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2019/04/11 第198回国会 参議院 参議院会議録情報 第198回国会 国土交通委員会 第6号
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2019/04/11 第198回国会 参議院

参議院会議録情報 第198回国会 国土交通委員会 第6号

#1
第198回国会 国土交通委員会 第6号
平成三十一年四月十一日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月九日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     中野 正志君
 四月十日
    辞任         補欠選任
     佐藤  啓君     小野田紀美君
     高橋 克法君     大野 泰正君
     中野 正志君     小川 克巳君
 四月十一日
    辞任         補欠選任
     小川 克巳君     馬場 成志君
     大野 泰正君     高橋 克法君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         羽田雄一郎君
    理 事
                井上 義行君
                酒井 庸行君
                中泉 松司君
                青木  愛君
                三浦 信祐君
    委 員
                足立 敏之君
                阿達 雅志君
                朝日健太郎君
                小川 克巳君
                小野田紀美君
                大野 泰正君
                金子原二郎君
                こやり隆史君
                末松 信介君
                高橋 克法君
                馬場 成志君
                牧野たかお君
                野田 国義君
                舟山 康江君
                増子 輝彦君
                魚住裕一郎君
                矢倉 克夫君
                行田 邦子君
                室井 邦彦君
                山添  拓君
                平山佐知子君
   国務大臣
       国土交通大臣   石井 啓一君
   副大臣
       農林水産副大臣  高鳥 修一君
       国土交通副大臣  牧野たかお君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       田中 英之君
       国土交通大臣政
       務官       阿達 雅志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       内閣官房内閣参
       事官       米山  茂君
       農林水産大臣官
       房審議官     小川 良介君
       国土交通大臣官
       房物流審議官   松本 年弘君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   五道 仁実君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        塚原 浩一君
       国土交通省航空
       局長       蝦名 邦晴君
       運輸安全委員会
       事務局長     篠部 武嗣君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正
 する法律案(内閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(羽田雄一郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、青山繁晴君、高橋克法君及び佐藤啓君が委員を辞任され、その補欠として大野泰正君、小野田紀美君及び小川克巳君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(羽田雄一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省航空局長蝦名邦晴君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(羽田雄一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(羽田雄一郎君) 航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○大野泰正君 皆さん、おはようございます。
 また、委員長始め理事の皆様、本日、この時間をいただけたこと、本当に有り難く思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 皆様御存じのとおり、MRJに至る日本の戦後の航空産業、これに対して、本当は御存じだとは思いますが、ちょっと振り返らせていただきたいと思います。
 戦後、日本は、GHQによって飛行機の製造、運用はもとより、研究、教育なども行うことが全て禁止されました。戦後の日本は飛行機に関する全てを禁じられた状況でありましたが、一九五二年に、この年、サンフランシスコ講和条約が発効され、日本は正式に独立し、これに合わせて航空法等が施行されました。当時は朝鮮戦争の真っただ中であり、米軍機の修理を皮切りに日本の航空産業は再開されることとなりましたが、日本製の旅客機をとの強い思いで一九五四年頃にはYS11の開発が始まり、一九六二年には初飛行し、一九六四年、前の東京オリンピックでは聖火を運ぶなど、戦後復興の象徴となりました。YS11は半官半民の特殊法人で開発されたため多額の赤字を出し、その責任を国会で追及され、百八十二機ということで生産が終了いたしました。
 しかしながら、このYS11の開発がなければ今日の日本の航空技術は全く違う方向に行っていたかもしれないと思っています。世界でも軍用機を造るメーカーは多いのですが、民間旅客機を造れる国は大変限られています。そういった中で、YS11を開発したことで旅客機製造に対し経験が得られたことは非常に意味がありました。この経験があったからこそ、海外の航空機製造会社からの機体製造の受注につながり、最新のボーイング787では日本が全体の三五%以上の製造を担っています。そして、それが国産旅客機であるMRJの開発につながったと言っても過言でもありません。
 MRJに関しては、YS11から続く日本の旅客機製造に命を懸けた人々の魂が宿っていると言っていい存在であり、世界の空にしっかりと羽ばたいていただきたいと思っています。来年の東京オリパラにその雄姿を見られることを期待しております。
 MRJの開発では、YS11の経験を生かし、また教訓にしたばかりではなく、旅客機の製造、販売、メンテにおいて、YS11の反省を踏まえ、世界に通用する状況を既に築いています。日本が今日まで培った物づくりのノウハウだけではなく、特に販売後の整備、部品供給の安定した体制の構築などに顧客第一の民間の考え方が強く出ています。日本の物づくりに対する信頼は、今日までも世界的に認められています。しかしながら、信頼を培うには長い時間が掛かり、逆に失うのに時間は要りません。
 今回は、その信頼を担保し、MRJの成功を支え、将来の日本の航空宇宙産業の発展につなげていくため、日本が国際民間航空条約における航空機輸出国の責務を着実に果たし、国産航空機の安全運航維持に係る体制の確保のために必要な改正と承知していますが、まず、航空機輸出国の責務について、そして今回の改正の意義について、また具体的にどのような制度を新設するのかについてお聞かせください。
#7
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 現在、三菱航空機によります我が国初の国産ジェット旅客機MRJの開発が進められておりまして、二〇二〇年半ばに運航開始が予定されております。また、MRJの開発を契機に国内の航空機産業が発展、拡大していくことも期待されております。
 我が国はMRJの航空機設計国となりますが、国際航空民間条約上、航空機設計国は、国産航空機の不具合情報を収集するとともに、必要な安全対策を関係国に周知することを通じて国産航空機の安全性を継続的に維持することが求められております。
 そこで、航空機設計国の責務を果たすために、今回の改正によりまして新設する具体的な制度が二点ございます。
 まず、欧米を始めとする航空機設計国と同様に、国産航空機の航空機メーカーに対して、国内外の航空機使用者から不具合情報を収集し、国土交通大臣に報告することを義務付けることとしております。国土交通省は、航空機メーカーから報告された不具合の安全性への影響を適切に評価し、航空機メーカーに対して適切な措置を講じさせるとともに、当該措置を適時適切に世界に向けて発信することでMRJの事故やトラブルの発生の未然防止を図ってまいります。
 また、二点目に、航空機設計国の責務の一環といたしまして、国産航空機に損傷などが発生した際に、航空機メーカーが作成した航空機の修理、改造の手順を国土交通大臣が事前に承認できることといたします。これによりまして、航空機使用者が迅速に修理をし、速やかに航空機の運航に復帰させることが可能となります。
 国土交通省では、今回の改正により新設する制度によりまして、MRJの運航開始後の安全性を確実に維持し、関係国の信頼を得ることで、今後の新たな国産航空機の開発も含めた我が国の航空機産業の発展につなげてまいりたいと考えております。
#8
○政府参考人(篠部武嗣君) 次に、運輸安全委員会設置法改正について答弁申し上げます。
 条約上、海外で発生したMRJの事故等調査は当該事故が発生した国において実施されることとなりますが、我が国は設計国として調査参加権に基づいて調査に参加し、必要な情報を発生国に提供する必要がございます。また、設計国である我が国がMRJの設計、製造に関する詳細な調査を発生国から委任されることも想定されます。
 これらの条約上の要請に応えるため、今般の改正において、事故等調査の対象となる航空事故の兆候の範囲を駐機中の事態にも拡大すること、経過報告の段階でも原因関係者等への勧告を可能とすること、発生国から調査の一部を委任された場合には、調査の結果を発生国が調査を終えたときに国土交通大臣へ報告、公表することとすること等の規定を整備し、設計国としての事故等調査の責務を的確に果たせるよう措置したいと考えております。
 以上です。
#9
○大野泰正君 大変有り難いお答えをいただいておりますけれども、とにかく信頼が何よりであります。この信用を失わないようにしっかりと対応していっていただきたいと思いますが、皆様も御存じのとおり、ボーイング737MAXの事故が立て続けに起こっております。犠牲者の皆様に心から御冥福をお祈りするとともに、御家族の皆様の御心痛を心よりお見舞いを申し上げます。
 また、ここに来て、当初は責任を認めていなかったボーイング社も自らの責任を認める発言をするようになってきました。しかしながら、これまでアメリカ連邦航空局、FAAとボーイングが責任のなすり合いをしているような印象を持たれた方も大変多かったかと思います。これでは犠牲者はたまりません。
 安全を守るために、規制当局とメーカーとの関係は常に互いに尊重しつつも確かな緊張関係の維持が必要なことは言うまでもありません。737MAXでは、FAAが安全評価を何と製造したボーイングに委託していたことは、ボーイングが自ら造った飛行機を自ら認証することになってしまい、健全な緊張関係を維持することは難しく、リスクに対し緩みが出ることは当然予想されていたことだと思います。この状況で、今回問題になっている自動飛行制御システムの能力に欠陥がある可能性を過小評価していたことを否定できず、この体制では安全に対して製造国責任もメーカーとしての責任も果たせるわけがありません。
 世界の空の常識は、これまで何十年にもわたり、各国が米国のFAAのリードに従ってきました。しかし、今回の事故を受けて、当初FAAの見解は運航停止する根拠はないとされていましたが、この見解に対して今までのように従わない国が多かったことは注目に値すると思います。
 実際、中国、シンガポール、カナダ、英国は、トランプ大統領が運航停止を表明する以前に自国への乗り入れ禁止等の対応を取っています。例えばカナダでは、FAAの見解が出る前に対応を取っており、二件目の事故を受けて、今後の飛行再開についても更に安全認証のハードルを上げる用意があると表明しています。欧州も今後、より厳しく審査する可能性を示唆しており、全体的に各国は米国の認証の信憑性に疑義を抱き、今日までのように素直に受け入れることなく、自らの判断で国を守り、国民を守る判断をしています。
 しかしながら、今回、日本が運航停止、日本への乗り入れ禁止を各国に通知したのは、米国が三月十三日に運航停止を発表したと同時の日本時間の三月十四日であります。他国の対応は知っていたはずですが、FAAの発表まで日本独自の安全に対する考えはいかがだったのでしょうか。日本の空の安全は日本が守るという強い気概が今後より一層大切だと思います。今回はどのようなプロセスで判断され、今後、今回の各国の対応を踏まえ、我が国としてどのように判断し対応をしていくのか、また最終的な責任を誰が負うのかも含め、お考えを伺います。
#10
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 ボーイング737MAX型機につきましては、現在、我が国の航空会社では保有されておらず、我が国に乗り入れておりました外国航空会社五社につきましても、エチオピア航空の事故発生後、三月十三日までに運航が停止されておりました。
 国土交通省といたしましては、全日空が二〇二一年以降に同型機を導入することを公表していることもございまして、昨年十月のライオンエアーの事故発生以来、ボーイング社や米国連邦航空局、FAAなどから情報を収集してきたところでありまして、本年三月のエチオピア航空機の事故の発生後も積極的に情報収集を続けてまいりました。
 今回の運航停止措置につきましては、ボーイング機の安全性に関して一義的な責任を有する米国連邦航空局が、日本時間の三月十四日に二件の墜落事故の類似性を確認の上、737MAX型機の運航を停止する判断を行ったことから、我が国も同日付けで同様の措置をとることとしたものでございます。
 今回の我が国の判断に際しましては、事故調査のプロセスは厳に秘密の保持が重んじられているために、正確な技術的な判断を要するための生のデータが入手できなかったといった事情もございます。
 今回の事故の再発防止策につきましては、全日空が同型機を導入する予定であることも踏まえまして、各国の動向も見極めつつ、ボーイング社による再発防止策の内容や米国連邦航空局の安全審査の適切性を我が国といたしましても厳格に評価をいたしまして、航空の安全に万全を期してまいります。
#11
○大野泰正君 ありがとうございます。しっかりとお願いを申し上げたいと思います。
 先ほど、今お話ししたような状況判断には、技術的に高い専門性はもとより総合的な見地からの判断が必要になると思いますが、YS11からMRJの間、日本では長期間、部品の製造はしていても旅客機の製造が事実上されていなかったことで、日本において、各技術に対する高度な専門性を持った方はいてもマネジメント能力など総合的な判断をすることのできる方がいらっしゃるのか疑問であります。今の教育制度では、そのような人材育成が、余りにも専門性の方を重視していて制度的にも難しいように感じています。
 そこで伺いますが、平成二十六年七月の乗員政策等検討合同小委員会では、中長期的な整備士、製造技術者不足を乗り越えるために産学官が連携して取り組むべきとの答申がなされています。そこから既に五年近くがたっているわけですが、日本の空の安全はもとより、日本のエアラインの発展、MRJの今後、日本の航空宇宙産業の発展を考えるとき、解決しなければならない喫緊の課題だと思います。今日どのような状況なのでしょうか。
 特に、航空宇宙産業は今後の成長産業であり、航空機の高度化に伴い求められるスキルも変化し、技術的素養だけでなく幅広い知見を身に付けたマネジメント能力の高い人材がより一層、数も含めて求められると思います。航空機の整備、製造、エアラインはもとより、行政として製造国責任を果たすためにも、設計国責任を果たすためにも何より必要不可欠な人材であると思いますが、いかに継続的に育成されていくおつもりなのか、お聞かせいただきたいと思います。
 現在、我が国には国立で航空大学校、航空保安学校がありますが、他のいわゆる設計国においては、製造国においては、先ほど述べた総合的マネジメント能力を持つエンジニアも国の責任で育成しています。我が国も、これから製造国として責任を継続的に果たしていくには、人材の確保、育成は必要であることは言うまでもありません。空の安全を守り、成長が見込まれる航空宇宙産業を支える人材づくりに対する国の責任とその育成に対して、お考えをお聞かせください。
#12
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 MRJの就航とその後の我が国航空機産業の発展のために、官民双方にとりまして航空機の設計技術の能力を有する人材を確保することは、御指摘のとおり大変非常に重要な課題であると考えております。また、航空機開発に係る専門性さらには総合的な判断をすることのできるマネジメント能力を持った技術者は、一朝一夕では育てられないため継続的に育成することが必要であると認識をいたしております。
 このため、各会社におきましては外国人技術者の採用と既存の日本人技術者の知識、経験の伝承、国におきましては研究機関や民間企業との人事交流や技術者の中途採用、専門研修の充実等を通じましてその対応を図ってきているところでございます。また、国土交通省がMRJの安全性審査能力のために米国航空当局とも連携して実施している専門研修に航空機メーカーの技術者も参加させる等の取組も実施をいたしております。
 国土交通省では、今後とも、産学官が一層協調して引き続きこうした取組を着実に進めることによりまして、国としての人材育成に関する責務を的確に果たせるよう努めてまいりたいと考えております。
#13
○大野泰正君 ありがとうございます。
 国交省だけでなくいろんな省庁が関わってくるお話になってくると思いますので、是非リーダーシップをしっかりと取っていただいて一日も早い体制づくりをお願いしたいと思います。
 それでは、次の質問に入らせていただきます。空港の保安体制について伺ってまいりたいと思います。例えば、責任主体という観点から、日本で、皆さんも空港に行かれたことが何度もあると思いますけれども、出発地で見てみますと、我が国は、ターミナルは空港運営会社、手荷物はエアライン、ハイジャック検査はエアライン、滑走路などは国となっています。米国ロサンゼルスを調べてみましたが、ターミナル、手荷物、ハイジャック検査、滑走路等全て国や州の公的機関が担っています。特に、九・一一以降、アメリカでは全てを公務員化されました。
 一方、日本では、先ほど申し上げたとおりで管理体制がばらばらになっていますが、一つの空港で先ほど申し上げたように責任の主体が三つもあるような体制で、本当に責任を持って安全が守られるのでしょうか。
 近年はテロの対象も、航空機のみならず、空港のターミナル等、一般エリアに広域化しています。また、現場においても、保安検査員などは公的な地位がないためトラブルになることも多く、非常にストレスを感じる職場になっています。そのため、定着率が悪く人材確保が大変厳しい状況であります。保安員の人たちが誇りを持って働けるような職場にするために公的な性格にすることは必要なのではないでしょうか。保安に対する強制力が生まれ、抑止力になると考えます。
 来年四千万人、二〇三〇年には六千万人へと訪日外国人を増やそうとしている中、セキュリティーの厳格化、高度化と、お客様への利便性の向上という相反する問題を解決するために、先進機器導入のための費用を国が負担しているのは事実ですが、それ以上に実際にはマンパワーが必要であります。保安検査員などを公の立場にすることによって、例えばAI等を活用するにしても、国が持っているビッグデータ等を使えるようになることでよりスピーディーで安全な検査体制が構築できると思います。
 更なる厳格化と円滑化の実現に向け、責任主体の一元化を進めるべきではないかと思います。そのためにも、昨年導入された国際観光旅客税をもっと保安の分野に投資して、安全をスピーディーに確保できる体制整備こそが、インバウンド六千万人に対応する我が国の姿ではないかと私は考えます。
 さらに、空港内の規制区域で働く人々についても、その身辺調査なども含め、安全確保に万全を期す問題意識は常に持っているべきだと思っています。規制区域内であるスポットやランプでの安全についても、私が空港で働いていたときには、米国のエアフォースワンなどが駐機しているときは、必ずシークレットサービスが周囲を固め、二十四時間絶対に近寄ることができないような体制で守っていました。規制区域での安全確保についても、航空機や駐機場の安全を監視するシステムを国の責任で整備し、来年のオリパラまでに万全の対応をしなければテロは防げないと思います。
 ここまで、空港全体の安全についてお話をさせていただきました。
 現在のように責任の所在を曖昧にすることなく、安全に対する責任を国に一元化していくことが私は必要だと思いますが、こうした空港の安全、そして、先ほど来申し上げた今回のMRJの就航を契機に改めて日本として世界からの信頼を確かなものとし、安全を守り、何より命を守ることが、我が国の観光産業、航空宇宙産業を支え、経済発展を支えることにつながります。
 日本の将来を支える、大臣の強い御決意をお聞かせいただきたいと思います。
#14
○国務大臣(石井啓一君) まず、空港における保安対策についてでありますが、国際ルールに基づきまして国が航空保安対策基準を策定をし、航空会社、空港管理者等の関係者が当該基準に従って対策を講じることとなっております。これを各空港の現場で実践するに当たりまして、空港関係者を構成員といたします空港保安委員会を設置をし、同委員会で決定される空港保安管理規程において、関係者の役割、実施すべき対策等を明確化して、関係者による一体的かつ効率的な対策が講じられるよう措置をしております。
 さらに、来年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えまして、保安対策の重要性が今後も一層増していく中で、国土交通省といたしましても、先進的な保安検査機器の導入を推進するなど、空港関係者と連携をしつつ、責任を持って航空保安対策に万全を期してまいりたいと考えております。
 次に、航空機の運航の安全に関してでありますが、今回の法改正は、MRJの開発を契機に、我が国が航空機設計国の立場として国産航空機の安全性を継続的に維持するとともに、航空機の修理、整備の在り方も時代に即した体制を構築するものであります。航空機の安全をしっかり確保することで欧米の航空機設計国と肩を並べられるよう、安全で質の高い航空産業の振興、育成に寄与してまいりたいと考えております。
 こうした取組を通じまして、空の安全を断固守り抜くという決意で航空行政を推進してまいりたいと存じます。
#15
○大野泰正君 ありがとうございます。
 本当に、観光産業、航空宇宙産業というのはこれからの成長産業だということは間違いありません。どうかそこをしっかりと守る国土交通省、大臣、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、最後の質問をさせていただきます。
 ニュースでは多分皆さんも御存じだと思いますが、一昨日はまた岐阜で、そして昨日は愛知県で新たに豚コレラが発生をいたしました。岐阜県において発生したと報道されるたびに、岐阜県の皆さんは大変心を痛めております。また、養豚業者さんは見えない敵との闘いに日々戦々恐々として暮らしており、精神的にいっぱいいっぱいであると悲痛な訴えを私どもにいただいております。
 今回の豚コレラは、遺伝子検査の結果、中国から入ってきたことに疑う余地はありません。さらに、四月二日に農水省から発表があったように、中国、モンゴル、ベトナムで大流行している致死率一〇〇%というアフリカ豚コレラの生きたウイルスが、今般、中国から違法に持ち込まれた畜産物から発見され、いつ国内で発生してもおかしくない状況だと言わざるを得ないと思います。実際、二〇一八年だけでも、違法な持込みは摘発されただけで約九万四千件、そのうち中国からのものが約半数の四万二千件であります。摘発の数を見れば、水際では頑張っていただいていると思いますが、実際には擦り抜けて入ったウイルスが今日の状況を生んでいるわけです。
 岐阜県で発生したという報道は、正確には中国から持ち込まれ岐阜県で発生したということであり、国内での発生のニュースに目が行きがちではありますが、国内の対策は当然ですが、同時に、今一刻の猶予もなく国の水際対策、防疫対策の再構築をしなくてはウイルスの侵入を阻止することはできません。空港、また港、本当に様々なところでの検疫、防疫措置というのがこれから非常に大切になっています。
 ですから、農水省だけでなく、本当に皆さんでやっていただかなくてはとても防ぐことができない、これが現状だと私は思います。現在でも農水省は様々な御努力をいただいておりますが、相手国にポスターを貼ったり、探知犬も三十一頭ということでは到底防げるとは思えません。目の前には十連休、さらには東京オリパラ等、これからインバウンドが増加することは間違いなく、それに比例してリスクも高まるということであります。目の前の十連休にはどれだけの便数が中国から国内の幾つの空港に来るのか、それに対して、今言いましたように、探知犬以外に有効な手だてはあるのか。
 また、当然、クルーズ船に対する対策も必要であります。特に、クルーズは豚の大産地である九州に寄港が多いことも考慮しなくてはなりません。出発地での対策の強化とともに、旅客の利便性を考慮しながらも、絶対に入れさせないスピーディーで確実な国の防疫体制の再構築について、具体的な対策をお聞かせいただきたいと思います。
 今回、質問をあえて国土交通委員会でさせていただいたのは、農水省の知見だけでは、大変申し訳ありませんが、今日の状況に対応できない、そういう状況であります。国交省、観光庁、海上保安庁を始め、まさに政府を挙げて取り組んでいただき、万全を期していただきたいとの思いからであります。このことは養豚農家への応援メッセージとして、農家の心の支えになります。
 委員長を始め理事の皆様、委員の皆様の御理解に心より感謝を申し上げるとともに、しっかりとした御答弁をいただき、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
#16
○副大臣(高鳥修一君) 大野委員にお答えをいたします。
 岐阜県、愛知県の養豚農家の皆様が、豚コレラを侵入させないために大変な緊張感の中で御苦労なさっていることと思います。農林水産省といたしましても、養豚農家の皆様ができるだけ早く安心して経営に集中していただけるよう、積極的に関係自治体と連携し、豚コレラの蔓延防止に取り組んでいるところでありますが、引き続き前面に立って取り組んでまいります。
 豚コレラやアフリカ豚コレラといった越境性動物疾病の侵入防止では、水際検疫の強化と農場の衛生管理の向上の両輪で行う必要がありまして、水際での検疫は、家畜伝染病予防法により国の動物検疫所と家畜防疫官が責任を持って担っているところでございます。
 水際の検疫強化に当たりましては、まず、委員御指摘のとおり、違法な畜産物を持ち込ませないよう周知徹底を図ることが重要であると認識をいたしております。さらに、今月二十二日からは、旅行者による違法な畜産物の持込みは、個人消費用や土産目的であっても、悪質性が認められる場合には警察に通報又は告発する等、家畜伝染病予防法の違反事案への対応を警察と連携し、より厳格化することといたしたところでございます。
 養豚農家の皆様が安心して事業を継続できるよう、また国民の皆様に安心していただけるよう、今後とも水際での侵入防止策に万全を期してまいりたいと考えております。
#17
○大野泰正君 ありがとうございました。
 とにかく、まずは出国させないことでありますので、国内対策、当然ですけれども、水際も大切ですが、それ以上に、中国、モンゴル、ベトナム、ここに対する周知というものを本当にしっかりとやっていただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#18
○野田国義君 おはようございます。立憲民主党の野田国義でございます。
 昨夜、また驚きのニュースが入ってきたところでございますが、櫻田五輪相が辞任をすると。更迭と言ってもよかろうと思いますけれども、その発言、被災地出身の自民党議員のパーティーで、いわゆるその議員の当選が復興以上に大事だというような発言をされたということでございまして、本当に被災地の方々のいろいろなインタビューがあっておりましたけれども、もう被災地を忘れているのかと、そういう悲しいことに被災地からすればなっているということでございまして、本当にこれは大きな発言であるということでございます。これは塚田副大臣に続いての更迭、辞任ということになったところでございます。
 それで、この下関北九州道路の件もちょっと言及しておきますと、地元の新聞が報じておりますが、昨年の十月二十六日に、吉田参議院幹事長、自民党のですね、それと大家参議院議員とで官邸に総理を訪ねた、そして下関が地元の首相は早期建設に向けた活動にしっかり取り組むようにと述べたということでございます。
 振り返ってみますと、ここ二、三年、森友学園問題、加計学園問題を始め、本当に何かそんたくという言葉が度々出てくるし、また総理案件、安倍案件というような言葉が度々出てくるということでございまして、行政は透明性を持って、公正公平、これが一番大切なことだと私は思うところでございまして、しっかり国交省あるいは内閣、恐らく長期政権の中でおごり、そしてまたちょっと緩んでいるというところがあると思いますので、その辺りのところをしっかり今後やっていただきたい、このことを要望をさせていただきたいと思うところでございます。
 それでは、質問の方に入らせていただきます。
 恐らく多くの皆さん、また国民も思っておったと思いますけれども、本当に日本にはすばらしい車、自動車や新幹線など、世界で信頼される日本の乗り物技術があるわけであります。しかしながら、航空機がなかなか製造できなかった一期間、これはどういうことだったのかなと。ようやくということになっているわけでございますけれども、この辺りのところを大臣、よかったら説明をいただきたいと思います。
#19
○国務大臣(石井啓一君) 我が国におけます初の国産旅客機は、一九六四年に型式証明を取得をしたYS11であります。一九七三年までに計百八十二機製造されまして、このうち七十五機が十二か国に輸出されて運航されておりました。
 YS11の後継機の開発計画も検討されたものの、巨額の開発費用のリスクもあり、最終的には、我が国の高い技術力を評価するボーイング社からの提案により我が国の製造メーカーは共同開発の道を選択をし、ボーイング767、777、787型機の共同開発に参加したと承知をしております。
 そのような中で、世界的な航空需要の拡大により、特に短距離路線に投入されるリージョナルジェット機の需要の増大が見込まれたことから、二〇〇八年三月、三菱重工業が、それまでのボーイング社との共同開発で蓄積をした航空機開発に関する経験を生かし、我が国初の国産ジェット旅客機MRJの開発を行うことを決定したものと承知をしております。
#20
○野田国義君 恐らく国民もまた日本の経済を考える中でこの航空機の製造というのは非常に期待も高かろうと思いますので、しっかり業界支援等お願いをしたいと思うところでございます。
 それから、ちょっと順番、時間がないものですから変えさせていただきまして、地元の福岡空港、北九州空港について質問をさせていただきます。
 先ほど大野議員の方からいろいろ民間と公共がやることが話されておりましたけど、御承知のとおり、春から福岡空港も民営化ということに、公設民営ということになったところでございます。
 ちょっと中身を見てみますと、この運営権取得費は入札の結果、四千四百六十億にも達したということでございまして、運営会社は毎年百四十億円以上を国に納めなくてはならないということでございまして、この民営化によって相当これ効率化を図っていかなくてはならないと、収益化をですね、そのように思っているところでございますし、また、その反面、一番大切なのは、先ほども話あっておりましたけれども、この安全性というのが基本だと思いますので、しっかりその辺りのところをまた国交省としても指導をお願いをしたいと思っているところでございます。
 そこで、福岡空港につきまして、その運営会社の方からの提案だと思いますけれども、私も乗るたびに思っておったんですけれども、いわゆる玄界灘にぐっと行くわけですよね。そして旋回して着陸と、まあ風の向きによってですね、そのようなことでございます。そういう中にあって、非常にお客様も多いわけで、滑走路を増設するというようなことで今工事がなされております。上京するとき行きましたら、もう本当、空港内、非常に変わって、様変わりと申しますか、びっくりいたしまして、本当そのぐらい変わってきておるということでございますが。
 この滑走路について、一本増えますけれども、一・二倍しか増えない、増やせないというような中で、いわゆる南ですね、久留米方面、私の地元の八女の方にも、ぐるっとそちらの方からいわゆる着陸をさせればもっと増えると。この今の十六万四千回がいわゆる滑走路の増設で十八万八千回に増えると見込んでおられますけれども、今私言いましたように、南から、久留米方面から着陸をさせれば、いわゆる二十一万回以上に増える見通しだというようなことで、運営会社がこのことを提案をされているようでございます。
 これ、当然地元の自治体の理解が必要なわけでありますけれども、あれ、手動で旋回をされているんで、これもう、ちょっと危険性もあるのかなと、毎回私も乗りながら、搭乗しながら思っているところでございますけれども、このことについて国交省としてはどのようにお考えなのかということを質問させていただきたいと思います。
#21
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 現在、福岡空港におけます一時間当たりの滑走路処理容量は三十五回となっておりますけれども、今先生の御指摘のとおり、国土交通省といたしましては、二〇二五年三月末に完成を予定をしております滑走路増設後は四十回、その後、進入方式の高度化を実現いたしました場合には四十五回になるというふうに想定をいたしております。
 今月一日より福岡空港の運営を開始いたしました福岡国際空港株式会社におきましては、地元の御理解を前提とした上でございますけれども、滑走路増設後の供用開始後に、国の想定を超える滑走路処理容量の拡大に向けた環境整備を行うという提案がなされております。
 この提案内容の実現に当たりまして、空港を運営する福岡国際空港株式会社におきまして、丁寧かつきめ細やかな対応を行って地元関係者の御理解を得ることは大前提ではございますけれども、国土交通省といたしましても、福岡県や関係市町村と連携しながら必要な協力を行ってまいりたいというふうに考えております。
#22
○野田国義君 今局長がおっしゃったように地元の協力なしにはできませんけれども、私もそれがいいんじゃないのかなと。いつもちょっとおかしく思っておったことを、この民営、いわゆる運営会社が提案をしてきたということでございますので、しっかりこの辺りのところ、指導も含めてよろしくお願いをしたいと思っているところでございます。
 それから、北九州空港でございますが、福岡空港はそうやって、非常に混雑空港でございますが、なかなか北九州空港の経営が厳しいということで、私も記念行事等も出させていただきました、今、少しは改善もされているようでございますけれども、ここにもいろいろな課題があるのかなと思うわけでございます。
 ですから、せっかく民営化されたわけでありますので、福岡空港との、いわゆるマルチエアポートですか、一体的な経営、運営というか、そういう形を取ったら、もっといろいろな形で、北九州空港も二十四時間空港でありますから、生かせるんじゃなかろうかなと、そのように思うところでございますし、また、その一つとして、いわゆる滑走路の問題ですね。これも再三国交省にお願いをされている、陳情されているようでございますが、三千メートル級の滑走路、これにすればもっともっといろいろな需要があると、可能性もあるということでございますので、是非ともこれは実現をしていただきたいと思っております。
 それからもう一つ、北九州空港の改善すべき点として、アクセスですね。これ、私もなるべく北九州あるいは佐賀空港も含めてこれ考えていかなくちゃいけない問題だと思いますが、非常にアクセスが悪いということでございまして、この対策等、どのようにお考えになっているのかということを質問させていただきたいと思います。
#23
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 北九州空港につきましては、二〇一七年の外国人入国者数が前年の約七・六倍となるなど同空港への国際線の航空需要が伸びている状況でございまして、これら旺盛な航空需要に適切に対応できる取組が必要と考えております。
 今御指摘になりました福岡空港とのマルチエアポート化につきましては、二〇一四年に福岡県により示されました福岡県の空港の将来構想に記載されておりまして、一部の航空会社において既に福岡空港と北九州空港のマルチ運用というものが既に実施をされていると承知いたしております。
 今年一月より福岡空港の運営を開始いたしました、今月一日より運営を開始いたしました福岡国際空港株式会社においても福岡県のこの構想の実現に向けた協力方針というものが提案されているところでございまして、今後こうした方針に基づいて取組が更に進んでいくものと考えております。
 他方、滑走路の三千メートル化に関しましては、引き続き利用促進の取組を進めていくとともに、大型貨物機等の就航ニーズや今後の需要動向等を踏まえた十分な検討を行っていくことが必要であると考えております。
 また、北九州空港へのアクセスにつきましては、運用時間が二十四時間化といった強みを生かしまして、福岡空港で対応できない早朝や深夜便に対応する等の観点から、地元自治体等におきましてアクセスバス事業への補助を行うなどの取組が行われております。
 航空局といたしましても、北九州空港を訪日誘客支援空港と認定をいたしておりまして、国際線着陸料の割引といった新規就航、増便への支援や待合スペースの拡充等の旅客受入れ施設整備への支援を行っているところでございまして、こうした地元等も含めた取組を通じまして、北九州空港の利便性が向上し、九州北部への航空需要が着実に取り込むことができるように、引き続き関係者と連携して適切に取り組んでまいりたいと考えております。
#24
○野田国義君 しっかり支援のほどをよろしくお願いしたいと思います。
 それで、もう時間ございませんので、この航空機の乗務員の規律強化ですね。これ、先ほどからもいろいろ話あっておりますけれども、飲酒関係ですね。この後もあるかと思いますが、しっかり強化していただきたいということと、先ほどあったパイロット、操縦士、この養成、確保。聞くところによりますと、私立大学なんかへ行きますとトータルで二千万ぐらい卒業までに掛かるということでございますので、やっぱり二千万という金額は大きいということでありますので、そういったところの支援も是非ともよろしくお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
    ─────────────
#25
○委員長(羽田雄一郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、大野泰正君が委員を辞任され、その補欠として高橋克法君が選任されました。
    ─────────────
#26
○青木愛君 国民民主党・新緑風会の青木愛です。
 まず、この三菱リージョナルジェット、MRJの開発状況からお聞かせいただきたいと思います。
 国産航空機の開発、製造はYS11以来半世紀ぶりのチャレンジということで、私も成功を願っておりますが、なかなか明るい情報が得られない状況でございます。
 二〇二〇年半ばの運航開始を目指しての取組が今進められていると伺っておりますけれども、現状におけるMRJの開発状況について、まずお聞かせをいただきたいと思います。
#27
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 国土交通省では、MRJの量産化に向けましての型式証明審査におきまして、その設計が安全性基準に適合しているかどうか、書類審査や地上試験等により審査を実施しておりましたが、本年三月より、航空局のパイロットが操縦して行う飛行試験、いわゆる型式証明飛行試験を米国のモーゼスレイクにおいて開始をいたしたところでございます。この型式証明飛行試験の開始は、航空機の安全性基準への適合性を確認するための最終段階ということになります。
 三菱航空機はMRJを二〇二〇年半ばの初号機納入に向けて開発を進めておりますけれども、国土交通省といたしましても、引き続き安全性審査に最大限努力を行ってまいりたいと考えております。
#28
○青木愛君 MRJですが、これまで機体引渡しの大幅な遅延が発生しているということであります。また、キャンセルも出ておりますが、ただいま局長から御発言がございましたように、航空機、職員による飛行検査がアメリカで行われていると、型式の最終段階だということでございましたが、検査は飛行をしてからが山場という見方もございます。
 また、輸出のためにはこれから米国あるいは欧州での更なる型式証明も必要になるわけでありますけれども、そもそも、この遅延の要因であります型式証明取得、この難しさというのはどういったところにあるのか、改めてお聞かせをいただきたいと思います。
#29
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 MRJは、安全性向上のための設計変更等によりまして、五度の納入時期の延期を行っております。延期の理由は様々ではございますけれども、直近では、航空機内の電気配線の全体を最新の安全基準に適合するように設計を見直すことにより、大幅な開発基準の変更を生じるといったことがございます。
 我が国におきまして約半世紀ぶりの国産旅客機の開発でございまして、国の設計の基準適合性への評価手法に関するノウハウが十分ではない、あるいは部品を供給する下請業者等の管理に関する経験が少なかったことなどが要因であると考えられております。このため、三菱航空機では、ここ数年、外国メーカーの開発に携わった技術者を多数採用して対応に当たっておりますけれども、同社からは二〇二〇年半ばの初号機納入という現在のスケジュールに影響はないということで聞いているところでございます。
#30
○青木愛君 年々進んでいくこの安全基準、最新の安全基準に更にそこに追い付きながら合致させるのが難しいというお話も伺っているところでありますが、MRJのセールスポイントとして、低燃費、低騒音また環境性能等挙げられておりますけれども、やはり何よりも安全性に優れた航空機を、設計、製造国として国交省がそこの責任を是非とも果たしていただきたいと、そのように考えております。
 次に、この法改正で民間の能力は活用が進んでいくんですが、その認定事業場に対する国交省の監視、監督の体制の在り方についてお伺いをいたしたいと思います。
 これまで日本では、国が一機ごと、かつ一年ごとに更新耐空証明検査を実施してきました。結果として、航空事故の発生率が諸外国に比べて少ない、低いということで大変評価をされてきたことも事実でございます。
 今回の法改正で、エアライン以外の、ビジネスジェットのような個人所有の航空機であっても、その整備規程について国から認定を受けて適切に整備される場合にはこの耐空証明の有効期間の延長が図られるということになるわけなんですが、国は、この安全性、これまで以上の、評価を受けていたそれ以上の安全性、民間活用によって国はどのようにそこを監視、監督、引き続きしていくのか、そこの状況を教えていただきたいと思います。
#31
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 今般、航空運送事業者以外の航空機使用者の耐空証明の有効期間の延長に際しまして、当該航空機に対する十分な整備能力を有することを担保するために、対象者は、当該航空機の整備方法やその管理方法を具体的に記載した整備規程を作成して国の認定を受け、同整備規程に従って整備を適切に行うということが必要になります。
 具体的に申し上げますと、例えば、ビジネスジェットの使用者のように専門整備事業者に航空機の整備を委託する場合について、航空機使用者と整備専門事業者との間の整備委託契約書の提出を求めまして、整備委託先を変更する場合にはその都度契約書の提出を求めることや、航空機使用者の定める整備規程に整備委託先や整備委託する整備の内容等について詳細に記載させることによりまして、耐空証明の有効期間を延長する前に国が十分な整備の実施体制を確認して整備規程を認定することとしております。
 さらに、その整備規程を認定をして耐空証明の有効期間を延長した後も、航空機使用者に対して整備の実施状況を含めた航空機の安全性の維持の状況について定期的な報告を求めるとともに、航空機使用者及び整備委託先であります認定事業場の双方に対して抜き打ちを原則とした随時検査を実施することによりまして、整備規程に従って適切に整備が実施されていることを国が定期的かつ継続的に確認をすることといたしております。
 今般の制度改正後も航空機の安全性が低下することのないよう、引き続き、航空機使用者、認定事業場に対する監視、監督を厳正に行ってまいりたいと考えております。
#32
○青木愛君 今局長がおっしゃられたように、この最初の整備規程、国からの認定のときにやはりエアライン並みの厳しい判断をしていただきたいということを強く申し上げたいと思います。そして、立入検査でありますとか、これまで検査を行っていた際の使用者に対する安全情報の提供ですとか、また助言ですとか、そういったことも引き続き行っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 もう一点伺いますが、この最新のジェットには最先端の技術が集積されているわけでありますが、情報漏えいが懸念されます。これまでのように国の職員が検査を行う場合は国家公務員としての守秘義務が掛かっておりますけれども、今後、民間で検査が進んでいく場合、この情報漏えいの防止、これどのように担保されるのか、大事なことだと思うんですが、よろしくお願いいたします。
#33
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 現行の制度でも、航空機や装備品の設計、製造、整備、改造能力について国土交通大臣の認定を受けた事業場が安全環境基準への適合について確認をした場合に、国による検査の一部を省略ができる、いわゆる認定事業場制度が設けられております。こうした民間の能力を活用する制度については、欧米を始めとする諸外国でも同様の仕組みがございます。
 先生が御指摘のようなそうした秘匿の情報につきましては、民間同士の間でいわゆる契約を通じて適切に遺漏の防止が講じられるものと承知しておりますが、不正競争防止法では営業秘密について、その不正な取得や使用等に対して刑事罰等が規定されているというふうに承知しておりまして、こうしたことも活用しながら守られていくものと考えております。
#34
○青木愛君 民民の契約上でということなんですが、やはりそこは国もしっかりとかんでいただいて、情報漏えいが担保されるような体制を整えていただきたいと、今の局長の御答弁ではちょっとよく分からなかったんですけれども、是非、その情報漏えいの体制について国として責任を持って取り組んでいただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、航空機検査官の人材育成についてお伺いをいたします。
 先ほども質疑ございましたけれども、国の航空機検査官、今募集行われているようですが、この耐空証明検査を数多く現場で経験することによって育成、また技量維持が図られてきたと伺っています。今後、この民間能力の活用によって国による検査の実施が減少します。検査官のこの現場の経験の機会が少なくなるということで、そこを懸念するわけであります。
 航空機検査官は極めて専門性が高く、また短期的な育成が困難であることから、この検査官の育成、技量維持の検討が必要だと考えますが、その点についてはいかがでしょうか。
#35
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 航空機の安全性審査を行う職員の育成、技量の維持は、御指摘のとおり、非常に重要な課題であると認識をいたしております。
 国土交通省といたしましては、最近では、特にMRJの安全性審査に対応するために航空機開発経験者や航空機運航経験者を採用するとともに、宇宙航空研究開発機構、いわゆるJAXAや、あるいは航空会社を始めとする研究機関や民間企業との活発な人事交流を行うことによりまして、専門知識を有する人材を確保してまいりました。
 また、MRJに対する安全性審査能力の向上を図る過程で、米国の航空当局とも連携をいたしまして専門研修を拡充するとともに、米国や欧州の航空当局の安全性審査担当者と密接に連携して安全性審査を実施してまいっております。こうしたことを踏まえまして、航空機検査における技術的な知識や審査能力というのは向上をしてきていると考えております。
 今後は、MRJの安全性審査を通じて得られたこういった知識や経験を確実に伝承していくとともに、国土交通省におけます航空機の安全性審査能力の維持、底上げを図るため、職員に対する教育訓練、これをまた充実させてまいりたいと考えております。
#36
○青木愛君 国がこれからまた厳しい監視、監督を行っていくためには、認定事業場と同等か、またそれ以上の技量のレベルを保たなければならないと思いますので、是非しっかりとお取組を進めていただきたいと思います。
 もう一点、航空事故調査についてお伺いいたします。
 運輸安全委員会による航空事故調査、その報告までにかなりの時間を要するという現状でございます。その体制機能強化を図るために必要な人員、また予算の確保などについての必要をお伺いをさせていただきます。あわせて、事故調査機関でありますこの運輸安全委員会の独立性の確保、そのためのお取組について併せてお聞きをいたします。
#37
○政府参考人(篠部武嗣君) お答え申し上げます。
 まず、航空事故調査期間の短縮と必要な体制強化についてでございますが、調査に時間を要する要因といたしまして、フライトレコーダーを始めとしたデータ及びハードウエアの精緻な解析に日数を要すること、条約上、報告書の取りまとめに際して外国関係機関に対して六十日間の意見照会期間を設けることが義務付けられ日数を要すること等の事情はございますが、調査期間の短縮は、委員御指摘のとおり、事故再発防止の観点から極めて重要と認識しておりまして、調査能力の高度化とより機動的な調査官配置等によりまして調査期間の短縮を実現してまいります。
 具体的には、現在、運輸安全委員会には航空機の操縦、整備、航空管制、無線技術等に関する専門知識と経験を有した航空事故調査官が過去の増員も経て二十五名配置されておりますが、今後、MRJに関する設計コンセプトや操縦、整備に係る研修、訓練を含めまして、教育訓練を充実させて調査能力の高度化を図るとともに、事案に応じて集中的に調査官を配置するなど、より機動的な調査官配置等を行い、調査期間の短縮を実現してまいります。同時に、そのために必要な予算の確保についても努力してまいります。
 次に、組織の独立性確保についてでございますが、運輸安全委員会は国家行政組織法第三条に定めるいわゆる第三条委員会として、委員長及び委員が、法律に基づき、科学的かつ公正な判断を行うことができる者から国会の同意により任命され、高い独立性、中立性を有する委員会形式によりまして事故調査の審議及び報告書作成を行っておるところです。
 引き続き、関連法令、通達に従って、公正中立な立場で調査、審議を行うよう徹底を図りまして、運輸安全委員会の使命をしっかりと果たしてまいりたいと考えております。
#38
○青木愛君 よろしくお願いいたします。
 続いて、無人航空機、ドローンについてお伺いをいたします。
 無人航空機、いわゆるドローンですが、次世代を切り開く新たな可能性を秘めた技術でありまして、新産業の創出やまた国民生活の利便性、質の向上に貢献するものとして大きな期待が寄せられております。
 規制が強過ぎるとドローンの可能性にブレーキが掛かりますし、また安全対策が不十分だと危険な存在になるということで、ドローンの利用の促進とそして安全の確保、この両立が最も難しく、そして重視すべきポイントだと考えています。
 まず、本法律案でドローンの飛行に当たっての遵守事項が追加されましたけれども、この措置の実効性についてまずお伺いをいたします。
#39
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 無人航空機の飛行につきまして、今般、飛行ルールの強化の措置を講ずることとしたものでございますが、その実効性の確保に関しましては、まず、今般新たに義務付けられる事項につきまして、これまでもガイドライン等を通じて周知を行ってきたものでございますけれども、今回の航空法改正によりまして罰則を伴う義務とすることで、違反行為に対する抑止力が向上されるものと考えております。
 また、違反行為が発生した際の通報等を通じまして、国土交通省としても状況を調査し、今後の再発防止に向けて飛行ルールについて理解を深めていただくように取り組んでまいりたいと考えております。
 さらに、飛行ルールを遵守してもらうために、販売店等でのポスターの提示や購入時のパンフレットの配布、ドローンスクールでの講習や業界団体等における講演会等を通じて周知活動を徹底してまいりたいと考えております。
#40
○青木愛君 まずは第一歩の改正ということで、抜本的にはこれからだというふうに認識をいたします。
 ドローンは上空を飛行するわけですので、落下、衝突などの危険性を防止しなければならないわけでありますが、機体の故障であったり、突風に遭遇をしたり、カラスやトンビなどがドローンを襲撃するなど、危険性はゼロではないわけであります。安全性の確保、そして事故への対処として、積載物を含むドローンの総重量に応じた措置が必要だと考えています。二百グラムのものが落下するのと一キログラム又は十キログラムが落下するのでは、当然のことながら被害が異なるわけでありまして、軽量のものについては登録制にするとか、一定以上のものは免許制にするとか、そうしたことを検討すべきではないかなと考えておりますが、その点についてはいかがでしょうか。
#41
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 現行制度上では航空法上、二百グラム以上の無人航空機につきましては、国土交通大臣による認可や承認を行うに当たりまして、審査要領に基づきまして機体の安全性や操縦者の知識、技能などを確認をいたしております。特に、二十五キログラム以上の無人航空機を飛行させる場合には、落下した場合における地上への危険性がより高いことなどに鑑みまして、一層の安全を確保するために、基本的な機能及び性能に加えまして、耐久性や不具合時に自動的に着陸するなどのフェールセーフ機能等の安全性も確認をしているところでございます。
 無人航空機は、今後、様々な用途で利活用されることが見込まれますけれども、国土交通省といたしましては、御指摘のように、その利活用の促進と安全確保、このバランスを取りながら、機体の安全性や操縦者の技能の確認方法等について引き続き必要な措置を講じてまいりたいと考えております。
#42
○青木愛君 免許制度等についてはまた後ほど触れたいと思いますけれども、国内でもドローンビジネスが高い伸び率で今拡大しておるところであります。
 サービス内容といたしまして、物流ですとか、農業、検査、測量、防犯、空撮など多方面にわたっております。その中で、例えば物流に関しては、山間地域や離島への物資の輸送、時間やコストを大きく削減することができます。また、山林の測量においては、上空から撮影する場合、森林が邪魔をしてドローンが目視できないという場合もございます。
 今回の改正で、ドローンの飛行は目視の範囲内となっているんですけれども、しっかりと安全確保を担保した上で、ドローンの精度も上がっておりますので、いずれはこの目視の制限を取り払うことも必要なのではないかというふうに考えますけれども、その点についてはいかがでしょうか。
#43
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、無人航空機の飛行の基本ルールといたしまして、他の航空機や地上の人、物件の安全確保の観点から、航空法に基づきまして目視の範囲内で飛行することが原則となっております。一方で、無人航空機の利活用促進の観点からは、安全を確保し、カメラによる監視を行うなど一定の代替措置を講じた上で、目視外の飛行を認めていくことが必要であると認識をしております。
 このため、国土交通省では、平成三十年九月に飛行を承認するための審査基準を改定いたしまして、山間部等の人が立ち入る可能性の低い地域において、目視外での飛行を可能とするような場合の要件を定めたところでございます。これを受けまして、同年十一月から開始をいたしました福島県南相馬市等での無人航空機を用いた荷物配送を皮切りにいたしまして、目視外の飛行というものが徐々に始まっているところでございます。
 国土交通省といたしましては、今後とも、ニーズに応じまして、安全の確保を図りながら、無人航空機の利活用の促進にも取り組んでまいりたいと考えております。
#44
○青木愛君 是非、利活用の可能性を今後拡大するためにも、また引き続きの御検討をお願いしたいと思います。
 次に、災害時におけるドローンの活用についてお伺いいたしたいと思います。
 災害が発生した場合、被災状況を一刻も早く、またかつ正確に把握する必要がありますが、火山の噴火現場であったり山火事、あるいは原発事故の周辺、道路寸断で孤立状態であったり、また水難救助ではドローンを使って浮き輪を落とすなど、人間が入れないこうした災害現場の状況というのはドローンを活用すれば可能となるということであります。また、孤立した被災地に医薬品などの緊急物資を搬送することも当然できるわけであります。
 近年、自然災害が激甚化をしておりますので、国と自治体が共同してこの災害対応にもっとドローンを活用すべきだというふうに考えますが、実績を踏まえての御見解をお願いいたします。
#45
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。
 国土交通省におきましては、北海道開発局及び各地方整備局におきまして、現在、合計で百三十四台のドローンを保有しております。
 自然災害の現場におきましては、御指摘のように、立入りに危険を伴う場合や地上からの調査では被害の全貌把握が困難あるいは相当の時間を要するといった場合がございますので、そういった場合に、迅速に被災状況の調査等を行う有効な手段といたしましてドローンを活用しているところでございます。
 具体的には、例えば平成二十八年の熊本地震では、発災当初、人が立ち入ることが危険であった阿蘇大橋地区の土砂崩落現場における亀裂等の状況の把握、あるいは平成二十九年七月九州北部豪雨におきましては、大分県日田市における斜面崩壊による河道の閉塞の全貌の把握、あるいは福岡県朝倉市の赤谷川等におきまして、堆積しました土砂あるいは流木、流れてきた樹木でございますけれども、そういった状況の把握に活用しております。また、昨年は、七月豪雨の際あるいは北海道胆振東部地震等におきまして、同様に、山腹崩壊の現場あるいは河道閉塞等の現場におきまして、地上からの調査では被害の全容把握が困難であった場合に活用しておりまして、これまで十一の災害でドローンを活用しております。
 このように、災害現場における状況把握につきましてはドローンは大変有効であるということでございますので、引き続き災害時における活用を進めてまいりたいと考えております。
#46
○青木愛君 国としては、その災害時の活用を進めていただいているということで、大変有効だということでありますが、これは現場の民間の方なんですけれども、災害対応に当たっていただいている現場の方からの声なんですけれどもお願いしたいと思うんですが、今後、産業活用であったりまた個人使用も増えていくことが見込まれる中でこうした災害時また緊急時に迅速に対応するために、国とともに、各都道府県、各自治体にこのドローンの操縦者、オペレーターのライセンスデータを集約をされていれば速やかに現地対応は可能になるという声をいただいています。言わばドローン派遣の拠点、ドローン派遣の拠点の体制が全国各地に設置されるということを是非検討していただきたいという現場からの声をいただいておりますので、是非検討していただきたいと思います。
 最後の質問になりますけれども、このドローンの安全に関して、やはり責任の明確化が必要ではないかというふうに考えています。車には、所有者、また免許証、ナンバープレート、車検、また車庫証明など最低限必要なものがございます。今後ドローンの将来的普及を考えますと、今から将来を見通した整備が必要ではないかなと考えています。
 ドローンの所有者、機体登録番号、また車検、操縦資格の標準化といったことが必要だと考えられておりますけれども、今後の整備の見通しを、最後、石井大臣にお聞かせをいただきたいと思います。
#47
○国務大臣(石井啓一君) ドローンの利活用を着実に拡大させるためには、ドローンが社会的に信頼される手段として受け入れられることが必要であります。そのためには、ドローンの将来的な利活用の状況を踏まえつつ、ドローンの飛行の更なる安全確保を図ることが重要と考えております。
 このような観点から、官民で構成する協議会で昨年取りまとめられました空の産業革命に向けたロードマップ二〇一八におきましても、二〇二〇年代の有人地帯での目視外飛行の実現に向けまして、技術開発の進展に合わせて段階的に制度整備等を進めていく必要があることとされております。
 国土交通省といたしましては、ドローンの発展段階に応じまして機体の安全性認証、操縦者、運航管理者の技能などの安全確保に関する事項を的確に制度化をしていく所存でありまして、関係省庁及び民間関係者と連携をいたしまして制度の基本的方向性の検討を加速してまいりたいと考えております。
#48
○青木愛君 ありがとうございます。
 いろいろと検討を進めていただいていることと思います。民間の現場の方からいただいた声を基に本日御提案させていただいたことも是非検討課題として進めていただければとお願いを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございます。
#49
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 初めに、本法改正では、航空機の運航等に係る更なる安全確保として、無人航空機の飛行に係る更なる安全確保についての遵守事項が追加をされております。
 無人航空機の活用と運用について質問をさせていただきます。
 各地域で無人航空機、特にドローンを活用した消防防災当局等による救助、情報収集、監視警戒活動等が進んでおります。活用の進展とともに、消防士の皆様が操縦できるようにするためにトレーニングをする機会が必要となります。現状、消防士を含め、ドローンの免許資格を有するために必要な飛行時間について、国土交通省は何時間としているのでしょうか。
#50
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 人口集中地区において無人航空機を飛行させる場合には航空法に基づきます許可等が必要でございまして、当該許可等に当たっては、地上の人や物件の安全の確保を図るため、機体の安全性、操縦者の技量及び運航体制等について確認をしております。
 このうち、操縦者の技量の確認に当たりましては、原則として、安全飛行に関する知識に加えまして、安定した離着陸や水平運動等の運航をさせる技量確認のため、十時間以上の飛行経歴を有することを求めているところでございます。
#51
○三浦信祐君 十時間以上、分かりました。
 一般に消防は基礎自治体単位あるいは広域連携による体制が取られており、消防士の方々の訓練場所というのは、自治体の中の消防学校、消防訓練センター等の施設に限られます。例えば横浜市の場合、横浜市戸塚区にある横浜市消防訓練センターがあります。センターに消防のドローンなど無人航空機の訓練を行うとしても、人口集中地区、DID、その領域内であるために自由に屋外で飛行できないため、体育館の中で実施をしているのが実態であります。
 実践的な訓練を行うために、防災当局、特に消防については、消防学校等の上空では、認定機材、飛行従事者を認定した上で柔軟な許可運用を行うべきだと私は思います。是非取り組んでいただきたいと思います。
 加えて、水難事故を想定した訓練も、事前に指定した河川等で実施できればより対処能力の向上が図られると考えます。DIDだとして一義的な制限下であるゆえ訓練機会が喪失されることは、国民の皆さんにとって有益ではありません。幅広に考えるべきであると考えますが、いかがでしょうか。さらに、水難事故訓練自体、無資格の時点から実施ができればより効果的であるとの現場の声もあります。是非御対応いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#52
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 特定の場所で同様の飛行を繰り返すような訓練飛行等を行う場合につきましては、飛行許可手続におきます申請者の負担を軽減するため、最大一年間の包括許可を行うなど、柔軟な対応を図ってきているところでございます。
 また、飛行経歴が十時間に満たない者が操縦訓練を行う場合であっても、当該者が管理する場所において十分な飛行経歴を有する監督者の下で飛行させる場合など、代替の安全措置が講じられることを条件に飛行の許可を行っているところでございます。
 また、こうした運用が可能であることを周知するために、昨年十二月に航空局のホームページにおきまして具体の事例を公表しているところでございます。
 国土交通省といたしましては、安全確保を前提として、申請者の負担軽減の観点も踏まえまして、引き続き個別の事例に応じまして柔軟な対応を図ってまいりたいと考えております。
#53
○三浦信祐君 ありがとうございます。
 私も、しっかりと横浜市にもお伝えをしつつ、消防防災担当部局の皆さんが円滑に訓練ができる体制を取ることをしっかりとお支えをさせていただきたいと思います。
 具体的には、AEDの搬送であったり、河川増水のときの溺れた方の救助、そして浮き輪の投下であったりすることが想定をされておりますけれども、物件の投下であったり、そういうことは禁止をされているということもありつつ、防災・警備機関等のドローンについては更なる検討も必要なケースもあると思いますので、是非今後、議論も加えさせていただきたいと思います。
 無人航空機の活用は今後、より促進されると考えられます。最近、ドローンにて撮影された従前では得られなかった映像が公開されるなど、新たな魅力が広がっております。
 また、目視範囲での視界飛行からより遠くの飛行についても実験研究が進められるなど、大きな飛躍が期待をされております。成長戦略に資する無人航空機の利活用に制度が制約とならないようにすべきであります。航空行政当局として、飛行許可を与える回数が今後増加をすることが想定をされます。現状の無人航空機飛行許可の体制と、今後どのように処理能力を上げていくのか伺います。
#54
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 無人航空機の飛行許可承認に係る申請件数は、平成二十八年度は一万三千五百三十五件でございましたけれども、三十年度は三万六千八百九十五件となっており、増加をいたしております。国土交通省では、このような状況に的確に対応をするために、審査を行う地方航空局の体制強化やヘルプデスクの設置などに加えまして、平成三十年四月より飛行許可承認手続に係るオンラインシステムを導入をいたしました。これによりまして、定型的な審査を自動的に行うほか、全ての手続が電子的に行うことを可能とするなど、手続に係る負担の軽減、迅速化を図っております。
 国土交通省といたしましては、オンラインシステムの利用率の向上に向けた普及促進に努めるなど、無人航空機の飛行許可等に迅速かつ的確に対応できるよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
#55
○三浦信祐君 是非、今後も処理能力の不断の努力をしていただきたいと思います。
 本法改正で、無人航空機の飛行を行う者等に対する報告徴収、立入検査制度を新設することとしております。安全な飛行の実効性を担保する上で本規定は重要であります。
 その上で、立入検査について、どの部署がどの体制で立入りまで行うのでしょうか。実効性確保のために、具体的な答弁を求めたいと思います。
#56
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 今般の報告徴収、立入検査制度につきましては、事故等が発生した場合に、国土交通大臣が迅速かつ的確に実態を把握して、同様の事故等の発生を防止するための対策を講ずることができるように設定するものでございます。
 その報告徴収、立入検査の実施に当たっては、実効性を確保することが重要であると考えております。担当する職員といたしましては、航空に関する専門的な知見を有し、無人航空機の飛行に関する許可や承認の実務を行っている地方航空局等の職員に、関係者に対する事実関係の確認等に当たらせたいというふうに考えております。
 また、報告徴収、立入検査を実際に行う対象につきましても、警察や近隣住民等からの通報などを踏まえまして、重要な事案から優先的に対応するなど工夫も凝らしてまいりたいというふうに考えております。
#57
○三浦信祐君 是非、実効性あるように不断の見直しも、また、得られた知見も共有を是非していただきたいと思います。
 無人航空機の利活用が進む中で、プロトタイプの機体からカスタマイズされていくことも想定をされております。例えば、配送に活用するための重量増加や滞空時間増加のための充電池の追加、撮影機能や特殊作業用の機材の搭載、あるいは映像伝送等の通信機器や使用している電波機器など、多方面にわたって拡張要素があります。
 基本的性能に基づく認証のみならず、このカスタマイズやアップデートされた機材の検査、認証及び安全性の確保について、常に情報更新、知見の拡充が求められる中での判定が必要だと考えられます。無人航空機機体の安全性はどのように確保していくのでしょうか。
#58
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 無人航空機についての安全性の確認についてでございますけれども、具体的には、鋭利な突起物のない構造であること、燃料又はバッテリーの状態が確認できること、安定した飛行や離着陸等ができることなどの基本的な機能及び性能について、さらには、飛行状況に応じた必要な追加機能を有することについて確認をいたしております。
 その際、広く普及しているいわゆる量産型の無人航空機につきましては、国土交通省があらかじめ同一モデルの無人航空機の実機を確認し、その機能及び性能が十分であることを確認することで当該モデルに係る個別の確認を省略をしているところですが、一方で、これら量産型の機体であっても、先生が御指摘になりましたように、製造時の状態から利用者によってカスタマイズされる場合がございます。そうした場合につきましては、国土交通省が確認した際の状態とは異なってまいりますので、安全性を再確認する必要がございます。このため、個々の機体について、特にカスタマイズされた機体の機能や性能に関しまして、安全性を説明する資料あるいは写真の提出、及び必要に応じてヒアリング等を通じまして改めて安全性の確認を行って取り組んでいるところでございます。
#59
○三浦信祐君 ありがとうございます。
 無人航空機の規制について明示された本法改正の内容について、ユーザー、無人航空機に携わるトレーナー、あるいは無人航空機を活用して行われる作業の依頼者また販売者等に対して周知徹底させる手段はどのようにするのでしょうか。実効性ある対応なくして安全性の確保は担保されないと考えます。いかがでしょうか。
#60
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 無人航空機の飛行の安全確保に関する事項につきましては、これまで、無人航空機を飛行させる者に対して、ホームページでのドローンの安全な飛行のためのガイドライン、これを策定しておりまして、これを掲載をしております。また、販売店等でのポスターの提示や購入時のパンフレットの配布、さらにはドローンスクールでの講習や業界団体等における講習会を通じて周知をしております。
 また、外国人観光客が航空法に違反して無人航空機を飛行させる事案も発生しておりますので、関係機関と連携をいたしまして、空港、観光施設、観光案内所等に英文のポスターやパンフレットを掲示、配布することなどによりまして、外国人観光客に対するルールの周知徹底も図っております。
 今般の改正法案の内容につきましても、広く国民にルールを理解してもらうために、これまでと同様にあらゆるチャネルを通じて周知活動を行っていくこととしておりまして、無人航空機を飛行させる方の安全意識の向上を図ってまいりたいと考えております。
#61
○三浦信祐君 ありがとうございます。
 その上で、必ず保険に入っていただくようなことも是非アシストをしていただきたいと思います。
 無人航空機と回転翼機とのニアミス等が生じれば甚大な被害が生じます。これまでもドクターヘリとの接近事案があったと承知をしております。社会の中に、報道、警備や救急対応の回転翼機が生活圏内を多数飛行している中、汎用の無人航空機は明らかに有人の航空機より小さく、取り回しの自由度も高く、多数飛行する事態になった際には衝突のリスクが想定をされます。
 これらのルール化については必須であり、基本的に無人航空機操縦者に衝突予防義務があると私は考えております。無人航空機操縦者が衝突予防のために具体的に取るべき手段とはどのようなことなのでしょうか。今後、ルール設定についてどのように規定されているのか伺います。
#62
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 今般、無人航空機と航空機等との衝突を予防するためのルールを航空法上新たに設けて、具体的に取るべき手段につきましては更に省令で定めることといたしております。
 具体的には、無人航空機の操縦者が周囲の空域で航行中の航空機を確認した場合には無人航空機を着陸させるなど、航空機に進路を譲らなければならないことを操縦者に求めることを規定することとしております。また、無人航空機同士の衝突を予防するためには、周囲の空域で他の飛行中の無人航空機を確認した場合には安全な間隔を確保するよう飛行させることや、衝突する可能性がある場合には無人航空機を着陸させるなどの回避行動を取ることを規定することといたしたいと考えております。
#63
○三浦信祐君 明言していただいてありがとうございます。
 防災・減災、老朽化対策、国土強靱化のために、今後インフラ等のメンテナンス、点検が加速をしていくことになります。人手不足解消、生産性革命及び技術の向上を反映していく中で、インフラの点検活動業務に無人航空機の活用が欠かせず、多用されていくと私は思います。
 DID内での、今後、橋梁、トンネル、電源設備、建造物、救急車出動にドローンを活用した点検が増えていく際に、毎度国土交通大臣の許可を取らなければならないのが現状でありますけれども、効率性、スピード感及び実施者の責任ある行動を考えるならば、認証制度、免許制度の確立、活用をすべきだと思います。機材への目印、カラーマーキング等を付与することで、安全と安心を両立し、簡便性を確保しつつ、許可を受けていることを明示していくことを検討していただきたいと思います。
 石井大臣、いずれにせよ、ドローンの利活用の制度設計に関してどのようにお考えでしょうか。
#64
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、飛行許可手続における申請者の負担を軽減するため、最大一年間の包括許可を行うなど柔軟な対応を図っております。
 一方、ドローンにつきましては、都市部を含め全国の様々な地域で利活用が想定をされておりますし、委員から御指摘のとおり、インフラ点検等でも活用が想定をされております。これを着実に拡大させるためには、ドローンが社会的に信頼される手段として受け入れられることが必要であり、そのためには、ドローンの将来的な利活用の状況を踏まえつつ、ドローンの飛行の更なる安全確保を図ることが重要と考えております。
 このような観点から、官民で構成する協議会で昨年取りまとめられました空の産業革命に向けたロードマップ二〇一八におきましても、二〇二〇年代の有人地帯での目視外飛行の実現に向けまして、技術開発の進展に合わせて段階的に制度整備等を進めていく必要があることとされております。
 国土交通省といたしましては、ドローンの発展段階に応じまして、機体の安全性認証、操縦者、運航管理者の技能などの安全確保に係る事項を的確に制度化していく所存であります。関係省庁及び民間関係者と連携をいたしまして、制度の基本的方向性の検討を加速してまいりたいと考えています。
#65
○三浦信祐君 今後、多数のドローンが飛ぶ際には、管制能力の向上であったり、また場合によっては、防災上の観点、警備の観点から警備当局等のドローンが飛ぶ際に電波が同じ周波数帯では困るという現象もあると思いますので、是非、総務省等も含めて省庁横断的に安全、安心のために御努力いただきたいと思います。
 戦後復興の象徴の一つであった日本航空機製造のYS11型機が定期航空から去り、国内の空に純国産航空機がなくなる中、国民の希望であり夢の実現である国産航空機のMRJの一日も早い就航を願うばかりであります。そして、その性能等が世界で評価をされ、海外へ多数輸出されていくことが世界における日本の確固たる地位確保に大いに貢献すると期待しております。
 このYS11は、一九六四年のオリンピックでデビューをして聖火輸送にも当たりまして、鹿児島と宮崎と札幌に届けたと。それを契機として、日本の今の航空会社がそのYS11にはオリンピアという名前をずっと付けてやってまいりました。いよいよ来年、東京にオリンピックが帰ってまいります。その中、二〇二〇年中頃にMRJが飛行をする。復興五輪と同時に技術の復興であるこのMRJが日本中を飛び回る、場合によっては聖火の輸送もしてもらうということで、新たなステージに行けるんではないかということで、国民の本当に夢に直結をする飛行機だと私は思います。
 多数の困難を一つ一つ乗り越えていきながら実用へ向けて御奮闘されている三菱航空機、部品供給をして支えておられるメーカー、販路拡大や経営支援をされている関係各位、そして国土交通省も含めて、皆様の御奮闘に改めて敬意を表したいと思います。そして、何としても良い機体に仕上がって多数販売されることを我々もしっかりと支えていきたいと思います。
 YS11の輸出、運用時でのアフターサービス対応にて得られた教訓は何だったのでしょうか。その上で、その教訓を本法律改正でMRJのサポート体制にどのように生かし、体制整備をしようとしているのでしょうか。何としても成功するための経験として、それを生かした準備に当たっていただきたいとの観点から御答弁いただきたいと思います。
#66
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 YS11から得られました教訓は様々なものがございますけれども、製造会社の解散後、YS11の維持管理を引き継ぎました三菱重工業によりますと、顧客である航空会社とのコミュニケーション不足により航空会社のニーズが適切に把握できず、補給部品の供給不足から欠航が相次いだほか、機体の整備しやすさの面でも課題があったというふうに伺っております。
 今般の改正では、こうしたYS11から得られた教訓も踏まえまして、航空機メーカーが航空会社から日々の運航上の不具合等の情報を収集することを義務付け、速やかに是正措置を講じて航空会社に回答することにより、きめ細かな顧客へのサービス、サポート体制が構築されるものと期待をいたしているところでございます。
#67
○三浦信祐君 国産航空機とはいえ、原動機を始め、海外の部品、機器も多数搭載、活用をされていきます。YS11の販売、製造中止以降、我が国には、多人数を商業定期運航できる航空機を開発していないために、現状、トラブル発生対処のノウハウ、実体験を持ち得ておりません。
 本法律における国産航空機のサプライヤー、いわゆる下請業者に対する規制はどのようになっているのでしょうか。国産航空機に対する不具合発生時の対処プロセスについて明示をしていただきたいと思います。
#68
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 国際民間航空条約第八附属書では、航空機の製造国が、航空機部品の下請業者も含めまして、航空機全体の製造に関する監視、監督を行うこととされております。
 そこで、我が国が設計、製造国となりますMRJにつきましても、国際民間航空条約上の製造国の責務を果たすべく、国土交通省では航空機の最終組立てを行う航空機メーカーやその下請業者について適切に管理していくことといたしております。
 具体的には、国土交通省は、航空機の製造全般について適切な品質管理が確保されているかを確認するために、航空機メーカーや下請業者に対しまして業務の実施に必要な設備、環境が整っているか等の検査を通じて監視、監督を行うこととなります。また、実際の運航中に発生した不具合等につきまして、航空機メーカーは、国産航空機を運航する航空会社のみならず、国産航空機に搭載される部品等を製造する下請業者からも情報収集して国土交通省に報告することになります。
 国土交通省では、こうした当該不具合等の安全性への影響を適切に評価をして、適切な措置を講じることで国産航空機の事故やトラブルの発生の未然の防止を図ってまいりたいと考えております。
#69
○三浦信祐君 しっかりお願いしたいと思います。
 航空の安全に関する相互承認協定、BASAについて、MRJが海外で運航を開始するに当たりどのような効果があると考えられるのでしょうか。また、BASAは二国間協定であり、相手国の制度と日本との双方の制度が同等であることが前提でありますけれども、BASAの現状はどのようになっているのでしょうか。さらに、今後BASAの取組はどのようにしていくのでしょうか。効率的かつ安定的なサポート体制を確立する上でBASAの確実な取組をお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#70
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 航空安全に関する相互承認協定、いわゆるBASAは、設計、製造国の航空当局が行った航空機の検査を運航国の航空当局が活用して、重複した検査を減らすことなどを内容とするものでありまして、双方の事業者や航空当局の負担軽減に寄与することから、BASAの締結により相手国へのMRJの輸出促進が図られるものと考えております。
 我が国は、これまでに米国、カナダ、ブラジルとの間でBASAを締結しておりますけれども、欧州との間では、航空機及びその部品の受入れ手順に関する当局間同士の実務的な取決めを定めてはおりますけれども、まだ、いわゆるBASA協定の締結には至っておりません。今般、MRJの輸出を前提といたしまして、米国との間の協定の改定を行うこととしており、また、欧州との間でもMRJの就航までにBASAを締結することで合意をいたしております。
 国土交通省では、MRJの運航開始及びその後の輸出に支障を及ぼすことのないよう、BASAの締結についても積極的に推進してまいりたいと考えております。
#71
○三浦信祐君 まさにヨーロッパのBASAの締結を目指して、そしてそれが輸出の後押しになるケースも想定できますので、国土交通省の皆さん、本当に是非お力添えをいただきつつ、皆さんの、国民の夢となっているこのMRJの成功を是非皆さんで応援をお願いしたいと思いますし、我々もしっかり支えていきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#72
○行田邦子君 日本維新の会・希望の党の行田邦子です。よろしくお願いいたします。
 我が国初の国産ジェット旅客機MRJがいよいよ二〇二〇年、来年に初号機の納入という予定となっております。来年には国産のジェット旅客機が国内外の空を飛ぶということが待たれている状況であります。
 半世紀ぶりの国産旅客機の開発ということでありますけれども、かつてはYS11というプロペラ旅客機が開発、製造、また販売されていた時期がありましたが、その後、国産旅客機の開発が途絶えてしまって、そして五十年ぶりにMRJということでありますけれども、そこに至るまでの要因やまた経緯といったことにつきまして大臣にお聞かせいただこうと思いましたが、これまでの答弁で何度かもうお聞かせいただいておりますので、御答弁は求めないこととさせていただきます。
 そして、そのMRJの強みといいますか、セールスポイントについて伺いたいと思います。
 二〇一七年七月に、国際民間航空機関、ICAOによりまして、航空機のCO2排出量基準が新たに規定されました。そして、二〇二〇年の一月、来年一月以降は、航空機の種類ごとに順次適用されることとなっております。こうした状況の中で、燃費性能やまたCO2の排出性能が優れているということは、航空機のカスタマーにとりまして購入を検討する際の重要なポイントになろうかと思っております。
 このような中で、MRJは今回のCO2排出基準を優に達成すると見込まれていますけれども、それがどのようなレベルなのか、そしてまたMRJのセールスポイントとして期待されるかと思いますけれども、御見解を伺いたいと思います。
#73
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 二〇一七年七月に、国際民間航空機関、ICAOは、航空分野における地球温暖化対策の一環といたしまして、航空機から排出されるCO2を一定以下に抑えるための基準を策定いたしております。
 具体的には、二〇二〇年一月以降、航空機の大きさなどによって決定されますCO2排出量の基準値を満たさない航空機は製造が禁止をされるということになります。これを踏まえまして、我が国におきましても、本年四月に当該基準を導入をいたしたところでございます。
 MRJの当該基準への適合性につきましては、現時点では開発中でございまして、適合性を証明するための試験を実施していないことから具体的な数値を申し上げることは控えさせていただきますけれども、三菱航空機による解析結果によりますと、CO2の基準を十分満たす見込みであるというふうに聞いております。
 昨今では、優れたCO2排出性能、すなわち優れた燃費性能が航空機選定の際の重要な要素の一つとなっておりますことから、MRJの優れたCO2排出性能が今後の試験により証明されますと大きなセールスポイントになるものと考えております。
#74
○行田邦子君 国産の旅客機が国内だけではなくて世界中飛ぶことが非常に期待されて、私自身も楽しみにしております。
 それでは、ドローン、無人航空機について伺いたいと思います。
 まず、大臣に伺いたいと思います。
 ドローンですけれども、近年、世界的にも注目を集めております。そしてまた、我が国におきましても、様々な産業分野、例えば農業であったり、また、この後質問させていただきますけれども、物流、そしてまた建設業界、そしてまた災害が起きたときの状況把握や、また救援物資の輸送などにも活用また活躍が期待されているところであります。
 様々な産業の中で、人手不足や生産性の向上など、こうした課題を抱えているわけでありますけれども、この課題を解決する救世主ともなり得るドローンの利活用を加速化させるためには、ルール作り、そしてまた様々な法制度の整備が急がれると認識をしております。どのようなスケジュールで法制度の整備やまたルール作りに取り組もうとしていらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。
#75
○国務大臣(石井啓一君) 無人航空機の利活用を着実に拡大させるためには、無人航空機が社会的に信頼される手段として受け入れられることが必要であります。そのために、無人航空機の将来的な利活用の状況を踏まえつつ、無人航空機の飛行の更なる安全確保を図ることが重要と考えております。
 このような観点から、官民で構成する協議会で昨年取りまとめられました空の産業革命に向けたロードマップ二〇一八におきましても、二〇二〇年代の有人地帯での目視外飛行の実現に向けて、技術開発の進展に合わせて段階的に制度整備等を進めていく必要があることとされております。
 国土交通省といたしましては、無人航空機の発展段階に応じまして、機体の安全性の認証、操縦者、運航管理者の技能などの安全確保に係る事項を的確に制度化していく所存であります。
 関係省庁及び民間関係者と連携をいたしまして、制度の基本的方向性の検討を加速化していきたいと考えております。
#76
○行田邦子君 更に大臣に伺いたいと思うんですけれども、ドローンの利活用について、建設業界でも取組が始まっているところであるわけでありますけれども、例えば公共インフラの点検、そしてまた測量といったことにドローンの利活用が進んでいると認識をしております。
 大臣はよく建設業の生産性革命ということをおっしゃっていますけれども、またi―Constructionということも国土交通省としても取り組んでいるわけでありますけれども、こうした建設業の生産性革命や、またi―Constructionに資するものとして、更に建設業界におきましてどのようなドローンの利活用の取組が必要とお考えでしょうか。
#77
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、今御紹介いただいたように、生産性の向上、また担い手確保に向けた働き方改革を進めるため、建設現場においてICTの活用や施工時期の平準化等を進めるi―Constructionを推進をしております。
 御指摘のとおり、国土交通省では、建設業の生産性向上の取組といたしまして、ドローンを活用し起工測量での面的な三次元測量の実施や橋梁点検における点検画像の取得を進めているところであります。
 今後、更なる新技術の導入に向けまして、例えば、水中部の計測が可能なグリーンレーザーを軽量小型化しドローンに掲載することによりまして迅速かつ効率的に洪水後の河川への土砂の堆積状況を把握するなど、河川管理の高度化、高精度化を進めることとしております。
 今後も引き続きまして、産学官連携の場でありますi―Construction推進コンソーシアムやインフラメンテナンス国民会議の場において広く意見を求めるなど、建設現場におけますドローンの利活用に積極的に取り組んでまいりたいと考えています。
#78
○行田邦子君 よろしくお願いします。
 そしてまた、ドローンの利活用なんですけれども、物流においてもこれ非常に期待されていると思っております。
 ネット通販などの普及によりまして小口の宅配の増加ということ、私もこれまで何度かこの委員会でも取り上げさせていただきました。それから、山間部での配送というのが非常に困難になっていて、また効率的にも課題を抱えているというような状況、そしてまた、何よりも恒常的なドライバーの不足といったことがこの物流業界においては挙げられます。
 こうした課題解決の糸口となり得るのがドローンの利活用だと思っておりますけれども、ドローンの利活用を更に実用化していくには、レベル3、レベル4といった目視外での飛行といったことへの対応が必要になるかと考えております。
 物流におけるドローンの活用の有効性の認識と、そしてまた取組の状況についてお聞かせいただけますでしょうか。
#79
○政府参考人(松本年弘君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、ネット通販の普及による小口配送の増加や山間部への配送、恒常的なドライバー不足などの課題の解決にドローンの活用は有効な手段となり得ると考えております。
 このような中、昨年九月の航空法に基づく審査要領の一部改正により、目視外補助者なし飛行、レベル3に関する要件が明確化され、過疎地域等におけるドローン物流の制度的な環境が整いました。これを受けまして、昨年度、国土交通省が全国五地域で行った実験においても、福島県南相馬市及び埼玉県秩父市において、目視外補助者なし飛行による荷物の輸配送の実験をしたところでございます。
 国土交通省といたしましては、これら昨年度に実施した実験の結果等を踏まえ、本年三月より、関係者を集めた検討会を設置し、過疎地域等におけるドローン物流に関するビジネスモデルの構築に向けて検討を進めるところでございます。
#80
○行田邦子君 ドローン物流への取組が進んでいるわけでありますけれども、ただいまの御答弁にもありましたとおりですけれども、今年の一月に、私がおります埼玉県秩父市におきまして、主体は秩父市ドローン配送協議会ですが、秩父市も全面的に協力をしています。この秩父市におきまして検証実験が行われたということであります。
 そのことについてちょっとお聞きしたいんですけれども、秩父市はなぜこのドローンの利活用の取組について熱心に行っているのかというと、きっかけは五年前、二〇一四年の二月に埼玉県としては大雪が降りました。積雪一メートルということで、その間、一週間、市内の道路が封鎖されてしまいまして、このような経験を経て、災害時に何とかドローンを活用できないかという思いに至りまして、災害協定を結んだりといったことを進めております。そしてさらには、災害時の利活用だけではなくて、ドローンを核とした企業の誘致ということも念頭に起きまして、様々な取組、地域の新しい産業の育成ということに取り組んでいるということです。
 その一環として行われたのが今年一月のこの検証実験ということでありますけれども、この秩父市で今年一月に行われました検証実験で得られた成果についてお聞かせいただけますでしょうか。
#81
○政府参考人(松本年弘君) お答えいたします。
 秩父市の一月の実験におきましては、送電線設備上空を空の道として活用したドローンハイウエーを活用いたしまして、浦山ダムから約三キロ、飛行時間約十分の距離にあるネイチャーランド浦山まで、バーベキュー用品等約五百グラムの配送をドローンで目視外補助者なしで実施いたしました。
 実験は無事成功いたしまして、山間部等においてドローンによる少量の貨物の輸送が目視外補助者なしで実現できることを確認したところでございます。
#82
○行田邦子君 約三キロ、二・六キロで飛行時間は十分なんですけれども、ただ、この検証実験を行うに当たりまして大変に準備に時間が掛かったということであります。例えばなんですけれども、今回のこの秩父市における検証実験では、南相馬市と違って、人家が全くないところの上空を飛ばしたわけですけれども、ただ、にもかかわらずといいますか、立入禁止区域というのをしっかりと事前に設定しなければいけない、そこにかなりの手間が掛かったりとか、あとは有人飛行団体への事前通告もきちんときめ細やかに、これ当然ではありますけれども、やらなければいけないということで、かなりの大変な準備が掛かったということです。
 安全の確保ということは第一でありますけれども、安全の確保をした上で、今後検証実験を進めるに当たって、柔軟にできるところは対応していただけたらなと思っております。
 そしてまた、これ恐らく今後の課題なんだと思うんですけれども、山間部ですので谷もあります。そうすると、上空、谷間のときにも常に百五十メートル以下を維持するということで、結局その距離を飛ばさなければいけないという問題も生じております。こうしたところを、ルール作りとしてどうしていくのかということも検討していただけたらなというふうに思っております。
 それでは、更に質問させていただきますけれども、今後の話ということでありますけれども、保険について伺いたいと思います。
 今現在は、民間のドローンの保険があります。多くの方が加入をされていると思いますけれども、契約をされていると思いますけれども、今後なんですけれども、レベル3、レベル4と進んでいって、また利用者が増えていくという、またこの産業自体も成長していくというときに、自賠責保険制度が必要となるのではないかと考えておりますけれども、いかがでしょうか。
#83
○政府参考人(米山茂君) お答えいたします。
 お尋ねいただきましたような保険の在り方を含む無人航空機による事故発生時の被害者救済に係る対応につきましては、関係府省庁の検討を踏まえ、小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会などの場を通じて検討を進めてまいります。
#84
○行田邦子君 是非検討をお願いいたします。
 それでは、最後の質問なんですけれども、ドローンの利活用がこれから更に高度化することが見込まれていますけれども、そのときに、機体の安全性や、また性能評価、それから航空機との衝突回避、安全確保など、ルール整備が今後求められますし、急がれていると思います。
 ただ、その際なんですけれども、今ドローンというのは世界的にも黎明期というか草創期にあるかと思います。日本だけではなくて他の国においても、これからルールを作っていこうという状況かと思っております。ですので、このルール整備をする際に国際的な統一基準や又はルールを確立すべきではないかと思っておりますけれども、その点いかがでしょうか。
#85
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 無人航空機に係ります国際的なルールにつきましては、各国の航空当局から成ります航空当局間会合におきまして、安全性の基準及び規格等につきまして安全性確保のための議論が進められているところでございます。制度整備等を具体的に進めるに際しましては国際的なルールとの整合を図ることは大変重要であると認識しておりまして、我が国もこの本会合に参画をいたしまして議論を進めているところでございます。
 国土交通省といたしましては、先ほども大臣の方からも御答弁がございましたけれども、無人航空機の発展段階に応じまして、機体の安全認証、操縦者や運航管理者の技能など安全確保に関する事項の制度化を進めるに当たりましては、こうした国際的な議論の動向も踏まえながら、官民協議会の場を活用しながら、関係省庁と連携して検討を進めてまいりたいと考えております。
#86
○行田邦子君 先ほどドローンは黎明期というふうに申し上げましたけれども、この黎明期というのもすぐに間もなく成長期に入っていくんだろうと思っております。ですから、日本もしっかりとルール作りを、できる限りの国際的な統一したルール作りのその主導的な役割を果たしていただくことを期待をいたしまして、ちょっと御答弁が思いのほか短かったものですから少し時間が余っておりますけれども、質問を終わります。
#87
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 本法案では、航空機の重要な装備品について国が一点ごとに直接検査する予備品証明検査を廃止しようとしています。その理由について、二〇一九年一月の航空機検査制度等検討小委員会の最終取りまとめではどのように論じているでしょうか。簡潔にお答えください。
#88
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 これまで我が国では、エンジンやプロペラ等の一部の重要な装備品のみについて安全規制の対象としておりましたが、現代におきましては、航空機に使用されている装備品等は飛躍的にデジタル化、高度化をしておりまして、一部の重要な装備品のみの安全性確認では航空機全体の安全性を確保することは困難となっております。
 また、今般、MRJの型式証明取得によりまして我が国は航空機及びその装備品等を輸出していくことになりますけれども、欧米等の諸外国におきましては、航空機に装備する全ての装備品等について一律の安全規制を掛けておりまして、欧米基準との相違はMRJの円滑な輸出の障害となる可能性がございます。
 さらに、例えば機材不具合等で重要な装備品の交換が必要となった場合に、国の予備品証明を受けるまでは航空機の装備をすることができず、その間、運航便の遅延や欠航等のおそれがあるなど、国の直接検査を前提とする制度は航空機の使用者にとって大きな負担となります。
 このような状況を踏まえまして、国が重要な装備品について一点ごとに検査をし、その安全性を確認する予備品証明制度を廃止して、新たな装備品の安全規制を設けることといたしました。
 今後は、国土交通省が能力を認定した事業場が装備品の製造、修理又は改造の作業開始から作業完了まで一貫して安全基準への適合性を確認することによりまして装備品等の安全性を確保してまいりたいと考えております。
#89
○山添拓君 いろいろおっしゃるんですけれども、検査を受ける側の負担、こうおっしゃった、航空機使用者の負担と。その負担を主たる理由にして、国の検査をなくして民間に委ねようという規制緩和だというのがこの本質だろうと思います。
 今おっしゃったように、全ての装備品について、国交大臣が認定したメーカーの確認さえあれば予備品証明を受けたものとみなすという仕組みが提案されています。果たしてそれで安全性が担保されるのかという問題です。
 この間、IHIやジャムコといった装備品メーカーの認定事業場で、航空機のエンジン部品やシートなどの製造、修理、検査過程における不正が明らかになっております。国交省は、四月九日、IHIに対して業務改善命令を行いました。不正の内容、件数と発覚に至る経過を御説明ください。
#90
○政府参考人(蝦名邦晴君) 国土交通省東京航空局は、IHIの民間エンジン事業部瑞穂工場に対しまして、本年一月から二月にかけて随時の立入検査を実施し、その後、報告徴収を実施したところ、エンジンの修理作業及び検査において多数の不適切事案が確認されました。
 具体的には、部品の検査を資格を有さない者が実施していた事案、所定の作業工程どおりに実施しなかった作業について適切に実施したかのように作業記録書の検査実施日を改ざんした事案、計測機器の定期検査記録書の検査実施日が適切でない事案といった不適切事案が確認されました。
 今般の調査は過去十年に遡り実施し、エンジン三十四台及び部品百二十五点において不適切な作業が行われてきたことが確認されております。
 なお、件数につきましては、IHIの分類によりますと、不適切な検査押印が九百七十四件、また不適切な検査実施日の記載が二百七十七件で、総数といたしましては千二百五十一件となっております。
#91
○山添拓君 IHIは、二〇〇四年にも不正が発覚をして業務改善命令を受けております。しかし、そのときは、発覚したのは内部告発がきっかけだと報じられました。
 今回もIHIが自ら申告してきたものではありませんね。これ、イエスかノーかで。
#92
○政府参考人(蝦名邦晴君) 自ら報告してきたものではございません。
#93
○山添拓君 不正は少なくとも十年前からなんですね。
 国交省は、二年ごとにこの認定を更新しており、例えば直近の認定は二〇一七年の十二月です。しかし、そのとき不正は見抜けていないわけです。
 航空局、これ、どう認識されていますか。
#94
○政府参考人(蝦名邦晴君) 航空機の検査に当たりましては、航空機検査官がIHIに立入りをいたしまして検査をいたしておりますが、その時点では今回の不適切な事案というのは確認はできなかったということでございます。
#95
○山添拓君 反省がないと思うんですね。
 認定事業場に委ねるという仕組みが機能していないわけですよ。ですから、更なる緩和というのは、これ許されないと思うんですけれども、機能していないということをお認めになりますか。
#96
○政府参考人(蝦名邦晴君) 航空機の検査の確認に当たりましては、IHIが実施しております検査の状況、それから修理の体制、品質管理体制といったことを確認をいたしております。
 今後も引き続き厳格な検査体制を実施していきたいと思っております。
#97
○山添拓君 そうおっしゃるんですけど、不正は見抜けていなかったと。
 IHIの発表では、不正件数、十年で千二百五十一件とさっきございました。ところが、経産省が航空機製造事業法に基づいて行った行政処分では、不正の作業件数は二年間で六千三百四十件とされております。この開きは、国交省の認定は国内の航空会社向けの部品のみを対象とする、これに対して経産省は、国内向け、国外向けを問わず対象とするためだということです。
 しかし、国内であれ、国外であれ、空の安全に関わる不正は重大であります。ところが、経産省は、この不正を確認しても経産省が外国の航空当局に通知をするということはありません。国交省は、国外向けについては不正を把握する権限すらなく、不正を働いた事業者から任意で聞き取って、当該の外国当局には事実上通知するだけだと伺いました。
 大臣に伺いますが、不正の全容を把握して安全性を担保していくためには、国交省としても国外向けを含めて把握できるようにするべきじゃないでしょうか。
#98
○国務大臣(石井啓一君) 経産省所管の航空機製造事業法は、航空機の製造や修理の方法を規律することによりまして、その事業場の生産技術の向上を図ることを目的としていることから、外国航空会社向けも含めた製品を対象にしていると承知をしております。
 一方で、航空安全の観点からは、航空機や装備品等に対する整備作業につきましては、当該航空機や装備品等の使用者を管轄する航空当局が規制を行うことが国際的な枠組みとなっておりまして、我が国の航空法もこれに準じたものとなっております。
 このため、IHIにおける外国航空会社向けエンジンの整備作業につきましては、それぞれ納入する米国、欧州、中国等の外国の航空当局が個別に整備認定事業場としてIHIを認定をし、その整備作業の監視、監督を行っております。今般の不適切事案につきましても、各外国航空当局はIHIから直接詳細の報告を受け、自国航空機の安全確保の観点から必要な対応を行っていると承知をしております。
 したがいまして、このような枠組みの中では、IHIが外国航空会社向け製品の整備を実施することにつきまして、国土交通省として直接監督する立場にはございません。
 一方で、その枠組みとは別にいたしまして、国土交通省としては、各外国当局宛てに今般の不適切事案について情報提供を行っており、外国当局から協力要請があれば適切に対応していくこととしておるところであります。
#99
○山添拓君 なかなか前向きに御答弁されないんですが、現に不正が次々明らかになっております。これからMRJを含めて航空機も航空機の部品も輸出を更に拡大しようというところですので、航空行政は対外的にも責任を果たすべきだと主張したいと思います。
 次に、航空機の耐空証明についてです。
 これは自動車でいう車検のようなもので、国が一年ごとに直接検査し更新するのが原則で、整備体制のある航空会社のみを対象に連続式の耐空証明、すなわち整備を完全に委ねるという仕組みが認められております。
 本法案は、連続式の対象をエアライン以外にも拡大し、国による毎年の検査を免除しようとしています。その理由について、検討小委員会の最終取りまとめでは、これも使用者の負担、これが理由の一つに掲げられていると思いますが、それで間違いないですね。
#100
○政府参考人(蝦名邦晴君) 御指摘の点でございますけれども、一定規模の航空機数を有し組織的な整備体制を有している官公庁や、航空機を能力ある認定事業場に全面的に委託している者など、適切に整備を実施している場合であっても耐空証明の有効期間を延長できることとされていないことから、関係者から更新耐空証明検査の手続の合理化が求められております。また、航空機使用者からの委託を受けて航空機の整備、修理を行う専門事業者が国内外で大きく増加しており、その能力も向上しております。
 こうしたことから、今般の改正によりまして、航空運送事業者以外の航空機使用者であっても、十分な整備能力を有すると認められる場合には耐空証明の有効期間を延長できることといたしたいと考えております。
#101
○山添拓君 ここでも検査を受ける側の負担を理由にして、国の検査に代えて民間に委ねる範囲を拡大するというわけです。
 しかし、小委員会の取りまとめでは、むしろ、例えば二〇一五年七月の調布飛行場の小型機墜落事故など、航空機使用者の更なる安全意識の向上が求められる、こういうことも指摘をしております。国の関与がより求められる、そういう現状であるにもかかわらず、国による一年ごとの検査を免れる仕組みを拡大しようとしております。
 連続式耐空証明を取得していたNCA、日本貨物航空で、昨年、整備不正が明らかになりました。同社調査委員会による調査報告書ではどのような不正があったとされていますか。
#102
○政府参考人(蝦名邦晴君) 昨年七月に事業改善命令及び業務改善命令を実施した日本貨物航空におきましては、同社の調査委員会の報告書によりますと、平成二十五年八月より、ボーイング式747型機の整備に関して不適切な整備処置が合計八件行われていることが判明しております。
 具体的な事例といたしましては、雷によります機体外板のくぼみの深さを計測していないにもかかわらず、深さが許容値以内であると整備記録を改ざんしている事例などが挙げられております。
#103
○山添拓君 このNCAは、二〇一六年にも不適切整備を理由に国交省から厳重注意を受け、再発防止策をまとめておりました。ところが、不正は、その前後ですね、二〇一五年が今の八事例の中では一番古いものだと思いますが、続けられていた、これも国は見抜けずにきたわけですよ。
 航空局、このことはどう認識されていますか。
#104
○政府参考人(蝦名邦晴君) 航空機の認定事業場に対する監査は、航空局によりまして定期的に行われているわけでございますけれども、今回の不正事案についてはその際に確認することはできなかったということでございます。
#105
○山添拓君 この点でも余り反省がないと思うんですね。
 NCAの調査報告書では、不正の直接的な原因として人員不足を挙げております。整備士の人員が質的にも量的にも不足する、その一方で便数が増えて日々の業務をこなすのに手いっぱいだったと。
 今、LCCが増加をしておりますので、整備士の不足は全体的な課題でもあります。こうした中で、装備品の認定事業場や連続式耐空証明を与えた航空機の使用者を監督する国の航空機検査官の体制拡充が急務であります。
 この間の推移と、またMRJに関する検査官の推移も併せて御説明ください。
#106
○政府参考人(蝦名邦晴君) 国土交通省におきましては、航空機検査官を含め、航空機や装備品の安全性に関する業務に従事している者は、平成二十年度は七十二人であり、以後徐々に増加して、本年四月一日現在では全体として計百三十六人となっております。
 このうち、MRJの型式証明の審査等をつかさどる航空機技術審査センターは、平成二十年度以前は十七人の体制でしたけれども、平成二十三年度に七十三人体制に拡大して現在に至っております。
#107
○山添拓君 資料の三ページにその表を付けておきましたが、増えた六十四人のうち五十六人、九割近くがMRJの関係なんですね。
 これから更に装備品の認定事業場を増やしたり、連続式を与えて耐空証明についての監督体制を取っていく、こういうときに、今の体制ではこの先やっぱりおぼつかないのではないかと。量的にも充実していくことが必要ではないでしょうか。いかがですか。
#108
○政府参考人(蝦名邦晴君) 今般の制度の改正によりまして国の予備品証明検査を廃止することになりますので、当該検査を行っている人員を今後増加する認定事業場の監視、監督業務に配置転換することなどによりまして、既存の人員を有効活用することが可能とも考えております。
 また、認定事業場数の推移などに応じまして、認定事業場の監視、監督業務を行う航空機検査官の体制整備についても引き続き検討してまいりたいと考えております。
#109
○山添拓君 国内で、認定事業場や連続式の耐空証明、メーカーやエアライン任せの仕組みの下で不正が相次いでおります。先ほどもございましたが、ボーイング737MAX型の墜落事故をめぐっても、原因と見られるシステムの安全評価を当局がボーイング任せとしてきた、これが背景ではないかと報じられております。民間任せでは安全確保の限界があるということが国内外で浮き彫りになっております。
 検査を受ける側の要望に基づいて規制を緩和して民間に委ねるのでは安全を担保できないのではないかと、こう考えますけれども、最後に大臣の見解を伺って、質問を終わりたいと思います。
#110
○国務大臣(石井啓一君) 今回の法改正の趣旨は、国による航空機や装備品といったものの一点ごとの検査から、それらを製造、修理、又は改造する民間事業者の能力を国が認定し、その後も認定の更新や継続的な監視、監督を行うことにより安全を確保する制度への移行を図るものであります。
 国土交通省といたしましては、不適切事案が立て続けに発生していることから、法改正に加えまして、従来はあらかじめ通知をしておりました随時検査を、今後、原則抜き打ちで実施することといたしまして、検査におきましては、認定事業場が実施した検査の記録の裏付けまで確認をする、社員に対する無記名アンケートを実施する、法令遵守や現場コミュニケーションを含む内部統制の状況について経営層に聴取するなど、検査方法を見直すとともに、検査を実施する国の職員への研修を強化をしてまいります。
 さらに、認定事業場に対しましても、管理体制の強化といたしまして、検査員等の印鑑管理の徹底、業務量に応じて必要な知識、能力を有する者を適切に配置、管理し、定期的に国に報告、経営層を含む全社員に対して、安全意識の徹底、関係法令、規程等の遵守及びコンプライアンス教育の徹底、安全管理システム等に関する教育の充実を求めることといたします。
 これらによりまして、今後、認定事業場の不適切事案を未然に防止するとともに、万一不適切事案が発覚した場合には、引き続き適切かつ厳正に行政処分を行うことによりまして航空機の安全確保に万全を期してまいりたいと考えております。
#111
○山添拓君 時間ですので終わります。ありがとうございました。
    ─────────────
#112
○委員長(羽田雄一郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、小川克巳君が委員を辞任され、その補欠として馬場成志君が選任されました。
    ─────────────
#113
○平山佐知子君 無所属クラブの平山佐知子です。
 お手元に資料が届きましたら、資料一を御覧いただきたいと思います。そこにずらっと載せられていますけれども、去年から航空機の乗務員による飲酒問題が次々と発生して大きな問題となりました。本改正案にも、事案を受けてその対策が講じられているということです。
 本改正案におきまして、航空機乗務員が飲酒等の影響で正常な運航ができないおそれがある間に航空機の操縦を行った場合の罰則が強化されていますけれども、この三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金という刑事罰は、これ、自動車の酒気帯び運転したときと同じなんですよね。航空機はもちろん多くの人を乗せて運航する場合が多いですし、やはり一たび事故が起こった場合は、自動車よりも大きな事故になるということが想定されます。
 そうしたことも考えますと、この程度の罰則強化で本当に抑止効果が現れるのかどうか疑問に思ってしまうところがあるんですが、これについていかがお考えでしょうか。
#114
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答えいたします。
 今般、人命を多数預かる航空機の乗組員等が立て続けに飲酒に関する不適切な事案を起こしたことは、極めて遺憾でございます。
 国土交通省といたしましては、本邦航空会社へのアルコール検査の義務付けなど組織に対する対策強化に加えまして、乗組員個人に対する規律強化も図ることにより飲酒事案の再発防止に取り組んでいるところでございます。
 御指摘の乗組員個人への罰則につきましては、航空法第七十条の、アルコール等の影響により正常な運航ができないおそれがある間に航空機の操縦を行ってはならないという規定に違反したものでございますが、この罰則につきましては、国際的に見ましても懲役刑を科していると確認された国は少数でございまして、そのうち一番厳しい英国よりも更に厳しいのが今回の三年という懲役の刑でございまして、今般の我が国における罰則強化は世界的にも極めて厳しいものであると考えております。
 また、乗組員個人への行政処分につきましても、航空法第七十条に違反した場合には、航空法第三十条の規定に基づきまして、技能証明の取消し又は航空業務の停止といった処分の対象となります。
 さらに、不適切事案を起こした航空機乗組員は、航空会社からも乗務停止、重い場合には懲戒解雇といった処分が下されておりまして、実際にはこうした社会的な制裁と相まって十分な抑止効果を発揮するものであるというふうに考えております。
#115
○平山佐知子君 続いて、資料一の下線の二つ目を御覧いただきたいんですけれども、去年十一月には、イギリスで日本航空の副操縦士が酒気帯び状態で乗務しようとして逮捕、起訴され、実刑判決受けています。これは本人の人生を台なしにするのはもちろんなんですが、我が国の航空路線全体に対する信頼も失墜させる大変残念な事件で、二度と起こしてはいけないというふうに考えています。
 また、この事件では、アルコール検査を擦り抜けて一時は機内に乗り込んだということも報告されているんです。アルコール検査の義務化も今年一月に通達として出されていますが、このような擦り抜け、それから成り済ましが起こるようでは全く意味がありません。
 この検査時の不正を防止することも義務化されたというふうに聞いていますけれども、どのようなことが義務化されたのかを伺うとともに、もし不正が行われた場合はどのような処分が下されるのか、お答え願います。
#116
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 国土交通省では、一連の操縦士による飲酒事案を受けまして、平成三十一年一月三十一日に、本邦航空運送事業者に対しまして、操縦士の乗務前後におけますアルコール検査の実施を、事業者が遵守しなければならない運航規程に規定するよう義務化いたしました。また、アルコール検査に当たりましては、成り済ましや擦り抜けなどの不正を防止するために、一定呼気量を基に体内アルコール濃度を測定する、いわゆるストロー式と言われているものでございますが、そういう機器を使用すること、検査時の第三者の立会い、検査結果の記録、保存等も規定するよう、併せて義務化をしたところでございます。
 航空運送事業者が運航規程によらずに航空機を運航した場合、事業者及び当該操縦士は航空法に基づきます罰金刑の対象となります。また、航空運送事業者に対しては事業改善命令など、当該操縦士に対しては技能証明の取消し又は航空業務の停止といった、航空法の規定に基づく行政処分の対象となります。
#117
○平山佐知子君 それでは、もう一度資料一を御覧いただきたいんですが、先ほどから申し上げている通達及び法改正による罰則強化は操縦士の飲酒に関するものですが、六つ目の赤い下線のところを見ますと、去年十二月十七日に、客室乗務員から乗務中にアルコールが検知される事案が発生しています。
 もちろん、この客室乗務員というのは乗客の皆さんがゆったりと快適に過ごせるようにサービスを担当するのはもちろんなんですが、緊急避難に係る誘導など、こうした重要な役割があります。
 国内における過去十年を振り返りましても、旅客の緊急脱出を要する航空事故、四回発生しておりまして、緊急時のこの客室乗務員の指示、誘導は命に直結するものだと思っています。
 しかしながら、国内定期運送事業者二十二社の客室乗務員に対するアルコール検知器の使用状況ですが、今年一月二十五日現在で五割を切っている状態。また、今年一月の通達でも、アルコール検査を義務化されたのは操縦士のみということでした。これはなぜかということを今日聞こうかと思っていたんですけれども、おととい、新たな航空従事者の飲酒基準についての公表がありまして、これには、客室乗務員のみならず、アルコール検査の義務化の範囲を広げるというふうに伺っております。
 では、これまでなぜ客室乗務員に関しては義務化されなかったのかということを伺うとともに、今回の新たな飲酒対策について御説明をお願いいたします。
#118
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 これまで、我が国の航空運送事業者における、操縦士、客室乗務員も含んでおりますけれども、整備従事者及び運航管理従事者につきましては、酒気影響下における業務を禁止する基準は設けておりましたけれども、その確認方法等につきましては事業者の運用に任せておりました。
 しかしながら、今般、こうした事案が立て続けに続発したことを受けまして、操縦士については本年一月にまず飲酒基準を取りまとめて公布、施行したところでございますけれども、委員御指摘のとおり、客室乗務員につきましても、緊急時の旅客の避難誘導など客室安全に係る業務を担当しておりまして、その役割は極めて重要であると考えております。このため、この操縦士の飲酒基準を取りまとめ次第、直ちに客室乗務員の飲酒基準に関する検討にも着手をいたしまして、今般、業務の前後におけるアルコール検査を義務化をし、当該検査でアルコール検知された場合の業務を禁止するなどの飲酒対策を取りまとめたところでございます。
 客室乗務員、それから整備従事者等につきましても飲酒事案が発生していることを踏まえまして、今後、この有識者会議での最終取りまとめの内容を可能な限り早期に基準化をいたしまして、航空安全に対する信頼回復を図ってまいりたいと考えております。
#119
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 先ほどから出てきているこのアルコール検知器なんですけれども、調べてみますと、大きさや値段から、また操作方法など、多くの種類があるということが分かりました。資料二を御覧いただきたいと思います。これはアルコール検知器協議会のホームページなんですけれども、御覧のとおり、検知器は器械ですので、種類、機種、それぞれの適切な使用方法があったり、また、定期的なメンテナンスがされなければ正確な数値を測れなくなるというおそれがあります。
 自動車運送業などで行われているIT点呼と呼ばれる制度を開始したときに、アルコール検知器は国土交通大臣が定めた機器という基準がありましたが、今回もそのような基準があるのかどうか、また、定期的なメンテナンス等の基準も、もしあれば教えていただきたいと思います。
#120
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 航空運送事業者が使用するアルコール検知器につきましては、正確かつ適切にアルコールを測定できますよう、航空法第百四条に基づく運航規程を認可するための基準におきまして、一定量の呼気量を基にアルコール濃度を測定し数値を表示できること、表示できるアルコール濃度の単位は〇・〇一ミリグラム・パー・リットル以下であること、使用するアルコール検知器は、製造者の定めに従い適切に管理運用することとしております。
 この場合、アルコール検知器について、製造者の定めに従い適切に管理運用することといいますのは、具体的には、日々の作動点検で正常に作動していることを確認するほか、製造者の定めております使用期限、例えば一年でありますとか測定回数二万回、いずれかの早い方といった使用期限又は測定回数で交換が必要なものでございます。
 こうしたことが遵守されますように、指導監督をしてまいりたいと考えております。
#121
○平山佐知子君 やはり自動車の車検のように一律にすることはなかなか難しいのかもしれませんけれども、機器がやはりしっかりと作動しなければ意味がありませんので、是非、検査の徹底を指導するとともに、また、この適切なメンテナンス等についても引き続き指導徹底をお願いをしたいと思います。
 次に、無人航空機の飛行に係る安全確保について伺ってまいります。
 国土交通省によりますと、ドローンや無線操縦装置など無人航空機の飛行許可申請件数、二〇一六年度に月平均およそ千百件だったものの、一七年度はおよそ千六百五十件、そして本年度は上半期月平均およそ三千百件と、飛躍的に増加しています。また、国交省が把握されている事故やトラブルの件数ですが、こちらは一六年度が五十五件、一七年度が六十三件、一八年度は六十六件と、こちらも増加をしております。
 一方で、毎日新聞の調べによりますと、都道府県警から届出があったドローン等の拾得物、遺失物の届出の件数は、一五年度で拾得が三百三十六件、遺失が百十九件と、国交省に報告されている件数よりはるかに多い数字となっています。
 これは、ドローンを操縦する人が、ドローンを何らかの理由でなくしてしまったことが事故であるということ、この認識が薄いということだとも思いますが、これがどこかに置き忘れたというのであれば問題はないんですけれども、例えば飛行中に制御不能になってしまってなくなったということになりますと、これは事故につながる危険性も考えられます。
 そうしたことを受けて本改正案では報告徴収制度を定められたのかなというふうに認識をしていますけれども、この制度を定められた理由、それから本制度の実効性について伺わせていただきます。
#122
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 国土交通省で把握をいたしております事故の件数につきましては無人航空機の飛行による物件の損傷等の件数でございますので、御指摘の届出数は無人航空機の落とし物などが含まれている数値だと思いますので、その数は必ずしも一致するものではないというふうに理解をしております。
 今般の報告徴収制度につきましては、こうした事故が起こった場合に、万が一発生した場合に、国土交通大臣が迅速かつ的確に実態を把握し、同様の事故等の発生を防止するための対策を適切に講ずることができますように、国土交通大臣が無人航空機の飛行を行う者や無人航空機の設計、製造などを行う者に対して報告徴収などを行うことができることにするものでございます。
 報告徴収の実施に当たりましては実効性を確保することが重要であると考えておりまして、国土交通省といたしましては、航空に関する専門的な知見を有する職員に関係者に対する事実関係の確認等当たらせることで実効性の確保に努めてまいりたいと考えております。
#123
○平山佐知子君 あと、本改正案によって、飲酒時の操縦禁止など四項目を遵守事項として追加されたわけでございますけれども、ドローンの操縦には特別な資格それから免許は必要ないということでございます。
 ドローンと一口に言いましても、先ほどからありますように、手のひらに乗るような小型のものから大きな小型のヘリコプターのようなものまで様々あるということで、特に大型のものは一たび操縦不能となれば大事故につながる危険性もあるということで、今後、一定の基準を設けて免許制度等を導入していくことも私も必要ではないかというふうに考えているんですが、これについてはいかがでしょうか。
#124
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 無人航空機の飛行につきましては、航空機や地上の人の安全確保という観点から、航空法に基づく許可、承認制度に係らしめているところでございます。
 こうした基本ルールによらないような飛行を行う場合、許可、承認を受けることを必要としておりますけれども、その際には国土交通省において機体の安全性や操縦者の知識、技能などを確認することで安全性の確認を行っているところでございます。
 今般の改正で、飛行前点検の遵守などの飛行ルールの追加や事故等が生じた場合の報告徴収、立入検査制度の創設を行うことで無人航空機の飛行の安全の更なる安全確保に取り組んでまいりますが、その上で、委員御指摘のような操縦者の資格制度、あるいは免許制度という言い方もございますけれども、そういったことにつきましては、今後、物流を始めとする様々な分野における無人航空機の利活用の拡大が期待されていることから、そうした利活用や技術の開発の進展を視野に置いた上で制度設計を考えていく必要があると考えております。
 このような観点から、昨年、官民で取りまとめましたロードマップにおきましても、段階的に制度整備を進めていく必要があるとされております。
 国土交通省といたしましては、無人航空機の発展段階に応じまして、機体の安全性認証、操縦者や運航管理者の技能などの安全確保に関する事項を的確に制度化していく所存でございまして、関係省庁及び民間関係者と連携して制度の基本的方向性の検討を加速化してまいりたいと考えております。
#125
○平山佐知子君 終わります。ありがとうございました。
#126
○委員長(羽田雄一郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#127
○山添拓君 日本共産党を代表し、航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 本法案による航空機乗組員の飲酒対策、ドローンの飛行に関するルールの追加、国産航空機の安全性維持のための体制確保及び運輸安全委員会による航空機事故等調査の強化は必要であり、反対するものではありません。
 しかし、民間能力の活用を名目に事業者等の要求に沿って推進する規制緩和については、以下の理由により賛成できません。
 第一に、予備品証明検査の廃止についてです。
 IHIやジャムコといった現行の認定事業場制度の下で国交省の認定を受けた装備品メーカーにおいて、規定どおりの製造、修理改造検査が行われない不正が相次いで発覚しています。重要な装備品について、国による一点ごとの直接検査を廃止しメーカーが行う認定事業場制度に一本化することは、安全軽視の検査不正を更に生じさせかねません。
 第二に、連続式耐空証明の拡大についてです。
 耐空証明は、航空機の車検に相当し、一機ごと、一年ごとに国が直接検査し更新するのが原則であり、整備能力を備えた航空会社のみを対象に認められる連続式は例外です。二〇一八年には連続式耐空証明を取得して運航していたNCA、日本貨物航空における不適切整備が発覚しましたが、国は長年にわたり不正を見逃してきました。その検証もなく、航空会社以外の個人、法人についてまで連続式耐空証明の対象を拡大し、事実上無期限に整備を事業者任せとするべきではありません。ボーイング737MAX型の相次ぐ墜落事故でも、安全評価をメーカー任せとする航空行政の在り方が問題視されています。国内外で民間任せの仕組みの下で不正や事故が生じる中、検査を受ける側の要望に基づき国の直接検査を廃止、縮小すべきではありません。
 以上、反対討論とします。
#128
○委員長(羽田雄一郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#129
○委員長(羽田雄一郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、青木君から発言を求められておりますので、これを許します。青木愛君。
#130
○青木愛君 私は、ただいま可決されました航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主党・民友会・希望の会、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会・希望の党及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
 一 今後の国産航空機の就航に当たっては、国際民間航空条約上の航空機の設計及び製造国政府としての役割・責任を確実に果たすとともに、新たな国際基準の策定等、世界的な航空機の安全性向上のために必要な活動に貢献すること。
 二 航空機の安全確保を図るため、装備品等の設計・製造者、航空会社を始めとする航空機の使用者、航空機整備会社等の航空機の安全確保に関連する民間事業者等の認定に当たっては、厳格に実施するとともに、民間事業者等に対する監督等を適時適切に行うこと。また、産業競争力の源泉となる民間事業者の技術等の情報管理に係る措置の徹底を促すこと。
 三 航空機整備検査認定制度の活用等に伴い、国による更新耐空証明検査を実施する機会の減少が見込まれることから、航空機検査官の育成及び技量維持に係る取組を進めること。
 四 航空機乗組員の飲酒等による不適切事案については、その発生に至る背景について、十分な分析を行うとともに、航空運送事業者に対し、従来にも増して航空機乗組員の心身の健康状態を適切に把握・考慮できるような体制の確立に向け、必要な助言・指導を行うこと。
 五 無人航空機の利活用の促進が求められている状況を踏まえ、事故やトラブル等を未然に防止することを目的とした飛行ルールの遵守事項の周知徹底が図られるよう、関係機関との連携に十分配慮すること。また、事故情報の分析等を行うことが事故等の再発防止に資することから、引き続き、事故等の情報の適切な把握に努めること。
 六 運輸安全委員会において、事故調査の報告までに一定の時間を要している現状を踏まえ、組織としての独立性を確保しつつ、航空事故の再発防止を目的とした組織体制の充実を図ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#131
○委員長(羽田雄一郎君) ただいま青木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#132
○委員長(羽田雄一郎君) 多数と認めます。よって、青木君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、石井国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。石井国土交通大臣。
#133
○国務大臣(石井啓一君) 航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。
 今後、審議中における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。
 誠にありがとうございました。
#134
○委員長(羽田雄一郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#135
○委員長(羽田雄一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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