や企業の付加価値、生産性など経済指標に大きな地域間格差があること、最低賃金額を地域ごとの物価水準の差を反映させずに一律に決めることは、中小企業を中心として労働コストが増加することにより経営が圧迫され、かえって雇用が失われる面があるなどの課題があり、慎重な対応が必要であるというふうに考えております。
 最低賃金の地域間格差につきましては、骨太方針二〇一九においても、地域間格差にも配慮しながら、より早期の全国加重平均千円を目指すとされておりまして、最低賃金審議会に対して本方針に配意した審議を求めた結果、本年度につきましては、最高額東京千十三円に対する最低額、沖縄など十五県七百九十円でございましたが、その比率は七八・〇%と五年連続で改善をしており、また賃金の差も平成十五年以降十六年ぶりに改善をしております。
 引き続き、地域間格差の問題も注視しながら最低賃金の引上げを行ってまいりたいと考えております。
#163
○伊波洋一君 今年の厚生労働省資料によると、我が国の最低賃金は欧米諸国に比して低いと指摘されています。欧米は既に時給千円をはるかに超えております。このような中で、総理も時給千円と言いますけれども、全国加重平均です。今年は九百一円で、十七県が七百円台です。東京と神奈川は千円以上になりましたけれども、加重平均が千円になった時点で、その時点で高い地区と下位の地区があって、下位はまだ多分八百円台でしょう。そういう意味では、千円千円と言いながらも実際は低賃金を放置している。本当にイギリスと日本では二倍の差があるんですよ。
 ほかの、欧米はですね、企業によって、あるいは様々な、非正規と正規の給与差がほとんどないんです。七割ぐらいです。しかし、日本は半分ぐらいあるんですね。その半分が固定されているのが最低賃金なんです。それが三十代になってもなかなか超えていかないと、こういうことがあるわけです。
 このような、やはり、ワーキングプアの問題は民間企業に限った話ではありません。現在、配付資料一ページが示すように、多くの地方自治体に臨時・非常勤の職員の皆さんが働いていて、公共サービスの大きな部分を担っています。このいわゆる非正規公務員は、官製ワーキングプアともやゆされるなど、給与が低く、契約上の身分も極めて不安定な状況に置かれています。今、六十万人を超えるわけですね。この地方公務員の臨時・非常勤職員について、どのような実態でしょうか。政府として改善に向けてどのように取り組んでいますか。
#164
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 平成二十八年度に実施をいたしました地方公務員の臨時・非常勤職員に関する実態調査の結果、平成二十八年四月一日時点で把握をしております臨時・非常勤職員は御指摘のとおり約六十四万人でございまして、平成十七年度の同調査と比べて約十九万人増加をいたしております。
 また、平成三十年度に実施をした会計年度任用職員制度の準備状況等に関する調査の結果、平成二十九年度時点のフルタイムの臨時・非常勤職員のうち、例えば事務補助職員の平均報酬月額は約十四万五千円となっていたところでございます。
 総務省といたしましては、臨時・非常勤職員の具体の報酬などの制度や水準を定める際には職務の内容と責任に応じて決定するように、各種会議やヒアリングの場等におきまして繰り返し助言をいたしているところでございまして、これらを踏まえ、各地方公共団体において適切に決定をされるべきものと考えております。
 なお、平成二十九年の地方公務員法及び地方自治法の改正によりまして、臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保を図る観点から、一般職の会計年度任用職員を創設いたしまして、期末手当の支給を可能とするなど制度運用の改善を図ることといたしております。
 以上です。
#165
○伊波洋一君 今、ただいま答弁ありましたように、この官製ワーキングプアに対する対策の一つとして、地方自治体において来年の四月から会計年度任用職員制度が開始されます。しかし、一部自治体では、臨時・非常勤の職員に期末手当を支給する代わりに月例給を下げたり、月例給を下げるために勤務時間を短縮するなどの不適切な事例もあるようです。
 でも、基本的にこの法律は、その財政措置を担保しているわけです。その担保が、でも届いていないんです、各地方自治体にはですね。本来、不適切に運用されてきた、廉価に運用されてきた給与の現在の水準を上げようとするものですから、当然、金掛かります。この掛かることをしっかり把握して、そしてそのことを総務省として各地方自治体に通知をしていく、担保をすると、こういうことをやらなきゃいけません。
 このような不適切事例にどのように対処しますか。背景には財源に対する自治体の不安があります。総務省のお考えをお聞かせください。
#166
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 会計年度任用職員の給料、報酬につきましては、総務省が発出をした事務処理マニュアルにおきまして、類似する職務に従事する常勤職員の給料月額を基礎といたしまして、職務の内容や責任、職務遂行上必要となる知識、技術及び職務経験などの要素を考慮して定めるように助言をいたしております。
 こうしたマニュアルの趣旨や各地方公共団体の実情などを踏まえた形で給料や報酬を決定した場合に、結果的にその水準が変動することはあり得るものと考えておりますが、財政上の制約のみを理由に、新たに期末手当を支給する一方で給料や報酬を削減することは適切でないと考えております。このような点につきましては、今年度も各種会議やヒアリングの場等において繰り返し助言をしているところでございます。
 今後とも、各地方公共団体において適切な給与決定が行われるように、引き続きしっかりと助言してまいりたいと考えております。
 また、財政面でございますが、会計年度任用職員制度の施行に伴い必要となる経費につきましては、地方財政計画に計上することによりまして適切に財源を確保してまいりたいと考えております。
 以上です。
#167
○伊波洋一君 地方自治体は月給制の給料なんですけれども、国家公務員はこの間まで、平成二十二年までですね、日々雇用だったわけです。その平成二十二年十月に期間業務職員制度等が新設されて、その待遇が改善されました。
 内閣府にお伺いしますけれども、どのような制度でしょうか。また、この間、新制度の要旨と、徹底に取り組んでこられたと思いますが、経過と現状を伺います。
#168
○政府参考人(堀江宏之君) お答えいたします。
 期間業務職員制度は、御指摘のとおり、平成二十二年十月に導入したものでございます。これは、従来の任期が一日単位であったいわゆる日々雇用の非常勤職員について、不安定な地位の改善や業務実態に即した適切な処遇の確保を図るため、新たに会計年度内で業務の実態に即して最長一年間の任期を設定して任用できる仕組みを設定したものでございます。
 期間業務職員も含めまして国の非常勤職員の給与については、一般職給与法におきまして各府省において常勤職員の給与との権衡を考慮して予算の範囲内で支給することとされておりまして、具体的には各府省において運用がなされております。
 こうした中、内閣人事局におきまして、平成二十八年に常勤職員と類似の職務を行っている非常勤職員約五万八千人を対象に処遇実態の調査を実施したところ、例えば期末手当や勤勉手当について全体で二割から三割弱の職員に対する支給にとどまっているということが判明いたしました。このため、非常勤職員の処遇改善について各府省で申合せを行い、平成三十年度には九割超の非常勤職員に対して期末・勤勉手当が支給されており、着実に処遇改善が進展していると考えております。
 引き続き、各府省申合せに沿って各府省が処遇改善にしっかりと取り組んでいくことが重要と考えており、そのために必要な働きかけを進めてまいりたいと考えております。
#169
○伊波洋一君 ただいまの答弁のように、国は国家公務員については日々雇用から期間任用になりました。その予算の範囲と言いますけれども、予算を措置するのが国じゃないですか。そもそも、それぞれの仕組みの中で必要とされる給与がこれだけだということは明らかになるわけです。その措置をするのは当然だと思います。
 自治体においても、今回の会計年度任用職員の制度は、給与をどのように措置するも含めてきちんと書いてあるわけです。それに即して、六十何万人という、本来私たち国民のサービスの本当の最先端にいる方々の、その方々の賃金を保障することによって国民のサービスを充実させる、これがやはり大変大事だと思っております。
 国家公務員の場合は、今報告がありましたように、適正な確保のために、資料の一番最後にありますけれども、このフォローアップ調査をいたしました。是非、総務省も今回の会計年度任用職員が自治体の中でしっかり取り込まれるようフォローアップを図るべきだと考えますが、総務省の見解をお聞かせください。
#170
○副大臣(長谷川岳君) 会計年度任用職員制度の導入に当たりましては、単に財政上の制約を理由として当該制度への必要な移行を抑制することは、適正な任用、勤務条件の確保という改正法の趣旨にはそぐわないというふうに考えます。
 したがって、各地方公共団体において円滑な制度導入が図られるよう引き続き必要な助言を行うとともに、制度導入後の取組状況についてもフォローアップし、各地方公共団体において適正な任用や勤務条件の確保が図られるよう取り組んでまいりたいと思います。
 また、この施行に伴って必要となる経費については、先ほども、繰り返すようではありますが、地方財政計画に計上することによって適切に財源を確保してまいりたいと、そのように考えております。
#171
○伊波洋一君 いまだに地財計画での必要な財源は確定されておりません。是非、早めに必要なものをきちんと地方から出してもらい、そしてそのことを担保するということを言って、そしてきちんと財政を担保する、それがやはり責任だと思いますので、よろしくお願いいたします。
#172
○委員長(川田龍平君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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