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2019/05/29 第198回国会 参議院 参議院会議録情報 第198回国会 東日本大震災復興特別委員会 第5号
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2019/05/29 第198回国会 参議院

参議院会議録情報 第198回国会 東日本大震災復興特別委員会 第5号

#1
第198回国会 東日本大震災復興特別委員会 第5号
令和元年五月二十九日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     宮本 周司君
 四月十一日
    辞任         補欠選任
     元榮太一郎君     中野 正志君
     宮崎  勝君     若松 謙維君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     宮本 周司君     朝日健太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         徳永 エリ君
    理 事
                岡田  広君
                進藤金日子君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                杉尾 秀哉君
                伊藤 孝恵君
                谷合 正明君
                石井 苗子君
    委 員
                阿達 雅志君
                愛知 治郎君
                朝日健太郎君
                江島  潔君
                大沼みずほ君
                こやり隆史君
                上月 良祐君
                高橋 克法君
                滝波 宏文君
                中西  哲君
                中野 正志君
                羽生田 俊君
                森 まさこ君
                吉川ゆうみ君
                和田 政宗君
                神本美恵子君
                川田 龍平君
                真山 勇一君
                牧山ひろえ君
                増子 輝彦君
                矢田わか子君
                山本 太郎君
                浜田 昌良君
                平木 大作君
                若松 謙維君
                行田 邦子君
                清水 貴之君
                岩渕  友君
                紙  智子君
                山添  拓君
   国務大臣
       国務大臣
       (復興大臣)   渡辺 博道君
   副大臣
       復興副大臣    浜田 昌良君
       文部科学副大臣  永岡 桂子君
       文部科学副大臣  浮島 智子君
   大臣政務官
       復興大臣政務官  安藤  裕君
       厚生労働大臣政
       務官       上野 宏史君
       厚生労働大臣政
       務官       新谷 正義君
       経済産業大臣政
       務官       滝波 宏文君
       国土交通大臣政
       務官       阿達 雅志君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     更田 豊志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       復興庁統括官   末宗 徹郎君
       復興庁統括官   東   潔君
       復興庁統括官   小山  智君
       復興庁審議官   角田  隆君
       文部科学大臣官
       房審議官     丸山 洋司君
       文部科学大臣官
       房審議官     千原 由幸君
       厚生労働大臣官
       房政策立案総括
       審議官      土田 浩史君
       厚生労働大臣官
       房審議官     迫井 正深君
       厚生労働大臣官
       房審議官     渡辺由美子君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       椎葉 茂樹君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    橋本 泰宏君
       経済産業大臣官
       房原子力事故災
       害対処審議官   新川 達也君
       経済産業大臣官
       房審議官     広瀬  直君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       国土交通大臣官
       房審議官     福田 守雄君
       国土交通省総合
       政策局公共交通
       政策部長     城福 健陽君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        森山 誠二君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房緊急事
       態対策監     山形 浩史君
   参考人
       東京電力ホール
       ディングス株式
       会社代表執行役
       副社長      文挾 誠一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○東日本大震災復興の総合的対策に関する調査
 (東日本大震災復興の総合的対策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(徳永エリ君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、宮崎勝さん及び元榮太一郎さんが委員を辞任され、その補欠として若松謙維さん及び中野正志さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(徳永エリ君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長文挾誠一さんを参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(徳永エリ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(徳永エリ君) 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 令和新時代に入りまして最初の復興特別委員会ということで、衆議院に先駆けて参議院でできるというのは、これも野党筆頭、立憲の杉尾筆頭理事始め、皆さんの御協力によりまして開催することができて、本当によかったと思っております。
 東日本大震災の三月十一日を思い起こしますと、私は、ちょうどこの場所で当時、参議院の決算委員会の総括質疑が行われておりまして、当時、私たちは野党でありました。菅政権のときに、二時十六分から三時六分、五十分間の質問時間をいただいて質問をしていたとき、二時四十六分に東日本大震災が発災をして、そして、国会審議がそこでストップしてしまいました。それから、復興に力を入れるということで五十日間国会が休みになりまして、五十日後に残りの時間をこの場所でやった、そんな思い出が今よみがえってきました。
 三月十三日の当委員会でも報告をさせていただきましたが、本年二月に、東日本大震災の被災地における復旧・復興状況等の実情を調査するため、徳永委員長の下で岩手県の釜石市を中心に現場を視察して、被災者の方々や被災自治体の市長等と意見交換を行ってまいりました。
 本日は、被災地の現場の声を踏まえ、復興の総仕上げに取り組んでいただくべく質問をしてまいりたいと考えておりますので、渡辺大臣始め、関係の方には是非よろしくお願いをいたします。
 なお、岩手の視察に当たりましては、当委員会の平野理事に視察箇所、行程等につきまして本当にお世話になりましたことも心からの敬意と感謝を表したいと思っております。
 住まいと町の復興の完了時期について、まずお尋ねをしたいと思います。
 大槌町町方地区の区画整理事業や、山田町織笠地区の防災集団移転事業を視察をいたしました。被災地の住まいと町の復興においては人口減少を見据えた町づくりが課題であると新たに認識をいたしました。私は、今後の人口減少を見据えると、一日も早い住まいと町の復興を成し遂げることが最も重要であると考えております。
 本年三月に改定されました復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針において、災害公営住宅、高台移転の整備が平成三十年度末におおむね完了することを踏まえ、岩手県、宮城県において復興・創生期間中に仮設生活の解消を目指すとされておりますけれども、復興・創生期間内にこれらの事業が完了し、被災者の方々に仮設住宅を解消していただく見込みが立っているのか、まず一番現場を歩いている渡辺復興大臣にお尋ねをしたいと思います。
#7
○国務大臣(渡辺博道君) 令和になって初めて答弁をさせていただきます。
 今委員御指摘の点についてでございますけれども、住まいの再建につきましては、岩手県、宮城県合わせて計画数が三万八千戸のうち、約九八%に当たる三万七千四百戸が完成しております。復興・創生期間内に完了する見込みであります。
 仮に、仮設生活の解消についてお答えするならば、応急仮設住宅については、岩手県では、ピーク時約一万八千戸でありましたけれども、現在は約九百戸、約千九百人であります。宮城県では、ピーク時においては約四万九千戸でありましたが、現在は約百五十戸、約三百人でございます。岩手県、宮城県の応急仮設住宅は、両県の住宅宅地は昨年度中おおむね完成をしております。そして、住宅・生活再建に係る相談支援を現在実施していることなどから、今年度中には大幅に解消する見込みでございます。
 引き続き、関係自治体と連携しながら、復興・創生期間中に岩手県、宮城県において仮設生活が解消できるようしっかりと取り組んでまいる所存でございます。
#8
○岡田広君 大臣から、現在九八%が完成している、期間内には一〇〇%完成ということで、大変安心をいたしました。
 次に、この地域のコミュニティー形成に対する支援策についてもお尋ねをしたいと思います。
 高台移転先や災害公営住宅への入居に際しては、いろんな地域から住民の方々が集まってくることになるわけであり、地域のコミュニティーづくりが大変重要になると考えております。被災者の方々への生活再建のステージに応じた切れ目のない支援という点や、被災自治体における各地区の地域力の強化という点で、コミュニティー形成の支援は不可欠であると考えます。
 今後、具体的にどのような支援策を講じていくのか、これも渡辺大臣にお尋ねをしたいと思います。
#9
○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。
 災害公営住宅等の新たな住まいに転居された方々のこのコミュニティーというものは大変重要だというふうに認識をしております。
 このために、具体的には被災者支援総合交付金によりまして、自治会等の立ち上げ支援、自治会等の活動をサポートするコミュニティー支援員の配置、災害公営住宅の集会所での交流会の開催など、自治体やNPO法人等の取組を支援しております。
 引き続き、自治体やNPO法人等の支援団体と連携しながらしっかりと支援してまいる所存でございます。
#10
○岡田広君 ありがとうございます。
 そこで、単身高齢者への心のケアに係る支援策というのも大変重要です。
 山田町の佐藤町長との意見交換の中で、高齢女性がコミュニティー形成には大いに貢献をしている、しかし、高齢男性が家の外に出てこないことが課題だという現状のお話もお聞きをいたしました。女性はカラオケやあるいは料理教室でみんなが集まって、そこに一つのコミュニティーが広がっていく。しかし、なかなか一人暮らしの高齢者は、玄関の呼び鈴を押しても、聞こえるのか聞こえないのか分からないけれども、出てこないという、そういうお話もありました。インターホンを押しても出てこない、いるのかいないのか分からないという。
 そういう状況の中で、やっぱり孤独死というのも心配されるわけでありますし、健康寿命を延ばしていくというのはこれからは大変重要な課題ですから、生きがいづくりあるいは生涯学習等の心のケアへの支援というのが非常に重要だと考えています。
 今後、これらの取組にどのような支援を行っていくのか、これは岩手県担当の安藤政務官にお考えを伺いたいと思います。
#11
○大臣政務官(安藤裕君) お答えいたします。
 被災地の復興を進めていく上で、人と人とのつながりをつくり、被災者が生きがいを持って暮らしていただけるよう心の復興を支援することは極めて重要でございます。復興庁としては、被災者支援総合交付金により心の復興に資する自治体やNPO等の取組を支援をしております。
 例えば、私が担当しております岩手県内におきましては、被災者が野菜を栽培し収穫したものを調理して学生や地域住民と一緒に食べる交流会や、災害公営住宅の住民を対象に健康、教養、趣味などに関する各種学習講座などが開催されているものと承知をしております。
 今後もこれらの活動が更に地域に根差していくように、そして、やはり高齢者の皆様方が本当に外に出てきて、そしてコミュニティーがつくれるような、そういった努力を自治体とも連携を進めながらやっていきたい、そして被災者の心の復興を力強く支援してまいりたいと考えております。
#12
○岡田広君 安藤政務官から心の復興は重要だ、渡辺大臣からも先ほどのコミュニティー形成の重要性のお話もありました。
 昨今は天皇陛下の退位と即位で、三種の神器というのがよくテレビで報道されました。鏡、剣、曲玉ということですけれども、現代は三種の神器というのは昭和三十年頃はやった言葉、電気洗濯機、電気冷蔵庫、テレビ、白黒でした。昭和三十九年、東京オリンピックの年にカラーテレビで東京オリンピックを見ようというのをスローガンにして、初めてカラーテレビ登場したのは三十九年、三Cという言葉がはやりました。カー、クーラー、カラーテレビ、これも満たされました。四十七年、新三C、セントラルヒーティング、コテージ、クッカーということです。これ全部満たされていませんが、現代の三種の神器、新新三Cという言葉で表されているそうです。一つ目のCはカルチャーということです。芸術、文化、私は生涯学習、生涯学ぶ心を持ち続ける、それが最大の健康の秘訣、生きがい対策だと思っています。二つ目のCはコミュニティーということです。みんなで集まって話をする。高台移転の住宅の人たちが集まってカラオケやりながら話をする、三人寄れば文殊の知恵という言葉もありますが、話をすることから三つ目のC、クリエーティブ、新しい何かを創造をするというのが生まれてくるんだろうと、私はそう思っています。
 三種の神器のこの六十年の歴史一つ取っても、新三Cまでは全て物です。新新三C、カルチャーコミュニティー、クリエーティブ、全て心です。物から心へ変わってきたというのが私は読み取れるんではないだろうかという、やっぱり心の復興って非常に重要だし、コミュニティー、これが大事。各自治体の長でも、宮古市の山本市長でも、みんなと話し合って、話し合う中から新しい創造が生まれてくるという話をしていました。まさに私もそのとおりだろうというふうに考えています。限られた財源、いかに市民福祉の向上に使うかというのは、それはもうクリエーティブって、創造する、創意工夫、アイデアだと、私はそういうふうに思っています。
 また、生涯学習の重要性、水戸に弘道館、当時日本最大の藩校でしたが、入学年度は十五歳、卒業年度はありません。そういうことを考えると、学ぶことは一生、生涯だという、これが最大の健康、物心両面という言葉もあるように、物も心も豊かな日本人を育てるというのが私は大変重要だと思いますけれども、こういう考え方について大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#13
○国務大臣(渡辺博道君) 今委員御指摘の三C、新しい三Cというのは、やはり私は大変重要だというふうに思っております。
 まずは、私が常日頃から考えているのは、まずコミュニティー、地域コミュニティー、極めてこれからは大変重要だというふうに思っております。このコミュニティーをどのように形成をしていくか、この部分は被災地において大変重要な役割を担っていると、そのように思っております。
 さらには、そこにどのような形でその町をつくっていくか、地域を形成していくかということはクリエーティブな部分であります。この点についても当然私自身も考えているところでありますし、そして何よりも、最初のCでありますけれども、これは、最初のCはカルチャー、これが私も本当に大事だと思っているんですね。カルチャーというのは、実は、令和の時代という、令和そのものが私は元々の出発点はカルチャーにあるというふうに思っておりまして、それは万葉集というところから出たわけでありますので、当然のことながら、そこには日本の文化というものが、営々と築かれているものが今元号として表れている、そんな意識で私は新しい時代を迎えていきたいなというふうに思っております。
 したがいまして、今委員御指摘の三Cについて、全く私自身も同感でございます。
#14
○岡田広君 ありがとうございました。
 地域コミュニティーが最も重要だという、まさに高台移転でも、みんなが集まって話をする場所、それがやっぱり健康志向にもつながってくるんだろうと、私はそういうふうに思っています。高齢者ビレッジというのをつくりたいという自治体もあるんですが、アメリカなんかに視察に行きまして、そういう高齢者が、まあ空き家住宅とか多いですけれども、高齢者をそこへ入れて、そして、もちろん医療も近くにあって、そして地域の大学と連携してカリキュラムを学ぶという、そういう高齢者ビレッジの、まあ一つの私のこれは夢ですけれども、是非コミュニティーの重要性については再認識をしていただければと思っています。
 ここで、高齢者の定義の見直しについてお尋ねをしたいと思っています。
 高齢者、日本では六十五歳ということを高齢者の定義をしているんです。これ、五十四年ぐらい前に、WHO、世界保健機構が定義を決めましたけれども、そのとき日本では平均寿命って、男の人六十二、三歳、女の人は六十七歳から八歳ということです。現在は、もう二十歳ぐらい平均寿命一つ取っても違っています。
 そういうことで、是非この高齢者という、六十五歳の見直し、まあ六十五歳、前期とか、七十五歳、後期とかという言葉は余り評判が良くなかったと私は思っていますが、その前期、後期があったら九十歳は末期というのかって、そんな議論も聞かれるぐらいで、私は、百歳になったら超高齢者という、幸せという字を書いて超幸齢者でもいいと思いますけれども、そういう、少なくとも六十五が高齢者という定義というのはどうなんだろうかという、私そういうふうに思うんですけれども。
 政府でも、昨年六月に人生百年時代構想会議において人づくり革命基本構想が取りまとめられまして、その中で、六十五歳以上を一律に高齢者と見るのはもはや現実的ではないとして、年齢による画一的な考え方を見直し、全ての世代の人々が希望に応じて意欲、能力を生かして活躍できるエージフリーな社会を目指すとされました。また、今月十五日に開催されました未来投資会議の資料においても、七十歳までの就業機会を確保するために、年金受給開始年齢を自分で選択できる範囲を拡大するということが記載をされました。
 こうした状況を踏まえて、高齢者を六十五歳以上とする現在の定義が妥当であるかどうか、私は再考すべき時期に来ているのではないかと思っておりますが、是非お考えを新谷政務官からお尋ねをしたいと思います。
#15
○大臣政務官(新谷正義君) お答え申し上げます。
 議員御指摘のとおり、近年、日本老年学会や自民党などにおきまして、高齢者の定義や名称の見直しに関する提言等が発表されていると、そのように承知をいたしております。
 私としましても、一昔前の同じ年齢の方の高齢者に比べて、今の方は非常に若く見えるということもございますし、実際、就業率も上昇するなど、高齢者像が大きく変わってきていると考えているところでございます。
 ただ、高齢者の定義の在り方につきましては、例えば人口統計では高齢者を六十五歳以上として、また、あるいは後期高齢者医療制度では対象者を七十五歳以上と、このようにしているように、一律に定められるものではなくて、それぞれの制度や仕組みごとに状況に応じて、その目的に沿って定められるものと、そのように思っております。
 個々の高齢者の方の健康状態や希望される活躍の形態、これは様々であることを考えれば、人生百年時代の到来を見据えて、国民誰もが年齢にかかわらず心身の状況や希望に沿って活躍できる環境をつくる、これが重要であると、そのように考えております。
 厚生労働省としましては、昨年十月に、二〇四〇年を展望した社会保障・働き方改革本部を立ち上げまして、高齢者を含む働く意欲のある方々が多様な就労、社会参加ができる環境の整備、そしてその基盤としての健康寿命の延伸、そして労働力の制約が強まる中での医療・福祉サービス改革による生産性の向上、これら三本を柱として検討を進めているところでございます。
 委員御指摘のように、誰もがより長く元気に活躍できる社会の実現に向けて、厚労省としましても各種取組を進めてまいりたいと、そのように思っております。
#16
○岡田広君 新谷政務官、ありがとうございました。
 最新の高齢化率というのは、今二八・一%という数字が総務省から発表されておりますけれども、二〇四〇年には高齢化率三五・三%という数字が出ておりますけど、三人にもう一人が高齢者ということであり、六十五歳というこの考え方だけは少し頭の中に入れていただければと思っております。
 続いて、被災地における医療につきましてお尋ねをしたいと思いますが、都市部を除く日本の地方全体のこれは課題と言えますけれども、岩手県の被災地でも診療科目が少ないことや医師の確保に苦労されているというお話を伺いました。
 そこで、厚生省に伺いたいと思いますが、被災地では医師が不足し、診療科ごとの診療体制が十分に整っていないという現状がありますけれども、これについての厚生労働省の対応を教えていただきたいと思います。
#17
○大臣政務官(新谷正義君) お答え申し上げます。
 医師の確保につきましては、被災地にかかわらず、これまでも地域医療介護総合確保基金の活用、これらを通じて取り組んできたところでございます。
 また、更なる医師偏在対策、これを講じるために、昨年の通常国会で医療法及び医師法の一部を改正する法律、これが成立したところでございます。改正法によりまして、各都道府県は、この地域ごとの医療ニーズ等を反映した、全国ベースで医師の多寡を統一的、客観的に示される医師偏在指標、これに基づきまして、今年度中に医師確保計画を策定することとなっておるところでございます。
 各都道府県の計画策定の支援や計画に盛り込まれる医師確保のための施策については、医療介護総合確保基金を通じて引き続き支援をしていくこととしているところでございます。
 総合診療専門医、これがありますけれども、これにつきましては、地域におけるニーズに的確に対応できる地域を見る医師としての役割が期待されておるところでございまして、新専門医制度における十九基本領域の一つに位置付けられておりまして、日本専門医機構において平成三十年度から研修を開始したところでございます。
 いずれにしましても、診療科あるいは医師不足、この偏在に対してまたしっかり認識を深めて、このような取組を通じて医師の偏在の是正、これを図ってまいりたいと、そのように考えております。
#18
○岡田広君 新谷政務官、ありがとうございました。
 是非、この医師の確保、偏在、茨城県でも、新谷政務官は茨城でお医者さんをやっていましたから、特に住んでいた鹿行地方というのも医師が十分でありません。是非よろしくお願いしたいと思います。
 ここまで、住まい、そしてコミュニティー、医療について質問してまいりましたけれども、人口減少が進む中で若者の働く場を確保するという観点が重要です。被災地の産業、なりわいの再生も最重要課題の一つであります。今回の視察においても、地域の主要産業である水産業における漁獲量の減少、あるいは水産加工業における人手不足など、産業、なりわいの再生に向けた不安要因も何回もお聞きしてまいりました。
 漁業、養殖業の再生に向けた取組、あるいは水産加工業における販路回復、新規開拓等の取組を更に強化をすべきと考えていますが、渡辺大臣のお考えをお尋ねいたしたいと思います。
#19
○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。
 被災地における産業、なりわいの再生ということは、まさに重要な課題であります。そのために、被災地ではグループ補助金等の前例のない取組、支援制度によって事業の復旧が進んでおります産業、なりわいの再生、現在着実に進んでいるというふうに思います。
 他方、失われた販路の回復、観光分野でのインバウンドの呼び込みなど、復興のステージに応じた課題はまだ抱えているところであります。このために、政府では、被災地企業の販路開拓や新商品開発への支援、地域の発案に基づくインバウンドを呼び込む取組の支援等、問題解決に向けた取組をきめ細かく実施しているところでございます。特に、委員御指摘のありました甚大な被害を受けた水産加工業につきましては、販路回復に向けたアドバイザーによる指導や国内外のバイヤーとの商談会の実施、複数の事業者等が連携して行う新商品開発や地域ブランド構築の支援、これらを行っているところでございます。
 今後とも、被災地の声をよく聞きながら、産業、なりわいの再生に全力で取り組んでまいります。
#20
○岡田広君 オリンピック・パラリンピックをきっかけにしまして、この被災地、特に被災地の東北三県を始めとして、観光客の呼び込みあるいはインバウンドの誘致、これは大変重要でありますから、またよろしくお願いをしたいと思っております。
 もう一つ、本年九月にラグビーワールドカップ二〇一九が開幕して全国十二会場で熱戦が繰り広げられるわけでありますが、釜石市の釜石鵜住居復興スタジアムを視察もさせていただきました。すばらしいスタジアムでありました。釜石市の木材を活用した座席も設置をされ、周りを囲む森による音響効果も抜群、森の中のコンサート会場としても大変好評を得るのではないかと思っています。
 このためには、まず、今年の秋の釜石会場において、そして全国のラグビーワールドカップ二〇一九が成功することが大変重要だと思っています。渡辺大臣は、復興五輪たる二〇二〇東京オリ・パラリンピック競技大会のPRあるいは我が国の水産物の輸入規制解除に向けて、国内外への情報発信に率先して取り組んでおられることには敬意を表したいと思いますが、このラグビーワールドカップ二〇一九についても、力強く復興しつつある釜石の姿を世界に発信する場となるよう、国内外に対する積極的な情報発信を行っていただきたいと考えておりますが、渡辺大臣の御所見を伺いたいと思います。
#21
○国務大臣(渡辺博道君) お答えをいたします。
 私も鵜住居ラグビー会場を視察をさせていただきました。大変すばらしい施設だというふうに思います。これだけすばらしい施設ができたのであれば、ラグビーのワールドカップは絶対に成功させなくちゃいけない、そんな思いで視察をさせていただいたことがございます。
 特に、本年がラグビーのワールドカップ二〇一九、そして来年が二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会でございます。東日本大震災に対する各国の御支援もいただいたわけでありますし、この御支援に対して感謝を述べながら、現在復興しつつあります被災地の姿を国内外に発信していくことが極めて重要だ、この機会がまさに絶好のチャンスだというふうに思っておりますので、これをしっかりと海外の皆さん方にも示していかなければなりません。
 その中で、私は、現在、在京の大使館に訪問をいたしまして、復興五輪を、海外発信プロジェクトというものを立ち上げさせていただき、私を始め政務が手分けをしまして大使にお会いをし、現状について様々な視点から被災地の姿や魅力、これを伝えているところでございます。
 是非とも、この海外の皆さん方に復興している姿を今後ともしっかりと発信をしていきたい、そのように思っておりますので、私の仕事だという気持ちで全力で取り組んでまいります。
#22
○岡田広君 是非、渡辺大臣の御尽力をお願いしたいと思います。
 時間が来ましたので、福島のロボットテストフィールドにつきましての質問はしません、割愛させていただきますが、是非、要望だけさせていただきたいと思います。
 ワールドロボットサミットに係る情報発信については、是非もう少し積極的にPRをしていただきたい。
 福島ロボットテストフィールドにおいて、二〇二〇年東京オリパラ大会と同じ八月に国際的なロボット競技会であるワールドロボットサミットが開催されるということで承っております。災害対応ロボットに係る性能評価の取組の一環であると理解をしていますが、一般の国民には、国会議員でも知っている人は余りいません、ほとんど認知をされていない、国民には。
 ワールドロボットサミット、ロボットの輸出は日本は世界の二分の一ぐらいだと思っています。この機会に、東京オリパラ大会にも来る方々にもこのロボットサミットに来てもらって、そしてロボット産業というのを広げていただきたい、そのことを要望して、時間が来ましたので、これは答弁は要りません。終わります。
 ありがとうございました。
#23
○杉尾秀哉君 立憲民主党・民友会・希望の会の杉尾秀哉でございます。
 まず冒頭に、本日の委員会開催について、岡田筆頭を始めとする関係者の皆さんの御尽力、そして質問の機会をいただいたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。
 前回は三陸の被災地の復興について伺いましたので、今回は福島の関連、とりわけ事故関連について幾つか質問させていただきたいというふうに思っております。
 まず冒頭に、汚染水の問題なんですけれども、私も今年の二月、1Fの全体状況を見させていただきまして、担当者の方から現地でお話伺いました。線量かなり下がってはおりましたけれども、まだ相当高い地域もありますし、何よりも敷地内にやっぱりタンクが林立していて、汚染水の処理が限界に近づきつつあると、こういう印象を持ちました。
 そこで、東京電力に来ていただいておりますので伺います。
 今年の三月十八日、福島第一原発で保管する処理済みの汚染水が百万トンを超えたと、こういう発表がございました。以前よりは発生量が減りましたけれども、それでも今なお日々発生する汚染水の一日当たりの量、それから今後の見通しについて教えてください。
#24
○参考人(文挾誠一君) それでは、お答えさせていただきます。
 現在の汚染水の発生量でございますが、一日当たり平均しますと、二〇一八年度平均では百七十トンでございます。これにつきましてですが、汚染水の発生量につきましては、当然ながら降雨の状況等によりまして変動いたしますけれども、いわゆる凍土壁とか、サブドレーンと申しまして建屋に入る前の井戸、それと高台の地下水バイパスという高台の井戸の対策を講じまして、予防的かつ重層的な対策によりまして、対策前は日に五百トンぐらいありましたけれども、今は百七十トンになっています。
 今後、さらにタービン建屋の屋根の瓦れきの撤去とか、あるいは防水等の雨水流入防止対策等を行うことによりまして、二〇二〇年度内には何とか汚染水の発生量を日百五十トン程度に抑制するように努めてまいります。
 以上でございます。
#25
○杉尾秀哉君 百五十トンが目標ということですけれども、現時点で確保の見通しが付いているタンクの容量、それから、このままのペース、今見通し示していただきましたけれども、いつ頃にそのタンクがいっぱいになってしまうのか、この見通しはいかがでしょうか。
#26
○参考人(文挾誠一君) ありがとうございます。それでは、お答えさせていただきます。
 処理水を貯蔵するタンクの容量でございますけれども、現状から申し上げますと、二〇一九年五月二十三日時点で合計で百二十四万トンでございます。現時点では、その計画が二〇二〇年十二月末まででございますが、合計で百三十七万トンの貯蔵容量の確保をするという計画でございます。
 これ以降につきましては、国が今御審議をしていただいておりますけれども、小委員会での御議論を踏まえまして適切に対応させていただきたいというふうに存じております。
 ただ、タンクの容量ですけれども、これが逼迫する時期という御質問もございましたが、これにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、降雨の量によりまして変動するということですので、一概に申し上げることはできないわけでございますが、二〇二〇年度末までの計画はございますが、二〇二〇年度末に直ちにタンクが逼迫するということはないというふうに考えてございまして、国の小委員会で処理の方向性が示されますまでは、先ほど申し上げました予防的かつ重層的な対策によりまして汚染水の発生量の抑制に努めながら、安全に貯蔵できる方法によりまして貯蔵を継続してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#27
○杉尾秀哉君 確定的な見通しはなかなか持てないんでしょうけれども、いずれにしてもやはりそう時間がないと。その新聞報道等々によれば、最大五年程度、あってもと、こういうふうな報道もございます。
 そこで、経産省に伺いたいんですけれども、専門家部会において五つの案が示されております、海洋放出、大気放出、地下埋設、地層注入、電気分解。これを受けて、有識者の小委員会で検討を続けてきたというふうに伺っておりますが、現在の議論の状況並びに今後の見通しを教えていただけますでしょうか。
#28
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 多核種除去設備、いわゆるALPS等で浄化処理した水の取扱いにつきましては、技術的な観点に加えて、風評被害など社会的な観点も含め、国の小委員会で総合的に議論をしております。
 昨年八月に実施しました説明・公聴会では、処理水にトリチウム以外の核種が含まれていることによる安全性に対する不安、風評被害への懸念に対する海洋放出への反対や、貯蔵継続を行うべきなどの様々な御意見をいただいたところでございます。
 現在は、こうした論点について小委員会で予断を持たずに検討しているところでございまして、引き続き小委員会で丁寧に検討を進めていきたいと考えております。
#29
○杉尾秀哉君 去年開いた公聴会では様々な意見が出たというふうにも伺っております。議論が停滞しているのではないかというふうに思いますけれども。
 今日は、原子力規制委員会の委員長にもお越しいただきました。委員長はこの問題について、これまで一貫して、科学的、技術的には希釈して海洋放出するしかないと、こういう趣旨の発言を繰り返されています。また、今年の三月の記者会見では、判断の時期は非常に近くまで来ていると、こういうふうなこともおっしゃいました。これらの従来の発言、そして判断の時期が非常に近くまで来ていると、この発言の趣旨を含めて御説明いただけますでしょうか。
#30
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 東京電力福島第一原子力発電所における廃炉作業が安全かつ円滑に進める、これを考慮しますと、規制委員会としては、最も有効な選択肢として、十分な希釈の後の海洋放出というのが現実的であるというふうにこれまでも申し上げておりますし、現在もその立場は変わりません。
 それから、科学的、技術的な見解として、このトリチウムを含む水の海洋への放出というのは他の原子力施設でも行われていること、しっかりした監視、確認が必要ではありますけれども、他の選択肢に比べてはるかに現実的であり、また、繰り返しますけれども、安全かつ円滑に進める上では、早くこの、苦渋の判断ではありますけれども、この選択が取られることを期待をしております。
 一方、切迫しているということに関して、これも、やはり東京電力福島第一原子力発電所では多くの方が困難な作業、困難な闘いを続けています。この闘いをより困難なものにしてしまわないためにも、苦渋の決断ではあろうかとは思いますけれども、できるだけ早くの判断がされることを期待をしておりますし、また、その切迫度に関しても、選択がなされてからすぐに実行に移せるというものではありませんので、そういった意味で決断の時期というのは迫っているというふうに認識をしております。
#31
○杉尾秀哉君 今の立場というのは、従来どおりということだと思います。これに対して、漁業者を始めとした方から非常に強い懸念が出ている、とりわけ風評被害の部分ですね。
 こうした中で、今月の十三日付けなんですけれども、毎日新聞が朝刊の一面トップでこういう記事を掲載いたしました。処理水、長期保管も選択肢と、こういう見出しでございまして、今申し上げたような五つの選択肢、検討してきたわけですけれども、国民の間に懸念の声が強いことから長期保管の実現性を議論する必要があると判断したと、こういう記事の内容でございました。
 まず、この報道について経産省に確認していただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
#32
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 報道については承知をしております。
 御指摘のタンクでの長期保管ができないのかという点につきましては、昨年八月に実施しました説明・公聴会でも多くの御意見をいただいている論点であると認識をしております。これについて今後議論を行うということについても、小委員会でお示しをしております。
 いずれにせよ、引き続き、小委員会においてしっかりと検討を進めていきたいと考えております。
#33
○杉尾秀哉君 今御答弁いただきましたように、この記事は、来月にもこの有識者の小委員会で、六つの方法、先ほど申し上げた五つの方法にもう一つプラスをして、タンクで長期保管をする、この六つの方法から絞り込む議論を始める、こういうふうなことをこの記事は指摘しております。
 こういったことでよろしいんでしょうか。
#34
○政府参考人(新川達也君) ALPS処理水の取扱いにつきましては、御指摘の国の小委員会で総合的な議論を行っているところでございます。
 昨年八月に実施しました説明・公聴会で、処理水にトリチウム以外の核種が含まれていることによる安全性に対する不安、風評被害への懸念による海洋放出への反対や貯蔵継続を行うべきなど、様々な御意見をいただいておりまして、こうした論点について予断を持たずに検討しているところでございます。
 ALPS処理水の取扱いの検討はスケジュールありきで進めているということではございませんで、説明・公聴会でいただいた論点について小委員会で議論を尽くすことが重要であり、引き続き丁寧に検討を進めていきたいと考えております。
#35
○杉尾秀哉君 今、スケジュールありきではないというお話はございました。ただ、その前に、規制委員会の委員長は、苦渋の決断かもしれないけれどもなるべく早く結論を出してほしいと、こういうふうな意見がありました。
 こうした中で、先般、韓国とのWTOをめぐる紛争での敗訴とか、台湾でも国民投票ございました。輸出への影響、それから、当然のことながら福島産品の風評被害、こうしたことを考えると慎重に議論をせざるを得ないというふうな指摘があるんですけれども、そういう認識だということでよろしいですか。これは確認です。
#36
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 今回のWTOの判断については、大変残念に受け止めております。
 ALPS処理水の取扱いにつきましては、技術的な観点に加えて、風評被害など社会的な観点からも含めた総合的な検討を行う必要があると考えております。これまでも国際的な情報発信を行ってきてはおりますけれども、今回のWTOの判断を受けて、国の小委員会において更なる国際的な情報発信の在り方についても検討を行う必要があると考えております。
 いずれにせよ、まずは小委員会で議論を尽くすことが重要であり、引き続きしっかりと検討を進めていきたいと考えております。
#37
○杉尾秀哉君 これは国際社会への説明もそうだと思うんですけれども、住民の方、そして漁業者の方を始めとして、とにかく繰り返し繰り返し、丁寧に丁寧に説明していただくということが大切だと思うんですが。
 その中で、一点ちょっとどうしても聞いておかなければいけないことがあるんですけれども、この処理水に、トリチウム、先ほどから話何度も出ておりますけれども、このトリチウム以外にも、放射性のストロンチウム90なども基準値を超えて残留をしていた。私も実はそうでした、国民に対して、トリチウム以外は除去されたとこれ受け止められかねないということですよ、そうじゃないというふうにおっしゃるとは思いますけれども、私自身も、トリチウムのことしか基本的には説明を受けていなかったと、こういう記憶がございますので。
 こうした説明を東電と経産省がしてきた。こうしたことも住民の皆さんの不信感の背景にあると思うんですけれども、その辺についての反省、東京電力とそれから経産省、それぞれいかがでしょうか。
#38
○参考人(文挾誠一君) それでは、お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、処理水につきましては、現在、いわゆる液体放射性廃棄物の放出に関わる法令に定められた濃度限度ということで、いわゆる告示濃度限度を超えるものが八二%含まれております。これについての分析結果でございますけれども、当社ホームページで全てのデータについては日々公表をしておりましたけれども、しかしながら、公表している数値を整理をいたしまして、汚染水処理の課題とか、あるいは設備運用の方針等を体系的に説明して、分かりやすく御説明するという意識が不足してございました。地元の皆様、住民の皆様に御心配をお掛けしたことにつきましては、深く深く反省をしてございます。
 この反省を踏まえまして、多核種除去設備等処理水に関するデータとかあるいは情報につきましては、広く社会の皆様により丁寧に分かりやすく情報をお届けできるよう、今現在では当社ホームページ上の専用コンテンツを通じまして情報の提供をさせていただいております。
 先生御指摘は、これだけではなくてということだと思いますので、我々は、会社としましては、社会の皆様の御意見を当然伺いながら、改善に改善を重ねまして、分かりやすく情報発信をお届けできるよう、これからも努めてまいりたいと思います。
 以上でございます。
#39
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 東京電力は、平成二十七年四月から、トリチウム以外の核種について、基準値を超える濃度もあることについてホームページ上で全てのデータを公表しておりましたが、プレスリリースや詳細なブリーフィングを行っていないなど、不十分であったと考えております。
 こうした問題の背景には、そもそも情報開示に対する姿勢が不十分であることに加え、当時、除去できていないトリチウムへの対応が主要課題であり、トリチウム以外の放射性核種についての情報発信が不十分になったと考えられます。この点については、経済産業省としても反省しなければならないと認識をしております。
 これまでも、東京電力に関しては、分かりやすい情報開示を行うよう指導しておりますが、引き続き丁寧な説明を徹底するように求めてまいります。また、経済産業省としても、委員御指摘を踏まえまして、分かりやすい説明を行うよう徹底してまいりたいと思っております。
#40
○杉尾秀哉君 汚染水の問題はこれぐらいにしたいんですけど、最後に大臣に伺いたいんですが、その福島の復興という観点からこの汚染水の問題をどういうふうに捉えるのか。とりわけ、先ほどから申し上げておりますような漁業関係者、私も去年、おととしですか、伺いましたけれども、やっぱり非常に強い危惧の念、まあ言ってみれば強硬な反対ですね、それから、風評被害等々、この汚染水の問題、その処理問題について、大臣として見解があったら伺わせてください。
#41
○国務大臣(渡辺博道君) まず、汚染水というよりも処理水の関係でよろしいでしょうか。汚染水については、もう当たり前のことでありますけれども、これは外に出すことはありません。海洋に出すことはないというふうに思っております。
 その処理水については大変重要な課題だと私は思っておりまして、国に設置されておりますALPS小委員会、ここにおいて十分議論をしていただくことが大事だというふうに思いますが、現在、私どもが一番重要な課題として捉えているのが風評払拭、この風評をいかに被害をとどめて、被害をなくしていくかということにありますので、この視点は大変重要だというふうに思っておりますが、この点も含めて、社会的な観点を含めた総合的な議論をこれから小委員会でしっかりと議論をしていただきたいというふうに思います。
#42
○杉尾秀哉君 それからもう一つ、汚染土の問題なんですけれども、ちょっと通告よりもはしょって質問をさせていただきたいんですが、これも、つい最近、こういう報道がございました。今、復興拠点をいわゆる帰宅困難区域の中に幾つかつくっておりますけれども、この除染で新たに最大二百万立方メートルの汚染土が出る、こういう試算を環境省がしていると、こういう報道ございましたけれども、この事実関係、いかがですか。
#43
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。
 そのような報道があったことは承知しているところでございます。二〇一八年度に環境省の請負業務におきまして、一定の仮定を置きまして除去土壌等の発生量の試算を検討しましたが、環境省として除去土壌等の発生量が最大約二百万立方メートルと決定したものではございません。
 空間線量率や土地の状況に応じまして除染の手法は異なるものでありまして、除去土壌等の発生量につきましては、現地の進捗状況等を踏まえ、引き続き精査してまいります。
#44
○杉尾秀哉君 その二百万立方メートルと確定したわけではないということですけれども、これまで言われていた帰宅困難地域を除くその推定量、一千四百万立方メートルに、更に、今この報道では二百万、もっと増えるかも分かりません。これ、更に増えていくということは、これはもう間違いなかろうと。
 そしてさらに、地元自治体の間からは、復興拠点以外の帰宅困難区域も除染してほしいと、こういう声がございます。こうした要望に国としてどういうふうに応えるのか、また将来的にこうした試算よりも更に増えるのかどうなのか、汚染土ですね、これお答えいただけますか、これ経産省だと思うんですけど。
#45
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 帰還困難区域につきましては、たとえ長い年月を要するとしても、将来的にその全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意の下、可能なところから着実かつ段階的に、政府一丸となって一日も早い復興を目指して取り組んでいくこととしております。
 こうした考えの下、まずは六町村の特定復興再生拠点について、各町村の計画に基づき、除染やインフラ、生活環境の整備を進めております。特定復興再生拠点の区域外につきましては、今年三月に閣議決定した復興の基本方針に基づき、拠点整備の進捗状況、住民の帰還意向、放射線量の低減状況等を踏まえ、今後、関係省庁と連携して対応を検討してまいります。
#46
○杉尾秀哉君 私も中間貯蔵施設の建設現場を見させていただきました、広大な敷地ですけれども。問題は、この中間貯蔵施設がなし崩し的に最終処分場にされてしまうのではないかという住民の皆さんの懸念ですね。
 三十年以内に福島以外で最終処分を行うこととされておりますけれども、資料を配らせていただきましたけれども、二〇一四年に環境省が公表した最終処分に向けた八つのステップ、この中で現在はどの段階に当たるのか、今、現時点でどういう取組をしているのか、そして最終処分地の選定の状況というのはどういうふうに進んでいるのか、これ説明していただけますか。
#47
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。
 環境省では、二〇一四年に最終処分に向けた八つのステップを公表し、二〇一六年に、八つのステップを踏まえ、県外最終処分に向けた中長期的な方針や工程を示しました中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略及び工程表を作成したところでございます。現在、当該戦略及び工程表に基づきまして、除去土壌等の減容に関する技術開発や再生利用の推進、最終処分場の構造の技術的な検討などを着実に進めているところでございます。
 なお、八つのステップに関しましては、現在ステップ一からステップ四の検討を並行して進めているという状況でございます。
#48
○杉尾秀哉君 ステップ一からステップ四のこの幾つかの段階を並行して検討していると、こういう話でしたが、こうした中で、最近いろんなところで報道されておりますけれども、この汚染土壌の再利用の問題ですね。以前もここで、たしか高速道路の四車線化の盛土の工事に使うという、あれをめぐっての質疑があったと思うんですけれども、三月の報道によりますと、一千四百万立方メートルのうちの八〇%が再利用可能、土木工事などにですね、こういう報道もあります。また、別の報道によりますと九九%が利用可能だと、こういう報道もございます。
 こうした報道について、住民の皆さんの懸念の声が非常に高くなっている。そして、実際にこうした盛土等々に再利用されると、これが事実上の最終処分になってしまう、こういう反発もございます。にもかかわらず、なぜ国がこの汚染土の再利用を進めようとしているのか、東電それから国の負担を減らすという、こういう意図があるのではないか、住民の皆さんの不安にもっと真正面から私は向き合っていただきたいというふうに思いますけれども、それぞれについて見解お述べください。
#49
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。
 県外最終処分の実現に向けましては、まずは除去土壌等の減容、再生利用によりまして、最終処分量を減容、減らすことが重要でございます。こうした方針につきましては、二〇一一年に閣議決定されました放射線物質汚染対処特別措置法の基本方針や二〇一九年三月に閣議決定されました復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針等においても示されたところでございます。
 県外最終処分に向けまして、引き続き、再生利用の推進、最終処分の方向性の検討などの取組につきまして着実に前進させてまいります。
#50
○杉尾秀哉君 今、後ろの方から声もしておりましたけれども、まずこの基準自体が果たして適切なのか否か、これについて住民の皆さんの不安が相当にある。そして、現実問題として、再利用に向けた実証事業、各地で計画されておりますけれども、頓挫している、計画が進んでいないところも幾つかございます。そもそも受入先の見通しが立たなければ、これ、中間貯蔵施設に保管して三十年以内に県外で最終処分とすると、こういう原則に戻るしかないんじゃないですか。余り無理に再利用を進めるということは不適切なんじゃないですか、どうですか。
#51
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。
 再生利用につきましては、現在、住民の皆様に丁寧に説明を行いながら実証事業の取組を行っているところでございます。今現在進めております飯舘村長泥地区におきましては、除去土壌を再生資源化し農地の造成を行った上で、資源作物等の試験栽培を行う等の実証事業に着手したところでございます。
 これら含めまして、引き続き、こういった実証事業を通じまして安全性の確認を行うとともに、関係者の皆様に丁寧に説明しながら再生利用の推進に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#52
○杉尾秀哉君 時間が参りましたけれども、くれぐれも、今丁寧にというふうにおっしゃいましたので、くれぐれも丁寧に議論を尽くして進めていただきたい、強引なことはしないでいただきたいと申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#53
○増子輝彦君 国民民主党・新緑風会の増子輝彦でございます。
 会期末をあと一か月切ってしまいましたけれども、この委員会が再び開催できたことを、岡田筆頭、そして野党の皆さん、委員長に御礼を申し上げたいと思います。
 大臣、ちょっと順番変えます。今、汚染処理水の問題について活発な議論がありました。私もこのことについては質問をする予定でございますが、今までの議論を聞いていて、大臣はいつも処理水と言うんですが、処理水の対応について、非常に微妙であり、難しく重要なものだと思っていると思います。これが復興のための福島の大きな肝なんですね。東日本大震災、原発事故から八年が過ぎて九年目に入りました。岩手や宮城、福島はちょっと事情が違うということは、ステージが違うということは以前から申し上げておきましたし、大臣就任以来、本当に現場主義ということで、一生懸命足を運んで現地を見ていただいていることを本当に私もうれしく思っています。
 福島のことをあえて私は中心に質問させていただきますが、この原発の災害というのは、本当に見えない敵と闘っている極めて難しい問題なんです。先ほど、風評の払拭ということも極めて重要だという大臣からの御答弁もありましたが、この風評を払拭することと同時に、また、光と影の部分の、いつも申し上げるんですが、インフラの整備だけを取り上げて、復興が加速した加速したということだけにもういかないんですね。影の部分もいっぱいあるんです。今の汚染水の、このいわゆる処理水の問題については、余り報道以外では皆さん御存じない。そういう意味では、杉尾さん、いい今日は議論をしていただいたと思っているんです。
 大臣、もう一度私の方からも率直にお聞きしますが、今のいろんな議論を聞きながら、大臣の見解も一応述べられましたけれども、大臣は社会的議論が極めて重要だという今お話もされました。しからば、この処理水の社会的議論というのは具体的にはどういうことを考えておられるのか、御答弁いただきたいと思います。
#54
○国務大臣(渡辺博道君) まず、トリチウムを含みます処理水の問題については、先ほども御議論ございましたけれども、国に設置された小委員会、ALPS小委員会で、まずその処分方法、そして国民との合意形成に至る在り方、これを含めて総合的議論が必要であるというふうに思っております。
 したがいまして、私としましても、地元を始めといたします広く国民の皆さん方の御懸念も踏まえて、小委員会においてしっかりと議論を進めていくこと、これが最も大事だというふうに思っております。
#55
○増子輝彦君 大臣、これは、経産省とかあるいは規制庁とか、様々な分野が関係してくるんですね。ただ、復興ということになれば、復興大臣の所管であることも間違いありません。
 ですから、私は、大臣、この社会的議論というのは、専門家の人たちが集まって議論をして検討をするということだけじゃないと思うんです。住民の皆さんの意見をどう幅広く受け止めて議論に参加をしてもらうか。漁業関係者、あるいは風評被害に苦しむそれぞれの地域の皆さんとか、場合によっては外国の方まで含めて幅広く社会的議論、専門家だけではなくて、一般のそういう方々との議論の場を設けることが私は極めて重要だと思っているんです。ですから、社会的議論の中で、住民合意形成の在り方ということが極めて重要だと思っているんですよ。
 だから、専門委員会とか小委員会の検討だけに任せずに、私は、むしろ復興庁が先頭に立って社会的議論を進めるためのそういう委員会をつくって、この処理水についての御意見を幅広く復興庁としても募りたい、風評被害払拭には極めて重要だ、そんな考え方は持てませんか。
#56
○国務大臣(渡辺博道君) 増子委員には常日頃からそういう形の提言をいただいておりますが、現在の組織論から申し上げて、大変恐縮ではございますけれども、ALPS小委員会、これが全ての、やはり全体の中の担当であるということはこれ間違いございません。
 ただ、私どもは、復興庁といたしましても、経済産業省やまたALPS小委員会、それぞれの中でしっかりと御議論いただけるようなことを私どもの方としても常に申し上げていきたいというふうに思っております。
#57
○増子輝彦君 大臣、そこにずれがあるんですよ。ALPS小委員会だとかあるいは専門家委員会だとか、そこだけで議論をしているから、風評被害の払拭も社会的、国民的合意も形成できないんですよ。
 公聴会に私は行ってきました、第一回目の富岡で、十四人の方々がそれぞれ意見を公述されました。当然、規制委員会の関係の皆さんもそこに出席をされていろいろ議論のリード役をされておりましたが、えっ、こんな考え方があるんですかとか、えっ、こんな意見があるんですかと、初めて聞いたような驚きを持ったメンバーの方がたくさんおられました。もう十四人のうちはっきり言ってほとんどがやっぱりこれを放出するということは駄目だと、そういう意見でした。特に漁業関係者は、死活問題だと、我々に豊潤な海を返してくれという意見でした。賠償をもらっているからいいじゃないかという暴論をする公聴人の一人もいましたけれども、とんでもないと言って、漁業関係者、漁連の会長さんも漁師の方もいらっしゃいました。
 しからば、大臣は、そういうずれがあるならば、これは経産省といいますか、どこに聞けばいいのかな、合意形成をするための方法として、専門家委員会とか小委員会だけじゃなくて、幅広く合意形成をするための何かそういう委員会をつくるという考えは役所の方にはないんですか。
#58
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 ALPSの処理水の取扱いにつきましては、技術的な観点に加えて風評被害など社会的な観点も含めて国の小委員会で議論しているのは先ほど来申し上げているとおりでございます。昨年八月に実施した説明・公聴会には増子委員も御参加いただいたことも記憶をしておりますけれども、風評被害の懸念による海洋放出への反対、貯蔵継続を行うべきといった御意見に加えて国民への丁寧な情報発信が必要など、合意形成の在り方についての御意見もいただいたところでございます。
 まずは、説明・公聴会でいただいた論点について小委員会で議論を尽くすことが重要であり、合意形成の在り方も含めて、引き続き小委員会で丁寧に検討を進めていく所存でございます。
#59
○増子輝彦君 新川さんとも随分いろいろ仕事をしてきましたけれども、しからば、新川さん、住民の合意形成をできるだけ早くしなければいけないと思っているんでしょう。どういう形でそれをつくりますか。今何か考えあります。住民合意形成を図るための何か方法は、どういうことをやろうというふうに考えています、考えていませんか。
#60
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 まずは、先ほど申し上げたように、説明・公聴会でいただいた論点について小委員会で議論を尽くすことが重要と思っておりますし、合意形成の在り方そのものにつきましても、この説明・公聴会において出された意見を踏まえて議論されるべきことと思っております。もちろん、国民への丁寧な情報発信は必要であると考えておりますので、情報発信を行いながら、合意形成の在り方について、小委員会の検討を踏まえて考えていきたいと考えております。
#61
○増子輝彦君 しからば、住民参加の合意形成の場をつくるという考えはないというふうに理解していいんですか。それとも、場合によってはそういう場をつくるというふうに理解していいんですか。
#62
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 廃炉・汚染水問題につきましては、私ども福島評議会というふうに呼んでおりますけれども、地元の市町村の方、それから各関係者の方々に御参加いただいた場もございます。そういった場の活用も含めて、どのような形でこの合意形成の在り方について考えていくのかというところを小委員会でも検討していただきたいと考えております。
#63
○増子輝彦君 小委員会、小委員会と小委員会ばかり頼らないで、合意形成を図るための一般住民の皆さんや漁業関係者を含めた様々な方の参加をする場を是非私はつくってほしいと、それを取りあえず申し上げておきます。今日、時間余りないので、ここはそういうふうに要望しておきますので。
 大臣、是非、小委員会にばかり頼って、専門的な見地とか判断だけじゃ駄目なんですよ、この問題は。風評被害は払拭できないんです。漁業関係者からすれば、絶対これは今放出できないんですよ。その分、またその代わり、どんどん汚染水、処理水がたまっていく。敷地も限界が来る。最大の問題ですからね、これね。大臣も是非、引き続き復興大臣をやっていただきたいと私は期待していますけれども、そのことを含めて、頭のど真ん中に入れておいてください。
 それで、次、質問を変えます。あとは、質問通告したことは、既に杉尾さんのところで答弁されていますので。
 これが、またもう一つ、次は大臣、前から申し上げているとおり、後継組織、復興庁の、極めて重要な今時期に差しかかっていると思います。大臣は、ここでお聞きすると、なかなか公表できない、時期も余り言えないと。だけど、一方、自民党の加速本部長のいわゆる話が堂々と新聞に出ているんですね。大臣より先に公表される。復興大臣としての立場なくなっちゃうじゃないですか。だから、そこは指導力を発揮してもらわないと。
 あえて聞きます。今、どのような形の中で後継組織をおつくりになって、いつ頃をめどにこれを公表されるという、時期がいつなのか。後継組織って極めて重要ですよ。公明党さんは、防災省と併せて復興庁という話をされています。私もやっぱり基本的に同じような考えなんです。
 後継組織について改めてお聞きします。
 いつ頃をめどにどういう形でつくるということがはっきり言えるんでしょうか。
#64
○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。
 本年三月に閣議決定いたしました復興の基本方針、この基本方針においては、政治の責任とリーダーシップの下で、復興庁と同じような司令塔機能を果たす後継組織を置くこととしております。
 現在、地震・津波被災地域においては、心の復興の観点から、心のケア等の被災者支援などについて一定期間対応することが必要であるというふうに明記をさせていただいております。
 また、福島の原子力災害被災地域においては、帰還促進のための環境整備、事業者、農林漁業者の再建など、幅広く対応することが必要であります。
 後継組織の具体的な在り方についてでありますが、復興を成し遂げるための組織をつくり上げられるように、現在、被災自治体等の要望等を踏まえながら、本年中です、後継組織の具体的な在り方をお示しできるようにしてまいりたい、速やかに現在検討しているところでございます。
#65
○増子輝彦君 もう一度聞きます。
 額賀自民党復興加速本部長の時期を示した時期というのは間違いなんですか、正しいんですか。
#66
○国務大臣(渡辺博道君) 加速化本部長の話でありますけれども、これは自民党の中のいわゆる本部で決められたことでありまして、私どもはそういった意見も参酌しながらこれからの組織の在り方を検討しているというのが現在の状況でありまして、最終的に、今お示ししましたとおり、今年中にその方向性を示していきたいというふうに思います。
#67
○増子輝彦君 大臣、しっかりリーダーシップを発揮してくださいね。
 それではもう一つ、廃炉ということが、これ復興にも極めて重要なんですね。あえて今日、東電の関係者、私呼ばなかったんですが、廃炉は本当にこれまた大事で、燃料デブリの処理の問題始め、いろんな処理が重要になってくるんですよ。これ大臣にお聞きしないで、これはエネ庁、経産省に聞きたいと思いますが。
 東電は第一原発の、福島1Fの廃炉は表明していますが、第二はそういう方向でということで取りあえず県の方にも通知をしていますが、まだはっきりしません。経産省としては、この第一、第二全基十基廃炉の具体的なスケジュール等について東電と何か協議を開始しているんでしょうか。
#68
○大臣政務官(滝波宏文君) お答えします。
 福島第一原発の廃炉・汚染水対策、これは中長期ロードマップにおいてそれぞれの対策の当面の目標を設定し、国も前面に立って各対策を安全かつ着実に進めてきてまいってございます。
 第一発電所の廃炉・汚染水対策全体としての三十年、四十年後の廃炉措置完了を目標として設定し、関係者が共通の目標を持ってしっかりと取り組んでいるところであります。今後も、予測の難しい困難な作業の発生も想定されますが、安全確保を最優先にしながら、廃炉・汚染水対策をしっかり進めてまいりたいと思います。
 それで、お話ございました第二発電所の方の廃炉の判断につきましては、これは東電の方が行うものではありますけれども、既に経営トップである東電の小早川社長の責任において、昨年六月に廃炉の方向性を明確に示されたものと承知してございます。
 こうした中、東京電力においては、具体的な廃炉の判断時期やスケジュールなどについて、当然詳細な検討が必要な面もありますけれども、小早川社長自ら、できるだけ早い時期に結論を出したいと、こう表明されていると承知してございます。
 その上で、今年三月に世耕経産大臣が小早川社長にお会いした際に、第二発電所の廃炉について、福島の復興への貢献という視点に立ち、関係者とよくコミュニケーションを重ねながら廃炉に向けた検討を着実に進めていただくよう改めて要請したところでございます。
 東電には引き続きしっかりと取り組んでいただきたいと思ってございます。
#69
○増子輝彦君 滝波政務官、そんなことは全部知っているんです、報道も含めて。
 だから、東電とあなた方が具体的なスケジュールに、何か検討しているんですかと聞いているんです。全くしていない、あくまでも要請しただけなんですか、実は内々にはもうスケジュールを今打合せしながら調整をしているという方向はあるんですかと聞いているんです。打合せしているんですか、していないんですか。そこだけ答えてください。
#70
○大臣政務官(滝波宏文君) 繰り返しになりますけれども、先ほど大臣の方からも、様々に東電とはやり取りはしてございますけれども、申し上げたとおりでございます。
#71
○政府参考人(村瀬佳史君) お答えを申し上げます。
 滝波政務官から御答弁いただいたとおりでございますけれども、三月十九日にも、世耕経産大臣の方から小早川社長に対して、関係者とよくコミュニケーションを重ねながら廃炉に向けた具体的な検討を着実に進めてほしいと具体的に直接社長に申し上げ、社長の方からは、安全な廃炉に向けて、福島第一の廃炉も含めた人材の確保や、経営全般に及ぼす影響などの多岐にわたる課題を整理して、具体的に検討を進めていくという回答を得ているところでございます。
#72
○増子輝彦君 村瀬さんも優秀だから、私の質問の意味を分かっていると思うんですよね。東電とはじゃ打合せはしないで、あくまでも東電に任せているということでいいんですか。
#73
○政府参考人(村瀬佳史君) 東京電力の方で主体的に考える事案でございますので、主体的に考えるのは東電ということでございますけれども、様々な制度もありますので、東電からは相談を受けて、政府として対応すべき点についてはしっかりと我々としても受け止めて対応するということで、事務的なやり取り等はあるところでございます。
#74
○増子輝彦君 じゃ、しっかりと東電と連携をして、廃炉に向けてのスケジュールをつくってくださいね。
 その次もこれ、これ大臣じゃないな、厚労省かな、経産省かな、東電が福島第一に特定技能外国人労働者を受け入れる問題について検討中ということについて、これはストップを掛けたというような話が出ておりますが、これはそのとおりだと思いますし、いい指示だったと思います。
 これ、福島第一に限らず、ほかの原発、日本のほかの原発全てで特定技能外国人労働者を受け入れるという状況が今後あるんでしょうか。これは、福島1Fと同じように一切技能外国人労働者は受け入れることはないと、これ、どちらを理解したらいいんでしょうか、お答えください。
#75
○大臣政務官(上野宏史君) 御質問いただきました。まずは、法令上の取扱いについて御説明を申し上げます。
 労働安全衛生法令においては、廃炉業務に労働者を従事させる場合の事業者の義務を規定しておりますけれども、特定技能外国人であることをもって当該業務への就業を制限するという規定はございません。
 その上で、一方、本年四月に創設をされた在留資格、特定技能の枠組みによって、日本国内で御活躍される外国人の方々については、その大半が五年経過後には帰国をされること、また日本語や我が国の労働慣行に不慣れであることといった点を勘案する必要があるというふうに考えております。
 東電福島第一原発の廃炉作業に特定技能外国人の方々に従事いただくか否かについては、これ、厚労省としては極めて慎重な検討を行う必要があるというふうに考えているところであります。
 その上で、五月二十一日、これ、委員からもお話がありました、厚生労働省から東京電力に対しまして本件に関する慎重な検討と検討結果の報告を求める旨文書で通知をいたしました。翌二十二日には、東京電力から厚生労働省に対して、当面の間、東電福島第一原発での特定技能外国人労働者の就労は行わせないという旨の報告を受けたところであります。
#76
○増子輝彦君 政務官、今、福島1Fのことだけじゃなくて、そのことはもうとっくに承知していますから、ほかの原発にもそれが適用されるのか、あるいは、それはそれぞれの原発に判断を任せるということなのか、その辺はどういうふうに考えているのかということですよ。そこ、分かりますね、意味が。大丈夫ですか。
#77
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
 これまでの東京電力福島第一原発における廃炉作業に従事する労働者の安全衛生管理を徹底する観点から、東京電力が一義的に責任を持って安全衛生管理対策を進めるよう、厚生労働省におきまして平成二十七年にガイドラインを定めておりまして、その点が他の原発と異なるところでございます。
 以上でございます。
#78
○増子輝彦君 違うでしょう。他の原発は、じゃ、受入れ可能なんですかと聞いているんだよ。
#79
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 特定技能外国人労働者の受入れにつきましては、一義的には法令に基づいて各事業者の判断によるということでございますけれども、現在、原子力発電所において特定技能外国人労働者を受け入れた実績はございません。また、現時点で受け入れる見込みもないというように承知してございます。
 いずれにいたしましても、当省としましては、法制度が適切に運用されるよう法令を所管する関係省庁と連携して適切に対応してまいりたいと考えてございます。
#80
○増子輝彦君 法的な制約は何もないから本当は大丈夫なんですよ。ただ、1Fはそういう状況だから、五年後のことも考えて、大変だから今回はやめなさいと言ったと。しかし、他の原発も場合によっては何が起きるか分からないでしょう、放射能がゼロではないんですから。
 だから、ほかの原発も技能外国人労働者を受け入れるということについて経産省も厚労省も何らかの指導をする用意がありますか、それでは聞きますが。そのまま放っておくんですか。
#81
○大臣政務官(滝波宏文君) お答えします。
 先ほど村瀬部長からもお話し申し上げましたように、経産省としましては、法制度が適切に運営されるよう関係各省と連携するとともに、安全かつ着実な運用がなされるよう事業者に対しては必要な指導監督を行ってまいりたいと思います。
 一般論といたしまして、原子力発電所の防護区域内で働く人員につきましては、テロ対策等の観点から厳格な信頼性確認を行う必要があり、その点にも留意をしていく必要があると考えてございます。
#82
○委員長(徳永エリ君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#83
○委員長(徳永エリ君) 速記を起こしてください。
#84
○大臣政務官(滝波宏文君) 失礼いたしました。
 言葉をちょっと尽くしたい、改めて尽くしたいと思いますけれども、先ほど申し上げたようなテロ対策等の観点が原子力発電所についてはありますので、こういった厳格な信頼性の確認を行わなきゃいけないということをちゃんと留意をした上で、事業者に対して必要な、そのことを踏まえて必要な指導監督を行ってまいりたいということを今申し上げて、ほかの原子力発電所含めて申し上げておりまして、今申し上げられるのはこういったところで御理解いただければと思ってございます。
#85
○増子輝彦君 時間が参りましたので結構です。
 ただ、もう一つだけ弱者についての質問をしたかったんですが、これ時間がないのでルールどおりやめますけれども、大臣、避難した人たちで障害者の方々、解除後戻ってきて大変苦労しているんです。交通手段の問題とか、あるいは作業所のいわゆる加算、減算の問題とか、そういった点は、厚労省だけじゃなくて、復興庁とも後でまた個別にいろいろと私の方からも相談をしながらお願いしていきたいと思いますから、是非、復興庁としてはしっかりと復興のために頑張っていただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございます。
#86
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。
 まず、ちょっと大臣が自然現象ということですので、その間、行政の方にお話を聞きます。
 まず、災害公営住宅、復興公営住宅の空き室対策についてでありますけれども、ちょっと時間押していますので、ちょっと確認したいんですけど、皆様方、資料をお渡しさせていただいております。
 本当におかげさまで、この復興公営住宅、さらには災害公営住宅、ほぼ完成をしていただきました。しかし、現実には空き室もありまして、特に津波、地震のために造られた災害公営住宅、現在被災三県で二千二十二室と、こういう状況でありますけれども、この利用ですか、単なる災害だけではなくて、いわゆる一般の公営住宅等にも利活用できるというふうに今はなっていると思うんですけど、いかがでしょうか。
#87
○政府参考人(東潔君) 災害公営住宅につきまして被災者の入居が見込まれない住居につきましては、自治体の判断によりまして、一般の公営住宅と同様に被災者以外の方を入居させ、空き室を解消することが可能となっており、既に対応を始めている自治体もございます。
 復興庁といたしましては、引き続き災害公営住宅が適切に活用されるよう、被災自治体の相談に応じてまいりたいと考えております。
#88
○若松謙維君 ということですね。ですから、是非、恐らく現場はスムーズにいっていると思いますけど、周知徹底して、自治体の要望、可能な限り対応していただきたいと思っております。
 次に、同じ資料の下の方に、福島県の原発避難者向けの復興公営住宅の入居状況というデータがございます。この復興公営住宅につきましては、空き室が六百七戸ということでちょっと多いんですけれども、御存じのように、避難された方もどこに最終的に定住するか、まだまだ決めていない方が多いわけでありますし、いまだに四万人近い方々が避難生活と、こういう状況にもございます。
 そういう中、今までは、従来は、この原発避難者向けの復興公営住宅ですけど、例えばこの一棟につき、ここの棟は例えば何々村とか何々町とかという住民の割り振りがありまして自由に選べなかったと、こういう状況なんですが、たしか平成二十九年から避難指示解除区域ではどこでも希望の住宅に入れるようになったと、こういうふうに理解しております。
 ですので、この趣旨がどうもまだ定着、徹底されていないので、こういう空き室についても今後一般公営住宅としての活用も是非していただけないかという要望があるんですけど、それについて事実と、あとお考えはどうでしょうか。
#89
○政府参考人(小山智君) お答えいたします。
 今委員御指摘のとおり、現に避難指示を受けている居住制限者のみを対象とした募集を複数回実施してもなお空き住戸があるというようなことも背景にございまして、御指摘のとおり、福島県は、平成二十九年十一月から復興公営住宅の募集対象者につきまして、現に避難指示を受けている方から、そういう方のみから、避難指示が解除された区域の方にも拡大しているというふうに承知しております。
 復興公営住宅の募集の要件につきましては、今後も県が適切に判断するものと認識しておりますが、復興庁といたしましても、応募状況などを注視しながら、県と連携して適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
#90
○若松謙維君 ということで、県等の要望等も今後しっかりと議論をしながら進めるという、そういう理解でよろしいわけですね。
 大臣、済みません、ちょっと質問通告していなかったんですけど、野党の先生方が、この汚染水ですか、まあALPSで、処理水でしょうけど、この件につき、私も福島県人ですから、いずれにしても、この処理水の問題、中間貯蔵施設、最終処分場、そして廃炉、完全な廃炉、これが最後まで恐らく福島県民の大きな課題だと思うんです。
 その中で、先ほどの処理水の件ですけど、実は与党提言の中で、まさにこれは合意形成が大事だということで、是非オープンな議論をしながら進めていただきたいと、こういう要望も伝えておりますので、取りあえず今委員会で、専門家でもいろんな意見があるわけですから、それをさらに、必要に応じては公聴会やりながら、また必要に応じては委員会、そういうこの基本的にはオープンソースのスタイルで今後進めると、そういう理解でよろしいんですよね。
#91
○副大臣(浜田昌良君) 福島担当でございますので、まず私から答弁させていただきます。
 今ほど若松委員から、漁業者を含め、地元の意見をしっかり反映するように御意見いただきました。
 このALPS処理水の問題につきましては、ALPS小委員会という専門家の意見の、議論の場だけではございませんで、廃炉・汚染水に関します福島評議会という場がございまして、ここには県漁連の野崎さんを始め、また地元の自治体を始め、みんな入っていただいていまして、で、現地対策本部長の場がございます。こういう場を使いまして、しっかりと皆様、地元の、また関係事業者の方の意見を直接お聞きしていきたいと思います。
#92
○若松謙維君 大臣も同じお考えですね。
#93
○国務大臣(渡辺博道君) 我が庁では、専門的に福島に対応して、浜田副大臣ということで対応させていただいていますので、まさにそのとおりでございます。
#94
○若松謙維君 もう是非、浜田副大臣、もう生き字引でありますので、復興を成し遂げるまでひとつ引き続き関与をお願いしたいと思います。
 それでは、質問通告に戻りまして、福島空港の活性化ということで、実は地元から、例えばタクシーが郡山駅から福島空港に乗客乗せて、その往路ですか、帰るときに営業区域外になるために乗客がいても乗せることができないと。これはタクシー業法なんでしょうけれども、それで空車で帰るということなんですけど。御存じのように、今、福島空港、まだまだほとんど海外からのチャーターとかは回復しておりません。そして、今、沖縄定期便、今度稚内ですか、という明るい兆しもあるんですけど、なかなか厳しい状況であります。
 そういうことですので、この福島空港の利活用の観点から、営業区域外のタクシー事業者も活用できるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。
#95
○政府参考人(福田守雄君) 道路運送法におきましては、発地及び着地のいずれもが営業区域外に存する旅客の運送をしてはならないと定められております。他方、営業区域は、輸送の安全や旅客の利便等を勘案して地方運輸局長が定めることとなっており、安全性や利便性が確保されることを前提として、地域の実情に応じて柔軟に対応することが可能となっております。
 したがいまして、福島空港が所在する石川郡の営業区域外の事業者であっても、地域の関係者の合意を前提に、福島空港の構内を営業区域とすることが可能でございます。具体的には、まずは福島県のほか、空港のタクシー乗り場などの施設の管理者や当該営業区域内のタクシー事業者など、地域の関係者による合意形成が図られることが必要でございます。
 国土交通省といたしましては、そうした合意形成が図られた場合において、地方運輸局を通じまして適切に対応してまいりたいと考えております。
#96
○若松謙維君 ということで、事業者間調整をしっかりやれば可能だということを確認できましたので、それを福島県また市等にも伝えていきたいと思っております。
 次に、実はこれ岩手県なんですけれども、被災地の国民健康保険加入者のうち、所得の少ない方が医療機関を受診した場合の医療費が減免になっているんですが、これが来年三月で期限を迎えます。特に被災された漁業従事者、ほとんど国保でありまして、今現在でも風評被害、サケ、ワカメ、特に今、漁業資源が少なくなっておりまして、非常に経営的にも厳しい状況なので、医療費減免がなくなると医療機関の受診ができないという岩手県沿岸の津波被災地からの悩みがあるんですけど、それに対して、来年以降、是非この医療費減免は、当然、少なくとも復興・創生期間内は継続していただきたいと考えるんですけど、いかがでしょうか。
#97
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のございました医療費の免除に関しての現在の支援の仕組みでございますが、まず避難指示区域等につきましては、国民健康保険等におきます一部負担金、いわゆる窓口負担の免除額に対しまして原則国が全額財政支援をしております。また、その他の区域におきましても、被災状況に応じて保険者の判断で減免を実施し、その減免に要する費用の負担が非常に保険者が重いという場合には減免に要した費用の十分の八以内を国が財政支援するという、こういう仕組みがございます。
 これらの仕組みに基づく支援につきましては、来年度、令和二年度も引き続き実施する予定でございます。今後、個別の被災地の実態を適切に把握しながら、こうした仕組みを通じた被災地の支援を継続してまいりたいと考えております。
#98
○若松謙維君 是非、現場のニーズを最大限に考慮していただいて、最大の努力をお願い申し上げます。
 それでは、福島イノベーション・コースト構想について、先ほどもほかの委員の先生方が触れられましたけど、この構想について質問させていただきますが、このまさに国家プロジェクトでありますけど、おかげさまで、本当にロボットテストフィールド、拠点整備も含めて順調に進んでおります。とはいいながらも、二〇二〇年度の復興・創生期間の終了がもう二年を切りました。そういうことも含めてなんですが、いわゆるこの産業集積ですか、イノベーション・コーストを活用した産業集積、やっぱりこのビジョンですね、どうするかといろいろ検討していただけるんですけど、はっきり言ってかなり膨大な施設もありますし、かつ県だけではなかなか人材も供給できないということもありますので、この復興・創生期間後も見据えた福島県浜通りの産業集積、産業発展について、是非政府の積極的な関わり、支援をいただきたいと思うんですけれども、将来ビジョンを含めてどのように推進していくのかお尋ねを、経済産業省ですね、滝波政務官、よろしくお願いいたします。
#99
○大臣政務官(滝波宏文君) お答えします。
 若松先生におかれましては、日本(福島)・ワシントン友好議員連盟の幹事長としましても、また公明党福島イノベーション・コースト構想プロジェクトチームにおいても、日頃から同構想に御支援いただいておりまして、感謝申し上げます。
 福島イノベーション・コースト構想は、まさに先生がおっしゃったように国家プロジェクトでありますが、福島ロボットテストフィールドなどの研究開発拠点の整備が進む中、福島県からも、まさに先生御指摘のように、復興・創生期間後を見据えた産業発展のビジョンを検討すべきという声をいただいてございます。そこで、現在、経産省としましても、復興庁とともに、福島県とも協力をして、この浜通りの自立的、持続的な産業発展を図るためのビジョン、いわゆる青写真と申し上げておりますけれども、これについて検討しているところであります。
 具体的には、あらゆるチャレンジが可能な地域、地域の企業が主役、構想を支える人材育成という三つの柱を軸に、企業誘致を通じた産業集積の実現ですとか、また地元企業との連携、特色ある教育プログラムの実施などに取り組むことを検討してございます。この青写真の実現に向けて、国、県、市町村、関係機関で緊密に連携して、全力で絵を描いて取り組んでまいりたいと思ってございます。
#100
○若松謙維君 福島支援の社会構想、これも本当、おかげさまで、水素、浪江工場棟ですか、本当に世界的にも先進的な例ができ、これもやはり国の、経産省の大変力強い支援がありましたので、是非このイノベーション・コーストにつきましても大きな期待をしておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 次に、ふたば未来学園の支援につきましてお尋ねをいたしますが、今年の四月にふたば未来学園の校舎が完成しまして、さらに併設中学校も開校して中高一貫教育が開始されたという大変うれしい報告でございます。
 ふたば未来学園は、原発事故で休校となった五つの高校、この精神を承継する学校という位置付けになっておりまして、政府の積極的な支援によって成り立っているのも事実でございます。生徒たちが原発事故後の地域課題に向き合いながら解決策を探る未来創造学、これは、復興を担う人材の育成のみならず全国の教育モデルにもなっていると伺っております。また、避難していた生徒など遠方からの生徒さんも多くて、二つの寮を活用して、寮費も月額三万五千円と高額ではない設定となっているんですが、御存じのように、復興・創生期間、いよいよ二年を切りました。
 こういうことで、その以降もしっかり支援が得られるかどうか、心配の声が今徐々に増えております。かつ、人づくりでありますので長い取組が必要ということも併せまして、復興・創生期間終了後もしっかり支援が途切れない、また、ふたば未来学園の生徒が安心して勉学、スポーツに取り組めるように、復興・創生期間後も途切れることのない支援を是非お願いしたいと思うんですが、政府の見解はいかがでしょうか。
#101
○副大臣(浮島智子君) ふたば未来学園について御質問いただきました。
 若松委員におかれましては、被災地の復興のために御支援、御指導いただいておりますこと、まず心から感謝を申し上げさせていただきたいと思います。
 私も、平成三十年の十月にふたば未来学園の高等学校を訪問させていただきました。そして、生徒さん一人一人が自らの課題を発見して、そして多様な主体と連携、協働による復興に向けた探求的な学習、これを大変意欲的に取り組んでいるところを視察をさせていただいたところでもございます。生徒さん一人一人が輝いていて、自分が変わったと笑顔で言っていたことがとても印象に残っているところでございます。
 また、本年四月の八日には、ふたば未来学園の中学校、この開校式にも参加をさせていただきました。地域の未来そのものである生徒さんの皆さんに、学んだことをしっかりと生かして新たな時代を力強く切り開いていってほしいということを御挨拶もさせていただいたところでもございます。
 また、被災地の復興を進めていくためには、復興や地域づくりを担う若者を育てていくことが重要でありまして、これまで、福島県教育復興推進事業、またスーパーグローバルハイスクール事業等を通じましてふたば未来学園の主体的、先進的な取組を支援するとともに、教員の加配を行うなど、指導体制の充実にも支援を付けてきたところでもございます。
 また、加えまして、これまで新校舎の設備の整備を行うとともに、寄宿舎の運営費、これにつきましても震災復興特別交付税の措置が講じられているところでございます。
 また、今年の三月に閣議決定された新たな東日本大震災からの復興基本方針におきまして、復興・創生期間後におきまして、復興の基本的方向性として、ふたば未来学園等における魅力ある教育環境づくりについて、対応が必要な課題として整理がなされたところでございます。
 また、五月十日には、福島県教育委員長及び双葉郡の八町村の教育長から、復興・創生期間終了後、これも含めましてふたば未来学園の継続的な支援をしてほしいということで強い御要望をいただいたところでございまして、これからも、皆様のお声を聞きながら、ふたば未来学園の教育環境の充実、これに向けて全力で取り組んでまいります。
#102
○若松謙維君 浮島副大臣の、復興・創生終了後も要望をしっかり受け止めたという理解をいたしましたので、こちらも期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
 では、最後の質問をさせていただきますが、Jヴィレッジの利活用についてであります。
 まさにこのJヴィレッジが福島復興のシンボルの一つでありまして、四月二十日ですか、全面開所したということで、私、国会サッカーチームありまして、今、たしか逢沢先生が会長兼監督兼選手ですか、是非みんなでそこでやりましょうということですので、復興特別委員会に所属する先生方は積極的にゲームに参加していただきたいということをまず要望いたしまして、それで、いずれにいたしましても、このJヴィレッジ、御存じのように、発災直後はあそこに多くの車があって、それで作業員の方がまさに着替えていたと、こういうことですけど、今は本当に様変わりして、もう大変感慨深く思っております。
 この施設ですけど、スタジアムを含めて天然芝ピッチ八面、人工芝ピッチ二面、全天候型練習施設を始め、二百室のホテルという、本当にすばらしいと思います。
 同じく四月二十日には、Jヴィレッジ駅も開業して、競技開催時の交通の利便性も確保されて、今後この施設を最大限に活用するということがやはり大事になってきておりまして、内堀福島県知事からも、福島復興再生協議会を始め、国としても積極活用の要望ということをいただいたと理解しておりますし、私も施設に行きましたけれども、現実にはなかなか運営でカバーするのは非常に大変な状況ということも、私も会計士なので分かります。
 でありますので、是非、この日本初のナショナルトレーニングセンターであるJヴィレッジですか、この真の意味での福島復興を牽引する起爆剤となるように国が前面に立って競技又はイベントでの活用を働きかけていただき、また国も様々な会議で活用するとか、そういうような利活用を考えるべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#103
○国務大臣(渡辺博道君) 委員御指摘のとおり、私もJヴィレッジを視察をして、本当にこの場所こそ福島復興のシンボルだというふうに思っております。
 したがいまして、このJヴィレッジを有効活用していくこと、本当に大事でありますが、その中で、来年の三月二十六日が、いわゆるJヴィレッジから二〇二〇年の東京オリパラの聖火リレー、出発する予定であります。こういったことを踏まえまして、国内外にこの魅力を全面的に発信していく必要があるというふうに思います。
 私も先頭に立って情報発信に努めてまいりたいというふうに思いますが、さらに福島県とも連携しながら、Jヴィレッジ地域が復興を牽引する交流拠点として積極的に活用されるよう、政府を挙げて協力をしてまいりたいと思います。
#104
○若松謙維君 終わります。ありがとうございました。
#105
○石井苗子君 日本維新の会・希望の党の石井苗子です。
 本日は、復興庁の心のケア事業に特化した質問をさせていただきます。
 現在も、NPO、そのほかの医療事業者が、関係事業者が復興庁の心のケア事業の予算の申請をしているわけなんですが、それは私も承知しておりますけれども、最近の心のケアの予算については書類選考のみなんですね。審査とか採択のプロセスというのは大変簡素化しておりまして、内容の吟味が以前よりも甘くなってきております。余り吟味していないということで、書類だけでスルーしてしまうという状態なんですね。以前、私は、もっと呼ばれまして、議員になる前に、心のケアは何ができるのか、今何が必要なのかと非常に細かく質問を受けてから予算が下りたという経験をしたことがございますが。
 決算で、私が、現在どのような心のケアの支援をしているのか、いつまで継続して支援をしてくれるのかと質問いたしましたところ、政府参考人のお答えは、被災地のステージに応じた見守りとコミュニティーの形成、心のケアの目的で被災者支援総合交付金を出し、これに基づいて、自治体とNPOと連携してこれまで支援してきた、今年三月に基本方針見直しを閣議決定し、心のケアで被災者支援を期間後も対応する方針で検討するために必要な課題を今整理中でございます、そのほかの課題と併せて現在検討中でございますという議事録の答えなんですが。
 これは、総合交付金を出しているということは分かるんですが、そのほかの具体的なものが何も見えてこないんですけれども、八年が過ぎて九年目に掛かって、心の復興事業が目指すものは何で、その目的のために具体的に行うことは何なんでしょうか。一度、復興大臣にお伺いいたします。
#106
○国務大臣(渡辺博道君) 石井委員にお答えをいたします。
 被災地の復興を進めていく上で、私は心の復興が本当に大事だというふうに思っているわけであります。特に、私自身が視察をしてまいりました、仮設住宅から公営復興住宅に入った人たちのお話も聞かせていただきました。そのときに、やはり地域のコミュニティーってなかなかできづらいというお話が直接お伺いをしたわけであります。さらに、一度家に入ってしまいますとなかなか外に出てもらえない、こんなこともお話がありました。
 そういった意味においては、地域のコミュニティーというのは大変重要であるということと同時に、そういった人たちをどうやって見守っていくんだろうかというそういった見守りの体制、それから地域の住民との交流機会等の創出、こういったことが、自治体やNPO等が行う幅広い被災者支援の取組に対して私どもはしっかりと支援していかなければならない、そのように思っているわけであります。
 そして、お尋ねの心の復興事業の目的ということは、今申し上げてありますけれども、被災者同士が人と人とのつながりをもっともっと緊密にできるような体制、そして生きがいを持って暮らせる環境をつくっていくための支援を行うことであります。
 今後も、これらの活動を通じて、これらの地域が更に連携しながら安心して生活できる環境をつくり、そして被災者の心の復興を力強く支援してまいりたいと思います。
#107
○石井苗子君 私も心の復興が大事だということはよく分かっております。具体的に何をするべきなのかということについて、被災者の生きがいづくり、人とのつながりをつくるということは大事なんですが、具体的にどういうことをやっていくべきかということについて資料をお配りしましたけれども、その心のケアの具体的な予防や治療というバロメーターになる一つに、PTSD、これは心的外傷後のストレス障害のことをいうんですけれども、これは被災を受けてすぐに起こる症状ではございませんが、今大臣がおっしゃったように、外になかなか出てこないとか人とのつながりができないということの原因を探るべくバロメーターになっております。
 これは大規模震災に特化したものでございまして、一つ、調査によりますと、これ民間の調査なんですが、例えば、阪神・淡路大震災から三年八か月後に行った調査では、約四〇%がPTSDにかかる可能性があります。新潟県中越地震では、三か月後と十三か月後の二回の調査でPTSD約二一%という結果が出ておりますが、東日本大震災では、これ被害者支援ネットワーク埼玉が行った民間の調査でございますけれども、震災一年後、二〇一二年三月の時点で既に六七・三%、三人に二人がPTSDの可能性が出るというストレスレベルになってきています。
 こうした民間の調査でございますけれども、政府は東日本大震災のPTSDの状態というものを政府として把握しているデータをお持ちでしょうか、厚生労働省の方にお伺いします。
#108
○政府参考人(橋本泰宏君) 東日本大震災の被災者の心のケアにつきましては、避難生活の長期化ですとか、あるいは仮設住宅から災害公営住宅への移転等の環境変化に伴ううつや気分障害の増加ですとかあるいはアルコール依存症等の増加、また福島について見ますと、これらに加えて県外避難者の心のケアへの対応と、こういった様々な困難な事例への対応が必要な状況にございまして、被災者の心のケアのニーズは依然として高い状況にあるというふうに認識いたしております。
 それで、数字でございますけれども、PTSD等の心のケアのニーズを全て把握しているわけではございませんが、この被災三県の心のケアセンターで受けた相談件数ということで見てみますと、全体で、平成二十九年度に一万九千八百十一件、それから平成三十年度に一万八千八百十二件という報告をいただいております。
#109
○石井苗子君 そうなんですね。件数としか把握していないということなんですが。
 もう一度資料を見ていただきたいんですが、そのストレスの原因というのが、これ大規模震災のストレスの原因で、心理的、社会的、経済的と三つございます。
 我々は、政府として三番目の経済的要因だけに視点を当ててきたわけで、経済的要因というのは、住むところ、生活の基盤となる家をどうするかとか、避難先で仕事をどうしていくかとか、賠償をどうしていくかと、まあお金とかインフラとかという問題です。こういったハードからソフトに行くときのやり方としての知恵というものが余りないのではないかと思うんですね。
 例えば、PTSDの可能性というのが真ん中にあります、で、周辺を赤や黄色やブルーで囲んでありますのが要因なんですけれども、これについて今どのくらい把握しているか、その被災を受けた方々のですね、それに基づいてどうした予防策やPTSDにかからないような治療をしていって元気を付けていくことができるかといったようなことがまだちょっと足りないと思っている次第でございますが、その社会的要因というのは、悩みを話す人がいない、避難生活で家族関係がうまくいかないというようなものでございます。
 この二番目のコミュニティー形成を中心としたことに被災者支援総合交付金を払ってきたと。悩みを相談できる相手をつくるとか、避難生活で家族関係がうまくいかなかったことで生じたPTSDという患者さんに対するケアはどのように行ってきたのかということが一つ、これは復興庁の方にお答えしていただきます。
 次に、時間がないので、文部科学省の方にお伺いしますが、このPTSDというのは、先ほど言いましたように、瞬間的に起こるわけではないので、無関係ではないと思いますけれども、昨日起きた朝の殺傷事件もありましたが、半年後、一年後、一年半後というところに現れてくる症状なんですが、学校での児童や生徒に対するPTSDの相談というのをこれまでどのようにやっていらしたのか。
 この二つを復興庁と文部科学省の方にお答えいただきます。
#110
○政府参考人(末宗徹郎君) お答えいたします。
 最初の質問でございますが、委員御指摘のように、この社会的要因、特に震災等で生活環境の変化に伴いまして被災者の方が様々な不安を抱えておられます。その心のケアを行うことが大変重要でございます。
 私どもの方では、被災者支援総合交付金というものがございまして、それを活用して、現在、被災三県で心のケアセンターを運営していただいておりますが、その場においては、PTSDを含む様々な症状を訴える被災者の方々の悩み、相談に対しまして、専門家、例えば精神保健福祉士あるいは保健師といった専門家の方々が相談、訪問に取り組んでいるところでございまして、引き続きまして、被災自治体、厚生労働省と連携してしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#111
○政府参考人(丸山洋司君) お答えをいたします。
 委員の方から学校における児童生徒に対する心のケアについての御質問をいただいておりますが、まず、被災自治体の現状でございますけれども、例えば、宮城県では、小学校五年生への調査において、突然震災を思い出して授業に集中できないときがあるということや、突然震災を思い出し気持ちが落ち着かなくなることがあると答えた児童生徒が、減少傾向にあるものの、依然として一割以上存在をしているということ、また、岩手県におきましては、サポートが必要な児童生徒の割合が、減少傾向にあるものの、依然として震災被害の大きかった沿岸部の割合が高くなっているということなど、引き続き心のケアが必要な状況にあるというふうに認識をしております。
 このような現状を踏まえまして、文部科学省としては、被災直後の平成二十三年度から、緊急的にスクールカウンセラー等を派遣するための事業を全額国負担として実施をいたしておりまして、今年度予算におきましても約二十四億円を計上しているところでございます。
 また、各学校においては、児童生徒本人からの自主的な申出に加えまして、アンケートの実施や、学校の教員とスクールカウンセラーが連携をし、日常の様子から心配な児童生徒の発見に努めるなど、心のケアが必要な児童生徒の把握に努めているところでございます。さらに、支援が必要な児童生徒に対しては、スクールカウンセラーによるカウンセリングを行うとともに、必要に応じて保護者や教職員への助言を行うなど、関係機関と連携しながら個々の状況に応じてきめ細かく心のケアに当たっているところであります。
 文部科学省といたしましては、復興庁を始め関係省庁と連携の上、引き続き被災自治体と丁寧な調整を進めながら必要な支援に努めてまいりたいというふうに考えております。
#112
○石井苗子君 ありがとうございます。
 大事なことであるとか丁寧な調査に努めるとか、各関係省庁と連携を取ってというようなことは数多く今までの御答弁の中で聞いているんですけれども、やっぱり予算を充てて、その予算の使い方とそれから専門家集団の使い方ということで、いま一歩進んだことがこれから日本社会には必要になってくると思っているんですね。PTSDですとか、そういったことについてはまだ日本の社会は未熟でございまして、何となく、私も保健師ですけれども、相談員に任せるとか悩みを聞いているということだけじゃなくて、やっぱりもう少し押し上げて、治療もしてあげなきゃいけないし、自分がどうしてこういう、支援金ももらっているし、仕事もこうだと言われているし、家も住むところもあるのになぜ、なぜやる気にならないのかということについて、こういうのはフラッシュバックが来たりすることもあるので、あなたの今の状態はどうかということをきちんとバロメーターとして相手に伝えることができるような人も必要だと思うんです。
 お子さんに関しては、具体的に今はこうだけれども、必ず何とかできるのだというような希望を持たせることができる専門家も必要だと思うんですね。スクールカウンセラーとか保健師とかあるいは健康相談ということだけでは、これからの社会をもう一歩進んで成熟したところに持っていけないと思うんです。
 なので、その予算の使い方は、やっぱり、NPOとおっしゃいましたけれども、どんな人が、何ができて、エビデンスに基づいたこれからの政策に役に立つような把握の仕方をして持ってこれる人があるのかというような、公認心理師だとかカウンセラーだとか臨床カウンセラーだとかという方を使っていっていただきたいんですが。
 先ほど冒頭で申し上げましたNPOの取組を支援するという、心のケアの企画、被災者の生きがいづくりに貢献するという目的で、ヒアリング、以前はヒアリングをもう少し丁寧にされていたんですが、一方的に不採用が連絡されてきて、採用されてきた理由が何も説明されないというのが私のところに電話が掛かってきたこともございまして、この辺はどうなっているのか、書面審査で事務的になってしまっているのかどうかということをこの際お伺いしたいと思いますが、どなたかお答えできますか。
#113
○委員長(徳永エリ君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお答えください。
#114
○政府参考人(末宗徹郎君) はい。お答えします。
 心の復興事業の審査でございますが、基本的には書面を中心にしてございますが、必要に応じまして、私ども、これ第三者から成る有識者の選定委員会を設けておりますが、その選定委員会や事務局からもヒアリングをさせていただいているところでございますが、今委員からもるるございましたように、心の復興事業、大変大事な事業でございますので、申請内容をよく丁寧に把握するようにしてこれから事業の取組に当たってまいりたいと考えております。
#115
○石井苗子君 ありがとうございました。終わります。
#116
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。復興特別委員会で初めて質問をさせていただきます。
 福島原発事故の被害賠償を円滑、迅速かつ公正に解決に導くために設立をされたのが原子力損害賠償紛争解決センター、原発ADRであります。和解の仲介を申し立てる裁判外の仕組みです。
 このADRで和解案が示されたにもかかわらず、東電が受け入れず、審理が打切りとなる事案が相次ぎ、国会でも問題とされてまいりました。
 いわゆる集団申立て事件において、二〇一八年に東電が和解案の受諾を拒否したために打切りとなった事案の件数と打ち切られた人数について、文科省、御説明ください。
#117
○政府参考人(千原由幸君) お答え申し上げます。
 原子力損害賠償紛争解決センター、ADRセンターにおける和解仲介手続におきまして、二〇一八年に東京電力による和解案の受諾拒否により和解仲介手続が打ち切られた案件のうち、申立人が集団を構成しているものと認識して申し立てた案件として公表された件数は十八件、打切りとなった人数は一万六千名余りでございます。
#118
○山添拓君 これ、集団申立てに対する和解案の受諾拒否は昨年から起こっているものであります。
 三月八日の予算委員会で、我が党の岩渕友議員も世耕経産大臣に東電への直接の指導を求め、三月十九日、大臣が口頭で指導したと伺いました。
 東電は四月五日、打切りとなった集団ADRの申立人それぞれに対して通知文書を送っております。ただし、この文書は、ADRが示した和解案を受け入れるからもう一度話し合おう、こういうものではありません。資料をお配りしておりますが、この文書の四段落目にあります。個別の申立てのケースにおいて、御事情を丁寧にお伺いして対応するのだとしています。要するに、改めて一人一人申し出ろというものであります。
 東電に伺いますが、申立人集団の代表あるいは申立人らの弁護団との協議を再開するのではなく個別に交渉しようとしているのは、これはなぜですか。
#119
○参考人(文挾誠一君) それでは、お答えさせていただきます。
 当社はこれまでも、個別の御事情を丁寧にお伺いいたしまして、きめ細やかく適切に対応しながら和解の成立に向けて最大限努力をしてございます。
 今般改めて、その旨を今回集団ADRで和解をお受けできなかった皆様にお知らせさせていただきましたが、なお、当社といたしましては、複数人に共通する個別の御事情があれば、これは、個別、集団の手続の違いによらず、御事情を丁寧にお伺いしまして、丁寧に対応させていただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。
#120
○山添拓君 しかし、個別に送っているんですね。集団の事情を考慮するかもしれない、そうおっしゃいますけれども、一人一人に送り付けているわけです。各地で集団申立てがされてきたのは、避難でばらばらにされ、子供からお年寄りまでいる、個別の主張と立証を行うのには困難があるからです。
 一方、東電から払われた額では到底包括をされない被害があり、それは地域に暮らす人々に共通している。だから、みんなで力を合わせよう、迅速に解決できるならと、こう奮起をして申立てがされてきました。その集団申立てで一律の賠償が認められた意義をこれは全く踏まえない態度だと言わなければなりません。
 東電に伺います。この文書には、集団ADRの打切りの後に、個別に申し立て、和解に至ったケースもあると書いてあります。何件ありますか。
#121
○参考人(文挾誠一君) お答えさせていただきます。
 大変恐縮ですけれども、手元に件数は持ち合わせておりませんので、回答を控えさせていただきます。
#122
○山添拓君 調査中だという趣旨ですか。
#123
○参考人(文挾誠一君) そのとおりでございます。
#124
○山添拓君 件数すらも公にできないのに、個人で申し立てればいかにも和解できそうな表現をしているんですね。これは被災者の分断そのものです。
 集団ADRの打切り後にADRが示していた和解案の受諾を検討している事案はありますか。
#125
○参考人(文挾誠一君) お答えさせていただきます。
 ADRより提示をされました和解案の受諾をお断りさせていただいた打切り案件というふうになった事件につきましては、既に手続が終了しているということでございますので、改めて受諾を検討しているものはございません。
 しかしながら、先ほど先生が資料で御提示させていただいたとおり、ADRの打切り後におきましても、個別の御事情に基づいて改めてADRの申立てをされた際に和解に至ったケースというのは、これはございます。個別の申立て、集団での申立てなど手続の違いによらず、御事情を丁寧にお伺いして、和解成立に向けて最大限努力をしているわけでございます。
 他方、これからADRを受諾するのかということでもあろうかというふうに思いますが、これにつきましては基本的には非公開の手続ということもありますので、これについては回答は差し控えさせていただきたいと思います。
 以上でございます。
#126
○山添拓君 結局、打切りになったものについて指導を受けたけれども、改めてその受諾の可否を検討している事案はないということでありました。
 つまり、集団ADRの、これ何年も掛かったものもあります、その手続はなかったことにしてゼロベースで、個別の具体的な事情に応じてなら和解に応じるかもしれない、こういうことです。東電が三つの誓いで述べているような和解仲介案の尊重など全くないじゃありませんか。
 経産省に伺います。集団ADRで和解案を拒否する東電の対応が問題だとされ、大臣の指導に至りました。今のような対応でよしとされるんですか。少なくとも、ADRで示された和解案を尊重した対応を取らせるべきじゃありませんか。
#127
○大臣政務官(滝波宏文君) お答えいたします。
 東京電力の受諾拒否により打切りになった集団ADR案件につきましては、御指摘ありましたように、三月十九日に世耕大臣から、東京電力小早川社長に対しまして、個別事情に応じて適切に対応する旨を周知するとともに、お申出があった場合には、御事情を丁寧に伺いながら、きめ細かく適切に対応するよう直接指導を行ったところであります。
 この大臣からの指導を受けて、東京電力は、打切りになった集団ADR申立人に対しまして、改めて個別に申立てがなされた場合には御事情を丁寧にお伺いし、きめ細かく適切に対応しながら和解の成立に向けて最大限努力するという内容のダイレクトメール、先ほど資料も御提示ありましたけれども、これを送付しているものと承知してございます。
 いずれにいたしましても、経産省としましては、今後とも、東京電力の対応を注視するとともに、被災者の方々の個別の事情を丁寧にお伺いしながら適切な対応をするよう、東京電力をしっかりと指導してまいりたいと考えてございます。
#128
○山添拓君 要するに、大臣自身が、集団ADRであっても個別対応でよい、こういう姿勢だったということなんですね。せっかく和解案までこぎ着けた、そこへ至るまでにどれだけの思いや葛藤があったとお考えなのかということだと思います。
 川俣町小綱木地区の住民の九五%、五百六十六人が申し立てた集団ADRでは、昨年二月に、一人二十万円の慰謝料を相当とする和解案が示されました。
 事故の後の一一年四月、隣接する川俣町山木屋地区や飯舘村が計画的避難区域に指定されました。政府が避難指示の範囲を拡大しつつあり、その情報は錯綜し、小綱木も指定されるかもしれないという情報が飛び交っていました。浄水場の水から放射性物質が検出され、原乳や野菜の出荷制限もされました。
 計画的避難区域に匹敵する放射線量にさらされるのではないかという恐怖や不安、さらには、浜通りから避難する車の列を目の当たりにし、避難者を受け入れる中でその恐怖や不安、混乱が一層高まり、日常生活の維持、継続が阻害された。その精神的苦痛は想像に余りある。こうした事情をADRの口頭審理や現地調査も踏まえて小綱木地区の住民に共通する被害として認定し、和解案が示されました。
 ところが、東電は、そうした共通の不安や恐怖は中間指針で評価済みだとして、昨年十二月に和解案の受諾を拒否し、住民に個別の申立てを今求めています。
 文科省に伺います。中間指針では、個別具体的事情により中間指針以上の損害が認められ得ることを記しています。個別具体的と言われますと、これは一人一人の事情を指すようにも思われるんですが、一定の地域や一定の期間の人々に共通する被害があって、そこに中間指針を超える損害が一律に認められる、こういう場合があることを否定する趣旨なんですか。
#129
○副大臣(永岡桂子君) お答えいたします。
 中間指針等は、福島の原発事故によります被害の規模や、また範囲が未曽有のものであることを踏まえまして、可能な限り早期の被災者の救済を図る観点から、類型化が可能で一律に賠償すべき損害の範囲や項目の目安を示した上で、さらに、個別具体的な事情に応じまして、示された考え方以外の損害や異なる賠償額が認められることがあり得るということを基本的な考えとしております。
 したがいまして、御指摘いただきましたとおり、一定範囲の住民に共通いたします個別事情に基づく損害がある場合、これは、中間指針を超える損害が一律に認められる可能性があることを否定するものでは決してございません。
#130
○山添拓君 否定するものではないということでした。
 ところが、東電はこれまで、集団での和解を受け入れた事案も含めて、中間指針を超えるような一律の賠償については認めないと。例えば、被曝への不安については、科学的な根拠が不明確だとして、和解案を受け入れた場合であっても、その理由は受け入れられないんだとしております。
 東電に伺いますが、今お聞きいただいたように、一定範囲の住民に共通する損害として中間指針を超える和解案が出されるケースはあり得るだろうと。今後も和解案の受諾を拒むおつもりですか。
#131
○参考人(文挾誠一君) それでは、お答えさせていただきます。
 一定の地域の住民の方々に共通する損害として中間指針を超える和解案が出されたこととか、あるいは集団ADRであることを理由として当該和解案を受け入れられないということでは決してございません。
 他方、ADRセンターより御指示、御提示いただいた集団ADRの和解案について、申立人に共通する御事情として主張される内容について、熟慮の結果、受諾することは難しいとの結論というふうに至ったわけでございます。
 以上でございます。
#132
○山添拓君 熟慮というよりも、中間指針を超えている損害はないのだ、こういう紋切り型の答弁で和解案の受諾を拒否している例が相次いでおります。
 しかし、資料の二ページを御覧ください。
 伊達市保原町富成地区の一部の富沢地域では、一旦は拒否していた和解案の受諾をする方向だとされています。既に拒否をした地域についても、いま一度検討し直すべきだということを指摘したいと思います。
 この間、全国各地の集団訴訟で判決が続いています。資料の三ページにその一部を御紹介しました。福島のなりわい訴訟、小高の訴訟、いわきの避難者訴訟、神奈川の訴訟。金額は少しずつ異なりますが、帰還困難区域であれ、自主的避難の対象区域であれ、少なくとも中間指針の水準を上回る賠償が命じられております。そして、ADRで同様に中間指針を超える内容の和解案が示されています。一方で東電は、特に中間指針を超える共通の精神的苦痛に対する賠償を拒絶してまいりました。
 文科副大臣と復興大臣に最後に伺います。
 現在の中間指針とその下での東電の対応、これでは被害の完全救済のために不十分なのではないでしょうか。
#133
○副大臣(永岡桂子君) お答えいたします。
 先ほどお話し申し上げました中間指針は、類型型のということでもうお話し申し上げましたのでお分かりのことだと思っております。
 その中間指針を決めますのは、原子力損害賠償紛争審査会においてでございます。これは、おおむね二回開催をされている審査会の場におきまして賠償状況の把握を行うとともに、おおむね毎年一回実施をしております福島県内の被災市町村への現地視察におきまして、被災市町村の実態の把握ですとか、あと、地元関係者との意見交換を行っております。
 これらを踏まえた上で、紛争審査会では直ちに中間指針等の見直しを検討する状況にはないということが確認をされておりますが、引き続きまして、紛争審査会におけます審議、そして被災地の現地の視察等によりまして、賠償状況でありますとか、また被災地における実態の把握を通じて、東京電力における賠償の状況をしっかりとフォローアップすることが重要であると考えております。
 また、文部科学省といたしましては、東京電力が自ら定めました新々総合特別事業計画の、先生先ほどもおっしゃっていましたが、三つの誓い、これを遵守をしまして、被災者に寄り添って誠意ある対応を行うことが重要と考えております。
 これまで文部科学相の指示の下に、担当局長より東京電力に対しまして、自らが定めました三つの誓いを遵守をし、被害者の方々に寄り添った賠償を一層進めるよう、累次要請を行っているところでございます。今年は三月の二十九日付けで東京電力へ改めて要請を行っております。
#134
○委員長(徳永エリ君) 山添拓さん、時間が来ておりますので。
 最後に大臣、簡潔にお願い申し上げます。
#135
○国務大臣(渡辺博道君) まず、東京電力が賠償を実施するに当たっては、個別の事情をよく伺って丁寧な対応を行うことが重要だというふうに思います。
 復興庁といたしましては、経済産業省に東京電力に対する指導の徹底を求めてまいりたいと、そのように思います。
 また、なお、中間指針等の見直しについては、原子力損害賠償紛争審査会において適切に検討されるものと認識をしております。
 以上です。
#136
○山添拓君 終わります。ありがとうございます。
#137
○委員長(徳永エリ君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。
   午後三時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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