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2019/04/24 第198回国会 参議院 参議院会議録情報 第198回国会 災害対策特別委員会 第3号
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2019/04/24 第198回国会 参議院

参議院会議録情報 第198回国会 災害対策特別委員会 第3号

#1
第198回国会 災害対策特別委員会 第3号
平成三十一年四月二十四日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十七日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     佐藤 信秋君
     豊田 俊郎君     塚田 一郎君
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     斎藤 嘉隆君     鉢呂 吉雄君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     塚田 一郎君     今井絵理子君
     堀井  巌君     小野田紀美君
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     進藤金日子君
     小野田紀美君     足立 敏之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 博司君
    理 事
                そのだ修光君
                馬場 成志君
                吉川 沙織君
                小林 正夫君
    委 員
                足立 敏之君
                今井絵理子君
                小野田紀美君
                佐藤  啓君
                佐藤 信秋君
                酒井 庸行君
                自見はなこ君
                進藤金日子君
                藤川 政人君
                藤木 眞也君
                山田 修路君
                鉢呂 吉雄君
                礒崎 哲史君
                浜口  誠君
                竹内 真二君
                室井 邦彦君
                武田 良介君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        山本 順三君
   副大臣
       内閣府副大臣   中根 一幸君
       国土交通副大臣  大塚 高司君
       環境副大臣    あきもと司君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        舞立 昇治君
       総務大臣政務官  古賀友一郎君
       農林水産大臣政
       務官       高野光二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       内閣官房国土強
       靱化推進室次長  山田 邦博君
       内閣府政策統括
       官        海堀 安喜君
       総務大臣官房審
       議官       多田健一郎君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    小宮大一郎君
       文部科学大臣官
       房審議官     丸山 洋司君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       ・防災部技術参
       事官       山崎 雅男君
       文化庁審議官   杉浦 久弘君
       厚生労働大臣官
       房生活衛生・食
       品安全審議官   宮嵜 雅則君
       厚生労働大臣官
       房審議官     八神 敦雄君
       厚生労働大臣官
       房審議官     渡辺由美子君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  横井  績君
       中小企業庁経営
       支援部長     奈須野 太君
       国土交通大臣官
       房審議官     眞鍋  純君
       国土交通大臣官
       房審議官     小林  靖君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   徳永 幸久君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   江口 秀二君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       次長       林  俊行君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       下水道部長    森岡 泰裕君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       砂防部長     栗原 淳一君
       国土交通省道路
       局次長      榊  真一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (災害に対し強靱な国づくりに関する件)
 (災害時の避難行動に資する情報の提供及び伝
 達に関する件)
 (南海トラフ地震及び首都直下地震等の大規模
 地震対策に関する件)
 (応急仮設住宅の供与期間の延長に関する件)
 (熊本地震の被災者支援及びインフラ復旧に関
 する件)
 (グループ補助金による被災事業者の支援に関
 する件)
 (北海道胆振東部地震に係る復興基金の必要性
 に関する件)
 (地方公共団体の業務継続計画に関する件)
 (平成三十年七月豪雨による被害を踏まえた災
 害対策の在り方に関する件)
 (公共施設等における耐震化の推進に関する件
 )
    ─────────────
#2
○委員長(山本博司君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、青山繁晴君、豊田俊郎君、斎藤嘉隆君及び堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として佐藤信秋君、鉢呂吉雄君、今井絵理子君及び小野田紀美君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(山本博司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房国土強靱化推進室次長山田邦博君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山本博司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(山本博司君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○佐藤啓君 自由民主党の佐藤啓でございます。質問の機会をいただきまして、関係各位にまず感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 まずは、山本順三大臣の所信に対して質問をさせていただければと思っております。
 昨年は、六月の大阪府北部地震、七月の西日本豪雨、九月の台風二十一号、また北海道胆振東部地震と、相次ぐ災害によりまして日本各地で甚大な被害が発生をいたしました。これらの災害によりお亡くなりになられた方々に心からの哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々に深くお見舞いを申し上げたいと思います。
 三十年余りにわたって続いたこの平成という時代も、残すところあと一週間ということになりました。平成の三十年間を振り返りますと、災害と闘い続けてきた三十年であったのではないかなと思っております。平成七年の阪神・淡路大震災、平成十六年の新潟県中越地震、平成二十三年の東日本大震災、平成二十八年の熊本地震、そして昨年の西日本豪雨など、幾多の大災害と向き合い、これらの危機への対応を経験をしたことで多くの教訓を学び、国土の強靱化に結び付けているかと思います。特に、政府の初動対応は平成の間に大きく進歩を遂げたと感じています。昨年相次いだ災害時の政府の対応を見ましても、政府の初動対応は円滑に機能していたと各方面から評価をされているのではないかなと思っております。
 一方で、昨年相次ぎました災害を経まして、まだまだ取り組まなければいけない課題も見えてまいりました。電力インフラ、また交通インフラなどの我々に身近なライフラインについては、災害時の脆弱性が浮き彫りになりました。これを受けて、全国で緊急にインフラの総点検を行い、山本大臣のリーダーシップの下、取りまとめを行ったと承知しておりますけれども、平成の三十年間の災害対応の歴史を踏まえまして、新しい時代に向けてどのように強靱な国づくりを進めていくのか、大臣の決意をお伺いいたします。
#7
○国務大臣(山本順三君) お答えをいたします。
 いよいよ令和の時代が始まるということでございます。過去、平成の時代をどういうふうに振り返るかと、いろんなところでお話が出ておりますけれども、今委員お話しのとおり、非常に災害との闘いの平成であったと、私どももそのように思っておるところでございまして、今お話しいただいた様々な災害、これが相次いだところでございまして、私どももこれに対してどういうふうに対策を練っていくかということが一番大きな課題であるというふうに思っておるところでございます。
 近年、災害が激甚化する中で、国民の生命や財産を守る国土強靱化の取組を進めることは喫緊の課題であるというふうに痛感をいたしておりまして、大地震等の発生のたびに甚大な被害を受け、その都度長期間を掛けて復旧復興を図るといった事後対策の繰り返しを避け、平時から大規模自然災害等に対する備えを行うことが極めて重要であるというふうに思っております。
 昨年末には、これまで培ってきた最新の知見を踏まえ、中長期的な目標や方針を明らかにする国土強靱化基本計画の見直しを行うとともに、事業規模、これがおおむね七兆円程度の防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策、これを取りまとめて、ハードからソフトまであらゆる手を尽くし、三年間集中で対策をしっかりと実施することといたしました。
 新しく迎える令和の時代に向け、三か年緊急対策を始め、国土強靱化基本計画に基づき、必要な予算を確保した上で国土強靱化を進めるために必要な施策を実施し、国家百年の大計として災害に屈しない強さとしなやかさを備えた国土を築き上げてまいりたいと、このように思っているところでございます。
#8
○佐藤啓君 ありがとうございます。
 大臣の御地元でも様々な災害があったのではないかなと思っておりますし、是非、山本大臣にはリーダーシップを取っていただいて、力強い強靱な国づくりを前へ進めていただきたいと思います。
 インフラの整備を進める必要がある一方で、地球温暖化に伴う気候変動によりまして、水害、土砂災害が激甚化をしております。従来の対策だけでは対応できない課題もございます。
 昨年七月の西日本豪雨では、水害としては平成で最多となる二百三十人を超える方々がお亡くなりになり、大臣の御地元の愛媛県でも多くの犠牲者が出たものと認識をいたしております。
 犠牲者が拡大した原因の一つに、行政が発した情報が住民の避難対応に結び付かず、また、住民の方々も自分は大丈夫だろうという思いから多くの方々が自宅にとどまったということが挙げられます。このような悲劇を繰り返さないためには、住民の方々に自らの命は自らが守るというような意識を持っていただくということと同時に、行政の側からも、住民の方々が避難行動を容易に取れるよう、防災情報を分かりやすく提供することが必要であると考えております。
 西日本豪雨災害を通じた教訓を今後の災害対策にどのように生かしていくのか、大臣の見解を伺います。
#9
○国務大臣(山本順三君) 昨年の西日本豪雨を含めてです、七月豪雨では、多様な主体から様々な予報、警報が出され、受け手である住民に正しく理解されていたかなど、様々な課題があったというふうに認識をいたしております。
 私も地元でいろんな方々にお話を聞きましたけれども、サイレンが聞こえなかったとか、あるいはまた、どういう情報なのか錯綜して十分分からなかったというお話もたくさんございましたし、また、消防団の皆さん方からは、救助に行ったけどなかなか逃げてくれなかったというような、そんなお話もたくさん実は入ってきたところでございます。
 このため、中央防災会議の下に設置をいたしました平成三十年七月豪雨による水害・土砂災害からの避難に関するワーキンググループで検討をいただいて、昨年十二月にその結論を出していただきました。キーワードは何かというと、今おっしゃったように、自らの命は自らが守る、その意識というものが極めて重要であるという、そういう前提の下で地域の災害リスクや取るべき避難行動を把握することが重要であると。加えて、行政は、住民が適切な避難行動を取ることができるように、避難に関する情報等を分かりやすく提供することというような提言、さらには、そのために全力を挙げて支援していくというような、そんな提言が出されたところでございます。
 本提言を踏まえまして、先月、避難勧告等に関するガイドライン、これを改定いたしまして、住民や高齢者等が避難時に取るべき避難行動を直感的に分かるように、避難に関する情報や防災気象情報等の防災情報を災害の切迫度に応じて五段階の警戒レベルに整理をしたところでございます。具体的に申し上げれば、例えば警戒レベル三の場合には高齢者の方々にすぐ避難していただきたい、そしてまた警戒レベル四になりますと全員避難をしていただく、こういうふうなことなど極めて分かりやすく情報提供できるように改善をしたところでございます。
 今後とも、出水期を迎えるに当たり、関係機関と連携し、災害リスクと住民の取るべき避難行動等の周知を徹底をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
#10
○佐藤啓君 ありがとうございました。
 具体的にどういう方向性でこの避難対応の見直しを進めるかということについては、もう検討がされているということでありますけれども、是非参考にしていただきたいこととしまして、行動経済学の中で、人間のいわゆる合理的な選択を後押しするナッジという考え方が、今、厚生労働省やまた環境省等を中心に取り入れられておりますけれども、そういうことも是非参考にしていただければ有り難いなと思っているところでございます。
 それでは、少し私の地元のことについても触れさせていただければと思っております。
 地球温暖化による気候変動の影響で水害、土砂災害が激甚化、頻発化しているということでございますけれども、過去の水害、また土砂災害にまだ実は悩まされている、そういう地域もございます。
 平成二十三年の九月、紀伊半島の大水害というものがございまして、私の地元奈良県、また三重県であったり和歌山県の三県で死者、行方不明者八十八名、斜面崩壊箇所が約三千か所に及んで、各所で道路が寸断され、住民が長期にわたって孤立するなど、甚大な被害が発生をいたしました。
 現在、国直轄によります再度災害を防止するための砂防堰堤の整備を進めていただいていると承知しておりますけれども、特に十津川村の長殿という地域であったりとか栗平という地域、また五條市の赤谷という地域で大規模な河道閉塞が形成されておりまして、決壊により重大な土砂災害が発生するおそれがあることから、下流の住民の方々は豪雨のたびに大変避難をして、また不安なお気持ちであるという状況であります。また同様に、野迫川村というところがありますが、北股地区というところがありまして、ここも同じような悩みを抱えています。対策工事の進捗で重大な土砂災害の危険が急迫しているということではないと認められたとも聞いていますけれども、一方で、流域では多くの崩壊斜面がありまして、斜面からの土砂が下流に堆積して、豪雨だったり洪水のたびに河川が氾濫するのではないかと住民は心配しています。
 早くこれらの対策を完了していただきたいと思っているんですけれども、この奈良県における大規模な河道閉塞箇所の再度災害防止対策の進捗状況、そしてまた、今後の土砂災害対策の取組についてお聞かせいただければと思います。
#11
○政府参考人(栗原淳一君) お答え申し上げます。
 平成二十三年の紀伊半島大水害では、吉野郡十津川村長殿地区等で深層崩壊により大規模な河道閉塞が多数形成されました。災害発生直後から国直轄による緊急対策工事に着手し、無人化施工技術を活用した対策に努め、平成二十八年度末までに全ての大規模な河道閉塞箇所で主要な砂防堰堤を完成いたしました。
 一方で、今後も斜面崩壊により河床が上昇し、本川下流では洪水氾濫のおそれがあります。このため、平成二十九年度から国による紀伊山系直轄砂防事業に着手し、本年度は十津川村の杉清地区の砂防堰堤を完成させるなど、水系全体を整備する対策を推進しております。
 引き続き、関係機関と連携して、地域の安全、安心をしっかりと確保できるよう、土砂災害対策に全力で取り組んでまいります。
#12
○佐藤啓君 ありがとうございます。
 地球温暖化による気候変動の状況を踏まえますと、被災箇所の再度災害防止対策、非常に大事でありまして、それに加えて、ますます事前防災対策の重要性も高まってくるというふうに考えておりますので、是非ともしっかりとした対応をお願いしたいと思います。
 もう一点、私の地元の奈良県には大和川という川がございまして、この流域の自治体が非常に風水害に悩まされているという状況があります。平成二十九年の台風二十一号によりまして甚大な浸水被害が発生をしていまして、再度災害防止対策ももちろん大事でありますけれども、事前防災対策の取組、特にこの地域では重要でありまして、この辺りの取組、どのようになっているのかお聞かせいただければと思います。
#13
○政府参考人(林俊行君) お答えをいたします。
 平成二十九年台風二十一号におきましては、委員御指摘のとおり、奈良県三郷町、王寺町などで大和川や支川の葛下川からの氾濫、あるいは大和川や支川の沿川地域における内水によりまして大規模な浸水被害が発生をいたしました。
 これを踏まえまして、大和川本川におきましては、平成三十一年三月までに、奈良県三郷町立野南地先の堤防かさ上げを実施をいたしました。さらに加えまして、奈良県王寺町藤井地区におきましては、この度の三か年緊急対策といたしまして、河道掘削を実施をいたしているところでございます。また、これに加えて、洪水時の水位を下げるために五か所の遊水地事業を実施、計画をいたしておりまして、支川の佐保川におきましては、流下能力を確保するために長安寺井堰の撤去工事を来年度の完了に向けて進めておるところでございます。
 また、奈良県におきましても、貯留施設の整備などによりまして内水対策事業が実施をされておりまして、国土交通省としましても、防災・安全交付金によりまして必要な支援を行っているところでございます。
 引き続き、奈良県とも密接に連携をいたしながら、再度災害防止対策に加えまして、しっかりと事前防災対策を進めてまいりたいと思っているところでございます。
#14
○佐藤啓君 ありがとうございます。
 再度災害防止対策、事前防災対策、双方に大事であると思いますので、しっかりと国交省では予算を確保していただいて、事業を加速していただくようお願いを申し上げたいと思います。
 少し観点を変えまして、この平成の三十年間に大きく変わった社会情勢の変化にも対応が必要ではないかなと思います。
 平成元年には三百万人に満たなかった外国人の旅行者数が昨年には三千百万人を超えまして、この三十年で十倍となっています。一方で、激増したこれらの外国人旅行者への災害時の対応について、昨年の災害でも多くの課題が浮き彫りになっていると思います。
 訪日外国人などへの情報提供について、これらの一連の災害を踏まえてどのように改善をしようと考えているのか、大臣のお考えをお聞きいたします。
#15
○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。
 外国人の方が災害発生時に必要な情報を容易に入手できるようにすることは重要であるというふうに認識しており、関係省庁が連携して必要な取組を行うこととしております。
 具体的には、今年度、平成三十一年度、気象情報や地方公共団体が出す避難情報に関する用語、これらを十一か国語で整理しまして、訪日外国人旅行者等を対象に緊急情報を発信するアプリでありますセーフティーチップスというものがありますが、これによってプッシュ型で発信できる環境を整備してまいります。また、気象庁ホームページの多言語化も行うとともに、外国人の方にも災害発生の危険性が容易に認識できるよう、大雨や洪水等の危険度を地図上で示した危険度分布の改善や、Jアラートで伝達されます気象情報等を認識できるアラーム音の在り方の検討なども行います。さらに、関係省庁が連携しまして、これらの取組について、空港や観光案内所、地方入国管理署や地方公共団体の各種窓口等を通じまして広く外国の方々へ周知を図ることとしています。
 引き続き、気象や避難に関する情報が様々な形で外国の方に届くよう、関係省庁連携して取り組んでまいります。
#16
○佐藤啓君 ありがとうございます。
 積極的に進めていただいているということでございますけれども、地元の話をして恐縮ですけれども、私の地元の奈良県、そして奈良市も、奈良公園の周辺に訪れる外国人、奈良公園周辺に訪れる観光客の方々も本当にこの三十年間で数が増えたということももちろんありますけれども、なかなかもう日本の観光客の方を探すのが難しいぐらいに海外の方が多いということであります。
 本当に有り難いことではあるんですけれども、こういう中で、あれだけの人がいる中で、海外の旅行者の方々にいざというときに情報がしっかり伝わらないとこれは本当に大変なことになるなということを、本当に奈良公園周辺にいると感じます。是非とも、訪日外国人の方々への対応、それによって我々日本の国民の観光者の方々も守られるということであると思いますので、しっかりとした対応をお願いをしたいと思っております。
 最後の質問になりますけれども、今後想定される大規模災害への対応についてお伺いをしたいと思います。
 今後、我が国において想定される大規模災害で最も切迫性が高いと言われておりますのが南海トラフ地震であります。地震発生後、早いところでは数分で津波が到達すると言われておりまして、地震が発生した後では津波からの避難が間に合わない、そういうこともあり得るということでございます。こういう方々への対応をどうしていくのか、これは大きな課題ではないかなと思っております。
 南海トラフ沿いの大規模地震のうち直近の二事例については、南海トラフの東側の領域でマグニチュード八以上の地震が発生した後、それぞれ約二年、約三十二時間の差をもって連続してマグニチュード八以上の地震が西側の領域でも発生をしています。大規模地震につながる地震が発生した場合に住民をどのように避難させるのか、住民への周知やこのような事態に備えた訓練が必要だと考えますけれども、見解をお伺いをいたします。
#17
○国務大臣(山本順三君) 大規模地震であったり、あるいはまた大きな噴火がある、そういったときに、我々はその防災体制について歴史から学ぶということ、これが非常に重要だと思っておりますけれども、そういった観点で、今お話があったとおり、南海トラフ沿いでマグニチュード八クラスの地震、これが連続して発生する場合があると。したがって、それに備えて、防災対応の在り方について、中央防災会議の下に設置されたワーキンググループにおいて報告書を昨年十二月に公表したところでございます。
 この報告書を踏まえまして、本年三月に、地方公共団体や企業が防災対応を検討していただく際に参考となる津波に備えた事前避難などの考え方を示したガイドラインを公表いたしました。このガイドラインでは、南海トラフ沿いのプレート境界でマグニチュード八以上の地震が発生したと評価された場合、日頃の地震への備えを再確認する、それと同時に、後発地震による津波に対して地震発生後の避難では間に合わない地域におきましては、最初の地震による大津波警報が解除された後も引き続き地震発生から一週間の避難を検討することとしておるところでございます。御指摘のとおり、これらの避難のためには、情報が発表された場合に取るべき行動を住民に理解していただく必要があり、ガイドラインにおいても住民の周知や訓練が極めて重要であるというふうに示されております。
 内閣府におきましては、現在、各地域ブロックにおいてガイドラインの説明会を実施しているほか、住民の理解向上のためにリーフレットの作成作業も進めているところでございまして、今後も、地方公共団体や企業等とも連携して住民等の理解促進に努めてまいりたいと、このように思っておるところでございます。
#18
○佐藤啓君 ありがとうございました。
 この件についても、山本大臣のリーダーシップでしっかりと対応を前に進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 時間となりましたので、以上とさせていただきます。ありがとうございました。
#19
○馬場成志君 自由民主党の馬場でございます。
 今年は、今年はといいますか、熊本地震からこの四月で丸三年ということになります。十日前の四月の十四日には、山本大臣にも御出席をいただきまして熊本県庁において犠牲者の追悼式が行われました。そして、その追悼式の後もしっかりと現場を見ていただきました。地震当時も国交の副大臣をしていただいておったということで、本当によく内容も御承知でありまして、本当に一つ一つの事業の進捗には心から感謝を申し上げる次第であります。
 そういった中でありますけれども、幾つか、確認の意味でもいろんなことを聞かせていただきたいというふうに思っております。
 地元には、復旧復興のうれしいニュースが毎日のようにあるわけであります。本当に有り難いことです。しかし、一方で、本来二年間であるはずの仮設住宅の入居期限は二度延長してもらいましたが、今でもなお一万六千五百人の方々が生活をされております。また、このうち、自らの責任によらず、復興のための町づくり事業あるいは公共事業等の影響によって自宅の完成が遅れる世帯や、災害復興住宅の完成時期の影響によって退去できないということが出てまいります。そうなった場合に、更に入居期限、供与期間の延長というものが必要になってくることが予想されるわけであります。
 大臣には現場も見ていただいておりますが、そしてまた被災者に寄り添った発言もいただいておるところでありますけれども、改めてこの委員会においてお尋ねしたいというふうに思います。
#20
○国務大臣(山本順三君) 平成二十八年四月に発生した熊本地震から三年がたち、私も、今委員お話しのように、熊本県主催の熊本地震犠牲者追悼式に参列いたしまして、犠牲となられた方々に追悼の言葉をささげてきたところでございます。
 ちょうど三年前、私、副大臣しておる頃に大変な大きな災害が起こりまして、この地震は中途半端な地震ではないぞということで、国土交通省挙げてその対応に取り組んだことが昨日のことのように思い出されますけれども、そのときにいろいろと見た状況が大いに変わって復旧復興が着実に進んでいるということを実感することができまして、大変にうれしくも思いましたし、まだまだこれからだという、そんな気持ちにもなったところでもございます。
 今お話しのように、熊本県ではまだ一万六千五百人の方が仮設住宅での生活を余儀なくされておるということでございまして、この方々が一刻も早く生活の再建が図られるよう、政府一丸となって全力を挙げて取り組む所存でございます。
 委員お尋ねの応急仮設住宅の供与期間の延長につきましては、従前からも、熊本地震からの復旧復興を伺った上で、熊本県とも十分連携をしているところでございます。
 具体的に申し上げますと、土地区画整理事業や地盤改良等の公共事業の進捗状況、また生活を再建するための受皿となる災害公営住宅の整備状況等を踏まえまして、平成三十二年三月までの供与期間の延長を行ってきたところでもございます。
 今後とも、熊本県からの御要請があれば、それに対しては適切に対応してまいりたいというふうに思っております。
#21
○馬場成志君 ありがとうございました。
 また一日も早く元の姿にということで頑張っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 そして、住居の確保と同時に、多くの皆さんの心の傷も深く、見守りについて現場では大変な努力をいただいておるところであります。
 加えて、時間がたつにつれて仮設住宅の退去者が増えると同時に、これは空室が増えてまいります。そうしますと、空室が増えるとやはり治安の問題だとかいろんなことで心配が出てくる、あるいは残った方々に取り残されたというような気持ちの中でのまたケアが必要になってくるというようなことでもあります。
 また、みなし仮設というのは、すぐに何かあったときにアパートなりなんなりをお借りして入れるというメリットはあるわけでありますけれども、自分たちの今までのコミュニティーとは全然違うところに行きますので、やっぱりそういった方々の心の支えというものがとても大事になってくるわけであります。
 そういった中で、三点お聞きしたいと思います。
 厚労省に来ていただいておりますが、まず厚労省には、地域支え合いセンターの人員等を確保するために、今後とも熊本地震で被災した地方自治体への財政支援を実施していくべきではないかということをお尋ねしたいというふうに思います。
 また続いて、今度は総務省に、熊本地震の被災者の見守りや相談支援については仮設住宅への入居者以外の方々にも行うことが重要だと考えますが、これについてもお答えいただきたいというふうに思います。
 また、文科省に対しまして、熊本地震で被災した児童生徒の心のケアや学習支援について、現状と今後の見通しというものをお尋ねしたいというふうに思います。
 よろしくお願いします。
#22
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。
 厚労省から地域支え合いセンターの件についてお答え申し上げます。
 熊本地震から約三年が経過しましたが、依然として約七千三百世帯一万六千五百人余りの方が仮設住宅等に入居をされており、被災前とは大きく異なる環境での生活を余儀なくされていると。こうした中で、被災された方々の孤立防止のための見守りや日常生活上の相談支援の取組は大変重要であるというふうに認識をしてございます。
 平成二十八年九月以降これまでの間、熊本県内の十八市町村に地域支え合いセンターが設置をされており、国として市町村の取組を支援をしてまいりました。
 今年度におきましても地域支え合いセンターの運営に必要な予算を確保をしたところでございますが、今後とも、引き続き被災地の状況を踏まえ、関係省庁等と連携して適切に対応してまいりたいと考えてございます。
#23
○政府参考人(多田健一郎君) お答えをいたします。
 仮設入居者の見守り、相談支援につきましては先ほど厚生労働省から御答弁があったとおりでございますが、生活支援相談員等が実施されている経費につきまして、全額国費で措置をされているところでございます。
 一方で、総務省におきましても、被災自治体が地域の実情に応じて、住民生活の安定、住宅再建の支援、産業、教育、文化の振興等の様々な事業について対処できる、そういう資金といたしまして復興基金の創設を支援をいたしておるところでございまして、御指摘があった仮設入居者以外の方々の見守り、相談支援につきましても、平成三十一年度から県内十市町村において災害公営住宅等で実施される予定というふうに伺ってございます。
 今後とも、被災自治体の実情を踏まえながら適切に対応してまいりたいと考えてございます。
#24
○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。
 被災をした児童生徒に対するきめ細かな学習支援や心のケアのための指導体制整備や就学支援については、地元の要望を踏まえながら継続的に取り組むことが重要であるというふうに考えております。
 その上で、委員御指摘の、熊本地震の影響によりまして学習の遅れや心のケアが必要な児童生徒への対応のため、平成三十一年度におきましては、熊本県及び熊本市から、教職員の加配措置については合計五十名、またスクールカウンセラーの追加配置については同様に五十五名の御要望をいただいておりましたけれども、文科省といたしましては、要望どおり措置をしたということでございます。
 また、被災により経済的に就学が困難となった幼児児童生徒に対しまして、学用品費等の援助や授業料減免などの必要な支援が行えるよう、平成三十一年度におきましても、被災児童生徒就学支援等事業交付金によりまして所要の約六億円を確保したところでございます。
 文部科学省といたしましては、今後とも、被災自治体と丁寧にやり取りをしながら必要な支援をしっかりと行ってまいりたいというふうに考えております。
#25
○馬場成志君 ありがとうございました。
 本当にいろんな角度から御支援をいただいております。ただやっぱり、もちろん地元は感謝しておるわけでありますけれども、やっぱり先の不安というのがどうしてもあるものですから、今日は改めて聞かせていただきました。また今後ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。
 また、総務省にも御答弁いただきましたけれども、実は、再建して退去した方々は、もう本当に何もかも済んだように思うことがありますけれども、戻ったところで隣は戻ってきていない、逆に仮設住宅の方がたくさんの人に囲まれているというようなことで、戻った人たちの心のケアも必要になったりというようなことが現場ではあっております。そういった部分につきましても、災害のことだけではありませんけれども、社会問題としての部分もあるかというふうに思いますけれども、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 今日はまた国土交通省にも来てもらっております。国の直轄事業はもちろんのこと、県の事業を代行していただいておることで、県は今度は市町村のカバーに入れるというようなことで、いろんなことが一度に前に進んでいっておるというような状況が日に日に今見えてきておるわけでありますけれども、今日はその辺について少し御報告いただければと思います。
 四点お伺いしますが、まず阿蘇地域における国直轄あるいは直轄代行事業の進捗状況、それから二つ目にJR豊肥線の復旧状況、三つ目に国道五十七号線の復旧状況、そして四つ目、これは県事業でありますけれども、益城町における県道四車線化や土地区画整理について、既に発表されていることが多いかもしれませんが、改めて教えていただきたいというふうに思います。
#26
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。
 まず、道路の復旧におきましては、阿蘇大橋地区で発生いたしました大規模斜面崩壊によります国道五十七号、国道三百二十五号、県道熊本高森線及び村道栃の木―立野線の通行不能箇所の解消を最優先の課題として取り組んでおります。
 国道五十七号につきましては、国直轄事業で北側に迂回する道路を整備しております。現在、用地買収が完了し、全面的に工事を展開しているところです。このうち二重峠トンネルが本年二月に貫通し、二〇二〇年度の全線開通に向け、事業の見通しが見えてまいりました。引き続きトンネルの復興工事などを推進してまいります。
 国道三百二十五号阿蘇大橋につきましては、国の権限代行事業により橋梁を架け替える復旧工事を行っております。二〇二〇年度の全線開通に向け、橋梁の基礎工事や橋脚工事などを推進してまいります。
 県道熊本高森線の復旧工事は、国の権限代行事業により橋梁等の復旧工事を進めており、二〇一六年十二月に一部迂回道路を利用しながら暫定的に全線の通行を確保したところです。今年の秋頃の本復旧に向け、現在、迂回している区間に残る二つの橋の復旧工事を推進してまいります。
 村道栃の木―立野線は、国の権限代行事業により橋梁やのり面などの復旧工事を進めており、二〇一七年八月に仮橋の通行により全線の通行を確保したところです。本復旧に向けて、仮橋区間における斜面対策及び橋梁の架け替えなどの復旧工事を推進してまいります。
 今後とも、引き続き国の技術力を結集いたしまして、一日も早い復旧に向け事業の推進に取り組んでまいります。
#27
○政府参考人(江口秀二君) お答えいたします。
 JR豊肥本線につきましては、熊本地震による大規模な斜面崩壊等により被害が発生し、現在も肥後大津駅から阿蘇駅間が運休となっております。
 被災した区間につきましては、被災以降、国直轄及び熊本県の砂防事業や道路事業などと連携しながら復旧事業が進められてきました。今月十日には、国土交通省、熊本県、JR九州で構成されるJR豊肥本線復旧連絡協議会が開催され、今後の工事内容や工事工程などについて検討が行われました。
 その結果、国が実施中の阿蘇大橋地区の斜面崩壊部対策を二〇一九年度末に概成させ、当該部分をJR豊肥線の復旧工事ヤードとして活用するなどの連携によりまして、JR豊肥本線の復旧工事完了及び運転再開が二〇二〇年度内の見通しとなったところでございます。
 JR豊肥本線につきましては、熊本県と大分県を結ぶ九州を横断する幹線鉄道であり、九州の主要な観光地である阿蘇へのアクセス路線としても重要な役割を担っております。国土交通省としましては、引き続き、関連する事業と連携を図りながら、JR豊肥本線の一日も早い復旧に向けまして必要な支援、協力を行ってまいりたいと思います。
#28
○政府参考人(榊真一君) お答えをいたします。
 国道五十七号の復旧見通しについてお尋ねをいただきました。
 ただいま御答弁申し上げましたとおり、阿蘇大橋地区では斜面崩壊部の対策を二〇一九年度末に概成させ、当該地区をJR豊肥本線の復旧工事用ヤードとして活用する予定となっております。このため、国道五十七号の現道区間の復旧につきましては、JR豊肥本線復旧工事の状況を踏まえ、その後に進めることとしてございます。
 今後とも、県やJRなど関係者と調整、連携を行いつつ、復旧に努めてまいります。
#29
○政府参考人(徳永幸久君) お答えいたします。
 県道熊本高森線は都市計画道路益城中央線として整備しておりますが、益城町復興計画において町の中心軸に位置付けられており、同じく益城中央被災市街地復興土地区画整理事業についても益城町復興計画において都市拠点に位置付けられております。いずれの事業も熊本県が事業主体として施行され、益城町の復興の推進のために重要であると認識しております。これまで、社会資本整備総合交付金により必要な予算の確保に努めてきたところでございます。引き続き、予算の範囲内になりますが、可能な限り早期に完了いたしますよう支援に努めてまいります。
 以上でございます。
#30
○馬場成志君 ありがとうございました。
 今の道路につきましても橋につきましてもJRにしましても、地元にとっては本当に大変な喜びであります。本当に物すごいスピードで復旧していただいておるというふうに思います。これから完成に向けてまたしっかりとお願いしたいというふうに思います。また、それに追いかけて南阿蘇鉄道も二〇二二年度開通に向けて頑張っておりますが、これにつきましても大きな力をいただいておりますが、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 今日は経済産業省にも来ていただいております。グループ補助金についてお尋ねをしたいというふうに思いますが、熊本でのグループ補助金につきましては、五百を超えるグループに対して事業所の再建について支援をいただいておるところであります。これにつきましても、先ほどの仮設住宅と同じように、自己都合ではなくて区画整理などの事情によって支援を受けるのが遅れている事業者があります。この辺についての配慮がまた必要になってくるというふうに思いますが、どのように取り組んでいるのか、お尋ねしたいというふうに思います。
#31
○政府参考人(奈須野太君) お答えします。
 熊本向けグループ補助金としては、平成三十年度補正予算を含めてこれまで千百五十億円を措置いたしまして、五百十九のグループに対して国費で九百三十六億円の支援を実施しています。そのうち平成三十年度補正予算で措置した百二十億円については、益城町や南阿蘇村を始め、御指摘の区画整理や交通インフラの復旧の遅れなど他律的な要因によってこれまで補助金の交付申請が困難であった地域に多くいらっしゃる事業者に対して交付できるよう、追加的に措置を行ったものです。加えて、一度交付決定をしたものの他律的な要因によって平成三十年度中に事業完了が困難な事業者に対しては、翌年度に改めて事業を実行できるように支援を行っております。
 中小企業庁としては、被災された中小企業・小規模事業者の復旧復興に向けて、今後とも被災地の実情も十分に踏まえながら、熊本県とも連携の上、しっかりと対応してまいります。
#32
○馬場成志君 今日は農林水産省にもまた来ていただいております。
 被災した農業用ため池の大切畑ダムの災害復旧事業の状況についてお伺いしたいというふうに思います。
#33
○政府参考人(横井績君) お答えいたします。
 委員御指摘の大切畑ダムにつきましては、断層の直上にダムの堤体が位置してございまして、平成二十八年熊本地震では、この断層のずれによりダムの堤体や洪水吐きの損傷等の被害が発生したところでございます。
 この復旧に当たりましては、断層を避けてダムの堤体を上流に移設する計画として、事業主体である熊本県が詳細設計を行いまして、平成三十年度には取水トンネル等の工事に着手をいたしまして、令和五年度の事業完了を目指して本復旧工事を進めているところでございます。
 農林水産省といたしましても、引き続き必要な予算確保に努め、県と連携し、早期復旧に向けて支援をしてまいりたいと考えております。
#34
○馬場成志君 ありがとうございました。
 今日は早足で聞かせていただきました。全体的な所信というよりも、熊本地震から三年ということで、それのことに集中した質問になってしまいましたけれども、ほかに幾つか用意しておりましたが、もう時間がございませんので。
 早足で聞かせていただいた中で、本当に被災地では、やっぱり全てが完成しなければ最終的には使えないとはいうものの、今良くなっているということが何よりも心の糧になります。その姿を見せていただいていることが、今一歩一歩力強く前進しておる熊本県の姿というものがあるというふうに思います。ただ一方で、まだまだ多くの課題を抱えていることも事実であります。どうか最後までしっかりとバックアップしていただきますようによろしくお願い申し上げて、私からの質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#35
○鉢呂吉雄君 立憲民主党の鉢呂吉雄でございます。理事会のお許し、御配慮をいただきまして二十分間質問をさせていただきます。
 私は、副大臣、政務官が増員されて強化されたときに、政治家同士の論議をこれからはしていこうと、国会ではと、こういうことがあったんですが、最近は大臣が暇そうにしておりますので私は大臣に一本でと思ったんですけれども、他の省庁は大臣は来れないということで、副大臣、政務官にもお願いをいたしたいと思います。
 私は北海道でありますから、七か月たった北海道胆振東部地震、この現状は、大臣、今どういうふうに課題があると見ていますか。まず御答弁願います。
#36
○国務大臣(山本順三君) 私も、発災直後、胆振東部の方にお邪魔をいたしまして、そして厚真町とあと安平、それからむかわ、それに札幌市の方も視察をしてまいりましたけれども、自衛隊機で上空からもあの崩落の現場というのを見せていただきましたけれども、想像を絶するようなすさまじい災害であったというふうに認識をいたしておりますし、それに対して、今現在、我々としても最大限の支援、これは被災者に寄り添うという基本的な考え方の下に対応しているところでございまして、まだまだやるべきことはたくさんございますけれども、一歩一歩復旧復興に向けて進んでまいりたいと思っております。
#37
○鉢呂吉雄君 時間がありませんので、先週の十七日に衆議院の内閣委員会で菅官房長官が、今の現時点に立って政府としてできることは全て行うという姿勢ですと。この官房長官の姿勢は、大臣、変わりませんか。
#38
○国務大臣(山本順三君) 四月十七日の内閣委員会で官房長官が、胆振東部地震に際し、政府としてはできることは全て行うというふうに御答弁されたことは承知をいたしております。
 私といたしましても、被災者の方々の心に寄り添いながら北海道胆振東部地震からの復旧復興に全力を注ぐという決意は災害発生直後から変わりませんし、今後とも、被災者の方々の生活、なりわいの再建に向けて政府として引き続きできることは全て行うという姿勢で取り組んでまいりたいと思っております。
#39
○鉢呂吉雄君 一冬過ぎて行ってみますと、その中身はもう今日時間がありませんから話しませんが、復旧復興の緒に就いたという段階です。
 そういう中で、大臣の先週のこの所信表明演説を見ますと、国家の基本だと、防災は、こういう強い表現があるわけであります。ですから、今日は、事務段階では解決できておらない課題、私も何回ももう、先々週、七回目の、四月八日に行ってきたんですけれども、現状の課題について、大臣の明確な、速やかな政治的な判断を含めて今日は答弁いただきたいと、こういうふうに思っています。
 一つは、復興基金の創設です。これは熊本ですとか東日本の大地震にはありました。しかし、規模が非常にそれに比べると小さいということで、復興基金が創設されません。北海道知事始めとして、やはり国の制度によらない様々な事業をその地域でやらざるを得ないと。私も、一九九五年、北海道南西沖地震が阪神・淡路よりも一年半前に起きて、あれは離島でした、奥尻島。
 それから、去年は北海道も島だということを痛感いたしました。電気が全部シャットアウトしたら、まさに島でありました。初動捜査はその当時に比べると良くなったけれども、やっぱり様々な問題があって、何が最終的に困ったか。奥尻町ではやはり町の財政が大変な状態です。やっぱりやらざるを得なくて町はやるんですね、国がやらなくても。
 そういう意味で、復興基金については、大臣、どういう考えをしているかお答えをしていただきたい。これは総務副大臣、総務省の所管でもありますけれども、是非大臣からお言葉をいただきたいと思います。
#40
○国務大臣(山本順三君) 復興基金の話でございましたが、現在、政府におきましては、北海道胆振東部地震に際しましては、平成三十年度の第一次補正及び第二次補正並びに平成三十一年度当初予算において、インフラの復旧や生活、なりわいの再建に必要な措置を講じておりまして、総務省におきましても、平成三十年度の特別交付税として前年度を大きく上回る額の交付なども行われております。厚真町、安平町、むかわ町、前年と比べましたらもう大層大きな額が積み上がっているというふうに認識をいたしておるところでございます。
 復興基金への財政措置につきましては、今委員おっしゃったように、巨大な災害が発生し、毎年度の措置では対応が難しい場合の極めて例外的な措置ということで実施をされているところでございます。
 北海道胆振東部地震に係る財政支援につきましては、それぞれの年度において的確に国費による措置を講じるとともに、これに併せまして地方財政措置を講ずることとしておりまして、今後も被災された方々が安心して暮らせる生活や、あるいは被災した地域のにぎわいを一日も早く取り戻すことができるように、被災自治体としっかり連携を取って、国、地方自治体の適切な役割分担の下、被災者支援、復旧復興対策に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
#41
○鉢呂吉雄君 それは事務段階でもそのとおり、一言半句変わらない答弁でありますので、毎年毎年ではいかない大規模ということでありますけれども、北海道のような、人口密度は低くて、しかし広大なところでは、やはりそれなりの北海道庁での単独の事業とか、あるいは町村の様々な手だてをしなければならないというところに来ていますので、次の質問と重なりますから、そこに行きます。
 同じく先週の内閣委員会で、寺社仏閣等の施設で地域のコミュニティーとしての社会的な機能も果たしておると。あるいはまた、例えばむかわ町のように、明治時代にできた施設、郵便の駅逓というのがあるんですけれども、そういうものを文化財的な、町では考えておるんですけれども、なかなか国の指定はないというようなものについてもやっぱり復旧復興していかなければならないと。こういう形に対して、これも菅官房長官が、こういった自治体が支援を行った例もあって、これは熊本、新潟中越地震でもこれらに対して条例を作って支援しています、そういったものについて自治体と連携をして適切に対応していきたいと、こういうふうに先週の十七日に答弁しておるんです。
 これは災害復旧ですから迅速な対応を願いたいということで、その具体のものを大臣に答弁させてほしいというふうに事務段階にはおととい既に言っておりますので、その具体策について大臣から御答弁願いたいと思います。
#42
○国務大臣(山本順三君) 北海道胆振東部地震による神社仏閣の被害、これにつきましては、現在総務省において北海道庁より適宜情報収集を行っているというふうには聞いておるところでございます。
 復興基金の造成に対する財政措置につきましては、先ほどから申し上げておりますとおり、巨大な災害が発生し、毎年度の措置では対応が難しいような場合の極めて例外的な措置であり、総務省において検討されるというふうに聞き及んでおるところでございます。
 官房長官のお話でございましたけれども、自治体と連携をしてというところが一つのポイントになろうと思いますけれども、しっかりと、被災地の復旧復興のために何ができるのか、極めて神社仏閣の場合にはその資金の出し方、難しいところがあるということは十二分に承知をしておるところでございますけれども、その辺りも含めて検討しながら、関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと思っております。
#43
○鉢呂吉雄君 今日は二十分ですから中身に入れませんが、それは先週の段階で、憲法における宗教施設との関係、こういうものはもう全部乗り越えて、そういう中で新潟あるいは熊本でやっておるという、まあ規模は違うけれども同じ形としてあるわけです。
 北海道のように財政事情が自治体、非常に厳しいところは、やっぱり大臣、方向をちゃんと示してあげなければ、もうそれで何回もやり取りしておるようでありまして、皆さんの方にも復興基金の創設については北海道知事等からも要請を言っているけれども、まあ今の答弁で諦めておるような状況ですけれども、私はそれであってはならないと。先ほど大臣も言ったように、やるべきことは全てやるんだと、ここをきちんと踏まえて決断してほしいと思いますけれども、イエスかノーで、長々しい答弁は要りませんけれども、いかがですか。
#44
○国務大臣(山本順三君) 復興基金の創設ということでございますから、総務省との連係プレーをしっかり取らなければならないというふうに思っておりますので、そのことを考慮しながら、今後もまた関係自治体と十二分に協議を重ねてまいりたいと思っております。
#45
○鉢呂吉雄君 これはやっぱり私は不満なんですね。今日はその担当所管が違うことは分かります。しかし、やっぱり大臣ですから、先週からその話はあって、私はその追加的な質問で、しかし、単に同じやり取りをするんであれば、貴重な時間ですから、こういう災害の後の決断というものをやっぱり政治家、大臣に求めておると思いますので、それだけの事前の余裕を、私おとといこの質問書を出していますから、あると思って、事務段階には再三再四言っておるので、ちゃんとした答弁をお願いしたいと。
 次の問題も同じ課題です。
 いわゆる被災家屋の、住宅の解体費を国が補助すると。これは全壊の場合は国が補助しているんです、どんな災害であっても。それが大規模半壊ですとか半壊になると、これは環境省の問題ですけれども、災害廃棄物の処理については何の法律的な根拠もなしに、あの熊本地震ですとか、大臣の所管の愛媛県を含む昨年の七月豪雨災害、これも出ているんです。
 北海道の地元の皆さんからは、今はもうインターネットをたたけば全部出てくるんですね、なぜ北海道は出ないんだと、半壊でも。全壊は出るんですよ。半壊、大規模災害。私も岡山県の真備町へ行って一日ボランティアやってきた。天井まで水がつけばこれは全壊。しかし、泥をかき上げて、ここに修繕をして入るという。ところが北海道では、四度以上傾いたところには、今年また余震も来ましたから、もうとてもじゃないけれども、全壊ではないんだけれども入れないから解体したいんだけれども、数百万掛かると。数百万掛けてこれからまた新しいものを建てるということはなかなか決断できない。全壊になったところは、そこが全部公費で一〇〇%補助と。
 これは大臣、やっぱり見直しをしてほしいと。もう環境省に幾ら言っても、これは制度だと。制度の中身があるかといったら、熊本と七月豪雨災害で一片の通達を出すだけで、その根拠になる数字はありません。ありません。
 どうですか、大臣、それも事前に言っていると思いますから、お答え願いたいと思います。
#46
○国務大臣(山本順三君) 私も内閣府の復興担当大臣ということでございまして、いわゆる今ほどお話のございました半壊の家屋解体についての補助対象とすべきかどうか、委員もおっしゃったように、環境省がこれは対応するものでもございます。ただし、うちの管轄ではないから知らないよというわけでいくようには思っておりませんから、しっかりと各省庁と連携をして、そして私も、私ののりを越えない範囲での答弁しかできませんので、その点は御理解いただいた中で今後のことを考えてまいりたいというふうに思っております。
#47
○鉢呂吉雄君 後で復興災害庁の話をしますけれども、やっぱり政治家が決断をせにゃいけぬ。
 環境省の方は誰ですか。お答え願います。
#48
○副大臣(あきもと司君) 環境省といたしましては、今お尋ねのこの半壊家屋につきましては、今現在のところは資産的価値があり廃棄物とは一概に判断できない、そういったことから家屋の解体を補助対象としていないところでございます。
 しかしながら、過去の例を取りますと、阪神・淡路大震災や東日本大震災、また熊本大震災や先般のこの七月の豪雨災害のように、被害が甚大で家屋の被害も多数上がり、そして半壊家屋の解体の遅れが被災地の復旧復興の大幅な遅れにつながるおそれがあった場合には、特例的に財政支援を行っているところでございまして、またあわせて、今回の北海道胆振東部地震における半壊家屋の解体費用に対しましては、市町村の自主的な判断で半壊家屋を解体した場合に、これを支援するために発生する廃材の運搬や処分について本補助金を対象とさせていただいているところでございまして、我々としては現在の補助制度を最大限効果的に活用するなど行いながら、しっかりと支援をしてまいりたいと思っております。
#49
○鉢呂吉雄君 従来の答弁。ただ法的な根拠なしに、一方では半壊について全部補助すると。これは、被災者は各地でおりますから、最低でもそういう法律に基づく基準というものを明確にしてもらわなければ、例えば昨年の七月豪雨災害、百万トンを超える廃棄物が出ると言っていますけれども、県ごとに見れば北海道と変わらないような廃棄物量というところも含めておるわけですから、去年の七月豪雨災害は、やっぱりおかしいと、こういうふうになるわけであります。
 時間がもう二、三分しかありませんから、続きます。山本大臣にお尋ねします。
 千島海溝沿いの地震活動について、先般といっても平成二十九年の十二月に、地震調査委員会で、北海道東部に巨大な津波をもたらす超巨大地震、十七世紀型、四百年ぶりに、経過をしているけど切迫しておると、三十年以内に七%から四〇%のそういう超巨大地震が発生する可能性があると、こういう発表がされたわけでありますけれども、その後が全然進んでいないと。要するに、八年前のあの東日本がそれまで予測していたものに比べて巨大なものが起きたということで、その年、これは民主党政権でありますけれども、十二回、四か月間で開いて、専門調査会が報告をして、この見直しをしようと中央防災会議に提言をしておるわけです。
 しかし、その後、この巨大地震モデル検討会というのは平成二十七年の三月からできて、この四年間で十三回は開催されましたけれども、一向にこの超巨大地震に対する対策、一番重要なのがこの波の高さがどのぐらいになるのか。その以前の波の高さは二十メーターから二十二メーターということであったんですけれども、それ以上のものだろうということは推測できるんですけれども、各自治体の皆さんも防災の庁舎を造ったり施設を造らなければならない。釧路から根室にかけて広大な平野部に二十メートル以上のものが来た場合にどういうふうに避難するのか、これを早急にやらなければなりませんが、そのモデル検討会の結論が出ない。これはいつまでに出るんですか。その方向性を大臣から今日は聞かせていただきたいと思います。
 これで、時間が来ておりますのでやめさせていただきますけれども、御答弁をお願いします。
#50
○国務大臣(山本順三君) 日本海溝、千島海溝沿いの地震に対する防災対策は、平成十八年度に策定をいたしました日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進基本計画等に基づいて推進をされているところでございます。現在、内閣府では、東北地方太平洋沖地震を教訓といたしまして、日本海溝、千島海溝で科学的に想定される最大クラスの地震、津波について、有識者による検討会を設置して検討を進めているところではございます。
 千島海溝で過去に発生した大規模地震につきましては、南海トラフ沿いで発生した地震のような古文書等による記録がございません。過去に津波が内陸まで運んだ海の砂の痕跡を探し出して、そしてこれに基づいて過去の津波像を推定するというような必要がございます。これは不確実性を伴ってもおりますし、津波の発生源や規模を推定するためには注意深い検討が必要であると思っております。大変難しい検討でございますけれども、速やかに検討を推進し、これらの地震、津波に対する防災対応を早く取りまとめられるよう努めてまいりたいと思っております。
#51
○鉢呂吉雄君 終わります。
#52
○吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織でございます。
 災害発生時において、国民の生命、身体、財産を守るための情報伝達手段の在り方、整備の状況につきましては、この委員会で十一年前からずっとお伺いしてまいりました。例えば災害時、広域的な停電によってテレビが使えず、防災行政無線の放送内容を聞いて避難し助かったという事例、何度も紹介もしてまいりました。
 そこでまず、防災行政無線の最新の整備率について伺います。
#53
○政府参考人(小宮大一郎君) 平成三十年三月末現在、千四百六十五市町村、八四・一%の市町村が防災行政無線を整備しております。
#54
○吉川沙織君 これは政府が正式に公表している数値ですが、もう一つ、十年お伺いし続けてきたのが、これは市町村合併後のある意味数値です。ですので、市町村合併効果を抜いた最新の防災行政無線の整備率について伺います。
#55
○政府参考人(小宮大一郎君) 多くの市町村合併が行われる前の平成十六年三月末での市町村の数である三千百五十五を基に、平成三十年三月末時点の防災行政無線の整備率を個別に確認し、改めて算出いたしますと、整備率は八〇・一%です。
#56
○吉川沙織君 今政府が公表している数値は八四・一で、市町村合併効果を抜いた数値に置き直すと八〇%、実に四%差があることになります。これをどう埋めていくかということも重要ではございますが、ちょっと違う観点からお伺いします。
 昨年八月二日の当委員会で、西日本豪雨に係る情報伝達上の課題について、防災行政無線は整備はされていたけれども、防災の用途でなかったがために情報伝達手段として活用されなかった自治体の例についてここで取り上げて、もう改善されていると思います。
 では、現在整備済みの防災行政無線について、今取り上げた、西日本豪雨で整備されたけれども防災の用途でなかったがために使われない、こういう防災の用途にちゃんと使われているか、消防庁としては全国的に把握されていますでしょうか。
#57
○政府参考人(小宮大一郎君) 消防庁では把握しておりません。
#58
○吉川沙織君 把握されていないのであれば把握すべきではないかと考えるんですが、消防庁の見解をお伺いします。
#59
○政府参考人(小宮大一郎君) 消防庁といたしましても、防災行政無線は防災用途で活用すべきであると考えておりまして、委員の御指摘も踏まえまして、防災行政無線の用途について全国的な調査を実施し、その結果を精査した上で適切に対応してまいります。
#60
○吉川沙織君 防災行政無線の用途というのは多岐にわたっていいと考えますし、それが有効活用になるとも考えますが、あくまで防災と銘打っていますので、その防災行政無線を整備するための財政措置を活用していながら防災の用途でもし仮に使われていないということがあれば適当ではないですし、整備した後どのように活用していくか、このことこそが重要であるとの観点から、業務継続計画の在り方について伺います。
 業務継続計画、BCPについて、私、最初に取り上げましたのがこの委員会で、十一年前です。そのときは、旗振り役である内閣府ですら、BCP、まだ整備されていなかったんですが、全体的にここのところ策定率は伸びていて、確かに策定することはまず大事だろうと思うんですが、それが必要な内容を備えていなければ、先ほどの整備はしたけれども使われていない可能性があるかもしれないのと一緒で、意味を成さないことになりますし、内容が備わっていて、それに基づいて、計画に基づいて訓練がなされているかがより大事だと思います。
 平成三十年十二月二十六日に消防庁が出した通知を拝見いたしますと、市町村のための業務継続計画作成ガイドにおいて示された業務継続計画の特に重要な六要素について定めていない項目があることが示唆されています。計画はあれど実効性がなければ、意味を成さないということにもなります。
 現状、消防庁として、どの要素の項目が策定進んでいないか把握は特にされていますでしょうか。されていなかったら結構です。
#61
○政府参考人(小宮大一郎君) 例えば、首長不在時の代行順位、これにつきましては整備されておりますのが七九・四%でございます。次に、非常用電源のための燃料、これの備蓄につきまして定めておるのが三三・四%でございます。このほか、例えば多様な通信手段の確保について定めているものが六七・一%ということで、私どもとして全ての項目について網羅的に把握はしております。
#62
○吉川沙織君 去年十二月二十六日に消防庁が発表したウエブのこの本調査結果の詳細、市町村別の状況が実はリンク切れ起こしていますので、是非見れるようにしていただければと思います。
 ということで、別の論文を探しましたところ、今お答えがあったような内容は策定率が高いんですけれども、非常用発電とか燃料、水、食料等の確保といったリソースに係る項目ほど、二〇一六年に書かれていた論文ですけれども、低くなっているような状況にあります。
 どうやったらそこの策定が、内容を備えたものが作られていくかということについて御見解はおありでしょうか。
#63
○政府参考人(小宮大一郎君) 地方公共団体におきます業務継続計画の実効性を確保をするために、まず一点目は、業務継続計画を策定するに当たって特に重要な今御指摘の六要素について定めていない場合には、そうしたものをしっかりと定めること、二つ目は、六項目以外に災害発生時に円滑に応援を受けることに関する規定につきましても、これもしっかりと整備をすること、三点目は、職員に対する教育や訓練などの実施によりまして業務継続計画の実効性を確認をいたしまして、その上で必要な見直しを継続的に行うこと、こういったことを既に助言をしているところでございます。
 引き続き、内閣府と連携いたしまして、業務継続計画が実効性のあるものとなるように努めてまいります。
#64
○吉川沙織君 国民の生命、身体、財産を守る情報提供も、そして今やり取りをさせていただいた業務継続計画、BCPの策定も、これ地方公共団体の体制が充足していなければ十全にはかないません。災害時には地方公共団体が大きな役割を担いますが、果たして市町村の防災体制は充足しているのかについては、これも何度も取り上げさせていただきました。
 一年前、四月十三日の当委員会で、「約三割の団体で防災職員の数がゼロということを把握」していると当時の防災担当大臣から御答弁ございましたが、最新の状況について大臣にお伺いします。
#65
○国務大臣(山本順三君) 総務省の平成三十年地方公共団体定員管理調査、これによりますと、平成三十年四月現在、市町村における防災担当職員数ゼロ人の団体は、前年から十九団体減少いたしまして、比率は約三割ということでございます。それで、五人以上の団体は前年から八団体増加しておりまして、これもまた約三割というふうになっているところでございます。
#66
○吉川沙織君 去年十一月二十一日、これは政策統括官とやり取りをしたんですけれども、全体として防災力の向上が高まればいいという御答弁の中で、実は応援・受援体制、この受援に対する規定というのもあったんですが、この受援に対する規定を備えている団体は、さっき引用した消防庁の調査ですと四割しかないんです。だから、やっぱり市町村の防災体制はしっかり把握して対応していく必要があると思うんですが、政策統括官、いかがでしょう。
#67
○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。
 前回の委員会でも答弁させていただきましたが、まずはその市町村で体制を構築するというのが一で、それに付随する形で、他の部局からの応援を伴うBCP、あるいは他の団体から受け入れる受援計画というようなものを充実していくべきというふうに考えております。
#68
○吉川沙織君 国民の生命、身体、財産を守るためには、やっぱり国ができること、それから、地方公共団体は今厳しい状況ですから、その現状がどうなっているか把握して、できることは国としてしっかりやっていく必要があるということを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#69
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。今日は、山本大臣始め、よろしくお願いしたいと思います。
 まず最初に、西日本豪雨、倉敷の真備町で水害が発生をいたしました。いろいろ地元の方のお話も伺っておりますと、今回の水害については、小田川、高梁川、これの決壊によるものということで、今工事も進んでいるというふうにも聞いております。ただ、やっぱり二度と同じような悲劇、災害を繰り返さないという意味においては、やはり河川の氾濫防止、さらには定期的な河川の保全、こういったものが極めて重要かなというふうに思っております。
 また、地元の方からすると、もう発災から約十か月、もう一回、山本大臣に是非現地に来て視察してほしいと、今の真備の状況を見ていただいて、実際にこれから更に必要な支援は何なのかということを現地を見て検討、判断してほしいと、こういった声も届いております。
 そこでお伺いするんですけれども、今河川工事進んでいると思いますけれども、小田川なり高梁川の工事の進捗状況と今後の計画、それと、二度と同じような水害を発生させないという観点において、河川の氾濫対策、河川の定期保全への国としての取組、それと、大臣、現地の視察に行っていただけるかどうか、そういう声が被災地からも届いておりますので、大臣としてのお考えをお伺いしたいと思います。
#70
○国務大臣(山本順三君) 昨年十月に、平成三十年七月豪雨で特に甚大な被害を受けた岡山県、広島県、愛媛県の被災地を私も訪れて、被災状況や復旧復興の進捗状況を自分の目で直視してまいりました。同じ量の雨が降っても、地域によってその被害の状況は全然違うということも改めて認識をしたところでございます。
 先ほどお話しの倉敷真備地区の浸水被害現場では、周辺の住宅が二階まで全部浸水したことを目の当たりにいたしまして、被害の甚大さ、河川が決壊するということの怖さを改めて感じました。これは、国民皆さん方が本当はそういった現場に実際に行かれて、その恐ろしさというものを体感することが一番重要だなと改めて思っているところでもございます。
 高梁川、小田川の河川工事の早期完成への対応につきましては、決壊した堤防の本格復旧を本年六月までに全て完了させるべく、適切な対応が国交省においてなされているというふうに承知をいたしております。
 昨年の西日本豪雨などの大規模な災害が相次いだことを踏まえて、御案内のとおり、三か年で集中的に取り組むことにしております防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策におきましても、高梁川本川で洪水氾濫等に対応した樹木伐採、河道掘削等を現在実施をしているところでもございます。
 被災された方々が安心して暮らせる生活や被災地域のにぎわい、これを一日も早く取り戻すことができるよう、被災地の方々の気持ちに寄り添いつつ、機会を捉えて現地の方々の意見を十分伺うなどしながら復旧復興対策に取り組んでまいりたい。できれば早いうちに、なかなか私、東京二十三区を離れられないというつらい立場でございますけれども、やっぱり、先ほど申し上げましたが、熊本の復旧復興状況を見ましても、どういう時期にどういう復旧復興ができているのかというのを押さえることも非常に重要だと思いますので、岡山だけにとどまらずに、広島、愛媛も含めて、何とか機会つくって行ってみたいというふうに思っております。
#71
○政府参考人(林俊行君) お答えをいたします。
 今ほど山本大臣からお答えをさせていただいておりますけれども、若干補足を含めてお答えをさせていただきます。
 高梁川、小田川の河川工事の進捗状況、それから今後の保全対策ということでございますけれども、高梁川、小田川につきましては、昨年の七月豪雨による災害発生後、緊急的に樹木伐採や堆積をいたしました土砂の撤去、こういったものを実施をしておりまして、今後につきましても、日常の巡視や定期的な測量等によりまして河川内の状況を把握しながら適切に対策等を行っていくこととしております。
 また、昨年九月に真備緊急治水対策として取りまとめを行っておりますけれども、内容といたしましては、決壊した堤防の本格復旧、小田川と高梁川の合流点の下流側への付け替え、さらには河道掘削など小田川の水位を下げる事業などを国と岡山県が連携をいたしましておおむね五年間で集中的に実施をすることにしております。このことによりまして、再度災害の防止を図っていきたいと思っております。
 また、大臣からもお答えいただきましたけれども、この決壊した堤防の本格復旧については、本年六月までに全て完了させる予定としております。
 引き続き、被災者の皆さんに安心をしていただけるように、河川整備に全力で取り組んでまいります。
#72
○浜口誠君 是非、大臣、お忙しいとは思いますけれども、本当に真備に限らず、被災地たくさんございますので、今の状況というのを是非現地、現物で視察していただいて今後の対応に生かしていただきたいなというふうに思っております。
 続きまして、先ほど鉢呂委員の方からも北海道のお話ありましたけれども、私も、北海道の方にいろいろ、胆振東部の地震以降でどんな要望が政府にありますかという話を聞いたところ、やっぱり復興基金何とかしてくれという声は同じように聞きました。ただし、今回は復興基金は北海道には適用されていない、創設されていないということですけれども、やはり是非そういう声に耳を傾けていただきたいですし、ある自治体では、十三年間こつこつためてきた財政調整基金、これ数十億あったんですけれども、今回の被災者への支援ということでもう底をつき出してきていると。
 そんな中で、やはり被災された方の生活支援等、幅広く様々な用途に使えるような財政支援、これは国としてもう長期にわたって是非やってほしいと、その一つが復興基金ではないかなというふうに思っているんですけれども、こういう切実な声に対して国としてどう対応していくのか、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
#73
○国務大臣(山本順三君) 政府におきましては、北海道胆振東部地震に際しまして、予備費を活用して、発災後直ちにプッシュ型支援、これを実施をいたしましたし、生活、なりわいの再建に向けた支援策の実施、激甚災害の指定などの対策を迅速に講じるとともに、平成三十年度第一次補正及び第二次補正並びに平成三十一年度当初予算においても、インフラの復旧、生活、なりわいの再建に必要な措置を講じているところでございます。
 また、総務省におきまして、先ほども申し上げましたが、平成三十年度の特別交付税として、これは被災地どこもそうなんですけれども、かなり前年度を大きく上回ったそういう手当てがなされておるということでございますので、そういったことも今後ともしっかりやっていただきたいというふうにも思っております。
 北海道胆振東部地震における復興基金の話、今ほどお話をしましたが、財政措置につきましては過去の災害における対応等を考えるとなかなか難しいようだということでございますが、今後も、被災された方々が安心して暮らせる生活や被災した地域のにぎわいを一日も早く取り戻すことができるよう、被災自治体と連携して、国、地方自治体の適切な役割分担の下に被災者支援、復旧復興対策等に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
#74
○浜口誠君 是非、財政的な支援、これやっぱり国として大きな役割があると思っておりますので、それぞれの自治体の要望もしっかり受け止めながら今後も対応をお願いをしたいというふうに思っております。
 じゃ、ちょっと順番変えて、吉川理事の質問とちょっとかぶっている部分があるので、時間があればそっちへ戻りたいと思いますけれども。
 庁舎を始めとする公共施設の耐震の状況、これ徐々に耐震対策は進んできているというふうに思っておりますけれども、現状どこまで公共施設の耐震化が進んできておるのか、現状についてまずお伺いしたいと思います。
#75
○政府参考人(小宮大一郎君) 平成三十年三月末現在、地方公共団体が所有又は管理する防災拠点となる公共施設などは約十九万棟ございまして、そのうち耐震性が確保されているものは約十七万七千棟、九三・一%となっております。
#76
○浜口誠君 全体では九三・一%ということですが、これ、都道府県ごとによく見てみると、やっぱり相当ばらつきがあるんですね。かなり、九割を超えているところもあれば、もう六割程度のところということで、やっぱりきめ細かく各都道府県ごとにどうなっているのかということは把握をして、それぞれ低いところはなぜ低いのかという、そういったフォローアップも政府としてやっていく必要があるんではないかというふうに思っておりますけれども、その辺の各都道府県ごとの状況と、まだ耐震化が低い都道府県に対してどのような対応を政府としてやろうとされているのか、その点、お伺いします。
#77
○政府参考人(小宮大一郎君) 耐震率の状況でございますけれども、都道府県分と市町村分との合計となりますが、最も高いのが東京都で九九・〇%、次が三重県で九七・四%、三番目が静岡県で九七・三%となっておりまして、今度はワーストでございますけれども、最も低いのが奈良県で八六・五%、二番目に悪いのが山口県で八六・二%、三番目に悪いのが島根県で八六・二%ということでございます。
 こうした状況に対しまして、消防庁では、昨年度、本庁舎の耐震化が行われていない団体にその理由などを調査をいたしまして、把握しております。例えば、建て替えも視野に入れて検討しているが、仮に建て替えとなった場合には経費が無駄になるため耐震化にまだ着手していないですとか、あるいは、施設の種類、用途を踏まえた優先順位付けをした上で実施をするといったようなことでございました。
 今年度は、昨年度調べました本庁舎の耐震化の取組状況を昨年度と比較いたしましてフォローアップをいたしますとともに、本庁舎以外の防災拠点となる公共施設全てにつきまして、耐震化の取組が遅れている団体につきまして個別に状況を把握をいたしまして、更なる耐震化の取組につきまして、今後とも、来年度以降もフォローアップをしてまいります。
#78
○浜口誠君 徐々に進んできておるということと、個別に耐震化の進んでいない自治体については政府としてもしっかり連携取りながらやっていくということなので、是非それは引き続き強力に進めていただきたいというふうに思っております。
 そんな中で、もう一歩手前の耐震化の耐震診断ができているかできていないかという観点で見ると、昭和五十六年以前に造られた建物の耐震診断が終わっていない公共施設が全国で七千六百八十九棟あると。まだそんなにあるのかと正直思うんですけれども、なぜ耐震の診断すら現時点で約八千近い建物が終わっていないのか。これ、今でも使われているんですよね。一般の市民の皆さんが使っている施設が耐震状況がどうなっているかも分からないのが残っているというのは正直ちょっとびっくりしたんですけれども、今なぜそういうところが行われていないのか、その辺の要因とか背景はどう政府として押さえられているのか、お伺いしたいと思います。
#79
○政府参考人(小宮大一郎君) 耐震診断が行われていない理由につきましては、一つとして、建物の建築年次が古く耐震性を有していないことが明らかであることから耐震診断をしないというのが一つ目。二つ目が、移転や建て替えが既に決まっているということで耐震診断をしないというのが二つ目。三点目が、財政事情を踏まえて順次取り組む中で耐震診断が未実施のまま残っているといったようなものが主な理由であると承知しております。
#80
○浜口誠君 それは、七千六百八十九棟の内訳は明確になっているんですか。もうこれは既に耐震診断しなくても耐震性がはっきりしない、先ほど三つぐらい例を挙げられましたけれども、その内訳を教えてください。七千六百八十九棟の中の内訳ですね。
#81
○政府参考人(小宮大一郎君) 今申し上げました理由につきましては、耐震化が進んでいない団体に自由記載という形で求めたものですから、今私が申し上げました三点につきまして、各々が何%ですとか、そういったようなことまでは分からないということでございますので、済みません、そういった意味では、委員御指摘の点につきましては詳細なものは承知しておりません。
#82
○浜口誠君 是非、政府としても、理由はある程度把握されているということですけれども、七千六百八十九棟の中で、今言われたような、要は予算がなくて本当は診断しないといけないのにできていない建物が何棟あるのかというのは、これはしっかり押さえていく必要があると思います。
 いや、地方自治体は分かっているのかもしれないんですが、全体が政府として見えていないということであれば、是非それは押さえていただきたいなというふうに思いますし、じゃ、今後、そういった本来耐震の診断をしなきゃいけないのにまだできていないものに対して、そういった自治体に対して政府としてどのような支援なりサポートしていく予定にされているのか、その点をお伺いしたいと思います。
#83
○大臣政務官(古賀友一郎君) お答え申し上げます。
 この耐震診断促進のための取組というお尋ねだろうと思いますが、大地震に備える上でこの防災拠点となります公共施設等の耐震化は大変重要でかつ喫緊の課題だと、こういうふうに認識をしておりまして、御指摘の耐震診断は耐震化を進めていく上で最初の第一歩でございますから、この促進が重要だと、こう思っております。
 総務省消防庁におきましては、公共施設等の耐震化そのものに要する経費については交付税措置の手厚い緊急防災・減災事業債によりまして財政措置を講じておりますし、また、この未耐震の市町村の本庁舎を建て替える場合には、平成三十二年度まで公共施設等適正管理推進事業債の財政措置を講じているわけでございますが、これも、平成三十二年度までに実施設計に着手した事業についても引き続き同様の措置を講じるということにしているところでございます。
 そして、御指摘の耐震診断に要する経費についてでございますが、これも地方債の対象にはなりませんけれども、同等の特別交付税措置を講じまして地方団体の取組を促してきていると、こういった状況にございます。
 この公共施設等の耐震化率は上昇してきているとはいいましても、なお多数の施設の耐震化が未実施ということでございまして、今後は、委員御指摘のとおり、個別の地方団体の状況も更に丁寧に把握をしていきながら、特に災害対策本部が設置される庁舎の耐震化などの取組を促していくことが必要だと、こういうふうに認識をいたしております。
 そして、この耐震診断についても、今部長からも御答弁申し上げましたけれども、この耐震診断を実施していない理由についてはいろんなものがございまして、そういった中身をより詳細に把握するなどいたしましてこの地方団体の取組をしっかり促進していきたいと、こういうふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
#84
○浜口誠君 是非、今の御答弁踏まえて、各自治体の方ともしっかり連携をして、政府としての取組を強力に進めていただきたいなというふうに思っております。非常に大事な取組になると思いますので、是非その点をお願いしたいと思います。
 続きまして、首都直下地震に関連してお伺いしたいと思います。
 首都直下地震が起こったとき一番リスクがあるのが密集市街地、これは大都市圏に多いというふうに言われておりますけれども、東京ですとか大阪を始め密集市街地、それも木造住宅の密集市街地、ここへの対応をしっかりしていくことが首都直下地震のリスクを下げるためにも非常に重要だというふうに言われておりますが、これまで政府として密集市街地を減らすための取組としてどのような取組をやってきたのか、その結果として密集市街地は着実に減ってはきていると思いますけれども、現状どうなっているのか、その点まずはお伺いしたいと思います。
#85
○政府参考人(小林靖君) お答えします。
 密集市街地の中でも特に重点的な整備改善が必要と考えられております地震時などに著しく危険な密集市街地、これは約六千ヘクタールございましたけれども、二〇二〇年度末までにおおむね解消するとの目標を定め、その整備改善に取り組んできたところでございます。こうした危険な密集市街地は、二〇一七年度末時点で、二〇一二年三月と比べて二千三百二十三ヘクタール減少いたしまして、三千四百二十二ヘクタールとなっております。
 密集市街地の安全性を高めるために、地方公共団体の取組を防災・安全交付金などを活用して支援をしてきたところでございます。
 以上です。
#86
○浜口誠君 今、六千ヘクタールから三千四百二十二ヘクタールに減ってきた、これは着実に進んでいると思うんですけれども、一方で、地域ごとに見ると、この前、事務方の方とお話ししているときに、大阪が余り進んでいないと。大阪が全体の中のかなりの部分占めるんですけれども、進んでいないというような実態にあるというふうに伺いましたけれども、その辺はどう分析されて、今後どのような、大阪を中心にこの密集市街地減らしていくのか、お考えがあればお伺いしたいと思います。
#87
○政府参考人(小林靖君) お答えします。
 大阪府の地震時などに著しく危険な密集市街地につきましては、二〇一二年時点、二千二百四十八ヘクタールございましたけれども、二〇一七年度末時点で千九百八十ヘクタールまで減少をしてきております。
 ただ、これだけ残っておりますのは、元々大阪府内の密集市街地の面積が広く、また延焼危険性や避難困難性が高い状況であったということでございます。一定程度改善は見られるものの、最低限の安全性を確保するまでには至っていないということが主な要因です。
 また、他の地域の密集市街地と比べますと、大阪府の密集市街地は敷地が狭小でありまして、建て替え後に十分な建築面積を確保できない、あるいは土地所有者、建物所有者、居住者がそれぞれ異なるなど権利関係がふくそうしている、高齢化が進んでいるなどの要因がありまして、建て替えが進みにくいものと考えております。
 こうした状況に対しまして、私どもといたしましては、大阪府など関係の地方公共団体と連携をしながら、先ほどの防災・安全交付金や改正建築基準法で導入をいたします建蔽率の緩和などの措置、あるいは防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策に盛り込まれた措置などを活用いたしまして、安全性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
#88
○浜口誠君 是非、地域ごとのやはり特徴、難しさというのもあると思いますので、是非それぞれの地域の地方公共団体、自治体と連携を取っていただいて、着実に密集市街地を減らしていく取組を進めていただきたいなというふうに思います。
 そんな中で、この密集市街地等で問題になるのが、地震が起こったときに停電して、電気がまた復旧して電化製品を通じて火災が発生する、いわゆる通電火災というのが非常に懸念されるところであります。政府としても通電火災を防ぐための感震ブレーカーを普及させようと、こういう取組もしていただいているというふうには認識しておりますけれども、これまでその普及に向けてどんな施策を講じてこられたのか、結果として感震ブレーカーの普及がどこまで広がってきているのか、現状についてお伺いしたいと思います。
#89
○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、首都直下地震などの発生のときに地震時の火災発生を抑制するためには感震ブレーカーの普及が非常に重要と考えております。
 我々内閣府は、関係省庁と連携を図りまして、電気設備の施工等に適用される民間規程であります、これは事業者が施工するときの規程なんですが、内線規程というのがありまして、この内線規程において、地震時に著しく危険な密集市街地における住宅への感震ブレーカーの設置を勧告していただく。それから、第三者機関によりましてそういった感震ブレーカーの製品認証の取組を促してきたところです。
 本年四月に更にその規程を強化していただきまして、勧告的事項、今までは著しく危険な密集市街地だったわけですが、これらを防火、準防火地域の木造建築物に拡大するということをこの四月にしていただいております。
 こういった取組をしておりますが、感震ブレーカーの設置率は、これまで世論調査で把握したところでは、平成二十五年度が六・六%、平成二十九年は一二・八%というところで、増加はしてきておりますがまだまだという状況でございますので、引き続き普及に向けて努めていきたいというふうに考えております。
#90
○浜口誠君 着実に感震ブレーカーの普及は進んできていますけど、まだ一二・八%ですから、道半ばというか本当緒に就いたばかりではないかなというふうに思っています。
 そんな中で、先ほど来、密集市街地、これリスクが高いということでお話もありましたけれども、こういった重点地域を定めて、この地域にお住まいの皆さんには感震ブレーカーを重点的に付けていただく、そういった働きかけもやっていく必要があるんではないかなというふうに思います。広く多くの国民の皆さんに知っていただくということと併せて、重点化、ポイントを絞ってやっていくというような施策もこれから必要になってくると思うんですが、その点に関して、大臣、どうお考えですか。
#91
○国務大臣(山本順三君) 首都直下地震等の発生が大変懸念されておるところでございまして、その中で、地震火災の被害を抑制するためにも、避難地それから避難路の整備、建築物の不燃化、共同化等とともに感震ブレーカーの普及は重要であると考えておりまして、引き続き普及に努めていく必要があるというふうに認識をいたしております。
 電気設備の施工等に適用される内線規程においては、全国の住宅などへの感震ブレーカーの設置を推奨的事項というふうにしておりますけれども、防火地域、準防火地域における木造建築物等については、それよりもより強い勧告的事項というふうに示しまして、その対象としておるところでございます。
 国土交通省の防災・安全交付金等で、密集市街地の整備、改善等に関する基幹事業と一体で実施される場合には、効果促進事業として活用可能であるほか、千葉市等一部の地方公共団体におきましては、密集市街地において独自に感震ブレーカーの設置費用を補助する等の支援を実施されており、感震ブレーカーの設置を促進しているところでもございます。
 地震火災の被害、これを抑制するためには、密集市街地の改善等に併せて感震ブレーカーの普及等総合的に取り組む必要があり、今後とも関係省庁と連携して火災に強い町づくり、これを推進してまいりたいと思っております。
#92
○浜口誠君 いろんな防火地域、準防火地域、密集市街地については、より強い対応を、強力な対応を今もしていただいているということですので、各自治体ともいろんなアイデア出し合って普及に是非努めていただきたいなと。やっぱり防災・減災というのは非常に重要な観点だと思いますので、防災に資する製品が感震ブレーカーだというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いしたいというふうに思います。
 同じ首都直下地震のときにもう一つ課題は、日中に大きな地震が起こるとやはり帰宅困難者が非常に多く出るということなんですね。今のいろんな予測でいうと、東京で日中大地震が起こったときは九十二万人の方が帰宅困難者になるというふうに言われています。そんな中で、都の公共の施設あるいは民間施設で受け入れていいよと、受け入れられるよというのは、人数規模としては今二十五・五万人分しか確保できていないと。そうすると、もう残りの皆さん、六十六万人を超える方は帰宅困難者になってしまうというような状況になるということなんですね。
 じゃ、その民間の施設でどこまで帰宅困難な方を受け入れられるようにしていくか、これが非常に重要なポイントになってくると思います。もう公共施設は最大限受け入れているということになると思いますので、民間施設で帰宅困難者を受け入れられるような環境づくりとして、政府はどのような取組をこれまで取られてきたのか、その点をお伺いしたいと思います。
#93
○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。
 大規模地震発生時の帰宅困難者等への対応でございますが、これは国、公共団体、それと今先生からお話ありました民間企業などの関係者が連携、協働して取り組むことが重要です。一番は、やはり一斉帰宅の抑制、それぞれの場所で残っていただくというのが基本原則でございますので、これを徹底する、そのための一時滞在施設を確保していく等の取組を進めていくことが重要です。
 平成二十三年にこの首都直下地震については対策協議会がつくられて、いわゆるガイドラインなどが五つそれから取りまとめられました。また、実務的な一時滞在施設確保運営のガイドライン、これも平成二十七年の二月に改定をさせていただいております。加えて、内閣府では、首都圏以外の大都市圏を対象に帰宅困難者のガイドラインを平成二十七年三月に改定し、関係機関に周知をしております。
 これらの取組に加えまして、三十年の三月には、大規模地震発生に伴う帰宅困難者対策、いろいろなところでやられておりますが、その取組事例を集めた取組事例集を公表し、関係機関に周知しているところでございます。
#94
○浜口誠君 ありがとうございます。
 いろんな取組をやっていただいているというのは理解をしますけれども、一方で、民間の施設の方が帰宅困難者の方を受け入れられないやっぱり理由があると思うんですよね、ネックになっていることが。本当は受け入れたいんだけれども受け入れられない、どういった要因で受入れが困難になっているのか、その理由について、把握されている範囲で教えてください。
#95
○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。
 平成二十八年に東京商工会議所がアンケートを実施されております。この結果から、一つ目には、帰宅困難者を受け入れるスペースがない。二つ目に、やはりそういった方を受け入れたときの水、食料の備えが難しい。三つ目は、そういった方々を災害時に受け入れた場合、施設提供者の損害賠償責任というものが発生するのではないかという不安があるというようなことが掲げられております。
#96
○浜口誠君 今三つ挙げていただきましたけれども、やっぱり一番、三点目に言われた賠償責任ですよね。一旦受け入れたんだけれども、余震とかがあって受け入れた施設でけがをしたとき、じゃ、そのときに誰が責任を取るんですかとなったときに、その施設管理者の方に賠償責任が発生する。いやいやそんな、受け入れて、けがしたときに責任まで負わされるんだったらもう受入れはできませんといったところがやはり大きなネックになっているんじゃないかなと、本当は手挙げたいんだけれどもやっぱり挙げられないなというような状況に陥っているんではないかなというふうに思いますので、本当有事の際の対応ですので、そういった大規模地震が起こったときの受入れ施設管理者に対しては、賠償責任については法的なやっぱり措置をしっかりしておくということは国としての対応として必要になってくるのではないかなというふうに思いますけれども、そういった法的な対応をやっていく、安心してというか、そういったリスクのない中で施設管理者には帰宅困難者の方の受入れに手を挙げていただく、そういった環境をつくっていくべきではないかなというふうに思いますけれども、法的な対応に関して、大臣、お考えがあればお伺いします。
#97
○国務大臣(山本順三君) 民間施設での帰宅困難者の受入れを拡大するために、今ほどお話がありましたけれども、災害時の損害賠償責任が民間施設管理者に責任が及ぶ懸念を解消すること、これが大変重要であるということはもう同じ認識でございます。
 このため、内閣府では、平成三十年三月に一時滞在施設の管理者の責任を明確化した地方公共団体と施設管理者との協定、これを結ぶ、そういう事例など全国の地方公共団体の先進的な取組をまとめた事例集を公表して、関係機関に周知をしているところでございます。
 民間の一時滞在施設を拡大するにはこのような枠組みで対応することが可能であると考えておりますので、今後さらに、先進的な取組を収集し関係機関に周知するなど、民間の一時滞在施設を拡大する、そういう方向に向けて取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#98
○浜口誠君 法的な措置はちょっと考えておられないということでよろしいんですかね。
 僕は、法的な措置をやっぱり考えていかないと、本当の意味でリスクをヘッジすることはできないんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、やはりその点がクリアにならないと、民間の施設管理者の方、協力しようかという最後の背中を押す意味でも、法的にちゃんと担保されているということが重要ではないかなというふうに思うんですけれども、その点いかがですか。
#99
○国務大臣(山本順三君) お話お伺いいたしましたけれども、現段階におきましては、そういった協定をお互いに取り交わすというところで一歩前進ということだろうと思いますので、今ほど申し上げましたけれども、今後、ほかにも先進的な取組等々があると思いますので、まずはそこからスタートをさせて、そして、民間の一時滞在施設、これを拡大することが一番の目的でありますから、そのためにどうしたらいいかということについても今後考慮してまいりたいというふうに思っております。
#100
○浜口誠君 今日はそれ以上突っ込みませんけれども、いろんな意見もあると思いますので、是非幅広い、民間の受入れを考えている皆さんの、まだイエスとは言っていませんけれども考えている皆さんに、あともう一つ条件をクリアするとすれば何が必要ですかというようなこともしっかり聞いていただいて、首都直下の地震があったときの受入先の確保に向けて全力を挙げていただきたいなというふうに思います。
 以上で終わります。
    ─────────────
#101
○委員長(山本博司君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。
    ─────────────
#102
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。
 昨年夏は記録的な猛暑となりました。また、この近年の高温傾向は、我が国だけの現象ではなくて、世界的にも記録的なものがありました。その原因としては、複数のメカニズムが働いたと考えられるものの、地球温暖化による気候変動の影響がやはり大きいとも指摘をされております。この近年の猛暑はもはや自然災害の一つであると思いますし、健康にも重大な被害が及び、死者も出るような異常な事態となっております。
 特に最近では、我が国の未来を担う子供たちが通う学校施設へのエアコン設置というものが喫緊の課題となっております。昨年九月一日付けの文科省の調査によりますと、私の地元の神奈川県内の公立の小中学校では、普通教室の八七・七%にエアコンが整備されているものの、理科教室や調理室、実験室などの特別教室への設置というものは大変遅れておりまして、設置率は四七・一%とまだ半数に満ちておりません。同じ調査で、神奈川県内の公立小中学校の体育館へのエアコン設置率は更に低くて僅か一・三%、全国平均でも一・四%ということであります。
 今後、猛暑がますます激しくなることも想定される中で、公立学校の生徒の健康と学習環境を守るためにも、この特別教室、さらには災害発生時に避難所となる体育館などへのエアコンの設置というものは急を要する案件ではないかと思いますけれども、文科省に整備方針などを伺います。
#103
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。
 学校施設は、先生おっしゃるとおり、子供たちの学習、生活の場であるとともに、災害時には地域住民の避難所ともなる施設であり、耐震化によりその安全性を確保することはもとより、近年の厳しい気候の中においてもその環境の安全性を確保することは重要であるというふうに考えております。
 このため、昨年十一月七日に成立しました平成三十年度第一次補正予算においては、熱中症対策としての公立小中学校等へのエアコン整備のため所要額を計上するとともに、新たな交付金を創設したところでございます。この予算によりまして、児童生徒の日々の学習に際して、熱中症を予防し安全を確保する観点から、まずは児童生徒が最も長時間を過ごす普通教室へのエアコン新設を優先的に措置しつつ、地方公共団体が希望する全ての特別教室への新設についても措置したところでございます。
 なお、避難所の指定を受けている小中学校等の体育館において、エアコンを地方単独事業で整備する際の緊急防災・減災事業債制度や、防災・減災と低炭素化に資する再生可能エネルギー設備等と併せて高効率空調等の省エネルギー設備を導入する際に一部国庫補助を行う、環境省所管事業ではございますが、活用ではあることから、その旨を地方公共団体に周知しているところでございます。
#104
○竹内真二君 この体育館について言えば、私の地元の横浜市では、既にもう今年、本年度、モデル校をつくって設置を進めようという動きもありますので、国としても全力で後押しを願いたいと思います。
 次に、文部科学白書で、この学校施設というのは基本的な教育条件の一つとされ、教育水準の維持向上の観点から、その安全性や快適性を確保し、児童生徒らの発達段階に応じた安全、安心で質の高い施設整備を行う必要があるとされております。また、この学校施設というのは災害時の地域住民の避難所にもなることから、その耐震化や防災機能の強化も極めて重要であります。東日本大震災や熊本地震では、きちんと耐震化されていた学校施設というのは地震による建物の倒壊から児童生徒らの命を守ったと伺っております。
 あわせて、環境への配慮や急増する老朽施設への長寿命化などの対策も課題とされておりまして、例えば、通学路や避難路にある危険なブロック塀の除去を含めた安全対策、ガラスの破損や内外装材の落下など非構造部材を含めた老朽化対策、さらには学校トイレの環境改善など、安全、安心な学校施設の整備というものを急がなければなりません。
 そこで、学校施設の耐震化などの整備充実におけるこれまでの施策の実績と今後の取組方針についてお伺いしたいと思います。
#105
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。
 文科省としましては、これまで学校設置者に対しまして国庫補助による財政支援を行うなど重点的に耐震化を推進してまいりました。その結果、平成三十年四月一日現在で、公立小中学校施設の構造体の耐震化は九九・二%となっており、その耐震化はおおむね完了したものというふうに考えております。
 しかしながら、個別の事情により構造体の耐震化が未実施の建物が一部残っているほか、つり天井以外の非構造部材の耐震対策実施率が三九・六%にとどまっているという状況でございます。このため、文科省としましては、耐震化が完了していない学校設置者に対して、様々な機会を捉えまして、一刻も早い耐震化の完了に向けて指導しているところでございます。
 また、昨年閣議決定をされた防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策のための予算などを活用しまして、非構造部材を含む公立学校施設の耐震化、老朽化対策、トイレ改修等の安全、安心な学校施設の整備が進むよう、今後とも国庫補助を行うなど必要な支援に努めてまいりたいというふうに考えております。
#106
○竹内真二君 是非、もう学校施設で様々な未整備によってまた被害等が出ることが絶対ないように、一日も早く整備の方をよろしくお願いしたいと思います。
 昨年は、大阪北部地震、西日本豪雨、台風二十一号、北海道胆振東部地震など、激甚化した自然災害が全国各地で発生をいたしました。大きな被害が頻発したことから、重要インフラの緊急点検の結果及び対応方策が取りまとめられまして、特に緊急に実施すべき対策として、事業費約七兆円の防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策が閣議決定をされました。
 とりわけ災害時に負傷者や緊急輸送物資を運ぶ緊急輸送車両にとって、その通り道となる緊急輸送道路の対策というのは、今後起こり得る大規模災害対策として極めて重要であります。三か年の緊急対策では、緊急輸送道路上の橋梁のうち、今後三十年間に震度六以上の揺れに見舞われる確率が二六%以上の地域にあり、事業実施環境が整った箇所として六百か所の橋梁の耐震対策の実施を掲げております。また、電柱倒壊の危険性の高い市街地の緊急輸送道路の区間約一万キロのうち、災害拠点へのアクセスルートで事業実施環境が整った区間約一千キロについて無電柱化を実施するとしています。
 この橋梁の耐震化も無電柱化も、まさに事業実施環境が整うことがこれらの策の必須条件になるわけですけれども、今後どのように努力をしていかれるのか、国土交通省にお伺いいたします。
#107
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。
 まず、道路橋の耐震化につきましては、緊急輸送道路を優先して対策を進めております。現在、落橋を防止する対策はほぼ完了するとともに、被災後速やかに機能を回復させることを目指した対策は七八%が完了しているところです。
 高速道路や直轄国道につきましては、少なくとも大規模地震の発生確率が高い地域において二〇二一年度までに完了するよう、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を含め、耐震補強を計画的に進めているところです。耐震補強を進めるに当たりましては、河川管理者や鉄道事業者など、関係機関と調整を図りながら事業を円滑に推進してまいります。
 また、無電柱化につきましては、無電柱化推進計画や防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策に基づき、緊急輸送道路を始めとして事業を進めております。無電柱化を進めるに当たりましては、幅広い関係者の協力が不可欠であることから、道路管理者、電線管理者、地方公共団体などから成ります地方ブロック無電柱化協議会等の活用や、地元住民の方々との早い段階からの丁寧な調整によりまして、事業のスピードアップを図ってまいります。
 今後とも、引き続き関係機関と連携を図りながら、橋梁の耐震化や無電柱化に取り組んでまいります。
#108
○竹内真二君 そうですね、二つのうち、やっぱり無電柱化というのはなかなか大変な事業だと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
 次に、浜口委員からも御質問ありましたけれども、木造密集地域の防災対策について私からも質問をさせていただきます。
 JR山手線内の外周部、環状七号、八号線を中心に存在しているいわゆる木造密集市街地では、建て替え等の時期を迎えている老朽化した木造建築物が多数存在をしております。しかし、居住者の高齢化や複雑な土地権利関係、それから狭小敷地などの問題に加えて、道路そのものが狭かったり、行き止まりになっていたりすることが多くて、接道条件がなかなか満たせないなどの理由によって建て替えが進みにくいということは以前から指摘をされているところであります。
 その上で、この木造密集市街地の整備改善を進めて安全性を確保することはやはり喫緊の課題でありまして、道路、公園などの公共施設の整備を中心とした地方自治体の取組に対して、国はこれまでにも防災・安全交付金などにより必要な支援を行ってきたところでありますけれども、そこで伺いますけれども、密集市街地の防災性の向上について、これまでの支援実績と今後の施策の取組方針について確認をさせていただきたいと思います。
#109
○政府参考人(小林靖君) お答えします。
 委員御指摘のように、密集市街地の整備改善を進め、安全性を確保することは重要な課題であると認識をしております。密集市街地のうち、特に重点的な整備改善が必要と考えられる地震時などに著しく危険な密集市街地について、二〇二〇年度末までにおおむね解消するとの目標を定め、その改善に取り組んできたところでございます。
 国土交通省といたしましては、これまで、防災・安全交付金などを活用して、避難路となる道路の整備や、延焼防止性能の高い建築物への建て替えなどの地方公共団体の取組を支援してきたところでございまして、危険な密集市街地の面積は、二〇一七年度末時点で、二〇一二年三月と比べて二千三百二十三ヘクタール減少したところでございます。
 今後、更に密集市街地の整備改善を促進するためには、これまでの取組に加えまして、民間の力の活用ということも重要だというふうに考えております。
 このため、昨年六月に建築基準法が改正をされまして、防火地域、準防火地域において一定の延焼防止性能のある建築物に対する建蔽率の緩和の措置が導入をされてきたところでございます。この改正建築基準法を本年六月までに施行することとしております。
 これに加えまして、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策においても、空き家の除却について、民間の負担なしで一定の地域において可能となるような措置も講じているところでございます。
 このような新しい措置も活用いたしまして、二〇二〇年度末までにおおむね解消するという住生活基本計画の目標の達成を目指して、密集市街地の安全性の向上に取り組んでまいります。
#110
○竹内真二君 次に、東日本大震災はもとより、昨年の様々な大規模災害の被災地では、各種インフラや電気、ガス、水道などのライフラインがダウンをいたしました。
 そうした中で、余震が続いて避難所自体に不安を感じる人や、指定避難所に想定以上の人が避難してきて避難所にとどまることができない人が多くいました。その結果、在宅被災者となる方や、駐車場や広場、空き地等でテント泊や車中泊を強いられた方々も相当数いらっしゃいました。震災関連死亡事例では、普通乗用車での車中泊で、長期にわたる避難の影響によってエコノミークラス症候群の症状によって亡くなられた方もおられたと伺っております。
 災害発生直後には、警察や消防、自治体が出動して災害初動活動が行われ、人命救助、捜索が展開されていきます。そして、自衛隊が災害出動で到着するまでの間、ライフラインがダウンしている状況の中で、キャンピングカーやキャンピングトレーラーのような車両が出動できれば、例えば、具合が悪くなった方が横になれるベッドがあり、あるいは食事の煮炊きもできる、シャワー室など様々な整備が搭載されておりまして、又は作業されている方々の熱中症などの手当て、その後のボランティア活動の方々の臨時休憩所にすることなどもできるそうです。
 米国では、大災害が発生した場合、FEMA、米国連邦危機管理庁によって緊急的に全米から集められるシステムがありまして、およそ一週間で約五千台のキャンピングトレーラーなどが集まり、仮設住宅の役割を果たすことができるそうであります。
 先日、私も、日本RV協会が運営する日本最大のジャパンキャンピングカーショーの視察に行った際、協会の降旗会長を始め役員の方々と意見交換した際に、協会から、今までも各地で発生した大災害にキャンピングトレーラーなどを派遣し、支援活動をさせていただいた、今後大災害が発生した場合も、日本RV協会として、各所と連携を取りながら、迅速にまた全力で支援をさせていただく用意があると、このようにおっしゃってもおりました。
 そこで、この緊急民間支援ができるシステムを構築することも必要でありまして、民間団体等と災害出動要請の協定を結ぶなどの検討も必要かと思いますけれども、この点について、山本大臣の御所見をお聞かせ願いたいと思います。
#111
○国務大臣(山本順三君) 委員御指摘の民間による支援というのは、特に被災者支援のフェーズにおいてその役割が期待されるものであるというふうに認識をしております。
 例えば、平成三十年七月豪雨や北海道胆振東部地震においても、トレーラーハウスやモバイルハウスについても仮設住宅の一形態として供与してきたところでもございます。
 災害発生直後は、今ほどお話があったとおり、警察、消防、自衛隊などの公的な実動機関による人命救助活動が最優先に行われており、各実動機関においては、電気、水道などのライフライン等が途絶する中にありましても被災地において自己完結で活動できるよう、あらかじめ必要な体制が整えられているものというふうに承知をいたしております。
 避難所の生活環境の改善につきましては、段ボールベッドの提供、あるいはまた炊き出し支援など、民間団体にも協力をいただいており、キャンピングトレーラーの活用についても、熊本地震の際にトレーラーハウスを福祉避難所として活用した例がございますが、引き続き生活環境の改善に努めてまいりたいと思っています。
 先般の熊本地震も、直接死よりもはるかに多い関連死という現状がございますので、そういった意味も込めまして、避難所の生活環境の改善についても万全を期していきたいというふうに思っております。
#112
○竹内真二君 大臣、前向きなお話、ありがとうございました。是非よろしくお願い申し上げます。
 次に、道の駅なんですけれども、今全国で千百四十五か所が登録をされておりますけれども、そのうち地方自治体が地域防災計画の中で災害時の拠点として位置付けているものは、昨年十月時点で四百九十か所あると伺っております。
 重要インフラ緊急点検の結果、災害時の拠点として自治体の地域防災計画に位置付けがある道の駅などについて、発動発電機や蓄電池といった無停電設備がなく、停電により情報が遮断され、管理上の支障が生じるおそれのある設備の存在が明らかになったとして、政府は、三か年緊急対策において約八十か所の道の駅に無停電設備の整備などの対策を実施することとしております。
 一方、この地域防災計画に位置付けられはしたものの、災害時の業務継続計画、いわゆるBCP計画を策定している道の駅は十五か所しかありません。
 そこで、今後、この道の駅が防災拠点として機能していくためには、早急にBCP計画の策定が不可欠であります。策定作業の中に太陽光発電など再生エネルギーの活用も必要と考えますけれども、国土交通省の認識と今後の取組についてお伺いしたいと思います。
 また、この三か年緊急対策においては、高速道路のサービスエリア、パーキングエリアについては明示されていないようなんですね。そこで、この道の駅と同様に地域防災計画の位置付けなどが重要と考えますが、政府の見解を併せて伺います。
#113
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。
 道の駅につきましては、現在全国で千百五十四か所が登録されておりまして、このうち四百九十八か所が地方公共団体が定める地域防災計画に位置付けられ、防災設備の整備などの防災拠点化が進められております。
 一方、BCPを策定しております道の駅は、委員御指摘のとおり十五か所にとどまっており、今後、防災拠点としての機能を強化していくためには、BCPの策定を道の駅の設置者等に働きかけていく必要があると考えております。
 また、道における災害時の電力の確保も重要であり、昨年十二月に策定いたしました防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策においても、道の駅の無停電対策を約八十か所講じることとしてございます。
 また、現在、大小含めて百九十八か所の道の駅で太陽光発電設備が設置されているところであり、再生可能エネルギーも活用しつつ、道の駅における災害時の電力確保を進めることも必要であると考えております。
 今後の道の駅の在り方につきましては、昨年十二月に有識者検討会を設置いたしましたが、この中で防災機能の強化についても検討テーマの一つの柱としてしっかり検討してまいりたいと考えております。
 また、高速道路のサービスエリア等につきましては、災害時の広域支援の観点から、首都直下地震等の大規模地震発生時における自衛隊等の進出拠点等を優先して、全国八百五十二か所のサービスエリア、パーキングエリアのうち三百六か所を対象に、自家発電設備や備蓄倉庫の設置等、防災拠点機能の強化を進めております。
 一方で、地方公共団体が作成する地域防災計画には、平成二十九年十二月現在、五十二のサービスエリア等が位置付けられており、その他のサービスエリア等につきましても、災害時の施設の役割を踏まえつつ、地方公共団体の防災計画と連携して対応するよう検討を進めてまいります。
 今後とも、道の駅や高速道路のサービスエリア等の防災機能の強化に向けた更なる取組について検討を進めてまいります。
#114
○竹内真二君 自治体との連携等、是非よろしくお願いいたします。
 次に、昨年七月の西日本豪雨災害の発生から九か月が経過をしました。被災した各県では、これまでに多くの中小企業が多額の復旧費用の捻出に苦慮し、後継者不在率が高いことと相まって、廃業もやむを得ないと考える事業者も少なくなかったようです。
 このような中、政府が昨年八月初旬に発表いたしました生活・生業再建支援パッケージに盛り込まれた中小企業等グループ補助金は、事業者の再建を後押しする強力なインセンティブとなりました。
 その一方で、新聞報道などによると、被災企業からは補助対象が不十分との声も上がっていると。これに応えようと独自の支援に乗り出す市もあるが、所在地によって受けられるサービスが異なるという新たな問題も起きているとの指摘も出ております。
 そこで、この中小企業等グループ補助金制度がいざというときにより使い勝手のいいものにしていくために、被災地のこうした声などを踏まえまして、運用課題に対してどのように取り組んでいかれるのか、政府の見解を伺いたいと思います。
#115
○政府参考人(奈須野太君) お答えします。
 西日本グループ補助金の現在までの交付決定件数及び金額は、岡山県、広島県、愛媛県の三県合計で七百十二件、約七十四億円となっております。グループ補助金の事業の運用は執行主体である各県の裁量に委ねられておりますが、私どもとしても、被災中小企業・小規模事業者や団体などから本事業実施に関する様々な要望を伺っており、各県と相談し、改善策を講じております。
 具体的には、事業者からの申請に必要な書類の収集が困難であると、こういう声に対しては、申請書類の合理化と、それから三県の運用の統一化、こういうことによって公平性の確保をしております。また、事業再開による多忙、それから人手不足もあって補助金申請業務に時間を割くことは困難という声に対しては、中小企業基盤整備機構の復興支援アドバイザーによる補助金申請書の作成支援を行うとともに、各県に対して申請や相談を受け付ける出張相談会などの実施の働きかけをしています。こうしたことで、事業者が補助金申請を行いやすい環境を整えるよう努めているところでございます。
 今後とも、被災地の実情を踏まえながら、被災事業者に対するきめ細かな支援にしっかりと取り組んでまいります。
#116
○竹内真二君 元々、被災地でこのグループ補助金、大変喜ばれている制度でありますので、是非とも使い勝手を良く、改善をできるだけしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、昨年の西日本豪雨で、河川の氾濫や土砂崩れの影響で中国地方などで広範囲で断水が発生しました。
 例えば、広島県呉市では、広島県企業局による広島水道用水供給事業の送水停止や水道管の破裂を理由に最大で七万七千九百五十二戸で断水が発生するなど、飲用水、生活用水の不足を始めとした甚大な被害が生じました。
 現在、家屋、道路などが大きく損壊し住民が避難している一部の地域を除いて全ての地域で断水が解消されておりますが、こうした事態を受けて、今後、政府として、この水道の安定供給、災害時の復旧にどのように取り組まれていくのか伺いたいと思います。
#117
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 先般の平成三十年七月豪雨などの災害におきまして、断水等により国民生活に多大な支障を生じ、水道という重要なライフラインの強靱化の必要性を改めて認識したところです。
 被害の大きかった広島県呉市や愛媛県宇和島市の水道の復旧につきましては、厚生労働省において必要な設備、機器の確保や早期復旧策の検討を支援したことや、関係省庁及び各地の水道事業体等の支援により、当初の予定より早期の断水解消を実現できました。
 こうした災害を受けて、昨年、政府全体で重要インフラの緊急点検を実施し、その結果を踏まえ昨年十二月にまとめた三か年緊急対策においては、大規模な断水につながるおそれのある浄水場等について、自家発電設備の設置あるいは土砂災害対策や耐震化、それから基幹となる水道管路の耐震化ペースの加速化などに取り組むこととしております。
 また、厚生労働省では、昨年十二月に成立した改正水道法において、水道事業者等に対し、水道施設の点検を含む維持修繕を義務付けますとともに、適切なアセットマネジメントを実施し、長期的な視点から水道施設の計画的な更新、耐震化に努めることを義務付けたところでございます。
 こうした取組を行うことにより、今後、将来にわたって安全な水を安定的に供給することができるよう、災害に強い水道の構築に取り組みますとともに、災害時には地方公共団体、日本水道協会、関係省庁等と緊密に連携し、迅速な復旧が図られるように努めてまいります。
#118
○竹内真二君 最後に、下水道についても、人口や都市機能が集中した地区などにおいては対策を重点的に進めなければならないと考えますけれども、これまでの下水道の強靱化に向けてきた施策の実績と取組方針について聞きたいと思います。よろしくお願いします。
#119
○政府参考人(森岡泰裕君) お答えいたします。
 下水道施設が被災をいたしますと、下水の流出や道路陥没など、公衆衛生、社会活動に重大な影響を及ぼすおそれがございます。そのため、人口集中地区や大規模地震の発生が想定される地区などにおいて、防災拠点に接続された管渠や緊急輸送路の下に埋設された管渠などの重要な管渠、そして処理場の消毒施設などの耐震化、また、地震時における早期復旧等のためのBCPの策定を重点的に進めているところでございます。平成三十年三月末現在、これらの耐震化率につきましては、重要な管渠で約五〇%、処理場で約三六%となっております。
 こういった中、昨年の一連の災害を踏まえまして、下水道施設の地震対策について、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策として位置付け、必要となる経費を昨年度補正予算及び今年度予算に計上したところであります。
 国土交通省といたしましては、ハード、ソフト両面から対策をしっかりと実施し、下水道施設の強靱化に取り組んでまいります。
#120
○竹内真二君 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。
    ─────────────
#121
○委員長(山本博司君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、小野田紀美君が委員を辞任され、その補欠として足立敏之君が選任されました。
    ─────────────
#122
○室井邦彦君 日本維新の会・希望の党の室井邦彦です。
 それでは、早速質問に入らせていただきますが、近年、世界中でも大規模な気象災害が頻発化をしております。もちろん我が国でも、平成三十年六月二十八日から七月の八日にかけて活発な梅雨前線や台風第七号の影響で西日本を中心に全国的に記録的な豪雨となり、二百二十四人が犠牲になられました。この気象変動の影響による水害、またさらには土砂災害の頻発化、また激甚化だけではなく、南海トラフ巨大地震、また首都直下地震等の巨大地震の発生及び二千を超えるこの日本の国には活断層による地下地震の発生、また百十一ある活火山の活動も懸念をされております。こうした災害のリスクから国民の命と財産を守る対策がますます重要性を帯びてきておる現状であります。
 そこで、今後、災害対策等の政府の取組方についてお尋ねいたしますが、山本大臣の所信表明の中で災害に強くしなやかな国づくりとありますが、どのような考え方に基づき防災、災害並びに国土強靱化対策に当たっていくのか、お聞きをまず最初にいたします。
#123
○国務大臣(山本順三君) 未曽有の被害を出しました阪神・淡路大震災、あるいはまた東日本大震災、そしてまた昨年の一連の災害等から得られた教訓というものを踏まえまして、災害からの被害を最小化するとともに、被害を受けてもしなやかに復旧復興を図るために事前から万全の備えを行う、これが、災害に強いしなやかな国づくりというふうに表現しておりますけれども、そのことが重要であると思っております。
 この問題意識の下で国土強靱化を進めるに当たりましては、官と民の適切な連携及び役割分担により、自助、共助及び公助を適切に組み合わせたオールジャパンとして取り組むべきこと、それから、ハード対策とソフト対策の両面からの総合的な対策をするべきことなどの基本方針の下に、国家百年の大計として取り組むことが重要であると考えております。
 新しく迎える令和の時代に向けまして、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を始め国土強靱化基本計画に基づき国土強靱化を進めるために必要な施策を実施をし、災害に屈しない強さとしなやかさを備えた国土をつくり上げてまいりたい、このように思っているところでございます。
#124
○室井邦彦君 ありがとうございます。
 私も、再三申し上げておりますけれども、阪神・淡路大震災の被災者でありまして、自宅も半壊ということで建て替えましたけれども、その恐ろしさ、教訓を更に生かして、またこういう機会のあるごとに地震の恐ろしさを伝えていきたいというふうに思っております。
 そこで、この共助の取組を国民運動として高めていくというこのことについて少し掘り下がってお尋ねをしたいんですけれども、まず、現在想定されている南海トラフ地震のような広域的な大規模災害が発生した場合には、公助の限界についての懸念も指摘をされているところであります。
 阪神・淡路大震災でのお話をさせていただきますと、七割弱が家族を含む自助、三割が隣人等の共助により救出をされております。公助である救助隊による救出はほんの数%にすぎなかったと、このような数字が出ているわけでありますが、今後、人口減少により過疎化が進み、自主防災組織や消防団も減少傾向にある中で、国民一人一人が防災意識を高め、具体的な行動を起こすことが重要であるというふうに私も理解をさせていただいております。
 地域、企業、学校、ボランティアなど、互いに助け合う共助を組み合わせた取組を国民運動として高めていくためには今後どのような対策を政府は打っていこうとしているのか、お聞かせをください。
#125
○国務大臣(山本順三君) 昨年七月豪雨を受けまして中央防災会議の下に設置をいたしましたワーキンググループにおいて、その結論、キーワードでございますけれども、自らの命は自らが守るという意識、この防災意識の徹底というものが非常に重要である、これはもう各先生方からそのようなお話をいただきました。そしてまた、それと同時に、学校における防災教育あるいは避難訓練等を通じて、住民全体の防災政策への転換が提言されたように、災害による被害を軽減するためには、行政による公助はもとよりでございますけれども、国民一人一人が、地域における自助、そして共助、これによる防災への取組が大変重要であるというふうに思っております。
 そのため、内閣府におきましても、自助、共助の取組を推進し、国民の防災意識の向上を図るための機運を国民運動として醸成するための取組を行っておりまして、国民の防災意識向上に全国規模で取り組む四十の団体との連携を図るため、防災推進国民会議、これを平成二十七年九月に設立をいたしました。同会議の協力の下、様々な国民運動に向けた取組を行っております。具体的に申し上げますと、毎年、防災推進国民大会、これを我々「ぼうさいこくたい」と呼んでおりますけれども、開催するとともに、防災教育コンテンツの作成や防災ポスターコンクールによる優良事例の表彰、防災週間や津波防災の日など、各省庁、自治体、企業等と連携して各種訓練や啓発活動の推進などを推進しているところでございます。
 加えまして、地域住民等が地区防災計画、これの策定に取り組みやすくなるよう、アドバイザーの派遣あるいは自治体職員ネットワークの形成、これは地区防’zというふうに呼んでおりますけれども、の形成などによる支援を一層強化するとともに、行政とボランティア、NPO等の三者が連携した被災者支援を推進するため、研修会の開催やハンドブックの作成など、防災を加速化しているところでございます。
 今後とも、国民の皆様が防災について考え、具体的に取り組んでいただくための機会の提供を通じ、自助、共助のための様々な取組を国民運動として高めてまいりたいと思います。
 地区防’zのチクは地区です。ボウは防災の防です。ズは複数形のsですけど、zで表しています。非常に積極的にどんどん数が増えていますので、一応御紹介させていただきました。
#126
○室井邦彦君 丁寧な御説明ありがとうございました。漢字まで教えていただきまして、勉強になりました。
 確かに、大臣おっしゃるとおり、こういうことをいろんな諸団体が集まって繰り返しトレーニングというか訓練を繰り返すということは、お互いにツーと言えばカーというような意思の疎通ができていくと思いますので、是非積極的に御指導をしていただきたいと思います。
 続きまして、避難行動につながる防災の情報の提供ということについてお聞きをしたいわけでありますけれども、我が国は、風水害、土砂災害の多い大変な国でありますけれども、古くは二千名近い犠牲を出したカスリーン台風や五千名以上の犠牲を出した伊勢湾台風の経験があります。しかしながら、近年でも、平成二十五年十月の伊豆大島土砂災害、平成二十六年の八月の広島土砂災害、平成二十七年の九月の関東・東北豪雨、平成二十八年の台風十号、平成二十九年の七月の九州北部豪雨、平成三十年の七月、西日本豪雨等、毎年自然災害がこのように日本列島を襲っておるわけであります。
 風水害や土砂災害による災害がなくなることはありません。そこで、全国どこでも近年経験した災害を超える想定外の発生が起こり得るということを前提に、人的災害を少しでも減らしていくためには、水害等から自主的に早めの避難行動につなげる防災情報が非常に重要になってくると考えております。
 どのような対策を講じていこうとしているのか、是非お聞きをしていきたいと思います。
#127
○政府参考人(海堀安喜君) 先生今御指摘ありましたように、近年の災害では多数の方がお亡くなりになっております。多様な主体からその際様々な予報、警報が出されているんですが、受け手である住民の方々に正しく理解されていたかなど、課題が多かったというふうに認識をしております。
 平成三十年七月豪雨を踏まえまして、中央防災会議の下に水害・土砂災害からの避難に関するワーキンググループ、これを設置させていただきまして、昨年十二月に報告書が提出されました。具体的には、住民が自らの命は自らが守る、そのための災害リスク、取るべき行動を把握する、行政は、それら住民の適切避難行動が取れるように情報を分かりやすく提供するなどの提言がされたところです。
 本提言を踏まえまして、今年、平成三十一年の三月に避難勧告等のガイドラインを改定いたしました。住民や高齢者等が災害時に取るべき避難行動が直感的に分かるように、避難に関する情報あるいは防災気象情報、これらの情報を災害の切迫度に応じまして五段階に分けて警戒レベルに整理をさせていただきました。具体的に、警戒レベル三では高齢者等の方々に避難していただく、警戒レベル四では全員の方に避難していただくということで、分かりやすく改善したところでございます。
 今後とも、出水期を迎えるに当たり、関係機関と連携して、災害リスクと住民の取るべき避難行動の周知徹底に努めてまいります。
#128
○室井邦彦君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 そこで、災害の対応の、要するに政府の初動対応についてお聞きをしたいと思うんですが、災害発生直後は、被災地におけるニーズの把握が困難であることから、プッシュ型の支援が必要となってきます。一方で、プッシュ型のやみくもな継続は、被災地での物資の滞留を招くおそれもあります。
 そこで、被災地の状況を考慮しつつ、プル型の支援に切り替えていく必要性も理解をしておりますが、平成三十年七月の豪雨災害に対するプッシュ型支援等の政府の初動対応に関する検証結果が昨年十一月に取りまとめられたと聞いておりますが、政府としてのこの災害対応能力をどう向上させ、今後どのように取り組んでいくのか、その点をお聞かせをください。
#129
○政府参考人(海堀安喜君) 先生から御紹介ありましたように、昨年の十一月に初動についての検証チームが設置されまして、一つ目に、先生お話のあったプッシュ型支援など含め避難所の状況把握や物資輸送、二つ目に瓦れき処理、土砂撤去、三つ目に給水、水道復旧、四つ目に住まいの確保、五つ目に自治体の支援、この五点に焦点を当てて検証を実施しました。
 検証レポートでは、各項目ごとに政府職員の当時取った対応を整理した上で、評価できる点あるいは今後改善すべき事項、教訓などをまとめて整理をさせていただいています。このレポートを踏まえまして、評価できる点はしっかり引き継いで、今後ともそれらを継続していくとともに、教訓や改善する点については速やかな対策を取るということにしております。
 具体的には、今回良かった点ということで、大規模災害の発生時に本府省庁から幹部級職員を現地の県庁など速やかに派遣するということをしましたが、これの体制をしっかりと整える。それから、先生お話ありましたような物資の調達、輸送についてはシステムを今持っておりますが、その機能強化を図る。土砂の瓦れき撤去などは事例のガイドを作成して徹底する。被災市町村の応援職員の関係はシステムの充実を図るなどの取組を現在進めておりまして、こういったことを進めることで更なる対応能力の向上に努めていきたいというふうに考えております。
#130
○室井邦彦君 ありがとうございます。
 やはり、災害が発生すると政府の初動対応というのが非常に大きな影響を受けると思いますので、その点をしっかりと御指導いただけるように、また過去の教訓を生かしていただくようにお願いをしておきます。
 それでは、最後の質問にいたします。
 大規模災害時に災害対応を支援する現地派遣チームの活動についてお伺いをしたいと思います。
 国、地方、民間といった関係機関の情報を共有することがこの大規模災害に対応するためには極めて重要であるというふうに思っております。例えば、リエゾンやテックフォースによる大規模自然災害における対応は、改めて申し上げるまでもございません。
 平成三十年七月の豪雨災害においては、大規模災害時に様々な情報を集約、地図化して各関係機関の災害対応を支援する現地派遣チームが試行的に活動されたということを耳にしておりますが、どのような体制で実施されたのか、是非お聞かせをください。
#131
○政府参考人(海堀安喜君) お答えを申し上げます。
 大規模災害時に、国、地方公共団体、民間などの様々な機関が保有する情報を集め、それを共有化し、情報認識を統一するということは極めて重要だというふうに考えております。
 昨年度、内閣府では、試行的に大規模災害時に、現地、これは県庁所在地でございますが、現地で被災情報や避難所の情報等を集約、地図化して地元の公共団体や民間の方々に活用していただく、そういった災害対応の支援をするためのISUTというチーム、これを内閣府やそれから国立研究開発法人の防災科学技術研究所の職員などで構成する派遣チームを立ち上げまして、三十年の七月豪雨、あるいは北海道の胆振東部地震の際に具体的に現地に派遣して、そういった活動を行いました。
 活動内容でございますが、七月豪雨の際には広島県庁におきまして、避難所あるいは道路あるいは病院における情報、病院の断水状況などの情報を集約し、物資の輸送について共有したり、あるいは病院の支援についての共有をしたり、災害の対応に応じた必要な情報を重ね合わせた地図をこのチームで作成しまして、広島県庁など関係機関の災害対応を行っている機関に提供をさせていただいております。
 このISUTでございますが、今年度からは本格運用をスタートさせていただいております。今後とも、これらを活用して、災害対応あるいは訓練の場を通じて機能の向上に努めてまいりたいと考えています。
#132
○室井邦彦君 ちょっと一点だけ。
 ISUTというんですか、何人ぐらいの体制なんですか。
#133
○政府参考人(海堀安喜君) 現地に行く者は四プラスアルファでして、それらをサポートする、いわゆるネット環境で、こちらの方でその情報を集約化したりするのは東京でもできますので、そういったことで対応させていただいています。
#134
○室井邦彦君 終わります。
#135
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 まず、治水対策について伺います。
 七月豪雨で大規模な被害が発生をいたしました岡山県倉敷市の真備でございますけれども、最大浸水五・八メートル、住宅の二階まで水没するなど、五十一名もの方々が亡くなられた大災害となってしまいました。このうち、六十五歳以上の高齢者の方が四十五人、溺死など自宅で亡くなられた方が四十四人にも及ぶ災害となってしまいました。
 この被害をもたらしてしまった堤防の決壊ということがありましたけれども、国管理河川の小田川、それから県管理河川の末政川、高馬川、真谷川でも決壊が発生をいたしました。その理由をこの小田川堤防調査委員会ではどのように指摘をされているのか、御説明いただけますでしょうか。
#136
○政府参考人(林俊行君) お答えをいたします。
 平成三十年七月豪雨におきましては、委員御指摘のとおり、岡山県倉敷市真備町に位置する高梁川水系小田川及びその支川の末政川等におきまして八か所で堤防決壊が発生をいたしております。
 この原因究明等を目的として設置をされました高梁川水系小田川堤防調査委員会におきましては、決壊原因につきましては、前後区間に比較し相対的に堤防高が低い箇所から越水が発生し、越流水が集中することにより、時間の経過とともに堤防のり尻部の洗掘等が発生したこと等であると推定されております。
#137
○武田良介君 資料を付けさせていただきましたが、資料の一枚目は今お話があった八か所の決壊場所が分かるものになっておりまして、浸水したエリアも分かりますし、どういった治水対策が行われようとしているのかというものですので付けさせていただきました。
 今答弁があった二枚目のところ、中身としてはこういう部分を指しているのかなというふうに思いますけれども、堤防の前後区間と比較し相対的に低い箇所から越水が発生した、越水して堤防が言わば削られて、そこから破堤をしたということだというふうに思います。このことをまず確認をしておきたいというふうに思うんです。
 ずっと聞いていきますと、住民からは、その破堤した小田川の左岸三・四キロの部分、資料にも付いておりますけれども、この辺りは前後区間に比べてやっぱり低かったんじゃないかと、そこから越流し決壊したのではないかという声が繰り返し上がっておりました。私も、これまで説明何度もこの約十か月間聞いてまいりましたが、なかなか認められることがなかったわけですが、資料の三枚目を付けました。
 小田川の左岸について見たいと思うんですが、この資料の三枚目は、小田川の河道水位の痕跡調査というふうになっております。幾つか点がプロットされておりますが、赤丸のところを見ていただきますと、赤丸のところが現況堤防高、左岸と。だから、小田川の災害が発生した当時の実際の堤防の高さがこの赤丸で打たれているということになっております。
 この赤丸のところを見ますと、三・四キロのところ、上にも高馬川というふうにありまして、ここで越水、決壊というふうになっているわけですが、二百メートル間隔ですので、その前のところを見ますと、三・二キロのところは大体十六・二メートルから十六・三メートル程度でしょうか。二百メートル更に後方といいますか、三・六メートルの地点を見ますと、十六・六メートルか十六・七メートルくらいあるかということなんですが、この小田川と高馬川の合流点から越水し決壊をした、ここが実際に低かったということでよろしいでしょうか、確認をさせていただきたいと思います。
#138
○政府参考人(林俊行君) お答えをいたします。
 高梁川水系小田川堤防調査委員会におきましては、降雨が長時間続いたことにより河川水位が上昇し、高馬川と小田川の合流点付近において、まず小田川より堤防高の低い高馬川で越水をしたと推定をされております。その後、小田川におきましても、前後の堤防と比較して相対的に低い高馬川合流点付近の堤防から越水をしたと推定されております。
#139
○武田良介君 前後に比べて低いところから越水し、そこが決壊をした。それは、この三・四キロの、まさに今回決壊した部分が実際低かったということで、今の答弁はそういうことでよろしいですよね。
#140
○政府参考人(林俊行君) お答えをいたします。
 繰り返しになりますが、委員御指摘のとおり、前後の堤防と比較して相対的に低い高馬川合流点付近の堤防から越水をしたと推定されております。
#141
○武田良介君 これはなかなか、私も何度か聞いてきたんですけど、はっきりとお認めにならなかった話ですけれども、初めてこれ認めていただく答弁をされたかなというふうに思います。以前にも私、岡山県や広島県の皆さんと一緒に申入れをさせていただいた、交渉させていただいた際にもなかなかはっきりお認めいただけなかったんですが、この間も事前のレクチャーを繰り返す中で、資料の三番目に付けさせていただきましたこの資料も出していただき、今の答弁をしていただいたということだと思います。
 もう一度資料の三を見ていただいて、この赤の点だとかいろいろ落とされておりますけれども、実線が二つあります。下の線は、緑の方は計画高水位でありまして、上の線が計画堤防高。この三・四キロのところを見ますと、この計画堤防高よりも赤の丸は上にありますから、つまり、河川整備計画どおり堤防の高さは造られていたけれども、現実問題としては、計画より上だったけれども相対的に低かったからそこから越流し決壊したと、そういうことでよろしいですか。これも確認です。
#142
○政府参考人(林俊行君) 御指摘のとおり、高馬川との合流点におけます小田川の堤防高につきましては、計画堤防高以上でございました。
#143
○武田良介君 計画堤防高以上だったということなんですが、計画どおりに堤防を造ってきたということなんですけど、じゃ、なぜあふれたんでしょうか。
#144
○政府参考人(林俊行君) 高梁川水系小田川の河川整備につきましては、平成二十六年度から小田川の水位を下げるための対策といたしまして高梁川との合流点を下流側へ付け替える事業に着手をしておりました。しかし、その整備途上で記録的な豪雨による災害に見舞われ、被害が発生をいたしたものでございます。
 この記録的な豪雨という点でございますけれども、降水量で見ますと、高梁川水系の新見市新見地点、さらには倉敷市倉敷地点におきましても、四十八時間の累加雨量が観測史上一位となります三百九十二・五ミリ及び二百六十・〇ミリを記録いたしております。また、流量で見ましても、高梁川の酒津地点におきましては、戦後最大洪水であります昭和四十七年洪水を上回る毎秒約八千九百トン、小田川の矢掛地点におきましても、昭和四十七年洪水に迫る毎秒約千三百トンが発生したものと推定されております。
 この小田川の堤防が計画高以上であったにもかかわらず越水をした原因につきましては、このような記録的な豪雨によりまして小田川の流量そのものが増大をしたこと、これに加えて、合流をいたします高梁川の水位が高くなっておりまして、バックウオーター現象が発生をして小田川の洪水が流れにくくなったこと、こういったことが原因であると認識をしております。
#145
○武田良介君 記録的豪雨とバックウオーターということをおっしゃったんですが、その河川の維持管理、例えば樹木の伐採だとか、そういったことが影響しているという認識はないですか。
#146
○政府参考人(林俊行君) この小田川の河川整備計画におきましては、合流点の下流部への付け替えと同時に樹木の伐採等を行うことにしておりましたが、その整備の手順といたしまして、水位を下げる効果のより高い合流点の下流部への付け替えを優先して実施をすることといたしておりまして、先ほどもこういう答弁させていただきましたように、着手をしていたわけですけれども、実際の整備の途上におきまして豪雨による災害に見舞われたと、こういうことでございます。
#147
○武田良介君 我が党の仁比聡平参議院議員も繰り返し質問させていただいておりますけれども、河川整備計画の流下能力を維持するために樹木の伐採など行われておると思うんですね。その計画で、平成二十七年からの五年間で二十五ヘクタール、樹木を伐採する計画を持っていた、平成の二十九年までに十五ヘクタールの樹木を伐採してきた、概略的な流下能力評価を行い、管理目標を満足してきたとこれまでも答弁されているんじゃないですか。それは間違いないですね。
#148
○政府参考人(林俊行君) 委員御指摘のとおり、この小田川につきましては、これは国が管理する河川共通でございますけれども、おおむね五か年の具体的な河川維持管理の内容を定めた維持管理計画に基づきまして、樹木伐採等の維持管理に取り組むこととしておりまして、この中で、河川の流下能力につきましても管理目標を設定をいたしまして、定量的に測量等により確認を行いながら、これを維持するように必要な樹木伐採等を実施をしてきたところでございます。
 高梁川の維持管理計画におきましては、小田川について、当面の管理目標として平成二十二年の河川整備計画策定時の流下能力を維持すると、こういうこととされておりまして、これを踏まえて、平成二十七年度から五か年で約二十五ヘクタールの樹木を伐採をする計画を立てまして、平成二十九年度までに約十五ヘクタールの樹木を伐採をしておりました。さらには、平成三十年三月時点におきまして、概略的な流下能力評価を行って管理目標を満足していたことを確認をしております。
#149
○武田良介君 堤防の高さは計画どおりだった、流下能力という意味でも管理目標を満足していたということなんですけど、流下能力が管理目標を満足していたというのであれば、これまた何で越流し、決壊したのかということになると思うんですけど、その点いかがですか。
#150
○政府参考人(林俊行君) 繰り返しの答弁になって申し訳ございません。
 今回の小田川の氾濫につきましては、記録的な豪雨ということがございましてこの小田川の流量が増大をした、このことに加えまして、合流する高梁川の水位が高くなっていて、バックウオーター現象によりまして小田川の洪水が流下しにくくなったということが原因であると認識をしております。
#151
○武田良介君 なかなか御答弁いただけないんですが、流下能力を十分に確保することができていなかった、その河道を十分に確保することができていなかったということを正面から認めて、真剣に反省していくことが大切なんじゃないかというふうに思うんです。堤防の高さは計画的だった、流下能力についても管理目標を満たしていた、そういう説明をされればされるほど、住民の皆さんは、国が掲げている計画って何なんだろうかと、目標というのは何なんだろうかということにやっぱりなると思うんですね。
 河道掘削について言えば、これまでも河川敷がジャングルのようになっているから樹木伐採してほしいと、そういう要望があったけれども、小田川の堤防が決壊した辺りもそのジャングルの状態になったまま災害が発生してしまったと。それを被災住民の方は見ておられるわけであります。
 結局、国交省は計画に基づいてやってきたということなんだけれども、こういう実態見れば、住民そっちのけにして公共事業をやってきた結果がこれなんじゃないかと。今度こそ住民を主人公にした治水対策が行われるように転換すべきだというふうに考えておりますけれども、今日は国交副大臣にも来ていただいておりますが、その点いかがでしょうか。
#152
○副大臣(大塚高司君) お答えをさせていただきます。
 被災された住民の方々の不安を少しでも解消するためには、再度災害防止にしっかりと取り組むことが重要だというふうに考えております。そのために、再度災害防止に向けまして、倉敷市そして岡山県、国の三者によりまして、ハード対策とソフト対策が一体となった真備緊急治水対策プロジェクトを策定したところでございます。
 ハード対策といたしましては、水位低下の効率が高い小田川合流点付け替え事業を、当初計画をしておりました二〇二八年度から前倒しをいたしまして、二〇二三年度完成を目標に集中して実施をしております。また、小田川の掘削、堤防の強化、また末政川、高馬川、真谷川の堤防のかさ上げ、堤防の強化なども併せて実施することとしております。これらにつきましては、随時効果を発現をしておるところでございます。
 また、ソフト対策といたしましても、昨年八月から、地域住民の皆さん方が水位の状況をリアルタイムで確認をできるよう、洪水時に観測に特化した緊急管理型の水位計を小田川とその支川に約九か所設置をいたしまして、関係機関への情報提供もしっかりと開始をしており、今後も様々なソフト対策を実施していくということにしておるところでございます。
 これらを踏まえまして、住民の皆さん方に安心していただくためにも、これらのハード、ソフト一体となった対策につきまして、倉敷市や岡山県と一緒に丁寧に説明してまいりたいと存じております。
#153
○武田良介君 付け替えの工事だとか河川整備、それは当然必要だと思います。住民が主人公の治水対策を重ねて求めておきたいというふうに思います。
 時間の許す限り何点か。
 安心して戻り、暮らせるようにしていくという意味で、この真備に関わり、まず仮設住宅の入居期限について、原則二年ではなくて柔軟に対応することが求められているというふうに思います。今の話でも付け替えに五年ということもありました。そういう状況も考えれば柔軟な対応が求められると思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#154
○国務大臣(山本順三君) 平成十九年の被災者生活再建支援法の一部を改正する法律案に対して、本施行後四年を目途にして支援金等々の、ちょっと待ってくださいよ、失礼しました。平成三十年七月豪雨災害により、いまだ岡山県、広島県、愛媛県には一万六百人の方々が仮設住宅での生活を余儀なくされているということでございまして、この方々が一刻も早く生活の再建が図れるように政府一丸となって全力を挙げて取り組む所存でございます。
 応急仮設住宅の供与期間は原則二年とされております。しかしながら、平成三十年七月豪雨災害は、その災害が極めて甚大であったことから、特定非常災害ということに指定された災害であり、政令改正により供与期間の延長ができることになっております。内閣府といたしましては、被災自治体の要望を踏まえて適切に対応してまいりたいと思います。
#155
○武田良介君 災害公営住宅についても、建設の仕方については各自治体で様々な取組方があるかなというふうに思います。比較的大規模なものを造るということもあれば、地域分散型のコミュニティーに配慮したものも造ることができるかと思います。戸建てにする、小規模だということになれば、その後の払下げということも含めて柔軟な対応できると思うんですけれども、そういうふうにしても国の財政措置は変わるということはないかどうか。
#156
○政府参考人(眞鍋純君) 災害公営住宅についてのお尋ねがございました。お答え申し上げます。
 公営住宅法第八条などの規定に基づき、地方公共団体が事業主体となって国の補助を受けて整備する災害公営住宅につきましては、今委員からお尋ねがございましたように、団地内で整備する住宅の戸数について上限や下限を設けているものではございません。実際、東日本大震災や熊本地震などの被災者向けに整備されております災害公営住宅についても、岩手県久慈市久喜地区では三戸、宮城県石巻市荻浜地区では二戸、福島県南相馬市万ケ迫地区では二戸、熊本県美里町永富地区及び堅志田地区ではそれぞれ五戸というような、小規模な災害公営住宅団地も整備されておられますので、地方公共団体の判断によって国の補助を受けてそうした小規模な災害公営住宅団地を建てることは可能でございます。
#157
○武田良介君 被災者の医療費減免については、六月末まで国の全額支援による減免措置が延長されていると思うんですけれども、これも柔軟に対応していくということでよろしいでしょうか。
#158
○委員長(山本博司君) 渡辺審議官、簡潔にお願いをします。
#159
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のございました特例措置につきましては、今先生おっしゃられましたように、特例的に保険者に対して減免に要した費用全額を交付するという措置になってございます。
 この六月末までの期間でございますけれども、その後の支援の在り方につきましては、また期限の近くになりましたら被災の状況などを調査した上で、また過去の災害時における対応などとも比較をしながら対応方針を決めていきたいというふうに思っております。
#160
○武田良介君 時間が来ましたので終わりたいと思います。ありがとうございました。
#161
○委員長(山本博司君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時散会
ソース: 国立国会図書館
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