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2019/11/12 第200回国会 参議院 参議院会議録情報 第200回国会 総務委員会 第2号
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2019/11/12 第200回国会 参議院

参議院会議録情報 第200回国会 総務委員会 第2号

#1
第200回国会 総務委員会 第2号
令和元年十一月十二日(火曜日)
   午前十時四十二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十八日
    辞任         補欠選任
     三浦  靖君     武見 敬三君
 十月二十九日
    辞任         補欠選任
     武見 敬三君     三浦  靖君
 十月三十日
    辞任         補欠選任
     三浦  靖君     岩井 茂樹君
     吉田 忠智君     福島みずほ君
 十月三十一日
    辞任         補欠選任
     岩井 茂樹君     三浦  靖君
     福島みずほ君     吉田 忠智君
 十一月六日
    辞任         補欠選任
     森屋  宏君     世耕 弘成君
     吉田 忠智君     福島みずほ君
 十一月七日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     森屋  宏君
     三浦  靖君     加田 裕之君
     福島みずほ君     吉田 忠智君
 十一月八日
    辞任         補欠選任
     加田 裕之君     三浦  靖君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         若松 謙維君
    理 事
                徳茂 雅之君
                堀井  巌君
                江崎  孝君
                森本 真治君
                山本 博司君
    委 員
                石井 正弘君
                進藤金日子君
                滝波 宏文君
                二之湯 智君
                野上浩太郎君
                長谷川 岳君
                松下 新平君
                三浦  靖君
                森屋  宏君
                山本 順三君
                小林 正夫君
                難波 奨二君
                舟山 康江君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                西田 実仁君
                片山虎之助君
                柳ヶ瀬裕文君
                山下 芳生君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       総務副大臣    長谷川 岳君
       総務副大臣    寺田  稔君
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  木村 弥生君
       総務大臣政務官  斎藤 洋明君
       総務大臣政務官  進藤金日子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       大西 証史君
       内閣官房内閣審
       議官兼郵政民営
       化推進室長    武田 博之君
       内閣府大臣官房
       審議官      小平  卓君
       個人情報保護委
       員会事務局次長  福浦 裕介君
       金融庁総合政策
       局参事官     齋藤  馨君
       総務省大臣官房
       長        横田 真二君
       総務省大臣官房
       総括審議官    秋本 芳徳君
       総務省大臣官房
       地域力創造審議
       官        境   勉君
       総務省自治行政
       局長       高原  剛君
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       総務省自治行政
       局選挙部長    赤松 俊彦君
       総務省自治財政
       局長       内藤 尚志君
       総務省自治税務
       局長       開出 英之君
       総務省情報流通
       行政局長     吉田 眞人君
       総務省情報流通
       行政局郵政行政
       部長       長塩 義樹君
       総務省総合通信
       基盤局長     谷脇 康彦君
       総務省サイバー
       セキュリティ統
       括官       竹内 芳明君
       消防庁次長    米澤  健君
       財務省理財局次
       長        富山 一成君
   参考人
       日本郵政株式会
       社取締役兼代表
       執行役社長    長門 正貢君
       日本郵政株式会
       社取締役兼代表
       執行役上級副社
       長        鈴木 康雄君
       日本郵政株式会
       社取締役     池田 憲人君
       日本郵政株式会
       社取締役     横山 邦男君
       日本郵政株式会
       社取締役     植平 光彦君
       日本放送協会経
       営委員会委員長  石原  進君
       日本放送協会経
       営委員会委員長
       職務代行者    森下 俊三君
       日本放送協会会
       長        上田 良一君
       日本放送協会専
       務理事      木田 幸紀君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信
 及び郵政事業等に関する調査
 (行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信
 行政等の諸施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(若松謙維君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官大西証史君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(若松謙維君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長長門正貢君外八名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(若松謙維君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信行政等の諸施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#7
○徳茂雅之君 おはようございます。自由民主党の徳茂でございます。
 この委員会では初めての質問ということでございます。第二百回目の国会でのトップバッターの質問ということで、今回機会をいただきました若松委員長を始め各党委員の皆様、先輩委員の皆様に厚く感謝申し上げます。
 まず、大臣所信の最初のトップバッターが、一丁目一番地が地域の活性化と東京一極集中の是正でありました。大臣のこの問題に懸ける思い、ひしひしと伝わってきました。
 参議院自民党の中でも、世耕幹事長を座長といたしまして、不安に寄り添う政治の在り方についての勉強会、これを立ち上げて、いろんな有識者の方に来ていただいて精力的に検討をしております。地域の問題、農山村の課題、医師偏在等、重要な課題について現在取り組んでいるところでございます。
 その中で、やはり一番地域の活性にとって重要なのは人材であるということでございます。総務省におかれましても、地域おこし協力隊の活躍ということで一定の成果をこれまで上げてきていると考えておりますけれども、地域の担い手の減少あるいは高齢化といった問題については歯止めが掛かっておりません。
 この点につきまして、やはり人材育成を一番重要なポイントとして取り組むことが重要と思いますが、まず大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
#8
○国務大臣(高市早苗君) 地域活性化のためには、地域内外の多様な知識や経験を有する方が能力やアイデアを生かしながら地域に関わっていただき、様々な活動を展開していただくということが非常に重要だと思っております。このような人材を育成することが不可欠だと認識をしております。
 総務省では、地域づくり活動を自らの手で企画、実践できる人材を育成する全国地域づくり人財塾の開催、そして、今委員からおっしゃっていただきました、都市部の若者などが過疎地域などに移住して地域協力活動を行う地域おこし協力隊員に対する活動支援ですとか研修、地域づくりの担い手となることが期待されている関係人口の創出、拡大などに取り組んでおります。
 これからも、地域活性化を担う人材の育成確保にしっかりと取り組みまして、地域を良くしたいという情熱と信念を持って地域で活動する人材を積極的に支援してまいります。
#9
○徳茂雅之君 ありがとうございました。
 平成十一年にいわゆる平成の大合併がスタートして二十年がたちます。当初は合併を推進するため、今は円滑な合併を図るために合併特例法が施行されたわけでありますけれども、いよいよ来年三月にはその期限も切れることになります。
 自治体の合併につきましては、行政事務の効率化、あるいは自治体業務の専門家を確保しやすいといったような効果があった反面、行政の目が地方、地域に届きにくくなった、あるいは地域の声が行政に届きにくくなったというような声も聞くわけであります。
 平成大合併についてどのように評価をし、今後の地方自治の在り方についてどのように考えていくのか、これは総務省にお伺いします。
#10
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 平成の合併は、地方分権の担い手となる基礎自治体の行財政基盤の確立を目的として、平成十一年から約十年間にわたって進められました。その結果、総じて言えば、市町村の規模の拡大や行財政基盤の強化といった成果が得られたものと認識しております。
 一方で、御指摘のように、周辺部の旧市町村の活力が失われているなどの指摘がなされておりますが、こうした課題の解決に向けて、合併した市町村においては支所の設置等様々な取組が行われているところと承知しており、時間とともに合併の効果が現れてくることを期待しております。
 先月、地方制度調査会が取りまとめた答申では、今後の基礎自治体による行政サービスの提供体制に関して、まずは首長、議会、住民等が共に地域の未来像について議論を重ねることが重要であり、その上で、各市町村において、自主的な市町村合併、市町村間の広域連携、都道府県による補完などの多様な手法の中から最も適したものを自ら選択できるようにすることが適当とされております。そして、現行の合併特例法の期限後においても、自らの判断により合併を進めようとする市町村を対象として、引き続き自主的な合併の円滑化のための措置を講じることができるよう、現行法の期限を延長すべきとされたところであり、総務省としては、答申の趣旨の実現に向け、取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#11
○徳茂雅之君 お手元に資料を配らせていただきました。これは、郵便局において地方公共団体事務の包括受託を開始したということでございます。郵便局は全国にあまねく配置しております。きめ細かく地域住民とのアクセス窓口にもなっているということで、是非、総務省におかれましても、こういった形で地域住民の自治、行政サービスのアクセス確保のための取組、これを取り組んでいただきたいと、このように思っております。
 続いて、本日で台風十九号の襲来から一か月が経過しました。今なお避難生活を余儀なくされている方、たくさんいらっしゃいます。心からお見舞い申し上げたいと、このように思います。総務省におかれましても、早期の復旧復興について全力を尽くしていただきたい、このように考えております。
 多くの河川で堤防が決壊して住宅が浸水する中、本当に心強かったのは、私は消防による懸命な救助活動であったというふうに思っております。今回の台風災害においても人命救助に大きな役割を果たしていただきましたが、一方で、救助中の被災者が落下するという残念な事件も発生いたしました。また、昨年は群馬県、一昨年は長野県で、これは山岳救助のヘリが墜落するという、こういう残念な事故も発生いたしました。
 ヘリのパイロットあるいは救助隊員の人材確保、こういったものをしっかりと努めていく必要があるというふうに考えますが、総務省、いかがでしょうか。
#12
○政府参考人(米澤健君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の事案につきましては、緊急消防援助隊として出動いただきました東京消防庁のヘリコプターによるものでございまして、大変痛ましく、また残念な事案でございました。お亡くなりになった方に対しまして心から御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。
 現在、原因究明と再発防止策のため、消防庁も参画いたしまして、東京消防庁が航空安全委員会を設置して議論を進めているところでございます。
 消防庁といたしましては、本年九月に策定をいたしました消防防災ヘリコプターの運航に関する基準に基づき、計画的なパイロットの養成等を義務付けたところでございます。また、東京消防庁の航空安全委員会の結果も踏まえまして、パイロットや救助隊員の養成も含めた再発防止策につきまして各運航団体に対して改めて周知するなど、このような痛ましい事故が二度と起きないよう更なる安全管理の徹底に努めてまいる所存でございます。
#13
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 五十年、百年に一回と言われた自然災害が毎年のように発生する昨今、自治体や消防、自衛隊による公助、それから地域社会における共助、それから自らの生命、財産を自ら守るという自助、この三助をしっかりと取り組むことが重要だと思っております。
 委員長も防災士の資格をお持ちだというふうに承知しております。全国では防災士の資格を持っている方が十数万人いらっしゃいます。全国の郵便局長も多くが防災士の資格を取って地域で活動しております。私もその講座を受けましたが、その中で印象に残っていますのがハザードマップ、それからマイタイムラインという言葉であります。
 今回の河川氾濫につきましては、ほとんどがハザードマップどおり、想定どおりの浸水が起こったということであります。また、台風というのは事前に進路あるいはスピードというのが予測できます。事前にタイムラインということの設定も可能であります。日頃からの備えをしっかりやっていただくために総務省としても十分な取組をお願いしたい、このように思っております。
 続いて、このような災害発生時に、日常の生活の中で地域住民に対するいろんな行政サービス、これを手軽に相談できる窓口、これが重要だろうというふうに思っております。特に、被災されて証明書類をなくしたという住民にとっては、こういう手軽に相談できる窓口は重要であります。日頃の暮らしの中でも、例えば生活保護の受給の相談等、あのときに相談をしておけばよかったというケースはたくさんあります。
 進藤政務官におかれましては、政務官就任直後、早速行政相談サービスの現場を視察されたというふうに聞いておりますけれども、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いしたいと思います。
#14
○大臣政務官(進藤金日子君) 徳茂委員の御質問にお答えいたします。
 総務省の行政相談は、国民の皆様の相談を行政の分野を問わずお聞きしており、行政相談センターきくみみ、これは総務省の行政相談センター窓口の愛称でございますけれども、このきくみみと行政相談委員が窓口になっております。特に、全国約五千人の行政相談委員の方々は、国民と行政の懸け橋として日常の暮らしを支える役割を果たしております。
 徳茂委員から御指摘のあった先般の災害においては、関係行政機関や弁護士などの専門家の協力を得て、ワンストップで対応する特別行政相談所を開設したほか、被災者に対する支援措置を講じている関係機関の窓口リストを作成、情報提供、災害専用フリーダイヤルの開設などの取組を積極的に展開しているところであります。
 先日、私はそのようなワンストップの窓口の一つであります相談所を視察いたしましたが、多くの方々が相談にお見えになっておりました。その際、行政相談委員の方々と意見交換いたしましたけれども、国民の多様な意識等を行政につなげていくことの重要性を再認識したところであります。
 今後とも、災害発生時の被災者の方々への対応を始め、国民目線できめ細かな行政相談に努めてまいる所存であります。
#15
○徳茂雅之君 是非しっかりお取り組みいただきたいと思います。
 続いて、情報通信分野についてお尋ねします。
 次世代通信サービスである5Gサービスについては、単に情報通信事業あるいは総務行政に関わるだけではなくて、広く我が国の経済社会の発展、国民生活を支える基本的なインフラとしての役割が期待されます。我が国の成長戦略の最も重要な核として、オールジャパンでその導入を取り組んでいくことが重要だと思います。また、5Gにつきましては、地域の活性化あるいは東京一極集中の是正ということとともに、都市と地方の格差を解消する、問題を、格差を解消する最も有効な武器になり得るというふうに考えております。
 長らく移動通信分野、キャリア三社によってサービスが提供されてきましたが、今回、楽天にも周波数が割り当てられたということであります。言うまでもなく、周波数というのは、電波というのは有限の資源でありますので、その有効活用というのは大切であり、有効的に活用されなければ国民経済に大きな損失を与えるということになります。
 今後の携帯料金の引下げあるいは通信サービスの多様化に当たっては、楽天が認可どおりにサービスを提供することが重要だと思いますけれども、現在の状況について総務省にお尋ねします。
#16
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 委員お尋ねの楽天モバイルでございますけれども、十月の一日に無料の試験的サービスの提供を開始をしているところでございます。
 基地局の整備状況につきましては、本年三月に提出された計画に比べまして遅れが見られたため、八月に総務省から基地局整備の確実な実施等を求める行政指導を文書で行ったところでございます。
 楽天モバイルの開設計画では、本年度末までに三千四百三十二局の基地局を開設することとなっておりますけれども、十一月七日時点で開設が確認されている基地局数は二千二百四十二局となっております。
 楽天モバイルには、携帯電話事業者としての社会的責任を踏まえながら、ネットワーク基盤の整備を着実に進め、早期の本格的なサービス提供に向けて取り組んでいただきたいと考えております。
 総務省といたしましては、楽天モバイルの取組を注視するとともに、モバイル市場における公正な競争環境を整備することによりまして、携帯電話料金の一層の低廉化やサービスの多様化が進展するよう取り組んでまいりたいと考えております。
#17
○徳茂雅之君 よろしくお願いします。
 先週八日、総務省では、本年六月に公布された改正放送法に基づいて、NHKから認可申請されたインターネット活用業務実施基準案について、基本的な考え方を公表して意見募集を行ったところであります。本委員会におきましても、五月二十八日、附帯決議を付けたところであります。常時同時配信を行うに際しては、協会の目的や受信料制度の趣旨に沿って、公共性確保の観点から、会計上の透明性を確保しつつ、適正な規模・水準の下、節度を持って適切に実施することということでございます。
 NHKの常時ネット配信につきまして、今後どのように対応していくのか、総務省にお伺いします。
#18
○政府参考人(吉田眞人君) お答えをいたします。
 ただいま委員が触れられましたNHKのインターネット活用業務に関します実施基準につきましては、先週、十一月の八日に総務省としての基本的な考え方を公表いたしまして、十二月八日までということでパブリックコメント、意見募集をさせていただいております。また、並行いたしまして、NHKに対しまして、この考え方について検討し、その結果を報告するようにも要請をしているところでございます。
 この私どもの基本的な考え方では、NHKは業務、受信料、ガバナンスの三位一体の改革が引き続き必要としつつ、常時同時配信を含むインターネット活用業務については、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関する費用を除き、従来どおり受信収入の二・五%の範囲内で実施することが望ましいとしております。また、考え方を策定するにつきましては、本委員会、ただいま御指摘ございました附帯決議なども参考にさせていただいているところでございます。
 総務省といたしましては、意見募集の結果やNHKからの回答なども踏まえまして、この認可申請につきまして、放送法に基づき、適正、適切かつ厳格に審査をしてまいりたいと考えております。
 なお、例年一月にNHKの予算提出が行われることなども踏まえまして、そういうことも念頭に置きながら対応をしてまいりたいと考えております。
#19
○徳茂雅之君 最後に、かんぽの不正問題など、最近の日本郵政グループの長年の信頼を揺るがしかねない事案について、これ大臣にお尋ねしたいと思います。
 長年にわたり地域住民、お客様に対して安心、信頼を提供してきたのは、郵政事業、郵便局でありました。郵政事業に携わる多くの社員、局長の皆さんは本当に一生懸命、懸命にお客さんのため、地域のために頑張っておられます。そういった意味でも今回の件は誠に残念であります。
 本年は平成から令和という新たな時代を迎えました。郵政事業にとりましても、創業の父であります前島密翁の没後百年という記念すべき年でもあります。翁が眠ります三浦半島の浄楽寺、ここは、平成の時代の終わりを告げる四月二十七日に多くの郵政関係者とともに墓前祭を開催し、私も出席させていただきました。
 二年後には事業創業の明治四年から数えて百五十年を迎えるわけであります。そういった年に当たりまして、日本郵政グループにおいてこのような問題が起こったということについて、監督官庁としてどのように取り組んでいかれるのか、大臣のお考えをお伺いします。
#20
○国務大臣(高市早苗君) かんぽ生命保険の不適切営業問題につきましては、日本郵政グループが、不利益を受けたかんぽ生命保険の契約者の特定とその権利回復を早期に行うということとともに、顧客本位のサービス提供の徹底やグループにおけるガバナンス改革に向けた早期の抜本的な改善に取り組んでいくということが非常に重要だと考えております。
 総務省としましても、これまで適時報告を求め、指導を行ってまいりました。具体的には、本年六月十三日、顧客に不利益な可能性のある乗換契約が新たに多数発生しているとの報告があったことを踏まえまして、本年六月十九日、日本郵便株式会社に対して日本郵便株式会社法に基づく報告徴求命令を速やかに行っております。続いて、本年八月、日本郵政株式会社に対して日本郵政株式会社法に基づく報告徴求命令を行った上で、九月末に報告をいただいたのですが、十月四日に調査の更なる加速化などを求める行政指導をいたしました。
 総務省としましては、今後、その報告内容を踏まえまして、厳正に対処することで監督責任を果たしてまいります。
#21
○徳茂雅之君 どうぞよろしくお願い申し上げます。
 以上で質問の方を終わります。
#22
○難波奨二君 立憲・国民.新緑風会・社民の難波奨二でございます。
 冒頭でございますが、理事会が随分遅れました。四十数分遅れたというふうに思いますけれども、委員長の方から、なぜ遅れたのか委員会の中で明らかにしていただきたいと思います。
#23
○委員長(若松謙維君) 時間が遅れ、大変申し訳ございませんでした。筆頭間の理事の事前調整というのが十分に行われなかったということで、各委員、会派からの御意見も賜りました。その上で、筆頭理事間同士がしっかり国対との連携も取りたいというその時間も要しまして、結果的に約四十分強の遅延となったわけでございます。
 今後とも、しっかり円滑に、時間を厳守して、皆様の大事な時間を無駄にしないように委員会運営に努めてまいりたいと考えております。
#24
○難波奨二君 御冷静にお願いしたいと思いますが、中身も委員長言っていただかないと分からないんですよ、筆頭間で何のそごがあったかなんというのは。中身は何ですか。
#25
○委員長(若松謙維君) 中身につきましては、日本放送協会経営委員会委員長の参考人の招致についてでございます。
#26
○難波奨二君 石原経営委員長、お伺いいたしますけど、私、昨日このようにお聞きしたんですよ。石原委員長が私の質問に対しまして全てのことを答えられるので、森下経営委員会委員長代行は呼んでもらわなくていいと、そのようにあなたがおっしゃったというふうに私はお聞きしたんですが、そのとおりでよろしいですか。
#27
○参考人(石原進君) お答え申し上げます。
 私は経営委員長でございますので、委員の御質問に関しては、私が責任を持って経営委員会に関することはお答え申し上げたいと考えております。
#28
○難波奨二君 そんなことは聞いていないんですよ。あなたはそのようにおっしゃったんですか。
#29
○参考人(石原進君) 私はそのようには申し上げませんでした。
#30
○難波奨二君 おかしいでしょう。私はそのようにお聞きしたんですよ。私の質問なんて知らないはずなんですよ、一行通告なんですから。
 自民党の筆頭がそのように言ったんでしょう。自分の作り話じゃないんですか、自民党の筆頭、堀井筆頭、違うんですか。
#31
○委員長(若松謙維君) 答弁はできませんので。
#32
○難波奨二君 いや、分かっていますよ、答弁できないのは。にやにや笑う話じゃないですよ。いいかげんにしてくださいよ。議員の質問権を奪うようなことをあなたがどの立場でやっているんですか。いや、ふざけるのもいいかげんにしてもらいたいですよ、私からすれば。
 きちっとこの問題については、もうここではあなたは答弁できないんだから、この後、私に説明してくださいよ。
 委員長、どうぞ。
#33
○委員長(若松謙維君) 今の難波委員の御指摘につきましては、これは委員会とは別の話でありますので、責任を持って当事者同士でやっていただきたいと思います。
#34
○難波奨二君 それじゃ、質問に入ってまいりますけど、先ほど高市総務大臣、このかんぽ不正問題、報告書を、内部調査の報告を厳正に対応したいというふうにおっしゃいました。
 九月三十日の報告書は、中間報告書はもう見られたというふうに思いますけど、私は、今回のこのかんぽなりゆうちょなりのこの不正営業問題というのは、本質は、やっぱり何があったのかというものがその内部調査の中で出てこないと私は駄目だと思うし、営業の再開なんというのはあり得ないというふうに思っておりまして、スケジュールありきで物事が進むような、そういうことで許したのでは、これはやっぱり総務省としても大きな私は瑕疵につながるというふうに思いますので、厳正にやっぱり対処していくという考え方を改めてお述べいただけますか。
#35
○国務大臣(高市早苗君) 九月末にいただきました報告書を拝見しましても、顧客の意向の四割程度しか調査が進んでおりませんでした。
 もう全容解明も必要ですし、徹底的な原因究明も必要です。そして、しっかりとした再発防止策が必要でございます。これは、やはり報告を待ちまして、厳正に対処させていただきます。
#36
○難波奨二君 長門社長と横山社長にお伺いいたしますけれども、ブラック企業というのは一体どういう企業というふうに言われているのか、所見をお聞きしたいと思います。
#37
○参考人(長門正貢君) ただいまの難波委員の御質問にお答え申し上げます。
 ブラック企業そのもののお言葉についての定義は、捉えられる方々、いろいろいらっしゃると思うんですけれども、私ども、従業員がハッピーに非常に幸せに毎日元気に通って働いているという企業ではないという企業がブラック企業というふうに認識してございます。
 私どもの社員の労働条件でございますけれども、これまでも関係労働組合との交渉により随時改善を図ってきているところでございます。他企業さんと比べても遜色のない状況にあると認識してございます。
 昨今の働き方改革の視点、社員満足度調査による社員ニーズの把握等も踏まえまして、社員の働きやすい職場環境の整備にもろもろ努めているところでございます。
 また、ハラスメントを職場から排除し、安全で働きやすい職場環境を確保するため、定期的……(発言する者あり)はい、きちんと対応していきたいと思っております。
 私ども、決してブラック企業と言われないように、鋭意、経営陣の方も全身全霊で努めてまいりたいと思ってございます。
 以上、お答え申し上げました。
#38
○参考人(横山邦男君) お答え申し上げます。
 社員が働きます職場の環境整備は社員のES向上の観点からも大変重要であるというふうに認識しております。
 お客様の幸せが社員の幸せ、これにつながりますよう、労働組合の皆様とも密接に議論の上、各種制度の見直しを行いまして、働きやすい職場の環境整備を図っていきたいというふうに考えております。
#39
○難波奨二君 実はこの委員会でもブラック企業と言われたんですよ。その発言があるそばに私が座っていることのその屈辱はお分かりですか、経営陣の皆さん。自爆営業、恫喝的指導、大量の非正規労働者の雇用。
 そして、先ほどは他企業とそんなに遜色ないなんておっしゃいましたけれども、じゃ、アベノミクス、官製春闘六年ですよ、官製春闘六年。日本郵政はベースアップ、この六年のうち何回やったんですか。
#40
○参考人(長門正貢君) お答え申し上げます。
 従来、事件がございまして、従業員に大変苦痛を求めました。ボーナス三か月ということで、大変なカットをさせていただきました。鋭意営業を戻してまいりまして、いろいろ手当も含めまして従業員の体系が良くなるように努めてまいりまして、御案内のとおり、先般、四・三か月のボーナス月まで二年連続で戻させていただいた次第です。
 従業員の報酬については、きちんと我々業績を上げて対応していきたいと考えてございます。
#41
○難波奨二君 ベアは六年のうち何回ですか。
#42
○参考人(鈴木康雄君) お答えを申し上げます。
 ベースアップというのは、一般的に全員にというのもございましょうし、そういう形で行いましたのは二〇一四年、二〇一五年の二回でございます。そのほかに、個別の手当、あるいは非正規社員向けの特別な扱いというふうなことで、非正規社員だけで時間給を引き上げるというふうなことをやっておりますので、一般的なベアという形もございますし、いろんな形での給料の引上げを図っております。
#43
○難波奨二君 長門社長がベアの回数も分からない、このことは非常に、やっぱり働く者、今職場の皆さんもこの中継を見ているかも分からない。それは悲しんでいるよ。
 そして、今、副社長おっしゃったけれども、そのベースアップの類いというのは、実は最低賃金に掛かっちゃまずいから、最低賃金をカバーするための措置なんですよ。実質的なベースアップというのはないんですよ、全体に行き渡る。配分はありますよ、年齢による配分というのは。それはあるんですけれども、しかし、全体の職種にわたるベースアップというのはないんですよ、我が郵政は。
 そこで、長門社長、お伺いいたしますけど、もう社長も郵政に関わって長うございます。郵政の経営の難しさを、私は率直に、ペーパーを見ずに、この間、郵政と関わりを持っていただきまして、御苦労をお掛けしておるというふうに私は認識しているんですが、本心から郵政の経営の難しさというのをお答えいただきたいと思います。
#44
○参考人(長門正貢君) お答え申し上げます。
 構造として、郵政の問題点、親子上場という形で上場してございます。二〇一五年の十一月四日、東証一部に上場いたしまして、持ち株会社の郵政、子会社のかんぽ、ゆうちょ銀行、共に上場いたしました。
 この形でどういうガバナンスで持ち株会社としてこういう事業会社をマネージしていくのかという課題が一個ございます。ですが、十二年前に民営化させていただきまして、民の企業としてロジックを追求して、いい経営にしていこうということで走っておりますので、大枠として環境について非常に厳しいという印象はございません。経営環境として一番厳しい環境と思っておりますのは、今の日本の低金利状況でございます。
 収益の大宗をグループ全体で申し上げますと、ゆうちょ銀行が非常に大きいと。ゆうちょ銀行の売上げベース九割以上が二百兆円の資金運用益でございます。一割弱、六パーから七%が手数料収入、一千億円ぐらいです。この資金運用が非常に利いているというのが今最大の郵政グループの経営課題と思っておりまして、これにいかに対応するのかというのが大きなテーマでございます。運用の深掘り、手数料収入の拡大等々に努めてございます。
 かんぽ生命の方は、売上げの九割が保険収入でございます。一割が資金運用。総資産七十兆でございますけれども、ゆうちょと同じように運用の深掘りをして、ここを多様化していくと。残念ながら、かんぽ生命、まだ私どものシェアが六五%、私どもも国が六五%保有しておりまして、残念ながら全くイーブンな立場で民間、ライバル会社として競争できません。この点もありまして、新商品が足りない、あるいは他社さんがやっているような、ほかの保険会社さん、海外も含めまして、買収等が簡単にできないということで、やや業容が限られている、ここが一つ経営の課題でございます。
 日本郵便、海外の会社を買収いたしましたけれども、これを除いて三兆円ぐらいの売上げでございます。このうちの二兆円が物流事業でございまして、この七割が郵便事業です。毎年二%、三%郵便が落ちてまいります。そういう宿命のあるときに、どういうふうに日本郵便の業績を上げていくのかと。三割ある、二兆の三割でございますけれども、宅配便、これが、Eコマースの推進もございまして、今非常に増えておりますので、ここをフォローしていくというのが経営課題と考えておりまして、全身全霊で打ち込んでいきたいと思っております。
#45
○難波奨二君 郵政というのは、もう御案内のとおりでございまして、企業性と公共性を求められる企業なんですね。
 そして、今もお話ございましたけれども、民営化がまだ途中でございますから、上乗せ規制が掛かっている。それから、効率化もこれ限界が実はございます。高い人的依存度という、こうした問題もある。そして、これはよく永田町で言われることですけれども、政治の介入が非常に強い会社であるということ。それから、強力なステークホルダーがこの郵政にはあるということ。点在する二万の職場があって、四十万を超える社員がそこで働いているというのが郵政の特徴的な実は現状なんですけれども。
 横山社長にお伺いしたいと思いますが、今私が申し上げたような様々な課題が、郵政には取り巻いている問題があるんですけど、横山社長は日本郵便の社長として、経営をやっておられてどういう難しさをお感じになられておりますか。端的にお話しいただけますか。
#46
○参考人(横山邦男君) お答え申し上げます。
 先生今御指摘いただきましたように、二万の郵便局、全国津々浦々に私ども持っておりまして、これが最大の財産でございますが、そこで四十万人が働いているわけでございます。
 そういう中で、今問題となっております金融窓口事業、それから郵便・物流事業まで大変幅広い分野、これだけ幅広い分野の事業を行っている会社というのも日本にもなかなかない企業だと、企業グループだというふうに考えております。
 ですから、この大企業、大世帯を、従業員の幸せを、その処遇を考えながら業績を上げていく、ここにつきまして、日々私は考えながら経営しているところ、難しさと言えるところだというふうに考えております。
#47
○難波奨二君 今回の問題を受けまして、私の知り合いも多く職場を去っているわけですけれども、かんぽ営業等に携わる人の今の自己退職の状況をちょっと教えていただけますか。
#48
○委員長(若松謙維君) どなたか挙手を願います。
#49
○参考人(横山邦男君) お答え申し上げます。
 退職者の数につきまして公表しているところではございませんが、今回の一連の問題が明らかになりまして以降、昨年までと比べてそんなに差はないというふうに私は把握しております。
#50
○難波奨二君 もう極めて、私が知り得ているその情報と、社長のおっしゃった、今、現状変わらないと、前年度比でというお話ですけれども、全く私はそのことは理解できないし、きちっとそれは調査すべきですよ、そんなことは。もう当たり前のことじゃないですか、そんなの、経営者として。
 それから、私はこの問題について、総論のときにもこれ申し上げますけど、この間、私もこの郵政から実質十一年離れてまいりましたが、私は、第三者的に見て、余りにも日本郵政グループは働く人に冷たかったですよ。優しさが全然なかった。
 労働組合との交渉でとか、お二人とも同じフレーズをおっしゃいましたけれども、労働組合が本当にその役割果たしましたか。労使対立の関係を築いてこられましたか。鈴木さん、お答えくださいよ。
#51
○参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。
 私は主に、その労働組合が統一交渉というのを前提としておりますので、日本郵政グループを代表して統一交渉に臨んでおりますが、対立の構図というのではなくて、両者で、経営側も組合側も新しく事業をきっちり発展させ、職員の、従業員の福祉のためにということでやってまいりました。何も対立をあおるつもりもございませんし、私どもも特に対立するつもりもなく、両方が意見の一致を見てやっているということでございます。
 また、日本郵便、あるいはゆうちょ銀行、かんぽ生命、それぞれ個別の問題またございますので、それはそれぞれのところでやっておりますが、大きな、賃金の問題、一時金の問題、あるいは毎年の定期昇給の問題、あるいは新しく出てきているような働き方改革のような、そういった問題については両方で議論をしておりますし、また、一番当面の大きい話としては、定年延長ということで昨年可決をいたし、来年度から実施できるように準備をいたしております。
 以上でございます。
#52
○難波奨二君 鈴木さんも郵政の御出身であって、労働組合政策もよく御理解の上で、この間、今経営に携わっておられるんですけど、やはり労働組合は労使対等なんですよ、労使対等。やっぱりこの原則は是非貫いていただきたいし、私が組合出身で今日厳しく経営の側にこのようにお話ししましたから、くれぐれもこの後、組合に弾圧をするようなことはなされないでいただきたいということを私申し上げておきたいというふうに思います。
 そこで、今かんぽの問題の、この営業の取組を今自粛をされておられるわけですけれども、その自粛に対する影響、それから今内部調査をやられておられるわけですけれども、この内部調査に係る経費等について教えていただきたいと思います。
#53
○参考人(植平光彦君) 委員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、今回の問題の経営への影響でございます。契約乗換えの問題により、現在、郵便局ではかんぽ商品の積極的な御提案を控えておりますので、事業経営に与える影響は相応にあると認識をしております。
 経営としては、一刻も早くお客様の信頼回復を図り、現在実施しております御契約調査に全社を挙げて取り組むとともに、再発防止策を確実に実施することにより、その影響を最小限にとどめるように努めていく考えでございます。
 今回、御契約調査等を実施するに当たりまして、コールセンターの体制の整備ですとか……(発言する者あり)約九十億円程度、各種輸送費含めて約九十億円程度の費用が掛かる見込みでございます。この点は、各種の施策の見直し等、徹底したコスト削減を努めてまいりたいと思っております。
#54
○難波奨二君 そうしますと、営業ストップによるどれだけの経営に影響を及ぼすかというのは全くシミュレーションもされておらないという理解でよろしいですか。相当額あるとおっしゃいましたけれども、大体のその額の目安を。規模感。
#55
○参考人(植平光彦君) お答え申し上げます。
 相応の影響はございますけれども、各種の経費の削減あるいは代理店手数料等の減額等々も含めまして、ボトムについては大きな影響が出ないというふうに今考えております。
#56
○難波奨二君 ちょっと時間がないので。
 金融庁、おいででございます。今の金融庁検査の状況をちょっと教えていただけますか。大体いつぐらいにその報告書が上がるかどうか、教えていただけますか。
#57
○政府参考人(齋藤馨君) お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘のとおり、かんぽ生命及び日本郵便に対しては、本年九月十一日から保険業法に基づく立入検査を実施しているところでございます。
 今様々な検証を行っているところでございますが、具体的な検査の終了時期について現時点で確たることは申し上げられる段階にはない状況でございます。その点については御了承いただければと思います。
 ただ、日本郵政グループが年内に調査完了の目途を付けて進捗状況を報告するということは承知しておりますので、その具体的な時期について申し上げられませんが、そのような状況は踏まえて対応してまいりたいと考えてございます。
#58
○難波奨二君 スムースにいっているという理解でよろしいですか。
#59
○政府参考人(齋藤馨君) 特に混乱があるとは承知してございません。
#60
○難波奨二君 それでは、NHKの報道圧力についてお聞きいたしますけど、鈴木副社長と森下さんは旧知の仲ですか。鈴木副社長、どうぞ。
#61
○参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。
 旧知の仲というのが何を指しているのかよく分かりませんが、私の住所録で昨日見たところ、二〇〇〇年に放送関係の団体の設立パーティーでお目にかかっておりまして、当時私は郵政省で放送行政局担当の審議官をやっておりまして、森下さんはNTT東日本の代表取締役、法人営業本部長というふうに記載されております。
 その後、森下さんが東日本の、NTT東日本の副社長から西日本の社長を経て阪神高速道路の会長をお務めになっていらっしゃるというふうには聞いております。
#62
○難波奨二君 森下さんにお聞きいたしますけど、九月二十五日にお会いしていますよね、鈴木さんと。その会話の中身をちょっと教えていただけますか。簡単にお願いします。
#63
○参考人(森下俊三君) お答え申し上げます。
 日本郵政の鈴木様が来訪されるということは、その前の週に私の会社の秘書の方に電話がありまして、私は、先ほど鈴木副社長の話にありましたように、電気通信事業部長の頃から御挨拶するような立場ではございましたので、面識がありましたので、それと、阪神高速道路の方に電話がありましたので、ビジネスの仕事だろうということで会う日を決めました。それが昨年の九月二十五日の午前中ですね。阪神高速道路の東京事務所に来ていただいたわけであります。
 そのときに、私は会社の仕事の話だろうと思っておったんですけど、NHKの話でありまして、とにかくかんぽの放送の関係でNHKにガバナンスが利いていないと、それから、八月の初めにNHKに問いただしたことに対して回答がないということで、この二点について経営委員会で対応してほしいというお話がありました。
 私は、これについては個人で対応できる話ではありませんので、経営委員会の方に伝えてほしいというような回答をいたしました。戻って委員長に御報告をいたしました。
 以上であります。
#64
○難波奨二君 それで、石原委員長、経営委員会で森下さんはどういう発言なされましたか。ちょっと特徴的な御発言を教えてくださいよ。
#65
○参考人(石原進君) 経営委員会で、非公開でやりましたので、いろんな発言がいろんな十二名の委員からございました。
 森下さんからは、鈴木副社長とお会いしたときの話ですね、あの文書と同じでございます。概要として、今回のかんぽ問題の話は簡単にはありましたが、それ以上にガバナンスの問題とそれから視聴者対応という問題、これは非常に経営委員会としてこれは扱わなければならない課題であると。かんぽ問題の中身については、これはもうそのまま放送の中身に入っちゃいますので、経営委員会としてはそれはタッチできないわけで、ただ、概要を言っていただかないとなかなかよく、どういうことでどうなったかよく分からないので、そういう議論は簡単にはその委員会の中でございました。
#66
○難波奨二君 委員長、森下さんが経営委員会の中で、いわゆる議論の誘導ですよね、大きな役割を果たしたというふうに感じていますか。
#67
○参考人(石原進君) いや、私はそうは思っておりません。いろんな委員がいろんなことを、その委員会の中では発言がありました。
#68
○難波奨二君 これ、衆議院でも求めておりますけれども、経営委員会のとにかく議事録を提出してくださいよ。どういう議論があったかということをオープンするのはもうNHKとしては当然でございますので、委員長、是非本委員会に、経営委員会二回の議論、二日に分けて議論されておるんですけれども、その議事録を提出いただきますよう、お取り計らい、よろしくお願いします。
#69
○委員長(若松謙維君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
#70
○難波奨二君 鈴木副社長にお伺いいたしますが、鈴木副社長は何が気に入らなかったんですか、NHKのどこが。これもちょっと端的にお答えいただけますか。
#71
○参考人(鈴木康雄君) お答えを申し上げます。
 まず一つ、気に入る気に入らないということと、もう一つは、私がということではなくて、私どもグループの三人の社長が、NHKの番組ではなくて、次の番組を作りたいといって流した公式ツイッターと称するSNS動画が一方的な主張に基づくものであって、あたかも日本郵便あるいはかんぽ生命が詐欺や押売などをしているというふうなことを組織ぐるみで行っているというふうな印象を与えるようなテロップが出ていたということが問題だというふうに考えたということでございます。
 そういうわけでございまして、先ほどの御質問の中にもありましたが、番組そのものについてではなく、放送された番組、四月二十四日だったと思いますが、その番組についての話ではございません。その後、投稿を求めるツイッターと称するものについて申し上げました。
 以上でございます。
#72
○難波奨二君 私、分からないのが、その一企業がですよ、日本郵政グループという、まだ国が株を持っているとしても、一民間企業がNHK、公共放送のガバナンスに何で口出されたんですか。私、これがよく分からないんですよ。
 番組の内容や、今もちょっと少しお話出ましたが、動画に対するそれはクレームならまだ私は理解できるんですよ。でも、今回の問題は、上田会長を厳重注意に至ったのはNHKのガバナンスの話ですよ。それも、チーフプロデューサー、私に言わせれば、何でチーフプロデューサーだけに注意で終わらなかったんですか、上田会長まで行ったんですか、経営委員長。私の質問分かります、経営委員長、聞いておられますか。ガバナンスが、会長には放送の責任はないという発言に対して、そんな社員教育が不足しているじゃないかということで上田会長をおとがめになるわけですけれども、上田会長、まあ関係ないと言ったら、私もちょっとこれ言い過ぎておるとは思うけれども、そのチーフプロデューサーだけに注意すればよかったんじゃないですか。違いますか。
#73
○参考人(石原進君) お答え申し上げます。
 会長への注意は、会長と現場の間でガバナンスが正しく機能していることが重要であるわけでありますが、その観点から、今回の職員の発言にはやはり見逃しちゃいけない問題が含まれていると考えたわけであります。
 郵政三社からの書状には、それに加えて、八月に会長宛てに質問の文書を送ったのに二か月近くたっても回答がなかった、だから経営委員会に文書を出したということであります。
 我々、番組の中身に立ち入ることは法律で禁止されております。しかしながら、ガバナンスの問題とそういった視聴者対応の話については、執行部に対してきちっとした監督をする責任が法律上ございます。これについて、したがって、私どもは無視できないということで取り組んだわけでございます。
#74
○難波奨二君 ずっとそういう答弁なされているんですけど、そんなもの納得いきませんよ。
 上田会長、じゃ、お聞きいたします。
 悔しい思いなされたと思いますけれども、どういう今も思いを持っておられるか、ちょっとお答えいただけますか、会長、上田会長、厳重注意されたことに対して。
 私は、NHKは正しいことをやったと思っているんですよ。違いますよ、その報道をやめたのはまずいよ。まずいけれども、郵政のこの抗議に対して二か月間返事しなかったというのは、それはそうでしょう。何も郵政からなかったんだから、終わったと思いますよね。説明に行っているんだから、NHKの方からも郵政へ。終わったと思うのは、会長がおっしゃったのは正しいんですよ。私は会長を擁護しますけど、どうですか、会長。
#75
○参考人(上田良一君) お答えいたします。
 私の立場は、経営委員会の方で発言させていただきまして、その点、経営委員会の要旨の中で、もう繰り返しませんけれども、五点ほど挙げている、そのことを申し上げました。その上で、経営委員会の方からの厳重注意を受けましたので、それを重く受け止めまして、私の方で処置、書面でもって回答を専務理事にやらせたと、こういうことです。
#76
○難波奨二君 長門社長と鈴木さんにお伺いしますけれども、このNHKの報道に対しては、長門さんはNHKは正しいとおっしゃっていて、鈴木さんは正しくないとおっしゃっているんですが、会社はどうなんですか、どちらが正しいんですか、長門さん。
#77
○参考人(長門正貢君) お答えいたします。
 鈴木副社長と私、意見は全く一致してございます。
 当時でございますけれども、七月の七日、NHKさんが第二弾「クローズアップ現代」を打つということでツイッターを立ち上げられました。押売とか、非常に、やや、我々は当時、一方的な言葉だなということで、これはちょっと抗議をしようということでさせていただきました。
 報道で、私が今となってはそうかなと思うというような言葉で言ったことが書かれていて、鈴木とギャップがあるという御指摘でございますけれども、それは今になって見ると、あそこの番組等々で、不適切だったかもしれないかんぽ営業をやった気配があるという報道でございました。
 今から振り返ってみますと、この事件が起こった後でございますけれども、あのときにもう少し敏感にそれを感じていて、お客様への不適切な営業について当時から動いていれば、もうちょっと早く対応できたのではないのかなということで反省をしていると申し上げました。
 ツイッターが出て、押売とか、詐欺とか、これはあんまりだというのは会社全体の当時の意識でございまして、鈴木とは全く意見は一致してございます。
#78
○難波奨二君 鈴木副社長、同じでいいですか。同じなら同じ、私もNHKが正しいと思うということか、思わないなら思わないとまた言ってください。
#79
○参考人(鈴木康雄君) 今、長門がお答え申し上げましたように、記者会見その他で長門の発言が引用されておりますのは、四月二十四日に放送された番組についての感想を述べたものでございます。
 その後、私が、というか、郵政三社でNHKに対して削除を要求したのは、番組ではなくて、その後、七月になって公式ツイッターと称するSNS動画を流しております、それについてのものでございまして、対象物が全く異なります。
 以上でございます。
#80
○難波奨二君 まだ思いがあるような御回答でございましたが、もう一つ、ちょっとすり合わせていないのが、動画を、取材を受ければ動画を下ろす、下ろさない、これNHKと郵政の言い分違うんですけど、今日はちょっと、はっきり白黒付けましょう、どっちが正しいことを言っているのか。木田専務、じゃ、先、NHKの事実をお答えください。
#81
○参考人(木田幸紀君) お答え申し上げます。
 七月三十日に、番組担当者が取材項目などについてメールで送るとともに、郵政側の広報担当者との間で電話でやり取りしました。その際に、動画の取扱いについても言及したと聞いてはおりますけれども、これは、この取材交渉を重ねる中で、繰り返し郵政側から動画の掲載中止を求められている中で、通常の取材交渉の範囲内で行われたものと認識しております。
 動画の掲載中止を一貫して求めてきたのは郵政側であり、取材を受けたら動画を消すという手法は、暴力団と一緒だと言われるような取材をした事実はございません。
#82
○難波奨二君 じゃ、鈴木さん、これ全く逆の話なんですよ。どうぞ。
#83
○参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。
 今、木田専務からお話がありましたように、七月三十日、これは、先ほど難波委員が参考資料としてお配りになった、私どもが提出しました資料にもありますが、七月三十日、NHKの番組担当者から日本郵政の広報担当に対して、今回の取材を受けてもらえばツイッターに掲載されている動画を削除する予定であるというお話がございました。私どもは一貫してこの動画の削除を既に求めておりましたので、それを削除してくれたら番組の取材に応ずるなんて、そんなことは全然話にならないと、まず削除するのが当然の話だというふうに考えておりましたので、そんなものが交換条件になんかなるわけがないというふうに考えております。
#84
○難波奨二君 結局、いや、もう時間がないので、もうこれで終わりますけど、委員長、まだまだ実は質問したいことたくさんあるんですよ。
 それで、今は触りの質問しかできませんでしたけど、結局は、やっぱり日本郵政がNHKに対して執拗に抗議を行って、そして第二弾の「クローズアップ現代+」が延期に追い込まれて、そして年が明けて、このかんぽ問題の報道が一気に出てきて、これ六月に出るわけですけど、ようやくその事実があって、七月にNHK、今年の七月ですよ、今年の七月にNHKが第二弾の放映をしたというような流れなんですよね、流れは。
 もっと早く、長門社長もおっしゃいましたけど、最初の報道のときに会社も気付いて対応すればよかったんだけど、結果、一年も遅れちゃった。いやいや、苦情の件数が減ってきたからうまくいっているというふうに俺たちは思ったというふうに幹部の方はおっしゃっておりますけれども、結局そうしたことが多くの国民の皆さん、お客様に被害の拡大を招いたということは、きちっとやっぱり自覚をしていただかなくちゃならないし、NHKもいろんな疑惑を受けるような行為はやっぱり慎まれないと駄目だということを私申し上げて、最後、委員長、まだ中途半端でございますので、この郵政に絡む問題につきまして集中審議を要求いたします。それで終わります。
#85
○委員長(若松謙維君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
#86
○吉田忠智君 立憲・国民.新緑風会・社民共同会派所属、社会民主党の吉田忠智でございます。
 三年ぶりに国会に戻ってまいりました。総務委員会、初回の質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 まず、災害対策について質問をいたします。
 夏以降、各地を襲った台風十五号、十七号、そしてそれに追い打ちを掛けるように降り続いた豪雨災害で甚大な被害が発生をいたしました。亡くなられた方々に御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げたいと思います。
 高市大臣も先日の所信で、哀悼の意を表されるとともに、国の究極の使命は国民の皆様の生命と財産を守り抜くことであると述べられました。私も、社民党の災害対策部会長として、また社民党災害対策本部の一員として、宮城、長野、岩手に調査に伺いました。そして、それを受けまして、政府への要請もさせていただきました。
 今回の広範囲にわたる甚大な被害の状況、これをしっかり受け止めて、私たち国会議員が与野党を超えて、総力を挙げて被災者の一刻も早い救済と復興に当たらなければならない、そのように肝に銘じております。
 まず最初に、大臣にお伺いをいたします。
 国民の皆様の生命と財産を守り抜く御決意について、総務大臣としてどのような重要課題があるか、伺いたいと思います。
#87
○国務大臣(高市早苗君) まず、吉田委員におかれましては、各地を御視察いただき、そしてまた、その結果を政府に対して報告、また要請もいただき、ありがとうございました。
 近年はもうとにかく災害が激甚化しております。台風被害ももう甚大なものであったということでございます。
 現在の問題意識でございますけれども、例えば、河川ですね、河川の維持管理、ふだんからの維持管理というのが非常に重要だと思います。復旧に係る費用に比しましても、やはりふだんから維持管理をしっかりしておいて越水を防ぐということができれば、はるかに効率的であり、また命を守ることにもつながりますが、これが県単、県単位で、県単独事業でやらなきゃいけないということになるとなかなか財政的に難しいということで、例えば河川のしゅんせつですとか川に生えている木を伐採するようなことが遅れてきた、その結果、被害が甚大化したということを感じております。
 来年度に向けました地方財政対策において、特に地方が単独事業で行う河川の維持管理に資するような財政措置を今検討するように指示をしているところでございます。
#88
○吉田忠智君 総務大臣としての認識をお伺いをいたしました。
 その上で、私が調査行きまして特に気になった点、申し上げたい課題、課題はいっぱいありますけれども、何点かに絞って質問させていただきたいと思います。
 まず、内閣府に今日は来ていただいておりますけれども、被災者生活再建支援制度について質問をさせていただきます。
 今回の災害を受けて、福島には十月二十四日に、いわき市に調査に私は伺いました。いわき市の被災世帯の大多数が被災者生活再建支援制度の対象外になるのではとの不安の声をいただきました。
 被災者生活再建支援法、また同制度につきましては、お手元の資料一に制度の概要を付けております。国が二分の一、そして都道府県が残りを拠出をして、その裏打ちを交付税でするということで、基金をつくって運用されているわけでございます。
 そして、この制度におきましては、被災者生活再建支援法の支給対象となる世帯の範囲について、半壊の壁が支給を妨げているといった指摘が被災者からございました。
 昨年十一月九日には全国知事会が、資料二のとおり、被災者生活再建支援制度の充実と安定を図るための提言をしています。
 そこで、内閣府に質問をいたします。
 資料三に水害の場合の認定フロー、水害の場合、風害の場合等いろいろあるんですが、ここでは水害の場合の認定フローを付けておりますけれども、被災者生活再建支援制度の支給対象を、私は、やっぱり半壊まで拡大すべきだ、そうした強い被災者の皆さんの要請がございました。内閣府が定めた現在の基準では、このフローを見ますと、床上一メーター未満の浸水は半壊、床下浸水は一部損壊となっておりまして、支給がなかなかできない、思うように進まないということでございます。
 こうした浸水深による判定基準について見直して弾力的な運用を行うべきと考えますが、是非とも前向きな答弁をお願いします。
#89
○政府参考人(小平卓君) お答えをいたします。
 ただいま先生からの御質問については、資料三の家屋の被害認定の話というふうに理解をいたしまして、そういう観点からお答えをさせていただければと思います。
 資料三にもございますように、内閣府におきましては、市町村が家屋の被害認定調査を迅速かつ的確に実施できるように、災害に係る住家の被害認定基準運用指針というのを定めてございます。これによりまして客観的かつ公平に判定を行うことが可能になってございます。
 御指摘の浸水深による判定ですけれども、この資料の中の第一次調査というのがございますが、罹災証明書を早期に交付するために第一次調査として実施する簡易的な判定手法でございます。これは外観でやるということでございますけれども、被災者からの申請によりまして、第二次調査として、家屋内に立ち入って詳細な調査に基づく判定も可能となってございます。第一次調査では、先生御指摘のとおり、一・八メートルとか一・〇メートルとかという外見の話がございますけれども、実際に家屋の中に立ち入りますと、それだけではないところも調査の結果判明する場合がございますので、それを含めて調査をすることとしてございます。
 こういった点につきましてなかなか周知されていないという御指摘をいただいております。第二次調査が可能であることにつきまして被災市町村に周知を徹底するなど、今後も引き続き被災者の皆さん方に寄り添いながら災害対応に努めてまいりたいと思います。
#90
○吉田忠智君 今説明をいただきましたが、第一次調査で被災者の方が納得できないときにつきましては、再度申請をして第二次調査を行うというフローになっているわけであります。これを見ますと、かなり調査員の方の裁量、判断による面もあると思っています。
 ただ、私は、やっぱり半壊まで含めるべきである、そのことを改めて申し上げたいと思いますが、調査員の方には被災者の皆さんに寄り添ってより弾力的に判断していただくように、これは内閣府の方でしっかりまた調査員の皆さんに対して是非指導、周知をしていただきたいと思います。そのことを要請をさせていただきたいと思います。
 また、本年十月十日に、全国建設労働組合総連合、全建総連の皆様から被災者の住宅再建等の支援拡充を求める要請もいただきました。それを受けまして、社民党は二十九日に内閣府への個別要請もさせていただきました。
 そこで、内閣府にまた質問をしますが、一刻も早く全ての被災者が住宅再建等へ踏み出せるように、被災者生活再建支援法による支援金の支給額の最高額を三百万から五百万に引き上げるべきだと考えます。野党もこの五百万に引き上げる法案も用意しておりますけれども、是非ともこれについて前向きな検討をしていただきたいと思いますが、そのことについての見解を伺いたいと思います。
#91
○政府参考人(小平卓君) お答えいたします。
 被災者生活再建支援制度は、重大な災害が発生して住宅に全壊や大規模半壊等の重大な被害が発生した場合に、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により支援金を支給するものでございます。
 このような制度から、このような趣旨から、支給金額の引上げや支給対象の拡大は、国や都道府県の財政負担などの課題もあり、慎重に検討すべきものと考えますけれども、半壊世帯までの対象拡大につきましては、先生からも御指摘いただきましたように、昨年十一月に全国知事会からの提言もいただきまして、現在、事務方におきまして、全国知事会と協力して半壊世帯の実態把握を進めるとともに、実務者会議におきまして継続的に意見交換を行っているところでございます。
 今後も、引き続き、被災者の方々に寄り添いながら災害対応に努めてまいりたいと思います。
#92
○吉田忠智君 半壊の部分はかなり前向きな答弁もいただきましたが、資料一で改めて見ていただきたいと思いますけれども、一番上に、適用とならない災害については地方公共団体において対応を検討ということで、ほとんどの都道府県、市町村がやっぱり対象と。もし対象から外れた方については単費で対応しているんですね。
 もうこれだけ災害が頻発をする、豪雨災害、それから地震、頻発する中で、そしてまた、先ほど高市大臣からも県単事業、河川改修の事業などについても言及がありましたけれども、激甚災害に指定をされて自治体の負担はかなり軽減されているとはいえ、やはり国費で対応できない部分は、かなり都道府県、市町村、自治体で、市区町村、単費で対応しています。それが後々ボディーブローのように利いてくるんですね、自治体。自ら望まない災害によって自治体の財政負担が増える。それが今の現状なんですよ。
 だから、地方財政措置、また交付税、特別交付税でも措置していただいておりますけれども、そうしたやっぱり地方自治体の負担軽減に向けてもっと思い切った財政措置をしていただきたいと思いますが、高市大臣に改めて先ほどの決意を踏まえての是非見解を伺いたいと思います。
#93
○国務大臣(高市早苗君) 今回は、とにかく被災者の生活と生業の再建に向けた対策パッケージということで予備費に計上されるものが決まりましたので、その直轄・補助事業に関する地方負担については地方団体の財政運営に支障のないようにしてまいります。
 今後新たに何をしていくかということは、まず、まずは今、先ほど御紹介申し上げました県単独事業で行っている河川の予防的な措置ですね、維持管理の措置についてできること考えてまいりたいと思います。
 今後も、災害が起きるたびに、それぞれの地方公共団体の財政運営に支障が出ないように、これは特別交付税措置などで適切に対応をしてまいりたいと存じております。
#94
○吉田忠智君 しっかりそれぞれの自治体の財政状況を踏まえた目配りをしていただきたいと思います。
 災害の調査にもお伺いして、やっぱり自治体職員の皆さんが自ら被災をされながら、懸命に復旧復興に尽力をいただいております。この間、市町村合併、それから地方行政改革ということで正規の職員が大幅に減らされてまいりました。そして、第九次まで地方分権改革が進められて、国から都道府県、都道府県から市町村へと仕事もかなり移管をしてまいりましたが、仕事は増えるけれども、人は増えないどころか減らされるという状況の中で、そして頻発する災害で、やはりもう自治体職員は疲弊をしています。
 正規職員をやっぱり増やしていかなきゃいけない、そうした悲痛な声も私も聞かせていただきましたが、高市大臣、改めてこのことについての見解を伺いたいと思います。
#95
○国務大臣(高市早苗君) やはり質の高い行政を実現するためには、地方公共団体におかれまして適正な定員管理を行っていただくことが必要だと考えております。
 これまで、委員がおっしゃいましたとおり、地方公共団体の総職員数が減少基調で推移してまいりましたけれども、その中でも、例えば児童相談所の職員ですとか防災関係の職員の方、また土木・建築技師の職員の方などは増加させるといった形で、そのニーズに対応して必要な人員配置を行っておられるようでございます。その結果ですけれども、最近は総職員数はほぼ横ばいになってきております。
 これも、今後も、やはり地域の実情を踏まえて自主的な定員管理に努めていただきたいし、そしてあわせて、やはり職員の働き方にも配慮をしながら、地方公共団体に求める行政需要に努めていただきたいと思います。
#96
○吉田忠智君 高市大臣も総務大臣が二度目でありますから、地方が置かれている状況、働く皆さんが置かれている状況、重々承知のことだと思いますので、またこれから、状況推移、様々な情勢も見ながらまた質問をさせていただきたいと思います。
 次に、会計年度任用職員制度への対応について質問をいたします。
 正規職員が削減をされる中で、自治体にあっては、御案内のとおり、臨時・非常勤職員が増加をしてまいりました。自治省の発表によれば、六十四万人にも達していると。ほとんど常勤という方がそのうち四十一万人ということでございます。業務内容も、事務補助的なものにとどまらず、教員、保育士、図書館職員、看護師、給食調理員など多岐にわたっております。もう現在は、自治体の行政サービスはこうした非常勤・臨時職員の方がいなければ成り立たない、そうした状況になっているわけでございます。
 そして一方、その多くが、私も余り言いたくないんですけど、官製ワーキングプアとやゆされるような状況でございます。そして、その問題を何とか解決、前進を図るためにということで、会計年度任用職員制度が、地方自治法、地方公務員法の改正ということで制度改正がなされました。これは私は大きな前進だと思っております。
 そして、今、各自治体におきまして、条例制定、自治体によっては条例を制定するところ、既存の条例を改正するところありますけれども、今進められているわけでありますが、総務省として、今の状況、自治体のそうした状況についてどのように把握されておられますか。
#97
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 会計年度任用職員制度に関する準備状況でございますが、条例制定について、本年九月までに、都道府県、指定都市のほぼ全て、市区の約六割、町村の約三割の団体が関係条例案の議会提案を行ったところでございます。また、この九月までに未提案の都道府県、市区町村につきましても、全て本年十二月までに関係条例案の議会提案を予定していることを九月一日時点の調査結果で確認をいたしております。
 今後とも、各地方公共団体におきまして円滑な制度導入が図られるように、引き続き必要な助言を行ってまいりたいと考えております。
#98
○吉田忠智君 率直に申し上げて、来年四月、制度に向けた募集、採用といったことを考慮すれば、全体的に遅れていると言わざるを得ません。
 関連して、本日は、参考資料として資料四に先日の新聞記事、そして資料五にこの改正法成立時、参議院での附帯決議を付けさせていただきました。
 会計年度任用職員には期末手当が支給されることとされておりますが、この記事によりますと、期末手当を支給する代わりに毎月の賃金を引き下げるといった検討を行う自治体があるとされています。ほかにも、私のところでもこういった話を幾つか伺っています。また、月例給を下げるために勤務時間を短縮をするというような事例も聞いております。年収ベースで給料が下がることになるとの話も聞いているわけであります。
 改めて総務省に伺いますが、改正法の趣旨、勤務条件設定における基本的な考え方についてどのように考えておられるのか伺います。
#99
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 平成二十九年の地方公務員法等の改正によりまして、臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保を図る観点から、一般職の会計年度任用職員を創設し、期末手当の支給を可能とするなど、制度運用の改善を図ったところでございます。
 会計年度任用職員の給料、報酬につきましては、総務省として発出をいたしました事務処理マニュアルにおきまして、類似する職務に従事する常勤職員の属する職務の級の初号給、最初の号給ですが、のこの給料月額を基礎として、職務の内容や責任、職務遂行上必要となる知識、技術及び職務経験等の要素を考慮して定めるというふうに助言をいたしております。
 こうしたマニュアルの趣旨や各地方公共団体の実情等を踏まえた形で給料や報酬を決定した場合に、結果的にその水準が変動するということはあり得るものでございますが、財政上の制約のみを理由として、新たに期末手当を支給する一方で給料や報酬を削減することは適切でないと考えております。
 こうした点につきましては、今年度も各種会議やヒアリング等の場等におきまして繰り返し助言をしているところでございます。今後とも、各団体において適切な給与決定が行われますように、引き続きしっかりと助言をしてまいりたいと考えております。
#100
○吉田忠智君 そうなんですよ、一時金を増やして月例給を下げたのでは意味がないわけですよ。
 公務員部長から適切でないというお話がございました。これは最大の原因は、財源が示されないから。だから、自治体は待っておれないものですから、都道府県、それから市町村。大体、条例の順番は、都道府県が先にやります。それから、県都がやります。そして、それに倣って市町村がやる。そういう流れになっているんですよね。だから、いつまでたっても財源が明示されないから今の財源の枠の中でやる、そうしたらそういうことになっちゃうんですよ。一時金を増やした、だから月例給を下げる、こういうことになったら駄目なんですよね。
 だから、そういうことが懸念されるので、附帯決議ということで資料五の三番に、「現行の臨時的任用職員及び非常勤職員から会計年度任用職員への移行に当たっては、不利益が生じることなく適正な勤務条件の確保が行われなければならない。そのために地方公共団体に対して適切な助言を行うとともに、制度改正により必要となる財源についてはその確保に努める」ということになっているわけであります。
 そこで、来年度予算編成に向けてどのような形で財政措置を行うことになるのか、また、その規模について、検討状況についてですが、地方財政計画のどの部分にどういった形で、そして規模、幾ら、そして根拠、そして要求規模の明らかとなる時期、そして二二年度以降の考え方等について具体的にお答えください。
#101
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 会計年度任用職員制度に関します必要な財政措置につきましては、この夏の概算要求時の令和二年度地方財政収支の仮試算におきまして、会計年度任用職員制度施行に伴い必要となる歳出につきましては予算編成過程で必要な検討を行うとしたところでございます。現在も各地方公共団体に対して準備状況の調査を行っているところでございまして、この調査の結果などを踏まえて、今回の法改正の趣旨が実現できるように、地方財政計画の歳出案の計上について適切に対応してまいりたいと考えております。
 したがいまして、委員お尋ねの地方財政計画への具体的な計上方法ですとか計上額等につきましても、これから年末の予算、地方財政計画の策定過程におきまして適切な計上となるように、また来年度以降についても、その後にですね、検討してまいりたいということでございます。
#102
○吉田忠智君 自治体は非常に不安なんですね。自治体の調査を待ってということになりますと、例えばこういう先ほどの新聞記事のような事例、そういうことになると財源が増えないということになるじゃない。月例給に一時金を加えるわけですから、当然増やさないとこの制度の趣旨は生かされないわけですよね。だから、もっと踏み込んだ答弁をしていただかないと、十二月の条例化に向けて困っているんですよ、自治体は。
 総務大臣、この地方財政措置についてしっかり、自治体の皆さん安心してください、言ってくださいよ。
#103
○国務大臣(高市早苗君) この法改正は、前回、私が大臣だったときに、委員の先生方の御指導もいただき、御賛同もいただき改正したものであり、そのときに附帯決議もいただいております。地方公務員の任用、勤務条件並びに福祉及び利益の保護等の適正を確保するために実施すべき事項についても御指導をいただいております。
 この必要となる経費についてですけれども、地方財政計画にしっかりと計上して適切に財源を確保してまいるつもりでございます。
#104
○吉田忠智君 しっかり計上して財源を確保するという総務大臣の答弁をしっかり受け止めさせていただきました。
 次に、公立・公的病院の再編、統合を促すリストの公表について質問いたします。
 これは本来厚生労働省の所管でございまして、今日は橋本副大臣にもおいでをいただきました。お忙しい中、ありがとうございます。
 八月二十六日の地域医療構想に関するワーキンググループで、公立・公的医療機関等の担うべき役割や機能別病床数の再検証を要請する四百二十四病院の名称が公表され、国会でもこの間、予算委員会、厚労委員会で既に質疑が行われてきました。病院関係者、地方自治体、住民は大きなショックを受けておりまして、抗議の声が起きております。
 副大臣も全国七か所で説明会をされたということで、その抗議の声を正面から受け止めておられると聞いております。ちょうど副大臣が出ております写真、資料六で、別に皮肉でも何でもありませんが、付けさせていただきました。
 そこで、総務大臣、総務省も、九月二十七日付けの厚生労働省医政局が出した地域医療構想の実現に向けてという見解、そういう見解と同じ日付で地域医療構想の取組の推進についてということで都道府県知事宛てに送られているわけでありますけれども、私は、これは地方に負担と責任を押し付ける内容ではないかと思いますが、まず最初に総務大臣に、今回の四百二十四病院の名称の公表とその後の様々な反響など一連の状況について、公立病院を管轄する総務省としてどのように受け止めて、今後どのように対応しようというお考えでしょうか、伺います。
#105
○国務大臣(高市早苗君) 人口減少や少子高齢化が進む中におきまして地域医療構想の実現は必要であり、地域医療構想調整会議における議論においては、地域の実情を十分に踏まえることが重要であるとされております。
 このため、この公表後、つまり厚生労働省の公表後、速やかに地方団体との意見交換をするべく、十月四日に第一回の地域医療確保に関する国と地方の協議の場を、地方三団体、そして厚生労働省にも入っていただき、総務省も入り、開催をいたしました。
 今後も、この会議で更に地域の実情を十分に把握させていただくとともに、国と地方が協力をして地域医療の確保に向けた取組が進むように適切に取り組んでまいります。
#106
○吉田忠智君 既に新聞等でも報じられておりますとおり、風評被害が出てきております。医師や看護師、採用する予定であった人がやめるとか、あるいはこの地域から公立病院がなくなるのではないか、そういう不安な声が住民の皆さんから出てきているわけでございます。
 厚生労働省の所管ですが、そして、この四百二十四病院のうち公立病院が二百五十七病院。どう考えてもおかしいじゃないのという病院が幾つかこの中にも含まれているんですよね。
 例えば、石巻市立病院、二〇一六年九月に被災地に開院された病院。それから、富山県リハビリテーション・こども支援センター、これも二〇一六年一月の開院。ほかの病院では受入れが困難な重度障害や神経難病の方を受け入れている。あるいはまた、熊本地震で病棟が閉鎖をして、二〇一九年十月に開院したばかりの熊本市民病院まで挙げられている。離島で近隣にはない、近隣の病院のない公立種子島病院なども明らかに、リストにこれ載せるのかなというようなところが。だから、非常に乱暴な公表の仕方であったと、そのように指摘をせざるを得ません。
 改めて、地方の皆さん、自治体の皆さんにこれからニュートラルに議論していただくために、このリストはやっぱり撤回すべきじゃないかと思いますが、橋本副大臣、いかがですか。
#107
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 まず、今回のそのデータの公表に当たりまして、やはりその公表の仕方が丁寧ではなかったという点、私たちもそのように思っておりまして、これは反省をしなければならないと思っております。このことは意見交換の、国と地方の、先ほど大臣がお答えになられた十月四日の意見交換の場、また各地域で意見交換の機会を設けておりますが、そのときにも申し上げさせていただいて、新聞の記事に出ているとおりということでございます。
 ただ、その上で、そしてその意見交換の場で、私もその福岡の会に、説明会に参りまして、その場での意見全て伺ってまいりましたが、お話をいただいたような、既にその採用、内定を出した人にちょっとなくなっちゃうんじゃないのかと言われるとか、患者さんにこの病院なくなるんですかと言われるようなことがあるんだというような御意見につきまして、私も伺いましたし、そのことはしっかり受け止めなければならないとまず思っております。
 その上で、今、それから、リストの中で入っているのが不適切と思われる病院があるのではないのかという御指摘もございました。
 その個々の病院についてということを申し上げることは控えますけれども、ただ、このときには、結局、急性期以外の機能を担っているケースだとか、地域にとってなくてはならない病院となっているケースといった、今回の分析の対象の枠組みに入っていない観点というものが確かに存在をする、そういう病院が。そして、あるいは、例えば平成二十九年六月の診療実績のデータに基づいて今回の分析を行いましたが、それ以降に何らかの機能の集約などなどの再編を行っておられる病院等も、その時点のデータに基づいて今回リストアップをさせていただいているといったことがございます。
 そうしたことにつきまして、私たちもその意見交換会においてもそのことは申し上げておりますけれども、今回こうした分析の枠組みにおいて印を付けて出させていただいた、そして、そのことに基づいて再検証の要請をしたいというふうに考えておりますけれども、その要請をして再検証をしていただくのは、個々の医療機関、そして各都道府県である地域医療構想調整会議においてしっかりと御検証いただきたいということでございますので、まさにその場において、今回の分析で含まれ得なかった、私たちとして、やはりもっとこういうことを学ぶべきだということについて御指摘をいただいて、それぞれの地域地域で御議論をいただく、そのために今回のその分析をお示しをし、御要請をしたいというふうに思っているところでございますので、私たちがお出しをしたものを一方的に各医療機関で再編統合しろというものではございません。再検証していただいた上で、それぞれの地域地域で御議論をいただく、その活性化ということを目的としてお出しをしたものでございます。
 そうした事柄についてこれまでも意見交換の場等々重ねてまいりましたが、これからもしっかりとそうしたことをお話を伺いながら努めてまいりたいと考えております。
#108
○吉田忠智君 ちょっと答弁が長かったので、まず撤回は改めてまた求めたいと思いますが。
 医政局発で何か文書を出す予定があると聞いているんですよ。せめてそれは出すべきじゃないと思いますが、いかがですか。
#109
○副大臣(橋本岳君) 要請の通知のことかと思われますけれども、先ほど来申し上げたとおり、また大臣もお話しになりました地域医療構想の推進そのものについては、私たちとしては、その地域においてこれからも医療機能をきちんと維持をしていくために必要なことだと思っておりますので、しっかりと今申し上げたようなこともお伝えをしながら、私たちとしては進めてまいりたいと考えているところでございます。
#110
○吉田忠智君 通知を出すということですか。
#111
○副大臣(橋本岳君) 通知についてはさせていただきたいと思っております。
#112
○吉田忠智君 全く、七か所、全国説明会に行って、その皆さんの思いを受け止めていないと言わざるを得ません。高市大臣もしっかり地方の皆さんのお声を聞いてというふうに言われましたので、是非また、高市大臣におかれては公立病院を守る立場でしっかりまたこれから意見反映をしていただきたいと思います。
 最後に、郵政の質問を予定しておりました。先ほど難波委員からもお話がございましたけど、最後、もう簡潔に二点、最後に質問させていただきます。
 まず、郵政グループの取締役に、現時点での状況を踏まえて、これからその再発防止、そして日本郵政グループが本当に安心して働くことができる、その役割を果たせる、そうした郵政グループにしていくための決意をお伺いして、そしてその上で、高市大臣には、この郵政民営化によって何が良かったのか、何が悪かったのか、その点についてお伺いしたいと思います。
#113
○参考人(横山邦男君) お答え申し上げます。
 私どものこの金融ビジネス全般に係る在り方につきまして今抜本的に再発防止を考えているところでございまして、お客様満足度の向上、そしてお客様本位、これを第一に掲げまして、お客様の幸せを追求していくということをビジネスの柱にするということで、今後、お客様に貢献していきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
#114
○国務大臣(高市早苗君) 郵政民営化でございますけれども、民営化後の十年間で、例えば東京中央郵便局などの保有不動産の活用、郵便局と他の金融機関との間の相互振り込み、郵便局でのがん保険などの他の保険会社の保険商品の扱いなど、新たなサービスが実現しているということがメリットであったのかと思います。
 ただ、今回起きた案件につきまして、顧客に不利益を与えてしまったという案件につきましては、これは民営化された会社であろうが、そうでない組織であろうが、顧客又は納税者に著しい不利益を与えるということはこれは良くないことでございますので、しっかりと改善をしていただくべきだと考えております。監督責任を果たしてまいります。
#115
○吉田忠智君 総務大臣もしっかり監督責任を果たしていただきたいと思います。
 以上、終わります。ありがとうございました。
   〔委員長退席、理事山本博司君着席〕
#116
○森本真治君 大変お疲れさまでございます。立憲・国民.新緑風会・社民の森本真治でございます。
 通告の順番をちょっと変えさせていただきます。
 私の方から、先ほど難波委員も言及されました今回のかんぽ生命保険の不正販売を追及したNHK番組をめぐって、日本郵政グループの抗議に同調したNHK経営委員会がNHK会長を厳重注意した問題について取り上げたいというふうに思います。
 それで、今回の事案がかなり世論的にも注目をされるようになったんですけれども、ちょっとこれ新聞の記事ですけれども、経営委員会としては放送法が禁じる番組介入には当たらない、また、NHK、今日ちょっとお呼びしていないんですが、執行部の方も自主自律は守ったというような見解を出しているのかなというふうに思いますが、国民からしたときに、受信料を払っている国民から見たときに、今回の事案がまさにNHKの自主自律をゆがめているのではないか、そういう疑念が生じていることは間違いありません。さらには、現場では、今回の事案に対して、現場で真面目に頑張っている皆さんが威圧を受けたというか萎縮をしてしまっているのではないかというような、そういう懸念もいたします。
 ですので、今回ちょっと、今回の経営委員会の対応が適切であったのかどうかということを中心に私の方で質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、ちょっと経営委員長にお伺いします。
 冒頭、先ほど申し上げました、今回の事案が、現場を萎縮してしまったのではないか、また、ちょっと先ほど紹介しましたけれども、経営委員会としては放送法が禁じる番組介入には当たらない、またNHKの執行部は自主自律は守ったというふうな見解を出されていると認識しますが、国民はそのように思っていないのではないか、そういう疑念を持たれてしまったのではないかという私のこの見解に対して、経営委員会としてどのように思われるでしょうか。
#117
○参考人(石原進君) お答え申し上げます。
 経営委員会は、自主自律の観点から毅然とした対応を取らなくてはいけないことは明らかでございます。
 会長への注意は、ガバナンスの問題として検討、対応したものであります。放送法三十二条の規定のとおり、経営委員会が番組の編集に関与できないことは十分認識しております。自主自律や番組の編集の自由を損なう事実はございません。
   〔理事山本博司君退席、委員長着席〕
#118
○森本真治君 事実はないという見解なんだけれども、国民がそういうような疑念を持ったのではないかということに対しての意識を、問題意識を聞きたかったんですが、もう一つ聞きますね。
 今回、例えば、経営委員会に近しい人であれば、直接的に意見を言って、さらに、経営委員会の判断に対してですよ、影響を与えることができるのではないかというようなことを国民が思ったかもしれません。
 それと、あともう一つ認識聞きたいのは、例えばそういう近しい人とか、社会的に力がある人であろうが、一国民一人一人、これはひとしく受信料払っていますね。同じように意見を聞いて、ひとしく対応するという、そういう考えで経営委員会は対応しているというふうに認識してよろしいんでしょうか。
#119
○参考人(石原進君) お答え申し上げます。
 放送法第二十七条には、「協会は、その業務に関して申出のあつた苦情その他の意見については、適切かつ迅速にこれを処理しなければならない。」と定められております。郵政三社からの手紙には、八月に会長宛てに質問の文書を送ったのに、二か月近くたっても回答がなかったために経営委員会に文書を出したとありました。
 視聴者の皆様からの御意見や御指摘に真摯に向き合うことという視聴者対応の基本について、視聴者目線という言葉を使っているわけでありますが、私ども、郵政グループだから特に対応したという事実はないと考えております。
#120
○森本真治君 ということは、国民の皆さん、どなたでもひとしく経営委員会に意見を申し上げて、これは経営委員会で審議をする必要があるというふうに判断されたものについてはしっかりと議論をするという、そういう認識でよろしいんですね。
#121
○参考人(石原進君) いろんな課題がありますけれども、この課題は視聴者目線あるいは国民の目線から見てこれ非常に大事な問題であるということについて、しっかりと経営委員会で議論をしたいと、するということでございます。
#122
○森本真治君 ちなみに、これまで外部からの意見に基づいて、経営委員会に直接意見が届いて、それを審議をした件数を教えてください。
#123
○参考人(石原進君) 視聴者など外部から経営委員会に対して御意見や申入れがあったことについて、経営委員会では現時点で確認した二〇一四年度からこれまでの間で七件の事案について十四回議論しております。
#124
○森本真治君 ちょっと、日本郵政の鈴木副社長にもお越しいただいているので、ちょっと事実関係だけお伺いしたいと思います。
 先ほど難波委員が提出した資料をちょっと活用させていただきますけれども、日本郵政株式会社が十月三十日にNHK「クローズアップ現代+」に関する経緯についてというA4一枚にまとめた資料を先ほど難波委員提出されましたが、この九月二十五日、鈴木上級副社長、NHK森下経営委員長代行と面会したというところの事実関係でありますが、これは日本郵政としての公式な、公式な要請ですか。
#125
○参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。
 何をもって公式か非公式かというのはちょっと分かりにくいところはありますが、私ども日本郵政グループ三社で議論をした上で、私が代表して参りました。その意味で申し上げております。
#126
○森本真治君 会社として経営委員長代行に会われたということでいいんですね。
#127
○参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。
 そのとおりでございます。会社として経営委員長の代行者にお目にかかりました。
#128
○森本真治君 経営委員長の方にお伺いしますけれども、経営委員会として、外部から様々な要請をしたいということで面談の要請があれば、これはきちんと経営委員会として対応してくれるということでよろしいんですね、現在、そういう仕組みになっているということで。
#129
○参考人(石原進君) いろんな事案がございますでしょうから、恐らく事案の内容に応じて、必要によって経営委員会の中で議論して、じゃ、これは、じゃ、直接会って対応しましょうとか、そういう話になろうかと思います。
#130
○森本真治君 過去の実績を教えてください。直接面談をして要請を受けた今回の日本郵政以外のケース、もし分かれば。
#131
○参考人(石原進君) 視聴者や取材先から経営委員会に対して抗議や申入れがあったことをきっかけに経営委員会として執行部に対応したというようなことは過去にはありません。
#132
○森本真治君 私、経営委員会として、まあいろんな御意見が来ると思うので、じゃ、そういう意見を持った人が経営委員会に意見を述べようとしたときに、まずホームページ、ちょっと私も見たんですね。そういう御意見をお寄せくださいということで、一応、電話、メール、手紙、ファクスでのというのがあったんだけど、これクリックすると、経営委員会に届かないんですよ。NHKのお客様センターとかの方に行くようになっているんですね。直接的に経営委員会に意見を申し述べたい、今回の日本郵政のように、例えばガバナンスのことについて意見が述べたい、だけど、直接的な窓口、これではないんです。だから、じゃ、もしそれをやるというんであれば、きちんと直接的な窓口、国民の皆さんにきちんと公開しないと、また、面談も受け付けますよということを国民に示さないと、納得しませんよ、国民は。
#133
○参考人(石原進君) 経営委員会にメールや書状で寄せられる御意見等は、全て経営委員の間で情報を共有し、対応しております。経営委員会に対して特定の人だけが意見をできるということはないと考えております。
#134
○森本真治君 ちょっとごめんなさい、今、質問と答えがかみ合わなかったんですけど、これを、そういうホームページなどの公開を見ると、直接的に経営委員会との窓口になっていないんです。だから、そういうルートをしっかりと国民に示してくださいと言っているんです。こういうケースが、疑念が持たれないように、特定の人だけが意見を言えるという、そういう状況にならないように、例えば直接、面談も含めて、そういうことができますよということを書いてくださいと言っているんです。もう一度お願いします。
#135
○参考人(石原進君) 経営委員会宛てにも随分たくさんのメールとかあるいは書状が参ります。それに対して一つ一つ全て対応をきちっとしております。私どもにリストが定期的に回ってまいりますので、それを見てそれに対する、お答えをすべきものはしているということでございます。(発言する者あり)
#136
○委員長(若松謙維君) 森本君、もう一度質問をお願いいたします。
#137
○森本真治君 もう一度言います。
 これを見ると、NHKの放送センターの方に行くようになっているんです。ではなくて、経営委員会で直接ガバナンスの問題というのをやりますよということが分からないんですよ、これでは。だから、広く国民の皆さんがひとしく意見が言えるような体制をつくってくださいと言っているんです。
#138
○参考人(石原進君) NHKには視聴者の窓口がきちっとございますので、そこに大部分の問合せとか苦情とか、そういったものが現在来る、それを、それぞれの関係する主管箇所にそれをきちっと整理して伝えるということをきちっとシステム的にやっていると心得ております。
#139
○森本真治君 今回、日本郵政も同じように、まずはNHKの執行部の方に言ったんです。そこで対応がうまくしてもらえないから経営委員会に言っているんです。
 だけれども、国民の皆さんはそういうことができると思わないんですよ。あくまでも今回の意見は、述べるのは、システム上はあくまでもNHKのところにしか届かないようになっているから、そこで対応が終わったら、ああ、もう駄目だったんだなと思うけれども、そうではなくて、経営委員会でもしっかりと国民の声を聞きますよということをもっとオープンにしていただきたいということを言っているんです。もう一度。
#140
○参考人(石原進君) 今回の問題は、会長に対する注意ということで、大変重要な問題であったと思います。
 それに対して、私どもは番組の編集の中身に立ち入ることはできませんので、郵政の側の方から書面で、ガバナンス、同時にまた視聴者対応ということで、御指摘が来たということに対する対応をしたということでありまして、国民の一般の皆様方がそういったやり方を本当に心得ているかといえば、そういったことはなかなかおっしゃるとおり難しいとは思いますが、その国民の皆様方はNHKの視聴者窓口に連絡される、それを整理して主管のところでそれぞれ対応するということになっていると心得ております。
#141
○森本真治君 ちょっともうこればかりできないので、ただ、私は、繰り返しますよ、今回の経営委員会の対応が、NHKの対応が国民の信頼を失墜をさせたんではないかということの心配があるから、その観点でやらせてもらっているということです。
 経営委員会の今回の判断についても確認しないといけないと思います。
 まず、これ総務省にお伺いします。
 経営委員会、これは、その人選については、経営委員ですけれども、法律で決められておると思います。どのような人格、識見を持たれた方が経営委員会としてふさわしいというふうになっているんでしょうか。参考人で結構です。
#142
○政府参考人(吉田眞人君) お答えをいたします。
 NHKの経営委員会の委員の任命につきましては、放送法第三十一条第一項におきまして、「公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。」とされております。また、その選任については、教育、文化、科学、産業その他の各分野及び全国各地が公平に代表されることを考慮しなければならないと規定されているところでございます。
#143
○森本真治君 ちょっと大臣の方に、今日は大臣所信なんで、質問是非させてください。
 先ほど参考人の方から御説明いただいた経営委員の、どのような人が人選されるかという中で、公共の福祉に関して公正な判断をすることができるということが一番に書かれています。大臣として、様々な経営委員会が発出する内容などについても、当然この公共の福祉に関するということ、そういう観点に基づいて様々な対応がなされていなければならないというふうに理解をしてよろしいでしょうか。
#144
○国務大臣(高市早苗君) そもそもNHKが、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように豊かで、かつ、良い放送番組による国内放送を行うことなどを目的として設立された特殊法人であります。
 NHKの経営委員会はNHKの最高意思決定機関でありますし、経営委員というのは全国の受信者の代表でもあるわけでございます。NHKの設立の目的、さきに申し上げました目的に照らして適切にその職務を果たしていただくべきものだと考えております。
#145
○森本真治君 もう一問、大臣。
 視聴者の代表という今お言葉がありましたけれども、受信者の代表ですね、という観点でいったときには、当然ながら、受信者からの意見、国民からの意見があれば経営委員会はひとしく平等にそれは対応しなければならないということでよろしいですね。
#146
○国務大臣(高市早苗君) 経営委員会が関与できないものもあるかと思います。先ほど委員長からお話のあった、番組そのものへの、内容そのものへの関与というのはできないと思います。
 しかし、協会、NHKはですね、放送法に、二十七条にございますが、「その業務に関して申出のあつた苦情その他の意見については、適切かつ迅速にこれを処理しなければならない。」と義務を課されておりますので、NHKの意思最高決定機関としての経営委員会も基本的に、その協会の役割と経営委員会の役割、それぞれにはありますけれども、受信者の代表としての責務を果たしていただきたいと存じます。
#147
○森本真治君 受信者の代表として、経営委員長、今回の対応、厳重注意をしたということ、まずその一点と、もう一点併せて聞きます。今回のこの厳重注意の判断をした経営委員会でのこれは議事録、先ほど難波先生も、難波委員も指摘されましたけれども、どういう経緯をたどってこの厳重注意という、そういうことがあったのかですね。厳重注意というのはこれまでもあったのかどうかということもありまして、それは、本当にこの受信者としての代表としてこの議事録を公開しないということも適切な対応だというふうに思われますか。
#148
○参考人(石原進君) NHKは、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように豊かで、そして良い放送番組による国内放送を行うことなどを目的としておるところであります。この目的を踏まえて、放送が公平、不偏不党な立場に立って国民文化の向上と健全な民主主義の発達に資するという観点に立ち、様々な課題について議論して、経営委員会の役割を果たしているところでございます。
 今回は、経営委員会に課せられている役員の職務の執行の監督として会長に注意をいたしました。昨年の郵政三社の申入れ及び会長への注意に対するやり取りは、外部からいただく手紙やそれに関する対応について慎重に対応する必要があることなどから非公表としたわけでございます。
 経営委員会では、説明責任を果たすことは重要だと認識しておりまして、視聴者・国民の御理解をいただけるよう一層透明性を確保してまいりたいと考えております。
#149
○森本真治君 ちょっとごめんなさい、私の聞き方も悪かったかもしれません。
 受信者の代表として、今回の決定過程、これはしっかりと、やっぱり関心があるんですよ、皆さん。議事録を公表しないこと、このことが本当に受信者の代表としてふさわしいのかどうかというふうに私は疑問に思うんです。
 是非これは、議事録は開示すべきだと思いますけれども、もう一度よろしくお願いします。
#150
○参考人(石原進君) 昨年の郵政三社からの申入れ及び会長への注意に関するやり取りにつきましては、外部からいただく手紙やそれに関する対応について慎重に対応する必要があるということなどから、あくまで非公表を前提とした意見交換の場で行いました。
 今回、経営委員会が会長に注意を申し入れたことの重要性、そして経営委員会の透明性という観点から、経営委員会の総意として議事経過を公表することとしたわけでございます。非公表部分を公表するのは極めて異例でございます。公表した議事経過について、該当する昨年三回の経営委員会の議事録に記載することとしたわけでございます。
 経営委員会の議事は、議事録として作成、公表することが基本です。ただし、重要な経営課題など率直な意見交換をすることも必要であります。非公表とすることがふさわしい案件もあると考えております。
#151
○森本真治君 議事経過のこの十月十五日の資料、私も見させてもらいました。なぜ今回の決定に至ったのかというところで、経営委員会からの意見として五つあるんですね。五つあるんですね。議事経過は、原則として、発言者及びその発言内容を記載するというふうに経営委員会の議事運営規則にありますが、この五つの意見の発言者を教えていただけますか、どなたがこの発言をしたのかということ。
#152
○参考人(石原進君) 発言者は、私、今、目下、記憶にはございません。同時にまた、誰がそれを言ったということは、非公開でこの審議は行いましたので、そこはできません。
#153
○森本真治君 いやいや、議事経過には、発言者及びその発言内容を記載すると書いてあるんですよ。これは公表をちゃんとしないと。
 私たちは、経営委員会、経営委員の人事の同意権というものを持っているんです。どういう委員の方がどういう発言をしたかというのは、今後の国会の審議の中でも非常に大きな問題なんです。ですから、もう一度御答弁ください。これは是非教えてください。
#154
○参考人(石原進君) 確かにそう書いてございますが、同時に、この法律の中で、「経営委員会の定めるところにより、」ということが同時に書かれておりまして、やはり非公表でやらなければならないことも事柄としてあるわけでございます。今回の場合には、相手のある話でございますし、非公表ということで審議をしたわけでございます。
#155
○森本真治君 ちょっと時間が来ました。
 受信者の視点ということですね、そういう視点の中で、本当にこれ国民の疑念が払拭できるのかという、大変そういう状況が今起きております。
 引き続きやらなければいけませんが、委員長に一点だけ、この議事経過の経営委員の発言がどなたがしたのかということだけは、経営委員会の方にそれを提出を求めて、この委員会の方にお出しいただくことをお願いして、質問を終わります。
#156
○委員長(若松謙維君) 森本君のただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
 午後二時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時四十七分休憩
     ─────・─────
   午後二時開会
#157
○委員長(若松謙維君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信行政等の諸施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#158
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、大臣の所信に対する質疑ということで、災害対策と地域の活性化についてお聞きをしたいと思います。
 今回の台風十九号などでお亡くなりになられた方々への御冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、また、被災をされた全ての皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。
 台風十九号では、東日本の広範囲で浸水被害が発生しました。また、その前の台風十七号でも千葉県を中心に広範囲での被害が発生をいたしました。最近の風雨災害では、この広い範囲で、川の堤防決壊で氾濫が起きているということが大きな特徴の一つであると思います。そうした場合は、周辺地域全体で被災している場合が多いために、被災した自治体が単独で住民の支援をすることは困難になってきておりまして、国や都道府県、規模の大きい政令市などからの職員の派遣応援が大変重要となってまいります。
 そこで、まず、今回の一連の台風被害などにおいて、被災自治体への職員の派遣状況について報告をいただきたいと思います。
#159
○政府参考人(大村慎一君) お答えをいたします。
 大規模災害に際しましては、災害応急対策を行う被災自治体への迅速かつ相当規模の応援職員の派遣が必要不可欠との見地から、総務省では、昨年三月に、全国知事会などとともに、被災市区町村応援職員確保システムを構築いたしました。
 今般の台風災害等におきましては、このシステムに基づき、災害マネジメントや避難所運営、罹災証明に関する家屋調査等の支援のために、宮城県、福島県、栃木県、茨城県、千葉県、長野県の六県の三十六市町に対しましてリエゾンの職員を政府から派遣をするとともに、応援職員の派遣を決定し、これまでに延べ約一万二千名の自治体の応援職員を派遣したところでございます。
 以上です。
#160
○山本博司君 この職員派遣の応援、これは大変とても重要であることはよく分かります。
 そうした中で、昨年三月に制度化されました対口支援方式の動き、これが広がっております。この対口支援は、二〇一六年の熊本地震の際に迅速な職員派遣につながったことがきっかけとなって制度化をされました。あらかじめ被災自治体にパートナーとなる都道府県や政令市、これを決めておいて応援職員を派遣する仕組みでございまして、昨年の七月の西日本豪雨災害や九月の北海道地震でも迅速な職員派遣につながったというふうに聞いております。
 平時からこうした応援の受入れ体制づくり、これを進めるということは、いざ応援職員が被災地に入ったとしてもすぐ迅速に支援活動に取りかかることができるので、この仕組みは大変大きな意義があると思います。
 今回の台風災害では、この対口支援、どのように活用されたんでしょうか。
#161
○政府参考人(大村慎一君) お答えをいたします。
 被災市区町村応援職員確保システムにおきましては、被災市区町村に対しまして、都道府県又は指定都市が原則として、委員御指摘のとおり、一対一で責任を持って応援職員を派遣する対口支援をすることを基本といたしております。
 もちろん、被災状況や必要人員の規模によりましては複数の団体で応援を担当する場合もございまして、柔軟に運用はいたしておりますけれども、いずれにしましても、この対口支援方式を採用することによりまして、被災自治体に対します迅速かつ継続的な支援が可能になりますとともに、都道府県と区域内の市区町村による一体的な支援によりまして、まとまった、量的にも充実した人員を確保することができるものと考えております。
 実際、今般の台風災害等におきましては、九月の台風十五号に際しまして、罹災証明に関する家屋調査等の支援のために、千葉県内の九市町に対して対口支援を、主に関東ブロック中心に支援団体を決定いたしまして、約一か月間にわたりまして延べ三千五百四十五名の応援職員を派遣いたしました。
 また、十月の台風十九号に際しましては、避難所運営や罹災証明に係る家屋調査等の支援のために、先ほどの六県二十七市町に対して対口支援を決定し、昨日までに延べ七千六百三十名の応援職員を派遣いたしまして、発災後一か月になりますが、現在もオペレーションを継続しているところでございます。
 このように、罹災証明書の早期の交付や円滑な避難所運営といった被災自治体の災害対応業務に寄与するなど、この応援派遣システムが有効に機能しているものと考えております。
 以上です。
#162
○山本博司君 これまで被災者の救出などの応急復旧の段階から、今お話がありました、今後、罹災証明の交付や各種復興への支援という段階になったとしても、継続してこの職員派遣を続けて被災自治体を支援すべきでございます。
 しかしながら、この対口支援の制度から一年半たっておりますけれども、支援の仕組みを知らない市町村が依然として残っているというふうに言われております。災害時にどの業務の応援が必要になるか事前に検討を済ませていなければ、応援職員が被災地に入っても迅速に支援活動に取りかかることは難しい場合もございます。
 こうした仕組みを知らない市町村に対しましても、平時から受入れ体制を整えてもらうような積極的な周知を図る必要があると思います。この周知に対しましても積極的に推進をしていただきたいと思いますけれども、大臣には被災自治体の支援についての認識を伺いたいと思います。
#163
○国務大臣(高市早苗君) これまでの累次の災害対応の経験に照らしますと、災害発生直後に大量の災害対応業務が発生する被災団体にとりましては、被災市区町村応援職員確保システムは非常に効果的な仕組みであると認識をしております。
 ただ、更なる大規模災害の際にもこの仕組みが有効に機能するためには、まずは全国の市区町村、とりわけ市町の皆様にシステムの存在を知っていただき、支援が必要な際には臆することなく要請をしていただくということが大変重要でございます。また、応援職員をスムーズに受け入れるために平時から受援計画を策定していただくということも必要不可欠だと考えております。
 これらの点について引き続き改善を図りながら、関係機関とも協力をしてシステムの効果的な運用に努めてまいります。
#164
○山本博司君 是非ともこの被災自治体への支援ということに関して継続してお願いをしたいと思います。
 次に、災害時の情報伝達ということで伺いたいと思います。
 最近の台風などの自然災害で甚大な被害がもたらされる中で、災害時において住民の安全を確保して被害を最小限とする観点から、テレビやラジオや防災行政無線やインターネットなどを通じた様々な情報伝達、これは大変重要となっているわけでございます。
 特に、防災行政無線につきましては、地方公共団体が地域における防災や応急援助、また災害復旧に関する業務に使用することを主な目的としておりまして、屋外スピーカーや戸別受信機を介しまして住民に対し防災情報や行政情報を伝える大事なシステムでもございます。
 今回の台風災害におきましても、この防災行政無線、被災したと伺っておりますけれども、この被災状況を伺いたいと思います。
#165
○政府参考人(米澤健君) お答え申し上げます。
 今般の台風災害におきます市町村防災行政無線の被害状況につきまして、まず、台風十五号では、千葉県内の二十七の市町におきまして、バッテリー切れやアンテナ等の破損によりまして屋外スピーカーなどの一部が一時的に使用できなくなるという被害が生じてございます。また、台風十九号におきましては、長野県長野市及び千葉県勝浦市におきまして、水没や暴風雨により屋外スピーカーの一部に使用できなくなる被害が生じているところでございます。
#166
○山本博司君 今回の風雨を伴う災害におきまして、特に電源の喪失、これが大きな課題となっております。想定外のこの長期停電で非常用バッテリーが切れたり、暴風で電柱が倒れてアンテナが壊れたりしたわけでございます。
 この長期停電、電話、ネットの不通、こういった緊急時に災害情報を伝えるこの防災行政無線、この機能をいかに維持するかということが課題として浮かび上がったと思います。特に、この電源の確保というのは機能を維持するために大前提でございます。
 この防災行政無線の電源の確保策、どのように進めるつもりでしょうか。
#167
○大臣政務官(斎藤洋明君) ただいま御質問のありました防災行政無線の電源確保は極めて重要であると考えております。防災行政無線のバッテリーのこの非常用電源の確保、増強につきましては、財政支援の対象といたしまして、緊急防災・減災事業債の対象としております。
 消防庁におきましては、これまでも、通知の発出や各種会議の場での周知等によりまして、防災行政無線の非常用電源の整備、これを自治体に要請してきたところではございますが、委員御指摘のとおり、防災行政無線の電源の確保、これは非常に重要でありますことから、今般の風水害による被害も踏まえまして、引き続き非常用電源の整備を自治体に対して働きかけてまいりたいと存じます。
#168
○山本博司君 しっかりとお願いしたいと思います。
 この電源の確保につきましては、携帯電話についても大きな課題となっております。携帯電話の基地局に関しましては、予備電源の設置、これが義務付けられておりますけれども、予備電源の持続時間の基準といいますのは、役場などの災害対応の拠点となる自治体施設、これをカバーする基地局のみということでございます。災害時に重要な役割を担う病院であるとか避難所付近のこの基地局に関しましても基準を設ける必要があるのではないかと思います。
 この携帯電話の基地局の予備電源につきましても長時間化などをする充実が必要かと思いますけれども、見解を伺いたいと思います。
#169
○副大臣(寺田稔君) 携帯基地局の停電対策について御質問を承りました。
 総務省では、東日本大震災を受けまして省令を改正し、長時間の停電に対応できるような制度改正を行っております。都道府県庁、また市町村役場をカバーする基地局の予備電源による持続時間の長時間化の取組を進めてきたところでございます。
 しかしながら、先般の台風十五号、十九号では、台風通過後の早い段階で通信障害も発生をいたしております。現在、政府の検証チーム、また総務省の方でも、通信事業者との連絡会において、その原因究明、また改善策の検証を進めております。
 また、委員御指摘の病院や避難所といった重要拠点をカバーする基地局の予備電源の長時間化についても、これは重要な課題であるというふうに考えております。しかし、これは対象箇所が多数に上りますことから、まずはその実態を十分把握した上で、優先順位を付けて取り組むことが必要でございます。
 また、予備電源の長時間化と併せまして、車載、搭載型の基地局、あるいは移動電源車の増設、これも大変重要でございまして、取り組んでまいります。
 いずれにいたしましても、今申し上げました政府としての検証、総務省としての検証作業を踏まえて、予備電源による持続時間の基準化について、省令改正、さらには告示改正も含め対応をしてまいりたい、検討してまいりたいと存じます。
#170
○山本博司君 是非ともこの予備電源の対応ということをお願いしたいと思います。
 この防災行政無線に関しましては、平成十三年度からデジタル化が進められております。デジタル化をすることによりまして、音質の向上や、子局の増設による難聴地域の解消や、避難所との連絡体制の強化や、画像やデータの情報や文字表示板の周知、もうこういう多様な情報伝達手段が確保できるということでは大変大事であると思います。
 このデジタル化の進捗状況と今後に関して報告をいただきたいと思います。
#171
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 市町村の防災行政無線のデジタル化につきましては、今委員からも御指摘ございましたように、音声の明瞭化、双方向通信、伝送効率の向上といったメリットがございまして、国民の安心、安全の確保や地域防災の高度化に資することから、総務省としてこれを推進してきているところでございます。
 デジタル化の進捗につきましては、平成三十年度末現在におきまして、一千七百四十一自治体のうち約五七%に当たる九百九十一の自治体が対応している状況でございます。
 防災行政無線のデジタル化につきましては、総務省として、これまでそのメリットの周知啓発や地方財政措置を講じてきているところでございますけれども、今後は更なる普及に資するよう、今年度内を目途として戸別受信機の共通規格化といった民間レベルでの取組も促していくことで更なるデジタル化移行を推進してまいりたいというふうに考えております。
#172
○山本博司君 今、五七%ということでございまして、是非ともこのデジタル化の進捗をお願いしたいと思います。
 災害時の情報伝達の手段として、臨時災害放送局がございます。臨災FMとも呼ばれておりまして、被災した自治体が復旧復興に必要な生活情報や行政の情報などを住民に伝える必要があると考えたときに活用できるものでございまして、東日本大震災の際には二十八の市町村で開局し、その後も熊本地震、また昨年の西日本豪雨の際にも活用されたと伺っております。
 この臨時災害放送局の大きなメリットといいますのは、一般のラジオでは伝え切れない自治体単位の身近なきめ細かい情報を住民にできるだけ近い距離感、同じ目線で伝えることができることでございます。ケーブルテレビとかコミュニティーFMなどの地域メディアが存在をしない地域では大きな役割を担っておりまして、今回の台風十九号の際にも開局した地域があると伺っております。
 この臨時災害放送局の取組状況に関してお聞きしたいと思います。
#173
○政府参考人(吉田眞人君) お尋ねの臨時災害放送局でございますが、まさに委員御指摘のように、非常にきめ細かい情報を提供できるメディアといたしまして、災害時などに力を発揮するものと考えております。
 先般の台風第十九号におきましては、東京都の狛江市、そして茨城県大子町からそれぞれ開設の申請がございまして、それぞれ臨機の措置で即日の免許を行ったところでございます。なお、これらこの二局につきましては、その役割を終了いたしておりまして、既に閉局をしておるところでございます。
 総務省におきましては、災害発生時には、今後とも、地方公共団体等から臨時災害放送局の開設の御相談があれば、免許手続などの対応を臨機、迅速に行ってまいりたいというふうに考えております。
#174
○山本博司君 是非ともこの災害情報の伝達ということを含めた臨災FMに関する支援をお願いしたいと思います。
 それでは次に、地域の活性化に関して伺いたいと思います。
 先日、十月十六日の予算委員会におきましても高市大臣にお尋ねしました関係人口につきましては、人口減少、また高齢化が顕著な過疎地域を中心にして、今後の地方創生、地域づくりにおきまして非常に大事な存在となると考えております。
 実際に私も党の過疎地に関するPTの視察を通じまして、予算委員会で御紹介しました島根県邑南町のほか、島根県のしまコトアカデミーという様々な形で、地域と関わる人材を育成、応援するための連続講座や交流会など、関係人口の拡大に向けた取組を伺ってまいりました。
 総務省では、この関係人口の創出、拡大に向けまして、地域外の人とつながる機会の提供に取り組む地方公共団体をモデル事業により支援をされております。まずはこうした機会を多くつくり出していくことが大切になると考えておりますけれども、これから重要なことは、こうしたつながりを持った関係人口が地域課題の解決に向けて地域の方々と一緒に継続して活動をしていただくことだと考える次第でございます。
 そこで、まず、総務省が取り組むこのモデル事業の現時点での成果と課題、お伺いしたいと思います。また、関係人口が地域と一緒になって地域課題の解決に取り組んでいくために、今後、地方自治体に求められる取組に関して併せてお聞きをしたいと思います。
#175
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
 総務省では、関係人口のモデル事業を昨年度と今年度で合計七十四事業実施いたしております。昨年度は三十事業実施いたしまして、交流イベント開催などを通じました様々な関係人口とのつながりの創出や、モデル事業報告会など全国への情報発信による機運の醸成などの成果が得られたものと考えております。
 一方で、今後に向けましては、ビジョンや長期目標の設定でありますとか、あるいは継続的な体制づくりなどの課題も明らかになったところでございます。今後の取組に当たりましては、解決したい地域課題や必要な人材像の明確化でありますとか、交流拠点の創出や地域人材の確保、育成を含めた地域の継続的な受入れ体制の整備などに取り組んでいただくことが重要であると考えております。
 その上で、関係人口との関係を継続、深化させて、関係人口が様々な地域課題の解決や地域経済の活性化などに貢献できる仕組みの創出につなげていただきたいと考えているところでございます。
#176
○山本博司君 是非とも、この関係人口、地方においては大変活性化の意味では大事でございますので、支援の拡充をお願いしたいと思います。
 次に、地域おこし協力隊に関して伺いたいと思います。
 総務省におきまして、平成二十一年度の制度創設以来、隊員数の拡大に向けてこれまで様々な支援措置を講じて着実に推進をしているというふうに聞いております。令和六年度には八千人まで増やす目標を立てたということでございますけれども、創設から十年が経過をしております。
 この地域おこし協力隊に関する現状と、今後、総務省の取組方針に関して伺いたいと思います。
#177
○政府参考人(境勉君) 地域おこし協力隊は、創設いたしました平成二十一年度は隊員数が八十九名、受入れ自治体数が三十一団体ということでございましたが、年々増加をいたしまして、平成三十年度に活動した隊員数は五千五百三十名、受入れ自治体数も千六十一団体となってございます。現役の隊員の約四割が女性でございまして、二十代、三十代の隊員が約七割を占めております。また、隊員の約六割は任期終了後も同じ地域に住み続け、引き続き地域の担い手として活躍していただいております。
 今後、隊員数を令和六年度に八千名に拡大するということを目標にいたしておりまして、一層の制度のPRに努めますとともに、青年海外協力隊の経験者あるいはシニア層など、応募者の裾野の拡大にも取り組みたいと考えております。また、地域や地域の人々と多様に関わる関係人口の創出によりまして、将来的な隊員のなり手の確保も図ってまいりたいと考えております。
 こうした取組を通じまして、更に制度を発展させ、地方への新しい人の流れをつくっていきたいと考えているところでございます。
#178
○山本博司君 地域おこし協力隊、離島や中山間地域でも本当に活躍をしている様子を聞くわけでございますけれども、この地域おこし協力隊、報償費などが支給される最長三年間の活動を終了して、いかに地域で生活を維持していくか、これは大きな課題でございます。今、六割近い方が定住しているということございますけれども、三年経過後、隊員の方の中には働き先がないことを理由に都市部に戻っているケースもございます。開始から十年がたったわけでございますから、この制度をうまく利用している地域もあるし、そうでない地域、この地域間の格差も出ているわけでございます。
 この任期終了後の定住促進に向けた広報、研修の充実、こうしたことをどのように取り組むのか、お聞きをしたいと思います。
#179
○大臣政務官(斎藤洋明君) 地域おこし協力隊員の任期終了後の定住促進、これは極めて重要であると考えております。
 任期終了後の地域に定住した隊員の進路は多様でございますけれども、傾向といたしましては、起業を希望する方が近年多数を占める傾向にあります。そこで、まず起業を希望する方々を支援するため、起業・事業化研修の実施や、起業等、要する経費への地方財政措置等を実施させていただいております。今年度からは新たに隊員の起業に向けた金融面での支援も併せて実施をしております。あわせまして、定住する際の選択肢を多様化するために、全国各地の事業引継ぎセンターと連携して隊員の事業承継の支援にも取り組んでまいります。
 また、地域への定住、定着を図るためには、日頃から隊員に対するサポートや受入れ体制をしっかり構築することが大切です。そのため、手引の作成、周知や、地域おこし協力隊サポートデスクによる相談対応を実施しておりますほか、今後増える隊員OB、OGのネットワークづくりを推進することによりまして、更なる受入れ、サポート体制の充実を図ってまいります。
 定住を希望される隊員が一人でも多く定住できますように、引き続き地域おこし協力隊員を重層的に支援してまいりたいと考えております。
#180
○山本博司君 ちょっと時間が来ておりますので、最後の質問ということで大臣にお聞きをしたいと思います。
 この過疎地域におきましては、少子高齢化による人口減少を起こす、地域経済の縮小や担い手の不足や地域コミュニティーの機能低下、様々な課題がございます。
 今、現行の過疎法、あと一年余りの令和三年三月に期限を迎えるということで、今、過疎対策に向けた検討をすべき時期に来ているわけでございます。これは議員立法でございますので、しっかりこれは党としても進めていきたいと思いますけれども、過疎法を執行する総務省として、今、有識者会議などで検討を進めているということでございますけれども、この過疎対策に向けた大臣の認識を最後に伺いたいと思います。
#181
○国務大臣(高市早苗君) 今日お話に出ておりました地域おこし協力隊、それから関係人口の創出、拡大といった施策に取り組んでおりますとともに、これまで過疎対策事業債を始めとする過疎対策に取り組んでまいりました。
 委員おっしゃるとおり、この過疎対策の根拠となる過疎法が令和三年三月末に失効いたします。委員がおっしゃっていただいた有識者会議でございますが、ここで新たな過疎対策について議論をしていただいている最中でありまして、今後、各党各会派の御議論にも資するものになりますように、しっかりと検討を進めてまいります。
#182
○山本博司君 以上で終わります。ありがとうございました。
#183
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬でございます。
 本日は、災害対策、ふるさと納税、そして時間が許せば議員年金について質問をしてまいりたいというふうに思います。
 まず、災害対策から。
 ここ数年、日本列島は大規模な自然災害によって甚大な被害を受けています。先日の台風十五号、十九号、その後に引き続いて発生した大雨は多数の死傷者を出す結果となってしまいました。犠牲になられた皆様、御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。被災された皆さんの支援とともに、明らかになった課題に丁寧に対応していくこと、これが必要なんだろうというふうに考えております。
 私の地元は東京都大田区でありますけれども、台風十九号が直撃をしました。多摩川が越水する可能性があるということで避難指示が発令され、大規模な避難が行われたということでございます。当日、私も地元消防団の一員として出動しまして警戒に当たっていたわけでありますけれども、そのときに問題だなというふうに考えたのが、災害弱者と言われる高齢者、障害者、介護が必要な方など、一人で自力で避難することが困難な方たちへの対応であります。避難をしなければならないのだけれども、支援が必要な方がどこにいるのか分からない、どのように避難する計画となっていて誰が助けに行くのか分からない、こういう事態に直面したわけであります。
 今後、避難に支援が必要な方がきちんと支援を受けられるようにする、実効性を確保するために何が必要かということをこの質疑を通じて明らかにしてまいりたいというふうに思います。
 まず、この災害対策基本法では、高齢者、障害者などのうち、自ら避難することが困難な方で特に支援を要する方の名簿を各市町村は作成することと義務付けをされています。これは避難行動要支援者名簿と言われているものですけれども、まず、どれくらいの割合の自治体でこの名簿の作成が完了しているのか、この点についてお伺いをしたいと思います。
#184
○政府参考人(米澤健君) お答え申し上げます。
 避難行動要支援者名簿につきましては、令和元年六月一日時点の調査、これはまだ現在精査中でございますが、千七百二十の市町村、九八・九%が作成済みとなってございまして、残り二十の市町村が未作成という見込みでございます。
 この二十の市町村のうち十八の市町村が令和元年度末までに作成済みとなる見込みでございまして、残り二つの町村が令和二年度以降に作成するということでございます。
#185
○柳ヶ瀬裕文君 これは一〇〇%に近い自治体で作成済みであるということはよく分かりました。ほとんどの自治体ではこの避難支援が必要な人を把握しているということであります。ここまではできているんですね。でも、その名簿があるだけでは役に立ちません。大事なことは、実際に災害が発生したときにどのように支援していくのかと、これを決めておかなければならないということだと思います。
 これ、内閣府では、避難行動要支援者の避難行動に関する取組指針において、一人一人どのように行動するのかを定めた個別計画、これを策定するようにということを各自治体に求めているものであります。この個別計画の作成状況は、平成三十年六月一日時点で、全ての人、名簿に載っている人ですね、全ての人に対しての、作成済みという、全部作成済みが約一四%、一部作成済みが四四%にとどまるものとなっております。
 これ、幾つかの自治体にヒアリングをしたんですけれども、自治体のマンパワーが足りないと。対象人数が多い、避難行動要支援者の中で優先度をどう付けていくのか等々、もう様々な要因があるということを聞かせていただきました。この個別計画を作るのはもう本当大変な作業だということなんですね。都市部では一つの自治体で対象者が数千人単位となるわけであります。その一人一人とこれ膝を突き合わせて、どう支援するのか、どう逃げるのか、誰が支援するのかと、これを確認しないといけないと。これは膨大な時間を要する業務であって、だからなかなか作成が進まないという現状があります。
 また、更に申し上げれば、大変な労力を掛けて作成したこの個別計画が実際に今回の災害できちんと計画どおりに運用できたのかというと、これには大いに疑問があります。計画どおりにできなかったという多くの声も聞いております。災害発生時に一人でも多くの避難行動要支援者の生命と身体を守るという目的のために、この個別計画をどう生かしていくのかということが極めて重要だと考えております。
 平成二十九年三月に内閣府から避難行動要支援者の避難行動支援に関する事例集が出され、要支援者名簿の活用に当たり、全国の自治体の取組事例、これを紹介していますが、その時点から三年近くが経過しました。その間、大きな災害が幾つも発生したわけであります。
 そこで、この作成した名簿、またこの個別計画、これがどれだけの実効性を発揮したのか、また、運用上における問題点等を検証すべきというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。
#186
○政府参考人(小平卓君) 今、個別名簿、個別計画に関しての御質問をいただきました。
 先ほどお話ありましたように、避難行動要支援者名簿についてはほぼほぼでき上がったということでございますが、一人一人の避難行動要支援者について具体的な避難の在り方を定める個別計画につきましては、先生おっしゃいましたように、例えば避難支援等に携わる者、携わる方がなかなか集まらないということであるとか、地域の多くの関係者との協力、調整や合意形成に時間を要するなど、様々な原因によりまして個別計画の策定が余り進んでいない実態にあるということは我々も理解をしてございます。
 一方で、先生今おっしゃいましたように、これまでにも大小様々な災害が発生しております。大都市でのということではありませんけれども、例えば平成二十九年の七月に九州北部豪雨というのがございましたけれども、避難行動要支援者名簿に基づいて個別計画が策定されまして、地域の避難訓練も重ねられてきたことなどによりまして災害の被害を最小限にとどめることができた事例なども実際には存在しております。
 内閣府といたしましては、こういった好事例の収集を引き続き行うとともに、なかなかできないと言われているところの原因についても追求をしていくことを通じまして、また、今般の台風十九号の状況を踏まえまして分析、検証を進め、市町村における避難の実効性が高まるよう必要な取組を推進してまいりたいと思っております。
#187
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 今おっしゃった事例というのは、かなりうまくいった事例ですよね。ただ、大部分のパターンでは、これなかなか活用できていないということが現状なのではないかというふうに思います。是非これ検証していただいて、それをきちんと発信していくということ、これがさらにはこの個別計画の作成の促進ということにもつながっていくというふうに考えますので、是非よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
 もう一つ問題がありまして、そもそも自治体が作成したこの要支援者名簿が警察や消防と共有できていないという問題があります。個人情報保護の観点から、災害が発生すれば消防や警察にこれを共有することができると、自治体からですね、提出することができるということなんですけれども、これ、平常時には本人の同意がなければ情報を提供できないことになっています。これでは意味がないんですね。災害が発生しました、これが、支援が必要な人たち、八千人ですといって名簿を渡すと。一体、そこから、じゃ対応することができるのかといったら、これはできません。平常時から消防、警察、民生委員、私は消防団でしたけれども、共助の組織と連携し、常日頃から、誰がどこにいて、どのように避難していくのかということを連携、確認をしておくことが重要だというふうに考えます。
 じゃ、どうやってこの問題を解決するのかということなんですけれども、これ、各自治体の条例で特別の定めをすることによって、同意の有無にかかわらず、避難支援等の実施に必要な範囲で平常時から避難支援等関係者に提供できることとなっています。しかし、条例に特別な定めがある自治体は七・八%ということで、この条例の制定もなかなか進んでいないという現状があります。平常時の名簿情報の提供については、内閣府と消防庁の連名の通知において、市町村の実績に応じ、条例の制定という対応も積極的に検討することと制定を促しているわけですが、これなかなか進んでいません。
 そこで、個人情報保護が各自治体で法に先行して条例化されてきたという経緯、これよく存知しておりますし、これ尊重するべきだというふうに考えますけれども、同時に、これ、個人情報保護に関して、条例の一元化や法による一元化、これを検討する必要があるのではないかというふうに考えますけれども、検討を伺いたいと思います。
#188
○政府参考人(福浦裕介君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、私ども個人情報保護委員会におきまして、地方公共団体の個人情報保護制度に関する懇談会を開催する予定といたしております。この懇談会では、地方公共団体の個人情報保護制度の中長期的な在り方につきまして、地方公共団体から個人情報保護条例の状況などをお聞きしながら、実務的な論点を整理していく予定といたしております。
 具体的には、個人情報保護条例の法による一元化を含めた規律の在り方全体について検討してまいりたいというふうに考えてございます。
#189
○柳ヶ瀬裕文君 前向きな答弁、ありがとうございます。是非お願いしたいと思います。
 災害対策をこれ絵に描いた餅にするわけにはいきません。災害時に自力で避難することができない人たちがいます。こういう人たちをどこまでしっかりと対応することができるのか、まさに行政の力が問われていると。名簿はできた、でも誰もアクセスができないと。個別計画を立てた、でも実際には全く機能しなかったと。これでは意味がないんですね。アリバイづくり、不作為だと言われることがないように、これしっかりと実効性のある対策となるようにしていただきたいということを申し上げておきます。この問題は今後もしっかりとチェックをしてまいりたいというふうに思います。
 次に、ふるさと納税について伺ってまいります。
 地方税法が改正されまして、ふるさと納税の制度が今年の六月から変わりました。返礼品を三割以下とする、地場産品に限るなどとこれ変更したものでありますけれども、同時に、総務省は、指定基準に適合しないと判断した四つの団体、自治体を不指定とし、このふるさと納税の枠組みから除外したわけであります。
 そこで、この除外された団体の一つである泉佐野市が不指定は不当だと国地方係争処理委員会に審査の申出をしたのですが、この結果が九月二日に出て、勧告が行われました。
 まず、係争処理委員会にお伺いしますけれども、この勧告の内容、これはどのようなものだったのか、またこの勧告の効力、これについて伺いたいと思います。
#190
○政府参考人(高原剛君) 国地方係争処理委員会の庶務をさせていただいております立場から御答弁を申し上げます。
 国地方係争処理委員会は、「総務大臣は、平成三十一年四月五日付けの泉佐野市長からの地方税法第三十七条の二第二項及び第三百十四条の七第二項に係る指定の申出について、本決定の到達の日から三十日以内に、本決定の趣旨に従い、再度の検討を行った上で、その結果を理由とともに泉佐野市長へ通知することを勧告する。」との勧告を行ったところでございます。
 また、地方自治法では、勧告を受けた国の行政庁は、当該勧告に示された期間内に当該勧告に即して必要な措置を講ずることとされております。
 以上でございます。
#191
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。これ、再検討せよという勧告を出したんですね。
 これ、地方自治法、今おっしゃいました二百五十条の第十四、一項では、国の関与が違法又は不当であると認められる場合には、国の行政庁に対して必要な措置を講ずべき旨の勧告を行うこととされております。つまり、今回の件は、国の関与は不当であると係争処理委員会は判断したということでよろしいですよね。総務省に対して、これ、公平中立な観点から係争処理委員会は極めて厳しい判断を出したということ、これは、係争処理委員会は総務省にありながらよく機能しているなと、これ評価をしたいというふうに思います。
 では、この厳しい、不当だという勧告を受けて総務省としてどのように対応したのかと、係争処理委員会の意見をどれだけ取り入れたのかということについてお伺いをしたいと思います。
#192
○政府参考人(開出英之君) 国地方係争処理委員会の勧告への対応につきましては、地方財政審議会の御意見も伺いながら再度の検討を行った結果、泉佐野市を不指定とする判断を維持することとし、その旨、泉佐野市長に通知したところでございます。
 今回の措置につきましては、勧告を真摯に受け止め、総合的かつ多角的に検討した上で改めて慎重に判断したものであり、全体として委員会の勧告に即して必要な措置を講じたものであると考えております。
 具体的には、処分時に不指定理由とした三点の理由全てについて丁寧に再度の検討を行っていること、すなわち、申出書の記載、添付書類の不備に係る点について、勧告を踏まえて、独立した不指定の理由としては扱わないこととしたこと、告示二条三号に適合しないことに係る点について、立法経過や改正法の文理解釈等について改めて整理を行うなど、適法性について多角的な検討を加えたこと、法定返礼品基準に適合しないことに係る点について、更に検討を要するという勧告の内容のとおり、改めて法定返礼品基準に関する法令解釈等を整理した上、この基準への適合性について丁寧に当てはめをしたこと、そして、その検討結果を定められた期間である三十日以内に詳細な理由を記載した書面により泉佐野市長へ通知したものでございまして、勧告に即して必要な措置を講じたものであると考えております。
#193
○柳ヶ瀬裕文君 これは真摯に勧告に従っていないんですよ。今おっしゃったことは、よく検討はしたと言うけれども、検討した結果、何ら態度は変わっていないわけですね。再検討はしたけれども不指定という判断を変えなかった。これは、この判断には非常に驚いたわけであります。全国の自治体もこれを驚きを持って受け止めたんではないでしょうか。係争処理委員会の勧告を軽視して、全く尊重する姿勢が見られずに真っ向から反論する内容というふうになっております。
 係争処理委員会が勧告の中核として言っていることは、通知に従わなかったことを理由に不利益な取扱いがされていると。ここが中核なんですね。ここが中核だと思います。これに関して総務大臣の裁量の範囲内だとしたということで、これは私は驚くべき反論だというふうに思いました。
 これ、内容については、もう泉佐野市が提訴をして司法の場に移っていますから詳細をここで議論することはないんですけれども、この総務省の言い分はかなり取って付けたようなものという印象を拭えません。そして、その言い分を基にまた判断を変えないと結論付けた。つまり、勧告を無視した内容となっております。これ、勧告として示された、再検討せよというのは、文字どおりもう一回検討せよということじゃないんですよ。これは、総務省の判断に誤りがあるから、誤りがあるからそこを変更しなさいよというのがこの実質の勧告ということではないでしょうか。ですから、係争処理委員会は不指定とした判断の変更を求めているというふうに私は考えます。
 そこで、係争処理委員会に聞きたいんですけれども、これ勧告に即して必要な措置を講じなければならないとされているわけですけれども、総務省がこのような判断を下したことについて、係争処理委員会は地方自治法二百五十条の十四に基づく必要な措置が講じられたと考えているのかどうなのか、この点について聞きたいと思います。
#194
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 委員会の勧告をどのように紛争解決に結び付けるかについては、審査の申出をした地方公共団体や国が個別の事案に応じて判断するものであり、委員会から特段の見解は示されていないと承知しております。
 以上でございます。
#195
○柳ヶ瀬裕文君 係争処理委員会としてはこれが必要な措置なのかどうかということは判断しないということだというふうに思います。
 それは分かるんですけれども、もうこれ外形的に見て何ら変更はされていないということで、もしこれで、この総務省の判断でですよ、必要な措置が講じられたとされるならば、もう誰も勧告に従わないと思いますよ、これから。これ、勧告には何の効果もないということにならないでしょうか。
 これまでに国地方係争処理委員会が審査した件数は七件あり、そのうち総務大臣が対象となったものとして平成十三年の横浜市の事例があります。横浜市の件では、これ、勝馬投票券発売税、これを新設したいということを言ったんだけれども、総務大臣が不同意とした。これを不服として審査を申し出た。審査の結果、係争処理委員会は、不同意を取り消して横浜市と協議を行うようにという勧告が出された。そして、その勧告を受けて、総務大臣は不同意を取り消し、協議が再開されたという事例です。これ勧告に従っているんです。
 つまり、この今回の事案は勧告を無視した初の事例だと言えるんですね。これ、国と地方の関係を担う総務省が、総務省に設置されている国地方係争処理委員会の勧告に真っ向から反論し無視したことは、国地方係争処理委員会の存在をないがしろにするものであり、その存在意義をなくすものというふうに私は考えますけれども、この点について大臣の見解を伺いたいと思います。
#196
○国務大臣(高市早苗君) 今委員がおっしゃった委員会の存在意義をなくすものという御指摘は当たらないと思っております。
 国地方係争処理委員会は、地方自治法に基づいて総務省に置かれている第三者機関でございます。地方公共団体に対する国の関与に関して不服のある地方公共団体からの審査の申出を受けて審査を行うこととされています。
 今回、審査の結果、委員会から、本決定到達の日から三十日以内に、本決定の趣旨に従い、再度の検討を行った上で、その結果を理由とともに泉佐野市長に通知することを求める勧告を頂戴いたしました。これは、委員会における精力的な御審議の結果としていただいたものでございますので、今回の措置については、勧告を私どもは真摯に受け止め、総合的かつ多角的に検討した上で、改めて慎重に判断をさせていただきました。全体として、委員会の勧告に即して必要な措置を講じたものだと考えております。
#197
○柳ヶ瀬裕文君 まあ、大臣としてはそう言わざるを得ないというお立場はよく分かるわけでありますけれども、これ、分権を推進して地方の立場を代弁するというのが総務省の大きな役割だというふうに思います。
 ただ、これ、分権を進めていこうとすれば、国と地方の激しい権力闘争が起こると。それを仲裁する第三者機関がこの総務省に設置された係争処理委員会ですよ。その勧告は極めて重要な役割を担っていると。これ、簡単に国と地方が勝手に裁判をし出すというようなことを防ぐ最後のとりで、これが係争処理委員会でありまして、この勧告というのは非常に極めて重要なものだと私は考えています。
 その勧告を総務省自らがこれ無視するということで、これ、係争処理委員会が言っていることはおかしいと総務省は言っているわけですよね、そう判断したんですよ。総務省がこの勧告を軽視して尊重しない姿勢を取ることは、自らの首を絞めることにならないでしょうか。
 今回の総務省の判断は、国と地方の関係について将来にわたって禍根を残す誤った判断だと言っておきたいと思います。司法に移ったとはいえ、今からでもこの判断を撤回すること、これを要請しておきたいと思います。
 ただ、この係争の論点の一つとして、通知がどれだけ効力を持つのかということがあります。総務省が出した通知に従わなかったことによって、四団体は指定を外されたわけであります。
 これは気になるのでちょっと明らかにしておきたいんですけれども、通知というのはこれ守らなければいけないルールなのかどうか、これをお伺いしたいと思います。
#198
○政府参考人(開出英之君) 総務省がふるさと納税に関し平成二十九年四月一日及び平成三十年四月一日に各地方団体宛てに発出した総務大臣通知は、地方自治法第二百四十五条の四に基づく技術的助言でありまして、法的拘束力はございません。
#199
○柳ヶ瀬裕文君 これ、技術的な助言であり、法的拘束力はないということであります。
 これ確かに、泉佐野市などのやり方を見ていると、明らかにやり過ぎな部分はこれはあったというふうに思います。だから、通知でこれ制御をしようとしたと。これよく分かるんです。もうそれしかないから、もうそれやるということなんです。よく分かります。
 しかし、この技術的助言にすぎない通知を守らなかったからといって懲罰的な措置を科すことは、これは看過できません。
 税の在り方というのはこれは法律で決めるんですよね。これ大原則ですよ。ルールは法律で決めるんです。ルールに問題があれば、この国会で法律を変えると。それを、勝手にルールを総務省が決めていいわけはありません。その根拠のないルール変更に基づいて懲罰的に四団体を指定から解除したという判断はおかしいと改めて申し上げておきたいと思います。
 もう一つ、このふるさと納税に関連しておかしなことが起きていて、それがこの特別交付税の減額であります。
 二〇一八年度特別交付税の三月の配分額については、算定に当たり、省令を改正し、ふるさと納税収入額を反映するようにしたと。今回、不指定となった四団体に対して、二〇一八年度特別交付税の三月配分額について、災害分以外の配分をこれゼロとしたんです。つまり、四団体の交付税、減額したんですね。なぜこんなことをしたのか、理由を伺いたいと思います。
#200
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございましたように、平成三十年度のふるさと納税収入が極めて多額になると見込まれた四団体につきましては、平成三十年度特別交付税の三月分について災害分以外は交付しないこととしております。
 この理由でございますけれども、四団体は、極めて多額のふるさと納税収入があることにより、地方税収にふるさと納税の収入を加えた場合の財政力指数及び財源超過額のいずれもが不交付団体の平均を上回ったところでございます。このため、不交付団体と同様の取扱いとすることとし、災害分以外については交付しないこととしたものでございます。
#201
○柳ヶ瀬裕文君 これ、災害分以外は交付しないということは、災害に該当しない部分、例えばこれ、泉佐野市では地方創生推進交付金や駅などのバリアフリー化などの費用、小山町では地方バスの赤字補填分、高野町では文化財の維持管理費用、みやき町は地域おこし協力隊の費用、これが認められずに減額となったということであります。
 この減額分については、ふるさと納税で多額に寄附を集めているのだから問題ないというふうに判断をされているのかもしれませんけれども、ふるさと納税を多く集めたからといって交付税を予告もなく唐突に減額するというのは制度の根幹を揺るがす大問題だと、政府の裁量権の濫用だというふうに私は考えます。
 ふるさと納税の制度設計の根幹を成すふるさと納税研究会報告書にもあるんですけれども、現行の地方交付税制度の下では、地方団体が寄附金を受けても地方交付税が減少することはないと。ちょっと略しますけれども、ふるさと納税の趣旨を踏まえれば、ふるさと納税に相当する寄附金についても、これまでと同様の扱いとし、寄附を受領した地方団体の地方交付税が減少することのないようにとあるじゃないですか。
 これ、ふるさと納税の趣旨というのは二つだということを説明されています。お世話になったふるさとへの感謝を伝えるということ、もう一つは、税の使い道を自らの意思で決めるという、この二つであります。この二つの趣旨を踏まえれば、交付税の減額はおかしいということがこの研究会の報告書に明らかにされているわけであります。
 それはそうですよね、これ。感謝を伝えようと思ってふるさとに寄附をした、そうしたら、その分お金を国から召し上げられてしまったと。よし、じゃ、税金の使い道を決めようということで寄附をしたら、自分の意思に反する使い方がされてしまったと。これでは、感謝の気持ちを踏みにじっているものですし、税金の使い道を自ら決めるということを阻害しているということになります。
 そこで、お伺いしたいんですけれども、今回のこの交付税の減額措置は、ふるさと納税の制度の趣旨、また法の趣旨に反しているというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。大臣です。
#202
○国務大臣(高市早苗君) まず申し上げておきたいのは、普通交付税については減額しないということでございます。
 ふるさと納税による寄附金は、あくまでも個人の自発的な意思に基づく収入ですから、年度間の変動も大きいでしょうし、経常的な収支とは言えません。ですから、社会保障関係費などを始めとした基準財政収入額を算定している経費を賄う財源とは位置付けにくいということから、普通交付税の算定に当たりましても、ほかの寄附金と同様、基準財政収入額には算入していないところでございます。
 一方で、特別交付税は、様々な事情を考慮しても、なお、普通交付税の額が財政需要に比して過少であると認められる地方団体に対して、総務省令で定めるところによって、当該事情を考慮して交付すると地方交付税法に規定をいたしております。
 ですから、今回の対応は、泉佐野市など四団体が不交付団体と同等以上の財政状況にあることを考慮して、あくまでも財源配分の均衡を図るという観点から行ったものでありまして、ふるさと納税制度のこの趣旨と異なる観点から行ったものではございません。
#203
○柳ヶ瀬裕文君 これは特交だからいいということにはならないというふうに思いますし、この今言った二つの趣旨ですね、これからすると、寄附者はふるさとに寄附をしたいということで寄附をしているわけですよ。でも、その分、お金が持っていかれてしまったということになったら、これは寄附者の意思をねじ曲げることになりませんかということを申し上げているわけです。
 ただ、ちょっと時間がないので、ごめんなさい、もう一点だけ、これ聞きたいんですけれども、今回の省令改正は平成三十年度においてということになっているんですけれども、じゃ、今年の十二月や来年の三月の特別交付税の配分に関しては、このふるさと納税の収入額、これを特交の算定の中に入れるのかどうなのか、この点を聞きたいと思います。
#204
○政府参考人(内藤尚志君) お答えを申し上げます。
 今年度の特別交付税の対応につきましては、今年度におけます各地方団体のふるさと納税収入の状況、ふるさと納税の指定制度が開始されて以降の状況、あるいは地方財政をめぐる状況等を総合的に勘案して今後検討を行っていく予定でございます。
#205
○柳ヶ瀬裕文君 今の答弁おかしいと思いますよ。
 これ、あるときには不交付団体と同じような財政状況になったから減らす、でも不交付団体と同じような状況になっても減らさないことがあるんだということを今言っているわけですよね。もう総合的に勘案するということはそういうことだと思います。これはまさに総務省の裁量に委ねられていて、ブラックボックスだというふうに言わざるを得ません。これでは何でもできてしまうということになるんじゃないでしょうか。
 今年四月九日の衆議院の総務委員会での質疑の議論でもありましたけれども、今後、何かしらの事由でこの不交付団体を上回るような状態になった場合に減額しないということであれば、今回の省令改正はまさに四団体を減額するために行われた懲罰的なものと言えることになります。これ、明らかなダブルスタンダードだということになります。その時々にルールがころころ変わる、これでは地方はそのたびごとに振り回されてしまう。自立とは程遠いものとなり、これは分権に逆行するものと言えるんじゃないでしょうか。
 これ、私たちがなぜこのふるさと納税の問題にこだわるのかといえば、この問題が国と地方の関係を象徴する問題だというふうに思うからであります。
 日本維新の会は、地域政党から生まれた唯一の国政政党ですよ。地域の自立、これを政党の理念として掲げています。ニア・イズ・ベター、地域のことは地域で決めると。その方が税金を効率的に、より適切に使うことができるんだと。価値観やライフスタイルが多様化していく中で、中央で画一的にルールを決める方法では限界がある、だから分権が必要だと。これは国も同じことを言っているし、同じ方向を向いていると。その先頭に立つのがこれは総務省ではないかというふうに考えているわけであります。
 国と地方は対等だと言いながら、これ、交付税をぶら下げて、言うことを聞かない自治体にはもう懲罰を与える。今回の措置を全ての自治体はこれよく見ていると思いますよ、それが狙いなんでしょうけど。でも、このような状況で創意工夫せよなんていう方がこれは無理だというふうに思います。是非、この措置は一刻も早く見直されるようにしたいと思いますし、地方税の在り方の抜本改革が必要だということを申し上げておきたいと思います。
 そこで、もう最後に大臣にお伺いしたいんですけれども、この過熱する返礼品競争をやめさせなければいけないと。そのために、やるべきことはやる、また、ほかの自治体とのバランスを取らなければいけないと。これはよく分かります。よく分かるんです。ただ、泉佐野市とのこの係争のやり方、交付税の唐突な減額など、この間の総務省のやり方は、地方分権に反する、やり過ぎたものとなっているのではないかというふうに考えますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。
#206
○国務大臣(高市早苗君) 地方分権に反するとは考えておりません。
 そもそも、ふるさと納税制度の運用につきましては、地方分権を尊重するという観点から、これまで総務大臣通知を発出して、これは法的拘束力はございません、各地方団体の責任と良識ある対応を促してまいりました。
 しかしながら、ごく一部の団体がこの制度の趣旨に沿わない方法による募集を継続しまして、多額の寄附金を集めて、もう制度の存続そのものが危ぶまれる状況となったために、やむを得ず法改正による制度見直しに至ったものでございます。
 また、技術的助言に従わなかったことを理由として例えば泉佐野市を不指定としたわけでもございませんし、特別交付税の対応につきましても、これもあくまでも地方の共有財源だという地方交付税の性格を踏まえて財源配分の均衡を図る観点から行ったものでございます。
#207
○委員長(若松謙維君) 柳ヶ瀬君、時間ですので。
#208
○柳ヶ瀬裕文君 もう時間が来ておりますので、国と自治体が信頼関係をしっかりと築けるように慎重に丁寧に対応をお願いしたいということを申し上げまして、質問を終わります。
#209
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 かんぽ生命保険の不正販売について質問します。
 一連の報道で、日本郵政グループがかんぽ生命保険に関わって、保険料の二重払いや保障の空白期間を生じさせるなど、顧客に不利益となるような保険の乗換契約を繰り返していたことが明るみになりました。九月三十日発表の日本郵政グループの中間報告では、一部の調査だけではありますが、六千三百二十七件もの法令違反、社内ルール違反の可能性がある事案が把握されました。
 私は、郵政事業全体に対する国民の信頼を失う深刻な問題だと考えますが、日本郵政の長門社長、そういう認識ありますか。
#210
○参考人(長門正貢君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。
 百四十八年の歴史を通じて、二万四千局の郵便局ネットワークを通じて営々として築いてきたお客様からの郵便局への信頼、今般のかんぽ事件を通じてお客様に大変な御心配と御迷惑をお掛けしまして、郵便局への信頼が大きく毀損してしまったと感じております。断腸の思いでございます。深く経営陣としても反省をしているところでございます。
#211
○山下芳生君 顧客に不利益を与えた具体例を紹介したいと思います。
 お手元の配付資料の一枚目、昨年、二〇一八年四月のNHK「クローズアップ現代+」でこの問題が取り上げられました。番組では、身近な郵便局にだまされたという親子のケースが紹介されました。
 一枚目、一番右下ですけれども、七十歳代後半の母親は、郵便局員の訪問を受けて、毎月四万円の支払の生命保険を勧められた。九十歳になるまで六百四十万円を支払い続け、死亡時の受取は五百万円。九十歳まで毎月四万円も払えないと言っても、三人の局員に囲まれ、息子さんのためにと繰り返し言われて、サインをしてしまったといいます。
 社内ルールでは、満七十歳以上の高齢者と契約するときに家族の同席を求めるとあるが、現役郵便局員はこう証言しています。契約の作業途中で、家族の同席をお願いしないといけない、手続がやり直しになると言えば、お客様はせっかくここまでやったのに面倒くさいとなるので、同席を拒否すると書いてもらえますかと話をすれば、そういう流れになると。家族の代わりに郵便局の上司が同席すれば契約が可能となる例外規定もあるというふうに紹介されています。
 配付資料の四枚目、これ、西日本新聞の連載、「ひずむ郵政 民営化十二年の現場」の、七月二十六日付けですが、認知症の女性、保険料月二十五万円というケースを紹介しています。
 親族が、七十一歳の認知症の女性の郵便受けに二通の督促状を見付けた、催促状を見付けた。かんぽ生命から滞納分の保険料約四十二万円の支払を求めるものだったと。家の中を探すと保険証書が次々見付かり、一年間に十一件の保険に加入させられていた。女性の収入は年金など月約十三万円。月額保険料は支払能力を大幅に超える二十五万円。女性は、分からない、郵便局の人に任せていると言う。通帳を確認すると、一年間で二百万円以上の保険料を支払っており、さらに、かんぽ生命から保険を担保に七十五万円の貸付けまで受けており、それでも足らずに催促状が届く事態となっていた。次男の方は、郵便局が人の財産を奪うようなことをするとは思わなかった、これは犯罪だと怒りが収まらない。当然だと思います。
 こうした顧客に不利益を与える、もっとはっきり言えば、高齢の顧客を食い物にするような不正販売が、部分的な調査だけでも何千件も見付かったと。決して一部の特殊なケースではなく、全国にはびこっているということであります。
 私は、この記事を読みながら、胸が痛みました。なぜなら、郵政事業というのは、長い間地域に貢献し、国民から信頼されてきました。郵便局の職員、郵政労働者は、全国どこにでも信書を迅速、確実に届けること、また安心できる金融サービスを提供することに誇りとやりがいを感じながら働いていたはずであります。それがどうしてこんな事態になったのか。
 長門社長、なぜこんなことになったんですか。
#212
○参考人(長門正貢君) お答え申し上げます。
 今般の事件、六月末から、我々としても大変に深刻な問題であると自分たち自身で認識してございます。
 七月二十四日、発表させていただきましたけれども、中立公正な第三者の弁護士の方々、元は特捜の方々でございますけれども、彼らにお願いをして、第三者委員会的な特別調査委員会を立ち上げました。現在、この特別調査委員会で鋭意、先ほど先生おっしゃっていただいた六千件以上のケースもこれに基づいて調査を鋭意、今、かんぽ、日本郵便、日本郵政グループ全体で進めておりまして、そういうものをきっちりと洗って、しっかりと対応していきたいと思っております。年末までに、特別調査委員会さんの方に、根本原因、それから二度とこのようなことが起こらないような再発防止策等の提案をいただく予定でございます。
 私どもの方は、今、特別調査委員会さんと一緒に、全部で二千九百万件、約三千万件ある全数調査も含めまして、今回は乗換えに関わる案件でございますので、全体で過去五年分、全部で十八万三千件ございます。この全数しっかり調べて、お客様の方に不利益があるというようなケースがございましたら、最後のお一人まで、一円に至るまできっちりと、事件が起こってしまって、その後で大変申し訳ないんですけれども、しっかりと対応して不利益をお返ししてまいりたいと、そう考えて今現在動いている最中でございます。
#213
○山下芳生君 私は全国各地の郵政労働者から直接話を聞きました。それぞれの郵便局で、かんぽ生命保険の営業担当だった方、あるいは窓口業務担当だった方などから聞いたんですね。全員が、かんぽ生命保険の不正販売、無理な販売の実態があると証言をされました。そして、現場の郵政労働者がそろって指摘したのは、こうした不正販売の背景に、過酷なノルマ、行き過ぎた成績主義があるということでありました。
 日本郵政の経営計画の中に、日本郵便がかんぽ生命からの委託を受けて販売するかんぽ生命保険の営業目標が組み込まれていきます。それが必達目標、絶対目標として日本郵便の各支社、例えば東京支社、近畿支社などに、そしてそこから各集配局、新宿局、大阪北局などに、そしてそこから各窓口局、かつて特定郵便局と言われていた窓口局にと順々に営業目標が割り振られていく中で、最後は個人の単位でノルマとなっていくわけであります。そのノルマに追い込まれる中で不正販売は広がったという証言が多数得られました。
 具体的な数字を紹介しますと、二〇一六年の日本郵政の中期経営計画では、かんぽ生命保険の新契約月額保険料五百億円とされています。それが各支社に割り当てられ、ある郵便局では、新契約月額保険料の目標が年間三千万円となり、個人目標は年間三百万円となります。顧客が支払う月額保険料を年間三百万円、新規で獲得するという目標です。要するに、月額一万円の保険料なら、年間三百件の新規契約を獲得しなければならないというノルマになるわけです。
 長門社長、こういう構造になっているんじゃないですか。
#214
○参考人(長門正貢君) お答え申し上げます。
 三点申し上げさせていただきます。
 第一点目でございますけれども、なぜこのような事件が起こってしまったのかと、その大きな理由、最終的な分析は、年末に終える予定の特別調査委員会のレポートを待ちたいと思っておりますけれども、現状、我々の方でいろいろ分析作業を進める中でも、おっしゃるような厳しい目標が一つ大きな理由であったのではないかと我々も思っておりまして、これだけが理由だとは思っておりませんけれども、大きな理由の一つであったと感じてございます。これが一点目です。
 二点目でございますけれども、ちょっと不謹慎かもしれませんが、私ども、郵政持ち株会社がございまして、下に日本郵便、かんぽ生命、ゆうちょ銀行という事業会社を持ってございます。それぞれが事業を担当して進めております。かんぽの保険営業につきましては、製造、販売、分かれておりまして、製造元がかんぽ生命、販売元が日本郵便でございます。
 何を申し上げたいかという、二点目でございますけれども、私ども、郵政としてグループ全体の営業計画を作るときの作り方なんですけれども、それぞれが、会社が営業目標を作ってきていて、それを合計する形でほぼその年度の営業計画を作っているという形を取ってございまして、郵政の立場で申し上げますと、その段階で各社から上がってくる収益に大きく乗せて厳しい目標を掛けたという印象は正直ございません。
 例えば、昨年度の事実で申し上げますと、昨年度、グループ全体のネット、純利益、目標が三千三百億円でございました。昨年度は二回上方修正させていただきまして、結果的には五割ぐらい増える、四千七百九十四億円計上してございます。したがいまして、明らかに現場に厳しい目標があったと思うんですけれども、その全体計画の中の目標と各社の目標とに若干、何か、これは我々の大きな問題なんですけれども、あったような気がしております。
 三点目に、郵便としての目標がございますので、これについてちょっと、かんぽ生命の方から三点目に御説明申し上げます。
#215
○参考人(植平光彦君) お答えを申し上げます。
 先生の方から御指摘がございました五百億円という数字は、二〇一六年度にグループとして掲げたかんぽ生命の売上目標でございます。その後、低金利環境が長く続く中で……(発言する者あり)よろしいですか。
#216
○山下芳生君 私言っているのは、そういう大きな目標が個々の郵政労働者に個人的な目標、ノルマとして強要されていく実態があるということを言っているんですね。決して強要していないと言うけれども、現場の労働者からは、日本郵便あるいはかんぽ生命が決めた営業目標が、天文学的な数字がそのまま勝手に下りてくると。現場の声を積み上げた目標じゃないですよ。それで、その下で何が起こっているかといいますと、局員たちは毎月、かんぽやアフラックなど、それぞれ新規契約で月額保険料十万円とか二十万円、目標持たされて、毎日上司から机たたかれて責められているんですよ。
 これは西日本新聞ですけれども、目標を達成したのは、全国で唯一、六年連続で達成した四国支社、目標を達成したのは最終日の三月三十一日、支社内が喜びに沸く中、男性局員は三十一日の契約データを見て驚いたと。局員の家族と見られる人物が契約者になっているケースが少なくとも二十二件、営業実績としてカウントされた後に契約が取り消されていた事例も二十六件あったと。これ以外の日にも妻名義での八件の保険を契約し、月額保険料が約四十万円に上る局員もいたと。実態は空契約と自腹営業だったと。
 こういうことがずらっとあるんですよ。私が聞いた、直接、郵政労働者は、母親に勧めても加入断られたと、母親に断られるような目標をどうやってやるんだといって不正販売に走っていったと正直に言ってくれましたね。
 経営である以上、営業目標も相当あるでしょう。しかし、日本郵政では、それが各支店、各集配局、窓口局、個人と割り振られて、事実上のノルマとして強要されているところに重大な問題がある、それが不正に走らせる要因になったと。まあ社長は大きな一つの要因だということ認めましたけど、私、これが非常に大きな主要因だと思いますよ。
 営業目標を事実上のノルマとして労働者に強要する仕掛けの一つが研修会なんですね。目標が達成できないといわゆる研修会に参加させられることになっています。
 私が直接聞いたかんぽの営業をしていたある郵政労働者の生々しい証言を紹介しますと、目標達成できなかった労働者が研修所に行ってどんな研修を受けているか聞いたんですけど、たまたま新人の職員の研修者の研修と一緒だったんですけれども、その新人の研修者の前で、こんな先輩にはなりたくありませんと新人に言わせる。同僚たちの前で営業の際のやり取りをさせて、駄目だ駄目だと言わせる。ある同僚の方が、いや、あそこは良かったんじゃないですかとちょっと褒めると、何が良かったんだといって駄目出しを強要される。向いていないから辞めたらどうかと退職強要もされている。
 これは、私聞いて、恫喝とともに人間の尊厳を踏みにじる、パワハラ以上の研修会、これがあちこち繰り返されているわけですね。そのパワハラ研修に参加したくないと、そのために次第に不適正、不正な営業に駆り出されていくと、そういう人たちも生まれるんです。
 長門社長、こういう研修会が繰り返されているんじゃないですか。
#217
○参考人(横山邦男君) お答え申し上げます。
 九月三十日に公表されました特別調査委員会の中間報告におきましても、先生御指摘のような不適切な指導が本件の要因となっている可能性があるというふうな御指摘をいただいております。
 これまでも、私ども、不適切な指導が行われないように、具体的に禁止事例として、支社による指導の呼出し、あるいは管理者からの行き過ぎた営業指導の架電、メール、こうしたものを具体的にお示しして防止に取り組んできたものでありますが、これが是正ができていないという状況というものを確認をいたしておりますので、この辺につきまして更に徹底した指導を行っていく考えでおります。
#218
○山下芳生君 やっぱり営業目標がノルマとして事実上強要されている中で起こっていることなんですよ。これ、個人ノルマだけじゃないですよ。各支社ごとの目標、郵便局ごとの目標、ここ絶対目標になる中でこういう恫喝的な指導が行われているわけですね。そのためにうつ病になって辞めたという方もいるんですよ。もう再起できない状況に追い込まれてしまった。本当悔しい状況だと思うんです。
 二〇一〇年以降、年度ごとの退職者数、そのうち勤続一年未満、二年未満、三年未満の労働者は何人か、報告いただきたい。それからもう一点、日本郵政グループで、どのような種類の研修が、どの程度の頻度で、どのぐらいの人数を対象に行われているのか。この二点をお答えください。
#219
○参考人(横山邦男君) お答え申し上げます。
 退職、休職となっております社員数につきましては、経営に係る数字でありまして、これまでも公表していないということでございますので、大変恐縮でございますが、具体的な数につきましては差し控えさせていただきたいというふうに思いますが、退職の理由、これについて申し上げますと、営業が不向き等々、あるいは指導、育成方法への不満といったものが挙げられておる次第でございます。
 研修につきまして、全ての研修の具体的内容については把握しておりませんけれども、販売スキル等に応じた、この能力に応じた研修を段階的な形で社員育成の観点から行っていることは事実でございます。
#220
○山下芳生君 私は、この研修とその結果の退職、これは非常に深刻ですよ。不正販売の一つの大きな要因になっていますからね。再発防止というんだったら、これを明らかにしてメスを入れないと再発防止になりません。
 委員長に要請しますけれども、日本郵政の研修会と退職者の実態について、当委員会に資料を提出させるようお計らいください。
#221
○委員長(若松謙維君) 山下君の件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
#222
○山下芳生君 一方で、成績のええ者は観光地でのクルーズや高級ホテルでの宴会など、飲み食い研修ともいうような内容がやられています。
 どんな内容、どんなやり方でも、契約を多く取れば褒められ、給料の手当も多くなり、中には、商品券などが出されたり、契約を取れそうな満期に近いお客さんの名簿を回したりすると聞きました。重大だと思いますが、さらに、そのような成績優秀者の中からインストラクターなる人が生まれて、局員にアポ取りをさせて、一緒に回り、無理な契約を取る手法が伝授されているということも伺いました。
 例えば、この保険に入ると相続税の節約になるという相続話法とか、貯金のようなものですという話法、もうすぐ七十五歳になりますね、その前に入っておかないと入れなくなりますよとか、福祉施設に入るためには資産が多過ぎると入れませんよ、この保険に入れば資産減らしになり、施設に入りやすくなりますよなどの話法がずっと継承されているということなんですね。
 長門社長、こういう話法あるんじゃないですか。簡潔にお願いします。
#223
○参考人(植平光彦君) お答え申し上げます。
 先生から御指摘のございました、成績のいい社員についての研修ということでございました。もちろんながら、モチベーションを上げていくために表彰式という形でこうした優秀成績者の表彰を行うというような仕組みはグループとしては持っております。
 インストラクターについてでございます。かんぽ生命としては、いろんな営業話法を標準的なマニュアルに落とし込みまして、これを提供しておるわけですけれども、そうした中に、間違ったものではなくて、正しい相続話法等も含めて敷衍をしているところでございますし、インストラクターについて、今お話のあったような、例えば不適切な営業手法を広める事例があった場合には、これは厳正に是正をしていくべく対処しているところでございます。
 以上でございます。
#224
○山下芳生君 是正されていないんですよ。そういう人がもてはやされて、そういう人が評価されることに嫌気を差してもう辞める方もいるんですね。
 真面目な郵便局員が嫌気を差すような、もう私はこれは、まともな営業ともまともな職場とも言えない実態が郵政の中ではびこる中でこうした不正販売が起こっているということに、私は、胸を痛めなければならない、そう思っております。
 最後、時間参りましたので。
 金融庁は今、郵政に調査に入っております。郵政の職員に対し、匿名でもよいから証言をとメールを届け、証言を集めていると聞きました。これ非常に大事で、この金融庁のメールでの証言の募集には、金融庁では、一人一人の生の意見等が会社を良くするとの考えの下、聴取した意見等を日本郵政グループとの対話に活用するため、広く社員の声を聴取するものです、どうぞ安心して、秘密は守りますから声聞かせてくださいねと。大事だと思いますよ。そういう実態を、そこをついて明らかにしないと再発防止にはならない。
 ところが、一方、郵政の職場で、今、かんぽ生命保険コンプライアンス統括部としてそれぞれ職員に出されているのが、お客さんの苦情に基づき、その契約に関係した局員に対して申込み受理時の説明状況等を確認するため調査項目に回答させるアンケートであります。このお知らせによりますと、調査対象者が自ら違反行為を申告し、かつ調査に十分に協力した場合には、その事実を調査対象者に有利な情状として考慮し、会社の判断により処分の決定を猶予して改善可能性を判断し、会社が行う募集人の資格に関する、保険募集人に対する処分について本来よりも軽減又は免除することがありますと、こういうことになっているんですね。
 これ、募集人資格をなくすなど、個人責任を問い、処分を行うための調査になっておりまして、なぜそういう不正販売に走ったのか、その経過や背景が全く問われないものになっております。これで根本的な再発防止できるのかと。私は、経営陣の責任こそ問うべきではないか、だって労働者に過大なノルマを強要してきたのは経営陣の経営方針なんですからね。そう思います。
 最後、大臣、せっかくですから一問聞きます。
 私は、このままでは根本的な再発防止はできないと思います。やはり個人、個々の労働者の責任にするのではなくて、その背景にメスを入れる、そこをついた総括が絶対に必要だと思いますが、高市大臣の認識を伺いたいと思います。
#225
○国務大臣(高市早苗君) これまで日本郵政グループが明らかにしてこられたことの中でも、やはり今回のかんぽ生命保険の不適切営業問題については、新契約実績に偏重した営業目標などが要因の一つであったとされております。今委員が様々な指摘をされました研修会なども、それが事実であれば、先ほどパワハラと言われましたけれども、モラハラでもあり、大変深刻な問題でございます。
 私が就任してからのことで申し上げますと、十月四日に、調査の加速化、それから根本原因の分析、それから改善策の検討などについて行政指導を行ったところでございますので、今後提出していただく報告内容を踏まえまして、厳正に対処することで監督責任を果たさせていただきます。
#226
○山下芳生君 終わります。
#227
○委員長(若松謙維君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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