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2019/10/04 第200回国会 参議院 参議院会議録情報 第200回国会 本会議 第1号
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2019/10/04 第200回国会 参議院

参議院会議録情報 第200回国会 本会議 第1号

#1
第200回国会 本会議 第1号
令和元年十月四日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第一号
  令和元年十月四日
   午前十時開議
 第一 議席の指定
 第二 常任委員長の選挙
 第三 会期の件
 第四 国務大臣の演説に関する件
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一
 一、常任委員長辞任の件
 一、日程第二
 一、特別委員会設置の件
 一、調査会設置の件
 一、情報監視審査会委員辞任の件
 一、情報監視審査会委員の選任
 一、日程第三及び第四
     ─────・─────
#3
○議長(山東昭子君) 第二百回国会は本日召集されました。
 これより会議を開きます。
 日程第一 議席の指定
 議長は、本院規則第十四条の規定により、皆さんの議席をただいまの仮議席のとおりに指定いたします。
     ─────・─────
#4
○議長(山東昭子君) この際、常任委員長の辞任についてお諮りいたします。
 内閣委員長石井正弘さん、総務委員長秋野公造さん、外交防衛委員長中川雅治さん、財政金融委員長中西健治さん、厚生労働委員長石田昌宏さん、農林水産委員長堂故茂さん、経済産業委員長浜野喜史さん、国土交通委員長羽田雄一郎さん、環境委員長那谷屋正義さん、国家基本政策委員長鉢呂吉雄さん、決算委員長二之湯智さん、行政監視委員長芝博一さんから、それぞれ常任委員長を辞任いたしたいとの申出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 よって、いずれも許可することに決しました。
     ─────・─────
#6
○議長(山東昭子君) 日程第二 常任委員長の選挙
 これより、欠員中の法務委員長、文教科学委員長及び議院運営委員長並びにただいま辞任を許可されました常任委員長の選挙を行います。
 つきましては、常任委員長の選挙は、その手続を省略し、いずれも議長において指名することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、
 内閣委員長に水落敏栄さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 総務委員長に若松謙維さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 法務委員長に竹谷とし子さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 外交防衛委員長に北村経夫さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 財政金融委員長に中西祐介さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 文教科学委員長に吉川ゆうみさんを指名いたします。
   〔拍手〕
 厚生労働委員長にそのだ修光さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 農林水産委員長に江島潔さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 経済産業委員長に礒崎哲史さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 国土交通委員長に田名部匡代さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 環境委員長に牧山ひろえさんを指名いたします。
   〔拍手〕
 国家基本政策委員長に真山勇一さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 決算委員長に中川雅治さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 行政監視委員長に川田龍平さんを指名いたします。
   〔拍手〕
 議院運営委員長に松村祥史さんを指名いたします。
   〔拍手〕
     ─────・─────
#8
○議長(山東昭子君) この際、特別委員会の設置についてお諮りいたします。
 災害に関する諸問題を調査し、その対策樹立に資するため、委員二十名から成る災害対策特別委員会を、
 沖縄及び北方問題に関する対策樹立に資するため、委員二十名から成る沖縄及び北方問題に関する特別委員会を、
 政治倫理の確立及び選挙制度に関する調査のため、委員三十五名から成る政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を、
 北朝鮮による拉致等に関する諸問題を調査し、その対策樹立に資するため、委員二十名から成る北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を、
 政府開発援助を始めとする国際援助・協力に関する諸問題を調査するため、委員三十名から成る政府開発援助等に関する特別委員会を、
 地方創生並びに消費者の利益の擁護及び増進等に関する総合的な対策を樹立するため、委員二十五名から成る地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を、
 また、東日本大震災からの復興に当たり、その総合的な対策樹立に資するため、委員四十名から成る東日本大震災復興特別委員会を、
それぞれ設置いたしたいと存じます。
 まず、災害対策特別委員会、沖縄及び北方問題に関する特別委員会、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会、北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会、政府開発援助等に関する特別委員会並びに東日本大震災復興特別委員会を設置することについて採決をいたします。
 以上の六特別委員会を設置することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 よって、災害対策特別委員会外五特別委員会を設置することに決しました。
 次に、地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を設置することについて採決をいたします。
 本特別委員会を設置することに賛成の皆さんの起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#10
○議長(山東昭子君) 過半数と認めます。
 よって、本特別委員会を設置することに決しました。
 本院規則第三十条の規定により、議長は、議席に配付いたしました氏名表のとおり特別委員を指名いたします。
    ─────────────

     ─────・─────
#11
○議長(山東昭子君) この際、調査会の設置についてお諮りいたします。
 国際経済・外交に関し、長期的かつ総合的な調査を行うため、委員二十五名から成る国際経済・外交に関する調査会を、
 国民生活・経済に関し、長期的かつ総合的な調査を行うため、委員二十五名から成る国民生活・経済に関する調査会を、
 また、原子力等エネルギー・資源に関し、長期的かつ総合的な調査を行うため、委員二十五名から成る資源エネルギーに関する調査会を、
それぞれ設置いたしたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 よって、国際経済・外交に関する調査会外二調査会を設置することに決しました。
 本院規則第八十条の八の規定により、議長は、議席に配付いたしました氏名表のとおり調査会委員を指名いたします。
    ─────────────

     ─────・─────
#13
○議長(山東昭子君) この際、お諮りいたします。
 江島潔さんから情報監視審査会委員を辞任いたしたいとの申出がございました。
 これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 よって、許可することに決しました。
     ─────・─────
#15
○議長(山東昭子君) この際、欠員となりました情報監視審査会委員一名の選任を行います。
 情報監視審査会委員の選任は、参議院情報監視審査会規程第六条の規定により、議院の議決によることとなっております。
 情報監視審査会委員に磯崎仁彦さんを選任することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 よって、選任することに決しました。
 これにて休憩いたします。
   午前十時十三分休憩
     ─────・─────
   午後三時一分開議
#17
○議長(山東昭子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第三 会期の件
 議長は、今期国会の会期を六十七日間といたしたいと存じます。
 会期を六十七日間とすることに賛成の皆さんの起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#18
○議長(山東昭子君) 総員起立と認めます。
 よって、会期は全会一致をもって六十七日間とすることに決しました。
     ─────・─────
#19
○議長(山東昭子君) 日程第四 国務大臣の演説に関する件
 内閣総理大臣から所信について発言を求められております。これより発言を許します。安倍晋三内閣総理大臣。
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#20
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 第二百回国会に当たり、所信を申し上げます。
 日本国憲法の下、第一回の国会、初の国会が開かれた昭和二十二年、戦争で全てを失った我が国は、いまだ塗炭の苦しみの中にありました。
 しかし、この議場に集った先人たちのまなざしは、ただ未来にのみ向けられていた。ひたすらにこの国の未来を信じ、大きな責任感の下に議論を重ね、そして、力強い復興を成し遂げました。高度成長を実現し、平和で豊かな日本を、今を生きる私たちに引き渡してくれました。
 七十年以上にわたる先人たちの歩みに心から敬意を表します。
 本年五月、天皇陛下が御即位されました。即位礼正殿の儀を始めとする各式典がつつがなく、国民がこぞってことほぐ中で行われるよう、内閣を挙げて準備を進めてまいります。
 昭和、平成、そして令和。七十年余りの間に、世の中は、世界は、一変しました。新しい時代を迎え、その変化のスピードはますます加速していくことでしょう。
 そうした中にあっても、先人たちから受け継いだ我が国の平和と繁栄は、必ずや守り抜いていく。そして、新しい令和の時代にふさわしい、希望にあふれ、誇りある日本をつくり上げ、次の世代へと引き渡していく。その責任を、皆さん、共に果たしていこうではありませんか。
 最大の挑戦は、急速に進む少子高齢化です。
 今月、三歳から五歳までの全ての子供たちの幼児教育、保育の無償化が実現しました。小学校、中学校九年間の普通教育無償化以来、七十年ぶりの大改革です。来年四月からは、真に必要な子供たちの高等教育も無償化いたします。
 子育て世代の負担を減らします。そして、子供たちの誰もが、家庭の経済状況にかかわらず、自らの夢に向かって頑張ることができる。そうした社会をつくり上げます。国難とも呼ぶべき少子化に真正面から立ち向かってまいります。
 十五年前、一人のALS患者の方にお会いしました。
 人間どんな姿になろうとも、人生をエンジョイできる。
 全身が麻痺しても弾くことができるギターを自ら開発。演奏会にも伺いましたが、バンド活動に打ち込んでおられます。さらには、介護サービス事業の経営にも携わる。その多彩な活動ぶりを、長年、目の当たりにしてきました。
 令和になって初めての国政選挙での舩後靖彦さんの当選を、友人として心よりお祝い申し上げます。
 障害や難病のある方々が、仕事でも、地域でも、その個性を発揮して、生き生きと活躍できる令和の時代をつくり上げるため、国政の場で、共に力を合わせていきたいと考えております。
 令和を迎えた今こそ、新しい国づくりを進めるとき。これまでの発想にとらわれることなく、次なる時代を切り開いていくべきです。
 かつて取られた施設入所政策の下、ハンセン病の患者、元患者の御家族の皆様に極めて厳しい偏見、差別が存在したことは、厳然たる事実です。そのことを率直に認め、訴訟への参加、不参加を問わず、新たな補償の措置を早急に実施します。差別、偏見の根絶に向けて、政府一丸となって全力を尽くします。
 みんなちがって、みんないい。
 新しい時代の日本に求められるのは、多様性であります。みんなが横並び、画一的な社会システムの在り方を根本から見直していく必要があります。多様性を認め合い、全ての人がその個性を生かすことができる。そうした社会をつくることで、少子高齢化という大きな壁も、必ずや克服できるはずです。
 若者もお年寄りも、女性や男性も、障害や難病のある方も、さらには、一度失敗した方も、誰もが思う存分その能力を発揮できる一億総活躍社会を、皆さん、共につくり上げようではありませんか。
 一億総活躍社会の完成に向かって、多様な学び、多様な働き方、そして多様なライフスタイルに応じて安心できる社会保障制度。三つの改革に安倍内閣は果敢に挑戦いたします。
 六十五歳を超えて働きたい。八割の方がそう願っておられます。高齢者の皆さんの雇用は、この六年間で新たに二百五十万人増えました。その豊富な経験や知恵は、日本社会の大きな財産です。
 意欲ある高齢者の皆さんに七十歳までの就業機会を確保します。いつまでも健康でいられるよう、予防にも重点を置いた医療や介護の充実を進めます。同一労働同一賃金によって正規、非正規の壁がなくなる中で、厚生年金の適用範囲を拡大し、老後の安心を確保します。
 年金、医療、介護、労働など社会保障全般にわたって、人生百年時代を見据えた改革を果断に進めます。令和の時代にふさわしい、子供からお年寄りまで全ての世代が安心できる社会保障制度を大胆に構想してまいります。
 先般の年金財政検証では、アベノミクスによって支え手が五百万人増えた結果、将来の年金給付に係る所得代替率が改善いたしました。安定した社会保障の基盤、それは強い経済であります。
 正社員は百三十万人増えました。一人の正社員になりたい人に対し、一つ以上の正社員の仕事があるという雇用情勢の改善が二年間継続しています。
 この機を生かし、バブル崩壊により就職難で苦労した方々への就労支援を拡大します。就職氷河期世代の皆さんの意欲、経験、能力を生かしていく。チャンスを広げることで、日本経済の次なる成長につなげてまいります。
 政権発足後、強力にコーポレートガバナンス改革を進めた結果、日本企業に対する海外からの直接投資残高は五年連続で過去最高を更新し、十兆円以上増加しました。
 会社法を改正し、全ての大企業に社外取締役の選任を義務付けます。グローバルスタンダードに沿って経営の透明性を一層高めることで、海外から成長の活力を取り込んでまいります。
 ベトナムやシンガポールでは、最近、日本の粉ミルクが人気です。世界に目を向けることで、安全で安心な日本の農作物にもっと大きな可能性が広がります。
 TPP、EUとの経済連携協定によって、牛乳や乳製品の輸出は二割以上増加しました。ヨーロッパへの牛肉輸出は三割上昇しています。
 あらゆる農産品に世界に羽ばたくチャンスが訪れています。全国津々浦々、それぞれの地方が誇る農林水産物の輸出を更に加速します。農産品輸出拡大法を制定し、各国の輸入規制緩和に向けた働きかけをオールジャパンで進めます。
 昨年度、福島の農産品輸出は震災前から四割近く増加し、過去最高となりました。外交努力により規制が撤廃されたマレーシアやタイへの桃の輸出が好調です。
 これまでに三十二の国と地域で規制の完全撤廃が実現いたしました。引き続き、風評被害の払拭に全力で取り組み、東北の復興を加速してまいります。
 各省庁の縦割りを排し、徹底した現場主義を貫き、政治の責任とリーダーシップの下、福島の再生、東北の復興に取り組んでいく。これは復興・創生期間後も変わることはありません。そのための司令塔となる復興庁の後継組織を設け、復興に全力を尽くします。
 今年も全国各地で地震、集中豪雨、記録的な暴風などにより自然災害が相次ぎました。お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。
 台風十五号による大規模停電では多くの方々の生活に甚大な影響が出ました。今回の対応を徹底的に検証します。災害時における復旧の加速化、電力インフラ維持の方策について検討し、速やかに対策を講じます。
 復旧復興を全力で支えるとともに、三年間集中の防災・減災、国土強靱化の緊急対策を着実に実行することで、災害に強いふるさとづくりを進めてまいります。
 各地で発生が続く豚コレラについて、ワクチン接種をはじめ、あらゆる対策を総動員して、一刻も早い終息に努めます。
 地方への外国人観光客はこの六年で四倍を超えました。観光は地方の新たな活力です。地方でも商業地の地価が二十八年ぶりに上昇に転じるなど、地方経済に活気が生まれています。
 海外で急速にキャッシュレス決済が普及する中、日本を訪れる外国人観光客の七割がキャッシュレスがあればもっとお金を多く使ったと回答しています。大胆なポイント還元によりキャッシュレス化を進め、インバウンド消費の拡大を通じて、全国の中小・小規模事業者の皆さんの成長へとつなげます。
 下請取引の適正化を引き続き強力に進めます。近年の下請いじめの実態を踏まえた新たな振興基準の遵守を大企業に徹底します。
 一度失敗すると全てを失ってしまう個人保証の慣行を断ち切ります。事業承継の際には、先代経営者と後継者からの二重取りを原則禁止するなど、次の世代に個人保証を引き継ぐことのないよう、あらゆる施策を講じてまいります。
 これからも、安倍内閣は経済最優先です。
 消費税率引上げによる影響には、引き続き十分に目配りしてまいります。教育の無償化に加え、軽減税率、プレミアム商品券の発行、さらには、自動車や住宅への大胆な減税など十二分の対策を講じ、経済の大宗を占める国内消費をしっかりと下支えすることで、経済の好循環を確保してまいります。
 米中間の貿易摩擦、英国のEUからの離脱など、不透明さを増す世界経済の先行きにもしっかりと注視してまいります。下振れリスクが顕在化する場合には、ちゅうちょすることなく、機動的かつ万全の対策を講じ、経済の成長軌道を確かなものとします。
 下方リスクから守るために全ての政策手段を用いるとの我々のコミットメントを再確認する。
 大阪サミットでは、G20の全ての国が、世界の持続的な成長を実現するため協調していくことで一致しました。懸案の貿易摩擦についても、自由、公正、無差別など、自由貿易の基本原則を首脳たちと明確に確認することができました。
 我が国は、これからも、自由貿易の旗手として、自由で公正なルールに基づく経済圏を世界へと広げてまいります。
 ASEANに中国、インド、豪州などを加えたRCEPについて、関税引下げにとどまることなく、知的財産や電子商取引など、二十一世紀の経済ルールを含めた野心的なものとなるよう交渉を進めてまいります。
 日米の貿易協定が合意に至りました。昨年九月の日米共同声明に沿って、日米双方にウイン・ウインとなる結論を得ることができました。それでもなお残る農家の皆さんの不安にもしっかり向き合い、引き続き生産基盤の強化など十分な対策を講じます。
 日米同盟を基軸としながら、我が国は、英国、フランス、豪州、インドなど基本的な価値を共有する国々と手を携えて、自由で開かれたインド太平洋を実現してまいります。
 沖縄の基地負担軽減に引き続き取り組みます。普天間飛行場の全面返還に向けて、辺野古への移設を進めます。昨年度の牧港補給地区に続き、今年度末に予定されるキャンプ瑞慶覧の一部返還に向けて準備を進めます。沖縄の皆さんの心に寄り添いながら、一つ一つ確実に結果を出してまいります。
 現下の北朝鮮情勢については、米国と緊密に連携し、国際社会と協力しながら、国民の安全確保に万全を期します。何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、私自身が、条件を付けずに金正恩委員長と向き合う決意です。冷静な分析の上に、あらゆるチャンスを逃すことなく果断に行動してまいります。
 日中新時代を切り開きます。来年の桜の咲く頃に習近平国家主席を国賓としてお迎えし、首脳間の往来だけでなく、経済交流、青少年交流など、あらゆるレベルでの交流を拡大し、日中関係を新たな段階へ押し上げてまいります。
 北方四島での共同経済活動が動き始めました。航空機によるお墓参りは三年連続で実現し、長門合意は着実に前進しています。領土問題を解決して平和条約を締結する。一九五六年宣言を基礎として交渉を次の次元へと進め、日ロ関係の大きな可能性を開花させてまいります。
 韓国は、重要な隣国であります。国際法に基づき、国と国との約束を遵守することを求めたいと思います。
 海洋プラスチックごみが国際的に大きな課題となっています。大阪サミットにおいて、新たな汚染を二〇五〇年までにゼロにすることを目指す新しいビジョンを共有いたしました。
 その実現に向けた具体的な実施枠組みにもG20として合意しました。新興国も含めた世界全体での取組を、日本としてこれからも後押ししてまいります。
 第四次産業革命が急速に進む時代において、新たな付加価値の源泉はデジタルデータです。
 G20サミットでは、トランプ大統領、習近平国家主席を始め各国首脳が参加する中、WTOの屋根の下、大阪トラックを立ち上げました。信頼性を確保しながら、国境を越えたデータの自由な流通を確保する。その大きな原則を掲げ、国際的なルール作りを主導していきます。
 これからも、あらゆる分野で、新しい時代の世界のルール作りを日本が力強くリードしてまいります。
 提案の進展を、全米千二百万の有色の人々が注目している。
 百年前、米国のアフロ・アメリカン紙は、パリ講和会議における日本の提案について、こう記しました。
 一千万人もの戦死者を出した悲惨な戦争を経て、どういう世界をつくっていくのか。新しい時代に向けた理想、未来を見据えた新しい原則として、日本は人種平等を掲げました。
 世界中に欧米の植民地が広がっていた当時、日本の提案は、各国の強い反対にさらされました。しかし、決してひるむことはなかった。各国の代表団を前に、日本全権代表の牧野伸顕は、毅然としてこう述べました。
 困難な現状にあることは認識しているが、決して乗り越えられないものではない。
 日本が掲げた大いなる理想は、世紀を超えて、今、国際人権規約を始め国際社会の基本原則となっています。
 今を生きる私たちもまた、令和の新しい時代、その先の未来を見据えながら、この国の目指す形、その理想をしっかりと掲げるべきときです。
 現状に甘んずることなく、未来を見据えながら、教育、働き方、社会保障、我が国の社会システム全般を改革していく。令和の時代の新しい国づくりを、皆さん、共に進めていこうではありませんか。
 その道しるべは、憲法です。令和の時代に、日本がどのような国を目指すのか。その理想を議論すべき場こそ、憲法審査会ではないでしょうか。私たち国会議員が二百回に及ぶその歴史の上にしっかりと議論していく。皆さん、国民への責任を果たそうではありませんか。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
#21
○議長(山東昭子君) ただいまの演説に対する質疑は次会に譲りたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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