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2019/04/25 第198回国会 参議院 参議院会議録情報 第198回国会 厚生労働委員会 第5号
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2019/04/25 第198回国会 参議院

参議院会議録情報 第198回国会 厚生労働委員会 第5号

#1
第198回国会 厚生労働委員会 第5号
平成三十一年四月二十五日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     木村 義雄君
     三浦 信祐君     河野 義博君
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     石井 苗子君     東   徹君
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
     木村 義雄君     足立 敏之君
     福島みずほ君     宮沢 由佳君
     礒崎 哲史君     古賀 之士君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石田 昌宏君
    理 事
                自見はなこ君
                島村  大君
                そのだ修光君
                川合 孝典君
                山本 香苗君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                石井みどり君
                小川 克巳君
                木村 義雄君
                高階恵美子君
                鶴保 庸介君
                中川 雅治君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
                石橋 通宏君
                川田 龍平君
                福島みずほ君
                宮沢 由佳君
                足立 信也君
                礒崎 哲史君
                古賀 之士君
                河野 義博君
                宮崎  勝君
                東   徹君
                倉林 明子君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   根本  匠君
   副大臣
       厚生労働副大臣  大口 善徳君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  門山 宏哲君
       厚生労働大臣政
       務官       新谷 正義君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      米澤  健君
       内閣府大臣官房
       審議官      小平  卓君
       警察庁長官官房
       審議官      高田 陽介君
       総務大臣官房審
       議官       吉川 浩民君
       出入国在留管理
       庁審議官     佐藤  淳君
       出入国在留管理
       庁在留管理支援
       部長       丸山 秀治君
       外務大臣官房審
       議官       志野 光子君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   瀧本  寛君
       厚生労働大臣官
       房長       定塚由美子君
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        高橋 俊之君
       厚生労働大臣官
       房審議官     佐原 康之君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省健康
       局長       宇都宮 啓君
       厚生労働省労働
       基準局長     坂口  卓君
       厚生労働省職業
       安定局長     土屋 喜久君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  小林 洋司君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    浜谷 浩樹君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    谷内  繁君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    橋本 泰宏君
       厚生労働省老健
       局長       大島 一博君
       厚生労働省保険
       局長       樽見 英樹君
       厚生労働省人材
       開発統括官    吉本 明子君
       厚生労働省政策
       統括官      藤澤 勝博君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    江崎 禎英君
       国土交通大臣官
       房建設流通政策
       審議官      北村 知久君
       国土交通省総合
       政策局公共交通
       政策部長     城福 健陽君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○連合審査会に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (難聴対策に関する件)
 (介護納付金算定に係る事務処理誤りへの対応
 に関する件)
 (認知症施策の推進に関する件)
 (特定技能外国人の原発廃炉作業等への従事の
 妥当性に関する件)
 (年次有給休暇付与の義務化に伴う課題に関す
 る件)
 (雇用契約空白期間による厚生年金保険料の未
 納問題に関する件)
 (防災と医療・保健・福祉の連携体制の構築に
 関する件)
 (難病医療費助成制度の見直しの必要性に関す
 る件)
 (中高年のひきこもり支援方策に関する件)
○医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るた
 めの健康保険法等の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、三浦信祐君、朝日健太郎君及び石井苗子君が委員を辞任され、その補欠として河野義博君、木村義雄君及び東徹君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(石田昌宏君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案について、内閣委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#6
○委員長(石田昌宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長吉田学君外二十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#8
○委員長(石田昌宏君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#9
○自見はなこ君 自民党の自見はなこです。今日も質問の機会をありがとうございます。
 一問目ですけれども、介護保険における世帯分離について、負担の公平性の観点から御質問させていただきたいと思います。
 御承知のように、介護保険は市区村町を保険者として運用される保険でございます。半分が公費で、残り半分を六十五歳以上の第一号被保険者と四十歳以上六十五歳未満の医療保険加入者である第二号被保険者からの保険料で成り立っておりまして、その割合も二三%と二七%というふうに定められております。
 このような運営、運用でございますので、保険料は、三年に一度、市区村町内での要介護者の人数やサービス供給に対する費用の見込額から均等になるように算定して決めるため、当然ながら、全国の自治体でその保険料、介護保険料というのは違っております。要介護者が少ない地域では保険料がぐんと安かったり、またその逆というのもあり得るわけであります。保険料の最高額と最低額では、自治体により三倍近く開いているとも言われています。
 その中で、インターネットなどを見ますと、介護保険の負担をお得にするために世帯分離の方法を活用しましょうなどといったことがうたわれているサイトが多数見受けられるのも現状でございます。このように、実態とは違って世帯分離を行い、世帯の所得を低く見せるようにし、そして不適切に保険料を安くしているケースもあるようでございます。
 この実態と違う申請が多数、不適切に行われた場合においては、給付の側から見ますと、先ほど申し上げたように、負担を分かち合い、保険料を決めている第一号被保険者が納める保険料が上がってしまうという要素ともなり得ます。また、介護保険施設等における食費、そしていわゆるホテル代などの居住費などの補足給付でも月に数万円程度の差が出てきてしまいます。
 ここで、厚生労働省とそして総務省にお伺いをしたいと思います。
 住民基本台帳上、世帯とは居住と生計を共にする社会生活上の単位とされております。様々な価値観などが存在する議論だということは十分に承知をしておりますが、介護保険制度に関して言えば、世帯分離を行うことで負担が軽減される制度もあるということでございますが、このことについて、実態と届出に乖離があるケースについて厚労省と総務省はそれぞれどうお考えなのか、お答えください。
#10
○政府参考人(大島一博君) 今委員御指摘ございましたとおり、介護保険制度におきましては、介護保険料の設定や施設入所時の食費や居住費に関する補足給付等の所得段階の基準として、同一世帯員の市町村民税の課税状況を勘案しているところでございます。
 実質的に生計を一にしているにもかかわらず、負担軽減のために住民票上の世帯を分離しているケースもあると聞いております。世帯分離が実態と違うものであることは被保険者間の負担の公平等に関わることでありますので、実態把握を図りつつ、市町村の事務負担等も勘案しながら必要な対応を検討してまいりたいと考えます。
#11
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、世帯につきましては居住と生計を共にする社会生活上の単位とされておりまして、その構成に変更があった場合には、変更があった日から十四日以内に市町村長に届け出なければならないこととされております。住民基本台帳法上、住民は常に届出を正確に行うように努めなければならず、虚偽の届出をしてはならないこととしておりますことから、住民基本台帳の記録が実態と異なることのないよう適切な届出を行っていただく必要があると考えております。
#12
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 それぞれの自治体において介護保険の保険料の負担額については不公平感が出ないように、また、公費もこれは支出していることでございます。社会保障全体の財政上の課題として非常に重要だと私は考えております。これからの二〇二五年問題、そして二〇四〇年まで先を見据えた上で、総務省と厚労省でこれからしっかりと連携をして事に当たっていただくように心からお願いを申し上げます。
 次の質問に移ります。
 この委員会でも昨年から幾度か質問させていただいておりますが、外国人観光客への医療提供体制についての質問でございます。
 いよいよ、まだまだ先かなと思っていたオリンピックがもう来年ということでございます。東京オリンピック・パラリンピックが迫ってきておりますが、この度、一連の施策として、厚労省は三月に医療機関向けにマニュアルを作成してくださいました。大変よく書き込まれた、まとめられたもので、これを事務担当者や医療機関の関係者に熟読していただければ、院内の案内の多言語化ですとか、あるいは医療通訳についてですとか、あるいは支払についても大変細かく、事前に価格を提示することが一つの工夫としてあるということなど、具体的に踏み込んで書いてくださっています。
 その中で、本日は、よく医療提供者側から質問の来る価格についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 外国人観光客への医療提供体制、医療提供というものの費用は原則として自由診療ということになっておりますが、この価格の設定については大変苦慮している医療機関が多いというのが実態でございます。厚生労働省が行った実態調査によりましても、ほとんどの医療機関が保険診療と変わらない水準でしか金額を請求していないということが明らかになったところであります。
 言語への対応ですとか、あるいは文化への対応、それから在外公館とのやり取り、そして保険会社とのやり取りなどなど、訪日外国人観光客の診療には通常の診療より必要以上の時間的あるいは労力的な負担も伴うというふうに考えておりますが、その価格設定についてどうすればいいのか、厚生労働省として、マニュアルの中で医療機関にどのような対応策を示しているのか、教えてください。
#13
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 訪日外国人の方が我が国の医療機関で受診される場合、通常は我が国の医療保険に加入していないということでございますので、保険診療ではなくて自由診療による対応となります。
 昨年度実施しました医療機関における外国人患者の受入れに係る実態調査の結果に見ますと、訪日外国人旅行者に対する診療価格について、有効回答をいただきました四千八百九十九の病院については、九〇%において一点当たり十円又は消費税込みで十・八円、端数を処理して十一円という対応をされているという実態を把握させていただきました。
 私どもとしましては、今引用いただきましたような、今年四月に必要な情報を整理いたしました外国人患者の受入れのための医療機関向けマニュアルを公表いたしまして、そのマニュアルの中で、医療費におけるトラブル防止の観点から、医療費概算の事前提示の必要性、重要性、あるいは医療費概算の算定・提示方法などについて、これ事例を含めてお示しをいたしました。これにより、個々の医療機関が診療に係る適切なコストを踏まえて価格を設定いただけることにつながると考えております。
 また、今年度は外国人患者の受入れ環境整備に関する研究を行っておりまして、この中でも訪日外国人に対する適切な診療価格に関する更なる検討を行う予定でございます。
 引き続きこのような検討を進めまして、マニュアルの充実を図るなど、外国人患者の受入れ体制の整備を推進してまいりたいと思っております。
#14
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 是非、オリンピック、パラリンピックも迫っておりますので、御対応をよろしくお願いいたします。
 それでは、次の質問に移りたいと思います。
 次からは、難聴対策についてお尋ねをしたいと思います。
 四月十日でございますけれども、自民党の中で難聴対策推進議員連盟が設立をされました。前回、三月二十日のこの厚生労働委員会で、三月十九日に厚生労働省が公表した新生児難聴スクリーニングの検査結果を基に質問をさせていただきました。この新生児聴覚検査の受検率も八一%と、一〇〇%にはまだ達しておらず、また、公費負担を実施している自治体については二二%と、実に低いという印象を持っております。
 今後どのように取り組んでいくのかということに対しまして、実は三月の十九日の下で三月二十日に質問させていただきましたところ、子ども家庭局からは、新生児聴覚検査体制の整備事業において協議会設置を促したところ、三十四の都道府県にもそれが設置をされ、近年その取組が進んでいるとの答弁もいただいたところでもございました。
 新生児の難聴でございますけれども、実に多うございます。千人に一人という頻度でございまして、現在、日本でお子さんが生まれて、そして産科あるいは助産院を退院するときに義務付けられておりますガスリーという検査があります。これは、足の裏のかかとから血液を採りまして、先天性の代謝疾患の異常があるかどうかということを全員に検査をするものでありますが、そのガスリーの検査で定められている先天性の疾患のどの疾患よりも、この千人に一人という頻度は実は高いものであります。
 にもかかわらず、大変残念なことに日本ではこの新生児聴覚スクリーニングが義務化されておりませんが、検査を受けた新生児のうちということで申し上げますと、年間約四千人の新生児が新生児難聴スクリーニングで要再検、リファーといいますが、要再検の結果が出るというふうに言われています。そして、この四千人のうちの約半分の二千人は約数か月後以内をめどとして行われる精密検査において異常がないですよということが確認をされますが、それ以外の二千人の内訳を申し上げますと、約千人の方が片側性の難聴、そしてまた約千人の方が両側性の難聴だというふうに診断されると言われております。
 この精密検査の結果、補聴器の装具が必要な高度難聴であるということが分かった場合、なるべく早期に補聴器の装用を開始する必要がございます。最適な補聴器の装用を少なくとも六か月以上継続しても効果が不十分で平均補聴レベルが話し声のレベルを超えない場合は、人工内耳の適応を検討する必要があるというふうに考えられています。
 また、平成二十六年には人工内耳の適応年齢のガイドラインというものを学会で出しておられますけれども、それが二歳から一歳へというふうに変更されております。
 そして、日本耳鼻科学会が平成二十六年に行いました小児人工内耳調査という調査がございます。その調査では、人工内耳を受けるに至った方々のデータを出しておられますけれども、これは非常に高い回答率のデータでございますが、ガイドラインの改正前の段階だけでも、平成十七年と二十四年と二十六年を比べた場合、三百九十九人、七百二十五人、千九人と、近年特にその人工内耳を受けられた方というのが増加しているという数字がございます。
 加えて、その調査では、人工内耳の適応があり、かつ、総合的に検討し、保護者の方の十分な意思疎通そして意思を確認した上で、治療法として人工内耳というものを選択された場合においてではございますけれども、新生児難聴スクリーニングを行った方と行わなかった方ということでその統計を取っておりますが、やはり新生児の聴覚スクリーニング検査を行った方の方が早い時期にこの手術を受けているということが分かっております。
 このように、早くに検査を受けて、そして早くに診断に至り、早くに療育につなげる、そして、手話の選択肢というものも十分に提示しながら、お母さんたちとお父さんたちと一緒にその子の将来を考えていくという、このプロセスは非常に重要なものでございまして、特に早くからの介入ということが何より大事でございます。子供たちの言語野というのの発達のタイミングというのは逃すことができないものでありますから、その重要性というのは強調してもし過ぎることはないというふうに思っております。
 このように、新生児の難聴は、是非、早期、全例において発見するという体制を整えていくことが政府においても強く求められているというふうに思います。
 その中で、浜谷局長にお伺いしたいと思いますけれども、今回、去年の十二月八日に皆様のおかげで成立をすることに至りました成育基本法というものがございます。その中で策定をされる予定の成育医療基本計画というものにおいても、この新生児難聴というのは一つの項目立てに値するのではないか、全国的に面として進めていくのではないかと思いますが、お考えをお聞かせください。
#15
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、聴覚障害につきましては、早期に発見され適切な支援が行われた場合には聴覚障害による音声言語発達等への影響が最小限に抑えられるということから、その早期発見、早期療育を図るために、全ての新生児を対象といたしまして新生児聴覚検査を実施することが重要だというふうに考えております。
 昨年十二月に成立いたしました成育基本法におきましては、関連施策を総合的に推進するための成育医療等基本方針の策定が規定されております。御指摘の件でございますけれども、具体的にどのような内容をこの基本方針に盛り込むかにつきましては、法律の施行後に関係者あるいは有識者から構成されます成育医療等協議会の意見も聞きながら策定することとなりますけれども、委員の御指摘も踏まえまして検討をしてまいりたいと考えております。
#16
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 踏み込んだ御発言もいただきました。是非、我が国として、一人残さず、一人の子でも難聴があったら絶対に国としてフォローするんだという強い姿勢で臨んでいただきたいというふうに思います。
 続けて難聴についての質問でございますけれども、この新生児難聴の、補聴器を使う場合でも、あるいは人工内耳を使う場合でもでございますが、あるいは装具や医療機器のどれも使わないという選択肢もあるわけでございます。そのいずれの場合においても、先ほどから繰り返し申し上げておりますけれども、療育の体制ということと、それから言語聴覚士のサポート体制を国としても整えていくということが非常に重要でございます。
 特に、子供の場合には、大人と同じようには何事もいかないわけであります。大人であれば採血一つは一人の医療関係者、看護師あるいは医師で済むわけでありますけれども、子供の場合は暴れますので二、三人いないと採血すらできないという、そもそも人手が掛かるのが小児科の特徴でございます。
 その中で、診療報酬では、疾患別リハビリテーションというものがございます。三段階、二百四十五点、二百点、百点という三段階でございまして、二十分一単位というふうになっております。この中の脳血管疾患等のリハということで、難聴や人工内耳の埋め込み手術等に伴う聴覚・言語機能の障害を有する患者に言語聴覚士がリハビリをした際にも算定できると、これはこういったものでございますが、子供の場合にはなかなか一回二十分で終わるというものではないということでありまして、大体通常一時間掛かって、そして複数人の医療関係者が伴わなければ一つの一時間のそのリハビリが完了しないということでありました。
 ですから、大人と同じ診療報酬の枠組みの中に現在おりますけれども、この補聴器の実は調整、補聴器を入れた方が調整するというのが非常に大事なんですけれども、その外来ですら実は全くペイがしないということで、新たな言語聴覚士の増員ということに病院側としても踏み切ることができないということで、苦肉の策として、外来の予約を少し間隔を空けたりして、滞ったりということもあるようでございます。これも、非常に大きな医療機関でもそういったことがあるということで、悪循環に陥っているところもあるということでございました。是非こういう事情があるということをお知りおきいただきたいというふうに思いますが。
 私の次の質問はその診療報酬等に関してでございますが、この補聴器等を装着した患者に対するフォローアップの検査や治療等の報酬が低いため、様々な議論や新たなエビデンス等を踏まえ、今後、診療報酬で更に評価していく必要があるんだというふうに私は思っておりますが、厚生労働省のお考えをお聞かせください。
#17
○政府参考人(樽見英樹君) 聴覚障害がある患者様に対しまして、補聴器の装着後であっても医学的な必要性に基づいて継続的に検査をする、あるいは治療等を行うということは大変重要なことというふうに考えております。
 診療報酬上は補聴器適合検査ということで月二回まで算定できるということになっておりまして、医師が聴覚障害がある患者さんの補聴器の適合を確認した場合について評価を行うと。月二回までということでありますが、一回目、補聴器適合検査の一回目は二回目以降に比べて高い点数を付けているというようなことになっているところでございます。
 これからも、聴覚障害がある患者さんにとってより良い医療が提供されるにはどうしたらいいかということは重要なことだと思います。診療報酬上の評価につきましては専門家の御意見も聞きながら中医協において議論をして決定してきているところでございまして、そういうプロセスの中で今後とも適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
#18
○自見はなこ君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 さて、話題を今度は高齢者の難聴ということに移していきたいと思います。
 先週末に、慶応大学の耳鼻科の小川教授の下で難聴と補聴器に関する国際ワークショップというものが開催をされまして、WHOからチャダ博士をお招きして開催をされました。私も参加をさせていただきました。
 その中でも紹介をされていたことでもございますけれども、二〇一七年の夏にランセットで発表された論文がございます。それは、認知症と難聴の関係についての論文でございました。潜在的に予防が可能な認知症の危険因子として幾つか列挙されております。例えば喫煙ですとか運動不足などという因子が幾つか列挙され、合計三五%、それらの因子があるもののうち、実は難聴というものが九%と、最も大きな割合を占める因子として掲載をされておられました。
 この認知症と難聴の関係に関して厚生労働省はどのように考えているのか、お考えをお聞かせください。
#19
○政府参考人(大島一博君) 御指摘のとおり、ランセットにおきまして認知症と難聴が関連しているということを示唆する研究結果が報告されております。一方、その因果関係やメカニズム、難聴補正が認知症予防につながるかどうかにつきまして、エビデンスというレベルまではまだ十分に確立されていない状況だと承知しております。
 そうしたこともありまして、今、日本医療研究開発機構、AMEDにおきまして、平成三十年度より三か年計画で聴覚障害の補正による認知機能低下の予防効果を検証するための研究を行っているところであります。本研究では、物忘れや聞こえにくさを自覚した認知症でない高齢者の方に補聴器を装着していただきまして、補聴器の認知機能に対する効果を追跡調査するものでございます。
 今後、本研究で良好な結果が得られました場合は結果を周知するとともに、更に強固なエビデンスに向けまして、それが得られるような難聴と認知症に関する研究を推進してまいりたいと考えます。
#20
○自見はなこ君 誠にありがとうございます。
 是非研究を進めていただきたいと思います。認知症対策とともにこの難聴対策もあるんだということで、総合的な連携の取れた対策をお願いしたいというふうに思います。
 また、現在、大変悲しい交通事故の話もございます。高齢者の方に関しましては運転免許証の自主的な返納ということも始まっておりますけれども、実は、新生児のことを突き詰めていきますと、生まれたお子様は一〇〇%においてスクリーニング検査を受けてほしいということで、これは何とか取り組めるのかな、頑張れるのかなという感覚はあるんでございますけれども、高齢者、特に退職以後の高齢者の方におきましては、なかなかその検診の機会というものもありません。このチャダ博士、WHOの方でございますけれども、がWHOでもこのプレスクリーニングを行う無料のアプリというものも作って全世界に配信をしているということでございました。これは全く、費用もほとんど掛からないものであります。運転免許証の更新というものがございまして、もちろんその更新の要件には入らないということは十分承知をしておりますが、例えば、クラクションが聞こえるかどうかというところの大きなプレスクリーニングという意味で、任意で行う検査として運転免許証の更新時にこういったサービスをするということを例えば行いますと、高齢者の難聴というものをより拾いやすくなるのかなというふうにも思っております。
 そういった一つ一つの施策に工夫をすることで認知症対策も進むことができ、またより安全な交通の確保ということができるのであれば、こういったことも総合的に是非皆様にお考えいただけたら有り難いというふうに思っております。
 さて、本日は新生児の難聴から高齢者の難聴までお話をさせていただきましたが、実は、青年期のイヤホンなどによる騒音による難聴というのも大きな社会問題となりつつございます。現在、WHOでは、二〇一五年からというふうに思っておりますけれども、このヒアリングロスというものについて世界的な取組を行っているということをお話をされていました。
 そして、この度、それらの動きを加速させようということで、二〇二〇年三月三日、実は三月三日は日本でも耳の日なんですけれども、世界でも耳の日だということなんですが、これはなぜかは分かりませんでしたけれども、耳の形に似ているのかどうか分かりませんでしたが、この二〇二〇年の三月三日の、日本でも耳の日、そしてWHOでも耳の日と、この日に合わせて、WHOではワールド・レポート・オン・ヒアリングというレポートを出すという予定だそうでございます。
 日本も世界に向けてユニバーサル・ヘルス・カバレッジというものを発信しておりまして、六月のG20では議長国でございます。そして、その主要なテーマにはユニバーサル・ヘルス・カバレッジというものがあります。ユニバーサル・ヘルス・カバレッジという言葉を我々が使うときに常に語られるキーワードは、ノー・ワン・レフト・ビハインドということであります。
 是非、ジャパン・ヒアリング・ビジョンというものを打ち出していくことで世界の中でもイニシアチブを取る立場へと、是非、根本厚生労働大臣には全般的な施策を引っ張っていただきたいというふうに思っておりますが、お考えはいかがでしょうか。
#21
○国務大臣(根本匠君) 難聴の方の支援については、これまで議員にいろいろと御指摘、御紹介、御提言をいただきました。乳幼児から子供期、高齢者など、それぞれの課題があり、総合的に進めていくことが重要だと考えています。
 厚生労働省でも、省内横断的に情報共有や包括的な対応を行うために、関係部局で構成される難聴への対応に関する省内連絡会議を平成二十九年七月に設置し、必要な研究を始め、対策を一歩一歩進めているところであります。
 さらに、本年三月二十六日には、難聴児の早期支援に向けた保健・医療・福祉・教育の連携プロジェクト、これを文部科学省とも連携して立ち上げて、障害児への早期支援に向けた取組の推進について検討を進めております。
 一方、WHOではこれまでも世界的な調査や難聴予防の取組を行っており、今委員からお話がありましたように、二〇二〇年三月には難聴に関する世界レポートをまとめる予定と承知しております。
 WHOの取組も注視しながら、引き続き、省内一丸となって、今いろいろ委員の御指摘、御提言いただいたことも含めて、乳幼児、子供期、高齢者などを含めた難聴対策を総合的に進めていきたいと思います。
#22
○自見はなこ君 是非、リーダーシップを期待しております。
 そして、デフリンピックということもあるようでございますので、明るい気持ちでしっかりとこの施策を我々も一丸となって進めていきたいと思います。
 本日はありがとうございました。
#23
○石橋通宏君 立憲民主党・民友会・希望の会の石橋通宏です。
 今日は、まず、介護保険における介護納付金の算定に係る事務誤り問題について取り上げさせていただきたいと思います。
 本当に残念ながら、またしても厚生労働省かという思いで、もう残念無念でいっぱいであります。重ねて、もうこの数年間、様々な厚生労働省に関わる問題、不祥事、不正、発生しておりますが、毎回言っているとおり、問題が起こった後の厚生労働省の対応が余りにひど過ぎると。今回も同じ。問題発覚、発生以降の対応が余りにひどい、ずさんではないかというところがすごく大きな問題にもかかわらず、厚生労働省が何かこれを小さな問題と矮小化されようと意図的にしているような、そういう疑問があってしようがありません。ですので、今日、ほかの委員の皆さんも取り上げられると思いますが、私も少しこれ追及しておきたいと思います。
 まず最初に、今回の問題の責任が誰にあるのか、これ、この場ではっきりと、局長、言ってください。
#24
○政府参考人(大島一博君) 介護納付金の算定に係る業務は老健局の業務でありまして、本件につきましての責任は、老健局長、私にございます。
#25
○石橋通宏君 老健局長が、今この場で公式に、局長に責任があるという発言をされた。であれば、厚生労働委員会の理事懇談会にも報告書が提出をされておりますが、何かそれを見ると、支払基金側の問題なんだ、いや、支払基金の担当係長の問題なんだみたいなところが見受けられて仕方がありません。そうではない、老健局として、厚生労働省としてのこの間の組織的な問題についてちゃんと総括をして、そうしないと再発防止なんかあり得ません。そのことは与野党挙げて同じ思いだと思いますので、重ねてこの場をお借りして、そのことは、老健局長、改めて局長の責任においてちゃんとやってほしい。当然、大臣に管理監督責任があるわけですから、根本大臣にもそこはきちんと大臣の責任を果たしていただきたいということは冒頭申し上げておきたいと思います。
 その上で、これ、大臣、局長、今回私大変驚いたのは、皆さんの報告にもあるんですが、支払基金の担当係長、それから老健局の担当係長、この納付金の参考値、確定値の係数が誤っていたことが早い段階で分かっていた。遅くとも一月の二十二日の段階で二千円の違いがあるということが発覚をしていたわけです。にもかかわらず、その係数、二千円の違いの影響が分からなかったという報告があります。それが分からない担当係長がその責任ある立場で仕事をされていた、そこに深刻な問題があるのだと私は思いますが、その点について報告書は触れられていないし、対処策が触れられていない。局長、これは一体どういうことですか。
#26
○政府参考人(大島一博君) 今委員御指摘のとおり、今般の事務誤りでは、係数が上がることによる保険者実務への影響度の認識が十分でなかったこと、上司も実務を担当者任せにしていたことが把握されております。
 これは、担当者個人の問題ではなく、業務ラインの中でどのようなタイミングでどういう事務があり、それに伴ってどういうリスクが生じるのかというのをあらかじめ共有することができていなかったという、私を中心にした管理職側の問題と認識しております。
 したがいまして、これにつきましては、限られた人員体制の中で、日常的な情報共有等、速やかな幹部への報告が機能するようにするために、業務運営の中で誤りや漏れがあった場合に生じるリスクは何なのか、生じるリスクに対して、リスクの度合いに応じてどのように対応するのかというのを事前に課とかラインの中で共有されていることが必要になると考えます。
 こうしたリスクの可能性がラインで共有されているという状態は、具体的には、それぞれの業務ラインごとに、どういう業務の内容なのか、それが節目となる時期がそれぞれいつ頃にあるのか、仮に情報の誤りや業務の誤り等があった場合に誰にどういうリスクがあり得るのかというのをあらかじめ特定、共有しておいて、それを幹部、例えば課長とか局長と、各課室、業務ラインとがそれぞれの業務の種類ごとに定期的にレビューして、不断の見直しを行っていくということが必要だというふうに考えておりまして、これができていなかったという点が大きな反省点でございます。
#27
○石橋通宏君 今指摘をされたところも問題ですが、重ねて、先ほど申し上げたとおり、そもそもそういった、我々からしても、すごく基本事項だと思いますよ。係数の誤りがどれだけ多額の影響を、支払側若しくは健保組合に対して影響が及ぶのかということすら即に把握、認識できなかった方、そもそも、そういう方を担当係長に就けてそれだけの職責を果たさせていた、若しくはそういう方が担当係長になって以降の教育訓練は一体どうなっていたんですか。それ自体が問題なのではないか。でも、今後の対処策にそこは含まれていないように思いますが、そもそものそれぞれの担当者、しっかり教育訓練もして、専門性を身に付けていただくということも大事な課題なんじゃないですか、局長。
#28
○政府参考人(大島一博君) 御指摘のとおりでございまして、こういう組織的な業務の内容ですとかリスクの確認と併せまして、オン・ザ・ジョブ・トレーニング、例えば今回であれば、健保組合というのはどういう性格のもので、どういう今現状に置かれているのかといったことをしっかりと着任時の研修において実施すべきと考えておりまして、研修も重要な今回の抜けていた点だと考えております。
#29
○石橋通宏君 厚生労働委員会に提出いただいた報告書はそこが抜けていると思います。欠けていると思います。若しくは不十分です。是非、今答弁されたんですから、そこのところもしっかりと対処策に盛り込んでください。
 これ、大臣、もうお気付きだと思いますが、統計不正問題も同じなんですよ。結局は、厚生労働省内で統計に関わっておられる専門職の方、プロパーの方を含めて、ほとんど教育訓練がされていない。大事な統計に関わっていながら、専門性を身に付けていただくべき教育訓練がされていないという、そこが共通問題じゃないんですか。人減らしがあって、ここもそうでしょう、今局長もおっしゃった、人員の制約がある。でも、だったら、ちゃんと教育訓練、人材育成、専門性の養成、これやっていただかないと同じことがほかでも繰り返されますよ。だから、きちんと原因究明していただいて、対処策を講じていただきたいと。
 局長、そこはしっかりと改めて、そこも盛り込んだ対処策、厚生労働省組織としての対応をしっかりやって、改めて我々にそれ提出してください。そのことをお願いしておきます。よろしいですか。
#30
○政府参考人(大島一博君) 承知しました。
#31
○石橋通宏君 大臣にお聞きしますが、大臣、この問題について最初に報告を受けたのはいつですか。
#32
○国務大臣(根本匠君) 私が一報を受けたのは三月の十九日だったと思います。これは局長の方から私は口頭で、こういう事案があって、いや、課長、口頭で、こういう事案があって、影響がないようにしますと、そういう報告を口頭で受けました。
#33
○石橋通宏君 これだけの問題を口頭で報告受けて、大臣、その場で即座にこの問題の重大さ、深刻さ、御理解されましたか。
#34
○国務大臣(根本匠君) 私があのとき報告を受けたのは、私の、いろいろ、あのとき国会の答弁レク等々の話の中で、一番最後に、担当課長から参考値の要は一つに誤りがあって支障がないように対応していく旨の説明を受けて、健保組合、市町村などに負担が生じないようにしっかり対応するようにというふうに指示をいたしました。
#35
○石橋通宏君 その場で、明らかにすべきだ、公表すべきだ、ちゃんと公にすべきだという指示はされなかったんですか。
#36
○政府参考人(大島一博君) それは、私どもの報告が本当に一報でありまして、詳細は話しておりません。言わば、支障がないよう対応していくという、本当に一報にすぎませんで、正式な報告は報道があった後の四月五日でございます。こういった点で我々の情報についても問題があったと考えております。
#37
○石橋通宏君 つまり、十九日の段階で口頭で報告をした。恐らく、大臣、そのときどういう、じゃ、大臣が状況であったのか。毎勤統計不正問題で参議院で質疑が連日行われていた。そういう状況の中で口頭報告を受けて、この問題の重大性、大臣、恐らく理解されなかったんじゃないですか。
 逆に言えば、理解されたのであればなぜその場で、きちんと公にすべきだ、昨年の毎勤統計不正でまさに同じことを、十二月に起こったんでしょう。一体、大臣の報告がどれだけ遅れたんですか。そのことが国会で追及をされて、国民に対する説明があれだけ遅れたことを、大臣、追及されたんでしょう。であれば、十九日に口頭報告を受けたときに、なぜもっと早く俺に報告しなかったのかと言わなかったんですか、大臣。すぐに国民に説明すべきだとおっしゃらなかったんですか、大臣。
#38
○国務大臣(根本匠君) 私が報告を受けたのは、参考値の一つに誤りがあって支障がないように対応していくという報告を受けましたので、しっかりやれと、こういうことを言いました。
#39
○石橋通宏君 その程度ですね。重ねて同じ過ちを大臣も繰り返されたとしか思えません。
 ここの検証も我々に提出いただいた報告書ではすぽんと抜け落ちています。三月五日ですからね、確定値の報告が厚生労働省に入ったのは。何かあたかも六日、八日、そんな話になっていますが、しかし、そこのところの検証もほとんどちゃんとなされていません。
 局長、もう一度、三月五日以降の厚生労働省内のこの問題の共有の仕方がどうであったのか、なぜ大臣にもっと早い段階で速やかに上げ、国民に対する説明がもっと早くできなかったのか、そこも改めて検証して、我々に、国民に対して説明すべきだと思いませんか。
#40
○政府参考人(大島一博君) 三月五日に支払基金から確定値の一報をまず厚労省が受けました。それ以降、本件の影響の大きさから見まして支払基金から詳細に説明を受ける必要があったという面はありますが、私に対し報告があったのは三月十一日です。遅いと言わざるを得ないと思います。迅速に報告があるべきだったと考えます。
 私が報告を受けた三月十一日以降は、私自身、介護納付金の算定は老健局が果たす業務と捉えておりまして、その中で、この事態を知ってからは、健保組合の予算運営に極力支障が生じないよう、どのような方策を取り得るかを最優先に置いて検討を行ってまいりました。
 その後、三月二十八日に対応策がまとまって、三月二十九日に健保組合に事務連絡を出しました。この時点で大臣や幹部に報告するとともに広く公表すべきであったと考えておりまして、これが問題点だったと考えます。
 繰り返しですが、大臣に対しては三月十九日に本当に口頭で一報だけお伝えしておりまして、詳細をお伝えしておりません。実際に詳細を報告したのは報道がありました四月四日の後の四月五日でございます。先ほども申し上げましたとおり、健保連との調整を経て事務連絡を出した三月二十九日の時点で報告と公表をきちんとすべきであったと考えます。
#41
○石橋通宏君 そのとおりだと思いますよ。もっと迅速に、本来、一月の二十二日の段階で、最初に発見された段階でもっと共有されていれば、健保組合側にそれだけの迷惑を掛けずに済んだかもしれなかった。そのことも含めて、改めてこれ、厚生労働省としての、組織としての在り方含めた対応を、三月五日以降も含めて、局長、再度きちっと検証して、国民に対する説明、そしてそれに基づく再発防止をちゃんとやっていただきたい。これもう先ほど答弁いただきましたから、重ねて、それしっかりいただくことを我々待っておりますので、これ、しっかりやってください。そのことはお願いしておきたいと思います。
 ちょっとまだやりたかったですが、時間もありませんので、これは今後の対応、また説明を待ちたいと思いますので、それをお願いして、次の問題に移りたいと思います。
 お手元に、朝日新聞、四月十八日の朝刊の記事お配りをしておりますが、驚きました。今日、法務省からも来ていただいておりますが、特定技能、四月一日施行されたわけですが、原発、東電福一の事故処理、この現場で特定技能の労働者を、これ本当にそうなんですか。政務官、まず確認させてください。
 これ、政府の統一見解として、特定技能労働者を、この東電福一の原発事故収束作業、いろいろ作業内容はあると思いますが、そこで従事をさせること、これは法的にも現実的にも問題ない、よろしいという政府としての統一見解、判断を示されているということでいいんですか。
#42
○大臣政務官(門山宏哲君) お答えいたします。
 まず、地方出入国管理局に対して特定技能の在留資格に係る申請がなされた場合でございますけど、この申請に係る内容が特定技能として認められる分野、業務に該当するかどうかなど、所要の要件を満たすか否かについて入管としては審査することにしております。そして、その審査の過程において、各分野を所管する省庁に対して特定技能として認められる分野、業務への該当性について確認を求めるなど、関係庁と連携して対応することになっているのが一般論です。
 御指摘の福島第一原発の事故収束作業でございますけれど、様々な作業があって、その意味するところが一義的でないために、特定技能外国人が従事できることの可否について一概に申し上げることはできません。申請に係る外国人が従事する活動の具体的内容に即して個別的に審査をさせていただくことになります。
#43
○石橋通宏君 許可するんですね。これ、東電は、この新聞にあるとおり、既に協力企業に対してその旨会議で周知をしたと。つまり、もう採用に向けて走り出しているということじゃないんですか。それは法務省に対して問合せをした結果として、東電はもうこれは可能だという判断で協力会社に既に周知をして進んでいると。もう進んでいるじゃないですか。そうでないなら、これ何らかの対応を法務省として、政府としてちゃんとすべきではないんですか、門山さん。
#44
○大臣政務官(門山宏哲君) 個別の照会に対する回答に関してその詳細をお答えすることは差し控えますけれど、一般論として申し上げれば、受入れを検討している企業等の担当者に対してその場で受入れの可否をお答えするということはございません。そして、特定技能として受入れが認められる各産業分野に該当するか否かを判断するためには、まずは具体的な活動内容を明らかにする必要があること、その上で各分野を所管する省庁に対して具体的に相談いただきたいと説明しているところでございます。
 そして、先ほども申し上げましたように、この福島第一原発の事故収束作業の該当性については一概に申し上げることは困難なので個別に審査ということになりますが、ただ、原子力発電所における業務について特定技能外国人を受け入れてはならないということを定めた規定というのはないのは事実でございます。
 仮に、特定技能外国人の受入れが認められた場合であっても、それについては雇用契約であるとかあるいは関係法令遵守、活動への支援があるかどうかを厳密に審査するということになります。
#45
○石橋通宏君 これ、通常の作業場所ではありません。東電の福一のあそこの現場、これ原発の作業は一般的にそうです。電離則に基づく労働安全衛生の、特別な安全衛生上の基準もあります。事前の教育訓練も含めた様々な対応があります。新聞記事にもありますが、二つの意味において、労働者の命を守り、安心、安全を守り、その意味もあれば、もう一つは、それだけ重大な作業に従事をしていただく、一歩コミュニケーションのミスや作業のミスが発生をすれば重大事故につながりかねないという、その作業場所、そこの特殊性、これが考慮される、それは当たり前のことじゃないですか、門山政務官。であれば、一概に言えないなんという話をこの段階で法務省がするべきではないでしょう。ちゃんとした見解を示さないと、どんどん走って、もう雇って働き始めちゃったらどうするんですか、政務官。これで何らかの事故が起こったら、法務省、政府の責任ですよ。ちゃんとした見解、示すべきではないですか。
#46
○大臣政務官(門山宏哲君) 先ほども申したように、この福島第一原発事故の収束作業の該当性について一概に申し上げないということは、本当に個別の審査ですけれど、やはり今委員が御指摘のように、従事する業務に対する外国人の理解等というのはこれ大前提でございまして、仮に特定技能外国人が認められる場合であっても、入国前のガイダンスを通して、従事する業務の内容、あるいは、今、先ほど委員が御指摘したような、従事場所等の詳細について外国人が十分に理解した上で雇用協約を締結しているか、あるいは受入れ機関が労働関係法令を遵守している機関か、あるいは活動に応じた支援を行っているか等について厳格に審査をするということが、これは法務省の立場でございます。
#47
○石橋通宏君 そうすると、働く場所においての厳格な審査を個別にやられるという理解ですか。
 つまり、東電が特定技能の方を採用する、若しくは協力会社の方々が特定技能の方を採用する、それは、業務の内容、例えば建設なりなんなり十四業種に該当する作業内容だけで認めるわけではなくて、その作業内容が、どこで作業を行うのか、つまり東電福一の現場において行う作業であるということで申請があり、それに基づいて適切な審査が下される。
 つまり、協力会社が特定技能を採用した、どこかで作業する、そういう申請では決して認められるものではなくて、東電の福一で作業をするという前提でその基準を満たしているか、つまり満たしていなければ認められないという判断を下す、少なくともそれはやるんだということでよろしいんですね。
#48
○大臣政務官(門山宏哲君) 繰り返しになりますが、仮定の質問に対してちょっとお答えするのは非常に困難ではあるんですけれど、先ほども申したように、やはりこの特定技能で入ってくる場合には、これやっぱり契約を結ぶ場合、当該外国人が就業場所の詳細について理解をすること、これはもう大前提になっておりますので、その理解がなされているかどうかを含めてしっかり審査していきたい。知らずに入ってきたというような場合においては、それはしかるべき対応を取っていきたいと、そのように考えております。
#49
○石橋通宏君 ちょっと違いますね、先ほどの答弁とニュアンスが。今、労働者が知っているかどうかという答弁されましたね。先ほどは法務省が個別の審査する段階でと言われた。話が違いますね。
 働く場所は審査の対象なんですか、対象じゃないんですか。事業主が特定技能労働者を雇い入れる、その際に、働く場所の特別さ、特殊性、特別な法的な要求、そこは審査の対象になるんですか、ならないんですか。それを確認しているんですよ。
#50
○大臣政務官(門山宏哲君) 私、ずっと同じふうに答弁しているつもりだったんですけれど、とにかく、雇用締結の条件として、従事する業務の内容や従事場所の詳細について外国人が理解しているということを審査する、それと、さらには受入れ機関が労働関係法令を遵守している機関であるか、あと、支援ができているか等について厳格に審査するというふうにお答えしているところでございます。
#51
○石橋通宏君 ある協力会社が特定技能を建設で採用します。でも、働く場所は、東京で働くのか福一の原発の作業場で働くのか、そこは関係するんですか、しないんですか。それを確認しているんです。業務の内容だけで判断されれば、その特定技能はその協力会社と契約を結びます。建設業に、作業に従事をするということで採用されます。でも、蓋開けてみたら東電の福一の現場で、事前の教育も理解もなく、放射能に対する十分な理解もなく福一の現場で働く、そういうことになるんじゃないんですか。だから、働く場所は関係するんですか、しないんですかという話を確認しているんです。
#52
○大臣政務官(門山宏哲君) 一般的に、外国人本人がどこで働くか、特に働く場所というのは、これは当然本人がしっかりと知るべき内容にあるということで、だから、知らないでそこで従事されていたというようなことがあった場合には、これはしかるべき措置、継続はできないという判断になっていくんだと思います。
#53
○石橋通宏君 ちょっと今の答弁を含めて、これ、このまま突っ走ったら重大な問題が起こる懸念が非常に強い。心配でなりません。
 この後、福島委員からもこの問題、更問いしていただきますので私はここにとどめますが、今のような法務省の御答弁、認識では、これは本当に大問題が発生しかねないと思いますよ。早急に政府として、これ、済みません、今日、厚生労働省なりも聞こうと思いました、あと、文科省にも関わってくる、放射能の話は関わってくる話です。政府としてきちんと責任ある対応しないと重大事故につながりかねない、それぐらいの問題だと思います。重ねて対応いただくことをお願いして、あとは福島委員に委ねたいと思います。
 済みません、ちょっと順番変えて、障害者雇用の水増し問題への対応について確認しておきたいと思います。
 資料の三で、政府から、厚生労働省から資料をいただきました。与党に対しては説明をされている、我々なかなかまだ説明聞いていなかったので改めて確認をさせていただきますが、四月一日現在での今回の水増し問題に対する様々な対応ということで、採用された合計が二千七百五十五名で、常勤、非常勤の内訳、あと障害種別、こういうことだそうですが、改めて驚愕します。これだけ多数の障害者の方々をこれだけ短期間に雇用、採用をされたということ。
 我々、障害者団体、とりわけ中ポツセンターの皆さんを含めて、支援センターの皆さんにも話聞きましたが、ほぼ全ての支援センターの皆さんが、大変心配をしている、懸念をしている、そういう考えを表明されています。大問題、いや、これ、とてもじゃないけどうまくいかないだろうというふうに懸念、心配をされていることを表明されておりますが。
 確認します。これ全員既に四月一日から勤務を始められているということでよろしいですか。
#54
○国務大臣(根本匠君) 採用されて勤務していると承知をしております。
#55
○石橋通宏君 これ一か月弱たとうとしているわけですが、多くの皆さんが心配されているのは、これだけ多くの方々が一日から勤務を始められて、やりがいがある仕事がもうちゃんとあるのか、若しくは、勤務できる体制が、既に四月一日、勤務を始められた段階で整っているのだろうか、これ多くの皆さんが短期間で辞めてしまう事態が発生するのではないか、そういう心配をされていますが、大臣、既に何らかの報告受けていますか。若しくは、厚生労働省で、まさか四月一日に就業開始をされて既に今の時点まででお辞めになった方がおられるのではないかと思ったりも、心配もしたりしていますが、そういった事態、報告何らか受けていますか。
#56
○国務大臣(根本匠君) 各省庁から様々聞いておりますが、その点については今調査中であります。
#57
○石橋通宏君 これだけ確認。報告がちゃんと厚生労働省に入るようになっていますか。要は、定着の状況、就労の状況、通勤が困難になった方の状況、残念ながらお辞めになってしまう方の状況、そういう方々の状況、実態が各省庁からリアルタイムでちゃんと厚生労働省に入るようになっていますか。
#58
○国務大臣(根本匠君) 採用状況については厚生労働省において聞いておりますが、定着状況についてはこれからの調査だと考えています。
#59
○石橋通宏君 これちゃんとやるんでしょうね、大臣。指示してくださいよ。そこが一番の懸念であり、問題であり、課題でしょう。ずっと指摘を受けてきたじゃないですか。これだけ短期間に、本当に年末までに四千人やるんですかと、体制整うんですかと、支援できるんですかと。だから、これ精神障害の方が半数ですよ、千四百名。精神障害の方々、やっぱりなかなか困難ですよ。だから、一般的にも五割、七割の方は短期間で、残念ながら就労継続できないんです。これ御存じですよね、大臣。
 であれば、それをちゃんと把握をしていただいて、実態、各省庁でギャップがないのか、うまくいっている省庁、うまくいっていない省庁、支援体制がどうなのか、これ把握する体制、大臣、ちゃんとやってくださいよ。大臣、いいですか、それ。
#60
○国務大臣(根本匠君) 私は、障害者の皆さんがそれぞれの職場で生きがいを持って働く、これが何よりも大事で、そして、委員がおっしゃられるように、やはり定着が大事ですから、その意味では、各府省あるいは立法、司法機関における定着状況、これは更なる実態把握の観点から定着状況の調査をしておりまして、速やかに、時期を見て、できるだけ速やかにきちんとした調査が必要ですから、これは取りまとめたいと思っております。
#61
○石橋通宏君 これ、今回の場合は、半年たったらやってみようとか、私はそういう状況じゃないと思いますよ。責任ある対応をやっぱりきちんとしていただかなきゃいけない。だから、常時そのことは、厚生労働省、責任持って各省庁の連携を密にしていただいて対応していただくということで、これ、大臣、ちゃんと、我々もう定期的にモニターさせていただきますから、これはちゃんと、我々、この委員会に対しても報告を上げていただきたい。
 最後、時間ありませんので、もう一つだけ。
 民間への影響がこれも伝えられています。三百七十七名民間にお勤めになっていた。でも、これまで民間にお勤めになっていた方が今回手挙げられて採用されただけじゃないです。これ、今回の一括採用、大量採用がなかったら、民間に就職を希望されていた方々もおられたかもしれない。それだけやっぱり民間の障害者雇用に対する影響というのは大きいんだと思います。苦労されています。
 今回一定の措置を講じられたようですが、大臣、重ねて、納付金どうされるんですか。今回の対応については、それによって雇用率が満たせない、納付金は取らないという措置も含めて対応していただけるんですか。そのことはずっと予算委員会でもお願いをしてきた。大臣、どういう対応、決断されたか教えてください。
#62
○国務大臣(根本匠君) 納付金制度の目的は、これは社会連帯の理念の下に、障害者の雇用に伴って必要な経済的な負担を調整して事業主間の競争条件を確保する、もう一点は調整金や助成金の支給によって障害者の雇用促進を図ることにあって、このような目的は維持すべきだと考えています。
 雇用率未達成の民間事業主に対しては、納付金の今免除という話がありましたが、そういう対応というより、むしろ法令上の行政措置、計画作成命令等は猶予しながら、ハローワークにおけるチーム支援を今後速やかに実施することによって民間における障害者雇用の支援を強化することを検討していきたいと思います。
#63
○石橋通宏君 もう納付金については措置も救済策も支援策もやらないということですね、大臣。これで本当に民間に対して、大臣、この長年にわたる中央省庁の不正、これに対する措置として十分なんですか。とてもじゃないけど、納得いただけないと思いますよ。
 このことは重ねて今後もしっかり追及させていただくこととして、済みません、今日、統計不正の問題、用意をさせていただいていましたが、時間なくなりましたので、これ、今後のまた委員会で追及させていただきたいと思いますので、用意していただいた皆さん、済みません。おわび申し上げて、私の質問終わりにさせていただきます。
 ありがとうございました。
#64
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。
 今日は、認知症の方と家族が安心して暮らせる社会の構築について、命を守る参議院議員として、認知症の方がより良く生きる社会の構築について考えていきたいと思います。
 また、現場の声、直接認知症当事者の方々からも声を聞く中で、どうすれば認知症の方々のQOLを高めることができるのか、そして家族の皆様が安心して日常を過ごすことができるのかについて質問したいと思います。
 認知症の方々がストレスなく生きていくためには周囲の理解と協力が必要となってまいりますが、現状では認知症の方々とその家族の方々には多くの困難が待ち受けていて、自力で克服することが困難な状況です。
 そして、内閣府の高齢社会白書によれば、六十五歳以上の認知症高齢者数は二〇一二年度に四百六十二万人とのことですが、それ以降は推計値しか出ておりません。二〇一七年度は五百十七万人から五百二十五万人、二〇二二年度では六百二万人から六百三十一万人の間で推移するとされておりますが、現在の認知症高齢者の実数を厚生労働省は把握されているのでしょうか。また、把握していないのであれば、今年度調査する予定はあるのでしょうか。
#65
○政府参考人(大島一博君) 認知症の方の数につきましては、なかなか実数そのものを数えにくいという状況がございます。例えば、本当は認知症だけど受診しないとか、あるいはレセプトを見てもほかの病名が先に出るですとか、一応ございます。
 それで、二〇〇九年から二〇一二年にかけまして、全国十か所で六十五歳以上の高齢者六千百三十一人を対象に認知症有病率調査を行いました。これは具体的に、一部の地域では悉皆、そうでない地域は無作為抽出によりまして、専門家によりまして神経心理検査、血液検査、それから医師による診察、認知症が疑われた場合には頭部MRI検査を実施した上で、有症率がどれぐらいの比率であるかという調査をこの三年にわたっていたしました。その結果、二〇一二年において認知症の方の数は、その母数を人口に拡大しまして、四百六十二万人であると推計をしております。
 この調査、結構大変なものですから、その後どうしているかといいますと、別の調査、福岡県の久山町というところでずっと住民の方を追っかけているコホート調査がございまして、これはいろんなことを調べているんですけれども、その中でも認知症の有病率調査というのを行っておりまして、母数はそんなに大きくはないんですが、ずっと経年の変化を追っておりますので、そこの動き、どれくらい増加傾向にあるかというのを、先ほどの二〇〇九年から二〇一二年にかけて行いました調査に伸びを足し合わせて、その年々の認知症の数を推計しているという、こんなやり方でやっているところでございます。
#66
○川田龍平君 この調査については市区町村でやったり、広島県とか県単位でやっているところもあると存じておりますが、そういった地域差ですとか、全国的な分布ですとか、そういったことについても国としてしっかり調査すべきではないかと思いますが、いかがですか。
#67
○政府参考人(大島一博君) 確かに、この調査、全国十か所とかそういう形になっていまして、津々浦々の調査となるとかなり難しくなります。
 現実に可能性があるとしますれば、要介護認定の際に認知症の高齢者日常生活自立度というのを調査員がやっておりまして、言わば、その二以上が一応認知症の方だというふうに設定されております。ですので、それであれば市町村ごととか都道府県ごとの比較は可能です。ただし、その場合、認定調査員が調査いたします。医者でもありませんので、ばらつきというか、精度の問題はあると思いますので、正式なデータとして使うにはちょっと難しいかもしれませんが、おおよその比較をする上には役に立つ可能性はあると思います。
#68
○川田龍平君 認知症の方々の悩みの一つには、この認知症の当事者の方の声が審議会などで反映されにくいということが挙げられています。身体、精神障害者の方々については当事者団体の声が比較的審議会で反映されることと比較して、認知症の方々の声が反映されにくいということに対して、厚労省としてはどのように見解をお持ちでしょうか。
#69
○政府参考人(大島一博君) 確かに委員御指摘のとおり、障害者の方に比べまして、認知症の方の当事者の発信というのは最近の話、ごく最近になってきてからでございます。
 今、認知症施策に関しましては、新オレンジプランという計画、総合戦略の中で進めておりますが、その中で認知症の人やその家族の視点の重視というのを大きく掲げておりまして、具体的には、認知症の本人の方の意見やニーズを把握するために今は本人ミーティングというのが行われ始めています。これは、地域におきまして認知症の本人の方が集い、本人同士が中心になりまして、自らの体験や希望、必要としていることを語り合って、自分たちの暮らしとか地域の在り方を一緒に話し合うような場でありまして、こういうところを自治体も一緒に入って情報を集める動きが出始めていますので、これを推進したいと思っています。
 それから、厚労省におきましては、認知症施策推進室におきまして日頃から本人を中心とした勉強会などの参画に努めるようにしておりまして、様々な機会を捉えて本人の意見を聞くように努力しているところであります。先月は、厚生労働大臣が認知症の方本人と直接意見交換もしております。
#70
○川田龍平君 この二十二日に行われました認知症官民協議会、これについて大臣が出席したと聞いておりますが、それについての感想など、いかがでしょうか。
#71
○国務大臣(根本匠君) 四月二十二日に日本認知症官民協議会を立ち上げました。これは、金融、交通、住宅、生活関連産業などの産業界、いろいろ認知症対策で私も直接お話を聞きましたが、いろいろ認知症の対応をそれぞれ講じている企業や産業が随分今広がってきておりますし、さらには、認知症当事者の方々やその家族も参画して、認知症になっても住み慣れた地域で普通に暮らせる認知症バリアフリー社会の実現などを目指すものであります。
 厚生労働省もこの協議会を構成する団体、機関の一つであり、私も大臣として参加をいたしました。これからは行政と各企業の方々でお互いにウイングを広げて、様々な分野の連携を進めていくことが重要だと改めて認識をいたしました。
 立ち上げ式では、日本認知症本人ワーキンググループの代表ほか二名の当事者の方から、当事者の方々の声を集めて作られた認知症とともに生きる希望宣言、これを受け取りました。それ以前にもその代表の方を始めとした認知症当事者の方々をお招きしてお話をお伺いしましたが、認知症になってからも希望を失わずに自分らしい暮らしを続けていける社会をつくるために皆様が力を尽くしたいというお話をお聞きして、とても印象的でありました。
 認知症施策を進めていく上で、認知症当事者やその家族の意見を踏まえることが重要だと認識しております。今後、当事者の方々と官、民、学界が手を携えて、認知症バリアフリーの取組を日本中に、世界中に進めていくことができるよう取り組んでいきたいと思います。
#72
○川田龍平君 その感想を踏まえてですが、例えば、認知症の人と家族の会のような当事者組織に対して、活動に対する財政的支援、また実務的な支援を強化した上で、審議会の場でも当事者組織の方々の声をより一層反映させる考えというのはおありでしょうか。
#73
○政府参考人(大島一博君) 直接家族会に対する支援は、補助は行っておりませんが、都道府県が認知症の方の相談を行う事業がございまして、それを認知症と家族の会に委託している場合がございます。その委託費の中には厚労省も助成を行っているということで、間接的には助成を行っております。
 それから、審議会等への意見ということでございますが、介護保険部会というのがございまして、その中のメンバーの中に認知症の人と家族の会の方も委員として入って、一緒に議論に参加していただいているところでございます。
#74
○川田龍平君 まだまだ少ないと思いますので、是非その人たちの意見が反映されるようにしていただきたいと思います。
 そして、介護保険の二〇二一年度の改定に向けて、要介護二までの認知症高齢者については、介護予防・日常生活支援総合事業に移行されることで今まで受けることのできていたサービスが低下する懸念があります。
 先ほどの質問にも関連いたしますが、介護保険を改定する際に認知症の当事者の意向についてヒアリングしたことがあったでしょうか。あったとすれば、介護予防・日常生活支援総合事業に移行することに対する反対の声や懸念する声は聞かれなかったのでしょうか。
#75
○政府参考人(大島一博君) 介護保険制度は三年ごとに制度見直しを行っておりまして、今は二〇二一年度から始まります第八期の期間に向けまして、今年の二月から社会保障審議会介護保険部会で議論を始めたところでございます。
 要介護一、要介護二の方の総合事業への移行につきましては、骨太の方針二〇一八におきまして給付の在り方を検討するという記述がございますし、昨年十二月の改革工程表と言われるものの中でも検討を行うという記述がございます。
 それを踏まえまして、今年二月に始まりましたその介護保険部会の新たな制度見直しの議論の中でも検討することにはなると思いますが、まだ今の段階では二月以降二回しか開いておりませんで、その中では、全般的な介護保険制度をめぐる状況ですとか、介護予防、健康づくり、保険者機能の議論を行っているところでありまして、今のところ議論を行っている前の段階です。
#76
○川田龍平君 是非、当事者の意見を聞く機会をつくっていただきたいと思います。
 そして、認知症の方々の運転免許自主返納について。
 道路交通法では、七十五歳以上の高齢者が免許更新する際には、認知機能検査を行って更新が可能か判断し、検査の結果次第では運転免許の更新の講習のメニューが変わったり、三分類の中の第一分類に分類された場合には医師の診断が必要になると承知しております。
 しかしながら、実際には免許返納によって逆に認知症になってしまう高齢者もいらっしゃるので、七十五歳という年齢だけで区切る必要はなく、また、認知機能検査のみで一律に判断をせず、運転能力を公正に評価できるシステムの確立こそが必要と考えますが、警察庁の見解をお伺いします。
#77
○政府参考人(高田陽介君) お答えを申し上げます。
 現在、七十五歳以上の方は、運転免許証の更新時に認知機能検査を受け、高齢者講習においてその結果に応じた実車指導を行うことにより運転能力の衰えなどを自覚していただくこととなっております。
 こうした措置に加えまして、政府の交通対策本部においては、高齢運転者による交通死亡事故の発生状況等を踏まえ、平成二十九年七月、高齢運転者による交通事故防止対策についてが決定され、運転リスクが特に高い者への実車試験の導入といった運転免許制度の更なる見直しについて検討することとされました。
 警察では、政府の決定を踏まえ、現在、有識者の検討会を開催し、運転リスクの把握方法等について様々な観点から検討を進めているところでございます。
#78
○川田龍平君 また、特に地方においては、交通が不便な地域における交通手段の整備が追い付いていない場合、認知症の方に限らず運転免許の返納に二の足を踏む方が多いため、代替の交通手段の整備が急務と考えますが、国土交通省の考えを伺います。
#79
○政府参考人(城福健陽君) お答え申し上げます。
 認知症の方々を始めまして、高齢化の進展も踏まえれば、運転免許返納者や運転に不安を感じる皆さんが自ら運転をしなくても日常生活を過ごしていただけるようになるためには、適切に移動手段を確保できることが重要な課題と考えております。
 このため、私ども国土交通省では、日常生活の基盤となるバスや乗り合いタクシーの運行などに対する支援を始めとして、地域公共交通活性化再生法も活用いたしまして、地域に最適な生活交通の実現を目指して様々に取り組んでおります。
 また、生活交通サービスの選択肢を広げる観点から、自家用有償旅客運送の活用の円滑化などにも取り組んでおります。
 こうした施策を通じまして、引き続き地域の生活交通の維持、確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#80
○川田龍平君 災害時の認知症の方々と家族への対応について。
 まず、認知症の方はいきなり福祉避難所には行けずに、まずは一般避難所に避難することとなっており、二〇一一年の東日本大震災のときには福祉避難所がなかった自治体もありました。認知症の方については福祉避難所に直接避難できるようにすべきであると考えますが、また、認知症の方の中には環境の変化に敏感であったり、音や臭い、排せつの問題がある中で、例えば、ペットの場合にはほかの部屋に入って避難できるような場所が確保されていたりする場合もあるわけですが、認知症の方々とその家族が落ち着いた環境で過ごせるための避難スペースを設置することを検討するべきと考えますが、その二問、いかがでしょうか。
#81
○政府参考人(小平卓君) 今、福祉避難所に関しての御質問をいただきました。
 認知症の方々や御家族の方を始めとした要配慮者の方々を円滑に福祉避難所に受け入れるため、またその開設の準備をより早く進めるため、事前に福祉避難所の指定をしておくことが非常に重要であると我々は考えてございます。
 このことにつきまして、内閣府におきましては、福祉避難所の確保・運営ガイドライン等で福祉避難所の指定目標を設定することや、より円滑に福祉避難所を開設するためのポイントや留意点をお示ししているところでございます。
 引き続き、要配慮者の方々が必要な支援を受けられるように、福祉避難所の指定促進に努めてまいりたいと思っております。
#82
○川田龍平君 最後になりますが、認知症の治療法について。
 原因はアルツハイマー病など様々ありますが、原因となる病気を予防するための方策はあるんでしょうか。例えば食生活の改善など、認知症の進行を遅らせたり軽減させることは可能なのでしょうか。
 また、現在のところ、認知症の根治に向けた有効な治療法の研究など、どの程度進んでいるのか、現状についてお伺いいたします。
#83
○政府参考人(大島一博君) 先ほどの質疑でもございましたランセットの中で危険因子がどうかということは出ておりますが、予防法そのものの確立はされていない状況でございます。治療薬も、まだ根本治療薬はできておりません。
 今、研究という面では、各製薬メーカーもやっておりますが、国におきましても、日本医療研究開発機構、AMEDが、厚生労働省、文科省、経産省を連絡調整、取りまとめ役になりまして、認知症に関する研究を政府間で調整しながら行っているところであります。
 厚労省におきましては、認知症の早期診断に資するバイオマーカー、どういうものが指標として認知症の度合いが分かるかというそのバイオマーカーの研究開発、それからゲノム研究アプローチによる病態解明を始めようとしているところでございます。
 バイオマーカーの研究は既に数年やっておりまして、国立長寿医療研究センターと島津製作所が、血液を用いまして高い精度でアルツハイマー病変を検出することができないかということで、今研究を継続しているところでございます。
#84
○福島みずほ君 まず、原発労働における労働者の労災並びに訴訟に関する状況把握を教えてください。
#85
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 東電福島第一原発の事故後の作業に従事された労働者の方からは、平成三十一年三月末現在で、当該作業によりがんを発症したとして十七件の労災請求がありまして、このうち支給決定は六件、不支給決定も六件となっております。
 また、訴訟の関係というお尋ねでございましたが、この不支給決定としました六件のうち、その取消しを求める訴訟が一件提起されていると承知をしております。
#86
○福島みずほ君 廃炉業務に従事させるに当たり、事業主は、N4レベルの日本語能力の特定技能外国人に対し、電離則及び、例えば除染もそうですが、除染電離則の特別教育を適切に保障できないのではないですか。
#87
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今お尋ねございました関係でございますが、労働安全衛生法令におきましては、放射線業務従事者や除染等の業務の従事者の健康障害を防止するために、事業者に対しまして、今御指摘ございました電離則あるいは除染則に基づきまして安全衛生教育の実施等を義務付けております。
 御指摘のとおり、特定技能外国人を含めました外国人労働者につきまして、日本語能力への配慮が求められることから、安全衛生教育の内容を確実に御理解いただくための取組ということが重要だと認識しております。このため、私どもとしましては、平成三十一年三月に、通達をもちまして、外国人労働者を就業させる業務について、母国語に翻訳された安全衛生に関する教材や視聴覚教材を用いた教育、そして理解度を確認しながら継続的に教育を繰り返すこと等を適切に実施するよう関係事業者を指導しておるところでございます。
 また、あわせまして、建設作業につきましては、こういった教材につきまして更なる多言語化あるいは視聴覚教材の開発ということを行っているところでございまして、こういった安全に働くことができる環境の整備ということで私どももしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
#88
○福島みずほ君 廃炉に関して、東電の廃炉に関して、特定外国人を使うことに断固反対です。
 そもそも、東電福島原発事故を経験したこの日本において、二〇一一年以降、日本人の皆さんは、情報量やこの問題点についてかなりやっぱり浸透したと思います。でも、外国人の方に、廃炉あるいは原発の問題、放射性物質の問題などきちっとできるんでしょうか。
 現場で、まさに何の事業に従事するかも分からない。まさに、私も防護服を着てマスクを着けて原発の中に何度もいろいろ、いろんな原発に入りました。話せないですよ。話せないですよ、マスク着けてやるんですよ。配管が爆発して美浜の下請が大量に亡くなるという現場にも入りました。大変な状況で、どんな事故があるか分からない。
 しかも、東電福島原発事故は、その一帯、明らかに放射線量が高いんですよ。ここに外国人の人を、まあまあ日本語ができるというので入れることができるんですか。できないと思いますが、いかがですか。
#89
○政府参考人(佐藤淳君) あくまで一般論として申し上げますと、地方出入国在留管理局に対しまして特定技能の在留資格に係る申請がなされた場合におきましては、申請に係る活動の内容が特定技能として認められる分野、業務に該当するかなど、所要の要件を満たすか否かについて審査をすることになります。この審査過程におきましては、各分野を所管する省庁に対しまして、特定技能として認められる分野、業務への該当性などについて確認を求めるなど、関係省庁と連携しつつ対応することになります。
 御指摘の福島第一原発の中でありますけれども、様々な作業がありまして、その意味するところが一義的でないため、特定技能外国人が従事することの可否については一概に申し上げられないということでございます。
#90
○福島みずほ君 一般論を聞いているのではなくて、具体的に聞いているんです。廃炉ビジネスに、廃炉に特定外国人を入れたら駄目ですよ。現場でコミュニケーション取れないですよ。防護服着てマスク着けてどんなコミュニケーションができるか、実際やってみてくださいよ。できないですよ。
 もう一つ、原発における労災の事件、ケースはいろいろあります。浜岡原発における嶋橋さんの事件、四十九ミリシーベルトですが、若い彼は骨髄性白血病にかかり、労災認定を受けます。労災認定そのものが極めて困難です。彼の場合、四十九ミリシーベルトで労災認定が認められます。
 ただ、外国人、五年たって本国に帰って、具合が悪くなる。でも、それで、じゃ、日本に来て日本の弁護士に頼んで労災申請ができるでしょうか。莫大なお金、彼らにとっては莫大なお金が掛かるかもしれません。できないですよ。つまり、死人に口なしじゃないけれど、本国に帰るわけです。被害の救済が極めて困難な人たちに廃炉の労働者をさせてはならない。これは本当に日本の恥になりますよ。人権を考えていないということになりますよ。帰る人たちですよ。被害の救済が困難、いつ発症するか分からない、そんな人々を廃炉の現場で使っては駄目ですよ。
 これは、厚労省も法務省も外務省も、廃炉のこの東電福島原発事故には特定外国人は使わない、それぐらいの矜持を示してもらわないと、一般論では当たります、一般論で判断します、どこか分かりませんという状況では駄目ですよ。事態が止められない。これは駄目ですよ。本国に帰る人たちをこういうことで、救済が実際できなくなる人たちをこういう形で廃炉に使っちゃ駄目ですよ。いかがですか。
#91
○政府参考人(佐藤淳君) 誠に申し訳ございません、繰り返しになりますけれども、今の御指摘については一概に申し上げることは困難ということでございまして、個々の外国人が従事する活動内容に即しまして、個別の事案ごとに審査することになるというふうに考えてございます。
#92
○福島みずほ君 個々の事案であるならば、この東電福島原発事故の廃炉に関して、特定外国人、クリーニングだ、解体だという名目で認めちゃ駄目ですよ。現場でどんな扱われ方するか分からない。情報量が圧倒的に不足していて、本国に帰って被害救済が困難なことが分かっているからこそ使うと私は思いますよ。こんな非人道的なことは絶対に許してはならない。後から禍根を残しますよ。本当に禍根を残しますよ。ということで、これは本当に認めちゃ駄目だということを強く申し上げ、また今後も議論させてください。
 技能実習生が現代の奴隷制だとこれほど議論があり、特定活動で人権保障するとこれだけ言い、本国に帰って被害救済ができない人々、困難な人々を福島の廃炉に使っては駄目です。これは、外務省、法務省、厚生労働省、肝に銘じてください。圧倒的にハンディキャップがある人たちを廃炉の労働に使っちゃ駄目ですよ。それは強く申し上げます。
 労働契約法二十条における裁判所の判断がずっと続いております。日本郵便においては手当が、大阪医大においては賞与が、メトロコマースにおいては退職金が、それぞれ非正規雇用労働者への不合理な差別として認定されております。
 厚生労働省、この三つの判決をどう受け止めているでしょうか。
#93
○政府参考人(小林洋司君) 御指摘の判決でございますが、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇差に関しまして、個別の手当ごとに判断するなど、昨年の最高裁判決を踏まえたものというふうに承知をしております。
 昨年六月に働き方改革関連法成立をいたしまして、まだ未施行ではございますが、その法律におきましても、個々の待遇ごとに、当該待遇の性質、目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断されるべきことということを明確化しております。
 御指摘の判決は、こうした流れに沿ったものというふうに認識をしております。
#94
○福島みずほ君 是非、これがどんどん基本給にも反映するようによろしくお願いします。
 ところで、雇用環境・均等部又は雇用環境・均等室の常勤職員の配置数は何人ですか。また、常勤職員は過去何年で何人増えましたか。非常勤職員に関して、夏季休暇、病気休暇は認められていますか。いかがですか。
#95
○政府参考人(小林洋司君) お答え申し上げます。
 まず、都道府県労働局の雇用環境・均等部室の職員でございますが、平成二十八年度に大幅な組織再編をしております。当初、平成二十八年の段階では常勤職員数六百九十名でございます。平成三十年度末に七百四名ということで、十四人増加ということになっております。
 それから、非常勤の方に対する夏季休暇、病気休暇の状況でございますが、非常勤の休暇制度につきましては人事院規則で定められております。非常勤職員につきましてもこの人事院規則にのっとる形でございますが、夏季休暇はございません。それから、病気休暇はございますが、無給ということになっております。
 この夏季休暇の方でございますが、そうした状況を踏まえて、年休を付与される見込みのある方については、七月から九月の間に限って最大三日間、夏季年次休暇として年次休暇の前倒し付与が認められているところでございます。
#96
○福島みずほ君 足下から、それから是非雇用をもっと増やして、ハラスメント法もありますので、是非増やしてほしいということと、足下における非常勤の皆さんたちの雇用の改善を求めて、質問を終わります。
#97
○川合孝典君 国民民主党の川合孝典です。
 本日は、一般ということでございますので、働き方改革に関して、今起こっている様々な課題について少し問題提起をさせていただいて、根本大臣にも是非、ちょっと問題を把握いただいた上で御認識を幾つかお伺いできればと思いますので、静かにやりますので、どうぞよろしくお願いします。
 まず、年次有給休暇の取得の義務化、これが本年四月から改正労働基準法が施行されることによって始まるわけでありますけれども、この件に関して、パート、アルバイトで働いていらっしゃる方々からいろんな問題の御指摘を受けております。したがいまして、まずそこから御質問したいんですが。
 まず、パートタイマーさんがそもそも年次有給休暇を取得する際の賃金の計算方法というのがございます。よくよく御存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、本日、資料を配付させていただきました。この資料、おめくりいただきますと、右手のページの二つ目の項目のところに、有給休暇の賃金計算方法、パート、アルバイトが取得した場合というところが書かれております。これ、パート、アルバイトのこの年次有給休暇、三種類の賃金計算方法が実はございまして、一つが平均賃金、過去三か月間における一日当たりの賃金、二つ目が通常の賃金、所定内労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金、そして三つ目が標準報酬日額ということになっておるわけでございますが、このそれぞれの計算方法によって、賃金、いわゆる年次有給休暇の金額の水準に増減が実は発生するということが御指摘をされているわけであります。
 まず、厚生労働省にお伺いをしたいと思いますが、パートタイマー、アルバイトの方々のうち、この通常の賃金、平均賃金の一日分、そして標準報酬日額の適用を受けていらっしゃる労働者の数というのは厚生労働省で把握していらっしゃるでしょうか。
#98
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今議員の方からパンフレットも御紹介いただきました関係でございますけれども、これは労働基準法の三十九条の第九項というところで、この年次有給休暇の規定の中で、その際の、取得する際の賃金についての規定を置いておりまして、今御紹介いただきましたとおり、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金、そして労働基準法で定める平均賃金、あるいは健保法に定める標準報酬日額に相当する金額のいずれかを支払うことが必要ということでございますが、私どもとしましては、パートタイム労働者、一般労働者を問わず、この取得する際の賃金の支払方法ごとに具体的な労働者数というものは把握はできておらないということでございます。
#99
○川合孝典君 把握は一切しておられないということですね。
 そこで、配付させていただいた資料の二の方、パートの有給休暇賃金という資料を事務所で作成させていただきました。
 私が問題提起させていただきたいのは、例えば、通常の賃金を支給する場合というところで、解説という箱囲みの下に書いてありますが、労働契約が一日六時間、時給九百円、手当なしの場合に、これ当然、九、六、五千四百円というのが有給休暇の賃金の水準ということになるんですが、ところが、平均賃金の日額を支給する場合という形になりますと、過去三か月間の実際に働かれた勤務日数と時間を掛け合わせて、その上で総暦日数で割るという、こういう形に実はなるわけであります。そういたしますと、この二の事例の場合には、三か月の収入が三十六万円で暦日総数が九十二日ということになりますので、これ割りますと、一日当たりの実は有給休暇賃金が三千五百二十一・七三円という、こういう金額になるんですよ。
 ということは、何が言いたいかと申しますと、年次有給休暇を今回取得を義務化をしたわけですよね。義務化をしたんですけれども、その義務化された年次有給休暇を取ることで、本来働いていたらもらえるであろう賃金の水準を下回るということにつながってしまうという、この点を指摘させていただきたいわけですが、大臣、この点について、どのようにこれ見て御認識になられるか、お聞かせください。
#100
○国務大臣(根本匠君) 年次有給休暇は働く方の心身のリフレッシュを図ることを目的としていて、働く方が確実に取得することができるようにすることが必要だと思います。
 年次有給休暇を取得した際の賃金は、就業規則等に定めることによって労働基準法で定める平均賃金に基づいて支払うことも可能であります。
 先生のこの資料を今私も見させていただきましたが、これは就業規則等で定めることによってこういう平均賃金で支払うということが可能ですが、年次有給休暇を取得した際の賃金を平均賃金で計算することとしても、このケースの場合はちょっと少ないんですが、必ずしも所定内労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金よりも少ない額とならないケースもあると認識しております。
#101
○川合孝典君 ありがとうございます。
 大臣、ありがとうといいますのは、誠実に答えようとしていただいたことに対しては感謝をしたいと思いますが。
 大臣、私、別にそのことについて大臣を追及しようとしているわけではなくて、要は、どの方式を取ってこの年次有給休暇の賃金を支払うかということが、ある意味、使用者側に選択が委ねられていて、そのことの結果として、一方で法律で休み取れと言われているわけですよ、五日間は取れと。取れと言われて取ったら、働いていたときよりも手取りが減ってしまうという、減額されてしまうと。このことについて、大臣、率直にこれ御覧になられていて、要は、休めと、休みなさいと言っておきながら、でも減るよというこの状況が適切と大臣は思われるかどうかということです。
#102
○国務大臣(根本匠君) 法律上そういう三通りの計算方法があって、確かに就業規則などで定める、就業規則を定めるときには労働者の皆さんの意見を聞いた上で定めることになろうかと思いますが、いろんなケースがあって、こういうケースではこういう賃金になるということでありますが、やはり私も個人的には、できるだけ、それはできるだけ実際の賃金水準に近い方がいいと、私は個人的には思います。
#103
○川合孝典君 個人的な意見としてでも、大臣の率直な御意見、私は初めて伺わせていただきましたので、そのことについては感謝を申し上げたいと思います。
 就業規則のお話を何度か御答弁の中で言っていただきましたけど、正直申しまして、就業規則がきちっと決まっていて、かつ労使協定が結ばれた上で、いわゆる賃金の標準報酬日額なんかを決めることができるような実は企業というのはある意味限定されているわけでありまして、したがって、多くの企業では一方的に、要は、使用者側がこれを選択して労働者側に提示しているという、こういう状況があるわけであります。
 したがって、要は、一方で休みなさいと言っておきながら、休んだらお給料は減ってしまうということについて、このことについてはやはり休むことに対するインセンティブが働かないんですよね。いつ休んでもいいよというルールであったがゆえに減額をされるということについてもある一定の合理性が担保されてきましたが、今回義務化されたということで、休まねばならない、でも休むと下がるという状況になってしまっているんです。
 ここについてどう厚生労働省として、行政としてメスを入れていくのかということが、働き方改革やるの方向性自体、私、否定するものではありませんので、働き方改革をやることで、仕事のやり方を見直した上で余暇も含めて豊かに生活できるようにしようという、この理念自体は正しいことだと思っているんですよ。でも、一方でこういう穴が空いている部分があるということでありますので、ここをどうするのかということについて問題提起をさせていただいたということであります。
 それでね、それでねって何か済みません、世間話みたいになっちゃう、もう一点なんですけれども、実は、この通常の賃金の支払を行うというところで、これは一にちょっと戻るんですけれども、お手元の資料の二の、時給九百円で一日六時間働いた場合五千四百円という、ここなんですが、この通常の賃金という考え方、実はこれパートタイマーに当てはめますと、当然、パートタイマーさん、シフト勤務をやっています。したがって、月曜日は五時間、火曜日は六時間とかという形で、日によって労働時間が変わっているケースが実はあるんです。細かい話なんですけど、是非聞いていただきたい。こうなったときに、平均賃金が高い日に休んだ方が、実はこれ、そうすると、逆の意味で今度は給料が増えるんですよ。意図的に、要は有給休暇賃金を増やすことが選択的にできてしまうという、こういう枠組みも実は一方であるんです。
 実際そういう事例も言われているわけでありまして、実はこれ、一を選ぶと恣意的に年次有給休暇賃金が少し上がるという状況になり、二のパターンを選ぶと使用者の意図で年次有給休暇賃金を下げるという、こういうことにもつながっているというわけでありまして、これってよろしくないんじゃないですか。坂口局長でも結構ですから。
#104
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今の関係でございますけれども、今議員御指摘のとおりでございますが、その点、実は先ほど大臣の方からも御答弁を申し上げて、必ずしも所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金より少ない額となるわけではないということで大臣が御答弁したのがまさにその点で、今議員の方からございましたように、例えば、パートさん、アルバイトの方で、シフトの勤務で、例えば今御提示あったように、月曜日だけが五時間で、ほかの日が八時間とかというような、七時間、六時間ということであれば、確かに月曜日に休まれた場合であれば、九百掛ける例えば三時間であれば二千七百円ということですから、下の三千五百円の方が逆に高くなるということで、今まさにそこは大臣も御答弁し、議員の方からも御紹介あったとおりかと思います。
 ただ、この関係につきましては、先ほど大臣の方からもございましたとおり、あるいはこの規定でございますけれども、労働基準法の三十九条の第九項というところで定められ、それぞれの事業場の事務処理の手続、あるいは、今大臣の方からも就業規則等のお話を申し上げましたけれども、労働者の方からも意見を聞いた上で定める就業規則、あるいは、議員の方からもございましたとおり、就業規則がない場合もございますけれども、そういった場合もやはり労使でもお話合いをしていただきながら、この規定を生かして、事業者あるいは労働者の方に合った有給休暇の際の賃金の支払をどうするかということをそれぞれの事業場で決めていただくということで、一つのやり方だけにという、形ということに決めると、いろいろな形でなかなか難しいということもあり、こういう規定が改正し設けられているということで、そういった御趣旨も御紹介しながら、今議員の方からもございましたとおり、年次有給休暇というのが働く方のリフレッシュを図るということを目的としていると、働き方の改革ということにつながるような施策につながるように私どももしてまいりたいと思っております。
#105
○川合孝典君 指摘したいことはいっぱいありますけれども、一点だけ、坂口局長の今の御答弁に関して。
 私が言わなくても御存じなはずですけれども、労使で適切な条件設定してとおっしゃいましたけど、労使で条件設定できない人たちが困っているんですよ。そもそもそこを言っているわけでありまして、トヨタさんを始めとして、きちっとした労使関係や就業規則、労働協約を結んだ上で労使間で様々なルール作りをしていらっしゃるところでは何の問題もないんです。要は、コンプライアンスが遵守されていない働き方、働かせ方をさせている事業場があるがゆえに、そういうところで困っている人たちをどうするんですかということについての話をさせていただいています。
 大臣に、これも、あのときああ言ったじゃないかということを後で言うつもりはございませんので、率直に御意見聞かせていただきたいんですけれども、元々、このパートタイマーさん、アルバイトさんの年次有給休暇のシステムというのは、自由に休んでいいよということを前提とした上でこのルールができ上がっているんです。ところが、年次有給休暇取得を義務化した時点で前提が変わっているんですよ、変わってしまっております。要は、休めと言っているわけですから。休めと言った以上は、その休めという国からの指示を罰則付きでやるわけですから、その指示を遵守しなければいけないわけで、その指示を遵守する上で、条件によって得をしたり損をしたりという上振れ下振れがあってはいけないと思うんですけど、これ、大臣、是正するべきだと思われませんでしょうか。
#106
○国務大臣(根本匠君) 委員の質問がありましたので、私も、この年次有給休暇を取得した際の賃金ってどうしてこういう三通りの賃金体系になっているのかということで改めて確認をいたしましたが、労働基準法施行当初、これはもう委員既に御承知だと思いますが、できるだけ労働者の生活実態に合わせるための計算方法である平均賃金により計算することとしておりましたが、計算が煩雑であることから、昭和二十七年の法改正によって、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金及び健康保険法に定める標準報酬日額に相当する金額による計算も可能であるということで、この三通りの方法が就業規則等によって決められると、こういう経緯があってこの規定になっているということを改めて確認をいたしました。
 やはり制度というのはその時代その時代でいろんな状況があって、そこは一般論で言えば、新しい制度が導入されたときに今までと想定されていなかったような課題も出てくるということもあり得ると思いますが、そこは少し、ちょっと事実関係も含めて精査をしていかなければならないのではないかと。
 やはりこれは、働いている方にリフレッシュをしてもらおうという目的で今回義務化をしたわけであります。元々、パート、アルバイトの方、やはり確かに自由な働き方で働いておられるという側面もあるわけですが、この辺はどういう視点で物を見るかということだと思いますし、様々新たないろいろな課題が出てきた場合には、そこは少し、事実関係がどうであるかということも含めて、何がより合理的なものかということは研究していく必要があると思います。
#107
○川合孝典君 ありがとうございます。
 こういう問題があるということを御認識いただいた上で、是非ちょっと検証をまず始めていただきたいということを申し上げさせていただきたいと思います。
 次の質問も類似する質問なんですが、実は、この年次有給休暇の付与が義務化をされる、このことに伴って、企業で、企業の内部で労働条件の見直し、言い方はちょっときついですけれども、労働条件の不利益変更に当たるのではないのかという見直しが実は行われておるといったようなことについての指摘が実は私のところに複数寄せられてきております。
 厚生労働省の方、役所の方で結構ですので、この義務化を、年次有給休暇の付与の義務化を行うことで何らかの問合せだとかクレームだとかというものが役所には寄せられていないでしょうか。ちょっとそれ確認させてください。
#108
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今議員の方からございました点でございますけれども、ちょっと私どももいろいろな、本省あるいは局署の方でも問合せについては、年次有給休暇に限らずいろんな問合せも受けさせていただいておりますので、それをどういった類型でという形のものについては私どもとして把握、詳細ができているわけではございません。
 ただ、この年次有給休暇の付与の義務化の制度につきましては今年の四月から施行されたばかりということでございますので、私どもとしましては、制度の適切な運用が図られるようにということで、制度に関するリーフレットやホームページというものを作り、その中にもいろいろ、この四月以前からお問合せ等々もいただく機会もありましたので、そういった点についてはQアンドAというような形でパンフレットにも記載をさせていただいており、今のような一定の従前の休日、所定休日等の取扱い等々の関係についてもそのQアンドAにも書かさせていただいておりますので、そういった点を見ていただく、あるいは、先ほど申し上げました、問合せの際に活用してお答え申し上げているということはございます。
#109
○川合孝典君 具体的にどういうことが起こっているか、ちょっと事例として口頭で申し上げたいと思うんですが、例えば、年次有給休暇五日取得が義務化になったということを受けて、会社が従業員側に一方的に通告してきて、年間休日、週休も入れてですけど、年間休日を五日間減らすという通達が回っている会社があるんですよ。
 これって、坂口局長、どうなんですか。そういう事例というのは全然把握されていませんか。
#110
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今の点でございますけれども、私どもとしましては、個々の事例として具体的にその問合せがあった、あるいは何件あったということについてのお答えはちょっとなかなか難しゅうございますけれども、先ほどの御答弁の中で御紹介しましたパンフレット等のQアンドAの中では、今の議員のお尋ねに関する類似としまして、あるいはそういうものとして、例えば、法定の年次有給休暇に加えて会社独自に法定外の有給の特別休暇を設けている場合に、その取得日数を五日から控除することができますかというようなクエスチョン、あるいは、今回の法改正を契機に法定休日でない所定休日を労働日に変更し、当該労働日について使用者が年次有給休暇として時季指定することはできますかというようなクエスチョンを掲げ、パンフレットの方では掲載するというような形でお問合せには臨ませていただいておるというところでございます。
#111
○川合孝典君 大臣、じゃ、ちょっとお聞きいただいて御見解をお伺いしたいんですが、今、事例として、年間休日を例えば五日間減らして、百十八日を百十三日に減らしますという通達を回して、年間休日を減らすことで強制的に付与される年次有給休暇の五日分をここで消化することで結果的にプラマイゼロにしようとしているような事例がまずあります。若しくは、もっとこそくな事例としては、年間休日数は変更しないんですけれども、一日の所定労働時間を延長して年間所定労働時間を四十時間増やすと。これで五日分、要は労働時間を増やすということで対応したいということを会社が言ってきている企業もあります。それからもう一つ、これもせこいなと思うんですが、年休を五日間付与する代わりに従来あった特別休暇をなくすと、五日。こういう話が現実に起こっています、現実に起こっています。
 これって厚生労働省が働き方改革で少しでもQOLを向上させましょうということでやってこられている法の理念から逸脱した行為だと私は思っておるんですが、大臣はどう思っていらっしゃるでしょうか。
#112
○国務大臣(根本匠君) 一般論として言えば、年次有給休暇の付与義務化を機に法定休日ではない所定休日を労働日に変更するなど労働条件を変更する場合には、原則として労働者の同意が必要だと思います。仮に、労働者の同意を得ずに就業規則の変更によって労働条件を不利益に変更する場合には、労働者の受ける不利益の程度等に照らして合理的なものであると認められないときには労働条件の変更が認められない場合もあり得ますが、最終的には個別具体的な事情を踏まえて司法において判断されるものだと思います。
 ただ、いずれにしても、法定休日でない所定休日を労働日に変更して、当該労働日について使用者が年次有給休暇として時季指定する。これは実質的に年次有給休暇の取得の促進につながっておりませんので、これは今回の改正の趣旨に照らしても望ましくないと思います。
#113
○川合孝典君 望ましくないというお言葉をいただきました。
 それで、これも大臣に是非聞いていただきたいんですけれども、実は、先ほど局長の御答弁の中に、坂口局長の御答弁の中に、厚生労働省のQアンドAでというのを実は何度かおっしゃいましたけど、例えばQアンドA、こういうふうに書かれています。
 今回の法改正を契機に法定休日ではない所定休日を労働日に変更し、当該労働日について使用者が年次有給休暇として時季指定することはできますかという質問に対して、御質問のような手法は、実質的に年次有給休暇の取得促進につながっておらず、望ましくないものです。
 望ましくないだけなんですよ。これで、要は、こうしたいわゆる法の理念を逸脱した行為を抑制できるのかということが実は問われております。大臣が先ほどおっしゃった内容というのは、あくまでも、労使の交渉ができるだとか適正にコンプライアンスが遵守をされているということが前提として初めて成り立つ、ある意味、空理空論の部分なんです。実際、問題が起こっているのはそことは全く別の世界で起こっていることであって、実はそういうところで働いていらっしゃる方々が一番困っていらっしゃる。そこをどう見直していくのかということが求められています。
 一部上場大手企業、収益の高い企業については、元々、一定のQOLや労働条件、生活条件というのが整っているわけですから、むしろ政治として光を当てるべきところなのは、困っていらっしゃる方が実際に、労使交渉して労働者の合意を得てという話ありましたけど、それはあくまで理屈でありまして、現実には嫌なら辞めろと言われています。パート、アルバイトなどというのは、要は、人手不足だと言っているけれども、外国人労働者もまた入ってくるから、別に代わりは何ぼでもいるんだから、この条件のめないんなら辞めろと言われて泣く泣く働いているケースが多いんです。ここをどうするのかということが問われておるわけでありまして。
 先ほどの年次有給休暇の賃金に関わる得した損したという議論もそうでありますし、今御質問させていただきました、この義務化によってむしろ労働条件の全く改善、労働時間の短縮につながらないという、年間総実労働時間の改善につながらないといったような、こういう事例が起こっていることに対して、これから法律、本格的に動き出すわけでありますので、その施行に当たって、様々起こっている問題について、是非とも、今申し上げたことも含めて、我々気が付いたところはどんどん御提起させていただきたいと思いますので、検証していただいた上で、必要な措置を講じるなり、今の法律がそれに見合わないもの、マッチしないものになっているのであれば、是非、法改正も視野に入れた議論というものをこれからさせていただきたいと思っております。
 問題意識も含めて、こういうことがあるんだということを是非御理解いただいて、前向きに対応いただくという御答弁だけ頂戴できませんでしょうか。
#114
○国務大臣(根本匠君) 働き方改革は、まずは今スタートをしたわけでありますが、やはり働き方改革は何のためにやるのかと、こういう趣旨をしっかりと周知して、そして、今いろいろ委員からも様々な御指摘がありましたが、それらの御指摘も踏まえて、やはり働き方改革が何のためにやるのかということをしっかりと周知し、理解を求めて、パンフレットとかホームページ、いろんな様々な手法ありますけど、これは今の御指摘も踏まえて我々しっかりと適切に、まず周知を図って、とにかくこの働き方改革の狙いや目的、趣旨、これをしっかりと浸透させて、理解を求めていきたいと思います。
#115
○川合孝典君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。
 それで、周知の話が出ましたので、言うつもりなかったんですけど、これも是非頭の隅っこに置いていただきたいんですけど、厚生労働省の周知のためのホームページや資料、全く一般の方に何が書いてあるのか分からないようなものが載っています。それで、結局、探しに行ったら厚生労働省じゃなくて東京労働局にしかなかったから、これ東京労働局の資料を持ってきているんです。役所に問合せの電話を入れましたところ、そんなものはありませんと、あっさりうちの事務所のスタッフが言われました。
 したがって、周知をするということを大臣がおっしゃっているわけでありますから、是非、厚生労働省の方には、こういう運用も含めて問題が生じていることが実際あるわけでありますので、実際、誤解のないように、使用者側にも、また労働者側にも制度を運用していただけるように、分かりやすいメッセージの発信をお願いしたいと思います。このことだけ申し上げさせていただきまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#116
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
 おなかがすいている方がいらっしゃるかもしれませんけど、もう少しだけお付き合いを願いたいと思います。
 年金のことから行きます。
 三月末にインターネットを見ていたら、大学の研修医時代に三月の一か月だけ年金保険料が未納で資格欠失になっているという投稿がありました。さらに、これは国立大学、国立病院の問題だというコメントもありました。私が驚いたのは、これは社会問題化すべきです、消えた年金問題に匹敵するというような記述がありまして、私は、この問題は、十五年間参議院やっていますが、解決したつもりでいたんです、今まで。
 ちょっとなぜこういうことかということを申し上げますと、大学、国立大学等々は、研修医とか医員は三月三十日で退職します。これ一般の方もそうなんです。資格を失うのは翌日です。厚生年金保険上、退職した翌日に被保険者の資格を失う。年金は、被保険者期間を算定するときは、その資格を喪失した月の前月までを算入する。つまり、月末一日前に退職したら、その月は資格がないから一日空くんですね。これがあるわけですよ。
 この問題は、私は、二〇〇四年、平成十六年の選挙のときに、当時は、年金未納三兄弟とか、同期は中川さんだけかもしれませんが、小泉総理が、実は厚生年金であったと。人生いろいろ、会社もいろいろと、よくあんなことが言えたなと思うんですが、そういうときでした。私もこれを知っていましたので、レジデントの六年のうち五年間は三月が一か月ずつ未納になっているというのは、私言いました、選挙のときに。そうしたら、大変残念だと有権者の方に言われた記憶もあるんですが。
 そこで、なぜ解決したと私が思っているかというのは、その間ずっと取り組んできたんですよ。でも、この問題が今ネットで大きな話題になっているよということを厚生労働省の方に話をしたら、いや、以前と変わっていませんという返事だったんですよ。それで私は怒りまして、この問題を今日取り上げたいと思っているんです。
 この問題は解決済みだと私は思っているんですが、その理由は後で申し上げますが、どのような問題がこの点について残っているんでしょうか。
#117
○政府参考人(高橋俊之君) 御指摘いただいた問題は、平成二十八年の五月の厚生労働委員会でも先生から御質問をいただいたかと思います。
 この問題につきましては、平成二十二年と二十六年の通知を発出いたしまして、同一事業所において一日空けて契約が更新される、こういった場合でありましても、事業主と被保険者との間で次の雇用契約の予定が明らかにされているなど、事業主との雇用契約が継続しているような事案については被保険者資格を喪失させることなく厚生年金の被保険者として取り扱うよう運用しているところでございまして、そういう意味で、既に御指摘のような事案がないはずのことでございます。三月三十日までの雇用契約でありましても、四月一日以降同一の病院と雇用契約があると、こういった場合には引き続き厚生年金の被保険者として三月も扱うと、こういうことになっておりまして、お尋ねのような問題は解消していると思っております。
 仮に残っているということがあるとすれば、これは、三十日までの雇用契約でありましても、四月一日以降は別の事業所、例えば別の病院に勤務されると、この場合はどうしても雇用契約が継続しておりませんので、三月につきましては厚生年金の被保険者資格を喪失いたしまして国民年金に加入していただくと、こういうことになるわけでございます。
#118
○足立信也君 そのとおりですね。
 別の事業所に四月一日から行く場合は、三月三十一日、この三月分だけは国民年金という形になるわけですね。これは、この問題は残っています。それはそうなんですが、それ以外の四月以降も継続する場合はもう解決していると、今、高橋さんもそういうふうにおっしゃった。
 これは、なぜ国の行政機関に雇用される非常勤職員が三月三十日退職、四月一日再雇用というような形にこれまでされてきたのか。一日空白を設けているというのは、私は意図があると思うんです。高橋さんの立場で答えるのは難しいかもしれませんが、なぜ一日の空白をずっと設け続けてきたのか、この理由は何でしょう。
#119
○政府参考人(高橋俊之君) 御指摘のように、過去におきましては日々雇用の非常勤職員という制度がございまして、任期が一日単位というふうにされてございました。実際上、三月三十日退職、四月一日再雇用とされていた実態があったと承知してございます。
 その理由というのはなかなか私の立場で正確なことを申し上げられませんけれども、現在は、平成二十二年の人事院規則改正によりまして日々雇用職員制度が廃止されまして、会計年度内で臨時的な業務について一年間の任期を設定して任用するという仕組みが設けられてございます。これによりまして、例えば厚生労働省、国の行政機関あるいは国立病院、こういったところでも非常勤職員につきまして三月三十一日までの雇用契約が締結されているというふうに承知してございます。
#120
○足立信也君 高橋さん言いづらいと思うので私の口から言いますが、いろんな情報を私も調べたら、なぜ空白を設けたのかと、これ、継続雇用だと退職手当が増えるために予算措置が困難であるということが大きな理由だったと私は認識しています。
 それで、なぜ私が解決済みだと思っていたのか。そのことは、今、高橋さんもおっしゃいましたが、平成十五年までは国の機関だったので日々雇用でした。これが十六年に法人化されて、非常勤職員として三月三十一日退職と取り扱うことになって、厚労省も確認してくださいました。国立病院とかJCHO、ナショナルセンター、あるいは大学、筑波大学や医科歯科大学はもう三十一日になっていると、だからこの問題はないということになっているわけですが。
 そこでお聞きしたいのは、今、二大学がありましたけれども、これは、ほかの国立大学法人というのはそういう三月三十一日までということに変わってきているんでしょうか。まだ三月三十日で退職というのが残っているんでしょうか。分かります。
#121
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 国立大学法人における職員の雇用形態等につきましては、各国立大学法人において、労働関係法令に従って、それぞれの経営方針等を踏まえて適切に定めるべきものと考えております。
 なお、国立大学法人職員の任期の末日の取扱いの状況について、網羅的に把握はしておりませんが、今回幾つかの大学に問い合わせたところ、いずれも三月三十一日となっていることを確認をしております。
 以上でございます。
#122
○足立信也君 今回急いで問い合わせたということですが、これ、二〇〇四年から問題になっていて、そもそも、文部科学省としては、この一日の空白、一月の未納、資格欠失、この問題があるという認識はあったんですか、今まで。
#123
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 この問題が制度的に生じ得るということについては認識をしておりますし、今の一連の御答弁の中にもございましたが、同じ国立大学法人の別の診療科で研修する場合等においては通算をされますので未納の問題は生じませんが、他の病院に移ってしまうというケースにおいては、仮に三十日までであった場合で今のケースの場合ですと、国民年金の掛金を御本人にしっかりと負担していただかないと通算がされないという点については、私どもとしても認識をしております。
 以上でございます。
#124
○足立信也君 知っていたんですね。じゃ、この後聞きますが。
 私がこの問題は解決したと、先ほど高橋さんも触れられておりましたが、これ、二度通知出ているわけですね。一つは平成二十二年四月という話がありました。これまさに私が政務官のときで、ここは解決しなきゃいけないということの思いが強くありまして、そのときにどうなったかというと、三月三十日に退職しても四月一日に再雇用なら引き続き被保険者とすることが妥当であるというふうに出したわけですね。先ほど、人事院規則改正、二十二年九月の件がありました。そしてさらに、二十六年の一月の再度通知で、一日ないし数日の間を空けて再度雇用契約が行われる場合、被保険者資格を喪失させることのないようにという通知を出している。これは厚労省から日本年金機構への通知です。こういうことをやってきたわけですね。
 さっき、二十八年の質問の件が出ました。その年の七月、私選挙だったので、ひょっとすると最後かもしれないと思ってこの年金問題を再確認したんです。それとHPVワクチンの件を最後に申し上げたわけですが、そのときの答弁で福本年金管理審議官は、現在ではこれに沿った運用が、通知に沿った運用がなされていると考えている、つまり、解決しているというような趣旨の答弁を当時されたんです。ところが、この前インターネットを見ていてこういう事態なので、本当に大丈夫かということをもう一回聞く必要があるのと、皆さんが御存じないんじゃないかと思うんですね、これだけずっと長くやってきたのに、ここに間があるということをですね。
 まとめると、三月三十一日までの雇用契約であれば何も問題ないわけです。三十日退職であれば、四月以降再雇用なら継続、別の事業所に行くなら一月だけ国民年金と、これはもう事実なんですが、そのことが余り知られていないと思うんですね。
 国立大学法人の件なんですが、これ、法人ごとに個人と雇用契約を結ぶので全部は把握できていないと、それは思います。でも、これは長年にわたって厚労省からも通知が出されていて、まさにそこで働いている人は国立大学法人が多いわけじゃないですか。だとしたら、これに関する通知はやられたことはあるんですか、今までに。あるいは、今後、こういう形態ですよと、こういうことですよというのは、先ほど、数校の大学に問い合わせたらやっていますと言いましたが、これは徹底させる必要があると思いますよ。そのことについて、どうですか。
#125
○政府参考人(瀧本寛君) 各国立大学法人の特に研修医の方の雇用形態ですけれど、それぞれの大学ごとに私どもとしては適切に管理されているものと考えておりますが、仮に何か課題があるということであれば、関係省庁とも相談をしながら、必要に応じて適切に対応してまいりたいと思っております。
 以上です。
#126
○足立信也君 何か課題があればと。
 先ほど、この問題は承知していると瀧本さんはおっしゃったけれども、これは、厚労省としては通知も出して、こういうふうにやってもらいたいということを言っているわけですね。しかし、現場に、現実に働いている人がいる文科省、国立大学法人は、そこが徹底されているとはとても思えない、今の話からいくと。
 これは、厚労省の方からもそれを周知させてほしいという取組がやっぱり足りなかったんじゃないですか。私はそう思いますよ。本来、文科省の、今回の質問の通告の件も、それは文科省ですとよく逃げられたり、いろいろあるけれども、厚労省としても、こういう問題があるから、空白が生じるから、何というかな、方針を決めたわけですね。通知したのならやっぱり文科省にもしっかり伝えるべきだったと、私はそう思いますが、大臣、どうですか。
#127
○国務大臣(根本匠君) 年金は一般的に、いろいろな方、年金の制度を必ずしも十分に理解しているわけではないと思います。特に、今のような手続の話は、なかなか普通の方々がそれをしっかりと知るというのは、私はかなりやっぱり難しいのかなと思います。
 だから、その意味で、年金についてはきちんと理解してもらって、国民の皆様に理解してもらって、しかも、制度が、確かに厚生年金の事業所からほかに移った場合にはまた国民年金に変わったりするので、そこに隙間が生じることは、やっぱり申請主義ですから、これはそういうことが生じ得るので、そこは、厚生労働省としても年金については丁寧に丁寧に周知を図る。これはどの世代の皆さんであれ、私はこれはしっかりと理解してもらう必要がありますから、その意味では、厚労省から再三通知をしているわけですが、ここはやはり国あるいは国の機関、そこがしっかりと、私はそこは理解してもらって、しっかりと浸透させる。
 やっぱり国民の皆さんに寄り添うとか、それはそういうことだと思います。やはり相手の立場に立って活動する、あるいはきちんと伝える、私はそれが必要だと思いますので、そこは、文科省としてもこういう議論があったことを踏まえて適切に対応していただきたいと思います。
#128
○足立信也君 ありがとうございます。
 瀧本さん、最後に申し上げますが、これは、職場が変わるということによって引っ越しが伴う方も相当いらっしゃる。かなり遠方に行かれる方もいらっしゃる。でも、雇用契約は非常勤であっても三月三十一日にしておいて、そこは年次有給休暇を使うとか、そういう方向性、そのやり方がありますよと。つまり、三月三十一日までの雇用と四月一日をつながるように、もう一度徹底してもらいたいというのが今日の私の質問の趣旨です。よろしくお願いします。
 次に、資料が皆さんのところにあると思いますが、過去二回私指摘してきた、二月八日の一本の課長通知から医師法二十一条の警察への届出義務の解釈が大きく変更されたと取られかねない事態になった、現場は混乱していると、この件がありました。
 資料は、昨日、二通、二つの通知が出されました。一つが、二月八日の課長通知に対して様々な懸念が生ずるからQアンドAをまず作っていただいた、その内容が後ろにあるわけです。まず問いを上げて、それに対する答えも出ています。
 それから、もう一通の通知が通しで六ページにあります。私が一番気にしていたのは、死亡診断書記入マニュアルにそのまま使われているから、これは若い医師やあるいは現場の医師の方々がこれを参考にするわけですから誤った解釈をされると困ると、ここを徹底して変える必要があるということで、記入マニュアルも修正して、追補ですかね、という形でやっていただいた。その内容は八ページにありますが、まず、通知、二月八日の通知の内容のところを、書かれてあったのを、ここを削除されたと。改正後は下にあるとおりです。それから、先ほどの、誤った解釈が生じないように、QアンドAのところもマニュアルの中に上げていただいたと。この二つの通知があるわけです。
 これも、きっかけは、課長通知が突然出されて、それを、この前も申し上げましたが、外科学会のメールで私がこれを見てびっくりしたというところがスタートです。今回、二か月掛けてここまで、今までと変わらない解釈できちんとやると、その解釈を定着させるということが何よりも大事だと思う。
 結果としてはそうなったんですが、大臣、この事態、全体として、通知が出て、それをどうやってそこを、今までと変わらないんだということを皆さんに分かってもらうというのを、これだけ掛かったわけですね。この事態をどう捉えておられるか。今回は、医政局の方、医事課の方、あるいは石井先生を始めとする与党の議員の皆さん、私も多少なりともそれを取り組ませていただきましたけど、この事態をどう捉えていますか。
#129
○国務大臣(根本匠君) 二月八日付けの医政局医事課長通知、これは議員からの委員会での質問や関係者の議論、そして私も直接委員からお話がありましたが、これまでの解釈を変えたのではないかと、通知を出したものですから、全く解釈は変わっていないんですけど、これまでの解釈を変えたのではないかという御指摘をいただいて、そして関係者にいろいろな思いを生じさせた側面があったため、今回改めて、医師法二十一条の届出義務について、これまでの解釈と変わらない旨を示したところであります。
 もう今委員から御紹介がありましたが、四月二十四日付けで、質疑応答集、二月八日付け通知に関する質疑応答集、QアンドA、特に、また死亡診断記入マニュアルの追補、これはQアンドAを反映させていただいてやらせていただきました。
 医師法二十一条については、その趣旨、目的に適正に適合するよう、解釈、運用に努めてまいりたいと思いますが、今回は全く解釈は変わらないんですけど、通知という形で、これはいろんな問合せがあったものだから通知を出した、しかし、その通知が様々な関係者にいろいろな思いを生じさせた側面があって、ここは我々もきちんと丁寧に対応すべきだということで、特にQアンドAを含めて今回対応させていただいたということであります。
 ここは、足立委員からの御指摘を受けて、私も、歴史的にどういう経緯があったのかというのを私もこれは改めて勉強させていただきました。その意味では、今回、対応として、我々きちんと、間違いのない、解釈にならないように対応させていただいたと思っております。
#130
○足立信也君 どのように捉えているかと私が答えてほしかったのは、やっぱりガバナンスの問題なんです。専門家任せになってはいけないということは統計問題でもよく分かったはずで、私は、例えば医系技官であるとか薬系であるとか、理系の人なんかは統計部門にローテーションしたらいいんじゃないかぐらいに思っていますし、今回もある意味専門的な方々の範囲で、もちろん承認はされているんでしょうが、とどまってしまったのではなかろうかという、そういう懸念があります。やっぱりガバナンスの問題で、その状況を立場の違う人もしっかり把握していなきゃいけなかったのかな、それが私の今回の事態の捉え方ですということを申し上げておきたいと思います。
 次に、ちょっと直前になってしまったんですけど、十連休対策です。
 これ、十連休はサービス業にとっては地獄だとか魔の十日間になりそうだとか、いろいろ言われています。ただ、もう直前なので、私は今日は保育と医療に絞って確認したいんですが、これ、連休中も保育サービスを利用できるように運営費の補助の加算を決められました。その内容を簡単に説明してもらえますか。
#131
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 まず、十連休への対応につきましては、政府全体として取り組んでおります。保育につきましては、通常の休日等よりも多くの一時的保育ニーズが生じる可能性があることから、一時預かり事業の運営費につきまして特別な対応をしております。
 具体的には、通常でありますと年間延べ利用児童数の区分に応じた基準額を設定しておりますけれども、これに加えまして、十連休につきましては、一時預かり事業の需要増にきめ細かく対応できますように、これとは別途、利用者、利用児童一人一日当たりの加算の単価を設定いたしまして、利用児童数に応じて運営費を加算する仕組みを創設したところでございます。
#132
○足立信也君 さっきサービス業はという話しましたけど、じゃ、働く側はどうなのかということをもうちょっと詳しく聞こうと思ったんですけれども、医療機関のことをちょっと言いますと、これネット上の二千六百七十人のアンケートなんですが、十連休に休みがなしという人が一四%、一四%ですよ。連休がなし、つまり続けての休みがなしというのが七%です。休みなし一四%と。科ごとにも出ているんですが、この科を申し上げるとそこへの志望者がぐっと減ってしまうかもしれないのでちょっとあえて言いませんが、休みなし一四%というのが大変な問題でもあるし、休みの前後に集中的に患者さんが来てしまうという問題もあります。
 例えば、大分県の日田市の日田医師会では、これ、膳所会長ですけれども、市内五十四医療機関の診療日を、十連休中ですよ、二日から五日診療してもらうというふうにして、薬剤師会や検査機関、あるいは透析も休めませんからね、長いこと、協議して、もうそろそろ市報には出ていると思います。そういった取組であるとか、あるいは、福岡市医師会では、四月三十日、五月一日、五月二日の三日間は、私が見ると、これまだ傾向で、実際はどうかというのは分かりませんけれども、有床診療所の約半分が診療すると。そういうふうに、そうしないと、やっぱり患者さんの健康維持の問題は非常に大きいですし、大変だとも思うんですね。
 そのときに、一つお聞きしたいのは、全体的な医療機関の対策は、その現場の都道府県あるいは二次医療圏あるいは医師会、そういったところにお願いしているのか、それとも、全体的な、こういう形で臨んでくださいというような基準みたいなものは出されているのかどうか、その点をまずお聞きしたいと思います。
#133
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 十連休中の医療提供体制につきましては、個々の医療機関が担う役割ですとか医療機関へのアクセスなど、個別の事情を踏まえて対応を検討していただくということが重要だというふうに思っておりまして、今委員も少しお触れになりましたが、今回の取組に当たりましては、地域の実情を把握している都道府県中心に御検討をいただくという体制を取ってまいりました。
 その上で、都道府県の皆さん方に対して、本年一月に、私どもとしては二点、一つは、必要な医療が提供できるように地域の実情に応じた体制構築を図る、二点目として、対応する医療機関等の情報を把握し、住民や医療関係者の方々に十分な周知を図ることを私どもの基本スタンスとしてお願いをいたしました。その上で、都道府県においては、例えば住民の方々に対してという意味でいえば、全部の都道府県で広報誌、先ほどお触れになりましたが、ホームページなどを通じての情報提供をしていただいているということでございます。
 私どもとしては、それをお願いして、公表いただいたという中身を我々としても確認をさせていただき、さらに、医療関係団体とも情報交換をしながら現在取り組んでいるところでございます。
#134
○足立信也君 もちろん、これは終わった後にその対応がどうだったかという評価はされるんだと思います。ですよね。それはしっかり、全国の医療圏ごと、あるいは都道府県で、どうその対策がきちっとやられたかどうか、住民の皆さんに不安を抱かせることはなかったか等々はしっかり把握してもらいたいと思います。
 最後に、これは大臣所信の頃からずっと質問項目に上げていてなかなか質問できなかったことだけをちょっと申し上げます。
 国土強靱化のための三か年緊急対策として、災害拠点病院や社会福祉施設、今回、予算で自家発電設備の整備に取り組むというのがありました。
 私、東日本大震災の後にずっと対応していて、自家発電というのは、例えば心電図とか透析であるとか人工心肺とか、そういう精密なものは電圧の変動があって余りよろしくないと、そのときは蓄電の方がはるかにいいと。自家発電というのは、つまり、変電所ごとに、全部の系統が駄目な場合、その変電所ごと発電の仕組みをつくって、安定供給できればいいですけど、その末端末端のところで自家発電が加わると、電圧は非常に不安定なんですよ。ということで、あのときは蓄電の方がいいという形で取り組んできたんですが、今回、自家発電という形になっている。これは、結論として、その問題はクリアされたんでしょうか、つまり電圧の不安定性ということ。そこだけ確認したいと思います。
#135
○政府参考人(吉田学君) まず、事実関係をお答えさせていただきたいと思います。
 私どもとしましては、御指摘もいただきましたので、岩手県、宮城県あるいは福島県などに東日本大震災時における自家発電設備の電圧が不安定になって支障があったかどうかということを確認をさせていただきましたが、今のところ、私どもが承知をしているところでは、ないということでございます。
 ただ、一般論として、自家発電設備の電圧が不安定になりやすいのかどうかということについて関係者に確認したところ、機種により特性が異なることから、一般的な傾向としてまで先ほども申し上げたようなところを否定することはできないというか、一律に言うことはできないという事実を伺っておりますので、我々は、今後の取組をするに当たりましては、こういう点も留意をした上で対策を組んでまいりたいと思っております。
#136
○足立信也君 私、電力会社にそこを確認して、やっぱり不安定性があるということなので、それも参考にしていただきたいと思います。
 以上で終わります。
#137
○委員長(石田昌宏君) 午後四時十五分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三十三分休憩
     ─────・─────
   午後四時十六分開会
#138
○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、礒崎哲史君、福島みずほ君及び木村義雄君が委員を辞任され、その補欠として古賀之士君、宮沢由佳君及び足立敏之君が選任されました。
    ─────────────
#139
○委員長(石田昌宏君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#140
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。
 大臣、お疲れさまです。ちょっと気分を変えるために、大きい一問目と二問目を逆にして、先に軟らかい方から。
 江崎さん来ていただいたんですけど、経産省において二〇一七年度から仕事付き高齢者向け住宅のモデル事業というものを実施していただいておりますけれども、どういう内容で、どういう効果があって、このモデル事業が終了した後、どういった展開をお考えなんでしょうか。
#141
○政府参考人(江崎禎英君) お答えをいたします。
 ただいま御質問いただきました仕事付き高齢者向け住宅、これは、いわゆるサ高住と区別する意味で仕高住と呼んでおりますけれども、仕高住、介護施設などにおきまして、高齢者が仕事や役割を持つことを通じて、高齢になっても自分が誰かの役に立っていると、そうした実感を持つことで、精神面、そして体力面での健康を維持する、そうしたことを目的とした取組でございます。
 経済産業省におきましては、仕事付き高齢者向け住宅のモデルケースを創出するため、平成二十九年度、三十年度予算におきまして、健康寿命延伸産業創出推進事業の一環としまして介護事業者などの取組を支援してまいりました。
 具体的には、平成二十九年度から、介護施設の入居者が関連施設でレタスなどの栽培を行い、一般の小売店に販売して対価を得る取組を実施しております。平成三十年度は、介護施設内の業務の一部を切り出して入居者自身が行うという新たな仕事づくり、これに取り組んでおります。こうした事業を実施した施設からは、参加者の要介護度が改善したり、特に会話などのコミュニケーションが活発になったと、そういった報告を受けているところでございます。
 今後は、介護施設が設置されている地域の特色、さらには民間事業者のノウハウを生かしながら、様々な形の社会参加の可能性、これを模索し、仕事付き高齢者向け住宅の充実と普及に努めてまいりたいと考えております。
#142
○山本香苗君 これとってもいいなと思って、このモデル事業の関係者の方からも、要するに、介護、要介護になった、要支援になったという状況でも自分の持てる力を生かして働けるんだと、人の役に立てるんだと。これ、二年目にやられた施設内の軽作業については有償で、謝金もちょっと払いながらということもやっていらっしゃると伺っておりますけれども、もう本当に生き生きされると。
 それに、副次的な効果だと思うんですが、介護職員の方が、入居者の方の今まで見たことないような生き生きした姿を見て、自分たちは何でもかんでもやってあげていたけれども、いろんなことができるんだと、かつ、そういう姿を見てモチベーションが上がったと、そのようなことをお伺いいたしました。是非これ広げていってもらいたいと。
 そこで大島さんにお伺いしたいんですけれども、このように施設の利用者が介護施設内で、例えば軽作業、そうしたものをしたときに謝金を出すということは制度上可能なんでしょうか。
#143
○政府参考人(大島一博君) 現行制度の中では、ケアプランに沿って個別サービス計画というのを各事業所で作っていただいています。その個別サービス計画の中に社会参加活動とか社会貢献活動を位置付けていただければ、介護サービス事業所の中でそういう有償ボランティア的な社会参加活動に取り組むことをできるという扱いにしておりまして、その際には、謝金を介護サービス事業者から利用者、この場合は高齢者になると思いますけれども、お支払いすることは禁止されておりません。
#144
○山本香苗君 今おっしゃっていただいたことというのは、通知か何かでお示ししていただいているんでしょうか。
#145
○政府参考人(大島一博君) 去年の七月二十七日付けに事務連絡という形で各都道府県、政令市等に文書を出しております。
#146
○山本香苗君 私、ちょっとそれ見させていただいているので、介護施設外だったと思うんですが、内部もでしょうか。
#147
○政府参考人(大島一博君) 済みません、ちょっと説明不足でした。
 想定していましたのは確かに洗車とかを外の企業と連携して行う場合でありますが、自施設の中で行う取組というのも位置付けとしては同様であると考えています。
#148
○山本香苗君 是非それを新たに何か現場に下ろしていただくようなことってやっていただけませんか。
#149
○政府参考人(大島一博君) 機会を見てそうしたいと思います。
#150
○山本香苗君 機会を見てじゃなくて、早くやってもらいたいなと思いますので。
 これは、大臣、すごくいいと思うんです。やっぱり支援を受けながらも働ける、自分の持てる力を生かせるという選択肢をつくっていくことというのが、これからの時代、大事なんじゃないかと思うんです。
 今年三月には、大臣も御出席されて、石田委員長も御参加というか、石田委員長がアレンジしてくださったと伺っておりますけれども、厚生労働省の食堂で開催された、認知症の方々への理解を深めるための、注文をまちがえる料理店というイベントに私も参加をさせていただきまして、ありがとうございました。
 認知症の方々がホールスタッフとしていらっしゃって接客をしてくださって、大口副大臣と私は同じテーブルに座らせていただいていたんですけれども、三回注文を取りに来られました。そのたびに、あっ、お伝えしましたよと申し上げますと、あっ、済みません、忘れちゃってって、大変和やかな雰囲気になりました。大臣は石田委員長と一緒にテーブルに座っていらっしゃったわけですけれども、大臣はどのようにお感じになられたでしょうか。
#151
○国務大臣(根本匠君) 社会の認知症への理解を深め、認知症の人の社会参加を推進するためのイベントとして、今委員御紹介のように、注文をまちがえる料理店アット厚生労働省、これを開催いたしました。私も参加させていただきました。
 私の場合はマーボー豆腐を頼んだんですが、一回で間違えずに持ってきていただきました。そして、いろいろお話をしていたら、肩までもんでいただいて、私もおもみしましたけど。やはり、認知症の方々が非常に生き生きと、そして、楽しいと言っていただいて、心のこもった温かい接客をしていただきました。
 今、山本議員がおっしゃられていましたけど、やはり認知症の皆さんも、自分で自分を生かせるんだ、あるいは役に立つんだと、要は、そういう、認知症になってからも役割を持って社会に参画できる環境をつくっていく、これが改めて大切だなと再認識をいたしました。
#152
○山本香苗君 イベントで接客係を主として働いておられた認知症の方々は、介護施設に入所されていたり、また通所されている方々で、私はてっきり有償ボランティアかなと思っておりましたら、お伺いしましたら、一般社団法人注文をまちがえる料理店と雇用契約結んでおられると伺いました。
 そこで、重ねて大島局長にお伺いしたいんですけれども、介護施設に入所又は通所しながら、つまり支援を受けながら施設内で雇用契約を結んで働くということはできるんでしょうか。
#153
○政府参考人(大島一博君) ここはちょっとまだ少し判断に時間が必要かなと思いまして、言わば、日常生活上の世話や機能訓練を受けるという介護保険法上の契約と、労働基準法上、事業主としての義務も掛かる労働関係法令に基づく雇用契約のダブルということになりますので、明確にそれが同時には成り立たないということではないと思いますが、例えば最低賃金をお支払いできるのか、要支援とか要介護の方に継続的にとか、あるいは、それは介護福祉政策というよりは雇用政策かもしれないといった論点もありますので、これを介護保険制度行政の中において正式にこの扱いが、推進すべきという判断をするにはまだちょっと至っていない状況でございます。
#154
○山本香苗君 是非、どういう形であったらできるのかということを、よく実態も踏まえながら御検討いただきたいと思うんですね。障害と違って、介護の世界だと、やっぱり要介護になったら働けないというか、働くということをそもそも制度として想定をしていない仕組みだと思います。そういう中で、確かにできるのかなというところもあったんですが、実際そうやって見ておりますと、確かに雇用契約を結ぶとその人にとってはまた大きな自信になると、こういったところに、前回まさしくイベントを企画していただいた方々はそこにこだわっておられたところもありました。
 是非、大臣も御参加いただいてまさにその状況を見ていただいたわけですから、どういう形ができるのかということを是非御検討いただきたいと思うんですが、大臣のお考えもお伺いしてもいいですか。
#155
○国務大臣(根本匠君) 今局長からも話がありましたが、今局長から言ったように、恐らく制度上様々な課題があるんだろうと思います。ただ、何ができるかということについては少し研究していきたいと思います。
#156
○山本香苗君 ありがとうございます。
 二〇四〇年を展望し、誰もがより長く元気に活躍できる社会の実現に向けて、この夏に医療・福祉サービス改革プランというものが策定されると伺っております。現時点では、その改革プランのポンチ絵みたいなものを見せていただくと、そこには元気な高齢者の活躍の場しか書いてございません。
 でも、今るる申し上げてまいりましたように、働けるのは別に元気な高齢者だけではありません。支援を受けながらも、持てる力を、みんなと同じじゃないけれども、フルではないけれども活躍できるという、そういう支援付き就労というもの、そういうものも選択肢の一つとして考えていくというか、もうやっていくべきじゃないかと思うんです。
 この医療・福祉サービス改革プランは、どっちかというと人手不足を解消するようなプランにはなってはいるんですけど、それとはちょっと違ったニュアンスではありますが、是非、この支援付き就労みたいなものをこのプランの中で位置付けを、二〇四〇年を目指してという中で、是非位置付けを与えていただいて推進をしていっていただけないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
#157
○副大臣(大口善徳君) 私も三月四日に注文をまちがえる料理店アット厚生労働省、参加させていただきました。また、四月の二十二日に日本認知症官民協議会、これがありまして、それで、その中で、日本認知症本人ワーキンググループの藤田和子代表らから、認知症とともに生きる希望宣言、これをいただきました。そこにも、自分の力を生かして大切にしたい暮らしを続け、社会の一員として楽しみながらチャレンジしていきます、あるいは、認知症と共に生きている体験や工夫を生かし、暮らしやすい町を一緒につくっていきますと、非常にもう前向きな希望宣言をいただいたところでございます。
 今委員御指摘のとおり、例えば、認知症を有しつつもこれまでの経験を生かして活躍したい方がいらっしゃる。そういう方に対して市町村が地域活動等の場を用意する取組を今年度予算化をして、そして支援をしていくということがこの三十一年度の予算化をされています。
 その中では、具体的な取組として、市町村が適当と認めた者による農業、商品の製造、販売、食堂の運営、地域活動の社会参加に対する支援を行うとか、あるいはマルシェ等イベントの開催支援を行うと、そういう中に参加していただくということもあると思いますし、またその経費の負担としては、作業実施の指導、訓練に関する人件費、農家等への謝礼やその農業支援が必要な場合の人件費とともに、商品の売上げは支援の対象である高齢者の有償ボランティアの謝金として事業費に充てつつ、不足分を支援すると、こういうこともこの三十一年度の予算に入れさせていただいたということでございます。
 そういうことで、支援を受けている方を含め全ての高齢者が活躍できる場があることは重要であると考えております。これらの施策を推進していく中で、医療・介護サービス改革プランへの位置付けについて検討してまいりたいと、こういうふうに思っております。
#158
○山本香苗君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 それでは次、ちょっと頑張らなきゃいけない質問をしたいと思います。
 二月七日の予算委員会で、高齢者や障害者の災害時に自力で避難することが難しい方々の避難支援について質問させていただきました。その際に、具体的に進めていくに当たっては、これは命に関わることです、また、これは地域をフル動員してやらなくちゃいけない話です、ですから、単に通知を発出して終わりとするんじゃなくて、好事例として大分県の別府市のことを挙げさせていただきましたが、この例を参考にして国としてもモデル事業を実施していただきたい、また、内閣府と厚生労働省で、これは絶対実効性のある取組にしなくちゃいけないので、防災と福祉の双方の関係者を交えてもう一段掘り下げた検討を行っていただきたいと、そういうことをお願いいたしました。
 この間、この二点について御検討していただいたと思います。御回答いただきたいと思います。
#159
○政府参考人(米澤健君) お答え申し上げます。
 内閣府といたしましても、御指摘の防災と福祉の連携につきましては大変重要なことと認識しておりまして、災害時における被災者支援につきまして、昨年十月に、内閣府、厚生労働省、国土交通省の局長級の連絡会議を開催し、情報共有や認識合わせを行ったところでございます。
 また、ただいま御指摘をいただきました防災と福祉の双方の関係者を交えたもう一段掘り下げた検討ということに関しましては、この連絡協議会におきまして、必要に応じ課室長級による作業グループを開催できるということとなってございますので、今後、この枠組みを活用いたしまして、高齢者や障害者を始めとする避難に支援が必要な方々への対応につきまして掘り下げた検討を実施したいと考えております。
 また、この作業グループにおきまして、ただいま御指摘をいただきました大分県別府市の取組についても、まずは議論の俎上に上げたいと考えてございます。
#160
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 高齢者、障害者などの災害時の要配慮者の避難に関する取組につきましては、これまでの被災地域におけます支援活動の実績を踏まえながら、より良いものとしていく必要があると考えております。このためには、過去の災害時に現場で実際に福祉的な支援を行った社会福祉協議会や福祉関係者などの取組内容や御意見を参考に、被災地での支援活動をより効果的に行っていくための検討を行うことが重要であると考えております。
 今ほど内閣府から答弁がありましたように、また今年の二月の予算委員会で山本議員の質問に対しまして大臣からも答弁いたしましたように、厚生労働省といたしましても、内閣府と連携して、現場で活躍した福祉関係者の意見を踏まえた取組を行っていきたいというふうに考えております。
#161
○山本香苗君 去年の十月につくっていただいた協議会というのは役所の協議会なんですね。ちゃんと関係者も呼んでいただくということでよろしいですね。
#162
○政府参考人(米澤健君) 内閣府といたしましては、現場の実態を前提に検討することが大変重要なことであるというふうに考えてございます。防災と福祉双方の関係者に御参画いただけますよう、厚生労働省とよく相談をしてまいりたいと考えてございます。
#163
○山本香苗君 相談じゃなくて、やっていただきたいと思いますので、よろしいですね。
#164
○政府参考人(米澤健君) 内閣府といたしましては、厚生労働省の御理解をいただきますよう調整をしてまいります。
#165
○山本香苗君 厚生労働省、理解していますよね。
#166
○政府参考人(谷内繁君) 山本委員から再三御指摘いただいています。また大臣からも御答弁いたしておりますように、我々としましては、その御指摘に沿ってしっかりとやっていきたいと思っております。
#167
○山本香苗君 防災と福祉の連携というのは極めて重要です。しかしながら、災害救助法には、医療は入っているんですけれども、介護など福祉というのは位置付けられていないんです、大臣よく御承知のことだと思いますが。
 何でかといったら、災害救助法というのは生命の危機的状況から守る法律だというんですね。介護は生き死にに関わらないからというんですよ。でも、東日本大震災のときに十分介護が受けられなくて、その後衰弱してお亡くなりになった方っていらっしゃいましたよね。生き死にに関係ないと言い切っていいのかと。この点については是非内閣府に、この近年の高齢化も進む中で、是非災害の被災地の状況も含めてよく御検討いただきたいと思います。
 今度、他方、厚生労働省の所管する方の介護を始め各種福祉制度に災害の視点というのは十分盛り込まれておりません。介護や福祉の現場というのは多忙を極めておりますから、制度にぱっと災害時ということを落とし込めばすぐ対応できるというものではないということはもう重々承知はしているんですけれども、しかし、実際災害が起きたときには、事業者の方々は、利用者の方のことを一番に考えて一生懸命現場で動いてくださっております。こうした活動をいつまでも善意に頼っていていいんだろうかと。きちんとこの制度の中に位置付けて評価をして、そして、そういうふうにしていかなければ、本当の意味での防災と福祉との連携といっても、現実には絵に描いた餅になってしまうんじゃないか、そういう懸念を持っております。
 是非、介護を始め各種福祉制度に災害の視点を盛り込んでいく、明確化していくと、そういった取組をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#168
○政府参考人(大島一博君) 災害が生じた場合でも、介護が必要な方は当然介護サービスが受けられるようにする必要がございます。その場合、まず利用者御自身の安否確認が必要です。それから、サービス事業者の被害状況の確認も必要だと思います。加えまして、支援が必要な高齢者と対応が可能なサービス事業者とのつなぎといいますか、調整も必要となると考えます。
 こうした対応につきましては、地域のケアマネジャーが事実上自主的にボランティアとして活動されている例があると聞いておりまして、大変頭が下がる思いです。先般の熊本地震ですとか平成三十年七月豪雨におきましても、甚大な被害があった地域におきまして、地域のケアマネ団体と地域包括支援センターが連携して地域巡回を行って、戸別訪問を行っていただいております。
 こうした取組に関しまして、平成三十年七月豪雨の際には予備費の活用ができまして、被災した高齢者に対して今申し上げましたようなケアマネジャーが戸別訪問を行うようなことに対しまして国庫補助を行うことができました。こうした何らかの支援は求められているのではないかなというふうに考えます。
#169
○山本香苗君 そうした近年大きな災害が起きる中で、様々、徐々に現場の要請に応じてやってきていただいているんですが、ただ、これは制度化されていないんですね。これを是非制度化していただきたいと思うんですが、そういう意味で、制度に組み込んでもらいたいという意味合いで申し上げているんですが、そういうことを御検討いただけませんかと。
#170
○政府参考人(大島一博君) 先ほど委員おっしゃられた災害救助法の応急的対応の中の範疇の課題という整理なのか、あるいは今のような災害の時々に予備費を活用してやるのかという対応の方法はあろうかと思いますが、我々からすれば、今回予備費で初めてこういう取扱いができましたので、こういったことを継続して取り組んでいくというのがまずは現実的な対応ではないかなと考えます。
#171
○山本香苗君 ちょっと通告していませんけど、内閣府でそういう課題を認識して御検討なさっていらっしゃいますでしょうか。
#172
○政府参考人(米澤健君) 私どもも、今まで多くございました災害におきまして、私どもで所管しております災害救助法につきましては、あくまでも発災直後から人の命を守るための言わば最低限の対応をしているというのが前提でございますけれども、長期にわたる場合につきましては、そこから様々な一般施策の方に結び付きをお願いをいたしまして、被災者の方々が少しでも早く通常の生活に戻っていただくような対策を講じてきているところでございます。
 政府一体としていろんな施策を組み合わせながら災害対応を行っているというのが現実でございまして、制度あるいは予算を組み合わせて、引き続き、どのような対応をするのが一番いいのかといったことは関係省庁と考えていきたいと思ってございます。
#173
○山本香苗君 この点についてはまた引き続き議論させていただきます。
 昨年七月豪雨で甚大な被害が発生いたしました岡山県倉敷市真備町では、昨年十月から支え合いセンターというのが立ち上げられまして、市内外各地のみなし仮設住宅に住んでいらっしゃる約三千世帯のうち、孤立しやすい高齢者のみの世帯や単身世帯を中心に、見守り連絡員の方が二人一組で毎日毎日訪問するという活動をしてくださっております。私が行かせていただいたときは連絡員の方三十六名おられまして、大半の方が被災者でありました。
 この支え合いセンター事業というのは国の補助事業として西日本豪雨の被災三県で実施をされておりますけれども、真備町では、他の自治体とはちょっと違いまして、保健師とかケアマネ協会等によって全世帯の健康状態把握を実施をしていただいて、この全戸訪問して得た情報を今度は見守りとか相談支援に提供、連携するという、医療と保健と福祉と防災の連携というものを実現していただいております。
 従来、被災地では、医療は医療、保健は保健、福祉は福祉と、それぞれの観点から支援を行っておりまして、その結果、何度も何度も被災者の基礎的状況把握が行われております。もう時間も人手も掛かる上に、これ被災者にとっても負担になっているケースがあると。関係者の方に伺うと、アセス地獄だと、そういうような言葉もあるみたいなんですが。
 真備町での取組は、こうした二度手間、三度手間を防ぐとともに、被災による医療や介護の中断を未然に防ぐことにもつながっていると伺いました。真備町では、災害後にこうした医療、保健、福祉と防災の連携の仕組みを急ごしらえで、大臣の秘書官の本後さんが現場行ってつくってきていただいたわけですけれども、これ実際、災害が起きた後にやろうというのは結構大変です。ですので、真備町でも実際、試行錯誤しながらやっているというような状況でありました。
 被災者の状況を把握するという調査票というのもばらばらなんですね。それを集計して管理していくことが大変だというような課題も伺いました。あらかじめこの調査票の様式を統一しておくだけでも、災害が起きた後の事務負担というのもぐっと減るわけであります。
 平時から災害時を想定して、あらかじめ医療、保健、福祉と防災の連携体制を構築していくということは極めて重要だと、今回のことを教訓として考えたときにも思います。復興大臣をされていらっしゃった根本大臣だからこそ、福島の状況も含めてよくお分かりでいらっしゃいますので、この重要性はよく分かっていただけると思います。
 そこで、大臣にお願いしたいんですが、先ほど来より出ております連絡協議会、この枠組みを使って、是非、この医療、保健、福祉と防災の連携体制というものを構築していただきたいんです。実は、この連絡協議会の中に医療入っていないんですね。是非そうした形のものをつくっていただきたいんですが、大臣、最後にいかがでしょうか。
#174
○国務大臣(根本匠君) 私も東日本大震災を経験していますし、復興大臣もやらせていただきましたし、東日本大震災のときには私は郡山市の防災対策アドバイザーをやっていましたから、やっぱり委員おっしゃるようにワンストップが大事なんですね。誰にどこに何を言っていいか分からないということが一番問題なので、その意味では、今委員のお話のように、被災者一人一人のニーズを踏まえて、被災者に寄り添った支援を切れ目なく行うことが必要で、その意味では日頃から医療、保健、福祉と防災との連携が重要だと、私もそのとおりだと思います。
 委員の御指摘を踏まえて、厚生労働省としても、内閣府と連携しながら、これまでの取組がありますけど、これまでの取組に加えて、災害が発生する前から、医療、保健、福祉と防災との連携体制を構築するための取組、これをしっかりと検討していきたいと思います。
#175
○山本香苗君 検討していきたいじゃなくて、やっていただきたいと思いますので。
#176
○国務大臣(根本匠君) やっていきたいと思います。
#177
○委員長(石田昌宏君) 大臣、発言は御指名後に。
#178
○山本香苗君 ありがとうございました。以上です。
#179
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今日は、根本大臣も、朝から委員会があって、そして午後からは連合審査もあって大変お疲れだというふうに思いますけれども、質問をさせていただきたいと思います。
 まず、今日、配付をさせていただいております。これは四月の六日の日に出ました日本経済新聞の朝刊の記事を付けさせていただいております。記事の見出しにも「厚労省、止まらぬ不祥事」ということで書かれておりまして、今回の介護保険料二百億円の計算のミスがあったことについての報道の記事が出ております。
 再三、ずっと厚労省の不祥事問題についてこれまでも指摘をさせていただきました。今年に入ってからは毎月勤労統計調査の不適切調査ということで、これも大変大きな問題になって、この委員会でも集中審議ということになりました。
 昨年、根本大臣ではなかったですが、裁量労働制をめぐるずさんな調査というふうなことも大きな問題となりましたし、そしてまた年金のデータ入力ミスによる過少支給とか、それからデータの入力業務の委託契約違反ですね、中国の業者へ委託していたとか、それから東京労働局長の特別指導をめぐる不適切発言とか、こういったものもあって、去年でいうと大きな不祥事事件として四件ありました。今年に入ってからこの四月で二件もあるというふうなことです。
 過去を遡っても、二〇一七年だと年金の振替加算に係る支給漏れとか、二〇一五年だとマイナンバーの厚生労働職員の収賄とか、それから二〇一五年、JEEDの不正入札とか、これだけ数々の不祥事事件が毎年のように複数これあるわけなんですね。
 今回、この介護保険料の二百億円の計算ミスということで出ました。大変、非常にもうゆゆしき事態であります。この記事でも書かれておりますが、情報共有の遅さと当事者意識の低さ、不祥事に共通しているというふうに指摘されておりますけれども、不祥事が毎年ですよ、毎年これだけ続いているということを根本大臣はどのように反省されておられるのか、お聞きしたいと思います。
#180
○国務大臣(根本匠君) 私も大変遺憾であります。
 今回も介護納付金の算定に係る事務誤りなどの事案が生じたのですが、やはりこういう事案が生じたときには、原因、背景を明らかにした上で、一つ一つ再発防止を徹底して、組織として取り組んでいく必要があると思います。私も組織で仕事をしていたからよく分かりますが、やっぱりそれは、まずは一人一人がしっかりと自覚と責任感を持って仕事をする、そして、組織的な対応としても、今回の介護納付金の算定に係る事務誤りは、局長から具体的な説明があろうかと思いますが、一つ一つ、私は、どうしてこういうことが起こったのかという原因を明らかにして、そして再発防止を徹底していくことだと思います。
 今委員がおっしゃられたような事案によって厚生労働行政に対して国民の皆様の不信感が高まっている、組織のガバナンスが問われていると思います。個人レベルでの法令遵守の意識を徹底することはもとより、特定の部門の組織や業務の改革、これはもとよりでありますが、厚生労働省全体が、国民の目線を忘れずに、国民に寄り添った行政をできる体制を構築していかなければならないと思います。再発防止の徹底含め、これはしっかりと取り組んでいきたいと思います。
#181
○東徹君 当たり前のことをおっしゃっていただいておるんですけれども、毎回こういったことが起こるんですね。そのたびに大体同じような答弁をされて、でも、やっぱり問題が起こっていくということが実際だというふうに思います。
 もう不祥事のたびにこれ指摘させていただいておりますけれども、私、厚生労働省全体の体質というか文化というか、そこにも大変大きな問題があるというふうに思っています。今回の介護納付金の問題でも、三月六日に厚労省の課長補佐が問題を把握してから大臣に報告されるまで二週間近く掛かっているということなんですね。
 こういった重大な問題でもあるにもかかわらず、これ大臣にすぐ報告されなかった理由は何なのか、伺いたいと思います。
#182
○政府参考人(大島一博君) 初めに、今般の介護納付金算定における事務誤りにつきまして、健保組合等の皆様に予備費、準備金の活用、納付猶予の対応といった御負担をお掛けし、また、国民の皆様や介護保険を運営する市町村の皆様にも御心配をお掛けすることとなり、制度を所管する立場として誠に申し訳なく、重く受け止めております。
 委員お尋ねの件でございますが、今般の事務誤りにつきましては、三つポイントがあったと今分析しております。
 一月二十三日に最初に誤りがあったというふうに把握した時点で健保組合等の関係者に周知すべきだったという点、これができなかったと。
 それから、三月六日に情報、それは、五日に一報は来ていましたけれども、支払基金から確定値の連絡が来た際に、影響の大きさから見て支払基金から詳細に説明を受ける必要があったという面はありますが、それが私に対し報告があったのが三月十一日ということで、間が空いたこと。
 さらに、今度は私の話ですが、その後、それを知った私が、健保連との調整を経て、今後どうやって対策をしていくかということにばかり頭を使い、結局、それで結論が出て、事務連絡を三月二十九日に発出したわけでございますが、そのタイミングで国民の皆様に公表するとともに、大臣始め幹部に御報告すべきであったということが大きな今回の節目の時点であったと考えます。
 なお、大臣に対しましては、確かに三月十九日に、計算ミスが生じていて、支障が生じないよう対応していくという本当の一報を口頭でしておりますが、まさにそれだけでございまして、正式な報告は報道があった後の四月五日でございます。先ほども申し上げましたとおり、健保連との調整を経て具体的なその対策もまとまった、事務連絡を出した三月二十九日の時点において大臣にきちんと報告すべきであり、公表もすべきであったというふうに反省しております。
#183
○東徹君 これ、やはりそうやって大臣に報告されるのが遅いんですね。それはいろいろ、健保連との調整があったとか、そういうふうな今話がありましたけれども、やはり、まずはこういったことがありましたよということは大臣に報告すべきなんですけれども、僕は、今日の新聞記事でも出ているんですけれども、新聞記事というか、これ日経のニュースなんですが、「厚労官僚まさかの「たかが?二百億円」」というふうに書かれているんですね。これ、介護保険全体で考えると、ここの記事の中で担当の人が説明しているんですけれども、メディアとやり取りしているんですよ。その中で、大前提として市町村が実施している介護保険サービスの提供には影響が出ないと思いますとか、それから、一九年度の介護保険の給付費は全体で十・八兆円、それに対して、今回の二百億円というのは、二百億円なので大体〇・二%ですねというふうな言い方で、小さいというふうに認識があったんではないのかなというふうに思うんですね。
 だから、事の重大さというものを、二百億円というのがどれだけ大きな金額なのか、確かに十・八兆円という中からいったら〇・二%かもしれませんけれども、でも、やっぱりこれというのは大変大きな金額だという認識が非常に欠けていると思うんですけれども、その点、いかがですか。
#184
○政府参考人(大島一博君) 厳しく受け止めたいと思います。我々の中で、大きな数字を扱っていることによる過信があったという御指摘、そのとおりかと思います。
 ある意味、常に、こういう制度には利用される国民があり、それからそれを運営されている市町村とか、あるいはそこでお金を徴収していただいている健保組合とか、事業主の方々がいらっしゃるということを常に意識して、そういった方々のことを想像しながら執務を行っていくことに注意をもっと払うべきだと考えております。そういう反省をしております。
#185
○東徹君 四十歳以上の方々が介護保険料を負担しているわけですから、自分たちの負担している介護保険料が実際きちんと運用されているのかなとか、やっぱり厚生労働省に対する不信感にもなっていくわけですよね。やっぱりそういうことをきちっと理解していないとしか思えないわけなんです。
 だから、今回の問題は非常に大きいというふうに思うわけですけれども、これ、大臣にどういうふうにお考えなのかお聞きしたいんですが、二百億円という追加納付が必要となるような重大なミスであるにもかかわらず、大臣は老健局長に口頭で注意しただけというふうなことなんですけれども、私はこれ以外にももっとやるべきことがあるんではないのかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#186
○国務大臣(根本匠君) まず、今回の事案は、先ほど局長からもお話がありましたけど、厚生労働行政というのは本当に国民の皆様に直接関わる行政ですから、やはり今回の事案についても、私は国民に寄り添う、国民の視点と言っているのはそういうことなんですが、やはりそういうことなんだと、やっぱり想像力を働かせて自分の業務をしなければいけないと改めて思います。
 それから、私は担当部局、老健局長等に対して直接厳しく注意をするとともに、正確で丁寧な事務の遂行の徹底を厳しく指導いたしました。繰り返しになりますが、私は、国民の目線を忘れずに、国民に寄り添った行政ができる体制を構築していく必要があると思っております。今回の事案も、健康保険者への影響や、ひいては加入者と事業主への影響という視点が組織として十分に認識、共有されていなかった、これがそもそもの問題だと思います。老健局にはしっかりと再発防止に取り組ませていきたいと思っております。
#187
○東徹君 そこだけではないというふうに思っていまして、ちょっと後でも触れますが、ちょっと時間がなくなってきましたので、もう一つ大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、こういう重大な問題が生じたときに大臣まですぐに報告されないというのは、組織として大き過ぎるというふうに思うんですね。よくガバナンスが欠如しているというふうに言われますけれども、厚労省の場合、その前提として組織の在り方自体に問題があるということもこれまで指摘をさせていただきました。
 G7の各国の中で、厚生行政と労働行政、これ一つにしている省庁で担当している国というのがあるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
#188
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。
 G7各国において厚生労働行政を所管する省庁については、フランスのように保健医療、社会福祉、年金と労働で分担している例、アメリカのように保健医療、社会福祉と年金と労働と分担している例、イタリア、カナダのように保健医療と社会福祉、年金、労働で分担している例など、様々な事例があるところでございます。
 その中で、G7各国の中で日本のように厚生行政と労働行政を一つの省庁で担当している国は承知していないところでございます。
#189
○東徹君 これ、こういう、G7の中でも厚生行政と労働行政を一緒にしているという国はないんですよ。ほかの国見てもそうなんです。例えば韓国とか、韓国も雇用労働部と保健福祉部、インドネシアも労働省、保健省、社会省、そういう形でほかの国でもこれ分かれているわけなんですね。
 これ、厚生労働省を一つにしているというのは、やっぱり問題が起こったときに大臣もなかなか対応できないと思いますよ。また、それによって、三月といえば予算委員会があって、予算委員会では毎月勤労統計の話ばかりやっていたわけですよ。大体その時期と重なるわけですよ。そういった時期に、恐らく予算委員会に影響するんじゃないかとか、そういう心配もあったと思います、職員の方々はですね。だから、なかなか大臣に、これ今上げるべきかどうなのかという戸惑いもあったと思うんですね。
 今後のことを考えると、やっぱり感染症とか、一時ありました、インフルエンザとか新型インフルエンザが物すごく流行したときもありました。いろんな問題が起こったときに大臣として的確に行動していくためには、やはり今のままの形ではこれから先、非常にしんどいと思いますよ。
 是非、これ大臣、この組織の在り方について、これをやれば物事が全て解消するとは全く思いませんけれども、やはりガバナンスとして動きやすい形、組織としてやっていくためには、いつまでも同じ組織でやっていくのは、やっぱりこれはもう限界だと思います。是非大臣、このことについてお答えいただきたいと思います。
#190
○国務大臣(根本匠君) 平成十三年に中央省庁改革をしました。あのときの理念は何かというと、内閣機能の強化、官邸機能の強化と、それから、それぞれの省庁があったわけですが、あれは縦割りを排して大くくり再編をしたというのがあの中央省庁、あのときの改革の考え方だったと思います。
 例えば厚生省と労働省はそれぞれあったわけですから、大臣もそれぞれいましたが、これはこれから、例えば仕事と家庭の両立支援と子育て支援を一体的にやる、あるいは雇用と福祉を連携してやる、つまり、そういう考え方の中で、例えば国土交通省も、運輸省と建設省と国土庁、これも大くくり再編をいたしました。だから、その意味では、あのときはそういう形での大くくり再編をしたということだろうと思います。
 じゃ、厚生省と労働省が統合する、私は、社会保障政策と雇用労働政策を一体的、横断的に実施するという機能的な面で見れば、私は、厚生と労働があのときの統合したというのは、機能的に見れば私は意味があると思います。ただ、確かにでかい官庁ですから、これは、大臣はもとよりですが、それぞれの局長も部長も課長もいるわけですから、それぞれの責任者がしっかりと自らの責任を果たしていく、そして、いかに政策の知恵を出しながら、組織としても強靱な効率的な組織にしていくか、これが私は問われているんだろうと思います。
 やはり中央省庁再編の理念に立ち返って、私に意見をということであれば、政策を一体的に実施するその相乗効果をきちんと発揮できるように、私は、やっぱり官房の司令塔機能を強化するということも必要だと思いますし、各局が、縦割りではなくて横断的な、総合的に施策を実施できる組織としていくことが重要だと考えております。
#191
○東徹君 大臣として全然機能していないと思うんですね、見ていて。大臣、何もできないと思います。答弁することが精いっぱい。もう、こういう問題、不祥事問題が起こるから、そのたびに集中審議があって、そのたびに答弁に追われて、それで終わっていくという、また大臣、次の大臣に替わっていくというような形で、結局、厚生労働省の組織をどうやって改善していくかというのはできないし、見れていないと思いますよ。
 是非、そこはもう限界だと思いますので、いつまでも同じことを、答弁書いてもらったものを読むんじゃなくて、やはりここは政治的な判断で変えるべきところを変えていかなかったら、これからやっぱり国民が困るだけなんですよ。やっぱりこれだけ問題が、毎年毎年、不祥事の問題も起こっている。こういったことに対して反省していたら、何かやっぱり変えていかないといけないなというふうな判断になるはずです。
 もう、ちょっと時間が過ぎてしまいましたので、残りの質問はちょっと次回に回させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
#192
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 今日は、難病問題について質問したいと思います。
 難病法が施行されてから間もなく四年ということになります。法制定時には、患者、家族の皆さんが、もっとたくさんの難病患者がいる、みんな困っている、その方々を一つでも多く同じ難病対策に入れるためには幾らか自分たちの負担が増えたってやむを得ないということで負担増を受け入れたという経緯がありました。
 そこで、確認をしたいと思います。資料一ということで配付させていただいております。この間の推移を表にしたものです。
 この資料にあるとおり、対象疾患というのは確かに増えまして、二〇一四年当時の六倍になっております。一方、対象患者数はどうかということですが、これは百五十万人まで増加するというふうに説明もされていたものですが、実際にはトータルで八十九万二千人にとどまっているんです。増えるどころか、二〇一四年比で三万人、これは減っているんですよ。特に注目していただきたいのが、二〇一六年から二〇一七年のこの一年間の減少幅というのは十万人近い。
 何でこんなことになっているのか、簡潔に御説明をお願いします。
#193
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 ただいま資料でお示しいただきましたように、二〇一四年末と二〇一七年度末を比較しますと約三万三千人減、二〇一六年度末と二〇一七年度末を比較すると約九万四千人減少しているところでございます。
 この受給者数の減少につきましては、確定的なことは申し上げられませんが、まず、二〇一五年一月の難病法の施行によりまして、医療費助成の対象となる疾患を大幅に拡大しますとともに、症状の程度が一定以上の方や症状の程度が軽症であっても医療費が高額である方を医療費助成の対象とすることとしたということがまずございます。
 この際、それまでの予算事業において医療費助成の対象であった方については、症状の程度にかかわらず医療費助成の対象とする等の経過措置を三年間に限り実施していたということでございまして、この経過措置が二〇一七年十二月末で終了したということにより、一定程度の方が不認定若しくは申請なしなどとなったことが要因の一つと推測されるところでございます。
#194
○倉林明子君 そうなんです。この経過措置の終了が物すごい大きかったんですね。当初から懸念されていたということは現実になりまして、医療費助成が受けられない難病患者続出という事態になりました。
 これ、経過措置終了後、経過措置適用者のうち、二〇一八年一月時点の医療費助成である特定医療費の支給不認定となった件数及び申請なしとなった件数というのはどうなっていますか。数だけでお願いします。
#195
○政府参考人(宇都宮啓君) 件数というか、人数で把握してございます。
 平成二十九年末に終了しました経過措置が適用されていた患者の経過措置終了後の認定状況につきましては都道府県の協力を得て調査を行ってございますが、経過措置適用者約七十一万七千人のうち、経過措置終了後も引き続き認定された患者さんは約五十七万人と、七九・六%でございます一方で、経過措置終了後に不認定となった患者さんは約八万六千人、一一・九%、申請なし若しくは不明などの患者さんは約六万一千人、八・五%となっているところでございます。
#196
○倉林明子君 つまり、申請なし、不明ということも合わせますと、医療費助成が受けられなくなったという難病患者さんが実に十五万人という数に上るわけですね。申請なしには、これ軽症であることから医師から止められたり、あるいは、やっても軽症で外れるよということで申請しなかったという方や、初めからもう諦めたという方もあるというふうに伺っております。
 問題は、この不認定、申請せずという方々、患者に出ている影響なんですよ。これ、厚労省の補助事業であります難治性疾患政策研究事業の難病患者の総合的支援体制に対する研究班、これ、経過措置終了後の難病患者の状況について調査報告をされています。まだまとまった段階ではありませんが、約二割の患者が軽症、経過措置終了後に不認定、申請せずとなって、同じ半年間で五・三回から三・六回に通院頻度、これ低下していたという結果が出ております。これ、明らかな受診抑制が起こっているんじゃないかと思いますが、どうですか。
#197
○政府参考人(宇都宮啓君) お尋ねいただきました調査研究を含みます厚生労働科学研究事業につきましては、研究報告書の提出期限をおおむね翌年度五月末までとしているところでございまして、本調査におきましても、御指摘ありましたが、現時点ではまだ研究班から最終的な報告を受けてはいないところでございます。
 そのため確定的なことは申し上げられませんが、この調査は、元々、難病法施行後の難病患者全体の支援ニーズなどの生活の実態を把握するための調査でございます。これを活用しまして、今般、経過措置対象者の経過措置終了後の生活状況の変化を把握しているということでございますため、調査の回答率や調査対象である経過措置対象者の割合が低くなってございまして、統計的な観点から調査結果の有意性を検証する必要があると考えているところでございます。
 また、御指摘の受診頻度の減少には日常生活の自立度や症状の改善が一定程度寄与している可能性も推測されるということでございますため、一部の軽症患者が医療費助成の対象から外れたことによって受診抑制が起こっているかどうかについては一概に言えないものと認識してございます。
 そのような点も含めまして、現在、研究班において調査結果の有意性の検証も含む詳細な検証、分析を実施しているところとの報告を受けてございます。
 いずれにしましても、本調査の結果につきましては、研究報告書が提出され次第、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会に報告することとしてございまして、厚労省としては、難病対策委員会における議論も踏まえながら対策の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
#198
○倉林明子君 確かに最終報告ではないということなんだけれども、症状の安定も否定できないという部分を引用するかなと思ったらしっかり引用されていて、そこだけはしっかり報告書を利用しているなと思いました。
 私、重大だと思うのは、数字として半年間で五・三回から三・六回に通院頻度落ちている、こういう数字の結果が出ているということをしっかり受け止めないと駄目だと思うんですよ。どの程度受診抑制が起きていて、そしてそれがどんな影響を与えているのか、私は、しっかりつかむということで臨んでいただきたいと思うんです。
 不認定と申請せず、この合計が実に四万四千人、最も多かった疾患、これ潰瘍性大腸炎であります。発症のピークというのが二十代の後半ということで、就労世代が大変多いんですね。これ、治療の進展によって、社会参加、働くことは十分可能になっている疾患でもあるんです。ところが、やっぱり生涯にわたって難病であるということから、治療の継続、これ必須なんですよ。
 経過措置終了後、通院回数を減らす、そして治療を中断するという患者が出ているんだという患者団体からのお話をお聞きしております。これ、中断すれば症状は悪化するというのは明らかでありまして、重症化して治療再開となるんですけれども、重症化すると集中治療ということになりまして、負担もすごく跳ね上がる、月三十万ほどになるというんです。ところが、この申請した日にしか認められない。重症化すれば認定されるということになるんですけれども、そういうこともありまして、大変負担になっているんですね。
 こういう実態を見ますと、軽症になれば認定から外すというふうにしたということが、難病患者の社会参加、これ阻害しているんじゃないかというふうに思うんですけれども、その認識については大臣からどうぞ。
#199
○国務大臣(根本匠君) 先ほど健康局長からお答えしたとおり、研究班からの調査に関する最終的な報告を受けていないため、前段の話は確定的なことは申し上げられないと思います。受診頻度の減少、これは日常生活の自立や症状の改善が一定程度寄与している可能性も推測されますので、御指摘のような症状の悪化が生じているかどうか、これは一概に言えないものと思います。
 いずれにしても、難病患者の社会参加を促進することは重要であると考えています。これまでも、都道府県と協力して、難病相談・支援センターやハローワークを中心とした生活就労支援などに取り組んできたところであります。このような取組を通じて、難病患者の療養生活の質の向上を始めとする難病対策の推進に取り組んでまいります。
#200
○倉林明子君 いや、実際に患者団体からそういう実態あるよと、実際にその研究班での結果も、まだ成果、意見出ていないということだけれども、注目すべきことだと思っているんです。
 難病法の第二条、基本理念、ここには、難病患者に対する医療等は、難病の克服を目指し、難病の患者がその社会参加の機会が確保されること及び地域社会において尊厳を保持しつつ他の人々との共生を妨げられないことを旨として、難病の特性に応じて、社会福祉その他の関連施策との有機的な連携に配慮しつつ、総合的に行われなければならないとしているわけですから、認定外しということの影響というのは、重大なこうした基本理念にも逆行するような事態になっていないかということについてはしっかりつかむ必要があるということは重ねて指摘したいと思います。
 潰瘍性大腸炎にとどまらないんですね。難病は、治療によって軽快、寛解という状況にすることできるんです。ところが、増悪しますと一気に重症化する、こういう可能性も高いものが多いです。治療継続によって確保できている症状安定が軽症と判断されて医療費助成が受けられない、そういうことで治療が中断するということになりますと、就労などの社会参加、これ実際に支障を来しているというお話をこの潰瘍性大腸炎だけじゃなくてたくさん伺っているし、政府にも要請されているはずなんですよ。
 私は、この重症度分類基準、つまり軽症という人を外していくというやり方、これやめるべきだと思うんです。いかがですか。
#201
○国務大臣(根本匠君) 難病患者の社会参加を促進することは重要であると考えております。
 一方で、今の御指摘の難病患者に対する医療費助成、これについては、社会保障と税の一体改革の議論を踏まえて、公平かつ安定的な制度を確立するために、平成二十六年に国会での議論を経て難病法が制定され、消費税を財源とする法定化した制度として位置付けられたところであります。
 その際、医療費助成の対象患者については、公平性を確保し、広く国民の理解を得る観点から、症状の程度が一定以上の者という考え方に基づいて、全対象疾病に重症度基準を導入することとされたものであります。
 このような経緯を踏まえますと、重症度基準というものは公平かつ安定的な医療費助成の制度を維持するために必要不可欠なものと考えております。
#202
○倉林明子君 いや、そうは思わないんですよね。
 財源面のこともおっしゃったので次に質問しようと思うんですけれども、私、この重症度分類で軽症者を外したことが財政的なことでの公平かつ安定な運営のためだとおっしゃるんだけれども、実際にこの医療費助成拡大して何をしようとしていたかといったら、難病患者の社会参加を促進すると、医療費の助成対象の疾患を増やすということだった。基本理念の達成が目的なんですよ。その目的がしっかりやられているかどうかということが私は問われている今の実態があるということから申し上げているんです。
 重症度分類の導入ということが、実は毎年申請必要になった。これ、費用負担も生じているんです。同時に、二十ページも書かなあかんのですよ、書類。これで医療機関にも大きな負担になっております。こういう点でも私は見直ししていく必要があるということは、これは指摘にとどめたいと思います。
 その上で、財源、お金の話なんですけれども、難病法制定当時の対象疾病の拡大と医療費助成の事業規模というのを、これ、二枚目に入れています。当時の見込みはどうだったかということなんですよね。要は、消費税を財源にするとしながらも、平成二十七年度の事業費の規模を見ていただきたいんだけれども、これ、九百十億円見込んでおりますね。
 じゃ、経過措置終了後の二〇一八年度の実績はどうなっているのか。この事業費の国費のところだけ、額だけ答弁してください。
#203
○政府参考人(宇都宮啓君) 現在の最新のデータでは、二〇一八年度はまだございませんで、二〇一七年度の国費、決算ベースでございますが、これにつきましては約七百七十七億円となっているところでございます。
#204
○倉林明子君 今の答弁、難病だけですか、小慢は含んでいませんか。
#205
○政府参考人(宇都宮啓君) 現在の数字は、指定難病の三百三十一疾病についてということでございます。
#206
○倉林明子君 これ、疾病の指定でいいますと六倍に増えたと。先ほど紹介したとおりです。ところが、受給者数で見ますと見込みの六割というところにとどまっております。結果、見込んでいた二〇一五年度の公費投入額よりも大幅に少なくなっているんですよ。私は、大きな乖離が出てきていると言わざるを得ない。増えたのは対象疾患。対象。もっと多くの人に使ってほしいさかいということで患者を受け入れた負担、あるわけですよ。ところが、利用できる患者さんというのは増えていない、減っているんですよ。これで法の目的が達成できているとは私は言い難いというふうに思うんです。
 パーキンソンの方々からも、人口の〇・一%という希少要件、これについても、高齢化が進んでいるので、超えたら外されるんじゃないかと、こういう不安についてもお聞きいたしました。
 これ、難病法は、五年以内の見直しということで規定しております。来月からの見直しのスタートも始まるように聞いております。指定難病の基準を見直して、全ての難病を医療費助成の対象とする。低所得者の医療費負担の軽減、これらも含めて私は抜本的な見直しが必要だと。法の目的、基本理念、これに照らして検証して見直す、これを求めたいと思います。いかがでしょうか。
#207
○国務大臣(根本匠君) 難病については、難病法第一条で、発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾病であって、長期にわたり療養を必要とするものとされております。
 このうち、指定難病については、関係審議会の議論を踏まえ、公平かつ安定的な制度を確立する観点から、対象となる疾病の範囲を明確にするため、次の要件、要は、患者数が人口の〇・一%程度以下であること、客観的な診断基準が確立していることに限定しているところであります。
 また、医療費助成における患者負担、これについては、現行において既に患者の所得に応じた医療費の負担上限額を設定しており、低所得者に対する医療費負担の軽減が図られております。いずれにしても、医療費負担の軽減が図られております。
 いずれにしても、難病法施行五年後の見直しについては、委員から今お話がありましたが、今後、関係審議会において制定時の経緯なども踏まえながら御審議いただくものと考えております。
#208
○倉林明子君 法の執行の責任というのが、所管しているのは厚労省ですから、やっぱり法の執行状況というのをしっかり見て、審議会についても抜本的な見直しということで始めていただきたいと思います。
 難病患者、家族の長年の運動、これによって成立したのが難病法であります。見直しに当たっても、当事者参加、よく家族や患者会の思いも反映されるように、これは強く要望いたしまして、終わります。
#209
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 今日は、中高年の引きこもりにつきまして質問させていただきたいと思います。
 先日、内閣府から衝撃的な数字が発表されました。四十代から六十四歳の間で、全国で推計六十一万人の引きこもりがいる。これ、青少年と合わせましたら百万人の引きこもりがこの日本にいるんではないかというふうに予測されたわけです。
 しかし、引きこもりというと、若年層の問題だろう、不登校の問題だろうということで施策もなかなか充実できていない中で、さて、これからこの問題をどうこの日本が受け止めていくのか、そして受け入れるのか、施策を充実させて、さらに社会との関係性というのを担保していくのかということ、大変重要な課題だと私は思っております。
 最近、新聞紙面でも躍ります。七十代、八十代の親と共に社会から孤立して、結局は子供が親の遺体を放置、逮捕されてしまった、親の死後、衰弱、死体というようなケースでございます。それが起こらないためにも、都道府県、政令指定都市がひきこもり地域支援センターというものを設けております。資料一にもお配りいたしておりますけれども、今全国で七十五か所ございます。しかし、先ほども申しましたように、やはり支援というものは若年者、若者に偏っておりまして、地域若者サポートステーションというようなものも充実させておりますけれども、それも対象年齢は三十九歳まで。ですから、それも併せまして、こういうセンターに行っても四十ぐらいまでは手厚く受けられるんだけれども、それ以降は関係するようなそういう担当を紹介されず終わりになってしまうというケースも少なくないようでございます。
 ですから、まずは、局長、教えてください。この支援対象年齢、ひきこもり地域支援センター、特に年齢制限設けているわけでもなく、更に充実させていく方向で考えてくださっていますですよね。お願い申し上げます。
#210
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 ひきこもり地域支援センターの支援対象でございますけれども、これにつきましては年齢で制限することはなく、全ての年代の方を対象にしております。
 実際、平成二十九年度の支援対象者でございますけれども、全国で二万二千百十八人いらっしゃったんですけれども、そのうち四十歳以上である方は三千八百四十三名、一七・三%の方々を支援しているところでございます。
#211
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 しかし、実際に調査をしてみると若年層よりも中高年の引きこもりの方が多いということが分かっているわけですから、実際にそういう方々が五〇%以上を占めていなきゃいけないわけですよね。でも、そこまで手が着いていないこの現状だということがこれでもう明白になってきたかと思います。
 実際に、じゃ、そういう方々はどうやって支援を受けているのかというと、平成三十年度から生活困窮者自立支援制度というものがございます。そちらと連携を強化して、厚労省も、さらに、このひきこもり地域支援センター、バックアップしていこうという姿勢は打ち出されているようでございます。
 一体何がどのように強化され、さらにどういう効果というものをこの中で図っていかれるおつもりなのか、教えていただけますか。お願い申し上げます。
#212
○政府参考人(谷内繁君) まず、ひきこもり地域支援センターでございますけれども、引きこもり状態にある方々の支援に特化した第一次相談窓口として平成二十一年度から各都道府県及び指定都市への設置を開始して、支援を必要とする御本人や御家族が適切な支援を受けられるよう整備を進めてきたところでございます。
 議員御指摘になりました、平成三十年度から、より住民に身近な場所での支援の充実強化のため、市を実施主体とする生活困窮者自立支援制度との連携を強化することとしました。具体的には、就労準備支援事業におきまして、引きこもり状態にある者などを対象として訪問支援、アウトリーチなどによる早期からの個別支援の継続的な実施を行う場合、さらに、センターに引きこもり支援のノウハウを有する市町村等支援員を配置して生活困窮者支援機関等が行う個別ケースへの助言や訪問支援を行う場合につきまして、補助金の加算対象として新たに評価する仕組みとしたところでございます。
 これらの取組によりまして、引きこもり状態にある方々にとってより身近な場所で、かつ早期に的確な支援が行われるものと考えているところでございます。
#213
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 それじゃ全く足りないと私は考えております。
 資料二にもお配りをいたしております。これは全国ひきこもり家族連合会の皆様方が厚労省と共に調査をした結果でございます。これ、ひきこもり支援センターそして生活困窮者自立支援法の中で担当していらっしゃる皆様方に調査をしたものでございます。家庭訪問で孤立した本人を発見したことがあるというのは三一・一%の機関がこれ経験していらっしゃるんですよね。
 しかし、ここからが問題でございます。せっかくこれ発見をしたにもかかわらず、本人や親の意向で支援につなげられなかった事例が三三%に上っている。つながっていないんです。ですから、せっかく相談につなげなきゃと思っても、やはりここ、つながらないこの原因というものをしっかり分析していく必要があると私考えておりますけれども、局長、御意見いただけますでしょうか。お願い申し上げます。
#214
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 入口となる相談の後でございます。御本人や御家族のどのような御事情や御意向によりましてその後の支援につながらなかったのか、個々の事例の把握は難しいところがございますけれども、社会福祉推進事業で実施した調査の中で、支援を求めようと思わなかった理由を本人に記述していただいております。
 その例といたしまして、例えば、自分が何をしたいのか、どうしたらいいのか、自分でもよく分からなかったと、あと、支援者に自分を理解してもらえないように感じ不信感を抱いたと、また、支援者にも気を遣い、大変だからと、そういった記述があるということは承知しております。
#215
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 だから、そこをちゃんと手当てしていかなければ、これだけ多くの方々がせっかくつながってもそこで縁が切れてしまって自立にはつながらないという結果ではないですか。私、大変もったいないと思います。保健所でもそうです。地域包括ケアの中でも、実際に、その介護に行ったお宅先に実際引きこもりの息子さんがいらっしゃる。そこから分かってくる。せっかくこれから前向きにといったときに、やはり我々はいいですというふうに引きこもられてしまうものではなく、少しでも、一歩でも外に出てきていただけるようにならないといけない。それで、また若年層と違いますのは、別にインターネットしたりゲームしているわけでもないというのはこの調査で分かっていますよね。だったら余計、私どもとして何かできることはないかというふうに考えていただきたいと思うんです。
 このひきこもり地域支援センターとそれから生活困窮者自立支援窓口というものの、皆様方どういうことにお困りなのかという調査も今回の中で明らかになってきております。それが資料三に付けております。その四八%の機関が引きこもり相談対応や訪問スキルを持った職員、スタッフがいないと回答しているんです。
 これでは支援につながらないよねというふうに私は理解せざるを得ないと思うんですけれども、センター、窓口は正しく本当に機能しているんでしょうか。そして、不足している人材や課題などについて厚生労働省はしっかりそれを把握していただいているんでしょうか。教えてください。
#216
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 まず、ひきこもり地域支援センターでございますけれども、それに配置するひきこもり支援コーディネーターにつきましては、社会福祉士、精神保健福祉士、保健師等の資格を有する専門職を一名以上配置することを求めているところでございます。
 一方、生活困窮者自立相談支援機関の支援員につきましては、引きこもり状態にある方のみならず様々な課題を抱える方に対する相談を行っているため、必ずしも専門職の方が配置されていないこともございますので、引きこもり状態にある方の特性を踏まえた、より一層の支援スキルの向上を図っていく必要があるというふうに考えております。
 このため、この窓口の、特に生活困窮者の相談窓口の支援員に対しましては、国が実施いたします研修におきまして、引きこもり状態にある本人や御家族に対します支援の在り方につきましてKHJ全国ひきこもり家族会連合会に講義を担当していただくなど、引きこもり状態にある方々の特性を踏まえた適切な支援が実施されるよう、支援員の養成に取り組んでいるところでございます。
 また、平成三十年度からでございますけれども、引きこもり事業者養成研修といたしまして、市町村などの引きこもり支援を担当する職員にも研修を行って、御本人や御家族の気持ちに十分に配慮した支援を進めるための知識、技術等の定着を図っているところでございます。
 御指摘の調査結果もしっかりと受け止めて、これらの取組を通じまして引きこもり状態にある方への支援者の支援スキルの向上を図っていきたいというふうに考えております。
#217
○薬師寺みちよ君 通り一遍の講義だけではこれ立ち行かないということではないでしょうか。まさにその中高年の引きこもりの皆様方、親亡き後どうしていくのかという、もう切実な問題がこれは迫ってきているわけです。
 ひきこもりサポーターを養成しているということ、皆様方に資料五をお付けしておりますけれども、もう既に二十五年から行われているわけでございます。現在何人いるのか、どのような方がその養成対象なのか、短く教えてください。
#218
○政府参考人(谷内繁君) ひきこもりサポーター養成研修事業でございますけれども、平成二十五年度から実施しておりまして、二十九年度末時点で三千五十三人というふうになっております。
 これにつきましては自治体において実施しておりまして、広く引きこもり状態にある方の支援に関心のある地域の住民の方を対象にしているということでございますけれども、一つの自治体の例で申し上げますと、例えば民生委員、児童委員の方、福祉職等の行政関係者、教員であるとか、また引きこもり状態にある者の家族などに対しまして研修を行っているというふうに承知しているところでございます。
#219
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 それだけの人数の方がいらっしゃるにしても、結局、全く手が足りない、知識が足りないということでございます。
 その養成講座の課程を見ましても、中高年の引きこもりということにまだまだその講座の内容等々を充実させる必要があるのではないかと思いますが、御意見いただけますか。
#220
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 ひきこもりサポーター養成研修でございますけれども、各自治体の状況に応じて、それぞれの自治体の創意工夫の下にカリキュラムが組まれているというふうに承知しております。
 全体を網羅的に把握しているわけではございませんけれども、例えば千葉市の例で申し上げますと、近年、引きこもりの長期化、高年齢化が深刻になりまして、一家が孤立し、困窮するケースも顕在化し始めていることを踏まえて、地域に潜在する引きこもり状態にある方を早期に発見し、適切な支援機関に早期につなぐために、研修におきまして本人や家族への具体的な支援方法の紹介やグループワークなどが行われており、幅広い年代層を前提にした研修になっているというふうに承知しているところでございます。
#221
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 でも、今まで明らかになってこなかったわけですよね。もしかしたら若年層が百人いたら中高年層が百三十人ぐらいいるかもしれないという目で見て、しっかりとそのサポーターの皆様方が研修を受け、そして、それをしっかりとそういう目で見て、発見をしていただかなければならないというところから始めなきゃならないんです。でないと、これ本当に、大臣も記者会見でおっしゃっていましたけど、八〇五〇問題、七〇四〇問題って本当に切実なんです。
 先ほどの調査におきましても、何と二十年以上引きこもられている方というのが二割近くいらっしゃいます。七年以上というのも半数以上を占めていらっしゃいますよね。こういう問題にしっかりとターゲットを当てて、これから充実させていただかなければならないんですけれども、家族会ってすごく重要な私は存在だと思っております。資料四にお付けいたしました。しかし、残念ながら、引きこもり世帯、未知数で、家族会の必要性があるかないか分からないという機関が五六%に上る。これは大変残念だと思っておりますけれども、しっかりとやはりそういった見解を私は持っていただき、先に進めていただきたいと思います。
 そしてまた、今回、一自治体当たり上限が三百万ということで支援も始めるような形で、プラットフォーム、サポート事業を始めるんですよね。ですから、是非その家族会というものもその対象に置き、より幅広い自治体で家族会支援をしていただきたいと思いますけれども、この二点につきまして御答弁いただけますか。お願い申し上げます。
#222
○政府参考人(谷内繁君) 厚生労働省といたしまして家族会をどう考えるかということでございますけれども、引きこもりの問題につきましては、人と社会、人と人との関係が根底にございまして、専門機関や専門職のみの力では解決できないものでございますので、本人や家族に対する傾聴や地域での見守り等も必要不可欠であると。そういうことから、引きこもり状態に関しまして現場での多くの経験を有する家族会等とも連携協力していく必要があると考えております。このため、厚生労働省といたしましては、各自治体に対して、家族会等とも連携協力していただくよう全国主管課長会議において要請しているところでございます。
 また、もう一点の、御指摘のひきこもりサポート事業の実施主体でございますが、市区町村又は都道府県でございます。この事業につきましては、民間団体に事業の全部又は一部を委託して実施することができるものとしておりまして、通知で委託先の一つとして家族会も挙げているところでございます。実際、三十年度の実績を見ますと、私が承知しておりますのは、神戸市とか岡山県で委託先を家族会としているというふうに承知しております。
#223
○薬師寺みちよ君 是非、その家族会の皆様方の必要性というものをまず自治体の皆様方が御理解いただかなければならないと私は考えておりますので、そこはよろしくお願いを申し上げます。
 秋田県の藤里町、三千八百万人の人口だった。しかし、何と引きこもりの人がいるようでと調査を始めたら、現役世代の十人に一人が実は引きこもりであったということが分かって、そこから十年間しっかりと施策を充実させ、今や地域の力となってくださる方が増えていらっしゃる。岡山県の総社市におきましても、しっかりと地域の力で巻き込みながら居場所づくりを進めることによって社会との接点をもらってもらった。全国各地、いろんな取組があるわけです。
 これから、まさにそういった世代の皆様方にターゲットを当てた調査研究というものを私は進めていくべきだと思いますけれども、局長、意気込みを示してください。
#224
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 御指摘の秋田県の藤里町や岡山県総社市の事例でございますけれども、就労のみならず社会参加の形で支援を行うなど、引きこもり状態にある方を支援する先進的な取組であると認識しております。厚生労働省といたしましても、各自治体において創意工夫の下に行われる先進的な取組を自治体間で共有して、それを参考に支援を開始する自治体が広がるよう取り組んでいきたいというふうに考えております。
 具体的には、先進事例につきまして自治体からヒアリングを行って事業概要をまとめた上で、本年三月に開催いたしました全国主管課長会議において各自治体に周知したところでございまして、今後とも先進事例の把握と自治体間での共有に努めていきたいというふうに思っております。
 また、今年度の社会福祉推進事業におきまして、研究テーマの一つといたしまして、地域におきます引きこもり支援の在り方に関する調査研究を掲げておりまして、この事業によりましても引きこもり支援に関する研究を進めていきたいというふうに思っております。
#225
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 大臣、最後にお願いしたいんです。やっぱり大人の引きこもりというのは新しい社会的な問題だというふうな認識をお持ちだというふうに、私、共有をさせていただいております。まさにそうだと思うんです。就労支援というものがゴールだった若者世代とちょっと違う角度で支援をしていかなければならない。かつ、これから先、生活というものを自立してもらわなければ、親亡き後の子の問題というものにつきましても、多くの地域の皆様方巻き込みながらやっていかなければこれは成功しない課題だと私は思っております。
 ですから、いろいろ調べさせていただきましたら、この引きこもりにつきましてのガイドライン、これは若年層に絞ったもの、かつ、結構もう古いものになってきておりますので、これから新たな観念に立っていただかないと、全てトータルして見れば、これ概算でございますけれども、百万人以上の方がそうやって社会との接点を失ってしまわれているこの日本の現状というものを克服できないと思っておりますので、どのようにお考えか、教えていただけますでしょうか。お願い申し上げます。
#226
○国務大臣(根本匠君) 私も薬師寺委員と全く認識は共有しています。引きこもりも、あるいは就職氷河期世代対策はしっかりとやらなくちゃいけないと思っているんですが、例えばサポステは四十歳以上になると対象にならないとか、そういう制度が想定していたことを超える状況が出てきていますから。
 私が知っている例でいえば、厚労省で、地域共生社会の観点から、ちょっと言葉は難しいんですが、多機関の協働による包括的支援体制構築事業というのがあるんですよ、四分の三の補助で。これは地域丸ごと相談という概念なんですが、私も直接行って話を聞きました。五つのケースを説明を受けた。まあ八〇五〇が典型ですけど。
 その中で、引きこもっている四十代前後の方がおられて、私は本当に感心しましたけど、そのコーディネーターに。彼女、まあ女性でしたけど、これを別な、要は、若者を含めた自立支援をやっているNPOがあるんですね。これは非常に優れたNPOで、そこにきちんとつないだんですよ。そのNPOの方がその方を対応して、私も大事だなと思ったのは、就労の前段階に、引きこもっている方を福祉の観点から自立支援をする、そして就労につないでいくということが大事で、あるいは、そのNPOが何をやっていたかというと、なかなか社会に参加している体験ありませんから、徐々にしか復帰できないんですね。だから、草刈りを手伝ってもらうとか、そこから始めて、そして、少しなじんだら、中小企業と連携していますから、中小企業にその実際の就業の体験をしてもらう、そしてなじんでいく。
 この若者、その方にも聞きましたけど、彼らが嫌なのは、面接を受けるというのは抵抗があるんですよ。だから、実際に企業に体験してもらって、実はそれがそこの中小企業の就職に結び付いたということもあって、実はそういう事例は、私は先進事例は随分出てきていると思いますから、それを踏まえて政策として再構築していく、新たな政策を打ち出していく、是非それは頑張ってやっていきたいと思います。
#227
○薬師寺みちよ君 実行してください。よろしくお願いします。
 終わります。
#228
○委員長(石田昌宏君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#229
○委員長(石田昌宏君) 次に、医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。根本厚生労働大臣。
#230
○国務大臣(根本匠君) ただいま議題となりました医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 近年、医療水準の高度化等により、国民の健康寿命が延び、医療に対する国民のニーズが多様化する中で、公的医療保険制度における保険者に対し、これまで以上に、保険者事務の適正な実施と、予防、健康づくりに資する保健事業の充実が求められています。また、近年、社会経済のあらゆる分野において情報通信技術が目覚ましく進展する中で、医療機関や保険者における情報化の推進により、良質な医療をより効率的に提供できるようにすることが求められています。
 これらを踏まえ、医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図ることを目的として、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、被保険者番号を個人単位化し、電子資格確認による被保険者資格の確認の仕組みを設けるとともに、被保険者番号を健康保険事業等以外に用いないよう利用制限等を設けます。あわせて、電子資格確認を始め医療分野における情報化の促進を図るために医療機関等へ支援を行う医療情報化支援基金を創設します。
 第二に、医療及び介護給付の費用の状況等に関する情報について、連結して解析するとともに、幅広い主体による利活用を促進するため、安全管理措置等の義務を課した上で、地方公共団体、研究機関、民間事業者等に提供するための枠組みを設けます。
 第三に、高齢者の保健事業を効果的かつ効率的できめ細かなものとするため、後期高齢者医療広域連合が高齢者の保健事業を市町村に委託できることを規定し、委託を受けた市町村が高齢者の保健事業を国民健康保険の保健事業や介護保険の地域支援事業と一体的に実施するための枠組みを設けます。
 第四に、被用者保険の被扶養者等の要件について、一定の例外を設けつつ、日本国内に住所を有することを追加することとします。
 第五に、社会保険診療報酬支払基金について、従たる事務所の廃止や診療報酬請求書情報の分析等の業務の追加等の組織改革を行います。
 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成三十二年四月一日としています。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
#231
○委員長(石田昌宏君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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