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2019/11/20 第200回国会 参議院 参議院会議録情報 第200回国会 災害対策特別委員会 第3号
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2019/11/20 第200回国会 参議院

参議院会議録情報 第200回国会 災害対策特別委員会 第3号

#1
第200回国会 災害対策特別委員会 第3号
令和元年十一月二十日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十三日
    辞任         補欠選任
     高橋はるみ君     馬場 成志君
 十一月十九日
    辞任         補欠選任
     大野 泰正君     滝波 宏文君
     太田 房江君     高橋はるみ君
     野村 哲郎君     山下 雄平君
     馬場 成志君     朝日健太郎君
 十一月二十日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     馬場 成志君
     滝波 宏文君     三宅 伸吾君
     小林 正夫君     矢田わか子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         杉  久武君
    理 事
                足立 敏之君
                長峯  誠君
                吉川 沙織君
                矢倉 克夫君
    委 員
                朝日健太郎君
                岩本 剛人君
                小野田紀美君
                加田 裕之君
                高橋はるみ君
                滝波 宏文君
                馬場 成志君
                三宅 伸吾君
                元榮太一郎君
                山下 雄平君
                小沼  巧君
                小林 正夫君
                芳賀 道也君
                水岡 俊一君
                矢田わか子君
                宮崎  勝君
                室井 邦彦君
                武田 良介君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        武田 良太君
   副大臣
       内閣府副大臣   平  将明君
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
       経済産業副大臣  松本 洋平君
       国土交通副大臣  御法川信英君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        今井絵理子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       内閣官房国土強
       靱化推進室審議
       官        宮崎 祥一君
       内閣府政策統括
       官        青柳 一郎君
       総務省大臣官房
       審議官      森  源二君
       総務省大臣官房
       審議官      谷  史郎君
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    小宮大一郎君
       文部科学省総合
       教育政策局社会
       教育振興総括官  寺門 成真君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    奈尾 基弘君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    辺見  聡君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    諏訪園健司君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      依田  泰君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    橋本 泰宏君
       農林水産省大臣
       官房危機管理・
       政策立案総括審
       議官       岩濱 洋海君
       農林水産省大臣
       官房生産振興審
       議官       鈴木 良典君
       農林水産省大臣
       官房参事官    上田  弘君
       林野庁林政部長  前島 明成君
       経済産業省大臣
       官房技術総括・
       保安審議官    小澤 典明君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    覺道 崇文君
       中小企業庁経営
       支援部長     渡邉 政嘉君
       国土交通省大臣
       官房建設流通政
       策審議官     林  俊行君
       国土交通省大臣
       官房審議官    内田 欽也君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  江口 秀二君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        五道 仁実君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
       国土交通省住宅
       局長       眞鍋  純君
       観光庁審議官   加藤  進君
       観光庁観光地域
       振興部長     村田 茂樹君
       環境省環境再生
       ・資源循環局長  山本 昌宏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (被災自治体及び被災農家に対する支援措置に
 関する件)
 (気候変動に対応した治水対策に関する件)
 (災害時における情報提供に関する件)
 (地方自治体における非常用電源の整備に関す
 る件)
 (令和元年台風第十五号による停電対策に関す
 る件)
 (被災者生活再建支援制度の拡充に関する件)
 (社会福祉施設及び保育園等の災害復旧に関す
 る件)
    ─────────────
#2
○委員長(杉久武君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、太田房江君、大野泰正君及び野村哲郎君が委員を辞任され、その補欠として滝波宏文君、山下雄平君及び朝日健太郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(杉久武君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房国土強靱化推進室審議官宮崎祥一君外二十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(杉久武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(杉久武君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○元榮太一郎君 自由民主党の元榮太一郎でございます。武田大臣、平副大臣、そして今井大臣政務官、そして政府参考人の皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず初めに、この度の台風十五号、十九号、そして十月二十五日の大雨による災害によりましてお亡くなりになられた方々の御冥福を心よりお祈り申し上げるとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 本日は、この一連の災害について御質問してまいります。
 台風十五号を始めとする一連の災害により、多くの人命が奪われるとともに、多くの住宅や農業施設等に甚大な被害が生じ、現在、被災地の復興復旧に向けて懸命な作業が進められていると思います。迅速かつ円滑な復旧復興のため、被災者に寄り添いながら、被災自治体と国が一体となって取り組んでいくことが急務であります。被災県や市町村による応急対策や災害復旧には多額の経費を要するため、特別交付税の配分や災害関連予算の確保に特別の、特段の御配慮をお願いしたい、このように思います。
 今月、十一月八日の閣議で総理は新たな経済対策を取りまとめるよう指示され、令和元年度補正予算案の編成も指示されたと承知しています。災害からの復旧復興のために必要な予算を確保し、一日も早い被災地の復旧復興を進めていく観点から、武田大臣の御決意を伺いたいと思います。
#7
○国務大臣(武田良太君) 政府としましては、発災前から関係閣僚会議を開催し、必要な体制を確保してまいりました。また、発災後につきましては、直ちに非常災害対策本部を設置しまして、政府一体となってスピード感を持って諸対策を進めてまいりました。私自身、被災九県、長野、福島、宮城、茨城、栃木、神奈川、千葉、岩手、静岡県を訪問しまして、被災地の被害状況と現地の支援ニーズを直接把握するように努めてまいりました。関係者の御尽力によりまして、インフラの復旧は確実に進んでまいっております。
 政府としては、十月十八日に台風第十九号による災害を特定非常災害に、同月二十九日には激甚災害に指定することを閣議決定いたしております。また、被災者に寄り添った生活支援も重要となってまいりまして、政府として、十一月七日に被災者生活支援チームの下で関係省庁が一体となって一連の災害による被災地の生活再建となりわいの再建に向けた対策パッケージを取りまとめ、八日に一千三百十六億円の予備費の使用を閣議決定いたしたところであります。加えて、同日に総理の方から、御指摘ありました災害からの復旧復興と安全、安心の確保を含めた新たな経済対策の取りまとめに向けた指示が出されたところであります。
 今後とも、顕在化する課題にはスピード感を持って万全の対応を取っていく、切れ目なく財政措置等を講じることで被災自治体と一体となって被災地の復旧復興に全力を尽くしてまいる所存であります。
#8
○元榮太一郎君 災害時こそ政治の力が試されると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 私の地元千葉県においては、台風十五号によりまして、農業施設等への被害額が約二百七十五億円、農作物等への被害額が約百五億円に上るなど、農林水産業だけでも被害額が合計約四百二十七億円となっています。
 視察に私も伺いましたその自治体の一つに八街市という市がありますが、農業施設等で実に四十六億円の被害が生じています。実際に、現地には暴風雨等によってもうビニールハウスが踏み潰されたようにぺちゃんこになっている、こういうような激しく破壊されている箇所が多々ありました。被害の壮絶さを実感したところであります。
 そこで、被災農業施設等への復興への支援について農林水産省に伺いますが、被災した農業用ハウス等の復旧や撤去に要する経費に対する国の補助内容を伺います。あわせて、千葉県も独自に補助をしておりますが、国、千葉県の補助を差し引いた最終的な市町村の負担割合もお答えいただきたいと思います。
#9
○政府参考人(上田弘君) お答え申し上げます。
 台風第十五号により被災した農業用ハウス等については、強い農業・担い手づくり総合支援交付金の被災農業者支援型を発動し、補助上限額及び対象地域の制限を撤廃するとともに、事前着工を可能とし、被災した施設の撤去も支援することとしたところであります。同事業での国費負担については、園芸施設共済加入者にあっては共済金の国費相当額と合わせて事業費の二分の一相当、共済未加入者に当たっては事業費の十分の三相当としております。
 また、地方公共団体の負担は任意としておりますが、委員御指摘のとおり、千葉県ではこの国の支援措置に加えて被災農業者の負担が十分の一以内になるよう独自に上乗せ措置を講じており、御質問の市町村の負担割合については十分の二を想定していると聞いているところでございます。
#10
○元榮太一郎君 市町村の負担割合は十分の二を想定しているということですが、先ほどの八街市に尋ねましたところ、この台風十五号に関する八街市の現実の財政負担は総額で約十億七千万円というふうに上るというふうに聞いております。
 八街市でも財政調整基金の積立てを行っておりまして、ここ数年は市の努力もありまして少しずつ回復傾向にあります。しかしながら、平成三十年度普通会計決算によりますと、八街市の財政調整基金の現在高は約二十六億円しかありません。それ以外でも、千葉県の各自治体の財調の現在高を見ると、やはりそんなに十分ではないというところであります。
 今回、台風十五号は激甚災害に指定をされ、国庫補助のかさ上げも講じられておりますし、交付税措置などによって実質的な市の負担が軽減されていくということは承知しております。しかし、負担割合がたとえ僅かであっても、財政規模が小さい市町村にとっての負担はとても大きくて、この基金を取り崩して対応することになりますけれども、財政状況の悪化というものが強く懸念されております。八街市だけではなく、このような自治体というのはほかの都県でもあるのかなというふうに思っております。
 そこで、被災地の市町村の負担が実質的にゼロになるように特別交付税等で最大限の御努力をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#11
○政府参考人(谷史郎君) お答え申し上げます。
 台風第十五号によりまして多大な被害を受けた地方公共団体におきましては、応急復旧対策などに財政負担が生じることが見込まれております。
 総務省といたしましては、まず、発災後速やかに、八街市を始めといたします被災団体の当面の資金繰りを円滑にするため、普通交付税の繰上げ交付を行っております。さらに、予備費に計上されました農業用ハウスの再建や災害廃棄物処理などの復旧復興事業に係ります地方負担につきまして、適切に地方財政措置を講じることとしております。
 今後とも、被災団体の実情を丁寧にお伺いしながら、特別交付税措置も含めまして地方交付税や地方債による地方財政措置を講じまして、その財政運営に支障が生じないように適切に対応してまいりたいと考えております。
#12
○元榮太一郎君 ありがとうございます。実質負担ゼロに向けて、是非とも丁寧な対応をお願いしたいと思います。
 次に、被災自治体への支援について伺ってまいります。
 千葉県の、これまた千葉県の市原市でありますけれども、市の担当職員や業者などの不足もありまして、災害復旧事業の準備が思うように進んでいないという声も聞いております。
 必ずしも過去に災害を経験したことのある職員が災害対応を行っているというわけではありません。という意味で、長い間大きな災害に見舞われたことのない市町村も多くあります。その意味で、この被災者に寄り添った対策と同様に、被災自治体にも寄り添った対応が求められているのではないかなというふうに思いますが、災害復旧事業に関わる被災自治体の担当者不足などに対して国の積極的な支援が必要と考えますが、国土交通省の御見解を伺います。
#13
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 国土交通省では、九月十四日より、市原市に対しまして継続してリエゾンを派遣し、支援に関する情報提供や支援ニーズの把握を行っているところでございます。また、十月二十七日より、延べ二十四名の被災状況調査のためのテックフォースを千葉県市原土木事務所に派遣して、市原市内の河川、道路の調査を実施し、災害査定の資料作成に対して支援を行っているところでございます。
 今後、被災自治体は災害査定に向けて復旧工法の検討等を実施することになるわけでございます。国土交通省におきましては、災害査定官が被災自治体の相談に乗り復旧工法に関する助言を行うとともに、災害復旧事業に精通した専門家が被災自治体を訪問し助言を行う支援制度についての情報提供、災害査定の効率化など、被災自治体が速やかに災害復旧事業に着手できるよう、引き続き支援をしてまいります。
#14
○元榮太一郎君 よろしくお願いいたします。
 次に、農林水産業への支援について伺います。
 安倍総理の指示の下、政府は十一月七日に予備費千三百十六億円を活用した被災者の生活となりわいの再建に向けた対策パッケージを取りまとめています。
 千葉県は、台風十五号、十九号、そして十月二十五日の大雨と、短期間のうちに三度も被災をしまして、農林水産業の被害額は台風災害としては過去最大級となっています。農林漁業者が前を向き、早期に経営の再建を図られることが大変に重要となってまいります。
 今回の対策パッケージにおいて、浸水被害に遭った樹園農家、稲作農家への支援、農業用機械等の早期復旧支援などが挙げられますが、従来の支援に比べてどのような点が農林漁業者にとって手厚くなっているのか、また使い勝手が良くなっているのか、この点について御説明いただきたいと思います。
#15
○政府参考人(岩濱洋海君) お答えいたします。
 台風第十五号、第十九号等による農林水産関係被害につきましては、本日時点で総額四千五億円の被害が生じております。我が国の農業生産基盤を揺るがす甚大なものとなっているという認識でございます。
 このような状況を踏まえまして、十一月七日、生活、なりわい再建支援パッケージの中で、委員御指摘のとおり、浸水被害のあった果樹、稲作農家への支援、農業機械の早期復旧支援等について拡充した措置をとらせていただきました。
 具体的には、被災した果樹農家への支援としては、今回のように浸水被害が樹園地の過半の改植につながる場合については、従来の支援では十アール当たり三十九万円であったものを、これからの新しい営農展開に向けた省力樹形の導入を行うことで果実が実るまでの期間の収入を確保するため、代替農地での営農等を取り組んだ場合には最大十アール当たり百五十万円を支援できるような措置をしたところでございます。
 また、稲作農家への支援につきましては、浸水した米について、平成二十七年に行いました鬼怒川決壊に伴う対策と同様な措置を行わさせていただきました。このほか、稲作農家の来春の営農再開をスムーズに行うための土作り、あと稲わらの撤去等の措置を新たに講じさせていただいております。
 また、十九号の被害で、多くの被災地で農業用機械の損壊、水没が発生しております。これらの修繕、再取得については、既に強い農業・担い手づくり総合支援交付金の被災農業者支援型を発動しておりましたが、台風十九号については、過去五回しか指定されていない特定非常災害になったことから、その特殊性に鑑みまして、補助率を十分の三から二分の一へ引き上げる措置をさせていただきました。
 このような支援策を拡充いたしまして、被災農家の生業の再建に努めていきたいというふうに考えております。
 また、この三点の措置について支援を行う際には、収入保険や農業共済等への加入をしていただくことを必要としております。農水省としては、収入保険制度の活用等により、農家の方々が今後の災害の発生に備えていただくことが重要と考えております。引き続き、加入促進に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
#16
○元榮太一郎君 よろしくお願いいたします。
 次に、中小企業支援について伺います。
 先ほどの対策パッケージにおいては中小企業対策が実施されております。この中で目玉とされるグループ補助金ですが、特に被害が甚大だった宮城県、福島県、栃木県、長野県の四県で補助率四分の三が措置されて、残りの事業者負担部分についても無利子融資による支援が行われるということになっております。
 千葉県においては、県内企業が九九・八%を中小企業が占めておりまして、この復旧復興の上では県経済の浮沈を決定付けると言っても過言ではないと思っております。この私の千葉県は河川の大規模氾濫はなかったんですが、台風十五号、十九号、そして十月二十五日の大雨がやはり三回も連続したということになりまして、この中小企業においても三回被害に遭った企業もあるというふうに聞いております。
 そこで、先ほどの四県に加えまして千葉県もグループ補助金の対象に是非とも加えていただきたいなという思いがありますが、その点について伺いたいということと、このグループ補助金が措置されない地域、被災都県に対してはどのような措置が行われるのか、この点についても伺いたいと思います。
#17
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答え申し上げます。
 グループ補助金は、これまで、いわゆる本激が適用されました災害において、サプライチェーンが毀損すること等により我が国経済が停滞する懸念があることなど、一定の要件の下で特別に措置されてきた制度でございます。
 千葉県でも、一連の災害により中小企業に甚大な被害が生じたことは承知しております。県全体における中小企業の被害額が各県の本激基準を超えるほど甚大な被害があった県についてグループ補助金を措置したものであり、必ずしも全ての地域が対象となるものではないことについては御理解いただければと存じます。
 経済産業省といたしましては、グループ補助金の対象とならない地域に対して、グループ補助金と同じ四分の三補助も実現可能な自治体連携型補助金を新たに措置するなど、数多くの支援策を盛り込んでいるところでございます。
 復旧復興に向けて、是非これらの支援策を御活用いただければと考えてございます。
#18
○元榮太一郎君 この自治体連携型補助金は非常に有効だと思いますので、被災自治体そして被災企業に対しての積極的周知を是非ともお願いしたいというふうに思います。
 次に、罹災証明について伺います。
 罹災証明書は、住宅の被害を公的に証明する書類であります。この内容いかんによっては住宅に関する支援内容が決定付けられることになることから、正確な被害認定がなされることがとても重要であります。
 しかし、今回の一連の災害のように、度重なる台風の襲来を受け、そして被害が広範囲にわたりますと、自治体職員が不慣れなケースやマンパワー不足によってこの罹災証明書の発行が遅れているという、このようなケースも聞いております。
 現在は、国、県からの応援や自治体間での連携もありまして多くの職員が被災地に派遣されていますが、引き続きマンパワーの確保に向けた支援を継続するべきであると思います。そういうふうに考えていますが、いかがでしょうかという点で御意見を伺いたいと思います。
 そしてまた、この罹災証明書の発行を迅速に行うということもまた非常に重要だと思っております。この罹災証明書の早期発行が可能となるような取組をしていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
#19
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 大規模災害に際しましては、被災自治体への迅速かつ相当規模の応援職員の派遣が必要不可欠との見地から、総務省では、昨年三月に全国知事会などとともに被災市区町村応援職員確保システムを構築いたしました。
 今般の台風災害のうち、台風十五号について、罹災証明に関する家屋調査等の支援のため、千葉県内の九市町に対して対口支援を決定し、延べ三千五百四十五名の応援職員を派遣いたしました。また、台風十九号については、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、千葉県、長野県の六県二十七市町に対して対口支援を決定し、昨日までに延べ八千三百五十五名の応援職員を派遣したところでございます。
 引き続き、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
#20
○政府参考人(青柳一郎君) 罹災証明書の早期交付の関係でお答えいたします。
 罹災証明書の早期交付、被災者の生活再建において極めて重要であると認識しておりまして、内閣府では、台風十五号、十九号に際しまして、罹災証明書の交付の前提となります住家の被害認定調査について、その迅速・効率化を図るための留意事項、これを通知しますとともに、発災後に内閣府職員等を派遣しまして、被災市町村の担当職員に対してきめ細かく説明会を行って、罹災証明書の早期交付の重要性等について説明を行ったところでございます。これによりまして、被害棟数の多い場合には郵送により罹災証明書を一括交付するなど、各市町村において被害の実情に応じて罹災証明書の早期交付に取り組んでいるものと承知しております。
 引き続き、被災自治体と連携して、被災された方々の早期の生活再建に向けて積極的に取り組んでまいりたいと思います。
#21
○元榮太一郎君 ありがとうございます。引き続き取組をお願いいたします。
 最後に、観光振興について伺います。
 十一月も下旬となりまして、房総半島においては紅葉の季節となっておりまして、多くの観光客の来訪が本来は期待されるというところであります。しかし、今回の台風被害で旅館、宿泊業も大きな被害を受けておりまして、観光客を迎え入れられるよう、一日も早い復旧復興が望まれております。
 その中で、今回の対策パッケージでは、観光需要を喚起するため旅行・宿泊料金の割引等が行われ、一人一泊当たり五千円が支援されるということになっております。
 過去の災害における同種の割引支援の効果をお伺いしますとともに、今回の割引支援についてはどのくらいの規模が想定されているのか、また、千葉県もその対象になると思いますが、具体的にはどの地域への旅行、宿泊について実施されるのかについてお伺いします。
#22
○政府参考人(加藤進君) お答え申し上げます。
 旅行・宿泊料金の割引支援につきましては、昨年の平成三十年七月豪雨や北海道胆振東部地震の際にも実施しており、延べ宿泊者数が前年と同程度かそれ以上まで回復し、発災後急激に落ち込んだ観光需要を喚起する効果がありました。
 今回の割引支援の規模につきましては、災害救助法の適用市町村が所在する十四都県を対象に、令和元年台風第十五号及び第十九号に起因する宿泊キャンセル数の推計を踏まえて、約二十四億五千万円の予算措置を講じております。
 また、割引支援の対象となる地域につきましては、千葉県を含む各都県が各地域の被害復旧状況等を踏まえて柔軟に決めることができることとしております。
#23
○元榮太一郎君 ありがとうございます。
 インフラの復旧、そして被災者に寄り添った支援と、こういったところで復旧復興に向けて政府一丸となって万全の対応を取り組んでいただきたいと思います。
 そして、冒頭に申し上げましたとおり、やはり被災自治体の中では、財政状況がよろしくない、そういうような自治体もございます。今回の一連の災害に関しての復旧復興の中で、このような自治体の財政が著しく悪化することのないよう、実質的な負担ゼロ、こういった点は是非とも力強く御支援いただきたい、このようにお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#24
○足立敏之君 自由民主党の足立敏之でございます。
 私は、建設省、国土交通省で長年勤務させていただきまして、インフラ整備だとか防災、災害対応、こういったことに取り組んでまいりました。本日は、そうした経験を踏まえまして、台風十九号等の災害について質問をさせていただきたいと思います。
 さて、昨年の西日本の豪雨災害に続きまして、今年も台風十五号による暴風被害、それに続いて、台風十九号による十三都県で大雨特別警報が出され、百人近い方々が犠牲になるという大きな被害を発生しました。さらに、続いて、台風二十一号の影響で活発化した低気圧により、千葉県を中心に死者、行方不明者が十名を超える大きな被害も発生しています。
 お亡くなりになられた皆様の御冥福を謹んでお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた全ての皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 内閣府におかれましては、非常災害対策本部を設置して、武田大臣のリーダーシップで、政府挙げて人命の救助活動に全力を挙げて取り組まれました。また、現地の課題を速やかに把握をして、プッシュ型の支援、これを先手先手で手を打っていただいて御尽力をいただきました。心から感謝を申し上げたいと思います。
 まず、台風十九号による被災について考えてみたいと思いますけれども、今回、大河川の直轄管理区間の破堤というのが、めったに起こらない大変珍しい現象です、お手元の資料一あるいは資料二にその状況を示してございます。
 今年、私が訪れました長野県の穂保地区の千曲川、宮城県大郷町の吉田川、埼玉県の荒川支川の都幾川を始め直轄区間十二か所で、それから県の管理区間では百二十八か所で破堤が起こっております。さらに、全国の二百八十五の河川で越水や内水による浸水被害が発生をいたしました。
 このような越水や破堤などを生じた場合には、その状況に応じて河川管理者が的確に情報発信することが不可欠であります。しかし、今回の水害におきましては、茨城県の直轄河川の那珂川、久慈川などで氾濫情報が提供されなかったという問題を生じたと報道されています。命を守るための行動を取るためには不可欠な情報であり、極めて重大な問題だというふうに考えます。
 河川情報の提供がどのような点でおろそかになったのか、その状況と、再発防止に向けてどのような対策を講じるのか、国土交通省水管理・国土保全局に伺います。
#25
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 台風第十九号において、住民の避難行動にとって重要な情報の一部が提供できなかったことにつきまして、深くおわびを申し上げます。
 委員御指摘のとおり、台風第十九号では、洪水予報河川の二河川で氾濫発生情報が、水位周知河川の三河川で氾濫危険情報がそれぞれ発表されていない事例がありました。また、氾濫危険情報及び氾濫発生情報が発表された際に、七河川においてその内容を緊急速報メールで配信されていない事例がございました。加えて、川の防災情報のホームページにアクセスが集中し、つながりにくくなるなど、情報の発信や伝達について様々な課題が明らかになったところでございます。
 これらの課題を検証し、対応案を検討するため、国土交通省の水管理・国土保全局と気象庁による河川・気象情報の改善に関する検証チームを設置し、十一月十四日に第一回会議を開催したところでございます。
 検証チームでは、今回のような同時多発的な災害にも対応できるよう、災害時の体制の在り方、効率的な作業手順、それを支えるシステムの見直しなどを検討してまいりたいと考えております。
 今後、ワーキンググループ等を開催し、政府全体の検証作業とも連携しながら、今年度末までに改善策を取りまとめてまいります。
#26
○足立敏之君 言い訳のできない大問題だというふうに思っておりまして、再発防止は徹底していただくようにお願いしたいと思います。
 ただし、国土交通省の現場が今どのような状況になっているのかというのは、各委員の皆様に御承知いただきたいんですけれども、お手元に資料の三をお配りしましたけれども、国土交通省の出先機関である整備局は、長年続く定員削減で残念ながら人員が大幅に削減してきています。その結果、資料四の方なんですけれども、現場の最前線の出張所においては、職員が出張所長だけというような一人体制だとか、出張所長と係長だけという二人体制だとか、そういう致命的な状況になっています。
 こんな状況だから情報提供がおろそかになっていいということではないわけですけれども、河川管理の水準を維持するためには人員が不足している状況の改善も併せて行う必要がありまして、各委員の皆様方に是非御承知いただきたいというふうに思います。
 今回の出水では、東日本の各地で大きな被害が出ている一方、これまで行ってまいりました数々の治水対策が効果を上げたというふうに考えています。
 台風十九号は、昭和三十三年に千二百人を超える死者、行方不明者を出しました狩野川台風に匹敵する台風というふうに言われました。資料五にお配りしていますが、二つの台風のコースは驚くほど似ています。この結果、静岡県の伊豆市の湯ケ島雨量観測所での雨量は、総雨量なんですけれども、狩野川台風の際に七百三十九ミリ、そして台風十九号では七百七十八ミリとそれを大きく上回っております。
 しかし、今回、狩野川流域では内水被害を除き大きな被害は出ておりません。これは、狩野川台風後の昭和四十年に完成した放水路トンネル、狩野川放水路と呼びますけれども、これが毎秒百トンの洪水を本川から分派して直接海に放流した効果が大きかったというふうに思っております。
 そのほかにも、狩野川放水路以外にも、これまで行われてきた治水対策が効果を発揮して大きな被害が出なかったところがたくさんあったというふうに言われています。
 平成二十七年の九月に破堤により大きな被害を受けた鬼怒川もそうでした。また、利根川の流域でも、首都圏外郭放水路や渡良瀬遊水地などが絶大な効果を発揮したというふうに聞きます。さらに、資料の六にお示ししたとおり、利根川上流の七つのダムで約一億四千五百万トンの洪水を貯留し、下流の基準点で約一メーターの水位低下効果を上げたということであります。
 今回、利根川中流部の加須市では、計画高水位まであと三十センチのところまで利根川の水位が上昇し、一時越水するおそれがある旨を公表するなど大変切迫した状況になったというふうに聞きます。上流ダム群の効果は絶大だったというふうに言えると思います。
 なお、話題となっております八ツ場ダムでございますけれども、試験湛水中ではありましたけれども、約、先ほど言いました一億四千五百万トンのうち七千五百万トンの洪水を貯留し、大変大きな効果を発揮しております。
 このように、事前の防災対策を講じておくというのは非常に大事なことでありまして、災害を未然に防ぐためにも、事前防災、大変重要でございますが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#27
○国務大臣(武田良太君) 委員はこの道のエキスパートであります。
 御指摘のとおりでありますけれども、私も狩野川放水路行って視察してまいりましたし、特に、近年、数十年に一度とされた大規模な災害が頻発しておるという中においては、事前防災というものは重要度がかなり増してきておるということは事実でありますし、河川はもとより、災害に対するハード、ソフトの事前の備えを広範に進めていく必要があるというふうに考えております。
 国土強靱化基本計画におきまして、災害リスクや地域の状況等に応じて、ハード対策とソフト対策を適切に組み合わせて効果的に事前防災の対策を推進することとしております。
 また、昨年末、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を取りまとめ、集中的な取組を進めているところであります。
 事前防災を進めていく上では、行政による公助はもとより、国民一人一人が自ら取り組む自助、そして、地区防災計画に見られるような地域、企業、学校、ボランティアなど互いに助け合う共助を組み合わせ、地域全体で防災意識を高め、常に防災・減災の視点を持ってあらゆる自然災害に備える防災意識社会を構築していくことが重要と考えられます。
 今後とも、ハードとソフトを組み合わせた対策を総動員し、政府一丸となって事前防災にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
#28
○足立敏之君 ありがとうございます。
 事前防災は本当に大事なテーマでありますので、引き続き大臣のリーダーシップでよろしくお願いしたいと思います。
 次に、浸水被害について伺いたいと思います。
 台風十九号によりまして、東日本を中心に、全壊、半壊、一部損壊が二万九千棟、床上浸水が二万七千棟、床下浸水が三万二千棟という大きな被害を発生しています。このような浸水被害の発生に伴いまして、資料八にお示ししましたが、佐賀県の水害の際に発生した工場からの油流出、郡山ではバスの大量水没も発生しました。長野新幹線の車両基地の水没も皆さんよく御存じだと思います。また、武蔵小杉などのタワーマンションの電気設備等の水没や、医療機関や高齢者施設の水没など、様々な不測の事態が発生をしています。これらの被害につきましては、ハザードマップの情報があれば未然に防ぐことができたのではないかというふうに考えられます。
 今後、浸水の予想されるエリアの被害の未然防止のために、土地利用規制や住宅の建て方の工夫、建築物の建て替えの誘導など、町づくりや土地利用を考えた浸水域管理というか流域管理というか、そういった考え方を導入する必要があるというふうに考えますが、国土交通省都市局の見解を伺いたいと思います。
#29
○政府参考人(内田欽也君) お答えいたします。
 近年の自然災害を踏まえ、増大する災害リスクに対応するためには、ハード整備とともに、都市計画による立地誘導、開発規制等を効果的に組み合わせる必要があると考えているところです。
 このため、都市計画法に基づく開発許可制度においては、土砂災害特別警戒区域等の開発に不適当な区域内での分譲住宅等の開発を原則として禁止しております。
 また、いわゆるコンパクトシティーのための都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画においては、その運用で、浸水想定区域等について災害リスクや警戒避難体制の整備状況等を総合的に勘案し、適当でないと判断される場合には原則として居住誘導区域に含まないこととしております。
 一方、今回の災害では、全国各地で多様な被害が相次いだことを踏まえ、都市計画でどのような対策が可能なのか、コンパクトシティーの取組と防災対策の一層の連携や開発規制の見直しも含めた必要な対策につきまして、様々な専門家の意見も伺いながら検討してまいります。
#30
○足立敏之君 ハザードマップの整備も進んでいますので、是非とも検討を深めていっていただきたいというふうに思います。
 次に、被災者の救済について伺いたいと思います。
 今回、台風十九号等による浸水によりまして、大変多くの方々が被災したり避難を余儀なくされております。私も数多くの被災地に伺いまして、生活となりわいの再建に苦慮されている声を現地でたくさん伺っています。
 こうした状況を踏まえまして、安倍総理の指示によりまして、被災者の生活となりわいの再建に向けた対策パッケージが取りまとめられ、約千三百億の予備費を投入することとしたと聞いております。きめ細やかな対応には心から感謝申し上げたいと思います。
 ところで、災害対応の大切な担い手である建設業、あるいはコンサルタント、測量設計業などのいわゆる建設関連産業の皆さんも、今回の水害で社屋が水没したり事業所が水没したり、工事現場の資材や重機が浸水しているようなところもたくさんありました。
 こうした災害対応を担う建設関連産業の皆様が浸水によって被災した場合に公的な支援が必要ではないかというふうに考えておりますが、どのような救済策が可能なのか、国土交通省の見解をお伺いいたします。
#31
○政府参考人(林俊行君) お答えいたします。
 地域の建設業、それから委員から御指摘のございました調査、測量、設計といったいわゆる建設関連業、こうした方々は、国土づくりの担い手であると同時に、地域の経済や雇用を支えていただき、また、今回のような災害時には最前線で地域社会の安全、安心の確保を担っていただくいわゆる地域の守り手として極めて重要な存在であるというふうに考えております。こうしたことから、被災された建設業者あるいは建設関連業の方々には、安心して今後復旧復興への対応に当たっていただけるようにきめ細かな支援策を講じていくことが極めて重要であるというふうに考えております。
 このため、国土交通省におきましては、まず、被災地において施工中の建設工事であるとか実施中の調査、設計業務、こういったものの一時中止や前金払いの迅速かつ円滑な実施を講じさせていただいております。また、被災された建設企業の方々については、建設工事の請負に関する契約書につきまして印紙税を非課税とする措置なども併せて講じさせていただいております。
 また、委員から御指摘のありましたパッケージの関係でございますけれども、十一月七日に取りまとめられたこの対策パッケージの中では、中小企業庁によりますいわゆるグループ補助金でありますとか小規模事業者持続化補助金ということで財政的な支援が講じられているところでございます。
 また、民間の工事保険でございますけれども、台風などの不測かつ突発的な事故による工事目的物ですとか仮設物などへの損害を補償する保険制度がございまして、こうしたものの活用もいただけるのではないかと思っております。
 いずれにしましても、国土交通省におきましては、中小企業庁を始めとする関係省庁とも連携をしながら、各種支援策を活用していただいて、被災されながらも復旧復興対応に尽力していただく建設業の方々あるいは建設関連業の方々に早期の事業再建が図られるように、こうした制度の活用についても一層の周知を図ってまいるように努めてまいりたいと考えております。
#32
○足立敏之君 ありがとうございました。
 建設業の皆様方に今言われたようなことがちゃんと伝わるように、パンフレットでも作っていただいて広く周知していただければ有り難いというふうに思っております。よろしくお願いします。
 次に、地球温暖化に伴う気候変動について伺います。
 昨年の西日本の豪雨災害や今回の台風十九号による被害などを見ていますと、地球温暖化に伴いまして気候が大きく変化し、これまでは生じていなかったような現象が発生しているのではないかと危惧をされるところであります。
 気候変動の影響につきましては、国交省でも降雨量の変化予測を行っておられます。資料の十一で付けておりますけれども、温暖化により気温が二度上昇すると、降雨量が北海道や九州北西部で一五%増加する、他の地域でも一〇%増加すると予測されています。また、より温暖化が進行して気温が四度上がると、北海道や九州北西部では降雨量が約四〇%、その他の地域でも二〇%増加するというふうに見込まれています。大変深刻な状況だというふうに感じております。
 地球温暖化に伴いまして激甚化する水害、土砂災害にどのように備えていくのか、水管理・国土保全局に伺いたいと思います。
#33
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 近年、各地で大水害が発生しており、今後、気候変動の影響により更に降雨量が増大し、水害が頻発化、激甚化することが懸念されております。
 このため、その影響を定量的に治水計画に反映させるべく、国土交通省では、平成三十年四月に気候変動を踏まえた治水計画に係る技術検討会を設置し、将来の降雨量や河川の流量等がどの程度増加することについて検討をいただいているところでございます。十月十八日に提言が取りまとめられたところでございます。今回の提言等を踏まえまして、気候変動を踏まえた水災害対策の在り方について社会資本整備審議会に諮問をし、十一月二十二日に第一回の小委員会を開催する予定でございます。
 国土交通省といたしましては、この小委員会において、気候変動による降雨量の増加等を考慮し、堤防強化や貯水施設などの治水施設の整備に加えて、災害リスクを勘案したまちづくりや実効性のあるマイタイムラインなどの避難体制づくりなどを検討し、ハード、ソフト一体となって実施する流域全体での水災害対策を進めてまいりたいと考えております。
#34
○足立敏之君 ありがとうございます。しっかり検討をお願いしたいと思います。
 次に、広域避難について伺いたいと思います。
 利根川のような大河川が破堤しますと大変大きな被害が出ます。昭和二十二年のカスリン台風のときには、群馬県と埼玉県の県境の利根川栗橋地点で破堤が起こり、氾濫流が都内江戸川区の小岩辺りまで流れてきたというふうに言われています。
 このような氾濫が起こりますと、一つの市町村のほとんどが水没してしまうようなところも出てまいります。そうなると、町内の避難所への避難では不十分でありまして、町外に避難せざるを得ない大規模な広域避難が必要になってくると考えられます。二〇〇五年のハリケーン・カトリーナ、アメリカの台風の際には、アメリカ全体で百万人規模の広域避難が行われたというふうに言われています。
 今回の台風十九号の出水の際には、国土交通省の利根川上流河川事務所長が、利根川沿川の首長さんの方に利根川が越水するおそれがあるというふうなホットラインの電話を掛けております。それを受けまして、加須市で八千五百人、境町で二千二百人、手配したバスでその町外、市外に避難をしたというふうに伺いました。大変切迫した状況であったんだというふうに思います。恐らく、全国で初めての大規模な広域避難だというふうに思います。
 しかし、広域避難には、実際、誰が判断して誰が実施するのか、あるいは移動手段をどうやって確保していくのか、様々な課題があります。特に、江東区を始めゼロメートル地帯の五区では二百五十万人逃げなくてはいけないというふうにも言われておりますけれども、広域避難というのは大変大きな問題だというふうに考えています。
 今後、地球温暖化でこうした甚大な浸水被害の発生が予想される中、広域避難というのが大事なこれからの進めるべき取組だというふうに考えておりますけれども、内閣府の見解をお聞きしたいと思います。
#35
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 平成二十七年の関東・東北豪雨の際に広域避難が課題となったことを踏まえまして、中央防災会議の下にワーキンググループを設置して、平成三十年三月に三大都市圏のゼロメートル地帯を念頭にして基本的な考え方等について取りまとめ、現在は東京都と共同で関係自治体、交通事業者等で構成します検討会を設置して、荒川の下流域を中心として検討を進めているところでございます。
 台風十九号では、委員御指摘のとおり、埼玉県の加須、茨城県の境町において広域避難が実施されました。一方で、荒川下流域においては広域避難のタイミングあるいは避難場所の確保といったことで課題が顕在化したところでございます。
 今後、中央防災会議の下に設置しますワーキンググループにおきまして広域避難についても検討をいたして、関係機関と連携して、大規模な広域避難、実効性の確保に向けた取組、検討してまいりたいと思います。
#36
○足立敏之君 ありがとうございます。
 私は国土交通省の出身でございますけれども、やはり内閣府でリーダーシップを持っていただいて、広域避難のトリガーを引く、そういったようなことも是非御検討いただくように、国土交通省とも連携して検討を進めていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 最後の質問になります。
 地球温暖化に伴いまして、水害、土砂災害が激甚化していきます。今後、ますますそういった現象が加速化するというふうに考えています。それに対しまして、ソフト、ハード両面のあらゆる施策を総動員して、先ほど水管理・国土保全局長からもお話ありましたけれども、対策を講じていくことが必要だというふうに感じておりますし、さらには、そのために必要な予算の確保、これも重要だというふうに考えております。
 是非とも、武田大臣には激甚化する災害にしっかり対応して必要な予算も確保していただくようにお願いをしたいと思いますが、大臣の御決意をお願いしたいと思います。
#37
○国務大臣(武田良太君) 委員御指摘のとおり、気候変動等の影響により、強い台風や豪雨の増加など、自然災害の更なる頻発化や激甚化が懸念される中、国民の命を守る防災・減災対策の推進は我が国にとって重要な課題であるというふうに考えております。
 私も、大臣就任しましてからこの三か月間、各被災地をずっと視察してまいりました。被災者の方々、そして被災自治体の方々より切実な様々な意見を賜りました。激甚化する災害による被害の大きさと、それに対する防災・減災対策の重要性というものを私自身も深く認識したところであります。
 発生した災害から得られた今日までの数々の教訓を踏まえながら、防災・減災対策を不断に見直していくことが重要であると考えます。台風十五号、十九号においては、長期間にわたる停電及びその復旧プロセスなどの様々な課題が認められました。それらの課題を徹底的かつ客観的に検証することを通じ、今後の防災・減災対策に確実に生かしてまいりたいと、このように思っております。
 今後とも、国土強靱化基本計画に基づき、必要な予算を確保した上で、オールジャパンで国土強靱化を強力に進め、国家百年の大計として、災害に屈しない強さとしなやかさを備えた国づくりをつくり上げてまいりたいと、このように思っております。
#38
○足立敏之君 ありがとうございました。引き続き、武田大臣のリーダーシップに期待したいと思います。よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#39
○吉川沙織君 立憲・国民.新緑風会・社民の吉川沙織でございます。
 この間の災害により、お亡くなりになられた方々にお悔やみと、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 避難勧告、避難指示の対象者、今回も大勢いらっしゃいましたが、実際の避難行動に移す方の少なさというのはどの災害においても指摘されているところです。当委員会におきましても、私、その少なさについては事例を引きながらこれまでも内閣府に問うてまいりました。今般の災害においても同様であったのではないでしょうか。
 そこで、まず台風十五号における避難勧告・指示の対象と実際に避難行動に移された方の人数と割合について内閣府に伺います。
#40
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 台風第十五号について、消防庁から報告を受けている中では、避難勧告等の対象人口が最大となっておる時点で合計三十四万人に避難勧告、避難指示が発令されておりまして、同じ九月九日の七時五十分時点ですけれども、避難所におられた方が約二千三百人、避難勧告等発令対象人数に対しましては約〇・七%ということでございますけれども、避難行動には安全な場所にある親戚や知人宅への避難、あるいは屋内の上階への避難などがございまして、これらは実際に避難行動を取った人数を把握することはちょっと困難でございますけれども、避難所におられた方というのは〇・七%という状態でございます。
#41
○吉川沙織君 次に、台風十九号についても同じように伺います。最後に今答弁いただいたあの条件要りませんので、数字だけ教えてください。
#42
○政府参考人(青柳一郎君) 台風第十九号につきましては、同じ消防庁からの数字ですけど、十月十三日の五時時点、避難勧告等の対象人口、合計約八百万人でございまして、同じ時点で避難所におられた方は約二十四万人ということで、避難勧告の発令対象人数に対しましては約三%でございます。
#43
○吉川沙織君 今それぞれ、台風十五号では〇・七%、十九号については三%という答弁でした。
 昨年の平成三十年七月豪雨、西日本豪雨において同じ問いを立てましたところ、約〇・五%という状況でしたので、早期の避難行動につなげていただくことこそが国民の生命、身体、財産を守ることにつながるかと思いますので、今回は情報提供の観点からこれから問いを立てていきたいんですけれども、今ほど、台風十九号の方では対象が八百万人、実際避難所におられた方は一定の時間で計ったら二十四万人。今回、多くの人は避難した。対象人数からしたら少ないんですけど、避難したら、今度は避難所が満員だったり足りていなかったりというようなこともありましたので、その辺はまた次回伺っていきたいと思います。
 早期の避難行動に移していただくためには、正確な情報提供は欠かせないと思います。情報提供をどうするかという観点から情報伝達手段について伺いますけれども、例えば、地方公共団体が避難勧告等の発令基準や伝達方法を改善する際の参考として、今年三月に内閣府は避難勧告等に関するガイドラインを改定していますが、その趣旨について端的にお伺いいたします。
#44
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 昨年の平成三十年七月豪雨におきまして、自治体、気象庁、国土交通省など多様な主体から様々な防災情報が出されて、受け手である住民に正しく理解されていたかということで課題があったという認識の下で、避難勧告等に関するガイドライン、こちらを改定いたしまして、住民や高齢者等が災害時に取るべき避難行動を直感的に分かるように、避難に関する情報や防災気象情報等の防災情報を災害の切迫度に応じて五段階の警戒レベルに整理したというのがその趣旨でございます。
#45
○吉川沙織君 直感的に伝わるようにというようなお話で、五段階に分けたというのが肝だったと思います。
 改定後のガイドラインでは、避難指示と避難勧告が同じレベル4に入っています。レベル4が発令された場合には基本全員避難を促すものとされていますけれども、例えば、今年六月下旬からの大雨で市内全域に避難指示を出した鹿児島市では、増水した河川を渡るという危険を冒してまで避難する住民の方がいらっしゃった一方で、避難行動を全く起こさない住民もいたと報じられています。
 これって結局、レベル4に両方入っちゃったために、十分にそのレベル4が何なのかという趣旨が浸透しておらず、これ周知には課題がないとは言えないのではないかと思うんですけど、いかがでしょうか。
#46
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 全員避難という、レベル4でございますけれども、これは災害リスクのある住民への避難を呼びかけているもので、避難勧告、避難指示とも全員避難、レベル4ということでございます。
 これは、公的な避難場所への避難のみを求めているのではなくて、親戚や知人宅等への避難や屋内での安全確保、垂直避難や待避を求めるものでございます。委員御指摘のような、既に周囲で洪水等が発生しているような場合に、屋外への立ち退き避難がかえって命に危険を及ぼしかねない場合には、そういう形で、屋外への立ち退き避難じゃない形で避難を行う必要があるということでございます。
 今回の台風十五号、あるいは十九号で特にということでございますけれども、十分、避難勧告、避難指示あるいはレベル4といったものが住民の皆様方に理解されていたのかというところはよく分析、検証が必要だと考えております。先ほど中央防災会議のワーキンググループのお話させていただきましたけれども、災害リスクと取るべき行動についての住民の理解、あるいは行政による避難の呼びかけの実態、これはよく把握、検証した上で、周知方法の改善など必要な対策は検討してまいりたいと考えております。
#47
○吉川沙織君 三月のこのガイドラインの改定を拝見いたしますと、よく読めば今おっしゃったようなこと書いてあるんですが、ぱっと見ると、レベル4だと住民が取るべき行動は避難としか書いていないです。そうなりますと、やはり課題があるし、今、それを踏まえて検証していきたいという御答弁でしたけれども、これガイドライン見直すおつもりはございませんでしょうか。
#48
○政府参考人(青柳一郎君) 必ず今の時点で改定しますということは差し控えますけれども、分析、検証をして、どういった呼びかけの仕方がいいのか等々、ガイドラインの改定も視野に入れて当然検討はしてまいりたいと思います。
#49
○吉川沙織君 先ほど、レベル4が、六月下旬の大雨のときに出した鹿児島県市長会は、警戒レベルの見直しや周知の促進を求める要望書も内閣府に八月二十一日に出したと報じられていますので、是非、国民の生命と身体と財産が懸かっていますので、改定も視野に入れて是非検証していただきたいと思います。
 この情報提供についてですけれども、特に台風十九号で記録的な豪雨となった際、各地の自治体ではウエブページを通じて防災情報を伝えていたんですけれども、多数の市町村で、特に関東から東北にかけてウエブページの閲覧がしづらくなってしまったと報じられています。これ、まあ先ほども出ていましたけれども、川の水位や避難に関する情報をウエブページを通じて伝えていて、実際、住民が避難しようと思っても、そこにアクセスできなければそれが遅れてしまう、そういうことにもなりかねません。
 他方、災害用ウエブページに、簡易なサイトに切り替えたところではアクセスが集中してもサーバーがダウンすることなく閲覧可能であったことを考えると、内閣府は各自治体が災害用のウエブページを用意しているかどうかぐらいは把握する必要があるのではないかと思うんですけれども、把握されていますか。
#50
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 台風十九号におきまして、多くの自治体で災害情報を掲載するホームページ、アクセスが集中して接続障害が生じていたというのは承知はしております。
 アクセス集中による接続障害対策として、御指摘のような、文字情報のみの提供によるホームページの負荷軽減ですとか、検索エンジンに一時的に複製されたページを作って誘導するというような取組、実施されておりますけれども、現時点で、そういったホームページ、災害用のホームページを用意している自治体の総数というものは把握はいたしてございません。把握してございませんけれども、今後、消防庁等関係省庁とも連携をして、ホームページによる自治体の災害情報の提供の実態、これは調査をして、先ほどのワーキンググループにおいても必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
#51
○吉川沙織君 把握しているかしていないかだけ伺いたかったんですけれども、まあ、していないということが明らかになりました。
 それで、ワーキングチームの中でも検討していただくということだったんですけれども、ここで大臣に伺いたいと思います。
 これから、把握していないものを把握される、そしてワーキングチームでも議論いただくということなんですけれども、国として、これは内閣府防災が音頭を取って推進をしていくという取組、必要不可欠だと思うんですけど、御所見伺います。
#52
○国務大臣(武田良太君) 消防庁と連携しながら、ワーキンググループによって問題点等々を検討し続けてまいりたい、そして結果を出していきたいというふうに思っています。
#53
○吉川沙織君 災害時の情報伝達については、情報が届くこと、そしてその情報の意味が分かること、そして避難行動を促すこと、これらがとても大事だと思います。今は、民間サービスも含めて技術が進歩し、情報伝達手段自体は複数化、多様化が進んでいると思いますが、ただ、それらの情報に積極的に接することができる方と、そこから一歩引いた形でどうしても受け身になっている、二分されると思います。
 積極的に情報にアクセスできる人は、ウエブ、ツイッター、防災メール等を活用することができるでしょうし、総じてそういう方は防災意識の高い方が多い。そうなると自衛行動や避難行動を取る可能性が高いと思います。
 他方で、受け身にならざるを得ない方は、どうしても今申し上げた方々よりは一拍遅れて情報を得ることになるのではないかと思います。そういう人は、高齢者であったり、障害者であったり、外国人であったりと、災害弱者と言われる方が多い。そうなると、自衛行動や避難行動が取りにくい上に、情報までが伝わりにくいとなると、やはり生命、身体への危険、被害を受ける可能性が高まってしまうと思います。
 先ほどから何回も答弁ありましたし、先週の防災担当大臣の所信的挨拶の中でも、今、台風十五号を契機として検証チーム立ち上げて、取りまとめに向けて議論を深めてまいりますとお話ありましたので、この辺、検証結果は必ず全国の自治体に内閣府防災が音頭を取って共有していただきたいと思うんですけれど、今申し上げた点も含めてやってください。
#54
○政府参考人(青柳一郎君) 検証のワーキンググループの検証結果、また最終的な検証チームの取りまとめ、年度末を目途にこれから作業を進めていくことになっておりますけれども、その結果については、自治体等々、よく周知を図り、また普及啓発も図っていかなくちゃいけないと考えております。
#55
○吉川沙織君 情報が伝わることって大事ですので、ちょっとここからは、その具体的な一つの方法について、その在り方について消防庁に伺います。
 昨年八月二日の当委員会では、閉会中審査が平成三十年七月豪雨、西日本豪雨の災害を受けて行われました。そのときに、情報伝達上の課題として、防災行政無線が整備はされていたけれども防災の用途で整備がされていなかったがために使われなくて、それ改善したらいかがですかといって改善につながった例ありますけれども、では、現在整備済みの防災行政無線について、防災の用途に本当に全ての自治体で活用されているかどうか、全国的に消防庁として把握されてはいかがでしょうかと今年四月二十四日のこの委員会で消防庁にお伺いをしました。全国的な調査を実施すると答弁ございましたので、その調査結果について伺います。
#56
○政府参考人(小宮大一郎君) 委員の御指摘を踏まえまして、今年五月に防災行政無線の用途調査を行いました結果、防災行政無線を整備している全ての市町村におきまして防災用途で使用すると回答がございました。
 なお、東広島市につきましては、平成三十年七月豪雨におきまして防災行政無線は使用いたしませんでしたが、その後、防災行政無線の情報配信基準を定めまして、防災用途に使用することとなったというふうに聞いております。
#57
○吉川沙織君 今おっしゃった自治体は、残念ながら去年は使用されなくて、今は基準を変えて使われるようになったということで、それ自体はいいんですけれども、ただ、防災行政無線の全国的な整備率がまだまだ一〇〇%には届かない中で、これから整備をされていく自治体についても、その用途がちゃんと防災に使われているかというのは常に把握をしていってほしいと思います。
 その防災行政無線の整備率とか情報伝達の在り方とかその手段については十年以上伺ってきたんですけれども、今回の例えば台風十五号と十九号ではどうだったのかということについて、まず台風十五号における防災行政無線の被害状況について消防庁に伺います。
#58
○政府参考人(小宮大一郎君) 台風十五号では、暴風により千葉県の鋸南町におきまして送信局の倒壊がありまして、南房総市におきまして中継局のブレーカーの故障がございました。十二市町におきまして屋外スピーカーのアンテナなどの破損がありました。このほか、二十七の市町におきまして屋外スピーカーのバッテリー切れがありまして、重複を除きまして、合計二十七市町におきまして被害が生じております。
#59
○吉川沙織君 では次に、台風十九号についての被害状況についてお伺いします。
#60
○政府参考人(小宮大一郎君) 台風十九号では、長野県長野市におきまして屋外スピーカーの一部が水没いたしまして、また、千葉県の勝浦市におきまして暴風により屋外スピーカーの一部が使用できなくなるという事態がございました。
#61
○吉川沙織君 今の答弁を拝聴しますと、台風十九号は水没と暴風による被害でしたけど、台風十五号はやはりバッテリーが切れたというものが一番多かったのではないかと思います。
 そこで、非常用電源の在り方について伺います。
 平成二十六年八月二十八日の当委員会の質疑において、防災行政無線の非常用電源の整備状況について把握が当時は行われていなかったということを聞いて、把握してくださいと申し上げたら、把握をしていただくようになって、今は非常用電源の整備状況について定期的に調査が行われていると承知をしておりますが、まず市町村における非常用電源の最新の整備率について消防庁に伺います。
#62
○政府参考人(小宮大一郎君) 防災行政無線の非常用電源、市町村の非常用電源につきまして、非常通信確保のためのガイド・マニュアルというのがございまして、この中で一つの目安とされております使用可能時間が二十四時間以上ということでございますので、その団体を調査いたしました結果、平成三十一年の三月末現在で、親局では六八・二%、中継局では六六・三%、屋外のスピーカーでは六二・五%で整備済みということになっております。
#63
○吉川沙織君 では、非常用電源整備済団体のうち、今二十四時間でしたけど、七十二時間以上としている団体ってどれぐらいありますか。
#64
○政府参考人(小宮大一郎君) 七十二時間以上は、親局で二八・二%、中継局で二七・二%、屋外のスピーカーで一九・二%でございます。
#65
○吉川沙織君 二十四時間ですと六〇%台後半のが、七十二時間になるとやはりがくんと数値が下がる。でも、今般、特に台風十五号では予期せぬ形で停電の長期化も発生をしてしまいましたし、これはちゃんと対応していかなければいけない課題だと思っています。
 ここでちょっと毛色を変えまして、これ市町村全体の非常用電源、地方公共団体全体の非常用電源の整備状況として、昨年十一月二十一日の当委員会で、七十二時間未満である、市町村全体のですよ、七十二時間未満である理由として、設置するスペースがないという答弁がありました。
 で、個々の自治体での対応も必要でしょうけれども、例えば建物の構造上燃料タンクを増設できないなど、備蓄スペースとかを確保できない自治体もあると思います。広域的な対応も検討をした方がいいかと思うんですけど、いかがでしょうか。
#66
○政府参考人(小宮大一郎君) 御提案の非常用電源の広域的な活用につきましては、どのような課題があるのかということも分かりませんので、そうしたような課題が明らかになっていない現時点でその必要性についてお答えするのは困難ということでお許しいただきたいのでございますけれども、いずれにいたしましても、災害時において電力を安定的に供給するということは非常に重要なことでございますので、それに向けて全力で取り組んでまいります。
#67
○吉川沙織君 課題の一つとして検討いただければ今のは結構なんですけれども、今から伺うのは、去年の委員会で、同じ、答弁者一緒ですからね、何を申し上げますかというと、七十二時間の非常用電源が確保できない自治体における非常用電源の燃料などの備蓄に向けた燃料販売事業者との優先供給に関する協定の締結状況について、昨年十一月二十一日、この委員会でお伺いしました。調査していきたいと考えておりますと答弁あったんですけど、調査されましたか。調査されたのであれば、その結果について伺います。
#68
○政府参考人(小宮大一郎君) 調査をいたしまして、燃料供給事業者等との燃料供給に関する協定につきまして、七十二時間以上の稼働時間が確保されていない団体につきまして、市町村では八百九十六団体のうち締結済みが四百九十二団体、五四・九%となっております。
#69
○吉川沙織君 調査いただいて、ありがとうございます。
 ただ、締結されているのが約半数程度の市町村であるということは、これ進めていかなければならないと思います。なぜならば、例えば平成二十八年二月、内閣府が、大規模災害発生時における地方公共団体の業務継続の手引き、五十八ページに何が書いてあるかといいますと、申し上げます、「停電の長期化に備え、一週間程度は災害対応に支障がでないよう準備することが望ましい。その際、軽油、重油等の燃料の備蓄量等は、消防法、建築基準法等により制限される場合もあるため、あらかじめ燃料販売事業者等との優先供給に関する協定の締結等も検討する。」と明記されています。
 恐らくこれを受けて、去年の十一月二十七日、消防庁もこれに準じた形で通知を出したんだと思うんですけれども、今回、内閣府の手引に一週間程度準備することが望ましいとされているところ、今回の台風では実際に長期化をしました。ですから、この手引の記述に重みが出てくることになりますし、もっと言うと、非常用電源自体の整備は進んでいると思います。あとは浸水対策、地震対策と長期化への備えが必要だと思います。
 この去年の調査では、浸水対策済みは六三・一%、地震対策済みは七四・二%と出ていて、この結果は去年の十一月二十七日に公表されています。もう今日、十一月二十日ですから、そろそろ出ているかと思うんですが、もしお手元に数字があればお願いします。
#70
○政府参考人(小宮大一郎君) 現在まだ精査中でございまして、近々公表させていただきます。
#71
○吉川沙織君 では、内閣府に伺います。
 台風十九号等による大雨では、自治体の庁舎が水没し、災害対応の初動に影響した自治体も見られました。庁舎が浸水想定区域に所在する自治体数の内閣府としての把握状況について伺います。
#72
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 地方公共団体の浸水の危険性等については、現状、内閣府として把握はしておりません。
#73
○吉川沙織君 把握しませんか。
#74
○政府参考人(青柳一郎君) 今後、調査方法を関係省庁とも検討して、速やかに実施してまいりたいと思います。
#75
○吉川沙織君 庁舎の浸水対策については、今回もでした、残念ながら、浸水想定区域外の地区にある庁舎が浸水した事案も発生しております。これ、想定が甘かったのかどうかは調査拝見しないと分からないですけれども、少なくとも区域内に庁舎がある場合には浸水対策は万全に講じなければならない、そのためには実態の把握、現状の把握が必要ですので、是非調査お願いします。
 そうなってくると、調査していないんだったら、これ以降伺ってもあれなんですけれども、災害対策本部設置予定の庁舎が水没すると、もうそこの機能が失われますし、何より、避難所をそういうところにつくっていたら再避難という行動も住民の皆様に強いてしまうことになりますので、調査は是非早急にやっていただければと思います。
 ここからは、実際、その庁舎が十全に機能を発揮できたとしても、そこに人がいなければ対応ができません。八年前から市町村における防災体制の現状把握の必要性は、当委員会を始め何度も、何年も聞いてまいりました。昨年の四月十三日、ようやく実態についてその一端が明らかとなる答弁が当時の防災担当大臣から得られました。市町村における防災職員が約四割の団体が一人から四人ということ、約三割の団体で防災職員の数がゼロということでした。今回も、例えば宮城県の丸森町では総務課の職員一人が危機管理担当で、発災時にこの職員に負担が集中し、部署間の連携にも支障が出たと報じられています。
 防災担当職員がゼロである自治体が約三割、こういう状況の中、十分に職員を配置できない自治体の応援・受援体制につき、内閣府は把握しているのでしょうか。していないのであれば、内閣府として把握する必要があるのではないかと思いますが、大臣の見解を伺います。
#76
○国務大臣(武田良太君) 大規模発災時、被災自治体が単独でこの対応に当たるというのは不可能であるということは十分承知しております。そうした中で、BCPですね、継続計画を定めている地方公共団体のうち、その規定を備えている団体が四割程度というのは、これは防災体制、対応としてはちょっと物足りないのは事実であります。
 先ほど先生が御指摘あった、一人から四人の自治体が四割、ゼロの団体が約三割、そして五人以上が三割というデータについても我々は承知しております。
 我々は、常日頃から自治体の方にはそうした万策を尽くしてくださいと、いつ災害が起こってもいいような対応というのはそれぞれの自治体でも対応を取っておいてくださいということは啓発をしていることはしているわけですけれども、今後、また全国知事会、そして町村会等々にもこれを呼びかけながら、その充実に努めていきたいと、このように思っております。
#77
○吉川沙織君 防災職員配置できないところの受援体制、応援体制につき、内閣府として把握する必要があるのではないでしょうかというお伺いだったんですけど、政策統括官、どうですか。
#78
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 先ほど、BCPを策定している地方公共団体のうち、受援に関する規定を備えている団体が四割程度ということでございますけれども、その体制そのものについてつまびらかに把握をしている状態ではないということでございますので、そこら辺もよく関係省庁とも連携をしながらしっかりと、受援体制を整えるというのは非常に大きな課題でございますので、しっかり把握に努めさせていただきたいと思います。
#79
○吉川沙織君 そこで、消防庁に伺います。
 消防庁は、来年度、小規模市町村向けに災害時の自治体業務に関する手引をまとめると報道されています。取りまとめた後は、この手引がちゃんと各自治体のBCP、業務継続計画に反映されているか、防災訓練に活用されているかなど状況を把握し、手引の充実、これ取りまとめる前のことを聞いているんじゃなくて、取りまとめた後はちゃんとそれが活用されているかどうかというのをチェックいただきたいんですけど、いかがでしょうか。
#80
○政府参考人(小宮大一郎君) 御指摘の事業の手引でございますけれども、地域防災計画やBCPを災害対応時において適切に機能させるための個々の職員の行動マニュアル的なものとイメージしておりますので、この手引を地域防災計画やBCPに反映させるべきなのかどうかということにつきましては、その地域防災計画やBCPの内容によるのではないかというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、予算成立後にまずは訓練を実施いたしまして、その結果を踏まえて手引を作成してまいります。
#81
○吉川沙織君 この課題についてもずっとお伺いし続けてまいりましたので、これからも機会を見て問うていきたいと思います。
 国民の生命、身体、財産を守る情報提供も、体制が充足していなければ十全にはかないません。災害時には地方自治体が大きな役割を担いますが、その市町村の防災体制は充足しているのか、また、その情報伝達については、情報が届き、意味が分かり、避難行動を促す、それが大事だと思いますので、実態把握とその手段の在り方を含め、これからも引き続き質問してまいりますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#82
○委員長(杉久武君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、滝波宏文君が委員を辞任され、その補欠として三宅伸吾君が選任されました。
    ─────────────
#83
○小林正夫君 国民民主党の小林正夫です。会派は、立憲・国民.新緑風会・社民であります。
 今回の災害でも多くの方が命を落としました。改めて御冥福をお祈りしたいと思います。さらに、被害を受けた方も多くいらっしゃいます。お見舞いを申し上げます。
 まず大臣に、被災者生活再建支援制度について一点お聞きをしたいと思います。
 近年、大変な大きな被害がある、こういう災害が多く発生しております。大臣も大臣所信挨拶の中で、幾つかの被災地を訪問された、このようにお話がありました。私も福島、千葉方面に行ってまいりました。ブルーシートが掛かっている屋根、あるいは生活再建が大変だなと、このように思うところもたくさん見てまいりました。そういう中で、被災者の再建が急務であると、こう思いました。大規模な災害が続く時代になったなと、私はつくづくそのように思いました。
 そこで、被災者生活再建支援制度なんですけれども、これの支援金の底上げ、全体的な充実をしていく、こういう方向が必要だと、私、大臣も現場に行かれてそのように思ったんじゃないかと私は思っているんです。私、そのように思いました。是非、この支援制度の底上げ、支給金の底上げ、充実について大臣の決意をお聞きしたいと思います。
#84
○国務大臣(武田良太君) 御指摘の被災者生活再建支援制度は、著しい被害を及ぼす一定規模以上の自然災害が発生した場合に、住宅に全壊や大規模半壊等の重大な被害を受けた世帯に対して、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により支援金を支給をするものと、こうされております。
 このような制度の趣旨から、支援金の引上げについて、私の方もいろんな方面からこの点については御指摘を受けておるんですけれども、この拡大というのは、国のみならず都道府県の負担ということにもこれ関わってくる問題でありまして、慎重にこれは検討しなければならないというふうに考えておりますが、半壊世帯までの対象拡大につきましては、昨年十一月の全国知事会からの提議も踏まえまして、今、事務方において知事会と協力して半壊世帯の実態把握を進めるとともに、実務者会議において継続的に意見を交換しているところであります。
 今後も、引き続き被災者に寄り添いながら災害対応に努めてまいりたいと思います。
#85
○小林正夫君 一歩一歩前進という意味では、半壊のところについて充実できないか、このように検討されているというお話でした。
 これ、検討が終わったときに、実施をしていこうとなった場合に、これは遡及してそういう支援ができるんでしょうか。どのようにお考えですか。
#86
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 遡及適用云々というのは、今明確にします、しませんという話ではございませんけれども、一般的に申し上げると、法制度というのは基本的に改正した後適用されるということであるので、原則として遡及というのはないというふうに考えております。
#87
○小林正夫君 先ほど言ったように、被害が非常に大きくなっている。半壊の家を見ても、これは住めないなと、このように私感じる家も非常に多かったです。
 そういう意味で、せっかく半壊について充実をしていこうという検討がされる、また結論が出るということになれば、今回の被害を含めて、遡及についても、大臣、是非そういう考えを持ちながら検討していただくことをお願いをしておきたいと思います。
 次に、私たちの生活に欠かせない鉄道と、それと命に直接関わる電気と水道の防災と復旧の対応について、それぞれお聞きをしたいと思います。
 まず、今日の資料の一を見ていただきたいと思います。
 これは鉄道の関係で、台風十九号による主な鉄道の被災箇所です。これだけ多くの鉄道が被害を受けました。JRはもとより、特に右の上の方の三陸鉄道リアス線、これも線路の下がみんな崩れてしまっている。そして、左の下の方に箱根登山鉄道がありますけれども、これも壊滅的な被害になっていると、私、このように思いました。そして、鉄道はふだんの足とプラスして観光における重要な役割を果たしているということから考えると、これは早く復旧ができるように政府としても支援をしていく必要があるんじゃないか、このように思います。
 そういう意味で、是非、今日は国交の副大臣に来ていただいていると思います。
 まず一つは、鉄道軌道整備法に基づく災害復旧補助制度の適用要件の緩和、そして補助割合のかさ上げをすべきじゃないか。二つ目には、災害から鉄道を守るために、老朽が著しい鉄道施設の大規模修繕に対する支援の拡充が必要じゃないか。そして、鉄道に影響を与える鉄道用地外からの土砂、倒木などが発生しないための治山治水対策が必要ではないか。
 是非、この三点、早急に対応をやっていただきたい、このように思いますけど、いかがでしょうか。
#88
○副大臣(御法川信英君) ありがとうございます。
 今御指摘のように、相次ぐ災害の影響によりまして、現在も六事業者九路線において運転を休止してございます。このうち、橋梁の流失や大規模な斜面の崩壊等の被害を受けた七路線の一部区間では運転再開に時間を要する見込みとなってございます。
 被災した鉄道路線への支援については、御指摘のように、鉄道軌道整備法に基づく制度がございますけれども、昨年、同法の改正によりまして、黒字の鉄道事業者の赤字路線に対する支援や、特に国土交通大臣が必要と認められる場合には補助率をかさ上げする措置などの制度の拡充が行われたところでございます。また、経営基盤の脆弱な鉄道事業者が行う災害復旧事業に関しては、一定の要件を満たす場合には、国による支援を手厚くする制度の適用を検討しておるところでございます。
 災害から鉄道を守るための取組につきましては、従来より耐震対策等を進めてまいりましたが、昨年の七月豪雨等を受けまして策定されました防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策に基づきまして、鉄道施設の事前防災対策等を実施しているところでございます。具体的には、河川橋梁の流失・傾斜対策、斜面からの土砂流入防止対策、地下鉄、電源設備等の浸水対策、地震による駅や高架橋等の倒壊・損傷対策を集中的に実施してございます。
 また、鉄道施設の老朽化対策につきましては、経営基盤の脆弱な地方の鉄道事業者を対象として、将来的な維持管理費を低減して長寿命化に資する鉄道施設の補強、改良に対して財政的な支援を行ってございます。
 また、鉄道用地外からの土砂流入等につきましては、砂防堰堤等を整備しまして、土石流から人家、道路、そして鉄道施設等を保全しておるところでございます。鉄道の保全に寄与することも踏まえつつ、今後も必要な土砂災害対策を推進してまいりたいと思います。
 国交省といたしましては、このような支援制度の活用に加えまして、道路や河川などの関連する事業とも緊密な連携を図りながら、被災した鉄道の一日も早い復旧を図るとともに、災害に強い鉄道の構築に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
#89
○小林正夫君 これから質問する電気、水道は仮復旧でおおむね復旧していると、このように理解しています。鉄道はまだ運休しているところが今言ったように何か所もありますので、これらが早急に復旧できるように、やはり国としても引き続きの支援をしっかりしてもらいたいと、このことをお願いをしておきます。
 次に、電気についてお伺いいたします。
 台風十五号、これは千葉県を中心に強風が吹いて停電が発生をして、電力会社の復旧見通しが随分変わって後送りになってきた、こういうことがありました。武田防災大臣は、台風十五号による長期停電の原因と復旧プロセスや、国や地方自治体の初動対応等について検証チームを設置すると発表をされました。
 私は、先週、停電復旧作業をした市原市を中心に被災現場を見てまいりました。それが、今日、皆さんのお手元のナンバー二の資料でございます。
 上段の方の資料は、実際に被害に遭って復旧に当たっているときの写真でございます。下段の方は、先日、私が市原市に行ったときに現場の状況を見てきた写真であります。特に、下の方の左側の写真ですけれども、これは、土砂と一緒に大木が根っこから崩れてきて、電柱なり電線に当たって電柱がこのように倒れた状況になった。そして、一番右の下の方ですけれども、これは、木が切った跡が随分ずっと見えますけれども、ここの乗用車が一台ぐらいしか通れない道、停電の復旧作業に入りたかったんですが、こういう木が全部倒木になって道路を覆っていて作業車が入っていけないということがあった。したがって、自衛隊の皆さんに協力を得て、ここに倒れている木を、このような状態で何メーターにもわたってこの木を切っていただいて、そして通行ができるようになって停電エリアに入っていった、こういう現場でこれはございます。
 それと、もう一度下の左の方の写真ですけれども、これは、道路に樹木が覆いかぶさっている、通常の状態でもこういうところに電線なり電柱がありますので、道路側にこういう樹木が張り出してきている、こういう状態の現場を見てまいりました。そして、先ほどの、自衛隊の皆さんに協力をいただいたんですが、この倒木している木が電柱なり電線に掛かっていると、自衛隊の皆さんもそうですけれども、これは触っていいのかと、感電しないのかどうか、こういうことを確認しながら樹木を切っていく、こういう状態であったということも説明受けてまいりました。
 私は、そのことから、今回、いろいろ電力会社も反省あると思いますけれども、停電復旧に一定の時間が掛かったということは私は理解ができた、こういう感じでございました。
 そして、大臣にお伺いしたいのは、先ほど大臣が設置をした検証会ですね、これは今言った現場の状況をしっかり把握をして検討を進めていただきたいと、このように私は思いますけれども、大臣の御所見をお聞きしたいと思います。
#90
○国務大臣(武田良太君) 非常に電力に精通した委員の御指摘でありますが、私も、この提示されました資料にありますように、九月の十二日の日ですか、現場に行ってまいりました。まさに、大分この写真の方がもう復旧が進んでいる状況のようで、大木による相当の電線、電柱被害というのをつぶさに見てまいりました。
 そうした状況の中から、ただならぬ状況の中から電力を復旧させなければならないということで、東京電力、そして全国の電力会社が力を合わせて復旧作業に当たったわけですけれども、その後、やはり業者にしても自衛官にしても、電線に接している倒木に対しては触れていいのかいけないのかとかいう様々な議論があって、東電と自衛隊との間の対策本部が立ち上がったのはしばらくしてからだったと思うんですけれども、かなり時間を要したということを経験させていただきました。
 その中で、先ほど御指摘にあった検証チームというものを立ち上げさせていただいたわけでありますけれども、これは、原因そして復旧プロセスに加えて、通信障害や初動対応等も含めた上での検証を行っているということであります。長期停電の原因やその復旧プロセスにつきましては、経済産業省の審議会におきましても十月から検証を開始しております。
 現地の設備損壊状況等を調査した東京電力からの具体的な報告なども踏まえて、年内に、これを目標に検証結果を取りまとめる予定というふうに私は伺っておるところであります。検証チームにおいては、こうした経産省の取りまとめ結果も踏まえて徹底した検証を進めてまいりたい、このように考えています。
#91
○小林正夫君 是非、現場の状況をしっかり把握した上でいろいろ結論化していってもらいたい、このことをお願いいたします。
 次に、土砂とか倒木によって通行が不可能になった道路について、本来は、道路管理者の責務として、土砂災害の箇所だとか倒木処理を行って道路が使えるようにするということが私は道路管理者の責務じゃないかと思います。冬の除雪も同じことが言えるんですけれども、今回の台風十五号において、電力事業者自らが倒木の処理をしながら停電エリアに入っていかざるを得なかったという状態も多くあったんじゃないかと私は思いました。
 今後も大規模な災害の発生が考えられますので、ライフラインの復旧が遅滞なく行われるように、道路管理者が速やかにこういうものの対応ができるような体制づくりをするべきだと、このように私は思いますけど、いかがでしょうか。
#92
○政府参考人(池田豊人君) 委員御指摘のとおり、土砂や倒木によって通行が不可能になった道路において交通を確保することは道路管理者の責務であると考えております。
 台風十五号の災害においては、県道、市町村道など広範囲に倒木の発生がございました。その管理者の千葉県や千葉県内の市町村が倒木の除去を行いましたけれども、追い付かずに電力事業者が先行して倒木の処理をした箇所もあるというふうに承知をしております。
 このような状況の中で、国交省では、東電から支援要請のあった四十三か所について、日頃災害協定を結んでおります建設業者に対して派遣要請を行いまして、東京電力様が委託している電気工事事業者と共同して倒木の処理を行うことで復旧作業の加速化に取り組み、一週間程度で作業を完了いたしました。
 今後、このような大規模災害によるライフラインの復旧をより速やかに展開するために、市町村と連携を日頃から密にして、国の方も倒木処理に参画できるように平時より準備を進めてまいりたいと考えております。
#93
○小林正夫君 災害による現場ですから、当初考えていたとおり進むという現場も少ないと思います。現場合わせていろんなことをやっていかなきゃいけないし、それぞれの事業者が協力するということはこれは当然だと思いますけれども、やはりそういう倒木だとか障害物をどけないと被災現場あるいは復旧現場に行けないという事実がありますから、是非、今おっしゃったように、そういう体制とか、いざというときにどうしていくのか、こういうことはあらかじめ検討してそういう体制をつくっておいてもらいたいと、このようにお願いをいたします。
 時間の関係で、ちょっと次の質問に行きます。
 前経産大臣が、風速四十メーターの設計基準で立てられている電柱が基準を超える風速に耐えられなかった、技術基準の見直しを検討したい、こういう旨の考え方が表明をされました。現場に行っていろいろ話を聞いてみますと、今回、千葉における電柱の関係ですけれども、約二千本の電柱が損壊や傾斜、こういうことになった。このうちの約八〇%は倒木や建物の倒壊、あるいは看板とかビニール等の飛来物、土砂崩れ等の地盤影響による二次災害である。それは先ほどの資料二の上の方の写真で見ていただければ分かるとおり、こういうものが原因として電柱の倒壊に至った。これが少なくとも現場で見て八〇%はそうだった。飛来物ですから、もう既に飛んでいっちゃったというところもありますので、そういうところについては、住民の方にいろいろ聞き取りをしてみると、残る二〇%もおおむねこういうものが原因で電柱の損壊があったんじゃないか、このように私は話を聞いてまいりました。
 そこで、今日は経産副大臣に来ていただいています。
 一つは、経産省は台風十五号による電柱の倒壊、折損の原因をどう見ているかということと、電気事業法に基づく電気設備の技術基準では風速毎秒四十メートルと定めていますけれども、今回の電柱損壊等を受けて、経済産業省は技術基準の妥当性を検証するワーキンググループで論議を開始をしておりますけれども、電柱が損壊した原因をしっかり把握をして基準を見直すかどうか検討すべきだ、このように思いますけど、いかがでしょうか。
#94
○副大臣(松本洋平君) 電柱の損壊原因につきましてでありますけれども、今委員から御指摘があったとおりでありまして、東京電力より、管内において約二千本が、千九百九十六本が損壊をし、約七四%の千四百七十七本が倒木や建物の倒壊、二百八十三本、約一四%が飛来物、二百三十六本、約一二%が土砂崩れ等の地盤の影響、こうした報告を既にいただいているところであります。
 経済産業省では、現在、電力レジリエンスワーキンググループというものを、ワーキンググループをつくっておりまして、こちらの方で、東京電力からの報告の妥当性評価も含めまして、損壊原因に関しましての検討を専門的に行っているところであります。
 今後、このワーキンググループにおいて技術基準の見直しも含めました必要な対策を検討をしていただいておりますので、それらを踏まえて検討を省としてもしてまいりたいと思います。
#95
○小林正夫君 これは、四十メーター以上の数値の基準にしていこうという方向になっているんでしょうか。
#96
○副大臣(松本洋平君) 現在、まさに報告を受けたものを受けて検討をしているところでありますので、それがどういう結果になるかということは、これからの検討、ワーキンググループの中においての議論に委ねられているという理解であります。
#97
○小林正夫君 検討委員会で検討していただきたいと思いますけれども、先ほど、私が現場に行って見てきて、あるいは当事者にいろいろ聞き取りをして、今回の電柱の損壊というのはおおむね飛来物などそういうものによる原因が多かったと、このことも是非しっかり頭に据えて検討をいただきたいということをお願いをしておきます。
 それと、電線を地中に埋めたらどうかという話が聞こえ始めました。私、議員になる前の仕事が地中送電屋でしたので、地中線の専門職なんです。確かに、地中線にするということは、こういう災害から見ればメリットもあるかもしれません。しかし、市街地、町、あるいは観光地、そういうところについては当然地中化して景観も良くしていくということも必要だ、私、このように思いますけれども、今回の千葉の道路を地中化するという話にはなっていないと思いますけれども、この地中化するということはコストが掛かります。
 そして、地中に埋めるわけですから、重要設備も、地上か、あるいは地下の方に限りなくそういう設備が設けられるということ。それと、浸水したときの脆弱性もあります。さらに、直そうとなれば道路を掘らなきゃいけないということになる。そういうように、当然メリットもあるんですが、デメリットもあると思います。
 したがって、こういうことを進めていくという検討の中では、今言ったようなこと、またコスト面、このこともしっかり国民の皆さんに報告をし、その上でどうしていくのかということを私は検討していく必要があるんじゃないかと思います。是非、冷静な議論をお願いしたいと思いますけど、いかがでしょうか。
#98
○副大臣(松本洋平君) ちょっと今の質問にお答えをする前に答弁の訂正をさせていただきたいと思います。
 先ほど、台風十五号の電柱の損壊原因に関しての検討を行っているワーキンググループを電力レジリエンスワーキンググループというふうにお答えをいたしましたけれども、正確には、鉄塔及び電柱の損壊事故調査検討ワーキンググループでありましたので、大変申し訳ございませんでした、訂正をさせていただきたいと思います。
 電柱の地中化につきましては、今委員から御指摘がございましたとおり、こうした飛来物等によって電柱が倒壊するなどの被害が小さくなるという利点もある一方で、敷設コストが高いであるとか工期が長いといったようなこともありますし、また、いざ損壊をした場合には復旧に時間が約二倍を要するというような、そういったデメリット、課題というものも存在をしているところであります。
 こうした無電柱化をすることに伴うメリット、デメリットを踏まえまして、現在、外部有識者を委員とする経済産業省の審議会において、レジリエンス強化のための無電柱化の取組の方向性について議論をこちらの方もしていただいているところでありまして、今後、同審議会における議論を踏まえつつ、無電柱化の取組を進めてまいりたいと考えております。
#99
○小林正夫君 もう一点、電気の関係で質問します。
 電力事業者には、電気事業法で保安伐採、要は、先ほど写真で見ていただいたように、道路に覆いかぶさってくる樹木の伐採については保安伐採しか認めていない、こういうのが今の状況です。したがって、定期的な巡視によって発見した配電設備に支障がある樹木に対しては、所有者の承諾を得た上で伐採することが大前提です。
 ところが、なかなか所有者の方に了解をいただけないとか、所有者が不明の場合は伐採ができない。こういう状態もあって、多分先ほど見ていただいたように、道路に覆いかぶさっている樹木、方々行ってみますとこういうところも非常に多く散見できるんですけれども、こういうものについて、条例などを設定して、自治体主導によって樹木の所有者の伐採勧告ができるなど、そういうような仕組みを構築していく必要があるんじゃないか、このように思いますけど、いかがでしょうか。
#100
○政府参考人(森源二君) 一般論として、法律と条例との関係についての回答をさせていただきます。
 地方自治法第十四条第一項の規定によりまして、地方公共団体は、法令に違反しない限りにおいて地域における事務等に関して条例を制定することができるとされておるところでございます。
 委員お尋ねのような条例を御指摘の電気事業法等の法令に違反しないものとして制定することができるか否かにつきましては、個別法令を所管をする各省庁の解釈によるものでございまして、総務省としては見解を述べることは差し控えさせていただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。
#101
○小林正夫君 確かに、地方自治体による条例になっていきますから、今言ったようなことがあると思いますけれども、また、私、別な委員会などでもこういう質問をこれからもしていきたいと思います。
 時間の関係で、今日厚生労働省の副大臣にも来ていただきましたけれども、また別な委員会でこの問題扱わせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 これで終わります。
#102
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。
 まず冒頭、私からも一連の災害により犠牲になられた方の御冥福を心からお祈りを申し上げるとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げたいというふうに思っております。政治の主流に防災・減災を持っていく、党の公約もしっかりと果たしていきたいと思っております。
 お時間をいただきました。私からも、私、地元である埼玉県を中心として主に声をお伺いしておりました。それを基にして質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、堤防の決壊によりまして壊滅的な被害を受けてしまった障害福祉サービス事業所、こちら、私が行ったところは社会福祉法人であったんですが、こちらの事業の継続支援についてお伺いをしたいというふうに思います。
 資料、お配りしております一枚目、この上のところが今の施設の状況、今といいますか二週間ぐらい前ですけど、御覧のとおり、とてもこの場所ではサービス提供できる状況ではないことであります。現在入所されている方々、指定避難所での集団生活というのはこれ難しいので、ほかの民間施設に移られる方もいらっしゃいます、何個かに分けて。それ以外では、御自宅の方に戻られて家族とともにお暮らしになっている方も多くいらっしゃる状況であります。
 その上で、資料の下二枚になるんですが、これは体育館に避難をされている方々をケアされている方々の状況を撮影いたしました。これ、右の方の写真は、事務所のように見えるんですけど、これ玄関なんですね。玄関先で、こういう形で椅子だけを置いて風に吹かれながら頑張っていらっしゃる状況であります。こういう状況の中で、事業所の職員の方、利用者一人一人にできる限りの生活を、これは自宅に戻られている方も含めた提供をしている状況であります。
 ただ、問題は、今この復旧できていない間の運営をどうしていくのか。御案内のとおり、事業所の職員の報酬というのは利用者の施設利用に応じて行政より支払われる支援費で賄われているわけでありますが、その支援費収入が仮に途絶えてしまっては、施設がないということで途絶えてしまっては、これは死活問題になる。あと、社会福祉法人などは、内部留保も規律がありますので、当面の手持ちも十分にあり得ないところもあります。
 そういう中にあって、お尋ねしたいんですが、事業所が復旧するまでの間は、これは自宅待機をしている方へのサービスの提供も含めて、様々な形態での障害福祉サービス提供はあると思います。これ、被災前の事業所の実績も踏まえまして支援費の請求をできるように、これをすることが喫緊の課題であるというふうに思っておりますが、御見解をお伺いしたいというふうに思います。
#103
○政府参考人(橋本泰宏君) 御指摘のように、避難などによりまして利用者が不在となることで通常のサービス提供が困難となる場合におきましては、障害福祉サービス事業者の収入が減少して今後の事業運営に支障を来す、そういったおそれもございます。
 私ども厚生労働省といたしましては、今回の災害を踏まえた特別な対応といたしまして、障害福祉サービスの報酬請求に係る例外措置を講じたところでございます。
 具体的に申しますと、就労継続支援のような通所サービス事業所とか、あるいはグループホーム、あるいは障害者支援施設が、避難所で生活する利用者に対してサービスを提供したり、仮設の建物等を利用してサービスを提供したりすることによりまして、通常のサービスを継続して提供できているというふうに判断できるような場合、あるいは、やむを得ない理由によりまして居宅等で安否確認をしたり相談支援に応じるなど、できる限りの支援を実施した場合、こういった場合には障害福祉サービスの報酬を請求することができるということを地方自治体の方に周知をさせていただいております。
 今後とも、被災者の方々、障害福祉サービスの事業者の方々、あるいは被災自治体の方々に寄り添いまして、被災の状況に応じた適切な対応を心掛けてまいりたいと考えております。
#104
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 居住系のみならず通所系も含めてということも踏まえて、また、御自宅の方に戻られている方々へのサービスも踏まえた上での御答弁でありました。現場の方、この言葉を聞くと安心されると思います。ただ、まだ御存じでない方が非常に多いというのが私の実感でありますので、こういう取扱いを今回しているということを引き続き周知徹底をよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 それでは、次の質問に移らせていただきたいというふうに、その前に、二枚目の資料、これを御提示させていただきます。
 今申し上げたところは、これ、けやきの郷さんというところでございます。御案内のとおり、場所なんですが、越辺川、また、これ越辺川に合流する入間川が近くにあるところに所在をしている。これを見せると、何でこんなところにというように言われる方も多くいらっしゃるんですが、背景だけ申し上げると、三十年ほど前、ずっといろいろなところで反対運動を受けて、やっとここにたどり着いた、ここに市が提供してくれたということでありました。
 現在は、障害者差別解消法がありまして、合理的配慮ということ、障害を持っている方への配慮というのがあるわけであります。この法律の精神にのっとって、この施設が安全な場所で更にサービス提供ができるようにすることもまた政治の役割であるかというふうに思っております。その趣旨も踏まえて、是非引き続きの御対応をよろしくお願いを申し上げます。これは要望だけにさせていただきます。
 続きまして、次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。災害ごみの迅速な処理についてです。
 現在調査中と伺っておりますけど、今回の台風被害で発生する災害ごみ、数百万トンとも言われております。これ現状、災害ごみは、公園だったり、また空き地などに、要は地域住民の方が暮らしていらっしゃるすぐ近くのエリアに今置いてある、一時的に集積されているところもあります。これは自治体にとって大きな課題になっているものです。
 これは、周辺の自治体も含めて、仮置きスペースも見付からないというような声も聞いておりますが、是非、これ広域的な連携も視野に入れた迅速な支援というのも必要であるというふうに考えておりますし、それを踏まえまして、改めて、環境省になると思いますが、お願いをしたいことは、仮置場の確保に加えまして、輸送体制、広域的な支援、連携する場合の輸送体制の構築であったり、また焼却施設の手配など、このようなことも進めていくべきと考えておりますが、こちらについての御対応をお伺いしたいというふうに思います。
#105
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 今回、本当に大変多量な災害廃棄物が発生しておりまして、まず仮置場の確保、それから先ほど御指摘ありましたように、身近なところ、宅地や路上からの速やかな撤去と、それから仮置場からの搬出ということを今進めております。
 災害廃棄物の収集、運搬を支援する輸送体制ということでありましたが、収集、運搬を支援するために、環境省が調整いたしまして、支援自治体あるいは民間廃棄物関係団体がごみ収集車両を派遣するとともに、それから防衛省・自衛隊やボランティアとも連携して災害廃棄物の撤去を着実に進めておるところでございます。
 また、御指摘がありました焼却施設につきましては、市町村の焼却施設だけではなく、セメント事業者も含めた民間の事業者の活用、それから県を越えた広域処理についても環境省において調整支援を行っているところでございます。
 年内を目標としまして、生活圏からの撤去完了を目指して、引き続き、人的、物的、財政支援のあらゆる側面から被災市町村に寄り添って支援してまいります。
#106
○矢倉克夫君 是非、これは大きな課題になりますので、広域連携を含めた体制というものもつくっていただきたいというふうに思います。
 環境省さんの方でも、廃棄物処理体制検討事業ということで予算も組まれていることもあるかというふうに思います。平時からこのような体制がつくれるような在り方というものも引き続き御検討をいただいて、今回のことを教訓として、更なる発展に向けてのお取組を要望をしたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 じゃ、次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。
 これもまた現場の声から聞いたお話なんですけど、これは私の地元埼玉県、被災地を回って聞いたお声の一つです。その中で、半壊認定を受けた、罹災証明書で、方でありますが、いわゆる応急修理について御質問を受けました。応急修理の対象になるということで市役所の方に申請に行きましたところ、この方の年収五百万を超えるという、五百万にほぼ近いという、五百ちょっと超えるということで、収入要件で制度は利用できないと断られてしまったということでありました。その方が言うには、応急修理制度には内閣府の要領では世帯年収制限があるらしいという、なぜ自分の家だけ申請がはねられてしまったのかというふうに落胆をされていたところであります。
 そこで、内閣府に質問をいたしますが、災害救助法による住宅の応急修理制度、これいまだに所得要件というものが設けられているのでしょうか。既にないということであれば、その周知徹底を図っていただく必要があるというふうに思いますし、あるのであれば、今回の台風十九号災害において、内閣府では住宅の応急修理制度、これ拡充したわけであります。これを機に、この収入要件、所得要件というものはもう撤廃すべきと考えますが、内閣府の見解を求めます。
#107
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 委員御指摘の住宅の応急修理制度の資力要件につきましては、平成二十八年の熊本地震を契機としまして、それまでの世帯収入等の確認を求めずに弾力的な運用も認めることとしたところでございます。現在、五百万円で受けられないというようなことはございません。
 ただ、いまだこの弾力的な運用について知らなかったという自治体職員がおると、所得の確認を求めているという自治体があったことから、再度、今年十月二十三日付けで通知を発出して、資力に関しては被災者の申出書の提出だけでよいという旨、改めて周知を図ったところでございます。
 引き続き、この点について、自治体また被災者に向けて周知を図らせていただきたいと思います。
#108
○矢倉克夫君 今、既にこの要件、資力要件ですね、資力要件はないという趣旨のことを答弁もいただきました。
 今お話があったとおり、自治体はまだそこまで徹底がされていないようでありまして、是非これは引き続き周知徹底をしていただきたいというふうに思います。いずれにしろ、応急修理という非常時の制度にあって、前年等の基準を含めた資力は何かということ、これ求めることは非常にナンセンスであるというふうに思います。
 そういう中で、いろいろ運用で苦慮をされているところはあるかというふうに思いますが、是非対応をこれ周知はしていただきたいというふうに思います。事務取扱要領も、現在は既にない、例えば畳六畳でなければいけないとかそういう要件なども、まだ自治体の中には昔の要件をそのまま理解している方もいらっしゃりだったとかそういうこともあると思いますので、一つ一つ細かいところをしっかり周知徹底をして、現場で混乱がないように取組を引き続きよろしくお願いを申し上げます。
 次に質問させていただきます。
 今度は農業についてになりますが、これも被災地で聞いたお話なんですけど、埼玉で、耕作放棄地、こちらを開拓しながら営農をしっかり広げていらっしゃる団体があります。こちらも被災をされたわけなんですけど。この耕作放棄地を広げるとかでは、例えばユンボを使ったり、またフォークリフトを使ったり、そういうものも使ったりとかするわけであります。これはあくまで農業利用のために使ったりとかしている。
 農機については、先ほども御説明も少しあったところでありますが、今回も補助の制度というものはこれはあるわけであります。例えば、例えばと申し上げますか、修繕であったり再取得などについての補助というのはこれあるわけでありますが、その方は、この自治体との関係のお話の中では、こういうユンボであったりそういうものは対象でないから難しいというような御意見を伺ったというふうに聞きます。
 しかし、農業利用で使っているものでもあり、そして営農継続というところでは非常に重要なものでもあって、しっかりと対象に含めるべきであるというふうに思っております。既に私の理解では対象に含めている部分もあったかというところはあったんですが、改めて確認の意味で、このようなものに対して補償の対象になるのかどうか、農林水産省から答弁をいただければというふうに思います。
#109
○政府参考人(上田弘君) 御説明申し上げます。
 今般の台風、豪雨により被害を受けたトラクター等の農業用機械の修繕、再取得については、強い農業・担い手づくり総合支援交付金の被災農業者支援型を発動し補助上限を撤廃するとともに、耐用年数を経過した機械も支援対象とするなど、特別な対策として被災農業者の営農再開を後押しすることとしているところでございます。
 委員お尋ねのユンボ等につきましては、被災時に農業用に利用されていたものであって農産物の生産等に係る作業に使用する期間において他用途に使用されないものであること、農業経営において真に必要であること、導入後の適正利用が確認できるものであることを全て満たす場合に支援対象とさせていただいているところでございます。
 なお、台風第十九号については、過去五回しか指定されていない特定非常災害になったことから、その特殊性を鑑み、補助率を二分の一に引き上げることとしているところでございます。
#110
○矢倉克夫君 是非、現地で苦しまれている方々をお支えする上でも、運用も含めて適切な形で運用いただいて、広い範囲の方がこの制度にしっかり助けられることがあるような運用を自治体と連携して進めていっていただきたいというふうに思います。
 最後に、大臣にお伺いをいたします。
 被災者の方々をお伺いすると、やはりインフラ整備、更なる防災・減災、国土強靱化の重要性を訴えられております。三か年七兆円、防災・減災、国土強靱化緊急対策予算、今執行されているわけでありますが、主な事業としてはこの三か年で完成し得るものが中心となり、やはり、これからの大きな予想外の災害に対応するためには、もっと長い期間の長期的な視点での事業も含めた予算組みというものがやはり私は必要になってくるというふうに思います。
 そういう観点も含めて、この三か年以降の継続的なインフラ整備というものに対しての必要性、それに対する施策の方向性について大臣から答弁をいただければと思います。
#111
○国務大臣(武田良太君) ここまで災害が甚大化そして多発化する中で、国土強靱化政策というのは重要度を増してきていると思いますし、今我々はこの三か年対策、緊急対策というのを集中的に今やらせていただいているところであります。
 十一月八日、安倍総理の新たな経済対策に関する指示を受けまして、まずは令和二年度までの三か年緊急対策の取組を着実に進めるとともに、さきの台風の被害を踏まえ、関係省庁と連携して対策を取り続けてまいりたいと思います。
 この三か年緊急対策につきましては、しっかりとこの三か年緊急対策の進捗状況そして達成度合いというものをフォローアップしながら、これが重要な土台となることと考えております。
 そして、このフォローアップの結果も踏まえながら、三か年緊急対策後につきましても、国土強靱化基本計画に基づきながら必要な予算を確保した上で、オールジャパンで国土強靱化に努めてまいりたい、このように考えております。
#112
○矢倉克夫君 安心、安全な、そのためのインフラ整備は未来に残す資産として重要であります。未来世代に対する責任としても、引き続き、しっかりした予算組みとともに、インフラ整備を是非、大臣、リーダーシップ取っていただいて、お願いをしたいというふうに思います。
 あと、最後に一言、先ほど足立先生からも資料があった埼玉県加須市、広域避難、今回は本当に避難という形で迅速に対応された、御紹介いただいたことを感謝を申し上げたいというふうに思います。
 加須市は、七十年以上前のカスリン台風の教訓をずっと引き継いで引き継いでということを、地域でも学校教育の現場とも連携をしてされていたことであります。一つ一つの教訓をどうやって地域社会と連携をしていくのか、それを具体的なお一人お一人のアクションに結び付けていくのかというところも、これ政治、行政にとって重要な視点であるというふうに思います。
 こういう取組をまた地方議員の皆様とも連携して行っていくべきであるということも含め、私の決意も申し上げまして、簡単ではございますが質問と代えさせていただきます。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#113
○委員長(杉久武君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、朝日健太郎君が委員を辞任され、その補欠として馬場成志君が選任されました。
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#114
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。
 私からも、今回の台風十九号等によりましてお亡くなりになられた皆様方に心からお悔やみを申し上げるとともに、被災された方にお見舞いを申し上げたいと思います。
 今般の台風災害においては、想定外の強風や豪雨によりまして甚大な被害が発生いたしました。そうした教訓を踏まえて質問をさせていただきたいと思います。
 まず、避難所の指定についてでございますけれども、台風十九号等による災害におきましては、豪雨によって避難所が浸水してしまったケースや、また、浸水想定区域内にある避難所が使えずに他の避難所に行ってもらったわけですけれども、そこが満杯になってしまったケース、また、避難所の周辺道路が冠水をして避難所が使えなくなってしまったと、そうしたケースもございました。
 避難所は各市町村が指定するわけでございますけれども、現状は地震を想定して指定された避難所が多く、浸水災害に対する対応が十分ではなかったのではないか、あるいは洪水と地震によって避難所が違う場合があることについて住民に対して十分に周知されていなかったのではないか、そういった課題があると考えています。
 今回の災害の教訓を踏まえて、浸水被害を想定した避難所の指定の在り方について国としても検討が必要だと考えますけれども、内閣府の見解を伺いたいと思います。
#115
○副大臣(平将明君) 災害時においては、被災者を一時的に滞在させるため避難所を確保することは極めて重要な課題であります。
 内閣府といたしましては、平時から、市町村に対して、想定される災害による影響が比較的少ない場所にあらかじめ必要な量の指定避難場所を指定し、発災時には迅速に提供することができるように促しているところでございます。また、災害発生時も、被災の状況等により、指定避難所だけでは施設が量的に不足する場合には、あらかじめ指定した指定避難所以外についても管理者の同意を得て避難所として開設することとしております。
 今回の台風第十九号等の災害においては、今の先生の御指摘のような避難所の事例があったことを承知をしております。避難所の定員の量的問題もありますし、また災害の種類によっては指定された避難所が異なる場合もございます。適時適切に住民の方々に情報を届けることも重要でございまして、避難所の実態を把握、分析して、今後の改善方策について検討してまいりたいと考えております。
#116
○宮崎勝君 ありがとうございます。是非、ちょっと検証をしていただければというふうに思っております。
 それからもう一つは、在宅被災者の支援の問題について伺いたいと思います。
 台風十九号等で被災し避難所で生活をしている人の数は、今月十八日現在、二千二百七十三人まで減少しておりますけれども、その一方で、床上浸水した自宅の二階などで生活を続ける、いわゆる在宅被災者も数多くいらっしゃいます。私の地元の埼玉県東松山市では、こうした在宅被災者がおよそ三百五十世帯に上っているということも伺っております。
 在宅被災者の中には、子供に障害があり避難できないであるとか、あるいは高齢者だけの世帯など要配慮者がいらっしゃる世帯もございます。そうした世帯におきましては、ストレスからくる健康面への影響などが懸念されているところでございます。自治体によっては保健師などが戸別訪問して対応に当たっているということも聞いておりますけれども、そうしたプラスアルファ、様々な支援策に関する情報がそうした世帯の方々に十分に行き渡って、届いていないのではないかということも懸念されているところでございます。
 災害対策基本法では避難所以外の場所に滞在する被災者についての配慮が規定されておりますけれども、在宅被災者の実態把握や孤立防止の対策、あるいは各種支援策に関する情報提供などについて地方公共団体の取組を後押しすべきだと考えます。在宅被災者の支援について、内閣府並びに厚生労働省の見解を伺いたいと思います。
#117
○副大臣(平将明君) まず、内閣府からお答えをさせていただきます。
 避難所、在宅とを問わず、被災者への物資の提供や生活環境の改善、情報提供等は重要であると認識をしております。このため、在宅で避難生活を送っている被災者についても、避難所で配布をしている食料、水等、必要な物資の配布や健康相談等のサービスの提供、行政からの情報提供が受けられるように、改めて自治体に対しまして先月の二十三日、内閣府政策統括官付参事官から各都県の災害救助担当主管部局長宛てに通知をいたしまして支援を促しているところでございます。
 内閣府といたしましては、自宅で避難生活を続けている被災者を含めて被災者が安心をして避難生活を送ることができるよう、今後とも関係府省とも連携をし、自治体に対して適切な情報提供を促してまいりたいと考えております。
#118
○政府参考人(諏訪園健司君) お答え申し上げます。
 先般の台風十九号の被災自治体に対しましては、昨年の平成三十年七月豪雨の対応と同様に、被災高齢者等を把握する取組につきまして財政的支援を実施する予定でございまして、現在、財政当局及び関係自治体と調整を行っているところでございます。
 具体的に事業について申し上げます。
 被災生活により状態の悪化が懸念される在宅高齢者等の孤立を防止し、必要とされる支援が適切に届くよう、ケアマネジャーなどの専門職の協力を得て、戸別訪問による状況把握、生活支援に係る専門的な助言、関係する支援機関へのつなぎ等を一定期間、集中的に実施する被災自治体に対して国が財政的支援を行う方向で調整しているところでございます。
#119
○宮崎勝君 是非、在宅被災者の方が支援から漏れることのないような取組を是非お願いを申し上げたいと思います。
 次に、先ほどの同僚の矢倉議員の質問とも関連いたしますけれども、今回の台風十九号等によりまして高齢者や障害者などの社会福祉施設も数多く被災をいたしました。
 地元の埼玉県川越市の特別養護老人ホーム川越キングス・ガーデンでは、近くを流れる、あそこの、先ほどの矢倉議員のところと同じ地域にあるわけですけれども、越辺川の堤防が決壊をいたしまして施設が浸水をいたしました。幸い入所者は無事に避難いたしましたけれども、入所者八十人は現在も十九施設に分散をして避難生活を送っております。また、同じ地域にあった障害者支援施設初雁の家も浸水被害を受けて、入所者が現在も不自由な避難生活を送っているところであります。こうした施設の入所者は、避難生活が長引くにつれて体調を崩したり精神的に不安定になったりすることが懸念されることから、施設の早期復旧を求める声が上がっているところであります。
 そこで伺いますけれども、まず、今般の台風災害におきまして、浸水被害に見舞われた社会福祉施設の数を教えていただきたいと思います。また、施設の早期復旧に向けた支援の取組、さらに、被災した施設の中には他の安全な場所に施設を再建したいと考えていらっしゃる方もいらっしゃると聞いております。そうした場合の支援策について、厚労省の見解を伺いたいと思います。
#120
○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。
 社会福祉施設等につきましては、十一月二十日、本日の時点におきまして、浸水被害等により入所者が避難している施設や休園している通所施設が八十四か所あると承知をしております。被災をいたしました社会福祉施設等につきましては、その復旧に迅速に取り組む必要がございます。
 このため、厚生労働省といたしましては、被災者の生活となりわいの再建に向けた対策パッケージに基づき、社会福祉施設等の建物や、建物と一体となっている設備の復旧工事に対しまして自治体を通じて補助金を交付し、財政支援を行うこととしているところでございます。当該補助金におきましては、災害前と同じ場所、形状、寸法、材質で元に戻す原状復旧が原則ではございますが、国に御協議をいただき、その必要性があると認められる場合には移転改築も可能としているところでございます。
 被災自治体等と緊密に連携をし、一日も早い施設の復旧に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。
#121
○宮崎勝君 ケースによってはそうした移転新築で再建することも可能であるということでございますので、丁寧な取扱いを是非お願いを申し上げたいと思います。
 今ほど御答弁がありましたとおり、こうした社会福祉施設が八十四か所、浸水等の被害を受けているということでございます。私が先ほど紹介した川越市の二つの施設ですけれども、この施設も浸水想定区域内に建てられた施設でございました。高齢者や障害者などの社会福祉施設は、できれば浸水想定区域内には建てないようにすることが理想であると考えておりますけれども、実際には、用地の確保が難しい面などから、そうした災害時には危険になる場所においても建てざるを得ないと、そうした施設に立地しているところが多いというのが現実だと考えております。こうしたこの土地利用の問題については、引き続き長期的な検討が必要だと思います。
 その一方で、今回の台風十九号では、神奈川県川崎市のタワーマンションの地下にございました電気設備が浸水被害を受けて、そのマンションの住民の方々に大きな影響が出たという事例がございました。このマンションも浸水想定区域内に建てられていたわけでございますけれども、同様な事故はどこの地域でも起こり得るというふうに考えております。土地利用そのものを規制するのは簡単にはいかないと思いますけれども、こうした事例を参考にして、浸水が想定される区域では、例えば、建物の電気設備を想定水位より下には置かないであるとか、あるいは地下空間への浸水を防ぐ構造にするといった対策については比較的容易にできるのではないかと考えております。
 そこで、お伺いいたしますけれども、例えば、建築基準法を改正して、耐火とか耐震についての規定がございますけれども、耐水ということについても規制を設けるということについてどうお考えになるか、国交省の見解を伺いたいと思います。
#122
○政府参考人(眞鍋純君) お答え申し上げます。
 今回の台風十九号の際には、建物の地下にありました高圧受電設備が浸水し使用不能となったことにより、結果的に複数のマンションにおいて停電等の被害が発生したと承知してございます。
 御指摘のありました建築基準法においては、災害発生時における人命保護等の観点から、建物の構造安全性、防火や避難の安全性などに関する最低限の基準を定めることによりまして強制力のある規制を行っております。これに加えまして、災害発生後の機能継続を確保するという観点から、今御指摘のありました浸水時の電源確保の対応を義務付けるということについては難しい面があるというふうに考えてございます。
 一方で、高層建築物などに設置される高圧受電設備については、電気設備関係の一部の業界団体の自主規格において、水が浸入し又は浸透するおそれのない場所を選定するとともに、それらにおそれのない構造とすることなどと規定されているものがございまして、御指摘をいただいたような一定の対策を関係事業者等に周知して積極的な対応を促すことが大変重要な課題であるということについては認識してございます。
 このため、国土交通省と電気事業法を所管する経済産業省と連携いたしまして、学識経験者、業界団体等から成る検討会を近々設置申し上げます。その中で、建築物における電気設備の浸水対策の在り方について検討を進めまして、取組の具体的な事例あるいはその成果をガイドラインなどとして取りまとめたいと考えております。
 このガイドラインを策定した暁には、取組の重要性と具体的な方策につきまして、両省から関係団体を通じて事業者に周知を進めることなどによりまして、その積極的な対応を促してまいりたいと考えてございます。
#123
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 最後の質問でございますけれども、外国人観光客に対する災害情報の周知についてお伺いしたいと思います。
 昨年の台風二十一号や北海道の胆振東部地震の際には、外国人旅行者に対する情報発信が課題となりました。政府は、これを受けて、昨年九月の二十八日の観光戦略実行推進会議におきまして、非常時の外国人旅行者の安全・安心確保のための緊急対策が決定され、様々な対策が講じられたというふうに承知をしております。
 この観光庁の関係についてですけれども、JNTOコールセンターの三百六十五日二十四時間の多言語対応体制の確立などの対策がこれを受けてなされたわけでございますけれども、今般の台風十九号の際にこうした対策がどの程度機能したと評価されているのか、国交省の見解を伺いたいと思います。
#124
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。
 多くの外国人旅行者の方々が日本を訪れる中、安心して滞在を楽しんでいただくためには、災害時に多言語での迅速かつ丁寧な情報発信を行うことが必要であると考えております。
 観光庁といたしましては、今御指摘のありましたように、昨年九月の観光戦略実行推進会議におきまして決定されました非常時の外国人旅行者の安全・安心確保のための緊急対策に基づきまして、日本政府観光局、JNTOでございますけれども、JNTOのコールセンターにつきまして、その周知に努めつつ、三百六十五日二十四時間、英語、中国語、韓国語できめ細かい相談ができる体制を確立し、また、あわせまして、JNTOの公式SNSやウエブサイトなどによりまして情報発信の強化といった対策に取り組んでいるところでございます。
 今般の台風十九号への対応に当たりましては、報道関係者や外国人有識者の協力なども得まして、これらの情報がより多くの外国人旅行者の方々に届くよう取り組んだところでございます。この結果、JNTOのコールセンターに寄せられました問合せの件数につきましては、台風上陸前後の十月十日から十六日の七日間の合計でございますけれども、約千百件となりまして、これはその前にありました台風十五号の際の十九件と比較して大幅に増加するなど、多くの外国人旅行者の御利用があったものと認識しております。
 また、気象情報や交通機関の運行情報を多言語できめ細かく発信するJNTOの公式SNSにつきましては、ツイッターのフォロワー数が台風十九号の上陸前に比べまして約三倍に増加するなど、一定の成果があったものと認識しております。
 引き続き、災害等の非常時も含めまして、訪日外国人旅行者の方々が安心して旅行できる環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
#125
○宮崎勝君 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。
#126
○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦です。
 まずは、台風十五号、十九号、そして十月の豪雨、大変な集中豪雨でありましたけれども、尊い命がなくなり、亡くなられた方々に心から哀悼の意を表する次第であります。また、いまだに、日に日に寒さが続く中、被災された多くの方々がいらっしゃいます。我々もしっかりと、一日も早い復旧復興のために頑張ってまいりますことをお誓いを申し上げる次第であります。
 それでは、早速質問に入りますが、関電と東電の関係ではありませんが、関西でも大きな大阪北部地震がありました。そういう教訓が電力会社で情報交換して生かされているのかなという、そういう疑問が感じましたので、そういう観点から少し電力のインフラ機能確保についての質問をさせていただきたいと思います。
 政府は、昨年九月の二十一日、重要インフラ緊急点検に関する関係閣僚会議を開催をされました。同年十二月十四日、政府は緊急対策を取りまとめ、同日、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を閣議決定したと承知をしております。
 そこで、今申し上げました大阪北部地震では、電柱の損壊が原因で約十七万戸が停電いたしましたけれども、約二時間後に復旧したということを聞いております。西日本豪雨では、停電八万戸に対し、六日には復旧しておったと、こういうことも聞いておるわけでありますが、この関東地方で最大九十三万戸という、まあスケールは違いますが、停電し、発災から一か月たってもまだ停電が続くという、そういう地域もあったようであります。災害対応の不手際が指摘されておりました。
 そこで、大臣にちょっと所見をお聞きしたいんですが、この千葉県における台風被害による停電の解消に一か月も掛かってしまったということは、大阪北部地震始め、昨年発生した一連の災害の教訓が全く生かされていなかったんじゃないのかなという、こういう疑問を感じざるを得ません。
 地方公共団体や事業者等に次の災害に備える対策強化が図られていなかったんじゃないのかなというふうに思っておりますが、大臣、この点はどうでしょうか。御所見をお聞かせください。
#127
○国務大臣(武田良太君) 過去における災害対応の教訓が生かされていないという御指摘を受けました。
 この電力に関しては、停電の長期化という問題が多く指摘されてきたわけでありますし、この原因、そしてまた復旧プロセスに関しては、我々は今徹底的に調査をしているところであります。
 一連の災害に関わる課題について、我々は、検証チームにおいて、防災分野の有識者の御意見も伺いながら、先ほど申しました原因と復旧プロセスに加え、通信障害や、国、地方自治体の初動対応、そして災害対応に慣れていない自治体への指示、支援等について検証を行っているところであります。
 このうち、原因やその復旧プロセスにつきましては、経済産業省の審議会においても十月から検証を開始しておりまして、現地の設備損壊状況等を調査した東京電力からの具体的な報告なども踏まえながら、年内を目途に検証結果を取りまとめる予定と聞いております。
 検証チームにおいては、こうした経産省の取りまとめ結果を踏まえつつ、昨年の災害の教訓が十分に生かされたか否かという点も含めて徹底した検証を進めるとともに、政府全体として実効性ある対策に取り組んでまいります。
#128
○室井邦彦君 是非、教訓を生かしていただくように、徹底した自治体との、また業界との連携を強化していただきたいと、このように願うものであります。
 次いで、防災意識社会の構築、これについて御質問をいたします。
 私も、加田先生もいらっしゃるけれども、阪神・淡路大震災の被災者でありまして、そういう経験から、特にこの災害対策特別委員会に希望して、皆さん方とともに復旧復興のために全力を、教訓を生かしていきたいという気持ちで今活動をしておりますけれども、自らの命は自らが守る意識を持ち、自らの判断で行動する社会の実現に向けた取組を進めてまいりたいと、このように参議院対策特別委員会で武田大臣は力強く発言をしていただけました。非常に頼りがいのある発言であります。
 そこで、公助による取組は、巨費を投じ、たゆまなく続けていかなくちゃいけない。そして、現在想定される南海トラフ等の巨大地震や激甚化する想定外の水害、土砂災害の発生は、公助の限界についての懸念も指摘をされているわけであります。行政を主とした取組だけでは災害を防ぎ切ることはますます困難になってきておると、こう思っております。
 そこで、阪神・淡路大震災では、家族を含む自助、近隣住民等の共助による約八割が救出されているという実態の数字が出ております。公助である自衛隊等による救出は約二割にすぎなかったと、こういう調査結果も出ているところであります。尊い六千四百三十四人の命が失われたわけでありますが、地域の防災力を高めるためには住民が市町村と連携しながら自助、共助による自発的防災活動を推進する必要があると理解をしておりますが、市町村に対してどう取組を進めていくのか、また国民の防災に関する意識向上をどう図っていくのか、また、学校現場における防災教育の推進が地域全体で防災意識を高める効率的な取組と理解をしておりますが、今現在どのような取組が具体的に行われているのか、お聞かせをください。
#129
○政府参考人(青柳一郎君) お答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、我が国においては、公助はもとより、自助、そして共助を組み合わせることが重要でございます。内閣府としては、地域住民がふだんから地域のリスクを把握して避難計画や訓練を定めるような地区防災計画、これが自発的な防災活動を推進するために有効であるというふうに考えてございます。
 内閣府としては、市町村や住民等が地区防災計画の策定に取り組みやすくなるように、ガイドラインの作成、あるいは優良事例の紹介を行うとともに、地区防災計画を推進する自治体職員のネットワーク、これ地区防’zと呼んでおりますけれども、これを立ち上げて、地区防災計画に関する経験や課題の共有を図るなど、計画の策定支援を行っているところでございます。
 また、学校現場における防災教育、こちらにつきまして、昨年の七月豪雨を受けまして、ワーキンググループからの報告を踏まえて、文部科学省あるいは国土交通省等と連携をして、水害、土砂災害のリスクの高い小中学校におきまして来年の出水期までには避難訓練や防災教育が実施されるよう取組を進めているところでございます。
 加えまして、小中学生の実践的な避難行動を促進するべく、普及啓発のための動画等も作成をしておりますし、また、文部科学省と連携をしまして、学校、地域住民等の防災活動を支援する防災教育チャレンジプランを実施して、防災教育の促進を図る取組を講じているところでございます。
#130
○室井邦彦君 そこで、特に、想定外のことも起こり得るということも頭に入れながら、ひとつそういうことをしっかりと対応をしていただきたいというふうにお願いをしておきます。
 続いて、ボランティア活動の環境整備についてお尋ねいたしますが、このボランティア元年と呼ばれた平成七年阪神・淡路大震災において、約百三十七万七千人のボランティアが被災者の支援活動に当たりました。そして、平成二十八年の熊本地震を機に、行政、ボランティア、NPO等の三者連携による情報共有会議が開催されるようになり、この被災者救援の活動を行う形として安定しておるわけでありますが、非常に有意義なことであるというふうに私も思っておりますが。
 この本年の台風十五号、十九号、十月二十五日の豪雨災害においての被災地域は非常に広く、東日本、広範囲にわたっていたと。ボランティアの情報共有や活動の整備が行われているにもかかわらず、ボランティア参加からは人手が足りない、まだまだ泥に埋まったままの住宅が多くあるとの声が上がってきておると。
 こういう中で、国や自治体では、手が届きにくい被災者支援を、被災者、地の状況を踏まえ、きめ細かな活動につなげ、今後想定される大規模災害に備えるために、各地域において行政、ボランティア、NPO等三者の連携体制を平時から構築することが非常に重要であるというふうに痛感しておりますが、今後、この取組をどのように更に強化していこうと考えておられるのか、おられたらその点をお聞かせください。
#131
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 内閣府として、行政、ボランティア、NPO等の三者間で連携の取れた支援活動を実施することが重要であると考えておりまして、これまで、委員も御指摘のとおり、平成二十八年の熊本地震以降、県域レベルでの情報共有会議の開催、これを始めたところですけれども、この動きを全国に展開するために、昨年の四月には防災における行政のNPO・ボランティア等との連携・協働ガイドブックというものを作成して自治体の情報共有会議を開催を支援してきたところでございます。
 それから、昨年の七月豪雨以降には、大規模な災害時にボランティアの偏在、全国的な観点から調整が必要な事項について情報共有を行うために、内閣府、それから厚生労働省と関係省庁やボランティア、NPOの関係者とともに全国レベルでの全国情報共有会議を開催をしているところでございます。
 今年の五月には、内閣府と全国の団体でございます全国災害ボランティア支援団体ネットワーク、JVOADと呼んでおりますけれども、こちらと行政・NPO・ボランティア等の三者連携・協働に関するタイアップ宣言というものに署名をして三者連携体制の更なる深化を図っていくこととしているところでございまして、こういう流れの中で、ボランティア団体、NPO等とも、また自治体、関係省庁ともより一層連携を密にして環境整備を推進していきたいと考えております。
#132
○室井邦彦君 ありがとうございます。
 次の質問は、国家百年の大計としての防災・減災の在り方について大臣にお聞きをしたいなと思っております。
 この激甚化する水害、土砂災害、切迫する首都直下地震や南海トラフ大地震、私たちは、我々は様々な自然災害の危険と隣り合わせで暮らしているわけであります。我が国は、気象、地形、地質等の厳しい地理的条件の下、激甚化する災害をもたらす想定外の被害を常に覚悟しておかなくてはならないということであります。
 ここでも、大臣が、国家百年の大計として、災害に屈しない強さとしなやかさを備えた国土をつくり上げていきたいという、熱き情熱に燃えて大臣が発言されておられました。
 そこで、この災害による河川氾濫や土砂災害で被害を受けた被災地では、ここ、歴史をひもとくと、過去にも同じような災害の事実が浮かび上がってくるわけでありまして、そういうところが全国に幾つかございます。後で申し上げますけれども、この土砂災害が発生した場所に住まないようにすることが災害対策として重要と考えられます、まあいろんな事情がありますけれどもね。簡単に自宅を移転することができない方もおられるということで、実現が非常に厳しいものもあるということでありますが、厳しい財政制約の下、巨費を投じて二度と同じ災害を繰り返さない対策を講じるということも大切なことであり、安全、安心な場所に町自体を移転する選択肢を取ることの方が国家百年の大計として国土強靱化にかなうように思うわけであります。
 そこで、お聞きする前に、これ一つの例があるわけでありますけれども、私もしばらく災害対策特別委員会におりまして、皆様方も御記憶にあろうかと思いますが、広島の北部の住宅街で大規模な土砂災害が発生し、多くの住民が犠牲になられました。この土地は蛇落地悪谷。解説しますと、蛇が山から落ちてくる、蛇落、蛇が落ちてくる土地で悪の谷と、そういう地域の地名だったそうです。これじゃちょっとその地域の観光も良くないし、八木地区に変えようということで変えられたわけですけれども、先人がいつかそういう大きなことが起きるよということをまさにこの字のごとく伝えているんだけれども、資産価値とか考えると、こんな地名にすると宅地造成もできないし困ったなということで八木地区に変えたわけでありますけれども、全国に調べると幾つかあるんですよね。
 こういうところがあるということを御報告申し上げ、大臣、この国家百年の大計として、川が氾濫した、じゃ、そのとおりに堤防を造って元に戻すのか、そのままの流れの川にしてしまって新しい町づくりをしていくのか。いろいろな考え方あると思うんですけれども、ちょっと私見をお聞かせいただければ、これ最後の質問にさせていただきます。
#133
○国務大臣(武田良太君) 御指摘のように、国民の生命と財産を守るために、様々な教訓を生かしながら、安全規格を見直しつつ、強くしなやかな国土をつくっていくというのが国土強靱化の目的であります。
 この中で、先生御指摘の危険地域とされておる地域に今なお住居を構えられて生活を営んでおられる方々もたくさんおられますし、日本全国に、山沿い、そして海沿い、そうした地域が点在していることも承知をいたしております。
 この国土強靱化基本計画におきましては、関係者の合意形成を図りつつ、土地の合理的利用を促進することを基本的方針としており、災害リスクの高いエリアにおける立地の抑制及び同エリア外への移転の促進などの災害リスクを分散化する取組を推進をしているところであります。
 一方、国土強靱化のためには、大規模自然災害等に強い国土及び地域をつくることが必要でありまして、地域の状況等に応じた防災施設の設備など、地域の安全、安心を守る対策も必要であろうかと思っております。
 今からも努力をしながら、リスクを少しでも回避できるように、関係自治体と協力しながら進めていきたいと、このように思っております。
#134
○室井邦彦君 是非大臣、御努力をお願いを申し上げます。
 宮崎さん、済みませんね、また次のときに質問させてもらいます、三つほど用意していたんですけれども。
    ─────────────
#135
○委員長(杉久武君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、小林正夫君が委員を辞任され、その補欠として矢田わか子君が選任されました。
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#136
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 台風十九号とその後の低気圧による大雨で被災された皆さんに心からのお見舞いを申し上げたいというふうに思いますし、亡くなられた皆さんに哀悼の意を表したいというふうに思います。
 発災から一か月以上が経過をいたしました。被災者の皆さんの疲労もピークに達しておられるというふうに思います。避難所で生活を続けておられる方もいらっしゃいます。あるいは、被災されましたけれども、被災された御自宅で避難をされている、一階が被災をして、その家屋の二階に住まわれているという方もたくさんいらっしゃるわけであります。
 こういう中で、病気にかかりやすい状況にもある、そして一方で、インフルエンザの流行も指摘をされております。インフルエンザの予防接種をしてほしいという願いは大変切実なものになっているというふうに思います。
 そこで、内閣府にお伺いしますけれども、全ての被災者の方に対してインフルエンザの予防接種をしていただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#137
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 御指摘のインフルエンザの予防接種につきましては、自宅で避難生活を続けている被災者を含めて、避難所におられる六十五歳以上等の方については災害救助法の適用対象としているところでございますけれども、六十四歳以下の方については救助法では対象とはしていないと。ただ、自治体の判断において避難所利用者に予防接種を行っているところがあるというふうに承知をしております。
#138
○武田良介君 必ずしも避難所に寝泊まりをしている方だけではなくて、避難所を利用されている方、食事を取りに避難所に行くだとか、支援物資を受け取っているだとか、そういった避難所を利用している方に対しても予防接種をできる、このことを確認をしておきたいと思いますし、寝泊まりをされている方に限っているんじゃないかというふうに考えておられるところもあるように聞いておりますので、是非周知徹底をお願いしたいというふうに思います。
 それから、六十五歳以上の方という話ありましたけれども、先ほど言いましたような被災されたことによる生活環境の変化ということもありますので、何歳であっても誰であってもインフルエンザにかかる可能性というのは高まるわけですから、対象年齢の引下げも重ねて求めておきたいというふうに思います。
 私の地元長野県でありますけれども、千曲市というところでは、二つの保育園が浸水をしてしまいました。
 そこで、二つお聞きしたいと思うんですが、まず、市の方は仮設の園舎を早急に整備したいということを言っておられましたけれども、これは災害復旧の対象になるのかということがまず一つ。
 それから、次いで本設についてですけれども、浸水してしまった二つの園のうち一つの園は、被災しなかった別の園と統合するという計画を災害が発災する前から持っておられました。それは、建てる場所については、被災、浸水被害のおそれも考慮して別の場所に建てたいということを計画をされていた。要は、浸水のおそれがあるから統合して別の場所に置きましょうということを考えていたということでありましたけれども、こうした事情で建設場所が変わる本設に際しても、これ災害復旧の対象となるのかどうか、厚生労働省にお伺いしたいと思います。
#139
○政府参考人(依田泰君) お答え申し上げます。
 被災した保育所の早期の復旧は大変重要であると認識しております。厚生労働省といたしましては、社会福祉施設等災害復旧費補助金により施設の復旧を支援しているところでございまして、その際、お尋ねございましたように、建物の復旧に要する費用だけではなくて、復旧するまでの間の応急仮設整備も補助対象としているところでございます。
 それから、この施設整備についての災害復旧補助金でございますけれども、災害前と同じ場所、また形状で元に戻す原形復旧を原則としているところでございますけれども、国に協議をいただきまして、その必要性があると認められる場合には移転、改築も可能としているところでございます。
 いずれにいたしましても、被災自治体等と緊密に連携を図りまして、早期の施設の復旧に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
#140
○武田良介君 実情に応じて検討していくということでありましたので、災害復旧で取り組んでいただけると、その取組の中身も現場とよく緊密に連絡を取り合っていただいて、充実したものでお願いしたいというふうに思います。
 同じく、千曲市にはあんずホールという文化施設があります。この中には図書館もあるわけですけれども、ここが浸水被害を受けてしまいました。県内でも非常によく利用されている施設でありまして、千曲市に伺っても、ここが被災してしまったということは非常に大きなインパクトがあるんだということをおっしゃっておられました。
 そこで、このあんずホール及びその図書館の再建ですけれども、どのような支援を行うのか、現場での再建の見通しが立つような支援を是非お願いしたいというふうに思いますけれども、文科省にお伺いします。
#141
○政府参考人(寺門成真君) お答えをいたします。
 御指摘の関連につきましては、社会教育施設の災害復旧についてでございますけれども、激甚災に基づきまして、公立社会教育施設災害復旧事業におきまして、被災した特定地方公共などの設置する公立社会教育施設等の施設整備等の復旧に要する工事等に対しまして国がその三分の二を補助することにしているところでございます。
 台風十九号につきましては、先般、激甚災に基づきまして激甚災害、本激に指定されたところでございますので、御指摘の施設が存在する千曲市が当該災害により被災した特定地方公共団体に指定された場合には、本事業による支援が可能となると考えてございます。
 文部科学省といたしましては、今後、御指摘の施設につきまして、この事業による支援が可能となった場合には、県からの御申請に基づきまして適切に手続を進めてまいりたいと考えているところでございます。
#142
○武田良介君 是非支援をお願いをしたいというふうに思います。
 次に、農業被害についてお伺いをしておきたいというふうに思います。
 皆さん御承知のように、長野県は農業県でありまして、リンゴの生産も大変盛んであります。私の実家もリンゴ農家でありますけれども、我が家は直接被災していないわけですけれども、リンゴの生産が大変盛んであります。
 今回の被害の特徴は、その果樹園地が浸水をしてしまったということが大きな特徴だというふうに思います。樹体そのものが、そのリンゴの木そのものが衰弱をしてしまうという状況があるということを現場からも聞いております。早期復旧、これを機に離農してしまうということがないように支援をしていくということが何より大事だというふうに思います。
 そこで、農水省では、今回初めてとなる果樹園地の早期復旧に向けた特別対策というのを取りまとめておられるというふうにお伺いをしております。簡潔に、被災農家の皆さんにも分かりやすいような形で御説明いただければと思いますけれども。
#143
○政府参考人(鈴木良典君) お答えをいたします。
 台風十九号などによる果樹の被害につきましては、千曲川流域のリンゴ農家を始め、広範囲で浸水被害が発生し、被災農家は経営面積の大部分を植え替えざるを得なくなり、長期にわたり収入が途絶えるといった従来にない事態が生じております。
 これを踏まえまして、十一月七日に発表した対策パッケージでは、従来の十アール当たり改植支援の十七万円と幼木管理経費への支援二十二万円に加え、新たに十アール当たりの支援として、省力化が図られるリンゴの新矮化栽培を導入する場合には、改植単価を五十三万円に設定するとともに、大規模な改植を行う園地における早期に収穫を得るための大苗の育成や、果実が実るまでの期間の収入を確保するための代替農地での営農などの取組への支援として最大七十五万円を措置することで、改植及び幼木管理の経費の支援と合わせ、最大百五十万円を支援することとしたところであります。また、改植を免れた園地における次期作に向けた樹体洗浄や、病害蔓延防止のための防除などの取組への支援として十アール当たり最大九万四千円を措置したところであります。
 これらの対策により、被災した果樹農家が一日も早く経営再建できるよう、全力で取り組んでまいります。
#144
○武田良介君 是非、現場の実情も聞きながら、また実務的にもこの取組を周知徹底しながら、被災農家の皆さんとともに取り組んでいただきたいということを重ねてお願いをしたいというふうに思います。
 その被災農家の皆さんとお話をしていて、多く聞いてきた声が、一つ、軽トラックの問題というのがあります。
 この軽トラックは、畑に農機具をもちろん運んでいくこともありますし、やはりリンゴを出荷するときには、リンゴを取って共選所に運んで出荷をしていくということで、農業を続けていくためにはなくてはならないものになっているというのが現場の実態だというふうに思います。しかし、汎用性があるということで、なかなか購入支援は実現してこなかったというのがこれまでの経過だというふうに思います。
 そこで、私、知恵を出し合う必要があるなというふうに思って、ずっと見ておりました。トラクターだとか、農業機械同様にグループ補助金のような枠組みで支援することはできないのかということも私も考えておりましたけれども、あの西日本豪雨の際には、グループ補助金による車両の復旧に関して、どういう車両を補助対象にするのかということについて一定の考え方を示して実際に補助したということをお聞きしております。
 そこで、中小企業庁にお伺いをしたいというふうに思いますけれども、その西日本豪雨の際に行ったグループ補助金を活用した車両復旧の仕組み、これ御説明いただきたいということと、それを踏まえて今回の災害に対してどのように取り組んでいくのか、答弁をいただければと思います。
#145
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えを申し上げます。
 今回の生活、なりわい支援パッケージに盛り込まれましたグループ補助金は、特に被害の大きい宮城県、福島県、長野県、栃木県におきまして、被災事業者がグループを形成して工場、店舗等の施設や機械設備などの復旧を行う際に、その費用の四分の三を補助するものでございます。
 初めて水害等に対応してこのグループ補助金を措置した平成三十年七月の豪雨の際には、業務に用いる車両の被害が大きいといった現場の声を踏まえまして、新たに補助対象とする拡充措置を講じたところでございます。被災前に所有していたこと、業務用のみに用いており事業内容に適した車種であることの二要件を満たした場合に補助対象とすることとしております。
 今般措置されましたグループ補助金におきましても、災害の性質を鑑みて、平成三十年七月豪雨と同様の取扱いとする予定でございます。こうした支援により、被災事業者の一日も早い事業再開をしっかりと後押ししてまいりたいと考えております。
#146
○武田良介君 被災前に所有していたこと、それから業務用のみで用いることが適しているというものという答弁だったというふうに思いますし、同様に対応していくということが答弁であったというふうに思います。是非柔軟に対応をいただきたいというふうに思っております。
 今、中小企業庁の方から御答弁いただきましたが、グループ補助金の枠組みですので、農業に限った話ではないことかというふうに思いますけれども、農水省に伺います。農業でということで見るとどういうふうになるのか、その被害が甚大なわけですが、いかがでしょうか。
#147
○政府参考人(鈴木良典君) お答えをいたします。
 被害を受けた農業用機械の修繕、再取得につきましては、強い農業・担い手づくり総合支援交付金の被災農業者支援型により支援することとしておりますが、本事業は、農産物の生産に不可欠なトラクター、コンバイン、田植機などの農業用機械の修繕、再取得に限って補助対象としており、軽トラックのような農業生産以外の用途に利用できる汎用性の高いものは補助対象としておりません。
 一方で、レンタルの場合は、持続的生産強化対策事業のうち産地緊急支援対策において、運搬用トラックが水没などの被害を受け、営農再開のための作業に必要な時期までに調達できない場合などについて、運搬用トラックのレンタル経費について補助対象としております。
 農林水産省といたしましては、経済産業省などと連携しつつ、地元の意向をお聞きしながら、来年の営農に影響が出ないよう、被災地に寄り添って引き続き丁寧に対応してまいります。
#148
○武田良介君 レンタルに対しては二分の一補助があると、そういう事業スキームがあるということでありました。是非、これ自身も徹底していただきながら、また関係省庁と引き続き協議いただいて、被災者の皆さんに寄り添った施策を打ち出していただけるようにお願いをしたいというふうに思います。
 長野県は、リンゴもそうなんですが、被災地ではキノコの栽培も非常に盛んでありまして、私の生まれ故郷であります中野市というところもエノキダケの生産でいいますと全国の約四割のシェアを占めるということでありまして、大変な被害が出てしまいました。キノコ農場が浸水をして、菌床、菌の、菌床ですね、だとか栽培用の瓶ですとか、もちろん湿度管理などをしている機械なども浸水をし、使えなくなってしまっているという状況があるわけであります。
 こうしたキノコ農場のその廃棄物の撤去、さらにはキノコ農場の復旧整備、これ莫大な費用が掛かってくるということなんですけれども、これにはどんな支援スキームがあるのか、林野庁の方から御説明いただきたいと思います。
#149
○政府参考人(前島明成君) お答え申し上げます。
 台風十九号に伴いまして、菌床キノコ栽培施設などの特用林産振興施設とともに菌床や原木といった生産資材が水没するなど、甚大な被害が発生したところでございます。
 このため、農林水産省といたしましては、キノコ生産に関わる被災者の方々の生業再建に向けまして、林業・木材産業成長産業化促進対策、これによりまして支援を行うこととしたところでございます。
 具体的には、一つ目には、浸水による廃棄せざるを得なくなった栽培機械や機材、また腐敗したキノコや菌床培地などの災害廃棄物の撤去。二つ目には、被災しました栽培機械や機材の修理又は買換え、壊れた建物の修繕に対して支援をすることといたしております。また、これらに加えまして、三つ目でございますけれども、水没などにより使用できなくなりました菌床培地の生産再開、このための買換え、再導入でございます。これにつきましても支援することとしたところでございます。
 なお、菌床培地などの廃棄につきましては、被災した生産者の方々が集積所まで持ち込む費用に対して農林水産省が支援を行います。また、その後、集積所からの処理につきましては市町村がこれを実施することといたしまして、処理費用につきましては環境省が支援を行うという、そういう仕組みを整備したところでございます。
 今後とも、被災された生産者の方々が一日も早く経営再建できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
#150
○武田良介君 是非お願いしたいと思います。
 事前に伺ったときには、その上限額もないということをたしかお聞きしましたし、必ずしもその設備のバージョンアップを必要とするものでもないということもお伺いをしておりましたので、確認をさせていただきたいというふうに思います。
 最後二分しかないんですが、最後、住宅再建に関わって、大臣にお伺いをしたいと思います。
 長野県では、信州型の被災者生活再建支援制度というのをつくりました。今回、初めて適用となったものでありますけれども、これ、背景には二〇一四年の神城断層地震というのがあったんです、長野県で。このとき、スキーで有名な白馬村だとか小谷村というところはこれ適用になったんですね、適用要件によって。適用になったんですが、大町市や長野市は、同じ災害ではありましたけれども、一定の被害件数がなかったがために対象とならなかったと。そこで、そのときは県が独自に見舞金を支給するということをやってきた経過があるわけであります。こうした背景からつくられた信州型の支援制度でありますけれども、その被災家屋が半壊一世帯以上が生じた場合から信州型の場合は適用しているということであります。
 先ほどの答弁の中でも全国知事会との関係で継続的に意見交換しているということもありましたけれども、大臣の思いも含めて御答弁いただければというふうに思います。
#151
○国務大臣(武田良太君) 長野県知事もよく来られるんですけれども、長野県のこの災害対応というのは非常に先進的で、参考にするべき点というのは多々あります。
 よく先生方から御指摘を受ける被災者生活再建支援制度に対してですけれども、これはいろいろな条件が付いているのも事実であって、市町村そして都道府県が自らの力のみで対応できない、そしてまた一市町村で全壊十世帯以上など著しい被害を及ぼす自然災害が発生した場合とか、その場合でも全壊、大規模半壊等の重大被害を受けた世帯に対して支援金を支給することとしているという、いろんな枠組みが付いておるのは事実であります。
 一方で、今、二十一の都道府県でこれを実施していただいておるんですけれども、支援法の適用となる災害であっても適用基準を満たさない市町村については、これは残念なことに支援法による支援金は支給されませんが、その各県の条例によって全壊等の世帯に対し支援法と同様の支援を行えば支給額の二分の一を特別交付税で措置することとしており、既にこの二十一の都道府県では導入されているところであります。
 これらの府県では、御指摘のような場合でも独自支援制度による支援金が支給されているところであり、当該制度を導入していない都道府県に対しても引き続き制度の導入を促すなど、被災者に寄り添った災害対応に今後とも努めてまいりたいと思います。
#152
○武田良介君 支援制度の拡充、またその国の財政支援、今答弁にあった部分ですけれども、財政的な対応も含めて是非拡充をお願いしたいということを申し上げて、質問を終わります。
#153
○委員長(杉久武君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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